1以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/11(月) 17:14:19.32AYXxqwWno (1/2)

このスレは、誰かが書いたタイトルからSSを書くスレです。

(例:タイトル「○○○○」)

誰がタイトルを投下しても、SSを書いてもOKです。

たった一文のあらすじ程度のものでも、数レスにわたる短編SSのようなものでも、何でもお書きください。書ける内容に制限はありません。

ただし、板のローカルルールに則って、R-18内容を含むものを書くことはタイトル・SS共にご遠慮ください。

他の人とタイトルが被ってしまっても大丈夫です。気軽に書き込みましょう。

前スレ↓
タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part6
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1522054323/


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1573460059



2以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/11(月) 17:16:37.04AYXxqwWno (2/2)

タイトル「冬が来る」


3以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/11(月) 18:13:57.33Gcj/I5BqO (1/1)

タイトル「佐賀のやばいばあちゃん」


4以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/12(火) 23:58:35.17vd3nhIjJ0 (1/1)

前スレ>>979
タイトル「魔王の正体」

勇者「ついに追い詰めたぞ!魔王!」

魔王「魔王か……問おう勇者よ」

勇者「命乞いなら魔王になる前にするんだったな!」ジャキン

魔王「そう気が短いと、何も見えぬであろう。聞こえぬであろう。世界の破滅が」

ガキィィン!

勇者「させないためにここに来た!俺はこの世界の平和を築く!」

キィィィィィン!

魔王「平和……何をもって平和だ?様々な国を持ち、領土を奪い合い戦争を起こし、資源を枯渇させ、また奪う……」

勇者「戦争など過去の出来事!今はお前から世界を取り戻すためにみんなで結託しているんだ!」
 
カァァァァン!

魔王「絆?協力?笑止。所詮は体のいい言葉遊び……善意に見せる悪意の隠れ蓑よ」

魔王「ならばどうだ?魔王はいなくなった。そして人々は平和に協力し合うか?言葉も文化も違う国々が手を取り合うか?」

勇者「俺がその架け橋になるんだぁぁぁ!」

ガッキィィィィィィィィィィィィン!

魔王「勇者よ、魔王城に万里眼という万里先の事象を見る球がある。人間の悪意を止めたくば、それで見よ」

勇者「何を言っているんだお前は!」

魔王「勇者よ、魔王城に魔導扇という魔物どもを操る扇がある。もし戦争を目論む国があるならそれで力を奪え」

勇者「き、貴様……」

魔王「勇者よ、ここは人間界から離れた果ての果ての魔王城だ。人間が領土拡大(せんそう)するために邪魔な魔王(ゆうしゃ)となるならここで世界を敵にしろ」

勇者「な……まさか……」

魔王「勇者(まおう)よ、恐怖を知らない勇ましい者よ。世界の破滅の音がとまったぞ」

勇者「お前は一体……何者なんだ!」



魔王「余は、魔王。恐怖(せかい)を知った意気地なしだ」

終わり


5以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/13(水) 13:48:36.33er4bI++Do (1/1)




6以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/13(水) 17:33:01.24w3CEEhMlO (1/1)

タイトル「家庭の味付け格差」


7以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/16(土) 13:45:32.53glILGpZgO (1/2)

タイトル「家庭的仮定の過程」


8以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/16(土) 14:22:10.63glILGpZgO (2/2)

タイトル「とぎとぎ」


9以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/20(水) 19:40:23.85eb177/1TO (1/2)

タイトル「THE TSUNDOKU」


10以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/20(水) 20:21:41.72eb177/1TO (2/2)

タイトル「二番目のファーストスリー」


11以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/22(金) 17:23:48.188CbPKO32O (1/2)

本を買って満足してしまう現象、あれはなんだろうか。
どうしても欲しかったはずなのに?安かったからまとめ買っただけ?
流行りでみんな持っているから?コレクターとして?
その行為はいつしか"買い専"や"積読"と称された。

ーここ日本に、世界一の積読が存在した。

日本電波塔に及ばず通信鉄塔を凌いだ高さまで天へ頁を綴っていた。

過去この塔が建った時、メディアや研究家たちがこぞって調べたものだ。
研究はなおもつづいている様子だが膨大な図書を前に困難を極めているようである。


わたしは論文のために積読の塔を徹底的に調べ上げ、ここに記した。

幅182mm,奥行128mmと所謂B6判、単行本のサイズで高さは240m。

驚いたことに本の重複はないがこの全ては一人の著者が書いていることに気がついた。

わたしは全く同じ本を図書館で借り、ネットで買い読み更けた……
全てを読み終え、一抹の感動を繰り返し、そして論文にまとめた。

冊数12,310冊、225万頁。字数はなんと10億字を超えた。

わたしは知ってしまった。
この本の最古のもので42年前……この本を作り上げるためには寝る間を惜しみ、書いたとしても秒間百幾十字以上を綴らねばならないことに……
作者はもしかしたら、人智を超えた存在なのかもしれない……


教授はわたしの書き上げた論文を読み終え、
「ふむ……実に、いや実に興味深い内容だ。僕もあの積読塔には興味を持っていたのでね」
とおっしゃった。ありがとうございます。



教授「だが君、卒論を6ヶ月で書き上げたようだが、休みもせず秒間8ページも見たのかね?」

わたしは人智を超えた存在なのかもしれない。


12以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/22(金) 17:26:16.768CbPKO32O (2/2)

↑忘れてた
>>9
タイトル 「THE TSUNDOKU」


13以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 20:59:20.81D4qhafoi0 (1/2)

タイトル「陣地を越えた存在」


14以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 21:00:08.83D4qhafoi0 (2/2)

タイトル「パッシング・ザ・センターライン」


15以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/24(日) 21:18:43.094F4d95KnO (1/1)

タイトル「罪喰イ」


16以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/26(火) 17:44:26.41ByGv2Gg4O (1/1)

タイトル「KITASAN BLACK」


17以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/28(木) 06:34:36.74A/oIEN+O0 (1/1)

タイトル「オリキャラがオリキャラに召喚されました」


18以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/28(木) 17:38:02.755G8O4kAxO (1/2)

タイトル「FINAL ANSWER」


19以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/28(木) 17:38:49.755G8O4kAxO (2/2)

タイトル「時を超えた川島」


20以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/28(木) 23:05:50.47Bl/80ASb0 (1/3)

>>2「冬が来る」
お月様が真っ青に照っている夜、僕は点々と灯る街灯の下を歩いていた。数匹の蛾がその周りを飛んで、残像を残しては消えて移動する影が足許にぱらぱらと落ちる。
目の前は幅の広い坂道である。梶井基次郎が滑り落ちるサラリーマンを見たような坂だ。凍りついた日には雪ダルマになった子供が下ってくるかもしれない。赤いニット帽をかぶった童顔がのぞいているのは実に面白い想像だった。あとは塀から飛び降りて雪に埋まる三毛猫とか。
笑いを抑えながら下っていくと、右側の灰色のブロック塀からニョッキリと中折れ帽をかぶった紳士がすり抜けてきた。
「オヤ、遂にコンクリートを透過できる時代になったか」面白くなって僕は彼に会いに向かった。紳士は明治時代の男爵みたいに立派なカイゼル髭だった。
彼は僕を見て中折れ帽を押し上げた。つぶらな緑色の瞳である。
「ああ、ああ、君は私を見つけられたのだな」と言って、右手の杖をカツンとアスファルトの上に鳴らせた。彼の晦渋さに満ちたしわくちゃの顔が妙に笑いを誘うので、派手な失笑が漏れて僕は顔を伏せた。その先には頑丈なオオバコが座っている。
私を見たのは初めてかね、と老紳士が訊いても、僕は笑ったままであった。紳士は目すら合わなかったにもかかわらず顎に手をやって満足そうに二、三度頷き、
「そうとも、そうとも。私を二度見ることができるものは、この世に二人といないのだからね……」
ふっふっふっと、不敵さの欠けた滑稽な笑いをして、
「じゃあそういうことで、後のことは頼んだぞ。今年は君が役割を担うのだ」彼はぴょーん、ぴょーんと坂を下り、また塀の中に消えていった。
人影が消えた坂道に凍えるような風が吹いた。撃ち落とされたように蛾がよろよろと去っていき、その影を夜闇の中へ溶かした。
日が昇った頃に窓を、まだ化粧いらずの愛らしさを保っている少女が開け、腕を抱えて縮こまって震え、
「寒っ、いきなり寒くなったなあ」と、白い息を外に吐き出した。「まだ秋っぽいことやりきってないのに」
これから坂道に霜が降り始める季節だ。そして路面は凍り、獲物を飲み込むようないい滑りをした罠に様変わりするのだ。
この道を通る人間は誰もがそのようなイメージを持って日々共生している。


21以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/28(木) 23:31:26.56Bl/80ASb0 (2/3)

>>18「FINAL ANSWER」
二回目の見直しを済ませて、自信のない一問を睨みつける。これが間違っているという確証も、これが間違っていないという自認もない。
答えを変えても変えなくても頭を抱えて後悔しそうである。

「なあ、どうすればいいかな」と鉛筆に話しかける。

「俺に訊かれても困るよ、考える脳がないんだから。尻の消しゴムを使いきるたぁ、大したもんだね」

「迷ったんなら変えちまえ、変えちまえ! どうせお前ごときが一個正解を上乗せしたからって、誰も影響を受けやしないんだよ! そんだから、俺を消費しろい。俺の存在理由を満たしてしまえ、オタンチン!」消しゴムが怒鳴る。

「相も変わらずガラの悪いやっちゃのう」と筆箱。「へなちょこフグリの軟体動物が」

「貴様、偉そうなこと言いやがって、ただじゃ置かねえぞ! 叩き潰してやる!」

「できるものならやってみたまえよ、むしろ君が潰されて、飲み込まれるんだから」

「ねえ、どうすれば……」

「やかましいね、たかが持ち主のくせに」異口同音だった。「君のテストなんか、こっちに取っちゃどうだっていいんだ」
冷酷な態度で僕を突き放すと、侃々諤々の騒々しく喧しい激論が机の上で繰り広げられた。

結局答えは何に確定させればいいんだ? 最終的な判断は僕には下しかねるぞ。

そこに試験官がやってきて僕を見下ろしてきた。威圧感が背中から滲んできている。
「どうかしましたか。僕何もやってませんよ」

いいや、と机の上を指さし、「お前が持ち主なら、こいつらを黙らせろ」消しゴムと筆箱がルール無用の取っ組み合いをしている。

「これは僕の責任ですか」
「そりゃそうだ、お前の持ち物だからな」他のクラスメイトも気になっていたのか、八十の瞳が僕の机を注視している。
「しかしながらですね、彼らは自分たちの自由意思で闘争を始めたわけです。しかもそれは彼らの実存にかかわっている。これは非常に重大な問題です。どうして僕にそれが邪魔できるのでしょう? 僕ができることは、彼らの意志に従うだけです」

