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　| '`-イ　 　.／⌒ 　 ⌒＼ 　 　 　 |
　| ヽ ノ　 ／（ ●）　 （●）＼　　　 |
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｒ┘└へ|　 |二ｺ ┌'| 　|二ｺ ┌|　 |二ｺ ┌'|　 |二ｺ ┌┘
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　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　『世説新語』『排調篇』に、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　張華が荀隠と陸雲に談論させ、荀隠の言葉に大笑いした逸話がある
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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　| 　　　　　　　　　　　　　　　　　 /|　ｶﾞﾁｬ
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: :: :|: : : : : :/: : : ,ｲ: ハ: :: :|: : |: : : : : :＼
: : : !: : : : ム: : :/ |/　 V :ﾊ､_.!: : : : : : ヽ＼
: : : !: : :,イ: :. :./　|'　 　 ｌ:|　Vヽ: : : : : : :.ﾄ: :',
: : : |: : 〃: : :/　 .|　 　　!| 　 ｌ: :|: : |: : : ::ｌ＼ｌ
: : : .!: :/!: : /　　/　　　　|　　ｌ ﾊ: : !: : : :.| 　|
: : : :∨ ! :/　 __　　　　　　＿ !ハ: :|: : : : !
: : : : :!: ﾚ' ｚニ-;　　　　　┌‐ミ､ ﾄ |: :|: : |
: : : : : レ'´, -‐┘　　　 　 ￣｀ヾﾄ!::|: :|: : |
: : : : :: V´　,,　　　　　　　　　 　 !ﾙ': :|: : |　　　　　　　　　　　　参りましたー
.い: : : : :',　　　　　 ｒ― 'ｌ　　　　}: : : ﾊ: :|
-Vﾄぃ: : :',　　　　　ｌ　　ﾉ　　,, イ: : :/　! ｌ
､ ﾄ､!ヾ: : :.ト､ ＿　 ｀¨ｆ＾ｖイ　 V: : / 　ﾚ
＼ﾄﾞ」 ヽ: : !:}　　 ￣「.|　|;/　　.|: :/
　 ＼ﾄ 入: : !　　　 ｒ‐ヽ ｈ＿__」:/
　　 ／　　＼＼　ｆ⌒ヽ＼|　 !| ＼

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　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　 『世説新語』注『荀氏家伝』に曰く。
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　荀隠と陸雲は張華の席で語り合い、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　お互いに応酬し合った時、陸雲は何度か論破された。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　荀隠の言葉は全て美麗であったため、張華は彼を称賛したという
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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　　　　　　　　　　　　}〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{
　　　 　 　 　 ﾍへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへﾍ
　　　　　　　＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠
　 　 　 　 　 五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ ｼｼｼ五　
　 　 　 　 　 ＼三三ヾ.「￣￣「￣￣￣￣「￣￣￣￣「￣￣|フ三三 ／　
　 　 ({　　　　　＼三三lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|三三／　　　　　})　　
　 ／巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫＼
／／／／／／／／／|　　　 　 ┏─━─━─┓ 　 　 　 |＼＼＼＼＼＼＼＼＼
＠＠＠＠＠＠＠＠＠|　　 　 　 |　中　書　省 ｜　　　 　 |＠＠＠＠＠＠＠＠＠
　ヾ!⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ |　　　 　 ┗─━─━─┛ 　 　 　 | ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥jｼﾞ　
　　|.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ |　　 　 　 　 ,. -──- 、 　 　 　 　 | ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ.|　　
　　|　　　 　 　 　 　 　 |　　　 　 　 ｉ　　　　　　 ｉ　　　 　 　 |　　　 　 　 　 　 　 |　　
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　　iコ─┘　　 └─‐.iコ‐───┘　　 　 　 └───‐.ｉコ.─┘　　 └──ｉコ


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　 　 　 　 　 五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ ｼｼｼ五　
　 　 　 　 　 ＼三三ヾ.「￣￣「￣￣￣￣「￣￣￣￣「￣￣|フ三三 ／　
　 　 ({　　　　　＼三三lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|三三／　　　　　})　　
　 ／巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫＼
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　　|.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ |　　 　 　 　 ,. -──- 、 　 　 　 　 | ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ.|　　
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／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/　|ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
: ::(|:.:.:.:|　‐‐　　 ‐-│::.:/　　　　　　　『晋書』『張華伝』を見ると、
Ⅵﾍ.:.:.:l　　　_ _ 　 /.:.ﾉ　　　　　　　　.伝の内容は人との談論か怪異譚がほとんどだ。
　　 ＼ヽ､　＿ , イ!::/
　　／ ヽ{　　ﾄ､ヽ l:′　　　　　　　　 .政治的な動きを詳述するよりも、そちらに重きが置かれている感すらある
　∧＼　 ﾏ三ｿ| .＼
./: : ＼＼ ヾ-〃 ..∧
ｌ; : : : : ＼＼.り／: : :i
i: : : :: : : : :|<Ｖ>| : : : !

　　　　　　　　　　|　　　Υ|　　 ＼＼:.:: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |＼＼ .`' . |　 ／/＼/ '＼
　　　　　　　　　　|　　　 | |　 /^ヽ ＼＼ . : : : : : : : : : : : : : : : : : : | 　 ＼＼　／.　/＿/＼/ '＼
　　　　　　 　 　 〈＼. 　 | |　∧　.|　　＼＼: : : : : : : : : : : : : : :.:.:,ｨ|　　 　 ＼_〕／/＿/＿/＼/ '＼
　　　　　　　　 　 |＼＼ | ／ｨА.:|　　　 .＼＼: : : : : : : : : :..:::,ｨ蕊| .∩　　　 |　 /＿/＿/＿/ ＼/
　　　　　 　 　 　 |　 ｀ ／ｨ'双ﾇА 　/^ヽ.　 ＼＼: : : : : ..,ｨi蕊ｱ' |　`′∩　|　/＿/＿/＿/＿/＿
　　　　　 　 　 　 |　／ｨ'双双双А　||　 | 　 　 ＼＼ ,ｨi'蕊蕊/　| ∩　 `'　.| /＿/＿/＿/＿/＿/
　　　 　 　 　 　 .／ｨ'双双ﾇﾇ双 Α ||　 |.　./^ヽ　,ｨｉ'蕊蕊㌢ｌ／|　`′∩　 /＿/＿/＿/＿/＿/__
　　　　　　　　／ｨ'双双双双双'／ .||　 | 　||　.,ｨi'蕊蕊㌢|:f,!/ .:| ∩　 `'　./＿/＿/＿/＿/＿/＿
　　　　　　 ／ｨ'双双ﾇ双双ﾇ／|| |　＼ |.　 ,ｨi'蕊蕊㌢.|f,!|／＼|. ｀′∩ ./＿/＿/＿/＿/＿/＿/
　 　 　 .／ｨ'双双ﾇ双双ﾇ入′.|| | ＼　 ,ｨi'蕊蕊㌢ |f,!|／　 　/＼ 　 `'./＿/＿/＿/＿/＿/＿/__
　　　／ｨ'双ﾇ双ﾇ双双;／|| |/＾ｉ| |　 ,ｨi'蕊蕊㌢l |f,!.|／⌒vﾍ∧.　 ＼ ./＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿
＼／ｨ'双双ﾇ双ﾇ;双入　 || |／|| |ｨi'蕊蕊㌢　f,!.|.／　 /^ヽ 　.|＼　 . /＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿/
;＼＼'ﾇ双ﾇ;双;双／|| |/＾i| |　 || |蕊蕊㌢| |f,! ／　 | . ||　 l　 | 　.＼/＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿/__
乂;;＼＼'双双入 　 || |／l| |/＾i| |蕊㌢　f,!.|／　 ＼| . ||　 |　.|　　 /＿.γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
乂;乂;｀;<＼／|| |/＾l!| |　 || |／ll |㌢| |f,! ／　＼＼　　||　 | . | ∩/＿/ |　　 散騎常侍陳寿、参上致しましたお　　.|
乂;;乂;/;ｨ＼＼.l |／.|| l/＾ｉ| |　.|| |　f,!,|／　　　　＼＼　＼.|　|. ｀/＿/　ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂
乂乂/;乂;;乂＼＼　|| |／l| l/＾i| |　 ／!　 　./^ヽ　 ＼＼ . . .|. ./＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿
乂;;;/乂乂乂乂;＼＼ |　 || |／| |／ ./:　:　:||　 |. : :.　 ＼＼.| /＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿/
乂/乂;乂乂;;乂;乂;;r<＼ l| l　.l| |　 /.:::: : : :||　 |: : : : : : : ＼|/＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿/_
乂;;乂;乂乂;乂;乂;/乂＼＼!'＾i! |／.:::: : : : :||　 | : : : : /^ヽ /＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿/__
/乂乂乂乂;乂乂/;乂;;乂＼＼l |: : : : : : : :.:.:＼|: : : : :||　 |/＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿/__


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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　まるで、政治的な動きから目を逸らさせるかのように
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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　 　 　 　 !/ゝ_ イ　｀　:.､/　 /　　/　 　 ! 　,　 ,
　　 　 　 /　　 i　 ＼　 /　 ,'　　/　　　 ;　 j!';　∨
　 　 　 ,:'　 　 ﾉ/　/'　 '　 〈　 |/!イ_ ノ/ィ / i!　 ',
　　　 /　　　/ｲ　 i{　 _!　　|｀`'　_　-=ｧ '´〈 .j!ｲ　l
　　　' 　 　,/,' |　 || Y i!　　笊㍉x､';　 　,イ`ｲ j!_ﾉ　　　　　陳寿。
　　/　 　 / {｀ヽ　j.! i　i! 　 ﾊ_t'ソ'i 　 x笊/|イ
　　{　　　,{　{ﾆ≧'ヽ! ヽ':,　　 !　　　 　 (ｿ,　|　　　　　　　　突然ですが、太子中庶子を務める気はありませんか？
　　‘,　　 |':, ':,ﾆﾆﾆﾆ＼{|ヽ　' ,　 　_　 ´ｲ　 {
　　　ヽ　 l ‘, !≧s。／ﾆ!':,　､ ',　‘ ' イi i! 　'
　　　 r`＜ヽ_j　　　　　}_.',　　}≧´　 ‘,i!rvﾉ　　_　

　　　　　　　　　晋　皇帝　司馬衷



　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　 ／―　―　＼
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　／（●） 　（●） ＼
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 ／　 　（__人__） 　 　 ＼
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |　　　　｀ ⌒´　　 　　　|
　　　　　　　 　　　　事情をお聞きしてもよろしいですかお？　　　　　　　　　　　 　　　＼　　　　 　 　　　　／
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／　　　　　　　　　＼
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　 　 |　　　　　　　　　　　 　）
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　|　　|　 　 　 　　 /　 /
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 | 　 |　　　　 　 /　 / |
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 |　　|　　　 　 /　 / 　|
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 (YYYヾ　　Y　(YYYヽ　|

【二代続けて後継者育成に失敗した模様】



　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿_人＿人从＿人＿人从／
. 　　　/　　＿　{／　　 / /　///､,_∨_,_|　 |　｜　＼　＼ 　＿）　　　　　　　　　 　 　 　 （＿＿
　　　/／　／　/　　　/ /　//| |　 　 　 |　 |　｜　　 ヽ　　　　）　　　　太子ッ！！　　　　（
　　　　　　 　 /　　　⌒＼// i| |　 　 　 |　∧ _廴|　　i|　　￣￣）　　　　　　　　　　　　　　(￣￣
.　　　　　 　 /　 　 | |i |　 {＼ｉ| |　 　 　 | /／| |　|　　i|　 i　　／⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒＼
　　　　　　　　　|　 | |i l　八　i| ﾄ　ﾉ　ｰ≠ｬ芹ミ /　　_|　 |　|
　　　 　 　 _|　| |　 | |i lｘ===ミ`{　 　　/ {r' ﾊ　》　　(　＼i|　|＿＿_
　　_　 　 　 |　| |　 | ﾄ |　　　　　　 　 　 乂ソ(￣￣￣　　＼|＿＿＿,.＞ '⌒＼
,　´ 　 　 　 |　| |　 | | ｛＼　　　　　，　　　⌒/￣丁¨　　　　　　　　　　　　　　 ＼　　　　　　病欠よ！！！
＼　　　ｰ＜|　| |　八　|＼　　　　　　　　　／// 八　　　　　　　　　　　　　　　 ／
　 　 　 _　　ヽ.|人 　 ＼　|＼.Т　Т　Т .イY　　/ `ｧ‐ ｧ　⌒　ー‐===ｧ―
　　　　　　＞　 > ＼　 |＼　　乂__＿__ﾉ　 || j　／／|　/　　　　　　　／
　　　　　 _{-(　{　 　{＼|ノ､　　　　　　　 ／/∨ /　 ／――――ｧ‐'
　　　　／ ゝ- へ、八|////＼___八＿／//　 ∨|　　 　 　 　 　 〈＿＿
　　 ／　　／ 　　 ＼ ＼'////／⌒＼_／ 　　/|＼　　 　 　 　 　 ＼ 　}
　／ 　 ／　　　　　　＼_＞＜⌒〉==┴――く ｉ|　 ＼　＼ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人／
/　　　　　　　　イ⌒ー　 /　　 /　＼　＼／　 ｲ　　　　≧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　≧　　　今日は陛下に拝謁する日ですぞ！！！　　　ニ=-
　　　　　　　　　　　　　晋　皇太子　司馬遹　　　　 　≧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　≦
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y＼


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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　 『晋書』『愍懐太子伝』に曰く。
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　幼少の頃から将来を嘱望された司馬遹だが、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　成長するにつれて学問を嫌い、側近と遊び惚けるようになっていた。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　宣帝の再来とは何だったのか？
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────

　 　 　 　 !/ゝ_ イ　｀　:.､/　 /　　/　 　 ! 　,　 ,
　　 　 　 /　　 i　 ＼　 /　 ,'　　/　　　 ;　 j!';　∨
　 　 　 ,:'　 　 ﾉ/　/'　 '　 〈　 |/!イ_ ノ/ィ / i!　 ',
　　　 /　　　/ｲ　 i{　 _!　　|｀`'　_　-=ｧ '´〈 .j!ｲ　l
　　　' 　 　,/,' |　 || Y i!　　笊㍉x､';　 　,イ`ｲ j!_ﾉ　　　　　そういうわけで、
　　/　 　 / {｀ヽ　j.! i　i! 　 ﾊ_t'ソ'i 　 x笊/|イ　　　　　　　周囲の者たちがほとほと手を焼いているのです。
　　{　　　,{　{ﾆ≧'ヽ! ヽ':,　　 !　　　 　 (ｿ,　|
　　‘,　　 |':, ':,ﾆﾆﾆﾆ＼{|ヽ　' ,　 　_　 ´ｲ　 {　　　　　　　　あなたなら変わった切り口から太子を導けないかと
　　　ヽ　 l ‘, !≧s。／ﾆ!':,　､ ',　‘ ' イi i! 　'
　　　 r`＜ヽ_j　　　　　}_.',　　}≧´　 ‘,i!rvﾉ　　_　



　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　 ／―　―　＼
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　／（●） 　（●） ＼
　　　　　　　 　申し訳ありませんが、お断わり致しますお。　　　　　　　　　　　　　　　／　 　（__人__） 　 　 ＼
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |　　　　｀ ⌒´　　 　　　|
　　　　　　　 　生憎と陳寿には実子がおりませんお。　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　 　 　　　　／
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／　　　　　　　　　＼
　　　　　　　 　子を育てた経験のない者に、　　　　　　　　 　 　　　　　　　　　　　　　 　|　　　　　　　　　　　 　）
　　　　　　　 　皇太子殿下を教え導く役目は荷が重いですお　　　　　　　　　 　　　　 .|　　|　 　 　 　　 /　 /
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 | 　 |　　　　 　 /　 / |
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 |　　|　　　 　 /　 / 　|
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 (YYYヾ　　Y　(YYYヽ　|

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　このあたりの話は次回にまわす事にしたい
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────

　 　 　 　 !/ゝ_ イ　｀　:.､/　 /　　/　 　 ! 　,　 ,
　　 　 　 /　　 i　 ＼　 /　 ,'　　/　　　 ;　 j!';　∨
　 　 　 ,:'　 　 ﾉ/　/'　 '　 〈　 |/!イ_ ノ/ィ / i!　 ',
　　　 /　　　/ｲ　 i{　 _!　　|｀`'　_　-=ｧ '´〈 .j!ｲ　l　　　　　　　残念です。
　　　' 　 　,/,' |　 || Y i!　　笊㍉x､';　 　,イ`ｲ j!_ﾉ
　　/　 　 / {｀ヽ　j.! i　i! 　 ﾊ_t'ソ'i 　 x笊/|イ　　　　　　　　　ですが、あなたはすでに六十を過ぎていたはず。
　　{　　　,{　{ﾆ≧'ヽ! ヽ':,　　 !　　　 　 (ｿ,　|　
　　‘,　　 |':, ':,ﾆﾆﾆﾆ＼{|ヽ　' ,　 　_　 ´ｲ　 {　　　　　　　　　　家を誰に継がせるつもりなのですか？
　　　ヽ　 l ‘, !≧s。／ﾆ!':,　､ ',　‘ ' イi i! 　'　
　　　 r`＜ヽ_j　　　　　}_.',　　}≧´　 ‘,i!rvﾉ　　_　




　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　 ／―　―　＼
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　／（●） 　（●） ＼
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 ／　 　（__人__） 　 　 ＼
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |　　　　｀ ⌒´　　 　　　|
　　　　　　　 　　　　　　　　　甥が二人おりますので　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　＼　　　　 　 　　　　／
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／　　　　　　　　　＼
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　 　 |　　　　　　　　　　　 　）
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　|　　|　 　 　 　　 /　 /
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　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 (YYYヾ　　Y　(YYYヽ　|

　　　　　　　　　　|　　　Υ|　　 ＼＼:.:: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |＼＼ .`' . |　 ／/＼/ '＼
　　　　　　　　　　|　　　 | |　 /^ヽ ＼＼ . : : : : : : : : : : : : : : : : : : | 　 ＼＼　／.　/＿/＼/ '＼
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　　　　　　　　 　 |＼＼ | ／ｨА.:|　　　 .＼＼: : : : : : : : : :..:::,ｨ蕊| .∩　　　 |　 /＿/＿/＿/ ＼/
　　　　　 　 　 　 |　 ｀ ／ｨ'双ﾇА 　/^ヽ.　 ＼＼: : : : : ..,ｨi蕊ｱ' |　`′∩　|　/＿/＿/＿/＿/＿
　　　　　 　 　 　 |　／ｨ'双双双А　||　 | 　 　 ＼＼ ,ｨi'蕊蕊/　| ∩　 `'　.| /＿/＿/＿/＿/＿/
　　　 　 　 　 　 .／ｨ'双双ﾇﾇ双 Α ||　 |.　./^ヽ　,ｨｉ'蕊蕊㌢ｌ／|　`′∩　 /＿/＿/＿/＿/＿/__
　　　　　　　　／ｨ'双双双双双'／ .||　 | 　||　.,ｨi'蕊蕊㌢|:f,!/ .:| ∩　 `'　./＿/＿/＿/＿/＿/＿
　　　　　　 ／ｨ'双双ﾇ双双ﾇ／|| |　＼ |.　 ,ｨi'蕊蕊㌢.|f,!|／＼|. ｀′∩ ./＿/＿/＿/＿/＿/＿/
　 　 　 .／ｨ'双双ﾇ双双ﾇ入′.|| | ＼　 ,ｨi'蕊蕊㌢ |f,!|／　 　/＼ 　 `'./＿/＿/＿/＿/＿/＿/__
　　　／ｨ'双ﾇ双ﾇ双双;／|| |/＾ｉ| |　 ,ｨi'蕊蕊㌢l |f,!.|／⌒vﾍ∧.　 ＼ ./＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿
＼／ｨ'双双ﾇ双ﾇ;双入　 || |／|| |ｨi'蕊蕊㌢　f,!.|.／　 /^ヽ 　.|＼　 . /＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿/
;＼＼'ﾇ双ﾇ;双;双／|| |/＾i| |　 || |蕊蕊㌢| |f,! ／　 | . ||　 l　 | 　.＼/＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿/__
乂;;＼＼'双双入 　 || |／l| |/＾i| |蕊㌢　f,!.|／　 ＼| . ||　 |　.|　　 /＿.γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
乂;乂;｀;<＼／|| |/＾l!| |　 || |／ll |㌢| |f,! ／　＼＼　　||　 | . | ∩/＿/ |　　　　では、これで失礼致しますお　　　　|
乂;;乂;/;ｨ＼＼.l |／.|| l/＾ｉ| |　.|| |　f,!,|／　　　　＼＼　＼.|　|. ｀/＿/　ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂
乂乂/;乂;;乂＼＼　|| |／l| l/＾i| |　 ／!　 　./^ヽ　 ＼＼ . . .|. ./＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿/＿
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　弋ー‐弌ナ__≧s｡:::::::ﾐs｡::ﾐs｡｀丶､
　　|ｰr‐弌弋 ｀ヽ∟」::::::::::::ﾐs｡::ﾐs｡　≧=-　..,,＿
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|＿___,|-=ﾆ￣￣≧o｡|: ::::::|≧s｡　　　｀弌─‐r'´≧z{＾Yミs｡:::ミs｡　｀`¨ア　　　　　　　　　　 　 　 　 .i
|: ／) |　　　｀`'''＜＿|: ::::::|＿＿__≧s｡::|─‐┘ミ凵弋ﾅﾅ≧ｧｧ::::::＼／　　　　　　　　　　 　　　 rz≦≧zｭ
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|弋 : (| lﾏﾆT.=┐ .|:::||弋) |. ￣|::|≧|　.::|______,|~~ﾞ|≧s｡,_|＿_|//ﾞミs｡　　　　　　　　　　　　　　　,|:|i:口i:|:|､
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|从_)(:| | |_ｌ||_ﾛ |　.|:::|l从ﾉ:|_||　|::|／|:::: :|::|ｰﾄ::|::::::| l＾^|::::|.ＴTｰ‐TTｰｰTTT≧:.ﾌ7ァｧx＿_,,..｡o≦ﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌ≧o｡..,,_
|::::::: (:| |/__||__Ⅵ　|:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ｰ弌テテミis｡ーーrrーーrrｰｰrrｰｰｰrrｰァ
|-=ミ､|───---|:::||⌒ｰ|／(　(ﾟ_rｿ:::: |::|;|二|::::::|ﾆﾆ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ﾉ777777777777777777777ァｧs｡..,,_,
|::::: :: ,|二二||二二二|､___ﾚ{　/　(＾ヽ: :: |::|;;|ﾆ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ﾆﾌﾏY|_|‐ァ'ｰｰ |ﾆﾆﾆニ|ｰｰ弌ナｰｰｰｰｰ弌ナｰｰ弌ﾅｰ弌テ彡
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二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i|￣￣￣￣￣＿二二ﾆ='=========┴┴=ﾆｺ＿＿||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||＿＿|「fis｡.,|:|
二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{￣￣￣￣￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀'ミ||||||「∩
二二二二ﾆﾆ==──　　　￣￣￣￣￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀'ミ|||凵

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　　 　 ＼
　　　　　　　　　　 ／　　 ⌒　　 ⌒＼
　　　　　　　 　 ／　　　（ ●）　（ ●）ヽ
　 　 　 　 　 　 l　 　 　 ⌒（__人__）⌒　|　　　　　　　　　　　お？
　　　　　　　 　 ＼　　　　　｀ ⌒´ 　 ／
　　　　　　　 　 ／　　　　 　 　 　 　 ヽ

　　　　 ＿＿＿_
　　　／⌒　　⌒＼
　 ／（ ●） 　（●）＼
／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼　　　　　　　　　　謝衡殿じゃないかお
|　　　　　|r┬-|　　　　 |
＼ 　　 　 `ー'´ 　 　 ／





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 　 　 　 　 　 /:::::::/::::::::::/:::::::::::::∨＼:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　 　 　 　 /:::::::/::::::/::::|::::::::|::::::::∨::∨:..　　 　 l^l　　 ./ 〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　 　 　 ′:::/::{:::/:／{::::::::{:::::::::::∨::::::::＼_ 　 |｜　./ /　 ／〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 　 　 　 j{:::::::{::::{:::{/__ ∨::::{､:::::::::::j{:::::}:::ｌ'⌒　 |｜ / / ／／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　 　 　 　 　 j{:::::::::::::Ⅳ 　 ｀Ⅳ:::| ∨:::/ l:::/:::ﾊ　 　 |└' └ ∠＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 　 　 　 　 j{::::::|:::::::|ィ´斧ｘ　 ＼､}ｨ斧ｘ/::::/:〈＼　j　　　　 　 , -‐ ′
　　　　　あら陳寿殿。　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　j{:::::::|:::::::ト _以　　　 　 .以_ .::イ:::|::＼｀丶　　　　 .′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 　 　 　 j{::::::::|::::圦　 　 　 　 , 　 　イﾉ/:::::|::|:|　、　ヽ　 　 ;
　　　　　こうして会うのは随分と久しぶりね　　　　　　　 　　j{:::|:::::|ﾊ::::个　　 ､　　　 　 /｢´::|::::|::|:|　 丶　　　 ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　 　 　 　 j{::::|:::::|:∧:::{ ＼ 　 　 ´　／:::|〉:::|::::|:У 　 〈 ー―‐へ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　 　 |::::::|::::::V:∧::＼　＞‐r＜::::/::∧/::::乂_　 　 〉 　 　 　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 　 　 　 Ⅳi入::::::V:∧::::_＞　 |:::::::/Ⅳ 厶イ　　 　 /｀ ー‐　 ⌒＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 　 ,.　 ´ 　 ＼:V　}/　　　 ｢￣_　 ＼　　_＞‐.､_∨　　 　 　 　 ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　┌‐┴-　　_　　j{　　‐- ､　　 /　　 ｘ＜´ 　 　 -‐ ∨　　　 　 　 ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ､_　　　　 　 ｀＞ｘ　　＿＿　ｘ＜　　　　 ｘ＜´　　 ∨　　　 　 　 ∧

　　　 　 /::::/::::::::::|::::::{:::::::::::::∨::∨::∨::::::::::i
　　　　 ′::{:::::::::::ﾊ::::::::::::::::::::::∨::∨ :::::::::::::|
　　　 /ｲ::::::{::::::::/ __､::＼:::::::ﾄ､:|Ｖ:::|:: !:::::::::::|
　-=彡 |:::::::{:::::/´ 　 ＼::ⅳ::l　l| }Ⅵ:::|:::::|:::::|
　 　 　 l::::::::}:::{ 　 __ 　 丶Ⅳ　_}＿_Ⅵ::: |:::::|
　 　 　 ⅵ､::::小ィ≠ミ　　　 〃'⌒^刈:::::|:::::|　　　　　　　旧蜀の人士が今や散騎常侍。
　　　 　 |:::::＼{ 　 　 　 　 　 　 　 /　|:::::|:::::|
　　　 　 |:::::| |:::.　　 　 　 ′　 　 　 .::::::::|:::::|　　　　　　　あやかりたいわね
　　　 　 |:::::| |:::Δ　　　 ､　_ノ　　 Δ/:::::::::::|
　　　 　 |:::::| |:::::::::::ヽ、 　 　 　 イ:::/:::::/:::::j{
　　　 　 |:::::| l:::ﾄ､:::::::::l ＞‐＜　|:|:/:::::ｲ:::::/　＼
　　　　　､:::ⅵ::| Иﾊ::|　　　　　|/::／｜:/
　　　　　 _＼:､{＞　´{　　 　 　 イ　＜ﾚ′＿
　 　 ,　´　 　 ⅶ _　　､　　　　 /　　 _ iⅳ　 　 ｀丶　　　　　　　　　　　　 　　　 　　　　　＿＿＿_
　　/　 　 　 ⅶ　　　‐-＼　 ／-‐　　　 iⅳ　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／⌒　　⌒＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　　　／（ ●） 　（●）＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　／ ::::⌒（__人__）⌒:::: ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　|　　　　　|r┬-|　　　　　|
　　　　　　　　　またまた御冗談を。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　.＼ 　　 　 `ー'´ 　 　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 >　　　　　　　　　<
　　　　　　　　　近々国子祭酒に任じられるそうじゃないかお　　　　 　　　　　.（　|　　　　　　　 / ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　`|　　　　　　　/'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　|　　　ｒ　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　ヽ　　ヽ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　>__ノ;:::......

