1以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/02(火) 23:04:05.72mc2KyDgi0 (1/8)


【黒森峰学園艦】

みほ「はぁ……」

みほ(今日も転校するってこと、お姉ちゃんにも言えなかったな……)

みほ(お母さんに言い出すのも遅くなったから、新学期すぐに転校ってこともできなかったし……)

みほ「お姉ちゃん……怒るかな……」

みほ(怒るよね……戦車道をもうしたくない、なんて言ったら……)

みほ(お母さんだって、あんなに冷たく、他人みたいに……)

みほ「……」

みほ(いっそ……)

みほ(戦車道なんてなかったらよかったのに……)

みほ(戦車道なんてなくて……)

みほ(西住流の娘でもなんでもない、ただの西住みほでいられる世界があったら……)

みほ「……」 グスン

みほ「……」

みほ「……」 スヤァ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1554213845



2以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/02(火) 23:07:01.61mc2KyDgi0 (2/8)


このスレは、パワプロクンポケット10裏サクセスの世界観を使ったガルパン安価スレです。
マイペースにやって、あんまり長引かせずに終わりたいですが、予定は未定です。書き溜めもないです。

なお、安価の内容次第じゃ人が死ぬので苦手な人は注意。
エロもグロも百合もNL(あるのか?)も特に禁止はしないです、安価は絶対。

あとパワポケ20周年おめでとうございます。続編をくれ。


3以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/02(火) 23:12:21.38mc2KyDgi0 (3/8)


みほ(…………)

???「………の」

みほ(…………)

???「………殿」

みほ「ん…………」 モゾッ

???「西住殿!!!」

みほ「ひゃああああああ!」  ガバッ

???「よかったぁ、西住殿!」

???「目を覚まされたのですね!」

みほ「え……?」

みほ「……」

みほ「えええええ?! ど、どなたですか……?!」

???「ええ!?」

???「私ですよぉ、アキヤマ・ユカリです!」

みほ「え、あの、その……」

???「……あー……」

???「何か分かったの、マコ?」

マコ「……どういう状況か飲み込めていない、どころか」

マコ「私達が誰なのか、分かっていないんだろう」

ユカリ「ええ!? そうなんですか?!」

みほ「は、はい……」


4以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/02(火) 23:22:31.43mc2KyDgi0 (4/8)


???「でも、みぽりんは確か……」

マコ「ああ」

マコ「人と人の出会いには不思議な引力が働いている」

マコ「もし別の世界というのがあったとしても、変わらず友人になっている」

マコ「そう言ってはいたが……」

???「うーん……よくわからないけど……」

???「私達のことが分からないなら、1からお友達になればいいってことだよね!」

???「私はタケベ・サオリ!」

サオリ「それで、こっちの髪の毛の長ーい子が」

ハナ「イスズ・ハナです」 ペコリ

みほ「あ、西住みほです……」 ペコリ

サオリ「うわー、やっぱりみぽりんはみぽりんなんだ……」

みほ「ええと……」

ユカリ「うーん、なんと言えばいいのでしょうか……」

ユカリ「ここは平行世界と言いますか、パラレルワールドと言いますか……」

マコ「いきなり言われても混乱するだろう」

マコ「全くの別世界から来たみたいだし、まずは認識のすり合わせじゃないのか」

ユカリ「ああ、それもそうですね……」

ユカリ「ええっと、平行世界とか、パラレルワールドとか、そういう単語に馴染みってあります?」

みほ「い、一応は……」

みほ(友達少なかったから、お昼休みに図書室で小説とか沢山読んでたし……)


5以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/02(火) 23:29:56.37mc2KyDgi0 (5/8)


みほ「確か、その、自分の住んでる所とは全然違う別の世界、みたいな感じのやつですよね」

マコ「……まあ、大分ざっくり言うとそうなるな」

サオリ「ここはみぽりんにとってはパラレルワールドってことになるんだよね」

みほ「ええええ!?」

ユカリ「ふむふむ……じゃあ遺跡とかってご存知ですか?」

ユカリ「あとモグラとか! ドラゴンや……スライムなんかはご存知ですかね」

みほ(な、なんだか嫌な予感が……)

みほ「ええっと……遺跡は、歴史的建造物、みたいなもので……」

みほ「モグラは土の中で暮らす動物で、ドラゴンとかスライムは、ゲームとかに出てくる空想上のもの、ですよね……」

ユカリ「あー」

ユカリ「そこは結構違うんですねー」

みほ「え?」

ユカリ「まずですねえ、半分正解のモグラについてなんですが……」

ユカリ「我々の世界では、動物のモグラもいるんですけど、それはもっと別のことを指すんです」

みほ「え?」

ユカリ「遺跡……は、まあ、だいたい西住殿の言った意味であってるんですけど……」

ユカリ「遺跡が地下に向かって伸びているのはご存知ですよね?」

みほ「……」

みほ(知らない……)

ユカリ「その遺跡を探検し、地下に潜るための乗り物」

ユカリ「それを、モグラと呼ぶんです!」

サオリ「でたー、ゆかりんのモグラ語り!」

ハナ「大好きですもんねえ」

みほ「モグラ、という乗り物……」

マコ「ピンと来てないようだし、見せてやったらどうだ」

ユカリ「いいですねぇ! そうしましょう、そうしましょう!」

ユカリ「これが! 私達が乗っている、通称・モグラ!」

ユカリ「正式名称、バトルディッガーです!」

みほ「こ、これ……」

みほ「Ⅳ号戦車……!?」



6以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/02(火) 23:37:12.84mc2KyDgi0 (6/8)


ユカリ「おや、ご存知なんですか」

ユカリ「さすが、西住殿ですね!」

サオリ「みぽりんは、バトルディッガーを指揮する車長さんだったんだよ」

みほ「せ、戦車……」 カタカタ

ユカリ「それと、ドラゴンもスライムも、決して空想上の生物ではありません」

ユカリ「勿論、大多数の人にとっては、縁のない生き物ですが……」

ユカリ「遺跡の中に出没する、実在のモンスターです」

ユカリ「そんな危険な存在と相対してもいいように、遺跡に入る人間は必ずモグラに乗るんです」

ユカリ「モグラは特殊なカーボンで出来ているので、ドラゴン相手でも戦えますしね」

サオリ「待った、ゆかりん! 喋りすぎ!」

ユカリ「はっ! す、すみません……」

サオリ「みぽりんも、ごめんね、なんか一気にまくしたてちゃって」

みほ「あ、いえ……」

マコ「……そろそろ移動した方がいいだろう。ここもまだ遺跡の中だ」

サオリ「そうだねえ。脱出ゲートに向かいながら、今度はみぽりんのお話を聞かせてよ」

みほ(……戦車に乗る、のかあ……)

みほ(今は……よくわからないけど……乗らないわけにはいかないよね……)


7以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/02(火) 23:41:39.12mc2KyDgi0 (7/8)


【畦道】

サオリ「へー……」

サオリ「みぽりんの世界じゃ、バトルディッガーのことを戦車って呼んでるんだ」

みほ「うん」

みほ(それにしても……よく出来た夢……)

みほ(戦車の乗り心地もリアルだし……)

ハナ「でも、少し不思議な世界ですね」

ハナ「大きなお船の上に学校があるだなんて」

みほ「そうかな」

みほ「……本当にワープしたり、ドラゴンが出てきたこっちの世界の方がよっぽど不思議だけど……」

ユカリ「まあ確かに、遺跡はまだまだ解明されてないことも多くて、不思議がいっぱいですからねえ」

サオリ「遺跡以外は、そんなに不思議でもないんだけどねー」

みほ「戦車の中にクッションとかあるのは、不思議かな……」

サオリ「ええ!? だって長い時間遺跡に潜るんだよ?!」

ユカリ「あー! ほら! やっぱりそう思いますよねえ!」

ユカリ「バトルディッガーはこの武骨な感じがいいんですよお!」

みほ「あはは……」

みほ(なんだろう……夢っぽいからかな……)

みほ(それとも、戦車道っぽくないからかな……)

みほ(なんか、友達が出来たみたいで、ちょっと楽しい……) エヘヘ


8以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/02(火) 23:55:00.80mc2KyDgi0 (8/8)


みほ「でも、どうして戦車に乗ってまで、あんな危ない所まで……?」

ユカリ「勿論! ロマンがあるからですよ!」

ユカリ「謎の技術やモンスター蔓延る遺跡に、無骨なバトルディッガー!」

ユカリ「これ以上ない組み合わせだと思いませんか!?」

みほ「あ、あはは……」

サオリ「もー、みぽりん引いてるじゃん」

マコ「まあ、普通のモグラ乗りは、お宝目当てだろうな」

マコ「遺跡の大半は、とんでもないお宝とセットだ」

マコ「その大半は、願いが本当に叶うような代物」

マコ「もっとも、その分最深部にたどり着ける人間なんて、一握りだけどな」

サオリ「しかも大体生きて帰ってこないせいで、デマが広まってるだけで全然違うお宝だった、なんてこともあるしねー」

みほ「じゃあ……」

サオリ「そうそう」

サオリ「さっきまで遺跡も、お宝があったんだー」

ハナ「願う世界の自分と入れ替われるっていうバングルが眠っているという噂で」

マコ「……うちの隊長が、それを欲しがってな」

マコ「曰く、ずっと家に縛られてた自分が、私達のおかげで広い世界を知ることが出来た」

マコ「だから、もっと色々な世界を知りたい」

マコ「そして、そこで知ったことを使って、皆を幸せにしたい、だそうだ」

みほ「じゃあ、もしかして……」

マコ「十中八九、そのお宝が本物だったから、私達の隊長である西住さんと、入れ替わったんだろうな」

みほ「うう……」


9以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/03(水) 00:05:57.994dlAARn60 (1/16)


みほ「どうしよう……引っ越しの準備とかもあるのに……」

ユカリ「え?」

サオリ「えっ、もしかして、みぽりんお家帰りたかった!?」

みほ「え、あ、その……はい……」

ユカリ「変ですねえ」

ユカリ「平行世界は無数にあるって話でしたから、せめて入れ替わる自分は選ぶって言ってましたけど……」

サオリ「違う世界に生きたいって願ってる平行世界の自分との入れ替わりを願う、って言ってたよね」

みほ「!!」

マコ「まあ、そこまで詳細な願いは無理だったということだろう」

サオリ「でもそれじゃあみぽりんが困っちゃうじゃん!」

マコ「……まあ、この西住さんに迷惑をかける、というのは、あの西住さんにとっては本懐じゃないだろうな」

ユカリ「西住殿は西住殿、どの世界であっても私の大切な人ですからねえ」

ユカリ「なんとか帰してさしあげなくては」

みほ「でも、どうやって……」

ハナ「やはり、願いを叶えてくれる系統の宝が眠る、別の遺跡に潜るのが一番では」

サオリ「うーん、でもこの辺だと、信憑性が高いのどこかなー」

ユカリ「このへん、わりと来たばかりですから、あんまり情報ないですもんねえ」

マコ「いつまでに戻らないとまずい、とかはあるのか?」

みほ「えっと……」

みほ(本当に入れ替わりが起きていて、時間の流れが一緒だとして……)

みほ(……最近は全然お姉ちゃんやお母さんとも口を聞いてないし、入れ替わった私でも家族はなんとかなる、かな……)

みほ(でも、転校はちゃんとして、馴染んでいきたいし……)

みほ「50日以内には帰りたい、かなあ」

サオリ「そうなると、あんまり遠くはいけないよねえ」

マコ「丁度良い所に酒場があるな」

みほ「ええ!? お、お酒飲むの!?」

ユカリ「飲みませんよお、モグラ乗りは情報収集の場に使うんです」

サオリ「日用品を売ってくれたりするしね~」

ユカリ「まあ、街中と比べると、どうしてもこういう町外れの酒場だと値が張るんですけどね」

ハナ「とにかく行って、遺跡の情報がないかどうか聞いてみましょう」


10以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/03(水) 00:09:23.894dlAARn60 (2/16)


【町外れの酒場『トゥータ』】

カランカラン

アキ「いらっしゃーい!」

アキ「ミカ、やった、お客さんだよ! 久しぶりの!」

ミカ「お客さん……それは本当に大切なことかな?」 ポロローン

アキ「大切だよ! お客さんなんて半月ぶりなんだよ!?」

ユカリ「……入る場所、間違えちゃいましたかね……」

みほ「あ、あはは……」

ミッコ「まーまー、座んなよ」

ミッコ「ボロいお店だけど、味はいいからさ」

ミッコ「ほら、このウォッカなんて、そこの街から盗れたてホヤホヤだよ」

サオリ「ウォッカってとれたてって言葉使わない商品だよね???」


11以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/03(水) 00:14:19.854dlAARn60 (3/16)


マコ「それより、情報を売って欲しいんだが……」

ミカ「情報……それは本当に必要なものかな?」

アキ「もー、なんですぐそう言うこというの!」

アキ「あ! しかも備蓄のサルミアッキまた食べてる!」

ミカ「あんまり美味しくはないね……」

アキ「じゃあ食べないでよ!」

ユカリ「ええと、話を進めて大丈夫でしょうか……」

ミッコ「あー、どーぞどーぞ」

ハナ「このあたりに、遺跡はありませんか?」

サオリ「あ、入れ替わりの宝で有名だったハナノミキ遺跡以外でね!」

サオリ「そこはもう攻略してきたから」 ブイッ

アキ「!」

ユカリ「遺跡は宝を取られると、ゲートが閉じて消滅しちゃうので、嘘じゃないことはすぐ分かりますよ」 フフン

アキ「……出てって」

みほ「え?」

アキ「いいから出ていって!」

アキ「モグラ乗りにあげるものなんて、なにもないから!」


12以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/03(水) 00:18:14.174dlAARn60 (4/16)


【店の外】

ユカリ「追い出されちゃいましたねー」

マコ「何だったんだ一体……」

ミッコ「いやー悪かったね」 ヒョコ

ミッコ「モグラ乗りのせいでこの店もすっかり寂れて、苛立ってるんだ」

ガシャーン

マコ「すごい荒れ方だな……」

ミッコ「カンテレ飛んできたってことは、ミカのヤツ、なだめるのに苦戦してるなー」

ハナ「何かあったんでしょうか……」

ミッコ「……この近くにさ、ビッグウォッシュの街っていうのがあるんだ」

ユカリ「ああ、結構大きくて地図に乗ってましたね」

ミッコ「そこの近くに、遺跡が現れたんだよ。それも3つも」

みほ「!」

ミッコ「でもそれがまたちょっと変わっていてさ」

ミッコ「お宝は、3つ集めるとなんでも願いが叶う珠で、1つの遺跡に1つあるって話なんだ」

ユカリ「つまり、3つ全部攻略しないと意味がない……」

サオリ「でも、それだけハードルが高いってことは……」

ハナ「噂が本当なら、かなり高度な願いも叶いそうですね」


13以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/03(水) 00:22:23.534dlAARn60 (5/16)


ミッコ「当然、そんな高確率で願いが叶うけど難易度の高い遺跡様が現れたってことでさ」

ミッコ「街に、厄介な連中が大挙してきちゃったんだよ」

ミッコ「で、街が3つの勢力に乗っ取られた」

ユカリ「3つの勢力、ですか……」

ミッコ「詳細は知らないんだけどねー」

ミッコ「……各勢力が拮抗しながら街を支配していって、1つずつ遺跡を抑えた」

ミッコ「で、膠着状態に入りながら、モグラ乗りを集ってる」

ミッコ「結果どんどん治安も悪くなるし、ここにも柄の悪い連中が接収気取りで略奪によくきてるってわけ」

ハナ「ひどい……」

サオリ「なにそれ、許せない!」

ミッコ「……そう言ってくれるならさ、情報量代わりに、ちょっとお願い聞いてほしいんだ」

ユカリ「お願い?」

ミッコ「……街に行って、遺跡を攻略しちゃってくれない?」

みほ「え……」

ミッコ「遺跡がなくなれば、柄の悪い連中も縄張り争いをする理由がなくなるしさ」

ミッコ「膠着状態も変わってくれるだろうし、結果色々あれば私達も盗りやすくなるし」

マコ「こいつらも大概悪人だな……」


14以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/03(水) 00:28:12.804dlAARn60 (6/16)


ミッコ「まあでも、元々遺跡に行くつもりだったんなら、いいでしょ?」

ミッコ「やってくれるなら、うち来てくれたとき力になるからさ」

ユカリ「どうします、西住殿?」

ユカリ「……って、聞かれても困りますよね」

サオリ「そうだよゆかりん」

サオリ「……聞いたでしょ、みぽりん、バトルディッガーにあんまり乗りたくないんだから」

ミッコ「?」

ミッコ「なんで?」

サオリ「色々嫌な思い出があったんだって」

みほ「……」

みほ(戦車は、乗りたくない……)

みほ(私のせいで、何かが起こってしまうのが怖い……)

ハナ「とはいえ遺跡に潜ってみほさんをお家に帰してさしあげる必要はありますし……」

マコ「そうなると、バトルディッガーの運用経験のある車長を探す必要があるな」

みほ(……この世界では、それこそ、大会のときの比じゃないくらい、危ないことになるかもしれない)

みほ(……でも……)

ミッコ「うーん、さすがにフリーの車長に心当たりはないなあ」

みほ(これが夢かもしれない、っていうのもあるけど……でも、それ以上に……)

みほ(何もしないで皆が危険な目にあう方が、ずっと辛い)

みほ(私を帰そうとする皆が、傷ついて、帰ってきてくれない方が、怖い……)

みほ(だから……)

みほ「……やります……」

サオリ「え?」

みほ「遺跡攻略、やります……」

みほ「私、バトルディッガーに、乗ります……!」


15以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/03(水) 00:31:37.704dlAARn60 (7/16)


【ビッグウォッシュの街】

サオリ「本当によかったの、みぽりん?」

みほ「うん……」

みほ「Ⅳ号……バトルディッガーで移動してる間、すごくよくしてもらったし……」

みほ「この世界の私のお友達と、その、私もお友達になりたかったから……」

サオリ「うう、みぽりーーーーん!」

ハナ「ふふ、私達はもうお友達ですよ」

マコ「っと、あれだな」

マコ「ついたぞ。さっきの店員が教えてくれた、この街唯一の安全地帯」

ユカリ「このお店の中では揉め事ご法度」

ユカリ「破れば街の住民すべてが命を賭してでも報復に来るほどの人気店」

ユカリ「ここが、リストランテ『アンツィオ』ですか……!」


16以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/03(水) 00:35:40.504dlAARn60 (8/16)


【リストランテ『アンツィオ』】

カランカラン

???「お、いらっしゃーい。見ない顔だな!」

アンチョビ「私はこの店の店主、アンチョビだ!」

アンチョビ「よろしくなー!」

みほ「あ、西住みほです」 ペコリ

ユカリ「アキヤマ・ユカリ、装填手です」

マコ「……マコ」

ハナ「イスズ・ハナです」

サオリ「タケベ・サオリです、いい男がいたら教えてください!」

マコ「またそれか……」

ハナ「男性は紹介しなくていいですし、それよりも紹介してほしいところがあります」

アンチョビ「ん?」

ユカリ「私達、モグラ乗りなんです」

アンチョビ「!」

ザワザワザワ

アンチョビ「……さすがに店がピリついてくるな」

アンチョビ「ちょっとあっちで話そうか」

アンチョビ「ちょっと別室で話してくるから、あと頼んだぞペパロニー! カルパッチョー!」

ペパロニ「あいあいさー!」

カルパッチョ「ごゆっくり~」

アンチョビ「さ、こっちだ」


17以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/03(水) 00:39:59.354dlAARn60 (9/16)


アンチョビ「とりあえずピッツァを食え、お腹をいーっぱいにしろお!」

みほ「わあ、すごく美味しい……!」

ハナ「この美味しさ……店が破壊されたら市民が暴動を起こすのも納得ですね」 ズゾゾゾゾ

アンチョビ「なんかあいつピッツァ吸ってない? どうなってんだ?」

マコ「気にするな、いつものことだ」

マコ「それより……」

アンチョビ「ああ……」

アンチョビ「うちにきて真っ先にモグラ乗りを名乗るってことは……」

みほ「はい……大体のことは、ミッコさんから聞いてきてます」

アンチョビ「ふむ……」

アンチョビ「まあ、ミッコには色々世話になってるしなあ」

アンチョビ「食べられる美味しい野草を教えてくれるから、食材がないときも営業できてるし……」

アンチョビ「ミッコの紹介なら、説明しないわけにはいかないか……」

みほ「……」

ユカリ「……」

ハナ「……」 モグモグズゾゾゾゾゾモグモグモグズビズバッ

サオリ「ちょ、食べるのやめなよ……」 ヒソヒソ

アンチョビ「あー、いい、いい。皆も食べながら聞いてくれ」

アンチョビ「……この街が、荒れてるのは知ってるよな?」

アンチョビ「それこそ、いつ死んじゃうかわからないから、お腹いっぱいここで食べてくって人が多いほどだ」


18以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/03(水) 00:44:24.274dlAARn60 (10/16)


アンチョビ「その原因は、3つ集めると願いが叶う3つの宝玉――」

アンチョビ「それが眠ると言われる3つの遺跡を、3つの勢力が抑えているから」

ユカリ「……遺跡、下の階に行くのに必要なワープゾーンなんかは毎回ランダムですけど……」

ハナ「入り口と、一定の階層ごとに設置された脱出ゲートでの出口は、毎回固定ですもんね……」

アンチョビ「ああ」

アンチョビ「無理して突入しても、出口を抑えられたらおしまいだからな」

アンチョビ「だから他の陣営が抑えている遺跡を奪い取ろうと、街でずっと小競り合いを起こしているんだ」

みほ「……」 ギュッ

アンチョビ「はは、自分のことのようにつらそうにしてもらえると嬉しいよ」

アンチョビ「まあとにかく、そんな状況だ」

アンチョビ「自分のところの遺跡攻略をモグラ乗りにまかせて、自分達は他所の陣営を倒すのに注力したい」

アンチョビ「それがどこの陣営でも考えていることだ」

アンチョビ「どの陣営だろうと、協力を名乗り出れば簡単に受入れてくれるだろう」

みほ「……」

アンチョビ「とはいえ、狭い街だ。掛け持ちなんて考えない方がいいぞ」

アンチョビ「……後ろから撃たれる心配は、したくないだろうしさ」


19以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/03(水) 00:47:20.174dlAARn60 (11/16)


マコ「それで、どんな勢力があるんだ」

アンチョビ「ああ、詳細は聞いてないのか」

マコ「ここで聞く方がいいと聞いた」

アンチョビ「まあ、ここはどの陣営からもお客さんがくるからなー」

アンチョビ「……それに、トゥータの皆はどの陣営も嫌いだろうしな」

アンチョビ「どの陣営にも、良いやつもいれば悪いやつもいる」

アンチョビ「それだけは、まず頭に入れておいてくれ」

みほ「……はい……」

アンチョビ「じゃあ、簡単に3つの勢力について解説するぞ」


20以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/03(水) 00:50:13.024dlAARn60 (12/16)


アンチョビ「まずは、歓楽街を根城にしている<レッドタートル>だ」

ユカリ「れ、レッドタートル!?」

サオリ「知ってるの、ゆかりん?」

マコ「一部地方で有名なギャング集団だな……」

ハナ「そんな方々が、本当に?」

アンチョビ「ああ。実際に幹部クラスのヤツまできている」

アンチョビ「そのくらい、あの遺跡の宝の話は信憑性が高いんだろう」

アンチョビ「ギャングらしく、目的のためには手段を選ばない側面がある」

アンチョビ「が、身内には優しく、ノリもいい。仲良くなると、楽しい連中ではあるよ」

アンチョビ「ギャングだからか変なやつも多いが、戦力って意味じゃあ、かなりのものがあるな」

みほ「なるほど……」


21以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/03(水) 01:02:52.334dlAARn60 (13/16)


アンチョビ「それから、<ブラックティーガー>と名乗る兵隊崩れの集団が港を占拠している」

アンチョビ「港の倉庫を抑えているから、装備は充実」

アンチョビ「軍隊仕込みで戦闘力も高い」

アンチョビ「統率についても一級品だな」

アンチョビ「上下関係にも厳しく規律もあるが、モグラ乗りなら高待遇になるだろう」

マコ「……それだけ聞くと、そこ一択に聞こえるな」

アンチョビ「だがまあ、問題もなくはない」

アンチョビ「……どこか遠い地からやってきた敗残兵って話だからな」

アンチョビ「かなりピリついているとも聞く」

みほ「……」

アンチョビ「あとはまあ、さすがに向こうの隊長様は来客のモグラ乗りより偉い立場だろうからな」

アンチョビ「あまり逆らうわけにもいかない、という点ではレッドタートルもそうなんだが……」

アンチョビ「隊長の神格化は、レッドタートルの比じゃないからな」

アンチョビ「下手に逆らいすぎると、背中から撃たれる可能性は一番高いかもしれない」

ユカリ「なるほど……」


22以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/03(水) 01:06:04.694dlAARn60 (14/16)


アンチョビ「それから、一応、<ブルーチーター>ってならず者の集団がいるが……」

マコ「ならず者の集団、といっても、ギャングや兵隊と並ぶほどなんだろう?」

アンチョビ「ああ……」

アンチョビ「ならず者の集団というより、寄せ集めという感じだな」

アンチョビ「元々は宗教団体だったんだが、如何せん戦力ではぶっちぎりで劣っている」

アンチョビ「だから次から次に仲間入りを希望するやつを採用していたら、ここまで大きくなったって感じでなー」

アンチョビ「本拠地は高級住宅街とスラムの境目で、その両方に構成員がいる」

アンチョビ「まあ色々自由に動けるところではあるが……」

アンチョビ「スラム組と、宗教団体幹部で財を持ってる組とで、揉めまくっているからなあ」

アンチョビ「あんまり戦力のバックアップは期待しない方がいいぞ」

ユカリ「自由度極振り、という感じでしょうか……」


23人いるかしら2019/04/03(水) 01:08:29.454dlAARn60 (15/16)


アンチョビ「……一応、この3つとも、常連がいるから、どこにでも紹介は出来るぞ」

アンチョビ「うちの店で皆で仲良くパスタを食べたら友達だからな!」

アンチョビ「……どこにするか決めたら連絡を……」

ハナ「いえ、この場で決めます」

アンチョビ「ふえ?」

アンチョビ「じっくり見てから選ばなくていいのか?」

ハナ「ええ。あまり時間がありませんから」

サオリ「うん、そうだよね」

みほ「ごめんね、私のために……」

サオリ「いいのいいの、私達、もう友達じゃん」

ユカリ「そうですよ!」

みほ「みんな……」 ジーン


24一応大事な安価だし、のんびり埋まればいいな感覚で広めに取ります。数日取られないようなら、また考えます2019/04/03(水) 01:12:57.044dlAARn60 (16/16)


アンチョビ「それじゃあ、どこにするんだ?」

マコ「……西住さんが決めたらいいんじゃないか?」

みほ「え?」

ユカリ「そうですね、それがいいと思います」

サオリ「うん。皆のためにモグラに乗るって言ってくれた姿、すごく頼りになるって感じだったし」

ユカリ「どの世界の西住殿もやっぱり西住殿って感じでしたもんね!」

ハナ「ええ。みほさんの選んだ道ならば、誰も文句はありません」

マコ「私達の隊長は、西住さんだ」

みほ「ええと、それじゃあ――――」


所属するチーム(レッドタートル、ブラックティーガー、ブルーチーターから選択。それ以外は無効票とし、安価下はなし。同票なら再投票)
>>25-30で多数決


25以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/03(水) 13:30:53.91AbLVbVD9o (1/2)

ホワイトチーター


26以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/03(水) 13:31:48.52AbLVbVD9o (2/2)

ブルー!


