はわんにゃしんきょう

🍊「いいじゃない、仏教について教えてよ」

おれ「違うんだ、仏教は学ぶと習得できない廃人仕様になっているから」

おれ「習得したいなら学ばないことが近道なんだ」

🍊「なに、わけのわからないことを言っているのよ」

シャミ子「学ぶと習得できないってなんでですか？」

おれ「シャミ子、昔、天と地が別れたときアメノミナカヌシ神、タカミムスビ神、カミムスビ神が産まれて世界がはじまったんだよ」

🍑「神道は史実だから！」

みかん「和風の神様って天照大神（アマテラスオオミカミ）とスサノオとツクヨミとイザナギとイザナミくらいしか知らないわ」

おれ「えええええ！？大国主命（オオクニヌシノミコト）を知らないとか日本人なの！？」

🍊「知ってる、知らないけど名前は聞いたことあるやつだわ」

シャミ子「はわ」

おれ「タケミカヅチ！」

シャミ子「知ってます！ナルト的なやつです！！！」

おれ「邇邇芸命（ニニギノミコト）」

シャ🍊「？」

🍑＆おれ「なんで！！！！？」

🍊「怒るポイントがよくわからないのよ、あなたたちは」

おれ「いいかシャミ子、日本人ならこれだけは覚えておけ」

おれ「天照大神様の孫が邇邇芸命様で、邇邇芸命様のひ孫が神倭伊波礼毘古命（カムヤマトイワレビコノミコト）様で神武天皇だ」

おれ「その125代あとの天皇が徳仁様、今の天皇陛下だ」

🍑「今上陛下（キンジョウヘイカ＝今の天皇）っていいなよ」

おれ「伝わらんだろう、それでは」

シャミ子「はわ？天皇陛下って神様の子孫なんですか？」

🍑「なんで知らないの？」

シャミ子「え？聞いたことないです」

🍑「知ってる人なら朝鮮人でも中国人でも知ってるけど」

🍑「逆にシャミ子にとって天皇ってなんなの？」

シャミ子「テレビによく出てる優しそうなお爺ちゃん」

🍑「……」ドン引き

おれ「国体が……、本当にこれは国体を護持したと言っていいのか……」

おれ「仕方ないか」

おれ「シャミ子はどうせシュメール人だし」

シャミ子「日本人ですよぉ！」

おれ「きっと創造の女神アルルとか冥界の女王イルカルアとかがなじみやすいだろう」

シャミ子「アルル、ぷよぷよですか？」

おれ「おっさんか」

シャミ子「おかーさんにぷよぷよやらせるとめちゃくちゃ強いです！」

シャミ子「イカどころか星とかつきます！」

🍊「何を言ってるの？」

おれ「世界には神話が数多ある」

おれ「シュメール神話、ギリシャ神話、ヘブライの神話などなど」

おれ「日本の神話である記紀神話も、神話のひとつだ」

シャミ子「つまり天皇は神話から続いてる？」

🍑「そうだよ」

おれ「有識者は基本的に、神話は神話として取り扱ってるよ」

🍑「はぁ！？」

🍑「騙されちゃダメだよ！おれくんはすぐウソつくから！」

🍊「騙されてるのはあなたじゃない？」

おれ「日本書紀は神代と天皇の統治を記した人代で分けられており」

おれ「神代の記述については基本的に誇張された、比喩的な何かだろうと考えられている」

おれ「例えばツクヨミが保食神（うけもちのかみ）のところに行ったとき」

おれ「保食神が口から出した飯をツクヨミに振舞ったところ、口から出したものを客に振舞うなとツクヨミが切って捨てた」

おれ「これは葦原中津国（あしわらなかつこく＝日本）の人が、食べ物を咀嚼（口の中で噛んで柔らかくする）してから振舞う風習があったのではないかとか」

おれ「豊玉姫（とよたまひめ）が出産するところは見ないでくださいと言ったのに約束をやぶって覗いたところ豊玉姫が魚になってたりしたのは」

おれ「出産の様式が違ったのではないかとかね」

シャミ子「はわ……」

おれ「お願いです彦火火出見尊（ヒコホホデミノミコト）私がはたをおっているところは絶対に見ないでくださいね」

おれ「ええい辛抱たまらん見たろ……鶴になっとるううううううううううう！！！！」

シャミ子「鶴の恩返しじゃないですかあああああ！！！！」

おれ「はははｗ」

🍑「……」もやぁ

般若心経は？

おれ「と、言う感じで、基本的にエジプトの王様とかも神話と密接な繋がりがあったりする」

おれ「ファラオがそれだね、王であり神である」

おれ「これはながーく続き、ヨーロッパの王達も王権神授説という概念のもと」

おれ「権威を神から与えてもらっていた」

おれ「日本はユダヤ教の影響を受けずにいられた結果、神話からはじまる独自の文化をもった王朝が今でも続いているというわけだ」

🍊「へ？ヨーロッパってキリスト教じゃない？神話ってなんなの？」

おれ「旧約聖書も神話だから」

おれ「やつらは……、と言ってもかなり多い、旧約聖書を原典としてユダヤ教、キリスト教、イスラム教の人間は」

おれ「自分たちの神話こそが絶対的な真実と思っている」

おれ「自らの神を唯一神ゴッドとして聖書をリアルと思い、その他の神話をミソロジーとして物語だとする」

🍑「クズども！」

🍊「へー、そうなんだ」

おれ「日本人からしてみれば、神様が七日で世界を作って、泥人形から男を作って男の肋骨から女を作ったなんて言われて真実だと思う？」

🍊「思わない」

おれ「あれは神話だよ」

ウパニシャッドは？

おれ「記紀神話もそうだが、神話というのは基本的に近隣の伝承と融合しやすい」

おれ「日本書紀の記述に中国の文献と似た内容が含まれていたり」

🍑「はいウソ！ウソ！」

🍊「お黙り！😡」

🍑「ぷぎゅううう！！！😫」

おれ「仏教の仏に、違う宗教の神がモチーフの仏が含まれていたりと、文化は交わるのさ」

おれ「ギリシャ文明と仏教が交わった地こそが、ガンダーラだ」

シャミ子「はわ！？」

シャミ子「ガンダーラって実在したんですか！？」

おれ「原始仏教は偶像崇拝を認めていない」

