364 ◆zbOQ645F4s2021/08/05(木) 22:36:16.27B6IyU65v0 (56/58)






_______この『理由』のために。








365 ◆zbOQ645F4s2021/08/05(木) 22:40:01.52B6IyU65v0 (57/58)


というわけで本日の更新はここまで、なんだかんだ捜査パートはすぐ終わっちゃいますね。
次回更新から学級裁判に入ります。
この三連休でやってしまいたい……早めに更新の連絡は書き込ませていただきます。

そして次回までに購買が利用できるように、後でテンプレを貼っておきます。
次回更新までに購入したい商品を書いていただき(複数個可能)、裁判に持ち込めるようにしておきます。
メダルの利用先ももうなくなるので、直下とかじゃなく書き込まれたやつで先行順で買えるところまでぐらいで大丈夫ですかね。


念のため、事件の確信に関わるネタバレ考察などは書き込みを控えていただけると助かります。
それではお疲れ様でした。


366以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/05(木) 23:12:08.517zU9W2FX0 (1/1)

お疲れ様でした


367 ◆zbOQ645F4s2021/08/05(木) 23:21:41.43B6IyU65v0 (58/58)

-------------------------------------------------
【購買】

灯織「さて……せっかくだし何か買っておこうかな?」

【以後交流の時間が無くなるため、お役立ち品購入推奨です】

【一部アイテムの効果が変更になりました】

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【自動販売機】

※【贈答用】
『メダル10枚で購入可能』
・希望のパーカー 
・最高にカッコいいネックレス 
・即席ちゃんぽん
・EYE GRASS
・無銘の巾着
・ジャスティスV変身ベルト
・ダンベル君主論
・冬優子ちゃん育成キット
・デウス・エクス・翁
・ノロマ号
・にちかちゃん人形 
・柄入りブルゾン 
・カミサマの憤懣 

『メダル20枚で購入可能』
・親愛のお守り 


【お役立ち品】

・ロボット掃除機 30枚…生活が豊かなものになるかも?
・283プロのタオル 30枚…裁判で有利に働くかも?
・サイリウムブレード 40枚…裁判で有利に働くかも?
・虹の羽 50枚…裁判で有利に働くかも?
・はじまりのメッセージカード 50枚…裁判で有利に働くかも?
・敏腕記者の名刺 60枚…交流がやりやすくなるかも?
・※アイドルコミュの鍵 60枚…新しい力が手に入るかも?
・スーパーはづきさん人形 99枚…?????

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【現在のモノクマメダル枚数…151枚】

【購入したい品物があれば次回までに書き込んでください、相談などもご自由にどうぞ】

【複数購入可能なものは※がついています】


368以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/05(木) 23:24:05.500ustZNX/0 (1/1)

ここはやっぱりスーパーひとし君人形でしょ


369以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/05(木) 23:41:22.37D0Rult7nO (1/1)

お疲れ様でした
はづきさん買っときたいな


370以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/06(金) 00:40:45.36mnMyjv1G0 (1/1)




371以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/06(金) 06:54:13.931uPZNPG80 (1/2)

はづきさん


372以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/06(金) 06:56:08.371uPZNPG80 (2/2)

虹の羽


373以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/06(金) 13:58:51.81mYNIZhSVO (1/1)

枚数的にはづきさん+虹の羽って感じかなぁ


374 ◆zbOQ645F4s2021/08/06(金) 20:31:12.062c7LQDl30 (1/1)


購買ははづきさんを買いたい方が多そうなので、はづきさん+虹の羽でよさそうですかね。
異論がなければこの二つ購入で次回更新時に確定します。

さて、肝心の更新日なのですが明日8/7の21:00~で現状考えています。
しかし、明日ワクチンを接種する都合上、副反応等で更新できない可能性もあることをあらかじめご了承ください…



375以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 21:02:59.26mUuddADP0 (1/1)

ちょうど追いついた!楽しみです


376 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 21:08:26.64r2nFS9Bi0 (1/38)


少し遅くなりましたが予定通り再開します。
購買での商品購入もはづきさん人形+虹の羽で確定します。

-------------------------------------------------

灯織「よし、これとこれで……学級裁判も乗り切れるかな?」

・虹の羽
〔輝く羽は希望を語る。ロジカルダイブで誤答した時、どこの選択肢があっていてどこが違うのかがわかる〕

・スーパーはづきさん人形 
〔どんな事務仕事もたちどころに終わらせてしまう伝説の事務員を模した人形。反論ショーダウンでコンマ値をあげるスキル・アイテムがパニックトークアクション、議論スクラムでも適用されるようになる〕


【モノクマメダルを149枚消費しました】

【残りのモノクマメダル枚数…2枚】


377 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 21:09:45.47r2nFS9Bi0 (2/38)

【コトダマ】

‣【モノクマファイル5】
〔被害者は不明。死亡推定時刻は1時ごろ。死体は発見当時胸部にナイフが突き刺さっていた。その後覆面を剥がそうとした際に仕掛けてあった爆弾が起動。上半身の損壊は激しく、顔は判別不可〕

‣【謎の死体】
〔死体の上半身は爆破の衝撃で損傷が激しい。爆弾により引火した際に摩美々と雛菜が消火したため、上半身のみが濡れてしまっている〕

‣【左手のペンだこ】
〔爆破された死体の左手にはペンだこができていた。めぐるも円香も右利きなので通常できるはずがない〕

‣【植物庭園のニワトリ】
〔植物庭園内で飼育されていたニワトリ。なんだかニワトリの元気がなく、さらには事件前後でニワトリが一体減っていた〕

‣【ナイフ】
〔死体に突き刺さっていた凶器と思しきナイフ。他のナイフにはない装飾がついている一品もの。事件発生前はめぐるが所持していた〕

‣【スプリンクラー】
〔植物庭園一体を水やりするための設備。生徒側から設定をいじることはできず、毎朝7時30分に作動する設定になっていた〕



378 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 21:10:39.02r2nFS9Bi0 (3/38)

‣【モノクマフラワー】
〔人でも金属でもなんでも食べてしまう食虫植物。全長は約5mほどで見上げる高さ。夜時間の間は活動を停止する〕

‣【雛菜の証言】
〔雛菜も灯織たちと同様に部屋に監禁されていたが、部屋にはドアストッパーは噛まされておらず睡眠薬を盛られていた。同様にめぐるの部屋もドアストッパーが噛ませておらず、鍵がかかっていたらしい〕

‣【タオル】
〔事件後に愛依が拾ったタオル。焼け煤けているほか、何かで裂かれたような痕跡も残っている〕

‣【爆弾】
〔モノクマの内部に存在する爆弾。死体の上半身を吹き飛ばすにはこれを用いる他ない。学園内で現在所持しているのは灯織のみ〕

‣【生物室の扉】
〔締め切られていたはずの生物室は何か強い衝撃で破壊されていた。開放した生徒は校則に抵触していた恐れがある〕

‣【生物室の冷凍庫】
〔死体を保管するために使われているもの。これまでに犠牲になった9人に対し、ランプが点灯しているのは8つで数が合わない〕



379 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 21:11:06.48r2nFS9Bi0 (4/38)

‣【冷凍庫の仕様書】
〔本製品はご遺体安置を目的とした冷凍庫です。ご遺体をいつまでも美しい姿のまま保つべく、全方位から冷気を放出することにより急速冷凍を可能にしております。また、冷凍機能をオフにして使用することも可能です。冷凍機能のオンオフはランプの点灯をご参照ください〕

‣【モノクマファイルEX】
〔被害者は樋口円香。死因となったのは腹部を矢のような形状のもので貫かれたために臓器を損傷したことに伴う失血死およびショック死。死因となった腹部以外にも、全身には同様の殺傷痕がある〕

‣【死体に突き刺さっていた槍】
〔全身を貫き、磔のようにしていた槍。弓道場の矢とは形状が異なり、出所不明〕

‣【弾薬】
〔武道場のロッカーに残されていた弾薬。通常の銃では使用不可能な形状をしていて、専用の銃を必要とする。灯織が男子トイレ奥の空間で見つけた時に比べると弾数が減っている〕

‣【メガホン】
〔植物庭園の倉庫の中に置いてあったメガホン。もともとは樹里に第三の動機で渡されるはずだった物だと思われる。壊れているのか声を大きくする機能が使えない〕

‣【円香の部屋のファイル】
〔灯織が男子トイレの奥の部屋で見たのとまったく同じファイルが円香の部屋に保管されていた。ファイルの中身は詳細不明の『希望ヶ峰歌姫計画』と学園内の見取り図の二つ〕



380 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 21:12:07.67r2nFS9Bi0 (5/38)

-------------------------------------------------
【学級裁判 開廷!】


モノクマ「まずは学級裁判のルールの確認から始めます」

モノクマ「学級裁判では皆さんの中に潜むクロを探していただきます」

モノクマ「議論の結果指摘されたクロが正解ならクロのみがおしおき、不正解ならクロ以外の全員がおしおきとなります」

摩美々「……ねえ、あれってどういう意味ー?」

モノクマ「と言いますと?」

摩美々「円香はまだしも、めぐるの席に建てられた写真付きの看板……他のみんなと違った装飾になってますよねー?」

モノクマ「深い意味はないよ!樋口さんは死亡が確認されたけど、八宮さんは未確定だからね!死亡を断定するわけにはいかないんだよね!」

(……めぐるの死は、未確定)

雛菜「じゃあこの裁判で生死も明らかにしなきゃダメってこと〜?」

モノクマ「そうなりますね!これは八宮めぐるさんの生死を明らかにした上で樋口円香さんの死の真相を解き明かすための裁判ですので!」

智代子「う〜、今までと勝手が違うから難しそうだね……」

灯織「大丈夫、やるべきこと自体は変わらないよ。徹底した議論を行なって、その中で答えを見つければいいんだから」

摩美々「ま、とりあえず議論を始めよっかー」

摩美々「まず最初に明らかにすべきなのは植物庭園の死体が誰だったのかってところだよねー」

愛依「うーん、それなんだけどさ……今この場にいるのがうち、灯織ちゃん、摩美々ちゃん、チョコちゃん、雛菜ちゃんの5人でしょ?」

愛依「だったら……消去法でめぐるちゃんってことになるんじゃないの?」

(そう……普通に考えれば、数の上ではそうなる……)

(でも、あの死体はきっとめぐるではない……!!)




381 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 21:13:10.63r2nFS9Bi0 (6/38)

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

【コトダマ】
‣【モノクマファイル5】
‣【謎の死体】
‣【タオル】
‣【ナイフ】
‣【雛菜の証言】
‣【左手のペンだこ】
‣【円香の部屋のファイル】


摩美々「めぐるは生きているのか、死んでいるのか、まずはその議論から始めましょー」

智代子「めぐるちゃんはきっと生きてるよ!」

智代子「モノクマは生死を明かさないんじゃなくて、【明かせない】んだよ!」

愛依「でも、今この裁判上にはめぐるちゃん以外の全員がいるしさー」

愛依「結局【あの死体はめぐるちゃん】ってことになんない?」

雛菜「円香先輩はまた別に死んじゃってますしね〜」

摩美々「死体の数の上では、めぐるになっちゃうのは仕方ないケド」

摩美々「死体の数の帳尻を合わせる方法はないわけー?」

愛依「ちょ、チョージリ……?」

雛菜「もしかして、この学園には≪雛菜以外の学生もいた≫ってことですか〜?」

智代子「16人目の高校生……?!」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

↓1
-------------------------------------------------



382以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 21:14:39.20e19ylmgI0 (1/7)

あの死体はめぐるちゃんに左手のペンだこ


383以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 21:15:20.20lu66/wwH0 (1/3)

【あの死体はめぐるちゃん】に【左手のペンだこ】


384 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 21:17:05.19r2nFS9Bi0 (7/38)


灯織「それは違います!」論破!

【BREAK!】

灯織「確かに死体の数、生存者の数を参照するとあの自体は自ずとめぐるということになるかもしれません」

灯織「でも、なによりも……あの死体自体がめぐるじゃないという証拠があればどうでしょう?」

愛依「え?そ、そんなショーコがあんの?!」

灯織「はい、死体の左手……その指にはペンだこが付いていたんです」

智代子「ぺ、ペンだこ……?」

摩美々「色々物を書いてたりするとできるタコのことだけどー……考えてみてよー」

摩美々「めぐるの利き手って、右だったよねー?」

雛菜「あは〜!右利きなら左手にタコができるはずないね〜!」

灯織「そう、あの死体はめぐるのものだとは考えづらいんです……!!」

愛依「ちょ、ちょい待ちちょい待ち!だとしたら今度はあの死体は誰だった、っていう疑問が湧いてくんだけど?!」

雛菜「それこそ雛菜の言ってた16人目の高校生って奴ですかね〜?」

灯織「いや、わざわざ別の人物を想定しなくても解決する方法はあるよ」

灯織「あの死体は私たちのよく知る人物、あの人だったんだよ」

-------------------------------------------------
【怪しい人物を指摘しろ!】

↓1



385以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 21:17:34.43e19ylmgI0 (2/7)

霧子


386 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 21:20:31.75r2nFS9Bi0 (8/38)

灯織「あなたしか、いません!」

【解!】

灯織「霧子さん……数少ない左利きだよ」

愛依「き、霧子ちゃん?!」

智代子「ひ、灯織ちゃん?!霧子ちゃんは、その……もう事件が起きる前に死んじゃってたんだよ……?」

灯織「うん、わかってる。だからこそ、犯人はその死体を使ったんじゃないかな?」

雛菜「死体を〜?」

智代子「ね、ネクロマンス?!」

愛依「まぐろだんす……?」

摩美々「ほらそこ、ややこしくしないー……」

摩美々「まぁ話を戻すけどあの左手の正体を考えるとおのずとそうなるよねー、この合宿生活参加者で左利きは霧子と凛世の二人だけなんだしー」

智代子「ま、待ってよ!死体を再利用したって言ってもどうやって?!おしおきされた後の死体がどこに行ったのかなんて聞いてないよ?!」

灯織「うん……コロシアイ合宿生活で犠牲になった方々はみんなあの部屋にいたんだ」

-------------------------------------------------
【正しいコトダマを選べ!】

>>377~379

↓1



387以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 21:21:39.43e19ylmgI0 (3/7)

生物室


388以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 21:22:21.44e19ylmgI0 (4/7)

生物室の冷凍庫


389 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 21:23:32.99r2nFS9Bi0 (9/38)

灯織「これです!」

【解!】

灯織「生物室、私たちは入室不可能だったけど……あそこの部屋は実質的に霊安室になっていたんだ」

智代子「そ、そうなの?!」

灯織「備え付けの冷凍庫、あそこには死体を収容して保管する設備が備わっていた。つまり死体の再利用自体は可能だったんだよ」

摩美々「ということはー、犯人はわざわざ生物室の中の死体を引っ張り出して改めてナイフを突き立てた後に爆発させたことになりますねー」

摩美々「わざわざ左利きの死体をチョイスした理由はわかんないケド」

摩美々「凛世はおしおきで爆散しちゃってたから、再利用可能なのは霧子の死体だけだっただろうしー、あの死体は霧子って考えるのが自然かなぁ」

灯織「犯人は霧子さんの死体を生物室から持ち出して、あたかも新しい死体だと誤認させたんです!」

【智代子「その推理は甘すぎだよ!」】反論!

-------------------------------------------------

智代子「待って灯織ちゃん!今の推理では大事なことが抜け落ちてるよ!」

灯織「ち、チョコ……?」

智代子「死体の再利用、それは本当に行われたのかな!」

灯織「だからそれは左手のペンだこが証拠で……」

智代子「確かに左手のペンだこは不自然だけど、死体を再利用したとなるとそれ以上に不自然な点が出てくるよ!」

智代子「この不自然を解消しない限り、死体の再利用は認められないと思うんだ!」




390 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 21:24:50.18r2nFS9Bi0 (10/38)

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【モノクマファイル5】
‣【生物室の冷凍庫】
‣【スプリンクラー】
‣【植物庭園のニワトリ】
‣【死体に突き刺さっていた槍】
‣【謎の死体】


智代子「めぐるちゃんは右利き」

智代子「死体には左手にペンだこがあった」

智代子「これは確かに大きな矛盾だけど」

智代子「あの死体がめぐるちゃんであることを否定するには弱いよ!」

智代子「めぐるちゃんがたまたま左手にタコを持っていた可能性だってあるよね?!」

-------------------------------------------------
【発展!】

灯織「それを言い出したらキリがないよ……!」

灯織「この合宿生活に来てから物を書く機会は圧倒的に減っていた」

灯織「だからあの死体はやっぱり霧子さんだよ……!」

-------------------------------------------------

智代子「ううん!やっぱりおかしいよ!」

智代子「だってあの【死体の血痕はまだ新しかった】んだよ?!」

智代子「霧子ちゃんはそもそも冷凍庫の中で保存されていたから……」

智代子「出血量も抑えられるはずだよね?!」

智代子「死体を再利用したならあんな風にはならないんじゃないかな?!」

【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1



391以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 21:27:42.85e19ylmgI0 (5/7)

死体の血痕が新しい に対して 【植物庭園のニワトリ】


392以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 21:28:25.47zbVWg4dr0 (1/14)

死体の血痕はまだ新しかった に 植物庭園のニワトリ


393 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 21:31:23.89r2nFS9Bi0 (11/38)


灯織「その矛盾、切らせてもらうよ!」論破!

【BREAK!】

灯織「死体にはあった新しい血痕、あれも偽造された物だと思う」

智代子「え……?!」

灯織「植物庭園ではニワトリを飼育していたことをチョコも知ってると思うけど、事件後には鶏が一体減っていたんだ」

愛依「ま、まさか……?」

雛菜「ジェノサイド〜〜〜♡」

灯織「……新鮮な血液なら使用可能だったんだよ」

智代子「む、惨いね……」

摩美々「今回の事件はこれまでとまた違った悪意を感じるよねー、私たちに対する敵意っていうかー」

(敵意……樋口さんからずっと感じ続けていた感情もそうだったな)

愛依「でも、なんで犯人はわざわざそんなことをしたんだろ」

愛依「霧子ちゃんの死体を使うことで、何がしたかったの?」

灯織「……おそらく、犯人の狙いはあれなんじゃないでしょうか」

(今この場にめぐるがいないこと、霧子さんの死体を使ってまで殺人事件をでっち上げたこと。併せて考えると狙いはそれしかない)

-------------------------------------------------
・霧子が死んだ事実を受け入れられないから
・アリバイ工作のため
・死んだのがめぐるだと誤認させるため

【正しい選択肢を選べ!】

↓1



394以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 21:32:11.35e19ylmgI0 (6/7)

アリバイ工作のため


395以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 21:33:37.11zbVWg4dr0 (2/14)

死んだのがめぐるだと誤認させるため


396 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 21:36:18.51r2nFS9Bi0 (12/38)


灯織「アリバイ工作のためだったのではないでしょうか?」

愛依「ん?アリバイ……?」

雛菜「雛菜よくわかんない~」

摩美々「……まぁ、今の話の流れして違うんじゃないのー」

(しまった、別のことを話せばよかったな……)

(あの左手の偽装、死体の血痕の偽装合わせて考えればその可能性は一つに絞られる……!)

-------------------------------------------------
・霧子が死んだ事実を受け入れられないから
・アリバイ工作のため
・死んだのがめぐるだと誤認させるため

【正しい選択肢を選べ!】

↓1


397以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 21:37:11.68zbVWg4dr0 (3/14)

死んだのがめぐるだと誤認させるため


398コピペ貼り忘れましたが包帯組曲で誤答判定は消えてます ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 21:39:02.09r2nFS9Bi0 (13/38)


灯織「これです!」

【解!】

灯織「やはりあの死体をめぐるのものだと誤認させることこそが狙いだった、と考えるのが自然でないでしょうか?」

摩美々「まあ明らかにそういう意図だよねー。今回の犯人が誰にしろめぐるの存在を隠匿している中で死体だけ見たら、誰でもあれがめぐるだと思うしー」

智代子「ってことはつまり……めぐるちゃんは生きてるってこと?!」

灯織「……私は、今のところそう思うかな」

愛依「うーん、だとしたらめぐるちゃんは今どこにいんの?学園の中は隅々まで捜索したと思うけど……」

雛菜「もしかして、まだ監禁されてたりします〜?」

智代子「監禁って……そっか、めぐるちゃんもわたしたちと同じで円香ちゃんに捕まって?!」

灯織「……その可能性は案外高いかも。学校エリアで踏み入れられる場所は全て愛依さんと雛菜が捜索してくれていた、二人体制だから不正は起こり得ない」

灯織「だとすると私たちが入れない場所って個室ぐらいのものだから」



399 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 21:39:49.62r2nFS9Bi0 (14/38)


摩美々「……本当にそうかなぁ」

摩美々「仮にめぐるが個室で監禁されてるままで、生きてるんだとしたら……モノクマがここに連れて来ないのって不自然じゃないのー?」

愛依「た、確かに言われてみればそうかも……?」

摩美々「モノクマ、その辺の認識ってどうなってるのー?」

モノクマ「えーっとね、冒頭にも言ったけどこの事件では明らかに八宮さんの生死が謎の一部として組み込まれています。だからボクの一存で彼女の生死を明かすのはフェアじゃない」

モノクマ「例え今の推理通りだったとしても、最終的な結論が出るまではボクは八宮さんを部屋から出しはしないだろうね!」

摩美々「要は教える気はないってことねー」

灯織「……今は今までの推理を前提に議論を進めていきましょう」

智代子「えっと、霧子ちゃんの死体を生物室から持ち出してめぐるちゃんに偽装したんだったよね?」

愛依「そっから議論を進めていくとしたら……」

雛菜「どうして円香先輩の死体は偽装しなかった、とかですかね〜?」

(……え?)

雛菜「だってそうじゃないですか〜?円香先輩はむしろ見せつけるように殺してるのに、こっちは死体の偽装だなんてなんだかチグハグですよね〜」

灯織「……確かに」

愛依「んん〜〜〜?円香ちゃんの死は隠さなくても良かったってこと?」

摩美々「じゃ、今度はそこを話し合ってみよっかぁ」

摩美々「どうして犯人がめぐるの死を偽装して、円香の死は偽装しなかったのかー」




400 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 21:40:46.91r2nFS9Bi0 (15/38)

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【ナイフ】
‣【弾薬】
‣【モノクマファイル5】
‣【雛菜の証言】
‣【冷凍庫の仕様書】
‣【植物庭園のニワトリ】
‣【生物室の扉】


摩美々「犯人が霧子の死体を使ってめぐるの死を偽装した目的を話合おっかぁ」

智代子「めぐるちゃんが死んだと思わせることで≪犯人には何かメリットがあった≫んだよ!」

智代子「モノクマと何か約束をしてたんじゃないかな!例えば何か特典がもらえるとか!」

愛依「うーん、めぐるちゃんが≪生きてる場合何か不都合があった≫んじゃん?」

愛依「犯人のアリバイに関わるとか」

雛菜「≪自分自身が犯人だった≫から、死体を偽装したんじゃないですか〜?」

雛菜「死んでると思われたら容疑者からそもそも外れちゃいますし〜」

智代子「もしかして、≪霧子ちゃんの死体を使うことこそが目的だった≫とか?!」

智代子「何か霧子ちゃんの死体には秘密があったんだよ!」


【正しいコトダマで正しい発言に同意しろ!】

↓1



401以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 21:52:33.36zbVWg4dr0 (4/14)

犯人には何かメリットがあった に 生物室の扉


402今回は裁判のシナリオ的に出せる情報出せない情報があるので誤答時に汎用的なセリフになってしまいますね… ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 21:59:41.82r2nFS9Bi0 (16/38)


智代子「灯織ちゃん?同意してもらえるのは嬉しいんだけど……それってどういう意味なのかな」

智代子「い、いやごめんね?!わたしが分かってないだけかもなんだけど!」

灯織「う、ううん!私の方こそ……」

(しまった、別のことを話せばよかったな……)

(死体を偽装する、つまりめぐるがあそこで死んでいると私たちに誤認させることが目的だった)

(だとするとそれで得するのって……?)

【スキル:包・帯・組・曲の効果で誤答ペナルティが無効化されました】

【スキル:水色感情の効果でコトダマの数が減少します】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【ナイフ】
‣【弾薬】
‣【モノクマファイル5】
‣【雛菜の証言】
‣【冷凍庫の仕様書】
‣【生物室の扉】


摩美々「犯人が霧子の死体を使ってめぐるの死を偽装した目的を話合おっかぁ」

智代子「めぐるちゃんが死んだと思わせることで≪犯人には何かメリットがあった≫んだよ!」

智代子「モノクマと何か約束をしてたんじゃないかな!例えば何か特典がもらえるとか!」

愛依「うーん、めぐるちゃんが≪生きてる場合何か不都合があった≫んじゃん?」

愛依「犯人のアリバイに関わるとか」

雛菜「≪自分自身が犯人だった≫から、死体を偽装したんじゃないですか〜?」

雛菜「死んでると思われたら容疑者からそもそも外れちゃいますし〜」

智代子「もしかして、≪霧子ちゃんの死体を使うことこそが目的だった≫とか?!」

智代子「何か霧子ちゃんの死体には秘密があったんだよ!」


【正しいコトダマで正しい発言に同意しろ!】

↓1


403以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 22:01:13.76zbVWg4dr0 (5/14)

自分自身が犯人だった に 雛菜の証言


404 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 22:04:55.10r2nFS9Bi0 (17/38)


雛菜「え~?確かにストッパーがなかったのは不自然だけど、それだからって犯人になるの~?」

灯織「……うーん、推理の筋としてはそう間違っていないような気もするんだけど」

(しまった、別のことを話せばよかったな……)

(……雛菜の推理に何か活路がありそうな気がするのは確か)

(今のは少し飛躍があった、のかもしれない。もっと物証としてわかりやすいものはなかったかな……)

【スキル:包・帯・組・曲の効果で誤答ペナルティが無効化されました】

【スキル:包・帯・組・曲の効果を使い切りました】

【スキル:水色感情の効果でコトダマの数が減少します】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【ナイフ】
‣【弾薬】
‣【モノクマファイル5】
‣【雛菜の証言】
‣【冷凍庫の仕様書】


摩美々「犯人が霧子の死体を使ってめぐるの死を偽装した目的を話合おっかぁ」

智代子「めぐるちゃんが死んだと思わせることで≪犯人には何かメリットがあった≫んだよ!」

智代子「モノクマと何か約束をしてたんじゃないかな!例えば何か特典がもらえるとか!」

愛依「うーん、めぐるちゃんが≪生きてる場合何か不都合があった≫んじゃん?」

愛依「犯人のアリバイに関わるとか」

雛菜「≪自分自身が犯人だった≫から、死体を偽装したんじゃないですか〜?」

雛菜「死んでると思われたら容疑者からそもそも外れちゃいますし〜」

智代子「もしかして、≪霧子ちゃんの死体を使うことこそが目的だった≫とか?!」

智代子「何か霧子ちゃんの死体には秘密があったんだよ!」


【正しいコトダマで正しい発言に同意しろ!】

↓1


405以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 22:06:02.33zbVWg4dr0 (6/14)

生きてる場合何か不都合があった に 雛菜の証言


406以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 22:06:43.81lu66/wwH0 (2/3)

≪犯人には何かメリットがあった≫に【モノクマファイル5】


407 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 22:09:18.78r2nFS9Bi0 (18/38)


愛依「めぐるちゃんが生きてるってうちらが思ってたら生じる不都合……」

愛依「いや、うちが言ったことだけど……なんなんかな?」

(しまった、別のことを話せばよかったな……)

(めぐるの生死を私が誤認した時……めぐるは既に死んでいる者として私たちは議論を進めることになる)

(それってつまり……)

【スキル:水色感情の効果でコトダマの数が減少します】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【ナイフ】
‣【弾薬】
‣【モノクマファイル5】
‣【冷凍庫の仕様書】


摩美々「犯人が霧子の死体を使ってめぐるの死を偽装した目的を話合おっかぁ」

智代子「めぐるちゃんが死んだと思わせることで≪犯人には何かメリットがあった≫んだよ!」

智代子「モノクマと何か約束をしてたんじゃないかな!例えば何か特典がもらえるとか!」

愛依「うーん、めぐるちゃんが≪生きてる場合何か不都合があった≫んじゃん?」

愛依「犯人のアリバイに関わるとか」

雛菜「≪自分自身が犯人だった≫から、死体を偽装したんじゃないですか〜?」

雛菜「死んでると思われたら容疑者からそもそも外れちゃいますし〜」

智代子「もしかして、≪霧子ちゃんの死体を使うことこそが目的だった≫とか?!」

智代子「何か霧子ちゃんの死体には秘密があったんだよ!」


【正しいコトダマで正しい発言に同意しろ!】

↓1


408以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 22:12:01.40zbVWg4dr0 (7/14)

≪犯人には何かメリットがあった≫に【モノクマファイル5】


409 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 22:19:59.99r2nFS9Bi0 (19/38)

正解以外のコトダマは適当に入れ込んでるのですが、これはこれで通っちゃいますね……
すみません、書き溜め外のルートを書く技量はないので今回ばかりは×にさせてください……!

-------------------------------------------------

智代子「うーん、モノクマファイルの記載に何か関係あるかな……?」

智代子「ごめんね!ちょっとわからないかな……」

(しまった、別のことを話せばよかったな……)

(めぐるが死んだと私たちが認識すれば、まず間違いなく容疑者から外れる)

(それは雛菜も言った通り……なら、めぐるが犯人だと断定できるような物証)

(めぐると強い結びつきのある証拠品がなかったかな……)

【スキル:水色感情の効果でコトダマの数が減少します】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【ナイフ】
‣【弾薬】
‣【冷凍庫の仕様書】


摩美々「犯人が霧子の死体を使ってめぐるの死を偽装した目的を話合おっかぁ」

智代子「めぐるちゃんが死んだと思わせることで≪犯人には何かメリットがあった≫んだよ!」

智代子「モノクマと何か約束をしてたんじゃないかな!例えば何か特典がもらえるとか!」

愛依「うーん、めぐるちゃんが≪生きてる場合何か不都合があった≫んじゃん?」

愛依「犯人のアリバイに関わるとか」

雛菜「≪自分自身が犯人だった≫から、死体を偽装したんじゃないですか〜?」

雛菜「死んでると思われたら容疑者からそもそも外れちゃいますし〜」

智代子「もしかして、≪霧子ちゃんの死体を使うことこそが目的だった≫とか?!」

智代子「何か霧子ちゃんの死体には秘密があったんだよ!」


【正しいコトダマで正しい発言に同意しろ!】

↓1


410以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 22:21:22.15zbVWg4dr0 (8/14)

犯人には何かメリットがあった に ナイフ


411割とガバい議論でしたね、申し訳ない… ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 22:22:37.72r2nFS9Bi0 (20/38)


灯織「いや、そんなはずは……」同意!

【BREAK!】

灯織「……死体発見時、覆面の死体にはナイフが突き刺してありました」

灯織「あのナイフについていた装飾は特殊で、ほかに同じものはこの学園にも存在していません」

智代子「そういえばあんまり見たことないナイフだったよね。わたしはよく厨房に出入りなんかしてるんだけど……そこでも見たことなかったかも!」

灯織「あのナイフは、めぐるが5階の調査の途中で確保していたものです」

智代子「……え?!」

愛依「めぐるちゃんが?!」

灯織「雛菜の言うように、めぐるが犯人だとは私には思い難い……」

灯織「でも、死体偽装の一端を担っているあのナイフが存在する以上はめぐるの関与は濃厚なものかと」

摩美々「円香を殺害した後にめぐるも連続殺人に巻き込まれた」

摩美々「そういう筋書きを想定していた、ってことなのかなー?」

愛依「そ、そんな……」

雛菜「実際雛菜たちははじめ被害者を誤認していたわけですし、左手のミスさえなければ気付かなかったんじゃないですかね〜」

智代子「あ、あのめぐるちゃんが……?」

(……)

(……違う、そんな裏切りが真実なわけない)

(確かにあのナイフはめぐるのものだけど、だからといってめぐるが犯人になるわけじゃない)

(今の推理はきっと大きな矛盾を孕んでいる……それを打ち破って真実を引っ張り出すんだ……!)




412割とガバい議論でしたね、申し訳ない… ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 22:23:56.83r2nFS9Bi0 (21/38)

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【モノクマファイル5】
‣【冷凍庫の仕様書】
‣【タオル】
‣【植物庭園のニワトリ】
‣【生物室の扉】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】


愛依「死体の偽装に使われたナイフは【めぐるちゃんのものだった】」

愛依「ってなるとめぐるちゃんが犯人?!」

智代子「円香ちゃんを殺害しためぐるちゃんは」

智代子「【生物室から霧子ちゃんの遺体を持ってきて】」

智代子「それに覆面をかぶせて【ナイフとニワトリの血を使って】新しい死体だと見せかけた」

智代子「被害者を誤認させることが目的だったのかな……?」

雛菜「【左手のペンだこ】がなかったら雛菜たちは多分気付いてなかったですしね〜」

摩美々「……灯織はどう?」

摩美々「めぐるが犯人だと思う?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】

↓1




413以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 22:25:28.74zbVWg4dr0 (9/14)

生物室から霧子ちゃんの遺体を持ってきて に 生物室の扉


414 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 22:29:42.23r2nFS9Bi0 (22/38)


灯織「それは違います!」論破!

【BREAK!】

灯織「いや、やっぱり前提からしておかしいですよ……!」

愛依「ひ、灯織ちゃん?前提がおかしいって……どこの部分?」

灯織「死体偽装ですよ……!そもそも生物室はみなさんもご存知の通り、鍵が閉まっていた。私たちには部屋に入ることすらできなかったんですよ」

智代子「そ、それはそうだけど……でも事件の後に行ったら扉は開いてたよね?」

灯織「あれは何者かによって破壊されたからだったんだよ!ほら、思い出してみて」

灯織「扉はひどく歪曲して、表面には焦げ跡のようなものもついていた。これって意図的に破壊されたものだよね?」

愛依「そういえばそうだったかも……」

灯織「そしてこの合宿生活における校則……鍵のかかったままの扉を意図的に破壊する行為は校則違反にあたるんだよ」

灯織「校則違反はモノクマによっておしおき処分が下る、死体を偽装しようとすればかえって自分自身が命を落とすことになるんだよ!」

智代子「ほ、ホントだ!自分だと思わせたい死体を用意する段階で自分が死んじゃったら意味ないよ!」



415 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 22:30:39.19r2nFS9Bi0 (23/38)


摩美々「ねえ、モノクマー。この校則のおしおきって学級裁判のおしおきと同義、処刑って捉えていいのー?」

モノクマ「そうだね、人間が犬にやるみたいに殺処分って考えてくれれば!」

灯織「この時点で、めぐるが死体を偽装したとは思い難いんじゃないでしょうか?」

愛依「うーん、そんな気がしてきた……」

智代子「待ってよ!それならあの生物室を開けたのって誰になるの?開けること自体が校則違反なら誰も開けられないよ?!」

摩美々「……ホントにそうー?」

(……え?)

