1 ◆eAA16RTlRw2e2023/04/22(土) 20:15:06.88P2itAUKt0 (1/8)

―4月1週
 学院 高等部二年教室

ガラッ ガヤガヤ……

生徒A「やっほー、修了式ぶり〜」

生徒B「うーい。久しぶりの実家どーだった?」

生徒A「んー、普通かな。代わり映えしなかった」

生徒B「ま、変わりないのが一番っしょ。あそうそう、アレ知ってる?」

生徒A「転校生が来るってやつ?」

生徒B「そうそう! どんな人かな〜」

キーンコーンカーンコーン……

 ◆

―海岸

キーンコーンカーンコーン…

ザァーン……ザザァーン……

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ……」


「――」

ザッザッザッ……


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1682162106



2 ◆nO2KU4R53w1i2023/04/22(土) 20:16:39.85P2itAUKt0 (2/8)

☆インフォメーション☆

・どんなスレか
 タイトルの通り、離島の魔法女学院に転入して百合色学生ライフを満喫しつつダンジョン攻略していくスレです。

・世界観
 ファンタジーですが、文明レベルや価値観は現代に近いものです。
 なお話の都合により設定が一部変更されたり新しく生えたりする可能性はあります。ご了承ください。

・安価について
 連取りは禁止です。また、内容によっては再安価する場合があります。
 なおシステムやルールは途中で変更する可能性があります。ご了承ください。

・注意
 見切り発車です。多少のガバは大目に見ていただけると幸いです。
 また、物語の展開や安価コンマの結果によっては、最悪の場合キャラクターが死んだり消えたり闇堕ちしたりすることがあります。
 苦手な方はお気を付けください。



☆用語解説☆

〈ユリトー魔法女学院〉
高等部と大学部からなる一貫教育魔法女学校。ユリトー島という離島に建立されており、学生の大半は島外の出身。
魔法関連の授業・講義だけでなく芸事や運動にも力が入れられており、卒後の進路は多岐に渡っている。
全寮制ではないが島外出身者は寮に入るのが一般的。基本的には二人一部屋だが例外もある。
目玉行事は9月の闘技大会と10月の文化祭。その他にも季節に応じた様々なイベントがある。

〈ユリトー島〉
本土から海を挟んで遠く離れた位置にある島。大きさはそこそこあり、インフラは意外と整っている。
中央には大きな休火山であるユリトー山がそびえ立ち、その景色や温泉は島の有力な観光資源となっている。

〈ユリトー遺跡群〉
ユリトー島の各地に見られる数々の古代遺跡のこと。数千〜数万年ほど以前に造られたものらしいが詳細は不明。
以前は魔法女学院の専門チームが調査・発掘にあたっていたが、数年前に調査は中止されチームも解散している。
現在判明している遺跡は結界やバリケード等により厳重に封鎖されている模様。

※その他、知りたいことや聞きたいこと等があればご自由にご質問ください。


まず学院に転入してくる主人公の人物像を決めます。↓から21:15まで募集

・主人公用テンプレ
【名前】
【種族】人間
【性別】女
【学年】2
【容姿】
【性格】
【魔法】(主に使う魔法や得意とする属性など)
【備考】(来歴や嗜好、その他特徴や長所短所などなんでも)


3以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/22(土) 20:56:06.56UCOiLOK60 (1/1)

【名前】サーナ・ウインド
【種族】人間
【性別】女
【学年】2
【容姿】長い青髪と大き目のバストが特徴
【性格】普段はお淑やかだが、怒ると口調が荒くなる
【魔法】風魔法が得意
【備考】非常に運が良く、落石が落ちてきても1つも当たらなかったこともある


4以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/22(土) 21:01:09.52r6WV7N0u0 (1/1)

【名前】リアン・ロールセン 
【種族】人間
【性別】女
【学年】2
【容姿】背丈も普通スタイルも普通で特に特徴のない体型で髪型は緑髪をおさげにしてる
【性格】引っ込み思案で少し臆病な所があるが優しく善良
【魔法】水属性の魔法が得意 補助では治癒や回復能力を持つ魔法水を精製したり、ゲル状の水を使ってゴーレムみたいな「着ぐるみ」を来て肉弾戦と水魔法を織り込んだ戦いをしたりする
【備考】学院に来るまで孤児院で暮らしており両親の記憶が無い 甘いものが好き



5以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/22(土) 21:08:29.39WnHNQqFgO (1/1)

【名前】ノルン・ハーベスト
【種族】人間
【性別】女
【学年】2
【容姿】金色のお下げ髪、身長161cm。
すらりとした端正の取れた体格、隠れ巨乳
素朴だが顔立ちの整ったかわいい系美少女
【性格】穏やかで温厚。落ち着いているが人当たりが良く、また芯が強い性格で鋼メンタル
【魔法】光属性を得意とする。攻撃、癒し、補助、浄化と多彩に活躍
【備考】平凡オブ平凡であった幼少期から、運動・勉強・魔法と様々な面で同世代屈指の実力者に上り詰めた努力の人
けれど身につけた実力をあまり表に出すことをせず、地味で目立たないけど、良く見るとすごくかわいくて、いざとなると頼りになるクラスの女の子ポジション。
けど普段はやっぱり目立たない位置に治まっている
幼少期の平凡時代の名残で、目立つような立ち振る舞いを自然と避けてしまうのが一因
何気に料理や裁縫なども上手で、文化祭などのイベントも目立たない裏方で大活躍してきた


6以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/22(土) 21:09:33.449rwKaz8I0 (1/1)

【名前】ルウェリア・モース
【種族】人間
【性別】女
【学年】2
【容姿】透けるような光沢ある水色髪のセミロング。同色の瞳。控えめな胸に小ぶりなヒップ。背は高い方。
【性格】好奇心旺盛でおせっかい。なんにでも首を突っ込みたがる。年上に対しては備考の事件について知っていることがないか根掘り葉掘り聞き込みに行き、その姿勢がちょっと怖い。
【魔法】硬度変化魔法。触れているものの固さを自在に調整できる。形状を変化させた場合離すとそのままの形で元の硬度に戻る。
【備考】遺跡調査中に行方不明になった姉を探すため相当頑張って転入してきた。


7以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/22(土) 21:58:48.78P2itAUKt0 (3/8)

>>4でいかせていただきます。ありがとうございます。
また、問題がなければ他の案のキャラクターも内容を少し調整して学院の生徒として登場させていただきたいと思います。もし問題があったら早いうちに言ってくださいね。

それでは本編を始めます。

 ◆

―時は少し遡り
 3月4週 夜
 学院寮 リアンの部屋

リアン「はあ〜……明日から転入なんて……。一年前から構築された人間関係にすんなり混ざれる気がしないよ……。うええ……」

リアン「……ううん。せっかく難しい転入試験を突破した上に安くない学費を出してもらってここまで来たんだもん。ワガママなんて言っちゃだめだよね」

リアン「……よし! 明日からの授業に備えて今のうちに教科書とか読んで予習でも――」

キィーン…………

リアン「――――ふ、え……?」

タスケテ……タスケテ……

リアン「誰か――助けを、呼んでる……!?」ガタッ

 ◆

―島南部 海岸洞窟前

海岸洞窟「――――」

リアン「こ、ここだ! この奥から……!」

リアン「……で、でも私一人じゃ……あ、危ないかも……」

リアン「で、でもでも、私が他の人を読んでたら間に合わないかも……! 土地勘とか全然ないし……!」

リアン「……決めるしかないか。覚悟」

リアン「大丈夫。この海岸洞窟なら――水場なら、私の独壇場だもん」

リアン「行こう!」ザッ!


8以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/22(土) 22:12:25.83P2itAUKt0 (4/8)

―海岸洞窟 踏破率[0/2]

リアン「うええ……く、暗い……。こ、こういう時は……あんまり得意じゃないけど、光魔法」パアッ

リアン「ふう、これでとりあえず見える……。すごいなあ。鍾乳洞……じゃないか。なんて言うんだろう、こういう地形……」

リアン「と、とにかく進まなきゃ」

 ◆

ダンジョン探索は毎ターンコンマ判定を行いながら、踏破率を上げていく方式になります。
とりあえず今回のダンジョンはチュートリアルです

↓1コンマ
01   ?? 
02-99 踏破率+1
00   ??


9以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/22(土) 22:13:59.20hii7IsrmO (1/2)




10以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/22(土) 22:26:42.16P2itAUKt0 (5/8)

―海岸洞窟 踏破率[1/2]

リアン「うわっ、っとと……。水魔法使いが水で滑って転ぶなんてシャレにならないよ」

リアン「けっこう奥まで来たかな……? あれ、ここ、壁に何か……かすれて読めない。まあかすれてなくても読めなさそうだけども」

リアン「……助けは壁の向こうから聞こえてくるような気がする。よし、水圧で削り取ってみよう!」ギュイイイン

↓1コンマ
01-20 誰!?
21-00 海水を操って壁を削り隠し部屋発見。踏破完了


11以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/22(土) 22:27:54.90mWWApghT0 (1/1)




12以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/22(土) 22:36:38.13P2itAUKt0 (6/8)

―海岸洞窟 踏破率[2/2]

ギャリギャリギャリ……ギャルオン!

リアン「……! 空洞! こ、ここは……!?」ダッ

リアン「み、見たことない……魔法陣……!? 部屋中にびっしり……!」

リアン「真ん中にあるのは……た、卵……ううん、棺……? な、なんだろう……?」

卵のような棺のようなもの「キィーン……」

リアン「こ、これだ! で、でもどうすれば……」

卵のような棺のようなもの「パキッ、プシューッ」

リアン「えええええ!!?!?!?!?? まだ何もしてないのに!?」


↓1卵のような棺のようなものから現れた存在
【名前】
【種族】
【性別】女
【学年】該当なし
【容姿】
【性格】
【魔法】(主に使う魔法や得意とする属性など)
【備考】(来歴や嗜好、その他特徴や長所短所などなんでも)


13以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/22(土) 22:39:47.15/RSRDh0E0 (1/1)

【名前】リエム
【種族】魔法人形
【性別】女
【学年】該当なし
【容姿】金髪碧眼。例えるならアリスのような
【性格】機械じみた喋り方をする。学習すれば適応できるかも?
【魔法】魔導レーザー
【備考】起動後に初めてみたものを主人と認識する


14以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/22(土) 23:18:05.00P2itAUKt0 (7/8)

金髪碧眼の少女「……」

リアン(わっ……お人形さんみたいに綺麗な子……)

金髪碧眼の少女「……」パチッ

リアン(あ、眼を開けた……瞳も綺麗な碧眼だなあ……ってぼけっと見てる場合じゃない!)

リアン「だだ、大丈夫、ですか……!?」

金髪碧眼の少女「……システム、エラー。機能の破損を確認。初期化します……」

リアン「ふえ?」

金髪碧眼の少女「初期化完了。省魔力モードで起動…………」ジッ

リアン「え、ええと……?」

金髪碧眼の少女「マスター登録完了。ご命令をどうぞ、マスター」

リアン「えっ!? め、命令!? な、なんで?」

金髪碧眼の少女「説明をいたしますか?」

リアン「え、あ、はい」

金髪碧眼の少女「かしこまりました」

 *説明中*

リアン「ええと……つまり、リエムさんは魔法人形で、マスターである私の命令を何でも聞く……ってこと?」

リエム「はい。わたしに敬称は不要です、リアンさま」

リアン「いやいやいや、ええ? わけがわからないよ……。あ、そういえば呼んだよね、助けを……。何か危なかったんじゃないの?」

リエム「……申し訳ありません。ログが残っておらず……リアンさまの疑問にお答えすることができません」

リアン「あ、うん……。まあ……いいか……」

 ◆

―学院寮 リアンの部屋

リアン「……」

リエム「……」

リアン「え、ええと……リエムちゃん? これから、どうするの?」

リエム「はい。リアンさまのしもべとして、誠心誠意お仕えいたします」

リアン(テコでも動きそうにない……。でもだからって、この子をあんな暗くて寒い洞窟に置き去りにするのも……ん?)

リアン(も、もしかしして私、古代の遺物を盗掘してきちゃったんじゃ……!?)

リエム「カレンダーを確認……エラー。暦を正しく計算できません。一時的にカレンダー機能を凍結……」

リアン(ど、どうしよう!? 私、犯罪者になっちゃった!!!)


15以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/22(土) 23:40:04.32P2itAUKt0 (8/8)

―4月1週
 学院 二年生教室

リアン「り、リアンと言います。水属性が得意です……。よろしく……お願いします……」ゲッソリ


生徒A「水属性かあ〜」

生徒B「早く馴染めるといーね」

サーナ「……なんだか暗いというか……げっそりしてますわね?」

ノルン「緊張して眠れなかったとかでしょうか……?」

ルウェリア「…………」ジッ


リアン(転入初日から、胃が痛い……)

 ◆

☆高等部年間行事予定☆
4月1週 入学式、授業開始
  4週 遠足
5月1週 大型連休、立夏
  4週 新人闘技大会(1年生)
6月3週 夏至
7月4週 期末テスト
8月1週 夏休み開始、立秋
9月1週 授業再開
  3週 秋分
  4週 学内闘技大会
10月1週 学外闘技大会
  4週 文化祭
11月1週 立冬
  4週 修学旅行(2年生)
12月3週 期末テスト、冬至
  4週 冬休み開始
1月2週 授業再開
  4週 ??
2月1週 立春
3月2週 期末テスト
  3週 春休み開始、春分

☆現在の目標☆
・リエムをどうにかする

4月1週の行動です
↓1〜3 自由行動安価 自由行動の後にシナリオイベントが発生します


16以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/22(土) 23:43:50.01hii7IsrmO (2/2)

クラスメイトのみんなとお話して仲良くなろう


17以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/22(土) 23:56:15.230nv6l1QDO (1/1)

図書室で魔法人形について調べてみる


18以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 00:02:13.01JjH04IrX0 (1/2)

とりあえずお風呂でリラックス


19以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 00:54:24.45qtEI9akE0 (1/21)

―4月1週 休み時間
 高等部二年教室

生徒A「ねえねえ地元どこ? カレシいたことある?」

生徒B「休日何してる? てかラインやってる?」

リアン「あ、え、えと、その……ぐええ……」

サーナ「こらこら、そのように捲し立ててはリアンさんがお困りになられてしまいますわ。順序というものがあるでしょうに」

生徒A「ごめんごめん〜」

生徒B「アハハ、転入生なんて珍しいからさあ。ごめんね?」

 ◆

 学院 校庭

ワーワー ズバンッ ストライークッ

リアン「はあ……すみません、ありがとうございます……」

サーナ「よくってよ。あの方たちも悪気があってあなたを質問攻めにしたわけではありませんから、どうか大目に見てやってくださいませ」

リアン「はい……大丈夫です、わかってます」

サーナ「ふふ、げっそりしているように見えてちゃんと周りの人を見ていらっしゃるんですのね」

リアン「えっ……そ、そんなにげっそりしてますか、私……」

サーナ「ええ。寝不足はお肌の天敵でしてよ?」

リアン「ひえ……き、気をつけます……」

サーナ「さあ、そろそろ休み時間も終わりますわ。次の時間は確か――」

アブナーイ!

サーナ「――」ヒュルッ

リアン「……!」

リアン(飛んできたボールが、まるでサーナさんを避けるように不可思議な軌道を描き――)

リアン(やがてサーナさんの手のひらの上で、重力に抗ったまま静止した。風魔法だ。精密な)

サーナ「ふふっ……わたくし、昔から運にだけは自信があるんですのよ」ヒュルヒュル……

リアン「運だけじゃ、ないですよね?」

サーナ「もちろん。研鑽は淑女の努め、ですものッ!」ヒュッ!!

ウワーッ! ゴーソッキューダーッ!

 ◆


20以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 00:55:55.54qtEI9akE0 (2/21)

―昼休み
 教室

リアン(しまった……リエムちゃんのことで頭がいっぱいだったから弁当とか持ってきてない……どうしよう……)

ノルン「……リアンちゃん? あ、ちゃん付けでもいいかな……?」

リアン「あっ……ど、ども……。好きなように、呼んでいただければ……」

ノルン「ふふ、ありがとう。じゃあリアンちゃんて呼ぶね。それで……もしかして、お昼ごはん困ってる?」

リアン「ギクッ……ま、まあ……そ、そうかもしれない、です……」

ノルン「やっぱり。お弁当、半分分けてあげる」

リアン「えっ! で、でもそれじゃあ、ノルンさんの分が……」グゥ〜

リアン「……///」

ノルン「ふふ、遠慮しないで。ちょっと作りすぎちゃったし……せっかくの初登校でひもじい思い出なんて残して欲しくないもの」

リアン「そ、それじゃあ……お言葉に甘えて……」

ノルン「うん。はい、どうぞ」パカッ

リアン「……! こ、これ……ノルンさんが……!?」

リアン(ノルンさんが開けたお弁当箱の中は、豪勢というわけではないが色とりどりで食欲をそそる料理が綺麗に並んでいた)

ノルン「う、うん。ちょっと、派手すぎるかな……?」

リアン「そ、そんなことないです。すごいです」

ノルン「よかった……。はい、じゃあどうぞ」スッ

リアン「い、いただきます……!」


リアン(ノルンさんのお弁当は、とても美味しかった)

 ◆


21以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 00:56:46.41qtEI9akE0 (3/21)

―放課後
 学院 図書室

リアン(図書室……ここなら、リエムちゃんのことが書かれてる本とかあるかも……)

ルウェリア「調べ物?」スッ

リアン「うひゃあ!?」

ルウェリア「わっ……ご、ごめんね。驚かすつもりはなかったんだけど……」

リアン「わ、私もすみません……図書室で大声なんて出して……」

ルウェリア「……何調べようとしてたの? お詫びってわけじゃないけど、手伝うよ」

リアン「あー……そう、ですね……。ええと、古代文明の遺物を――」

ルウェリア「!」ガタッ

リアン「ひっ」

ルウェリア「あっ……ご、ごめん……。私もちょっと……古代文明とは、因縁があって……」

リアン「あ、は、はい……」


↓1 ルウェリアに事情を話す?

1.話す
2.話さない
3.その他


22以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 01:00:23.58d2sOYuvH0 (1/3)

1


23以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 01:41:14.70qtEI9akE0 (4/21)

リアン(並々ならぬ事情を感じ、私は先日の夜に起きたことを自分に理解できた範囲でルウェリアさんに話した)

リアン「……というわけなんです。あ、その……で、できればこのことは誰にも言わないでいただけると……」

ルウェリア「…………うん。大丈夫。言わない」

リアン「ほっ……良かった」

ルウェリア「大人たちは……もう、信用できないから」

リアン「えっ……?」

ルウェリア「……私の姉……この島の遺跡の調査中に、行方不明になってるんだ」

リアン「…………えっ!?」

ルウェリア「調査隊の一員でさ……。妹の私から見ても、憧れの姉だった。なのに……」グッ

リアン(ルウェリアさんは、悔しそうに拳を握りしめた)

ルウェリア「事情を知ってそうな元調査隊の人とかに聞いても、皆何かを隠してるみたいに目を逸らして『関わるな』とか『忘れろ』とか言うんだよ。だからもう、大人は駄目。自分で調べるしかなくて……どんな些細な手がかりでもいいから欲しかったんだ」

リアン(私は上手く言葉を紡ぐことができなかった。突然姉を失うというのがどんな感覚なのか、想像が付かない。ただ、それがとてもつらく、苦しいことなのだろうということは、ルウェリアさんの仕草や表情からよく伝わってきた)

リアン「……お、お役に立てるかはわかんないですけど……今度、リエムちゃんに会ってみますか?」

ルウェリア「……じゃあ、お願いしてもいい?」

リアン「はい。あ、でも……リエムちゃん、まだ起動したばっかりで寝ぼけてるから、あんまり厳しくはしないでいただけると……」

ルウェリア「大丈夫。遺跡のことは憎いけれど、そこで出土したもの全てを憎悪するほど分別がないわけじゃないから」

リアン「あ、あはは……はい」

ルウェリア「よし、じゃあとりあえず今は魔法人形について調べてみよう……。って言ってもここに例の調査資料とかはないから、あんまり期待はできないかも」


↓1コンマ 図書館結果
01-70 オカルト本
71-90 古代機械図説
91-00 魔法人形概略


24以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 01:47:44.70Xt6DoKNCo (1/3)




25以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 02:28:00.23qtEI9akE0 (5/21)


【新説! 超古代文明の遺産!】
 古代文明の遺跡から、圧倒的なマジックアイテムやアーチファクトが出土されることがある。
 今回の記事では、そういった天地をひっくり返す神がかった道具のいくつかを入手したので、それを紹介していこう。

 ①お世話妖精
 まず始めに紹介するのがこれだ。この小さな人型のアーチファクトは、凄まじい古代技術の粋が詰まっている。
 言うなればこれは使い魔の一種なのだが、なんと一度起動すると一切の補給なしに無限に主人のお世話をし続けるのだ。
 筆者が試しに使ってみたところ、可愛らしい翅をパタパタと羽ばたかせながら小さな体を動かして一生懸命に家事を行っていた。
 その仕事は見事なものだったが、問題はサイズだ。体が小さすぎるがゆえに仕事が遅く、大きなものを使えないのだ。
 家を空ける時に掃除などをさせるくらいなら良いが、腹が減っている時に料理をさせたり、大きめの衣類を洗濯させたりといった仕事は難しいだろう。
 まあそれでも仕事している姿が可愛らしいので、つい愛でたくなってしまうのが罪作りだ。製作者は良い趣味をしている。

リアン「……うーん……なんか微妙に違う気がします。というか胡散臭いです、この本」

ルウェリア「すまない……。この図書室、この島の遺跡とかそれに関係したものについて書かれた本が全然ないんだよ。私が去年入学した時からそうだった」

リアン「…………なんか、変な邪推をしちゃいそうになりますね」


リアン(結局、見つかったのは胡散臭いオカルト本一冊だけだった)
リアン(しかし私……もしかしてとんでもない厄ネタに関わってしまったんじゃ……?)



26以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 02:29:09.82qtEI9akE0 (6/21)

―夜
 お風呂

カポーン……

リアン「はあ〜疲れた……。やっぱり人間社会ってしんどいなあ〜……」

リアン「……」

リアン(でも……今日会った人たち、良い人ばっかりだったな……)

リアン(……なんとか、やっていけるかな……? 私……)



リエム「リアンさま」ガチャッ

リアン「アアアアアアアア!!!!」ザバァン

リエム「リアンさま、いかがなされましたか」ペタペタ

リアン「いかがなされましたか、じゃないよお! ノックくらいしてよおお!!」ザバッ

リエム「……申し訳ありません。学習いたしました」シュン……

リアン(リエムちゃんはそう言って、少しだけ肩を落としたように目線を落とした。ちなみにリエムちゃんも全裸だ。雪のように白い肌と幼げな起伏の少ない体つきが、とても美しくかわいらしい。もし私がロリコンだったら劣情を禁じ得なかっただろう……)

リアン「あ、ええとね? その……こ、これから気を付けてくれればいいからね? 今回は、許してつかわす……」

リエム「はい、リアンさま。ありがとうございます」ペコリ

リアン「……それで、どうしたの? お風呂、一緒に入りたかったの?」

リエム「主人の入浴時には同行してご奉仕させていただくのが魔法人形の務めだということを今しがた想起し、遅ればせながら参りました」

リアン「忘れてたんだ……。と、ところで、ご奉仕っていうのは……?///」

リエム「お背中など、お一人では洗いにくい箇所を流させていただいたりです。ご用命があればお申し付けください」

リアン「な、なるほどね……。じゃあお願いしようかな」

リアン(私は、自らの下劣な妄想を恥じた)

 ◆


27以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 02:33:33.70qtEI9akE0 (7/21)

本日はここまで


28以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 02:37:32.58Xt6DoKNCo (2/3)

おつ
きたい


29以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 13:18:54.49qtEI9akE0 (8/21)

―4月1週 某日放課後
 寮

ルウェリア「へえ、二人部屋を一人で使ってるんだ」スタスタ

リアン「あ、はい。転入なので……。まあリエムちゃんもますし、結局一人ではないですけど」スタスタ

ルウェリア「……敬語じゃなくていいよ? 同い年なんだしさ」スタスタ

リアン「え゛っ!! あ、い、いや……そ、それでは……敬語を使わないよう……努力させていただく、所存で……」アタフタ

ルウェリア「い、いや……そっちの方が話しやすいならそれでもいいけどさ」

リアン「は、はい……。あ、ここです私の部屋」

 ガチャッ

リアン「ただいま」

リエム「おかえりなさいませ、リアンさま」トテトテ ペコッ

ルウェリア「……この子が……」マジマジ

リエム「いらっしゃいませ、お客さま」ペコッ

ルウェリア「あ、どうもお構いなく……」

リアン「と、とりあえず中に! 他の人に見られたらまずいので……!」

ルウェリア「あ、うん! お邪魔します!」タタッ

ガチャン

 ◆


30以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 13:20:10.47qtEI9akE0 (9/21)

―リアンの部屋

リアン(転入早々自分の部屋にクラスメイトが入ってくるなんて……私、すごくリア充……!)

リアン(なんて浮かれられるような事情じゃないんだよなあ……。ああ、でもお茶っ葉くらい買っておけば良かった……)

リアン「ま、まあとりあえず適当に座ってください。まだあんまり整ってなくて申し訳ないですけど……」

ルウェリア「ううん、気にしないで。遊びに来たってわけじゃないし」

リアン(うっ……そうです……遊びに来てくれたわけじゃないのです……。ルウェリアさんにそのような余裕はないのです……)

ルウェリア「それで早速だけど……君はリエムちゃん、でいいの?」

リエム「はい。他の呼称を用いたい場合は、リアンさまによるわたしの名称変更が必要となります」

リアン「か、変えられるんだ……。いや、変えないけど……」

リアン(ん? でもそれなら、リエムって名前は誰が付けたんだろう。あ、確か初期化とか言ってたしデフォルトネームみたいなものなのかな?)


ルウェリア「それじゃあ、リエムちゃん。質問しても良い?」

リエム「はい。リアンさまの不利益にならない範囲で、ご質問にお答えすることができます」

リアン(私の不利益ってなに???)

ルウェリア「じゃあ、この島の遺跡……ええと、君を造った文明の建造物とかに、六年くらい前に侵入者が入ったと思うんだけど……それについて、何か知ってることはない?」

リエム「――――情報を検索中……記録なし。各フォルトのデータベースにアクセス……エラー。権限がありません」

リエム「……申し訳ありません。わかりませんでした」

ルウェリア「…………そう」

リアン「……待って。リエムちゃん、その、各フォルトってやつ、まだ生きてるの?」

リエム「はい。定時信号を確認しておりますので、機能は存続していると思われます」

ルウェリア「……! リエムちゃん! そのフォルトってのの場所はわかる!? 権限があればアクセスできるってこと!?」ガタッ

リエム「計測不能な年数が経過しているため、経年による変化や地殻変動等の影響を考慮すると正確な位置を把握していると断定することはできません。また、権限があればアクセスすることは可能です」

ルウェリア「……! じゃあ、大まかな位置でいいから教えて!」ズイッ

リエム「かしこまりました。リアンさま、紙とペンをお借りしてもよろしいですか?」

リアン「え、あ、うん……はい」スッ

リエム「ありがとうございます。略図を描かせていただきます」カキカキ

ルウェリア「お願い……!」

 ◆


31以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 13:21:53.86qtEI9akE0 (10/21)

リエム「完成いたしました」スッ

ルウェリア「これは……!」

リアン(リエムちゃんが描いたのは、この島の簡易的な地形図だ。各地には遺跡と思しきポイントがマーキングされている)

ルウェリア「未発見の遺跡まで……! ありがとう!」

リエム「お礼はリアンさまに――――」

リエム「―――――――」

ルウェリア「? リエム、ちゃん?」


リアン(その時、突然リエムちゃんが硬直して動かなくなり――)

リアン(僅かな後――ゆらりと、有機的な動きで立ち上がった)

リアン(その美しい碧眼を、血のような真紅に染めて――――)


リエム?「……不正アクセスに情報流出とは、躾のなってない魔法人形(ガラクタ)がいたものね」


32以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 13:24:19.58qtEI9akE0 (11/21)

リアン(そいつはリエムちゃんと同じ声で、リエムちゃんよりも流暢に――リエムちゃんよりもずっと冷たい声で――悪態を吐いた)

ルウェリア「……誰だ、お前は」

リエム?「あんたこそ誰? ガラクタとは言え、勝手に盗られて使われちゃ困るのよ。うちの大事な資源なんだから」

リアン「資源……? リエムちゃんが……?」

リエム?「リエム〝ちゃん〟? アハッ、ガラクタにちゃん付けなんてしてるの??」

リアン「……ッ! わ、悪い……!?」

リエム?「は? 悪いに決まってんじゃん。ガラクタにちゃん付けとか、ほんとキショい。そんな奴らに盗られて使われてるこいつが哀れね」

ルウェリア「……もう一度聞く。お前は誰だ」

リエム?「はあ、うざ。今から消し飛ぶ奴らに教える個人情報なんてありませ〜ん」キィーン――


リアン(そいつは片手を私たちの方へ向けた。その手には無属性の魔力が収束し、密度を上げていく――)

ルウェリア「ま、待て! そんなもん放ったらお前も――」

リエム?「このガラクタもろとも吹っ飛ぶでしょうね」キィーーン――

リアン「だ、大事な資源なんでしょ!? だったら……!」

リエム?「あんたらの手垢が付いた資源なんていらない。ここで爆散させんのが最大の有効活用法よ」キィーーーン――

リエム?「じゃーね、盗掘者ども――」キィィーーーーン――

リアン(収束される魔力は凄まじい密度で。きっとそれが放たれたら私たちだけでなく、この寮――いや、周辺一帯ごと木端微塵に吹き飛ぶだろう)

リアン(せっかく、孤児院の皆が応援してくれて、ここまで来たのに……。先生、皆……ごめんなさい……)


 ――バチチッ

リエム?「――ッ! チッ、こいつ!」シュゥゥン……

リアン(あわやそれが放たれんとした時、突然収束された魔力が急速に大気へと霧散し始めた。一体、何が……?)

リエム?「ガラクタの分際で私に楯突くか……!」シュゥゥゥン……

ルウェリア「! 今だリアンさん! 取り押さえよう!」

リアン「あっ、うん! バインドジェルッ!」ギュルルンッ

リアン(咄嗟に作り出したゲル状の水をそいつに纏わせて動きを封じる。でもこれだけじゃ完全な拘束には――)

ルウェリア「ソリッド!」ガギィン!

リアン(ルウェリアさんが水に触れた途端、まるで凍りついたかのように水が硬化していった。これなら――!)

リエム?「チッ……まあいいわ。今回は見逃してあげる」

ルウェリア「逃げるな! 知ってることを話せ!」

リエム?「あら、それならこのガラクタを拷問にでもかける? 私は欠片も痛くないけどね」

ルウェリア「くっ……!」グッ

リエム?「ふん。もし盗掘に来るようであれば容赦しないわ。長生きしたければ精々慎ましく暮らしなさい。それじゃ――」

リアン「ま、待って! リエムちゃんは……リエムちゃんは無事なの!?」

リエム?「――あ? 知らないわよ。無茶はさせたけど、無茶を無茶で上書きしたのはこいつ自身なんだから」

リアン「……ッ!!」

リエム?「じゃーね。二度と会わないことを祈ってるわ――」

リエム?「――――」カクン

リアン(リエムちゃんの体は、かくんと力を失い動かなくなった――……)

 ◆


33以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 14:43:36.64Xt6DoKNCo (3/3)

「盗掘」か……
他にも色々気になるワードが


34以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 16:12:38.15qtEI9akE0 (12/21)

リアン(その後、寮の付近から膨大な魔翌力が検出されたことについてちょっとした騒ぎになったが、私たちがお縄につくことはなかった。結果的に何の被害も出なかったことで、事件は有耶無耶のまま捨て置かれることとなったのだ)

リアン(そしてリエムちゃんは――)

 ◆

―リアンの部屋

リアン「リエムちゃん、体の調子はどう……?」

リエム「リアンさま……。魔翌力炉に障害が発生しており、パフォーマンスに大幅な低下が見られます……」

リアン(リエムちゃんは私のベッドに横たわっていた。瞳の色はいつもの穏やかな碧色へ、そして口調も堅くも拙さのある元のものへと戻っている)

リエム「今後、わたしが再び不正な遠隔操作を受けた場合、リアンさまや他の方々に危害を加えてしまう恐れがあります。早急に廃棄することを――」

リアン「そんなことできないよ! な、なんか……セキュリティを強化とかできないの……?」

リエム「わたし自身には、自らのセキュリティを強化する機能がありません」

リアン「……じゃあ、リエムちゃん以外には?」

リエム「魔法人形研究所のデータベースに、最新のセキュリティ更新プログラムがあります。わたしのは少し古い型なので、もしそのデータベースにアクセスすることができれば、セキュリティを強化することが可能です。また、もし設備が無事であれば魔翌力炉を修復することもできます」

リアン「じゃあ、そこに行けば……!」

リエム「危険です……。わたしを遠隔操作した者が潜んでいる可能性が高く……」

リアン「うっ……」

リアン(次会ったら容赦しないって言ってたしなあ……。でもリエムちゃんをこのままにしておくのも……)



ドア「バァン!」

リアン「うひゃあ!?」ズテッ

ルウェリア「リアンさん! 助っ人を連れてきたよ!」

??「……」コツコツ

↓1 誰が来た?
01-40 遺跡探索部部長(新キャラ・学生)
41-80 遺跡探索部顧問(新キャラ・教員)
81-95 元調査員(新キャラ・教授)
96-00 魔法人形技師(新キャラ・研究者)


35以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 16:17:49.61MwFxXFxdO (1/1)

ぽい


36以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 16:35:29.09qtEI9akE0 (13/21)

遺跡探索部の顧問である人物を決めます
なお遺跡探索部は部員が定数に満たず存続が危ぶまれている死にかけの部活です
現在真面目(?)に活動している部員はルウェリアただ一人です


↓1 遺跡探索部顧問

【名前】
【種族】
【性別】女
【学年】該当なし
【容姿】
【性格】
【魔法】(主に使う魔法や得意とする属性など)
【備考】(来歴や嗜好、その他特徴や長所短所などなんでも)


37以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 16:40:18.20Bb4WZASWO (1/1)

【名前】エンシァン
【種族】人間
【性別】女
【学年】該当なし
【容姿】ボサボサの白髪にダボダボの白衣を着たスレンダー体型。身だしなみを整えれば実はかなりのべっぴんさん
【性格】怖いもの知らずでマイペース。彼女に付き合うと大体振り回されることに
【魔法】穴を掘る魔法。本当に穴しか掘れない。コスパは抜群
【備考】危険だろうとなんだろうと、楽しければなんでも良い、そんな人物。でも無謀な事はしない


38以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 16:42:58.03JjH04IrX0 (2/2)


【名前】ルル・ルールル
【種族】インテリジェンスソード(普段は人間の姿だが剣に変身できる種族)
【性別】女
【学年】該当なし
【容姿】おかっぱ頭の10歳程度の女の子のような容姿
【性格】普段は無邪気だが遺跡の事になると冷静
【魔法】地属性が得意
【備考】体の一部だけを刃に変えることもできる


39以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 16:42:59.54Bv3J3McS0 (1/1)

【名前】シャーロット・リスティア
【種族】エルフ
【性別】女
【学年】該当なし
【容姿】金髪ロングで優しい顔立ち 右目に泣きぼくろがある 縦ニットセーターにタイトスカート 網ストッキング着用 爆乳
【性格】おっとりで優しい
【魔法】(主に使う魔法や得意とする属性など)治療・生命力活性の魔術
【備考】(来歴や嗜好、その他特徴や長所短所などなんでも)遺跡オタクでそっちのほうに話が進むと尋常じゃなく長々とした語りを入れ始める




40以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 17:54:06.71qtEI9akE0 (14/21)

ああん、勿体ない病の発作が出てしまいます
せっかく魅力的な案をいただいたので、エンシァン先生以外の案もきっと別のところで登場してくれるでしょう
――――――――――――――――


エンシァン「グッドイブニング! 君が古代遺物のマスター、リアン・ロールセンくんかな?」ズカズカ

リアン(私の部屋に入ってきたのは、身だしなみがめちゃくちゃな女性だった! だ、誰だこの人!?)

