385 ◆gEU9La026k2020/02/21(金) 23:53:48.56HPv1utk40 (7/7)

【ステップ2・外殻と胚芽の除去】



キアラ「いい香りで俄然やる気がでてきますね!」ワクワク!

フローレン「で、次はどうするのかしらぁ?」

キアラ「えっと……」




キアラ「――焙煎した豆、その全ての殻と胚芽を除去します」



フローレン「……え?」

焙煎豆「……」コンモリ

エリス「焙煎が思ったよりも早く終わりましたし、ここも一気に駆け抜けましょう!」

エリス「――お料理にも魔法は使える。それならっ!」コォォォ!

――黒煌状態移行!――


エリス「斬り崩しますっ!」バキィ!


豆外殻「」カンツウハカイ!

エリス「うん、剥きやすいですね。次は……」

胚芽「……」


――追撃優勢!――


エリス「――これも手早く排除です!」

胚芽「」ブチィ!


コロコロ…


綺麗なカカオ豆「……」キラキラ


キアラ「す、すごいエリスさん!? なんて速さ……!」

フローレン「」

フローレン(な、なによこの子ぉ……)

フローレン(アベルの犬かと思えば、とんでもない怪物じゃない……)


バキバキスパーン!

バキバキスパーン!


……


――




386 ◆gEU9La026k2020/02/22(土) 00:03:41.4080y/tabL0 (1/7)

――




【ステップ3・摩砕】


綺麗なカカオ山「……」コンモリ…

エリス「ふぅ、流石に数が多かったですね……」

キアラ「ご、ごめんなさい。ほとんどエリスさん任せになっちゃった……」

フローレン「いいんじゃなぁい? あなたや私がやってたら、きっともっと時間かかってたわよぉ?」

フローレン「それで、次はぁ?」

キアラ「えっと、次はいよいよチョコレートに近づいていきますね」

キアラ「この剥いた豆を細かく砕いて、カカオマスと呼ばれる状態にするんです」

エリス「これはまた、骨が折れそうです……」

キアラ「……エリスさんは、お休みになってください」

キアラ「今度は、私がっ!」バッ!

フローレン「!!」


――『溢れ出る魔力の奔流』発動――



綺麗なカカオ山「……」メキメキ…


キアラ「魔力を、もっと一か所に集中させて……!」ググ!


バキバキバキバキバキ!


粉々になったカカオ山「」


キアラ「やった、成功です!」

エリス「さ、流石キアラ様!?」

フローレン「……」

フローレン「ふぅん……」

キアラ「!!」

フローレン「……悪くないわぁ。まぁ、この私の魔力を継いでいるなら、これくらいできて及第点だけどねぇ?」

キアラ「は、はい! もっと、頑張ります……!」

フローレン(あの愚図で鈍間なキアラがねぇ……)

フローレン(……あの人が言っていた、私達の目が曇っていたっていうのは……)

フローレン(認めたくないけれど、その通りなのかしらねぇ……)





387 ◆gEU9La026k2020/02/22(土) 00:06:09.5180y/tabL0 (2/7)

カカオ「……」コナゴナ

キアラ「流石に、これ以上は魔力圧じゃ無理だね」

エリス「いえ、だいぶ時間短縮ができたと思います!」

エリス「あとは、このボウルに入れてひたすら磨り潰しましょう!」サッ!

フローレン「ま、まだ続くのぉ……?」


ガリガリガリガリ!


キアラ「こ、これ結構大変な運動かも……」ガリガリ!

フローレン「へ、部屋に閉じ籠もりすぎなのよぉ! 私みたいに社交的になればこの程度ぉ……!」ガリガリ!

エリス「……」ガリガリ…

エリス「――これも魔力循環で身体能力を上げた方が早そうですね」ガリガリガリガリガリガリガリガリ!

キアラ「ちょ、ちょっとずるいかもしれないけど……」ゴォ!

フローレン「今更よねぇ!?」ゴォ!



ガリガリガリガリガリガリガリガリ!

ガリガリガリガリガリガリガリガリ!

ガリガリガリガリガリガリガリガリ!

ガリガリガリガリ……

ガリガリガリ……

ガリガリ……

ガリ…ガリ…



エリス「くぅ……それでもまだ大変です……」ガリ…ガリ…

エリス「でも、アベル様の為です!」



パトラ「」

パトラ(私の知っているチョコレート作りと違う……)


……


――


388 ◆gEU9La026k2020/02/22(土) 00:08:58.8980y/tabL0 (3/7)

短いですが今日はここまで
こだわり組の存在がパトラ的にはチョコレートの再作成が困難→フォンデュ作戦に切り替えるいい刺激になりそうです
本日もありがとうございました!

おまけ特殊判定
↓1コンマ二桁


389以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/02/22(土) 00:09:27.394OKnT+2G0 (1/1)




390以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/02/22(土) 00:32:06.79Q7oiSwHyO (1/1)

おつおつ
しかしここまで凝ってるとアベルとの仲が周囲に知れ渡ってるエリスはともかく、キアラの場合は色々と勘繰られるんじゃなかろうか
特にローズさんの耳に入ったらヤバそう


391以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/02/22(土) 00:41:13.87MXEUvrk/0 (1/1)

>>390
キアラの相手役を探せとかなるのかな?


392以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/02/22(土) 01:40:59.87qkOO+jsvO (1/1)


まさかのフローレン参戦にびっくりだけど、キアラからすれば初めての親子作業なのかな…
それにしても凝っているというか現代ならロースターやミキサーですぐに片付く作業すら大変そうやな


393以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/02/22(土) 08:03:47.91ws7wFoZKO (1/1)

この特殊判定はその辺がバレるかどうかとみたが
しかし見る人によってはこのチョコ作りの工程
結構な飯テロなんですが
ワイには刺さりました


394以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/02/22(土) 10:02:44.60YeA8JPPQ0 (1/1)

最初フローレン来た時不安だったが、キアラとのやり取りで安心した


395 ◆gEU9La026k2020/02/22(土) 23:48:59.3580y/tabL0 (4/7)

こんばんはー
ちょくちょく結果公開前に判定内容がばれる現状(白目)
少しだけ再開です

なお、チョコを作るときにミキサーやフードプロセッサー使うのはやめましょう
大量の油分を含んでいるせいであっという間に機械の方が先に死にますし、代償の割に全然細かくならなくて泣くことになります


396 ◆gEU9La026k2020/02/22(土) 23:50:18.2280y/tabL0 (5/7)

――

特殊判定結果

パトラの直感

50>39

※基準値を下回った為、マックスとの関係に気がつかず

――


パトラ(だ、駄目だ……)

パトラ(あの二人の元々の技能に加えて、この異様とすら言える熱意……)

パトラ(どう足掻いたところで、奇跡が起きたところで、私では敵わないっ!)ガク…

パトラ(でも、それでも未練を断ち切れないのは、どうしてなの……?)

パトラ(とりあえず、もう綺麗に作ろうだとか、美味しく作ろうとかではどうしようもないのは確か)

パトラ(見た目や味で駄目なら、工夫を凝らすしかない。どうしたものかしら……)

パトラ(……それにしても)

パトラ(エリスさんは普段のアベルさんへの敬愛を考えれば、むしろ当然とも思える熱意だけれど)

パトラ(まさか、キアラ皇女までこれほどとは……)

パトラ(――本当に、心優しくて兄想いの良い皇女様ですね)

パトラ(最近マックスがよく護衛を引き受けていると聞いたけれど……)

パトラ(護衛を任される誉れ、誇りなさいマックス!)

パトラ(私も、きっといつかはこんなチョコレートを作れる誇りある王国騎士になるから……!)



ガリゴリガリゴリ……



パトラ(……い、いつの日か!)

パトラ(忍耐力には自信があるし、この作業だけなら私でもできそうだけど……)



エリス「ふぅ、だいぶそれらしくなってきましたけど……」ネットリ

エリス「リーナさんから頂いたこの由緒ある教本によると……」パラパラ…

キアラ「……あ」




キアラ&エリス「「な――72時間続ける……っ!?」」ズガーン!?




フローレン「」

パトラ「」

パトラ(……うん。これはあれです。戦略的撤退です)

パトラ(――工夫あるチョコレート、こちらの作戦に早急に切り替えねば!)シュバッ!


……




397 ◆gEU9La026k2020/02/22(土) 23:52:19.2480y/tabL0 (6/7)

フローレン「じ、冗談でしょぉ!?」

フローレン「三日三晩、延々とこの作業を繰り返すって聖国の人間は暇人揃いか馬鹿の集まりよぉ!?」

キアラ「で、ですが舌触り滑らかなチョコには欠かせない工程と記載されていますよ?」

フローレン「後ろにだんだん神の声が聞こえてくるようになるとか危ないことも記載されてるけどねぇ!?」

フローレン「まったく、あなたは本を万能って思い過ぎなのよぉ……」ハァ…

フローレン「本なんてものはね、それを書いてるのも人間だし、それも古い時代の存在なのよぉ?」

フローレン「見なさいな、私の圧倒的な魔力で磨り潰したこれを。もうこの粘り気はチョコレートそのものよぉ!」ネバーン…!

フローレン「ふふ、ここまでくれば後は形を決めて固めるだけ……!」クフフ…!

フローレン「待ってなさぁいノワール! 本気を出した私にかかればあなたのものなんて一捻りよぉ!」

フローレン「あーはっはっはっはっ!」ピュー!

キアラ「あ、お母様っ!?」オロオロ

キアラ「ど、どうしよう……」










キアラ「――潰し足りないだけじゃなくて、まだお砂糖もまったく入れてないよ……」







キアラ「だ、大丈夫かなぁ……」

エリス「……私の推測ですが、ギルバート様は甘いものより苦いものの方がお好みなのではないでしょうか?」

キアラ「いくらお父様でも、あの状態のものを食べるのはどうなんだろう?」

キアラ「それにその、お母様の料理は何を間違えたらそうなるのかわからないくらいに……」ブルブル…

エリス「……私は前に、お砂糖と他の粉の区別もついていませんでしたからね。少し、わかる気がします……」

キアラ「お母様も、エリスさんみたいにすごく上手くなればなぁ」

キアラ「……」

キアラ(……そういえば、お母様と一緒に何かを作ったの、初めてかも)

キアラ(こ、今度また、勇気を出して誘ってみようかな……?)

キアラ「……でも、今はお母様のことばかりを気にしているわけにもいきません」

エリス「そうですね。このままでは、私達のチョコレートも半端な状態のものになってしまいます……」





398 ◆gEU9La026k2020/02/22(土) 23:56:44.8880y/tabL0 (7/7)

キアラ「確かにお母様の言う通り、だいぶ粘り気が出て来ましたけど」ネバネバ

エリス「ん~……でも、まだまだ細かい粒々が沢山残っていますね」ジー…

キアラ「これじゃあ、口の中で滑らかにとはいきませんね……」

エリス「この微細な欠片すら残さず潰す為に要する時間が、先程提示されたものなのでしょうか?」

キアラ「妥協はできない、だけど時間もかけられない……どうしましょうか?」

エリス「おそらく、魔力強化による作業で本来よりは効率的に磨り潰せてはいる筈です」

エリス「こうしてみても、潰すと言うよりは練っている感覚に近いですからね」ネチョネチョ

エリス「このまま、押し通るしかありません……!」ゴリ……ゴリ……

キアラ「いくら強化しても、大元は私達の腕ですからとても長時間は無理ですよ」

キアラ「せめて、もっと人手が沢山あれば――あ、そうだ!」ポン!

エリス「?」

キアラ「ほ、他の方には内緒にしてくださいね?」キィィィィン!



援護天使1「チョコツクル」バッ!

援護天使2「チョコツクル」バッ!

援護天使3「チョコツクル」バッ!

援護天使4「タイショウヲヒタスラマゼル」バッ!




エリス「」

キアラ「ご、ごめんなさい、お願いします!」


天使達「「マゼル!!!」」ガガガガガガガガガガ!


エリス「ま、まさか一瞬で天使を複数体生み出すなんて……」

キアラ「球体に手をつけただけで、ボウルの中身を混ぜる命令式しか与えてないから、とても天使とは呼べないけど……」

キアラ「な、内緒ですよ? こっそりこんなずるいことしちゃっただなんて///」

エリス「い、いえ。時間が無いのは間違いないですし、助かったのも間違いありませんからね」

エリス(まさか、あの天使作成魔法がこんな形で……キアラ様の魔力、本当に底が知れません)

エリス「でも、ふふ……!」

キアラ「エリスさん?」

エリス「すみません。天使をこんなに平和な目的で扱えるキアラ様は、本当に優しい方だなって」

キアラ「そ、そんなことは/// それより、次の工程に移りましょう!」





399 ◆gEU9La026k2020/02/23(日) 00:04:41.94a3b8/ZSD0 (1/11)

【ステップ4・混合】



天使達「「マゼマゼ!!!」」ガガガガガガガガガガガ!


エリス「うん、怒涛の勢いで混ぜられて、もう目視では微細片もわかりませんね」

キアラ「次は、ここに他の材料を混ぜ込むんですよね」

エリス「はい。お砂糖に……」



エリス「このカカオバターですね」ドン!



キアラ「今回はリーナさんが用意してくださったものだけれど……」

エリス「次回は、このバターの搾り出しから頑張ってみたいですね!」

キアラ「はい! あれ、エリスさん思ったよりお砂糖の量が少ないですね?」

エリス「え、ええ。アベル様は甘いものがお好きなのですが……」

エリス「ちょっと、私にも考えがありまして。お砂糖と油分は控えめにしようかと」

キアラ「そうなのですか。わ、私はどうしようかな……」

キアラ「……」

キアラ「……でも、普段から鍛錬を続ける男の人って、きっと身体を酷使していますよね?」

キアラ「カイン兄様も疲れた時は甘いものと仰っていましたし、お砂糖多めでも大丈夫でしょうか?」

エリス「大丈夫だと思いますよ。アベル様も本来はそちらの方がお好きですからね」

エリス「私のはただ、少し試してみたいことがるというだけですので」

キアラ「そ、そっか。それじゃあ私の方はエリスさんが使わずに余ったお砂糖とカカオバターを借りようかな」

エリス「はい、どうぞ。ではこれらを入れて混ぜ合わせて……」ササー…

キアラ「また、これを混ぜる作業が始まるわけですね……」


天使達「「マゼマゼ!!!」」バッ!


キアラ「うぅ、私の魔力ながらものすごく申し訳ない気分で一杯です……」

エリス「私も、今度は自力で作れるよう、72時間耐久鍛錬をしてみようと思いますっ!」

キアラ「流石に無茶だよエリスさん!?」ワタワタ





400 ◆gEU9La026k2020/02/23(日) 00:17:24.05a3b8/ZSD0 (2/11)

【ステップ5・微粒化からの精錬】



天使達「「マゼマゼ……!!!」」ドドドドドドドド!


キアラ「ま、魔力が消耗が凄い……」

エリス「先程の72時間の記載は、おそらくこれを含めてのことだと思われます……っ!」グニグニ…

エリス「材料を混ぜてから、練りにくくなっていますもの……!」

エリス「それでもひたすらに練り続けるしかありませんけど……!」ネリネリネリネリネリ!



……



天使達「「マゼキッタ……」」シュゥゥゥゥ…


キアラ「ごめんなさい、お疲れ様でした……」ペコリ

エリス「はぁはぁ……だいぶ、見た目も液体のようになってきましたね」

キアラ「はい。でも、まだまだみたいですね……」パラパラ…

キアラ「このままボウルをぬるめのお湯で湯煎しながら……」チャポン

キアラ「やっぱりひたすらに練り続けるしかないようですね」ネリネリ…

キアラ「うぅ、今更ながらにチョコレート作りの大変さがよくわかります……」ネリネリ…

エリス「お湯の温度の維持も大変ですね。初級火炎魔法、弱……!」ポッ!

エリス「でも、大変な分……きっと完成したら、達成感もひとしおですよ!」ネリネリ…

エリス「あとは、アベル様のお口にあえば良いのですが……」ネリネリ…

キアラ「ふふ、大丈夫ですよ絶対」ネリネリ…


フワァ…


キアラ「だって、もういい香りがこんなにするんですもの///」

エリス「た、確かに我ながら美味しそうな香りだとは思いますけども///」

キアラ「……」

エリス「……」

キアラ「……あ、味見は料理の基本ですよね?///」

エリス「す、少しだけ///」


……


401 ◆gEU9La026k2020/02/23(日) 00:19:27.34a3b8/ZSD0 (3/11)

ほとんど進んでいませんが今日はここまで
キアラのマックス秘匿コンマ防御率の凄まじさよ……

そして再度おまけ特殊判定コンマもとっておきます
本日もありがとうございました!

↓1コンマ二桁


402以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/02/23(日) 00:19:51.75WCoQrZT+0 (1/2)




403以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/02/23(日) 08:27:39.21wZS50H4P0 (1/1)

乙乙
マックスとの関係はいつまで秘密を貫き通せるか
徐々に周囲に話していって外堀を埋めていくのも一つの手段だと思うが



404以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/02/23(日) 08:46:10.90WCoQrZT+0 (2/2)

>>403
話す相手によるのでは?
アベルは危ない


405以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/02/23(日) 15:00:32.64pALFJZWXO (1/1)

冗談抜きで根気いるんだな手作りチョコ…
キアラがこんだけ奮戦してくれたと知ったらマックスそれだけで昇天しそう


406 ◆gEU9La026k2020/02/23(日) 23:25:33.51a3b8/ZSD0 (4/11)

こんばんはー
ようやくこだわり組終了までは進んでいきたいと思います


407 ◆gEU9La026k2020/02/23(日) 23:26:20.50a3b8/ZSD0 (5/11)

【ステップ6・調温】



エリス「うん、いいお味です!」

キアラ「ざらつきもないし、これなら……!」グッ!

キアラ「いよいよ詰めの作業、調温ですね」パラパラ

キアラ「チョコレートの温度を微調整しながら、含有油分の安定化を行うみたいですね」

エリス「少し熱めの湯煎で、一度溶かしきって……」ドロドロ…

エリス「お水を張った別のボウルにゆっくりと重ねて……」ソッ…

キアラ「空気やお水が混じらないように、慎重に慎重に混ぜて……」マゼリマゼリ…

キアラ「……」マゼリマゼリ…

エリス「……」マゼリマゼリ…

キアラ「……」マゼリマゼリ…

エリス「……」マゼリマゼリ…

キアラ「……」ジー…

エリス「……」ジー…

キアラ「温度、下がってきたのでしょうか?」

エリス「混ぜた時の感触からして、下がってはいるようですけど……」

キアラ「もっと熟練すれば、見ただけでわかるのかな?」

エリス「……冷やしすぎもよくありません。そろそろ頃合いでしょう」カポッ…

キアラ「大体最初の温度の半分くらいまで下がればいいみたいです。そして次が……」

エリス「……温めの湯煎で少しだけチョコレートの温度を上げる、ですか」

キアラ「た、大変です。初級火炎魔法、初級水魔法……」パシャ…

キアラ「これくらいの温度が丁度いいかな?」チャポ…

キアラ「おっと、中に入らないように気をつけないと……」フキフキ

エリス「これで最後の調温を行えば、いよいよです……!」ワクワク!





408 ◆gEU9La026k2020/02/23(日) 23:27:09.76a3b8/ZSD0 (6/11)

【ステップ7・ 型に充填して、室温冷却】



エリス「……」ゴクリ…

キアラ「……」ゴクリ…


チョコ型「……」カラッポ

とろけるチョコ「……」トロトロ…

チョコ型「……」ナミナミ!



エリス「……」ソッ…

キアラ「……」ソッ…






キアラ&エリス「「やったああぁぁぁぁぁ~~~~っ!」」パァン!





エリス「ようやく、ようやく完成しました……!」ウルウル!

キアラ「長かったですね……!」ジワァ…

エリス「ああ、はやく固まらないかな?」ソワソワワクワク!

キアラ「だ、駄目ですよエリスさん。もう少しの辛抱ですよ」ソワソワワクワク

エリス「氷魔法で一気に冷やし固めたいところですが……」パラパラ…

エリス「常温でじっくり固めた方が良いと記載もありますし、我慢ですね……」ムムム…

キアラ「まだかなー、まだかなー?」

エリス「アベル様、もうすぐです。もうすぐですよ!」


……


――



409 ◆gEU9La026k2020/02/23(日) 23:29:06.77a3b8/ZSD0 (7/11)

【ステップ8・完成!】




……


キアラ「……! エリスさん!」

エリス「か、固まりましたか!?」

キアラ「はい、見てください!」



慈愛のミルクチョコ「……」ピカピカァ!

忠愛のビターチョコ「……」ツヤツヤァ!



キアラ「んん~~っ……!」フルフル…!

エリス「んん~~っ……!」フルフル…!」





キアラ&エリス「「完成、ですっ!!!」」ワーイワーイ!



ペラ…





エリス「……え?」

キアラ「本に、まだ続きが……?」ゾクリ…







【ステップ9・熟成】


※固まったチョコレートも、内部はまだ不完全です。適温の倉庫でおよそ一月熟成させましょう※






キアラ「」

エリス「」

キアラ「」マッシロ

エリス「」マッシロ





410 ◆gEU9La026k2020/02/23(日) 23:35:05.63a3b8/ZSD0 (8/11)

キアラ「……え?」ゴシゴシ…

キアラ「……え? え?」オロオロ…

エリス「そん、な……」ガクリ…

エリス「ここまで、ここまで頑張ったのに……!」


慈愛のミルクチョコ「……」ピカピカァ!

忠愛のビターチョコ「……」ツヤツヤァ!


キアラ「熟成……お酒と、同じということなのですか……?」

キアラ「でも、いくらなんでもこれは……!」

エリス「本当に美味しいものをアベル様にお渡しするには、熟成を待つしかありません……」

エリス「でもこんな長時間、さっきまでの比じゃありません!」ジワァ…

キアラ「しかもこればかりは、どんな魔法を使っても効果が無い……」

キアラ「都合よく時を進めたり戻したりする魔法なんてないし、あってもいけないです……」ショボン



慈愛のミルクチョコ「……」ピカピカァ!

忠愛のビターチョコ「……」ツヤツヤァ!


キアラ「どう、しましょう……」

エリス「くぅ……」



……


――



411 ◆gEU9La026k2020/02/23(日) 23:41:03.14a3b8/ZSD0 (9/11)

――


【帝国・???】



マークス「何? 工夫を凝らしたチョコを作りたい?」

パトラ「はい……」

パトラ「私では普通のチョコレートを作るのは非常に困難ですし、作れたところでエリスさん達には到底敵いません」

パトラ「それでもアベルさんにはやはり、しっかりとしたものをお渡しして、喜んでいただきたいのです」

パトラ「矛盾した無理難題を押し付けているという自覚はありますが、どうかお知恵を拝借できないでしょうか?」

マークス「ふーむ、私は別に大丈夫なのだが……」

マークス「リーナ様やアルフ様の方がこちらの知識は深いと思うぞ?」

パトラ「……リーナさんは胸の問題がありますし、アルフさんはなんだか拘りが強すぎそうで」

パトラ「それになんと言えばいいのか、マークス神父は頼りやすいというか……」

マークス「はっはっはっ! それは実に光栄だな」

マークス「いいだろう。私でよければ、喜んで力になろうではないかっ!」ムキィ!

パトラ「あ、ありがとうござます!」ペコリ!

マークス「しかし、普通のチョコを作るのでは駄目なのだね?」

パトラ「は、はい。初回は何故か爆発するという大変なことになりまして」

マークス「な、なんと……」

マークス「実は私も、ローズ殿の代わりにメイドのみんなにチョコ作りを教えていたのだが」

マークス「そこでやはり、エメリナ君も一度失敗してしまってね」

マークス「……」






412 ◆gEU9La026k2020/02/23(日) 23:47:49.50a3b8/ZSD0 (10/11)

――

特殊判定結果

失敗しちゃったエメリナの救済
メイド仲間に助けられて作った二つ目のチョコ、どうなった?(失敗補正-20)

コンマ75 奇数:甘ーい♪

75-20=55(周りのフォローに加えて、持ち前の必死さでしっかり完成させました!)>50

※基準値を超えたため、カインにもしっかり正面から渡せます!

――


マークス「だが、彼女は諦めるということをしなかった」

マークス「スミレ君達の手助けもあり、立派なチョコレートを完成させたよ」

パトラ「そうだったのですか……」

マークス「神は努力をする者を見放すことはないよ」

マークス「パトラ君も、とても努力家ではないか」

マークス「すぐに上達するよ。このマークスが保証しよう!」グッ!

パトラ「あ、ありがとうございます///」

パトラ「もちろん、貴族の名にかけて努力は怠らないつもりです」

パトラ「なのですが……」

パトラ「なにしろ、今ばかりは時間が足りないのです……」ガクリ…

マークス「ふむ、それもそうか」

マークス「うーむ……」

マークス「今からでも間に合う、失敗のしない、工夫あるチョコレート……」ムムム…

マークス「……」ムムムム…

パトラ「……」ドキドキ…

マークス「……!」ピコーン!

マークス「――神よ、感謝致します!」バッ!

マークス「喜びたまえパトラ君! ちょうどいいものがあったぞ!」

パトラ「ほ、本当ですか!?」ガバ!

マークス「ああ」



マークス「――チョコフォンデュ。これしかないだろう!」グッ!







413 ◆gEU9La026k2020/02/23(日) 23:56:01.10a3b8/ZSD0 (11/11)

パトラ「チョコフォンデュ……」

パトラ「ど、どのようなチョコなのですか?」ドキドキ

マークス「何、難しいことはないよ」

マークス「まずは、チョコレートを用意する。これは私が持っているから心配いらないよ」

パトラ「申し訳ありません……」

マークス「そしてこのチョコレートに少量の牛乳を入れて、湯煎しながらゆっくりとかき混ぜる」

パトラ「ふむふむ……」

マークス「ここで焦らないように。ゆっくりと滑らかに馴染むまで混ぜること」

マークス「ああ、そうだ。ここにブランデーも少量加えれば、大人な雰囲気も醸し出せるかもしれないね」

パトラ「そ、それはいいですね!」

パトラ「私、アベルさんよりちょっとだけお姉さんですしっ!」フンス!

パトラ「それで、次はどうするのですか?」

マークス「いいや、これで終わりさ。簡単だろう?」

パトラ「……え?」

パトラ「え、終わりって!? ちょっと溶かして材料加えて混ぜただけですよね!?」

マークス「そう。それ故に失敗はまず起こりえない」

マークス「それでいて、おそらく他の子達のチョコレートとは別角度から切りこめるよ」

パトラ「??」

パトラ「な、何が何やら……?」グルグル

マークス「ははは、説明が足りなかったね」

マークス「このチョコフォンデュとは、デザートの一種」

マークス「程よく熱したチョコレートに、果物やパンをつけて楽しむ料理なのだよ」

パトラ「!!」

マークス「つけるチョコレートの用意ができれば、後はもっと簡単だ」

マークス「用意した果物やパンを、一口大に切るだけでいい」

マークス「それらを串にさして、チョコレートを纏わせて頬張る、というわけさ」




414 ◆gEU9La026k2020/02/24(月) 00:05:58.41g7jEYZPa0 (1/6)

パトラ「な、なるほど。確かにそれなら私でも大丈夫そうです!」

マークス「そうだろう?」

マークス「それにその性質から、温かいチョコレートを食べるというのはアベル君も珍しい経験の筈」

マークス「加えて、果物を用いることで普通のチョコとは違う食感と風味、清涼感を得られるし……」

マークス「パンをつければ、空腹も満たせるというわけだよ」

マークス「いかがかな?」グッ!

パトラ「す、素晴らしいです……!」

パトラ「ありがとうございますマークス神父! これで私も、愛の祭りに乗り遅れずに済みそうです……!」

マークス「何、私はちょっと知っていた知識を話しただけさ」

マークス「パトラ君、頑張るんだよ」

パトラ「はい!」

パトラ「……あ、最後にもう一つだけよろしいでしょうか?」

マークス「なんだろうか?」

パトラ「そのチョコフォンデュに使うパンや果物、何か指定はあるのですか?」

マークス「いいや、特に定まってはいないよ」

マークス「極端なことを言ってしまえば、チョコをつけて食べてみたいものならばなんでも大丈夫だ」

マークス「だから、パトラ君の好みのものを入れてしまえばいいんだよ」

マークス「何か、好きな果物とかはあるかな?」

パトラ「好きな果物、ですか……」フム…

パトラ「……」

パトラ「あっ」












パトラ「私――バナナが好きなんですよ」







マークス「おお、相性のいいものだね。むしろいい選択肢と言えるぞ!」

パトラ「よかった! それではマークス神父、私は早急に用意に取り掛かりますのでこれで!」バッ!

マークス「頑張りたまえ!」


……


――


415 ◆gEU9La026k2020/02/24(月) 00:08:26.54g7jEYZPa0 (2/6)

パトラの方針が固まったあたりで今日はここまで
明日はなんとか導入部までは頑張りたいところ
本日もありがとうございました!


416以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/02/24(月) 07:22:12.70sDJryVBi0 (1/1)

乙です
バナナ…バナナかあ…(アベルを見つつ)


417以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/02/24(月) 07:57:18.9863E4r/tJO (1/1)

おつおつ
俺のバナナもはやくも臨戦態勢です
しかしキアラとエリスはこれもしかして奇数ゾロで実は判定大失敗だったってことなのか…?


418以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/02/24(月) 08:09:12.19dKVh5YBx0 (1/1)

およそ一月熟成だしホワイトデー(この世界ではなんと呼ぶのかは不明だけど)にアベル&マックスとエリス&キアラが同時にプレゼントという感じかな?
せっかくだしホワイトデー関連のイベントの様子も個人的に見たいかな


419以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/02/24(月) 14:44:50.45LTYmT/HM0 (1/1)

バナナ咥えたり挟んだり入れたりしそう


420以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/02/24(月) 17:06:40.597uZ7cJeDO (1/1)

一連の工程見てると手作りチョコってしんどいって次元じゃないな
そりゃガー◯チョコで手作りバレンタインをとかメーカーがセットにして販売するわけだ


421 ◆gEU9La026k2020/02/24(月) 23:48:11.03g7jEYZPa0 (3/6)

こんばんはー
予定より遅くなりましたが、とりあえず導入部分まで再開します


422 ◆gEU9La026k2020/02/24(月) 23:48:48.41g7jEYZPa0 (4/6)

――


……


【帝国・アベルの城塞】



パトラ「うぅ、色々と揃えていたらすっかり遅くなってしまいました……」ソロリソロリ…

パトラ「……」チラ…




フィーア「アベル兄様、いつもの感謝の気持ちを込めて作りました!」

フィーア「どうか、受け取ってください!」サッ!

アベル「ありがとうフィーア。嬉しいよ」ナデナデ

フィーア「アルフさんにお墨付きを頂きましたので、味も大丈夫だと思います!」ホクホク

アーシャ「ふふ、ではアベル? 私とロウルちゃんからも感謝のチョコレートです」スッ

ロウル「ありがたーく食べてくださいねぇアベルさん?」ニヤニヤ

アベル「おぉ、これは……」

フィーア「さ、流石アーシャ姉様にロウル姉様。すっごく綺麗な黒と白のチョコレートです!?」

アベル「……」ゴクリ…

アベル「見たところ、ロウルのチョコが一番甘そうだな?」

ロウル「それはそうですよー。なんといっても白いですからねぇ?」ニヤニヤ

アーシャ「ふふ……」

ロウル「ささ、これだけのチョコがあるんですから、是非とも少しは食べて頂きたいところです」

ロウル「自信はありますけど、やっぱり肝心のアベルさんの感想が気になりますからね」

フィーア「……」ドキドキ…





423 ◆gEU9La026k2020/02/24(月) 23:52:53.42g7jEYZPa0 (5/6)

アベル「そ、そうか。では……まずはフィーアのものから頂こう」パク

アベル「んっ……美味いが、これは意外だな。てっきりフィーアは甘いチョコが好きかと思っていたが」モグモグ

フィーア「お、大人のレディーは苦さも知るとありましたし」アセアセ

アベル「ふふ、無理はしなくてよかったんだぞフィーア?」

アベル「大人でも苦いのが苦手で、甘いものが好きな女性がいるからな」

フィーア「そ、そうなのですか? でも、アベル兄様にご満足いただけたなら嬉しいです!」ニコニコ

ロウル「ではでは、次は私のものを」ズイ

アベル「そう急かすな。どれ……」パク

アベル「ん、甘……っぉ!?」ムグ!

ロウル「っく、あはははは! 驚きましたかアベルさん?」

フィーア「え? え? どういうこですか?」

アベル「い、悪戯好きなロウルらしい。見た目と味が真逆とは……」モグモグ

ロウル「いやいや、作っている途中で、大人なアベルさんならこっちの方がいいかなぁって」ニヤニヤ

ロウル「でも、味はいいと思いませんか?」

アベル「そ、そうだな。驚きはしたが、確かにこれも美味い」モグモグ

アーシャ「それじゃあ、次は私ですね」トッ…

アベル「こ、これはまた苦味の強そうな……」

フィーア「大人な感じがしますっ!」

アーシャ「ふふふ……」

アベル「……」ドキドキ

アベル「……」パク




424 ◆gEU9La026k2020/02/24(月) 23:58:52.46g7jEYZPa0 (6/6)

アベル「――!?」






アベル「――あ、甘ぁい……?」ホクホク





アーシャ「でしょう? ロウルちゃんとは逆の仕掛けでしたー」ニコニコ

ロウル「まさか被るとは思いませんでしたよ。次回は、もう少し面白くした方がいいですかねぇ?」

フィーア「なるほど、チョコ作りも色々な技があるのですね! 私も次回はもっと頑張ります!」

アベル「……」モムモム…

アベル「いや、ありがとうみんな。まさかこんなに美味しいチョコレートを貰えるとは思っていなかったよ」



バン!



シア「ま、待ってください~」トテトテ

ティア「ア、アベル様! 私達のチョコも召し上がっていただけたら嬉しいです……!」

ロウル「おや、お二人とも今までどちらへ?」

アーシャ「チョコレートは結構前に完成させていたようですけど……」

シア「その、ちょっとお花を買いに~……」

ティア「チョコだけでは、アベル様に想いを伝えきれないかもしれませんし……」

フィーア「お花と一緒、そういう手もありました!?」

シア「その、アーシャさん達のものと比べると見劣りしてしまうかもしれませんけど~……」

ティア「お、想いは込めました! どうか……」スッ…

アベル「いや、俺なんかの為に作ってくれただけでも嬉しいよ。頂こう」パク





425 ◆gEU9La026k2020/02/25(火) 00:04:53.10L7cOdeNS0 (1/6)

アベル「ほう、やはりシアのチョコレートはかなり甘めだな」トローン

アベル「以前、甘いものが好きと言っていたから予想はついたが……」

シア「えへへ~/// 女の子は甘いもの好きが多いんですよ~?」

フィーア(ほ、ほんとだ。シアさんも甘いもの好きなら、大人のレディーになってからも甘いものを……)

アベル「そしてティアのチョコレートは……」モグ





アベル「――にっ!?」ビクン!




ロウル「!?」

アベル「っ……おぉ、こっちは逆に凄い衝撃だな」

アベル「迸る鮮烈な苦味に酸味、これはカカオ本来の味なのか?」

ティア「は、はい。神のカカオの風味を存分に出した聖国流のものです」

アベル(ロウルの仕掛けと違い、こちらは本当にカカオの苦味が強いな……)

アベル(しかしこれが本場の味だとしたら、俺の舌がやはり残念なのか? いやシアもいるし……)

アベル「……」モグ…

アベル(だが、これは……)

アベル「なるほど、いい風味だ。流石ティア、大した信仰心だ」

ティア「い、いえそんな///」テレテレ

シア「アベルさん~!? その言い方だと私の信仰心が無いと受け取られかねませんよ~!?」

アベル「そ、そんなつもりはないぞ!?」アセアセ

ロウル(うわー、香りだけで私の悪戯チョコよりずっと苦いってわかるのに)

アーシャ(まったく、アベルったら無理しちゃって……)

ロウル(でも、ちゃんと食べてはくれるんですよね。そのまま大人舌になることも、期待しちゃいますよ?)

