1 ◆Oo1s7GYQ922026/03/22(日) 00:09:28.94ogFaQ+J+0 (1/14)

まどマギのアニメを視聴したら精神的に凹んだのでこんなのが出来上がりました。
本郷猛とハヤタ・シンなら何とかしてくれるはず。たぶん、必ず。
何番煎じかわかりませんけど、他にいっぱいあるなら恥ずかしくないかも。
口調や性格がおかしいんは気にしないでください。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1774105768



2 ◆Oo1s7GYQ922026/03/22(日) 00:10:42.02ogFaQ+J+0 (2/14)

PART 1 『嵐の中で逢った、ような……』

まるで、海の中を漂っているような感覚だった。

――― ここは、どこだ? 俺は何をしていたんだろう?

――― そうだ、確か一文字や風見と・・・ RXと・・・ 強大な敵と戦って・・・

――― からだがゆがんでいる? 俺は、あの世に向かっているのか・・・・・



3 ◆Oo1s7GYQ922026/03/22(日) 00:12:02.09ogFaQ+J+0 (3/14)


本郷 「う、う・・・ 俺は一体・・・」

見知らぬ街の見知らぬショッピングモールで、本郷猛が目を覚ました。
とにかくどこかにたどり着いたのは確かだ。あの世ではないようである。
商業施設のようで大きな鏡があった。鏡に映る自分自身を見て違和感を覚えた。

本郷 「なんだか若返ったように見えるな。気のせいかな。」
 「まあ良い。早く帰らねば・・・ あれは案内板か」
 「見滝原市? 聞いたことないぞ。なんだか妙な街だな・・・」


4 ◆Oo1s7GYQ922026/03/22(日) 00:13:10.60ogFaQ+J+0 (4/14)


 ふらふらと歩いているうちに資材置き場のような場所へ入り込んでしまった。
 彷徨ううちに周辺の空間が歪んだような感覚に襲われる。

 気のせいではない。禍々しさと歪さがあふれだし、その中に取り残される。
 無秩序と不条理の支配する空間だ。今までの敵とは何かが違う。

本郷 「な、何だ」

さやか「ちょっとそこの人、店員さん? これは何かのイベント?」

本郷 「いや、俺は違う・・・ すまないが俺にもよく分らんのだ」



5 ◆Oo1s7GYQ922026/03/22(日) 00:13:42.12ogFaQ+J+0 (5/14)


さやか「そんなら何でそんな昭和のレトロファッションでこんなとこいるのさ?」

まどか「きっと私達と同じだよ。迷子なんだよ」

本郷 「そんなところだが・・・ それは何だい? ぬいぐるみにしちゃよくできてるな」

QB 「・・・僕が見えるのかい。君は魔法少女には見えないけどな」

さやか「! あんた転校生の仲間かよ! なんでこんな酷いことするのさ!?」

本郷 「落ち着いてくれたまえ。俺は本郷猛と言うんだ。本当になにもわからんのだ・・・」

 お互いに訳が分からず混乱するばかりである。
 だが不気味な人形が取り囲んでくると、諍いは自然に止まった。



6 ◆Oo1s7GYQ922026/03/22(日) 00:14:39.28ogFaQ+J+0 (6/14)


まどか「・・・???」

さやか「着ぐるみ・・・・ だよね・・・・」

本郷 「ちょいとあんた方、パレードの練習だったら邪魔して悪かったね」
   「実は迷子なんだよ。帰り道を教えて欲しいんだがね」

 あくまで平穏に使い魔どもに話しかける本郷。
 頼もしいがどこかズレているようにも感じた。
 奇声を発する化け物に話しかけるって、この人には恐怖ってのが無いのか?

本郷 「うわっ」

 綿ボコリのような化け物が本郷を襲った。誰が見ても悪意の塊だ。
 ほら見ろ心配した通りだ。話が通じるはずないじゃないか。
 でもそれじゃあどうやって逃げればいいんだろう。

さやか 「冗談だよね? 私、悪い夢でも見てるんだよね?」
(まどかだけでも逃がさんと。消火器もってくりゃ良かった)

まどか (さやかちゃんだけでも逃げられないかな。私、走るの遅いし)


7 ◆Oo1s7GYQ922026/03/22(日) 00:15:27.99ogFaQ+J+0 (7/14)

本郷 「・・・ 出たな、ショッカー!!」

さやまど・QB(?)

本郷 「ライダー・・・ 変身!」

 本郷が左腕をかるくかざした。続いて右腕を左斜め上から時計回りに動かす。
 右腕が右斜め上に来ると、入れ違いに左腕を右斜め上に伸ばす。
 初めて見る人には意味の分からない動きである。

さやか (にいちゃんかわいそうに。恐怖に潰されたか。それともこの人もサイコか。)

まどか (でもなんだかカッコいいね。)ウェヒヒヒ

さやか (しっかりしてまどか)

本郷 「トゥ!!」 → 【仮面ライダー1号の変身バンク】

まどか 「ひゃあ眩しい」
さやか 「あう」
QB   「これは・・・ 一体・・・」


8 ◆Oo1s7GYQ922026/03/22(日) 00:17:01.23ogFaQ+J+0 (8/14)


本郷のベルト・タイフーンが閃光を発した。
飛び上がり、空中で宙返りし、怪物の大群の真っただ中に着地する。
それが嵐のような戦いの始まりだった。

1号 「仮面ライダー1号!」

 魔法とは全く関係がない未知の敵の登場に怪物たちがざわめく。
 だがたじろぐことなく、バッタのような人間に集団で襲い掛かる。

1号 「この子たちに手出しはさせん!」

 パンチ一発でAnthonyが吹き飛んだ。持っているハサミは役に立たない。
 次から次へと吹き飛ばされ、粉砕され、見る間に数を減らしていく。
 とても敵わないと本能で理解した何体かのAnthonyが逃亡を図る。

1号 「逃げるか! サイクロン!」

 エンジン音を響かせて無人のバイクが走ってきた。数体の怪物が跳ね飛ばされる。
 仮面ライダー1号は女子中学生の周囲に敵影のないことを確認し、サイクロンのエンジンを全開にした。
 雑魚の逃げる方向には親玉がいるものだ。

1号 「確かにこちらの方向から気配を感じる。行くぞ。」



9 ◆Oo1s7GYQ922026/03/22(日) 00:17:50.04ogFaQ+J+0 (9/14)


 仮面ライダー1号と名乗った者はいかついオートバイで歪な空間の奥へと走り去った。
 サイクロンってのはあのバイクの名前か? 
 よくわからないまま見送るしかない2人と一匹に誰か話しかけてきた。

さやか「私達、助かったんだよ、ねえ・・・」

マミ 「あのー QBを助けてくれてありがとう。その子は私の大切な友達なの。」

まどか「私、呼ばれたんです。頭の中に直接この子の声が」

マミ 「そんであいつは何者よQB。あいつが魔法少女だなんて、悪い冗談はなしよ。」

QB 「まず間違いなく魔法少女じゃないよ。魔女でも使い魔でもない」

さやか「あの、その前に、失礼ですがどなた様でしょう。その制服だと見滝原の3年生ですか?」

 同じころ、1号は結界の最深部で薔薇園の魔女と対峙していた。
 途中で黒髪の中学生くらいの女子を見かけたが、話しかけると逃げて行った。

 迷い込んできた人があの2人以外にもいたらしい。
 手下の怪物は大方片づけたからきっと無事に逃げられるだろう。残るのは親玉だけ。



10 ◆Oo1s7GYQ922026/03/22(日) 00:19:03.95ogFaQ+J+0 (10/14)


1号 「戦闘員・・・ ではないのかもしれんが、ザコどもの姿が少し違ったが大差ない」
   「なんと奇怪だ。薔薇と、蝶と・・・ チョコチップクッキーが溶けたような・・・」
   「おっと、だが攻撃は見切れるぞ。図体がでかいだけだ」

 机やハサミを投げてきたり蔦を伸ばしてきたりしたが、そんな怪人は今までにもいた。
 蔦はライダーチョップで叩き切った。ベルを鳴らす敵も突っ込んでくるので叩き落した。
 そして息を整え、いつもより高く跳躍し・・・ 

1号 「ライダー・キック!」

 Gertrudは悲鳴を上げ、愛した薔薇園とともに爆散して果てた。
 確かにこの世に生きた証に、グリーフシードだけを残して。

1号 「化け物が何か落としたぞ。何かの手掛かりになるかもしれん」

 同じころ、女子中学生たちは自己紹介を終えていた。
 そのとき不可解に歪んだ空間が消えてゆく。
 資材置き場に3人と一匹、それからサイクロンに乗った1号も姿を現した。

マミ 「結界が消えたってことは魔女を倒してしまったわけ!?」

1号 「魔女・・・ 体の大きな怪人がいたが、そいつのことかな」
↓↓
本郷 「君はよく知っているようだがこれがわかるかい」



11 ◆Oo1s7GYQ922026/03/22(日) 00:20:03.34ogFaQ+J+0 (11/14)


敵意がないことを示すためか、何者なのかわからない奴が人間の姿になった。
昭和っぽい顔で服装がワイルド系だけどイケメンの部類に入るかな。
まあいいわ。それどころではないから。

マミ「グリーフシード。あなた、本当に魔女を倒してしまったのね。魔法少女じゃないのに、どうなってるのよ」
  「こんなとこで話すのもあれだし、私の部屋に来なさいな。お茶ぐらい出すわ」
  「ワイルドなファッションが決まってるお兄さん、事情がわからないのでしょう、情報交換しましょうよ」

QB 「そちらの2人も来るだろう? 魔法少女について僕からも詳しく説明するよ」

そのままマミのマンションへと向かう一行を、ほむらは後ろから隠れて眺めていた。
なんなんだ、あの暴風雨のような男は。今まで見たことないぞ。誰なんだよ。マジで。

ほむら「・・・とりあえず家に帰って頭を整理しましょう。とんでもない時間に来てしまったかも」



12 ◆Oo1s7GYQ922026/03/22(日) 00:21:02.15ogFaQ+J+0 (12/14)

PART 1.5 『一人ぼっちの反省会』

― atほむホーム ほむら反省会

ほむら 「何なのよあいつ。例えるなら荒野を吹きすさぶ風のような」ムムムム

ほむら 「今までのループでいなかったわよね。思わず逃げてしまった」

ほむら 「彼についてわかったこと。魔法少女じゃない。バイク乗り。善玉。強い。」

ほむら 「ラフな服装だったけどブレザースタイルも似合いそう。古いタイプの男くさいイケメンだったわね。30代前半かな」

ほむら 「仮面ライダー1号とかいったわよね。本名が本郷猛、仮面ライダーはリングネームみたいなもんかしら」ホムムムム

ほむら 「あああ、その前に! QBを潰すの失敗した! まどかに敵認定された!」

ほむら 「なにやってんのよ私・・・ あんなのが味方になってくれたら今度こそ終えられるかも知れないのに! 敵認定されたらどうしようもないじゃない!」



13 ◆Oo1s7GYQ922026/03/22(日) 00:21:29.10ogFaQ+J+0 (13/14)


ほむら 「いや待て。投げやりになっては駄目。今日観察した感じとしては、要するに、彼は昭和の特撮ヒーローみたいなもんでしょ。熱くて真っ直ぐな正義漢よ。」

ほむら 「ちっちゃい男の子が好きなやつ・・・ タツヤにはちょっと早いけど」

ほむら 「服装がずいぶん古臭いというかレトロというか、でも似合っていたわね」

ほむら 「こっちも正直に事情を話せばわかってくれないかしら」

ほむら 「そうなれば・・・ 今度こそ・・・・ 」

ほむら 「・・・・ でもとんでもないイレギュラーなのも事実よね。慎重にならねばならない。今までの時間とはかなり異なったものになるのかしら」

ほむら 「そういや今回は薔薇園の魔女がちゃっちゃと倒された」

ほむら 「とにかくよく観察しましょう。こんなチャンスは滅多にない。必ずものにする」



14 ◆Oo1s7GYQ922026/03/22(日) 00:22:54.35ogFaQ+J+0 (14/14)



初心者だから評価が怖いよう・・・ しばらく見ないでおく!

あと原作・本編と矛盾があったらごめん! また書けたら投稿する!


15 ◆Oo1s7GYQ922026/03/24(火) 22:22:07.14hltPu0LK0 (1/21)

PART 2 『本郷さんが共闘してくれるのがとっても嬉しいなって』

― atマミホーム マミさん説明会

マミ 「それではお揃いのようなので、改めて説明するわね」

まどか「よろしくお願いします」

マミ 「“ソウルジェムの説明” うんぬんかんぬん」

本郷 「ほう・・・ 奇麗なものだね」

さやか「契約って?」

QB 「僕は、君たちの願い事を何でも一つ叶えてあげる。」

さやか「え、本当?」  まどか「願い事って?」

QB 「なんだって構わない。どんな奇跡だって起こしてあげられるよ。」
「でも、それと引換に出来上がるのがソウルジェム。この石を手にした者は、魔女と戦う使命を課されるんだ」


16 ◆Oo1s7GYQ922026/03/24(火) 22:23:00.31hltPu0LK0 (2/21)

QB 「“魔女の説明” かくかくしかじか」

マミ 「“魔女の結界の説明” うんたらかんたら」

本郷 「ふうん・・・ 俺は魔女っ娘と言うのはもっとメルヘンなものと思っていたが、なかなか大変なものだね」

マミ 「ちょっと違うわね。“魔法少女”」

さやか(昭和だ・・・) まどか(うん・・・)

マミ 「けっこう危ないところだったのよ。アレに飲み込まれたら普通は生きて帰れないから」
 「でも・・・ サイクロン、でしたっけ? あんなオートバイがあるなら話は別かも」

まどか「マミさんはそんなこわいものと戦っているんですか」

マミ 「そう命がけよ。死と隣り合わせなの・・・ さてと、本郷さん? 次はあなたのお話を聞かせてもらおうかしら」



17 ◆Oo1s7GYQ922026/03/24(火) 22:23:57.40hltPu0LK0 (3/21)


本郷 「そうだね。どこから話したものかな。・・・まず俺はこの世界の住人ではない」
   「前後の記憶がはっきりしないが、別の世界から流れてきたらしい。俺のいた世界では、仲間たちと共に、悪の軍団と戦っていた・・・」
   「“ショッカーの説明” “立花藤兵衛、滝和也、一文字隼人の説明” “その後も続く戦いの説明” うんぬんかんぬん」

まどか「酷い・・・。無理やり改造されて、戦いはまだ終わらないなんて」

本郷 「うん。だから俺はさっきの話に感心しないんだ。マミ君には悪いがね」
   「たった一回の願い事で釣り合う話とは思えん。しかし俺は別の世界の住人だからね。ああしろこうしろと指示するつもりはないよ」

さやか「本郷さんの話を聞くと、今なら引き返せるってしみじみ思うよ」

QB 「僕も無理強いはしないよ」

さやか「あ、えっと、マミさんが間違ってるって言いたいんじゃないです、すいません」

マミ 「それくらいわかってるわよ」フフフ

まどか「わ、話題を変えようよ。マミさんはどんな願い事だったの?」

マミ「・・・生きたいって願ったの。交通事故で死にかけて、考えている余裕さえなかった」
  「後悔しているわけじゃないのよ。今の生き方も、あそこで死んじゃうよりはよほど良かったと思ってる」

本郷 「悪かった。知らないことと言え、感心しないなどと言ってしまった」

さやか (話題変えろ! 何かないか? ああ思いつかん)



18 ◆Oo1s7GYQ922026/03/24(火) 22:25:00.63hltPu0LK0 (4/21)


まどか「あと一つ・・・ あの転校生、ほむらちゃんも、えっと、その、魔法少女なの?マミさんと同じ。なんで襲ってきたんだろ?」

QB 「彼女が狙っていたのは僕だよ。新しい魔法少女が生まれることを阻止しようとしてたんだろうね」

さやか「 “だろうね”って、 QBと契約して魔法少女になったんでしょ。それともよく知らないの?」

QB 「そうだね。よく知らない。契約したとも言えるし、違うとも言える、あの子は魔法少女としては極めつけのイレギュラーだ。
   どういう行動にでるか、僕にも予想できない」

本郷 「実はほむら君らしき人を結界の中でも見かけたが、命がけの戦いなら仲間を増やそうとするものじゃないのか」

マミ 「それがそうでもないの。むしろ競争になるほうが多いのよね。」

まどか「そんな、どうして。」

マミ 「魔女を倒せばそれなりの見返りがあるの。だから時と場合によっては、取り合いになって、ぶつかることもあるのよね」
   「本郷さんの拾ったあれ、グリーフシードっていう魔女の卵なのだけど、運がよければ魔女が持ち歩いていることがあるの」
   「ちょっと色が濁った私のソウルジェムにグリーフシードを使えば・・・ これで消耗した私の魔力も元通り。見返りって言うのがこれ。」

本郷 「・・・・グリーフシードを入手できずに魔力を使い果たすとどうなる?」

QB 「・・・・今まで通りの身体とはいかない」



19 ◆Oo1s7GYQ922026/03/24(火) 22:27:13.58hltPu0LK0 (5/21)

本郷 「果てしない戦いに縛り付けておく鎖かね」

QB 「君たち人間だって水や空気・食物が必要だろう?」

 ちょっとばかり険悪なムードが漂う。さやかは紅茶を口に含んで横を向いた。
 まどかはマミのほうに目を向けた。
 よかった。あんまり怒ってなさそう。ニコニコしてるよ。

本郷 「ああ、いや、怒らせてしまったかな。自分の境遇に重ねてしまってね。
    どうも問い詰めるような言い方になってしまった。許してくれたまえよ、QB君」

QB 「いいんだよ。僕は怒らないよ」

本郷 「そこで、だ・・・ どうだろう。俺も仲間に入れてくれないか」

まどか「へっ」 さやか「ん」 マミ「あら、願ってもないことだわ」ニコニコ

本郷 「俺は元の世界に帰りたい。滝や一文字、仲間に会いたい・・・ 俺がこの世界に流れ着いたのも、おそらくあの魔女の影響だろう。
    流れ着いてすぐに出くわしたんだから」
   「だったらベテランのマミ君にくっついていて魔女と戦っていれば、帰る手掛かりが見つかるかも知れん」

   「それに人類の自由のために戦う仮面ライダーだと名乗った以上、放っておくわけにはいかない。
    俺は魔力の消耗なんて無関係だから、グリーフシードはマミ君に差し出そう」

マミ 「ぜひ仲間になって欲しいわね。本郷さん・・・ この世界に流れ着いたってことは、住むところも所持金もないのよね」ニコニコ

本郷 「うっ・・・・」

マミ 「私は両親が他界してて一人暮らしだから遠慮しないで。私と契約して同居人になってよ。
    賄い付きよ。家賃はグリーフシードで払ってね」
   「それに人類を守る魔女退治の仲間なんですもの。一緒にいるほうが何かと便利でしょ。
    作戦とか、情報共有とか・・・」ウワメヅカイ



20 ◆Oo1s7GYQ922026/03/24(火) 22:28:13.37hltPu0LK0 (6/21)


さやまど ((ど、同棲! マミさんが恋する乙女の顔になっとる!))

QB 「・・・・」

本郷 「いや、だが、しかし・・・ 女子中学生の一人暮らしに、男性が・・・ 」

マミ 「どうしても野宿がいいというのなら引き止めないけど」

本郷 「う・・・ ぐう・・・ わかった。お世話になる。」

マミ 「そうと決まればとりあえずの日用品や身の回りの物、買ってきてね。ついでに今晩のおかずもお願いするわ。」
   「あんたたちもそろそろ帰りなさい。遅くなると危ないわよ」

さやか「ありゃー こんな時間だよ」 まどか「また明日学校でね」

 本郷を買い物に出し、まどかとさやかを帰らせ、マミはQBと部屋にいた。
 仲間が増えた! しかも魔力のいらない仲間が! 自然と笑顔になる。
 おまけに善良で紳士だ。顔も良い。

QB 「やけに浮かれているね。そんなに気に入ったのかい?」

マミ「好きだった人に似てるのよ・・・ ちょっと古いドラマのね」



21 ◆Oo1s7GYQ922026/03/24(火) 22:29:33.64hltPu0LK0 (7/21)

PART 2.5 『仲間を求めて』

― atマミホーム 本郷猛とマミさんの会話

マミ 「買い物に使ってごめんなさいね。テレパシーが使えるかも試したかったの」

本郷 「頭の中でライダー以外の声がするから驚いたよ。Oシグナルと波長が合ったらしい」

マミ 「それでね、聞きたいのだけれども・・・ 2人を魔法少女に誘ったこと、怒ってらっしゃる?」

本郷 「まさか。部外者があれこれ言わないよ。昼間は失礼した」
   「・・・共に戦う仲間が欲しかったのかい?」

マミ 「む・・・ 見透かされた」
   「少し前までいたのだけれどね。ああ生きてるわよ、でも考え方の違いで、ね」
 


22 ◆Oo1s7GYQ922026/03/24(火) 22:31:22.42hltPu0LK0 (8/21)


本郷 「俺の場合はね、瀕死の後輩を蘇生させるため、俺のような戦士に改造した。彼は生き延び、悪と戦っている。
    やむを得ない措置だ・・・ だが孤独に負けて仲間を求めただけだと言われれば・・・」
   「風見は戦い続ける宿命を負わされたのに、俺に恨み言を言わなかった。しかしね、生き延びさせるだけなら戦士にしなくてもよかった、
    兵隊が欲しかっただけだ、そういう声に耳を塞いだらショッカーと同じになっちまうと思っている」

   「マミ君は俺よりよほど立派だと思うよ。後輩にきちんとリスクを伝え、選択肢を与えているんだから」

マミ 「・・・聞かせてくれてありがとう。改めて自身の責任の重さを噛みしめたわ」

本郷 「おっと・・・ 話を聞いてくれて、こっちこそ感謝するよ」



23 ◆Oo1s7GYQ922026/03/24(火) 22:33:02.70hltPu0LK0 (9/21)

PART 3 『戦う勇者が手を組めば、もう何も恐くない』

― at病院 

さやか「はい、これ」

上条 「うわぁ…。いつも本当にありがとう。さやかはレアなCDを見つける天才だね」
   「今回は特撮ソングが多いね? まあ色んなジャンルを研究するのも良いものだけど」

さやか 「え、うん、あはははー・・・」


― at公園 ほむらに呼び出されたマミ

ほむら「貴女は無関係な一般人を危険に巻き込んでいる」

マミ 「彼女たちはQBに選ばれたのよ。もう無関係じゃないわ。・・・一般人って本郷猛さんのことじゃないわよね?」

ほむら「いやそいつも一応含めておいて・・・ 魔法少女じゃないって意味で一般人と言ったの・・・ 何なのよあいつ!?」



24 ◆Oo1s7GYQ922026/03/24(火) 22:34:26.85hltPu0LK0 (10/21)

マミ 「貴女が心配しなくても本郷さんは大丈夫よ」ティロッ

ほむら「そんくらいわかるわよ・・・ 問題は他の2人よ。魔法少女に誘導している」

マミ「それが面白くないわけ?」

ほむら「ええ、迷惑よ。特に鹿目まどか」

マミ「ふぅん…。そう、あなたも気づいてたのね。あの子の素質に。でも誘導してるって言われると辛いわ。
   リスクも危険性も十分説明したつもりなんだけど・・・」ショボン

ほむら「え・・・? 彼女だけは、契約させるわけにはいかない」

マミ 「・・・言って悪いけどそれは鹿目さんの決めることよ。誰にだって人格があるのに。
    お前は契約しちゃだめだってどうして貴女が言えるのよ。私は無理強いしてるつもりないんだけど・・・」

ほむら「え?」 (なんだか棘がないわね)



25 ◆Oo1s7GYQ922026/03/24(火) 22:36:11.12hltPu0LK0 (11/21)

マミ 「そういや貴女、なんでQBを痛めつけたのよ。QBは契約の阻止だって言うけど、それで良いわけ? 
    だとしたらよっぽど追い詰められてるってことかしら」

マミ 「あのね、こう言ったらなんだけど・・・ 私、貴女のことがよく理解できないのよ。
    グリーフシードの取り合いが嫌だってんなら、美樹さんのも阻止したいはずよね。どうして鹿目さんだけなのよ。
    そりゃあ素質が違うけど、何か違和感があるわね」

マミ 「おまけにQBは貴女と契約したとかしないとかはっきりしないし・・・ 貴女がこっちをどれだけ調べたのか知らないわ、
    でも分かり合うためにはもっと意思疎通と言うか、情報交換というか、お話し合いしましょうよ」

マミ 「よければお友達にならない? あのね、グリーフシードの入手に目途がついたの。本郷さんが共闘してくれるって。
    魔力が大幅に節約できるから、こっちは貴女とぶつかり合わなくてもよくなったの。ああでもその前にQBと2人にも一言でも謝りなさいよ」

ほむら (あれ? こんな性格だっけ? まあそんな時間軸もあるんかな)

ほむら 「・・・ 考えておくわ」 ヒューン

マミ 「・・・あら、いなくなっちゃった?」



26 ◆Oo1s7GYQ922026/03/24(火) 22:38:33.85hltPu0LK0 (12/21)


 取り留めのない日がしばらく続いた。まどかがQBに素質が凄いと褒められたり、「他人のために願いをかなえること」の是非を話したり、
ティロ・フィナーレで使い魔を倒す前に本郷(変身前)が倒してしまってマミがむすーっとしたり、いろいろあった。
 そして数日後・・・ 本郷に病院の位置を教えた日。病院前で孵化しそうなグリーフシードを発見したまどさや&QB&本郷(紺ブレザースタイル)。

さやか 「まずったなぁ。まどか、マミさんを呼んで来て。あたしはこいつを見張ってる」

まどか「そんな!」

QB 「無茶だよ! 中の魔女が出てくるまでにはまだ時間があるけど、結界が閉じたら、君は外に出られなくなる。マミの助けが間に合うかどうか……」

さやか「あの迷路が出来上がったら、こいつの居所も分からなくなっちゃうんでしょ。放っておけないよ。こんな場所で」
   「それに本郷さん、助けてくれるんでしょ」

本郷 「確かに俺は逃げるつもりはない。しかしね、何が起きるかわからないのが戦いだ。さやか君を守る余裕があるとは限らん」

本郷 「それにマミ君を探すなら2人のほうが都合がいい」 さやか「確かに」



27 ◆Oo1s7GYQ922026/03/24(火) 22:38:33.77hltPu0LK0 (13/21)


 取り留めのない日がしばらく続いた。まどかがQBに素質が凄いと褒められたり、「他人のために願いをかなえること」の是非を話したり、
ティロ・フィナーレで使い魔を倒す前に本郷(変身前)が倒してしまってマミがむすーっとしたり、いろいろあった。
 そして数日後・・・ 本郷に病院の位置を教えた日。病院前で孵化しそうなグリーフシードを発見したまどさや&QB&本郷(紺ブレザースタイル)。

さやか 「まずったなぁ。まどか、マミさんを呼んで来て。あたしはこいつを見張ってる」

まどか「そんな!」

QB 「無茶だよ! 中の魔女が出てくるまでにはまだ時間があるけど、結界が閉じたら、君は外に出られなくなる。マミの助けが間に合うかどうか……」

さやか「あの迷路が出来上がったら、こいつの居所も分からなくなっちゃうんでしょ。放っておけないよ。こんな場所で」
   「それに本郷さん、助けてくれるんでしょ」

本郷 「確かに俺は逃げるつもりはない。しかしね、何が起きるかわからないのが戦いだ。さやか君を守る余裕があるとは限らん」

本郷 「それにマミ君を探すなら2人のほうが都合がいい」 さやか「確かに」



28 ◆Oo1s7GYQ922026/03/24(火) 22:39:33.14hltPu0LK0 (14/21)

失敗した・・・  めっちゃくちゃ恥ずかしい・・・ 何で?


29 ◆Oo1s7GYQ922026/03/24(火) 22:40:52.92hltPu0LK0 (15/21)


QB 「う・・・ ・・・そうだね。さやか、まどか、行ってくれ。本郷には僕が付いてる。
   マミならここまで来れば、テレパシーで僕の位置が分かる。
   ここでグリーフシードを見張っていれば、最短距離で結界を抜けられるよう、マミを誘導できるから」

本郷 (何で言葉に詰まったのだろう?)