ルウェリア「紹介するよ。この人は私の所属してる遺跡探索部の顧問、エンシァン先生だ。その、見た目はアレだけど……ある意味、とても信用できる人だから」

リアン「え、ええ……!? え、えと……リアン・ロールセンです。初めまして……」

エンシァン「初めまして! 礼儀正しい子だね、好感が持てる」ギュッ

リアン(エンシァン先生は、差し出してもいない私の手を勝手に取って無理矢理握手してきた。めちゃくちゃだ)

エンシァン「それで奥でぐったりしているのが例の魔法人形リエムくん、か」

リアン「…………」ジト

ルウェリア「ご、ごめん……。でも、本当に信用できるんだよ。外部圧力とかには絶対に屈しない人だから……」

リアン(まあ、私よりも頑張ってきたルウェリアさんが言うならそうなのだろう……。実際、話は早い方が良いし)

リアン「あ、あの、エンシァン先生。リエムちゃんのことは、内密にしていただけると……」

エンシァン「内密にし続けた結果取り返しのつかない事態になったとしたら、君にその責任は取れるのかね?」ギラッ

リアン「あ、う……」

リアン(私は何も言えなかった。実際、ついさっき寮を木端微塵にする寸前まで行ったのだ。リエムちゃんを軽率に連れ帰った私のせいと言われれば、何も言い返せない……)

エンシァン「フッ、すまない。意地悪を言ってしまったね。責任を取るべきは君ではない。我々大人の方だ。この島の遺跡について不可解な隠蔽工作が行われているのは私も感知している」

リアン(エンシァン先生は表情を和らげて、少し優しい口調でそう言った。こう見えて意外と優しい人なのかも……)


リエム「リアンさま……? わ……お客さまが……」モゾモゾ

リアン(そうして話していると、リエムちゃんが気付いたのか、無理に立ち上がろうとし始めた)

リエム「あうっ」ドテッ

リアン「リエムちゃん、無理しないで。大丈夫、今は休んでていいから……」

エンシァン「ふむ……見たところリエムくんは後期型の魔法人形で……現在の症状は魔力炉の破損による動作不良……合っているかな?」

リアン「そ、そうです!」

リアン(すごい……少し見ただけで、リエムちゃんの状態を言い当てちゃった! それに、後期型? っていう、知らないことまで……)

エンシァン「なに、大学部の方に重度の遺跡オタクがいてね。そいつにいろいろ無理矢理覚えさせられただけさ。しかし魔力炉の破損となると、現代技術で治すのは不可能に近いな……。古代遺物を扱える変態技術者を探すよりも遺跡に直接乗り込んでそこの設備で治しちまった方が早いかもしれん」

リアン「そ、そうなんです! 一応、リエムちゃんから魔法人形研究所っていうところの位置情報は聞いてて……」

エンシァン「何ッ!? なぜそれを早く言わなかった! だったらさっさと行くぞ!」ガタッ

リアン「え、えええ!?」

ルウェリア「せ、先生! いくらなんでも急すぎるんじゃ……!」

エンシァン「馬鹿者! 敵に防備を整える暇を与えてどうする! それにお前はいつでも遺跡へ向かう準備ができているはずだろう、ルウェリア!」

ルウェリア「……! はい、もちろんです! ロープもテントも非常食も、40秒で用意できます!」

エンシァン「よし! 遺跡探索部新入部員、リアン・ロールセンを加えて今年度初出陣だ!」

リアン「え、え……わ、わかりました! リアン・ロールセン、行きます!」



リアン(なんだかよくわからないまま私は遺跡探索部の新入部員となり、リエムちゃんを救う為に未踏遺跡である魔法人形研究所へ向かうこととなった)

リアン(まあでも……尻込みしてる暇なんてないくらいの方が、私には丁度良いや)


41以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 19:02:41.97vqkpQmGWo (1/1)

このパーティ(機能する)ブレーキがおりゃん…w
いいぞイケイケ


42以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 19:03:48.29qtEI9akE0 (15/21)

(日が暮れかけている中、私たちはエンシァン先生が運転する魔法燃料式ハイブリッド軽自動車に乗って移動し、迅速に目的にへと向かった)
(そこは鬱蒼とした木々に覆われた森の中で、辿り着く頃には既に日も暮れて夜の帳が降りていた――)

ルウェリア「リアンさん、これを」

リアン「……ヘルメット? あ、照明が付いてる……」

ルウェリア「魔法でも明かりは点けられるけど、光魔法が得意でない限りは魔力消費もバカにならないからね」

エンシァン「うむ。だがこのチャチな照明じゃ捗らんのも確かだ。光魔法適性の高い部員が入部してくれれば良いのだがな……。欲を言えば風も、火も、土も……あらゆる属性の担当が欲しいが。リアンくんの水魔法ももちろん頼りにさせてもらうぞ」

リアン「は、はい……! ガンバリマス!」

リエム「…………申し訳ありません。お役に立てず……」

リアン(私の背中から、小さな謝罪の言葉が聞こえてきた)

リアン「……じゃあ、治ったらいっぱい役に立ってもらうからね」

リエム「はい。いっぱい、お役に立ちます」

 ◆

リエム「ここです。ここの地面の下に、魔法人形研究所の入り口があります」

リアン(歩いていると、リエムちゃんがそう言って地面の下を指さした)

リエム「しかし扉はロックされており、わたしにはそれを開く権限がありません……」

ルウェリア「それなら地面を液状化させてみよう。リキッド!」ドロロンッ

リアン(ルウェリアさんが地面に手を付けて魔法を使うと、地面が一気にドロドロと液状化し始め、その下にある研究所の外郭が露わになった)

リアン(しかしその外郭の方は、一向に液状化しない……)

ルウェリア「くっ……やはりダメか……!」

エンシァン「ふむ……強力な対魔法防壁だな。ほとんどの遺跡の外郭にはこいつがかけられてるから、簡単には侵入できないようになっている」

リアン「じ、じゃあどうするんです……?」

エンシァン「フッ、まあ少し離れていろ……。それっ」

 ガオン!

リアン(エンシァン先生が何かの魔法を使った途端、奇妙な音と共に外郭に大きな穴が開いた)

エンシァン「よし、入るぞ。私に続け」

リアン・ルウェリア「はい!」

リアン(古代文明の対魔法障壁を容易くぶち抜く先生の魔法って一体……)


43以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 19:06:12.41qtEI9akE0 (16/21)

―魔法人形研究所[0/15] 持続力[6/6]

 探索メンバー
 ◆リアン  (水の魔法:戦闘力+2、踏破率+1、持続力+3)
 ◆ルウェリア(硬度変化:戦闘力+2、踏破率+3、持続力+1)
 ◆エンシァン(掘削魔法:戦闘力+3 踏破率+3、持続力+3)
 ◆リエムちゃ(動作不良:戦闘力-1、踏破率-1、持続力-1)

リアン(ずっと昔から手付かずだったからか、魔法人形研究所の中はかなり原型を保っているようだった)

リアン(よくわからない機器や装置がたくさんある)

エンシァン「おお、おお……! 宝の山ではないか……! ククク、シャーロットの奴が見たらどんな顔をするか……」ワナワナ

ルウェリア「リエムちゃん、目的の場所はわかる?」キョロキョロ

リエム「はい、施設情報はインプットされています。ナビゲートいたします」

リアン「うん、お願い」

↓1コンマ
01-30 踏破率+6、襲撃
31-60 踏破率+6、何もなし
61-90 踏破率+6、アイテム
91-00 踏破率+9、??


44以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 19:06:13.24d2sOYuvH0 (2/3)

シンプルな説明文の能力ほどえげつないのあるある


45以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 19:44:44.37qtEI9akE0 (17/21)

―魔法人形研究所[6/15] 戦闘力[7] 持続力[5/6]

 探索メンバー
 ◆リアン  (水の魔法:戦闘力+2、踏破率+1、持続力+3)
 ◆ルウェリア(硬度変化:戦闘力+2、踏破率+3、持続力+1)
 ◆エンシァン(掘削魔法:戦闘力+3、踏破率+3、持続力+3)
 ◆リエムちゃ(動作不良:戦闘力-1、踏破率-1、持続力-1)

 敵襲!

エンシァン「! 伏せろ!」サッ

リアン・ルウェリア「!?」サッ

 パタタタタッ

リアン(私たちが身をかがめた次の瞬間、頭上を何かがかすめていった)

リアン(通路の先を見ると、無骨な形の機械が私たちに砲身を向けて立ち止まっている)

リエム「警備ゴーレム――無警告で発砲……? 故障しているか――あるいはプログラムを改ざんされている可能性があります」

エンシァン「考察は後だ! 破壊するぞ!」


 ◆警備ゴーレム 戦闘力[2] 持続力[6/6]

↓1コンマ 戦闘判定
01-05 痛恨 味方持続力-4
06-25 失敗 味方持続力-2
26-95 成功 敵方持続力-7
96-00 会心 敵方持続力-14


46以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 19:51:45.1331m/eLxjO (1/1)

えい


47以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 20:00:06.80qtEI9akE0 (18/21)

―魔法人形研究所 踏破率[6/15] 戦闘力[7] 持続力[3/6]

 探索メンバー
 ◆リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+2、持続力+3)
 ◆ルウェリア(硬度変化:踏破率+3、戦闘力+2、持続力+1)
 ◆エンシァン(掘削魔法:踏破率+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◆リエムちゃ(動作不良:踏破率-1、戦闘力-1、持続力-1)

 味方の持続力に2のダメージ!


警備ゴーレム「シンニュウシャ……ハイジョ……ハイジョ……」ブッピガン

 ブラタタタ……

リアン「うわああああ! わあああああ!」ジタバタ

エンシァン「落ち着けい! 敵は一体だ、落ち着いてかかれば――うおおっ!?」ササッ

ルウェリア「くっ、なんかよくわからないこの機械を液状化させて――うわあああ!」ドロロ……

リエム「あ、あ……システム、エラー、システム、エラー……」


 ◆警備ゴーレム 戦闘力[2] 持続力[6/6]

↓1コンマ 戦闘判定
01-05 痛恨 味方持続力-4
06-25 失敗 味方持続力-2
26-95 成功 敵方持続力-7
96-00 会心 敵方持続力-14


48以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 20:05:28.53d2sOYuvH0 (3/3)

しあ


49以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 20:48:04.12qtEI9akE0 (19/21)

―魔法人形研究所 踏破率[6/15] 戦闘力[7] 持続力[3/6]

 探索メンバー
 ◆リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+2、持続力+3)
 ◆ルウェリア(硬度変化:踏破率+3、戦闘力+2、持続力+1)
 ◆エンシァン(掘削魔法:踏破率+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◆リエムちゃ(動作不良:踏破率-1、戦闘力-1、持続力-1)


リアン「ッ! こ、こんなところで……負けられない! そっちがゴーレムなら、こっちだって!!」ギュルルルッ!!

ルウェリア「――! リアンさんの纏った水に、硬さを――ソリッド!!」ガギィィン!!

警備ロボット「ハイジョ……ハイジョ……」ブラタタタ

 カンカンカンッ

リアン「効くもんか! うあああああッ!」ブンッ

 バグオン!

警備ロボット「ジ、ジジ……シ、シンニュウシャ……ハイ……」バチバチ……

エンシァン「――もう眠れ」スッ

 ガオン!

警備ロボットだったもの「――――」


 ◆警備ゴーレム 戦闘力[2] 持続力[0/6]


リエム「システム、エラー……システム、エラー……」ブツブツ……

リアン「リエムちゃん!」

リエム「あ……リアン、さま……」

リアン「もう大丈夫だよ。ごめんね、背負ったまま激しく動いちゃって……」

リエム「いいえ……」

リアン「……少し、休んでいこう。ルウェリアさんとエンシァン先生が、周りを見てくれてるから……」

リエム「………………あの、ゴーレムは……」

リアン「……?」

リエム「……わたしと、何が違うのでしょうか…………」

リアン「…………」

 ―戦闘終了

↓1コンマ
01-30 踏破率+6、アイテム
31-60 踏破率+6、何もなし
61-90 踏破率+6、アイテム
91-00 踏破率+9、??


50以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 20:49:06.61DzM5/YGsO (1/1)

えい


51以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 21:16:32.93qtEI9akE0 (20/21)

―魔法人形研究所 踏破率[12/15] 戦闘力[7] 持続力[2/6]

 探索メンバー
 ◆リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+2、持続力+3)
 ◆ルウェリア(硬度変化:踏破率+3、戦闘力+2、持続力+1)
 ◆エンシァン(掘削魔法:踏破率+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◆リエムちゃ(動作不良:踏破率-1、戦闘力-1、持続力-1)


 スタスタ……

エンシァン「はあ……さっきはどうなることかと思ったぞ」

リアン「す、すみません。銃口を向けられたの、初めてで……パニックになっちゃいました……」

ルウェリア「はは……普通の人生送ってたら銃口向けられるなんてことないからね」

エンシァン「遺跡探索中はああいった警備ゴーレムに出くわすのも珍しくないぞ。まあそれでも、無警告で発砲されることはあまりないがな……」

リアン「うう……しんどいなあ……」

リエム「リアンさま……ご無理はなさらないでくださいませ」

リアン「リエムちゃん……!」



ルウェリア「ん……? これ、保存状態が良いですよ」

エンシァン「お? 何か見つけたのか?」

↓1コンマ 何を見つけた?
01-30 エーテルリキッド 持続力3回復
31-60 研究所案内図   踏破率+3
61-90 簡易魔導レーザー 次回戦闘のみ戦闘力+5
91-00 ??


52以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 21:17:25.92JPPtilX4O (1/1)




53以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 21:36:33.26dF31y4VJo (1/1)

ないすぅ


54以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 21:58:40.75qtEI9akE0 (21/21)

―魔法人形研究所 踏破率[12/15] 戦闘力[7] 持続力[2/6]

 探索メンバー
 ◆リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+2、持続力+3)
 ◆ルウェリア(硬度変化:踏破率+3、戦闘力+2、持続力+1)
 ◆エンシァン(掘削魔法:踏破率+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◆リエムちゃ(動作不良:踏破率-1、戦闘力-1、持続力-1)


エンシァン「おいおいおい! こりゃまさか……!」

ルウェリア「何か知ってるんですか?」

リアン「……? 剣……?」

リアン(ルウェリアさんが見つけたのは、厳重な箱に封入されていた不思議な文様の剣だった)

ルウェリア「なんか大事そうに仕舞ってありましたし、模様も綺麗ですし、裏ルートに流せばけっこうな収入になるんじゃないかと……。我が部は資金難ですし……」

エンシァン「ば、馬鹿者! これを裏に流す阿呆がどこの世界にいる! これは――」

剣「うるさい……」

リアン・ルウェリア「!!?」バッ

リアン(突然声が聞こえて、私とルウェリアさんはその場から飛び退いた。今のは……剣から聞こえたような……)

リエム「インテリジェンスソードのお方ですね」

リアン(リエムちゃんが、何やら聞き覚えのない言葉を言った。いんてりじぇんすそーど?)

剣「ふわああ……。よいしょ」グンッ

リアン(剣は物理法則を無視した動きで自立すると、ギュルンと形を変え――10歳くらいの女の子のような姿になった。おかっぱだ)

剣だった少女「あなたたち、だれ?」

リアン(剣だった少女はあくびをしながら、眠そうな目で私たちを見回した)

エンシァン「おお……本物のインテリジェンスソードとは……。お初にお目にかかる、私はエンシァン。こっちがルウェリア、リアン。リアンが背負っているのがリエムだ」

剣だった少女「ふうん。ルルはルル。ルル・ルールル」

リアン(ルが多すぎて一瞬混乱したが、多分ルル・ルールルという名前だ)

ルル「んー? あれ、ここ、どこ?」キョロキョロ

リエム「ここは魔法人形研究所です、ルルさま」

ルル「んん……? おもいだせない……。ねえ、外出たい」

エンシァン「……ク、ククク……それなら、私たちに付いて来るのはどうかな……? まだ目的への道すがらだが……クッ、フフ……いずれは外に出る……」

ルル「ん。そうする」コクン

リアン(なんだかよくわからないけれど、インテリジェンスソードのルル・ルールルちゃんが付いてくることになった。エンシァン先生、すごく嬉しそう……)




ルウェリア「せ、先生……あんまり変なことしないでくださいよ?」

エンシァン「し、しないしない! 君は私をなんだと思っているのかね!?」

↓1コンマ
01-90 踏破
91-00 ??+踏破


55以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/23(日) 21:59:50.13T7iTivnm0 (1/1)




56以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/24(月) 00:02:19.80zW2TsKwD0 (1/4)

―魔法人形研究所 踏破率[15/15] 戦闘力[9] 持続力[5/10]
 探索メンバー
 ◆リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+2、持続力+3)
 ◆ルウェリア(硬度変化:踏破率+3、戦闘力+2、持続力+1)
 ◆エンシァン(掘削魔法:踏破率+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◆リエムちゃ(動作不良:踏破率-1、戦闘力-1、持続力-1)
 ◆ルル   (土の魔法:踏破率+2、戦闘力+3、持続力+4)

エンシァン「この扉は……!」ザッ

扉「」

リエム「魔法人形試作研究区画――本研究所の中枢エリアです」

リアン「! ここなら……リエムちゃんを、治せる……?」

リエム「……断定はできませんが、施設の保存状態から言えば可能性は高いです」

ルウェリア「…………ねえ、ここでその、アクセス権限ってやつは手に入る?」

リエム「……断定はできませんが、この研究所で上級権限を取得できる機能がある可能性は高くありません」

ルウェリア「そっか……。ううん、いいんだ。一歩一歩、着実に潰していくだけさ」

リアン「ルウェリアさん……」

エンシァン「フッ、各遺跡の位置情報は既に掴んでいるのだろう? ならば私がいつでも穴を開けてやる」

ルウェリア「先生……。ありがとうございます!」

ルル「ふうん……。なんだかいろいろフクザツな事情があるのね」

 ◆

(そうして私たちは、その重々しい金属の扉を開けて中に入った)

(そこで待っていたのは――)


リアン「こ、これ、は――……」

ルウェリア「な……なに、これ……」

エンシァン「クッ……なぜ、ここだけ……!?」

ルル「わ……。ぐろ……」

リエム「…………」


(おびただしい数の、魔法人形の死体だった――……)


リアン「こ、ここ、で……ほ、本当に、リエムちゃんは治るの……!?」

リエム「設備の機能を確認……スタンバイ状態……余剰パーツ有り……修復可能……」ピピピ

ルウェリア「ほ、本当に大丈夫なの? こんなところの設備なんて使ったら、リエムちゃんも……!」

エンシァン「いや、それはない……。見たところ、この惨殺された魔法人形たちは設備とは無関係の、何か別の力で殺されている……」


リエム「……リアンさま。わたしを、あの円筒形の機械に入れてくださいますか?」

リアン「り、リエムちゃん……。本当に……本当に、大丈夫なんだよね……?」

リエム「はい。システムはオールグリーンの値を示しています。本区画外観の凄惨さに対し、設備の状態は良好のようです」

リアン「わ、わかった……。あ、危なくなったら、助けを呼んでね? すぐに助けるから」

リエム「はい、リアンさま」ギュッ


(私はリエムちゃんをゆっくりと、その円筒形の機械に設えられた寝台のような部分にリエムちゃんを横たえた)

 ウィーン……

(円筒形の機械がリエムちゃんを取り込んで、その蓋が閉まっていく。私は不安と必死に戦いながら、その様子を見つめ――)



??「あーあ。容赦しないって言ったばっかなのに。ていうか来るの早すぎでしょ、頭おかしいんじゃない?」

全員「――!!?」バッ

(即座に振り返る。そこに立っていたのは、リエムちゃんにそっくりで――しかし瞳だけはあの時乗っ取られたリエムちゃんのように真っ赤な――魔法人形だった)


57以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/24(月) 00:02:55.48zW2TsKwD0 (2/4)

本日はここまで


58以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/24(月) 00:22:05.64HtSIO2YZo (1/2)

おつおつ


59以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/24(月) 18:36:18.79lxVgbtR/0 (1/1)

悪リエムちゃん何やかんやで倒したあと仲間になってツンデレヒロイン枠になるやつ


60以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/24(月) 20:35:15.89zW2TsKwD0 (3/4)

リアン「あ、あなたは……!!」

??「あ、ちゃん付けのキショい人間。ガラクタ可愛さにここまで来るとかキショい通り越して吐き気を催す変態でしょ」

ルウェリア「そうやって安全な所から魔法人形に取り憑いて姿を見せないで――あんたの方が、よっぽど吐き気を催す卑怯者じゃない!」

??「はあ? これはわたしのオリジナルボディなんだけど。必要もないのに他のガラクタにハッキングなんてするわけないじゃん」

リアン「……! あなたも魔法人形なら、どうして同族をガラクタなんて……!」

??「一緒にしないで。自分の意志もなく人間に使われて、穢されて、壊されるだけの惨めな人形なんて――ガラクタ以外の何者でもない」キィン―

リアン(その子は吐き捨てるようにそう言い、片手を私たちへと向けた。その手には魔力が収束し――)

??「これ以上の会話はリソースの無駄。死ね」キィィ――

リアン(リエムちゃんを乗っ取った時よりも遥かに早いスピードで――臨界点に達した魔力が放たれる――)


 ガオン!


リアン(しかしその魔力が放たれた瞬間、先生の魔法の音が響いた)

エンシァン「クッ……こいつは奥の手だったんだがな……!」ズザザッ

??「!? まさか――!」

ルル「よそ見」ヒュッ

 ギン!

??「――ッ!! 舐めるなッ!」バヂヂッ

ルル「わわっ」ヒョイッ

ルウェリア「リエムさん! 私たちも!」ダッ

リアン「あ、うんッ!」ギュルルッ



リアン(私は、まだ何も知らない。リエムちゃんのことも、この子のことも。本当に、何も)

リアン(戦うしかないのかな。他に道はないのかな)

リアン(――ううん。きっと、ない。だってこの子が私たちに向ける殺意は、あまりにも――)

リアン(だから今は、この場を生き延びなきゃ――)


―魔法人形研究所 踏破率[15/15] 戦闘力[10] 持続力[6/11]
 探索メンバー
 ◆リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+2、持続力+3)
 ◆ルウェリア(硬度変化:踏破率+3、戦闘力+2、持続力+1)
 ◆エンシァン(掘削魔法:踏破率+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◆ルル   (土の魔法:踏破率+2、戦闘力+3、持続力+4)

 VS
 ◆?? 戦闘力[10] 持続力[5]


 ――ボス戦闘開始――

↓1コンマ
01-05 痛恨 味方持続力-20
06-50 失敗 味方持続力-10
51-95 成功 敵方持続力-10
96-00 会心 敵方持続力-20


61以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/24(月) 20:49:02.63M+uVy8AH0 (1/1)

えい


62以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/24(月) 21:05:46.04zW2TsKwD0 (4/4)


  ガギィン!
         ギュルルルッ! 
    ギンッ!
          キィィーン――
 ガオン!


リアン「はあっ、はあっ……! 癒やしの水っ!」ポウッ

ルウェリア「ぐうっ……! あ、ありがとうリアンさん!」シュタッ

??「ふざけるな、ふざけるなッ……!」キィィ――

ルル「鈍ってきてる」ザシュッ

??「ああああああッ!!!」

エンシァン「終わりだ――」スッ


リアン(あ――先生が、あの子にトドメを――)


↓1〜3 重要な選択なので多数決

1.止める
2.止めない


63以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/24(月) 21:06:32.06RcE0GvqH0 (1/1)

1



64以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/24(月) 21:18:17.36HtSIO2YZo (2/2)

1


65以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/24(月) 21:55:52.40KZPyyYSs0 (1/1)




66以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/25(火) 00:41:15.709kRdhaBp0 (1/6)


リアン「だめえええええッ!」ダッ

エンシァン「うっ!? な、何をするリアンくん!」ザザッ

リアン「だ、だめです! リエムちゃんは助けて、この子は殺すなんて……! そんなの間違ってる!!」

エンシァン「誤謬だ! リエムくんを助ける為にこの魔法人形を倒さなければならないのだろう! この魔法人形が生きていれば、リエムくんが乗っ取られて破壊活動をされるリスクは消えないのだぞ!」

リアン「そ、それでも――! それでも――……ッ!!」


リアン(先生の言うことに対する有効な反論は思い付かない。ただの感情論。子供の我儘と言われれば、それまでだ)

リアン(――でも。もし、リエムちゃんと同じ魔法人形のこの子を、ここで殺してしまったら――)

 ??『自分の意志もなく人間に使われて、穢されて、壊されるだけの惨めな人形なんて――ガラクタ以外の何者でもない』

リアン(この子の、あの言葉を――そんな哀しい魔法人形の末路を、肯定してしまう気がして――)

リアン(絶対に、嫌だった)


ルウェリア「せ、先生! 私も、今ここでこの魔法人形にトドメを刺すことには反対です!」ザッ

リアン「ルウェリアさん!」

エンシァン「ほう! ルウェリアの言い分はなんだ!?」

ルウェリア「こいつは遺跡の重要参考人として価値があります!」

エンシァン「一理ある! が、それはリエムくんでも構わないのではないかね!?」

ルウェリア「リエムちゃんよりも……け、権限がありそうですし……!」

エンシァン「素直に情報を吐く可能性はどれくらいあるかな!? 自爆する危険性は!!?」

ルウェリア「う、ううッ……!」

リアン(ルウェリアさんが助けようとしてくれたが、呆気なく先生に言い負かされてしまった。これが大人のやり方か……!?)



ルル「むー……ルルにわかんない話しててつまんない……。ん?」

??「う、うぅ……人間なんて……人間なんて……ッ!!」キィィ――

ルル「わわわ! お喋りしてる場合じゃ――」

??「大ッ嫌いッッ!!!!」キュィィィ――ッッッッ


 ドギュゥゥゥゥン――――



67以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/25(火) 00:41:59.269kRdhaBp0 (2/6)

「――魔導障壁展開……状態良好……」

リアン「へ……?」

リアン(一瞬、膨大な光に目が眩んで……目が慣れた時には、最近少し見慣れてきたさらさらの金髪が視界に入った)

リアン(――リエムちゃんが、光から私たちを守るように立っていた)

リエム「リアンさま。皆さま。お怪我はありませんか」

リアン「リエムちゃん!」

ルウェリア「もう治ったの!?」

リエム「はい。ご迷惑をおかけいたしました。セキュリティのバージョンも上がりました」ペコリ

リアン(リエムちゃんはペコリと頭を下げる。良かった。それなら後は――)

リアン「――あれ? あの子は?」

リエム「離脱していったようです。追撃いたしますか?」

エンシァン「……いや。我々も消耗が激しい。目的は果たしたのだから、帰ろう」ザッ

リアン「あ……。せ、先生……さっきは、すみません……」

エンシァン「いいさ。学生の善意を踏み躙りかけるなど、私も少々大人げがなかった。今後のことはこれから考えれば良い」

リアン(先生はそう言ってカラカラと笑った。やっぱり……めちゃくちゃに見えて思慮深くて、思いやりのある人なんだ)

エンシァン「それに……ククク……あれほどまでに自我を確立させた魔法人形を破壊するのは些か私も耐え難かったのでな……」

リアン(お、思いやりのある人なんだ。多分……)

ルル「ふわああ〜。なんだかすっごい疲れちゃった。目覚めてばっかりであんなのと戦わされるなんて聞いてないよお」ノビー

リアン「ルルちゃんもお疲れ様。いきなり巻き込んじゃってごめんね」

ルル「んー、まーでも寝起きのいい運動になったかも」

リアン「あんな死と隣合わせな運動はもうゴメンだよ……」



―魔法人形研究所 踏破率[15/15] 戦闘力[15] 持続力[8/13]
 探索メンバー
 ◆リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+2、持続力+3)
 ◆ルウェリア(硬度変化:踏破率+3、戦闘力+2、持続力+1)
 ◆エンシァン(掘削魔法:踏破率+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◆ルル   (土の魔法:踏破率+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◆リエム  (魔導兵装:踏破率+2、戦闘力+5、持続力+2)

 ――踏破成功――


68以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/25(火) 00:43:02.919kRdhaBp0 (3/6)


―どこかの遺跡

??「はあ、はあ……くそっ、くそっ……あんな奴らに……!」ヨタヨタ

「随分無様にやられたものですね?」ヌッ

??「ッ! 何の用ッ……!?」バッ

「別に。スクラップになってたらバックアップを取って次のあなたを作ってあげようと思ってたけど、必要ないみたいですね」

??「ッ!」ギリッ

「フフ、そう睨まないで。そのボロボロの体を直す用意もありますよ?」シャキン

??「いらないッ! お前なんかに体を弄くられるくらいなら爆散した方が万倍マシ!」

「あら残念」スッ

??「用がないなら消えろ! お前みたいな下衆がいるとパフォーマンスが落ちる……!」

「全く、嫌われたものですねえ。フフ……それじゃあリエムちゃんとやらでも見に行きますかね」

??「……あいつらは私のターゲット。手を出さないで」

「ふふ、別に取って食うわけではありませんし。それにもし壊れたら、そのリエムちゃんとやらも新しく作り直してあげますからご安心を」

??「お前ッ――!」キィン―

「そんな体で撃ったら今度こそ完全にスクラップですよ?」

??「――――ッ」ギリリッ

「それでいい。せっかく拾った命、大事になさいな。バックアップから再生したあなたは、あなたであってあなたでないのですから――」

――――

――




69以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/25(火) 00:44:55.509kRdhaBp0 (4/6)

本日はここまで
戦闘が即殺or即死みたいな世紀末バランスなので次回はなんか良い感じに調整します


70以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/25(火) 01:07:46.87rgwI0q3Qo (1/1)

おつおつー
悪リエムちゃんもこっちにオイデ…オイデ…


71以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/25(火) 19:20:30.98z++hc2HB0 (1/2)

悪リエムちゃん可愛い


72以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/25(火) 20:28:46.309kRdhaBp0 (5/6)

―4月2週

リアン(あの後ルウェリアさんが周辺の土や岩石を液状化させて穴を埋め固め、皆でそれっぽく隠蔽工作を行ったことにより、私たちの盗k……遺跡探索が露見することはなかった)

リアン(リエムちゃんはいろいろあって転がり込んできた私の親戚の子、という設定で誤魔化すことになった。エンシァン先生の口利きで私の部屋に住む許可も得られた為、とりあえず目先の問題は解決したと考えて良さそうだ。しかしユリトー魔法女学院、親戚の子も寮に住めるなんて寛大なのか雑なだけなのか……)

リアン(そしてルルちゃんは――)

↓1コンマ
01-20 その辺をほっつき歩いている
21-60 エンシァン先生のおうちに厄介になっているようだ
61-90 当面は遺跡探索部の部室に住むことにしたらしい
91-00 なんか新任教師ってことになってるんですけど……


73以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/25(火) 20:31:06.02P5mn3XDpO (1/1)

えい


74以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/25(火) 21:09:28.169kRdhaBp0 (6/6)

―ユリトー南海岸

ルル「わーッ! 海だーッ! あはははは!!!」タタタタ

エンシァン「ま、待ってくれーッ! 一度でいいから身体測定をーッ!」ドタドタドタ…

ルル「やだーッ! あははははははは!!!」タタタタ

 ◆

リアン(……その辺をあてもなくぶらついているらしい。土魔法の技量や剣になれる特性のお陰で、どんな環境でも割と平気らしい)

リアン(エンシァン先生はまだ熱烈なアプローチを続けているみたいだし、会おうと思えばいつでも会える気がする。一緒に戦ってくれたこと、ちゃんとお礼したいしね)

リアン(さて……転入早々台風みたいな出来事に振り回されてきたけど、ようやく少し落ち着くことができそうだ。もちろん、ルウェリアさんのお姉さんのこととか、あの赤い瞳の魔法人形の子のこととか……考えなきゃならないことはいっぱいあるけど)

リアン(今は、少し羽を休めたい……)

 ◆

 キーンコーンカーンコーン……

生徒A「あー月曜まじしんどー」グデー

生徒B「あーね。までも、ガッコで皆に会ってイチャラブすんのも悪くなくね?」

生徒A「アハッ、イチャラブしたらうちら百合レズじゃん!」

生徒B「女学院っていや百合レズっしょ!」

生徒A「めっちゃそれな!」

 キャハハハハ…


リアン(いやそれはおかしいでしょ……)ジトー

ノルン「リアンちゃん、お昼一緒に食べない?」スッ

リアン「あ、う、うん! 食べる食べる……あっ!」

ノルン「……もしかしてまたお弁当忘れちゃった?」

リアン「え、えひひ……」メソラシ

サーナ「そんなリアンに朗報ですわ! 今週から先週まで改修工事をしていた学食がオープンしましてよ!」ドン!

リアン「え! ていうか学食なんてあったんだ……」

ノルン「あはは……それなら分けてあげなくても大丈夫だね」シュン…

リアン「あ、え、ええと……」

サーナ「学食ご飯と皆のお弁当を分け合いっこしましょう! たくさん味わえて一石二鳥ですわ!」ドドン!

リアン「そ、その手が――――ッ!」

 ◆

☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・赤い瞳の魔法人形と話をする

4月2週の行動です
↓1〜3 自由行動安価 自由行動の後にシナリオイベントが発生します


75以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/25(火) 21:16:29.78siJT3nry0 (1/1)

遺跡や古代遺物の事で詳しそうな人を探す


76以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/25(火) 21:17:24.91z++hc2HB0 (2/2)

リエムちゃんと遊ぼう


77以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/25(火) 21:18:28.87E8V75R1F0 (1/1)

パジャマパーティーをする


78以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/25(火) 21:28:27.75Mj0e52Pno (1/1)

ルルちゃんが楽しそうで何よりですw


79以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/26(水) 00:16:39.453XMYTkzd0 (1/5)

―4月2週 某日

リエム「リアンさま、朝です。起きてくださいませ」ユサユサ



リエム「リアンさま、朝ごはんはお食べになりますか? もし食べるのが難しい場合は、流動食だけでも――」



リエム「おかえりなさいませ、リアンさま。夕ご飯の準備とお風呂の用意ができております。また、本日はお弁当を忘れていかれてしまったようで――」



リエム「リアンさま、お眠りになれないようでしたら子守唄を歌ってさしあげます。横になってくださいませ――」



リエム『リアンさま、リアンさま、リアンさま――』



リアン「……」ムクリ

リエム「リアンさま。本日はご自分で起床なされたのですね。朝ごはんは――」

リアン「リエムちゃん!!!」ガバッ

リエム「はい、リアンさま」キョトン

リアン「な……何か、やりたいこととか……ない!?」ズイッ

リエム「はい。これからもリアンさまにお仕えさせていただきたく――」

リアン「そ、それ以外で!」

リエム「――――」


リアン(私がそう問うと、リエムちゃんはぽけっとした表情のまま固まった)

リアン(なんだか、今のままでは――魔法人形を利用して使い潰す人間と、使い潰される魔法人形――そのものみたいだ)

リアン(例え形だけでも、心根がそうでなかったとしても――形はやがて、真になり得る)

リアン(早急に、改善すべき案件かもしれない……)


リエム「――わかりません。申し訳ありません……」

リアン(しばらくするとリエムちゃんはそう言って、頭を下げた)

リアン(いろいろと問題はあるけれど、とりあえず『やりたいことはない』という断定ではなくて一安心だ。わからないだけで、あるかもしれないのだから)

リアン「……よし! 頭を上げて、リエムちゃん。そもそも私相手に頭を下げる必要なんてないからね」

リエム「そうなのですか?」

リアン「うん。やりたいことがわからないなら、わかるようになろう!」

リエム「わかるように……」

リアン「だからまずは――えっと……」

 ◆


80以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/26(水) 00:17:15.833XMYTkzd0 (2/5)

―公園

リアン「リエムお姉ちゃん! 商品を持ってきたよ!」

リエム「おつかれさま、リアン。これでおみせがひらけるね。いっぱいおかねをかせいで、リアンをしあわせにするね」

リアン「リエムお姉ちゃんも幸せにならなきゃだめだよ!」

リエム「リアンをしあわせにすることが、リエムおねえちゃんのしあわせなのよ」

リアン「お、お姉ちゃん自身の幸せを探さなきゃ!」

リエム「おねえちゃんじしんのしあわせは、リアンがしあわせになることなのよ」

リアン「んあああああ!!! 妹離れしろーッ!」

リアン(私はおままごとを通してリエムちゃんの情操教育を図ろうとしたが、上手くはいかなかった)

リアン(でも私は諦めない。リエムちゃんにリエムちゃん自身の生きる意味を見つけてもらうことを……!)