27以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/03(水) 15:28:09.82gUk6tOZIO (1/1)

訂正なのか連投なのかわからない…
ブラックティガー


28以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/03(水) 19:22:14.55tvW3e3Dw0 (1/1)

ブルーチーター


29以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/04(木) 03:29:02.68GDzFKYZ+o (1/1)

ブラックティーガー


30以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 00:41:46.695N/zM/xxO (1/1)

今の速報じゃそんなに人集まらないだろうし、そんな幅とらない方が良さそう

レッドタートル


31以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 01:23:32.39XuM1AqIo0 (1/29)

猛省。人が少ない前提で細々とサクサクやっていきます

投票結果
レッドタートル1
ブルーチーター2
ブラックティーガー2
無効票1

よって決選投票、単発安価
>>32
ブルーチーターかブラックティーガーで(どちらでもない場合安価下)


32以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 01:26:05.99gVf+Wdyv0 (1/1)

ブラックでお願いします


33ちょろっとやったら寝ます2019/04/06(土) 01:38:04.38XuM1AqIo0 (2/29)


みほ「ブラックティーガーでお願いします」

サオリ「ええー……大丈夫? ちょっと怖そうだけど……」

ユカリ「いやいやー、偏見はよくないですよっ」

ユカリ「本物の兵隊さんですよぉ」

ユカリ「それに、一部の国では兵隊がバトルディッガーに乗ったりするそうです」

ユカリ「貴重な軍事用バトルディッガーについて知れるかもしれないじゃないですか!」

ユカリ「私は西住殿を全面的に支持します!!」

みほ「あ、あはは……」

みほ(よく分からなかったし、あんまり3つの勢力の名前覚えられなくて、記憶に残ってたティーガーをあげた、なんて言いにくいな……)


34以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 01:42:17.76XuM1AqIo0 (3/29)


アンチョビ「まあ、ちょっと怖いが……悪い奴らではないさ」

アンチョビ「少なくとも、うちの店は良くしてもらってるしな」

アンチョビ「おーい、ペパロニ」

ペパロニ「はいはい、なんっすかー」

アンチョビ「ちょっくらこの人達を港に送ってくるから、店番頼めるか?」

ペパロニ「おっ、余裕っすよーこれでも鍛えられて結構たつんすよー?」

アンチョビ「大丈夫かなあ……」

ハナ「あの、不安なら、無理についてきていただかなくても、地図とかをいただければそれで……」

アンチョビ「ああ、いい、いい」

アンチョビ「丁度ピッツァの宅配も入っているし」

アンチョビ「それに、あちらさんのリーダーとは懇意にしてるしな!」

アンチョビ「結構侵入者に厳しい連中だし、私がいる方がいいだろ」

みほ「ありがとうございます、ついてきていただけると心強いです」


35以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 01:47:11.77XuM1AqIo0 (4/29)


【港】

サオリ「うわあ、なんか迷彩柄の人がいっぱいいる……」

ユカリ「ワクワクしますねえ、西住殿!!」

マコ「ピリピリしていて眠りにくそうなんだが……」

ハナ「それでもアンチョビさんを見ると、兵士の方々、笑顔で敬礼してくれますね」

アンチョビ「まーなー」

アンチョビ「いわゆる敗残兵だから、結構食うものに困ってるらしくてなー」

アンチョビ「たまに期限切れそうでもうお客さんに出せないやつとかで料理作ってやってるんだ」

みほ「わあ……すごいですね」

アンチョビ「一応ガラクタ山の方のスラムでもやってるんだけど、炊き出しエリアで揉められることとかもあるからなー」

アンチョビ「ノリ一点特化なペパロニが歓楽街に炊き出しにいって、チンピラノリにも慣れてるのに上品な物腰なカルパッチョがガラクタ山に」

アンチョビ「そんでもっていざ何かあったら一番逃げ切れなさそうなここには私がよく来てるってわけさ」

アンチョビ「……っと、ついたぞ」

アンチョビ「この倉庫だ」

アンチョビ「おーい、マホ、入るぞー」 ガラガラガラ

みほ「…………」

みほ(まほ?)


36以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 02:02:03.58XuM1AqIo0 (5/29)

        /{//////ヾ========='"////ノ: : : :ヾ、
       /: ://>、////////////////////: : : : : : : :\
      ./: :///: : :"'''- .._//////十/// : : : : : : : : : : : ヽ
     /: :///: : : : : : : : : : : ` ー─ '. : : : : : : : : : : : : :ヽ: : |
     ': ///: : : : : : : :l: : : : :/: : : : : : : : : ヽ : l: : : l: : : : :l: :|
    j: :|//.: : : : : : : :| : : : /: : : : : : : : : : : l : l: : : l : : : :|: :|
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    f': : :|/|: :|: : : : : : :|: : : ハ: ト: :l : : : : : : :lヽ:l l 斗 : : : l: :|
   |:l: : |/|:/|: : : : : : :l___/_l:.l‘; |ヽ: : : : : ,'≦´ l:ハ : : : /: :|  「よく来てくれたな」
   |:|: :l`lヘl{|: : : : : : : V   弋ミヾ \ : :/,ィ允孔 〉:/:/: : :l
   l'|:/|: {ミ{| : : : : : : マf==芹笊孔  }:/ 乂少 /lノl/: : : :l
    j/ | : У: : : : : : :l:| ヾ 乂こア           ///: : : : l: l
     |: :/ : : : : : : : 〉|         ヽ    ///: /: : :ハ l                     _
      jィ: : : : : : : : /‐.、                ///: /: : :/ j/            __r、/ l
      l: l: : : : : : :/:/: :コ丶       - ‐  //: /: : :/              r‐く ヽ 7 レ‐ァ
      |/l: : : : /l/从l八ゝ-─、、    <///: : :/             /}⌒ 厶   \ ヽヽ l/'
      |l l: : : / j'/Y: : \///〕 ` lマ、  // /:./          //   /         /
      lj ヽ : l/ ll/ハ: : : : ]「、_ノ||: l/7/ー//_             //   /       /
     _, -'"V///ll///\: : :|'|: : / ||: l/|/ヾ、///>‐r、         //   /     /
    ノ/////////ll/////\:ヾ∨: :||: : :||//ヾ、////}/ヽ   _ -‐彡'   l    /
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          |:人i|:::::|丶   ̄     ,     ̄  __ノ|:::/l/ .:::::::,    「ウップス……」
          |::i: : \|\}             . イ|/ .::::::::::::,′
          |::|::::::::::::::::入       r‐      /人|:::::::::::::::::/
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37以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 02:06:07.83XuM1AqIo0 (6/29)


マホ「ん? そちらは……」

アンチョビ「ああ」

アンチョビ「旅のモグラ乗りらしい」

マホ「なに?」 ピクッ

アンチョビ「ブラックティーガーに力を貸してくれると……」

アンチョビ「って、うわあ!? 大丈夫か!? 顔色悪いぞ!?」

みほ「大丈夫です……」

みほ「あ、ごめんなさい、誰かビニール袋とか持ってたりは……」

マホ「ん?」

マホ「ビニール袋ならあるが……何に使うんだ?」

みほ「いえ、ちょっと胃液を……」

アンチョビ「なんで????????」


38以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 02:13:57.22XuM1AqIo0 (7/29)


マホ「よく分からないが……体調がすぐれないのなら、ゆっくり休むといい」

マホ「これから力を借りるんだ、いい家を与えよう」

ハナ(心配しているようでいて、しれっと断らせず味方に引き入れてきましたね……)

マコ(まあ、囲まれているし、拒否は出来ないだろうな)

みほ「大丈夫です、慣れてますし……胃袋を空っぽにしたら透明な液が少し出るだけだから……」

サオリ「いやそれ大丈夫じゃないよね!?」

サオリ「……ねえ、本当に大丈夫?」

サオリ「みぽりんが本当に嫌なら……私、付き合うよ」

みほ「……え?」

サオリ「本当に嫌なら、一緒に逃げてあげる」

サオリ「だって私達、友達だもん」

みほ「サオリさん……」

マコ「仕方ないな。そうなったらどこへだろうと行ってやる」

ハナ「私達は、みほさんに従いますよ」

ユカリ「本音を言えば、私はちょっとだけブラックティーガーに入りたいですけど……」

ユカリ「でも、自分のそんな欲望より、私は西住殿の方が大事ですから!」

みほ「みんな……」

みほ「ごめんね……」

ユカリ「違いますよ」

ユカリ「こういうときは、『ありがとう』です!」


39以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 02:24:30.56XuM1AqIo0 (8/29)


みほ「……」

みほ(人と人の出会いには不思議な引力が働いている……)

みほ(この世界の私は、そんなことを言っていたんだっけ……)

みほ(この世界のお姉ちゃんは、私のこと、知らないみたいだけど……)

みほ(それでも、きっと、私達は引力に導かれて出会ったんだ……)

みほ(だったら……)

みほ「私……ブラックティーガーに入ります」

ユカリ「!?」

サオリ「みぽりん!?」

ハナ「よろしいのですか……?」

みほ「はい……」

みほ(お姉ちゃんは私のことを覚えてない……)

みほ(私達は姉妹じゃない……)

みほ(逆に言えば、あっちの世界で私を縛り、私達を隔絶していたものも、なにもない……)

みほ「私は……血反吐を吐こうとも、このブラックティーガーでやっていきたいです……!」

みほ(だから、もう、逃げない……)

みほ(失敗しても、元の世界に逃げ帰るだけのこっちの世界でまで逃げちゃったら、きっともう、帰ってからも仲直りなんてできないからッ)


40以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 02:27:10.41XuM1AqIo0 (9/29)


コンコン

???「失礼します!」

???「ビニール袋、お持ちいたしましたっ!」 ケイレイッ

マホ「ご苦労だったな、エリカ」

エリカ「はい!!!」

オゲーーーーーーーーーーーー

アンチョビ「うわあああああああっ、みほがピンクのゲロ吐いた!!!!」


41以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 02:40:04.77XuM1AqIo0 (10/29)


エリカ「うわっ、ちょ、何よアンタ!」

みほ「ぇぷ……エリk……逸見さんまでいるなんて……」 オメメグルグルー

サオリ「みぽりん大丈夫!?」

マホ「なんだ、二人は知り合いなのか?」

エリカ「はぇ!? ち、違います! 知りませんよこんなヤツ!」

エリカ「何なんですか、このイラッとくるくらい陰気な子は!?」

サオリ「ちょ、ちょっと、言い過ぎじゃない!?」

エリカ「うっさいわよ雑兵」

エリカ「上官に対する口の効き方には気をつけなさいよ」

みほ(この感じ……エリカさんだなあ……) ホッコリ

アンチョビ(何でこの流れで実家のような安心感を味わってるみたいな顔を……???)


42以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 03:00:27.37XuM1AqIo0 (11/29)


マホ「エリカ」

マホ「彼女達は、モグラ乗りだ」

エリカ「!?」

エリカ「こ、こんな奴らが……!?」

エリカ「た、隊長~! 遺跡なら、私達だけでも……」

マホ「……そうは言っていられまい」

マホ「我々とて、すでに追い込まれている」

マホ「協力は必要だ」

エリカ「うう……」

エリカ「……」 ギロリ

エリカ「ふんっ……」

エリカ「田舎ならアンタらみたいなのでもモグラ乗りになれるのね」

アンチョビ「おいおい、仲良くしろよ~」

エリカ「ふん……気に入らないけど……隊長のお言葉は絶対」

エリカ「いいわ、最低限の協力くらいしてあげる」

エリカ「私はイツミ、階級は曹長」

エリカ「隊長の補佐が主な仕事だけど……」

エリカ「今は人手不足なのもあって、遺跡に関すること全般を管理しているわ」


43以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 03:06:13.29XuM1AqIo0 (12/29)


サオリ「えー……じゃあこの人の下で働くの……?」

マコ「まさにブラックだな……」

アンチョビ「まあまあ」

アンチョビ「ほら、いっぱいピザも持ってきたし、サービスパスタも用意してあるからさ!」

アンチョビ「みんなで食べて親睦を深めよう!」

アンチョビ「特別に、1枚につき2枚タダ!って計算で、支払いオマケしておくからさ!」

マホ「ふっ……助かるよ」

マホ「エリカ。皆を呼んできてくれ」

エリカ「はいっ、隊長!」

サオリ「うーん、見えないはずの尻尾が見えるわ……」

マコ「凄い勢いでブンブン振られているな……」

みほ(あの二人は、こっちでも変わらないなあ)


44以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 03:19:04.77XuM1AqIo0 (13/29)


ゾロゾロガヤガヤ

みほ「……」

みほ(知らない人も多いけど……)

エリカ「……」 ワイワイ

小梅「……」 ワイワイ

直下「……」 ワイワイ

みほ(知ってる顔も結構あるなあ……)

マウ子「……」 ワイワイ

ヘッツァーがいるぞ子「……」 ワイワイ

みほ(みんな、お姉ちゃんの魂に引かれてるのかな……)

マホ「……」 ワイワイ

ブロッケンJr「……」 ワイワイ

げし子「……」 ワイワイ

みほ(なんか見たこと無い変な人も時折混ざってるけど……)

みほ(……)

みほ(ピリピリはしてるけど、ご飯のときくらい、仲良くしたい、かも……)

みほ(もう一人でおトイレこもって食べたくないし……)


45以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 03:22:14.97XuM1AqIo0 (14/29)


サオリ「みぽりん、ちゃんと食べてるー?」

みほ「わっ、サオリさ……」

みほ「」

サオリ「もー、ほら、やっぱそのボリュームは普通見るだけで固まるんだって」

ハナ「遠慮して、1種類につき1切れしか取ってきてないのですが……」

サオリ「両手で足りないくらいの種類のピザが並んでるんだよ!?」

サオリ「っていうか、パスタも食べてたじゃん!」

みほ「……ふふ」

サオリ「?」

ハナ「?」

みほ「あ、えと、ごめんなさい」

みほ「その……なんか、楽しいご飯って、久しぶりで……」

サオリ「みぽりん……」

ハナ「……これからは、毎日楽しk皆でご飯、食べましょうね」


46以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 03:27:10.79XuM1AqIo0 (15/29)


アンチョビ「お、いたいた」

みほ「アンチョビさん。それに、ユカリさんとマコも」

サオリ「どこいってたのー? さっきまでいなかったよね?」

アンチョビ「ああ。見張りとかで食べに来れない人もいるからな」

アンチョビ「そういう人達に、合間を縫って食べれるように届けてきたんだ」

マコ「やれやれ、面倒なことにつきあわされたものだ」

ユカリ「私は、それについていって色々見学を……」

マコ「私も、使っていない寝具を見せてもらって、枕を見繕ってきた」

サオリ「……そういえば、寝泊まりって」

エリカ「こちらで一軒家を用意したわ」

サオリ「イヌミさん!!」

エリカ「イツミよイ・ツ・ミ!!」

エリカ「あんただけ桟橋の上で寝かせるわよ……ったく……」


47>>44の変換はミスだよ。基本的にパワポケに合わせて皆表記はカタカナだよ2019/04/06(土) 03:35:36.71XuM1AqIo0 (16/29)


エリカ「とにかく!」

エリカ「物資も限られていて、ほとんどの兵士が宿舎に雑魚寝の中、あんたらは一軒家に住めるのよ」

エリカ「少しは感謝することね」

アカホシ「皆で1つのお家だから、少し狭いかもしれないけど……」

サオリ「わっ、びっくりした」

アカホシ「ごめんなさい、イツミ曹長の態度が大きすぎて、私の体が隠れちゃってたのかも」

エリカ「おい」

アカホシ「冗談ですよ、冗談」

アカホシ「……みなさんはじめまして、私はアカホシ・コウメといいます」

アカホシ「階級は軍曹で、皆様のお世話係に任命されました!」

アカホシ「お家まで後ほど案内しますし、何かあったら気軽に言ってくださいね!」

ユカリ「へえ~、曹長クラスの人がお世話係だなんて……本当にモグラ乗りって高待遇なんですねえ!」

マコ(……監視役なんかも兼ねているんだろうな)


48以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 03:51:45.19XuM1AqIo0 (17/29)


【家】

サオリ「あ~~~~~楽しかったー!」

ハナ「ご飯もとても美味しかったです」

ユカリ「色々貴重な話が聞けて最高でした!」

マコ「ベッド……ふかふか……ぐぅ」

サオリ「ちょ、マコ! 服、しわになるよ?」

アカホシ「あはは、喜んでくれたならよかった」

アカホシ「……あんなご馳走、めったに食べられるものじゃないから」 ポソリ

みほ「え?」

アカホシ「あ、いえ、その……あ、そうだ!」

アカホシ「この近辺の遺跡なんですけど、基本的に5日に1回入れるようになるんです!」

アカホシ「昨日調査で入ったばかりなので、次は4日後なんですけど……」

アカホシ「それまでは、好きに行動してもらっても構いませんよ」

アカホシ「用があれば、呼んでもらえたらと思いますので」

みほ「わかりました」

アカホシ「そうは言っても、明日は朝から仕事なんですけどね」

サオリ「うわー、がんばってください」

アカホシ「はい」

アカホシ「それじゃあ、私は1階で寝ますので……おやすみなさい」

みほ「おやすみなさい」


49以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 04:00:50.90XuM1AqIo0 (18/29)


みほ「…………」

みほ「…………」

みほ「…………」 モゾッ

みほ「…………」

みほ「…………」 モゾッ

サオリ「……眠れない?」 ヒソ

みほ「あ……」

サオリ「あー、謝らなくていいよ」 ヒソヒソ

サオリ「……みぽりんからすれば、知らない世界で最初の夜だもんね」 ヒソヒソ

サオリ「……ちゃんと眠れてるかなーって気になっちゃって、眠れなくってさ」

みほ「サオリさん……」

みほ「……」

みほ「不安も……あるし……少し、怖いんだけど……」

みほ「でも、でもね……」

みほ「少しだけ……楽しいんだ……」

みほ「お友達と楽しく喋って、ご飯を食べて、一緒にお泊りして」

みほ「……家に縛られて、何も出来なかったあの頃とは、違っていて……」

サオリ「みぽりん……」

ギュウッ

みほ「さ、サオリさん!?」

サオリ「私もさ……楽しいよ」

サオリ「今のみぽりんも、こっちの世界のみぽりんも、一緒にいて、すごく楽しい」

サオリ「だから、ほら、なんっていうかさ……」

サオリ「家には絶対、私達が帰してあげるから」

サオリ「不安とか、抱え込まないでね」

みほ「サオリさん……」 ジーン


50以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 04:04:25.16XuM1AqIo0 (19/29)


ハナ「ふふ……私だって、同じ気持ちですよ」 ギュウッ

みほ「は、ハナさん!?」

サオリ「あちゃー、起きてきちゃったかー」

マコ「あんな長々と喋ってたらそりゃな」

サオリ「もー、朝だったらもっと大きな声で長々喋ってても起きないくせにー」

ユカリ「ふっふっふ」

ユカリ「みんなにばっかりいい格好させませんよー!」 ギュウッ

みほ「あはは……みんな、ありがとう」

みほ(あったかい、なあ……)

みほ「……おやすみ、みんな」

みほ「……」

みほ「……」

みほ「ありがとう」

みほ「……」

みほ「……」

みほ(くっつきすぎて、暑くて眠れない……)


51以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 04:07:11.85XuM1AqIo0 (20/29)


<2日目>


コーケコッコー!


【家】


みほ「ん……」

みほ「あれ……みんなは……?」

置き手紙『気持ちよさそうに寝ているので、起こさずにでかけてきます ユカリ』

みほ「…・・・・起こしてくれてもよかったのに」 フフ

マコ「……ZZz」

みほ「……」

置き手紙『マコを起こそうと音を出すと、絶対みぽりんも起きちゃうから放置していきます。マコはほっといていいからね! サオリ』

みほ(全く起きてくる気配がない……)


52寝ます。ダンジョン潜るイベントで5の倍数のときはうろついたりできないよ2019/04/06(土) 04:14:50.62XuM1AqIo0 (21/29)


みほ(とりあえず、こっちの世界に来て2日目……)

みほ(まだ分からないことだからけだし、どこか見て回るか、誰かとお話しようかな……)


何をする?(下記より1つ選択) >>53

・港に行く
・リストランテ『ドゥーチェ』に行く
・市場に行く
・町外れの酒場『トゥータ』に行く
・歓楽街に行く
・ガラクタ山に行く
・ガラクタ山の麓にあるスラム街に行く
・ガラクタ山の麓にある高級住宅街に行く

・ユカリに会う
・サオリに会う
・ハナに会う
・マコに会う
・マホに会う
・エリカに会う
・アカホシに会う
・アンチョビに会う


53以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 05:50:59.95MedHDn/0O (1/1)

エリカに会う


54以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 20:58:51.26XuM1AqIo0 (22/29)

マイペースに投下します
あと、過疎スレだし、基本的に安価の連続取得等は制限なしということで


55以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 21:00:24.76XuM1AqIo0 (23/29)


【港・ブラックティーガー本部】

マホ「……みほか」

マホ「何か用か?」

みほ「えっと……その、逸見さん、いないかなって……」

みほ(お姉ちゃんと話すの、不思議な感じだなあ)

マホ「エリカか……」

マホ「この時間なら、我々が管轄している遺跡にいるだろうな」

マホ「地図を描こう」

みほ「ありがとう! ……ございます」

マホ「……」 カキカキ

マホ「ほら」

みほ「わ、わあ……」

みほ(絵が下手……)


56以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 21:15:31.91XuM1AqIo0 (24/29)


【黒の遺跡前】

エリカ「……」

みほ「逸見さん」

エリカ「っ!」 バッ

エリカ「あんたか……驚かせないでよ」

みほ「ご、ごめん……」

エリカ「……言っておくけど、私はまだアンタを認めたわけじゃないわよ」

みほ「うん……そうだろうと思った」

みほ(結局……私のよく知る逸見さんとも、仲良くなれなかったっけ……)

エリカ「それで、ここに何の用なの」

エリカ「遺跡はまだ入れないわよ」

みほ「ええと、>>57」


返答、下の選択肢から選択(選択肢以外が選ばれたら安価下)
A:遺跡の下見に……
B:逸見さんとお話がしたくて……
C:お散歩してたら偶然見つけて……
D:逸見さんを始末しに……


57以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 21:17:02.40at6pSTpHO (1/1)

B


58以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 21:29:31.31XuM1AqIo0 (25/29)


みほ「逸見さんとお話がしたくて……」

エリカ「話ぃ?」

エリカ「……まあいいわ」

エリカ「スクワットしながらでいいならね」

みほ「……ストイックだなあ」

みほ「……」

みほ(揺れてる……知ってる逸見さんより大きい……)

みほ(いや、この世界だとスポーツブラがない、とかかな……)

エリカ「それで?」

みほ「ふぇ?」

エリカ「アンタが声かけてきたんだから、アンタが話題をふりなさいよ」

みほ「え、ええと……>>59」


A:いい天気ですね……
B:逸見さんは、どうしてここで筋トレを?
C:おね……まほ隊長、すごい人ですよね
D:その他(自由に内容を併記)


59以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 22:34:57.88C7+qyDlAo (1/1)

B


60以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 22:57:25.35XuM1AqIo0 (26/29)


みほ「逸見さんは、どうしてここで筋トレを?」

エリカ「はあ?」

みほ「逸見さん、位も高いから、広い部屋をあてがわれてるって聞いたから……」

みほ「それに、仕事内容的にも、遺跡に来てやる必要はない業務ばかりだって」

エリカ「…………」

エリカ「42人」

みほ「え?」

エリカ「……前回の遺跡攻略作戦の際、戦死および行方不明になった人数よ」

みほ「!!」

エリカ「……」

エリカ「特殊カーボンのモグラの中にいれば、モンスターの攻撃でもある程度耐えられることは分かっている」

エリカ「私達の数少ない保有モグラの内、3輌が取り残されてるわ」

エリカ「……まだ皆、死んだと決まったわけじゃない」

みほ「……」

エリカ「入り口は5日ごとしかゲートが開かないけど、出口はそうとは決まってないもの」

エリカ「……みんな、きっと生きてて、出てきてくる」

エリカ「だから私は……置き去りにして生還してきた者として、いつ戻ってきても出迎えられるようにしておく義務があるのよ」


61以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 23:15:32.19XuM1AqIo0 (27/29)


エリカ「……」

エリカ「アンタみたいなヤツに、頼りたくなんてないわ」

エリカ「私は誇り高き帝国軍人よ」

エリカ「……」

エリカ「でも隊長は、アンタ達専門家に任せようって言っていた」

エリカ「……悔しいわ」

エリカ「それに、弱い自分が腹立たしい」

エリカ「……」

エリカ「それでも、アンタは託されたんだから」

エリカ「腑抜けたら承知しないわよ」

エリカ「……しっかり遺跡を攻略して……」

エリカ「出来たら、私の部下も……」

エリカ「……」

みほ「エリ……逸見さん……」

みほ(私が別世界から来た遺跡の素人だってこと、もうこれ絶対言えないよね……)

エリカ「あーもう、ほら、アンタがいると仕事のジャマよ!」

エリカ「喋りすぎちゃったじゃない!」

エリカ「ほら、帰った帰った!」

グイグイ

みほ「追い出されちゃった……」

みほ(でも……なんだかこの世界の逸見さんのこと、少しわかったような気がする……)


62以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 23:39:56.86XuM1AqIo0 (28/29)


<2日目・夜>

ユカリ「いやー、ついつい軍の話を聞き入っちゃいましたねー」

マコ「ベッドがいい感じにふかふかだったぞ」

ハナ「ご飯も美味しいですね」

サオリ「もー、みんな好き放題でー」

サオリ「みぽりんも、ごめんねー一人にしちゃって」

サオリ「心細かったり寂しかったら言ってね、一緒にいてあげるからっ」

ユカリ「そうですねー、西住殿がしんどかったら言ってくださいね」

みほ「あ、ううん、大丈夫」

みほ「一人には慣れてるから」

サオリ「え、なにそれ重い話?」


63以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/06(土) 23:50:36.87XuM1AqIo0 (29/29)


マコ「まあ、私達と居ても気を使う、みたいな可能性もあるしな」

ユカリ「ええ~」

みほ「そ、そういうわけじゃ……」 アセアセ

マコ「それに、情報収集にしろ何にしろ、バラけた方が効率的ではある」

マコ「……やりやすいようにしたらいい」

ユカリ「……ですね」

ユカリ「西住殿は私達のリーダーですから!」

みほ「……うん、ありがとう」

みほ(……明日は何をしようかなあ)


何をする?(下記より1つ選択) >>64

・港をうろつく
・ブラックティーガー本拠地に行く
・リストランテ『ドゥーチェ』に行く
・市場に行く
・町外れの酒場『トゥータ』に行く
・歓楽街に行く
・ガラクタ山に行く
・ガラクタ山の麓にあるスラム街に行く
・ガラクタ山の麓にある高級住宅街に行く

・ユカリに会う
・サオリに会う
・ハナに会う
・マコに会う
・マホに会う
・エリカに会う
・アカホシに会う
・アンチョビに会う


64以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 00:07:30.906MmaFAnG0 (1/1)

赤星に会う


65以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 01:41:23.90Z7RBcvUE0 (1/16)


アカホシ「それじゃあみなさん、消灯ですよ」

みほ「あ、赤星さん……」

アカホシ「はい」

みほ「明日、少し付き合ってもらっても……」

アカホシ「!」

アカホシ「勿論です」

アカホシ「皆さんのお世話がお仕事、というのもありますけど……」

アカホシ「みほさん達とは、その……仲良くしたいなあって気持ちも、本当ですから」 エヘヘ

みほ「それじゃあ、また明日…!」

アカホシ「うん。また明日」

アカホシ「おやすみなさい」

みほ「うん。おやすみなさい」


66以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 02:19:33.11Z7RBcvUE0 (2/16)


【3日目】

チュンチュンチュン

みほ「ん……」

みほ(今日は早めに起きちゃったな……)

みほ(早朝練習の癖が抜けてないなあ)

みほ(みんなまだ寝てる……) モゾ

みほ(……)

みほ(あ、でも1階から物音が……)



67以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 02:38:11.17Z7RBcvUE0 (3/16)


トントントン(階段を降りる音)

みほ「……あ」

アカホシ「わ、おはようございます。早いですね」

みほ「あはは……いつもの癖で……」

アカホシ「そうなんですね」

アカホシ「でも、少しわかるなあ……」

アカホシ「私も、結構軍で早起きに慣れちゃって、目覚ましなしでも起きちゃうんですよね」

みほ(そういえば、私の知ってる赤星さんも、真面目に朝から練習してたっけ……)

みほ(……あの大会のあとでも……)

