1以下、名無しが深夜にお送りします2019/07/27(土) 23:25:36uvPTSpdM (1/5)

千歌「今日は土用の丑。ウナギが食べたいなぁ~」

曜「えっ、千歌ちゃん、ウサギが食べたいの!!?」

果南「なに、正気か、千歌!?」

千歌「ち、違うよ、曜ちゃん、果南ちゃん!?ウサギじゃなくて…ウナギだよ、ウナギ!!」

曜「ほっ。なんだ、ウナギか!」

果南「びっくりしたけど、曜の聞き間違えか。そうだよね…千歌がウサギ食べたいなんておかしいと思った…」

千歌「私も流石にウサギ食べたいなんて、そんな可哀想なこと言わないよ」


2以下、名無しが深夜にお送りします2019/07/27(土) 23:33:16uvPTSpdM (2/5)

曜「でも、土用の丑か。ウナギが食べたくなるのは確かでありますな」

果南「タンパク質で、栄養価が高いから精力がつくし、まさに夏の暑い時期を乗り越えるにはピッタリの食材だね」

千歌「考えただけでも食べたくなってきた。そうだ、果南ちゃん、魚を獲るみたくウナギも獲ってこれない?」

果南「私の専門の海じゃウナギは獲れないよ。せめて山の中にある川とかに行かないと」

曜「いや、わざわざ獲ってこなくても、そこらへんのスーパーとか店に行けば普通に養殖のウナギが買えるって」

千歌「う~ん。確かにお店に売ってる養殖のもいいけど、やっぱり天然のウナギも食べてみたいかな…」


3以下、名無しが深夜にお送りします2019/07/27(土) 23:41:23uvPTSpdM (3/5)

果南「私も天然は食べた事がないけど、きっと美味しいだろうね」

曜「天然は高いはずだよ。けど、値段に関係なく良く食べていそうなのは、Aqoursに一人ぐらいはいるかも」

果南「それ、鞠莉のこと指してるね。オハラグループのお嬢様なら、金に糸目はつけないし」

千歌「じゃあ、鞠莉ちゃんに頼んでみようっと」

果南「って、さっそく鞠莉に頼むのかよっ!!」


4以下、名無しが深夜にお送りします2019/07/27(土) 23:52:28uvPTSpdM (4/5)

曜「あ、千歌ちゃん。鞠莉ちゃんにウナギをお願いするなら、ついでに蒲焼きにしてもらうのはどう?」

千歌「うん。蒲焼きが一番だもんね♪」

果南「って、曜まで頼む気満々じゃん…」


~そして~

鞠莉「パパにTELしたらOKが出たわ。即急で蒲焼きにして持ってきてくれるって」

千歌「やったーー、流石鞠莉ちゃん」

曜「いよいよ蒲焼きが食べられるであります」

果南「ははは…。千歌たちが迷惑かけてごめんね、鞠莉」

鞠莉「No Problem!私たちAqoursは一心同体、何かあったら頼ってもらって結構よ♪」


5以下、名無しが深夜にお送りします2019/07/27(土) 23:58:03uvPTSpdM (5/5)

ブルブルブル

曜「んっ、ヘリの音?」

鞠莉「きたわね。いいわよ、蒲焼きを降ろして」

果南「即急ってヘリで持ってくるんだ。相変わらず凄いね」

千歌「さぁ、いよいよウナギの蒲焼きが…」ゴクリ

鞠莉「What?!もしや、蒲焼きって、ウナギの蒲焼きことかしら?」

千歌「えっ、そうだけど?」

鞠莉「…」

曜「鞠莉ちゃん?」

果南「どうしたの、鞠莉?」

鞠莉「……実は」


6以下、名無しが深夜にお送りします2019/07/28(日) 00:10:391qOd5ToI (1/8)

焼けたカバ『…』プスプス

千歌「……」

曜「動物のカバが、ま、まっくろに焼けて…」

果南「鞠莉、本当のカバ焼き持ってきてどうすんの!大体、これだと動物虐待だよ、明らかに動物愛護団体とかに訴えれるよ!?」

鞠莉「ソーリー。私の勘違いで動物の命が失われたわ…」

曜「ねぇ、このカバどこの動物園から持ってきたの?」

鞠莉「動物園じゃなくて、正確には公園よ。セレンゲティ国立公園って所に生息してるカバをもらってきたの」

果南「なぜに海外から!?しかも、よく父親とか国とか公園の人がOKしたよね…丸焼きにする所とか!!?」

千歌「……」ジーーーーーッ

曜「千歌ちゃん…?」

千歌「……カバ焼き、初めてだけど、意外にイケるかな…」ジュルリ

曜「へっ?!」

果南「いや、食べる気満々かよ!?」


7以下、名無しが深夜にお送りします2019/07/28(日) 00:24:221qOd5ToI (2/8)

