1 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/13(日) 14:40:55.37NmMGfoFy0 (1/3)


このスレは、TYPE-MOON、Fateシリーズ作品の二次創作です

登場するキャラクターは募集か、鯖鱒wikiからの採用となっております

過去スレとは時系列が続いています


過去スレ
【鯖鱒wiki】どうやら坂松市で聖杯戦争が行われるようです【AA不使用】
 https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssr/1582520327/

 https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssr/1587301598/

避難所
 https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12368/1594910303/l30

鯖鱒wiki
 https://w.atwiki.jp/ssfate/sp/







2 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/13(日) 14:43:42.48NmMGfoFy0 (2/3)


募集用テンプレ

【募集用アドレス】
 アドレス:0sf3z226729429r☆ezweb.ne.jp
 ☆→@

【サーヴァントテンプレ(鯖鱒wikiを参照)】
 https://w.atwiki.jp/ssfate/sp/pages/651.html

【マスターテンプレ】

【名前】(必須項目。あまり直球で版権モノだと困ります)

【所属】

【属性】

【AA】(無くてもいいですが、描写等で役立つので出来れば)

【ステータス】(フレーバーですが一応。最高値は9で2つまで可。0は未知数で9と同様に扱います)
【体】
【知】
【心】
【質】
【運】

【スキル】(最低一つ。最大値は設けませんが腐る場合もあります)
 ◆

【来歴】


【性格】


【聖杯への願い】





3 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/13(日) 14:45:02.89NmMGfoFy0 (3/3)


【という訳で、私もそろそろ本編に向けて本格的に動いていきます】

【サーヴァントとマスターの募集期限は共に、19日の21時まで。飛び込みも可】

【サーヴァントの募集数は二つまで。マスターについては無制限となっております】

【本編の開始は20日から。今は告知と、何か質問があれば答えていきます】






4以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/13(日) 16:37:47.03w8hPt7R5o (1/1)

盾乙


5以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/13(日) 16:54:17.10lz+BJf1q0 (1/1)

縦乙


6以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/13(日) 17:02:41.68ii2AtOUQo (1/1)

建て乙


7以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/13(日) 18:22:34.25rNs1XW1tO (1/1)

立て乙


8以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/13(日) 22:06:52.962Murst75o (1/1)

おつ


9 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/15(火) 21:12:34.455y305UeHO (1/1)


【新たに投稿されたデータのAA一覧です。漏れはないはず……】

【もし漏れがあれば、ご一報ください】


【鯖総数】
 剣:5 槍:3 弓:2 騎:3 魔:7 暗:4 狂:3 特:2

『AA一覧ver5』
 蟇郡苛(キルラキル)
 Dr.ゲボック(狂乱家族日記)
 街雄 鳴造(ダンベル何キロ持てる?)
 赤井はあと(バーチャルyoutuber/ホロライブ)
 ベルナデッタ・フォン・ヴァーリ(ファイアーエムブレムその他)
 エルシャドール・ミドラーシュ(遊戯王モンスターその他/あ行)


【貴女のサーヴァントは20日の昼に決定。その後プロローグを進めていく予定】

【投票方法は雑談所にて。締め切りは19日の夜21時となってます】





10以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/16(水) 10:51:47.49Kirg10Y1o (1/1)

データの修正版や追記って締め切りまでなら送っても大丈夫ですか?


11 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/16(水) 12:38:45.88PxXjiRUG0 (1/1)


>>10
【大丈夫ですよー】




12 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/18(金) 19:31:07.34KJG5CEdh0 (1/1)


【募集の期限は明日の夜9時】

【貴女のサーヴァントは避難所で決めるので、お見逃しなく】






13以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/18(金) 20:22:14.19+NZbjzdqo (1/1)

9時了解です
ギリギリになりそうだ…明日休みだし徹夜しよう


14以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/19(土) 08:59:41.39yJQOzYYu0 (1/1)

昨日の9時頃にライダーとバーサーカーを送りましたが、ちゃんと届いてますでしょうか?


15 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/19(土) 10:15:42.33uFFxpHbaO (1/3)


>>14
【届いてますよー。夜にAA一覧を貼るので、無ければその時にまた仰ってくだされば】






16以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/19(土) 11:22:55.18MzVI9YKZo (1/1)

いま鯖と鱒を送ったメールにも書きましたけど、13日に送った禍門のマスターのAAがAA一覧になかったので確認願います
(もしメールの不通だったら今送ったのも届いてないかと思い)


17以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/19(土) 12:22:02.54/jNZaOLr0 (1/1)

イメージAAのないキャラを送った場合も確認はできますか?(どうしても見つからなかったら)
今までの応募マスターはみんなAA付けてたんですかね…



18 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/19(土) 13:12:13.79uFFxpHbaO (2/3)


>>16
【両方とも確認いたしました。ごめんなさい……】

>>17
【どんなキャラか仰ってくだされば確認出来ます】

【AAはつけてくれる人が多いですね。無いのも来ていますよ】





19以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/19(土) 13:24:02.1856BCtBNp0 (1/1)

ニ騎目に送った鯖の修正版は届いていますか?
水曜日の21時頃に送ったんですが…


20 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/19(土) 13:27:12.86uFFxpHbaO (3/3)


>>19
【スキルが追加された方ですよね。届いてます】





21 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/19(土) 21:18:18.14v8+xpmjRO (1/2)


【二週間に渡って、沢山のデータを拝見しました】

【動かしてみたいサーヴァント、出したいマスターも数多く。どうにか選んでいきたいと思います】

【これにて、第二回の募集の終了を宣言します。送ってくださった皆様、本当にありがとうございました!】

【……漏れがあったら確認を取るので、教えてくださいね】


【鯖総数】
 剣:5 槍:7 弓:2 騎:6 魔:7 暗:4 狂:5 特:2


『AA一覧ver.FINAL』
 トニー・スターク(アイアンマン)
 テッカマンブレード(宇宙の騎士テッカマンブレード)
 グレムト・ゲール(宇宙戦艦ヤマト2199)
 竈門禰豆子(鬼滅の刃)
 アリー・アル・サーシェス(機動戦士ガンダム)
 楽進(凪)(恋姫†無双)
 皐月夜見(刀使ノ巫女)
 ハンニバル・バルカ(ドリフターズ)
 ネージュ・ハウゼン(スーパーロボット大戦/無限のフロンティア)
 エドワード・エルリック(鋼の錬金術師)
 鮫(汎用AA)
 大神士郎(BNA)
 日渡なずな(BNA)
 花村陽介(ペルソナ4)
 弱音ハク(VOCALOID/その他)
 鬼灯(鬼灯の冷徹)
 フォルテ(ロックマンエグゼ)
 レパード(夜ノヤッターマン)
 ユーリ(遊戯王ARC-V)
 ジェムナイトマスター・ダイヤ(遊戯王ARC-V/モンスターその他)





22 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/19(土) 21:22:07.62v8+xpmjRO (2/2)


【明日のお昼頃、貴女のサーヴァントを決定し】

【その後、本格的にメンバーを決めていきます】

【以下の避難所で行うので、是非ともご参加ください】  
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12368/1594910303/l30




23 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/20(日) 14:51:31.122xPaHBEj0 (1/17)


【三時半に、サーヴァントの決定を行います】

【参加される方は、上記の雑談所ですのでお間違えなく……】



24 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/20(日) 16:42:50.862xPaHBEj0 (2/17)


【貴女のサーヴァントが決定いたしました】

【ご参加いただけた方、本当にありがとうございます!】

【プロローグは九時を目安に。それまで間に合わなければ連絡します】


25以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/20(日) 21:21:28.11LpgGcWcuo (1/1)

待機


26 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/20(日) 21:44:56.772xPaHBEj0 (3/17)


【ごめんなさい。ちょっと遅れます……】


27以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/20(日) 22:27:38.59Xg72GV0Ao (1/3)

今日開始ですよね?


28 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/20(日) 22:28:23.282xPaHBEj0 (4/17)


【それでは、プロローグを開始します】

【今日はサーヴァントの召喚まで。今日使用する安価は無いのでごゆっくりどうぞ】



29 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/20(日) 22:30:05.442xPaHBEj0 (5/17)





某国。某都市内に聳え立つ摩天楼
光の絶えない、眩い柱が無秩序に伸び、下では人間が蟻の様に蠢いている
その中でも周りより一際大きなビルの頂点で、若い男女が向かい合っていた


「……どうも、次期当主さん」
「少し崩しすぎたかしら?それとも丁寧に名前で呼んだ方がいい?」

「噂に違わず、口の減らない奴だ。どうりで親父が俺に代行を頼む訳だよ」
「それはどうも!で、あたしは何の為にここに呼ばれたのかしらね?」
「別に、頼まれたから来ただけだし……用が無いならあたしの好きにさせて貰うわよ」

二人は微妙な距離を保ちながら、互いに真意を見せずに牽制し合う
暫しのにらみ合い。先に口を開いたのは……即ち折れたのは、男の方だった

「好きにしろ。……俺も、好きにやらせて貰う」
「了解。……それで、私に何の用かしら?ドミトリイ・ガイスロギヴァテスさん?」
「単刀直入に言おう。ルゥナ、お前には日本の坂松という地区に行き、聖杯を確保して貰う」


「……へぇ?あたしに、聖杯を。ね」


ルゥナ。と呼ばれた少女は、ドミトリイの言葉に不敵に笑う
二つに束ねられている朱色をした長い髪を勝ち気に揺らしながら、その言葉を噛み砕いていた





30 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/20(日) 22:31:40.932xPaHBEj0 (6/17)






「どういう風の吹き回し?坂松はあんた達本家の管轄じゃない」
「それに聖杯?あたしは天使の聖杯は二年前に消失したって聞いたわよ?」

ルゥナからぶつけられた疑問に、ドミトリイはサングラスを外して嘆息を吐く
心底嫌そうに眉間に指を当てて目を閉じる。口から出た言葉は、苦々しい色を纏っていた


「……それは表向きの体裁だ。本来、前回の聖杯戦争で俺が確保する予定だったが」
「ああ、途中で敗退したってワケ。で、天使の聖杯も消失したんじゃなくて」
「前回の監督役……ロベルトの手にあるはずだ。奴の消息は、我々の手でも掴めなかった」

「なら坂松にはいないんじゃない?もぬけの殻だったんでしょ。どこも」
「ああ。俺達もそう思っていた。……あの地で、またもや聖杯が起動したと言われなければな」

聖杯。その言葉にルゥナは息を呑む
かつて、ある魔術師達が根源に至る為に始めた儀式が歪んで伝わったとされる殺し合い

坂松に聖杯持ち込んだのは、天使に恋する一族と呼ばれたエーデルワイス
その土地を管理していたのは、坂松の地に根を下ろす禍門の魔術師
そして、その街の治安を維持していたのが彼女の属するガイスロギヴァテス……



「あの地に起きた大災害。それによって、我がガイスロギヴァテスは時計塔からの信頼に罅が入っている」

「俺達が向かう事も検討した。だが、無理だったんだ……」
「今でも、俺の耳にはあの羽音がこびりついているんだからな……」






31 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/20(日) 22:32:23.792xPaHBEj0 (7/17)






かつて、監督役の違法召喚により涌き出た蝗の群隊
街や人々に甚大な被害を与え、無数の命が貪り喰われたと聞いている

その名は“アバドン”。奈落の王にして、堕ちた天使。蝗を率いて空を喰らう人類悪にすら比肩する脅威
さしものルゥナも生唾を飲む。背筋に嫌な電流が走り、体温が下がるのを自覚する……

しかしそれでも彼女は不適に笑う。自らは選ばれたのだから、恐れる事等何もないと



「……成る程ね。わかったわ、あたしが取ってくればいいんでしょ?」
「あたしは別に聖杯なんて興味無いし……まあ、取ってから願いは決めておくわ」
「それに、次期当主様の情けない顔を見たら、なんか可哀想に思えてきたしね!」

「それじゃ、あたしはもう「待て」

二房の髪を翻し、退出しようとしたルゥナに声をかけて制止させる
その顔にはルゥナが引き受けた安堵と、不安が入り交じっているのを見逃さなかった


「既に、千遣隊として幾つかのメンバーを坂松に潜り込ませている」
「奴等とコンタクトを取り、召喚の準備を行え。誰か一人は令呪を持つだろう」

「……わかったわ。ありがと」







32 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/20(日) 22:33:19.622xPaHBEj0 (8/17)







「そ、そうだったんですかぁ……大変ですね」
「全くよ。我ながらとんでもない事に巻き込まれたモンだわ」
「行くんですね……ベルには出来ませんぅ……」


地味で簡素な部屋の中で、ため息を吐きながらルゥナは一人の少女の談笑する
卑屈そうな下目使いで顔色を伺い、もじもじと指を絡ませて間を計っているのがバレバレだ

彼女の名はベラドンナ。ルゥナが色々と構ってあげたのが理由か常にべったりと懐いている
臆病で気の弱い少女だが、だからこそルゥナの後ろにいる事に心地よさを感じているのだろう

「どど、どれくらいの期間何ですか?」
「んー……一ヶ月か二ヶ月か。もしかしたら終結しても坂松に残留するかもしれないから年単位で帰ってこれないわね」
「年!?!?そんなに!?!?!?」


目を丸くして卒倒するベル。死刑宣告を下されたかの様なオーバーリアクションは、彼女の癖でもあるのだろう
その証拠に、何事もなかったかの様にむくりと起き上がってくる。その目には涙を湛えていたが、同時に決意も秘めていた



「わ、わかりました……ベル、悲しいけど、我慢します……!」
「例え何ヵ月でも……何年でも、待ちます!ベルはずっと、ルゥナさんを待ってます!」
「だから……わわ、笑って、お別れして……!」



「え? 何言ってんの、あんたも来るのよ?「は?」




33 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/20(日) 22:35:49.442xPaHBEj0 (9/17)






「え、あれ?きき、聞き違い、ですよね?」
「さっきから何言ってるのよ?ドミトリイさんから聞いたでしょ?」

先程の顔はどこへやら。血の気は完全に引いていき、精一杯に浮かべた笑顔は凍りついている
震える口の端で言葉を紡ぐ。その様は話すというよりも呟く様だった

「確かに……でででも!ベルは嫌だって断って」
「でももう坂松にいる連中にはベルも来るって言ってあるから」
「なら今すぐ取り消してくださいよぉ!ベルは行きたくないんですからぁ!?」
「あたしの面子にかけて、絶っ対に、イ ヤ」


ニコッと微笑みながら、ベルにそう宣告する
その言葉は先程のぬか喜びとはうって変わり、正真正銘の死の宣言そのものだった


「……………………こ」「こ?」




「この裏切り者おおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!ベルの事ずっと守ってくれるって確かに言ったじゃないですかあああああああああああああああああああ!!!」

「いや言ってないけど」「……言ってません?」

「まあとにかくそういう訳だから。準備しておきなさいよ」
「い、いつですかぁ……」「今日」「今日!?」


「あんたに間を与えると逃げるじゃない。ほらさっさと荷物を纏める!」
「うぇえええぇい……」

とうとう観念したのか、もそもそとバッグに荷物を詰め込んでいく
そしてギリギリ間に合った最終便。二人は日本へと飛び立ったのであった




34以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/20(日) 22:36:15.25Xg72GV0Ao (2/3)

ドミトリイ元気そうで嬉しいね
強力な分家との力関係を感じた
あと今思うとガイスロギヴァデスは炎使い多いな


35 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/20(日) 22:37:13.722xPaHBEj0 (10/17)






「……ふぅ。ここが坂松ね」

「なーんだ、大した事ないじゃない!アバドンに襲われたって聞いたから、ゴーストタウンを想定していたのに」
「怖い事言わないでくださぁい……」


空港とタクシーを乗り継ぎ、ようやく目的地へと到着した二人
目に広がるのは何処にでもある地方都市。話に聞き及んでいたおぞましい災害の痕跡は無い

平穏に、ただ時間を無為にする人々だけがそこに存在していた


「……ん、あの建物は?」
「え、えっと……スタジアム。みたいです。完成はもっと先みたいですけどぉ……」
「ふーん」
「なななんでも、市長が街興しの一つとして去年着工したらしくて……」

飛行機に揺られながら坂松の情報を頭に叩き込んできたベルからの説明を軽く受け流す
とにもかくにも無事なら何より。記憶の片隅に留めておくとして、最優先事項は先遣隊と合流する事だろう

「それじゃ行くわよ。場所は?」
「無視した……酷い……」「うるさいわね!今はそれどころじゃないの!」


ベルの頭を小突いて指定された場所へ向かう。そこでサーヴァントの召喚をするのだ

胸を踊らせながら街を歩く。……今にも逃げそうなベルの首根っこをひっ掴みながら







36 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/20(日) 22:38:51.822xPaHBEj0 (11/17)





「……ヒュウ!や~っと来たか、ルゥナ!」
「歓迎するぜ、ウェルカム!坂松市に!」
「あ、そういうのいいから。アダムスさん」

「連れねえな。そーらベル!お前も歓迎するぜ俺はよォ!」
「ぎぃやああああはああああああ!?!?」

指定された民家の一つの扉を開く。すると突然表れた髭面の男に、肩を強く叩かれた
ニヤニヤ笑うその顔は陽気な雰囲気を醸し出すが、タンクトップから浮き上がるの身体には傷でまみれている

アダムス、と呼ばれた男はあしらわれても余裕の笑みを崩さず。ベルの頭をわしわしと掴む


「そんな事を言うなよルゥナ。そら、歓迎のハグでもしてみろよ」
「はぁ!?嫌よ。汗臭い!加齢臭キツい!」

「止めてあげるんだルゥナ。その一言は三十手前の男には効きすぎる」


ルゥナの暴言に肩を竦めるアダムスとは対照的に、入れ替わる様に表れたいい声の男性が彼女を窘める
しかし、その姿は可憐な女性のもの。チグハグな姿と声は、ベルを怯えさせるには充分過ぎた


「コリー。まだそんなアバター作って遊んでんの?」
「そんな事とは失礼だね。私は私のしたい様にしているだけさ」





37 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/20(日) 22:40:42.852xPaHBEj0 (12/17)





「……で、これで全員?」
「いいや?一人は業務でお休みだ」
「明日は君も入学があるからね。彼もその準備で忙しいのさ」

「あぁ、そうだったわね……忘れてたわ」
「え、ええ?ルゥナさん、今年で高校生になるんですか?」
「そうだけど。あたし16歳だし」
「ベルは17歳ですぅ……」「えぇ……」


知らなかった顔見知りの年齢に驚きつつも、頭の中で予定を組み立てる
明日は入学式、そうなると余裕のある今夜の内にサーヴァントを召喚したいが……

「おう、二人のどっちか令呪は宿ったか?」
「因みに我々には宿らなかった。資質と願いに対する構えが足りていなかったのだろう」


「それなら抜かり無いわ。……見なさい!」
「こ、ここに来る途中で宿ったんです。これ、令呪ですよね……?」

彼女の手に顕れた痣を全員に掲げる。それは、聖杯戦争の参加権にして英霊を縛る令呪に相違無い
ルゥナは聖杯に選ばれた。それを如実に示していた


「……ハッハハ!間違いねえ!よし、喚ぶぞ喚ぶぞ!」
「召喚陣は既に組み込み済みだ。二人とも、私に着いてきなさい」





38 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/20(日) 22:41:48.872xPaHBEj0 (13/17)





「……ここがそうね」

一つの部屋全体に描かれた召喚陣。英霊を呼び込む大術式
それを自ら起動するという高揚感を抑えつつ、頬を叩いて気合いを入れる


「詠唱は完璧に覚えてるかぁ?」
「問題ないわ。バッチリよ」

「どの様な英霊が来ても取り乱さないね?」
「当たり前よ。覚悟はとっくに決めてるわ」

「やるわよ、あんた達。……さ、触媒を渡して」
「「「え?」」」

順調に進んでいたはずの準備に、突然すっとんきょうな声をあげる一同

「何だ?その触媒ってのは」
「ドミトリイさんは言ってたわよ?あたし達が有利になるよう、とびきりの触媒を幾つか用意してあるって」
「それを出してって言ってるの。あたしは他の奴に渡したって聞いてるわよ?」

「知らねえな。コリー、あんたの担当だろ?」
「私は本家で選ぶべきだと進言したが」
「た、確かベルが受け取って、机の上に置いて……置きっぱなしに……」

みるみる内に目が白くなっていくベル。その顔はどんどんルゥナから背けられていく
その顔を思いっきり掴むと、強引に此方に顔を向けさせた

「ベーーールーーー!!?!!」
「だだだだってもっとゆっくり準備させてくれたら持ってきたのにぃい!」

「オイオイどうすんだ?今から取りに行くのは現実的じゃねえ」
「輸送便でも間に合わないな。新たに触媒を探すのも難しいだろう」





「……ハァ、もうしょうがないわ」
「触媒は使わない!相性だけで召喚するわよ!」





39 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/20(日) 22:42:39.132xPaHBEj0 (14/17)





「あ、ああ、相性で!?」
「それは止めた方がいい。君と相性で喚ばれる存在はろくなものではないだろう」
「お?俺は賛成だけどなあ!楽しもうぜ、一世一代の大舞台を!」

否定的な意見が一つ。顔からして否定しているのが一つ。何も考えてなさそうなのが一つ
しかし、もうこの手しか残っていないのもまた事実なのも間違いない。それにルゥナには確信がある

「あたしが喚ぶサーヴァントなら、絶対に一流の英霊が来てくれる!」
「そこで見てなさい。あたしが最強の英霊を従える姿をね!」




「───“素に銀と鉄。礎に契約と石の大公”」

「“祖には我が師??????????”」

「“降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で王国に至る三叉路は循環せよ……”」



ルゥナが詠唱を紡いでいく。その度に召喚陣は光を発し、脈動するかの様に輝きを増す

まるで門を開くかの様に、まるで過去の英雄を現世へと迎え入れるかの様に……





40 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/20(日) 22:44:24.412xPaHBEj0 (15/17)





「“……誓いを、ここに!”」

「“我は常世総ての善と成る者。我は常世総ての悪を敷くもの”」

詠唱は進む。魔術回路はフル稼働中、ここまで来たら一息に終わらせたい
全神経を集中させる。英霊はもうすぐそこまで来ているのだから

「“汝、三大の言霊を纏う七天……!”」

「“抑止の輪より来たれ!天秤の守り手よ───!”」

叫ぶ様に、最後の呪文を唱える。途端に、一際大きな光が部屋の隅々まで照らし出す
一瞬だけ全員の目が奪われる。光が晴れた先にいたのは……





「……オレを喚んだのは、君かな?」

「召喚に応じて推参したよ。オレはランサー!槍の英霊!」

「最高最善の未来(あした)を創る為に、最低最悪の過去(きのう)にさせない為に!」

「オレは君に力を貸そう!今日じゃ間に合わない、すぐにじゃ遅い!」

「未来(あした)を変えるのは……“今だ!”」




力強く宣言するのは、全身が機械仕掛けの存在で
一際目を惹いたのは……顔面に設置され、今も針を動かし続けている巨大な時計だった





41以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/20(日) 22:49:18.60Qy7+bWtR0 (1/2)

時計男だと…(恐怖)


42 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/20(日) 22:52:20.432xPaHBEj0 (16/17)

undefined


43 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/20(日) 22:53:35.352xPaHBEj0 (17/17)


【本日はここまで。今後ともよろしくお願いします】

【最後に、今回のルゥナのサーヴァント。ランサーのステータスを開示します】

【次は質問タイム。聞きたい事があれば、書いていただければ次回入る……かも】

┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
  ≪クラス≫:ランサー
┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┓
  【真名】:???             【属性】:中立・善
┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━┳━━━━━━━┓
  【筋力】:C     【耐久】:D      【敏捷】:EX(A~)  【魔力】:C     【幸運】:C      【宝具】:B
┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫

                           
       (ヘ                 //
       ヘ \  , -ー;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ー-、  ///
        ヘヘ.\;;;;;;;ィ´ ̄|;;| ̄`ノィ;;;;//./
         ヘへ \ヽ> `´ ,ィ`´///
         ,;;'/へヘヘ カ刈 ノ | //ィイク}
         ,;;;'{  廴_\ /~// ィ-ムムイ;ト、
         {;;《、``ー 、入ヽイ // ィコ.┌!┐}
         .{;;{;;; ̄ヽ `\`0´/ ∥ └i┘}
         {;;{;;;;;;;;;ノ  } | ||/_フ  /,';;/
         ヘ;;ヘノ  /  ̄ ぐ~ /ノ;;ノ
          ヘ;;ヘン~     ヽ/ /;;;/
       _  _lヘ;;ヘィク  ∩ くヽ//l
      /へ干ノメ\_\_|_|_ノ;;/ィーヽ_ィーヽ、
     /   〕〕/ |込~======彳ノ  ノ     ィヽ
 ィ-ーく~ ヽ   ヽ  ヽー--===-ーノ  ノ    ノ  ィヽー-、


 AA:仮面ライダージオウ(仮面ライダージオウ)
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫



44以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/20(日) 22:53:47.87o5PVQE/RO (1/1)




45以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/20(日) 22:57:30.48PqS4jrnM0 (1/1)

鯖決め&プロローグ乙
チクタク鳴ってないなら大丈夫でしょ……(警戒

【質問】敏捷EXってどのくらい速いの? 他サーヴァントや宝具から令呪使わずに逃げきれたりする?


46以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/20(日) 22:59:39.18Qy7+bWtR0 (2/2)




47以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/20(日) 23:02:03.64ZlSajDmB0 (1/1)




48以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/20(日) 23:02:14.6775EOxQO4o (1/1)


前回よりも大所帯だなガイスロギヴァテス


49以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/20(日) 23:13:58.46KAHYhKh/0 (1/1)


上限突破タイプのEXか
これをどう運用するかなんだろうなあ


50以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/20(日) 23:49:33.28Xg72GV0Ao (3/3)

今回のガイスロギヴァデス勢の中に前回の参加者と同じ家の出身とかいたら嬉しいな


51以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/21(月) 00:22:24.53PkvSgWqFO (1/1)

おっつー


52以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/21(月) 01:24:33.12E1jarll10 (1/1)


【質問】趣味と特技


53以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/21(月) 11:04:11.56yi+gQ+cg0 (1/1)

【質問】予備知識として知ってる範囲での味方陣営の情報


54以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/21(月) 15:51:10.68AuWZPUX9o (1/1)

せっかく御三家でアドバンテージあるから、他陣営の情報とかも持ってないものか


55以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/21(月) 15:59:35.190nK8E6v4O (1/1)

【質問】現在の町の状況


56 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/21(月) 19:22:16.13lHbAWs8r0 (1/11)


【お休みの間、そして開始したてはなるべく毎日続けていきたいところ】

【という訳で再開します。コンマや安価がありますが人はいますか?】



57以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/21(月) 19:24:34.39k3aOtV0HO (1/1)




58 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/21(月) 19:31:04.61lHbAWs8r0 (2/11)




召喚を終えたルゥナは、一息付いて状況を確認する

目の前に現れた時計怪人。それがルゥナのサーヴァントだろう
槍の英雄と名乗ったが、一応確認も兼ねて聞いてみる事にした

「問うわ。あんたがあたしのサーヴァント?」
「えっそうだけど」「軽っ!?」

想定以上に。ある意味で予想通りの軽快な電子音声でそうだと伝えられた
パスも充分に繋がっている以上。この時計男がサーヴァントなのだろう。……不本意ながら


「オイオイオイ……やっぱ、触媒探した方が良かったんじゃねえの?」
「相性では、時に奇妙な英霊と繋がると聞く。ましてやルゥナでは……」

「何?あたしが悪いって言うの!?」
「いやーアレだ!運が悪かったな!ははは!」

「触媒忘れたベルのせいだって言いたいんですかあああああああ!?ごめんなさいって謝ったじゃないですかあああああああ!!!」
「そうとは言っていないだろうに……」

後悔や絶叫。諦めといったネガティブな雰囲気が漂っていく
それも当然か。ガイスロギヴァテスにとって、今回の聖杯戦争は前回とは訳が違う

家の威信をかけた戦い。人員を増やし、優秀な魔術師を集め、最大限の好条件を整えた
それが、ここに来て……サーヴァントの召喚で、訳のわからないモノを喚んでしまったのだから



「あのさ、君達に落ち込んでいる暇なんて無いんじゃないの?」

「大事なのは、どうすれば良かったのかじゃなくて、これからどうするかじゃないかな?」





59以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/21(月) 19:36:15.29e4r+50uf0 (1/4)




60 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/21(月) 19:37:11.01lHbAWs8r0 (3/11)






「……ランサー」

「オレさ、そういうの大っ嫌いなんだよね」
「どうせ向くなら後ろより前。立ち止まってて手に入るのは虚しさだけ」
「時は一刻み一刻み、絶対に進んでいるんだ。無駄になんてしたくないでしょ?」


ランサーの意外な程に前向きな発言は、ルゥナの思考を直ぐに切り換えさせる
あんたが出てこなければ。という怒りは、今は伏せておく。ここで険悪になるよりはマシだ

「……そうね、ランサー。あんたの言う通り」
「あたしは優秀な魔術師なんだもの。この程度でへこたれてらんないわ」

「でしょ?じゃあ街に行ってみようか」
「敵の情報を探ったり立地の確認をしたりとかしたいし」
「そうね。行くわよベル」「ぅふぇえ!?」

「待て待て待て。おたくらほぼ初対面じゃねえか。いきなり連携取れんのか?」
「私としても反対かな。コミュニケーションを取ってみるのはどうだろう」

「「えぇ~……」」「お、同じ反応……」

いざ出陣。という瞬間に大人二人から待ったをかけられて不貞腐れるルゥナとランサー
しかしここで無理矢理出ていったら、お説教が待っているであろうというのは明白だった

「……仕方無いわね。少し話すわよ」



123:そんな事より外に出ようぜ!(ナシ)
456:しょうがないにゃあ(一回まで)
789:まあそれくらいなら(二回まで)
↓1





61以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/21(月) 19:38:03.62e4r+50uf0 (2/4)

ほい


62以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/21(月) 19:45:08.80VAczurdA0 (1/2)

どえらせっかち


63 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/21(月) 19:51:57.37lHbAWs8r0 (4/11)



2:ナシ(質問は持ち越し)



「いや!外に出るべきだと思う!」
「は?あんた人の話聞いてた?」

「聞いてたよ。だからこそ調べるべきだ」
「お互いの事は動きながら考えればいい。じゃないかな?」
「いや『じゃないかな?』じゃなくて」


返答にわ周りはおろかルゥナも目を丸くする
人の制止を振り切り、ランサーは一目散に外へ走り出していった

「ちょ、待ちなさいよ!ベル、あんたも着いてきなさい!」
「何でですかぁ!?ベルに死ねって言いたいんですか!?」
「あんたが近くにいないと困るのよ!黙ってあたしに着いてくる!」


 ◆燭台の魔女(ベーラ・ドンナ)  
  蝋燭の魔術師。  
  味方の火属性魔術行使効率を何十倍にも高める魔術の適性と刻印を継承する一族。  
  この一族の者は自らを燃やしてしまう為に基本火属性魔術を扱わないが、代々ガイスロギヴァテス家の補佐官として重要なポジションを占めてきた。  
  その性質から危険な戦場にお供として駆り出される事も多く、彼女の両親も戦いの中で亡くなっている。  
  臆病者と蔑まれる彼女だが、その気になれば一人で味方の戦力を数倍化させる可能性を秘めている。