さやか「そんじゃ探してくるね!」

まどか「待っててね。危ないと思ったら戻るまで避難してて」

 マミさんを連れてきたとき、本郷の姿はなかった。結界の中に閉じ込められたのか。
 でもサイクロンが来ないってことはまったくピンチじゃないんだろうな。
 いやいや甘い思い込みは駄目だ。呼ぶ余裕すらないのかも。仲間同士助け合わなきゃ。

さやか「バット持ってきましたよっと。行きましょうマミさん! 突入班出動!」

マミ 「結界に入った。離れないでね」

まどか「あ、ほむらちゃん? なんで居るんだろ」

マミ 「暁美さん! 嬉しいわ、来てくれたのね。ちょっと前に私が誘ったのよ。一緒に行きましょう」



30 ◆Oo1s7GYQ922026/03/24(火) 22:42:42.71hltPu0LK0 (16/21)


ほむら「お断りするわ。今回の獲物は私が狩る。貴女達は手を引いて」

マミ「そんなぁ・・・ でもそうもいかないわ。鹿目さんと美樹さんと、QBと本郷さんを迎えに行かないと」

 ほむらの死角からリボンを巻き付けて動きを封じた。
 早く助けに行かなきゃいけないのだ。こんなところで口論してても仕方がない。

ほむら「ば、馬鹿。こんなことやってる場合じゃ・・・ 今度の魔女は、これまでの奴らとはわけが違う。はしゃいでると死ぬわよ」

マミ 「それを聞いたら、ますます解くわけにはいかないわ。
    どうしてそんな“わけが違う”魔女とたった一人で戦おうとするのよ・・・ 私が嫌いなの?」ションボリン

ほむら「いや、嫌いってわけではないのよ。ここは私が」

マミ (嫌いってわけじゃない≒友達になりたい そういうことよね)ティロッ♪

マミ「おとなしくしていれば帰りにちゃんと解放してあげるわ。グリーフシードも分けてあげる。
   だから、お友達になりましょうよ。一人でできることなんて上限があるわよ。」

マミ「急ぎましょう、2人とも」



31 ◆Oo1s7GYQ922026/03/24(火) 22:44:30.59hltPu0LK0 (17/21)

・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

さやか 「何なんすかね、あいつ。いけ好かないなぁ」

マミ 「よくわからないのよね。数日前も公園に呼び出されたんだけど・・・ 敵対したいのか、したくないのか・・・ 
    それよりそろそろ魔法少女になるかどうか、決めた?」

さやか「うーん、他人のためにってのをどう誤魔化すか考えてます。私の願い事なんで」

まどか「私は・・・ マミさんの戦い方を見て魔法少女になればこんな自分でも何か役に立てるかもって。
    別の世界から来たのに戦ってくれる本郷さんもいますし」

マミ 「本当にこれから私と戦ってくれるの?……そばにいてくれるの?」

まどか「マミさんは1人じゃありません。私がいます。さやかちゃんも本郷さんもほむらちゃんも、
    ほむらちゃんはたぶんだけど、そばにいます。でも本郷さんはいつか帰って行っちゃうけど」

 マミは舞い上がる思いだった。かつて仲間は離れていった。
 QBはそもそも人間ではない。本郷は強くて頼もしいが性別も年齢も違った。
 一人ぼっちの日々が終わる! 全てを打ち明けた上で!

マミ 「あははは・・・ 嬉しいわ 本当に!」ニコニコ

マミ 「あ、でも・・・ 私のためにっていうだけなら契約はまだよ。自分のためにしてね。それだけでも、私、ものすごく嬉しいから。
    私を知っている人がそばにいて、話をしてくれるだけで十分よ」


32 ◆Oo1s7GYQ922026/03/24(火) 22:45:34.80hltPu0LK0 (18/21)


まどか「そう、ですか・・・ 」

さやか(ねえ、まどか・・・ マミさん嬉しそうだねえ)

まどか(うん。ちょっと危なっかしいねぇ。そろそろ最深部なのに)

 景気よくマスケット銃を何本も形成し、調子よく使い魔を撃ち払う。
 戦いと言うより舞踊のような動きに危なっかしさも感じながら、見惚れてしまう。
 マミさんはベテランだ・・・ こういう戦い方のスタイルなのだろう・・・

QB ≪こっちだよ、マミ≫

本郷 ≪マミ君、先輩の戦い方を見せてもらうが・・・ 先日は悪かったね、少し出しゃばった。
    ただ、どうも今の君は舞い上がっているようだ。油断するんじゃないぞ≫

マミ 「大丈夫よ! 今日という今日は、即行で片づけるわよ!」

本郷 ≪おいおい・・・ 魔女に見つからないようテレパシー≪≫を使えって言ったのはマミ君じゃないか≫

マミ 「せっかくのとこ悪いけど、一気に決めさせて……もらうわよ!!」

 Pyotrの残りを薙ぎ払い、魔女の座った椅子を叩き壊す。
 転がってきた魔女にマスケットを思い切り叩きつける。
 たまらず上空に逃げる魔女を追撃した

マミ 「ティロ・フィナーレ!」

 Charlotteをリボンが貫き、本郷とQB以外はマミの勝利を確信した。
 この魔女には第二形態があるなんて聞いてない。誰も教えてくれない。



33 ◆Oo1s7GYQ922026/03/24(火) 22:46:50.40hltPu0LK0 (19/21)

さやか「やった! ・・・え!?」 まどか「ひっ」

マミ 「・・・? ? ?」

 蛇のような、恵方巻のような・・・ ポップな外見がかえって気持ち悪い。
 見た目だけじゃない。第一形態の口からうにょっと出てきたってのも気色が悪い。
 とにかくそれは、牙の生えた大口を開けた。物を食べるように。

本郷 「おい伏せろ!」

 本郷は叫ぶより早く動いた。マミを抱きかかえて地面(?)に倒れ込む。
 自分が齧られたと思ったが、怪我をしていない。
 なにかが魔女の動きを一瞬だけでも止めたらしい。稲妻が見えた気がした。

マミ 「あん!」

本郷 「何だ、稲妻か!?」

さやか「あ、あれ・・・ あそこの上・・・」

 オレンジ色の変な奴がいた。そいつが魔女に稲妻を浴びせている。
 よく見るとオレンジ色なのは来ている服だ。ヘルメットを被り拳銃を持っている。
 稲妻を撃ちだす拳銃なんてあるんだ・・・ ・・・魔法少女なのか? 男性だろ?



34 ◆Oo1s7GYQ922026/03/24(火) 22:48:50.96hltPu0LK0 (20/21)

本郷 「助かったよ! 誰だい!」

ハヤタ「僕はSSSP(スリーエスピー)ムラマツ班のハヤタだ! この怪獣は僕が引き受ける、君たち避難するんだ! 早く!」

本郷 「任せたぜ!」

 本郷がマミを抱えて物陰に走った。Charlotteはしばらく迷い、まずはハヤタを始末することに決めたらしい。
 大口を開けて襲い掛かるが、ハヤタもスーパーガンで応戦する。

 それでもCharlotteが突っ込んでくるとナイフを投げた。
 Charlotteの片目がつぶれ、一瞬怯んだが、かえって怒り狂ったようだ。

ハヤタ(チッ ペンシル爆弾でもありゃあ吹き飛ばしてやるのに)

マミ 「あわ あわ あっ・・・・ わた、わっ 私・・・」

本郷 「マミ君、落ち着け。後輩の命がかかっている。まず質問だが、あのハヤタと言う男は魔女に勝てるかね」

マミ 「むっ む、難しいかも。こっ こ、こ、攻撃力が、足りない」

まどか「マミさん、マミさん、良かった、生きてて良かった」

QB 「今すぐ僕と契約を。彼では勝てないし、マミは戦えないよ」

本郷 「いや、しなくていい、マミ君は後輩たちを守っていろ。俺がやる」

ハヤタ(目撃者がいるのだが仕方あるまい)



35 ◆Oo1s7GYQ922026/03/24(火) 22:49:59.62hltPu0LK0 (21/21)

本郷 「ライダー・・・ 変身!」 / ハヤタ(ベーターカプセル・・・)カチッ

仮面ライダー1号の変身バンク / 初代ウルトラマンのぐんぐんカット 

1号「トゥ!!」 / マン「シュワッチ!!」

 結界に閃光があふれた・・・・ 正義と勇気が衝撃となって伝わった気もした・・・・
 戦士と巨人がそこにいて、失意と絶望が消し飛んだ。
 わけがわからないが、もう何があっても大丈夫と本能が叫ぶ。

さやか「私・・・ 夢を見てるのかい」 まどか「さ、さあ・・・ QBどう思う?」

QB 「君たちは覚醒しているよ」   マミ「同時変身ってカッコいいわね」

 初代ウルトラマンと仮面ライダー1号は互いの存在に面食らったが、すぐに正義の心を理解しあった。テレパシー≪≫がつながる。

マン ≪驚いたな。君は彼女たちを安全な場所へ頼めるかい。怪獣は僕が相手しよう≫

1号 ≪頼んだぜ。この娘の言うことにゃ怪獣じゃなくて魔女らしいがね≫

マン ≪後で聞こうか。僕はウルトラマン≫

1号 ≪俺は仮面ライダー1号。本郷猛≫

 片目の潰れたCharlotteは手負いの獣。怒りが収まらない。
 自分と同じくらい巨大なウルトラマンを最大の脅威と捉えた。
 牙を剥いて喉笛にかみつこうと勢いよく飛んでくる。



36 ◆Oo1s7GYQ922026/03/25(水) 12:26:22.14rHrAyc5P0 (1/4)

マン 「ハアッ デヤァー!」

 ウルトラマンは落ち着いてCharlotteにウルトラチョップを浴びせた。
 Charlotteが怯むと両手でつかみ、壁(?)に投げつける。
 主人のピンチをかぎつけて、逃げていたPyotrが戻ってくる。

マミ 「と、遠くのは私が。本郷さんは撃ち漏らしたのお願い」

1号 「心得た。・・・人がいるぞ! 間違って撃つんじゃあないぞ!」

ほむら「私よ、私・・・ 何よあの巨人? いや、多分あいつにリボンを解いてもらったんだけど・・・ オレンジの服着てた?」

マミ 「オレンジの服ならハヤタって人が着ていたわね。あれがその人よ」

1号 「ウルトラマン、と名乗ったが・・・ 」

QB 「僕も彼については素晴らしいエネルギー源ということしか知らないな」

まどか「あ、あれ見て・・・ 何するつもりだろウルトラマンさん」

 グロッキー状態のCharlotteだが、まだ闘志を失ってはいない。
 口から自分自身を脱皮させて形勢逆転を狙った。
 それを見たウルトラマンがスッと腕を十字に組んだ。

【 スペシウム光線 !】

 魔女が爆散して使い魔たちも倒れゆく。結界が維持されなくなり元の世界に戻る。
 目立たないように初代ウルトラマンはハヤタに、仮面ライダー1号は本郷に戻る。
 なんとか全員生き残った・・・ 散々な目にあったが・・・


37 ◆Oo1s7GYQ922026/03/25(水) 12:29:14.20rHrAyc5P0 (2/4)

マミ 「今日は酷かったわね。2人を大変な危険に晒してしまったわ。暁美さんにも忠告されたのにね。
謝らなきゃいけない。本当にごめんなさい。魔法少女、なりたくなくなったでしょ?」

さやか「生きてて良かった一安心、とはいかないですよね」

本郷 「浮かれていたようだが、よほど良いことがあったようだね」

さやか(一因がなんか言ってるぞ)

まどか「魔法少女が死ぬと…どうなるの?」

ほむら「結界の中で死ぬのだから、死体は残らない。永久に行方不明のまま…
それが魔法少女の最期よ。誰にも気づかれず、感謝もされず、散っていく」

ハヤタ「なあ、君は何を言っているんだ。君ももう少しで永久に行方不明になるとこだったってことかい? 
あ・・・ 行方不明と言えば、僕の流星ナイフ・・・」

ほむら「あのリボン切ろうとしてくれたナイフ? たぶんもう見つかんないわよ。あの光線銃はあるの?」

ハヤタ「そっちはあるよ。それでお取込み中悪いんだがね、その・・・ 」

マミ 「ハヤタさんも別の世界から来たようね。状況がまるでわかんないのでしょう? 私の部屋でお茶でもしながら話しましょうよ。
暁美さんにもお礼と言ってはなんだけど、お茶とコーヒーとケーキと出すわね」

ほむら「コーヒー!? 巴マミ、貴女の家でコーヒーを?」

マミ 「な、なによ大きな声出して・・・ コーヒー淹れるのは本郷さんだけど、おかしい?」

ほむら「いえ・・・ 貴女は紅茶ってイメージがあったから」(この時間はやっぱりどうも変よ。良い方向だといいけど・・・)



38 ◆Oo1s7GYQ922026/03/25(水) 12:31:45.68rHrAyc5P0 (3/4)

PART 3.5 暁美ほむらサイドの話

 マミにリボンで拘束されたほむらは一人で呻いていた・・・

ほむら「巴マミー! 戻ってらっしゃい! リボンがいつもよりキツイわよ!」
   「まったくこのリボン、いっつもいっつも死角からきて避けにくいったらありゃしない。ん・・・ 誰よあんた!? 魔法少女?」

ハヤタ「僕はSSSP/科学特捜隊ムラマツ班のハヤタ・シン。魔法少女呼ばわりされたのは初めてだな・・・ 
    今そのリボンを切ってやる。君をこんな目に合わせた宇宙人はどんな奴だったかな?」

 オレンジ色の変な服を着て、ちょっとヤ○ザっぽいけど顔立ちの整った男は、襟からナイフを取り出してリボンを切ろうとしてくれた。
 この人魔女の結界にも驚いてないわね。科学特捜隊なんて聞いたことないけど、助けようとしてくれるってことは正義の味方って奴かしら。



39 ◆Oo1s7GYQ922026/03/25(水) 12:33:52.78rHrAyc5P0 (4/4)

ほむら「私は暁美ほむらっていうんだけど、科学特捜隊って何よ? 聞いたことないわね」

ハヤタ「国際科学警察機構のスリーエスピーだよ。ジェットビートルとか本当に見たことないのかい? 
    このリボンは地球上の素材じゃないぞ。どこの宇宙人だろう」

 流星ナイフでは時間がかかると判断したハヤタはスーパーガン(SSSPのピストル)を取り出した。
 ほむらは一瞬ビビったが、リボンを焼き切ってくれたのでハヤタは味方だと判断した。

ほむら「あなたの言っていることがよくわかんないけど、私を縛り上げたのは巴マミって金髪の魔法少女よ。
    この奥にいるはずだけど、もうすぐ魔女に食い殺されるかも。私の友達も一緒にいる」

ハヤタ「食い殺される? その魔法少女ってのは地球人なのかい? それに君の友達・・・ 
    考えるのは後だな。食い殺される前に、とにかく保護しよう。この奥だな」

ほむら「あっちよ、急いでね。ちょっと息を整えたいから先に行って」

ほむら(あれ私、マミが助かることを願ってるわね)



40 ◆Oo1s7GYQ922026/03/28(土) 04:34:18.60zCGcK49d0 (1/13)

PART4 『ウルトラの奇跡は、あるんだけど、自分で必死に頑張らない人は助けない』

― at マミホーム

マミ「“魔法少女や魔女や結界の説明” かくかくしかじか」
「そこにいる本郷さんにも同じようなこと説明してあるのよ。」コウチャヲ ドウゾ

ハヤタ「何とも血なまぐさい魔女っ娘だな・・・ ああいや、魔法少女、か」アリガト

まどか(同じ間違いしとる) さやか(この人も昭和かよ)

ハヤタ「“なんでも願い事を叶える”なんて、QB君には悪いが、ロクなものだった試しがない。
     後輩の話だがね、心に思い描いた望みを現実にする赤い球があったが、人間の欲望を極大化させてしまい、
     幾多の世界を滅ぼして最後には自ら消滅した(ガイアの映画)。

   「何でも欲しいものを出してくれた壺の精(エイティのマアジン)は間違えて凶悪な怪獣を出現させてしまった」コウチャ オイシイ

QB 「僕はたった一回だけだしそんなヘマしないよ」

本郷 「ハヤタ君もこことは別個の世界から流れ着いたようだね」コーヒー ドウゾ

ハヤタ「そうだね。今度は僕の話をしようか・・・ “初めて地球に来た時の話”、“宇宙警備隊の話”、“光の国の話”なんやらかんやら」アリガト
   「空間が歪んでいたから帰り道かと思ったら、君たちの言う魔女の結界だったんだ。暁美君と出会えてよかった」コーヒー オイシイ



41 ◆Oo1s7GYQ922026/03/28(土) 04:37:29.18zCGcK49d0 (2/13)

さやか「ええと、つまり今のハヤタさんは憑依してるわけじゃなくてウルトラマンその本人」

ハヤタ「そういうこと。こっちの記憶も混乱してるし、ウルトラマンと名乗ってもわかるはずないと思って、
    つい科学特捜隊Science Special Search Partyのハヤタ・シンと名乗ってしまった」

マミ (ふむ・・・ Science Special Search Party・・・ )ケーキモ ドウゾ

ハヤタ「この地球にはああいう怪獣や超獣、宇宙人・・・ ではなくて魔女と戦う機関はないのかい。中学生が戦うなんておかしいよ」アリガト

さやか「ないなあ・・・ あ、まどかの従兄弟のお兄さんが勤めてるのはなんだっけ」

まどか「Global Unlimited Task Squadだけど、GUTSはまだ構想段階だし兵器だって持たないはずだよ」

ハヤタ「そうかい・・・ まあ僕はあれこれ注文できないな。マルチバース、宇宙は複数あると僕の故郷でも研究されている。
    これまでに僕が行った地球にはどこにも見滝原なんて地名はなかったからこの世界では新参者だ。元の世界への帰り方もわからない」

ハヤタ「帰るのはおいおい考えるとして、もしよかったら僕もその魔女退治に参加したいね。
     君たちを放ってはおけないし、なにか帰り道のヒントがあるかも・・・」ケーキモ オイシイ



42 ◆Oo1s7GYQ922026/03/28(土) 04:39:50.66zCGcK49d0 (3/13)

マミ 「だったら! ムッシュ・ハヤタもこの部屋に住むと良いわ。本郷さんもそうしてるし、まだスペースは余ってるもの。
    ハヤタさんもテレビドラマで好きだった人に似てるし、QBは箪笥の上ででも寝ればいいわ」

QB 「ひどいね、マミ」  まどか(なんでフランス語?)

ハヤタ「そういうことなら・・・ お願いしようかな」

ほむら(おそろしく段違いのイレギュラーが増えやがったけど、これってチャンスよね?)

さやか「次は転校生、君の話でも聞こうかね」

マミ 「そうよそうよ! 貴女も協力したいって言いに来てくれたのよね?」(期待MAX)

ほむら「そういうわけじゃないわ・・・ 」  マミ(が~ん)

ハヤタ「・・・あまり深入りしないが、意地は張るもんじゃないぞ。あんなことがあったんだ。
    仲直りして協力したらどうだい。・・・それともよほどの事情があるのかな」

ほむら「・・・ ・・・ そんなとこ。考えておくわ。・・・紅茶とコーヒーとケーキ、ありがと。用事があるからこれで失礼するわね」



43 ◆Oo1s7GYQ922026/03/28(土) 04:42:30.51zCGcK49d0 (4/13)

まどか「・・・・・・帰っちゃったね。ほむらちゃん、学校で私に魔法少女になっちゃだめだって、自分を大切にしろって忠告してくれたんだ。
    とても酷いことになるから、悲しむ人がいるから止めろって。今日のマミさんを見ると・・・」

さやか「それだよ! この名探偵さやかちゃんはひらめいたよ!」

一同 「「?」」

さやか「きっとさ、小遣いアップとかしょぼいお願いを叶えちゃったんだよ、よく考えずに。
    そんで望みが叶ったはいいけど戦うのが怖くて、後悔しっぱなしで、QBにお礼参りしたんだって! 
    だからQBを痛めつけてまどかには忠告するんだ、これで説明がつくね。」

QB 「・・・彼女と契約した記録はないんだけどなあ」

さやか「あ! さっきの魔女のグリーフシード、転校生が持ってった! やっぱりそうなんだ、孤独に必死にグリーフシードを集めて、やっとの思いで明日を生きる可哀そうな暁美ほむらちゃんなんだ・・・」

さやか「あんたの同僚! 勧誘の営業成績が悪いやつが犯人だ、心当たりはないのかね」

QB 「ないよ」



44 ◆Oo1s7GYQ922026/03/28(土) 04:45:01.56zCGcK49d0 (5/13)


―何日か後 at病院 

上条 「動かないんだ…もう、痛みさえ感じない。こんな手なんてっ、僕の手はもう、奇跡か、魔法でもない限り動かない」

さやか「大丈夫だよ恭介。きっと何とかなるよ。奇跡はそう簡単には起きないけど」

上条 「諦めろって、演奏は諦めろってさ。先生から直々に言われたよ。今の医学じゃ無理だって。」

さやか「バイク事故で片足を粉砕骨折しても、信頼してた人に裏切られてすっごい多額の債務を押し付けられても、
    それで肝臓を壊すまで働く羽目になっても、めげずに子供たちの夢のため立ち上がる人だっているんだよ」

さやか「悪逆非道の侵略者に故郷を滅ぼされ、共に戦う仲間には誤解されて殺されかけ、それでも気合と根性で正義のために戦って、
    罠にはまって身体をバラバラにされても諦めないくらいでないと奇跡は起きないよ」

上条 「ええと・・・ つまり・・・ なんだ、その・・・」
    「・・・ さやかは ぼくを いじめているのかい」(半泣き)



45 ◆Oo1s7GYQ922026/03/28(土) 04:46:15.37zCGcK49d0 (6/13)

さやか「ごめん、ちょっと興奮しちゃった。でも魔法ならあるかも」

上条「え?」

 CDプレーヤーを叩き壊した恭介の、すべて投げ出したい気持ちが痛いほどわかる。
 ただ単に恋愛感情を持っているというだけではなかった。

さやか(上条恭介のバイオリンを世界中の人に聴いてもらいたい)

 客観的に見て、上条恭介のバイオリンの才能は突出している。失うにはあまりに惜しい。
 リハビリを一生懸命に頑張る上条を見ているのに、励ますつもりで桁違いの人々に言及したのも間違いだった。

 埋め合わせをしたいという気持ちと、芸術を失ってなるものかという気持ち。
 頑張る人を応援したいという、善良で一般的な感覚。

さやか「奇跡は崖っぷちにならなきゃだめだけど、魔法ならあるんだよ」


46 ◆Oo1s7GYQ922026/03/28(土) 04:48:07.49zCGcK49d0 (7/13)

― ある日の晩

 まどかは明らかに様子のおかしい人々がふらふらと歩いているのを発見した。
 親友の志筑仁美がその群衆の中にいる。よくよく見れば、首筋には魔女の口づけの印。

まどか「…!ひ、仁美ちゃん!?」

志筑 「あら、鹿目さん…御機嫌よう うふふふ。私達はこれからみんなで、素晴らしい世界へ旅に出ますの。生きている体なんて邪魔なだけですわ」

まどか「え…」

 親友を放っておくわけにもいかず、まどかは後へついていった。
 集団はそのうち小さな寂れた町工場に辿り着く。

まどか(スマホ! どっかに置いてきちゃった! ど、どうしよう)

工場経営者「俺は、駄目なんだ…。こんな小さな工場一つ満足に切り盛りできなかった。今の時代に…俺の居場所なんてあるわけねぇんだよな」

まどか 「あれは洗剤っ あれ危ないんだよ? ここにいる人達、みんな死んじゃうよ!」



47 ◆Oo1s7GYQ922026/03/28(土) 04:49:37.55zCGcK49d0 (8/13)

志筑 「邪魔をしてはいけません。あれは神聖な儀式ですの。それがどんなに素敵なことか、鹿目さん、あなたもすぐにわかりますから」

 あくまで優しく包み込むように抱き着く仁美を振り切り、まどかは洗剤の入ったバケツを勢いよく窓の外へ投げ捨てる。
 そのまどかに向けられる… 人々の恨みと憎悪の視線。その群衆がまどかへ襲い掛かる。

まどか「きゃあっ!!」

 襲い掛かる群衆から逃げ、急いで物置に隠れる。その瞬間、周りに広がる、魔女の結界。
 モニター、片翼の天使、木馬、人形。それらの漂う空間に、まどかは閉じ込められた。
 まどかが見てきた魔法少女の戦いの光景がモニターに映った。

まどか(これって…罰なのかな。私がもっとしっかりしてれば… もっとちゃんと、多くの人を助けられるかも知れないのに)

まどか(素質は十分なのに魔法少女にならない私に、バチがあたったんだ)

 気が付けば自分自身はゴム人形のようだった。
 その手足を引っ張る、薄ら笑いを浮かべる天使の人形。
 徐々にその力は増されていき、四肢がちぎれるかとも思う。



48 ◆Oo1s7GYQ922026/03/28(土) 04:51:33.32zCGcK49d0 (9/13)

まどか(わたし…死んじゃうんだ… 痛いよ、 もう…嫌だよっ…!!)

 その時Daniyyel+Jennifeのうち1体が撃ち抜かれた。

マミ 「ティロ・フィナーレ! 鹿目さん! 生きてる? 怪我はない!?」

まどか「・・・ ・・・ マミさん?」

マミ 「外の人たちは御二人が大人しくさせてくれたわ。私たちの仕事はこっち」
   「ベータカプセルとタイフーン(1号のベルト)がピカリと光ったらみんな気絶しちゃった」

まどか「“私たち“って? ほむらちゃん?」

さやか「残念! 正解はさやかちゃんでしたよっと。危機一髪ってとこだったねぇ」
   「つーか酷いよまどか。まどかの心は転校生になびいちゃったの?」

まどか「さやかちゃん…その格好」

 もう一人の親友のどことなく空虚な明るさ。
 コミカルなのは私を怖がらせないようにするためだけじゃないんだろうな。
 吹っ切れるためなのか、残り3体をあっという間に斬って捨てた。

さやか「ん? あーはっは、んーまあ何、心境の変化って言うのかな?」



49 ◆Oo1s7GYQ922026/03/28(土) 04:52:44.85zCGcK49d0 (10/13)


 そのまま人形も、木馬も、Daniyyel+Jennifeも、ことごとく斬り倒していく。
 親玉のH.N.Elly(Kirsten)を見つけると急降下し、叩きつけて壊した。
 引きずり込まれた修羅の道から逃れようと足搔いているようにすら見える。

さやか「ん~ 大丈夫だって! 初めてにしちゃあ、上手くやったでしょ? 私」

本郷 「おうい! 助けがいるかい?」  ハヤタ「無理するんじゃあないぞ!」

 人々を救出し終わったヒーロー組が遠くから呼びかけてくれた。
 でも平気平気。怪我なんてすぐ治るから。それだけが私の取り柄なんだってば。

マミ 「初めてにしては、ね・・・ でももう少し練習が必要だわ」

さやか「はっはっは! そう言われると嬉しいです! すぐマミさんに追い付きますよ!」



50 ◆Oo1s7GYQ922026/03/28(土) 04:54:17.28zCGcK49d0 (11/13)

PART 4.5 美樹さやか 変身可能!