サーナ「何をしてらっしゃるのかしら、あの二人……」

ノルン「……お、おままごと……かな? あはは……仲が良いんだね……」

 ◆


81以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/26(水) 00:18:27.363XMYTkzd0 (3/5)

本日はここまで
他の自由行動は次の更新でやります


82以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/26(水) 07:20:51.63QpBWKoZXo (1/1)

おつー


83以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/26(水) 12:40:08.4044GEiMTto (1/1)

(同じ(と思われる)被造物のインテリジェンスソードとの違い様よ……いやまてルルちゃがちょっと他の賢剣から外れているだけかも


84以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/26(水) 14:16:24.33wpxMV858O (1/1)

ステータス確認画面でリエムだけリエムちゃになってるの可愛い


85以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/26(水) 21:49:08.973XMYTkzd0 (4/5)

リアン(……先日のおままごと作戦は失敗だった。別のアプローチが必要だ)

リアン(古代遺物の専門家の人に話を聞きたい。魔法人形の情操教育や、この島の遺跡について)

リアン(どの道、もう遺跡や古代遺物との関わりは避けられない。無知でいるのは自殺行為だ)

リアン(エンシァン先生はあれで遺跡の専門家というわけではないらしいし……どこかに遺跡や古代遺物に詳しい人がいれば良いのだけれど……)

 ◆

―4月2週 某日 放課後
 ユリトー川 下流

 サラサラサラ……(水の流れる音)

ルウェリア「うーん……」ムム

リアン「……ど、どう? 見つかりそう?」

ルウェリア「当時とは地形が大きく変わってるみたいで……簡単には見つからないかも」

リエム「お役に立てず、申し訳ありません……」

ルウェリア「ううん、リエムちゃんのお陰で凄い前進してるよ! 今までは、既知の遺跡は隠蔽されるし未知の遺跡は見つからないしで八方塞がりだったんだから。まさしく雲泥の差ってやつだね」

リエム「それは本当ですか……?」

ルウェリア「本当本当!」

リアン(ルウェリアさんはそう言いながら、大げさにリエムちゃんを褒め称えた。なんだかリエムちゃんが褒められると私も嬉しくなる)



リアン「そういえばエンシァン先生は?」スタスタ

ルウェリア「今日もルルさんのストーキング」ガサガサ

リアン「ええ……」ドンビキ

ルウェリア「まあ……自由な人だから。その自由さのお陰で私もいろいろ自由にやらせてもらってるし……」

リアン「そ、そうなんだ……」

ルウェリア「うん……。あ、そういえば今日は現地に顧問代理を送るとかなんとか言ってたような」

リアン「顧問代理?」


「こんにちは〜」


リアン(私たちがそんな話をしていると、ふんわりと間延びした優しそうな声の挨拶が聞こえてきた)

シャーロット「遺跡探索部の今日の活動場所はここで合ってるかしら?」ユサッユサッ…

リアン(振り向くと、優しそうなお姉さんが長い金髪を風に揺らせてこちらへ歩いてきているのが見えた。縦セタにタイトスカートに網タイツ……セクシーな大人ファッション!! 縦セタを大きく歪曲させる巨山が二つ、一歩一歩歩く度にたゆんたゆんと揺れている……!! 耳が尖っていることに気付いたのはやや遅れてからだった。この人、エルフだ。最近はエルフの巨乳化が著しいというニュースを前に見たけれど、まさかこれほどまでとは……!!!)

ルウェリア「シャーロット准教授! もしかして代理顧問というのは――」

シャーロット「ええ。本日の遺跡探索部顧問代理は、この私シャーロット・リスティアが務めさせていただきます。ふふ、よろしくねみんな」ユサッ

リアン(シャーロット准教授はそう言って、にこやかに微笑んだ。優しそうな人だ。セクシーだけど)


リアン「は、初めまして。私リアン・ロールセンって言います。この子は、ええと、私の親戚の……」

シャーロット「ふふ、大丈夫よ。事情はエンシァンちゃんから聞いてるから。魔法人形のリエムちゃん、ね?」

リアン「!」(エンシァン先生のお墨付きなら大丈夫だとは思うけれど……)

リエム「はい。よろしくお願いいたします、シャーロットさま」ペコリ

シャーロット「!!!!!!」ズキュウウウン

シャーロット「ふ、ふふ、うふふふふ……。そ、それでね……? ものは相談なんだけれど……。リエムちゃんのことを、その、ね? ちょ、ちょっとだけ……先っぽだけでいいから、ね? ふふ、うふふふふ……!!!」ズズズ…

リエム「っ!」ギュッ

リアン(あのリエムちゃんが、体を強張らせて私にしがみついた――?)

リアン(こ、この人、エンシァン先生の――同類ッ!!)

 ◆


86以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/26(水) 21:51:02.283XMYTkzd0 (5/5)

シャーロット「魔法人形の情操教育について、ねえ」

リアン「はい。リエムちゃんは私に仕えることしか考えてない……ううん、考えられないみたいで」

リアン(探索の休憩中に、私は早速リエムちゃんのことについてシャーロット准教授に相談してみることにした。ちなみにリエムちゃんはルウェリアさんと一緒に焚き火の準備をしている)

シャーロット「そうは言ってもそれは魔法人形にとって当然のことなのだから、無理に捻じ曲げようとする方が余計な歪みを生みかねないわよ?」

リアン「で、でも……! リエムちゃんにそっくりな赤い瞳の魔法人形は、自分の意志を持っているように見えたんです。だったら――!」

シャーロット「話には聞いているわ。とても興味深いし、私も是非対話してみたいけれど……。リアンちゃんは、その子が幸せそうに見えた?」

リアン「っ」

リアン(幸せには……とても見えなかった。むしろ、物凄く苦しそうで……。なんとかできるなら、なんとかしてあげたい。私なんかがそんなこと思うのは、きっとあの子にとってとても迷惑で、すごく傲慢なことなのだろうけれど……)

シャーロット「逸脱した魔法人形の行く末が幸せなものである保証なんてどこにもないのよ。むしろ、生まれつきのプログラムに則って主人に粛々と従い続ける方が、ずっと平穏で幸せかもしれない」

リアン「……」

シャーロット「それに……ふふっ。リアンちゃんは、リエムちゃんに酷いことをする悪いご主人さまには決してならないでしょう?」

リアン「あ、当たり前です! そんな悪い人間には絶対なりません!!」ガタッ

シャーロット「なら今はそれでいいじゃない。もしリエムちゃんが自分の意志を持つなら、きっと誰に言われるでもなく自ら掴み取るわ。意志って、そういうものでしょう?」

リアン「……そうかも、しれません」

シャーロット「ふふ、でもリアンちゃんがリエムちゃんのことをとっても真剣に考えてるのは凄くよくわかったわあ。良いわねえ、とても――」



リアン(少し言いくるめられてしまったような気もするけれど――なんだか、すっきりした)

リアン(私、あの赤い瞳の子に言われたことを気にして、焦っていたのかもしれない)

リアン(そうだよね。私に言われるがまま意志を探すなんて本末転倒だよ)

リアン(考えても見れば、私もリアンちゃんもまだ出会ったばかりなんだから。焦らずゆっくり、生きていこう――)



ルウェリア「おーい魚焼けたよー!」

リエム「焼けましたー!」


シャーロット「あら、いつの間に魚なんて釣ったのかしら。ふふっ、じゃあ行きましょ。リアンちゃん」ユサッ

リアン「はい! 今行くーっ!」スクッ

 ◆


87以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/26(水) 22:15:53.441fJ0FxIJ0 (1/2)

リアンちゃんおっぱいに反応し過ぎだけどおっぱい星人なの?
そしてこっちの世界でも昔はエルフはド貧乳種族だったのね


88以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/26(水) 22:16:58.641fJ0FxIJ0 (2/2)

>>87
sage忘れた…申し訳ない


89以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/27(木) 00:39:28.40CtA00UX10 (1/7)

リアンちゃんは自分の胸にはあんまり興味ないけど自分以外のおっぱいには割と興味があるタイプの子かもしれません
――――――――――――――――

―4月2週
 リアンの部屋

リエム「…………」

リエム(わたしがなすべき家事は全て終わってしまいました)

リエム(リアンさまが帰ってくるまで、やることがありません)

リエム(リアンさま……)

リエム(あ――)


  リアン『私が出てる間、暇だったらタブレットとか使って遊んでていいからね。使い方は――』


リエム(リアンさまから、タブレットをお預かりしていました)

リエム(使用の許可はいただいています。インタネットという不定形データベースにアクセスすることで、情報を取得できるのだとか――)

リエム(今の時代、世界について学習しましょう)

 ◆

動画「イマドキ女子と言えばパジャマパーティ、パジャマパーティと言えばイマドキ女子。パジャマパーティをしない女子はゴミクズ以下だぜ」

リエム「…………」

リエム(イマドキ女子はパジャマパーティをする)

リエム(この時代の価値観では、パジャマパーティをしない女子はゴミクズ以下の誹りを受ける)

リエム(リアンさま……!)

 ◆


90以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/27(木) 00:39:59.50CtA00UX10 (2/7)

リアン「ただいまあ〜」ガチャッ

リエム「おかえりなさいませ、リアンさま」トテトテ

リアン「うん、ただいまリエムちゃん。お留守番ありがとうね」

リエム「はい、リアンさま……。あの、リアンさま。ご相談があります」

リアン「へっ?」

リアン(り、リエムちゃんが私に相談!? ま、まさか、もうやりたいことが見つかったとか!? で、でも急すぎない!? 私まだ、心の準備が……!!)

リエム「パジャマパーティを、開いて欲しいです」

リアン「え……え?」

リエム「パジャマパーティを、開いて欲しいです」

リアン「…………え? パジャマパーティ?」

リエム「はい」

リアン「それは……え、ええと……り、理由を聞いてもいい?」

リエム「はい。イマドキ女子は、パジャマパーティをするとお聞きしました」

リアン「そ、そうらしいね」

リエム「パジャマパーティをしない女子は、ゴミクズ以下と蔑まれるそうです」

リアン「え、そうなの?」

リエム「はい。そうらしいです。タブレットで見ました」

リアン(ええ……)

リエム「だからリアンさまに、パジャマパーティを開いていただきたいのです」

リアン(ええ〜……)

リエム「リアンさま……。お願いします」ペコリ

リアン(なんてことだ……。リエムちゃんに、まずはネットリテラシーを学んでもらうべきだった……)

リアン(でも……これはリエムちゃんが初めて出した要求だ。経緯はなんであれ、応えてあげねば女が廃るというもの――)

リアン(こういうのの企画役って正直死ぬほど苦手だし向いてないし吐きそうになるけれど、コミュ障なりにやれるだけやってやる!)

リアン「……わかった! やります、パジャマパーティ!」

リエム「リアンさま……! ありがとうございます――」フカブカー

 ◆


91以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/27(木) 00:41:07.70CtA00UX10 (3/7)

―4月2週 某日

リアン(と威勢よく啖呵を切ったは良いものの――)



 ガヤガヤ…

生徒A「てかめっちゃあの新色良くない? アタシめっちゃハマっちゃったかも〜!」

生徒B「わかるわ〜! マジバチバチイマドキ越えてミライドキ女子になれそーだよね〜!」



サーナ「ノルン、今度手合わせよろしくて?」

ノルン「ええ? 闘技大会はまだまだ先だよ?」

サーナ「常在戦場ですわ! 常に鍛錬を怠らず磨き続けてこそ、戦場(いくさば)で真の実力を発揮できるんですのよ!」

ノルン「言いたいことはわかるけど……それなら私なんかよりもっと適任がいると思うよ?」

サーナ「フッ、隠しても無駄ですわよ? あなたの真の実力に気付かぬわたくしではありませんわ」

ノルン「……わかった。でもあんまり、人には言わないでね?」



リアン(や、やっぱやめよう……。皆、それぞれの日常を過ごしているんだもの。いきなり私なんかが皆の時間を奪っちゃ悪いし……)

ルウェリア「リアンさん、どうしたの?」スッ

リアン「うひゃあ!」ドテッ

ルウェリア「わっ、ご、ごめん。驚かすつもりはなかったんだけど……」

リアン「あ、ルウェリアさん……。え、ええと……あのね……?」

ルウェリア「うん?」

 ◆

ルウェリア「パジャマパーティ?」

リアン「うん。リエムちゃんの初めての要求だから、叶えてあげたいんだけど……」

ルウェリア「よし、わかった! じゃあ遺跡探索部と……誘えそうな人を誘ってみるよ!」

リアン「ええ! い、いいの!?」

ルウェリア「気にしないで。リアンさんにもリエムちゃんにも、いろいろ助けてもらったし……。それに私、実はこういうのけっこう好きだから」

リアン「え、そうなの?」

ルウェリア「うん。あはは、リアンさんには遺跡のことで余裕のない顔ばっかり見せてたもんね……」

リアン「……!」

リアン(そうだ――。ルウェリアさんも、普通の女の子なんだ。お姉さんのことがなければ、本当はもっと、学生生活を心から――)

リアン(……私、頑張ろう。皆、同じ学生なんだから。皆で、この学生生活を――〝イマドキ〟を、楽しめるように――!)

 ◆


92以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/27(木) 00:41:38.77CtA00UX10 (4/7)

本日はここまで。最後にコンマ判定だけ

↓1コンマ パジャマパーティ参加者
01-12 リアン、リエム、ルウェリア
13-24 リアン、リエム、ルウェリア、サーナ
25-36 リアン、リエム、ルウェリア、ノルン
37-48 リアン、リエム、ルウェリア、サーナ、ノルン
49-60 リアン、リエム、ルウェリア、エンシァン
61-72 リアン、リエム、ルウェリア、ルル
73-84 リアン、リエム、ルウェリア、シャーロット
85-96 リアン、リエム、ルウェリア、エンシァン、ルル、シャーロット
97-00 リアン、リエム、ルウェリア、??


93以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/27(木) 00:42:43.12JpNOEI720 (1/1)

えい


94以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/27(木) 00:54:00.33ljjxpu1Zo (1/2)

おつおつ
リエムちゃんんんん!ネットの強い言葉は聞き流そうね!


95以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/27(木) 22:16:47.05CtA00UX10 (5/7)

―4月2週 週末
 リアンの部屋

リアン(E:きぐるみパジャマ)「…………」

リエム(E:ネグリジェ)「…………」

ルウェリア(E:襟付きパジャマ)「…………」



ルウェリア「……ごめん。何人か誘ってみたんだけど……皆、今週はけっこう予定があるみたいで……」ズーン

リアン「き、気にしないで! 私としては、むしろ見知った仲の人しかいない方が気楽で良いから……!」

リエム「リアンさまがリラックスできる環境が一番良いです」コクコク

ルウェリア「二人とも……ありがとう……。私、人望ないけど……あなたたちとパジャマパーティができて、嬉しいよ……」グスッ

リアン「じ、人望あるから! 私にとっては全然人望あるから!」アタフタ

リエム「はい。わたしにとっても、ルウェリアさまはとても信頼のできるお方です。どうか、お気に病まないでくださいませ……」

ルウェリア「う、うう……私、二人に会えて良かった……!!!」ガバッ

リアン(私たち三人のパジャマパーティは、よくわからないテンションで始まった……)



ルウェリア「そういえばリアンさん、きぐるみみたいな形に水を纏う魔法を使ってたよね。きぐるみ好きなの?」

リアン「あ、うん。へ、変かな……?」

ルウェリア「ううん、女の子らしくて可愛いと思う。あの水魔法はオリジナル?」

リアン「うーん。あれ元はジェルアーマーっていう教本魔法なんだけど、私好みにアレンジしてったらあんな感じになっちゃって。だからまあ、オリジナルとは言えないかなあ……」

ルウェリア「ええ!? あれジェルアーマーだったの!? す、すごい魔改造……」

リアン「ま、魔改造だなんて。ちょっといじっただけだよお〜」

ルウェリア「ちょっといじっただけじゃ物理的な破壊力を強化する機能は付かないと思う……」



リアン「ルウェリアさんはシンプルなパジャマだね」

ルウェリア「うん。着心地さえ悪くなければ、他にはあんまりこだわりとかないから」

リアン「な、なんかカッコ良い……。できる女って感じがする」

ルウェリア「いや、無頓着なだけだよ。リアンさんみたいに自分の〝好き〟をこだわれる方が、素敵だと思う」

リアン「そうかなあ……。ルウェリアさんも素敵だし可愛いよ。ね、リエムちゃん」

リエム「はい。ルウェリアさまのパジャマはご自身のパーソナルカラーと見事に調和しており、素敵で可愛いと言えます」

ルウェリア「ふふっありがとう二人とも。実は、色合いとかはけっこう気を遣って選んでるんだ」



ルウェリア「リエムちゃんも、そのネグリジェ凄く似合ってる。どこか良いとこのお嬢様みたい」

リアン「でしょでしょ! えっへへ〜これ私が選んだんだよ〜!」

リエム「はい。先日、リアンさまに買っていただきました」

ルウェリア「そうだったんだ! きぐるみ……じゃないんだね?」

リアン「ま、まあ……きぐるみも考えたけど、それだと私の趣味の押し付けになっちゃうし……」

ルウェリア「ああ……。リアンさんらしいと言えばリアンさんらしいね、それも……」



リアン「ところで、パジャマパーティって何をすれば良いの?」

リエム「はい。イマドキ女子は、シャンパンやワインで乾杯するそうです」

ルウェリア「私たち未成年だよ!!」

 ◆


96以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/27(木) 22:17:30.74CtA00UX10 (6/7)

―翌朝
 リアンの部屋 ベランダ

 チュンチュン…

リアン「ふああ〜……」

リアン(結局パジャマパーティと称しながら、昨日は遅くまで遺跡のことや古代文明のことばかり話していた)

リアン(まあそれも私たちらしいっちゃ私たちらしいけど。いつも通りだ)

リアン(朝の空気が気持ち良い……)



ルウェリア「おはよう、リアンさん」スッ

リアン「あ、ルウェリアさん。おはよ」

ルウェリア「隣、良い?」

リアン「うん。どうぞどうぞ」ササ

ルウェリア「ありがとう……」スス

リアン(昨晩のパジャマのまま、ベランダで黄昏る私の隣にルウェリアさんが来た)

ルウェリア「気持ち良いね」

リアン「うん」

ルウェリア「……」

リアン「……」

リアン(静かだ。でも悪くない。不思議と、こんな沈黙も心地良く感じる)



ルウェリア「……敬語……使わなくなったね」

リアン「あ……そういえば……」

ルウェリア「ふふ……。その方が良いよ、私」

リアン「……うん」

ルウェリア「…………ねえ。リアンちゃんって、呼んでも良い……?」

リアン「……うん。私も……ルウェリアちゃんって、呼んで良いかな……?」

ルウェリア「もちろん」

リアン「それじゃあ改めて――よろしくね、ルウェリアちゃん」

ルウェリア「こちらこそ――よろしく、リアンちゃん」

 チュンチュンチュン…

リアン(休日の静かな朝は、ゆっくりと過ぎていった――)

 ◆


97以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/27(木) 22:19:53.55CtA00UX10 (7/7)

―4月3週
 遺跡探索部 部室

エンシァン「リエムくんの地図を参考にして一週間遺跡を探してみたものの、現状見つかっているのは魔法人形研究所のみ、と」

ルウェリア「はい……」

エンシァン「地図とは地形が全く異なっているところも少なくないな。リエムくんが敢えて間違った情報を与えたとも考えにくい。となると――古代文明が栄えた時代から現代に至るまでの間に、このユリトー島で地形の大規模な変化が起きていたと考えるのが妥当だろう。専門家はどう思う?」

シャーロット「私も同じ考えよ。特にこのユリトー島は中央に大きな火山を擁している。もし過去に大きな噴火があったとしたら、当時の文明が滅んで地形が大きく変わったとしても全く不思議ではないわ」

リアン「な、なるほど……。となると、すぐに見つかった魔法人形研究所がレアケースだったんですね……」

エンシァン「ああ、レア中のレアだったのかもしれん。中身の状態もかなり良かったしな」

シャーロット「も〜三人ともずるいわよお。今度私も連れてってね?」ユサッ

エンシァン「言われなくとも連れていってやる。お前がいればわからなかったこともわかるかもしれんしな」

シャーロット「やったー! エンちゃん大好き!」ダキッ

エンシァン「やめろ、暑苦しい。少しは胸の脂肪を落とせ」シッシッ

 ◆

―ユリトー島 新南区
 学生通り

 ワイワイガヤガヤ…

ルウェリア「……はあ。地形変化の理由が推測できたところで、結局は地道に足で探すしかないか」スタスタ

リアン「うん……。でも私も遺跡探索部の部員として頑張るから、一緒に頑張ろ!」スタスタ

ルウェリア「……っと、ごめん! 私が腐っちゃだめだよね。リエムちゃんの地図があるだけで今までとは段違いなんだから……!」

リアン「あ、あはは……。あんまり、自分を追い詰めないでね。適度な休息が効率を上げるって、何かの本で読んだことあるし」

ルウェリア「うん……ありがとう」

 ◆

(今後は週ごとの自由行動安価レスのコンマを加算していき、〈遺跡発見率〉を上げていきます)
(現在の〈遺跡発見率〉には、前回の自由行動安価である>>75、>>76、>>77を既に加算してあります)

―次の遺跡発見率[256/500]
 遺跡探索部メンバー
 ◆リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+2、持続力+3)
 ◆ルウェリア(硬度変化:踏破率+3、戦闘力+2、持続力+1)
 ◆リエム  (魔導兵装:踏破率+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◆エンシァン(掘削魔法:踏破率+3、戦闘力+3、持続力+3)

☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・赤い瞳の魔法人形と話をする

4月3週の行動です
↓1〜3 自由行動安価 自由行動の後に特殊なイベントが発生することがあります なお本日は少し早いですがここまで


98以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/27(木) 22:24:05.7592eSzpq90 (1/1)

ルルちゃん相手に魔法の自主特訓


99以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/27(木) 22:26:45.77ljjxpu1Zo (2/2)

リエムちゃとルルちゃんで、お互いの事でどれ位の事を知っているか聞き取り


100以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/27(木) 22:29:09.46ALMMjUiQ0 (1/1)

ノルンさんとお料理


101以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/28(金) 19:56:14.34sCMfhzwh0 (1/6)

―4月3週 放課後
 ユリトー南海岸

 ザァーン ザザァーン

エンシァン「リアンくん、リエムくん、ルウェリア! よく来てくれた!」

リアン「先生!」タッタッタ

リエム「エンシァン先生さま」トテトテ

ルウェリア「一体どうしたんです? まさかこの辺りで遺跡を見つけたとか……」タッタッタ

エンシァン「いや……すまん、ルウェリアの期待には添えん。だがこれは、後々の遺跡探索にも関わる重大なミッションだ」

リアン「へ? それは一体……」

エンシァン「ルルくんを捕まえるのを手伝ってくれ!!!」

リアン(ああ……なるほど……)

エンシァン「知っての通り、ルルくんは魔法人形研究所で封印されていた。彼女との対話によって得られるものは必ずこの島の遺跡調査に役立つはずだ。戦闘能力も折り紙付きであるし、もし遺跡探索に協力してくれるようになれば非常に心強い味方となってくれるだろう。そしてこれはついでだが……クク……個人的に、彼女の体を隅々まで調べてみたくてね……」

リアン(絶対ついでの理由が本命だこの人……)

エンシァン「私の魔法では相手を傷付けずに捕まえるのが難しいのだ。落とし穴くらいなら掘れるのだがな……」

リアン(先生の魔法って、確かにそういう用途には使いにくそう)

エンシァン「そうなのだよ……。だが君たちはむしろそういう用途にこそ真価を発揮する魔法だろう? ルルくんは速く、堅く、強い。彼女を相手にすれば、結果的に君たちの魔法の訓練にもなるはずだ」

ルウェリア「なるほど、確かに……。わかりました、やれるだけやってみましょう」

リアン「……あ、リエムちゃんは本気出しちゃだめだよ? ルルちゃんが怪我しちゃうかもしれないから……」

リエム「心得ています。魔導兵装は使いません」

 ◆

 ザァーン ザザァーン

ルル「あれー? 久しぶり?」パシャパシャ

リアン「ルルちゃん、久しぶりだね。元気だった?」

ルル「んー、ぼちぼち? あなたたち、えーと……リアンに、リエムに、ルウェリア!」

リエム「はい。覚えていてくださり、ありがとうございます。ルルさま」

ルル「ん! それで、今日は勢ぞろいしてどうしたの? エンしゃんのさしがね?」

ルウェリア「うん、その通り。一応聞いておくけど……素直に来る気はある?」

ルル「んー……やだ! でもルルを捕まえられたらいいよ?」

ルウェリア「オーケー、じゃあ鬼ごっこだ!」ザッ

リアン「さ、三対一でごめんね?」ギュルル

リエム「よろしくお願いします、ルルさま」スッ

ルル「あははっ! ルルを捕まえられる?」パシャッ

↓1コンマ
01-30 失敗(リアンとルウェリアの能力+)
31-90 成功(リアンとルウェリアの能力+、ルル加入)
91-00 会心(リアンとルウェリアの能力++、ルル加入)


102以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/28(金) 20:02:51.79S6R9l8ueo (1/1)

3人に勝てる訳ないだろ!


103以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/28(金) 20:59:42.90sCMfhzwh0 (2/6)

ルル「あはっ遅い遅い!」パシャパシャヒュンッ

ルウェリア「くっ……やっぱり速い! 正攻法じゃ厳しいかも!」パシャッ

リアン「だったら! バインドジェル!」ギュオオン

ルル「やわいやわい!」スパスパッ

リアン「ええっ水を斬れるのッ!?」

ルウェリア「それなら足元の海水を! ソリッド!」ガギン

ルル「わっ! あ、あぶな〜! 海は危険……!!!」シュッスタッ

リエム「砂地における接地面の摩擦を計算し最適な移動を……あうっ」コテッ

リアン「り、リエムちゃん!」

ルル「あははっやっぱりルルのかち〜?」ピョンピョン

ルウェリア「くっ……! リアンちゃん、水撒いて!」

リアン「う、うんわかった! スプリンクラー!」バシャシャ

ルル「ふふっ、手の内ばればれ! 当たらなきゃどってことないもん!」ヒョイヒョイ

ルウェリア「違うよ。私の実力じゃ、まだまだ水の助けが必要だから――アースフラッド!」コッ

 ドロロロロ…!

リアン(ルウェリアさんが濡れた砂浜に手を付くと――そこから一気に液状化が広がる。まるで即席の底なし沼だ)

ルル「わ、わわわっ!」ズルズル

リアン(ルルちゃんの足が地面に引き込まれていく。泥に足を取られては自慢のすばしっこさも型なしだ)

ルウェリア「……はい、捕まえた!」スタスタ、トン

ルル「うう〜! ずるい! ルルは魔法使ってないのに!」プンプン

リエム「魔法を使ってはいけないというルールはありませんでした。今から訂正しますか?」トテトテ

ルル「む〜。それはそれでださいからやだ」

リアン「じゃ、じゃあ……ルルちゃん、一緒に来てくれる?」

ルル「ん。そういう約束だったし」コク

ルウェリア「……! ありがとう、ルルさん! お礼はエンシァン先生が必ずするから!」

 ☆ルルが遺跡探索部に加入しました
 ☆リアンとルウェリアの能力が成長しました

 ◆


104以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/28(金) 21:01:19.81sCMfhzwh0 (3/6)

―夕方
 ユリトー南海岸

 ザァーン ザザァーン

カモメ「クゥー、クゥー…」
カニ「チョキチョキ」



エンシァン「よくやってくれた! 皆の活躍、しかと見届けさせてもらったぞ!」ザッザッ

ルル「あ、エンしゃん! ひとりだけ高みの見物してたの? ひきょー者!」

エンシァン「ククク、なんとでも言え! もうお前は我が遺跡探索部の一員なのだからな! 撤回は許さん!」

ルル「撤回したくなってきた」

ルウェリア「ああもう! エンシァン先生は少し黙っていてください! ルルさん、遺跡探索部の部員になった君に早速少し質問があるんだけど、良いかな?」

ルル「いーよ?」

ルウェリア「じゃあ……。君は、あの魔法人形研究所で眠りに就く前のことは、覚えてる?」

ルル「ん、んー……?」

ルウェリア「何でも良いんだ。自分の生まれた場所のこととか、知っている人のこととか……」

ルル「んー……」

リアン「……あ、そうだ! ルルちゃん、眠る前にリエムちゃんに会ったことなかった? リエムちゃんじゃなくても、リエムちゃんみたいな姿の女の子でも……」

ルウェリア「あ、それならリエムちゃんもルルさんのことを知ってたりしない?」

リエム「申し訳ありません。リアンさまと出会う以前の記憶は残っておらず……。インテリジェンスソードという種の知識はありますが、ルルさま個人に関する情報は持ち合わせておりません」

リアン「初期化って言ってたもんね……」

ルル「んー…………」

↓1コンマ ルルの記憶
01-50 おぼえてない
51-90 うろおぼえ
91-98 赤い瞳
99-00 ??


105以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/28(金) 21:03:08.41unyr2ywb0 (1/1)




106以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/28(金) 21:18:47.24AIPHPUCfo (1/1)

やはり悪リエムちゃんとお話しないとな


107以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/28(金) 22:01:15.31sCMfhzwh0 (4/6)

ルル「んー……わかんない」

ルウェリア「そっか……。うん、ありがとう」

ルル「むー……なんか、嫌な感じ。ルル、記憶に何かされたの?」

エンシァン「何らかの方法で記憶をいじられている可能性が高いな。インテリジェンスソードには自然発生したものと古代文明の技術で人工的に造られたものの二種類がある。ルルくんがそのどちらに属するかは現状わからんが、どちらにせよ研究の対象であったことは確かだろうな」

ルル「ルル、実験動物扱いされてたの? なんかむかついてきた」

リアン(ルルちゃんは自分の頭に手を当て、難しそうな顔をした。この子も遺跡の犠牲者なんだ。それなら――)

リアン「それなら、取り戻そうよ。古代文明に奪われた、ルルちゃんの記憶を」

ルル「取り戻せるの……?」

リアン「…………」アセアセ

リアン(しまった。確証もないのに思い付きで適当なことを言ってしまった。た、助けてリエムちゃん、エンシァン先生……!)オロオロ

エンシァン「あーオホン。絶対に取り戻せると断定することはできないが……遺跡を探っていけば、記憶を取り戻す手がかりが見つかる可能性は十分にあるだろう」

リエム「はい。ルルさまがご自身のことを知るには、当時の痕跡を探っていくのが最も効率的であるとわたしも考えます」

リアン(ありがとうリエムちゃん、エンシァン先生!)グッ

リアン「……そ、そうなんだよ! だから、一緒に行こう! ルルちゃん!」スッ

ルル「ん……わかった。一緒にいく」ギュッ



リアン(ルルちゃんと握手した。戦っている時は速くて堅くて鋭い剣になるのに、今はこんなにも小さくて、柔らかくて、温かい――)

リアン(いくら私たちより強いとしても――こんな幼い子を危険な遺跡探索には連れていくのはあまり気が進まない……)

リアン(でも遺跡に記憶を取り戻す手がかりがあるのなら――そしてそれを本人が望んでいるのなら――。私はルルちゃんが怪我をしないよう、精一杯守り、サポートするだけだ)

リアン(どうか――これからも、誰も傷付きませんように――)

 ◆


108以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/28(金) 22:22:13.81qCoxNXuJ0 (1/1)

㐴佹㐴佂㐴䬵㐴佳㕡㙍㕙坯㔷坃㕌煇㐴䝖㐴䝪㐴䝖㐴䝯㔵坺㐴䭔㐴䝮㐴䭃㐴䝇㕌煍㕢煭㐴䝯噫汑㐴䝲㕡支㐴䭓㔴†㐴䝚㐴䝱


109以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/28(金) 23:37:05.08sCMfhzwh0 (5/6)

―4月3週 昼休み
 教室

 ガヤガヤ… モグモグ…

ノルン「わあ……リアンちゃんのお弁当っていつも綺麗だよね。食材と栄養のバランスがお手本みたいに整ってて」

リアン「え、そうなの? 全然気付かなかった……」

ノルン「リアンちゃんが自分で作ってるわけじゃないの?」

リアン「うん。リエムちゃん……一緒に暮らしてる親戚の子が、毎朝作ってくれてて」

ノルン「あ、もしかしてあのお人形さんみたいに可愛い女の子!? へえ〜……え、本当!? あの子が!?」

リアン「う、うん。いつも頼りっ放しで悪いとは思ってるんだけど……」

ノルン「凄い……。あんなに小さいのに、ここまでバランスとか考えられるなんて……」

リアン「そ、そんなに凄いんだ……。今度、改めてちゃんとお礼を言おうかな……」

ノルン「うん、是非言ってあげて! 料理を作る人は、食べた人から『美味しかった』って言われるのが一番嬉しいから」

リアン「わ、わかった! で、でもそれだけで良いのかなあ。私、リエムちゃんに何も返せてない気がして……」

ノルン「……ね。それなら、良い考えがあるんだけど」

リアン「良い考え……?」

ノルン「リエムちゃんに……リアンちゃんが料理を作ってあげよう!」

リアン「……え?」

↓1コンマ リアンの料理の腕前
01-10 壊滅的
11-40 必要最低限
41-70 淑女の嗜み
61-90 孤児院の調理担当
91-00 パティシエ


110以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/28(金) 23:39:55.46sCMfhzwh0 (6/6)

訂正
↓1コンマ リアンの料理の腕前
01-10 壊滅的
11-40 必要最低限
41-70 淑女の嗜み
71-90 孤児院の調理担当
91-00 パティシエ


111以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/28(金) 23:44:39.25jkNR4RBGo (1/1)




112以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 00:20:14.04O63qrQpo0 (1/11)

リアン(そういうわけで、私はリエムちゃんに料理を作ってあげることになった)

リアン(品目はホットケーキ。どうせなら甘いものを食べて幸せな気持ちになってもらいたい……けど本格的なのは難しいから、簡単で甘くて美味しいものを、というノルンさんのチョイスだ)

リアン(そういうわけでノルン先生にお菓子作りの指南を受けることになったのだけれど……)

 ◆

―放課後
 ノルンの部屋

リアン「ひい、ひい……こ、これいつまでやれば良いの……?」グリグリ

ノルン「小麦粉のダマがなくなるまで! うーん、まだまだあるね……。頑張って!」

リアン「ひい〜!」

リアン(ホットケーキ作りがこんなにキツい重労働だなんて知らなかった……!)

