1以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 09:46:17.79JD2PyGpy0 (1/16)

男「そうだが?」

受付嬢「また軟弱そうな奴が来たな、と」


そういえばこの女、俺が受付所に入った時から値踏みするような目を向けていたな
役職上、色々な者を見てきたのだろう
俺はそのお眼鏡にかなわなかったというだけの話だ
だが、なんだかムカついたので言い返してやった


男「だからなんだよ」

受付嬢「べつに?」

男「なら俺にできる依頼を回してくれ。何がある?」

受付嬢「>>3」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1574556377



2以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 09:49:58.45WXLfilbuo (1/1)

踏み台


3以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 09:53:39.23hy4/jAww0 (1/1)

一人暮らしの老人の話し相手でもやってもらいましょうか


4以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 10:05:02.50JD2PyGpy0 (2/16)

受付嬢「一人暮らしの老人の話し相手でもやってもらいましょうか」

男「いいっすよ」

受付嬢「冒険したいと、思わないんですか?」

男「この世に下積みより大切なことなんて無い」

受付嬢「一生下積みでも?」

男「だったら、俺はソコまでの人間ってことさ」


鼻で笑うような態度の彼女を軽く手を振り別れを告げる


5以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 10:13:06.75JD2PyGpy0 (3/16)

依頼を受けた際に渡された地図に老人の家の場所が記されていた
家のドアをノックすれば、少し時間を置いて開けられる
朗らかな笑みの老人が出迎えてくれた


老人「どうぞ入って」

男「お邪魔します」


リビングに通され、お茶が出される
なかなか丁寧なご老人だし楽しく話せそうだ


老人「お茶は如何でしたか?」

男「美味でした。それで、本日はどんな話をされるんです?」

老人「>>7」


6以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 10:14:20.98HxzWCOVO0 (1/6)

嘘だと思うような私の現役時代の冒険話です。もしもあなたが私のお眼鏡に似合う相手だったら……


7以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 10:21:31.91onEvEnX9O (1/1)

>>6+ああ、念のためあなたの得意な武器は常にお手にとっておいてください


8以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 10:55:26.51JD2PyGpy0 (4/16)

老人「嘘だと思うような私の現役時代の冒険話です。もしもあなたが私のお眼鏡に似合う相手だったら......」

男「......」

老人「ああ、念のためあなたの得意な武器は常にお手にとっておいてください」

男「お気遣い感謝する」


空気が張り積める
一体このご老人、どのようにして俺を試すつもりなのか
すると真後ろから殺気がした。ゆらりとうごめく何かがある


男「っ!」


9以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 11:02:41.08JD2PyGpy0 (5/16)

咄嗟に横に跳ぶ
すると自分がいた場所のソファーが真っ二つになっている
その虚空には歪みのような穴が空き、そこにいる『何かの生き物』がこちらを見ていた


老人「いい反応をしなさる」

男「なんだこいつは!?」

老人「一度避けたからといって油断してはならんよ」


再びゆらめく気配が真後ろに
何らかの本体がいることは分かったので、今度は反撃してみることにした
細身の剣を抜き、振り返り様に刺突する


???「ォォォ......」

男「命中」


10以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 11:12:45.16JD2PyGpy0 (6/16)

弱っている様子のその生物を観察すると、それは無数の立体の集合体だった
それが人の形を取り、刀を振るっていたのだ


老人「ふむ......合格じゃ」

男「感謝する。ところでこの集合体は何なんです?」

老人「儂のペットじゃ。『八十八番目』と呼んでおる」

男「怪異のような名前ですね」

老人「怪異じゃからな」

男「これは失敬。では、冒険話をお聞かせ願えますか?」

老人「いいじゃろう」


>>12...どんな話?


11以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 11:14:10.07HxzWCOVO0 (2/6)

数十年前に金銀財宝をとある場所に魔法をかけて隠した話


12以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 11:22:32.528E6OCKbpO (1/2)

かつてとある村を襲った強大な魔物を倒しきれず、やむなく封印した話
あの封印そろそろガタが来てるんじゃなかろうか


13以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 11:31:57.15JD2PyGpy0 (7/16)

老人「とある村がの、魔物に襲われたんじゃよ」


老人がその魔物の姿を教えてくれた
黄金色に輝く蛇のような生き物らしいのだが、尻尾のところで別れているそうだ
尻尾を中心に別れた無数の頭部を持つ蛇が暴れていた、ということらしい


老人「そいつがもう強くてのう......儂のフルパワーでも倒しきれなかったんじゃ」

老人「だからやむなくその村の地下に封印したんじゃ」

男「まるで聞いたことのない生き物ですね」

老人「そうなんじゃよ......」


老人は少し思案するような素振りを見せ、虚空を見つめて言い放つ


老人「......あの封印そろそろガタが来てるんじゃなかろうか」


14以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 11:36:08.30JD2PyGpy0 (8/16)

その後、老人とは満足した様子で別れた
受付所に戻れば報酬金が受け取れるそうなので、受付嬢を訪ねることとした


男「終わったぞ」

受付嬢「......無傷?」

男「ちょっと危なかった」

受付嬢「そうですか。これが報酬金です」

男「どうも」


15以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 11:41:29.52JD2PyGpy0 (9/16)

実は俺は出稼ぎに来ている身なのだが、この報酬金では飯代にはなれど宿は取れない
どうやら野宿をしなければならないようだ


受付嬢「何度も金を数えてるのみっともないですよ」

男「それもそうだな。ところであの老人から聞いた話なんだが......」


彼は強大な魔物の話と、封印が弱まっているという話をした


受付嬢「......老人の話を真に受けたんですね」

男「嘘を言っているようには見えなかったからな」

受付嬢「じゃあ私から話は通しておきます」

男「そうか」


16以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 11:49:44.11JD2PyGpy0 (10/16)

幸運なことに、綺麗な公園を見つけた
寝床が決まったので、ベンチに座ってサラダをむさぼる
雑草も食えるらしいが、流石に食べる気はない
食事を終えて、夜も深まりつつあるので、眠ることにした


男「ふぅ......」


柔らかい芝生の上に寝転がる
目を閉じて眠りにつこうとすると、こちらに向かってくる足音がする


男「誰だ......?」


向かって来ているのは、>>18だった


17以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 11:51:03.57Ppd64XTNO (1/1)

カレーを両手に持った忍者


18以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 11:51:05.261IAMJXmt0 (1/1)

生意気そうなクソガキ


19以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 12:28:30.73JD2PyGpy0 (11/16)

クソガキ「おw野宿してる奴おるw」

男「......ちーっす」

クソガキ「惨めだねぇ」

男「うっせ」

クソガキ「貧乏人が文句言うなよ」

男「こんな時間に公園にくる子供も大概だと思うがな」

クソガキ「俺はきちんと家で寝るから」


20以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 12:47:01.83JD2PyGpy0 (12/16)

男「それはそれとして、お前どこの子供だ?」

クソガキ「俺は農民の子供だよ」

男「この街に農民なんていたのか」

クソガキ「ああ、いるとも。じゃあな」


生意気そうなクソガキは去っていった
こんな時間に出歩いている辺り、彼も何か後ろ暗いモノを持っているのだろう
そう考えながら眠りに落ちていった


21以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 14:11:50.26FDTAJQuD0 (1/12)

朝が来た
あけぼのに温められた肉体は日の出と共に目覚める
早速受付所に行き、依頼を探すことにした


男「どうも」

受付嬢「朝っぱらからあなたの顔を見なきゃならないんですか」

男「おう、依頼回してくれ」

受付嬢「>>23」


22以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 14:12:43.42HxzWCOVO0 (3/6)

うちの人手が足りないので手伝ってください


23以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 14:12:57.37SqnWK9EU0 (1/2)

・・・ストーカー退治です
依頼者は私です


24以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 15:12:58.69FDTAJQuD0 (2/12)

受付嬢「・・・ストーカー退治です」

男「この街にもそんな奴がいるんだな......引き受けるが、誰を守ればいいんだ?」

受付嬢「依頼者は私です」

男「......ほぉー......」

受付嬢「何ですかその意外そうな目は」

男「いやあその口の悪さでストーカーなんてする奴いるんだなぁ」

受付嬢「......心底ムカつきますが、それぐらいの相手の方が近くに置いても緊張しませんね」


25以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 15:20:36.40FDTAJQuD0 (3/12)

男「それじゃ、俺は座ってるから」


そう言って薄笑いを浮かべつつ待合席にどかっと腰を下ろした


受付嬢「退治する気あるんですか?」

男「......んー、ここに来るまでに尾行されてる感じとかあった?」

受付嬢「無かったです」

男「じゃあ今の会話は聞かれてない可能性が高いな。だとしたらストーキングの為に依頼所に来るかも」

受付嬢「それを見つけると?」

男「そういうこと」


26以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 15:27:42.99FDTAJQuD0 (4/12)

