1 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 18:54:25.852ACNYEVy0 (1/22)

赤子「ううー?」キョトン

ドラゴン「おまっ……いやお前マジ何してんの?何?さらって来たん?」

ボンゴレ「違うっすよ。なんかこう、山歩いてたら……見つけてー」

ドラゴン「見つけてたまるかよこんなもん」

赤子「だー!だー!」

ボンゴレ「あー、そういやこの子の近くに、馬車の残骸があった気がしますが……まあ関係ないすよね」

ドラゴン「絶対それ関係あるだろぉ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1588758865



2 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 18:58:16.792ACNYEVy0 (2/22)

ドラゴン「っていうかこんな生き物、俺の住んでる所に連れて来んなよ!どうしろっつーんだ!」

ボンゴレ「アンタ一応この山のヌシじゃないすか!ヌシの住む洞窟に連れて来なくて、何処に連れてけっつーんす!?」

ドラゴン「ヌシじゃねーよ、俺はドラゴンにしては若造だっつの。まだピチピチの200歳だ」

ボンゴレ「あぱー、ドラゴンの年齢感覚が理解できないー」

ドラゴン「じゃあまあ、都合の良いヌシ命令だ。元いた所に捨ててこい」

ボンゴレ「血も涙もないすね!?」


3 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 19:01:52.762ACNYEVy0 (3/22)

ボンゴレ「可哀想じゃないすかー!アンタ赤い血流れてんすかー!?」

赤子「だー!」

ドラゴン「血が流れてないお前に言われたくないなぁ」

ボンゴレ「いや一部流れてるすよ?ほら、顔とか胸とか、肉ある所は」

ドラゴン「けどお前、胸から下はほとんど骨じゃん」


4 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 19:07:10.942ACNYEVy0 (4/22)

ボンゴレ「食べても太らないって凄くないすか?モテモテじゃないすか?」

赤子「あう、あう」

ドラゴン「いや俺、人間が痩せたがる意味がよく理解出来ないんだよな」

ボンゴレ「えー?皆がうらやむスレンダーボディなのになー」

ドラゴン「スレンダーっつうか、骨じゃん。お前ボーンゴーレムじゃん。……なんでボーンゴーレムなのに顔とか肉ついてんだよ」


5 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 19:11:42.002ACNYEVy0 (5/22)

ボンゴレ「まあまあ、身体の事は置いといて……ほら、アタシ元人間っすからー、こーいうの見過ごせないワケなんすよ」

赤子「あいー」

ドラゴン「見過ごせないて……え?どうすんのこれ?」

ボンゴレ「そりゃあ……親探すとか?」

ドラゴン「……馬車の残骸があったんだよな?」

ボンゴレ「あー、あったっすねー。なんか崖から落ちたみたいで」


6以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/05/06(水) 19:16:44.13+dSmBsxX0 (1/1)

奴隷娘「この歳で処女とか恥ずかしいですご主人様」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1447427023/


7 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 19:18:21.882ACNYEVy0 (6/22)

ドラゴン「……そこに、あー……人の死骸とか、なかった?」

ボンゴレ「えっと、男と女の死体がジゴクハゲタカに食い散らかされてたっすねぇー」

ドラゴン「100パーそれじゃーん……」

赤子「あうー?」


8 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 19:27:45.162ACNYEVy0 (7/22)

ボンゴレ「え、あれが親だったんすか?うわー……もうカケラも残ってないすよ」

ドラゴン「家族のいない、みなし子か……」

赤子「だあ!だあ!」

ボンゴレ「可哀想に……けど、親がいないとなると……どうしましょ?」

ドラゴン「面倒くせえな……食うか?」

ボンゴレ「絶対ダメっす!」サッ!

赤子「あいー?」


9 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 19:32:35.542ACNYEVy0 (8/22)

ドラゴン「んな事言ってもお前!人間とか俺ら魔物の敵だろうが!大きくなる前に殺すに限る!」

ボンゴレ「何の罪もない子供殺す訳にゃーいかないっすよ!やーっと首すわったくらいの赤ん坊っすよ!?こんなん殺してどうするんすか!」

ドラゴン「だからってお前コイツどうする気だよ!もう親はいないんだぞ!?そんなの生かしといて何になる!」

ボンゴレ「そうかもしんないすけど!アタシは見過ごせないんすよっ!ドラゴンさんには優しい心ってモンが無いんすか!?」

ドラゴン「何も出来ないのに可哀想可哀想言うのは、優しい心って言わねえよ!半端な優しさは残酷だぞ!?」


10 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 19:35:15.002ACNYEVy0 (9/22)

ボンゴレ「だからーっ!アタシは半端じゃなく全力で――……!!」

ドラゴン「何を!テメェはいつもノーテンキでアホな事ばっか――……!!」

ギャーギャー!!

赤子「……ふ……ふえ……」


11 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 19:41:29.812ACNYEVy0 (10/22)

赤子「ふええええええ……!!」

エーンエーン!!

ボンゴレ「あぱー……ドラゴンさんが騒ぐから、泣いちゃったじゃないすか!」プンプン

ドラゴン「俺のせいじゃあねえだろ……あーくそ、うるさいガキだな。食うぞ」

ボンゴレ「食わないでくださいっす!」

赤子「あーん!あーん!」ヒックヒック


12 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 19:47:07.332ACNYEVy0 (11/22)

ドラゴン「……おい、何でもいいから、泣き止ませろよ。やかましくてかなわんぞ」

ボンゴレ「……いや、そんな事言われても……どうすりゃいいんすか?」

ドラゴン「…………」

ボンゴレ「…………」

赤子「えーん!えーん!」ビャービャー!


13 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 19:51:01.312ACNYEVy0 (12/22)

ボンゴレ「えーっとえーっと!い、一発……一発ギャグ!一発ギャグやります!」

ドラゴン「一発ギャグだと?」

赤子「ふえ?」

ボンゴレ「アタシの首をですね、ここをこうして……こうすると……!」

ボキッ!ゴキッ!


14 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 19:54:54.172ACNYEVy0 (13/22)

ボンゴレ「はーいっ!アタシの首が……取れちゃいましたーっ!」スポン!

ジャーン!

ドラゴン「怖いわ!!子供泣き叫ぶわッ!!」

ボンゴレ「え!?こ、怖いすか!?すごくないすかこれ!?」

赤子「…………」ジーッ


15 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 19:58:24.592ACNYEVy0 (14/22)

赤子「お……おおー?……アハー!キャッキャッ!」ニコニコ

ドラゴン「おお……?」

ボンゴレ「あっ……!」パアッ

ドラゴン「……笑ったな」

ボンゴレ「笑ったっすねぇ」ニコニコ

ドラゴン「……なかなか神経ズ太いガキだ」

ボンゴレ「どーしてそーいうイヤな感じで言うんすか、もうっ」


16 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 20:02:38.672ACNYEVy0 (15/22)

ボンゴレ「笑うと可愛いっすねぇ。美人さんですよ、この子」

ドラゴン「……可愛いかぁ?」

ボンゴレ「可愛いっすよー!まあアタシには負けますが」ドヤァッ

ドラゴン「ないない、それは無い。……っていうか美人って、こいつメスなのかよ」

ボンゴレ「女の子っすよー。アタシ見ましたもん。ついてませんでした」

ドラゴン「……メスは乳臭くてマズいんだよなぁ。臭くなる前に食った方が……」ブツブツ

ボンゴレ「どんだけ食欲旺盛なんすか……」


17 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 20:06:51.882ACNYEVy0 (16/22)

ボンゴレ「そんな事よりドラゴンさん。アタシ……決めましたよ」

ドラゴン「は?……何を?」

赤子「あいー?」

ボンゴレ「アタシ……この子、育てます!」

バン!

ドラゴン「……あのな、ネコの子を拾った訳じゃあないんだぞ」

ボンゴレ「わかってますよ!けど、親がいない子なんて、放っとけないじゃないすか」

ドラゴン「はあ……」


18 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 20:09:11.492ACNYEVy0 (17/22)

ボンゴレ「大丈夫っすよ!立派な魔物の王に育て上げますから!」

ドラゴン「無茶苦茶言いやがるなーお前」


19 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 20:12:38.662ACNYEVy0 (18/22)

ドラゴン「まあ、そういう事ならガンバレ。俺の知ったこっちゃあねえわ」

ボンゴレ「何言ってんすか。ドラゴンさんも手伝うんすよ!」

ドラゴン「……は?」

ボンゴレ「だってアタシ、子育てとかやった事ないっすし」

ドラゴン「俺だって無いわ」

ボンゴレ「え?」

ドラゴン「『え?』ってお前……」


20 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 20:16:06.932ACNYEVy0 (19/22)

ボンゴレ「つまり……え、もしかして……アレすか?」オソルオソル

ドラゴン「……何だよ」

ボンゴレ「ドラゴンさんは御年200歳だというのに……童貞だと」オソルオソル

ドラゴン「恐るおそる何言ってんだテメェ」


21 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 20:19:23.552ACNYEVy0 (20/22)

ドラゴン「だから俺はドラゴンの中では若者で……っていうか子育てとかメスの仕事だろ!俺の知ったこっちゃあねえ!」

ボンゴレ「あぱー、ドラゴンさんダメ親父の考えっすよーそれ。っていうか女を敵にまわしてますよ」

ドラゴン「うるせえ」

ボンゴレ「いやー、しかし、ドラゴンさん……」

ドラゴン「今度は何だ」


22 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 20:21:32.132ACNYEVy0 (21/22)

ボンゴレ「……どうしましょう、この子……」

ドラゴン「……さあ……」

赤子「うー?」

…………


23 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 20:22:57.412ACNYEVy0 (22/22)

変なボーンゴーレム(肉付き)とドラゴンの子育て話です
3日~1週間に一回を目安にやっていきたいです

目指せエタなし


24以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/05/06(水) 21:07:46.77zlrhpnJc0 (1/1)

頑張ってください!


25以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/05/06(水) 21:45:38.24/Sg3rOPso (1/2)

>>6
のスレはもう書かないの?


26 ◆eUwxvhsdPM2020/05/06(水) 21:57:18.052ACNYEVyo (1/1)

>>25
理由を書くととても長くなりますが世界観ミスったとしか
あと今更戻れないってのもあります


27以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/05/06(水) 23:04:13.44/Sg3rOPso (2/2)

>>26
そっか
残念だけど仕方ないな
こっちで楽しませてもらうよ


28 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 20:30:03.90Rm7ZQG4e0 (1/45)

…………

赤子「あーん!!あーん!!!」ビエエーッ!!

ビリビリビリ……!!

ドラゴン「……おい」

ボンゴレ「はいはい何っすか!?今話してる場合じゃないっすよ!ほーら赤ちゃん、首すぽーん!すぽーん!!」カポンカポン

ドラゴン「さっきから全然泣き止まねーじゃんか!なんだコイツは!!」

ボンゴレ「知らないっすよーアタシに言われても!ほら、お姉ちゃん腕も取れるんすよー!」スポンスポン

赤子「うえーん!!えーん!!」ギャー!


29 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 20:34:17.13Rm7ZQG4e0 (2/45)

ビリビリビリ……!!

ドラゴン「おい、お前ら俺の洞窟から出ていけ。反響してえらい事なってる」

ボンゴレ「はあっ!?何ハクジョーな事言ってんすか!?ここ出たらアタシらどこで雨風凌げっつーんす!?」

ドラゴン「お前死んでるから雨風関係ないだろ」

ボンゴレ「アタシは良くてもこの子が死ぬっすよ!しばらくここに住むっすからね、アタシら」

ドラゴン「お前……お前ホントふざけんなよ……俺の安息の地を……」ブツブツ

ボンゴレ「ブツブツうるさいっすねー。広いからいいじゃないすか!それよりこの子どうしましょ?全然泣き止む気配ないすよ」

ドラゴン「だから、泣き止まないなら食うっつってんだろ」

ボンゴレ「食うなっつってんすよ、アタシはっ!!」


30 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 20:39:52.34Rm7ZQG4e0 (3/45)

ボンゴレ「……ん?『食う』?」ハッ

ドラゴン「どうした?お前も食いたいのか?」

ボンゴレ「んな訳ないでしょ!あのっすね、もしかしたらこの子……」

赤子「うえーん!えーん!!びえー!!!」オンギャー!

ボンゴレ「……お腹がすいてるんじゃないすか?」

ドラゴン「何、ハラが?」

ボンゴレ「ええ。この子を拾った時太陽は真上にありましたが、今はもう夕焼け空ですし」

ドラゴン「……ハラが減ったならそう言えばいいだろうに」

ボンゴレ「喋れないすから。赤ん坊なんで」

ドラゴン「テレパシー呪文とか使えばいいのに。風魔法の応用で」

ボンゴレ「みんなが皆ドラゴンさんみたいに呪文使える訳じゃあないすからね?」


31 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 20:44:27.69Rm7ZQG4e0 (4/45)

ドラゴン「とにかく、何か食わしたらいいんだな?……人間のガキって何食うんだ」

ボンゴレ「人間って何でも食いますけど……赤ちゃんだとアレでしょ」

ドラゴン「生肉のミンチか」

ボンゴレ「なんでそうなるんすか!?」

ドラゴン「……産まれたての頃は消化能力低いから、母親が噛んで柔らかくした肉を与えるんだが……」ションボリ

ボンゴレ「うん、それドラゴン系の魔物限定すね」


32 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 20:47:18.71Rm7ZQG4e0 (5/45)

ボンゴレ「じゃなくてー、赤ちゃんだったらミルクでしょ!おかあさんのおっぱい!」

ドラゴン「ミルク……お前おっぱい出るのか?」

ボンゴレ「ででで、出る訳ないっすよ!何言ってんすかマジで!」

ドラゴン「いやお前……それならこいつのミルク、どうすんだよ……」

ボンゴレ「……」

ドラゴン「……」

赤子「えーん!!えーん!!」ビヤー!


33 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 20:51:49.81Rm7ZQG4e0 (6/45)

ボンゴレ「ちょちょちょ、ちょーっと待ってて下さいっ!」

ドラゴン「待……は?」

ボンゴレ「アタシが山で、ミルク探してきます!」バーン!

ドラゴン「……いやお前何言ってんの?」

ボンゴレ「山は広くて色んな魔物が住んでるっすから……きっと、ミルクが出る魔物もいるはずっす!!」

ドラゴン「おい落ち着け。そう都合良くいく訳ねえから」

ボンゴレ「じゃ!少しの間その子お願いしますよーっ!」バビューン!

ドラゴン「おい待……お前、おいーッ!!」


34 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 20:56:12.77Rm7ZQG4e0 (7/45)

ドラゴン「……え、俺どうすりゃいいの……?」

赤子「あーん!うああーん!!」ギャー!

ドラゴン「……」

赤子「ひっぐ!うえ、うええ……!」

ドラゴン「……か、風の魔法の応用で……『風精シルフィードよ。我の下に集いて奇跡を呼び起こしたまえ』……」ブツブツ

ブワッ!


35 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 21:02:08.65Rm7ZQG4e0 (8/45)

ドラゴン「ほ、ほーら!高いたかーい!」

フワフワ……

赤子「うえ?……おー、おー……」パチクリ

ドラゴン「あっちょっと泣き止んだ!俺すげえ!!」

赤子「おー……キャッキャッ!あはー!」

ドラゴン「よっしゃこの調子でやってやるぞ俺!頑張れ俺!!」

…………


36 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 21:08:18.72Rm7ZQG4e0 (9/45)

…………

バタバタバタ

ボンゴレ「連れてきましたよーっ!!」ズザザーッ!

ドラゴン「遅ェよこの野郎!もう魔法のレパートリー無いわ!!」

ドパーンドパーン!