おれ「だがギリシャ文明の神像を取り入れた結果、仏像が誕生したんだ」

おれ「ギリシャ文明の神像は、キリスト教も取り入れている」

おれ「ユダヤ教は偶像崇拝を認めていない」

おれ「だからイスラム教も唯一神アッラーを描くことは許されていない」

おれ「しかしキリスト教は銅像作って教会に飾ったりしちゃう」

🍑「最も教えに背いている人々が、最も教えを信じているｗ」

おれ「踏み絵とかアホ丸出しｗ踏めよｗその偶像は崇拝しちゃいけないやつだろｗ」

🍑「ｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」

シャミ子「もんもとおれさんはキリスト教の悪口を言い出すと、にわかに活気づきますね」

>>11
よく考えたら確かに踏み絵アホだな

🍊「ガンダーラって本当にあったのね？どこなの？」

おれ「今では奮戦の地さ、アフガニスタンとパキスタンの国境らへんだったかな？」

シャミ子「はわ？ガンダーラって行けるんですか！？」

おれ「アフガニスタンで活動してた日本人医師もいたし、そりゃ行けるだろう」

シャミ子「行きたいです！ガンダーラガンダーラ😊」

おれ「やめろシャミ子、トランプ大統領がアフガンからの撤退を決めたから今は違うかもしれないけど」

おれ「基本的に空襲が始まったら地下にもぐらなきゃいけないところだぞ」

シャミ子「はわ😮」

おれ「地下ってな、暗いんだよ」

おれ「で、遠くから音が聞こえるのさ、ドーンドーンって」

おれ「それが近づいてきて音が大きくなってくる」

おれ「地下に子供がいれば泣きだして恐怖をあおるし、大人だって泣いてる」

おれ「そういうところだ」

シャミ子「日本ってすばらしいところですね！」

おれ「まぁ、神話が周辺の神話と混じる話を具体的にすると」

おれ「エジプト神話だとアメンと太陽神ラーが混じってアメンラーになった」

🍊「なんか単純ね」

おれ「アレクサンドレイアでエジプト神話とギリシャ神話の融合を狙い意図的に作られた神セラピスなどもいる」

シャミ子「神様ってやっぱり作るものなんですね」

おれ「聖書もヘブライの神話がベースなのかな？」

おれ「アダムとイブもノアの洪水もバベルの塔もヘブライの神話にその記述があり、メソポタミア文明において有名な伝承となっている」

おれ「シュメール神話から発展したギルガメシュ叙事詩にもノアの洪水と同じ記述がある」

おれ「ゾロアスター教の最後の審判こそが、キリスト教のハルマゲドンだ」

🍊「ごちゃごちゃしてるわね」

おれ「最後の審判において悪が排除される思想」

おれ「それすなわちゾロアスター教の善と悪の戦い」

おれ「戦争こそがユダヤ教、キリスト教、イスラム教の根幹だ」

おれ「だからあいつらは敵、悪を作って永久的に戦い続ける」

おれ「これはユダヤ教がベースの宗教や、ヒンズー教、神道など、敵を作ることが目的になっている宗教がこの世を統べる限り未来永劫変わらない」

シャミ子「はわ……」

🍑「神道の敵は穢れだから……（震え声）」

🍊「じゃあ仏教は違うわけ？」

🍊「仏教には敵がいないの？」

おれ「宗派による」

おれ「日本では日蓮宗以外に敵を作る仏教はない」

シャミ子「日蓮……」

🍊「へー、じゃあ仏教って平和のための宗教なんだ」

おれ「……」

おれ「幸福の科学のような宗教は仏教ではない」

🍊「どうしたのよ？」

おれ「幸福の科学はわかりやすく敵を作る」

おれ「日蓮宗のほとんどは葬式仏教になっていてその教えは形骸化しており、法華経に帰依（すがる）すれば救われるという宗教だ」

おれ「しかし幸福の科学のような、中国は敵だというナショナリズムに傾倒した宗教は仏教ではない」

おれ「正しい仏教徒にとって国家とは、国家ではないのだ」

おれ「チベット仏教もチベットという即是空になるような国に執着している時点でもう正しい仏教徒ではないのだ」

シャミ子「そくぜくー？」

おれ「あれらは、何か違う、最もおぞましいものの一つだ」

おれ「ねぇもんも」

🍑「……なんで私に言うの？」

おれ「中の人が」

🍑「うるさい！！！😡」

🍊「仏教ってなんなの？何が目的なのよ？」

おれ「苦しみからの解放だ」

🍊「苦しいことから逃げるの？」

シャミ子「人生が楽しいことばっかりになるんですか？」

おれ「楽しいことも放棄する」

🍊「どういうこと？」

おれ「🍊は🍑のことが好きだよね？」

🍊「え？ええ、好きよ」

おれ「🍑が死んだらどう？」

🍊「悲しいわよ」

おれ「その苦しみは、🍑と出会って失ったから生じた苦しみ、すなわち愛別離苦（あいべつりく）なんだ」

🍊「……」

おれ「だからもう、苦しまないためには出会わないことしかないんだよ」

🍊「頭おかしいの？」

🍊「それでどうなるのよ！？」

🍊「楽しいことを放棄した結果！」

🍊「どうなるのよ！！？」

おれ「苦しみがなくなるのさ」

シャミ子「そ、それだと生きてる意味が薄くなりませんか？」

おれ「生きること、生まれることが苦しみであるなら、生まれないことを願うのが正常な人間だろう」

🍊「正常って何！？気が狂ってんじゃないの！！？」

シャミ子「仏教が一番頭おかしい宗教な気がしてきました！」

おれ「お前らは人の世がなんなのかまるでわかってないんだよ」

おれ「生まれ落ちた瞬間、自分が両親の死を見取らなければいけないことはほぼ決まっている」

おれ「老いればどうなる？目は見えなくなり、体は自由に動かなくなる」

おれ「そして病気になれば、苦しいだろう」

おれ「で、死ぬ、避けられない苦しみだ」

おれ「人間の魂が輪廻転生する限り、このサイクルが永久に続くんだ！永久に苦しみ続けるんだよ！それは終わらないんだよ！」