ルゥナの一喝に怯えながら、ビクビクと震えつつ外に駆け出すベル
彼女の魔術師としての腕は信用している。何だかんだでルゥナも彼女を気に入っているのだ


「さて、外で何かあるとは思わないけど!」
「あのランサー、本っっ当に人の話を聞かないわね!」


1234567:何もないよ
89:何かやってた
↓1



64以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/21(月) 19:55:20.54VAczurdA0 (2/2)

えい


65 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/21(月) 20:26:05.96lHbAWs8r0 (5/11)


4:何もないよ



「ぜぇ、はぁ……」
「うぇぇえええ……」
「あっマスターお帰り。水飲む?」

ランサーを辿ってあっちこっち。結局街をぐるりと回っただけで、普通に家に着いてしまった
当然、サーヴァントはおろか魔術の痕跡すら見つからない。これではただのジョギングだ

「あ、あんた……人の、話を……」
「それよりも、あんたのせいで時間を無駄にしたじゃない!」

「何言ってるんだよ!何も無かった事がわかったじゃないか!」
「少なくとも無駄な事じゃない。安全だって事がわかっただろ?」

けろりとそう言うランサーは余裕気に語る
コリーから借りたのだろうか。片手でパソコンを動かしながらルゥナに動画を見せてきた

「ほらこれ。見てよ、街の監視カメラの位置を割り出してみたんだけど」
「は?何よそれ!そんな遠くに行っていなかったじゃない!」
「オレ得意なんだよね~。マスターにも教えてあげようか?プログラミング」

 ◆ハッキング:B++
  電子戦能力。
  「ハッキング」とは言うが、このスキルの場合クラッキングやプログラミングなど、あらゆるPC関連スキルの総称でもある。
  量子ハッカー適性も兼ねる。


「……あんた、何の英霊なの?」
「あ!街のセキュリティを突破できそうだから話しかけないで!」

それだけ言うと、ランサーは黙々とキーボードを叩き始める
……明日は始業式だ。自分はもう寝よう

ベルは倒れる様に眠っている。その身体に上着をかけてやると、ルゥナは自室へと戻っていった




66 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/21(月) 20:36:54.13lHbAWs8r0 (6/11)





「きーみーがーあーよーおーはー……」


昨夜の全力疾走から一夜明け、ルゥナは坂松市にある高等学校の中にいた
海外からの留学生。という名目で学園に潜り込む事で、御三家や魔術師を監視するのが役割だ

因みに、学校に毎日通わなくても退学にはならない。そういう事になっているそうだ

「……はぁ、疲っかれた!」

教室に入るなり、自分の机に突っ伏してうだうだと文句を言い始める
周りからの変な目を気にせず伸びをする。今日から……いやもしくは今日だけかもしれないが、一応はクラスメイトになるのだ


(……ま、ちょっと話しかけてやるかな)

適度に仲の良い人を作っておくのも悪く無い。何より、戦争になれば紙屑の様に消し飛ぶのは目に見えている
無駄に死なれるよりは、記憶に留めておいた方が気分がいい。目についた人物に話しかけた



1:「さっそく、グループが出来てるわね」
2:「あいつ、ずっと一人で空を見てるわ」
3:「なんか、外の方が騒がしいわね……」
↓1




67以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/21(月) 20:38:18.08e4r+50uf0 (3/4)

1


68 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/21(月) 21:06:09.16lHbAWs8r0 (7/11)





ルゥナが目を着けたのは、一際多くの女子が集まるグループ
中心にいるのは派手目な青年。顔はまあいいというのがルゥナの感想だ

「お、ルゥナじゃん。どうした?」
「別に?花村君も入学早々随分人気じゃない」
「はは!何だよ俺が気になってんのか?逆ナンかよ?」「んな訳ないでしょ」

青年の名前は花村 施経(はなむら せきょう)。かなり古風な名前だが祖父がつけたらしい
多くの女子を引き連れながら談笑する姿は、クラスのカースト上位だろうと容易に想像がつく


「ちぇ、そうそう、俺達放課後にカラオケ行くんだけど。どうよ」
「遠慮するわ。あたし忙しいの」

そっかー。と頭を掻く。その姿に、周りの女子からきゃーっという黄色い声が
ただ頭を触っただけで何がいいんだか……と思うルゥナであった

「あ、ルゥナってフルネームは何て言うんだ?名前しか言ってなかったろ」
「ガイスロギヴァテスよ。ルゥナ・ガイスロギヴァテス。これがあたしの名前」

「ガイスロギヴァテス?」「ん?何かおかしな事でもある?」

「……いや、何でもないわ!珍しいなって思っただけで!」

一瞬だけ、ほんの一瞬だけ何とも言えない様な表情を見せた花村
しかし、ルゥナが瞬きした後にはすぐに先程の明るい顔を見せていた


「ま、その内デートしようぜ!じゃあな!」
「しないわよ」

軽くあしらい教室を出ていく。後ろからは女子達の甘い声が聞こえていた





69 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/21(月) 21:29:23.21lHbAWs8r0 (8/11)





「お、お帰りなさぁあい……」
「どうも。ランサー、進歩どう?」

ベルに上着を授けて帰宅する。話しかけたのは机に向かって作業するランサーが
顔に取り付けられた時計のせいで表情は読み取れないが、ピースサインが成果を物語っていた

「バッチリ。この街の地図や監視カメラの位置に住民票までゲットしたよ」
「いやそこまでしなくてもいいけど……」

「よっす。お疲れか?ルゥナ」「コーヒーを淹れてあるが、飲むかね?」
「平気よ、アダムスさん。コリーもありがと」

トレイからコップを受け取り、コーヒーを喉に流し込む
一息大きく呼吸をすると、思考が冴え渡る感覚が全身を支配した


「……よし、夜になったらもう一度街に出るわ」
「今度はランサーの情報を元に動いてみる。それでいいわね?」

ルゥナの号令に頷く三人。ランサーもパソコンを動かしつつ、手を振ってそれに答えていた

「オッケー、作業も一息つけたかったし。軽い運動は能率を上げるって言うからね」
ランサーからの確認も取った。これで昨日の様な失態は起こらないだろう

「それじゃ、あたしは少し仮眠を取るわ。夜になったら起こしてちょうだい」


123:特にナシ
456:何かしらの情報が
789:なんかサーヴァントが挑発してる!
↓1



70以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/21(月) 21:31:25.949ZqZJ1QL0 (1/1)

とう


71以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/21(月) 22:06:52.744Ag4mbn00 (1/2)

進捗(しんちょく)かな?


72 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/21(月) 22:15:48.55lHbAWs8r0 (9/11)



4:何かしらの情報が



日も沈んだ頃、ルゥナはベル、アダムスと共に街をぶらぶらと歩く
夜の街は未だに人で賑わいを残していた。戦争が起きているとは知らずに

ランサーとコリーはお留守番。ハッキング作業に注力したいらしい
いざとなれば念話で伝えると言ってある。あの敏捷ならすぐに来れるだろう

「お~お~平和でいいねえ。二年前に大災害があったとは思えねえな」
「全くね。……アダムスさんは知ってるの?アバドンの蝗害の事」
「うんにゃ?ただまあ、俺は法政科にいたからな。風の噂にって奴だ」


 ◆法政科
  時計塔十三番目の学部、第一原則執行局。根源を目指そうとしない、神秘の秘匿を厳守させる部門の所属
  神秘を管理・統制する側に属する者であり、魔術師同士の争いに介入する実行部隊員


「いやあ大騒ぎだったぜえ?何せバケモンが街に溢れたなんて一大事だ」
「俺も目茶苦茶どやされたモンだ。何してるんだお前の家は。ってな!」

当時、ルゥナはまだ母国の学園にいた為に知るよしも無かった事だが蝗の群れは人々を襲い、喰い殺したと聞いている
本来のアバドンは人々に死すらも許さないと言われているが、強引な召喚によって制御を奪われていたのだろう


「……すまない。少し、話を聞いてもいいか?」
「私はこういう者だ。この街で私立探偵をしている」

三人を呼び止めたのは、深く帽子を被った女性
差し出された名刺に書かれていたのは、『神楽探偵事務所』とシンプルな文字で記されていた







73 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/21(月) 22:18:29.99lHbAWs8r0 (10/11)




「いやいや。俺は保護者ですぜ?」
「そりゃまあ確かに夜遅くですけど?誘拐とか援助交際なんかじゃ断じて……」

どうにか誤魔化そうとするアダムスだが、若い女子に髭面の男はこの上なく怪しい
しかし、彼女からの言葉は三人も予想していないものだった

「……最近、街で不審な怪物を見たとの噂が多いんだ」
「近くに外国人らしき人影を見たと言う噂も聞いている。一応、名前と住所だけ聞かせてくれないだろうか?」


探偵の告げる内容は興味深いが、それは教える訳にはいかない
何より身元が割れたら、今後の行動に支障が出かねない。ここは丁重にお断りしよう

「ごめんなさい。それは任意でしょ?あたしに答える義務はないわ」
「……そうか。だが、お前達は最近この坂松市に来たのだろう?」
「ななな何で知っているんですか!?も、もしかしてベルのストーカー……」

「探偵だからな。情報収集は得意なんだ」
「何かあったら連絡してくれ。私は昼は事務所にいるからな」


それだけを言い残し、探偵は闇に去っていく
……今夜はこれ以上の探索は無意味だろう。彼女達は踵を返し、捜査を切り上げるのだった






74 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/21(月) 22:19:19.96lHbAWs8r0 (11/11)


【本日はここまで。ありがとうございました】

【次回は学校+探索。もしくは情報集め回】


75以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/21(月) 22:21:08.344Ag4mbn00 (2/2)




76以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/21(月) 22:21:22.42e4r+50uf0 (4/4)




77以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/21(月) 22:21:28.70KDc3hysA0 (1/1)




78以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/21(月) 22:22:21.47+Mp676RFo (1/1)


まだまだ人物は顔見せ程度だけど、今後深く関わりそうな伏線があるな


79以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/21(月) 22:33:42.08VXKWTC2EO (1/1)




80以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 12:25:24.3073JejAgmo (1/1)

そういえば前作では視点の関係であまり感じなかったけど、街の被害結構あったんだな
士郎みたいな聖杯戦争被害者のマスターもいるんかな


81 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/22(火) 19:23:04.99NdM4pX650 (1/15)


【再開していきます】

【参加してくださるはいますか?】



82以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 19:25:53.10DcXWcjeB0 (1/5)

おう


83以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 19:27:35.46fzSprUXFO (1/6)




84 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/22(火) 19:30:24.97NdM4pX650 (2/15)





「ぐぁあああああーーーっ!!!」
「ちょっといきなり何!?何の騒ぎ!?」


入学二日目の昼休み。事件は突然廊下で起きた
見ると、男子生徒が頭を抑えて蹲っている。側には脚立と割れた蛍光灯が散らばっていた

「何でも蛍光灯を換えようとして、脚立から落ちたみたいだな……」
「説明ありがと。花村も野次馬に来たの?」
「ん。それは……まあ、そうだな」

呻く生徒を遠巻きに眺める生徒達。それは好奇の目というよりも、どうすればいいのかという困惑を浮かべている
事実、花村も倒れる男子生徒を見て困った様に頭を掻いている。助けたいが、やり方がわからない。という風に

「……はぁ。ちょっとあんた、立てる?」
「ぐっ……あ、お前は……?」

頭を抑えながらもよろめき、ルゥナの顔を見る生徒
フラフラとした腕を掴み、無理矢理立たせる。そして脇に自らの肩を入れて起き上がらせた

「早く立ちなさいよ!肩貸してやるから、保健室まで連れてってやるって言ってんの!」
「ほら、どいて!あたしはさっさと行きたいんだから!」

ルゥナの気迫に圧されたのか、人垣が割れて道が出来る
その真ん中を堂々と。ずるずると引っ張りながら進んでいった





85 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/22(火) 19:31:15.70NdM4pX650 (3/15)





「……ほら、手当てしといたから」
「これで安静に寝ていれば治るわよ。午後の授業は休んでおきなさい」 

手慣れた動作で、青年の頭に包帯を巻いていくルゥナ。この手の応急処置は得意なものだ
用は済んだとばかりに立ち去るルゥナ。教室に戻ろうとした寸前、腕を掴まれてつんのめる


「きゃっ!?……何なのよ、もう!」
「おおお俺を助けてくださってありがとうございます!!!」
「俺は縦島 正夫(たてじま まさお)っす!姫、俺と付き合ってください!」

人助けしてやっただけなのに、何故か突然告白された上に姫様呼ばわりされてしまった
この国の男は女性を見たら求婚する習性でもあるのだろうか?ルゥナはいぶかしんだ


「はぁ!?嫌よ!」「貴女に一目惚れしたんです!姫様!」「誰が姫様だ!」
「男なら、惚れた女の子はお姫様だと父の遺言で……いや死んでないけど」

「とにかく!あんたは寝てなさい。あたしは単に、周りがうるさいから助けただけ」
「あんた自身を助けた訳じゃないから。じゃ、とっとと寝ときなさいよ!」

「花村といい縦島といい……この国にはヘンな奴しかいないワケ!?」


後ろで喚く縦島を振り切って保健室から逃げる様に退出する

掴まれた腕をハンカチで拭く。心底嫌そうな顔を浮かべながら、近くの教室のゴミ箱へと放り捨てた





86 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/22(火) 19:33:04.08NdM4pX650 (4/15)





学校……というよりも、縦島から逃げる様に帰宅したルゥナ
今日の授業は簡単なものだったが、それ以上の疲労を感じていた

部屋にいたのはコリーとランサーだけらしく、何やらパソコンの話題で盛り上がっている

「ま、こんな感じかな?」
「素晴らしい……!ここまで完璧なプログラムを私は見た事がない……!」
「この回線で最速。コリースペックでも、スパコンに匹敵する性能になったはず!」

「……何してんの、あんた達」
「あっマスター。ちょっとさ、コリーのパソコンの改造をしてて」

「彼は素晴らしい英霊だ!我々配信者の心強い味方だ!」
「動画の配信でどうやって聖杯を取るって言うのよ!」


どうやら、コリーはランサーのハッカーとしての腕前に相当惚れ込んだらしい
だが、それでどう聖杯戦争で勝ち抜けと言うのか。プログラミングの力でどう敵を倒せと言うのだろう

「……とにかく今日は外に行くわよ。来る奴は準備しておきなさい!」
「いいね!それじゃ今から「準備しろって言ったの聞こえなかった!?」



【何をしますか?】
1:探索(コンマ判定有り)
2:会話(人物指定)
3:その他(やりたい事等あれば)
↓1




87以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 19:34:34.31fzSprUXFO (2/6)

1


88 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/22(火) 19:36:30.17NdM4pX650 (5/15)


1:探索

【追加判定。探し方は……】
123:適当
456:魔力を関知して
789:「実は……」
↓1


89以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 19:36:47.00fUPy93OPO (1/1)




90以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 19:37:19.60fzSprUXFO (3/6)

2


91以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 19:38:31.43DcXWcjeB0 (2/5)

二連0は草


92 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/22(火) 19:40:04.12NdM4pX650 (6/15)


【00…どうしようか。取り敢えず確定成功で】

123:この時点で出会っちゃ駄目なやつ
456:なんか挑発している奴がいるぞ
789:???
↓1



93以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 19:40:31.41DcXWcjeB0 (3/5)

あり、一応


94以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 19:47:33.67fzSprUXFO (4/6)

出会っちゃ駄目?どんなやつだろ


95 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/22(火) 20:07:01.40NdM4pX650 (7/15)



1:駄目なやつとエンカウント




「ところでランサー。あんた当てはあるの?」
「勿論。SNSの噂でここら辺で不審な事が起きているんだってさ」

街をふらつきながらもランサーと進む。今回はベルとアダムスはお休みだ
SNSを漁るサーヴァントというのはこの際置いておいて、大事なのはその情報が確かどうかだ

「ふーん、どんな?」「何でも、いきなり刃物で切りつけられたりとか」
「それ通り魔でしょ。聖杯戦争と何か関係があるの?」
「まぁまぁそう言わずに。ほら、そこの路地裏で襲われたんだって」


人気の少ない横道に入り、光の無い道を進む
あっという間に暗闇に潜る。ランサーがいるとはいえ不安になってきた

「……ランサー、これ何処まで行くの?」
「んー地図によると、そこの角を曲がればすぐに出られるよ」
「案外短かったわね……」

それならそれで構わない、こんな薄暗い所は気持ちが悪いから出るに限る
ルゥナが曲がり角を曲がろうと首を横に向けた時……“ソレ”は現れた





96 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/22(火) 20:10:20.50NdM4pX650 (8/15)















「あー!あうあー!ああうあーあ!!!」
「ぐぎゅうるあうあうあ!うーううう!!!」

そこにいたのは、二メートルもあろうかという巨大なナニか
手に持つ得物は鋏だろうか?ジャキジャキと刃を鳴らし、威嚇するかの様に振り回す
その姿に理性らしきものは感じられない。ただ存在しているだけで、狂気を撒き散らす……


「な、何。何何何よここここれれ!?」
「うわっ、バーサーカー!?ツイてないなぁ」
「ももう少し驚ろろろろろろろ」

ビビって腰を抜かすルゥナとは打って変わり、軽い様子で驚くランサー
そこに恐怖も怯みも無い。ただ目的を遂行せんとする強い意思だけがそこにある


「ま、倒せるかはわからないけど……!」
「やれるだけやってみる!指示はよろしく!」

手に持つのはシンプルな形状の短槍。鋏を振りかざすバーサーカーに突進していった





97 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/22(火) 20:11:06.12NdM4pX650 (9/15)



『バーサーカーのステータスを開示します』


┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
  ≪クラス≫:バーサーカー
┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┓
  【真名】:???              【属性】:混沌・悪
┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━┳━━━━━━━┓
 【筋力】:A      【耐久】:B      【敏捷】:A+     【魔力】:D      【幸運】:D      【宝具】:C+
┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫





98以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 20:12:21.42dnv6rt4GO (1/1)

カニか、サソリか、ヤドカリか


99 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/22(火) 20:32:31.31NdM4pX650 (10/15)





「ほっ!よっ!」
「あああううううう!?ぐるううるるる!!」

軽快な様子で、ランサーは的確にバーサーカーを突き刺していく
ステータスの差はあるものの、その動きに翻弄され続けている。相手の敏捷は高いものの……
ランサーの敏捷はEX(規格外)。相手は完全に追い付けていない様だった

「ふっふー!まだまだ速くなるぞぉー!」
「これで振り切ってやるぜ!おりゃあーっ!」


おまけに、ぐんぐんランサーの速度が上昇していくのが目に見えてわかる
最早、バーサーカーでは追い付けない。それ程までに速度に差が付けられていた


 ◆神速:A
 「????????????????」により霊基に刻まれた技能。

 ◆高速分割思考:A
  思考を整理・加速するスキル。
  ランサーの場合は地頭のよさ、というよりは単純な思考の超加速によるもの。
  本来並列・分割しての複数ライン思考が可能になるのだが、並列思考上の全てが即座に同じ結論を出すため意味はあまりない。


「ぎゅ!?ぐぎゅぎゃぎゃぎぃぎ!!」
「……ん?けどおかしいな、何か弱ってない?」

一方的に押していたランサーだが、その異常に弱っている姿に疑問を感じる
自分達の前に誰かと戦闘を行っていたのではという仮説を即座に組み立てたランサーは、道路に寝転んでいるルゥナに声をかけた

「マスター!どうする?倒しちゃう?」
「それとも、もう少し泳がしておこうか?」
「さっさと決めといてね!10秒で!」

「無理言わないで……」

とはいえ、ここで決めねばならないだろう。ここは……


1:倒せ(令呪撤退される)
2:待って(コンマ判定有)
3:その他何かあれば
↓1



100以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 20:35:47.18fzSprUXFO (5/6)

1


101以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 20:41:59.37DcXWcjeB0 (4/5)

速度厨思い出すなあ


102以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 20:49:12.93xjE2SU1+o (1/4)

この時点で合っちゃ駄目なのは、時間帯強化か時限強化なのかな


103 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/22(火) 20:52:53.78NdM4pX650 (11/15)



1:「倒して!」(逃げられます)




「いいから倒して!そいつキモい!」
「OK!」

ほとんど泣き叫ぶ形でルゥナは命じる。戦略的な意味よりも、生理的な嫌悪が勝ったのだ
ランサーもその指示が出るや否や、手に持った槍を構えてバーサーカーに突き刺そうと……

「……あ、逃げられた!」
「え、嘘でしょ!?」「仕方ないよ。令呪使われたんだもん」

ケロッとした様に槍をしまう。どうやら、相手のマスターが令呪を使って逃がしたのだろう
そうなると流石のランサーでも追い付けない。ここは諦めた方が心理的に楽だ


「そ、そう……もう戻るわよ。腰が……」
「しょうがないなあ。担いでいこうか?」
「いらんわっ!ったく、何よアレ!」

「うーん、何か、オレの前に別の英霊と戦ってたみたいなんだよね」
「だから、見た目のステータス以上に弱っていたって言うか」「え、何よソレ!」


「あんたわかるの?あいつがどんなサーヴァントと戦ったのか!」
「集めた情報と予測次第かな?うーん……」


1~7:まあわからないよね
89:わかるのかよ
↓1




104以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 20:54:03.17xjE2SU1+o (2/4)

そりゃ


105以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 20:57:25.94t/Txw/Hq0 (1/1)

いちたりない


106以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 20:59:01.47PMVrYAib0 (1/3)

惜しい


107以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 20:59:56.42PMVrYAib0 (2/3)

オリオンを刺した蠍とか?
安直だけど


108 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/22(火) 21:13:59.18NdM4pX650 (12/15)


7:そりゃあね



「まあわからないかなー」
「何よ、もう……!」
「あはは。まあいいじゃん、バーサーカーは追い払ったんだし」

「考え方によっては令呪を使わせられた。オレ達が有利になったって事でしょ」
「そうかもしれないけど……」


ランサーからの返答に言葉に詰まらせるルゥナ
言われてみればそうなのだが、あれだけ無様を晒せば恥ずかしくもなるというもの

「でもマスターって案外ビビりなんだね」
「な、違うわよ!というか、何であんたは平気な顔してられるのよ」
「ほら、オレって計算速いし」「それ何の関係があるの!?」

「なんか、急に恐くなったのよ……あいつの姿を見た時に」


 ◆【恐怖の相貌】:A+    
  認識した物を恐慌状態へと陥れる悍ましき相貌。        
  同ランク以上の対精神スキルを持たない者は強制的に恐慌状態へと陥り全ステータスが1ランクダウンする。


「へぇーそれじゃ戻ろうか」「ちょっと!?」
「ま、バーサーカーの真名はその内わかると思うし!今日はゆっくり休もうか!」
「だから抱えて飛ばないでってーのー!!」

ルゥナを小脇に抱えて飛び立つランサー。夜の闇を高速で走る姿は、幸い発見される事は無かった





109以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 21:25:39.34BW7lQUTvO (1/1)

なんだろ。ギルタブリルかな。


110 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/22(火) 21:51:14.36NdM4pX650 (13/15)





「ルゥナ。今日街の方に新しい店が」
「姫!近くののサ店で飯食べませんか!?」
「ウッザ……」

放課後。ルゥナは何故か取り合う花村と縦島の間で顔を渋らせていた
双方、勝手に自分と行くつもりになっている。ちなみにルゥナはどっちとも行きたくない

「何だよ縦島、ルゥナに惚れてんのか?」
「一目惚れだ悪いか!花村こそ姫に邪な考えを持っているんじゃねえだろうな!」
「ん?せっかくだし付き合っちゃおっか?」

「止めて欲しいんだけど……」

どちらも引くつもりは無いらしい。こっちは既にドン引きしているのだが、それには気づいていないようだ
この手合いは下手に断ると面倒な事になるというのは何となくわかる。ここは……


「そもそも、あたし用事あるんだけど?」
「あ、そうなの?」「いやそうでしたかー!姫は忙しいですからね!」

これで二人は納得した。後は適当な奴を捕まえて、さっさと教室から出ていこう
近くにいた女生徒の腕を掴んで外に出る。当の本人は、きょとんと不思議そうな顔を浮かべていた

「待たせたわね!それじゃ行くわよ」
「……後で謝ったげるから、あたしに付き合って貰うわ」


「あれ、あの子って名前何だっけ?」
「少々森かー!あいつ、いつの間に姫とー!」

「縦島、さっきから気になってたんだけどその姫って何?」
「惚れた女は全員姫だ!」「そういう意味じゃねーだろ!」





111 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/22(火) 21:51:50.01NdM4pX650 (14/15)





「……ふぅ、これで大丈夫ね」
「あんたも災難だったわね。それじゃ」
「…………………………」

校門の前で女生徒を解放する。ルゥナに連れてこられても、無表情で顔を見るだけで
沈黙の間に、銀の髪が風に揺れる。透き通った印象の少女だがそれが逆に不自然に映った

「ちょっと……何か話しなさいよ」
「…………………………」
「無視?馬鹿にしてるの?そりゃ確かにあたしが強引に連れ出したけど……」

「…………………………」
「何か言いなさいよ!怖いじゃない!」
「…………さようなら」
「絞り出した結果がそれ!?」

結局答えたのはそれだけで。女生徒はそのまま帰路につく
それを強引に押し止めたルゥナ。彼女の手を掴み、無理矢理近づける


「あんた、名前は?」
「名前、名前。名前は、少々森 若子(ささもり わかこ)」
「そ、少々森ね。覚えてやるわ」

それだけを聞き出すと手を離す。用は済んだと言いたげに笑うと、ルゥナは背を向けて去っていった





112 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/22(火) 21:53:22.51NdM4pX650 (15/15)


【本日はここまで。明日は夜行動から】

【おおまかな学生グループの面子は紹介し終えたはず。まだいますけどね!】



113以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 21:55:24.37DcXWcjeB0 (5/5)




114以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 21:55:46.75fzSprUXFO (6/6)




115以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 21:55:59.87Hqdtf6b2o (1/1)




116以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 22:00:45.65OStra00Z0 (1/1)




117以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 22:00:51.65tqbUWyzf0 (1/1)

乙です


118以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 22:07:28.49xjE2SU1+o (3/4)


まだ出てない学生は学年違いとかか?


119以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 22:12:15.57JP9GFZUzO (1/1)

おつ


120以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 22:15:41.44PMVrYAib0 (3/3)


他のサーヴァントも楽しみ


121以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/22(火) 22:19:00.75xjE2SU1+o (4/4)

よく考えたら今出てる学生は全員御三家じゃないのか
前回の新重みたいなはぐれ魔術師がいるのかも?