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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 謝衡は元康年間に国子祭酒に任じられている。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　国子学・太学の博士たちの頂点に立ったわけだ
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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　 　 　 /: : : : : : : : /: : : : |: : : : : : : ::., : ::. : :.V: V
　　 　 : : : : : : |: : : l: : : : :j、: : : : : : : :l: : :l: : : V:.V
　　　 l: :|: : : : :|: : : |: : :/:ハ: l: :: : : :::. :l: : :l: l: :.{: ::.
　　　 |: j: :|: : :.|: : : :l: |:ﾚ-‐-: L;,: : : : l: |,ｨ'":j: : |:.l::.、
　　　 V:./:|: : : l: : :|:.|:|:|　＿_,＼＼: : :|V,ﾑ＼::|:.|:|:.ト-‐
　　　 //: :|: : : :|: : :l: |XrfT云ヾ､ヾ＼|ｲ:j } )'/:.//::l　　　　　　　耳が早いわね。
　 　 /ハ:.:|: : : :.|､: :.､:.｀ﾞ V ,ﾀ　　 　 　 ｰ' ﾞﾉノ:./j/
　 　/'　 |:l|: : : : | ＼: ト､　￣　　　　　〉 　 7／　　　　　　　　　これで息子が
　　∥　 }/}:|: |: : l__､＼:.、　　　 　 　 　 　 ,ﾑ: |　　　　　　　　　玄学にはまらなければ文句なしなのだけど
　　}|　 /.:.lハ::. : :ﾏﾊ＼｀　　　 ､--‐ ﾌ　／: : ﾄ:.
　　ll　/.: j{{､|: :､: : :＼　＞ .,_　　￣　／.:::|: : :| ll
　　 Y: ::／￣￣　＜ヽ＼:..:.,,_ ＞-- '､|:::::}: : :.| }}
..｀ーj／　　　　　　　 ＼:.＼i:i:i:i:i:i:}　　＼j: : : l jj
　　/　　　　　　 ＼　 　 ヽ:.Vi:i:i:i:i|　　　ﾉ/: :レﾉ



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..　／　─　 　 ─　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ -=・=- 　　-=・=-　＼
　　　　　　　　　　どこも子育てには苦労してるみたいだお　　　　　　　　　　　　 |　 　 　 （__人__）　　U 　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼　　 　 ｀ ⌒´ 　　　 ／



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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 .『晋書』によれば、謝衡には二人の息子がおり、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　上の息子の謝鯤は儒者の父と異なり、『老子』『易経』を好んだという。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　　ちなみに、下の息子の謝裒が東晋の謝安の父親に当たる
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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　　 /: : : : : : : : : : /: : : : : : : : :/: : : : : : : : : : l: : :＼
　 /: : : : : : : : : : :/: : : : : : : : :/: : : : : : : : : : : |: : : : ::.
　/: : : : : : : : : : /: : : : : : : : ::/: : : : : : :l: : : : : l: :.、: : :
　: /: : : : : : : : :/: : : : : : : :::::; : : : : : : :.|: : : : :/: : :., : : :
　:/: : : : : : : : :/: : : : : : : :/::j: : : : : : : :|: : : :/-､: : :. : :.|:、
:./: : : : : : : : : : : : : : : : : /ヽ|: : : : :|: : :|: :／　　 ､: :}: : |::.、
/: : : : : : : : : : : : : : : : : :{/7|: : : : :.|: : {zt7云ミト ヽ}: :.|ヽ:.､
: : : : : : : : :.|: : : : : : : : :.|( _j: : : : : : 、:.|ヾうj:ﾘ ヾ､/j: :/:l ＼:..__
:/: : : : : : : l: : : : : : : : : | ヽ|: : : : : :{ヽ: l ＼ﾀ　　 {/:./ }'　　　　　　　　　それじゃ。
: : }: : : : : :l: : : : : : : : : :|＼}: :|: : : : |　＼　　　　　＼
: : :|: : : : :.|: : : : : : : :|: :.|: : |: |: : : |: |　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　『国志』とあなたの名前が、
: : :|: : : : :|: : :|: : : : : |: :.l: :.|: :l: : : l: ::.　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　 .千年先の世に伝わるよう祈っているわ
: : :|: : : : :|: : :|: : : : : :|: :.l: :.l: :l: : : :. : :.　 　　｀''ｰr'ﾞ
: : :|: |: : : |: : :|: : ::. : ::|: : :. :| : l: : : ::.､: 、 　 　 ｲ
､: :|: |: : : |: : :.}: : : : :ハ: : :､|､: :. : : : :ﾄ､:. ...,__/::|
　 j:.l: : : ::l: : : |: : : }: : : ､: : :. ＼､: : : ::. ＼ }/ }/
　j:./: : : : :l: : :|: : :j: |: : :∧: :.:、 ヾ､: : :.､_,. --　､
.// |: : :∧j､: :l: :///: : /　＼:.＼　/＼: ＼　　　 ＼
ノ　_l: : :{f'´ V:ノ/7: :／　　　｀　::.､_　　｀ ー‐-
／ 　 /7ヽ '"　 ノ'"　　　　　 /::/　　　　　＿,,...　　　 L ..,,_
　　 /::/　　　　　　　　　　 _/:: '-‐　 ''"　　　　　　　　　　　　}
　　/::/　　　　　　＞ '"´　　　　　　　　　　,,..　-――――- {

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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　 陳郡謝氏の礎を築いた謝衡。
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　『晋書』に彼の伝は存在せず、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　息子の『謝鯤伝』を初めとする各所に断片的な記述があるのみだ。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　『晋書』『礼志』によれば、
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　 太安元年（三〇二年）に散騎常侍を務めており、それが最後の記録となる
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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　弋ー‐弌ナ__≧s｡:::::::ﾐs｡::ﾐs｡｀丶､
　　|ｰr‐弌弋 ｀ヽ∟」::::::::::::ﾐs｡::ﾐs｡　≧=-　..,,＿
≧s｡_,| 　 |￣~|トミﾉ::≧s｡:::::::::::::ﾐs｡::ﾐs｡＿＿__ノ
. 　 l　|￣￣￣||￣弌____ノ≧s｡::::::::::ﾐs｡:ﾐis｡
s｡__l　|＿＿＿ト　　凵￣7＾弌_ﾉ-ﾐs｡:::::::ﾐs｡:ﾐs｡
|￣::::::|≧s｡￣　 ≧s弌_ノ|＾YTーt　r'≧s｡::::ﾐs｡:ﾐs｡
|　　::::|──≧s｡　　　 ｀｀rr─ゝ‐r'YY＾灯二ア:::ミs｡ﾐs｡
|　　::::|＿＿＿＿＿≧s｡ ||＿＿__ト弌_ﾉﾉ弋弋ナs｡ミs｡::ミs｡ｰ-　.,_
|＿___,|-=ﾆ￣￣≧o｡|: ::::::|≧s｡　　　｀弌─‐r'´≧z{＾Yミs｡:::ミs｡　｀`¨ア　　　　　　　　　　 　 　 　 .i
|: ／) |　　　｀`'''＜＿|: ::::::|＿＿__≧s｡::|─‐┘ミ凵弋ﾅﾅ≧ｧｧ::::::＼／　　　　　　　　　　 　　　 rz≦≧zｭ
|::(_ソ | 　 　 　 　 .|:::||＿__|≧s｡___::,|　:::|三≧s｡　|＿__ﾄ､二二「l＾＾＾　　　　　　　　　　　　　 　弌竺竺竺テ
|弋 : (| lﾏﾆT.=┐ .|:::||弋) |. ￣|::|≧|　.::|______,|~~ﾞ|≧s｡,_|＿_|//ﾞミs｡　　　　　　　　　　　　　　　,|:|i:口i:|:|､
|＼):::ｉ| | |_ｌ||_ﾛ |　.|:::||＼( |‐ｭ .|::|三|￣ﾞ|::|‐||^|,,,,,,|//丁:ﾞ|777777777ミihs｡.,_　　　　　　　　　弌ZZZZZＺテ
|:l:l〈::: | |/__||/Ⅵ . |:::||:l:|::|:|_||　|::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|７ﾐ |,,,,|///////////ミs｡＾㍉｡.,_　　　　　　　__|i:i口i:i|＿
|从_)(:| | |_ｌ||_ﾛ |　.|:::|l从ﾉ:|_||　|::|／|:::: :|::|ｰﾄ::|::::::| l＾^|::::|.ＴTｰ‐TTｰｰTTT≧:.ﾌ7ァｧx＿_,,..｡o≦ﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌ≧o｡..,,_
|::::::: (:| |/__||__Ⅵ　|:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ｰ弌テテミis｡ーーrrーーrrｰｰrrｰｰｰrrｰァ
|-=ミ､|───---|:::||⌒ｰ|／(　(ﾟ_rｿ:::: |::|;|二|::::::|ﾆﾆ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ﾉ777777777777777777777ァｧs｡..,,_,
|::::: :: ,|二二||二二二|､___ﾚ{　/　(＾ヽ: :: |::|;;|ﾆ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ﾆﾌﾏY|_|‐ァ'ｰｰ |ﾆﾆﾆニ|ｰｰ弌ナｰｰｰｰｰ弌ナｰｰ弌ﾅｰ弌テ彡
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二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i|￣￣￣￣￣＿二二ﾆ='=========┴┴=ﾆｺ＿＿||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||＿＿|「fis｡.,|:|
二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{￣￣￣￣￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀'ミ||||||「∩
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　弋ー‐弌ナ__≧s｡:::::::ﾐs｡::ﾐs｡｀丶､
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二二二二ﾆﾆ==──　　　￣￣￣￣￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀'ミ|||凵

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　　　　　　　 　 ／　　　（ ●）　（ ●）ヽ
　 　 　 　 　 　 l　 　 　 ⌒（__人__）⌒　|　　　　　　　　やれることはやったお
　　　　　　　 　 ＼　　　　　｀ ⌒´ 　 ／
　　　　　　　 　 ／　　　　 　 　 　 　 ヽ

【紀元２９７年冬　晋　首都　洛陽】






　　 γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　 |　　　　おかげで面目を保てましたよ　　　 .|
　　 ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (二二二ﾆ/二二ﾆ/二｜二二ヽ二ヽ二ニニ)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/| |ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//＿/__//＿/__//＿/_| |__ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/__| |＿ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽ
　　　二二二ﾆ/二二ﾆ/二二二//＿/__//＿/__//＿/＿| |＿_ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
　　 //＿/__//＿/__//＿/__///＿/＿//＿/__//＿/＿ | |＿_＿ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
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　○====○====○====○===.|　　　|││││││││││││││││||　　.||===○===○===○===○===
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|││││││││││││││││|| 陳 ||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||　　.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||　　.||
　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|　　　|││││││││││││││││||.寿..||＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　＼／＼／＼／＼／＼／＼|　　　|││││││││││││││││||　　.||＼／＼／＼／＼／＼／＼／
　　／＼／＼／＼／＼／＼／|　　　|││││││││││││││││|￣￣|／＼／＼／＼／＼／＼／＼
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　　　　　＿＿＿＿
　　　／　　⌒　　＾＼
　 ／　　（ ●） 　（●）
／　　::::::⌒（＿人__）⌒ヽ　　　　　　　　　そりゃ何よりだお
|　　　　　　　|r┬-|　　　|
＼ 　　 　 　　`ー'´　 ／








　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　イ ⌒ ヽ 　　, ‐ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　〈　　ニ　人　人 = ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　!､_　 ノ　　Ｙ　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　_r j　　　　i　（_ （ ;;;;(
　　　　　　しかし、石崇は何を考えて賈謐殿に媚びているのか。　　　　 　　　　／　　γ　　　　　 ヽ,);;;;)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　|.　　　|　 　　　　　 /;;／
　　　　　　潘岳は元々が麻呂の故吏だからまだ分かるんですがね　　　　　　　|. 　　　!､ __＿人＿l;;,/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　/　　　 　 ∩ ノ)━・'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　(　 ＼　／ ＿ノ´.|　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　.＼　 " 　／＿＿|　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 　 　 　 ＼ ／＿＿＿

　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　─　 　 ─＼
／ 　　 （●） 　（●） ＼
|　 　　 　 （__人__）　 　 |　　　　　　　　　　保身じゃないのかお？
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼ ／＿＿＿ ／






　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　イ ⌒ ヽ 　　, ‐ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈　　ニ　人　人 = ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!､_　 ノ　　Ｙ　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_r j　　　　i　（_
　　　　　　　　　　恐らくそうなんでしょうね。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　γ　　　　　､ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|.　　　|　 　　　　　 i ｌ
　　　　　　　　　　そういえば何攀殿はどうしているんです？　　　　　　　　　　　|. 　　　!､ __＿人＿iﾉ　ｒ ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　 　 ∩ ノ)　　三　　 ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(　 ＼　／ ＿ノ´.|　 | ゝ ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.＼　 " 　／＿＿|　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ ／＿＿＿ ／

【物忘れ云々は『華陽国志』『後賢志』がソース】

　　　 　 　 　 ,. : : : : : : : : : : : : ｀ : ､＿
.　　　　　　／ : :/: : !: : ハ: :､ : : : : : ヽ: :ニ=-
.　　　　 ／ : : :/: : /l: :/　 ',: ﾄ､ : : : : : ヽ､:ヽ
　　 　 / : : : : :l: : ,'_.!:/ 　　', |.__',: : ', : : : ',ヽ{
　　　 ,':/ : : : : !: /　ll.　　　 ｌ:| 　 ', : |: : : :ﾊﾉヽ
　　　 i ! : : / /!/__　!!　　　 !:!__ 　',: l: : : : :! :r ゝ
　　　 | !: : :| j .,rｪｪ､ ! 　 　 j/,ｪｪx､',:! : : | :!V
.　　 八ｌ : : ﾚy''だ:ﾊ　　　　　ﾑ:ハ,ヽl : :/: l! |　　　　　　　　勅使殿は私に兗州刺史になれと？
　　　　ﾍ: : l ﾍ弋_ク　 　 　 .弋_ク.j' l :/: :ﾘ| l
　　　　　|ヽ{　　￣　　　'　　 　￣　 .l;ｲ |/Vﾘ　　　　　　　　私は近頃病にかかり、
. 　 　 　 ゝ､lﾄ """　　　　 　　"""　'}' /　　　　　　　　　　 .物忘れと勘違いが多いので、
　　　　　　　ﾍ 　　　　 , ‐､　　　　 ﾊイ　　　　　　　　　　　.当面の間官職を辞して治療に専念したいのです。
　　　 　 　 　 ヽ　　　 ‘--’　　　,ｲ
.　　　　　　　 　 ＞.､　　　　 ,.ィ'　　　　　　　　　　　　　　　ところで勅使殿、今日はどういった御用で？
　　　　　　　　 ___,r'| ｀　-　´.|､_
　　　＿＿__, /: :ﾘ　＼　　.／　!:ヽ､＿＿__
.. , ´: : : : : : /: : :l　　　〉-〈　　 } : ヽ: : : : : : :｀ ､
. { : : : : : : :/: : : :ﾍ ／{ 介 }.､　j: : : :',: : : : : : : : l
. l : : :ヽ : く : : : : :/ /.ﾘ,ｲ ﾊ ヽ/: : : : 〉: : , : : : : !　　　γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
/|: : : : ',: : : ｀ x: :ｌ　レ/ |､ｌ .} y : : ／ : /: : : : : j　　　 |　　 何攀ちゃんは認知症になったらしいお　　　|
{ ! : : : : ',: : : :/ : ﾍ__/|　|ﾍV/: : : :ヽ: : : : : : : : ;{　　　 ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂
.}: : : : : : ヽ: 〈: : : : : | |　|　!': : : ::／/: : : : : : :/:l

　　　　　　　　晋　大司農　何攀

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　何攀は元康年間後半に入ると、
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　 兗州刺史・鷹揚将軍に任じられたが、病のためにこれを固辞している。
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　朝廷による再三の説得にも関わらず、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　病で起き上がれないと称して応じなかったと『晋書』『何攀伝』にある。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　『華陽国志』『後賢志』によれば、
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　 邸の門を閉ざして病の治療に専念し、世の政務に関わろうとしなかった
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────

【紀元２９７年冬　晋　首都　洛陽】

　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　─　 　 ─＼
／ 　　 （●） 　（●） ＼　　　　　　真偽の程は分からんけど、
|　 　　 　 （__人__）　 　 |　　　　　 .先の見えるあの子のことだから、何か考えがあるのかもしれず。
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |　　　　　　　 周処殿のアレを見ちゃうとねぇ
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼ ／＿＿＿ ／





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , ー.、 .ｒ ⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !;;:.　,!　l、　 ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}::::..ヽ_/　 { _
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:::::::::: 　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::::.. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　　嫌な事件でしたね　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::::::::::::::::.　 　 　 |　　　　　　　....:::,,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ;:::::::::::::::..　　 ／　　　　　　,）:::::::ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　 　 　 　 }:::::::::::::::::.　 {　　　　　　 　（:::::ソ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::::::::::::::::::::　ヾ、　　　　　　,ふ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-―――-|::::::::::::::::::::::::: 　＼ -――,ノ::ノ――
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |:::::::::::::::::::::::::|ヽ、 '⌒)━

　　　,.⌒ヽ　　　　　 γ⌒ ヽ
　　〈●　ﾉ＼　　　／＼　●〉
　 　 ヽ彡'　　ヽ　/　 　ヾ_ノ
　　　　）　　　　Y　　　 （　　　　　　　　　まあ、暗い話はこのへんにしておきましょう。
　　 ／γ⌒　 　　　⌒ヽ＼
　 /　　|　　　　　　　　　|　 ヽ　　　　　　.ところで陳寿さんは梁緑珠を御存知で？
　 |　　 ヽ＿＿人＿＿ノ　　 |
　 ＼　　　　 `ー'´ 　　　　／






　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━┓
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┏┛　　　　　⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・ 　 　　 ＿＿_⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　―　乂＿＿＿_　　　　━┓
　　　　　　　　　　　梁緑珠？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ノ　　(●／　　 ―　＼　 　┏┛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　｜　(●) 　 | 　 　 (●)　ヽ＼　・
　　　　　　　　　　　石崇の所の歌妓だったかお？　　　　　　　　　　　　　｜　 　 （__ﾉl　 　（⌒　　(●) |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　│　 　 　 　〉　 　 ￣ヽ__） 　 |
　　　　　　　　　　　大層な美人だって評判の？　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿／´　　　　　 _＿_／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /|　　　 　 　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 | |　　　　　　　　 |

　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　 __ -=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=- __/＼ 　 ＼
　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／　 ／ﾆﾆ＞冖冖冖冖ミﾆ{ﾆﾆヽ　＿＼
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／＞''´　　 　 　 　 　 　 {ﾆﾆノｿﾆﾆ}
　　　　　　　　　　　　 　 /　 /／　 /　　　　 |　　　＼　 ￣　 {ﾆﾆﾉ
γ￣￣￣￣￣￣ヽ　　/　 /　 　 /　　　 　 :|　　 　 　 　 　 　 寸
|　　　　ええ　　　　|　 /　　　　　/　　　　　　|＼ 　 　 　 　 　 　 ＼　　|
ヽ＿＿＿＿＿＿乂 /　/　　　 　 　｜　 　 ｜　＼　　　|　 ＼　 　 ＼ |
　　　　 　 　 　 　 ／ ノ　　　　 | 　 八　　　｜X^￣＼　|＼　 ＼　　　＼
　 　 　 　 　 　 ー ''´|　　|　　　l斗┼ト＼ 　 |'　 ＼ 　 斗z_ノト- ＼ー ､ ` ー　＿
　　　　　 　 　 　 　 　 　 |　　　|　__|八　 ＼｜　　冰抓ｆ「广}　 八　∨ }ﾉ ＼￣
　　 　 　 　 　 　 　 ｜　｜　　-=庁笏ぅｋ　 ＼　ｲ^ 込ソ　 ﾉイ 　 　 }: : : : :　＼
　　　　 　 　 　 　 　 |　 八　　　 弋 `辷ｿ　　　　　　 ::::__／　／　　//: : : : }　 }
　　　　 　 　 　 　 　 |｜{　＼{＼　 ＼__:::　　 ､　　　　⌒７　/　　　　{: : __,ノ　ノ
　　　　 　 　 　 　 　 |八乂 : :|: :_｀¨⌒　　　　,,.　-‐　　　{　{　　　 八乂ー＜(
　　　　　　 　 　 　 　 　 ﾉ ＼j⌒＼　　＼,,_　` ー ´ ／|:乂乂＿ .{: : : :￣ {　 )>
　　　　　　　　　　　　／　/ ノ　　　)　 　 }: : ≧=-彳　｜}/　　　 八: : : : : :＼.,__,.ノ
　　　　　　　　　 　 　 　 /　　＿,／ ﾉ　 人 ノ｡　　　 ＿ノ　/　 ／　{＼: : {⌒ヽ(
　　　　 　 　 　 ＿ 斗―| 　 　 ￣⌒)／　}iこ｝‰芹㍉*ﾟ｀７　/ 人 乂＿ 乂
　　　　　　　　 {　　　　:::|　　　　　　　＼ .}__｛ 　 込ソ　　八 ｛　　 ｀Τ―＼＼.,＿
　　　　　 　 　 乂::::...　　　　　 　 ∨　ノ ）Ｌ　｝＿ 　 　 く　l ＼　　　 ＼　 　 ￣
　　　　　　　　　　＼:::::..　　　　 　 }　 { 　 } 　｝___7⌒冖 VY __｝ /　　.:::}
　　 　 　 　 　 　 |　 　 :::::.　　 　　乂 乂　|　く匸⌒冖 廴/__,ﾉ ｆ　　 .∨
　　 　 　 　 　 ／|　　　 　 ＼＿＿ノ　｛＿}＿｝　 ⌒ア ／くノ　|　　 :::::＼
　　　　　　　 /　　　 ｛⌒:::厂 ﾉ　　　　 {⌒ヽ__){ γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ`
　　　　 　 　 |　　　　 ＼:/／ 　 　 　 r:{::::::::Y:::::} |　　　王明君もかくやという絶世の美少女ですよ　　　 .|
　　　　 　 　 |　　　　　　＼ 　 r―{⌒＼__ノ ＾ソ::ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂
　　　　 　 　 |::./　　　　　/ ⌒{　　しヘノ　　　L＼ノヽ　　|::::　 く,,,:/
　　　　 　 　 ∨　　 　 ＼{ ⌒匸_匸_ノ　　　 　 ｛　｛　ﾉ､　|　　　 ∨
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　　　　　　　　　　　　　　　　晋　石崇の歌妓　梁緑珠

【>>174修正】


　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　 __ -=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=- __/＼ 　 ＼
　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／　 ／ﾆﾆ＞冖冖冖冖ミﾆ{ﾆﾆヽ　＿＼
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　　　　　　　　　　　　 　 /　 /／　 /　　　　 |　　　＼　 ￣　 {ﾆﾆﾉ
γ￣￣￣￣￣￣ヽ　　/　 /　 　 /　　　 　 :|　　 　 　 　 　 　 寸
|　　　　ええ　　　　|　 /　　　　　/　　　　　　|＼ 　 　 　 　 　 　 ＼　　|
ヽ＿＿＿＿＿＿乂 /　/　　　 　 　｜　 　 ｜　＼　　　|　 ＼　 　 ＼ |
　　　　 　 　 　 　 ／ ノ　　　　 | 　 八　　　｜X^￣＼　|＼　 ＼　　　＼
　 　 　 　 　 　 ー ''´|　　|　　　l斗┼ト＼ 　 |'　 ＼ 　 斗z_ノト- ＼ー ､ ` ー　＿
　　　　　 　 　 　 　 　 　 |　　　|　__|八　 ＼｜　　冰抓ｆ「广}　 八　∨ }ﾉ ＼￣
　　 　 　 　 　 　 　 ｜　｜　　-=庁笏ぅｋ　 ＼　ｲ^ 込ソ　 ﾉイ 　 　 }: : : : :　＼
　　　　 　 　 　 　 　 |　 八　　　 弋 `辷ｿ　　　　　　 ::::__／　／　　//: : : : }　 }
　　　　 　 　 　 　 　 |｜{　＼{＼　 ＼__:::　　 ､　　　　⌒７　/　　　　{: : __,ノ　ノ
　　　　 　 　 　 　 　 |八乂 : :|: :_｀¨⌒　　　　,,.　-‐　　　{　{　　　 八乂ー＜(
　　　　　　 　 　 　 　 　 ﾉ ＼j⌒＼　　＼,,_　` ー ´ ／|:乂乂＿ .{: : : :￣ {　 )>
　　　　　　　　　　　　／　/ ノ　　　)　 　 }: : ≧=-彳　｜}/　　　 八: : : : : :＼.,__,.ノ
　　　　　　　　　 　 　 　 /　　＿,／ ﾉ　 人 ノ｡　　　 ＿ノ　/　 ／　{＼: : {⌒ヽ(
　　　　 　 　 　 ＿ 斗―| 　 　 ￣⌒)／　}iこ｝‰芹㍉*ﾟ｀７　/ 人 乂＿ 乂
　　　　　　　　 {　　　　:::|　　　　　　　＼ .}__｛ 　 込ソ　　八 ｛　　 ｀Τ―＼＼.,＿
　　　　　 　 　 乂::::...　　　　　 　 ∨　ノ ）Ｌ　｝＿ 　 　 く　l ＼　　　 ＼　 　 ￣
　　　　　　　　　　＼:::::..　　　　 　 }　 { 　 } 　｝___7⌒冖 VY __｝ /　　.:::}
　　 　 　 　 　 　 |　 　 :::::.　　 　　乂 乂　|　く匸⌒冖 廴/__,ﾉ ｆ　　 .∨
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　　　　　　　 /　　　 ｛⌒:::厂 ﾉ　　　　 {⌒ヽ__){ γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　 　 　 |　　　　 ＼:/／ 　 　 　 r:{::::::::Y:::::} |　　　王明君もかくやという絶世の美少女ですよ　　　 .|
　　　　 　 　 |　　　　　　＼ 　 r―{⌒＼__ノ ＾ソ::ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂
　　　　 　 　 |::./　　　　　/ ⌒{　　しヘノ　　　L＼ノヽ　　|::::　 く,,,:/
　　　　 　 　 ∨　　 　 ＼{ ⌒匸_匸_ノ　　　 　 ｛　｛　ﾉ､　|　　　 ∨
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　　　　　　　　　　　　　　　　晋　石崇の歌妓　梁緑珠

【紀元２９７年冬　晋　首都　洛陽】

━┓
┏┛　　　　　⌒
・ 　 　　 ＿＿_⌒
　　　 ／　―　乂＿＿＿_　　　　━┓
　　／ノ　　(●／　　 ―　＼　 　┏┛
.　｜　(●) 　 | 　 　 (●)　ヽ＼　・
.　｜　 　 （__ﾉl　 　（⌒　　(●) |　　　　　　　　　王明君？
.　│　 　 　 　〉　 　 ￣ヽ__） 　 |
　　＼＿＿／´　　　　　 _＿_／　　　　　　　　　王昭君じゃなく？
　　　　　 /|　　　 　 　 　 ヽ
　　 　 　 | |　　　　　　　　 |






　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　,.⌒ヽ　　　　　 γ⌒ ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　〈●　ﾉ＼　　　／＼　●〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ヽ彡'　　ヽ　/　 　ヾ_ノ
　　　　近頃は文帝の名を避けて王明君と呼ぶんですよ。　　　　　　　　　　　）　　　　Y　　　 （
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 ／γ⌒　 　　　⌒ヽ＼
　　　　何度か石崇の金谷の別邸で見た事がありましてね　　　　　　　　 /　　|　　　　　　　　　|　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |　　 ヽ＿＿人＿＿ノ　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼　　　　 `ー'´ 　　　　／

　　　 　 　 　 ／　r/⌒> ｢j>'´j辷ソ～'⌒''ｰ～らｿ
　　　　　　　'　_,,-く ｱ ｢ア　/⌒　　　　　　　　　　｀`～-ﾉ
　　　　　 〃 (　-､_ )｢iｱ　У　　　　　　 　 ∨ 　 　 ､ ｀`～､、
　　　　 _厶ィ^弋( ソi/　У　　　 |　　 　 　 |∨ 　 　 ＼￣￣
　　　　 ﾏニ辷--ｲニ)h(　　　 　 |　　 　 　 |　V--　　　＼
　＿＿__｣ﾆ／个|ニニﾆ）　 　 ｜|＼ ＼　　|/´|八　　　 ﾄハ
　寸ニニニﾆメﾆ|ﾆﾆ／　　|　 ム|‐　＼|ヽl |　,ｨ冬Y　　 V　}
　　ﾏニニ／/ﾆﾆ|￣　　 | j|/´　＿　　　　}/ 犹ぅ升} ﾉ　{　ﾉ
　 　 ￣７　/_‐ニ|　　　　|ﾉﾚ',ｨ示冬ﾐ　　　 　 Vツ　|/ 　乂＿_ノ
　　　　'　 /ﾆニﾆ|ﾉ入　　|_,ｨ忙rぅﾊ　　 　 　 　 ぃぃW　　　＼
､＿／ 　 寸 -=彡1　＼ ⌒ヽ乂zソ 　 　 　 丶　　 人＼　　　）
　￣￣ｿ 　 ﾏﾆﾆ|｜　　 ｀''ー─ぃぃ 　 　 　 _ ＿ /　 )ノ 　　/
　　／ 　　,ｨ　寸|ﾉ　{　 　 ＼|　　　　　　 ＜ノゝ-､`'く⌒y'＾'く　　　,.┐
　 ( 　 　 / |　　/ 　 入 　 　 〕ｈ..._　　　　　 　 /: : ＼,У　>‐ヘ,／ ﾉ
　　＼ 　 ∨　 '　 ／: :(＼　　　 ＼｀丶 丁:￣´: γ: ／(　'ﾞ　-‐'ﾞ ／‐n
　　　 )　　 ／ ／: : ): : vﾍY　　 })ﾉ　＿_＼〔￣从ﾄ(__rﾆ>､＿_／～'　}
　　⌒辷イ ／⌒)／`''ー_ﾉ／／ィi〔ニニニﾄY⌒ヽ　 ＼＿＿＿_,,.､イ
　　　　　 {(　　／　　 　／ｨニニニニニﾆ＼ﾆ∨/ﾊ　 　｀) 　　　 _､‐ヘ
　　　　　　　　　　　 　 {(´にﾆニニニニニﾆ＼∨/｣　　/⌒￣￣　　 　 、
　　　　　　　　　　　 　 　 {ﾆニニニニニニニﾆ≧‐-､　{　　　{:／　　　　',
　　　　　　　　　　　　　　i|ニニニニニニニニニニﾆ圦 ＼_／　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　l|ニニﾆ{ニニニニニニニニﾆ〉 〈 γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　 　 　 　 　 　 　 　 八ニニ圦ニニニニニニニﾆ人　} |　　　 彼女が王明君の歌を歌う姿ときたら……　 　 |
　　　　　　　　　　 　 　 {-∧ﾆニﾆ丶ニニニニニj>'´ニﾉJ .ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂
　　　　　　　　　　 　 　 {ニ∧ニニニ＼ニニ＞''~ﾆj>'~　八　 　 　 　 　 |
　　　　　　 　 　 　 　 　 寸_∧ニニニニ￣＼＞''~　　　　　)　　　　　　 |

【紀元２９７年冬　晋　首都　洛陽】

　　　,.⌒ヽ　　　　　 γ⌒ ヽ
　　〈＞　ﾉ＼　　　／＼　＜〉
　 　 ヽ彡'　　ヽ　/　 　ヾ_ノ
　　　　）　　　　Y　　　 （
　　 ／γ⌒　 　　　⌒ヽ＼　　　　　　　　　　　　……最高の夜のオカズです
　 /　　|　　　　　　　　　|　 ヽ
　 |　　 ヽ＿＿人＿＿ノ　　 |
　 ＼　　　　 `ー'´ 　　　　／









　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 　 ＿＿＿
　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..　　　　　／　　 　 　＼
　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　／ノ　　＼　　 u ＼
　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .／ （●） 　（●） 　　　＼
　 　　　　　　　　　　　　　　　　やめなさい　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 |　 　（__人__）　 　　u. 　 |
　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼　u.｀ ⌒´ 　 　　　　／
　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..　　ノ　　　　　　 　　　　　＼
　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／´　　　　　　　　　　　　 　　ヽ ｷﾓｲｵｰ

　　　　 ＿＿＿_
　　　／　　 　 　 ＼
　 ／　　 ─　　 ― ヽ　　　　　　　　　　 しかし、石崇という男。
／ 　 　（ ●） 　（ ●）'
|　 　 　 　 （__人__） 　　|　　　　　　　　　自分が可愛がってる歌妓に
＼　 　　 　 ｀ ⌒´ 　,／　　　　　　　　　.王昭君の歌を歌わせるとか趣味が悪過ぎるお
／　　　　　　ー‐　　 ヽ NTRﾃﾞｽﾖｱﾚ





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 ,.⌒ヽ　　　　　 γ⌒ ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　〈 ● ﾉ＼　　　／＼●　〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 ヽ彡'　　ヽ　/　 　ヾ_ノ
　　　　　石崇が頭おかしいのは、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　）　　　　Y　　　 （
　　　　　今に始まった話じゃありませんがね。　　　　　　　　　　　 　　　　　　　 ／γ⌒　 　　　⌒ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　 /　　|　　　　　　　　　|　 ヽ
　　　　　二十四友の間でも　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　 |　　 ヽ＿＿人＿＿ノ　　 |
　　　　　ロリコンだの犯罪者だのボロクソに言われていますし。　　　　　　　 .＼　　　　 `ー'´ 　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 ./⌒ヽ　　　ー‐ 　　　ｨヽ
　　　　　ただ、彼女は石崇に嫌な顔一つしないんですよ　　　　　　　　　　　 ./ 　　　 　,⊆ニ_ヽ、　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　/　 　 　／　r─--⊃、　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　|　　ヽ,.ｲ　　 ｀二ﾆﾆうヽ.　 |

　　　,.⌒ヽ　　　　　 γ⌒ ヽ
　　〈ー　ﾉ＼　　　／＼　ー〉
　 　 ヽ彡'　　ヽ　/　 　ヾ_ノ
　　　　）　　　　Y　　　 （　　　　　　　　　心の底から石崇を慕っているとでも言いますか。
　　 ／γ⌒　 　　　⌒ヽ＼　
　 /　　|　　　　　　　　　|　 ヽ　　　　　　.あんなイカレポンチのどこが良いのかは理解できませんが
　 |　　 ヽ＿＿人＿＿ノ　　 |
　 ＼　　　　 `ー'´ 　　　　／










　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／⌒　　⌒＼ ﾎｼﾞﾎｼﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..　／（ ●） 　（●）＼
　　　　　　　　　　　　　　　やっぱ顔じゃね？　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　 ｍj |ー'´　　　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　 〈＿_ﾉ　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..　　ノ　　ﾉ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 γ￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　…………　　　 .|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿乂

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (二二二ﾆ/二二ﾆ/二｜二二ヽ二ヽ二ニニ)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/| |ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//＿/__//＿/__//＿/_| |__ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/__| |＿ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽ
　　　二二二ﾆ/二二ﾆ/二二二//＿/__//＿/__//＿/＿| |＿_ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
　　 //＿/__//＿/__//＿/__///＿/＿//＿/__//＿/＿ | |＿_＿ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　//＿/__//＿/__//＿/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|││││││││││││││││|| 陳 ||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||　　.||
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::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/　|ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
: ::(|:.:.:.:|　‐‐　　 ‐-│::.:/
Ⅵﾍ.:.:.:l　　　_ _ 　 /.:.ﾉ　　　　　　　　石崇は豪奢な暮らしぶりによって、西晋期を代表する人物とされている
　　 ＼ヽ､　＿ , イ!::/　
　　／ ヽ{　　ﾄ､ヽ l:′
　∧＼　 ﾏ三ｿ| .＼
./: : ＼＼ ヾ-〃 ..∧
ｌ; : : : : ＼＼.り／: : :i
i: : : :: : : : :|<Ｖ>| : : : !