ちょっと前  ― at マミホーム

マミ 「美樹さん、決心しちゃったのね・・・ 後悔しないの?」

さやか「うん」

マミ 「望みは上条さんのことよね。自分自身のことではないわ。他に相談しなくていいの? いまなら引き返せるわよ。」

さやか「いいよ。 ・・・本当に、どんな願いでも叶うんだね?」

QB 「大丈夫、君の祈りは間違いなく遂げられる。じゃあ、いいんだね?」

さやか「うん、やって・・・ ぐぶふっ…!? うげ、げぶっ!?」

QB 「さあ、受け取るといい。それが君の運命だ」



51 ◆Oo1s7GYQ922026/03/28(土) 04:56:24.19zCGcK49d0 (12/13)

― 数十分後

本郷 「俺たちが銭湯やコインランドリーに行っている間に大変なことになっちまいやがった」

ハヤタ「まあなんだ、僕たちは部外者だが・・・ 美樹君、君はまだ未成年だ。ご両親には相談したのかい?
    巴君も年長者ならその辺りを確かめるべきじゃないのかな」

QB 「それについては僕から説明しようか。昔ね、周囲の大人に相談した少女がいたのさ。
   大人たちは願いを横取りするために少女を奪い合い、滅びたよ。君の話した赤い玉と同じじゃないかな」

QB 「魔女を倒すためなら国家権力の軍隊を・・・ ってのはこちらも考えたんだけどねえ。
   仮にそうなれば今の国際秩序はどうなるかな。ここの地球はまだ人間同士の争いごとが絶えないようだけど」

ハヤタ「弁が立つね。しかし日本国の民法ってものも尊重してもらいたいものだ。未成年者との契約がどういうものか調べたのだろう?」

本郷 「QB君は侵略者ではないのだ。現地の法律を無視するのは侵略者の行いだぜ」



52 ◆Oo1s7GYQ922026/03/28(土) 04:57:39.55zCGcK49d0 (13/13)

QB 「僕はさやかの意思を尊重したつもりなんだけど」

マミ 「美樹さん、お二人は反対のようだけど、私としては嬉しいのよ。引きずり込んだようで罪悪感があるけど・・・」

さやか「魔法少女として一級品になってやりますよ! そうすりゃお二人の心配も解けますって! 
    それに魔女退治は、誰かがやらねばならないこと。本郷さんもウルトラマンさんも、それをやっているんでしょ?」

本郷 「弁が立つのがもう一人いたのかい・・・ なってしまったものはどうしようもない。弱音を吐かずに自分を鍛えることだ。付き合おうか。」

ハヤタ「僕たちはいつか居なくなってしまうからね」


53 ◆Oo1s7GYQ922026/04/01(水) 20:57:11.65op7gazni0 (1/15)

PART 5 『本郷に教育的指導されて後悔(悔恨)するはめになった』


― 川辺の草むら

さやか「爽快、爽快ー 日向ぼっこも良いもんだねぇっと」

まどか「・・・病院での演奏会はどうだった?」

さやか「よくぞ聞いてくれました。いやあ~、アヴェ・マリアは最高だ、上条が奏でるとなおさらだ。」
   「ああそうそう。仁美も昨日のあれで、夢遊病の精密検査で病院にいたんだけど、検査が長引いてね・・・ 惜しい人を亡くした。」

まどか「! お願いだから冗談でもやめてね。・・・怖くはないの?」

さやか「・・・転校生の言ってたさ、魔法少女は感謝もされずに散っていくっての、これを実感しているよ。
    上条の腕が治ったのは魔法少女さやかちゃんのおかげなのに、誰もそれを知らないの」

   「でもさ、もしかしたら、まどかと仁美の友達二人を同時になくしてたかもしれない。それが怖いよ。
    だーかーらー。なんつうのかな? 自信、安心感、ちょっと自分を褒めちゃいたい気分つーかね。まー 舞い上がっちゃってますね! あたし!」



54 ◆Oo1s7GYQ922026/04/01(水) 20:57:44.49op7gazni0 (2/15)


まどか「マミさんみたいにならないでね。私で良ければ、相談にも乗るから」

さやか「ありがと。これから頑張らないとね」

QB 「さやかを守りたい君の気持ちは分かる。実際、君がさやかの隣に居てくれるだけで、最悪の事態に備えた切り札を一つだけ用意できる」

まどか「私は・・・」

QB 「もし君が心を決める時が来たら、僕の準備は、いつでも整ってるから」

さやか「そうだよ。まどかは隣にいてくれるだけでいいんだ。なんだかまどかってQBのお気に入り? あげないヨ私のだヨ」



55 ◆Oo1s7GYQ922026/04/01(水) 20:58:56.74op7gazni0 (3/15)


― at展望台


 見滝原にやってきた佐倉杏子が双眼鏡でマミさんご一行(マミ、本郷、ハヤタ)を眺めている。

QB 「まさか君が来るとはね」

杏子「マミの奴が友達と仲良く3人暮らし始めたって聞いたからさ、もう魔法少女として生きるのに疲れたのかと思って、チャンスとばかりにわざわざ出向いてやったってのに」
  「一緒に住んでんのはあの紺のダブルブレザーの長髪と、青ブレザーのちょいとヤク○っぽい奴かよ! 説明がズレてんだよ!」
  「何なのよちょっと、いやだいぶ話が違うんじゃない!? マミの奴、ついにP活?」

QB「悪いけどその単語はよくわからないね」

杏子「ええと・・・ エンコーだよエンコー!」

QB「自動車のエンジンが故障したのかい」

杏子「調子が狂うな、おい・・・ あいつらがマミにカネ渡してんのかって聞いてんだよ」



56 ◆Oo1s7GYQ922026/04/01(水) 20:59:43.55op7gazni0 (4/15)


QB「お金ならマミから彼らに渡しているけどね(生活物資の買い出しのために)」

杏子「あっちがヒモかよー… 要するに3人まとめてぶっ潰しちゃえばいいんでしょ」

QB「すべて君の思い通りに行くとは限らないよ。この街にはルーキーと、それからもう一人ベテラン魔法少女もいるからね」

杏子「マミの他にもベテランいたのか。へえ、何者なのそいつ?」

QB「僕にもよく分からない。でもあの子は極めつけのイレギュラーだ。魔法少女としてはね。
   (イレギュラー度合いならあの2人のほうが上だから)。あの子はどういう行動に出るか、僕にも予想できない」

杏子「へっ、上等じゃないの。退屈過ぎてもなんだしさ。ちっとは面白味もないとね」



57 ◆Oo1s7GYQ922026/04/01(水) 21:00:58.10op7gazni0 (5/15)


―  さやかはパトロールの真っ最中

さやか「付き合ってくれてありがとうね、本郷さん。QBはどっか行っちゃうし、やっぱ最初はちょっち怖いし」

本郷 「どこかで死んでもらってもこっちが困る。まどか君は危険だし、ハヤタ君はグリーフシードを集めないと家賃が払えんのでな。
    マミ君は呼ばなくてよかったのかい?」

さやか「心配してもらってすいません。でも、マミさんがいなけりゃ何もできないままじゃ駄目ですし。
    それにマミさんをつき合わせて魔女を見逃しちゃったら人々が襲われるかも。本郷さんだけが頼りなんですよ」

本郷 「付き合うといった手前、付き合うよ。うん、まだ使い魔のようだがその辺にいるぞ。気を付けたまえ」

さやか「あ、本当だ。いる。何でわかるのよ」

本郷 「Oシグナルや超触覚アンテナの機能だが・・・ 索敵も訓練せにゃいかんな」

 敵を探してもらったのでこれ以上手伝ってもらうのはどうかと思い、一人で戦った。
 子供がクレヨンで描きなぐった様な、不安定でぐにゃぐにゃの存在。
 マミの真似をしてサーベルを何本も形成し、スペツナズ・ナイフの如く撃ちだしてみた。



58 ◆Oo1s7GYQ922026/04/01(水) 21:02:31.87op7gazni0 (6/15)


さやか 「よし、やった! 先生、何点くらいですか?」

本郷 「相手が使い魔、俺の世界でいう戦闘員だ。勝って当然。肩慣らしまで採点しない」

さやか 「あら・・・ キビシイ でもあんなのでも魔女に成長したら人々が襲われてヤバいから、今のうちに締めておけてよかった」
    「あ・・・ グリーフシードは持ってないのか・・・」

 その時、呆れと憎悪が入り混じったような声が聞こえた。
 だれかと思えば赤くて長い髪、不愉快なニヤつき、ちょっと薄汚れた服・・・

 少なくとも味方じゃないことは確か。品定めする目線がねっとりと絡みつく。
 ソウルジェムを見せびらかすように、魔法少女に変身してきた。

杏子 「おいルーキー、見てわかんないの? 使い魔がグリーフシードを持ってるわけないじゃん。4~5人ばかり食って魔女になるまで待てっての」

杏子 「卵産む前に鶏シメてどうすんのさ。餌食わせなよ」

本郷 「お前、人間を餌呼ばわりか。自分が何を言っているのかわかっているのか」

さやか「そうだよ! 魔女に襲われる人たちを …あんた、見殺しにするって言うの?」

杏子 「“あんた”じゃねえや。佐倉杏子って名前があんだよ。」

杏子 「アンタ達さぁ、何か大元から勘違いしてんじゃない? 弱い人間を魔女が食う。その魔女をアタシたち魔法少女が喰う・・・ 
    これが食物連鎖って当たり前のルールでしょ、そういう強さの順番なんだから」



59 ◆Oo1s7GYQ922026/04/01(水) 21:04:17.68op7gazni0 (7/15)


本郷 「・・・」カチン (本気で怒った)

杏子 「だいたいだな、そこの紺ブレザー! 魔法少女でもねえのにグリーフシード集めてどうすんのさ!? 迷惑なんだよマジで!」

本郷 「ほう。喋る魔女もいるのか。教えてやる、家賃だ」

杏子 「家賃!? バッ 馬鹿にしてんのか! それに魔法少女だ! ウッゼエ・・・ヒモのくせに超ウゼえ! 
    言って聞かせても分からねぇ、殴っても駄目なら、後は殺しちゃうしかないよね!」

さやか「やってみろよ! こっちは癒しの祈りで変身してるから回復力はダンチだぜ!」

本郷 「自分の能力を敵にべらべら教えるんじゃない・・・ こいつは許さん」

さやか「あ、すいません」 (・・・・ん? 湯気?)

 本郷は激怒した。必ず、この邪智暴虐の魔法少女を倒さねばならぬと決意した。
 本郷には他所の魔法少女界隈の感覚がわからぬ。本郷は、別の世界からの客人である。

 魔女や使い魔を倒し、マミのマンションに居候してきた。
 ヒーローなので邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。

本郷 「ライダー・・・ 変身!」

さやか(うわ、めっちゃくちゃ怒ってらっしゃる。なんかこっちは逆に冷静になってきた)



60 ◆Oo1s7GYQ922026/04/01(水) 21:06:10.66op7gazni0 (8/15)


杏子 「ケッ おかしなカッコになりやがって!」

 自身の武器の槍を演武のように振り回し、強さをアピールする。
 素手じゃねえかよオッサン。何ができるってんだ。
 不意打ちで殴りつけてみっか。多節棍にもなるんだぜ。

1号 「多彩だな」ヒョイ

さやか(あの娘、喧嘩慣れしてるな。魔法少女歴とか長そう)

杏子 「うおっと、避けられたのは初めてだぜ。だったらこれでどうだ!」

 槍に戻して正面からも側面からも、フェイント・陽動を混ぜて突く。
 薙ぎ払いも石突もお手の物。鎖もうまく使って1号を捕らえた。
 流れるように他の節で頭部を殴りつけた。

杏子 (げ、やり過ぎたか? さすがに自分で手ェ下すのは萎えるな)

1号 「それが本気か。 ・・・俺は至近距離で核爆発に巻き込まれたことがある」

杏子 「は?」 

さやか「え?」

1号 「俺を倒すつもりなら、それ以上の力が要るぞ」

杏子 (核爆発でも生きてるって、怪物かコイツ。だが負けられねえ・・・)

杏子 「へ、へえー ディフェンス能力は折り紙付きってか。じゃあこれでどうだ。ロッソ・ファンタズマ」

さやか 「うお、増えやがった・・・? ? ?」

1号 「実体があるとは便利な幻術だな」



61 ◆Oo1s7GYQ922026/04/01(水) 21:07:57.75op7gazni0 (9/15)

杏子 「数さえそろえりゃこっちのもんだぜ!」

1号 「サイクロン!」

 恐怖の幕開けであった。杏子は目の前で自分が殴り倒されるのを見た。
 何の躊躇もなしにバイクでひかれる自分も見た。

 なまじ実体があるがために嫌な音まで聞こえる。幻影に戻る前に壊される。
 片っ端から槍をへし折られ、殴り飛ばされ、蹴り倒される幾多の自分自身。

杏子 (あ、これ、激ヤバ)

杏子 「そっ そっ 底がまるで、見えないとあ、あっちゃね・・・ きょ、きょっ、今日のところはおり、降りさせてもらうよ!」

 台詞の途中で全速力で逃げ出した杏子は魔法少女としての能力をすべてスピードアップに使った。
 裏路地も、小道も、知っている抜け道を縦横無尽に駆け抜ける。

1号 「待てい! 逃がすか!」

さやか「なんかよくわからんけど、とにかく凄まじく不味いことだけはわかる」

さやか≪マミさん、マミさーん! テレパシー聞こえますか。不味いことになりましたよ、何とかしてください≫



62 ◆Oo1s7GYQ922026/04/01(水) 21:09:18.78op7gazni0 (10/15)

マミ ≪え。何があったのよ≫

さやか≪魔女か魔法少女かよくわかんねえ、ガラの悪い浮浪者みたいな赤髪の女に因縁つけられたんです! 
    そいつが一般市民を鶏のエサ呼ばわりして、本郷さんがマジギレしちゃって、追いかけていきました。ええと ・・・さくらきょうこ?≫

マミ ≪心当たりしかないわね。風見野方面へ逃げてったでしょ≫

さやか≪確かにそうです。≫

マミ ≪もし行けたら、貴女も風見野へ。ハヤタさん、急いで今から出るわよ≫



63 ◆Oo1s7GYQ922026/04/01(水) 21:11:07.60op7gazni0 (11/15)

― 風見野のどっかの廃墟ビル群

杏子 「ひい、ひい、ひい・・・ 走った・・・ 何者だよアイツ・・・」
   「怒らせちゃいけない相手を怒らせちった。しばらく見滝原へは行けねぇな」

  ブウウウン・・・ ブロロロロ・・・・

杏子 「まあここまで来りゃあね。 ・・・なんか暴走族がうるせえな」

1号 「サイクロンアタック!」 (バイクでぶち当たる技)


  ドウウウウウウウン!!


杏子 「ひっ 分厚いコンクリ壁が・・・ こなみじんだあ」

1号 「俺のCアイや超聴覚器をごまかせると思ったか」

杏子 「あがが・・・・ あわ、あわわ・・・・」

1号 「それが、貴様が今まで生贄にした人々の恐怖と嘆きだ」

杏子 「あ‥‥ あ‥‥」

1号 「何とか言ってたな。食物連鎖だの、殴ってもわからねえ馬鹿はどうするだの・・・ 今の貴様の話か?」

杏子 (みじかい いっしょうだった じごくで はんせいしよう)



64 ◆Oo1s7GYQ922026/04/01(水) 21:13:13.74op7gazni0 (12/15)

1号 「ライダー・・・」

ハヤタ≪待ってくれ本郷! そいつは未成年だ、同情の余地もある! 矯正できるかもしれん。潰すのはまだ早い!≫

マミ ≪ま、間に合った?≫

1号 「未成年・・・? ・・・子供か。貴様命拾いしたな」

杏子 (ほんきでこしがぬけて たてねえ)

マミ 「だから言ったのよ、貴女の考え方は間違っているって・・・ この娘はちょっと前まで私の弟子だったの。
    でもQBへの願い事がおかしなことになってしまって、ご家族が、その・・・ 亡くなってしまって・・・」

本郷 「だからと言って人命を軽んじるのは言語道断だ。しっかり悔悟してもらうぞ」

ハヤタ「ご家族を亡くされて一人暮らしかい」

マミ 「路上生活よ。ご家族を亡くしてから荒んでしまって・・・ 先輩として失格ね」
   「いまは炊き出しと年齢を誤魔化した日雇い労働で食いつないでいるのよね」

本郷 「更生どころではないな。福祉につなげよう」

杏子 (ここまできたら はいちまうか)

杏子 「ごめんなさいマミさん、実はATMごまかしたり置き引きとかスリも・・・」

マミ 「はぁ!? なんですって?」

マミ 「グリーフシード集めは、まだ生きるためだって言い訳できるかも知れない。でも貴女、それは必要ないし犯罪よ! そこまで堕ちていたなんて!」
   「情けない・・・ ・・・ 貴女も、先輩なのに気づかなかった私も・・・」



65 ◆Oo1s7GYQ922026/04/01(水) 21:14:52.81op7gazni0 (13/15)


 巴マミがへたり込んでシクシク泣きだした。


ハヤタ「佐倉杏子君と言ったね。君のために泣いてくれる人がいるんだ。何とも思わないのかね?」

杏子 「いいえ。反省しなきゃいけないって思ってます」

本郷 「衣食足りて礼節を知る、だ。とにかく児童相談所に保護してもらおう」

ほむら「ま、待って! それはちょっと待って! お願いよ、2週間待って」ヒューン

マミ 「暁美さん、どこにいたの」

ハヤタ「2週間? なぜだい」

ほむら「説明する、説明するから・・・ 走ってきたの、ちょっと休ませて・・・」ゼー ハー

ほむら「さやかのテレパシーを拾ったのよ、とにかく、おねがいよお・・・」


 途中でまどかと合流したさやかが遅れてやってきた。地べたに土下座する杏子、怒りの形相の本郷、口をへの字にしたハヤタ、泣きながら怒っているマミさん、何かを必死に訴えているほむら・・・ 混沌・・・


まどか「な、なにがあったの? 何をしているの?」

まどさや「「わけが わからないよ」」

(QBは風見野に行って杏子をけしかけたついでにあちこち勧誘してたら帰りが遅くなって入れ違いになったので出番はなかった)



66 ◆Oo1s7GYQ922026/04/01(水) 21:17:07.91op7gazni0 (14/15)

PART 5.5 佐倉杏子の新たな日常

マミ 「佐倉さん、これ以上、貴女を放ってはおけないわ。暁美さんがああいうからしばらく私のアパートで規則正しく暮らしてもらいます」


杏子は2度と路上生活へは戻れなかった…。
弟子と親友の中間の生命体となりしばらくはマミのアパートで暮らすのだ。
そして本郷猛(知能指数600)とハヤタ・シン(初代マンは宇宙大学教授)にみっちり勉強を教えられ、そのうち杏子の学力は全国平均を超える。

(勉強さえできれば落ちこぼれてグレることもないだろうという昭和的思考の2人)


杏子 「あ…ありのまま 今 起こっている事を話すぜ! アタシは ルーキーを指導しようと思ったら いつのまにか指導されている。
    矯正とか感化とかそんなチャチなもんじゃあ、断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わっているぜ」(涙目)

本郷 「わけのわからんことを言ってないで問題集を解いてみろ。まずは小学校5年生レベルだ。解いたら晩飯を食わせてやる」

ハヤタ「何がわかっていないのか把握せずに闇雲に頑張っても点数は伸びないぞ。そんなの君だって嫌だろう。
    まあ制限時間を考えて最初は自分で時間配分もやってみろ」

マミ 「私が見張ってるからサボったら承知しないわよ」



67 ◆Oo1s7GYQ922026/04/01(水) 21:18:45.50op7gazni0 (15/15)

・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

さやか「やあ杏子、最近はどうよ?」

杏子 「3食喰えて、布団で寝れる生活のありがたさを噛みしめてるよ。勉強もやってみりゃ楽しいもんだ。いまは中学2年生くらいのレベルだって。」

杏子 「飲み込みが早くて要領がいいって褒められた」
   「・・・風呂にも入れて、寝ているうちに襲われないか心配しなくていいなんてね」

まどか「い、今まで大変だったんだよね」

杏子 「カップ麺じゃなくて米が主食なんだ。洗濯もできる。他人を疑って警戒感ばっかり磨かれる生活は、やっぱ間違いなんだよ」
   「人間は一人じゃ生きていけねえってようやくわかったぜ」

マミ 「紅茶淹れたわよ~」

杏子 「ありがてえありがてえ。やっぱりさ、なんつったらいいのか、その」

杏子 「ひとりぼっちは、寂しいもんな」




68 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 00:55:12.37jGolamWN0 (1/30)

PART 6 『この時間軸は絶対おかしいわよ』


ほむら「今までの世界で佐倉杏子が行政に保護されたことはないわ。
規格外のイレギュラー2人がいるので、これ以上の想定外は避けたい。これが一つ目」

ほむら「杏子が遠くの施設に保護されたらワルプルギスの夜との戦いに参加できなくなるかも。
    これが2週間待ってもらう理由二つ目よ。こういうこと2人に説明するのよ」

ほむら「それからソウルジェムの正体とかQBの真実とかも解説して、ほかの魔法少女やまどかに教えるべきか相談しよう。
    一緒に戦ってくれるように協力も求めましょう」

ほむら「でもインキュベーダーには秘密に進めたい。そしたらレンタカー借りてくれたわ。
    走行してたら盗聴できないでしょ。で、待ち合わせの場所に来たんだけど」

ほむら「・・・ ・・・シボレー・コルベアなんてクラシックなアメ車どっから借りたのよ」

ハヤタ「何をぶつぶつ言っているんだい。早く乗りたまえ。他には赤いランボルギーニ・カウンタックしかなかったんだ」

本郷 「今日は俺も車だ。・・・ん? 後部座席なのにシートベルトするのかい」

ほむら(やっぱこの人たち昭和ね)



69 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 00:56:54.56jGolamWN0 (2/30)

― 走行中のシボレー車内

ほむら「“ソウルジェムの真実” うんたらかんたら」
   「“QBの正体と目的” なんたらかんたら」
   「“自分の正体とこれまでのこと” かくかくしかじか」

ハヤタ「ああ、なんだ・・・ 時間を止めていたのは君か」

ほむら「え、気付いてたの?」

本郷 「どうも俺たちに実害がないからおかしいとは思っていた」

ハヤタ「能力はとにかく、今まで辛かっただろう。よく話してくれた。無論、協力しよう」

本郷 「信じてもらえないつらさはよくわかる。ここは何回目だい。それに・・・ 今までに俺たちと出会ったことは?」

ほむら「数えるのが嫌になるくらい。でも貴方達と出会ったのはこれが最初。だからこの時間って何かがおかしいのよ」

ハヤタ「何かの意思が僕たちをここへ連れてきたのかな・・・ 」キング カナ
   「それにしても時間を止めるなんてインチキじみた能力でも勝てないのか」



70 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 00:58:41.79jGolamWN0 (3/30)


ほむら「ワルプルギスの夜は数十年から数百年に一度現れる。あまりに強大で凶悪、結界に閉じこもることもしない大災害そのものよ。
    この巨大な化け物が都市部に出現すれば数千人の死者は出るわね。もっと多いかもしれない。」

本郷 「そのワルプルギスの夜ってのも問題だが、当面の問題としてはだ、さて真実をどうやって伝えるかな・・・」

ほむら「伝えたほうがいいと思うの?」

ハヤタ「いいや。“伝えねばならない”んだ」 

本郷 「いつかバレる。仲間を騙したくないだろう?」

ほむら「仲間・・・ 仲間か。いい響きね。伝えるのは私がやる。」
   「貴方たちはまた聞きだし、それに、私の仲間だもの・・・」



71 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 00:59:46.05jGolamWN0 (4/30)

―at ほむホーム

まどか「お邪魔します・・・」

さやか「入るよー 転校生― おや御両人、珍しいとこで」

杏子 「邪魔すっぜ」

マミ 「嬉しいわ暁美さん。私たちを招待してくれるなんて。QBはなんか用事があるっていうから連れてきてないわよ」

ハヤタ「そちらのほうが都合がいいかもしれんね」

本郷 「・・・ほむら君から話があるようだ。辛いかもしれんが覚悟して聞きたまえよ」

さやか「覚悟なんて契約したときにできているよ」

ほむら「その言葉、忘れないでね・・・ “ソウルジェムの真実” うんたらかんたら」



72 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:01:18.12jGolamWN0 (5/30)

まどか「嘘、だよね・・・」

杏子 「この玉っコロがアタシの魂そのもの? 肉体は抜け殻?」

さやか「まったまた~ 冗談キツイって」

マミ 「にわかには信じられないけど、呼び出してまで噓とも思えないわね」
   「先輩だもの、私ので試してみるわ。離れたところへ、誰かお願いできるかしら」

ほむら「まだ話は終わってないのだけれど」

ハヤタ「一度にすべて聞かせるのは負担が大きいだろう。試すなら僕が運ぼう」

まどか「待って、落としたらマミさん砕けちゃうから私が持つ」

ハヤタ「じゃあ頼むよ。100メートルだったな・・・ 走るには遠いか」カチッ

【初代ウルトラマンのぐんぐんカット】

 窓の外、人目を避けるためにウルトラマンはすぐさま等身大になった。
 マミのソウルジェムを落とさないように大事にポケットに入れたまどかをウルトラマンが運んで飛び立った。


73 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:03:19.05jGolamWN0 (6/30)

― 上空

まどか(そういえばこれって初飛行だ。空を飛ぶのはもっと気分がいいはずなのに)

マン 「この辺で100メートルくらいだ。さてどうなったかな」


―at ほむホーム

さやか「・・・飛んで行っちゃったねえ。マミさんどんな感じですか」

マミ 「悪いことはない・・・ け、ど・・・?」

 飛んで行ったウルトラマンを窓辺で眺めていた。
 さやかが話しかけたがためにマミはそちらへ振り向いた。そこでマミの記憶は途絶える。

 少しばかり背の高いマミがふいに倒れてきたのでさやかもバランスを崩した。
 そのまま、ほむホームの床にあおむけに倒れてしまった。

ほむら「!」

さやか「も~ マミさん何やって・・・  “!?“」



74 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:04:53.50jGolamWN0 (7/30)


 虚ろな目に半開きの口、生きてはいないと一瞬で分かってしまった。
 命を失ったマミの肢体が自分に覆いかぶさっている。死体の顔が目の前にある。

 鹿目まどかならすがり付いて泣くところかもしれない。
 しかし美樹さやかはそうではなかった。本能に刻まれた絶対的な禁忌であった。
 親兄弟のものであっても触れることすらタブーである。

 おまけに「自分も同じだ」ということまで強制的に理解させられた。


さやか「ぎ・・・ ぎゃああー!! 放して! 嫌だよ!! のけて!」

本郷 「落ち着け!」 ほむら「さやか!」 

杏子 「おい大丈夫だ、のけてやるから、大丈夫だからな」

本郷 ≪聞こえるか、すぐ戻ってきてくれ≫  マン≪向かっている≫

 さやかは滅茶苦茶なショックを受けて部屋の隅で震えている。
 ほむらが水を汲んできて杏子は隣にいてやった。
 すぐに初代マンとまどかが戻ってきてソウルジェムをマミに返した。



75 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:06:16.91jGolamWN0 (8/30)

マミ 「・・・・ あれ? ・・・何よ、何が、あったの? 美樹さん、何を怖がっているのよ」

本郷 「待て、さやか君に近づくんじゃない」 

さやか「来ないで、ごめんなさい、マミさん、来ないで」ガクブル

まどか「そんなに怖がらなくて大丈夫だよ。生きているよ」

ほむら「ほら水、これ飲んで落ち着きなさい」ヒューン

ハヤタ「死んだのではない、一時的に魂が離れた。死体のように見えただけだ」




76 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:08:10.40jGolamWN0 (9/30)


 そしてちょうどその時、空気の分からない、感情のない奴がやってくる。


QB 「やあお揃いで。ここが例のイレギュラー魔法少女の自宅かい」

杏子「テメエ! ふざんけんじゃねエ!  アタシたちゾンビにされたようなもんじゃないか!! 知ってやがったのか?」


 杏子がQBの頭部を引っ掴んでまくし立てた。誰も止めない。

QB 「ん? ああ・・・ 事故かい。普段は肌身離さず持ち歩いているから、滅多にあることじゃないんだけど」
  「君たち魔法少女が体をコントロールできるのは、せいぜいソウルジェムから100メートル圏内だからね」

マミ「暁美さんの言ってることが本当だったのね。QB、ソウルジェムは私たちにとっての何なのか、どうしてそんなことしたのか、説明して」ギロッ

QB 「壊れやすい人間の体で魔女と戦うなんてとても無理だよ。君たち魔法少女にとって、元の体なんて外付けのハードウェアでしかないんだ」

QB「魔法少女との契約を取り結ぶ僕の役目はね、魂を抜き取ってソウルジェムに変えることなのさ。
  心臓が破れても、ありったけの血が抜かれても、魔力で修理すればすぐまた動く。ソウルジェムさえ砕かれない限り、君たちは無敵だよ。」



77 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:09:02.50jGolamWN0 (10/30)

QB  「慣れてきたら完全に痛みを遮断できるよ。もっとも、それはそれで動きが鈍るから、あまりお勧めしないけど」

さやか「ひっ・・・ ひぃぃ・・・ 聞きたくない、聞きたくない」ガクブル

ほむら「ほらお水、もう一杯飲みなさい」

まどか「酷いよ・・・ そんなのあんまりだよ・・・」

QB 「君たちはいつもそうだね。事実をありのままに伝えると決まって同じ反応をする。
   わけがわからないよ。どうして人間はそんなに魂のありかにこだわるんだい?」

マミ 「なっ!?」ムカ



78 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:11:02.97jGolamWN0 (11/30)

本郷 「ペースに乗せられるな。冷静になれ。 ・・・『決まって同じ』反応だと?」

ハヤタ「おいQB、君はたった今、『いつもそうだね』とも言ったな」

QB  「それがどうかしたのかい」

本郷 「つまり、今までに何回も同じようなことがあった・・・ お前の毒牙にかかった少女が何人いるのか知らんが、人間は魂の在処にこだわると知っていたな?」

QB 「・・・ ・・・・」

ハヤタ「『どうして君たちは』ではなく『どうして人間は』と言ったのも知っていたことを意味するな。
     僕は法律家ではないが、これは瑕疵と言うべきではないかね」

   「相手方つまり美樹君や他の地球人がこだわる重大事項と知りつつ、教えなかった。これで契約が正当で有効なものと言い張るつもりか?」

杏子 「そ-だそーだ! 日本は法治国家だぞ! キャンセルして人間に戻しやがれ害獣!」

QB 「・・・魂のありかにこだわるなんてのは、今ふと思い出しただけだよ。そんなに重大なことでもないのに、価値観の相違があるようだね」

QB 「それに契約を無かったことにして困るのはそっちじゃないかい?」



79 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:13:19.24jGolamWN0 (12/30)

ほむら「・・・チッ」

さやか「あっ・・・ キャンセルするの待って! 恭介の腕が!」

マミ 「・・・・ 交通事故でズタボロになっちゃうわけね、私」

杏子 「なかったことにしたら過去が変わっちまうのか・・・ 今ここにいるアタシどうなんの・・・?」

QB 「そうだ、まどかが残っているじゃないか。まどかの素質は文字通りの桁違いだ」
  「現実を改変して君たち4人はノーリスクで人間に戻すことも“まどかなら“造作もないことだよ」

さやか「ッ!」  まどか「あ・・・」

杏子 「どこまで馬鹿にしやがる、こんチクショウ!」

 杏子が怒りに任せて引っ掴んでいたQBを床に叩きつけた。
 そのまま思い切り踏みつけてやった。ぐちゃっという音がした。
 アタシだって他人の生命を見て見ぬふりしたことはあっても弄んだことはねえよ!