摩美々「開けた人間が必ず死ぬ、それなら死んだ人間の中に開けた人がいるんじゃないのー?」

灯織「ま、摩美々さん……それって」

摩美々「ここまでいえば分かるよね、灯織ー」

摩美々「生物室の扉を開けたのって誰なのー?」

(死んだ人間の中に生物室の扉を開けた人間がいる……?それってつまり……)

-------------------------------------------------
【怪しい人物を指摘しろ!】

↓1




416以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 22:32:03.17zbVWg4dr0 (10/14)

円香


417以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 22:32:27.53qhna8CLuO (1/1)

樋口


418 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 22:33:31.91r2nFS9Bi0 (24/38)


灯織「あなたしか、いません!」

【解!】

灯織「樋口さん、ですか?」

摩美々「ピンポーン、だいせいかーい」

摩美々「だよね、モノクマー?」

モノクマ「……」

摩美々「そもそも生物室は凛世の事件の後に行けるようになった場所、その時点で候補は絞られて……」

摩美々「生き残っているメンバーを除けば残るのは円香だけ、円香があの扉を開けたのは明らかだよー」

智代子「待ってみんな……!ま、円香ちゃんが開けた可能性が高いのは分かったけど……そもそも円香ちゃんはどうして、生物室に死体が保管されてるって知ってたの?」

智代子「わたしたちの誰も、そんな事実は知らなかったよね?!」

雛菜「そうですよね~、雛菜たちが探索してた時って確か生物室は閉鎖されてたはずですし~、中身は誰も知らなかったはずです」

摩美々「摩美々もこの事件が起きて初めて知りましたねー」

(……樋口さんがどうして生物室に死体があることを知っていたのか、その答えは明らかだ)


【正しいコトダマを選べ!】

>>377~>>379

↓1



419以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 22:34:58.92zbVWg4dr0 (11/14)

円香の部屋のファイル


420以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 22:35:06.74rFF5Fpp7O (1/1)

【円香の部屋のファイル】


421 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 22:37:19.80r2nFS9Bi0 (25/38)


灯織「これです!」

【解!】

灯織「雛菜、一緒に樋口さんの部屋に行ったときのこと覚えてる?」

雛菜「へ~~~?」

灯織「あの時雛菜には樋口さんの日記帳を渡したけど、同時に引き出しにはファイルが入ってたんだ」

愛依「ファイル……?ってことはなんかの資料、とか?」

灯織「その通りです。中には重要な情報の収められた資料……以前みなさんにもお伝えした情報が入っていました」

摩美々「それってまさかー」

灯織「私が2階男子トイレ奥で確認した書類と全く同一でした」

愛依「ま、マジで?!」

灯織「【希望ヶ峰学園歌姫計画】と【学校内見取り図】……今回重要になるのは後者ですね。私たちでは現状立ち入りの出来ない教室についても三次元的な図説である程度中を知ることが可能でした。生物室もその中には含まれます」

智代子「そっか……そのファイルで円香ちゃんは生物室の死体を利用する方法を思いついたんだね!」



422 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 22:38:26.71r2nFS9Bi0 (26/38)


愛依「そ、そっかぁ……あれ?でもそのファイルってさ、灯織ちゃんが襲われたときにごっそり無くなってたやつじゃなかったっけ。なんで円香ちゃんがそのファイルを持ってんの?」

灯織「……それの答えは、単純です」

灯織「樋口さんが、私をあの部屋で襲った犯人だったんです」

摩美々「まぁ、そうなるよねー……」

愛依「円香ちゃんが……」

灯織「……いろいろと思うところはありますが、今はもっと他に議論すべきところがあります」

智代子「そ、そうだよね……円香ちゃんが生物室の扉を破壊したっていう事実が大事なんだよね」

愛依「んー、でもさ」

雛菜「ん~?また何か引っかかるところでもあるんですか~?」

愛依「うん……円香ちゃんが死んでたのって武道場じゃん!おしおきを受けたんなら生物室で死んでなきゃおかしくね?!」

(それは……そうだ)

(モノクマの口ぶりからして、おしおきは基本的に即実行。校則違反の後には大した猶予もないと思う)



423 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 22:38:57.49r2nFS9Bi0 (27/38)


愛依「そ、そっかぁ……あれ?でもそのファイルってさ、灯織ちゃんが襲われたときにごっそり無くなってたやつじゃなかったっけ。なんで円香ちゃんがそのファイルを持ってんの?」

灯織「……それの答えは、単純です」

灯織「樋口さんが、私をあの部屋で襲った犯人だったんです」

摩美々「まぁ、そうなるよねー……」

愛依「円香ちゃんが……」

灯織「……いろいろと思うところはありますが、今はもっと他に議論すべきところがあります」

智代子「そ、そうだよね……円香ちゃんが生物室の扉を破壊したっていう事実が大事なんだよね」

愛依「んー、でもさ」

雛菜「ん~?また何か引っかかるところでもあるんですか~?」

愛依「うん……円香ちゃんが死んでたのって武道場じゃん!おしおきを受けたんなら生物室で死んでなきゃおかしくね?!」

(それは……そうだ)

(モノクマの口ぶりからして、おしおきは基本的に即実行。校則違反の後には大した猶予もないと思う)



424おっと……同じ内容をコピペしてましたねすみません ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 22:40:25.05r2nFS9Bi0 (28/38)


摩美々「……それに関してはモノクマに話を聞こっかー。ねえ、モノクマ」

摩美々「例えば摩美々がここで校則違反をした時、『これから事件を起こして、偽装工作を終えた後にちゃんとおしおきをするので待っててもらえますー?』なんて聞いたらどうしますかぁ?」

モノクマ「……」

摩美々「この情報、フェアな学級裁判の進行には必要だと思うんですケド」

モノクマ「……えぇー、非常に取り扱いの難しい問題なわけですが、流石にそれは認めないかな」

摩美々「……!?」

モノクマ「流石にそれはクロに加担しすぎ!言ったよね、ボクはフェアな進行を約束するってさ!」

モノクマ「校則違反が確認されればその場で直接ボクの手で断罪させていただきます!」

摩美々「……そ、そっかぁ」

(……もしかして、今の反応からして摩美々さんの想定と違った?)

(確かに、事件が面白くなるならって理由でモノクマが加担することはあり得そうだし、摩美々さんの話にはある程度納得できた)

(しかし、それが違うとなれば……死体の偽装をしたのって誰なんだろう……)

智代子「ど、どういうこと……?円香ちゃんでもないなら、誰が生物室の扉を壊したの……?」

(……樋口さん以外は生きている、この時点で候補にはなり得ない)

(摩美々さんの言うように、直後のおしおきを免れるような方法でもない限り、生物室の扉が破壊されていたことには説明がつかない……)



425 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 22:41:39.17r2nFS9Bi0 (29/38)


(……でも、そんなのどうやって)

(モノクマは絶えず学園内を監視しているんだ……その視界から逃れられる瞬間なんて)

(…………)

(……!?)

(そうだ、その瞬間なら一度だけあった……!モノクマが学園内の監視をしていない瞬間が、一度だけ……!)

灯織「摩美々さん……まだ可能性はあります、思い出してください……モノクマの監視を逃れる方法は存在するんです、そしてそれを私たちは実際に目にしています……!!」

摩美々「えっ……」

摩美々「……」

(私の手で示そう、モノクマの監視を逃れる方法を……!!)

-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】

Q1.生物室の扉を開けた直後、犯人はおしおきされた?
A.されていない B.された

Q2.灯織たちの見た、モノクマの監視から外れた瞬間とはいつのこと?
A.灯織たちの監禁前夜
B.灯織たちが監禁される二日前
C.灯織たちが監禁される三日前

Q3.生物室の扉を開けた時、モノクマはどんな状態だった?
A. 他の生徒にかかりっきりになっていた B.眠っていた C.黒幕の制御から外れていた D.監禁されていた

【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

↓1
-------------------------------------------------



426以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 22:43:05.79nhelM396O (1/1)

ACC


427 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 22:46:53.46r2nFS9Bi0 (30/38)


(……いや、そうじゃない、これだと推理はつながらないよ)

【虹の羽が輝き、行く道を照らす……!】

【どうやらQ2で選んだ道が異なるようだ……】

-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】

Q1.生物室の扉を開けた直後、犯人はおしおきされた?
A.されていない B.された

Q2.灯織たちの見た、モノクマの監視から外れた瞬間とはいつのこと?
A.灯織たちの監禁前夜
B.灯織たちが監禁される二日前
C.灯織たちが監禁される三日前

Q3.生物室の扉を開けた時、モノクマはどんな状態だった?
A. 他の生徒にかかりっきりになっていた B.眠っていた C.黒幕の制御から外れていた D.監禁されていた

【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

↓1
-------------------------------------------------


428以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 22:47:23.90LihzYHbAO (1/3)

ABC


429 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 22:49:17.48r2nFS9Bi0 (31/38)


灯織「推理は繋がりました!」

【COMPLETE!】

灯織「私たちが監禁される二日前、愛依さんと倉庫で私が再会した晩のことを覚えていますよね?」

愛依「え?あ、あの時?……めっちゃ嬉しかった!ずっと心配してた灯織ちゃんに会えたからもう、安心して!」

灯織「そ、それは大変ありがたいんですが……重要なのはそこではなく」

灯織「あの時、愛依さんを含め私と樋口さん以外は体育館でモノクマを解体していましたよね?」

摩美々「……モノクマが突然停止したとかで、愛依に呼び出しを食らったんだよねー」

灯織「それから情報処理室でモノクマに再会するまで、私たちは完全にフリーでしたよね?」

智代子「た、確かに……コロシアイを管理するモノクマ自体が停止してたから……」

摩美々「だからこそ、情報処理室に直接乗り込んで爆弾で扉を開けようとしたわけだしねー」

灯織「あの時と同じように、モノクマの機能を停止させることができれば、その隙に生物室の扉を開けること自体は可能です!」

愛依「な、なるほど……」

雛菜「でもどうやって〜?」

雛菜「モノクマって雛菜たちより遥かに素早くて強いし〜、無力化なんて難しいと思うけど〜」

(……そう、問題はそこだ)

(あのモノクマを無力化なんてどうやったらできるんだろう)

灯織「……」

(……ダメ、そんな方法……知っていたなら脱出のために使っている)

(どうすれば、どうすればモノクマを封じられる……?)



430 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 22:50:14.60r2nFS9Bi0 (32/38)


(……)

(…………)

(………………)





愛依「……塔和シティ大規模暴動事件」




431そろそろ今回の更新分は終わりにしますね ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 22:51:24.24r2nFS9Bi0 (33/38)


灯織「……愛依さん?」

愛依「いや、前に一度めぐるちゃんと一緒に見たことがあって……ちょっと思い出したんだけど」

雛菜「なんですかそれ〜」

愛依「いや、関係ないかも……ごめん」

灯織「愛依さん、話してください。今は些細なことでも情報が欲しいんです、詳細に聞かせてもらえませんか」

愛依「う、うん!えっとね……大規模な埋立地の塔和シティって街があって……そこでは子供が大人に対する反乱を起こしたんだって!」

摩美々「……何かのSF小説ですかぁ?」

愛依「こ、細かいことはわかんないんだけど、そこで活躍した未来機関って組織が、メガホン型ハッキング銃ってのを使って活躍したらしいんだよね!」

愛依「もしそんなのがあればモノクマも無力化できんのかなーって……ごめんね!ふと思っただけだから!」

摩美々「……灯織、これって」

灯織「……はい、摩美々さん」

灯織「愛依さん、おかげで謎が解けましたよ。モノクマのおしおきを回避しながら扉を破壊する方法、答えが出ました」

愛依「ま、マジで?!」

灯織「おそらくこの道具を使って、おしおきを回避したはずです……!」


【正しいコトダマを選べ!】

↓1



432以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 22:52:41.02LihzYHbAO (2/3)

メガホン


433以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 22:52:42.74zbVWg4dr0 (12/14)

メガホン


434 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 22:54:26.67r2nFS9Bi0 (34/38)


灯織「これです!」

【解!】

灯織「はじめ私はこれの使用用途がわからず、悩んでいましたが……そういうことだったんですね」

智代子「それって……メガホン?」

愛依「ってまさか……?」

灯織「そう、今の愛依さんの話に出てきたメガホン型ハッキング銃……その可能性があります!」

摩美々「トリガーを引いてもまるで拡声機能が使えないから壊れてるのかと思ったけどー、そういう目的のものじゃなかったんだねー」

灯織「これにどこまでの機能があるのかはわかりませんが、ハッキングと題している以上はモノクマの行動に制限を加えるのには十分すぎる品なのかと」

雛菜「ん〜、でもそんなものがあるのに、どうして雛菜たちはそれを知らなかったんですか〜?」

雛菜「脱出に役立ちそうなものだし、誰かしらが情報共有しそうなものですけど〜」

灯織「うん……このメガホンは学園内の設備として設けられたものではないんだ」

雛菜「え〜?」



435 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 22:55:02.70r2nFS9Bi0 (35/38)


灯織「そして、これの本来の持ち主はすでにこの場にはいない人物……」

愛依「この場にいない……?」

灯織「樹里に渡されるはずだった、3つ目の動機だったんだよ」

智代子「じゅ、樹里ちゃんの……動機?」

灯織「才能に応じたプレゼント、あれで【超高校級の応援団長】に渡されるはずのものがこれだったんだ」

愛依「確かにメガホンなら応援でもよく使うもんね!」

灯織「そして摩美々さん、この品は……」

摩美々「うん、摩美々たちが調べるよりも先に円香が回収してたやつだよー。だから使うこともできたのは円香のみー」

灯織「となると生物室の扉を開けたのは樋口さんと見て間違いないんじゃないでしょうか!」

愛依「じゃあ円香ちゃんが生物室の扉を開けて死体の偽装もしたんだ!」

灯織「めぐるにこれは不可能……めぐるがクロで追求を逃れたという推理はここで破綻します!」


【雛菜「今の推理きらい~~~~~!」】反論!



436この安価で終わりにします ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 22:56:40.56r2nFS9Bi0 (36/38)


雛菜「灯織ちゃん、今の本気で言ってる~?」

灯織「……雛菜」

雛菜「流石にハッキング銃とか言われても信じられないし、大体そのメガホンが同じものだっていう証拠が無いよね~?」

(……このメガホンがハッキング銃である可能性は非常に高い)

(樋口さんが生物室の扉を破壊したと仮定すれば、矛盾はない。私たちが確証を持つためにも、ここは譲るわけにもいかない!)

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【左手のペンだこ】
‣【スプリンクラー】
‣【弾薬】
‣【生物室の扉】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【植物庭園のニワトリ】

雛菜「確かにそのメガホンがハッキング銃ならうまくいくかもしれないけど~」

雛菜「そもそもそのハッキング銃っていうのも嘘くさいし~」

雛菜「モノクマにもその銃が通用するのかもわからないよね~?」

雛菜「推測で進めるには流石にリスクが高すぎる主張じゃないかと雛菜は思いまーす」

-------------------------------------------------
【発展!】

灯織「確かにこれまでの議論では、あくまで仮定の上で進めて来た」

灯織「でも、実質的な証拠があれば雛菜も納得してくれるんだよね?」

-------------------------------------------------
雛菜「証拠があるなら、ね~?」

雛菜「ハッキング銃なんて存在がそもそも誰かの記憶だよりなものなんだし~」

雛菜「この【現実世界に存在するかどうかすらも怪しい】んじゃないの~?」

雛菜「このメガホンを起動して使えるなら確かめられるかもしれないけど~」

雛菜「それもできないなら、【もっと現実的な手段を他に考えるべき】だよ~!」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1



437以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 22:58:21.43zbVWg4dr0 (13/14)

現実世界に存在するかどうかすらも怪しい に 弾薬


438以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 22:59:00.49LihzYHbAO (3/3)

【現実世界に存在するかどうかすらも怪しい】に【弾薬】


439コンマ ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 23:00:21.30r2nFS9Bi0 (37/38)


雛菜「聞こえませ~~~ん!雛菜の反論を食い止めたいなら灯織ちゃんも全力で来てほしいな~!」

(くっ……今の反論じゃ切れ味が足りないか……)

(指摘する点はあっている、後は切れ味を研ぎ澄ますだけ……!)

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【左手のペンだこ】
‣【スプリンクラー】
‣【弾薬】
‣【生物室の扉】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【植物庭園のニワトリ】

雛菜「確かにそのメガホンがハッキング銃ならうまくいくかもしれないけど~」

雛菜「そもそもそのハッキング銃っていうのも嘘くさいし~」

雛菜「モノクマにもその銃が通用するのかもわからないよね~?」

雛菜「推測で進めるには流石にリスクが高すぎる主張じゃないかと雛菜は思いまーす」

-------------------------------------------------
【発展!】

灯織「確かにこれまでの議論では、あくまで仮定の上で進めて来た」

灯織「でも、実質的な証拠があれば雛菜も納得してくれるんだよね?」

-------------------------------------------------
雛菜「証拠があるなら、ね~?」

雛菜「ハッキング銃なんて存在がそもそも誰かの記憶だよりなものなんだし~」

雛菜「この【現実世界に存在するかどうかすらも怪しい】んじゃないの~?」

雛菜「このメガホンを起動して使えるなら確かめられるかもしれないけど~」

雛菜「それもできないなら、【もっと現実的な手段を他に考えるべき】だよ~!」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】


↓1


440以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 23:01:14.47zbVWg4dr0 (14/14)

現実世界に存在するかどうかすらも怪しい に 弾薬


441以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 23:01:42.15e19ylmgI0 (7/7)

現実世界に存在するかどうかすらも怪しい に 弾薬


442 ◆zbOQ645F4s2021/08/07(土) 23:04:43.40r2nFS9Bi0 (38/38)


今度こそコンマが70を超えたところで今回はここまで。
次回論破より再開いたします。

コトダマの選択肢でもどかしい思いをさせてしまったかもしれませんね、すみません……
ストーリー進行上正解に定義できるのは一つだけなので、ご了承ください。

次回更新は一日開けて8/9 21:00~を予定しています。
またよろしくお願いします、それではお疲れ様でした。


443以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 23:11:42.63lu66/wwH0 (3/3)

お疲れ様でした


444以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/07(土) 23:21:12.52ilV7AxEUo (1/1)

乙乙


445それでは再開いたします ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:02:05.65eyxOpIOE0 (1/51)


灯織「見切った!」論破!

【BREAK!】

灯織「雛菜、それならちょうどいいものがあるよ」

雛菜「え~?」

灯織「この弾薬だよ。もともとは私が男子トイレの奥の謎の空間で見つけたものなんだけど、この弾薬は形状が特殊で素人目にも通常の拳銃では使えない弾だったんだ」

灯織「これを……そのメガホンで試してみない?」

摩美々「そんな弾、どこで見つけたのー?」

灯織「武道場の木札を使うロッカーの中です。植物庭園に落ちていた伍番の木札、あれで開錠してみたところ入っていたのがこちらの弾でした」

灯織「さっそく、入れてみますね」


私はみなさんが注目する中、弾薬をメガホンに装てんすることにした。
メガホンを四方八方から観察すると……あった。
通常電池を入れる所はマガジンのようになっていて、ここに弾薬をつめることができる。

カチャ……カチッ

灯織「……入った」



446 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:03:13.12eyxOpIOE0 (2/51)


愛依「マジで……?!本当にそれがハッキング銃だったん……?」

灯織「それを証明するためには……こう!」

モノクマ「え?」

『壊れろ!』


トリガーを引くと同時に『壊』の字を模したバーチャルの銃弾、電磁波パルスがモノクマめがけて飛んでいく!
突然のことでモノクマも反応できず……左目に着弾。


灯織「ど、どう……?」

モノクマ「……な、なにさ!なにするのさ!」

智代子「こ、これどうなったの?」

雛菜「銃弾は当たったように見えましたけど~」

モノクマ「ぷ、ぷひゃひゃひゃひゃ!な、なんだよ!ビビらせやがって!なんでもないお遊びじゃん!」

摩美々「ねぇ、モノクマー」

モノクマ「ん?」

摩美々「モノクマ、もう死んでるよー」


摩美々さんが指を刺した丁度そのタイミング。
モノクマの体はガクガクと震えだし高と思うと、その節々からカッと閃光。


モノクマ「……ひでぶぅ!?!?!?」

ドカーン


醜い断末魔と共に、モノクマの体は爆発四散した。



447 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:04:03.59eyxOpIOE0 (3/51)


智代子「え、ええええええ?!」

愛依「も、モノクマが死んじゃった?!?!」

雛菜「あは~?」

灯織「……本物、ですね」

愛依「そ、それどころじゃないっしょ?!も、モノクマが……モノクマが……」

摩美々「……愛依、落ち着いてー。モノクマはいくらでもスペアがいるって、知ってるでしょー?」

愛依「そ、そっか……」

モノクマ「オレッチを呼んだクマか?!」

雛菜「あ、戻ってきた~~~~!」

智代子「あ、あれ……猫耳に二股のしっぽって……これって地縛霊の猫のあのキャラ……」

モノクマ「あのね、風野さん!試し打ちにしてもなんでボクに打つのさ!しかもよりによって『壊』のコトダマだなんて!まぁ、今回は意図的じゃなかったみたいだし大目に見るけどさ……」

摩美々「……『壊』のコトダマ?」

灯織「ハッキング銃は実在した……対人ではなく、対機械用の武器として」



448 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:06:37.27eyxOpIOE0 (4/51)


灯織「モノクマ、このメガホンについて詳細に教えてくれませんか?どうしてあなたは自分にとって不都合な武器をわざわざ用意したんですか?」

モノクマ「はぁ、生き返って早々に質問攻めですか。行き着く暇もない、取り付く島もないとはこのことですね」

モノクマ「そちらのハッキング銃はこれまでの議論でも登場したとおり、もともとは超高校級の応援団長である西城樹里さんのためにご用意したものになります!お渡しする際にはハッキング銃とはお伝えしますが、弾は学園のどこかに隠したから見つけてねのスタンスの予定だったけど……その前に死んじゃったからさ」

モノクマ「学園長室に置いておいたらソッコー樋口さんが回収してたよね!そりゃそうか、ハッキング銃なんていくらでも使い道があるんだもんね!」

摩美々「樹里にはどこまで伝える予定だったわけー?私たちが学園長室に来たときには既にその銃と説明文が無くなってたから知ってる情報に開きがあると思うんだケド」

モノクマ「うーん……それぐらいは教えてあげてもいっか。この学園内に用意した弾は『壊』『観』『痺』『接』の四種類をそれぞれ用意しています。『観』は消費エネルギーも少ないので半永久的に使用可能ですが、『壊』『痺』『接』は持ち弾を消費しないと駄目なんだ!」

愛依「いや、全然わかんないんだけど……そのコトダマってなんなん?」

モノクマ「さっき見た通りだよ、風野さんがボクを爆破したのが『壊』のコトダマ、ボクを完全に痺れさせて暫く行動不能にするのが『痺』のコトダマ、ボクの制御を一定時間乗っ取ることのできる『接』のコトダマ。ここいらを覚えておけばとりあえずは大丈夫かな!」

摩美々「半永久的って言ってたやつはー?」

モノクマ「んー、まああんま関係ないんだけどさ。要はブラックライトみたいなもんなんだよ」

摩美々「了解ですー」



449 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:08:16.32eyxOpIOE0 (5/51)


灯織「今の説明でもあったように、『接』のコトダマを使えばモノクマを乗っ取れる。ついさっき校則違反の話になったときも、モノクマは直接出向いておしおきを下すって言っていたからそのタイミングで撃ち込めば……一時的に回避できると思う」

智代子「そんな抜け道があったんだね……」

愛依「でも待って!だとしたら、どうして円香ちゃんは死んじゃったの?!だってモノクマのおしおきは回避したんだよね!?」

灯織「……完全な回避ってわけじゃなかったのかも」

愛依「え……?」

灯織「おしおきをしに現れたモノクマを操るために『接』のコトダマをぶつけると一時的に操作権は奪えても、おしおきをしに現れた状態は維持されたままになって……」

灯織「『接』の効果が切れたタイミングでおしおきが実行されたのかも……」

摩美々「その辺どうなの、モノクマー」

モノクマ「もう、さっきからボクに対する質問ばっかりじゃない?」

摩美々「だって摩美々たちの知らないシステム周りの話とかが今回の事件じゃ多いのでしょうがないじゃないですかぁ」

モノクマ「……まあ、そうだね。ボクがお仕置き状態で呼び出されて、『接』のコトダマを撃たれたら切れたタイミングでおしおきを発動するだろうね」

雛菜「じゃあ円香先輩は、生物室を破壊した分のペナルティを時間をずらして受けたってことですか〜?」

灯織「多分、そうなると思う……だって、その証拠も残ってたから」

雛菜「あは〜?」

(樋口さんはおしおきで殺された……それならあの不自然な死に方にも説明がつく……)

-------------------------------------------------
【正しいコトダマを指摘しろ!】

>>377~>>379

↓1



450以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 21:09:21.004ebDB4qf0 (1/21)

死体に突き刺さっていた槍


451 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:11:07.08eyxOpIOE0 (6/51)


灯織「これです!」

【解!】

灯織「死因でもある、全身の槍の刺し傷。あの槍ってどこから来たものだったんでしょうか」

愛依「え?あれって弓道場で使う弓矢の矢じゃなくて?」

灯織「場所が場所だけに紛らわしいですが、形状が違います。鞭のような尾もついているし……矢というには長すぎます」

摩美々「あんなの、この学園の中でも見たことない……しかも一本や二本じゃない数あるし、それが出どころ不明って怪しすぎでしょー」

智代子「そういえば死体を下ろすときに槍に触ったけど、めちゃくちゃに重たかったよね……!あれをわたしたちの誰かが振り回して殺害したとは思いづらいよ!」

灯織「モノクマ、樋口さんを殺害したのはあなたなんじゃないですか?」

モノクマ「中部地方の山間部に広く伝わる郷土料理といえば?」

灯織「は?」

モノクマ「五平餅だよ!五平餅!粒が残るぐらいに米を潰して作ったお餅で、タレとか味噌をつけると絶品なんだよね!」

モノクマ「大崎さんが生きてたら郷土料理トークに花を咲かせてたところなんだけど、それも叶わない……寂しいもんですな」

摩美々「話聞いてたぁ?円香をおしおきしてモノクマが殺したんじゃないかって訊いてるんだけどぉ?」

モノクマ「だから言ってるじゃん、ゴヘイだって!」



452 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:12:03.15eyxOpIOE0 (7/51)


灯織「はぁ……」

モノクマ「ボクは樋口さんを殺したんじゃなくて、校則違反なので制裁を加えただけだよ!オマエラみたいなエゴイズムで手にかけたと思われるのは心外!だから“語弊”なんだよ!」

摩美々「要は認めたってことだねー」

愛依「じゃあ今の推理は正しかったんだ!」

灯織「樋口さんが生物室の扉をこじ開け、おしおきはハッキング銃で回避。その後偽装工作の末に『接』のコトダマが時間切れになってしまいおしおきが武道場で執行された」

灯織「これが今回の事件の全容です!」

愛依「よっしゃ!今回も解決じゃん!」

智代子「よかったー!愛依ちゃんがハッキング銃の話を覚えてくれてたおかげだよ〜!」

愛依「いや、それを拾ってくれた灯織ちゃんの方がマジですごいっしょ!」

(……そう、これが事件の真実)

(死体は霧子さんで偽装したものだから、めぐるも生きている)

(樋口さんの思惑を打ち破ったんだ……!)



【雛菜「円香先輩のことなんにもわかってない〜〜〜〜〜〜!!」】反論!





453 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:12:55.01eyxOpIOE0 (8/51)

-------------------------------------------------

灯織「え……?雛菜……?」


……ちがう。

みんなは、円香先輩のことをわかってない。
円香先輩はそんなんじゃない。
雛菜たちのことが大好きでたまらない円香先輩が、復讐に走ってこんなので終わるわけない。

雛菜たちのことを本当に恨んでいるなら、こんな絶望で終わらせるような円香先輩じゃない。

________円香先輩は本当に子供っぽいから。


雛菜「灯織ちゃん、今のが灯織ちゃんの到達した結論なの〜?」

灯織「う、うん……今の推理で矛盾はないと思うんだけど……」

雛菜「確かに今の推理はあってると思うけど〜、円香先輩がこれで終わりだと雛菜には思えないんだよね〜」

灯織「そ、それってどういう意味……?」

雛菜「ん〜……わかった!雛菜が灯織ちゃんに教えてあげるね!円香先輩の悪意ってやつ〜!」


-------------------------------------------------



454 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:14:15.97eyxOpIOE0 (9/51)

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【ナイフ】
‣【雛菜の証言】
‣【モノクマファイルEX】
‣【死体に突き刺さっていた槍】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【モノクマファイル5】


灯織「今回の樋口さんの狙いは、被害者の誤認と自分自身の死を不透明なものにすること」

灯織「まず最初に生物室の扉をした樋口さんは」

灯織「ハッキング銃でモノクマを無力化、お仕置きを一時的に回避」

灯織「その間に生物室から霧子さんの死体を持ち出して」

灯織「その後に武道場で銃の効果が切れたモノクマにおしおきで殺される」

灯織「ここまでが事件の流れだよ」
-------------------------------------------------
【発展!】

雛菜「それ自体に矛盾はないけど〜」

雛菜「被害者の誤認の部分について詳しく聞かせてもらえる〜?」
-------------------------------------------------

灯織「霧子さんの死体で偽装したのはめぐるの死だよ」

灯織「めぐるを【私たち同様に個室に閉じ込めて】おいて」

灯織「その状態で死体を目撃すれば私たちは自然とめぐるだと勘違いしただろうし……」

灯織「【めぐるのナイフを使った】のもその一端なんじゃないかな」

灯織「めぐるの事件への関与をあれで印象付けたんだよ」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1



455以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 21:16:08.124ebDB4qf0 (2/21)

私たち同様に個室に閉じ込めて に 雛菜の証言


456 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:18:16.15eyxOpIOE0 (10/51)


【コンマ 12+25<70】

灯織「……雛菜、死体の偽装に間違いなんかないよ。だってこれまで雛菜も一緒に議論してきたでしょ?」

(う~ん、案外灯織ちゃんも手ごわいんだな~……)

(もっと刃を研ぎ澄まさないと、負けちゃうかもね~……)


-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【ナイフ】
‣【雛菜の証言】
‣【モノクマファイルEX】
‣【死体に突き刺さっていた槍】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【モノクマファイル5】


灯織「今回の樋口さんの狙いは、被害者の誤認と自分自身の死を不透明なものにすること」

灯織「まず最初に生物室の扉をした樋口さんは」

灯織「ハッキング銃でモノクマを無力化、お仕置きを一時的に回避」

灯織「その間に生物室から霧子さんの死体を持ち出して」

灯織「その後に武道場で銃の効果が切れたモノクマにおしおきで殺される」

灯織「ここまでが事件の流れだよ」
-------------------------------------------------
【発展!】

雛菜「それ自体に矛盾はないけど〜」

雛菜「被害者の誤認の部分について詳しく聞かせてもらえる〜?」
-------------------------------------------------

灯織「霧子さんの死体で偽装したのはめぐるの死だよ」

灯織「めぐるを【私たち同様に個室に閉じ込めて】おいて」

灯織「その状態で死体を目撃すれば私たちは自然とめぐるだと勘違いしただろうし……」

灯織「【めぐるのナイフを使った】のもその一端なんじゃないかな」

灯織「めぐるの事件への関与をあれで印象付けたんだよ」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1


457以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 21:18:48.314ebDB4qf0 (3/21)

私たち同様に個室に閉じ込めて に 雛菜の証言


458 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:21:41.25eyxOpIOE0 (11/51)


【コンマ 31+25<70】

灯織「雛菜、樋口さんの事件の真相にたどり着くためだから……お願いだから雛菜も協力してほしい」

(え~?これでもダメ~?)

(なかなか反論って言うのも難しいんだね~……正面から斬り合うんだから、もっと力込めなきゃだね~)


-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【ナイフ】
‣【雛菜の証言】
‣【モノクマファイルEX】
‣【死体に突き刺さっていた槍】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【モノクマファイル5】


灯織「今回の樋口さんの狙いは、被害者の誤認と自分自身の死を不透明なものにすること」

灯織「まず最初に生物室の扉をした樋口さんは」

灯織「ハッキング銃でモノクマを無力化、お仕置きを一時的に回避」

灯織「その間に生物室から霧子さんの死体を持ち出して」

灯織「その後に武道場で銃の効果が切れたモノクマにおしおきで殺される」

灯織「ここまでが事件の流れだよ」
-------------------------------------------------
【発展!】

雛菜「それ自体に矛盾はないけど〜」

雛菜「被害者の誤認の部分について詳しく聞かせてもらえる〜?」
-------------------------------------------------

灯織「霧子さんの死体で偽装したのはめぐるの死だよ」

灯織「めぐるを【私たち同様に個室に閉じ込めて】おいて」

灯織「その状態で死体を目撃すれば私たちは自然とめぐるだと勘違いしただろうし……」

灯織「【めぐるのナイフを使った】のもその一端なんじゃないかな」

灯織「めぐるの事件への関与をあれで印象付けたんだよ」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1


459以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 21:22:08.994ebDB4qf0 (4/21)

私たち同様に個室に閉じ込めて に 雛菜の証言


460以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 21:22:29.04dCibM5WQ0 (1/3)

私たち同様に個室に閉じ込めて に 雛菜の証言


461 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:24:18.69eyxOpIOE0 (12/51)

【コンマ 99+25>70】

雛菜「やは~~~~♡」論破!