アカホシ「丁度ご飯作ってたんですけど……」

みほ「わあ、いただいてもいいんですか?」

アカホシ「勿論……!」

アカホシ「皆さんの分も作っておく予定でしたし」


68以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 03:26:23.23Z7RBcvUE0 (4/16)


みほ「わあ、美味しい……素朴な味……」

アカホシ「食事の美味しさは士気に関わりますしね」

アカホシ「本物の木の根を食べていたときと違い、今はちゃんとゴボウが手に入るので助かるなーって」

みほ(食べてたのかな……木の根……)

アカホシ「それで、食べたらどうします?」

アカホシ「一応、今は皆さんのお世話以外に特に任務はないので、なんでもお手伝いは出来ますけど」

みほ「……」

みほ「あれ、だとすると、私達が声をかけてなければ……」

アカホシ「あ、別にその場合でも、サボってるわけじゃありませんよ?」

アカホシ「ユカリさんと一緒にバトルディッガーの整備をしたり、食事の準備をしたり」

アカホシ「他にも……一緒に潜ってくれそうで、なおかつ向いていそうな人員をピックアップしたり」

みほ「ふえ? 人員……?」

アカホシ「はい」

アカホシ「……カーボンのおかげで、バトルディッガーの中は安全ですが……」

アカホシ「バトルディッガーの体躯では通れない場所というのもありますから」

アカホシ「斥候要員なんかも必要ですし、車外に出る人間は必要です」

アカホシ「とはいえ、皆さんは5人で1つのチーム」

アカホシ「万が一にも欠けさせるわけにはいきません」

アカホシ「だから――私や、他の者が、斥候要員として、同乗します」


69以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 03:29:37.97Z7RBcvUE0 (5/16)


みほ「……」

アカホシ「そんな顔しないでください」

アカホシ「……別に、捨て駒というわけじゃ、ありませんから」

アカホシ「それより、いい天気ですし、外に出ませんか?」

アカホシ「あまりここでお喋りをしていると、上の皆を起こしちゃいそうですから」

みほ「あ、それは、そうか……」

みほ(こっちの世界の赤星さん、かあ……)

みほ(どうやって一緒に過ごそうかな……)


>>70
A:お店に入って雑談をする
B:一緒に街をぶらぶら歩く
C:遺跡攻略について話をする
D:目星をつけている人員を紹介してもらう
E:ホテルPAWA
F:その他(内容併記)


70以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 03:38:22.304mUHQHMmO (1/1)

C


71以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 12:55:35.99B9lP5tmTO (1/1)

圧倒的黒森峰人気


72以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 20:53:58.32Z7RBcvUE0 (6/16)

寝落ちしてました、申し訳ない


73以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 20:56:39.74Z7RBcvUE0 (7/16)


みほ「遺跡なんですけど……」

みほ「何か、分かっている情報とかはありますか?」

アカホシ「そうですね……」

アカホシ「遺跡は毎回入る度にちょっとずつ構造が変わるって話だから」

アカホシ「あまり参考にならないかもしれませんけど……」

みほ(そうだったんだ……)

アカホシ「なんだか巨大なスライムがいて……」

みほ「スライム……」

みほ(弱そうだし、それならなんとか……)

アカホシ「銃撃も効かないし、刀で切ることも出来ないし……」

アカホシ「取り込まれたら呼吸も出来ない」

アカホシ「……今思い出すだけで、寒気が、します」 カタカタ

みほ(う、うええ……そんなに……怖いんだ……)


74以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 21:21:54.44Z7RBcvUE0 (8/16)


アカホシ「……」

アカホシ「私……」

アカホシ「失敗をして、スライムに、食べられたんです」

みほ「え!?」

アカホシ「バトルディッガーの中にいても、隙間から侵入されるようで……」

みほ「……」

アカホシ「まるで溺れているかのように苦しくて……」

アカホシ「……体中をスライムに犯されているようでした」 ガタガタ

みほ「その……」

アカホシ「……他の乗組員が、助けてくれたんです」

アカホシ「……」

アカホシ「何人かで引っ張れば救出できる」

アカホシ「それが、あの出来事で、唯一得たものかもしれません」



75以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 21:24:51.05Z7RBcvUE0 (9/16)


アカホシ「その後は、地獄でした」

アカホシ「スライムから助け出された私の目に飛び込んできたのは、天井を埋めるスライムの群れ」

アカホシ「……私が叫んだのと、目の前で担任が食われたのは、ほぼ同時」

アカホシ「助けようとした。助けたかった」

アカホシ「でも……数が多すぎた」

アカホシ「それでも何とかしようと、皆色々試そうとして、そして――」

アカホシ「……」

アカホシ「イツミさんが、撤退命令を出した」

アカホシ「全滅をさけ、勝利を見据えた的確な判断だったとは思う」

アカホシ「でも……」

アカホシ「その判断に乗っかって、誰が襲われているかも把握できぬまま、脱出口へと駆け出したときの私は……」

アカホシ「多分、自分のことしか考えれてなかった……」

みほ「赤星さん……」


76以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 21:27:36.79Z7RBcvUE0 (10/16)


みほ「私も……似たようなことがありました」

みほ「溺れたアk……仲間を助けようとして、結果チームを壊滅に追い込んでしまったことが……」

アカホシ「みほさん……」

みほ「……夢に見るんです」

みほ「あのときのことを」

みほ「自分の判断は正しかったって、そう思いたいのに」

みほ「お前のせいだって責める言葉が……消えないんです」

アカホシ「……私達、似た者同士なのかもしれませんね」

アカホシ「仲間を助けるため、動けたかどうかは真逆ですけど」

みほ「……結果として、味方がまだ生き残っているかどうかも、真逆ですよ」

アカホシ「……だから、モグラ乗りが見つかったって聞いて、志願したんです」

アカホシ「もう、逃げたくないから……」



77以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 21:29:42.95Z7RBcvUE0 (11/16)


アカホシ「私……バトルディッガーが好きなんです」

アカホシ「軍に入ったのも、それが理由で」

アカホシ「といっても……もう、私が指揮した戦車は、遺跡で大破しちゃったんですけど」 アハハ

みほ「……私は……」

みほ「戦車が……バトルディッガーが好きなのか、よく、わかりません」

みほ「でも……」

みほ「これ以上、嫌いにはなりたくないから」

みほ「アカホシさんと一緒に遺跡にいって、一緒に帰ってきます」

みほ「そのつもりです」

アカホシ「……はい」

アカホシ「皆で無事に帰ってこれるように……がんばりましょうね」

みほ「うん……」


78以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 21:32:38.33Z7RBcvUE0 (12/16)


<3日目・夜>


【歓楽街】


???「ふーん、それでー?」 モグモグ

???「はっ。どうやらブラックティーガーの連中が、流れのモグラ乗りを味方に引き入れたようです」

???「なるほどねー」 モグモグ

???「ちょーっと対策取る必要あるかもねえ」 モグモグ

???「かーしまー」 モグモグ

モモ「はっ」

???「ブラックティーガーを追い出しにかかるよお」 ニィ


79以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 21:33:59.37Z7RBcvUE0 (13/16)


【4日目】


みほ「ん……」

みほ「もう朝、かあ」

みほ「……」

みほ(明日には、遺跡にいくんだよね……)

みほ「……」

みほ(じっとしてると落ち着かないな……)


何をする?(下記より1つ選択) >>80

・港をうろつく
・ブラックティーガー本拠地に行く
・リストランテ『ドゥーチェ』に行く
・市場に行く
・町外れの酒場『トゥータ』に行く
・歓楽街に行く
・ガラクタ山に行く
・ガラクタ山の麓にあるスラム街に行く
・ガラクタ山の麓にある高級住宅街に行く

・ユカリに会う
・サオリに会う
・ハナに会う
・マコに会う
・マホに会う
・エリカに会う
・アカホシに会う
・アンチョビに会う


80以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 21:36:28.08TMs3ww5x0 (1/2)

市場に行く


81以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 21:49:56.56Z7RBcvUE0 (14/16)


みほ「ふう……」

みほ「不安になって市場にきたけど……」

みほ(武器関係はユカリさんが準備してたし、ご飯とかは赤星さんが用意してくれてたんだよね……)

みほ(一応、こっちの世界の私が溜めたお金を使っていいって言われているけど……)

みほ「ちょっと躊躇うなあ……」

みほ(何を買えば役立つのかも、ピンとこないし……)

ポン

みほ「ひゃっ」


みほの肩を叩いて声をかけてきた人物(登場済みキャラでも未登場キャラでもOK) >>82


82以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 21:58:00.24TMs3ww5x0 (2/2)

アンチョビ


83以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 22:02:07.61Z7RBcvUE0 (15/16)


みほ「あ、アンチョビさん!」

アンチョビ「はは、驚かせてごめんごめん」

アンチョビ「どうしたんだ、買い物か?」

みほ「あ、はい……」

みほ「アンチョビさんは……」

アンチョビ「ああ、店の買い出し」

アンチョビ「この時間帯はそんなにお客さんも来ないから、店はペパロニとカルパッチョにまかせてあるんだ」

みほ「あのお二人に……」

アンチョビ「不安そうになるのもわかるけど、いやまあ、カルパッチョの方はすごい頼りになるんだぞ?」

アンチョビ「ペパロニはちょーっと頼りないけど……」

アンチョビ「それでも、私の後継者になるなら、あいつだって思ってるからな」

みほ「信頼しているんですね」

アンチョビ「まーなー……」

アンチョビ「姐さんだなんだって言われるけど、私がこーして頑張れてるのも、二人がいてくれるからだよ」


84以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 22:17:31.49Z7RBcvUE0 (16/16)


アンチョビ「そういえば、何を買いに来たんだ?」

みほ「ええと、それが……」

みほ「よく分からなくて……」 エヘヘ

アンチョビ「はあ? なんだそれ」

アンチョビ「しょうがないなあ、ちょっと付き合ってやる」

みほ「いいんですか?」

アンチョビ「ああ」

アンチョビ「モグラ乗りなら、私の後輩ってことになるしな!」

みほ「え? アンチョビさん、昔モグラ乗りだったんですか?」

アンチョビ「まーなー」

アンチョビ「って言っても、小型の偵察用のヤツだけどな」

アンチョビ「だから遺跡探索者相手に商売始める連中の相談にも乗ってやってるんだ」

アンチョビ「保存食から武器、便利道具、変な面白アイテムまで、言ってくれたら扱ってるとこ紹介するぞー」 ハハハ

みほ「あ、それじゃあ、>>85なんかも……」

アンチョビ「おお、扱ってるところ、あるぞー」


85以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/07(日) 23:39:42.91UAl1+W8fO (1/1)

奴隷


86以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/08(月) 02:46:14.024Kn36qIh0 (1/5)


みほ「あ、それじゃあ、奴隷なんかも……」

アンチョビ「おお、扱ってるところ、あるぞー」

アンチョビ「……あるけど、本気か?」

みほ「ええと……はい……」

みほ(こういうファンタジーだと、奴隷制度があって、そこで奴隷と仲良くなると良い、みたいなのが流行ってるんだよね……確か……)

アンチョビ「んー……私はあんまり好きじゃないんだけどなー、奴隷」

みほ「えっ、そうなんですか?」

アンチョビ「私は皆で仲良く笑ってパスタを食べれるような世界になってほしいと思ってるからなあ」

アンチョビ「まあ、私自身、ビンボー側っていうのもあるけど……」

アカホシ「奴隷、一応、条約では禁止になっているんですけどね」 ヌッ

みほ「わあ!?」

アカホシ「こんにちは。偶然ですね」

みほ「びっくりしたあ……」

アカホシ「私も買い出しだったので……」

アカホシ「っと、奴隷ですけど、条約で禁止されてるので、あんまりストレートに『奴隷』として売られていることは少ないですよ」

アンチョビ「この街でも、“おてつだいさん”として売られているしなあ」

アカホシ「……ちなみに、私の国では“部下”という名前で奴隷を呼んでいます」

アカホシ「みほさんは、もうすでに大量の奴隷を抱えている状況というわけです」

みほ「わ、笑えないよその冗談……」 ハハ・・・


87以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/08(月) 02:55:12.324Kn36qIh0 (2/5)


アカホシ「でも本当に奴隷を買うなら、こっちで融通はきかせておきますよ」

アカホシ「遺跡探索に奴隷もつれていけるようにします」

みほ「あ、ありがとうございます……」

みほ(なんとなくで言っちゃった、とは言い出しにくい雰囲気……)

アンチョビ「……まあ、案内するって言っちゃったもんなあ」

アンチョビ「悪いけど、みほを借りていくぞ」

アカホシ「あ、はい、どうぞ」

みほ「あっ、赤星さんはついてきては……」

アカホシ「私は、やめておきます。だって――」

アンチョビ「奴隷を売ってるのは、市場でではなく、高級住宅街のあるエリアだからな」

みほ「え?」

アンチョビ「庶民でごった返す場所に来たくない、って身分の人間だろうからな、奴隷なんて買うのは」

アンチョビ「だからか知らないけど、この街唯一の奴隷販売店はそこにあるんだ」

アカホシ「高級住宅街はブルーチーターの縄張りですからねえ」

アカホシ「教団幹部もたくさん住んでるっていうし……」

アンチョビ「私が居るとはいえ、刺激しないためにもみほ一人がいいだろうな」

みほ「……わかりました」

みほ(不安だけど……なんとかなる、よね……?)




88以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/08(月) 03:00:48.804Kn36qIh0 (3/5)


【高級住宅街】

アンチョビ「うーん、いつ来てもとんでもなくデカイ建物だな」

アンチョビ「圧倒されるだろー?」

みほ「え?」

みほ「あ、はい、そうですね……」

みほ(うちのお屋敷の方が広いかな……)

アンチョビ「っと、ここだここだ」

アンチョビ「……良くない奴隷がメインだけど、バラエティは豊かに揃えているからな」

アンチョビ「何か役立つ奴隷が見つかるといいな」

みほ「はい、ありがとうございます」


89寝ます2019/04/08(月) 03:08:40.254Kn36qIh0 (4/5)



【奴隷市場『性奴 グロい穴』】


アッサム「……いらっしゃい」

みほ(わわっ、裸で鎖に繋がれてる人がいっぱい……!)

アッサム「ここは主に性的な奴隷を扱っていますが……」

アッサム「それ以外のスキルを持っている奴隷も大勢います」

アッサム「ご希望の奴隷をあげてくれたら、見繕いますよ」

みほ「え、えと」 アセアセに

アンチョビ(うーん、服屋とかでテンパるタイプだなこれ……)

アンチョビ(でも、奴隷制度はどうも苦手だし、割って入るのもなあ) ウーン

みほ「えと……探してるのは……」

みほ「>>90の条件に当てはまる奴隷なんですけど……」


90以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/08(月) 07:21:22.97n1R3Kr5hO (1/1)

博学で守りたくなる


91以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/08(月) 23:57:33.564Kn36qIh0 (5/5)

この人数だと寄り道減らしてサクサク完結向かう方がいいのかしら
ガルパン安価スレあんまり知らないので分からないぜ…
投下します


92以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/09(火) 00:04:40.03yPIScUPm0 (1/7)


みほ「博学で守りたくなる、の条件に当てはまる奴隷なんですけど……」

アンチョビ「お、おいおい……」

アッサム「奴隷とは、道具のように使役されることが大半」

アッサム「守りたくなる、と万人が思うような者は……」

アッサム「それと、守りたくなると虐めたくなるは表裏一体」

アッサム「あるお客様の保護欲をそそる奴隷が、別のお客様の加虐欲をそそるというのはよくあること」

アンチョビ「それに、奴隷の身分だと博学ってのもなー」

アッサム「ああ、それはどうにかなります」

アンチョビ「え? そうなの?」

アッサム「奴隷にも色々いますから」

アッサム「貧乏だからと学がないわけではないんですよ」

アンチョビ「あー、まあそうだよなー」

アッサム「アンチョビ様はお金も学もないですけど、必ずしも全ての人間がそうとは限りません」

アンチョビ「あれ? 今しれっと暴言吐かれた?」

アッサム「冗談ですよ……アンチョビ様はちっとも奴隷を雇ってくれる気配がありませんから」

アッサム「お店の利益のためにもうちから沢山の奴隷を仕入れてくれていれば……」 ハァ

アンチョビ「なあ、冗談なんだよな? まあまあ目がマジっぽいのは気のせいだよな?」


93以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/09(火) 00:28:28.87yPIScUPm0 (2/7)


アッサム「守りたくなる、というのは大分主観によりますが……」

アッサム「博識なら、この娘一択ですね」

ジャラッ…

オレンジペコ「……」

アンチョビ「おお……確かになんか賢そうな雰囲気……」

オレンジペコ「……」 ペコリ

みほ「礼儀も正しいですね」

アンチョビ「ちょっと口数が少ないが……まあ奴隷ってそんなもんなのかな」

アッサム「……口数の少ないのが最上の人」

オレンジペコ「シェイクスピアですね」

みほ「!」

アンチョビ「ん????」

アッサム「彼女は革命が起きた西洋国家の貴族の娘でして、このように知識が豊富です」

アッサム「驚かれましたか?」 フフッドヤッ

みほ「……」

みほ(この世界にもシェイクスピアっているんだ……どんな世界観なんだろう……)


94以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/09(火) 00:43:39.69yPIScUPm0 (3/7)


アッサム「お気にめしましたか?」

みほ「あ、はい」

みほ「ええと、ちなみにおいくら……」

アッサム「そうですね」

アッサム「元貴族のご令嬢であることの付加価値を加味して……」

アッサム「大体このくらいですね」

みほ「…………」

みほ「いち、じゅう、ひゃく……」

みほ(ぴ、ピンと来ないけど、手持ちじゃ足りないことはわかる……)

アンチョビ「た、たっっっっかあ~~~~~!?」

アンチョビ「こ、これ、ちょっとした家が立つぞ!?」

アッサム「立ってた家が潰れた象徴ですから、そのくらいは」

みほ(やっぱり高いんだ……)


95以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/09(火) 01:15:22.27yPIScUPm0 (4/7)


アッサム「ちなみにですが……これは適正価格ですよ」

アッサム「奴隷商人という身ゆえ、性根が腐っていると思われがちですが……」

アッサム「これでも善良さで売っているんですよ」

みほ「……」 チラッ

アンチョビ「ん?」

アンチョビ「ああ、ホントのことだぞ」

アンチョビ「ホントは奴隷なんて無い方がいいんだけど、そんなすぐになくなるもんじゃないみたいでさ」

アッサム「この街の奴隷を私が管理し、適正価格で販売することで、他所の悪徳業者が参入しないようにしてるんですよ」

アッサム「……これでも、奴隷の扱いは、かなりいい方であるという自負もあります」

アッサム「ですから、どうしても値段は張るのです」

アッサム「それに、このくらいポンと出せるような人じゃないと、今後奴隷を養っていくのは難しいでしょうから」

アッサム「……やっぱり、道具のように使われると分かっていても、幸せになれる可能性は信じたいですから」

みほ「……」

みほ(そうだよね……ある程度迎え入れる体勢を整えてからじゃないと……)


96以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/09(火) 01:39:57.81yPIScUPm0 (5/7)


アッサム「ちなみに、うちでは買い取りもしてるので」

みほ「え?」

アッサム「モグラ乗りですよね」

アッサム「戦力にならなくなったメンバーの買い取り、しますよ」 フフ

みほ「し、しませんよそんなことっ!」

アッサム「怪我したり動けない奴隷も買い取りますよ」

アッサム「うちはどんな奴隷でも買い取ることを売りにしてますから」

みほ「ぜ、絶対売りませんから!」 ダッ

アッサム「ふふ……逃げられてしまいましたね」

アンチョビ「あんまりからかってやるなよー、結構純情なんだから」


97以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/09(火) 01:49:05.04yPIScUPm0 (6/7)


【市場】

みほ「すみません、思わず走り出しちゃって……」

アンチョビ「あー、いい、いい」

みほ「結果結構迷っちゃいましたし……」

アンチョビ「まあ、慣れない内に勢いで動くとそうなるよなあ」

アンチョビ「とりあえずブルーチータと揉めてなくてよかったよ」

みほ「あ、そうか、揉めてた可能性もあるんですね……」

アンチョビ「ああ。だから次からも奴隷を見に行くときはウチに寄るといい」

アンチョビ「私かカルパッチョが案内するから」

みほ「ありがとうございます」

みほ(さっきの娘を買うなら、遺跡でお宝を持ち帰るなり、お姉ちゃんに支援を貰うなり、考えないとなあ……)


98寝ます2019/04/09(火) 02:01:37.33yPIScUPm0 (7/7)


<4日目・夜>

アカホシ「とりあえず、明日は遺跡突入のゲートが開かれますけど……」

アカホシ「もう準備は大丈夫ですか?」

アカホシ「まだなら、一旦見送る手もありますけど……」

サオリ「でも、あの、ほら……イツミさん?が許してくれないんじゃない?」

アカホシ「許させるのが私の仕事ですから」 アハハ

アカホシ「それで、どうしましょう」

みほ「>>99」


どうする? >>99(下から選択。選択肢以外の場合安価下)
A:遺跡に行く
B:遺跡に行くのを見送る
C:遺跡に行く勢と遺跡に行かない勢で分けてしまう(行く勢と行かない勢の内訳併記)



99以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/09(火) 02:15:13.22CS2v/g+O0 (1/1)

Aで


100以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/09(火) 07:05:17.12nr+TaH9B0 (1/1)

パワポケ好きとしてこのスレは応援せざるを得ない


101以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/10(水) 01:21:36.021MUHSgan0 (1/2)

現時点でシロタとトウコのポジションにあたるキャラいる?(ニヤリ)


102以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/10(水) 21:17:56.95W+t6i88dO (1/1)

麻子をシロタにすれば、久子がトウコになるかもしれない


103以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/10(水) 21:56:20.97r3rjbfJ50 (1/2)

誰かを仲間に入れるために殺さないといけないポジション、アリサ加入条件がタカシ死亡とかくらいしかなさそう

申し訳ないんですが、死ぬほど疲れているので、今日も投下はお休みです
明日か明後日には……


104以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/10(水) 22:03:26.861MUHSgan0 (2/2)

今だから言える

シロタさん、毎回トウコの引換券にしてごめんなさい
トウコが幸運持ちだからパーツ集めが捗るのよ…


105以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/10(水) 22:17:47.90r3rjbfJ50 (2/2)

シロタさん、弱くないのに、トウコが強すぎる


106以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/12(金) 00:11:53.60+SuJgbCD0 (1/7)

明日朝早いので、少しだけ投下します


107以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/12(金) 00:14:04.12+SuJgbCD0 (2/7)


みほ「行きましょう」

みほ「戦車は、火砕流の中にだって突き進むんです」

アカホシ「そうですよね……」

アカホシ「我々に後退の文字はなし」

アカホシ「行くのであれば、お付き合いしますっ」

サオリ「やだもー、そんな特攻死するみたいな気合いれないでよー」

アカホシ「死を前にしても怯えない鋼の心、それが大切ですから……」 アハハ…

みほ(ところどころ戦時中は門下生こんなノリで出撃してたのかなって思わされるなあ……)


108以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/12(金) 00:44:09.64+SuJgbCD0 (3/7)


【黒の遺跡】

ユカリ「森の中の遺跡……」

ユカリ「見つかりにくい場所ではありますが……」

マコ「他チームの襲撃とかは大丈夫なのか?」

アカホシ「一応、人数をかけて見張ってはいるので……」

ハナ「同行者はアカホシさんだけなのですか?」

アカホシ「探してはいて、ついてきたがってる子もいたんですが……」

アカホシ「連れてきて大丈夫かの判断が難しくて」

エリカ「……前回のアレがあって行きたがるヤツなんて、どっかネジ外れてるヤツだけだもの」

サオリ「わっ、びっくりした……居たんだ……」

エリカ「ふん、見送りよ」

エリカ「……あんたたちは気に入らないけど、このままこの遺跡に阻まれっぱなしってわけにもいかないでしょうが」

エリカ「とにかく、この遺跡が他の陣営に抑えられないよう、こっちは全力を尽くすから」

エリカ「何の成果も得られずに帰ってきたらただじゃおかないわよ」

みほ「あはは……」

エリカ「だから、まあ……」

エリカ「何かの成果を持って、絶対生きて帰ってきなさいよ」

みほ「……うん」


109以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/12(金) 00:48:54.92+SuJgbCD0 (4/7)


【黒の遺跡・1F】

みほ「うぷ……」

みほ(入り口からワープ、かあ……)

みほ(事前に聞いてて覚悟はしてたけど……)

アカホシ「……うぷ」

ユカリ「あはは、やっぱり慣れてないと変な感じですよねえ」

サオリ「慣れてても変な感じは消えないけどねー」 アハハ

アカホシ「なんかこう、ぐにゃっと歪んで急に景色が切り替わるの、すごくフラフラしますね……」

マコ「……それも、素人がなかなか遺跡から帰ってこれない理由の一つだろうな」

ハナ「この感覚は、体験してみないとわかりませんしね……」

みほ「ほんウォエ……とにね……」

ユカリ「今飲み込みませんでした? 大丈夫です?」

みほ「あ、あはは……なんのことかな……」

みほ(吐いちゃったら、私が慣れてないってバレちゃうもんね……)

ユカリ(ディッガーが汚れることを気にしているなら、言ってくれたら手で受け止めるんですが……)

ユカリ(いやでもこれを自分から提案したら絶対引かれますよね……)


110以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/12(金) 01:00:08.55+SuJgbCD0 (5/7)


みほ「一階は特に何もなし、と」

ユカリ「まあ、大体上層階はそうですね」

マコ「モンスターが居たとしても大した相手じゃない」

ユカリ「遺跡は入る度に微妙に出る場所が変わりますからねえ」

ユカリ「便宜上1階とかって表現をしますが、本当に階層上なのかすらわかりません」

ハナ「餌である人間がランダムでしか入ってこないので、強い魔物はあんまり居ないのかもしれませんね」

サオリ「さらっとエグいことを言った!」

ハナ「餌が少ないと、どうしても元気が出ませんもんね……」

アカホシ(……毎回物足りなさそうにしてるし、明日からオカズ一品増やそうかな……)

マコ「……下の階に行くと、モンスター同士で食い合っていて、王様みたいなやつがいたりするがな」

ユカリ「ボスは不思議とどこの遺跡にもいますからねー」

サオリ「ボスを倒すと遺跡は消えるんだから不思議だよねえ」


111以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/12(金) 01:21:45.12+SuJgbCD0 (6/7)


【黒の遺跡・5F】

みほ「……」

みほ(順調すぎて暇だなあ……)

アカホシ「すごい……」

アカホシ「たまに遭遇する謎の球体を、完全にやりこめてる……」

ユカリ「うちのメンバーは優秀ですからねえ」

サオリ「と、いうわけで~」

サオリ「今はうちのメンバーとなった、優秀なはずのアカホシさんにインタビュー!」

アカホシ「ふえ?」

サオリ「彼氏いますか?」

アカホシ「え、ええと……」

アカホシ「は、恥ずかしいから黙秘で///」

サオリ「え!?嘘いるんですか?!」

サオリ「え、どんな人!?出会いは!?どうしたら出来るんですか!?」

ユカリ「お、落ち着いてください~!!」

マコ「放っておいていいぞ、質の悪いただの持病だ」

ハナ「サオリさんに男性なんて似合いませんしね」

アカホシ「は、はあ……」


112寝るでやんす2019/04/12(金) 01:23:44.89+SuJgbCD0 (7/7)


ユカリ「でも……インタビューはありかもしれませんね」

ハナ「互いのことを知るって大事ですからね」

サオリ「んー……」

サオリ「あ、じゃあさ、みぽりん、何かアカホシさんに聞きたいこととかある?」

みほ「ふえ!? 私!?」

サオリ「いやほら、私、もう完全に彼氏の話しか質問浮かばないからさ」 アハハ…

みほ「ええっと、じゃあ……」

みほ「>>113」


アカホシにする質問 >>113


113以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/12(金) 02:05:59.234cdaPAQ00 (1/1)

ブラックティーガーに入った(兵隊になった)きっかけは何?