反論を行うことで、僕はこの実存問題に自覚的になることができた。彼らが導くこの大問題の答えを妨げられないようにしなくてはならないのだ。

「そうか」と試験官は言い、筆箱たちを一手に机の上から薙いだ! 呆然とした面持ちで筆箱たちは宙を舞い、トマトを磨り潰したような声を立てて動かなくなった。
「そういうことならば、俺はお前を排除しなければならん」試験官は毅然とした態度で言った。

「それならば僕も彼らのために抵抗しなくてはなりません」

「やかましい」それが聞こえると同時に試験官の右手が僕の頭に乗せられるとそれはだんだん下がっていき同時に僕も縦に縮んでいった。
座高が半分くらいになると脚に反対の手を持っていき僕を三つ折りにして、そのあとは小枝を折る要領で掌にすべてが収まるように縮め、ぎゅっと強く握った。

それを開くとクシャクシャの茶色っぽい塊になり、試験官はそれを教室に備えつけられたごみ箱に捨てた。

「さあ済んだぞ、みんな安心してくれ」
それを聞いた生徒たちはあはは、ととても平和な笑いを振りまいた。


22以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/28(木) 23:34:56.11Bl/80ASb0 (3/3)

>>20 >>21
すみません色々忘れました……


23以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/29(金) 00:19:24.36kHPj3Otx0 (1/2)

前スレ>>963「青い家」
美しく真っ赤な鯉が手に入ったので、旧友の青山氏にプレゼントしようと彼の家を訪れた。

そこはなんというか、言葉に表しがたいほどの青で埋め尽くされていた。いったい何があったのだろうと思いつつ開け放しの門扉を抜けると、突然池から真っ青な河童が飛び上がって、
「やあやあここをどこと心得る、かの青色大臣青山氏の邸宅であるぞ」

そんなに彼は偉くなっていたのかと思い、「ならばこれで錦の御旗代わりに」

「そんなものが許されるか! 青色大臣に赤い鯉など、ふざけるんじゃない」歯ぎしりの音がここまで聞こえてきて、尋常でない憤怒のようだ。

「こうしてやる、えい!」と河童が腕を振ると鯉は舞い上がって膨張して立派な鯉幟になって隣家の庭に雄々しくたなびき、私は凝縮して変形して固い肌が生み出され、アメリカ式の青いポストとなって青山氏の邸宅の目の前に据えつけられた。

五歳くらいの一枚のはがきを持った女の子がそれを見つけて不思議そうな目で二、三度つつくと、ちがーう! と泣きながら走り去った。

前スレ>>964「チキンレース」
「もう逃げたりはしないな」と髪の逆立った青年が言い、「もちろん、この期に及んで逃げたりしないさ」と金髪の青年は言った。

「じゃあ取り決め通り、俺たちはあの崖に向かって走る。それは俺たちがブレーキを引くのではなく、メーターに進む距離を設定して、よりギリギリで止まることができた方を勝ちとする。正確な距離はわからない。一キロ以上あるからかなり難しい。が、それでもどれだけ攻めることができるか、試してやろうじゃないか!」
「あたぼうよ!」


「設定できたか?」「ああ、完璧だ。何キロくらいにした?」「バカ、言うわけないだろう。それも秘密にしておくのが醍醐味ってもんだ」「それもそうだな」「よし、じゃあ行くぞ! アイマスクをして暗闇の恐怖にも耐えるんだ!」

彼らは出発した。砂埃を上げて、崖へと驀進していく。果たしてどちらが勝つのだろう。いずれにせよ、終われば彼らはがっちりと、漢の握手を交わすだろう。

ところで、彼らが進む距離を入力して設定したメーター、その片隅には「Mile」と書かれていたという。


24以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/29(金) 09:45:14.54kHPj3Otx0 (2/2)

前スレ>>966「初めての夜」

「お前、初めてじゃないだろ」少年は少女の胴に両腕を回したまま言った。
「どうして?」少女は誘うような甘い声で訊いた。「どこが違うっていうの」

「いやに手馴れているんだよ、どうして初めて同士がこんなにうまく実行できるんだ。反応も喜ばせようとしてるのが自然な形で織り込まれているし」
「だったら君もそうじゃない? スムーズに本命に入りすぎ。準備もすごく上手だった」
「何を、俺のことまで疑うか。今浮上した疑惑はお前のことだ。俺じゃない」
「あれ? 答えたくない理由でもあるのかな? んふふ、君も初めてだから緊張する、って言ってたよね。あっれれー、おかしいなあ」
ケタケタと笑いながら少女は言った。先ほどと同じ態勢のまま少年は言い返せずに並行しながら彼女を睥睨し、少女は流し目で彼の強い律動を誘っている。

「うるさいなあ、アバズレ」
「強がっちゃ弱く見えるゾ、チェリーボーイ」

小馬鹿にしたように彼女は莞爾した。

この一瞬を切り取った写真は、平穏な日常の温かい一コマになるはずだったろう。

しかし間の悪いことに、彼女はあえて事実を外したこと、つまり彼の主張を認める旨を口にした。
つまりは彼をからかって自身の下に据えたのである。

「いい加減にしろ、もともとお前のは伸びて緩かったんだ、おかしいと思ったんだよ!」
彼は激しく罵って彼女を撃った。その後彼女の核に重大な一撃を加えたという。


>>976「さよならエデン」

腹が減った、一枚の穴だらけの襤褸を着た二人の男女が荒漠な草原の真ん中に一本の木を見つけた。そこには真っ赤な実が二つなっている。
太陽のような、狂気的に鮮やかな赤だ。

「果物があるな」
「あるね、それもすごくおいしそうに熟れている」
「どうする? 腹が減ってしょうがないんだ、俺たちは。あれを食べなきゃまたひもじい思いをして歩かなきゃいけなくなる」
「でもあの変な天の声はこう言ってた。気になる赤い実は食べてはならぬ。それはお前たちを縛ってしまう悪魔の実だ。お前たちには永続する罰を受けてもらわねばならなくなる」
「だがそういったところでだね、食べなきゃ死んでしまうんだよ。あれを手に取るしかもう生きる術は」

彼女は考える仕草をした。右腋に抱えられた左腕に、破れた襤褸からこぼれた乳房が乗る。外性器は両者ともにまだ残る襤褸が隠してくれていた。
「罰は怖いね。でも、この感情はどういったことだろう……」

ぐう、と鳴ったのに二人が気づいたのはそれが響いてから数秒経ってからだった。
「何だ今のは」
「訊かれても困る。私だってわかんない」
二人して見つめあい、首をひねった。

さあ、どうするか、その話題に戻った時には、二人の両手にはその身の残骸の芯が握られていた。
「あれ、いつの間に」
「おかしいな、手に取った覚えもないよね」
「どうして食べてしまったのだろう」
「気づいたけど、空腹が紛れてるよ。厭なゴロゴロ具合がなくなってる」
「ああ、そうだな。しかしこの格好はひどいな。誘っているようなもんじゃないか」
「そうしてもいいのよ」

敏感なところに触手を伸ばしあって堪能すると、彼らには翌日への憂鬱が肩に積もった。


25以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/30(土) 08:15:06.95xI2+AMIC0 (1/1)

>>20-24
怒涛のタイトル回収、素晴らしい
この調子で他のも頼む


26以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/11/30(土) 18:36:33.55/MFukC3o0 (1/1)

>>981「悪魔のささやき」

「はずむから、ね?」と、ちょび髭を生やしたモーニングの男が僕の袖を引っ張って言った。

あからさまな怪しさが人の形をとったような男だ。ペタンと張りついたいやに滑らかで細い癖っ毛、ヒマワリの種のような面長な顔、いずれも奇妙な装いを補強してやまない。足元の真っ黒なビジネスバッグは膨れていて、ファスナーがミシミシと軋んでいそうだった。

「ただこれを運んでくれればいいんだ。それさえ承諾してくれればいくらでも払う。もちろん僕が出せる範囲で、だけども」
「帰ります」そんな怪しい稼業に手を出してたまるか。僕には僕の事情がある。
「ちょっと待ってよ、こんなおいしい話はないよ。どこかにこれを運んで渡してくれってわけでもないんだしさ」
「じゃあどっかに置いておけってことですか? それでも嫌ですよ、リスクがある」

男はイトミミズのように薄い唇を曲げ、
「そんなもんじゃ、ないんだけどなあ」と幼げにつぶやいた。見た目との乖離が、おぞましさを増幅させる。

「誰に渡すのでも、どこに持っていくとかでもないんだよ。ただ持って行ってくれさえすればいいんだ」
「それというのは、つまり?」僕は彼に尋ねた。
「なーんもひねりはないんだ、ただこれをもってどこかに行ってくれればいい。飽きたらその辺にほっぽっといてもらって構わないよ」
「捨てちゃって構わないんですか? その中身は大事なものなのでは」
「いや、大丈夫だよ。中見るかい?」

返事を聞く前に彼は足元の茶色い革のスーツケースを引っ張り出し、錠を開けて僕に示した。
「ほらね、カラッポでしょう。君の手でも確かめてごらん」探ると、確かに空である。上げ底の仕掛けもない。

「いくらです?」
「おっ、やってくれるか。ありがたいねえ。これだけ弾んでやる! 大奮発だ」彼はひと月生活できるほどの金を僕に渡した。



裏通りを抜けて一時間ほど歩くとそこには谷があり、大きな鉄筋の橋が架かっている。街は比較的田舎だったのだ。
その上から下をのぞき込むと川が一本流れていて、そこには枝葉が左右からしなりつつ覆いかぶさっていて、川原はほとんど見えなくなっている。
もうここらでいいかな、と思ってスーツケースを放り投げようとした時、後ろから「おじさん何してるの」という幼げな声がした。
振り向くと五、六歳の赤いスカートの幼女が立っていて、その胸にはクマのぬいぐるみが抱かれている。

「おじさん何してるの」ともう一度幼女は言った。
「何してると思う?」
「それ捨てようとしてる」
「そうだね、それの何が悪いのかな。君にそれを咎める力があるのかな」
「あるよ」
「へえ、大層な子だね。でもこっちは……」
そこで幼女は遮って、

「子どもだと思って舐めちゃだめだよ」

すると彼女はクマをしっかり、より強くぎゅっと抱き、一瞬のうちに僕の視界は真っ暗くなった。

どうしたと思ってもがこうとするが、壁のようなものに阻まれてもがくにもがけない。しかもそれは柔らかく、押すと変形するものの破れる気配はない。まったく徒労感を抱かせる様式の壁だった。