おれ「中には、妻子が轢き殺される人生があるかもしれないし、中には、ある国に併合された地に生まれて親に慰安施設に売られる人生だってあるかもしれない！」

おれ「こんなのもうイヤだから、おれたちはこの輪廻の鎖を断ち切りたいと願って生きているんだろう！？」

シャ🍊「……（絶句）」

🍑「……ダメだよ、おれくんはガチ勢だから、ファッション仏教の仲良しサークルとは次元が違うから」

おれ「仏教とは世界平和であり、そして滅びである」

おれ「全ての人間が敬虔な仏教徒になれば、世界から争いはなくなるかもしれない」

おれ「しかし欲をなくした人間はその文明を衰退させ、生きたまま死んだ状態になる」

おれ「おいしいものを食べればおいしいものがもっと欲しくなるからおいしいものを食べない」

おれ「おいしいものを食べられない求不得苦（ぐふとくく）を味わうことになるから」

おれ「足ることを知った人間は新たなものを求めない、そのまま文明の発展を止め、滅びるまでただ止まった時間を生きる」

おれ「現代日本を生きる正常な人間は仏教を知ってもピンとこない」

おれ「だって幸せだもの、この幸せを失う苦しみも、この苦しみから解放される幸せも、死ぬときまで気づけないもの」

おれ「もしかしたらここが天道（輪廻転生した先にある六道の一つ、幸せな世界だが迷いは断ち切れない）なのかもしれんな」

シャミ子「は、はわ……」

おれ「じゃあ教えてやるよ般若心経だ」

シャミ子「はわ……」

🍊「……」

おれ「まず般若とは何か？」

シャミ子「鬼のお面です！」

🍊「私ネットで田村ゆ」

おれ「おおっと、そこまでだ！！！」だきしめー！

🍊「なんで抱きしめるのよおおおおおおおお！！！」わあああああああ😲

おれ「それを言ったらとある王国と国家間戦争だ！」

🍊「口をふさげばいいでしょおおお！！！」

仏教観って絶対ブッダ猛烈な鬱発症した後に辿り着いた考えだよな

おれ「般若とは、パンニャーです」

シャミ子「ぱんにゃー……」

おれ「外国人がパンニャーと言っていたので般若と訳しました」

シャミ子「は、はぁ……😅（困惑）」

おれ「玄奘三蔵（げんじょうさんぞう）が」

シャミ子「信じられないほどのビッグネーム！！！」

🍊「玄奘三蔵ってあの！？」

おれ「お前らたぶんアニメのやつ想像してるだろ」

仏教ですら比較的大衆よりなインド哲学好き

シャミ子「ぱんにゃーってなんですか？」

おれ「ぱんにゃーとは、……ぱんにゃーです！😃」

シャミ子「ぱんにゃー🤨」

おれ「ぱんにゃーぱんにゃー！😄」

シャミ子「ぱんにゃー！😊」

おれ「ぱんにゃー！😆」

シャミ子「ぱんにゃー！🥰」

🍊「変なノリやめなさい！！！」

おれ「ぱんにゃーとは」

シャミ子「はい！」

おれ「知であって知ではない」

おれ「理知的なものではなく、俯瞰的な、総合的俯瞰的な知であり」

おれ「個ではなく集合であり」

おれ「座学で獲得できる叡智ではなく、体験的に獲得する叡智のことだ」

シャミ子「何を……言っているんですか……？」ドン引き

🍊「頭おかしい」

おれ「セックスに例えるとエロ本を読んでエロテクを覚えるのはぱんにゃーではなく、セックスでエロテクを実践することがぱんにゃーであるといえば理解できるだろう」

シャミ子「なぜセックスで例えた」

🍊「そこで下ネタにする理由がわからないわ」

おれ「ぱんにゃーはすなわち実践によって獲得できる叡智なのだ」

シャミ子「何を獲得するんですか？」

おれ「ぱんにゃーだ」

シャミ子「はわ？」

おれ「ぱんにゃー、パーラミター」

シャミ子「ぱんにゃーぱーらみたー？」

おれ「これこそが般若波羅蜜多である」

シャミ子「はわ……」

おれ「ぱんにゃーはパーリ語で、ぱーらみたーはサンスクリットです」

🍊「つまり現地語をそのまま漢字にしただけ？」

🍊「亜米利加（アメリカ）みたいに」

おれ「その通り！」

シャ🍊「😌」

🍊「で、パンニャーパーラミターってなんなのよ？」

おれ「ぱんにゃーによって楽園へと至るという意味です」

🍊「だからぱんにゃーってなんなのよ？」

おれ「ナンデワカラナイ！？😡」

おれ「ブディスト（仏教徒）ナラミンナワカルヨ！😡」

シャミ子「なぜ急にカタコトになるんですか？」

おれ「ぱんにゃーがなんなのかわかったら、もしかしたら菩薩になれるかもしれないね」

🍊「あなた今、なんでわからない？って……わかってるようなこと言ったじゃない……」

おれ「ミンナワカラナイコトガワカル！😡」

おれ「ワカラナイコトワカル、ワカルイッタ！😡」

シャミ子「何人ですか？」

おれ「コクセキカンケイナイ！😡」

おれ「ミンナブディスト！😡」

おれ「コクセキカンケイナイ！😡」

おれ「では、般若心経を翻訳していこう」

シャミ子「翻訳？」

おれ「般若心経は漢文みたいなもんだから、日本書紀と同じように読み下すことができる」

おれ「観自在菩薩　行深般若波羅蜜多時　照見五蘊皆空　度一切苦厄」

おれ「観自在菩薩様が般若波羅蜜多の修行を行っていたとき、五蘊はみな空だということに気づいた」

おれ「観自在菩薩様は一切の苦しみから解放されたのです」

🍊「そのまま！」

シャミ子「思いのほかそのまま！」

おれ「まず、仏教における神仏の説明だが、仏は如来（にょらい）という」

おれ「薬師如来様、大日如来様、釈迦如来様、阿弥陀如来様などなど」

シャミ子「いっぱいいますね」

おれ「このうちメイドインアース（地球製）の如来は釈迦如来様だけだ」

シャミ子「はわ？じゃあ他の仏様はなんなんですか？」

おれ「宇宙人」

シャ🍊「😦」

🍊「ちょっと待って……、そこで宇宙人？」

おれ「なにか問題ありますか！？（二階幹事長風）」

シャミ子「ないですけど……」

おれ「うわー、うわー、宇宙人信じない系の人なんだ」

