◆WO7BVrJPw2 さんの作品一覧
http://s2-d2.com/archives/16748575.html
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1: ◆WO7BVrJPw2:2026/07/01(水) 00:01:57.44:gH8+Nsnt0 (1/13)
──海岸の道路
コツ コツ
速水奏「いい夜ね」
プロデューサー(以下、P)「ああ。風は穏やかだし、晴れて星も見える」
奏「夜はどうにか涼しくて」
P「いま時期にしては、いい夜かもな」
奏「でしょう」
ザザ…
奏「波の音が聞こえるのはどう?」
P「それはいいけど……黒くてなんも見えないな」
奏「夜の海ってなんでこんなに黒いのかしら」
P「なんというか、太陽がないからとしか」
奏「それはつまらないわ、Pさん」
P「そうか、それなら…… 海だって夜は寝ているから、とか」
奏「ふふ、そっちの方が好き」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1782831717
──海岸の道路
コツ コツ
速水奏「いい夜ね」
プロデューサー(以下、P)「ああ。風は穏やかだし、晴れて星も見える」
奏「夜はどうにか涼しくて」
P「いま時期にしては、いい夜かもな」
奏「でしょう」
ザザ…
奏「波の音が聞こえるのはどう?」
P「それはいいけど……黒くてなんも見えないな」
奏「夜の海ってなんでこんなに黒いのかしら」
P「なんというか、太陽がないからとしか」
奏「それはつまらないわ、Pさん」
P「そうか、それなら…… 海だって夜は寝ているから、とか」
奏「ふふ、そっちの方が好き」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1782831717

モバP「泰葉からチョコもらった時の話?」

絵里「なんとかストロガノフ!」穂乃果「そう、カレーです」

タマ「ニャー」タラオ「タマ口臭いですぅ!」タマ「!!!!!!!」

玲音「風邪を引いてしまったようだ…」

苗木「霧切さん、この蝶ネクタイつけてみてよ」
2: ◆WO7BVrJPw2:2026/07/01(水) 00:02:36.26:gH8+Nsnt0 (2/13)
ブゥン…
P「車通りはまだあるな」
奏「真夜中なのにね」
P「観光地だからかな」
奏「でも、ホテルへのバスはもうない」
P「今からタクシー呼んだって良いんだぞ」
奏「歩くの疲れた?」
P「そんなことはないけど……いや、もう少し歩きやすい靴が良かったなとは」
奏「ふふ、一日お疲れ様」
P「それはこっちもだ。一日撮影だったのは奏の方なんだから」
奏「そうね。……でも、見ていたよ、カメラマンさんとやり合っているの」
P「え? ああ、あれか」
ブゥン…
P「車通りはまだあるな」
奏「真夜中なのにね」
P「観光地だからかな」
奏「でも、ホテルへのバスはもうない」
P「今からタクシー呼んだって良いんだぞ」
奏「歩くの疲れた?」
P「そんなことはないけど……いや、もう少し歩きやすい靴が良かったなとは」
奏「ふふ、一日お疲れ様」
P「それはこっちもだ。一日撮影だったのは奏の方なんだから」
奏「そうね。……でも、見ていたよ、カメラマンさんとやり合っているの」
P「え? ああ、あれか」
3: ◆WO7BVrJPw2:2026/07/01(水) 00:07:37.05:gH8+Nsnt0 (3/13)
奏「グラビアじゃない、なんて聞こえたかしら」
P「写し方が露骨だったんだよ。コンセプトの説明したのに」
奏「うちの商品を安売りされては困る、って?」
P「そんなこと言ってない」
奏「今日はね。でも、前に」
P「うん?」
奏「ほら、映画撮ったときに、監督さんに。あったでしょう?」
P「あのサメ映画か。……その時は言ったけど」
奏「思い出すな、あの時は美波と歩いたっけ」