赤子「わー!キャッキャッ!」

ボンゴレ「わ、なんですかそれ?花火?」

ドラゴン「火の魔法と土の魔法の応用だ。土の成分を空中で燃やして……ってんな事ァどうでもいいんだ。これやめたら泣くから、早くメシ食わせろ!」

ボンゴレ「ふふふ、任せて下さい。んじゃ、お願いしまーす」グイッ


37 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 21:19:16.04Rm7ZQG4e0 (10/45)

ミノタウロス娘「あ痛たったたた!何しやがるこのホネ野郎っ!無理矢理引っ張ってきやがって!!」ジタバタ

ボンゴレ「見てくださいドラゴンさん!この乳!すっごいおっぱい出そうでしょ!?」

ドラゴン「胸の大きさで判断してんじゃねえよ!!!」


38 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 21:24:50.03Rm7ZQG4e0 (11/45)

ドラゴン「ミノタウロス……牛と人の特徴を持つ魔物か……たしかオスは牛の頭で、メスは人の頭にツノが生えてるんだったか」ジロッ

ミノ娘「う、うぎゃー!?どどど、ドラゴンっ!?やめろ!おれなんか食っても美味くないぞー!?」

ドラゴン「いや食うつもりは無いが」

ボンゴレ「いやいやドラゴンさん、そこは『食われたくなかったら乳を出せー』くらい言わないと」

ドラゴン「変態じゃねえか」

ミノ娘「こ、こんな筋肉だらけのおれの身体が目当てなのか……?」ガクブル

ドラゴン「ちょっと黙っててくれる?」


39 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 21:28:59.49Rm7ZQG4e0 (12/45)

ドラゴン「乳じゃなくて、母乳だ。おっぱい」

ミノ娘「え、ええー……ドラゴンって、母乳が主食なのか?」

ドラゴン「んな訳ねえだろ」

ボンゴレ「そうっす。主食じゃなくて、性的欲求っす」

ミノ娘「うわあ……ドラゴンもオス、なんだな……///」

ドラゴン「違うっつってんだろ。こいつの飯だ、こいつの」ズイッ

赤子「ふ……ふぇ……」グシッ

ドラゴン「あ、ヤバイ!なんかもう泣きそうなってる!!」

ボンゴレ「あわわわわ、スポーン!腕スポーン!」スポスポ

ドラゴン「お前それ骨をガチャガチャやってるだけだろ!!」

ボンゴレ「何をー!?雑魚モンスターのスケルトンとかだと、下手したら取れた腕戻らないんすよ!?アタシ結構上位な存在なんすよ!?」

ドラゴン「んなバックボーンは知らねえよ」


40 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 21:33:16.99Rm7ZQG4e0 (13/45)

ドラゴン「おりゃ!水芸っ!」シピーッ

ボンゴレ「おおー!水の魔法で虹が出来たっ!こりゃすげーっす!」

赤子「おおー……」ジーッ

ミノ娘「……何やってんだ、お前ら……これ人間の子供か?」

ドラゴン「そうだよ!コイツが腹減ってずーっと泣いてんだ。早く乳飲ませてやってくれ!」

ミノ娘「……い、いや……おれ、子供とかいないから乳出ないぞ」

ドラゴン「なんだとこの野郎!!!」


41 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 21:42:28.44Rm7ZQG4e0 (14/45)

ボンゴレ「っざっけんじゃないっすよー!アンタそのおっぱいは飾りっすかー!?」モミュンモミュン

ミノ娘「うるさいな!おれだってこんなでかい乳欲しくないんだよ!乳を揉むなー!!」

ボンゴレ「よーしわかりました。ドラゴンさん!」

ドラゴン「何だ?」

ボンゴレ「ちょっとこの乳オバケ孕ませて下さい。そーすりゃ乳出るでしょ」

ドラゴン「何を言い出しとるんだお前は」

ミノ娘「怖いよ、この骨怖いよ」


42 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 21:47:00.61Rm7ZQG4e0 (15/45)

ボンゴレ「あぱー、種族違うから妊娠しないっすよね。ウッカリしてました」

ドラゴン「それ以外の問題が盛り沢山だろうが」

ミノ娘「そんなノリで初めて失うの、イヤだぞおれ」

ボンゴレ「じゃーどーすりゃいいんすか!?この娘以上の乳の持ち主他にいます!?」ボヨンボヨン

ミノ娘「乳を叩くな!つーか、胸の大きさ関係ないだろ!赤ん坊がいる魔物に頼めばいい話だろー!?」

ドラゴン「赤ん坊がいる魔物……」

ミノ娘「人間の子供なんかに飲ませてくれるかは知らないけどな……」

ボンゴレ「赤ん坊がいる魔物なんか、どこにいるっていうんすかー!?」ムニョンムニョン


43 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 21:53:01.52Rm7ZQG4e0 (16/45)

ミノ娘「すぐ近くに住んでるだろ」

ドラゴン「……」

ボンゴレ「……へ?」

ミノ娘「いや、だから……」

…………


44 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 22:02:13.45Rm7ZQG4e0 (17/45)

…………

近くのほら穴――

プギープギー!

子オーク2「かーちゃーん、かーちゃーん!おにーやんがイジメるー!プギー!」

子オーク1「かーちゃんこいつが悪いんだブヒー。おいら悪くねーやーい」

子オーク3「はらへったー。はーらーへったー!」ブヒブヒ

姉オーク「おかーさーん、こいつらうるさーい。あたしやっぱ一人の部屋がいいー」


45 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 22:06:16.55Rm7ZQG4e0 (18/45)

赤子オーク「びえーん!えーん!」エグッエグッ

母オーク「はいはいもう喧嘩するんじゃあないよまったくもう!この子が泣いちゃってるだろう!ほら、アンタお兄ちゃんなんだから下の子いじめないようにしな!」

子オーク1「おいら悪くねーしー」

姉オーク「いい加減にしろ、こらっ」コツンッ

子オーク1「いっでー!かーちゃんねーちゃんがブッたー!!」ブヒブヒ!

姉オーク「ハァ……おかーさん、あたしの部屋っていつ出来るのー?」

母オーク「はいはい、とーちゃん達が帰ってきたら、新しいほら穴掘ってもらうよう言っとくからね」


46 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 22:09:24.55Rm7ZQG4e0 (19/45)

子オーク3「かーちゃーん。はーらー!めーしー!!」

母オーク「はいはいはいはい。今この子におっぱいあげてるから、ちょっと待っておくれ」

赤子オーク「んく、んく……」コクコク

……ガサガサガサ……

子オーク2「?……なんか外うるさい……」

子オーク1「え!?とーちゃん達帰ってきたのか!?」プギーッ!


47 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 22:15:16.17Rm7ZQG4e0 (20/45)

ガサッ!!

ミノ娘「うっす。オークー、いるかー?」

ボンゴレ「どもども、こんちはー」

ドラゴン「……ん」ノソッ

子オーク1「!!」

子オーク2「うおッ……」

子オーク3「ど……」


48 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 22:17:41.49Rm7ZQG4e0 (21/45)

子オークs「「「ドラゴンだ――ッ!!!」」」

子オーク1「うおー!すげーかっけー!!ブヒー!!」

子オーク2「翼でけっ!尻尾でけッ!!」ブヒブヒ

子オーク3「ドラゴンて食ったらうまいのか!?」プギー!

キャッキャッ!

ドラゴン「えーい離れろガキども。まとわり付くなッ!」

ボンゴレ「おー、ドラゴンさん子供に人気すねー。さすが看板モンスター」

ドラゴン「だからここ来たくなかったんだ!!!」


49 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 22:20:44.85Rm7ZQG4e0 (22/45)

母オーク「あらま!山のヌシのドラゴンさん!珍しいねーこんな所に来るなんて!ちょっとアンタお茶用意してあげな!」

姉オーク「はーいおかーさん」トテトテ

ボンゴレ「あーいいですいいです気ぃ使わないで。こっちはオークのお母さんにお願いあって来たんで!」

母オーク「ええと、アンタはたしか……ボーンゴーレムちゃんだっけ?ちゃんとご飯食べてんのかいアンタ。ウエストがりがりじゃあないか!」

ミノ娘「悪い、母オークさん。ちょっとこいつらのお願いを先に聞いてやってくれるか?」

母オーク「お願い?……そういえば何だいボンゴレちゃん、その腕ん所抱えてるのは」


50 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 22:23:07.49Rm7ZQG4e0 (23/45)

赤子「えっぐ!ひっぐ……!」グスッ

母オーク「あらまあ、アンタの子かい?」

ボンゴレ「いやー、アタシ子宮腐っててないんですよ。穴しかなくって」

ミノ娘「聞きたくなかったわーそんな情報」

ドラゴン「んな事ァどーでもいいから、早く乳飲ませてやってくれ!!」

子オーク1「ドラゴン火ぃ吐けー火ぃー」ベシベシ

子オーク2「うおっ硬ってー!おらっパーンチ!」ドスドス

子オーク3「あぐあぐ……うえー、硬くて食えねーっ」カミカミ

ドラゴン「もう俺はよ帰りたい」


51 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 22:25:46.54Rm7ZQG4e0 (24/45)

母オーク「おーよちよち、お腹減ってるのかい?ほーら」ギュッ

赤子「うえー…………ん……」

……チュウチュウ……

ボンゴレ「!!……飲んだ……!」

ドラゴン「おお……!」

ボンゴレ「どどどドラゴンさん!ミルクが赤ちゃん飲んで泣き止んでオークですよ!!!」アパアパ

ドラゴン「感動したのはわかるが落ち着け」


52 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 22:28:21.46Rm7ZQG4e0 (25/45)

赤子「んんー……」チュウチュウ

ボンゴレ「うおー……すげえっすね。こーんなちっこいのに、一生懸命飲んで……」

母オーク「なんだい、赤ちゃんがおっぱい飲むのがそんなに珍しいのかい。アンタだってこうやって育ったんだよ?」

ボンゴレ「アタシ骨の寄せ集めで出来た存在なんで、育つとかは無縁でー……」

ドラゴン「肉食って育つからなぁ、俺らの種族は……」

ミノ娘「やるせねえな、お前ら」

母オーク「というか、この子人間の子かい?どうしたんだいこんなの。親は?」

ドラゴン「死んだ。この骨が見つけて拾ってきた」

母オーク「あらあらまあまあ……そりゃあ可哀想にねえ……」


53 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 22:30:46.35Rm7ZQG4e0 (26/45)

母オーク「よしよし、お腹いっぱいかい?ほーらゲップしなー」トントン

赤子「けぷっ」

ボンゴレ「ゲップ!ゲップしましたよゲップ!うわー女の子なのにお下品っ!アタシそんな子に育てた覚えはありませーんっ!」キャーキャー

ドラゴン「うわあ絶妙にうざい。今日拾ったばっかだし」

子オーク1「おいっドラゴンー火ぃふけよー!」

子オーク2「そーだそーだ火だ火ー!ブヒー!」

子オーク3「火で焼いたら食えるかー!?」

ドラゴン「うるさいな……ほらっ」ボーッ!

子オークs「「「すげーっ!!!」」」プギー!


54 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 22:33:13.89Rm7ZQG4e0 (27/45)

ボンゴレ「ドラゴンさんは子供に人気っすねえ……」

ミノ娘「ああ……ところで母オークさん、随分オークの数が少ないが、おやっさん達は?」

母オーク「ああーダンナなら若いの連れてお隣さんと狩り行ったよ。数日もすれば戻ってくるだろ」

姉オーク「……おにーちゃん達、大丈夫かな……」

赤子オーク「むい……」

母オーク「心配する事ぁないよ!人里に近づかなきゃあ問題はないさ!」

ミノ娘「ああ……最近、人間の魔物狩りが盛んだしなぁ」

母オーク「あたしらが何したっていうんだい、まったく……」フゥー


55 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 22:35:55.40Rm7ZQG4e0 (28/45)

母オーク「で?アンタ達、この子はどうする気だい」

赤子「う?」キョトン

ドラゴン「……」

ボンゴレ「……へ?」

母オーク「『へ?』じゃないよ。あたしは別にいいんだよ。人間に対しては、まあ……少なからず敵対意識があるけども。この子に罪はないしね。……だけど、人間を憎んでいる魔物が多いのは確かだろ?」

ドラゴン「まあ……なあ」

母オーク「アンタ達、育てる気かい?……大変だよ。赤ん坊を、しかも種族の違う、魔物と相対する人間の子供だよ?生半可な気持ちじゃあ、みんなが辛い思いをするだけさ」

ドラゴン「……そ、それは……」


56 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 22:40:42.88Rm7ZQG4e0 (29/45)

ボンゴレ「育てますっ!」

ドラゴン「!」

ボンゴレ「アタシ、もう決めましたからっ!この子は、アタシ達がいないと生きていけない……そんな子を見捨てる事なんて出来ません!アタシは……この子を立派な魔王に育てます!」

赤子「……ふえ……」グスッ

ドラゴン「…………」

母オーク「……ボンゴレちゃん」

ボンゴレ「は、はい?」

母オーク「ちょっと、こっち来な」

ボンゴレ「な、なんでしょう?」


57 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 22:45:23.38Rm7ZQG4e0 (30/45)

母オーク「ほら見な。この子オシメが汚れてるじゃあないか!アンタ気付かなかったのかい?」

ボンゴレ「え?うわ……き、汚いすね」

母オーク「お腹いっぱいになってもグズるはずだよ、まったく!それにほら!手の甲に変な形のアザが出来てるじゃあないか!赤ちゃんってのは弱いんだから、乱暴しちゃ駄目だろう!?」

ボンゴレ「そ、それはですね!アタシのせいじゃないっていうか、たぶん崖から落ちた時の怪我で――……」

母オーク「それにしても、手当とか何かあっただろう!?ボンゴレちゃん……アンタのやる気は認めるけども、子供を育てるには知識が全然足りてないよ!」

ボンゴレ「あ、あぱー……」


58 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 22:47:36.49Rm7ZQG4e0 (31/45)

母オーク「ちょいとお姉ちゃん、新しいオシメ持ってきて。丁度いい、アンタもオシメの変え方覚えな」

姉オーク「ええ……あたしはいいよぉ」

母オーク「バカ言ってんじゃないよ、アンタもいつかはバンバン子供産む事なるんだからね!」

ミノ娘「子だくさんだからなぁ、オークは……」

母オーク「ほら、妹のオシメ変えたげな」

赤子オーク「ぷぎー?」

姉オーク「えー?……はーい」シブシブ


59 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 22:50:07.59Rm7ZQG4e0 (32/45)

子オーク3「なーなーそれよりかーちゃん、昼飯はー?」

子オーク1「おいらも腹減ったー」

子オーク2「ドラゴン飯出せー」

ドラゴン「うるせえ食うぞガキ共」

ミノ娘「ああ……おれが何か作るよ。母オークさん台所借りるぞー」

母オーク「あー助かるよ。干したシカ肉とイモがあるから、それで何か作ってくれるかい?」


60 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 22:52:47.04Rm7ZQG4e0 (33/45)

ワイワイワイ……

母オーク「いいかい?赤ちゃんが泣くのは何かして欲しいサインだ。あやすだけじゃなく、それを見逃さないようにだね……」

ボンゴレ「え、これどうやって巻くんです?え?え?」

姉オーク「こうじゃない?……おねーさん、不器用だよね……」

ボンゴレ「なっ!何をー!?」


61 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 22:55:41.67Rm7ZQG4e0 (34/45)

ガヤガヤ……

子オーク1「ドラゴンって空飛べるのか?」ベシベシ

ドラゴン「そりゃまあ、飛べるが……」

子オーク2「えーっ!?乗せて乗せてー!!」プギプギ

ドラゴン「危ないから駄目」

子オーク1「んだよ、ケチー!」バキバキ

子オーク3「翼食うぞー!!」グイグイ

ドラゴン「……もう少し大人になったら乗せてやるよ」

子オークs「「「ホントにー!!?」」」

ドラゴン「あーあー。ホントホント。だからお前ら叩くのやめろ。手加減無しは地味に痛い」


62 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 22:59:01.04Rm7ZQG4e0 (35/45)

ミノ娘「おーい、昼飯出来たぞー。シチューにしてみた」

子オークs「「「わーい!」」」ブヒー!