おれ「人間が宇宙に通信を送り始めてからまだ100年も経ってないんじゃない？」

おれ「宇宙の歴史って現在までだけでも137億年あるんだよ」

おれ「地球人が通信を送っているのはその1億分の1の期間なんだぜ」

おれ「その間に滅びた文明があってもおかしくなくない？」

おれ「それに仏教っていうのは時を超越するんだぜ！」

おれ「お前ら自分が死んだら未来の世界に輪廻転生すると思ってない？」

おれ「江戸時代に輪廻転生する可能性だってあるんだぜ！」

おれ「これから宇宙が滅びるまで、もしかした宇宙が滅びてもなお続くかもしれない悠久の時間に」

おれ「なぜ生物が栄えない可能性だけを妄信できるんだい！？」

🍊「あなた、前、宇宙人なんていないって言ってたじゃない……」

🍑「ダメだよ、今日のおれくんは仏教徒だから、おれくんは設定を決めたらそれを忠実に演じられるカメレオンだから」

🍑「普段は理屈を知ったうえでバカにしてるけど、敵陣営側に回ったらなかなか手強いから」

シャミ子「厄介な人ですね……」

おれ「仏が如来、では菩薩とは何か？」

おれ「文殊菩薩様、観音菩薩様、弥勒菩薩様、地蔵菩薩様などなど」

おれ「これは諸説あるものの、基本的にはさとりを開いた人のこと」

🍊「さとりを開いた人のことを仏って言うんじゃないの？」

🍊「ほら、釈迦がさとりを開いたとか言わない？」

おれ「如来は『仏のさとり』を開いた人、菩薩は『さとり』を開いた人」

おれ「さとりは52の位があって、低い位の菩薩もいれば、高い位の菩薩もいる」

おれ「幸福の科学の大川隆法先生は、仏らしいから仏のさとりを開いた、というか開いた状態で輪廻転生したのだろう」

シャミ子「認めるんですか？」

おれ「言うのは自由だ」

🍑「おれくんはいくつ開いたの？」

おれ「0だ」

🍊「謙虚ね……」

おれ「気が狂っていなければさとりを開いたなんて言えんよ」

おれ「大川隆法先生は一切の苦楽から解放された仏であるくせに、選挙活動中に苦しい苦しいと言ってたからね」

シャミ子「認め、そして貶す、最強ですね」

おれ「仏になると極楽浄土（楽園）に行けるからね」

おれ「大川隆法先生は楽園から出てきたから苦しいって設定なのかな？」

おれ「なら楽園に行けさえすれば仏にならずとも苦しみから解放されるのでは？」

おれ「もんも、これはキリスト教の正しい人のみが神の国（キリスト教の楽園）に行けるって設定を取り入れた結果かな？」

🍑「私に聞かないで」

おれ「観自在菩薩様が般若波羅蜜多の修行を行っていた」

おれ「そのときに五蘊は全て空だと気づいたのだ」

シャミ子「空って空っぽってことですか」

おれ「お前、才能あるぞ！」

シャミ子「あまりうれしくないです……」

🍊「五蘊って何よ？」

おれ「色、受、想、行、識を統合したものだ」

シャミ子「はわ？全然わかりません」

おれ「色とはすなわち物体なり事象なりだ」

おれ「シャミ子のおっぱいも色である」

シャミ子「はわ……」

おれ「🍊のおっぱいも色である」

🍊「……」

おれ「もんものは色ではないかもしれない」

🍑「はぁ！？大きさ！？大きさの話だったの！！？」

おれ「もんものおっぱいには無限の可能性があるからね」

🍑「どういう意味かな！！？」

おれ「色を受するのさ」

シャミ子「はわ、受けるってことですか？」

シャミ子「おっぱいを見るとか触るとか」

おれ「こいつぁとんでもねぇ才能にめぐり合っちまったぜ」

おれ「今世紀最大の尼になるかもしれねぇな」

シャミ子「うれしくない……」

>>31
シャミコはおっぱいなんて言わん

おれ「受とはすなわち五感に一つ加えた感覚のことだ」

シャミ子「シックスセンスですか！？」

おれ「違います」

シャミ子「はわ……」

おれ「眼、耳、鼻、舌、身」

おれ「色、声、香、味、触」

おれ「眼識（視覚）、耳識（聴覚）、鼻識（嗅覚）、舌識（味覚）、身識（触覚）」

おれ「これに意と、法と、意識を加えた六感が受さ」

🍊「あら？意外と科学的？」

おれ「アーキタイプ（原形）はね」

おれ「利他とか言い出して、他人に利益を与えだした結果」

おれ「善意がどんどん金銭の搾取に変わっていって」

おれ「気づいたら拝金主義の利己的な宗教になっていった」

おれ「本人たちは金銭をまきあげる代わりに幸せを与えているのだから利他だろうってスタンスだろうけど」

おれ「そんなに利他利他言うなら無償で与えればいいと思うけど、それは資本主義的にアウトなんだろう」

おれ「托鉢（たくはつ＝他人から施しを受けること）とか、坊主は施されてなんぼなところあるから」

おれ「その額は坊主が決めることだから」

🍑「生臭坊主だね」

おれ「日本のまともな住職は、自分たちのことを俗物だと認めたうえで葬式をやるためだけにいる儀礼的な存在って認めてるから」

おれ「自分たちが特別な何かだと思ってる坊主なんてキチガイだけだよ」

解脱→天国行き
やっぱ日本の仏教嫌いだわ

おれ「受から想になる」

シャミ子「想うんですか？」

シャミ子「はわ……、例えば、お花を見て綺麗と思うとか？」

おれ「君、開いてない？さとり」

シャミ子「開いてません！」

おれ「そう、すなわちは人間はそれを結び付けなきゃいけない」

おれ「視覚から入ってきたシャミ子のおっぱいの情報を認識するとき」

おれ「その名称が「おっぱい」であると知らなければ、おれにとっておっぱいはおっぱいではないのだ」

おれ「だからイギリス人は「おっぱい」を見ると「バスト」と認識する」

おれ「日本人にとっておっぱいはおっぱいだが、イギリス人にとっておっぱいはバストなのだ」

🍊「言語の違いってこと？」

おれ「そうだね、本質が同じであっても名称が違ってインプットされてるって話だね」