「バイバイ」

最後にそう聞こえた気がした。



>>985「光なき世界」

背後で高く鋭い音がしたのでそちらを見ると、涼しげな白いワンピースを着た、長い黒髪の女が立っていた。

「由美子?」由美子というのは半年前に死んだ妻である。そこに立つ女は彼女にそっくりだ。

「ええ、やっと会えた」と女は言った。その足元には写真立てが落ちていて、ガラスの破片が飛び散っている。

「久しぶりだなあ、ずいぶん痩せちゃって」懐かしさにつられて立ち上がり、スリッパを擦りながら手を上げた。彼女はガラスに気を付けるように、と忠告してくれたので、ありがとうと僕は言った。

「私、寂しかったの。友達もいなくて、たった一人で……」両目の尻に光るものが流れて落ち、床に着く前に気化していった。月の光が青く窓に差して、どこか遠い北欧の世界に誘おうとしているようでもあった。

「寂しかったな、辛かったろうに」僕は彼女を抱きしめた。少し冷たかったが、確かに彼女の感覚が僕の元に帰ってきたのだと、閉じた目の奥に涙が落ちた。

「もう離さない」

「ありがとう」と妻は言った。
妻の眦を舐める。かつて折り重なって寝るとき、しばしばこうすることがあったのだ。

「ありがとう」改めて妻は言い、
「これからはずっと一緒ね」

「もちろんだ」僕は返事をした。

身を焦がすような冷たさが僕らの間を駆け巡り、不愛想に座り込む土に囲まれて僕らは眠った。

>>25 ありがとうございます。感想か論評か何かを投じていただけると作者は喜びます。


27以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/01(日) 13:40:26.66DxizHrOCO (1/1)

>>26
すまん、読んだんだが読解力がないのか…
解説頼む


28以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/02(月) 00:01:53.29y0h5eY140 (1/1)

前スレ>>995「私が選択しなかった未来」

随分と体が軽いな、と思ってホップ、ステップ、ジャンプして前方宙返りひねりをしてみた。すべて成功。
久々に気分のいい日だな! こんな日は一度たりともなかったのだ。楽しくってしょうがない。

さてそのために高笑いを繰り返した。その時に自然と顎があがって空を見上げることになるのだが、どうしたことか青空に鱗雲が、沸騰しているチーズのように漂っている。それにいやに距離が近い。

怪訝に思って足元をのぞくと、そこにあったのは中空であって、遥か下方には細い路地とやや太い町道が交わる丁字路に数台の車と野次馬が集まっている。
その中心には、ぐったりと体を横たえた青年がいた。

その時に初めて、いつもと違う道を通り、大急ぎで路地を駆け回っていたのを思い出したのである。
死体の前には数枚の、ビニールでパッケージされたプラスチック製の薄い掌くらいの大きさの箱が散らばっていた。



>>26 実をいうと僕もどういうことだかよくわかっていないんです。
何せすべてタイトルからの思いつきで書いているので、ハッキリとした示唆とか特定の暗喩とか盛り込むことができる書き方をしていないのです。
基本ナンセンスなものと思ってくだされば。


29以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/02(月) 07:31:46.48cIYQrYUPO (1/1)

>>27
わかってないんかい!
まあ作風は好きだからどんどん投下していって欲しい


30以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/03(火) 22:54:44.83OhJeNQiF0 (1/1)

>>15「罪喰イ」

 拘置所の壁は鼠色で取りつく島もなく、一つしかない窓には鉄格子がはまり薄ぼんやりとした光しか入ってこない。

 送検されてからずいぶん経つが、この広い部屋にただ一人ぶち込まれ、退屈しのぎできるものもなくただ格子の隙間を流れる雲ばかり見ている。

 鼠がたまに出入りをして哀れむような眼で見つめてくるだけでもいくらか違ったかもしれない。その時には彼を同じ空間に生きる仲間として、一種の連帯感を抱いて溌溂としていたかもしれないのだ。

 だが実際にはそこには何もあらず、閑散としたコンクリートが広がっているだけである。

 看守がやってきて扉の前に立ち止まりったかと思うとカチリと音がして、
「立て。出ろ。そして付いてこい」

 僕はそれに従うことにした。



「これからどこへ行くんです」と尋ねたのはこれで六回目だ。
しかしいずれにしても看守は反応を示さず、ひたすらに見た目の変わらない殺風景な廊下を下り続けた。僕は不安になった。

「本当に僕をどこに連れて行くんです。取り調べですか? しかしそれならばそういうことだと仰って然るべきでしょう。それなのに、なぜ具体的な予定を伝えてくれないのですか。これはとても奇妙なことだ。厳密には僕はまだ罪のない、真っ新な無辜の民であるはず、だが何も知らされず、不安なまま曳かれて行かれるだけの道理はどこに? 答えてください!」

看守はそれを無視してしばらく行くと、いくらか妥協したように息を吐いて肩の力を抜いた。そこはまだ殺風景な廊下で、終わりも見えてこないところである。彼は手首に巻いた時計を見て、そして、
「お前にはもう用はないんだよ」と言った。

 体は微動だにせず、背後に立っている僕には彼が筋肉を動かして言葉を発したことも信じられない。それくらい恐ろしく平板で、感情のない声だった。

「用がないって何です」
「すぐ終わらせる」彼はしゅる、とごく自然に、川底から小石を掬い取るみたいに顔を剥がした。

 いや、取ったという方が正確かもしれない。それを見て僕は彼は果たしてスカーフをしていただろうかと錯覚したくらいなのである。

 彼は嘯くように、
「いくら推定無罪だといってもな、世間は誰も信じちゃくれないんだよ。今回はお前がやったのは確かだけどな。そうだろ?」
「……」
「たまに本当に怪しいのもあるけどな、大概は正しい判断が下される。有罪にできなきゃお前はとっくに保釈されているだろう」
 黙って続きを待つ。
「そこでなんだけどな、俺はある特権を得ている。無作為の有罪が決定的な拘留者に関する一切が俺の掌の上にあるわけだ。だからな」
 看守は振り向いた。
「グッド・バイ」
 後にはべたついた臭い液体だけが残り、それは駆けつけた清掃員たちが手際よく洗浄して元通りにされ、塩化ビニルの床がぬめるように光っている。



>>29 ありがとうございます。現実においてもかなりの励みになります。


31以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/04(水) 08:48:10.09yhRLDRhQo (1/1)

タイトル「Secret・Symphony」


32以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/04(水) 17:41:11.86o+9kTGFq0 (1/1)

タイトル「太陽の国」


33以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/04(水) 20:59:14.89AWMF1Xr+0 (1/1)

タイトル「夜の女王」


34以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/04(水) 21:34:38.228AEDY05tO (1/1)

タイトル「花咲ハナは離れ離れ」


35以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/05(木) 18:27:17.151bw/We8nO (1/1)

タイトル「ようこそ異世界引っ越しサービスセンターへ!」


36以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/05(木) 18:57:57.04Rjnyhw4Z0 (1/1)

>>32 「太陽の国」

 未明の国土は明かりも消えてしんとしている。厳冬の盆地にあるこの国では、夜間屋外に生命の名残というのはさっぱり見当たらない。東端の山脈を吹き下ろす風が時々細々と寒さに耐えている枝を揺らす音、それがたった一つの息づいたざわめきである。

 昼間までこんこんと降り続いた雪はやみ、半年前には青々としたイネ科の植物が栽培されていた田は真っ白い絨毯をかぶり、急な傾斜の家々の屋根には掌の全長と同じくらいの厚さの真っ新な冠を戴き、それらが青い暗闇に沈んで光っていた。冬の奥地というのは、往々にして静かに黙っているものである。

 山の麓には古風な集落があり、クラシカルな佇まいである。

雨が多く林業も盛んなこの国では多くの伝統的な家屋は木で作られていて、蒸し暑い夏には湿気を吸い、凍える冬には熱の伝導を邪魔していくらか寒さを和らげた。都市部の建物はコンクリートや石造りのものも増えたが、それでもなお一般家屋の多くは木造なことから、この地では木が建材として適していると世間で広く知られているのだ。

 その雪をかぶった村落の家同士の間には広く空いたスペースがあった。
そこは田畑と農道や公道があって、それらがゆとりある空間設計を実現している。開けていて昼間には清々しい晴天が頭上一面に横たわり、小石を空に投げ込んで同心円状の波紋が見れるんじゃないかと錯覚するほどだ。その二つの漠洋とした風景の連携が、この村をいっそう際立って象徴的な姿にしていた。

都市部の家とは異なり、立派な敷地とそれを取り囲む塀がいささかの格調を与えている。どっしりとした軒、威圧的な面構えの門、そして塀の奥にそびえる新木のような大木。どの家も、同じように立派な風格を湛えていた。

 都市部では急激な人口増加により、すし詰めの生活を余儀なくされていた。ますます道は狭く、一棟が占める土地面積も小さくなり、それまで横に大きくなっていた建物は上に伸びた。道幅も制限されていったせいか、路側帯も引かれなくなっていたのだ。

 都市の中心部は針山のように立ち並ぶ高層ビルがその発展具合を誇示していた。それらはガラス張りで、その内側をビジネスマンが慌ただしく駆け回るのはまるで透明な棚に陳列されたミニカーを眺めるのにも似て慈愛心を掻き立てた。しかし活気あふれるオフィスも、深夜になり抜け殻となって凍えている。
ビルの鏡面には蒼く澄んだ月がぽっかりと浮かぶ。


 日の出が近づくと、東の山脈の背後にクリーム色の雲がたなびく。それが見え始めるころに、全土の主婦たちが起き出して一日の始まりを、子どもや夫の弁当の準備で実感するのだ。

 ああ、また今日が始まってしまった、寒い寒い、冬真っ盛りの手先足先が疲れる一日が――
あかぎれた手を撫でて温めながら、彼女らはそう考えながらも家族のために作るのである。

 あとでハンドクリームをたっぷり塗ってやろう。

なくなればあの甲斐性なしに買わせればいい。
それぐらい許されなければならないだろう。

これだけ日々働いているのだから。



 山脈から太陽の頭がのぞくと、その光は瞬く間に国中を駆け巡る。

外れの農村から、地方の小都市から、中枢の大都市まで、一挙に薄黄色の朝日が伸び、氷のような夜から蜂蜜のような朝への大転換を遂げるのだ。

その時、白い雪を撫でる最初の朝風が、東の空を一緒に吹いてまだ闇に沈んでいる雪の影をさらっていく。

木陰も蝶の鱗粉のような爽やかな光にあてられて目を覚ますと、いよいよ子供も夫も瞬く目をこすって起き上がる。
その頃には雪は冷徹さを失って柔らかい表情に変わっている。太陽は山脈を脱し、全身を青空に晒して煌々と輝いている。



37以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/05(木) 21:46:03.88ZF4RotQG0 (1/1)

タイトル「ズシレンジャーvsハヤママン」


38以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/06(金) 13:50:25.04IUnwcezb0 (1/1)

>>36

前スレの未回収タイトルもどんどん回収してほしい


39以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/12(木) 19:24:33.75f8f+Urp3O (1/1)

タイトル「絶対弐度」


40以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/12(木) 21:30:28.35taO4zPG/0 (1/1)