114以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/12(金) 22:44:23.94kYH45jiyO (1/1)

戦闘とかってするのかな


115以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/14(日) 00:44:59.17q6OukqNI0 (1/17)

戦闘はコンマとかでやってもよかったけど、そういうのやるなら人数と勢いがいるので、基本的に戦闘はオート進行で……
明日もまあまあ早いのでそこまで長くやれませんが、のんびり投下します


116以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/14(日) 00:54:06.82q6OukqNI0 (2/17)


みほ「ブラックティーガーに入った……兵隊になったきっかけは何?」

アカホシ「きっかけ、ですか……」

アカホシ「言ってしまえば、強制的に招集されたからですね」

みほ「え?」

アカホシ「うちの国、戦争でかなりやられていたんですよ」

アカホシ「でも引くに引けなくて、女子供を引っ張り出すところまできてしまって……」

アカホシ「だから、兵隊になりたかったわけではないんです」

みほ「え、えと……」

サオリ「なんていうか、その……ごめんね」

アカホシ「ああ、謝らないでください」

アカホシ「……確かに強制的な招集でしたけど……」

アカホシ「覚悟はしてましたから」

みほ「……」

みほ(よく知ってる顔で……そんな寂しい顔されると……つらい、な……)


117以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/14(日) 01:07:35.05q6OukqNI0 (3/17)


アカホシ「それと……」

アカホシ「一つ勘違いをしているようですから、訂正しておきますね」

みほ「ふえ?」

アカホシ「ブラックティーガーは、まあ、いわゆる軍隊崩れなんですけど……」

アカホシ「正確に言うと、複数の軍隊崩れの集合体なんです」

ユカリ「そうか、私は話を聞いて回ってましたが、西住殿は知らないんでしたっけ」

アカホシ「私は元々『シュヴァルツフォレスト』を名乗っていた、女子のみの部隊だったんです」

サオリ「珍しいよね、女の子だけなんて」

ハナ「衛生兵などで構成された後方支援用の部隊はいくつか他国で見かけましたけど……」

アカホシ「私達はガッツリ前線でしたからね」

アカホシ「……女だけでも勝てるという印象を植え付け、士気高揚の狙いがあったんだと思います」

アカホシ「とにかく実践に投入できそうな女子を集めて、男性部隊の命と引き換えに、戦果を上げさせられました」

アカホシ「……そんな余裕も敗戦が近づくとなくなってきて、とうとう単独で負けが見えてる戦場に放り出されちゃいましたけど」


118以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/14(日) 01:14:28.07q6OukqNI0 (4/17)


ユカリ「それで生き残ったんですから、大したものですよ!」

アカホシ「あはは……ありがとうございます」

アカホシ「でも、国はそうは言ってくれませんでした」

ハナ「え……?」

アカホシ「私達はただ無様を晒して生き残っただけ」

アカホシ「勝てないなら、せめて名誉の戦死をしてこい、というのが上の意見です」

サオリ「ひ、ひどい……!」

アカホシ「私達は結構広報に利用されてましたからね」

アカホシ「そんな面々が生き恥を晒して逃げ帰ってきた、なんてことは許されないんです」

アカホシ「だから、名誉の戦死を遂げるよう次々と過酷な血に送られ……」

アカホシ「同盟国の部隊と合同で死地に送り込まれている途中で、祖国が降伏したことを知りました」


119以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/14(日) 01:21:46.03q6OukqNI0 (5/17)


アカホシ「……それでも、手ぶらで帰っては、居場所がないから」

アカホシ「部隊の皆と、同盟国の皆で、せめて何か戦果を持ち帰ろうと思って」

ユカリ「それで、遺跡の攻略を……」

アカホシ「……ええ」

アカホシ「ブラックティーガーを名乗ったのも、それからです」

アカホシ「……遺跡を攻略したところで、祖国に受け入れられるとは限らないんですけどね」 ハハ・・・

みほ「……」

アカホシ「っと、暗くなっちゃいましたね」

アカホシ「何か場を盛り上げるようなことしましょうか?」

アカホシ「部隊でやらされた鉛筆食べる芸とか」

サオリ「なにそれ、イジメじゃん!」

アカホシ「戦場では木しか食べられないから慣れるための訓練だ!とか言われましたね」

サオリ「マジで言ってるんじゃなくイジメで言ってるパターンの方がマシっていうレアなケースだ……!」 ガビーン


120以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/14(日) 02:02:51.41q6OukqNI0 (6/17)


【黒の遺跡・10F】

ユカリ「言ってる間にもう10階ですねえ」

サオリ「うーん、今まで攻略した遺跡と比べても簡単だよね」

マコ「……なんか臭いな」

アカホシ「……奥までおびき寄せよう、ということなのかもしれませんね」

アカホシ「実際、私達もここまでは余裕でしたから」

ハナ「ある程度装備が整っていれば余裕でしょうしね」

アカホシ「ええ」

アカホシ「……それで調子に乗ったのがいけなかったんだと思います」

アカホシ「結局ここからは弾薬と燃料との闘いになってくることに、気が付きませんでしたから……」

サオリ「5の倍数階にしか、出口のワープゾーンないもんねえ」

マコ「まだ余裕だ、今回は進む方のワープゾーンでいいか?」

みほ「あ、はい、それでお願いします」

みほ「……」

アカホシ「15階のワープゾーンまでは、モンスターもそこまで強くはありません……」

アカホシ「が、手強くはなってきます」

みほ(うう、緊張してきた……吐きそう……おしっこしたい……うう……)

みほ(お、落ち着かなきゃ……て、掌に人と三回描いて……)

サオリ「どうしたのみぽりん、入って文字を掌に描いて」

マコ「緊張しすぎて錯乱してるな……」

アカホシ「?」


121以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/14(日) 02:43:45.29q6OukqNI0 (7/17)


【黒の遺跡・13F】

みほ「うわっ、真っ暗!!」

ユカリ「あー、たまにあるんですよねえ、こういうステージ」

マコ「何も見えないな……」

アカホシ「私達も、こういうステージで大分燃料を浪費しましたね……」

ユカリ「明かりを装備するって手もあるんですが……」

ハナ「それより砲撃に予算をかけたくて……」

アカホシ「……一応、懐中電灯ならありますけど」

サオリ「う、つまり……」

アカホシ「……斥候、してきます」

アカホシ「元々それが任務でしたから」

サオリ「あ、危ないって!」

アカホシ「……複数人で行動しても、やはり危険でしたしね」

ユカリ「モグラでもないと厳しいモンスターだっていますし……」

みほ「……あ、そうだ」

みほ「赤星さん、懐中電灯をお借りできますか?」

アカホシ「え?」

みほ「斥候に出なくても、こうすれば……」


122以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/14(日) 03:03:39.69q6OukqNI0 (8/17)


アカホシ「きゅ、キューポラから顔を!?」

みほ「うん、やっぱり中からよりこうしてる方がよく見える」

みほ「こうして上半身だけ出して懐中電灯で照らせば……」

ユカリ「た、確かにモグラから離れるよりはいいですけど、ですが……」

サオリ「危ないよお、みぽりん!」

みほ「大丈夫、慣れてるから」

みほ「……」

みほ「あれ、なんだろう」

マコ「!」

マコ「まずい、“システム”だ!」

マコ「しかも溜めてるぞ!」

サオリ「危ない、みぽりん!!!」

みほ「え?」


123レーザーのAA見つからなかった……やる夫AA録の終焉が惜しまれる2019/04/14(日) 03:32:35.73q6OukqNI0 (9/17)


ジュッ

アカホシ「あ、ああああ」

ユカリ「西住殿ォ!」

みほ「びっくりした……」

みほ「まさかいきなりレーザーを撃ってくるなんて」

ユカリ「うぇぇ!?」

サオリ「無傷!?」

みほ「キューポラから顔出してるときは砲弾とか避けなきゃいけないし……」

みほ「西住流では車長は最初に飛び交う砲弾を避ける訓練からさせられるから……」

みほ「私も3歳の頃にやらされたなあ……」 ヒョイ

ユカリ「ま、またレーザーを避けてる……」

マコ「何で平和っぽい世界から来てるのに誰より機敏な回避行動を取れるんだ……」


124以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/14(日) 03:43:45.73q6OukqNI0 (10/17)


みほ「ふう……何とかやっつけましたね」

ユカリ「とうとう最後まで上半身出しっぱなしでしたね……」

みほ「でも、おかげでⅣ号には傷一つつかなかったよ」

マコ「まあ、システムは生体感知でもしてるのか、生身の人間を優先して襲ってくるからな……」

アカホシ「どんな訓練をすれば、そんな回避能力を……」

みほ「まあ、さすがにいきなり砲弾はまずいし、最初は投げられる石をよけるところから始めるんだけど……」

みほ「最初は正面から投げられる石を避けて、どんどんいろんな方角からくるようにするの」

みほ「慣れてきたら視覚からでも空気の流れを感じてよけられるように」

サオリ「いやいやいや、それ普通に達人クラスのやることだから!!」

サオリ「ていうか石を投げるの!? 女の子の顔に!? 正気!?」

みほ「あ、でもある程度避けられるようになるまでは一応防具をつけるから……」

ユカリ「いや、最後まで防具つけてるわけじゃないって時点で驚きですよ……」


125以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/14(日) 03:46:12.046CXl/u02O (1/1)

これゲームオーバーになったらどうなる?
6までのように一回でファイル消去?


126バトルディッガーは原作に沿うと仲間が死ぬ。あんこうだけでライフ4、いけるやん!!2019/04/14(日) 04:19:35.18q6OukqNI0 (11/17)


みほ「昔は結構運動とかしてたし、輪ゴム鉄砲を撃ち合ったりしてよく遊んだなあ」

アカホシ「なんか私より殺伐とした幼少期をすごしてますね……」

みほ「まあだから、私は上半身を出してても大丈夫」

みほ「こうしてる方が視界も良好だし、いいんじゃないかな」

ユカリ「まあ、そうですけど……」

サオリ「スライムとかドラゴンとか、攻撃範囲が大きい相手がいるときはすばやく中に入ってね」

みほ「うん、それは大丈夫」

みほ「まずいときは大体感覚で分かるし……」

アカホシ「さすが……本場のモグラ乗りは違うなあ……」

サオリ「いや……モグラ乗りでもここまできてる人は相当レアだよ……」


127以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/14(日) 04:27:51.50q6OukqNI0 (12/17)


みほ「まあ、本当にまずいと判断したら避難――――」

みほ「きゃああああああああああああああああ!!」 シュポッ

みほ「な、なんっ、なんか気持ちわるいのがっ……!」 ガクガクガク

アカホシ「あー……」

アカホシ「ゴキブリですね」

みほ「ご!?」

アカホシ「私達の部隊もそれで最初パニックになったんですよ」

ユカリ「あれ、かなり気持ち悪いですもんねえ」

サオリ「み、みぽりん……」

みほ「ふえ?」

マコ「う、うううう、うごくなよ……」

ハナ「ど、どうしましょう……まさか貫くわけにも……」

みほ「ま、ままままままままさか……!」

みほ「いあああああああああああああああああ!!」

みほ「とって! とってえええええええええええ!!」

マコ「ばっ、暴れるな!」

サオリ「きゃあああああ! 飛んできた!」

アカホシ「い、痛い! 噛んできた!!」

ユカリ「ええい! 潰しますよ!」

みほ「無理無理無理無理無理!!」

みほ「虫は平気だけど、気持ち悪さパワーアップしたクリーチャーは無理ぃ!!!」


128以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/14(日) 05:05:23.93q6OukqNI0 (13/17)


 ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・


 ・  ・  ・  ・  ・  ・


 ・  ・  ・



ユカリ「な、なんとか始末できましたね……」 ゼーゼー

みほ「……」 グッタリ

マコ「色々体力も削れたし、今回は15階で帰った方がよさそうだな……」 ゲッソリ

アカホシ「……ですね」

みほ「うう……夢に見そう……」


129以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/14(日) 05:13:09.50q6OukqNI0 (14/17)


【黒の遺跡前】

アカホシ「はあ……とりあえず無事に戻ってこられましたね」

みほ「……逸見さん、手ぶらで帰ったし、すごく怒りそうだなあ」

サオリ「い、一応色々拾ったけど……」

ユカリ「それは全部こちらの取り分ですし、成果なし扱いでしょうねえ」

マコ「まあ、ないでもないぞ」

アカホシ「え?」

マコ「拾った武器の中に、スライム系が嫌う火炎放射とかがあったからな」

マコ「スライム駆除の目処は立った」

サオリ「さっすがマコ!」

マコ「……問題もある」

アカホシ「え?」

マコ「モグラの中にまで隙間から侵入するという話が本当なら、少なくとも車内に5人はほしい」

ユカリ「通常通りの車長・装填手・砲手・通信手・操縦手、ということですか」

マコ「ああ」

マコ「回避も当然いるが、攻撃も必要だからな」

マコ「だが、自由に動くにしては、取り残された救出対象が邪魔になる可能性が高い」

マコ「……私達がスライムと戦っている間に、生存者を助け出す人員がいる」

マコ(生存者がいるのなら、だけどな)


130以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/14(日) 05:19:28.42q6OukqNI0 (15/17)


アカホシ「なるほど、それは確かに」

サオリ「戦闘中のモグラに乗せるわけにもいかないから、他にもモグラが必要だよね」

アカホシ「それは……頼めばなんとかなると思うけど……」

マコ「まあ、それを動かす人手と、救出に出る人間が必要だな」

みほ「最低でも何人必要なんだろう?」

ユカリ「できれば自衛が出来るようにしていてほしくはありますが……」

マコ「戦闘をこちらで引き受けるなら、砲手や装填手はいなくてもいいだろう」

アカホシ「車長兼通信手と操縦手、あとは外に出て人を回収する人手ですね」

アカホシ「勿論多い方がいいですけど……」

アカホシ「私を除いてあと2人いれば、なんとかなるかと」

みほ「あと二人……」

アカホシ「とりあえず、それでかけあってみますね」

みほ「はい」

アカホシ「それでは、人員の方は、よろしくおねがいします」

サオリ「オッケー」

マコ「まあ、何とかなるだろう」

ユカリ「頼りにしてますね、西住殿っ」

みほ「……」

みほ(え、あれ、これもしかして私が人員探すやつ?)

みほ(コミュニケーション能力がファービーにも劣ると陰口叩かれてたのに?)


1315時やんけ寝ます2019/04/14(日) 05:25:29.93q6OukqNI0 (16/17)


<6日目>


みほ「ん……」

みほ「わっ、もう午後だ……」

みほ「疲れて泥のように眠ってたんだ……」

みほ「……」

みほ「遺跡、怖かったなあ……」

みほ「……」

みほ「でも知らない人に話しかけるの、同じくらい怖いんだけどなあ」 ズーン

みほ(うう、でも赤星さんは逸見さんに嫌味言われに行ってるっぽいし、全部を丸投げするわけにもいかないよね……)

みほ「うう、今日どうしよう……」


何をする?(下記より1つ選択) >>132

・疲れたから寝て過ごす

・港をうろつく
・ブラックティーガー本拠地に行く
・リストランテ『ドゥーチェ』に行く
・市場に行く
・町外れの酒場『トゥータ』に行く
・歓楽街に行く
・ガラクタ山に行く
・ガラクタ山の麓にあるスラム街に行く
・ガラクタ山の麓にある高級住宅街に行く
・奴隷市場に行く

・ユカリに会う
・サオリに会う
・ハナに会う
・マコに会う
・マホに会う
・エリカに会う
・アカホシに会う
・アンチョビに会う
・アッサムに会う


132以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/14(日) 06:47:44.41Hf9wTtMPo (1/1)

エリカに会う


133以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/14(日) 23:50:39.76q6OukqNI0 (17/17)

めちゃ眠たいので少しだけやって寝ます


134以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/15(月) 00:03:38.09My7cPO3G0 (1/3)


【港・ブラックティーガー本部】


みほ「逸見さん」

エリカ「ん……ああ、アンタね」

みほ「今日はこっちにいたんだ」

エリカ「……遺跡で奪還作戦を行う目処とか目安が出来たって言うじゃない」

エリカ「そうなると、ただ待ってるだけじゃなくて、色々動かないといけないのよ」

エリカ「行けそうな人材の発掘はアカホシに任せてあるけど、他の人員の配置は私の担当だし」

エリカ「仕事を適切に割り振って、敵からの襲撃に備えるのは当然として」

エリカ「他所のチームが管理している遺跡を奪い取る算段が必要になってくるわ」

エリカ「救出作戦に成功して、遺跡の主を倒し宝玉を持ち帰ったら……」

みほ「あ、そうか。他の2チームが宝玉を奪うため結託してくる可能性が」

エリカ「ええ。ましてや救出したばかりの負傷者を抱えた状況でね」

エリカ「向こうからしたら5の倍数の時を狙って襲うのが一番」

エリカ「……だから結構難しいのよ」

エリカ「通常時は攻めてこられる可能性が低い分、向こうのまもりは硬い」

エリカ「運良く奪い取っても、2箇所防衛できるほどの人員、遺跡から救助してこない限り足りないわ」

エリカ「そうなると互いに手薄な本拠地を攻め合う形に5の倍数のときに持っていくってなるけど……」

エリカ「……」

エリカ「って、アンタにこんなこと言ってもしょうがないわよね」

エリカ「それより、何の用よ」

エリカ「何か話があって来たんでしょう?」

みほ「ええと……」


何をしに会いにきた?  >>135
A::話をしにきた
B:パーティーに勧誘しにきた
C:仕事を手伝いにきた
D:仕事の邪魔をしにきた
E:息抜きに誘いにきた
F:性欲を我慢できずヌキの誘いにきた
G:命を奪いにきた
H:その他(併記)


135以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/15(月) 02:02:18.80X2qTtlt20 (1/1)

Aで 勧誘はまだ早いと見た


136以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/15(月) 15:57:02.54eWLiFI3yO (1/1)

ま、まともに進行してる!!(安価だともっと荒れると思ってた)


137以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/15(月) 18:34:01.479cTdqBNAO (1/1)

FとGはなんやねんお前…


138以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/15(月) 23:45:05.85My7cPO3G0 (2/3)

またちょっとだけ投下します


139以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/15(月) 23:47:10.88My7cPO3G0 (3/3)


みほ「ええっと、お話をしたいなあって……」

エリカ「話ィ?」

エリカ「そんなたいそれた話題なんてないわよ」

エリカ「それともなに? 手捏ねハンバーグの美味しい捏ね方でも語れっていうわけ?」

みほ(うわーこの皮肉ったらしい表情、懐かしいなあ……)

みほ「ええっと……」

みほ(何の話題を振ろうかな)



エリカに振る話題 >>140



140以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/16(火) 00:57:06.30JwonpTjWO (1/1)

隊長さんはどんな人?


141以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/16(火) 01:43:26.91Mg2aS/wn0 (1/13)


みほ「隊長さんはどんな人?」

エリカ「!」

エリカ「ふ、ふーん、隊長のことが知りたいっていうのね」

エリカ「しっかたないわねぇ」

みほ(うわあ、人間の頬ってあそこまで緩むことができるんだ……)

エリカ「隊長はねえ、それはもう格好良くてすごいのよ」

エリカ「仕方がないから聞かせてあげるわ」

エリカ「あ、飲み物はお茶しかないけど、暖かいのと冷たいのどっちがいい?」

みほ(露骨に上機嫌でちょっと引く……)


142以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/16(火) 02:08:09.91Mg2aS/wn0 (2/13)



 ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・


 ・  ・  ・  ・  ・  ・


 ・  ・  ・


みほ(な、長い!!)

みほ(全然終わる気配がない!!)

エリカ「あそこから逆転するなんて、まさにこの人は神に愛されてるんだと思ったわよ」

エリカ「ああ、逆転と言えば」

みほ「え、ええと、逸見さんはおね……まほ隊長のことが大好きなんですね」 アハハ・・・

エリカ「……ええ」

エリカ「ずっと同じ部隊にいたのだもの」

エリカ「憧れの人よ」


143以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/16(火) 02:25:19.45Mg2aS/wn0 (3/13)


エリカ「……私達、今でこそブラックティーガーとか名乗ってるけど……」

エリカ「元々は、『シュヴァルツフォレスト』を名乗っていた、女子のみの部隊だったのよ」

みほ「……」

みほ(もう聞いた……なんて言える空気じゃないよね……)

エリカ「他国じゃ衛生兵とか、後方支援の部隊で稀に女子のみの部隊もあったらしいけど……」

エリカ「私達はガッツリ前線に出ていたわ」

みほ(それももう聞いてるやつだ……)

エリカ「女だけでも勝てるって印象を植え付けて、士気高揚でもさせようって腹立ったんでしょうね、上としては」

みほ(もう聞いた……)

エリカ「まあ、そんなこんなで…………って、何よその顔」

エリカ「ちゃんと聞いてンの?」

みほ「ふぇっ!? も、勿論だよ」

みほ「男性部隊の犠牲の上に成り立つような戦果を上げさせられたって話だよねっ」

エリカ「そうそう。それでも敗戦が近づくとそんな余裕もなくなって危険な戦場に放り込まれ……」

エリカ「……」

エリカ「ん? 私、そこまで話したかしら?」


144以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/16(火) 02:41:01.64Mg2aS/wn0 (4/13)


エリカ「まあいいか……」

エリカ「とにかくまあ、そんな死地に放り込まれてたわけだけど……」

エリカ「そこで生き延び続けることができたのも、全部隊長のおかげ」

エリカ「的確な判断力に加え、兵士としても超一流よ、隊長は」

エリカ「……本当ならとっくに死んでる私達が生きていられるのはあの人のおかげ」

エリカ「だから私達は、あの人に命を賭けられる」

みほ「逸見さん……」

エリカ「だからアンタのことは気に入らないけど、隊長がアンタらに任すっていうから、私も任せてやってんのよ」

みほ「あ、あはは……」

エリカ「……」

エリカ「隊長は……」

みほ「?」

エリカ「隊長は、遺跡で願いが云々なんて与太話、信じちゃいないわ」

エリカ「ただ、そういうオカルトにでも縋らないとやっていられない部下を見て、決断してくれただけ」

みほ「……」

エリカ「その結果、部隊の大多数を失った」

エリカ「……きっと、私より何倍も後悔しているんだと思う」

エリカ「あの人のせいなんかじゃないのに」


145以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/16(火) 02:48:25.98Mg2aS/wn0 (5/13)


エリカ「……まあ、そんなだから、遺跡の宝にもさほど真剣じゃないのよ」

エリカ「だからアンタらみたいなのを雇えるってわけ」

みほ「ああ、どうりで……」

みほ(最後の最後で取り合いになる恐れもあったけど、大丈夫、なのかな……)

エリカ「遺跡にこだわっているのも、単にここまで犠牲を出したから今更後には引けないってのが大きいわ」

エリカ「……どちらかというと、隊長の本命は他勢力の壊滅にあるもの」

みほ「え?」

エリカ「無様に生き永らえた痴れ者として帰国することができない」

エリカ「……でも、都合よく遺跡の宝でそれがなんとかなるだなんて思えない」

エリカ「少なくとも、そんな都合のよすぎる夢に仲間の命は賭けられない」

エリカ「だからこそ、遺跡にはアンタ達少数で行って、そっちのことを丸投げしたいのよ」

みほ「なるほど……その間に他勢力と全面抗争するつもり、と……」

エリカ「……国に帰っても許されるくらい、大きな戦果」

エリカ「私達に必要なのはそれなのよ」

エリカ「世界各地で稀に見つかる遺跡を、自分たちが手を結んだ者が3つも攻略したという実績」

エリカ「更に、あの超巨大犯罪組織レッドタートルや宗教団体ブルーチーターを倒したという実績」

エリカ「隊長が欲しているのは、それなのよ」


146以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/16(火) 02:50:26.17Mg2aS/wn0 (6/13)


エリカ「……っと、こんな時間じゃない」

エリカ「少し喋りすぎたわね」

みほ「……」

みほ(少し?)

エリカ「まあ、要するに、頑張りなさいってことよ」

エリカ「……頼むわよ」

みほ「……はいっ……!」


147以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/16(火) 02:50:54.98Mg2aS/wn0 (7/13)

安価出して寝たかったけど意外と時間経ってるので寝ます。筆が早くなりたい…


148以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/16(火) 04:28:25.20MoEyZHGm0 (1/1)

いいんだ自分のペースで
無理はしないでな 乙


149以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/16(火) 22:34:05.41Mg2aS/wn0 (8/13)

マイペースながらもGWくらいには終わるようにがんばりたい……投下します


150以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/16(火) 22:40:59.14Mg2aS/wn0 (9/13)


【家】

みほ「ただいまー」

サオリ「あ、みぽりん戻ってきた」

ユカリ「おかえりなさい」

みほ「あれ、皆、どこか出かけるの?」

ユカリ「丁度西住殿も呼びに行こうとしていたところなんです」

みほ「え?」

ユカリ「それがどうも、食料庫に泥棒が入ったらしく……」

サオリ「今日のご飯は外で食べないといけないんだって」

マコ「……このチームもカツカツらしいからな」

マコ「咄嗟に出せる食料はなかったそうだ」

ハナ「お気の毒だったので、外食代を出す、という申し出は辞退してしまいました」

みほ「そうなんだ」

みほ(まあ、ハナさんの分全部出してたら破産しちゃうよね……)

サオリ「アカホシさんは警備関係で色々あるらしいから、私達だけで行ってきてってさ」

ユカリ「うへへ、アンチョビ殿のお店で久しぶりに美味しいものでも食べましょう!」

ハナ「パスタ、美味しかったですもんね」

マコ「……ジェラート……」

ユカリ「私はなんと言ってもアツアツのピッツァが食べたいですねえ」

ユカリ「ナラの木の薪で焼いた故郷の本物のマルガリータが食べれるかと思うとワクワクしますよ」

サオリ「うんうん、ボルチーニ茸ものっけてもらおう!」

みほ(結構ダンジョンでお金拾ったし、私も自分のお金で好きに食べるくらいはできそうかな)

みほ「うん、じゃあ、私も一緒に」

ユカリ「やったー! 楽しみですね!」


151以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/16(火) 22:52:46.98Mg2aS/wn0 (10/13)


【リストランテ『ドゥーチェ』】

ワイワイガヤガヤ

アンチョビ「おっ、いらっしゃーい」

ユカリ「へへ、来ちゃいましたー」

サオリ「五人で!」

アンチョビ「おー、じゃああのでっかいテーブルつかってくれー」

サオリ「はーい」

みほ「……あ、私ちょっとお花を摘みに行ってきても……」

みほ(逸見さんのところで飲みすぎちゃった)

ユカリ「お花……?」

ハナ「野菜が食べたいのでしたら、サラダを注文された方が……」

サオリ「そうだよみぽりん、体怖いちゃうよ?」

マコ「持ち合わせがないなら出すぞ」

みほ(わっ、この比喩表現、通じないんだ!!)


152以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/16(火) 23:03:27.68Mg2aS/wn0 (11/13)


みほ「ええっと、あの、その……つまり……」 モヂモヂ

みほ「お、おトイレに……」 ヒソヒソ

ユカリ「あ~……」

サオリ「そっかそっか、みぽりんの世界じゃお花をつむってそういう意味なんだ」

みほ「う、うん……」

ハナ「変わってますねえ」

マコ「無駄にロマンチックだな……」

みほ「と、とにかく行ってくるね……」

サオリ「いってらっしゃ~い」

ユカリ「私の生まれた故郷では、お手洗いのことを意味する隠語はガガスバンダスでしたねー」

みほ「?」

サオリ「あ、ゆかりんもなんだ!」

サオリ「ウチも『ガガスバンダスを黄金のような夢で仕込んでくる』ってのが隠語だったなー」

みほ(ガガ……何????)