母オーク「ああそれじゃあ休憩にしようか。ボンゴレちゃん、ご飯の後もお勉強だからね」

ボンゴレ「あぱ、あぱぱ……」パクパク

母オーク「なんだい、これくらいでだらしないねえ」

姉オーク「……おねーさんって、その……腕とかお腹とか骨だけど、頭には脳みそ入ってるの?」

ボンゴレ「んなっ!失礼なー!アタシはこー見えても胸とかおしりとか、色々な所にはお肉がギッシリなんですよー!」

ドラゴン「ボーンゴーレムでそれってどうなんだ?」

ミノ娘「てか絶対アタマん中カラだな、お前」


63 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 23:01:37.62Rm7ZQG4e0 (36/45)

子オークs「「「ごはん、ごはんー!」」」キャッキャッ

姉オーク「こらーっアンタ達ーっ。いただきますしないとでしょー?」

母「お姉ちゃんの言う通りだよ。行儀よく座りな!まったくもう……」

ドラゴン(……大変そうだな、子育てってのは……)

ミノ娘「おーい、ドラゴンって何食うんだ?シチュー食うなら用意するけど、木のスプーンとか持てないだろ?」

ドラゴン「俺は生肉で――……いや、なんでもない」

ミノ娘「?……肉なら保管庫にあったけど……」

ドラゴン「いやいい。俺もシチューをいただくよ。スプーンは風魔法で浮かして使えるし……せっかく、作ってもらったんだしな」

ミノ娘「……別に気にしねえけどな。まあ……そう言ってくれると嬉しいよ」ニコッ


64 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 23:03:52.23Rm7ZQG4e0 (37/45)

ボンゴレ「あーっ!何イイ雰囲気なってるですかー!!言っておきますけど、ドラゴンさんはアタシのダンナっすよ!」プンスカ

ミノ娘「そ、そーいうんじゃねえよっ!」

ドラゴン「俺はお前を嫁にした覚えはない」

ボンゴレ「何言ってんすか!この子はアタシとドラゴンさんの子なのにー!」

母オーク「えっやっぱりそうなのかい?……ドラゴンとゴーレムから子供って出来るもんなのかい?」

ドラゴン「違います母オークさん。この骨の言う事真に受けんで下さい」


65 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 23:08:40.26Rm7ZQG4e0 (38/45)

ボンゴレ「そりゃー本当の子供じゃーないっすけど!でもでも!……この子は二人で育てるんすよ。ねっ?」

赤子「あいー?」

ドラゴン「…………」

ミノ娘「……おい、ドラゴン?」

ドラゴン「……ああ。……わかったよ」ボソッ

ボンゴレ「!!…………にひっ」


66 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 23:11:39.87Rm7ZQG4e0 (39/45)

ボンゴレ「よーしっ!母オークさん!ご飯食べながらでも色々教えて下さいっ!」

母オーク「あらまあ元気だねえ。じゃあ赤ちゃんの成長について、ざっくり教えとこうか」

ボンゴレ「はいっ!お願いします!」

子オーク2「うへー、なんかかーちゃん難しそーな話してるー」

子オーク1「早く食ってドラゴンと遊ぼうぜー!」

子オーク3「メシうめー!めちゃくちゃうめー!」ブヒー!

姉オーク「黙って食べなよ、アンタ達」

ミノ娘「あはは……元気な子たちだなー……」

ドラゴン「…………」


67 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 23:14:32.47Rm7ZQG4e0 (40/45)

ミノ娘「?……どうかしたか?ドラゴン?……シチュー、口に合わないか?」

ドラゴン「いや、美味いよ。……そうじゃなくてさ……」

ミノ娘「?」


68 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 23:16:06.39Rm7ZQG4e0 (41/45)

ドラゴン「……人間の赤ん坊一匹が、ハラ減らしてるだけで俺はオタオタして何も出来なかった。……若造とはいえ、200年生きてるくせにな」

ミノ娘「……」

ドラゴン「そんな俺に……子育てなんて、出来るかどうか……少し、不安でな」

ミノ娘「……」


69 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 23:18:31.80Rm7ZQG4e0 (42/45)

ドラゴン「すまん、忘れてくれ。ガラにもなく弱気になっちまった」

ミノ娘「あのさ、おれ……馬鹿だからよくわかんねえけど」

ドラゴン「ん?」


70 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 23:20:09.60Rm7ZQG4e0 (43/45)

ミノ娘「不安になるくらい、真剣に考えられるんなら……そういう心があるんなら、大丈夫なんじゃねえか?」

ドラゴン「…………」

ミノ娘「……そんなに不安なら、お前も母オークさんから色々教えてもらったらどうだ?ガキどもの相手はおれがするしさ」

ドラゴン「……そうだな」


71 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 23:21:39.31Rm7ZQG4e0 (44/45)

ドラゴン「……巻き込んで悪かったな。ミノタウロスの」

ミノ娘「とんでもねえさ。久々に戦い以外で楽しい日だったよ」ニヤッ

ドラゴン「…………美味い、シチューだ」ズズッ

ミノ娘「へへっ」

…………


72 ◆eUwxvhsdPM2020/05/09(土) 23:22:18.89Rm7ZQG4e0 (45/45)

今回はここまでです


73以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/05/10(日) 01:33:38.46k+8AGGJb0 (1/1)

いい話になりそうでたのしみ
続きをまってます


74 ◆eUwxvhsdPM2020/05/11(月) 20:51:45.20KiFpLTgB0 (1/12)

…………

ボンゴレ「いないいなーい……あぱー!」ベー!

赤子「きゃっきゃっ!」ニコニコ

ドラゴン「……コイツを拾ってから、もう結構経ったなあ……」

ボンゴレ「いやー、最初はどうなるかと思いましたが、何とかなるもんすねえ」

ドラゴン「オーク母さんのお陰だな……あの人いなかったらヤバかったわ」

ボンゴレ「いや本当に。おっぱい貰いに行けるのメチャクチャ助かります」


75 ◆eUwxvhsdPM2020/05/11(月) 21:00:14.56KiFpLTgB0 (2/12)

ボンゴレ「けど未だにこの子、オークのお父さん達の顔見たら泣いちゃうのが、少し困りものですねー……」

ドラゴン「顔怖いからなぁ、おやっさん……良い人なんだけど」

ボンゴレ「10人家族でしたっけ?お兄ちゃん達も結構顔怖いっすよねー……」

ドラゴン「……あのチビ達もいずれはあんな顔になるんだろうな……」

ボンゴレ「想像出来ないっすねえ……」

赤子「うー?」


76 ◆eUwxvhsdPM2020/05/11(月) 21:03:33.96KiFpLTgB0 (3/12)

ボンゴレ「ああそう言えば、もうそろそろ首もしっかりすわってきましたし、離乳食を始める時期かもーってオーク母さん言ってましたね」

ドラゴン「……離乳食って何与えるんだ?……ミンチ?」

ボンゴレ「いい加減ドラゴン基準やめて下さいっす……なんか、オークさん達の所では、茹でた豆をドロドロに潰したのとか与えてるらしいっすねー」

ドラゴン「豆……」

ボンゴレ「あとはまあ野菜とか果物とか、消化の良くて胃に優しいものをいくつか」

ドラゴン「面倒だな……ミンチも消化良いだろ」

ボンゴレ「冗談でもやめて下さい」


77 ◆eUwxvhsdPM2020/05/11(月) 21:08:04.61KiFpLTgB0 (4/12)

ドラゴン「ああっもう本当面倒くさい。ドラゴンなら三ヶ月もありゃあ空飛べるんだぞ!?人間ってのはどーしてこんなにも弱いんだ?」

ボンゴレ「それが人間ってもんですよ……」

ドラゴン「そのくせ群れると強い上に、稀に勇者とか剣士とかみたいなバカ強いのとか、魔法使いみたいな魔物より魔力高いやつとかが出やがるし……訳わからん種族だよ、本当」

赤子「あう?」

ボンゴレ「あ、あはは……その訳わかんなさが、人間の魅力なんじゃあないっすか?」

ドラゴン「…………まあ、そうかもな……フン」


78 ◆eUwxvhsdPM2020/05/11(月) 21:15:38.38KiFpLTgB0 (5/12)

ドラゴン「しかし……流石に一から十までオーク達の世話になる訳にはいかないしなあ。……探して取ってくるしかない、か……」

ボンゴレ「アタシがひとっ走り、人間の町まで行って離乳食に良さそうなの買ってきましょうか?」

ドラゴン「うーん……」

ボンゴレ「ドラゴンさんのウロコとか高く売れますし、アタシは身体とか手とか隠せば人間に見えますし」

ドラゴン「出来る限り危険は避けたいな。……毎日ドラゴンのウロコ売って離乳食買っていくヤツがいたら目立つだろう」

ボンゴレ「あー、確かに」

ドラゴン「……それに、ウロコ剥がすの結構痛いんだからなあれ」

ボンゴレ「なんかそっちが本音っぽいなー……」


79 ◆eUwxvhsdPM2020/05/11(月) 21:24:59.39KiFpLTgB0 (6/12)

ボンゴレ「しかしまー、お野菜ですか……」

ドラゴン「俺、野菜とか果物とか食わないから全然わかんねーぞ……」

ボンゴレ「アタシもあんまし食べないっすからねえ……どうしたもんか」

ドラゴン「……」

ボンゴレ「……」

シーン……


80 ◆eUwxvhsdPM2020/05/11(月) 21:33:08.45KiFpLTgB0 (7/12)

スタスタ……

ミノ娘「おーいドラゴンにボーンゴーレム、いるかー?赤ちゃんの顔見に来たぜー」ヒョコッ

ドラゴン「……お前は本当いい所に来るなあ」シミジミ

ボンゴレ「困った時のミノタウロスさんですねえ」シミジミ

ミノ娘「……は?」

…………


81 ◆eUwxvhsdPM2020/05/11(月) 21:40:27.30KiFpLTgB0 (8/12)

…………

ミノ娘「ああ……野菜や果物?それなら南にある『迷いの森』かな」

ドラゴン「ああ、あそこか……行ったことないけど」

ボンゴレ「何やら物騒な名前っすねー……」

ミノ娘「魔法がかかってるんだよ。魔力の低い人間なんかが入ると、ぐるぐる同じ所回った挙句、いつの間にか町へと戻ってしまうんだと」

ボンゴレ「ひえー、なんか怪談みたいで怖いっすねー」

ミノ娘「……ほとんど骨のホラー怪物が何言ってんのかな?」


82 ◆eUwxvhsdPM2020/05/11(月) 21:44:51.75KiFpLTgB0 (9/12)

ミノ娘「おれは許可もらってるから自由に立ち入れるけど……あそこに住む奴らは他種族が嫌いだからなぁ。おれが連れて行った所で、森に入れるとは限らねーぞ」

ドラゴン「俺たちを連れて行って、お前の立場が悪くなっても困る。俺たちが勝手に向かうよ」

ミノ娘「お?そうか?」

ドラゴン「俺もコイツも、見た目よりかは魔力が高い。ある程度の幻術系魔法ならそうそう効かんだろ」

ボンゴレ「……いや、そうっすけど……幻術魔法無視して森ん中入るとか、怒られません?」

ドラゴン「……」

ボンゴレ「森に入ってほしくないから、幻術魔法かけてるんでしょ?野菜もらいに行くのに怒られるような事して……大丈夫すか?」

赤子「むぃー……」


83 ◆eUwxvhsdPM2020/05/11(月) 21:53:31.15KiFpLTgB0 (10/12)

ドラゴン「……ま、怒られたらそん時はそん時だ」ズンズン

ボンゴレ「イーヤーでーすーよーっ!!アタシ他の種族と仲良く生きてきたいのにー!!平和主義者なのにぃー!!」

赤子「ういー!ういー!」

ドラゴン「ほら、コイツも『行け行けー!』って言ってる」

ボンゴレ「違いますねー!!絶対『やめとけー!』って言ってるに決まってますー!!」


84 ◆eUwxvhsdPM2020/05/11(月) 22:00:16.31KiFpLTgB0 (11/12)

ミノ娘「……一筋縄じゃいかないだろうが、まあ頑張ってくれ。応援してる」

ドラゴン「おう。行くぞーボーンゴーレム」

ボンゴレ「うう……もっと長生きしたかったですぅ……」シクシク

ミノ娘「お前もう死んで骨なってるじゃん……っていうか、死にはしないって」

赤子「うー」コクコク

…………


85 ◆eUwxvhsdPM2020/05/11(月) 22:02:24.19KiFpLTgB0 (12/12)

今回はここまでです


86以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/05/13(水) 09:27:24.86zsFOj3ZQ0 (1/1)

スレに報告すらしない奴はその先何書いてもクソスレだよ


87以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/05/13(水) 15:27:39.1482YvZW/c0 (1/1)

スレに報告はしたほうがいいかもしれないがそれはそれとして好き


88 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 22:06:45.093C0dRAZ70 (1/23)

…………

チュンチュン

チチチ……

ドラゴン「……ここか」ドスドス

ボンゴレ「わー!なんだか綺麗な所ですねー!鳥さんが飛んでますよー!ほら、見えますかー?」

赤子「おー!」キラキラ

ボンゴレ「ねー?すごいっすよねー?うんうん!」ニコニコ

ドラゴン「……しかし、なんか木々がちょっと萎れてないか?元気ないっつーか……」

ボンゴレ「えー?気のせいっしょー。青々として綺麗っすよー?」

赤子「あいー」

ドラゴン「…………」ジッ

ボンゴレ「?……どうかしました?」

赤子「あう?」


89 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 22:10:23.513C0dRAZ70 (2/23)

ドラゴン「あー……しまった。この子ミノタウロスに預けて来たら良かったな……」

赤子「あいー……」

ボンゴレ「え?いや、そりゃあ幻術魔法無視して立ち入るのは怒られるかもしれませんけど、ただお野菜とか分けてもらうようお願いするだけですし……いいんじゃないすか?ミノタウロスさんも死にはしないって言ってくれたし……」

ドラゴン「うーん……ケンカになるかもしんないからなぁ」

ボンゴレ「やめて下さいよそういうの!穏便にいきましょうよ!アタシ達はただ、お野菜とか果物もらえたらそれでいいんですから!!」


90 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 22:15:35.943C0dRAZ70 (3/23)

ドラゴン「んな事言ってもなー……見ろよこの幻術魔法」ズンズン

ボンゴレ「どれどれ……わ、結構すごい魔法かかってますねー。これ普通の人だと突破出来ないっすよ」テコテコ

赤子「おおー……」パチクリ

ドラゴン「もし俺がこの魔法をかけた側で、この魔法無視して入ってきたら……めっちゃキレるくらいにはガチめだな」ズンズン

ボンゴレ「普通にアタシら入っちゃってますよねえ……遺書書いとこうかなあ……」オヨヨ……


91 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 22:18:25.953C0dRAZ70 (4/23)

ドラゴン「……なあボンゴレ、一つ確認するが……」

ボンゴレ「あい?何です?」

ドラゴン「俺たちの身に危険が迫った時は……森燃やす勢いで攻撃していいのか?」

ボンゴレ「出来たら森燃やさない勢いでお願いします」


92 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 22:28:47.663C0dRAZ70 (5/23)

ドラゴン「難しいな……火ィ吐いたら簡単なんだが」

ボンゴレ「ドラゴンさん、色々魔法使えるんでしょ?別に火に頼らなくっても」

ドラゴン「色々っつうか、まあ……四元素魔法と二色魔法、合わせて六大魔法の一応全て扱えるけどさ」

ボンゴレ「チートっすねえ……四元素だけならともかく、黒魔法と白魔法の二色両方まで扱えるなんて……人間だったら賢者とか大魔法使いとか言われてますよ」


93 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 22:32:54.153C0dRAZ70 (6/23)

ドラゴン「それでもな、魔法唱えるのは面倒だし、火ィ吐くのは魔法関係ない俺の能力だから楽なんだよ」

ボンゴレ「はあ……そういうモンすか」

ドラゴン「そういうモンだ。特に二色魔法はな――……おっと、止まれ!」

ボンゴレ「へ?」

赤子「あう?」

ヒュンヒュンヒュン!


94 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 22:39:32.103C0dRAZ70 (7/23)

ドカカカカッ!!

ボンゴレ「あぱーッ!?ななな、何ですかっ!?足元に弓矢がっ!?」

???「そこを動くな!……何用だ、貴様ら!」

バン!

ドラゴン「……随分な挨拶だな」

赤子「ふ……ふえ……!」ジワッ

ボンゴレ「わー!わーっ!怖くないっ!ぜーんぜん怖くないでちゅよーっ!だから泣かないでっ!ほら、いないいなーい……あぱー!!」ベーッ!