タイトル「私の中の悪魔」


41以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/16(月) 17:11:14.85/GAyqRDsO (1/1)

タイトル「勇者の亡骸」


42以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/17(火) 08:17:34.97iZJLJ/J60 (1/1)

タイトル「サイキックブンドド」


43以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/19(木) 00:52:02.29W5GmuUD60 (1/1)

タイトル「やはり君の青春ラブコメはまちがっている。」


44以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/19(木) 19:26:22.74f9omSh35o (1/1)

タイトル「オーソドックスな日常を送る君たちへ」


45以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/22(日) 06:22:20.04S7158IQa0 (1/1)

タイトル「タイトルトイタ」


46以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/22(日) 19:53:11.96MYoXAV650 (1/1)

タイトル「THE ANCHOR SS」


47以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/23(月) 18:00:00.77blxx2UvmO (1/1)

タイトル「代理屋」


48以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/12/25(水) 18:23:09.72p3KZz5MZO (1/1)

タイトル「1年の計は大晦日にあり」


49以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/01(水) 18:59:12.43v+gBdjrr0 (1/1)

タイトル「ディス イズ ア ペン」
タイトル「KORE WA PEN DESU」


50以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/01(水) 20:30:07.45DT3ltM0+0 (1/1)

タイトル「自殺保険」


51以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/02(木) 18:10:54.96Yo4jb9jD0 (1/2)

タイトル「線引き家族」


52以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/02(木) 18:49:29.41Yo4jb9jD0 (2/2)

タイトル「FUDE-AORINGO-RINGO-FUDE」


53以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/03(金) 17:53:24.697e59wsP50 (1/1)

タイトル「球体生命ペット(´・ω・`)」


54以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/04(土) 01:47:32.08e6gZ3yQe0 (1/1)

>>41「勇者の亡骸」

ようこそ帝国大監獄、最下層へ!新入り、お前は何したってんだ?いや誤魔化したってそうはいかねぇよ。ここは政治犯、重罪犯しか入れられねぇとこだからな。

こっちのネズミ顔は放火を20件やってるしこっちのクマ顔は4人殺してんだぜ?

そう怖い顔すんなって、ここじゃ俺たち全員『地獄の穴』兄弟なんだぜ?ギャハハハ!

そう震えんなって、俺たちがこっちの作法をたっぷり教えてやらぁ。

あん?そっちの檻に吊るされてる奴?

あー、新入り。そっちが気になって震えてたってわけな。別に大した話じゃねぇよ。何なら俺が話してやる。なにせこいつは俺を救ってくれた奴なんだからよ。

勇者っているだろ?ほら、十年前に魔王を倒した奴だ。

魔王をどうやって勇者が倒せたか知っているか?勇者はな、何度死んでも生き返って魔王に立ち向かうことができる能力を持ってたんだ。

流れとしちゃあこうだ。勇者が死ぬ。死んだらそこに亡骸だけが残り、奴は記憶をそのままに『リスポーン地点』とやらから『新しい身体で』生き返ってくるんだ。

俺たち1度でも死んだら終わりだってのにアイツだけ何度も生き返れんだぜ?不公平だよなぁ。

そりゃあもうイカした魔王のおっさんなんかすぐイカされちまうわぁな。だって記憶もそのまま体力も状態異常も戻るんだもんな。

魔王のおっさんが短期間で死んじまうのもしょうがねぇよ。

だがな、魔王がいなくなった途端、魔王っつー脅威に一致団結してた人間の国々はそれぞれ魔王に奪われてた領土の奪い合い、戦争を始めた。

まあ殺し合いさぁね。それがこの前の大戦よ。土地は焼かれ、人がいっぺえおっ死んじまった。

平和な世の中はすぐ終わった。で、この世界の一大事に勇者はどうしてたか。

そっから先はお前さんがどんな事情通だろうと知らねぇだろ?まあ落ち着け、いきりたつな。

あれだけ勇者は戦いを続けて、疲れちまったんだろうな、寂れた小国に引っ込んじまいやがった。

大戦のあおりを受けて飢えかけだった小国へ。そう、この帝国さ。ついこの間まで潰れかけだったんだぜ?

ただ勇者は知らなかった。自分の能力がどんなものか。この国の本性がどんなものか。

勇者が来た時、あいつがリスポーン地点をこの国に再設定しちまったのが運の尽きよ。

勇者は寝ている間に捕らえられ、その日のうちに工事が始まった。

リスポーン地点を大きく囲うよう、国営の食品工場ができたんだ。ここまで言えば大体予想はつくわな。

この国のクソ帝王はな、工事完成とともに勇者を殺した。すると囲われたリスポーン地点から勇者がまた出てくる。落ちるところはまた裁断場よ。

勇者の生き返り能力を利用した人肉加工場の完成よ。殺して殺して、勇者の亡骸を無限に生産する。永久機関だ。

このシステムのおかげで飢えかけだった帝国は生き返り、過酷な兵糧攻めも耐え大戦を生き延び、大国になった。

え?ああ、大丈夫だ。加工した肉はハンバーグにしたり缶詰の固形肉にしたりするから人だなんて誰も気づきやしねぇよ。

なんでそんなとこまで知ってんのかって?俺がその工場で働いてたからだよ。おかげで気が狂って、性根も腐りに腐りきっちまったがな。

気に食わねぇ従業員5人殺して、工場のラインにブチ込んでもなんとも思わねぇイカレポンチに仕上がっちまったよ。

そいでな、そっちの檻の奴はな、勇者の仲間だったんだ。魔法使いでよ。檻の中から勇者を救い出して逃がしたせいで凌遅刑って奴にされてんだ。

動けないようにしといてちょっとずつ体を切り刻んで殺してく刑なんだと。今じゃ虫の息で、全然原型留めてねぇっての。

べっぴんさんだったのによお。胸なんてもう両方切り取られてペッタンコだぜ?目の保養も台無しだぁよ。

そんなことしてももう勇者は戻ってこねぇけどなあ。今頃いつ復讐されるかってぇクソ帝王、泡吹いてるぜ。ギャハハハハ!

ま、さっきも言ったけど俺は感謝してんだぜ?コイツのおかげでもう工場は潰れたし、二度とあのクソみてぇなとこへ戻らなくて済むようになったんだからな。

それで、お前さんは……あん?罪人のふりしてるだけ?『魔法使いを助けに来た賢者』だぁ?面白ぇ冗談だな。罪人でもなきゃここまで来れねぇっつぅの。

ま、ジョークの一つとして受け取っておくぜ。

新入り、とりあえず一つ忠告しておくぜ。缶詰の『マルユーの健康ミート』だけはメシで出てきても食わねぇ方がいい。意地でもな。

そいつは勇者の亡骸だったものだからよ。


55以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/04(土) 04:06:38.61KZmnNv3O0 (1/1)

ええ、私も遠慮しておきます。


56以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/05(日) 14:44:49.90hXLmGvS70 (1/2)

タイトル「ホ☆シ」


57以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/05(日) 14:45:18.06hXLmGvS70 (2/2)

タイトル「STAR☆DUST」


58以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/06(月) 07:54:56.43+iQuzRPfO (1/1)

タイトル「CIRCLE SQUARE」


59以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/06(月) 13:13:37.15ew9Bz2r20 (1/1)

タイトル「 うんぬんむ  あるかんむばは  めんぐるぷ 」


60以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/07(火) 07:52:25.22pytjIyOdO (1/1)

タイトル「この文は俳句であると言っている」


61以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/07(火) 20:09:14.7390xG3FaO0 (1/1)

タイトル「死神なのに、死にそうです。」


62以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/09(木) 12:28:01.11ohfgkh7f0 (1/1)

タイトル「人を襲わないゾンビの作り方」


63以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/10(金) 20:31:11.035RhE3u5aO (1/1)

タイトル「1・いち・ichi」


64以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/11(土) 14:06:06.30WmXFEr8OO (1/1)

タイトル「>>>>>>>>>>1」


65以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/13(月) 16:53:04.185FgsTilZ0 (1/1)

タイトル「フォーアウト」


66以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/14(火) 07:55:05.95N5NE2kmBO (1/1)

タイトル「わっしょい山田とえいさー鈴木」


67以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/14(火) 17:54:24.75+7XZJkltO (1/1)

タイトル「トウナンですか?」


68以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/15(水) 17:47:09.35fcNT76aS0 (1/1)

タイトル「忘れ去られた村」


69以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/15(水) 21:21:55.976T2uHLbgO (1/6)

タイトル「愛の薔薇」


70以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/15(水) 21:22:57.996T2uHLbgO (2/6)

タイトル「どす恋」


71以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/15(水) 21:26:47.976T2uHLbgO (3/6)

タイトル「校長先生絶好調」


72以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/15(水) 22:53:07.226T2uHLbgO (4/6)

タイトル「アメリカン昔話」


73以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/15(水) 22:53:57.066T2uHLbgO (5/6)

タイトル「ホモ太郎」


74以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/15(水) 22:55:23.796T2uHLbgO (6/6)

タイトル「海底の花火」


75以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/16(木) 21:58:26.13pNyng6Zs0 (1/1)

タイトル「戦争狂詩曲」


76以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/16(木) 22:51:51.63P3xZicSiO (1/8)

タイトル「大人の対応」


77以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/16(木) 22:52:34.94P3xZicSiO (2/8)

タイトル「停止した惑星」


78以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/16(木) 22:55:37.08P3xZicSiO (3/8)

タイトル「モノ太郎」


79以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/16(木) 22:56:10.94P3xZicSiO (4/8)

タイトル「聖剣と巫女」


80以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/16(木) 23:02:15.77P3xZicSiO (5/8)

タイトル「寂れた街」


81以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/16(木) 23:02:58.11P3xZicSiO (6/8)

タイトル「死を待つ天使」


82以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/16(木) 23:04:19.15P3xZicSiO (7/8)

タイトル「血塗られた手紙」


83以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/16(木) 23:05:12.95P3xZicSiO (8/8)

タイトル「監獄に咲く花」


84以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/17(金) 16:41:54.05HgydFPa30 (1/1)

タイトル「妖狐と賢者と魔術師と」


85以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/17(金) 16:49:40.30tSi/0lXVO (1/1)

タイトル「浦宮さんちは怨み屋さん」


86以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/17(金) 20:20:06.762YVpZNJvO (1/3)

タイトル「矛盾解決します」


87以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/17(金) 20:21:44.562YVpZNJvO (2/3)

タイトル「孫虚空」


88以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/17(金) 20:22:32.992YVpZNJvO (3/3)

タイトル「天才たちの野望」


89以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/18(土) 16:06:46.61Y/MdGQSh0 (1/1)

タイトル「ワンウィークラプソディー」


90以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/19(日) 19:37:04.25xHGYNUFH0 (1/2)