杏子 「ざ、ざまあ見やがれ」



80 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:15:01.83jGolamWN0 (13/30)

ほむら「無駄よ。殺したところで何の解決にもならないわ」

QB  「代わりはいくらでもいるけど、無意味に潰されるのは困るんだよね。もったいないじゃないか」キュップイ

ハヤタ(バルタン星人みたいな奴だが、こっちのほうが無機質で異様だ)

杏子 「・・・おええ。新しいのが、同族のしが、死骸を、死骸を喰いやがった」

マミ 「こんな怪物を友達だと思っていたのね、私・・・  2度と私たちに近づかないで!」

QB 「まあ努力しようか」

ほむら(これじゃあ他の情報は教えられないわね)

 QBが出て行ったが、魔法少女たちの精神的ショックが大きすぎて、残りの情報を聞かせるような状況ではなかった。
 ただでさえ少ない残り時間だが、ほむらは仲間たちが落ち着くのを待つことにした。



81 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:16:39.50jGolamWN0 (14/30)

PART6.5  ヒーローは工場主も助ける


― 集団での夢遊病騒ぎがあった翌日の夜 at例の工場


本郷 「おい! いるんだろ、開けたまえ!」ドンドン ドンドンドン

ハヤタ「決して悪い話ではない。聞くだけ聞いてくれないかい」ドンドンドン

経営者「な、なんだよう。取り立て屋か。こんな不良債権の回収なんて大変だなアンタら」

本郷 「そっちこそ大変だったな。従業員には逃げられ、銀行は貸してくれず、ついには借りちゃあいけない人たちから借りちまって、そして今に至る」

経営者「からかってんのか。喧嘩なんて金がなくて買えねえよ」

ハヤタ「僕たちは君の工場をしばらく貸してほしいんだ。貸してくれたらこれをやるよ」

経営者「んん・・・ こいつはコピーじゃねえんだな。ひょっとしてお前さんたち・・・」



82 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:18:42.23jGolamWN0 (15/30)


ハヤタ「君が○クザの事務所で署名押印した借用書だ。下っ端に吐かせたが控えやコピーはないんだとよ。工場を貸してくれたらこの紙をあげるよ」

本郷 「こんだけの借金が消えたら生きようって活力も湧いてくるだろ」

経営者「・・・貸します、貸しますとも! お兄さんがたは救世主だよ!」パアアアアア~

ハヤタ「そんじゃさっそく工場を借りるぜ。これが設計図だ。思い出して僕が書いた」

本郷 「ああそうだ、ついでに手伝ってくれないかい。溶接とか研磨とか、腕のいい職人が必要なんだよ」

経営者「へっへ、目の前にいるぜ。・・・でも怖いもん作るんだね。いいよ黙っておくよ」


― 深夜 どっかの山の上

ハヤタ「ウルトラサインはなしのつぶてだ」

本郷 「テレパシーにも反応なし」

ハヤタ「仲間に会いたいな・・・」

本郷 「仲間がいるから戦える。魔法少女たちはよくやってるよ」



83 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:20:51.85jGolamWN0 (16/30)

PART 7 『本当の人間(醜さ・弱さ)と向き合えますか?』


さやか (最近、“死“ってのが頭から離れないんだよね・・・ 
     人は死んじゃったらどこに行くんだろ。そもそも私達、生きてるって言えるのかね・・・)

さやか 「死は誰にでも平等に訪れる」

まどか 「い、いきなり何を言い出すのさやかちゃん」

マミ 「その、のしかかってしまってごめんなさいね。驚かせるつもりはなかったの」

さやか「うん・・・ 精神的に疲れちゃったっていうのかね、平穏が欲しい」
   「ねえ、墓参り行こうよ。マミさんのご両親と、杏子のご家族の。近いうちにお世話になるかもしれないし」

ほむら「・・・貴女が死んだらまどかが悲しむってわからない?」

さやか「そうじゃない。ご加護って意味だよ」



84 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:22:49.92jGolamWN0 (17/30)


 死体にのしかかられたショック、自分も同じく死体になったというショック、一度に2つの精神的ショックを受けたさやかの精神的な安定が当面の優先事項である。

 そういうわけで大人2人には留守番してもらい(QBが部屋に入らないように)、まずは巴家の墓参りに行った。
 こちらは何事もなく終わり、次に隣町の荒れ果てた教会へ行った。

杏子 「そうだな、これは墓参りだ。お供えもあるぞ。食うかい?」
   「当たり前だけどずいぶん荒れちまったな。ことが終わったら掃除してやらねえと」

 リンゴを墓石に見立てたコンクリート片の前にポンと置く杏子。
 もちろんもらった小遣いで対価を支払い購入したものである。

杏子 「葬式は行政がやってくれたけどよ、本来はアタシが喪主だ。」

マミ 「私たちが貴女の教会へ来てよかったの?」

杏子 「・・・うん。ついでに、みんなぶちまけちまうか。聞いてくれるかい」
   「アンタとほむらは知ってたか。まあ改めて聞いてくれよ。“杏子の願い事” なんのかんの。 “その後の悲劇” かくかくしかじか」

杏子 「ちくしょー バカ親父! 家族を食わせられねぇくせに、実の娘を悪魔呼ばわりしやがって! 
     おまけにモモまで連れていきやがって・・・ そこまで悪いことしたのかよ、アタシ・・・」

 溜まっていた感情をぶちまけて泣き出す杏子。
 しばらくして泣き止んできたところでまどかが言った。

まどか「心からお悔やみ申し上げます」

杏子 「うん。痛み入ります。モモ、お姉ちゃん頑張るからな」



85 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:25:03.81jGolamWN0 (18/30)


 QBを追い出してから数日後、ほむらは魔女がもともとは魔法少女であること、自分が何回も同じ時間を過ごしていること、ワルプルギスの夜の襲来などを話していた。

 襲来まで時間がないのでやむを得なかった。しかしベテランのマミや杏子なら何とか耐えられても、さやかには難しかった。
 さやかの精神は、自分でもわからないうちに、蝕まれてボロボロになっていたのだが。

マミ (今まで私が倒してきた魔女たちも・・・ 慰霊くらいは・・・)

さやか「そ~いやさ、あんた、何で私を襲ってきたわけ? グリーフシード欲しかったの?」

マミ 「美樹さん、なにもそんなこと今聞かなくても」

さやか(・・・ あれ、私ってこんな空気の読めない人だっけ?)



86 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:26:47.95jGolamWN0 (19/30)

杏子 「・・・甘っちょろく見えてムカついたんだよ。たった一つの願い事を他人のために使っちまうのがな。
     願い事も、魔法少女の力も、徹頭徹尾、自分自身のために使うべきだって思ってた。」

杏子 「今でも・・・ 他人を優先したいとは思えねぇな、アタシは・・・」

さやか「ふ~ん、そっか。でもさ、それって」

まどか「さやかちゃん、お墓参りだよ。今は止めようよ。」ヒソヒソ

さやか「・・・そうだね。ごめん、杏子。ちょっと自分でもよく分かんなくなってきてる」

ほむら「貴女、根が真面目なのよ。どうも思い詰めて袋小路に入っちゃうのよね」

杏子 「いろんなことあったから混乱してんだろ。いいよ気にしねえよ」

さやか「ごめんね」



87 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:33:28.53jGolamWN0 (20/30)


―ElsaMariaの結界の中

 ほむらが武器を調達してくると言って別行動をとっているため、他の4人+2人で魔女退治に出ていた。
 (目を離している隙に契約されると困るのでまどかも連れてきた)
 ワルプルギスの夜がそのうち襲来するというので、さやかの特訓も兼ねていたのだが・・・


杏子 「なんだよアイツ、敵に背中向けてお祈りしてんのか? 舐めやがって」

本郷 「まあいいじゃないか。作戦を練る時間がたっぷりあるということだ」

マミ 「美樹さん、魔女の武器は自在に動く尖った枝のような触手。頭が付いてるのが使い魔ね。さてどうやって戦うのかしら?」

さやか「う~ん、まずは枝を全部刈り払って、それから本体を攻撃する?」

ハヤタ「まあ悪くないかな。僕でも八つ裂き光輪とスペシウム光線で同じようなことするかもね」

マミ杏((ヒーローの技なのに物騒な名前よねえ/だぜ・・・))

さやか「よっしゃ、行きますよ!」



88 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:35:57.93jGolamWN0 (21/30)


 さやかがサーベルを手に触手の群れに襲い掛かった。得物を振り回して枝を次々に斬り倒していく。
 しかしElsaMariaはお祈りの姿勢のまま、こちらも次々に尖った枝を繰り出す。
 使い魔のSebastian'sも自在に動いて攻撃してくるので、高速移動が強みのさやかも善戦とはいかない。

さやか「ああ、もう! 次から次へと!」

本郷 (近接戦闘ではさやか君が不利かな。サーベルを一度に何本も投げれば・・・)

マミ (サーベル投げの威力は十分なはずだけど、本人が慣れてないようね)

杏子 (まったく・・・ 見てらんねーっ アタシが手本を見せよっか?)

ハヤタ(まあもう少し待ちたまえ。自分で考えるのも訓練だよ)

まどか「あ、危ない! やられた!」

 まどかの悲鳴で4人の立ち話が中断された。細い枝が一本、さやかの体を貫通した。
 ところがさやかは痛がるどころかニヤニヤと笑い始めた。



89 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:37:09.56jGolamWN0 (22/30)

本郷 「いま助けてやる!」   ハヤタ「そこから逃げろ!」

さやか「大丈夫だよ、いらない。こんなの私一人で余裕だって!」

杏子 「おい無理すんじゃねえ・・・ ・・・!?」

 触手を斬り倒すことも突き攻撃を避けることもさやかは止めてしまった。
 ElsaMariaの攻撃がさやかを見る間に傷つけていく。
 普通の人間ならのたうち回るような流血。皮膚が裂け、肉はえぐれた。

まどか「さやかちゃん・・・?」

さやか「本当だ……!その気になれば痛みなんて、完全に消せちゃうんだ!」

 やり方さえ分かっちゃえば簡単だ。笑いながらサーベルを魔女に何度も振り下ろす。
 生意気にも何回か回復しやがった。とうの昔に人間やめてるくせに生きたいのか?
 でも駄目だ。あんたが生きてるとグリーフシードが貰えないんだよ。



90 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:39:57.23jGolamWN0 (23/30)

マミ 「止めなさい! そこまでよ、そこまで!」

杏子 「魔力の無駄遣いすんじゃねえ!」

 リボンと鎖が飛んできてさやかに巻き付いた。
 そのままさやかを魔女から力づくで引き離す。
 もう少しでグリーフシードを落とすとこだった。

さやか「なにすんの、危ないな。グリーフシードを落とすとこだったよ」

まどか「さやかちゃん酷いケガだよ。とにかく応急処置・・・」

さやか「ん、へーきへーき。こんなのすぐに治るんだよ。ははは、私はもう人間じゃないし」

マミ 「美樹さん、暁美さんが言ってたでしょう。ここの魔女だって元は私たちと同じ人間だったのかも知れないのよ。必要以上に残酷なことは止めなさい」

さやか「えー、そんなこと言われても・・・」

杏子 「トーシロ、ソウルジェムが濁るって言ってんだ! 魔女になりてえのか!?」

さやか「もう魔女と変わんないよ。今でも人間じゃなくなっちゃって、化け物だよ」



91 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:41:48.48jGolamWN0 (24/30)

マミ 「~~~ッ!」

 さすがに頭にきたマミが平手打ちを喰らわせようとしたのをハヤタが制止する。
 本気で言っていることだけは確かだ。キョトンとした顔でまったく笑っていない。
 何で怒っているのか本当に理解できていない。


ハヤタ「なあ美樹君、魂を石ころにされて辛いだろう。何とかしてやりたいと心から思う。」

さやか「・・・うん」

ハヤタ「ただね、君の言い分だと巴君、暁美君、佐倉君も化け物ってことになるぞ。
    本郷君だって二度と人間の血肉を取り戻すことはない。彼も化け物かい?」

さやか「あ・・・ ・・・ ・・・・ごめんなさい。口が滑りました」

本郷 「・・・俺のことは気にするな、今日の戦いぶりの反省の前に、心も休めろよ」

マミ 「今日のとこはもう帰りなさい」

 帰り道はまどかが一緒に歩いてくれたが、それすら自分が惨めに思えてきた。



92 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:42:49.24jGolamWN0 (25/30)

次の日
―at 中学校

志筑 「私、明日の放課後に上条君に告白します」

志筑 「丸一日だけお待ちしますわ。さやかさんは後悔なさらないよう決めてください。上条君に気持ちを伝えるべきかどうか」

さやか(・・・・・・)ポキン (←何かが折れる音)

志筑 「あの、お聞きになっていました?」 

さやか「あー がんばれー」

志筑 (最近、さやかさんがおかしい?)



93 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:45:28.33jGolamWN0 (26/30)

― 放課後 どこかの河原

まどか「さやかちゃん・・・ 大丈夫じゃないんだよね? お休み貰おう?」
   「さやかちゃんが抜けると戦力が足りないかもだけど、でも」

さやか「いいよ。今の私は魔女を殺すしか意味のない、石ころだもん」

 まどかが嗚咽したのが聞こえた気がした。どこにも行かずにそこにいてくれた。
 隣にいてくれればいいって言ったのは私だっけ。
 見捨ててくれてもいいのに、なんでそこまで優しいのよ。

さやか「あたしね、今日、あの時仁美を助けなければって思っちゃった」

   「誰より才能のあるあんたが魔法少女になりゃあ苦労しないのにって・・・ あんたにまでムカついちゃった。
    転校生の家でさ、インキュベーダーがあんたの契約を勧めたとき、その手があったかって思っちゃった」

さやか「才能のない役立たずなのに仲間にひどいこと言っちゃうし、魔力の無駄使いでグリーフシードは浪費するし」

   「仁美に恭介とられちゃうよお・・・ でもあたし、何も出来ない。だってあたし、もう、ゾンビだもん! 
    こんな体で抱きしめてなんて、キスしてなんて言えないよ・・・」

さやかはそれだけ叫ぶと力なくどこかに歩き出した。

まどか「あの」

さやか「ついてこないで・・・ ちょっと一人になりたいんだ。それだけ、本当にそれだけだから」



94 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:47:06.37jGolamWN0 (27/30)

― 夜遅く まどかホーム

詢子「おっと電話だ。はい鹿目です。はい・・・ ええ・・・? それで構いません、それでは・・・」

  「おいまどか、美樹さんとこの、さやかちゃんがまだ帰ってない。何か知らないか」

まどか「! 思い悩んでだいぶ参ってた。一人になりたいって家のほうに向かっていったけど・・・」

詢子「そうか・・・ パパが探すの手伝いに行くことになった。お前は家にいろ」

  「これは大人の仕事だ。心配だろうが中学生の出歩く時間じゃねえ」



95 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:49:25.99jGolamWN0 (28/30)

PART 7.5 同族殺し・共食い・骨肉の争い


―さやかが行方不明になるよりちょっと前の話 ほむらの説明


ほむら「“自分の正体”“魔法少女と魔女との関係” うんぬんかんぬん」
   「ソウルジェムが濁りきって黒く染まる時、私達は魔女として生まれ変わる… 魔法少女になった者の、逃れられない運命」

マミ 「あ、暁美さんの言うことが真実だったら・・・・ いっそのこと、貴女も、私も・・・!」

ハヤタ「巴君。変な気を起こすんじゃない。魔女に襲われる人々を助けるんだろう?」

マミ 「う・・・ ぐ・・・ だけど、魔女だって被害者・・・ 騙された、人間・・・」

ほむら(よ、よし。みんなで生き残るしかないじゃない! 毎度毎度アンタ怖いのよ)

さやか「うわー キッついわ、それ。戦っていいの? それが正義なの?」

まどか「なんでそんなに酷いことできるんだろ」

ほむら「インキュベーダーの目的は宇宙の延命なのよ」

ほむら「“エントロピーについて” “QBのエネルギー回収” なんたらかんたら」
   「だから素質のあるまどかに契約させたがっている。絶対にダメよ。私はそれを阻止するために何度も時間を繰り返してきたのだから」



96 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:52:13.76jGolamWN0 (29/30)

杏子 「あんな背中でグリーフシードを食べるお化けを信じたアタシが馬鹿だった」
   「そんなでも戦わなきゃ生き残れねェんだよ、アタシ達。でも全力で殴れなくなっちったのも本当だよ・・・ どう整理すりゃいいんだ」

ハヤタ(たとえ本物の怪獣でも倒すのを楽しむべきではない。ましてや正体を知ったら辛いだろうな。かわいそうに)

本郷 「・・・俺を改造したのは恐怖の軍団ショッカーだということは、前に話したな」

マミ 「!」

本郷 「正義や平和を語ったところで、この俺もショッカーの改造人間・・・ 悪人としてもいわば兄弟たちを手にかけた事実は変えられん。
    騙された者、無理やり改造された者も少なくはない」
 
   「だがハッキリと言い切ろう。俺の戦いは間違いではない。俺はショッカーの被害者は自分を最後にしたかった。
    俺と同じ目にあう者を1人でも減らしたかったんだ。」

本郷 「まさか・・・ ワルプルギスの夜を倒した後はインキュベーターと仲直りしようとか、引退しようって腹じゃあるまい」

   「それでも戦うのがつらいというのなら… それはそれで間違ってはいない。
    俺とウルトラマンの手を汚せばいい。グリーフシードの心配は無用だ。そのために俺たちがいる。だろ?」



97 ◆Oo1s7GYQ922026/04/07(火) 01:53:55.28jGolamWN0 (30/30)

ハヤタ「その通りだ。君たちみたいな子供が命をつなぐために怪物と戦うなんてのがおかしいんだ」

杏子 「・・・でもさ、今まで見捨てちまった人々の分くらいは働かねえとな。逃げるのも癪だ」

マミ 「浮かれて戦ってたから罰が当たったのかも。でもQBはこの手で叩き伏せたい」
   「それから、誘ってしまって、本当にごめんなさい。大変なことに巻き込んでしまった。心から謝罪します」

杏子 「おう、お詫びにたい焼きでもおごれ」

ほむら「私はまどかと約束したもの。今まで通りまどかの契約を阻止するだけ」

さやか(逃げたい。ゾンビになってまで戦うとか勘弁してよ・・・ でも言い出せねえ)
   (がんばれ私、自分を奮い立たせろ。モノホンの負け犬になりたくねえよ)

さやか「そうだね。人々のためだもん。正義の魔法少女は戦うよ、うん」

さやか「あ、グリーフシードがQBに回収されなくなっちゃったけどどうしよ?」

マミ 「とりあえず、孵化しない程度に使うしかないわね」



98 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 01:33:37.37kuXoXMjM0 (1/22)


PART 8 『人間って本当にバカな存在だけど、それでも守らなきゃ』

― マミホーム

マミ 「はあ? 美樹さんが行方不明!? いえこっちにはおりません・・・」

 夜遅くに電話に出たマミが素っ頓狂な声を上げたので3人とも驚いた。
 が、事態の深刻さがすぐに飲み込めた。原因だってわかっている。

マミ 「学校からよ。美樹さんが家に帰ってないって」
「失敗したわね。しばらく1人でそっとしておこうと思ったのがいけなかった」

ハヤタ「これではヒーロー失格だな・・・ 面目ない・・・」

本郷 「とにかく探してやらんといかん」

杏子 「・・・駄目だ。テレパシーも遮断してやがる」
「さやかはたぶん、本当に一人っきりになりたいんだ。魔法少女に変身しちゃだめだ。こっちの気配で悟られるかも知んねぇ。」

マミ 「それしか仕方がない、か。戦いが目的ではないから4つに分かれましょう」

 バラバラに分かれたほうが効率がいいだろうとマミの意見に皆が従ったが、それが裏目に出てしまった。
学校の先生方も捜索に出ているので、それに見つかるリスクは当然にある。
 もっとも本郷やハヤタが生徒と同棲している不審者と間違えられないで済んだのは良かったが・・・



99 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 01:37:14.42kuXoXMjM0 (2/22)


和子 「ちょっと貴女、うちの生徒でしょう? こんな時間に外で何をしてるんですか?」

マミ 「あ・・・3年生の巴マミです。夜遊びじゃないです、その、美樹さんを探してます」

ほむら《あら、あなたも捕まったの》

マミ 《テレパシーって便利ね。他人に聞かれたくないときにも使えるわ》

ほむら《変身しときゃよかったわ。つい油断した》ホムムムム

和子 「まったく・・・ お友達が行方不明で心配なのはわかります。でもね、中学生の深夜徘徊を認めるわけにはいきません。
    巴さんも自宅まで先生が送ります。暁美さんを送り届けるところだったのよ」

   「もしもし、早乙女です・・・ いえ美樹さんではないんですが、本校の学生を見つけたので私は家まで送ります。
    巴マミさんと暁美ほむらさんです。自主的に美樹さんの捜索をしてただけなので学生指導の必要はないかと・・・(電話連絡)」

マミ 《どうする? 逃げよっか?》

ほむら《無理よ。もう私たちだってバレてる。目ぇ付けられたら今後は魔女退治に行きにくい》

マミ 《・・・冷徹だけど正論ね。帰宅し次第、もう一度出ましょう》



100 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 01:38:20.93kuXoXMjM0 (3/22)


和子 「ああ、ここからだと巴さんのアパートのほうが近いんだっけ。まずは巴さんからね。ついでに生活実態も見せてもらおうかしら。
    男の先生よりいいでしょう? ええと、暁美さんも入れてくれないかしらね。外に置いとくわけにもいかないし」

   「ここだけの話にして欲しいんだけど・・・ 巴さんのお部屋に30代くらいの見かけない男性2人が出入りしてるって妙な噂があるのよ・・・
    そういう噂があると知った以上、学校としては、ねえ。最近は不審者も多いし」

マミ 「知っている人かも。別の国に暮らしていたんですけど、私のこと心配してくれて部屋に来てくれてます」

マミ 《嘘は言ってない。嘘は言ってないわよ》

ほむら《チッ 長くなりそうね》



101 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 01:40:19.53kuXoXMjM0 (4/22)

― どっかの駅のホーム

さやか(最初は恭介のためだった・・・)

さやか(腕を治してやったから、自分は戦い続ける羽目になったから、だから恋人になれってのは卑劣だと思ってたんだけどなあ・・・ 
    見返りがないのはやっぱ辛いけど)

さやか(じゃあ何のために戦うんだよ。もう死んでんだから生きるためってのもおかしい。人々のため、平和のためか? 
    そんなら石ころの私にも価値があるのかな)


繁華街・飲み屋街に近い駅にはいろんな人がいる。
表で生きてる人ばかりではない。


ホストA「女って馬鹿だからさ。ちょっと金持たせとくとすぐ下らねぇことに使っちまうから」

ホストB「捨てる時もさぁ本当ウザいっすよねえ」

さやか (あ・・・)

さやか 「ねえ、今あんた達が話してた女の人の事…もっとよく聞かせてよ 役に立たなきゃ捨てちゃうの? ねえ!?」

ホストA「・・・お嬢ちゃんよぉ、知らねえ女に同情して喧嘩売るつもりか?」

杏子 「あ、こんなとこにいた。いやあすいませんねえ。何か失礼をしましたか」アイソ ワライ



102 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 01:45:37.57kuXoXMjM0 (5/22)

ホストB「その娘って君の連れ? 子供の出歩く時間じゃねえぜ、はやく家に帰んな」
    「こーゆーお仕事してっとさ、汚れっちまうけど、子供と喧嘩するほどじゃねえよ。でしょ?」

ホストB(さすがに女子中学生ともめごとは後でヤバいですって)

ホストA(うぐ・・・ 確かに)

杏子 「は~い、お騒がせしました~ ほら帰るぞ人魚姫、こっちだ。」

杏子 「もう見えねえな・・・ 何やってんだよお馬鹿。ヤのつく人かも知れねえんだぞ」ウガー

さやか「どうしてここがわかったの」

杏子 「そりゃアタシは絶賛家出中の不良魔法少女だし。気の滅入ることがあったらさ、どっか遠くへ行きたくなるものだろ。
    そんで時刻表見てあたりをつけた。さ、帰ろうぜ。遅くまで起きてっと疲れがとれねえし、嫌なことばっか思い出すんだ」

さやか「ねえ… この世界って守る価値ある? あたし何の為に戦ってたの?」

杏子 「なんだよ藪から棒に」

さやか「恭介は仁美に取られた。見返りなんてなかった。それじゃ平和のために戦うかって思ったら、敵は私たちだった。
    そこまでして守りたかったこの世の人々は汚れ切ってる。これじゃ魔女を倒したって意味ないじゃないか」

   「正義の魔法少女になりたかったんだけどなあ・・・」

杏子 「!? おい、ソウルジェム出せ! とにかく魔力の回復だ!」



103 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 01:48:02.68kuXoXMjM0 (6/22)

さやか「無駄だよ。さっきやってみた。・・・このグリーフシードから泣く声が聞こえるんだ。
    痛いとか寂しいとか、なんでお前はまだ魔法少女のままなんだとか」

   「ElsaMariaっていうんだって。お祈りしてたら私にやられちゃった。こんな汚いこの世のために。いっそのこと何もかも壊しちゃおうか」

杏子 「そんなもん、幻聴だって」

さやか「私からはやく離れなきゃ巻き込まれっちゃうよ、杏子」

杏子 「幻聴なんだって!」

 杏子の声はもう届かない。頑張ったけどダメだった。
 才能がないのに魔法少女になろうとしたからこうなったんだ。
 遅かれ早かれ、こうなるのが運命なんだよ。私も仲間入り。


さやか「魔法少女が魔女なら希望と絶望は差し引きゼロ、か。いいよ、一緒にいるよ。もうこっちには居られないんだ」

 全身が侵食され、奇怪な模様が浮かび上がる。真っ黒のソウルジェムが泡立ち砕け散る。
 凄まじいエネルギーが破裂して杏子を吹き飛ばす。さやかの抜け殻が地面に落ちる。
 新しいグリーフシードとともに、異形の生物が姿を現す。宇宙はほんの少し命を伸ばした。



104 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 01:51:23.00kuXoXMjM0 (7/22)


 吹っ飛ばされた杏子は誰かにぶち当たってしまったが、うまいこと受け止めてもらった。


杏子 「ぐへっ!? 悪いね、吹き飛ばされて・・・ ハヤタ!」

まどか「きゃあ! 杏子ちゃん?」

ハヤタ「おっと、なんだ、佐倉君か。この爆発はなんだかわかるかい」

杏子 「さやか・・・ 無垢すぎたんだ。人間に失望しちまって・・・」

まどか「魔女になっちゃったの? そんな、嘘と言って・・・」

ハヤタ「!? 僕にも責任がある。激励ではなく慰めが必要だったのに・・・ 人間の醜さを知らなかったのか、美樹君。それでもそれが人間なんだよ。」

杏子 「さやかよう、アンタも人間なんだろ・・・ だから諦めたのか?」


 生まれ変わったさやかの結界が3人を飲み込む。魔法少女は結界なんか作れないんだけど。
 ということはやっぱり魔女なのか・・・。頑張り屋さんらしい整った世界だな。
 コンサートホールに殴りこむなんて、どっちが悪者かわかりゃしねえ。
 
 乱入者に驚いたのか、Holgerの演奏が止まった。
 Oktavia Von Seckendorffが咆哮を挙げる。マナー違反に怒ってんのか?