122 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/23(水) 19:53:46.51z2pAQoeX0 (1/14)


【それでは再開します】

【参加してくださる方はいらっしゃいますか?】




123以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/23(水) 19:54:58.87sUIP6EnQ0 (1/1)

うり


124以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/23(水) 19:55:05.28hmEmVpkHO (1/3)




125 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/23(水) 19:59:59.67z2pAQoeX0 (2/14)





「う、あう。ルゥナさん……」
「あら、ベルじゃない。どうかした?」

「どうして昨日連れていってくれなかったんですか……!?ベルの事、嫌いに……!」
「あんた寝てたじゃない!」


帰宅早々、ベルに抱きつかれる。放っておいた方がいいというルゥナなりの気遣いが裏目に出たのだろう
今度から寝ていたとしても連れていこう。強く心に決めるのだった

「あ、マスターおかえり。ちょっと話しておきたいんだけど」
「ちょって待ってて。ベルが……」
「何でも前回の聖杯戦争で「話を聞けーっ!」

「マスターをやっていた子は、まだ在学してるんだって。二年前なんだよね?」
「……何ですって?」

何気ない様に話すランサーの言葉に、ルゥナはベルを放り投げて距離を縮める
前回のマスターが学校の中にいる。この情報はルゥナにとっても極めて重要なものだろう

「何でそんな事知ってんのよ!ずっとパソコン弄ってただけじゃない!」
「いやーそれがさ。市長のデータベースを軽くハッキングしてみたら前回の聖杯戦争のデータがあって」


「……市長の?」
情報の出所は、およそ聖杯戦争とは無関係そうな名前からだった
困惑の表情を読み取ったのか、ランサーはパソコンの画面をこちらに向けてくる






126 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/23(水) 20:01:03.92z2pAQoeX0 (3/14)





「ほらこれだよ。入念に隠されてたけど」
「……本当だ。ドミトリイさんの名前もある」

「それで、これを見ると前回のマスターは過半数が学生になっていたみたいなんだ」
「随分と年齢層の若い聖杯戦争だったのね」


ルゥナに見せられた資料には、隠し撮りされたと思われるアングルからの写真が幾つか
そして、その下にはマスターやサーヴァントといった文字が。恐らく、ここにあるのが前回の参加者なのだろう

書かれている年齢から逆算するに、確かにセイバーとアーチャーのマスターは在学中だろう
もしコンタクトを取れれば……あるいは、心強い味方になり得る可能性が浮上してきた


「それに、幾つか怪しいスポットを見つけておいたんだよね。行ってみない?」
「あんた……思った以上に優秀なのね……」

予想以上の働きを叩き出したランサーに、素直に感嘆の意を示すルゥナ
対して、ランサーはあまり気に止めていない様だ。さて。と席を外して腕を回す

「さあ、今日も探索だ!敵を見つけるぞ~!」



1:探索(コンマ判定有)
2:会話(人物指定)
3:その他
↓1



127以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/23(水) 20:03:13.95hmEmVpkHO (2/3)

1


128以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/23(水) 20:03:17.64x582UEUlo (1/3)

1


129以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/23(水) 20:07:15.24x582UEUlo (2/3)

ベルは学校こないんだなー
そういえばルゥナは16歳だから、海外と学期がずれてたせいで日本人と比べて一年遅れなのかな


130 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/23(水) 20:17:42.72z2pAQoeX0 (4/14)






「よし、今夜も外に行くわ」
「戦争で引きこもるのは悪手よ。敵の居場所を探り当てないと」

軽く仮眠をとり終えたルゥナはコートを羽織る
コンタクトを取れる可能性もある以上、交渉の材料はあるに越した事は無いのだから

「あ、あの、ベルは」「あんたも来るの!」
「ほー……なら俺は今夜はパスだ。警備は任せておけよ」
「私がいるのだがな。ああしかし……ランサーの近くにいたい……」

「大丈夫大丈夫。すぐに帰ってくるから!」
「ま、そんな簡単に捕まえられるとも思えないし……様子見よ」
「べ、ベルはそれだけで……?まさか、役立たずだと思われて……」


ベルの泣き声は無視して外に出る。昨日は放置して文句を言い、今度は連れ出して文句を……

「それじゃあリストは纏めておいたから。早速行ってみようか!」



【ランサーの纏め】+1
123:何の成果も
456:気配を感知
789:いたよ!サーヴァントが!
↓1




131以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/23(水) 20:18:12.44Buw8bc8YO (1/1)




132 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/23(水) 20:24:38.83z2pAQoeX0 (5/14)



5:気配察知



「あ、何か見つけた気がする!」
「はあ!?」

言うが速いか、ランサーは全力疾走で彼方へ走り去る
どうにも、ランサーのアンテナが何かを嗅ぎ付けた様子だが……

「あ、あの。ルゥナさん。えっと」
「追うに決まってるでしょ!?ベル。あんたは走れる!?」
「無理ですぅ!またベルを虐め「あーもう強化魔術かけたから!背中に乗って!」


ベルを背に載せランサーを追い掛ける。といっても魔力の後を辿るだけだが……

「これで何も無かったら……承知しないから!」


【一度感知した】+1
123:見失ったよ
456:サーヴァントが待ってる
789:マスターも一緒
↓1




133以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/23(水) 20:24:48.03hmEmVpkHO (3/3)




134 ◆zeb83ni1C7TT2020/09/23(水) 20:28:10.32z2pAQoeX0 (6/14)


4:サーヴァントとエンカウント

【現時点でうろついているのは三騎】

【酉判定で決定します。1~3で一つだけ選択してください】

1~3で数字を一つ
↓1


135以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/23(水) 20:29:24.54x582UEUlo (3/3)

1


136 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/23(水) 20:56:36.10z2pAQoeX0 (7/14)


酉:#弓×??↓??↑

選択:1=アーチャー



「……いない」
「いない、いない、いない!いったい何処に隠れたというの!?」

……走った先は、昨晩バーサーカーに襲われた路地裏に差し掛かる道
立ち止まるランサーの影に隠れる様にして、目の前の相手の様子を伺う

「よっ!何かお探し?調べとこうか?」
「っ!貴方、サーヴァント!」

気さくに話しかけるランサーに反応したのか、振り向き様に得物を突き付ける
それにも怯まず、ランサーは余裕そうに自己紹介をし始めた

「そ。オレはランサー。槍の英霊!」
「ランサー……そう、貴方が私の獲物を……!」

「そういうお前はアーチャーかな?弓じゃなくて銃みたいだけど」
「どうでもいいわ。私の獲物を横取りした罪。その身に刻んで消してあげる」


対峙している相手は女性。それも銃を持っている事からクラスはアーチャー
発砲音が鳴り響く。冷酷に、淡々とランサーを仕留めんと弾丸を発射しているのだろう

それを掻い潜り、槍を振るう。連戦だというのに、ランサーは止まる様子すら見せなかった






137 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/23(水) 20:57:51.12z2pAQoeX0 (8/14)



『アーチャーのステータスを開示します』


┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
  ≪クラス≫:アーチャー
┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━┓
  【真名】:???              【コスト】:20        【属性】:中立・悪
┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓
  【筋】:E(10)     【耐】:D+(20)     【敏】:C(30)     【魔】:B(40)     【運】:E(10)     【宝】:C(30)
┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫






138 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/23(水) 21:00:16.59z2pAQoeX0 (9/14)




「ほらほら!当たってないよ!」
「ちょこまかと……まるでネズミね!」

今回の戦闘も圧倒的だった。無数に放たれる弾を敏捷だけで避けている
アーチャーの方も間一髪で槍を避けてはいるが徐々に壁際へと押し込まれていっていた


「だったら……これならどう!?」
「点で駄目なら面で撃つ。弾丸の雨を喰らってみなさい!」
「うわっその数は卑怯だって!?」

しかし、アーチャーは数多くの銃を配置する事で対処する
幾ら避けられようが関係無い。百、千、万の内一つでも当たれば良いという考えなのだろう

ランサーもこれには難色を示す。元より、敏捷以外のステータスは低めなのだから


「ああもう!こうなったら……うわっ!マスター避けて!」
「え?……ぎゃあああっ!?」「う゛ぁあ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

甲高い絶叫を挙げながら吹っ飛ぶルゥナとベル
突如空から降ってきた魔力の弾丸が、絨毯爆撃の様に二人を襲ってきたと知るのは空の上

辛うじて飛んできたランサーが二人を掴むと、そのまま高速で走り去っていった


「な、何なのよアレ!?」
「ごめん!アーチャーも逃げちゃってさ」
「あぶあぶあぶ……」「あ、ベル失神してるわ」

今は戦線の離脱が先。バーサーカーに次いで、アーチャーにも狙われるとなると……
ルゥナの頭の中は、早くも今後の不安でいっぱいだった





139 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/23(水) 21:05:10.77z2pAQoeX0 (10/14)






「市長。明日の予定です」
「ああ!ありがとうございます、鶴崎さん!」
「君は明日は有給だったね!ゆっくりと心身を休みなさい!」

「それにしても、本日も良き一日でした!平和とは本当に良き事ですね!」
「はい。私も全くそう思います」

ここは坂松市役所の中。市長の坂松鳥仁は秘書の女性鶴崎からコーヒーを受け取り一息つく
にこにことした笑みを浮かべ、一面に貼られた坂松市の地図を悦に入った様に眺めている


「平和?フフフ。ああ、正しく天下太平の世。と言うのだったかな」
「おや、君ですか!人が悪いですよ。いきなり出てきて驚かすなんて!」

水を刺したのは全身を上等な黒いスーツで覆う痩身の男性
くつくつと笑い声を挙げているが、その目には光が欠片も宿っていない

男は机に腰掛け、振り向く様にして座っている市長に視線を向ける
対する市長は、まるで気にしていないという風ににこやかな笑顔を崩さなかった

「平和等、所詮は蜃気楼。見せられ、踊らされるだけの幻でしかない」

「現に、この街で起きている事等……知る者の方が少ないんじゃあないかな?」







140 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/23(水) 21:09:20.45z2pAQoeX0 (11/14)






「ははは!君もおかしな事を言いますね!」

「“何もありませんよ!”“何も!”今日も、明日もね!」

「まあ……ね。有り得ない話だったかな」

黒服の男と市長は笑い合う。その目に宿るのは妖しい光
坂松市は平和だと断言した彼は、近くに控えていた秘書に一杯を差し出すよう指示を飛ばす

「ええ、本当ですとも!鶴崎くん!彼にもコーヒーを!」
「かしこまりました」

秘書は軽く一礼をすると、コップに黒い液体を注いでいった

「いただこうか。私と君の将来に」
「ええ!君と私は対等な関係。マスターとか、サーヴァントとかではありませんからね!」

二人の語る真意。それは互いに知らずとも良いと、互いにコップに口をつける

それを見るのはただ一人。二人に目もくれず、黙々と資料を片付ける秘書だけだった





141 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/23(水) 21:13:51.82z2pAQoeX0 (12/14)





「少々森ぃ!姫と友人なら言えよぉ!」
「友人、友人……る、る……」
「ルゥナよ。覚えておきなさいよ」

「まあまあいいじゃん?少々森ちゃんだっけ、付き合ってみない?」
「あんた見境ってものは無いの?」
「付き合う……付き合う?付き、合う?」
「なんかこの子バグってない?」


ルゥナの周りで話し合う花村、縦島、少々森。どうやら縦島は少々森の事を知っていた様で
少々森に「俺を紹介してくれよぉ!」と掴み、泣き叫んでいる有り様だ

「あー、あたし今日寄る所あるから」
「そっか。じゃあ明日は平気か?」「ま、明日なら付き合ってやるわよ」

「つつつ付き合う!?花村お前ーっ!?」「勘違いだからな!反応はえーよ!」
「る、る……ルゥナ」「何よ」
「さよ……さよなら?」「何で疑問系なのよ?」


花村と縦島の殴りあいを余所に、少々森とルゥナは挨拶をして道を別れる
目指すは三年生の教室。そこに前回のマスターがいるはずなのだが……



12345:そろそろ出しておこう
67:不在
89:いたよ
↓1




142以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/23(水) 21:14:40.71ybscfRZsO (1/2)

出て来てくれ


143以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/23(水) 21:14:41.55DdRLeHM2o (1/2)

どうだ


144 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/23(水) 21:41:59.79z2pAQoeX0 (13/14)



1:学校にいるマスターが来たよ



「えーっと?三年の教室はこの奥ね!」
「早くしないと帰っちゃうじゃない……っと!」


学校に存在する御三家とのコンタクトを急いで取り付ける為に、学校の階段を駆け上がる
ようやく辿り着いた三年生の教室前。どこにいるかは知らないが、手当たり次第に開けていけば……

「……あら?もしかして、貴女はルゥナさん?」
「な……っ。そうよ、あんた誰?」

突然、横から女性に話しかけられる。そのせいで足が止まってしまった
早く行かねば帰られてしまう。こんな所で、どうでもいい事で時間を取られては間に合わないというのに……

「悪いけど、あんたなんかと話してる暇は無いの。それじゃ……きゃっ!?」
「ふふ。どうしたのかしら、そんなに慌てて。まるで可愛いモルモットみたい」
「な、あんた……!」

突然、前のめりにつんのめる。足元は廊下。つまずく所など皆無に等しい場所なのに
女性は穏やかに笑いながら、屈み込んでルゥナの顔をじっと見た

「まだ解らないのかしら?それとも、こう言えば物分かりの悪いルゥナでも解るかしら」
「時計塔から捨てられた、ガイスロギヴァテスのお馬鹿さん?」「あんた……まさか」

時計塔、ガイスロギヴァテス。その名を知るのは魔術師以外には有り得ない
その事を表情で読み取ったのだろうか。女性はルゥナを足で踏みつけ、名乗りを始める



「ティファニー・フォン・ロシュフォール。時計塔より送り込まれた魔術師の一人」

「そして、ロシュフォール家の次期当主。……貴女は年が近いから、特別にティファと呼ばせてあげる」

儚げな微笑みとは裏腹に、ティファは腕に刻まれた印を見せつける
それは令呪……彼女もまた、聖杯戦争に参加しているのだと言外に告げていた






145 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/23(水) 21:43:05.39z2pAQoeX0 (14/14)


【本日はここまで】

【参加していただけた方、本当にありがとうございます】




146以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/23(水) 21:43:43.40V8Uel3Ek0 (1/1)

乙です


147以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/23(水) 21:44:45.82XVB0Hi9qO (1/1)




148以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/23(水) 21:44:48.57ybscfRZsO (2/2)




149以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/23(水) 21:54:44.86DdRLeHM2o (2/2)

乙です


150以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/23(水) 22:03:29.66UrvTT6YW0 (1/1)




151 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/24(木) 21:04:08.549POd9gGIO (1/1)


【本日はお休み……】

【明日、続きを再開します】



152以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/25(金) 21:06:49.29Pro13Zqho (1/1)

開始まで待機
他の御三家の状況はまだまだ出てないな


153以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/25(金) 21:09:53.870+JWLRbQ0 (1/1)

現金な話だが送ったデータが採用されてるかは早めに見たいよなやっぱ


154 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/25(金) 21:19:06.22gTjOpqHOO (1/6)


【ではちびっと再開します】




155 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/25(金) 21:19:42.84gTjOpqHOO (2/6)





「ロシュ、フォール……」
「知っていたかしら?脳味噌に火薬が詰まっていると思っていたのだけど」

「当たり前よ。どいつもこいつも“魔眼”を持つ一族なんて、一度聞けば忘れないわ」
「どうせ、あたしを転ばせたのもその魔眼の力でしょ。随分といい“眼”してるじゃない……!」


 ◆顛倒の魔眼   
 彼女の右目に持つ魔眼の一種
 ランクは『ノウブルーカラー』   
 この魔眼の発動は彼女が相手の足を見ることで発動する。   
 彼女に足を見られた人物は、下半身の力が抜けバランスを崩し倒れ込んでしまう。   
 シンプルな能力だが、使い勝手が良く割と気に入ってるとは本人の談。   
 魔眼使用時は彼女の右眼は赤色に輝く


「ご、う、か、く。よくできました」
「ガイスロギヴァテスも有名よ?火薬と硝煙にまみれた鼠。魔術の恥さらし……ふふ」
「うるっさ……!」

余裕そうに微笑みを浮かべ、ルゥナを足で踏みつけ悦に至るティファ
反論しようにも、彼女の拘束から逃れられない状況が続く。いつの間にか人も無くなっていた

「人払いは済ませておいたわ。これで、心置きなく話し合えるでしょう?」
「貴女には聖杯戦争は早過ぎた。大人の世界に踏み込んだら駄目じゃない。お子様は」

「こ、の……!」

ティファの明らかな挑発にも、這いつくばって睨み付ける事しか出来ない
このままいたぶられ続けるくらいなら、いっそここで令呪を使って……





156 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/25(金) 21:20:38.22gTjOpqHOO (3/6)






「あー……ちょい待ちちょい待ち」
「それ以上は止めてくれ、やる事が増える」
「おまけに、まだ夕方じゃねえか、神秘の秘匿とか考えてくれ、な」

割り込んできたのは中年の男性。明らかに嫌な顔を浮かべながら、こちらに向かってきた

「あら?私の人払いが効いていないの?」
「ま、一応魔術師なんでね。……怪しいもんじゃないんだが」

「おれはディール・ガイスロギヴァテス。この学校の用務員で、神秘の監査役だ」
「この場は俺に免じてくれねえかな。頼むよ、ロシュフォールさんよ」「はあ!?」

ぶっきらぼうに名乗ったディールはつかつかと二人の元に行き、一切の躊躇い無く頭を下げる
あまりにもあっさり。あまりにも軽く腰を曲げたその姿にティファも面食らって目を白黒させていた


「……はあ。そうね、今回はその羽虫の様な無様な姿に免じて許してあげる」
「それに私のサーヴァントはとても強大でね。ここで暴れたら学校がどうなるか」
「助かる。それじゃ、お嬢から足をどけてやってくださいよ」


仕方無いわね。とため息を吐いて足をどける。確認していないが、恐らく背中には足跡がくっきり残っているだろう
不適な笑みを残して去っていくティファ。彼女の背中を、ルゥナは床に転がり睨み付ける事しか出来なかった





157 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/25(金) 21:22:12.32gTjOpqHOO (4/6)


【では、今回は他陣営の行動を】

【コンマで決定します】

12:セイバー
34:アーチャー
56:ライダー
78:キャスター
9:????
↓1




158以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/25(金) 21:22:19.82/p0yC4gNO (1/2)




159 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/25(金) 21:59:15.00gTjOpqHOO (5/6)


2:セイバー



遡る事、数日前
早朝の街を俯瞰する、一人の女性がいた
その手に宿る刻印は令呪。彼女は聖杯を我が手にする為に異国の地から推参した魔術師

「……ここが、坂松。聖杯戦争の地」
「待っていてください。必ずや、私が聖杯を手にしてみせます……!」

誰にともなく決意を新たに、清廉な冷えた空は故国の記憶を想起させた
そうだ。私は聖杯を手にしなくてはならない。絶対に……!
……そして、現在



「ん~~~!ファ◯チキ美味ひい~~~!」
「ねえねえフェリシア、もう一個貰っちゃ駄目かな?これ凄っごく美味しいの~~~!」

もっしゃもっしゃと揚げた鶏肉を齧り、ご満悦に浸る女性
彼女こそが女性……フェリシアのサーヴァント。それも、最優のクラスと名高い剣の英霊だ

事実、前回の聖杯戦争の勝者はセイバー。故に最初は大きく期待していたのだが……

「……それが必要なら。けれど、貴女の性能には不必要。寧ろ無駄じゃないかしら」
「あら冷たい。私のマスターなら、もっとこう楽しくいかないと」
「人生は楽しまないと損!それが、私の人生で得た教訓なのです」

ニッと拳を突き出すセイバー。しかし、その顔はすぐに曇る
背中に携えた巨大な剣。それを見やるとため息を吐く

「あーあ、こんなクソ剣、高く売れたらさっさと売るんだけどナー」
「貴女、自分のクラスがわかっているの?それが無くては戦えないじゃない」





160 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/25(金) 22:01:17.38gTjOpqHOO (6/6)




「ええ、ええ。わかってますとも」
「私はフェリシアのサーヴァント。貴女の命令には従います」

「……それはそれとして、ちょっとくらいお小遣いをくれてもいいんじゃないかなーって」
「駄目よ」「ケチ!」

そんなやり取りをしていると、視界には制服を着た男女がちらほらと
どうやら下校の時刻らしい。フェリシアは彼等を眺めながら、足を人気の無い場所へと移す


「あらフェリシア。もしかして懐かしの青春って奴かしら?」
「いいなー。私ももっと楽しい十代を……」
「全然違うわ。そもそも私は……」

下らない会話、どうでもいい日常。彼女達は、今この時だけは聖杯戦争を忘れている……様に振る舞っていた

「……ところで、さっきからこっちを覗き見している外道!」
「さっさと失せたなら気づいてないふりをしてやったものを!出てきなさい!」

セイバーの一喝。姿を見せない卑怯者に向けた渾身の一撃
凛とした声は、先程のふにゃふにゃとした態度とはうって変わって力強く
その声に相手は観念したのか、その姿を現した



123:???(有害)
456:???(どっちとも言えない)
789:???(無害)
↓1




161以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/25(金) 22:02:03.83XbgnnS2zo (1/2)

立ち位置的にはケイネス先生とかと同じか


162以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/25(金) 22:02:04.1150nBgnXAO (1/3)




163 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/25(金) 22:26:03.46JkozjGQP0 (1/3)


3:有害な奴



「はは、やはり割れていたか」
「慣れない事はする物じゃない。恥ずかしくて顔から火が出そうだよ」

暗闇から現れたのは一人の男性。その細い痩躯はおよそ戦闘に耐えうる肉体ではない
それにも関わらず、この男から発する邪気は場違いな程に恐ろしい
戦に馴れたセイバーさえも、その剣を振るうのを躊躇ってしまっている程に

「……貴様は。私達を監視していたのか?」
「監視?……くくっ、そんなご大層なものじゃあ無いさ」
「君達を見続けた所で、大した情報が手に入るとも思えない。暇に見られたのなら心外だね」


大袈裟に両手を広げて鼻で笑う。そのオーバーな態度はフェリシア達を苛立たせるのに充分で

「だがまあ……用があるというのは嘘じゃない」
「端的に言ってしまうと、君達の武力を我々が買い取ろう。という話だよ」

黒衣の男はそう言いながら、懐から一枚の紙を差し出す
どうやらそれは何かの名刺の様で。受け取ったフェリシアは名前を確認する

「……それは、私達と同盟を結びたい。という事でいいのかしら?」
「好きな風に考えるといい。君達を利用する。君達を助ける。君達と手を取り合う……」

「何にせよ利害は一致する。それでも私達を信用出来ないと言うのなら……」





「“聖杯は、君達に渡そう”」
「“我々は聖杯そのものには興味ないのでね”」


【条件は美味しい】+2 【幾らなんでも怪しすぎる】-2 【初対面】-1

【合計】-1
123:乗った
456:保留
789:断る
↓1



164 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/25(金) 22:26:40.39JkozjGQP0 (2/3)


【全部の補正が逆でした。+1が正しい】

【このレスはコンマに含まれません】




165以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/25(金) 22:27:35.1450nBgnXAO (2/3)

ほい


166以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/25(金) 22:27:40.21mqIxGlvb0 (1/2)

乗りそうだな


167 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/25(金) 22:29:03.32JkozjGQP0 (3/3)


5:この場は保留

【という訳で本日はここまで】

【次回は続き+ルゥナのターン。ありがとうございました】




168以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/25(金) 22:30:20.91mqIxGlvb0 (2/2)




169以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/25(金) 22:35:02.09zeIJW9+50 (1/1)

乙ー


170以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/25(金) 22:37:53.45/p0yC4gNO (2/2)




171以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/25(金) 22:51:44.0250nBgnXAO (3/3)




172以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/25(金) 23:02:12.61XbgnnS2zo (2/2)

市長のサーヴァントは何者ぞ?
まあ主人公がまだ会ってもないのに真名わかったりしたらそれはそれで困るけどw


173 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/26(土) 21:29:36.32FiMIHuS5O (1/1)


【本日はお休み】

【その代わり、明日はほんの少し早くやる予定です】




174以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/26(土) 21:37:11.88Z5Lebn6qO (1/1)

了解です


175 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/27(日) 19:12:17.85tpMyMRz00 (1/11)


【19:30を目安に再開します】




176 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/27(日) 19:30:02.70tpMyMRz00 (2/11)





「……この場は、保留させて貰うわ」
「貴方達を信用する要素も、切り捨てる要素も無い。今の段階では話を進められない」

毅然と。凍る背筋と震える唇を噛み潰しながら答えるフェリシア
男の方は憮然としながらも、体裁を整える為に咳払いを一つ。その顔には嘲りが


「それならば仕方が無い。この場はお引き取りしよう」
「ただ……我々はあくまでも、武力だけを求めていてね」

「候補はまだ他にもいる。君達だけが特別だと勘違いしない事を祈っているよ」
「いいからとっとと失せなさい。私のクソ剣の餌にしてやろうか?カラス男」


セイバーからの悪態にもどこ吹く風。男は闇にその身を溶かして消えていく
男の態度は最初から、一貫して此方を下に置き値踏みする様な厭らしいもの。思わずフェリシアは身を震わせる

貼り付くような笑みが頭から離れない。ふと、目につくのは渡された名刺に書かれていた名前



『坂松市長 坂松鳥仁』の文字が、やけに頭に残っていた





177 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/27(日) 19:31:36.61tpMyMRz00 (3/11)





「ロシュフォールってどういう事!?」
「あんなのがいるなんて、聞いてないわよ!?どうなってんの!?」

帰ってきた開口一番。ルゥナの絶叫が部屋の中で木霊する
顔には青筋が幾つも浮き、目は血走って怒りを堪えているのがありありと

その後ろから、申し訳なさそうにディールが姿を見せて平謝りを。その額には油汗がびっしりとついていた


「いやー本当にすみません。おれの方でも把握はしていなくて」
「名乗ってようやく気づいたんです。恐らく、暗示の魔術で……」

「話に聞いた事がある。ロシュフォールの一族は全員が魔眼を持ち、当主となる者は最上級の眼を持つ。と」
「連中は有名だぜ?権力争いの中枢にはいつもその名前が出てきやがる」
「どど、どうしてそんなのが……ままままさか、ベル達はもう用済みって事じゃ」

報告を受けた面々は、侃々諤々の大騒ぎ



「そっか……そんな人がいるんだ」
「なら早速会いに行こう!善は急げって「待ちなさいこのバカ!」







178 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/27(日) 19:32:42.14tpMyMRz00 (4/11)





「え?何?お腹でも痛い?」

「違うわよ!……あんたを召喚してから、ずっと探索ばっかりじゃない」
「一度ゆっくりと腰を据えて、話をしてもいいと思うんだけど」

「そもそもあたしはこの街の事も、ひいてはあんたの事も知らないのよ?」

逸るランサーを制止させ、ルゥナは持論を展開する
それを聞いたランサーは不服そうな表情……時計の為読み取れないが……を浮かべている


「えぇ……でも行動は早い方がいいし」
「振り回されるあたしの身にもなりなさいよ!こっちは筋肉痛で疲れているの!」
「あんな奴、筋肉痛じゃなければこてんぱんにしてやれたんだから……!」

半ば逆ギレする様に叫ぶルゥナ。頭の中には先程の、ティファにされた仕打ちが脳裏に浮かんでいるのだろう
次こそは、次出会ったなら必ず倒す……その執念を心の中で滾らせるルゥナ

その為に入念な準備。もとい休憩を取りたいというのが本音だろうが……



※1以外どちらがいいかは不明
1:敵が来る
2345:いいや限界だ行くね
6789:しょうがないにゃあ
↓1



179以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/27(日) 19:33:06.11lM39xefFO (1/2)




180以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/27(日) 19:34:00.728ZOgHUnKo (1/4)

ピンポイントでw


181以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/27(日) 19:35:14.15lM39xefFO (2/2)

どちらが良かったか考えずにすんだな


182 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/27(日) 19:37:40.06tpMyMRz00 (5/11)


1:ピンポイント

【では次は誰が来るか。これはこちらで候補を選択】

123:ライダー
456:アーチャー
789:セイバー
↓1


183以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/27(日) 19:38:02.84wac+nYjFO (1/3)

a


184以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/27(日) 19:41:19.678ZOgHUnKo (2/4)

アチャーか
両方万全で再戦かな


185 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/27(日) 19:56:43.98tpMyMRz00 (6/11)



4:アーチャー


それは、突然の出来事だった
探索だ休息だと言い合う二人を襲った振動。外で放たれた高出力の光が基地を襲う

あまりにも突然の出来事に、全員の思考が一瞬フリーズする。彼等は傭兵の一族の出だが全員がそうとは限らない


「外だ!一旦外に出よう!」
「モタモタしてると壊される!早く!」

ただ一人、冷静な思考を保つランサーの発現で意識を取り戻す。着の身着のまま蹴破る様に基地から脱出を果たす
ガイスロギヴァテス陣営の前に立ちはだかっていたのは銃を担う女性……アーチャー

そして、その側にいる傷んだ外套に身を包む者はマスターなのだろう。
顔も見せない暗がりの中で、薄暗い瞳を彼等に向けていた


「サーヴァントを確認した。対象はランサー。マスターは赤毛の女と特定」

「戦力差は未知数。サーヴァントは互角と判断した。……手筈通りに動け、アーチャー」


???判定
12345:知らんがな
678:なんとなーく
9:知ってるよ
↓1




186以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/27(日) 19:57:15.38Fbpnvmpq0 (1/3)




187 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/27(日) 20:11:24.74tpMyMRz00 (7/11)


8:なんとなーく


「……?あいつは?」
「知ってるのかな、ディール」
「いや、なんとなく聞き覚えが……後で、本家に連絡しときますよ」

アーチャーのマスターを、怪訝そうな顔で見つめるディール
その反応に興味を失ったのか。全員を捕捉していた視界はルゥナに注力される

そして、それを皮切りにアーチャーの銃が光り炎を放つ。聖杯戦争の幕開けを示す様に


「……行くわよ!ランサー!」
「いいよ!けどまあ、今回もオレの勝ちだろうけどね!」

意気揚々と、アーチャーへ突進するランサー。前に見せた圧倒的な敏捷は健在だ
一瞬の内に間合いを詰めて、槍で貫く算段なのだろう。その距離は瞬く間にも縮んでいく

しかし、アーチャーもそれは想定内だったのか無数の銃を盾にその槍を阻む
最短距離で動いていたランサーの直線的な動きは読まれていたのか。見事に即席の鉄林に引っ掛かってしまう

一瞬の停止。それは速度を売りとするランサーにとって致命的な隙となる
生まれた隙を見逃さず、アーチャーは顔の頂点へと引き金を……


「余計な事はしなくていい。手筈通りにと指示したはずだ」
「……わかっているわ。これは前のお礼よ!」


寸前、銃弾が顔を掠める。ギリギリだったが、直撃していればかなりのダメージを負っていただろう
その間、アーチャーはランサーを無視して背後の建物……ガイスロギヴァテス簡易基地へと侵入していった






188以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/27(日) 20:23:19.468ZOgHUnKo (3/4)

敵マスター、関係者じゃないけど情報網に引っかかってた感じかな
アーチャーは単純に強いな…銃という身近な得物なせいで想像できて今までの中でもサーヴァントじゃないと勝てない感が強い


189 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/27(日) 20:29:14.81tpMyMRz00 (8/11)




「……はぁ?」
「な、なんで基地へ……?」
「俺達は相手にすらならねえってか?」
「別に重要な情報はありゃしないはずですが」

「しまった!私のリアル肉体はまだ基地の中にいるのだ!このままでは非常にマズイ!」
「えええぇぇええ!?」

一人だけ、場違いな程に狼狽えるコリー。ここにいるのはアバターであり、中にはまだ操作を行う本体が
このままではアーチャーに殺される可能性すら存在する。コリーは極めて危険な窮地に立たされてしまっていたのだ

「オレがアーチャーを倒す!その間にアンタは逃げてくれ!」
「かたじけない!シャットダウン!」

言葉と同時に姿を消す二人。恐らく電源を落として脱出の準備を始めたのだろう
そしてランサーはアーチャーを追って、基地の中に突入する。追おうとするルゥナを阻む様に立ち塞がるのは……


「止まれ。それ以上の行動は許可しない」
「あっそ……あんたがあたしの相手ってワケ!」

アーチャーのマスターが基地の前で待ち受ける
片腕から発する魔力の鼓動。どうやら、あの光弾はこのマスターのものによるらしい

「敵対マスターを捕捉。速やかに降伏するならば命までは奪わない」
「ならあんたから燃やしてやるわ……ベル!魔力を回しなさい!」「はひぃいいい!!」

瞬間、轟音がルゥナ達を襲撃する。炎を纏う剣が周囲を払う
マスター同士の激突。聖杯戦争における魔術師同士の戦闘が始まるのだった





190 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/27(日) 20:46:38.44tpMyMRz00 (9/11)






「そこ!外さないわ!」「うわっ!?」

外で爆炎が燃える一方、基地の内部では静かに戦闘が行われていた
元々はガイスロギヴァテスの建物である。当然ランサーは構造を知っている

対してアーチャーは初見。地の利でアーチャーの方が不利だと判断出来るだろう
しかし、現在押されているのはランサーの方。初戦とは逆に、アーチャーの動きに翻弄されている

理由は幾つかある。その一つは屋内という限定された空間での戦闘であるという事
ランサーの強みである敏捷を活かせないこの場所は、足をもがれるに等しい難所となっていた

アーチャーは的確に銃弾を撃ち込んでいく。多くの鉛が殺到する
ランサーは思考を高速化させて対応しているが、やはり限界が近づいていた

「ここだっ!」
「無駄よ。幾ら速くとも、当たらなくては意味が無いわ!」
「貴方の動きは読めている。この場にいる限り私の銃からは逃れられないのよ!」

……そして、もう一つの理由は閉鎖空間
この狭い空間は、アーチャーにとっての最高の戦場となっていた


 ◆空間掌握:B- (種別:体術/異能 タイプ:常時)
  三次元的な空間把握・利用技術。
  屋内などの閉鎖空間に限り、高いレベルの回避能力や高速移動、対多数戦闘技能を行使することが可能。





191以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/27(日) 20:54:36.97wac+nYjFO (2/3)

アーチャーは地の利を得たぞ!