>>40「私の中の悪魔」

 息子が積み木をうず高く重ねて、褒めて欲しそうな目で私を見た。くろぐろとした丸い瞳がガラスのように光っている。
「あら、こんなに高くできるなんて、すごいね」
 息子は小さな歯を見せて笑った。目の下に小さな皺ができ、床に散らばった積み木で新しい建造物を組み立てようと背を向けた。四つん這いになった背中にシャツがずり上がり、パンツがチラとのぞいている。カラフルな縞模様。その上には、まだ瑞々しい肌が露出している。私はそれに羨望の眼差しを向けずにはいられなかった。私も昔はあんな肌をしていたのに……。息子はそうとも知らず、土台になる大き目な直方体の積み木を探している。

 六年前に結婚してから、平穏の中に私はいた。三年前に生まれた息子は丸っこく、撫でまわしたくなるくらい可愛かった。激務に追われていた夫も長めに育休を取って精力的に手伝ってくれたし、今も土日には家事を手伝ってくれる。金を稼いできているのをいいことに、偉そうな評論家気取りで文句をつける腑抜けた男どもに比べたら、倍数で表すのもバカらしいくらいいい夫だ。家事が下手でないのもいい。三年たっても相変わらず仕事は忙しくて目も回りそうだったから、体をどうにかしてしまわないか、ちょっと心配だったりする。

 うず高く積まれた積み木の塔は、よく見るとかなり安定したつくりだ。一番下の土台が一番大きくなっていて、弱い衝撃では崩れない。それをうっかり蹴飛ばさないような場所で、息子は新しく家を作っている。積み木は二階建てで、屋根は赤い三角だった。居住スペースの、四個の直方体の各辺は几帳面にそろえられている。三歳児が積み木をそろえられる器用さを持っているとは思っていなかったから、これにはちょっと驚かされた。

 ふと、あれが我が家か、と思った。きれいにそろった、安定した空間。絵本に出てくるような赤い屋根。確かに読み聞かせている絵本に出てくる家の屋根はどれも赤かった。塔の屋根も赤い。きっと息子の頭には屋根=赤というイメージが作られているのだろう。それにしても、自由に組み立てられるのにもかかわらず赤い積み木を使ってくれたのは、母親ながら嬉しかった。きっとあの中では私と夫、そして息子自身が睦まじく過ごしているに違いない。夫は働きに出ているが、息子の積み木遊びを見守っているこの瞬間が、私の描く息子との時間の理想に相違なかった。

 積み木を集めるたびに息子の小さな尻が揺れる。可愛らしい桃尻である。つねって、叩いてやりたい気持ちがうずうずと沸き立つ。
 
 ダメ、そんなこと……バレたらこの理想の時間が壊れてしまう……息子は泣くか、あるいは信じられないといった目で私を見上げるはず……。
 
 それは私には耐えられない。ならあの人に対してならどうだろう。誘えば同じ布団で抱き合ってくれる。が、きっとはたかせてはくれない。むしろ私は責められる方なのだ。数度叩いて私が嬌声を立てると、そのまま手を滑らせて下腹の方へ……そして彼のなすがままだ。受けるのは私、責めるのは彼。私が責めて、彼が受けるのではない。
 
 箪笥の上を見ると、スーパーボールがたくさん入ったプラスチックの瓶がある。独身の頃、私はそれでひとり壁当てをして遊んでいた。仕事の愚痴を言ったり、夫(当時はまだ彼氏だった)について惚気たり、推しの尊さを語ったり。学生の頃は息抜きによく泳ぎにっていたものだが、社会人になると時間と体力の関係でめっきり行く機会が減っていたから、それが水泳の代わりになった。

 そして私は一人で酒を飲むと、いつも棚の上の写真立てに向かってしゃべっていた。机の上の写真立てではない、壁を背にした写真立てに向かってだ。写真は黙って私の話を聞いてくれる。頷きもしない代わりに否定もしない。それは実に貞淑に、私を受け止めていた。うっかり熱が入るといつの間にか潰れて、朝になっていたりする。そういう時は頭痛がつきもので、シャワーを浴びると布団に横になって昼過ぎまで眠った。

 それに比べると、息子が言葉を話すようになってからはずいぶん大人しくて暖かい日々だ。イヤイヤ期で骨は折れるけれど、だいぶ物分かりがよくなってきた。保育園にも行かせてみたが、息子は楽しそうにゴムボールを追いかけたり、絵本を先生のところに持って行って差し出したりしていた。
 
 プールに行こうかしら。息子が本格的に保育園に行き出したら、日中に暇な時間もできるだろう。おしゃれなカフェに行くことだってできるかもしれない。誰かと会うこともできる気がする。そうしよう。

 息子が保育園に、平日毎日行くようになったら、おめかしをして、プールに行こう。それでお迎えの時間まで、思う存分沈むのだ。


 

 どうでもいいですが『プールサイド小景』なかなかいいですよね。『静物』もしかり。



91以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/19(日) 21:51:22.32Drmlam5e0 (1/2)

タイトル「のび太。をプロデュース」


92以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/19(日) 22:00:19.39Drmlam5e0 (2/2)

タイトル「鈴ヶ谷ハルカの憂鬱」


93以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/19(日) 22:48:18.79xHGYNUFH0 (2/2)

>>47「代理屋」

「はい、承りました」

 今日十一件目の依頼を受け取って、Fは自分の机に戻った。そして、机に貼った予定のメモを確認する。それはディスプレイにまで進出し、一部を隠していた。
 
 大した盛況ぶりだな、と彼はほくそ笑んだ。初めは退職代行サービス業として始め、今ではあらゆる依頼に対してそれを代わりに遂行する、いわゆる何でも屋のようになった。今では業界でも指折りである。かつては代理人の代理人を務めたこともあるし、草野球の大会に出られなくなった選手の代理としてサードを守ったことだってある。

 その他依頼の中にはかなりの難易度のものもあったが、それらもほぼやり遂げた。成功率が彼の会社の最大の売りである。

「Dさん、来てないですね」
 
 若手のMが言った。確かに、Dの席には誰も座っておらず、せわしなく駆け回るオフィスにあって一つだけぽっかりと空いてそこだけ時間が停滞しているようだった。

 このところ、失踪する社員が多い。AにG、先々週に至っては直属の上司のJが消えた。もともと社員の入れ替わりが激しいから、さほど気にすることではないと思っていたものの、指摘されるとさすがに怖くなってくる。
 
「またバックレだろう、よくあることだ」
 
 Mは首を傾げて不服そうな顔をしたが、予定されていた電話がかかってきた、と呼び出されて行ってしまった。


 次の日Mは来なかった。その時は依頼を実行しに行ったのだろうと思った。

 しかし次の日もMはやって来なかった。二日、三日、一週間たっても、Mは帰ってこなかったのである。


 ある日、Fは残業をして、日付の変わった人通り寂しい路地を歩いていた。乾いた空気が骨身に染み、小さく縮こまって躓きだけはしないように用心していた。左右のフェンスや壁の足元には煙草の吸い殻や雨ざらしの漫画雑誌が落ちている。

 正面から襟を立てたコートに中折れ帽を深くかぶった男が歩いてきた。顔が見えず、明らかに怪しい風体であったが、足元を見ていたFは気づかない。

 二人の距離は一メートル、また一メートルと近づき、すれ違うと、襟を立てたコートの男は踵を返してFにぶつかっていった。

 Fは背中に熱いものを感じた。それと同時に足の力が抜け、アスファルトの路面に倒れ伏した。Fははじめ何が起こったがわからなかったが、男が誰かと話している声を聴いて合点がいった。

「はい、現在代行中です。まだたぶん死んでないので、ちゃんととどめを刺しておきます……えっ、死体処理も僕らの代行なんですか……はい……それは別の担当者が代理でやる、と……了解です……」


94以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/20(月) 09:32:47.60umc6EMyA0 (1/1)

>>90
読んだのだが、タイトルとの関連性がわからん…
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95以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/20(月) 21:28:07.71d2AIYlTh0 (1/1)

タイトル「Another Book」
タイトル「Last Message」


96以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/21(火) 18:00:03.20e+fEgvRGO (1/1)

タイトル「囲中に止まろう!」


97以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/22(水) 18:30:11.569ymznbZAO (1/1)

タイトル「かみながや」


98以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/23(木) 16:39:20.773oW8s0BFO (1/2)

タイトル「音尾算数一致」


99以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/23(木) 16:47:24.643oW8s0BFO (2/2)

タイトル「ATARIMAE Exercise」


100以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/25(土) 23:31:54.85kMfuE8xN0 (1/1)

タイトル「俺の家にサキュバスがいる件」


101以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/26(日) 02:23:00.98EQtcKe8l0 (1/3)

>>68
タイトル「忘れ去られた村」

父「今回の葉物野菜は王都では間違いなく高く売れるぞぉ」

父「この前の瓜は海辺の街では全く相手にもしてもらえなかったけどな」

父「……あの街の商人は物を見る目がない」

父「人が丹精込めて育てたかわいい野菜だというのに、所詮、あの街は場末の掃き溜めよ」

子「…………」

父「でも、王都は違う」

子「…………」

父「何だ、さっきから黙っているけど、言いたいことがあるなら言ったらどうだ?」

子「…………」

父「王都での売れ行きが心配か? それなら他所の村の出荷状況もしっかりリサーチ……」

子「うるせえよ!」

父「えっ……!?」

子「どうしてもと言うから仕方なく付いてきたのに、野菜の売れ行きとかグダグダと……」

子「知らねえよそんなこと!」

父「いや、王都の商人と取り引きが決まったら、青果店への出荷とか色々と作業がだな」

子「そんなくだらねえことに子供を使うんじゃねーよ!」

父「くだらないって……うちの家計を支える誇らしい作物だぞ」

子「泥だらけになって商人に頭下げる奴のどこが誇らしいんだよ!」

子「周囲を見てみろよ! 荒廃した街道、廃墟と化した集落、労働に追われる人々……」

子「そんな状況を見て見ぬふりをして、『すいません商人様、野菜買って下せえ』って、小せえんだよ」

父「……っと、ここはあの村のあった所か」

子「俺はなあ、この世界を変えるための仕事に就きてえんだよ! 野菜なんて……」

父「すまん、ちょっとあの村に寄ってくる。お前は馬車の中で待っててくれ」

子「おい! 俺の話はまだ終わってねえだろ」

子「……って、おーい、どこに行っちゃったんだ?」

子「村? あれのことか? えらく高い城壁のような壁が一部に残るだけの不気味な廃墟だけど……?」


102以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/26(日) 02:26:48.08EQtcKe8l0 (2/3)