P「ああ、メールがあって何かと思った。あれはまだ早い時間だったから良かったけど」
奏「今日はもう、終電も過ぎた時間だものね」
奏「プロデューサーさんと一緒じゃなかったら、こんなにのんびりできていなかったわね」
P「幸い、観光地で人通りがあるからな。そうじゃなきゃさっさとタクシーだ」
奏「確かに、人がいない方が怖いかも」
奏「グラビアじゃない、なんて聞こえたかしら」
P「写し方が露骨だったんだよ。コンセプトの説明したのに」
奏「うちの商品を安売りされては困る、って?」
P「そんなこと言ってない」
奏「今日はね。でも、前に」
P「うん?」
奏「ほら、映画撮ったときに、監督さんに。あったでしょう?」
P「あのサメ映画か。……その時は言ったけど」
奏「思い出すな、あの時は美波と歩いたっけ」
P「ああ、メールがあって何かと思った。あれはまだ早い時間だったから良かったけど」
奏「今日はもう、終電も過ぎた時間だものね」
奏「プロデューサーさんと一緒じゃなかったら、こんなにのんびりできていなかったわね」
P「幸い、観光地で人通りがあるからな。そうじゃなきゃさっさとタクシーだ」
奏「確かに、人がいない方が怖いかも」
4: ◆WO7BVrJPw2:2026/07/01(水) 00:08:16.72:gH8+Nsnt0 (4/13)
奏「ねぇ、みんなどう思うかな」
P「どう?」
奏「誕生日が来る夜に速水奏は」
奏「自宅の部屋で、スマホを見ながら祝われているのを楽しみにしている、とか」
奏「友人たちに囲まれながらパーティーをしている、とか」
奏「そんなことを思われているんじゃないかなって」
奏「よもや、男の人と二人で海辺を散歩しているなんて、思ってもないでしょう?」
P「いろいろ語弊がありそうな」
奏「でも事実」
P「状況だけなら、まぁ」
奏「実際はちがう?」
P「担当のわがままに付き合っているだけだろう?」
奏「嫌々?」
P「嫌とは言わない」
P「でも、ホテルまで歩いて帰りたいってだけで、理由は言ってくれない」
奏「1時間半くらいの散歩、というのではダメ?」
P「夕飯、わざと引き延ばしたろ。そうまでしてやることでもない」
奏「……ふぅん、わかってて乗ってくれたのね」
P「わかっているかは知らない。でも、たぶん必要なんだろう?」
P「奏にとって、夜の海岸を歩く時間が」
奏「ねぇ、みんなどう思うかな」
P「どう?」
奏「誕生日が来る夜に速水奏は」
奏「自宅の部屋で、スマホを見ながら祝われているのを楽しみにしている、とか」
奏「友人たちに囲まれながらパーティーをしている、とか」
奏「そんなことを思われているんじゃないかなって」
奏「よもや、男の人と二人で海辺を散歩しているなんて、思ってもないでしょう?」
P「いろいろ語弊がありそうな」
奏「でも事実」
P「状況だけなら、まぁ」
奏「実際はちがう?」
P「担当のわがままに付き合っているだけだろう?」
奏「嫌々?」
P「嫌とは言わない」
P「でも、ホテルまで歩いて帰りたいってだけで、理由は言ってくれない」
奏「1時間半くらいの散歩、というのではダメ?」
P「夕飯、わざと引き延ばしたろ。そうまでしてやることでもない」
奏「……ふぅん、わかってて乗ってくれたのね」
P「わかっているかは知らない。でも、たぶん必要なんだろう?」
P「奏にとって、夜の海岸を歩く時間が」
5: ◆WO7BVrJPw2:2026/07/01(水) 00:09:13.02:gH8+Nsnt0 (5/13)
奏「そうね……」
奏「うん、確かに要るのかも。……でも、一人じゃダメなのよ」
P「流石に一人は困る」
奏「そうじゃなくて」
奏「一人じゃなくて、誰かと、が必要だってこと」
P「ああ…… そうか」
奏「なんで、って聞かないの?」
P「聞く必要があるなら聞くよ」
P「予定が詰まっているわけじゃないし。やりたいってなら、やっていい」
奏「うーん…… それも、あまり面白くないわ」
P「そういう話だったか?」