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ｨ‐'￣｀ヽ
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::::ヽ
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|　　　　　 本編六十六回参照　　　　　　|:::::::::::::|　　ゝ::::|
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　　　　　　 　　 ＼::::| |:::::::::ィ !{　ﾊ T tｰr ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶
　　　 　 　 　　　　` | |ー--ﾚﾘﾙ|rfiﾃ ヽl ｲﾃz rr----――― ' " ´
　　　　　　　　　　　 | |　　　 ヾN ゞｿ 　　 ゞｿ//　　
　　　　　　　　　　　 | |　　　　＞:´|､　 -　　,|`:＜　　　　　　　　　その振る舞いについては以前述べたが、
　　　　　　　　　　　 | | 　　　 |::::::::| ＞　 イ |::::::::|　　　　　　　　　彼は洛陽郊外に贅を凝らした別邸を所有していた
　　　　　　　　　　　 | |　 　　 ＞-､＼!　 !／::,-＜
　　　　　　　　　　　 | |　　/´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-､
　　　　　　　　　　　 | |　 /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|　
　　　　　　　　　　　 | | 　 ｌ:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
　　　　　　　　　 　, ' ﾆ}く::／::::::::/:::::／|::::::::::::::::::::::::::|　
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【紀元２９７年冬　晋　司隷　金谷】

　　　　　　 ,､,､、　　　　　　　　 ,､,､　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,..　-‐　'' "＾^~＾~^＾"''ｰ-　_　　
:、, , ,,､vｉv´: ; : ´'x,､,､xXx､, ,,;'^;';';'∴、　,､、　　　　_,,..　-‐　'' "´. : .,ミ : . :,ｘ爻ｘ . : . : : :.,:'＾:，: 　´"''
´"'∵：;;ミ; : ; : ;';''´｀'ﾐ;ﾐ;ﾐ;ﾐ;ﾐ^∵;';';';';∴'＾: ´':x''´´｀'x,､x'´':x, , , ,,x--ﾐミｖｖ爻;';';爻,､ｘX∵´’＾'． :,:^:,,　:､
´ ´"；∴ﾐ; ; ∴;';''´｀｀ﾐ;ﾐ;ﾐ;ﾐ;'´´∵;';';';'∴ : : : ;',___,,..　　 -‐　　 ´　　　｀`～ミ;';';';爻; :∵'´´：｀｀'ｖ' : :.',';,∴;';';'
´ ´ ´:：∵：∴∴;';''´´;';ﾐ;ﾐ;ﾐ;'´'´｀∵;';';';'∴ : :└-　..,,＿＿＿＿＿＿_____＿,,,ノ＼爻∵´　 |　 ｀∵: : ,:'´´｀｀':,
∵´´ ´ ´ ∴: :.∴;';'´´;';'ﾐ;ﾐ,:'´'´´｀∵;';';' ∴: : : :,:',　. : . | ｉ⌒ｉ |"|"| | ｉ⌒ｉ | ｉ＾ｉ |ｉ ｀`'ｰ‐ｧ　‘　⌒'∵:,:'´´　｀｀':,: : ,:
＾∵'´ ´ :∴: : : :∴;';'´´;';'ﾐ,:'´ '´´´｀∵;';';';'∴: : : .;',「|＿|_|＿|_|_,|,_|_|_|＿|_|_|_,|_|二¨¨´　 　：　 ⌒；:,:'´´　　｀｀':, :,:
´＾∵‥∴: : : : .,．⌒'～￢ｔ_　'´´´｀｀∵;';';';爻⌒¨¨7⌒爻┴┴┴┴┴┴┴┴┴|＿＿　￤　⌒ｿ:;'´´　　 ｀｀':, :,:
　´´∵∴:. :　,:'´　ﾐ;';',　____ノ　 '´ ｒ-‐￢冖7⌒ ：　 ;';';';';'爻x￣￣￣￣￣￣￣￣＿_,,ノ＼||⌒¨´:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:,､xX爻
'"'"'"∵: : : : :j__,x'´´｀ヽ￢⌒i　'´´｀""""爻''⌒7¨⌒''ミ辷彡 """二"""""""""" x小x　 ｀"""ア : : : :爻;
,,,,ノ小､：. : ∵j狄,,__,,..　⌒__ノ　'´´｀∵;';'爻___,;,､__　　___彡_______ミ辷彡＿＿＿爻’ ⌒爻-='"´　　: : : ´爻; , ,
''⌒＇＾ヽ∵;';'沙''⌒'ミ,_　⌒;∵⌒X; ; ,爻;;,,__,;'ミ辷""'ミﾐ"||""ミ辷 二彡"||""爻＾’ ⌒¨爻;';'∴　　　　　　__|:|__　
''⌒个⌒Xア'´　, ,,:;;　 ⌒ミ;';'ﾐ　　,,爻⌒ヽ彡　　　　辷__ﾐ￣ ミ辷　辷__彡￣爻⌒'|　⌒¨ﾞ爻';';'∴,´´´´´￣　 ､ｘ
''⌒＇く⌒爻;,,__,ｘ'＾　　;';'´´｀'　,,_　_ﾉ´"'⌒小ｖｖｖィﾎﾐ;;,,__爻ミ辷　 辷__,彡'爻''⌒ ’　⌒¨爻爻;';'/￣￣∧　 爻
''⌒个<⌒㌻￣爻__,xﾒ´　,,ｯミｯﾐ'"´´｀'　‐ミﾐ　. . : }:::ｉ⌒¨´ ミ=-　__}辷__彡爻 ⌒¨：　⌒ｿ ||爻;,)　|:|￣|:|: . .　
'⌒'介'⌒Ｚｧ'´￣狄;';';,,__爻ミ　　＾':,、　爻;,,_ミ,　 ./::/┬┬‐ミ=‐　__}辷__彡'┬⌒''|:| ＿|＿||爻;,_)"""""""ノ
´""}::{""´ {.:.:.:.:.:爻ｗｖｯ''´ミﾐ;;,　 , ,,;爻ｯ'´￣ヽ＼{__{"^"＾`^"^辷⌒}ﾋ⌒ﾐ"＾"^"^´|:| 　/￣ ＼;;, ._)--ｒ'⌒7´
""""""_二二"7_､‐''゛ .／ミｭ, ,　, ,,;ミ′ '⌒'ｰ';;／￣￣｀ヽ　　　⌒}_{√￣￣´`''⌒''ｰ-　 ..,,__ﾉ'^""~~^~""''''
i'＾Ｙ´￣_,.､-‐''"´　. :／::::/"''ﾎﾞ⌒´.:.:.:.:.:.:: : :::.:;;{;;;;.:.:.:.:.:.:.:.:::}ｒ-‐‐ｰｖ-‐‐/''ｌ,､,､,,二、＿＿ , ‐‐'´￣　＼　:::.、 　　
i'＾i'i''''''''辷￢…ｰ--｛＿/-<つ'''⌒¨¨¨¨´´´´´ ゝ- - -- -从__,,,,,;;ﾉ---|,,;;}‐-‐{,,,;;}-┴…'ｰ‐-‐-‐-‐''ﾞ: :
｀'＾＾' ' ' ''':::::::--　　 __二二　 ￣--:::::::::::::.:.:.:.:.:.:二- - -　　　　　 .:.:.:.:.:　　　　　　　---二二二--　　　　　　　 ﾆ



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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　 金谷園。
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　邸のあった地名からそう呼ばれる。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　 .石崇は送別する者がいた際、
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　ここで酒宴を開いたと『晋書』『石苞伝』は記している
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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　　　　　　　　　　__j⌒＞'"´　＿　　　 ｀丶(ﾍ
　　　　　　　　__j⌒>'´　,､＜　__ア⌒アこ-､ V只
　　　　　　　 {⌒ｱ　 ／　ア⌒　　　　　　 ⌒辷く＼
　　　 　 　 　 Ｖ　／＾ア´　　　　＼　＼　 　 　 ＼ノ
　　　　　　　rく /＾ｱ⌒　　　　　　　＼　＼　　　　 ` ｰ ノ
　　　　　　 {アく^7　　　　　 ｜　　　　ヽ　 ＼　 　＼ヾ´
　　　 　 　 レ{ﾉ　　　 　 |　 | |　　　　　 | >― ﾐ　　 ∨)
　　　　　　　／　 { 　 　 |　 |从＿　　　ｲ 八＿| ト--彡
　　 　 ＿／彡　八　 　 |／|´　＼{＼　 |xｆ笊｢`ﾒ⌒　 }＼
.　　 　 　 ￣/ 　|　＼ 　抖ｩ笏ミ､　　＼{ ﾋツ　'ノ ﾉ　ﾉ　 }
　　　 　 　 //{ 八　　＼乂乂ツ　　　　　　　'''' -彡ノ(　 ﾉ
　　　 　 　 /　＼　 `ｰミｰ-　'''　　 　 丶　　　ﾉ､　 ＼/ )
　 　 　 　 ;′　/ ＼＼　 ` 乂　　　 ､_ 　ﾉ ／(__＼ 　 Y(__ノ
.　　 　 　 {　　 {　　　　）　　 Yiト　 .,_　　イ:::::::::ﾉ　　　ﾉ厂　　　　　　今日も旦那ちゃまと一緒にいられますように
　　　　　　＼　 ヽ 　／／　　{::::｢ニニrｯく ｰ-彡　　彡く(
　　　　　　　 ） 　 ＿ノ(　　乂＿彡　　　　　 ( (　 (ｧメ、 )
　　　　　乂＿彡ｲ　{⌒＞‐-　_ ⌒ヽ　　　　　>ミ=ｰ--
　　 　 　 　 　 　 乂 / 　 　 　 _)　 )ﾉr‐ｧベ¨芹云ﾐ<7ﾆ__
　　　　　　　　　　　 j 　　　　-‐ ''"　ヒ＼　 └ﾋう／ヒ⌒＼
　　　　　　　　　　　 {_,.　 -‐　 ＼　 　 `く__∨ ／{　　と＞‐ヘ
　　　　　　　　　　　ﾉ　　 　 　 　 }　　 　 `ﾝイ 　 {　 　 ニつ:::}､
.　　　　　　 　 　 　 ヽい　‐ｔ- ､ノ　　　 //　　　　＼／ ﾍノ::::ﾉ }
　　　　　　　　　　　　 |　　　　 {ヽ　く^V/ 　 　 　 　 ＼::::::::::く ハ
　　　　　　　　　　　　_|　　　　 >‐''" 只ﾆﾆﾆ　‐-　_　＿>=‐ 彡 }
　　　　　　 　 　 　 /:::{　　　　　 　 <,.ﾉ　　 ＞--‐彡くiΤﾄ､　　ノ
　　　　　　　　　 　{::::::{　　　　　　　 ,.＞''" { i{　 0　　}i jﾉ

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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　後世語り継がれる
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　石崇と梁緑珠の物語の舞台である
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ｨ‐'￣｀ヽ
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::::ヽ
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|　　 　　　　　　　　続く　　　　　　　　　　.|:::::::::::::|　　ゝ::::|
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::ヽ　　∨
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ー:､::::::::::ﾍ
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　　　　　　 　　 ＼::::| |:::::::::ィ !{　ﾊ T tｰr ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　 　 　 　　　　` | |ー--ﾚﾘﾙ|rfiﾃ ヽl ｲﾃz rr----―――
　　　　　　　　　　　 | |　　　 ヾN ゞｿ 　　 ゞｿ//　　　　　　
　　　　　　　　　　　 | |　　　　＞:´|､　 -　　,|`:＜　　　　　　　　　　続きは日を改めて。
　　　　　　　　　　　 | | 　　　 |::::::::| ＞　 イ |::::::::|
　　　　　　　　　　　 | |　 　　 ＞-､＼!　 !／::,-＜　　　　　　　　　 .お疲れ様
　　　　　　　　　　　 | |　　/´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-､　　　　
　　　　　　　　　　　 | | 　 ｌ:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!　　　　.
　　　　　　　　　　　 | |　 /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|　
　　　　　　　　　 　, ' ﾆ}く::／::::::::/:::::／|::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　 |　ｰjヽ＼::::::'"::／ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　 ヽﾆj　} 　＼:／ ＼　|:::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　 〈:| |Ｖ　 　　 }>､___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
　　　　　　　　　　　|:!.|:＼　　 ﾉ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
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　　　　　　　　　 　 |:|_!:::::::::::::::/　 /　　|:::::!::::::::::::::::|::::::|
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　　　　　　　　　　　!:::::::::::／　 /　　　　|::::::|::::::::::::::::|::::::::!

　　　 　 　 　 　 　 ／￣￣＼
　　　 　 　 　 　 ／　　　,ノ　ヽ､_
　　　　　　　 　 | 　 　（ ●）（●）
　　　　　　　　　| 　 　　（___人__）
　　　 　 　 　 　 | 　　　　　　　､'
　 　 　 　 　 　 ｜ 　　　　　　｜　　　　　　　　　　　　>>197-198
　　　 　 　 　 　 }._＼ 　　　 ,　|　　　　　　　　　　　　 それについては俺の親父がこんな事を言っている。
　　　 .__　_＿ ,.〈＼＼＞ニﾆｧ´
　　／: : ＜ : : : : : : ＼ 　／ﾞｉ ﾞｉ、　　　　　　　　　　　 内は国庫を充実させて、
　, ' .: : : : : : : : : : :l: : : .∨',:::::ﾄ|ﾞｉ ＼_　　　　　　　　　 外は敵を制圧すべく頼りにするのは、
　{ : : : : : : : :ﾞｉ : : :」 : : ::', Y´ﾞｉ. |: : : : .＼　　　　　　　 .ただ、兗・豫・司・冀の四州だけである。
　|: : : : : : : : :＼ : : :＼ : ',|::::::ｉ |: : : : ',: : ｀,
　', : : : : : : : : : | : : : : : : :.',:::::ﾞｉ|: : : : . ',: : }　　　　　　.（中略）冀州は戸数・人口共に最も多く、田も開墾されている
　 (,:／:／ニ｀ﾝ---r : : : : : ',::::| : : : : : ',: : ',
　　｀: ´ : : : :V　,r'二ヽ_: : : : :',:|: : : : : : ',_,rｰ'､
　　 {∨ : : :└」_,r' 二 ヽ: : : : ',|.: ＞＜￣＼.: ＼
　　 {: ∨ : : : : :」.ゝ-''ﾞ~￣￣￣￣: : : : ﾞｉ　ム: : : ' ,
　 　 l: : ∨: : : .／: : : : : : : : : : : : : : : : ､／: : : : : : }
　 　 }: : : ＼ : : : : : : : : : : : : : : : ／゛￣: : : : : : : :, '

　　　 　 　 　 　 　 ／￣￣＼
　　　 　 　 　 　 ／　　　,ノ　ヽ､_
　　　　　　　 　 | 　 　（ ●）（●）
　　　　　　　　　| 　 　　（___人__）
　　　 　 　 　 　 | 　　　　　　　､'
　 　 　 　 　 　 ｜ 　　　　　　｜　　　　　　　　　　　　　　以上は魏の明帝の頃の話だが、
　　　 　 　 　 　 }._＼ 　　　 ,　|　　　　　　　　　　　　　　 .本編中の元康年間でもそれほど大差はなかっただろう。
　　　 .__　_＿ ,.〈＼＼＞ニﾆｧ´
　　／: : ＜ : : : : : : ＼ 　／ﾞｉ ﾞｉ、　　　　　　　　　　　　　 つまり、晋を経済面で支えるのは、
　, ' .: : : : : : : : : : :l: : : .∨',:::::ﾄ|ﾞｉ ＼_　　　　　　　　　　　 兗・豫・司・冀の四州というわけだ。
　{ : : : : : : : :ﾞｉ : : :」 : : ::', Y´ﾞｉ. |: : : : .＼　　　
　|: : : : : : : : :＼ : : :＼ : ',|::::::ｉ |: : : : ',: : ｀,　　　　　　　　 従って、雍州で斉万年の乱が起こった程度では、
　', : : : : : : : : : | : : : : : : :.',:::::ﾞｉ|: : : : . ',: : }　　　　　　　　 経済的な面から見れば、そこまで痛手じゃないのさ。
　 (,:／:／ニ｀ﾝ---r : : : : : ',::::| : : : : : ',: : ',　
　　｀: ´ : : : :V　,r'二ヽ_: : : : :',:|: : : : : : ',_,rｰ'､　　　　　　.それを頭に入れておくと、
　　 {∨ : : :└」_,r' 二 ヽ: : : : ',|.: ＞＜￣＼.: ＼　　　　　永嘉の乱の深刻さがより深く理解できる
　　 {: ∨ : : : : :」.ゝ-''ﾞ~￣￣￣￣: : : : ﾞｉ　ム: : : ' ,
　 　 l: : ∨: : : .／: : : : : : : : : : : : : : : : ､／: : : : : : }
　 　 }: : : ＼ : : : : : : : : : : : : : : : ／゛￣: : : : : : : :, '

【>>184の続き】

　　　　　　　　 , '´￣￣｀ ｰ-､
　　　　　　 ／: : : r‐r==========、
　　　　　 /: : /├l‐１ ―――――|
　　　　　,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.｣　　　　　　　　　 .皆さん。
　　 　 　{: :ｉ: ｉ /ゝﾉｲ ﾉ　l/　―　ｌ :}
　　　 　 | :ﾚ　| 　　●　　　●　 ｌ :|　　　　　　　　　　今晩の酒宴は
　　　　　|: i: （|.⊂⊃　､_,､_,　⊂ l:/　　　　　　　　　　.賈謐様に二十四友の方々、琅邪王氏の王敦様も御出席です。
　　　　i⌒ヽ: :ゝ　　　　　　 　　 ﾙ|_／⌒)　
　　　　 ヽ 　ヽ 从ヽ,､　 __,　イ从/ ヽ／　　　　　　　 .と、侍女Aは出席者の顔ぶれを紹介します
　　　　　∧___,ﾍｉ.ｉ:.:＼__八__／:ｉ.ｉ　　ﾊ
　　　 　 ヾ　 　 .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.}　　ｿ





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 , -‐ '´￣￣｀ヽ､　　　　 　　　　　 　 　 　, -‐ '´￣￣｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｒ===========r‐、: : ＼　　　　　 　 　 　 ｒ===========r‐、: : ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |.―‐――‐―丨‐l┤、 :ヽ　　　　 　 　 　 |.―‐――‐―丨‐l┤、 :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 Ｌ二二二二二」.ﾆ|‐{ﾐi : : |　　　　 　 　 　 Ｌ二二二二二」.ﾆ|‐{ﾐi : : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {/ /ゝ､ﾉｲ ﾉl/ ―　 ﾄl!: : :|　　　　　　　　　{/ /ゝ､ﾉｲ ﾉl/ ―　 ﾄl!: : :|
　　イケメンパラダイスで眼福ですと、　　　　　　 |l:/|/● 　　　●　　ト、: :|　　　　　　　　　|l:/|/● 　　　●　　ト、: :|
　　侍女Bと侍女Cは大いに期待しています　　　|/!:ll⊃　､_,､_,　⊂⊃ﾉ: : ｜　 　　 　 　 　 |/!:ll⊃　､_,､_,　⊂⊃ﾉ: : ｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/⌒ヽ__|ﾍ　　丶_ノ　　.ｲ:i : :/⌒i 　　　　　 /⌒ヽ__|ﾍ　 丶_ノ　　 .ｲ:i : :/⌒i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 . ＼ /:ノ从ヽ,､　 __,　イﾄ:}ﾉ/　 /　　　　　　 ＼ /:ノ从ヽ,､　 __,　イﾄ:}ﾉ/　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　　/　　//ヾゝ八__／:.:.//ﾍ､__∧　　　 　 　　/　　//ヾゝ八__／:.:.//ﾍ､__∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ヽ、.{ {:.:.:.|.|oi//:.:.:.:.{.{ ;_、_　,'　　 　 　 　 ヽ、.{ {:.:.:.|.|oi//:.:.:.:.{.{ ;_、_　,'

　　　　　　　　 , '´￣￣｀ ｰ-､
　　　　　　 ／: : : r‐r==========、
　　　　　 /: : /├l‐１ ―――――|
　　　　　,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.｣
　　 　 　{: :ｉ: ｉ /ゝﾉｲ ﾉ　l/　―　ｌ :}
　　　 　 | :ﾚ　| 　　⌒　　　⌒　 ｌ :|　　　　　　　　お持ち帰りされたらどうしようと侍女Dは心配してしまいます
　　　　　|: i: （|. / /　､_,､_,　/ / l:/　　　　
　　　　i⌒ヽ: :ゝ　　　　　　 　　 ﾙ|_／⌒)
　　　　 ヽ 　ヽ 从ヽ,､　 __,　イ从/ ヽ／
　　　　　∧___,ﾍｉ.ｉ:.:＼__八__／:ｉ.ｉ　　ﾊ
　　　 　 ヾ　 　 .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.}　　ｿ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ;^ヾ＞'´,　'´￣　　 　 　 　 ￣　（￣- _ ＿-辷┐_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r‐'ｧ'´　　;′　　　　　　　　　 　 ＼　　　{　　｀Ｙ´￣「
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｜/　 　 　 　 /　　 　 　 　 　 　 　 ヽ 　 {＿,,ノド.,_,.ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:′　　 　 //j　　　　｜　　　 　 　 　 ,　　 |　｜ﾊ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ;′　　　ｉ /,'　ｉ　　　　_|｣=-‐‐-　 　 　 ′　L .ﾉ　｣ｰ┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ノ　　 　 斗‐-　|￤　　　| |　 ＼ 　 　 　 　 ,　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｀ー ｧ′ 　 　 | i　　|｜　　　| |　　　＼　　　 　 ′　　　|i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ;′　;　　 八j　　|人 ＼ 人ァ笊デﾟぅｋ __ |　　 ＼　　|ｉ|
　　　　　　　　　あら？　　　　　　　.　　　　　　 　 　 　 　 ｉ人 ｛　 Ｖ_ァ笊ﾟうﾒ、ヽ(＼ ノ {(_r:'::ﾘ )ﾝ´ |Nド''ｰ- __ |ｉ|i 　　　､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 :,　 ヾ:､ ⌒ヾ､ Ｖｔ:'ﾘ　　　　 　 　 ￣　　ﾉﾘ　川И｢ 　 人_　_.ノ ;
　　　　　　　　　お客様がいらしたみたい　　　 　 　 　 　 ′ 　}iト　＼i「　　　､　　　　 　いぃ_彡クｰく人从丶.,__　__,.　'′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ﾉﾘ 　 ヽ}いぃ　　　　 ノ　　　　,:´厂＼　＼ `: 　 ー三㍉,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､ __ -‐ 彡　　　　八 　 　 ｀　　　 　 　 ｨｉ 厂￣　　　} 八　　 　 　 ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　 　 　 　 ￣_ア　 ／　/ ′个ト　　 　 　 　 ィｉ]N「┌　　　　;/　 ｀:.　 　 　 ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ;'´ 　 　( 　 / ,′　ｈ|　｜〕ｉ=≦____,.ィ{八_j　　　　:′　 ﾉﾉ　　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　 　 　 　 八　　.:´ﾉ＼｛ ｛ 　 ﾉ 厂)‐_ﾘ迥ﾉ______リ　　{　　　　{　　 ｛｛　　 （　　　:i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　 　 　 　 川＼ 辷=ｰ-　 _ア _ア´ 　 ｀¨´　 _,.:'´　__ 人　 　 ！　　 人　　　ｰ ﾉﾘ

　　　　　　 ,､,､、　　　　　　　　 ,､,､　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,..　-‐　'' "＾^~＾~^＾"''ｰ-　_　　
:、, , ,,､vｉv´: ; : ´'x,､,､xXx､, ,,;'^;';';'∴、　,､、　　　　_,,..　-‐　'' "´. : .,ミ : . :,ｘ爻ｘ . : . : : :.,:'＾:，: 　´"''ｰ- ∴.._
´"'∵：;;ミ; : ; : ;';''´｀'ﾐ;ﾐ;ﾐ;ﾐ;ﾐ^∵;';';';';∴'＾: ´':x''´´｀'x,､x'´':x, , , ,,x--ﾐミｖｖ爻;';';爻,､ｘX∵´’＾'． :,:^:,,　: .∴∴
´ ´"；∴ﾐ; ; ∴;';''´｀｀ﾐ;ﾐ;ﾐ;ﾐ;'´´∵;';';';'∴ : : : ;',___,,..　　 -‐　　 ´　　　｀`～ミ;';';';爻; :∵'´´：｀｀'ｖ' : :.',';,∴;';';'
´ ´ ´:：∵：∴∴;';''´´;';ﾐ;ﾐ;ﾐ;'´'´｀∵;';';';'∴ : :└-　..,,＿＿＿＿＿＿_____＿,,,ノ＼爻∵´　 |　 ｀∵: : ,:'´´｀｀':,
∵´´ ´ ´ ∴: :.∴;';'´´;';'ﾐ;ﾐ,:'´'´´｀∵;';';' ∴: : : :,:',　. : . | ｉ⌒ｉ |"|"| | ｉ⌒ｉ | ｉ＾ｉ |ｉ ｀`'ｰ‐ｧ　‘　⌒'∵:,:'´´　｀｀'
＾∵'´ ´ :∴: : : :∴;';'´´;';'ﾐ,:'´ '´´´｀∵;';';';'∴: : : .;',「|＿|_|＿|_|_,|,_|_|_|＿|_|_|_,|_|二¨¨´　 　：　 ⌒；:,:'´´　　｀
´＾∵‥∴: : : : .,．⌒'～￢ｔ_　'´´´｀｀∵;';';';爻⌒¨¨7⌒爻┴┴┴┴┴┴┴┴┴|＿＿　￤　⌒ｿ:;'´´　　 ｀
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'"'"'"∵: : : : :j__,x'´´｀ヽ￢⌒i　'´´｀""""爻''⌒7¨⌒''ミ辷彡 """二"""""""""" x小x　 ｀"""ア : : : :爻; ,　
,,,,ノ小､：. : ∵j狄,,__,,..　⌒__ノ　'´´｀∵;';'爻___,;,､__　　___彡_______ミ辷彡＿＿＿爻’ ⌒爻-='"´　　: : : ´爻;
''⌒＇＾ヽ∵;';'沙''⌒'ミ,_　⌒;∵⌒X; ; ,爻;;,,__,;'ミ辷""'ミﾐ"||""ミ辷 二彡"||""爻＾’ ⌒¨爻;';'∴　　　　　　__
''⌒个⌒Xア'´　, ,,:;;　 ⌒ミ;';'ﾐ　　,,爻⌒ヽ彡　　　　辷__ﾐ￣ ミ辷　辷__彡￣爻⌒'|　⌒¨ﾞ爻';';'∴,´´´´´￣　
''⌒＇く⌒爻;,,__,ｘ'＾　　;';'´´｀'　,,_　_ﾉ´"'⌒小ｖｖｖィﾎﾐ;;,,__爻ミ辷　 辷__γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
''⌒个<⌒㌻￣爻__,xﾒ´　,,ｯミｯﾐ'"´´｀'　‐ミﾐ　. . : }:::ｉ⌒¨´ ミ=-　__}辷__|　　　この楼閣からの眺めは素敵ですわね　　 |
'⌒'介'⌒Ｚｧ'´￣狄;';';,,__爻ミ　　＾':,、　爻;,,_ミ,　 ./::/┬┬‐ミ=‐　__}辷__ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂
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""""""_二二"7_､‐''゛ .／ミｭ, ,　, ,,;ミ′ '⌒'ｰ';;／￣￣｀ヽ　　　⌒}_{√￣￣´`''⌒''ｰ-　 ..,,__ﾉ'^""~~^~""'''
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　　 　 　 ⌒7:/.:.'.:.:.:.:.ｲ.:.:.:.:.:.:.八.:.:.:.}.:.:'，＼(⌒
　　　 　 　 //.:.:i.:.:i.:/ {.:.:.:.:.:.:i ⌒∨:}.:.:.乂 　＼ __
　　　　　 //:.:.: l.:.:{⌒八.:.:.:. {ィぅたV.:.:.:..:.:＼⌒ヽ〉_　　　　　　　　　着いた。
　　　　　':/.:.:.:.:'{.:. ｨﾁて㍉.:.:.､乂ツ}.:.:.:.'.: i.:.:.<＼<⌒
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　 _{. . . . . . ..八.:.:{ィ. .}.:r‐:}≧＜_人.:.:.人.:.:.:.i.:.:.∧. .ﾊ
.ノ/. . ''. . . .: .: .⌒乂彡}i:i:i:i:i:i／i:i:八}.⌒ア.:{.:./.:.:V. .}

　　　　　　　　　晋　太子舍人　王敦

　　　　　 　 　＿＿_
　　　 　 　 　 ＞:::::::::::::::‐-　.
-──‐ー ∠ニ==-::::＼::::::::::vヘ
＿ 　 ／::::::-=ﾆ＞⌒丶＼:::::}::::::＼
　　∠/:::::::::::::｛　 _ﾉ　　 ｀＼ﾉヘ::::/
　　 ／:::/:::::::::::ﾉ 〔,. -‐ ､　∨ /　}/　　　　　　　　ほう、これは見事な。
─⌒}/::::{⌒}′ 八 (;;) }廴{_人__〕
　　　∨:::::Ｖ　 ',　　 ー　 / |　{（;;}　　　　　　　　　邸の主に対する認識を改めざるを得ませんね。
　　 　 ∨:::ﾉ| 　 }　　　　｛　｣__｣ ｢
　／⌒ ∨八　 　 　fニ=== ､　′　　　　　　　　　しかし、私のような田舎者までお招きに預かって良かったので？
/　　　　 ', 　 ＼　　 ＼⌒ヽ/∧
　 　 　 　 '. 　　 ＼　　　￣ /　 '.
　　　　　　＼　　 / 丶 __／　　 :}＼
　　　　　／⌒ ＼:{　/　　　 　 　 :}＼＼　　　　　　　　　　　　　　 ＿　　／:_:_: : : : : : : :''゛ : : : ／ﾍ : :＞､
　 　 ／　　 　 　 ∨￣￣￣｀ヽ /￣ 　 ＼　 　　　　　　 　 　 　 ｛i:i:i:ヽ_:／i:i:i:) : :''゛ : : : : : :／⌒ :∨ : : :＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞i:i:iJi:i:i:i:／: : : : : : : : ／: :／: : : : : : : ',.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／/: : {i:i:⌒/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ｉ '. ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 {ｉ:/: : : |i:i:i:/: : : : : : : : ／: .,:__,: : : : : :/ : : :|: :',　、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 {/: : : : |i:i/..: : : : :/: : ,,:.,;_:/|/ | :/: : :/ト､ : | : :',　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/: : : : : l/: : : : : :/: :.＾兀ぅ㍉ミ:/ : : / |／: :| : : ' 　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 / : | : : :./／: : : :/: :／ ゝ八ツ 　 |／笊示ﾐ: : : : :',　｢ ⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿　 /..: :.|: : : : : : |／:/／ : :| 　 　 　　　　 .じ几: : : : : : ', |
　　　　　　まー、いいんじゃない　　　　　　　 　 　＼ 　 /／　|: /: i : :/ |: : : : : : :|. 　　　　　｀ 　 　Λ: /: :/Λ',|　 ＿__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　＼/　 　.|/　 |.:/　.|: : : : :..／| 　 ャー　,ｧ 　 ﾉ: ∨.|/ : :.「￣　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―-　､＼　　　　 l/ 　 |Λ :／　/ ＼　 ―　,. ＜: /: : : : :|Λ|　／く
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／ 　 ／|　　 ／ 　 /..:＿:.:>　＜　　 |/ |: /| : |　 |　 ＜⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／　／　　　　　　　　/イ｢ニﾆ]＞　　　 　 |/ .|: /　　　 　 ＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　⌒　　　＿　　　 　 　 ／|'''"´￣￣￣ } 　 　.|/　　 　 ＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＞ ⌒＼ 　 　 　 ノ|／{＿　　　}　　　　　　　　＼｀`～､、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ⌒＼　　　 　 　 　 　 　＜⌒＿__}＿ 　 　 　 ＼ ⌒＼

【石崇さんと王敦さんはお友達】





　　　　　　　　　　　　　 /: : : : : : : / : : : /　　　　 　 　 　 ヽ 　 　 　 ﾊ
　　　　　　　　 　 　 　 /: : : : /: : / : :/: , : . ／　　　　　　 　 ,
　　　 　 　 　 　 　 　 /: : : : /: : /: : / : i : :/ 　 . . . |　　　　　′　　　　i
　 　 　 　 　 　 　 　 ,: :|: : :/|: : :|: : :i: : :| : {. . . . . . .l. .ｉ . . .|. . .i 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　 |:/l : : : |: : :|: :从: 八 : , : : : : : |: :l: : : | : : |　 　: 　 |
　　　　　　　　　　　 |　| : i : l: : :|: ＼} : ∧: ′: : : :, : :|: : :ﾊ: : :|　　 |ｉ　 |
　　　　　　　　 　 　 　 | : ｉ : ｌ: : :i /　＼{　＼＼: :/: : 从厶＜: , .　 八ﾊj
　　　　　　　　 　 　 　 | : |: : l : :圦⌒tｩ≧=-丶:＞≦tｩ⌒> V: : ; : : :＼_
　　　　　　　　　　　　 ﾉイ|: : : : :八` 一 '"ﾉﾊ: :/／ '＾ 一'′/ : /:/＼{￣　　　 お前の従弟が都に？
　　　　　　　　　　　 　 　 |八 : : : ﾄ＼　　 ／∨ ヽ　　 　 ∠ : ∧:{
　　　　　　　　　　　 　 　 |{　}ﾊ: : |　　 　 　 　 |　　　　　 厶ｲ:{　＼_　　　　　 .せっかくだし、金谷に連れて来い。
　　　　　　　　　　　　　　　　　}∧|　　　　　　､ ,.　　 　 　 /∧|
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 从: :＼　 ｰ_-　　 ＿__,,.　／: { 八　　　　　　　　.社会勉強ってやつさ
　　　　　　　　　　　 　 　 　 / 　}:ﾊ.| ＼　｀ ー一 '"　イ: : :∧
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 r‐／ /}|　　丶　　 　 ＜ / ＼:{
　　　　 　 　 　 　 　_　 -=ﾆ|.{　 　 ﾘ　 　 　 T爪 　 /　 　 ＼┬-　_
　　　　　　 _　-=ﾆ |　　|二ﾆ∧　　　　 ∧　　 　 　 {　　　　　 } -_i__｀ｰ　 __
　　　 　 ／ﾆﾆﾆﾆﾆ|　　∨ﾆﾆ∧　　　　　}　　　　　　 　 　 　 , ____} ＿|　　 ﾆ=-
　　 　 /ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ∧　　∨ﾆﾆﾆ＼＿__　　　　 　 　 ＿＿,.　/_-ﾆ/＿/　　 |二ﾆﾆ＼
　　　 /二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ∧　　∨ﾆﾆﾆﾆ＼　｀丶　 　 ／ 　 　 ／ニﾆγ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　 邸の主がお招きなんだからさ　　 .|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂

【紀元２９７年冬　晋　司隷　金谷】

　　　　　　　　_,､､､､､､､斗==ミs｡,,,,_
　　　 　 　 ／:::::::::::::::::-===ミ:::::::::::::}
　　　}(___ノ:::::::::::::::::::::::::::::≫'’￣｀`ﾘ　
　　　￣ア:::::::::::::::::::::::::::/　　　　　　ヽ
　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::{　　_,､　　__,,,､}　　　　　　　　　石崇様はどのような御方なので。
　　 　 {:::::::::::::::::::::::::::::::::}.　 {__,ィぅ　}"＼
　 {　　｝:::::::::::::::::::::::rミ:::|　　　｀ー く.　　ヽ　　　　　　　豪奢な暮らしをしたり、
　 .≧=:::::::::::::::::::::::::{ ､,｀　　､_ 　 　 　 -ィ′　　　　　　些細な争いで官職を罷免されたりと良い評判を聞きませんが
｡s≦￣￣￣ ≧s｡_:ヽ__　　　｀`､　　_..._ﾉ
　　　　　　　 j{ﾆﾆﾆﾆ=-　_　　 　 　 ￣}
　　 　 　 　 .j{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＝- _　　　　 ヽ
　　　　　 　 j{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＝- _r―-イ　 　 　 　 　 　 　 　 　 /: : /⌒: : : : : : ⌒＼　 ＼: : : ＼/:i:i:i:|∨:i:i:i:i:i｝
. . . . . . . . . .j{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＝- ＼　　　　.　　　 　 　 　 　 ／/: : /: /: : : : : : : : : : : ＼　 ＼: : : ＼i:i:|: ∨:i:i<
: : : : : : : : : :}｢ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=-　　 `､　　 　　　　　　　　／:ｉ:/: : : : /: : : : : : : : : : : : : : ＼　 ＼: : : ＼: : ＼:i:i:＼
7ﾆﾆﾆﾆﾆ=-_≧s｡_ニﾆﾆﾆﾆﾆ=-　　　　.`､　　　　　　　 ／:i:ｉ:ｉ/: : :.|.:/: : : : : : : :＼ : : :＼ : : ＼　 ＼: ⌒＼: : ＼:i:i:＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 　 ｀¨⌒ｱ: : : :.|: : : : : : : : : :. :.／⌒｀＼_;,,;_＼⌒＼: : : :. :.|:`、￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　／/: : : :..:|: : |: : |:＼:. :. :. :.| ＼ｘや苅^ト ＼、 : : : ト |: 丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 ／:i:i:|:. :. :. :..|: : | ''´⌒ ＼: : :.| ノ 癶Jｖﾘ |:. :. :. ＼: : :|: :|: : :`、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 ／⌒＼|:. :. :. :..|: : : :yｾ灯沁＼ |　　 　 '"´ |: : : : |: : ＼|: : : : : :`、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 　 　 |: /.:. :...|: : |:. :.|　 Jツ 　 　 　 　 '''　|/|: : 八: : : : :.Λ|＼ `、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 　 　 |/　.| : :|＼|＼ﾄ、,,,　　､　　　　　　　|: |: / : : : : : :/:ﾊ　　＼:、＿
　　　　　　前に、あの人はこう言っていたよ　　　　　　　.| 　 | : :|: : : : : :Λ　　　　-､イ 　 ／ﾊ:|/ : : : :/ :/|Λ|"´￣／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　 　 　 | : :|: : : : : : : ≧- . . ,_　´　イ___ノ| : : :| :/|:/: |　　　　/／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　 ＿_|/ﾚ: : :|: |: : Λ| ＼(ﾆﾆ〕_,斗＞　 |: : /|/ :|′:|　　　 ⌒＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 　 　 　 ⌒／　|: : : |: |: /　＼　 ｢二二二＞厂|: /: : : : :／　　 、 ＜´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 　 　 　 ＜　　 |Λ: |/|/　 ┌ ＜ニニﾆﾆ＜|:..:.|/ : : : イ　 ＼＿＼⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 　 　 　／ ＞　 |: 厂 　 ノ ﾉ 　 ｀¨´ 　 ／|: : : .{:. :／　　ト-＼　　　

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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　『世説新語』『汰侈篇』に曰く
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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【『世説新語』『汰侈篇』より】

　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,.ｨ=t.､ i!　i!　i!. ,.ｨ=t.､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |　| |_i!i=i!i=i!i_| |　| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |　| | |!l>=<l l | |　| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |　| | |<:○:>| | |　| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |　| | |!l:TT:l!| | |　| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |　| | |!| | | |i| | |　| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |　| | |!| | | |i| | |　| |　
　　　　　　　　　　　　ｉ‐┬┬┬┬┬┬┬┬:| |　| | |!| | | |i| | |　| |　
　　　　　　　　　　　　|‐┼┼┼┼┼┼┼┼:| |　| Eヱ夲オﾖ |　| |　
.　　　　 　 　 ＿＿＿|‐┼┼┼┼┼┼┼┼:| |　| | |_i_从ｉ_|_| |　| |
　　　　　　　 |E| 　 |ﾖ|‐┼┼┼┼lニニニ二:| |　| | | |!| |i| | | |　| |二ニニニl
　　　　　　　 |E| 　 |ﾖ|‐┼┼┼┼｀△　　 　 | |　| | |_|!|_|i|_| | |　| |　　　 △´
　　　　　　　 |E| 　 |ﾖ|‐┼┼┼┼‐|　|_.il._.i!_.| |　| | |_|!|_|i|_| | |　| |_.i!_.il_.|　|
　　　　　　　 |E| lニニニ二二二二|　| |i| |i| i| |　| | | |!| |i| | | |　| | |i| |i| |　|二二二二ニニニl
　lニニニニニ二△　 　 △.　　　　|　|_|i|_|i|_i| |　| | | |!| |i| | | |　| |_|i|_|i|_|　|　　 　 .△　 　 △二ニニニ
　r┤.i! i! r=i　　 |　|_i!_i!_|　|_i!_ｉ!_.i!_|　|_|i|_|i|_i! |　| | | |!| |i| | | |　| |_|i|_|i|_|　|_.i!_ｉ!_i!_|　|_i!_i!_|　|　　.r=i. !
　| .|_|i|_l|_|　|_i!_ .|　| i! i! |　| || || ||..|　| |i| |i| |r=ffｌi==､r==t==jj=i|￣|| |i| |　|..|| || || |　| l| l| |　|. _i!_|　|_|
　| .|_|i|_l|_|　|_||_|.|　|_l|_l|_|　|_||_||_||..|　|_|i|_|i|_|.　|l l|　 |.l　 l.|　 |l ｌ|　 ||_|i|_|　|..||_||_||_|　|_l| l| |　|. _l|_|　|_|
　| .| |i| l| |　| || |.|　| l| l| |　| || || ||..|　|_|i|_|i|_|.　|l l|　 |.l.,.､l.| 　|l ｌ|　 ||_|i|_|　|..||_||_||_|　|_l| l| l木木木. |_|
　| .|_|i|_l|_|　|_||_|.|　|_l|_l|_|　|_||_||_||..|　| |i| |i| |.　|l l|　／.:: ＼　|l ｌ|　 || |i| |　|..|| || || |　| l| l.z木木木木.|
　| .|_|i|_l| |　|_||_|.|　| l| l| |　| || || ||..|　|_|i|_|i|_|.　|l l|〃.::::::::::::ﾊ.|l ｌ|　 ||_|i|_|　|..||_||_||_|　|_l|z木木木木木
　| .| |i| l| |　| || |.|　|_l|_l|_|　|_||_||_||..|　| |i| |i| |.　|l l|{{::::::::::::: : }}|l ｌ|　 || |i| |　|..||_||_||_|　|_林林林林林林
森森森森森森森森森二二二二二二二二Ｌ._|l_l|{{::::::::::::: : }}|l_ｌ|＿二二二l森森森森森森森|i|森森森
森森森森森森森森森森森森森森森森　　　.;　　　　,,,　　　　　.:':'　　　　　　　　,:,:,:,:,:,:,:,:,:,....　ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ

　　　 　 　 　 . : ―:: :- ::-....
　　　　　　▼: : : : : : : : : : :ヽ▼
　　　　　　▲: : : : : : : : : : : : ▲
　　　　 〃:: : : : |/|:/| :/|/|/| :ヽ
　　　　 . : : ::|/　ノ　 |/　 ヽ ｌ: l
　　　　′./: : |　 ●　　　● |: !　　　　　　　　　あ、こっちに顔回と原憲の像があるよ
　 　 ム乂从 :!⊂⊃､_,､_,⊂人ﾍ
　　　　　　（: :）＞　＿＿　l⌒ヽ ｀
　　　　　 /（: :）§| ――　ヽ　丶
.　　　　 /　（: :）§|⌒<>⌒|ヽ　 .〉

　　　　　　　　　/ ,.ｲ　　ハ　ヽ　 ヽ ヽヽ
　　　　　　　　　ﾚ'/ |　/　ﾉ　ﾉ|,ｨ　ハ } }
　 　 　 　 　 　 Vﾄ､ﾄ､|　|,.ｲjノ jノ　川ﾊ!
　　　 　 　 　 　 |Yソ乂_ﾉ_ﾌ　´i ,.彳'∧
　 　 　 　 　 　 バ､　　￣ｲ N八Ｎ乂　　　　　　　 .孔子の弟子か。
　　　　　　　　　 ハ｀ヽ　 _,ﾄ､レ'ﾊヽ　
　　　　 　 　 　 r'/ ｀ﾌ「 ／ 乂从{　　　　　　　　　 もし、俺がこいつらと共に
　 　 　 　 　 　 |.i |　|`ー‐二彡ﾊ　　　　　　　　　 .孔子の堂にいたとしたら、それほど違いはねェンじゃねェか？
　　　　　 　 　 | | !.｜フ ´　　 ＿ヽ、
　　　　　　　　| | |　ﾚ'　,. ＜´　／　}
　　　　　　 　 | | |　 ／ 　 !　/　ハﾉ
　　　 　 　 　 j ﾄ､`´　　　 V´　　 |
　　 ,.. --､. ∧ﾉ　 ￣￣￣ハ　 　 |　　　　　　　　 　 　 　 　 　 〈i:i:i/.:.:.:／⌒7:.:〈＼.:.:.:Vﾊi:〈〉i:i:iV/__
　X´ ＿_／ _」|　　　　　　 ∧ 　 ∧　　　 　　　　　　　　　　　ノi:V.:.:／.:.:.:.:/.:.:.:.:.'，:丶.:Vﾊ:i:i:へi:i}i:i/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 　 　 　 <i:i:i:/.:.:':/.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.}.:.:.:.:Vﾊ ∨i:i:i:i:iV
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ⌒7:/.:.'.:.:.:.:.ｲ.:.:.:.:.:.:.八.:.:.:.}.:.:'，＼(⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 　 　 　 　 //.:.:i.:.:i.:/ {.:.:.:.:.:.:i ⌒∨:}.:.:.乂 　＼ __
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　 //:.:.: l.:.:{⌒八.:.:.:. {ィぅ示V.:.:.:..:.:＼⌒ヽ〉_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　':/.:.:.:.:'{.:. ｨﾁ笊㍉.:.:.､乂ツ}.:.:.:.'.: i.:.:.<＼<⌒
　　　　　　　　他の弟子は知らないけどさ　　　　　 　 　/.:.'.:.／.:八.:.:Ⅵvツ , ⌒　 ''ﾉ.:./.:.:.:}.:.:.:.:＼⌒＼ __
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 　 　 　 /.:./ィ.:.:.:.'.:.:.:＼乂''　　 　_,　⌒7.:.:.:八.:.:.<⌒. . . . .<⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　/／⌒}／}.:.:.:./.:.个: .　｀ 　 　ィ/:.:.:./.:.:.V.:.ﾊ. . .､　 . .＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 　_{. . . . . . ..八.:.:{ィ. .}.:r‐:}≧＜_人.:.:.人.:.:.:.i.:.:.∧. .ﾊ　 '}. . ＼__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 ノ/. . ''. . . .: .: .⌒乂彡}i:i:i:i:i:i／i:i:八}.⌒ア.:{.:./.:.:V. .}/八. .: 「⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 ⌒7. . {. . . . . .: .: .: .: 彡:i:i:i:i:i<:i:i:i:i:i:i:ノ. . .{.:.:.:.y.:.:.:.ﾉ. .　　.: .: 人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　ノ.:i. . .'，. . ﾞ. . ⌒).: .:(ﾆ=- -=ニニﾆ{ィ:_人.:./.:.／. . .　. ./. .(⌒　

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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　ある時、石崇と王敦は太学の敷地内で戯れていた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　 　 乂:i:i:i:i:i:i:i／:.. :./: : ＞ : }/:. :Λ: : : :.　∨: :＿_＼: ＼　　　＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　｝:i:i:i:／ : : : /:／: ⌒:ｧく⌒＼， : : :.　∨:i:i:i:i:i:i:､ー‐くi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:､
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　_ィ:i:ｉ／ィ: : : : :./ : : : : /: : : : : : :＼:Λ: : : :.　 乂:i:i:ノ⌒Vﾉi:⌒＼i:i:i:ｉ:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 ／:i:i／i:i:i/: : : : : : : : : :./ : : : : ＼: : : ＼'，: : :.　　 ∨/i:i:i:i:i:､}i:i:i:}ｈ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 ／:i:i／---/: : : :./ :/: :_;,,,_: : :. :.| : : :＼ : : 八: : : : 　 　 {i:i:i:i:i:i:ｉ:i:､i:i:i:i:i:}ｈ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 r＝ｎ､ 　 /: : : : : :./: /:/: ｀`: : : |: : …ミ､、: : ＼: : :. 　　{i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:i:､i:i:i:i:ｉ:ｉ:}ｈ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　＼ﾆﾆi:､/: : : / : / :/ ｧミｋ、 : : |＼{＼ : : |｀: :. :.＼: : ..　{:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:､i:i:i:i:i:i:i:i}ｈ､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　 ＼ﾆ/: : : /|: /|:Λ.:｜ {心,:. :.|　 　_,,＼,l: : : : : : :＼: ＼⌒¨⌒＼i:i:i:i:＼(￣￣￣
　子貢だったら、　　　　　　　　　　　　　／ : : :/: : : /: |/ .|二∨l　乂八: | イ^え冗ﾐトz_ : : : : : ＼: ＼ ＼: : `ー――
　それほど違いはないんじゃない　 .／: : : : :.|: : : /ニ|＼ﾆﾆﾆV ,,´"　 ＼ 　 ,ゞじシ ''´⌒ : : : : : ＼:(＼ ＼ : : : : : ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..／: : : :_:_彡|: : /:..＼ﾆﾆﾆニ圦　 ｒ'′　　 　 ´"'　　ﾉ /:..| : : : : /:.:＼..:｀`ー : : : : : :｀、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 -‐ '''"´{　/:..|: / 厂´´"'+､ノﾆﾆi:､　、__ 　 　 '"'"　　 /: : | : : : /: : : : : ∨:＼ : :＼＼ :丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　 　 {./:. :.|/ _{______　　 ＼ﾆノハ 乂:::::ァ 　 　 イ /: : :.| :. :./ : : : : /:ハヘ ＼ : `、＼ :､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　/: :／ / 　　　 >ー‐、〉ﾆﾆ込、__　 -≦_､rﾆ7 : : : |. :./ : : : : /: : : }/　＼( : :｝ 　 ＼、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 --‐''゛　 ‘，＼／__＿＿]ニ／: : : :〈ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/....:.／|.:/ : : : ／: : : : }　　　∨/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 {　　　 ‘　 |⌒二ア¨´/⌒) : Λ ∨ﾆﾆﾆ／: ／　 j/ : : ／: : : : : /　　　　乂__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 {　　　　｢＼〉ﾆﾆﾆニﾉ ／)／　}:/ﾆニ／: ／: : : :/ : : : : : : : : ／　　　　 　 ｢⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼　 　 |　　}寸ﾆ／　　 ｛ ⌒＼ﾆﾆ彡:イ: : :_／ : : : : : : : : ／　　　　　　　 }ト

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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　 顔回と原憲の像を見て嘆いた石崇に、王敦が子貢の名を出した。
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　子貢は孔子の弟子であり、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　莫大な富を築いた事は『史記』『貨殖列伝』に詳しい。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　巨万の富を有した点において石崇に近いと言える
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,　-―――‐-　 _
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　　　　　　　 　 　 　 __[_　　　　ヽ　　　　　　　　　　,
　 　 　 　 　 　 　 　 { 　 ＼　　　 ＼l　 !　　　　　　 ′
　　　　　　　　　　　ハ　　　＼　　　 ＼l　 !　　　 　　 ,
　 　 　 　 　 　 　 /ｲ∧　　::.、＼　 　 ､＼l　　　　　　 ′
　　 　 　 　 　 　 　 |　:｀iﾊ　 :.ﾞ　 ＼　　＼＞　　i!　:.　:ト＼
　　 　 　 　 　 　 　 |　ﾊl::::＼i l ! :}　`┬―`ハ /i　ハ :!
　　 　 　 　 　 　 　 ヽ{　>　　}从ｲ ! ,ﾊ!　 　 　i' :|/ : }, |
　　　　　 　 　 　 　 　 <　　　　 ｜l/: :∨ 　 　 　 ,.: 八|
　　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ , - 　 V　: : !i　 　 　 /}/
　　　　　　　　 　 　 　 　 ∧　　 .／.: : :|ﾊ ,ｉ　｜l
　　　　　　　　　　　　　 　 ∧_／-‐ ､: : : }ハ　l/　
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　}:_:_:ィﾆⅤ=x
　　　　　　　　　　　 　 　 ,イニニニﾆ＼　∨ニニ＼
　　　　　　　　 　 　 　 　 |ニニニニﾆﾆﾊ　 Vニニﾆ'ト,､_
　　　　　　　　 　 　 　 　 |ニニニニニニi　 lニニニ'} iﾆﾊ
　　　　　　　　 　 　 　 　 |ニニニニニﾆﾆ＼ヽニニ//ﾆﾆi
　　　　　　　　 　 　 　 　 |ニニニニニニニ.ﾊiニﾆ〃ニﾆ,!
　　　　　　　　 　 　 　 　 |ニニニニニニニﾆi!ニﾆ{!ニニﾊ
　　　　　　　　 　 　 　 　 |ニニニニニニニニニニニニニi
　　　　　　　　　　　　　　ﾊ＿ニニニニニニニニニニニニ
　　　　　　　　　 　 　 　 i/ﾆ.ﾊ　　 　 | ｀ヽニニニニ/ニニ|
　　　　　　　　　 　 　 　 lニニl　 　　:ﾄ､　!ﾆﾆ/lﾆ/l/'´ ￣｢
　　　　　　　　　 　 　 　 lニニl　 　　:|_ﾊ |ﾆ./ .lﾆﾚi　　　::|
　　　　　　　　　 　 　 　 ;ニニl 　 　.::|ニ}'ニ! /ﾆ./l　　　::|
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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　これに、石崇は色を正して言った
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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　　　　　　　　　　　　　　　　 __,　-―‐ミ､ __
　　　　　　　　　　　　　 　 ,イi ヽ、　 ｌl　ヽﾊ ヽ
　　　　　　　　 　 　 　 　 ７.〃ﾊ li 　 l! 　 i ｌ　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　 / , i! l .ﾊ,ｌ l　l　　 lil　　 ﾊ
　　　　　　　　 　 　 　 ｲ./|从ﾘ　 ヽl　　 .〃`i　 | |
　　　　　　　　　　　 　 .ﾘ .ﾚ'｀　　,.-| . //r,.ｲ　 ﾊﾉ
　　　　　　　　 　 　 　 ,' ,i .ﾊ　∠／ ｲ// l! ,ﾘ/
　　　　　　　　　 　 　 .i, 〃! .＼__,'./,//　lイ､_
　　　　　　　　　 　 　 .ｌ| |!　　　　 ' /ｲ,.ィ:::::::ゝ'＼
　　　　　　　　　　　　　| |　　 　 ／...:::::／/l:::/二ﾊ
　　　　　　　　　　　　　ヽ!　　.,.'ﾆ=::::::::￣::`:/'.:::::,-:',　　　　　　　　　　士たる者はなァ。
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 //l:::::::::::::::::::::::::l::::/ｰﾆﾐi
　　　　　　　　　 　 　 　 　 ;:::`´:::::::::::::::／l:::::::l/／‐､!　　　　　　　　　身代も名声も立派じゃないといけねェ。
　　　　　　　　　　　　　　 ,'.::::::::::::::::::／／.:::::::i!'　　　',
　　　　　　　　　　　　　　i:::ﾊ::::::::::::::レ'.:::::::::::/ l、 / ヽ,　　　　　　　　 割れた甕を窓代わりにして、
　　　　　　　　　　　　 　 |::ﾚ':::::::::::::::::::::::::::::/ 　 ﾄ.′　 ',　　　　　　　 .人と語るようにはなりたくねェもンだ
　　　　　　　　　　　 　 ,ｲ:::::::::::::::ｨ=ﾆヽ;:::::/　 　 ',　　　 ',
　　　　　 　 　 　 　 ／/.:::::::::::::::::::::::::::`:::/　　　　',　　　 ',
　　 　 　 　 　 　 ／ ./.:/l::::::::::::::::::::::::::::/　　 　 　 ',　　　 ',
　　　　　　 　 .／　,.ｲ::::`'::::::::::::::::ﾄ､＿:;'　　　　　　 ヽ. 　　 '.,、
　　　　　　　　　／!/.:::彡::::::::::::::::￣￣:〉　　　　 　　　',　　　 .>.-――　､＿＿
　　　　　　　　　 ﾉ.:::::／ イ＿＿::::::::::::{ 　 　 　 　 　 　 ',　　 ′　 _　_,ィ ､＿_ノ
　　　　　　　　 /.:::／／´ ィi!　　｀ト､:::l　　　　　　　　　　V　 ､ー―'´　l
　　　　　　　　 |:イl'´/ィ　　 ＼__,ﾉ　|/　　　　　　　　　 　 i　 }　　　 ,.'　〉
　　　　　　　　 | . ,| イ´￣　　　　| . l　　　　 　 　 　 　 　 |__.'__ ,ｨ　,ィ　l
　　　　　　　　 |ﾆﾐ､､{　　　　　　 |　l　　　　　 　 　 　 　 ／./ ,ｲ ./　|　|
　　　　　　　　 |ヽ、`.|　　　 　 　.l　l　　　　　　　　　 　 .ｌ.イ .// /　 l′|
　　　　　　　　 |　　` !　　　　　　' .,'　　　　　　　　　　　　 し'/ / 　. |　 |

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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　.割れた甕云々は
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 原憲の貧しい暮らしぶりを指している。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　原憲は同じ孔子の弟子だった子貢とは正反対の生き方をした。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　この逸話から分かるのは、
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　 石崇が子貢の生き方を是として、原憲の生き方を非と考えている点だ
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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【紀元２９７年冬　晋　司隷　金谷】

　　　 　 　 ／:::::::::::::::::-===ミ:::::::::::::}
　　　}(___ノ:::::::::::::::::::::::::::::≫'’￣｀`ﾘ　
　　　￣ア:::::::::::::::::::::::::::/　　　　　　ヽ
　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::{　　_,､　　__,,,､}　　　
　　 　 {:::::::::::::::::::::::::::::::::}.　 {__,ィぅ　}"＼
　 {　　｝:::::::::::::::::::::::rミ:::|　　　｀ー く.　　ヽ　　　　　　　　　実に素直な方だ。
　 .≧=:::::::::::::::::::::::::{ ､,｀　　､_ 　 　 　 -ィ′
｡s≦￣￣￣ ≧s｡_:ヽ__　　　｀`､　　_..._ﾉ　　　　　　　　　 .あなたと仲が良い理由が分かった気がします
　　　　　　　 j{ﾆﾆﾆﾆ=-　_　　 　 　 ￣}
　　 　 　 　 .j{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＝- _　　　　 ヽ　
　　　　　 　 j{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＝- _r―-イ　
. . . . . . . . . .j{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＝- ＼　　　
: : : : : : : : : :}｢ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=-　　 `､　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:ｉ:/: : : : /: : : : : : : : : : : : : : ＼　 ＼: : : ＼: : ＼:i:i:＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／:i:ｉ:ｉ/: : :.|.:/: : : : : : : :＼ : : :＼ : : ＼　 ＼: ⌒＼: : ＼:i:i:＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｀¨⌒ｱ: : : :.|: : : : : : : : : :. :.／⌒｀＼_;,,;_＼⌒＼: : : :. :.|:`、￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／/: : : :..:|: : |: : |:＼:. :. :. :.| ＼ｘや苅^ト ＼、 : : : ト |: 丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／:i:i:|:. :. :. :..|: : | ''´⌒ ＼: : :.| ノ 癶Jｖﾘ |:. :. :. ＼: : :|: :|: : :`、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／⌒＼|:. :. :. :..|: : : :yｾ灯沁＼ |　　 　 '"´ |: : : : |: : ＼|: : : : : :`、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |: /.:. :...|: : |:. :.|　 Ｊツ　　　　　　　　|/|: : 八: : : : :.Λ|＼ `、
　　　　　　さ、ボクたちも邸の中に入ろうか　　　　　　　　|/　.| : :|＼|＼ﾄ、　 　 ､　　　　　 　 |: |: / : : : : : :/:ﾊ　　＼:、＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 | 　 | : :|: : : : : :Λ 　 　 -　 '’ 　 ／ﾊ:|/ : : : :/ :/|Λ|"´￣／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　 　 　 | : :|: : : : : : : ≧- . . _　　　イ___ノ| : : :| :/|:/: |　　　　/／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　 ＿_|/ﾚ: : :|: |: : Λ| ＼(ﾆﾆ〕_,斗＞　 |: : /|/ :|′:|　　　 ⌒＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ⌒／　|: : : |: |: /　＼　 ｢二二二＞厂|: /: : : : :／　　 、 ＜´"''
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＜　　 |Λ: |/|/　 ┌ ＜ニニﾆﾆ＜|:..:.|/ : : : イ　 ＼＿＼⌒｀　