それから数時間、彼は見張り続けた
冒険者の数はかなり多いので、そこから不審な人物を見つけるのは難しい
そこで彼女が昼休憩に入ったとき、声をかけた


受付嬢「どうしたの?」

男「作戦を変えよう。人が多すぎる」

受付嬢「はぁ。やっぱバカですね」

男「うっせうっせ、いいかよく聞け」


27以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 15:31:26.11FDTAJQuD0 (5/12)

昼休憩が終わり、彼女が復帰した


男「おい、お茶淹れてくんね?」

受付嬢「分かりましたよ......これでいいですか?」


彼女は予め用意していたお茶を彼の持つティーカップに注ぐ


男「ありがと。今日もうめぇな」

受付嬢「そうですか。ありがとうございます」


彼はお茶を飲み終わると受付所を出た
そのまま街中を歩き、路地裏に入る


28以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 15:35:11.44FDTAJQuD0 (6/12)

恐らく、ストーカーであれば彼女と仲良くする人間が許せない筈だ
そしてその執念深さから、それを行動に移すのは間違いない
彼は仲良くするような素振りを見せてストーカーを挑発したのだ


男「......さて」

男「ストーカーよ、お前はまんまとおびきだされたという訳だ」

男「コソコソ隙を伺ってないで姿を見せな!『決闘』だぞ」


すると、物陰から>>30が現れた


29以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 15:36:02.74HxzWCOVO0 (4/6)

まさかの>>18


30以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 15:49:19.53F77DtHdA0 (1/1)

デュエリスト


31以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 16:37:39.51FDTAJQuD0 (7/12)

デュエリスト「ほう『決闘』か......」

男「ああそうだ」

男(やべぇ......『決闘』するとは言ったものの、カードゲームなんて一年前にやめたぞ)

デュエリスト「良いだろう。『決闘』は絶対......私が勝ったら貴様は二度とあの女に近寄らないと約束していただこう」

男「......やってやるさ。俺が勝てばストーカーは止めることだな」

デュエリスト「この私に勝つつもりでいるのか?」


32以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 16:43:48.43FDTAJQuD0 (8/12)

男「だが少し待ってくれ。デッキ調整をさせてほしい」

デュエリスト「構わんよ」


彼は昔使っていたデッキを取り出す
中身を確認し、別のデッキとカードを入れ換えたりしつつ調整した


男「デッキ調整終了だ」

デュエリスト「ならば早速......」

二人「「決闘!!」」


>>34...どっちが勝った?


33以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 16:44:14.56HxzWCOVO0 (5/6)




34以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 16:44:18.98vJ766jddO (1/1)

デュエリスト


35以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 16:44:29.21rpIoaPwm0 (1/1)

デュエリスト


36以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 16:54:35.56FDTAJQuD0 (9/12)

デュエリスト「ふふふ......私の勝ちだ」

男「なんだそのデッキ......」

デュエリスト「大会優勝常連の環境デッキだ」

男「や、やはりか......」

デュエリスト「だが、貴様にもヒヤッとさせられたぞ......だがお前のデッキは既にナーフされていたのさ」

男「ブランクは大きいな」

デュエリスト「さらばだ。違う形で出会えていればよきライバルになれたかもしれんな」


37以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 17:24:07.87FDTAJQuD0 (10/12)

デュエリストは路地裏から去っていった
彼もまた立ち上がり、路地裏を去ろうとする
すると、先ほどデュエリストの現れたところに気絶した薄汚い男が倒れていた


男「......まさか、まさかな」


彼が受付所に戻ると、受付嬢とデュエリストが一緒にいた


受付嬢「ストーカーはお前か!」

デュエリスト「今日から私がストーカーだ」

受付嬢「何言ってるんです!?あなたは前からストーカーでしょう!?」

男「......ふふふ」


38以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 17:28:27.58FDTAJQuD0 (11/12)

受付嬢「ちょ......おいそこの貧弱冒険者!どうにかしろ!」

男「......?」


わざとらしく振り向いてみせる


受付嬢「お前だよ!!」

男「また俺なんかやっちゃいました?」

受付嬢「今からやるんだよ!いいからこいつをどうにかして!」

男「......あぁ、そいつ新しいストーカー。君が退治して欲しいほうはもう懲らしめた」

受付嬢「ふざけるな!」

男「いやそいつ多分良い奴だから気にすんな」


39以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 17:44:21.038E6OCKbpO (2/2)

なんだ、デュエリストっていい奴じゃん!


40以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 19:10:22.47FDTAJQuD0 (12/12)

デュエリスト「はっはっは。お守りしますよ」

受付嬢「......くそぉ......お前も弱そうなんだよ」

男「いや、デュエリストは強いぞ」

受付嬢「そうなの?」

男「カードゲームはフィジカルも重要だからな」

受付嬢「?????????????」

男「それより報酬金をくれよ」


そう言われた彼女は憎らしげに男を睨む
ぎりぎりと歯ぎしりの音が聞こえてくるようだ


受付嬢「......しょうがないね......ほら」

男「ん、どうも」


今晩は宿がとれそうだ


41以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 21:45:53.21JD2PyGpy0 (13/16)

寝床を探していると一つの宿が彼の目にとまった
温かみのある木造の宿は彼に是非泊まりたいと思わせた


男「部屋空いてます?」

主人「ラスト一部屋空いてますよ」

男「おお、ならば泊まりたい」

>>43「あっ、部屋空いてないならご一緒したいんですが」

男「ん?」


42以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 21:47:17.08SqnWK9EU0 (2/2)

女魔法使い


43以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 21:47:56.79MB5q89+NO (1/1)

駆け出しの↑


44以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 22:13:33.00JD2PyGpy0 (14/16)

女魔法使い「私まだ駆け出しでお金が無くて」

男「じゃあ割り勘といこうか。主人さんは構わない?」

主人「ああ、問題ない」


二人は部屋に入った
男はと言えば、疲れているので早速眠ろうとする


女魔法使い「あの」

男「どうかしたか」

女魔法使い「いえ、その......あなたも冒険者なんですか?」

男「そうだ。実を言えば俺も出費は減らしたい所だったんだ」


45以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 23:29:45.64JD2PyGpy0 (15/16)

女魔法使い「へー......珍しい剣使ってるんですね」

男「あぁ、レイピアだな」


鞘を掴んで見せる


女魔法使い「どうしてレイピアなんですか?勇者は剣を使いますが、レイピアを使った勇者はいません」

男「そこまで勇者に憧れてない。あと剣術は俺の爺ちゃんに教えてもらったんだが......」

女魔法使い「それがレイピア前提の剣術だったと?」

男「そんなとこ。でもあの剣術使っといてなんだが気持ち悪いんだよな」

女魔法使い「気持ち悪いんですか?」

男「なんかな。無駄に紳士的というか......急所を敢えて外すよく分からん型なんだ」

女魔法使い「つまり私をいきなり五回ぐらい刺しても死なないってことですか?」


沈黙。急に物騒なセリフを聞けば誰でも驚く


男「......おう、多分生きてると思うぞ」


46以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 23:41:31.38JD2PyGpy0 (16/16)

彼は今度こそ眠りに落ちた

翌朝、目を覚ますと彼女が隣で寝ていた
それだけなら普通なのだが、彼女の脚が彼の脚をホールドしていた
腕は魔導書をホールドしていることから、抱き枕を常用するタイプだと分かる
分かったからといって脱出はできないので、不本意な二度寝をすることになった

そこから少し時間を置いて彼女も目覚める


女魔法使い「......はっ、魔導書を掴んで寝てしまっていました......」

女魔法使い「ということはこの脚は......」

女魔法使い「>>48」


47以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 23:44:49.71jz55gWbB0 (1/1)

お父様お母様お許し下さい、私という存在は汚れてしまいました


48以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 23:46:42.98HxzWCOVO0 (6/6)

ああ……なんということを……これは責任をとらなければ行けませんね///


49以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 23:46:46.70eOTbOlMVo (1/1)

・・・タダで私の脚を堪能するなんて図々しいにも程がありますよ(ほっぺツンツン)


50以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/25(月) 00:12:52.908xVf8XHp0 (1/8)

女魔法使い「ああ......なんということを......これは責任をとらなければ行けませんね///」

男「......」

女魔法使い「それじゃあ失礼して......」

男「......ん、んん?起きたのか......ってぇい!」


彼女は距離を詰め、少しでも近付けば接触が起きる位置にまで来ていた


女魔法使い「責任はとりますから」

男「何を言ってるんだ!?」

女魔法使い「大人しくしてて大丈夫です。天井の染みでも数えてて下さい」

男「それ君のセリフなの!?」


51以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/25(月) 00:17:45.218xVf8XHp0 (2/8)