192以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/27(日) 20:56:13.94Fbpnvmpq0 (2/3)

多分どっかで見た事あるなこのアーチャー


193 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/27(日) 21:29:11.01tpMyMRz00 (10/11)





「ふっ……な、中々やるじゃない」
「きゅうぅうぅえええ!!ベルはやりたくないのにぃいい!」

一方、ルゥナとベルは降りしきる絨毯爆撃を炎で迎撃する
アーチャーのマスターの放つ高火力の魔力弾は純粋な威力だけを高めた代物
ベルの援護もあるとはいえど、ルゥナだけでは出力がどうしても足りない。こちらも押されているのはルゥナの方だ


「不味い。このままじゃぶっ殺されちまう……」
「ベルだってこんな所で死にたくありませええええん!!」

「ええいわかったわよ!あんた達は一時退避!後でまた合流する事にするわ!」
「ディール!アダムスさん!ここはあたしが何とかするから死ぬんじゃないわよ!」

不安そうに顔を曇らせる面々に、ルゥナは叫び逃げる様に伝える
その言葉を受け取ったのか、二人は背を向けて闇へと姿を眩ませていった


「じゃじゃじゃあベルもこの辺で」
「あんたは残る!」「うひぃいいん!!!」

泣き叫ぶベルの首根っこを掴みながら、炎の剣を振り回す
何度も繰り返された迎撃に、アーチャーのマスターは埒が明かないと判断したのか腕を下げ


「これ以上の時間経過は不要と判断。段階を一つ上昇する」
「循環、加速……周囲の殲滅を開始する……!」

再度、その腕を上げる。手に渦巻くのは先程とは比べ物にならない程の魔力の波動


「……ルゥナさぁん」「撤退、撤退ーーーっ!」

ルゥナが叫ぶのと魔力の着弾はほぼ同時だった
酷い爆破音が耳に響く。ランサーを脳内で呼びつけて、脱出を図ろうと画策した


12:アーチャーには勝てなかったよ…(令呪を使用)
3456789:敏捷EXは伊達じゃない
↓1




194以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/27(日) 21:29:38.65oFnuaYaEO (1/2)




195 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/27(日) 21:32:06.96tpMyMRz00 (11/11)


5:超高速移動により令呪を使用せず脱出

【それでは、本日はここまで】

【お付き合いありがとうございました】




196以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/27(日) 21:32:28.63oFnuaYaEO (2/2)




197以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/27(日) 21:33:18.258ZOgHUnKo (4/4)

乙乙


198以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/27(日) 21:34:01.75wac+nYjFO (3/3)




199以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/27(日) 21:36:43.20Fbpnvmpq0 (3/3)




200以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/27(日) 21:37:10.826qz0MEzD0 (1/1)




201 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/28(月) 21:10:56.46gQrmT2wiO (1/1)


【本日はお休み…】




202 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/29(火) 21:07:19.27LYIro2TdO (1/1)


【本日もお休み…】

【明日。明日こそは必ずや…!】



203 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/30(水) 19:38:49.14tadddOUe0 (1/12)


【それでは再開します】

【ゆっくり更新ですので、のんびり参加していただければ】




204 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/30(水) 19:40:40.15tadddOUe0 (2/12)





「……終わったわ。マスター」
「これでこの建物は私のもの。今後はここを拠点にしましょう」

ルゥナ達が去ってすぐの事。静けさの帰る数分の間
ガイスロギヴァテスの基地を奪ったアーチャーは、外で待機するマスターに話しかけた

事務的で無感動、淡々とした感情の無い声。彼女からすれば彼は単なる同盟相手なのだろう
互いの目的の為に利用し合う。ただそれだけのビジネスライクなドライな関係のはずなのだ


「アーチャー。貴様は聖杯に何を願う」
「……何ですって?」

「聞こえなかったのか。聖杯をその手に収めた時、何を叶えるのかと発言した」

故に、突然の話題に言葉が詰まる。そんな事を問われる程、信頼関係を構築した覚えは無い


「言ったはずよ。貴方と私は干渉しない。好きに私を使う事を許す代わりに、私の好きに動いても許して貰う」
「願いについても同じよ。貴女に話す義理も、筋合いも無いわ」

返答はにべもなく。冷たく突き放すかの様に、アーチャーは背中を向けて基地へと戻る






205 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/30(水) 19:42:05.26tadddOUe0 (3/12)





「……バーサーカーを狙う事と、何か関係があるのか?」
「ッ!?」

ふと、思いついたと口に出した言葉。マスターのその表情は変わり無く平静で
対するアーチャーはその動揺を隠せておらず。振り向きざまに銃を突き付けた


「……何のつもりだ。アーチャー」
「それとこれと……何が関係あると言うの!?」
「私が誰を狙おうと、貴方に口出しする権利は無いでしょう!?」
「あれは私の獲物……他の誰でもない。私があれを仕留めるしかないの!」

先程の冷淡な様子から一辺、突如激昂して感情を爆発させた様に発露する
ランサーとの戦闘ですら見せなかった必死の形相を、彼女は自らのマスターに向けたのだ


「……オレは、必ず聖杯を手に入れる」
「最強であると証明する。己の価値をこの世界に刻み付ける」
「お前は、そうではないのか?」

目を見据える。その目に写る感情は虚無

「私は、聖杯を、手にして……」
「…………救済を願う。それだけよ」


逃れる風に吐き捨てて、内部へと消えていく
その姿を何の感慨もなく眺めると、ボロボロになった外套を拾い上げてその背を追っていった






206 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/30(水) 19:42:59.78tadddOUe0 (4/12)





「や~ゴメンゴメン!負けちゃった!」
「負けちゃった~じゃないわよこの馬鹿!」

何とか窮地を脱したルゥナ。ほうぼうの体で逃げ出した二人の顔には疲労が色濃く
対するランサーの態度は軽い。負けたとしても気にする事は無いという事だろう

「ま、今夜はしょうがないから野宿しようか。夜営キットは通販で買っておいたよ」
「気が利くじゃない……それ、どうしたの?」

「コンビニで受け取れるよ?あ、資金はネットで稼いでたから心配しないで!」
「あんたが受け取ったの?」「いやベルが」


「はひぃいい……重ぃぃいい……」
ずりずりと引き摺る様に、何らかの荷物を運んでくるベル
中に入っているのは簡易的な寝袋や軽食。これならば一日程度は凌げるだろう

「そ、ならいいわ。時計怪人が町に出たなんてニュース。洒落にならないし」
「あのぅ、ベルの分は……」

「それじゃ、あたしは寝るわ。人避けの魔術はやっとくけど」
「魔術師相手じゃ万全とは言えないもの。護衛は任せるわ」「了解!」

人気の無い場所で設置した寝袋にゴソゴソと潜り込み、寝息を立てるルゥナ
残されたランサーは霊体化して闇に消える。ベルは呆然とその姿を見る事しか出来なかった

「……もしかして、ベルも護衛に入ってるんですかぁあ!?」


【そういや他の皆は】
アダムス
1234:ツカマッチャッタヨ…
56789:逃げ延びる
↓1

コリー
1234:ツカマッチャッタヨ…
56789:逃げ延びる
↓2

ディール
1234:ツカマッチャッタヨ…
56789:逃げ延びる
↓3




207以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/30(水) 19:43:32.64YcG/9xnCo (1/5)

待ってたー


208以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/30(水) 19:49:08.48YcG/9xnCo (2/5)

コンマは連投あり?
最強を証明するってワードで某聖杯スレを思い出した


209以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/30(水) 19:51:57.40pWvEeA8fO (1/3)




210以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/30(水) 19:52:14.58TLL+5LFJo (1/1)




211 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/30(水) 19:57:42.46tadddOUe0 (5/12)


【連投アリ。なのでアダムス以外は逃げ延びましょう】

【捕まっちゃった人判定。下にいく程命の保証は無いです】


12:キャスター
345:セイバー
67:????
89:ライダー
↓1、2


【ディールは特殊判定なので特別な人と会えます。良いか悪いかは不明】

123:少々森「…………?」
456:縦島「用務員のおっさんが行き倒れに!?」
789:???
↓2




212 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/30(水) 19:58:29.67tadddOUe0 (6/12)


【アダムスは下1判定です。このレスは判定に含まず】




213以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/30(水) 19:58:30.88pWvEeA8fO (2/3)




214以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/30(水) 19:59:47.80YcG/9xnCo (3/5)

アダムスさん生きろ


215以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/30(水) 20:29:52.46pWvEeA8fO (3/3)




216以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/30(水) 20:32:01.02R7lZ8z4R0 (1/3)




217 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/30(水) 20:35:48.57tadddOUe0 (7/12)


【まずはアダムスから描写します】


8:ライダー(死ぬ確率がメチャ高い)

0:特殊判定



「クソッ……」
「ふふっ、お馬鹿さん。サーヴァントも連れずにお外を出歩くなんて」
「けれどもありがとう、ガイスロギヴァテスの鼠さん。交渉材料に使わせて貰うわね」

床に転がるアダムスを蹴りながら、儚げな顔つきを嗜虐的に歪めるティファ
アダムスは身動き一つ取れずに睨むだけ。その両手と両足は、サーヴァントによってへし折られた状態なのだから

ティファのサーヴァント……ライダーは、つまらなさそうにその様子を伺っている
その尊大な姿はただそこに存在するだけで諸人を萎縮させる威容を放つ。王の風格


「……ティファ、もういいだろ?」
「そいつを生かすか、殺すかは僕が決める。……おい、お前」
「ここで死にたいか、生きたいか。選ばせてあげるよ。……どうする?」

アダムスを見る眼は冷酷そのもの。いつ殺してもいい、と物語っている
ここでどう答えるか。それはもう決まっていた



「当然、俺はアンタに従うぜ……ライダー」
「欲しい情報があるならくれてやる。汚れ仕事でも何でも引き受けてやるさ」

「だから俺はアンタ達に付く。ロシュフォールの次期当主さんよ」





218以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/30(水) 20:47:49.76YcG/9xnCo (4/5)

死ぬ確率が高いのは捨て石にされるからか、従ったふりをするからか…


219以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/30(水) 20:51:21.39R7lZ8z4R0 (2/3)

裏切り者は[ピーーー]という可能性も


220 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/30(水) 20:53:55.67tadddOUe0 (8/12)





「……ぷっ。あはははは!」
「無様ね、本当に。命乞いにしては上等よ」
「そうかいそうかい。気に入っていただけりゃ何よりだ」

あまりの可笑しさに笑うティファ。御三家であるガイスロギヴァテスが、自らに翻意するというのだから尚更だ
その答えにライダーも満足したのか、アダムスに向けるつもりだった槌を下げる

「そうか、そうか!お前は僕の下に付く。そういう事でいいんだろう?」
「ならば、お前の命を奪う事は止めておこう。我が手足となり、帝国の礎となるのなら!」

……助かった。そうアダムスは確信する
高笑いを挙げるライダーの姿は、まさしく満ち足りているのだから


「……お前、名前は?」
「アダムス。アダムス・ガイスロギヴァテス」
「そう。法政科の溝鼠、それが貴方ね」

「……法政科?それは政を弄する奴か?」
「そうか、そうか……僕は、そういう奴はあまり好きじゃあ無いんだよなぁ……」

素性が明かされた途端、その顔は不快感を露に
雲行きが怪しくなった事を悟ったのか、アダムスの顔も不安に曇る

ライダーの出した結論は……


1:死ね(無慈悲)
2345:しばらく様子を見ておこう
6789:まあいいか
↓1




221以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/30(水) 20:54:15.96R7lZ8z4R0 (3/3)




222 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/30(水) 21:04:54.37tadddOUe0 (9/12)



6:まあいいか


「……ま、いいか」
「お前が僕の下に付くというなら、それなりの待遇は考えてやるよ」

少しの思考を経て、ライダーの出した結論はアダムスを利用する事だった
とにかく、当面の命の保証は付いた。その事に深く安堵する

ティファはその様子を妖しげな瞳で俯瞰する。どう食らおうか思案する蛇のように


「ライダー。その男は貴方の好きに任せるわ」
「当然だとも、僕の帝国、僕の野望。叶える為に使い潰してやるさ」
「お手柔らかに頼みますよっと」

野望に近づいた高揚からか、ライダーは豪奢な着衣をはためかせて外の空気を一身に浴びる
ライダーは風の心地好さ、星の瞬きに目を細め、在りし日の栄華、帝国に思いを馳せるのだった




223 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/30(水) 21:27:00.89tadddOUe0 (10/12)





「……ん。おれは」

一方その頃、ディールはとある一室で目を覚ました
直ぐ様身辺を確認する。どうやら危害も、盗まれた物も無いようだ

「ここは……どこ、ですかね」
「見たところアパートの部屋っぽいですが」

周囲を見やると、家具もそこそこに簡素な部屋が辺りに広がる
ふと、部屋の端に鎮座する何者かが目に入る。何故かは知らないが、神々しさを感じる程……


「あー、モノローグ中に申し訳ないんだが」
「そろそろオレも喋っていいよな?座禅すると足が痺れちまってだな」
「な……」

突如、その何者かに語りかけられて面食らう
意外なくらいに飄々とした語りは、ディールの心を不思議と砕き

「あんた……何者なんです?」
「何者。はいけないな。オレは───」



「あ、起きたんですか。良かった、お怪我はありませんか?」







224 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/30(水) 21:40:08.42tadddOUe0 (11/12)




部屋に入ってきた、新たな人物。
年は若く、大学生くらいか。人の良さそうな顔をした青年だ
青年は横たわるディールに水を差し出すと、側に座り込んだ

「……あんたが、おれを助けたんです?」
「いや……実際に助けたのはそれなんですけど」

「こう、怪しい奴が表にいたから軽くな」
「お前が余計な事するからだよ……」

……どうやら、自分はこの男に不審人物と勘違いされた末に倒されたらしい
そして、それを助けたのが目の前の青年というのが事のあらましだろうか


「俺は────です。覚えてます?」
「そういえば……会った気があるような」

「ま。思い出話はいつでも出来るだろ」
「今は話すべき事、話した方がいい事。話したくても話せない事を話そうぜ」
「意味がわからないんだが……?」

理解不能な話を呟きながら、それは話を進めていく
それは起きてはならぬ事。有り得てはならない事を話していくのだった


「オレは■■■■■の───。」

「聖杯戦争で起きた、致命的なバグを消しに来たのさ」






225 ◆6QF2c0WenUEY2020/09/30(水) 21:41:30.29tadddOUe0 (12/12)


【本日はここまで】

【ご参加いただき、ありがとうございました】




226以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/30(水) 21:41:37.75772DhjqoO (1/1)




227以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/30(水) 21:43:03.90DLYDsD6aO (1/1)




228以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/30(水) 21:45:25.01xsd0ttOY0 (1/1)


キャスターの真名に心当たりがあるけど、外れてたら恥ずかしいから黙っていよう


229以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/30(水) 21:48:35.76kxYynPPP0 (1/1)




230以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/30(水) 21:53:53.13r/i2IYRT0 (1/1)

乙ー


231以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/30(水) 22:17:11.25YcG/9xnCo (5/5)


なんかいきなり核心に来ちゃった感


232以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/09/30(水) 23:15:12.90d8krboHSO (1/1)


アダムスはライダーに拾われるのが一番危険ってことは、キャスターなら逆に助けてくれたのかな


233以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/01(木) 11:59:46.503yUPkBJSo (1/1)

ディールの遭ってる人物はなんかエクストラクラスの鯖感あるな


234以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/01(木) 17:06:12.85JGH3ienLo (1/1)

てかティファガチ魔術師思考で怖いね
交渉は通じそうだけど


235 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/01(木) 20:23:24.115NyhGudb0 (1/10)


【それでは、本日は少しだけ更新】

【ゆっくり更新ですが、参加していただければ幸いです】



236 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/01(木) 20:26:44.905NyhGudb0 (2/10)





「……はぁ、どうしよ」
「大丈夫ですか姫!何かあれば俺が!」
「あんたじゃどーしようも出来ないの!」

心配そうに話しかける縦島。それを邪険に払い机に突っ伏すルゥナ
取り急いで身支度を整えて学校へと登校したはいいものの、その顔色は悪い

まさか、開幕から数日でホームレスの身になるとは思いもしていなかった
ちなみにランサーはベルの護衛に宛てている。ここでベルに死なれると困るのだ


「何とかして拠点を作らないと……」
「大丈夫かよルゥナ?なんか悩みがあるなら相談に乗るぜ?」
「だからどーしようも出来ないっての!」

施経からの言葉もにべなく切り捨て、人知れずに苦悩する
男二人は論外。誰か家に押し掛け……あわよくば定住しても許してくれそうな人物は……



「………………」
「うおっ、少々森!?いつの間に?」
「完全に気付かなかった……」
「集まってた。来た」



「……そうだわ。少々森、こっちに来なさい」






237 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/01(木) 20:28:40.685NyhGudb0 (3/10)





「?」
「あ、あんた達は来なくていいから。というか付いてきたら殺すわ」
「それじゃ……ちょ~っとお話、しましょうか。少々森?」

捲し立てる様に早口で警告し、二人をさっさと振り切って退室する。……少々森の腕を掴みつつ
残された花村と縦島は、ぽかんとするしか無い様子で

「……どうしたんだろうな?」
「くそ~~!!少々森、いつの間に~~!!」

「前から思ってたけど、縦島と少々森って学校同じだったのか?」
「ん、まあ。クラスが同じだった事は一度しか無かったけどな」

「……そう言えば、少々森ってあんなだっけ?あれか、高校デビューか!」
「やっぱり俺も金髪にしてグラサンかけといた方が良かったか!しくったーーー!」
「しくじる以前に校則違反だっての!」


とはいえ、残された方も大して気にしていないのか。くだらない話に花を咲かせる
何気の無い日々が、数多の願望で侵食されつつあるとも知らずに……





238 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/01(木) 20:30:33.265NyhGudb0 (4/10)





「……ここなら大丈夫そうね」
「少々森、単刀直入に言うわ。あんたの家を、あたしに渡して貰う」
「当然、あんたの家族は……聞いてる?」

「ん……家を、渡す」
「意味、不明。理解、出来ない」
「まあそうよね。だからあたしは……」

「家、いえ?家……いいえ?」
「ふざけてんの!?」


無茶苦茶な要求を突きつけるルゥナに対して、少々森の反応は薄く無関心そうな顔を浮かべる
その態度には流石のルゥナも苛立ちを隠せず。ルゥナは思わず勢いよく詰め寄ってしまう

しまった。と焦るルゥナに対しても、少々森は何とも無かったかの様に首をかしげている
その姿は、まるで感情の無い機械の様な……


「る、る……ルゥナ、了承。家、来ても、いい」
「……本当に?」
「ん」

こくんと頷いた少々森。真意はともかく、彼女はルゥナを家に上げる事にした様だ
色々と気がかりはあれど、雨風を凌げる場所を確保する事に成功したルゥナは、満足げに頷くのだった








239 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/01(木) 20:32:01.535NyhGudb0 (5/10)





色々とあったが無事に放課後
少々森の家に上がり込む準備は出来た。後は外にいるランサー達を……


「呼んだ?」「速っ!?」
「ぐぇえええ……胃が、ぐりゅぐりゅ……」

「あれっ?君がルゥナの言ってた子かな?」
「…………………………うーん?」

考えるが早いか。隣にはランサーと小脇に抱えられて目を回したベルが姿を現した
ちなみに、ここは学校の校門前。時刻は三時を過ぎた頃。ランサーの見た目は喋る人間時計男

当然、多くの生徒の目を引く訳で……


「ナンダアレ」「トケイカシラ?」「ケドシャベッテタゾ」
「皆!オレはラ」「今すぐ霊体化しなさい」
「……今、のは」「気にしたら胸をもぐわよ」

目立つランサーを霊体化させて、少々森の困惑を強引に誤魔化す
取りあえずのその場しのぎ。ルゥナは何とかしなくてはと考えねばならなくなったのだった


「……ランサー」「いいから!早く案内して!」





240 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/01(木) 20:33:05.855NyhGudb0 (6/10)



【夜は少々森との会話ですが、先んじて他陣営の行動を】

【今回も候補は此方で選択。相手によっては会話だったり戦闘してたり】


12:????
34:キャスター
56:アーチャー
789:セイバー
↓1




241以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/01(木) 20:33:26.44U5KIfd2qO (1/2)




242 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/01(木) 20:57:46.225NyhGudb0 (7/10)


4:キャスター



「……という訳で、私はこの地に足を踏み入れたのだよ」
「いや踏み入れたのだよではなくてだな」

夜の帳の落ちた時。とあるカフェの一角で少女は男に何かを力説している
少女は辞典と見紛う程の分厚さの本を、幼げな体格で一生懸命に捲っていく

対して、男の方は仏頂面を崩さず。微笑ましいとすら感じられる光景にすら嫌そうな顔を

「それで、俺を召喚した理由は」
「うん。聖杯でなくてはなし得ぬ事象。それを一生の内に体験するにはどうしても」
「前置きはいい!要件を言え!」

「英霊に会いたかった。それだけだな」
「それだけか……」


少女……キャスターのマスター。ユーニスは小柄な体を精一杯に反らし、ふんすと得意気に笑う
男……キャスターは、「そんな事の為に呼ばれたのか」と言いたげな顔を隠す事もせず苦々しげに曲げていた

「何、こうして会えたのも何かの縁。是非ともゆっくりと話をだね」「するか!」

バン。と机を叩き激怒するキャスター。その姿に周りも不審そうな顔を

「とにかく、ここでは目立つか。早く外に出るとしよう」
「フンっ……」

器用に本を抱えて、とてとてとキャスターに走り寄るユーニス
その姿を疎ましそうにしながらも、キャスターは夜を迎えた町に消えようとして……


123:誰かとエンカウント
456789:無事
↓1





243以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/01(木) 20:59:08.47RJLctRak0 (1/1)




244以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/01(木) 20:59:15.60wUQDwl830 (1/1)

あっ


245 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/01(木) 21:09:08.835NyhGudb0 (8/10)


7:キャスターは無事に帰宅


ルゥナは後悔していた
拠点を構えるべきという判断は間違っていないはずだった
問題なのは、話しかけた相手だった

朽ち果てた壁に雑草は延び放題。明らかな廃屋で立ち止まり、彼女はこう言ったのだ

「……私の、家」
「嘘でしょ?」「廃墟じゃないですかああ……」

「騙したんですか!?ベルはゴミ同然って言いたいんですかあああああ!?!?!」
「私の、家。ここにいる」

叫ぶベルを無視しながら、少々森は廃屋の中へ入っていく
ルゥナの選べる道は二つ。ここで見なかった事にして帰るか、廃屋に入るか

暫しの精神内での問答を経て。ルゥナは答えを弾き出した

「入るわよ、ベル。……背に腹は変えられない」
「はひぃ。ま、守ってくれます……よね?ね?」
「その時次第ね。……行くわよ」

暗い家……らしき建物の扉を開く。ギイという嫌な音を建てて、二人は足を踏み入れていった





246 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/01(木) 21:22:44.775NyhGudb0 (9/10)





「おねえちゃーん!」
「きゃっ」「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」

扉を開けた途端、廊下から走り寄ってくる小さな影が
ルゥナは驚くだけで済んだが、ベルは泡を吹いて失禁している。放置しておこう


「だいじょうぶ?びっくりした?」
「ビックリしたけど大丈夫よ。貴女は?」
「……妹?」「何で疑問系なのよ」

少々森が奥から顔を出す。手に持つ盆には水の入ったコップが幾つか
どうやら、外からの見かけ程の老朽化は進んでいないらしい。屋内はそれなりに綺麗だった


「おねえちゃんのおともだちのおねえちゃん。こんにちは!」
「わたしは……えっと、さきです!よろしくおねがいします!」
「よろしく!オレはラン……サー……?」

「ひっ!」「バカーーーっ!!!」

突然沸き出て手を差し出すランサーに、渾身の肘鉄をお見舞いするルゥナ
ダメージは無いだろうが、衝撃で向こうにすっ飛んだ隙を見て必死に訂正する

「あれはただの変態だから。気にしちゃダメ」
「あたしはルゥナ。こっちの倒れてるのがベルよ。宜しくね」

手を差し出すと、ぷにぷにとした手で握り返してくる
その感覚に目を細めるルゥナ。倒れたベルが目覚めるのはもう少し後の事だろう……





247 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/01(木) 21:23:11.885NyhGudb0 (10/10)


【本日はここまで】

【ご参加、ありがとうございました】




248以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/01(木) 21:23:23.253ngrnx6Fo (1/1)




249以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/01(木) 21:25:13.12I+VyMiNYO (1/1)




250以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/01(木) 21:48:29.36U5KIfd2qO (2/2)




251以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/01(木) 21:50:43.49shQMpvfj0 (1/1)




252 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/02(金) 21:16:51.20xmPr36Hf0 (1/1)


【本日はお休み……】




253 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/03(土) 14:43:56.69d6IggO7aO (1/2)


【ちょっと今後の展開に悩み中】

【こういう時は別の陣営同士をぶつけんだよ!】

【という事で、軽く安価を。動かすのは夜からを予定しています】


12:????
45:アーチャー
67:ライダー
89:セイバー
0:裏で動く人達
↓1、2




254以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/03(土) 14:57:52.62uYFcCLa4O (1/1)




255以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/03(土) 15:01:08.18RlGG8SA7o (1/1)

やあ


256 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/03(土) 15:05:23.46d6IggO7aO (2/2)


1:謎の男 

8:セイバー陣営

【ありがとうございます。続きは夜にでも……】




257 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/03(土) 19:30:07.49K4jQ0VkI0 (1/10)


【それでは再開します】

【いつものゆっくり更新ですので、ゆったりどうぞ】


258 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/03(土) 19:30:44.78K4jQ0VkI0 (2/10)





「おや!おやおや!貴女達でしたか!」
「ようこそ、わざわざ足を運んでくださいました!ささ、こちらに!」

「必要ないわ。……用件は手短に済ませるつもりだもの」

夜、職員達が出払ったのと入れ替わる様に市役所へと入るフェリシア
彼女達を満面の笑みで出迎えた市長は、少女のにべもない返答にも表情を崩さずに笑う

傍らには剣を携えるセイバーが。どちらの表情も硬く険しい。穏やかな話し合いという訳にはいかなそうだ

そう考えたのか、黒衣の男はくつくつと隠す事も無く嘲笑う
あれだけの啖呵を切ったくせに、結局は我々の手を借りるのか。軽蔑する意図も隠さずに

「……何か言いたい事があるなら言ったらどうかしら?カラス男」
「その陰険なツラ、出会った直後に叩き落としておけば良かったわ!」

「おお、怖い怖い。何処の未開部族のご令嬢かは知らないが……」
「ここに来た。という事は、聖杯を欲しているという事で相違無いね?」
「…………………………」


黒衣の男の問いに、フェリシアは押し黙る
そこに、市長……鳥仁は、彼女の肩を掴み、悪魔の誘惑を語りかけていく





259 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/03(土) 19:31:56.16K4jQ0VkI0 (3/10)





「……何を迷う事があるのです」

「仮に。仮に我々が敗退したとしても……私に力を貸す事はメリットになります」
「君の家の面倒は……私が、責任を持って援助をしてあげましょう」

「……ッ」

フェリシアの肩に回された手に力が籠められる
例え聖杯戦争で敗北しようとも、家に援助すると市長は笑いながら答えたのだ
魅力的な提案ではある。彼女が聖杯を求めるのは、自らの家に関係があるのだから


「さあ、いかがでしょう?君が望むなら、時計塔に招いてあげてもいい」
「この私にはそれだけの力がある……君の輝かしい未来の為に、必要となるでしょう!」


市長の顔を直視出来ない。下卑た笑みを浮かべて少女の腰に手を伸ばす
黒衣の男は愉快そうにその光景を眺めていた。が……セイバーによって、中断された

「そこまでにしてもらうか、タヌキジジイ!」
「フェリシアの心を弄ぶつもりなら、ここで私が切り捨てても構わないな!?」
「止めなさいセイバー……!」

「……決めてきたわ。私の答えを」

セイバーの魔剣を見た市長は、慌てる事も無くフェリシアから離れていく
……何度も考え抜いた。そして決めた結論は


123456:同盟を受ける
789:同盟を受けない
↓1





260以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/03(土) 19:34:19.10eJn7n4RcO (1/2)




261 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/03(土) 19:37:58.92K4jQ0VkI0 (4/10)


0:同盟は受けないけど何かが起きるよ

※主に市長に関係する特殊
123:「だったらボク達と組まない?」
456:第三陣営強襲
789:「それ以上は見過ごせない」
↓1




262以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/03(土) 19:41:05.043kxXFT18o (1/4)

特殊多いな


263 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/03(土) 19:44:08.70K4jQ0VkI0 (5/10)


4:定番の乱入

【上にいく程好戦的or市長と組む可能性が高い】

123:ライダー
456:アーチャー
789:キャスター
↓1




264以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/03(土) 19:45:56.693kxXFT18o (2/4)

そりゃ


265以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/03(土) 19:46:13.28rhI6Gplb0 (1/1)




266以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/03(土) 20:00:10.21Y9tmuOfw0 (1/1)

今更だけど
>>253の判定で3が抜けてないかな


267 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/03(土) 20:19:25.70K4jQ0VkI0 (6/10)


>>266
【本当だ……けど今回は関係ない(はず)なのでそのままに。すみません】

8:キャスター(お話をするだけで帰る)



「……同盟は、受けない」
「私は、私の力で聖杯を手に入れる……!」

強い決意を込めた返答は、市長からみればあり得ない発言
しばし、沈黙する。この小娘は何と言った?