フィーア「本場はやはり、苦味が強い……あれ? シアさんとティアさん、どちらを見本にすれば!?」ガーン!


ワイワイガヤガヤ…


パトラ「……」スッ…



……


――



426 ◆gEU9La026k2020/02/25(火) 00:09:21.03L7cOdeNS0 (2/6)

――

【城塞・アベル私室】


アベル「……ふぅ」

アベル「こんなにチョコレートを食べられたのは初めてだな」

アベル「やはり、甘いものは素晴らしいが……」

アベル「意外と、苦いものも食べられた……いや、美味しかったな」

アベル「これも、彼女達がわざわざ作ってくれたからだろうか……?」

アベル「いずれ、何かお礼をしたいところだな」

アベル「しかし、キアラとエリスが厨房からいなくなってしばらく経つというのはどういうことだ……?」

アベル「それにシアとティアの話では、パトラも一緒に花を買ったと言っていたが……」



コンコン




アベル「ん?」



パトラ「――遅くに申し訳ありませんアベルさん。パトラです」




アベル「おお、入ってくれ」ガチャ

パトラ「失礼致します」ドキドキ

アベル「どうしたんだパトラ? 何か――」

パトラ「……アベルさん」

パトラ「少しだけ、お時間を頂戴してもよろしいでしょうか?」



……


――



427 ◆gEU9La026k2020/02/25(火) 00:13:55.03L7cOdeNS0 (3/6)

――

……


花の生けられた花瓶「……」

熱せられたチョコ鍋「……」

盛り皿「……」タップリ



アベル「なるほど、こういう食べ方もあるのか」

パトラ「ええ。マークス神父に教えて頂きました」

パトラ「日頃のアベルさんへの感謝、どうお伝えしようかと色々悩んだのですが……」

パトラ「これならば、皆さんとも被らないかと思いまして」

アベル「ああ、驚いたよ。それにこれは……」


フワァ…


アベル「微かだが、酒も入っている……?」

パトラ「はい、微量ですが。いい香りでしょう?」

アベル「そうだな。長らく調理酒も撤去していたが……」

パトラ「ふふ、今は私とアベルさんしかいませんからね」

パトラ「私も強くはないですけど、この城塞で風味付けのお酒でも酔わないのは私達だけ」

パトラ「折角だから、ちょっと大人風にしてみました///」

パトラ「こうやって、串で果物とかを刺して」プス…

パトラ「こうやってチョコに浸して頂く……」

アベル「パンもあるんだな。これはどれから食べようかという楽しみもあるな」ワクワク

パトラ「やはり迷いますよね。では、まずは私のおすすめから」



バナナ「……」







428 ◆gEU9La026k2020/02/25(火) 00:21:58.58L7cOdeNS0 (4/6)

パトラ「よいしょ」プス…

パトラ「……」







パトラ(き、緊張しすぎたぁぁぁぁぁぁ!? バナナを切り忘れているじゃないですかわたしぃぃぃぃ!?)

パトラ(今更そんなことは言えませんし、もう刺してしまったし……)

パトラ(ええい、王国騎士は退かない! このまま前進あるのみですっ!)



トポ…



アベル「お、おいパトラ? 他の果物は切られているのに、バナナは丸ごといくのか?」

パトラ「え、ええ……」スッ…



チョコバナナ「……」トローリ…




パトラ「……」ゴクリ…

パトラ(や、やだ……///)

パトラ(黒く、そそり立った様がまるでアベルさんの……///)

パトラ(――って私は一体なにを考えているの!?///)ドキドキ



ポタポタ…



アベル「パ、パトラ! 垂れているぞ!?」






429 ◆gEU9La026k2020/02/25(火) 00:22:34.02L7cOdeNS0 (5/6)

パトラ「え? あ……!?」バッ!

パトラ(やだ、こんな続けて失態を晒すだなんて……)

パトラ(それに、よりによってこんなところに零してしまうだなんて……///)

パトラ(胸にまで……///)



パトラ「……」チラ…

パトラ「……」ゴクリ…



アベル「だ、大丈夫かパトラ?」

アベル「はやく拭いた方がいい。白い服は汚れが目立ってしまうぞ?」

パトラ「そ、そうですね……」



パトラ(……わ、私は……何を考えているの……?///)

パトラ(こ、これじゃあまるで……///)






パトラ「アベルさん、では汚れないように……」






パトラ「――て、丁寧に、拭いていただけますか?///」カアァァ…




アベル「」




……


――


430 ◆gEU9La026k2020/02/25(火) 00:24:33.02L7cOdeNS0 (6/6)

少し順番を変えて、パトラパートを先に持ってきたあたりで今日はここまで
次の更新まで、少々お時間頂きますが、例によってあまり期待はなさらないでください

最後に再び先におまけ判定を取っておきます
本日もありがとうございました!

特殊判定
↓1コンマ二桁


431以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/02/25(火) 00:25:40.85RAvPN2uT0 (1/1)




432以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/02/25(火) 12:29:30.24MYl+70vXO (1/1)

意外と結構むっつりパトラさん
しかし判定がエリスと同様に特殊プレイの気に入り度だとしたらパトラさんもprprにどハマりという大変な事態になるのではなかろうか


433以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/02/27(木) 23:37:40.43qVVCllK+O (1/1)

各々どっぷりと特殊プレイにハマってドエロくなってほしい
ところで各自の性癖改めて確認したらロウル犬なのにクンカーって相乗効果ヤバそう
というかアベルの精液鼻にかけられたりしたら匂いだけで連続イキしたまま戻ってこれなくなるんじゃなかろうか


434 ◆gEU9La026k2020/03/04(水) 23:30:22.98ysHTy8UH0 (1/12)

こんばんはー
元々遅いのに加えて巷の騒動も加わって本当にとんでもなく間が空いてしまいました……
本当に申し訳ないです

もうとっくにバレンタインも過ぎ去っているどころかホワイト近づいている有様ですが、パトラパート投下していきます


435 ◆gEU9La026k2020/03/04(水) 23:31:24.58ysHTy8UH0 (2/12)

――


我ながら、なんという体たらくだろうか。
パトラは己の軽率な言動を恥じる。
騎士として、貴族として、人として。
清く正しくあるべき自分が、今何を口走ったか。
顔が、全身が、急速に熱を持っていくのがわかる。


「あ、あの……」


やっぱり今のは聞かなかったことに……


「……わかった。丁寧にだな?」

「あっ……!?」


しかし口を開くよりも僅かに早く、アベルが動く。
静かに淡々と。
彼らしいと言えば彼らしい。しかしパトラからすれば、少しばかり面白くない。
自分はこれほど恥ずかしい思いをしているというのに、この冷静さ。
場数といったものが違うのだろう。それもわかりこそすれ、受け入れきることもできない。


(も、もう少し照れるとかしてくれても、いいじゃないですか……)


そんな細やかな不服を知ってか知らずか、アベルは零れたチョコレートを一瞥する。
まだ熱を持つ、とろりとしたそれ。
少量であるし、布巾で拭い取ることなど簡単だろう。


「――これで、とれるかな?」


「んっ……!?」


不意の刺激に、パトラの口から短い悲鳴が漏れる。
妄想したように舐めとられるでもなく、冷静な対応で布で拭いとられるでもなく。
まさか人差し指の腹で、ゆっくりとなぞるように拭われるとは予想外だった。
そして、ほんの数瞬触れられただけで悦んでしまった、自分自身も。


(私、こんな……)


いつから自分はこれほど、煩悩に蝕まれやすくなったのだろう。
思わず気の迷いで発してしまった言葉も、これで終わりだ。
この後は鍛錬場で、槍を振るって己を戒めなければ……






436 ◆gEU9La026k2020/03/04(水) 23:32:04.07ysHTy8UH0 (3/12)

「ん、少し甘味が足りないか……? だが、美味い」

「っ!?」


決意を固めようとした時に、そんな仕草をされては。
抗議の言葉は飲みこみ、代わりにパトラはアベルから目を離せなくなっていた。

舌先を少しだけ見せ、ゆっくりと自分の指先についたチョコレートを舐めとる。
それだけの行為だというのに、目が離せない。
自分の胸元に垂れたチョコレートが、あの指に拭われ、そしてあの舌で舐めとられた。
もし、間の一工程が無ければ。



――自分の胸元に、あの舌が這わされていたのではないか?



振り払おう振り払おうと、何度努力しても振り切れない邪念、妄想。
清廉な貴族であろうとどれだけ誓っても、どうしてこうも惹かれてしまうのか。


(……わかっている。わかっているのに)


結局自分は掲げる信念以前に、貴族である前に一人の女でしかないのだと。
哀しいまでにその現実を突き付けられる。
どれだけ取り繕っても、自分の浅ましい欲はもうとっくに燃え盛っている。
舐めて欲しい。触れて欲しい。そしてそのまま……


「これならば、果物につけて食べても美味いだろうな」

「あっ……」


そしてそんな状態で、しかし望む彼の身体は離れていく。
そもそもは感謝の想いを込めて用意した料理。それを優先するのは至極当然のことだ。
それはわかっている。それでもパトラは落胆の色を隠すこともできない。
小さく漏れた切なげな声には耳を貸さず、アベルは本来の食事を始めだした。
これではもう、妄想したようなことは始まらないだろう。


「ん、美味いな……」


チョコレートにくぐらせた果実が頬張られる。
パトラからすれば、望んでいた言葉だ。しかし今はもっと別の言葉を望んでいる。
ああ、なんと浅ましい。自嘲せずにはいられない。





「――パトラもどうだ?」







437 ◆gEU9La026k2020/03/04(水) 23:32:45.17ysHTy8UH0 (4/12)

「えっ――!?」


軽い自己嫌悪に陥っていたパトラは反応が遅れる。
告げられた言葉の意味を理解するよりも早く、目の前にはアベルの顔が。


「んっ、ふむっ……!?」


そしてそのまま、唇が奪われる。
不意を突かれ、為すがままに口内を蹂躙されながら、ようやく遅れて言葉の意味を理解した。


「んぢゅ……んく……ぁ……」


蠢く舌に紛れて、広がる甘味に苦味、そして酸味。
口移しで、彼が咀嚼途中のものが送り込まれているのだ。
まるで親鳥が雛に餌をやるように、じっくりと。


(おい、しい……)


ぐちゅぐちゅと、果物と唾液は休むことなく送られてくる。
こんな行為、貴族としてははしたないだろう。
雛鳥のように扱われているのも、本来であれば恥ずかしくて仕方がない筈だ。
それでもパトラの口内と頭を占める感想は、ただその一言のみ。


「んぁ……っ」

「……美味かっただろう?」


お互いが喉を鳴らした後、その距離はゆっくりと離れていく。
小さく笑って見せるアベルに対して、パトラは名残惜しそうに舌先を見せていた。

――ああ、もう見透かされているんだ

明らかなその反応の差。
ただ一言、そうですねと言えばこの皇子の悪戯もここで終わるのだろう。

けれど、それはない。互いがそれを確信している。
その証拠に、皇子は二つ目の果実を串に刺して見せびらかすようにしている。
騎士の本音を、彼女の口から直接聞きだす為に。




「――もっと……」




消え入るかのように呟かれた短い言葉。
しかしそれは、確かに続きを望む女の言葉でもあった。


……



――


438 ◆gEU9La026k2020/03/04(水) 23:34:03.52ysHTy8UH0 (5/12)

――


「んちゅ……ぢゅ、ん……は、ふぁ……」



どれだけ同じ行為を繰り返したのだろう。
餌やりともとられるその行為に、二人は只々没頭し続けた。
口内の隅々までを舐めまわし、ぐちゃぐちゃのものを喉奥に少しづつ流し続けた。

普通の口付けとはまた違う、どこか倒錯的な行為。
気がつけば途中からチョコレートにつけることも忘れ、お互いを貪り合うことしかしていなかった。
普段の自分からは、口づけなどそう気安く強請れない行為だ。
しかしこうして食べさせあうためだという免罪符があると、こうも易いものなのか。
これならば……その思考を持ってしまった時点で、パトラは己がかつてよりも堕落していることを自覚する。


「ん、もっとぉ……」


それでも、もう止まれない。
きっと今の自分の顔は蕩けきった酷い有様なのだろう。
それでももう、止まれない。


「……おや、残念だなパトラ。果物は今のでもう底をついてしまったようだぞ?」


空いた皿が指先でコツコツと叩かれる。
あの量が無くなる程に没頭していたのかと、やはり気恥ずかしさは襲ってくる。
それでもパトラは、静かにその身を震わせる。
残念だと言っておきながら、彼の言葉にはそれを感じないから。
まだまだ続けてくれると、その瞳が物語っているから。


「……ああ、だがチョコレートだけは残っているな」

「っ……」


今、喉を鳴らしてしまったことに気がつかれていないだろうか?
今の言葉で、次に何をされるか悟ってしまった自分に幻滅されないだろうか?
いや、普段の騎士の自分なら悟れずに困惑したことだろう。
ただ、今日ばかりは。口の端をゆっくり吊り上げた皇子の言葉の意味がわかってしまう。
純白の聖職者から提供された、新鮮な情報を仕入れたばかりなのだから。


「これはもったいない。是非とも最後まで、果実につけて食べたいところなんだがな……」


誘う、その言葉。
頭がくらくらと熱っぽくなっているのは、きっとチョコレートに混ぜた洋酒のせいに違いない。
自分も酒に強いわけでもないのだ。酔ってしまっても、仕方がない。


「あの、アベルさん……?」

「ん?」



「――く、果物ならばここに、まだありますよ……?」



そう、きっと自分は酔っている。酒だか甘さだか、もうわからないけれど。
かつて部下に、まるで舐瓜のようだと言われたことを今になって思い出すとは。
そして普段であれば絶対に口にしない様な、知性や品性とはかけ離れたことを口走るとは。

パトラは顔を真っ赤にしつつも、しかし胸元をはだけてみせるその動きを止めることはできなかった。



……


――


439 ◆gEU9La026k2020/03/04(水) 23:35:29.04ysHTy8UH0 (6/12)

――



「あっ、アベルさん、そこはっ……!」

「ふふ、愛らしい果物じゃないか」


するすると服も下着もあっけなく脱がされる。
もう引き返せないし、引き返す気もない。
胸元にはしる緩やかな刺激に悶えながら、パトラはその覚悟を決めていた。


「どれ……」

「はぁっ……ぁっ、ふぁ……!」


指で絡め取られたチョコレートが、柔らかな胸へと塗りたくられていく。
量が足りないためその全てを覆うことはできないが、それでも視覚から襲ってくる刺激は大きい。
自分の身体が、飾られていく。
そして、即座に食べられていく。
指先でやんわりと撫ぜられたかと思えば、今度は生暖かい舌が丹念に舐ってくる。
以前交わった時も随分と胸を責められた記憶があるが、今回はそれ以上か。


「やぁ……そんな、乳首ばかりっ……!?」

「甘くて、弾力があって、美味いぞパトラ?」

「ひぅぅっ!?」


特に先端部分へは執拗なまでに塗りこまれ、噛まれ、吸われ。
先程口移しで交換した果実のように、じっくりと弄られている。
経験の少ないパトラは既にそれだけで幾度も軽く達しているのだが、アベルの手は休まることは無い。
今度はチョコレートを掬い取ったかと思えば、頬や首筋に垂らしていく。


「アベル、さっ……くすぐった……!?」


抗議の声が受け入れられることはない。
それはパトラとて重々承知しているが、か細い抵抗を口にせずにはいられなかった。


(や、だ……どうして、こんなに……っ!)


そうしないと、自分が自分でなくなってしまうような。
普通ではない行為をされ……いや、内心どこかでこうなることを望んでいる自分がいた。
そして今、いたるところを舐められ、吸われ、その度に身体を震わせて。


(――私、悦んでいるの……!?)


何か、大切な道を踏み外してしまいそうな気配を、パトラは本能で察していた。






440 ◆gEU9La026k2020/03/04(水) 23:40:17.52ysHTy8UH0 (7/12)


忠誠を誓った男から求められる。
それは確かに女としては嬉しいことであり、身体も反応してしまうものなのだろう。
だがしかし、今の自分のこの姿はどうか?


「んぁ、はぶっ……!」

「……しっかり味わえ、パトラ」


幾度目になるかわからない、チョコレートに塗れた二本の指。
しかしそれはお預けをするかのように、今度は身体のどこにも塗られることはなかった。
代わりに口元へと近づき、僅かに指の先が折り曲げられる。

これを、舐めてくれという意味であると。
言葉で言われるよりも先に、理解できてしまった。
そして浅ましくもしゃぶりつき、くぐもった声を漏らしながら必死にそれに舌を這わせている。

貴族として、騎士として。誇りある者からすれば本当に情けない姿だとは思う。
それでも、パトラは止まれないでいた。


「んぐ、おいひい、です、アベルさん……」


自然と、そんな言葉が口から漏れてしまう。
自分も相手も、お互いがお互いを舐め合う。


「んぢゅる……ちゅっ……じゅぅ……」


そして、吸い上げて。
まるで子供の戯れのような、しかし背徳的な行為。


(もし、子供が産まれて……母乳をあげる時も、こうなってしまったらどうしよう……)


僅かに残っていた冷静な部分ですら、考えていたのは少しずれた考えであった。


「そんなに吸い付かれては、俺も吸いかえしてやらないとな」

「あううううぅぅぅぅ!?」


再び乳首を甘噛みされながら吸われ、パトラの身体は大きく跳ねる。
赤ん坊はここまでの行為をしないのだから、彼女の不安は杞憂に過ぎない。
子供のような、しかし大人の時間。
仄暗さを持つ行為は、互いを昂ぶらせあう。






441 ◆gEU9La026k2020/03/04(水) 23:43:25.61ysHTy8UH0 (8/12)

「はぁっ……アベルさん、そんなに私の胸ばかり……赤ちゃんみたいですよ?」

「おや、パトラは俺を甘えさせてくれるのではなかったかな?」

「そ、それはそうですけど……」

「パトラこそ、随分と俺の指を美味そうにしゃぶるな?」


くつくつと笑われ、指先で光る唾液が舐めとられた。
そのアベルの顔は実に嗜虐的であり、パトラの顔はさらに熱を持つ。
やはり、まだ夜の場においてこの皇子に勝つのは難しいのだと見せつけられた気がする。


「そ、それは、チョコレートのせいで……」

「ならば、俺もチョコレートのせいだな。俺はこう見えて、甘いものには目が無いんだ」

「……本当ですか?」

「ああ」

「それなら……こ、こちらに塗れば、胸から離れるのですか?」


それがわかっていながら、パトラは負けず嫌いな性格でもあった。
どうしても、常に優位なこの青年の笑みを崩してみたい。
年上らしく、本当に頼って甘えて貰いたい。そんな思いもあったかもしれない。
本当に今日の自分はどうしたのだろうか。
相も変わらず冷静な部分はそう考えるが、身体と口は思い通りには動かない。


「ほら、美味しいチョコレートが零れちゃいますよ……?」

「っ……!」


顔を真っ赤にさせながら、今度はパトラ自らチョコを掬い上げる。
そしてそれを自分の太ももや秘裂のあたりに垂らしていく。
清廉、真面目な騎士の予想外の行動には、さしものアベルも息を呑んだ。


「……それはもったいないな。是非頂こう」


引き締まった太ももにてらりと光るチョコレートは、実に魅惑的に映る。
舌先をのぞかせながら、アベルはゆっくりと顔を近づけていく。





442 ◆gEU9La026k2020/03/04(水) 23:50:28.18ysHTy8UH0 (9/12)

「んんっ……! ふぅっ……!」

「ん……柔らかい胸もいいが、滑らかなこちらも捨てがたいな」

「んぁぁっ……っや、やっぱりアベルさん、赤ちゃんみたいですよ……っ?」


舐めまわされる太もも。
わざとらしく音を立てながら舐めあげられ、その度に上擦った嬌声が響く。
取り繕おうにも、やはりパトラは快楽への耐性が少なすぎた。
元はといえば、つい最近まで全くもって性への知識がなかったのだ。
年上であろうと、根本的問題であるその点がまだ劣っている以上、どうしても優位は長くは続かない。


「ふふ、まだ俺を赤ん坊呼ばわりするか? それならば望み通り、ここも吸いついた方がいいか?」

「あっ――!?」


不意に、両の手で脚が割り広げられる。
露わになるは、熱で再びとろけ出したチョコレートに塗れた秘裂。
アベルは躊躇いも無く、赤ん坊のように無遠慮にしゃぶりついた。


「イっ……ああぁぁぁぁっ!? だ、だめぇ、そんなっ……あはぁっ!?」


パトラ自身が垂らしたチョコレートは、しっかりと舐めとられていく。
しかしその合間合間に、肉豆を吸われて溢れ出る蜜も一緒に舐めとられていく。


「おや、チョコレートの味が変わって来たぞ? なんとも甘じょっぱくて、これはこれで悪くないな?」

「~~~~~~っ!!!」


見せつけるように、アベルの口が開かれる。
その舌先からつぅっと零れ落ちるのは、チョコレートのナニかが混ざった液体。
自分の痴態を見せつけられ、パトラは両手で顔を覆い悶える。
何をしても、より恥ずかしい目に遭っているのは自分ではないか。
負けっぱなしは情けないし、悔しい。
しかしそれ以上に悔しいのは、自分の身体の反応だ。


(駄目……どうして私、こんなに……っ!)

(お腹の奥が、熱いの……?)


見せつけられなくても、自分の身体がおかしいという自覚はあった。
食べ物を使った普通ではない行為で、どうしてこれほどまでに疼いてしまうのか。
深紅の令嬢とは違う筈なのに、欲しくて欲しくてどうしようもない。



――チョコレートには媚薬効果があるそうですわよ?――



何故、今頃になってその令嬢の言葉を思い出してしまうのか。






443 ◆gEU9La026k2020/03/04(水) 23:57:17.17ysHTy8UH0 (10/12)

ああ、本当にチョコレートのせいなのか。
甘さは抑えた筈なのに、しかし言われてみれば自分の身体のあちこちから漂っているではないか。
芳醇なチョコレートのえも言われぬ香り。
これのせいで、今の自分は少しおかしくなっているのだ。


「はぁぁ……アベルさん、もう……っ!」


だから。だからこれは仕方がないこと。
貴族として、騎士として正しくない振る舞い。
でもチョコレートのせいなのだから、今だけはどうか許して。




「――アベルさんが、欲しいのっ……♪!」


「――赤ちゃんアベルさんじゃなくて、アベルさんの赤ちゃんの素が、欲しいんです……っ♪」


「お、おいパトラ……!?」


理論武装を済ませたパトラは、チョコレートに負けない甘ったるい声でアベルへと抱き縋る。
そしてそのまま、静止も聞かずに既に勃起していたアベルの肉棒を割れ目へとあてがった。
唾液とチョコレートと愛液とでぐじゅぐじゅになったそこは、ぬぷりとそれを容易に飲みこんでみせる。



「んきゅっ、いっ、ふああああぁぁぁぁぁぁ……っ♪」

「くっ、……っ!」


パトラの膣内は既に熱く蕩けていた。
自分や他者を律することの多い彼女が、自分を求めひくつきながら絡み付いてくる。


「ひ、あっ、あんっ♪ おくっ、きてますっ! あっ、はふぁっ♪」


一突きするたびに漏らす声も、随分と甘さを増したものだ。
普段の彼女とかけ離れた姿は、アベルにも大きな興奮をもたらす。


(これもチョコレートのせいか。いや……)


アベルもチョコレートが媚薬効果を持つと、まことしやかに噂されたことは知っている。
とはいえ、確証もない。仮に事実としても、この程度の量で本当に効果があるものなのだろうか。
或いは――思い込み。
そうだと思い、パトラが乱れているのだとしたら。
きっとこれが、彼女が奥底で望んでいたこと……なのかもしれない。






444 ◆gEU9La026k2020/03/04(水) 23:58:04.71ysHTy8UH0 (11/12)

「なら、応えねばな……っ!」

「んひいぃぃぃぃぃっ……♪」


腰をしっかり掴んで、奥底まで叩きつける。
より大きな嬌声。真面目な女騎士の痴態。


「パトラっ、そろそろ一回、出すぞ……っ!」

「ふぁ、ふぁい♪ 来て下さいアベルさん……っ!」


きっと、自分も少なからずチョコレートでおかしくなっている。
いや、以前の生クリームの時からだろうか。


(今は……)


割り込んできそうな思い出を振り払うかのように、アベルは再度腰を強く打ちつける。
今はこの甘い空間と、騎士の責から解き放たれている女性を愛そう。


「パトラ……っ!」

「はひっ、あ、やぁ……んああああぁぁぁぁ~~~~ッッッ!?」


決意を固め、アベルはパトラの奥底に精を吐き出す。
どぷどぷと注がれる度に彼女の身体は小さく震える。


「はひっ……はぁっ……♪」

「――まだだ、パトラ」

「あぇ? ひゅっ……!?」


そしてそのまま、再び腰が動かされる。
あの堅物が、精一杯を振り絞り誘惑してきたのだ。
きっと今まで、我慢してきたに違いない。


「ア、アベルしゃんまっへ、まだぁ……!?」

「ああ、まだだ。もう少しな……!」


あまりの快楽に呂律も回っていない様子。
しかしその表情はやはり甘く蕩けており、拒絶する素振りもない。
自分もまだまだ満足していない。
深く抱き寄せ、僅かに残っていたチョコレートを舐めとりながら。
アベルはしばらくの間、媚毒に惑わされた騎士を可愛がり続けるのであった。


……



――





445 ◆gEU9La026k2020/03/04(水) 23:58:31.85ysHTy8UH0 (12/12)

――


……


パトラ「うわあああああぁぁぁぁ!///」パタパタ!

パトラ「わ、私、なんてことをぉおおぉぉぉぉぉぉ!?///」パタパタ!

パトラ「違うんです、チョコレートの香りを嗅いだせいで……っ!」

アベル「あ、ああ。俺も済まなかった……///」

アベル「チョコレートを零したパトラを見たら、なんだか抑えが効かなくなってだな……///」

アベル「俺もどうやら、チョコレートの媚薬効果にやられていたようだ……」

パトラ「で、ですよね……!?」

パトラ「わ、私が変なこと口走っちゃったり、アベルさんを子供扱いしたのも、全部チョコレートのせいなんですよね!?」

アベル「あ、ああ。そうだろうな……」

パトラ「で……では……」

パトラ「きょ、今日のことはお互い見なかったということで……?」チラリ

アベル「いや、それは無理だろう。あんなパトラはなかなか見られないからな」

パトラ「うわああああぁぁぁぁ! アベルさんがいじわるですよっ!?///」パタパタ

パトラ「こ、こんなうまく立ち上がれなくなるまで私を好きにしておいて……!?」

アベル「それは本当に済まなかったと思っている……」フカブカ

パトラ「……す、すごくよかったですけどね?」ボソリ…

アベル「ん?」

パトラ「な、なんでもありません!」プイ!





コンコン




アベル&パトラ「「!?」」ビクゥ!




エリス「アベル様、いらっしゃいますか?」






446 ◆gEU9La026k2020/03/05(木) 00:01:26.55YCOZ/MHE0 (1/3)

パトラ(エ、エリスさんっ!!?)

パトラ(大変、こんな状態を見られたら、なんと弁解すればいいか!?)ワタワタ

パトラ(ああ、そして腰が抜けて動けないこの苦境……っ!)プルプル…


アベル(ま、まさかこの時間になってエリスが来るとは……)ダラダラ…

アベル(エリスは許してくれているが、流石に別の誰かと致した直後の現場を見せるというのは……)ダラダラ…

アベル(かといってまさか追い返すなんてありえないし……)ダラダラ…



エリス「アベル様……? 気配はするのですが……」

エリス「――っ!? まさか、賊が!?」


エリス「アベル様っ! 今、お助け致しますっ!!!」ドバーン!






パトラ「あ」ハンラ

アベル「あ」ハンラ





エリス「え?」

エリス「……」


アベル「……」ドキドキ

パトラ「……」ドキドキ

エリス「……」

エリス「この匂い……」チラ…

パトラ「!」

エリス「もしかしてパトラさん、その……///」

エリス「アベル様と、チョコレートを使って……?///」

パトラ「は、はい!? ごめんなさい出来心だったんです!?///」

エリス「あ、別に怒っているわけじゃないですよ!?」ワタワタ

エリス「ただ、私はまだ生クリームしか試していなくて///」

エリス「ちょ、ちょっとだけ感想を聞きたいかなって……///」

パトラ「……」





447 ◆gEU9La026k2020/03/05(木) 00:08:17.75YCOZ/MHE0 (2/3)

――


特殊判定結果

パトラ、チョコレート気に入った?(純愛願望+性格により激化)


85≧85(チョ、チョコレートのせいなんです/// 逆に言うとチョコレートさえあれば……)

※基準値と同値のため、まさかのお気に入り

※チョコレートを言い訳に、少しだけ素直になってくれるかもしれません


――


パトラ「……」

パトラ「……す……」

エリス「え?」

パトラ「――すごく、よかったです……///」

エリス「わぁ、やっぱり///」

エリス「ど、どうしたんですか? やっぱり、塗り合ったのですか?」ワクワク

パトラ「あっ……!? そうだ、塗り合う……!」

パトラ「失念していました……アベルさんにも塗って、舐めれば私も……」グッ…

エリス「と、ということはパトラさんはアベル様にひたすら食べられてしまったのですね///」

エリス(迂闊でした……私も、こうしていれば……?)

エリス(……いえ。普段からアベル様からは沢山のものを頂いているのです)

エリス(私の選択も、きっと間違ってなかった筈。でも……)

エリス「やっぱり、気になります……!」

パトラ「ああ、これ以上はやめてください!? 思い出したらまた恥ずかしくぅぅぅぅ!?///」

エリス「……アベル様?///」チラ…

アベル「あ、ああ。い、いつか、な……」






448 ◆gEU9La026k2020/03/05(木) 00:12:04.27YCOZ/MHE0 (3/3)

パトラパート終了となります。
かなり高めの基準値だったのにまさかの同値。
気がつけばみんな何かしらに染まってしまっていますね……

この後は残りの面々のチョコ渡しの様子の後、ようやく前スレ1000の幼少姉妹のお話となります
しかし幼少姉妹の過去話だと、取るべき判定コンマが地味に大事になるかも?
なんとか更新速度も戻せればと思います


449以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/05(木) 00:32:40.35XLgCHyYDO (1/1)


感染しないよう気をつけて下さい


450以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/05(木) 10:16:39.31W6eC6Sie0 (1/1)


パトラさんえっちすぎるわぁ……
もしアベルの夜レベル低かったりしたらガチ赤ちゃんプレイとかもありえたのかな


451 ◆gEU9La026k2020/03/07(土) 23:37:26.327N1FIhx40 (1/8)

こんばんはー
早々にまた間が空いてしまいましたが、愛の祭り終わりまで進めたらと思います


452 ◆gEU9La026k2020/03/07(土) 23:37:57.297N1FIhx40 (2/8)

――


……


パトラ「ん、んん……///」コホン

パトラ「と、とりあえず、お二人共申し訳ありません」フカブカ

パトラ「チョコレートの効果に惑わされてしまいましたが、元はと言えば私の調理技術の不足が原因です」

パトラ「次回こそは、まともなチョコレートを……っ!」グッ!

パトラ「……」

パトラ「そういえばエリスさん、あれだけ拘っておられたチョコレートはどうされたのですか?」

エリス「うっ……」

アベル「なんだ、やはり作ってくれてはいたのか?」

パトラ「ええ。偶々目にしただけですが、それはもうものすごい熱意でしたよ?」

エリス「み、見られてたんですね///」

エリス「ただ、パトラさん?」

パトラ「はい?」

エリス「何事も、時には妥協も必要ということを私は学べました」トオイメ

パトラ「何があったんですか!?」

エリス「とりあえず、来年度は愛の祭りの一か月前から準備をする必要があります」

アベル&パトラ「「!?」」

エリス「……申し訳ありません、アベル様」

エリス「本来であれば、完成したチョコレートをお渡ししたかったのですが……」

アベル「い、いや。エリスが頑張って作ろうとしてくれただけで俺は十分嬉しいよ」

アベル「誰にだって失敗はある。あまり落ち込むことはないぞ?」

パトラ「しかし、意外です。あれだけ頑張って作っていたのに失敗なさるなんて……」






エリス「――純粋なチョコレートは今日に間に合いませんでしたので、代わりにこちらを!」



アベル「!?」

パトラ「こ、これは……」






453 ◆gEU9La026k2020/03/07(土) 23:38:51.917N1FIhx40 (3/8)

ガトーショコラ「……」キラキラ!



アベル「ケーキ、か?」

エリス「はい。チョコレートは冷やし固めてから、そのままの状態で長時間の熟成が必要とのことでして」

エリス「それでもやはり、出来るだけ早く召し上がって頂きたくもあり……」

エリス「キアラ様と相談した結果、再度溶かしてケーキに混ぜたんです」

エリス「これなら、熟成期間で改善される舌触りも他の食材が補ってくれますからね」

パトラ「す、すごくいい香りです……」

エリス「キアラ様は明日アベル様にお渡ししようかと仰っていましたけど、私は我慢ができなくて……///」

エリス「その、パトラさんのチョコを召し上がった後で恐縮なのですが……///」

アベル「いや、頂こう。ありがとうエリス」ナデナデ

パトラ「本当に申し訳ないです/// うぅ、私もこんなケーキを焼いてみたい……」

エリス「大丈夫ですよ。私もちょっと前まではアベル様がひきつっちゃうお料理しかできなかったんですから」

エリス「せっかくですから、パトラさんもいかがです?」

パトラ「え、いいんですか!?」

エリス「はい。パトラさんにも色々お世話になっていますからね」

パトラ「そ、それでは遠慮なく……」ゴクリ

エリス「でも、やっぱり一口目はアベル様がいいかな?///」

アベル「う、うむ///」




エリス「はいアベル様! 生クリームをつけて、どうぞお召し上がりください///」アーン!





……


――



454 ◆gEU9La026k2020/03/07(土) 23:39:27.437N1FIhx40 (4/8)

――


……


ローズ「やだもう、嬉しすぎて涙が零れちゃうワ!」ポロポロ

ローズ「天使達やみんながアタシの為にこんなにチョコレートを作ってくれるなんて!」

ローズ「しかもみんな美味しいワ! 本当に、自慢の子達ヨ!」モグモグ


フィーア「えへへ///」

アイナ「本当は私ももう少し頑張りたかったんだけど……」

アイナ「そ、そこはスミレちゃんが補ってくれたかな?」アセアセ

スミレ「いえ、ボク程度……と言いたいところなのですが」

スミレ「僭越ながら、少しばかりボクも皆さんのチョコ作りに指導をさせていただきました」

ローズ「うんうん、アナタのもよくできてるわぁ。見た目も味もかなりのものネ」

ローズ「ところで……」チラ…

キアラ「……///」

フィーア「じ、実はキアラ姉様はちょっと頑張り過ぎちゃったみたいで」ワタワタ

キアラ「ごめんなさいローズさん。もう一日だけ待って貰えると嬉しいです///」

ローズ「……まさかとは思うけど、キアラちゃんあなた一からチョコレート作ろうとしたの!?」

キアラ「は、はい/// エリスさんと相談して、ケーキにしちゃうことにしたんですけど……」

ローズ「なるほどネ。これは明日の楽しみも増えたワ!」ワクワク

ローズ「いいお祭りネ。やっぱり今度は、アタシも乙女として参加することにするワ!」


アイナ「うぅ、私ももっと乙女としての腕を磨かないとスミレちゃんに置いて行かれちゃう……」

スミレ「だ、大丈夫ですよアイナさん。置いてなんかいかないですから」アセアセ

スミレ「それにボクもまだまだ未熟。一から作ろうだなんてキアラ様の精神を見習わないと!」グッ!