女魔法使い「大丈夫ですよ......料理だってできるんです」

男「そりゃ!!」

女魔法使い「ふぉっ!?」


峰打ちで気絶させようとしたが、レイピアに峰は無い
代用として柄で気絶させた


男「はぁ......はぁ......昨日ストーカーを適当に処理したから罰が当たったのか......?」


52以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/25(月) 00:22:25.588xVf8XHp0 (3/8)

彼女は中々にタフネスがある
ものの数分で起き上がってきたのだ


女魔法使い「ぅ......私は......」

男「起きたか」

女魔法使い「あ、どうも......あれ私......ああ!!」


どうやら先程までのことを思い出したようだ
思い出さなくていいのに


男「うるさい」

女魔法使い「すみません無礼をはたらいてしまいましたお許し下さいぃぃぃ......」

男「あー......ま、別に気にすんな。それに......別に嫌じゃなかったし......」

女魔法使い「えっ///あっ、ありがとうございます!?」


53以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/25(月) 00:26:17.278xVf8XHp0 (4/8)

なんだか気まずくなりながらもチェックアウトを終えた
お互い冒険者なのでその内顔を合わせることもあるかもしれない
あったらどんな顔をすれば良いのか......
そんなことを考えている内に受付所に到着した


男「依頼を回してくんろ......」

受付嬢「疲れてますね。そんなんで務まるんですか?」

男「これには深い訳があるんだ、とにかく依頼をくれないと俺は金欠でもっと弱る」

受付嬢「>>55」


54以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/25(月) 00:27:21.32j/0qZQjA0 (1/2)

それならここの手伝いをお願いします


55以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/25(月) 00:31:41.50hu1tnvSVo (1/1)

だったらその見苦しい辛気臭い顔早く直してくださいね
今回は合同での依頼ですので一緒になる方にまで不快思いをさせないでください
今回の依頼は単なる雑魚モンスターの駆除ですけど数が少し多いんで二人で行ってもらいます
女魔法使いさ~ん!今ちょうど空いてる人来ました~!



56以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/25(月) 03:08:19.78esAUYuqxO (1/2)

三安価分くらいのレスの内容だぁ(引き)


57以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/25(月) 04:57:12.69tYyXgxoeo (1/1)

一人で欲張りすぎだろ俺達ドン引きやぞ


58以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/25(月) 06:25:25.933ihRjdQqO (1/1)

こういう輩は自分でスレ立てて作品作れば良いのにな


59以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/25(月) 07:15:48.28esAUYuqxO (2/2)

しかもこの量を五分で書いたのか(戦慄)


60以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/25(月) 10:09:19.81mB52bNQd0 (1/1)

長文安価はたまによくみるし気持ちも理解できるけどここまで事細かに書いてるのは初めて見たわ


61以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/25(月) 18:35:58.60rJTfjRsYo (1/1)

展開指定盛り盛りは作者が書きづらくなるからほどほどにな……


62以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/25(月) 21:07:35.118xVf8XHp0 (5/8)

>>55 五分で書けるの凄い


受付嬢「だったらその辛気臭い顔早く直してくださいね」

受付嬢「今回は合同での依頼ですので一緒になる方にまで不快思いをさせないでください」

男「そうか、それもそうだな、そうするよ」

受付嬢「今回の依頼は単なる雑魚モンスターの駆除ですけど数が少し多いんで二人で行ってもらいます」

男「安心できる奴がパートナーだと助かるんだが......」

受付嬢「女魔法使いさ~ん!今ちょうど空いてる人来ました~!」


すると今朝のトラウマがこちらに向かってくる
最初は期待に満ちたような顔をしていたが、パートナーをその目で認めるとすこし表情が固くなった


女魔法使い「お、おお、男さんでしたっけ?」

男「そうだが......俺で良いのか?」

女魔法使い「はい!大丈夫ですよ!はい!」


63以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/25(月) 21:15:57.308xVf8XHp0 (6/8)

近隣の森まで馬車で出向くことになった
遠出をさせるなら一度に運ぶほうが当然コスパが優れている
だから二人で行くことになったのだろうか......数が多いといっても、そんなにいるのか?


男「......腹減ったな」

女魔法使い「パン分けましょうか?」

男「小娘に恵んでもらうほど落ちぶれちゃいねぇさ......」

女魔法使い「小娘って、男さんも同じぐらいじゃないですか」

男「心はいつでも歴戦の老兵だ」


64以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/25(月) 21:20:50.048xVf8XHp0 (7/8)

男は同時に眠気をも抱えていた


男「しかし木漏れ日が馬車を覆って......ふぁーぁ......」

女魔法使い「今です!」

男「んぐぅっ!!」


素早い動きで彼の口内にパンをねじ込んだ
これには眠気も退散せざるを得ない


女魔法使い「どうですか!実は薄くバターが塗り込まれているんですよ!」

男「んぐ......殺す気か!......まぁ、それはそれとして美味いけどな」


65以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/25(月) 21:27:01.158xVf8XHp0 (8/8)

馬車が目的地に到着した
空気が清涼で、準備体操をするのも気が進む


男「沢山雑魚モンスターが居ると聞いたが......」

女魔法使い「特に何かがいる様子ではないですね」

男「出てこいモンスター!森焼くぞ!......ん?」


木陰から>>67が現れる


66以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/25(月) 21:29:15.86j/0qZQjA0 (2/2)

リスみたいな可愛いモンスター(裏なし)


67以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/25(月) 21:29:17.59uKtiljbk0 (1/1)

ザコモン狩りスレイヤー


68以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/26(火) 00:05:43.57KZ0j4/VE0 (1/3)

ザコスレ「おっす」

男「人?」

ザコスレ「ここに雑魚モンスターが沢山居ると聞いて急行してきたんよ」

女魔法使い「そういう趣味の人なんですか?」

ザコスレ「そういうこった。ここにいるモンスターはみんな殺しちまったよ」

男「何者だ?」

ザコスレ「ザコモン狩りスレイヤーだ」

男「ザコモン狩り」

女魔法使い「スレイヤー......」


69以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/26(火) 17:59:30.96rXioBJAeO (1/1)

ザコモン狩りスレイヤーってことはザコモンスターを狩る人じゃなくて、ザコモンスターを狩りに来た不届きものをスレイする人って事なんじゃ……


70以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/26(火) 18:01:34.94+wOzuF69o (1/1)

ややこしい名前なのが悪い


71以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/26(火) 19:26:32.55KZ0j4/VE0 (2/3)

>>69 小学生並みのミスですみません


男「......ってことはさ」

女魔法使い「?」

ザコスレ「覚悟はできたか?」

男「やっぱ敵だよなぁ!」


お互いにその獲物を構える
ザコスレの武器は>>73


72以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/26(火) 19:30:29.61gndlXaNK0 (1/1)

人切り包丁


73以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/26(火) 19:44:23.81DMZ0d/g8O (1/1)

ハンドアックス


74以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/26(火) 19:44:26.67KwMvWL7a0 (1/1)

(ドラゴン等の大物を斬りつける為の)太刀


75以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/26(火) 23:36:52.89KZ0j4/VE0 (3/3)

彼はハンドアックスを持ち、バトンのようにくるくる回してみせる


男「それでは......行くぞ!」

ザコスレ「来い!」


男の武器はレイピアなので、間合い管理が重要だ
そしてそのことを相手も心得ている場合、接近を渋るので彼から圧をかけていかなくてはならない


男「そりゃあ!」

ザコスレ「おっと?」


回避をされてしまった
急所はハンドアックスで弾けるようにしていたので、急所狙いを読んでいたようだ
しかし男はほぼ急所を狙うことはないので、それが予想外だったようだ


76以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/27(水) 00:25:51.32GNNSqxte0 (1/5)

ザコスレ「今だ!」


レイピアを引き、手元に戻す一瞬
ハンドアックスを横に構えて接近する


男「速いな」

ザコスレ「ちぇあ!」

男「くっ......」


剣先でいなそうとするが、威力を殺しきれない


ザコスレ「パワー重視だからな!」


77以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/27(水) 20:45:33.48GNNSqxte0 (2/5)

あわや体勢を崩すかというところだったが、どうにか持ちこたえた


男「だが!」


反撃に転じようと、連続で刺突を繰り出す
その攻撃はすべて構えた斧に防がれる


ザコスレ「狙い過ぎだな!トロいぜ!」

男「トロいのは認めよう」

ザコスレ「反撃の機会は奪ったぜ!」


彼が斧を再び振りかざす
その時、その手斧の刃と柄が分離する


78以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/27(水) 21:04:14.96GNNSqxte0 (3/5)

男「だが、俺はテクニック重視なんだ」

ザコスレ「な、何ぃ!?」


すっとんきょうな声を上げる彼
迷いなく構え、突く


男「はぁぁぁぁっ!!」

女魔法使い(本当に急所を外して攻撃してる......)