奏「ただのボディーガードをお願いしたわけじゃないの」
奏「おしゃべりができて、思い出を話せる人」
P「……」
奏「あとは、少し刺激的な人と、いたいなって」
P「……それはちょっとくすぐったいな」
奏「ふぅん? 自分のことだと思っているんだ?」
P「なっ…… おい」
奏「冗談よ」
奏「もちろん、あなたが良かったって思ってる」
P「……はぁ」
奏「ふふふっ」
奏「そうね……」
奏「うん、確かに要るのかも。……でも、一人じゃダメなのよ」
P「流石に一人は困る」
奏「そうじゃなくて」
奏「一人じゃなくて、誰かと、が必要だってこと」
P「ああ…… そうか」
奏「なんで、って聞かないの?」
P「聞く必要があるなら聞くよ」
P「予定が詰まっているわけじゃないし。やりたいってなら、やっていい」
奏「うーん…… それも、あまり面白くないわ」
P「そういう話だったか?」
奏「ただのボディーガードをお願いしたわけじゃないの」
奏「おしゃべりができて、思い出を話せる人」
P「……」
奏「あとは、少し刺激的な人と、いたいなって」
P「……それはちょっとくすぐったいな」
奏「ふぅん? 自分のことだと思っているんだ?」
P「なっ…… おい」
奏「冗談よ」
奏「もちろん、あなたが良かったって思ってる」
P「……はぁ」
奏「ふふふっ」
6: ◆WO7BVrJPw2:2026/07/01(水) 00:09:44.92:gH8+Nsnt0 (6/13)
ピピッ
奏「日付変わったわ」
P「……」
奏「さて、プロデューサーさん。何か言いうことは?」
P「……誕生日おめでとう」
奏「ありがとう」
奏「ふふ、一番に聞きたくて、通知切っちゃっていた」
ピ ヴー ヴー
奏「あら、すごい通知」
P「事務所の自動投稿も…… よし、問題ない」
奏「おめでとう。HappyBirthday。ふふ、生まれてきてくれてありがとう、なんて」
奏「お礼リプは朝以降かしらね」
ピ
ピピッ
奏「日付変わったわ」
P「……」
奏「さて、プロデューサーさん。何か言いうことは?」
P「……誕生日おめでとう」
奏「ありがとう」
奏「ふふ、一番に聞きたくて、通知切っちゃっていた」
ピ ヴー ヴー
奏「あら、すごい通知」
P「事務所の自動投稿も…… よし、問題ない」
奏「おめでとう。HappyBirthday。ふふ、生まれてきてくれてありがとう、なんて」
奏「お礼リプは朝以降かしらね」
ピ
7: ◆WO7BVrJPw2:2026/07/01(水) 00:10:35.47:gH8+Nsnt0 (7/13)
奏「ありがたい、なんて一言で片づけられないけれど」
奏「本当に、有難いことだと思うわ」
P「うん?」
奏「こうやって、文章で言ってくれる人が、何十人もいて。言わなくても、ハートマークつけてくれる人が何百人もいて。今日一日で、数えきれないほどになる」
奏「たまに嫌なことがあっても、それ以上の人が優しさをかけてくれる」
奏「恵まれてるなって」
P「……」
奏「顔がいいとか、大人っぽいとか、言われたことは一度や二度じゃなかったけど…… それだけじゃ、アイドルってできなくて」
奏「たぶん、私でも気が付いていない、アイドルに必要なものを持っていて。それをみつけて、アイドルになるきっかけを作ってくれる人がいた」
P「……」
奏「だから、私も言いたいの。プロデューサーさんに」
奏「ありがとう」
P「……うん」
P「どういたしまして」
奏「ありがたい、なんて一言で片づけられないけれど」
奏「本当に、有難いことだと思うわ」
P「うん?」
奏「こうやって、文章で言ってくれる人が、何十人もいて。言わなくても、ハートマークつけてくれる人が何百人もいて。今日一日で、数えきれないほどになる」
奏「たまに嫌なことがあっても、それ以上の人が優しさをかけてくれる」
奏「恵まれてるなって」
P「……」
奏「顔がいいとか、大人っぽいとか、言われたことは一度や二度じゃなかったけど…… それだけじゃ、アイドルってできなくて」