子「こんなところで頭を下げて何してんだよ」

父「ああ、お前か。馬車の中で待っていろと言っただろ」

子「いきなり馬車から飛び出していったら気になるだろうが。一体何なんだよ、この墓標は。いや、それよりこの廃墟は何なんだよ」

父「ここはな、勇者の村だ」

子「勇者……?」

子「勇者って、俺が産まれる前にこの王国が魔物に襲われたとき、魔界に乗り込んで魔王を封印したと言われているあれのことか?」

父「ああ」

子「でも確か、その後闇に落ちたか何かで王様に刃を向け、処刑されたとかいう残念なやつだろ」

父「……ここに来てしまったんだ。お前も真実を知るべきなのかもな」

父「かつて、勇者たちが魔物を追って魔界に乗り込んだ頃、魔物たちによる王国への攻撃は最も激しくてな」

父「王都のすぐそばにあるこの村にも魔物が大挙して押し寄せたらしい」

父「勇者出身の村とはいえ、勇者が不在だったため村人は逃げ惑うしかなかった」

父「この遺跡には高い壁があるだろ?」

子「ああ、確かに」

父「かつてこの王国では、村から王都まですべての集落はああいう壁で覆われていたんだ」

父「さて、この村から逃げ出した村人たちは、隣の王都に助けを求めて駆け込もうとした」

子「そりゃ、王都だから護りの兵士も多いだろうしな」

父「ところが、王宮は魔物の襲来を目の前にして、王都の市門を固く閉ざした」

子「は? じゃあ逃げてきた村人たちは?」

父「王都の門の外側で、魔物にされるがままの状態だった」

父「王都は、門の外に兵士一人たりとも出さなかったらしい」

子「いやいや、魔界に乗り込んでいる最中の勇者が産まれた村だろ? 全力で守るってのが筋ってもんだろ?」

父「当時の王宮としては王族たちを全力で守るのが筋ってもんだろ?」

子「いやいや……、で、その結果この村はこんな廃墟になったと?」


103以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/26(日) 02:29:43.91EQtcKe8l0 (3/3)

父「いや、話にはまだ続きがあってな。ごく少数の村人はまだ遺っていたんだ」

父「魔王の封印を済ませて帰ってきた勇者隊は、変わり果てた故郷の惨状を見て愕然とした」

父「そして、遺った村人から事情を訊き、王宮に対して立ち上がることにした」

子「ま、当然だろうな」

父「ところが、王宮は『用済みの勇者を討ち取る絶好の機会』とばかりに勇者たちに総攻撃を仕掛けた」

子「いやいやさっきから色々おかしいんだけどさ、そんな話王都の民が納得するわけないだろ?」

父「じゃあ訊くが、お前の知ってる勇者の物語はどうなってるんだ?」

子「そりゃ、勇者は悪の手先となって王様に刃を……・って、あれ?」

父「そういうことだ。魔王戦線を経て絶対的な権力を手にした王宮は、情報をすべて自分たちに都合の良いように発信した」

父「で、勇者隊プラス遺された村人数十人 対 王国の精鋭部隊プラス王国の民約百万の戦いが始まった」

子「おっ、異世界転生勇者チート無双の展開だな」

父「何の話だ?勇者はこの村の出身だと言ったろ」

父「勇者隊は圧倒的少数をカバーするため、対象を当時の国王一人に絞った作戦を立てた結果、当時の国王を討ち取ることに成功した」

子「はい出たチート無双」

父「ところが敵将を討てばいいなんて作戦は誰でも考えつくことだ」

父「勇者と当時の国王は相討ち死した」

父「そして、王国の精鋭部隊はこの村を村人もろとも徹底的に破壊した」

子「…………」

子「いやいやいや、おかしいだろ! 狂ってるだろこの王国は!」

父「でもな、最後に遺った勇者隊の仲間は、王宮と交渉を続けて王国の改革を約束させた」

父「勇者の命と引き換えに約束させた改革はいくつもあるが、その一つが城壁の撤廃だ」

父「これでようやく、もう誰も、王宮の保身の犠牲にはならなくて済む世の中になったんだ」

子「それは確かに大きい一歩なのかも知れないけどさ……」

子「あんたもそこまで知ってるなら、なんで真実をもっと発信しないんだよ!」

子「勇者に着せられた汚名をそそいでやれよ!」

父「勇者隊は、結果的にこの村を殲滅させたんだぞ」

子「じゃあ何で、こんな廃墟に立ち寄って、こんな墓標に頭を下げてんだよ!」

父「真実を知っている人間が勇者の功績に思いを巡らせるくらい許してくれ」

子「だから、真実を真実として……」

子「そういえばあんた、何でそんなに詳しいんだよ」

父「そりゃあな……」

父「俺は3人いる勇者隊の生き遺りの一人だからな」

父「この村を忘れ去られた村にした俺たちには、そそぐべき汚名も回復すべき名誉もありはしない」

父「でもな、誰も王宮の都合に振り回されることなく、のんびり農業ができるような世の中を作ることが、俺たち勇者隊に遺された使命なんだ」

【完】


104以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/27(月) 17:39:49.27y33+InJ2O (1/1)

タイトル「We are aliens」


105以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/27(月) 18:13:57.21zTn9PPdu0 (1/1)

タイトル「それが大切 大切Wowanシスターズバンド」


106以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/29(水) 20:44:06.93nurf2izN0 (1/1)

タイトル「黒猫狂詩曲」


107以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/30(木) 17:39:06.71sz2Q6FcaO (1/1)

タイトル「原小学校、略してハラショー」


108以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/31(金) 18:48:27.68C8izCabdO (1/2)

タイトル「原小学校の原翔くんはハラショー」


109以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/31(金) 19:39:20.15C8izCabdO (2/2)

タイトル「HANEDA EXPRESS FOR HANEDA AIRPORT」


110以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/01/31(金) 20:40:59.42bLnjM0Fp0 (1/1)

>>「自殺保険」

叔父が死んだ翌日、真っ黒な男が来た。スーツ、ネクタイ、革靴はおろか、靴下、髪、果てはワイシャツ、肌まで黒かった。それは人種的な黒い肌ではなく、人工的な黒い肌である。日焼けサロンに足繁く通ったかのようだ。

「田川寿彦さんのことで参りました」と男は言った。田川寿彦というのが叔父の名前である。

「あなたは誰ですか。初めて見ますが」

「こういうものでございます」遅くなりましたともいわずに一枚の名刺が二人の間に置かれた。明海保険自殺保険部・藤村操二。

 自殺保険?

「田川さんが自殺なされましたので、受取人のあなたをお伺いした次第です。保険金の受取については後程お話いたします」

「受取人にされていること自体、初耳なのですが」

「もちろんです。自殺保険ではご本人からの自発的な申し込みがない限り、契約を売り込むなどいたしませんからね」

「その自殺保険というのはいったい何なんですか?」

「自殺にかかる保険です。自殺のみにしかかからないのですが、手厚いですよ」

 ぼんやりと頷いた。独り身だった叔父が私を受取人にするほど信用していた、そのことは私をわずかに上気させた。

「しかしあなた、自殺保険についてわかっているはずではないでしょうか。……」

「そうですね。しかし叔父が入っていたことにやや動転してしまって……」

 垂れてきた鼻をすする。花粉のせいか、このところ調子が悪い。

「叔父の最後はどうだったのですか」

「詰めが甘かったんですかね、彼は首吊りの縄を締めたはいいものの、いざぶら下がるとそれが抜けてしまったんですね。可哀そうに、痛みでのたうち回っていました。だからね、僕ではないんですが担当者がきっちりと絞めてあげましたよ。僕が彼の体を支えてね」

>>94 それは僕のミスです。あんまりにも隠しすぎました。


111以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/01(土) 02:26:42.69SEDaqwc+0 (1/1)

タイトル「さっきの地震、ビビったな……」


112以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/01(土) 18:06:35.663y7CSrQ50 (1/1)

タイトル「震度1の大地震」


113以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/01(土) 23:15:29.20WLGh21j40 (1/1)

タイトル「カミサマパラダイス」


114以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/02(日) 13:42:59.05ImZHvvTxO (1/1)

タイトル「欲深な盗賊と無欲な少女~徒然二人旅~」


115以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/02(日) 22:04:41.134B6Twt6R0 (1/1)

タイトル「嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼」


116以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/03(月) 16:25:17.88IoJx17Ij0 (1/1)

タイトル「呪われた家族」


117以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/04(火) 00:02:47.31QlF1YNCV0 (1/1)

タイトル「銀河に願いを」


118以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/05(水) 09:02:29.10fsltPqug0 (1/1)

タイトル「シューティングスター」


119以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/05(水) 16:58:27.42pKzSlIfVO (1/2)

タイトル「たそがれ、さみだれ、きみだれ」


120以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/05(水) 19:50:52.92pKzSlIfVO (2/2)

タイトル「黄昏時に君は誰」


121以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/06(木) 17:40:55.72RbNfRLrpO (1/1)

タイトル「BIG TSUNAMI ALERT」


122以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/06(木) 18:58:19.517YxXmOIX0 (1/1)

タイトル「Last Japanese Human」


123以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/08(土) 12:30:16.88OlDpP5dZ0 (1/1)

タイトル「拳銃と少女」


124以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/08(土) 18:31:50.26xQiuWquH0 (1/1)

上方から街灯の光がわずかに射し込んでいるのみで、辺りはほぼ真っ暗だ。
俺は独りでここにいる。体は、動かない。
しかし、俺にはエモノがいる。諦めるわけにはいかない。


「誰でもいい!誰か!俺を見つけてくれ!俺はここにいる!」


精一杯呼びかけてみるが、いつも通り誰も応えない。
俺が完全に朽ちる前に、なんとしてもエモノを見つけなければならないのに。

日々、俺の体は……実にゆっくりと……朽ちていき、それを実感する度に焦る気持ちが募っていく。
「誰かいないのか。誰か、俺の声を聴いてくれるやつは……」と。
昼も夜も、俺はただ見上げながら助けを呼び続けることしかできない。


……


ここに来てから……たぶん……数年経ったある日の夜。
ギリギリの体で、いつものように呼びかけていた。


「助けてくれ!ここにいるんだ!ここから出してくれ!」


そうしていると突然、辺りが真っ暗になった。
いや違う。誰かがこちらを覗き込んでいる。あれは女……か?暗くてよくわからん。


「聞こえたのか!?」


女は俺の声を聞いて目と動かし、疑問の表情を浮かべた。


「ここにいる!俺をここから出してくれ!お前なら簡単だろう!」


そいつは頷くと、何も言わずにたやすく天井をどけてみせた。
腕を伸ばし、俺の身の丈よりも大きい手で俺を持ち上げる。
明るくなってわかったが、どうもまだ子供のようだ。十五、六ってところか?なるほど、学校の制服を着てるな。

ようやく得物が手に入ったが、子供か。まあ贅沢は言ってられんな……


……


「俺の声が聞こえたってことは、お前には才能があるってことだ。きっとヒーローになれる!」

「それに、お前のような才能を持ったやつは遅かれ早かれこの戦いに巻き込まれんだ。そら、後ろを見てみな」


手の中から聞こえてくる声に従って振り向くと、スーツを着た男が立って、私の手元を見ている。
血のついたナイフを持っているのはまだしも、翼まで生えている。
しかしそんな中で一番不思議なのは、声の主やナイフの男に対する恐怖が湧き上がってこないことだ。