105 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 01:53:29.37kuXoXMjM0 (8/22)

杏子 「あそこにいるのがさやかだった魔女だ。そんで転がってんのが抜け殻」

ハヤタ「義弟に同じようなのがいたっけ・・・ こうなったら仕方がない。恨むなよ」カチッ

【ウルトラマンのぐんぐんカット】

マン 「デュワ!」

杏子 「眩しっ! な、なんか思いつめたっていうか哀れみっていうか、すげえ顔してたな」

まどか「こっちの抜け殻さやかちゃんは私が安全なところに運ぶよ。」ヨイショ

杏子 「意外と肝が据わってんのな。そんな死体なんぞ背負って平気なんか。アタシはちょっとな・・・ それはいいとして、さっきの表情・・・ ぁ」

杏子 (さやかを怪獣として処分するつもりじゃねえだろーな、おい! ジャミラとそっくりじゃねぇか! 
     話もできねえし、人を襲うだろうし・・・ やべえよ)



106 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 01:58:30.18kuXoXMjM0 (9/22)

PART 8.5 悲しい英雄


― さやかが魔女化する数日前 

マミホーム ほむらがシボレーに乗るより前

杏子 「なーなー 御二方。御二方はいわゆる正義のヒーローってやつで、悪者と戦ってたんでしょ。なにかカッコいい武勇伝とかないのかな」

本郷 「戦いにカッコよさなど求めてはいかんな」

ハヤタ「同感だね。それでも聞きたいなら・・・ 悲しい話でもしてやる。よく聞いておくんだね。見捨てられた英雄ジャミラの話を」

マミ「私も聞いておこうかしら」 
本郷「俺も聞こう」 
杏子「重そうだな。覚悟しよ」

ハヤタ「ジャミラは・・・ 某国の宇宙飛行士だったんだが事故にあい、どこかの惑星、水のない過酷な環境の惑星に不時着してしまったらしい」

   「どういうわけかその環境に適応して怪獣化し、生き延びたんだが、某国は事故を批判されるのを恐れて隠蔽した。救助に行けるのに行かなかった」

   「怪獣となったジャミラは自分を見捨てた祖国へ復讐するため、やっとの思いで地球に帰還した。
    科学特捜隊は・・・ 彼を一匹の怪獣として倒すよう命令された。僕もウルトラマンとして、ジャミラを倒したよ。
    人間の時には一口でも飲みたかっただろう水が、怪獣となった彼にとっては最悪の毒物だった」

QB 「ものすごい絶望を味わっただろうね。こっちの世界に生まれたらよかったのに」

杏子 「そうだな。こっちに生まれてりゃ他の惑星に不時着なんてないもんな」



107 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 02:06:39.17kuXoXMjM0 (10/22)

本郷 「そのジャミラって人の治療は不可能だったようだね。そして君が倒したというなら、怪獣となったのは、外観だけではあるまい・・・?」

ハヤタ「君の戦った怪人にもよく似た境遇の者がいるんだっけ。そうだよ。意思疎通もできず、旅客機を墜落させ、無関係な村を焼き払った。
    だからジャミラは倒すべき悪い怪獣、加害者であることも確かだ」

杏子 「そ、そんじゃあさ、そのけったくそわりぃ某国の連中はどうしたんだ? やっつけたんだろ、悪者だもんな」

ハヤタ「残念だね。僕は何もしてないよ。何故なら・・・ 宇宙警備隊は地球人同士の争いには介入しない。
    ウルトラマンが戦うのは怪獣や侵略宇宙人であって人間の刑法犯ではない。そいつらは地球人の手によって裁かれねばならない」

   「だが介入しない掟が正しいのかと問われると・・・。それより悲しいのはジャミラは救うべき命だったのに、意図的に奪ってしまったことだよ」

本郷 「人間なんて自分勝手なものだ。面子や復讐心なんかのために、平気で他人を害してしまう。
    それゆえに、ショッカーが壊滅しても次々に新しい悪の集団が・・・」ドンヨリ

マミ 「・・・魔女を倒す戦いは終わりそうにないわね」シンミリ  
杏子 「そんなのかわいそうだあー」ションボリ

ハヤタ(ギエロン星獣やメイツ星人・ムルチ、ムルロアのことは今教えちゃいかんな)

QB 「こっちの宇宙には魔法少女がいてよかったよ」

マミ 「・・・鹿目さんと美樹さん、暁美さんにも、折を見て教えてあげて下さらない?」

ハヤタ「もちろん。人間の醜さも知らなければ、人間を守ることはできないさ」

 しかしその後、機会がなく、ハヤタは教えていなかった。
 もしもさやかが人間の醜さ・愚かさを知っていれば・・・ いくらか違う時間であったかもしれない。



108 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 02:10:48.39kuXoXMjM0 (11/22)

PART 9 『死亡退場なんて、そんなのウルトラマンが許すわけなかった』その①


杏子 「とにかくアタシも変身! 大人しくしやがれさやか、さもねえところ・・・ がしてから叩きのめすぞ!」

まどか「さやかちゃん、やめて!」

 Oktaviaとウルトラマンが睨みあっている。互いの力量を測っているのか。
 不意に魔女がサーベルを振り上げた。いくつもの車輪がすごい勢いで飛んでくる。

マン「ハアーッ!」

【リバウンド光線!】

杏子 「サンキューな! なんだよこれ、車輪か?」

まどか「きゃあ! 駄目だよさやかちゃん、この体が傷ついたら後で痛いのはさやかちゃんだよ」


 2人が大声で叫ぶのにOktaviaが気が付いた。自分の死体に興味を持ったのか、掴もうと手を伸ばす。力の加減ができるはずがないのに。



109 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 02:12:54.29kuXoXMjM0 (12/22)

マン ≪自分を掴もうとするんじゃない。握りつぶしたら本当に取り返しがつかないぞ≫

 伸ばした腕を初代マンにひねられてOktaviaが怒った。
 さらに車輪を作り出し、サーベルを振り回す。
 斬りつけられたウルトラマンから火花が飛んだ。決して小さくないダメージが入る。

まどか「もうやめてさやかちゃん! 私達の声に気付いて!」

杏子 「本当に魔女になっちまったのかよー! 人間らしい心はもうなくなっちまったのかよーっ!!」

 呼びかけも虚しく車輪を飛ばしてくる。あちこちにぶつかって動きがわからない。
 その中をまどかが死体を担いで逃げ回る。それを防護する杏子にも限界がある。

QB ≪やあ、テレパシーは通じるようだね。大苦戦してるようじゃないか≫

まどか「ぎゃあ! QBの声がするよ、どこにいるんだろ」

杏子 「こっちにゃ聞こえねえ。まどかを狙い撃ちにしてんだな。いま忙しいんだ、後にしやがれ害獣!」




110 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 02:16:05.72kuXoXMjM0 (13/22)

QB ≪まどか、親友を助けなくていいのかい。魔法少女になってくれれば、今すぐさやかを人間として生き返らせることもできる。
    いやもっと正確に言えば君にしかできないことだ≫

まどか「うわー! うわーっ!!」

QB ≪それにウルトラマンが意図的な殺人犯になってしまうよ。君はウルトラマンをも見捨てることになるんじゃないかな≫

まどか「契約は・・・・ しない、しないよ・・・ さやかちゃんが身をもって教えてくれたんだ・・・」フルエ ゴエ
   「契約したら、さやかちゃんに、ほむらちゃんに、ほかのみんなにも軽蔑されちゃう・・・」

QB ≪彼だって決して神様じゃない。救えない命だってあるんだ。でもまどかなら2人とも救える。君は神様と言って過言じゃないよ≫

 まどかが体力的にも精神的にも参ってしまい座り込んだ。
 その気を逃さずつかみかかるOktavia。それを押しとどめるウルトラマン。

杏子 「しっかりしてくれ。歩かねえとまたさやか魔女が襲ってくるぞ」
   「あ、そっか。アタシが我慢して担げばいいんだ。アタシってほんとお馬鹿テヘ。おいこっちに貸しな」

まどか「ひい、ひい・・・  けいやくは絶対にしないから・・・」



111 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 02:23:27.86kuXoXMjM0 (14/22)

 ウルトラマンはOktaviaのサーベルを取り上げようと奮戦していたが、車輪が邪魔をしてうまくいかない。
 加えて2人と1体を保護したい、おまけに本気で倒すわけにもいかないので思うように動けない。

マン (ここには遮蔽物がないからやりにくいな。 ん・・・ この下には広い空間があるようだ・・・ よし)


【八つ裂き光輪!】


まどか 「ああっ」メヲ ソムケル

杏子 「さやかぁー! ・・・じゃなくて床が切られたぞ。倒すつもりはねえのか。
    アタシの早とちりだ、って落っこちる危ねぇ! 掴まれまどか!」


【リバウンド光線!】


杏子 「助かった。リバウンド光線で蓋してくれた上かよ。ん、ウルトラマンとさやかは下の階に透けて見える・・・ 
    ここの結界は下にもコンサートホールがあったんだな」



結界の上層  杏子 抜け殻 まどか
      ============ ← 床の穴をふさぐリバウンド光線

結界の下層  マン VS Oktavia



112 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 02:24:52.60kuXoXMjM0 (15/22)

杏子 「とりあえず床の上に行こうや。でかいのの戦いを上から見るなんて変な感じだ・・・ あんなとこに一匹だけ使い魔までいるぜ」

 Oktaviaの車輪をカッター光線(スラッシュ光線)で相殺するウルトラマン。
 思い通りにいかずに怒ったOktaviaの大振りを避けると顎に一発食らわせる。

 そしてふらついたところをネックハンギングで締め上げた。
 しかし鎧の上からなのであまり効果はなく、振りほどかれた。

マン 「!」ピコーン ピコーン

杏子 「なんだ、赤く点滅してるって不味いんじゃないか」

まどか「エネルギーが少なくなってきたってことみたい。3分間しか戦えないって前に教えてくれた」

QB ≪いまならぎりぎりで間に合うよ≫

杏子 「どうせ話しかけてんだろうが、契約しようとしたらその場で突くからな。失せな・・・ 回り始めたぞ?」


【 キャッチリング!】


 ウルトラマンは両腕をXの字に組んで高速回転した。光の鎖がOktaviaに飛んで行く。
 そのまま締め上げられたOktaviaはジタバタするが逃げられなかった。
 そのうち動かなくなったOktaviaをウルトラマンが上の層へ運ぶ。



113 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 02:27:50.31kuXoXMjM0 (16/22)

まどか「さやかちゃん、さやかちゃん?」

杏子 「落ち着け。結界が消える気配がないってことは気を失ってんだろ」

マン 「ふーっ・・・ じゃじゃ馬め・・・」


 ウルトラマンが等身大になってカラータイマーが鳴りやんだ。
 巨体を維持しなければエネルギー消費も抑えられるらしい。


本郷 「おお・・・ 俺たちの出番はなかったようだな。終わっているのか」

杏子 「遅かったじゃないか」

マミ 「ごめんなさいね。2人で早乙女先生に捕まってて、抜け出せなかった。これでもサイクロンでぶっ飛ばしてきたのよ」

ほむら「まだ生きてる? でもどうしようもないわよ・・・」

マン 「いいや、算段はつけた。試すだけ試す。」

まどか「もっ 元に戻る? 生き返る?」

マン 「・・・ヘッヘッヘ シンパイスルコトハナイ」

まどほむ「・・・・・」フアンダゾ  マミ杏(なんでいきなり声色が変わるのよ/んだよ)



114 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 02:30:15.32kuXoXMjM0 (17/22)


本郷 「そっちの鎧人魚がさやか君の魂でこっちが肉体か。重ねておこうか」

マン 「ああ、そうしてくれ。あまりやったことないが・・・」


【リライブ光線!】


Oktavia Von Seckendorff & 抜け殻  → 美樹さやか(ver.人魚姫)

まどか「肌、奇麗だね・・・・ //////」ウェヒヒ
マミ 「回復力のおかげね・・・・ //////」ティロッ♪
ほむら「私より大きい・・・・ //////」ホムウ・・・

杏子 「おい見世物じゃねえ////// あっち向いてやがれ//////」

本郷 「これじゃ不十分だ。体内に残っているグリーフシードが原因じゃないか? 俺が切開して摘出しようか」

杏子 「めっちゃ痛そう」

マン 「それしかないかな。でもその前に・・・」

 ウルトラマンがさやか(ver.人魚姫)の足元に立つと影のようなものが何体も倒れこんでいった。
 やがてウルトラマンが消えてしまうと、さやかがパチリと目を開けた。



115 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 02:33:13.42kuXoXMjM0 (18/22)


まどか「あ・・・ さやかちゃん気が付いたの? 気分はどう?」

さヤタ「美樹君が気が付いたのではなく、美樹君と僕とが一心同体となったのだ。今の主導権は僕にあるよ。
    これで美樹君の身体を維持する。少なくとも死ぬことはない」

マミ 「要するに憑依してくれたってことね」

さヤタ「そういうことだ・・・ 本郷君、グリーフシードはこの辺にある。頼むぜ。これを使うと良い」 つ〆

本郷 「憑依なんて俺にはできない芸当だ。おまけに小刀(〆)を錬成するとは器用だな。・・・麻酔はないぞ?」

さヤタ「仕方あるまいよ」エース ダッテ デキルヨ

ほむら「まどか、貴女は見ないほうがいい。刺激が強いから」 まどか「うん」

杏子 (目つきがちょいワルで男のイケボのさやか人魚ver.か。これはこれでありだな)



116 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 02:34:31.38kuXoXMjM0 (19/22)


 本郷がさやか(ver.人魚姫)(中身はウルトラマン)を開腹してグリーフシードを摘出した。
 生化学研究所員で知能指数600、おまけに風見をV3に改造した経験もある本郷にとっては難しくない。

杏子 「ウワ・・・ ウワア・・・」  ほむら「怖いなら見るの止めなさいよ」

さヤタ「うう・・・ やっぱり痛いな。」

マミ 「やっぱり痛いのね。包帯巻きましょう。こんな感じでどうかしら?」

さヤタ「上出来。 ・・・さて、あと一仕事だ。本郷君グリーフシードを貸してくれ」

さヤタ「シュワッチ!」

 本郷に渡されたグリーフシードにさやか人魚(ウルトラマン)がエネルギーを注入する。
 グリーフシードが細かく震えだし、細かいヒビが走る。

さヤタ「ダァ―!!」

 最後に強烈な気合を入れるとグリーフシードが粉砕され、再びその破片が集まるとソウルジェムとなった。曇りはなく、むしろ青く光り輝いている。



117 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 02:37:23.12kuXoXMjM0 (20/22)

杏子 「ほえー すっごい」 ほむら「こんなの本当かしら、初めて見た。この目で見ても信じられん」


美樹さやか(ver.人魚姫) → 美樹さやか(ver.魔法少女)


マミ  「あ、戻った」  まどか「え、えーと どっちなの?」

さヤタ 「まだ僕だよ。しばらくすれば目を覚ますだろう。僕の人格は閉じておく」


 さやか(中身ウルトラマン)が目を閉じる。次に開いたときはさやかに戻っているはずだ。
 そしてしばらくして、さやかが目を開いた。


杏子 (んん、目つきがちょいワルじゃねえな、さやかのさやか?) マミ(たぶん)

まどか「さやかちゃん・・・? さやかちゃん!」

さやか「まどか・・・」

杏子 (お、声もさやかの声だ)

まどか「やっぱりさやかちゃんだ! やったね、生き返った!」



118 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 02:39:46.68kuXoXMjM0 (21/22)


 大喜びで抱き着くまどかの両腕をさやかががっちり掴んだ。
 そのまま真顔で大口を開く。まどかが固まる。

さやか「グワーッ!」 まどか「ひゃん」

ほむら「まどか!」チャキ  杏子「!」  マミ「!」 本郷「何を悪ふざけしてるんだ」

さやか「あははは! ひっかかったw ひっかかったww はっはっはww」

   「あれ~ 本郷さんは引っかからないね」

本郷 「当たり前だ。グリーフシードも消滅してウルトラマンが一心同体なのに、魔女の人格に戻るわけがない」(呆)

まどか「もー・・・ びっくりしたなあ・・・」

さやか「ひと暴れしたらなんだかスッキリしちゃったよ」

杏子 「元気になったな! 愛と勇気の勝つストーリーだ! いぇい」



119 ◆Oo1s7GYQ922026/04/17(金) 02:41:23.40kuXoXMjM0 (22/22)


ほむら「あ、阿呆! 撃つとこだったわよ! 大概にしなさいよ!」

さやか「うげっ そんな物騒なもんこっちに向けんな! 散弾銃なんてまどかにも当たるだろ間抜け!」

ほむら「あんたにしか当たんないわよ、これスラグ弾(一粒弾)だから!」

さやか「やっとこさ生きる理想を取り戻したのにあの世送りにしないでくれる!?」

本郷 「そんだけ騒げるなら希望と情熱を取り戻したってことか」

マミ 「あー はいはい そこまでそこまで お家に帰りましょう」

さヤタ「ちょっと待ってくれないか。一心同体を解除しよう」



120 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 22:41:07.82OW1Xr8Vt0 (1/22)

PART 9 『死亡退場なんて、そんなのウルトラマンが許すわけなかった』その②


さヤタ「家に帰る前に僕を分離してくれ。君のプライバシーを尊重したい。部屋に入って欲しくはないだろう」

さやか「・・・一心同体のままだと私もスペシウム光線出したり空を飛んだりできる?」

さヤタ「無理だ。ウルトラ水流くらいなら出るかもしれん。まあ飛沫くらいだがな」
「それとも・・・ ベータカプセルで変身して僕になったときに君の人格を残しておけば、君が出したことになるかな」

さやか「えー そんなら分離しようか」

さヤタ「そんなに光線を出したいなら一回くらい出させてやろう」

さやか「ほんと? 危なくない?」

さヤタ「危険ではない。やってみたいなら両腕を前にぴんと伸ばして両手の先を合わせてみろ」

さやか「こんな感じでどうですか先生」

さヤタ「次にリング状の光を縦に出すイメージをしてみるんだ。少し離れた場所に。」
   「間違っても八つ裂き光輪なんかイメージしてはいかんぞ」

さやか「んん~~~ よっ! おおー 出た こんな感覚なんだな」

さヤタ「よし成功だ。じゃあな、これで僕は君から出ていく。」(12話や27話のあれ)



121 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 22:43:19.39OW1Xr8Vt0 (2/22)

まど杏「「・・・? ? ?」」

本郷 「さやか君の身体で一心同体となったさやか君とウルトラマンが一つの体で会話しているんだ」

マミ 「ややこしいわね・・・ あら光のリングの中にハヤタさんがいるわよ」

ハヤタ 「ああ、やれやれ・・・ 気分はどうだい」

さやか 「いろいろとお手数をおかけしてすいませんでした。助けて下さり感謝しております。ありがとうございました」ペコリ

ハヤタ 「いやなに。僕の仕事だ。反省できればよろしい。鹿目君、そこにいるのは純粋な美樹君だよ。」

まどか 「さやかちゃん・・・ 元に戻ったんだね」

さやか 「開腹手術もすぐに治っちゃうんだ。まだ魔法少女であって人間じゃないけどね・・・ まどかもごめんね。いっぱい苦労を掛けちゃった。」
    「本当にごめん。いろいろ嫌な思いさせちゃった。心から謝る」

まどか 「いいよ。さやかちゃんが生きていくって決めたんだもの」




122 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 22:45:51.43OW1Xr8Vt0 (3/22)

さやか 「アタシってほんと馬鹿。自分も人間なのにさ・・・ 少ない悪人のために、多くの良い人を見捨てるとこだった」
 
    「私だけでも光ってなきゃ。皆の心に希望を灯して自由と平和を取り戻す! 
     そうしないと今まで倒しちゃった魔女たちが浮かばれない。あ、ElsaMariaのグリーフシードは?」

ハヤタ 「そのようなものは見つけていない。おそらく、僕と君の戦いに巻き込まれて・・・」

さやか 「・・・その娘の分も背負わなきゃ、だね。仇をとってやるよ」

本郷 「その仇が来やがったぞ」

ほむら「!」チャキ 
マミ「!」スチャッ

QB 「すごいじゃないかウルトラマン! 神様とまではいかないけど、僕たちの研究を遥かに超えているよ!」

まどか「あっ」 
さやか「この畜生!」 
杏子「どこにいやがった!」

本郷 「インキュベーター。何か用か?」

QB 「ああ違うよ仮面ライダー1号。君の知能や動力源も魅力的だが彼ほどではないね。用があるのはウルトラマンだ。」

ハヤタ「何だ」



123 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 22:48:37.66OW1Xr8Vt0 (4/22)

QB 「僕と契約して、リサイクラーになってよ!」

 魔法少女以外のものになってくれとQBが頼むのを誰も聞いたことがなかった。
 リサイクラーとかいうのは何かしら。どうせ真っ当なものではないんだろうが・・・
 知らないものに興味を示すのは地球人の悪い癖なのか。消え失せろと誰も言えない。

ハヤタ「・・・説明しろ」

QB 「僕たちの目的は宇宙の熱力学的な死の先延ばし、つまりエントロピーが最大値にならないようにすることだ。
    そのため第二次性徴期の地球人の女性の魂をソウルジェムにし、絶望でそれがグリーフシードに転化する際に発生するエネルギー・・・
    希望と絶望の相転移というか、感情の起伏エネルギーというか、そういうものを回収している」

ハヤタ「禍々しい」

QB 「君たちはそういうが、僕たちだって悪意や敵意があるわけじゃない。そして今までの僕たちでは不可能な事象・・・ 
    ソウルジェムを再形成するなんて言う前例のない奇跡を目の当たりにした」

ハヤタ「何のために助けたと思っているんだ」



124 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 22:53:28.54OW1Xr8Vt0 (5/22)

QB 「君の持っている光の国の出身者のエネルギー・・・ ウルトラの光とでもいうのかい。
    それもものすごいパワーを秘めているようだ。けれども魔法少女が絶望したときの感情エネルギーには及ばない」

   「僕が君に、回収したエネルギーの一部を君専用に変換して供給しよう。君にはそれを使って魔女を修復してほしいな」

さやか「この畜生、私らのリサイクルが次の目標か! もう一回絶望させるつもりか!」

マミ 「こいつ、本当に人間を石炭くらいに考えてる・・・」

本郷 「命の尊さを軽んじているんではなく、そもそも理解する術がないのか。哀れとすら思えてくる」

QB「魔女を助けたがっていたじゃないか。ウィンウィンじゃないのかい」

まどか「・・・吐き気がしてきた」 
ほむら「背中さすってあげる」

杏子 「ゾッとしねえ害獣だぜ」

ハヤタ「・・・断る理由は2つ。まず今回の成功事例は、美樹君の回復力がとても高いこと、同様に回復力の高い魔女のグリーフシードを持ち歩いていたこと、
    魔女になって間もないこと、抜け殻があまり損壊されてなかったこと・・・ 様々な幸運の積み重ねであり、簡単にできることではない」

QB「じゃあ試してみればいいんじゃないかな。君だって少女を救出したいのだろう?」



125 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 22:55:04.38OW1Xr8Vt0 (6/22)

ハヤタ「2つ目・・・ 僕は潰すために助けているんじゃない。お前のやり方は地球でも、光の国でも、友好的な惑星でも、マトモな奴は誰も肯定しないよ」

QB 「あとでトサツするために牛や豚を治療するのと何が違うのさ? ・・・まあ返事はすぐでなくてもいい。いつでも連絡しておくれよ」

QB 「・・・犠牲者の人数を減らせると思ったんだけどな。残念だな」ガックシ

まどか(あ・・・)

インキュベーターが立ち去った頃合いで結界が消えていった。
いつの時点で魔女が死亡したって判定されたんだろう。
外の世界では朝日が昇りつつある。

杏子 「気色悪いこと聞いちまったな・・・ まあいい。帰ろうや」

本郷 「それはいいがまどか君にさやか君・・・ 大事なこと忘れているぞ」

まどさや「「?」」

本郷 「家を出てきた言い訳をきちんと考えてから帰れよ。俺は助けてやれんぞ」



126 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 22:56:44.08OW1Xr8Vt0 (7/22)

PART9.5  生身の人間でも受け入れますか?