ザコスレ「ぐぅ......っ」

男「残念だったな。お前の全身の腱は麻痺している」


79以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/27(水) 21:12:00.82GNNSqxte0 (4/5)

男「お前が慈善の為に俺を殺そうなんて思う奴じゃなくて良かった」

ザコスレ「......く」

男「お前が準備運動で依頼を達成してしまっているから、気兼ねなく帰れるという訳さ」

ザコスレ「ま......」

男「体はじきに動くようになるから日光浴でもしてろ。それじゃ、馬車に戻ろう」

女魔法使い「は......はい!」


こうして、二人は仕事を終えた
彼女は見ているだけだったが、彼には割の合わない仕事だっただろう


80以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/27(水) 21:24:10.90GNNSqxte0 (5/5)

馬車に揺られて街まで帰る


男「はぁ......」

女魔法使い「回復しましょうか?」

男「いいのか?」

女魔法使い「私だけ何もしてませんし」

男「それならどうぞ」


彼女は両手をかざし、集中している
魔力を高めているのだろう


女魔法使い「そうです。私まだ駆け出しなので魔法を誤爆するかもしれません」

男「へ?」


>>82...何が発動した?


81以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/27(水) 21:24:56.46N4Dy1eiN0 (1/1)

性欲が高くなる


82以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/27(水) 21:25:02.70+ZG7lizxo (1/1)




83以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/27(水) 21:30:13.95zp18MBzno (1/1)

快眠魔法


84以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/27(水) 21:30:29.33SGD/cVQK0 (1/1)

男が二人に増えた


85以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/28(木) 01:06:51.15+yXZdiPt0 (1/7)

男「......」


かくんと首が下がる
そのまま倒れこみ、意識を手放した


女魔法使い「......え?ちょ!呼吸確認っ!」


彼女は慌てて呼吸確認をする
どうやらきちんと呼吸出来ているようだ


女魔法使い「よ、良かったぁ......」


86以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/28(木) 20:43:39.46+yXZdiPt0 (2/7)

馬車は街へと帰ってきた
だが、依然として彼は快眠中


女魔法使い「どうしましょう......」

男「......」


御者に促され、やっとのことで彼を背負い馬車を降りる
しかしその重さに耐えきれず落としてしまう


女魔法使い「うっ!」

男「......」


なおも快眠


87以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/28(木) 20:49:30.81+yXZdiPt0 (3/7)

ここでどうせ起きないだろうと判断し、受付所まで彼を引き摺った


女魔法使い「うぇぇ......」

受付嬢「......ん、ん!?どうしたんですか!?」

女魔法使い「依頼は終わったんですが、うっかり眠らせちゃって......」

受付嬢「何それ」

デュエリスト「ふむ、なら彼は私がソファーに運んでおきます」


88以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/28(木) 21:07:32.49+yXZdiPt0 (4/7)

しばらくして、休憩室のソファーにて


男「んー」

女魔法使い「やっと起きましたね」

男「む......どうしてここで寝てんだ?」

女魔法使い「間違って私が魔法で眠らせてしまいました」

男「そういうことか......」

女魔法使い「これが報酬金です。受付嬢さんに『全部取ってけば?』って言われましたけど」

男「ありがとう。これで今夜もゆっくり眠れるよ」


89以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/28(木) 21:18:49.56+yXZdiPt0 (5/7)

もうだいぶ寝てしまった
すぐに宿をとったところでどうせ眠れないだろう


男「そうだなぁ......」

男「これまで宿、公園、受付所にしか行ってないし、どこか別の所に行こうかな」

男「街を探索だ」


>>91...どこへ行く?


90以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/28(木) 21:20:15.23LLdPPgRb0 (1/2)

酒場


91以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/28(木) 21:21:11.55GweCOmUAo (1/1)

町の景色を見渡せる丘の上


92以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/28(木) 23:38:46.71+yXZdiPt0 (6/7)

気になっている場所があった
この街には目立つ丘があるのだ
一番にそこを思い出した彼は丘に登った


男「ふぅ.......」


丘を登り、そこから街の景色を見渡す
丘を登っている最中に陽が暮れてしまったため、夜景を拝むことができた

平坦に、しかし活気を持って広がる街
その街が綺麗に見えるのはきっと、同じ優しい炎の灯りが街を照らしているからだろう
街はまるで一つのアロマキャンドルのように、いつまでも見ていられるようだった


93以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/28(木) 23:51:09.99+yXZdiPt0 (7/7)

男「綺麗じゃねぇか」

男「あとはもう少し宿が安ければなぁ」


彼は財布の中身を数える
何度数えても当然中身は変わらない


男「はぁ......今日は泊まれるが、明日はどうか......」


心が荒んできたので、丘から降りようと思ったとき、あることに気付く
いつからか、隣に>>95がいて街を見下ろしているのだ


>>95「こんばんは」


94以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/28(木) 23:52:00.85LLdPPgRb0 (2/2)

女賢者


95以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/28(木) 23:54:25.08gd1d9jhmo (1/1)

メガネ+↑


96以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/29(金) 19:19:15.25U7kzFpSc0 (1/8)

女賢者「こんばんは」

男「......いつからそこに」

女賢者「宿の話からです」

男「そうか」


彼女はいかにも理知的な様子で、メガネを掛けている


女賢者「もしかして、この街の人じゃないんですか?」

男「そうなるな。このみすぼらしい格好から推測される通り出稼ぎで来ている」

女賢者「そう自分を卑下しないで下さい。出稼ぎということは則ち、あなたは何かを守っているに他ならない」

男「結局はその『つもり』なんだ。俺がもっと優秀な奴なら宿になんて困らない」

男「そして、やることがないからと言って意味もなく黄昏るようなことはないんだ」


97以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/29(金) 19:39:23.45U7kzFpSc0 (2/8)

女賢者「......あなたは、今とても危険です」

男「ほう?」

女賢者「あなたは与えられた使命に生かされているだけです。いつか命を投げますよ」

男「そういうことか。それなら分かってる。どっかで死ぬね。死地に赴くか身投げか」

女賢者「それでいいんですか」

男「いいさ。生きても虚しいだけだ」


すると彼女は黙ってしまう
教会の聖女を気取って話しかけたのかもしれないが、所詮は他人で心から心配などしていない
空気が良くないので、さっさと帰ろう


女賢者「待って下さい」

男「っ......!」


後ろから手を掴まれた
彼は良心の押し売りを快く思わないことから、少し苛立つ


98以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/29(金) 19:45:18.49U7kzFpSc0 (3/8)

女賢者「私にあなたを放っておくことはできません」

男「......そのセリフ、何度目だ?救世主気取りはやめることだな」

女賢者「逆ですね。賢者になった私をここまで感情的にさせたのはあなたが初めてです......!」


より強い力で掴まれる
振り払おうと思えばそれは容易だが、有無を言わさぬ圧力が彼女から発せられている


男「じゃあどうしろと?こんなクズの心を救えるのか?一体どうやって?」

女賢者「>>100」


99以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/29(金) 19:48:12.15Q26dJgSO0 (1/3)

私と一緒に旅をしませんか?


100以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/29(金) 19:53:11.65U4dLVi3i0 (1/1)




101以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/29(金) 20:41:54.70U7kzFpSc0 (4/8)

女賢者「私と一緒に旅をしませんか?」

男「......残念だが、出稼ぎの身だからそれはできない」

女賢者「そうですか」

男「だが......忌々しいが......その目。やる気は伝わる」

女賢者「でしたら」

男「だから勝手についてくるのは許可しよう。旅はできないが」


102以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/29(金) 21:03:59.42U7kzFpSc0 (5/8)

女賢者「そうですか。それもそうですよね」

男「それじゃ」

女賢者「早速逃げないで下さいよ!」

男「そりゃあ俺にとってお前は面倒な奴だからな」

女賢者「だから勝手についていくわけですねぇ!」


彼は遂に観念し、宿屋までの追跡を許してしまった
だが勝手についてくる許可を出したのは彼自身だった
なので彼はそのことに関してとやかく言うつもりはなかった。しかし......