奏「たぶん、私でも気が付いていない、アイドルに必要なものを持っていて。それをみつけて、アイドルになるきっかけを作ってくれる人がいた」
P「……」
奏「だから、私も言いたいの。プロデューサーさんに」
奏「ありがとう」
P「……うん」
P「どういたしまして」
8: ◆WO7BVrJPw2:2026/07/01(水) 00:11:31.75:gH8+Nsnt0 (8/13)
奏「18かぁ」
奏「大人になった実感なんてないなぁ」
奏「Pさんはある? 大人の自覚」
P「はは…… ある、と言いたいけど」
奏「やっぱりそんなものなのね」
P「まるっきり子どもの気もないけどな」
P「仕事でも遊びでも、やったことに責任をもつ。取れないならツケは自分に回ってくる。それが分かってるなら」
奏「じゃあ、うちのアイドルって、小学生の方が大人だったり?」
P「……一部はそうかも」
P「そりゃぁ全部まじめにやるのがベターだけど、誰もができるわけじゃない。うちにも放り出す天才がいるだろ」
奏「ああ……」
P「あれはあれで、結果は受け入れてるんだから、子どもという気もない」
奏「……」
P「奏は大丈夫だよ」
奏「18かぁ」
奏「大人になった実感なんてないなぁ」
奏「Pさんはある? 大人の自覚」
P「はは…… ある、と言いたいけど」
奏「やっぱりそんなものなのね」
P「まるっきり子どもの気もないけどな」
P「仕事でも遊びでも、やったことに責任をもつ。取れないならツケは自分に回ってくる。それが分かってるなら」
奏「じゃあ、うちのアイドルって、小学生の方が大人だったり?」
P「……一部はそうかも」
P「そりゃぁ全部まじめにやるのがベターだけど、誰もができるわけじゃない。うちにも放り出す天才がいるだろ」
奏「ああ……」
P「あれはあれで、結果は受け入れてるんだから、子どもという気もない」
奏「……」
P「奏は大丈夫だよ」
9: ◆WO7BVrJPw2:2026/07/01(水) 00:12:21.11:gH8+Nsnt0 (9/13)
ザザ…
奏「海風がべたついてきたわね」
P「そりゃ仕方ない」
奏「ね」
P「嫌なら、今からでもタクシー呼ぶぞ」
奏「だーめ、歩くって決めたの」
P「まぁ、もういまさらだな」
奏「ええ。あら……?」
P「ん、視界が開けたな」
奏「すごい、見て。絵にかいたみたいな砂浜」
P「ここは…… ふーん、海水浴場。サーフィンで有名か」
奏「降りていい?」
P「明かりがない、スマホのライト点けて足元注意」
奏「はーい」
ザザ…
奏「海風がべたついてきたわね」
P「そりゃ仕方ない」
奏「ね」
P「嫌なら、今からでもタクシー呼ぶぞ」
奏「だーめ、歩くって決めたの」
P「まぁ、もういまさらだな」
奏「ええ。あら……?」
P「ん、視界が開けたな」
奏「すごい、見て。絵にかいたみたいな砂浜」
P「ここは…… ふーん、海水浴場。サーフィンで有名か」
奏「降りていい?」
P「明かりがない、スマホのライト点けて足元注意」
奏「はーい」
10: ◆WO7BVrJPw2:2026/07/01(水) 00:13:01.56:gH8+Nsnt0 (10/13)
ザッ ザッ…
奏「あの時の砂浜にちょっと似てない?」
P「あの時?」
奏「ほら、沖縄の」
P「ああ。あの時か」
奏「あの衣装、素敵だったわね」
P「ピンクのな、可愛いって評判になった」
奏「評判じゃなくて。目の前の感想を聞きたいわ」
P「そりゃ、もちろん」
奏「もちろん?」
P「綺麗で、可愛かった」
奏「ふふ……ありがとう」
ザッ ザッ…
奏「あの時の砂浜にちょっと似てない?」
P「あの時?」
奏「ほら、沖縄の」
P「ああ。あの時か」
奏「あの衣装、素敵だったわね」
P「ピンクのな、可愛いって評判になった」
奏「評判じゃなくて。目の前の感想を聞きたいわ」
P「そりゃ、もちろん」
奏「もちろん?」
P「綺麗で、可愛かった」