おれ「日本人もおっぱいではなくバストと呼ぶようにして、おっぱいという言葉の使用を禁止すれば」

おれ「未来の世界では「てふてふ」のように、てふてふってなんだろうと思うように、おっぱいってなんだろうという認識になるよ」

おれ「これらは脳みその中にそれがインプットされているから結びつけることができることだからね」

おれ「だから相対性が発生する」

おれ「おっぱいの大きさだって、シャミ子のはでかいと思うけど、何と比べてでかいかというとそれは知見によって獲得できた相対的な評価なのさ」

おれ「シャミ子より大きなおっぱいの女性しかいない世界があれば、シャミ子のおっぱいは小さいということになる」

おれ「そう、だから」

おれ「🍑のおっぱいは大きいかもしれない」

🍑「ぶっ飛ばそうか！！！😡」

おれ「想は行になる」

シャミ子「行、行う？」

シャミ子「触りますか？」

おれ「まぞく如来様？」

シャミ子「ちーがーいーまーすー！」

おれ「まぁ、そういうことだよ」

おれ「おっぱいがあって、おっぱいを確認して、おっぱいを認識して、そのあとのアクションは全て行さ」

おれ「触ってもいいし、触らなくてもいい」

おれ「おっぱいに対しての行動は、動こうが動かまいがとられることとなる」

ミカン「触らないことも行動なのね」

おれ「選択だよ」

おれ「選び取ったことこそが行なのさ」

おれ「そして行は識となるのだ」

シャミ子「はわ、知識的な感じですか？」

おれ「寺作る？吉田寺院」

シャミ子「作りません」

おれ「そう、すなわちは色、受、想、行は識となるのさ」

おれ「それがすなわち人間を構成するのさ　人間とは五蘊なのさ」

シャミ子「はわ……」

おれ「わかりやすくいうと、はじめておっぱいを見た人が、「what?」といい、おれが「ダイナマイト」と教えると」

おれ「その人間はおっぱいのことをダイナマイトと覚えるだろう」

おれ「それこそが識なのだ」

おれ「識は、再び色、受、想のサイクルに組み込まれ」

おれ「再びおっぱいを視認し、想のときにおっぱいをダイナマイトと認識し、行でダイナマイトと発声したとして」

おれ「それを聞いた心優しい人が、あれはおっぱいですと教えてあげるとする」

おれ「すると声は耳に届き耳識となる、その結果、彼に新たな識が加算され、次におっぱいを見たときは」

おれ「おれを信じればダイナマイトと認識し、おっぱいと言った人を信じればおっぱいと認識するのさ」

おれ「識が人間を形作るんだね」

🍊「……え？心理学？」

🍑「ていうか、これ発達のメカニズムじゃない？」

おれ「そうだね、仏教はそういう学問的な側面を持っているね」

おれ「この発達から獲得される識、これがいかんのだ」

シャミ子「ダメなんですか……？」

おれ「舍利子　色不異空　空不異色　色即是空　空即是色　受想行識亦復如是」

おれ「色は空ではなく、空は色ではない、色は空になり、空は色となるのだ」

おれ「受、想、行、識もまたその限りなのだ　五蘊はみな空なのだ」

シャミ子「色は空になって、空は色となる」

🍊「善問答みたいになってきたわね」

おれ「仏教とはすなわち無限と変化だ」

おれ「縁故と因果」

おれ「無限に流れる時間の中で物は変化していく」

おれ「変わらないものはないんだ」

シャミ子「は、はわ……」

おれ「シャミ子のおっぱいはやがて垂れる……」

シャミ子「はわ！？😧」

おれ「🍊のおっぱいもやがて垂れる」

おれ「ああ無常、無常を感じる」

おれ「老いることは、こんなにも残酷なのか😥」

🍊「……まぁ、垂れると思うけど」

おれ「色はすなわち、空となる」

🍑「……」

おれ「だが待って欲しい、もんものおっぱいは垂れないかもしれない！😆」

🍑「一発殴らなきゃわからないかな！！？😡」

おれ「もんものおっぱいは常色かもしれない！😍」

おれ「永久（とわ）かもしれない！！！😍」

🍑「この！🤬」バキッ　殴り

おれ「いたーい！！！ちょっといじりすぎたああああああ！！！😭」

おれ「というわけだ」

おれ「色即是空をおっぱいに例えると」

おれ「みずみずしくはりのある若いおっぱいと」

おれ「垂れ下がった小汚いおっぱいでは」

おれ「同じ人のおっぱいであっても受ける側の人間は、受、想、行、識、全てが違う反応を示す可能性があるんだ」

おれ「もし垂れても、おれにとっては🍑のおっぱいもシャミ子のおっぱいも🍊のおっぱいも魅力的だけどね」

🍊「ちょっと待ってよ、色即是空はわかったけど、空即是色ってなんなのよ？」

🍊「垂れたおっぱいが元に戻ることはないわよ」

おれ「それはおっぱいで例えると少し難しいから、土器で説明しよう」

おれ「土を集めて土器を作ったが、割れたので捨てた」

おれ「捨てた土器はやがて土となって、その土から再び土器を作った」

おれ「色即是空、土器は壊れてゴミになったが、空即是色、ゴミは再び土器となったのだ」

おれ「このサイクルこそが永久に連続的に続くサイクルであり、わかりやすくいうと質量保存の法則にも当てはまるのだ」

おれ「舍利子　是諸法空相　不生不滅　不垢不淨　不増不減」

おれ「この世にある全てのものは実体がないのだ」

おれ「生まれもしないし滅びもしない　穢れてもいなければ潔癖でもない　増えもしないし減りもしないのだ」

🍊「……なんで最初おっぱいに例えたのよ！？」

🍊「最初から土器で話しなさいよ！！！」

おれ「わかりやすかっただろう」

🍊「……わかりやすかったけれども！！！」

おれ「是故空中　無色　無受想行識」

おれ「無眼耳鼻舌身意　無色聲香味觸法　無眼界　乃至無意識界」

おれ「無無明　亦無無明盡　乃至無老死　亦無老死盡」

おれ「無苦集滅道　無智亦無得　以無所得故」

おれ「これは割愛！」

シャミ子「雑！」