男「部屋は別でもよくない?」


彼女はなんと彼のとった部屋にまで入り込んできたのだ


女賢者「>>104」


103以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/29(金) 21:05:12.03Q26dJgSO0 (2/3)

何が起きるかわかりませんからね。
それにあなたなら私を襲うことはないと思っています


104以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/29(金) 21:05:47.67XMJ03hVro (1/1)

おや?もしかして恥ずかしい?
可愛いとこあるんですね♪ニヤニヤ


105以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/29(金) 22:08:29.81U7kzFpSc0 (6/8)

女賢者「おや?もしかして恥ずかしい?可愛いとこあるんですね♪」ニヤニヤ

男「くっ......」

女賢者「ふふ、いいんですよ」

男「良くないから言っているんだ」

女賢者「あなたはそうやってぶっきらぼうを装ってますが、どこか上品なんですよ」

男「品などあるものか」


つんとした態度を貫き通す


女賢者「いーえ。私の見立てに間違いはありません。正しい心を取り戻したあなたにエスコートされてみたいですね」

男「エスコートって......そんな王子みたいな奴と出会えると思わないほうが気楽だぞ」


106以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/29(金) 22:19:44.41U7kzFpSc0 (7/8)

女賢者「賢者とはいえ、私だって女の子なんですよ」

男「そうかよ。俺はもう眠いから寝るぞ」


彼がベッドに入ると、彼女も入ってくる
思わず体が強張る


女賢者「ん?お姉さんと二人で緊張しちゃってるのかなぁ?」

男「うるせぇ。寝るからな」

女賢者「おやすみ」


107以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/29(金) 22:42:46.66U7kzFpSc0 (8/8)

翌朝を迎える
彼が眠りから目覚めると、すぐそこに彼女がいた


男「......なんだ、起きてるんじゃないか」

女賢者「起きてますよ」

男「だったらなんでそこにいるんだ」

女賢者「>>109」


108以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/29(金) 22:44:52.74E2mucxQNo (1/1)

可愛い寝顔を見たかったからです♪クスッ


109以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/29(金) 22:46:21.26Q26dJgSO0 (3/3)




110以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/30(土) 21:27:31.03XZkjEkUT0 (1/3)

女賢者「可愛い寝顔を見たかったからです♪」クスッ

男「ぶっ飛ばすぞ」

女賢者「やーん怖~い......おうっ!?」


彼が脛を蹴ると、電流が流れたように反応する


男「俺は優しくないぞ」

女賢者「いくらなんでも女性を蹴るんですか!?」

男「そんな奴に自由意思で着いてきてるのは誰だろうな」


111以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/30(土) 21:35:01.76XZkjEkUT0 (2/3)

彼が受付所まで行くと、女賢者が話しかけてきた


女賢者「やっぱり冒険者なんですね」

男「ああそうだよ」

受付嬢「......おや、その方は?」

男「俺のストーカーです」

女賢者「人聞きが悪いですよ!」

デュエリスト「おや、私の同志ですか」

女賢者「むああああああっ!!」


112以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/30(土) 21:46:27.47XZkjEkUT0 (3/3)

発狂する彼女を尻目に、彼は話し始めた


男「何か依頼はあるか?」

受付嬢「あなたがストーカー退治を依頼するのではなく?」

男「あいつは......諦めてもらう他には無理かな......ああ見えて強いタイプだ」

受付嬢「そうですか。依頼でしたら、>>114」


113以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/30(土) 21:48:18.17yCohY6c20 (1/1)

とある貴族のボディガードです。男女一組指定ですが


114以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/30(土) 21:49:12.28ezE984Sro (1/1)

人攫いの捕縛依頼が


115以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/01(日) 16:24:37.16PIkivSCY0 (1/2)

受付嬢「人拐いの捕縛依頼があります」

男「......そんな奴がいんの?」

受付嬢「いるんですよねぇ」

男「そうなのか。よし、そいつを捕まえよう」


意外と治安が悪い街の現状に驚く
夜に出歩くのは危険かもしれない


女賢者「ちょっ、男くん!なんとか言ってやってよ!」

男「どこで俺の名前を知ったこのストーカー」


116以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/01(日) 17:37:05.63PIkivSCY0 (2/2)

わちゃわちゃしている奴らを無視して話を続ける


男「となると、何も考えず調査するのは危険だな」

受付嬢「そこまで強い影響力があるかは不明ですが......」

男「まだ死ねないんだよ俺は。何か手がかりとかないのか?依頼が届く時に何か言われたりとかさ」

受付嬢「>>118」


117以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/01(日) 17:40:05.24EHX6CcUZ0 (1/1)

そうですね…去っていく際に何か物の破片を残していきますが……これです(禍々しい魔翌力をまとっているが普通の人にはわからない)


118以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/01(日) 17:51:33.56MXp8FIoHo (1/1)




119以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/02(月) 21:26:27.99q/m/cmOO0 (1/4)

受付嬢「そうですね...去っていく際に何か物の破片を残していますが......これです」

男「んー?」


石のような物体だ
破片というだけあって、欠けた一部分のように見える
しかし、何か違和感のようなものを覚える。持つと胸騒ぎがするような......


受付嬢「どうです?」

男「これを持つと胸騒ぎがしたり不安になったりするか?」

受付嬢「へ?しませんが」


120以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/02(月) 21:31:56.61q/m/cmOO0 (2/4)

気がかりな違和感の正体を掴むことができない
悶々とする彼の手からそれは唐突に奪われた


男「おい!?」

女賢者「何でこんなもの持ってるの!?」

男「......?人拐いが落としていく手がかりらしいが」


彼女の様子がおかしいのは一目見れば分かる
見ずとも声があまりに焦燥している


女賢者「......こんな禍々しい魔力を纏っている物体、そうそうないですよ」

男「ということは、これが何か見当は付くのか?」

女賢者「んー......クリスタル......?ちょっと自信がない」


121以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/02(月) 21:37:53.42q/m/cmOO0 (3/4)

男「そうか。俺はそいつらを捕まえなきゃならん」

女賢者「なら私も行きますよ」

男「なぜだ」

女賢者「死にますよ」

男「......いいだろう」


凄味というのはこういうものだ
有無を言わさず信用を勝ち取る力


女賢者「いいですか、私がこの破片を利用して動物の嗅覚のそれと同じ方式で魔力を辿ります」

男「その先にいる奴を捕まえればいいわけだ」

女賢者「そういうことです!さあ、行きますよ!」


>>123...どこに辿り着いた?


122以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/02(月) 21:38:54.17NBXsnY2p0 (1/1)

森の奥にある寂れた城


123以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/02(月) 21:43:24.76c9mysDpVo (1/1)

森の中のザコスレと戦った場所


124以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/02(月) 23:58:10.95q/m/cmOO0 (4/4)

そこからは結構な距離を歩いた
どこか見覚えのある林道を歩く


男「しかしすごい追尾能力だ。利用価値はあるな」

女賢者「私を道具かなんかだと思っていませんか?」

男「自分を蔑ろにする奴は往々にして他人も蔑ろにしてるんだ。そしてそれは勝手に出てくるんだ」

女賢者「やはり私があなたに生きる意味を教えなければなりませんね」

男「知ってるって。一過性だけど......あれ、ここは」


森は同じ景色が続く
しかし彼はそこに見覚えがあり、なぜならば深く記憶に残る場所であったためだ


女賢者「知ってるの?」

男「まぁ......な」


125以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/03(火) 00:04:24.84y9UF6h9R0 (1/4)

つい先日の戦闘
己がザコモン狩りスレイヤースレイヤーになったところである


女賢者「ここら辺ですが」

男「先日ここへ来たんだが、どうやら魔物が多く居たらしい」

女賢者「何か関係があるかもしれませんね」

男「ああ。魔物を探してみよう」


二人は茂みを漁り始めた
魔物が激減している以上、身を隠せる場所にいるだろうと踏んだのだ


>>127...何が出てきた?


126以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/03(火) 00:08:12.53cXxYfuT80 (1/3)

強そうなビースト系の魔物(ザコスレの相棒)


127以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/03(火) 00:13:06.73DFnGtkBdo (1/2)

謎の破片を大量に打ち込まれすでに事切れたザコスレ


128以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/03(火) 00:13:55.75UZCWa/ha0 (1/1)

ニンジャスレイヤー


129以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/03(火) 00:16:09.352S5oOUR0o (1/1)

正気を失っている様子のザコスレ(その手には禍禍しい魔翌力を持った破片を持っていた)


130以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/03(火) 00:19:25.69DFnGtkBdo (2/2)

打ち込まれじゃなくて撃ち込まれだった
まぁいいや


131以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/03(火) 00:22:09.68N7Te+7Bno (1/2)

おぉザコスレ
死んでしまうとは情けない


132以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/03(火) 00:23:43.31cXxYfuT80 (2/3)

場合によっては女魔法使いや女賢者が死ぬ可能性があるんだよなぁ……


133以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/03(火) 21:28:28.62y9UF6h9R0 (2/4)

何か筋ばったものが足に当たる
モンスターかと思って身構えると、それが動く気配はない
それを掴み、草むらから引きずり出す


男「......っ!!」

女賢者「どうかしま......えっ!!!?」


身構えていたのに驚きは予想以上
それは死体だった。そうでないと信じたいが、医学的知識はないが、死んでいると感じる
その体にはあの謎の破片が大量に撃ち込まれてあった
何よりそいつは、彼とつい先日会ったばかりのザコスレなのだ


134以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/03(火) 21:34:58.45y9UF6h9R0 (3/4)

男「冗談キツいぞ......」

女賢者「あぁ......そ、そんな馬鹿な......」

男「くそっ、だが俺は昨日こいつに会っている。ならばそこまで遠くに加害者が逃げたとは考えづらい」

女賢者「ですが、追うのは危険です」


彼女の忠告はもっともだ
実際命はまだ惜しいし、こいつがこれ程までに痛め付けられるような相手に勝てる確証などない


男「......そ、そうだな......死体を見た俺たちの命も危うい、注意しなければ」


135以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/03(火) 21:43:50.98y9UF6h9R0 (4/4)