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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 .本来、儒教的には原憲の生き方こそ是とされる。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　『晋書』や『世説新語』が石崇に対して批判的なのも頷ける
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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　　　　　 　 γ⌒ヽ　　　＼＼=====|_|二＞''"　　　　　　　　　 "''＜二|_|======|//　　　／⌒ｉ竺ﾗ　　｜ |
. 　 　　　 　 |i⌒ i　‘，　　 .|ﾆﾆﾆﾆｘ=ﾐ)iｘ　　　　　　xへ　　　　　　 γ弍ﾆﾆﾆﾆニ7　　／　.ｖ⌒i,￣　　　|　|
　　　　　　　|i 　 ||⌒ｉi　 　 |ﾆ＞''"　〔〕`Y:，＿,｡sSﾟ　　　ﾟSs｡＿___/_,,/〔〕｀`'弌ニ|　 /γ⌒i|　 i|　 　　　|　|
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　 　 　 　 　|i ＼||　 |i 　 　|ﾆ|　 ＼|ﾆﾆﾆ|_|㌻”￣　　xへ　　￣”弌|_|ﾆﾆﾆl／　 |ﾆ|　i|　|　　||／i|　 　　　|_⊥
s｡　　　　　 |i 　 ||＼|i 　 　 |ｉ⌒'|i　|ﾆア´[]＿＿｡sSﾟ　 　 ﾟSs｡＿[]＾'弌ﾆﾆ|. 〃^|ﾆ|　i|　|,,／||　 i|　　　　　　|｡sｉ〔⌒
⌒〕is｡_　　 |i 　 ||　 |i 　 　 |ｉ　 :|i　|ｼ寸ﾆ[]ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ竺ﾆﾆﾆﾆニ[]ﾆﾆﾆ刈 l∥　 i|　　i|　|　　||　 i|　　 _｡si〔⌒
　　　⌒〕is｡_ 　 ||　 |i 　 　 |ｉ　 :|i　|i　 ﾞ|７ﾆﾆ[]ﾆ＞'"____"'＜ﾆ[]ﾆﾏニ7ﾟ　| | |　　i|　　i|　|　　||　 _｡si〔⌒
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　冂冂　　　 ||]｣.Z⊥ニ=冖Π_｣L⊥-_二-丁|イ｢ｨ,ｱ 厂ﾟ｡ﾟ.|｀i､|-=ニ　　　　魯公の御長寿と御健康を願って！！　　　 ≦
_,,凵凵-‐_二ｒ-‐Ｔ¨¨|_⊥ -''{}　　_､:ｉ´|:::|:::|イ::ﾚ'_,ｱ　 ｀ii´　'｡､|::||ヽ ≧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　≦
┌VV:|　|::::::_|,､ ┴ ￣　　｡s1|¨ﾞ|:::::|:::| イ:|::|,:ﾟ__ｱ　　⊂⊃　ﾟ｡_寸::|／Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y＼
..|_,.{}斗ｬ≦⌒　_┌=ﾆ:l,｡si|::::||::::|_ｰアﾟ|::|::|/__,ｱ　　 ⊂二⊃. ﾟ．_寸:|::｀|トL|`ト |_: |‐､`'|::｀ｉｉ |≧s｡.,￣¨　┴ Ｌ_::::
'"＜＞ _　,ｲ￣::::: |:: :: ||:::::|_,,｣イ㌻'||:: |::|/___,:ﾟ 　 　|　　　:::::|.　ﾟ．_寸::ｉ||:: |ト廴|_｀廴_｀|::: ||_| ::::::::|:|._|⌒≧s｡　｀`
_,.｡s≦”:|''|::|::::::::::::|:: :: |l¨¨|｡si .|:::::::||:: |/___,:ﾟ　　　 .|　 　 ::::::| : . ﾟ．¨'寸|:: ||: : ｀l ト辷Ｔ|::: ||_|_::::::::|:|‐||::::::::::: :| |｀
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　＼＿_人＿人从＿人＿人从／
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　）　　　　乾杯ッ！！　　　 （
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　　 　 У¨フ,ｲ;ｒ:.:.:.:.ﾏﾑ:｀ヽ､:.:.:.:‘:，
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　　 {/!l|:.l:{:-从:{!　.ﾏ:,斗‐ヽ､:.:.:}L:.:.}!
　　 {!.|!':;:::斗-t;j! 　j;/,ィ≠ｧ}｀¨!ｒ｀i:lﾄ､
　　　　 {:.人f抃}　　　 弋ン/:./:|ノ:.:.:.:‘，
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　　　　 从､r≧=ｭ､ﾆr､_ィ､"ﾑ',ｲ:.:,ｲ|z}:jｭ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｰ=≠,/　 ,l |　/ ,　 　 ヽ＼　　　 :.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　/　./　'V　/V　　　ﾞミ=-,　 　l
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　　　　　　　 | |　｜|从　 /斗|／从Yｲ|　　　| ./　/ .| ',　　|
　　　　　　　 | |　从斧ﾐＶ　　'斧示ﾐ从|　　　ﾄ､　/　ﾉ　',　 |
　　　　　　　 | |　 !Y り!　　 　 ﾋzり 　 |　　　|ｉ )-‐'＾ｉ　 |　 |
　　　　　　　 | ‘，i |　ﾉ　　　　　 　 ’　|　 　 ﾚ′ 　 |　 |　 |
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　　　　　　/　 　 ∥| ,'‐|＿／⌒ヽ_.||＼　　,ｨｱ: : : : :,ｨｱ｀丶　　　　　　　 　　　　（ ●ヽ　 人　　●　〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 Y　ヽ/　 ヽ､　_ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　）　　i　　　　い_
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　i'　i　　　　　　 　|　　　.|
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　／　_二=---'　　 `!　　',／　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿　r―ｖ―― -ミ
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.',　 ＼_| ,;;;,　',　| / ／　　　人__／　 /__　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 i| 　 |　　ヽ　j'⌒Y⌒　 　 /|:〈 　 　 　 '
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／⌒ヽj ｉ¨'‐- __!__　 -─-､;;　¨Y.7─ ､/＼＼　　　　　　 　　　　　　　　　　　 八　 | ==ミ､ｉ:　　 ｉへ∨　/ |::::: |　　 |　|
　　 　{ .弋＿_ｏi!,ｏ＿_,,． ﾞ;;　　 |´ ゝ¨ Ｙ./.|　|　　　　　　 　　 　 　 　 　 　 　 i　 ＼|　vｿ　|:　 　|　 } ､　 /|/⌒　　 |　|
;;;,,　　乂　　　~~~~　　　　ｕ　　人ﾉ_）ヽ从/|　|　　　　　　 　　　　　 　 　 　 　 |　<　　　"　;　　　| イ〉:.:イ: : : : |　　 |　|
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　　　 :.　彡ゝ. 二　.ｨ'ミ,'::::,'::ゝ._￣￣￣￣ .／',　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 | 　　人 　　|　　　|.,_lLﾊ/: : |: : :|　　 |　|
　　　 |　　;,,,,　　　 /::::,'::::,'::::::::::: ¨|￣￣￣　　 ',　　　　　 　　　　　 　 　 　 　 |　　,　/｀¨ , 　　 ﾉ!￣￣＼八 : : .　　|　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,: 　/ /､丶´,､ '　八 ミ　／ヽ:.ヽ: :.＼　:八
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　　　　　　　ｌ: : / 八　　　 ｌ　 ｀　　　　|ｲ: : : ::'丿: :/　　　　　　　 ,. .,‐./　,　　　　ﾊ　　/ルドｖ .l　　　l 　 ＼.ヘ､_
　　　　　　　’: :!　'.: :ｌ＞､　｀ｰ′　　__」ﾑ: : :/´ｨ :/　　　　 　,.-'゛::,'゛::〈 ./　　　　ﾊ　 / ｊ | .|　ｖ .l'.,.　　l　　ﾍ.　ﾍ:::〉
　　　　　　　 Ⅵ　 ∨!　　!｀ト.-ｒｧ＜　V､|: : ':／|/　　　　　〈:::::::::,':::::::::,'　ﾊ　 ､,.ﾊ　/ ./　| l　　ｖ l' _.,､　l　　ﾊ 　ﾍ
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　　 ／:::/:::::::::::ﾉ 〔,. -‐ ､　∨ /　}/　
─⌒}/::::{⌒}′ 八 (;;) }廴{_人__〕　　　　　　　　　　.豪勢な宴ですな。
　　　∨:::::Ｖ　 ',　　 ー　 / |　{（;;}
　　 　 ∨:::ﾉ| 　 }　　　　｛　｣__｣ ｢　　　　　　　　　　 人々が飢饉に喘いでいるというのに、
　／⌒ ∨八　 　 　fニ=== ､　′　　　　　　　　　　.ここは別世界としか言いようがありません
/　　　　 ', 　 ＼　　 ＼⌒ヽ/∧
　 　 　 　 '. 　　 ＼　　　￣ /　 '.
　　　　　　＼　　 / 丶 __／　　 :}＼
　　　　　／⌒ ＼:{　/　　　 　 　 :}＼＼　　
　 　 ／　　 　 　 ∨￣￣￣｀ヽ /￣ 　 ＼　　　　　　　　 　 　 　 　 rへ_／.:.:.:.:＞＜⌒＼〈i:i＼/i:i∨/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 〈i:i:i/.:.:.:／⌒7:.:〈＼.:.:.:Vﾊi:〈〉i:i:iV/__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノi:V.:.:／.:.:.:.:/.:.:.:.:.'，:丶.:Vﾊ:i:i:へi:i}i:i/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 <i:i:i:/.:.:':/.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.}.:.:.:.:Vﾊ ∨i:i:i:i:iV
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ⌒7:/.:.'.:.:.:.:.ｲ.:.:.:.:.:.:.八.:.:.:.}.:.:'，＼(⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 //.:.:i.:.:i.:/ {.:.:.:.:.:.:i ⌒∨:}.:.:.乂 　＼ __
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //:.:.: l.:.:{⌒八.:.:.:. {ィぅ示V.:.:.:..:.:＼⌒ヽ〉_
　　　　まあ、せっかくだし楽しまないと。　　　　　　　　　　　.':/.:.:.:.:'{.:. ｨﾁ笊㍉.:.:.､乂ツ}.:.:.:.'.: i.:.:.<＼<⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　 　 　 /.:.'.:.／.:八.:.:Ⅵvツ , ⌒　 ''ﾉ.:./.:.:.:}.:.:.:.:＼⌒＼ __
　　　　あっ、ちょっとお花を摘みに行ってくるよ　　　　　/.:./ィ.:.:.:.'.:.:.:＼乂''　　 　_,　⌒7.:.:.:八.:.:.<⌒. . . . .<⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/／⌒}／}.:.:.:./.:.个: .　｀ 　 　ィ/:.:.:./.:.:.V.:.ﾊ. . .､　 . .＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　_{. . . . . . ..八.:.:{ィ. .}.:r‐:}≧＜_人.:.:.人.:.:.:.i.:.:.∧. .ﾊ　 '}. . ＼__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ノ/. . ''. . . .: .: .⌒乂彡}i:i:i:i:i:i／i:i:八}.⌒ア.:{.:./.:.:V. .}/八. .: 「⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒7. . {. . . . . .: .: .: .: 彡:i:i:i:i:i<:i:i:i:i:i:i:ノ. . .{.:.:.:.y.:.:.:.ﾉ. .　　.: .: 人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ.:i. . .'，. . ﾞ. . ⌒).: .:(ﾆ=- -=ニニﾆ{ィ:_人.:./.:.／. . .　. ./. .(⌒　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒人. . .}. . . . ヽ.:(.: .: .:〉=--=ﾆニニﾉ.: {.:.:.:.Y´.:}. .　　 ノ:(.: .人-=

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　 __｢L,　　　　 　 　 /〉 __｢L　 　 　 /〉 __｢L　　　　　/）/）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..　　└┐i7― ､　＿　　{ {└七[　＿　 { {└七[　＿ 　 〈/〈/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . 　 　 /ｨ l´⌒) ） `つ)　 V ((ﾌﾉ` `つ)　V （(ﾌﾉ` `つ)　o o
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 　 ¨　　´　 　 　 　 　 ｀´　 　 　 　 　 ｀´
　　　　　　　　_,､､､､､､､斗==ミs｡,,,,_
　　　 　 　 ／:::::::::::::::::-===ミ:::::::::::::}
　　　}(___ノ:::::::::::::::::::::::::::::≫'’￣｀`ﾘ
　　　￣ア:::::::::::::::::::::::::::/　　　　　　ヽ
　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::{　　_,､　　__,,,､}
　　 　 {:::::::::::::::::::::::::::::::::}.　 {__,ィぅ　}"＼
　 {　　｝:::::::::::::::::::::::rミ:::|　　　｀ー く.　　ヽ
　 .≧=:::::::::::::::::::::::::{ ､,｀　　､_ 　 　 　 -ィ′
｡s≦￣￣￣ ≧s｡_:ヽ__　　　｀`､　　_..._ﾉ　
　　　　　　　 j{ﾆﾆﾆﾆ=-　_　　 　 　 ￣}
　　 　 　 　 .j{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＝- _　　　　 ヽ
　　　　　 　 j{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＝- _r―-イ
. . . . . . . . . .j{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＝- ＼
: : : : : : : : : :}｢ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=-　　 `､　　　
7ﾆﾆﾆﾆﾆ=-_≧s｡_ニﾆﾆﾆﾆﾆ=-　　　　.`､　　　　　　　　　　　　　　　 γ￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ　
ﾆﾆﾆﾆﾆ_／ﾆ|: : : : : :≧s｡ﾆ=-く　　　　　 V　　　　　　　　　　　　　　　|　　　そこの御方　　　 |　
二二_／ﾆﾆ::|: : 　　　　　　 /}ix,: : : . 　 　 V　　　　　　　　　　　　　　 ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿乂
ﾆ__／二二ﾆ|　　　　　　　./ﾆV　}ix,: : .　　 }　
,／ﾆﾆﾆﾆﾆ_:|　　　 　 　 ./ﾆﾆ:V　　 ＼: :.....}　

　　　　　　　　_,､､､､､､､斗==ミs｡,,,,_
　　　 　 　 ／:::::::::::::::::-===ミ:::::::::::::}
　　　}(___ノ:::::::::::::::::::::::::::::≫'’￣｀`ﾘ　　
　　　￣ア:::::::::::::::::::::::::::/　　　　　　ヽ
　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::{　　_,､　　__,,,､}　
　　 　 {:::::::::::::::::::::::::::::::::}.　 {__,ィぅ　}"＼
　 {　　｝:::::::::::::::::::::::rミ:::|　　　｀ー く.　　ヽ　　　　　　　　　　　　　何か？
　 .≧=:::::::::::::::::::::::::{ ､,｀　　､_ 　 　 　 -ィ′
｡s≦￣￣￣ ≧s｡_:ヽ__　　　｀`､　　_..._ﾉ　　
　　　　　　　 j{ﾆﾆﾆﾆ=-　_　　 　 　 ￣}
　　 　 　 　 .j{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＝- _　　　　 ヽ
　　　　　 　 j{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＝- _r―-イ
. . . . . . . . . .j{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＝- ＼　　　　　　　　　　　　 　　　　　「Y＞ .. __　. - ─━─ ミ
: : : : : : : : : :}｢ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=-　　 `､　　　　　　　　　　　.　　　 　 |i.ﾄ、　 　 　 ＞ -‐‐-ミ.: :::ヽ
7ﾆﾆﾆﾆﾆ=-_≧s｡_ニﾆﾆﾆﾆﾆ=-　　　　.`､　　　　　　　　　　　　　　　从 ﾍ　　 ／　 . ::≧≠ミ. :: : ::＼ ＿__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　 　 　 /∨ﾍ／ . ::::／. :: :: :: :: :｀ヽ. :: :ヽ 　　 ￣7
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/. :::∨　. :: /. ::::/: :: :: :: ::: :::ﾊ .:: ::V　7´ /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . . :: :/ . :: ::/. :: :/: ::/. :: :: ::.:/ ﾊ :: :::∨ ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ｌ : ::: :: ::.:i :i. ::::ｧナメ. :::: : ／　!::i::i: ::.::Y　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 | . :::l . ::::i.:l!／　 ／ム斗' -‐-!:.: :: :::.::.l　
　　　　　失礼するにゃ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.!. :: :! .:::.:l i|x==ミ　　　　x芹ﾐ !: : i.:.::::::ト、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧. ::i: :: ::i:l|　　　　　　　i必ﾘ i} !: ::: ::.:::|　＼　
　　　　　ここは初めてのようだけど、　　　　　　　　　　　　　　 ./　从:! . :::从"""　　　.　 ー’　/:! :i ::.::::ﾄ、　 ヽ
　　　　　侍女がお酒を勧めてきたら、　　　　　　　　　　　　　　　　人. ::::'.:::人　ｿ＞ 、　 "" .ｲ.::|:.ｌ|: :: ::|∧　
　　　　　絶対に断わってはいけないにゃ。　　　　　　　　　　　　　　z,＼ : :.: :i ヽ ー '　_ . イ.::j.::l|.:ｌ|: :: ::i'::ﾊ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ノ´　　 ＼.:│├‐＜ｉ　|__ﾙ'⌒└ﾘ. :: :ﾘ'ﾙ'　
　　　　　それが楽しい金谷の酒宴の作法にゃ　　　　　　　　　ﾉ　　　≧≠/⌒ヽ　　.|　|　 Y⌒人. :.:::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Y　 /´　　/⌒ヽ　V｀Y´/ -く　 　　)／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　人　'　/　/⌒＼ ∨　 !J　n　ヽ.＿ﾑ.,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ﾉ　　　∧　Y ﾉｰ′ ∧し'　 　iこ))Ｙ⌒ｰ～=≠'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀Y＼ ' ∧ 　 　　／⌒＼　　 !__ 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／´￣｀∧　 ＼　`ｰ=彡　　　 八　　＼＼　}

　　　　　 　 　＿＿_
　　　 　 　 　 ＞:::::::::::::::‐-　.
-──‐ー ∠ニ==-::::＼::::::::::vヘ
＿ 　 ／::::::-=ﾆ＞⌒丶＼:::::}::::::＼
　　∠/:::::::::::::｛　 _ﾉ　　 ｀＼ﾉヘ::::/　　　　　　　　郷に入っては郷に従え、ですか。
　　 ／:::/:::::::::::ﾉ 〔,. -‐ ､　∨ /　}/　
─⌒}/::::{⌒}′ 八 (;;) }廴{_人__〕　　　　　　　　　私、下戸ではありますが、それなら我慢致しましょう。
　　　∨:::::Ｖ　 ',　　 ー　 / |　{（;;}　　
　　 　 ∨:::ﾉ| 　 }　　　　｛　｣__｣ ｢　　　　　　　　　見ず知らずの者への御心遣いに感謝しますよ
　／⌒ ∨八　 　 　fニ=== ､　′　　
/　　　　 ', 　 ＼　　 ＼⌒ヽ/∧
　 　 　 　 '. 　　 ＼　　　￣ /　 '.　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　＿／: -─- ､ : ＼: :"'- ､ ｌ　l
　　　　　　＼　　 / 丶 __／　　 :}＼　　　　　　　　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : 丶: ＼ : : : ＼l
　　　　　／⌒ ＼:{　/　　　 　 　 :}＼＼　　　 ＿＿＿＿＿＿_〃: :/: : : : : : : : :l: : : : : : : :ヽ: : : : : ＼
　 　 ／　　 　 　 ∨￣￣￣｀ヽ /￣ 　 ＼　　l --　　_　　　　 / : : l: : : l: : : : : : :l: : : ヽ:l､: : ヽ: : : : : : ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼＼ 　 `'ｰ-､/: : : :ｌ : : ﾊ＼: : : : l､: ィ´￣￣､ヽ : : : : : l :.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＼　　　/: : : : l : : : ﾊ　V : : l ヽ: /　,ィ==ミl: : : : l: ｌ: :.,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼＼　 ' : : : : : : : : ｌ:_ｌ　ｌ:l: : l　　　,ｲ'ん心｀lヽ: : l: :lヽ:l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼`'l: : l: : : :l : :／ll　 l从/　　　　弋仆ﾊ.ｌ: : : ｌ: :ｌ l: l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀l: : l : : : l: :j:./j'／,,ｭ　　 　 　 　 ｀"" l: : : ｌ: :ｌ j: l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l: : l: :l: : :l/:./ .,ｨ尓う､　　　　　　　　 l: : : l:./_ﾉ:.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ:ｌ: l: :ｌ: : :l: /　i{l弋仆ﾍ　 　 ' 　 　 　 !: : :l: lｌ: : :l
　　　　　　　　　　恐縮にゃー　　　　　　　　　　　　　　　l:ll: l: :ｌ: : :.ｌ'.､　ゞ､＞‐'ﾞ　　　　　　_ノ j/: :l: lｌ : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l:l l:l: :l: : : :K ＼　　　　　　 ､_／　　 /: : l//:l∧l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .j:l　l : l : : : ｌヽ ゝ丶、　　　　　　　　/ l: :l∧-ヘ'j､　　　　　　 ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j/　l: ハ: : : l: :＞-. ､〉.､　　　　　　　　 >ゝ .〉'ヽ　l　 　 　 　 /　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　 j: l　l: :l: : l: : : : : : : : ｀: : : 癶　─‐ 'r<¨/::::::::l　ヽ__≦`_‐'‐､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　j;/　j: :lヽ: l: :l l: l: : : :ﾊ／ /　〉,ﾆｰγ‐'´ヽ::::::::＼'　　 , -'　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 / 　 !:/　ヽ:乂l:_l, -'"　 　 l__ ＼:::::::ゝ-､/く ￣:; -ﾞ'／ "'- 、　.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ゞl ＼　　　　　_ィ l_＞ヽ::／::::l‐∧::/ ／　　 　 ノ 　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿／/／　 ゝl:::;ヘ:j､　　 /　 　 　 ／─- _l

　　　　　　　　 , '´￣￣｀ ｰ-､
　　　　　　 ／: : : r‐r==========、
　　　　　 /: : /├l‐１ ―――――|
　　　　　,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.｣
　　 　 　{: :ｉ: ｉ /ゝﾉｲ ﾉ　l/u. ⌒ ｌ :}
　　　 　 | : ﾚ .|:::::::::○三三○　 ｌ :|
　　　　　|: : :（| ⊂⊃:::､_,､_, 　⊂l:/　　　　　　　　　　　もう一杯如何ですかと侍女Aはお客様にお酒を勧めます
　　　　i⌒ヽ: :ゝ:::::::::u:::::::　 　u. ﾙ|_／⌒)
　　　　 ヽ 　ヽ 从ヽ,､::::::__,u.イ从/ ヽ／
　　　　　∧___,ﾍｉ.ｉ:.:＼__八__／:ｉ.ｉ　　ﾊ
　　　 　 ヾ　 　 .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.}　　ｿ


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿　　　ヾ¨''　．.|¨ヽ　　 ,　… ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　_二=---'　　 `!　　',／　　　　ヽ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　 ＜　　 　 　 　 　 　 ’　γ⌒ヽ　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 ─=f　　u　　　　 　 　 　 ,′ 　 　 .|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　｀ヽ|　　　　　　　,;;;,　　　|⌒　 , 　 '
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.',　 ＼_| ,;;;,　',　| / ／　　　人__／　 /__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. ＼　　| 　 　 ' .ﾚ ´　ﾞﾞu　,;　　　　 ／7__.ヽ　
　　　　　　　　　　　　　　い、頂きます　　　　　　　　　　　　　　　　　／⌒ヽj ｉ¨'‐- __!__　 -─-､;;　¨Y.7─ ､/＼＼　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　{ .弋＿_ｏi!,ｏ＿_,,． ﾞ;;　　 |´ ゝ¨ Ｙ./.|　|　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;;;,,　　乂　　　~~~~　　　　ｕ　　人ﾉ_）ヽ从/|　|　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::..　 `‐{　r==，　　＿,,斗'¨|.//７/////|　|　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 :.　彡ゝ. 二　.ｨ'ミ,'::::,'::ゝ._￣￣￣￣ .／',　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　;,,,,　　　 /::::,'::::,'::::::::::: ¨|￣￣￣　　 ',

　　　　　　　　_,､､､､､､､斗==ミs｡,,,,_
　　　 　 　 ／:::::::::::::::::-===ミ:::::::::::::}
　　　}(___ノ:::::::::::::::::::::::::::::≫'’￣｀`ﾘ
　　　￣ア:::::::::::::::::::::::::::/　　　　　　ヽ
　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::{　　_,､　　__,,,､}
　　 　 {:::::::::::::::::::::::::::::::::}.　 {__,ィぅ　}"＼
　 {　　｝:::::::::::::::::::::::rミ:::|　　　｀ー く.　　ヽ
　 .≧=:::::::::::::::::::::::::{ ､,｀　　､_ 　 　 　 -ィ′
｡s≦￣￣￣ ≧s｡_:ヽ__　　　｀`､　　_..._ﾉ　　　　　　　　　　　　　あまり楽しそうには見えませんね
　　　　　　　 j{ﾆﾆﾆﾆ=-　_　　 　 　 ￣}
　　 　 　 　 .j{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＝- _　　　　 ヽ
　　　　　 　 j{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＝- _r―-イ
. . . . . . . . . .j{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＝- ＼
: : : : : : : : : :}｢ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=-　　 `､　　　
7ﾆﾆﾆﾆﾆ=-_≧s｡_ニﾆﾆﾆﾆﾆ=-　　　　.`､　　　　　　
ﾆﾆﾆﾆﾆ_／ﾆ|: : : : : :≧s｡ﾆ=-く　　　　　 V　　　　　
二二_／ﾆﾆ::|: : 　　　　　　 /}ix,: : : . 　 　 V　　　　　
ﾆ__／二二ﾆ|　　　　　　　./ﾆV　}ix,: : .　　 }　
,／ﾆﾆﾆﾆﾆ_:|　　　 　 　 ./ﾆﾆ:V　　 ＼: :.....}　

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :|:::::::::::::::::::::::::.::.::.::.::.::: : : : : : 　_,，-‐__二二二二二二二二二二二...._─-
￣丁丁￣丁~¨ ''ハ::::::::::::::|:::::::::::.:.:.:.:.:.:.: : : : : :　:　: _､‐'',､＜⌒_⊥⊥　--‐┴─┴─‐-‐┴┴-⊥ -
. . .|. . |. . . ..|. . . . .|. ヽ::::. : |.:.:.:.:.:.:.:.:: : : : : : :　:　: ／ j／j　＞''~::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.⌒
＿｣--Ｌ＿_」＿＿｣─|.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:: : : : : : :　:　:／j／jレ'7´../|:::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::＿:::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
.　　 　 　 　 　 | | .|.. .|: : : :|.:.: : : : : : : :　:　 イ／jレ'´: :/: :/ :| : : : : : : : : : : ノ辷辷ミ:::::.:.:.:.: : : : : :.:.:.:.
. 　 　　　　　　 | l. |.. .|: : : :|: : : : : : ｒ─＜＞く ／. . . ./. ./ : :|: :_:_: :_:_:_: : くソｲこハハ:::: : :_: : :_:_: : ::
　 　 　 　 　 　 | l .| . |　＼|: : : : : : )￣)￣) ／/. . . ./. ./::::::::|::/　V　　'，()Ｖ乂ノノ)Ｙ)::::::/　V　 '，:::
ｖｈｖ　　　　　　 | l.｜ |　　 |＼　　　￣|¨:{￣. /. . . ./. ./::::::::: |::|＿_|＿__|:::7⌒とうﾉ(ハ::::::|＿_|＿_|::::
Ｙﾉﾉ　　　 　 　 | ｌ. .|.｜ ＼|　　　　 　 |. .{: : /. . . ./..../:::::::::::::|:::::::::┃::::::::::⌒辷乂ソ)り::::::: ::: ┃:::::::::
(¨)　　　　　　　| l. ..| .|　＼|＼　　　＼|. .{. /. . . . . . / :::: ::::::::|:::::::::┗┫::::::::::と％　)'⌒:::::::::::::┗┫::::
ニニニニニﾆﾆ| l. . |｜ ＼|＼..　　 　 |. .{/. . . . . . /::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::‰＆゜::::::::::::::::::::::::::::::::
¨¨¨¨¨¨¨ｒｖﾆⅵ｀ー‐┘ ＼|＼: : ..　＼|. .}. . . . . . /──-√￣　　　ｰ-　, :::::::Ｙ&γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
:　:　:　: ｒｆ廴うﾉ）　　　　＼|＼. .　　　 |. .|. . ../. ./: : : : _:_:|　-､　　　　　/::::::::::Sｿ:|　　 金谷に来るたびに思うのだけど　　|
　　　　辷冖ｆソつ　　　: : ::|＼:　.　＼ {. .|. . /. /／￣　　　　　＼　　　 |::::::::::::::8::ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂
　　　　__|⌒Ｙ(__)_　.　. : : ::|: : : :　:　.　 Ｙ⌒V´＼　　　　　__　-=ﾆ ＿__{‐-　　 ＿::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
““””￣ 乂＿ノ＿丶､ : : : |: : : :　:　　　|＿_|__／⌒'ｰ=''⌒_､＜⌒　　__　-　￣　　　￣　　=-　　　__
¨¨¨¨¨￣￣＿＿＿| 　 : : :|: :　:　:　　　/. .| ∨ﾆ=-　_､＜　　　,，＜⌒
¨¨¨¨j)辷辷=￢冖||　　 　 |　:　:　　　 ,′. l. .∨./: : {　　￣~く´__　　　　　　　　　　　　　　　　. . : : :
¨´￣:::.:.:.:.　 ||　　 ||　　 　 |　　　　　 ,′. . l. . ∨ : : |　　　: :｜ 　ﾆ=-　　__　.　.　.　.　. . . . . : : : ／
:::::::::::.:.:.:.:.:.:...|| ＿,,||　--‐‐Ｌ　 __　　 |. . . ....|. . .|: :.::｜. . . : : :|. . . . . . . : : : :√　 ‐-　　_: : : : : : : : : :
--‐‐　　'' " ~:...　 ||　　　　　　　⌒ﾆ=- .._　|. . .|:: : : |. . . . . . |. . . . . . : : : :/. . . . . . . : : :/~′‐-　 __
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.:.:.:.:.:.:.:.:: : : : : : : : : : : : . .　　　　　　　　　　　 　 　　 ⌒ﾆ=-　_|_　i　 　 　 个=--=彡　　 ゝ. . . . . .
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : . .　　　　　　　　　　　　　　　　: : : :⌒ﾆ=-　　 |　　　　　　:　　个=-=
.:.:.:.:.:: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : . .　　　　　　　　　　　　　　　　: : : : : : :::::⌒ﾆ=-　　__i_　　|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '" ￣￣ ｀`丶､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ 　 -―‐-ミ　　 ＼ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　,　／:::(O):::::::::::::::＼ 　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　 　 　 /　..:::,､丶` ￣￣￣　ヽ　 　 　 ',_
　　　　　　　　　　 　 　 　 ,　 {／　 {　 ＼　　　ヽ:　',　 　 　 Vヽ
　　　　　　　　 　 　 　 　 ,'　 :|　　 ∧ {､　＼:―‐ｉ‐ ｉ　　　 　 //〉
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 :|　　 i／､､＼　＼__|__:|_　　: : 　' /
　　　　　　　　　　　　 　 ｉ　　:|　／|　　＼　〃う刈 》ｉ　　|): : :K
　　　　　　　　　　　　 　 |　　:l　　 ｨ笊㍉　　 乂ツ　|ｉ 　 | : : :|∧
　　　　　　　　　　　　 　 | |　 l　 :爪 乂ｿ ,　　.:/:/:　|| 　 |: : : |/∧
　　　　　　　　　　　　 　 | |　 | 　 込 :/:/:　　　,　 　从 　|: : : |∨∧
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 八ﾞへ　　 个　　 `　　　 ｲ: } 　 |: : : |　｀⌒
　　　　　　　　 　 　 　 　 ／ へ )ﾞ＼|: : : :≧ー　　|/:| 　 |＿: |　　　　　　　　　ここ、厠じゃなくて寝室よね。
　　 　 　 　 　 　 　 　 ／　 `ニ〉.|　 |､!: ＼ﾞy辷辷少}: . √＿　
　　　 　 　 　 　 　 _／　　　, ヘ)ﾞ|　 | : :| 　 :{ 　 ／ }i|⌒　　　 丶　　　　　　　.常識的に考えて
　　　　　　　　　　 {: .　　イ:　　 | |＼| : :|. 　 { ／ 　 }i|　　　　　　 ＼
　　　　 　 　 　 　 「ﾆﾆ/ : /　　 　 　 　 :ﾉ'. :.0 : . . iⅣ　　 　 　 　 　 　 ､}
　　　　　 　 　 　 〈/⌒{: ./ . ∠／⌒　　 }／　　__ Ⅳ　　 . : : . _
　　　　　　　　　　 {: . 八: ／ﾆﾆ＼　　　 '　 ／-=ﾆV>､　{: .　ﾉへ
　　　　　　　　　　 i: . {　Vﾆニﾆ=-丶　/ ／-=ﾆニニ=-'，　/: .　ﾆﾆ=- _　　
　　　　　　　　　　 : 　{ : {-=ﾆニニ=- >< -=ﾆニニﾆﾆ=-} /: .､　　　. . ﾆ=- _　　 　
　 　 　 　 　 　 　 　 八 : ､-=ﾆニニﾆ{　}ﾆニニニニ=- 八:　　 　 　 　 . . .ﾆﾆ=- _　
　　　　　　　　　　　 { . .＼: ≧=r‐‐＜∨＞　　_＿ 　イ
　　　　　　　　　　 ﾊ　､ . . 丶. . }ﾆﾆ=- ＼-=ﾆニﾆﾆV　
　　　　　　　　　　/∧　＼ . .　人ニﾆ=---- 　 __-=/　　　　　 _＿__　　､

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　 『語林』に曰く。
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　石崇の邸の厠には、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　真紅の薄絹のかかった大きな寝台に、優美な敷物が敷かれてあった。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　また、侍女が錦の香袋を持って控えていたため、
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　 訪れた客人が石崇の寝室と誤解したという話も伝わる
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／　　},ノヽヽ　,二、　二乙ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　 　 (＿__　　 __,ノ　 　(__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 {　　　　　　　　　　　　　　　　　},ノヽヽ　,二、　二乙ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 、　　　　　　　　　　　　　　　 (＿__　　 __,ノ　 　(__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿_　 ＿＿＿__　 ＿＿＿_　 ＿＿＿_　 ＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∨　　　　　∨　　　　　∨　　　　　ヽ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 -─
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＿＿__,≠´───
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＿__,≠´── /{ニニニニニ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＿_,≠´─‐‐{ニニニﾆ7:{三三三三三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ,≠´─‐/ :{ニニﾆ圦三三三:{:ｉ: l:-:/-:| /|/|/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /{ニニﾆ7:｛三三三{: :_j厶ki/从l: 笊::::::T′
γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ {三三三{ ｉ|: :｣厶:}从: 八::丿 　 ∨{ `ｰ'′
|　　正直、侍女が気になって用を足せないのよね　 .|　i: :i:Ｎ厶i从小爪:::ﾉ　 i {　 　 　 　 }人　　　ｰ:ｧ
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂 |ﾊ|:兀::ﾉ　　}:{　　　　ﾉ个: ., __`_..ノﾍ>i＾ア丈ﾊiﾌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 从　　 、ノ个ｰ;‐r`=ｧ|／∨しﾍ／ヽ.V. . . ∨. .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´八{ア丈iﾌﾌ;／ｉ . Y／ Y　}. ／ }　　 ;}. . . . . . .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／∨. . .／}　 |.／　へL.／ ／ﾍ._／|. . . . . . .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／{　 _} ／／Ｌ／ ／.｛￣´ ／ . . . . . ､|. . . . . . .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＿／／ (￣´／（＿_／i. . . .｀￣ .}. . . . . . . .八. . . . . .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｛＿／　 　 ｀¨} . . . . . . . |. . . . . . .〈. . . . . . . .{、.｀. . . . .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｛. . . . . . . .｛_,　-──}ィ´厂ｉ￣ｉ个ー;─;‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /＾'Ｔ冖^T＾7　!　i　|　| 　i　 ｌ　 |｜　 !　.!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾍ、 j＿ｉ__i_j{＿l__,|__L..ＬＬi＿i＿j_j^￢冖r‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｀¨⌒|　|　 |　|　| ｜　| ｜｜｜｜｜　|　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |　|　 |　|　| ｜　| ｜｜｜｜｜　|　 |

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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　 『世説新語』『汰侈篇』に曰く。
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　石崇の邸の厠には、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　常に十人余の侍女が各々着飾って整列して控え、香木が置かれていた。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　厠に入った者は新しい衣服に着替えて出て行く決まりがあったが、
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　 多くの客は侍女の存在を恥ずかしがり、厠に行く事ができなかったという
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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【>>239修正】


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／　　},ノヽヽ　,二、　二乙ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　 　 (＿__　　 __,ノ　 　(__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 {　　　　　　　　　　　　　　　　　},ノヽヽ　,二、　二乙ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 、　　　　　　　　　　　　　　　 (＿__　　 __,ノ　 　(__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿_　 ＿＿＿__　 ＿＿＿_　 ＿＿＿_　 ＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∨　　　　　∨　　　　　∨　　　　　ヽ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 -─
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＿＿__,≠´───
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＿__,≠´── /{ニニニニニ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＿_,≠´─‐‐{ニニニﾆ7:{三三三三三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ,≠´─‐/ :{ニニﾆ圦三三三:{:ｉ: l:-:/-:| /|/|/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /{ニニﾆ7:｛三三三{: :_j厶ki/从l: 笊::::::T′
γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ　{三三三{ ｉ|: :｣厶:}从: 八::丿 　 ∨{ `ｰ'′
|　　正直、侍女が気になって用を足せないのよね　 .|　i: :i:Ｎ厶i从小爪:::ﾉ　 i {　 　 　 　 }人　　　ｰ:ｧ
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂　|ﾊ|:兀::ﾉ　　}:{　　　　ﾉ个: ., __`_..ノﾍ>i＾ア丈ﾊiﾌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 从　　 、ノ个ｰ;‐r`=ｧ|／∨しﾍ／ヽ.V. . . ∨. .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´八{ア丈iﾌﾌ;／ｉ . Y／ Y　}. ／ }　　 ;}. . . . . . .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／∨. . .／}　 |.／　へL.／ ／ﾍ._／|. . . . . . .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／{　 _} ／／Ｌ／ ／.｛￣´ ／ . . . . . ､|. . . . . . .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＿／／ (￣´／（＿_／i. . . .｀￣ .}. . . . . . . .八. . . . . .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｛＿／　 　 ｀¨} . . . . . . . |. . . . . . .〈. . . . . . . .{、.｀. . . . .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｛. . . . . . . .｛_,　-──}ィ´厂ｉ￣ｉ个ー;─;‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /＾'Ｔ冖^T＾7　!　i　|　| 　i　 ｌ　 |｜　 !　.!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾍ、 j＿ｉ__i_j{＿l__,|__L..ＬＬi＿i＿j_j^￢冖r‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｀¨⌒|　|　 |　|　| ｜　| ｜｜｜｜｜　|　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |　|　 |　|　| ｜　| ｜｜｜｜｜　|　 |