赤子「ふえ?……きゃっきゃっ!」ニコニコ

ドラゴン「あっぶなー……ナイス、ボンゴレ」

ボンゴレ「ふふーん、毎日あやしてるアタシをナメない方がいいっすよ!」ドヤアッ


95 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 22:44:42.863C0dRAZ70 (8/23)

???「……質問に答えろ!貴様ら……我々を舐めているのかっ!!」ギリリ……

ドラゴン「うるせェこちとら子供が泣きわめく方が重要案件なんじゃ」

ボンゴレ「そうですよー!この子が泣いたらどんだけうるさいか、アンタわかって――……」

ヒュン!

ドカア!!

ボンゴレ「あぱー!?」

ドラゴン「うおっ!?……お、おいボーンゴーレム?大丈夫か?……頭に矢ァ刺さってんぞ」


96 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 22:46:46.233C0dRAZ70 (9/23)

ボンゴレ「あー、大丈夫っす。かなりクラクラきますけど……」アパアパ

ドラゴン「おいお前ふざけんなよ!コイツがこれ以上アホになったらどうする気だ!」

ボンゴレ「今のでせっかく覚えてた7の段忘れちゃいました!」プンプン

ドラゴン「九九くらいは全部覚えとこうぜ」

???「……貴様ら、我々を馬鹿にしているのか?」イラッ

ドラゴン「姿も見えないのに馬鹿にするもクソもあるかよ。木の陰に隠れてんじゃねーッ」

ボンゴレ「そうっすよー!お話するんなら、まずお互い顔を合わせるべきじゃないっすかー!?」

赤子「あいっ!」

???「…………」


97 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 22:50:03.823C0dRAZ70 (10/23)

シュタッ!

ドラゴン「……おっ。下りて来た」

……スタスタスタ……

ザッ!

エルフ娘「……これで満足か?……化物め」

キリッ!

ドラゴン(……『エルフ』か。耳の長い、長命で美しい亜人種……弓の名手と聞くが、なるほどな……)

ボンゴレ「ぷぷーっ!ドラゴンさん、化物って言われてますよ!」プククッ

赤子「あはっ!きゃっきゃっ!」

ドラゴン「化物はオメーだよ」

エルフ娘「貴様ら二人共だ」


98 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 22:54:14.723C0dRAZ70 (11/23)

エルフ「頭に弓矢が刺さっても死なないとは、貴様……ボーンゴーレムだな。話には聞いている」

ボンゴレ「お、アタシ有名人っすか?」ワクワク

エルフ「……ボーンゴーレムのくせに肉がついていて自我がある、変わり者……だとな」

ボーンゴーレム「っ!……」

ドラゴン「……」

エルフ「そして、お前はドラゴンだな?北にある山のヌシの」

ドラゴン「……自分からヌシだと名乗った覚えは無いがな」


99 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 22:56:57.763C0dRAZ70 (12/23)

エルフ「去れ。この森の主様は、貴様らを歓迎していない」キッ

ドラゴン「……」

ボンゴレ「……」

赤子「……う?」

エルフ「自分たちの居るべき所へ帰れ。礼儀知らずめ」

ボンゴレ「……随分な言われようですね」

ドラゴン「歓迎とか別にしなくていいけどさ……いきなり弓矢ぶっ放す奴に、礼儀だ何だと言われたくはないな」

エルフ「……」


100 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 23:01:50.403C0dRAZ70 (13/23)

ドラゴン「争うつもりは無い。とりあえず……話を聞いてくれないか?」

エルフ「去れ。そんな暇はない」

ボンゴレ「そこを何とか!お願いしますっ!」

エルフ「くどい!!」

赤子「あうー……」ションボリ

エルフ「……」


101 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 23:11:20.463C0dRAZ70 (14/23)

ドラゴン「勝手に森に入った事は謝る。しかし、俺たちはこの森を荒らしに来たんじゃない。お願いがあって来たんだ」

赤子「あいあいっ!」シュピッ!

エルフ「何度も言わすな!私たちは……!」

赤子「うぃ?」キョトン

エルフ「……さっきから何なんだ、この赤ん坊は!!」

ボンゴレ「アタシとドラゴンさんとの愛の結晶です」

ドラゴン「ああ……いや違うよ?」


102 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 23:15:22.853C0dRAZ70 (15/23)

ドラゴン「色々あって俺たちが育ててる子供だよ。……断じて俺たちの子ではない」

ボンゴレ「むー!そんなに否定しなくてもいいじゃないすかー!」

赤ん坊「あい!」

ドラゴン「うるせえよお前ら」

エルフ「人間の子、だと?……き、貴様ら、何と卑怯な!!」ギリッ!

ドラゴン「いやまあ人間連れてきたのは悪かったが、こいつは赤ん坊で……ん?『卑怯』?」

エルフ「こんな……こんなっ!」


103 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 23:17:57.173C0dRAZ70 (16/23)

エルフ(こんな可愛い生き物を連れてくるなんて――……!!)ドキドキ

ドラゴン「あれーなんかこいつチョロくねー?」


104 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 23:20:02.773C0dRAZ70 (17/23)

『『『……山のヌシが人間の赤ん坊を育てているという噂は、本当でしたか……』』』

ザワザワザワ

ドラゴン「!?」

赤子「あう?」

ボンゴレ「な、なんですかこれ!?……も、森の木々が……しゃべってる?」

エルフ「!!……あ、主様っ!申し訳ありませんっ!侵入者を許してしまって……!!」

『『『良いのです。エルフよ……心優しい貴女に、辛い仕事を与えてしまいましたね……』』』

エルフ「そ、そんな……勿体無いお言葉!」ピシッ!

ドラゴン「……なあ、この森の主って、木なのか?」

エルフ「少し黙ってろ」


105以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/05/13(水) 23:21:15.26FAsvAWip0 (1/1)

―じゃあ、まず年齢を教えてくれるかな?
ハッゲ「29歳です」
―29歳?もう働いてるの、じゃあ?
ハッゲ「自称映画監督です」
―自称映画監督?あっ…(察し)ふーん


106 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 23:23:39.453C0dRAZ70 (18/23)

『『『……貴方が、山の主ですね。……話には聞いております』』』

ドラゴン「え?あ、ハイ。……どうも?」

『『『……幾千万の呪文を唱え、大空を舞う覇者、と……そう伝え聞いておりますが』』』

ドラゴン「……いや、ちょっと尾ヒレつきすぎじゃね?確かに六大魔法は唱えられるけども」

ボンゴレ「普通は一つの系統の魔法しか唱えられないすからね?頑張って二つか三つが限界っす」


107 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 23:26:51.783C0dRAZ70 (19/23)

『『『……確認しますが、貴方は……六大魔法全てが扱えるのですね?』』』

ドラゴン「え?ああ、うん」

『『『……火、水、土、風の四元素魔法、全てが扱えるのですね?』』』

ドラゴン「いやそうだけど……それが何だよ」

『『『……わかりました。……エルフよ』』』

エルフ「は、はいっ!」ピシッ


108 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 23:29:48.613C0dRAZ70 (20/23)

『『『……彼らを、私の所まで連れて来なさい』』』

エルフ「なっ!?」

ボンゴレ「えっ?」

赤子「ふえ?」

ドラゴン「……へ?」


109 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 23:33:19.703C0dRAZ70 (21/23)

エルフ「な、何故ですか!?主様っ!」

『『『……理由は、貴女ももうわかっているはずですよ……』』』

エルフ「……くっ!」

『『『……お願いしますよ。……それでは、また……』』』

ザワザワザワ……

エルフ「……あ、主様……!!」

ボンゴレ「……ねえねえドラゴンさん……どういう事でしょ?」

赤子「あうー?」

ドラゴン「わからん。が……あれだろ」

ボンゴレ「どれすか?」

ドラゴン「なんかこう……めっちゃ怒られるか殺されるかのどちらかだろ」

ボンゴレ「何ですかその二択ー」


110 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 23:36:43.843C0dRAZ70 (22/23)

ドラゴン「いやまあ悪い事にはならないんじゃないか?もしかしたら友好的な展開かもしれん……たぶん」

ボンゴレ「メチャクチャ不安ですよぉ……」オヨヨー

エルフ「くっ……貴様ら、ついて来い!主様の元まで連れて行く!」キッ!

ドラゴン「主様って……この喋ってたように見えた木々は?」

エルフ「あれは主様の力だ。……主様は、植物と心を通わせ、ある程度使役する事が出来る」

ボンゴレ「ほえー……凄いっすねえ、アルジサマは」

ドラゴン「お前は魔物とすら心通わせる事出来ないのになぁ……」

ボンゴレ「むかー!なんですかそれー!!」

エルフ「早くついて来い!」

…………


111 ◆eUwxvhsdPM2020/05/13(水) 23:37:44.313C0dRAZ70 (23/23)

今回はここまでです


112以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/05/16(土) 00:00:39.50dnovfBOcO (1/1)


ボーンゴーレム娘ってのがよくわからんな
骨なの?


113以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/05/16(土) 21:42:32.21USCzmDCh0 (1/1)

フレッシュゴーレム的なものなのか、それともアンデッドモンスターなのかどっちなんだろう


114 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 19:00:01.43xyQGYpmK0 (1/38)

…………

……ザッザッザッ……

ドラゴン「おいちょっと待てお前ら。歩くの早い」ゼーゼー

ボンゴレ「ドラゴンさんが歩くの遅いんすよー」

ドラゴン「狭いんだよこの道!道っつーか木と木の間じゃねーか。ケモノすら通ってねえ」

エルフ「ふん、これだからズウタイばかりデカいドラゴンは……この程度の道ですら弱音を吐くか」フフーン

ドラゴン「ナメんなよ、この身体には夢と希望が詰まってんだぞ」

ボンゴレ「詰まってんのは魔力でしょ……ほら、早く行きますよー」スタスタ

赤子「ういっ」

ドラゴン「だから待てって……痛っ!枝引っかかった!」

……ガサガサ……


115 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 19:05:01.87xyQGYpmK0 (2/38)

アルラウネA「あれー?エルフさん。お客様ー?」

フワッ……

エルフ「む、アルラウネ達か……」

アルラウネB「わあっ、主様にお客様ー。すごい久しぶりぃー。うぷぷー」

アルラウネC「みんなに知らせないと。ボク達も後でお話しに来るねー」

ウププププ……

サァッ……


116 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 19:08:33.71xyQGYpmK0 (3/38)

ボンゴレ「……なんですか、今の方たちは」キョトン

エルフ「花の妖精、アルラウネだ。楽天家で性に奔放……噂好きでイタズラ好き、集団でオスをからかうのが好きな魔物だ」

ドラゴン「良い所ねえな……」

エルフ「いつもはアラクネが奴らをまとめているんだがな。まあ後で会えるだろう……気をつけろよドラゴン。おそらく貴様のような奴は、アルラウネ達の好きなタイプだ」

ドラゴン「えっ」

エルフ「おっと、話をしていたらすぐだったな……着いたぞ。ここだ」

ザッ!


117 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 19:13:54.70xyQGYpmK0 (4/38)

サァァ……

ボンゴレ「ふえー……すごい綺麗な所っすねー」

赤子「おおー……」

ドラゴン「……ん?ここは……」

エルフ「……わかるか、ドラゴンよ」

ドラゴン「……マナの流れが濃い。それにこの澄んだ空気……『聖域』か」

エルフ「……流石だな。主様が認めただけある」ボソッ

ボンゴレ「ほえ?どういう事すか?」

赤子「あい?」

ドラゴン「……お前本当に魔力高いのか?」


118 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 19:22:16.28xyQGYpmK0 (5/38)

ドラゴン「人に荒らされていなくて、魔力の源……『マナ』が多量にあるだろ。『聖域』……滅多にない、神聖な場所なんだよここは」

ボンゴレ「アタシそーいうの鈍感だからなー」

ドラゴン「……まあいい。それで?主様というのは?」

エルフ「こっちだ」スタスタ……

ガサッ

エルフ「……主様。申し付け通り、連れて参りました」

ドラゴン「……」

ボンゴレ「どきどき……」


119 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 19:27:30.81xyQGYpmK0 (6/38)

ドライアド娘「……ご苦労様でした。エルフさん……」

サァァ……

ドラゴン(……なるほど、『ドライアド』か。……樹木の妖精で、植物のような緑色の肌や花の咲いた髪等の特徴を持つ……)

ボンゴレ「ふわー……なんだか綺麗なお姉さんですねー」

赤子「あいー……」

ドライアド「…………」

ドラゴン「……おいお前、あんま失礼な行動すんなよ」ヒソヒソ

ボンゴレ「むかかーっ!失礼なのはドラゴンさんっすよー!アタシはただ褒めただけじゃないすかー!」


120 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 19:34:01.32xyQGYpmK0 (7/38)

ドラゴン「いいか……聖域を守っているという事は、ここを狙う他の魔物や人なんかと戦って、勝利したという事だぞ」ヒソヒソ

ボンゴレ「……ほえ?それって……」

ドラゴン「見かけで判断するな。あいつ……相当強いぞ」ヒソヒソ

ボンゴレ「……りょ、了解っす」

赤子「ういっ」

ドライアド「…………さて、貴方達……」

ドラゴン「お、おう」

ボンゴレ「……」ドキドキ


121 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 19:39:30.81xyQGYpmK0 (8/38)

ドライアド「……その、あの、えっと……わざわざこんな奥地まで来て頂いて、その……あああ、ありがとう、ごじゃいましゅ」ペコリ

ドラゴン「…………」

ボンゴレ「…………」

赤子「…………」


122 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 19:44:25.02xyQGYpmK0 (9/38)

ドライアド「……え、エルフさぁん……肝心な所で噛んじゃいましたぁ……」ウルウル

エルフ「大丈夫ですよ主様!問題ないです!!……おい何だ貴様らその顔はぁッ!!」

ドラゴン「何だって言いたいのはこっちだ――ッ!!っていうかどういう顔したらいいんだよ、こういう時は!!」


123 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 19:48:18.89xyQGYpmK0 (10/38)

ドラゴン「えーっと……確認したいんだけど、アンタが主様とかいうヤツなんだな?……さっき木を使って話してきた」

ドライアド「は、はい……ごごご、ごめんなさい」ペコリ

エルフ「主様!貴女が謝る事はありません!!」オロオロ

ドラゴン「全ッ然イメージと違うんですけど……え?違う人じゃないの?」

エルフ「失礼な事を言うな貴様!主様はなあ……ものすっごい人見知りのアガリ症で、人前に立つと上手く話す事が出来ないのだ!!!」

ドライアド「姿を隠してたら大丈夫なんですけど……しゅ、しゅみません……」オドオド

ボンゴレ「あぱー……いやーなんていうか……残念っすねぇ……」

ドラゴン「いやもう本当……さっきまでのドキドキ返して欲しい」


124 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 19:52:22.03xyQGYpmK0 (11/38)

ドライアド「ううう……に、苦手なんですよお話するの……植物は喋らないし、わた、私……あまり自分に自信持てないっていうか……」モジモジ

ドラゴン「いやお前、聖域守るくらいには強いんだろ?それって相当、自信持てる事だと思うが……」

ドライアド「ひ、人に会いたくないから幻術魔法張って引きこもってただけですよぉ……私なんて、私なんて……」イジイジ

ドラゴン「何という事でしょう」


125 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 19:59:11.86xyQGYpmK0 (12/38)

ドライアド「いつの間にか、エルフの皆さんとかアラクネさんとかアルラウネさんとか、フェアリーさんとかマタンゴさんとかハーピーさんとか、色々な方に慕われるようになりましたけど……」

ボンゴレ「いや、慕われすぎでしょ……すごくないですかそれ」

ドライアド「私なんてそんな大層なモンじゃないですよぉ……誰か立場変わってくれないかなぁ……うう……」ドヨンドヨン

ドラゴン「おいコイツ本当にドライアドか?キノコとか菌類系の魔物じゃねえの?」

エルフ「だから失礼な事を言うな――っ!!」


126 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 20:02:42.13xyQGYpmK0 (13/38)

ガサガサッ!

モブエルフ「お取り込み中の所、失礼します主様っ!」シュタッ!!