― at病院 

 失恋のショックで街をさまよっていた・・・ ということにされたさやかは念のため検査入院する羽目になった。


さやか「ちくしょう。恥ずかしくて学校に行けやしねえ」

まどか「毎日お見舞いに行ってたでしょ。さやかちゃんが上条君のこと好きなのは最初から誰でも知っていたよ」

さやか「マジかよ! 気づかなかった。・・・そういやなんて言い訳した?」

まどか「窓の外にさやかちゃんが見えたからあわてて追いかけたって。パパにまでド叱られた。」

さやか「2人で駆け落ちしようか」 
まどか「しないよ」

さやか「いやあ、しかし魔女になったらあんなすげえ爆発が起きるとは・・・ メタンが溜まってたってことになったけど、死傷者がなくてほんと良かった。
    鬱で他人を巻き込んで死亡とかシャレにならん」



127 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 22:59:57.94OW1Xr8Vt0 (8/22)

まどか「ウルトラマンさんたちが助けてくれなきゃ、今頃は魔女になったさやかちゃんのお葬式だよ」

さやか「神様仏様になったらインキュベーターの畜生どもぶちのめせないかな。まあ魔女から魔法少女に戻っただけでも儲けものか」

志筑 「おふたりとも・・・ 聞こえましたわよ。魔女とか魔法少女とかインキュ何とかとか、何のお話ですの」

まどさや「「うげっ」」

志筑 「特にまどかさん・・・ 貴女のお母様のお勤め先、うちの孫会社でなくて?」

   「上条さんの腕が治ったり、集団の夢遊病が出たり、何かがおかしい。奇跡はないけど魔法ならあると仰ったのも不可解です。
    何が起きているんですの。知っていることを全て、詳細にご説明なさい」

まどか「言います。言いますからどうか家族だけは、家族だけはお見逃しを」

さやか「あ・・・」



128 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 23:01:57.16OW1Xr8Vt0 (9/22)

― atマミホーム さやか退院祝いの集まり


上条 「私の腕を治してくださり本当にありがとうございましたー! 
    さやか様には心から感謝しております。このご恩は決して忘れません!」ヘイフク

さやか「いえ・・・ こちらが勝手にしたことですから・・・ 」

杏子 (なに魔法少女のことバラしてんだコラ) 
まどか(ひい、脅されたんです、お許しを)

志筑 「さやかさんのお覚悟に感服しましたの。私は諦めます。愛の力は素晴らしいわ」

さやか「こんなムードで告白するなんて嫌だあ」

上条 「はあ、告白・・・」

ほむら「ニブチンね。美樹さやかはあんたに恋してたのよ。それこそ破滅してもいいってくらいに。志筑仁美もだけど、こっちは諦めるってさ」

上条 「仰せのままに。僕でよければいくらでもお付き合いいたします」ヘイフク

杏子 「良かったなさやか! 最後に愛は勝つ。親友にいいことあるとアタシもうれしい」

志筑 「同感です」 
マミ 「おめでとう」 
まどか「やったね」

さやか「もっとロマンチックなムードが良いよう・・・ はい、今後は宜しくお願いします!」



129 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 23:04:41.09OW1Xr8Vt0 (10/22)

志筑 「そしてラスボスの魔女が近いうちに襲来するんですよね? 私も戦力に加えて下さらなくって?」

マミ 「魔法少女なんて止めときなさい。人間やめちゃうのよ」

志筑 「いえ、生身で。魂は失いたくないので」

本郷 「待ちなさい、君はまだ中学生だろ。武器を持って戦うなんてやめろ。親が泣くぞ」

志筑 「貴方がウルトラマン様ですのね。友人を助けて下さり感謝しております」ペコリ

本郷 「俺は仮面ライダー1号、本郷猛。ウルトラマンはこっち」ユビサシ

志筑 「失礼いたしました。本郷様にも感謝しております」

ハヤタ「僕がウルトラマンだよ。鹿目君と美樹君はどこまで喋ったんだい・・・」

   「それで本郷君も言ったが、平和のために命を懸けて戦うなんて中学生がすることではない。
    僕たちは少年兵のリクルーターじゃないし、美樹君が心底後悔したことも聞いただろう」

志筑 「それも聞きましたし・・・ 少年仮面ライダー隊とかホシノ・イサム君、フジ・サトル君のことも聞き及んでおりますの。
    私は少なくとも彼らより年上ですのよ」



130 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 23:06:35.43OW1Xr8Vt0 (11/22)

本ハヤ「「おい! どこまで話したんだ!」」

まどか「ママをクビにするって脅されたんです、ご容赦を、どうかご容赦を」

志筑 「それに・・・ 子供を戦わせたくないなら、自衛隊や在日米軍に頼むべき・・・ 
    なのにそうしないのは、やってみたけど頭のアレな人扱いされたから。
    それに正義と平和を愛するヒーローの力を軍事産業に利用され人間同士の戦いに使われるのを恐れているから・・・ 」

志筑 「そんなところではなくて? 大丈夫ですわ、入れてくれれば誰にも言いません」

本郷 「ぐぬ・・・」

マミ 「じゃあ入れなきゃ仕方がないわねえ」ニコニコ

ハヤタ「女の子に口で勝てるわけがないんだ。やめよう本郷君。ハア これを使うといい」

志筑 「あらカッコいい」



131 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 23:09:35.39OW1Xr8Vt0 (12/22)

ハヤタ「こっちがマルス133(複製)、これがスパイダーショット(複製)、これがスーパーガン(本物)。複製品は例の町工場で本郷君と作った。
    イデ君の作った本物のマルスはスペシウム光線と同程度の威力だが、これは7割くらいかな」

志筑 「あら私でも持てるしバランスもいいわね」

ほむら「同程度って、そっちの世界の地球人はどうなってんのよ。天才すぎるでしょ」

上条 「ええと・・・」

本郷 「頼むから君はやめろ。さやか君が修羅の道を選んでまで君の腕を治癒したんだ」
    
   「君が戦死したら、さやか君の覚悟が無駄になるんだぞ」

上条 「うっ」

さやか「たぶんワルプルギスの夜が来たらさ、避難所とか設置されるから、そこで皆さんの心の安らぎになっててよ。
    バイオリンや音楽はそのためにあるんだと思う」

上条 「・・・男の僕が戦わないというのはどうかとも思うけど、わかった。皆さん、さやか様をどうかよろしくお願いします。」ペコリ

さやか「お願いだから様なんてつけないで。泣くよ」

杏子 「おう、任せとけ! 避難所の無料コンサートが聞けなくて残念だ。」




132 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 23:12:13.15OW1Xr8Vt0 (13/22)

PART 10  インキュベーターに頼らなくても人類はやっていけるんだよ!


マミ 「あとは実地訓練あるのみ! ウルトラマンのカラータイマーを鳴らすという偉業を成し遂げたんですもの。
    美樹さんならきっと大丈夫。リハビリ頑張ってね」

さやか「偉業って・・・ まあ、はい。やりますよ。ちょっと辛いけどね」


― さやか VS Isabel


さやか「うへえ・・・ なんか気色悪い空間だなあ・・・」


 芸術家の魔女Isabelの結界の中、美樹さやかと1号がMichaelaに囲まれている。


さやか「動かない魔女は2人目だね。そんで子分ども・・・ 私を馬鹿にしてんのかよ。ゾンビみたいにふらふらしやがって」

1号 「あんまり悪く言うな。被害者に安らぎを与えるつもりで戦うんだ」

さやか「そうでした。悪く言っちゃいけませんでした。・・・痛いけど許してね」

 さやかがMichaelaの群れを薙ぎ払う。そんなに強い相手ではなかった。
 次から次へと出てくるが大した苦労もなく魔女に接近できた。



133 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 23:14:11.96OW1Xr8Vt0 (14/22)

さやか「おおっと、何か飛ばしてきたな。・・・そうだ!」

 魔女が何かぶつけてくるが、一つ一つ叩き落すとこっちに隙が生まれる。
 狙って対処しなくてもいいようにサーベルを何本か自身の周辺に回らせてみた。

さやか「おお、良い感じ」

 戦いの最中にちょっとした作戦を考える余裕も出てきた。
 そのまま凱旋門のような魔女にサーベルを叩きつける。
 途中で花が攻撃してきたが上手いことサーベルが盾となった。

さやか「芸術ってのはね、称賛されるためじゃなくて、人を喜ばせるためにあんのよ」
   「ま、音楽と絵画じゃジャンルが違うけどさ。芸術は芸術でしょ。」

1号 「ほう。余裕が出てきたな。・・・俺は徒手空拳だが今では技の1号と呼ばれている。さやか君は武器のあるだけ、俺より多彩なはずだ。頑張れよ」


134 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 23:15:41.38OW1Xr8Vt0 (15/22)

―さやか VS Patricia


さやか「わっ わっ わっ」

 Patriciaの結界。魔女はまだ遠くにいてすぐには襲ってこないが足場が悪すぎる。
 セーラー服の干してある洗濯ロープが張り巡らせてあるが、上も下も空である。
 ウルトラマンは浮遊できるが、さやかはロープにしがみ付いていた。

マン 「1号ライダーならロープの上をサイクロンアタックできるかな」

さやか「私はサーカス団員じゃないよー! 地面のある結界が恋しい!」

マン 「落っこちても拾ってやるから安心したまえ。騒ぐから気づかれたぞ」

 Mathieuが大量に降ってきた。さやかは大慌てでサーベルを乱射するが、それでは間に合うはずもない。
 スケート靴とサーベルがかち合って火花も出る。
 やっぱり刃物だと確信して青ざめる。逃げの一択であった。

さやか「危ねえー! 」

マン 「ロープをしならせてより遠くへジャンプするとはなかなかの判断力じゃないか」

さやか「へへへ、そうかな・・・ うわ、親玉が来た。」



135 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 23:17:22.78OW1Xr8Vt0 (16/22)


 腕が6本ついているのでロープを掴むのは得意中の得意。
 気味の悪い動きであっという間に距離を詰める委員長の魔女。
 
さやか「むむむ・・・ むむ、よしこっちだ。それ!」

 ロープを飛び移るさやかを魔女が追いかけるが、高速移動に苦労しているようだ。
 いつの間にか追いかけることに夢中になってしまった。さやかの狙いに気づかない


さやか「よっし、喰らいやがれ。2本同時投げだぜ」

 サーベルを投げても魔女には避けられると予想した。でも洗濯ロープは避けてこない。
 魔女の前後に同時にサーベルを投げる。1か所だけならそのロープを掴んで昇ればいいが、2か所が切断されたら落っこちる。
 大慌てで別のロープに大ジャンプする魔女がどこに行くのかさやかは予測していた。

さやか「一発で倒せなくて痛い思いをさせて、ほんとゴメン」

 3本、4本と投げつけると魔女は爆散した。
 結界が閉じてさやかとハヤタが現実世界に戻る。

ハヤタ「成長したね。判断力も攻撃力もなかなかのものだよ。」

さやか「いやあ、再形成されてから調子がいいんですよね~ ウルトラの光のおかげかな」

ハヤタ「どうかな。さて今夜だ・・・ 訣別の夜になるかな」



136 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 23:20:27.26OW1Xr8Vt0 (17/22)

― まどかホーム

 深夜。その日はまどかの両親はタツヤを連れて出かけていた。
 ベッドの上で一人だけ、インキュベーターを待っている。

QB 「やあ、呼んでくれたかい」

まどか「インキュベーターと人類とが相互理解できないか、共存の道はないのか、確認したい。
    契約するかしないかはそれから考えるってことで」

QB 「それでいいよ」

まどか「まずね・・・ 女子中学生を絶望させて怪物に変えること、ほかの娘にそれを殺させること、そういうの止めるつもりはないかな? 
    私達は人格があるんだ。消耗品じゃあない」

QB 「全ては、この宇宙の寿命を延ばす為なんだ… この宇宙でどれだけの文明がエネルギーを消耗しているのか分かるかい?  
    人類がいずれ地球を離れて僕達の仲間入りをする時に、宇宙が枯れ果てていたら困るよね。長い目で見れば人類にとっても得になる筈だよ?」

まどか「・・・宇宙の熱力学的な死は数万年どころか数億年単位で考えなきゃ」

QB 「無責任じゃないか。遠い将来のことだから後回しでいい・・・ 考えられないね」



137 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 23:22:46.97OW1Xr8Vt0 (18/22)

まどか「そういう意味じゃない。他の解決法を研究できないかって言ってる。
    延命が無理でも並行宇宙や多元世界、他の分岐した時間に引っ越せないかな」

QB 「できるかもしれないけど必要性を感じないね。人類の個体数と繁殖力を鑑みれば、数名の犠牲での宇宙延命はお手軽でリターンが大きい。
    蟻の群れから1匹をつまみ上げても影響は皆無と言っていいよね」

まどか「今までに何人が魔女になった?」

QB 「数えきれないよ。僕たちが地球人を知ったのは何万年も前だし・・・ ああ、さっき人類にも得になると言ったけど付け加えておこうか。
    魔法少女の中には社会を新しいステージへ導いた子もいるよ。僕たちがいなければ、君たちは今でも裸でほら穴にでも住んでたんじゃないかな」

まどか「鹿目まどかとの契約に執着しているね。理由は何かな」

QB 「鹿目まどかの素質が反則なほど大きいからさ。暁美ほむらの手柄だよ。彼女が時間を何回も繰り返したために鹿目まどかの因果が幾重にも強化されたんだ。君は神にも等しい最高の魔法少女、つまり最悪の魔女になれるんだよ」



138 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 23:24:28.89OW1Xr8Vt0 (19/22)


まど仮「いや、俺には無理だな。男性だからな」

QB 「・・・!?」

まど仮「俺は自分が鹿目まどかだと名乗った覚えはないぜ。聞かれなかったからな」


 意趣返しである。まど仮が不敵にニヤリと笑みを浮かべた。
 すっくとベッドから立ち上がった。
 腕をクロスした瞬間、QBが鹿目まどかと思っていたその人物は、姿を変えた。


QB 「仮面ライダー1号・・・ 何故だい?」

本郷 「大道寺博士とは違って異性の子供だがうまく変装できた。
    それにインキュベーターと人類とが相互理解できないか、共存の道はないか、まどか君が確認したいのも本当だ・・・ で、確認できたかい?」



139 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 23:28:14.28OW1Xr8Vt0 (20/22)

真どか「できたよ。無理だって確信した。みんなもごめんね、手間をかけさせちゃった」

ほむら「いいのよ。どこの時間でもまどかは優しすぎるのよ。」

マミ 「人間を蟻扱いとはなんて言い方よ。いやでも蟻に失礼なのかな・・・」

志筑 「何ですのこの白いのは!? 言ってることがめちゃくちゃではないですか!」

杏子 「だろ! そう思うよな! でも今潰しても意味ないんだよ」

さやか「こんなのに騙された私って一体・・・」


QB 「・・・どこで会話しているんだい」

ハヤタ「君のすぐ近くだよ。僕にはミクロ化能力があるんだ」

ぐんぐんカットの音が響くと同時に全員が部屋に出現する。
友情も絆も信頼もMAX状態でQBに対抗する決意が固まっていた。



140 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 23:30:27.89OW1Xr8Vt0 (21/22)

まどか「言いくるめられない自信はなかったから、代わってもらった。やり取りを冷静に聞きたかった。」

   「さやかちゃんが魔女から生還したとき、犠牲者の人数を減らせると思ったのに残念だとインキュベーターは言った。
    共存できるかもって、絶望に突き落とすことに罪悪感があるのかもって、思ってしまった。だけど単なる手間の問題だったね」

   「それに、この期に及んで、まだ詐欺をやめようとしない・・・ 
    『僕たちがいなければ、君たちは今でも裸でほら穴にでも住んでたんじゃないかな』だって? 
     断言していないのは、そうではないと考えているからだね」

   「だって本郷さんのいた世界にも、ウルトラマンさんの住んでいた宇宙・M78ワールドにも、インキュベーターはいなかったよ。
    それでも人類は文明を築けた・・・ それに気づかないふりをしたのは、私にゆさぶりをかけたいから」


まどか「アンタは人類の敵だ。そっちにはそっちの言い分や正義があるんだろう。でも相互理解や共存は不可能だ。人類のためにアンタたちを倒す」



141 ◆Oo1s7GYQ922026/04/20(月) 23:41:59.43OW1Xr8Vt0 (22/22)

さやか「おお! よく言ったぞ。でも契約はするなよ」

マミ 「戦うのはこっちに任せておきなさい」

ほむら(男のイケボのパジャまどか(偽)もよかった・・・ でも決意した本物はもっと良い・・・ 時間止めようかな)

杏子 「ワルプルギスの夜を叩き潰したらその次はお前らの番だ。怖けりゃ尻尾巻いて逃げやがれ!」

QB 「それは無理だね。君たちは勝てない。多勢に無勢だ」

ハヤタ「!? ワルプルギスの夜の他にも魔女が襲来するというのか?」

QB 「さてどうだろうね。敵に情報を与えるほど未熟じゃないんだ」


詐欺師のような奴だが少なくとも完全な嘘をついたことのないQBが無理と断言した。
その場の全員が不安を覚えた。全員の表情を眺めてからQBはどこかへ歩いて行った。

本郷 「・・・多勢に無勢、ねえ」

マミ 「と、とにかく作戦を練るのよ。悔いのないように、できることはしておきましょう」


142 ◆Oo1s7GYQ922026/04/22(水) 20:19:03.17HvTEipKW0 (1/7)

PART 10.5 暁美ほむらさん説明会


― atほむホーム

マミ 「迎撃準備を整えるにあたり、改めて暁美さんからこれまでのことをお話しいただきます。
これまでの各自がどうだったのか見直しましょう。皆さん拍手をどうぞ」

一同 「おお~」 パチパチ パチパチ

ほむら「えー ここにいる皆さん以外にも魔法少女はたくさんいました。
しかしグリーフシードの奪い合いや魔法少女はどうあるべきかという理念の対立、その他の理由で殺し合ってばかりでした。
ここにいる者だけでも友情、絆が成立してることに驚いています」

志筑「いきなり恐ろしいことを言い出さないで」

ほむら「最初に言っておくけど志筑仁美、貴女は魔法少女になったことない。上条取り合ってさやかを凹ませるくらいよ。
これが本当にめんどくさいのよ、さやかが魔女化してまどかが絶望する引き金になるんだもの」

志筑 「え、えー・・・ そんなあ・・・」

志筑 「鹿目さん、暁美さんがいじめるんですの」 
まどか「よしよし」ナデナデ



143 ◆Oo1s7GYQ922026/04/22(水) 20:21:25.15HvTEipKW0 (2/7)

ほむら「うらや、もとい、そんじゃ次はまどかね。一言でいうとまどかは私の憧れ・全てよ。本当にかっこいいんだもの。芯が強くて可憐なの」

まどか(どや顔)フンス

ほむら「私は「彼女(鹿目まどか)との出会いをやり直したい、守られる私でなく守る私でありたい」って願いで魔法少女になった。
    やり直すために出会った過去に戻ることはできるけど、そこまでよ。応用でタンマウォッチはできるけど」

まどか「そっか。過去を変えたいならもっと昔に行けばいいもんね。マミさんを自動車に乗せないとか。」

ほむら「でも今までのまどかはワルプルギスの夜に返り討ちにされて戦死か、一撃で粉砕して極端に恐ろしい魔女に変貌か、だいたいどっちかね」

まどか「うぐ」

ほむら「世界を滅ぼす魔女になったまどかを見たときは本気で震えたわ。まどかが魔法少女になったらそこで失敗よ。
    だって生き延びてもどうしたって超ド級の魔女に変化するんだから・・・ だから契約しないようにQBから私が守るのよ・・・」ネットリ

ほむら「まどかぁ・・・ 今度こそ・・・・」ネ~ットリ

まどか「ほむらちゃんが怖いよ、さやかちゃん・・・」 
さやか「ヴー!!」ガルルル



144 ◆Oo1s7GYQ922026/04/22(水) 20:24:34.00HvTEipKW0 (3/7)

ほむら「美樹さやか、貴女は本当に邪魔だったわ。魔法少女になったら失恋して魔女化するのが常よ。
    しなけりゃモブで済むけど、魔女に食われたこともある」

   「魔女化したらまどかが曇るし、私が始末したこともあるのよ。どうにも貴女は私と馬が合わない。いがみ合った記憶が多いわ」

   「よく言えば頑張り屋なんだけど、視野が狭くて思い込みが激しく救いの手を意固地になって振り払う。
    ・・・怪我したノラ猫が助けようとした人間にシャーって唸る感じ」

さやか「マミさん、転校生がひどいこと言うんだ」 
マミ「いい子」ナデナデ

ほむら「話の流れでその後のこと伝えましょう。さやかの犠牲で魔法少女が絶望して魔女になるのが真実だと皆が理解して・・・」

   「マミが無理心中を図って私をリボン拘束して、杏子を撃ち砕き、泣き崩れているまどかと私を撃とうとしたの。
    悪鬼の形相だったのよ。今のこの時間ではハヤタがいたけど、それでも思い出してビビってたのよ私」

   「考えてみりゃ貴女の戦闘センスって頭一つ抜けている。不意打ちでベテランの杏子を無力化、同時に私をリボン拘束して時間止めるのを阻止。
    万一私が盾を起動しても触れている判定で自分は動ける。背中見せてしゃがみ込んで泣いてるまどかを後まわし・・・ 」



145 ◆Oo1s7GYQ922026/04/22(水) 20:26:19.45HvTEipKW0 (4/7)

ほむら「心は壊れているのに戦術は冷静なんだから持って生まれたセンスよね。
    今更だけどリボンでマスケットを精製てのも、何食べたらそんな発想出てくるのよ」

マミ 「・・・もうちょっと、こう、なんというか、紅茶とかファッションとか女の子っぽいセンスが良かったループはなかった?」

ほむら「ない。まどかはここでもカッコいいのよ。か弱い私を恐ろしい悪魔ミの暴威から守ろうと、照準を一瞬で合わせて悪魔ミを撃破。
    ・・・覚悟と判断力と私への愛情がカンストしてたわね」ウットリ

マミ「私が生まれついての戦闘マシンみたいに言うのよ」(泣)
杏子「アタシが側にいるよ」



146 ◆Oo1s7GYQ922026/04/22(水) 20:28:49.62HvTEipKW0 (5/7)

ほむら「最後に佐倉杏子。貴女はいたりいなかったり。さっきマミに砕かれたことは言ったわね」

杏子「・・・他には?」

ほむら「なんか貴女、美樹さやかと仲がいいのよ。面倒見がいいというのか親分肌というのか。
    さやかと曽根崎したこともある。でもこれと言ってはないわね。いなけりゃいないしいたら擦り切れたホームレスよ。
    ループを始めてから今まで、貴女が幸せに暮らしてるとこ見たことない」

杏子「そこまで言わなくてもいいじゃねえか」シクシク  
志筑「幸せになりましょう」ヨシヨシ

ほむら「・・・私以外でへんちくりんな循環が出来上がった」

ほむら「QBと関わり合いになった時点で、普通の幸せは奪われたのよ。不和といがみ合いと流血・・・ 将来の展望なんてありゃしなかった」

   「こうして私の話を聞いて信じてくれるだけでも、かなり上手くいっているほうよ。
    今まではつま弾きにされたり、胡散臭い奴扱いされたり・・・ それでも希望を追い求め、やっと今回にたどり着いた」



147 ◆Oo1s7GYQ922026/04/22(水) 20:31:32.67HvTEipKW0 (6/7)

杏子 「そんじゃあさ、ワルプルギスの夜をぶちのめしたら、しばらく普通の生活しようや。
    ガッコ行って、友達と駄弁って、遊びに行って、勉強するみたいな。
    時を止めるチートでも勝てねえ魔女なんだ、特大のグリーフシード落とすだろ。魔法少女の長期休暇だ」

さやか「ダメだよ。その間に誰か襲われたらどうすんのさ」

杏子 「・・・いや。これは譲れないね。だってアタシ達、契約組はどっかちょっとおかしいんだよ」

   「中学生の恋愛でマジモンの命を投げ出す奴、いくら化け物になるっても仲間を殺すと即時に決断できる奴、
    他人が魔女に食われても、仕方ねえだろで済ましてた奴・・・ マトモって言えんのか?」

   「アンタもだぞ事情通。まどか以外の誰かが死んでも“悲しい”じゃなくて“またやり直しかよめんどくせえ”って思うようになっちまってんじゃねえの。行動原理の全てが鹿目まどかになってんぜ。」

ほむら「むむ・・・・・」



148 ◆Oo1s7GYQ922026/04/22(水) 20:33:03.38HvTEipKW0 (7/7)

まどか「な、何もそこまで言わなくても」 
志筑 「そうですわ、戦う仲間なのに」

杏子 「悪口言いたいんじゃないんだ。他人を、人間をエサ扱いしてたアタシが一番マトモじゃない。
    だからさ・・・ 命ってのを掛け替えのないものだと感じる、普通の奴になりてえ。」

マミ 「・・・それ以上は士気が下がるから止めましょう。でも、なりたいわね」

杏子 「変なこと言っちまってごめんな。ところでヒーロー2人はどうした?」

マミ 「2人でサイクロン号のチューニングですって。そろそろ来るわよ」



149 ◆Oo1s7GYQ922026/04/24(金) 20:39:08.52BDFR3Dm40 (1/10)

PART11  最終決戦まで残った魔法少女4人と一般少女2人


ほむら「“改めての解説” かくかくしかじか うんたらかんたら」

本郷 「最初に俺から聞こうか。どうしてワルプルギスの夜はこの時期に出現するのだろう。
    長い時では百年の間が空く。まさか俺たちが漂着したことがきっかけに・・・」

ほむら「今まであなた達はいなかったからそれはない。地震や噴火みたいなものなんだと思う」

ハヤタ「ふむ・・・ 僕も質問だ。何周めかの世界で、ワルプルギスの夜を撃破した反動で鹿目君が世界を滅ぼす魔女になった・・・ 
    違和感がある。最大の敵を倒せば希望が生まれるはず。なぜソウルジェムが完全に濁ったんだろう」

ほむら「全力攻撃で魔力を使い果たしたか、めちゃくちゃになった見滝原市や倒れ行った魔法少女を見て絶望したんじゃないの?」

ハヤタ「一撃で完全に倒すほどの全力攻撃でパワーを使い切って相討ち、そんなの初心者のミスだ。宇宙警備隊の入門者がよくやらかすよ。
    がれきの山や犠牲者だってそれまでに見ている。倒した直後のタイミングでの魔女化は、どうにも違和感があるな」

ほむら「まあ言われてみりゃそうなのかな・・・」

ハヤタ「考えすぎたかな。悪いね。次に、暁美君の願い事はすでに叶ったのかい?」



150 ◆Oo1s7GYQ922026/04/24(金) 20:42:57.95BDFR3Dm40 (2/10)

ほむら「んー・・・ 私の場合、他とはちょっと違うかな。納得できるまでやり直す権利が与えられたって感じかしら。
    腕を治すとかならわかりやすいけどね」

   「守られる私でなく守る私でありたいってのが願い、鹿目まどかとの出会いをやり直したいってのが願いを叶える方法、
    過去に戻るのは方法の実行・・・ってとこ」

本郷 「守る私というのは、もう少し具体的にならないかな」

ほむら「最初の頃は一緒に戦っていけたらなあくらいに思ってたけど、QBに騙される前の馬鹿な(これは自称)まどかを助けるって
    約束しちゃったのよね。だから、まどかを契約させないこと、魔法少女にさせないことが守る私になったってことよ」

まどか「自分で馬鹿って過去の自分に言われた」

本郷 「大変な願い事だな・・・ 考え方によっちゃあ、ワルプルギスの夜を打倒して、将来にまどか君が大人になっても、
    その後に契約しないと言い切れないから願いはまだ叶えられてない、まどか君が老衰で死ぬまでってことになりかねん」

ほむら「まどかぁ~ 私達、ずっとず~っと一緒だね・・・」ウットリ

まどか「ひいい・・・」  さやか「ヴー!!」   マミ「真面目にやりなさいあんたたち」



151 ◆Oo1s7GYQ922026/04/24(金) 20:45:30.30BDFR3Dm40 (3/10)

ハヤタ「逆に暁美君の願いが叶ったとしたら、もうやり直せないから過去に行けない≒盾の時間を止める機能は消えるのか。収納能力はそのままかな」

ほむら「あ、あれ!? もし収納も消えたら最弱よ、私! そこまで考えてなかった!」

   「ど、どうしよう。どうしよう」

さやか「過去の世界の私に代わって御礼してやるぜ」
志筑 「加勢しますわ」

ほむら「あ、謝るわ。許してお願い。ていうか過去と言っても平行世界だからここにいる貴女じゃないのよ。
    本当に厳密に言えば、ありえたかもしれない平行世界でやり直してるの」



152 ◆Oo1s7GYQ922026/04/24(金) 20:46:42.17BDFR3Dm40 (4/10)

まどか「ほえ? それじゃほむらちゃんに頼んだ私って本当に私なのかな?
    ひょっとして顔と名前が同じだけで別人のそっくりさんじゃないのかな」

ほむら「ふえ? それじゃ私の今までの頑張りって・・・ いや大丈夫、貴女の因果が強化されているんだからまどかが貴女よ。
    だから(因果が強化されると強い魔女になるので)大丈夫じゃないんだけど、(頑張りが無駄ではないという意味では)大丈夫」

さやか「やっぱり御礼してやるぜ」 
志筑 「親友の仇」 

ほむら「あわわわわわ」

杏子 「ノリがいいなお前ら」

ハヤタ「そろそろ作戦立案に入るぞ」



153 ◆Oo1s7GYQ922026/04/24(金) 20:48:16.24BDFR3Dm40 (5/10)

― atほむホーム 数時間後


マミ 「だいたいまとまったわ。概要を確認します。
    ワルプルギスが空から襲来してきたら、まずは戦いやすくするために暁美さんが兵器で地面に落とします。
    この時点では他の人は魔力を節制するように」

ほむら「任せなさい。海を渡ってあれこれ仕入れてきたわ。完全に落ちることはないけど、地面の近くまでなら成功してるの」

マミ 「続いて私、暁美さん、志筑さん(マルス133)、鹿目さん(スパイダーショット&スーパーガン)で砲撃します。
    ここらで御二方にも変身していただき、ウルトラマンさんはワルプルギスと交戦開始です。流れ弾は大丈夫ですか?」

ハヤタ「敵の身長は僕の6~7倍だ。砲撃の方向はわかっているから、僕が避けよう。なるべくでいいが僕に当たらないように頼む。
    余裕があればでいいが、移動したらテレパシーで教えてくれたまえ」

志筑 「私は敵が見えないけど他の人に合わせます」


154 ◆Oo1s7GYQ922026/04/24(金) 20:49:52.04BDFR3Dm40 (6/10)

マミ 「美樹さん、佐倉さん、本郷さんはワルプルギスの使い魔を撃退します。
    攻撃で出た破片が使い魔に変化するのでそちらの対応です。
    一般市民に被害が出ないよう、また砲撃チームを防護するよう頑張ってください。」

   「全体の指揮は私がとります。私に何かあれば暁美さんが引き継ぎます。
    作戦というよりは手はずって感じだけど、後は調整していきましょう。何かある人? はい本郷さん」