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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　 『世説新語』『汰侈篇』に曰く。
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　石崇の邸の厠には、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　常に十人余の侍女が各々着飾って整列して控え、香木が置かれていた。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　厠に入った者は新しい衣服に着替えて出て行く決まりがあったが、
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　 多くの客は侍女の存在を恥ずかしがり、厠に行く事ができなかったという
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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　　　　　　　　 , '´￣￣｀ ｰ-､
　　　　　　 ／: : : r‐r==========、
　　　　　 /: : /├l‐１ ―――――|
　　　　　,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.｣
　　 　 　{: :ｉ: ｉ /ゝﾉｲ ﾉ　l/　―　ｌ :}
　　　 　 | :ﾚ　| 　　●　　　●　 ｌ :|　　　　　　　劉琨様は人並といった所でしょうかと侍女Bは品定めしました
　　　　　|: i: （|.⊂⊃　､_,､_,　⊂ l:/
　　　　i⌒ヽ: :ゝ　　　　　　 　　 ﾙ|_／⌒)
　　　　 ヽ 　ヽ 从ヽ,､　 __,　イ从/ ヽ／
　　　　　∧___,ﾍｉ.ｉ:.:＼__八__／:ｉ.ｉ　　ﾊ
　　　 　 ヾ　 　 .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.}　　ｿ



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 , -‐ '´￣￣｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｒ===========r‐、: : ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |.―‐――‐―丨‐l┤、 :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 Ｌ二二二二二」.ﾆ|‐{ﾐi : : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {/ /ゝ､ﾉｲ ﾉl/ ―　 ﾄl!: : :|
　　　お次は王敦様が用を足されるようですと侍女Cは目を輝かせます　　　　.|l:/|/● 　　　●　　ト、: :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　|/!:ll⊃　､_,､_,　⊂⊃ﾉ: : ｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/⌒ヽ__|ﾍ　 丶_ノ　　 ..ｲ:i : :/⌒i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 . ＼ /:ノ从ヽ,､　 __,　イﾄ:}ﾉ/　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　　/　　//ヾゝ八__／:.:.//ﾍ､__∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ヽ、.{ {:.:.:.|.|oi//:.:.:.:.{.{ ;_、_　,'

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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　この厠に王敦が入った
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／´￣／ .: .: .: .:／:ﾍ／ .: .／＼
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／.: .: .／ .: .: .: .:／∠二∨／ニﾍ .:＼
　　　　　 　 　 　 　 　 　 /.: .:..:／ .: .: .: .:∠ﾆ‐ .:￣:厂.|くﾆﾆΛ.:.:.|
　　　　　　　　　　　　　 / .: ／ .: .: .: .: .:´ .: .: .: .: .:/ .: .| .:＼二〉..:|ﾍ
　　　　　 　 　 　 　 　 /.:／.: .: .: .: .:// .: .: .: .: .:../.: .: .:| .: . |＼Λ|　＼
　　　　　　　　　　　＿／ ./.: .:/.: .:// .: .: .: .: .: .: .: .: .|.: .: .:.:| .: ＼|
.　　　　 　 　 　 　 ⌒ .: .:/ .: /.: .:// .: .: .: ./ .: .: .: .: .:|.: ..: .:.|.: .:...:.|人　　 |
　　　　　　 　 　 ／ .: .: / .: /| . //:⌒:＼:/.: .: .: .: .:|..:|:｜:...:|: | .: .: : |.＼　＼
. 　 　 　 　 __.／ :.／:. ,'. .:./ :| / |＿ /　/＼| :. :. :. |斗┼― .:| .: .: : |.: .:.＼｛⌒
　　　　 　 　 ⌒ｱ :. :. .;.: :/:. :./ . ｢　_）㍉　ノ:. :. :...:ﾉ　　|.:.ﾉ|..:.| .: .八{.: .: .:|
　　　 　 　 　／ /:.|/: |:./ :. /| :Ν ,乂rク＾イ:. : ／,ァ灯｢㍉:. :| .:/..: ..:..八:|
.　　 　 　 　 ⌒/:. :|／|:..| :/:..|:八　　　　　.ﾉ イ　 乂rク ノ 八|:/ .: .: ./.|　|
　　 　 　 　 　 :. :. :|　 |从:.:. :. :|:〉　　　 　 　 ﾉ　　　　 ノ:イ :ﾉ/ :. :. ./.: |
　　　　　　　　| : : :|八|:. :.＼:. :ﾄ人　 　 _　　　 　 　 　 / :|:. :. :. ﾉ .: .: 八
　　　　　　　　|: Λ| /:|:. | : :. : |:. ...＼　＼/´〉ｯ 　 　 ｲ: :/ : :／ .: .: .: .: .:＼_
　　　　　　　　∨　/ : |:八:. :. :.|:( ＼| ＼｜ |_　　＜:.:.|:/: ／ .: .:Λ{＼{¨⌒¨´
　 　 　 　 　 　 　 ｛Λ|:.| |:＼..:|.:.＼ ＼. ｜ |　　|:. :.／.: .: .: .: .:/:. :./
　　　　　　　　　　 　 ﾉノ人 : ）|::__ノ＼ ＼　| 　 {／ :イ⌒ｉ.:: .:/Λ｛
　　 　 　 　 ／´￣￣ ｀∨:../.:. :|　r――　＼＼　＼ :|:. : |.:.:/: .: .:＼_
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　　　　　/　　　　　　 /:.../　}Ｖ.:|{　<{　 　 　 　 |　 　 |:... :. .:.|　　　　 ＼
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　 　 　 {　　　　　| .:｜./ .: .:/ 　 　 八　　 　 |　　　|.:/ : : |.: | |
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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 彼は着ていた衣服を脱ぎ、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　新しい衣服に着換えたが、終始傲然とした表情を崩さなかった。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　 ……(*´Д｀)(*´Д｀)
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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　　　　　　　　 , '´￣￣｀ ｰ-､
　　　　　　 ／: : : r‐r==========、
　　　　　 /: : /├l‐１ ―――――|
　　　　　,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.｣
　　 　 　{: :ｉ: ｉ /ゝﾉｲ ﾉ　l/　―　ｌ :}
　　　 　 | :ﾚ　| 　　●　　　●　 ｌ :|　　　　　　　　　　王敦様は馬並ですねと侍女Bは品定めしました
　　　　　|: i: （|. / /　､_,､_,　/ / l:/
　　　　i⌒ヽ: :ゝ　　　　　　 　　 ﾙ|_／⌒)
　　　　 ヽ 　ヽ 从ヽ,､　 __,　イ从/ ヽ／
　　　　　∧___,ﾍｉ.ｉ:.:＼__八__／:ｉ.ｉ　　ﾊ
　　　 　 ヾ　 　 .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.}　　ｿ



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 　 　 　 　 , -‐ '´￣￣｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 　 　 ｒ===========r‐、: : ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 　 　 |.―‐――‐―丨‐l┤、 :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 　 　 Ｌ二二二二二」.ﾆ|‐{ﾐi : : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　 {/ /ゝ､ﾉｲ ﾉl/ 　 　 .ﾄl!: : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　 |l:/|/ ノ　　　　＼ 　 ト、: |
　　　　王敦様は謀反を起こすような気がしますと侍女Cは予言します　　　　 .|/!:ll　● 　　　● 　 ﾉ: : ｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　.|ﾍ⊃ ､_,､_,⊂⊃.ｲ:i : : {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 . 　　 　/⌒l　　 __,　 イﾄ:}从{: :ﾄ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 　 　　　 　/　 /ゝ八__／:.:.// ＞、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 　 　 　 　 |　　l.:|.|oi//:.:.:.:.{.{ﾋ;_、_｝

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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 .その一部始終を見ていた侍女たちは、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　王敦は謀反でも起こされる人でしょうと互いに言い合ったという。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　　……何が馬並なのか詳しく
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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　　　　　 　 γ⌒ヽ　　　＼＼=====|_|二＞''"　　　　　　　　　 "''＜二|_|======|//　　　／⌒ｉ竺ﾗ　　｜ |
. 　 　　　 　 |i⌒ i　‘，　　 .|ﾆﾆﾆﾆｘ=ﾐ)iｘ　　　　　　xへ　　　　　　 γ弍ﾆﾆﾆﾆニ7　　／　.ｖ⌒i,￣　　　|　|
　　　　　　　|i 　 ||⌒ｉi　 　 |ﾆ＞''"　〔〕`Y:，＿,｡sSﾟ　　　ﾟSs｡＿___/_,,/〔〕｀`'弌ニ|　 /γ⌒i|　 i|　 　　　|　|
　　　　　 　 |i 　 ||　 |i　 　 |ﾆ|＼＼.｡s≦| |ﾆﾆﾆニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ{ﾉﾉ≧s｡／xﾍﾆ|　i|　|　　||　 i|　 　　　|　|
　 　 　 　 　|i ＼||　 |i 　 　|ﾆ|　 ＼|ﾆﾆﾆ|_|㌻”￣　　xへ　　￣”弌|_|ﾆﾆﾆl／　 |ﾆ|　i|　|　　||／i|　 　　　|_⊥
s｡　　　　　 |i 　 ||＼|i 　 　 |ｉ⌒'|i　|ﾆア´[]＿＿｡sSﾟ　 　 ﾟSs｡＿[]＾'弌ﾆﾆ|. 〃^|ﾆ|　i|　|,,／||　 i|　　　　　　|｡sｉ〔⌒
⌒〕is｡_　　 |i 　 ||　 |i 　 　 |ｉ　 :|i　|ｼ寸ﾆ[]ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ竺ﾆﾆﾆﾆニ[]ﾆﾆﾆ刈 l∥　 i|　　i|　|　　||　 i|　　 _｡si〔⌒
　　　⌒〕is｡_ 　 ||　 |i 　 　 |ｉ　 :|i　|i　 ﾞ|７ﾆﾆ[]ﾆ＞'"____"'＜ﾆ[]ﾆﾏニ7ﾟ　| | |　　i|　　i|　|　　||　 _｡si〔⌒
　　　　　　⌒〕is｡_　|i 　 　 |ｉ＼:|ｉ　 |＾| |小ﾆﾆ＞'ﾟ´￣￣´~''＜ﾆﾆﾆ刈|/＾'|_| |　　i|　　i|　|　 _｡si〔⌒
　　　　　＿　　 ⌒〕is｡_　　|ｉ　 :|ｉ　 | :| ||:|iｼ'[]=[]｡s≦ﾆ≧s｡[]=[]寸i,ﾊ|　 i|　i|　　i|　　i|_｡si〔⌒
.:￣ 7　 /　　￣'　ｧ　⌒〕is｡_　 |ｉ　 | :| |＾|小ィjＩ㌻ﾟγ´|｀ヽﾟ'弌i刈_刈| |　 i|　i|　　i|_｡si〔⌒　　γ￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
....:.:/　 /　　　 　 /　　　　 ⌒〕is｡_ | .| | :|| 圸'ﾟ　　 |＿|＿|　　ﾟ刈 il　| |　 i|　_｡si〔⌒　　　_　　|　　　ただいまー　　　 |
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../　 /　　　 　 /　/　 / /　 // //７ｖｧ　 | |::||─ｒsｭ┌.┐　┌‐||,｡o≦ ｒ ┐_┐丁|￣| |　　|　|　　　|　 |　 　 　 |
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　冂冂　　　 ||]｣.Z⊥ニ=冖Π_｣L⊥-_二-丁|イ｢ｨ,ｱ 厂ﾟ｡ﾟ.|｀i､|::|｀'ト _￣　┴凵￣|-=...,,,＿　　　||　 　 　 ||
_,,凵凵-‐_二ｒ-‐Ｔ¨¨|_⊥ -''{}　　_､:ｉ´|:::|:::|イ::ﾚ'_,ｱ　 ｀ii´　'｡､|::||ヽ|::|:::|丁 |｀ト ￣　┴ |::::::|￣|¨　‐　_　　 ||
┌VV:|　|::::::_|,､ ┴ ￣　　｡s1|¨ﾞ|:::::|:::| イ:|::|,:ﾟ__ｱ　　⊂⊃　ﾟ｡_寸::|`ト |::||:ｉ|: l:: |`'Ｔ‐_　_￣　 ┴　_..| |::￣|　ｒ─
..|_,.{}斗ｬ≦⌒　_┌=ﾆ:l,｡si|::::||::::|_ｰアﾟ|::|::|/__,ｱ　　 ⊂二⊃. ﾟ．_寸:|::｀|トL|`ト |_: |‐､`'|::｀ｉｉ |≧s｡.,￣¨　┴ Ｌ_::::
'"＜＞ _　,ｲ￣::::: |:: :: ||:::::|_,,｣イ㌻'||:: |::|/___,:ﾟ 　 　|　　　:::::|.　ﾟ．_寸::ｉ||:: |ト廴|_｀廴_｀|::: ||_| ::::::::|:|._|⌒≧s｡　｀`
_,.｡s≦”:|''|::|::::::::::::|:: :: |l¨¨|｡si .|:::::::||:: |/___,:ﾟ　　　 .|　 　 ::::::| : . ﾟ．¨'寸|:: ||: : ｀l ト辷Ｔ|::: ||_|_::::::::|:|‐||::::::::::: :| |｀
|::::::::::::::::|⊥|::::::::::::|｡s1|｡s≦:::| |:::::::||::/　./　　　. : :|　　　　_｣: : .　ﾟ．‐‐ﾟ.:::||::::::::| |:::::`弌｀'||_|:ト : :|:|_,||::::::::::: :|_|:::
|::::::::::::::::|┘|｡s≦｢| ／|:::::::::::::| |:::::::||/__,:ﾟ 　 　 　 　｀'{¨}¨¨´　　　　ﾟ．＿`||::::::::| |:::::::::::｀i || |:|　｀'|:|‐|トミ::::::::|_|:::

　 ｛::::.＼::::::::::_;. -‐'　　　 ／　-‐:::::::: 　∧::::/　∧::.＼::::::ハ
　　＼:::::::ヽ::::ｱ　　　　　/／.::::　 ‐-ミ　　 Ｖ　 ｊう トミ:::Y:::::{／
　　　 ｝::::::::∨　-‐　￢く::::::イ　　 =＝ｒく　　　 ｱ　}::::::.｀ヽ:/.:.:.:
　　　人:::::::/ _ ,......::::く`　ﾞＹ人〃　　 ﾉ　　　　 ﾚ /::::＼::::/.:.:.:.:
　　（:::::::ミ=＼　,ィ　 __ヽ　∨　ト-‐　　　 　 }　 ｒ《∧::} ∨.:.:.:.:.:　　　　　　意外に早かったですね。
　　　　ｰ-ミ三iヽ 〃⌒}∧ ∨ ヽ.　　 　 　 /　 |　ヽ}/∨.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　 ∧ ﾞト-‐ヘ:::::.、>‐-》　　　 　 　 ｜　ﾉ　,′.:.:.:.:.:　　　　　　.てっきりお楽しみのものと思っていましたが
　　 　 　 　 /.:.:.＼､　　　Ｖ , _ア　 　 　　_,　　,′　　'.:.:.:.:.:.:.:.:
.　 　 　 　 /.:.:.:.:.:.:.`丶、　｀　 _　 -‐　 ￣ 　 /　　　｜:.:.:.:.:.:.:.:
　　　　　　|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼　/　,......::::７　　　/　　　　.|:.:.:.:.:.:.:.:.:
　　　　 　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼ 　　　　　　　/　　　　　|_ 　.　　　　　 　 　 　 　 . . : : : : : : : : : : :~''～xヘ、
　 　 　 　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼　 　 　 ／　 　 　 　 |::::::::　　　　　　　　　__／: /⌒´"'' : : : : : : {i:＼i:i:i:ﾉ＿＿
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 Vi:i/: : : |.:. :.|:. :. :. :. :.イ⌒ ＼ :＼　∨ : ＼: :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　∨ : : : |.:. :.| : : : : |Λ|＼ｘ笊＾: : ＼| : |＼| :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 　 / : : : :..|: |: |__ノ: : | 　 ｲ^ｖツ |:＼l: :＼|: : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　/／|: : :..|: |: |:|　＼:|　 　 　 　 |ｨ: : :.| : : : : : :
　　　　　　　　そういうのは卒業したのさ　　　　　　　 .　　　／　 .|.:Λ:|: |Λﾄ≠''＾ ヽ 　 　 　 |:..: :.|､.:／⌒7
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 ﾚ.: .:.|:ﾉΛ : : 、　　 r::::::::）　|;ｲ: :| / : :|:/:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　| :. :. :.| : : :ﾚ个:..... .,`＿_ィ{　|: / |: :.У : :
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γ￣￣￣￣￣￣￣ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　.|/　　.|/┌／　へ` -　　 .,__　/ : 〈 : : :／
|　　　　お客様　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 　 　 　 　 ／ 　 ／＼　　　　　 ＼-､／: :〉::
ヽ＿＿＿＿＿＿＿乂　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┌''゛　　 <ノ ＞　　　　_,.、　＼＼/:::::

　　　　　　　　 , '´￣￣｀ ｰ-､
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　　　 　 | : ﾚ .|:::::::::○三三○　 ｌ :|
　　　　　|: : :（| ⊂⊃:::､_,､_, 　⊂l:/　　　　　　　　　　　もう一杯如何ですかと侍女Aはお客様にお酒を勧めます
　　　　i⌒ヽ: :ゝ:::::::::u:::::::　 　u. ﾙ|_／⌒)
　　　　 ヽ 　ヽ 从ヽ,､::::::__,u.イ从/ ヽ／
　　　　　∧___,ﾍｉ.ｉ:.:＼__八__／:ｉ.ｉ　　ﾊ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |二二二／二二ﾉ: /／: : : : :/ : : ＼: :: ＼: ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿|二二イニﾆﾆΓ: /: : : : : : :/:. : : : : : : : : :.＼＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ニﾆﾉニﾆ|二二ノ: :/: : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : :＼二二]
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　)／二二／￣.: :.:./: : : : :./:|: : : : : : : : : : |: : |＼: : |ﾆﾆﾆ|
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　 　 　 /:／イ : : : : : / | : :/|/｀".|/ :|: : : : | :厶|イ:|　､　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 /: : ／|: : : : : /: :.| :/芋ミｘ | 　|: : : : |/　 |: : |／＼|⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／ ／: : :|: : : : / : | |/ |　)::{::::ト　|イ:..:.ﾉ芋芋:/: :｜|＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀¨⌒　|: : :|: : : / : : | : :｜乂;:ツ　　 |／ _):{:::}/|.: .:人|:. :.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 |: : :|: : /:| : :｜: : |　　　　　　　　 乂ツ:.:|／| : : : : |⌒
　　　　　　　　　　　だが断わる　　　　　　　　　　　　 　 　 　 レﾍ|: /: :| : :｜: : |Ｊ （　　　　､ 　 　 八 | : :|: :├ﾍ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/: :Ｎ: : 人: : | ﾄ　　 　 ｰ┘　 イ|: :.人: |＼j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／: /⌒|／　 ＼|ﾉ　　　‐=I[ Ν:|ノ |イニニ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{: : /ニ人ニﾆﾆ｜　　　　 /::::/|二二二ニニニ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /: ∨ニニﾆ＼-二|.　　　　/::::/-|ﾆ_/ }┐ニニニニ}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　 {: : :{ニニニﾆﾆ＼人　　　/::::/--|// / /ニニニニﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ ７ニﾆ=- _ニﾆ}:::＼.../::::/ｰｰ// / /¨ﾌ_ -=ニﾆ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　〈 : /二二二二＼ }＼::::::::::/ｰｰ/　　 　/ ニニニニニ}

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　　　　 ヽ 　ヽ 从ヽ,､::::::__,u.イ从/ ヽ／
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　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,. : : : : :＿,.ｨr==ﾐ三三〉＼
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　　　　 　 ／/: :／:/ 1 |: : : : : : |: ;佳圭/ ＼三三＼　　＼
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　　 ／: : : ::|: : : : : ∧　ｊ:: : : : : ::|｀}圭/: :ﾊ : : / ＼三三＼
　　: : : : : : :|i : : : ///V:/! : : : ﾊ|　圭} / / : /　 l: :＼三三
　　: :／: ／|i : : ////,'ｲ | : : /　　 佳/ / : /　 / : : : :＼三
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　　─ﾐ､＿／ヽ{　∨/八　V 　 ,佳, - 、　　 /}// /: :∧: :
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　　　＿＿＿＿／　 　 ／ 　 　 　 ＼: : :＼}圭圭ヽ}圭圭
　　　 　 ／圭圭{ 　 ／　　　　　　　　＼ヽ圭圭圭圭圭圭
　　＿／圭圭圭7／　 　 }Ｋ,.ィ　 　　 ￣＼圭圭圭圭圭
　　圭圭圭圭圭{　|　/　,佳Ⅳ　／　　　 　 ＼圭圭圭圭
　　圭圭圭圭圭ﾊ |,ム ,佳Ⅳ／　　　,　───ミ圭圭圭
　　圭圭圭圭圭圭i!圭圭Ⅳ　　　 ／　　　　　　　ヽ圭圭
　　圭圭圭圭圭圭{ｔﾐ圭Ⅳ　　 ／　　　　／￣￣￣ヽ圭
　　圭圭圭圭圭圭圭ヾⅥi　／　　 　 ／　　　　 　 　 ￣

　　　　　　　　　 　 　 　 ／ｲ 　 /　/　　／　／　　／　/　　　　/　 l　　　 .!
　　　　　　　　　　　　／イ　　 /　/　　/　／　　／ / ./ /　 　 /　　 !　!　　ﾄ、
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　　　　　　　　　　　　/ ／|(./　/ / .//T=='|､ﾊ　 l /　./　　 /　　　　|　!　　 l ﾊ
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　　　　　　　 　 　 　 //!　/! l/ハ !　　　 ⌒｀___'_ヽ　l／ 　 /ｲ／ l　|,'　./ / ヽヽ
　　　　　　　　　　　 l/ l　/.l .ﾘl　 ,､　　　　　　 　｀　 　　二､￣￣/ ﾒ　./ //! .,'｀ヽ　　　　何してンだ。
　　　　　　　　　　　　 ,' ﾚ　!.ﾊ 　 ｢ ､　　　　　　 　/.　ヽ　O　｀l /イ l / // l//
　　　　　　　　　　　　, /!　.l,ハ 　 !ヽヽ､　　 　　_/　　　lヽ_,, ィ'l／/ /　/　l/　　　　　　　.次はお前が行け
　　　　　　　　　　　　' /　 /　ﾍ　 ﾊ　 ｀ヽヽ､　　　　　　　　 ／　/／!　!
＿_　　　　　　　　　　 ﾘイl,′ ∧　　ヽ､　　 ﾍヽ､､　 　 　 ／ 　 ィ/ /ヽ !
::::::::::ヽ,_　　　　　　　　　 ,′l 　∧　　 ヽ＞ ､_,ﾉ_／ 　 .イ　/ / ﾙ'ｲ
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::::::::::::::l　　 !::::::::::::｀ヽ''´　　.l　 　 　.ヽ -‐弋 /l /　　ノイ/／l/
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　 , '´￣￣｀ ｰ-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 ／: : : r‐r==========、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 /: : /├l‐１ ―――――|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.｣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　{: :ｉ: ｉ /ゝﾉｲ ﾉ　l/u. ⌒ ｌ :}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 　 | : ﾚ .|:::::::::○三三○　 ｌ :|
　　　　　　　　　　　　　　　　…………　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　|: : :（| ⊂⊃:::､_,､_, 　⊂l:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　i⌒ヽ: :ゝ:::::::::u:::::::　 　u. ﾙ|_／⌒)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 ヽ 　ヽ 从ヽ,､::::::__,u.イ从/ ヽ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　∧___,ﾍｉ.ｉ:.:＼__八__／:ｉ.ｉ　　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 　 ヾ　 　 .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.}　　ｿ

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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 『世説新語』『汰侈篇』に曰く。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　石崇は客を招いて宴会すると、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　 .常に美女に酒を勧めさせ、飲み干さない客がいると次々と美女を殺した
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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　　　　　　　　 , '´￣￣｀ ｰ-､
　　　　　　 ／: : : r‐r==========、
　　　　　 /: : /├l‐１ ―――――|
　　　　　,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.｣
　　 　 　{: :ｉ: ｉ /ゝﾉｲ ﾉ　l/u. ⌒ ｌ :}
　　　 　 | : ﾚ .|:::::::::○三三○　 ｌ :|
　　　　　|: : :（| ⊂⊃:::､_,､_, 　⊂l:/　　　　　　　　　　　もう一杯如何ですかと侍女Dはお客様にお酒を勧めます
　　　　i⌒ヽ: :ゝ:::::::::u:::::::　 　u. ﾙ|_／⌒)
　　　　 ヽ 　ヽ 从ヽ,､::::::__,u.イ从/ ヽ／
　　　　　∧___,ﾍｉ.ｉ:.:＼__八__／:ｉ.ｉ　　ﾊ
　　　 　 ヾ　 　 .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.}　　ｿ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |二二二／二二ﾉ: /／: : : : :/ : : ＼: :: ＼: ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿|二二イニﾆﾆΓ: /: : : : : : :/:. : : : : : : : : :.＼＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ニﾆﾉニﾆ|二二ノ: :/: : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : :＼二二]
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　)／二二／￣.: :.:./: : : : :./:|: : : : : : : : : : |: : |＼: : |ﾆﾆﾆ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　∠二二／.: .: : : : :/: : : :/:/　|: /|: : : : | : :/|: : |　 ＼|ﾆﾆノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　 　 　 /:／イ : : : : : / | : :/|/｀".|/ :|: : : : | :厶|イ:|　､　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 /: : ／|: : : : : /: :.| :/芋ミｘ | 　|: : : : |/　 |: : |／＼|⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／ ／: : :|: : : : / : | |/ |　)::{::::ト　|イ:..:.ﾉ芋芋:/: :｜|＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀¨⌒　|: : :|: : : / : : | : :｜乂;:ツ　　 |／ _):{:::}/|.: .:人|:. :.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 |: : :|: : /:| : :｜: : |　　　　　　　　 乂ツ:.:|／| : : : : |⌒
　　　　　　　　　　　だが断わる　　　　　　　　　　　　 　 　 　 レﾍ|: /: :| : :｜: : |Ｊ （　　　　､ 　 　 八 | : :|: :├ﾍ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/: :Ｎ: : 人: : | ﾄ　　 　 ｰ┘　 イ|: :.人: |＼j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／: /⌒|／　 ＼|ﾉ　　　‐=I[ Ν:|ノ |イニニ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{: : /ニ人ニﾆﾆ｜　　　　 /::::/|二二二ニニニ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /: ∨ニニﾆ＼-二|.　　　　/::::/-|ﾆ_/ }┐ニニニニ}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　 {: : :{ニニニﾆﾆ＼人　　　/::::/--|// / /ニニニニﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ ７ニﾆ=- _ニﾆ}:::＼.../::::/ｰｰ// / /¨ﾌ_ -=ニﾆ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　〈 : /二二二二＼ }＼::::::::::/ｰｰ/　　 　/ ニニニニニ}

　　　　　　　　 , '´￣￣｀ ｰ-､
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　　　　i⌒ヽ: :ゝ:::::::::u:::::::　 　u. ﾙ|_／⌒)
　　　　 ヽ 　ヽ 从ヽ,､::::::__,u.イ从/ ヽ／
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　　　　i⌒ヽ: :ゝ:::::::::u:::::::　 　u. ﾙ|_／⌒)
　　　　 ヽ 　ヽ 从ヽ,､::::::__,u.イ从/ ヽ／
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　　 i　　 〈　　　　　　　i 　　　　　　　　　　　　　}　 　 　 ,'　,'　
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　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,. : : : : :＿,.ｨr==ﾐ三三〉＼
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　　─ﾐ､＿／ヽ{　∨/八　V 　 ,佳, - 、　　 /}// /: :∧: :
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　　　 　 ／圭圭{ 　 ／　　　　　　　　＼ヽ圭圭圭圭圭圭
　　＿／圭圭圭7／　 　 }Ｋ,.ィ　 　　 ￣＼圭圭圭圭圭
　　圭圭圭圭圭{　|　/　,佳Ⅳ　／　　　 　 ＼圭圭圭圭
　　圭圭圭圭圭ﾊ |,ム ,佳Ⅳ／　　　,　───ミ圭圭圭
　　圭圭圭圭圭圭i!圭圭Ⅳ　　　 ／　　　　　　　ヽ圭圭
　　圭圭圭圭圭圭{ｔﾐ圭Ⅳ　　 ／　　　　／￣￣￣ヽ圭
　　圭圭圭圭圭圭圭ヾⅥi　／　　 　 ／　　　　 　 　 ￣