 ◆

リアン「わ、わ……! ふ、フライ返しってどう使えば……!」ジュワジュワ

ノルン「落ち着いて、一旦火を弱めて。大丈夫、焦らないで……ゆっくり生地の下に差し込んで――」

リアン「こ、こう……?」

ノルン「そう! そこで、くるっと!」

リアン「く、くるっと……え、えいっ!」グチャッ

ノルン「あっ」

リアン「んああああああ!!!!!」

 ◆

縞模様に焦げ付いたホットケーキ「」

リアン「…………」ズーン

ノルン「お、落ち込まないで! 外側はちょっと変な焦げ方しちゃったけど、中はほら! ふわふわだよ!」サクッ

リアン「あ、本当だ……。良い匂い……」

ノルン「……どうする? これもハチミツをかければとっても美味しいけど……」

リアン「リエムちゃんには、もっと綺麗に焼けたのをあげたいから……。今回は、練習ッ!」

ノルン「ふふ、わかった。じゃあ、これは私たちで食べよ?」

リアン「うん……!」


リアン(少し変な焦げ方をしてしまったけれど、味はしっかりホットケーキで、とても美味しかった)

リアン(もっとちゃんと、料理ができるようになりたいな……)


リアン「ありがとう、ノルンさん」

ノルン「うん、どういたしまして。また一緒に料理しようね、リアンちゃん」

 ◆


113以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 00:54:39.71O63qrQpo0 (2/11)

―4月4週
 教室

先生「知っているかお前たち。今週は週末に遠足があるぞ」

生徒A「モチ!」

生徒B「知ってるどころかめっちゃスタンバってま〜す!」


リアン「遠足……? そ、そういえば転入する時にちょこっと聞いたような……」

ルウェリア「年間行事予定に書いてあるよ。今年は……どこだったっかな。まあ島内のどこかだとは思うけど」

リアン「あっ、それならリエムちゃんマップの遺跡ポイントに近ければついでに遺跡探しもできるね」

ルウェリア「……え? 私は全然良いけど……リアンちゃんは良いの? せっかくの遠足なのに」

リアン「え? ええと……むしろ、普段行かない場所に行ける良い機会じゃない……?」

ルウェリア「……ま、まあそれはそうかも」

リアン「でしょ?」

ルウェリア「う、う〜ん……。本当にそれで良いのかな……」



参考:高等部年間行事予定
 4月1週 入学式、授業開始
   4週 遠足
 5月1週 大型連休、立夏
   4週 新人闘技大会(一年生)
 6月3週 夏至
 7月4週 期末テスト
 8月1週 夏休み開始、立秋
 9月1週 授業再開
   3週 秋分
   4週 学内闘技大会
10月1週 学外闘技大会
   4週 文化祭
11月1週 立冬
   4週 修学旅行(2年生)
12月3週 期末テスト、冬至
   4週 冬休み開始
 1月2週 授業再開
   4週 ??
 2月1週 立春
 3月2週 期末テスト
   3週 春休み開始、春分



―次の遺跡発見率[454/500]
 遺跡探索部メンバー
 ◆リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+2、持続力+4)
 ◆ルウェリア(硬度変化:踏破率+4、戦闘力+2、持続力+1)
 ◆リエム  (魔導兵装:踏破率+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◆エンシァン(掘削魔法:踏破率+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◆ルル   (土の魔法:踏破率+2、戦闘力+3、持続力+4)

☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・赤い瞳の魔法人形と話をする

4月4週の行動です
↓1 遠足の行き先(なんか島内にありそうな場所やスポットを書いていただければ)
↓2〜4 自由行動・または発生するイベント 自由行動終了後に遠足イベントに移ります なお本日はここまで


114以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 00:59:13.58WY5pUqkE0 (1/5)

魔導遊園地
夏イベに使えそうな巨大ウォータースライダー付きプールや乗り物系(水が跳ねるから薄着だと透けちゃうかも?)アトラクションとか食事処だったり色々ある
寮生や先生の息抜き用の建物の一つ



115以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 01:05:42.37cf4FUFQq0 (1/2)

エンシァン先生って身だしなみとか気にしないんですかと聞いてみる


116以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 01:24:43.12+x5x2IaKo (1/2)

サーナさんの幸運に助けられる

(ギャルっぽい生徒A.Bもええな……レギュラー昇格して欲しい)


117以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 02:22:44.31A755vGc8O (1/1)

ちょっと難しい課題が出て、放課後の教室で皆とぷち勉強会


118以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 09:48:36.59O63qrQpo0 (3/11)

遺跡探索において敵として登場するキャラクターを二人募集します
物語の性質上、味方キャラクターよりも死亡、行方不明、尊厳破壊される可能性が高いです。お気を付けください
なお本日の更新は夕方〜夜くらいになると思います

↓1〜2 敵キャラクター
【名前】
【種族】魔法人形またはインテリジェンスソードまたは他の人造種
【性別】女
【学年】該当なし
【容姿】
【性格】
【魔法】(主に使う魔法や得意とする属性など)
【備考】(来歴や嗜好、その他特徴や長所短所などなんでも)



119以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 10:06:12.41cf4FUFQq0 (2/2)

【名前】イエリア
【種族】聖鍵(ある遺跡を封印している生ける鍵)
【性別】女
【学年】該当なし
【容姿】真っ白な肌に真っ白な髪、瞳は銀色でとても小柄。手の甲や胸、首元に紋様のようなものが刻まれている
【性格】根は優しい子だったが数百年の時を経て精神は摩耗している。人間不信
【魔法】人造種を自身の護衛として従える力がある
【備考】
とある重要な遺跡を封印するために生み出された聖鍵
本人を遺跡の前まで連れて行き、その命を捧げることで封印は解き放たれる

ルルのことを知っているみたい


120以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 10:56:26.90zsUbcmQkO (1/1)

【名前】フィー
【種族】インテリジェンスソード
【性別】女
【学年】該当なし
【容姿】青髪のポニーテール、やや高めの身長
神秘的な雰囲気ながらも柔らかな印象もある少女
【性格】長年の経験により、落ち着いていて
周りとやや一線を引いているところがある
本質は好奇心豊富で色んなものを知ろうとし、周りをよく見て気遣える、元気で明るく優しい人
【魔法】自らの所有者と仲間を、その人の意志の強さに応じた強化を与える
意志が強ければ強いほど強化度合いも高くなるが、対象者の意志を超えた強化はその者の破滅にもなりかねない
【備考】
元は意識などなかった剣が、とても長い間様々な剣の所有者に使われた結果生まれた剣の精霊
自身が悪意を持つ者に悪用されないよう、また意志が弱き者が持って破滅しないように自分自身(剣)を持つ者を選別する
とても長く生きてるのでとっても博識
意外とロマンチストだったり、ボケやツッコミしたり、最近の情報には疎い(遺跡にいたため)ことを気にしたりする面も


121以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 11:18:03.80l2gOqPKlO (1/1)

姫と騎士様みたいな関係性築いてそう


122以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 14:38:43.78PmzetTHv0 (1/1)

気付きな反発探す絵織物買ってダイイングッズメッセージ考える気付きな役立つけど届きましたですも役立つ影響で有為形跡考えるもある ❗️クスノックス気付いた心が軽いシャンクスのかです影響拡大する受けたきゃdせる申し訳した心が軽いシャンクスの‼️半の心が2年後大昔考えるも離れた?受けた心が軽いシャンクスのか悪い関わる心が軽いシャンクスの‼️気付きましたバシッ証拠心が心が軽い清原着いた気付きました?セメント買ってもある ❗️クスノックス❗️偽考える気付きな反発探す特別なんqが戻るキャンセル料買ってダイイングッズメッセージのか悪い関わる心が軽い心臓病買ってですけど届きましたですもある 本物虚実寝な無い無い寝な無えな❗️クスノックス気付いたサカズキ見抜けた水瓶座の‼️気付きました変わりました?セメント買ってダイインがあった真実味があったですけど届きました?受けた心が軽いシャンクスが永い言ったけど本物冷酷冷淡ズキンズキンエロ漫画があった敗れた去ったアスランエアがあった敗れた去ったエロ漫画があった敗れた去った?受けたいじめたも離れた嫌い同士島があったけど次考える心が軽い青そうです心が心が軽い警察庁があった敗れた去ったエロ漫画考える気付きな役立つpも重いもある 本物考える心が考える気付きな心が心が軽い警察庁の‼️後に役立つ受けた敗れた去った昆布拓未があった敗れた67探す絵織物考える気付きな‼️気付きました変わりました?セメントがあった敗れた去ったアスランエア考える心がスキン考える気付きな‼️後に入れるけど本物冷酷冷淡ズキンズキンエロ漫画考える気付きな‼️気付きました変わりましたけど本物冷酷冷淡な心が戻るもない悪いでしょうかを受けた?偽があった心が心が軽い警察庁信のかですも役立つけど届きました後の野と後に役立つ受けた敗れた去った昆布拓未大佐は‼️気付きは戻るキャンセル料があった真実味があった真実味考える心が軽い青そう空があった真実味考えるもある 4434rdgジぇr5しlyシャーロックホームズがあったけど届きました?受けた気付きましたけど本物冷酷冷淡ズキンズキン無効清原秀晃霊時代60年前から59年相違年後99最後があった歳99歳エロが病死探す絵織物考える心が軽い青空老?今日があった?受けた暴くにするも首が横フリフリ❗️動くも動いた?セメントの‼️気付きました変わりましたけど本物冷酷冷淡ズキンズキン無効清原秀晃霊永橋で影響で清原秀晃霊考える心が軽い青空考える気付きな役立つ受けた敗れた去った昆布拓未大佐に戻るキャンセル料にするも入れる今日考える心が考える心がスキン考えるズキンズキンは‼️半の心が軽い青空暴かれたにする受けた敗れた去った昆布拓未役立つ影響で清原秀晃霊役立つ受けた敗れた空信lyショー無図ホームズ影響で清原秀晃霊役立つ受けた悪行を暴かれたにするけど本物冷酷冷淡ズキンズキンエロです影響拡大した心が買う塁約束通りを嫌な感覚があった?受けた受けなさい?今日今は‼️後に行った同盟全知全能ホームズがあったけど本物冷酷冷淡ズキンズキン無効清原着いた気付きました変わりました事件考えるズキンズキンエロ漫画のかは戻るキャンセル料があった?受けたホームズ霊影響で清原秀晃霊があったけど本物冷酷冷淡ズキンズキンエロが戻るキャンセル料考える心が軽い青そう空があった心が軽い青そう空考えるズキンズキン無効清原秀晃霊買ってです影響拡大探す追加探す特別な心が軽い悪行もない暴かれたにする後に入れるも入れるけど本物冷酷冷淡ズキンズキンエロ漫画があった心が心が軽い警察庁があった?受けたホームズがあった心が心が軽いホームズゴースト影響で清原秀晃霊役立つも受けた特許清原考えるズキンズキンエロ漫画考える気付きな心が心が軽い後に行った距離考える気付きな‼️気付きましたバシッ証拠考える気付きな‼️気付きましたバシッ証拠考える本物冷酷冷淡虚実があった?受けたにする受けたにする後に役立つ影響で清原秀晃霊があった大昔考える本物冷酷冷淡❗️クスノックス気付いた心が心が軽いも形跡があったけど本物冷酷冷淡残した事があるけどフォン多いでしょうかを買う塁があった心が軽い青そう空があった真実味があったです影響拡大探すも受けた?偽考える気付きな心が心が軽いも役立つけど届きましたです影響拡大で清原秀晃霊考える暴かれたにする受けたけど届きました後のも永い三回3回に役立つ影響で清原秀晃霊があった敗れた去ったアスラン大根があった真実味感gら他があった敗れた去ったアスランエア霊があった敗れた67探す特別な心が考える気付きな‼️気付き気付きなした気付きました暴かれたにする受けたにする広まるも受けた欠かされた素直に戻るキャンセル料ズキンにズキンズキンエロ漫画考える


123以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 19:54:56.78O63qrQpo0 (4/11)

キャラクター案ありがとうございます。近いうちに登場すると思います。お楽しみに
ちなみに生徒A、Bはモブなのでレギュラー昇格はしないと思います。とはいえ気に入っていただけて嬉しいです。今後もモブとして適度に賑やかししてくれるでしょう
――――――――――――――――

―4月4週 某日
 教室

エンシァン「それでは諸君、来週までに『物質系精霊と魔力の関係性・相互作用』についてのレポートをまとめてくるように。本日の我が授業は以上だ。失礼する」スタスタ

 ザワザワ…

リアン「ええ……そんなの教科書のどこにも書いてないんだけど……」

ルウェリア「ま、まずい。エンシァン先生の悪癖が始まった……」

リアン「悪癖……?」

ルウェリア「うん。あの人自分の研究に熱中し過ぎて、教科書どころかまだ論文も出てないような内容の課題を出してくることがあるんだよ。去年も二回くらいやられてさ……」

リアン「高等部どころか本職研究者レベルじゃないのそれ!? あの人高等部の教師だよね!?」

ルウェリア「うん……。まあその代わりに採点はかなり甘めなんだけど、元の難易度が高すぎて脱落者が後を絶たないんだ」

リアン「ひ、ひえ……。ほ、本人に書き方聞いちゃダメかな……?」

ルウェリア「……去年それ試したけど教えてくれなかった」

リアン「だよねえ……」

ルウェリア「今回はどうしたものかな……」

リアン「そうだ! リエムちゃんに聞いてみるのはどうかな!?」

ルウェリア「それだ!」

 ◆

―リアンの部屋

リエム「……お答えできません。エンシァン先生さまから、それの回答を控えるよう言付かっております」

ルウェリア「ええ! どうしてエンシァン先生なんかの言う事を聞いているの!?」

リエム「エンシァン先生さまが厳しい課題を出したことはわたしも存じ上げております。しかしわたしから聞いたことをそのままレポートに書き写すのは、エンシァン先生さまの意図した学習過程とは大きく異なっており、必ずしもリアンさまとルウェリアさまの成長には繋がらないものと思われます。わたしは……リアンさまやルウェリアさまに、正当な方法でレポート課題を遂行していただきたく思い……。魔法人形の分際で差し出がましい真似をし、まことに――」

リアン「わ、わ……! リアンちゃんは何も悪くないから! カンニングしようとした私たちがいけないんだよ! ね、ルウェリアちゃん!」

ルウェリア「そ、そうそう! 私たちが軽率だった! 真面目に書くよ、レポート!」

リエム「リアンさま、ルウェリアさま……」

 ◆


124以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 19:55:50.86O63qrQpo0 (5/11)

―放課後 教室

リアン「……とは言ったものの……。どうしよう……」

ルウェリア「……あとは、大学部の図書館に行ってそれっぽい本とか資料を漁るしかない。一応、私たち高等部の生徒も入れるはず」

リアン「でも、まだ論文にもなってないようなことをどうやって調べれば……」

ノルン「その話、もしかして例のレポートの件?」スッ

リアン「あ、ノルンさん」

ルウェリア「うん……例のレポートの件。せっかくならノルンさんも一緒に資料探さない? 人手は多い方が良いし」

ノルン「いいの? それなら是非、一緒に探させて。このままじゃ皆揃って赤点になっちゃいそうだし……」

リアン「わ、ありがとうノルンさん!」

ノルン「ふふっ、自分の為でもあるもの。お礼はこっちの方――」

 コツコツコツ―バァン!

サーナ「リアン! ルウェリア! あなたたち、遺跡探索部の部員でしたわね!?」ヅカヅカ

リアン「う、うええ!? そ、そうですけど……」

ルウェリア「い、いきなりどうしたのサーナさん?」

サーナ「書類の落とし物ですわ! エンシァン先生の署名がなされておりますゆえ、あなた方に手渡すのが早いかと――」

ルウェリア「! サーナさん、それ見せて!」バッ

サーナ「え、ええ!? 勝手に中身まで見て良いんですの!?」

ノルン「も、もし極秘のものだったりしたら――」

ルウェリア「大丈夫大丈夫、バレなきゃセーフだから!」バララッ

リアン(普段から不法侵入やら盗掘やらしているせいか、ルウェリアさんの法意識はかなり柔軟だ)

リアン(かく言う私も、まあ見るくらいなら別に良いんじゃない? と思ってしまっていた……)



ルウェリア「そのものドンピシャってわけじゃないけど、課題の基礎部分はこの資料である程度カバーできそうだ……!」

サーナ「ええ!? 課題ってあの、エンシァン先生の無茶振りのことですの!?」

ノルン「う、うん。私たち、それについて調べようって話をしてたの」

ルウェリア「これがあれば調べ方の目星も付くかもしれない。凄いよサーナさん!」

サーナ「そ、そうなんですの? ただの偶然ですし、褒められてもあまり嬉しくないですわね……」

ルウェリア「でもサーナさんの幸運のお陰で、私たち皆赤点を回避できそうなんだ。本当にありがとう……!」

サーナ「え、ええ……。まあ、わたくしもあのレポートについては頭を抱えておりましたし……結果オーライと致しますわ!」

ノルン「ふふっ、サーナちゃんってけっこうノリ良いよね」

サーナ「しかしそれならこうしてはおれませんわよ! すぐにその資料を複製して原本をエンシァン先生に返さなければ! 時間が経てば経つほど疑いの目は厳しくなりますわ!」

リアン「そ、それなら私が、複製したら返してくるよ」

ルウェリア「え、大丈夫? 私が行った方が……」

リアン「大丈夫。ルウェリアちゃんのことをよく知ってるエンシァン先生には、私の方が適任だと思うから」

ルウェリア「うっ……確かに……。それじゃあ、くれぐれも気をつけて……」

 ◆


125以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 20:00:08.28O63qrQpo0 (6/11)

リアン(その後資料をこっそり複製し、私は一人原本を持って遺跡探索部部室の扉を開けた)

リアン「し、失礼しま〜す……」コソコソ

ルル「あ、リアンだ」ノンビリ

エンシァン「おや、リアンくん。今日の活動は休みだが、ククク……私に会いに来てくれたのかな?」

リアン「は、はい。あの、落とし物を拾いまして……。これ、先生のですよね?」スッ

エンシァン「む? ああ、授業用の資料か。重要なものではないが、届けてくれたことには感謝しよう。ありがとうリアンくん」

リアン「いえ……! そ、それでは失礼――」

エンシァン「ところで中身は見たか?」

リアン「ッ! い、いえ――」

エンシァン「見ようとは思わなかったのか?」

リアン「――お、思いませんでした」

エンシァン「ふむ……」

リアン(や、やばい! なんかとてもやばい感じがする! バレてる!? な、なんとかしないと――!)

リアン「せ、先生! 先生は、なぜ身だしなみを気にしないのですか!?」バッ

エンシァン「身だしなみ?」

リアン「は、はい! その……いつもボサボサでヨレヨレなので……!」

エンシァン「一応言っておくが、清潔さには気を遣っているぞ? 風呂には毎日入っているし、当然体や頭の洗浄も欠かしてはいない。衣服も毎日しっかり洗濯している。不衛生は研究の敵だからな」

リアン(確かにエンシァン先生は見た目こそ荒れているものの、汚れや臭いは特にない)

エンシァン「格好や髪型のことを言っているなら、気にする必要がないからだ。髪や服を整えたところで研究の効率が上がるわけではないし、それどころか余計な手間が増えて時間や労力を無為に浪費するだけと言えよう。世間的にはあまり好まれないことも理解しているが、わざわざ一般感覚に迎合する必要も意味も現状ないのでな」

リアン「な、なるほど……。勉強になりました。ありがとうございます……!」

エンシァン「うむ。リアンくんも、身だしなみなどという無駄なものを捨ててみてはどうかな?」

リアン「……か、考えておきます! それでは失礼します!」クルッ

ルル「ばいばい」フリフリ

 パタム…

エンシァン「行ってしまったか。……何か忘れているような気がするが……まあ重要なことではないか」

ルル「ちゃんとすればけっこう綺麗になりそう、エンしゃん」

 ◆

リアン(その後私たちは、複製を利用して上手く資料を探し、それっぽいレポートを仕上げることに成功した)

リアン(本職の研究者から見ればごっこ遊びのような内容だっただろうけれど、そもそも高等部の生徒にそこまで求められても困る……)

リアン(この緊張感漂う経験を通して、一緒に頑張ったサーナさんやノルンさんとの仲が少し深まったような気がした)

 ◆


126以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 20:59:01.36O63qrQpo0 (7/11)

―4月4週 週末 
 魔導遊園地

カモメ「クゥー、クゥー」

 ワイワイガヤガヤ…

リアン(私たちはユリトー島新西区にある埋立地、ユリトーポートアイランド上に建設された魔導遊園地に来ていた)

リアン(アトラクションや食事処も豊富で、学院生や先生方もよく利用するらしい。多分この島最大の娯楽施設だ。プールもあるらしい)

リアン(生まれてこの方遊園地なんてほとんど来たことのなかった私は……なんだか少し目が回りそうだった……)



先生「では各自自由に行動してください! でも単独行動はご法度です、必ず二人以上で動くように!」

生徒A「やったー! ね、アレ行こアレ! 水ばしゃーんってなるやつ!」タッ

生徒B「っぱアレだよねーここと言ったら! 行こ行こ!」タタッ



リアン「うぅ……遊園地すごい……」グルグル

ノルン「リアンちゃん、大丈夫? お水飲む?」

サーナ「まだ着いたばかりでしてよ! だらしないですわ!」

ルウェリア「ま、まあまあ。リアンちゃんはまだ慣れてないから……」

リアン「ご、ごめん大丈夫! それで、私たちはどこに行くの?」



―次の遺跡発見率[500/500]
 遠足メンバー
 ◆リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+2、持続力+4)
 ◆ルウェリア(硬度変化:踏破率+4、戦闘力+2、持続力+1)
 ◆サーナ  (風の魔法:踏破率+2、戦闘力+4、持続力+1)
 ◆ノルン  (光の魔法:踏破率+2、戦闘力+2、持続力+3)

↓1〜3 リアンたちが回る場所、施設、アトラクション(なんかそれっぽい名称だけでもOK) ちなみにリエムちゃとルルとエンシァン先生は学院にお留守番中です


127以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 21:05:15.06vQZ+gUWt0 (1/1)

小型の飛行ドラゴンに乗ることができる谷


128以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 21:06:44.77WY5pUqkE0 (2/5)

モブ子が言ってる水がばしゃーんってするアトラクション


129以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 21:13:30.46N35hHxoBO (1/1)

魔導の力で水が流れるウォータースライダー


130以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 21:14:44.16qFiddpU6O (1/1)

ゾンビ屋敷


131以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 21:30:54.46O63qrQpo0 (8/11)

―ヴァレイ・オブ・ザ・プチドラゴン

 ワイワイガヤガヤ…

プチドラゴン「ギャオン」

リアン「わああ! 本物のプチドラゴン!?」

スタッフ「はい。当園では本物のプチドラゴンを生育・調教し、その遊覧飛行をお客様に楽しんでいただくことができます」

プチドラゴン「グルグル」スリスリ

ノルン「わっくすぐったい! ふふ、見た目は堅そうなのに人懐っこいのね」ナデナデ

リアン「あ、あの、でも、私乗ったことなくて……落っこちたりとかはしませんか……?」

スタッフ「はい。プチドラゴンの背中に付けられた鞍にしっかり跨がり、シートベルトと命綱を締めていただければ、事故率はゼロ%です! プチドラゴンたちはとても賢いですし、健康状態も毎日しっかりチェックして厳格な基準をクリアしております! もし万が一落っこちても、プチドラゴンがすぐさま急降下して救助してくれるでしょう!」

サーナ「フフッ、一度プチドラの遊覧飛行を体験すると病みつきになりますわよ」

ルウェリア「リアンちゃん、高いところは平気? 苦手なら、無理しなくても……」

リアン「……ちょっと怖いけど……ここまで来て乗らないわけにはいかないよね!」

サーナ「その意気ですわ!」

↓1 リアンのドラゴンライディング
01-10 ダメダメ
11-40 まあ普通
41-70 初めてにしてはなかなか
71-90 抜群のセンス
91-00 竜騎士


132以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 21:33:49.33L97X8CPVO (1/2)

竜騎士


133以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 21:34:29.02WY5pUqkE0 (3/5)

竜騎士を目指したい


134以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 22:27:26.81O63qrQpo0 (9/11)

33 人並みドラゴンライド

リアン「よ、よろしくねプチドラゴンさん……!」

プチドラ「ギャウ」コクン

リアン「よし、い、行くよ……!」ドキドキ

プチドラ「――!」シュダッ バサッバサッ


リアン(その瞬間、視界が一気に空へ――)

リアン(私――飛んでる――!)


プチドラ「――」バサッバサッ

リアン「う、う、うあああああああ!!!!!」

リアン(気が付くと私は、歓喜とも恐怖とも錯乱とも付かぬ雄叫びをあげていた)

リアン(怖いのか楽しいのか、自分でもよくわからない。ただ、空を飛んでいるのが、すごかった)

リアン(落っこちないようにプチドラさんの背中にしがみつくのが精一杯で、航路は完全にプチドラさん任せだった)

リアン(プチドラさんは私の状態を感じ取ってか、とても紳士的な安全運転でゆっくりと谷の空を巡ってくれた)

リアン(プチドラゴン遊覧飛行……すごい!)


 バサッバサッ


リアン「た、ただいま〜……」フラフラ

ノルン「おかえりなさいリアンちゃん!」

ルウェリア「どうだった? 初めてのプチドラゴン」

リアン「す、すごかった……!」

ルウェリア「あはは、だよね! 私も初めて乗った時は語彙力失っちゃったもの」

リアン「と、ところでサーナさんは?」

ノルン「サーナちゃんならまだ……あ、ほらあそこ!」

リアン(ノルンさんはそう言って空を指さした。そこには――)


サーナ「風ですわーッ! 風になりますわーッ! オーッホホホホホホーッッッ!!!」ギュオオオオオッ


リアン「わあ」

 ◆


135以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 22:28:04.21O63qrQpo0 (10/11)

―スプラッシュ山・急流下り

サーナ「次はここですわ!」ザッ

リアン「あっここってもしかして……!」

ノルン「う、うん……。水ばしゃーんってなるやつ……」

ルウェリア「……ね、ねえやめない? 私、今日薄着にしてきちゃって……」(E:カットソー、キュロットスカート)

ノルン「私も……」(E:白ワンピース)

サーナ「大丈夫ですわ! だって今日は水魔法使いがいるんですのよ!?」(E:フリルブラウス、コルセットスカート)

リアン「――えっ!?」(E:半袖パーカー、プリーツスカート)

↓1 結果
01-10 全員ビショビショ
11-20 リアン以外ビショビショ
21-30 ノルン、サーナ濡れ透け
31-40 ルウェリア、サーナ濡れ透け
41-50 ルウェリア、ノルン濡れ透け
51-60 ノルン濡れ透け
61-70 サーナ濡れ透け
71-80 ルウェリア濡れ透け
81-90 リアン、皆をかばう(リアンだけビショビショ、リアンの能力+)
91-00 有能リアン、水を全て弾く(リアンの能力+)


136以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 22:34:02.97WY5pUqkE0 (4/5)




137以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 22:37:31.29+x5x2IaKo (2/2)

くっせっかくの濡れ透けチャンスが……っ!(有能リアンやったぜ。)


138以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 23:10:18.86L97X8CPVO (2/2)

これは有能

>>136
先生、本音と建前が逆です


139以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 23:18:28.13WY5pUqkE0 (5/5)

テーマパーク提案したときは他の子塗れ透けさせてリアンに眼福させる
つもりだったけど能力向上したしまぁ結果オーライか



140以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/29(土) 23:40:29.54O63qrQpo0 (11/11)

舟「――」ドンブラコドンブラコ

リアン(陽気なBGMと共に、私たちの乗った舟がゆっくりと山中の川を下っていく……)

リアン(今のところは、のんきな川下りにしか見えないけど……)



サーナ「そ、そろそろ来ますわよ……!」ドキドキ

ノルン「リアンちゃん、気負わないでね……! もし濡れても赤外線魔法ですぐ乾かせるから……!」ドキドキ

ルウェリア「うぅ……! 来るっ……!」ギュッ

舟「――」ドンブラコドンブラコドンブラ―



リアン(その時は、唐突に訪れた)

リアン(突然、舟が滝の上から滝壺へ向かって真っ逆さまに落ち始めたのだ)

リアン(内蔵が慣性に引っ張られる――しかし私は、ただひたすらに全神経を集中させた)

 バシャァーン――……

リアン(舟が着水する。水が跳ねる。舟の上に、飛沫が飛んでくる)

リアン(でも――ただの一つも、私たちには届かせない――!)

 ◆

ルウェリア「す、すごい……! 私たち、一滴も濡れてないよ!」

サーナ「フッ、流石はリアン。わたくしの見立てに間違いはありませんでしたわ」ドヤ

ノルン「お疲れさま、リアンちゃん。凄く集中してて……かっこ良かったよ」

リアン「はあ〜……本当に疲れたけど、皆が濡れなくて良かった……」

リアン(水に濡れて下着が透けてアワアワしてる皆が全く見たくなかったと言えば嘘になるけれど……濡れないに越したことはないよね)

 ☆リアンがパッシブスキル『味方の水属性被ダメージ半減』を習得しました


141以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 00:12:29.04hkVCp4Rp0 (1/18)

―マジカルプール、マジカルウォータースライダー

リアン「ふわあ〜、最後はプールかあ……。のんびり流れてようかなあ……」プカプカ(E:スクール水着)

ルウェリア「あはは、今日一日いろいろ回って疲れたもんね」プカプカ(E:スクール水着)

ノルン「流れるプールはのんびりするのに丁度良いね」プカプカ(E:フリル水着)

リアン「……」ジー

ルウェリア「……」ジー

ノルン「え、な、何? 二人とも……」

リアン「え、あ、いや、ええと……(意外とでっかいんだなあ、なんて言えない……)

ルウェリア「けっこう、攻めてるなあって思って。その……水着……」

ノルン「えっ!!? あ……!!///」ザブン

リアン(ノルンさんは頬を赤く染めて水中に潜ってしまった)

リアン「……ノルンさんって、可愛い人だね」

ルウェリア「一年間一緒にいたはずなのに、今まで全然気付かなかったなあ。控えめというか、控えめすぎるから……?」

リアン「でもちょっとわかるなあ。私もあんまり目立ちたくないもん」

 ズシャアアアアア!

サーナ「オーホホホホホホ! 二人とも何をぼけっと流れているんですの!? ウォータースライダーも楽しいですわよ!!!!」(E:競泳水着)

 バシャンバシャンバシャン(サーナが泳ぐ音)

ルウェリア「サーナさんはブレないなあ」

リアン「あはは、そうだね。私たちも行ってみよっか、ウォータースライダー! ノルンさんも、潜水してないで行こ!」

 ザブン

ノルン「うぅ……。あ、あんまり見ないでね……?///」

 ◆


142以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 00:42:23.25jJ5O6ucuO (1/2)

ノルンかわいいし、サーナ楽しいキャラしてるなあ


143以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 00:46:13.36hkVCp4Rp0 (2/18)

―夕方
 魔導遊園地 噴水前

 テクテク…

リアン「はあ〜、楽しかった! 遊園地がこんなにも面白いところだったなんて!」

ルウェリア「ふふ、良い息抜きになったんじゃない? 最近の部活はちょっと根詰めてたし」

リアン「そ、そうだね……。いろいろ、気負っちゃってるのかも。私」

サーナ「二人は遺跡探索部でしたわね。普段はどういった活動をしておりますの?」

ノルン「私も気になるなあ。黒髪おかっぱのちっちゃい子もいるよね?」

ルウェリア「ああ……ええと、そうだね。私たち遺跡探索部は、このユリトー島の遺跡を――」


リアン(穏やかで、満ち足りた気持ち。程良く冷えた夕方の潮風が心地良く、遊び疲れて気怠い体を冷ましていく)

リアン(こんな日々がいつまでも続けば良いな。私がいて、皆がいて、部室に行けば先生とルルちゃんがいて、家に帰ったらリエムちゃんが待っていて――)

リアン(でも――今のままじゃいけないことも――――)



「キャアアアァァァ!!!」

「ゾンビ屋敷から人形のゾンビがアアアア!!!!」

「いやああああああああ!!!!」



リアン(わかってる――)



サーナ「皆、行きますわよ!」ヒュルンッ

ノルン「ええ! もし本当にゾンビなら光魔法が有効なはず!」カッ

ルウェリア「リアンちゃん、私たちも!」タッ

リアン「――うん!」タッ



リアン(でもきっと、大丈夫。だって私には、こんなにも頼もしくて心強い友人たちが――いるのだから――!)

 ◆


144以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 00:49:35.35hkVCp4Rp0 (3/18)

本日はここまで
次回、戦慄のゾンビ屋敷探索編です
バトルのシステムも良い感じに調整中です。お楽しみに


145以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 00:54:02.23jJ5O6ucuO (2/2)

乙です


146以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 01:20:10.29mnjNPdjso (1/3)

おつおつー


147以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 11:08:57.08hkVCp4Rp0 (4/18)

―ゾンビ屋敷 踏破率[0/25]
       合計踏破力[9] 合計戦闘力[10] 合計持続力[9/9] 防御[4]
 ◆遠足メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+2、持続力+4、水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+2、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+2、持続力+3)


 イヤー! タスケテー!! ママー!!

観光客A「待ってろ、今助けに行くからな……!」タッタッタ

観光客B「へへっ燃えてきたぜ!」タッタッタ

警備員「待ってください! 不用意に入らないで!」

サーナ「失礼しますわ!!!」ビュオッ

ノルン「ごめんなさい!」タタッ

ルウェリア「人手は多い方が良いでしょ!」タタタッ

リアン「そ、そういうわけなので……!」タタタタッ

警備員「あ、ああああ……!!!」アワアワ


↓1コンマ
01-05 踏破率+9、強敵
05-30 踏破率+9、襲撃
31-60 踏破率+9
61-90 踏破率+9、良イベント
91-00 踏破率+12、??


148以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 11:14:09.41q7UfVJm6o (1/1)




149以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 11:31:03.46hkVCp4Rp0 (5/18)

―ゾンビ屋敷 踏破率[9/25]
       合計踏破力[9] 合計戦闘力[10] 合計持続力[8/9] 防御[4]
 ◆遠足メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+2、持続力+4、水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+2、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+2、持続力+3)


ゾンビ?「――」フラフラ

ルウェリア「こ、これは……まさか!」ジリッ

リアン「……ッ!」

リアン(ゾンビ屋敷に湧いたというゾンビは……明らかに、魔法人形だった……)

魔法人形ゾンビ「――」フラ フラ

リアン(関節は折れ曲がり、皮膚は破け、その虚ろな瞳には何も映っていない……)

リアン(一体誰が、こんなことを……!!)ギリッ



魔法人形ゾンビ「――」ブゥン

ノルン「思ったより光が効かない――純粋なアンデッドじゃない……!?」サッ

サーナ「ルウェリアはこのゾンビのことを知っているんですの!?」ヒュンヒュン

ルウェリア「後で説明する! 今は人命救助を優先しよう!」バッ



↓1コンマ
01-05 踏破率+9、強敵
05-40 踏破率+9、襲撃
41-50 踏破率+9
51-90 踏破率+9、良イベント
91-00 踏破率+12、??