鞠莉「犠牲になったカバはパパに頼んで供養してもらったわ」

千歌「残念だな。勘違いとはいえ、せっかく滅多ないカバ焼きが味わえるかなって思ったのに」

果南「千歌。流石によしなって!!」

曜「最初にウサギ食べたいのは可哀想って言ってた千歌ちゃんから、発せられる台詞とは思えない」


千歌「じゃあ、ひとまず切り替えて…。ウナギの蒲焼きが食べたい、どうしようか」

鞠莉「一応、パパからちゃんとしたウナギの名店教えてもらったし、せっかくだから私が奢ろうか?」

千歌「そこって天然?」

鞠莉「もちろん、天然ものしか扱わない。だから、値段が高いけど、蒲焼きが美味しい名店よ」

千歌「じゃあ、連れてって」

曜「私も行きたい」

鞠莉「OK。果南は?」

果南「………まぁ、たまには天然のウナギも食べてみたいって思ってたし。せっかくだから、お言葉に甘えようかな…」

鞠莉「それじゃあ、ウナギの名店へlet's go!!」


8以下、名無しが深夜にお送りします2019/07/28(日) 00:39:251qOd5ToI (3/8)

~翌日~

千歌「それでね、そこのウナギの名店がすっごく美味しかったよ」

曜「創業当時から付け足した秘伝のタレと炭火で焼いた天然のウナギの蒲焼きだから、最高!」

果南「鞠莉に奢ってもらった私からも言うけど、やっぱり養殖もいいけど、天然が一番だな」

花丸「…」ゴクリ

ルビィ「…」ゴクリ

梨子「へぇ~。千歌ちゃんたちは鞠莉さんの奢りで天然を…。美味しかったなら良かったね(私も昨日、ウナギ食べたよ。養殖だけど…)」

善子「フッ。人間共の動力源になる黒くて蛇みたいな輩か。悪いけど、興味ないわね(……でも、天然な上にウナギの名店か。私も食べてみたいかも…)」

ダイヤ「他人の金で天然のウナギを贅沢に頂くなど言語道断。ぶっぶーですわ!!」

果南「私だってそんな高いの奢ってもらうのは悪いって思ったけど、たまにだし…」

ダイヤ「まったく、果南さん…あなたって人は遠慮する気があるのなら、もっとしっかりと誠意を見せないと…」


9以下、名無しが深夜にお送りします2019/07/28(日) 00:46:081qOd5ToI (4/8)

ルビィ「でも、お姉ちゃん、果南の言い分も…」

ダイヤ「ルビィ、土用の丑は天然ではなく、養殖が一番。何事も贅沢は敵だと教わったじゃありませんか」

ルビィ「うゆ。確かに昨日食べたウナギはいつもの養殖で…。天然は高い上に贅沢だから、お父さんもお母さんもダメって言ってたけど…」

花丸「養殖でも食べられるだけ羨ましいずら。おらは、お寺だから魚類は禁止で、食卓にはウナギもなかった」

曜「それは気の毒だね」

千歌「なら、鞠莉ちゃんに頼んで、今度はみんなで天然のウナギの蒲焼き食べようよ」


10以下、名無しが深夜にお送りします2019/07/28(日) 00:56:391qOd5ToI (5/8)

鞠莉「haloー♪」

千歌「あ、鞠莉ちゃん、いいところに実は…」


~説明後~

鞠莉「もちろん、OKよ。あ、ならいっそのこと、今度の休みに9人全員で行こう。もちろん、私の奢りで」

ダイヤ「なっ、鞠莉さん!?」

千歌「やったぁーー。また天然で名店のウナギの蒲焼き食べれる、それも皆と一緒で!!」

曜「ヨーソロー♪」

梨子「えっ、私もいいんですか!?」

鞠莉「もちろん」

花丸「お、おらもついに、ウナギが食べれるずらか!?」

鞠莉「もちろんよ」

ルビィ「9人全員ならルビィとお姉ちゃんもだよね。ついに天然のウナギが食べれルビィ♪」

ダイヤ「ちょっ、ルビィ、貴方まで!?」

善子「フッ、仕方ないわね。たまには人間の食を一緒に味わうのも悪くないわ(よし、ウナギだ、ウナギ。それも天然の♪)」

果南「はぁ、まったく、これだから金持ちは…」


11以下、名無しが深夜にお送りします2019/07/28(日) 01:05:221qOd5ToI (6/8)

鞠莉「決定ね。じゃあ、さっそく9人分の予約を…」

ダイヤ「お待ちください、鞠莉さん、わたしくはまだ行くとは!?」

鞠莉「行きたいんでしょ?」

ダイヤ「っ!」

鞠莉「食べたいんでしょ、天然のウナギ?」

ダイヤ「…」

鞠莉「名店中の名店よ。黒澤家は家柄は良くても規則は厳しいから、ダイヤには天然なんて無縁でしょうけど、でも食べないのはもったいないわよ」

ダイヤ「…」

鞠莉「さぁさぁさぁ、どうするの~?」

ダイヤ「…」


12以下、名無しが深夜にお送りします2019/07/28(日) 01:08:561qOd5ToI (7/8)

鞠莉「さぁ?」

ダイヤ「…………はぁ、分かりましたわ」

鞠莉「おっ?」

ダイヤ「今回だけです。今回だけ、天然のウナギを…その、鞠莉さん……」

ダイヤ「ごちそうになりますわ…。」

鞠莉「決定。予約、予約~♪」

千歌「楽しみだよ!!」



千歌『そして今度の休み、皆でウナギの名店に行き、私を含めて全員天然ウナギの蒲焼きの味に感動しましたとさ』





おしまい


13以下、名無しが深夜にお送りします2019/07/28(日) 01:10:041qOd5ToI (8/8)

以上になります。

最後まで見てくださった方はありがとうございます。