　　　　　ヽ.､＿＿＿＿＿_ .ノ|: : : : : : : : : : : : : :｀ヽ、　　　　　　　　　　　ミ川川川川川川川彡
　　　　　　 ` ー―ｧ‐: , : : : : :| : : : : : : :＼: : : : : : : : ＼　　　　　　　　　 三　　　　　　　　　　三
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　　 　 　 ／ ,/. -　7　￣/　.小--ﾍ.:＼￣￣ハ: : : :∨:.:-.､:ﾉ:..:.:.:.:.:.:.:＼　三　　マジか！？　三
　　 　 ／　/ 　 　 ′‐: :｢ /　|:l!: : :lﾄ : :ﾄ., :イ__厂 : : ∨:.:.:.＼:::..:.:.:.:.:.:./　.三　　　　　　　　　 .三
　 　 /　　/ 　 ／ l ,:-―トl､　|ハ: : l! >イ＼: : :∨. : : : V:.:.:.:.:.＼::.:.:.:/　　彡川川川川川川川ミ
　　 ′ イ　／i:ﾊ :|′: :/| | ＼!　 Ⅵl′＞_z三＝ァ : : : V:.:.:.:.:.:.:ヽｲ
　 /／　 !: : : :|:し.:|: : :/.z土ｰ｜　 ヽ.Vイ¨´}z.ﾐli､}ﾄ､ : : : |:.:.:.:.:.:.:.:/:|
　/ 　 　 ! : : ｜ : :| :くf¨ 丁ミ.､　　　 ＼ 「7!:::ﾊ}| ヾ ヽ: : :L:.:.:.:／|: |
　　　　　| : : : l : :.:.! ハ ｢7{:::jj}　 　 　 　 V迂ｿﾘ　　 jﾍ : | Y:.:.| : | :|
　　　　　l: : : /!: : :.:〉ﾍ　V{爪ﾘ　　　　　　 `ニ´　　　　jﾍ:| ﾘ:.:.| : |:｜
　　 　 　 i: :/　l: : :.|:{ハ　`ー'　　 ､　　　　　　 ' '　　,､__ .ィ.:.:.:.! : |: :!
　　 　 　 ∨ 　 V: :|:.ﾄ._}　 ´　　　　　_ .. - ､　　 　.ｲ :}:.:.:/:.:.:.:.l : :!: :|
　　　　　　　　　 V:|/.:八　　 　 {7￣.. - 一'　　／｜/:./:.: : : :|: :i|:. :|
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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　三人目の美女が斬られても、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　彼は顔色一つ変えず、それでもまだ酒を飲もうとしなかった
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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　　　 　 　 ／:::::::::::::::::-===ミ:::::::::::::}
　　　}(___ノ:::::::::::::::::::::::::::::≫'’￣｀`ﾘ　　
　　　￣ア:::::::::::::::::::::::::::/　　　　　　ヽ
　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::{　　_,､　　__,,,､}　
　　 　 {:::::::::::::::::::::::::::::::::}.　 {__,ィぅ　}"＼
　 {　　｝:::::::::::::::::::::::rミ:::|　　　｀ー く.　　ヽ　　
　 .≧=:::::::::::::::::::::::::{ ､,｀　　､_ 　 　 　 -ィ′　　　　　　　　　　よろしいので？
｡s≦￣￣￣ ≧s｡_:ヽ__　　　｀`､　　_..._ﾉ　　
　　　　　　　 j{ﾆﾆﾆﾆ=-　_　　 　 　 ￣}
　　 　 　 　 .j{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＝- _　　　　 ヽ
　　　　　 　 j{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＝- _r―-イ　　　　　　　　　　 　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,,..,, _
. . . . . . . . . .j{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＝- ＼　　　　　　　　　　　　 .　　　　　 　 　 　 　 . . : : : : : : : : : : :~''～xヘ、
: : : : : : : : : :}｢ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=-　　 `､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__／: /⌒´"'' : : : : : : {i:＼i:i:i:ﾉ＿＿
7ﾆﾆﾆﾆﾆ=-_≧s｡_ニﾆﾆﾆﾆﾆ=-　　　　.`､　　　　　　　　　　.　　　 　 　 　 /: : : : :{: :. :.＼ :＼　´"''＜:i:i:i<i:i:i:i:i:i:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: :厂 : : : : : : : ＼ :＼　　　　＞i:＼~′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿__/: :..| : : : : : : : :＼: :＼ :＼ 　 〈: :＼( : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Vi:i/: : : |.:. :.|:. :. :. :. :.イ⌒ ＼ :＼　∨ : ＼: :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨ : : : |.:. :.| : : : : |Λ|＼ｘ笊＾: : ＼| : |＼| :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 / : : : :..|: |: |__ノ: : | 　 ｲ^ｖツ |:＼l: :＼|: : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　/／|: : :..|: |: |:|　＼:|　 　 　 　 |ｨ: : :.| : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　／　 .|.:Λ:|: |Λﾄ≠''＾ ヽ 　 　 　 |:..: :.|､.:／⌒7
　　　　　　　　　　　　　どうしてさ？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾚ.: .:.|:ﾉΛ : : 、　　 r::::::::）　|;ｲ: :| / : :|:/:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| :. :. :.| : : :ﾚ个:..... .,`＿_ィ{　|: / |: :.У : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: /|/ |: Λ|从∠::: /　 　 ヽ |/ Λ :／￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/　　.|/┌／　へ` -　　 .,__　/ : 〈 : : :／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／ 　 ／＼　　　　　 ＼-､／: :〉::
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　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
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./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　連れの者に責められた王敦曰く
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
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　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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　　　　 Vi:i/: : : |.:. :.|:. :. :. :. :.イ⌒ ＼ :＼　∨ : ＼: :
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　　　　　　 ﾚ.: .:.|:ﾉΛ : : 、　　 r::::::::）　|;ｲ: :| / : :|:/:
　　　　　　　| :. :. :.| : : :ﾚ个:..... .,`＿_ィ{　|: / |: :.У : :　　　　　　　　 石崇が自分の家の者を勝手に殺している。
　　　　　　　|: /|/ |: Λ|从∠::: /　 　 ヽ |/ Λ :／￣
　　　　　　　|/　　.|/┌／　へ` -　　 .,__　/ : 〈 : : :／　　　　　　　　君に何の関係があるんだい？
　　　　　 　 　 　 　 ／ 　 ／＼　　　　　 ＼-､／: :〉::
　 　 　 　 　 　 ┌''゛　　 <ノ ＞　　　　_,.、　＼＼/:::::
　　 　 　 　 　 /'|　 ┬…へ 寸Ｔﾆ二二|=＼／ニﾄ､:::
　　　　　　　　|ﾆ|　　|ニ|＿＿　|----- |ニニニﾆ|::::::
　　　　　　　　|=乂 ノニ|、:::::＼|------＼ニﾆ／ ::::::
　　　　　　　｛ ＼ニﾆﾆ/:::〉:::::::: ＼------{｀¨´ :::::::::::
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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　 この逸話には異説があり、
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 『王丞相徳音記』という書物では、王愷が侍女を殺した事になっている。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　『晋書』『王敦伝』には王愷説が採用された模様。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　ただ、どちらにおいても、王敦はまるで動じていなかった
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────

　　　　　　／／　　　 　 　 ヽ　　ヽ　 ∨　＼
　　　　 ／ /　 　 !　 !　　　　ﾍ　　ﾍ 　 V　 ∧
　　　ノ//. l ./　　ｌ　 ! 　 |.　 　 　 l　　､ ∨　 ﾊ
　　　 //. / /l　　 !　ﾘ　　l　　.l　　 l l　丶∨　l ,
　　 ./ｲ　| / .l　 | |　|ﾊ 　 !　! l 十__! !￣＼V .il !
　　 l/l　 //　! ┼_V_ ' , !ﾊﾘ!.ｲ´｡ ｣|ﾘ`l　 , `l`!ﾄ､
　　 ﾘl　/ｨ　l .lィ¨| 。_ヽ!.| l　|/ ~~~!/'! !　 ! l　ト､　　　　　　　　　　おい王敦。
　　　 lｨ　l　 ', ﾄ､ﾘ＜　 ﾚ l　　　　　　lｲ　 | .! l.ﾄﾘ`
　　　　ﾊl',　 ', '!､l　　　　 `　 　 　 　 ﾘ!　ﾊ l l l　　　　　　　　　　　他人様の侍女で遊ぶンじゃねェ
　　　　!ﾍ ﾍ　､,|　　　　＿　　 - _‐ｨ　 | ./ !jル'
　　　　　!∧v トヽ　｀ヽ二二二　 '´ ィ.! ﾊ !
　　　　　　 `.|ﾊ../! l＞．　　` ´　／ ! l/　i!
　　　　　　　　 ﾚ ヾ!ヽ. ＞ 　_ ／ 　 |/ﾘ
　　　　　　　　　　　　ヽ!l　　　　　 , .ﾘ
　　　　　　 　 　 　 　 　,|　,　　　./　' 、　　　　　　　　　　　　.　　　　　 　 　 　 　 . . : : : : : : : : : : :~''～xヘ、
　　　　　　　　　　＿,／ l　ﾍ　　 l　　　 `　､_,,　　　　　　　　 　　　　　　　　　__／: /⌒´"'' : : : : : : {i:＼i:i:i:ﾉ＿＿
　　　　　　　....,イ:::::::::`::::-..＿＿_!＿＿_,,イ::::::::::::`::.., ｰ　　　 .　　　 　 　 　 /: : : : :{: :. :.＼ :＼　´"''＜:i:i:i<i:i:i:i:i:i:/
　　 ,....._ーイ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　　　　　　　　　　　　 /: :厂 : : : : : : : ＼ :＼　　　　＞i:＼~′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿__/: :..| : : : : : : : :＼: :＼ :＼ 　 〈: :＼( : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Vi:i/: : : |.:. :.|:. :. :. :. :.イ⌒ ＼ :＼　∨ : ＼: :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨ : : : |.:. :.| : : : : |Λ|＼ｘ笊＾: : ＼| : |＼| :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 / : : : :..|: |: |__ノ: : | 　 ｲ^ｖツ |:＼l: :＼|: : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　/／|: : :..|: |: |:|　＼:|　 　 　 　 |ｨ: : :.| : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　／　 .|.:Λ:|: |Λﾄ≠''＾ ヽ 　 　 　 |:..: :.|､.:／⌒7
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾚ.: .:.|:ﾉΛ : : 、　　 r::::::::）　|;ｲ: :| / : :|:/:
　　　　　　　賈謐殿に夢中な君の気を引きたくてさ　　　　　　　　　　　| :. :. :.| : : :ﾚ个:..... .,`＿_ィ{　|: / |: :.У : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: /|/ |: Λ|从∠::: /　 　 ヽ |/ Λ :／￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/　　.|/┌／　へ` -　　 .,__　/ : 〈 : : :／
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　　　ノ//. l ./　　ｌ　 ! 　 |.　 　 　 l　　､ ∨　 ﾊ
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　　 ./ｲ　| / .l　 | |　|ﾊ 　 !　! l 十__! !￣＼V .il !
　　 l/l　 //　! ┼_V_ ' , !ﾊﾘ!.ｲ´｡ ｣|ﾘ`l　 , `l`!ﾄ､
　　 ﾘl　/ｨ　l .lィ¨| 。_ヽ!.| l　|/ ~~~!/'! !　 ! l　ト､　　
　　　 lｨ　l　 ', ﾄ､ﾘ＜　 ﾚ l　　　　　　lｲ　 | .! l.ﾄﾘ`　　　　　　　　　こちとら大事なお仕事なンだよ。
　　　　ﾊl',　 ', '!､l　　　　 `　 　 　 　 ﾘ!　ﾊ l l l　
　　　　!ﾍ ﾍ　､,|　　　　＿　　 - _‐ｨ　 | ./ !jル'　　　　　　　　　　 で、そこにいるのがお前の従弟だな？
　　　　　!∧v トヽ　｀ヽ二二二　 '´ ィ.! ﾊ !　　　
　　　　　　 `.|ﾊ../! l＞．　　` ´　／ ! l/　i!　　　　　　　　　　　　 .名は？
　　　　　　　　 ﾚ ヾ!ヽ. ＞ 　_ ／ 　 |/ﾘ
　　　　　　　　　　　　ヽ!l　　　　　 , .ﾘ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（:::::::ミ=＼　,ィ　 __ヽ　∨　ト-‐　　　 　 }　 ｒ《∧::} ∨.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｰ-ミ三iヽ 〃⌒}∧ ∨ ヽ.　　 　 　 /　 |　ヽ}/∨.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　王導、字は茂弘にてございます。　　　　　　　　　　　　　　 ∧ ﾞト-‐ヘ:::::.、>‐-》　　　 　 　 ｜　ﾉ　,′.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/.:.:.＼､　　　Ｖ , _ア　 　 　　_,　　,′　　'.:.:.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　どうかお見知りおきを　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/.:.:.:.:.:.:.`丶、　｀　 _　 -‐　 ￣ 　 /　　　｜:.:.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼　/　,......::::７　　　/　　　　.|:.:.:.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼ 　　　　　　　/　　　　　|_ 　-‐…
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼　 　 　 ／　 　 　 　 |:::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　晋　琅邪国の人　王導

　　　　　　 　 　 　 　 rへ_／.:.:.:.:＞＜⌒＼〈i:i＼/i:i∨/
　　　　 　 　 　 　 　 〈i:i:i/.:.:.:／⌒7:.:〈＼.:.:.:Vﾊi:〈〉i:i:iV/__
　　　　　　　　　　　ノi:V.:.:／.:.:.:.:/.:.:.:.:.'，:丶.:Vﾊ:i:i:へi:i}i:i/
　　　　　 　 　 　 <i:i:i:/.:.:':/.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.}.:.:.:.:Vﾊ ∨i:i:i:i:iV
　 　 　 　 　 　 　 ⌒7:/.:.'.:.:.:.:.ｲ.:.:.:.:.:.:.八.:.:.:.}.:.:'，＼(⌒
　　 　 　 　 　 　 　 //.:.:i.:.:i.:/ {.:.:.:.:.:.:i ⌒∨:}.:.:.乂 　＼ __
　　　　　　　　　　 //:.:.: l.:.:{⌒八.:.:.:. {ィぅ示V.:.:.:..:.:＼⌒ヽ〉_
　　　　　　　　　　':/.:.:.:.:'{.:. ｨﾁ笊㍉.:.:.､乂ツ}.:.:.:.'.: i.:.:.<＼<⌒
.　　　　　 　 　 /.:.'.:.／.:八.:.:Ⅵvツ , ⌒　 ''ﾉ.:./.:.:.:}.:.:.:.:＼⌒＼ __
　　　 　 　 　 /.:./ィ.:.:.:.'.:.:.:＼乂''　　 　_,　⌒7.:.:.:八.:.:.<⌒. . . . .<⌒　　　　　　　我が一門の将相之器さ
　　　　　　　/／⌒}／}.:.:.:./.:.个: .　｀ 　 　ィ/:.:.:./.:.:.V.:.ﾊ. . .､　 . .＼
　　 　 　 　_{. . . . . . ..八.:.:{ィ. .}.:r‐:}≧＜_人.:.:.人.:.:.:.i.:.:.∧. .ﾊ　 '}. . ＼__
　　　　　 ノ/. . ''. . . .: .: .⌒乂彡}i:i:i:i:i:i／i:i:八}.⌒ア.:{.:./.:.:V. .}/八. .: 「⌒
　　　　 ⌒7. . {. . . . . .: .: .: .: 彡:i:i:i:i:i<:i:i:i:i:i:i:ノ. . .{.:.:.:.y.:.:.:.ﾉ. .　　.: .: 人
　　　　　ノ.:i. . .'，. . ﾞ. . ⌒).: .:(ﾆ=- -=ニニﾆ{ィ:_人.:./.:.／. . .　. ./. .(⌒　　　　　_＿＿ __
　　　　 ⌒人. . .}. . . . ヽ.:(.: .: .:〉=--=ﾆニニﾉ.: {.:.:.:.Y´.:}. .　　 ノ:(.: .人-=ﾆﾆ二.: .: .: .: .: .: .: ﾆ=-　_
　　　　　ﾉ⌒ヽ:ﾊ. . . .: .: .: .: .ノ〕iト __ -=ﾆ￣^7:i.:.／.:.:人. . ／⌒ V......}.: .: .: .: .: ___.: .: .: .: .: .: .: 丶.: ＼
　　__ ／.............ノ.: .: .: .:ﾊ.:.:人}////////r‐‐/.:.}:'.:.:／.: .:／----　___〈.:--=ﾆ.: .: .: .: ＼.: .: .: .: .: .: .＼.: ＼
／ ／....　　　⌒＼(⌒<ﾆ>彡八///////{.:.〈／.:⌒}／)/..........ﾆ=---　＼=-.: ／ ￣ ＼＼.: .: .: .: .: .: .: .: .:
⌒´／ 　 　 　 ...}............V..7ﾆ=----=ﾆニi.:':.:.--r‐┘..............　 　 　 　 ⌒＼ﾆ=- _.: .: .: .: .:＼.: .: .: .: .: ,.: .:
......'..　　　　　...i........／......//ｲi:i:i:i「ﾆﾆ{.:.:.:{.:.:.:.:.:人......＼　　　　　 　 . .＼　 ...＼ﾆニ=-へ.: .: .: .: .: .: ／.: .:
....{...　　　　　:......／　..／i:i:i:i}i:i:i:i:LﾆﾆV.:.:}⌒7∧........ 　＼　　　　　　 . . ＼ ......丶ﾆﾆ=-　＼__　 ／.: .: .: :
......、.........　　 ......／／i:i:i:i:i〈:}i:i:i:i「￣i:i:Ⅵ彡'i:i:}i∧.........　　＼　　　　　　. . . ......i. . . . ﾆﾆ=--- ⌒.: .: .: .: .:
........＼......　／／..ｲ:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ}i:i:i<i:＼i:i:介i:i:i:i:ｉ:}i:i∧.....､......　　 ､　　　　　　. . .........}. . . . ﾆﾆ=- . . . .: .: .: .:
............................／:::′:i:i:i:i:i:i:i:{:i:i:i:i:＼／.:.}:i:i:i／i:i:ｉ:∧......＼......　 ＼　　 . . . . . . . .人 . . . . ﾆﾆ=- . . . .: .: .:

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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　 王導、字を茂弘。
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　琅邪王氏が生んだ怪物。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　 .『晋書』『王導伝』によれば、
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　従兄に当たる王敦は彼を将相之器と評したという
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────

　　　　　 　 γ⌒ヽ　　　＼＼=====|_|二＞''"　　　　　　　　　 "''＜二|_|======|//　　　／⌒ｉ竺ﾗ　　｜ |
. 　 　　　 　 |i⌒ i　‘，　　 .|ﾆﾆﾆﾆｘ=ﾐ)iｘ　　　　　　xへ　　　　　　 γ弍ﾆﾆﾆﾆニ7　　／　.ｖ⌒i,￣　　　|　|
　　　　　　　|i 　 ||⌒ｉi　 　 |ﾆ＞''"　〔〕`Y:，＿,｡sSﾟ　　　ﾟSs｡＿___/_,,/〔〕｀`'弌ニ|　 /γ⌒i|　 i|　 　　　|　|
　　　　　 　 |i 　 ||　 |i　 　 |ﾆ|＼＼.｡s≦| |ﾆﾆﾆニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ{ﾉﾉ≧s｡／xﾍﾆ|　i|　|　　||　 i|　 　　　|　|
　 　 　 　 　|i ＼||　 |i 　 　|ﾆ|　 ＼|ﾆﾆﾆ|_|㌻”￣　　xへ　　￣”弌|_|ﾆﾆﾆl／　 |ﾆ|　i|　|　　||／i|　 　　　|_⊥
s｡　　　　　 |i 　 ||＼|i 　 　 |ｉ⌒'|i　|ﾆア´[]＿＿｡sSﾟ　 　 ﾟSs｡＿[]＾'弌ﾆﾆ|. 〃^|ﾆ|　i|　|,,／||　 i|　　　　　　|｡sｉ〔⌒
⌒〕is｡_　　 |i 　 ||　 |i 　 　 |ｉ　 :|i　|ｼ寸ﾆ[]ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ竺ﾆﾆﾆﾆニ[]ﾆﾆﾆ刈 l∥　 i|　　i|　|　　||　 i|　　 _｡si〔⌒
　　　⌒〕is｡_ 　 ||　 |i 　 　 |ｉ　 :|i　|i　 ﾞ|７ﾆﾆ[]ﾆ＞'"____"'＜ﾆ[]ﾆﾏニ7ﾟ　| | |　　i|　　i|　|　　||　 _｡si〔⌒
　　　　　　⌒〕is｡_　|i 　 　 |ｉ＼:|ｉ　 |＾| |小ﾆﾆ＞'ﾟ´￣￣´~''＜ﾆﾆﾆ刈|/＾'|_| |　　i|　　i|　|　 _｡si〔⌒
　　　　　＿　　 ⌒〕is｡_　　|ｉ　 :|ｉ　 | :| ||:|iｼ'[]=[]｡s≦ﾆ≧s｡[]=[]寸i,ﾊ|　 i|　i|　　i|　　i|_｡si〔⌒
.:￣ 7　 /　　￣'　ｧ　⌒〕is｡_　 |ｉ　 | :| |＾|小ィjＩ㌻ﾟγ´|｀ヽﾟ'弌i刈_刈| |　 i|　iγ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
....:.:/　 /　　　 　 /　　　　 ⌒〕is｡_ | .| | :|| 圸'ﾟ　　 |＿|＿|　　ﾟ刈 il　| |　 i|　_|　　　梁緑珠のお出ましにございます　　　|
.　/　 /　　　 　 /　/¨¨7 /¨ 7＿⌒≧s｡_| |::||＿＿|＿|＿|＿＿l|　|　|_|_｡si〔 .ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂
../　 /　　　 　 /　/　 / /　 // //７ｖｧ　 | |::||─ｒsｭ┌.┐　┌‐||,｡o≦ ｒ ┐_┐丁|￣| |　　|　|　　　|　 |　 　 　 |
/　 /＿＿＿_/　/＿/ /　_// // ///7/7｜||＿|凵[]＿|[］[]|_,,,|| _┌丁|　||　||　| |　 | |　　|　|　　　|　 |＿＿＿|
. 　 l|￣￣￣ﾞ||======￣|　二二ﾆﾆﾆ─ﾞ| |::|　［_][][]二[_][_][_] |└┴冖ﾆ二二二~¨¨ ￣￣ ￣.||￣　 　 ||
　　||　 　　　:||二二二二|　Л___｣L⊥|二|_|ｨ辻辻辻辻辻辻辻辻-=ﾆ-ｒ-　＿￣￣　 =========　 　　 :||
　冂冂　　　 ||]｣.Z⊥ニ=冖Π_｣L⊥-_二-丁|イ｢ｨ,ｱ 厂ﾟ｡ﾟ.|｀i､|::|｀'ト _￣　┴凵￣|-=...,,,＿　　　||　 　 　 ||
_,,凵凵-‐_二ｒ-‐Ｔ¨¨|_⊥ -''{}　　_､:ｉ´|:::|:::|イ::ﾚ'_,ｱ　 ｀ii´　'｡､|::||ヽ|::|:::|丁 |｀ト ￣　┴ |::::::|￣|¨　‐　_　　 ||
┌VV:|　|::::::_|,､ ┴ ￣　　｡s1|¨ﾞ|:::::|:::| イ:|::|,:ﾟ__ｱ　　⊂⊃　ﾟ｡_寸::|`ト |::||:ｉ|: l:: |`'Ｔ‐_　_￣　 ┴　_..| |::￣|　ｒ─
..|_,.{}斗ｬ≦⌒　_┌=ﾆ:l,｡si|::::||::::|_ｰアﾟ|::|::|/__,ｱ　　 ⊂二⊃. ﾟ．_寸:|::｀|トL|`ト |_: |‐､`'|::｀ｉｉ |≧s｡.,￣¨　┴ Ｌ_::::
'"＜＞ _　,ｲ￣::::: |:: :: ||:::::|_,,｣イ㌻'||:: |::|/___,:ﾟ 　 　|　　　:::::|.　ﾟ．_寸::ｉ||:: |ト廴|_｀廴_｀|::: ||_| ::::::::|:|._|⌒≧s｡　｀`
_,.｡s≦”:|''|::|::::::::::::|:: :: |l¨¨|｡si .|:::::::||:: |/___,:ﾟ　　　 .|　 　 ::::::| : . ﾟ．¨'寸|:: ||: : ｀l ト辷Ｔ|::: ||_|_::::::::|:|‐||::::::::::: :| |｀
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　　　　　　　r‐‐-- ､, -‐／／⌒ヽヽ_
　　　　　　 {　r'"＞=ﾆ{_7/三ニﾆンﾆｭ`. ､
　　　　　　 {　{/彡´／　　　｀ヽ＞: : : ヾ,: :.ヽ
　　　　　 　 〉,イ__/: : : : : : : : : : ,: ヽ:｀ヽ:.ヾ: ヽ
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　　　　 　 ′:./: : :./: : !　 ﾏ.:..:!: ';: : :ﾑ: : '; : !: : :，
..　　　　　{: : ;': :.:.;ｲ:..: :.{ 　 ﾏ: :|;斗-=∧: :.}:..:} : : :，
.　　 　 　 {: :.|: : :j斗-=ミ　　}.;ｲ: /z} /ｭl: /:ｲﾘ:.ヽ:.‘，
　 　 　 　 {: :.l: : :ﾄ;ﾉ V ヽ　 j/ }/f示ﾃｱﾚノV| }: ヽ:.‘:，
　 　 　 　从 :ゝ λf示ﾃｧ　　　　 ゝ-'´7: : ハﾉ:ヽ: :ヽ:ヽ
　　　　　./:.:入:＼:ゝ弋ツ　　　　　　 厶イ: : :}: : ‘，:.ﾊヾ､
　　　 .／: :/: /:.7 ∧　　　　'　　　　　　/: : :λ}: : ﾄ､: :|.ﾉ:}
　-=ﾆイ:./:.l:.f: :l:.:j' :入　 　 ｰ ‐'　　 ／厶イ:.リ: }: }:.!: : :.ﾘ
　　　, ':/!: :!:从f´:Ⅵ:!:.ｌ:＞ｭ.､ __　イ: :/: : ノ: ﾉ: :j: :!: }:,／
.　　 {:.:'　!: :ﾏ:.入ﾞ.:Ⅵｪ=ﾆニｭ､　　 {=ｭ､´; イ: : /ノ:./´
　 　 ゝ`､ヽ:ｰ: : ;.イﾆニﾆﾆﾆﾆユｭ､_ .ﾏz≧x､/´j／
　　　　｀ｰ-｀¨ﾞ,ｲ三f : : ｀ﾏﾆニﾆﾆニ=!⌒ヾﾆﾑ
　　　　　　　,ｲﾆ三!: :　　　ﾏニﾆﾆﾆニ!l:::ゝ:`＜ｭ､
　　　　　　,ｲ:三三!: :　　　{ ﾏﾆニニﾆ:j乂::ヽ:::＼:::::＞:...､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.⌒ヽ　　　　　 γ⌒ ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈⌒　ﾉ＼　　　／＼　⌒〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ彡'　　ヽ　/　 　 （⌒ヽ
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　　　　　　　'　_,,-く ｱ ｢ア　/⌒　　　　　　　　　　｀`～-ﾉ
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　　　　 _厶ィ^弋( ソi/　У　　　 |　　 　 　 |∨ 　 　 ＼￣￣
　　　　 ﾏニ辷--ｲニ)h(　　　 　 |　　 　 　 |　V--　　　＼
　＿＿__｣ﾆ／个|ニニﾆ）　 　 ｜|＼ ＼　　|/´|八　　　 ﾄハ
　寸ニニニﾆメﾆ|ﾆﾆ／　　|　 ム|‐　＼|ヽl |　,ｨ冬Y　　 V　}
　　ﾏニニ／/ﾆﾆ|￣　　 | j|/´　＿　　　　}/ 犹ぅ升} ﾉ　{　ﾉ
　 　 ￣７　/_‐ニ|　　　　|ﾉﾚ',ｨ示冬ﾐ　　　 　 Vツ　|/ 　乂＿_ノ
　　　　'　 /ﾆニﾆ|ﾉ入　　|_,ｨ忙rぅﾊ　　 　 　 　 ぃぃW　　　＼
､＿／ 　 寸 -=彡1　＼ ⌒ヽ乂zソ 　 　 　 丶　　 人＼　　　）
　￣￣ｿ 　 ﾏﾆﾆ|｜　　 ｀''ー─ぃぃ 　 　 　 _ ＿ /　 )ノ 　　/
　　／ 　　,ｨ　寸|ﾉ　{　 　 ＼|　　　　　　 ＜ノゝ-､`'く⌒y'＾'く　　　,.┐
　 ( 　 　 / |　　/ 　 入 　 　 〕ｈ..._　　　　　 　 /: : ＼,У　>‐ヘ,／ ﾉ
　　＼ 　 ∨　 '　 ／: :(＼　　　 ＼｀丶 丁:￣´: γ: ／(　'ﾞ　-‐'ﾞ ／‐n
　　　 )　　 ／ ／: : ): : vﾍY　　 })ﾉ　＿_＼〔￣从ﾄ(__rﾆ>､＿_／～'　}
　　⌒辷イ ／⌒)／`''ー_ﾉ／／ィi〔ニニニﾄY⌒ヽ　 ＼＿＿＿_,,.､イ
　　　　　 {(　　／　　 　／ｨニニニニニﾆ＼ﾆ∨/ﾊ　 　｀) 　　　 _､‐ヘ

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:　:　:　:　:　:　:/⌒ヽ:　:/　 　 |　　 　 　 :､　 ､　　　 ｀ー―‐┐:　: :/
:　:　:　:　:　:.:/ ,ハ　Ｖ/　　　┴- ､　　 　 ＼ ヽ　　　　 　 　 |:　: ハ
ﾘ :　:　:　:　: {　　(｝　ﾘ　　冫´￣ ｀ヽ 　　 　 ＼}　　 ／　　　{: :＞ ´
:|:　:　:　:　:　ﾊ　　　　　　 {　,仔ﾊ 　 :, 　　　　　ゝ '' ／ ´ 　 リ
‘,:　:　:　:　:　:ﾊ　　　　　　、乂;ツ　　}　ゝ　　 ／ ／ 　 　 　 '.
:.:|:　:　:　:　:　:　ゝ　　　　　 ヽ.,＿,.ィ ／ /　　　 〈_,,..　-‐ヽ／.:ﾊ
/:ヽ:　:　:／/:／　|　　　　　　　　 ／ 　 {　　　　/ / 　 ,.rｧ:.:!.:.:.:.l　
: : :‘:,:　/　j/　　 i|　　　　　　　　　　　　　　　 /　 :,　 {;ﾂ:.:.:i.:.:.:.:|　　　　　あまり、お近付きにはなりたくありませんね
: : : :.:ヾ′ |　　　.! ､　　　＼ 　 　 　 、　 /　 /　　 ｀"/＞ .,i.:.:.:.:|
: : : : : : :＼ 　 　 i 　:,　　 　 ヾ::､　 　 ＼＿_/　　 　 /: : : : :j｀ヾ:.!
: : : : : : : : :.＼ 　ｊ 　 ′ 　　　 ＼:≧ｭ..,__　　　　 ／: : : : : :,′: :j　
: : : : : : : : : : :.:＼　　　＼ 　　　　｀＜＿_,::ア´／: : : : : : : /: : : .′
: : : : : : : : : : : : : :＼　　　ヽ　　　＼__　　　／: : : : : : : : :/: : : :.,
: : : : : : : ／￣￣￣｀ヽ 　　丶 　　　　　／: : : : : : : : : :/: : : : /、
: : : : : ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧　　　＼＿＿/―- ､: : : : : : :/: : : : /:::::＼
: : : ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧　　　　 /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼: : ／: : : : ｲ:::::::::::::＼
: ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧　　　/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼: : : ／:::::::::::::＼::::::＼

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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　王導は、奢侈に興じる士大夫に対して批判的だった
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/　|ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
: ::(|:.:.:.:|　‐‐　　 ‐-│::.:/　　
Ⅵﾍ.:.:.:l　　　_ _ 　 /.:.ﾉ　　　　　　　　　　　　そんな人物の下で、
　　 ＼ヽ､　＿ , イ!::/　　　　　　　　　　　　 .西晋の史書『晋紀』を書いたのが御存知干宝である
　　／ ヽ{　　ﾄ､ヽ l:′　　　　　　
　∧＼　 ﾏ三ｿ|　＼　
./: : ＼＼ ヾ-〃 ＿ !＿＿＿___
ｌ; : : : : ＼＼」ﾘ/　　　　　　　　/
i: : : :::＼::＼i../　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　.／ ／!　　　　　　　 　 ,. ‐ｧ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　., '　 / 　|　　　　　　　.／ /´|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / 　 ,'　　.ト、　　　 ｒ／　 /　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　r─- ､ ｒﾄ、　|　_,.　-──-＜　／ 　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::::＼Σ　,.＞'´　　　　　　　　｀'＜ ア─ｧ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ;::::::::｀ア 　　　／　　　　　 　　　 ヽ;::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '､:::／ 　/ 　./ ／__ /　　　 　 　　∨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ｒ‐‐´:7　 ,'　　 |/ ´|／|　 /|　ﾊ__/　l　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::::::/ |　l　　./ ｒ＝=､|／ .|/　|/｀ノ　 ':、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／.〉／ /　 | 　/| "　　　　 ,　＝=t/　　ﾉ、＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　 /:￣/ 　/／　|　　　 ＿　　 　"/'| イ:::::＼
　　　　　　　御無沙汰しております　　　　　　　　　 |　.;':::::::/_,,.イ　|　 |ﾄ,、　l　　｀ｿ 　/　ト､＼:::､_}、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |　レ'"/´ ./.／|　 |/| ＼ 　　 _,.イ| 　| ﾉ￣:∧　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 '、　 /| 　 |/ .八　ヽL,rﾄ｀て´ｧL_/　,ﾊ＼／　',　　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼|ヽ　 　 ,. -‐＼__,＞（o／ ∠ イ ￣｀ヽ、 .|　 /＜´￣￣｀'　、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /　 l　　　　 　´ 　　　　　　　　　＼／ヽ,　 ｀ヽ　　　　ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿r-/ 　/‐-､　/ ＿＿_　 　　　 T､　 　./|:::::::|7ヽ 　}　 　 　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 「､/＼_,.ｒﾍ、:::::::Y´:::::::::::::::｀＞- ､ /　ヽ／./:::::/　 ∧/　　　　　　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＼＼::∨、 ヽ￣＞''"´￣￣￣ヽ_/ ｒ '" ／:::／　 ./::::}、　　　　　/