マコ「こっちは『少年の日の思い出で仕込んでくる』だったな」

ハナ「ガガスバンダスを仕込む、が隠語なのは共通なのに、細部は違うんですねえ」

みほ(き、気になる……)

ユカリ「あれ、行かないんですか?」

みほ「あ、あはは……いってきます」

みほ(これがゲームなら不眠症になってるくらい気になる……)


153以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/16(火) 23:16:54.19Mg2aS/wn0 (12/13)


みほ「……」

みほ「あ、誰か入ってる……」

みほ「……」

みほ「……」

みほ「……」 モヂモヂ

みほ「……」 モヂモヂ

みほ「お、遅いなあ……」 コンコンコン

コンコンコン

みほ「やっぱり、はいってる……」

オロロロロロオゥエェェェェェ

みほ「吐いってる!?」


154以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/16(火) 23:44:12.88Mg2aS/wn0 (13/13)


???「いやー悪いねー」

???「ツレが飲みすぎちゃったみたいでさー」

みほ「い、いえ……」 モヂモヂ

???「ほんとにダイジョーブ?」

みほ「だい、じょーぶです……」 モヂモヂ

???「ふぅん」

???「大丈夫じゃなくても大丈夫って言っちゃうタイプってやつだねぇ」

みほ「そ、そんなことは……」

みほ(う、意識したらやば……)

???「あー……まだ歩けるなら、ちょっとついてきてくれる?」

みほ「ふえ?」

???「向かいの商店、トイレ貸出してるからさ」

???「トイレのみの使用は禁止してるけど、こっちのツレのせいでもあるしさ」

???「お詫びにそこでの買い物は私がするし」

みほ「え、えと、じゃあ、それで……」

みほ(こ、これ以上お手洗いを独占されると本当に白旗が……) モヂモヂモヂモヂ

???「決まりだね」

???「んじゃ、こっちだよ」

みほ「ありがとうございます。ええと……」

???「ああ、名前?」

杏「角谷杏だよ、よろしくねー」 ニタリ


155以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/17(水) 00:28:36.390iOSzIrx0 (1/14)


【向かいの商店】

みほ「う、うう……」 ガクガクガク

杏「あはは、いやー苦しそうだねー、西住ちゃん」

みほ「え、ええ……そ、それより、お、お手洗いは……」

杏「店長ー、お手洗い借りるよー」

店主「どうぞー」

みほ「ううう」 ダダッ

杏「あっはっは、よっぽど限界だったんだねえ」 ニタリ

みほ「……」 ガチャッ

みほ「!?」 ガチャガチャガチャ

みほ「は、入って……」

???「入ってまーす」 フフフ

杏「いやー残念だったねー西住ちゃん」

杏「それじゃ、ちょっと決壊しそうな所申し訳ないけど、楽しいお喋りでもさせてもらおうかな?」


156以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/17(水) 00:41:26.840iOSzIrx0 (2/14)


みほ「え……?」

杏「いやー、どうやらこっちのトイレも私の知り合いが使ってるみたいでさー」

杏「困ったことに、トイレでのんびりする癖があるんだよねえ」

杏「多分今頃トイレに置いてあるクッキングパパを読み込んでるんじゃないかな」

みほ「な、なんでそんな傍迷惑な……」

杏「いやー、ちょーっとお願いがあってね?」

杏「西住ちゃんさぁ、モグラ乗りなんでしょ?」

杏「ちょーっと、私達に力を貸してほしいんだよねぇ」

???「漏らしちゃ前に言うこと聞いておいた方がいいよ~」

みほ「そ、そんな……」 モヂモヂ


157以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/17(水) 01:41:39.730iOSzIrx0 (3/14)


みほ「で、でも私は……」

杏「ああ、知ってる知ってる」

杏「ブラックティーガーに雇われてるんでしょ」

杏「だーいじょーぶだって」

杏「ブラックティーガーの連中は、遺跡を攻略した実績がほしいだけだから」

杏「ただお宝がほしいだけの私達とは、手を取り合えないわけじゃあないんだよねぇ」 ニタァ

みほ(うう……なんでこんなことに……)

みほ(一体どこで間違えたんだろう……)

みほ(あの逸見さんがお茶を出してくれたことが嬉しすぎて飲みすぎちゃったのが駄目だったかな……)

杏「どーすんのー?」

杏「こんな街中で漏らすわけには――」

ズガンッ

杏「!?」

杏(危なっ……何が飛んで来――)

杏「これは……黒いバラ……?」

ハナ「黒薔薇の花言葉は、彼に永遠の死を」

サオリ「みぽりんから離れて!」

マコ「なかなか戻らないと思ったら……」

ユカリ「助けに来ましたよッ!」

みほ「み、みんな……」

みほ(う、嬉しいけど、あんまり激しく暴れられると、も、漏れ……) ブルッ


158以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/17(水) 02:15:16.130iOSzIrx0 (4/14)


ドガーン

杏「!?」

ペパロニ「あっちゃー、派手に突っ込んじゃったなあ」

ペパロニ「ま、しゃーないっすよねえ、なーんか不穏な感じだし」

ペパロニ「それより、ご注文のマルゲリータ、お待ちどーっす」

杏(小型のモグラで突っ込んでくる、か)

杏(何しようとしてたか完全にバレてるねこりゃ)

ペパロニ「んで、なーにやってたんっすかあ?」

ペパロニ「ここらは姐さんが中心となって作った中立地域」

ペパロニ「抗争はご法度っすよ?」 ギロリ

ハナ「……」

みほ(あ、だからさっきの薔薇も当てなかったんだ……) モヂモヂモヂモヂ

杏「いや~、ちょーっと挨拶しただけだよ」

杏「……だよねぇ、小山?」

ユズ「……うん、ごめんねー、トイレ時間かかっちゃって」

杏「ま、そんなわけで挨拶も終わったし、私らはそろそろ退散しようかね」

ユズ「モモちゃん、そろそろ回復してるといいんだけど」

杏「どーだろねえ、マジでゲロゲロしてたもんなあ」

みほ(それはガチだったんだ……)


159以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/17(水) 02:20:55.250iOSzIrx0 (5/14)


ジャー・・・ゴボゴボゴボ

みほ「ふう……」

ペパロニ「やー、災難だったっすねえ」

ペパロニ「ウチん中じゃ揉めないよう目配せしてるんっすけど、外でとはなあ」

ユカリ「店長さんもグルなんでしょうか」

マコ「詰めても口は割らないだろうがな」

マコ「……どうせ歓楽街で遊びすぎて出来た借金とかを理由に手伝っていたんだろう」

みほ「?」

みほ「何の話?」

ハナ「さっきの方の話です」

サオリ「さっきのなんか腹立たしい人いたじゃん」

サオリ「あの人、レッドタートルなんだってさ」

みほ「!」


160以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/17(水) 02:30:41.680iOSzIrx0 (6/14)


ペパロニ「それどころか、この街じゃあ知らぬ者はいないってくらいの有名人っすよ」

ペパロニ「この街を仕切ってるレッドタートルのトップっすから」

みほ「えっ!?」

みほ「あんな小さい子が……!?」

ユカリ「いや、どうやら年上らしいですよ」

みほ「え!?」

サオリ「色々町で噂に聞いてはいたんだけど……」

サオリ「もともとは東の方を取り仕切っていたギャングのボスだったんだって」

サオリ「でも、その組織が経営難だかで、レッドタートルに吸収されたらしいの」

ユカリ「それでも最高幹部の座について、この町に実力者をつれてこられるくらいの権力は与えられてるそうです」

マコ「優秀ってことなんだろうな」

ユカリ「元・極東ギャング集団『星斗会』の会長・カドタニアンズ」

ユカリ「……油断ならない相手ですね」


161以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/17(水) 02:36:45.960iOSzIrx0 (7/14)


ペパロニ「まあ、連中も、話してみたら結構気さくでいい奴らなんっすけどねえ~」

ペパロニ「一応このへんは非抗争地帯なんで、ある程度は安心して会話出来ると思うっすよ」

ペパロニ「あくまである程度っすけどね」 ワハハ

ペパロニ「っと、それより冷めちゃうし、はやく食べた食べた」

ペパロニ「追加の注文もどんどん作るっすから、とりあえずテーブル戻った戻った!」

みほ「わわ」

みほ(うう、色々不安であんまり喉を通らなさそうだなあ……)

ハナ「モグモグパチグチャバリンバリンゴクン」

みほ「……」

みほ(ハナさん、食べっぷりは気持ちいいけど、あまりの摂取量に見てるだけで胃もたれが……)


162以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/17(水) 02:41:13.450iOSzIrx0 (8/14)


<7日目>

チュンチュンチュン

みほ「ん……」

みほ「うう、頭痛い……」

みほ(そっか……昨日、何も悪くないのにアンチョビさんがお詫びって……)

みほ「……」

みほ「頭痛いけど、昨日のアレ、ぶどうジュースだったんだよね……?」 ズキズキ


163以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/17(水) 02:52:29.690iOSzIrx0 (9/14)


みほ「みんなは……」

みほ「マコさん以外は起きてどこかに行ってる、かあ……」

みほ「私はどうしよう……」


何をする?(下記より1つ選択) >>164

・疲れたから寝て過ごす

・港をうろつく
・ブラックティーガー本拠地に行く
・リストランテ『ドゥーチェ』に行く
・市場に行く
・町外れの酒場『トゥータ』に行く
・歓楽街に行く
・ガラクタ山に行く
・ガラクタ山の麓にあるスラム街に行く
・ガラクタ山の麓にある高級住宅街に行く
・奴隷市場に行く

・ユカリに会う
・サオリに会う
・ハナに会う
・マコに会う
・マホに会う
・エリカに会う
・アカホシに会う
・アンチョビに会う
・アッサムに会う


164以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/17(水) 02:55:07.58RZgMVcS+0 (1/1)

市場に行く
スパナ使える子いるかな?


165以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/17(水) 03:29:48.300iOSzIrx0 (10/14)


【市場】

みほ「あれ?」

みほ「あの戦車……」

アカホシ「あ、みほさん」

みほ「やっぱり、赤星さん」

みほ「今日もお買い物ですか?」

アカホシ「ええ」

アカホシ「食料泥棒がバトルディッガーのパーツも盗んでいったらしくて……」

アカホシ「この子の整備も兼ねて」

みほ「整備?」

アカホシ「ええ」

アカホシ「このあたりに、腕が確かな整備チームがいるんです」

アカホシ「それこそ、遺跡需要で人が増える前から、この街の機械類を一手に担っていたそうで」

みほ「へえ、そんなすごい人達が……」

みほ(そんな万能便利屋、さすがに私の世界にはいないんだろうな……)


166以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/17(水) 03:42:53.160iOSzIrx0 (11/14)


プスン……

アカホシ「あ、あれ?」

アカホシ「と、止まっちゃった……?」

アリサ「ちょっと、困るんだけど」

アリサ「店の前にこんな邪魔なの置かないでもらえる?」

アカホシ「ご、ごめんなさい……」 アタフタ

みほ(うーん、この威圧されるとテンパルの、よく知る赤星さんだあ……) ホッコリ

みほ「じゃなくて、大丈夫ですか!?」

アカホシ「は、はい……」

アカホシ「お、おかしいな……油圧っぽいのに……」 アワアワ

アリサ「ったく……しょうがないわね……」

アリサ「アリス!」

アリス「……ん」


167以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/17(水) 03:48:49.750iOSzIrx0 (12/14)


アリサ「悪いんだけど、これ直してやってくれない」

アリサ「このままやられたんじゃ商売あがったりなのよ」

アリス「……」

アリサ「ちょっと、嫌そうにしないでよ」

アリス「私はいいけど、この人達が嫌がるかもしれない」

アリス「……善意にかこつけて盗聴器とかつけられるかも、って疑われるかもだし」

アリサ「だ、だからあれはそういうのじゃないんだっての!」

みほ「あ、あのー……」

アリサ「ああ、この子、かなり修理に強いんだけど、邪魔だからそのモグラ触らせてもいい?」

みほ「ええと」 チラッ

ガヤガヤ

オイジャマダドケー

アカホシ「あ、あうう……じゃ、じゃあ、お願いしますっ」


168以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/17(水) 04:01:45.400iOSzIrx0 (13/14)


アリス「……動力系のギアが原因……ここが欠けてた」

アカホシ「えっ? あっ!」

みほ(すごい……そんな一瞬で……)

アカホシ「わあ……ありがとうございます!」

アリサ「まったく、いつ見てもムカつく正確さだわ」

アリサ「それでいて、本職にする気がないってんだから信じられないわよ」

アカホシ「そうなんですか?」

アリス「……」

アリサ「ったく、ほんっともったいなさすぎるわ」

アリサ「レオポンズにだって入れそうな腕があるってーのに」

みほ「レオポンズ?」

アカホシ「さっき話した、凄腕集団ですよ」

アリサ「まあ、実際大した腕よ」

アリサ「でもまああくまで修理の話」

アリサ「通信機器を買うならウチよ、ウチ!」

みほ「あ、あはは……」

みほ(圧が強い……)


169以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/17(水) 04:07:14.00uDgQeO4U0 (1/1)

あのツナギ着てレオポンチームに交じるアリス想像するとかわいい



170眠いので寝ます2019/04/17(水) 04:12:26.330iOSzIrx0 (14/14)


【家】

みほ「ふう……」

みほ(赤星さん、結構いろんな人に声かけてくれてるんだなあ)

みほ(私も頑張らなくちゃ)

みほ(今日は早めに明日の予定立てておこうかな……)

みほ(明日は何をしよう?)


何をする?(下記より1つ選択) >>171

・疲れたから寝て過ごす

・港をうろつく
・ブラックティーガー本拠地に行く
・リストランテ『ドゥーチェ』に行く
・市場に行く
・町外れの酒場『トゥータ』に行く
・歓楽街に行く
・ガラクタ山に行く
・ガラクタ山の麓にあるスラム街に行く
・ガラクタ山の麓にある高級住宅街に行く
・奴隷市場に行く

・ユカリに会う
・サオリに会う
・ハナに会う
・マコに会う
・マホに会う
・エリカに会う
・アカホシに会う
・アンチョビに会う
・アッサムに会う
・アリサに会う
・アリスに会う


171以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/17(水) 04:23:29.30I6LlBZMqo (1/1)

アリサに会う


172以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/17(水) 15:38:09.32A59r5uh/O (1/1)

まさかのアリサ


173以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/18(木) 00:51:18.43SlEMzSIq0 (1/8)

眠いので少しだけですが投下します


174以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/18(木) 00:54:26.90SlEMzSIq0 (2/8)


<8日目>


【市場】


ワイワイガヤガヤ

アリサ「はぁ……」

アリサ「売れないわねー、無線機」

アリサ「このままだとおまんま食い上げだわ」

みほ「あの」

アリサ「はいはい、いらっしゃーい」 エイギョウスマーイル

アリサ「って、あら、昨日の」

みほ「どうも」

アリサ「えーっと、何の用?」

みほ「>>175」


何の用? >>175
A:お話をしに……
B::勧誘をしに……
C:買い物をしに……
D:強盗をしに……
E:その他(併記)



175以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/18(木) 01:15:46.40m28CGIF30 (1/1)

a


176以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/18(木) 01:27:17.49SlEMzSIq0 (3/8)


みほ「お話をしに……」

アリサ「話ィ?」

アリサ「何よ、冷やかしなら帰ってくれる?」

アリサ「これでも忙しのよ」

みほ(すごく暇そうにしてたのに……)

みほ(でも確かに、ちょっとお話しただけだったもんね……)

みほ(なんとか興味を引く話題を出さないと……)

みほ(今こそ散々読んだお友だちの作り方入門を参考にする時……!)

みほ「あの、えと、>>177」


177以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/18(木) 01:45:39.54h35iLu5t0 (1/1)

アリサから見て遺跡とは何なのか的な話(本編のオチタのインタビュー風)


178以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/18(木) 02:53:59.53SlEMzSIq0 (4/8)


みほ「あの、えと……」

アリサ「ん?」

アリサ「ああ、名前? アリサよアリサ」

みほ「ありがとうございます、西住みほです」 ペッコリン

みほ「ええと、アリサさんから見て遺跡ってなんでしょうか」

アリサ「何よそれ」

みほ「純粋に気になったもので……」

アリサ「ふうん。まあいいけど……」

アリサ「遺跡、ねえ……」

アリサ「……」

アリサ「観光資源?」

みほ(うわぁ)


179以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/18(木) 03:55:15.07SlEMzSIq0 (5/8)


アリサ「アンタもモグラ乗りなんだっけ?」

アリサ「まあ、言っちゃなんだけど……」

アリサ「命を賭けてまで潜る理由がわかんないわ」

アリサ「お宝なんて遺跡に潜らなくても手に入るでしょうに」

優季「確かにィ、素敵な恋とか、遺跡に潜らなくても手にできるお宝ですもんねぇ」 クスクス

あや「やめなよお、手に入れれてないんだろうから」 クスクス

アリサ「くぉら、こんのクソガキどもー!」

あや「わー、怒った!」

優季「逃げろ~」 キャッキャッ

アリサ「ったく……」

アリサ「まあ、クソガキどもはムカつくけど、危険がない生活の方がいいに決まってるわ」

アリサ「大体、遺跡の願いだかなんだか知らないけど、そんなもんに頼らなくたってタカシは……」

みほ「タカシ?」

アリサ「!!!」

アリサ「な、なんでもないわよ、あははははは……!」

みほ「……?」


180以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/18(木) 03:57:58.34SlEMzSIq0 (6/8)


【家】

ユカリ「なかなか新メンバー見つかりませんねえ」

サオリ「色々声かけてはいるんだけどねー」

ハナ「顔のいい男性にばかり声をかけてるからでは……」

サオリ「だ、だってえ!」

ユカリ「まあ、それでも声をかけてるだけ偉いですよ」

ユカリ「私なんて知らない人と話が弾む気まるでしないので声掛け未だにゼロですからね」

マコ「同じく一切やってない」

サオリ「ちょっと」

みほ「……」

みほ(もうすぐ遺跡にもぐれるようにはなるけど……)

みほ(このペースじゃ次はスルーした方がいいかも)……


181以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/18(木) 04:02:14.22SlEMzSIq0 (7/8)


アカホシ「こちらも声はかけているのですが……」

アカホシ「フルメンバーだったのに、大半のメンバーを置いて敗走してきたばかりですからね」

アカホシ「どうしても尻込みされることが多くて……」

マコ「ましてやメンバーが揃わない場合、火力なしの戦車に乗せるわけだしな……」

ユカリ「まあ、怖いですよねえ……」

アカホシ「志願し続けてくれる人もいるにはいるんですけど、如何せん変わっていて……」

サオリ「あー……そんな状況でも志願する人だもんねえ」

アカホシ「一度実際にあってもらって、やっていけるかどうか見てもらってからじゃないと怖くて組み込めませんね」

サオリ「なるほどなー」

ユカリ「そう考えると、案外タイトなスケジュールですねえ」

みほ(このパーティー、サオリさん以外コミュニケーション能力高くないんだなあ……)


182眠いのでねます2019/04/18(木) 04:03:41.17SlEMzSIq0 (8/8)


サオリ「一応私は明日も探してはみるよ」

ユカリ「私は、すみません、力になれなさそうなので、整備用の道具を揃えに……」

マコ「西住さんはどうするんだ?」

みほ「え、っと……私は……」


明日は何をする?(下記より1つ選択) >>183

・疲れたから寝て過ごす

・港をうろつく
・ブラックティーガー本拠地に行く
・リストランテ『ドゥーチェ』に行く
・市場に行く
・町外れの酒場『トゥータ』に行く
・歓楽街に行く
・ガラクタ山に行く
・ガラクタ山の麓にあるスラム街に行く
・ガラクタ山の麓にある高級住宅街に行く
・奴隷市場に行く

・ユカリに会う
・サオリに会う
・ハナに会う
・マコに会う
・マホに会う
・エリカに会う
・アカホシに会う
・アンチョビに会う
・アッサムに会う
・アリサに会う
・アリスに会う


183以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/18(木) 06:54:02.70yVNvnO0E0 (1/1)

エリカに会う


184以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/19(金) 00:52:12.47kzWNMtA+0 (1/6)

投下します
サクサク進めたい…


185以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/19(金) 00:53:26.43kzWNMtA+0 (2/6)


みほ「逸見さんに会おうかなって」

アカホシ「あ、そうなんですね」

アカホシ「じゃあ話を通しておきますよ」

みほ「ありがとうございます」

みほ(いきなり行くと不機嫌になるかもしれないもんね……)

アカホシ「それじゃあ、そろそろ灯りけしますねー」

サオリ「はーい」

ユカリ「おやすみなさい!」

みほ「おやすみなさい」


186以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/19(金) 01:00:43.60kzWNMtA+0 (3/6)


<9日目>


【港・黒の遺跡付近】


みほ「おはようございます」

エリカ「ん、来たわね」

みほ「あ、待っててくれたんですか?」 パァァァ

エリカ「仕方なくよ仕方なく」

エリカ「私だってヒマじゃないんだから」

みほ「……」 シュン

エリカ「……」

エリカ「あー、もう、やりにくいわね!!」

エリカ「ほら、さっさと本題入りなさいよ!」

エリカ「何か用があったんでしょ!?」

みほ「あ、ええと……」


何をしにきた?  >>187

A::話をしにきた
B:パーティーに勧誘しにきた
C:パーティーに誘えそうな人を紹介してもらいにきた
D:仕事を手伝いにきた
E:仕事の邪魔をしにきた
F:真っすぐ行ってぶっ飛ばす、右ストレートでぶっ飛ばす
G:その他(併記)


187以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/19(金) 01:03:46.17gq5EmUH+0 (1/1)

2
極亜久のノリでいこうぜ


188掛け声と共に繰り出されるボクササイズを、掛け声と違う方向の十字キーを押して回避しよう!2019/04/19(金) 01:36:10.10kzWNMtA+0 (4/6)


みほ「あの、一緒に遺跡に潜りませんか!?」

エリカ「はあ!?」

みほ「その、前にお話したときからずっと思っていて……」

みほ「こっちの逸見さんも、すごく戦車の知識が豊富っていうか……」

エリカ「こっちの……?」

みほ「あ、えと、その……」

みほ「とにかく、逸見さんの技量が必要なんです!」

エリカ「……」

エリカ「それは命令?」

みほ「え?」

エリカ「……命令なら、従うわ。そうするように言われているもの」

みほ「……」

みほ「命令では、ないです」

みほ「……無理矢理従わせたいなんて、思ってませんし……」

みほ「きっとそれだと、パフォーマンスも落ちちゃうから……」

エリカ「……」


189以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/19(金) 02:20:55.40kzWNMtA+0 (5/6)


エリカ「……それじゃあ無理ね」

みほ「うっ……」

みほ「そ、そう、だよね……あはは……」

エリカ「……」

エリカ「ハァー……」

エリカ「別に嫌とは言ってないでしょ」

みほ「え?」

エリカ「私だって、遺跡に負けっぱなしは嫌よ」

エリカ「大体アンタが現れなきゃ私が行くつもりだったんだから」

エリカ「……でも、今はそもそも人員が足りてない」

エリカ「それに加えて、私を欲するくらいには戦力も足りてないんでしょ」

エリカ「万が一でも全滅したときのことを考えると、まだ本部を離れて遺跡に潜るわけにはいかないの」

みほ「逸見さん……」

エリカ「……まあ、アンタが無事取り残されてた連中を救出でもしてこれば、人員に余裕ができるかもしれないけど」

みほ「えっ」 パァァァ

エリカ「ま、もしそんなことができたら、それこそ礼としてどこへだろうと潜ってやるわよ」

みほ「それはダブルベッドとかでも?」

エリカ「それ潜らせてどうするつもりなのよ」


190眠いので寝ます2019/04/19(金) 02:23:06.89kzWNMtA+0 (6/6)


みほ(とりあえず、一緒に潜りたいって話は伝えられた……)

みほ(黒の遺跡を攻略したあとなら、一緒に来てくれるのかも)

みほ「……」

みほ(どっちにしても、人数不足で明日は遺跡に潜ってもしょうがないよね)

みほ(潜るのをやめてこっちで何かするとして……)

みほ(明日は何をしようかな)



明日は何をする?(下記より1つ選択) >>191

・疲れたから寝て過ごす

・港をうろつく
・ブラックティーガー本拠地に行く
・リストランテ『ドゥーチェ』に行く
・市場に行く
・町外れの酒場『トゥータ』に行く
・歓楽街に行く
・ガラクタ山に行く
・ガラクタ山の麓にあるスラム街に行く
・ガラクタ山の麓にある高級住宅街に行く
・奴隷市場に行く

・ユカリに会う
・サオリに会う
・ハナに会う
・マコに会う
・マホに会う
・エリカに会う
・アカホシに会う
・アンチョビに会う
・アッサムに会う
・アリサに会う
・アリスに会う


191以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/19(金) 03:24:51.29nVUUqnE20 (1/1)

アリサに会う


192以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/19(金) 13:19:30.78OiikVAAAO (1/1)

エリカ小梅アリサが人気スリートップっぽいの、なんか不思議(この並びで三番目に来るのがまほ隊長じゃないのか)


193以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/20(土) 00:49:32.03vqZQhKO30 (1/7)

ジョジョまでスローペースで進めます


194以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/20(土) 00:52:09.78vqZQhKO30 (2/7)


みほ(明日はアリサさんに会いにいってみよう)

みほ(なんだか人数足りなくて潜れないのに自分の陣営にいるのも気まずいもんね……)

サオリ「……うええええ、足が太い女は無理だって! 無理だってぇ!」 ウワーン

ハナ「あらあら、サオリさんの魅力が分からないなんて、愚かしい男性ですね」

ユカリ「何でちょっとうれしそうなんですか?」

マコ「まぁ、フられるなんていつものことだろ」

サオリ「だぁってええええええええ! うえーーーーーーーーん」

みほ「……」

みほ(あの会話に混ざれる気もしないし、明日は早起きしてそそくさと出た方がよさそう……)



195以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/20(土) 00:54:14.54vqZQhKO30 (3/7)


<10日目>


【市場】


ワイワイガヤガヤ

アリサ「……ふぁ」

アリサ「ったく、クソガキ達の冗談につきあわされたせいで眠たいわ……」

アリサ「こんな時間、誰も来ないだろうし、店閉めようかしら」

みほ「おはようございます」

アリサ「っと、いらっしゃ――――」

アリサ「何だ、アンタか」

アリサ「今日、遺跡に潜れる日なんじゃなかったっけ?」

みほ「あ、あはは……」


196以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/20(土) 00:56:37.12vqZQhKO30 (4/7)


アリサ「それで、何の用?」

アリサ「アンタ達、別に通信機器に困ってないでしょ」

みほ「えっ、なんでそのことを……」

アリサ「何でって、そりゃ、通信を聞いて……」

みほ「!」

アリサ「…………あっ」

みほ「あ、あはは……」

アリサ「ちょ、何引いてるのよ!」

アリサ「違うわよ、別に盗聴してるとかそーいうのじゃ…・・・・」

アリサ「ま、こら逃げるな!!」 グイッ

みほ「だ、誰にも言いません、言いませんからぁ!」

アリサ「じゃかーしい!」

アリサ「小柄でキュートな私に迫られてそこまでビビリ倒す人間が、こわーいブラックティーガーのヤツに凄まれて口を割らないわけないでしょうが!」

みほ(そ、それは確かに……)


197以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/20(土) 01:09:01.24vqZQhKO30 (5/7)


アリサ「とにかく、盗聴とかじゃないから」

アリサ「それ伝えられてブラックティーガーに追われるとか勘弁だわ」

みほ「そんな大げさな……」

アリサ「大げさァ?」

アリサ「……アンタ、よっぽど綺麗な部分しか見てないのねえ」

アリサ「仮にもアウトロー、まあ言っちゃえばカスの集団の抗争よ?」

アリサ「中立を装った敵疑惑があるヤツなんて、どうなるか火を見るより明らかだわ」

みほ「そ、そんなこと……だって、違うかもしれないのに……」

みほ「無関係かもしれない人に危害とか、そんな」

アリサ「だからこそ、やばいのよ」

みほ「え?」

アリサ「万が一無罪だった場合、私みたいなパンピーは問題になりにくいのよ」

アリサ「スパイだと思って拷問した味方が、裏切ってなかったら?」

アリサ「或いは、攻撃してきていると思った対立組織のメンバーを締め上げて、勘違いだと分かったら?」

アリサ「どっちでも洒落にならない展開になるでしょうね」

アリサ「……でも私みたいに後ろ盾がない場合、仮に無罪でも、他チームとの抗争には発展しない」

アリサ「味方の士気に関わるほど、深い仲の相手もいない」

アリサ「そのくせゲロさせれたら得られるものが大きい」

アリサ「疑われたら拷問するのが安定の存在なのよ」

みほ「で、でも……みんなそんな非道な人には…・・」

アリサ「なによ、私の発想が非道って言うわけ?」

アリサ「それに、ブラックティーガーの連中も、大概悪党軍団よ?」

アリサ「噂じゃ捕虜に木の根っことか食わせてたっていうし」

アリサ「あとなんか虫とかも食わせたって聞いたわ」

みほ(ゴボウとイナゴかな……)