【BREAK!】

雛菜「灯織ちゃん、自分自身が監禁されてた時のことは覚えてる〜?」

灯織「え……お、覚えてるけど……」

雛菜「あの時、どんな状態で閉じ込められてた〜?」

灯織「目隠しと耳栓、手を椅子に拘束されてた……」

雛菜「それともう一つ、ドアストッパーがあったよね〜?」

灯織「……うん」

雛菜「どうして円香先輩がそこまでしたかわかる〜?」

灯織「……?」

雛菜「鍵を奪ってそれぞれの個室に監禁したところで、鍵は内側から解錠可能だからだよ〜!ドアストッパーなら鍵の有無にかかわらず出入り不可能にできるから、それを狙ってたんだろうね〜」



462 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:25:24.46eyxOpIOE0 (13/51)


摩美々「廊下側から固定してしまえば扉が動きようがないもんねー」

智代子「そこまでのことをやってたんだ……」

雛菜「でも、全員が全員その監禁方法をされてたわけじゃないんだよね〜」

愛依「え、そうなん?」

雛菜「一人めは雛菜だよ〜!円香先輩は雛菜に睡眠薬を盛るぐらいしかやってなくて、多分他のみんなを助ける役割をさせたかったんだと思うんだよね〜」

灯織「実際私を含め、ここにいる全員が雛菜に救われています……」

雛菜「そして、ドアストッパーが噛ませてなかった部屋がもう一室……今回の被害者の部屋だよ〜」

灯織「めぐるの部屋……」

雛菜「しかも鍵はかかったまま……これっておかしくないですか〜?」

雛菜「他の部屋は鍵をかけられないからドアストッパーを代わりに噛ませてるのに、この部屋だけかけることができたんですかね〜?」

愛依「めぐるちゃんの部屋だけ……?な、なんでそんなことが起きんの?!」

(めぐるの部屋だけ鍵がしっかりかかっていた理由は……一つしかない)

-------------------------------------------------

・鍵がオートロックだったから
・鍵を閉めたのがめぐる本人だから
・円香がマスターキーを持っていたから

【正しい選択肢を選べ!】

↓1



463以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 21:26:19.734ebDB4qf0 (5/21)

鍵を閉めたのがめぐる本人だから


464以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 21:26:28.29hlUOedi30 (1/10)

鍵を閉めたのがめぐる本人だから


465 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:28:35.56eyxOpIOE0 (14/51)


灯織「これです!」

【解!】

灯織「個室の鍵を閉めることができるのはその本人のみ……となると閉めたのはめぐる以外に考えられません」

雛菜「円香先輩は鍵が使えないからこそドアストッパーを噛ませるなんて方法を取ったんだしね〜」

摩美々「ドアストッパー自体は倉庫で手軽に入手可能……ホントあそこの倉庫って殺人道具の見本市って感じだよねー」

モノクマ「げへへ……褒めても何も出やしませんぜ姉御」

愛依「いや褒めてないっしょ!?」

智代子「じゃあ個室にめぐるちゃんが閉じ込められてる可能性はないってこと……?」

愛依「だとしたら今度こそめぐるちゃんはどこにいんの?!霧子ちゃんの死体を偽装して、生死を誤認させたっていうあのトリックは?!」

灯織「……」

(そうだ、結局めぐるはどこに行ってしまったのか……その議論に終始する)

(この学園内で他に密室にできるようなところはない……)

(他に生きた人間をそのまま収容できるような場所はないのかな……)



466 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:30:07.87eyxOpIOE0 (15/51)

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【爆弾】
‣【雛菜の証言】
‣【スプリンクラー】
‣【円香の部屋のファイル】
‣【謎の死体】
‣【モノクマフラワー】
‣【弾薬】


智代子「めぐるちゃんは結局どこに行っちゃったの?!」

愛依「めぐるちゃんの個室にいないのなら……」

愛依「これまでに≪犠牲になった誰かの部屋に閉じ込められてる≫とか?!」

雛菜「≪生き残ってる誰かの部屋≫でも隠せるスペースがあったのかもしれませんよ〜?」

愛依「それこそ≪円香ちゃんの部屋≫はどうなん?!」

摩美々「≪愛依と雛菜の知らないところ≫に隠してるとかー?」

愛依「いやいやいや、うちらは学校の全ての部屋を見てきたよ!?」

雛菜「学校エリアで≪雛菜たちじゃ調べられないところ≫でもあるんですか〜?」

摩美々「案外、まだ摩美々たちじゃ≪入れない部屋の中≫にいたりしてー」

摩美々「寄宿舎エリアの二階とか、誰も足を踏み入れてませんよねー」


【正しいコトダマで正しい発言に同意しろ!】

↓1



467以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 21:31:00.124ebDB4qf0 (6/21)

雛菜たちじゃ調べられないところ に モノクマフラワー


468 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:33:06.74eyxOpIOE0 (16/51)


灯織「そ、そんなはずは……」同意!

【BREAK!】

灯織「……ひとつだけ、学校エリアの中で愛依さんと雛菜でも捜索できない場所があると思います」

愛依「え、マジ?……あ、男子更衣室とか?!」

灯織「いえ、それは私たち全員も同じ……仮にめぐるを閉じ込めるとしても犯人にも不可能ですから」

灯織「私が不可能だと言っているのは物理的に不可能だからなんです」

愛依「ぶ、ブツリ的……?」

愛依「ごめん!うち理科系の科目はマジで全くでさ〜!」

摩美々「や、そういう物理じゃなくてー……」

灯織「みなさんは植物庭園に入った際に何か気になるものを見ませんでしたか?というか見ざるを得ないものがあったと思うんですが……」

智代子「もしかして、モノクマフラワー?!」

愛依「え……あ、あれってさ……ザッショクの植物とか言ってなかったっけ……」

灯織「……」

灯織「あまり考えたくはないんですが……可能性としては考慮すべきものではないかと。モノクマフラワーに食べさせた、とすれば物理的に発見は不可能になります……」




【摩美々「それは違うよー」】反論!



469 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:34:47.91eyxOpIOE0 (17/51)

摩美々「はいストップー。灯織、妄想はそこまでにしてもらえるー?」

灯織「摩美々さん……?」

摩美々「モノクマフラワーにめぐるを食べさせる?そうすれば私たちの誰も発見不可能かもしれないけどー」

摩美々「そんなのできっこないんだよねー」

(いや、モノクマフラワーを利用すること自体は私たちにも可能だったはずだ)

(……摩美々さんにその方法を示すんだ!)

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【モノクマフラワー】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【爆弾】
‣【モノクマファイル5】
‣【タオル】
‣【左手のペンだこ】


摩美々「めぐるの姿は学園内のどこにもなくー」

摩美々「監禁されていた事実もないー」

摩美々「この謎を解消するのには確かにモノクマフラワーはうってつけだけどさぁ」

摩美々「流石にモノクマフラワーはあり得ないっていうかぁ」

摩美々「妄想の域を出ないって言うかぁ……」

-------------------------------------------------

【発展!】

灯織「いえ、妄想ではありません……!」

灯織「突飛な発想ではありますが、それを可能にする方法だってあります……!」

-------------------------------------------------

摩美々「いやいや、だって考えてもみなよー」

摩美々「モノクマフラワーは全長にして5mもあるんだよー?」

摩美々「めぐるを食べさせるにしても、捕食部まで持っていくことができないでしょー」

摩美々「植物庭園には梯子の類もないしー」

摩美々「投げるにはめぐるの体は重すぎるしー」

摩美々「【モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない】んだよねー」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1



470以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 21:36:16.734ebDB4qf0 (7/21)

モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない に モノクマファイル5


471 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:39:28.41eyxOpIOE0 (18/51)


灯織「摩美々さん……モノクマファイルに死体が何者だったかの記載はありません、ともすればモノクマフラワーに食べさせた可能性も否定できないのでは?」

摩美々「や、それはそうだけど……摩美々が欲しいのは、モノクマフラワーに食べさせることが可能だった証拠なんですよねー」

摩美々「それはあくまで可能性じゃーん」

(うっ……別のことを話せばよかったな)

(摩美々さんの言う通りだ……私が摩美々さんに示すべきは可能性じゃなくて証拠……何か無かっただろうか……)

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【モノクマフラワー】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【爆弾】
‣【モノクマファイル5】
‣【タオル】
‣【左手のペンだこ】


摩美々「めぐるの姿は学園内のどこにもなくー」

摩美々「監禁されていた事実もないー」

摩美々「この謎を解消するのには確かにモノクマフラワーはうってつけだけどさぁ」

摩美々「流石にモノクマフラワーはあり得ないっていうかぁ」

摩美々「妄想の域を出ないって言うかぁ……」

-------------------------------------------------

【発展!】

灯織「いえ、妄想ではありません……!」

灯織「突飛な発想ではありますが、それを可能にする方法だってあります……!」

-------------------------------------------------

摩美々「いやいや、だって考えてもみなよー」

摩美々「モノクマフラワーは全長にして5mもあるんだよー?」

摩美々「めぐるを食べさせるにしても、捕食部まで持っていくことができないでしょー」

摩美々「植物庭園には梯子の類もないしー」

摩美々「投げるにはめぐるの体は重すぎるしー」

摩美々「【モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない】んだよねー」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1


472以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 21:40:57.204ebDB4qf0 (8/21)

モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない に 爆弾


473 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:43:45.47eyxOpIOE0 (19/51)


灯織「摩美々さん、爆弾を用いたのならどうでしょうか」

灯織「爆風で死体を打ち上げればモノクマフラワーに捕食させることも或いは……」

摩美々「発想は面白いけどさー、そんなことしたらそもそも死体がバラバラになっちゃわないー?」

(うっ、別のことを話せばよかったな……)

(爆弾でも不可能ではなさそうだけど、もっと確実な方法がないかな……?)

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【モノクマフラワー】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【爆弾】
‣【モノクマファイル5】
‣【タオル】
‣【左手のペンだこ】


摩美々「めぐるの姿は学園内のどこにもなくー」

摩美々「監禁されていた事実もないー」

摩美々「この謎を解消するのには確かにモノクマフラワーはうってつけだけどさぁ」

摩美々「流石にモノクマフラワーはあり得ないっていうかぁ」

摩美々「妄想の域を出ないって言うかぁ……」

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【発展!】

灯織「いえ、妄想ではありません……!」

灯織「突飛な発想ではありますが、それを可能にする方法だってあります……!」

-------------------------------------------------

摩美々「いやいや、だって考えてもみなよー」

摩美々「モノクマフラワーは全長にして5mもあるんだよー?」

摩美々「めぐるを食べさせるにしても、捕食部まで持っていくことができないでしょー」

摩美々「植物庭園には梯子の類もないしー」

摩美々「投げるにはめぐるの体は重すぎるしー」

摩美々「【モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない】んだよねー」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1


474以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 21:44:41.674ebDB4qf0 (9/21)

モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない に タオル


475 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:50:22.21eyxOpIOE0 (20/51)


※すみません、ちょっとおひとりの方の連投で
片っ端から回答している感じになってきたので連続で回答いただいてる方は10分ほどお待ちいただいてもよろしいでしょうか
その間に他の方の回答がなければ10分後に回答していただけると幸いです

-------------------------------------------------

摩美々「……タオル?なにそれ、それで死体をぶん回すってコトー?」

灯織「いえ、流石にこれは自分でも突飛すぎると思いました……」

(うっ……別のことを話せばよかったな……)

(うーん、発想から変えてみるべきなのかな……?)

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【モノクマフラワー】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【爆弾】
‣【モノクマファイル5】
‣【タオル】
‣【左手のペンだこ】


摩美々「めぐるの姿は学園内のどこにもなくー」

摩美々「監禁されていた事実もないー」

摩美々「この謎を解消するのには確かにモノクマフラワーはうってつけだけどさぁ」

摩美々「流石にモノクマフラワーはあり得ないっていうかぁ」

摩美々「妄想の域を出ないって言うかぁ……」

-------------------------------------------------

【発展!】

灯織「いえ、妄想ではありません……!」

灯織「突飛な発想ではありますが、それを可能にする方法だってあります……!」

-------------------------------------------------

摩美々「いやいや、だって考えてもみなよー」

摩美々「モノクマフラワーは全長にして5mもあるんだよー?」

摩美々「めぐるを食べさせるにしても、捕食部まで持っていくことができないでしょー」

摩美々「植物庭園には梯子の類もないしー」

摩美々「投げるにはめぐるの体は重すぎるしー」

摩美々「【モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない】んだよねー」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1





476以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 21:52:08.37D8lnX4TLO (1/1)

モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない に メガホン


477 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:55:17.48eyxOpIOE0 (21/51)

【コンマ 37+25<70】

摩美々「そんな太刀筋じゃかなわないって今までの経験で学ばなかったのー?」

摩美々「摩美々は手加減するほどいい子じゃないのでー」

(くっ……さすがは摩美々さん、手ごわい……)

(矛盾を突き崩す策は見つかった、後は切り伏せるだけ……!)

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【モノクマフラワー】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【爆弾】
‣【モノクマファイル5】
‣【タオル】
‣【左手のペンだこ】


摩美々「めぐるの姿は学園内のどこにもなくー」

摩美々「監禁されていた事実もないー」

摩美々「この謎を解消するのには確かにモノクマフラワーはうってつけだけどさぁ」

摩美々「流石にモノクマフラワーはあり得ないっていうかぁ」

摩美々「妄想の域を出ないって言うかぁ……」

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【発展!】

灯織「いえ、妄想ではありません……!」

灯織「突飛な発想ではありますが、それを可能にする方法だってあります……!」

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摩美々「いやいや、だって考えてもみなよー」

摩美々「モノクマフラワーは全長にして5mもあるんだよー?」

摩美々「めぐるを食べさせるにしても、捕食部まで持っていくことができないでしょー」

摩美々「植物庭園には梯子の類もないしー」

摩美々「投げるにはめぐるの体は重すぎるしー」

摩美々「【モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない】んだよねー」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1


478以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 21:56:48.30pg9tFVQa0 (1/3)

モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない に メガホン


479コンマ値の競り合いになった場合は連取でもOKです ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 21:59:30.28eyxOpIOE0 (22/51)

【コンマ 30+25<70】

摩美々「ふふー、まだまだだねー」

摩美々「摩美々を黙らせたいなら、全力を出しなよー」

(くっ……さすがは摩美々さん、手ごわい……)

(あと少し、あと少しでいいのに……!)

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【モノクマフラワー】
‣【謎の死体】
‣【メガホン】
‣【爆弾】
‣【モノクマファイル5】
‣【タオル】
‣【左手のペンだこ】


摩美々「めぐるの姿は学園内のどこにもなくー」

摩美々「監禁されていた事実もないー」

摩美々「この謎を解消するのには確かにモノクマフラワーはうってつけだけどさぁ」

摩美々「流石にモノクマフラワーはあり得ないっていうかぁ」

摩美々「妄想の域を出ないって言うかぁ……」

-------------------------------------------------

【発展!】

灯織「いえ、妄想ではありません……!」

灯織「突飛な発想ではありますが、それを可能にする方法だってあります……!」

-------------------------------------------------

摩美々「いやいや、だって考えてもみなよー」

摩美々「モノクマフラワーは全長にして5mもあるんだよー?」

摩美々「めぐるを食べさせるにしても、捕食部まで持っていくことができないでしょー」

摩美々「植物庭園には梯子の類もないしー」

摩美々「投げるにはめぐるの体は重すぎるしー」

摩美々「【モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない】んだよねー」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1


480以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:00:02.554ebDB4qf0 (10/21)

モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない に メガホン



481以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:00:03.02dCibM5WQ0 (2/3)

モノクマフラワーに食べさせることがそもそもできない に メガホン


482 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:02:39.11eyxOpIOE0 (23/51)


【コンマ 55+25>70】

灯織「その矛盾、切らせてもらいます!」

【BREAK!】

灯織「確かに私たちの手ではめぐるをモノクマフラワーに食べさせることは難しいかもしれません」

灯織「でも、食べさせるのが私たちでなかったらどうですか?」

智代子「わたしたちじゃ、ない……?」

雛菜「あは〜!雛菜わかった〜〜〜!モノクマを使ったんでしょ〜〜〜〜〜!!」

灯織「うん、雛菜の言う通りだよ。メガホン型ハッキング銃、これを使えばモノクマの操作権を得ることが可能になるのは確認した通り」

灯織「モノクマの身体能力は並外れている……それこそモノクマフラワーの捕食部の高さにまでめぐるを連れて行くこともできるんじゃないかな」

愛依「そっか……そのためにメガホン型ハッキング銃を使ったんだ……!」

智代子「でもたとえモノクマでも、そんな高いところに手は届くのかな……?」

摩美々「モノクマー」

モノクマ「できます」

愛依「即答?!」

モノクマ「質問に答えんのもカロリー使うんだからいい加減にしてよね、もう……今回の犯人に後で請求しちゃうんだから」



483 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:03:57.37eyxOpIOE0 (24/51)


智代子「でもこれで明らかになったね!モノクマフラワーを利用して食べさせることができれば、めぐるちゃんの失踪にも説明がつく!」

智代子「……あれ、でもそれって……?」

灯織「…………」

摩美々「灯織……」

(……見えてきた、樋口さんが今回の事件で狙った“絶望”の全貌が……!)

灯織「明らかにしましょう……樋口さんが今回の事件で狙ったものを……!!」

-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】

Q1.植物庭園にあった死体の正体は?
A.めぐる B.霧子 C.円香

Q2.死体の偽装はなんのため?
A.時間を稼ぐため
B.めぐるが死んだと誤認させるため
C.円香

Q3.めぐるの死体役に霧子を選んだ理由は?
A.体格が似ていたから
B.霧子とめぐるでは利き手が違うから
C.霧子の死体は損傷が少ないから
D.犯人と仲が良かったから

Q4.めぐるは事件で結局どうなった?
A.爆破された
B.現在も生きたまま監禁されている
C.モノクマフラワーに捕食された
D.おしおきされた

Q5.円香が狙った“絶望”とは?
A.八宮めぐるを殺すこと
B.めぐるの生存の可能性を見せた後にそれを潰すこと
C.犯行後におしおきされることでクロ不在の状況を作り出すこと


【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

↓1
-------------------------------------------------



484以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:05:12.98hlUOedi30 (2/10)

bbccc


485以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:05:13.244ebDB4qf0 (11/21)

BBCCB


486以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:05:19.39pg9tFVQa0 (2/3)

BACCB


487以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:06:32.55wGB2TR1RO (1/2)

BBCBC


488 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:08:06.47eyxOpIOE0 (25/51)


【BBCCC】

(……いや、そうじゃない。樋口さんの犯行の意図はそうじゃない)

(私たちをいかに絶望させるか、そのためにこの犯行は計算しつくされている……!)

【虹の羽が輝き、行く道を照らす……!】

【どうやらQ3とQ5で選んだ道が異なるようだ……】

-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】

Q1.植物庭園にあった死体の正体は?
A.めぐる B.霧子 C.円香

Q2.死体の偽装はなんのため?
A.時間を稼ぐため
B.めぐるが死んだと誤認させるため
C.円香

Q3.めぐるの死体役に霧子を選んだ理由は?
A.体格が似ていたから
B.霧子とめぐるでは利き手が違うから
C.霧子の死体は損傷が少ないから
D.犯人と仲が良かったから

Q4.めぐるは事件で結局どうなった?
A.爆破された
B.現在も生きたまま監禁されている
C.モノクマフラワーに捕食された
D.おしおきされた

Q5.円香が狙った“絶望”とは?
A.八宮めぐるを殺すこと
B.めぐるの生存の可能性を見せた後にそれを潰すこと
C.犯行後におしおきされることでクロ不在の状況を作り出すこと


【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

↓1
-------------------------------------------------


489以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:08:31.14hlUOedi30 (3/10)

BBCCB


490以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:08:42.224ebDB4qf0 (12/21)

BBBCB


491連取10分ルールで下に回答をずらしますね ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:11:30.34eyxOpIOE0 (26/51)

【BBBCB】

灯織「推理は繋がりました!」

【COMPLETE!】

(……ここまで見通した上で、あえてだったんですね)

(樋口さん、その執念には恐れ入ります)

(……ですが)

(それに報いる……!!報いてこその絆なんだから……!!)

灯織「すべて見えました……樋口さんがこの事件で狙ったものを、この事件の最中考えていたことが」

愛依「灯織ちゃん、それって……!!」

智代子「全部分かったんだね?!」

摩美々「灯織、聴かせてもらえるー?」

灯織「はい、順を追って説明させていただきます」



492 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:12:36.59eyxOpIOE0 (27/51)


灯織「まず、この事件において私たちが直面することとなった謎の死体……そこから全ては始まりました。当時行方知れずになっていた樋口さんとめぐる、その二人のいずれかであると私たちはまず推定することになる」

灯織「その後に武道場で樋口さんを発見。ともなると植物庭園で見たのは当然めぐるの死体だと私たちは誤認します」

灯織「でも、樋口さんはあえて……めぐるの死体役に霧子さんを選んだ。それは左手の矛盾にあえて気づかせるためだったんです」

灯織「そうなると私たちはめぐるが生きている、その希望を持つことになります。だからこそ、寄宿舎の個室や学校エリアでの監禁などの可能性を考えることになる……」

灯織「でも、実際は違う。その可能性の全てに潰れるだけの理由が存在する。となると残ったのは最後、モノクマフラワー。めぐるが食べられてしまったと言う無情な結末のみ」

灯織「ここで私たちの抱いた希望は一転、絶望へと変わる……生きていると信じた仲間の死によって」

灯織「……樋口さんは事件が全て暴かれることまで織り込み済みで、この偽装工作をしたんだと思います」

灯織「それはある種の信頼で……ある種の私たちとのだったのかもしれない」

(それこそ、私に対する意趣返しだったのかもしれない。【遺される人間に託される思い】、樋口さんはそれを最後の最後まで【敵意】にし続けたんだ……)

灯織「これがこの事件の真実だよ……どうかな、雛菜」




493以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:12:42.72scaVxp/X0 (1/5)

BBDBB


494 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:14:23.36eyxOpIOE0 (28/51)


雛菜「はぁ〜……円香先輩、本当に最後まではた迷惑だよね〜」


私の推理を一通り聞いた雛菜は、大きなため息をついて樋口さんの席を一瞥。
かと思うと、私の目を見て正面から向き合った。


雛菜「灯織ちゃん、いくら謝っても足りないって雛菜も思う……けどごめんなさいをさせてもらえないかな〜……」

灯織「ひ、雛菜?!」


雛菜は深々と頭を下げて、謝罪の意志を見せた。
いや、謝罪なんて並一通りの言葉で括れるようなものではない。
自省、贖罪、慙愧……そんな複雑な感情がにじみ出ているような、重たい辞儀だった。


雛菜「雛菜が、雛菜が……雛菜が止めないといけなかったのに……円香先輩を止めなきゃいけなかったのに……!」

灯織「……雛菜」

雛菜「雛菜のせいで……灯織ちゃんの大切な友達を……雛菜にとってかけがえのない仲間を……めぐるちゃんを失うことになっちゃった……」

(雛菜、今めぐるの名前を……!?)

雛菜「まだ生きてる、きっと生きてるって……そう思ってた、思いたかったのに……」

灯織「……うん」


今にも泣きそうな程に震える雛菜の背中。
雛菜はこの裁判に、いろんなものを背負い込んでいたんだ。
自分の幼なじみが犯行に手を染めたこと、自分の幼なじみが仲間に対して敵意を抱き続けてそれをついに爆発させたこと、
そしていつしか事務所のアイドルに友愛の感情を抱くようになっていたこと、線引きが曖昧になりつつあったこと……

普段は飄々としている彼女も、他の誰とも変わらない一人の女の子なんだ。
希望も絶望も一緒くたにしてしまうには、あまりにもその体は小さく、その力はか細い。


_____だから私は、彼女を抱きしめた。




495 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:15:05.38eyxOpIOE0 (29/51)


雛菜「灯織ちゃん……?」

灯織「……めぐるがね、よく真乃や私のことを抱きしめてくれたんだ。めぐるはただ仲良しを確認するため、友情を感じるためだったのかもしれないけど、私はそんなめぐるに救われてた」

灯織「ほら、こうしてるとあったかい気持ちが伝わるような気がしてくるでしょ?」

雛菜「……」

灯織「雛菜、辛かったんだね。ここまで雛菜は一人でよく頑張ったよ。幼なじみと向き合って、私たちとも向き合って……すごく大変だったと思う」

灯織「私なんて、きっとまだまだ頼りないと思うけど……雛菜の気持ちを、私にも担がせてもらえないかな」

雛菜「……灯織ちゃん」

(……大丈夫、立ち向かえる)

(樋口さんが私たちにもぶつけてきた絶望)

(……めぐるの死、という絶望)

(今でも正直血相を変えて叫び出したいぐらい、足元から崩れ落ちて地面を両手で叩きたいぐらい……絶望的な感情の渦は感じている)

(でも、私たちには絆がある、友情がある)

(樋口さん、この勝負は私たちの勝ちだよ……!)



496 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:16:58.91eyxOpIOE0 (30/51)


摩美々「でも、これで結論にたどり着いたんだよねー?」

摩美々「円香がめぐるをモノクマフラワーに放り込んで殺害して、円香自身は校則違反のおしおきで死亡……」

愛依「ってことは、今回は円香ちゃんに投票すればいいカンジ?」

智代子「よかった……わたしたちの間に犯人はいなかったんだね」

灯織「はい、これで間違い無いと思います」

灯織「モノクマ、投票タイムを……」

モノクマ「ふわぁ〜……眠たい、眠たくなってきちゃったよ」

モノクマ「5章にもなって未だにお寒い友情談義してるだけでも眠くなるってのに」

モノクマ「こんな時間までクソ長い裁判してりゃ眠くもなるよね……ふわぁ〜……」

摩美々「……!」

智代子「もー!なんで学級裁判を主宰してるモノクマが眠くなってるの?!」

モノクマ「そんなこと言ったってしょうがないじゃないかぁ!元来クマはよく眠る生き物なんだよ、寝るクマは育つっていうじゃん?」

愛依「モノクマに育つも何もないんじゃん……?」

灯織「モノクマの茶番に付き合ってる暇はありません、さっさと投票タイムを」



497 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:17:41.74eyxOpIOE0 (31/51)





摩美々「待ったぁ」






灯織「……!?ま、摩美々さん……!?」

摩美々「……灯織、もしかすると私たちは重大な見落としをしてるかもしれないよー」

灯織「み、見落とし……ですか?でも、今の推理にはなんら矛盾はなかったかと思うんですが……」

摩美々「そう、矛盾じゃなくて見落としなんだよ……しかも超重大な、ね」

愛依「ちょージューダイな見落とし……?」

摩美々「もう一度今の灯織の推理を見直してみよっかぁ、そうすればきっとその見落としにも気づくはずだよー」

(……今の推理に存在した見落とし?)

(何が……何を私は見落としているというの……?)



498 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:18:33.24eyxOpIOE0 (32/51)

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【死体に突き刺さっていた槍】
‣【モノクマフラワー】
‣【生物室の扉】
‣【メガホン】
‣【モノクマファイルEX】
‣【スプリンクラー】
‣【冷凍庫の仕様書】


智代子「えっと……円香ちゃんはまず最初に【生物室の扉を破壊】して」

智代子「【おしおき自体はハッキング銃で回避した】んだよね?」

愛依「生物室から【霧子ちゃんの死体を取り出して】、それで偽装コーサクして……」

愛依「めぐるちゃんは【操ってるモノクマを利用】して」

愛依「【モノクマフラワーに食べさせた】んだよね?」

雛菜「モノクマの操作にはタイムリミットがあるから〜」

雛菜「それが切れた瞬間に【おしおきされて円香先輩は死んじゃった】んだよね〜?」

摩美々「……今の推理には明確な見落としがあるよねー」

摩美々「灯織、ここまで言えばわかるよねー?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】

↓1



499以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:20:13.07hlUOedi30 (4/10)

【おしおきされて円香先輩は死んじゃった】 に【死体に突き刺さっていた槍】


500以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:20:25.964ebDB4qf0 (13/21)

モノクマフラワーに食べさせた に モノクマフラワー


501 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:23:32.26eyxOpIOE0 (33/51)


雛菜「え~?円香先輩の体に刺さってた槍って出所不明なんでしょ~?」

雛菜「あんなに重たい槍を振り回せる人もいないし、やっぱりあれはおしおきじゃないかな~」

(うっ……しまった、別のことを話せばよかったな……)

(摩美々さんの言う見落とし、それっていったい……?)

【スキル:水色感情の効果でコトダマの数が減少します】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【死体に突き刺さっていた槍】
‣【モノクマフラワー】
‣【生物室の扉】
‣【メガホン】
‣【スプリンクラー】
‣【冷凍庫の仕様書】


智代子「えっと……円香ちゃんはまず最初に【生物室の扉を破壊】して」

智代子「【おしおき自体はハッキング銃で回避した】んだよね?」

愛依「生物室から【霧子ちゃんの死体を取り出して】、それで偽装コーサクして……」

愛依「めぐるちゃんは【操ってるモノクマを利用】して」

愛依「【モノクマフラワーに食べさせた】んだよね?」

雛菜「モノクマの操作にはタイムリミットがあるから〜」

雛菜「それが切れた瞬間に【おしおきされて円香先輩は死んじゃった】んだよね〜?」

摩美々「……今の推理には明確な見落としがあるよねー」

摩美々「灯織、ここまで言えばわかるよねー?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】

↓1


502以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:24:36.024ebDB4qf0 (14/21)

モノクマフラワーに食べさせた に モノクマフラワー


503 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:25:45.94eyxOpIOE0 (34/51)


灯織「見つけた……!!」論破!

【BREAK!】

灯織「そうか……完全に見落としていました……!」

摩美々「その調子だと気付いたみたいだねー、灯織。今の推理に欠けていたポイント、教えてもらえるー?」

灯織「【時間】ですよ……モノクマフラワーには、使用不可能になる時間が存在するんです」

智代子「ん〜〜〜……そういえば、夜時間の間はモノクマフラワーは活動を停止するって最初に聞いた気がする!」

愛依「マジで?!……あれ?でも今って日中じゃないの……?」

灯織「いえ、今が日中かどうか、なんて情報はこれまでに一度も出てきていません……それにこの学園には窓なんか一つもついていない、昼と夜を錯覚させるには十分すぎる条件が整っています」

愛依「で、でもそれってやっぱおかしくない……?捜査中にみんな教室を何度も移動して時計は見てるはずだよね……?」

摩美々「時計自体は見てるよー?でも、教室の時計って全部アナログ時計じゃーん」

摩美々「1~12の数字盤だけじゃ午前と午後の区別はできないしねー」

灯織「そして、今が夜時間だという根拠なら存在している……それがスプリンクラーなんです」

灯織「スプリンクラーは午前7時30分に決まって放水する設定。しかもこれはモノクマにしか制御権がありません」

灯織「スプリンクラーとこの証拠品を合わせて考えると……今の時間が見えてくるはずです」

-------------------------------------------------
【正しいコトダマを選べ!】

>>377~>>379

↓1



504以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:25:46.72hlUOedi30 (5/10)

【霧子ちゃんの死体を取り出して】に【スプリンクラー】


505以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:26:54.73scaVxp/X0 (2/5)

【モノクマフラワーに食べさせた】 に 【モノクマフラワー】


506以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:27:03.35hlUOedi30 (6/10)

【謎の死体】


507 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:31:36.82eyxOpIOE0 (35/51)


灯織「これです!」

【解!】

灯織「死体そのもの……あの死体が濡れてたのって上半身だけでしたよね?」

雛菜「雛菜たちが消火したときは、上半身が燃えちゃってたからそっちに水をかけたけど~」

雛菜「下半身には基本的にかけてないよ~」

摩美々「スプリンクラーが作動していれば当然全身にまんべんなく水がかかる……下半身が濡れていないってことはつまりそういうことだよねー」

摩美々「植物庭園に死体が置かれてから、朝7時30分は跨いでいない……」

摩美々「室内環境だから、そう簡単に自然乾燥はしないはずだよねー」

灯織「モノクマファイルを見ると死亡推定時刻は1時ごろ。これが昼間の一時なら寝そべった死体の水を吸った衣服はまだ乾いていない筈」

灯織「全く死体の下半身の衣服が濡れていない以上は、この死亡推定時刻は午前一時ということになりませんか?」

雛菜「ってことは夜時間だから~、モノクマフラワーも使えないね~?」

智代子「待って灯織ちゃん!ハッキング銃を使えばどうかな?」

智代子「モノクマの制御権を奪えばそのままスプリンクラーを調整できるんじゃない?」

灯織「……どうだろう、そこまでして調整する意味があんまり」

摩美々「それならもういっそ、ここでビシッと今が何時なのか決めちゃってのはどうかなぁ」

灯織「え?」

摩美々「灯織も知ってるはずだよー、この学園生活で唯一正確な時間を教えてくれるものがあるってー」

(正確な時間を教えてくれるもの……?)

(それって一体……)

-------------------------------------------------

【ひらめきアナグラム開始!】


/め/い/ど/ま/ざ/け/し


【正しい順番に並べ替えろ!】

↓1




508以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:32:07.70hlUOedi30 (7/10)

めざましどけい


509以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:32:13.034ebDB4qf0 (15/21)

めざましどけい


510 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:35:12.86eyxOpIOE0 (36/51)


灯織「そうか、わかりましたよ!」

【解!】

灯織「めざまし時計……!あれは確か、電波時計でしたよね?」

愛依「めざまし時計って最初に透ちゃんの事件で出てきたやつ?!」


-------------------------------------------------
灯織「あれ?こんなところに目覚まし時計?」

愛依「あーそれ、うちが止めたやつ!」

灯織「そういえば、死体発見の時にも鳴ってた……」

めぐる「えっ、それわたしの持ってるやつにそっくりだよ?!」

灯織「め、めぐるの?!」

真乃「ううん、めぐるちゃんだけじゃなくてわたしもあるよ……モノクマに希望すれば誰でももらえたみたいっ」

-------------------------------------------------
モノクマ「学校内の時計はすべて、電波時計を採用しております!」

モノクマ「寸分たりとも誤差なく正確な時刻を刻む時計だよ、オマエラに渡した目覚まし時計も同様にね!」

-------------------------------------------------


智代子「確か希望者は誰でももらうことができる、正確な時間の時計……だったよね?」



511 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:36:08.01eyxOpIOE0 (37/51)


灯織「現在この場所で持っている人はいないと思いますが……誰でも受け取れることのできる品なら、今ここで用意してもなんら問題ありませんよね?」

モノクマ「むー、今回の裁判やたらボクを酷使してない?まぁそのぐらいいいですけど!ていうか既に用意済みですけど!」


モノクマは少し不服そうにしながらも、私に目覚まし時計を手渡した。
デジタル盤で、今の時刻が正確に文字に起こされる。


灯織「……やっぱり、この時計デジタル表記なのでAMとPMの区別がつきますが……今の時間は午前の2時過ぎになってます」

愛依「あ、朝の二時……?!」

智代子「そうなると今は夜時間ってことだよね!?そういえば事件が起きた時間って……」

摩美々「モノクマファイルの記載は1時としか書いてない……意図的に午前と午後の情報を伏せてるわけだねー」

智代子「事件当時も今と同じ夜時間だとみて基本的には間違いないハズだから……」

雛菜「じゃあやっぱりモノクマフラワーは使えないね~!」



512 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:37:43.89eyxOpIOE0 (38/51)


愛依「よし、それじゃ今の情報を踏まえてさっきの灯織ちゃんの推理を振り返ろっか!」

愛依「えっと……個室に監禁されてる可能性は無くて、学校エリアでもなくて、モノクマフラワーでもないから……そこ以外のところにいる系なんだよね?」

愛依「うんうん、なるほど~!」

愛依「……って今度こそもうめぐるちゃんが隠れる場所無くね!?」

(……めぐるの居場所として想定されたモノクマフラワーが使用不可だと分かったことでめぐるに生存の目がまた出て来た)

(でも……だとしたら、めぐるはどこに……?)