本郷 「ふと思いついたがインキュベーターの言った多勢に無勢というのは、使い魔の数のことではないだろうか? 今の想定よりずっと多いかもしれん」

杏子 「アタシは分身できるよ。それでも足りないことってあるかな?」

まどか「その時は私も使い魔の相手になるね。それでも足りないなら仁美ちゃんも」

マミ 「う~ん・・・ どの敵に現代兵器、魔法、科学特捜隊の武器のどれがよく効くのかまだわかりません。その時に判断します。他には? はい美樹さん」



155 ◆Oo1s7GYQ922026/04/24(金) 20:51:42.09BDFR3Dm40 (7/10)

さやか「「守られる私」「守る私」てのがふと気になったんだよね。もしもまどかが敵を攻撃して、それで転校生が助かったらさ・・・ 
    まどかは契約してないとしても、転校生は「守られる私」でしょ。それで願いが叶わなかったってことで、自動的に盾が発動ってならないかな」

ほむら「私が行こうと思わないのに過去に行くかもっていうこと?」

志筑 「守られる私ではなく、とわざわざ否定してしまっていますものね」

杏子 「敵はあの害獣だぞ。ひねくれて叶えるなんて朝飯前だろ」

まどか「あの、それじゃ私は何をすればいいんだろ」

マミ 「ん~・・・・」

ハヤタ「何かをしなければいけないわけでもないさ」

マミ 「作戦を変更しましょう。鹿目さんは暁美さんの近くにいて、なにもしないこと。SSSPの武器は他の人が使いましょう。他には・・・ ないわね」



156 ◆Oo1s7GYQ922026/04/24(金) 20:53:26.43BDFR3Dm40 (8/10)

マミ 「それでは各自で準備を万全にしてね。待ち合わせに遅れないように。」

本郷 「俺はもうちょっと新サイクロン号を整備しよう」

ハヤタ「僕はSSSPの武器の扱いをきっちり教えておこう。いいね志筑君?」

志筑 「はい。よろしくお願いしますわ」

マミ 「私はイメージトレーニングでもしようかしら」

杏子 「疲れねえ程度に素振りでもしようかな。付き合えよ」 さやか「よっしゃ」

ほむら「じゃあ銃器の手入れ」

まどか「ほむらちゃんを手伝うね。それくらいなら守ることになんないでしょ」



157 ◆Oo1s7GYQ922026/04/24(金) 20:55:26.96BDFR3Dm40 (9/10)

PART11.5 まどかとほむらatほむホーム


 いろんな銃器や砲やミサイルなんかを手入れしながら・・・・

まどか「なんか二人っきりになっちゃったねえ」フキフキ

ほむら「うん・・・」

まどか「ほむらちゃん、今までずっと戦っていたんだね」キュッキュッ

ほむら「うん・・・ あのね、みんなには黙ってたことあるのよ」

まどか「何かな?」

ほむら「本郷の言ったこと、半分当たってるの。私は貴女を魔法少女にしないために戦い続けるしかなかった。それを希望にしてやり直し続けた」

   「私が貴女の因果を強めているなんて、魔女としての能力を磨いているなんて、頭をかすめもしなかったのよ。
    そしてこの時間軸は最高よ。後にも先にも、これ以上の良い条件は考えられない」




158 ◆Oo1s7GYQ922026/04/24(金) 20:59:08.87BDFR3Dm40 (10/10)

まどか「本当に良かった。長い旅がついに終わるんだ。ハッピーエンドだね」

ほむら「今回勝てなければ、希望なんて本当に完全に消え失せる。・・・魔法少女になってからこんな恐怖を感じたことないわ」

まどか「きょ、恐怖・・・?」

ほむら「だって過去に戻っても、間違いなく今回より悪い条件よ。ヒーローはいるの? みんなは私を信じてくれるの?
    そして貴女の因果はさらに強化されている。タイムリープしても意味ないぞって言われたに等しい。
    それにワルプルギスの夜は強い・・・ 私には楽に勝てるなんてこれっぽっちも思えない」

まどか「あ・・・・ 」

ほむら「・・・・この時間で貴女を守らせて。私には今しか残っていないから」



159 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 01:17:15.13MxPdQqYW0 (1/23)


PART 12 私達の、最大最強の友達 その①
「その名は”虚構”  ー伝説最大魔女登場ー」

広報車「―――見滝原市周辺に、突発的な異常気象・スーパーセルによる避難指示が発令されました 
  ――― 住民の皆様は、速やかに最寄の避難場所への避難をお願いします。繰り返します―――」

マミ「いよいよね・・・ 暁美さんを何度も何度も叩き潰した絶望の魔女が来る。希望も未来も押しつぶしながら・・・」
  「でもそれは今日でおしまい。ロマンと誇りが来てくれたもの。私たち魔法少女が、希望が消えてしまうはずがない!」

志筑(・・・ロマン? 誇り?)

さやか(多分だけどロマンってのはウルトラマンで誇りとは仮面ライダーだと思う。この人ってこういうとこあるんだよ)

杏子 (ハヤタも本郷もキョトンとしてるけどな)

杏子 「・・・で、その箱は何だい?」

まどか「冷えたスポドリ、栄養ドリンク、こっちのポットはコーヒー(本郷猛謹製)に紅茶(巴マミ謹製)、
    おにぎり、飴、カロリー○イト、それから冷感シートにおしぼりタオル、消毒液と包帯」

杏子 「用意がいいな」



160 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 01:18:10.53MxPdQqYW0 (2/23)


 前方からサーカスのパレードにも似た一団が賑やかにやってくる。
 象が鳴き声を上げ、馬車を引く馬はいななく。人形が躍る。
 その華やかな集団は、見た目だけは楽しげだった。

ほむら「まだよ。こいつらは何もしてこない。 ・・・ 来た!」

志筑 「私には見えないけど気配がすごい」

⑤ ④ ③ ②・・・  ①!

「アハハハハハハハハハハハハ!!!! ハハハハハハハハハハハハハッ ハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!!」

巨大な歯車がくっついた逆さづりの壊れた人形。誰も落とせぬ無敗の要害。
幾多の少女たちの笑い声が響く。新しい仲間を歓迎しているようにも聞こえた。
燃える瘴気を吹き出しながら、ぷかぷかと浮かぶ負の感情の集合体。



161 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 01:20:51.40MxPdQqYW0 (3/23)

ほむら「今こそ決着をつけてやるッ! 覚悟しろお!」

 挨拶代わりに迫撃砲が火を噴いた。その次は対空戦車や車載誘導弾の出番だ。

志筑 「あれは旧ソの2K22 ツングースカ、それに人民解放軍の09式自走対空機関砲ですわ。
    あら、対空ミサイルは同時発射できないはずですけど・・・ 時間を止める魔法ね。
    我らが自衛隊の中距離多目的誘導弾もある」

杏子 「!?」

志筑 「あ、MQ-9 リーパーもいる。アメリカ空軍から持ってきたのね。特攻か・・・」

さやか「・・・?」

志筑 「飛んできた戦闘機はファイティング・ファルコンね。ありゃどうも韓国空軍機KF-16C/Dっぽいわ」

まどか「あ、あの・・・ 」

志筑 「んー、なんでF-15Kも? ・・・ああ、あんなに高く飛んでるってことはGBU-28かしら? バンカーバスターならさすがにイチコロ・・・」

「ア―ハハハハハハハハハハハハ!! アハハハハハハッ!!! キャハハハハハハハ ハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」

志筑 「本物の邪神ですの・・・!?」

ほむら「ここまでやって地面に落とすしかできないなんて・・・」



162 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 01:22:38.02MxPdQqYW0 (4/23)

杏子 「いったん解説やめろい! 使い魔が降ってきやがった!」

 ほむらの今までの経験知から、使い魔の襲撃はもう少し後だと思っていた。
 いくらか不意打ちを喰らう形になってしまった。

杏子 「やべえ、変身・・・」

本郷 「もう少し待て」   ハヤタ 「こっちで片付ける」

 本郷とハヤタを単なる人間と思い込んだのか、影魔法少女たちが襲い掛かる。
 2人に変身する隙を与えなかったのは流石だ。
 だが2人は変身しなくても強かった。見る間に影魔法少女が片付けられる。

杏子 (今更ながらちょっかいかけてよく生きてたな、アタシ)

マミ (男前が闘ってるのは映えるわね)ニッコリ

さやか「マミさん? そろそろ私達も変身しませんと」  マミ「もうちょっと・・・」



163 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 01:24:48.57MxPdQqYW0 (5/23)


ハヤタ「第一陣はあらかた片付いた。準備運動は終わりだ」

本郷 「行くぜ」

 本郷が右腕を左上から右に動かす。
 ハヤタが右手のベータカプセルを掲げる。

本郷 「ライダー・・・ 変身!」/ カチッ    マミ「あっあっ、間に合え!」

ベータカプセルから放たれた帯状の光がハヤタを包む。
本郷が跳びあがる。
巴マミがソウルジェムを掲げる。

仮面ライダー1号の変身バンク / 初代ウルトラマンのぐんぐんカット / 巴マミの変身シーン

1号「トゥ!!」 / マン「シュワッチ!!」 / 巴マミの決めポーズ

「キャハハハハハハハハハハハ!!! ハハハハハハ・・・ ・・・・ ? ?」

 薄暗がりに閃光が走る。光の巨人が飛び出す。真紅のマフラーが旋風にはためく。
 魔法少女巴マミが澄ました顔でマスケットを回す。
 ワルプルギスの夜の笑い声がしばらく止まった。一時的とはいえ明らかに動揺している。

1号 「出たな、ワルプルギスの夜!!」

マミ 「見た? 見た? トリプル同時変身!」(すっごく期待している顔)

まどか「・・・とってもカッコよかったです!」(察した) 
志筑 「ロマンと誇りと希望が三位一体となってすごかったです」(察した)

さやか「わ、私らもやればよかったなー」 杏子「撮影しときゃよかったなー」

マミ 「身も心も羽のように軽い。こんな最高に幸せな気持ちで戦うなんて初めて」ティロッ♪



164 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 01:27:26.35MxPdQqYW0 (6/23)

ほむら「喜んでる場合じゃないわ。負けりゃ街ごとあの世行きよ。早く指揮を執りなさい」

1号 「おーい! 戦うならそろそろ変身したまえ」

さやか「おっと。こっちも変身だ」  杏子「なんかこっちも同時変身になったな」

マミ 「そんじゃ気合入れなおして、砲撃チームは攻撃開始―! ティロ・フィナーレ!」

志筑 「マルス&スパイダーの同時撃ちをくらえ!」 ほむら「現代兵器だって残ってるわよ!」

「キャハハハハハハハハハハハ!!!!! ハハハハハハハハ ハハハハハハハハ ハハハハハハハハハハ!!!」

 グリーフシードは百個近くも貯めておいたので遠慮なく魔力を使いまくる。
 次から次へと特大のマスケットを形成しては使い捨てにする。
 普段とは感覚がまるで違う。グリーフシードが次々に黒く染まる。

 仁美のマルス133とスパイダーショットも火を噴いた。
 魔法使いの近世の兵器と異世界の未来兵器の組み合わせなんて正反対だ。
 それでも目的は同じ。忘れかけていた遥かな夢を取り返すこと。

杏子 「砲撃の破片ってあんなに出るんか」

さやか「なんか・・・ 使い魔が思ったより多いぞ? 頼むよ本郷さん」

1号 「おう。深追いはするなよ、砲撃チームとまどか君の防護を考えるんだ」



165 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 01:28:58.75MxPdQqYW0 (7/23)


 一方で、ウルトラマンは変身するとほぼ同時にウルトラ眼光を放った。
 どこか弱点はないか探り、うまくいけばバリヤーの無効化もできないかと考えてのことだった。
 しかし光学迷彩の解除能力もあったので・・・

マン (バリヤーはどこが薄いということもない。現代兵器のダメージもあまりないな。こいつは難敵だ・・・ ん?)

志筑 「あら、見えるようになったわ。これもどなたかの魔法ですの?」

ほむら「え」 

まどか「私はとにかく、仁美ちゃんにも見えるの?」

杏子 「つーことはだな」



166 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 01:30:13.48MxPdQqYW0 (8/23)

― at防衛省 中央指揮所

総理 「あれはなんだ・・・ 映画じゃないんだよな」

幕僚 「とりあえず歯車人形、光の巨人と仮称しました。歯車人形がスーパーセルを引き起こしたなら、明らかに敵です。
    しかし自衛隊も在日米軍も、ビルが浮かぶような暴風に耐えうる武器はありません。誰かが攻撃してますが詳細不明です。
    何もかも前例がなく、わからないことしかありません。自衛隊からは情報収集に行っています。」

総理 「じゃあ光の巨人はこっちの味方か? それより避難民をどうすんだ」

政務官「見滝原は防災先進都市でもあるので避難所は特に頑丈です。避難所にいる限りは耐えれます。おそらくですが」 

総理 「それでいい。それから防衛出動だ。誰か理屈を出せ。警察と海上保安庁、消防にもそう伝えろ」



167 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 01:32:33.72MxPdQqYW0 (9/23)

― at避難所 上条の即席演奏会会場

上条 ≪~♪ ~♪≫

テレビ「臨時ニュースを申し上げます。臨時ニュースを申し上げます。
    見滝原を襲ったスーパーセルの中心部付近に巨大な生物のようなものが2体、出現しました。
    あ、自衛隊の映像が入りました。ご覧ください。戦っているようにも見えます。」

テレビ「政府は人間に近い形状の身長40メートルほどのほうを光の巨人、歯車のついた巨大なほうを歯車人形と仮称しております。
    絶対に見に行かないように、命の危険ですので絶対に見に行かないようにしてください。救助は不可能です。」

上条 (始まった。ご武運を、さやか様・・・)≪無敵のヒロイン~♪ ファイト ファイト~ ♪≫

タツヤ「がんばえー 」

詢子「特撮?」

知久「さ、さあ・・・?」

詢子「そういやまどかは何処だ。支援物資貰いに行ってんだっけ」



168 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 01:37:41.55MxPdQqYW0 (10/23)

― atスーパーセル中心地

ラジオ「繰り返し臨時ニュースを申し上げます。臨時ニュースを申し上げます。・・・」

マミ「や、やった!」

まどか「魔女が本当にいるって日本全国に、世界に知れ渡ったよー!」

杏子 「ウルトラマンばんざーい! ばんざあーい!」

ほむら「喜ぶのはまだ早いわよ。インキュベーターと魔女との関係は知れ渡ってないわ」

 雲霞の如くに湧いてくる影魔法少女を仮面ライダー1号とさやか・杏子は片っ端から倒し続けた。
 数は多いが1体1体は危惧していたよりは脆い。ときたまパレードの象や馬が突進してくるのが煩わしい。

象 「ァッハハハハハハハ!!!! ハハハー アーハハハハハ!!!」

ほむら「きゃあ! 何なのよ、今まではパレードの動物は大人しいのに。しっかりまどかと私を守りなさいよ!」

さやか「敵もそれだけ必死なんじゃないかね」

1号「ライダー・パンチ!」 「ライダーチョップ!」 「ライダーきりもみシュート!」

 象の巨体が殴り倒され、巻き込まれた影魔法少女が圧し潰された。
 馬が叩き潰されると影から悲鳴が上がる。生前に可愛がっていたのかも。



169 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 01:39:06.87MxPdQqYW0 (11/23)

杏子 「罪悪感がないって言えば嘘だけどね・・・ 同情してっとアンタたちみたいなのがまた増えちまうんだ。許せよ」

さやか「同情する余裕がない」ゼーハー 
杏子 「飴でも舐めて頑張れ」

1号 「ライダースクリューブロック!」

杏子 「うおう・・・ ジャイアントスイング・・・ すげぇ」

1号 「サイクロン!」

 立花藤兵衛、本郷猛、滝和也の3名が心血を注ぎ開発した新サイクロン号である。
 最高速度・時速500キロで影魔法少女や影動物を薙ぎ倒しながらやってきた。

1号 「このまま敵の群れに突っ込むぞ」

さやか「負けてられるか―! 私たちの地球だぞー! それー!」

杏子 「その意気だぜさやか。こっちもロッソ・ファンタズマ!」



170 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 01:41:46.06MxPdQqYW0 (12/23)

― ウルトラマンサイド

マン「ジュワ! デヤァー!!」

 砲撃チームの攻撃の当たらない裏側からウルトラマンは猛攻を加えていた。
 ワルプルギスの夜に数十発のウルトラパンチを打ち込んだがびくともしない。
 急降下キックでもあまり意味はなさそうだ。

マン(肉弾戦ではこっちがじり貧だ)

【アタック光線 !】

「キャハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!! ハハハハハ― ハハハハハハ!!!! ァハハハハハハハハハハ!」

マン(ううむ、アタック光線も効かないとは。このバリヤーさえ何とかすれば)

マン(魔法か・・・ 物理や光線にはめっぽう強い。どうしたものか)

 考えている間にも衝撃波が触手のように振り回され、ビルの残骸や鉄骨が飛んでくる。
 援護射撃のおかげでなんとか避けている状況は長くは続かないだろう。



171 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 01:43:34.24MxPdQqYW0 (13/23)

マン(バリヤーを超えて殴りつけてやる)

【ウルトラ念力 !】

「キャハハハハハハハハハハハハ! ギャアー・・・! ァハハハハハハハハハハハハハハハハ!!! ァハハハハハハハハハハ!!」

マン(バリヤーを超えれば物理攻撃が効く。バリヤーも内側からは比較的柔らかいようだ)

【ウルトラハイスピン !】


― 魔法少女&ライダーサイド

さやか「な、なんだ!? 独楽みたいに高速回転を始めたぞ?」

杏子 「こらー! よそ見すんじゃねえ、闘えー!」

さやか「いや、でも、だって、あれ」

杏子 「高速回転ならライダーもジャイアントスイングやってっだろ! アンタを締めたときも回ってたよ! それで何とかなるんだ!」

マミ 「ティロフィナーレの弾道がちょっとズレたような気がするけど、なんでかな」

ほむら「あらそっちも?」

志筑 「確かですわ。スパイダーショットがわかりやすいけど、ほら曲がっちゃう」

まどか「あれほんとだ。風じゃないね」


172 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 01:45:36.83MxPdQqYW0 (14/23)

― ウルトラマンサイド

マン 「よし、空間が歪んで隙間が空いた!」

【ウルトラ念力 !】 【八つ裂き光輪 !】

 ブルトンの四次元空間の壁すら引きちぎる伝統のウルトラハイスピンである。
 ウルトラマンはワルプルギスの夜のバリヤーを空間ごと歪ませたのだ。
 そしてウルトラ念力で内部から無理やりこじ開け、隙間に八つ裂き光輪を投げ込んだのである。

「キャハハハハハハハ!!! ギャア! ギャアー!・・・ ギャアー! ギャアー  ハハハハハハハハハハ!」

マン 「恐ろしい耐久力だが、切断は効くのだな」

 ワルプルギスの夜に知能があるのなら、耐えきったと思い込んだであろうその時である。
 ウルトラマンは突如マッハ5のスピードでワルプルギスの夜とすれ違い、その瞬間に鋼鉄の腕を振るったのである。

マン「デュワッ!」

【ウルトラ霞斬り !】


まどか「あっ」 ほむら「あっ」 さやか「やったか?」

 よく切れる包丁で大根でも切ったかのような音が聞こえた。
 ワルプルギスの軸が滑らかに斬られた。巨大な歯車が地面に墜ちた。
 笑い声が聞こえなくなり、風の音とカラータイマーだけが響く。



173 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 01:49:12.43MxPdQqYW0 (15/23)

ピコーン ピコーン ピコーン ピコーン・・・ ・・・・


さやか「あ・・・ ひどいよ・・・・」  志筑「そんなのってありません・・・」

マン「倒せていないだと!?」

 流石のウルトラマンも驚愕した。目の前で、人形の上半身がふわりと浮き上がった。
 落ちた歯車が再び回転を始めた。やっとの思いで叩き切った軸が接着した。
 何事もなかったかのようにワルプルギスの夜が活動を再開した。ただし頭を上にして。

 響きだけは楽し気な笑い声が嘲りと蔑みに変わった。
 「まさか、勝てるなんて思っていたのか?」 「死体のくせに夢を見たいのか?」
 言葉にならずとも伝わる忌まわしい意識に殴りつけられたようだった。

まどか「あっ・・・ あ、ああ・・・」ヘタリコム

杏子 「おい事情通! なんでだ、なんで言わなかったんだ!」

ほむら「し、知らない。こんなの知らないわよ、見たことない」

マミ 「佐倉さん落ち着きなさい。一撃で倒したか、手も足も出なかったか。知らなくても辻褄はあう。本当に知らなかったのね。」

杏子 「チッ、どうしろってんだよこんなもん・・・」



174 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 01:50:46.62MxPdQqYW0 (16/23)

「ギャハハハハハハハハハハハハ!!!! ヒャハハハハハハッ ギャーハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!!」

 カラータイマーが鳴り響く中、ウルトラマンが後ずさりした。
 誰の目にもひどく動揺していることは明らかであった。

【スペシウム光線 !】
【カッター光線 !】

 ウルトラマンが苦し紛れに次々と光線を放ったが、バリヤーに阻まれた。
 お返しとばかりにワルプルギスの夜の長い腕がウルトラマンを殴りつけた。
 そのまま触手でとらえ、ビルにも道路にも遠慮なしにたたきつける。

マン「グワーッ!? ウアー!」

 地面に叩きつけられ、そのまま動かなくなったウルトラマン。
 カラータイマーの警告音が最後の時を告げようとしていた。

「ヒャハハハハハハハハハハッ!!!! ヒャハハハハハハ!!!! ギャハハハハハハハハハハハハ!!!!!」



175 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 01:52:22.67MxPdQqYW0 (17/23)

ピコーン ピコーン ピコーン  ピー ピー ピー ピー

志筑 「これはマズい。なんとかしないと」

ほむら「ミサイルも砲もなくなった。スーパーガンを貸して!」

マミ 「う、う、狼狽えないで! 撃て撃て! 私も撃つ!」

1号 「いや待て・・・ 撃つのをいったん止め!」

マミ 「何よ」

1号 「2人とも、俺がいなくても守れるか?」

さやか「やります、やりますとも!」ヒーハー 
杏子 「まだ準備運動にもなっちゃいねえ」ゼーゼー

1号 「マミ君はとどめを刺す時まで待て! ほむら君にさせろよ。サイクロン!」

 仮面ライダー1号はそのままサイクロンを操り、爆音を轟かせ、ワルプルギスの夜へ立ち向かった。最高時速500キロで巨大な敵へ突っ込んでゆく。



176 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 01:55:31.48MxPdQqYW0 (18/23)

「ギャハハハハハハハハハハハハッ!!!! ヒャハハハハハハッ!!!! ギャーハハハハハハハハハハハハ!!!!!」

 新しい敵の出現をワルプルギスの夜が察知した。ビルのがれき、鉄骨、コンクリートの破片、文明の残骸を雨あられとへと投げつける。
 だが仮面ライダー1号は類いまれなドライビングテクニックによって全てを避け切った。
 ならばと叩きつけられたビルの側面をサイクロンが駆け抜ける。

「ギャ―ハハハハハハハハハハハハッ!!!! アハハハハハハハハハハハハハハッ!!!! ギャー!!!??」

1号 「フン、触手がサイクロンカッター(ウイング)で斬られたか。まだ終わりじゃないぞ」

 最高速度を維持したまま、1号がワルプルギスの夜めがけてサイクロンを飛行させる。
 フロントカウルの高周波振動装置を作動させつつ、自らも跳びあがった。

1号 「ライダー反転キック!」

 技の1号の名に恥じぬ変則的な動きであった。サイクロンアタックとライダーキックの同時攻撃にワルプルギスの夜も仰け反る。
 そのままライダーはサイクロンを乗り捨て、ウルトラマンの前に着地したのだ。

1号 「おい! 生きてるな!」

マン 「う・・・ 」

1号 「聞けウルトラマン。君のエネルギー源は太陽だな。この俺の身体の原子炉は核融合ではないが、代わりになるかもしれん。受け取れ」




177 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 01:57:31.72MxPdQqYW0 (19/23)


 1号はパワースイッチを起動し、エナージコンバータに蓄積されたエネルギーを全て放出し、ライダーパワーを全開放した。

 ・・・それは神秘の奇跡であった。絶体絶命のピンチに陥ったウルトラマンに仮面ライダーがエネルギーを融通したその結果、大自然の風力エネルギーとウルトラの光が反応し、爆発的なパワーを生み出したのだ! 