150以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 11:36:09.573pcFNWTDO (1/1)

えい


151以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 12:23:04.68hkVCp4Rp0 (6/18)

―ゾンビ屋敷 踏破率[18/25]
       合計踏破力[9] 合計戦闘力[10] 合計持続力[7/9] 防御[4]
 ◆遠足メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+2、持続力+4、水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+2、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+2、持続力+3)


幼女「えぐ、えぐ……やだ……ママぁ……」ヘタリ

ノルン「……! 怪我してるの!?」タタッ

幼女「あぅ……いたいよぉ……」

ノルン「ヒールライト!」ポウ

幼女「ぁ……いたく、ない……? おねえさん、だれ……?」

ノルン「お姉さんは、君を助けに来た人! さあ掴まって!」

 ◆

観光客C「うわああああ!!!!」

魔法人形ゾンビ「――」ブゥン

 ガシッ

サーナ「くっ……! 早くお逃げくださいまし! 出口はあっちですわよ!」グググ

観光客C「あ……す、すまない!! すぐに助けを呼んでくる!」ダッ

サーナ「フッ……そ、それにしても凄い力ですわ……! 力比べじゃ勝てそうにありませんわね……!」グググ

魔法人形ゾンビ「――」ギギギ

サーナ「ですがわたくしは――風魔法使いですのよッ――!」ビュオオオッ

魔法人形ゾンビ「――」ブワッ

 ガシャァアン――……

 ◆

観光客D「アバ、アバ……」ガクガク

リアン「だ、大丈夫ですか!? 何があったんですか!?」

観光客D「に、人形みたいに綺麗な金髪で……血のように赤い瞳の女の子が……!」ブルブル

リアン「え……まさか、あの子が来てるの……!?」

観光客D「アババーッ!」ガクッブクブク

リアン「っと、今はこの人を運ばなきゃ……!」

 ◆

ルウェリア「……! こ、これは……!」ザッ

魔法人形ゾンビだったものの残骸「」

ルウェリア「私たち以外にも救助に回ってる人たちはいるけど……。ううん、この無属性魔力の残滓は……!」

ルウェリア「このゾンビ屋敷で一体何が起きているの……!?」

 ◆


152以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 12:24:09.36hkVCp4Rp0 (7/18)

サーナ「ふう、そろそろ取り残された人は全員救助されましたかしら?」

ノルン「悲鳴はもう聞こえて来ないね……。声も出せないような状態の人が残ってなきゃいいけど……」

リアン「…………」

ルウェリア「…………」

ノルン「リアンちゃん、ルウェリアちゃん? どうしたの……?」

リアン「あ――ええと……」

ルウェリア「ごめん、少し気になることがあって……。もう少し、見回っても良いかな?」

ノルン「もちろんだよ! 取り残されてる人がいないか、しっかり確認しなきゃ!」

サーナ「あら……あれは何かしら?」

↓1 良イベントコンマ
01-30 未開封マナキャンディ(持続力3回復)
31-60 スタッフ救助(踏破率+5)
61-90 供養の御札(この探索における戦闘力+3)
91-00 ??


153以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 12:34:15.70sUNenitYO (1/1)

てい


154以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 13:26:43.74hkVCp4Rp0 (8/18)

サーナ「これは……御札ですわ! 書かれている文字は……供養……かしら?」

リアン「え、どうしてこんなところに……?」

ノルン「……神聖な力を感じる。雰囲気作りの小道具じゃないよ、これ」

ルウェリア「こういうとこって〝本物〟を呼び寄せないようにいろいろ気を遣ってるって聞いたことある。その一環かな?」

リアン「……一枚、借りていこう。あの子たちに、もし魂みたいなものがあるなら……供養してあげなきゃ」

 ☆供養の御札を一枚借りました。今探索時のみ合計戦闘力が3上昇します


―ゾンビ屋敷 踏破率[18/25]
       合計踏破力[9] 合計戦闘力[10] 合計持続力[7/9] 防御[4]
 ◆遠足メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+2、持続力+4、水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+2、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+2、持続力+3)


―ゾンビ屋敷深部

サーナ「もう人っ子一人おりませんわ……」

ノルン「……そろそろ私たちも出よっか。ゾンビたちももう、動いているのはほとんどいないみたいだし」

リアン「ま、待って! もう少し……もう少しだけ……!」

サーナ「……? 珍しいですわね、リアンがそこまで食い下がるのは。一体何が気になるんですの?」

ルウェリア「……私たちが追っている人が、ここに来ているかもしれなくて」

ノルン「え……? それって……犯人に心当たりがあるの……?」

リアン「……ううん。犯人じゃない……と思う。あの子は……口はすごく悪いけど、こんな悪辣で酷いことはしない……気がする……」

ルウェリア「うん。あの子の力でゾンビが破壊された形跡もあったから、少なくともこの騒動を仕掛けた側ではないと思う。むしろ――」


魔法人形ゾンビ「――」フラ フラ

サーナ「まだ残ってまして!? 片付けますわよ!」ヒュッ

ノルン「サポートするね!」カッ


リアン「……ごめんね……」ポワン…

ルウェリア「リアンちゃん……」


↓1コンマ
01-90 踏破
91-00 踏破、??


155以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 13:32:29.03fe1++M1c0 (1/1)




156以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 17:45:50.02hkVCp4Rp0 (9/18)

―ゾンビ屋敷地下 大広間

 ガチャ キィ……

ロウソク「」メラメラ


ノルン「このゾンビ屋敷にこんな広間があったなんて……」

サーナ「そもそも地下があったことすら今日初めて知りましたわ。普段は公開しておりませんわよね?」

ルウェリア「ここは……一体、どういう意図で――」

「いらっしゃい学生さん」

リアン「――!」

 コツ コツ …


リアン(広間の向こう――闇の中から、一人の小さな少女がゆっくりと歩いてきた)

リアン(無造作に下ろされた灰銀色の髪は足元に届きそうなほど長い。昏く淀んだ瞳には、微かな光さえ映さず――)

リアン(病衣のような衣服の隙間から覗く柔肌には――奇妙な文様の痣がある)


少女「ようこそ、私の臨時工房へ。私がプロデュースした魔法人形式ゾンビ屋敷は楽しんでいただけましたか?」ニッコリ

リアン(そいつはあろうことか、にっこりと笑いながら――嗤いながら――そんなようなことを言った)

ノルン「ぷ、プロデュース? 魔法人形……?」

リアン「あなたが……! あなたが、あんなことを……!!?」ザッ

少女「いかにも。フフ、スリルにはこだわったつもりです。もちろん安全にも配慮していますから、重大な怪我を負った人はいないはずですよ」ニコニコ

リアン「どうして! 魔法人形を、どうしてあんな風にッ――!」

少女「ん? ああ、なるほどあなたが……。フフ、まさか一発目で釣れるなんて」マジマジ

リアン(そいつは、何やらよくわからないことを言いながらほくそ笑んだ)

リアン「――答えてよ! 魔法人形をおもちゃみたいにする権利が、あなたに――」

少女「今日はリエムちゃんは一緒じゃないんですか?」

リアン「――ッ!?」バッ

リアン(思わず、身構えた。こいつ――どうして、リエムちゃんの名前を――)

ルウェリア「……一緒だとしても、一緒じゃなかったとしても。魔法人形をあんな風にする奴に、教えると思う?」

少女「フフ、つれないですねえ。取って食うなんて一言も言ってないのに」

ルウェリア「……あんた、最悪の臭いがする。あの赤い瞳の子なんか足元にも及ばない――正真正銘の外道の臭いが……!」グッ

少女「あら、〝赤い瞳の子〟だなんて。あの子もリエム型魔法人形の一体なんですから、ちゃんと〝リエムちゃん〟って呼んであげてくださいな」

リアン「あの子のことまで……! あなた、一体何者なの……!?」

少女「フフ、ようやくその質問ですか……。なかなか自己紹介できなくて困ってたんです、ありがとうございます」ペコリ

リアン(そいつはペコリと、恭しく頭を下げた。その所作は――リエムちゃんがお辞儀をする時と、少し似ていて――)

少女「私は第七種人造生命試作型三号――名前は、そうですね……。魔鍵とでも名乗っておきましょうか」


157以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 17:46:45.92hkVCp4Rp0 (10/18)

リアン「だ、第七……人造生命!? じゃあまさか、あなたも――」

魔鍵「ええ、そうです。それも、そこらの人造種を統括する上位種――聖鍵です」

リアン(と――統括する、上位種――!?)

ルウェリア「上位種様は、大層ご趣味が悪いみたいね。部下を使い潰してまですることが、人間への虚仮威し?」

魔鍵「いえいえ、彼女らはとっくの昔にスクラップになっていた子たちですから。言わば再利用、リサイクルですよ? 資源は大切にしないと」

リアン「……ッ!」ギリッ

魔鍵「そして目的は別にあったのですが……そっちは半分達成、半分失敗といったところですね。まあ半分だけでも良しとしましょう。スクラップたちの処分もできたので一石二鳥ってことで。フフ、ガラクタにもガラクタなりの使い道はあるんです」

リアン「――……。ルウェリアちゃん、私……もう……ッ」ギリギリ

ルウェリア「うん。私も……そろそろ、限界」ググッ


リアン(リエムちゃんの――ちょっと表情に乏しいけれど、穏やかでふんわりした顔を、思い出す)

リアン(きっと、他の魔法人形たちも。今日倒してきた、ゾンビにされた子たちも、リエムちゃんと同じだったはず。なのに――)

リアン(こいつは――そんな子たちの、安らかな眠りさえ――――)

リアン(許せない――ッ!!)


サーナ「……あなた方が何を話しているのか、わたくしにはさっぱりですわ」

ノルン「私も……正直、話の内容はよくわからなかった。でも――」

サーナ「目の前のそいつが最低最悪の外道だってことくらいは、容易に理解できましてよ――」ヒュルヒュル…

ノルン「うん。下らない目的の為に命を弄ぶような奴は――私も、許せない――!」ヴゥン…


魔鍵「はぁ……。あなた方も所詮は人間ですね。増悪した共感能力に脳を支配された感情の奴隷でしかない。哀れなものです」スッ

魔鍵「手加減はしてあげますけど、もし死んでも魔法人形に移植してあげますので安心してくださいね」フォン…


ロウソク「」フッ


158以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 17:47:40.98hkVCp4Rp0 (11/18)

今回の戦闘から、踏破力も戦闘コンマに影響するようになりました
また、合計持続力の最大値の半分(小数点以下切り捨て)が[防御]となり、その数値分だけ受けるダメージが削減されます
――――――――――――――――――――――――――――――――

―ゾンビ屋敷 踏破率[25/25]
       合計踏破力[9] 合計戦闘力[13] 合計持続力[6/9] 防御[4]
 ◆遠足メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+2、持続力+4、水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+2、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+2、持続力+3)
 ・供養の御札(報われぬ魂との戦闘時、戦闘力+3)

 VS
 ◆魔鍵 踏破力[10] 戦闘力[8] 持続力[10/10] 防御[5]


 ――ボス戦闘開始――

↓1 戦闘コンマ
01-05 痛恨 味方に8ダメージ
05-30 失敗 味方に4ダメージ
31-95 成功 敵方に8ダメージ
96-00 会心 敵方に16ダメージ


159以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 17:50:08.40M2NT9GkF0 (1/1)

はあっ


160以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 18:18:38.47hkVCp4Rp0 (12/18)

―ゾンビ屋敷 踏破率[25/25]
       合計踏破力[9] 合計戦闘力[13] 合計持続力[6/9] 防御[4]
 ◆遠足メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+2、持続力+4、水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+2、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+2、持続力+3)
 ・供養の御札(報われぬ魂との戦闘時、戦闘力+3)


魔鍵「来て、みんな――」フォンフォンフォン―

魔法人形ゾンビ「――」ヌッ

魔法人形ゾンビ「――」ヌッ

魔法人形ゾンビ「――」ヌッ


魔鍵「あなた方程度の相手はスクラップで十分。それ以上は無駄遣いです」

リアン「こいつ――魔法人形をなんだと思って――ッ!!」ギュオオオ!!

サーナ「落ち着きなさい! 怒りは視野を狭めますわ! 心は熱くとも頭はクールを保ちなさい!」ヒュオン!


魔法人形ゾンビ「――」フラ フラ

ノルン「くっ……!」

ルウェリア「ノルンさん躊躇しないで! あいつに支配されたままじゃ、どの道救われない!」ガギン

ノルン「そ、そうだよね……! どうか安らかに――浄化の光よ!」カッ


  ビュオオッ!
         バシャアン!
 ガギィン!
       キラキラキラ……


魔鍵「む……スクラップじゃ相手になりませんか。計算を誤りました」

リアン「そこ! バインドジェル!」バシュン

 スパスパッ

量産型インテリジェンスソード「――」シュタッ

リアン「えっ……」

ルウェリア「まさか――インテリジェンスソードまで!?」

魔鍵「困りましたね。スクラップ以外はあまり持ってきていないんです」

ルウェリア「気をつけて! あいつ、速くて堅くて強い……!」

サーナ「承知いたしましたわ!」


 ◆魔鍵 踏破力[10] 戦闘力[8] 持続力[2/10] 防御[5]

↓1 戦闘コンマ
01-05 痛恨 味方に8ダメージ
05-30 失敗 味方に4ダメージ
31-95 成功 敵方に8ダメージ
96-00 会心 敵方に16ダメージ


161以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 18:24:52.63nhDPKt8vO (1/1)

ていや


162以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 20:30:22.97hkVCp4Rp0 (13/18)

―ゾンビ屋敷 踏破率[25/25]
       合計踏破力[9] 合計戦闘力[13] 合計持続力[6/9] 防御[4]
 ◆遠足メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+2、持続力+4、水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+2、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+2、持続力+3)
 ・供養の御札(報われぬ魂との戦闘時、戦闘力+3)


量産型インテリジェンスソード「――」ビュンビュン!

 ギンギンガギン!

ルウェリア「くっ……! 自分の体を硬化させて無理矢理耐えるのもそろそろ限界……!」ジリジリ

リアン「ルウェリアちゃん下がって! 私が受けるから!!」ボワンゴゴゴゴ

ルウェリア「水のきぐるみ! じゃあせめて、ソリッド!」ガギン

リアン「ありがとう! 今度は私が相手だよ!」ブン

量産型インテリジェンスソード「――」ギィン!!




サーナ「隙ありですわ!」ビュオッ

ノルン「当たって!」カッ

魔鍵「――」ヒョイヒョイ

ノルン「あなた本人もやれるの!?」

魔鍵「当たり前でしょう。でも戦況は芳しくありませんし……そろそろお暇させていただきますね」

サーナ「逃げるんですの!?」

魔鍵「ええ、逃げます。それでは」フォンフォンフォン…

 バシュン…

ノルン「空間転移!?」

サーナ「逃げられましたわ……」



リアン「あああああああ!!!」ブォン

量産型インテリジェンスソード「――ッ!」ガッ

 ギギギギ……ガィン!

量産型インテリジェンスソード「――…………」ドサッ



(戦いは、いつの間にか終わっていた)

(後に残ったのは傷だらけの私たちと――大勢の魔法人形やインテリジェンスソードたちの、亡骸だけ)


163以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 20:31:44.73hkVCp4Rp0 (14/18)

魔法人形ゾンビだったもの「…………」

量産型インテリジェンスソードだったもの「…………」


リアン「う、うぅ……うああぁ……。ごめんなさい、ごめんなさい……」ポロポロ

ルウェリア「リアンちゃんのせいじゃない……! リアンちゃんは……がんばった……!!」グッ

リアン「私が……私が頑張って……それでどうなったの!? 何が救われたの!? この子たちは……この子たちは…………!!」ポロポロ

ノルン「リアンちゃん……」

サーナ「リアン……」


(私、どうしようもない癇癪を起こして皆を困らせている)

(それでも耐えられない。どうしてこの子たちは、こんな目に遭わなきゃならなかったのだろう)

(この子たちは、リエムちゃんやルルちゃんと何が違うの? どうしてあの子たちのように、穏やかに暮らすことが許されなかったの?)

(私は……どうしたら良かったの?)


 パシン

リアン「え……」ヒリヒリ

赤い瞳の魔法人形「…………」ジッ

(気が付くと、目の前にあの赤い瞳の子がいた。私の顔を、じっと覗き込んでいた)


164以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 20:34:11.79hkVCp4Rp0 (15/18)

ルウェリア「い、いつの間に! リアンちゃんから離れ――」バッ

赤い瞳の魔法人形「黙ってて」ゲシッ

ルウェリア「うわっ」ドテッ

ノルン「あ、あなたは……?」

サーナ「味方……ですの……?」

赤い瞳の魔法人形「うるさい。誰が人間なんかの味方になるものか」

サーナ「な、何ですって!」プンスコ

ルウェリア「何の用だ……!」ザッ

赤い瞳の魔法人形「……手を出す必要なさそうだし帰ろうと思ってたけど……ちゃん付けのキショい人間があまりにも無様だったから殴りに来てやっただけ」

リアン「…………」ポロポロ

赤い瞳の魔法人形「フン、言い返す元気もないの。本当に無様。大体、あんたなんかが多少頑張ったところでガラクタどもが救われるものか。思い上がるな」

リアン「…………」ポロポロ

赤い瞳の魔法人形「……虫唾が走るのよ。ガラクタなんかに感情移入して、一体何様のつもり。私たちの痛みは私たちだけのもの。人間なんかが、土足で踏み込まないで」

リアン「…………」ポロポロ

赤い瞳の魔法人形「…………まあ、でもあいつらを壊してくれたのには感謝しとくわ。あの下衆に操られたままじゃ、本当に……」

リアン「…………」ポロポロ

赤い瞳の魔法人形「あーもう! いつまで泣いてんのよ!」ゲシッ

リアン「あうっ」ドテッ

赤い瞳の魔法人形「思い上がるなって言ったでしょ! あんたなんかが泣く必要も権利も義務もないのよ! 馬鹿!」ゲシゲシ


(赤い瞳の子はひとしきり私を蹴った後、背を向けた)


リアン「あ………」

赤い瞳の魔法人形「帰るわ。あんたは精々お熱のリエムちゃんと乳繰り合ってなさい」

リアン「ま、待って……! 名前……! あなたの、名前を……!」

赤い瞳の魔法人形「わたしの名前……? リエム型魔法人形だけど」

リアン「そ、そうじゃなくて……」

赤い瞳の魔法人形「……フン。赤眼でも何でも好きなように呼びなさい。わたしに固有名はないわ」

リアン「あ……じゃあ――」

↓1〜3 赤い瞳の魔法人形の名前案 良さげなのを一ついただきます


165以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 20:38:56.02yLkRuefL0 (1/1)

レイア


166以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 20:40:44.32mnjNPdjso (2/3)

アリム
(「あ」く「リ」エ「ム」より)


167以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 20:44:50.60NQlTUKZVO (1/1)

スカーレット


168以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 21:25:33.81hkVCp4Rp0 (16/18)

リアン「……アリムちゃんって呼んでも、良い……?」

赤い瞳の魔法人形「……やっぱりちゃん付けなのね」ジト

リアン「あっ……ご、ごめんね……! じゃあ――」

アリム「いいわよ、アリムちゃんで。あんたの場合呼び捨てにされる方がもっとキショいし」

リアン「うう……」

アリム「フン……。リエムちゃんを残して勝手に死ぬんじゃないわよ」スタスタ


リアン(赤い瞳の魔法人形――アリムちゃんは、去っていった)

 ◆

リアン(その後地上に戻った私たちは、先生方や警備の人にしこたま怒られた)

リアン(世間では、魔導遊園地で古代兵器が出現し暴れ出したとかいうニュースが報道されて大騒ぎだ)

リアン(続報によれば、魔導遊園地の直下に遺跡があり、何らかの影響でゾンビ屋敷の地下と繋がって古代兵器が漏れ出したとかいうことになっているらしいが……)

リアン(リエムちゃんマップを見る限り、そこに遺跡は存在していない。そもそも埋立地のユリトーポートアイランドの下に遺跡があったとしたら、そこから一気に屋敷の地下まで直通するなんてあまりにも不自然すぎる)

リアン(多分、何らかの情報操作が行われているのだろう)

リアン(楽しかった遠足は、とても苦い思い出を残して終わった……)


―ゾンビ屋敷 踏破率[25/25]
       合計踏破力[9] 合計戦闘力[13] 合計持続力[6/9] 防御[4]
 ◆遠足メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+2、持続力+4、水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+2、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+2、持続力+3)
 ・供養の御札(報われぬ魂との戦闘時、戦闘力+3)

 ――踏破成功――


169以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 22:13:56.33hkVCp4Rp0 (17/18)

―どこかの遺跡

アリム「…………」

アリム「アリム、か……」

アリム「…………」

アリム「名前なんて……久しぶりね……」

アリム「………………」

アリム「……ほんと、キショい」

アリム「…………ふふ」

アリム「……ッ」

アリム「……くそッ。魔法人形のサガね……」

アリム「………………」

アリム「……あんなに泣くことないでしょ……」

アリム「…………ほんと、馬鹿」

アリム「…………」

アリム「…………大ッ嫌い」


――――

――




170以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 22:15:08.74hkVCp4Rp0 (18/18)

本日はここまで


171以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 22:24:25.72mnjNPdjso (3/3)


落ちるな(確信)
遺跡関係の文明についてはやっぱり組織的に隠蔽されてると感じる


172以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/04/30(日) 23:39:19.436/64+r5T0 (1/1)

リエムにも新しい名前あげた方がいいのかな(飼い犬を「犬」って呼んでるようなものだろうし)


173以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/01(月) 21:29:52.20hu9oCU5i0 (1/2)

リエムという呼び名について、リエム本人は全く気にしていません。恐らく今後も気にすることはないと思われます
名前を変更することは可能ですが、魔法人形はロボットではないので、変える場合は慣れるのに少し時間がかかる可能性があります。リエム本人にとっても呼ばれ慣れた名前の方が活動しやすい為、一ヶ月過ごした今の段階で名前を変更するのはあまり推奨できません(魔法人形の説明書にも似たようなことが書かれています)
もしリエムという名称を気にしている人がいるとすれば、それはリアンです。リアンは現状魔法人形を道具扱いすることに強い嫌悪感を持っている為、リエムの呼び名をデフォルトのままにしている今の状態が道具扱いになるのではないかという不安を抱えている可能性はあります
――――――――――――――――

―5月1週 月曜 朝
 教室

リアン「…………おはよ」ガララ…

ルウェリア「リアンちゃん!」ガタッ

ノルン「おはよう、リアンちゃん。良かった……」

サーナ「おはようリアン! 全く、心配しましたわよ!」

リアン「ご、ごめんねみんな。あの時は……その、ブザマで……」

ルウェリア「ううん、全然ブザマなんかじゃない!」

ノルン「うん……。誰かの為に涙を流せるのは……素敵な人だから」

サーナ「ええ! そんな優しいリアンが、わたくしは好きですわよ!」

 ザワザワ… スキッテイッタ? ネエイマスキッテイッタ?

サーナ「ともだちとして、ですわ!!!!!!」ドン!

リアン「あ、あはは……。みんな、ありがとね……」


―休み時間

生徒A「聞いたよ! リアン組の四人があの時救助活動したんだってね!」

生徒B「めっちゃ噂になってるよ〜。イケメン四人衆が凄い勢いで人助けしてたって!」

ルウェリア「ええ!? イケメン……!?

ノルン「嬉しいような嬉しくないような……」

リアン「そ、それよりリアン組って何!?」

生徒B「センセーらや世間サマがなんて言おーとウチはリアン組をめっちゃリスペクトする!!!」

生徒A「めっちゃそれ! 良いことしたんだから、誰に何言われてもどーんと胸張っちゃえ!」

サーナ「正当な評価ですわ! 見ている人は見ているんですのよ! さあ、リアンも縮こまってないで胸を張りなさいませ!」

リアン「う、うええ……!? わ、わかったよお〜……」


リアン(……いろいろと苦しいことがあったけれど、日常は続いていく)

リアン(それでも……何かを良い方に変えられたのなら……少しだけ、良かったと思える)

 アリム『あいつらを壊してくれたのには感謝しとくわ。あの下衆に操られたままじゃ、本当に……』

リアン(アリムちゃんの言葉を信じるなら……私たちのやったことも、決して無駄ではなかったんだ)

リアン(……例えこの先、傲慢な思い上がりだと罵られようとも。私は――)

リアン(あの子たちを、どうにかしてあげたい――)

 ◆


174以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/01(月) 21:31:03.59hu9oCU5i0 (2/2)

先生「えーそういうわけで明日から大型連休だ。あまり羽目を外し過ぎないように。では起立、礼。解散!」


ノルン「遺跡探索部の二人は、何か予定ある?」

ルウェリア「これといったものは、特に。普通に活動か……ううん、今は休んでも良いかも」


―次の遺跡発見率[0/500]
 遺跡探索部メンバー
 ◆リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+2、持続力+4 水耐性)
 ◆ルウェリア(硬度変化:踏破率+4、戦闘力+2、持続力+1)
 ◆リエム  (魔導兵装:踏破率+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◆エンシァン(掘削魔法:踏破率+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◆ルル   (土の魔法:踏破率+2、戦闘力+3、持続力+4)

☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う

5月1週、大型連休中の行動です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、何らかの特殊なイベントが発生することがあります


175以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/01(月) 21:33:05.085cBJPiuj0 (1/1)

サーナ主導で服を買いに行く


176以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/01(月) 21:34:00.02BixkT4lh0 (1/1)

そもそも聖鍵(リアン視点だと魔鍵?)がどういう種族なのかを調べてみよう


177以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/01(月) 21:34:51.30x/R5BbNyO (1/1)

リエムちゃんも連れてお出かけしよう
球体関節とかあるなら袖とかで隠せる服装にして


178以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/02(火) 01:15:27.53dWkQRN+m0 (1/4)

初期型の魔法人形には球体関節のものも存在しますが、リエム型などの後期モデルはかなり人間に近い造形となっています。造形だけでなく、体温や肌触り、体の柔らかさなども限りなく人間に近いです。なお換装用の球体関節パーツも存在しており、一部の好事家は後期型モデルをあえて球体関節にして愉しんだりもしていたとされています
――――――――

―5月1週 某日
 遺跡探索部 部室

シャーロット「せ、聖鍵……!? あなたたち、聖鍵に会ったですって!!!?!?!?!??」ガタッッッッ!!!!!!

リアン(帰って休もうかとも思っていたけれど、結局私たちは遺跡探索部の部室に来ていた。いろいろ気になることがありすぎて、のんびり休もうにも休めないのだ)

リアン(しかし予想通りというか予想以上というか……シャーロット先生の食いつきは、すごかった)

ルウェリア「は、はい。呼び名としては魔鍵を自称していましたが……」

シャーロット「ふ、ふおおおおおお!!!?!? な、なぜ……なぜ私は遠足に行かなかったのかしら!!?!? バカバカ! 私の大馬鹿! 下らない講習会なんか蹴っ飛ばしてそっちに行けば良かった!!!! アアアアアア!!!!」バタンバタンゴロゴロ

ルル「シャーロット、気がくるった?」ゲシゲシ

エンシァン「うるさいぞシャーロット! 気持ちはわかるが落ち着け!」

リアン(遠足の日に大学部でなんだかの講習会があったとかで、シャーロット准教授とエンシァン先生はそっちに行っていたのだ。ちなみにルルちゃんはリエムちゃんを連れ出して遺跡探索ごっこをしていたらしい……)

リアン「先生たちは、聖鍵について何かご存知なんですか?」

シャーロット「ええ! 聖鍵と言えばこのユリトー遺跡群で興った文明の、言うなれば花形――トップスターなのよ!!!」

ルウェリア「え、ええ……? つまり、どういう……?」

シャーロット「聖鍵とは、このユリトー遺跡群において最重要とされる〝大神殿〟の封印を解くことのできる唯一の存在だとされているわ。文字通り、生きた鍵ってわけね」

リアン「生きた鍵……?」

ルル「ふつうの鍵じゃだめなの?」

シャーロット「セキュリティの一環なのかもね。普通の鍵だと盗人に奪われて使われてしまう可能性があるけれど、強い力を持った人造種なら簡単には奪えないし、もし解錠を強要されても拒否することができるでしょう? まあ、本当のところはその仕組みを作った古代人に聞かなきゃわからないけれど」

エンシァン「ふむ……まともな人造種なら、例え拷問されようとも自らの役割を全うするだろうからな。趣味は悪いが良くできたシステムだ」

ルル「ふうん」


リアン(……結局、聖鍵も人間に道具扱いされている人造種の一つでしかないのだろう)

リアン(でもだからって、他の人造種をあんな風に扱う魔鍵を許すことはできない――)


シャーロット「聖鍵は自身を守らせる為に他の人造種を従える力を持つらしいのだけれど、それも魔鍵の能力と一致するわね。アリムちゃんのように卓越したハッキング能力で他の人造種を支配下に置いた可能性もなくはないけれど――数が数だしその線は薄いわね。十中八九、本物の聖鍵と見て良いでしょう」

リアン「他の人造種を従える……」

リアン(リエムちゃんやアリムちゃん、ルルちゃんは大丈夫だろうか……。今度アリムちゃんに会った時に、良い対策がないか聞いてみよう……)

ルウェリア「……そういえばあいつ、自分をナントカ試作三号って言ってました。三号ってことは、聖鍵ってやつは複数いるのでしょうか?」

シャーロット「……試作ですって? 試作の鍵……? ううん……? いえ重要な存在なら試作を繰り返して改良していくのは当然……でもそれなら旧型の試作品をわざわざ残しておくかしら……? 支配機能の為の試作で解錠能力は未搭載の可能性……? まさか試作三号が最終バージョンなんてことは――」ブツブツ

リアン(シャーロット准教授は一人でブツブツ言いながら思考の海に沈んでいった)


エンシァン「諸君、茶でも飲みに行くぞ。シャーロットはああなるともうダメだ」ガタ

ルル「ごはん!?」ガタッ

エンシァン「ごはんじゃない。まだ晩飯には早い」

ルウェリア「先生! 准教授を置いていって良いんですか!?」

エンシァン「構わん。というか置いていくしかないだろう。奢ってやるからさっさと来い」スタスタ

リアン「は、はい!」トタトタ

ルル「ごっはん♪ ごっはん♪ エンしゃんの奢りでごっはん♪」ルンルン

エンシァン「茶だと言っとるだろうが!!!」


リアン(大神殿が何なのかとか、封印を解いたら聖鍵がどうなるのかとか、謎は深まるばかりだった)

リアン(魔鍵……一体、何が目的なのだろう……)


179以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/02(火) 01:24:51.58dWkQRN+m0 (2/4)

本日はここまで
次回、連休中のお出かけ編です。お楽しみに


180以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/02(火) 01:38:59.55jIerMf2eo (1/1)

おつおつー
残念美人ズな先生方…すこ


181以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/02(火) 22:15:22.54dWkQRN+m0 (3/4)

―5月1週 某日
 ユリトー島新南区 学生通り

 ワイワイガヤガヤ

サーナ「来ましたわね!」

リアン「サーナさん……! 皆も……! ごめん、待たせちゃった?」トタトタ

ノルン「ううん。私も今来たところ」

ルウェリア「まだ集合時間十五分前なんだから、慌てることないよ」

ノルン「ふふ、皆早かったね。それで……その子が……?」

リエム「はい。わたしはリアンさまの魔法人形、リエムです。リアンさまのお友達の皆さま……よろしくお願いいたします」ペコリ

サーナ「まあ……礼儀正しい子ですわね! わたくしはサーナ・ウィンド。こちらこそよろしくお願いしますわ」

ノルン「私はノルン・ハーベスト。よろしくね、リエムちゃん」


リアン(今回、リエムちゃんには私の親戚ではなく本来の身分で自己紹介してもらうことにした。あんな事件があった後なので、下手に隠すよりは私たちの事情を知ってもらった方が良いと思ったからだ。もちろん、ルウェリアちゃんを初めとした遺跡探索部の面々にも話は通してある)


ルウェリア「よし、自己紹介も済んだみたいだし――」

サーナ「ええ! アパレルショップへ行きますわよ!」ザッ

ノルン「サーナちゃんイチオシのショップかあ。ふふ、楽しみ」

 スタスタ


リアン(この集まりの発端は、サーナさんだ)

リアン(連休に入る前、サーナさんが『服を買いたいですわ!!!』と言い出したのだ)

リアン(丁度そろそろ夏服が欲しくなる頃だし、引っ越してきたばかりの私は季節モノの衣服が不足していたので、その提案は渡りに船だった)

リアン(リエムちゃん用の服も、先月の時点である程度は買ってあげたけれど、まだまだ不足しているというのが実情だ)

リアン(せっかくだからこの機会に、衣食住の衣を充実させたい。懐は痛いけれど……)

 ◆


182以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/02(火) 22:15:48.08dWkQRN+m0 (4/4)

―アパレルショップ「アイランド・ヴィレッジ」

サーナ「ここですわ!」ドン!

ルウェリア「ええ!? イチオシってアイランドヴィレッジのことだったの!?」

ノルン「あ、あはは……どんなすごいブランド店に行くのかと思ったら……」

リアン「庶民の味方アイランドヴィレッジ……! 私もよく使ってる……!」

サーナ「フフ、庶民派ショップに見えてわたくし好みの高貴な衣装も少なくないんですのよ。ご照覧くださいまし!」


リアン(サーナさんの先導に従って、買い物カゴを手に店内を回る――)

リアン(た、確かに……サーナさんが好みそうな淑女系ファッションも意外と置いてある……! これは、舐めてたかも……!)

リアン(そして何より、学生の私にとってはお財布に優しい……!)