摩美々「愛依と雛菜は私たちの入れる全ての部屋に入って調べたって言ってたよねー?」

雛菜「あは~?そうですよ~?」

摩美々「それってどこまでー?ロッカーとかも全部調べたー?」

愛依「大体は!自分で開けられる部分は全部開けたと思う……」

(……愛依さんと雛菜の捜査に見落としがあるとも考え難い……)

(……見落とし?)



513 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:39:06.11eyxOpIOE0 (39/51)


(そういえばさっきも、時間という重大な見落としがあって前提が覆った)

(めぐるの隠れ先も、前提が覆ったらどうだろう……)

摩美々「……灯織?」

灯織「なんでしょう……あと少しで答えが、めぐるの隠れているところが分かりそうな気がするんですが……」

雛菜「それじゃあ雛菜たちの出番だね~?」

灯織「え……?」

愛依「うん!餅とカツレツって言うもんね!」

智代子「……持ちつ持たれつ、かな?」

雛菜「灯織ちゃんが困ってるなら、雛菜たちでお手伝いする~!それが仲間の絆って奴でしょ~?」

摩美々「そういうコト、私たちで灯織のひらめきを助けていきましょうかー」

灯織「皆さん……!」

(あと少しのところまで来ているんだ……!)

(めぐるが隠れている場所、それさえ分かれば、めぐるを救うことができる……!)



514 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:40:40.70eyxOpIOE0 (40/51)

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【植物庭園のニワトリ】
‣【雛菜の証言】
‣【メガホン】
‣【謎の死体】
‣【モノクマフラワー】
‣【冷凍庫の仕様書】
‣【モノクマファイル5】


摩美々「はい、それじゃあめぐるの隠れ場所を当てようのコーナー開始―」

愛依「【寄宿舎エリアの個室、学校エリアの教室は無い】って考えていいんだよね?」

雛菜「雛菜たちの捜索に≪見落としがあった≫なら話は別だけどね~?」

智代子「事件の前後で≪入れなくなった場所≫は無い?」

智代子「めぐるちゃんを隠した後に≪入室不可能になった部屋≫とか!」

摩美々「そこにいるはずないと思って無視してるとことかないー?」

摩美々「≪人間が普通は入れないところ≫とかー」

愛依「≪モノクマを使わないといけないとこ≫とかはどう?!」

愛依「ハッキング銃を持ってる人じゃないと隠せない、隠れられない場所はない?」

雛菜「ホントは≪この裁判場にいた≫りして~!」

雛菜「モノクマが協力してたらこれも可能性はあるよね~?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

↓1



515以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:42:07.074ebDB4qf0 (16/21)

人間が普通は入れないところ に 冷凍室の仕様書


516以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:42:13.10liYZREGtO (1/1)

≪この裁判場にいた≫に同意


517以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:42:21.89pg9tFVQa0 (3/3)

見落としがあった に 冷凍庫の仕様書


518 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:43:24.32eyxOpIOE0 (41/51)


灯織「それに賛成です!」同意!

【BREAK!】

灯織「……摩美々さん、それです、それですよ!」

摩美々「えー?」

灯織「愛依さんと雛菜、二人が捜査の段階で【そこにいるはずがない】と見逃した可能性のあるところが存在します……!」

雛菜「え~?雛菜しっかり全部調べたよ~?」

愛依「う、うちもそう思う!人が入れるところは全部……」

灯織「そう、二人は【人の入れるところは】全部調べたんです……逆に言えば、人が入るはずのないところは調べていない!」

雛菜「それどういう意味~?それじゃあ隠れることもできないんじゃないの~?」

灯織「二人とも、生物室の冷凍庫は調べましたか?」

愛依「生物室の……」

雛菜「冷凍庫~?」



519 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:44:39.79eyxOpIOE0 (42/51)


愛依「ちょ、ちょっと待って!あそこって死体を安置してるレーアン室なんでしょ?!めぐるちゃんがいるわけないし……いても凍えちゃうじゃん!」

灯織「それは思い込みなんです……あの冷凍庫は、冷凍機能のオンオフの切り替えが可能なんですよ」

愛依「ま、マジで……!?」

灯織「確かに通常あの冷凍庫は死体の状態を保持するために使われるものですが、それを使わずただの収納具としても使用可能になっていたんです。それこそ引き出し一つ単位で切り替えて」

愛依「じ、じゃあめぐるちゃんは……?」

灯織「今もあの冷凍庫の中で息をひそめている可能性があります……!」

智代子「で、でも……そんなのって……」

灯織「基本的に冷凍庫は内側からは開けることができない作りです……この隠れ場所なら樋口さんの狙いにも説明がつく!」

(樋口さんの言う絶望計画、その真の狙いを私たちは読み違えていた……!)

(私たちに絶望を味合わせるなら、こんなところで済むわけないんだ……!)

摩美々「円香の狙いー?」

灯織「樋口さんが私たちに味合わせようとしていた絶望とは……」

-------------------------------------------------

・生きていたと思われた仲間が本当は死んでいた絶望
・仲間を救うことができず、そのまま仲間が死んでしまう絶望
・犯人を間違えて全員が死んでしまう絶望

【正しい選択肢を選べ!】

↓1



520以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:45:20.204ebDB4qf0 (17/21)

仲間を救うことができず、そのまま仲間が死んでしまう絶望


521以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:45:44.49wGB2TR1RO (2/2)

仲間を救うことができず、そのまま仲間が死んでしまう絶望


522以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:45:55.82hlUOedi30 (8/10)

犯人を間違えて全員が死んでしまう絶望



523 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:46:48.54eyxOpIOE0 (43/51)


灯織「これです!」

【解!】

灯織「私たちはめぐるの隠れている場所に生物室の冷凍庫なんて見当もしてきませんでした……それこそ、この気づきが起きるまで」

灯織「それまでの私たちの想定だとめぐるは樋口さんに殺された前提で進み、犯人の投票も樋口さんに入れていた。おそらくこれでも裁判自体は無事に終わったはずです」

灯織「でも樋口さんはそれも読んでいた、おそらくモノクマフラワーまで到達することは読んでいたうえの計画。そのうえで、私たちに更なる絶望を与えようとした。それが……無力感です」

智代子「無力感……?」

摩美々「生きている仲間を救うことができない、救うことができたのにー……ってことだよね」

愛依「そっか……今こうしてる間にもめぐるちゃんは冷凍庫の中に閉じ込められたまま……うちらがあの冷凍庫には死体しか入ってないと思い込んだままだと、誰も助けてくれないし……」

雛菜「そのまま衰弱死しちゃうよね~……」

灯織「だから、敢えて樋口さんはモノクマフラワーの結論に至るまでの推理の導線を残しておいた。植物庭園の倉庫にメガホンを置いたままにしたり、死体の偽装を行ったり……私たちの推理そのものを利用した計画を組み立てたんです!」

智代子「円香ちゃんの執念というか……憎悪と言うか……」

智代子「ここまでのものだったんだね……」



524 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:48:18.33eyxOpIOE0 (44/51)


雛菜「円香先輩の部屋に灯織ちゃんと一緒に行ったとき、雛菜は円香先輩の日記を読んだんだけどね~……」

雛菜「目をつぶりたくなるぐらい、そむけたくなるくらい……みんなを恨む言葉が書いてあったんだよ~……」

摩美々「……」

摩美々「でも、これで今度こそ結論に到達できたよねー?めぐるは今も生きていて、生物室の冷凍庫に閉じ込められている……」

摩美々「モノクマ、真相にたどり着いたわけだし、めぐるをさっさと助けてもらえるー?まさか救命活動はシロ側への加担になる、とか言わないよねー?」

モノクマ「……そうだね!今の推理なら八宮さんは命の危機に置かれているわけだし、助けてあげないと駄目だよね!」

智代子「うん!だから早く助けに行って!」





モノクマ「……今の推理なら、ね」





525 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:49:28.15eyxOpIOE0 (45/51)


(……え?)

雛菜「へ~~~~~?」

雛菜「今の、どういう意味~?」

モノクマ「うぷぷぷ……風野さんの着眼点は非常に面白いと思いました!先入観の裏をかこうとする、斬新な発想!でもね、風野さんには重大な見落としがあります!」

灯織「……え?」

愛依「ま、また見落とし……?」

モノクマ「というか、風野さんが知らない情報があるんだよね。まず第一に、あの冷凍庫はボクの集中制御下にあります。死体を出したり仕舞ったりはある程度自由にやってもらえますが……」



526 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:49:59.27eyxOpIOE0 (46/51)







モノクマ「冷凍機能のオンオフは生徒じゃ切り替えできないよ?」









527 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:51:07.38eyxOpIOE0 (47/51)


灯織「そ、そんな……!?」

智代子「それじゃあつまり、めぐるちゃんは生きたまま急速冷凍されちゃってるってこと……?そんなの、死んじゃうよ……!!」

摩美々「いや、それは違うよー。冷凍庫は使用中の引き出しはランプが点く、生物室の冷凍庫はランプが8個点灯していた……霧子を抜いて、めぐるを入れたんなら9個点灯してないとおかしいよねー?」

愛依「じゃあ、冷凍庫は関係なかった系……?」

愛依「冷凍庫じゃなかったらどこにめぐるちゃんは……?モノクマフラワーもダメ、冷凍庫もダメ……ホンカク的に隠れる場所なくなっちゃうよ?!」

(……何が起きているの……?)

(樋口さんの意図を読み解こうとすればするほど、行き着く先にその推理をつぶす因子が現れる)

(樋口さんの言っていた『絶望計画』……その全貌が見えなくなってきた)

摩美々「……こうなってくると一度発想自体を変えるべきかもしれないよねー」

灯織「……摩美々さん」

摩美々「めぐるに隠れられそうな場所は残っていない、そうなると……めぐるが『隠れているのかどうか』の根底の発想から変えた方がいいかもしれないねー」

灯織「発想の逆転、ですか?」

愛依「ギャクテン……ギャクテン……つまり、どーゆーこと?」

(……発想の逆転)

(めぐるも何度も私に掛けてくれたアドバイスだ。凝り固まった考え方をしていては、真実を逃しかねない)

(一度発想を切り替えなくては……!)



528本日はこの安価で終わりにします ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:52:08.14eyxOpIOE0 (48/51)

-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】

Q.1 八宮めぐるが隠れているのは?
A.寄宿舎の個室の中
B.モノクマフラワー
C.生物室の冷凍庫
D.この中にはない

Q2.八宮めぐるは今どこにいる?
A.裁判場
B.植物庭園
C.生物室
D.学園の外
E.学園内未開放エリア

Q3.灯織の推理で根底から間違えているのは?
A.死体偽装
B.犯人
C.犯行時刻


【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

↓1



529以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:52:44.404ebDB4qf0 (18/21)

DEB


530正答出るまではやります ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:55:20.49eyxOpIOE0 (49/51)


(いや、そうじゃない……めぐるが隠れているかの議論を根底から見返すとはいえあくまでめぐるも私たちと同じ一生徒)

(常識の範疇で、常識を疑う……そういう塩梅が必要なんだ)

【虹の羽が輝き、行く道を照らす……!】

【どうやらQ2とQ3で選んだ道が異なるようだ……】

-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】

Q.1 八宮めぐるが隠れているのは?
A.寄宿舎の個室の中
B.モノクマフラワー
C.生物室の冷凍庫
D.この中にはない

Q2.八宮めぐるは今どこにいる?
A.裁判場
B.植物庭園
C.生物室
D.学園の外
E.学園内未開放エリア

Q3.灯織の推理で根底から間違えているのは?
A.死体偽装
B.犯人
C.犯行時刻


【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

↓1


531以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:56:29.504ebDB4qf0 (19/21)

DDA


532以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:57:01.86hlUOedi30 (9/10)

DBC


533以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:57:02.90scaVxp/X0 (3/5)

DDA


534連取なので一つ下の安価を採用します ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 22:59:39.48eyxOpIOE0 (50/51)


【DBC】

(いや、そうじゃない……めぐるが植物庭園にいるのだとしたら、それに伴ってあのトリックについて見返す必要が出てくる)

(それってつまり……覆るのは……)

【虹の羽が輝き、行く道を照らす……!】

【どうやらQ3で選んだ道が異なるようだ……】

-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】

Q.1 八宮めぐるが隠れているのは?
A.寄宿舎の個室の中
B.モノクマフラワー
C.生物室の冷凍庫
D.この中にはない

Q2.八宮めぐるは今どこにいる?
A.裁判場
B.植物庭園
C.生物室
D.学園の外
E.学園内未開放エリア

Q3.灯織の推理で根底から間違えているのは?
A.死体偽装
B.犯人
C.犯行時刻


【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

↓1


535以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 22:59:41.39QIEg6nlcO (1/1)

DDA


536以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 23:00:29.564ebDB4qf0 (20/21)

DBA


537以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 23:00:32.31hlUOedi30 (10/10)

DBA


538以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 23:00:54.60scaVxp/X0 (4/5)

DBA


539 ◆zbOQ645F4s2021/08/09(月) 23:05:50.40eyxOpIOE0 (51/51)


>>535は私の>>534とほぼ同時の書き込みなので無効として、>>536の安価を採用して正答したとみなします。

本日の更新はここまで。5章の学級裁判も佳境に入りました。
次回更新で学級裁判もラストまで行けるはずです。
毎回基本2時間で更新ペースは考えているのですが、次回は最後まで終わらせたいので
時間が多少伸びたり短くなったりすると思いますがどうかご容赦を。

いつもよりも学級裁判の参加者さんが多かったので今回特別に連取10分ルールを急遽採用させていただきました。
次回更新時にも同様に、連取の書き込みは10分間無効とするルールで行こうと思います。
ご協力のほどよろしくお願いします。

明日続けて更新予定、8/10 21:00~より学級裁判ラストまで駆け抜けます。
それではお疲れ様でした。


540以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 23:06:59.05scaVxp/X0 (5/5)

乙でした!


541以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 23:07:11.654ebDB4qf0 (21/21)

お疲れ様でした。


542以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 23:12:44.679MIrmr6Qo (1/1)

乙乙


543以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/09(月) 23:14:52.53dCibM5WQ0 (3/3)

お疲れ様でした


544少し早めですが再開します ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 20:57:26.91bCNSqp6T0 (1/40)


灯織「推理はつながりました!」

【COMPLETE!】

灯織「……一つ、可能性があります」

雛菜「灯織ちゃん、わかったの~?」

灯織「うん、何となくだけど……」

摩美々「なんとなくでもいいからさぁ、とりあえず話してみてよー。今はめぐるがどうなったのか、どこにいるのか。その手がかりすらもつかめてないしさー」

灯織「……めぐるは最初っから隠れてなんかいなかったのではないかと」

愛依「え?」

愛依「いやいやいや?!それはおかしいっしょ?!実際今もめぐるちゃんは見つかってないからこそ、これまで議論してきたんじゃん?!」

灯織「その前提からしてはき違えていたとすればどうでしょうか」

愛依「ゼンテーから……?」

灯織「めぐるは、すでに見つかっていたんです。……覆面の死体として」

智代子「覆面の、死体……え、ええええええっ?!」



545 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 20:58:14.33bCNSqp6T0 (2/40)


智代子「ちょっと待ってよ!それはおかしいよ!だってあの死体って左手にペンだこがあって……左利きだから、めぐるちゃんじゃなくて霧子ちゃんだったって話じゃなかったの?!」

智代子「めぐるちゃんってもしかして、両利きだったの?!」

摩美々「いや、両利きなのは事務所でもあさひだけだったはずだよねー?利き手の問題は解決できな……」

摩美々「……!!」

灯織「摩美々さん、気づきましたか……?」

摩美々「利き手が問題なら、利き手の問題だけ解決すればいい……それさえなければあの死体がめぐるでもなにもおかしくないってことだよねー?」

雛菜「それってつまりどういうことですか~?利き手の問題ってどうあがいても解決できなくない~?」

(死体の利き手を解決する方法ならある……)

-------------------------------------------------

・左手をつぶしてタコを模した痕をつくる
・死体の左手のみを挿げ替える
・死体を霧子のものに入れ替える

【正しい選択肢を選べ!】

↓1



546以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 21:01:16.560Kj8PHS30 (1/17)

左手をつぶしてタコを模した痕をつくる


547 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:04:59.28bCNSqp6T0 (3/40)


灯織「例えば……左手をつぶしてタコによく似た痕跡を作るんです!」

摩美々「え、なにそれ……ていうかそんなのどうやるワケー?」

智代子「何か熱した棒とかあればできなくもなさそうだけど……」

摩美々「そんな器用な真似、素人にできるものなのー?」

(うっ、しまった……別のことを話せばよかったな)

灯織「死体の利き手を解決する方法は……これです!」

-------------------------------------------------

・左手をつぶしてタコを模した痕をつくる
・死体の左手のみを挿げ替える
・死体を霧子のものに入れ替える

【正しい選択肢を選べ!】

↓1



548以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 21:08:05.190Kj8PHS30 (2/17)

死体を霧子のものに入れ替える


549 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:10:46.82bCNSqp6T0 (4/40)


(……いや、それはさっきまでの推理の軌道上の話)

(死体を霧子さんのものと入れ替えるのでなく【あの死体はめぐるだった】と考えるのがこの推理の大きな転換点)

(ともすれば、あの左手の謎を解明するのはこの方法だけ……!)

【選択肢が一つになったので自動で進行します】

-------------------------------------------------

灯織「これです!」

【解!】

灯織「左手だけ、左利きの方のものと入れ替えてしまえばいいんですよ」

愛依「左手だけ入れ替える……?そ、それって……どーゆー意味なん?」

灯織「めぐるの左手を切り離して、左利きの人間の左手に付け替える……」

(こんなの、口にもしたくないけど……この方法なら、死体の数の辻褄も合う……!)

智代子「そ、そんな残虐な方法……円香ちゃんが……!?」

摩美々「左利きの手だけ現場に残せればいい、むしろそれ以外の死体のパーツは必要ないってことだよねー」

摩美々「それに、この方法なら霧子よりももっと都合のいい【左利きの人間】がいるはずだよー。死体の後処理が霧子に比べて圧倒的に楽なもう一人の人間、がねー」

(それはきっと、あの人のことだ……)

灯織「樋口さんはめぐるの死体をめぐるだと思わせないように……あの人の死体を使ったんです!」


-------------------------------------------------

【正しい人物を選べ!】

↓1



550以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 21:14:40.430Kj8PHS30 (3/17)

凛世


551 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:19:38.89bCNSqp6T0 (5/40)


灯織「あなたしか、いません!」

【解!】

灯織「凛世……ですよね?」

智代子「凛世ちゃんの死体を?!」

摩美々「みんなも見たよね、凛世のおしおきー……凛世は文字通りの爆殺で殺された、それこそ灯織が今回の事件で体が吹っ飛ばされたのなんか目じゃないくらいの大爆発でねー」

摩美々「凛世の死体は……四肢がばらばらになって、ほとんど残ってなかったはずだよ……わざわざ円香が死体の部位を切り離す手間をかけずとも、左手のパーツだけなら手に入ったかもねー」

摩美々「反対に霧子の死体は欠損はほとんどない、新しく左手を用意しようと切り離していると……それこそハッキング銃の時間切れになるかもしれない」

摩美々「凛世は、ダミーとしてうってつけだったんじゃないかなぁ」

智代子「……凛世ちゃん」

愛依「……ダメ、うちこの話これ以上聞くのきついかも……」

灯織「愛依さん、無理はなさらないでください……その、これまでの事件とは全く異なる毛色のものですから……」



552 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:20:35.11bCNSqp6T0 (6/40)


(樋口さんの悪意、何を分かった気になってたんだ……私の想像で推しはかれる範疇なんかじゃなかった……!)

(樋口さんは、ここまでの展開をすべて読んでいたんだろうか……)

雛菜「じゃあ結局円香先輩はめぐるちゃんを殺した後に、死体の左手を凛世ちゃんの左手にすることで二重三重にめぐるちゃんの生死を偽装したってことですか~?」

智代子「……めぐるちゃん、今度こそ生きてるって……そう思えたのにね」

(めぐるの生と死、それが議論の中で二転三転することで私たちを揺さぶりつくす……)

愛依「もう、これ以上めぐるちゃんの死はひっくり返んないのかな……?」

摩美々「これ以上めぐるの所在の候補がない以上は覆りようはないんでー」

摩美々「……めぐるは本当に死んだってことになるんじゃないかなぁ」

(そしてたどり着くのが、めぐるの死という結末)

(…………)

灯織「……」

(……めぐる)



553 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:21:39.33bCNSqp6T0 (7/40)

-------------------------------------------------

樹里「灯織……大丈夫じゃねえだろ、無理すんなって」

灯織「無理しますよ!……じゃないと真乃が報われませんから」

めぐる「そうだよ!わたしたちは、頑張らないといけないよ!」

灯織「……めぐる?!」

めぐる「ごめんね灯織……わたし、やっぱり真乃のことは受け止めきれなくて……」

めぐる「でも、それでも前に進まないと真乃に悪いもんね!」

灯織「めぐる……」

めぐる「みんなで明日からも頑張ろう!頑張って頑張って……絶対にコロシアイなんか二度と起きないようにしようよ!」

円香「……頑張るって具体的には?」

めぐる「具体的……えへへ、わかんないや……」

樹里「……へへっ、なんだよそれ」

めぐる「でも、こうやって現実に目を背けて立ち止まるってことじゃないのはわかるよ!」

-------------------------------------------------

めぐる「わーーーーーーーー!!!」

めぐる「……えっと、今から言うのは……全部わたし自身に向けてなんだけど……」

めぐる「いつまで怖がってるんだ、八宮めぐるーーーーー!!」

灯織「え……?」

めぐる「そんなの、お前らしくないぞーーーーー!!」

雛菜「あは〜?」

めぐる「お前は元気なのが取り柄なんじゃないのかーーーー!!」

めぐる「不安で、怖くて、泣きたくて……そんなのみんな一緒だよ!!」

めぐる「お前だけじゃない、みんな同じ気持ちなんだよ!!」

めぐる「一人で被害者ぶってる暇があったら、隣の人と手を繋いで前に進めーーーー!!」

めぐる「それがいつもの八宮めぐるでしょ!!」

めぐる「だから負けるなーーーー!!」

めぐる「へこたれるなーーーー!!」

めぐる「どうしても辛くなったら、その時は無理やり笑っちゃえ!!」

めぐる「だって笑顔は無敵……だよね、灯織!!」

-------------------------------------------------


554 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:22:38.78bCNSqp6T0 (8/40)


(私たちを底なしの明るさで、あの笑顔で……ずっとずっと、この合宿生活中引っ張って、励ましてくれためぐる)

(そのめぐるが…………本当に、死んだ)

(議論をし尽くした末の結論、もうめぐるの死はひっくり返らない)

愛依「灯織ちゃん……大丈夫?」

智代子「……灯織ちゃん」

(あんなにずっと一緒にいたのに、お別れの言葉すらいえないままに迎えてしまった死別)

(それどころか、めぐるの死体と真正面から向き合うこともできないままにめぐるの死体は爆破されてしまった)

(めぐるは最後に、どんな表情をしていたんだろう……)

(めぐるの最後は、どんな気持ちだったんだろう)

(……今となっては、それを知るすべはない)

摩美々「……ひとまず今は私が議論を先導するねー、これまでの議論で」

灯織「いえ、大丈夫です摩美々さん」

(……だから、無理やりにでも前を向く。進み続ける。諦めない)

(めぐるならきっと見てくれてる、『フレフレガンバレ!』の応援の声を上げながら、私の背中を押してくれるはずだ)




555 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:23:18.58bCNSqp6T0 (9/40)


摩美々「……!や、今は無理する必要なんか」

灯織「……無理ではありません。もちろんめぐるの死は到底受け入れられるものでないですし、この世界が現実じゃなく夢ならばいいのに……そう思う気持ちは否定できません」

灯織「でも、めぐると決めましたから。辛いときこそ笑うって……笑顔は無限のエネルギーなんですよ」

引き攣った笑顔だったのは間違いない。視界は歪んでいるし、頬には涙が撫でる感触があった、鼻孔もぐずりかけている。それでも無理やりに笑顔を作って、声を上げた。仲間の死を引きずり、縺れる脚で沼の中を漸進する。
泣きじゃくってる暇はない。

灯織「めぐるのために、この裁判を私はやり遂げてみせますよ……!」

雛菜「雛菜もおんなじって言っていいかはわからないけど~……樋口先輩が起こした事件なら、最後までそれに向き合う~!」

雛菜「事件にかかわる人間として、幼馴染としてそれが責務だよね~~~!」

灯織「うん、雛菜……一緒に頑張ろう」

灯織「あと少し、この事件のすべてを明らかにするんだ……!」




556 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:24:14.00bCNSqp6T0 (10/40)

-------------------------------------------------
【クライマックス推理開始!】

【act.1】

灯織「今回の事件のはじまりは、樋口さんによる監禁から。一人一人個室にいる隙を狙って訪問、何かしらの方法で部屋から引っ張り出したところを襲撃。意識を失ったところにアイマスクと耳栓をしたうえで部屋の中の椅子に校則。加えてドアにはドアストッパーを廊下側から噛ませることで部屋からの脱出を不可能にしました」

灯織「私、愛依さん、チョコ、摩美々さんの四人はその拘束方法でしたが……めぐると雛菜だけは違いました。雛菜は私たち同様に襲撃はされましたが、拘束は甘く、代わりに睡眠薬を投与されていました。薬で目を覚ます時間を調整して、他の全員を密室から解放する役割を雛菜には与えられていたからです」

灯織「めぐるはと言うと、はじめ植物庭園の倉庫で監禁されていました。それは私が見た写真、めぐる捜索の際に皆さんにお見せした写真からも明らかです。めぐるは部屋を出たままに拘束され、自分の部屋に戻るタイミングがなかったからこそドアストッパーを噛ませてなかったんです」


【act.2】

灯織「私たちの行動に制限を加えた樋口さんは準備に取り掛かります。重要になるのがモノクマ対策のハッキング銃。これは本来樹里が第三の動機で渡されるはずだった物です。銃弾は二階男子トイレ奥の空間から調達しており、これを使えば校則違反を起こしてもしばらくの間はおしおきが執行されず行動が可能となります。制限時間を超過してしまえば、その瞬間おしおきは執行されてしまいますが、樋口さんはそれも織り込み済みでした」

灯織「樋口さんは私の部屋から持ち出した爆弾で生物室の扉を破壊。鍵のかかった扉を破壊するのは校則違反、当然モノクマが出てきますが……そこにハッキング銃を射出。モノクマを『接』のコトダマで制御下に置いているうちに、敵意に満ちた犯行計画を実行に移したのです。

灯織「めぐるの死体を別の人間だと思わせるために左利きの人間の左手が必要になった樋口さんは冷凍庫を操作して、収められていた凛世の死体を取り出しました。霧子さんの死体は欠損がないほぼ完ぺきな状態で残っていること、凛世の死体は爆殺されたことによりばらばらになっていたこと。合わせてみれば偽装工作にうってつけなのは凛世なのが明らかでした」



557 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:25:17.23bCNSqp6T0 (11/40)


【act.3】

灯織「生物室から凛世の死体を持ち出した樋口さんはそのまま植物庭園での作業に移ります。なにせモノクマのおしおきには制限時間があるので……かなりスケジュールとしては逼迫したものだったのではないでしょうか」

灯織「まず、めぐるの死体の左手と凛世の死体の左手を挿げ替える。もしかすると、挿げ替えるというよりも、爆破に巻き込まれない位置に置く……ぐらいだったのかもしれません。実際私たちが確認したのは上半身が損壊した状態で、左手のみを発見したので……左手さえ見つかれば私たちは否が応にも別人だと思い込みますからね」

灯織「凛世の死体のほかの部位ももしかしたらあの爆発に巻き込まれていたかもしれませんね。既におしおきで一度四肢バラバラになった体。白衣の下に紛れ込ませていてもおそらく気づかなかったはずです」

灯織「あとは覆面をかぶせて、白衣を羽織らせた上にめぐるから奪ったナイフを突き刺す。そしてニワトリの血をたらせば偽装工作はおしまい。正体不明の左利きの人間の刺殺体が完成するというわけです」


【act.4】

灯織「そして死体の偽装工作を終えた後は武道場へ。おしおきの方法をおそらく樋口さんは先に聞いていたんでしょう。槍で串刺しにされるという状況を弓道の矢と誤認することを想定し、自らの死に場所を弓道の的の前に選んだのです」

灯織「その結果あの磔にも似た怪しい死体が完成。私たちは大きくかき乱されることになりました」

灯織「これまでの偽装工作をしたのは、めぐるの生死をめぐって議論が二転三転することを見越した樋口さんの敵意……私たちの感情を揺さぶることを目的とした、議論の末にたどり着くめぐるの絶対的な死」


灯織「……これが樋口さんの『絶望計画』の全貌だったんです!」

【COMPLETE!】



558 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:27:01.72bCNSqp6T0 (12/40)


灯織「樋口さんが実際どこまで見通していたのかはわかりません、しかし意図的に撒かれたような手掛かりそしてミスリード……私たちを徹底的に揺さぶる目的だったのは間違いないです」

智代子「実際何度も希望と絶望を味わされて、ジェットコースターみたいだったよ……」

愛依「……めぐるちゃん、ホントに死んじゃったんだね」

灯織「……はい」

雛菜「円香先輩が本当にすみませんでした~……」

愛依「ううん、雛菜ちゃんが謝ることじゃ……」

愛依「いや、それも違う……よね。大事なのは雛菜ちゃんがそれをどう背負うか、これからどう向き合っていくか、なんだよね」

雛菜「これを絆って呼んでいいのかはわからないけど~……雛菜は雛菜のしたいことを、やるべきことをやっていくつもりだよ~」

智代子「うん!それが一番だよ!」

灯織「……」

(そう、これで終わり……樋口さんの計画の全貌は明らかになった)

(……私たちを絶望に染め上げる計画の全貌が)



559 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:28:43.52bCNSqp6T0 (13/40)


智代子「よし、それじゃあ投票タイムだよね?今回は結局、円香ちゃんに入れればいいんだよね!」

雛菜「ですね~、円香先輩に引導を渡しちゃって下さい~」

愛依「オッケー!円香ちゃんにインドを渡すね!よくわからんけど!」

摩美々「……」

灯織「……摩美々さん?」

摩美々「や、なんでもない……なんでもない、ケド……」

灯織「何か気にかかることなら聞かせてもらえませんか?学級裁判はチームプレイ、全員での勝利を目指しているのは摩美々さんもよく知るところですし……」

摩美々「今の推理に矛盾は無いし、見落としもないと思うケドさぁ……」

摩美々「ここまでミスリード仕掛けてるのに結局結論円香が犯人になるんだなーって」

智代子「……でも、円香ちゃんの狙いってめぐるちゃんの生死に関しての誤認誘発でしょ?クロは円香ちゃんでも問題ないんじゃないかな?」

(…………)

(……なんなんだろう、この喉に小骨が引っ掛かったような感覚は)

(今の推理が間違ってはいない、と思うんだけど……)




560 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:29:53.40bCNSqp6T0 (14/40)


摩美々「……円香の狙いを私たちは一度読み違えてる」

摩美々「そのことで少しだけ慎重になっちゃってただけ……かも……」

灯織「……少しだけ、時間をもらえませんか」

雛菜「灯織ちゃん~?」

灯織「今の私たちの推理、それの違和感を明らかにするまで議論を続けたいんです」

智代子「違和感……言われてみれば、何か引っかかるような気もするような……?」

(考えろ……考えるんだ……)

(これまでの議論で明らかにされていない謎はないだろうか……?