「俺を構えろ!」


声が聞こえると、私の体が動く。知らない金属の塊を、箸やペンを持つように自然に構えた。
視界の中ですぐに、金属の突起と男の頭が重なった。その突起は走り出した男の頭にくっついて離れない。


「撃て!」


声が導くまま、驚くほどあっさりと、私は引き金を引いた。



>>123のタイトル「拳銃と少女」
このタイトルだと拳銃が主体なんじゃ?と思ったので……


125以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/09(日) 17:46:42.47k8vb/slw0 (1/1)

タイトル「ハジメシャチョウ」


126以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/10(月) 12:47:06.00XhlY3PGh0 (1/1)

タイトル「苦情ネギ」


127以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/10(月) 20:12:04.72tsfKTfpqO (1/1)

タイトル「おまえらは勉強ができない」


128以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/11(火) 14:59:50.39ZYOxeX9V0 (1/1)

タイトル「パラドックスボックス」


129以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/11(火) 17:20:24.18P1xQ1Sx10 (1/1)

タイトル「5京年ボタン」


130以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/12(水) 12:25:30.05gSfHDqMS0 (1/1)

タイトル「後悔と懺悔」


131以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/13(木) 01:11:03.04LYiFRwOS0 (1/2)

>>51「線引き家族」


居間につながる襖を引くと、何者かがキッチンに引っ込む気配がした。
炬燵机の上には、ミカンの皮が数枚、筋が置かれたティッシュペーパー。居間から抜け出したのは母らしい。

「ただいま」

 キッチンからおかえり、と声がした。遅れて二回からも同じ言葉。弟だ。バックグラウンド再生みたいに気のない声である。
ミカンを一つ手に持って僕は自室へと上がっていった。家はひっそりと静まっている。階段を踏みしめるぎい、ぎいという音が嫌に大きく響いた。
母はキッチンに潜んだままで物音を立てなかった。微かな息遣いの雰囲気が、沈滞する家の空気に伝播して感じられるような気がする。
掌中のミカンはひんやりと冷めていて心地よかった。幾度か手で冷たさを楽しんだ後、徐に頬につけてみる。快い感触であった。

 部屋に入ると、西側にある弟のベッドが慌ただしく暴れ、布団が立ち上がって冷徹な紅葉柄の壁を作った。
表情はなく、頑として受け入れないといったような格好である。
 僕は荷物を自分の机の足元に置くと、部屋の中央のカーテンを引いた。
兄弟共用の部屋が、これで二つに分けられたことになる。
弟のベッドに直立した布団の壁が崩壊する音がして、小麦粉が満載された袋が爆ぜるような衝撃がカーテン越しに届いた。
 鬼滅の16巻ある、と弟が僕に呼び掛けた。
ある、と返事をすると
「じゃあ読ませて」
 そう言って布団の中で背を向けたようだ。
 本棚から16,17,18巻を抜き出してカーテンの隙間から差し入れてやった。机に向かって座りなおしたころに、慎重な足取りで『鬼滅の刃』は回収された。

 夕飯に呼ばれて弟がベッドから立つ気配がしたので、階段のきしむ音がしなくなるのを待ってからカーテンをくぐって一階に降りた。
居間の炬燵の上には八宝菜とサラダ、ご飯がお盆に乗って置いてあった。八宝菜に手をかざすと、温いものが感じられる。
階段がぎち、ぎちとなった。弟が上がっているらしい。
少し待って、弟と同じ道をたどって僕も部屋に戻った。部屋に入るとき、弟が再び布団の壁を作ったことは言うまでもない。

 翌朝も同じようにまず弟がとって、入れ替わりで僕が居間にある自分の分を持って部屋に戻る。母親はそのあとで最後に残ったのを食べる。父親は弟よりもさらに早く食べ、まだ兄弟が目を覚まさないうちに出て行ってしまう。帰宅するのも遅いから、あまり僕たちは気にかけていない。

 その日に帰ると、弟は部屋に彼女を連れ込んでいるようだった。ドアノブに手をかけてひねって中に入り、僕は宿題をしようと思った。
朝って提出の数学の宿題で、量が多いうえにまだ手を付けていなかった。
弟は僕の雰囲気が侵入してくるのを感じるや否や布団にくるまって彼女を抱いた。
きっと後押しが足りなかったのだろう、二人は脱いではいなかった。ただ微妙に視線を合わせたり外したりし、恥ずかしそうにうつむいた雰囲気だった。
机に座って問題集を開いたちょうどその時に、くぐもったような押し込めたような、短い上気した高い声が聞こえた。僕は音をたてないようにカーテンのほうを見た。
弟と彼の彼女のシルエットが映っている。二人の顔は接近し、くっついているようだった。弟の手は彼女の胸のあたりにある。

彼女が両腕を背中側で引き合わせるように上半身をよじると肩から大き目の何かが滑り落ちた。弟はそれを確認するとさっきまで落ちた何かがあったところに顔を近づけ、シルエットの中に融合されていった。おそらく体の前面だろう。彼女は天を仰いでのけぞった。血が集中し始めていた。
 
 肉がぶつかる音がする。我慢するような声が漏れてくる。彼女の豊満なものが揺れる。直接は見えないが顔は赤くなっていそうだ。弟よ、それでいいのだ。
僕たちは君らになんだって言いやしないからな! ただ、影と空気を見るだけだ。そこから十分な情報を目に引き受けて融合させてやる。
それがどうなっているのか君はたぶん知らないだろうが、心配することはない、このことは僕たち家族の心裡にだけ保存されて、不外出の一次資料だ。
いかなる令状によっても出されないのだ。僕たちは僕たちの秘密を共有する代わりに、その秘密を秘匿する義務を相互に課している。
そうしないとたちまち我が家の在り方は瓦解してしまう。こうするしかないのだ。

 だから。

 彼女はまたがって体を上下に振る。

 君はこのように間接的に。

 唇は半開きになっているだろうか?

 そのプライベートを身内に。

 表情はきっとだいぶとけてきているはずだ……。

 晒す代わりにうちに閉じ。

 彼女の裸体が痙攣した。鼠径部あたりに手を持ってきて抑えている。

 こめて外界からそのプライバシーを完全に保護しているのだ。わかっているね?

 息切れしたようで、肩で息をしている。カーテン越しの背筋が気になった。

 弟よ、我が家のルールをきちんと把握しているか?

 扉の向こうに神社の境内の隅に居ついた狐のような雰囲気があった。

 君は絶対的な澱ものに覆われているんだ。

 母もまた弟の性交を感じに来たようだ。淡い雰囲気を発して扉の向こうに潜んでいる。

 だから不満を抱いて改革を訴えてはならないのである。

 母もまた、どこか上気しているようでもあった。



132以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/13(木) 01:49:39.63TCPxq+YN0 (1/1)

>ただし、板のローカルルールに則って、R-18内容を含むものを書くことはタイトル・SS共にご遠慮ください。


133以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/13(木) 17:03:29.665APzoLhL0 (1/1)

タイトル「強肉弱食」


134以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/13(木) 22:59:17.38LYiFRwOS0 (2/2)

>>69「愛の薔薇」

 詰襟の二人の少年が、橙色の差す坂道を下っている。西の空に一羽のカラスが飛び、夕陽をわずかに陰らせた。
背の低い方の少年が空を見上げて、

「あーあ、大学どうすっかなー。全然わかんねえや」
「まだ決めてなかったのか? センターの出願来週だろ」
「そうなんだよ、そうなんだけどさー……」

口をとがらせて大きな目をくりくりさせて歩いた。僕はその顔が好きだった。髪は柔らかくて滑らかだ。風が吹くたびに一本一本がさらさらとなびく。
瞳は色が薄く、夏になると彼はよく目の上に手を当てて影を作り、その上目を細め、
「ずいぶん眩しいね。目を開けてるのがつらいや」
 とはにかみながら言うのだ。普段白い首が強い日差しに晒されて赤くなっている。そこからあふれてくるのは彼の活きて熱く滾る血潮……。

 休み時間になると彼はよく僕の元にやってくる。小学生のころからそうだった。いつもいつも、休み時間になると僕の席にやってきて他愛もないことを話すのだ。
 流行りのアイドルのこと。
 昨日のバラエティのこと。
 勉強のこと。
 行事のこと。
 部活のこと。
 そして学校の女の子のこと。
 
 女の子の話をされると胸が締めつけられるように感じ始めたのは中学に上がった頃だろうか?
 僕はその正体を量りかねた。と同時に、可愛いと思う女の子、交わりたい子はいるのに恋愛感情が彼女らに対して湧かないのも不思議だったのだが……。
しかし彼が楽しそうに話をしているので、僕はそのことを告白することができずにいた。今でもできていない。きっとこれからも心のうちに秘め続けるだろう。どんな顔を彼がするのか本当に知ってしまうのが怖いからだ……。

「お」
 と彼は足を止めて店頭を見た。そこにあったのは花屋で、軒先に可憐な薔薇が立ててあった。いったい何輪あるだろう。百は下らないかもしれない。

「薔薇、あげてみたいよな。一生を誓った運命の人に。そのときどんな顔をしてくれるんだろう、俺のフィアンセは……どんな人なのかな」

 さあな、と僕は哀愁を心の底に沈めてから言った。膝に手をついて薔薇に見入る彼の顔は溌溂としていた。まるで将来の希望が既定の事柄であるとでも言いたげな表情だ。同意を求めるように笑いかけてきたので適切な相槌を打つ。

「出会えるといいな、そんな素敵な人に」

 無邪気な顔をして彼はまた笑った。しかし立派な薔薇だなー、ずっと見ていたいや。

 僕もそうだ、と声に出さずに言った。しかし薔薇は二の次である。薔薇に喜ぶ彼がなによりも喜ばしかった。素晴らしかった。愛らしかった!
 自然と幸福そうな笑顔に変わっているのが自分でもわかった。薔薇に目を移す。
 深紅の花弁が盛大に咲き誇り、火炎のように心の中をかき乱していた。熱く、火をつけようとしているようでもある。
 
 でも――そうするわけにはいかないんだ、わかってほしい。応援してくれるのはうれしいけどさ、それはなされてはならないんだ。僕が彼のすぐ近くに居続けるためにも。
 
 薔薇の花は立派で、深紅色、他のどんなものにも勝る純粋な深紅色であった。


135以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/14(金) 00:24:26.86dvW6l1140 (1/1)

タイトル「花一問目」


136以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/14(金) 07:35:24.04fQV3XqoJ0 (1/1)

タイトル「ボルボットボボックス」


137以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/15(土) 18:16:45.76dBfwLC+PO (1/1)