アイナ「そ、そうだね。フィーア様も失敗しちゃってあの凄さみたいだし……」

アイナ「私達はローズさんの直属メイド! 最低限、お二人とローズさんに並ぶ力量を身に付けないと!」グッ!

ローズ「フフ、燃えているわネ。次回も期待しちゃうわヨ? あ、それとアタシはもう少し甘いほうが好みかもネ?」

一同「「わかりました!」」


ローズ(あぁ、本当に幸せネ……)


……

――



455 ◆gEU9La026k2020/03/07(土) 23:41:06.737N1FIhx40 (5/8)

――

……


アドルラン「こ、これを私に?」

ヒバリ「うん、頑張って作ったんだ」

ルーシェ「……///」モジモジ

ヒバリ「ど、どうかな? 私としては、ルーシェのものに勝るとも劣らない会心の出来栄えなんだけど///」

ルーシェ「ヒバリさん、アドルラン様の為にって……とっても、頑張っていました。わ、私もですよ……?」

アドルラン「あ、ありがとう二人とも///」


カイン「おーおー、あの兄さんが真っ赤になるとはねぇ?」ニヤニヤ


アドルラン「カ、カイン!?」

カイン「いやいや、最近の兄さんは見ていると面白いなぁ」

カイン「あんだけ馬鹿真面目で、縁談をむっかつくくらいに蹴ってきた兄さんがねぇ……」ニヤニヤ

カイン「二人からチョコを貰っただけで、そんなに照れるだなんて」ニヤニヤ

アドルラン「ぬ、ぬぅ……///」

ヒバリ「しょ、正直私達もアドルランがこんな反応してくれると嬉しくてね///」ニマニマ

ルーシェ「愛のお祭り、いいです///」ホクホク

カイン「見せつけるねぇ……」

カイン(……帝国ももう少し落ち着いたら後継者の心配なさそうだな?)

アドルラン「そ、そういうカインはどうなんだ?」

カイン「ん?」

アドルラン「お前とて、こうしてしっかり自分の好みに合わせて作ってくれたチョコレートを貰えば……」

アドルラン「きっと、私と同じ状態にはなると思うぞ?///」

カイン「はは、僕はそこまでにはならないよ?」ニヤニヤ

カイン「ま、兄さんには今までの反動もあるんだろうさ。どうぞこれからも二人と仲良くするといい」

カイン「その点、僕は兄さんよりは女性への免疫あるからねぇ」ニヤニヤ


ヒバリ「……」ニヤリ

ルーシェ「……」ニヤリ





456 ◆gEU9La026k2020/03/07(土) 23:42:10.377N1FIhx40 (6/8)

エメリナ「……カ、カイン様?」ヒョコ


カイン「エッ、エメリナ!? 聞いていたのか!?」アセアセ

エメリナ「……」

カイン「う、嘘だからな? 今のはちょっと見栄を張ったというか……」アセアセ

カイン「僕にはエメリナ以外の子はよりつかなかったし、僕もエメリナ以外に興味はないというか……」アセアセ





エメリナ「――カイン様、受け取ってくださいっ!!!」バッ!





歪なハート型チョコ「……」テーン




カイン「!?」

エメリナ「そ、その……皆さんのものと比べると、味も形も酷いですけど、それでも……!」

ルーシェ「そんなこと、ないです」

ヒバリ「うんうん。エメリナ、誰よりも頑張ってたじゃない」

カイン「……」

ヒバリ「私やメイドのみんなでちょっと手伝いはしたけど、基本はこの子が一人で頑張ったのよ?」

ルーシェ「悲劇、乗り越えました……!」グッ!

ヒバリ「だからエメリナの気持ちを……え?」



カイン「……///」プシュー…

一同「「!?」」

カイン「あ、ありがとうエメリナ。その……///」

カイン「だ、誰からかこんな贈り物をもらったことなんて、初めてで……///」

カイン「上手く、言葉に、できない、んだけど……///」プシュー…

エメリナ「カイン様ぁ!」ダキ!



ヒバリ「あらあら。予想以上に効果てきめんじゃない」ニヤニヤ

ルーシェ「頑張った甲斐、ありました」ホクホク

アドルラン「よかったなぁ、カイン……」ホクホク

アドルラン「この愛の祭り、是非とも帝国でも恒例行事としたいものだな!」


……


――


457 ◆gEU9La026k2020/03/07(土) 23:44:47.047N1FIhx40 (7/8)

――


……



マックス「……」

マックス「………」

マックス「…………」


グルグル……


マックス「……」

マックス「………」

マックス「…………」


グルグル……


マックス「……」

マックス「……」



特殊判定
↓1コンマ二桁





458以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/07(土) 23:45:52.31XDvbFP+70 (1/1)




459 ◆gEU9La026k2020/03/07(土) 23:52:59.087N1FIhx40 (8/8)

マックスの落胆

50>31

※基準値を下回ったため、深刻なダメージは受けず

※これにより……?

――


マックス「……」

ピタ…

マックス「はぁ……」

マックス「まったく、何を期待してるんだ俺は」

マックス「いくらこっそりお付き合いしているとはいえ……」

マックス「俺はまだまだ未熟な騎士で、キアラちゃんは皇女様だぞ?」

マックス「まさか聖国のお祭りに合わせて、俺に甘いチョコレートをくれるだなんて」

マックス「そんな都合のいい奇跡、起きるわけないよなぁ……」

マックス「俺ももっとパトラ将軍みたいに、邪念を振り払える立派な騎士にならないと」

マックス「そして、キアラちゃんも守れるような男になるんだっ!」グッ!




コンコン




マックス「おわぁ!?」ビク!

マックス「だ、誰だ!?」


キアラ「よ、夜遅くにごめんなさい。キアラです」


マックス「キ、キアラちゃん!?」ドキドキ

マックス「ま、待ってて。すぐにあけるから!」ガチャ





460 ◆gEU9La026k2020/03/08(日) 00:04:22.083buAz8Pt0 (1/13)

キアラ「ごめんなさいマックスさん、おしかけちゃって……」

マックス「い、いや全然大丈夫だよ!?」ドキドキ

キアラ「そ、その……///」

キアラ「遅くなっちゃったけど……あ、愛の祭りらしいから、これを……///」



ガトーショコラ「……」キラキラ!



マックス「!?」

キアラ「その、本当はチョコレートそのものを用意したかったんだけど……」

キアラ「ちょっと予定外のことがあって……」

キアラ「エリスさんと相談して、チョコレートを混ぜたケーキにしてみたの」

キアラ「ま、まだ誰にも食べさせてないから、味の保証ができないけれど……///」

マックス「だ、誰にも!?」

マックス「え、アベル皇子やローズさんにも!?」ドキドキ

キアラ「う、うん///」




キアラ「――普段、マックスさんにはあまり表だって想いを伝えられていないから」

キアラ「――きょ、今日くらいは、一番に伝えたいかなって///」



マックス「」フワー…

キアラ「マックスさん!?」

マックス「――はっ!? 嬉しさのあまり意識が飛んだ!?」

キアラ「そんなに!?」

マックス「いや、それくらい嬉しいってこれ! た、食べていいのほんとに?」ドキドキ

キアラ「う、うん///」

マックス「……」ドキドキ


追加特殊判定
↓1コンマ二桁




461以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/08(日) 00:05:09.024nz8MSG80 (1/3)




462以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/08(日) 00:05:09.35xFK189UuO (1/2)

そぉい!


463以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/08(日) 00:06:03.42VCqzFTo20 (1/3)




464以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/08(日) 00:06:08.95jUht84UA0 (1/1)

極端な数字だが果たして


465 ◆gEU9La026k2020/03/08(日) 00:11:55.103buAz8Pt0 (2/13)

マックスとキアラの羞恥心

15>02

※基準値を下回ったため実行!

――



マックス「……」ドキドキ

マックス「だ、駄目だ。緊張してフォークが持てそうにない」プルプル…

マックス「……」




マックス「――った、食べさせてくれたり、しないよね?///」

キアラ「!?///」ボッ!



マックス「ご、ごめん! 今の無し! 落ち着いたらちゃんと自分で――」



キアラ「……///」スッ…

マックス「え?」

キアラ「ほ、本で読んだことは、あります……///」

キアラ「こういう時は、こうするのが作法なのですよね?///」





キアラ「マックスさん……あ、あ~んしてください?///」




マックス「」





マックス(俺は今日、死んでもいい)ダバー!

キアラ「マックスさん!? 泣いちゃう程に不味かった!?」オロオロ

マックス「う゛ま゛い゛よ゛おぉぉぉぉぉぉ……!」ダバダバ!



……


――




466以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/08(日) 00:14:10.924nz8MSG80 (2/3)

この二人純愛してんなー


467以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/08(日) 00:15:06.97CypAqL7fO (1/2)

マックスはやはりもってやがる…


468 ◆gEU9La026k2020/03/08(日) 00:15:37.843buAz8Pt0 (3/13)

――

……


アルフ「……よかったのかリーナ?」

リーナ「何がですの?」

アルフ「皆の報告を聞く前に帰ってしまって」

アルフ「やはり、祭りを伝えたのは我らだ。その……」

アルフ「上手くいったか、少し気になるではないか?」ソワソワ

リーナ「大丈夫ですの。何しろみんな私のよく知るお友達ですのよ?」

リーナ「きっと神も、それぞれに優しい祝福を授けてくださっていますの!」

アルフ「……」

アルフ(約一名、バーンズという犠牲者はいたがな……)

マークス「うむ、リーナ様の仰る通りだ!」

マークス「彼女達も頑張っていたし、きっとその気持ちは伝わる筈!」

マークス「今回の祭りを機に、帝国にも広まるといいですな!」

アルフ「アドルランが好意的に受け止めてくれれば、可能性はありそうだな」

リーナ「ふふ、まだまだ道は遠いかもしれませんけど……」

リーナ「今後も帝国や王国ともこういった交流は続けましょう」



リーナ「そして、三国が本当の意味で平等、愛にあふれる幸せな未来を築いてみせますの!」

リーナ「兄上、みていてくださいな!」グッ!



――


おまけEX10 【戦いを終えて~~聖国・愛の祭り~~】 おしまい


――


469 ◆gEU9La026k2020/03/08(日) 00:20:15.413buAz8Pt0 (4/13)

というわけでおまけ10終了となります
マックスは毎回結構判定を厳しめにしてある筈なんですけど、よくクリアしてきますねぇ……
なおその代償なのか運が悪い時は極端な結果ばかり出していますけど

明日からはようやく姉妹幼少期編となりますが……
正直、着地点にまだ悩んでいるというのが本音ではあります
あまり重いものにし過ぎるのもあれですし、小話セットも手の一つと考えているのですが、
よろしければ幼少期姉妹で見てみたいシーンなどがあれば、挙げていただけるとありがたいです。
そしてそれとは別に先に特殊判定を少し
本日もありがとうございました!

特殊判定
↓1~3コンマ二桁


470以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/08(日) 00:20:46.194nz8MSG80 (3/3)




471以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/08(日) 00:20:51.37VCqzFTo20 (2/3)




472以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/08(日) 00:21:35.42xFK189UuO (2/2)

おつおつ
おめでとうマックス……!


473以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/08(日) 00:22:09.45ebjnkINDO (1/2)

こっそり城内か外を冒険とかかな?



474以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/08(日) 00:23:42.56vgLhxuG9O (1/1)

おつです
妹ズ過去編だとやはりどういうきっかけでパパンがフィーアの才能を見抜いたのかが気になるので、その辺りとかお願いしたいです


475以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/08(日) 00:29:16.31VCqzFTo20 (3/3)

見てみたいシーンではキアラの膨大な魔翌力がローズさんに見つかってコサージュをもらった経緯について見たいです


476以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/08(日) 00:37:57.64CypAqL7fO (2/2)

おつおつ。まさに愛の祭りなイベントだったな
過去編はフィーアが初期アベル隊ヒロイン達も姉様って慕うようになった経緯とかちょっと見たいかも


477以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/08(日) 07:31:29.87grmywhPL0 (1/1)

重い話になるかもしれないけどハードモードだったキアラの様子とそれでも腐らずにいけた理由が見たいかな


478 ◆gEU9La026k2020/03/08(日) 23:35:12.993buAz8Pt0 (5/13)

こんばんはー
色々な案をありがとうございます
それでは短いですが、過去開始までの導入部分だけ投下します


479 ◆gEU9La026k2020/03/08(日) 23:35:46.683buAz8Pt0 (6/13)

――


EXイベント11

【戦いを終えて~~かつての帝国皇女姉妹~~】


――


480 ◆gEU9La026k2020/03/08(日) 23:36:12.103buAz8Pt0 (7/13)

【帝国・アベルの城塞】



フィーア「よいしょ、よいしょ……」

キアラ「ふぅ……」トサ!

アベル「よし、こっちはこれでいいか?」ゴト!

マックス「うおぉ、思ったより重い……!?」ヨロ…

パトラ「まったく、無茶しないのマックス」ヒョイ

ロウル「一気に片づけたい気持ちはわかりますけど、こういう時は運べるものは小まめに運ぶべきですよ?」

アーシャ「最近、旅行やお祭りで少し気を抜き過ぎたかしら……? まさかこんなに色々書類が溜まっているなんて」

アベル「兄様達いわく、不要なものも多いらしいが、まるで目を通さないのも不味いからな……」ドサリ!

ティア「ん、んん……!」プルプル…

シア「この箱も重いです~……」プルプル…

エリス「ああ、お二人とも無茶は駄目ですよ!?」ワタワタ

アベル「一応、これで最後だが……」ドスン!

マックス「ふひぃー……な、なんなんですかこの荷物?」

マックス「確か現状の帝国は、アドルラン皇子を皇帝代理としている筈ですよね?」

マックス「帝国の施政に関わる書類は王城に送られると記憶していますが……」

アベル「俺も一応、兄様の補佐の立場だからな。皇子全員の署名が必要なものもある場合は、こちらにも送られてくる」

アベル「それに黒騎士として動いていた名残なのか、俺宛への依頼書などもあるからな」

ロウル「流石に全部はアベルさんも処理しきれないんで、署名書類以外は私達もお手伝いするんですけど……」

エリス「なんだか、前よりもさらに量が増えていますよね?」

アーシャ「……こちらは全部、重要な案件の書類みたいです。ではこっちは……?」パカ!





481 ◆gEU9La026k2020/03/08(日) 23:37:32.963buAz8Pt0 (8/13)

アーシャ「……え?」ヒキッ…

パトラ「ど、どうしたんですかアーシャさん!?」

シア「な、何が入っていたんですか~?」トテトテ

ティア「ちょっと、気になります……」

マックス「って、なんだこの数の便箋やら装丁書やらは……この感じ、貴族からなのか?」

ロウル「あー……一応、一応見てやりますかねぇ」ヒキッ…

エリス「……」ビリ…




『帝国名門貴族たる我が家にて、アベル皇子を讃える――』




アーシャ「よし、燃しちゃっていいわ」

エリス「初級火炎魔法」ボッ!

パラパラ…

マックス「うえぇ!? い、いいんですかそれぇ!?」

ロウル「いーんですよ。あ、こっちもですね。もう普通に破いて捨てましょう」ビリビリ!

パトラ「……なるほど、アベルさんに取り入ろうとする貴族の下心丸出しの手紙の山ですか」ハァ…

アーシャ「最近、多いんですよね……」ビリビリ

ロウル「王国貴族もですけど、帝国貴族も大概なのが実情ですからねぇ……」

アーシャ「耳が痛いわ……あ、これも棄てましょう」グシャア!

シア「え、縁談のご案内書まで~!?」ワタワタ

ティア「ア、アベルさん、やはり貴族の方とご結婚なさっちゃうんですか……!?」

アベル「するわけがないだろう、あんな連中と……」

アーシャ「……帝国将の娘までいますね。なんとしてでも地位にしがみつきたいのでしょう」

ロウル「まったく、帝国が変わった途端に急に態度を改めて、本当に嫌な連中ですね」

エリス「アドルラン様とカイン様も、苦労なさっているかもしれませんね……」ビリッ!





482 ◆gEU9La026k2020/03/08(日) 23:40:16.313buAz8Pt0 (9/13)

フィーア「むぅ、アベル兄様は変な人には渡したりしませんからね!」プンプン!

キアラ「と、とりあえずそういった書類は全部捨てちゃう方向でいいのかな?」

キアラ「それじゃあこっちの箱も……」カパ

キアラ「……え?」

フィーア「キアラ姉様? どうされ……っ」


キアラ「……」

フィーア「……」


マックス「ど、どうしたんだ二人とも?」

マックス「アベル皇子にスカーレット将軍が求婚とかそんなとんでもな――」


パサ…


パトラ「マ、マックスまで!? 一体何を……?」ヒョイ

パトラ「こ、これは……」







マックス「――キアラちゃんとフィーアちゃんにまで縁談来てる……」






一同「「!?」」






483 ◆gEU9La026k2020/03/08(日) 23:42:18.683buAz8Pt0 (10/13)

アベル「……」

エリス「……」

アーシャ「……」

ロウル「……貸してください」

パトラ「は、はい」スッ…

ロウル「……おーおー、これはすごい。とある帝国将さんからの縁談話ですよ」

アーシャ「息子も以前よりキアラ皇女を気にかけており……よくもまあこんな出鱈目を」

エリス「……こちらも、似たような内容ですね」

アベル「これは帝都のあの貴族から、フィーアに対してか。……全部処分でいいな?」

フィーア「はい!」

キアラ「……」コクリ

マックス「……」ブルブル…


メラメラ…


アベル「……すごいな、本当に余計なものばかりだったようだ」

ロウル「一気にさっぱりしましたね!」

マックス「……」

マックス「……あの、よかったんですか?」

アベル「ん、何がだ?」

マックス「その、アベル皇子はもうエリスちゃん達がいるからわかりますけど……」

マックス「キ、キアラちゃんとかは、やっぱりちゃんとした家系と……」

アベル「……確かに、国を考えれば政略上の結婚というものもあるだろう」

アベル「だが、可愛い妹達がそんなものの道具にされるなど我慢ならん。二人の結婚は二人が決めた相手とすべきだと俺は思う」

フィーア「私は、アベル兄様のような方でなければ全員お断りです!」ピョン!

ロウル「まあ、アベルさんの意見は多少家族目線も入ってしまってますけど……」

エリス「私達の目からしても、さっきの貴族達にはお二人をお任せすることなどできません」

アーシャ「彼ら、昔のことを忘れたのかしらね……? 厚かましい限りだわ」

マックス「昔のこと……?」

アベル「……」

アベル「そういえば、あまり昔の帝国を語ったことはなかったな」

アベル「シアにパトラ、それにティアには俺が妾の子として暗黒街に捨てられたことくらいは話したとは思うが」

ティア「は、はい。すごく、驚きました……」

シア「私もです~……」

パトラ「……その言い方だとアベルさん、お二人も?」

アベル「……」



484 ◆gEU9La026k2020/03/08(日) 23:45:40.543buAz8Pt0 (11/13)

――

三連特殊判定結果

1:当時のアベルの王城内での評価(妾の子-20補正有)

19-20

= 0 (-1)

 王城内は勿論、本来なら帝国にいることもまかり通らん!

※皇帝からは無関心、その他上層部や兵からは邪魔者扱い。城塞だけが唯一の場所だったようです

2:当時のキアラの王城内での評価(フローレンによる-10補正有)

37-10

=27(ろくに武器も握らない、本ばかり読む子が第一皇女って大丈夫か……?)

※アベル程ではありませんが、相当肩身が狭い境遇です

3:当時の王城内でのフィーアの評価(暗殺才能未開花のため補正無)

42(……まあ、まだ小さいしこれから期待すべきか?)

※兄や姉に比べると周りの対応も幾分優しめですが、それでも冷たい人の方が多いです

※全員基準値50を下回った為、かなりハードな幼少期だったようです

――


アベル「ああ、俺は言わずもがなというか」

アベル「当時、カイン兄様は一人で暗黒街を生き延びたことで少し評価されたのに対して……」

アベル「俺は兄様よりも時間がかかったうえ、エリスとロウルに支えられてようやくだったからな」

アベル「父がこの城塞で暮らすことを認めてくれなければ、俺も帝国そのものを追われていただろうな」

シア「そんな……」

アベル「だが、それ以上に問題だったのは……」

アベル「当時のキアラとフィーアに対しての風当たりも、相当に強かったということだ」

マックス「え!? ど、どうして……!?」

アベル「今からもう10年以上前の話だ……」

アベル「アドルラン兄様も病弱な身体こそ克服されていたが、まだ身体は完成しきっていない頃だ」

アベル「カイン兄様は両目の光を失い、実力主義に怯えた結果が歪んで強者の地位にしがみつく様になってしまった」

アベル「俺は論外。続く皇女二人は戦う力も意思も持たない……」

アベル「時が経つにつれ、皇帝ギルバートの子供達はどんどんと帝国を継ぐには不安のある者ばかりになった」

アベル「今以上に幼く、戦いを好まなかった二人は実力主義に傾倒した帝国上層からすれば、面白くない存在でもあったんだよ」

パトラ「なんて、身勝手な……!」フルフル…

ティア「酷すぎます……」

キアラ「だ、大丈夫ですよ!?」ワタワタ




485 ◆gEU9La026k2020/03/08(日) 23:50:10.483buAz8Pt0 (12/13)

キアラ「確かに、大変ではありましたけど……」

キアラ「アベル兄様と比べれば全然ですし、本ばかり読んでいたのも事実ですし……」

フィーア「私もです! 昔には嫌な思い出もありますけど……」

フィーア「それも含めて成長して、今の私がここにあるんですから!」エヘン!

キアラ「少し遅れてしまいましたけど、今こそ私達も帝国皇女として頑張ろうと思っています」

アベル「……本当に、立派な妹達だ」ナデナデ

フィーア「えへへへ///」

キアラ「……///」

パトラ「本当に、ご立派です……」

パトラ「しかし、なんといいますか……」

キアラ「?」

パトラ「それだけの境遇で、どうしてお二人はここまで純真に育たれたのでしょう?」

シア「あ、それは私も気になります~。私の方が神様に怒られちゃうって、よく思うくらい純粋ですもの~……」

ティア「は、はい。あの恐ろしい皇帝のお子さんとは思えないです……」

マックス「よくない扱いされてて、それでもキアラちゃん達はこんなに優しくていい子なんだもんなぁ……」

マックス「確かにどうしてかってのは、気になる……」

キアラ「べ、別に面白い話ではないですよ……?///」

フィーア「んー……アベル兄様が希望だったのは間違いないですけれど」




フィーア「――やっぱり、あの頃はローズさんがいてくれたからこそ、ですね!」




……

――



486 ◆gEU9La026k2020/03/08(日) 23:57:26.523buAz8Pt0 (13/13)

導入部分まで進んだ辺りで今日はここまで
フィーアくらいは+補正いれておこうかと思いましたけど、まだこの時点ではギルバートに見いだされていないので無補正に
……したら綺麗に全員50下回りましたね(白目)
まあ既に未来がこうなっている+ローズがいるので、過去の悲惨さは相応に抑制されると思います

そして再び先に特殊判定も取っておきます
本日もありがとうございました!

特殊判定
↓1~2コンマ二桁


487以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/08(日) 23:57:59.54yN+9uBIn0 (1/1)




488以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/08(日) 23:58:17.73ebjnkINDO (2/2)

はい


489以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/08(日) 23:59:32.63APTNb2hNO (1/1)

設定後押しするかのようなアベルへの容赦ないコンマよ


490 ◆gEU9La026k2020/03/09(月) 23:52:35.07xgiSsQKf0 (1/6)

こんばんはー
遅くなってばかりですが、ちょっと安価部分まで進んでいきます


491 ◆gEU9La026k2020/03/09(月) 23:53:07.42xgiSsQKf0 (2/6)

――


……皇女姉妹幼少期……




ローゼン(……これが、ノワール様が危惧されていたことか)

ローゼン(天使にかまけている間に、まさかアベル様とカイン様が……)

ローゼン(いや、それだけじゃない。ノワール様も、もう何日もこの部屋にお戻りになられない)

ローゼン(おそらくは……)

ローゼン「……」チラ…


フィーア「きょうも、にーたまとはあそべないの?」

キアラ「アベル兄さまも、おいそがしいんだよ」

キアラ「だ、だいじょうぶ。わたしがかわりに遊んであげるからね?」ナデナデ

フィーア「わーい!」


ローゼン(……暗黒街は広いうえ、ここからは距離がある。とても一人じゃ探せない……)

ローゼン(それにこの子たちを置いていくことは絶対にできない……!)

ローゼン(拠り所だったお兄ちゃんとお義母さんを失ったこの子たちに、これ以上辛い思いはさせられない……!)

ローゼン(俺が――アタシが、この二人を守ってみせる……っ!!!)グッ!


ローゼン「……」スッ…





ローズ「はーいっ、二人ともアタシを見て見てっ!」ジャジャーン!





キアラ「!?」

フィーア「?」



ローズ「ノワール様とアベル様は、今ちょーっと忙しいのヨ」

ローズ「だから、お二人が戻られるまではアタシがあなた達のお姉さん、お母さんになってあげるっ!」

キアラ「え、え?」オロオロ

ローズ「大丈夫。絶対に辛い思いはさせないからネ……! 楽しい、そしていつか立派なレディーになれる生活を約束するワ!」

キアラ「ロ、ローゼンさん?」

ローズ「ローゼンは仮の姿……アタシは乙女、ローズなのヨ!」





492 ◆gEU9La026k2020/03/09(月) 23:53:33.88xgiSsQKf0 (3/6)

二連特殊判定結果

ローズの姉妹保護方法

1:陰から? 表から?

01~50:陰からサポート
51~00:表から堂々と

コンマ54
51~00:表から堂々と


2:メイド長、すぐになれたの?

73>70

※基準値を超えたため、メイド長早期就任!

――


ローズ「帝国は実力主義……」ブツブツ…

ローズ「幼いこの子達に、でもフローレンは関心が薄い……お世話役は必須……」ブツブツ…

ローズ「ノワール様の推薦が無いのであれば、自らの手で勝ち取るまでヨ!」

ローズ「この子達にも、アタシにも、余計な口出しを許さないほどに……!」

ローズ「今まで抑えてきたけど、アタシも覚悟を決めたワ。これはその決意でもある……」

ローズ「待っていて。すぐに、誰も何も言えないくらいの地位に……」

ローズ「メイド長に、なってくるからネ!」シュバ!


キアラ「え、えぇ……?」コンラン

キアラ「わたしたちを心配してくれてるのかな……?」

フィーア「すごいすごい! はやーい!」キャッキャッ!

キアラ「……」



アベル『キアラ、フィーア。もし、俺や兄様が突然いなくなったとしても』

アベル『一人でも、生き延びられるように頑張るんだぞ……?』

ノワール『……アベル……』

キアラ『に、兄さま、いなくなっちゃうの?』ウルウル

フィーア『ふぇ、ふぇぇ……』ジワ…

アベル『だ、大丈夫だ! たとえばだ、たとえば!』アセアセ



キアラ「……」ジワ…

キアラ「……!」フルフル!

キアラ「フィーアちゃんは、まもってあげるからね。絶対に……!」ギュッ…!

フィーア「ね、ねーたま?」



……


――


493 ◆gEU9La026k2020/03/09(月) 23:54:00.08xgiSsQKf0 (4/6)

――


【帝国・メイド試験会場】




ローズ「これでどうっ!?」ダァン!

審査員1「う、美味い!? なんだこの料理は!?」


審査員2「や、やめろ! わかったから、俺で実演する必要はないからな!?」キュ!

ローズ「そこまでお尻をガードしなくても……」



メイド「え……あれ、ローゼン君……?」

執事「いや、髪色は同じだが流石に違うだろ? あいつ真面目で割と口数少なかったし……」

メイド「そ、そうだけど……」

執事「それに今大事なのはそこじゃない。あの技術は、あらゆる面でメイド長を凌駕しているぞ……!?」



メイド長「く……そんな、名家の私が、こんな性別も怪しい若造に負けるなんて……!」

ローズ「性別や年齢なんて些細な問題ヨ? メイドや執事は――仕えるべき主への想いこそが大事」

ローズ「そして今のアタシは、その想いが溢れまくっているワ……!」ゴゴゴゴ!

ローズ「さぁ、メイド長? 料理も夜のレベルも、アタシが上回ったワ。残すは……」

メイド長「……この帝国において、最も重要なのは力っ!」ヒュパン!

メイド長「他がどれだけ優れていようと、弱者では――」




――『熱情の律動』発動――




ローズ「滾れぇ! アタシの肉体イイィィィィィィィィ!」ズドドドドドドドド!



メイド長「いやらばああぁぁぁぁぁぁぁっ!?」ドグシャァ!!!





メイド達「「」」

執事達「「」」




……



――


494 ◆gEU9La026k2020/03/09(月) 23:54:43.41xgiSsQKf0 (5/6)

――


【皇女姉妹の部屋】



キアラ「――おしまい。ど、どうだった?」パタン

フィーア「いいおはなしだった!」キラキラ!

フィーア「ねーたま、つぎはつぎは?」ワクワク

キアラ「えっとね……」




ローズ「戻ったわよ、天使達っ!!!」ゴスロリー!




キアラ「に、にぎやかになってる!?」ガーン!

フィーア「わぁ、きれー!」パチパチ!

ローズ「ん゛っ……! あ、ありがとうネ」

ローズ「ふふ、無事にメイド長になれたわヨ!」グッ!

キアラ「ほ、本当に!?」

ローズ「ええ。まぁまだ、新米だからネ……」

ローズ「外はまだ前の格好じゃなきゃうろつけないけれど、それもすぐに覆してみせるワ」

ローズ「少なくとも王城内でのあなた達のお世話は、アタシやアタシが認めた子にしかさせない」

ローズ「それに、地位の向上って便利なものネ。欲しいものも色々手に入りやすくなったワ!」スッ

裁縫道具「……」

キアラ「これは……」

ローズ「ふふ、アタシこう見えても、何かを作るのが好きで結構得意なのヨ?」

ローズ「可愛い女の子ですもの。お洒落もレディーの嗜み……」

ローズ「さぁ、これから忙しくなるわヨー!!!」



ローズ(これから先何があっても、この天使達は守り抜いて見せるワ……!)グッ!



……



――


495以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/09(月) 23:54:56.06wviBdxmtO (1/1)

流石はローズさんやねえ


496以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/09(月) 23:56:15.295wLnCW740 (1/1)

ローズさんはいつも有能


497 ◆gEU9La026k2020/03/09(月) 23:56:19.02xgiSsQKf0 (6/6)

―――
――





キアラ「――といった具合に、ローズさんは当時から私達の為に尽力してくださったんです」

フィーア「当時は私もローズさんと姉様の思いも知らず、ただ楽しんでいるだけでお恥ずかしいです///」

マックス「へぇ、やっぱりあの人凄かったんだなぁ……」

パトラ「かなり変わったお方ですけど、お二人への忠義……いえこの場合は少し違うでしょうか?」

シア「……愛、の方が相応しいかもしれませんね~。本当にお母さんみたいです~」ニコニコ

ティア「神よ、やはり帝国にも以前から慈愛の精神はありました……!」

アベル「本当に、ローズさんや二人には色々と迷惑をかけたものだ……」

ロウル「時期的に、アベルさんはまだ私達と暗黒街をさまよっている頃ですかねぇ?」

アベル「だろうな。俺がもっと、しっかりしていれば……」

キアラ「……確かに、アベル兄様が突然いなくなったことは辛かったです」

キアラ「もし、あの時からずっと兄様も一緒にいたらと、考えなかったわけでもありません」

フィーア「でも、それだと……」

フィーア「エリス姉様にロウル姉様、アーシャ姉様とは会えなかったと思います!」

フィーア「それに今はこうして兄様達と色々できて幸せです!」ピョン!

アベル「そうか……確かにな」

ロウル「非常に不味い発言ではありますけど、アベルさんが捨てられなければ、私とエリスさんは死んでたでしょうね……」

エリス「ええ……」

マックス「……わ、わかったつもりでいたけど、やっぱ帝国って怖いなぁ……」

マックス「で、でもアベル皇子達はこうして元気どころか滅茶苦茶強いし、キアラちゃん達にはローズさんがいたわけだし……」

マックス「この後は、少しは楽に過ごせたのかな?」

フィーア「うーん……」

マックス「あ、あれ?」

アーシャ「……事はそう単純でもないのが、当時の帝国の厄介さです」

キアラ「確かにローズさんの存在は大きかったのですが……」

キアラ「それでも、色々と大変なことはありましたね」

フィーア「たとえば……」


――

※次の姉妹の過去のイベントを選んでください


1:フィーアの王城脱走作戦(判定おおめ)

2:キアラの忍耐(コサージュ話含む)

3:キアラとフィーアのレディー特訓

4:少し成長した二人とアベルの野心

5:その他自由安価

↓1~3多数決



498以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/09(月) 23:58:54.52bqG6ShDz0 (1/1)

4


499以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/09(月) 23:59:22.13tP9yKmmDO (1/1)

2


500以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/09(月) 23:59:27.95hbimBLcF0 (1/1)

2


501以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/09(月) 23:59:35.25ewRoB3GOO (1/1)

幼い順?に行きたいし1かな


502以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/10(火) 00:00:13.59zVdNf/dsO (1/1)

1


503 ◆gEU9La026k2020/03/10(火) 00:03:01.82rIH8mGir0 (1/10)

2のキアラ奮闘に決まったあたりで今日はここまで
これまでの判定や各キャラシートを併せると、キアラはかなり苦労多いんですよねぇ……
まあ未来の判定で鋼メンタルったりヴァ―ミリオンぶっぱとかとんでもない成長しているんですけど

本日もありがとうございました!


504以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/10(火) 07:15:48.08vyJgg8Cp0 (1/1)


どれも気になる


505 ◆gEU9La026k2020/03/10(火) 23:26:40.38rIH8mGir0 (2/10)

こんばんはー
それではゆるゆるとキアラ忍耐から再開していきます


506 ◆gEU9La026k2020/03/10(火) 23:27:13.63rIH8mGir0 (3/10)

2:キアラの忍耐

――


フィーア「キアラ姉様は、昔から大変だったんです!」

キアラ「フィ、フィーアちゃん、私の話なんて……」

マックス「……」

マックス(キアラちゃんの小さい頃……)

マックス(気になるに決まってるじゃないか……っ!)

マックス「た、大変てどれくらい?」

フィーア「えっと、とにかく私よりもです!」

フィーア「キアラ姉様はとっても優しくて、綺麗で、色々な本を知っていて……」

フィーア「私には自慢の姉様なのです!」

キアラ「///」

マックス「うんうん」

フィーア「でも……」

フィーア「お父様も、お母様も、お城の人達も……」

フィーア「気にかけるのは、いつも私ばかりで……」

パトラ「どうしてそんな……」

アベル「キアラは小さい頃から優しく、戦いを嫌っていた」

アベル「実力主義の帝国皇女としては、明らかに異質だったんだ」

シア「聖国だったら、むしろ崇められていたと思います~……」

ロウル「……今更ですけど、リーナさんは聖国王女にしては随分行動派でしたものね」

フィーア「私もよく動き回っていたので、皇女らしくはないかもですけど……」

フィーア「とにかくキアラ姉様は、ちゃんと皇女としてのお勉強をしっかりこなしていました」

フィーア「それなのに……」


……

――




507 ◆gEU9La026k2020/03/10(火) 23:28:15.85rIH8mGir0 (4/10)

―――
――



【帝国・皇女の部屋】


ローズ「よし、今日の座学の時間はここまで!」

ローズ「のみこみが早くて素晴らしいワ! 予定よりかなり早く終わったわヨ?」

キアラ「ありがとうございますローズさん」

キアラ「……では、のこりの時間はこのまえの本のつづきを」

ローズ「キアラちゃんは本当に本が好きなのネ」

ローズ「今度また、面白そうな本があったら仕入れとくワ!」

キアラ「だ、だいじょうぶです! それより、フィーアちゃんに!」ワタワタ

フィーア「わたし、ねーたまとごほんよむのすきー!」

ローズ「安心なさいな天使達! ちゃんと、二人の望むものを仕入れてくるからネ!」

ローズ「あ、そうだ!」パン!