フェアリーA「でんれー、でんれー」パタパタ

フェアリーB「いえーい」パタパタ

ボンゴレ「わっ、他にもエルフいたんですね」ドキッ

エルフ「どうした、何があった?」


127 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 20:06:00.60xyQGYpmK0 (14/38)

モブエルフ「森に侵入者です!人間の男、年は20歳前後!」

フェアリーA「イケメンだよー」

フェアリーB「けどよわそうだよー」

エルフ「侵入者か……今どこにいる?」

モブエルフ「ハーピーの報告によると、入口のA地点です!現在、幻術魔法にかかり同じ場所をぐるぐると周っております!!」

エルフ「なら問題無いな。ご苦労、下がっていいぞ。……主様!」

ドライアド「え、ええ……わた、私の出番ですね……」

ドラゴン「え?」


128 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 20:09:57.93xyQGYpmK0 (15/38)

ドライアド「あー……えへんえへん!おっほん!……あー↓(低音)あー→(普通)あー↑(高音)」

ドラゴン「え?え?……いや、何?」

ザワザワザワ……!!

ドライアド『『『……今すぐ引き返しなさい、愚かな人間よ……今ならまだ、貴方は許されます。しかし……これ以上踏み込めば、貴方には……神の裁きが落ちる事でしょう……!!』』』キリッ

ザワザワザワ……!!

ドラゴン(キャラ違ェ)

ボンゴレ(ああー、いますよねー……舞台に立つとキャラ変わる人)

赤子(あぱー……)


129 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 20:23:55.46xyQGYpmK0 (16/38)

ドライアド「ふうー……ええっと、その、ど、どうでしたか?え、エルフさん?」オドオド

エルフ「バッチリです。いつもながら素晴らしい……!!」キラキラ

ドラゴン「あかん、ツッコむのが面倒臭くなってきた」

ボンゴレ「頑張って下さい、ドラゴンさんが頼りです」

ドラゴン「ええーっとだな……その、人見知りのドライアドが、わざわざ俺たちをこんな所まで連れてきたのはどういう事だ?……他人に会いたくなかったんだろ?さっきみたいに脅してさ」

ドライアド「……そうも言ってられないのです……」

赤子「だー?」


130 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 20:28:09.10xyQGYpmK0 (17/38)

ドライアド「私が、人見知りなのにも関わらず……」

ボンゴレ「……」

ドライアド「……もう本当に、知らない人と顔合わせたくなくって……本当怖くって、足ガタガタ震えてて……こここ、こうしてお話してる間にも、すごく、なんていうか……枯れそうになってるんですけど……」ガタガタシオシオ

ドラゴン「おい無理すんな、頼むから」

ドライアド「……それにも関わらず!こうして、大切な聖域にまでお呼びしたのは……貴方達、いえ、ドラゴンさんに、『お願い』があるためなのです」

ドラゴン「……え?俺?」

ボンゴレ「っていうか……『お願い』?」


131 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 20:31:39.43xyQGYpmK0 (18/38)

ドライアド「見て下さい、この森の木々を……草花を……果実を、幹を、植物達を……」

サァァアア……

ボンゴレ「……綺麗な所ですよねぇ。花の他にも、食べられる野菜や木の実なんかも育ってますし……」

赤子「うー……」コクコク

ドラゴン「……やっぱり、これは……間違いない」

ドライアド「……気付きましたか?そのー……どどど、ドラゴン、さん?」ビクビク

ドラゴン「ああ。……あの、ビクビクすんのやめてもらっていい?」

ドライアド「ぜ、善処します……」オドオド


132 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 20:33:58.55xyQGYpmK0 (19/38)

ドラゴン「この森に入った時も思ったが……草木に元気が無い。萎れているんだ」

ドライアド「その通り、です……最近の日照り続きで、水が足りないのです……このまま日照りが続けば、この森は死んでしまうでしょう……もちろん、森と命を共にする、私も……」

エルフ「くっ……主様、お労しや……!」ウルウル

ドライアド「聞く所によると、貴方は……えっと、その……六大魔法全てが、使えるんですよね?」

ドラゴン「ああ……まあ、な」


133 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 20:36:51.86xyQGYpmK0 (20/38)

ドライアド「お願いです……水の魔法を使って、この森に潤いを下さいませんか?こ……この通り、です」ガバッ

エルフ「あ、主様っ!どうか……頭をお上げくださいっ!!」

ドラゴン「……」

ドライアド「……ひ、人見知りの私が、貴方と直接会ったのも……大切な聖域に、貴方をお呼びしたのも……私なりの、誠意です」

ドラゴン「魔法使えないのかよお前は。聖域に住んでるって事は、ちっとはやるんじゃねえのか」

ドライアド「わ、私は土魔法だけで……あとは白魔法と植物の心がわかるくらいで……エルフさんやフェアリーさん達は風魔法しか使えませんし、他に水を得る手段は……」ウルウル

ドラゴン「……そうか」


134 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 21:06:36.14xyQGYpmK0 (21/38)

ドライアド「こ、こうしている間にも、同胞の苦しむ声が聞こえます。どうか、どうか……!!」

ドラゴン「そうだなァ~~……もちろん水はやってもいいが、『タダ』っていうのはイヤだなァ~~……なあ?ボーンゴーレム?」ニタリ

ボンゴレ「え?……あ、あーそうですねっ!タダ働きなんて本当、イヤですもんねッ!」アセアセッ

赤子「えっえっえっ……」ニヤリ

ドライアド「!……」

エルフ「き、貴様ら……下手に出ていれば、勝手な事をッ!」


135 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 21:09:14.68xyQGYpmK0 (22/38)

ドラゴン「勝手だぁ?ウチのボンゴレのドタマに弓矢ぶっ刺したのは何処のどいつだよ?あ~~ん?」

エルフ「うぐっ!」

ボンゴレ「そうっすよー!見て下さいコレ、かなりしっかり刺さってます!」プンプン

ドラゴン「お前は早くそれを抜け」

エルフ「し、しかしそれとこれとは――……」

ドライアド「……わ、わかりました……」

エルフ「あ、主様ッ!?」


136 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 21:12:13.93xyQGYpmK0 (23/38)

ドライアド「わた、私の身体が目当てなんですね……まだ受粉していない、綺麗な身体です。……ど、どうぞ///」オズオズ

ドラゴン「いやそういうのは求めてねえ」


137 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 21:15:57.33xyQGYpmK0 (24/38)

ドライアド「で、では……わ、私の命、とかですか……?食べても青臭くて美味しくないと思いますけど……」オドオド

ドラゴン「お前の中でドラゴンってどんだけ悪者なんだよ」

ボンゴレ「まあ今思いっきり悪者顔してましたからねぇ……」

ドライアド「……あの、それでは、何を?……も、申し訳ありませんが、聖域を渡すのは、その……」

ドラゴン「聖域なんていらねえよ。これだけ大切に育てた草花、俺には勿体ねえ」


138 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 21:19:09.55xyQGYpmK0 (25/38)

ドラゴン「俺らの望みは……この子の食べる野菜や果物を分けて欲しいって事だ」

赤子「あい!」

ボンゴレ「っす!」

ドライアド「…………」

エルフ「そ、そんな事でいいのか?もっと、こう……難しい事でも良いんだぞ?」

ドラゴン「こっちからしてみれば死活問題でね……食う物が無くてコイツに毎晩泣かれると、うるさくてかなわん」フンッ

ボンゴレ「もー、まーたドラゴンさんは嫌な言い方してー……」


139 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 21:22:34.06xyQGYpmK0 (26/38)

ドライアド「…………わ、わかりました」キリッ

エルフ「主様……」

ドライアド「その子の命が尽き果てるまで、微力ながら、お世話いたしましょう……」

ボンゴレ「なんかスケールでかい!」

ドラゴン「ドライアドは植物と同じで長命だからな……さて!交渉成立、かな」ニヤッ

エルフ「ああ……頼む。ドラゴンよ……」

ドラゴン「……『水精ウンディーネよ。我の下に集いて奇跡を呼び起こしたまえ』……」ブツブツ

…………


140以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/05/18(月) 21:24:36.72LVh2tpSf0 (1/2)

ドラゴンのツンデレぶりよ…
お前がナンバーワンヒロインだ


141 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 21:25:30.74xyQGYpmK0 (27/38)

…………

ザアアアア……

エルフ「おお……!雨だ!数ヶ月ぶりの雨……!!」

ドライアド「す、すごい……森全域に雨を降らすなんて、凄まじい魔力……!!」

ドラゴン「聖域のマナのおかげだよ。ありったけ魔力練ったから、水不足が解消されるくらいには降るだろ」


142 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 21:29:57.74xyQGYpmK0 (28/38)

ボンゴレ「おおー!凄いですねー!ほーら、これが雨でしゅよー!」

赤子「うー?」

ドラゴン「おいボンゴレ、そいつ雨に濡らすなよ!風邪ひいたらどうする!」

ボンゴレ「大丈夫っす!ドライアドさんから大きな葉っぱ貰ったんで、傘代わりにしました!」サッ!

赤子「ういー」

ドラゴン「なら良し!」

エルフ(良いコンビなのだな……)


143 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 21:33:36.50xyQGYpmK0 (29/38)

ザアアアア……

ドラゴン「また水不足とかあったら呼んでくれ。このくらいならいつでも力になる」

エルフ「済まない、迷惑をかける」ペコリ

ドラゴン「お互い様だ。野菜に果物、これから頼むぜ」

エルフ「ああ。手塩にかけて育てた作物……お前達に食べてもらえるなら、こちらとしても本望だ」ニコッ

ドラゴン(『達』って……俺、基本肉食なんだけどなあ……食べないと駄目なんかなあ……食べるけどさあ……)


144 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 21:35:41.82xyQGYpmK0 (30/38)

ドライアド「あ、あのー……ぼぼぼ、ボーンゴーレム、さん?」

ボンゴレ「はい?なんでしょー?あ、葉っぱの傘ありがとうございます」ペコリ

赤子「だっ」

ドライアド「あ、いえいえ……あの、えっとですね、その……こ、こんなお願いしてもいいのかな?けど……ええと……」モジモジ

ボンゴレ「?……はい」


145 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 21:37:26.68xyQGYpmK0 (31/38)

ドライアド「そ、その子……抱っこさせてもらっても、その……い、いいですか?」シドロモドロ

ボンゴレ「ああなんだ、そんな事ですかー。はい、どうぞ」ズイッ

赤子「あいー」

ドライアド「わっ、わっ、わっ!ええーっと……こ、こんな感じですか?」ヒシッ!

ボンゴレ「もうちょい肩の力抜いていいっすよ。肘を曲げた所に頭が来るようにしてー……そうそう、そんな感じっす」


146 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 21:45:32.76xyQGYpmK0 (32/38)

ドライアド「……ふわあ……」ドキドキ

赤子「うー……」

ボンゴレ「……えへへ。どうっすか?アタシとドラゴンさんの子は」

ドライアド「……その、とても可愛いです。けど……なんだか、弱々しくって、触ると壊れちゃいそうで……こ、怖いです」

ボンゴレ「うんうん、アタシもいつも思います。けど触れてあげないと寂しくって死んじゃうんですって」

ドライアド「……植物とは、全然違う……」


147 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 21:47:49.63xyQGYpmK0 (33/38)

ドライアド「……植物は、どんなにひどい目にあっても、立ち直る事が出来る強さを持っています。大きなカエデの木も、名も無い雑草と呼ばれるものも、皆……とても強い」

ボンゴレ「はい」

ドライアド「けれど、この子は……言葉を話して、自由に動ける、植物よりも凄い『生き物』なはずなのに……ふにゃふにゃで、ひどい目にあったら立ち直れない、弱い存在……」

赤子「あうー……」ウツラウツラ


148 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 21:51:31.13xyQGYpmK0 (34/38)

ドライアド「……それが、とても愛おしい、ですね。……ふふふっ」ニコッ

赤子「すー、すー……」スヤスヤ

ドライアド「……あら?」

ボンゴレ「あぱー、眠っちゃいましたねー。ドライアドさんの腕の中が気持ち良かったんでしょうか?」

ドライアド「え?そ、そんな……わた、私なんて……」オロオロ

ボンゴレ「この子を寝かしつけるの、すーっごく大変なんですからねーっ。羨ましいですよ、このーっ」ツンツン


149 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 21:53:40.13xyQGYpmK0 (35/38)

ザアアアア……

ドライアド「……今日は、良い日ですね。……ふふっ」

ザアアアア……

エルフ「……主様、お身体の調子は……?」

ドライアド「……ええ。身体に力がみなぎるようです。ドラゴンさんにボーンゴーレムさん。そして……この子のおかげですね」

赤子「すー……すー……」スヤスヤ


150 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 21:55:52.66xyQGYpmK0 (36/38)

ドライアド「……森に住む全ての種族と、草花を代表して、改めてお礼を言わせて下さい。……ありがとうございました」ペコリ

ボンゴレ「いえいえー!どーいたしましてっ!」ペコリッ

ドラゴン「お前何もやってねえだろ」

ボンゴレ「むむっ!身体を張って矢を受け止めたりしましたよっ!?」

ドラゴン「もう何か色々と違ェ」

ドライアド「……ふふふっ」

ザアアアア……


151 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 21:59:06.68xyQGYpmK0 (37/38)

ドライアド「…………ですが……私は、もう駄目です」

エルフ「えっ」

ドラゴン「は?」

ボンゴレ「へっ?」


152 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 22:01:24.36xyQGYpmK0 (38/38)

ドライアド「ひ、久々に沢山、知らない人とお話したから……せ、精神が……心が……」シオシオシオ……

エルフ「あ、主様ぁー!!ドラゴンっ何とかしてくれぇー!!!」

ドラゴン「白魔法でも心の病気は治せねえよ」

ボンゴレ「ちゃんちゃんっ」

赤子「あうー……」zzz……

…………


153 ◆eUwxvhsdPM2020/05/18(月) 22:03:34.26xyQGYpmKo (1/1)

今回はここまでです

少し説明などなど
『ゴーレム』は物を集めてそれを魔法で動かしている魔導物という感じです
骨の寄せ集めが『ボーンゴーレム』、死体の寄せ集めが『フレッシュゴーレム』ですね
この話に出てくるボーンゴーレム娘は、骨の寄せ集めのくせに一部肉があり、自我があるという変わり者です

服で隠していますが、胸から下がほとんど骨の寄せ集めになってます。アバラ全開です
イメージ画像は友達からいただきました。ありがとうございます

http://imgur.com/eemQmp6.jpg


154以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/05/18(月) 22:20:29.41LVh2tpSf0 (2/2)

なるほどやっぱりゴーレムなのか

そして友達の絵めちゃかわいい
ロシア風美少女だったとは


155以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/05/23(土) 02:55:26.81npkPHVWuO (1/1)

メーテルやんけ


156 ◆eUwxvhsdPM2020/05/23(土) 21:41:01.35Ju4yvznM0 (1/21)

…………

ボンゴレ「ふーっ、ふーっ……はい、お口あーんしてー」スッ

赤子「あー?」

パクッ!