-------------------------------------------------

【ひらめきアナグラム開始!】


し/ぐ/る/い/の/め/ん


【正しい順番に並べ替えろ!】

↓1



561以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 21:30:36.390Kj8PHS30 (4/17)

めぐるのしいん


562 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:32:38.71bCNSqp6T0 (15/40)


【めぐるの死因】

灯織「そうか、わかりましたよ!」

【解!】

灯織「めぐるの生死を議論の中核に据えてここまでやってきたばかりに蔑ろにしていた点がありました……」

摩美々「推理の欠落点ってことだよねー?」

灯織「はい、それは当たり前すぎて……他の部分が印象的過ぎたがゆえに盲点になってしまっていた要素……」

灯織「めぐるの死因、だったんですよ……!」

愛依「めぐるちゃんの、死因……?」

智代子「あれ?でもめぐるちゃんに刺さってたナイフが死因なんじゃなかったっけ?」

雛菜「ううん~?モノクマファイルを見ても、死体発見時にナイフが刺さっていたとしか書いてないよ~?」

愛依「確かにそれしか書いてないけど……でも、それ以外に死因とか無くない?」

愛依「だってうちらが見付けた時にはもう死んでたんだしさ?死体発見アナウンスも、覆面をしていてニンソーが分からんかったら死体を発見していないって判定だっただけだし……」



563 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:33:43.75bCNSqp6T0 (16/40)


灯織「……そもそもあれってナイフは本当に刺さっていたんでしょうか」

雛菜「え~?」

智代子「で、でもわたしたちが死体を発見した時には実際にナイフが刺さってたよね?!」

灯織「確かにナイフは刺さっているように見えましたが……死体は爆発の影響で損傷が激しく、傷跡はわかりませんでしたし……」

摩美々「……死体に刺してるように見せかけてただけって言いたいのー?」

灯織「……その可能性はあるかと」

智代子「そ、そんなのどうやって?」

(死体にナイフを刺したように見せかける……)

(他の何かに刺していたとしたらどうだろう……)

-------------------------------------------------

【正しいコトダマを選べ!】

>>377~>>379

↓1



564以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 21:35:02.630Kj8PHS30 (5/17)

【植物庭園のニワトリ】


565 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:41:41.13bCNSqp6T0 (17/40)


灯織「植物庭園のニワトリに刺していたのではないでしょうか?」

智代子「うーん、ニワトリの数は減ってたけど……ナイフをニワトリに刺してたんだとしたら、爆発した時にニワトリの死骸も散らばらないかな……?」

灯織「それもそうだね……」

(うーん、違ったか……)

(ニワトリの頭数が減ってはいたけどあれは血液を誤魔化すため……めぐるの死体に工作するより先に前もって仕込んでたのかもね……)

(死体にナイフを刺したように見せかける……)

(他の何かに刺していたとしたらどうだろう……)

-------------------------------------------------

【正しいコトダマを選べ!】

>>377~>>379

↓1


566以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 21:42:35.316SC5lnKwO (1/6)

タオル


567以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 21:43:04.38fR/Zq7sF0 (1/4)

【タオル】


568 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:44:14.39bCNSqp6T0 (18/40)


灯織「これです!」

【解!】

灯織「愛依さん、死体発見直後……現場で変なものを拾いましたよね?」

愛依「え?あー……もしかして、タオルのこと?」

灯織「はい、死体に刺す代わりに、白衣の下に仕込んでいたタオルに刺していたとしたらどうでしょう」

愛依「いやいや!タオルなんて薄すぎるし誤魔化せないっしょ!?」

雛菜「折れば解決だよ~!」

雛菜「それに一枚に限らなくても、何枚か重ねるように折っちゃえばナイフを刺してもある程度安定すると思うんだよね~」

愛依「た、たしかに……?」

摩美々「それに、あの死体がめぐるだって結論に至った今……にわとりの血の偽装工作が完全に浮いちゃってるんだよねー」

摩美々「あれって死体が霧子の可能性があった、冷凍された直後の死体では出血するはずないからこその偽装工作のはずなのに体温の変わってないめぐるの死体でやるのはおかしいでしょー」

灯織「そうか、それも狙いだったのかもしれない……!あれをみれば誰もが刺殺体だと思い込むから……!」



569 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:45:36.03bCNSqp6T0 (19/40)


智代子「ま、待って、二人とも!!そうなると、めぐるちゃんってどうやって死んじゃったことになるの?!」

摩美々「……正直なところ、死体は爆破で損壊が激しいからめぐるが円香に何をされたのかはわからない」

智代子「そんな……!!」

摩美々「……」






摩美々「一つ、考えられうる限り最悪のシナリオがある……ケド……」









570 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:47:00.96bCNSqp6T0 (20/40)


(……摩美々さん)

(……やっぱり、そういうことなんですね)

(正直なところ、ずっとその可能性はあるんじゃないかと思っていました)

雛菜「いや、でもやっぱりめぐるちゃんは刺殺されたんじゃないの~?だって、他に凶器は現場に……」

愛依「タオルが本当に白衣の下にあったのかどうかなんてわかんないしさ?!可能性はもっとシンチョーに検討した方が良くない?!」

(おそらく、この場にいる全員がうっすらと勘づいている)

(でもそれを口にしないのは……みなさんの優しさであり、弱さだ)

(……私が言うしかない)

(摩美々さんの言う最悪のシナリオは、きっとそういうことだから)

灯織「……みなさん、一つ聞いてもらえますか」

摩美々「……っ!」

灯織「私、わかってしまったんです。この事件の犯人が」



571 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:47:51.89bCNSqp6T0 (21/40)


智代子「は、犯人……?」

雛菜「そ、そんなの円香先輩って結論だったよね~?」

愛依「そ、そーだよ!この裁判に結論はもう出てるじゃん!」

灯織「この事件でめぐるの命を奪った犯人は……」

摩美々「灯織……っ!」

灯織「摩美々さん……」

摩美々「……っ!」

灯織「お願いします、この事件の幕を私に引かせてもらえませんか」

摩美々「……」

灯織「それがめぐると樋口さんに対する、これまでに犠牲になったみなさんに対する私なりの誠意なんです」

摩美々「灯織……本当に強くなったよねー。ホント、この学園に来たときは大違いー」

摩美々「……なんで、強くなっちゃったの」

灯織「……すみません、摩美々さん」

灯織「でも、アイドルは日々成長……ですから」

摩美々「……ホント、最悪―」

(……さあ、覚悟を決めよう)

(この事件の犯人を、私の手で指摘するんだ……!)

灯織「この事件の犯人は……!」


-------------------------------------------------

【クロを指摘しろ!】

↓1



572以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 21:48:24.470Kj8PHS30 (6/17)

雛菜


573 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:51:19.06bCNSqp6T0 (22/40)


(……ううん、雛菜は犯人じゃない)

(あの樋口さんなんだもん、幼馴染の手を汚させるような真似はしないよ)

(彼女なら、手を汚させるなら……憎しみを向け続けた相手を選ぶはず……)

(そして、その憎しみをぶつけた相手は……)

(……さあ、今度こそ覚悟を決めよう)

(この事件の犯人を、私の手で指摘するんだ……!)

灯織「この事件の犯人は……!」


-------------------------------------------------

【クロを指摘しろ!】

↓1


574以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 21:51:52.96fR/Zq7sF0 (2/4)

灯織


575 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:54:11.18bCNSqp6T0 (23/40)


灯織「これが私の覚悟……!」

【解!】

『5日目 透が殺された。このコロシアイはただ殺せばいいってものじゃないらしい、学級裁判とやらで犯人当てをして、犯人との間で命を懸けた推理ゲームに挑まないといけない。灯織の活躍もあって犯人の真乃を特定することはできた。でも、私は透の仇を取ることはできなかった。私の目の前で真乃は処刑されて、私の行動は小糸に諫められてしまった。私は、間違ってはいない。人を恨むこと、憎しむことは人間として当然の心情。そこから逃避することは果たして正しいの?』

『それに、灯織は必死に取り繕っていたけど……真乃の犯行を見てよくあんなことが言える。真乃は自分自身が生き残るために、他の誰かを罠にはめようとした。その事実は覆るものじゃない。私は灯織の言う絆に、仲間の想いというものに、疑問を感じざるを得ない』





『もし灯織は……自分自身が同じ目に遭っても、同じことが言えるの?』








576 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:55:41.78bCNSqp6T0 (24/40)


灯織「私たちが植物庭園で見つけた時……めぐるは、死んでなんかいなかった。まだ生きていたんです」

灯織「でも、私は一人で焦ってしまって覆面の下がめぐるでないことを確かめたくなってしまった」

灯織「だから、みなさんの制止を聞く間もなく、覆面を取ってしまったんです」

灯織「あの覆面の下には、爆弾が仕掛けられていたにもかかわらず」

愛依「もうやめて!!」

灯織「……愛依さん」

智代子「灯織ちゃん、ちがう、ちがうよ……!灯織ちゃんの推理は全部全部……的外れだよ!」

灯織「チョコ……」

雛菜「円香先輩がめぐるちゃんを殺したに決まってるじゃん!灯織ちゃんは、なにもしてない、何も悪くないよ~~~!!」

灯織「雛菜……」

摩美々「灯織、それ以上見当違いな推理を続けるようなら摩美々も許さないから」

灯織「摩美々さん……」



577 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 21:57:41.22bCNSqp6T0 (25/40)


灯織「皆さんの気持ちはありがたいです、ありがたいですが……それを受け取るわけにはいきません。受け取ってしまえば、それこそ皆さんに対する裏切りですから」

摩美々「生意気だね、灯織―」

灯織「やっぱり、摩美々さんはそう簡単に引いてはくれませんよね」

摩美々「当たり前じゃん、灯織が言ったんじゃーん。学級裁判はチームプレイだって」

摩美々「そんなくだらない作り話で裁判を操作しようとするなんて、灯織はめちゃくちゃ悪い子じゃーん」

灯織「……悪い子、そうかもしれませんね」

摩美々「はぁ?」

灯織「なら、摩美々さんの胸を借りてもいいですか」

灯織「どっちが本当に悪い子なのか、今ここで決めませんか?」

摩美々「……っ!ホントに、生意気―……!!」

摩美々「認めない、絶対に認めない……灯織のそんな論外な推理、認めるわけない……!」

灯織「私と勝負してくれますよね、摩美々さん」

摩美々「……いいよ、それなら摩美々も全力出しちゃいますからぁ」

摩美々「灯織を正面から捻りつぶしちゃいますねー」

-------------------------------------------------
【パニックトークアクション開始!】


摩美々「私悪い子ですからー」【防御力50】
摩美々「そんなの生意気だよねー」【防御力55】
摩美々「認めない、認めない、認めないからぁ」【防御力60】
摩美々「いい加減怒りますよー?」【防御力65】
摩美々「灯織も悪い子だよねー」【防御力70】
摩美々「推理の撤回を要求しますー」【防御力75】


【盾の防御力をコンマで削り取れ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓直下より六回連続判定


578以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 21:58:10.586SC5lnKwO (2/6)




579以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 21:58:22.910Kj8PHS30 (7/17)




580以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 21:58:29.546SC5lnKwO (3/6)




581以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 21:58:39.93fR/Zq7sF0 (3/4)




582以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 21:58:46.916SC5lnKwO (4/6)




583以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 21:59:03.150Kj8PHS30 (8/17)




584今更ながらコンマ判定は連取可です ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 22:02:30.73bCNSqp6T0 (26/40)

【コンマ判定 58 91 54 93 91 15】

【スキル効果を合算します】

【最終判定 83 116 79 118 116 40】

-------------------------------------------------
【パニックトークアクション開始!】


摩美々「私悪い子ですからー」【BREAK!】
摩美々「そんなの生意気だよねー」【BREAK!】
摩美々「認めない、認めない、認めないからぁ」【BREAK!】
摩美々「いい加減怒りますよー?」【BREAK!】
摩美々「灯織も悪い子だよねー」【BREAK!】
摩美々「推理の撤回を要求しますー」【防御力35】

(あと少し……)

(ここで引くわけにはいかない、これが皆さんを守ることにもなるんだから……!!)

【盾の防御力をコンマで削り取れ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓直下


585以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 22:03:04.816SC5lnKwO (5/6)




586以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 22:03:07.750Kj8PHS30 (9/17)




587 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 22:05:30.54bCNSqp6T0 (27/40)

【コンマ判定 81】

【スキル効果を合算します】

【最終判定 106】

-------------------------------------------------

【ALL BREAK!】

灯織「正々堂々、勝負してもらいますよ!」


【摩美々「死体発見当時既にめぐるは死んでいた、そうじゃないと覆面を取るときに反応がないとおかしいでしょー」】


や/ん/A/ひ/く


【正しい順番に並び替えて、コンマ値80以上でとどめをさせ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1



588以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 22:06:18.150Kj8PHS30 (10/17)

Aやくひん


589以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 22:07:48.436SC5lnKwO (6/6)

やくひんA


590 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 22:08:36.96bCNSqp6T0 (28/40)


(いや、正しい並びはそうじゃない……)

(ラベリングは前回の咲耶さんの事件の時に確認した通り……意味としては同じだけど)

(それに、摩美々さんを打ち破るには力が足りない……)

(もっともっと……相手の論理を打ち破る、その力を……!!)



【摩美々「死体発見当時既にめぐるは死んでいた、そうじゃないと覆面を取るときに反応がないとおかしいでしょー」】


や/ん/A/ひ/く


【正しい順番に並び替えて、コンマ値80以上でとどめをさせ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果が発動します】

【コンマの数値が+25されます】

↓1


591以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 22:09:24.840Kj8PHS30 (11/17)

やくひんA


592以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 22:10:29.81v4DRdTi6O (1/4)

やくひんA


593 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 22:10:55.46bCNSqp6T0 (29/40)


灯織「真実から目を背けないでください!」

【BREAK!】

灯織「たとえ生きていたとしても行動を封じる方法なら摩美々さんもご存じなはず」

摩美々「……っ!」

灯織「化学室には山ほど薬品があります。前回の事件でも薬品Aを用いて気絶させるトリックは使われましたよね?」

摩美々「ち、ちがう……」

灯織「薬品Aは空気よりも重たい気体、それを吸引すれば意識を失ってしまう。覆面を私が剥がそうとしたところで反応はできないですよ」

摩美々「ちがうちがう……!!」

灯織「そしてそれは、植物庭園のニワトリたちも意識不明になってたところからも明らかです」

摩美々「ちがうってばぁ……!!」

灯織「断言します、めぐるを殺した犯人は、覆面の下の爆弾を起動した……」




雛菜「わ~~~~~~~~~!!!」







594 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 22:12:19.25bCNSqp6T0 (30/40)


灯織「ひ、雛菜?!」

雛菜「ちがう!ちがう!絶対に円香先輩が殺したんだもん!」

雛菜「ぜ~~~~~~~~ったいに灯織ちゃんなんかじゃない!」

愛依「うちも絶対に認めない」

愛依「灯織ちゃんが犯人なわけない……めぐるちゃんを殺しちゃったなんて……あるわけないんだかんね!」

智代子「それ以上は灯織ちゃんでも許さないよ!」

智代子「こんな推理……これ以上聞きたくない!」

(…………)

(……みなさん、本当に優しいなぁ。私にはもったいないくらい)

(でも)

(優しい皆さんだからこそ、今はここで戦わないといけない、打ち負かさないといけない)

(正しい方向に導けるのは__________今は私だけなんだ)

灯織「……モノクマ!」


【モノクマ「今こそ雌雄を決するとき!」】意見対立!


-------------------------------------------------

モノクマ「あいよ、お待ちしておりましたぁ!」

モノクマ「風野さん、思う存分論破しちゃってちょーだいな!」

モノクマ「命を懸けた究極の全論破、見せてちょーだいな!」

モノクマ「最期の大花火、打ち上げてちょーだいな!」

(わざわざモノクマに言われなくても、だ)

灯織「……行きます!」



595これが本裁判最後の安価ですね ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 22:14:00.46bCNSqp6T0 (31/40)

-------------------------------------------------
【意見対立】

【議論スクラム開始!】

「風野灯織は無実だ!」vs【風野灯織は犯人だ!】


雛菜「そもそもあの死体がめぐるちゃんだって証拠はないよね~~~?他のところにめぐるちゃんはいるはずだよ~!」

愛依「めぐるちゃんは発見した時にはもう死んでたんじゃん?!だから覆面を取るときにも抵抗しなかったし……」

智代子「めぐるちゃんの死因は刺殺だよ!あの爆発は証拠隠滅のためだけ!」

摩美々「犯人は円香だって結論は出てたじゃーん」

雛菜「灯織ちゃんがいたから、雛菜は変われたんだよ……?雛菜を一人にしないでよ~!」

摩美々「灯織はこれまで私たちを引っ張ってきたのに……こんなところで終わらせる気なのー……?」

-------------------------------------------------
【意見スロット】

【薬品A】
【犯人】
【絆】
【ナイフ】
【仲間】
【隠れ場所】

【意見スロットを正しい順番に並び替え、敵スクラムを向かい討て!】

↓1



596以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 22:16:03.700Kj8PHS30 (12/17)

【薬品A】





【犯人】
【絆】
【ナイフ】
【仲間】
【隠れ場所】



597以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 22:18:10.810Kj8PHS30 (13/17)

【隠れ場所】
【薬品A】
【ナイフ】
【犯人】
【仲間】
【絆】




598以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 22:18:46.710Kj8PHS30 (14/17)

すいません、最初の間違えて書き込みを押してしまいました


599以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 22:20:14.00v4DRdTi6O (2/4)

薬品A
ナイフ

隠れ場所
仲間
犯人


600 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 22:22:45.08bCNSqp6T0 (32/40)

>>597
-------------------------------------------------
【隠れ場所】
【薬品A】
【ナイフ】
【犯人】
【仲間】
【絆】
-------------------------------------------------
【灯織「私の手で……導いてみせる!」】


雛菜「そもそもあの死体がめぐるちゃんだって証拠はないよね~~~?他のところにめぐるちゃんはいるはずだよ~!」

【灯織「他の隠れ場所はすべて検討した……めぐるに隠れる場所はもう残ってないんだよ」】


愛依「めぐるちゃんは発見した時にはもう死んでたんじゃん?!だから覆面を取るときにも抵抗しなかったし……」

【灯織「薬品A、あれを使えば意識を奪うことは容易なはずです!気体は空気より重たいので、寝転がっためぐるはずっと吸い続けていたはずですよ!」】


智代子「めぐるちゃんの死因は刺殺だよ!あの爆発は証拠隠滅のためだけ!」

【灯織「あのナイフは死体には本当は刺さっていなかった……タオルを挟み込んでいたんです!」】


摩美々「犯人は円香だって結論は出てたじゃーん」

【灯織「樋口さんが行ったのは偽装工作まで、本当の犯人はあの罠にかかった私なんです!」】


雛菜「灯織ちゃんがいたから、雛菜は変われたんだよ……?雛菜を一人にしないでよ~!」

【灯織「一人になんかしない……雛菜には、仲間がいる。そのことに雛菜も気づいてくれたよね?」】


摩美々「灯織はこれまで私たちを引っ張ってきたのに……こんなところで終わらせる気なのー……?」

【灯織「終わりになんかしません。私の想いを、絆を……みなさんに引き継いでもらいますから!」】


-------------------------------------------------
【CROUCH BIND】

【SET!】

【コンマの合計値300以上で相手のスクラムを打ち破れ!】

【スキル:意地っ張りサンセットと摩的・アンチテーゼの効果によりコンマ値が+25されます】

↓直下より六回連続でコンマ判定



601以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 22:23:23.70CP+3e6yT0 (1/2)




602以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 22:24:15.530Kj8PHS30 (15/17)




603以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 22:24:40.62HP0eRMWs0 (1/1)




604以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 22:24:58.760Kj8PHS30 (16/17)

ひぃん


605以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 22:25:22.29v4DRdTi6O (3/4)




606以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 22:26:13.760Kj8PHS30 (17/17)

ひおひお……


607お疲れ様でした。 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 22:29:55.16bCNSqp6T0 (33/40)


【コンマ判定 70+53+62+76+29+76】

【スキル効果でさらに+25されます】

【コンマ合計値 315】

【全論破】

灯織「真実から目を背けないで!」

【BREAK!】

灯織「……もう、結論は出てるんです」

灯織「めぐるの居場所も、死因も、樋口さんの策略も……これが議論の行き着く先、たった一つの真実なんです。だからこそ、その真実から目を背けないでほしいんです」

灯織「たとえ辛い、残酷な真実であっても……それが真実である限りは、私たちにはそれを選ぶほかないはずです」

灯織「……そして、みなさんならそれができるって私は知ってますから」



608お疲れ様でした。 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 22:31:04.01bCNSqp6T0 (34/40)


摩美々「そんなのって反則だよ、灯織―……」

雛菜「灯織ちゃんにそんな風に言われたら……」

愛依「うぅ……なんで、なんで灯織ちゃんが……」

智代子「……やだ、いやだよ、やっぱり」

灯織「……最後までご一緒できず、すみません」

灯織「みなさんなら、きっと生きて還れると信じてますから。めぐると、真乃と、みなさんと一緒に見守ってます」

灯織「モノクマ、始めてくれますか」

モノクマ「ラジャ―!それでは議論の結果も出た様子なので、投票タイムと参りましょう!」

摩美々「……」

モノクマ「オマエラはお手元のスイッチで犯人と思う生徒に投票してください!」

灯織「みなさん、投票をお願いします。もちろん、投票先は私で」

愛依「……押せないよ、うちには」

智代子「わたしも、押したくないよ……」

雛菜「雛菜も、こんなのやだ……」




摩美々「………………」


609 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 22:32:33.11bCNSqp6T0 (35/40)




摩美々「灯織、化けて出ないでよー?」



灯織「……!!摩美々さん……!!」

摩美々「灯織ってば寂しがりだから、死んじゃっても枕元に出てきそうで心配って言うかぁ……幽霊になってもねちっこいかもしれないですよねー」

灯織「わ、私ってそんなに粘着質ですか?!」

摩美々「ふふー、冗談ですよー」

灯織「もぅ……摩美々さんったら……」

摩美々「灯織はホント、からかいがいがありますねー」

愛依「摩美々ちゃん……?これって……」

摩美々「そんなんだから円香にもいいように騙されちゃうんだよー?」

灯織「うっ……それは言わないお約束でしょう……」

智代子「いつもの二人の、からかい合い……」

摩美々「それに灯織ってば鈍感だからぁ、現場にあったダイイングメッセージにも気づいて無かったよねー?」

灯織「そ、そんなのあったんですか?!それなら早く言ってくださいよ!」

雛菜「雛菜たちの、日常……」

摩美々「ほら、すぐ騙される―」

灯織「なっ……!!また嵌めましたね、摩美々さん……!?」


それは、摩美々さんの決意の表れ。
私に別れを告げるために、私に私の意志を継いだことを伝えるために、
絆がそこにあることを証明するために、別れを決してつらいものにしようとする摩美々さんの気位だった。

これまで積み重ねて来たいつも通りの日常をこの場所に持ってくることで、その場に居合わせた全員に伝播させたメッセージ。



610 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 22:33:48.64bCNSqp6T0 (36/40)


雛菜「……」

雛菜「あは~♡灯織ちゃんってば、いっつも面白いよね~!」

灯織「ひ、雛菜まで……!?」

愛依「……」

愛依「アハハ、ちょいちょい!灯織ちゃんも困ってるって!」

灯織「め、愛依さんの言う通りですよ!少しは控えてください!」

智代子「……」

智代子「まあまあ、議論のし過ぎで疲れちゃったよね!お菓子持ってきてるんだけど、ちょっとここで休憩にしない?」

摩美々「お、気が利くじゃーん」

愛依「うちももらっていい?」

雛菜「も~らい!」

灯織「あ、それ私の分だよ雛菜!」

智代子「あはは、しっかり灯織ちゃんの分もあるから大丈夫だよ!」


そして私たちは同時に口の中に一口大のチョコを放り込んだ。
クラスの中の良い同級生と昼休みを過ごすときのように顔を見合わせ、笑みを浮かべてちょっとばかしの涙も滲ませて。

頬からはじんわりとほぐれていく。
別れの味がほろ苦いなんて、そんなの嘘っぱちだ。
私にとってお別れは、こんなにも優しく、温かい……





______甘い味だ。



611 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 22:34:46.85bCNSqp6T0 (37/40)


摩美々「それじゃあ、そろそろ観念しますー?」

雛菜「だね~、名残惜しいけど、それが灯織ちゃんの望んだことだもんね~」

愛依「ごめんね、灯織ちゃん……何度も逃げちゃって。でも、うちももう逃げないよ!」

智代子「うん!わたしも覚悟を決めたよ!灯織ちゃんのために……わたし自身のために!」

灯織「……ありがとうございます、それが一番うれしい言葉です」

モノクマ「……えーっと、もう流石にいいんだよね?いいよね?」

モノクマ「投票の間近になってこんな遅延行為をされると思わなくて正直びっくり仰天だったんだけど……ボクは空気が読めるクマなので!」

モノクマ「それでは気を取り直して、改めてお手元のスイッチで投票しちゃってくださーい!」

モノクマ「裁判の結果導き出したクロは正解なのか、不正解なのかー!さあ、どっちなんでしょうかね?」




612 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 22:35:35.07bCNSqp6T0 (38/40)

-------------------------------------------------


    【VOTE】
〔灯織〕〔灯織〕〔灯織〕

 CONGRATULATIONS!!!!

   パッパラー!!!


-------------------------------------------------



613 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 22:36:08.35bCNSqp6T0 (39/40)







【学級裁判 閉廷!】








614 ◆zbOQ645F4s2021/08/10(火) 22:39:51.42bCNSqp6T0 (40/40)


というわけで本日の更新はここまで。
5章の学級裁判は灯織がクロで幕を下ろします。
事件発生時からなんとなく分かっていた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

このまま一気に5章を明日で終わらせてしまうつもりです。
灯織のおしおき~5章完結まで、明日8/11(水) 21:00~で予定しています。

それではお疲れ様でした。


615以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 22:45:46.32fR/Zq7sF0 (4/4)

お疲れ様でした


616以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 22:47:25.35v4DRdTi6O (4/4)

お疲れさまでした!


617以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/10(火) 22:52:48.05CP+3e6yT0 (2/2)

お疲れ様でした


618以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/11(水) 01:16:03.225Cdotqta0 (1/1)

乙でした!
死体発見アナウンスから薄々感じてはいましたがやはり……


619それでは5章ラストまで参ります ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:05:32.47H8GPE6RA0 (1/26)


……もし、透と小糸が今でも生きていたなら。

私がこれからすることをどう評しただろう。
自分の命を懸けてまで、怨恨と憎悪の計画を実行する私を馬鹿にするだろうか。叱りつけるだろうか。

小糸はきっと必死に止めようとする。
私の袖を引いて、必死の表情で額に汗を滲ませながら説得を試みるはず。

透は多分何も言わない。
切なそうな表情で、手を伸ばすこともせず。名前を呼ぶくらいはするかもしれないけど、きっと踏み込んではこない。


……わかってる。
私のこの感情はいつしか二人の想いからも逸れかけていたことは重々承知。
灯織に同調するわけじゃないけど、二人が心から復讐を望むことは考え難い。でも、それは私が辞める理由にはならない。

私はただ仇討ちのために動いているんじゃない、大義名分なんか関係ない。
幼馴染を奪った甘言を許せないから、幼馴染を守ることのできなかった自分を許せないから、このくだらないゲームを許せないから……

全部全部、エゴイズムだ。
人間なんて行き着く先はそんなもの。
思いやりや滅私奉公なんて言ったところでそこにはエゴイズムが透けている。
聖人君主なんか存在しないし、存在するべきじゃない。

もしそんな人間が存在するなら、私のように復讐の獣のその身を堕とした人間はどこまでも惨めで軽蔑されるべき存在になってしまう。

だから私は、もう戻れない。

_____戻ることなんて、許されないから。





「……私は」





620 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:07:33.94H8GPE6RA0 (2/26)

-------------------------------------------------

モノクマ「ひゅー!今回の見事に大正解だぜブラザー!」

モノクマ「樋口さんの計画に嵌って犯人に仕立て上げられちまった哀れな英雄、風野灯織さんに餞の拍手をお送りください!いよーっ!」


投票を涙ながらの笑顔で終えた私たちだったけど、流石に拍手は誰も行わなかった。
何も黒幕の非道な考え方に染まったわけじゃない、皆さんは私に純粋な優しさを向けてくれただけだったから。

私のクロが確定した今も、必死に涙を見せまいとしてくれている皆さんの顔を見ると、自然と言葉が口を継いで出た。


灯織「投票してくれて、ありがとうございました」

摩美々「ホント、結構覚悟要ったんだからぁ」

愛依「灯織ちゃんを信じてたからだかんね!」

智代子「うん!最後に迷いはなかったよ!」

雛菜「いつかスイーツでも食べに行こ~!灯織ちゃんの奢りね~!」

灯織「雛菜……うん、それぐらいなら」


いつもと変わらない日常をずっと演じ続けてくれる皆さん。




621 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:09:20.31H8GPE6RA0 (3/26)


灯織「皆さん、本当にありがとうございました。…………でも、そろそろ本当の別れに向けて、私からの言葉を素の、この学園で生きていく皆さんで聞いてもらえませんか」

摩美々「……はぁ、灯織はやっぱ真面目だよねー」

灯織「すみません、がこれは通しておきたい義理ですので」


でも、いつまでも今のままというわけにはいかない。
別れを辛いものにしないための演技で、最後の想いまで覆いつくしてしまうのはそれまた辛いものになる。

……最期くらいは、本音で語り合いたい。


智代子「……」

愛依「……」

雛菜「……」

摩美々「……」


_____皆さんに、自分自身の言葉で伝えるんだ……!




622 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:10:06.34H8GPE6RA0 (4/26)


灯織「チョコ、樹里と凛世……二人とおしおきという形で別れることになったチョコにこれを言うのは心苦しい部分もあるんだけど、できれば私のおしおきからも目を背けないでほしいかな」

智代子「そんなの、無理だよ……!灯織ちゃんが死ぬ瞬間を見ちゃったら……それを認めないといけなくなっちゃうよ……!」

灯織「樹里も凛世も、チョコに辛い現実でも向き合ってもらうことを望んでいた。どんな苦境でもへこたれず前を向ける、私なんかよりよっぽど強くてエネルギッシュな……唯一無二のアイドルが園田智代子だよ」

智代子「……わたしは灯織ちゃんが言うほどすごいアイドルじゃ、ないよ」

智代子「でも……それを目指すことは、わたしにも出来ることだもんね……!」

灯織「うん、期待してる」

智代子「任せて!頑張る、頑張るよ……!」




623 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:10:51.03H8GPE6RA0 (5/26)


灯織「愛依さん……いつも私が挫けかけた時でも明るく励ましてくれてありがとうございました。愛依さんがいなければ、私は凛世の裁判と樋口さんの計画で完全に折れていたかもしれません」

愛依「うちは何もしてない、灯織ちゃんについていこうと必死なだけだったし……」

灯織「自分がどう思っていても、他人からの評価では全く違う側面が見つかることがある。私も人のことは言えないんですが、愛依さんももっと自分自身を評価すべきだと思います。愛依さんも他の誰にも負けず劣らず魅力的で……私にとってあこがれのお姉さんですから」

愛依「アハハ、お姉さんってば照れんね……うち、そんなにホスピタリティ?があるのかはわからないけど……灯織ちゃんがいなくても、みんなが折れないように、がんばって励まし続ける……!それが灯織ちゃんの願いなんじゃん?!」

灯織「はい、身勝手なお願いだとは思いますが……お願いできますか?」

愛依「もちろん!うち、頑張るから!」



624 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:11:39.05H8GPE6RA0 (6/26)


灯織「雛菜、この合宿生活で大きく変わった雛菜ならもう心配はないと思ってるよ。心の中に無意識に作っていた線引きを踏み越える勇気を手にして、私たちも本当の意味で仲間になれた」

雛菜「でも、その仲間から灯織ちゃんがいなくなるなんて……雛菜は嫌だよ~~~~!」

灯織「最後まで一緒にいられなくて、ごめんね。雛菜を無理やり引っ張り出したのは私なのに、無責任だよね……でも、私たちはずっと一緒、でしょ?」

雛菜「その言葉、ずるいよ~……雛菜、諦めるしかなくなっちゃうじゃん」

雛菜「も~~~~!灯織ちゃんのバカ~~~~~!……そういうところが雛菜は嫌いで、大好きだったよ」

灯織「私も、雛菜のことが好きだったよ」

雛菜「雛菜の方が灯織ちゃんのこと、好きだもん~~~!灯織ちゃんが死んじゃっても、これは譲らないから~~~!」



625 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:13:02.44H8GPE6RA0 (7/26)


灯織「……摩美々さん」

摩美々「……」

灯織「私がここまで皆さんと来れたのは、生き延びてこれたのは間違いなく摩美々さんのおかげです。裁判で行き詰ったときに動かしてくれたのはいつも摩美々さんですし、摩美々さんがいらっしゃらなければたどり着けなかった真相ばかりです」

摩美々「……」

灯織「不穏な流れになったときでも、私と一緒に対策を考えてくれた。聡明で、機転が利いて、そして誰よりも仲間想い。そんなあなただからこそ、私も安心して背中を任せられた……摩美々さん、私亡き後も皆さんを引っ張って行ってくれますか?」

摩美々「……はぁ」

摩美々「咲耶と同じで自分勝手。自分は先に死ぬからって後に色々託し過ぎじゃないー?摩美々の体は一つなんですケド」

摩美々「……ま、やるだけやってはみるよー」

灯織「ふふ、そう言ってくれると信じていました」



626 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:14:58.78H8GPE6RA0 (8/26)


……言えた。死の間際になって、やっと思いが伝えられるなんて、我ながら情けない。
でも、悔いはない。皆さんに私のすべてを託す準備は、委ねる覚悟ができた。


摩美々「……」


摩美々さんと自然と目が合い、お互い示し合わせたわけでもなく頷きあった。
私はいつの間にか図々しくも皆さんを率いるような立場に就かせていただいていた。
私なんて推理も一人じゃできないし、誰かを鼓舞するにも仲間の力を借りてようやくといった頼りないリーダーだったはず。
だから、そんなリーダーがいなくてもきっとやっていける、私なんかよりも立派なリーダーが、私の意志を受け継いでくれるだろうから。

真乃、めぐる……私、やりきったよね?