ローズ「折角だから、お買いものに行きましょう!」

ローズ「やっぱり本は、読む子が選んだ方がいいし!」

ローズ「あ、どうしてもその本の続きが気になるならまた今度でいいけど……」

キアラ「そ、そんなことないです!」パタン

キアラ「あ、あたらしい本……ほんとうにいいんですか?」

ローズ「もちろんヨ! フィーアちゃんも一緒ヨー?」

フィーア「わーい!」キャッキャッ

ローズ「さ、はぐれないように手を繋いでいきましょうネ?」

キアラ&フィーア「「はーい!」」


ギュ…


ローズ(……両手を愛らしい天使に握られて、アタシほんとこのまま天に昇るんじゃないかしら?)ブバッ!



……



――


508 ◆gEU9La026k2020/03/10(火) 23:29:13.38rIH8mGir0 (5/10)

――


【帝国・王城内】


ローズ「……」コツコツ

フィーア「……」キョロキョロ

キアラ「……」ドキドキ

キアラ(おでかけ、いつぶりかな……?)





帝国兵1「ん、あれって……」

帝国兵2「新しいメイド長ってのと……フィーア様と、キアラ様か?」

帝国兵3「ははーん、なるほどなぁ。流石は皇帝陛下だ」

帝国兵1「どういう意味だ?」

帝国兵3「新しいメイド長は前メイド長を完膚無きまでにぶちのめしたって話だ」

帝国兵2「ああ、聞いた聞いた。凄すぎて次回からさらに戦闘技能の採点を重視するってんだろ?」

帝国兵3「甘ったれじゃなくて、武闘派メイドを教育係にすることで……」




帝国兵3「――あの出来損ないの皇女様を鍛え直そうって魂胆なんだろ?」




キアラ「っ……!」



帝国兵1「お、おい……!?」

帝国兵3「全く皇帝陛下もお辛いだろうに……」

帝国兵3「自分の子が、どれもこれも失敗作……いや、第一皇子様は少し芽吹いてきたんだったか?」

帝国兵2「アドルラン様は最近になって成長したと聞くが、確かに残りはな……」

帝国兵3「第二皇子はひょろっとしてるし、第三皇子に至っては妾の子」

帝国兵3「それだけじゃくて、第一皇女は戦いどころか外出もしない」

帝国兵3「それに第二皇女も巻き込み続けてるとなりゃ、もう見て見ぬふりもできねえわなぁ」


キアラ「……」





509 ◆gEU9La026k2020/03/10(火) 23:30:46.58rIH8mGir0 (6/10)

帝国兵2「フローレン様からの評価も低いとなりゃ、魔法の才も無いんだろうしな……」

帝国兵3「皇子が駄目で、皇女ならって期待してみれば一番酷い出来とはねぇ……」ヤレヤレ

帝国兵1「ま、まだ小さいだろう? だから陛下も新しいメイドを……」

帝国兵3「まー確かにまだ餓鬼だけどよ、あと4、5年もすりゃ絶対に兄貴の後追うぜありゃ」

帝国兵2「……ギルバート様も、我が子には慈悲の心があるのかもな」

帝国兵2「どうあれ10年強は、弱者でも許しているわけだからな。そうなると確かに……」

帝国兵1「……」スタスタ…

帝国兵3「あ、おいどこ行くんだ?」

帝国兵1「いつまで無駄口叩いてんだ。とっとと鍛錬場で、相手叩いた方が効率的だろ」

帝国兵1「俺らだって、いつ暗黒街……いや、死んでもおかしくないと思うぞ」

帝国兵2「……なんだあいつ、急に真面目ぶって」

帝国兵3「俺たちゃ天下の帝国兵だぜ? 王国だろうが聖国だろうが――がっ!?」ムンズ!








ローズ「はぁい?」ゴゴゴゴゴゴゴ!







帝国兵3「ひぎぃ!?」メキメキ…

帝国兵2「メイド長!?」

ローズ「ちょうどよかったわぁ。今、アタシの雄の部分がもう滾ってしかたないのヨ」

ローズ「――皇女様より、強者の兵士と鍛錬した方が、燃えるわよネェ……?」ズゴゴゴゴゴ!




帝国兵2&3「「」」ジョバー…



……


――


510以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/10(火) 23:31:10.1288VzkLIsO (1/2)

「オイオイオイ」「死ぬわアイツ」


511 ◆gEU9La026k2020/03/10(火) 23:31:39.52rIH8mGir0 (7/10)

――


【帝国・帝都】


ローズ「やれやれ、ちょっと無駄な時間を使ったけど、気にせずお買いものヨ!」

キアラ「……あの、ローズさん……」

ローズ「いいのよキアラちゃん。あんな連中なんて気にしなくて!」

フィーア「なんだか、やなひとたちだった!」プンプン!

ローズ「ああいう大人になっちゃ駄目ヨ?」

ローズ「あなた達は、立派なレディーを目指すの!」

フィーア「はーい!」

キアラ「……」

ローズ「それじゃ、さっそくキアラちゃんの読みたい本を探しましょ?」

ローズ「お金の心配は大丈夫ヨ。なんといってもメイド長だからネ」

フィーア「わたしもごほんよみたい!」キラキラ!

ローズ「もっちろん、フィーアちゃんの本も選んであげるからネ!」

ローズ「それじゃあ、どの本屋に行こうかしら……」

キアラ「……」


特殊判定
↓1コンマ二桁


512以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/10(火) 23:31:53.19oizLx+vCO (1/1)

ほいさ


513 ◆gEU9La026k2020/03/10(火) 23:46:26.16rIH8mGir0 (8/10)

キアラの忍耐・好きな本

25>19

※基準値を下回ったため、好きな本は我慢

――


【帝国・とある本屋】


フィーア「わぁぁ……!」キラキラ!

ローズ「まずは大きい店からよネ!」

キアラ「……」

キアラ(皇女として……)

キアラ「……」スッ…

ローズ「お、さっそく欲しい本が見つかったのかしら?」ワクワク

ローズ「やっぱり綺麗な絵本? それともあの子ならもう文字が多いものでも……」



キアラ「……」キョロキョロ

キアラ(……わたしでも、読めるもの……)

キアラ(ううん、読めるようにならなくちゃ……)

キアラ(あ、たぶんこれ……そういう本だよね?)



キアラ「ローズさん……」

ローズ「あら、決まった? 指をさしてくれれば取ってあげるからネ?」

キアラ「あれと……あの本にします」スッ




『戦後手当・入門編』

『生き延びる戦術』




ローズ「!?」

フィーア「?」

キアラ「や、やっぱりだめですか……?」

ローズ「い、いや買えないわけじゃないけど……」

ローズ「キアラちゃん? もっと、可愛い本でもいいのヨ?」

キアラ「いえ、あの本がいいです」

ローズ「……」

キアラ「さっきの兵士さん達は、ただしいです」

キアラ「わたし、もうすぐ誕生日……10歳なんて、すぐです」

キアラ「たのしい本だけじゃなくて、いまから皇女として……」

ローズ「……っ!」

フィーア「ねーたま……?」


……


――


514 ◆gEU9La026k2020/03/10(火) 23:55:19.23rIH8mGir0 (9/10)

――




――あくる日――


【帝国・謁見の間】


ギルバート「……鍛錬をしてくる」

フローレン「いってらっしゃいあなたぁ」フリフリ

フローレン「……」

フローレン「あの人ったら本当に真面目よねぇ……」

フローレン「この世にギルバートを超える男なんていないっていうのに」

フローレン「でもまぁ、あの子達の出来が悪ければ、あの人と私が帝国を守るしかないのよねぇ……」

フローレン「この私とギルバートの子……なんで、ちゃんと強い子が産まれないのかしらぁ?」チラ




アドルラン「はぁっ……はぁっ……!」ズザ…

ヒバリ「や、やったよアドルラン! 新記録だよ!」

アドルラン「まだだ、まだ私は……!」



フローレン「ふぅん、アドルランは今日も鍛錬場使ってるのねぇ……」

フローレン「一時は酷い有様だったけど、少しはマシになってきてるかしら?」

フローレン「あとはカインも気になるところだけどぉ……今頃どうなってるかしらねぇ?」

フローレン「……」

フローレン「ただ、やっぱりねぇ……」ハァ…

フローレン「今の問題と言えば……」


特殊判定
↓1~2コンマ二桁


515以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/10(火) 23:55:46.5988VzkLIsO (2/2)

てや、


516以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/10(火) 23:56:52.22SiFqJK7b0 (1/1)




517以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/10(火) 23:57:08.17t6hn3CnJO (1/1)

そいや


518以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/10(火) 23:58:18.86R0IbxfAhO (1/1)

ひゃっはーゾロ目だー


519 ◆gEU9La026k2020/03/10(火) 23:59:39.17rIH8mGir0 (10/10)

おぼぁぁぁ……!(吐血)
せめて1番の方だったら……!


520以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/11(水) 00:01:31.28Iyclp/DcO (1/2)

ここで偶数ゾロはどうなっちまうのか


521以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/11(水) 00:01:34.78D2xCpoyj0 (1/2)

相変わらずのコンマだ


522以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/11(水) 00:03:08.426519PK0gO (1/2)

二個ってことはキアラとフィーアに対するフローレンの何かかな?


523 ◆gEU9La026k2020/03/11(水) 00:10:39.21oxqYBgbT0 (1/9)

フローレンのこの時点でのキアラに対する評価


1フローレンのキアラの魔力感知

75>59

※基準値を下回った為、やっぱり感知できていなかったようです

※ローズが先手を打つことが確定しました


2キアラの胸

コンマ22

 2 2 


偶数ゾロ目:魔女大嫉妬。なんかもう胸の成長凄すぎなぁい!?


※キアラはガチロリ時から既に膨らみがあったようです

※お母さんの逆鱗に最初に触れたのはどうやらここのようです(白目)


――

フローレン「フィーアはまだ小さすぎてわからないけどぉ……」


フローレン「……やっぱり、キアラよねぇ……!」ギリギリ…!

フローレン「愚図で鈍間、この私の子でありながら、未だ魔法の才能も開花しない……っ!」

フローレン「かといって、ギルバートのような逞しさがあるわけでもないっ!」

フローレン「そして、そして何よりもぉ……!」ギリギリ!







フローレン「なぁんで、なぁんであの子の胸はもう膨らみ始めているのかしらねぇぇぇぇぇぁぁぁぁあああ!!!」ガシャーン!







フローレン「私に似て欲しいところは似なくてぇ? それでいて私が嫌うものは身につけるぅぅぅぅ!?」

フローレン「すっごいわぁ!? あの子ったら、あの歳でもぉうお母さんに喧嘩売ってきてるのねぇ!?」

フローレン「胸にまわす栄養があるなら、それを全部頭にまわしなさいっ!!!」ガシャーン!

フローレン「ああああああぁぁぁぁぁぁ! なんでノワールといいキアラといいいぃぃぃぃぃぃ!!!」




親衛隊「皇妃様がご乱心だぁぁぁぁ!? 誰か応援をっ!?」



……


――


524以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/11(水) 00:12:32.05D2xCpoyj0 (2/2)

巨乳好きのマックスと結ばれるのは決められていた……?


525 ◆gEU9La026k2020/03/11(水) 00:15:35.79oxqYBgbT0 (2/9)

フローレンからの当時の評価が確定した辺りで今日はここまで
……現時点でキアラは抑圧+母からも逆恨み混じった冷遇とガチで忍耐コースに突っ込んでいますね(白目)
この後もコンマがあらぶらないことを祈ります

本日もありがとうございました!



526以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/11(水) 00:15:45.586519PK0gO (2/2)

コンマさん、フローレンをポンコツにすることに命賭けまくってないか?w


527以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/11(水) 00:20:08.59mclAgGz1O (1/1)

乙!
多分この時のキアラ6~7歳だよな?
既にオリハルコンメンタルとわがままボディの片鱗とかコンマさん仕事し過ぎ


528以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/11(水) 00:20:16.62Iyclp/DcO (2/2)

乙です
何つー下らない冷遇のきっかけだよwwwwww
まあ本編ありきだからこそ納得もしてしまう


529以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/11(水) 00:27:23.25r/otdVrDO (1/1)

乙です


530 ◆gEU9La026k2020/03/11(水) 23:51:56.27oxqYBgbT0 (3/9)

こんばんはー
もっと早く再開したい今日この頃……
次の安価部分まで再開していきます


531 ◆gEU9La026k2020/03/11(水) 23:52:35.34oxqYBgbT0 (4/9)

――


【帝国・皇女の部屋】



キアラ「……」モクモク…


ローズ(あれから、買った本を……)

ローズ(戦に関わってくる本を勉強し始めてしまった……)


キアラ「……」モクモク…

フィーア「ねーたま……」


ローズ(こんな光景、アタシは望んでいない)

ローズ(きっとノワール様やアベル様がいても、そう思った筈ヨ)

ローズ「……キアラちゃん?」

ローズ「お勉強は確かに大切だけれど、息抜きも大切ヨ?」

ローズ「それにその本の内容は、あなたにはまだ早すぎるワ」

キアラ「……」

キアラ「わたし……」

キアラ「わたし、兄さまたちにあまえていたんです」

キアラ「皇女というものが、ちゃんとわかっていなかった」

キアラ「ちゃんとお勉強したら、お母さまもほめてくれるかもしれません……」

ローズ「それは……」

キアラ「この本にも、まりょく? でてきをたおしたり自分をなおしたりとあります」

キアラ「よくわからないけど……たぶん、これは……」


ミシィ…


ローズ「っ……!?」


キアラ「さいきん、よく物をこわしちゃうことがあったんです」

キアラ「お母さまにおこられたくないから、がんばっておさえてきたけど……」

キアラ「きっと、これが……いつか、つかいこなせたら……」フルフル…






532 ◆gEU9La026k2020/03/11(水) 23:53:08.34oxqYBgbT0 (5/9)

ローズ「……抑えて、キアラちゃん」ポン

ローズ「フィーアちゃんも怖がっているしネ?」

フィーア「……」プルプル

キアラ「あっ……!? ご、ごめんねフィーアちゃん!?」ダキ!



ローズ(今のは、ただの魔力じゃなかった……)

ローズ(まだこの子は自分の才能を理解していない。漏れ出た魔力だけで、この部屋が覆われたような感覚……)ゴクリ…

ローズ(この子の言う通り、修練を積んで練り上げれば将来とんでもない力を発揮する)

ローズ(そして――帝国の戦争道具として、利用されてしまうワ)ブルブル…

ローズ(この子の動きや反応が遅かったのは、漏れた魔力を無理矢理身体に戻していたからなのネ)

ローズ(魔力もろくに知らない子が本能的にそんなことをし続ければ、負担は大きくて当然ヨ……)

ローズ(……この子の負担を無くし、かつこの力の露呈を防ぐには……)



キアラ「よしよし……」ナデナデ

フィーア「こ、こわかった……」

ローズ「ほら、だから言ったでしょう? まだ早いって」

ローズ「魔力については今度、改めて教えてあげるワ」

ローズ「それよりも、お勉強がしたいなら今はこっちのお勉強しましょ!」ドン!

裁縫道具「……」

キアラ「これ、たたかいとは……」

ローズ「それが関係あるのよぉ?」

ローズ「お兄さんやお父さんの鎧に、マントがついているでしょう? 軽装の軍服もそうネ」

ローズ「布製でも、素材を変えたり魔力を込めることでとっても強い防具……つまりは身を守る大切なものになるのヨ?」

キアラ「!!」

ローズ「わかったかしら? フィーアちゃんはまだ危ないからできないけれど……」

フィーア「えー?」ガッカリ

ローズ「キアラちゃんなら、そろそろ覚えてもいい頃ヨ。さ、まずは簡単なものから慣れていきましょう?」

キアラ「は、はい!」


ローズ(アタシも、もっと技術を磨かないと。そして……)


……

――


533 ◆gEU9La026k2020/03/11(水) 23:54:31.26oxqYBgbT0 (6/9)

――


……数日後……



キアラ(ローズさんから、今日はずっとこのへやにいてっていわれたけど……)

キアラ(フィーアちゃんもいつのまにかいなくなっているし、一人ぼっちはさびしいよ……)

キアラ(でも、一人で外にでるのも……)ブルブル…

キアラ(だめ、アベル兄さまも言ってた、一人でも……!)ブルブル…



ガチャ…



キアラ「!!」










ローズ「――お誕生日おめでとう、キアラちゃん!」ピョーン!

フィーア「おめでとー!」ピョーン!





キアラ「え?」パチクリ




ローズ「え?」

フィーア「え?」




……


――



534 ◆gEU9La026k2020/03/11(水) 23:54:59.56oxqYBgbT0 (7/9)

――




キアラ「そ、そっか。今日がわたしのうまれた日なんだ……」

ローズ「……フィーアちゃんの反応からして、まさかと思ってはいたけど」

ローズ「まさか本当に、お誕生日を祝われたこともないなんてっ……」ウッ…

ローズ「皇帝陛下はともかくとして、あのフローレンはいつの日かぶん殴ってやりたいわネ……」プルプル

キアラ「たんじょうび……」

ローズ「そう、誕生日ヨ! 生まれてきてくれてありがとうって、祝うのヨ!」

フィーア「ねーたま、ありがとう!」キラキラ!

キアラ「あ……///」

ローズ「しかし意外ネ。ノワール様ならてっきり……」

キアラ「……」

キアラ「わたしがうまれて、ありがとうなんて言われたこと、なかった……」

キアラ「この日が、とくべつだってこともしらなかったから、おしえていませんでした……」

ローズ「……そう」

ローズ「――それなら、今年から覚えておくのヨ!」

ローズ「これからはアタシとフィーアちゃんが……」

ローズ「そしてゆくゆくは、お兄ちゃん達も交えてあなたの誕生日をうんと祝ってあげるから!」

フィーア「いわうー!」ピョンピョン!

キアラ「ローズさん、フィーアちゃん……」ウル…

ローズ「ささ、ケーキも作ってきたのヨ! 食べて食べて!」ドドーン!

キアラ「わぁ……///」

フィーア「わーい!」


……


――





535 ◆gEU9La026k2020/03/11(水) 23:56:20.43oxqYBgbT0 (8/9)

……


キアラ「ごちそうさまでした……///」フキフキ

フィーア「おなかいっぱーい」ポンポン

ローズ「いいわねェ……やっぱり天使達が笑顔で食べてくれるだけで、頑張った甲斐があったワ!」

ローズ「……そして、誕生日はただ祝って美味しいものを食べるだけじゃないのヨ?」

キアラ「え?」

ローズ「――プレゼントも贈るのヨ? アタシのお手製で不格好かもしれないけど許してネ?」




薔薇のコサージュ「……」キラキラ!




キアラ「きれい……」

キアラ「こ、これをわたしに?」

ローズ「ええ。似合うと思うワ!」

ローズ「……」

ローズ「……そして、これは2個あるの」

キアラ「2個?」



ローズ「――片方は、キアラちゃん。あなたの魔力を制御して抑え込む仕掛けがあるワ」

ローズ「――もう片方は、本当にただのお洒落の為のコサージュ。あなたの魔力はあなたの意思のままヨ」



キアラ「……!」

ローズ「本当は誕生日にこんな話はしたくなかったんだけどネ……」

ローズ「それでも、今日はきっとこれからのあなたの分岐点になると思うワ。だからよく聞いて頂戴」

キアラ「は、はい……」

ローズ「あなたが選ぶコサージュは、そのままあなたの未来に繋がると言ってもいいワ」

ローズ「魔力を封じれば……きっとこの後も、あなたの才能はばれない」

ローズ「それはつまり――お母さんや帝国から今と同じような、いえそれ以上の辛い境遇が待っているかもしれないということ」

ローズ「魔力を操る術を勉強し、今から力をつけていけば……きっと、お母さんやお父さんはあなたを見直すワ」

ローズ「そうすれば、帝国全体からも厚遇される。その代わり――前線に立って、多くの敵を殺すことになるでしょうネ」

ローズ「アタシにも、選んで欲しい方はあるワ。でも、これはあなたの人生。あなたにしか、決める権利はないのヨ」

キアラ「……」




536 ◆gEU9La026k2020/03/11(水) 23:58:54.23oxqYBgbT0 (9/9)

キアラ「……力をふうじるか、ふうじないか……」

キアラ「……」

キアラ「では、ローズさん」

ローズ「!!」









封印コサージュ「……」スッ…






キアラ「こちらをいただいて、よろしいですか?」

ローズ「キアラちゃん……」

キアラ「よいしょ……」ゴソゴソ…

キアラ「!」ピクン!

キアラ「あ、すごい……!? からだがかるくなったかも!?」

キアラ「……に、にあってるかな?///」

フィーア「わぁ、ねーたまきれいきれい!」パチパチ!

ローズ「……辛い道になるわヨ。アタシがいても、守り切れないかもしれない」

キアラ「……」フルフル

キアラ「だいじょうぶです。わたしもあの力はあまり好きじゃなかったし、フィーアちゃんもこわがっちゃうし……」

キアラ「それに、もし今よりもつらい目にあっても」



キアラ「――わたしには、ふたりがいるもの!」



ローズ「ん゛んっ、キアラちゃんっ!」ダキ!

キアラ「あはは、くるしいよローズさん///」

フィーア「わたしもねーたまぎゅーってするー!」ダキ!

キアラ「フィーアちゃんまで……!?///」






キアラ(――本当に、ありがとう……)ウル…



……


――



537 ◆gEU9La026k2020/03/12(木) 00:00:42.22d87meyh60 (1/7)

―――
――





キアラ「――ということがありまして、私は別にそこまで……」

マックス「……」グシュグシュ…

キアラ「マックスさん!?」ビク!

パトラ「まったく、ほら顔を拭きなさいマックス……」フキフキ

マックス「すびばせんパトラ将軍……」

マックス「ほんっと、ローズさんいてくれてよかったよぉ……」

キアラ「ええ、本当に」

キアラ「あれからもう何年も経ちましたけど、このコサージュは今でも大切な私の宝物です」ナデナデ

フィーア「ちなみに、普通のコサージュの方はこの後に私がいただいちゃいました///」

アベル「そのコサージュにそんな思いでがあったとはな……」

ロウル「それもですけど、私は最初の方の暴言を吐いてた兵士を蜂の巣にしてやりたかったですねぇ」

エリス「私もです……!」ゴゴゴゴ!

アーシャ「まあ、ローズさんならきついお仕置きをしてそうですけどね?」

ティア「で、でも力を封じて、帝国にずっといたって……」ブルブル…

シア「やっぱり大変だった筈ですよ~?」

キアラ「自分で選んだ道ですから」

キアラ「……アベル兄様の計画に協力するようになってからは、ちょっと鍛えておくべきだったと思いましたけどね?」

アベル「う、色々とすまないな……」

キアラ「いえ。こうして思い出話にできるのですから」ニコリ

キアラ「それに、フィーアちゃんの方が大変でしたからね……」

フィーア「え!? そ、そんなことないですよ姉様!?」ワタワタ

フィーア「姉様だって、魔力とは違った問題で大変だったんですからね!?」


――

※次の姉妹の過去のイベントを選んでください


1:フィーアの王城脱走作戦(判定多め)

2:キアラとフィーアのレディー特訓

3:少し成長した二人とアベルの野心(キアラの忍耐の判定結果により、忍耐一部判定移動+追加)

4:その他自由安価

↓1~3多数決


538以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/12(木) 00:07:22.34gQsyk8yEO (1/1)

1で


539 ◆gEU9La026k2020/03/12(木) 00:18:45.94d87meyh60 (2/7)

人もいらっしゃらないようなので、今日はここまで
↓1より引き続き募集中です

本日もありがとうございました!


540以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/12(木) 00:35:57.35mI2PzcM00 (1/2)

人いないの珍しいね
あ、3でお願いします


541以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/12(木) 01:23:09.21kv38K0E7O (1/1)

3でお願いします


542以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/12(木) 01:29:59.55YwYOidx60 (1/2)

1


543以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/12(木) 01:32:16.969xfCiSa0O (1/1)

おつおつ
改めて偉大なローズさんである
次は1で


544以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/12(木) 04:37:57.15vS4Go9dDO (1/1)

やっと今回の更新見れた

安価は3で


545 ◆gEU9La026k2020/03/12(木) 23:21:25.31d87meyh60 (3/7)

こんばんはー
凄まじく短いですが、3の少し成長した二人から再開していきます


546 ◆gEU9La026k2020/03/12(木) 23:21:51.75d87meyh60 (4/7)

3:少し成長した二人とアベルの野心

――


フィーア「そう、アベル兄様がご無事とわかった後……」

フィーア「数年経った後も、姉様は大変だったんです!」

キアラ「そ、それを言ったらキアラちゃんの方こそだよ?」

キアラ「アベル兄様に協力するんだーって、聞かなかったじゃない?」

フィーア「だ、だって今でこそですけど、当時のアベル兄様も大変でしたし……」

シア「そういえば、お二人は私達のような存在が現れる前からアベルさんに協力していたんですよね~?」

キアラ「はい。とはいっても、ローズさんが物資を流したりフィーアちゃんが情報を流したり……」

キアラ「私は、ほとんどお役にたてていなかったのですが……」ガクリ

アベル「そんなことはない。お前達が俺に賛同してくれたというだけで、嬉しかったぞ?」

アベル「……流石に、ここまで深く巻き込むとは夢にも思っていなかったがな」

ロウル「まず、お二人ともとんでもない才能を隠し持っていたというのがねぇ……」

ティア「アルフ様も、末恐ろしいと口にされていましたね……」

マックス「でも、それって割と最近に開花したんだよな?」

マックス「元々キアラちゃんは攻撃魔法使えなかったって話だし」

キアラ「そうです。だから昔は、本当にアベル兄様への協力も微々たるものでしたよ?」

フィーア「そうですね、ある時は……」


……

――




547 ◆gEU9La026k2020/03/12(木) 23:22:22.87d87meyh60 (5/7)

―――
――



【帝国・皇女の部屋】


キアラ「……」ペラペラ…

キアラ「うーん……」

キアラ(戦術書って、難しいなぁ……)

キアラ(どこにも誰も傷つかずに済む戦術が載っていない……)

キアラ(少数を切り捨ててより大きな打撃を、なんて。こんなのは絶対に嫌だし……)ペラ…

キアラ(やっぱり、万が一怪我をしても大丈夫な回復魔法を?)

キアラ(でもこっちは違った意味でもっと難しいし、どうしたらいいんだろう……)


パタン…


キアラ「こっちの応急手当、使える薬草とかはだいぶ頭に入ったけど」

キアラ「こうやって手当しても、やっぱり魔法には負けちゃうしなぁ……」クルクル

キアラ(回復魔法も過ぎると危険って書いてあった気もするけど、すぐに怪我が治せるなら……)

キアラ「……」ソワソワ…

キアラ「ああ、心配だなフィーアちゃん……」ソワソワ

キアラ「大丈夫だとは思うけど、まだ小さいし……」ソワソワ


コンコン


キアラ「!」


特殊判定
↓1~2コンマ二桁


548以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/12(木) 23:23:41.32mI2PzcM00 (2/2)

どうだ


549以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/12(木) 23:24:54.796VB2nL9v0 (1/1)




550 ◆gEU9La026k2020/03/12(木) 23:47:13.79d87meyh60 (6/7)

キアラの忍耐・成長後

1部屋でのお留守番とごまかし

50>32

※基準値を下回ったため、フィーアの行動にペナルティ無し

2一部帝国兵からの扱い(育つわがままボディ補正+15)

79+15

=94(優しくておっぱいある美少女だよ? かなり理解者も現れたようです)>25


※お留守番キアラに対する虐めはなかったようです


――


帝国兵「キアラ様、失礼致します」

キアラ「巡回、お疲れ様です」ペコリ

帝国兵「……」キョロキョロ

帝国兵「失礼ですが、フィーア様は?」

キアラ「え? あ、ごめんなさい……」

キアラ「私ったら、また本を読むのに集中しすぎちゃったみたいで」

キアラ「フィーアちゃんは遊びたい盛りだから、またお城の中を動き回っているかもしれません」

帝国兵「あー、またか……こほん、お勉強中のところを、申し訳ありません」

キアラ「いえ、こちらこそお役に立てず申し訳ありません」

帝国兵「それでは、失礼致します」ペコリ


バタン…



キアラ「……ふぅ」

キアラ「あんまり嘘ってつきたくないけど……」

キアラ「フィーアちゃんが変装して帝都やアベル兄様の城塞に向かったなんて、言えないもんね」

キアラ「透明魔法とかあれば、私も行けるのに……」

キアラ「……」

キアラ「私は、私にできることをやらないと」

キアラ「やっぱり、最低限の戦術は……」ムムム…


……


――





551 ◆gEU9La026k2020/03/12(木) 23:48:34.54d87meyh60 (7/7)

――


【帝国王城・廊下】


帝国兵2「おーい、フィーア様みつかったか?」

帝国兵1「駄目だった。キアラ様も知らないようだった」

帝国兵2「また城内捜索かねぇ……フィーア様ちっこいから、物陰はいられただけできついっての」

帝国兵2「しかし陛下はなんで、フィーア様の動向をよく気になさるんだろうなぁ?」

帝国兵1「わからん。わからんが……」



帝国兵1「……少しはキアラ様の方も気遣っていいと思うんだよなぁ」

帝国兵2「だよなぁ……」



帝国兵1「確かにキアラ様には戦の才能は無いが、さっきもずっと戦術書に齧りついているようだったぞ?」

帝国兵2「強者になろうって気持ちはあるんだし、もう少し評価されてもいいよな」ウンウン

帝国兵1「俺らみたいなただの兵士にも威張らず優しいし、この前なんて俺の小さい怪我まで手当してくれたんだぜ?」

帝国兵2「なんつーか、あの方の娘とは思えないよなぁ……」

帝国兵1「……あくまで噂だが、キアラ様が冷遇されている理由の一つに胸もあるらしいぞ?」ヒソヒソ

帝国兵2「あぁー……そこも確かに、あの方の娘とは思えないもんなぁ///」ヒソヒソ

帝国兵1「正直手当してくれている最中も視線がそっちいったよ///」

帝国兵2「まだ小さいのにあれは反則だよな。将来絶対有望だって!///」

二人「……」

帝国兵1「……キアラ様も将来、報われるといいよなぁ」

帝国兵2「俺達みたいな兵士じゃ何にもできねえけど、願うのくらいは自由だよな」

帝国兵1「さて、あまりしゃべってばかりもいられないか。フィーア様を探さないと」

帝国兵2「だなー……」



ローズ「……」



……


――


552以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/12(木) 23:50:56.53YwYOidx60 (2/2)

キアラが現代では色々報われているのを知ったらこの兵はどう思うか……


553以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/12(木) 23:57:40.40PtmAcfrBO (1/1)

ローズさんが何だかんだ色々見ているだろうし
一連の戦乱の中でこういう連中はそれなりに頑張って
現代でも報われている筈


554 ◆gEU9La026k2020/03/13(金) 00:01:09.48FqADTkqW0 (1/2)

――



【帝国・帝都】


フィーア「……」キョロキョロ…



帝都強者「おいおい、この俺にぶつかっておいてそのまま立ち去ろうってか?」グイ!

帝都弱者「ひぃ!? そんなつもりは!?」ガタガタ



フィーア(……最近になって、ようやくわかったことがあります)

フィーア(キアラ姉様もローズさんも、私を守ってくれていたということ)

フィーア(私達が住むこの帝国は、なんでも力ばかりのあまり気持ちいい国ではないということ)

フィーア(そして……)



帝国弱者「や、やめてくれええぇぇぇぇぇ!」



フィーア(私は皇女だけど、目の前の困っている人を助けられない。まるで戦えない――弱者だということ)

フィーア(姉様も小さいけれど、私はもっと小さくて身体の成長も遅いらしい)

フィーア(それなのにどうしてか、お父様もお母様も私だけは可愛がってくれる)

フィーア(でも、キアラ姉様には逆に凄く厳しい)

フィーア(嫌だ。このままの帝国なんて、絶対に嫌です)

フィーア(でも、私は戦えないから……)

フィーア(うんと小さい頃から、あの優しい手の感触はずっと覚えている、大好きなアベル兄様)

フィーア(アベル兄様なら、きっと。そのお手伝いくらいは、頑張らないと……!)

フィーア「……」タタタ!

フィーア(大人のレディーには憧れるけど、こういう時だけは、自分の身体が小さくてよかったと思います)

フィーア(戦えないから、何かあったら隠れるしかないし……)

フィーア「次は……」


特殊判定
↓1~2コンマ二桁


555以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/13(金) 00:01:23.72O7s4zfOv0 (1/1)

n


556以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/13(金) 00:01:37.23ZgAv9ANDO (1/1)

はい


557以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/13(金) 00:01:45.95qKKU6iYOo (1/1)

くっ


558以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/13(金) 00:03:03.412MjB4gBgO (1/1)

唐突な千早は草


559 ◆gEU9La026k2020/03/13(金) 00:04:01.37FqADTkqW0 (2/2)

フィーア判定を取ったあたりで今日はここまで
キアラは兵士コンマで高めをとれて幸いでしたね。コンマ10以下で相当悲惨なことになってました
なお姉妹過去編ではありますが、後ほど一部にアベルも絡むコンマが出てきます

本日もありがとうございました!


560以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/13(金) 13:26:30.58VOWAjQGm0 (1/1)

キアラとフィーアに限らず登場するキャラの大半が結構過去に苦労多いけど、ゾロ目でまくったおかげでもあるがみんな現代では報われてる子多いよね
フローレンはまあ生き延びただけでも多分儲けもんだし……


561 ◆gEU9La026k2020/03/14(土) 23:09:29.93v/onCBl/0 (1/5)

こんばんはー
一日空いてしまい、今日も短いですが少しだけ再開です


562 ◆gEU9La026k2020/03/14(土) 23:10:32.21v/onCBl/0 (2/5)

フィーアの散策・帝都

1当時のフィーアの警戒力

72>50

※基準値を上回った為、奇襲等回避

2不審者との遭遇

25>23

※基準値を下回った為、遭遇

※警戒遭遇により追加判定

――


フィーア(やっぱり、嫌な感じしかしないです)キョロキョロ

フィーア(どうしてお父様は、実力主義なんか……)

フィーア(それにお母様だって……)



不審者「フヒ……」



フィーア「っ!」

不審者「お嬢ちゃん、一人かい……?」ジリ…

不審者「ここは危ないよ、おじちゃんが安全なところに連れて行ってあげるよ」ジリ…

フィーア(変装の効果で、私が皇女であることはばれていないようです……)

フィーア(でもこの感じ、ただの追いはぎとは違う……?)