「例え貴方達の力を借りて聖杯を手に入れたとしても、それで私の……一族を助けたとしても」
「きっと後悔するだけ。これは私の、私の一族の問題なの!」

再度、毅然とした態度で市長の手を払うフェリシアに、セイバーも満足げに頷く
こうなる事はわかっていたと言いたげに。彼女の肩を抱きしめた


「んもー!冷や冷やさせないでって!けど、私はフェリシアのそういう所好きよ?」
「あんた達みたいな、いかにも悪者ですって奴の言葉は信用する方が無理な話だっての!」

「……そう、ですか」
「ええ、ええ!ならば仕方がありません。この件は白紙にしましょうか!」

交渉は決裂。しかし、市長は朗らかに返答する
その顔には焦りもなければ怒りもない。ただ、同盟を受けないという答えだけを受け止めただけのようだ




268 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/03(土) 20:45:41.93K4jQ0VkI0 (7/10)




「あらあっさり。もう少しら食い下がるものと思ったけど」
「言っただろう?候補はまだいる。君達だけが特別じゃない」

「……とはいえ、我等を拒絶したんだ。今後、何があろうと支援は期待しないで貰いたいね」
「上等よ。あんた達なんかの手なんか誰が借りるかっての」

悪態を吐くセイバーをせせら笑う黒衣の男。剣呑な空気が支配していく
フェリシアも市長も戦う気は無い。しかし二人のサーヴァントはそうでも無いようで

一瞬の隙にセイバーの剣が黒衣の男の首へ剣を振る。その空気を破ったのは、空気の読めないゆるい声


「ここだ、ここだ。ここに英霊がいるぞ」
「サーヴァントを珍獣か何かと勘違いしてないかお前!?」

「お初にお目にかかる。私はユーニス。ユーニス・エリクシア」
「そして、こっちがキャスターだ。吉田さんとでも呼んであげてくれ」
「適当な事を言うなッ!クソッ、俺のクラスは魔術師なんだぞ……!」


「……はい?」
「おやおや」





269以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/03(土) 21:07:34.193kxXFT18o (3/4)

意外とマスターは前作人物の関係者じゃない人も多い気がしてきた


270以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/03(土) 21:15:25.14kO3RtjbWO (1/2)

ここまでエーデルワイスと禍門の名前もないしな


271 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/03(土) 21:23:17.62K4jQ0VkI0 (8/10)




突如表れた珍客。フェリシアとセイバーは目を白黒させて驚いている
対して、市長とそのサーヴァント……黒衣の男は何と言う事も無さげな態度を

「ふむ、セイバーと“アサシン”か。是非とも君達の話を」
「それなら彼女から聞くといい。私はそろそろ退勤時刻でね」「言うと思う?」

「寧ろ、ここでサーヴァントを二人消せる好機を逃がすと思う?覚悟しなさい……!」
「待った、剣の英霊。情報の交換もせずに我々を殺すつもりかい?」
「俺も戦う気はない……というか、戦ったら死ぬんだが。許してくれないか?」


「だから、それで私が引く理由は何って言ってんの」
「殺せる時に殺す。それが私のやり方です。文句ある奴はこのクソ剣の錆びにしてくれる!」

「……やめなさい。セイバー」

セイバーが剣を振りかざす。ここで二騎の英霊の命を奪わんと、剣を構える
それを制止するフェリシアの声は震えていて。本意ではないと如実に表していた


「どちらも有力な魔術師……ここで仕留めては、私の家名に傷がつく」
「だから、倒すのは戦場で。……お願い」
「……了解。従ってあげるわ」





272 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/03(土) 21:45:04.52K4jQ0VkI0 (9/10)




「おや、帰ってしまいましたか」
「残念です。菓子折りの一つ差し上げたかったのですが!」

「俺達も帰る。悪かったな」
「はーなーせー。酒買ってやらんぞー……」


セイバー達が立ち去った後、キャスターもそそくさと部屋から出ていく
残された二人。市長は机に座り、アサシンは呆れた様に肩をすくめて壁にもたれかかる


「……キャスターは味方に引き入れなくていいのかな?」
「誠に悲しいですが、彼等では交渉する価値がありません。時間の無駄です」

「私は、これから本格的に打って出ようと考えています。……君はどうしますか?」

にっこりと笑いかける市長。その顔を薄ら笑いで返したアサシンは立ち上がり

「特に言う事はないさ。最後に笑うのはこちらなのは変わらないからね」
「ええ!貴方と私の力があれば、この坂松市に蔓延る驚異を排除する等容易い事!」

「ふはははは……!ははははははは……!」

市長の笑いが響き渡る。それを聞くのは、彼のサーヴァントであるアサシンだけだった





273 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/03(土) 21:45:39.56K4jQ0VkI0 (10/10)


【本日はここまで】

【そろそろサーヴァント同士の激突を起こしたい……】




274以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/03(土) 21:47:45.56kO3RtjbWO (2/2)




275以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/03(土) 21:49:26.403kxXFT18o (4/4)


アサシンとキャスターは戦闘タイプじゃないのかな


276以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/03(土) 22:01:28.71eJn7n4RcO (2/2)




277以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/03(土) 22:04:34.06Ag9Cm9VT0 (1/1)




278 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/04(日) 21:08:12.40227lkl750 (1/1)


【本日はお休み……】




279 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/05(月) 20:23:57.99qpNAxMbpO (1/4)


【ゆっくり再開……】




280 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/05(月) 20:25:22.86qpNAxMbpO (2/4)





「うぇああぁああ!!」
「虫がぁあああ!!ベルの顔にいいい!?」

朝、ベルのけたたましい絶叫で目が覚める
隣を見ると、ベルの顔には掌サイズのおぞましい黒いGが顔にしがみついている

ルゥナは虫は平気なタイプだが、この声と暴れ様は流石にキツい。ましてや、寝起きは不機嫌なのだ

「ベル!騒ぐんじゃないわよ!」
「そんなこと言ってもおおおおおおおおお」
「…………はい」

ひょい。とGを手で取る少々森。慣れているのかその動きは正確そのものだ
Gは手の中でもぞもぞ動いている。そっと床に離してやった


「あ、ありがとう」
「うぇえあああいい……」
「……嫌い?」

首をかしげて不思議そうな顔をしている。ベルはまだ頭を擦りながらのたうち回っていた







281 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/05(月) 20:26:49.69qpNAxMbpO (3/4)




「嫌いですよぅ……まさかベルの朝ごはんに」
「何故?……好き、嫌い。ある?」
「まあ、それを好きな人は珍しいと思うわよ」

じっと手を見るその姿からは感情を読み取る事が出来ない
ただ『そうなのか?』という単純な疑問だけが残されている様で


「おねえちゃん。ご飯できた!」
「……ん」
「そこのおねえちゃんも、ご飯!はい!」

「べ、ベルを虐めるんですかぁ!?そうやって小さいからってぇ!」
「あんただって小さい方でしょうが!」

騒がしいベルを放っておいて、ルゥナは白米に手をつけた
ちなみに、朝食はパンケーキ派だが米も悪くないかなと最近思い始めている

「……あんた、美味しい?」
「……ん」 「反応薄いわね!」

黙々と白いご飯を放り込む少々森。味はどうでも良さそうに咀嚼していく
それに合わせて、ルゥナも淡々と口の中に放り込むのであった



【何をしますか?】
1:散策(コンマ判定)
2:会話(人物指定)
3:その他
↓1




282以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/05(月) 20:34:03.54awPqtjaTO (1/3)

2.コリー
不可能ならさき


283 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/05(月) 20:41:01.61qpNAxMbpO (4/4)


【コリーは無事が確定しているのですが、こういうものがありまして】

◆本業制限
 彼の魔術は人気を得続ける事をしなければ維持できない。故に聖杯戦争に行動時間の全てを割く事が
出来ない。
 4ターンの内1ターンは配信準備や活動に割かなければ彼の武器である膨大な魔力を維持する事が出来ない。

【今はどうなのか。判定してみましょう】
12:駄目です
3456789:いいよ
↓1





284以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/05(月) 20:41:41.278DJlL9Rg0 (1/1)

ほい


285以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/05(月) 20:55:42.90Uw8giiHL0 (1/4)

膨大な量の魔翌力がコリーの武器か
魔翌力パスとか繋げってことかしら


286 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/05(月) 21:05:48.13brMFGCpO0 (1/6)





「あっ、ルゥナルゥナ」
「次に人前で実体化したら顔の針を曲げるって言ったはずよね?」
「これ見てよ。コリーからのリモート通信」

『……うむ、繋がっているね。私だよ。ルゥナ』

平和な食卓に突如として現れた、怪人時計男ことランサー
珍妙な客にも関わらず、少々森とさきは気にせずもぐもぐと朝食を食べている。図太いのだろうか
青筋を浮かべるルゥナを無視し、手に持つスマホを見せる。そこに映るのは紛れもなくコリー


「あらコリー、生きていたのね」
『何とかね。それもこれもランサーのお陰さ』

「いやぁ~なんだか照れるなぁ!誉めても速度しか出せないって!」
『ああ、ランサー……貴方が、私のサーヴァントであればどれほど……!』

「で、何の用?わざわざランサーの連絡手段まで取り付けておいて」
『近況報告さ。それに、君達からも何か話があれば。と思ってね』

二人の話にイラつきつつ会話を促すルゥナ
こちらからも、話があれば出してもいいだろう



↓21:10から1~2まで。会話内容


【ちなみに、コリーは今何処にいるの?】
123:「実はファンの家に…」
456:ビジネスホテル
789:割りといいホテル
↓1




287以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/05(月) 21:06:42.12Uw8giiHL0 (2/4)

ほい


288以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/05(月) 21:10:40.22awPqtjaTO (2/3)

アダムスやディールの現況はわかるかどうか


289以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/05(月) 21:11:47.09Uw8giiHL0 (3/4)

ファン・・・?


290 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/05(月) 21:12:49.00brMFGCpO0 (2/6)


2:ファンの家

【ちなみに、そのファンって】
123456:本当に無関係な人
789:「俺だよ!」
↓1




291以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/05(月) 21:13:17.07vvHysMHMo (1/1)




292以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/05(月) 21:19:27.54dn63evse0 (1/2)

誰だよ


293 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/05(月) 21:23:40.63brMFGCpO0 (3/6)



7:縦島「えっ!?あの有名動画投稿者のコリーさんが!?」



『実は、熱心なファンに拾われていてね』
『当面はここに住んでもよい。寧ろ住んでくれと頭まで下げられたなら仕方がない』
「ホント、アレのどこがいいんだか……」

ため息をつくルゥナに、むっとした様な表情を浮かべるコリー
当然の事だが敢えて言うと、画面、ひいては今までに出てきたコリーは美少女である

しかし、その実態はエリートおじさん。二年前に視聴数が坂松市の女子高生の上げた動画に大差をつけられた結果
研究の為に前回は参加しなかった程の、向上心あふれるおじさんである


 ◆電子の信仰
  彼が開発した最新の魔術の一つ。原理自体は太古より存在する信仰と神秘から来る魔力の捻出。
  早い話沢山の人から想われる事により神秘や魔力を捻出する技術である。
  彼はアバターと全てが同じ3Dモデルで配信を行い人気を得る事で大量の人間から魔力を集めている。


「……まあいいわ。コリー、アダムスおじさんやディールとは連絡がついてる?」
「そろそろ無事を確認しておきたいの。どうかしら?」
『ああ、それなら』


アダムス
12345:ついていない
6789:「実は……」
↓1


ディール
12345:ついていない
6789:「実は……」
↓2


294以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/05(月) 21:25:23.76erc09Z64o (1/2)

それでいいのかw


295以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/05(月) 21:26:30.48dn63evse0 (2/2)

YouTuberかよwwww


296以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/05(月) 21:29:17.33Uw8giiHL0 (4/4)

バ美肉おじさんの中身を泊めるとはなかなかアバター文化を分かってる奴だな縦島


297 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/05(月) 21:42:07.91brMFGCpO0 (4/6)



8:アダムス「もしもし?俺だけどよぉ」

6:ディール「………………」



『結論から言うと、両方の無事は確認出来た』
『だが……』

その報告は、ガイスロギヴァテスの人員が全員無事である事の証明
しかし、喜ばしい事のはずなのにコリーの顔は暗い。不思議に思ったルゥナは訳を尋ねた

「ならいいじゃない。何をそんなに」
『まず、連絡が来たのはアダムスだ。彼は自らの無事を伝えると、落ち合う場所を指定してきたのだが……』

画面に写し出されたのは坂松市の一角。大きな河川の流れる大橋付近
それを見たランサーは渋い顔をしたのだろう。首を逸らして不審そうな声を出す

「ここ?ここは駄目だよ。橋の上だと逃げ道が無くなるじゃん」
『そう。なのに、ピンポイントでここを指定してきた……嫌な予感がするんだ』
「……わかったわ。ならディールは?」


ルゥナからの質問に、コリーはこめかみに指を当てて
深く息を吸うと、覚悟を決めたのか、重い口を開き始めた



『ディールは、この聖杯戦争から降りるべきだと進言した』






298 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/05(月) 22:11:09.06brMFGCpO0 (5/6)





「はぁ……?馬鹿じゃないの?」
「あたし達ガイスロギヴァテスは、聖杯を確保する為にわざわざ来たんじゃない」
「それなのに、何でここに来て降りる必要があるのかしら?」

ルゥナの意見は尤もだ。そもそもの目的は聖杯である以上、降りるという選択肢はあり得ない
臆病風に吹かれただけだと一笑に付すルゥナ。しかしコリーの顔は渋い

『ディールは一見するとやる気の無い男だが、仕事に対しての姿勢は本物だ』
『そんな彼が、何故……?何があったんだ……』

「……わかったわ、とにかく、今度会ったら言っておくわ」
「そんなのお断りだ!ってね!」

「ルゥナの言う通りだよ。オレだって嫌だ」
「オレがこの世に喚ばれたなら、走り抜けるだけなんだからさ!」

『ふふ、君達らしいな、ルゥナ、ランサー』
『相性で喚ばれたのも、あながち間違いでは無かったのかもな……』


コリーは二人の姿を微笑みながら見ていた
どこか羨望の色を秘めた視線は、ランサーの顔を直視して

『そうそう、ルゥナは学校だろう』
『早く行きなさい。遅刻しては問題になる』
「わかってるっての!……少々森!行くわよ!」

少々森の手を引き駆け出す。聖杯戦争はまだ始まったばかり
振り切る様に外に出る。何が起きるか、まだ誰もわからないのだ





299 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/05(月) 22:11:37.23brMFGCpO0 (6/6)


【本日はここまで】

【ご参加いただき、ありがとうございました】




300以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/05(月) 22:16:58.89ixeBteBCO (1/1)




301以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/05(月) 22:18:14.04awPqtjaTO (3/3)




302以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/05(月) 22:24:36.46erc09Z64o (2/2)

乙でした


303 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/06(火) 21:03:24.08WlYDNC4n0 (1/1)


【本日はお休み……】




304 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/07(水) 20:57:10.23Y7sOc4CN0 (1/1)


【本日もお休み……】




305 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/08(木) 21:40:01.43i7h4/ve8O (1/1)


【本日も……お休み……!】

【こうなったら明日もお休みして、土曜の夕方から始めたいと思います。】




306以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/08(木) 21:48:09.52TZm9/znqO (1/1)

了解


307 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/10(土) 17:01:35.91CLKJIo6V0 (1/19)


【17:30頃から、ゆっくり再開……】




308 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/10(土) 17:33:53.04CLKJIo6V0 (2/19)


【それでは再開……】




309 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/10(土) 17:34:47.34CLKJIo6V0 (3/19)




「なあなあ、聞いてくれよ!」
「えー……もう何回も聞いたっての……」
「そう言うなって!あれはだな……」

教室に入るや否や、縦島のやかましい声が耳をつんざく
周りには縦島を中心とした人だかりが。物珍しげに取り囲んでいた
施経のうんざりとした顔つきから、どうやら彼が話し続けている様だが……

「何?やけに騒がしいじゃない」
「縦島、うるさい?」

「おう少々森……じゃねえ!うるさいじゃないわアホ!」
「うるさいわね。何よ縦島、何かあった?」

「そうです姫、実はとっておきの話が!」
「言っとくけど、聞くだけ無駄だぞー」

施経の制止を無視して縦島のスマホの画面を覗き込む
そこには、照れた風に顔を赤く染めながら頭をかく縦島
そして、その頬にキスをするコリー。……の可愛い美少女アバターの姿が



「ギャーーーーーッ!?!?!?」
「うおっ!?何がどうしたんですか!?」







310 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/10(土) 17:35:13.94CLKJIo6V0 (4/19)





絹を裂いた様な悲鳴が教室に響く
普段のルゥナならば出さない様な甲高い声。縦島や施経、少々森も目を丸くする

「あ、ああぁの変質者ぁあああ!!!」
「あんたはそれでいいの!?こいつ中身は三十のおっさんよ!?」

「幾ら姫でも怒りますよ!おっさんだろうが何だろうが関係ありませんよ!」
「俺は、コリーさんの中身に惚れ込んでるんすから!例え中身がなんであれ好きっすよ」

「スゲーなお前、おっさん相手に……」「おっさんじゃねえ!コリーさんだ!」

コリーの良さを力説する縦島。当の身内からするとどこがいいのか不思議ならない
呆れながら周りを見ると、少々森も首をかしげて画面を見つめる


「中身、違う?」「ええ、おっさんよそいつ」
「ルゥナ、は嫌い……なの?」「嫌いって言うか、中身を知っているもの」

「どれだけ外側を繕っても、中身を知っているから何とも思わないわ」
「……そ」

ふいっと顔を背ける少々森。何を考えているかわからないが、今回は何となく理解できた


「……つまらなそうね。もしかして、あいつの隠れファンだったりするのかしら?」



1:会話(人物指定)
2:その他行動(自由安価)
↓1




311以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 17:42:13.967KEgnn/oo (1/3)

2今度こそ前回の参加者を探す


312 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/10(土) 17:53:55.30CLKJIo6V0 (5/19)



2:前回の参加者を探してみる



「……それじゃ、そろそろやるわよ」
「この前はティファに邪魔されたけど、今日こそは話をつけるんだから」

意気揚々と教室から飛び出すルゥナ。自信に満ちたその態度からは確かな確信がある様に見える
実際は、コネも無ければ情報も無いのだが。そもそも学校に来ているかも定かではない


「とにかく今は三年なのよね?なら三階の教室を片っ端から調べればいいじゃない」
「さっさと話を取り付けて、前回の話を聞くんだから……!」

足早に階段をかけ上る。もう一度ティファに見つかったら、この前の焼き増しだ
そうなる前に、なるべくなら会わずに見つけ出したい……!


【誰と会ったか】
12:ティファ
345:外来として出てきた三人の誰か
67:エーデルワイス
89:禍門
↓1



313以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 17:54:42.97cGGlta7yo (1/1)




314 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/10(土) 18:00:45.99CLKJIo6V0 (6/19)



7:エーデルワイス

【という訳で前回のエーデルワイスのマスターと会うのですがその前に少し判定】


【今の彼女の立場って?】
123:家の中ではあんまり……
456:生徒会長をやってるよ
789:要職についてる
↓1

【そういや前回の貴方は結局どっち選んだの?】
※現時点ではどちらを選んでもシナリオ的には問題は無いはず
147:まだ決めてない
258:エーデルワイス
369:禍門
↓2

 


315以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 18:09:44.077KEgnn/oo (2/3)

はい


316以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 18:13:58.70M4IeIsfao (1/7)

コンマ判定かw


317以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 18:16:07.187KEgnn/oo (3/3)

そこで特殊とは…!?


318 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/10(土) 18:17:34.04CLKJIo6V0 (7/19)


7:監督役に任命

0:何でよりによってここで出るのかな


123:実はもう別の人と…
456:無難にどっちか(十の位が偶数でエーデルワイス、奇数で禍門)
789:もう二人まとめてでいいよ
↓1




319以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 18:23:08.92YiXCIrLr0 (1/2)

ほい


320以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 18:24:20.70M4IeIsfao (2/7)

これこれこれで美味しいルート


321 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/10(土) 18:30:04.96CLKJIo6V0 (8/19)


2:どうやら別の人と付き合ったようです

【流石に一から考えるのは面倒なのでここで決めちゃいます】

【接点がありそうな女性で、なおかつ今後のシナリオにあまり影響の出なさそうな部分を選択】


147:前書記
258:前生徒会長
369:前回で被害にあった人(実質モブ)
↓1





322以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 18:31:07.10M4IeIsfao (3/7)

前回の人のその後が見れるのはありがたいことだ
メリッサは元気してるかな


323以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 18:32:48.03M4IeIsfao (4/7)

おお…なんかすまん


324 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/10(土) 18:39:18.79CLKJIo6V0 (9/19)


0:何でだよ!

【どうしてこんなどうでもいい所で特殊ばっか出るんですか()】

【流石にこれ以上は思い付かないので、次に特殊出たら安価下扱いにします!】


147:禍門のお姉ちゃん
258:前回新重に襲われた人
369:ガイスロギヴァテス
↓1




325以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 18:41:34.29M4IeIsfao (5/7)

そいや


326 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/10(土) 18:44:19.05CLKJIo6V0 (10/19)


9:メリッサが貴方の彼女になったそうです


【という訳で、貴方は敵対していた陣営の一人と付き合っているようです。何でだよ()】

【ちょっとこんがらがってきたので少し休憩。八時を目安に再開します】





327以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 18:57:21.07M4IeIsfao (6/7)

同じ家の身内だったとは
シナリオがこんがらがりそうな…


328以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 19:59:04.57a7uuxfaWO (1/5)

前回やらかしまくりのエーデルワイスがよく監督役やれたな…


329 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/10(土) 20:29:50.59CLKJIo6V0 (11/19)


【それでは再開……】




330 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/10(土) 20:30:54.06CLKJIo6V0 (12/19)




「失礼するわ、エーデルワイスっている?」

扉を思いっきりに開くと開口一番言い放つ
唐突すぎる失礼な発言に、思わず上級生達も面食らう。が、その中の一人は笑顔で話しかけてきた

第一印象としては、溌剌とした奴だ。天使だ何だと言っている連中には不釣り合いな程

「ハイハイ!私がそうだけど?」
「あんたが……?まあいいわ、あたしはルゥナ。今次のガイスロギヴァテスのマスターよ」
「……ガイスロ、ギヴァテス?」

ルゥナの名前を聞くや否や、少しだけ顔をしかめるエーデルワイス
不審そうに見ていたのを察したのか。慌てた風に手を振って、誤魔化した


「私はアーディー・エーデルワイス。後輩だけど、普通にアーディーって呼んでいいよ」
「それじゃ、場所を移そうか。ここだと色々と問題があるし」


アーディーの背中を追うように、ルゥナもその後を付いていく
ヒソヒソと噂を話す上級生を無視しながら、教室から出ていくのだった






331 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/10(土) 20:33:19.17CLKJIo6V0 (13/19)




……着いたのは人気の無い教室
かつては新聞部の部室だったらしく、辺りには張り紙や新聞の束が積み重なっていた

「えっと、まずは私の事から話すね」
「私は前回セイバーを召喚して……聖杯戦争に勝ち残ったんだ」

「その結果、私のセイバーは願いを叶える事に成功しているから……」
「聖杯の真贋はともかく、願望器としては確かだと思っているよ」

語り始めるアーディーの言葉に、頷きながら話を聞いていく
彼女の話は、概ねガイスロギヴァテスで聞いた事実と一致する

「でも、その聖杯はあんた達エーデルワイスが奪ったままなんでしょ?」
「どうせ出来レースだったんでしょ。アバドンを召喚して、参加者を皆殺しにして……」
「最後は自分達で使う。脚本としては三流だけど、まあそんなもんよね」


「それは違うっ!」
「アバドンを召喚したのは独断だし……それに、それを倒したのは私じゃなくて……」
「え、違うの?」「……ううん。何でもない」

ルゥナの挑発に激昂するアーディー。何か気になる事を言った気がしたが……
顔を背けて訂正する姿から、追及するのは難しそうだ






332 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/10(土) 20:34:02.56CLKJIo6V0 (14/19)





「ゴメン!それと、他には……」
「……そうだ。今回、私は監督役として聖杯戦争に関わっているよ」
「何でよ」

前回の事を考えれば、異例過ぎる大躍進。これはまた監督役との癒着か……
そう言う前に、慌てて訂正する。どうやら顔に出ていた様だ

「と、いっても補佐役だけどね。私には何の権限も無いんだ」
「多分だけど、今この町にいるってわかるエーデルワイスは私だけだから……」
「目に見える範囲に置いて抑えておきたい。って事じゃないかな?」

その考察にはルゥナも納得する。裏で結託されてまた台無しにされるよりも
いっその事、手に届く範囲に置いて動向を監視する方が楽だろう


「……成る程ね。なら、今度はこっちの質問に答えて貰うわ」
「前回の優勝者の話。とことん話して貰うわよ!」



20:45から、聞きたい話題
↓1~3





333以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 20:41:31.43+7Y81soB0 (1/2)

何聞けばいいんだろ


334以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 20:43:42.42a7uuxfaWO (2/5)

前回の流れやらロベルトの動向やら、御三家間の空気とかメリッサの彼氏だとかかな


335以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 20:47:19.34a7uuxfaWO (3/5)

前監督役の消息は掴めてる?もしかしてそいつが令呪掻っ攫ったとかないよね?


336以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 20:53:26.14M4IeIsfao (7/7)

前回の参加者のその後の足取りが知りたい
あと前回セイバーって願い叶えてどうなったか


337 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/10(土) 21:43:24.75CLKJIo6V0 (15/19)


【今回はちょっと特別に同じ方から採用】


>>334~337


「知っての通り、あたし達ガイスロギヴァテスはこの町から撤退していた時期があるわ」
「その間の、あんた達御三家……エーデルワイスと禍門が何をしていたか。話しなさい」

ルゥナからの詰問に、アーディーは神妙な面持ちで頷く
手近にあった紙とペンを持つと、さらさらと簡易的な関係図を描いていった

「まず、御三家から。ガイスロギヴァテスは街から去り、エーデルワイスは私を除いて消息不明」
「実質的に、この街を統べているのは禍門だけになるね」
「詳しい話は私には……けど、禍門のマスターもこの学園に在籍しているよ」

要約すると、エーデルワイスとガイスロギヴァテスが去った結果、残った禍門が実権を握ったとみて間違いない
禍門は呪術を使う魔術師と聞く。気を引きしめた方がいいだろう


「それで、他の参加者はどうなったのよ」
「そこまでは私もわからないな……新重センパイも鹿黒センパイも街を出たってセンパイが言ってたけど」

「センパイ?」「そ、前生徒会副会長のセンパイ。彼も前回の参加者だったんだ」

「その人は坂松から大学に通ってるから……まだいると思う」
「で、そいつはどんな奴なのよ?」
「お人好しで、真面目で、ひたむきで、優しい人だよ。とにかく誰かの為に動ける人で……」
「そう、つまんない奴ね」


一笑して話を遮る。他人の為に、等は総じて自己の無い奴の言葉なのだ
その態度に不服そうな顔をするアーディーを無視して、次の話を切り出した


「……前回の監督役は、あんた達の家の奴だったわね?」
「そいつが何処にいったのかもわからないのかしら」

ルゥナからの質問に対して、アーディーはかぶりを振る

「さっきも言ったけど、私以外のエーデルワイスは何処にいるのか私にもわからない」
「もしかしたら、坂松のどこかにいるかもしれないけど……」





338 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/10(土) 22:09:36.64CLKJIo6V0 (16/19)





「ところで、あんたさっきセイバーは願いを叶えたって言ったわよね」
「うん。確かにそう言ったけど」

「ならそいつの願いは何なのよ。別に、世界が変わったとかそういうのは感じないけど?」
「えへへ、そうでしょ。だってセイバーの願いはこの世で生きる事だもん」

「はぁ……?何よそれ。せっかく総ての願望を満たす器を手に入れておきながら……」
「そんな、くだらない願いに費やしたの?」

「結構楽しくやってるよ?最近はカレーライスとハヤシライスを勘違いして覚えてたって知れたみたい」
「英霊ってアホ……じゃないわ。聖杯から与えられる知識って適当なのかしら」
「だから、セイバーももう聖杯戦争には関わらない。それは断言する」


呆れるルゥナに苦笑いで返すアーディー
実際、セイバーの生きていた時代にはカレーは伝わっていなかったそうだ


「もういいかな?私はこれで……」
「あ、そうそう。あんた、あたしの名前を聞いた途端変な顔したでしょ」

「え?し、してないよ?そんなの?」
「嘘つくんじゃないわよ!ガイスロギヴァテスの名前が出た途端、変な顔になったじゃない」 

「何かあったの?教えてごらんなさいよ」


【複雑な事情】-3
12345:言うわけない
6789:言わないとやってらんない
↓1




339以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 22:12:52.58+7Y81soB0 (2/2)

ほい


340 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/10(土) 22:14:57.12CLKJIo6V0 (17/19)


5:言うわけない

【ところで、メリッサとルゥナってどれくらい関わりがあるの?】

123:名前くらいなら
456:顔見知り
789:従姉妹
↓1




341以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 22:17:18.39a7uuxfaWO (4/5)




342 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/10(土) 22:20:25.82CLKJIo6V0 (18/19)


9:従姉妹同士

【という訳で前回貴方がルゥナと変な接点を持ってしまった所で本日はここまで】

【最後に次回用の安価だけとって終了します】

12:アサシン
34:セイバー
56:アーチャー
78:キャスター
9:ライダー
↓1




343以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 22:21:18.89WTNaJv6f0 (1/1)

はい


344以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 22:21:54.08YiXCIrLr0 (2/2)

ひょい


345 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/10(土) 22:26:24.47CLKJIo6V0 (19/19)


9:ライダー

【という事で本日はここまで。お付き合いありがとうございました】




346以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 22:31:28.32a7uuxfaWO (5/5)




347以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/10(土) 22:39:44.12nu8ytT0+O (1/1)




348 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/11(日) 18:12:45.67uoXmamUP0 (1/1)


【本日はお休み……】

【その代わりに、避難所で鯖の作成をやるので】

【良ければどうぞ】




349 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/12(月) 21:01:40.48cGYDFfQ10 (1/1)


【本日もお休み……】




350 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/13(火) 20:53:02.05yzn92DZKO (1/1)


【本日もお休み……】

【展開云々もそうですが、少し忙しい……!明日か明後日は必ずやります】




351 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/15(木) 21:09:17.04dvj0NahcO (1/2)


【今日は強引にでも再開します】

【例によって少しだけですが……】




352 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/15(木) 21:11:52.05dvj0NahcO (2/2)





「………………ふう」

高層ビルの頂点で、ライダーは夜空に浮かぶ月を仰ぎ見た
この街で最も空に近い建物。なのに、星の光は濁り、澱んでいる

隣には夜風を浴びて、髪を揺らすティファ
眼帯で覆われていない片眼を妖しく光らせながら、自らのサーヴァントに問う

「……どう?この街は」
「どうか、だって?ハッ……下らない」

「星を見ればわかる。満ちる空気は腐り、大地は汚泥と何ら変わらない」

問いを聞いた途端、酷く顔を歪め、吐き捨てる
空を掴むかの様に腕を広げたその姿は、怒りを隠そうともせず

「地には草ではなく屑が咲き、花弁は舞わず、塵芥が乱れ飛ぶ」
「伸びている鉄は樹木の代わりか?どこもかしこも薄汚れ、穢れているじゃないか」

「目を見張るものも無い訳じゃないが……度し難いモノの方が、遥かに多い」
「やはりこの世は僕こそが統べるべきだ。そう思うだろう?」


不敵な笑みを浮かべるライダー。その傍らに手を招くと、空より降りてきた巨大な龍
呼び寄せられた龍は主に従うかの様に頭を垂れる。満足げに頷いたライダーは、ティファに笑いかけた

「そろそろ、僕達も動くとしよう。黙って見ているのは趣味じゃないからさ」
「何人いようと敵じゃない。とっとと殲滅してやろうじゃないか」


【最近、マスターばかりでサーヴァントが動かせてないので戦闘は確定】
【なので、攻め込まれた相手判定】
12:ランサー
34:セイバー
56:キャスター
78:アーチャー
9:アサシン
↓1




353以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/15(木) 21:12:30.08XHB97Fwbo (1/3)




354 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/15(木) 21:38:51.2708woieLeO (1/1)


8:アーチャー



ライダーが腰を上げ、空へと進軍する少し前
同じくアーチャーも基地の屋根で、天に散らばる星を数える

無数に広がる煌めきも、いつかは暗闇の中に落ちる。まるでかつての自分の様で……


「いけないわね。後ろ向きになっちゃ」
「そうよ、私は聖杯を手に入れる。絶対に、どんな手を使っても」

「弱音なんて吐かない、吐けない。そう誓ったでしょう。私」

脳裏に浮かんだ暗い考えを、鼓舞する事で振り払う
元々はガイスロギヴァテスのものだった基地は既にアーチャーの支配下にある

傭兵達の前線基地だった為か、或いは改造と増築を幾度となく繰り返した結果か……
その基地は、要塞の類いに。魔術師の工房すらも、遥かに超えていた
これだけならば、並大抵の英霊相手には一方的に戦える……そう確信していたのだ



「ここかぁ……虫けら共の住処は……」

そう、並大抵の英霊では






355以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/15(木) 21:52:36.02ZA36dbS80 (1/2)

「並の英霊」という公式にはあまりいないタイプ


356 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/15(木) 22:10:54.58TjQ4K3zB0 (1/4)




「っ、サーヴァント!?」

空からゆっくりと降りてくる巨大な影……龍
巨大な翼と鋭い爪。槍の様な尾が地面に不気味な模様を描く
龍の背には傲岸な男の姿が。男はアーチャーを一瞥すると、嘲りを隠さず口を開く