おれ「要約すると、全てのことは色であり空であるから」

おれ「この世にある苦しみは全てまやかしなのである」

シャミ子「はわ……」

シャミ子「ごめんなさい、ピンと来ません」

おれ「それはおそらくシャミ子が一度きりの人生を生きているからだ」

おれ「1000回人生を生きれば気づくよ」

おれ「全てはまやかしだとね」

🍊「……どういうこと？」

おれ「おれは日本という国家に生れ落ちた、ゆえに日本人であるが」

おれ「来世は中国で生まれるかもしれない、時間を超越すれば、もしかしたら戦前の中国におれがいて」

おれ「そのおれは日本軍に殺される」

おれ「だが今のおれは、中国を敵視している」

おれ「殺されても仕方ないよね」

🍊「……気が狂ってるの？」

おれ「そもそも、正しい仏教徒にとって国家とは識なのだ」

おれ「識は即是空となる」

おれ「日本という国家の悠久を願うのは、そいつが仏教徒じゃないからだ」

おれ「中国という統治機関の拡大を願うのは、そいつが仏教徒じゃないからだ」

おれ「中国にのっとられることを拒むチベット人も」

おれ「些細な偏見にこだわり苦しみを増やしているだけの」

おれ「なんちゃって仏教徒なのだ」

おれ「民族の誇りとか、悠久に続く国家とか、そんなものは、全て空である」

おれ「物理的に国家や民族が滅びる可能性だってあるし」

おれ「来世で敵対していた組織の人間に生まれ、チベット人の弾圧に加わる可能性だってある」

おれ「仕方ないよね」

おれ「記憶は輪廻しないのだから」

おれ「チベット仏教は、この輪廻がチベットの中でだけ行われていると言っているのさ」

おれ「だからダライ・ラマもパラチェン・ラマも、指導者はチベットで生まれる」

おれ「なんのことはない、ただのナショナリストさ」

おれ「一方で幸福の科学は、インド人が日本に輪廻転生したと言っている」

おれ「いずれにせよ、自分に都合のいい輪廻だけを信じられる人間はもう、因果律を支配している支配者の側の立場で物事を考えている」

おれ「彼らは正しい仏教徒ではない　心だけがもうすでに仏なのさ」

シャミ子「……」

偈

おれ「わかるかシャミ子、識とはすなわち偏見なのだ」

シャミ子「は、はわ……」

おれ「自らの集めた常識、これが国籍が変わるだけで即是空となる」

おれ「麻生財務大臣を蛇蝎のごとく嫌う共産主義者も」

おれ「財務大臣からお前ウチで働かないかと麻生セメントの良い役職にリクルートされれば」

おれ「もしかしたら記憶を持った状態なら偏見に固執し断るかもしれないが」

おれ「輪廻し記憶を失えば、輪廻転生後は財務大臣の支持者の子供に生まれ麻生セメントへの就職の口利きをしてもらっているかもしれない」

おれ「わかるか？麻生セメントで働くことを拒んだのは、偏見を集めたからだ」

おれ「偏見がなければ財務大臣への嫌悪感もないのだ」

おれ「するとおかしな仏教徒が、魂で拒むと言い出すかもしれない」

おれ「どうして寄せ集めた偏見である識を、魂に刻み込むんだ？」

おれ「そんなことをすれば、永遠に偏見を持ったまま苦しんで生きるだけだろう！」

シャミ子「……」

おれ「虫が触れなくなるのと同じさ」

おれ「子供の頃は、なんの偏見もなかったから、虫を素手で掴んでいたが」

おれ「多くの人間は、虫が生物の死体や糞便に集まっているのを見て汚いものだと認識しだす」

おれ「加えて親や友人が触れないという事実や、テレビで虫を毛嫌いするタレントなどを見て」

おれ「虫は嫌悪するものだと、偏見を積み重ねていく」

シャミ子「はわ……」

おれ「逆に接しなければいいというものじゃない」

おれ「例えば白人という枠組みの中でだけで生きてきて、黄色人種を知らない人間は」

おれ「人間とは白人だと思っており、似ているが白人ではない猿に嫌悪感を覚える」

おれ「未知との遭遇というやつだ」

おれ「もちろん個体差があり、偏見を持たない人間もいるかもしれない」

おれ「しかし世界はそう、優しくはない」

おれ「敵を作る宗教があるんだ」

おれ「共産主義者だって反革命分子という敵が、ナショナリストにだってレイシストがいる」

おれ「彼らは自らの仲間に、敵を教え込む、彼らの教育は色、受、想、行をたどり識に蓄積される」

おれ「そうやって敵を作り出し教え込む人間がいる世界では、どうやっても平和な世界なんて実現できない」

🍑＆🍊「……」

シャミ子「……」

おれ「菩提薩埵　依般若波羅蜜多故　心無罣礙」

おれ「無罣礙故　無有恐怖　一切遠離顛倒夢想　究竟涅槃」

おれ「三世諸佛　依般若波羅蜜多故　得阿耨多羅三藐三菩提」

おれ「これは今まで書いたことを統括したことだ」

おれ「菩薩は般若波羅蜜多を実践しているから偏見がない」

おれ「偏見がないから恐怖もない」

おれ「究極の安らぎを得ているのである」

おれ「釈迦は般若波羅蜜多によって最高のさとりを開いたのである」

ミカン「最高のさとりってなによ？」

おれ「般若波羅蜜多さえ理解できない人間に阿耨多羅三藐三菩提が理解できるわけないだろ」

おれ「大川隆法に聞け」

シャミ子「はわ……」

おれ「正しい仏教徒になりたいか？」

シャミ子「いいえ、これは世捨て人です」

シャミ子「まともな人間なら到底なりたいとは思わないと思います」

おれ「いい子だ」

おれ「時代だな」

おれ「もっと身分の差が激しかったり、貧しかったり、それゆえに教育や娯楽が乏しかったり、死が身近だったりしていた時代なら好まれたよ」

おれ「自由と富と学問と娯楽と法の支配が仏教を殺したのさ」

おれ「今日本にいる敬虔な仏教徒は、坊主のふりをした文系の学者か」

おれ「自尊心や孤独な心の隙間を満たすという偏見を集めるために集団に属したいだけのなんちゃって仏教徒さ」