198以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/20(土) 01:40:27.02vqZQhKO30 (6/7)


アリサ「大体私が使ってたのはワイドバンドレシーバーだから」

みほ「?」

アリサ「まあ、ざっくり言うと、どっかの通信を適当に拾う道具ね」

アリサ「狙ってやってるわけじゃないし、これは盗聴じゃないわ」

みほ「……」

みほ(でも適当にいろんな通信聴いたりはしてるんだ……)

アリサ「あ、こら、何引いてンのよ!!」

アリサ「とーにーかーく!」

アリサ「アンタ何しにきたわけ!?」

みほ(誤魔化しにきたなあ)

アリサ「用がないなら仕事のジャマだから、帰った帰った!!」 グイグイ

みほ(逸見さんみたいだ……)

みほ「って、ほんとに追い出された!」

みほ「待って待って、あの、用事はあるんです!」

アリサ「ふーん……」

アリサ「一応聞いてあげるわ」

みほ「その……」


何をしにきた?  >>199

A::話をしにきた
B:パーティーに勧誘しにきた
C:パーティーに誘えそうな人を紹介してもらいにきた
D:仕事を手伝いにきた
E:仕事の邪魔をしにきた
F:買い物をしにきた
G:ショバ代を払ってもらわなあきまへんなあ~~~~~!!
H:その他(併記)


199以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/20(土) 03:03:45.49R+2TX5yd0 (1/1)

A 澄原の姉貴みたいに何度も会話してみよう


200ねます2019/04/20(土) 04:01:05.66vqZQhKO30 (7/7)


みほ「お話をしに……」

アリサ「はぁ!?」

アリサ「アンタ、遺跡にももぐらず、そんなことのために来たわけ?」

アリサ「ったく、変なやつねえ」

みほ「そうですか?」

アリサ「ま、でも悪い気はしないわね」

アリサ「んで、何か楽しい話題でもあるわけ?」

みほ「ええと、>>202」


201以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/20(土) 04:23:01.28p+CJE6CcO (1/1)

遺跡には願いが叶う宝があるそうですけど、もし手に入れたら叶えたい願いはありますか


202以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/21(日) 23:24:44.46NOs4FF4B0 (1/2)

キン肉マンが更新されたら一時中断しますが、のんびりやります


203自分で安価取っちゃったし、安価上ってことで2019/04/21(日) 23:26:45.32NOs4FF4B0 (2/2)


みほ「遺跡には願いが叶う宝があるそうですけど、もし手に入れたら叶えたい願いはありますか」

アリサ「願い、ねえ」

アリサ「まあ、そりゃあタカシと……」

みほ「!」

アリサ「……あっ」

アリサ「いや、別にあれよ、そーいうんじゃあないわよ!?」

アリサ「願いの力に頼らないと脈がないとかそーいうわけじゃあ……!」 アタフタ

みほ(かわいい……)

アリサ「あーもう!」

アリサ「つーか、大体年頃の乙女の願いなんて、好きな人とアレコレくらいしかないでしょーが!」

みほ「ええ……」

アリサ「そーいうアンタは違うわけ!?」

みほ「え、ええと……」

みほ「>>204」


204以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/22(月) 00:33:05.24ccG9BsSc0 (1/1)

好きなもの(ボココレクションやマカロン)を集めたり・・・かな?
アレコレとかは、そういう人がいないから・・・


205以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/22(月) 03:35:09.88bBzfvSqB0 (1/6)


みほ「好きなものを集めたり……かな?」

アリサ「好きなものぉ?」

アリサ「お金とか?」

みほ「うわあ、直球で俗物……」

アリサ「何よ、誰だってお金は溜めたがるでしょ!」

みほ「でも、それは手段であって目的ではないような……」

アリサ「うっ……」

アリサ「そ、それより恋愛はどーなのよ!」

みほ「あ、あはは……」

みほ「アレコレとかは、そういう人がいないから……」

アリサ「ん、そーなの?」

アリサ「勿体無いわねえ、アンタも結構可愛い顔してんのに」

みほ「そ、そそそそそそんなことはっ///」 アワアワ



206以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/22(月) 03:40:02.51bBzfvSqB0 (2/6)


アリサ「ん、いーこと思いついた」

アリサ「合コンするわよ、合コン」

みほ「ご、合コ……!?」

アリサ「アンタを餌にタカシを釣れて私はラッキー」

アリサ「アンタも出会えてアレコレ出来るようになるかもしれないからラッキー」

アリサ「ウィンウィンじゃない」

みほ「いや、その、私は別に彼氏がほしいわけじゃ……」

アリサ「何、あんたソッチの気があるわけ?」

アリサ「やーね、やめときなさい。可愛いんだから勿体無い」

アリサ「男相手に女の喜びを教えてもらういい機会だと思って、ねっ、合コンしましょ」

みほ(竿役みたいな言葉が何でそんなにポンポン飛び出すんだろうこっわ……)


207以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/22(月) 03:46:09.11bBzfvSqB0 (3/6)


アリサ「ま、遺跡も潜らずこんなとこでブラブラしてるくらいなら、いいじゃない」

アリサ「それにほら、お礼はするわよ」

アリサ「……出来る範囲でだけど」

アリサ「色々情報は無線で聞いてるし、アンタが集めてるものも見つかるかも」

みほ「……」

みほ(盗聴だよね……)

アリサ「無難に3対3か、いっそ5対5のどっちかね」

アリサ「どっちにするかは任せるわ」

アリサ「こっちでもメンバーは探してみるけど……」

アリサ「そっちでも探しておいて」

アリサ(こっちの知り合い、タカシを落とそうとしてる姿見せると弄り倒してきそうだし)

みほ「は、はあ……」


▼合コンの約束をしてしまった!!


208以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/22(月) 03:52:41.26bBzfvSqB0 (4/6)


【ガラクタ山】


???「それは本当なのか、アンドウ」

アンドウ「ああ、間違いない」

アンドウ「うちのメンバーが市場で例のモグラ乗りを見たと言っている」

アンドウ「その報告が、別のヤツらから合計3件」

アンドウ「見間違いじゃないだろう」

???「やれやれ、市場なんて下賤な所、我々は行かないからな……」

???「一応褒めておいてやろう」

アンドウ「あのな、一応アンタと私は同じ立場、対等なんだよ対等」

アンドウ「分かってんのかオシダ」

オシダ「ふん、BC教団においては我々が幹部だ」

オシダ「遺跡攻略のために集まった寄せ集めのならず者と同列とは心外だな」

アンドウ「なんだと!」

アンドウ「お前らずーーーっと無益なカタツムリパーティーするだけで、ちっとも役に立ってないだろうが!」

オシダ「情報収集なんて泥臭い仕事は、お前らスラムの連中の仕事だろうが!」

アンドウ「なんだとぉ!!」


209以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/22(月) 04:02:25.78bBzfvSqB0 (5/6)


ドカバキポカ

???「~♪」 ケーキパクー

オシダ「ま、マリー様!」

オシダ「マリー様もなんとか言ってやってください!」

オシダ「そして出来れば、明確に位の差を!!」

アンドウ「いーや!」

アンドウ「今成果を挙げてるのは圧倒的に私達だ!」

アンドウ「むしろ私達の位を上げてくれてもいいだろ!」

マリー「どうして私が二人の願いを聞き入れなくちゃいけないの~?」

マリー「それより……そのモグラ乗り、ちゃあんと監視をしておいて」

マリー「オシダ達の経済力と、アンドウの一般市民へのコネ」

マリー「この二つを使って、モグラ乗りを監視して、宝が集まったところで奪い取る」

マリー「遺跡の宝はこのブルーチーターが、楽してズルしていただきかしら♪」 フフッ


210以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/22(月) 04:06:13.61bBzfvSqB0 (6/6)


【家】

みほ「うう……どっと疲れた……」

みほ(合コン……)

みほ(同性のお友達すら全然出来なかったのに、そんなのハードル高いよう……)

みほ「うう……明日はどうしようかな……」


明日は何をする?(下記より1つ選択) >>211

・疲れたから寝て過ごす

・港をうろつく
・ブラックティーガー本拠地に行く
・リストランテ『ドゥーチェ』に行く
・市場に行く
・町外れの酒場『トゥータ』に行く
・歓楽街に行く
・ガラクタ山に行く
・ガラクタ山の麓にあるスラム街に行く
・ガラクタ山の麓にある高級住宅街に行く
・奴隷市場に行く

・ユカリに会う
・サオリに会う
・ハナに会う
・マコに会う
・マホに会う
・エリカに会う
・アカホシに会う
・アンチョビに会う
・アッサムに会う
・アリサに会う
・アリスに会う

・合コンに行く


211以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/22(月) 11:11:06.76DrmEXmEY0 (1/1)

サオリに会う


212以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/22(月) 16:11:14.10BBm0cdJDO (1/1)

合コン行く気満々で笑ってしまう


213以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/22(月) 19:12:57.20Amt06R0r0 (1/1)

カメダ枠は誰になるんだろう?


214以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/23(火) 02:03:24.35+Mi5Rohc0 (1/5)

眠いのでちょろっとだけ


215以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/23(火) 02:05:36.77+Mi5Rohc0 (2/5)


<11日目>


【家】


みほ「ん……」

みほ(ユカリさんとハナさん、もういないんだ)

みほ(サオリさんは……)

サオリ「あ、おはよーみぽりん」

サオリ「さあ座って座って」

みほ「ふえ?」

アカホシ「今日の朝ごはん、サオリさんも作ったんですよ」

みほ「へえ~」

サオリ「ふふふ……」

サオリ「やっぱり男は胃袋で掴まないといけないからねっ」

サオリ「前向きに! 自分を高めていくよ~!」 フフン


216以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/23(火) 02:08:38.79+Mi5Rohc0 (3/5)


みほ「あ、おいしい……!」

サオリ「へっへー」

サオリ「ハナも毎日作ってほしい~、とか言ってくれたし、練習してよかったー」

サオリ「旅をしてると、常に見たこと無い食材を扱うことになるから、お料理覚えるの大変なんだよねー」

みほ「あー、それはそうかも……」

アカホシ「私の故郷の料理でよければ、また教えますよ」

サオリ「ほんと? やったー」 エヘヘ

アカホシ「それじゃあ、私は仕事があるので」 ケイレイッ

サオリ「いってらっしゃーい」 ヒラヒラ

みほ「……あ、そうだ」

サオリ「ん?」

みほ「サオリさんに用があって……」


サオリと何をする? >>217
A:話をする
B:合コンに誘う
C:いきなりキスをする
D:その他(併記)


217以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/23(火) 02:12:27.360nWCDYyj0 (1/2)

A


218以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/23(火) 23:29:48.88+Mi5Rohc0 (4/5)

また投下します


219以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/23(火) 23:31:28.06+Mi5Rohc0 (5/5)


みほ「その、少しお話したいなー、なんて」

サオリ「えー、うれしー!」

サオリ「私も、今のみぽりんともっと話したいなーって思ってたんだー」 エヘヘ

サオリ「じゃあ今日はガールズトークだねっ」

みほ「うんっ」

みほ(なんだろう……サオリさん、お話してるとすごく落ち着く……)

みほ(友達って、こういう存在なのかな……)

サオリ「?」

サオリ「みぽりん?」

みほ「あ、ううん、ちょっとぼーっとしちゃってた」

みほ「えっと、それより――」


サオリに振る話題 >>220


220以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/23(火) 23:43:53.230nWCDYyj0 (2/2)

今一番欲しいもの(元ネタは9裏)


221以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/24(水) 03:36:05.06+iXN5xVr0 (1/3)


みほ「今一番欲しいものってなにかなーと……」

サオリ「え?」

サオリ「そりゃあもう、素敵な彼氏……」

みほ「……」

サオリ「あ、何その目!」

サオリ「私、これでも結構本気なんだよ?」

サオリ「料理だって、花嫁修業だって、色々してるんだから」

みほ「そうなんだ……」

サオリ「あとは出会いだけなのになあ~~~」

サオリ「このままだと一生マコとハナに料理作って終わっちゃうよ」

みほ「それはそれでいいんじゃあ」

サオリ「いーやーなーの~~~!」

サオリ「モグラ乗りだって、彼氏と幸せな暮らしをしてみたいの!!」

サオリ「みぽりんだってそうでしょ?」

みほ(この話、昨日もやったなあ……)

サオリ「もー、しょうがないなー」

サオリ「それじゃあみぽりんも彼氏がほしくなるよう、恋の素晴らしさを語ってあげようっ」

みほ(あっ、これ今日一日潰れるやつだ……)


222以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/24(水) 05:08:36.09+iXN5xVr0 (2/3)


みほ「……」

みほ(なんかすごい熱弁されたなあ……)

みほ(やっぱりまだ、そういうのは理解できないけど……)

みほ(少し、夢中になれることがあるサオリさんが羨ましいな……)

サオリ「いい男がいたら、紹介してよねっ」

みほ「う、うん……」

みほ(がっついてる……)

みほ(合コンするとき、呼んだ方がいいのかなあ……)



223以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/24(水) 05:48:06.12+iXN5xVr0 (3/3)


<12日目>

みほ「……」

みほ(気のせいかな……)

みほ(寝る前、なんかゴソゴソって音と荒い息遣いが聴こえたような……)

みほ(昨日彼氏としたい赤裸々なことを語ってたから……?)

みほ(いや、まさかね……)

みほ(そのあとなんか同じような息遣い増えてたし、気のせいだよね……)

みほ「それより今日は何をしようかな……」



明日は何をする?(下記より1つ選択) >>224

・疲れたから寝て過ごす

・港をうろつく
・ブラックティーガー本拠地に行く
・リストランテ『ドゥーチェ』に行く
・市場に行く
・町外れの酒場『トゥータ』に行く
・歓楽街に行く
・ガラクタ山に行く
・ガラクタ山の麓にあるスラム街に行く
・ガラクタ山の麓にある高級住宅街に行く
・奴隷市場に行く

・ユカリに会う
・サオリに会う
・ハナに会う
・マコに会う
・マホに会う
・エリカに会う
・アカホシに会う
・アンチョビに会う
・アッサムに会う
・アリサに会う
・アリスに会う

・合コンに行く


224以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/24(水) 07:48:41.60iRodJB/x0 (1/1)

エリカに会う


225安価だけ出して寝ます2019/04/25(木) 02:34:57.93ewdpdrSQ0 (1/1)


【港・ブラックティーガー本拠地】


みほ「ふわ……おはようございます」

エリカ「あら。おはよう」

エリカ「……結構定期的に来てるけど、ひまなのかしら」

みほ「え、えと、そんなことは……」

エリカ「まあ、外様は楽でいいわよね」

エリカ「こっちは人員確保やら財政のやりくりやらで大忙しよ」

みほ(うう……やっぱり怖いなあ、逸見さん……)

エリカ「それで、何の用なのよ」

エリカ「忙しいから手短にね」

みほ(あ、聞いてはくれるんだ……)

みほ「ええとね、>>226」


226以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/25(木) 12:38:51.53VkBJOVfPO (1/1)

町の人たちと親睦を深める機会(合コン)があるんだけど…もしよかったら一緒に


227以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/26(金) 00:45:23.41c8o+HvWe0 (1/7)

また少しやります


228以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/26(金) 00:51:25.78c8o+HvWe0 (2/7)


みほ「町の人たちと親睦を深める機会(合コン)があるんだけど…もしよかったら一緒に」

エリカ「はあ~~~~???」

エリカ「あのねェ、私は忙しいの!」

エリカ「隊長の右腕として、遺跡のゲートが閉じてるときもやらなきゃいけないことが大量にあるのよ」

エリカ「アンタと一緒にしないで」

マホ「……エリカ」

エリカ「はい、何でしょう隊長!」

エリカ「ほら、呼ばれたし、仕事してくるから帰った帰った」 シッシッ

みほ「……」 ショボン

マホ「……行ってきたらどうだ」

エリカ「え?」

マホ「その親睦を深める機会とやらに、一緒に行ってきたらどうだ」


229以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/26(金) 01:07:43.43c8o+HvWe0 (3/7)


エリカ「な、ななな何を!?」

マホ「……知っての通り、我々は困窮している」

マホ「物資も不足し、このままでは内部崩壊も時間の問題だろう」

エリカ「は、はい」

エリカ「だからこそ、一丸となって課題に取り組まねば、と……」

エリカ「遊んでいる暇なんてどこにも」

マホ「……アンザイとは、仲良くさせてもらっている」

エリカ「?」

マホ「いつも格安で飯を提供してくれるだけでなく、無償で様々なものをもらっている」

エリカ「……」

マホ「勘違いをするな。市民に媚びろと言っているわけじゃない」

マホ「ただ、受け入れられるんだ」

マホ「そうすれば、活動は今よりずっとしやすくなる」


230以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/26(金) 01:11:55.17OvT0iNbDO (1/1)

(それは本来リーダーで隊長の貴方がやるべき事なのでは・・・?)


231以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/26(金) 02:09:51.80c8o+HvWe0 (4/7)


エリカ「で、ですが……」

マホ「……」

マホ「それにエリカは働きすぎだ」

マホ「休暇を与えても、ずっとここか遺跡に顔を出している」

エリカ「それは……」

エリカ「……」

エリカ「私は、まだまだ未熟です」

エリカ「だから……隊長に追いつくには、それくらい……」

マホ「……」

エリカ「それに、隊長だって全然休んでないじゃないですか!」

エリカ「隊長がそこまで頑張っているのに、私だけ休むなんてこと……!」



232以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/26(金) 02:28:05.96c8o+HvWe0 (5/7)


マホ「……」

マホ「私は……」

マホ「家の方針で、常に戦闘のことを考え、己の体を鍛え上げてきた」

エリカ「存じ上げています」

エリカ「ですから、私も……」

マホ「……四六時中、ストイックに己を鍛えた」

マホ「その結果が、今のザマだ」

エリカ「!」

マホ「戦場で生きながらえるが関の山」

マホ「一人で国に勝利をもたらすなんてことは当然出来ず」

マホ「それどころか、国に戻れる目処も立たぬまま、ジリ貧に追い込まれている」

マホ「その程度のものだ、絶え間ない努力で得られるものなど」


233寝落ちしてた・・・また寝落ちしたら申し訳ない2019/04/26(金) 03:18:17.81c8o+HvWe0 (6/7)


エリカ「それでもッ……」

エリカ「私達がまだ生きていられるのは、隊長のおかげです……」

エリカ「隊長が、導いてくれたから……」

エリカ「だから、私達は……」

マホ「……そうだな。それもまた事実だ」

マホ「鍛錬も無駄ではない」

マホ「やったからこそ、守れた命もある」

マホ「だが――それだけやっても、守れないものはあった」

マホ「自慢ではないが、幼い頃から、私はずっと訓練に明け暮れていた」

マホ「ストイックという点では、誰にも負けない自信がある」

マホ「それでも限界はあったんだ」

マホ「……ストイックにやること自体は止めない」

マホ「だが…」

マホ「私とまるっきり同じになろうとするのはよすんだ」

マホ「……その先に未来はない」


234ねあす2019/04/26(金) 03:34:34.10c8o+HvWe0 (7/7)


エリカ「……」

マホ「必要ならば命令しよう」

マホ「行って来い、エリカ」

マホ「……ただひたすら己を鍛えることしか知らぬ私では、出来ない仕事だ」

エリカ「……わかりました」

エリカ「隊長がそこまでおっしゃるのなら」

マホ「ふっ……助かる」

エリカ「ところで、それいつなのよ」

みほ「え?」

みほ「あ、そういえば、日程が決まったって手紙が届いてたっけ……」

みほ「ええっと、開催日は――」


合コン開催日 >>235
12日目~51日目の間から選択(ソレ以外なら安価下)



235以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/26(金) 04:17:33.36SVSoJY740 (1/1)

ラスボス襲撃の50日目で(無慈悲)


236以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/26(金) 07:19:03.08ufGUEFMq0 (1/1)

それじゃあイベントとして機能出来ないじゃんww
まぁ合コン予定にする事で何か変わるかもしれないが


237以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/26(金) 17:07:20.61yfMqJmsC0 (1/1)

アリサ「意地(合コン)があんのよ……女の子にはねェェェッ!!」
って熱い逆転展開への布石になるかもしれんぞ



238以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/26(金) 23:15:15.23FkwqR38s0 (1/1)

さおりんもやる気MAXになりそう


239以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/26(金) 23:35:56.14fSzfTO4AO (1/1)

合コン相手として[切腹]登場か…


240以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/27(土) 00:34:47.74/4SRFqXK0 (1/1)

週末はちょっと旅行に行くのと、今結構眠たいので、次回投下は来週になります、申し訳ない


241以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/04/27(土) 03:49:17.34gwby5CW30 (1/1)

バンパー+電撃ドリルはありますか?


242以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/23(木) 00:56:18.96pHxx8T5P0 (1/7)

GW前後でバタバタしてたらリアル50日経過コースだったのでサクサク進めます
おまたせして申し訳ない


243以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/23(木) 01:01:09.44CjrNDdkV0 (1/1)

おお、復活したか


244以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/23(木) 01:12:03.38pHxx8T5P0 (2/7)


エリカ「はあ?」

エリカ「結構先なのね……まあいいけど」

マホ「それなら準備の期間なんかもありそうだな」

マホ「どうせなら服でも買ってきたらどうだ?」

エリカ「……贅沢できるほど資金は……」

マホ「……」

マホ「欲しがりません勝つまでは、か」

エリカ「……」

マホ「……安心しろ」

マホ「私はお前達を勝たせる」

マホ「こんな場所で、惨めに貧しく終わらせるつもりはない」

エリカ「隊長……」

みほ(そんなに苦しい経済状況なんだ……)

みほ(あんまり散財して経費で落とさせると可哀想な気がしてきたな……)



245以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/23(木) 01:15:56.66pHxx8T5P0 (3/7)


マホ「まあ、そんなわけだ」

マホ「暇なときにでも、エリカと遊んでやってくれ」

エリカ「あ、遊んでって、そんな……」

エリカ「い、言っとくけど、とりあえず遺跡をどうにかしないとそんな暇私にはないんだから!」

みほ「あはは……」

みほ「とりあえず、少し落ち着いたら……」

みほ「一緒にお買い物、行きたいなあ、なんて」

エリカ「……」

エリカ「まあ、隊長の命令だし、遺跡の探索が終わったら考えてやるわ」

みほ「!」 パァァ

みほ「えへへ、楽しみだなあ、ボコTシャツとか置いてtらいいけど」

マホ「……」

マホ(今更だけど、二人共ファッションセンスとかやばそうだな……)


246以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/23(木) 01:23:02.90pHxx8T5P0 (4/7)


<13日目>

みほ「ふう……」

みほ「なんだろう、時差ボケを食らった気がする……」

みほ「今日はどうしようかな」



何をする?  >>247


・疲れたから寝て過ごす

・港をうろつく
・ブラックティーガー本拠地に行く
・リストランテ『ドゥーチェ』に行く
・市場に行く
・町外れの酒場『トゥータ』に行く
・歓楽街に行く
・ガラクタ山に行く
・ガラクタ山の麓にあるスラム街に行く
・ガラクタ山の麓にある高級住宅街に行く
・奴隷市場に行く

・ユカリに会う
・サオリに会う
・ハナに会う
・マコに会う
・マホに会う
・エリカに会う
・アカホシに会う
・アンチョビに会う
・アッサムに会う
・アリサに会う
・アリスに会う


247以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/23(木) 04:18:35.35Qju2xlQfo (1/1)

アリサに会う


248以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/23(木) 20:47:44.55pHxx8T5P0 (5/7)

リアル50日洒落にならないのでサクサクいきます
のほほんと交流して遺跡いかずに滅びるのもあり


249以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/23(木) 20:50:39.42pHxx8T5P0 (6/7)


【市場】

ワイワイガヤガヤ

アリサ「はぁ?」

アリサ「アンタまた来たの?」

アリサ「合コンはまだまだ先だっていうのに、気合入れすぎでしょ」

みほ「そ、そういうわけじゃ……」

アリサ「ま、いいわ」

アリサ「逃げ出される方が困ったし」

アリサ「ほら、店先で突っ立ってると邪魔よ」

みほ「あ、ごめんなさ……」 ソソクサ

アリサ「って、ちょっと、どこ行くのよ」

みほ「え?」

アリサ「なんか用があってきたんでしょ?」

アリサ「別に追い払おうってわけじゃないし、上がっていきなさいよ」

みほ「……!!」 パァァァァァ

アリサ(うわ、めちゃくちゃ嬉しそう……友達いないのかしら)


250以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/23(木) 21:06:44.97pHxx8T5P0 (7/7)


アリサ「コーヒーしかないけど、いい?」

みほ「あ、はい、ありがとうございます」

みほ「うっ」

みほ(う、薄い……)

アリサ「ちょっと、なーによその顔!」

アリサ「文句あンなら自分でいれなさいよね」

アリサ「他人にいれるの、滅多にないから好みなんて分からないわよ」

みほ「あ、あはは……」

みほ(す、拗ねられないようにさっさと話題を切り替えよう……)



何の話をする? >>251




251以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/24(金) 00:37:48.01tZcQvfECo (1/1)

タカシってどんな人?


252以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/24(金) 21:44:07.788ZX0G1ME0 (1/4)

キングコング見ながらですがのんびりやります


253以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/24(金) 22:14:51.468ZX0G1ME0 (2/4)


みほ「その……タカシさん?って、どんな人なんですか?」

アリサ「なっ……」

アリサ「アンタまさか、タカシのことを――」

みほ「ち、違いますよ!」

みほ「ただ……」

みほ「アリサさんがそこまで好きな人って、どんな人なのかなあって」

アリサ「……」

アリサ「絶対手出ししない?」

みほ「しませんよ」

アリサ「……まあいいわ」

アリサ「話してあげる」

アリサ「そのかわり!」

アリサ「合コンでは、ぜーーーーーったい強力しなさいよ!」

みほ「は、はい……」

みほ(圧が凄い……)

アリサ「じゃあ誓約書にサインを……」

みほ(重たい……)


254以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/24(金) 23:41:17.198ZX0G1ME0 (3/4)



  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・


  ・  ・  ・  ・  ・  ・


  ・  ・  ・



アリサ「……とまあ、タカシはホントすごくてね」

みほ(……こ、ここまで顔の賛美しか聞いてない!!)

みほ「あ、あの、お顔以外の評価は……」

アリサ「はァ? 何よ、イケメン好きじゃ駄目なわけ?」

みほ「そ、そうじゃなくて、やっぱり見た目は百聞は一見にしかずっていうし……」

アリサ「……まあいいわ」

アリサ「つってもそんなにプロフに詳しいわけじゃあないわよ、彼女になれてもいないし」

アリサ「……タカシ、17歳。この街の裕福な家柄の生まれ」

アリサ「IQ152という高い知能をモチ、若干13歳の時すでに大学入学の許可を与えられたわ」

みほ「わっ、凄い……」

アリサ「そ、将来も有望なの」

アリサ「ただ……」

アリサ「いかんせん、外見にも家柄にも似合わず、私みたいにケッコー短気な性格でね」

みほ(短気の自覚はあるんだ……)

アリサ「教師との人間関係が上手くいかず、ある教師を重さ4kgの百科事典でメッタ打ちの暴行」

アリサ「以後、落ちに落ちてレッドドラゴンのとこの下っ端となる」

みほ「へえ……」

みほ「…………」

みほ「レッドドラゴン!?!?!?!?!?!?」


255以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/24(金) 23:43:17.918ZX0G1ME0 (4/4)


アリサ「ああ、安心して」

アリサ「私は別にレッドドラゴンってわけじゃあないし」

アリサ「タカシも地域密着型ヤンキーってレベルだから」

アリサ「別にアンタがブラックティーガーだろうと揉めたりはしないわよ」

アリサ「…………多分」

みほ「多分!?!?!?」

アリサ「大丈夫大丈夫、65%パーフェクトよ」

みほ「パーフェクトって言わない上に駄目だった時のダメージが大きすぎる!!!」

アリサ「っさいわねー」

アリサ「分かってっから日数あけてあげたんでしょー」

アリサ「さっさといざこざ終わらせて、しれーーっと合コン出来るようにしなさいよ」


256以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/25(土) 00:35:19.29tEh6Paxj0 (1/2)

このタカシくん家柄も良くて頭もキレるとか
もしかして一部にハルツグとか呼ばれたりしてません?