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　晋　散騎常侍　干宝

【紀元２９７年冬　晋　司隷　金谷】




γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
|　　老驥は櫪に伏すとも～♪　　|
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉﾄ　 　　 |
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.．-'''"　　　　　　　　　　　　　　彡彡ミﾐ　彡;;;ミﾐ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　 志は千里に在り～♪　　　|
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　　 　 {:::::::::::::::::::::::::::::::::}.　 {__,ィぅ　}"＼
　 {　　｝:::::::::::::::::::::::rミ:::|　　　｀ー く.　　ヽ　　　　　　　　　　魏の武帝の『歩出夏門行』でしたか
　 .≧=:::::::::::::::::::::::::{ ､,｀　　､_ 　 　 　 -ィ′　
｡s≦￣￣￣ ≧s｡_:ヽ__　　　｀`､　　_..._ﾉ　　
　　　　　　　 j{ﾆﾆﾆﾆ=-　_　　 　 　 ￣}
　　 　 　 　 .j{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＝- _　　　　 ヽ
　　　　　 　 j{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＝- _r―-イ　　　 　 　 　 　 　 　 　 /: : /⌒: : : : : : ⌒＼　 ＼: : : ＼/:i:i:i:|∨:i:i:i:i:i｝
. . . . . . . . . .j{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＝- ＼　　　　.　　　 　 　 　 　 ／/: : /: /: : : : : : : : : : : ＼　 ＼: : : ＼i:i:|: ∨:i:i<
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7ﾆﾆﾆﾆﾆ=-_≧s｡_ニﾆﾆﾆﾆﾆ=-　　　　.`､　 　　　　　　 ／:i:ｉ:ｉ/: : :.|.:/: : : : : : : :＼ : : :＼ : : ＼　 ＼: ⌒＼: : ＼:i:i:＼　
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／:i:i:|:. :. :. :..|: : | ''´⌒ ＼: : :.| ノ 癶Jｖﾘ |:. :. :. ＼: : :|: :|: : :`、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／⌒＼|:. :. :. :..|: : : :yｾ灯沁＼ |　　 　 '"´ |: : : : |: : ＼|: : : : : :`、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |: /.:. :...|: : |:. :.|　 Jツ 　 　 　 　 '''　|/|: : 八: : : : :.Λ|＼ `、
　　　　　　　そう。　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　|/　.| : :|＼|＼ﾄ、,,,　　､　　　　　　　|: |: / : : : : : :/:ﾊ　　＼:、＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 | 　 | : :|: : : : : :Λ　　　　-､イ 　 ／ﾊ:|/ : : : :/ :/|Λ|"´￣／
　　　　　　　大丈夫たる者、こうでないとね　　　　　　　　　　 .| : :|: : : : : : : ≧- . . ,_　´　イ___ノ| : : :| :/|:/: |　　　　/／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　 ＿_|/ﾚ: : :|: |: : Λ| ＼(ﾆﾆ〕_,斗＞　 |: : /|/ :|′:|　　　 ⌒＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ⌒／　|: : : |: |: /　＼　 ｢二二二＞厂|: /: : : : :／　　 、 ＜´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＜　　 |Λ: |/|/　 ┌ ＜ニニﾆﾆ＜|:..:.|/ : : : イ　 ＼＿＼⌒｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　／ ＞　 |: 厂 　 ノ ﾉ 　 ｀¨´ 　 ／|: : : .{:. :／　　ト-＼　　　　

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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 『世説新語』『豪爽篇』に曰く。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　王敦は酒を飲むと、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　 .常に曹操の『歩出夏門行』を歌っていた
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
|　　　烈士は暮年なるも～♪　　 |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉﾄ　 　　 |
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.．-'''"　　　　　　　　　　　　　　彡彡ミﾐ　彡;;;ミﾐ
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　　　 .,.:,..:..　　 .,.　:,..:..　,.:,..:.. 　　, -'"　　:.:.:...:::.　....　　," .,.:,..:..　　 .,.:,..:..　　 .,.:,..:..　　 .,.:,.
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　 .,.:　,..:..　　 .,.:,..:., -'"　　... ,..　　　　　　　　　　.　　,' .,.:,..:..　　 .,.:,.　.:..　　 .,.:,..:..　　 .,.:,.
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　　 , -'"　　　　　　　　　　... ,...　　... ,..　　　.　　　,"　 .,.:,..:..　　 .,.　:,..:..　　 .,.:,..:..　　 .,.:,..:..
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　壮心已まず～♪　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂

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　　　 　 　 　 /::::::::::::::::::::::::::､:::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　,ﾘ:::::::::::::::::::ヽ:::::::::､::::::::::::::::/:::::::/::::::／:::::::::::::::::::::::ゝ､
　　　　　 ／::::::::::::::::::::::::::::＼:::::ヽ:::::::::/:::::::/:::／:::::::::／::::::::::::::::::::i
　　　　r:':::::::::::::::::::::;;;;;::::::::::::::ヾ､:::',:::://:::::::::::::;;;:::::／::::::::::::::ﾐ､::::::::!
　　　　{:::::::::＞::'':::::::::::;;;＞｀ﾞｰ- ミ:V/,kィ''"´ 　 ヾミ､:::::::ヾ､::::::::::::{
　　　　|:::::;:'::::::::::::::＜__　　　　　　　　　　　　　　　　＞::::::::::ﾐ､::::::::',
　　　　|:::/:::::::::／:::/´　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ﾞヾ:::::::::::::ヽ:::::ゝ..__
　 　 　 V::::::／:::::::;'　　　　　　 、 　 　 　 /　　 　 　 　 ﾐ:::::::::::::::',::::〈´
　　　 　 }:::/:::::::::::;　　　　　　　　ヽ　　 ／　　　　　　　　}::::::::::::::::::::{ヾ
　　　　 j:/:::::::::::::{　　 ,＞- .、 ､___ ） （__,,.. 　 ,. --＜　　!::::::::::::::ヽ:::',
　　　　 ﾘ:::/:::r-､! 　 /,rfﾆﾆミ､　　{　　 }　　 ,ｨfﾆﾆミ､　 }:-､:::::::::∧:::,　　　　　　やれやれ。
　　　　 {:/:::::ﾘ ｨ ヽ　 ゝ　　 ノ　 / }　 .{ﾊ 　 ゝ.　　 ノ　 ﾊ.　}　:::::::∧:',
　　　 　 V:::八 {　 ﾊ　　 ￣　 　 {　| 　 |　}　　 　 　 　 ,'　} 八::::::/　}:::!　　　　　何故人は他者に寛容になれないのか
　　　　　ﾘ!:::::::ヾｰﾍ.',.　 　 　 　 　 | 　 |　　　　　　　 / ツ/::::::::::{　 ,j:ﾘ
　　　　 / |:::::::::::ゝ..__） 　 　 　 ﾍ.　| 　 |　r　　　　　 （.__ノ:::::::::::/　/:/
　　 　 '　 |::ﾊ:::::/:::::::ﾊ　　　　 　 ヽ!.___.!ノ　　　　　　,ﾊ::::::::::::::/
　　　　　 ,ﾘ　}:::{::::::/::∧　　 ﾞー　------ ― '　　 ,ｲ:::}:::::::::,イ
　　　　　　　ﾉ:ハ::/!::::::::ヽ　　 　 ニ二ニ　　　　／ |:::ﾊ::::::/:::|
　　　　　 ／´　ﾉ::{ ヽ:::ﾊ::}. ＼　　　　　 　 　 ／ 　 i:/ .}::从:人
　　　 　 　 　 /／　 }/　ﾘ 　　＼　　 　 　 ／　　　/　/´
　　　　　　　　　 　 　 ヽ 　 　 　 ｀ ---- ´　　　　／
　　　　　　　　　　　　　 ＼　　 　 　 　 　 　 　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　＞ .. 　 ＿＿　..　＜

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉﾄ　 　　 |
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.．-'''"　　　　　　　　　　　　　　彡彡ミﾐ　彡;;;ミﾐ
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　　 .,.:,..:..　 .,.:,..:..　　 .,.:,..:..　, -'"　　　　... ,.:.:.:...:::..　.　,'　　 .,.:,.　　　.:..　　 .,.:,..:..　　 .,.:
.,.:,　..　..　 　 .,.　:,..:..　　, -'"　　　　... ,..　　... ,..　　..　,'　　 .,.:,..:..　　 .,.:,..:..
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　　　　　 　　, -'"　　　　　　　　...　　　　　　 　 　　,'　　 .,.:,..:..　　 .,.:,　..:..　　 .,.　　:,..:..
　　 .,.:,..:., -'"... ,..　　　　　　　..　　　... ,..　　　　　　,"　 .,.:,　..:..　　 .,.:,..:..　　 .,.　　:,..:..　　 .
　　 , -'"　　　　　　　　　　... ,...　　... ,..　　　.　　　,"　 .,.:,..:..　　 .,.　:,..:..　　 .,.:,..:..　　 .,.:,..:..
, -'"　　　　　　　　　　　　　　　...　　　　　　　　　,"　　　 .,.:,..:..　　 .,.:,　　..:..　　 .,.:,..:..　　 .

／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
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::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/　|ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
: ::(|:.:.:.:|　‐‐　　 ‐-│::.:/
Ⅵﾍ.:.:.:l　　　_ _ 　 /.:.ﾉ
　　 ＼ヽ､　＿ , イ!::/　　　　　　　　　　　　陳寿が世を去ったのは、このような時代の事だった
　　／ ヽ{　　ﾄ､ヽ l:′
　∧＼　 ﾏ三ｿ| .＼
./: : ＼＼ ヾ-〃 ..∧
ｌ; : : : : ＼＼.り／: : :i
i: : : :: : : : :|<Ｖ>| : : : !

【紀元２９７年冬　晋　首都　洛陽】


　　　　　　　　　　　　　　　　　 |＼　　　　 /＼　　　　　/ |　　　／/　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　＿|　 ＼/＼/　　 ＼／＼/　|∧／　/／/
　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　/
　　　　　　　　　　　　　　　　∠　　　　　　先生ッ！！？　　　　　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　／＿　　　　　　　　　　　　　　　　　＿ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　￣　/　／∨|　/Ｗ＼　　/＼|＼　 .|　￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/／　　　|/　　 　 ＼/　　 　 ＼|


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (二二二ﾆ/二二ﾆ/二｜二二ヽ二ヽ二ニニ)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/| |ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//＿/__//＿/__//＿/_| |__ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/__| |＿ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽ
　　　二二二ﾆ/二二ﾆ/二二二//＿/__//＿/__//＿/＿| |＿_ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
　　 //＿/__//＿/__//＿/__///＿/＿//＿/__//＿/＿ | |＿_＿ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　//＿/__//＿/__//＿/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
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　　　　 __ノ￣￣￣￣｀ ヽ__`-ー´⌒ヽ＿ノ 　 .／| |
　　／￣　　　　　ヽ_　_　　ーー　ヽ__　ヽ、...／　 | |
　ノ　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 ｀ヽ／| 　／| |　　　　　　　　　　 　 　　/::/>ｰ<こ>ｰ<こ>ｰ∨::::::::::＼
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 　 　 　 |::::::|::::|:::::::|::::::::Τ""∨::::::: |:::::|:::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 　 　 　 |::::::|::::lイ:::| ::::::: | 斗=ミｘ:::::|:::::|::::::::|:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 　 　 　 |::::::|::::抖=ｋ::::::: | 　ﾋしﾉ|:::::|:::::|::::::::|:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 　 　 　 |::::::|::::｢乂り＼:::|　 ｀",,,,l:::::::::: |::::::::|:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 　 　 　 |::::::|:: 圦 ,,,,　 丶　　　　|:::::::|:::|::::::::|:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 　 　 八::::|::::|::::＼ 　 　 ､　 　 |:::::::|:::| ::::::::: |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 　 　 　 ＼ ::|::::::::::〕i=- ....... ≪|:::::::|l::|::::: /:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 　 　 　 |:::Λ:::＼:::|:::::|:::::jノ　 八::::|l::ト::/:::: |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 　 　 　 |://人::::::＼´￣　 　 {:::|:::八　// ｰ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　 　 　 /Λ　/⌒ヽ:） ： 　 　 乂/　　 {:{　 　 ∨
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　ノ //ｈ､＿に) ,＿　　　　　　　￣　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＞''"⌒＼/／ ￣／／⌒＼/　 　 　 ./

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　晋　陳寿の妻　裴氏

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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 『晋書』『陳寿伝』に曰く。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　元康七年、陳寿は病により亡くなった
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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　　　 　＿＿＿_　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　 　 ／ ノ 　 ヽ_＼　　　　　　　　　　　　　 ／　　　 　 ＼
　 ／ oﾟ⌒　　⌒ﾟo.＼　　　　　　 　　　　／ u　ー　 　ー ＼
　 |　⊂⊃　(_,､_,)　⊂|　　　　　　　　 　 |　⊂⊃ｒｪｪｪｪｪy⊂|
　 ヽ　　　　　 　 　 ィ’　　　　　　　　　　ヽ　 　 ゝｪｪｪｪi⌒ヽ
　
晋　陳寿の甥　陳符　　　　　　　　　　晋　陳寿の甥　陳莅







　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　,_⌒ヽ　　　　　γ⌒_ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　〈●　ﾉ＼　　　／＼ ●〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ヽ彳ﾟ　　ヽ　/ 　 ﾉﾉヾllﾌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　） ）　　　Y　 ｡（.ﾉ （ lj
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 ／{ ｛⌒　　 　　　⌒ヽ＼ﾟ｡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /.　 〉 〉　 　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |　　し'_＿＿人＿＿ノ　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼　　　　 `ー'´ 　　　　／


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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　享年六十五
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,　、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 f'　|　＼_
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,..:':::::ｉ´:::￣::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ー彳:::::::::ｌ ::::::::::::::::::ｌ､
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ､＿イ::::::::::::ｉ .::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/!::::::::::::', ::::::::::::::::::::}、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／ノ:::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::ｌ ＼
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／　ノ::::::::::::::::::::::＼:::::::::::::ヽ　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /　ｰ フ:::::::::::人::::::::::::::::::::::ヽ::＼　',
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |　　　|:::::/:::/　::ヽ::::::::::ハ::::::}:::ヾ　 ｉ　　　　　　 そんな。
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 .;"ﾞ',　　ヾ´_,ソ┬ ハ::::::/┬v､:|　　　.;"ﾞ'､
　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ' "　 /　　　| ||　　 }／　|| |　￣　‐-､'"　　　　　まだ恩返しの一つもできていないのに
　　　　　　　　　　　　　　　　　 r-‐ '　　　　',└―――┘|　　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　 i￣￣￣￣￣ i.　　　 　 |
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ', 　 　 　 　 ｌ　_ 　　　　、/　　　 　 ﾉ、
　 　　 　　　　　　　 　 {(　i(　 　 >､　　　_＞= / 　 　 |ﾆヽ＿＿,＞’　＼
　　　＼＿＿＿＿＿＿ﾄ､ ヾ､∠＞-‐=ﾆﾆニ/　 　 　 !ﾆﾆ＼　　 ＼ ,　　' ､
　　　ミニニニﾆﾆﾆﾆﾆ二二ニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/　　 　 　 '二ﾆﾆ＼ 　／　 　 ﾉ
　　　 ミ二ニﾆニニニニニニニニニニﾆ／ 　 　 ｌ　 　 ',二ﾆﾆﾆ＼　 　／
　　　　ミ二ニﾆニニニニニニニニニ／' 　 　 　 |　　r‐ ＼二ニニ＞ｭ _
　　　　 `ミ二ニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ／/ﾆﾆ／ /コ ｉﾆコ　 ｉコ 1::::::ヽ ＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＞ｭ _
　 　 　 　 ｀ー=ニﾆﾆﾆﾆ／　ﾉﾆ／　./　　　 　 　 |　　 ヽ::_}／ ヽﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＞ｭ　＿＿
　　 　 　 　 　 　 　 　 /　　/／　　/、 　 　 　 　 |　 　 　 ﾞ,　　　＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ二＿
　　　　　　　　　　 　 /　　/ 　 　 /! ＼　 　 　 　 | 　 　 ／',　 　 　 ＼ﾆにﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ二三彡
　￣　 '　,.　　　　　 /　　/　　　 ∧＼　　 ､＿ 　∧__　'　／ヽ　 　　 　｀　＼＼ﾆﾆﾆー──　′
＼　　　　＼　　　 /　　/　　　 //////＞‐-　／//＼／///∧　　　　　　　 　 `

　,-=　￣ ￣!
　',　 r￢　　l　＿＿＿　　　／,､＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , ､
　 Lノ　 | 　 l └―┐　〉　く／　l　l　　 く＼　　　　　　　　　　　　／, ､＼
　　 　／　 /　　「l ノ／　　 くヽく／　　 __＼＼　　　　　　　　　 く／　 ＼ ヽ 　.t＿_┐
　　 く＿／ 　　〈/ `　　　　　Ll　　 　 ﾉ ﾉ／／　＿　　　　　　　　　く＼く／　　,__　l |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く／ ￣　　└-､ヽ　　　＿＿　　 i　!　　 　 l .l[_ノ　l二¨7
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 「l〈_/　　　 ﾆ7 /　　 L,l　　　　L」　 　 ｎく/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 〈ﾉ　 　 　 　Ll`　　　　　　　　　　　 　 〈ﾉ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (二二二ﾆ/二二ﾆ/二｜二二ヽ二ヽ二ニニ)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/| |ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//＿/__//＿/__//＿/_| |__ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/__| |＿ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽ
　　　二二二ﾆ/二二ﾆ/二二二//＿/__//＿/__//＿/＿| |＿_ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
　　 //＿/__//＿/__//＿/__///＿/＿//＿/__//＿/＿ | |＿_＿ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　//＿/__//＿/__//＿/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　 //＿/__//＿/__//＿/__//＿|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|＿＿|＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽ
　○====○====○====○===.|　　　|││││││││││││││││||　　.||===○===○===○===○===
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|││││││││││││││││|| 陳 ||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||　　.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||　　.||
　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|　　　|││││││││││││││││||.寿..||＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　＼／＼／＼／＼／＼／＼|　　　|││││││││││││││││||　　.||＼／＼／＼／＼／＼／＼／
　　／＼／＼／＼／＼／＼／|　　　|││││││││││││││││|￣￣|／＼／＼／＼／＼／＼／＼
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／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/　|ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
: ::(|:.:.:.:|　‐‐　　 ‐-│::.:/
Ⅵﾍ.:.:.:l　　　_ _ 　 /.:.ﾉ　　　　　　　　　　 陳寿の死に際して、
　　 ＼ヽ､　＿ , イ!::/　　　　　　　　　　　『晋書』『陳寿伝』は次のように記している
　　／ ヽ{　　ﾄ､ヽ l:′
　∧＼　 ﾏ三ｿ| .＼
./: : ＼＼ ヾ-〃 ..∧
ｌ; : : : : ＼＼.り／: : :i
i: : : :: : : : :|<Ｖ>| : : : !

【紀元２９７年冬　晋　首都　洛陽】

　　 　 　 　 　 　 _　-‐=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆi
　＼ _　 -‐=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|
　＜ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=-─‐…‐-=ﾆ{!
　{ﾑ.ﾆﾆ＞: : :￣: : : : : : i_: : : : : : :＼、
　乂}／: : : : : : :ｉ : : : : : |　＾丶､: : : : ヾ
　　 ′: : : : }i : :}:.:ｉ : : : :|　　　　ヽ: : : : .
　　i: : : : :ｉ: :|ﾊ:{.|: }: : : : | _　-‐ー ｉ: : : :ﾊ
　　|: : ｉ:_:.|-‐┼.}ﾉ|ﾊ: : :.| 　 　 　__|ハ: : :ｉ
　　|: : |: :.|:ﾉ　| 　_l　|:.:从 r≦爪　}从}: : |
　　|: : |: :.|,.x:ぅ爪i 　|/ 　 弋::::ﾉ}.ﾉ|／: : :|
　　|: : |: :.|. 乂:::ﾉ}　 ′　　　￣' ' '|: : : : :|
　　|/|:| : ハ　 "´　　　'　　　　 　 八 : }: |
　 　 从}: i ∧' ' '　　　　 _　　　 . : |: :ｉ ﾊ:|
　 　 　 |: |: :込、　　 　 ‘′ .∠:_:/}.:ﾉ　}j　　　　_
　　　　八|: l : : :}≧ｧ‐- 　／　}　∨⌒ T ‐-____.}_｀Y⌒ T　t ､_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ __
　　　　　 |: l_:_:厶イ 八　　　 /　　i　 　 ＼i宀宀宀|_ﾉ}_ﾉl_ﾉ}/宀'宀'宀'宀'宀'宀'宀'宀'宀'宀'宀￢i
　　　　　Y´ . i　　.|　　 ＼　/　　 .|　　　　.|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　 　 　 }　　| 　 .|　　_＞{⌒ ｰ- ′　　　.|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　 　 　 |　　| 　　￣　丶 |　/　　　 　 　 .|,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |
　　　　　,　 　|　　　　　 　 ∨　　　　　　／ ﾉ　　　　　　　　　皇帝陛下へ　　　　　　　　　　　 　.|
　　　　./　 　.|　　　　　 　 　 　 　 　 ／∠　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |
　　　 /　　　∧　　　　　　　　　　　 /　￢ 〉　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |
　　　 ⌒i …‐tﾍ、　　　　　　　　　/　 r ﾉ |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
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　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　当時、梁州大中正を務めていた尚書郎范頵らが上奏を行った
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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【范頵さんの上奏文（大意）】
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　昔、漢の武帝は詔を下しました。

　「司馬相如は病が重い故、彼が書いた物を全て取りに行かせるように」

　使者が相如の書を得た所、
　そこには封禅の事が記されており、天子はこれを大切に扱いました。
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　　　　　　　　 , '´￣￣｀ ｰ-､
　　　　　　 ／: : : r‐r==========、
　　　　　 /: : /├l‐１ ―――――|
　　　　　,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.｣
　　 　 　{: :ｉ: ｉ /ゝﾉｲ ﾉ　l/　―　ｌ :}
　　　 　 | :ﾚ　| 　　●　　　●　 ｌ :|　　　　　　　　　『国志』の出来は素晴らしく、
　　　　　|: i: （|.⊂⊃　､_,､_,　⊂ l:/　　　　　　　　　.陳寿殿の文才は司馬相如に匹敵すると范頵は称賛します
　　　　i⌒ヽ: :ゝ　　　　　　 　　 ﾙ|_／⌒)
　　　　 ヽ 　ヽ 从ヽ,､　 __,　イ从/ ヽ／
　　　　　∧___,ﾍｉ.ｉ:.:＼__八__／:ｉ.ｉ　　ﾊ
　　　 　 ヾ　 　 .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.}　　ｿ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 ／￣￣￣ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　／／　　　　　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 ／ 　（ ≡） 　 （ ≡）　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 |　///　 （__人__）　///　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼＿＿　｀ー ' ＿＿_／
　　　　　司馬遷か班固かと思いきや司馬相如ときたかお。　　　　　　　　/　　　　ヾ､　//　　＼　ヽフ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　ヽ＿⌒）ﾊ　//　　 |　ﾚつ||)
　　　　　べ、別に嬉しくなんかないお　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .i⌒l ミﾟДﾟ,,彡⌒)　　ヽ_ノ ￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　|　 |　ヽ＿＿"" ヽ_ﾉ|　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　ヽ　￣￣￣/ ヽ　ヽ＿ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　￣￣￣ /　 /ヽ＿_)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　（＿_ﾉ

┏────────────────────────────────┓
　臣等が思いますに、
　故散騎常侍の陳寿は『三国志』を著しましたが、
　文辞には勧誡が多く記され、得失は明らかであり、人々の教化に有益でしょう。
┗────────────────────────────────┛

　　　　　　　　 , '´￣￣｀ ｰ-､
　　　　　　 ／: : : r‐r==========、
　　　　　 /: : /├l‐１ ―――――|
　　　　　,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.｣
　　 　 　{: :ｉ: ｉ /ゝﾉｲ ﾉ　l/　―　ｌ :}
　　　 　 | :ﾚ　| 　　　●　　　● .ｌ :|　　　　　　　　　是非朝廷の蔵書とするよう上奏させて下さいと范頵は提案します
　 　 ミ　|: i: （|　⊂⊃　､_,､_,　⊂l:/　　　　〃
　　　　i⌒ヽ: :ゝ　　　　　　 　　 ﾙ|_／⌒)
　　　　 ヽl|lllヽ 从ヽ,､　 __,　イ从/l|lll／
　　　　　∧|l||l,ﾍｉ.ｉ:.:＼__八__／ｉ.ｉ.|l||lﾊ　ﾊﾞﾝﾊﾞﾝ
. 　 　　　( ⌒ ) .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.}. ( ⌒ )



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　／⌒　 ー､＼
　　　　　　　范頵君。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..　／（ ●） 　（●）＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼
　　　　　　　それは、陳寿が死んだ後にしてくれないかお　　　　　　　　　　　 .|　　　　　|r┬-/ ' 　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼ 　　 　 `ー'´ 　 　 ／


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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　勧誡とは、善に向かうように勧め、悪に陥らないよう戒める事
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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.

┏───────────────────────────────────┓
　文の艶麗さは相如に及ばないと言えども、質直さにおいては相如を超えております。

　採録されるよう願うばかりです。
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　 　 　 　 !/ゝ_ イ　｀　:.､/　 /　　/　 　 ! 　,　 ,
　　 　 　 /　　 i　 ＼　 /　 ,'　　/　　　 ;　 j!';　∨
　 　 　 ,:'　 　 ﾉ/　/'　 '　 〈　 |/!イ_ ノ/ィ / i!　 ',
　　　 /　　　/ｲ　 i{　 _!　　|｀`'　_　-=ｧ '´〈 .j!ｲ　l　　　　 陳寿の他の著作は秘書省に収められているのに、
　　　' 　 　,/,' |　 || Y i!　　笊㍉x､';　 　,イ`ｲ j!_ﾉ　　　　.どうして『国志』に限って収蔵されていないのでしょうか？
　　/　 　 / {｀ヽ　j.! i　i! 　 ﾊ_t'ソ'i 　 x笊/|イ　
　　{　　　,{　{ﾆ≧'ヽ! ヽ':,　　 !　　　 　 (ｿ,　|　　　　　　　 あなたは本当に陳寿を評価していたのですか？
　　‘,　　 |':, ':,ﾆﾆﾆﾆ＼{|ヽ　' ,　 　_　 ´ｲ　 {
　　　ヽ　 l ‘, !≧s。／ﾆ!':,　､ ',　‘ ' イi i! 　'
　　　 r`＜ヽ_j　　　　　}_.',　　}≧´　 ‘,i!rvﾉ　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 '　　　/　　 　 /:::　,.ｲ ::: / |:: /´　　| :::|! ::::: |＼:::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .| 　 　 '　　/　.'.::... /　!: / 　|:::!　　　 !::::ﾊ ::::::|:::::＼::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .| 　　 | 　 ::!:::::| ::::j -‐|‐|─ ﾄ::|　　　 l::::| -‐─ヽ--ヾ::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 i⌒v::::|!　 ::|::::::ｨ:´::|　 |: | 　 |:::|　　 　 ゝv　 ゝ:::::ヾ::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 v ::|　 i: l ::∧:::::| 　 V -- ゝ 　 　　　 ＼ __ ＼::::＼
　　　　『国志』はあくまで私撰の史書ですので。　　　　　　　.|　　|:::|::　!:::l:::| ヽ_:l _ ＿＿　　　　　　　　 　＿＿`_ー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |　　| ::ﾊ::ij:::ﾊ::!イ`弋ゝ-'フ｀`　　　　　　 　´　!ノ__フハ
　　　　お望みであれば、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　| :::|:V:::::::ヽヽ　　 ￣　 　 　 　 　　 　 　　 ｀　 ´
　　　　直ちに手配致しましょう　　　　　　　　　　　　　　　　, -v　,イ V::| ::::::ハ::＼ 　　　　　　　　,.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, -<. 　 `|　` ヽ| :::/ゝ∧`´ 　 　　　　　 <:i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　'⌒ヽ　 ヽ　 ヽ　　 ヽ/ﾍ/::l!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!　　　　|　　| -.ﾊ　　　 V|!:::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　ｰ|　　|　r ﾄi_ﾉ ゝ 　　 |:|:::|:::,.＼ 　　　　　　　´ ｀　 　 　 　　 . イ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 人 i´ﾄ l_ﾉl 　　　　　ﾉ/:::j:/::|::::ゝ.､　　　　　　　　　　 　　イ:::: |:::::

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (二二二ﾆ/二二ﾆ/二｜二二ヽ二ヽ二ニニ)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/| |ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//＿/__//＿/__//＿/_| |__ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/__| |＿ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽ
　　　二二二ﾆ/二二ﾆ/二二二//＿/__//＿/__//＿/＿| |＿_ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
　　 //＿/__//＿/__//＿/__///＿/＿//＿/__//＿/＿ | |＿_＿ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
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　○====○====○====○===.|　　　|││││││││││││││││||　　.||===○===○===○===○===
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|││││││││││││││││|| 陳 ||
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||　　.||
　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|　　　|││││││││││││││││||.寿..||＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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　　／＼／＼／＼／＼／＼／|　　　|││││││││││││││││|￣￣|／＼／＼／＼／＼／＼／＼
　　"""￣￣￣'''''''''''''''"""""￣"""￣￣''''''''''"""""""""""""""""""""""""""￣￣'''''''''""""￣￣￣￣"""""""""

／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
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::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/　|ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
: ::(|:.:.:.:|　‐‐　　 ‐-│::.:/
Ⅵﾍ.:.:.:l　　　_ _ 　 /.:.ﾉ　　　　　　　　　　やがて河南尹と洛陽県令に詔勅が下り、
　　 ＼ヽ､　＿ , イ!::/　　　　　　　　　　 .陳寿の邸において『国志』を書写させたというお話
　　／ ヽ{　　ﾄ､ヽ l:′　
　∧＼　 ﾏ三ｿ| .＼
./: : ＼＼ ヾ-〃 ..∧
ｌ; : : : : ＼＼.り／: : :i
i: : : :: : : : :|<Ｖ>| : : : !

　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　 ﾄ ､
　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　 　 　 　 　　 ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ　 　　
　 　 　 　 　 　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　
　 　 　 　 　　　　　l　l　　´＝｀　l　　　　　　　　　　　　　　　　これでよし、と
　　　　　　　　　　 ﾉ　 ヽ ＿,､__ノ　
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､ 　　　　　　　　　　　　　　忙しい所すまなかったね
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､ 　
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　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|⊃　(_,､_,)　⊂⊃　|　　　 |⊃rｪｪｪｪ┐⊂⊃　|
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　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　/:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ　　　　　　 この話から分かるのは、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　陳寿の『国志』が旧蜀の人士からも評価されていた点だ。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ　　　　　　 .孫盛が言うような、諸葛亮の評価云々は大した問題ではなかったらしい
　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　　　　　　　
　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (二二二ﾆ/二二ﾆ/二｜二二ヽ二ヽ二ニニ)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/| |ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//＿/__//＿/__//＿/_| |__ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/__| |＿ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽ
　　　二二二ﾆ/二二ﾆ/二二二//＿/__//＿/__//＿/＿| |＿_ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
　　 //＿/__//＿/__//＿/__///＿/＿//＿/__//＿/＿ | |＿_＿ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||　　.||
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　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 {ﾞー　´ 　 　 / ／,::　　　　　 ＼　｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＼／　　i　/ノ／:/　　　:ヽヽ:　ﾞ;.､ 、ﾞ,
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　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ゞ｛ :{､l:.:l:.:ﾄ斥ミ､!{:.:.:〃ノｨ=≦今ｖ:l |:.いヽ..,
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 丶! い:､{ 弋ｚﾘﾍ:.:八"´弋ｚﾘ　ﾉ:ﾙi:ト-- '′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ソ个ミ=￣　　` ‐ 　 　￣彳'ノﾉ'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ￢、　 　　i|　　 　 　 'ィ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 小.　　,__｀_'＿,　　/从
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ´ _ｊ ＼　 ー‐　 ／!､′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ｲｌ|　　＼ 　 ／　 lハヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 _／:ﾉ ヽ　　 ､￣　　 V　 ヽ:＼_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ .ィ´: : :′　 ヽ　 ::.　　 ／　 　 i: : :＼ ‐ ､_
　　　　　　　　　　　　　　 _.. -‐ ‘: ／ : : : !　　　ム 　 　 ム 　 　 ｛: : : : ヽ:､: :｀ﾞ"''‐-．.,,__
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　　　　　　　　　　|　　 ﾊ　 　　r‐‐ ､ 　 　 ﾘ　 ﾚ´:.!:.:.:.:.:{　　　　　　　 　 　 ∨',／　　　　　　 ｲ 　　 !　　　　　 ∨′
　　　　　　　　　　|　　　.iゝ . 　ゝ.　 '　 ィ /　 ,':.:.:.:i!:.:.:.:.:.:'.,　　　　　　　　　　У　　 　 　 　 / jﾊ 　 i|　 　 　 　 ‘，
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　　　 　 　 　 　 　ヽ ヽ　',__,,..ィi} |.i￣￣{　ｨ=ｰ-..,,_!_:.:.:.:.:.:.:|　　 　　　　　　ノイ　　 　 /´/ ノ　／ ヽ{＼{ハ｀　　　i 、
　　　　 　 　 　 　 　 >≦ﾆ彡７.ﾃｰ- "´.レ../ ≧..､　 ｀ｰ-.､!　　　　 　 　 　 八{ 　i　/yf斥斧　　　ィ斧ミx.i 　 　 ト ゝ
　 　 　 　 　 　 　 ∠／///／ `　 ´￣ |/_/ / / ﾉ`y-,--У,　　.　　　　　　　/ ＼Ⅳ《 弋うﾘ 　 　 弋うﾘ 》, 　 i| }|
　　 　 　 　 ,...イ´:.:.フ彡 ´　　　　　　　 !ゝ.`ﾒ./,./_/_/　 /:.:.',　 　　　　　　　′　　　}i　 ,,,,,　　 ,　　　,,,,,　,′ 八 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ノイ!　　 j八　　　r　　 ｧ　 　 厶イ　 八
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　 　 　 　 八 　 ハ介　　 　 　 　 　 ィ　ノj／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　 ）ｲノ Ⅵ/　＞ 　　 ＜　ﾉ｀ ,　--―一　⌒ヽ
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