フィーア「……」

フィーア「だいじょうぶです。一人で帰れます」ジリ…

フィーア(ローズさんの教えでは、マントやコートは色々武器を隠せるといいます)

フィーア(それに死角を作ったり視界を塞いだり……)

フィーア(て、手練れなのでしょうか……)ブル…

不審者「え、遠慮はいらないよぉ……」ハァハァ

不審者「さぁ……!」


追加特殊判定
↓1~2コンマ二桁




563以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/14(土) 23:12:24.409cUJkbZc0 (1/1)




564以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/14(土) 23:12:42.14HIZrY0IDO (1/1)

はい


565 ◆gEU9La026k2020/03/14(土) 23:25:55.11v/onCBl/0 (3/5)

1救援

01~33:エリス
34~66:ロウル
67~99:アベル

コンマ40
34~66:ロウル

2不審者の夜レベル(サイズ)

90>14(色々悲惨)

――



不審者「フヒヒ!」バッ!



フィーア「!?」



全裸不審者「さぁ、おじちゃんと気持ちいいことしようね!」プラーン…



???「……」バシュ!



ドス!



全裸不審者「ぎやあああああああぁぁぁぁぁぁ!?」ブシャアァァァ!


フィーア「!?」

ロウル「ったく、何変なもの見せてるんですか」チャキ

ロウル「こんな小さい子を路地裏で襲うなんて、帝国の強者が聞いて呆れますよ」

ロウル「大丈夫ですか? 待っててください。あんな奴すぐに……」

フィーア「ロ、ロウル姉様!?」

ロウル「えっ、その呼び方まさか……」

フィーア「はい、フィ――」

ロウル「ああ駄目駄目!? っと、とにかく今は一度いつもの場所に退きましょう!」

フィーア「は、はい! でもあの人……」

ロウル「殺してはいませんが、今の叫び声で兵士も来ることでしょう。ずらかるが勝ちです」

ロウル「ああ、ああいう輩に襲われた時はあの辺りを狙うと倒しやすいですよ?」

フィーア「お、覚えておきます!」


全裸不審者「……!」ゴロゴロ!


ロウル(さて、あいつの呻き声以外の音は……)ピョコピョコ

ロウル(――兵士はあっちから来るようですね。それなら……)

ロウル「少し遠回りですが、こっちから行きますよ!」バッ!

フィーア「はい!」


……


――


566 ◆gEU9La026k2020/03/14(土) 23:39:21.08v/onCBl/0 (4/5)

――


……


【帝都・街道】


ロウル「やれやれ、帝都も相変わらずのようで……」フードカブリ

ロウル「でもフィーア様をお助け出来たなら、来た意味はありましたかねぇ」

ロウル「気をつけてくださいよ? 正体を隠せても、誰でも襲う輩はいるんですから」

フィーア「ご、ごめんなさい……」

フィーア「……」

フィーア「……私も、力があれば……」ボソリ

ロウル「……そんなこと、考えちゃいけませんよ」ナデナデ

ロウル「フィーア様はまだ小さいですし、争うことを嫌う優しい子だってことも知っています」

ロウル「アベルさんも、あなたやキアラ様には平穏無事でいて貰いたいんですよ?」

フィーア「で、でも」アセアセ

ロウル「んー……まあ、アベルさんのお役に立ちたいって気持ちはわかるつもりです」

ロウル「私だって、さっきの不審者はどうにかなりましたけど、全然弱いままですし……」

ロウル「そもそも私も世間一般では子供の部類ですからね」

ロウル「もし、フィーア様が私と近い年頃になってもまだ強くなりたいと思っていたら、その頃からちょっとずつ鍛えるといいですよ」

フィーア「まだ、早いのですか?」

ロウル「ええ。武器は危ないですし、それに物によっては重いし疲れますし管理も大変です」ウンウン

ロウル「護身用でも、もう少し大きくなってから。危ないことも控えること。いいですね?」

フィーア「は、はい! わかりました!」

ロウル「よくできました!」

ロウル「……」

ロウル(エリスさんはもっと小さい頃からナイフを扱っていたなんて、言えませんよねぇ……)








567 ◆gEU9La026k2020/03/14(土) 23:50:14.39v/onCBl/0 (5/5)

フィーア「そういえばロウル姉様はどうしてこちらに?」

ロウル「ああ、アベルさんもそろそろいいお年になりましたからね」

ロウル「……一応、第三皇子の肩書は残っているそうで」

ロウル「皇子直轄の部隊を保有することを認められているんです」

フィーア「……」

ロウル「そしてお察しの通り、ほとんど志願者はいませんでしたよ」

フィーア「ほ、ほとんど? ということは、兄様にも少しは――」

ロウル「いーえ、その一部の輩は皇子をいびって悦を得ようとする連中のようでした」

ロウル「勿論、私が頑張って倒して不採用にしてやりましたよ」フンス!

ロウル「こんな女の子に敗けたとあっては、彼らも恥ずかしくて仕方がないでしょうねぇ」ニヤニヤ

フィーア「す、すごいですロウル姉様!」ピョン!

ロウル「ま、まあ相手も私を子供と侮って油断していたからこそですけどね」

ロウル「でも、晴れて私も正式にアベルさんの部隊の副官ですよ!」

ロウル「お飾りかもしれませんけど、それでも副官権限で妙な兵士が来れないようにしてやります!」

フィーア「アベル兄様の部隊の副官、ますます凄いです!?」

ロウル「他に誰もいないんですけどねー。アベルさんも、やっぱり考えていることが考えていることなんで」

ロウル「よっぽど信頼できる人じゃなきゃ、傍に置きたくないようです」パタパタ!

フィーア「ロウル姉様、嬉しそうです!」

ロウル「そ、そんなことないですよ///」




568 ◆gEU9La026k2020/03/15(日) 00:02:46.09kdZ7QuuT0 (1/11)

ロウル「ただ、やっぱりどうしても欲しい人材はあるそうでして」

フィーア「欲しい人材?」

ロウル「斥候、密偵……要するに、城塞外の情報を調べられる人です」

ロウル「アベルさんはあまり表だって動けませんし、動いてもむかつく兵士に目をつけられちゃいますからね」

フィーア「むぅ……」

ロウル「それにアベルさんも軍学校に入られて、これから城塞内での時間も減ってしまいます」

ロウル「しばらくは力と知恵を蓄えるとのことでしたけど、それなら尚更今の内から優秀な人材を確保しておきたいですね」

ロウル「私もこの耳と尻尾ですから多少は隠密行動も得意ですけど、自分の力量はわかっているつもりです」

フィーア「わ、私が……」ソワソワ

ロウル「だーめですって。いえ、実際フィーア様には助けられていますけどね?」

ロウル「それでも、やっぱりさっきみたいなことが無いとも言い切れないんです」

フィーア「うぅ、大人のレディーになれれば……」ガクリ…

ロウル「正式に、斥候部隊とか用意できるのが一番なんですけどねぇ……」

ロウル「アベルさんが学校で優秀な人を見つけてきてくれたりとかもあればいいなぁ」

フィーア「アベル兄様なら、必ずできますよ!」フンス!





???(アベル様は、斥候部隊を欲しがっている!? それなら……)





ロウル「ん?」ピクン

フィーア「どうしました姉様?」

ロウル「いえ、そこの茂みに誰かいたような……?」

ロウル「気のせい、でしょうか。……行きましょう!」

フィーア「はい!」

ロウル「後は、あっちを抜けるだけですね。あんまりあそこは通りたくないんですけど」

フィーア「?」





569 ◆gEU9La026k2020/03/15(日) 00:12:01.99kdZ7QuuT0 (2/11)

――


【帝都・貴族街】


ロウル「あーやだやだ……迂回してなきゃこっち通りませんよ……」

フィーア「貴族の人が多く住んでいる場所ですね……」

ロウル「実力主義の帝国でも、随分例外的な人達ではありますよね」

ロウル「お金の力……あぁ、確かに力ではありますか。とにかくお金にものを言わせる、嫌な人達ですよ」

ロウル「中にはしっかり強かったりまともな貴族もいるそうですが、どうにもいいイメージはありません」

ロウル「……貴族よりもさらに上の皇女様がいい人だって知ってるせいもあるんですかね?」

フィーア「えへへ///」

ロウル「!!」ピク!

ロウル「隠れて!」バッ!

フィーア「!?」バッ!



貴族達「「――」」ガヤガヤ



ロウル(あぁ、タイミングの悪い)

ロウル(まーた自分達の自慢話か、あるいは儲け話でも話しているんでしょうかねぇ?)

ロウル(私やフィーア様も目をつけられたら不味いですし、ここはしばらく隠れましょう)

フィーア「……」コクコク

ロウル(しかし……)



ピョコピョコ!



ロウル(聞きたくない話でも拾ってしまう私の耳の良さですよ!)ピクピク!

ロウル(ま、どうせ聞くならアベルさんの役に立つ情報でもあるといいんですがねぇ……)


特殊判定
↓1~2コンマ二桁



570以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/15(日) 00:14:17.73AdF9stH60 (1/1)

えい


571以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/15(日) 00:14:19.63VDD6Cj9C0 (1/1)

ウィクロス


572以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/15(日) 00:15:01.24skikaQpOO (1/1)

そぉい


573 ◆gEU9La026k2020/03/15(日) 00:16:33.55kdZ7QuuT0 (3/11)

皇女判定を取ったあたりで今日はここまで
明日はもうちょい進めるといいなぁ……

本日もありがとうございました!


574以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/15(日) 19:46:20.80e4Kii0TAO (1/1)

不審者がサイズで偶数ゾロとか出してたらどうなってたんだろうな……w


575 ◆gEU9La026k2020/03/15(日) 22:58:17.84kdZ7QuuT0 (4/11)

こんばんはー
それでは亀ですが今日もゆっくり再開です

>>574
一応最初の判定でキアラもフィーアも当時は辛いこと多めの判定になっていますので
ゾロ目だと救援者も巻き込まれた逃走劇でフィーアの苦い過去+男性不信判定入ってました


576 ◆gEU9La026k2020/03/15(日) 22:59:57.44kdZ7QuuT0 (5/11)

皇女を狙う帝国貴族

1キアラの狙われ具合(わがままボディ補正+15)

73+15=88(地位もいいが女としても悪くないな……)>70

※基準値を超えたため……


2フィーアの狙われ具合

70>63(見た目はいいが、流石に子供過ぎる)

※基準値を下回った為、この時点では回避

――


貴族1「ぬぬ、ではそちらも子供を皇子達に……?」

貴族2「ああ。皇子に皇女は多いが不出来が多い。次期皇帝はアドルラン皇子に違いないだろう」

貴族2「今の内から縁談を進めていけば、我が家も皇族の関係者……より素晴らしい暮らしができるというものよ!」

貴族2「我が娘も、こう言ってはなんだがとてもできた娘。まぁ、この為に育ててきたのだから当然ではあるのだがな」

貴族3「確かにそちらの娘は、悔しいが美しい。だが私の娘の器量も悪くは無い筈。アドルラン様なら或いは……」

貴族1「お主らまで第一皇子狙いでは、我が子は厳しいかもしれんなぁ……」

貴族2「ははは! 何、我が娘が選ばれるのは当然だが、付き合いの長い君らを無碍にはしないよ」

貴族2「後の皇妃の権限で、君達も重役に取り立てると約束しよう」

貴族1「おお、それはありがたい!」

貴族2「しかし、皇族と関係を持ちたいのであれば何もアドルラン皇子に拘る必要もないのではないか?」

貴族2「我が娘には及ばぬが、そちらの娘も悪くは無い。カイン皇子やアベル皇子でも一応は皇族だぞ?」

貴族1「……確かに、あのいけ好かない黒髪貴族は娘の一人を第三皇子に近づけるとかは言っていたがな」

貴族1「いくら皇子とはいえ、妾の子だぞ? 実質無価値と同じ、候補にも挙がらぬわ」

貴族3「カイン様も論外だ。実質アドルラン様以外は皇子もいないも同然……」

貴族2「……それもそうか。実はアドルラン皇子にも、幼少期からとある貴族の娘が付きまとっているという噂があってな……」

貴族1「幼少期って、誰もが絶望していた頃ではないのか? 随分と先を見据えたのか、ただの酔狂か……?」

貴族3「何にせよ、我らが狙うべきはアドルラン様一人。競争率の激化も止む無しではあるな」



――


ロウル「……」ピキピキ…

フィーア「ね、姉様……!?」オロオロ


――



577 ◆gEU9La026k2020/03/15(日) 23:01:42.48kdZ7QuuT0 (6/11)

貴族4「……おや、皆さんが集まられるとは。何を話されていたのです?」

貴族1「ああ、いや。我らが娘をどの皇子に嫁がせるかを話していたのだがな……」

貴族2「まあ、私の娘が勝ち取るであろう!」フン!

貴族3「可能性はあると信じたい……」

貴族4「いやはや、羨ましい。僕の家は息子のみですからね」





貴族4「――狙える皇族といえば、キアラ皇女くらいのものですよ」




貴族1「そういえばそうか。しかし、フィーア皇女は?」

貴族4「流石にまだ幼すぎますし、戦う力も無いとか。それに王城では跳ねまわって落ち着きがないと聞きます」

貴族4「僕や息子にも選ぶ権利はあるでしょう? 出来損ないで皇位継承権も無い子供など無価値ですよ」

貴族2「ふーむ? しかし君の言うように彼女はまだ幼すぎる。アドルラン皇子のような可能性もあるのではないかね?」

貴族3「それに継承権を考えればキアラ様も似たような者。それに未だこもりがちだ」

貴族3「フィーア様の方がまだ希望があるのではないか?」

貴族4「ふふ、確かに皇位を考えればどちらも似たようなものです」

貴族4「ですが、キアラ皇女は……その見た目と発育の良さだけは非常に素晴らしいとは思いませんか?」

貴族1「そ、それは確かに。皇妃様譲りの美貌だとは思うが……」

貴族4「実の所、僕も息子も皇位には興味がないんです」

貴族4「今で十分の地位です。金さえあれば、屈強な戦士を……力も買えます」

貴族4「勿論、女だっていくらでも買える。ですがそれは同時に……」

貴族4「僕の金の力に負けた弱者。生きる為に股を開く浅ましい生き物でしかない。それでは満足できない」

貴族4「考えてみてくださいよ。皇女という地位に守られた、何も知らない純白を好みの色に塗り潰す……」

貴族達「「……」」ゴクリ…

貴族4「僕も息子も、そういったものが特に好きでしてね……」ククク





578 ◆gEU9La026k2020/03/15(日) 23:02:53.39kdZ7QuuT0 (7/11)

――


ロウル「……」ピキピキ!

フィーア「……」オロオロ

ロウル「……深い意味はわかりませんが、アベルさん達がみんな馬鹿にされたことだけはわかります」

フィーア「え?」

ロウル「行きましょう。手、握ってください。走りますよ!」ギュ!」

フィーア「はい!?」ギュ!


タタタ!


……

――



【帝国・アベルの城塞】


ロウル「アベルさんアベルさん! 私、無事に副官になれましたよ!」バーン!

フィーア「アベル兄様、お久しぶりです! フィーアです!」ピョーン!



特殊判定
↓1コンマ二桁




579以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/15(日) 23:04:06.95/c8HMtJ3O (1/1)

とぅ


580以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/15(日) 23:08:25.55NBwInNIcO (1/1)

高いな


581 ◆gEU9La026k2020/03/15(日) 23:24:14.06kdZ7QuuT0 (8/11)

アベルの帰還

95>75

※基準値を上回ってしまった為、アベル未帰宅
※フィーアはこの頃、城を抜け出してもいつでもアベルに会えていたわけではないようです

――

シーン…

ロウル「ありゃ……? 学校の方が長引いているんでしょうかね?」

フィーア「あ……」ショボン…

フィーア「に、兄様も忙しいですものね!」

ロウル「ああ、もう! せっかくフィーア様が抜け出してきてくれたというのにアベルさんったら!」

フィーア「だ、大丈夫ですよ!?」アセアセ

フィーア「城内のお話はロウル姉様に話しても問題ないですし、お城だってまた今度抜け出せば!」

ロウル「アベルさんもできれば控えて欲しいっていってましたからねぇ……」

ロウル「あまりの高頻度抜け出していると流石に怪しまれますし、キアラ様も大変だと思いますよ?」

フィーア「うっ、キアラ姉様を出されると……」

ロウル「ごめんなさい。今度、私の方からもアベルさんにちゃんと城塞にいる時間を増やすよう言っておきますからね」

フィーア「だ、だから大丈夫ですよ!?」ワタワタ

フィーア「確かに今日アベル兄様とお会いできなかったのは寂しいですけれど……」



フィーア「――めげたりしません! 私は兄様や姉様の妹なんですから!」エヘン!



フィーア「それに……」

ロウル「それに?」

フィーア「アベル兄様なら、いつかきっと……こういうお忍びをしなくても、いつでも会えるような……」

フィーア「そんな素晴らしい帝国にしてくださると、確信してますから!」ピョン!

ロウル「……ええ、私もお手伝いしますから。いつか、きっと!」グッ!

フィーア「はい!」


タタタタ!


エリス「も、もうしわけありません! お迎えが……あれ? ロウルさんにフィーア様?」

ロウル「あ、エリスさんは残られていましたか。アベルさんはどうも遅れているみたいですよ」

フィーア「エリス姉様、こんにちは!」ペコリ

エリス「こ、こんにちは! もうしわけありません、こんなに慌ただしくて――」

ゴポポポ…

ロウル「……エリスさん? この嫌な音に臭い、まさかまたこっそりお料理の練習を?」

エリス「はわぁ!? 慌ててて火を消していませんでしたっ!?」

ロウル「ま、まずいですって! はやく消火ですよ消火!?」ワタワタ!

フィーア「お、お手伝いしますっ!?」ワタワタ!

フィーア(大好きなアベル兄様……)

フィーア(会えなかったのは寂しいけれど、大丈夫なのも本当です)

フィーア(だって、血は繋がっていないけど、キアラ姉様以外にこんなに賑やかで優しい姉様達もいるんですもの!)


……

――


582以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/15(日) 23:26:11.34pxaGPDD8O (1/1)

まだエリスがダークマター作ってた頃か……やっぱ愛の力すげぇな


583 ◆gEU9La026k2020/03/15(日) 23:28:09.09kdZ7QuuT0 (9/11)

――


……その頃……


【帝国・軍学校】


アベル「……」

アベル(……予定より随分と長引いたな)

アベル(ロウルとエリスは大丈夫だろうか?)

アベル(大きくなったとはいえ、まだまだ子供だからな)

アベル(危ないことをしていなければいいんだが……)



???「……」


特殊判定
↓1~2コンマ二桁


584以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/15(日) 23:29:31.71GPGx0zkDO (1/1)

はい


585以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/15(日) 23:29:37.171mtSn5XK0 (1/1)




586 ◆gEU9La026k2020/03/15(日) 23:45:19.72kdZ7QuuT0 (10/11)

アベルの忍耐

1軍学校時代初期のアーシャ友好度

71(恥ずべきは私の家。私はこの人の助けになりたい……)>70

※基準値を超えた為、初期の頃から交流あり


2軍学校内でのアベルの扱い(妾第三皇子補正-15)

17-15<50

= 2 (弱者の妾の子、それだけに飽き足らず身の程知らずの馬鹿だぜあいつ!)

※基準値を下回り、かつ相当な低値の為扱いは散々

※教師や貴族どころか平民生徒にまで馬鹿にされ、厄介ごとも色々押し付けられていたようです

――


アーシャ「……アベル、お疲れ様です」

アベル「アーシャ……君まで付き合うことはなかったというのに」

アベル「君は名家の生まれにして、なんでもこなす秀才だというではないか」

アベル「俺になど構う必要はないだろう?」

アーシャ「いいえ。わざわざ不必要な書物を持ち出し、それをあなたにだけ片させるなんて……」

アーシャ「卑屈な、ただの嫌がらせ。見て見ぬふりはできませんよ」

アベル「……君は、変わっているな?」

アーシャ「そうかしら?」

アベル「……俺は妾の子だ。幼少期は兄様達と違って専属の教師などいなかった」

アベル「そしてこの年齢になっても、アドルラン兄様と同じ学校には通えていない」

アベル「第三皇子など、名ばかり。周囲の反応も、間違ってはいない」

アーシャ「……いいえ」

アーシャ「帝国は実力主義。たとえあなたが、皇帝陛下やみんなから蔑まれ続けてきたとしても……」

アーシャ「ん……自分で言うのも恥ずかしいですけど、名家の私が通う学校にこうして通えているのです」

アーシャ「――お金だとか地位だとか、そんなものではない。あなた自身が身に着けた力と知恵……」

アーシャ「それが本物だからこそ、彼らもここへの入学を認めざるを得なかったのだと思いますよ?」クスクス

アベル「そ、そうなんだろうか……?」





587 ◆gEU9La026k2020/03/15(日) 23:59:03.74kdZ7QuuT0 (11/11)

アベル「……しかし、そうだとして」

アベル「君が俺をこうして気に掛ける理由にはならないだろう?」

アベル「仮に成績がまともだとして、君はまだ及んでいない筈だ」

アベル「俺に知識や経験が足りていないのは、俺が一番わかっているつもりだからな」

アベル「そんな第三皇子と交友があるなどと知れれば、君の名に傷がつくのではないか?」

アベル「今日だけじゃない。君は、俺と会ったその日から……」

アーシャ「……」

アーシャ「……あなたこそ、私を買いかぶり過ぎですよ?」

アーシャ「私は、そんな大した存在ではないの」

アベル「アーシャ?」

アーシャ「大体、こうしてあなたを呼び捨てで呼んでいるのも本来……たとえば、アドルラン様とかに対してなら不敬でしょう?」

アーシャ「私のきまぐれで、内心ではあなたを見下してほくそ笑んでいるかもしれない。他の貴族と同じかもしれない……」

アーシャ「そう考えたことはないのですか?」クスリ

アベル「……君は違うと、俺はそう思う」

アーシャ「……本当に、買いかぶり過ぎですよ」

アーシャ「……」スッ…

アーシャ「――こうして、私が剣を隠し持っていても?」シャキン!

アーシャ「――それでも、それでもあなたは!」

アベル「……!」


コンマ50以上で優勢
コンマ49以下で劣勢

↓1コンマ二桁




588以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/16(月) 00:01:00.08ibXsR3HI0 (1/2)




589以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/16(月) 00:01:47.09odEWjhUBO (1/2)

まさかの戦闘判定!?


590以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/16(月) 00:03:22.80vIQgz87OO (1/1)

そういやアベルって本編序盤
めっちゃ戦闘コンマ運悪かったのよね


591 ◆gEU9La026k2020/03/16(月) 00:11:51.96wfUF+bR+0 (1/8)

コンマ08


――アーシャ劣勢!


アーシャ「ふっ!」

アベル「……」スッ…

アーシャ「っ!?」

アーシャ(う、動きが見えなっ!?)

アベル「……」グオッ!

アーシャ「!!」ゾクッ!



アーシャ(そう、これ……)


アーシャ(あの日確かに見た、落ち着いたこの人の瞳の中に宿る――冷たい鋭ささえ感じる、確固たる意志!)ゾクゾク!




キィン!


細剣「……」カラカラ…


アーシャ「っ……」

アベル「っと!? すまないアーシャ、大丈夫か!?」オロオロ

アベル「あまりに急だったから、俺もつい……」

アーシャ「ふふ、謝るのは私の方ですよ。皇子様を相手に、こんな無礼を働いてしまったんですから」

アベル「……今の君の剣には、殺意が籠っていなかった」

アベル「もしかして、俺を……試したのか?」

アーシャ「ふふ、そうかもしれませんね……」

アーシャ「今の鋭い目、反応。アベル、あなたはやっぱり……」

アーシャ「――あの日の言葉通り、本当にこの帝国を変える道を選ぶつもりなのですか?」





592 ◆gEU9La026k2020/03/16(月) 00:15:02.88wfUF+bR+0 (2/8)

初期アーシャとの判定が済んだあたりで今日はここまで
アベルが城塞帰宅していなかった為、少しだけアベルサイドの補完となります
(なおこの部分は現代では語られておらず、アベルとアーシャのみ知っています)
友好度も高めを乗り越えた為、この後アーシャもフィーアと顔合わせが行われます

本日もありがとうございました!


593以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/16(月) 00:21:46.122HkTiMKFO (1/1)

おつおつ
劣勢はアーシャ側だったのか


594以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/16(月) 00:22:22.56odEWjhUBO (2/2)


てっきりまたアベルが戦闘コンマ運無いのかと思ったが攻め手が不意を突いたアーシャだから高いとアーシャの優勢になってたのか
しかし全部コンマだから仕方がないけど天使達もアベルも周りからの言われよう結構ひどいってか貴族ども表にでやがれ


595以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/16(月) 00:28:15.76ibXsR3HI0 (2/2)




596以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/16(月) 01:23:48.20qk/ACAXnO (1/1)

アベル初期レベル判定でヒロインズに完敗してたなぁ……
アーシャはこの後頑張ってキアラとフィーアにアベルも周囲の目に耐えながら鍛えたんかな
なんか今の幸せ一杯の状況からはなかなか想像できない境遇だな


597 ◆gEU9La026k2020/03/16(月) 23:22:45.20wfUF+bR+0 (3/8)

こんばんはー
それではゆるりと再開していきます

なお、信じられないかもしれませんが、このスレの当初の難易度や構想はハードモードで
ヒロイン死亡や凌辱、鬱や不幸も含んでいたんですよ?
まあゾロ目や要所を打ち抜くコンマでそんなプロット分子分解されましたけどね(白目)


598 ◆gEU9La026k2020/03/16(月) 23:23:14.57wfUF+bR+0 (4/8)

アベル「……あれは忘れろ。妾の子の、愚かな妄言だ」

アベル「誰もがそれを理解している。だからこそ俺に深く関わろうとする者もいない」

アベル「聡い君なら、わかりそうなものだが?」

アーシャ「……いいえ」

アーシャ「今のあなたの動きは、明らかに普段とは異なっていました」

アーシャ「その瞳の奥に隠されたあなたの信念……偽りのないもの」

アーシャ「傍から聞けば確かに妄言かもしれないれど、あなたはそれを成し遂げようという意志がある……」ズイ

アベル「……」

アーシャ「あんなことを言えば、妄言吐き……皇帝陛下への不敬もですね」

アーシャ「目をつけられることは、孤立することはわかっていた筈です」

アーシャ「それでもあなたは、国を変えることを口にした」

アーシャ「……この場で孤独になっても構わない覚悟。もう支えてくれる人がいるのではないですか?」

アベル「……っ」

アーシャ「ほんの少しだけ、賛同者が現れないかという淡い期待も持っていそうですけどね?」クスリ

アベル「……大したものだよ、君は。全部見抜かれているとはな」

アーシャ「ふふ、正解できて嬉しいわ」

アーシャ「でも私程度に見破られては、この先が大変ですよ?」

アベル「うぐ……」

アーシャ「武力は鍛えてきたようですけど、まだまだ駆け引きや演技は苦手かしら?」

アベル「それを言われるとつらいな……」

アーシャ「……ねぇ、アベル?」

アーシャ「もし、よければ――」



……



――


599 ◆gEU9La026k2020/03/16(月) 23:24:04.88wfUF+bR+0 (5/8)

――


【帝国・城塞への道】



アベル「……」スタスタ

アーシャ「……」スタスタ

アベル「……君は本当に変わっているな」

アーシャ「褒め言葉かしら?」

アベル「こんなところを誰かに見られたら、まずいだろう?」

アーシャ「ご心配なく。大丈夫ですよ」

アーシャ「……黙っていましたけど、私があなたの信念に気がつかないで、普通に暮らしていたとしても」

アーシャ「きっと、こうなってはいたと思いますから……」

アベル「?」

アーシャ「……これは、私の意思。私は、あなたの力になりたい」

アーシャ「微力かもしれませんけど。だからアベルは、気にしない方がいいですよ?」

アベル「……いや、ありがとう」

アーシャ「ふふ……」

アーシャ(アベル、あなたはこんな私を信じてくれた)

アーシャ(だから私も、あなたを信じてついていきますからね……?)


アベル「……ここだ」

アーシャ「本当に随分と帝都から離れていますね……」

アーシャ(逆に言えば、近づく物好きもいない隔離された場所。野心を隠すには、丁度いいかも?)

アベル「ロウルから小言は貰いそうだな……」ガチャ…



モワァーン…




アベル「ごふっ!?」

アーシャ「アベル!?」ビクゥ!






600 ◆gEU9La026k2020/03/16(月) 23:26:14.47wfUF+bR+0 (6/8)

アーシャ「ま、まさか野心がばれて毒を撒かれたの……!?」バッ!

アーシャ「アベル、気を確かに! これで鼻と口を覆って!」

アベル「だ、大丈夫だ……不意をつかれたが、この臭いは……」ヨロ…

アーシャ「アベル駄目、まだ中に毒の塊があるかも――」



エリス「ふえええぇぇぇぇぇぇ! し、知らない人にまでいきなり毒扱いされましたああぁぁぁぁぁ!」ピエーン!



アーシャ「え……小さい女の子!?」

アベル「おー、よしよし泣くなエリス」ナデナデ

アベル「帰りが遅くなってすまなかった。また、料理に失敗してしまったんだな……」ヨシヨシ

黒炭鍋「」シュゥゥゥゥゥ…

エリス「ごめんなさいぃぃぃぃ……!」シクシク…

アーシャ(い、色々と頭が混乱してきたわ……)


ロウル「あっ! アベルさんったらエリスさん泣かせちゃ駄目でしょう!? ってあれ? 誰ですその人?」キョトン

アーシャ「あっ……その……!?」

アーシャ(背は高めだけど、また女の子……いえそれ以上に、耳と尻尾……!?)

アベル「ああ、彼女は――」



フィーア「アベル兄様――――ッ!!!」ピョーン!

アベル「うおおぉぉ!? フィーア!?」ガシ!

フィーア「えへへへ/// 遅くまで待った甲斐がありました!」スリスリ!


アーシャ「」

アーシャ(フィーアって……皇帝陛下からの寵愛も噂される第二皇女じゃないですか!? そしてやっぱり小さい女の子!)

アーシャ(……アベルの趣味なの?)


フィーア「あれ?」

アーシャ「!!」


特殊判定
↓1~2コンマ二桁



601以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/16(月) 23:26:26.70L1Mw17lU0 (1/1)




602以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/16(月) 23:26:42.79R7pvX4EDO (1/1)

はい


603 ◆gEU9La026k2020/03/16(月) 23:40:34.49wfUF+bR+0 (7/8)

特殊判定結果

1アーシャの城塞への適応

70(驚いたけど、楽しめそうですね)>50

※基準値を超えた為、柔軟な対応

2フィーアのアーシャへの懐き具合

79(お、大人のレディーな気配がします!? 憧れちゃうなぁ……)>30

※基準値を超えた為、警戒心も無く打ち解けます

――



アーシャ「そ、その私は……」

フィーア「アベル兄様、この大人のレディーな感じがする方は誰なのですか!?」キラキラ

アーシャ「レ、レディー? いえ、私はそんな……」

ロウル「ア、アベルさんが大人の女性を連れてくるなんて……」ガタガタ

エリス「……アベル様?」プルプル

アベル「あー……」

アベル「彼女はアーシャ。俺の数少ない大切な学友だ」

アベル「――俺の野心を、彼女にも話した。いや、見透かされたと言った方が正しいか」

アーシャ「い、いえそんなことは……ん、んん」コホン

アーシャ「初めまして。アベルと一緒に学んでいるアーシャと申します」スッ…

アーシャ「以後、お見知りおきを」ペコリ

フィーア「わぁぁ……!」キラキラ!

ロウル「おぉう……」

エリス「……!」

アーシャ「あ、あの……?」

フィーア「すごいです、ローズさんの言っていた淑女の佇まいです!」

フィーア「あ、申し遅れました! 私は帝国第二皇女のフィーアです!」ペコリ

ロウル「これは失礼を。アベルさんの副官、ロウルです」ペコリ

エリス「ア、アベル様の……メ、メイドのエリスです!」ペコリ

アーシャ「」

アーシャ(アベル……こんな小さい子にメイド服、それにロウルちゃんもあの歳で副官って……)

アーシャ(……いえ、帝国を変えるという無謀さの前に、まずは私の常識を変えてきている……?)

アーシャ(深い、深いですねアベル……!)




604 ◆gEU9La026k2020/03/16(月) 23:57:53.43wfUF+bR+0 (8/8)

――

……


アーシャ「……ほ、本当にこの子達がアベルの協力者なのですか?」

アベル「ああ。もう何年もここで一緒に暮らしている、大切な家族さ」

エリス「アベル様達は、私がお守りします!」フン!

ロウル「いえいえ、ここは副官ほやほやの私めが……」ニヤリ

アーシャ「えっと、それでフィーア様も……」

フィーア「はい! 戦えないので、お城の中のことを時々兄様にお伝えするだけですけど……」

フィーア「キアラ姉様も、アベル兄様に賛同してくださっています!」

アーシャ「……」

アベル「……言いたいことはわかるぞアーシャ」

アベル「確かにフィーアとキアラは俺も心配ではあるんだが……」

アベル「エリスとロウルは、なかなか強いぞ?」ニヤリ

ロウル「ふふーん! と、自慢したいところではありますが……」

ロウル「まだまだ力不足。アベルさんの計画を実行に移すにはまだまだ年月はかかりそうですけど」

エリス「今はまだ、鍛錬です……! 剣も、お料理も!」

フィーア「私も! ローズさんにもっと色々教えて貰います!」

アーシャ(……みんな、なんて純粋な瞳。アベルへの想いが、私にまで伝わってくる……)

アーシャ「……これから、数年間はまだ耐える時。そういうことですねアベル?」

アベル「ああ。この子達もだが、何より俺自身が一番未熟だからな」

アベル「母上から頂いた手帳も、流石にこの子達への教育方法とかまでは書かれていない」

アベル「色々教えるにしても、教える俺が知識を積まなければ……」

アーシャ「ふふ、そういうことですか。それなら……」


アーシャ「――私もこれから、ここで色々手伝っちゃってもいいかしら?」ニコリ


フィーア「え、いいんですか!? わーい、また姉様が増えました!」ピョーン!

アーシャ「ね、姉様……?」

アベル「……俺達家族の状況は大体察しがつくだろう? フィーアは優しい子だからな……」

アベル「――普通の、温かい家族というものに憧れがあったんだ」

ロウル「……私達と初めてお会いした時のこと、よく覚えていますよ」

エリス「……私でも、家族が大切なものなのはわかります」

アーシャ「そう……少し恐れ多いけど、悪い気はしないかも?」フフ




605 ◆gEU9La026k2020/03/17(火) 00:09:35.43fSe/nes80 (1/10)

フィーア「これから、よろしくお願いしますアーシャ姉様!」

アーシャ「ええ、よろしく」ニコリ

アベル「……だがフィーア、流石にそろそろ戻らないとまずいのではないか?」

フィーア「あ、そうでした!?」

ロウル「元はと言えばアベルさんのせいですからねぇ?」

アベル「うっ……」

フィーア「で、ではアベル兄様、皆さん、今日はここで失礼させて頂きます!」

フィーア「次はいつ会えるかわからないけど……その時は、またよろしくお願いします!」

フィーア「あ、アーシャ姉様には素敵なレディーの作法とかを教わってみたいです!」

アーシャ「ふふ、しっかり用意しておきますね?」

フィーア「それでは!」シュバッ!

アーシャ「……つい普通に見送ってしまったけど、護衛とかは?」ダラダラ

アベル「フィーアは変装が得意でな。ちょっとやそっとではばれないんだ」

ロウル「それにあまり狙われることも無く……ってそうだったアベルさん!」

ロウル「今日、フィーア様に近づく不審者いたんですよ!」

アベル「なんだと!?」ガタ!

ロウル「ま、この私が射抜いてやったので大丈夫でしたけどね」ムフー!

アベル「そ、そうだったのか。すまないロウル、助かった……お前も、怪我とかはしなかったか?」ナデナデ

ロウル「ふふん、大丈夫に決まってるじゃないですか。で、でももうちょっと褒めてくれていいですよ?///」パタパタ!