女賢者「急いで森から出ましょう。破片の形状から考えて、飛び道具だった場合に森は危険過ぎます」

男「確かに、今は注意すべきだな」


二人は来た道を駆け出した
周囲を警戒しつつ走る


女賢者「何か良くないことが起こっているのは明白です!」

男「俺もひしひしと感じるよ」


その時、森の木陰から、次に近くの茂みに気配がする
そこから出てきたのは____


>>137
1.ただの獣
2.破片が飛んできた!
3.自由安価


136以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/03(火) 21:47:40.91cXxYfuT80 (3/3)

3:破片を飛ばした犯人が現れた


137以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/03(火) 21:50:12.27N7Te+7Bno (2/2)

2


138以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/04(水) 19:13:20.46sMN8LfC70 (1/8)

男「危ないっ!」

女賢者「わわっ!?」


茂みから破片が飛んできた
間一髪、彼女はそれを回避できた


男「やはり気付かれている!」

女賢者「飛び道具に注意すれば問題ありません!有利な状況を放棄するような奴はいませんから!」


139以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/04(水) 19:22:13.75sMN8LfC70 (2/8)

その後、どうにか森を抜けることができた


男「よし!」

女賢者「これで手は出しづらいはずです......おや男さん、それは?」

男「あぁ、これか。さっき飛んできた破片を回収したのさ」


ポケットから破片を取り出してみせる


女賢者「でしたら、それを私に」

男「ん?構わないが」


彼女は破片を持ち、魔法を詠唱し始める
詠唱が長いことから、難しい魔法であると推測される


女賢者「......*涙の源流*!!」


彼女が魔力を強く込めると、破片が発光する
それと同時に空間が歪む


女賢者「これで強制的に犯人を引き寄せました!」


空間の歪みから放り出されるように犯人が出てくる


>>141...犯人の特徴


140以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/04(水) 19:23:46.043Jvbahx40 (1/2)

黒い影のシルエット


141以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/04(水) 19:26:13.13tm/CoJMdo (1/1)

見た目は幼い女の子だが訓練を受けている立ち振舞いをしている


142以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/04(水) 20:44:17.57sMN8LfC70 (3/8)

そこから出てきた『彼女』に二人とも驚いた
そもそも二人は女性が出てくるとは思っていなかったのだ
しかもその姿は幼い女の子だった


男「......何......!?」

女賢者「女の子?」

幼女「......チッ」


即座に一定の距離を取る
不利な状況な為、逃走も攻撃もできる体勢になる


男「訓練されてやがるな!」

女賢者「油断はできませんね」


143以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/04(水) 21:13:15.85sMN8LfC70 (4/8)

幼女「......」


懐から破片を取りだし、投げつける
忍者のクナイのような動作だ


男「おっと、だが軌道は分かりやすいな?」


彼は素早く距離を詰め、レイピアでの攻撃を試みる


幼女「......ふん」


破片を用いてガードしてみせる
ガードを破ろうと連続攻撃を仕掛けるが、ことごとく防がれる


女賢者「魔法射撃!」


その隙を突いて魔法弾の連続射撃を放つ
しかし、彼の攻撃を防ぐ方のもう一方の手に持った破片でガードする


144以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/04(水) 21:22:11.28sMN8LfC70 (5/8)

彼は尚も攻撃を続ける
だが彼は攻撃に集中するあまり、足元に気が及ばなかった


男「おおっと!?」


笑えない状況で、うっかりこけてしまったのだ


幼女「勝機!」

男「ぐあああっ!!」


空中で黒い破片が彼に突き刺さる
彼は少し吹き飛んでしまった


女賢者「っ____」

幼女「......」


完全に攻撃の姿勢へ移行した
勝利のビジョンは、いとも容易く崩れ去った


145以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/04(水) 21:40:21.44sMN8LfC70 (6/8)

風よりも素早く距離を詰め、破片で刺しにかかる


女賢者「速......っ!」

幼女「......一発は防いだようだな......だが」


彼女が鋭利な破片を振り抜く
その時、彼女の後ろに影が走るように人影が


幼女「な......ぐっ......」

男「.............んー......殺せたか?」


彼のレイピアは彼女の心臓を真っ直ぐに貫いていた
それも一度ではなく、肉片が飛び散る程の高速での連続だ


146以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/04(水) 21:48:37.90sMN8LfC70 (7/8)

女賢者「あ......ああああっ!!」


彼女は思わず男を殴り飛ばした
先程まで自分の命を狙っていた相手を庇ったのだ


男「ごふっ」

幼女「う......」


二人は地面に崩れ落ちた
特に、男の体には刺さった破片から黒いオーラが体に送られていた
それを急いで引き抜き、幼女を治療しようとした


女賢者「きちんと動きを封じておけば安全だし、何より男さんは人を殺しちゃならない!」


147以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/04(水) 21:56:50.67sMN8LfC70 (8/8)

彼女が倒れた幼女を縄でぐるぐる巻きにして治療していた所、男が目をさました


男「......く......どうして、そいつを治療してるんだ?」

女賢者「あなたが人を殺したらそれこそこの子と変わりませんから」

男「そうか。だが縄で巻いた程度じゃそいつは多分動きだす。俺に任せろ......何、殺しゃしねぇ」


彼はレイピアで肉体の様々な場所を刺突する
すると、回復の速度が早まり幼女も目をさました


幼女「......どういう細工だ、さっぱり動けない」

男「麻痺させてるだけだ。それよりお前、どうして人拐いや人殺しなぞしているんだ?」

幼女「>>149」


148以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/04(水) 21:58:37.433Jvbahx40 (2/2)

……?何を言っているこれは私にとって必要な……あれ?


149以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/04(水) 22:00:54.35n92WnH//0 (1/1)




150以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/04(水) 22:03:23.66n3ldexQeo (1/1)

依頼だから…
あの噛ませ犬っぽい男を殺したのもその死体を見たものを抹[ピーーー]るのも依頼だから…


151以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/05(木) 20:56:05.582wbB0JcS0 (1/3)

幼女「......?何を言っているこれは私にとって必要な......あれ?」

男「とぼけるんじゃないぞ......!」


彼はレイピアを向け、敵意をみなぎらせる
だがその姿には先程見せたような殺意は無かった


女賢者「どうせ嘘をついてもバレますよ?」

幼女「本当によく分からない......」


152以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/05(木) 21:35:06.722wbB0JcS0 (2/3)

男「なら......」

女賢者「殺しは私が許可しません」

男「お前に指図される筋合いはないが、どうせ殺しはしない。魔法捜査官に取り調べさせる」

女賢者「そうですか」


こうして、目下の脅威は去った
彼らは捜査官に彼女を預けるのだった


男「____という訳だ」

受付嬢「そんな代物だったんですね......しかし、なぜあなたは無事なんです?」

男「......うーん......闇属性に強いのかもな」

受付嬢「そう、なんでしょうか......?」

女賢者「実は私も腑に落ちないと思っているの」

受付嬢「へぇ、女賢者さんも分からないなんて相当ですね」



153以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/05(木) 21:41:42.832wbB0JcS0 (3/3)

報酬金は危険に見合って比較的高額になった


男「ちょっとは貯蓄ができた」

女賢者「男さん」


今までとは少し違う声音だ


男「......なんだ。というか、俺は年上に敬語で呼ばれるのが苦手なんだが」

女賢者「では男。そろそろごたつきも収まりましたし、生きる意味を見つけてもらいます」

男「助けて貰った礼もある。一つご高説を聞いても良い」

女賢者「言葉だけでは伝わらないと私は考えています。ですので、>>155」


154以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/05(木) 21:46:52.54Orv/nqiF0 (1/1)

これを受け取ってください チュッ


155以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/05(木) 21:49:05.43u4tapUrqo (1/1)

世界を知りましょう
要は一緒に旅をしようということです
お金のことならご心配なく、充分に蓄えはありますので
要は綺麗なお姉さんに養われながらちょっとした旅行です♪



156以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/06(金) 20:33:50.21zHZVxRCc0 (1/3)

女賢者「世界を知りましょう」

男「?」

女賢者「要は一緒に旅をしようということです」

男「しかしだな、金が___」

女賢者「お金のことならご心配なく、充分に蓄えはありますので」

女賢者「要は綺麗なお姉さんに養われながらちょっとした旅行です♪」

男「......なんか腹が立つ物言いだが、金があるなら問題ないだろう」


157以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/06(金) 20:43:36.33zHZVxRCc0 (2/3)