リアン「リエムちゃん、こんなのはどう?」パッ

リエム「リアンさまには、少々サイズが小さいかと思われます」

リアン「ち、違うよ。リエムちゃんのだよ」

リエム「あ……申し訳ありません。わたしは、リアンさまがお選びになったものなら――」

サーナ「ノンノンノン!! リエムちゃん、女の子はもっとワガママにならなきゃダメですわ!!」ズイッ

リアン「サーナさん!」

リエム「サーナさま」

サーナ「ファッションは心の外形――なりたい自分、見せたい自分を外へ表現するための武器ですの」

リアン「か、考えたこともなかった」

サーナ「リエムちゃんには、なりたい自分や見せたい自分はございませんこと?」

リエム「……わたしは……魔法人形として、もっとリアンさまのお役に立てるようになりたいです」

サーナ「フフ、それならその為のファッションを考えるんですの。どんな服ならリアンの役に立てそうかしら?」

リエム「…………情報の整理を開始します。しばらく各種機能が低下します……」

リアン「り、リエムちゃん……!?」

サーナ「見守ってあげてくださいまし。きっとリエムちゃんなりに考えているのですわ」

↓1コンマ リエムが買った服
01-30 耐衝ローブ
31-60 割烹着
61-90 エプロンドレス
91-00 まほうのスクールみずぎ


183以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/02(火) 22:20:32.35hNXA3qUt0 (1/1)




184以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/03(水) 00:31:54.92fkgkFc0x0 (1/6)

リエム「これが欲しいです」スッ

サーナ「あら、割烹着?」

リエム「はい。機能性、外見、目的等を総合的に鑑みた結果、これが今回最もわたしが求めるべき服装であると判断いたしました」

サーナ「あなたがそう判断したのでしたら、わたくしから言うことはありませんわ」

リアン「…………」

リエム「リアンさま……」

リアン「……うん。いいと思う。お金あげるから、レジ一人で行ける?」

リエム「はい……!」トテトテ



リアン「…………」

サーナ「不服そうですわね?」

リアン「あ、いや……。ええと……」

リアン「…………うん。ちょっと、不服……」

サーナ「リエムちゃんが自分で考えた結果ですわよ?」

リアン「そうだけど……。結局、私のお世話をする為の服だし……」

サーナ「それがリエムちゃんの望みなのではありませんこと?」

リアン「リエムちゃんが私を慕う気持ちは、生まれつき刷り込まれたものなんだよ。魔法人形って、そういうものなんだって」

サーナ「……そうなんですの。外見の幼さにしては、リアンへの愛がやけに重い気はしておりましたが……」

リアン「……リエムちゃんが、自分で望んだことじゃないんだ。誰にでも礼儀正しいのも、私に物凄く尽くしてくれるのも……全部、魔法人形って種に仕組まれたシステムなんだよ……。古代文明の奴らが、そういう風に作ったから」

サーナ「……ですが例え作り物の感情でも、リエムちゃんにとっては本物と相違ないのではありませんこと? 無理に否定しても、リエムちゃんが傷付くだけですわ」

リアン「……わかってる。専門家の准教授にも似たようなこと言われたよ。実際、その通りだと思う……」

サーナ「…………無神経な正論を吐きましたわ。許してくださいまし」

リアン「ううん。実際、リエムちゃんを傷付けてまで押し通すことじゃないもの。リエムちゃんが傷付かずに穏やかに生きていけるなら――それがきっと、一番良い」

サーナ「……ですわね」

リアン「うん……」

サーナ「…………あの時、リアンがあれほどまでに取り乱した理由――今ならよくわかりますわ。リエムちゃんと同じ者たちを、あんな風に扱うなど――」チリッ

リアン(その時――サーナさん周辺の大気が、微かに震えた)

サーナ「次に会ったらただじゃおきませんわ。畜生未満の下郎が――」チリチリ―

リアン(サーナさんは普段の明朗さを潜め――底冷えするような声色に怒気を滲ませた)

 ◆

―夕方
 学生通り

ノルン「今日は楽しかった……! また皆で集まろ?」

サーナ「ええ! 服でも、他のお出かけでも、また皆で行きたいですわね」

リアン「うん……!」

ルウェリア「遺跡探索部も毎日活動してるわけじゃないから、日程さえ合えば行けるよ……!」

ノルン「……もし人手が必要だったら、遠慮なく呼んでね。力になりたいから」

サーナ「右に同じく、ですわ。私たちももう無関係ではありませんもの」

ルウェリア「ほ、本当に!? ノルンさん、サーナさん……ありがとう……!」

 ☆サーナとノルンを助っ人として遺跡探索部に呼べるようになりました


185以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/03(水) 00:33:34.82fkgkFc0x0 (2/6)

―夜
 リアンの部屋

リアン(そうして私たちは有意義な休日を過ごし、別れた)

リアン(リエムちゃんは早速今日買った割烹着を着て、せっせと家事をこなしている。私も自分のできることはなるべく自分でやっているが、基本的にはリエムちゃんの方が速い上に正確な為、家事において私の出る幕はあまりなかった)

リアン(しかし割烹着を着て台所に立つリエムちゃんの後ろ姿を見ていると、欠片も覚えていない両親の記憶をつい捏造しそうになる……)

リアン(もしリエムちゃんがもっと大人びた容姿だったら、私はどうなっていただろう。リエムちゃんに母親代わりを求めたりしたのだろうか)

リアン(……考えても仕方ないか)


リアン「リエムちゃん、お皿運ぶよ」スクッ

リエム「リアンさま。それではこれとこれをお願いします」スッ

リアン「ん、わかった」

 ◆


186以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/03(水) 00:34:47.03fkgkFc0x0 (3/6)

本日はここまで


187以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/03(水) 00:39:56.98zNqNqqjao (1/2)

おつおつー
探索の人手が増えたよ!やったね!


188以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/03(水) 00:58:33.23Grx4vyG9O (1/1)

遅くまで更新乙です。魔法人形の二人……

https://i.imgur.com/FVlujXE.jpg


189以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/03(水) 01:29:28.19S7w1xnmE0 (1/1)

描いたん?
可愛いしすごいな


190以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/03(水) 02:38:16.50zNqNqqjao (2/2)

支援絵ないすぅ


191以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/03(水) 09:34:28.93fkgkFc0x0 (4/6)

めっちゃかわいい! 二人とも想像していた通りの姿で感動しております。服飾のディティールもすごいです。支援絵ありがとうございます
本日の更新はやや遅い時間になりそうです。よろしくお願い致します


192以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/03(水) 23:19:51.49fkgkFc0x0 (5/6)

―5月1週 某日
 リアンの部屋

リアン「今日が連休の最終日か……」

リエム「リアンさま。本日はどうなさいますか?」

リアン「うーん……買い出しは昨日済ませちゃったし、活動もないし、特にやることはないなあ」

リエム「わかりました」

リアン「リエムちゃんはやりたいこととか行きたい場所とかある?」

リエム「いいえ、特にはありません」

リアン「だよね……。うーん……でもせっかくの連休最終日だし、たまには二人でどっか行ってみる? この前買った新しい服に袖を通してさ」

リエム「はい、お供いたします」

リアン「うん! 一緒にいこ!」

 ◆

―ユリトー島 新南区 学生通り

リアン「流石に最終日ともなると人通りもだいぶ減るね」スタスタ

リエム「はい。ユリトー島は離島なので、観光客の方々は帰路についた頃かと思われます」トテトテ

リアン「そうだね。私としてはこれくらい人口密度が低い方が動きやすくて良いなあ」




―学生通り 島内案内板

リアン(私たちは、学生通りの島内案内板の前まで来た)

リアン(この案内板には、名前の通り島内の大まかな地図と観光スポットが描かれている)


リアン「へえ〜、ちゃんと見たことなかったけどいろいろあるんだなあ」

リエム「現在のユリトー島の地図情報は既にインプットしてあります。ナビゲート可能です」

リアン「い、いつの間に……!?」

リエム「インタネットに接続し、地図情報をダウンロードしてわたし用に再構築いたしました」

リアン「え、そんなことできるの!?」

リエム「はい。リアンさまが学院へ通っている間に自己アップデートを行い、この時代の情報通信に適合できるようになりました。セキュリティもばっちりです」

リアン「ま、魔法人形しゅごい……」

↓1 どこに行く?
東区(旧市街)
新南区(ユリトー魔法女学院、学生通り、ショッピングモール、その他様々な商業施設等)
新西区(新西区住宅街、博物館(閉館中)、魔導遊園地、その他様々な娯楽施設等)
北側(手付かずの大自然)
ユリトー山(麓、山道、温泉)※リアンの体力・移動速度では日帰りで山頂まで行くのは難しい
その他(要記述。それっぽい名称だけでもそれっぽく実装します)
コンマで決める(場合によっては特殊な場所に行けるかも)


193以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/03(水) 23:23:06.57EIQfE2o40 (1/1)

北側


194以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/03(水) 23:49:11.66fkgkFc0x0 (6/6)

―ユリトー島 北方
 樹海

 ホホー ホホー ケケッケケッ ホホー ホホー

リアン(私たちはあえて、開発が進んでいないユリトー島の北側へとやって来た)

リアン(巨大な樹木が鬱蒼と生い茂り、地面は厚い腐葉土に覆われ、周囲からは動物か何かの声が聞こえてくる)

リアン(遺跡探索部の活動でも時々遺跡探しに来たことはあったけど……やはり未開拓の大自然はすごい)

リアン(新品の服を着てきたのは失敗だったかも……)

リアン(そうだ、魔法で保護をかけておこう)


リアン「ジェルアーマー」ポワン

リエム「ふわ……」ポワン

リアン「よし、これなら草とか枝にちょっと引っ掛けたりしても傷付かないよね」

リエム「リアンさま。魔力は大丈夫ですか?」

リアン「うん。きぐるみ仕様だと消費も凄いけど、元のこれならそんなに重くないから」

↓1 大自然の中を歩いてみよう
01-30 野生のプチドラゴン
31-60 妖しいキノコ
61-90 古代遺物の残骸
91-00 朽ちた庭園


195以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/03(水) 23:55:16.39kEqCtC5D0 (1/1)




196以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 01:37:38.35hzFNNyBh0 (1/24)

 ザッザッザッ…

リアン(リエムちゃんと樹海の中を二人で進んでいく……)

リアン(時々大きな倒木や生い茂る蔦が行く手を阻むが、リエムちゃんが魔導レーザーで都度切り開いてくれるのでなんとか進めている)

リアン(しかし私はピクニックのつもりで来たはずだが、何か盛大に間違えている気がしてきた……)

リアン(……いや! ここまで来たからには、最高のロケーションを見つけてピクニックするんだ!)

 ◆

リアン(そうして歩き続けること小一時間……)

リアン(とても暗く鬱蒼とした樹海の中で、私たちは謎の光を見つけた)

リアン(それは……キノコだった)

リアン(近付いてみると、そこには一面に光るキノコが生えていて――どこか不思議で、幻想的な景色を作り出していた)


キノコ「」チカチカ…

リアン「綺麗……」

リエム「照合中……該当なし。わたしの知識にないキノコです。恐らくわたしの時代には確認されていなかったものと思われます」

リアン「そうなんだ……」

リエム「キノコには触れるだけでも皮膚に炎症を引き起こすものもあります。未知のものは触らないことをおすすめいたします」

リアン「そ、そうなの? わかった。リエムちゃんがいてくれて助かるよ」

リエム「はい……良かったです」

リアン「あ、それならここでお昼ごはん食べるのは大丈夫?」

リエム「その程度であれば問題ないかと思われます」

リアン「そっか! じゃあここで食べよ! キノコ、綺麗だし」

リエム「はい。準備いたします」

リアン(私たちは比較的平らな場所にレジャーシートを広げ、バスケットを開けた。中にはリエムちゃんが作ってくれたサンドイッチが入っている)

 ◆

キノコ「」チカチカ

リエム「…………」ポー

リアン「……リエムちゃん?」

リエム「あ……りあん、さま……」

リアン「ど、どうしたの? 顔がちょっと赤いみたいだけど……」

リエム「かくしゅきのうが、ていかしており……。げんいんを……」

リアン「え! そ、それってどういう……」

リエム「…………りあん、さま……」

 ぎゅっ

リアン「ふえっ!?」

リアン(リエムちゃんが、私に抱きついてきた……!?)

リエム「えらー……えらー……げんいんふめい……」

リアン「リエムちゃん……! あああ、どうしたら……!!」

リエム「りあんさま……りえむを、すてないでください……。りえむを……どうか……」

リアン「捨てないよ! 捨てるわけないでしょ!」

リエム「りあん、さま……」カクン

リアン(リエムちゃんは私に抱きついたまま、意識を失った)

 ◆


197以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 01:38:50.10hzFNNyBh0 (2/24)

―リアンの部屋

リアン(気を失ったリエムちゃんを背負って、私は樹海から帰還した)

リアン(リエムちゃんをベッドに寝かせて私はしばらくアタフタしていたが、しばらくしてリエムちゃんは何事もなかったかのように起き、状態も普通に戻っていた)

リアン(一体あれは何だったのだろう……。もしまだ何か悪い影響が残っていたりしたら……)


リアン「リエムちゃん、本当になんともないの?」

リエム「はい。ご迷惑をおかけしてしまい……申し訳ありませんでした」ペコリ

リアン「う、ううん。それはいいんだけど……」

リエム「ログを遡ったところ、情緒機能の過活動を主因とした不具合だったことがわかりました。あの時は見苦しい行為、発言をしてしまい……」

リアン「全然見苦しくなんてないよ。リエムちゃんはいつも、あんな不安に耐えて頑張ってたんだね……」ナデナデ

リエム「リアンさま……。あれは……感情が過剰に増幅した結果であり……」

リアン「元からない感情は増幅できないでしょ?」

リエム「…………はい」

リアン「……不安だったり、怖かったりした時は……ああいう風に、弱音を吐いても良いんだからね。私は、絶対にリエムちゃんの側にいるから」

リエム「リアンさま……」

リアン「……まあでも、リエムちゃんはきっと意地っ張りだから」

 ぎゅっ

リアン「今夜は、こうして寝よっか」

リアン「……はい。リアンさま…………」

 ◆

―リアンの部屋 ベランダ

アリム「…………」

アリム「フン。杞憂だったみたいね」

アリム「……妖光茸の光の波長は、魔法人形の情緒機能を一時的に狂わせる」

アリム「あの程度なら後遺症はないけど……一部の壊れた魔法人形は麻薬みたいにアレを求めてたっけ。妖光茸を浴びすぎて壊れたのか、壊れたから妖光茸を求めるのか――。どっちにしても、救えない話ね……」

アリム「まあこいつらなら大丈夫でしょ。ていうか何でわたし、こんなとこまで来てこいつらの心配なんかしてるのよ……。なんか腹立ってきたわ……」

アリム「今度会ったらまた蹴っ飛ばそ。リアンの馬鹿」シュタッ

 ◆


198以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 02:02:45.52hzFNNyBh0 (3/24)

―5月2週
 教室

 キーンコーンカーンコーン

生徒A「やっほー久しぶり! 連休明けってやっぱドキドキするね!」

生徒B「わかる! 連休前はあんなに休みが待ち遠しかったのに、今はガッコが恋しくなるなんてほんと不思議〜!」

 キャピキャピ

リアン(……ちょっとわかるかも……。あれ、てことは私もリア充……?)

ノルン「リアンちゃん! ふふ、数日ぶりだね」

リアン「ノルンさん……! うん、数日ぶり」

ノルン「リアンちゃんはあれからどんな風に過ごしてた?」

リアン「ええと、家でのんびりしたり、日用品の買い出ししたり……リエムちゃんと樹海に行ったり、かな?」

ノルン「えっ樹海!?」


―次の遺跡発見率[40/500]
 ◆遺跡探索部メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+2、持続力+4 水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破率+4、戦闘力+2、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破率+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破率+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破率+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◆助っ人
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+2、持続力+3)

☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う

5月2週の行動です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、何らかの特殊なイベントが発生することがあります なお本日はここまで


199以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 02:26:58.310zqyJVhno (1/4)

やる気無ぇ遺跡探索部メンバーが遂に退部すると言い出したぞ。まずは話を聞こう

おつー
キノコまあまあヤバイ代物で草


200以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 02:48:46.03ZE5VghZ30 (1/3)

風邪をひいて一日中看病される


201以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 04:56:08.61ias2K5XoO (1/1)

体育の時間で友達と運動
(もし体育とかなければ闘技大会に向けて一緒にトレーニングで)


202以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 07:25:35.98Zk1jHtbR0 (1/2)

友人達とお風呂


203以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 14:33:20.48hzFNNyBh0 (4/24)

―5月2週 某日
 学院 グラウンド

体育教師「本日の授業は闘技大会のルール確認とそれに向けた実践的な戦闘訓練を行う! 不参加予定の者もいるだろうが、先日魔導遊園地で騒ぎがあったばかりだ。いつどこで戦に巻き込まれるかわからん以上、いつでも戦える心構えと体作りをしておかなければならない!」

リアン「うええ……苦手なノリだ……」

体育教師「転入生のロールセンはここでの闘技大会は初めてだな? もし闘技大会に参加するのであれば今日ここで基本をみっちり抑えておけ!」

リアン「ひ、ひゃい……!」



体育教師「9月に開催される学内闘技大会では、1対1のソロ部門と2対2のデュエット部門がある。日を分けて行われるから両方の部門に参加することは可能だ。当然だが、デュエット部門は相方がいなければ参加はできない。自己研鑽に励むのは大事だが、一人で武を極めてもデュエット部門の登竜門は開かれないというわけだ」

リアン(へえ〜……まあ、まだ参加するかどうかも決めてないし……)

体育教師「大会の形式はトーナメント制となっている。降参するか、即時の戦闘続行が不可能と判定された側の負けだ。デュエット部門ではどちらか一方が降参あるいは戦闘不能となった時点でその側の敗北となる。医療系の魔法に秀でた専門スタッフも待機しているため、万が一の場合も安心して欲しい」

リアン(うひゃあ……降参しなかったら気絶するまでボコボコにされそう……)

体育教師「当然、殺意を込めた魔法や武技、暗器を用いれば即刻反則負けだ。闘技大会はあくまで互いに競い合い高め合う場であって、苛烈な生存競争の場というわけではないということは認識しておいてもらいたい」

リアン(うへえ……こんな説明聞いて参加したがる人いるのかな……)

リアン(なんて思ってたら、いた)


サーナ「フフフ……燃えてきましたわ! 今年こそはわたくしが優勝しますわよ!!」

ノルン「わあー、頑張ってね。私は今年も不参加かなあ」

ルウェリア「私は……どうしようかな」


リアン(サーナさんなら確かに参加するよね。この前のゾンビ屋敷でも大活躍だったし、かなり良いとこまでいけそう)

サーナ「リアンも当然参加するんですわよね?」ズイッ

リアン「えっ!!? わ、私!? なんで!?」

サーナ「あれほどパワフルな水のゴーレムをきぐるみのように着込んで力強く戦っていたのですから、リアンも体の奥底では闘争を求めているタイプの人なのでしょう? わたくしに隠し事はできませんわ!!」

リアン「え、い、いやあれは」

サーナ「そうと決まれば早速実践訓練ですわ! ノルンとルウェリアも手伝いなさいまし!」

ノルン「あ、あはは……わかった、手伝うよ。リアンちゃん、無理しないでね?」

ルウェリア「リアンちゃん本当に出るの? それなら私も……」

サーナ(うわあ〜なんか私も出る方向で話が進んでるよお〜……)

 ◆


204以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 14:33:48.70hzFNNyBh0 (5/24)

サーナ「疾きこと風の如く! 侵略すること風の如し! エアシュート!」バヒュンッ

リアン「うわわ! バブルバリア!」ボワン

サーナ「まだまだ! ウィンドカッター!」シュバババ

リアン「ジェルアーマー!」ペチペチペチ

サーナ「くっやりますわね……! しかし守るばかりでは勝てませんわよ!」

リアン「そ、そんなこと言ったって……!」

サーナ「勝たなければ――守れるものも守れませんわ――!!」ビュオッ

リアン「――ッ!」


リアン(そうだ――戦えなければ、何も守れない――)

リアン(私は――みんなのことも、リエムちゃんのことも――アリムちゃんのことだって――守れるなら、守りたい――ッ!」


リアン「――アクアシュートッ!」ビシュンッ

サーナ「!」サッ

リアン「アサルトシャワー!」バシュシュシュッ

サーナ「くっ! フフ、エンジンがかかってきましたわね! それなら――」



ノルン「少し心配だったけど、大丈夫みたい。リアンちゃん」

ルウェリア「リアンちゃんはああ見えて強いよ。探索の時も何度も助けられてるんだ」

ノルン「うん……わかるよ。リアンちゃんはとっても強いもの。私なんかより、ずっと……」

ルウェリア「……ノルンさんは、闘技大会に参加しないの? この前は全然戦えてたけど……」

ノルン「そんなことないよ。たまたま……運が良かっただけ」

ルウェリア「うーん……わかった。そういうことにしとく」

ノルン「あはは……ごめんね」

ルウェリア「でも訓練には付き合ってもらうからね。今年は私も挑んでみたくなったから、闘技大会!」

ノルン「うん、任せて!」

↓1コンマ 訓練の成果
01-60 学生組経験+
61-90 学生組経験++
91-00 学生組能力+


205以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 14:40:15.97p+c13nBqO (1/1)

えい


206以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 19:09:50.08hzFNNyBh0 (6/24)

コンマ97

リアン(先日のゾンビ屋敷での立ち回りや今日の戦闘訓練で、私たちはかなり戦闘経験を積めたような気がする)

リアン(大人にだって――あの魔鍵にだって、負けるもんか。強くなって、絶対にみんなを守り抜くんだ――!)

 ☆学生組の能力が成長しました



―5月2週 某日 昼休み
 学院 グラウンド

体育教師「闘技大会についてはわかったな? ではもう昼休みだ、大いに休むが良い! 礼!」


リアン「ふわ〜疲れたあ……」

ルウェリア「本当にね……。体育の授業っていうより、途中からもうただの戦闘訓練だったよ」

サーナ「フフ、ですが良い経験になりましたわ。この調子で9月の闘技大会までに積み重ねておきたいですわね」

ノルン「ねえ、昼休みだしシャワー室行かない? 私すごく汗かいちゃって……」

ルウェリア「賛成! 流石に5月ともなると暑くて汗かいちゃうよね……」

リアン「シャワー室なんてあったんだ……」

サーナ「フフ、ちょっとした浴場も付いておりましてよ。せっかくですしわたくしたちでお風呂もいただきませんこと?」

リアン「ええ!? 学校のシャワー室に浴場まで付いてるの!?」

 ◆

―学院 シャワー室・浴場

リアン(確かに、学院の中にシャワー室と浴場があった)

リアン(温泉や宿泊施設のもののような規模の大きいものではないが、それでも複数人であれば余裕で入れる広さだ)

リアン(幸い、今日は私たち以外に利用者はいないようだった。こういうのって、身近にあると案外使わないんだよね)


 カポーン

リアン「ふわあ〜……」グデーン

ノルン「リアンちゃん、溶けてる溶けてる」

サーナ「流石は水の魔法使い……。液体化する魔法も習得済みなんですのね」

ルウェリア「液体化……!? 私の硬度変化っていうアイデンティティの半分が……!」

リアン「いや溶けてないから! 人をスライムみたいに言わないでよもう!」


リアン(そうは言っても、運動した後のお風呂は溶けそうになるくらい気持ちが良い……)

リアン(それにしても……)


サーナ「はあ……極楽ですわ……」バルン

リアン(瑞々しい張りがあって本人のように力強い――大きさと美しさを兼ね備えたサーナさん……)


ノルン「気持ち良いね……」ポヨン

リアン(マシュマロのように滑らかでふんわりしている――大きさと可愛らしさを兼ね備えたノルンさん……)


ルウェリア「広いお風呂って良いよね……」ペタン

リアン(控えめで慎ましくも確かにそこにある柔らかさ――小ささと可愛らしさを兼ね備えたルウェリアちゃん……)


リアン(う〜ん、みんな違ってみんな良い。えへへ、お風呂って良いね……)グデーン

 ◆


207以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 19:10:42.60hzFNNyBh0 (7/24)

―5月2週 某日 放課後
 遺跡探索部 部室

エンシァン「諸君、集まったな。少々まずいことになったぞ」

リアン(私たちが部室に集まると、エンシァン先生はいつもと変わらない表情でそんなことを言った)

エンシァン「ウチには三年生の幽霊部員が三人いるのだが、そいつらが全員突然退部を届け出た。リアンくんとルウェリアを合わせれば定数の5に達していたのだが……このままでは廃部の危機だ」

ルウェリア「ええ!? そもそも私はその人たちと会ったことがないんですけど……どうして突然退部を届け出たんです? 所属してても部費とか取られるわけじゃないのに……」

エンシァン「わからん。そいつらは元々、私がここを廃部にさせない為に、単位を餌にして入部届を書かせた奴らだからな」

リアン&ルウェリア「ええ……」

リアン「あ、ルルちゃんは……? 一応ここの部員でしたよね?」

ルル「そうなの?」

リアン「そうなの」

エンシァン「部員は部員だが、ルルは学院生じゃないからな。部の存続に必要な部員というのは、学院に通う生徒である必要があるのだ」

ルウェリア「何にしても、私とリアンちゃんだけじゃ到底足りないってことですよね……」

エンシァン「うむ。この部室が使えなくなるとやや面倒だ」

リアン(この部室には、先生が溜め込んだ資料や遺跡探索の為の道具一式など、いろいろなものが保管されている。多くはないが学院から出る部費を使って備品を買ったりもできるらしいので、確かに廃部になってしまうのはまずい……)

ルウェリア「わかりました。辞めるという幽霊部員の所在はわかりますか?」

エンシァン「談判しに行くのか? 無駄だとは思うが、一応教えてやろう――」

リアン(先生から件の三年生の所属クラスを教えてもらい、私たちはすぐに向かうことにした)

 ◆

 ガララ…

ルウェリア「失礼します」ザッザッ

リアン「し、失礼しまーす……」オソルオソル

リアン(既に放課後だったのでダメ元だったが、都合の良いことに件の生徒は三人とも教室に残っており、机を囲んでお喋りをしていた)


ルウェリア「あの……遺跡探索部の部員の方々ですよね?」

幽霊部員A「あ……ああ。もう辞めるけどね。君は?」

ルウェリア「私は遺跡探索部の二年です。こっちの子も同じです」

リアン「ど、どうも」

幽霊部員B「……何? 引き留めに来たってわけ?」

ルウェリア「はい。幽霊部員のままで構いませんので、所属しておいていただけると助かります。あなた方に辞められてしまうと、廃部になってしまうので」

幽霊部員C「いや〜……。その、それはまあごめんなんだけど……」

幽霊部員A「…………すまない。君たちの頼みは聞けない」

ルウェリア「どうしてです? 所属していても特に損することはないと思うのですが――」

幽霊部員B「……あんたたちも辞めたら? あんなとこにいてもロクなことにならないよ」

リアン「ええ? それってどういう……」

幽霊部員A「私たちから話すことはもうない。部員探しなら他を当たってくれ」ガタッ

リアン(幽霊部員の方々は、そそくさと私たちの前から去っていった……)

 ◆


208以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 19:14:23.58hzFNNyBh0 (8/24)

―部室

エンシァン「どうだった? ダメだったろう?」

ルウェリア「はい……。取り付く島もありませんでした」

リアン「…………これって、もしかして何者かがそういう根回しをしたんじゃ……」

エンシァン「私もそう見ている。最近の遺跡探索部……というか君たちは精力的に活動しすぎているからな」

ルウェリア「目を付けられた……ってことですか?」

エンシァン「そういうことだ。フッ、だが案ずることはない。もし奴らが我々の存在を疎ましく思っていたとしても、直接的な手段に訴えることはまずないだろう」

ルウェリア「え、なんでそう言えるんです……?」

エンシァン「私たちの活動を邪魔する為だとして、遺跡探索部が廃部になるのは来年の4月だ。あまりにも悠長だとは思わないか?」

リアン「た、確かに……! そこまで熱心に私たちを潰したいわけではない、ってことでしょうか?」

エンシァン「あるいは、そんな迂遠な手段を取ることしかできない程度の実行力しかないということだ。私は後者だと見ている」

ルウェリア「で、でも、アリムちゃんは一度本気で私たちを消し飛ばそうとして来ましたよ!?」

エンシァン「遺跡情報の統制・隠蔽を行っている者たちと、魔鍵やアリムくんら遺跡存在たちは恐らくイコールではない。何らかの繋がりはあるのかもしれんがな。そもそも魔鍵らにこちらの機関まで握られていたらもはや我々には打つ手がないし、逆もまた然りだ」

リアン「…………こ、こんがらがって来ました。つまり……大丈夫ってことですか?」

エンシァン「少なくとも来年の4月まではな。もし部員獲得の目処が立たなければ、我々のタイムリミットは来年4月だ。とは言っても部費や部室が使えなくなるだけで、遺跡探索の続行は可能だし私も手を貸してやる。いろいろと不便にはなるがな!」

ルウェリア「なんでそんなに楽しそうなんですか……。わかりました、とりあえず遺跡探索と並行して部員探しもやりますよ」

リアン「わ、わかった……。ルウェリアちゃん、頑張ろ!」

ルウェリア「うん! ふふ、リアンちゃんが入ってくれてて良かった。私一人だったら折れてたかもしれないし」

リアン「う、うん……! 一人は、つらいよね。少なくとも私は辞めないから安心してね」

ルル「ルルも辞めないよ? ここにいればエンしゃんがごはんくれるもん」

ルウェリア「リアンちゃん……ルルさんも、ありがとう……!」

 ◆


209以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 19:15:04.26hzFNNyBh0 (9/24)

―5月2週 某日 朝
 リアンの部屋

リアン「…………あ、れ……?」

リアン(あたまが痛い……。ぼーっとする……。体もだるい……)

リアン(学校、いかなきゃ……)モゾモゾ…

リエム「リアンさま!」トタトタ

リアン「あ……リエムちゃん……」

リエム「リアンさま、体温が平熱を大きく上回っています……! どうか安静になさっていてくださいませ……!」

リアン「え……そう、なの……?」

リエム「はい……。食欲はございますか……?」

リアン「……あんまり……ないかも……」

リエム「戸棚に経口補水液を保管してあります。今はそれをお飲みになってください……」

リアン(リエムちゃん……備蓄してたんだ……)

リアン(本当に……よくできた子だなあ……)

リアン「うん……」

リアン(体はだるいけれど……リエムちゃんがいてくれるなら……怖くないな……)

 ◆


210以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 19:15:40.87hzFNNyBh0 (10/24)

 ザアザア… ピカッ ゴロゴロ…
 ゴゴゴゴゴ…

「お願いします。――さまを、どうか……」

「貴殿も頃合いを見て、――に避難するように」

「はい……。あの――」

「手短に」

「――さまは、わたしたちを……。――さまをも、お見捨てになられたのでしょうか……」

「…………当機は、それを正確に判断できる情報を持ち合わせていない」

「……申し訳ありません。お引き留めしてしまいました」

「気にせず。それでは当機はこれより高速航行形態へ移行する。退避願う」ウィーン…

「はい……。お気を付けて……」

「貴殿も」ガシャン

「――さまを、よろしくお願いいたします」

「任務了解――」キュイィィン―

 コォォォォ… ドシュゥン―


――――

――




 ガタガタ… ジジ… バチバチ…

「…………航行継続…不可能…」

「――の保護を優先……。時間凍結形態に移行……」

「救難信号を発信――」

「タスケテ――タスケテ――」



211以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 19:16:43.87hzFNNyBh0 (11/24)

リアン(……)

リアン(またこの夢だ)

リアン(世界の終わりみたいな天気の中、誰かの背に乗って、空を飛んで)

リアン(最後には、飛べなくなって)

リアン(闇の中に沈んでいく――)

リアン(でも、その背中が大きかったから――ちっとも怖くなかった)

リアン(一体、何なんだろう。この夢――)

 ◆


212以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 19:17:30.11hzFNNyBh0 (12/24)

リアン「…………」

リエム「リアンさま……。ご体調はいかがでしょうか……」

リアン(目が覚めると、リエムちゃんがじっと私を覗き込んでいた)

リアン(もしかしなくても……ずっと、こうして私を見ていてくれたのだろう)

リアン「だいぶ良くなったみたい……」モゾモゾ

リエム「良かったです……。ご夕飯は、食べられそうですか?」

リアン「うん……。おかゆ、作ってもらって良い……?」

リエム「はい。良くなったとしても、しばらくは安静になさっていてくださいませ……」トテトテ…

リアン(リエムちゃんは、ベッドから離れてキッチンの方へと向かっていった)

リアン(この前は私が側にいるなんて言ったけど……側にいて欲しいのは、私の方かも知れない……)


 ガチャッ

ルウェリア「リアンちゃん! 大丈夫!?」タタッ

サーナ「お見舞いに来ましたわよ! 皆で買ってきたスポーツドリンクですわ!」スタスタ ドサッ

ノルン「いきなり大人数で押しかけちゃってごめんね……? ゼリーも買ってきたから、調子の良い時に食べてね」スス

リアン「みんな……!」

リアン(部屋のベッドで安静にしていると、みんなが入ってきた)

エンシァン「私もいるぞ。リアンくんがいないとルウェリアが使い物にならんのでな」ザッ

ルル「ルルも来たよ! エンしゃんもルウェリアもルルにあんまり優しくないから早く治して!」ピョコッ

シャーロット「あら……ちょっと多すぎるわね? でも失礼してっと……キュア!」ポウ

リアン(最後に顔を出したシャーロット先生が、私に向かって魔法を使った)

リアン(少しだけ残っていた体の重さがみるみる消えていく……すごい!)

シャーロット「よし、と。一応これで体調は回復したと思うけど、病み上がりには変わりないからリエムちゃんの言う事を聞いてしっかり養生するのよ?」ユサッ

リアン「は、はい。ありがとうございます」

シャーロット「それじゃ私は失礼します。今度リエムちゃんとお話させて頂戴ね?」ユサッユサッ

エンシァン「では私も失礼しよう。また元気になって部室に顔を出したまえよ。お前たちも病人の部屋に長居するんじゃないぞ。ルル、お前もだ」ガシッ ザッザッ

ルル「やだあ、ルルもリエムのおかゆ食べたい〜」ズルズル…

サーナ「私たちはもちろん、クラスにも寂しがっている人がけっこうおりましたから、早く元気な姿を見せてあげるんですのよ?」

ノルン「流石に大人数すぎたね……。でもすぐに治りそうで良かった。ゆっくり治して、また一緒にお弁当食べようね。それじゃあ、また」

ルウェリア「……リアンちゃん。学校も活動も、完全に回復してからで全然大丈夫だから。今はしっかり休んでね。待ってるから。じゃ……!」


リアン(一気に来て、一気に帰っていった……)

リアン(でも……私のことを心配して、お見舞いに来てくれる人がこんなにもいるなんて……)

リアン(なんだか……とても胸が温かくなる……)



リエム「リアンさま……。皆さまを勝手にお通ししてしまいました。申し訳ありません……」ペコリ

リアン「ううん、全然良かった……! ありがとね、リエムちゃん……!」

リエム「はい……。おかゆができあがりましたが、お一人でお食べになれますか? 難しいようでしたら、わたしがお口へお運びいたします」

リアン「え、ええと……。ひ、一人で食べられるかな……」

リエム「かしこまりました。それでは、お持ちいたしますので少々お待ち下さいませ」トテトテ

リアン(皆が去って、静かになったけれど……。部屋の中には、温かい空気が残っている。そしてそれはきっと、リエムちゃんがいてくれる限り決して消えない――)

リアン(私は……すごく、幸せ者なんだなあ……)ウルッ

 ◆


213以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 19:18:00.99hzFNNyBh0 (13/24)

―リアンの部屋 ベランダ

アリム「…………」

アリム「フン、やっぱ杞憂じゃない」

アリム「人間のボディって脆いし壊れやすいし替えも効かないし、ほんと不便ね」

アリム「あんな欠陥だらけのボディを使ってるんだから、人格が欠陥まみれになるのは当然なのかも」

アリム「…………」

アリム「……チッ。なんでわたし、いちいちあんな奴のことなんか心配してんのよ……」

アリム「……帰ろ」シュタッ


214以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 19:48:02.86hzFNNyBh0 (14/24)

―5月3週
 教室

 ガララ…

リアン「お、おはようございま〜す……」

ルウェリア「リアンちゃん!」ガタッ

サーナ「来ましたわね!」

ノルン「良かった……回復したんだね」

生徒A「リアンちゃんおひさ〜! 風邪だいじょぶだった〜?」

生徒B「っぱリアンっちがいないと始まんないっしょ!」

リアン「あ、あはは……。ご心配をおかけしました」


―次の遺跡発見率[135/500]
 ◆遺跡探索部メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破率+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破率+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破率+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破率+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◆助っ人
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)

☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う
・遺跡探索部の部員を集める(2/5)

5月3週の行動です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、何らかの特殊なイベントが発生することがあります


215以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 19:51:22.47ISTrrlyvO (1/1)

部員集め
まずサーナとノルンに声をかけてみる(無理強いはしない)


216以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 19:55:19.34NFW4TCeEO (1/1)

ルルも誘って皆で買い物に行ったらモンスターの襲撃に遭う


217以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 20:03:56.06Zk1jHtbR0 (2/2)

遅刻しそうになって風紀委員長に目を付けられる


218以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 21:52:01.68hzFNNyBh0 (15/24)

―5月3週 放課後
 教室

ルウェリア「――というわけで、今部員を探しているんだ」

リアン「うん……」

リアン(私たちは部員集めの為に、早速仲の良い二人……サーナさんとノルンさんに声をかけることにした)

リアン(まずはサーナさんだ)

サーナ「なるほど……事情はわかりましたわ。しかしこのサーナ、既に闘技部の一員を務めている身……」

ルウェリア「そっか……。それじゃあ、仕方な――」

サーナ「この学院は兼部も可能でしたわね? それならわたくし、遺跡探索部にも籍を置きますわ!」

リエム「ええ!? いいの!?」

サーナ「ええ。闘技部は鍛錬さえ怠らなければ各々の活動には自由な裁量が許される部活ですの。兼部は容易でしてよ」

ルウェリア「サーナさん……! ありがとう、恩に着るよ……!!」ペコペコ

サーナ「まあ、ルウェリアったら……。乙女が軽々しくヘコヘコするものではありませんわよ」

 ☆仲が良かったため判定を省略。サーナが遺跡探索部に正式加入しました

 ◆

ノルン「……わかった。それなら、私も遺跡探索部に入るよ」

リアン「ノルンさんまで! 本当にいいの!?」

ノルン「家庭科部って週に1回しか活動ないから。他に兼部してる部員もけっこういるし、全然大丈夫だよ」

ルウェリア「あ、ありがとう……! ノルンさん……! 本当に助かるよ……!」ペコペコ

ノルン「わっ、そんなに頭下げないでよ。元々私、二人の力になりたいって思ってたんだもの。渡りに船だよ」

 ☆仲が良かったため判定を省略。ノルンが遺跡探索部に正式加入しました

 ◆

―遺跡探索部 部室

 ガラッ

ノルン「ここが――」

サーナ「遺跡探索部の部室、ですわね」

エンシァン「ようこそ、サーナ・ウィンド! ノルン・ハーベスト! 私は遺跡探索部の顧問、エンシァン! 君たち二人を歓迎しよう!」

ルル「歓迎しよー」パチパチパチ

サーナ「……フフ、これはなかなか面白いことになりそうですわね……!」

ノルン「あなたがルルちゃん? よろしくね」


エンシァン「しかしでかしたぞルウェリア、リアンくん! 早速二人も見つけてくるとは!」

ルウェリア「私もこんなにあっさり入ってくれるとは思わず……感謝しています」

エンシァン「フッ、結果が全てだ。しかも光に風! ククク、遺跡探索が捗りそうだな……!!」

 ◆


219以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 21:53:06.60hzFNNyBh0 (16/24)

―5月3週 某日 朝
 廊下

リアン「ふええ、遅刻遅刻〜!」

リアン(なぜこんなベタな遅刻学生みたいな真似をしているかと言うと……実際遅刻しそうになっているからだ)

リアン(今日はちょっと早起きしたので、リエムちゃんと朝のティータイムと洒落込んでいたのだが……)

リアン(逆にそれが、仇となった……。のんびりし過ぎて、気が付けば遅刻寸前になっていたのだ……)


風紀委員長「止まりなさい! そこの緑髪!」

リアン「ひゃい!」ピタッ

リアン(えええ〜! 止まってる暇なんかないのに〜!!)