おれ「故知般若波羅蜜多　是大神咒　是大明咒是無上咒　是無等等咒」

おれ「能除一切苦　眞實不虚故　説般若波羅蜜多咒即説咒曰」

おれ「要約すると、般若波羅蜜多を実践するための呪文を教えてあげるってことだね」

シャミ子「はわ……、最後は実践なんですね」

🍊「実践といわれてもこんなのできないわよ」

🍊「親も兄弟も、友人も全て空なんでしょ？」

🍊「そんなのできないわ」

おれ「まぁ、唱えてみてから考えてもいいんじゃない？」

シャミ子「はわ……」

おれ「掲帝　掲帝　般羅掲帝　般羅僧掲帝　菩提僧婆訶」

おれ「これはガテー ガテー パーラガテー パーラサンガテー ボーディ スワーハーだね」

🍊「これ、たぶん現地語を漢字に当て字しただけのやつね」

おれ「蜜柑菩薩様？」

🍊「違うわよ！」

🍊「あとなんでシャミ子のときは如来を使って私のときは菩薩に格下げしたのよ！？」

おれ「阿耨多羅三藐三菩提も現地語を漢字にしただけだと気づかなかったから」

🍊「ちゃんと理由があるのね！！！」

シャミ子「トラップもはっているんですね……」

おれ「じゃあ呪文を唱えましょう！」

🍑「ちょっと待って、これはどういう意味なの？」

🍑「ガテー ガテー パーラガテー パーラサンガテー ボーディ スワーハー？」

おれ「知らん」

🍑「知らんって……」

おれ「一説によると、空を感じさせるためにわざと意味のない言葉を羅列しているみたいな？」

シャミ子「はわ……、はわ？」

おれ「じゃあいくよ！おれが故　説般若波羅蜜多咒即説咒曰って言ったらあとに続いてね」

おれ「故　説般若波羅蜜多咒即説咒曰」

🍑＆おれ「掲帝　掲帝　般羅掲帝　般羅僧掲帝　菩提僧婆訶」
シャ🍊「掲帝　掲帝　般羅掲帝　般羅僧掲帝　菩提僧婆訶」

おれ「一回じゃ無理だと思うから、もう一回言ってみよう！」

🍑＆おれ「掲帝　掲帝　般羅掲帝　般羅僧掲帝　菩提僧婆訶」
シャ🍊「掲帝　掲帝　般羅掲帝　般羅僧掲帝　菩提僧婆訶」

おれ「あと10回リピートしてみよう！」

🍊「（何やってるんだろう、私）」

🍑＆おれ「掲帝　掲帝　般羅掲帝　般羅僧掲帝　菩提僧婆訶」
シャ🍊「掲帝　掲帝　般羅掲帝　般羅僧掲帝　菩提僧婆訶」

シャミ子「（はわ、なんかこの感じ……）」

🍑＆おれ「掲帝　掲帝　般羅掲帝　般羅僧掲帝　菩提僧婆訶」
シャ🍊「掲帝　掲帝　般羅掲帝　般羅僧掲帝　菩提僧婆訶」

シャミ子「（みんなの声がハウリングして）」

シャミ子「（なんか、一体感を感じる！）」

シャミ子「（おれさんの低音がベースになって、みんなの心が一つになってる気がする！）」

🍑＆おれ「掲帝　掲帝　般羅掲帝　般羅僧掲帝　菩提僧婆訶」
シャ🍊「掲帝　掲帝　般羅掲帝　般羅僧掲帝　菩提僧婆訶」

おれ「どうだった！？」

おれ「空を感じた！？」

シャミ子「はい！感じました！なんか一体感のようなものを感じました！」

おれ「それが偏見です」

シャミ子「はわ……」

おれ「般若心経」

おれ「般若心経終わり」

シャミ子「私は確かに一体感を感じましたー！」

おれ「そもそも仏教は一体感を感じるための宗教じゃねーし」

🍑「シャミ子」

シャミ子「もんも？」

🍑「一体感を感じたいんだね」

🍑「それだったら神道がいいよ」

🍑「教育勅語を読もう」

🍑「読むしかないよ」

🍑「読んでいこう」

シャミ子「はわ、おれさん」

おれ「朕思うに我が皇祖皇宗国をはじむること宏遠（こうえん）に徳をたつること深厚なり」

おれ「我が臣民克く忠に克く孝に億兆心を一にして（みんなのこころを一つにして）」

シャミ子「ええい貴様はなんなのだ！！！檀家（だんか＝寺に属した仏教徒）なのか氏子（うじこ＝神道の構成員）なのかはっきりしろ！！！」

🍊「言っとくけど教育勅語は神道じゃないわよ！」

🍊「最初に仏教は勉強すると習得できないって言ってたけどどういう意味だったのよ？」

おれ「んん？伝わらんか？」

🍊「伝わらないわよ、むしろ空や般若波羅蜜多を知るための手がかりになりそうな気がしたけど」

おれ「無苦集滅道　無智亦無得と言っただろう」

おれ「知もまた空であり、🍊は今、識に偏見を溜め込んだのだ」

🍊「……よくわからないわ」

おれ「なら掲帝　掲帝　般羅掲帝　般羅僧掲帝　菩提僧婆訶はどういう意味だ」

🍊「え？般若波羅蜜多を実践するための呪文」

🍊「……、意味がないのね」

おれ「そうだ、玄奘三蔵は知を認識した先に得られるのは空であり、空を空と認識するためには知を与えてはいけないと気づいたから」

おれ「空を空のままこの十八字に詰め込んだんだ」

おれ「かんじんなことは眼に見えないのさ」

おれ「無眼耳鼻舌身意　無色聲香味觸法　無眼界　乃至無意識界とも言っただろう」

🍊「……」

おれ「断言するがおれの言ってることも真理ではない」

おれ「正しい仏教徒にとって真理はわからないのさ」

おれ「おれは仏教とは世界平和だと言ったが、所詮これはおれに利他を拗らせ利己に特化した日本仏教の偏見があるからだ」

おれ「仏教とは本来利己的なものだ」

おれ「自分さえよければそれでよく、この世界の戦争にも飢餓にも差別にも無関心であることが望ましいのさ」

おれ「結局は般若波羅蜜多を獲得することが目的だからな」

おれ「例えば日本と中国で戦争が起こっても国のために戦うことは正しいことではない」

おれ「日本が中国に侵略されて、家族が殺されてもそれに対して何も感じてはいけない」

おれ「この世界に敵は存在する、怨憎会苦さ」

おれ「それを排除するのではなく、敵に無関心なことこそが救いなのさ」

おれ「しかし多くの仏教徒は仏教をバカにするものに対して、表面上無関心であっても」

おれ「内心あいつは正しくなくて、おれが知っていることが正しいと見下している」