257以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/25(土) 01:09:01.12tsFRPwtd0 (1/3)

遺跡潜って最低でも電ドリセットか88ミリ砲見つけないと


258寝かけてた……申し訳ない2019/05/25(土) 02:41:03.57CpB+Oduq0 (1/9)


みほ「ところで合コンのメンバーって……」

アリサ「ああ、他に誰か見つかったなら教えなさいよ」

アリサ「一応こっちでもあてはあるっちゃーあるんだけどねぇ」

アリサ「数が多いほうが釣れるってこともあるし、ある程度揃えた方がいいかなーって思ってきたし」

みほ「ち、ちなみに……どちらさまで……」

アリサ「いやー、言わない方がいいでしょ」

アリサ「レッドドラゴンで用心棒やってる人だし」

アリサ「知ってたら揉めた時にやりづらいでしょ」

みほ「それは、まぁ……」

アリサ「だから日にちが近づいてきて、二人共がおっ死んでなきゃ伝えるわ」

みほ「お、おっ死……」

アリサ「?」

アリサ「なによ、普通のことでよ」

アリサ「……ああ。アンタ、遺跡潜ってばっかで、占拠された街ってあんまり触れたことなかったり?」

アリサ「そう珍しいことでもないわよ、誰かが死んだりなんて」

みほ「……」 

みほ(アリサさんみたいにいい人も……)

みほ(争いに巻き込まれて、いつ亡くなるかわからないんだ……)

みほ「……」

アリサ「ま、そんなつらそうにされなくても、私は死なないわよ」

アリサ「生きてこの抗争を終えたら、私はタカシと結婚する予定なんだから」

みほ「……無理そう……」

アリサ「おいコラそれは結婚が?それとも生存が?」


259以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/25(土) 02:42:54.83CpB+Oduq0 (2/9)


<14日目>

みほ「…………」

みほ(も、もう明日遺跡に潜れる日かぁ……)

みほ(全然人集まってないなぁ……)

みほ(逸見さん、怒るかなあ)

みほ「……」

みほ(合コン相手、レッドドラゴンの息がかかってるって言ったら絶対もっと怒るよね……)

みほ(限界まで黙っておこう……)

みほ(それより今日はどうしようかな……)



何をする?  >>260


・疲れたから寝て過ごす

・港をうろつく
・ブラックティーガー本拠地に行く
・リストランテ『ドゥーチェ』に行く
・市場に行く
・町外れの酒場『トゥータ』に行く
・歓楽街に行く
・ガラクタ山に行く
・ガラクタ山の麓にあるスラム街に行く
・ガラクタ山の麓にある高級住宅街に行く
・奴隷市場に行く

・ユカリに会う
・サオリに会う
・ハナに会う
・マコに会う
・マホに会う
・エリカに会う
・アカホシに会う
・アンチョビに会う
・アッサムに会う
・アリサに会う
・アリスに会う


260以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/25(土) 02:43:54.08tsFRPwtd0 (2/3)

ガラクタ山
黒陣営所属ならここうろつくだけで仲間加入狙えたよね


261以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/25(土) 02:44:25.67tsFRPwtd0 (3/3)

あ、「ガラクタ山に行く」で


262久々すぎてレッドドラゴンって書いてるけど、まあ地方組織によって名前が変わる的なサムシングということで・・・2019/05/25(土) 03:05:36.99CpB+Oduq0 (3/9)


【ガラクタ山】

みほ「来ちゃった……」

みほ(レッドタートルとぶつかりそうだし……)

みほ(色々調べておくほうがいいよね……)

みほ「うわっ、すごいゴミの山……」

みほ「熊本の田舎みたいな山を想像してたのになぁ……」

みほ「これだけ荒れ放題だと誰が潜り込んでても全然分からなさそう……」

アマレット「おーっと、ここから先は関係者以外立ち入り禁止だァー!」

ジェラート「見ない顔だなァ?!」

みほ「え、えと……」 ビクッ

アマレット「あぁん?」 ジロリ

みほ「そ、その……私……」 オドオド

ジェラート「……」

みほ(ど、どうしよう……)


263以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/25(土) 03:23:04.34CpB+Oduq0 (4/9)


ジェラート「ね、ねぇ」 ヒソヒソ

アマレット「ん?」

ジェラート「本物の不審者、ここまで露骨にオドオドしないんじゃあ」 ヒソヒソ

アマレット「……確かに……」

みほ(どうしよう、何も考えずに来ちゃった……) アウアウ

アマレット「コイツの瞳には……嘘や演技ではない、本物の驚きと怯えがある……」 ヒソヒソ

みほ「そ、その……」 オドオド

ジェラート「……」

アマレット「……」

ジェラート「ひょっとして、私らが覚えてないことにショック受けてるんじゃあ……」 ヒソヒソ

アマレット「えっ、マジ?」 ヒソヒソ

アマレット「でも言われてみたら、上流階級っぽいツラしてるし、押田隊のヤツかもしれない……」 ヒソヒソ

ジェラート「げっ、それだって絶対……なんかそう言われると見たことある気がしてきたもん」 ヒソヒソ

みほ「……」 ビクビク

ジェラート「……あー……」

ジェラート「その、ごめんね?」

みほ「え?」

ジェラート「あたしらほら、学がなくて馬鹿だからさっ」

アマレット「そ、そーそー」

アマレット「いやーははは、ごめんって」

アマレット「ほら、通っていいから、ねっ?」

みほ「?????」

ジェラート「だからほら、押田の姐さんには内緒で、ねっ?」

みほ「????????????」


264以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/25(土) 03:25:43.81CpB+Oduq0 (5/9)


みほ「……」

みほ(中まで余裕で入れちゃった……)

みほ「せ、セキュリティレベル……」

みほ(こうして思うと、直下さん達、ちゃんと見張りの仕事してたんだなあ……)

みほ「……」 キョロキョロ

みほ(うーん、人もいっぱいいるし、色々あるなあ……) キョロキョロ

ドンッ

みほ「いたっ……」

みほ「あ、すみませ――――」


ぶつかった相手 >>265


265以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/25(土) 03:39:33.03f3iS9SwPo (1/1)

ローズヒップ


266以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/25(土) 05:23:05.56CpB+Oduq0 (6/9)


ローズヒップ「おーっとと、ごめんあそばせー!」

ローズヒップ「マリー様のおっ紅茶が冷めてしま……」

みほ「おっこう……?」

ローズヒップ「……って、あーーーーっ!」

ローズヒップ「急ぎすぎていて何もかもをキッチンに忘れてきてしまいましたわ!!」

みほ「ええ……」

ローズヒップ「あ、そこの貴女、おっ紅茶を持っていたりは……」

みほ「……」 ブンブン

ローズヒップ「そんなリズミカルに首を横に振って何してますの」

ローズヒップ「あ、わっかりました、新しい遊びでございますことねっ!」

ローズヒップ「リズムよく首を振る、題してリズム天国とでも言った所で」

みほ「いえ、あの、普通に否定の意味で……」

ローズヒップ「あっはっは、百も承知のすけ様ですわっ」

ローズヒップ「イッツァBCジョークですことよ!」

みほ「……」

ローズヒップ「面白くないといけないとマリー様に言われてるので、常に心がけてますのよ」

ローズヒップ「例えジョークの世界であろうと、時代を追い抜き時代がついてこないスピードで駆け抜けあすわよ~!」

みほ(どうしよう、テンションについていけない……) ズーン


267以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/25(土) 05:25:50.29CpB+Oduq0 (7/9)


みほ「ええと、その……」

みほ「た、楽しそうですね」

ローズヒップ「ん?」

ローズヒップ「まあ~~毎日楽しいですわおy」

ローズヒップ「お紅茶もケーキも美味しいですし」

ローズヒップ「後はモグラに乗れるのが楽しくてしょうがないですわ~」 ヘラヘラ

みほ「!!」

みほ「モグラ乗り……なんですか……」

ローズヒップ「そうそう」

ローズヒップ「私はローズヒップ。BCの偵察兵ですわ」

みほ(偵察兵って概念はあるんだ……見張りの概念はろくに成り立ってなかったのに……)


268以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/25(土) 05:33:07.01CpB+Oduq0 (8/9)


ローズヒップ「まぁ、偵察兵なので、モグラは自分じゃ動かせないんですけど」

ローズヒップ「主に乗せてもらって、ダンジョンの中で動き回ってますわ~」

みほ「……ちなみに、操縦したりは……」

ローズヒップ「まあ、興味はあるんですけどねえ」

ローズヒップ「貴女はやれば出来る子よローズヒップ、と皆様言ってくれますし」

ローズヒップ「……でも、なーんでか皆様、実際に指導を乞うと、はぐらかされちゃうんですよねえ~」

みほ(相性のいい教育係とかがいなかったのかなあ)

みほ(確かに教えるの大変そうだもんね……)

ローズヒップ「っとと、いけない!」

ローズヒップ「そろそろいかないと、マリー様に首をはねられてしまいますわ!」

ローズヒップ「何せ庭に植える薔薇の色を間違えるだけで軽率に首をはねてると聞きましたし……」

みほ(う、うちよりブラック企業だ……こっち選ばなくてよかった……)


269頭回らなくなってるので寝ます2019/05/25(土) 05:37:02.86CpB+Oduq0 (9/9)


ローズヒップ「とと、それじゃあそろそろ行きますわ」

ローズヒップ「ぶつかったこと、本当にごめんあそばせー!ソーリー!ですわ」

みほ「いえ……」

みほ(どうしよう、この人、頭ゆるふわで色々しゃべってくれそうだけど……)



どうする?  >>270
A:もう少しお喋りをする(内容併記)
B:今日の所はおとなしく帰る
C::その他、まだ何かをする(内容併記)


270以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/25(土) 08:55:17.21tEh6Paxj0 (2/2)

BCでも聖グロでもそんなに変わらんのだろうなローズヒップは
A
一緒に紅茶を探しましょうか?


271以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/27(月) 03:04:11.20B30FgSp00 (1/3)

めちゃ眠いですが安価だけは出してから寝ます


272以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/27(月) 03:06:06.88B30FgSp00 (2/3)


みほ「一緒に紅茶を探しましょうか?」

ローズヒップ「おおっ、いいんですの!?」

ローズヒップ「助かりますわー」

ローズヒップ「そういえば元々一人で持っていけるカップの量じゃなかったんですわ」

ローズヒップ「それでトレイとか探してたはずなのに、すっかりそのことを忘れてましたわ」

みほ(頭大丈夫かな……)

ローズヒップ「とにかく、おっ紅茶はキッチンにあるはずですわ!」

ローズヒップ「いきますわよ!」 ドヒューン

みほ「返事する前にもう行ってる……はやい……」

みほ「……」

みほ「あっ、ま、待って! 私キッチンの場所知らな……!」 バタバタバタ


273以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/27(月) 03:19:09.42B30FgSp00 (3/3)


みほ「な、なんとかおいついた……」 ゼハー

みほ(速い……フィジカルエリート揃いの黒森峰にもここまでの速度で走る人は……) ゼハー

ローズヒップ「あれー?」

ローズヒップ「おっかしいですわねぇ」

ローズヒップ「ここにおいてあったはずのおっ紅茶やティーカップがありませんわ」

みほ「誰か戻したとか……」

ローズヒップ「うーーーーん」

ローズヒップ「元あった場所にはありませんわぁ」

ローズヒップ「おふざけやがってでございますわー」

ローズヒップ「マリー様や押田様、愛用のカップ以外で持っていくとべらぼうに面倒でいらっしゃいますことよ」

みほ(よくわからないけど、私ここのメンバーじゃなくてよかった……)

みほ「ええと、それなら>>274」


A:人に聞くというのはどうでしょう
B:とにかく可能性があるところを探しましょう
C:似たようなカップを手に入れて誤魔化しましょう
D:一緒に素直に謝りましょう
E:逃げるしかないですね
F:先手を打って顔面をボコボコにすればおっ紅茶なんて飲めなくなるので解決しますよ


274以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/27(月) 23:54:10.32YYyBhI9E0 (1/1)

どれだと仲間になるだろう?
分かんないから安価下で


275以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/28(火) 00:27:27.25uKBlEyoFO (1/1)

B


276以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/29(水) 01:21:27.68W85EgZ+50 (1/8)

透過します


277以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/29(水) 01:24:08.51W85EgZ+50 (2/8)


みほ「とにかく可能性があるところを探しましょう」

ローズヒップ「合点承知の助ですわっ」

みほ(合点承知の助って概念、この世界にもあるんだ……)

ローズヒップ「とりあえず……」 ヨイショ

みほ「え、ええええ!?」

みほ「なんで突然屋根に……ちょ、見え……」

ローズヒップ「うーん、屋根の上にもありませんわねぇ」

みほ「可能性があるところって言ったつもりだったんですけど、聞こえなかったなら謝ります」

ローズヒップ「?」

ローズヒップ「いやいや聞こえてましたわよ」

ローズヒップ「ほら、こんな風が気持ちいい日は屋根の上でティーブレイクをしたくなるでしょう?」

みほ「ええ……?」


278以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/29(水) 01:26:18.80W85EgZ+50 (3/8)


ローズヒップ「ここにないとすると、うーん…・・」

ローズヒップ「ええと……貴女……名前なんでしたっけ」

みほ「あ、みほです。西住みほ」

ローズヒップ「ふむ。じゃあ、みほ様ですわね」

みほ「さ、様!?」

ローズヒップ「助けてもらってますし、感謝の気持ちを込めて様付は基本と教わりましたわ」

みほ(わ、わからない……文化が違う……)

ローズヒップ「私一人では見つかりそうにないので、みほ様ならどこでお紅茶を飲むかお伺いしたいところですわ」

ローズヒップ「そこに置き忘れだったり、誰かが飲んでたり、そーいう可能性あるでしょーし」

みほ「うーん……」

みほ「お手洗いの個室とか?」

ローズヒップ「え、ええ……?」



279以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/29(水) 01:32:55.14W85EgZ+50 (4/8)


ローズヒップ「うーむ、お手洗いにもありませんわねぇ」

みほ「お手洗い、一人で落ち着いて休めるからありえるかなって思ったんだけど……」

ローズヒップ(この人何を言ってやがるんですの……)

みほ「それに利尿作用があってもノータイムで済ませられるし……」

ローズヒップ「レモンティーを飲みたくないスポットにも程がございますわ」

ローズヒップ「……おろ?」

ローズヒップ「キッチンまで戻ってきたら、何やら人が……」

アマレット「あ、おつかれー」

ジェラート「インパクトあるからさすがにすぐわかるね。ローズヒップ……さん、だよね。おつー」

ローズヒップ「確か……安藤隊長の部隊の」

アマレット「そーそー、知っててもらって光栄だねえ」

ジェラート「ローズヒップさんほど目立たないのにねえ、私達」

みほ「……」

アマレット「……ローズヒップと一緒ってことは、やっぱ押田隊の人だよアレ」 ヒソヒソ

ジェラート「ひー、危ない危ない。適当に話合わせてよかったわ」 ヒソヒソ


280以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/29(水) 01:54:26.54W85EgZ+50 (5/8)


みほ(よく知らない人と会話されると、どうしたらいいか分からなくなっちゃうな……) オドオド

ジェラート(うーん、やっぱりデフォルトでオドオドしてるだけだこの子)

ローズヒップ「ん?」

ローズヒップ「あーーーーーっ!!」

アマレット「な、なんだよ」

ローズヒップ「それ!!」

ローズヒップ「アバレッドさんの持ってるティーカップ!!」

アマレット「アマレットな。誰がレンジャーの赤色だ」

ローズヒップ「それ、マリー様の愛用のやつですわよ!!」

アマレット「ブーーーーーーーーーーーーーーッ」

ジェラート「おいおいおい、死んだわアマレット」

ローズヒップ「うわっ、よく見りゃジェラートさんのは――」

ジェラート「な、なに? まさかこれも幹部クラスの愛用カップ?」

ローズヒップ「ホームレスのおっさんがベロンベロン舐めたりやべーもん擦りつけてたから処分しようとよけておいたやつですわ」

ジェラート「お、オエーーーーーーーーーーーーーーーッ」


281以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/29(水) 01:57:28.80W85EgZ+50 (6/8)


ローズヒップ「まあ、何にせよ見つかってよかったですわー」

アマレット「た、頼む、このことは内密に……」

アマレット「バレたら首が飛ぶ! 物理的に!」

ローズヒップ「いやまあいいですけども」

アマレット「な、なあ、アンタも……」

みほ「あ、はい、ええ、そりゃあもう」

みほ(告げ口したせいえ斬首とか見たくないし……)

アマレット「サンキュー、マジ助かるよ」

アマレット「この借りはいつか返すからさっ」

アマレット「それじゃあ私はさっきから激しく嘔吐してるジェラートつれてくから……」

ジェラート「無理……まぢ無理……」 ゲロゲロゲロ

アマレット「大袈裟だなあ」

ジェラート「口移しでこの汚さ味わわせてやろうか」 ゲロゲロゲロ

アマレット「おまっ、よせ! ゲロを口移そうとするなあ!」

バタバタバタ

みほ「いっちゃった……」

みほ(あ、もらいゲロしそう……)


282以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/29(水) 02:40:33.90W85EgZ+50 (7/8)


ローズヒップ「いやーマージで助かりましたわ」

ローズヒップ「あんまりちんたらしてると私の首までぶっ飛んでましたからねぇ~」

みほ「えっ、でも結構時間経っちゃったような……」

ローズヒップ「……」

みほ「……」

ローズヒップ「おわーーーーっ、よく見たらめっちゃお待たせしちゃってやがりますわ!!」

ローズヒップ「あわわわわ、と、兎に角急いでおっ紅茶をお持ちしなくては!!」

ローズヒップ「あ、この御礼はしますわよ!」

ローズヒップ「お礼は淑女として当然、と教わりましたし!」

ローズヒップ「今はちょっとバタバタしちゃってるから後日になりますけど!」

ローズヒップ「次あった時に何なりと願いを言うといいですわ!」

ローズヒップ「それじゃ、失敬!!」 ドヒューン

みほ「速っ……有無を言わさずだったなあ……」

みほ(また今度来た時にでも何かお願いしてみようかな)

みほ「……」

みほ(と、とりあえず今日はそろそろ帰っておこう……)


283以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/29(水) 02:43:14.80W85EgZ+50 (8/8)


<15日目>


みほ「もう遺跡に潜れる日かあ、早いなあ」

みほ「……人員を2人確保するように言われてもう10日もたつんだよね…・・」

みほ「今潜ってもいいけど、結局最下層攻略は難しいし……どうすればいいんだろう……」



今日は何をする?  >>284


・遺跡に潜る

・疲れたから寝て過ごす

・港をうろつく
・ブラックティーガー本拠地に行く
・リストランテ『ドゥーチェ』に行く
・市場に行く
・町外れの酒場『トゥータ』に行く
・歓楽街に行く
・ガラクタ山に行く
・ガラクタ山の麓にあるスラム街に行く
・ガラクタ山の麓にある高級住宅街に行く
・奴隷市場に行く

・ユカリに会う
・サオリに会う
・ハナに会う
・マコに会う
・マホに会う
・エリカに会う
・アカホシに会う
・アンチョビに会う
・アッサムに会う
・アリサに会う
・アリスに会う
・ローズヒップに会う


284以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/29(水) 02:45:51.13ptRyIr5E0 (1/1)

電極とドリルとバンパーは出ますか?
黒陣営だと自動加入する仲間いないのがネック 安価下


285以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/29(水) 03:30:57.53AXY0UJNKo (1/1)

うーんこの1週目感
市場


286以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/29(水) 22:07:13.827xsU5xw8O (1/1)

敵対勢力に関係してる人間とばかり会ってるとか、エリカの胃袋はボロボロ


287以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/30(木) 01:10:38.18bgyB0eJ20 (1/2)

エンゼルポジの仲間いないの?


288以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/30(木) 02:27:35.078KBvz2cy0 (1/2)

少しだけ投下します


289以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/30(木) 02:36:15.768KBvz2cy0 (2/2)


【市場】

ワイワイガヤガヤ

みほ「うーん、すごい賑わい」

みほ「遺跡の出現する日の前後も賑わってるけど……」

みほ「あれはどうしても各陣営の人で溢れかえっちゃってるし」

みほ「地元の人でいっぱい、って感じで少し落ち着くな……」

みほ「各陣営が引っ込んでる数少ない日を謳歌してる、ってことかなあ」

ドンッ

みほ「わわっ……」

みほ「ごめんなさい」 ペッコリン


みほが市場でぶつかってしまった相手(既出でも新出でもOK) >>290


290以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/30(木) 02:39:20.51bgyB0eJ20 (2/2)

引き換え券にはしないからシロタさんポジのキャラと会いたいなあ 安価下


291以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/31(金) 03:50:09.094/Kwn2KPo (1/1)

桃ちゃん


292以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/31(金) 04:49:19.14M7L/3PWBO (1/1)

赤:大洗・サンダース付属
青:BC・聖グロ
黒:黒森峰
在野:その他
だいたいこんなかんじ?


293以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/31(金) 23:14:26.46LWrdNf9B0 (1/2)

安価の結果陣営に追加されたキャラもいるので完全に>>292ってわけじゃあないけど、大外れでもない感じですね
ざっくり決まってるキャラもいれば決まってないキャラもいるので(アリサは安価取られるまで何の役もなかった)

スローですが投下します


294以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/05/31(金) 23:18:32.39LWrdNf9B0 (2/2)


モモ「くっ、こちらこそすまな……」

みほ「」

モモ「」

モモ「おまっ、おまおまおまおまおま!!」

みほ「貴女は……レッドタートルの……」

モモ「ひぃぃぃぃぃ、な、なんでここにブラックティーガーモグラ乗りがいるんだァ!?」

モモ「今は遺跡に潜ってるんじゃないのかァ!?!」 ヒェェェェェ

みほ「あ、あの……」

モモ「ひ、ひいいい!」

モモ「ま、まずいまずいまずい、バレたのか!? まさかバレたのかァ!?」

モモ「何故だ、何故だぁぁぁぁぁぁぁ! ユズちゃぁぁぁ~~~~~ん!!」

みほ「……」

みほ(なにこのひと……)


295以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/01(土) 00:49:06.87OZMfx5WX0 (1/4)


モモ「ち、畜生! 私をナメるなよォ、た、ただでやられたりはしないからなァ!」 ガクガク

みほ「わっ、ちょ、刃物はあぶないですよ!」

モモ「う、うるさあああああい!」 ダダッ

みほ「そ、その、驚かせたなら謝りますごめんなさいっ」 ガバッ

モモ「ぐえっ……」

ドサ

みほ「あ……」

モモ「う……だ、だめだ……た、立てない……」

みほ(よ、弱い……この人……)


296以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/01(土) 01:00:32.56OZMfx5WX0 (2/4)


モモ「くっ、殺せ!!」

モモ「ころせー!ちくしょー!」 ウワーン

みほ「ちょ、泣かないでくださ……」

ザワザワ

ナンダナンダ

みほ「こ、殺したりしませんからっ!ねっ?」

モモ「ほ、本当か? 本当に命はとらないでくれるのか!?」

みほ「ええ、まあ……」

みほ(普通にいらない……)

モモ「ふん、ならばよし」 スチャッ

モモ「皆のものすまない、騒がせたな」

みほ(あそこからここまで格好つけられるの、すごいなぁ……なんなんだろうこの人……)


297以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/01(土) 01:04:36.38B3n1dJIz0 (1/3)

これ敵どころか味方の人にもこの負け方を知られてずっと言われまくるんだろうなぁ…


298以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/01(土) 01:35:22.36OZMfx5WX0 (3/4)


モモ「あー……ところで、だ」

モモ「こんなところで何をやっている」

みほ「え……」

みほ(なんで素直に教えてもらえると思うんだろう……素直な人だなあ……)

みほ「お買い物ですよ」

みほ「それより、えーっと……」

モモ「モモだ」

みほ「えっと、モモさんこそここで何を」

みほ(……何だかモモさんって呼ぶの、違和感あるなぁ)

モモ「わ、私は、その、なんだ、えーっと、お買い物だ、お買い物」

みほ(うそがへたすぎる)


299以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/01(土) 01:43:52.07OZMfx5WX0 (4/4)


みほ(どうしよう……)

みほ(折角市場に来たのにこの人に構いっぱなしっていうのも何だけど……)

みほ(放っておいてもいいものかな……)

モモ「そ、それじゃあ私はこれで失礼する」

モモ「帰ってくちぱっちにオヤツをあげなくてはいけないのでな」

みほ(うそがへたすぎる)

みほ「ええと……」

みほ(どうしよう、引き止めて何かすべきかなあ……でもなあ……)

みほ(……私、コミュニケーション能力低いしなあ) ズーン

モモ「な、なんだ?」

みほ「あ、その、>>300」


300以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/01(土) 02:02:59.47B3n1dJIz0 (2/3)

何を買いに来たんですか?
(それを聞いた後)
それと、


殺さないとは言いましたけどこんな人混みの中で人に刃物を向けて殺しに来ながらタダで済むと思ってますか?


301以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/01(土) 02:13:56.20GWn8Ck6G0 (1/1)

10裏は88ミリ砲を吟味するぐらいにはやり込んでるけど原作と結構違ってる?
黒陣営ならガラクタ山うろつくだけで仲間集まる筈なんだけど


302以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/01(土) 05:06:53.26LZSXnEd2o (1/1)

>>301
スレ読み返せ。黒陣営のガラクタ山で白陣営が人を集められるわけない
ブラックタイガーなのに港じゃないのかよと当時は思った(隙あらば自分語り)


303以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/01(土) 12:49:51.54B3n1dJIz0 (3/3)

レッドタートル ← レッドドラゴン
ブラックティーガー ← ホワイトベア
ブルーチーター ← ブラックタイガー
かな
名前が紛らわしい所もあるし注意


304以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/01(土) 21:43:03.25vFV/lg1c0 (1/1)

オドオドしてるモモちゃんかわいいよ桃ちゃん


305以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/03(月) 22:20:02.893evQHdsS0 (1/4)

ブラックタイガーがあまりにも黒森峰な名前をしてるくせに黒森峰から程遠い集団だったからチクショウ!!

投下します


306以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/03(月) 22:28:29.653evQHdsS0 (2/4)


みほ「何を買いに来たんですか?」

モモ「え?」

モモ「あー……っと、それはだな」

みほ(あ、これ嘘つかれそう)

モモ「ああ、あれだ、夕飯の買い出しだ、うん」

モモ「ははは、それじゃあ早く帰って作らないらいけないから、これで――」

みほ「へえ、何をつくるんですか」

みほ「見たところ食材っぽいものは何も――」 ガサッ

モモ「こ、こら! 覗き込むな!!」

みほ「銃と、砲弾と……これなんだろう……」

みほ「あ、太ももとかにナイフや銃を隠すためのやつだ」

モモ「ち、違う! これらはその……夕飯のオカズなんだ!!」

みほ「えっ」

モモ「ははは、美味しい~~! 美味しいなぁ!!」 バクッ゙

みほ「ええ……」 ドンビキ

モモ「と、とくに、この、革製品は……は、歯ごたえが……」 モッキュモッキュ

みほ(泣くくらいならやめとけばいいのに……)

モモ「あ~~! 美味しい! これは豪勢な夕食だァ!!」 モグモグ

みほ(嘘が下手すぎる……)

ママー、アレナニ?

シッ、ミチャイケマセン!