「僕はライダー。聖杯を手にし、雑兵を蹴散らし、戦争の勝者となる者」
「今ここで大人しく降伏するなら、死に際だけは選ばせてやるけど……どうする?」

余りにも人を見下したその問いに、彼女の全身が総毛立つ
アーチャーは直感した。この英霊は、聖杯戦争において嘘偽りなく最強の存在だと
……だが、それは彼女が引く理由になりはしない。例え何を敵にしようと、必ず成し遂げると決めたのだから

「戯れ言をッ!貴方如きに、私の命を捧げる訳にはいかないのよッ!」
「そっか。じゃあ……死ね」

無数の銃声、巨龍の咆哮
大地を揺らし、宙を切る音は、繰り広げられるであろう戦闘の激しさを物語る

アーチャーは基地を背に銃を握る。その背で下を覗き見るライダーに向けて……引き金を引いた



「ふぅん……鉛を飛ばしてくるとはね」
「だけど残念。曲芸程度で、僕を殺せる訳が無いだろ?」

顔へと向かった銃弾を、首を捻って回避する
必死の抵抗すらも無意味だと知らしめる為か、ライダーは自ら龍の背中から飛び降りた





357 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/15(木) 22:52:03.61TjQ4K3zB0 (2/4)




「ご苦労ね。わざわざ降りてくるなんて」
「その慢心、後悔させてあげるわ!」

降り立ったライダーは、アーチャーの持つ無数の銃に包囲された
四方八方に向けられる銃口からは絶え間無く煙と弾丸が吐き出される

しかし、それでもライダーには一発も当たらない。弾は地に突き刺さり、空へと消えていく

「数に頼るのは雑魚の道理。それはそれでやりようによっては大きなものを作れるけど」
「僕はそんなものに頼らなくても、星が総てを教えてくれるのさ」


 ◆千里眼(星見):C
  天を仰ぎ、星の配置から事象の"予兆"を読み取る視点。
  専門の占星術師には及ばずとも高い精度で未来を予見することができる。
  転じて、視覚による標的捕捉に長け、また物事の細かな変化に目敏くなる。


「さて……お前のか細い抵抗が無意味だとわかった所でもう一度聞こうか」
「ここで死にたいのか、それとも降伏するか」
「選べないなら……僕が選んであげるよ?」

「…………っ!」

悔しさを噛み潰す。何も出来ない、勝てない自分に絶望する
この状況を打開する為に、何か……


1:叩き潰されるだけなのでキングクリムゾン(消滅はしない)
234:乱入ペナルティ
5678:何故マスターが出てこなかったのか
9:奇跡
↓1



358以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/15(木) 22:54:44.83XHB97Fwbo (2/3)

そい


359 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/15(木) 22:56:57.31TjQ4K3zB0 (3/4)


3:乱入

【誰が出てくるか】
123:何故か近くにいたランサー
456:アサシン
789:セイバー
↓1




360以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/15(木) 22:59:07.512PCADlRkO (1/2)

ほい


361 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/15(木) 23:01:03.17TjQ4K3zB0 (4/4)


1:ランサー(ルゥナ不在)

【すみません。途中で力尽きていました】

【本日はここまで……ありがとうございました】




362以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/15(木) 23:02:14.122PCADlRkO (2/2)




363以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/15(木) 23:03:29.833qfeAjWBO (1/1)




364以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/15(木) 23:04:41.31ZA36dbS80 (2/2)


何故ランサーが・・・


365以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/15(木) 23:04:52.40z68EKw9jo (1/1)

ランサーは撤退余裕だし嬉しいね


366以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/15(木) 23:07:37.00XHB97Fwbo (3/3)

乙です
ドラゴンライダーで神秘マシマシの大英雄と考えたら黄帝しか思い付かないが果たして………


367 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/17(土) 19:50:42.53lmbMUeC20 (1/11)


【20:30に再開します】




368 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/17(土) 20:32:39.75lmbMUeC20 (2/11)





「な……なんかヤバい気がする……!」

龍の暴威と数多の銃撃が吹き荒ぶその端で、身を屈めて警戒を露にするランサー
事の発端は、ルゥナ達が登校した後まで遡る

マスターが学校に行っている間、ランサーはコリーと共に動画の編集を進めていたのだが……


 ◆

『……そうだ。折り入って貴方に頼みがある』
「ん、どうかした?」
『実は逃げる際、メモリを置き忘れてしまってだな……』
「うんうん」

『無理に、とは言えないが……アーチャー陣営の様子を見てきて貰えないだろうか』
「いいよー。じゃ、まずはこの作業を終わらせよっか」

 ◆


「引き受けるんじゃなかった……!」

後悔、時既に遅し。目の前で繰り広げられる激戦に首を突っ込む羽目になってしまうとは
下手に姿を現しても的になるだけ。絶対に避けたい所だ

幸い、二騎のサーヴァントは此方に気づいてはいない。派手に動かなければあるいは……
メモリが基地内部にある都合、アーチャーには持ちこたえて貰いたい。さて



【行動安価。何をしますか?】
1:ライダーを攻撃する(狙われます)
2:分析する(再度判定)
3:マスターを探してみる(再度判定)
4:その他(自由安価)
20:40から↓1~3の中でコンマの最も大きいもの





369以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/17(土) 20:40:36.81KUbft8tbO (1/4)

2


370以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/17(土) 20:42:58.83GL9tr0Vv0 (1/1)

2


371 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/17(土) 21:01:53.39lmbMUeC20 (3/11)


【そこまで。2で進めます】





372 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/17(土) 21:08:55.43lmbMUeC20 (4/11)



2:分析してみる



「ん~せっかくだし解析してみよっかな!」
「丁度、宝具や武器をじゃんじゃん使ってくれてるからね~」

間の抜けた声を上げながら、ランサーは眼前の戦いに目を凝らす
おびただしい数の銃が炎を吐き出す。それを微風の様に受け流すライダー
背後には唸る龍が控えており、アーチャーを舐めているのは明白だ

この二騎の真名……は無理にしても、どの時代の英雄かどこの生まれなのかは調べる価値はあるだろう

「よ~し、それじゃあっと……」

ランサーの思考が加速する。目の前の情報を、様々な可能性を精査していく
無限に等しい選択肢。ランサーは的確に取捨選択を行い情報を洗練させていく

その思考は光の速さ。速度と精度を両立した、最新鋭のコンピュータすらも凌駕する



 ◆高速分割思考:A
  思考を整理・加速するスキル。
  ランサーの場合は地頭のよさ、というよりは単純な思考の超加速によるもの。
  本来並列・分割しての複数ライン思考が可能になるのだが、並列思考上の全てが即座に同じ結論を出すため意味はあまりない。



【分析結果】
【高速分割思考】+2
ライダー、アーチャーの順で判定

123:さっぱりわかんね
456:地域くらいなら
789:宝具まで解析出来た
↓1、2




373以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/17(土) 21:10:27.60KUbft8tbO (2/4)

ほい


374以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/17(土) 21:12:15.71idT8bmVEO (1/4)




375 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/17(土) 21:15:05.18lmbMUeC20 (5/11)


ライダー:特殊判定
アーチャー:わっかんね


123:龍がこっちに来る
456:ティファがこっちに来る
789:真名すっぱ抜き
↓1




376以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/17(土) 21:15:52.49KUbft8tbO (3/4)

不味いかな?


377以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/17(土) 21:35:29.48Q+G9vxLL0 (1/2)

真名抜いたか


378 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/17(土) 21:54:54.84lmbMUeC20 (6/11)


9:真名をすっぱ抜く



「アーチャーは……まだ確定出来ないかなぁ」
「候補はあるけど、急いで決め打たなくても別にいいよね」

はは、と空笑いを浮かべて思考を切り換える
無数の銃で応戦する女性、アーチャーについては一旦保留する事にした

目下の問題はライダー。恐らくだが、あれ程の宝具を持つ英霊は少ないだろう
この聖杯戦争にて最強に近いサーヴァントである事は間違いない。最優先事項として頭の中に叩き込む

「え~と?ライダーの服装や仕草から察すると地域は中国……それもかなり高貴な位か」
「秦の始皇帝、は違うか。あれだけ不死に拘った皇帝が、わざわざ危険に曝される事をする筈がないし」
「けど、時代としてはそこまで外れては無さそうな気もするんだよな~……」


黙々と仮説と推論を繰り返す。トライとエラーを無限に行い、正確な答えを探り出す
しかし、見た目だけではそれが限界。改めて視界の情報を調べ直す

「ん、あの龍……なんかおかしい気がする」
「なんか、別のモノを強引に龍に組み替え直したみたいな……そんな感じ?」

控える龍の微かな違和感。あれは純粋な龍ではない。ランサーの思考がそう告げる
ではあの龍の正体は何なのか?……その答えは、直ぐ様思考が弾き出した


「そっか……あれは“船”だ。それもただの船じゃない」
「とんでもない偉業を成した“戦艦”……それに大河。それが龍のカタチを為しているんだ……」






379以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/17(土) 21:56:41.06Q+G9vxLL0 (2/2)

光武帝?


380以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/17(土) 22:00:56.97HcSBbIZ90 (1/1)

隋の奴か


381 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/17(土) 22:21:32.98lmbMUeC20 (7/11)




龍の咆哮が響き渡る。恐ろしく、背筋を震わす巨大な轟音
しかし、正体を明かせば何て事はない。あれはきっと銅鑼の音だ

爪、牙、尾。ありとあらゆる部位に船の意匠を感じとる
ごうごうと流れる大河の音。それ等が複雑に融合したモノが、あの龍の正体だ


 ◆『???』
  ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:5~25 最大捕捉:300人
  ????????にて活躍した大戦艦『????』『????』と、ライダーの建造した大運河が合一された複合宝具。
  巨大運河を体現し、その営みを守護する人造龍神を召喚、使役する。
  幻想としてのランクは雑竜にも劣るが、単純な戦闘力だけならば竜種と呼ぶに相応しいレベル。
  偽龍とも言うべきそれを巧みに扱い、乗りこなせばこそのライダーである。


「でも、あれじゃアーチャーには勝ち目は無いかな~」
「川の中に銃弾を撃ち込んでも威力が削がれるだけだ。届く頃には痛くも痒くも無くなってるよ」

アーチャーではライダーに勝てぬ。と冷静な評価を下すランサー
これだけの大偉業を為した中国の皇帝。それは自ずと限られてくるのだが……

「……あれ?何か聞こえてくる」
「これは……“詩”?」

耳を澄ませば聞こえる声。それは下卑た笑みを浮かべたライダーのもの
口ずさんでいるのは何かの唄か。響き渡るは清廉な音

聞こえているのはランサーだけ。しかし、その詩はランサーの心を確かに癒す程の力を秘めていた
それこそ、戦っているアーチャーに聞こえていないのが勿体ないと感じる程に

 ◆歌仙の詩歌:A
  優れた詩はただそれだけで魔を祓う力を持つ。
  時に勇壮に、時に抒情的に。ライダーの紡ぐ詩は鮮やかに世界を彩り、そこに巣食う不純物を排斥する。





382 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/17(土) 22:35:36.27lmbMUeC20 (8/11)





「……そっか、ライダーの真名は」
「けど、どうしようかな……何とかして基地を守らないといけないんだけど」

ライダーの真名は確信した、しかし、わかったのはアーチャーでは絶対に擦り殺されるだけという事実だけ
あの龍をどうにかしない限り、この状況を打開する術は無いだろう

かといって、ライダーに立ち向かうのは無謀の極み。それもすぐにわかった事


「はぁ、はぁ……っ!はぁっ!」
「どうしたの?もっと必死に抗ってみてよ」
「黙りなさいっ……!私は、負け……くっ!」

「そら!僕に楯突いた事、今更になって後悔しているのかい?」
「辞世の句くらいは読ませてあげるよ。僕は寛大だからね……!」

そうこうしている内に、アーチャーはライダーに押され始めている
本気を出していればすぐに倒せていたであろうアーチャーがここまで戦えたのも、単に油断と慢心が故

基地が潰されれば此方としても不都合だ。ランサーはどうするか、思考を進め始める……


【高速分割思考】+2
123:現実は非情である
456:考えてる間にマスターが介入
789:「仕方ない……宝具を使おう」
↓1




383以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/17(土) 22:37:03.20idT8bmVEO (2/4)




384以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/17(土) 22:45:41.99KUbft8tbO (4/4)

これはどうなる


385 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/17(土) 22:46:13.18lmbMUeC20 (9/11)


【ごめんなさい、離席してました】

0:特殊判定

123:そこに覗き見している奴がいるなぁ?
456:アーチャー、決死の覚悟
789:????登場
↓1




386以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/17(土) 22:47:09.3311ZYqeA/o (1/2)

果たして


387以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/17(土) 22:47:44.5011ZYqeA/o (2/2)

すまぬ……


388 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/17(土) 23:38:57.53lmbMUeC20 (10/11)


3:ライダー、キレた!(こっちに飛んでくる)


突然、ライダーの動きが止まった
あまりにも不自然な停止に、アーチャーすらも面食らう
ゆっくりと息を吸い、吐く。その様はまるで、怒りに震えるかの様に

「……正直な所」
「僕はどっちでもいいんだ。お前を殺すのがいつになろうとさ」
「…………え?」


「今一番、殺してやりたいのは……そこにいる、いつ横槍を入れようかと手をこまねいて見ている不敬者……」
「お前だよ……ランサー!」「うげっ、バレてた!?」

龍が周囲を薙ぎ払う。身を隠していたランサーは、たちまち飛び出す他は無く
その姿を視認したアーチャーも驚きを隠せず。顔を驚きに歪めて叫び出す

「貴方……いつの間に!?」
「いや~アハハハ」「笑ってる場合じゃないでしょう!?」

「それじゃ……オレはこれで!」「逃がす訳無いだろう?……そら!」

龍の咆哮が聴こえる。それより速くランサーは走る
追い付かれる前に逃げ切る。ただそれだけに思考を集中して


【神速】+3 【龍】-1
12345:ダメでした
6789:逃げ切ったよ
↓1




389以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/17(土) 23:44:29.85idT8bmVEO (3/4)




390 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/17(土) 23:45:58.03lmbMUeC20 (11/11)


7:余裕の逃走


【それでは、本日はここまで】

【途中途中で力尽きてしまい申し訳ない……ありがとうございました】




391以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/17(土) 23:47:16.12idT8bmVEO (4/4)




392以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 00:02:16.69jHQtVC8T0 (1/1)


敏捷EXは伊達じゃない


393以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 09:54:00.84HbzkjgHro (1/1)

今回3割で捕まってたから相手によってはまずいかも


394 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/18(日) 20:15:06.15JKcvU4qG0 (1/10)


【では、再開……】




395 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/18(日) 20:16:37.10JKcvU4qG0 (2/10)





「と、いう事があったんだけど」
「なんでよ」「……なんでよ?」

学校から帰宅するも、ランサーが見当たらない
此方からの連絡も聞こえていなかった様なので待機する事およそ数時間

帰ってきたランサーは全てをありのままに語り聞かせていた
その内容はあまりにも荒唐無稽過ぎて。ルゥナもそれしか言えていない
ちなみに、自分達のいない間のさきちゃんはベルに全部押し付けておいた


 ◆

「おねえちゃん!わたし、きれいー?」
「ベルはブスだって言いたいんですかあ!?」
「そんなこといってないのに……」

 ◆

「おねえちゃん……べるさん、怖いよー……」
「ベルが何したって言うんですか!さきちゃんがベルを虐めるからですよねぇ!?」

「うるさいから黙ってて。今あたしは大事な話をしてるの」
「ルゥナさんもベルを虐めるんですか……さきちゃんのせいで……」

「それで、ライダーの真名がわかったけど」
「いやそれを先に言いなさいよ!?」
「え~。簡単に教えるのってなんかヤだし」

ゴネるランサーを睨み付ける。流石にそれは酷いと思ったのか、自身の情報を全て開示した


「……中国の皇帝で、宝具は龍で、詩が好き?」
「厳密には龍は違いそうだけどね。ルゥナはライダーの真名がわかるかな?」
「イラつくわね!わかるわよ!」


【ライダーの真名は?】
↓1~3の中で正解があれば





396以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 20:19:49.15Ja+8YqrVO (1/1)

取り敢えず黄帝と言っておく


397以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 20:20:24.97zezhPawEO (1/5)

煬帝


398以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 20:21:29.48m1jfqyrp0 (1/2)

屈 原


399 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/18(日) 20:26:48.11JKcvU4qG0 (3/10)



ライダー:煬広(煬帝)  正解



「煬帝よね。日出ずる処の天子ってやつ」
「そ、寧ろそれ以外の候補は無いよね!」


隋の煬帝。……正式な名前は煬広という
女も関係なく強引に大運河を建設し、派手者であった為に暴君として語られる事の多い人物だ
しかして自然を愛し、詩を好むという風雅な面もある。詩人としてもその名を遺す多彩な王

この国……日本で煬帝を示す最も有名な逸話は、聖徳太子と遣隋使だろう
隋に書を送った聖徳太子は、煬帝をして『日出ずる処の天子』と呼称し激怒した。と伝わっている
これについては諸説あり、自身が下に見られた事を不快に感じた等があるが……真相は教えてはくれないだろう


「にしても厄介ね……かなりの大物じゃない」
「あんた、勝てる算段はあるの?」
「難しいかな~……ほら、オレってそんなに強い英霊じゃないしさ」

話を聞く限り、アーチャーもライダーを倒すのはかなり難しいようだ
それを単騎で。自分のランサーだけで勝てるのだろうか……?

「まあいいわ。今夜は戦闘があったみたいだし連中も落ち着いてるでしょ」
「それと、コリーからメモリを取ってくる様に頼まれてるんだよね。今からじゃダメ?」
「あいつらも消耗していそうだし、狙い目ではあるの……かしら?」



1:探索(再度判定)
2:会話(人物指定)
3:基地に行ってみる(対応判定)
4:その他
↓1



400以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 20:34:15.23pQh9Bjd00 (1/1)




401以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 20:35:43.97Ja+8YqrV0 (1/5)

2ベル


402 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/18(日) 20:45:57.72JKcvU4qG0 (4/10)




「それじゃ、早速外に行こっか」
「……あんたも好きね」

「ルゥナ、外……出かけるの?」
「ん。まあ安心してなさいよ、そんな簡単にはいなくならないから」
「あんたもあたしがいなくて、せいせいしてるでしょ?」

「……せいせい?」「あーハイハイ」

ぽかんとする少々森を置いて外に繰り出す
ライダーと出くわした場合は危険だが……まあ、何とかなるだろう

ちなみに……根拠は全くない


12:ライダー
345:何もなく
678:サーヴァントの気配
9:???
↓1




403以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 20:47:44.17Ja+8YqrV0 (2/5)

9こい


404 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/18(日) 20:57:15.97JKcvU4qG0 (5/10)


7:サーヴァントの気配


「……ランサー」
「うん。これは……サーヴァントだ」

夜の街、人のいなくなった世界に漂う魔力
間違えようもない、英霊の気配。肌に感じるひりつく空気

「行くかい?ルゥナ」
「当然よ。こちとら初陣で負けてんのよ」
「ここらで一つくらい、相手を倒しとかないと気がすまないっての!」

血気盛んに走り出す。その後を楽しそうに追うランサー
そこにいるのが誰なのか、知ろうともしないで向かい出した


【今、動けるメンバーはこれだけ】
【上に行く程危険度が高い】
123:セイバー
456:アサシン
789:キャスター
↓1




405以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 20:59:25.29zezhPawEO (2/5)




406以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 20:59:29.13y9c5G2i9o (1/4)

そりゃ


407 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/18(日) 21:18:11.17JKcvU4qG0 (6/10)


9:キャスター



「風が寒い!空気が冷たい!おまけに海風で塩がキツい!」
「何故だ、何故俺はこんな目に合わねばならんのだ!?何かしたか俺は!?」

「仕方無いだろう。家賃が払えなかったんだ」
「君はキャスターなのだから、陣地の作成くらいサクサクやってくれたまえよ」
「だから俺は魔術師じゃねえ!何がどうしたら俺をキャスターなんかに宛がうんだクソッ!」


「「えぇー……」」

波止場のど真ん中で、男性が少女に対し怒鳴り散らす
叫んでいるのがサーヴァント、キャスター。隣で本を読んでいるのがマスターだろう
キャスターの怒声もどこ吹く風。黙々と頁を捲る手を止めようとはしない

「……どうする?戦う」
「あんたにそれ言われたらおしまいよ……」

取り敢えず、まずは情報の確認だ
ルゥナは目を凝らして、キャスターの能力を確認する事にした……





408 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/18(日) 21:20:40.40JKcvU4qG0 (7/10)


『キャスターのステータスを開示します』


┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
  ≪クラス≫:キャスター
┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┓
 【真名】:???              【属性】:中立・中庸
┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━┳━━━━━━━┓
  【筋力】:E     【耐久】:D      【敏捷】:E       【魔力】:C      【幸運】:B       【宝具】:A
┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫





409以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 21:24:46.61y9c5G2i9o (2/4)

宝具特化型やな
本気で怒らせるとまずそう


410 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/18(日) 21:29:57.78JKcvU4qG0 (8/10)




「……ステータスは低いわね」
「けれど宝具のランクは……どういう事?」

「多分だけど、あのキャスターは比較的新しい時代の人間だと思う」
「魔術師のクラスの条件は緩いから、近代の英雄は多く該当するし……」
「サーヴァントのステータスは本人の資質と、生きた時代の神秘に強く影響されるからね」

「初めて知ったわ、そんなの……」

 ※個人の解釈です

感心するルゥナをよそに、キャスター達は言い争いを続けている
随分と短気な性分なのか……頭に血が上っているらしく、冷静さを失っているのは明らかだ

それを見たルゥナの選択は……



1:話しかける
2:攻撃(敵対が確定)
3:もう少し待ってみる(判定)
4:その他
↓1~3の間で、一番コンマの高いもの





411以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 21:33:19.37mkcOtw3aO (1/2)

3


412以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 21:33:43.50zezhPawEO (3/5)

1


413以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 21:35:17.88m1jfqyrp0 (2/2)

1


414以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 21:35:55.29Ja+8YqrV0 (3/5)

自分たちとキャスター以外の陣営が出歯亀してないか調べてみる


415 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/18(日) 21:51:42.04JKcvU4qG0 (9/10)


【ここで0出ても特殊にするのが難しいので】

8:話しかけてみる



「……話しかけてみましょうか」
「いざとなれば三騎士のあんたで何とか出来るでしょ?対魔力あるし」

「あのキャスターがちゃんとした魔術師なら、ね。口振りから察するに変わり種っぽいけど」
「不安を煽るのは止めなさい!」


相手はキャスター、しかも陣地の中では無い
おまけにマスターは少女だ。自分が遅れを取る事は万に一つもあり得ない
そう確信したルゥナは、身を隠す事を止めて、堂々とその姿を現した

「な、サーヴァント!?くそ、だからこんなだだっ広い所にいたくは……」
「おおサーヴァント!それも時計の英霊!珍しい、そこの君!真名は!?」

「オレはランサー!真名は言えないけど、君の最善な一日を祝福するよ!」
「私はユーニス!エリクシア家の魔術師ではあるが、君との戦闘は避けたいのだが!」
「いいよ!オレも君とは戦いたくないから!」


「「なにこれ……」」

思わず呟くルゥナとキャスター。何故か意気投合を果たしたランサーとユーニスに困惑を隠せない

「……苦労してそうだな、アンタ」
「あんたもね。キャスター……」

とにかく、思いもよらず友好的な関係を結べた両陣営
これならば情報の交換等、スムーズに行えるだろう。何を聞いてみるか……



↓1~3まで、聞きたい事。もしくは話す事




416以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 22:00:53.40Ja+8YqrV0 (4/5)

他のサーヴァントの情報とか持ってないか聞く
対価はライダーの情報で


417以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 22:04:18.07zezhPawEO (4/5)

今まで何をしてたか


418以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 22:06:40.91y9c5G2i9o (3/4)

住む場所がないらしいけど大丈夫か


419 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/18(日) 22:11:22.45JKcvU4qG0 (10/10)


>>416、>>417、>>418

【確認しました。本日はここまで】


【ところで、一応今回のサーヴァントは大体出たのですが…】

【まだ真名についてはわからないのが多いですかね?これはあの英霊じゃない?というのは】

【いつでも大歓迎でございます。お付き合いありがとうございました】







420以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 22:15:52.52zezhPawEO (5/5)




421以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 22:17:31.37mkcOtw3aO (2/2)




422以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 22:18:15.95Ja+8YqrV0 (5/5)




423以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/18(日) 22:18:53.41y9c5G2i9o (4/4)


作成した当人からしたら自作鯖は結構ヒント出てるような気がするけど、何も知らない周りから見たらそうでもないのかも?


424以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/19(月) 19:57:23.13ZZimXkqX0 (1/1)

乙です
詳しいデータ持ってるから自作鯖の言動全部がヒントに見えてくるけど、何も知らないとピースの一つでしかないからね


425 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/19(月) 21:17:15.23HOxS5ykb0 (1/1)


【本日はお休み……】




426 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/20(火) 21:56:25.93Z2fWuh7f0 (1/1)


【ごめんなさい。本日もお休みです……】




427 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/21(水) 21:09:59.36jFdjEfdf0 (1/8)


【ちらっと再開します……】




428 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/21(水) 21:14:06.82jFdjEfdf0 (2/8)




「ほうほう、君は最高最善の……」
「へえ……錬金術って奥が深いんだね」


「「……はぁ」」

目の前で繰り広げられる馬鹿話に、ぐったりと脱力するルゥナとキャスター
突っ込むタイミングを逃していたが、いい加減に話すべきと胸に深く空気を吸い込む

「ねえ、ちょっと」
「何かな。私は今彼の話に集中したいのだが」
「ルゥナって空気読めないって言われない?」

「言わせないわよ!それよりもあんた、マスターでしょ!?」
「ここで情報の交換でもどうかしら?あんたの持つ情報をあたしに渡しなさい」

「ちょっと待て。幾らなんでも横暴過ぎやしないか?」
「いきなり出てきて、俺達の情報を渡せだなんて……受け入れられる訳が」
「あたしはライダーの真名を知ってる!それを対価に交渉するって言ってんの!」


その言葉に目を丸くするキャスター。その様子から察するに、まだ出会っていないのだろう
未知の相手に挑むより、既知の相手の方がやり易いのは自明の理。キャスターとユーニスは顔を見合わせると、頷いた

「いいだろう……では、まずはそちらの情報から受け取らせて貰う」
「いいわよ。ライダーの真名は……」






429 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/21(水) 21:19:16.93jFdjEfdf0 (3/8)





「……煬帝?日出づる処の何とかって奴か」
「今なお広がる大運河を建設した皇帝だ。流石は聖杯戦争、やはりこうでなくては……!」

複雑そうな顔を浮かべるキャスターと、キラキラと瞳を輝かせるユーニス
こちらの知る限りの情報を渡すと、二人は対称的な表情を浮かべた

「それで?あんた達は別の陣営の情報を持っているのかしら」
「ああ。セイバーとアサシン。二名のステータスくらいならば把握している」
「どっちも知らない奴じゃない!やりぃ!」

パン。と手を叩く。素性のわからない相手の情報を先んじて得る事がどれだけ重要な事なのか
ルゥナもよく知っているが故に、普段よりも倍増しで楽しそうに笑っている


「それで?どんな奴なのよ、そいつらは」
「ふむ、セイバーは気っ風のいい女剣士だ。手に持つ大剣には相応の神秘を感じたぞ」
「アサシンの奴はいかにも悪人面だな……俺は好かん!あの陰険な目付き、ああ苛つく!」

ここでも対称的な態度の二人。主従なのだが、その反応はどうにも噛み合わない
果たしてどの様なサーヴァントなのか……それを期待して、二騎のステータスを確認した






430 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/21(水) 21:20:14.16jFdjEfdf0 (4/8)



『セイバーのステータスを開示します』


┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
  ≪クラス≫:セイバー
┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┓
  【真名】:???             【属性】:混沌・善
┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━┳━━━━━━━┓
  【筋力】:B(40)   【耐久】:B(40)  【敏捷】:C(30)   【魔力】:B(40)  【幸運】:A++(70)  【宝具】:A
┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫
 




431 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/21(水) 21:20:47.05jFdjEfdf0 (5/8)



『アサシンのステータスを開示します』


┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
  ≪クラス≫:アサシン
┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┓
  【真名】:???              【属性】:秩序・悪
┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━┳━━━━━━━┓
  【筋力】:D     【耐久】:C      【敏捷】:E     【魔力】:C       【幸運】:A      【宝具】:D
┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫





432 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/21(水) 21:47:37.76jFdjEfdf0 (6/8)





「ふーん……アサシンはともかく、セイバーは最優に相応しい能力ね」
「穴らしい穴が敏捷なのが救いね。こっちは逆に、敏捷に特化してるもの」
「高速回線なら負けないぞ~!」

呑気に話すランサーは無視して、再度ユーニスとキャスターに向き直る

「他には何か無いの?こう、どこの出身とか、どんなスキルがあるとか」
「そう言われてもな……俺達もちらっと見た程度だからな」「そこを何とか!」

「ふむ……調べてみるか」
「私はこの手の作業が得意でね。まあそこで見ていてくれたまえよ」
「この蔵書には無数の叡知が秘められている。私の予想と感想を多分に叩き込んでだな」


 ◆賢者の蔵書
  フォトニック結晶、すなわち賢者の石を埋め込んだ蔵書。
  超規模の多量並列演算を用いて周囲の情報を取り込み記録(データ)として出力する。
  現在を知り尽くし過去をも閲覧する為に開発した霊子演算用魔道書。


手元の本をパラパラと捲る。辞書を引くかの様に進めていく
ヒットするのか、しないのか……それは天のみぞ知るといった所だろう



【セイバー、及びアサシンの情報判定。順序は同じ】
123:なーんも
456:スキルのヒントくらいなら
789:一つ開示
↓1、2




433以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/21(水) 21:50:02.61DevDyw5zo (1/2)

アサシンの属性はなんか予想通り
市長と相性良さそう


434以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/21(水) 21:51:26.47DevDyw5zo (2/2)

そい


435 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/21(水) 22:28:07.64jFdjEfdf0 (7/8)



1:なーんにも

7:アサシンのスキルを一つ開示



「駄目だー、やはり真名がわからないとどうしようもないー」

ぽーんと蔵書を放り投げる。どうやっても検索に引っ掛からなかったのだろう
投げ遣りな態度からは、完全な諦めが伝わってくる

「ちょっ、あんたそれでいいの!?」
「仕方ないだろーわかんないんだからー」
「ふーん……なら、他の奴はわかんないの?」

「……あのアサシン、妙な気配があった」
「何もしていないのに足がすくむというか、背筋が凍る様な空気を生んでいたな」


 ◆スケープゴート:A+
  戦場を生き抜く狡猾なテクニックの集合。生贄、身代りとしての意味を持つ。
  このスキル自体が高いことにより、初対面の相手に威圧感を与えやすいという副次効果が発生する
  反面、常に矢面に晒され、気配遮断のような隠匿系のスキルは無効化される