おれ「色があり識があるのだからこれは仕方ないことだ」

おれ「その自分の知っている正しい教えこそが知でありすなわち空である」

おれ「愚かなことだ　真理から最も遠い」

シャミ子「……怖い」

おれ「結局は、何をやっても楽しくもなければ苦しくもない状態にならねば般若波羅蜜多にはたどり着けない」

おれ「そうやって利己的に活動していた上座部仏教を、日本仏教などの大乗仏教は利他という他者への思いやりという美辞麗句（うわべだけ飾った内容の乏しい言葉）をうたい」

おれ「小乗仏教とバカにした」

おれ「なんのことはない、そのときすでに知が空であるという概念はなくなっていたんだ」

おれ「この世界に正しさが作られたのさ」

おれ「これは釈迦が正八道という概念を作ったのが悪い」

🍊「あなたお釈迦様すらもバカにするのね」

おれ「正八道は本来瞑想によって正しい道に進むという概念が」

おれ「この正とは正でも誤でもなく中道であることを意味していたのだが」

おれ「中道こそが正であるという認識が、正しさの固形化へと繋がり」

おれ「固形化された正しさが善と悪になり、独善的な正しさが生まれ、差別を生み」

おれ「それが対立へと繋がっていった」

おれ「そして大乗仏教は日本において葬式仏教となり、日本では全体主義が個人主義に変わり、利己主義に変革しだしたとき」

おれ「おれたちは再び上座部仏教の見直しを始めた」

おれ「厩戸皇子様が広め、腐り、鑑真が戒律でしばった利他的な大乗仏教をベースにしてできた全体主義は」

おれ「いつしか資本主義の価値観において利権を貪る坊主への嫉妬に変わり」

おれ「それでも日本文化によく馴染んだ仏教を信仰していたいから、資本主義ベースの個人主義に馴染む上座部仏教を選んでいるだけだ」

おれ「全体主義も個人主義も、その時代の価値観の根幹だが」

おれ「その価値観が空であると気づけない人間は、どうやっても般若波羅蜜多にはたどり着けないのさ」

おれ「所詮人間は自らの欲求に振り回されているだけだ」

おれ「それが滅私奉公であった時期もあったし、拝金であった時期もあって」

おれ「今は日本の経済が止まったことによって新しい価値観に切り替えられようとしている」

おれ「変わりゆく価値観の中で、仏教の価値観もまた変革していく、それはその宗派が恣意的に決めることだ」

おれ「こうなるともう手がつけられないのさ」

シャミ子「はわ？」

おれ「知が空であるなら、知を獲得することが良いことではなくなってしまう」

おれ「そうなると、無知が美徳という意味のわからん思想に行き着き」

おれ「自分たちの宗派の教えこそが絶対的なものであり、他の宗派は間違っていると言える状態になる」

おれ「すると各々が独自の解釈を展開し始める」

おれ「謗法といい仏教について疑問を持つことさえも許されない言論弾圧」

おれ「阿弥陀如来様にすがればお手軽に極楽浄土に行けるシステム」

おれ「同じく仏様の力を借りて、仏になるためのハードルを下げる、未だかつて誰もたどりつけていないいない即身成仏」

おれ「釈迦の教えに全くないことを、実は書いてないだけで本当は書いてあるんだよと主張する文底秘沈」

おれ「しかし知が空であるならば、これらの教えも空であり、空は色となるのであるから、これらも知なのだ」

おれ「それに対し釈迦はそんなことをいっていないといっても、それはおれの知であり空であり」

おれ「正解は瞑想によって得られる正八道を得られない限り誰にもわからない、誰もたどり着けないゆえに自分たちが正しいという妄信が続けられるのさ」

おれ「知にこだわっている限りいくら瞑想しても無意味だ」

シャミ子「……」

おれ「知は空であるはずなのに、知が般若波羅蜜多になってしまっているんだよ」

おれ「その独自解釈による偏見は、歪な常識となり、選民的な、選ばれし者という優越感が与え」

おれ「いつしか仏教は自尊心を保つだけのものさしになる」

おれ「自己完結から相対的なものへと変わったのだ」

おれ「差別する相手や敵を常に求める、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、ヒンズー教、神道と同じものになったのさ」

おれ「しかしこれが受け入れられる」

おれ「なぜかわかるか？」

シャミ子「は、はわ……」

おれ「人間は自分のことを特別な存在だと思っているからだ」

おれ「仕方ないだろう、人間は自己中心的に世界を眺めるように設定されて生きているのだから」

🍊「じゃあ、どうすればいいのよ」

おれ「仏道など諦めろ」

おれ「そもそも仏道を習得することは不可能だ」

おれ「なら仏道など諦めて、戦え」

おれ「自分を善と思わず戦うものは、ただの愉快犯だ」

🍑「……」

おれ「そして自分を善だと信じて戦うものは、独善的な快楽犯だ」

おれ「人の歴史から戦争が消えることがないように」

おれ「自分だけが戦いから離脱してもそれは自己中心的なだけだ」

おれ「ならもう戦え」

おれ「そのときの時代の価値観に従って人間らしく生きろ」

おれ「そして戦うなら自分のことを仏教徒と思うな、言い張るな」

おれ「この世界は仏教徒が生きられるような世界ではないのだ」

🍑「わかったねシャミ子」

シャミ子「いえ、全然わかりません」

🍑「神道を信仰しよう」

シャミ子「はわ！？」

🍑＆おれ「天皇陛下バンザーイ！天皇陛下バンザーイ！」

シャ🍊「……（汗）」

終わり

やっぱ快楽主義よ、憤怒も嫉妬も感じる暇があったら幸福を追求した方がいい

この説明を｢分かりやすい！｣って言ったら
はいアウトﾆﾁｬｱ
って言われちゃうのすごく罠

こいつの情熱はどこから来るんだろう
よくもまあこんな長文書けるな

ありがとう、という言葉しかでてこん。こんな長文を。