女賢者「それでは明日出発しましょう」

男「そうだな」


戦闘らしい戦闘をこなして疲れてしまったので、さっさと眠ることにした
いつもより少し良い宿をとって寝ることにした


女賢者「少し素直になったんじゃないですか?」

男「俺はいつも素直だが?」

女賢者「口は減りませんね」


158以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/06(金) 21:16:39.88zHZVxRCc0 (3/3)

それから宿で寝て、目をさます
目の前にニヤニヤ顔の女がいることには慣れなければいけないだろう


女賢者「それじゃ、出発しましょうか」

男「そうだな」


会計を済ませようとすると、主人に声をかけられる


男「どうしました?」

主人「手紙を預かっております」


彼は不審に思いつつも手紙を受け取り、読んだ


>>160...手紙の内容


159以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/06(金) 21:19:53.47H/yZnlpGo (1/1)

魔法使いからの手紙
町を出て冒険をすることに決めた
この広い世界でまた会えるか分からないけど会えたらとても嬉しいという内容


160以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/06(金) 21:20:04.50iE9Pn7/v0 (1/3)

女魔法使いから別れの手紙。
本当はもっと男といたかったが、やむ得ない事情で離れないといけなかったことが書いてある(なお、手紙は涙が落ちた跡でカサカサになっていた)


161以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/06(金) 21:20:48.87iE9Pn7/v0 (2/3)

>>159でお願いします


162以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/06(金) 21:30:05.70Mp/OsL8Wo (1/1)

なんで安価取ってから変えるの?
自分で取ったものにはちゃんと責任持てよ


163以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/06(金) 21:36:16.04iE9Pn7/v0 (3/3)

>>162
本当にごめんなさい。素直に「加速」や「安価↓」にしておくべきでした。申し訳ありません


164以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/07(土) 15:54:52.04HzyXCOgy0 (1/4)

そこにはこう記されている


男さんへ
私は町を出て冒険することにしました
理由に関しては恥ずかしいので書けません
この広い世界でまた会えるか分かりませんが、会えたらとても嬉しいです
女魔法使いより


男「......ふーん」

女賢者「どうかしたの?」

男「いや、知り合いが町を出て冒険するんだと」

女賢者「知り合いなんていたんだ」

男「うるせぇ置いてくぞ」


165以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/07(土) 15:58:09.64HzyXCOgy0 (2/4)

町を出る
美しく色づいた自然がそこにある
そしてそれを割るようにした街道もそこにある


男「のどかなもんだよ」

女賢者「それは確かにそうですね」

男「......?まあいい、行き先とか決まってんの?」

女賢者「>>167」


166以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/07(土) 16:13:13.53FdLX1dpio (1/1)

近くの都に行こうと思っています
あそこならあの町より人や物もたくさんありますし
それに色々と情報も得られる可能性もありますからね
貴方も先日の一件とか気になるでしょう?


167以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/07(土) 16:20:54.78ByFKwGmc0 (1/1)




168以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/07(土) 16:22:57.46zdBBLyDr0 (1/1)

マサラタウン むぼうなら↓


169以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/07(土) 18:13:47.41HzyXCOgy0 (3/4)

女賢者「近くの都に行こうと思っています」

男「ほう、旅と言うからには辺境の地を渡り歩くものかと思っていたが」

女賢者「あそこならあの町より人や物もたくさんありますし」

女賢者「それに色々と情報も得られる可能性もありますからね」

男「情報?」

女賢者「貴方も先日の一件とか気になるでしょう?」

男「そうだな」


170以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/07(土) 18:43:15.59HzyXCOgy0 (4/4)

女賢者「それじゃあ行きましょう」


そう言って彼女は一歩を踏み出した


男「看板を見る限り、反対方向だが?」

女賢者「あれっ?」

男「......お前、もしかして方向音痴か?」

女賢者「何のことでしょう?」


171以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/07(土) 21:25:43.46xUt3Q1Va0 (1/1)

おもしれーーーー


172以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/07(土) 21:26:38.08uL4adFaqo (1/1)

そういや魔王とか勇者とかいる世界観なのかな


173以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/07(土) 22:50:37.71lKely7SU0 (1/1)

数時間歩くと峠が見えてきた


男「......峠か」

女賢者「そうですよ。確かここを越えれば都です」

男「道に関しては信用ならんな」

女賢者「なんですと!?」


しばらく歩き、峠の頂上にまでやって来た
木が生えすぎて景色を楽しむことはできない
故に足元を見ることになったが、彼らはあるものを発見する


男「......なぁ、なんか埋まってないか?」

女賢者「本当だ、『何か』埋まってますね」

男「掘り出してみよう」


>>175...何が埋まっていた?


174以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/07(土) 22:53:24.88JLu2vkDM0 (1/1)

モンスターの卵


175以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/07(土) 22:53:41.24rHCTBgJw0 (1/1)

読んだらカルト教団の亡霊に付きまとわれる教本


176以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/08(日) 11:11:16.5999Ms0/HJ0 (1/3)

埋まっていたのは本だった
地面に直接埋められていたせいで劣化してはいるが、問題なく読めるだろう


女賢者「その本、なんか怪しくありません?」

男「どうだろう。何かを極めた達人の本だったらそれ以外のセンスが壊滅的かもな」


彼は全開の油断でその本を開いた
どうやら宗教の教本の様だが、聞いたことのない宗教だ
記されている内容も胡散臭く、カルト教団の教団であると推測される


女賢者「どうです?」

男「......大した本じゃなかった」


177以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/08(日) 11:24:31.8099Ms0/HJ0 (2/3)

男「売るのも恥ずかしいから埋めたんだろうな」

???「コラ!」

男「うげ!おい何すんだ!」


後頭部に衝撃を受けたように動く


女賢者「......何もしてませんが」

男「じゃあ誰がおんねん」

女賢者「怨念がおんねん......あっ」

男「引っ掛かったな嘘つきめ!」

女賢者「いや、そのですね......本当にいますよ」

男「つまらない駄洒落を引きずるな」

亡霊「いますよ」


178以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/08(日) 11:27:53.4199Ms0/HJ0 (3/3)

男「......!?」

亡霊「ようやく気付いたな」

男「なんだお前!?」

亡霊「亡霊」

男「......なるほど、俺が悪かった」

亡霊「よろしい」

男「......」

女賢者「成仏しないんですか?」

亡霊「しない」

男「しろ」

亡霊「してほしくば>>180」


179以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/08(日) 11:32:31.35gEtsGoSF0 (1/1)

教会を潰してくれ


180以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/08(日) 11:44:17.17Wa+lsf3oo (1/1)

私の娘に会わせてくれ


181以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/09(月) 00:59:17.50BMngwNvP0 (1/6)

亡霊「私の娘に会わせてくれ」

男「だとさ」

女賢者「いいですよ」


随分と安請け合いだ
娘に会わせた所で、カルト宗教の信者のこだわりとそぐわない生き方をしているだろう
果たしてそれを認めるのか?認めなかったら成仏してくれるのか?
不安は募っていく


亡霊「それでは娘を捜すぞ」

男「ならばこの峠を超え都に行くべきだ」

女賢者「情報ですね、やはり情報は重要なんです」


182以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/09(月) 17:10:05.87T+yh4Ef00 (1/1)

しぶりん?


183以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/09(月) 20:52:43.19BMngwNvP0 (2/6)

都に到着した
平坦な町に比べて、高低差がある
隅から隅まで歩くだけで一日経ってしまいそうだ
レンガ造りの道路や建物も美しく彩られている


男「でかいな」

女賢者「そうでしょう?町なんて田舎ですよ」

亡霊「田舎者め」

男「無理やり成仏させてやろうか」


184以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/09(月) 20:59:39.38BMngwNvP0 (3/6)

大きな坂を上っていく
すると対向して冒険者の様な風貌の人が来たので、話しかけてまることにした


男「すみません」

???「はい」

男「あの、カルト宗教の家に産まれた娘について知っていますか?」

???「>>186」


185以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/09(月) 21:00:31.134pRKEiDk0 (1/1)

もしかして教祖様が自殺した……あの?