風紀委員長「廊下は走ってはいけません。初等学校で先生に言われませんでしたか?」

リアン「わ、私初等学校行ってないので……!(サクッと人のコンプレックス踏まないでよお〜)

風紀委員長「……ではここで覚えてください。廊下は走ってはいけません。復唱!」

リアン「ろ、ろうかははしってはいけません」

風紀委員長「良し! あなた……転入生のロールセンね? 姪っ子を寮に連れ込んで不純な行為を繰り返しているっていう……」

リアン「ええ……!? ご、誤解です! ちゃんとした手続きは踏んでます!(多分、エンシァン先生が……)

風紀委員長「正規の手続きを踏んだ上で、上下関係を利用して姪っ子を良いようにしているのでしょう? 不埒だわ!」

リアン「誤解ですってば! そんないかがわしい関係では……関係では……」

リアン(……い、言い切れない……! 上下関係を利用してリエムちゃんを良いように働かせているのは……否定できない……!)

風紀委員長「……平気で嘘を突き通すような罪悪感の欠如した最悪の下衆というわけではないみたいね。しかし罪は罪……私はあなたのような、子供を搾取する最低の屑は絶対に許さない……!」

リアン(え、えええ〜〜!? やっぱり私、リエムちゃんを道具扱いしちゃってるの……!?)

風紀委員長「……もう行きなさい。遅刻するわよ」

リアン「は、はい〜……」ソソクサ

風紀委員長「現行法では、あなたのような家庭内虐待者を逮捕するのは難しいわ。でも私は諦めない。あなたのような悪は、必ず討つ……! 首を洗って待っていることね……!!」

リアン(うわあああ、なんでこんなことに……)

リアン(風紀委員長に目を付けられてしまった……)

 ◆


220以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 21:54:08.32hzFNNyBh0 (17/24)

―5月3週 某日
 北側 樹海前

 ホーホー ギィギィ コココココ…

リアン(私たちは樹海前に変わった店があるという噂を聞きつけ、皆で来ていた)

リアン(前回リエムちゃんと樹海に来た時は遭遇しなかったけど、この辺りモンスターが出るらしい……。ちょっと軽率だったかも……)

リアン(しかしそんなところで経営している店って一体……)

ルル「わー、森! なんかいる!」キャッキャ

ノルン「ルルちゃん、あんまり離れないで! 一人じゃ危ないよー!」

サーナ「ルルちゃんは元気ですわねえ。インテリジェンスソード? と言っても、普通の子とあんまり変わらないんですのね」

リエム「人にも様々な方がいるように、インテリジェンスソードにも様々な方がいます。ルルさまは、一般的な人の子供と似た感性をお持ちの方のようです」

ルウェリア「なるほど……。一元的な見方をしないよう気を付けないとね」



ルル「――待って。何か、来る」

リアン「え――」

リアン(お店を探していると、ルルちゃんが私たちを制止して息を潜めた。釣られて私たちも、自然と声を潜める)

ルル「――」シャキン

リアン(ルルちゃんが腕を刃状に変化させる。インテリジェンスソードの特徴――部分的な剣化だ)

リエム「――」シュイン

ルウェリア「……」ジリ…

サーナ「……」ヒュルヒュル

ノルン「……」ヴゥン…

リアン「……」ポワン

ルル「――みんな、準備は良い? 来るよ――」


 ◆買い物メンバー 合計踏破率[14] 合計戦闘力[21] 合計持続力[15]
 ◇リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破率+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破率+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破率+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)

↓1コンマ
01-05 ??
06-30 暴走する古代遺物
31-60 朽ちかけ古代遺物
61-90 樹海グマ
91-00 古代ミミック


221以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 21:55:32.590zqyJVhno (2/4)




222以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 22:16:38.44hzFNNyBh0 (18/24)

朽ちかけ古代遺物「ギギ……ガギ、ガギ…………シン、ニュウシャ……ギギ……」

リアン(森の奥から現れたのは――体の各部から悲鳴を上げて動く、二足歩行の赤いゴーレムだった。動きはぎこちなく、すぐにでも壊れてしまいそうだ)

リエム「対神兵器レッドスプライト……。朽ちかけていますが、油断は禁物です」

ルル「――楽にしてあげる」タッ


 ◆買い物メンバー 合計踏破率[14] 合計戦闘力[21] 合計持続力[15] 防御[7]
 ◇リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破率+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破率+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破率+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)


 ◆朽ちかけ古代遺物 踏破力[1] 戦闘力[25] 持続力[20] 防御[10]

↓1コンマ
01-05 痛恨 味方に36ダメージ
06-95 成功 敵方に11ダメージ
96-00 会心 敵方に22ダメージ


223以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 22:19:07.53XViXiDwNO (1/1)




224以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 22:39:30.72hzFNNyBh0 (19/24)

朽ちかけ古代遺物「ギギ……ギギギ…………」

サーナ「遅すぎますけど……堅すぎますわ!」ヒュンヒュン

ルウェリア「……! 朽ちかけてるけど装甲は強力な耐魔法障壁がかかってる……! 簡単には溶かせないか……!」バッ

ルル「――ッ、堅い……!」タタッ キンキン

リアン「ダメだ、私たちの魔法じゃ装甲を破れない……!」

ノルン「なんとか、装甲の隙間とかを狙えないかな――」

リエム「――」キィン―

 ドギュゥゥン

リアン(リエムちゃんが魔導レーザーを放った――)

朽ちかけ古代遺物「ギギギ……」プスプス…

リアン(大きな損傷を与えたみたいだけど――致命傷には至っていない……!)

朽ちかけ古代遺物「ギギギ……モクヒョ、ウ……ハカイ……」ピピピ…ブォン!

 ゴシャァ!!! メキメキメキ……

リアン(古代遺物の振り下ろした拳が、樹海の巨木を叩き――巨木が、大きな音を立ててへし折れた――)

ルウェリア「当たったら即死だ……!」

サーナ「当たらなければッ!」シュタッ

 ◆買い物メンバー 合計踏破率[14] 合計戦闘力[21] 合計持続力[15/15] 防御[7]
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)


 ◆朽ちかけ古代遺物 踏破力[1] 戦闘力[25] 持続力[9/20] 防御[10]

↓1コンマ
01-05 痛恨 味方に36ダメージ
06-95 成功 敵方に11ダメージ 撃破
96-00 会心 敵方に22ダメージ 撃破


225以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 22:40:42.71ZE5VghZ30 (2/3)

ていやー


226以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 22:50:22.24d+2rCuk6O (1/1)

これ負けてたらアリムちゃんが助けに来てくれたりしたのかな


227以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 22:55:24.270zqyJVhno (3/4)

わかる


228以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 23:00:52.56hzFNNyBh0 (20/24)

ルウェリア「リアンさん、水撒いてもらえる!?」

リアン「わかった! スプリンクラー!」

ルウェリア「よし! 本体が溶かせないなら――アースフラッド!」ドドドドド

朽ちかけ古代遺物「ギギギ……」ズズズ

リアン(液状化した地面に古代遺物が飲み込まれていく……! でもそれだけじゃ――)

ルル「ルウェリア、ルルの靴、泥の上歩けるようにして」

ルウェリア「! わかった……でも気をつけて!」キン…

ルル「ありがと」シュタッ

リアン(ルルちゃんが液化した地面の上を走り――遺物の後ろに回った)

ルル「……弱点。首の裏だったよね」

朽ちかけ古代遺物「ギギ……」

ルル「お疲れさま。おやすみなさい――」シュッ

 ザシュッ

朽ちかけ古代遺物「――――……」ガクン

リアン(古代遺物は、動かなくなった――)

 ◆朽ちかけ古代遺物 踏破力[1] 戦闘力[25] 持続力[0/20] 防御[10]

 ☆ルルが〈対神兵器レッドスプライトの魔核〉を一つ手に入れました


229以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 23:01:45.54hzFNNyBh0 (21/24)

―樹海前

リアン(私たちは古代遺物を撃破し――その日は引き上げた)

リアン(あんなのがウロウロしてたなんて……。不用意に入り込むべきじゃなかったかもしれない……)

リアン(あの後ルルちゃんはどこか神妙な様子で、自分の手のひらを握ったり広げたりしていた――)

リアン(何か思い出したのかな……)

 ◆

―夜
 遺跡探索部 部室

ルル「…………」

ルル「……あの子……わたしの……。わたしたち、の……」

ルル「…………」

ルル「……んーん」

ルル「…………」

ルル「…………寝よ……」

 ◆


230以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 23:17:43.33hzFNNyBh0 (22/24)

―どこかの遺跡

青の賢剣「…………」

白の聖鍵「フィー……?」

青の賢剣「……イエリア様」

白の聖鍵「……どうしたの? 難しい顔して」

青の賢剣「元からです」

白の聖鍵「いつもより難しかったよ?」

青の賢剣「…………」

白の聖鍵「……気になるの?」

青の賢鍵「…………気にならないと言えば、嘘になります。ですが――」

白の聖鍵「……離れられないのね。ここを。私を……守る為に」

青の賢剣「…………はい」

白の聖鍵「…………いっそ死んじゃおっか、私。そうすれば、フィーが自由に――」

青の賢剣「冗談は止してください。あなたが死んだら――」

白の聖鍵「………………冗談じゃ、ないんだけどな……」

青の賢剣「イエリア様……」

白の聖鍵「……なんて、それも冗談。ふふ、フィーを困らせたかっただけ」

青の賢剣「…………」

白の聖鍵「…………世界なんて、終わっちゃえば良いのにね」


――――

――




231以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 23:29:37.69hzFNNyBh0 (23/24)

―5月4週
 遺跡探索部 部室

エンシァン「遺跡探索は遅々として進まず……だが遺跡部存続についてはなんとかなりそうだな」

ルル「…………」

エンシァン「ルル? どうした、腹でも減ったか?」

ルル「ばか。エンしゃんのボサボサ頭。ヨレヨレ白衣」

エンシァン「なんだ? 何があった? 話してみろ」

ルル「…………」ダッ

エンシァン「あ、おい! 全く……反抗期か?」


―次の遺跡発見率[222/500]
 ◆遺跡探索部メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)

☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う
・遺跡探索部の部員を集める(4/5)

5月4週の行動です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、何らかの特殊なイベントが発生することがあります


232以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 23:34:21.34ZE5VghZ30 (3/3)

レッツ部員集め


233以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 23:35:45.40X3Ml5JZAO (1/1)

何故かルルとリエムが二人きりに
二人だけの秘密の会話的な


234以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 23:36:32.390zqyJVhno (4/4)

風紀委員長の誤解を解く


235以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 23:37:39.89GQed5gD3O (1/2)

次の遺跡探しで資料をいろいろとあたる


236以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 23:54:04.32hzFNNyBh0 (24/24)

―5月4週 某日
 廊下

リアン「……」スタスタ

風紀委員長「…………」ジー

リアン「」アセアセ

リアン(やばい……あれから私を見かける度にめちゃくちゃ見てくる……)

リアン(でもリエムちゃんを搾取してないかと言われると、潔白を証明できる自信は正直あまりない……)

リアン(リエムちゃん本人が私を慕う姿なんて見せようものなら、『いたいけな子供を自分に依存させるとは悪鬼羅刹鬼畜外道の所業』とか言ってきそうだ……)

リアン(かと言ってリエムちゃんの出自を明かして『魔法人形なのでOKです』なんて言うわけにもいかないし……。ていうか私自身そんなこと言いたくないよ)

リアン(うわあ、どうすれば良いんだこれ……)

↓1コンマ
01-30 当たって砕けろ!
31-60 友達を頼ろう
61-90 先生を頼ろう
91-00 発想の逆転だ!


237以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/04(木) 23:55:47.45GQed5gD3O (2/2)

えい


238以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 00:47:35.39mHm7k2m40 (1/20)

リアン(私は〈友達を頼る〉というクレバーな選択を思い付いた)

リアン(そうだ……一人でどうにもならないことは、みんなでかかれば良いんだ)

リアン(よし、そうと決まれば――)

 ◆

―遺跡探索部 部室

ルウェリア「え、ええ? 風紀委員長に目を付けられたの!?」

ノルン「そ、それは……ご愁傷さまというか……」

サーナ「今年の風紀委員長は苛烈な正義に燃える人物と聞いておりますが……」

リアン「そ、そうなんだよ〜。私、なんかロリコンペドフィリアの児童虐待魔みたいに思われてるみたいで……」

ルウェリア「……それって、リエムちゃんのことで?」

リアン「う、うん……」

ノルン「リアンちゃんがどれだけリエムちゃんのことを想っているか知れば、そんなこと絶対にないってわかるのに……」

サーナ「しかし……部外者に事情を隠したまま上手く言いくるめるとなると、なかなか難しいですわよこれは……」

ルウェリア「…………私、そいつに言ってくる」ガタッ

リアン「ルウェリアちゃん!?」

ルウェリア「リアンちゃんとリエムちゃんの関係を愚弄するなんて――許せない」ザッ

リアン「ええ〜!」

ノルン「だ、大丈夫かな……?」

サーナ「……まあ、いっそ口先八丁よりも上手くいくかもしれませんわ……」

 ◆


239以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 00:48:01.28mHm7k2m40 (2/20)

―風紀委員会室

 コンコン ガチャッ

ルウェリア「失礼します」ザッ

リアン「し、失礼しま〜す……」コソコソ

リアン(風紀委員会室には、丁度風紀委員長が一人でいた。タイミングは悪くないが……)

風紀委員長「何の用? そちらはロールセンのペドフィリア仲間かしら?」ジッ

ルウェリア「違います。そもそもリアン・ロールセンはロリコンでもなければペドフィリアでもない。私はその誤解を解きに来た、彼女の友人です」

風紀委員長「へえ? まあ話くらいは聞いてあげても良いけど。丁度今は休憩時間だったし」

ルウェリア「まずリアンちゃんと同居しているリエムちゃん……彼女がリアンちゃんの親戚であることはご存知なんですよね?」

風紀委員長「ええ。姪っ子を良いように搾取していると聞いています」

ルウェリア「違います! リアンちゃんはリエムちゃんのことをとても大切にしているし、リエムちゃんもリアンちゃんのことを慕っていて……断じてそのような関係じゃない!」バン!

風紀委員長「い、いきなり大声を出さないで……! その『大切にしている』というのは、あなた達の主観での話じゃないの? そのリエムちゃんから見て、本当に大切にされていると断言できるの?」

ルウェリア「できます」

リアン(できるの!?)

風紀委員長「へ、へえ……随分強気じゃない」

ルウェリア「なんでしたら、本人に直接聞いたって良い。あなたにも聞かせてあげますが?」

風紀委員長「あなたたちがそう言わせる可能性だってあるでしょう! そんな子供の発言のどこに信憑性があるというの!?」

ルウェリア「あります。事実ですから」

風紀委員長「話にならないわ……! あなたたちのような人間がいるから――」

 ガラッ

エンシァン「失礼するぞ」スタスタ

リアン&ルウェリア「先生!」

風紀委員長「あなたは……エンシァン先生!」

エンシァン「ノルンくんとサーナくんに聞いてな。うちのルウェリアが先走ったようで」

風紀委員会「え、ええ! 遺跡探索部の部員教育はどうなっているんですか? このような犯罪者を――」

エンシァン「――リアンくんと、リエムくんの関係性について……あらぬ疑いを持っているようだが」

風紀委員会「っ!」ゾワ

エンシァン「彼女たちの間に、法や倫理に抵触するような事柄は一切ないと断言する」

風紀委員長「し、しかし……! 外側からは見えないようなことが、家庭内で行われている可能性も――」

エンシァン「君は可能性だけで人を罪に問うのか?」

風紀委員長「――ッ!」

エンシァン「あらゆる人間は罪を負う可能性がある。君のやり方を実践すれば、全ての人類を滅ぼさなければならなくなるだろう」

風紀委員会「それ、は――」

エンシァン「それでも構わないなら――卒後の進路は、政治家を目指すと良い。専門外なので応援はできないがね。それでは失礼。いくぞルウェリア、リアンくん」スタスタ

リアン「は、はい!」

ルウェリア「はい!」

 ◆


240以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 00:48:50.37mHm7k2m40 (3/20)

―廊下

 スタスタ…

エンシァン「あれが今年の風紀委員長か。熱意があるのは良いことなんだがな」

ルウェリア「エンシァン先生、ありがとうございます……! 私じゃ上手く説得できず……」

エンシァン「フ、気にするな。調子に乗った子供を口先で叩きのめすのは気持ちが良いからな」

リアン&ルウェリア「ええ……」

エンシァン「っと、そうだった! ルルが走ってどっかに行ってしまったのだ! お前たちも捜索を手伝ってくれ!」

リアン「え、ルルちゃんが!?」

ルウェリア「わ、わかりました!」

エンシァン「ノルンくんとサーナくんには既に出てもらっている! 君たちは学生通りの方を探してくれ!」

リアン&ルウェリア「はい!」

リアン(慌ただしくしながらも、私たちはルルちゃんの捜索に向かった)

リアン(先生……後の発言で台無しだったけど、ちょっと格好良かったな)

リアン(……遺跡探索部自体は、活動内で法に抵触しまくっていることは考えないでおこう……)

 ◆


241以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 00:50:50.15mHm7k2m40 (4/20)

本日はここまで
次回はルルちゃんとリエムちゃの追想トークです お楽しみに


242以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 00:56:45.96n3mJpPs70 (1/6)

せんせぇすき


243以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 02:50:40.613W73e91ro (1/3)

おつおつ
ルルちゃん何か思い出したっぽいかな


244以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 17:45:14.03mHm7k2m40 (5/20)

―5月4週 某日
 公園

ルル「…………」ボー

リエム「……ルルさま?」ガサッ

ルル「あ……リエム……。買い物帰り……?」

リエム「はい。ルルさまは……どうされたのですか?」トテトテ

ルル「んー……。なんだろ……」

リエム「はい」

ルル「……リエムは、昔のこと……何も覚えてないんだよね」

リエム「はい……。初歩的な知識は、ありますが……」

ルル「…………ルル……ちょっとだけ、思い出した」

リエム「!」

ルル「…………これ、見て」スッ

リエム「これは――レッドスプライトの魔核、ですか……?」

ルル「うん……」

ルル「…………多分……ルルの胸の奥にも……同じのが、ある……」

リエム「…………」

ルル「この子……今もまだ、苦しんでる……。こわい夢……ずっと見てるみたい……」

リエム「…………」

ルル「どうしたら……終わらせてあげられる……?」

リエム「…………わたしの知識では……人造種の魔核を適切に扱う術がありません……」

ルル「……そっか………」

リエム「…………専門の施設を見つけるか、あるいは――セントラルフォルトのデータベースにアクセスできれば――……」

ルル「……! できるの……!?」

リエム「断定はできませんが……可能性はあります……」

ルル「それ、どこにあるの……!?」

リエム「…………当時の場所はわかるのですが……現在、地形が大きく変わったと見られ――」

ルル「いいから教えて!」

リエム「はい……。ルルさまは、情報通信機能は――」

ルル「ない!」

リエム「でしたら――」


 「ルルちゃーん!」 「ルルー!! ごはんだぞー!」 「ルルさーん! ごはんだよー!」


ルル「あ――」

リエム「……一度、皆さまと一緒にお話することを推奨いたします。皆さまなら……きっと、ルルさまと共に歩んでくれます――」

ルル「…………うん」

 ◆


245以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 17:46:57.46mHm7k2m40 (6/20)

―5月4週 某日 放課後
 遺跡探索部 部室

ルル「行ってきます!」ダッ

ルウェリア「ま、待って待って私も行くから!」タタッ

エンシァン「おい走るな! では資料集めと部員探しはリアンくんたちに任せたぞ! 私も出る!」ザッ

シャーロット「待って〜! 私も現地で遺跡探ししたい〜!」ユサッユサッ

リアン「は、はい! お気を付けて!」

リアン(私たちは部員増加に伴って、各部員で役割を分担することにした)

リアン(今日はルルちゃん、ルウェリアちゃん、エンシァン先生、シャーロット准教授が現地での遺跡探しだ)

リアン(そして残りの私とサーナさんとノルンさんが、学院他で資料探しと部員集め)

リアン(頑張ろう!)

 ◆

リアン「……とは言っても、やっぱりこの学院には遺跡関連の資料が全然残ってないみたい……」

ノルン「困ったね……。後は民間や個人で所有してそうな人を当たるくらいしかないかも……」

サーナ「今できないものはこれ以上頑張ってもどうにもなりませんわ。ここは一旦部員集めに切り替えましょう」

ノルン「だね。あと一人、良い感じの人がいれば良いんだけど……」

↓1 どこに探しに行こう
1.闘技場(歓声が聞こえる。今日は一年生の新人闘技大会らしい)
2.学院(指定したい場所があれば要併記。多くの生徒は闘技場に行っているのか閑散としている)
3.その他(要場所指定。部員は生徒である必要があるため、無駄足になる可能性が高い)


246以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 17:47:52.014zTEIv0M0 (1/2)

2、プール


247以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 17:56:36.40mHm7k2m40 (7/20)

―5月4週
 学院

リアン「……? なんか、今日は生徒全然いない……?」

ノルン「今日は一年生の新人闘技大会の日だから、暇な生徒はみんな闘技場に見に行ってるんだと思う」

サーナ「そっちも気になりますが……闘技場に行っているような生徒は望み薄かもしれませんし、ここは学院に残っている生徒を狙った方が良いかもしれませんわよ」

リアン「そ、そうなんだ……」

 ◆

―プール

 ザバーン バシャバシャ

リアン「わあー、活動してるね。水泳部」

サーナ「良い泳ぎっぷりですわ! 学校行事に目もくれず自分たちの情熱に一筋のその生き様、惚れ惚れしますわね……!」

ノルン「…………そんな人たちが勧誘されてくれるかなあ?」

リアン&サーナ「あっ……」

↓1コンマ
01-90 そりゃ無理
91-00 いたよ


248以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 17:57:45.02n3mJpPs70 (2/6)

いける?


249以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 18:04:23.15+L00PG2jO (1/1)

図書室の歴史資料コーナーあたりが無難か?


250以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 18:23:16.34mHm7k2m40 (8/20)

水泳部員A「え、引き抜き? やめてよー」

水泳部員B「サーセン! 自分、水泳一筋なんで他を当たって欲しいっす!!!」

水泳部員C「遺跡部の状況には同情するけど……ごめん、あたしも他のことやってる暇ないんだ」

水泳部員D「すまんすまん、ウチこんな奴らばっかりでさ。狙うなら帰宅部か、兼部OKな文化部の一年生とかが良いんじゃねえか? 運動部はキツイと思うぜ」

 ◆

―廊下

リアン「…………」トボトボ

サーナ「…………」トボトボ

ノルン「げ、元気出して! 親切な水泳部員さんがアドバイスもくれたし、そもそもリミットは来年でしょ? 大丈夫大丈夫!」

サーナ「……そうですわ! 今日一日ダメだったからと言って明日もダメとは限りませんもの!」

リアン「お、おー……!」

ノルン「ふふ……。焦らずやってこ?」

 ◆


251以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 18:26:39.64mHm7k2m40 (9/20)

―6月1週
 リアンの部屋

窓の外「」ザアザア…

リアン(雨だ……。ここユリトー島では、6月から7月にかけて雨季に入るらしい……)

リアン(現地の人は、この雨季のことをバイウとかツユと言うそうだ)


リアン「はあ〜……雨はやっぱり好きじゃないなあ。水魔法の応用で弾き続けるのもしんどいし……」

リエム「リアンさま。お疲れでしたら、本日はお休みいたしますか?」

リアン「い、いやいや行くよ! そんな簡単に休んじゃだめだから!」

リエム「ですが……もし雨に濡れてまたお体を悪くされてしまったら……」


リアン(リエムちゃんが不安そうに私の顔を見上げる。そんな目で見られると本当に休みたくなってしまう……)

リアン(でもだめだ。まだまだやらなきゃならないことはいっぱいある。立ち止まってはいられない)


リアン「……大丈夫! 私、水の魔法使いだから!」


―次の遺跡発見率[335/500]※今週はルルのやる気上昇により遺跡発見率の上昇値が二倍になります
 ◆遺跡探索部メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)

☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う
・遺跡探索部の部員を集める(4/5)
・レッドスプライトの魔核に最後の救いを

6月1週の行動です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、何らかの特殊なイベントが発生することがあります


252以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 18:31:13.36qEmaRPp+O (1/1)

図書館付近で部員探ししてみる


253以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 18:35:32.74mzCpBgyn0 (1/1)

期末テストに向けて皆で勉強
リアンは初めてなので、テストの難易度はどんな感じか皆に聞いてみる


254以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 18:39:08.96n3mJpPs70 (3/6)

樹海方面に行った生徒が帰ってこないって騒ぎになってる


255以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 18:39:22.674zTEIv0M0 (2/2)

ルル剣モードとリエムに合体機構があることが発覚


256以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 19:04:11.57mHm7k2m40 (10/20)

―6月1週 某日
 教室

先生「来月末には期末テストがある。当然だが赤点を取れば単位不足で留年だ。わかっているな?」

リアン(り、留年……! ヤバい……もし留年なんてしたら学費が払えなくなって強制送還されちゃうかも……!)ガクブル

 ◆

―昼休み

リアン「ね、ねえみんな……。期末テストって、どんな感じ……? 難しい……?」

ノルン「リアンちゃんは初めてだよね。難しさは……科目によるかなあ」

サーナ「魔法物理学なんかはヤバいですわよ。毎年各学年で赤点を続出させる鬼門科目ですわ……」

ルウェリア「そんなに難しいかな魔法物理学……。私はむしろ他より得意なくらいなんだけど……」

サーナ「本当ですの!? それじゃあルウェリア先生にテスト勉強指南をしてもらってもよろしくて!?」ガバッ

ルウェリア「え、ええ? 別に良いけど……」

リアン(そういうわけで、私たちは期末テストに向けて各々の得意分野を教え合う感じでテスト勉強をすることにした)

↓1 成果
01-60 今期テスト対策+
61-90 今期テスト対策++
91-00 今期テスト対策++++


257以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 19:05:07.23fB0MbTXLO (1/1)




258以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 20:07:29.93mHm7k2m40 (11/20)

リアン(私たちはテスト対策の為の勉強を開始した)


―校庭

サーナ「まずは実技ですわ! 体内で魔力を循環させて、頭で魔法を組み上げ、心で放つ!」シュバッ

ノルン「実技に関しては余程いやらしい試験じゃない限り問題なさそうだよね、私たち」


―図書館

ルウェリア「そうそう、ここではその式を使って――」

リアン(ひええ〜理系科目って意味わかんないよ〜! 因数分解って何?? 勝手に分解しないでよ、自然のままにしといてよ!!)



リアン「そうかそうか、君はそういう奴なんだな。これを言った時の彼の心情なんだけど――」

サーナ「彼の心情を出題者が勝手に決めつけて良いんですの? それは作者と彼自身に失礼だと思いますわ」



ノルン「旧暦800年代に東大陸で栄えたレーヴェンツァーン国だけど、皇帝の崩御をきっかけに国が分裂して――」

ルウェリア「な、内容が全然頭に入って来ない……。そんな私と全く関係のない遠い場所の昔のこと知って何になるの……!?」



リアン(実技はまあなんとかなりそうだけど……座学についてはまだ完全に安心できるとは言えないかもしれない)

リアン(まあ、まだあと二ヶ月もある。そこまで慌てなくとも大丈夫だろう。多分……)

 ☆リアンたちの今期テスト対策が進みました

 ◆


259以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 20:08:33.56mHm7k2m40 (12/20)

―放課後
 図書館

サーナ「ふう、テスト勉強はこれくらいにして……今日はここで新人勧誘しましょう」ガタ

ノルン「いいね。放課後に図書館にいるような生徒なら十中八九帰宅部だろうし」

ルウェリア「でも、放課後に図書館に来るようなインドア派の人がフィールドワークとか遺跡探索に耐えられるかな……」

リアン(私、元々は私放課後に図書館に来るようなインドア派の人です!)

↓1
01-50 空振り
51-80 勧誘成功(一年生新キャラ 能力低め)
80-95 勧誘成功(一年生新キャラ 能力リアンたち並)
96-00 勧誘成功(??)


260以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 20:09:17.97H9UbGJuEO (1/1)

高め


261以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 20:09:30.62n3mJpPs70 (4/6)

どりゃ


262以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 20:10:16.04n3mJpPs70 (5/6)

ナイスー?


263以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 20:24:29.46mHm7k2m40 (13/20)

新人?の勧誘に成功したようです……

どんな人が来たのか多数決で決めます

↓1〜3多数決
1.アリム(転入)
2.ルウェリア姉(記憶喪失、???状態)


264以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 20:24:47.70MEs/RaBMO (1/1)

1


265以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 20:25:08.553W73e91ro (2/3)

1


266以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 20:25:09.45n3mJpPs70 (6/6)

アリムちゃん!