エリス「……」

エリス「……アーシャさん?」

アーシャ「はい、何かしらエリスちゃん?」

エリス「お、お料理とかも……教えていただけますか?」

アーシャ「ええ、大丈夫よ。お料理はこう見えて結構得意なの!」

アベル「そ、そうなのか? それはかなり助かるな」



アーシャ(……あのアベルが、ここに来てから一気に表情が柔らかくなった)

アーシャ(きっとこの場所が……唯一心を許せる場所にして、守りたい場所なのね)

アーシャ(エリスちゃんとロウルちゃんも、いい子みたいだし)

アーシャ(私も、ちゃんとここの一員になれるといいな……)


……


――


606 ◆gEU9La026k2020/03/17(火) 00:12:16.98fSe/nes80 (2/10)

――


【帝国・皇女の部屋】



キアラ「……」ドキドキドキドキ

キアラ(フィーアちゃん、大丈夫かな……)

キアラ(さ、流石にこれは下手をすると私も不味いような……)

キアラ「……」

キアラ(い、いや、万が一の時はそっちの方に話を持っていこう……)

キアラ(フィーアちゃんは悪くなくて、私だけが悪いってことにすれば……)



コンコン!



キアラ「……!」



特殊判定
↓1~2コンマ二桁




607以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/17(火) 00:12:49.77izufYZ9N0 (1/1)




608以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/17(火) 00:12:50.60f9faBoNFO (1/2)

てや


609 ◆gEU9La026k2020/03/17(火) 00:15:54.13fSe/nes80 (3/10)

おっふ!?(白目)

キアラの判定を取ったあたりで、今日はここまで
判定結果などはまた後日に

本日もありがとうございました!


610以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/17(火) 00:17:03.09f9faBoNFO (2/2)

おつおつ
爆発四散じゃなくて白目止まりってことはまだそこまで酷くは無さそうだな!()


611以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/17(火) 00:22:35.79GqUjJlXOO (1/1)

乙!奇数なのが怖いが吐血じゃないからこれはキアラセーフかな?
しかし城塞の教育係がアーシャってなるとやっぱエリスとロウル学校は行ってないのないのね。パパン学生時代赤点だったしアベルももしや?
……主要メンバーの学力テストイベントとかどうかな?(チラ


612以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/17(火) 06:51:09.73HVEINexx0 (1/1)


奇数ゾロ何だろう…?


613以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/17(火) 21:02:23.12dhb81Ti3O (1/2)

学力テストって聞くとどうしてもめ◯ゃイケのあれが浮かぶわw


614以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/17(火) 22:00:27.190G6R/Y+mO (1/1)

とりあえず本編での描写見る限り、学校の試験ではアーシャとフローレンは満点でアベルが多分90点台ぽかったな
ヒバリとパトラさんも賢そうなイメージあるけど、やっぱ一番気になるのはカインお兄ちゃん


615 ◆gEU9La026k2020/03/17(火) 23:43:51.48fSe/nes80 (4/10)

こんばんはー
ほんの少しだけ再開です

学力判定は取るにしても、このイベントが終わってからですね
あとやっぱりカインとか賢い設定の人は最低保証をつけた方がいいかな?


616 ◆gEU9La026k2020/03/17(火) 23:44:33.43fSe/nes80 (5/10)

キアラの忍耐・心と身体


1本当は吐きたい弱音
85>

コンマ77

 7 7

ゾロ目:アベル兄様の境遇と比べれば、全然平気です

※この頃からもう鋼メンタルだったようです(白目)

2育つ胸の恥ずかしさと自覚

60(ちょ、ちょっと恥ずかしい……///)>50

※基準値を超えたため、自分の胸が見られていることも理解しているようです

――



帝国兵「失礼しますキアラ様。フィーア様ですが……」

キアラ「こんな時間まで、お疲れ様です」ペコリ

キアラ「フィーアちゃんは少し前に帰ってきたんですけど……」チラ


フィーア?「……」


キアラ「遊び疲れたのか、もう寝ちゃってて」

キアラ「寝つきのいい子だから、起こすのには少し時間がかかってしまうかもしれませんが……」

帝国兵「い、いえ大丈夫です」アセアセ

帝国兵「陛下から命ぜられたのは、フィーア様の動向の確認だけですので」

帝国兵「すでにお休みになられているなら、問題はありません」

キアラ「……」

キアラ「お父様がフィーアちゃんを可愛がっているのは知っていますけど、どうしてそこまで……」

帝国兵「それは……」

帝国兵「やはり――アベル皇子との接触が原因でしょう」

キアラ「!!」

帝国兵「キアラ様もご存じかと思いますが、帝国の皇子においてアベル皇子だけは異端なのです」

帝国兵「皇妃フローレン様の血が流れていない、妾の子……」

帝国兵「皇妃の座をかけた戦いに敗れた敗者の子は、帝国には相応しくない」

帝国兵「本来であれば始末されていてもおかしくありませんが、陛下の恩情により生かされている状況です」

キアラ「……」





617 ◆gEU9La026k2020/03/17(火) 23:45:09.97fSe/nes80 (6/10)

帝国兵「軍の上層部は帝国の力を誇示する為にも、皇族とはいえ弱者は捨てるべきという意見が多いのです」

帝国兵「そんなアベル皇子に対してフィーア様が懐いてしまうのは、色々と面倒なのですよ」

帝国兵「陛下もアベル皇子に対していつも決まって、放っておけの一言で済まされていますが……」

帝国兵「やはり内心は、他の者と同じくフィーア様との接触を煙たがっているのだと思います」

キアラ「そう、ですか……」


キアラ「――戦えない、弱者の皇族ならば私もなのに」


帝国兵「そ、それは……」

帝国兵「キアラ様は、このような時間まで勉学に励まれていますし!」アセアセ

キアラ「……わかっています。私がこの部屋で過ごせているのも、フィーアちゃんのお願いがあったからなのでしょう?」

キアラ「どれだけ勉強しても、お母様みたいな雷の魔法どころか他の魔法も使えない」

キアラ「アドルラン兄様みたいに、重い装備を着たまま動き回ったりもできない」

キアラ「……カイン兄様みたいに、……っ、他国の人から、情報を聞き出すこともできない」

キアラ「私は第一皇女なのに、何もできない……」

帝国兵「キアラ様、そのようなことは――」


キアラ「――でも、あのアドルラン兄様も遅咲きだったのです」グッ!


キアラ「時間はかかってしまうかもしれないけれど、いつか。いつの日か……」

キアラ「お父様やお母様にも認められる、そんな第一皇女になって見せます!」ムネハリ!

帝国兵「おおっ!? そ、そうですよキアラ様! その意気です!」

帝国兵「……」チラリ

キアラ「?」ポイーン

帝国兵「///」





618 ◆gEU9La026k2020/03/17(火) 23:45:57.72fSe/nes80 (7/10)

帝国兵「そ、それでは私はこれで! お時間を頂戴してしまい、申し訳ありませんでした!」バッ!

キアラ「いえ、こちらこそ。お休みなさい」フリフリ

帝国兵「お休みなさいませ!」ペコリ


パタン…


キアラ「……」

キアラ「い、今、また胸を見られていたような……///」

キアラ「やっぱり、変なのかな……背は伸びないのに、こんなところばっかり」ポイン

キアラ「下着もまたきつくなっちゃうし、フィーアちゃんみたいに自由に着る服選べないしなぁ」


フィーア?「……」


キアラ「ふぅ、フィーアちゃんとローズさんが変装道具組み合わせて作った、このフィーアちゃん人形……」

キアラ「私がなんとか兵士の人に至近距離まで近づかせないように頑張れば、今度も誤魔化せそうだね」ポンポン

キアラ「頑張らないと、色々と……!」グッ!

キアラ「だって、アベル兄様は私よりもずっと辛い思いをしてきたのに、しっかり前を見て頑張っているんだもの」

キアラ「お母様が違う……たったそれだけのことで……」

キアラ「私やフィーアちゃんにとっては、優しくて温かい兄様なのに……」

キアラ「……アベル兄様。私は不出来かもしれないけれど、それでも絶対に諦めませんからね……!」


……


――


619 ◆gEU9La026k2020/03/17(火) 23:46:37.91fSe/nes80 (8/10)

――


帝国兵「ああ、よかった……」ホッ…

帝国兵「てっきりキアラ様を泣かせちまったかと思ったが……」

帝国兵「キアラ様、あんななりなのに随分と強いもんだなぁ……」

帝国兵「フローレン様からよくねちねち叱られているって聞くけど、大した子だよ」

帝国兵「それに……やっぱ育ってるよなぁ……///」

帝国兵「……俺ももっと強くなって将になったりすれば、ワンチャンあったりするのかな?」

帝国兵「……なんて馬鹿言ってないで、次の確認場所へ急がねえと……」タタタ…




フィーア「……」コソコソ…



シュバ!


フィーア(……キアラ姉様が、どうしてかお父様とお母様から嫌われているのは知っています)

フィーア(そして私も、可愛がられてはいますけど、周りから期待されていないことも知っています)

フィーア(キアラ姉様は、ローズさんは、それでいいと……帝国に染まらないでと言ってくれました)

フィーア(代わりに私が……そう言って姉様は、面白い本以外にも難しい本を読むようになってしまった……)

フィーア(キアラ姉様、いつも私を守って大切にしてくれる大好きな姉様)

フィーア(今はまだ……でもいつか、私も姉様を守れるくらいの、立派な皇女になってみせますからね……!)タタタ!







620 ◆gEU9La026k2020/03/17(火) 23:49:23.82fSe/nes80 (9/10)

カチャ…



キアラ「!」


フィーア「ただいま戻りましたっ!」ピョーン!


キアラ「フィーアちゃん、よかったぁ……」ホッ…

キアラ「もう、遅いからかなり心配してたんだよ?」

キアラ「こんなこともあろうかと、フィーアちゃん人形をベッドの中に入れておいてよかったよ」

フィーア「ご、ごめんなさい。ちょっとアベル兄様の城塞で、お料理のお片付けを手伝ってて……」

フィーア「でもそのおかげで、帰りが遅れていたアベル兄様にも少しだけお会いできました!」ホクホク

キアラ「ふふ、よかったねフィーアちゃん」

フィーア「はい!」

フィーア「それにですね、なんとアベル兄様に新しい協力者の方も見つかったのです!」

キアラ「ほ、本当!?」

フィーア「アーシャという、綺麗な黒髪のレディーな人です!」

キアラ「綺麗な黒髪……」

キアラ(……ノワール義母様、あの日以来お会いしていないけど……)

キアラ(無事、だよね……?)

フィーア「姉様?」

キアラ「あ、ごめんね?」

フィーア「アーシャ姉様の協力があっても、まだまだ時間はかかるそうですけど……」

キアラ「うん、そう簡単に行くことじゃないからね。私達もまだまだ子供だし」

キアラ「でも、いつか。きっといつか……」



姉妹「「私達も、アベル兄様の力に……!」」



……


――



621 ◆gEU9La026k2020/03/17(火) 23:51:14.15fSe/nes80 (10/10)

―――
――



フィーア「――というようなこともありました!」

ロウル「ありましたねぇ。今思い返すとあの貴族達、本当に最悪極まりないですよまったく」

アーシャ「うう、懐かしいと同時に耳が痛い……」

パトラ「王国に限らず、どの国の貴族も腐るものなのかしら?」

ティア「せ、聖国なら大丈夫……?」

シア「ん~……聖国はまた違った問題ですし、やっぱりどの国も昔から問題は多いんですね~」

アベル「ロウルが耳にした貴族達以外にも、キアラとフィーアによからぬ感情を持っていた奴は多いだろう」

アベル「やはりさっきのあれは処分して正解だったな」

パトラ「そうですね。アドルラン皇子は当時からやはり縁談が多いご様子でしたけど……」

アーシャ「アドルラン様も、当時から地位目的の貴族の娘に辟易なされていたのでしょう」

ロウル「そこにあんな無遠慮に切りこんでくる、真っ直ぐな人が現れたら突然求婚もするわけですよ」

エリス「……ん/// ヒ、ヒバリさんも幼い頃よりアドルラン様を支えていますし、いまではルーシェさんもですし!」アセアセ

シア「カインさんも、エメリナさんというやすらぎを手に入れられたようですしね~」ニコニコ

ティア「皇女様も当時は、本当に幼かったでしょうに色々な苦労があったのですね……」

ティア「そんな苦労なされて来た方々が、今長き苦難の果てにようやく幸せを掴む……」

ティア「やはり、神は見ておられるのですね……!」

アベル「……言われてみれば、俺達兄弟はここのところめでたい話が多いな」

アベル「この調子でいくならば、苦労してきたキアラとフィーアもそろそろ報われるんじゃないか?」

シア「お二人にも、いいお相手が見つかるということですか~?」

キアラ「!?」

フィーア「!?」

マックス「!?」

アベル「そうだなぁ……」


特殊判定
↓1~2コンマ二桁


622以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/17(火) 23:51:47.86Ckcz8BpO0 (1/1)




623以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/17(火) 23:51:48.39dhb81Ti3O (2/2)

そぉれ


624 ◆gEU9La026k2020/03/18(水) 00:06:19.41GLH542HX0 (1/10)

苦労を乗り越えた現代にて

1アベルのお兄ちゃんブロック

86>85

※基準値を超えたため、アベルは妹達の相手にも思うところはあるようです

2いいお相手、フィーアにも来たり?

85>39

※基準値を下回った為、やはり現時点では存在せず

――


フィーア「んー、私には残念ながら……」

フィーア「まだ早いと言いますか、アベル兄様のような方とまず出会わなければ何も始まりません!」

アベル「ははは、俺みたいな男はなかなかいないと思うぞ?」

ロウル「黒髪って点ではここにマックスさんがいますけどねぇ」

マックス「ぶっ!?」

パトラ「見た目の話ではないでしょう? マックスではアベルさんにはまだまだ及びませんよ、色々と」

マックス「はは、ですよねー……」ショボン…

キアラ「で、でもマックスさんには、マックスさんのいいところがあると思いますよ!?」アセアセ

キアラ「いつでも真っ直ぐで、真剣なところとか!」

マックス「キ、キアラちゃぁん……」ジーン…

ロウル「流石キアラ様、お優しい……ま、マックスさんのその真っ直ぐさは確かに好感持てますけどねぇ」

ロウル「でもキアラ様、程々にしておかないとその真っ直ぐさでマックスさんがキアラ様の優しさで惚れてしまうかもしれませんよ?」アハハ


キアラ「」

マックス「」


アベル「そうだな。確かにキアラもフィーアも優しい子だ。帝国も変わりつつある今、今後惹かれる男も現れるかもしれないが……」






アベル「――その時は俺も出陣するかもしれないな」ジャキン!





マックス「」

マックス「」

マックス「」


アベル「まぁ、最後は二人が決めること。あまり兄の俺がでしゃばり過ぎるのも……ど、どうしたマックス?」

マックス「ナンデモナイデスヨ?」







625 ◆gEU9La026k2020/03/18(水) 00:10:00.48GLH542HX0 (2/10)

マックス「アー、モウスコシフタリノムカシノハナシキニナルナー」

アベル「だ、大丈夫かマックス? なんか声がおかしくなってないか?」アセアセ

ロウル「アベルさん、瞬間的に冷気漏れてたからそのせいじゃないですか?」

キアラ「な、なにか面白い話とかあったかな!?」アセアセ

フィーア「うーんと、うーんと……」



※次の姉妹の過去のイベントを選んでください

※どちらか一方。もう片方は簡略的になります

1:フィーアの王城脱走作戦(判定多め)

2:キアラとフィーアのレディー特訓

3:その他自由安価

↓1~3多数決


626以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/18(水) 00:10:50.17XadiNrFU0 (1/2)

1


627以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/18(水) 00:11:21.93ZLcMjIb10 (1/2)

2


628以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/18(水) 00:11:34.130aZgeM4DO (1/3)

2


629 ◆gEU9La026k2020/03/18(水) 00:14:57.74GLH542HX0 (3/10)

次の内容が決まったあたりで今日はここまで
マックスは運がいいのか悪いのか……

そして先に判定を二つほど取っておきます
本日もありがとうございました!

特殊判定
↓1~2コンマ二桁


630以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/18(水) 00:15:21.16ZLcMjIb10 (2/2)




631以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/18(水) 00:15:45.40wRGgXG5zO (1/2)




632以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/18(水) 00:15:50.640aZgeM4DO (2/3)

乙です


633以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/18(水) 00:22:54.13jYLy5cRC0 (1/1)

乙です!
マックスワロタww


634以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/18(水) 12:25:19.08c6+MmOHoO (1/1)

キアラが天使に襲われた時もアベルコンマでブチ切れてたし、思ったよりもシスコンなのかもしれん
しかしキアラも過去はともかく今は容姿に加えて最高の料理技能やスカーレットさんも認める強さと、
帝国では引く手数多だろうしマックスほんとこの先大変そう


635 ◆gEU9La026k2020/03/18(水) 23:30:27.06GLH542HX0 (4/10)

こんばんはー
今日もほんの少し再開です

実はキアラとフィーア、あれだけ色々判定を取っているのに揃ってほとんど良結果ばかりなんですよね
唯一駄目だったのは温泉卓球(しかも姉妹揃って同奇数ゾロ)のみ
年齢を考えると、全キャラクターの中でも一番才に恵まれているのかもしれません


636 ◆gEU9La026k2020/03/18(水) 23:31:08.22GLH542HX0 (5/10)

フィーアの王城脱走、どうだったの?

1幼少期のフィーアの歩行レベル

50>16(無音どころか騒々しい。流石に生まれつき無音だったわけではない様子)

※基準値を下回った為、第二判定が失敗回数に

2王城脱走成果

50>40(40回ほど見つかって連れ戻された苦い経験があるようです)

※基準値を下回った為、きついお咎めは無し

――


フィーア「あ、私がもっと小さい時に沢山捕まったお話とかはどうでしょう!?」

ティア「つ、捕まった!? も、もしかして王国や聖国にですか……!?」ビクゥ!

フィーア「ち、違いますよ! お城の兵士の人にです!」

シア「どういうことですか~?」

キアラ「あの頃は……そう、丁度カイン兄様がお城に戻ってきた頃だったかな?」

キアラ「フィーアちゃん、カイン兄様だけでも戻ってきてくれたことが嬉しかったみたいで」

キアラ「お部屋から飛び出して、カイン兄様に会いに行ったんです」

エリス「……私の記憶が確かなら、その頃のカイン様は一番嫌な時期ですよね?」

キアラ「はい。あの日からカイン兄様はどこかおかしくなってしまって、誰かをいたぶる趣味を持つように」

フィーア「とっても辛かったです……」

フィーア「でも、今はカイン兄様も元に戻られて本当によかったです!」ニコニコ

キアラ「でもやっぱり、当時は子供だったフィーアちゃんにはだいぶショックが大きくて」

キアラ「しばらく笑顔も消えちゃって、私も辛かったなぁ……」

フィーア「でも、そんな時でした!」

フィーア「アベル兄様も、戻ってきたとの報せを聞いたのは!」

キアラ「当然、フィーアちゃんはカイン兄様の時以上に凄い勢いで飛び出したんだけど……」

ロウル「およ? 確か私とエリスさんがフィーア様と初めてお会いしたのはもう少し後ですよね?」

キアラ「ええ。フィーアちゃんはあの日、アベル兄様に会う前に……捕まったんです」

キアラ「兄様に、会っては駄目だと……酷く言い聞かされて」

アベル「……」





637 ◆gEU9La026k2020/03/18(水) 23:31:45.91GLH542HX0 (6/10)

フィーア「でも、私どうしてもまたアベル兄様にお会いしたくて……」

フィーア「日を改めては、何度も何度も王城を抜け出そうとしたんです」

マックス「はは、フィーアちゃんの変装と移動術があればあっさり抜け出しそうだな」

フィーア「そ、それが……///」

フィーア「その頃の私は本当に幼くて、ただがむしゃらに正面から出よう出ようってしてまして///」

フィーア「結局、何度も何度も捕まっちゃったんです」

キアラ「その度に私やローズさんを含めて怒られちゃったよね……」

フィーア「うぅ、思い返しても本当に申し訳ないです……」

フィーア「もっと言ってしまうと、その頃の私は隠し事もできなくて……」

フィーア「泣きながら、アベル兄様に会いに行くのの一点張りだったみたいで……///」

キアラ「しばらく監視も酷かったよね……」

パトラ「そんなことが……」

シア「んん~?」

シア「でも、さっきのお話しを聞く限りだと、フィーアちゃんは帝都やこの城塞まで抜け出せていますよね~?」

フィーア「えへへ///」

フィーア「それは勿論、この時の反省を踏まえてたっくさんお勉強しましたからね!」

キアラ「ローズさんもフィーアちゃんの為に色々考えてくれたんです」

キアラ「私達が、立派なレディーになれるように」

キアラ「そして――アベル兄様に会いに行けるように」

フィーア「色々ありましたねぇ……」シミジミ

キアラ「そう、まさに特訓と呼べましたね」

キアラ「あれは確か、散々に捕まっちゃったフィーアちゃんを見かねたローズさんが……」


……



――




638 ◆gEU9La026k2020/03/18(水) 23:32:46.58GLH542HX0 (7/10)

―――
――



【帝国・皇女の部屋】


ローズ「……フィーアちゃん、落ち着いてよく聞くのヨ?」

フィーア「?」

ローズ「……しばらく、アベル様の為にお城を抜け出そうとするのはやめなさい」

フィーア「っ!!!」ジワァ…

キアラ「な、泣かないでフィーアちゃん」ヨシヨシ

ローズ「安心して。何も、アベル様を諦めろだなんて言わないワ」

ローズ「でもネ。レディーには、時に耐えることも必要なのヨ」

フィーア「たえる……?」

ローズ「そう。このままじゃ、何百回やっても捕まっちゃうワ」

ローズ「……アタシだって、すぐにでもアベル様に会わせてあげたいわヨ」

ローズ「でもきっと、今はアベル様もお疲れヨ」

ローズ「暗黒街を必死に生き抜いてきたんだもの……」

ローズ「だから、ちょっとアベル様にもお休みをあげるの。わかる?」

フィーア「にーさまに、おやすみ?」

ローズ「そう。そしてあなた達にはその時間を使って……」




ローズ「レディーのお勉強をしてもらうワ!」バーン!



キアラ&フィーア「「レ、レディー!?」」



……


――



639 ◆gEU9La026k2020/03/18(水) 23:33:28.57GLH542HX0 (8/10)

――


ローズ「いい? レディーのお勉強は実に多岐に渡るの」

キアラ「……」ドキドキ

フィーア「……」ドキドキ

ローズ「そしてそのうちのいくつかは、あなた達の将来に役立つと同時に……」

ローズ「――アベル様に会う為の武器にもなりえるワ」

キアラ「!!」

フィーア「!!」ガタ!

ローズ「ふふ、やる気は十分みたいネ」

ローズ「それじゃあ、まずはこれから行ってみようかしら……!」バッ!

キアラ「!!」


特殊判定
↓1~2コンマ二桁


640以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/18(水) 23:34:36.18c1Z6XZQ60 (1/1)




641以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/18(水) 23:34:54.640aZgeM4DO (3/3)

はい


642 ◆gEU9La026k2020/03/18(水) 23:46:41.49GLH542HX0 (9/10)

レディー特訓その1・佇まい

1フィーア

50>18(まだ子供だもの……じっとしているのは苦手です)

2キアラ

64(元々大人しい子。ゆったりした動きは苦にならない)>50

※キアラ開幕合格!

――

……


ローズ「こうして、こう……」サッ、サッ!

フィーア「えっと、こうして、こう!?」ブン、ブン!

ローズ「んんっ、惜しいわネ。もう少しゆっくり、落ち着いて?」

ローズ「ほら、お姉ちゃんを見てみて?」


キアラ「ほ、本当にこれでレディーに……?」スッ、スッ…


ローズ「うん、思った通りキアラちゃんは筋がいいわネ!」

フィーア「ねーさま、すごい……」

フィーア「こうして、ええい!?」シュバ!

ローズ「頑張っている姿は可愛いけど、動き過ぎはレディーじゃないのっ!」ブッ!

フィーア「うぅ、むずかしい……」

ローズ「……」

ローズ(やっぱり、二人とも天使ではあるけどかなり個人差があるわネ)

ローズ(それにフィーアちゃんはまだまだ遊びたい年頃……)

ローズ(まだ身体の動きをしっかりさせるには早いのかしら?)

ローズ「はぁい、それじゃあ一回やめてぇ」パンパン!

キアラ「え、もう?」

ローズ「いきなりみっちりは叩き込まないわヨ?」

ローズ「こういうのはね、日々の積み重ねが大事なの」

ローズ「だからフィーアちゃんは気を落とさずに、キアラちゃんも油断しないで」

ローズ「次は……これっ!」バッ!

フィーア「!!」


特殊判定
↓1~2コンマ二桁



643以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/18(水) 23:47:06.24XadiNrFU0 (2/2)




644以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/18(水) 23:48:34.93g0mLZ6vLO (1/1)

とりゃ


645以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/18(水) 23:49:30.96wRGgXG5zO (2/2)




646 ◆gEU9La026k2020/03/18(水) 23:51:16.23GLH542HX0 (10/10)

思ったよりも早い!?(白目)


647 ◆gEU9La026k2020/03/19(木) 00:08:23.37S5zi4lI80 (1/3)

レディーの特訓その2・優雅な歩法(フィーア、佇まい失敗による奮起で補正+5、固有判定有)

1キアラ

50>24(落ち着いてはいる。でもどっちかと言うと落ち着き過ぎて遅い)


2フィーア

93+5

=98(一体何があった!? どたばた走りから一変して見事な足さばき)>50

98>95

※フィーア合格!

※また固有判定で基準値を超えたため、追加イベント

――


ローズ「レディーたるもの、手の動きだけじゃ駄目」

ローズ「こうやってしなやかに、優雅にあるくことも大切ヨ?」シナリシナリ…

キアラ「わ、と……こ、こうかな……?」モタモタ…

ローズ「んんっ! 落ち着いて音を立てないのはレディーとして高評価ヨ!」

ローズ「後はもう少し素早く右足と左足をこうして……」

キアラ「す、すばやくゆっくり……!?」グルグル…


ローズ(ううん、次は手と足を混ぜて全身の動きを見ようと思ったけど……)

ローズ(やっぱりキアラちゃんは足は遅めみたいネ)

ローズ(フィーアちゃんも結構走り回る子だし、全身の動きを見るのはもっと後でいいかしらネ?)



フィーア(おちついて、ゆっくりと……)スッ…

フィーア(でもすばやくうごかす……)スススス…

フィーア(あと、ねーさまみたいにおとをたてないように……?)フッ…



フィーア「――」スー…



ローズ「はぁい、それじゃあこれもここまで……あら? フィーアちゃんは?」キョロキョロ



フィーア「こっちです!」ピョン!

ローズ「っ!?」

キアラ「あれ、いつの間に!?」ビックリ!

ローズ(キ、キアラちゃんに気を取られ過ぎてたかしら……?)

ローズ(アタシが天使の動きを見失うなんて……)

ローズ「……」

ローズ(なんでかしら、妙な胸騒ぎが……)


……


――


648 ◆gEU9La026k2020/03/19(木) 00:11:55.62S5zi4lI80 (2/3)

思ったより早く特定イベの基準値を越えてしまったあたりで今日はここまで
次は割り込む形ですが、特殊イベから再開です

本日もありがとうございました!


649以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/19(木) 00:15:05.68kUyjiuB+O (1/1)

おつおつ
この吸収速度と隠密スキル見たらそりゃパパンも強者の才能感じますわ


650以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/19(木) 00:22:43.69Xzpl8/sDO (1/2)

乙です


651以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/19(木) 00:31:51.12GecmKb0I0 (1/3)

キアラも高かったらどうなったの?


652 ◆gEU9La026k2020/03/19(木) 23:39:55.19S5zi4lI80 (3/3)

こんばんはー
申し訳ありませんが、今日の更新はお休みです……
そして先にまたコンマ判定を

>>651
フィーアの暗殺才能は歩法を含む複合的なものなので、
キアラが歩法高コンマでも現代での淑女レベルが更に高まるだけです

↓特殊判定1~2コンマ二桁



653以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/19(木) 23:42:45.77GecmKb0I0 (2/3)

ゾロ目


654以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/19(木) 23:43:17.90Xzpl8/sDO (2/2)

はい


655以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/19(木) 23:44:31.437Wjj4S3KO (1/1)

有言実行してる!?


656以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/19(木) 23:44:39.42GecmKb0I0 (3/3)

久々に有言実行してしまった……>>1の反応が気になる


657以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/19(木) 23:45:43.4661WqW+ua0 (1/1)

だから自己アピールウザいんだよ自己中


658以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/19(木) 23:47:47.1341pQ9SMOO (1/1)

キアラの荒ぶるコンマに合わせてきたか……流石温泉で奇数ゾロを合わせた仲良し姉妹だ(白目)


659以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/20(金) 08:29:43.90PcCRB0JI0 (1/1)




660 ◆gEU9La026k2020/03/20(金) 23:47:41.34uoGqifRn0 (1/6)

こんばんはー
日付変わる寸前ですが、今日も少し再開です(白目)

もー、ほんとにゾロ目はもー(白目)


661 ◆gEU9La026k2020/03/20(金) 23:48:33.96uoGqifRn0 (2/6)

――


フィーア「~~~♪ これは、うまくできそうです!」スッ、スッ…

キアラ「うぅ、むずかしい……」モタモタ…

ローズ(……優雅、いやそれ以上に……)


コンコン


ローズ「!」



ガチャ


親衛隊「失礼致します。陛下がお二人をお呼びでございます」

親衛隊「……ローズ、あなたも」





ローズ「そう、わかったワ。すぐに向かうから大丈夫ヨ」

親衛隊「では……」バタン…

ローズ(流石に、呼び出しは受けるわよネ……)

キアラ「ローズさん……」

フィーア「?」

ローズ「大丈夫。大丈夫ヨ」

ローズ「アタシがついているから、何も心配はいらないワ」

ローズ(この子達まで、即暗黒街送りということはないと思いたいけど……)



……


――


662 ◆gEU9La026k2020/03/20(金) 23:49:09.24uoGqifRn0 (3/6)

――


【帝国・皇帝の間】



ギルバート「…………」


ローズ「……」

キアラ「……」ブルブル

フィーア「……」ギュ…


ギルバート「……我が言いたいことは、わかるな?」

ローズ「はっ……」

ローズ「フィーア様の、度重なる脱走の件でございますね……」

ギルバート「うむ……」

ギルバート「子供故の行動と思っていたが、些か回数が気になってな」

フィーア「……!」

フローレン「ああ、大丈夫よぉフィーア?」

フローレン「お父さんもお母さんも、別に怒っているわけじゃないのよぉ?」

フローレン「むしろ元気一杯って褒めてあげたいくらいよぉ?」ナデナデ

フローレン「――部屋に籠って本ばかり読む鈍間より何倍も素晴らしいわぁ」

キアラ「……っ」

フローレン「しかもぉ、本ばっかり読んでおきながら魔法も使えないなんてねぇ……」

フローレン「ほんっとぉにカインとは大違いねぇ?」ニヤニヤ

カイン「ふふ、これが才能の違いですよ母上」ニヤニヤ

フローレン「ええ、そうねぇ」ナデナデ

ギルバート「フローレン、キアラなど捨て置け。今はフィーアの話だ」

フローレン「はぁい、あなたぁ」スッ…

ローズ「……私も、此度の事態は重く受け止めています」

ギルバート「ほう……?」





663 ◆gEU9La026k2020/03/20(金) 23:49:50.38uoGqifRn0 (4/6)

ローズ「お二人はこの帝国の皇女……」

ローズ「皇位継承の優先度は低いとはいえ、フローレン様の実子」

ローズ「偉大な母君の名に恥じぬ、立派な淑女に育ってこその皇女です」

フローレン「ふふ、そうねぇ。そのとおりだわぁ!」パン!

ローズ「段階的に、ではありますが。お二人ともかつてよりも成長なされた以上……」

ローズ「そろそろ、本格的に皇女に相応しい教育をすべきだと考えております」

ローズ「実は先程より試験的にですが既に取り組んではおるのですが……」

ギルバート「……」チラリ

親衛隊「はっ! 確かに、室内で励んでおられる様子でした!」ビシ!

ギルバート「……そうか」

ギルバート「ならば、よい。そのまま続けるのだローズよ」

ローズ「はっ!」

ギルバート「……話はそれだけだ。戻ってよいぞ」

ローズ「失礼致します……」スッ…

キアラ「し、しつれいいたします……」スッ…

フィーア「しつれいします!」スー…




ギルバート「……っ」ピク




フローレン「あなたぁ?」

カイン「父上?」






664 ◆gEU9La026k2020/03/20(金) 23:51:29.22uoGqifRn0 (5/6)

ギルバート「……お前達は、どう思う?」

フローレン「いいと思うわよぉ? あの子、あの若さで相当優秀なメイドだって話じゃなぁい?」

カイン「ふん、どれだけ優秀な教育係だとしても、あいつが僕の才能を超えられるわけはないけどねぇ」

フローレン「ええ、そうねぇ! フィーアはともかく、キアラには絶対無理よぉ?」ナデナデ

ギルバート「……」


ギルバート(今のは、我の錯覚か? ……否)

ギルバート(あやつらがここを訪れる前から、音の数が釣り合わぬ)

ギルバート(怯えて震えていたキアラ。無駄なく動いていたローズ。大小の音は確かにあった)

ギルバート(だが――フィーアはどういうことだ?)

ギルバート(兵の報告では、騒がしく城を跳び回っては脱走しようとしていたと聞いたが、あれは真逆……)

ギルバート(ローズの本格的な教育を開始するという発言が偽りでないとすれば、それが切っ掛けか?)


ギルバート「くく……!」

フローレン「ど、どうしたのあなたぁ?」


ギルバート(――面白いっ! 長かった、長かったがついに我にも刃を向けられるやもしれぬ子が現れたか!?)

ギルバート(確かに遥か未熟、武器も持てぬ貧相な幼児。それまでに十数年はかかるやもしれぬが……)

ギルバート(ローズの教育で、眠っていた我が血、戦の才が目覚めたのは疑う余地無し……!)

ギルバート(いつか、必ずや強者となることだろう……!)


フローレン「どうしたのかしら……?」

カイン「……?」





665 ◆gEU9La026k2020/03/20(金) 23:53:23.58uoGqifRn0 (6/6)

ギルバート(我が、あれほど気配を察せなかったのはいつ以来だろうか?)

ギルバート(……)

ギルバート(……ノワール以来、か)

ギルバート(フィーアも、いずれはあのような強者になるのであろう)

ギルバート(――いや、あやつすら越えるやもしれぬ)


フローレン「……思っていた以上に、あの子達の教育失敗に悩んでいるのかしらぁ?」

フローレン「……こういう時のこの人は、そっとしておくに限るわぁ。行きましょうカイン?」

カイン「はい、母上!」


ギルバート(フィーアはまだ幼く、戦がどういうものかすらわかっておらぬ)

ギルバート(身体も小さく非力、成長も遅い。キアラ以上に救いようがないことになるかと思えば、そうでもない……)

ギルバート(幼いが故に、弱者であるが故に、誰も警戒はできぬ……!)

ギルバート(あの平坦かつ小柄な体躯で、人懐っこく胸元に飛び込んでくる幼児)

ギルバート(――もし、その手に刃を握っていれば?)

ギルバート「――っ!」ゾクリ!