186以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/09(月) 21:05:18.16zpv3wOsFo (1/1)




187以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/09(月) 21:05:22.87c1/TsKVlO (1/1)

一人でアレを崩壊させたこの街の功労者だよ
もう余命幾ばくもないばあさんだがな


188以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/09(月) 23:17:21.42BMngwNvP0 (4/6)

???「もしかして教祖様が自殺した......あの?」

男「......そうです!」

女賢者「その方の家を教えてほしいのです」

???「それなら確か、この坂を一番上まで上ってすぐの塀の高い家だね」

男「ありがとうございます!」


彼らはにこやかに会釈をして別れる
坂を上るのはだんだん苦になってきた


189以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/09(月) 23:22:21.43BMngwNvP0 (5/6)

坂を上りきり、塀の高い家を訪ねる
ドアをノックすれば女性が出てくる


男「突然申し訳ない。あなたがこの家の家主ですか?」

女性「は、はい」

女賢者「実はあなたの父親の亡霊が貴女に会いたいと言っていまして」

女性「父が、ですか?」


怪訝な表情を浮かべる彼女から目を逸らすように振り返る


男「ほら亡霊。これで満足か?これがお前の娘の顔だ」

亡霊「>>191」


190以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/09(月) 23:24:45.05m5+3gGhlo (1/1)

少し見ない間に随分べっぴんさんになったな
もしかして好きな男でもできたか?ニヤニヤ


191以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/09(月) 23:29:25.40kp3/5Ckw0 (1/1)




192以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/09(月) 23:42:31.25BMngwNvP0 (6/6)

亡霊「少し見ない間に随分べっぴんさんになったな」

女性「お、お父さん!」

亡霊「もしかして好きな男でもできたか?」ニヤニヤ

女性「ちょっとからかわないでよ!もう......」

亡霊「わはははは」


時間をも忘れて娘と話し込む彼の姿はとても楽しげだ
カルト宗教の教祖だった彼も今だけは一人の父親としてそこにいれるのだろう


男「......ふん」

女賢者「嬉しそうですね」

男「全く愚かだ。自殺なんぞしなければ良かっただろうに......結果論だがな」


193以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/10(火) 21:05:11.52/3wR4ad00 (1/2)

もう彼がついてくる様子はなかったので、こっそりとその場を去った


女賢者「では徳を積んだところで依頼でも探しに行きましょうか」

男「そうだな。しかし受付所はあるのか?」

女賢者「ないです」

男「......おい、俺は勇者じゃないんだぞ。ちまちま住人から受注なんてやりたくない」

女賢者「ご心配なく。ギルドがあります」

男「ギルド......徒党のことか?」

女賢者「なにやら偏見を感じますが、そんな所です。本部のあるギルドはメンバー以外にも依頼を回すんですよ」

男「では行ってみようか」


194以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/10(火) 22:30:17.36/3wR4ad00 (2/2)

大きなサーカステントのような建物を見つけた
ギルドの看板が出ている


男「入ってみよう」


入ると、松明の光に照らされたパーティー会場のような空間が広がる
その一角に受付カウンターが設置してある


男「どうも、依頼は受けられるのか?」

受付嬢「はい、可能です」

女賢者「じゃあ早速何かさせてもらえる?」

受付嬢「>>196」


195以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/10(火) 22:34:32.84rA92tiFxo (1/1)

丁度男女が揃っていないと出来ない依頼がありますね
命を狙われているとある新郎新婦の影武者をやっていただきたいのです


196以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/10(火) 22:34:35.69GzwAgF+30 (1/1)

~アイテム屋からの依頼~ とある在庫商品を大々的に宣伝しながら売ってほしい


197以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/11(水) 19:02:19.65qHbHkE+h0 (1/2)

受付嬢「アイテム屋からの依頼です」

男「内容は?」

受付嬢「とある在庫商品を大々的に宣伝しながら売ってほしいとのことです」

男「ふむ、いいだろう。ところで何を売ればいいんだ?」

受付嬢「それなんですが......そろそろ届くはずなんです」


在庫が届くまでの間、どうするかを話し合うことにした


男「マーケティングとか分からんぞ」

受付嬢「安心してください。あなたの思うヒット商品を思い浮かべてください」

男「......おう」

受付嬢「誰でも思い付きそうなキャッチコピーでしょう?」

男「それもそうだが......」


198以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/11(水) 19:12:19.75qHbHkE+h0 (2/2)

女賢者「確かにそうね」

男「じゃあ『賢者』なんだろ。考えてくれ」

女賢者「賢者なんて只の肩書きです。資格が必要なだけで音楽のジャンルみたいなもんです」

男「食い物だったら食べ歩きでもするんだが」

女賢者「じゃあ私食べる役ですね」

男「太られるとイメージ落ちるからやめろ」


そうこうしていると、段ボールに入った商品が運ばれてきた


受付嬢「お待たせしました」

男「これを売ればいいのか」


彼は恐る恐る箱を開ける


>>200......何が入ってる?


199以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/11(水) 19:13:18.14AhaKA4dO0 (1/1)

安価↓


200以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/11(水) 19:13:21.14K6HDKl2b0 (1/1)

ハーピーの孵化直前のゆで卵


201以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/12(木) 21:06:25.23Q/YV3UQa0 (1/4)

その匣を開けた彼らは予想を遥かに上回る絶望を味わうことになる


男「......ん、ゆで卵?」

女賢者「とりあえず食べてみます。お代は出しておくので」

男「どうぞ......っ!?」


彼女はそのゆで卵らしき物体にかぶり付く
しばらく美味しそうに食べていたが、その動きが停止する
さらに、彼女はぶるぶると震え出したのだ


女賢者「うっ......ひぃ......!」

男「おい!どうしたんだ!」

女賢者「こ、これ......うぇっ、ハーピーですよ」

男「ハーピー?ハーピーの卵は一般的な卵だが」

女賢者「違うよ!ほら......」

男「!?」


202以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/12(木) 21:12:23.77Q/YV3UQa0 (2/4)

一見すればただのゆで卵。しかしその中身を見れば恐怖にとりつかれる
おぞましい何かの塊が、その内臓が、そこにあった


女賢者「......分かりました?これ、孵化直前のハーピーの『有精卵』のゆで卵です」

男「ああ、分かっちまった。俺も食ってみるかな」


彼は覚悟を決めてそれにかぶり付く
彼の運命や如何に


男「......珍味だと思えば、まだ食えるかな」

女賢者「食えるの?」

男「別にご馳走だと思って食えはしないがな」


203以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/12(木) 21:17:56.44Q/YV3UQa0 (3/4)

女賢者「これどうやって売るんです?私まだ眼球の感触が残って気持ち悪いです」

男「正攻法ではどうやっても無理だな」

女賢者「正気とは思えないブツですよ」

男「そうだ!」


彼は閃いたようで、表情が少し明るくなった


女賢者「?」

男「天候いじれる?」

女賢者「あぁ、まぁ、はい......」


204以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/12(木) 21:24:26.39Q/YV3UQa0 (4/4)

夕日が沈みきり、夜がやってくる
今日は夜と一緒に雪がやってきた


女賢者「はぁ......」


雪の中、例のブツが入った籠を持って佇む彼女
一目見て薄幸な奴なんだろうと分かる雰囲気だ


女賢者「何が『バロット売りの少女作戦』ですか!ふざけるのも大概にしてほしいよ!?」


しかし彼の姿はない
彼は余った在庫を持ってどこかへ行ってしまったのだ
そんな彼女を憐れんで一人の男性が声をかける


男性「どうしたんだい?」

女賢者「実は私、このゆで卵を売らなければならないんです。買ってくれませんか?」


見てくれは普通のゆで卵なので、とにかく買わせることが重要だ


男性「>>206」


205以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/12(木) 21:29:35.738KUCnhQeo (1/1)

ドキッ(き、綺麗だ///)
(こんな綺麗な人がこんな寒空の下で辛そうにゆでたまごを売っているなんて!)
は、はい!買います!!


206以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/12(木) 21:29:55.23BP9LWL9K0 (1/1)




207以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/13(金) 20:50:42.626HrlJHza0 (1/3)

男性 ドキッ(き、綺麗だ///)

男性(こんな綺麗な人がこんな寒空の下で辛そうにゆでたまごを売っているなんて!)

男性「は、はい!買います!」

女賢者「そうですか!?ありがとうございます!」


ゆで卵を売ると、そそくさと退散する
彼が気の毒だとは思ったが、まぁ食えないことはない(らしい)のでそこまで気にしなかった


女賢者「こんなか弱い女性に悪どい商売をさせるなんて......」


彼女は無意識の内に笑顔をたたえていた


208以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/13(金) 21:01:31.136HrlJHza0 (2/3)

一方そのころ


男「ゆで卵いらんかねー、ゆで卵いらんかねー」

男「うちの卵は一味ちがう!スペクタクルを確約するよー!」


彼は一人の女性に目をつけ、話しかける


男「嬢ちゃん、ゆで卵買ってかない?」

女性「え?」

男「ちょっと俺も金に困っててよ。それに嬢ちゃん、好きな人が居るんだろ?」

女性「なぜ分かったんですか」

男「いいってことよ。これ食って綺麗な肌を手に入れて想い人を落とすんだ。さあさどうぞ」

女性「>>210」


209以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/13(金) 21:03:54.634Q6WcSGBO (1/1)

でもお高いんでしょう?


210以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/13(金) 21:04:15.82AL0abnsa0 (1/1)

ぜんぶ買うわ


211以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/13(金) 22:28:55.346HrlJHza0 (3/3)

女性「ぜんぶ買うわ」

男「まいど!」


代金を受け取ると、籠ごと渡して去ることにした
純粋な心を利用するというのは彼の考案した策ではない
嫌そうなそぶりの賢者の入れ知恵なのだ


男「とんでもないことをした気分だ」