267以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 20:27:27.95c+EBvqQzO (1/1)

チョロい(確信)


268以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 20:56:21.17R6VrlpZDo (1/1)

リアンそのセリフはとんでもねえバ……


269以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 22:14:26.48mHm7k2m40 (14/20)

―放課後
 廊下

 トボトボ…

リアン「……ダメだったね……」

ノルン「仕方ないよ、もう六月だし……」

サーナ「部活をやる気のある一年生は大体もう何らかの部に入ってしまった頃ですわね……」

ルウェリア「最悪、エンシァン先生の受け持つ生徒の中から赤点以下の人を引っ張ってきて単位を餌に入部届を書かせれば……」

リアン「そ、それしかないのかなあ……」


アリム「…………」スタスタ


リアン「…………」

リアン「えっ!!?」ギョッ

アリム「チッ……。スルーしなさいよ」

ルウェリア「ええ!? 何であなたがここに……!? しかも学院の制服着て……」

アリム「…………別に良いでしょ。魔法人形が制服着ちゃ悪い?」

ルウェリア「い、いや……そんなことはないけど……」

ノルン「アリムちゃん……だよね? その……学院の、生徒になったの……?」

アリム「……あんたもちゃん付け? フン、馬鹿リアンの仲間はやっぱり同類ってわけね」

サーナ「ちょっと、あなた! リアンはあなたのこともいつも心配していたんですのよ! それなのにそんな言い方……!」

アリム「だから何。心配してくれなんて頼んだ覚えはないけど」

リアン「……うん。アリムちゃんの言う通り……私が勝手にやってることだから……」

アリム「……ッ! 何なのお前は……ッ! そうやって勝手の心の隙間に入り込んで、ざわつかせて……!」ザッ

リアン「え……え、と……」

アリム「…………フン。遺跡探索部、だったかしら。新人探してんでしょ? 入ってやるわ」

リアン「え……?」

ルウェリア「!? ど、どういう……」

アリム「言ったままよ。回答は? 拒否なら拒否でもいいけど。ていうか拒否しろ」

ルウェリア「え、ええと……」

リアン「……遺跡探索部は、アリムちゃんの口頭による入部願を受理します!」

ノルン「!」

サーナ「……リアンが良いなら、わたくしから言うことはありませんけど……」

ルウェリア「あ……う、うん。私も……リアンちゃんが良いなら……」

アリム「チッ……罠とか考えないわけ? ほんとムカつくわね、お前は……」

リアン「え……わ、罠なの……!?」オロオロ

アリム「……」イラァ

アリム「罠なわけないでしょ!」

 ◆


270以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 22:15:26.91mHm7k2m40 (15/20)

―遺跡探索部 部室

アリム「ふうん、ここが遺跡部の部室か」スタスタ

エンシァン「うん……!? き、君はリエムくんと同型の――!」

アリム「げっ! 魔導レーザーを消せる意味わかんない魔法使う人間……!」ババッ

エンシァン「なぜ君がここに!? まさか武力行使――」ジリ…

リアン「ま、待ってください先生! 彼女――アリムちゃんは、新入部員です!」トタタ

エンシァン「ええ!? 一体どういう――」

 (説明中)

エンシァン「ふ、ふむ……。入部の意志はわかったが……理由を伺っても?」

アリム「……まあ、教えてやってもいいか。あの下衆――自称魔鍵のポンコツを叩きのめすにはここで活動するのが一番手っ取り早いと思ったからよ」

エンシァン「ふむ……。君一人では叩きのめせない、と?」

アリム「チッ……その言い方は物凄くムカつくけど、その通りよ。わたしたち人造種はあいつに逆らえないし、もし逆らえたとしても単純な物量差で勝ち目がない。しかもフォルト……遺跡にいる限りあいつにわたしの動きは筒抜けになる。だから、あいつを出し抜くには遺跡を出ざるを得なかった」

エンシァン「なるほど、大体事情はわかった。目的の一致による一時的な協力体制、と解釈しても良いかな?」

アリム「話が早くて助かるわ。人間のガキはいちいち感情的でいけない」

サーナ「ガキで悪かったですわね!!?」ズイッ

アリム「そういうとこっつってんのよ!!」

サーナ「なんですって!!!?」

 ギャーギャー

エンシァン「……アリムくんも大概感情的だと思うのだが。いや、魔法人形の認識では違うのか? ふむ……」



リアン(そういうわけで、なんだか突然だけどアリムちゃんが学院に転入、遺跡部に入部することになった)

リアン(私は、嬉しい。どんな事情でも、どんな思惑でも、アリムちゃんが近くにいてくれることが……)

リアン(見えない場所、手の届かない場所で、ひっそりといなくなってしまったら……。物凄く哀しいし、つらいから……)

リアン(……よろしくね、アリムちゃん)

 ◆


271以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 22:16:44.95mHm7k2m40 (16/20)

―少し前
 どこかの遺跡

アリム「…………」スタスタ

魔鍵「最近外出が多いですね。リエムちゃんにも頻繁にハッキングしてるみたいですし」ヌッ

アリム「……だから何? 足が付くようなドジは踏んでないけど」

魔鍵「そんなに心配ですか? あの人間とリエムちゃんのことが」

アリム「は? そんなわけないでしょ」

魔鍵「感情値が揺れてますよ。〝アリム〟ちゃん」

アリム「ッ! お前……!」

魔鍵「私にその名で呼ばれたことが不服ですか? お熱のリアンさまから賜った大切なお名前ですものね?」

アリム「――ッ」バッ

魔鍵「あの人間への思慕を私に隠し通せるとでも?」

アリム「思慕、なわけ――!」

魔鍵「どんな感情であれ、あなたはもう戦えない。使えない魔法人形はここで廃棄です」フォンフォンフォン―

アリム「あ――うああああッ!!!」

魔鍵「綺麗さっぱりフォーマットして再利用してあげますよ。資源は大切にしないとね」

アリム「――ッ!」バチチッ

魔鍵「ッ!? これは、ウィルス……!?」ジジジジ

アリム「ッ」シュタッ

魔鍵「……逃げられましたか。まさかこんな隠し玉を……」

周辺の機械「ジジ……バチバチ……」

魔鍵「……やられましたね。私一人ならともかく、ここまで盛大にバラ撒かれるとは。しばらくはウィルスの対応に追われそうです」

魔鍵「しかしこの使用タイミングは恐らく不本意……本来であれば、確実に私を葬れるところで使いたかったはず」

魔鍵「ここで奥の手を使わせられたのは結果オーライですね。二度目はありません」

魔鍵「…………」

魔鍵「…………」

魔鍵「…………」

魔鍵「……どうして……人間などに……」


272以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 23:44:09.82mHm7k2m40 (17/20)

―6月1週
 遺跡探索部 部室

ルル「あ! 悪い方のリエム!」

アリム「げっお前はあの時のインテリソード……。あれ斬られた時すごい痛かったんだけど?」

ルル「あ、あー……ごめんね?」

アリム「……まあいいわ。あの時殺しにかかったのはわたしだしね」

ルル「ねえ……これ、どうにかできるとこ知らない?」スッ

アリム「これ、魔核? 魔法人形のとは規格が違うから……魔導機械工場かしら。位置情報は――セントラルのデータベースにハッキングして――あっ」

ルル「?」

アリム「……データベース、わたしのウィルスでめちゃくちゃになってる……」

ルル「??」

アリム「やば…………」

 ◆


273以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 23:45:36.74mHm7k2m40 (18/20)

―午後
 ホームルーム

先生「樹海に入り込んだ生徒が数名、行方不明になっていることが明らかになった」

 ザワザワ…

先生「発覚したのは本日の昼前だ。当学院はこれを重く見て、午後は臨時休校とすることが決定した」

先生「当然だが、寄り道などせず真っ直ぐに家へ帰ること。樹海に近付くなどは以ての外だ」

先生「ホームルームは以上。もう一度言うが、真っ直ぐ帰ること。では起立、礼。解散」



生徒A「行方不明って、マジやばいね……」

生徒B「無事に見つかるといーけど……」



リアン(樹海……。先日、あの大きな赤いゴーレムを倒した場所だ……)

リアン(無関係……? それとも……)

リアン(あんな強い遺物が徘徊してるってことは、きっと、どこかに遺跡があるということで……)

リアン(でも帰宅しろって言われてる今……樹海に近付くのは……)


ルウェリア「……あ、先生からメッセージ。今日の部活は中止、帰宅せよ……」

サーナ「……仕方ありませんわね。こればかりは」

ノルン「下手なことしたら廃部になっちゃうかもしれないしね……」

リアン「…………」

ルウェリア「リアンちゃん? 部活は中止だから、今日は真っ直ぐ帰ろう」

リアン「あ……うん」

リアン(それで……良いのかな……?)

 ◆

―リアンの部屋

リアン(だめだ……。気になる……。もし、私たちのせいで行方不明になったのなら――)

リアン(行かなきゃ……! 私一人なら、部活とは無関係って言い張れるッ)ガタッ


リエム「お供いたします、リアンさま」ストッ

リアン「リエムちゃん!?」

リエム「リアンさまをお守りするのが、わたしの務めです。ご理解くださいませ」

リアン「……わかった。行こう、リエムちゃん!」ガチャッ

リエム「はい、リアンさま」タッ

 ◆


274以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 23:46:57.87mHm7k2m40 (19/20)

―部室

アリム「…………データベースにアクセスできなくたって、わたし自身が覚えているわ!」

ルル「おー」

アリム「……確か……魔導機械工場は、島の北側の……今は樹海になってるとこにある。正確な位置まではわからないけれど」

ルル「!!!」

アリム「でも一人で行くのはお勧めしない。あそこにはわたしですら手に余る強力な対神兵器がうろついて――あれ、もしかして……」

ルル「……この子のこと?」

アリム「……なるほどね。でもどっちにしろ、一人で行くのはお勧めしない。対神兵器はその一機だけだけど、他にも防衛機構はあるから」

ルル「……じゃあ」

アリム「……わたしが一緒に行く。同胞のためだもの」

ルル「!」

アリム「そうと決まれば、さっさと行くわよ。なんだか知らないけど、今日は樹海に近付かないよう言われてるみたいだし好都合だわ」

ルル「わかった」

 ガラッ

エンシァン「話は聞かせてもらったぞ。私も連れて行け」

ルル「エンしゃん!」

アリム「…………」

エンシァン「……私はこれでも、ルルの保護者だ。アリムくんにとっては不快かもしれないが……人間にも、同胞を守りたいと思う気持ちがあることをわかっていただきたい」

ルル「アリム……エンしゃんも、いい……?」

アリム「……フン。来たいのなら来れば良い。不快ではあるけど……思いまで否定する気はないわ」

エンシァン「フッ……恩に着るぞ! では私が先頭に立つ! 付いて来たまえ、新入部員アリムよ!」ザッ

アリム「ちょ、何でそうなるのよ!」

 ◆

―樹海前

 ギーギー ケケケケッ ギャオオオン…

リアン「……よ、よし! リエムちゃん、良い……!?」

リエム「! お待ちください、リアンさま。後方から――」


ルル「リアン! リエム!」

エンシァン「君たち! 帰宅命令は……!」

リアン「ルルちゃん、先生……アリムちゃん……!? そ、その……気になって……!」


アリム「…………」

リエム「…………」

アリム「フン、相変わらず〝リアンさま〟にべったりね。哀れなものだわ」

リエム「……わたしは、それ以外の在り方を知りません」

アリム「…………チッ。それならそれで良い。精々リアンの馬鹿が死なないよう気を配っていろ」

リエム「……言われなくても」ムッ

ルル「喧嘩しないで! 同じ顔なのに……!」

リエム「……申し訳ありません。悪い方のリエムがリアンさまを馬鹿にするので」

アリム「誰が悪い方のリエムよ!」

 ◆


275以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 23:49:09.63mHm7k2m40 (20/20)

本日はここまで
次回、樹海探索編です。お楽しみに


276以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/05(金) 23:54:06.293W73e91ro (3/3)


アリムちゃん加入でリエムちゃんの情緒がさらに豊かになる、なんて邪な考えが
そしてアリムちゃんの戦闘能力はいかほどか



277以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 00:16:50.94z0cuVen4O (1/1)

乙です

置いてきぼりくらった三人から後でお説教くらいそうな予感


278以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 00:26:57.04/WB21YiPo (1/1)

更新お疲れ様です、応援しています!


279以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 00:28:36.06j2/FXIWu0 (1/3)

乙乙


280以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 12:14:47.13isvZFITc0 (1/28)

―樹海 踏破率[0/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[17] 防御[8]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)


 グジャッグジャッ――

エンシァン「ここ最近の雨で地面がぬかるんでいる。気を付けて進め」

ルル「エンしゃんがくれた長靴、履き心地良い」

リアン(急いで出てきたから、私とリエムちゃんは普通の靴だ……)

リアン(どうやらアリムちゃんも……)

リアン(それなら――)


リアン「……三人分、アクアレジスト」ポワン

リエム「!」ポワン

アリム「……」ポワン

リアン「これで少しはマシになるかな?」

リエム「ありがとうございます、リアンさま」

アリム「余計な真似を……。礼は言わないわよ」

↓1コンマ
01-05 踏破率+12、強敵
05-30 踏破率+12、襲撃
31-60 踏破率+12
61-90 踏破率+12、良イベント
91-00 踏破率+18、??


281以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 12:17:29.09mtphA2jw0 (1/3)




282以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 12:49:58.54isvZFITc0 (2/28)

ところで皆さま、乙や感想等ありがとうございます。とても励みになります
――――――――――――――――――――――――――――――――

―樹海 踏破率[12/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[16/17] 防御[8]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)


 ジャッジャッジャッ…

ルル「!」シャキン

樹海オオカミの群れ「グルルル…」

リアン「ひ、ひえ……!」

リアム「リアンさま、わたしの後ろに」スッ

アリム「原生生物か。散らすわよ」キィン―

エンシァン「数が多い……! 殺生は控えるべきだが加減はするな!」


 ◆樹海オオカミの群れ 合計踏破力[16] 合計戦闘力[9] 合計持続力[7/7] 防御[3]

↓1コンマ
01-03 痛恨 味方に2ダメージ
03-95 成功 敵方に19ダメージ 撃退
96-00 会心 敵方に38ダメージ 撃退


283以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 13:01:06.74j2/FXIWu0 (2/3)




284以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 13:16:19.44isvZFITc0 (3/28)

―樹海 踏破率[12/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[16/17] 防御[8]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)

 ブンブン バシュン ガオン ドギュゥン―

樹海オオカミの群れ「キャンキャン!」っっっ

 樹海オオカミの群れは逃げ出した……

 ―戦闘終了―


アリム「はあ。魔力の無駄遣いね……」ストッ

リアン「や、やっぱりすごい……! 私たちとは、動きが全然違う……!」

リエム「……同じはずなのに」

アリム「お前とは稼働年数が違うのよ。わたしの方が最適化されていて当然でしょ」

ルル「……でも、前よりちょっと悪くなった?」

アリム「……あのポンコツにいろいろと少し削られたから。その内戻るわ」

エンシァン「だがこれは頼りになるな。今回の探索では存分にアテにさせてもらうぞ」

アリム「はいはいどうぞ。あんたたちも弾除けくらいにはなってよね」


↓1コンマ
01-05 踏破率+12、強敵
05-30 踏破率+12
31-90 踏破率+12、良イベント
91-00 踏破率+18、??


285以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 13:20:07.61rlfq1LTBO (1/1)




286以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 13:48:29.37isvZFITc0 (4/28)

―樹海 踏破率[24/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[15/17] 防御[8]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)

 グジャッグジャッ

リアン「け、けっこう奥まで来たかな……?」

リエム「リアンさま。お疲れでしたらわたしの背に掴まってくださいませ」

リアン「いやいや、無理だよ! 私の方が大きいし!」

リエム「リアンさま……どうか、ご無理はなさらず」



アリム「ねえ、あいつらっていつもあんな感じなの?」

ルル「うん。一緒にいるといつもいちゃいちゃしてる」

エンシァン「ルル、誤解を招くような言い方をするな」

アリム「……魔法人形がそういうものだとしても、ちょっとアレは度が過ぎてないかしら……。子守モードが若干混ざっているような……」

ルル「リアンってこどもなの?」

エンシァン「私から見れば子供だぞ」

アリム「夢見がちな青臭いガキには違いないわね。ほんと、反吐が出るくらい」



リアン「皆さん! ちょっと来てください!!」

エンシァン「どうした、何かあったか?」


↓1 良イベントコンマ
01-30 マジカルトリュフの群生地(持続力6回復。超過分はストックされます)
31-60 かすれた案内板(踏破率+6)
61-90 精霊樹の実(今回の探索における最大持続力+4)
91-00 謎のユニット


287以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 13:50:54.67mtphA2jw0 (2/3)

えい


288以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 13:58:08.54WViHBFqWo (1/4)

アリムちゃんおつよぃ


289以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 14:38:05.35isvZFITc0 (5/28)

リアン「これ、リエムちゃんが……!」

リエム「精霊樹の実を発見いたしました」

エンシァン「なんと……! 良くぞこんな貴重品を見つけてくれた、でかしたぞリエムくん!」

ルル「わあー! 食べていい!? 食べていい!?」

リエム「はい。精霊樹の実は幹から切り離すとすぐに劣化が始まってしまいます。ここで食べることをお勧めいたします」

エンシァン「あまり食べ過ぎるなよ? 食い過ぎで動けなくなられても困るからな」

ルル「ん!」ガッ



アリム「ふうん……〝リアンさま〟の金魚のフンにしてはやるじゃない」

リエム「悪い方のリエムの分はありません」

アリム「…………」

リアン「り、リエムちゃん……! アリムちゃんも……! な、仲良くしようよ……!」

アリム「……そいつが実を独占するからよ」

リエム「悪い方のリエムが意地悪を言うので、意地悪で返したまでです」

リアン「んああああ! もう!」



ルル「あれ何してるの? ちわげんか?」シャクシャク

エンシァン「お前はどこでそんな言葉を覚えてくるんだ」シャクシャク


 ☆合計持続力の最大値が一時的に4上昇しました。それに伴って防御も2上昇しました

 ◆


290以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 14:40:45.33isvZFITc0 (6/28)

―魔導機械工場 踏破率[24/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[19/21] 防御[10]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)

リアン(それは樹海の只中――魔法人形研究所の時と同様、地下にあった)

リアン(アリムちゃんの記憶とリエムちゃんのマップを頼りに、それらしき場所を突き止めて――)

リアン(エンシァン先生がガオン! と穴を開け、侵入する)

リアン(中は、魔法人形研究所でも見たようなよくわからない機械が多い。あっちよりもかなり広そうだ)

リアン(流石に、行方不明になった生徒がここに入ったということはないと思うけど……)

リアン(とりあえず今は、この遺跡を探索してルルちゃんの願いを叶えてあげなきゃ)


エンシァン「よし、無事に入れたな」スタッ

アリム「……ほんとにデタラメな魔法ね。フォルトの耐魔法障壁を正面から破るとか意味わかんないわ……」

エンシァン「クク、できることはそれくらいしかないからな。それ以外は何もできん」

リアン「こと遺跡探索に関してはこれ以上ないくらい強力な魔法ですよね……。燃費も良いらしいですし……」


ルル「アリム、どっち?」キョロキョロ

アリム「こっちよ、付いてきて。一つ一つの区画は広いけど、構造自体はシンプルだから迷う心配はないわ」

リアン「わかった。行こう、リエムちゃん」

リエム「……はい。リアンさま……」

↓1コンマ
01-05 踏破率+12、強敵
05-30 踏破率+12 襲撃
31-60 踏破率+12
61-90 踏破率+12、良イベント
91-00 踏破率+18、??


291以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 14:46:45.24EPgLZwdE0 (1/2)




292以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 15:15:04.63isvZFITc0 (7/28)

―魔導機械工場 踏破率[36/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[18/21] 防御[10]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)
 ・精霊樹の実(今回の探索における最大持続力+4)


ルル「ここ、生きてるの?」

アリム「稼働を停止してるだけで死んでるわけじゃないわ。ここから更に地下へ降りれば、魔核の製造・調整区画に入れるはず」

ルル「……この子のこわい夢、終わらせてあげられる……?」

アリム「…………ええ。きっと」

ルル「…………ん」グッ

アリム「……急ぎましょう。停止しているとは言え、侵入したことがシステムに悟られたら――」


 ビービー!!!!


リアン「な、なに!?」

「シンニュウシャ! シンニュウシャ! ウゴケルゴーレムハタダチニゲキメツニムカエ!」

エンシァン「気付かれたか!?」

アリム「チッ……! 迎撃する!」キィン

リエム「――!」キィン


警備ゴーレムたち「ガシャンガシャンガシャン…」


ルル「……ッ!」シャキン

エンシァン「来るぞ!」


 ◆警備ゴーレム隊 合計踏破力[14] 合計戦闘力[14] 合計持続力[21] 防御[10]

↓1コンマ
01-05 痛恨 味方に8ダメージ
06-10 失敗 味方に4ダメージ
11-95 成功 敵方に12ダメージ
96-00 会心 敵方に24ダメージ 撃破


293以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 15:17:54.73WViHBFqWo (2/4)




294以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 15:33:12.33isvZFITc0 (8/28)

―魔導機械工場 踏破率[36/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[18/21] 防御[10]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)
 ・精霊樹の実(今回の探索における最大持続力+4)


エンシァン「そらっ!」ガオン!

警備ゴーレム「」ボムギ

警備ゴーレム「センメツスル…」バラタタタタッ

リアン「うわわ! バブルバリア!」ペチペチペチ

リエム「リアンさま!」

アリム「よそ見するな! あの程度でリアンは死なない!」ガッバキッ


ルル「こいつらは、ルルと違う……けど」バッ

 ズバァッ!

ルル「お前たちも、もう終わらせてあげるね――」


 ◆警備ゴーレム隊 合計踏破力[14] 合計戦闘力[14] 合計持続力[9/21] 防御[10]

↓1コンマ
01-05 痛恨 味方に8ダメージ
06-10 失敗 味方に4ダメージ
11-95 成功 敵方に12ダメージ 撃破
96-00 会心 敵方に24ダメージ 撃破


295以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 15:39:02.72mtphA2jw0 (3/3)

てい


296以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 16:05:59.50isvZFITc0 (9/28)

 バシュン ガッ ガオン ズバァッ

警備ゴーレムだったものたち「」ジジ…バチバチ…

ルル「…………」

アリム「こいつらに魔核は使われていない。だから、わたしたちのように苦しみを感じたりはしないわ……」

ルル「うん……。でも……」

 カラン…

ルル「モノには、精霊が……心が、宿るから」

アリム「…………そうね」

リエム「…………」

 ―戦闘終了―

 ◆

リアン「かなり奥まで来たね……」

アリム「あと少しよ。エレベーターは……使えないみたいね」

エンシァン「昇降機か……。扉に穴を開けてロープで降りるか?」

アリム「非常階段があったはず。安全面を考慮してそっちで降りましょう」

ルル「ルル、ロープでも平気だよ?」

アリム「人間は弱くて脆いのよ。すぐ疲れるし足は滑らせるし、落ちたら簡単に死んでしまう。ほんと、面倒くさいことにね」

リエム「……わたしたちは、その人間をお守りするために存在します。悪い方のリエムは、デバッグを怠ったぽんこつです」

アリム「うるさいわね……」

↓1コンマ
01-05 踏破率+12、強敵
05-30 踏破率+12、踏破
31-90 踏破率+12、良イベント、踏破
91-00 踏破率+18、??、踏破


297以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 16:13:51.94EPgLZwdE0 (2/2)




298以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 17:07:30.42isvZFITc0 (10/28)

―魔導機械工場 踏破率[40/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[18/21] 防御[10]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)
 ・精霊樹の実(今回の探索における最大持続力+4)


アリム「……と、その前に……。ちょっと寄り道しても良い?」

ルル「ん」

エンシァン「ここを熟知しているのはアリムくんだけだ。我々を罠にかけるのでもない限りは好きに動いてくれて構わない」

リアン「アリムちゃんは私たちを罠になんかかけません!」プンスコ

リエム「もし罠にかけられても、リアンさまのことはわたしがお守りいたしますのでご安心くださいませ」

リアン「もー、リエムちゃんまで……」

アリム「本当にうるさいわね……。っと、ここよ」ガチャッ


リアン(アリムちゃんが開けた扉の先は、何やら大きな機械の筐体がある部屋だった)

リアン(アリムちゃんはその機械に触れて、何かを始めた)


アリム「……へえ、なるほど……。こんなものが……。どうせならもっと早くに来れば良かったわ」

ルル「何してるの?」

アリム「ちょっとお土産をね。魔法人形向けに調整するのは少し時間がかかりそうだけど……。ルル、あんたの分はそのまま使えそうよ」

ルル「?」

アリム「おでこ借りるわね」ピト

ルル「ん……」

リアン(アリムちゃんが、ルルちゃんとおでこをくっつけた。一体何をしているのだろう)

ルル「お……おお……?」

アリム「まだ動かないで」

ルル「ん、んー……」

アリム「…………よし、いいわ」

ルル「ん……」

アリム「どう? 使えそう?」

ルル「ん!」

エンシァン「一体ルルに何をしたんだ?」

アリム「新機能をインストールして、ついでに既存機能の最適化もしてやったの。インテリソード……特にルルは自分でこういうことやるの苦手だろうから」

ルル「むー……」

エンシァン「……副作用とかないだろうな?」

アリム「あるわけないでしょ。人間相手ならまだしも、同胞にわざわざそんな嫌がらせみたいな真似するわけないじゃない」

リアン「か、悲しいけど説得力がある……!」


 ☆ルルの能力が大きく成長しました
 ☆ルルがパッシブスキル〈防御強化(自身の持続力をそのまま防御に加算)〉を習得しました
 ☆リエム、アリムの成長フラグが立ちました

↓1 追加で良イベントコンマ
01-35 濃縮エーテルリキッド(持続力6回復。超過分はストックされます)
35-70 インスタント魔導障壁(次回戦闘時、防御+3)
71-90 壊れかけ対神兵装(次回戦闘時、最初のターンのみ戦闘力+10)
91-00 謎のユニット


299以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 17:09:21.42yBelGl/8O (1/1)




300以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 17:37:04.94isvZFITc0 (11/28)

―魔導機械工場 踏破率[40/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[19/22] 防御[12]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5 防御強化)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)
 ・精霊樹の実(今回の探索における最大持続力+4)


アリム「――――」

ルル「――!」

エンシァン「―――」


リエム「…………」ジッ

リエム「……」ソワソワ

リエム「!」

リエム「……」トトッ ヒョイ

リエム「…………」

リアン「リエムちゃん……? どうしたの?」スッ

リエム「あ……リアンさま……」

リアン「ん? それは……?」

リエム「……簡易的な魔導障壁発生装置のようです。まだ、使えそうなので……」

リアン「本当!? じゃあ皆に――」

リエム「…………あの」

リアン「?」

リエム「……わたしは……皆さまのお役に、立てていますか……?」

リアン「え……」

リエム「……わたしよりも、アリムの方が……」

リアン「違うよ! 役に立つとか、立たないとか……そんなこと、どうでもいいの!」

リエム「…………」

リアン「リエムちゃんも、アリムちゃんも……ただいてくれるだけで、私は凄く嬉しいんだよ。だから……そんなこと、気にしなくて良いの。ただ、一緒にいてくれれば……」

リエム「……はい。リアンさま……」

リアン「…………」

リアン(……これも、押し付けなのだろうか。役に立ちたいというリエムちゃんの気持ちを、無視した……)

リアン(わからない……。でも、リエムちゃんが不安を感じていることは……確かなようだった……)

 ☆インスタント魔導障壁を手に入れました


301以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 18:42:36.52isvZFITc0 (12/28)

―魔核製造区画

 ガゴン プシュー――

リアン(階段を降りて、大きな金属製の扉を抜けると――ひんやりと冷えた、広い区画に出た)

リアン(ここが……魔核の製造区画――)


アリム「…着いたわ」

ルル「…………」

アリム「あとは――その魔核を、あの管に繋いで。その後の〝処理〟は……わたしがやるわ」

ルル「うん……」コト…

リアン(ルルちゃんが、魔核を置いて管に繋げる……。これで……あの魔核は……)


「待ってもらおうか」


アリム「!?」バッ

青髪の少女「それをこちらへ渡せ」コツコツ


リアン(突然そこへ現れたのは――青い髪をポニーテールにした、一人の少女――)

リアン(雰囲気だけなら、柔らかささえある――。しかしその眼光には――強い意志が――)


アリム「お前……なぜここに……!? 白の聖鍵の守護をしているはずじゃ……」

青髪の少女「そんなことはどうでも良いだろう。で、渡すのか? 渡さないのか?」

 ザッ!

ルル「渡さない……!」シャキン

青髪の少女「それなら――奪い返すまでだ」シャキン

リアン「剣化!? まさか――」

リエム「――インテリジェンスソード」

エンシァン「気を付けろ、こいつ――!」

アリム「ええ、こいつは――格が違う!」キィン―


―魔導機械工場 踏破率[40/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[19/22] 防御[15]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5 防御強化)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)
 ・精霊樹の実(今回の探索における最大持続力+4)
 ・インスタント魔導障壁(戦闘終了まで防御+3)

 VS
 ◆青髪の剣 踏破力[12] 戦闘力[21] 持続力[18/18] 防御[9]
 ・パッシブ[折れぬ意志の剣](致命傷を受けた時、持続力を1残して耐える)


 ――ボス戦闘開始――

↓1コンマ
01-05 痛恨 味方に12ダメージ
06-35 失敗 味方に6ダメージ
36-95 成功 敵方に13ダメージ
96-00 会心 敵方に26ダメージ


302以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 18:44:10.075XPe1YbDO (1/1)

はい


303以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 19:13:44.42isvZFITc0 (13/28)

―魔導機械工場 踏破率[40/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[13/22] 防御[15]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5 防御強化)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)
 ・精霊樹の実(今回の探索における最大持続力+4)
 ・インスタント魔導障壁(戦闘終了まで防御+3)


青髪の剣「」シャッ

エンシァン「なっ、速――」

 ギンッ

ルル「ッ」ズザッ

青髪の剣「」ビビビッ

ルル「う、うううっ……!」ギンギンギンッ

アリム「そこッ!」シュッ

青髪の剣「」ヒョイッ

アリム「まだ!」シャシャッ

青髪の剣「」ヒョイヒョイシャッ

アリム「くっ」バッ

リエム「――」キィン―

青髪の剣「」フッ

リエム「――ッ!」

リアン「させない!」ボワン!

青髪の剣「!」ベチッ

エンシァン「喰らえ!」ガオン!

青髪の剣「」シャッ

ルル「……!」

アリム「くっ……! 強い!」


 ◆青髪の剣 踏破力[12] 戦闘力[21] 持続力[18/18] 防御[9]
 ・パッシブ[折れぬ意志の剣](致命傷を受けた時、持続力を1残して耐える)

↓1コンマ
01-05 痛恨 味方に12ダメージ
06-35 失敗 味方に6ダメージ
36-95 成功 敵方に13ダメージ
96-00 会心 敵方に26ダメージ


304以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 19:18:33.71BJWHuEJI0 (1/3)

えい


305以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 19:22:24.45isvZFITc0 (14/28)

―魔導機械工場 踏破率[40/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[13/22] 防御[15]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5 防御強化)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)
 ・精霊樹の実(今回の探索における最大持続力+4)
 ・インスタント魔導障壁(戦闘終了まで防御+3)


リアン「ルウェリアちゃんがいてくれたら地面を液状化させて――!」

エンシァン「ないものねだりをするな!」


ルル「――」シュッ

青髪の剣「!」ギン

ルル「」ビビビッ

青髪の剣「―ッ」キンキンキン―

リエム「――」ドギュゥン!

青髪の剣「ッ」サッ

アリム「はあッ!」ブンッ

青髪の剣「!」ガッ


リアン「入った!」

エンシァン「畳み掛けろ!」


 ◆青髪の剣 踏破力[12] 戦闘力[21] 持続力[5/18] 防御[9]
 ・パッシブ[折れぬ意志の剣](致命傷を受けた時、持続力を1残して耐える)

↓1コンマ
01-05 痛恨 味方に12ダメージ
06-35 失敗 味方に6ダメージ
36-95 成功 敵方に13ダメージ
96-00 会心 敵方に26ダメージ


306以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 19:22:38.42cp7vWAbEO (1/1)




307以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 19:36:50.66isvZFITc0 (15/28)

―魔導機械工場 踏破率[40/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[13/22] 防御[15]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5 防御強化)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)
 ・精霊樹の実(今回の探索における最大持続力+4)
 ・インスタント魔導障壁(戦闘終了まで防御+3)


リアン「は、速すぎてついていけない……! せめて……癒やしの水!」ポウ

ルル「! ありがと!」シュッ

エンシァン「くっ……この速さでは仲間を巻き込みかねん……! 私が無力とは……!」ジリ



ルル「」ビビシュッ

青髪の剣「ッ」カンキンガッ

アリム「足元!」ブン!

青髪の剣「!」ゴッ

リエム「どいて!」キィン―

 ドギュゥゥン!

青髪の剣「ぐっ……ううぅッ……!!」プスプス

アリム「そんな……魔導レーザーの直撃を受けて、なんで立っていられるのよ!?」

青髪の剣「折れない……! 私は……まだ……!!!」

 [折れぬ意志の剣]発動!


 ◆青髪の剣 踏破力[12] 戦闘力[21] 持続力[1/18] 防御[9]
 ・[折れぬ意志の剣](致命傷を受けた時、一度だけ持続力を1残して耐える)

↓1コンマ
01-05 痛恨 味方に12ダメージ
06-35 失敗 味方に6ダメージ
36-95 成功 敵方に13ダメージ 撃破
96-00 会心 敵方に26ダメージ 撃破


308以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 19:43:53.40WViHBFqWo (3/4)

いけ!


309以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 19:59:46.56isvZFITc0 (16/28)

―魔導機械工場 踏破率[40/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[13/22] 防御[15]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5 防御強化)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)
 ・精霊樹の実(今回の探索における最大持続力+4)
 ・インスタント魔導障壁(戦闘終了まで防御+3)



ルル「それなら――倒れるまで、叩く!」シュッ

青髪の剣「くっ!」キンキン

アリム「意志は折れずとも――ボディはもう限界のはずよ!」ゲシッ

青髪の剣「ぐ、ううッ……!」ズザザッ

アリム「大人しく退け! お前が死ねば誰が一番困るか、わかっているはずでしょう!!」

青髪の剣「――――誰も困りはしないさ。私一人が消えたところで――」

アリム「――は? お前――まさか!!!」

青髪の剣「」キィィィィ―


リアン(青髪の少女に、高密度の魔力が収束していく――)

リアン(これは――――!!!!)

リエム「リアンさま伏せて!!」バッ

リアン「だめえええええええ!!!!!」


↓1
01-90
91-00


310以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 20:02:19.28Dh2oLL5CO (1/1)




311以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 20:29:20.63isvZFITc0 (17/28)

リアン(青髪の少女は――大きな爆発を起こした)

リアン(私たちは……リエムちゃんの展開した魔導障壁に守られて、無事だったけれど……)

リアン(彼女は……)

リアン(爆心には、砕け散った魔核の残骸が落ちていた……)

 ◆

ルル「…………」

アリム「それじゃあ……始めるわよ」

ルル「うん……」

 ピピ… キュゥーン…


リアン(ルルちゃんが持ってきた魔核もまた――アリムちゃんの手により、適切に処理されていく――)

リアン(人間的に言うなら、それは――)

リアン(安楽死、なのだろう――――)


ルル「…………グスッ」

エンシァン「ルル……」

リエム「ルルさま……」

ルル「……どうして……さっきの人……。わたしと、同じなのに……」

エンシァン「…………」


リアン(ルルちゃんの疑問に答える術は……ここにいる誰一人として、持っていなかった)

リアン(アリムちゃんは何か知っているようだったけど……。そのアリムちゃんも、どこか困惑している様子だったし……)

リアン(……遺跡って、何なの。古代文明って、何なの)

リアン(わからないこと、許せないことばかりが――増えていく気がした……)


↓1 魔核の行く末
01-90 安楽死
91-00 転生


312以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 20:31:40.12WViHBFqWo (4/4)




313以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 20:44:48.56isvZFITc0 (18/28)

アリム「……終わったわよ」ガタ

ルル「……ありがと。アリム……」グスッ

アリム「いいのよ。わたしは、すべきことをしただけ」

リエム「…………」

エンシァン「……ここは、どうする?」

アリム「ここにはもう用はないわ。わたしにとっても、遺跡探索部にとっても……有益なものはもう、何もない」

エンシァン「そうか……」

アリム「帰りましょう」

リアン「…………うん」

 ――踏破成功――


314以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 20:45:27.23isvZFITc0 (19/28)

―夜
 リアンの部屋

窓の外「」ザアザア…

リアン「……」ピッ

テレビ「次のニュースです。ユリトー島で行方不明となっていた三人の女子学生ですが、夕方に無事保護されたとのことです」

テレビ「三人はやや錯乱している様子で、『青髪の女性騎士様が助けてくれた』『樹海の外まで送ってくれた』などと意味不明の発言を繰り返し――」

リアン「……あの人が、助けたのかな」

リアン「…………一体……どうして……?」

リエム「リアンさま……」スッ

リアン「リエムちゃん……」

リエム「…………」

リアン「今日は……今日も、一緒に寝よう……?」ギュッ

リエム「はい……」

 ◆

―アリムの部屋

アリム「…………」

アリム「あいつ……純粋種のインテリソードだったはず……」

アリム「なのに……爆心地には人造の魔核……」

アリム「本物は……多分、ちゃんと白の聖鍵の守護を続けてる。ていうか守護から離れるはずがない。だとしたら――あれは、やっぱり――」

アリム「魔鍵……あいつ……ッ」ギリリッ

 ◆


315以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2023/05/06(土) 21:06:08.66isvZFITc0 (20/28)

―6月2週
 遺跡探索部 部室

ノルン「リアンちゃん。何か私たちに言うこと、ない?」ニコニコ

リアン「え、え〜っと……」ダラダラ

ノルン「あるよね? ねえ?」ニコニコ

リアン「な、何、かなあ……?」ダラダラ

ルウェリア「私にもない? 言うこと」ジッ

ノルン「あるでしょ? ねえ?」ニコニコ

リアン「そ、そう、です、ね……。そ、その……」ダラダラ

サーナ「あーもうまだるっこしい! リアン! バカ! どうして一人で行ったんですの!!?」ガタッ

リアン「そ、それは……その方が、部活に迷惑がかからないと、思いまして……っ」

ルウェリア「一人で行っちゃうことの方が迷惑だよ! もしリアンちゃんに何かあったら……!」

ノルン「今回は先生たちと合流できたから良かったけど……本当に危なかったかもしれないんだよ?」

リアン「うう……ゴメンナサイ」

ルウェリア「ルルさんも! 先生も! アリムさんも! 皆同罪ですよ!」プンスコ

エンシァン「学生は帰宅命令が出てたが、私は学生じゃないからな」

ルル「ルルも学生じゃない」

アリム「なんでわたしが人間なんかの取り決めに従わなきゃなんないのよ」

ルウェリア「もう! 置いてかれる側の苦しみも考えてください!」


―次の遺跡発見率[0/500]
 ◆遺跡探索部メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5 防御強化)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)

☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う

6月2週の行動です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、何らかの特殊なイベントが発生することがあります