そして・・・  【仮面ライダー1号のぐんぐんカット】


― 魔法少女サイド

志筑 「あら、本郷さんも巨大化できたの?」

まどか「いや知らない、けど・・・ 奇跡はここにあった・・・」

さやか「わ、我らの勝利か」

ほむら「まだ駄目よ。使い魔にやられちゃ意味ないでしょ」

 完全に快復したウルトラマンのカラータイマーが青く光り輝く。
 身長40メートルと化したライダーは面食らったが、何が起きたのかすぐに理解した。

「ギャハハハハハハハハハハハハッ!!!! ハハハハハハハハハハハハハハッ!!!! ギャハハハハハハハハハハハハ!!!」



178 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 02:01:57.84MxPdQqYW0 (20/23)


― ウルトラマン&仮面ライダーサイド

マン 「君も巨大化できたのか」

1号 「いや、俺も知らん。だがこれで奴とも戦える。
    大したことはないかな・・・ 今夜はお前と俺でダブルウルトラマンってとこにしといてくれ」

マン「まずは礼を言うよ。そして光栄だね。」


― 魔法少女サイド

ラジオ「臨時ニュースを申し上げます。見滝原市で繰り広げられる巨大生物同士の戦闘に新たな動きです。
    身長40メートルほどの新しい巨人が出現しました。光の巨人に加勢しているようにも見えます」

   「直前に等身大でバイクに乗っていたという自衛隊の目撃報告に基づき、政府は新たな巨人を巨大バイカーと仮称するようです。
    繰り返し臨時ニュースを申し上げます・・・。」

さやか「ヒイコラ ヒイコラ  ご、ごめん。もうだめだわぁ・・・ ほんとごめん・・・」バダンバタン

まどか「さやかちゃん! スポドリ飲んで、はいこれ」

杏子 「見学してな、さやか。手本見せてやる。その前にアタシにもおくれよ」ゼイゼイ
   「コーヒーがいいな。ホットじゃなくてレイコ―な」

マミ 「暁美さん、その時が来たら呼んであげる。志筑さんと貴女も影魔法少女と闘って」
   「紅茶・・・ はもうないのね。栄養ドリンク」

志筑 「かかっていらっしゃい、手下どもめ、スパイダーの火炎放射を喰らえ!」
   「こっちは飴を下さい。あと美樹さんに冷感シートを」

ほむら「もうサブマシンガンしかないのよ。象の突進をスーパーガンでしのげるかしら」
   「おにぎりは誰が作ったの? まどかなら貰う」

まどか「はいはい」

さやか「あ“あ”~ ゾンビだけど生き返る~」



179 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 02:03:59.05MxPdQqYW0 (21/23)

― ウルトラマン&仮面ライダーサイド

「ギャハハハハハハハハハハハハッ!!!! ハハハハハハハハハハハハハハッ!!!! ギャハハハハハハハハハハハハ!!!」

1号 「お前も今日限りだ。正体はわからんが・・・ 安らかに眠るがいい」

マン 「鹿目君たちが心配だ。早いとこやっちまおう。 ・・・楽になりたまえ」

 ファイティングポーズを決めた2人にワルプルギスの夜の衝撃波が触手と化して襲い掛かった。
 しかしそんなものは2人の手刀で叩き切られてしまった。

1号「今度はこっちから行くぞ! ライダーパンチ!」
【ウルトラパンチ !】

1号「ライダーキック!」
【急降下キック !】



180 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 02:07:36.86MxPdQqYW0 (22/23)

「ギャハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!! ウヒャ、ウヒャハハハハハハハハハハハハハハ! ギャハハハハハハハハハハハハ!!!」

 2人の同時攻撃にワルプルギスの夜は不利を悟った。バリヤーの耐久力は無限ではない。
 歯車にわずかだが亀裂が走った。早く始末しなければならない。
 ウルトラマンをノックアウトした両腕で再度殴りつけようとした。しかし・・・

1号「ライダーフライングチョップ!」
【八つ裂き光輪 !】

「ハハハハハハハ!!!!    グアー ギャー!!??」


― 魔法少女サイド

マミ 「魔女の腕がへし折られたわ! 暁美さん、こっちきて準備なさい!」

ほむら「さやか、スーパーガンで戦いなさい。これ。」

マミ 「何のひねりもないけど・・・ マッシモ・ティロ・フィナーレ!」

 残りのグリーフシードを全て使い切って列車砲の如きマスケットを出現させた。
 これで勝てなければほぼ全員が魔女と化す真っ暗な未来に吸い込まれる。
 でも私が撃っては駄目。鹿目さんを守るのは暁美さんだもの。

マミ 「暁美さん、引き金、私の指の上から握って。できる?」
   「私は武器を貸してあげるだけ・・・ 貴女のタイミングで、貴女の判断で、ね」

ほむら「もう少ししゃがんで欲しいわね。そうそうそんなものでいいわ」
   「ん!? どういうことよ、敵が浮かんで離れていく?」


181 ◆Oo1s7GYQ922026/04/30(木) 02:12:15.78MxPdQqYW0 (23/23)


― ウルトラマン&仮面ライダーサイド

1号「逃げるつもりか? そうはさせん、これで決めるぞ! ライダー月面キック!」

 ただでさえライダーパワーを全開にした技の1号がムーンサルトで威力を増幅させたライダー月面キックである。
 その最大の技が、バリヤー越しとはいえまともにワルプルギスの夜に突き刺さった。

マン 「シュワッチ!!」

【マリンスペシウム光線 !】

 バリヤー越しの月面キックで大ダメージを負ったワルプルギスの夜。
 寸分たがわぬその痕に、初代ウルトラマンの幻の最強必殺光線が命中した。
 恐ろしいことにそれでも動きを止めぬワルプルギスの夜はバリヤーを強化して耐えようとしたが・・・

ほむら「照準よし」

ほむマミ「マッシモ・ティロ・フィナーレ」カチッ

「ァハハハハ・・・!? ギャアアアアアアアアアアアアアアアー―――!!??」

マミ 「耳を塞いで伏せなさいッ!」

 ワルプルギスの夜の最期である。超新星爆発のような光と音が見滝原に響いた。
 全ての力を使い果たしたライダーとウルトラマンがその場に倒れ、等身大になる。

志筑「すごい おとで あたまが くらくらする」

杏子「拾ってきてやるよ」 

マミ「ええ、お願い」

ほむら「信じられない・・・ まどか、生きてるわよね」

まどか「私は契約してないし、ここにいるよ・・・ 」



182 ◆Oo1s7GYQ922026/05/04(月) 02:52:04.44hioFaHtj0 (1/16)

PART 12 私達の、最大最強の友達 その②
「魔法少女全滅! 魔女の最後!!」


杏子 「やったんだよ! アタシ達が勝ったんだよ!」

ハヤタ(・・・ しゃべるちから、ない) 
本郷 (おれも・・・)

さやか「か、勝ったんだよね、あたし達」

マミ 「これで第3形態なんてあったら泣いてやるわよ」

杏子 「へッ ざまぁねえぜインキュベーターの野郎! なにが無理だよ。出来たじゃねえか」

QB 「君たちに驚かされるのは3回目かな。科学技術には自信があったんだけどな」

ほむら「何しに来たのよ」

QB 「お別れの挨拶だよ。感情がなくてもマナーは知っているつもりだからね」

志筑 「お、お別れの挨拶ですって・・・」

杏子 「やっぱ尻尾巻いて逃げんじゃねえか。絶望の魔女も倒しちまったアタシらが相手じゃ無理ねえけどな」ガハハハ

QB 「絶望の魔女・・・? ああ、ワルプルギスの夜を絶望の魔女と勘違いしているのか。あいつは舞台装置の魔女だ。絶望の魔女じゃないよ」



183 ◆Oo1s7GYQ922026/05/04(月) 02:54:00.96hioFaHtj0 (2/16)


さやか「ああそう。それが何だってのよ・・・ げっ! もっとヤバい!」

まどか「どうしたのさやかちゃん・・・ きゃああー!」

詢子 「おいまどか・・・ 逃げるんじゃねえ。こんな所で何してやがんだコラ」

まどか「あう あう あう」

詢子 「お前ひとりの命じゃねえって分かってるよなあ。どれだけ心配かけたか分かるよなあ。ん?」(激怒)

まどか「あへ あへ」

詢子 「この大馬鹿がー!」

志筑 「お、お待ちになってください鹿目の奥様! お怒りはわかります、しかしこれには深い事情がありますの。
    どうかお聞きになって、ひっぱたくのはご勘弁を」

さやか「そ、そうなんですよ。まどかさんは私たちの命を救ってくださったんです、はい」

詢子 「ん? 志筑さんとこのと美樹さんとこの・・・ お前らも何してんだ」



184 ◆Oo1s7GYQ922026/05/04(月) 02:56:09.35hioFaHtj0 (3/16)


ほむら「私達、あの歯車人形と無理やり戦わされてたんですよ、お義母さま」

詢子 「お前は良く知らねえな。まどかの学校の子か?」

ほむら「はい。私は暁美ほむらと申します。お義母さまもあの歯車人形と光の巨人2人の戦いをご覧になりましたでしょう。
     私たちはこいつに騙されてあの怪物と戦わされてたんです、はい」ツカマエタ

QB 「・・・わけがわからないよ」ツカマッタ

詢子 「なんだ、猫か? 話したのは腹話術か?」

マミ 「いえその、こいつはインキュベーターっていう宇宙の悪魔なんです鹿目の奥様。
    私たちが怪物に殺される瞬間の恐怖と絶望を吸い取ろうって腹で近づいてきて、そんで怪物と闘ってくれって頼んできまして。
    で、私達はまんまと騙されてしまいまして」

杏子 「そうそう、そんでさ・・・ まどかさんはそれを・・・ 必死に祈ってくれてたんだ。
    そしたらお祈りが宇宙のどっかに届いて・・・ あの2人が来てくれてたってわけなんです、お母様。
    だからまどかさんは私たちの命の恩人でして、はい、感謝してもしきれないんでさ」

杏子 ≪おお、なんかつじつまが合うぞ≫  
ほむら≪褒めてやるわ≫



185 ◆Oo1s7GYQ922026/05/04(月) 02:59:41.65hioFaHtj0 (4/16)

詢子 「お前ら熱でもあるのか?」

さやか「私達だってフィクションかファンタジーって思いたいですけど、でも歯車人形や巨大バイカーや光の巨人はニュースでも流れてたじゃないですか。あれを見た後でも信じていただけないのでしょうか?」

   「ちなみにあそこでぶっ倒れてる2人が例の巨人2人です」

マミ 「そうなんですよ、まどかさんが呼んでくれて共闘しました」

本郷(おい、うらむぞ・・・)

詢子 「とりあえずツラ見せな。人の娘を駆り出しやがって・・・・ んん?」

   「あれ・・・ えっと・・・・ 特捜最前線の桜井哲夫にガンバロンの執事ムッシュ?」

   「小学生の時レンタルで見てたんだ。男前で今でもファンなんだよね。でも役者さんだと年齢がおかしいな・・・・」

マミ 「あら、奥様もファンだったんですの。私もなんです・・・ この2人が間違ったことするはずがないではありませんか!」

詢子 「そうかな・・・ そうかも・・・ そうだな! よくやったぞまどか」 まどか「うん」

本郷 (なにをいっているんだ) ハヤタ(わからんがたすかった・・・)



186 ◆Oo1s7GYQ922026/05/04(月) 03:01:26.48hioFaHtj0 (5/16)

杏子 「それでまあとにかく、御二人のおかげで絶望の魔女も倒せたってことです」

QB 「だから違うと言ってるじゃないか。君たちの倒したのは舞台装置の魔女だ」

詢子 「そんでこいつが敵か。よくも人の娘を連れだしてくれたな」

マミ 「何がどう違うっていうのよ。その舞台装置の魔女を説明してごらんなさい」

QB 「舞台装置の魔女、通称ワルプルギスの夜を僕たちはリセッターとして使っていた。
    魔法少女の数が増えすぎるとグリーフシードを巡って共食いを始めるだろ。
    そうすると魔法少女が希望を持たなくなるんだ。」

   「希望も絶望も薄れて刹那的になると感情の起伏も小さくなる。それでは困るんだよね。
    だから魔法少女の数を調整するのにワルプルギスの夜を解き放つんだよ」

   「君たちだって同じ魔法少女に食われるよりマシだろう? 倒せるかもという希望だって持てるんだ。
    まあ彼女の目的は悲しみを嘘にするために世界を戯曲に変えることだから、正反対ではあるけどね」



187 ◆Oo1s7GYQ922026/05/04(月) 03:03:01.10hioFaHtj0 (6/16)


さやか「あいかわらず気色の悪いことを・・・」

詢子 「言ってることはわからんが敵ってことは確信した。人命を軽んじてやがる」

ほむら「お義母さま流石です」

QB 「最初は普通の魔女だったんだけどね。いつしか他の魔法少女の恨み、辛さ、嘆き、妬み、自己嫌悪、悔しさ・・・ 
    そういった負の感情を吸収してああなったんだ。ちょうどよかったんだよ。
    何人もの魔法少女が束になった魔女だから魔法少女が数人集まったところで勝てるはずがない」
 
   「テレビゲームでいうところの永久パターン防止キャラとはちょっと違うけど、倒せないって意味では同じようなものだ。
    君たち、自分たちが何をしてしまったのかわかっているのかい?」

詢子 「ん・・・? お前ら着替えたのか? 妙なコスプレしてたよな」

マミ 「え。あら本当だ」
ほむら「私だけ元のままだわ」

QB 「人間に戻ったんだよ。魔法少女システムがすっかり壊れちゃったんだ」

さやか「そうかいそうかい。そりゃ~大変だね~」 
杏子 「事情通、お前もすぐに人間だぜ。喜ばしい」



188 ◆Oo1s7GYQ922026/05/04(月) 03:05:42.88hioFaHtj0 (7/16)


QB 「今頃はあちこちで魔女や魔法少女が人間に戻ったり、消失したり、叶えた願いが無くなったりしてるはずだ。
    因果律がめちゃくちゃだからね。でも確実にというわけじゃない。マミ、運がいいね。生きたいという願いは消えてないよ」

   「使い切ったグリーフシードも、消失するのもあれば、人間に戻るのもあるかもね。ああほら、そこにも運のいいのが一人いるよ」

まばゆ 「痛たた・・・ ここどこ? げえ! ほむら!」

ほむら 「なんで私の名前知ってるのよ。誰よ貴女」

まばゆ 「愛生まばゆだよ・・・ ああそっか。魔女になった私を討ち取るのが辛いと思って、私があんたの記憶を切り取ったんだ・・・ 
     じゃあ何で私が今、ここで生きてるのよ、また魔女になっちゃうじゃん」

マミ 「あんた、どっかで見たことあるわね・・・ 私もよく覚えてないけど、たぶん大丈夫よ。害獣が人間に戻ったって言ってるから」

まばゆ「え、マジで。やった」

QB 「すぐに魔法少女に戻りたくなると思うよ。でもまどかの力でも不可能だ。」

まどか「馬鹿言わないで。もう騙されないからね」



189 ◆Oo1s7GYQ922026/05/04(月) 03:08:19.64hioFaHtj0 (8/16)


本郷 「おい・・・ なにか、いないか・・・ 倒せたのか・・・?」

志筑 「ワルプルギスの夜は木っ端みじんですのよ」

ハヤタ「ほんとうか・・・ きのせいかな」

QB 「倒せないはずのキャラを時間巻き戻しというチート、ウルトラマンと仮面ライダーという本来は存在しないはずのエラー。
    君たちはこういったズルで倒してしまったんだ。ゲームだってこんなことされちゃ壊れてしまう。それに不具合だって起こすだろうね」

まどか「なにがズルだよ。自分はどうなのさ」

QB 「絶望の魔女っていうのは、ああいうのを言うんじゃないのかな」

 QBが空を見上げたので、つられて同じ方向を眺めた。
 空のかなたに何かがうっすらと浮かび上がったように見えた。
 奇怪さと醜悪さが具現化したような、それでいて大きすぎて現実味のない魔女がいた。

 皮肉なことというべきか、巨大な顔は太陽にも見える。
 命の源である太陽であるはずがない、偽物に違いないのだが。

マミ 「・・・? ? ?」 杏子「ホログラム?」 さやか「たぶん違う」

まばゆ「これ、大丈夫じゃなくない?」



190 ◆Oo1s7GYQ922026/05/04(月) 03:11:36.82hioFaHtj0 (9/16)

QB 「ロマンと誇りによって希望が消えることはなくなった・・・ それなら絶望も決して消えなくなる。この銀河くらい滅ぼしてしまいそうだね」

   「僕の母星は今までに集めたエネルギーで何とか耐えられる計算だ。でも地球はそうはいかないだろう。だからお別れの挨拶に来たんだよ」

マミ 「あれは何よ」

QB 「魔法少女システムの不具合だ。誰でもない魔女なんて何て呼べばいいのか前例がない。とりあえず絶望の魔女と名付けたよ」

   「別の次元で鹿目まどかがワルプルギスの夜を撃破した直後に魔女になったのも、おそらく同じような現象だ。特大のバグだよ」

   「希望や絶望という感情エネルギーは宇宙を延命させるほどのパワーを秘めているんだ。
    正しく制御しないと地球なんて簡単に滅びることくらい理解していたんだろ?」

杏子 「ざけんな! ついでにぶっ倒してやる・・・・ あそっか、もう変身できねえんだ」

志筑 「駄目だわ。マルスもスパイダーも届かない」



191 ◆Oo1s7GYQ922026/05/04(月) 03:13:12.65hioFaHtj0 (10/16)

ほむら「ぎゃああああー!!!!」

 ほむらがへたり込んだかと思うと慟哭が響いた。ほむらが地面に額を何度も打ち付けた。
 今までの辛苦を知っているだけに誰も止めることができない。

 知らなくてもただただ圧倒されるだけ。
 額からの流血で血まみれになったほむらが、やがてゆっくり立ち上がった。

詢子 「お、おい・・・ 血が酷いぞ・・・ すぐ手当を・・・」

ほむら「ちくしょう、ちくしょう。イレギュラーに頼った私がバカだったのよ・・・ 
     誰にも頼らずまどかを救うって決めたのに・・・ イレギュラーに頼ったから・・・」

ほむら「何がヒーローよ、死にかけてるじゃない、あんなのに勝てるはずがない・・・」

まどか「ほむら、ちゃん・・・?」

ほむら「急がなきゃいつ人間に戻るかわかんない。大丈夫よまどか。次回こそ助けてあげるからね」

 ほむらが盾に手を伸ばした。ソウルジェムも盾も消えていない。



192 ◆Oo1s7GYQ922026/05/04(月) 03:14:35.36hioFaHtj0 (11/16)

マミ 「暁美さんを止めて、取り押さえて!」

さやか「コラ転校生! 今までの頑張りを無駄にする気か!」

ほむら「黙れ負け犬が! 引っ込んでろ!」

 さやかがほむらを押さえつけようとして逆に殴り飛ばされた。
 いくら回復力に優れていたといっても過去の話。今は普通の人間である。
 魔法少女のほむらに勝てるはずがない。

さやか「ぎゃひぃん・・・・」

杏子 「テメエ、さやかに何しやがる!」 

詢子 「あ、仲間を殴りやがった!」

まどか「ママ、ほむらちゃんを止めて! でなきゃ私たちが消えちゃうよ!」

詢子 「わけわかんねえけど任せろ」

 ほむらは逆上していたので喧嘩慣れした杏子を殴りつけたのが空振りとなった。
 詢子がその隙を見逃さなかった。ほむらの手首を握り、そのまま跳びあがって・・・



193 ◆Oo1s7GYQ922026/05/04(月) 03:19:54.21hioFaHtj0 (12/16)

詢子「腕挫十字固めをくらえ!」  ほむら「痛い、痛い」

詢子「おいお前、関節を押さえろ」

杏子「は、はい。盾の砂時計には何か噛ましとこ」

志筑「すごい」 まばゆ「怖」

まどか(もう絶対ママには逆らっちゃだめだ。逆らっちゃだめだ)

詢子「こいつ強いぞ、手伝え。そうすりゃ押さえておける。で、そっちの2人がヒーローなんだろ。何とかしてもらえねえのか」

ほむら「放せー!」   志筑「お黙りなさい」   まばゆ「あきらめなって」

ほむら「過去に戻ってやり直すんだー!」

まどか「お願いです、そんなこと言わないでください。見捨てないでください」スガリツキ

ほむら「え・・・」

まどか「何でもいうことを聞きますからそばにいて下さい、ここにいる私をどうか見捨てないでください。 
    この時間で守ってくれるって言ったじゃないですか。ほむらさんに見捨てられたら生きていけません」ナキゴエ



194 ◆Oo1s7GYQ922026/05/04(月) 03:23:17.39hioFaHtj0 (13/16)

ほむら「まどか・・・  グエッー!?」

詢子 「でかした。技の掛かりが甘かったけど力が抜けたから締めれたぞ」

まどか「母娘の絆ほど確かなことはこの世にないんだよ、ほむらちゃん」ウェヒヒヒ

ほむら「今回のまどかに騙された―! こんなのってなしだー!」

QB 「最期の時が近づいているのに騒がしいんだね」

マミ 「本郷さん、まだ戦える? ・・・言い直すわ、戦ってくれる?」

本郷 「俺は・・・ 風が強いから、もう少しで原子炉も動くだろう」

マミ 「ハヤタさんは?」

ハヤタ「ひかりを くれ てらしてくれ たのむ」

まばゆ「あ、それでは私・・・ はもう魔法少女じゃないんでした。すいません」

まどか「LEDでもいいの?」 

ハヤタ「かまわない」

マミ 「こんながれきの山で何があるのよ・・・ コンビニでも探そうか」



195 ◆Oo1s7GYQ922026/05/04(月) 03:27:42.11hioFaHtj0 (14/16)

志筑 「ラスボスじゃなかったとは想定外です。スマホやペンライトでは足りませんでした・・・
    暁美さんの持ってきた自走対空砲や誘導弾システムのヘッドライト・・・ は暁美さんがあれだから無理なようです・・・ 
    お、あれは我らが陸上自衛隊。いいところに」

まどか「大きいジープだね」

志筑 「違いますわ、高機動車と軽装甲機動車です! 派遣されていたのですね。照らしてもらいましょう。こっちでーす! おーい!」

上官 「民間人だ。君たち被災者だろ。避難所まで運ぶよ。乗って乗って」

志筑 「いえ、あの人をヘッドライトで照らしてやっていただきたいのですが」

上官 「この娘は混乱しているのか・・・ 倒れてるじゃないか。病院へ運ぼう。急げ」

マミ 「あの人が例の光の巨人なんですよ。それで光が無くなってあんな感じに。だから強い光で照らしてあげなくちゃいけないんです」

まどか「あと懐中電灯とか探照灯とかあったらそれもお願いします」

上官 「あ、あー 光の巨人・・・ おいどうしよう」

副官 「照らしてやりましょう。空の向こうに悪魔も見えるし、信じるしかないです」

隊員 「ライトはこれで全部です。あっちで鹵獲したののヘッドライトも照らそう。
    何で人民解放軍のがこんなとこにあるんだろ。あ! うちの誘導弾もある!」

マミ 「さ、さあ~ なんででしょ」オトボケ



196 ◆Oo1s7GYQ922026/05/04(月) 03:29:38.22hioFaHtj0 (15/16)

ハヤタ「うう・・・ いくらか力が戻った。君たちに感謝しよう、僕は光の子だ」

本郷 「俺の原子炉もようやく動き出した」

QB 「まだ変身できるのかい。驚くのは何度目かな」

本郷 「ライダー・・・ 変身!」 / ハヤタ(点火しろよ)カチッ

仮面ライダー1号の変身バンク / 初代ウルトラマンのぐんぐんカット 

 やっとの思いで絞り出したような掛け声だった。
 光はそれほど強くなかった・・・ 100万ワットの輝きなどとても望めない。
 タイフーンの勢いもない。それでもどうにか変身はできたのだが・・・

ピコーン ピコーン ピコーン ピコーン・・・ ・・・・

隊員 「疲れているみたいだけど、もうちょっと休んだほうがいいんでは。」

まどか「色がおかしいよ。それにカラータイマー・・・やっぱり無理だったんじゃ」

マン 「奴を仕留めるまでは持たせる」

旧1号「これは・・・ 俺の旧い姿だ。エネルギーが足りん。だがあの怪物は倒す」

まどか「なんで別の世界から来ただけなのにそこまで戦ってくれるの?」

マン 「この世界に理想を持っていて欲しいから」

旧1号「ここの時代が俺を求めているから」

マミ (詩的なことさらりと言うわね)



197 ◆Oo1s7GYQ922026/05/04(月) 03:32:48.38hioFaHtj0 (16/16)

旧1号 ≪原子炉のことは話したな。俺を絶望の魔女まで運んで、なるべく離れてスペシウムで撃て。即席の核兵器だ。忌まわしいが役に立ててやる≫

マン  ≪断る。なるべく近くで撃つ。狙いが定まらんし、ダブルウルトラマンだからな≫

上官 「お、おい。俺は自衛官だ。防衛は俺の仕事だ、何かできることないか」

旧1号 「俺たちのことを語り継いでくれ・・・ それじゃあな」

ほむら「はなせー」 杏子「うるせえ黙ってろ」 詢子「感動の場面だ静かにしろ」

 初代ウルトラマンが覚悟を決め、仮面ライダー旧1号を手にして飛んだ。
 絶望の魔女はだいぶ成長してしまった。すでに日本列島より大きいか。

「待て! それ以上は飛んではいかん!」



198以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2026/05/05(火) 00:44:24.10WToHBVTw0 (1/11)

女[たぬき]少女のび太とERRORこわい[たぬき]vsERROR


199以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2026/05/05(火) 11:56:03.93WToHBVTw0 (2/11)

映画[たぬき] 新のび太とコナンのパラレルワールド
〜こわい[たぬき] vs 風邪をひいた〜
【予告編構成案:90秒Ver.】
1. 導入:いつもの日常、そして崩壊 (0〜15秒)
映像: 青空。のび太が昼寝。[たぬき]が陽気にどら焼きを食べている。
ナレーション: 「いつもの未来、いつもの冒険。…のはずだった。」
映像: 突然、空がノイズのように歪む。[たぬき]の目が怪しく光り、表情が消える。
音楽: 明るい音楽がストップし、不穏な低音のシンセ音へ。
2. 異変:パラレルワールドの恐怖 (15〜35秒)
映像: 別の世界。建物が歪み、町並みがサイバーパンク風。
のび太: 「ひゃあ!ここどこ?[たぬき]?」
[たぬき](無表情): 「僕はあなたのロボットではありません。プログラムに従い、この世界の『ノイズ』を消去します。」
映像: [たぬき]が冷徹にひみつ道具を使い、のび太たちを追い詰める。
テロップ: 恐怖のパラレル[たぬき]。
3. 接触:コナン登場と謎の解明 (35〜55秒)
映像: 爆風の中からコナンがスライディングで登場。麻酔銃を構える。
コナン: 「ふん、どうやらこいつは、本来の[たぬき]じゃないな。」
映像: コナンが怪しい装置(パラレルワールド発生機)を発見。
テロップ: VS 名探偵コナン
映像: コナンが「江戸川コナン。探偵さ」と眼鏡を光らせ、パラレル[たぬき]の行動パターンを分析。
4. 展開:風邪をひいた[たぬき] vs 暴走 (55〜75秒)
映像: ここで「もう一人の[たぬき](こちらの世界)」が登場。
[たぬき]: 「ハックション!…あれ、のび太くん?目が熱いよ…」
コナン: 「まさか、風邪をひいた[たぬき]が、もう片方の世界とシンクロして…?」
映像: 風邪で理性を失い、ドタバタと道具を暴走させる[たぬき]と、冷徹に迫るパラレル[たぬき]の映像が交互に流れる。
テロップ: こわい[たぬき] vs 風邪をひいた[たぬき]
5. クライマックス:友情と決断 (75〜85秒)
映像: 絶体絶命の危機。のび太が、風邪で苦しむ[たぬき]を抱きしめる。
のび太: 「どんなに怖くても、風邪でへろへろでも!お前は僕の[たぬき]だ!」
映像: 風邪ドラとパラレルドラが対峙。二つの[たぬき]が重なり、パラレルワールドが崩壊し始める。
音楽: 壮大なオーケストラ曲([たぬき]映画テーマ)へ。
6. ラスト:タイトル・公開日 (85〜90秒)
映像: 夕焼けの土手。風邪が治った[たぬき]とのび太。
[たぬき]: 「のび太くん、どら焼き買って〜」
映像: コナンのアップ。
コナン: 「やれやれ、この推理は難問だったぜ。」
タイトル: 映画[たぬき] 新のび太とコナンのパラレルワールド
テロップ: 【202X年 春、公開!】



200以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2026/05/05(火) 12:20:41.76WToHBVTw0 (3/11)

[たぬき]「少女のび太と中国のERROR」
のび太:「偽こわい[たぬき](こちらの世界)」

のび太vs ERROR


201以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2026/05/05(火) 12:22:17.61WToHBVTw0 (4/11)

こわなVS[たぬき]
偽[たぬき]「ま、なにしろこれが俺の仕事だからなりよう太のため」
こわな「[たぬき]とのび太安心して未来に帰れないんだ!」
偽[たぬき]「ハフハフ、ハフッ!!こわな」
律「ごめんなさい こわな」

しずか「 ううえええ進撃の風邪 」

梓「ちょ、ここお店ですよ!?」


202以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2026/05/05(火) 12:46:03.46WToHBVTw0 (5/11)

[たぬき]・のび太のERROR風邪
こわな「ま、なにしろこれが俺の仕事だからなりよう太のため」
こわなVS ERROR
こわな「[たぬき]とのび太安心して未来に帰れないんだ!」           /     
              _____      
             /        ヽ∟  /^ \
      _    /________  ヽ  (_/  ヽ
           |ノ─ 、/─ 、ヽ |  ヽ (_\/   [たぬき]が死んだってのに言うことはそれか? 
              ,|  \ |・   |  |   j   ヽ `-ノ  僕の両親がこんな薄情な奴らだとは思わなかったよ!
.            ||  二 |     | ̄ ⌒ヽ′ /   /
       /   /ー C ` ─ \)   _ノ  /    /
           ! ⊂──´⌒ヽ   ノ/(    / ノノ
             \ \_(⌒⌒_) /!  ヽ、/
              ` ,┬─_- ´/ ヽ /
               / |/ \/   く
           ((  /\ \        ヽ
             /, ─ 、/ \       /\
.             (  l l j  \ ___ /   ヽ




203以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2026/05/05(火) 12:51:58.53WToHBVTw0 (6/11)

少女[たぬき]少女のび太の声が出せなくな


204以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2026/05/05(火) 13:12:16.57WToHBVTw0 (7/11)

映画[たぬき] のびたと最新版重病タレントディアマイフューチャーに?

[たぬき] - 水田わさび
野比のび太 - 大原めぐみ
源静香(しずか) - かかずゆみ
剛田武(ジャイアン) - 木村昴
骨川スネ夫 - 関智一
野比玉子(のび太のママ) - 三石琴乃
野比のび助(のび太のパパ) - 松本保典
ドラミ - 千秋[注 2]

ゲストキャラクター

葉みあ(あげは みあ)(CV:大久保瑠美) (C)
深山れいな(みやま れいな)(CV:高森奈津美) (S)
志々美かりん(しじみ かりん)(CV:津田美波) (P)
大瑠璃あやみ(おおるり あやみ)(CV:佐倉綾音) (S)
こわくないトシン電機ボールペン.スペ:千葉 繁
(こわめし・こわいい重病タレント) - 三宅健太














オープニングテーマ「夢をかなえて[たぬき]」






エンディングテーマ「風」
劇中歌「RinaChinen Just Believe PV]


205以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2026/05/05(火) 13:13:55.20WToHBVTw0 (8/11)

劇場版[たぬき] のび太と海底リンシャンヅモ


206以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2026/05/05(火) 13:17:56.54WToHBVTw0 (9/11)

タイトルの頭に[たぬき]のび太と大長編[たぬき]
[たぬき]のび太と最終楽章 響け!ユーフォニアム


207以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2026/05/05(火) 13:31:59.85WToHBVTw0 (10/11)

[たぬき]のび太ともはん の動物版こセわいいをノビレ太vsかぜをひくのパ 二パセード


208以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2026/05/05(火) 13:33:16.01WToHBVTw0 (11/11)

キモ配信ありがとうございました!!
明日は映画[たぬき] のび太のバーチャル縁日!たのしみ~