赤子「……んぐんぐ……」モキュモキュ

ボンゴレ「はーい、もぐもぐー。ごっくん!……よく食べられまちたねーっ!えらいえらいっ」ヨシヨシ

赤子「だー!だー!」ニコニコ

ドラゴン「……お前、子育てスキル上がったよなぁ……」シミジミ


157 ◆eUwxvhsdPM2020/05/23(土) 21:51:09.97Ju4yvznM0 (2/21)

ボンゴレ「あ、ドラゴンさんお帰りなさーい。お野菜もらえました?」

ドラゴン「ああ。必要以上にエルフが押し付けてきたよ……後で芋とかは干して、保存食にしておいてくれるか」ドサッ

ボンゴレ「はーい。あ、果物もいっぱいありますねー。ジャムやドライフルーツなんかにしますかー」

ドラゴン「迷いの森の草木は問題なさそうだったよ。最近は雨の日も多いしな……ドライアドとエルフがこの子に会いたがってた」

ボンゴレ「また今度連れて行きましょうっか。しかしお野菜や果物が元気になって良かったですねー」

ドラゴン「ああ……」


158 ◆eUwxvhsdPM2020/05/23(土) 21:56:04.38Ju4yvznM0 (3/21)

ボンゴレ「この子、お野菜の離乳食が美味しいらしくって、お腹いっぱいになっても食べようとするんですよー。おっぱいもまだまだいっぱい飲むし、すくすく育ってますねぇ」

ドラゴン「太らせすぎるなよ。太った人間は、アレだ、……醜い」

ボンゴレ「……それ、私腹を肥やしてる人間でしょ」

ドラゴン「人間の金持ちってのはどうしてあんなにブクブクしてるかねぇ……」


159 ◆eUwxvhsdPM2020/05/23(土) 22:02:24.31Ju4yvznM0 (4/21)

ボンゴレ「このくらいの歳の子はちょーっとコロコロしてる方が可愛いんですよ。ねーっ?」

赤子「あーいっ」

ドラゴン「あっそう……」

ボンゴレ「ああそうだ。この子のご飯の事なんですけどね、ドラゴンさん」

ドラゴン「うん?」

ボンゴレ「離乳食に慣れてきたら、お肉やお魚、タマゴなんかも試していこうと思うんですよ」

ドラゴン「つ、ついにミンチか!!」ガタッ

ボンゴレ「生じゃないっすよ!なんでテンション上がってんすか!!」


160 ◆eUwxvhsdPM2020/05/23(土) 22:07:35.13Ju4yvznM0 (5/21)

ボンゴレ「すりつぶしたのをトロトロに煮込んだのを与えていくんですってば。肉類の調達、お願いしますよー」

ドラゴン「へいへい……つっても俺らが普段食ってるのでいいんだろ」

ボンゴレ「まあそうなりますねー」

ドラゴン「……クマとか大トカゲとかでもいいのか?」

ボンゴレ「……ギリセーフ、ですかね」

ドラゴン「なら良し」ウン

ボンゴレ「たくましく育ちますね、この子」ウン


161 ◆eUwxvhsdPM2020/05/23(土) 22:14:37.77Ju4yvznM0 (6/21)

ボンゴレ「はーい、じゃあママはお野菜仕舞ってきましゅからねー。ここでパパと一緒に、ぐっすりスヤスヤしててくだしゃいねー?」

赤子「うー?」

ボンゴレ「じゃ、ドラゴンさん様子見ておいて下さいね。あと子守唄歌ってあげて下さい」

ドラゴン「歌えねえよ」

ボンゴレ「じゃあ子守雄叫びとかでもいいです」

ドラゴン「うわあすげえ目が覚めそう」


162 ◆eUwxvhsdPM2020/05/23(土) 22:18:45.38Ju4yvznM0 (7/21)

ボンゴレ「ふんふんふーんっ♪もらったーおイモは何しよかーっとっ♪」パタパタ

ドラゴン「……」ジーッ

赤子「う?」

ドラゴン「……おい、寒くないか?洞窟は結構冷えるからな。毛布を敷いているから大丈夫だと思うが……寒かったら、こう……言えよ」

赤子「……」キョトン

ドラゴン(…………人間っていつぐらいから話せるようになるんだ?……何考えてるかサッパリわからん)

赤子「……ういー……」ググッ……


163 ◆eUwxvhsdPM2020/05/23(土) 22:23:08.81Ju4yvznM0 (8/21)

赤子「だっ!」コロンッ!

ドラゴン「うおっ!?」

・ ・ ・

ドラゴン「……え?何?何転がってんのお前」

赤子「……う~~……だっ!」コロンッ!

ドラゴン「おーい待て待て!それ以上転がるとベッドの外出る!岩肌に直はヤバイ!」ワタワタ

ボンゴレ「ほえ?どーかしました?ドラゴンさん」

ドラゴン「た、助けてくれ!コイツがいきなり寝返り打って――……」

ボンゴレ「え!?寝返り!!?」


164 ◆eUwxvhsdPM2020/05/23(土) 22:29:00.09Ju4yvznM0 (9/21)

ボンゴレ「きゃー!きゃー!見せてくださいアタシにもっ!」ズイッ

赤子「う~~……だっ!」コロンッ!

ドラゴン「おお、逆回転……コイツ賢い」

ボンゴレ「わー!わー!見ました!?寝返り!寝返り打ちましたよ!!」

ドラゴン「……え、うん……それが?」

ボンゴレ「感動が薄いっ!!」ガーン


165 ◆eUwxvhsdPM2020/05/23(土) 22:32:12.56Ju4yvznM0 (10/21)

ボンゴレ「成長したって事ですよー!今まで寝返り打った事なかったでしょー!?」

ドラゴン「え、こういうのも成長なのか……?」

ボンゴレ「足腰がしっかりしてきたって事ですよ!いやーめでたいっすねー。この分だと案外すぐに歩けるようになるかもしんないっすよー」ニコニコ

ドラゴン「成長……そうか……何てことはない日々が続いてると思ったけど……コイツ、いや……この子は成長しているんだな……」


166 ◆eUwxvhsdPM2020/05/23(土) 22:40:58.91Ju4yvznM0 (11/21)

ボンゴレ「しかし、寝返り打てるようになったって事は、この子のベッドも何とかしないとですねー」

ドラゴン「石の上に藁置いて毛布敷いてるだけだもんな……柵みたいなの作らないと駄目か?」

ボンゴレ「そうですね。ちょっと可哀想かもですけど、転がってどっか行かないようにしないと……」

赤子「う~~…………」プルプルプル……

ドラゴン「?……何だ?」

ボンゴレ「ほえ?」


167 ◆eUwxvhsdPM2020/05/23(土) 22:44:58.68Ju4yvznM0 (12/21)

赤子「だっ!だっ!だっ!」

ゴロゴロゴロゴロ!!

ドラゴン「うおおおおおいお前っ!出てるっベッドから出てるッ!!」

ボンゴレ「きゃあああああああ!!!だだだ、大丈夫っすかぁぁっ!?硬い地面で怪我ぁぁぁああ!!!」

ワーキャー!!


168 ◆eUwxvhsdPM2020/05/23(土) 22:49:33.30Ju4yvznM0 (13/21)

赤子「きゃっきゃっきゃ!あははっ!」ニコニコ

ボンゴレ「も~~、寝返り打てるのが楽しいのかもしんないっすけど、無茶しないで下さいよっ!」ギュッ

ドラゴン「うわーすげえ笑ってる……タフだなーこの子」

ボンゴレ「あっ!けどオデコから血ぃ出てます!ど、ドラゴンさん!白魔法で治してあげてくださいっ!」

ドラゴン「何で泣かないんだこの子……」


169 ◆eUwxvhsdPM2020/05/23(土) 22:54:24.80Ju4yvznM0 (14/21)

ドラゴン「『汚れを知らぬ私のこの手に、貴方の痛みを預けておくれ。傷ついた戦士達の身体に、私の優しさを与えておくれ』……」ブツブツ

シュウウ……

赤子「おおー……」パチクリ

ボンゴレ「良かったー。綺麗に治りましたねー」ホッ

ドラゴン「あーしんど」ハァー

ボンゴレ「それにしても、相変わらず鮮やかっすねー。アタシもそういうの使えたらいいんすけど」

ドラゴン「白魔法と黒魔法の二色魔法は、めっちゃ魔力使うからおすすめはしないぞ……」

ボンゴレ「あ、そうなんすか?」

ドラゴン「自然にあるマナと自分の魔力を練らず、自分自身の魔力だけを使って唱えるからな……っていうか、魔法の基本だろ」


170 ◆eUwxvhsdPM2020/05/23(土) 22:57:04.02Ju4yvznM0 (15/21)

ボンゴレ「ゴーレムになってから魔法の基本とか色々忘れちゃったんですよねー。あぱー本当大変だー」

ドラゴン「……まあ、覚えてる事があるだけでも異常っちゃ異常だけどさ。……それにしてもこの子、だいぶたくましくなったな」

赤子「あいっ」ニコッ

ボンゴレ「最近はオークのお父さん達の顔見ても泣かなくなりましたしねー。お父さん達喜んでましたよ」

ドラゴン「あーそういえば……ちょっと前までびーびー泣いてたな」

ボンゴレ「ふふふ……それでこそ未来の魔王っすね!!」

ドラゴン「お前まだそんな事言ってんの?」


171 ◆eUwxvhsdPM2020/05/23(土) 22:59:40.13Ju4yvznM0 (16/21)

ボンゴレ「当然っすよー!全ての魔物の頂点に立つ、最強の者っ!そんな子の育ての親とかテンション上がるじゃないっすかー!!」

ドラゴン「いや、全然」

ボンゴレ「ちぇー、ノリ悪いっすねー。魔王とか強さとか、そういうの興味ないんすか?」

ドラゴン「興味っつーか、ここは魔王の支配下じゃない土地だからな。疎いんだよそういうの」

ボンゴレ「ああ、なるほど……」


172 ◆eUwxvhsdPM2020/05/23(土) 23:10:14.36Ju4yvznM0 (17/21)

ボンゴレ「支配下じゃないって珍しいっすよね。近頃はどいつもこいつも魔王軍の配下じゃないすか?」

ドラゴン「だな。あんなのの何がいいんだか……」ハァー

赤子「……あい?」ピクッ

ボンゴレ「配下になれば魔王のネームバリューで色々お得っすよー?名が売れて上の地位まで行くと領地とかもらえるらしいですしー」

ドラゴン「その代わりに人間の町侵略したり、勇者と戦ったりしないといけないんだぞ。面倒くせぇ……嫌だわそんなん」


173 ◆eUwxvhsdPM2020/05/23(土) 23:12:09.61Ju4yvznM0 (18/21)

赤子「あいっ!あいっ!」パタパタ

ボンゴレ「しかし、支配下にない土地でしたら……魔王軍が侵略しに来てもおかしくないっすよねー」アハハー

ドラゴン「ねーよ。無い無い。魔王城がある北の果ての不毛大陸からここまで、どんだけ離れてるんだっつの」ワハハー

ボンゴレ「ですよねー!」ニャハハー

赤子「あぶー……あい、あいっ!」グイグイッ

ドラゴン「……さっきから騒がしいな。どうした?」

ボンゴレ「んー?外見てどーしたんですかー?今日のお天気でも気になります……か……?」

ピタッ


174 ◆eUwxvhsdPM2020/05/23(土) 23:16:10.20Ju4yvznM0 (19/21)

飛竜「「「グオオオオオオオオオオオオオ」」」

オオオオオオオオオオオオ!!!

ビリビリッ!

ボンゴレ「!!?……なんっ……!?」キーン!

ドラゴン「!!……わ、『飛竜』(ワイバーン)!?」

赤子「ふえ……うええええーんっ!!!」ビエー!

ドラゴン「!!……ボンゴレ、その子連れて洞窟の奥行ってろ」

ボンゴレ「え!?でも……」


175 ◆eUwxvhsdPM2020/05/23(土) 23:18:56.07Ju4yvznM0 (20/21)

ドラゴン「怖いもん知らずのそいつが泣いてんだぞ。……マズいかもしれん。っていうか、実際マズい」

ボンゴレ「ま、マズいって……!!」チラッ

ゴオオオオオ……

ボンゴレ「……あの飛竜(ワイバーン)、何ですか?旗みたいなの、掲げてますけど……」

ドラゴン「……あの旗に書かれてるのは……魔王軍の紋章だ」

ボンゴレ「ほわっ!?」


176 ◆eUwxvhsdPM2020/05/23(土) 23:20:41.02Ju4yvznM0 (21/21)

今回はここまでです

自分がイメージイラスト描いた時は別にメーテル似てなかったんですが、
「服装はメーテルみたいな感じ」と注釈入れたらめっちゃ寄りました
絵上手い人ってすごい


177以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/05/24(日) 14:23:08.88h5fVg6WS0 (1/1)

赤ちゃん名前つけないのかな


178 ◆eUwxvhsdPM2020/05/25(月) 20:43:38.16nSxxkBfU0 (1/16)

飛竜「グオオオオオオオオオオオオオ!!!」

ゴオオオオオ

ボンゴレ「あの飛竜……もしかして、上に誰か乗ってます?」

ドラゴン「奥行ってろっての」


179 ◆eUwxvhsdPM2020/05/25(月) 20:45:50.52nSxxkBfU0 (2/16)

タンッ

ヒュウウウ……

ボンゴレ「?(何かが飛竜から落ちて――……いや!『降りて』きている!?)」


180 ◆eUwxvhsdPM2020/05/25(月) 20:48:08.18nSxxkBfU0 (3/16)

スタンッ!

ドラゴニュート娘「…………」

ザッ!

ボンゴレ「!!(な、なんちゅー足腰……あんな高い所飛んでる飛竜から飛び降りて、無傷っすか!?)」

赤子「うえええ……」ヒックヒック


181 ◆eUwxvhsdPM2020/05/25(月) 20:50:45.93nSxxkBfU0 (4/16)

ドラゴン「……竜人族か。一体何の用だ?」

ドラゴ娘「…………貴様がこの辺りを治めている、ドラゴンか?」キリッ

ドラゴン「ああ……お前は魔王軍のやつか?」

ドラゴ娘「そうだ。ドラゴン……貴様の事は音に聞いているぞ 。幾千万の呪文を唱え、大空を舞う絶対強者、と……」

ドラゴン「やめてなんかそれ恥ずかしいんだけど」


182 ◆eUwxvhsdPM2020/05/25(月) 20:53:10.80nSxxkBfU0 (5/16)

ドラゴ娘「私は魔王軍四天王の一角、火の『明星』ドラゴニュートだ」

バン

ボンゴレ(し、してんのー!?)アパアパ

ドラゴン「あー……四天王変わったんだ。前はオーガじゃなかった?」

ドラゴ娘「フン、奴は所詮力だけの雑魚……殺すのは容易かったわ」

ドラゴン「あ、そう……」


183 ◆eUwxvhsdPM2020/05/25(月) 20:58:55.01nSxxkBfU0 (6/16)

ドラゴ娘「先代の火の四天王を殺した時、私は思ったのだ……魔王軍は腐敗し、弱さという毒に侵されていると」

ドラゴン「……そりゃ熱心な事で……」

ドラゴ娘「私は考えた。……どうすれば魔王軍を、元のような強き集に変えられるか、とな。……そこで、思い当たったのが貴様だ」

ドラゴン「……いや、いきなりすぎますし……意味がわからん」


184 ◆eUwxvhsdPM2020/05/25(月) 21:04:56.19nSxxkBfU0 (7/16)

ドラゴ娘「とぼけるのもいい加減にしたらどうだ?……元・魔王軍四天王。火の『覇者』ドラゴン」

ドン

ドラゴン「…………」


185 ◆eUwxvhsdPM2020/05/25(月) 21:12:50.45nSxxkBfU0 (8/16)

ボンゴレ「うえええええええええ!!?」

赤子「あぱー?」

バーン!

ドラゴ娘「……何だ、貴様は」ギロリ

ドラゴン「洞窟の奥行ってろってお前」

ボンゴレ「い、いやいやいや……え、ドラゴンさんが元四天王?……はい?」

ドラゴン「100年以上昔の話だぞお前……あん時は若くてちょっと調子乗ってたし。結構黒歴史なんだよ」

ドラゴ娘「黒歴史?……歴代最強の四天王と呼ばれるのがか?」

ドラゴン「ああそうだよ。恥ずかしいわ」


186 ◆eUwxvhsdPM2020/05/25(月) 21:16:42.11nSxxkBfU0 (9/16)

ドラゴ娘「……フン、腑抜けたな。ドラゴンよ」

ドラゴン「……」

ドラゴ娘「貴様を我が魔王軍の配下へ加え、100年前の地獄を世に見せつけようと考えていたのだがな……」

ドラゴン「そりゃご愁傷様。お断りだ」

ドラゴ娘「……見た所、あいつらが……今の貴様の拠り所か?」スッ

ボンゴレ「へ?」

赤子「あい?」


187 ◆eUwxvhsdPM2020/05/25(月) 21:20:41.91nSxxkBfU0 (10/16)

ドラゴン「拠り所っつーか……なんか、成り行きで?」

ドラゴ娘「……歴代最強と言われた貴様が、人間の赤子なんぞを育てているとは」

ドラゴン「成り行きだよ、成り行き」

ドラゴ娘「残念だ……弱くなった。貴様、魔物としての誇りを何処へ失った?」

ドラゴン「おい待て、弱くなった?誇り?……お前なあ……」


188 ◆eUwxvhsdPM2020/05/25(月) 21:24:08.38nSxxkBfU0 (11/16)

ドラゴン「夜中に泣き止まないから背中に乗せて山ん中散歩したり……」

ドラゴン「風邪引いたから全速力でドライアドの所まで薬草貰いにいったり……」

ドラゴン「教育のため、この俺ともあろうモンがメシのたびにわざわざ風魔法使って、ナイフとフォーク浮かせてきちんとしたテーブルマナーで食事したり……」

ドラゴン「不慣れながらもくっせぇオムツ替えたり……」

ゴゴゴゴゴゴ……


189 ◆eUwxvhsdPM2020/05/25(月) 21:29:32.91nSxxkBfU0 (12/16)

ドラゴン「本当に弱くなってたら――……んな事誰が出来るかぁぁぁああ!!!」カッ!!