モノクマ「ま、今回はうっかりクロになっちゃったってだけだしそう長話することもないでしょ?もうおしおきしちゃっていいっすか?」

灯織「……モノクマ、その前に一つ聞いてもいいですか?」

モノクマ「ん?どうしたよ、風野さん。なぜなに期?」

灯織「めぐるが最期に、樋口さんとどんな会話を交わしていたのか教えてもらってもいいですか?めぐるのことです、きっと最期まで樋口さんの説得を試みたんじゃないかと思って」

モノクマ「あー、まあそれくらいならいっか。ちょっと待っててね、すぐに監視カメラの映像を映してあげるから!」


私の申請を存外すんなりと受け入れたモノクマはすぐにコードを繋ぎ、モニターに映像を映し出す。
映像は植物庭園の倉庫の中だろうか、ぼんやりとした暗い空間に見なれた金髪の少女が両手足を拘束された状態で言葉を投げかけている。




627 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:16:54.64H8GPE6RA0 (9/26)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
めぐる『円香……本当に、やるの……?わたしを殺して、灯織たちに絶望させるつもりなの……?』

円香『……そうだけど』

めぐる『これ以外の方法はなかったの?……どうしても、みんなはわかり合えなかったの?』

円香『……しつこい、言ったでしょ。分かり合うとか分かり合えないとかの次元じゃない。国籍が変われば言葉は通じないのと同じ、そもそも別の種類の人間だったってだけ』

めぐる『ちがうよ』

円香『……は?』

めぐる『言葉が通じなくても、気持ちは通じ合える……円香が別の種類の人間だって思っても、心を通わせることはできるはず……!灯織たちは、円香が思うような悪い子たちなんかじゃ……!』

円香『やっぱりわかってない。灯織たちの掲げる絆とやらの崇高さ、美徳は十分に理解してる。……そのうえで、それを掴む権利が私には無いってだけ』

めぐる『そんなことないよ!』

円香『……もういい?めぐると雑談している間に邪魔が入っても困るから』

めぐる『……わかった、でも最後に一つだけ円香に聞いてもらってもいいかな』

円香『……何?』

めぐる『わたしも、灯織も、摩美々も愛依もチョコも雛菜も……これまでに犠牲になったみんなも……全員が、円香のことを大好きだから!』

円香『……今からその相手に仲間を殺す道具として使われても?』

めぐる『円香のすることは許せないよ。確証のない計画で仲間の命を巻き込んで……でもね、円香という一人の女の子が元々すごく優しい子だってことは知ってるから』

円香『……罪を憎んで人を憎まずってわけ?お涙頂戴でも狙ってるの?』

めぐる『円香、助けてあげられなくてごめんね』

円香『……うるさい』


ブツンッ!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



628 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:18:24.03H8GPE6RA0 (10/26)


モノクマ「うぅ……泣けますね、涙の説得に全く耳を貸そうともしない樋口さん。いったいいつから道をたがえてしまったのか……」


……やっぱり、めぐるはめぐるのままに死んでいったんだな。
私だってめぐると気持ちは同じだ。あれほど敵意を向けられようとも、樋口さんのことを憎んだり恨んだりはできなかった。
他の誰とも変わらない仲間の一人、事務所で一緒に過ごしただけの時間があったから。

私もやっぱり、樋口さんのことが好きだったから。


灯織「ありがとうモノクマ、最後にめぐるの気持ちに触れることができてよかったです」

モノクマ「……やめてよ感謝の言葉なんか!耳が腐っちゃうじゃないか!ボクはそういう感動ポルノが世界で1番嫌いなんだよ!」

摩美々「そうですかぁ?摩美々は結構好きだったりしますケド」

愛依「……うん、うちも刺さった。めぐるちゃんの気持ち、絶対大事にする!」

モノクマ「はぁ~、流すんじゃなかったよこんな映像。後でさっさとこんなの消しとこ、ハードディスクの容量の無駄。深夜帯のエッチな番組が撮れなくなっちゃう」


……さて、そろそろ潮時かな。
もうこれ以上は死から逃れる猶予もない。

私は改めて皆さんの方へ向き直る。これで見納めとなると、流石に寂しさは感じるけど贅沢も言ってられない。



629 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:19:27.04H8GPE6RA0 (11/26)


モノクマ「ま、これで用件も済んだでしょ!今度こそお待ちかねの時間と行きましょうかね!」

智代子「……そん、な」

雛菜「……おしおきタイム、なんだよね」

灯織「大丈夫、私は覚悟はもうできています」

摩美々「……はぁ、見送る側もしんどいんだよー?」

愛依「……泣かない、泣かないから、うち……!」

モノクマ「うぷぷぷ……これまでみんなを引っ張ってきた風野さんのおしおき、思わず興奮してきちゃいますね!」


……残り最期のわずかな時間。
その終わりのコンマ一秒まで、私は命を賭して言葉を紡ぐ。




630 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:20:58.99H8GPE6RA0 (12/26)


灯織「……樋口さんの仕掛けた計略、それに私はかかってしまいました」

灯織「樋口さんはきっとあの状況ならば私が真っ先に覆面を外しに行くことも見越していたんでしょうね。めぐるが目の前からいなくなって、実際冷静を欠いていましたし」

灯織「そこで覆面の下に爆弾を仕掛けておけば、起爆するのは十中八九私。犯行にはもともと無関係だった人間が、罠に引っかかって最終的なトリガーを引いてしまう」

灯織「その結果、犯人になってしまうのは……私」


モノクマ「惨たらしく、みじめな死にざまを風野さんにお届けできると思うとオラワクワクしてくっぞ!」


灯織「でも、これってもともとは真乃が浅倉さんの事件で、最初の事件で愛依さんに仕掛けた罠と同じなんです」

灯織「絆を、仲間を、想いを……訴え続けて来た私にそれと同じことをすることで、仲間自身が足を引っ張り死へと引きずり込むことで、意趣返しの目的があったのでしょうね」

灯織「きっとそうして、絆というものの脆弱性を示そうとしたんだと思います。幼馴染という繋がりを失ってしまった樋口さんだからこそ、その繋がりの希薄さを証明することで……自分自身を宥めようとしていたのかも」

灯織「樋口さんの目論見は、その意味では途中まで成功していましたね」

灯織「事実罠にかかったのは私、めぐるを手にかけることになったのは私。見事狙い通りに私にクロを押し付けることに成功したんです」


モノクマ「じゃあそろそろ始めちゃいましょうか!」





631 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:23:21.71H8GPE6RA0 (13/26)


灯織「……でも、樋口さんにとってきっと今の私たちは完全に目論見通りではないはず」

灯織「だって私は、折れてなんかいませんから」

灯織「自分自身がクロとなって、死を目前に控えた今、私はかえって皆さんとのつながりを、絆を強く実感しているんです」


モノクマ「今回も、超高校級の占い師である風野灯織さんのためにスペシャルなおしおきを用意させていただきましたぞ~~~~!!」


灯織「私のことを思って涙を流してくださる……私との間の絆を、大切に思ってくださっている」

灯織「それはある意味では悲嘆、絶望になるのかもしれません。永遠の別れを前にその感情を抱かない人間はいませんから」

灯織「でも、その絶望は希望を奪い去る深い闇のような絶望なんかではなく……むしろ前に進むための力になる、バネにすることのできる前向きな絶望なんです」

灯織「ふふっ、樋口さんもまさか『絶望計画』で与えた絶望の先に希望があるとは思っていなかったでしょうね」

灯織「だから……みなさん、諦めないでください。負けないでください」


モノクマ「それでは張り切っていきましょう!おしおきタイム~~~!」





632 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:25:09.70H8GPE6RA0 (14/26)


灯織「挫けそうになったら、辛くなったら……よろしければ私のことを思い出してください」

灯織「絆を掲げて、絶望に抗おうとした直情的なアイドルのことを、忘れないでいてくれると幸いです」

灯織「さようなら……!」





________私が最期に見た景色は、みなさんの涙交じりの笑顔だった。








633 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:26:52.02H8GPE6RA0 (15/26)

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GAMEOVER

カザノさんがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。



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634 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:29:03.93H8GPE6RA0 (16/26)


風野さんが教室でポツンと独りぼっち。
黒板に向き合うように教室の椅子にお行儀よく座っています。
でも、体が強張ってしまっているのか机椅子から離れようにも離れられません。
え?どうして体が強張るのかって?無粋だねぇ、彼女は今から『卒業』を迎えるんですよ?

卒業、それは誰しもに訪れる別れと成長の時。
教育者としては、教え子が一つの区切りを迎えることほど感慨深いこともありませんね。
卒業生はほんの少し寂しさと希望と夢を胸に、新天地へと旅立つのです。

ま、風野さんが胸に抱いているのは絶望ですけどね!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  卒業
~graduate~

超高校級の占い師 風野灯織 処刑執行

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

さあ、この学園を旅立つ風野さんのために私たちもできることをしてあげましょう。
この学園で過ごしたという、楽しい楽しい思い出、忘れたくとも忘れられない思い出を、
その体に刻み付けちゃいましょう!



635 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:30:03.21H8GPE6RA0 (17/26)


思い出強制マシンが作動!
教室の中央の床が一気に抜けたかと思うと、大きなカメラが姿を現します。
カメラは旧式のシャッターカメラ。眩いばかりのフラッシュと共にシャッターが下りて、思い出の一瞬を写真に焼き付けます。

床の中央が抜けたことで、教室の床全体があり地獄のように傾く形に。風野さんの座っていなかった机椅子は次々に落下。
落ちてきたのと同時にシャッターが下りる!

バキッバキバキッ

カメラのシャッターが無慈悲に机をかみ砕きます。
うんうん、これもまた思い出だね。

教室のみんなで書いた書初めも。

バキッバキバキッ

ロッカーに押し込められた学生カバンの数々も。

バキッバキバキッ

全部全部思い出として刻み込みましょう!




636 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:30:56.97H8GPE6RA0 (18/26)


教室の傾斜はどんどん増していくばかり。
風野さんも座ったままではいられなくなり、
立つことも危うくなり、
柱にしがみつかないといけなくなり、
その柱も折れてしまうので窓枠にしがみつき、
最終的には、そのフレームまで剥がれてしまい、

シャッターチャーンス!

おおなんということでしょう、卒業生の風野さんが素敵な素敵な卒業写真になってしま……あれ?



ガシュゥゥゥゥッゥ プスプス

巨大カメラが謎の緊急停止。シャッターは降りることなく、風野さんはそのまま窓枠と一緒にカメラを通過。
カメラは地下のゴミ捨て場と直通になっています。そりゃそうでしょ、思い出なんかくっだらない写真も所詮はただの紙だしゴミと変わらないもの。

そ、そんなことより風野さんは……思い出を刻み付けられることもなく……



___おしおき、失敗?




637 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:33:46.92H8GPE6RA0 (19/26)

-------------------------------------------------

モノクマ「……は?」

智代子「ひ、灯織ちゃん……!?」

愛依「おしおきが、失敗した……?」

モノクマ「……いやいやいやいや!何が起きてるのさ、な、なんで……!?」

摩美々「……な、なにが起きてるんですかぁ?」

モノクマ「こっちが聞きたいよ!なんでこんな大事な局面でおしおき装置が停止するの!?オマエラが何かした……わけはないし、まさか……!!」

雛菜「心当たりでもあるの~?」

モノクマ「……畜生、あいつらめ……とうとう邪魔してきやがったか……!もう怒ったぞ、もう怒ったからなァーーーーーッ!!!」

摩美々「や、怒ってるのは分かったケド、これって扱いとしてはどうなるわけー?摩美々たちはこれからどうすればいいの?」

モノクマ「風野さんのおしおきは不完全燃焼だけど、しょうがない。それは諦めることにするよ。あのままゴミ捨て場に真っ逆さま、出てくることなんかできるわけないしどうせそのまま死んじゃうからほっとけばいいや」

モノクマ「だから学級裁判はここでお開き!閉廷だよ閉廷!」

雛菜「あは~、滅茶苦茶ですね~」

モノクマ「滅茶苦茶だよ!滅茶苦茶を超えてドチャクチャだよ!あ~、もう!ボクは今からやることができたから、オマエラはさっさと自分の部屋に戻ってくださーい!」



638 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:35:08.77H8GPE6RA0 (20/26)


愛依「……行っちゃった」

智代子「ど、どうしよう……灯織ちゃん、どうなっちゃったのかな」

雛菜「モノクマが言ってたことを信じるとゴミ捨て場に行っちゃったみたいだよね~?ゴミ捨て場ってことはトラッシュルームの地下かな~?」

摩美々「……もしかして、灯織はまだ生きてるかもしれない」

愛依「えっ……!?」

摩美々「ゴミ捨て場にあるごみの種類によってはクッションみたいになってる可能性もあるから……無事を信じて助けに行くことができる、かも……?」

愛依「ま、マジ……!?」

雛菜「モノクマも今回のことは想定外だったみたいだし、助けに行くなら今の内かもしれないよね~」

智代子「そ、それなら早く行こうよ!灯織ちゃんを助けてあげないと!」

摩美々「ちょっと落ち着いて―……可能性があるってだけだし、準備をしてから助けに行かないと困るのはこっち……共倒れになってもダメでしょー」

愛依「そ、そっか……」

摩美々「ひとまず学校に戻って対策会議と行こっかぁ」

智代子「うん!絶対灯織ちゃんを助け出そうね!」

摩美々(……灯織、少しの辛抱だから待ってて……!絶対、助けるから……!)






摩美々(この希望を、摩美々も絶対に絶やさないから……!)




639 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:37:16.79H8GPE6RA0 (21/26)

-------------------------------------------------
【???】

モノクマ「あ~もうクソ!ここまで邪魔してきやがって!いい加減にしろ!がっつきすぎる男子は嫌われるんだぞ!」

モノクマ「……これか、学園内の施設設備を管理するシステムにハッキングを受けた後がある。これでボクのおしおきを邪魔したんだなぁ~!?」

モノクマ「……そうか、そう来るんだな。だとしたらボクが僕自身の手で見せてやるよ!ボクは間違ってない、ボクが何よりも正しい!」

モノクマ「ボクの生み出す絶望、そして希望がこれまでのどれよりも正しく、深く、輝いている、真理だって証明してやる!」

モノクマ「見てろよ……ボクをコケにしたことは、絶対に許さないからな!」

▶activating the file 【希望ヶ峰歌姫計画】
▶now loading…

モノクマ「クックックッ……これで全部整うんだ」

モノクマ「ボクの追い続けた理想が叶い、ボクの夢が成就して、ボクの復讐がやり遂げられて、ボクの計画が完遂されて……」
モノクマ「全部全部きっちりがっちりしっかりねっとり……整うんだ」

モノクマ「そして新しい時代がやってくる……すべてのアイドルが過去になる、エンタメとしても、人類としても新しい時代」





モノクマ「人類としての次のステージがね!」




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640 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:38:37.77H8GPE6RA0 (22/26)



……ザザ………ザ……

ザザ……ザザザ………



「……絶対に、止めてみせる」







641 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:39:21.85H8GPE6RA0 (23/26)

【???】


「……絶対に、止めてみせる」

「こんなの、間違ってる……これが正しい筈がないだろ……!」

「もう、遅いのかもしれない。それでも、だからといって逃げる理由にはならない」

「守らないと……絶対に……救わないといけないんだ」

「彼女たちを誰よりも近くで見て来た、誰よりも彼女たちのことをよく知る俺だからこそ」






「このイかれたコロシアイを、俺が止めなくちゃいけないんだ……!」









642 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:40:06.42H8GPE6RA0 (24/26)

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【CHAPTER 05 Die the sky】

    END

残り生存者数 4人…?

To be continued...


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643 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:41:30.41H8GPE6RA0 (25/26)

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【CHAPTER05をクリアしました!】

【学級裁判クリア報酬としてモノクマメダル41枚を入手しました!】

【CHAPTER05クリア報酬としてアイテム『星のヘアゴム』を手に入れました!】
〔CHAPTER05を生き抜いた証。めぐるが生前着用していたヘアゴム。かつて夜空に輝いた星は墜ち、やがて燃え尽きる〕

【CHAPTER05クリア報酬としてスキル『アップ・トゥ・ユー』を習得しました!】
〔学級裁判中任意のタイミングで発動可能。モノクマメダルを消費することで回答を導く。要求枚数は回数ごとに増加〕


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644 ◆zbOQ645F4s2021/08/11(水) 21:49:02.66H8GPE6RA0 (26/26)


というわけで5章もこれにて終了です。
事件自体はそう難しくはないものでしたが、物語のキーとなる灯織めぐる円香を絡めた事件の構図を考えるのに結構時間がかかりました……

さて、物語は佳境も佳境、次の章が文字通りの最終章となります。
第六章では前にもお伝えした通り自由行動も発生せず、最初っから非日常編の捜査パートになりますね。
灯織たちがどんな謎と向き合うことになるのか、楽しみにしていただければ幸いです。
ここまでお付き合いいただいてる方の中には流石にいないとは思いますが、
最終章はこれまで以上にダンガンロンパシリーズ原作のネタバレが含まれて参りますので、未プレイな方は先にプレイすることを強く推奨いたします。


また暫くは書き溜めのためにお時間をいただきます。
流石に最終章ともなると規模感が違うので5章の時と同じかそれ以上にお待たせする可能性もあると思います。
物語の終結まではやり遂げるつもりですので、どうか温かい目で見守っていただければと思います。

更新が再開した際には、どうか最後まで見届けてやってください。

それでは5章もお疲れ様でした!
またよろしくお願いします!


645以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/11(水) 21:50:18.34vWG9lT9Q0 (1/1)

お疲れ様でした!更新楽しみにしてます!


646以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/11(水) 21:52:44.73NGmJFNPl0 (1/1)

お疲れ様でした


647以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/11(水) 22:04:39.39NFzaJV3c0 (1/1)

お疲れ様でした


648以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/08/11(水) 22:08:15.71kEqt6DbPO (1/1)

お疲れさまでした!


649以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/09/05(日) 12:29:22.47SAijimp1O (1/1)

お疲れ様でした!めっちゃ面白いです!!


650 ◆zbOQ645F4s2021/09/29(水) 20:11:04.91w1WP8DMN0 (1/10)

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GAMEOVER

ハチミヤさんがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。



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651 ◆zbOQ645F4s2021/09/29(水) 20:11:47.97w1WP8DMN0 (2/10)


運動神経抜群の八宮さん、本当に人気者ですね!
彼女はスタイルも抜群、愛嬌も満点、嫌いになる人なんかいるはずもありませんとも!
今日もあっちこっちで運動部の助っ人。
お友達のためならなんのその!

か〜っ!スポーツで描く汗は一際爽やかですよね!
さあ、今日も青春に汗を流しましょう!

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HANAREBANARE‼️

超高校級の助っ人 八宮めぐる処刑執行



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652 ◆zbOQ645F4s2021/09/29(水) 20:12:53.94w1WP8DMN0 (3/10)


次から次へと運動部連中が押し寄せて参ります。
バスケ部、バレー部、サッカー部、野球部、水泳部……さらにはカバディ部なんてマイナー部活まで。
八宮さんはその全てに嫌な顔一つせず力を貸していきます。


流れるようなレイアップシュートを決めたかと思うと、
冴えわたるようなマイナステンポスパイクで一撃。
かと思うと今度は華麗なエラシコでごぼう抜き!
快音響かせホームランを打った後には、バタフライで新記録を塗り替える!
最後のおまけにドゥッキで相手の死角を突く!


いやはや……八宮さんの卓越したスポーツセンスには舌を巻くばかりです。
そんな八宮さんの活躍を見ていた観客たちもどんどんヒートアップ!
「もっと彼女の活躍を見たい!」「別のスポーツではどうなんだ?!」
そんな声が聞こえてくるようです。

そして八宮さんはそんな声にもどんどん答えていきます。
卓球部、テニス部、バトミントン部、柔道部、レスリング部……さらには相撲部にも力を貸してくれるそうじゃないですか!
ああ、なんと心優しき八宮さん!


チキータで高速の返球を行い、
スライスでたたきつけるように得点を奪うと、
ヘアピンでテクニカルなポイントもゲット。
大外刈りも堂に入ってますね!
アンクルホールドで自分の体も顧みない激しい戦いっぷりを見せた後は、
威風堂々の一本背負い。


すごい!すごすぎるぞ!八宮めぐるーーーーーッッッッッ!
お前にできないスポーツはないのかーーーッッッ?!



653 ◆zbOQ645F4s2021/09/29(水) 20:13:51.25w1WP8DMN0 (4/10)


そんな彼女の素晴らしいパフォーマンスに次々とスポーツのオファーが舞い込みます。
八宮さんの力を借りるために水球部にセパタクロー部、アルティメット部にペサパッロ部。ヤールギュレシ部もやってきました。
文字通りの引く手数多、引っ張りだこ!
彼女の運動センスを前に黙っていられる部活などあるはずもありません!


八宮、お前の力を貸してくれ!
めぐるちゃん、私たちの部活を手伝ってよ!


___あっ、ちょっとちょっと! 八宮さんってば体は一つしかないんですよ!?
___そんなに一気にお願いされても無理なものは無理でしょう?!


めぐる、お前ならうちでもやっていけるぞ!
ミス・ハチミヤ、ともに世界を目指しましょう!


___引っ張らないで! 引っ張らないで!
___順番に、順番に、ね?!


でもでも、運動部の底なしの体力とちっぽけな脳みそは暴走を止めません。
人気者の八宮さんはその手足をそこら中の運動部全員から四方八方に引っ張られ、引っ張られ……


____ブチィッ!!


運動部といえばしゃらくさいミサンガをつけて、
千切れたら願いが叶うだなんてほざいていやがりますけど体そのものが千切れた場合はどうなんですかね。

ま、願いどころじゃないか! ガハハ!



654 ◆zbOQ645F4s2021/09/29(水) 20:14:38.26w1WP8DMN0 (5/10)

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GAMEOVER

ヒグチさんがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。



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655 ◆zbOQ645F4s2021/09/29(水) 20:15:07.22w1WP8DMN0 (6/10)


本当に樋口さんは軽やかにステップを刻みますね。
複雑なステップだって目立って手こずる様子はありません。
指先まで伸びやかで、一挙手一投足のそのすべてが洗練されています。
見ているこちらが思わず目を奪われてしまう、
彼女のパフォーマンスは天性のアイドルの才能というやつでしょう。


きっと彼女は今日、ここに至るまで____


大した苦労もしてこなかったんでしょうね。


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心臓を握る

超高校級のディベート部 樋口円香処刑執行



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656 ◆zbOQ645F4s2021/09/29(水) 20:16:50.66w1WP8DMN0 (7/10)


薄明りのステージの中央で、彼女は歌い、踊り続けます。
それはもう軽やかに、音もたてることなく、悠然と。


ただ、その自分自身の軽やかさが樋口さんにとっては痛みであり憎しみでもありました。
樋口さんが見てきたアイドルたちはみんなその足取りが鈍重で、
彼女たち自身の存在を、努力、その歩みをステップの音に響かせていたのです。
その音を聞くうちに、樋口さんは自分自身の靴が奏でる音の空虚さに胸を押さえて悶えるようになりました。


ステージの音で響き渡る、ほかのアイドルたちの……靴の音。
ステップが刻まれるたびに、その何もかもが自分とは違っていて。


___私たちはこんなにも苦労してきた

聞こえない幻聴がうるさい。


___私たちはすべてを詰め込んでパフォーマンスをしている

靴の音は木槌の音。私の心臓に杭を打ち付ける、拷問の音。


___それなのに、私たちはあなたのようにはなれない

それは深く深く突き刺さって、私の心臓を蝕んでいく。


___あなたは恵まれている

私という人間を、蝕んでいく。




___あなたは私たちのことを憐れんでいるの?






657 ◆zbOQ645F4s2021/09/29(水) 20:17:31.83w1WP8DMN0 (8/10)


樋口さんはその場に倒れこんでしまいました。
動悸が収まらず、呼吸も浅くなるばかり。
苦しみ悶える中でその視点も定まらなくなっていき、ほかのアイドルたちの姿が蜃気楼のように歪んでいき、そして消えていきます。

ステージに残されたのは、吹けば飛ぶような空虚なアイドルただ一人。
彼女には何もありません。
はじめからほかの人よりも多くのものが揃っていた彼女には、後から詰め込むようなものなど、何も。
彼女の軽やかさはその身軽さからくるものだったのです。


……でも、彼女にもかつて“重みのあるもの”がありました。
それは遠い昔、いつからかクローゼットの隅に押し込んで、忘れてしまっていたもの。
彼女自身の心をえぐるもの。
丁寧に宝石箱の中に押し込んで、鍵をかけてしまいこんでいたもの。


……いや、そうじゃない。




658 ◆zbOQ645F4s2021/09/29(水) 20:18:15.23w1WP8DMN0 (9/10)


ステージの向こうに、きれいな宝石箱が見えます。
それに向かって手を伸ばす。
かつて自分からかなぐり捨てたそれを取り戻すために、元あるべき場所に戻すために。

その、【オルゴール】に手を伸ばす。



___ズシーン! グチャ…グチャ…



でも、遅かった。
オルゴールに指先が届くこともなく、もっと大きくて、重たいものに彼女の体は押しつぶされてしまいました。
ステージを揺るがすほどの大きな衝撃と音を伴って落下したそのプレス機。


樋口さんは死の間際にゾウの足みたいだと感じたんですって。
うーん、ポエミーな感性でございますわね!



659 ◆zbOQ645F4s2021/09/29(水) 20:25:30.99w1WP8DMN0 (10/10)


というわけでお久しぶりです。
なんとか九月中に帰ってまいりました。
最終章である6章更新の準備が整いましたことのご報告になります。

完成間際にPCが水没してデータが一部吹き飛ぶアクシデントに見舞われ、
一時心が折れかけましたがなんとか意地で最後まで書き溜めを作って参りました。

はっきり言ってボリュームは過去最大になります、おそらくこのスレだけでは完結できず次スレに少しだけかかってしまうと思います。
色々書いてたら収まらなくなってしまいましたが、それだけ読み応えのあるものに仕上がったと思いますのでどうかご容赦を!

どうか完結までお付き合いいただけたらなと思います。
更新はすぐにでも、今週来週で一気に駆け抜けるつもりでいます。
直近は明日9/30の21:00~より、非日常編から更新予定です。
捜査パートが長く続きますので安価のご参加お待ちしております。

それではまた暫くの間よろしくお願いします!


660以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/09/29(水) 20:56:05.489ysVGaNi0 (1/1)

"待"ってたぜェ??
この"瞬間"をよォ??


661以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/09/29(水) 21:43:55.59yUfYWPYO0 (1/1)

PCが水没って水害でもあったんか?と思ったけどノートならあり得るか
全裸正座待機してる


662以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/09/30(木) 06:23:16.78FI0JBYoKo (1/2)

ついにきたか


663 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 18:12:14.46PKHgrFLn0 (1/61)

>>661
ノートPCですね……
がっつりコーヒーをこぼしてそのままデータが消えてしまいました
皆様はお気を付けください


本日より再開予定でしたが、22:00~で予定が入ったので
すこし前倒しで20:00~からの再開にいたします。


664 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 19:59:31.77PKHgrFLn0 (2/61)

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【6章現在での主人公の情報】

・習得スキル
【一番星の魔法】
〔自由行動二回目終了時にモノクマメダル10枚を消費することで、その日の自由行動を一回プラスすることができる〕

【ポシェットの中には】
〔自由行動のある日に限り一日の終わりにコンマ判定を行い、末尾の数字の枚数分だけのモノクマメダルを獲得できる〕

【意地っ張りサンセット】
〔反論ショーダウン・PTAのコンマ値の基礎値が+10される〕

【包・帯・組・曲】
〔学級裁判で不正解時のペナルティを三回まで無効化する〕

【HAPPY-!NG】
〔交流による親愛度上昇が+0.5される〕

【摩的・アンチテーゼ】
〔反論ショーダウン・PTAでコンマ値の基礎値が+15される〕

【水色感情】
〔学級裁判で不正解時コトダマが減少して正解が導きやすくなる〕

【アップ・トゥ・ユー】
〔学級裁判中任意のタイミングで発動可能。モノクマメダルを消費することで回答を導く。要求枚数は回数ごとに増加〕


・現在のモノクマメダル枚数…43枚



665 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:00:12.31PKHgrFLn0 (3/61)

・現在の所持品
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×2
【あしたのグローブ】
【おでこのメガネ】×2
【はっぱふんどし】×2
【もちプリのフィギュア】
【ラジオ君人形】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【毛虫くん】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【聖徳太子の地球儀】
【ミレニアム懸賞問題】
【携帯ゲーム機】
【プロジェクトゾンビ】
【動くこけし】
【オブラート】
【スモールライト】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】×2
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ログインボーナス】


・特殊アイテム
【虹の羽】
〔輝く羽は希望を語る。ロジカルダイブで誤答した時、どこの選択肢があっていてどこが違うのかがわかる〕

【スーパーはづきさん人形】
〔どんな事務仕事もたちどころに終わらせてしまう伝説の事務員を模した人形。反論ショーダウンでコンマ値をあげるスキル・アイテムがパニックトークアクション、議論スクラムでも適用されるようになる〕



666 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:01:13.73PKHgrFLn0 (4/61)

【ここまでの親愛度】

・【超高校級の飼育委員】櫻木真乃……1.0【DEAD】
・【超高校級の占い師】風野灯織……(主人公)【DEAD?】
・【超高校級の助っ人】八宮めぐる……5.0【DEAD】

・【超高校級の保健委員】幽谷霧子……0【DEAD】
・【超高校級のモデル】白瀬咲耶……3.5【DEAD】
・【超高校級の服飾委員】田中摩美々……12.0

・【超高校級の幸運】園田智代子……3.0
・【超高校級の応援団長】西城樹里……3.0【DEAD】
・【超高校級の日本舞踊家】杜野凛世……2.0【DEAD】

・【超高校級のゲーマー】大崎甜花……3.0【DEAD】
・【超高校級のスタイリスト】大崎甘奈……1.0【DEAD】

・【超高校級のギャル】和泉愛依……4.0

・【超高校級の???】浅倉透……0【DEAD】
・【超高校級のディベート部】樋口円香……7.5【DEAD】
・【超高校級の帰宅部】市川雛菜……12.0
・【超高校級の学級委員】福丸小糸……12.0【DEAD】

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667 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:02:28.72PKHgrFLn0 (5/61)






……どうもこんにちは!







668 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:03:17.06PKHgrFLn0 (6/61)


私、都内のある企業で勤続12年ほどになるサラリーマンなのですが、
こうして皆さんの前でお話しさせていただく機会はそうそうなく……
お恥ずかしながら現在少々緊張しております、何分普段は表に出る仕事ではありませんので。
そういったわけですので自己紹介なんかも今回は割愛させてもらいますね。

ええ、まあ私という人間なんて本当につまらないものですよ。
生まれた時から日陰暮らし、小中高大……いずれの学生生活でも目立った活躍なんて全く。

部活に入ったはいいもののレギュラーはもらえずずっとスタンド応援。
成績も並みで、そこそこの大学に入って研究もせずに遊び惚けて。
やっとつかんだ就職先では毎日頭を下げて日銭を稼ぐ毎日。

日々のノルマをこなすうちに、
いつの間にかこんなに年数も経ってしまい、家庭も築いてしまっておりました。

ええ、まあ……幸せは幸せでございます。
この不況の時代に、手に職をつけて一応は安定した収入をいただいておりますから。



669 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:04:29.34PKHgrFLn0 (7/61)


ですがやはりストレスというものは溜まってしまいます。

職場のストレスなんかはその代表ですね。
取引先のパワハラ、上司からの理不尽な要求、後輩に対する気回し……どうしても窮屈に感じる場面は多々ございます。
白状しますと妻のご実家に帰るのもかなりストレスですかね。
お義父さんが厳格な方でいらっしゃって、おちおち目の前で携帯を触ることもできないんです。
それにお義母さんには庭の草取りを頼まれますし、断るわけにもいきませんから……
それに最近は娘も反抗期に入りましてね、洗濯物は私と別にしてくれなんて言うんです。
同じ血を引いているというのに、どうにも心苦しいものですよ。
愛した妻だって、若いころの面影はもうすっかりありませんよ。
ゴミ出しぐらいは手伝いますが、少しは感謝の言葉をかけてもらいたいものです……


お酒でも飲んで気晴らし……若いころはそうでした。
ですがもう私もそれなりの年、だんだんと胃にたまるものもございます。

……ガス抜きのための何かを、ずっと探しておりました。





670 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:05:19.21PKHgrFLn0 (8/61)






_____そんなときです、私が出会ったのは。








671 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:06:14.90PKHgrFLn0 (9/61)


ええまあ、出会ってからというもの、世界はガラッと変わりましたとも!

しょうもない言いがかりをつけてくる営業先のジジイも、
加齢臭のしみ込んだ産業廃棄物じみたシャツを着ている上司も、
いっちょ前に権利だけを主張するでくの坊の若手社員も、
傲慢不遜な態度しか生き甲斐のない枯れ木のような義父も、
申し訳なさそうな態度さえしておけばすべてが許されると思い込んでいる義母も、
産んでもらった恩を忘れて文句を垂れる娘も、
不細工な肉付きをして加齢の色も隠せなくなった妻も、

全部全部、どうせ死ぬんですから!
そう思ったら随分と楽になりましてね!

ああ、こいつはどれほど惨めに死ぬんだろう。
どんな醜悪な辞世の句を並べ立てるんだろう。

そう思うとなんだか滑稽ですらありますよね!