ギルバート(我も、防げぬやもしれん……)

ギルバート(屈強な身体こそ、剛腕こそが武器と思っていたが、まさかあんな身体でも強者になりうる可能性が……)

ギルバート(ノワール曰く、育った胸は暗器を忍ばせることができるが、やはり動く際に邪魔になるというし……)

ギルバート(フィーアのあの才、あの身体。時代の帝国を担うに相応しき強者はまさかあやつが……)

ギルバート(くく、キアラが余計なものを全て引き受けたと解釈できぬでもないか。いずれにせよ、これは……)





ギルバート「――その時が愉しみだ」ニヤリ




……


――



666 ◆gEU9La026k2020/03/21(土) 00:00:36.65AQYZ0m4X0 (1/14)

――


【帝国・皇女の部屋】



ローズ「っ……ふぅ。なんとかなったわネ」

キアラ「……」

ローズ「……気にしちゃ駄目ヨ」

キアラ「いえ、大丈夫です」フルフル

フィーア「ねーさま?」

キアラ「フィーアちゃんが怒られたり、酷いことされなかったもの」ナデナデ

フィーア「んっ///」ホクホク

ローズ「……そうネ。でも、これからが大切ヨ」

フィーア「?」

ローズ「皇帝陛下の手前であんなことを言ってしまった以上、アタシはあなた達にこれからも色々教えていくワ」

ローズ「勿論、戦闘以外のことをネ?」

ローズ「……そして、当然あなた達はこの部屋でのお勉強の時間が増える。教えるアタシも同じくヨ」

ローズ「――アベル様に、これまで以上に会いに行くことが難しくなるかもしれない」

キアラ「!!」

フィーア「!!」

ローズ「……でも、一つだけ。もしかしたらって作戦もあるの」

ローズ「……どうなるか、アタシにもわからない。失敗するかもしれない」






ローズ「そして、試せるのは――今日が最初で最後かもしれないワ」

ローズ「フィーアちゃん、覚悟はある?」





フィーア「!?」




667 ◆gEU9La026k2020/03/21(土) 00:04:30.63AQYZ0m4X0 (2/14)

キアラ「ロ、ローズさん!? フィーアちゃんに何を……!?」オロオロ

ローズ「……さっきの歩き方。アタシは一瞬あなたの気配を見失ったワ」

フィーア「こ、これ?」スー…

ローズ「そう、それヨ。その歩き方なら――王城を今度こそ抜け出せるかもしれない」

フィーア「!!」

ローズ「今日なら、アタシが明日からお勉強を厳しくするから最後の我儘を聞いてあげたという嘘も通じる筈」

ローズ「でも、キアラちゃんは素早くは動けないしアタシもここからは動けない」





ローズ「――アタシも、本当はこんな危ない真似はさせたくないワ」

ローズ「――でも、アベル様に会えるかもしれない。あなたのその願いを叶えてあげたい気持ちもあるの」

ローズ「――フィーアちゃん、どうするか決めるのは、あなたヨ?」




キアラ「フィーアちゃん……」

フィーア「わ、わたしは……」



……


――




668 ◆gEU9La026k2020/03/21(土) 00:04:58.25AQYZ0m4X0 (3/14)

――


【帝国・街道】



タタタタタ…


フィーア「……」ドキドキ



――

ローズ「……この黒衣を被っていきなさい。ノワール様が残されたものヨ」

ローズ「アベル様がいるのは、ここ。誰も近寄らない寂れた城塞……」

ローズ「万が一見つかりそうになったら、兵士の方に見つかりなさい。その方が、まだ安全だから」

――



タタタタタ…

フィーア「……」ドキドキ



――


キアラ「うん、フィーアちゃんの気持ち、私もわかるよ」

キアラ「アベル兄様に、会いたいもんね……」

キアラ「……貧しい格好の子供なら、逆に狙われないかもしれない。とにかく、気をつけて……!」


――


タタタタタ…

フィーア「……」ドキドキ



タタタタタ…

フィーア「……」




フィーア(にーさま、もうすぐ……!)



……



――


669 ◆gEU9La026k2020/03/21(土) 00:11:41.65AQYZ0m4X0 (4/14)

――


【帝国・アベルの城塞】


ガサガサ…



フィーア「はぁ……はぁ……」ヨロ…



フィーア「つ、ついたぁ……!」



フィーア「ここに……」ゴクリ…




玄関扉「……」


フィーア「……」ドキドキ


フィーア「……」スゥー…



ガチャ…


フィーア「え!?」スカッ

???1「っ!?」ギョ!



???1「何者です!?」チャキッ!


フィーア「!?」ビックゥ!


???2「アベルさんを狙う刺客ですか!?」バッ!


フィーア「わ、わ……!?」アタフタ



???2「って、あれ……?」



ロウル「――エリスさんより小さい女の子?」パサ…

エリス「あ、本当だ……?」スッ…

エリス「ご、ごめんなさいいきなり!?」ワタワタ

ロウル「迷子ですかね? いやそれにしてもこんな場所へ……?」ウーン…


フィーア「……」





670 ◆gEU9La026k2020/03/21(土) 00:17:21.21AQYZ0m4X0 (5/14)

特殊判定結果

フィーアの城塞に住まう兄以外への懐き具合

1エリス
コンマ77×2(ゾロ目ボーナス)

= 1 5 4 

( わ た し と ち か い と し な の に つ よ そ う で す ! ! ! )

※フィーアは何かを感じ取ってしまったようです(白目)

※これにより……

2ロウル(前回救援対象だった為、懐き補正+10)
コンマ90+10

= 1 0 0

( か わ い い お み み と し っ ぽ ! なのに、かっこよくもあります!?)

※フィーアは未知の種族でも可愛ければオールオッケーのようです(白目)

※めっちゃ懐いて城塞に到着です(白目)

――


フィーア「わあぁぁ……!」キラキラ!


エリス「!?」

ロウル「ど、どうしたんでしょうこの子?」



エリスwith短剣「……」シャキン


フィーア( つ よ そ う ! )


ロウルwith狼耳尻尾「……」フリフリ



フィーア( か わ い い ! )



フィーア「……///」キラキラ


ロウル「あっ、もしかして私のこれが気になるんですかね?」ピョコピョコ

フィーア「わぁっ♪」

ロウル「ん、なんなんでしょうこの感覚……」ムズムズ

ロウル「こんな純粋な目で見られたのは、初めてでなんか恥ずかしいです///」

エリス「とても綺麗な目……アベル様に、近しいような……?」

フィーア「っ! アベルにーさま、知っているんですかっ!?」



エリス&ロウル「「に、にーさまっ!!??」」ズザッ!



フィーア「?」



……


――


671 ◆gEU9La026k2020/03/21(土) 00:19:23.33AQYZ0m4X0 (6/14)

判定結果までいったあたりで今日はここまで
……最初は懐いてなかったけどだんだん、とか考えていたらこれだよ!?(白目)
まぁ、純粋なフィーアらしいといえばらしいのかな?

この後はアベルとの再開後、残ったレディー特訓を再び再開する流れになります

本日もありがとうございました!


672以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/21(土) 00:26:06.62GRQO0l+OO (1/1)




673以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/21(土) 08:12:25.67GtE/16ZG0 (1/1)

乙です
結果論だけど、フィーアが白帝竜と仲良くなるのは必然だったんやなって


674以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/21(土) 08:48:19.82Qr4W3UncO (1/1)

おつおつ
これは紛れもなく天使ですわ
でも確かにパパンの言う通りこのピュアっぷりで両手にナイフで無音無臭接近されたら怖すぎる…


675 ◆gEU9La026k2020/03/21(土) 23:33:39.72AQYZ0m4X0 (7/14)

こんばんはー
今日も今日とて少しだけ更新です
次の判定までいければと思います


676 ◆gEU9La026k2020/03/21(土) 23:34:11.68AQYZ0m4X0 (8/14)

――


……


バタバタ!



アベル「――フィーアっ!?」




フィーア「あ……」



フィーア「アベルにーさまぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」ピョーン!

アベル「おっと!」ダキ!

アベル「フィーア……大きくなったな」ナデナデ

フィーア「にーさま、にーさまだ……!」スリスリ!

アベル「久しぶりだな……元気そうで何よりだ」

フィーア「はい……!」スリスリ!

アベル「キアラも、元気か?」

フィーア「ねーさまも、げんきです!」

アベル「そうか……」

アベル「まったく、無茶をして……」ギュゥ…

フィーア「ん……///」

アベル「待っていろ。すぐに何か飲み物を……」


エリス「用意します!」バッ!

ロウル「あ、待って待って私が淹れますよ!?」


アベル「待て、俺が淹れるから落ち着け! 少しの間だけ、フィーアを頼む」


エリス「は、はい!?」

ロウル「わかりました!?」


フィーア「?」



……

――



677 ◆gEU9La026k2020/03/21(土) 23:35:38.18AQYZ0m4X0 (9/14)

――



ロウル「まさか、アベルさんにこんな妹さんが……」

ロウル「それも王城から脱出してこんな場所までって……」

エリス「驚きました……」

フィーア「……ふたりは、アベルにーさまといっしょにすんでいるのですか?」

ロウル「ええ、まぁ……」

ロウル「正しくは、アベルさんに匿って……守ってもらっている状態ですが」

エリス「いつか、もっともっと鍛錬を積んで、私達もしっかりアベル様をお守りするのです!」

フィーア「にーさまを、まもる……」




フィーア「――わたしも、にーさまのちからになりたいです!」ピョン!




ロウル「……」

ロウル(さっきの様子、そしてアベルさんの性格からして、この子を可愛がっているのは明らかです)

ロウル(こんな純粋な子まで、私達みたいな経験をさせるのは流石に……)

フィーア「こっちのおねーさん、さっきぶきをかまえてました! わたしも!」ピョンピョン!

エリス「……」

ロウル(エリスさん、あの年頃からもうナイフと魔法使ってましたけどねぇ……)

ロウル(この子はさらに小さいですし、何より経験が違いますし。なんとか話を逸らしてみますか)



エリス「――持ってみますか?」スッ…



ロウル「ちょ!?」







678 ◆gEU9La026k2020/03/21(土) 23:36:18.72AQYZ0m4X0 (10/14)

ロウル「ま、まずいですってエリスさん!?」ワタワタ

フィーア「わーい!」

ロウル「ああ、あぶな――」


フィーア「!?」ズシ…


カシャン…


フィーア「あ、あれ?」

エリス「思ったより、重いでしょう?」

エリス「それでも、軽い方なんです。軽いから、相手も倒しきれないかもしれない」

エリス「補うには、両手で持たないと」チャキン!

フィーア「!?」

エリス「……アベル様、危ないことするから。私が、守ってあげるんです!」

エリス「だから、安心してください。アベル様の大切な家族に、危ないことなんてさせません!」フンス!

ロウル「ああ、そういうことですか……」

ロウル「どうです? この人が代わりにアベルさんを守ってくれるから、危ないことはしなくても大丈夫」

ロウル「あ、もちろん私もアベルさんをお守りしますからね?」

フィーア「……」










フィーア「 か―― か っ こ い い ! ! ! 」キラキラ!






エリス「あ、あれ?」アセアセ

ロウル「おや?」





679 ◆gEU9La026k2020/03/21(土) 23:37:54.57AQYZ0m4X0 (11/14)

フィーア「すごいすごい!」ピョンピョン!

フィーア「おもいのに、にほんもってる!」

フィーア「ちゃ、ちゃんとつかえるの?」

エリス「え、ええ。アベル様から教わったのである程度は……」ヒュンヒュン!

フィーア「わぁ~!」キラキラ!

ロウル「エリスさん、逆効果です!」ビシ!

エリス「はっ!?」

フィーア「すごーい……!」キラキラ

フィーア「わたしよりちょっとおおきいくらいなのに、こんなに!」キラキラ!

ロウル(あぁ、純粋な眼差しが眩しい! でも、どうするんですかこれ!?)ヒソヒソ

エリス(えっと、えっと……)

ロウル(仕方がありません、ここは私が……)

ロウル「ん……まあ、見ての通りこの人は凄いんです。何しろお姉さんですからね」

ロウル「刃物は危ないですし、フィーア様がもっと大人になったらもう一度考えてみればいいんじゃないですか?」

ロウル(流石に、お城の人も止めてくれますよね? こんな純粋な子に……)

エリス「そ、そうですね。私も最初は握ることで精一杯でした」



エリス「――でも日々の努力を積み重ねれば、いつかきっと報われます!」グッ!



フィーア「!!」

ロウル「だから報われちゃ駄目なんですって!」ビシ!

エリス「はう!?」






680 ◆gEU9La026k2020/03/21(土) 23:47:03.51AQYZ0m4X0 (12/14)

フィーア「ひびの、どりょく……」

フィーア「まいにち、がんばるってことですね!」

エリス「はい!」

ロウル「んー……まぁ確かに、それは大事なことですね」

ロウル「アベルさんも私達も、今も昔もそれが基本ですし」

フィーア「アベルにーさまと、おみみのおねーさんたちも?」

ロウル「おっと、そういえばまだちゃんと名乗っていませんでしたね。これは失礼」

ロウル「私はロウル。こちらはエリスさん。よろしくお願いしますフィーア様」

エリス「よろしくお願いします」ペコリ

フィーア「よろしくおねがいします!」ペコリ

ロウル「しかしおみみのおねーさんって……これ、変だと思ったりしないんですか?」ピョコピョコ

フィーア「かわいいです!」キラキラ!

エリス「わ、私も可愛いなって……///」

ロウル「……もう、おだてても何も出せませんよぉ?///」パタパタ

フィーア「しっぽもかわいいです!」キラキラ!

フィーア「……」

フィーア「アベルにーさまといっしょにすんでいるということは、かぞくなのですか?」

エリス「!?///」

ロウル「!?///」

フィーア「アベルにーさまのかぞくということは……」






フィーア「エリスねーさまとロウルねーさま?」キラキラ!




エリス「んっ!?///」

ロウル「くっ!?///」


エリス(な、なんでしょう……この感覚?)

ロウル(……姉様、家族、ですか……)





681 ◆gEU9La026k2020/03/21(土) 23:54:34.15AQYZ0m4X0 (13/14)

ロウル「あはは、皇女様に恐れ多くはありますけど……」チラ…

フィーア「……」ワクワク

ロウル(あの目は、私と同じ……家族を欲している目……)

ロウル(アベルさんとお兄さんの関係は知っていましたけど、妹さんまで……?)

ロウル「……」

ロウル「そうですねぇ、アベルさんを支える私は確かにフィーア様からするとお姉さんかもですね!」フンス!

ロウル「フィーア様が望まれるのであれば、どんな呼び方もどんとこいです!」

フィーア「わーい、ロウルねーさまー!」テテテ!

ロウル「あはははは、可愛い妹ができましたねぇ」ナデナデ

ロウル「ほら、エリスさんも」

エリス「わ、私がお姉さんって、それは……」ワタワタ

フィーア「……」ジー…

エリス「……」

エリス「……お、おねーさんですよー?」ナデナデ

フィーア「わーいわーい、エリスねーさまー!」テテテ!

エリス「……///」ナデナデ

ロウル「……アベルさんの気持ちがちょっとわかった気がします」

ロウル「私ももっと頑張って、アベルさんとこの子を守れるようにならないと!」

フィーア「あ、ロウルねーさまはどうやってアベルにーさまをおまもりしているのですか?」

ロウル「私ですか? 私はこの弓で、そもそも怪しい奴をアベルさんに近づけさせません!」チャキ

フィーア「?」

ロウル「あ、こういうのを見るのは初めてですかね? 見ていてください、こうして構えて撃つと……」バシュ


林檎「」ドス!


フィーア「すごーい!」キラキラ

ロウル「ふふん、これがおねーさんの実力です!」エヘン!

ロウル「今はまだ無理ですけど、いつかは走りながらスパーンと撃って決めたいですね!」

フィーア「はしりながらスパーン!」キャッキャッ!


……


――



682 ◆gEU9La026k2020/03/21(土) 23:59:58.95AQYZ0m4X0 (14/14)

……




アベル「すまない、ちょっと待たせたな。 おや……」


キャッキャッ!


アベル「ふ……」





アベル「ありがとう二人とも。フィーア、お待たせ」ナデナデ

フィーア「あ、アベルにーさま!」パアァ!

フィーア「すごいです、エリスねーさまとロウルねーさますごいんです!」キラキラ!

アベル「ねーさま……ふふ、そうか。仲良くなってくれて俺も嬉しいよ」

アベル「何が凄かったんだ?」

フィーア「ナイフとゆみ――」

エリス「ロ、ロウルさんの耳としっぽがお気に召したそうで!」アセアセ

ロウル「そ、そうそう! 手入れはちゃんとしてますから、悪い気はしないですね!」ドキドキ

フィーア「はい、かわいくてもふもふです!」キラキラ

アベル「はは、それはよかったな。ほら、二人の分も淹れてきたから飲んでくれ」

ロウル「おや、すみませんねぇ」コクコク

フィーア「お、おいしい!」コクコク

エリス「わ、わたしもいつか……」コクコク

フィーア「からだがぽかぽかしてきました!」

アベル「ははは……」

アベル「……」ギュ…

フィーア「にーさま……?」







683 ◆gEU9La026k2020/03/22(日) 00:03:47.590RnL8Qsm0 (1/11)

アベル「……このまま、またお前と笑い合っていたい」

アベル「フィーア、お前はどうだ……?」

フィーア「は、はい! にーさまと、ねーさまといっしょがいいです!」

アベル「ありがとう……でもな」スッ…

フィーア「あ……」

アベル「今は、まだ……駄目なんだ」

アベル「俺は弱い。一人で生き延びられるつもりで、全然駄目だった」

アベル「エリスとロウルがいなければ、俺は今頃ここにはいない。こうしてお前と再会もできなかっただろう」

アベル「……」

アベル「フィーア、約束する。今すぐには無理だが……」

アベル「いつかきっと、俺とお前にキアラ……家族で、また共に暮らせるように」

アベル「弱いからといって、蔑まれないように……平穏な時を過ごせるように」








アベル「俺は――この国を変えてみせる」








アベル「……その時まで、待っていてくれるか?」

アベル「それまで、俺やエリスにロウルと会っていることは、他の人には秘密だ」

フィーア「……」ジワ…

フィーア「まてば、またにーさまと……?」

アベル「ああ……」ナデナデ

フィーア「んっ……!」

フィーア「まってる……!」ギュウゥゥ!

アベル「……いい子だ」ナデナデ

アベル「ありがとう、フィーア」ナデナデ

アベル「この約束がある限り、俺は立ち止まらない」

アベル「だから、今日はもう……帰るんだ」

フィーア「……」コクン

アベル「……」ナデナデ



ロウル「……」

エリス「……」




……


――




684 ◆gEU9La026k2020/03/22(日) 00:11:19.890RnL8Qsm0 (2/11)

――



フィーア「……」タタタ…





アベル「……」

ロウル「……よかったんですか、アベルさん?」

アベル「よくないに決まっているだろう。しかし、今の俺はあまりに無力だ……」

アベル「フィーアをここに住まわせることも、帰るまでしっかり守ってやることもできん……」

アベル「しばらく会わないうちに、足の速い子になっていたようだが……」

エリス「まさか、身を隠しながら一人でここまで……?」

アベル(……フィーアの全身を包んでいたのは母上のかつての仕事着)

アベル(フィーアの身体と、闇夜が手伝えば王城まで戻れはするかもしれないが……)

アベル(フィーア一人で、この城塞の場所まではわからない筈)

アベル(おそらくキアラと、ローズさんも……)

アベル(俺を慕ってくれるフィーア、そしてそれを後押ししてくれた二人。それに……)

ロウル「アベルさん?」

エリス「やはり、私がフィーア様のお傍にいた方が……?」

アベル「いや……」

アベル「王城には、少し変わっているが俺達の数少ない味方がいる。フィーア達は大丈夫だ」

アベル「今は、俺だ。俺がもっと強くならなければ、約束は実現できないし……」



アベル「――フィーアと同じく、大切な家族のお前達も守ってやれないからな」



エリス「……っ///」

ロウル「……!///」



ロウル「も、もう! 何を言ってるんですかアベルさんっ!///」

ロウル「私とエリスさんがアベルさんを守ってあげてるんですよー?」

エリス「た、頼りないかもしれませんが、いつか必ず!」

アベル「ふふ、そうだったな……一緒に、これからも頑張っていこう」




アベル「今の帝国を……変えるためにも!!!」グッ!



……


――




685 ◆gEU9La026k2020/03/22(日) 00:12:14.010RnL8Qsm0 (3/11)

――


【帝国・皇女の部屋】



フィーア「……」シュタ!



ローズ「……!」ダキ!

フィーア「わわっ!?」

キアラ「よかった、フィーアちゃん……!」ダキ!

ローズ「ああもうっ! かつてないくらいにドキドキしたワ!!!」ギュー!

フィーア「く、くるしいです……!?」ペシペシ

ローズ「あ、ごめんなさいネ?」パッ

キアラ「フィーアちゃん、どうだった……?」

フィーア「えっと……」



……



ローズ「……そうだったの」

キアラ「よかった、アベル兄様、一人ぼっちじゃなかったんだ……」ホッ…

ローズ(……本当に、この子とアベル様が無事でよかったワ)

ローズ(でも、フィーアちゃんの話を聞く限り、アベル様はもしかして……)

ローズ(アタシでも、何かできることがあれば……)

ローズ(メイド長の仕事も考えると、、城塞まではアタシもそう簡単に動けない)

ローズ(そうなると……)ムムム…

ローズ(……覚悟を決めるのよローズ。これは、もしかしたらこの子達の幸せの未来に繋がるかもしれないんだから!)

ローズ「……今日はもう遅いから、明日だけど」

ローズ「キアラちゃんとフィーアちゃんには、次はこの特訓をしてもらうワ!」

キアラ「え?」


特殊判定
↓1~2コンマ二桁


686以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/22(日) 00:12:57.36JgPgGOfDO (1/1)

はい


687以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/22(日) 00:13:02.88daz2Yah00 (1/2)




688以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/22(日) 00:13:38.15WPAZAZvbO (1/2)

とう


689 ◆gEU9La026k2020/03/22(日) 00:21:10.600RnL8Qsm0 (4/11)

またゾロ目でしかもちゃんと偶数って(白目)
判定を取ったあたりで今日はここまで
この後は姉妹それぞれの判定結果公表後、現代に戻ってのやりとり後におまけ終了となります

そしてその後は次のおまけになりますが
以前挙がっていた学力判定等のイベントも、申し訳ないですがご希望であればチケット消費のイベントとさせていただきたいと思います(土下座)
自分の速度と1000ボーナスのことも考えると、小イベントとあわせてきりがない(+もしかしたら途中の判定でチケット補充)ので……
また後日、次のおまけ自由安価を取りたいと思います

本日もありがとうございました!


690以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/22(日) 00:25:01.18daz2Yah00 (2/2)


>>642ではフィーア最初、>>647ではキアラ最初だったが、どっちが偶数判定踏んだかな?



691以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/22(日) 00:29:01.57Xr6JhCEAO (1/1)

おつおつ
ほんとコンマさんはこの二人にはデレデレだなぁ(白目)


692以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/22(日) 00:36:19.87WPAZAZvbO (2/2)

おつー
今のフィーアの戦闘才能目覚めさせたのはこの時のエリスとロウルか……
しかし今更だけどフィーアのイメージがFE烈火のギネヴィアに見えてきた。確かあそこも妾の兄に懐いた可愛い金髪幼女だったし


693 ◆gEU9La026k2020/03/22(日) 23:28:13.810RnL8Qsm0 (5/11)

こんばんはー
それではおまけ終了まで投下していきます


694 ◆gEU9La026k2020/03/22(日) 23:30:00.100RnL8Qsm0 (6/11)

特殊判定結果

これからの安全を考えて

1フィーアの当時の変装技能

50>36(移動はともかく、早着替えはまだまだ。これから頑張ろう)

※フィーアの変装技能は努力の賜物だったようです

2キアラの当時の裁縫技能

コンマ88
 
 8 8

偶数ゾロ目:子供とは思えない手捌き。集中力を欠かず素早く様々なものを縫い上げます

※当時、フィーアの変装のサポートをしていたのはキアラだったようです

※勿論現代も衰えぬ技術

――


変装道具「……」モチャア…

キアラ「これは?」

ローズ「アタシの使っているお化粧や特別なお洋服ヨ」

ローズ「今回はなんとかなったけど、折を見てアタシもアベル様にお会いするワ」

ローズ「とはいえ、アタシも完全な自由ではないからアベル様から王城側に寄ってもらう……」

ローズ「つまり、王城と城塞の真ん中に秘密の合流場所を用意して、そこで物を渡すわけヨ」

キアラ「なるほど。それと、これはどういった……?」

ローズ「いくらフィーアちゃんが気づかれずに走れると言っても、それは身軽だからこそでしょう?」

ローズ「アベル様に何かを渡そうと、ちょっとした荷物を持つだけでもうそれもできない」

ローズ「だから、そういう時でも大丈夫なように、変装をするのヨ!」

ローズ「正体が皇女様ってばれなければ、万が一の時もなんとかなるワ」

ローズ「本当はずっとアタシがついていたいんだけど、他の仕事がネ……」

ローズ「本当は危なくて嫌なんだけど、これから先もアベル様にお会いするなら、それはあなた達が自力で頑張るしかないの」

フィーア「……っ」

ローズ「勿論、アタシも全力で協力するわヨ? これもその一環」

ローズ「アタシ、お化粧や可愛い服を探すの結構得意なのヨ!」

ローズ「明日を楽しみに待っていてネ!」

キアラ「……」ヒョイ…

キアラ「……」ゴソゴソ…


……


――



695 ◆gEU9La026k2020/03/22(日) 23:30:33.540RnL8Qsm0 (7/11)

翌日……



ローズ「――と、言うわけで今日は約束通り、フィーアちゃんの変装の特訓ヨ!」

フィーア「はいっ!」

ローズ「お着替えにお化粧、これもレディーの立派な嗜みだから問題はないワ」

ローズ「アタシが沢山服を仕入れているのは……キアラちゃんのお勉強という名目で行くわネ」

ローズ「キアラちゃんなら落ち着いた作業が好きだし、前にも言ったけどお裁縫もレディーの嗜みだからネ!」

キアラ「わ、わかりました!」

ローズ「それじゃフィーアちゃん、早速だけどお着替えの時間ヨ! 素早くネ!」

フィーア「はい!」グッ!



……



フィーア「うわあぁぁぁぁん!?」ゴチャゴチャ…

ローズ「あら……思っていた以上に大変なことになったワ……」

ローズ「こんなにあちこち色々絡まったり脱げにくくなるなんて」ホドキホドキ

ローズ「やっぱり、無理だったのかしら……?」

キアラ「うーん……」



キアラ「――昨日も思ったんですけど、やっぱりこれはフィーアちゃんには大きいんですよ」



キアラ「フィーアちゃんだと……」ゴソゴソ…

布「……」

キアラ「これくらいで……」チョキチョキ…

キアラ「急いで脱いだり着たりしたいならこうして……」チクチク…

フィーア「……」ジー…

ローズ「……」ジー…

キアラ「ぱっと見てフィーアちゃんってわからないように、色も抑えて……」シャッ

キアラ「あ、こっちは使えるかな? 裾を直してあげて……」ヌイヌイ…


フィーア変装服「……」ジャジャーン!


キアラ「こ、これならどうかな?」


フィーア「ねーさますごいです!?」キラキラ!

ローズ「ア、アタシも欲しいワ!」ガーン!





696 ◆gEU9La026k2020/03/22(日) 23:31:08.190RnL8Qsm0 (8/11)

フィーア「わぁ、ぴったり!」スポン!

キアラ「よかった。後は顔のお化粧や、髪型を変えれば変装になるのかな?」

ローズ「こ、これは想像以上だワ……」

ローズ「これで服の問題は解決ネ!」

ローズ「でも、もし外でも早着替えが必要になった時に備えて、フィーアちゃんはもう少し慣れること」

フィーア「はーい……」

ローズ「それにキアラちゃんも、助かるけどこればかりさせていると負担が大きいわネ……」

ローズ「アタシもそれっぽい服は探して仕入れておくから、無理はしないでネ?」

キアラ「はい。でも、フィーアちゃんのお洋服作るの楽しいかも……?」

ローズ「……そうね。読書以外に何か行動をしろって言われた時にも使えるし、やっぱり偶にお願いしようかしら?」

ローズ(本当に、大した天使達だワ……)

ローズ(正体を隠したこの子なら、きっとまたアベル様にも会える……)

ローズ(でも……)

フィーア「ローズさん?」

キアラ「どうか、なされましたか?」

ローズ(膨大な魔力を宿すキアラちゃんに、使い方を誤れば暗殺兵器にもなりかねないフィーアちゃん……)

ローズ(二人のこの力は、絶対に気がつかれないようにしないと……)

ローズ(フィーアちゃんはまだ、武器さえ持たなければ大丈夫の筈だし……正念場ネ!)

ローズ「……なんでもないワ! さ、次にアベル様のところに行けそうな日はアタシが探しておくから、次の特訓ヨ!」

ローズ「素敵なレディーの特訓、何がいいかしらネ?」

キアラ「……お料理、とか?」

フィーア「おりょうり、してみたいです!」

ローズ「うんうん、美味しいお料理もレディーには欠かせないわネ!」

ローズ「でもまだだーめ。火を使ったり、こわーい刃物もあるから、もう少し大人になってからネ」

ローズ「それじゃあ、次は……」


……


――




697以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/22(日) 23:31:51.31qBsF+6u90 (1/1)

この技術レベルだと知り合いにも変装がばれないのでは?


698 ◆gEU9La026k2020/03/22(日) 23:32:43.560RnL8Qsm0 (9/11)

―――
――



キアラ「――ということもありましたね」

ロウル「え、キアラ様お裁縫得意だったんですか!?」

キアラ「え、ええ。お勉強の時間が増えてからは、あまりできなくなっちゃったけど……」

キアラ「昔のフィーアちゃんの変装服は、私が作っていたんですよ」

フィーア「えへへ、姉様が作ってくれたお洋服は全部大切にとってあります!」

キアラ「でもまさか、あの時はフィーアちゃんがここまで変装の達人になるなんて思ってなかったなぁ」

フィーア「アベル兄様にお会いするため、そう思って頑張りましたから!」

フィーア「昔は苦労しましたけど、今なら……」クルクル

変装フィーア「ぱっと!」パッ!

一同「「!?」」

キアラ「うん、本当にあの頃を知っているから凄いとしか言えないよフィーアちゃん……」

フィーア「えへへ、常日頃の努力が大切! ですよねエリス姉様!」

エリス「はい、その通りです!」

アベル「やれやれ、まさかあの日俺がいない間にそんなことがあったなんてな……」

ロウル「エリスさんの影響力、恐るべしです……」

アーシャ「ロウルちゃん? 今のお話を聞く限りだと多分あなたもですよ?」

ロウル「え?」

フィーア「はい! 走りながらスパーン! ロウル姉様の、移動しながら標的を見定める力も参考にさせて頂きました!」

フィーア「兄様達にはお見せしていませんでしたけど、普通の兵士さん相手なら縫いかわして大将さんを一気に狙えます!」エヘン!

アベル「おいロウルゥ!?」

ロウル「ひええええぇぇぇぇぇ!? 私もいけない片棒担いでいたんですかぁ!?」

アーシャ「ま、まあまあ落ち着いて。キアラちゃんもフィーアちゃんも、これはこうして語ってくれる思い出なんです」

アーシャ「そして、そんな経験があったからこそ……私達に協力してくれて、そして今のこの時間があるのではないですか?」

アベル「そ、それは確かにそうなんだが……」





699 ◆gEU9La026k2020/03/22(日) 23:35:11.520RnL8Qsm0 (10/11)

アベル「しかしやはり、色々と苦労をかけた挙句、結局最後まで巻き込んでしまったというのはな……」

フィーア「アベル兄様!」ズイ!

アベル「な、なんだ?」

キアラ「確かに、大変だったことも多いです……」

フィーア「でもキアラ姉様も、私も。自分の意思でアベル兄様の助けになりたいと思ったのです!」

キアラ「ええ。だから、アベル兄様がお気になさることではないんですよ?」

フィーア「むしろ、色々ご迷惑をおかけしてばっかりで……」

フィーア「兄様以外にも、シアさんやパトラさん達にもお世話になって……やはり、帝国第二皇女としてまだまだ未熟です!」

シア「そ、そんなことないですよ~!?」アセアセ

パトラ「ええ、その通り! 四天と初めて争ったあの日も、フィーアさんがいなければ私もどうなっていたか……」

キアラ「そうだよ、フィーアちゃんはずっと頑張ってた。むしろ私の方が……」

ティア「い、いえ!? キアラ様は聖国でもヘリング司教の野望を阻止したんですよね!?」

マックス「そうそう! 俺、今あの光景思い返しても心臓止まりそうだもん! あんな勇気ある真似普通できないって!」

キアラ「そ、そうでしょうか?」

アベル「やれやれ……本当に、俺には勿体ないよくできた妹達だ……」ナデナデ

キアラ「///」

フィーア「///」

アベル「……本当に、苦労をかけたな。そして、ありがとう」

アベル「こんな兄でよければ、どうかこれからも力を貸してくれるとありがたい」

キアラ「は、はい!」

フィーア「勿論です!」

キアラ「あ……もうこんな時間? 結構話し込んじゃったね……お片付け、最後までやらないと」グッ

フィーア「お片付けも、どんなことでも、これからもアベル兄様の為に協力は惜しみません!」エヘン!

アベル「はは、頼もしいな。よし、はやく済ませてこの後はみんなで遊ぶとしようか」

一同「「おー!」」




エリス「ん?……こっちの箱の中、まだキアラ様とフィーア様宛の縁談です!?」


アベル「消し炭にしてしまえ」

エリス「わかりました!」シュボッ!

マックス(俺も、頑張らないとああなるのかなぁ……)ブルブル


――

EXイベント11


【戦いを終えて~~かつての帝国皇女姉妹~~】 おしまい


――


700 ◆gEU9La026k2020/03/22(日) 23:40:10.770RnL8Qsm0 (11/11)

というわけで、皇女姉妹の昔話でした。
結構ハードだった幼少期も、判定で持ち前の精神力と技能でたくましく生き延びた感じになりましたね……

さて、先日お伝えした通り次のおまけ内容を自由安価募集しておきたいと思います
以前の学力判定を希望される方がいらっしゃれば、改めてお願い致します
(なお、判定行う場合でもカインなどに補正をつけるかは未定です)
埋まるのに時間もかかると思うので、少し早いですが今日はここで失礼させていただきます

本日もありがとうございました!