ドッゴォ――!!!

ドラゴ娘「なっ、炎!?くっ!!」バッ!

ズッドォ――ッ

ドラゴン「魔物のプライドや誇りなんざで赤ん坊が泣き止むかぁぁあああ!!」ボウー!!

ボンゴレ「ちょーちょちょちょ!!ドラゴンさん火ぃ吐くのやめて下さいっ!山に燃え移りますってばぁっ!」


190 ◆eUwxvhsdPM2020/05/25(月) 21:35:00.58nSxxkBfU0 (13/16)

シュウウ……

ドラゴ娘「……ハァ、ハァ!こ、この威力……!!」

ドラゴ娘(火の高位魔法と同程度のものを、詠唱・溜め無しで、だと……!?)

ドラゴ娘「……名剣・『竜殺し(ドラゴンキラー)』で受けなければ死んでいたな……!」

ザッ!

ドラゴ娘「……面白い。衰えてはいないという事か……!!」


191 ◆eUwxvhsdPM2020/05/25(月) 21:43:49.13nSxxkBfU0 (14/16)

ドラゴン「よーしボンゴレ、ちょっと待ってろよ」

ボンゴレ「はい?」

赤子「う?」

ドラゴン「今日の晩飯はドラゴニュートの丸焼きだ」

ボンゴレ「いやいやいやいや……魔物食べるのはアタシ嫌なんですけど」

ドラゴ娘「……殺る気という訳か。覇者・ドラゴン」ギロリ

ドラゴン「お前が帰らねえなら、そういう事になるな。……っていうか俺はドラゴニュートが気に入らねぇんだ。二本足で歩けりゃエラいのかよ」


192 ◆eUwxvhsdPM2020/05/25(月) 21:46:57.14nSxxkBfU0 (15/16)

ドラゴ娘「良かろう。ただし、私が勝利したなら……私の配下についてもらうぞっ!!」

ダッ!

ドラゴン「寝言は寝て言え」ヒュッ

ガキィン!!


193 ◆eUwxvhsdPM2020/05/25(月) 21:48:14.36nSxxkBfU0 (16/16)

今回はここまでです

赤ちゃんの名前はとりあえずつけるつもりはなく、
作中では名前で呼ばれてるみたいな感じで


194以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/05/26(火) 13:15:41.47GAasSR6Z0 (1/1)

ボンゴレが子育てにくわしい 経験者なのだろうか

そろそろ数年後……みたいに時間を飛ばすのかと思ったらそんなことはなかった
どのくらい続けるのかな


195 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 21:06:15.10UsXsKinB0 (1/31)

ギギギ……!

ドラゴ娘「!?私の剣を尻尾で受け取めるとは……!!」ガギギッ

ドラゴン「痛たたた!『竜殺し(ドラゴンキラー)』じゃねーかこれ!!」ブン!!

ザザッ!

ドラゴ娘「くッ!?(切り落とすつもりだったが……弾かれた!?)」

ドラゴン「なんで竜人がドラゴン特効の武器持ってんだよ……ウロコちょっと切れたぞこの野郎」


196 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 21:10:59.35UsXsKinB0 (2/31)

ドラゴ娘「一太刀目から予想外だな。……何故効かない?」

ドラゴン「いや効いてる効いてる。見て尻尾から血ィ出てるから」

ドラゴ娘「……この剣は、勇者が祭壇で手に入れた伝説の剣を、ドワーフによって打ち直させ、教会の祝福を重ねた剣だぞ……!」

ドラゴン「マジでなんでそんなヤベー武器持ってんだよ……普通にキくからやめろや」

ドラゴ娘「……効いてる割には余裕だな」

ドラゴン「まあ……真面目に俺を殺したけりゃあ、光の勇者を連れてくるべきだろうよ」


197 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 21:15:03.31UsXsKinB0 (3/31)

ドラゴ娘「フン!ならばこれならどうだッ!?『火精サラマンダーよ!我の下に集いて奇跡を呼び起こしたまえ!』」ゴウッ!

ドラゴン(火魔法?別にそのくらい……)


198 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 21:17:49.29UsXsKinB0 (4/31)

ドラゴ娘「『明けの明星・血に濡れた同胞・復讐に燃ゆる魂・刹那』――……」ペラペラペラ

ドラゴン(あ、やべ、あれ高位魔法だ……受けたら痛いし、弾き飛ばしたとして山に燃え移るの怖いな……っつかあいつ詠唱早いなー。あーどうしよ……)

ドラゴ娘「終わりだ!『――燃やし尽くせ!フレイム・ブラスト』!!」

ドゴウッ!


199 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 21:21:28.84UsXsKinB0 (5/31)

ドラゴン「『水精ウンディーネよ――』……『奇跡を――』……」

ペラペラペラペラペラペラ!!

ドラゴン「……『――守れ。ウォーター・ウォール』」

ザバアッ!!

ドラゴ娘「何ッ!?」

ジュオウッ!!


200 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 21:24:30.54UsXsKinB0 (6/31)

シュウウ……

ドラゴ娘「……く!」

ザッ!

ドラゴン(危ね、間に合わない所だった)タラリ

ドラゴ娘(……何故間に合うッ!?)ギリリッ


201 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 21:28:07.54UsXsKinB0 (7/31)

ボンゴレ「……ビックリするくらいアタシ空気なんですけど……なんか、実況とかした方がいいですかね?」

ドラゴン「隠れてろお前。危ないぞーこいつ結構強いわ」

ドラゴ娘「『結構強い』程度で済ますな!私は現・四天王だぞ!?」

ドラゴン「じゃあ……相当強い」ウン

ドラゴ娘「言い方の問題じゃあない!」


202 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 21:31:31.49UsXsKinB0 (8/31)

ドラゴ娘(こいつ……ふざけた態度を取っているが、実力は本物だ……私以上に早い呪文詠唱なんぞ、初めて見た……!!)ギリッ

ドラゴン「?……どうした?終わりかー?」

ドラゴ娘「っざけるな!まだ……」

ドラゴン「次、俺攻撃していいかー?」

ドラゴ娘「……な――……!?」

ドラゴン「すうー……」コオオオ……


203 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 21:34:54.24UsXsKinB0 (9/31)

ドラゴン「おりゃ」ゴオッ!

ドラゴ娘「うわあっ!糞っ!」ガガガッ!

ドラゴン「てーい」ボオッ!

ドラゴ娘「このッ……!!」ガガガッ!


204 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 21:39:14.06UsXsKinB0 (10/31)

ドラゴン「もういっちょ」グオッ!

ドラゴ娘「チッ!受けきれな――……!!」ガガガッ

ドラゴン「そーらよ」グオー

ドラゴ娘「待、待――……!!」プルプル……


205 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 21:42:41.11UsXsKinB0 (11/31)

ドラゴ娘「待て貴様ぁっ!適当な感じで私の全力の火魔法レベルのを吐き出すな!!」バッ!

ドラゴン「はっはっはー。ドラゴニュートは残念だな。二足歩行で歩ける代わりに火を吐き出す事も出来んとは」

ドラゴ娘「貴様レベルの炎は普通のドラゴンでも吐けないぞ!?」

ドラゴン「元四天王ナメんなよ」

ボンゴレ「ドラゴンさん、それだけチートなのに何でこんな所いるんすか?」


206 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 21:53:00.92UsXsKinB0 (12/31)

ドラゴン「……確かに俺は自分でも驚くくらい、ただのドラゴンにしては、まあ強いよ。……つーか普通のドラゴンは喋る事すら出来ないし」

ボンゴレ「え、そこから?」

ドラゴン「けどな……そんな強さ持ってても、人間の勇者にゃあ中々勝てねえ。もしそいつに勝ったとしても、また強い勇者が現れる」

ドラゴ娘「……」

ドラゴン「最後にゃあ光の勇者のお出ましだ。キリが無ぇし、勝てる訳ねえ。……魔王の言う、人間を滅ぼして魔物の王国作るっつーのは、無理なんだよ……100年前によーくわかったんだ」

ドラゴ娘「…………」


207 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 22:00:29.22UsXsKinB0 (13/31)

ドラゴン「だからもう俺は争いたくねえ。ここでのんびり、暇つぶしにガキでも育てるのが性に合ってんだ」

ドラゴ娘「……」

ドラゴン「わかったら帰れ。……悪いけど、お前の強さはだいたい理解した。このまま戦うなら、本当に丸焼きにするぞ」

ドラゴ娘「……だ、黙れ」


208 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 22:04:35.45UsXsKinB0 (14/31)

ドラゴ娘「私は……現・魔王軍四天王だぞ。尻尾を巻いて逃げ出した貴様とは違う」

ドラゴン「逃げ出したっつーか……まあそうだけどさ」

ドラゴ娘「そんな貴様に……私は負ける訳にはいかないのだっ!!」

ブワッ!

ドラゴ娘「『他者を愛せぬ私の右手で、貴方の心を貫こう!全てを傷つける貴方の牙が、私の左手に食い込もうとも』――……!!」

ゴゴゴゴゴ……


209 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 22:08:25.31UsXsKinB0 (15/31)

ボンゴレ「こ、この詠唱……もしかして、黒魔法!?」

ドラゴン「お前は俺を殺す気か」

ドラゴ娘「貴様を超えるためならば……何だってしてやる!!」

ドラゴン「あーもー何なんだよコイツはー」

ゴゴゴゴゴ……

赤子「ふ、ふえ……」


210 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 22:14:01.13UsXsKinB0 (16/31)

ドラゴン(避けて赤ん坊に当たりでもしたら最悪だ……けどまともに受けたら死ぬよなぁ。白魔法で相殺出来るか?……やった事ねえ。一か八かになるか)

ゴゴゴゴゴ……

ドラゴン「こっちも全力で止めるぞ。『汚れを知らぬ私のこの手に、貴方の痛みを預けておくれ。傷ついた戦士達の身体に、私の優しさを与えておくれ』――……!!」

ドラゴ娘「遅いッ!終わりだ!『デス・――……」


211 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 22:16:03.40UsXsKinB0 (17/31)

赤子「ふ……うえええええーん!!!」

ビエー!

ドラゴン「あ、ちょっとタイム」

ドラゴ娘「――ブレイド・――……』……は?何?」

ドスドスドス……


212 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 22:19:35.12UsXsKinB0 (18/31)

ドラゴン「おーよしよし泣くな泣くな。ほーら風魔法で高いたかーい」ブワッ

赤子「えーん!えーん!!」ビヤー!

ボンゴレ「いないいなーいあぱー!足をすぽーん!」カポッ

ドラゴン「お前はもっと笑わすネタねえのかよ」

ボンゴレ「何をー!?ドラゴンさんだって高いたかーいしかないじゃないすか!」

ドラゴン「花火・水芸・土の揺りかごに火吹きも出来るぞ」

ボンゴレ「あぱー、何気に多様性がすごいー」

ドラゴ娘「……ま、待てドラゴン、貴様……!!」ワナワナ


213 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 22:22:40.93UsXsKinB0 (19/31)

ドラゴ娘「私を舐めているのか!?勝負の最中に何をしているーっ!?」ジタバタ

ドラゴン「いや、だって子供が泣いたし……」

ドラゴ娘「ふ!ざ!け!る!なっ!!」ジダンダッ

ボンゴレ「ドラゴンさん、泣き止ますの上手くなりましたよねー」

ドラゴン「俺だって毎日成長してる訳だなー」

赤子「あぶ……えへへへへ……きゃっきゃっ!」ニコー

ボンゴレ「あー良かった。やっぱこの子には笑顔があってますね」

ドラゴン「ん……そうだな」


214 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 22:26:00.24UsXsKinB0 (20/31)

ドラゴン「よっしゃ、タイム終了ー。今どんな感じだっけ」

ボンゴレ「ええーと、ドラゴニュートさんが黒魔法唱えてた所だったような」

ドラゴン「ああそうだった。よっしゃもっかい撃ってこい。今度は受けたる。なんとかそらしたらいける気がする」バッチコーイ

ドラゴ娘「……どう考えてもそんな空気じゃあないだろう……!!」ワナワナ


215 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 22:29:20.97UsXsKinB0 (21/31)

ドラゴ娘「貴様は……貴様という奴は……本当に腑抜けている。どうしようもないくらいに……!!」

ドラゴン「腑抜けてる言われてもなあ……」

ドラゴ娘(……しかし、そんなコイツに、私は……本気で戦ってすらもらえない。……それが今の私の実力、か……!!)


216 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 22:33:06.18UsXsKinB0 (22/31)

ドラゴ娘「……貴様のような奴は産まれて初めてだ。……本当に腹が立つ」

ドラゴン「……なんかごめんなさい」

ドラゴ娘「貴様のような腑抜けを……腑抜け中の腑抜けで、腑抜けを腑抜けで煮込んだような奴を連れて行った所で、箸にも棒にもかからんわ。この……腑抜けが!!」

ドラゴン「腑抜け言い過ぎだろ。流石に傷付くぞ」

ドラゴ娘「……糞!貴様が腑抜けでなければ……魔王軍はもっと……!!」ギリッ

ボンゴレ「……あのー、ですね。ドラゴニュートさん」

ドラゴ娘「……何だ、骨女」


217 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 22:35:47.29UsXsKinB0 (23/31)

ボンゴレ「大丈夫です!あと数年……数十年ほど待ってくれれば」

ドラゴ娘「……何だと?何の話だ」

ボンゴレ「その頃にはこの子、すっごく強くなって……魔王になってますから!」

バン!

赤子「……あぱ?」


218 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 22:37:33.03UsXsKinB0 (24/31)

ドラゴ娘「……何を言ってるんだこいつは」

ドラゴン「すまん、こいつ脳まで骨なんだ」

ボンゴレ「ちーがーいーまーすー!ドラゴンさんを渡して魔王軍強くするのは無理ですけど、将来この子を強く育てて、魔王にして、魔王軍を強くさせるって話ですよ!」

赤子「あいー」


219 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 22:40:33.40UsXsKinB0 (25/31)

ドラゴ娘「……冗談にしては笑えんな」

ボンゴレ「冗談じゃないっすもん!」

ドラゴ娘「……本気で言っているのか?貧弱な人間の子供を……私よりも強く、全ての魔物の頂点に立つ……魔王にすると」

ボンゴレ「はいっ!」

赤子「あいっ」

ドラゴ娘「……フフフ……ハハハ……」


220 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 22:42:45.99UsXsKinB0 (26/31)

ドラゴ娘「ハハハハ!面白い!冗談ではないからこそ、面白いな……」

ボンゴレ「むっかー!結局笑うんじゃないすかー!」プンスカ

ドラゴン「どうどう、落ち着け」

ドラゴ娘「……フフ、人間の子が、魔王に……か」


221 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 22:44:54.47UsXsKinB0 (27/31)

ドラゴ娘「その泣き虫の赤ん坊が、どう育つのか……少し、興味がわいた」

ボンゴレ「!」

ドラゴン「……」

ドラゴ娘「……腑抜けた貴様がその子をどう育てるか……期待しているぞ。ドラゴン」

ドラゴン「……ああ。腑抜けが育てたとは思えんくらいにしてやるよ」

ドラゴ娘「……フン」

ザッ!


222 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 22:46:44.83UsXsKinB0 (28/31)

飛竜「オオオオオオ……」バサアッ!