……え?
あはは、そんな直接手を下すなんてするはずないじゃないですか。
人が人を殺すなんて、そんなのフィクションですよ。



672 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:07:22.70PKHgrFLn0 (10/61)






______ええ、フィクションですよ。

______私たちとは縁遠い世界のお話なんです、人の生き死になんて。







673 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:08:03.77PKHgrFLn0 (11/61)

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CHAPTER06

なんどでも祈ろう

非日常編



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674 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:08:37.27PKHgrFLn0 (12/61)


…………

……………………

…………………………………………
…………………………………………


暗く、昏く、深い地の底。私の体は重力に導かれるままに、堕ちていく。
耳元では風がゴウゴウと吹き上がり、私の体の逆をいく。
全身に感じる強く引力が死というものを強く感じさせる。


おしおきは消化不良なまま終わった。
ただ、この落下速度と落下時間。
言うまでもなくその末路は悲惨なものになるはずだ。



675 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:09:47.81PKHgrFLn0 (13/61)


私は諦観にも似た感情を抱き、目を瞑っていた。
瞼の裏には走馬灯のように、これまでにめぐると過ごした記憶が流れていた。
めぐると出会った頃のぶっきらぼうな反応をしてしまった私、体調を崩して看病に来てくれためぐる。
思えばあの時から心を開くことができたんだっけ。
この学園に来てからも、めぐるは常に私の傍にいて、依代であり支えになってくれていた。

……そのめぐるを、私が殺した。
自分の掌を見た。
おしおきの最中、抜けていく床と残された柱とに何度もしがみついたその手にはいくつもの擦り傷。

ただ、それを上塗りするかのように私の目には赤黒い染みが見えるのだ。
それは言うまでもなく、罪の証。

めぐるが最後に残した、生命の息吹。
覆面を外した時のあの瞬間、あの感触が染み付いている。
焦燥から私の手は手汗に塗れていて、掴んだ布地は妙に重たかった。

……ただ、めぐるは私のことを恨んではいないと思う。
傲慢ではなく、これは親友だからこそわかる確信だ。
きっとめぐるは誰にどんな理由で殺されたとしても、それを受け入れてしまう。
そんな彼女の寛容さに私自身ずっと甘えてきた。


だからこの掌の赤い染みは、めぐるの怨恨ではなく私が私に課した、重責なのだ。




676 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:11:16.67PKHgrFLn0 (14/61)



……まだ数秒、死までは時間があるらしい。

最期の最期に、私はもう一度目を閉じた。
死の間際に見る光景は、この学園の無情さではなく美しい記憶の残響がいい。

最期くらい、我儘を言っても許されるかな。



……ただ、私は忘れていた。
この学園は、私たちの覚悟や決意、そして道理をも裏切って嘲笑う。
死を前にして行った私の葛藤の全ては……





___徒労に終わった。





677 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:12:17.08PKHgrFLn0 (15/61)


ドサッ

「痛っ……?!」

全身を襲う鈍い痛み。
急速に異常なまでの滞空時間で落下した私の骨という骨は見るも無惨に砕け散り、
臓物はぐちゃぐちゃに掻き乱されて虫けらのような骸と化す……はずだった。

その痛みは死というにはあまりに優しく、まるでプールの飛び込み台から正面落下したような“打ち身”だったのだ。

「助かった……?」

そしてそれと同時に襲ってくるのが……

「な、なに……この匂い……」

臭気。
夏の終わり、三角コーナーに溜め込んだ野菜が放つような鼻を刺す刺激臭。それがあたり一体に立ち込めている。

どうやら私の鼻の感覚はそれなりに信頼できるらしい、
つい今し方“夏の終わりの三角コーナー”と評したその臭いは、その比喩と当たらずも遠からずだったのである。
私の死を打ち身にとどめた緩衝材の正体は、ゴミ袋。
文字通りに山積みになったゴミ袋が私の体を優しく受け止めて、あたり一体に残飯を撒き散らしている。
中には数日前に食堂で見かけた食材なんかもある。



678 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:13:16.55PKHgrFLn0 (16/61)


どうやらここは“ゴミ捨て場”、その終着点のようである。
学園にはトラッシュルームが存在し、手頃なものなら焼却処分ができるが、そうでないものは全てここに押し込められているようだ。
故障したクローゼットや怪しい機材なども投棄されており、手付かず。
臭いものには蓋をする、煩わしいものは目の届かないところに押し込む。
なんとも杜撰な処理の形だ。

ただ、今回ばかりはそれに助けられたのも事実。
暫く打ち身に身を捩っていた私も、その身を起こしてあたりの散策を始めた。
つい先ほどまで死を覚悟していたというのに、いざ生を掴んだからといって縋るのは醜いだろうか。

ただ、どれほど醜くても生に縋らないのは不誠実だと思う。
それはこの学園で生きてきた私だからこそ、犠牲になった皆さんの思いを引き継いだ私だからこそ。
真乃とめぐるとも約束をしたんだから。


……生きないと。




679 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:14:09.63PKHgrFLn0 (17/61)


強い決意と共に、手当たり次第にそこら中のゴミ袋に手をつけた。
食べられるもの、飲めるもの。
とにかく食いつなげるものを探した。

見上げた天井は目視できないほど遠く、そして暗い。ここから助けなしに脱出することは不可能だろう。
なら、摩美々さんたちを信じてなんとか生き延びる他ない。

「……うう、これも腐ってる」

だが、事はそううまくはいかなかった。ゴミ袋は、”ゴミ“が入っているからこそゴミ袋なのであり、実用性のあるものはそもそも入らない。
まして、口に入れていいものなんかは。

「……お腹空いたな」

空間の隅から隅まで、目につくものは一通り調べ尽くした。ただ、どれほど探そうとも成果を上げる事は出来ず。
体力を消費して汗をかいただけの骨折り損。腹の虫も癇癪を起こして煩い。

このままでは、まずい。

せっかく掴んだ生、それを繋げていくに必要なものが見当たらなかった私は……





____ひたすらに眠った。




680 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:16:09.89PKHgrFLn0 (18/61)


全ての体力消費を抑えて、空腹や喉の渇きを体に感じさせる時間を削った。
目が覚めるたびに無理矢理に瞳を閉じて再度眠りにつく。

それを何度も繰り返し、数時間、数日……ただ、絆を信じて眠り続けた。





___ドサッ


そして、その時は来た。
いつもより鈍い音を立てて何かが落下した、その衝撃からか自然と目が覚めた。
硬い床に何も敷かずに長時間横になっていた全身がバキバキと聞いたことのない軋みを立て、痛みを伴う。
そんな満身創痍な体で落下した何かに向かって近づいていくと……

「……え?」

モゾモゾとその“何か”は動き出す。
内側から蹴破ろうとしているのか、あちらこちらから内側で暴れている痕跡が浮き上がる。
そこから暫く、まるで蛹から蝶が孵化するかのように彼女は姿を表した。

「……ふー、やっと出れたぁ」
「ま、摩美々さん?!」



681 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:17:43.99PKHgrFLn0 (19/61)

◆◇◆◇◆◇

摩美々さんは首や肩をポキポキと鳴らしながら立ち上がると、私の顔を見ていつものほくそ笑みを披露した。


摩美々「お久しぶりです、覚えてますかぁ? 田中摩美々と申しますー」

灯織「覚えてますよ、当然じゃないですか!」

摩美々「おー、ツッコむ元気があるぐらいには健康そうでなによりー」


開口一番に揶揄いから入るあたりやっぱり摩美々さんだ。
数日間一人っきりで悪環境に置かれていたこともあり、いつも以上にコミュニケーションが心に沁みる。
そんな会話に思わず目頭が熱くなりかけたのだけど……


灯織「……あの、摩美々さん」

摩美々「んー?」

灯織「その、頭にカップヌードルの容器が」


摩美々さんの頭に載っているそれがどうも目について涙は引っ込んでしまった。


摩美々「……」


本人はどうやら気づいていなかったらしい。
無言で後ろを向いて、頭のカップヌードルの容器を払うとすぐにこちらに平然と向き直った。
……ただ、その耳は真っ赤に染まっている。



682 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:19:11.48PKHgrFLn0 (20/61)


摩美々「それよりお腹空いてないー?」

(なかったことにするんだ……)

灯織「ええ、まあ……食べるものどころか飲むものすら無くて今も息絶え絶えです」

摩美々「だと思ったのでー……じゃーん、摩美々からのプレゼントだよー」


摩美々さんが懐から取り出したのは水に入ったペットボトルとあんパン。
これまた数日ぶりに目にする文化的な食事。何も口にしていなかった体は、それを目視した瞬間に一気に口に涎を充満させた。


摩美々「その前に、ちゃんと手、拭いてからねー。今の灯織ってば手がネチャネチャだよー」

灯織「え」


久方ぶりに掌を見ると、成る程摩美々さんの言う通り。
食い繋ぐためにゴミ袋を漁ったその掌はこれまでに経験したことのないような感触の膜が貼られている。
……このまま食べたらお腹を壊すどころじゃ済まなさそうだ。

摩美々さんから除菌ティッシュを譲り受け、ちゃんと清潔にしてから食事を口へと放り込んだ。
栄養が枯渇状態にあった体にはほんの一口でも染み渡るようで、思考が冴え渡り、肉体の疲労が吹き飛んでいくのを感じる。

なんとか私は、【生】を守り抜いたんだ。



683 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:20:59.72PKHgrFLn0 (21/61)


摩美々「数日ぶりの食事はどうだったー?」

灯織「大変美味しかったです……ありがとうございました」

摩美々「その調子だと本当に何も口にしてなかったんだねー、口元が緩みきってるよー」

灯織「め、面目ないです……」

摩美々「ま、仕方ないでしょー」


食い意地の張った私を一頻り揶揄い終えた摩美々さんは、近くに腰掛けて私に向き直る。
つい数瞬前とは異なる、真剣な面持ちだ。


摩美々「……ねえ、灯織」

灯織「……摩美々さん?」


その声色も、これまでと違った熱を帯びている。
胸を抑えながら声を絞り出すような、これまでに見たことない摩美々さんを前に思わずこちらも襟を正す。


摩美々「ごめんね、中々助けに行けなくてー……ずっと一人で大変な思いをさせて……辛かった、どころじゃないと思うしー」

灯織「い、いえそんな……」



684 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:23:18.43PKHgrFLn0 (22/61)


摩美々「おしおきが失敗した瞬間、なんとか灯織を助けなきゃって……みんなでどうにかここまでくる方法を考えて考えて、でも糸口が見つからなくて……なんとかチャンスを見つけ出して……」

摩美々「もしかして、こうしてる間にも灯織は死んじゃってるんじゃないかって……それでまた焦って……」

摩美々「本当に、生きてくれててよかった……生きてて、良かったよ灯織」

灯織「摩美々さん……」


初めての表情だった。
揶揄いや悪巧みで誤魔化していない、素のままありのままの摩美々さんの表明した【安堵】。
いつもなら取り繕うだろう頬の綻びもそのままに、優しい言葉をかけてくれる摩美々さんを前に、私の目頭は再度熱を帯び始めた。


灯織「私も……生きて、再度会うことができて……本当に良かったです……」

摩美々「……!! も、もぅ……泣かないでよー」

灯織「ふふ……摩美々さんこそですよ」

摩美々「え……はぁ、摩美々の涙なんかレア物なんだから、光栄に思いなよー」


摩美々さんは照れくさそうにしつつも、その涙を隠そうとはしなかった。
私のために流してくれているその涙、それを思うとより一層私の視界も滲む。

暫く、感情に身を委ねて泣き続けていた。
何か再会を喜んだり、励ましたり、言葉を交わすわけでもない。
ただかけがえのない友人との再会、その間のある絆を噛み締めて、身を浸していると自然とそれ以外の選択肢が消えていた。
これまでに過ごした時間や感傷が何度も何度も浮かび上がり、その度にピークを迎えて収まる余裕はなく。

落ち着くまでのどれほどの時間を要したのかはわからない。
ただ一言言えるのは全てが収まった時には私の服の裾はすっかり水に浸されていたということだけだ。



685 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:25:06.22PKHgrFLn0 (23/61)


摩美々「……さて、ようやく収まったわけだけど」

灯織「ええ、なんとか落ち着きました」

摩美々「そろそろ、脱出と行こうかぁ。いつまでもこんな臭いのするところにいるわけにもいかないし、いい加減にはねー」


そうだ、元々摩美々さんはそのためにわざわざやってきてくれたんだ。
摩美々さんが指さした先は、壁に取り付けられた簡易梯子。
私も落ちたすぐ後にそれを登ろうかと考えたが、
登った先に出口があると言う確証もない、無駄なリスクを踏む事は避けたかったので放置していたものになる。


摩美々「ここに落ちてくる前に、上で扉の鍵は開けておいたのでここを登れば元の生活に戻れるはずだよー」

灯織「なるほど……しかし、かなり長そうですね」

摩美々「まぁねー……何せ学園の本当の意味での地の底なんだしー」

灯織「でも、行きましょう……なんとしても、生きて戻らないと」

摩美々「覚悟は出来てるみたいだねー、それじゃ行こっかぁ」

灯織「はい!」

摩美々「……」

灯織「……」

灯織「…………摩美々さん?」

摩美々「何やってるのー? 灯織が先に登るに決まってるじゃーん」

灯織「え……わ、私ですか……?」

摩美々「だって、ほら。摩美々ってばスカートだしー」

(私もそれはそうなんだけど……)


摩美々さんの言い分には釈然といかない部分もあったけど、ここでごねていても仕方ない。
ひとまず飲み込むことにして、鉄の梯子へと手足をかけた。



686 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:26:34.17PKHgrFLn0 (24/61)


__

____

_______

カンッ カンッ カンッ

それから暫く。鉄と靴とが奏でる無機質な音だけが響く時間が流れた。
音が耳に届けば届くほど、自分はここまで奥深くまで落下していたのかと驚かされる。
上を見上げても暗闇が続くばかり、まだまだ終わりは見えなさそうだ。


摩美々「ねえ、灯織ー」

灯織「摩美々さん、どうしました?」

摩美々「登りながらでいいからさぁ、脱出した後のことを話しとこうかぁ」

灯織「そうですね……私がいない間の学園の事情なども伺いたいですし……」

摩美々「まぁそれも大事なんだケド……」

摩美々「多分灯織は、ここを出た瞬間モノクマに命を狙われると思うんだよねー」

灯織「ええ?!」

摩美々「しょうがないよー……だって灯織はおしおきが失敗して偶然命を拾った形……モノクマとしてはちゃんと殺すところまでやっておきたいはずでしょー?」

灯織「そ、それはそうかもしれませんが……」

摩美々「出た瞬間その場でおしおき、なんてこともあり得なくはないと思うよー」

灯織「そ、そんな……なら、脱出なんてしたところで……」




687 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:29:06.34PKHgrFLn0 (25/61)


摩美々「まぁ落ち着きなってー……それをどうにかするために私が来たんでしょー」

灯織「どうにかすると言われましても……」

摩美々「灯織がおしおきを回避する方法はひとつだけ……あのクロ判定が不適切なものだったと証明することだよ」

灯織「……え?」

摩美々「要は、灯織がクロじゃなかったことを証明しておしおき自体を不当なものだったと指摘するんだよー」

灯織「え、ええええ?! 摩美々さん、めぐるの命を奪ったあの爆弾は私の行動が引き金になってですね……?」

摩美々「もう一度、その議論をやり直そうよー。私たちは灯織に死んで欲しくないんだよー」

灯織「し、しかしですね?!」

摩美々「それに、あの議論は……まだ完全じゃないと思うんだー」

灯織「……議論が、完全じゃない……? でも、すべての証拠品を検討しましたし、あらゆる可能性はつぶしたと思うんですが……」

摩美々「確かに摩美々たちの知る証拠品と状況証拠はすべて検討したケド、それがすべてじゃないと思うんだよねー……」

灯織「……」

摩美々「それに、灯織自身はどうなのー?」

灯織「私、ですか……?」

摩美々「めぐるを殺したのが自分で、納得できるのー?」


___納得なんかできるわけない。それは、当然の心理だ。

後にも先にもこれ以上はない親友を手にかけた事実、否定できるのなら私だって否定したい。
でも、その否定をしてしまうことは、めぐるの死から目を背ける以上に不義理だと思う。
自分自身にかかる責任を放棄する、最低最悪の身勝手。


灯織「……だとしても、受け入れるしか」

摩美々「はぁ……灯織ってば相変わらずいい子過ぎー……もっと自分の気持ちに素直になりなよー」

灯織「そうは言いますが……私はめぐるの死においては何よりも事実を尊重したいんです。それがめぐるに対しての誠意であり、義務だと思うんです」

摩美々「……灯織、この前の裁判の最後に見た映像、覚えてるよねー?」

灯織「映像、ですか……?」

(おそらくそれはきっと、めぐると樋口さんが事件の直前に交わした会話の映像……)





688 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:29:37.70PKHgrFLn0 (26/61)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

めぐる『円香……本当に、やるの……? わたしを殺して、灯織たちに絶望させるつもりなの……?』

円香『……そうだけど』

めぐる『これ以外の方法はなかったの?……どうしても、みんなはわかり合えなかったの?』

円香『……しつこい、言ったでしょ。分かり合うとか分かり合えないとかの次元じゃない。国籍が変われば言葉は通じないのと同じ、そもそも別の種類の人間だったってだけ』

めぐる『ちがうよ』

円香『……は?』

めぐる『言葉が通じなくても、気持ちは通じ合える……円香が別の種類の人間だって思っても、心を通わせることはできるはず……! 灯織たちは、円香が思うような悪い子たちなんかじゃ……!』

円香『やっぱりわかってない。灯織たちの掲げる絆とやらの崇高さ、美徳は十分に理解してる。……そのうえで、それを掴む権利が私には無いってだけ』

めぐる『そんなことないよ!』

円香『……もういい?めぐると雑談している間に邪魔が入っても困るから』

めぐる『……わかった、でも最後に一つだけ円香に聞いてもらってもいいかな』

円香『……何?』

めぐる『わたしも、灯織も、摩美々も愛依もチョコも雛菜も……これまでに犠牲になったみんなも……全員が、円香のことを大好きだから!』

円香『……今からその相手に仲間を殺す道具として使われても?』

めぐる『円香のすることは許せないよ。確証のない計画で仲間の命を巻き込んで……でもね、円香という一人の女の子が元々すごく優しい子だってことは知ってるから』

円香『……罪を憎んで人を憎まずってわけ? お涙頂戴でも狙ってるの?』

めぐる『円香、助けてあげられなくてごめんね』

円香『……うるさい』


ブツンッ!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



689 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:32:06.70PKHgrFLn0 (27/61)


摩美々「あの映像の内容を振り返ってみると、一つだけ【不自然な点】があるよねー?」

灯織「不自然な点……ですか……?」

摩美々「めぐるの言葉、『確証のない計画で仲間の命を巻き込んで』……これってめぐるの視点から見ると不自然だよねー?」

灯織「……どういうことでしょう」

摩美々「確かにめぐるは今から自分自身が殺されることはわかってる、でも円香の計画まで知ってるのはおかしくないー? 覆面をかぶせて、薬品Aで全身を麻痺させて最終的に灯織に爆殺させる……そんな計画をめぐるは知ってて受け入れたってワケー?」

灯織「で、でも……あのめぐるは拘束されていましたし、受け入れざるを得ない状況だっただけなんじゃ……」

摩美々「……灯織、よく思い出して。八宮めぐるっていう女の子のことを、灯織の一番の親友のことをよく思い出してよー」

(めぐるのことを……?)

摩美々「自分の動きを封じられたぐらいで諦めるような女の子だったぁ? 仲間の命が危険にさらされる計画を聞かされて、黙っていられるような女の子だったぁ?」

灯織「……!!」

(……違う)

(……めぐるはきっと、そんな状況下なら自分の命も顧みずに食ってかかるような……誰かのために動ける人間だ)

(もし、樋口さんの『絶望計画』を聞かされていたなら……もっとそれに抗った痕跡があったはず)

(でも、あの映像のめぐるは……衣服の乱れすら見えなかった。まるで計画そのものに賛同しているかのように)



690 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:32:37.73PKHgrFLn0 (28/61)


摩美々「……ねえ、灯織。あの映像で二人の言っていた計画って、本当にこの前の裁判の話だったのかなぁ」

灯織「……え?」

摩美々「めぐるはもっと別の何かを知っていて、それであの事件で命を落とすことを……受け入れたんじゃないかなぁ」

灯織「めぐるが……?」

摩美々「ま、あくまで私の想像でしかないんですけどねー。それでも、あの映像に違和感を感じたのは事実だよー」

(……)

(……もし、仮に。もし仮に……あの事件の真相が違っていて、私がめぐるを殺害したのでなかったのなら)

灯織「……摩美々さん、我儘を一つ言ってもいいでしょうか」

摩美々「んー?」

灯織「……もう一度、私と一緒に戦ってはもらえませんか?」

摩美々「……ふふー、望むところですよー」




691 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:33:38.92PKHgrFLn0 (29/61)


__

____

_______

カンッ カンッ カンッ

そしてまた暫くの時間が流れた。
鉄の足場を掴んでは離して下へと送り、また上から足場が降りてきてそれを掴む。
何度も何度も同じ作業を繰り返すだけの時間、視界の一切も変わらない時間は妙に長く感じられた。

その長い長い単純作業の繰り返しは……今ようやく終わりの時を迎える。


灯織「……摩美々さん、着いたみたいです」

摩美々「ふー、もう腕も足もガクガクだよー」

灯織「天井の扉、こちらを押し開ければいいんですか?」

摩美々「そうだねー、降りてくる前に鍵は開けといたから押せば開くんじゃないかなぁ」

灯織「わかりました……それでは、いきます……!」


グッと体重を乗せて押し上げた。
分厚い鉄板を切り出したような扉は想像以上の重量で、気を抜くと押し負けそうなほどだ。
奥歯をぎゅっと噛みしめて、飛び上がるようにして一気に押し込んだ。


ガコンッ


その力にこたえるかのようにして鉄板は押しあがり、一気に視界には光が飛び込んできた……!



692 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:36:10.30PKHgrFLn0 (30/61)

-------------------------------------------------
【トラッシュルーム】

……帰ってきた。
見慣れたような、見慣れないような、そんな不和に充満したこの空間は私もよく知るあの学園の一部屋だ。

灯織「着いた……」


地の底からの生還を喜ぶより先に、その場に倒れこんでしまった。
全身を襲うすさまじいほどの疲労感。手も足ももう棒のようで感覚がおかしい。


(確実に後々筋肉痛になるな……)

摩美々さんも私の後に継いで出てきたものの、むしろ私以上にぐったりした様子だ。床に溶けるように寝そべる様子がなんだかかわいらしい。

灯織「……帰ってこれたんですね」

摩美々「なんとかねー、できればもう地の底にはいきたくないかなー……」


ただ、休む暇など与えてはもらえない。私たちが疲労感に浸り、手足をそこらに伸ばしていたのもつかの間。
見慣れたような、見慣れないような、そんな最悪な存在はすぐにその姿を現した。



693 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:37:21.05PKHgrFLn0 (31/61)


モノクマ「こらー! なんで生きてんだタコこらー!」

摩美々「うわぁ……もう来た……」

モノクマ「なんだその言いぐさは! ボクだってね、これが仕事なんだよ! 決して学園内の女子高生濃度が上がったからそれをかぎつけてきたとかそういう話じゃないんだからね!」

灯織「はぁ……」

モノクマ「それより! 風野さん、キミもわかってるよね? キミは本来ここにいちゃいけない人間、生きてちゃいけない人間なんだよ」

灯織「……っ!」

(摩美々さんの言ってた通りだ……モノクマはここに私がいることをただ嗅ぎつけただけじゃない……)

(私のことを、殺しに来てる……!)

モノクマ「おしおきは一時失敗しましたがね、今度こそきっちりしっかり執行させてもらいますよ! そうじゃなきゃトッチラケだからね!」

摩美々「灯織、わかってるよね。覚悟を決めるんだよー」

(覚悟……)

(……よし)



694 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:39:09.72PKHgrFLn0 (32/61)


灯織「モノクマ、私をおしおきする前に一ついいですか?」

モノクマ「ん?」

灯織「本当に、あのクロ認定は正当だったと思っているんですか?」

モノクマ「……なにそれ、どういう意味さ」

摩美々「言葉通りの意味だよ、あの事件は本当に灯織がクロだったと思ってるわけー?」

モノクマ「思ってるも何も、オマエラの推理で導き出した答えがそうなんでしょ! 急に無責任なことを言い出さないでもらえる?」

摩美々「だとしてもだよ、それに考えなしに便乗して灯織をおしおき……まぁ未遂だったケド、それまでしちゃって不正解でしたーなんて、絶対にあっちゃならないよねー?」

モノクマ「うぐっ……で、でもあの事件は状況からみても風野さんがクロで間違いない……」

摩美々「本当にそう? あの爆発の瞬間までめぐるが生きていたかどうか、モノクマは確かめたの?」

モノクマ「うぐぐぐ……」

(さすがは摩美々さんだ……交渉力というか、理で詰めていく凄みは摩美々さんには敵わないな……)

灯織「もし、モノクマがクロをしっかりと把握していない状況下で私を自己判断でクロとして処刑したのであれば……それはルールとして破綻していませんか?」

モノクマ「……オマエラ、自分たちが何言ってるのかわかってるの?」

モノクマ「今オマエラが口にしてるのはボクへのボートク、この合宿生活の管理体制への反発だよ? 特に田中さんはその意味をよく分かってるはずだよね?」

(……!!)




695 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:40:29.98PKHgrFLn0 (33/61)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

モノクマ「でもさ、今オマエが口にしてるのってこの合宿生活の存亡にかかわる話なわけじゃん?」

モノクマ「ボクのミスだって指摘するんだったら、それに見合うだけの覚悟とリスクを背負ってもらわないと!」

灯織「覚悟と、リスク……?」

モノクマ「田中さんの筋が通らなかったとき、田中さんにはこの合宿生活の存続を妨げた罰としておしおきさせてもらうから!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

摩美々「それはモチロン誰よりも、ねー」

モノクマ「ふーん……ヨユーはシャクシャク。リスクも何もかもわかったうえで、ってことなんだね?」

灯織「もちろんです!」

(……そう、きっとこれはめぐるが私たちのために残してくれた道)

(あの映像の中に見た違和感は、嘘じゃないはず……!)

モノクマ「……よし、わかりました! それならオマエラの上告をボクも受理してあげよう!」

灯織「……!!」

モノクマ「ただし、白瀬さんの事件でも言った通り……もし、この指摘が間違いで、本当に風野さんがクロだと認定されたときにはその責任をとって」


696 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:41:00.49PKHgrFLn0 (34/61)




モノクマ「二人、いや……全員におしおきを受けてもらおうかな!」






697 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:42:24.10PKHgrFLn0 (35/61)


灯織「……えっ?」

(全員に、おしおき……?)

灯織「ちょ、ちょっと待ってください! なんでほかの人も巻き込むんですか?!」

モノクマ「だってオマエラの言ってることって学級裁判の否定どころか、ボク自身の管理責任にもかかわる話でしょ? それぐらいのリスクは背負ってもおかしくないよね?」


……めちゃくちゃだ。
そもそもこんな生活に無理やり引きずり込んでいる時点で非は間違いなくあちらにあるというのに、なぜこんな責任まで背負わされねばならないんだ。

不条理を極限まで煮詰めたような理不尽に、一気に血の気が引いていく。
一度振り上げた拳の、その感覚がどんどん遠ざかるような悪寒が全身を襲う。この拳に、全員の命がかかっている……?


そんなの、私は……



698 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:42:51.28PKHgrFLn0 (36/61)




摩美々「了解でーす」






699 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:43:55.64PKHgrFLn0 (37/61)


灯織「ま、摩美々さん?!」

摩美々「いいよー、裁判の結果を否定できなければ摩美々たち全員その場でおしおきねー」

モノクマ「うぷぷぷ……随分と思い切りがいいんだね。赤信号、みんなで轢き殺されれば怖くないって?」

摩美々「お生憎ですケド、轢き殺されるつもりは毛頭ありませんのでー」

灯織「摩美々さん、そんなその場の勢いだけで啖呵を切るような真似……」

摩美々「灯織、さっきも言ったケド、“私たち”は灯織に死んでほしくないんだよー? これぐらいのリスク、全員背負う覚悟はしてるんだよねー」

灯織「……!!」

(まさか、私を助けると決めたその時から……?)

モノクマ「やれやれ、勇敢でございますこと! でもそれってさ、蛮勇って言うんだよ? 向う見ずで自分の命を顧みない、さながらギャンブル狂いのようだよね」

摩美々「ギャンブル? ふふー、それだったらむしろ好都合ですねー、摩美々は負ける賭けはしないでおなじみですからー」

摩美々「これが賭けなら、摩美々は勝っちゃいますねー」

(摩美々さん……すごい、モノクマ相手に一歩も譲らない……!)



700 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:45:44.59PKHgrFLn0 (38/61)


モノクマ「クックックッ……面白い、面白いクマ! オマエラがそれほどの覚悟を持っているというのならボクもそれに答えてやるクマ!」

モノクマ「ボクとオマエラの最終決戦! 次の裁判で雌雄を決すクマーーーーーー!!」

灯織「最終決戦……!!」

モノクマ「風野さんのクロ判定を覆せなきゃおしおき……どうせそれで終わるんなら、もっと大々的なお祭りにしたいじゃない? だからもう一つとっておきの楽しみも用意しておこうかなって!」

摩美々「それってどういう……」

モノクマ「この学園の真実だよ!」

(……この学園の真実……!!)

モノクマ「オマエラはなぜこの学園にいるのか、なぜコロシアイをしているのか、なぜこの学園には他に誰もいないのか、etc…そういう一切合切の謎を全部ここで解き明かしちゃおうよ!」

モノクマ「ビバ! 希望ヶ峰学園・真相編! これは忙しくなるぞーーーー!!」

(な、なんだかすごいことになってしまった……)

(この学園のすべての謎を、この裁判で解き明かす……なんて!)



701 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:46:39.75PKHgrFLn0 (39/61)


摩美々「灯織、なんだかすごいことになってきちゃってるケド……」

灯織「……」

摩美々「ま、その顔を見ればどうするかなんて聞くまでもないかぁ」

モノクマ「決戦の日は明日! 今日は疲れてるだろうし、ひとまずは体調を万全にしておくことだね! オマエラがどこまでボクに迫れるか楽しみにしてるクマ!」

灯織「……はい」

灯織「モノクマ、いえ……黒幕のあなたこそ覚悟をしておいてください。すべて白日の下に晒されて、己が失態の下にすべてを台無しにする……その覚悟を!」


モノクマは私の言葉を誹りもせずに聞き入れ、そのまま姿を消した。
残された私たち、その体は妙に火照っている。
啖呵を切ったことで血が上っているのはモチロンだけど、それ以上に……
私以外の皆さんが、私のために命をもかける覚悟でいてくれている。その実感が生の熱気を高めてならないのだ。


摩美々「やっぱりこういう展開になったねー、おおむね予想通りだケド」

灯織「やっぱりわかってたんですね……」

摩美々「ひとまず合流しよう、明日の作戦会議もしなきゃだしー」

灯織「は、はい!」



702 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:48:57.65PKHgrFLn0 (40/61)

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【食堂】

摩美々さんに連れられ食堂に踏み入ると……


智代子「灯織ちゃんだ! 本当の本当に、灯織ちゃんだ!」

雛菜「あは~~~~~! 無事だった~~~~~~!」

愛依「だいじょーぶ?! ケガしてない?!」


すぐに皆さんが駆けつけてくれた。
どうやら摩美々さんを地下に見送った後はここで待機する手はずだったみたい。
でも、今この瞬間まで気が気でなかったらしい。机の上のお茶が手付かずでぬるくなっている。

私たちはすぐにここに至るまでの経緯を説明した。
地下でなんとか食いつないだこと、私の命をモノクマが狙っていること、そしてそれを跳ね除けるための裁判が行われること。
その裁判では学園の真実をも解き明かさねばならないこと。そして、皆さんの命もかかっているということ。



703 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:49:45.59PKHgrFLn0 (41/61)


だけど、やっぱり摩美々さんの言っていた通りらしい。
そんなリスクは織り込み済み、だったようだ。
チョコ、雛菜、愛依さん……誰一人としてそのリスクを前にして震え上がるような素振りはなく、むしろ決意を新たにしたような面持ちだった。


智代子「いやはや……とうとうこの時が来ましたかって感じだね!」

雛菜「これで勝ったら雛菜たちも学園から出られるんでしょ~? なら頑張るしかないよね~~~!」

愛依「おっし、うち、なんか燃えてきた!」

摩美々「お、頼もしいじゃーん」

智代子「えへへ、摩美々ちゃんが地下に行ってからわたしたちも色々話してたんだ。この学園に来てからのこととか、外の世界のこととか」

雛菜「やっぱり、雛菜たちは外に出なきゃだめだよ~。それが雛菜たちにみんなが託した願いでもあるんだしね~」

愛依「それに、灯織ちゃんを守るためって思うとなんか勇気が湧いてくるし!」

灯織「皆さん……」

智代子「だから大丈夫! わたしたちの命がかかってるからって、変に気負わなくていいからね! 同じリスクを背負って一緒に戦う者同士、結束を高めて参りましょう!」

(すごいな、この学園で過ごすうちに、皆の表情もだいぶん様変わりした……)

(戸惑うばかりだった私たちも、今こうして武器をとれるようになった。これは成長といっても差し支えないんだろうか)



704 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:51:11.51PKHgrFLn0 (42/61)


雛菜「ね~、それより~」

灯織「……雛菜?」

雛菜「灯織ちゃん、なんだか臭いよ~?」

灯織「えっ」

摩美々「ずっと地下にいたから匂いが染みついてるんじゃないー? ふふー、案外自分じゃ気が付かないものですしねー」

愛依「……摩美々ちゃん、言いにくいんだけど……摩美々ちゃんもちょっとだけ匂う……的な」

摩美々「えっ」

智代子「くんくん……ホントだ! 二人とも雨の中散歩した後のマメ丸やカトレアみたいな匂いがするよ!」

雛菜「この匂い雛菜好きじゃない~~~……」

灯織「ご、ごめん……」

摩美々「……とりあえず、私たちはお風呂にでも入ろっか」

灯織「そうしましょうか……」



705 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:52:52.53PKHgrFLn0 (43/61)

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【灯織の部屋】

それから私たちはそれぞれの部屋に分かれ、ひとまず今晩はゆっくりと休むことにした。
明日はモノクマとの対決、どんな展開になるのかわからないし、きっと長丁場になる。
耐え忍ぶだけの体力はしっかりと回復させておかないとだめだろう。

……正直、怖い。
これまでの学級裁判だってずっと命はかけてきたし、合宿生活そのものだって殺されるリスクはあった。

でも、今回はそんな単純な生死のやりとりじゃない。
一度確定した結論をひっくり返し、そのうえですべての謎を解き明かすという難易度の高い要求が為されていて、その上に私たちの命がある。
私に本当にできるのだろうか、その自信があるかといわれると疑問符が浮かぶことは否定できない。

私は弱い人間だ。
もう引くことができないこの状況下で、まだ意志と覚悟とを固めることができないでいるんだから。
引っ張ってくださる皆さんにおんぶにだっこ。
以前摩美々さんは私のことをリーダーだと評してくれたけど、そこに自信が備わっているかといわれると不安はある。


____だから、もう少しだけ私には助けが必要だ。

私は自分の部屋の引き出し、そこにしまい込んでいた“それ”を取り出して、ある場所へと向かった。



706 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:54:51.49PKHgrFLn0 (44/61)

__

____

_______


「……よし、誰もいない」


別に見つかってもよかったのだけど、この期に及んでまだこれに頼るのかと思われると少しだけこっぱずかしい。
道中誰にも出会わなかったのは幸運かな。

音をたてないように扉を閉めて、ゆっくりと近くの席に腰かけて、そのディスプレイの電源をつけた。
真っ暗な部屋に青白い光が仄かに浮かび上がる。

私がやってきたのは【視聴覚室】。
小糸の事件が起きるきっかけとなった動機ビデオ、それを見たのはこの部屋だった。
ほかには甜花さんの用意したゲームをあのモニターにつないで、ゲーム大会なんかもやったんだったっけ。摩美々さんに勝ったのは我ながら驚いたな。
もうそれも、少し前の記憶。この学園で過ごした時間もかなりになるのが物悲しく感じられてしまう。

そんな悲嘆を押し込むように、DVDプレーヤーに自室から持ち込んだものを読み込ませた。
少しばかりの機械音とともに装置は作動し、画面上にもぷつりぷつりと波が生まれだす。

そして、それは始まった。





707 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:55:59.18PKHgrFLn0 (45/61)


『大人気のアイドルユニット、イルミネーションスターズ。かわいらしく、華やかな彼女たちにはアイドルのステージが本当によく似合いますね』


画面上に浮かび上がるのは、私たち。
真乃とめぐると私、もう二度と揃うことのない私たちがステップを刻み、必死に歌っている。

そう、これは【動機ビデオ】だ。
私たちのパフォーマンスの映像ののち、プロデューサーの身に危険が迫る映像が流れ、私たちの動揺を誘ったあの映像。

実際この映像の真偽はいまだにわかっていない。
ここに流れている出来事を前にすると心がざわつくことは否定できないけど、今私がここで映像を見ている理由は、そこじゃない。


私は必死に耳を澄ました。
モノクマの悪趣味なナレーションを他所において、その向こうに聞こえる私たちの歌声に耳を澄ませる。

それは確かな厚みと存在感があって、ナレーションを上乗せしたところで打ち消せるようなものじゃない。
真乃とめぐるの確かな“命”がそこに存在している。



708 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:57:19.94PKHgrFLn0 (46/61)


≪ひらひら 織り重ねている
頭の中 今日までのキセキを
ふわふわ 舞い上がってゆく 
幸せが溢れてしまいそう≫


今となっては随分と昔に感じられる、レッスンの日々。
ずっと隣で聞いてきて、自分の声を重ね合わせて作り上げてきたその全てが鮮明に呼び起こされる。
努力に葛藤、そして歓喜。共に過ごしたどの時間も他に代えがたい大切な宝物だ。
……でも、私はその感傷に浸るために来たわけではない。


≪ひとつのココロは些細なことで
潰されそうにもなるけど
重ね合わせれば 強くなれる そう教えてくれた≫


私はやっぱり弱い人間だ。
一人でモノクマに立ち向かう勇気なんて全く持っていないし、いざそうなっても膝はガクガクで体の震えも止まらないだろう。
今だって、逃げ出したい思いを必死に抑え込んでいる。




709 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 20:58:28.11PKHgrFLn0 (47/61)


≪大丈夫 泣いたりしないよもう
ちゃんと胸に 刻まれてる
あなたの優しい笑顔≫


それでも、折れたりなんかしない。
絶望がどれほど押し寄せようとも、不安がのしかかってこようとも、私たちには絆がある。
お互いを信じて、背中を託せる仲間がいる。私たちに思いを託してくれた仲間がいる。

……だから、戦える。戦わなきゃ、いけないんだ。


≪奏でるよ 私が 貰ってきた
輝きのハーモニー
ほら スマイルシンフォニア≫


「……真乃、めぐる。ありがとう」

最後まで聞き遂げた私はプレーヤーの電源を落として、部屋を後にした。

本当は、もっとずっと見ていたいし、聞いていたい。思い出の中の記憶に浸っていたい。
でも、二人はそんなことを望んでいないはずだ。
夜空を彩る星が二晩として同じ位置に出ることがないように、私たちの行く道に停滞はない。
星座ごと、夜空ごと、ゆっくりとでも着実に進んでいかなくちゃいけないんだ。