それでは次のおまけ自由安価
↓1~5あたりコンマ二桁


701以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/22(日) 23:47:26.977FXeV1mTO (1/1)

おつおつ
キアラがめっちゃ高いから他の子の裁縫も気になるけどせっかくだし学力テスト、それも三国巻き込んだ全国模試でお願いします


702以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/22(日) 23:58:27.01lXIT4+sIO (1/1)

本当妹ズは癒し


703以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/23(月) 00:12:08.96bkSCrHArO (1/1)

おつです
次回のおまけは学力テストで
とりあえず教師役という名の哀れなツッコミが誰になるか気になる


704以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/23(月) 00:47:56.15AYwgMasZO (1/1)

学校行ってたりローズさん補正あるメンバーは最低保証あるだろうけど
こういうときはまずマックス辺りが極端な結果になりそう


705以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/23(月) 07:52:26.77n8Z5VqQn0 (1/1)

もうほとんど決まりだけどスカーレットさんがああなった過去が知りたい


706以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/23(月) 08:26:03.19D+pZsVPu0 (1/1)


自分も学力試験でお願いします
ローズさんの妹ズへの親身さ見ると勉強教えてそうだけど、頭いいアーシャも夜レベル一桁だった実績あるからどうなるかわからんな
お兄ちゃんは万一低かったらガチ凹みしそう


707 ◆gEU9La026k2020/03/23(月) 23:14:55.66aigvtIj+0 (1/8)

こんばんはー
多数決の表記が抜けていましたが、どうやら学力テスト希望の方が多いようなので
学力おまけを始めたいと思います
いきなりコンマを拾って……といきたいですが、まずは方針を決める多数決あたりまで投下していきます


708 ◆gEU9La026k2020/03/23(月) 23:15:21.73aigvtIj+0 (2/8)

――


EXイベント12


【戦いを終えて~~三国教育事情~~】


――


709 ◆gEU9La026k2020/03/23(月) 23:15:58.34aigvtIj+0 (3/8)

――




【王国・会議室】



クラウス「お忙しい中、ご足労頂き申し訳ない」

アドルラン「いえ、問題はありません」

アドルラン「私には優秀な弟妹に、頼れる人達がいますからね」

アルフ「うむ、私も同じくだな」

アルフ「クラウス王こそ、未だかなりお忙しい身であろう?」

アルフ「以前取り決めた日程だったとはいえ、我々は日を改めても……」

クラウス「なに、そちらに優秀な人材がいるように、こちらも優秀な人材はいるからね」

クラウス「それにこの議題は、我が国にとって非常に重要な……」

クラウス「いや違うな。これからの三国に関わる最重要案件と言っても過言ではないだろう」

アドルラン「……」コクリ

アルフ「……」コクリ

クラウス「そう簡単に纏まるとは思えないが、それでもこうして顔を合わせることができたのだ」

クラウス「一歩一歩でも、この難題をじっくりと煮詰めていきたいと思う」

アルフ「我々聖国は、一切の協力を惜しまない」

アドルラン「帝国も、尽力することを誓おう!」





三人「「「これまでの教育の在り方を、今一度協力して見直そう!!!」」」





……



――



710 ◆gEU9La026k2020/03/23(月) 23:16:31.06aigvtIj+0 (4/8)

――

……


クラウス「では、改めて各国の状況から報告しよう」

クラウス「まずは我が王国だが……」

クラウス「不甲斐ないことに、やはり貧富の差が教育にも大きな影響を及ぼしている」

クラウス「学ぶべき舎こそあるが、貴族が優先されていたのが実情」

クラウス「平民が入ることができても、心無い貴族から迫害があったとの報告も受けている」

クラウス「そういった輩もだいぶ排することができたとはいえ、まだまだこれは根深い問題と言えるだろう」

クラウス「私としては、誰もが分け隔てなく学べる環境を作り上げることが急務だと考える」

アドルラン「帝国も、王国に近しい状況と言えます」

アドルラン「そもそもの学舎の数が少ない問題もありますが……」

アドルラン「何しろ最近までは実力主義だった弊害が大きいのです」

クラウス「と言うと?」

アドルラン「金という力を持っていた貴族は確かに入学こそしていましたが、修業過程にて排されます」

アドルラン「つまるところ、ほぼ全てが軍学校。戦闘技能や戦術の勉強に重きを置いていたのです」

アルフ「なるほど。下手な貴族よりも叩き上げの平民の方が、かえってそこでは上にのぼれたか」

アドルラン「その通り。ですが私としては帝国も軍縮を行い、戦闘以外の勉学に力を入れたいのです」

クラウス「そういえば、アドルラン皇子は……」

アドルラン「ええ、私は軍学校に通いつつ足りない部分は城内で別の者に個別の授業を受けて知識を深めました」

アドルラン「今も至らぬことが多いですが、当時は本当に何もなかったもので」

アルフ「その実直さ、神も称賛してくださることだろう。しかし、個別の指導……それも道の一つか?」

クラウス「しかし、誰かを雇うということはやはり金銭の問題が出てくる」

アドルラン「それは避けられませんね。基本を学ぶ学舎、それでも足りないと思った者はより深い個別指導などは?」

アルフ「知識に貪欲な者は、更なる勉学に独自に励むということか」

アルフ「我々聖国にはなかった発想だな……」





711 ◆gEU9La026k2020/03/23(月) 23:17:14.96aigvtIj+0 (5/8)

アルフ「我々聖国の教育体系は、表向きだけを見れば王国と帝国よりは良好と言えるだろう」

アルフ「元々聖国の理念は平等主義。教育も平等に行うべきという考えが根付いていたからな」

アルフ「教会では食事や寝床の提供の他に、勉学を教えている場所もある」

アルフ「そして国柄でもあるが、魔法精通者が圧倒的に多い故、文字の読み書きもほぼ必ず習うのだ」

クラウス「なるほど、まずは魔法文字が読めなければ魔道書が使えないからか」

アドルラン「そして魔道書を完璧に理解できなければ、書を持たない状態で詠唱もできない……」

アルフ「その通り。この点からして、国民全体の教育という面では我が国は充実していると自負できる」

アルフ「だが……」

アルフ「知っての通り、我が国は神に……聖王に頼り過ぎていた節がある」

アルフ「その結果、知識の偏り……さらには、他国に対しての誤った認識までも広めてしまった……」

アルフ「さらに平等であるが故、先程のアドルランのような更なる知識を得るということをする者も少ない」

アルフ「聖国の今後を考えると、私にはこれが正すべき急務になるな」

クラウス「ふむ……」

アドルラン「やはり、どの国もそれぞれ問題を抱えているわけか……」

アルフ「ここから、どう正していくか。そこが肝要だな」

クラウス「そうだな。しかし、聖国の平等な教育はやはり王国としても取り入れたい」

アドルラン「帝国も同じく。国が主体となって開かれた教育の場所を提供するというのは、前提としてもいい筈だ」

アルフ「そうだな。いずれの国にしても、まずは国が……我々が率先して動かねばならないのは間違いない」

クラウス「では、国営の学び舎を基礎として、次の話に移ろうか」




712 ◆gEU9La026k2020/03/23(月) 23:19:08.79aigvtIj+0 (6/8)

クラウス「先にも言ったが、これはそう簡単に片付く問題ではない」

クラウス「幾つもの試みの果てに、ようやく形になるだろう」

クラウス「一口に学び舎と言っても、その内容にも問題がある」

クラウス「……特に歴史問題は非常に頭が痛い」

アルフ「……間違いなく、最難関だな」

アドルラン「……子供達以前に、帝国の場合大人も考えを改める必要が出てくるな」

クラウス「と、とりあえずこれは置いておこう。歴史に関しては個別の見当が必要だ」

アルフ「う、うむ。やはり、これからを考えると……」

アドルラン「三国の交流が増える以上、共通の認識ということは大切になるだろうからな」

アルフ「流石に、帝国や王国の子供の教育の第一声に神を讃えよとは言えぬからな……」

アドルラン「力こそ全て、よりは建設的だと思うぞ?」

クラウス「ははは……今は処理したが、王国には金こそ全てという教本もあってな?」

三人「「……」」

三人(教育改革、やはり難題そうだ……)

アドルラン「だ、だが私は立ち止まらないぞ!」バッ!

クラウス「その通り。私はこの王国を正すのだ!」

アルフ「ああ。問題は多いが、一つ一つ処理して行けばいつかは……」

アルフ「とりあえず、まずは歴史問題は置いておくとして、文字の読み書きを最優先」

アルフ「そして三国共通の勉学の内容を集めて教えるのはどうだろうか?」

アルフ「恵まれていなかった子供達にも、三国共通の部分が広まれば、教育の改善と交流の第一歩になるとは思わないか?」

アドルラン「なるほど、それは妙案だ」

クラウス「三国共通……」

クラウス「……!」ピコーン!





クラウス「――統一試験などはどうだろうか?」




二人「「?」」






713 ◆gEU9La026k2020/03/23(月) 23:21:05.90aigvtIj+0 (7/8)

クラウス「根深い歴史問題は抜きにして、三国共通の知識……」

クラウス「そういった問題を集め、まずは我々がその問題を解答する」

クラウス「その結果から、子供達に教える内容も模索していくのだ」

アルフ「なるほど、我らは少なくとも一般的な民よりは教育に恵まれている」

アルフ「まさに試験、試してみる価値はありそうだ」

アドルラン「……」ウーン…

クラウス「ん、問題があれば遠慮なく言って欲しい」

クラウス「私も思いつきで発言しただけだからね」

アドルラン「いえ、三国の教育の基準を模索するというのは、いい発想だと思います」

アドルラン「ただ、私はあえて……」




アドルラン「――我々だけでなく、参加希望があれば民も含んだ、そんな試験の方がいいのではないか、と」




クラウス「た、民を含む!? まさしく、国を挙げての大事だが……」

アルフ「民も含むというのは、確かに平等ではある」

アルフ「しかしやはり、どうしても我らとの教育の差は出てきてしまう」

クラウス「試験である以上、正答誤答で点数はつけざるを得ない」

クラウス「そうなると、やはり貴族との格差を改めて突き付けてしまうような結果になるのでは?」

アルフ「それにより奮起する者も現れるやもしれんが、落胆する者も当然いる筈だ」

アドルラン「仰ることはごもっともです。ですが……」

アドルラン「私の経験論になりますが……この世に、知識というものは無数に存在します」

アドルラン「軍学校で学ぶことなど一握り。個別に指導を受けても、それでも遥かに足りない」

クラウス「?」

アドルラン「あれも、これも……戦闘技術だけに限ってしまっても、剣術・槍術・斧術・弓術・魔法……実に多岐に渡ります」

アドルラン「この世界には、こんな知識もあるのか。それを知る機会としても、非常に試験範囲を広くするのです」

アドルラン「平民ならでは知っている知識というものもあるでしょうし、貴族は逆に言えば教育内容が固定され過ぎている」

アルフ「なるほど、確かにそれならば格差は減るかもしれないし、どんなものなのか話題性から人が集まる可能性もあるな」

クラウス「……私達が悲惨な結果になる可能性も高まるが、逆にそれは民を刺激する機会にもなるか?」

アドルラン「とはいえ、範囲を広げすぎると誰もが等しく大惨事になるかもしれない。これはあくまで私の考えです」

アルフ「さて、どうしたものかな……」



――


※三国のお試し学力テスト、どうする?


1:一般的教育内容テスト(皇族・一部キャラに最低保証有)

2:幅広い雑学含むテスト(皇族だろうが補正一切なし)

3:その他自由安価



↓1~3多数決コンマ


714以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/23(月) 23:21:41.82PYPNAcBl0 (1/1)

1


715以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/23(月) 23:22:40.413V7NNiNhO (1/1)

ここは2


716以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/23(月) 23:22:58.92PHu/MahDO (1/1)

1


717 ◆gEU9La026k2020/03/23(月) 23:41:07.56aigvtIj+0 (8/8)

1:一般的教育内容テスト


――


アルフ「……」

アルフ「アドルランの広範囲試験も面白そうではあるが、これは記念すべき一歩だからな」

アルフ「まずは堅実に、普通の試験をした方がいいだろう」

アルフ「アドルランも理解している様子だったが、最悪全員の点数が一桁ではどうしようもないからな……」

アドルラン「う、うむ……」

クラウス「しかし、面白そうなのは間違いない。そちらもいずれ行ってみようじゃないか」

アルフ「アドルラン、今回は保留。それで問題ないだろうか?」

アドルラン「ああ、大丈夫だ」

クラウス「しかし、だ。一般的教育内容といっても、この中でも範囲は結構広いな」

アルフ「極端な話をしてしまえば、1+1も自国の長の名を答えるのも一般的教育内容だ」

アルフ「そして何より、私達も試験を受けるとなると……」






アルフ「――誰に試験を作らせるか、というのも重要な問題になってくる」






クラウス「そ、それは確かに」

アドルラン「私達が作っては、忘れようと思ってもどうしても答えを覚えてしまうな」

アドルラン「そんな不公平な状態はよくない。折角の機会なのだから、アベル達とも競い合いたい」

アルフ「我々三人が作るわけにはいかない。かといって見知らぬ誰かに任せられる仕事でもない」

クラウス「そもそも情報を集め、一般的な試験を作成するとなると教養が必要になってくる」

アドルラン「後は、それぞれの国を贔屓しない公正さも必要か……」

アルフ「むむ……これは、困った」

クラウス「誰か適任者はいないものか……」

アドルラン「ふぅむ……」



――

※一般試験作成、誰に頼む?(対象者によって最低保証値変動)

1:王国代表(スカーレットベース)

2:聖国代表(エカチェリーナベース)

3:帝国代表(フローレンベース)

4:その他自由安価(ヒロイン指定等も可)


↓1~3多数決コンマ


718以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/23(月) 23:44:23.14qgtXHDJ5O (1/1)

これ誰でも波乱あるんじゃね?



719以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/23(月) 23:52:47.04svgZYZlN0 (1/1)

3かな


720以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/23(月) 23:55:13.24uGjyeNDf0 (1/1)

3


721以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/23(月) 23:57:48.46XhB02JLjO (1/1)

1の場合は要所にそっち系の問題が含まれてるとかでシスターズ&エロメイド組に最低保証入ってそう


722 ◆gEU9La026k2020/03/24(火) 00:01:43.06mLLnoaG60 (1/2)

3のフローレンに決まった辺りで今日はここまで
まあいくら最低保証があるからと言っても、皇族部分が保証値で他で00とかでたら当然負けます
皇族の面目は保てるのか?

ということで試験方針と保証値も決まったことですので、
これより↓から順次コンマを拾っていきます
相も変わらず量が多いので、私の書きこんだものもコンマを拾っていきますので、無理に埋める必要もありません

本日もありがとうございました!


723以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/24(火) 00:05:23.451WHyZek2O (1/2)

おつおつ
フローレンさんのことだから嫌らしい問題多そうやね
それでも多分スカーレットさんよりは安全(断言)


724以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/24(火) 00:05:50.06je2ErdWHO (1/1)

おつおつ
フローレンのことだから変なひっかけ問題とか組み込んできそうだなぁ


725以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/24(火) 00:06:32.555zCE/wO9O (1/1)


頑張って


726以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/24(火) 00:08:02.04yx+H/T8nO (1/1)

乙です
某ハマグフィトのような天災は生まれてしまうのだろうか……


727以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/24(火) 00:09:05.16a5RzvInP0 (1/1)

乙乙
どうなることか


728以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/24(火) 00:16:28.35hrw7mB1wO (1/1)

乙とりゃ


729以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/24(火) 00:19:55.331WHyZek2O (2/2)

これ、コンマ値がそのまま点数なら開幕から大惨事なんじゃ……?



730以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/24(火) 00:21:55.09rODA/NHDO (1/1)

乙 埋め


731以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/24(火) 00:28:08.08/ttSpXYOO (1/1)

コンマさん、多分>>1に対して物凄く楽しそうな笑みを浮かべてそう


732以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/24(火) 01:47:38.13uYV8CCrm0 (1/3)

コンマが荒ぶっておる
まあそれはともかくスカーレットさんというR的な意味で危険な可能性のある選択肢よりはフローレンは妥当かも知れないかもね


733以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/24(火) 01:50:03.17uYV8CCrm0 (2/3)

あれ?ちょっとここまでのコンマ点数だとしたら>>729でも触れられてるけど補正値あるとは言えアカン事にならない主に>>1の胃にダイレクトアタック的な意味で


734以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/24(火) 06:09:56.79zP1c7wKYO (1/1)

割とここまで最低保証差し引いても某バラエティの抜き打ちテスト状態


735以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/24(火) 06:33:20.973D+3Yv8J0 (1/2)

次来たときの>>1の反応が楽しみ


736以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/24(火) 06:34:47.49BGx1amot0 (1/1)

これはヒドイw


737以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/24(火) 06:52:53.37YjOcCyNa0 (1/1)

おつです
各国の代表が会議してるの微笑ましいな


738以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/24(火) 10:09:47.71vnpX8VSyO (1/1)

大きいほど高得点としたら
90以上or偶数ゾロ目:天才
80以上:秀才
25以下:赤点
10以下or奇数ゾロ:ハマグフィト
ってことかな
これは採点役として弄る側に回ろうとしたフローレンがあまりの惨事に振り回される事態になる気がする


739以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/24(火) 18:59:41.04B1YVjCKq0 (1/1)

判定始めて実質11連続で50以下(平均以下)のコンマが出るってこれすごくね?
戦闘判定とかじゃなくてよかったといいたいが、やはり凄まじい


740以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/24(火) 20:30:44.94uYV8CCrm0 (3/3)

結構判定出てるけどマジで大惨事過ぎて草も生えないかも
最低保証あるとはいえ平均点が既に赤点になってそうで怖い


741 ◆gEU9La026k2020/03/24(火) 23:35:54.90mLLnoaG60 (2/2)

こんばん――う わ あ あ あ ぁ ぁ ぁ ぁ ! ? (七孔噴血)

いや、いくらなんでもこんな偏りコンマは想定してないというかマジでうわああああ!?
申し訳ありませんが、今日の更新はお休みさせていただきます
流石にこれはちょっと展開を考えないと……

先にほんの少し公開ですが、なにより不味いのは

――

フローレンテスト結果
50で十分。70以上で優秀
00(完璧)>偶数ゾロ>奇数ゾロ(壊滅)

※一部キャラは最低保証及び追加得点有

※奇数ゾロは保証補正貫通の問答無用0点←ココ


742以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/24(火) 23:38:12.396zzDEdWM0 (1/1)

この時点で0点二人か
しかも本来補正があるキャラをぶち抜いた予感


743以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/24(火) 23:44:46.723D+3Yv8J0 (2/2)

コンマは働かない


744以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/25(水) 00:03:32.86JFrNnrgxO (1/2)

やべぇ


745以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/25(水) 00:42:09.440YTHY4AzO (1/1)

誰であれ、大人勢が0点とってたら洒落にならんな……


746以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/25(水) 01:35:37.76Yn0nVyQSO (1/1)

>>723-745までの平均点(奇数ゾロは0点、偶数ゾロは100点と過程した場合)
……約42点
大丈夫か三国トップの教育状況(白目)


747以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/25(水) 07:17:08.89nHwe977lO (1/1)

フローレンさんが張り切りすぎて突飛な内容の問題ばかり作った可能性


748以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/25(水) 07:35:14.18NVOt0crnO (1/1)

ま、まあ最低保証も50はあるだろうし、0点以外は大丈夫なんじゃないかな?
発起人のアドルラン兄様が0点だったら流石にやばいが


749以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/25(水) 11:44:07.803U+2OFr60 (1/3)

ちなみにもう判定って全部取り終わった?
俺1回も書き込めなかったんだが


750以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/25(水) 11:52:46.38upieoKqaO (1/2)

確か前の全員集合の海の時が判定総数28(生存キャラ全員)
今どの辺かわからんけど今回はフローレンがテスト作るから判定無くなるとして多分最大27判定取ってるんじゃないかな


751以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/25(水) 12:35:55.443U+2OFr60 (2/3)

>>750
サンクス
数えてみたら27ならちょうど俺のやつまでやね
まあそこまで入ってるかは分からんけど


752 ◆gEU9La026k2020/03/25(水) 23:32:27.80h8tpVnRj0 (1/9)

こんばんはー
はい、判定は取り終えましたが……
これは本当に色々凄い結果になりましたね(両方の意味で)

それではゆるりと少しだけ再開です


753 ◆gEU9La026k2020/03/25(水) 23:33:04.71h8tpVnRj0 (2/9)

3:帝国代表・フローレンベース

(試験難易度・高 一部最低保証25+個別補正)

――


アルフ「リーナ……は駄目だな。あの子では問題を易しくし過ぎてしまいそうだ」

クラウス「スカーレット将軍ならば……」

クラウス「……」

クラウス「駄目だ。依頼日時を間違えれば、いかがわしい試験になってしまう!」ガクリ…

アドルラン「むむ……」




アドルラン「引き受けてくれる確証はないのだが――我が母、フローレンはどうだろうか?」





クラウス「何?」

アルフ「あの魔女に? 帝国に有利な問題ばかり作るのではないか?」

アドルラン「いや、逆にそれはないだろう。母上はかつてよりその魔法の才と知識は本物だったと聞く」

アドルラン「そしてあの父上と共に在るのだ。小細工をする気も起きない筈だ」

クラウス「なるほど、確かにある意味最強の監視役ではあるな……」

アルフ「妙な真似をすればどうなるか、魔女が一番理解しているということか」

アルフ「小細工が出来ず、他国にも知れ渡る魔道の才の持ち主……」

アルフ「盲点だったが、そうなると適任者やもしれんな」

クラウス「ああ。私は異存はないよ」

クラウス「しかし問題なのはやはり、このような試みを引き受けてくれるかどうかという点だな」

アドルラン「とりあえずまずは私の方から声をかけてみよう」

アドルラン「駄目だった時は、仕方がない。王国か聖国のどちらかにお任せすることになってしまう」

アルフ「了解した。そちらに決まった場合、リーナも参加させてもらっていいかな?」

クラウス「私も、スカーレット将軍と共に参加させて貰いたいところだな」

アドルラン「勿論! それでは、また後日。近いうちに報告致します」


……


――



754 ◆gEU9La026k2020/03/25(水) 23:33:49.22h8tpVnRj0 (3/9)

――


……


【帝国・ギルバートハウス】



フローレン「三国の学力試験、それを作ってほしいですってぇ?」

アドルラン「はい。我々も試験を受けたいと思い……」

アドルラン「思いつく中で、母上が最も適任だと思いました故」

フローレン「ふぅん……」

ギルバート「……試験、か」

ギルバート「アドルランよ。帝国だけでなく、何故他国も巻き込む?」

アドルラン「これからの帝国は、他国との交流も必要だからです」

アドルラン「より良き帝国のため。それには、より充実した教育が必要なのです」

アドルラン「字の読み書きだけでなく様々な知識を得ることも、上流階級の特権にしてはいけない」

アドルラン「私は、そう考えます」

ギルバート「ふっ……」

ギルバート「お前が良いと思った道ならば、迷わず進むがよい」

ギルバート「我には、思いつきもしなかった道だからな……」

アドルラン「はっ!」

フローレン「……」

ギルバート「……して、フローレンよ。引き受けるか否か答えよ」

フローレン「はぁ……」

フローレン「面倒くさいけど……あなたが認めてるし、少しは暇潰しになるかもしれないしぃ」

フローレン「――いいわよぉアドルラン。引き受けてあげるわぁ」

アドルラン「!! ありがとうございます!」バッ!

フローレン「……要するに、どこの国の人間が受けても問題のない、学校レベルの試験を作ればいいのよねぇ?」

フローレン「ま、私にかかればその程度造作もないわぁ……!」

フローレン「楽しみにしてなさぁい?」ニヤリ

ギルバート「……」






755 ◆gEU9La026k2020/03/25(水) 23:35:19.45h8tpVnRj0 (4/9)

――


……


フローレン「さて、と……引き受けちゃった以上は、作るけど……」

フローレン「どうしようかしらねぇ……?」ウーン…

フローレン「こんな教本わざわざ読み直したの、何十年ぶりかしらぁ?」ペラペラ

フローレン「……」ペラペラ

フローレン「……ほんっと勉強って退屈よねぇ」

フローレン「なぁんで、みんな何度も読んで必死になるのかしらぁ?」

フローレン「――まぁ、大体お馬鹿さん達がどこで躓いているかの想像はつくけどねぇ」

フローレン「……」

フローレン「……」

フローレン「いいことを思いついたわぁ……!」パン!

フローレン「学校の試験なんて退屈でしかなかったけど、今の私は作る側……!」

フローレン「――お馬鹿さん達を悶えさせる、私の問題で悶え苦しむ姿が愉しめる立場じゃなぁい!」

フローレン「やだ、ちょっとそう思うといいじゃなぁい……」








フローレン「――試験が終わったら受験者全員集めて、一人一人得点を発表してやるのもいいわぁ……♪」キラキラ!






フローレン「――大衆の前で赤っ恥かかせてあげるわよノワールゥ!? あーはっはっはっ!」



フローレン「そうと決まれば……!」ギラリ!

フローレン「この私が、天才的な試験を生み出してあげようじゃないのぉ!」バサァ!


……


――


756 ◆gEU9La026k2020/03/25(水) 23:37:24.14h8tpVnRj0 (5/9)

――



カリカリ…


フローレン「うん、ぜぇったいお馬鹿さんはこの問題で止まるわねぇ」ニヤニヤ

フローレン「簡単な問題を続けて解かせた後に、これをぶつければ……」

フローレン「調子よく解けてたんだから、絶対にこれもあと少しで解けると思いこむ……!」プフー!

フローレン「そうして無駄に時間を使いなさぁい。この問題で後の問題用の時間を削ぎ落してやるわぁ……♪」

フローレン「おまけでこれの配点は0.5点とかにしてやるのも面白そうねぇ……!」



フローレン「……あえて、択一式の問題も入れようかしらぁ?」

フローレン「――答えを全部1番にしてやるけどねぇ」ニヤニヤ

フローレン「ふふふ、まさか10問連続1番とは思わないでしょぉ……?」

フローレン「本当にこれであっているのか。一度自分を疑い始めたらあっているところも、これからの問題も自信を失うわよねぇ」ニヤリ

フローレン「あ、でも丁度真ん中だけ違う番号っていうのもいいかもぉ?」カリカリ…



フローレン「数式系は難易度を高めにしておこうかしらぁ?」

フローレン「単純だけど計算回数を増やして、じわりじわりと集中力を欠かせてやれば……」

フローレン「最後のこの辺りで、絶対に計算を間違ってくれるわぁ……♪」ニヤニヤ



フローレン「穴埋め問題……あったわねぇそんなの。でも普通じゃつまらないし……」

フローレン「……こっち、いやこっちかしらぁ……?」

フローレン「……!」ピコーン!

フローレン「うん、ここがいいわぁ♪ 頭の固いお馬鹿さんはここでぐるぐる悩んで沼に嵌まりなさぁい♪」


フローレン「やぁねぇ……案外愉しいじゃない、これ」カリカリ

フローレン「私には簡単すぎるけど、お馬鹿さん達にはこれでも結構厳しいと思うわよぉ?」

フローレン「ふふ、どれだけの人数が悶えるか見物だわぁ……♪」





757以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/25(水) 23:39:53.16+Od6qqL00 (1/2)

すでにフラグが……


758以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/25(水) 23:41:33.37upieoKqaO (2/2)

思っていた以上にガチのえげつない試験だこれ!?


759以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/25(水) 23:42:26.65tJIyHBDTO (1/1)

試験問題って難しく作りすぎたり意地悪な要素入れすぎると
後で始末書書かされるんやで


760 ◆gEU9La026k2020/03/25(水) 23:45:14.16h8tpVnRj0 (6/9)

……


フローレン「……」カリ…

フローレン「流石は私ねぇ……もう立派な試験が出来上がっちゃったわぁ……!」




フローレンテスト「……」ゴゴゴゴゴゴ!




フローレン「いくつか仕掛けは用意したけどぉ……」

フローレン「よっぽどのお馬鹿さんじゃない限り、ちゃんとある程度は点数も取れるようにしたしぃ……」

フローレン「ちゃあんと平等になるように歴史や文化の問題は入れてない……」

フローレン「ああ、私ったらなんて優しいのかしらねぇ……?」

フローレン「……」

フローレン「……愉しかったし、またやってもいいかもねぇ」

フローレン「……うん、この私を愉しませてくれたお礼に、この記述問題はやっぱり無しにしましょ」ガリガリ

フローレン「代わりに……誰もが絶対に正解できるサービス問題入れてあげるわぁ」カリカリ…







問70


『この世で最も強い男の名を記述しなさい』





フローレン「これで完璧ねぇ!」



……



――


761以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/25(水) 23:48:03.40+Od6qqL00 (2/2)

これは……誰だよ、この人に問題作らそうとした人は!?


762 ◆gEU9La026k2020/03/25(水) 23:49:18.06h8tpVnRj0 (7/9)

――


そして……



【帝国・王城内】



フローレン「ああっ! 久々のお城だわぁ……!」

ギルバート「秘密裏に試験を行える場所が、王城しかなかったというだけの話だ」

ギルバート「試験が終われば、我らはあるべきところに戻るぞ?」

フローレン「はぁい……」

バーンズ「……しかし陛下、何故我々が先行して試験を受けるのです?」

ギルバート「……こやつが、試験に妙な小細工をしていないかを確認するためだ」

フローレン「してないわよぉ!?」ガーン!

アドルラン「お許しください母上。実際に試験として適正かどうかは、皆に受けさせる前に確認が必要なのです」

ネスト「あ、なんか不備があったら俺は遠慮なく王国と聖国に飛ぶんでお願いしますねー?」

フローレン「よ、よってたかってこんなチェックをされるだなんて心外極まりないわぁ……!」

フローレン「いいわよぉ……?」

フローレン「そんなに気になるなら、このフローレンのテスト、受けてみなさぁい!?」ダァン!

フローレン「制限時間は90分! はじめぇ!」



バサァ!



――試験開始!!!








763以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/25(水) 23:50:39.143U+2OFr60 (3/3)

フローレン、その問題の答えは人によると思うんだが…


764 ◆gEU9La026k2020/03/25(水) 23:54:39.27h8tpVnRj0 (8/9)

―――


ただいま採点中……ただいま採点中……



フローレン「……」シャッ…

フローレン「……」シュッ…

フローレン「……」シャッ…

フローレン「……」シャッ…

フローレン「……」シャッ…

フローレン「……」シャッ…

フローレン「……」シャッ…

フローレン「……」シャッ…

フローレン「……」カタ…

フローレン「……」

フローレン「…………」

フローレン「………………」ダラダラ

フローレン「……も、持っていきたくないわぁ、この答案……っ!」ブルブル…

フローレン「あ、あんなに愉しみにしてたのに、どうしてこんな……」

フローレン「で、でも……せっかく作った試験、他の子でも試したいし……」

フローレン「……」

フローレン「ああ、もうっ!」バッ!


……



フローレン「はぁいっ! お待たせぇっ!」ダァン!

フローレン「さっきの試験を、もう返却していくわねぇっ!?」グオン!


先行受験者達((な、何故荒ぶっているんだ……))



フローレン「はぁい、いくわよぉ!?」ピラ!





765以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/25(水) 23:56:44.68JFrNnrgxO (2/2)

ざわざわ…


766 ◆gEU9La026k2020/03/25(水) 23:59:16.52h8tpVnRj0 (9/9)

フローレンテスト結果
50で十分。70以上で優秀

※一部キャラは最低保証及び追加得点有

※奇数ゾロは保証補正貫通の問答無用0点

(>>723より)

1アドルラン:25<45+10(大器晩成)
=55点(なんとか半分は越えたけど、まだまだ頑張れ未来の皇帝)


――


フローレン「はぁい、アドルラン55点」

アドルラン「ぬ、ぬぅぅ……!?」ダラダラ

フローレン「……もうちょっと頑張りなさぁい?」

フローレン「一応、私の中では普通の人間なら50点越えればいいとは思っていたけどぉ……」

フローレン「あなた、これから帝国を引っ張っていくんでしょぉ?」

アドルラン「も、申し訳ありません。気を引き締め、精進致します……」ガクリ…

フローレン「……」

フローレン「……いいのよぉ?」

アドルラン「え?」

フローレン「言ったでしょう? 50点越えてればとりあえずは及第点……」

フローレン「あなたが遅咲きなのは今に始まったことじゃないしぃ?」

フローレン「あの頃みたいに、またがむしゃらに頑張ってみなさい?」

アドルラン「は、はい!」

フローレン「……」フゥ…



残り三人(50点……平均的な壁だな)




フローレン「……きえいっ!」クワッ!


一同「「!?」」ビクゥ!






767 ◆gEU9La026k2020/03/26(木) 00:05:48.25FtD5+S690 (1/11)

――


2バーンズ:06
=6点( お い 親 衛 隊 長 ! ? 武術へのストイックさが仇になったか)

3ギルバート:55(奇数ゾロ目)

= 0 点 ( 力 さ え あ れ ば 知 識 な ど い ら ん ! ……いいえ、限度があります)


4ネスト:04
=4点( お い 斥 候 隊 長 ! ? 直感で生き抜いてきたのか?)


――




フローレン「バーンズ、6点ッ!!!」ビタァン!




バーンズ「なっ!?」ガーン!




フローレン「そしてあなたぁっ!? これ……これどういうことなのよおおぉぉぉぉぉぉ!?」バッ!!!




0点答案「……」ババーン!




ギルバート「……!?」アセアセ

フローレン「あなたが昔からよく赤点取ってたのは知ってるわよぉ!?」

フローレン「でもこれ、子供も受けるっていうから、あの頃より難易度落としているのよぉ!?」

フローレン「しかもあなたがこの問70答えられないってどういうことなのっ!?」

ギルバート「わ、我は既にアベル達に敗れ……」アセアセ

フローレン「一対一であなたに敵う男なんているわけないでしょぉ!?」

ネスト「ま、まぁまぁ落ちつ――」



フローレン「ネストォ! あなたも似たような4点よぉ!!!」バシィン!

ネスト「」





フローレン「――今頃になって帝国の大問題発見ってどういうことよおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!?」




――




768以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/26(木) 00:08:19.230hf0yHj/O (1/1)

パパンさあ……
草生え散らかすわこんなん


769以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/26(木) 00:08:35.043xMzQOPg0 (1/2)

A:あなたが作った問題が悪い


770 ◆gEU9La026k2020/03/26(木) 00:10:55.54FtD5+S690 (2/11)

開幕から悲惨な点数が乱舞したあたりで今日はここまで
……ギルバート、おまけに入ってから奇数ゾロ目の被弾率高過ぎませんかね?
これ以上にやばいのは、次の奇数ゾロの人なんですけどね……(白目)

本日もありがとうございました!


771以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/26(木) 00:13:50.084EFw9fKAO (1/2)


大惨事だなぁ…


772以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/26(木) 00:15:57.16HEw37IXS0 (1/2)

乙です!
これは笑うしかないww
次の奇数ゾロ誰なんだ…


773以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/26(木) 00:17:59.473xMzQOPg0 (2/2)


またカインが引っかかったか?


774以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2020/03/26(木) 00:18:18.14XGQP8uQ+O (1/2)

おつおつ
流石のフローレンも夫が0点とっちゃ楽しめないわな……
てかこのパパンよりやばいってそれ本当にヤバすぎない?


775 ◆gEU9La026k2020/03/26(木) 23:30:09.45FtD5+S690 (3/11)

こんばんはー
それではゆっくりですが試験結果を公開していきます


776 ◆gEU9La026k2020/03/26(木) 23:34:06.87FtD5+S690 (4/11)

――

……


ギルバート「……」セイザ

バーンズ「……」セイザ

ネスト「……」セイザ

ネスト(殿下、これ真面目にやばい難敵ですよ……)

ネスト(どうかご武運を……!)



フローレン「ああ、頭が痛いわぁ……」

アドルラン「まさか、こんな結果になるとは……」

フローレン「こんなの誰にもわかるわけないでしょぉ!?」

フローレン「それは、確かに意地悪な問題も作ったけどぉ……」アセアセ

フローレン「アドルランが半分以上は取れてるわけだし、私だけのせいってわけでもないわよねぇ?」

アドルラン「は、はい。やはり、途中の難題に時間を費やし過ぎてしまったものかと……」

フローレン「はぁ……」

フローレン「よく考えなさいよぉ。問題は全部で70問。そして満点は100よぉ?」

フローレン「どれだけ配点が高くとも、簡単な問題2~3問と同じ価値しかないわぁ」

フローレン「時には切り捨てるって決断、大事なのにねぇ……」

アドルラン「……肝に銘じます」

フローレン「とりあえず、あの人達のことは後で考えるとして……」

フローレン「残りは、もうまとめて一つの部屋でやっちゃうわねぇ」

フローレン(あの人すらこんな有様だったんだもの……)

フローレン(ノワールが失敗する可能性も高いからねぇ……!)

フローレン「もう覚悟は決めた……というより、もう怖いものなんてないわよぉ!」

フローレン「さぁアドルラン、いよいよ試験本番、哀れな受験者達を集めなさぁい!」

アドルラン「はっ!」


……

――