ヒュウウウ……

ドラゴン「……行ったか。フウ……誰も怪我しなくて良かった」

ボンゴレ「さーてと!四天王に大見得を切っちゃったんだし!これから忙しくなりますよー!」

ドラゴン「……」


223 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 22:47:57.37UsXsKinB0 (29/31)

ボンゴレ「やっぱり魔法はある程度使えるようにしたいでしょ?剣術だって教えないといけないし……あ!魔王だったら頭も良くないとダメですよね……そういうのって小さい時から教えないといけないのかなー……」ウーン

ドラゴン「……なあ、ボーンゴーレム」

ボンゴレ「なんすか?アタシ今この子の育成方針で考え中なんすけどー」

ドラゴン「いや、あのな。これ常識だと思ってたんだど……」


224 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 22:48:55.00UsXsKinB0 (30/31)

ドラゴン「魔王って基本、世襲制だぞ」

ボンゴレ「…………えっ」

ドラゴン「『えっ』ってお前……」

赤子「あぱー……」

…………


225 ◆eUwxvhsdPM2020/05/27(水) 22:49:43.97UsXsKinB0 (31/31)

今回はここまでです


226以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/05/27(水) 23:12:26.50+yCZEKqT0 (1/1)

乙。


227以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/05/28(木) 01:14:12.08qIwvOHTh0 (1/1)

つまり魔王の娘だか息子だかと結婚させればいいんだな


228以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/05/28(木) 01:37:53.13rGYtKP4j0 (1/1)

マジで魔王目指す流れになるのか



229以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/05/29(金) 08:36:44.77UBwcMlBuO (1/1)

基本は世襲なら
世襲出来ないように一族郎党根絶やしにして
魔王になれば良いじゃない


230 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 19:52:46.47zVCWflUA0 (1/29)

…………

テコテコ……

ボンゴレ「こんにちはーっ、母オークさーん」ヒョコッ

赤子「あーいー」

母オーク「あら、ボーンゴーレムちゃんじゃあないか。おっぱいかい?」

赤子オーク「ぷぎ?」

ボンゴレ「はいー。少し飲ませてあげてもらえますかー?」

母オーク「おーよしよし、さぁおいでー」ギュッ

赤子「んー……」チュウチュウ


231 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 19:59:34.07zVCWflUA0 (2/29)

母オーク「この子も大きくなったねぇ。もうだいぶ離乳食を食べるようになったんじゃないかい?」

ボンゴレ「そうですねー。おっぱい頂くのも、もうそろそろ終わりになりそうですねぇ」

母オーク「そうかい。それは寂しくなるねぇ……」

赤子「んー……」チュウチュウ

ボンゴレ「いえいえ、今まで無理言って甘えてすみませんです」

母オーク「なんの、子供の一人や二人増えた所で変わんないよ!」


232 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 20:04:21.31zVCWflUA0 (3/29)

ボンゴレ「オークの赤ちゃんも大きくなりましたねぇ。いないいなーい、あぱー!」ベー!

赤子オーク「きゃっきゃっ!」ニコニコ

ボンゴレ「うんうん!目鼻立ちとか母オークさんに似てきましたねえ。美人さんになりますよーこの子も」ニコニコ

母オーク「そういやボーンゴーレムちゃん、あんたおんぶ紐持ってるのかい?こうしておんぶしてたら家事とか楽だよ?」

ボンゴレ「あぱー、持ってないですねぇ。こーいうのって下の人間の町で買えますか?それとも革をより合わせて作る感じですかねぇ」

母オーク「いいよいいよ!このくらい何本も余ってるからさ!……おーいアンター!奥におんぶ紐置いてなかったかーい!?」


233 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 20:09:49.06zVCWflUA0 (4/29)

ノソノソ……

父オーク「おう、これか?……んん?なんだボーンゴーレムちゃん。来てたのか」ノソッ

ボンゴレ「どうもお邪魔してます、父オークさん」ペコリ

父オーク「おー坊主も一緒かー。いないいなーい、オラー」クワッ!

赤子「きゃっきゃっ!」ケラケラ

ボンゴレ「よく笑えるなぁこの子……鬼のような形相なのに」

母オーク「アンタ!この子は女の子だって何回言わすんだい!坊主じゃないよ!」

父オーク「カタい事言うない……俺ァ男子が好きなんだ」ブスッ


234 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 20:14:04.92zVCWflUA0 (5/29)

母オーク「またそんな事言って……ちょいと聞いとくれよボーンゴーレムちゃん。この人ったらウチの上の娘にデレデレでねえ。一人部屋のほら穴掘ってほしいって言われて、ウチのリビングなんかより大きな穴掘っちゃって!」

父オーク「うるせーぞ母ちゃん!ベラベラうちの事喋るない!」

ボンゴレ「あ、あはは……まあ娘さん可愛いですもんねぇ。優しくなっちゃうのもわかりますよー」

父オーク「うん、母ちゃんに似たんだ」ニコニコ

母オーク「恥ずかしい事言うんじゃないよアンタは!」バシッ!


235 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 20:19:34.50zVCWflUA0 (6/29)

母オーク「娘が可愛いのはわかるけどねえ、息子の方も可愛がってあげなよ。上のお兄ちゃんはともかく、下の三人はまだ小さいんだから」

父オーク「男はみんな戦士だ。可愛がるなんてバカ言っちゃいけねえよ……お前も男だったらなあ。立派なオークの戦士に育てたっていうのに……」

赤子オーク「ぷいー?」

父オーク「ちくしょう、母ちゃんに似て可愛いなあコイツも」

母オーク「バカな事ばっかり言ってんじゃないよアンタは!」バッシィー!

父オーク「いちち、母ちゃん年々力強くなってるぜ……」


236 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 20:28:13.20zVCWflUA0 (7/29)

ボンゴレ「下の男の子達三人は、今何してるんですか?」

父オーク「戦士の特訓だ」

母オーク「向こうの丘で、お兄ちゃん達三人と遊んでもらってるよ。上三人は三つ子でねえ、今15かそこいらなんだけど、下の年子の三人の良い遊び相手だよ」

ボンゴレ「本当、大家族ですね。お兄ちゃん三人に6歳のお姉ちゃん、5歳から3歳までの弟に、今年産まれた妹ちゃん……」

父オーク「たまに誰が誰だかわからんくなるんだ」ガハハ

母オーク「こんだけ産んだんだから、ちょっとは家事の手伝いして母ちゃんに楽させて欲しいもんだよ!」


237 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 20:33:54.66zVCWflUA0 (8/29)

父オーク「バカ言うない、女は家庭を守って、男は戦士になるんだ」

母オーク「はいはい古臭い考えだよ。戦士ったって、遊んでるだけじゃないか」

父オーク「ああいう遊びを通じて戦士へ成長していくんだよ」

ボンゴレ「……その遊びって、そのー……強くなるんですか?」

父オーク「うん?」


238 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 20:41:43.83zVCWflUA0 (9/29)

父オーク「ああ。上三人には子供の時からみっちり俺が剣術やら斧での戦闘やら教え込んどるからなぁ。……あいつらがやってるのは戦いごっこだが、オークの子供は年上から叩きのめされて成長していくんだ」

母オーク「上三人もお隣さんの子に昔っからよくいじめられてねぇ。よくタンコブ作って帰って来たもんだよ」

父オーク「その痛みがあればこそ、俺のような立派なオークになれるんだよ」ムキッ

母オーク「はいはい、アンタいつまでも家でゴロゴロしてないで、晩御飯何か獲ってきな」

父オーク「……母ちゃんには勝てねえぜ」ノソノソ……


239 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 20:44:39.10zVCWflUA0 (10/29)

ボンゴレ「うーん……そういうのって何歳くらいからやるもんなんですかねー?」

母オーク「なんだいボーンゴーレムちゃん、オークの子育てに興味あるのかい?」

ボンゴレ「いや、アタシこの子を強く育てたいんですよ」

赤子「あう?」

母オーク「……女の子だろう?この子。別に強く育てなくったって……」

ボンゴレ「そうはいきません。アタシはこの子を魔王にするんですからっ!」フンスッ


240 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 20:49:13.71zVCWflUA0 (11/29)

母オーク「あーあー、前に四天王だか何だかが来た時に約束したんだったか。うーん……けどねぇ、魔王ったって……」

ボンゴレ「……難しいですかね?」

母オーク「オークってのは身体が強くてね。子供ん時から大怪我したって数日経てばケロッとしてるもんさ。だからあたしも安心して無茶な事やらせて、結果として強く育てちゃいるが……人間の、しかも女の子ってのは弱いからねえ……」

ボンゴレ「うーん……」


241 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 20:55:09.59zVCWflUA0 (12/29)

母オーク「まあ、まだ赤ん坊なんだしそんな先の事考えたってしょうがないさ!いい年になったらウチの子と遊ばせて、色々教えてもらったらいいだろ!」

ボンゴレ「ありがとうございます。色々迷惑かけますねぇー」

母オーク「ご近所付き合いなんて迷惑かけてナンボさアンタ。ああけど、ウチの娘とも遊ばせてもらっていいかい?」

ボンゴレ「え?」


242 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 21:01:27.40zVCWflUA0 (13/29)

母オーク「ウチは男だらけだからねぇ。ウチの娘、その子が来た事で妹がもう一人出来たみたいだって喜んでんだよ。強く育てるため息子と遊ばせるのもいいけど、たまには娘とも遊ばせてやっとくれ」

ボンゴレ「ええ、必ず。……ふふっ、まーだちっこい赤ちゃんなのに、将来の予定はぎっしりですねー?」

赤子「あうー?」

母オーク「ははっ、せわしない事だよ!」

アハハハハ……

…………


243 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 21:15:58.38zVCWflUA0 (14/29)

…………

テコテコ

ボンゴレ「ただいま帰りましたーっ」

赤子「あーい」

ドラゴン「おかえりー……遅かったな。なんかあったか?」

ボンゴレ「いえいえ。ちょっと母オークさんと話し込んじゃっただけですよー」

ドラゴン「そうか。母オークさんの話は勉強になるからなぁ。……狩り行ってきたぞ。野生化した馬がいたから一匹とってきた」

ボンゴレ「おっと、じゃあ血抜きしないとですねー」


244 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 21:19:47.05zVCWflUA0 (15/29)

ボンゴレ「よっこい、しょっ……っと。うひー、でっかいっすねーコイツ」グイッ

ボタボタ……

ドラゴン「母オークさん、何か言ってたかー?」

ボンゴレ「色々お話しましたけどー……あ、この子の子育て方針についてちょっと相談しまして」

ドラゴン「……強く育てるには、か……」

ボンゴレ「そうっすよ。ドラゴンさんあんまり乗り気じゃないっすねー」


245 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 21:23:25.01zVCWflUA0 (16/29)

ドラゴン「いや、別にそういう風に育てたいなら協力はするが……うーん……」

ボンゴレ「何すかー?何か言いたいことあるんすかー?」

ドラゴン「えっと、あのな……」

……バタバタバタ!

ドラゴン「……ん?」

ザザッ!

ミノ娘「……はぁ、はぁ!ど、ドラゴンにボーンゴーレム!赤ちゃん!無事なのかよっ!?」


246 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 21:30:58.00zVCWflUA0 (17/29)

ボンゴレ「あぱー?ミノタウロスさん、どうしたんすか?息切らして」

ミノ娘「た、旅先で……四天王が南の山のヌシを襲ったって聞いたから、急いで戻って来たんだよ!!」

ドラゴン「お前それ結構前の話だぞ」

ミノ娘「ううう、うるせえっ!これでも全速力で帰って来たんだぞ!赤ちゃんは!?」

ボンゴレ「怪我一つありませんよ。ほーら抱いてもらいまちょうねー」

赤子「あーいっ♪」ヒシッ


247 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 21:34:33.58zVCWflUA0 (18/29)

ミノ娘「おっとっと、よしよし……おっ、結構重くなったな」

ボンゴレ「ミノタウロスさん、旅ってどこまで行ってたんですか?」

ミノ娘「ん?ああー大したもんじゃねえよ。ムックォーの山まで行ってただけだ」

ボンゴレ「遠っ!馬で10日はかかりますよ!?」

ドラゴン「お前、いい加減流浪の旅とかやめたらどうだ?いい歳だろ」

ミノ娘「いや、だから……婿探しに旅してんだよ」ボソッ

ドラゴン「あ、そう……」


248 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 21:37:35.01zVCWflUA0 (19/29)

ミノ娘「あそこに魔物の村があるって聞いたから行ってみたんだが、エルフの隠れ里だったよ……無駄足だ」ハァー

ボンゴレ「今時珍しいですね、隠れ里って」

ドラゴン「そうでもねえよ。人間と共存してるエルフもいるが、自然を好んで森に住むのが大多数だ……迷いの森に住んでる奴らもそうだろ」

ボンゴレ「あ、そういえば確かに……」


249 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 21:42:32.93zVCWflUA0 (20/29)

ミノ娘「って、おれの話はどうでもいいんだよ!四天王はどうだったんだ?戦ったんだろ?」

ドラゴン「いやまあ一応戦ったけど……どういう噂が広がってんだ?」

ミノ娘「四天王とドラゴンの総力戦で、始まりの町が壊滅状態だって聞いたけど……」

ドラゴン「尾ヒレ付きすぎィ!」

ボンゴレ「始まりの町って、下にある人間の町の事ですか?あんな所まで攻撃飛ばないっすよ遠い!!」


250 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 21:45:08.50zVCWflUA0 (21/29)

ドラゴン「平和ーにバシバシやりあって、平和ーにお帰りいただいただけだ」

ミノ娘「平和ってなんだよ」

ドラゴン「事実なんだが……」

ボンゴレ「向こうは殺す気で攻撃してたっすけどねえ……あ!そーですよ聞いて下さいよミノタウロスさん!」

ミノ娘「は?」

ボンゴレ「ふっふっふ……実はですねぇ、このドラゴンさん!今まで隠してたそうですが、何と!!……元四天王だったんですよ!ぱんぱかぱーん!!」


251 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 21:49:31.03zVCWflUA0 (22/29)

ミノ娘「あー……やっぱそうなんだ」

ドラゴン「うん」

ボンゴレ「反応が薄いっ!」ガビーン


252 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 21:52:54.27zVCWflUA0 (23/29)

ボンゴレ「なーんなんですかぁーもうー!もっと驚いて下さいよおっ!」プンスカ

赤子「きゃっきゃっ!」ニコニコ

ミノ娘「いや、旅してたら意外と元四天王ってのに会うんだよな……それにこいつが強いのは知ってるし」

ドラゴン「風の四天王は入れ替わり激しいからなぁ……まあ元四天王っていうの、嘘も多いけど」

ミノ娘「つーかお前、なんで四天王辞めたんだよ。こんな田舎の山ん中で暮らすよりよっぽど良い生活だったろ」

ボンゴレ「そ、そうですそうですそれですよっ!ドラゴンさん敵なしレベルで強かったんでしょ?いくら勇者達と戦うのが嫌だからって……」


253 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 21:58:21.26zVCWflUA0 (24/29)

ドラゴン「……自信、無くしてな」

ミノ娘「へ?」

赤子「あい?」

ボンゴレ「……『自信』?」

ドラゴン「……大昔の話だ。100年前……俺は魔王軍四天王として、遠征中……北の大地で人間の軍隊に出会い、不覚を取った……」

…………


254 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 22:02:31.80zVCWflUA0 (25/29)

…………

ワアアアアア……!!

「「「射て――ッ」」」

ヒュンヒュンヒュン!!

ドスドスッ!


255 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 22:06:29.18zVCWflUA0 (26/29)

オ オ オ オ オ オ

「やった!当たったぞ!!」

「覇者に深手を与えた!もっと弓を射て!!」

「死ね!ドラゴンめ!!」

ヒュンヒュンヒュン!

ドスドスッ!

「!!!……」ガフッ


256 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 22:10:46.80zVCWflUA0 (27/29)

ゴウッ!!

「「「ぎゃあああああ……」」」

「炎に怯むな、もっと射て!!」

「化物め!!この……悪魔めえっ!!」

ヒュンヒュンヒュン!!

ドスドスドスッ!!

「!……ぐ……」

バサッ!


257 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 22:14:28.42zVCWflUA0 (28/29)

バサッバサッ……

「逃げていくぞ!卑怯者め!」

「追え!殺せーっ!」

「見たか、人間の力!」

「万歳、ばんざーい!」

ウオオオオ……

…………


258 ◆eUwxvhsdPM2020/05/31(日) 22:16:07.17zVCWflUA0 (29/29)

今回はここまでです
少し中途半端ですが……


259以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/06/01(月) 19:43:56.53garWUqKe0 (1/1)

量産型四天王…


260以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/06/02(火) 00:27:54.78d+3MRMg10 (1/1)

地位に固執して何でもやる四天王もほしい