_____最高の輝きは、その行きつく先でこそ生まれる。



710 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 21:01:00.95PKHgrFLn0 (48/61)


___

_____

_______


【灯織の部屋】

キーンコーンカーンコーン……

モノクマ『オマエラ、おはようございます!朝です、7時になりました!起床時間ですよ~!』

モノクマ『今日、ついにオマエラとの共同生活も終わる……クックックッ、今日の晩酌が勝利の美酒になるか、敗北の苦汁になるか……ボクもドキがムネムネだよね!』

……ついに最後の朝が来た。
それは間違っても最期ではなく、【最後】。この学園で過ごす上での最後の朝だ。

昨晩は不思議とよく眠れた。寝る前に二人を見たからか自然と心臓の鼓動も穏やかで、むしろ落ち着いてすらいた。
やっと終わらせられるという安堵感のほうが強かったのかもしれない。

「……よし」

鏡の前で身だしなみを整え、大きく息をついた。鏡に映る私は顔色も悪くない、体調は万全みたいだ。



711 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 21:02:29.94PKHgrFLn0 (49/61)


ただ、少しばかり表情は硬い。
眉はセメントで固まったのかと思うぐらいに動かず、口元はへの字のアーチがかかっている。


「……これじゃだめだよね」


両の指で口元を吊り上げた。
無理やりに押し上げられた頬はニィっと不器用な微笑みになって、それが自分でも少し滑稽で思わず吹き出してしまった。


「……大丈夫、落ち着いていこう」


信じるべきものを信じて、疑うべきものを疑うだけ。
ちょっとばかり疑うことは苦手だけど、それを補ってくれる“仲間”だっている。

この合宿生活で犠牲になった皆さんの遺志を継ぐためにも立ち向かわないといけない。
その遺志をダイレクトに受け取り、前に進む覚悟を決めた“仲間”だっている。

学園の謎に迫ることで、不安や緊張にかられる場面だってあるかもしれないけど、逃げたりしない。
いつだって皆を気遣って精神の支えになってくれる“仲間”だっている。

協力して謎に挑めば、解けない謎なんてない。
私たちのことを認めてくれて、全幅の信頼を寄せてくれた、そんな勇気ある選択をしてくれた“仲間”だっている。


そんな仲間たちと挑む、いつも通りの戦いだ。何も身構えることはない。


「行こう……!!」


最後に鏡で確認した私の表情は、ほぐれていたと思う。



712 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 21:04:04.96PKHgrFLn0 (50/61)

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【食堂】

摩美々「さて、裁判に備えて作戦をしっかりと固めておこうかー。今回の目的は二つ、灯織の無実の証明と学園の謎の解明だよー」

智代子「だったらめぐるちゃんの事件を改めて調べる必要があるよね?」

雛菜「でももう死体も全部片づけられちゃってるよね~?」

摩美々「だから別の方向性で捜査をしていくしかないねー。例えば円香の部屋を調べるとか、そういうのでー」

灯織「可能性はわずかでも拾い集めなくちゃいけませんしね……」

愛依「学園の謎はどーすんの? これまでにも結構学園自体は調べてきたけどあんま手掛かりはなかったよね?」

摩美々「うーん……一応まだ未解禁なエリアはいくつかあったと思うケド……」

モノクマ「はいよ! もちろん解放してあげますよ!」

灯織「モノクマ……!!」

智代子「相変わらず突然だね……」

モノクマ「せっかく最終決戦をやるならフェアにいかないとね。お互い全力を尽くした勝負だからこそ、カタストロフィってあるわけじゃん?」

愛依「肩ローストロフィー……?」

モノクマ「だから情報の出し惜しみはしないよ! この学園の謎を最後まで解き明かしてもらうため、それに必要なものは全て調べられるようにしてあげます!」

雛菜「ってなると~、寄宿舎エリアの2Fが開くの~?」

灯織「あとこの学園で調べてないのはそれぐらいだよね……」



713 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 21:05:30.11PKHgrFLn0 (51/61)


モノクマ「チッチッチッ、それだけではございませんよ!」

摩美々「えー? でもこの学園って5階建てって話でしょー? もう階段もなかったし、ほかにどこを調べるっていうのー?」

モノクマ「その認識が間違ってるんでございますな! この学園は確かに地上5階建てですが……地下はまだまだあるんですぞ!」

灯織「え!? 裁判場だけじゃないんですか?!」

モノクマ「そういうわけでございますな!」

雛菜「え~? でも地下に行く階段なんかないよ~?」

(そうだ……地上にある階段は上に上るもののみ……地下階になんかどうやって行けば……)

モノクマ「ま、それは各々頭を働かせてよね! さすがにそこまでは面倒見切れないからさ!」

摩美々「えー……なにソレ、ケチくさー……」

灯織「……となると、当面の方針としては寄宿舎エリアの二階、学校エリア地下階の捜索……ですか?」

摩美々「だねー、特に地下階はこれまでに情報がないから見つけたらすぐに共有するコトー」

智代子「承知しました!」

モノクマ「ま、せいぜい頑張ってチョーダイ! ボクはオマエラをおしおきするための準備を進めておくからさ!」


モノクマはそう言い残すと姿を消した。最後に脅しを入れたつもりだろうか、おしおきなんて文言をわざわざ持ち出して。
ただそれに怯むはずもなく、私たちはお互いの目を見合わせて深くうなずいた。



714 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 21:06:48.88PKHgrFLn0 (52/61)


摩美々「……これが正真正銘最後の戦いになるから、出し惜しみなんかしたら承知しないからねー」

雛菜「は~い! 全力で行きま~す!」

智代子「あはは、なんだか雛菜ちゃんが言うと気が抜けちゃうかな」

灯織「ふふっ、でもそれぐらいリラックスしてやったほうがいいかも。変に肩の力を入れると、逆に視野が狭くなっちゃうかも」

愛依「あっ、それ急がば回れってやつ?!」

摩美々「多分違うと思うー……」

灯織「……皆さん、頑張りましょう。絶対に……生きて帰りましょうね」


さあ、ここからが正念場だ。
泣いても笑っても……いや、生きても死んでも、これが最後。
ありとあらゆる可能性を拾い集め、どんなに小さな疑問であってもそれを昇華する。
この学園にあるすべてのものを検討し尽くした果てに残るもの。


_____それが私たちに残された道、黒幕の首筋に突き付けられる唯一の武器になるはずだから……!




715導入が長かった……ここから安価になります ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 21:08:32.85PKHgrFLn0 (53/61)

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【捜査開始】

今回は捜査の労力もいつも以上だ。
すぐに私たちは個人で別れてそれぞれ別に調査することになった。
そうでもしないとこの学園のすべてを調べ尽くすのは困難だろう。

「ただし、危険を感じた場合はすぐにほかの人の助けを求めるコトー」

摩美々さんはそれだけ釘を刺していた。
もし、万が一ということがあれば私も他の皆さんを頼ることにしよう。


……さて、ひとまずは【寄宿舎エリアの2F】の捜査に、【学校エリア地下階】の捜索をしないとだよね。

寄宿舎エリアの2Fは今すぐにでも調べに行ける。
食堂からも近いし、これまでに一度も踏み入れてない場所。

地下階に関しては特に今のところ手掛かりはないから……とにかく調べ回らなきゃいけない、かな?
でも、地下に行けそうな場所って言うと一つぐらいしか思いつかないような……

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☆最終章における捜査パートについて

最終章は非日常編から開始いたしますが、
新しい調査エリアに踏み込むたびに行動指定安価でコンマ判定を行い、
末尾と同じ枚数のモノクマメダルを手に入れることができます。

自由行動がないのにメダルだけ手に入れても意味がない?

……ん?それでは前回の裁判で手に入れたメダルの使い道がないのでは?
ご安心を、前回の裁判同様開始前に購買パートを挟む予定です。
購買パートで各種裁判を有利に働かせるアイテムを購入することもできますし、
前回習得した八宮さんのスキル【アップ・トゥ・ユー】でもメダルは使うことができます。
メダルの持ち腐れなんてことはございません、じゃんじゃん集めてくださいませ。

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1.寄宿舎エリア2F
2.エレベーターホール

↓1



716以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/09/30(木) 21:09:27.381UTcyhAT0 (1/3)

エレベーターホール


717 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 21:12:32.64PKHgrFLn0 (54/61)

【コンマ判定 38】

【モノクマメダル8枚を獲得しました!】

【現在のモノクマメダル…51枚】

-------------------------------------------------
【エレベーターホール】


愛依「あっ、灯織ちゃん! お疲れ~!」

灯織「愛依さん……もしかして、地下階に行く方法を探して?」

愛依「せーかい! 学校の地下に行くと言ったら、やっぱりここしかないと思ってさ! でもショージキ全然手掛かりもなくて困ってたんだよね……」

灯織「……ぱっと見では何もなさそうですね」

愛依「でしょ? なんか謎解きとかならうちは割とお手上げだしさぁ……」

灯織「まあまあ、ここはひとつ諦めずに調査を続けてみましょう。案外発見があるかもしれませんよ」


普段は閉まっている空間ということもあり、私たちが日常生活で偶然に地下階に行ってしまうこともない。
黒幕が存在を隠すならこの上なくうってつけの場所だ。
でも、エレベーター自体は裁判場に行く機能しか私の知る限りでは存在しない。
……ほかに、なにか方法が?
もう一度この部屋を隅々まで調べてみよう……何か新しい手掛かりがあるかもしれない!


1.観葉植物を調べる
2.エレベーターのパネルを調べる
3.置物を調べる

↓1



718以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/09/30(木) 21:14:54.87FI0JBYoK0 (1/1)

2


719 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 21:20:49.37PKHgrFLn0 (55/61)

2 選択
-------------------------------------------------
【エレベーターパネル】

壁に取り付けられたこのボタンを押せば、すぐに扉が開いて裁判場への道が開ける。
でも逆に、それ以外の用途は見えないように思えるけど……?


愛依「……あれ? 灯織ちゃん、こんなところにタッチパネルなんかあったっけ?」


愛依さんの指さした先、そこには彼女言うとおり見覚えのないパネルが鎮座していた。
私たちがこれまで見てきたパネルがスライドしてその下にあったパネルが姿を現しているらしかった。


灯織「モノクマなりの譲歩ということでしょうか……私たちが地下階を見つけやすくなるようにした、とか」

愛依「せっかくならもう直接行けるようにしてくれたら早かった系なんだけど……」

灯織「それはそうですね……」


どうやらこのパネルはパスワード入力式らしい。
今の私たちの状況を見るに、差し詰め『地下に行きたいならこのパスワード』を解いてみろってところかな。
そっちがそのつもりなら私たちだって引くつもりはない。

この程度のパスワード、すぐに解いて地下への道をすぐに暴き出してやる!

-------------------------------------------------
☆学校エリア地下階について

学校エリア地下階に行くためにはパネルにパスワードを入力する必要があります。
パスワードは数字四桁、このエリア内にそれを特定する手掛かりが隠されております。
簡単な謎解き、ショートショート脱出ゲームのようなものとお考え下さい。

学校の謎という真実を解き明かす前に、このささやかな真実を明らかにしてウォーミングアップと参りましょう!
-------------------------------------------------

【謎解きパート開始】

1.パスワードを入力する【数字4桁】
2.観葉植物を調べる
3.置物を調べる
4.愛依に相談する(ヒント)

↓1


720以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/09/30(木) 21:24:45.11b8DDtyV00 (1/3)

1


721 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 21:27:33.89PKHgrFLn0 (56/61)

※パスワード入力を安価指定する際には合わせて四桁の数字も記載する形でよろしくおねがいします

1.パスワードを入力する【数字4桁】
2.観葉植物を調べる
3.置物を調べる
4.愛依に相談する(ヒント)

再安価↓1




722以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/09/30(木) 21:29:26.31b8DDtyV00 (2/3)

2


723 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 21:31:53.05PKHgrFLn0 (57/61)

2 指定
-------------------------------------------------
【観葉植物】

部屋に置かれたあまり見なれない観葉植物だ……。
葉っぱには極細い産毛のようなものが立っていてなんとも薄気味悪い。
あまりこれまで触れてこなかったけど、なにか手掛かりがあるのかも……


愛依「もしかして、その植木鉢を調べる感じ?」

灯織「ええ……もしかすると、なにかあるかもしれませんし……」

愛依「オッケー! それじゃあうち、こっち側持ち上げるわ!」

灯織「ありがとうございます、それじゃあいっせーのーでで行きましょう……いっせーのーで!」


思い切ってその鉢を持ち上げてみると……あった。
これは……暗号だろうか?

『ABJRQIA DCKLTSKLD EMU HGOWXPO』


灯織「不規則な文字の並び方ですね……」

愛依「んー……なんか意味ありげなスペース、ここが区切りってことなんかな?」

灯織「となると、四つのブロックに分かれていることになりますね」

愛依「4……4……四文字熟語?!」

灯織「そもそも漢字じゃないですね……」

愛依「ありゃりゃ、そりゃそうか……」


でも、重要なキーワードであることは間違いないはず。
しっかりと覚えておいたほうがよさそう。
-------------------------------------------------
1.パスワードを入力する【数字4桁】
2.観葉植物を調べる(済)
3.置物を調べる
4.愛依に相談する(ヒント)

↓1


724以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/09/30(木) 21:32:36.05b8DDtyV00 (3/3)

3


725 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 21:34:36.27PKHgrFLn0 (58/61)

3 選択
-------------------------------------------------
【置物】

どこまでも自分のことが好きなんだなと思わずため息が出る。
これ見よがしに置かれたモノクマの銅像は気色の悪いセクシーポーズを決めている。
しかたない、これも捜査のためだ……
自分にそう言い聞かせて四方八方から見つめると……銅像の碑文に見せかけたプレートが実はそうではないことを発見した。
これはきっと……地下階に向かうために必要な手がかりだ。


『問26 8×3 余りは切り捨て』


灯織「これは算数の計算式……でしょうか……」

愛依「あちゃー……うち数学とか苦手だなぁ……」

灯織「愛依さん、落ち着いてください。数学じゃなくて算数です、できないと困るレベルの問題ですよ」

愛依「ホントだ! うち、これならわかるよ! 答えは24! ……ってあれ? 余り……?」

灯織「……どういうことなんでしょうか、掛け算に余りなんか生じないはずですが」

愛依「それに、問26って何? うちら、そんなに問題解いてきたっけ?」

……こうなったら、これは算数としてみない方がいいのかも?
何か別のメッセージでもあるのかな……?

-------------------------------------------------
1.パスワードを入力する【数字4桁】
2.観葉植物を調べる(済)
3.置物を調べる(済)
4.愛依に相談する(ヒント)

↓1


726以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/09/30(木) 21:35:16.43FI0JBYoKo (2/2)

4


727 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 21:39:19.12PKHgrFLn0 (59/61)

4 選択

灯織「愛依さん、どうでしょう……地下に行くためのパスワード、わかりますか?」

愛依「うーん……現状はサッパリかなぁ……観葉植物と置物、これ以外に調べるものは特にないし、【材料はそろってる】系だと思うんだけど……」

(愛依さんの言うとおり、この部屋でほかに目につくものはない)

『ABJRQIA DCKLTSKLD EMU HGOWXPO』

『問26 8×3 余りは切り捨て』

(この二つでパスワード自体は導き出せるんだろう……)

愛依「でも、この暗号意味わかんないんだよね……よく家族で見るクイズ番組だと、問題文を別の見方すると新しい意味になる……とかありがちなんだけどね」

(別の見方……)

(算数の問題……これって本当に問題なのかな……)

-------------------------------------------------
1.パスワードを入力する【数字4桁】
2.観葉植物を調べる(済)
3.置物を調べる(済)
4.愛依に相談する(ヒント)

↓1


728以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/09/30(木) 21:43:59.721UTcyhAT0 (2/3)

4


729 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 21:48:46.80PKHgrFLn0 (60/61)

4 選択

愛依「ねえ、灯織ちゃん? ここまでで算数の問題なんか解いたことってあった系?」

灯織「い、いえ……特に身に覚えはないですが……」

愛依「じゃあ、なんでこの問題【26問目】なんだろう……ほかに問題なんかないのに……」

(26問目……そう、それが妙なんだよね……)

(1問目や2問目じゃダメだったのかな……? なにか26という数字に意味があるんだろうか……?)

(身近にある、26という数字から考えてみるのがいいかも……)

愛依「てか、8×3のケーサンも割と答えは26に近いよね」

灯織「……確かにそうですね、24ですからその差は2……」

(もしかして、余りって……?)

-------------------------------------------------
1.パスワードを入力する【数字4桁】
2.観葉植物を調べる(済)
3.置物を調べる(済)
4.愛依に相談する(ヒント)

↓1


730以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/09/30(木) 21:54:18.051UTcyhAT0 (3/3)

4


731 ◆zbOQ645F4s2021/09/30(木) 22:02:03.61PKHgrFLn0 (61/61)


申し訳ない、突然の電話がかかってきて応対しているうちに10時になってしまいました……
大変区切りの悪いところで申し訳ないのですが一時中断いたします。

明日21:00~よりまた再開予定です、すみません……!



732 ◆zbOQ645F4s2021/10/01(金) 20:55:01.65/fY6YMbW0 (1/38)

昨日は申し訳ありませんでした、謎解きの最中に電話が来るとは思わず……
愛依のヒントより再開しますが、一日経ちましたしもう皆さん答えは分かったかもしれませんね。

-------------------------------------------------
4 選択

愛依「あっ!うち、分かったかも……26って、アルファベットの総数と全く同じなんじゃん?!」

灯織「Aから数えてZまで……確かに全部合わせると26ですね」

愛依「問26って、アルファベットを使う問ってことなんだ!」

(アルファベットを使う問……!)

灯織「それと先ほども話したような、8×3に対する考察を含めると……」

愛依「アルファベットの総数との差は2……これが余りなんだとしたら、最後の二個を切り捨てる……的な?」

灯織「アルファベットの順序で言えば、YとZ、ですかね……?」

愛依「YとZ……YとZ……あれ?! よくみたらこっちの暗号にもYとZが出てきてないよ?!」

『ABJRQIA DCKLTSKLD EMU HGOWXPO』

灯織「……どうやらここまでの推理は間違っていないようですね……!」

-------------------------------------------------
1.パスワードを入力する【数字4桁】
2.観葉植物を調べる(済)
3.置物を調べる(済)
4.愛依に相談する(ヒント)

↓1


733以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/10/01(金) 21:03:12.10unkD6adb0 (1/14)

4


734 ◆zbOQ645F4s2021/10/01(金) 21:10:42.36/fY6YMbW0 (2/38)

4 選択

灯織「……8×3、これが計算式でないのは薄々感じていましたが……」

愛依「列と行にしろってことだったんだ……!」

AIQ
BJR
CKS
DLT
EMU
FNV
GOW
HPX

愛依「うーん、でもこれじゃまだよくわかんないよね……」

灯織「愛依さん、算数の基本です! 掛け算は左右を入れ替えても問題ない、ですよね!」

愛依「そっか……!」

AB CD EF GH
IJ KL MN OP
QR ST UV WX

愛依「あ、こっちのほうが……なんか、見えてきそう……!」

灯織「アルファベットを8×3(3×8)に整列させて、あまりのYとZはないものとして考える……プレートのメッセージはそれを指していたんです!」

愛依「てなると……あとは、あの暗号だけだね!」

『ABJRQIA DCKLTSKLD EMU HGOWXPO』

-------------------------------------------------
1.パスワードを入力する【数字4桁】
2.観葉植物を調べる(済)
3.置物を調べる(済)
4.愛依に相談する(ヒント)

↓1


735 ◆zbOQ645F4s2021/10/01(金) 21:31:01.50/fY6YMbW0 (3/38)

30分が来たので一部修正
ヒントとしてもさっきのが出せるのは最後になるかなといった形なので
4を自動進行にして再安価

-------------------------------------------------
1.パスワードを入力する【数字4桁】
2.観葉植物を調べる(済)
3.置物を調べる(済)
4.愛依に相談する(自動進行)

↓1


736以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/10/01(金) 21:34:09.17unkD6adb0 (2/14)

1.パスワードを入力する【1234】


737 ◆zbOQ645F4s2021/10/01(金) 21:36:02.45/fY6YMbW0 (4/38)

1 選択

【1234】

灯織「とりあえず入れてみましたが……」

ブブー!

灯織「さすがに違いますね……」

愛依「まぁこれで通ったらセキュリティがガバいって感じだよね……」

(うーん……あと少しまで、出かかってるんだけどな……)

-------------------------------------------------
1.パスワードを入力する【数字4桁】
2.観葉植物を調べる(済)
3.置物を調べる(済)
4.愛依に相談する(自動進行)

↓1


738以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/10/01(金) 21:42:19.90unkD6adb0 (3/14)

1.パスワードを入力する【1331】


739 ◆zbOQ645F4s2021/10/01(金) 21:44:27.87/fY6YMbW0 (5/38)

1 選択

【1331】

ブブー!

灯織「これも違うみたいですね……」

愛依「うーん、さっきの暗号をやっぱ読み解かなきゃいけない系だよね……?」

灯織「8×3で作った表、あれにも意味があるはずなんですが……」

-------------------------------------------------
1.パスワードを入力する【数字4桁】
2.観葉植物を調べる(済)
3.置物を調べる(済)
4.愛依に相談する(自動進行)

↓1


740以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/10/01(金) 21:45:30.05ahL0JSiRO (1/2)

パスワードを入力する 0816


741ヒントなし版のテキストになるので一部かぶります、ご容赦ください ◆zbOQ645F4s2021/10/01(金) 21:47:01.22/fY6YMbW0 (6/38)

1 選択

『0816』

ピピッ 

よかった、正解みたいだ。
なんとか導き出したパスワードを入力するとその液晶は緑色に光り、部屋のそこら中から駆動音が聞こえてくる。
これでようやっと、この学園最後のエリア・地下階に行けるようになる……!


愛依「灯織ちゃんスゴ! なんでパスワードわかったん?!」

灯織「いえ、そう難しいものではありませんでしたよ。あの算数の問題を、別の形のものだと捉えなおすとすぐに結論にたどり着けました」

愛依「算数の問題を……?」

灯織「3×8の計算式。あれは計算式ではなく、集合の形式を現していたんです」

愛依「シューゴー……?」

灯織「……ほかのところから説明いたしますね。問26、あれは問題番号が26なのではなく、『26』という数字がまつわる問いだという意味なんです。身近なもので26というと何か思いつきませんか?」

愛依「んー……?」

灯織「……アルファベットです。AからZまでその総数は26。これを3×8の形式で並べなおします」

愛依「……あっ! 余り2ってそっから?! 26個のものを3×8で並べなおすから!」

(よかった、なんとかついてきてくださっているようだ)

『アルファベットは26個存在しているが、これを無理やり3×8で並べなおす。その時発生する末尾のあまり2個の文字、YとZは【切り捨て】=【なかったもの】とする』

灯織「この規則に従って並べなおすとこのようになります」

AB CD EF GH
IJ KL ML OP
QR ST UV WX

愛依「……あれ、この並びって!」

灯織「そうです、ちょうど四分割すると、それぞれのブロックと重なるような並びになって植木鉢下の暗号と合致するんです。あとはあの暗号の通りにアルファベットをなぞっていくと……」

『ABJRQIA DCKLTSKLD EMU HGOWXPO』

愛依「……あっ、『0816』!」

灯織「そう、ちょうどその軌跡が数字を現すことになるんです。デジタル時計と同じ要領ですね。それに従ってパスワードを入力すれば、無事解決といったところです」

愛依「は~……すっご、よく考えつくわ」

灯織「そんな……大したことないですよ」




742 ◆zbOQ645F4s2021/10/01(金) 21:48:05.91/fY6YMbW0 (7/38)


べた褒めする愛依さんを前に謙遜していた、その時だった。
ついに準備が整ったらしく、地下階への入り口が開かれた。

……想定外の形で。


ドッカーーーーーーーン!!


愛依「え、えええええ?! か、壁が崩れ落ちたんだけど?!」

灯織「み、見てください愛依さん! あそこ、階段が見えます……下に下る階段が!」


てっきりエレベーターの行く先に地下階が追加されるものだとばかり思っていたけど、当てが外れた。
いや、モノクマならこういう意味のない裏の掻き方をしてくるものだとわかっていたのに。
すっかり騙されてしまったことが少し腹立たしい。


愛依「うち、みんなを呼んでくるね! 地下に行く階段が見つかったって!」

灯織「あっ、愛依さん……行っちゃった」


愛依さん、すっかり張り切って……制止する間もなく行ってしまった。
まだ崩れ落ちたばかりの壁からは砂煙が舞い上がっている。
……でも、私も愛依さんほどではないがどこか体が舞い上がっているようで落ち着かない。
この砂煙が収まるまで、なんて待っていられないのだ。


「……よし」


私ははやる気持ちを抑えることも知らず、そのままその中へ飛び込んでいった。




743 ◆zbOQ645F4s2021/10/01(金) 21:49:26.38/fY6YMbW0 (8/38)

-------------------------------------------------
【学園地下階】

突如として現れた階段を下っていくと、ついにこの学園の最後のエリア・地下階にたどり着いた。

学園の地上階は一応は学園としての体裁を守ってはいた。
教室然とした教室に、実際学校といえばで名前の挙がる専門教室の数々。
希望ヶ峰学園という高次元の尺度でそれらが再現されていた。

……にも拘らず、地下階はそれらを鼻で笑うような。


「……なに、これは」


形容するなら研究所とでも言おうか。
あの目にどぎつい発色の電灯は廊下にも点灯していない、白を基調とした清潔感すら漂う内装。
それでいてどこかゴージャスな雰囲気もある装飾が為されている。正直地上とはまるで同じ建物とは思えない、こちら側が黒幕の趣味ということなのだろうか。

そんなこれまでにない雰囲気に気圧されながら、私は地下階の探索を開始した。

さて、どこから調べようか……

-------------------------------------------------
1.中央制御室
2.モノクマプライベートルーム
3.おしおきメンテナンスルーム
4.トレーニングルーム
5.技術開発室

↓1



744以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2021/10/01(金) 21:49:47.25ahL0JSiRO (2/2)

1


745 ◆zbOQ645F4s2021/10/01(金) 21:52:50.87/fY6YMbW0 (9/38)


【コンマ判定25】

【モノクマメダル5枚を獲得しました!】

【現在のモノクマメダル枚数…56枚】

-------------------------------------------------
【中央制御室】

地下階の文字通り中央に構えているのがこの大きな部屋。
円柱状のその間取りをはじめ理解しがたかったが、実際に足を踏み入れてみると即座にその意味を理解する。

この部屋は、学園の中枢なのだ。
私が十人以上縦に並んでも足りないだろう巨大な発電機が堂々と鎮座し、そこから枝分かれするような無数のケーブルが壁に接続している。
この学園の設備ははっきり言って規格外だ。
高校、大学、研究施設……そんなどころの話ではない、下手すれば一自治体レベルの電力が必要になるやもしれない。

それをこの発電機一つで賄っているんだろう。


モノクマ「どう? すごいでしょ、これがこの学園の心臓……中央制御室だよ!」

灯織「……やっぱりそうなんですね、この学園の設備はすべてここで?」

モノクマ「うん! 原動力となる電力はこいつが生み出してるし、ここから機械も制御できるよ? 試しに空気清浄機を暴走させて学園を真空にしてみようか?」

灯織「や、やめてください!」

(……まったく、油断も隙もありゃしない)


ひとまずこの学園にいるうちはこの部屋で暴れたりはしない方がよさそう。
巨大な発電機からは一度離れて、周囲を調べることにした。



746 ◆zbOQ645F4s2021/10/01(金) 21:55:15.93/fY6YMbW0 (10/38)

-------------------------------------------------
【ジェネレーター】

部屋には中央の発電機から直接電力を引いている機械が置いてある。
これまた規格外のサイズ……だけど操作するモニターはかなり小さなものだ。触っては見たけど反応はない。
何かライセンス的なものが必要みたい。


「……あれ?」


操作はできないものの、ある程度いじることはできる。
手の届くところには透明なフィルター、その取っ手を引くとすんなりと開き……見覚えのあるそれが姿を現した。

これは……【思い出しライト】だ。
私たちがこの学園に踏み入る際にモノクマに奪われていた希望ヶ峰学園と第78期生の記憶。
それを取り戻すきっかけになった機械なんだけど、なぜこんなところに?
モノクマはここからこのライトを持ち出したのだろうか、と改めて機械を観察すると操作盤とは別にまたモニターを見つけた。
しかもこっちは点灯していて、何か文字を読むことができる。

『LOG:希望ヶ峰学園 78期生』

……これって?

コトダマゲット!【思い出しライト】
〔照射した相手の記憶を呼び起こす不思議なライト。中央制御室の一角に落ちており、その近くの装置のモニターには『LOG:希望ヶ峰学園 78期生』とあった〕



747 ◆zbOQ645F4s2021/10/01(金) 21:57:09.94/fY6YMbW0 (11/38)

-------------------------------------------------
【マザーコンピューター】

正直なところ、触れるか触れまいかずっと悩んでいたんだけど……
この部屋には明らかに異質なものがもう一つ。
それはなんなら超巨大発電機よりも存在感を放っていて……今にもこちらに話しかけてほしそうに視線を寄せているのだ。

『巨大なモノクマの頭部』、そうとしか形容のできない物体がコードに繋がれている。


『おーい! いい加減ボクにもかまってよ! ここに人が来るなんてめったにないんだしさ、お話の相手ぐらい……ねえ、いいでしょ?! ウサギとモノクマは寂しいと死んじゃうんだよ?!』

灯織「うさぎが孤独だと死ぬなんてデマカセですよ……ただ病気が他の動物に比べてわかりづらいから飼い主が放っておくと死んでしまうケースが多くて、そこから誤解されたそうです」

『おっ! やっとこっち向いてくれたね! お話、お話ししようよ!』

(……しまった、ついマメ知識を披露してしまった……)

(まあ、いいか……どうせこれも調べる予定ではあったんだし)

灯織「……雑談の相手をしている暇はありません、我々の調査に協力していただけるなら少しの間聞き取りということで応じることはできますが」

『チェー、なんだか事務的だなぁ……風野さんって、情報通りの人なんだねー』

灯織「……情報?」

(今、何か気になることをこぼしたような……)



748 ◆zbOQ645F4s2021/10/01(金) 21:59:26.68/fY6YMbW0 (12/38)


(というか、このモノクマ……なんだか様子がおかしい、私たちが普段接するモノクマとまるで人格が違うような……そこまで不快感のない人懐っこさがあるというか……)

『うん、ボクはオマエラコロシアイ合宿生活の参加者全員のデータはインプットされてるけど、逆に言えばデータでしかオマエラのことを知らないんだ』

灯織「……あなたは黒幕とはまた別の存在、ということですか?」

『うーん……まあ、そういうことになるのかな? いや、でも黒幕って言えば黒幕なのかな……』

灯織「なんだか随分と歯切れが悪いですね……」

『うん、風野さんの言う黒幕の定義が今の文脈からではわからないんだ。ボクはこの学園の管理系統を指揮している、その意味合いでは黒幕ともいえるけど……コロシアイ合宿生活に招集した張本人ではないから、その意味合いでは黒幕ではないんだよ』

灯織「……え?」

『うーん、せっかくこの部屋に来てくれたお客さんだから正確な回答をしたいんだけど……なんだか難しいなぁ』

灯織「ちょ、ちょっと待ってください!? い、今あなたは……この学園を管理している、そう言ったんですか?!」

『うん、そうだよ。なんたってボク、モノクマはこの学園の学園長なんだからね!』

(それって……黒幕がすべてを管理していたわけではないってこと……?)

灯織「すみません、あなたの言う学園の管理、もう少し詳しくうかがえますか?」

『うぷぷぷ……興味津々って感じだね。いいよ、なんだかボクも話すのが楽しくなってきたところだから!』




749 ◆zbOQ645F4s2021/10/01(金) 22:00:43.10/fY6YMbW0 (13/38)


『このコロシアイ合宿生活の黒幕は当然だけど風野さんと同じく人間だからね。どうしても体力には限界があるし、休憩が必要になるタイミングがあるんだよ。だからそういうときに学園の監視を行っていたのはボクになるね!』

灯織「……! それはつまり、深夜などのタイミングなどは黒幕本人は監視していなかったってことですか?!」

『そうだね……一応、事件や異常が起きたら報告するプログラムになってるけどね。それ以外の情報は基本的にボクが預かる形かな。誰かが誰かを殺したり、脱出のために学園設備を破壊したり、そういうのはすぐに緊急事態として報告することになってたんだ』

(……それって、深夜なら一部黒幕の監視を免れることができたってことなんじゃ)

『あとはどうしても人間の力じゃ難しい物資の補給とかかな。黒幕の正体がうっかりばれてしまうリスクもあるし、ボクの管理のもとオートメーション化されてたんだよ、エッヘン!』

(……よくよく考えてみたら当然のことだ。もうここでの生活は一か月にも及ぶ。それを人間一人で管理しきれるはずがない)

(なら、必然的にそこに付け入るスキは生まれるはず……!)


コトダマゲット!【コロシアイ合宿生活の運営】
〔コロシアイ合宿生活の運営はすべてがすべて人力で行われていたわけではない。物資の搬入などはオートメーション化されており、深夜の監視は黒幕自身は行わずAIに任せていた〕




750 ◆zbOQ645F4s2021/10/01(金) 22:02:44.51/fY6YMbW0 (14/38)


灯織「ありがとうございます、大変有意義なお話が聞けました……でも、いいんですか? あなたは黒幕の側のコンピューターなのでは……?」

『大丈夫大丈夫! ボクは別にどっちの味方でもないんだ、だってそうでしょ? 完全に黒幕の側ならこんな情報を話しもしないし、キミたちの味方ならとっくにこの学園系統をすべて停止させて玄関ホールの扉だって開けてる』

『ボクはただ、このコロシアイ合宿生活を観測し続けるだけのAIなんだよ。本当にそれだけさ』

灯織「……なるほど」

なんだか不思議な体験をした気分だ。自立思考するAIとの会話なんて、テレビの中でしか見なかった……それでいえば貴重な体験なのかもしれないけど。ただ、このAIは本人が言う通り私たちにとって敵でも味方でもない。
私がすべきなのは、この体験に歓喜することでもAIに同情することでもない。
得た情報を使うべき使い方をするだけのことなんだ。

……だって、ほら。振り向いたらマザーコンピュータは黒幕と全く同じ笑みを浮かべているんだから。

-------------------------------------------------

この部屋で調べられるのはこれくらいかな……?
少しでも真相に近づけているならいいんだけど……

1.モノクマプライベートルーム
2.おしおきメンテナンスルーム
3.トレーニングルーム
4.技術開発室

↓1