「アサシンなのに気配遮断が無くなる程の威圧感……?何の英雄なのかしら」
「それはわからんな。それでは我々はこれで」

「ちょっと待った!あんた達、今まで何してたのよ」
「色々あったな……ネカフェに泊まったり図書館に籠ってみたり」
「家無いんでしょ?どうすんのよこれから」


「「………………」」



123:何とかするよ
456:どうしよう……
789:何とかしてくれない?
↓1




436以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/21(水) 22:29:44.646tBZGpvSO (1/2)

ほい


437以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/21(水) 22:29:51.96OBaSdofAo (1/2)

ほい


438 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/21(水) 22:30:50.35jFdjEfdf0 (8/8)


4:ノープラン


【という訳で本日はここまで】

【ご参加ありがとうございました……】




439以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/21(水) 22:34:28.396tBZGpvSO (2/2)




440以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/21(水) 22:37:37.71OBaSdofAo (2/2)




441 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/22(木) 22:00:40.7532NghEybO (1/1)


【本日はお休み……】





442 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/23(金) 21:39:38.98pbro4oca0 (1/1)


【本日もお休み……すみません】




443 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/24(土) 22:33:10.05zPO95myH0 (1/1)


【本日もお休み。明日には必ず、必ずや……!】

【パスタイムさんを読み返して気力を取り戻した(気がする)ので、夕方から安価を使って進行する、かも】




444 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/25(日) 19:08:09.29pP+S3iZc0 (1/13)


【夕方とはいったい…では再開します】




445 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/25(日) 19:13:42.97pP+S3iZc0 (2/13)




「………………」
「ちょっと、ねえ」

「………………」
「おーい。もしもーし」


「「どうしよう…………」」

同時に肩を落とす二人。今日、ようやく行動がシンクロした
とはいえ、それは喜ばしい事ではない。何しろホームレスが確定したのだから


「だから俺は反対したんだッ!無計画に資金を使うなとあれほど」
「仕方ないだろう。それに君だってぼくに隠れて酒を購入しているじゃないか」
「あっ、いやあれは……その、あれだ!ほら俺は酒が無いと……経費だ!経費だよな!?」


「駄目みたいだね……」「そうね……」

ああだこうだと言い訳を繰り返す二名。ユーニスはともかく、キャスターは居心地が悪いのかダラダラと汗を流す
とうとう観念したのか、どかっとその場に座り込み居直る。不貞腐れた顔からは、もう知った事じゃないと如実に表情に表していた

「あークソッ鬱陶しい!なら監督役の所にでも行くぞ!オイ!」
「監督役……?エーデルワイスの本拠地の事?」

「本拠地かは知らんが。監督役なら当面の住居の工面はしてくれるだろう。多分」
「安いホテル探すの手伝おっか?」「だから金が無いんだこっちは!!!」

ランサーの明暗に逆ギレを起こすキャスターはさておき話は見えてきた
ユーニス達は監督役の元へ行き、当面の庇護を依頼するつもりなのだろう
だが、監督役にはエーデルワイスの人間も在籍している。あくまでも補佐のみという話だが……

「そうだ。きみ、ぼくと一緒に来るかい?」
「彼には此方から話を通しておこう。顔見せくらいはした方がいい」

「ちょっと、何であんたが知ってんのよ」
「オレが教えたからね!」「余計な事を言いふらすなっ!」

「それでどうするのかな。ぼくと一緒に監督役の所に行くかい?」



1:行こう(監督役の描写)
2:行かない(他陣営の描写)
↓1




446以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/25(日) 19:14:51.39KBzc+ier0 (1/3)




447以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/25(日) 19:15:44.62OAEIUnDgo (1/4)

1


448 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/25(日) 19:38:50.90pP+S3iZc0 (3/13)


1:行こう



「……そうね。行きましょうか」
「あ、道に迷わないか心配してるんでしょ」
「違うっての!監督役って、要は一番偉い奴でしょ」

「そいつなら、前回や今回の聖杯戦争の事について何か知ってるかもしれない」
「話を聞く価値はあるはずよ。あたし達のこれからについての指針にしたいもの」

自分の考えにうんうんと頷く。これはあくまでも自分の為。断じてそれ以外の感情は無い
……無いのだが。ユーニスの顔を見るに、何かを勘違いされてしまった様で


「ふむ、ふむふむ。ぼくの為にすまないな」
「まあ俺達も流石に迷わんが……ありがたく好意に甘んじさせて貰うか」
「ぶっ飛ばすわよあんた達!?」

ニヤニヤ笑いが癪に触る。本当に無いったら無いのだ。本当に
ここで延々と話し込んでいると夜中になってしまう。それを察したのかランサーは、手に持つスマホを掲げて待機していた


「そろそろ行かない?もう監督役のいる教会の地図をマップで調べておいたよ」
「あんたのスマホ、どこで手に入れたのよ……」






449以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/25(日) 19:45:35.93OAEIUnDgo (2/4)

ルゥナかわいいね


450 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/25(日) 20:00:48.50pP+S3iZc0 (4/13)




「ここだな。この教会に在籍してるはず」
「元はエーデルワイスの神父だったのだが、不祥事でクビになった様だ」

少し歩いた小高い丘、ユーニスは教会を指差して解説し始める
内容は既にルゥナの知っているものばかり。舌打ちをすると、軽く補足した

「あいつのやった事は不祥事なんて軽い話じゃ無いわ。大災害を産んだ元凶だもの」
「無理矢理、聖杯で召喚されたアバドンは街を軽く覆い潰す程の蝗をバラ撒いて無数の命を食い荒らしていったわ」
「聖杯は奪われ、元凶には逃げられ、街は蝗に荒らされる……あたし達、ガイスロギヴァテスを不遇に扱ったバチが当たったのよ」



「うむ!それは全く以て弁明しようもない事実だが一言申し開きをさせて貰おう!」
「ガイスロギヴァテスの去りし後、禍門の面々は残されたエーデルワイスの少女と提携し街の治安維持に一層の力を入れてくれた!」
「故に!私が来るより以前から坂松を守護していたその思いは真実だと!断言しよう!」

「うるさっ!?あんた誰よ!?」

唐突に現れた男の声に耳を塞ぐ。馬鹿にデカイその声は、夜の教会には不釣り合い
おまけに異様なのはその姿。全身を目映く光る鎧に身を包んでいる、時代錯誤もいいところだ

「失礼、私はグレイト!グレイト・ガガルバートという!今回の正式な監督役だ!」
「私は前回の様に、身内からの選出ではなく正真正銘の部外者!教会より派遣された者なので素性は安心してほしい!」

「監督役~ぼくを養ってくれ~」
「いいとも!迷える子羊には慈悲と愛情を以てして受け入れようではないか!ははははは!」
「いいのか……いや嬉しいんだが……」

あっさりと住居の問題を解決したユーニス。鎧に抱きついて嬉しさを表現しているらしい
それはそれとして、ルゥナにも監督役に用事はある。グレイトと名乗る鎧男に指を突きつけた


「あんた、監督役なら聖杯戦争については事情を知っているはずよね?」
「今からあたしの質問に答えて貰うわ!拒否権は無いから!」



【質問したい事について。無ければ無しで】
20:05から
↓1~3




451以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/25(日) 20:06:40.23HvFU7styO (1/1)

前回から現在までの町の状況


452以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/25(日) 20:12:27.195dsGiktmo (1/1)

聖杯って今どうなってるのか
見当はあるか


453以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/25(日) 20:14:00.22OAEIUnDgo (3/4)

見た目が怪しすぎる…
素性をもう少し問い詰める


454 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/25(日) 20:26:18.56pP+S3iZc0 (5/13)





「まずは、この街の現在について教えて貰おうかしら」
「前回の聖杯戦争から今に至るまで……何か、妙な事は無かったかしら」

「街の様子か。それならば色々とあった!市長の迅速な対応のお陰で被害は食い止められ」
「慰霊の為の記念碑と、興行の一環として坂松市スタジアムを建設してくれた!市民の方々も嬉しい話だと言っていたぞ!」

「記念碑……?そんなのあったかしら」
「調べてみたんだけど、繁華街の一角にあるみたいだね。特に変わったものでは無いよ」
「スタジアムもどうでもきいわね。ただのハコモノ施設でしょうし」

「……でも、あれだけの被害からよく立ち直れたものね。うん」
「ねー」「ねーじゃないわよ!」

それからも幾つか話を聞いたが、グレイトの話からは特に有力になりそうなものは無かった
せいぜいが街の復興の苦労や、御三家……ガイスロギヴァテスを除いた二つの家の尽力程度
勿論、ルゥナにとっては気分のいい話ではないのでさっさと次の話題に移ろう


「じゃあ、次は聖杯よ。聖杯はエーデルワイスが持っていったって聞いてるわ」
「今、その聖杯はどうなってるの?連中がどこに隠れているのか見当はついてるのかしら」



「ははは!残念ながら私にはさっぱりだ!」
「何せ雲隠れしてしまったからね!しかし本当にあの蝗害を呼ぶ悪魔が呼ばれてしまった以上放置する事も出来まい!」
「故に!聖杯が起動したとの情報を受けた教会は私を派遣したのだ!二度とかの悪魔をこの世に顕してはならぬとね!」

「うるさいっての!自信満々にわかりませんって言ってんじゃないわよ!」






455 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/25(日) 20:39:07.52pP+S3iZc0 (6/13)





「そもそも、あんた本当に監督役なの?」
「その全身鎧を外して素顔を見せない限り、あたしはあんたを信じないわよ」

「ふははは!この鎧を脱いで欲しいという事かな。ガイスロギヴァテスのお嬢さん!」
「しかし、本当に済まないが!この鎧は私の信心の表しでありたゆまぬ歩みの証明なのでね!」
「誠に、誠に申し訳無いが今は信じてくれとしか言えぬのだよ!ははははは!」

埃の一つも付かない鎧を力強く叩き、そう宣言した
怪しげな視線を向けるルゥナも気にせず。輝く鎧は夜を照らす。周りに蛾等のが集まっているが、それすらも何という事も無さそうだ


 ◆金剛賛歌「ベルナデット」
  ダイヤモンドのごとく強固に作られた全身鎧。
  その頑強さゆえに物理的な攻撃をものともせず、丹念な聖別のために魔術を通さない。
  まさしく永久不変、不滅の信仰を示す概念武装。
  グレイトはこれを自らの誇りとし、片時も脱ごうとしない。


「……はあ、もう。わかったわ。帰るわよ」
「おや、もうお帰りかな?ぼくもきみにお礼をしておきたいのだが」
「うっさいわね。野垂れ死なれたら迷惑だっただけよ」

「そうか!ではな、ランサーのマスターのお嬢さん!君の平和を望むと共に、聖杯戦争で暴虐を行わない事を祈る!」
「……ああ、それと」



12345:激励の言葉
6789:「少し……」
↓1




456以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/25(日) 20:40:49.68OAEIUnDgo (4/4)

そいや


457 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/25(日) 21:00:14.31pP+S3iZc0 (7/13)



8:「気になる事が……」



「……何よ?」
「いや、これはあくまでも個人的なものでね」
「君に話すか否か、迷ったのだが……」

「いいわよ、話して。どうでも良かったら忘れる事にするわ」
「そうか!それはありがたい。では少し世間話に付き合ってくれたまえ!」

どうやら、監督役には何か引っ掛かる事があるらしい
承諾されると不安げな声から一転、先程の様な豪気な声色で話し始めた


「いや、本当に大した疑問では無いのだが!」
「“何故、教会はわざわざ私を坂松の地に派遣したのだろう”と思っていてね!」
「……?監督役なんだから当たり前じゃない」

ルゥナの返答はもっともだ。しかし、グレイトはかぶりをふって話を続ける

「うむ、それはそうなのだが!監督役と言っても大した権力は持てない。前回は身内から選出されていただろう?」
「私よりも戦闘に向く者もいた!処理能力に優れた者もいる!しかし、それでも教会は私を推薦したのだ!」
「ふーん……だからエーデルワイスの小娘を補佐につけたって訳?」

ズバッと容赦ない言葉を突き刺すルゥナ。グレイトは鎧越しに頭をかく

「お恥ずかしい話だがね!しかし彼女はよく働いてくれているよ!」
「私の所感で済まないが、彼女は何かを企む様には見えない!信じてよいと思うよ!」
「私の疑問を君に話してしまって申し訳無い!どうか、よき一日を!」

手を振りながら、ルゥナを見送ってくれる。人の良さは信じてもよさそうだ
ちなみに、グレイトの疑問はどうでもいい事にカテゴライズされたのですぐ忘れるだろうな。と思うのだった





458 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/25(日) 21:02:46.13pP+S3iZc0 (8/13)



【続いて他陣営のパート】
【今回は特別に二つの陣営からお送りします】

12:アーチャー
34:アサシン
5:ライダー
67:バーサーカー
8:セイバー
9:エーデルワイス
↓1、2




459以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/25(日) 21:04:15.876uPhG5pOo (1/1)




460以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/25(日) 21:06:00.74vy04dh6ao (1/1)

あんまり情報はないな


461 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/25(日) 21:26:05.47pP+S3iZc0 (9/13)


7:バーサーカー



そこにあるのは、何者でもなかった
誰にも何にも無いソレは、どこから来たのかいつからいたのかも定かじゃない
何せ、本人……本物、本体……?もわからないのだから仕方がない、無いのだから

『わたしは、だあれ?』
『わたしは、なあに?』
『わたしは、■■■?』
『わたしはああああああああああぐうぎいれあああいああああああああああ』
『ああああああああああああああああああああああああああああああああああ』

だからこそ、空白を埋める為にそれは叫ぶ
狂った風にならないと、ただでさえ不安定な身が壊れそうなのだ

鋏に包丁。鎌、鉈、斧。それらの刃物は何をする為のものなのか?
そうとも恐怖を与える為!それこそがわたしの存在意義なのだから!

…………本当に?その疑問を答える者はいない
バーサーカーはずっと眠っていた。だからこそ自問を自答するしか無いのだ
生前も無ければ死後も無い。英霊とすら呼べない様な、中途半端な存在なのだから



123:「そうとも、それが君の在るべき姿さ!」
456:「気になるなら、調べてあげるよ?」
789:「…………」
↓1




462以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/25(日) 21:26:45.49RHMzmBcwO (1/1)




463 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/25(日) 21:43:02.53pP+S3iZc0 (10/13)






「………………」
「……そっか。私も、わからないんだ」
「だから、一緒に覚えていこう?」

声が聞こえた。誰の声か、一瞬だけ思考が鈍る
そうだ。思い出した、この人はわたしの……





「うえあはぁあああ!?!?何ですかこれえ、何で台所に虫が沸いてるんですかあ!?」
「衛生観念はどこですかあ、ルゥナさんが帰って来たらお願いして燃やして貰おうかな……」
「……嫌いなの?」「嫌いですよう、もういい加減に掃除してくださいよお……」

ふと、叫び声で意識を取り戻す。目を開くと、声の主が女の子に叱られていた
わたしは蜘蛛は平気だけど、どうやら苦手な人もいるみたいだ。少し賢くなれた気がする

そろそろわたしも行かないと、またお話がややこしくなりそう。考える事は今はやめた
例えいつかは答えを出さないといけないとしても、今だけは、この瞬間だけは

わたしは一人の人間だって胸をはっていいかもしれないから






464 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/25(日) 21:54:34.33pP+S3iZc0 (11/13)


4:アサシン



「……ええ、ええ!その通りです」
「貴方達は私のバックアップについて頂きたいのです。話が早くて助かりますよ!」

「誰が了承すると言った……!恥知らずが!」
「どうどう、憂午。……おい鳥仁。テメェに言った言葉、忘れてねえよなあ?」
「“二度とこの家に来るな”。その約束を破ってまでツラを見せるとはどういう了見だ?」

「はははは……!いえ、いえいえこれは失敬!」
「いやしかし!口約束には法的拘束力は無いのでして!つまり、何も問題はありませんよ!」


激しい口論が禍門の館で繰り広げられている
憎々しい顔を浮かべるのは、前回でも禍門の指揮を執った憂午。そして幼い姿をした現当主。禍門招福

対するのは張り付けた笑みを隠そうともしない市長、坂松鳥仁
傍らにはアサシンが。その気配を隠させずに控えさせ、二人と舌戦を交わしていた

「わかりませんな!何故、私の支援をする事がそこまで不服なのですかな?」
「志は同じくこの町の平和を守る事!ならば、手を取り合って助け合うのが美徳というものではありませんか!」
「妙な意地を張る必要はありません。私の力を借りる事は、恥じる事ではありませんよ!」



「よく言えたものだな……!『兄さん』!」
「魔術を捨てた落伍者が、今更ノコノコと聖杯戦争に顔を出すなッ!」





465 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/25(日) 21:59:08.74pP+S3iZc0 (12/13)





「クッ。……いや、悪気は無いんだ」
「しかし御三家ともあろう者が、前回は失敗し多大な損害を街に出したと聞く」

「もしかして、君達って……無能の集まりだったりするのかい?」

憂午の怒りに水を差す様に、アサシンの冷たい言葉が突き刺さる
アサシンを嗜める様に手を遮る市長だが、その顔には隠しきれない程の侮蔑が

弟、憂午に笑いかけると、坂松鳥仁……否、禍門鳥仁は誇らしげに口を開く

「こらこら、そんな事を当人の前では言うものではありませんよ」
「ですが、私とて反対されるのは承知の上ですので……これで、如何ですかな?」

手に持つのは紙袋。菓子折りだろうか、パンパンに詰まっている

「なんだ、賄賂のつもりかぁ?政治家になって学んだ事はその程度って事だなぁ?」
「いやいや、よく見て欲しいな。そして、その上で君達は我々に従わざるを得なくなる……」

アサシンは紙袋から一つのクリアファイルを取り出し、憂午に手渡す
資料を目を通す憂午の顔は蒼白に。震えながらも発言した


「こ、れは……どういう事だ!?何故、姉さんがこんな犯罪を!?」
「君の姉は街を発展させた社長だと聞いているよ。しかし、残念な事に善人では無かった」

「汚職に横領、裏社会との繋がりもここには書かれている。未だ発覚はしていないが」
「これを然るべき所に提出すれば、お姉さんも君達も……この禍門の名前も汚れるだろうね」

笑みを浮かべながら、アサシンは残る資料を突き出す
まさか、まだ犯罪の証拠があるのか……?その疑念が憂午の頭にのしかかる

「テメェ……謀ったな?」
「はてさて、どうですかね!それでは、返答を聞きましょうか!」
「禍門は今、この時から我々の補佐について貰います!異論はありますかな?」


【信用出来ない】+1
【身内の犯罪】-2 【確たる証拠】-2
総計:-3
123:無条件で受け入れちゃう
456:条件ありで受け入れちゃう
789:キッパリ断る
↓1




466以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/25(日) 21:59:57.48KBzc+ier0 (2/3)

ほい


467 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/25(日) 22:02:16.37pP+S3iZc0 (13/13)


5:条件付きで協力


【という訳で、本日はここまで】

【本来は確定で無条件降伏だったのですが、意地を見せた形になります】

【参加して戴いた皆様、ありがとうございました……】






468以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/25(日) 22:07:45.70p38sazaXO (1/1)




469以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/25(日) 22:10:22.57KBzc+ier0 (3/3)

乙です


470以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/26(月) 00:17:22.0354PTpw8pO (1/1)


>>399
今更ながら煬帝の本名は楊広で木へんの筈。


471以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/26(月) 19:27:29.71iQ8277KZo (1/1)

市長は一応禍門枠のマスターということになるのかな?
すでに他の御三家が出ていたとは思わなんだ


472 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/26(月) 21:58:52.38jGZBn0Oi0 (1/1)


>>470
【あー……本当だ、完全に失念してました】

【ご指摘ありがとうございます。申し訳ありませんでした】

>>471
【ですね。アサシンは今回の禍門のサーヴァントでした】


【本日はお休み……】




473 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/27(火) 21:34:21.63AOyjd+3EO (1/1)


【本日もお休み……すみません】




474 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/28(水) 21:04:54.47AmQhFHfzO (1/2)


【ちょっとだけ、再開します】




475 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/28(水) 21:05:22.60AmQhFHfzO (2/2)





「……チッ、わーったよ。鳥仁」
「禍門はテメェを支持する。テメェは聖杯戦争を穏当に終わらせる。これでいいだろ?」

招福は苛立ち混じりに吐き捨てる。苦渋の決断であろう事は明白だ
鳥仁はその顔を見ると、余程可笑しかったのだろうか。堪らず笑みを吹き出して笑った

「はは、はははは……!これはこれは!身内の恥を隠すおつもりですかな!?」
「いえいえ、否定はしませんよ!私とて政治家の端くれ、それも身内ですのでね!」

「クソが……けど、タダじゃやらねえ。こっちも条件をつけさせて貰う」
「これから金輪際、何があろうと禍門の名を使わない。これが無理なら好きにしな」
「はいはいはい!その位、お安いものですよ!君もそうでしょう!」

「ふっ……この事は他言無用、ご安心ください」
「私は、約束事には限り無く誠実でありたいと思っていてね」
「……この、奸臣が!」

吐き捨てる様な憂午には目もくれず、アサシンは鳥仁の隣に立つ
奸臣と称されたその姿を肯定するかの如く、手を胸に当ててかしずいた


「では、これからどう動くつもりかな?市長」
「そうですね。実家からの援助もあるのでまずは……」



【結構準備してた】-2
123:???
456:仲間を増やそう
789:情報を集めよう
↓1





476以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/28(水) 21:13:35.181qNsOCxDO (1/2)




477 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/28(水) 21:40:54.382PpN/W7/0 (1/5)


6:仲間を増やそう



「そうですね、まずは同士を募りましょう」
「私達は非力の身。聖杯戦争に勝ち抜く為には他の有象無象を蹴散らす者が必要です」
「つまりは、我々が操る手駒を引き入れたい。という訳だね?」

くつくつと笑う鳥仁。アサシンの肩に手を置くと、憂午と招福に話しかけた

「私の英霊はアサシン……しかし、彼は暗殺等という卑怯卑劣な手を嫌う高潔な方でね!」
「故に、真正面から相手取ってくれるサーヴァントが必要なのですよ」
「だったらテメェで勧誘したらどうだ?市長様よぉ!」

「いやはや、私も手を尽くしてみたのですが」
「どうにもこうにも、居場所を探れずに困り果てていたのですよ」


「と、いう訳ですので……御三家の援助を追加の報酬として同盟を結ぶのです」
「相手の検討はついていますとも!それは……」



12:ライダー
34:ランサー
567:アーチャー
89:セイバーに再チャレンジ
↓1


478以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/28(水) 21:42:18.18JrNuSYmtO (1/1)




479 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/28(水) 22:01:58.202PpN/W7/0 (2/5)


8:セイバーチャレンジ



「……また来たわね、このカラス男!」
「散々尻をつけ回して……もしかしてフェリシアに惚れたりするのかしら?」

街角で相対する二人。セイバーはアサシンの顔を見た瞬間に顔をしかめる
たしなめるフェリシアも、彼等への嫌悪感を隠す事も無く市長に向き合った

「止めなさい、セイバー。……どうやって私達の連絡先を把握したの?」
「市長ですから!……と言いたい所ですが、実は力を貸して貰ったのですよ」
「御三家の一つ、禍門。彼等は街に滞在する魔術師を逐次把握しておりますのでね!」

「……御三家?何故、貴方が彼等の力を」
「まあ色々あるのですよ!それで本題ですが、我々と組もうとは思いませんか?」
「答える必要は無いわ。こちとら二回も断ってんのよ?」

ぴしゃりと切り捨てた。セイバーは既に大剣を構え、臨戦態勢に入っている

「気づきませんか?私と組むという事は、御三家の力をも使えるという事です」
「今後の事を考えれば、どちらが良いかは自ずとわかるはずですがね!」
「っ、貴方、まさか……!」

「さて、どうでしょうかね!さて、答えはどうですかな?」


【何べんも断ってる】-4
【御三家の後ろ盾】+1
総計-3
12345:嫌だよ
6789:組むよ
↓1




480以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/28(水) 22:02:57.190P7u0gxmo (1/1)

色々大変そうな市長


481以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/28(水) 22:05:36.28xEaFfSvA0 (1/1)

組むのか・・・


482以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/28(水) 22:12:33.57ImuTcpyy0 (1/1)

押しに弱いのかなフェリシア


483 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/28(水) 22:27:11.262PpN/W7/0 (3/5)


6:三顧の礼


「……わかったわ。同盟を受け入れます」
「ちょっ、いいのフェリシア!?こいつら、アンタのストーカーよ!?」

「はは、酷い言い様じゃないか。しかし、御三家が付いていると聞いただけで随分と心変わりするものだね?」
「少し悲しいなあ……私は、懇切丁寧に頭を下げたと言うのに。諸葛亮と並び立つと期待してもいいのかな?」

軽蔑した様に視線を向けるアサシン。対抗するかの様に、フェリシアは睨み付けた

「……確認するわ、聖杯は私達が使っても良いのよね?」
「勿論です!共に手を取り合い、穏便に聖杯戦争を進めようではありませんか!」


握手を求めようとする市長を無視し、背を向けて去っていくフェリシアとセイバー
その態度に眉を潜めながらも、用がある時には呼べばいい。と考えたのか、彼等もその場から去っていった




「フェリシア、どうして受けたの?」
「……禍門の家は、土着の魔術師と聞いたから」
「あー、そうだったわね。けど……あまり、重ね過ぎるのは止めなさい」
「わかってる。ごめんなさい、セイバー……」


「所で、どうしてセイバーに拘ったのかな?」
「別に少女が趣味という訳ではありませんよ。しかし……」
「セイバーの宝具……私の見立てが正しければ、あれは手中に収めておきたいのでしてね……!」





484 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/28(水) 22:29:14.272PpN/W7/0 (4/5)



【そろそろ場面を動かしたいので、次回のイベント判定】

123:討伐令
456:アーチャー達の戦いの日々
789:ルゥナの夢の中
↓1


485以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/28(水) 22:31:04.782xO+thWnO (1/1)




486 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/28(水) 22:35:58.572PpN/W7/0 (5/5)


8:夢イベント

【という訳で本日はここまで】

【次回、ランサーと夢の中で会話の予定。ランサーの真名はまだわからないはず】

【本日もご参加、ありがとうございました……】




487以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/28(水) 22:49:04.101qNsOCxDO (2/2)




488以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/28(水) 23:24:21.47rNZ2N4940 (1/1)

乙です


489以下、VIPにかわりましてVIP警察がお送りします2020/10/29(木) 03:09:10.4145a8K+n+0 (1/1)

VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
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490 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/29(木) 21:57:58.005tvwkuxb0 (1/1)


【本日はお休み……】




491以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/30(金) 10:40:16.96D+EIOxOLo (1/3)

キャスター陣営はどういう理由でアサシンの同盟の選択肢に出ないんだろうな
性格か能力かなんだろ


492 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/30(金) 19:49:57.07BcdBxJWNO (1/2)


【ゆるりと再開】

【初っぱな自由安価ですが、参加してくださる人はいますか?】




493以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/30(金) 19:58:25.93D+EIOxOLo (2/3)

いますぬ


494 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/30(金) 20:04:35.05BcdBxJWNO (2/2)





「……んっ、あれ?」

いつの間にか、意識を失っていた。
目を擦り呆然と立ち尽くす。最後の記憶は教会で監督役と別れ、それから家に戻って……

しかし、今立っているのはまさしく教会の中。内の装飾はかなり豪華だが

「あたし……教会から帰ったはず、よね」
『クァース!』『イージャン!イージャン、スゲージャン!』
「ってうるさっ!?何よこの鳥!?」


『クラース!クラース!クラース!』

『アトデイージャン!コンドデイージャン!』

『アシタカラデモイージャグエーーー!!!』



ぎゃんぎゃんと喚き立てる黒い鳥。ルゥナの周囲を叫びながら旋回する
突然、伸びてきた手が鳥の首根っこをひっ掴んで締め上げる。声の止まった鳥を疎ましそうに眺めながら、相手は話しかけた

その相手は青年だった。特にこれといった特徴の無い、どこにでもいる様な普通の人物だった

「うるさいなあ。やっ、ルゥナ」
「いやあんたも誰よ」「オレだよ、オレオレ」
「ん……?でもその声、聴いた事がある気が」

「まっ、気づかないならいいや。せっかくだし話さない?」
「せっかちね……。……あんた、まさかとは思うけど」
「そ、オレがランサーだよ。ルゥナ」

にへら。と笑う青年に面食らう。何せ、自分のサーヴァントは時計怪人だと思っていたから
話そうと言われても、咄嗟には思い付かない。何を聞けと?


「驚いた?まあ突然だしね。けど、オレは待つから気にしないでね」
『グェーーー!』「でも、こいつはうるさいから踏んでおくよ」
「動物虐待するサーヴァントって何……?」



【ランサーに聞きたい事。無ければ無しで】
【今回は夢の中なので、核心に近い事でも答えてくれる可能性はあります(確実に答えるとは言っていない)】
20:10から
↓1~3





495以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/30(金) 20:12:59.00vBDKE6WXO (1/1)

あんた、何?


496以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/30(金) 20:17:08.73xoesB7/J0 (1/3)

あんたが聖杯に掲げる願いって何?


497以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/30(金) 20:21:51.73D+EIOxOLo (3/3)

とちうかここ何処?