タイトル「廃人の街」


138以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/16(日) 09:25:20.28GEgX33O/O (1/2)


五月雨さんは僕のクラスの学級委員長である。

容姿端麗、文武両道、清廉潔白、純粋無垢と彼女を言葉で現すとこれでもかと彼女を褒め称える言葉しか出てこない。
実際五月雨さんはクラス中でも人気者で先生たちとの信頼も厚く、何だったら彼女のファンクラブなるものが存在するほどの有名人だ。

同姓のクラスメイトでも彼女を嫌う人は少ない。それは彼女が自分を嫌う者であっても分け隔てなく接しようとする慈愛と献身からもたらす人徳のお陰なのかもしれない。


「…◯◯くん? ホームルーム終わってだいぶ経つだけど帰らないの?」

そう、クラスの中でも地味で目立たず友達も少ない僕に対してもそれは変わらずで、僕にはそんな彼女に眩しさを覚え気後れすらしてしまう程に。


「あっ…ごめん、花瓶の水だけ取り替えたら帰ります…」

「ふふ、同じクラスなのになんで敬語?」

小さくはにかむ彼女に心臓がキュっと締め付けられるような気持ちになる。彼女は誰に対してもこうだ。

だから変に勘違いなどしてはいけない。


「私ももう少しで帰るけど……もうすぐ夕方だし暗くなると通り魔とか出て危ないから早くに帰った方がいいよ?」

「うん、ありがとう五月雨さん」

「どういたしまして」

そう言い残して五月雨さんはニコリと笑いながら教室から去っていく、純白のセーラー服と腰まで伸びた黒髪をなびかせながら。



139以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/16(日) 09:28:09.40GEgX33O/O (2/2)



どうやらこれが走馬灯というものらしいが、こんな直近の思い出しか出てこない限り、なんて僕の人生は薄っぺらいものだったのだろうか。

最近この辺りで通り魔による猟奇殺人事件が多発しているのは分かっていた、だけど自分が襲われるとはつゆにも思っていなかったが。

それよりも何も、僕が恐れ戦いてるのは眼前にいる通り魔と呼ばれるものがもはや人間のカタチを成していない化け物であるということだ。
その身からは肩や背中からは棘が生えており、肌は青白く血のように染まっている眼からは理性というものを感じられない。

僕は死ぬんだろうか?

死体ははらわたがぐちゃぐちゃの状態で発見されているらしい。きっと僕も腹を裂かれ、内蔵を貪るように喰われるのだろう。
そんなのは嫌だ、死にたくない。
駄目でも無茶でも好きな娘に告白の一つもできないまま終わりたくない。

そんな僕の意思を無視するかのように目の前の化け物は鋭く血に汚れた爪を僕に振り下ろした。


「見ぃ~つけた♡」


爪は僕に届かなかった。
僕を引き裂こうとした瞬間、何かに腕を切り落とされ明後日の方向へと飛んでいった。
痛みに悶える化け物の視線を追うと一人の女の子が立っていた、手には刀を持っていてきっとあれで化け物を斬ったのだろう。


化け物が怒り狂うように女の子へと飛びかかる、女の子は軽くいなすように避け再び化け物を斬りつける。化け物が必死に女の子を捕らえようとするも地を、宙を舞うように動き回る彼女には当たらない。

彼女は化け物を斬り裂いていく、しかし致命傷を与えるような攻撃ではなく少しずつ身体を削いでいくような、じわじわといたぶるように追い詰め、純白の制服を紅く染め上げ、背中まで伸びた黒髪をたなびかせながら………そんな、嘘だ、ありえない。

だって彼女は


「あれ…? あはっ♡もうおしまいかぁ……もう少し遊びたかったんだけどしょうがないか、それよりも…」


彼女の笑顔は清楚で、眩しく太陽のようだった。
しかし今の彼女は…妖艶で、どこか恐ろしく。


「暗くなると危ないよって……わたし、言ったんだけどなぁ……◯◯くん?」

「…さ…さみだれ、さん…?」



黄昏に染まる景色の中、恍惚とした妖しい笑顔を携えたきみは……だれなんだ?



>>119「たそがれ、さみだれ、きみだれ」
>>120「黄昏時に君は誰」

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お目汚し失礼、拙い文章でごめんよ



140以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/16(日) 10:45:14.07FETyfwn30 (1/2)

>>「どす恋」

「そうは言いましてもな、わたくしは食わねばならんのであります、大きくあらねばならないのであります」
甚兵衛の巨漢は米をひたすら口に押し込んで噛みながら、不乱に口説く努力をしていた。
目の前の女もまた巨体であり、男とは異なり飲み込むまで口を開かない。

「浅香さん、箸が止まっていらしてますな。どうなさったのか? どんどん、お食べになってください。同業ですから、遠慮する必要などないのでありますよ」

「別に」浅香と呼ばれた女は噛んでいたものを嚥下して言った。
「何も遠慮しちゃあいないよ。噛んでる間に新しいものを一気呵成に詰め込むことができんだけですわ」
「そうですか」

 二人は力士であった。男は前頭で、女は女性力士として活躍していた。
男は斯波山と言い、幕下転落の危機に瀕している。斯波山がそれを自覚しているのかいないのか、それは態度からうかがうことはできない。
何しろ彼は軟派な質で、遠征する毎に女を誘い買いなどしていたので、相撲協会の人間からよくは思われていなかったのだ。
 そんな彼も三十を目前にし、身を固めたいと思うようになったのだ。

 しかし彼の性質を知る女は皆敬遠して逃げていくし、せっかく新たにまぐわえそうな女をひっかけても、彼の性的な無節操が顔を出してこれまた逃げられてしまうのだった。
 そういうわけだから、浅香に狙いを絞って食事に来ているのである。

 浅香はかつて女力士として名を馳せていたが、長い伝統とはいえ土俵に上がることができないのに我慢がいかず電撃引退し、今は斯波山の所属する部屋で働いている。
知人は、痩せれば美人に違いないと皆言う。そしてそれは浅香自身もそうだろうと思っている。相撲なんかやっていなければ、男などいくらでもとっかえひっかえできるだろう。うぶな童貞を食い荒らして彼らが泣く姿を想像すると、彼女はエクスタシーのような勝利感を味わうのだった。

 しかし女力士になってしまったのだから仕方がない、言い寄る男は少なかった。だから浅香は斯波山の誘いを受けたのだ。
彼女とて斯波山のことは嫌いではない。嫌いだったら誘いを受けていないはずだ。それに斯波山に対しては、自分と似た雰囲気を感じ取っていた。
同じ異性を誑かす人間として、同族的な連帯感を感じていたのだ。おそらく自分が結ばれるならもうこういった男しか残ってこないだろう、ともどこか確信めいた考えも心中にあった。

 それは斯波山とて同じであった。軟派物の俺が捕まえられるのはこんなの程度だろう。痩せれば美人だしな。
相互の同情も重なって、彼らの間には冷めきった恋愛の感情が横たわっていた。それは燃えない。燃えないが、一通の太い運河のようなもので、その間を確かな交流は二人に強いつながりを抱かせた。
 
 もう一押しだ、と浅香は思う。つながろう、とかそれに類することを言ってくれれば、私もすぐに手をつないでいこうと言い出せるのに。

 斯波山は言った。
「浅香さん、あなたいつになったら身を固めてやるおつもりですか」

「いつでも構わんですよ、私は。今固めてやってもいいくらいです。来年でも、再来年でも。しかし早い方がありがたい。斯波山さん、あんたの方は」
「わたくしですか、早くしないと生涯独り身ですからね、早急にお願いしたいですね」
「では私はどうですか」
「良いですね、では浅香さんわたくしは」
「ええ、いいと思いますよ」
「そうですか、ではお願いしたいですね」
「はい、そうしましょう」
「それではこの後、仲を深めるためにちょっくらホテルに参りませんか」
「大丈夫でしょう。親方が何というか心配ですが」
「そのあたりは平気です。以前にわたくしはそういった話を親方としたことがあります。自由恋愛で婚姻を進めるのはいかが思うか、と。親方は言いました。現代は見合い結婚よりも恋愛結婚が主流だ。部屋の顔とか大企業、名家の跡継ぎならともかくお前は部屋に所属する単なる一力士だから、気にする必要はない」
「それはあなた期待されてないんじゃ?」
 笑いながら朝香は言った。
「そうでしょうな。でもそれがどうしたというのでしょう。気楽に相撲を取ることができますし、好きな女を食って捨てるも自由にできるのであります。本命を捕まえるまでの間の性欲を吐き出す相手を好きにできるのもいいもんですぞ」
「それを交際を申し込んだ人の前で言いますか。私も似たような考えを持っているので、あまり強いことは言えませんが」
「そうでしょうとも! 我々は似た人間なのではないでしょうか。だからこそともにいようというのです。同じ所帯で、浮気のような恋愛を続けるのです」
「面白いですね」

 二人は静かに食事を終え、勘定を済ませた。外に出ると温い風が足許に吹きつけ、互いの首筋のにおいをかいだ。
 安心した表情で見つめあった。その脚で二人は夜を過ごすホテルへと向かった。


感想求ム


141以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/16(日) 10:45:50.40FETyfwn30 (2/2)

>>70


142以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/17(月) 09:17:18.710vVDSc8x0 (1/1)

タイトル「平行世界ツアー」


143以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/17(月) 17:56:23.10pDzRV5FZO (1/1)

タイトル「さいたまーず」


144以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/18(火) 17:45:25.28W/yKhBi4O (1/1)

タイトル「さいたまーずvsちばーず」


145以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/18(火) 22:13:12.33AqahJRTk0 (1/1)

タイトル「オッドアイの猫」


146以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/19(水) 16:38:18.498fjNKSxm0 (1/1)

タイトル「瞳の中の私」


147以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/19(水) 19:37:57.51yHszG1C+O (1/1)

タイトル「浮上戦隊アゲルマン」


148以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/19(水) 20:47:48.4337XcMRc7O (1/1)

タイトル「はじめての世界」


149以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/20(木) 00:19:39.57X60C8czQ0 (1/1)

タイトル「隅付き括弧(鍵括弧)<丸括弧>」


150以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/20(木) 02:10:10.134eljQqP40 (1/1)

タイトル「月刊''アナタの秘密’’」


151以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/20(木) 13:57:50.01GjcoaCgqO (1/2)

タイトル「とある魔術の教書抜粋」


152以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/20(木) 14:19:11.54GjcoaCgqO (2/2)

タイトル「Maleman vs Femalewoman」


153以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/21(金) 07:17:51.29OmPE0e520 (1/1)

タイトル「ローソンどきどき四丁目店」


154以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/21(金) 23:34:56.76OtUQF87N0 (1/1)

タイトル「こちら葛飾区亀有公園前セブンイレブン」


155以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2020/02/22(土) 19:35:53.006fJuAN6qO (1/1)

タイトル「スタンド能力関連犯罪対策捜査部」