奏「ふふ……ありがとう」
11: ◆WO7BVrJPw2:2026/07/01(水) 00:13:48.48:gH8+Nsnt0 (11/13)
P「昼に晴れていたら綺麗な浜なんだろうな」
奏「あら。夜でもいいじゃない」
P「昼より怖くないか。海も真っ暗」
奏「海は黒いけど…… 夜は、優しいから」
P「優しい?」
奏「すべて隠して包んでくれるような、平等な優しさ」
奏「そんな優しさに逃げ込んでいたところで」
奏「あなたに会ったのよね」
ザザーン…
奏「覚えている? あなたと会ったのも、海辺だった」
P「そうだったかな」
奏「……悪い人。覚えてるくせに」
P「昼に晴れていたら綺麗な浜なんだろうな」
奏「あら。夜でもいいじゃない」
P「昼より怖くないか。海も真っ暗」
奏「海は黒いけど…… 夜は、優しいから」
P「優しい?」
奏「すべて隠して包んでくれるような、平等な優しさ」
奏「そんな優しさに逃げ込んでいたところで」
奏「あなたに会ったのよね」
ザザーン…
奏「覚えている? あなたと会ったのも、海辺だった」
P「そうだったかな」
奏「……悪い人。覚えてるくせに」
12: ◆WO7BVrJPw2:2026/07/01(水) 00:14:20.74:gH8+Nsnt0 (12/13)
奏「覚えているかしら? あの時のこと」
P「会ったのは覚えてるよ」
奏「じゃあ、話したことは?」
P「……」
奏「ごまかす人の無言よ、それ」
P「……敵わないな」
奏「あの時のあなたの言葉、まだ覚えてる」
P「スカウトしたのは覚えてるし、その時の奏の言葉も、覚えてる」
奏「本当?」
P「忘れられるものじゃないだろ、あれは」
奏「そうね……ふふ、それなら嬉しい」
P「こっちは真剣だったけどな」
奏「あら、私だって真剣だったわ」
P「それは、嘘だよ」
ザッ
奏「……嘘?」
奏「覚えているかしら? あの時のこと」
P「会ったのは覚えてるよ」
奏「じゃあ、話したことは?」
P「……」
奏「ごまかす人の無言よ、それ」
P「……敵わないな」
奏「あの時のあなたの言葉、まだ覚えてる」
P「スカウトしたのは覚えてるし、その時の奏の言葉も、覚えてる」
奏「本当?」
P「忘れられるものじゃないだろ、あれは」
奏「そうね……ふふ、それなら嬉しい」
P「こっちは真剣だったけどな」
奏「あら、私だって真剣だったわ」
P「それは、嘘だよ」
ザッ
奏「……嘘?」
13: ◆WO7BVrJPw2:2026/07/01(水) 00:14:58.84:gH8+Nsnt0 (13/13)
P「誰とも知らない男に、キスしてくれたら、なんて冗談でしかない」
奏「まるきり冗談、なんて」
P「でも本気じゃなかった」
奏「……本気じゃなかった」
P「捨て鉢なところはあったんだろうけど」
P「躱せるところをどこかに残していた」
P「違うか?」
奏「……」
奏「そっか」
奏「あの時、本気じゃなかったんだ。私」
奏「だから、安心して答えたの? 私に、そんな気はないって思ったから」
P「はは、俺はそんな器用じゃない。あんなこと言われて動揺しないなんて無理だよ」
P「あの時は真剣だった。余裕がないくらい」
奏「……余裕がないくらい、ね」
P「誰とも知らない男に、キスしてくれたら、なんて冗談でしかない」
奏「まるきり冗談、なんて」
P「でも本気じゃなかった」
奏「……本気じゃなかった」
P「捨て鉢なところはあったんだろうけど」
P「躱せるところをどこかに残していた」
P「違うか?」
奏「……」
奏「そっか」
奏「あの時、本気じゃなかったんだ。私」
奏「だから、安心して答えたの? 私に、そんな気はないって思ったから」
P「はは、俺はそんな器用じゃない。あんなこと言われて動揺しないなんて無理だよ」
P「あの時は真剣だった。余裕がないくらい」
奏「……余裕がないくらい、ね」
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