あとできるなら興味で鳥に触れてみる


498 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/30(金) 20:41:42.52KTUGV24k0 (1/4)




「……あんた、何?」
「何って何?オレはオレだよ。ルゥナ」
「そんな哲学的な事は聞いてないの、あんたの真名を答えろって言ってんの!」

「う~ん、別に答えてもいいんだけど」
「それだとルゥナのためにならないからね。後で当ててみてよ」

飄々と質問をかわされる。どうやら、強引に聞き出すのは意味がないだろう



「じゃあ……あんたの願いは?」
「あんたにだって、聖杯に頼る願いがあるから召喚に応じたんでしょ?」
「え?無いよ?全然。だって何だかパチモノっぽいし」「はあ?パチモノ?」

「うん。あれって多分だけど、もうかなり変質しちゃってると思うんだ」
「具体的にどう。と聞かれると困るけどさ」

「……じゃあ、何であんたはあたしの召喚に応じたのよ」
「それは勿論、ルゥナの最高最善の一日を守護する為だよ!」
「願いなんて取ってから考えればいいよ。そこはゴール地点じゃないんだし」

「あっ……あたしも取ってから願いを決めるつもりだったわ……」
「何だ。オレも同じだよ、ルゥナ」


思わぬ共通点に目を丸くする。そして、この英霊とは相性で召喚した事も思い出した
完全に同じ願い……ルゥナのは願いですら無いのだが……に紐付けられて召喚されたのだろう

微妙な顔を浮かべるルゥナの肩に、ポンと手を置くのであった






499 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/30(金) 21:17:05.74KTUGV24k0 (2/4)





「……ねえ、ここは何処なの?」
「見た感じは教会みたいだけど……」

『グェーーー……』
「後、そのさっきから踏んづけてる死にかけの黒い鳥は何なのよ」
「これ?カラスだよ、知らない」
「あたしの知ってるカラスはあんな鳴き方しないわよ!」

クチバシから泡をふくカラスを踏みつけながらにこやかに笑うランサー
なまじ青年の姿のせいか、時計怪人であった方がまだしっくりくる絵面になってしまっている


『クァー……タスケテクァー……』
「後でいいんでしょ?」『イマスグニタスケクァー……』
「止めたげなさいよ……」

そろそろ絶命しそうになっているカラスに情けをかけてやる
ランサーが足を離してやると、一目散に去っていった

「……ま、この教会はオレの名前が生まれた場所かな」
「あの瞬間から、オレは動き出した。多分!」
「何よそれ、意味わかんない……」


「わからなくても、さ。時は止まってはくれないんだ。ずっと進み続けるしかないよ」
「じゃ、オレの真名はわかったかな?当てられたら……一つ、真実を教えてあげる」


……挑発する様に笑うランサー。その顔にムッとしたので真面目に考えてやる事にした
ランサーの真名、それは


【ランサーの真名、わからなければ無しで】 
【ここで答えられなくても、シナリオに支障はありません】
↓1、2





500以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/30(金) 21:20:47.48QFgbuH+D0 (1/2)

八咫烏


501以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/30(金) 21:24:35.87xoesB7/J0 (2/3)

ロンドン塔のカラス


502 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/30(金) 21:55:43.19KTUGV24k0 (3/4)



>>500 >>501
どちらも不正解


「……とにかく、カラスの英雄よね?」
「違うけど」「じゃあさっきのカラスは何なのよ!?」

あんまりにもあっさりと否定するランサー
時計とカラスがどうやったらこんなサーヴァントになるのか、ルゥナは思い付かなかった様だ

「それじゃ、最期に聞くけど……」
「ちょっと待って。何であんたが……」
「ルゥナは、聖杯を手に入れたらどうする?」


突きつけられた質問は、槍の様に鋭利で、的確
ランサーはただ立っているだけ。それなのに、何故だか背筋に汗が流れる
一瞬だけ怯み、言い淀む。しかし、それでも見据え続け、答えを放つ


「聖杯は、家に持ち帰る。時計塔に渡して、傷ついた信頼を取り戻す」
「あたしには願いなんて無い。聖杯を手に入れて、渡すだけよ」
「ふ~ん……そっか、それが答えなんだね」

ランサーの顔色が変わる。怒りでも、嘲りでもないその表情は、憐れみ

「ルゥナって、案外つまらない人間だよね」
「漠然と走っていても、ゴールには辿り着けない。そんな事じゃ足元を掬われるよ?」
「なっ……!」


「それじゃ……オレはこれで!じゃあ!」
「待ちなさい!つまらない、って……!?」

呼び止める声も既に届かず。ランサーの姿が急速に離れていく
その姿が、豆粒よりも小さくなったかと思った瞬間……意識の糸が、ぷつりと切れた





503 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/30(金) 21:56:14.58KTUGV24k0 (4/4)


【本日はここまで】




504以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/30(金) 22:01:43.92xoesB7/J0 (3/3)

乙ですー


505以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/30(金) 22:04:32.24QFgbuH+D0 (2/2)




506以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/30(金) 22:04:53.44EIc02hMzo (1/1)


いい線いってそうな気がしたけど違うんだなー


507以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/30(金) 22:09:08.11uREnzqQfO (1/1)




508 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/31(土) 19:48:39.38F/BcrU9j0 (1/12)


【20:00から再開する予定です】




509以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/31(土) 19:50:22.21tFAvE4zso (1/2)

了解です!


510 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/31(土) 20:00:31.37F/BcrU9j0 (2/12)





「……七つ」
「それが、この坂松における英霊の数」

ほの暗い空間で、青年の声が木霊する
被災したかの様な、傷だらけの無惨な姿。五体が満足にあるだけ奇跡だろう
しかし、青白い顔は余裕綽々とした風に口角を上げている。不釣り合いな程に元気そうだ

彼の真意を窺うように、異形の男女が身体を揺らす。その中の一人……仮面の男が声を挙げた

「しかし、前回の優勝者は受肉したと」
「うん。だからこそ彼は今回の件から身を引いているはずなんだ」
「彼女は監督役に引き入れられているからね。表だって動く事はしないだろうね」

「ほへーそうなんだ!アーディーえらい!」
「才気溢れる子だったからね……彼女は。ボクも嬉しいよ!」

翼を伸ばす少女の頭をぽんぽんと叩く。先程の不気味な笑みとは違い、純粋に嬉しそうに
それはそうとして。青年は仮面を装着した男に話しかける。その目からは真意が読み取れない



「聖杯を奪い取ったロベルト……彼の消息は未だに掴めていないのかい?」
「はい。我等の探知の網を逃れる等、有り得る話では無いのですが」

「そっか……彼も、彼なりに天使を目指していたのはわかったよ」
「けど、致命的に間違っている部分が一つだけあるんだよね……」


「天使と結ばれるのは、キミじゃないんだ」
「もっと相応しい存在が……いるはずだよね?」
「……イエス様」



【エーデルワイスの今後の方針】
123456:まだ裏に潜む
789:協力者を探す
↓1




511以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/31(土) 20:01:52.73DWG2JgxBO (1/2)




512 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/31(土) 20:20:46.27F/BcrU9j0 (3/12)


3:雲隠れ継続



「ま、急ぐ程の用じゃないよ」
「ボク達から奪い取った聖杯を、どこに隠したかは知らないけど……」

「天罰を、あのお方の為に下さないとね?」

ニッコリと笑うその表情。仮面の男は畏怖が渦巻き、少女はぽかんとしている
不思議そうな顔の少女を心配したのか、青年。イエスは笑顔で語りかけた


「心配しないで、アルミ。キミの頑張りはよく伝わっているからさ」
「アスカトルもご苦労様。少し休んでもいいんだよ?」

「はい!アルミは頑張ってまーすっ!」
「有難きお言葉……しかし、私は」
「やーすーもーうーよ!アーディーにも会いたいし!ね!」
「…………仕方がありませんね」

アルミと呼ばれた少女は、アスカトルの仮面を触ろうと腕を伸ばす
それをやんわりと押し退けて、アスカトルは背を向ける。そのまま二人は闇に溶けていった

「……ふぅ!全く、嫌になっちゃうな」
「けど、シュヴァルツがいなくなった以上はボクがやるしかないし……」
「うん!ボクも頑張らないと!聖杯を奪い返さないといけないしね!」

「あははははははははははははは!!」





513 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/31(土) 20:24:16.03F/BcrU9j0 (4/12)




「……あれ、あたし」

目が覚める。簡素な布団の中で、横たわる自分を自覚した
先程まで話していた青年の姿は無い。あるのは転がり込んだボロ家の天井だけ

「寝てたの……よね?にしては随分……」
「あ……る、ルゥナ」「ん?何よ、少々森」

「お、おはよう?」
「おはよう。ところで、何で疑問系なのよ」
「あ……合ってるか、自信、無くて」

ルゥナの起床を確認したのか少々森が話しかけてきた
おずおずと挨拶を交わす少々森。こめかみに指を当てつつ、

「合ってるわよ。あんた、人と喋った経験無さ過ぎない?」
「……ごめん?」「謝んないでよ。鬱陶しいだけなんだから」
「……わかった?」「よろしい。あんまり謝るものじゃないわよ」


「ルゥナさぁん!また虫がご飯の中に入ろうとしてるんですう。焼き払ってくださいよう!」
「虫さん、かわいいのに……」

「ベル、あんたがやりなさい」
「そんなぁあああああ!?!?ベルは虫が嫌いだって知っているじゃないですかぁ!?」
「初めて聞いたわよ!さきちゃんが泣きそうになってるじゃない!」


【朝の行動】
1:会話(人物指定)
2:その他(何かあれば)
↓1




514以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/31(土) 20:33:56.41ncBaO941o (1/2)

1.少々森


515 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/31(土) 20:56:09.32F/BcrU9j0 (5/12)





「むぐ、むぐ」
「おねーちゃん、ちこくするよ?」
「ん。……急がないと、駄目?」

のほほんとした返答を返しつつ、パンをもしゃもしゃと噛みついている
この調子だと遅刻するのは確定する。なので、問答無用で牛乳を口に注ぎ込ませた

「駄目に決まってんでしょ。あたしまで遅刻したらどうすんのよ」
「ほら、早く流し込みなさい。詰まったら背中を叩いてやるから」
「むむ、ん……ごくん」

強引に突っ込んだにも関わらず、問題なく飲み込む少々森
意外と健啖なのだろうか。もう一切れパンを口に咥え始めた

「止めなさいバカ!本当に遅刻するから!」
「……駄目?」「あんた、今までよく生きてこれたわね……」
「ねー」

急かした結果、どうにか遅刻は免れた
少しくらいなら話をする余裕も作った。せっかくの機会、何か話しかけてみてもいいか……



1:家族について聞いてみる
2:好物について聞いてみる
3:その他
↓1



516以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/31(土) 21:00:35.48tFAvE4zso (2/2)

3
今みたいな極限の生活で大丈夫なのか
正直ヤバい状況なのでは?


517 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/31(土) 21:19:15.94F/BcrU9j0 (6/12)





「……ねえ、あんたに聞きたいんだけど」
「もしかして、あんたはずっとあんな生活をしてきたワケ?」
「ん、……おかしい?」

「おかしいに決まってるじゃない!文化的な最低限の生活すらギリギリなのよ!?」
「普段から使ってるお金だってそうよ!出所はどこなの?」


「……捨てられてる空き缶。帰りに拾ってる」
「持ってくと、お金に変えてくれる。……おかしい?」
「……ウソでしょ」

少々森の言葉に絶句する。それはもう、ホームレス同然の生活ではないか
学費の事情も、おそらくは家庭事情から免責されているのかもしれない
そこまでの事はわからない。知らない方がいいのだと、自分を納得させた

ただ、あまりにも衝撃的だった。目の前の少女は自分よりも遥かに過酷な所にいたのだから 


「……ちょっと待ってて」
「?」

手近な自動販売機を見つけると、手持ちの小銭で赤い炭酸飲料を二つ購入する
二本目は少々森に突き出すと、無理矢理に手に握らせた

「これ、あんたにあげる。勘違いしないでよ。喉が乾いたからジュースを飲むだけだから」
「哀れんでる訳でもないし、馬鹿にしてる訳でもないわ。ただ……」

「一緒に飲んだ方が美味しい。からよ!」


「ありがと?」「だから違うっての……もう行くわよ。少々森」
「……甘い、ちくちくする」

口を付けつつ歩く少々森。炭酸の感覚は新鮮なのか、おっかなびっくり飲んでいく
ルゥナもそれに合わせるかの様に、炭酸を飲んでいく。学校に付く頃には既に飲みきっていた

「ほら、空き缶。洗って潰しといたから」
「……ルゥナ」「何よ」

「嬉しい。大好き」
「っ、ああもう!話のわかんない奴ね、本当に……っ!」





518 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/31(土) 21:21:18.75F/BcrU9j0 (7/12)




「姫!おはようご」
「って少々森お前えええ!!いつの間に姫と仲良くなりやがったあああ!?」
「そんな訳ないでしょ。あんたにはどう見えてんのよ」

「チックショウ少々森お前、中学の頃とは随分と雰囲気変わったじゃねえか!」
「地味なのは相変わらずだけどさあ!高校入学してからなんかこう……デビューか!?」
「さっきから何を言ってんの?」


支離滅裂な言動を繰り返す縦島を睨みつける
当の少々森は意味がわかっていないのか、自販機でルゥナが買ってあげたジュースをちびちびと飲んでいた

「あれ、施経は?あいつが欠席なんて意外ね」
「なんか体調不良らしいっすよ!後で俺が行くんで気にしないでください!」
「で、も。お見舞い」「うるせえええ!来たら本当にアレだかんな!なー!」

見舞いに行かせまいと叫ぶ縦島。顔には『女子に家に来て貰うのは許せねえ!』と表れている
この様子では、下手に施経に会いに行くと縦島がうるさいだろう。関わらない方がいい

やかましい縦島を他所に、着席する。朝の授業は、まだ始まってすらいないのだから



【お昼の行動】
1:会話(人物指定)
2:その他(何かあれば)
↓1




519以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/31(土) 21:25:48.40cNPCEIDt0 (1/2)

1 ランサー


520 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/31(土) 21:33:49.02F/BcrU9j0 (8/12)





「はぁ……疲れた」
「あれ?まだお昼だよ、ルゥナ」
「疲れるには早過ぎるんじゃない?体力が無い方だったりする?」

ひょこっと顔を出すランサー。因みに、ここは用具室の端っこ
少し、一人になりたい気分だったのだが……デリカシーの無い時計男にぶち壊された

「何の用?ランサー」
「いやぁ~ちょっと作業の休憩も兼ねて学校に来てみたんだけど」
「後、ルゥナがオレに用事あるならやっておこうかな~って」

「適当ね。カラスでも虐めてなさいよ」
「あれ、ルゥナってオレの真名知ってたっけ」



1:夢の中で聞かれた。と答える
2:カラスとどういう関係なのか聞く
3:その他
↓1




521以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/31(土) 21:41:30.20ncBaO941o (2/2)

2


522 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/31(土) 21:50:07.40F/BcrU9j0 (9/12)





「うるっさい!というかあのカラスは何よ!」
「あんた、カラスとどういう関係なの!?時計とカラスって何なのよ!」

「え、ルゥナってカラス好きなの?いやあ知らなかったな~」
「違うっての!ああもう、あんたの真名を教えなさいよ!」
「それだとルゥナのために「それはもういいんだってば!!」

ランサーのお題目を叫んでキャンセルさせた。できる限りの小声で詰め寄る
しかし当のランサーは暖簾に腕押し。ここで素直に答えるつもりは無いだろう


「いいから!教えなさい!マスター命令!」
「え~~~」「令呪使うわよ!?いいの!?」


【コンマ判定:ランサーの反応】
【1に近い程微妙。9に近い程真名に近い】
↓1




523以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/31(土) 21:51:17.27a4mTc8mto (1/1)

t


524 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/31(土) 22:14:15.16F/BcrU9j0 (10/12)



7:割りと近い


「う~ん……じゃあ、少しだけ教えてあげる」
「あいつらはカラスなんだけど、少し違う」
「あれは人間の『惰性の具現』。要するに、足を止めさせる弱気の象徴なんだ」

ランサーの話に耳を傾ける。あれはカラスの姿を借りた人間の弱さなんだと

「オレはそいつを潰して、先へと進ませる事を祈られていてね」
「ま、あれとオレは切っても切れない関係って事だよ。時計の長針と短針みたいに……」
「ずっと追いかけて、追い付いて。また先に、先に進んでいく」

「……あんた、どこの国の英霊なの?」
「さあ?オレもよくわからないんだよね!」

あっけらかんと言い切るランサーに、ルゥナは不思議な感覚を抱く
カラスは弱さの象徴。では、この英霊はどの様な人物なのだろうか

疑問は解決しなかったが、少しは理解出来たのかもしれない
やはり、相性で喚ばれたにせよ完全に理解する事は不可能だと感じるのだった





525 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/31(土) 22:17:47.51F/BcrU9j0 (11/12)





それは、突然の出来事だった
監督役からの信号が、坂松の空に光る。緊急の事態が起きた証拠

勿論それを無視する程、ルゥナも反抗的ではない。わんさかいた虫を使い魔にして、教会の中に潜り込ませた
視界を通じて見ると、暗闇の中でも尚強く輝くグレイトの姿が克明に映る。恐らくは他の参加者も、同様に身を潜めているだろう


「……諸君。今宵はお集まり頂き感謝する」
「いや、いない陣営もいるかもしれぬ……だが、しかし!これは重要な告知ゆえ、早々に伝えさせて戴こう!」

重厚な声で語り始めるグレイト。その厳かな空気に、使い魔越しのルゥナも息を飲む

「本日未明、匿名の者から神秘を逸脱した行為を行う陣営がいるとの情報が寄せられた!」
「殺人、神秘の漏洩、姿の隠蔽を無視する等の行いは聖杯戦争においてあってはならぬ!街に暮らす人々を脅かす者は断ぜねばならない!」





「よって!ここに『討伐令』を施行する!」
「対象は『バーサーカー』!討伐者には令呪を進呈する事をここに宣言する!」
「そして、今これより『他陣営との戦闘』の自粛を要請する!以上!」

語り終えた監督役の宣誓は、既に全陣営に通達されただろう
聖杯戦争が動き出した。その予兆を示すかの様に





526 ◆6QF2c0WenUEY2020/10/31(土) 22:19:41.95F/BcrU9j0 (12/12)


【本日はここまで】




527以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/31(土) 22:22:28.62cNPCEIDt0 (2/2)


このご時世に自粛って文字見るとちょっと違う方連想しちゃう


528以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/31(土) 22:39:35.49DWG2JgxBO (2/2)




529以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/10/31(土) 22:39:59.44LTy5Bk8H0 (1/1)

乙です


530以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/11/01(日) 20:11:54.60xKQdjwuio (1/2)

バーサーカーは描写もふわっとしててまだよく掴めてないなあ
戦闘が待ち遠しい


531 ◆6QF2c0WenUEY2020/11/01(日) 20:30:09.06Fk9IKMCNO (1/5)


【それではそろそろ。再開します……】




532 ◆6QF2c0WenUEY2020/11/01(日) 20:31:37.29Fk9IKMCNO (2/5)




「……成る程ね」
「ととと討伐令!?ま、まさかベル達を」
「バーサーカーよ!あの気味悪いバケモノ!」
「いい機会だし、あたし達で仕留めてやるわ。令呪も貰えるんだし!」

「……本当に、それでいいのかな?」
「ぎゃあああああ!!時計のバケモノ……って、ランサーさんじゃないですかぁ!」
「それでいい。って……当たり前じゃない。監督役が嘘ついてるとでも言いたいの?」

討伐令への意気を燃やすルゥナに疑問を呈するランサー
顔は時計そのものだが、どこか不審を感じた様にも見えた

「嘘。というかさ、その情報がどこまで正確か調べてみてもいいんじゃないかな?」
「どれだけの被害があった。とか……そういう事を不明瞭にして行動するのは駄目だよ」
「意外ね。どうしたの?普段のあんたなら一目散に動いてると思ったのに」


「……まあ、色々あるからさ!ルゥナも考えながら動いてよ」
「何よそれ。あんたって、時々要領を得ない事を言うわね」

誤魔化す様な言い方は、ランサーにしては珍しい。若干の違和感を感じつつも、行動を起こす事にした
バーサーカーを探して、倒す。それだけの事なのだから



1:探索(コンマ判定)
2:会話(人物指定)
3:その他
↓1




533以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/11/01(日) 20:38:10.34xKQdjwuio (2/2)

1


534 ◆6QF2c0WenUEY2020/11/01(日) 20:58:06.67Fk9IKMCNO (3/5)





「……ま、とにかく探して叩くわ」
「探し回れば何かあるでしょ。行くわよ」
「無計画だなぁ~」 

呆れたのか、ランサーの声もやや重い。しかしそれしかないのもまた事実
もたついた結果、バーサーカーを先に倒されては元も子も無いのだ

「黙ってなさい!そもそも、そういうあんたはどうなのよ!」
「無駄な特技のインターネットで、何とかしてみなさい!」

「え~……じゃあ、次からそう言ってよ」
「今!から!しなさい!」
「気が乗らないなぁ……」

明らかにやる気の無いランサー。先程もそうだが、何故か討伐令に消極的だ
その理由を問い質すのは、また今度。ルゥナは夜の街に繰り出してみた



123456:見つからず
78:何らかの情報が
9:???
↓1



535以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/11/01(日) 21:00:54.77e63ExsXCO (1/2)




536 ◆6QF2c0WenUEY2020/11/01(日) 21:33:49.70Fk9IKMCNO (4/5)



7:何らかの情報



「……取りあえずわかった事を纏めるわ」

街を少し散策し、人々の話す噂に耳を立てる
その結果、バーサーカーの行動が多少は明らかになってきた


「最近になって、市街地で人が通り魔に襲われているみたいなの」
「その特徴が、ハサミや包丁を振り回す怪物。要するにバーサーカーという事ね」
「……ま、それだけだけど」

「でも、その姿を見た人はいないんだよね?」
「何言ってんのよ。噂になってるんだから一人くらいはいるでしょ?」

ランサーからの質問に、裏のある態度を感じる
具体的にどこが。と言われると、答えられないのだが……

「……言いたい事があるなら言いなさいよ」
「それだとあんまし意味無いんだけどなぁ……まあ危なくなったら言うよ」

飄々とした態度を崩さないランサーに、若干の苛立ちを覚えるルゥナ
が、強引に聞き出すのも悪手だろう。暫くは好きに行動させた方がいいのかもしれない


「……ランサー。あんたは好きに探索しなさい」
「あたしはあたしでやらせて貰うわ。身の危険があったら呼ぶから」
「オッケー。それじゃ、また後で」

闇に溶ける様に消えるランサー。霊体となり、去っていく
ルゥナは単独で街に戻る。何かあるかと探し求めながら




537 ◆6QF2c0WenUEY2020/11/01(日) 21:38:01.92Fk9IKMCNO (5/5)




「見つからないわね……」

暗闇を歩きながら、ルゥナはボソリと呟いた
バーサーカーの姿は一度見ている。あれだけの巨体を隠しながら動くのは困難だろう
ましてや狂戦士のサーヴァントは理性を失う。意図して身を眩ますのは不可能なはずだ

稀に、狂化の影響を受けない者。狂化の影響下でも論理的に動ける者もいるが……アレはその様な例外には見えなかった


「そもそも、あのバケモノはどこでどんな犠牲を出したって言うのよ……」
「あれ以降全然見てないってのに!隠れてコソコソと……っ!?」

「……止まりなさい。ランサーのマスター」
「今から、私の質問に答えて貰うわ。拒否すると、ランサーを呼ぶと言うのなら」
「私の銃弾が、貴女の顔を撃ち抜くわ」

眼前を横切る弾丸に尻餅をつく。立ち上がろうとする前に、現れたアーチャーに銃を突きつけられた
この距離では逃げられない。ランサーを呼んで抵抗するにも、良くて刺し違え。悪ければ無駄死にだろう

「な、何よ……?あたしは、ランサーのマスターなんだけど」
「知ってるわよ。私も、出来れば手荒な真似は取りたくないの」
「下手な事は考えず、私の質問に答えなさい」



「……バーサーカーは何処にいるの?」
「余計な事はいらないわ。素直に答えなさい」



1:知らない。と答える
2:マスターはどうした。と答える
3:その他
↓1




538以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/11/01(日) 21:41:27.64AfuvawxM0 (1/1)

知らないし、交渉するならマスターは?


539 ◆6QF2c0WenUEY2020/11/01(日) 22:12:32.699HPuNde+0 (1/4)





「……知らないわよ。ていうか、こっちが聞きたいわよ!」
「嘘よッ!本当の事を言いなさい!」
「知らないってば!」

銃を突き付ける手が震えている。激昂するが、まだ此方を殺そうとはしてこない
とはいえ、そんなものは此方も聞きたい。第一どうして自分にそんな質問をするのだろうか


「交渉がしたいなら、あんたのマスターとしてやるわよ!何処にいるの!?」
「っ、そんな事、関係ないでしょう!?これは私と貴女の問題なんだから……!」
「……もしかして、あんたの独断なの?」

ルゥナの言葉にはっと息を飲むアーチャー
どうやら当たりの様だ。手の震えが更に酷く、大きくなる

「そこまでだ。アーチャー」
「行動を停止し速やかに銃を下げろ。マスターからの命令が聞けないのか?」
「…………っ」

突然、闇から無機質な声が響く。アーチャーの腕を掴みあげて制止を命じた
不服そうに睨みながらも、指示通りに銃を下げて背を向ける

「オレのサーヴァントが失礼した。不用意な戦闘は停止する」
「待ちなさいよ!……アーチャー、何であたしを狙ったワケ?」






540 ◆6QF2c0WenUEY2020/11/01(日) 22:15:04.849HPuNde+0 (2/4)



去り行く二人に、疑問をぶつける
その声にアーチャーは振り向き、憎々しげに睨むと話し始める

「……感じるのよ。貴女から、あのバーサーカーの気配を」
「ほんの微かだけど、間違えない。私は必ず、救わないといけないのよ……!」


 ◆気配察知:C- (種別:異能 タイプ:常時)
  他人の悪意を察知する超感覚。
  近距離ならば同ランクまでの気配遮断を無効化し、それ以上ならランク分削減できる。
  己に向けられる悪意の鋭さから習得したものである為、悪意・殺意を伴わない者に対しては効果が減退する。


「……貴様、ガイスロギヴァテスの者だな」
「オレは『ストレングス』。……この名を知るのであれば、邪魔をするな」

「あれは私の獲物……誰であれ、それを邪魔する事は許さないわ」
「次に会った時……私の妨害をするのであれば、貴女にも銃弾を撃ち込むわ」

アーチャー陣営からの剣呑な殺気。関わるなと如実に伝えてくる
二人の姿が完全に消えるまで、その姿を目から離す事はしなかった





541 ◆6QF2c0WenUEY2020/11/01(日) 22:16:16.659HPuNde+0 (3/4)





朝、異様に早く目が覚めた
昨夜のアーチャーの言葉が引っ掛かり、思考の整理がつかなかったからだ

「バーサーカーの正体……?何かに化けているとでも言いたいの?」
「けど、そんなの心当たりないっての……」

「おねーちゃん、おはよー!」
「あら、さきちゃんじゃない。おはよう」
「今日ねー、ランサーさんにおそわってめだまやきやってみたの!」

「おはよ、ルゥナ。昨日は疲れたでしょ」
「はい。ブドウジュースとパンだよ。買ってきて貰ったんだ」
「……そういえば、あんたってお金はどこから調達しているワケ?」

パンをもしゃもしゃと齧りながら、ランサーのやたらと豊富な資金源に疑問をぶつける
金銭に困らなくなるスキルもあると聞く。このサーヴァントもその手のスキルが……


「ああ、オレは最近コリーの動画の編集作業を担当していてね」
「コリーのスパチャの分け前を少し貰ってるんだ。だからそんなに無いよ?」
「あ、そう……」



1:会話(人物指定)
2:その他
↓1



542以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/11/01(日) 22:21:15.94Myets42T0 (1/2)

1:さき


543 ◆6QF2c0WenUEY2020/11/01(日) 22:23:36.649HPuNde+0 (4/4)


【安価を確認して、本日はここまで】




544以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/11/01(日) 22:24:36.96Myets42T0 (2/2)

乙ですー


545以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/11/01(日) 23:10:43.889WDTp6fRo (1/1)


さきは何者なのか?


546以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/11/01(日) 23:37:31.95e63ExsXCO (2/2)




547 ◆6QF2c0WenUEY2020/11/02(月) 21:19:06.63bDDIz/OQO (1/1)


【本日はお休み…】




548 ◆6QF2c0WenUEY2020/11/03(火) 20:40:38.34bBnJlZXE0 (1/9)


【それでは、再開します】




549 ◆6QF2c0WenUEY2020/11/03(火) 20:43:43.20bBnJlZXE0 (2/9)




「ねー、ねー!おねーちゃん!」
「あたし?どうしたのよ、さきちゃん」

さきちゃんは、珍しくルゥナの方にとてとてと歩いてきた
普段は少々森の膝の上が定位置の彼女だが、今日はルゥナの裾を掴んで座っている


「るーなおねーちゃん、おねーちゃんと仲良くなったの?」
「おねーちゃん?」「わかこおねーちゃん!」

ああ。と合点が行く。少々森のフルネームは、少々森 若子(さざもり わかこ)だ

「そうね……どうして急にそんな事聞くのよ?」
「おねーちゃん、さいきんよく笑うの!るーなおねーちゃんっといっしょはたのしいって!」
「ふぅん。あいつ、笑う事もあるのね」

振り向くと、視線の先には無表情の少々森
前にジュースを奢った際にも微かに笑ってはいたのだが

「……あいつが笑うのって、珍しいの?」
「うん!ずーっとかなしそうな顔をしていたんだもん」
「全く、妹を悲しませるんじゃないっての」



1:両親はどうしたのか聞く
2:いつからこの生活をしているのか聞く
3:その他
↓1




550以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/11/03(火) 20:48:18.59K+wyPJj0O (1/2)

1


551 ◆6QF2c0WenUEY2020/11/03(火) 21:14:25.43bBnJlZXE0 (3/9)





「そう言えば、あんた達の両親は?」
「ずっと姿を見ないし、話にも出ないけど」

「え、えっと……その……」
「……言いづらいなら、言わなくていいわ」


言い淀む姿から、言えない事情を察するルゥナ
恐らく、その事情はルゥナも知っている。二年前に起きた大災害……

「さきちゃんが何歳か知らないけど、この街は一度、人工の4分の1が消えているの」
「死者だったり、行方不明だったりするけど、とにかく大勢の人がいなくなった」
「……大丈夫よ。もう二度と起きないし、起こさない。あたしが絶対に止めてあげるわ」

「おねーちゃんは、ゆるせない?」
「当たり前よ。もしもまた出てきたら、絶対にあたしが潰してやるわ」
「そっかー……」

しょんぼりとした顔をするさきちゃん。不安になったのだろうか
自分のせいで落ち込ませてしまったのかもしれない。頭を撫でてやり、笑顔を見せる

「気にしなくていいわよ。もう終わった事なんだから」
「さきちゃんも元気出しなさい!ほら、綺麗な顔してるんだから」
「! ありがとー!るーなおねーちゃん!」


パタパタと走り出す。その元気な姿に見ているこっちも癒される

「……おねーちゃん。やくそくしてくれる?」
「何があっても、わかこおねーちゃんにひどいことをしないって」
「いいわよ。あたしだって無差別に傷つけるのは本意じゃないわ」

指切りを交わす。にこっと微笑むさきちゃんは本当に嬉しそうだ
……そして、こんな子供の幸せを奪ったアバドン。エーデルワイスを許せない。その決意を固く引き締めて





552 ◆6QF2c0WenUEY2020/11/03(火) 21:20:56.54bBnJlZXE0 (4/9)





「おっす。悪い悪い」
「昨日はちょっと体調が……って、何してんだよ縦島は」

「寄るなああああ!!そうやって病人だからって心配されようとしてるんだろ!?」
「いやいや、その発想はいくら何でもおかしいだろ!」
「元気ねーあいつらも……」

教室に入った途端、縦島は近付いてくる施経ににじり寄って騒ぎ立てる
ルゥナと施経の間に割って入る。少しもルゥナには触れさせまいと、壁のように立ち塞がった


「……ま、いいわ。今日も討伐令の為に動きたいと思うんだけど」
「ランサーがうるさいのよね。何をすればいいのかしら?」

喧騒から離れ、独り言を呟くルゥナ。それほど討伐令の報酬は魅力的なのだ
しかし、何故かランサーは否定的な態度を取り続けている。その理由も教えてはくれない

「……そう言えば、探偵事務所の連絡先を貰ってたわね。あたし」
「時間帯は夕方までだから、放課後から行っても間に合いそうだけど……」




1:探偵事務所に行ってみる(行動消費)
2:会話(人物指定)
3:その他
↓1