みほ「……」 ゲッソリ

モモ「お、おいひ……ウォエッ」

みほ「わ、分かりましたからもういいです」

みほ(見てるこっちまで辛くなってきちゃった……)


307以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/03(月) 23:03:05.853evQHdsS0 (3/4)


みほ「それと」

モモ「……?」 ウォエップ

みほ「殺さないとは言いましたけどこんな人混みの中で人に刃物を向けて殺しに来ながらタダで済むと思ってますか?」

モモ「……!」 ゾッ

みほ「今の奇行で……皆さんの視線が外れましたね……」

モモ「お、おい……?」

みほ「貴女……覚悟してきてる人ですよね……?」

みほ「人を『始末』しようとするって事は――」

モモ「ッ」 ゾワワッ

みほ「逆に『始末』されるかもしれないという危険を常に『覚悟して来ている人』ってわけですよね……」

モモ「ひっ……」 ペタンッ

モモ(こ、ここここいつ……私を殺る気だっ……) ジョロロ・・・

みほ(え、うわ、きたなっ……)

みほ(どうしよう、一生懸命凄みを出したはいいけど、これ以上近寄りたくない……)


308以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/03(月) 23:32:20.333evQHdsS0 (4/4)


モモ「か、金か!? 金がほしいのか!?」

みほ(ええ……)

モモ「それとも靴を舐めたらいいのか!?」

モモ「靴ならいくらでも舐めしゃぶるぞ!」

みほ「革製品咀嚼した直後だから説得力がすごい」

モモ「だから見逃せ! 頼む! いや見逃してくださいっ!!」 ドゲザー

モモ「会長のためにも私はまだ死ねないんだ!」

モモ「あっ、服か!? 全裸になれば許してくれるのか!?」

みほ「え、いや、ちょ、脱がないでくだs……」

みほ「うわああああスカートから飛沫が!!き、きたない!」


309以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 00:01:53.63+NoDNbDj0 (1/19)


みほ(ぐぅ……)

みほ(こんなことならチームの皆に恐怖政治をしないといけなくなったとき用の教え、ちゃんと聞いておけばよかったな……)

みほ(お姉ちゃんと違って、そういう面白くない教え、まともに聞いてなかったツケかなあ……うう……)

モモ「頼む、この通り、全裸になって土下座もするし今は敵意がないんだっ」

みほ(……今“は”、かあ)

モモ「この通り、哀れなただの非力な少女なんだよぉ」

モモ「だからほら、大人しく見逃すんだ!!」

みほ「……」

みほ(何だか帰りたくなってきたかも……) ゲッソリ

???「そこまで!」

みほ「?」


みほとモモの間に割って入ってきた人物  >>310


310以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 00:13:50.733fLHqZiy0 (1/2)

アンチョビ


311以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 00:34:12.29+NoDNbDj0 (2/19)


アンチョビ「そこまで!」

アンチョビ「お前ら何やってるんだ往来で!!」

みほ「……」

みほ(ほんとになにやってるんだろ……) ズーン

アンチョビ「あーあー、もう!」

アンチョビ「ほら、タオル使うか?」

モモ「あ、す、すまない……」

アンチョビ「ちゃんと拭いてから服を着ろよ、風邪引くから」

アンチョビ「スカート……も濡れてるか……」

アンチョビ「ほら、ちょっとスースーするだろうけど、マント貸してやるから」

モモ「うう、アンザイ~~~~~」 ウルッ

アンチョビ「アンチョビだ!」


312以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 00:37:47.52+NoDNbDj0 (3/19)


アンチョビ「それから、ミホ!」

みほ「は、はいっ」 ビクッ

アンチョビ「……あんまり無理はするな」

アンチョビ「お前はモグラ乗りなんだろう?」

アンチョビ「ブラックティーガーに義理立てするのはいいが、無理して人間同士争うことはない」

アンチョビ「そりゃあ、同じものを狙ってるなら争いは避けられないだろうが……」

アンチョビ「それでも友達にはなれるし、終わってから一緒にパスタを食べることは出来ると信じてるぞ、私は」

みほ「アンチョビさん……」

アンチョビ「……ほら、震えてるじゃないか」

アンチョビ「来い」

アンチョビ「美味しいパスタを食べさせてやる」

みほ「え、でも……」

アンチョビ「おごりだ、遠慮するな!」

アンチョビ「一緒にパスタを食べたら……きっと良い方向に転がるさ」


313以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 00:40:20.36B/EbLt2OO (1/3)

義理立てとかじゃなく向こうから喧嘩を売られたんだけどなぁ…


314以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 00:45:48.35+NoDNbDj0 (4/19)


【家】

みほ「うーん」

みほ「アンチョビさんはいい人だし、仲良くなる道を模索してくれてたけど……」

みほ「片眼鏡の人は、何か譲れない理由があって、戦うつもり満々だったよね……」

みほ「逸見さんやお姉さんも引くことはないだろうし……」

みほ「困ったな……」

みほ「あんまり、対人で戦車には乗りたくなかったんだけど……」

みほ「……」

みほ「殺さないように相手の戦車を完膚なきまでに叩き壊す」

みほ「そうするのが一番、なのかな……」


315リストランテの名前がうっかり間違えて途中で変わってたやんけ!!分かりやすく『アンツィオ』が正しいことにしておきます…2019/06/04(火) 00:49:37.81+NoDNbDj0 (5/19)


<16日目>

みほ「うーん、よく寝た……」

みほ「お腹いっぱい美味しいもの食べられたからかな」

みほ(困窮してるっぽいからか、全体的にご飯は質素だもんね……)

みほ「今日はどうしようかな」


今日は何をする?  >>316

・疲れたから寝て過ごす

・港をうろつく
・ブラックティーガー本拠地に行く
・リストランテ『アンツィオ』に行く
・市場に行く
・町外れの酒場『トゥータ』に行く
・歓楽街に行く
・ガラクタ山に行く
・ガラクタ山の麓にあるスラム街に行く
・ガラクタ山の麓にある高級住宅街に行く
・奴隷市場に行く

・ユカリに会う
・サオリに会う
・ハナに会う
・マコに会う
・マホに会う
・エリカに会う
・アカホシに会う
・アンチョビに会う
・アッサムに会う
・アリサに会う
・アリスに会う
・ローズヒップに会う
・モモに会う

・他の陣営に攻め込む


316以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 00:54:43.34B/EbLt2OO (2/3)

修理屋役の子を仲間にしたい
市場


317以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 00:54:52.59gPUsKZoP0 (1/2)

本家と違って加入条件違ってたりする? 安価下


318以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 00:56:11.28B/EbLt2OO (3/3)

ごめん、加入条件違うなら安価下でお願いします


319そんなに原作と大きな差はないけど、うろつきでなく直接会いに行くを選んでも問題なく進行するよ2019/06/04(火) 01:27:08.40+NoDNbDj0 (6/19)


【市場】

カンカンカン

アリス「水道管の修理、完了……と」

アリサ「いやー助かるわー」

アリス「……」 ジトー

アリサ「タカシが知らない女と歩いてたのを見て、つい自棄酒しちゃって……」

アリサ「ああもう、水道管酔って夜通しぶっ叩いてたのは反省してるわよ!」

アリサ「だからこうして自腹切って治してもらってるんじゃないの!」

アリス「まあ、いいけど……」

みほ「本当に便利屋さんなんだ……」

アリサ「あら、また来たわけ?」

アリス「……またあの子の調子が悪くなったの?」

みほ「あ、ううん。そうじゃなくて……」

みほ「今日はちょっと通りがかっただけで……」

みほ(昨日バタバタしすぎてゆっくり見て回れなかったし)

みほ(……あの人、ほんと色んな意味で凄い人だったなあ……)


320以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 02:15:26.44+NoDNbDj0 (7/19)


みほ「そういえば……」

みほ「それだけの技術があるなら、どこかの陣営に所属したりはしないんですか?」

みほ「うちの陣営、結構大規模なんですけど、その割に技術者が少なくて……」

アリサ「そーなの?」

みほ「最低限の整備を独学で、みたいな人は多いんですけど……」

みほ「最低限だけ教えられて戦場に放り込まれて、生き延びながら覚えたらしくって……」

アリサ「重ーーーーーーーーーーーい」

アリサ「重いわ!」

みほ「Ⅳ号の整備をしてくれてるユカリさんが他の戦車の面倒も見てくれてるんですけど……」

みほ「どうしても負担が大きくなっちゃって、最近ずーっと戦車周りに貼り付くはめになってるようで……」


321以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 02:17:27.60+NoDNbDj0 (8/19)


ユカリ「あれ?」

ユカリ「あそこに見えるは西住殿では!?」

ユカリ「おーい、西住ど――――」

みほ「だから、ユカリさんだけに整備を任せるのも何だし、整備士としてスカウトしたいなあ、なんて」

ユカリ「」

ユカリ「」

アリサ「……」

アリサ(何かしら、あの間抜けな顔で固まってるモジャ毛……)


322以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 02:33:27.70+NoDNbDj0 (9/19)


ユカリ「に、西住殿ォ~~~~~~!!」 ガバッ

みほ「わっ、ユカリさん!?」

ユカリ「わ、私リストラされちゃうんですかあ!?」 ウルウル

みほ「ええ!?」

ユカリ「うう、嫌ですぅ……」

ユカリ「昔ならともかく、今更そんなの嫌ですよぉ!」

ユカリ「く、靴ですか!? 靴を舐めたらいいんですか!?」

みほ「この世界、靴を舐める文化でもあるの?」


323以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 02:53:02.83+NoDNbDj0 (10/19)


アリス「……ふふ」

アリス「大丈夫」

アリス「一緒に潜るのは、無理だから」

みほ「え?」

アリス「私は無学だから……」

アリス「独学で適当にやっているだけ」

みほ「え?」

アリス「だから、ブラックティーガーの人達と変わらない」

アリサ「質がダンチじゃない」

アリス「……それに……」

アリス「バトルディッガーが、そんなに好きじゃないから……」

みほ「え?」

アリス「私は、ボロボロになった道具を直してあげることが仕事……」

アリス「だけど、バトルディッガーは壊す側のもの……」

アリス「私は、ボコボコにするよりも、ボコボコにされながらも壊れきらない方でありたい」

アリス「それが、ボコだから……」


324以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 02:57:16.81+NoDNbDj0 (11/19)


アリス「それじゃあ……」 スタコラサー

アリサ「あ、ちょ、待ちなさいよ!」

アリサ「……ったく、相変わらず修理の時以外は何考えてるかよくわからないんだから……」

アリサ「そんじゃ、私も行くわ」

アリサ「じゃあね」

アリサ「待ちなさいこらー!」 タッタッタッ

ユカリ「いっちゃいましたねぇ」

みほ「あ、うん……」

みほ「ボコ、かあ……この世界にもあるのかなあ……」

ユカリ「?」 


325安価出して寝ます2019/06/04(火) 02:59:17.03+NoDNbDj0 (12/19)


【家】

みほ「はあ……」

みほ「あれから結局ユカリさんの誤解を解くために色々おごらされちゃったなあ……」

みほ「明日は何をしようかな」



明日は何をする?  >>326

・疲れたから寝て過ごす

・港をうろつく
・ブラックティーガー本拠地に行く
・リストランテ『アンツィオ』に行く
・市場に行く
・町外れの酒場『トゥータ』に行く
・歓楽街に行く
・ガラクタ山に行く
・ガラクタ山の麓にあるスラム街に行く
・ガラクタ山の麓にある高級住宅街に行く
・奴隷市場に行く

・ユカリに会う
・サオリに会う
・ハナに会う
・マコに会う
・マホに会う
・エリカに会う
・アカホシに会う
・アンチョビに会う
・アッサムに会う
・アリサに会う
・アリスに会う
・ローズヒップに会う
・モモに会う

・他の陣営に攻め込む



326以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 03:27:14.513fLHqZiy0 (2/2)

アリスに会う


327以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 15:23:31.91DM59rcP0O (1/2)

ここにきて怒濤のアリス推し
まさかのアリスがスカウト成功一番乗りなのか


328以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 16:41:32.47bZEywvAuO (1/1)

元の子も人気で、さらに便利だってのもあるからね


329以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 18:48:15.58DM59rcP0O (2/2)

アリサの方は仲間に誘いもせず合コンに誘われて終わったというのに


330以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 19:10:04.53O6ssnOm2O (1/1)

というか今の時点でもコミュ相手が10人以上いるのに50日しかないから狙いを絞らないといけないからね
勢力も違うから仲間にできるかも怪しいし
あと…単純な人気の差かな(無慈悲)


331以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 19:32:51.50gPUsKZoP0 (2/2)

このペースだと88ミリ砲と電ドリセットを拾わないと厳しいかも
あと『狙いを定める』あのオートマ対策に手榴弾が欲しいね


332以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 23:14:43.22+NoDNbDj0 (13/19)

原作の設定下敷きにはするけど、トレスするだけなのもアレかなってのもあるし、
バンバン勧誘したら原作で仲間にならないポジションでも仲間に出来たり、
原作では死ぬキャラを助けられたりはします
何もしないとまあ死ぬキャラは死にます

あ、投下します


333以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 23:18:36.96+NoDNbDj0 (14/19)


<17日目>


【市場】


ユカリ「うう、感激です」

ユカリ「西住殿がお買い物のお手伝いをさせてくれるなんてぇ!」 ウルウル

みほ「あはは……」

みほ「その、ユカリさんのことも必要だよってちゃんと分かってもらいたくて……」

ユカリ「ん?」

ユカリ「何やらざわついてますね……」

みほ「なんだろう、何かやってるのかな」

ルクリリ「おい女!」

ルクリリ「ボコ様がお前を必要としているそうだ!」

みほ「ボコ!?!?」

ユカリ「ちょっ、西住殿! 何乱入しようとしてるんですかぁ!!」




334以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 23:26:49.96+NoDNbDj0 (15/19)


みほ「でも……今ボコ様って……」

ユカリ「ご存知なんですか?」

ユカリ「ボコ――あのブルーチーターの崇拝する神様ですね」

ユカリ「元々はボコ・クライスト教団、略してBCの教団として立ち上がったとも言われています」

ユカリ「全ての人の罪を背負ってボコボコにされ、それでも挫けず立ち上がる」

ユカリ「そして人々の望みを叶えてくれると信じられているのです」

ユカリ「何でも『夢は自分を裏切らない。自分もまた夢を裏切ってはならない』」とか言って」

ユカリ「盲信する願いを叶えるべくボコを称える奇祭ドリームトラストミーフェスティバル、略してDTM祭などを自主的に開催」

ユカリ「そのお祭りでは強く願いながらボコにお願いをすることで、例えば己の愛車をカラーリングしてもらったり」

ユカリ「とにかく不思議な恩恵を受けることができたそうです」

みほ「そ、そう……よくわからないけど、詳しいね、アキヤマさん……」

ユカリ「ああっ、露骨に距離を!!」


335以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 23:28:55.49+NoDNbDj0 (16/19)


ユカリ「誤解ですよぉ!」

ユカリ「これらは全部チラシに書いてあったんです!」

みほ「チラシ?」

ユカリ「ええ」

ユカリ「ブルーチーターはいわば寄せ集めですからね」

ユカリ「特に貧民街のガラの悪い人達が主に荒事を担当しているようで……」

ユカリ「その人員に加えて、上流階級のパトロンも見つけるために、ちゃんとしたガイドをそこらで配ってますよ」

みほ「そうなんだ……」

みほ「ボコについて書いてあるんだ……」

みほ「……」

みほ「ねえユカリさん、これ一人何部まで持って帰っていいんだろう?」

ユカリ「えっ、西住殿???」


336以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 23:35:26.95+NoDNbDj0 (17/19)


みほ「じょ、冗談、冗談だから……」

みほ(チラシもらうのは一人の時にしておこう……)

ユカリ「あっ、でもあそこで大きな顔してるの……」

ユカリ「上流階級側の人ですね」

みほ「え?」

ルクリリ「ようやくあの口やかましいチビが居ない時に来られたわッ」

みほ「……上流……階級……?」

ユカリ「一応、部隊分けとしてはそのはずですが……」

ユカリ「ああでも、あの大きい態度は、上流階級らしいといえばらしいですよ」

ユカリ「基本的に、平民以下が集まるこの市場のことを見下しているようですし」

ユカリ「ここは本来中立地帯ですから、暴れる人間、大体ブルーチーターなんですよねぇ」

ユカリ「市場のことを遥か下に見ている上流階級か、そんなの気にしないスラムのチンピラって感じですから」

みほ「うわぁ……」

ユカリ「結構この辺買い物来るんですけど、定期的に揉めてますよあの人達」

ユカリ「関わらない方がいいんじゃあ……」

みほ「……あれ?」

みほ(あの絡まれているのって…・・・)


337以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 23:48:28.95+NoDNbDj0 (18/19)


アリス「……大人しくついていったら、ボコミュージアムを建ててくれるの?」

ルクリリ「え?」

ルクリリ「あ、ああ……そう言っていた……」

ルクリリ(ボコミュージアムってなんだ……)

ニルギリ(無邪気な子供を騙すみたいで心が痛いな……)

アリス「だが断る」

ルクリリ「!!」

アリス「このシマダアリスが最も好きなボコのひとつは」

アリス「自分が強いと思っているやつにNOと断ってボコボコにされるボコだ……」

ルクリリ「何言ってんだコイツ……」


338以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/04(火) 23:57:21.28+NoDNbDj0 (19/19)


ルクリリ「ま、まあいい」

ルクリリ「断られるのは織り込み済み!」

ルクリリ「口やかましい奴がいなければ、こんな子供一匹どうということないわ!」

ニルギリ(ルクリリ様、三下っぽいですよそれ……)

ルクリリ「はっはっは、ティーバックのサビにしてくれるわーーーーっ!」

ブゥン

アリス「!」

アリス(水分を大量に含んだティーバック……)

アリス(あのスピード、まともに食らうのはやば――)

ガキィン

ルクリリ「ん?」

ルクリリ「なんだァ?」

みほ「……」

みほ(思わず飛び出してきちゃった……)


339以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/05(水) 00:58:48.84ZABfGsJ30 (1/6)


ルクリリ「ふんっ私達を誰だと心得る!」

ルクリリ「邪魔立てするようなら、ティーバッグが火を噴くぞ!」

ニルギリ「ルクリリ様、どんどん言動が小物っぽく……」 ホロリ

みほ「……」

みほ「そういう下品なセリフは、押田隊なら避けた方がいいと思いますよ」

ルクリリ「えっ!?」

ニルギリ「何故ルクリリさんが定期的に態度を注意されていることを……」

ルクリリ「だ、だとしてもだ!」

ルクリリ「押田隊長がこんな所にいるはずがない!」

ルクリリ「そもそも連れてこいというのは隊長の命令だし、そのためなら多少は……」

みほ「そういう言い訳は、まず貴女の後ろにいる隊長にするべきじゃないでしょうか」

ルクリリ「!!」

ルクリリ(た、隊長!? 後ろに!? ま、不味い、嘘でしょ――)

A:あわてて振り返る
B:いそいで振り返る
C:ティーバックウィップを振り回しながら振り返る

ルクリリ「違うんです隊長これはそうあれです安藤隊の陰謀……」

ルクリリ「……あれ?」

ルクリリ「誰もいな――――」


340以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/05(水) 01:02:51.75/XpjgcHCO (1/1)

好感度が高くない時に振り返ったら死ぬと白瀬から教わってないのかい?


341以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/05(水) 01:09:14.19ZABfGsJ30 (2/6)


西住流には、白兵戦の技術も当然ながらある。

しかしながら、武道ではないゆえ、その大半は不意打ち専門の技。

偵察や侵入の際、すみやかに相手兵の意識を刈り取るためのもの。

真正面の殴り合いでは圧倒的に不利であるが、しかし――――

ルクリリ「……」

ルクリリ「……ブクブク」

ルクリリ「」 ドサッ

無防備な背中が相手ならば、秒で意識を奪うことくらい造作もないのであるッッ!

みほ「ふう……」

アリス「す、すごい……」


342以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/05(水) 01:13:29.93ZABfGsJ30 (3/6)


ニルギリ「あ、あわわ……」

ユカリ「……」

ズドムッ

ニルギリ「うっ……」 バタリ

ユカリ「ふう……」

ユカリ「砲弾をセットするように拳を突き出すだけで、結構な威力になりますねえ」

ユカリ「ごめんなさい、援軍呼ばれると面倒なので……」

ザワザワザワ

ユカリ「……まあ、そりゃ周囲の人は驚きますよねえ」

ユカリ「上流階級の人達をのしちゃいましたし」

みほ「う……」

アリス「……」


343以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/05(水) 01:39:05.15ZABfGsJ30 (4/6)


アリス「ありがとう……」

みほ「あ、ううん」

みほ「いいの。前は、助けてもらっちゃったし……」

アリス「……」

アリサ「はいはいどいたどいた」

アリサ「ったく、野次馬がすごいと思ったら何やってんのアンタ達は」

みほ「あっ、アリサさん」

アリサ「アリス、アンタもあんまウロウロするんじゃないわよ」

アリサ「治安だっていいわけじゃあないんだから」

アリス「う、うん……」

アリス「……やっぱり、いつまでも逃げてはいられない、か……」

みほ「え?」


344以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/05(水) 01:46:56.49ZABfGsJ30 (5/6)


アリス「……ねえ」

みほ「?」

アリス「私を――貴女の所の専属、ということにしてほしいんだけど……」

ユカリ「!!」

アリサ「ああ、いい考えかもね」

アリサ「どっかに所属しとけば、軽々には手を出されないだろうし」

ユカリ「……」

みほ「……Ⅳ号ナンバーワン整備士はユカリさんだけど……」

みほ「負担を減らすためにも、ぜひ、お願いします!」

アリス「……よろしく」


▼アリスが仲間になった!


345眠いので寝ます2019/06/05(水) 01:48:36.90ZABfGsJ30 (6/6)


<18日目>


みほ「う、頭いたい……」

みほ「ようやく増えた仲間の歓迎会だ!って張り切りすぎたからかな……」

みほ「それともはしゃぎ疲れたのかな……」

みほ「ううん、今日はどうしよう……」



どうする? >>346

疲れたから寝て過ごす

・港をうろつく
・ブラックティーガー本拠地に行く
・リストランテ『アンツィオ』に行く
・市場に行く
・町外れの酒場『トゥータ』に行く
・歓楽街に行く
・ガラクタ山に行く
・ガラクタ山の麓にあるスラム街に行く
・ガラクタ山の麓にある高級住宅街に行く
・奴隷市場に行く

・ユカリに会う
・サオリに会う
・ハナに会う
・マコに会う
・マホに会う
・エリカに会う
・アカホシに会う
・アンチョビに会う
・アッサムに会う
・アリサに会う
・アリスに会う
・ローズヒップに会う
・モモに会う

・他の陣営に攻め込む



346以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/05(水) 07:05:48.90QNUrrMhS0 (1/1)

エリカに会う


347以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/05(水) 16:45:10.555pMdlIGlO (1/1)

白瀬はトラウマ


348以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/05(水) 19:05:06.13c/aVjtJx0 (1/1)

ばんばんど~ん!

強制ミニゲームなら10と12もしんどい


349以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/06(木) 01:01:47.84g+y98qxrO (1/1)

エリカもすぐには仲間にならないみたいだし、他に仲間にできそうなのって誰だ
アリサとローズヒップ?アンチョビもか?


350以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/06(木) 23:57:14.17z5I4xyDo0 (1/1)

秋山誕生日おめでとう、投下します


351以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/07(金) 00:00:37.36DEeMsKAB0 (1/2)


【遺跡傍】

みほ「えーっと……」

エリカ「……」

みほ「何かカリカリしてる……?」

エリカ「あったりまえでしょーが!」

エリカ「アンタねェ、どれだけ経ってるか分かってんの!?」

エリカ「前の突入からももう2週間!」

エリカ「……私達が突入してやられてからは3週間も経つのよ!」

エリカ「……」

エリカ「こうしてる間にも、置いてきちゃった部下はどんどん生存率が下がってる」

エリカ「平常心でいられるわけないじゃない……」

みほ「エリ……逸見さん……」


352以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/07(金) 00:36:44.37DEeMsKAB0 (2/2)


みほ「あの、えと、きっと皆さん何とか元気にやってますよ……」

エリカ「適当言わないで!」

エリカ「あの穴蔵の中で何をどうしたら元気にやれるって言うのよ!」

みほ「うっ……あの、それは、その……」

みほ「温泉が出てきて、しかも松茸が生えてるとか……」

エリカ「アンタまじで適当言うんじゃないわよ」

みほ(うわぁ、どうしよう、なんか怒ってる……!)

エリカ「ったく……それで何の用なのよ」

エリカ「私も暇じゃァないんだからね」

みほ「え、ええと、それは……>>353」


353以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/07(金) 00:51:22.87ezQkoM5e0 (1/1)

一緒にダンジョンに潜ってもらえませんか?
生存者の手がかりとかもエリカさんなら分かるでしょうし


354以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/07(金) 01:41:06.35d6eluf0+0 (1/1)

ばんばんどーんと7のガンダーロボはトラウマ
特にガンダーロボはあれぶっつけで酷い


355以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/08(土) 04:10:17.29UXYh1P5F0 (1/3)

ガンダーロボ絶対許さんからな
投下します


356以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/08(土) 04:26:35.76UXYh1P5F0 (2/3)


みほ「一緒にダンジョンに潜ってもらえませんか?」

エリカ「はァ?」

エリカ「その話なら前(>>188-190)もやったでしょ」 イライラ

みほ(そういえば……)

エリカ「ったく、それとも遠回しに言ったら何にも伝わらないの?」

エリカ「そんな脳みそで隊長や車長が務まるわけ?」

エリカ「所詮はしがない流れのモグラ乗り」

エリカ「貴女でも車長が務まるのね」 ハン

みほ「いや、その……」

みほ「生存者の手がかりとかもエリカさんなら分かるでしょうし」

エリカ「うちの連中なら皆分かると思うわよ」

エリカ「……勿論、私が一番良くわかってるつもり」

エリカ「それでも、全滅を避けなきゃいけないし、地上の防衛も手一杯だから無理って話をしたんでしょうが」

エリカ「あんたみたいな無責任なやつと違って、好き勝手出来るわけじゃないのよこっちは!」

エリカ「それとも何?」

エリカ「あんたが私と入れ替わりで地上でお留守番でもしていてくれるのかしら?」

みほ(うう……虫の居所が悪いところにきちゃったみたい……)

みほ(どうしよう……)


どうする? >>357

A:何か喋る(発言内容併記)
B:黙って俯いて言葉の嵐が過ぎ去るのを待つ
C:グーで殴って黙らせる
D:発言を右から左へ受け流す
E:その他(併記)


357以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/08(土) 07:38:38.09GuF2PZ2v0 (1/1)




358以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/08(土) 09:28:43.0379tS5VOg0 (1/1)

これはちょっと時間かけ過ぎてフラグが折れたかな?


359以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/08(土) 23:59:42.65UXYh1P5F0 (3/3)

投下します(最終章第二話までには終わらせたいな……)


360以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/09(日) 00:21:30.07HjgxaIId0 (1/5)


みほ(こんな時は……どうしたら……) オドオド

みほ(……)

みほ(そういえば……西住流の教えにあったような……)



~~~~ 回想 ~~~~



しほ「いいですか、みほ、まほ」

しほ「西住流において、上下関係というのは絶対的なものです」

しほ「一糸乱れぬ統率を生むには、上の命令に絶対服従の兵士である必要があります」

しほ「隊長とは頭脳。そして他は皆優秀な頭脳の指示を十分にこなす手足でなくてはなりません」

しほ「そのためには……何が必要か、わかりますか?」

幼みほ「んっと、ガス室!!」

しほ「どこで覚えてきたんですかお母さんは心配です」


361以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/09(日) 00:58:16.50HjgxaIId0 (2/5)


幼まほ「……信頼、でしょうか」

しほ「その通り」

しほ「信頼されない頭からの命令では、手足は十全に動けません」

しほ「そのためにも、信頼を得ることは不可欠」

しほ「……ですが……」

しほ「決して馴れ合いになってもいけない」

しほ「……そのへんは、犬の躾と大差ありません」

しほ「いつでもひっぱたく恐怖政治である必要はない」

しほ「それでも、悪いことをしたときには、きちんと叱らねばならない」

しほ「ただ甘やかし、舐められることが信頼ではありません」

幼まほ「……」

幼みほ「……」

しほ「統率を取れていないことを知られることによる不利益は勿論……」

しほ「誤ったことが野放しにされると、真面目にやっていた正しき者までつられて悪しくなっていきます」

しほ「誤った者が得をしているように思わせてはいけないのです」

幼まほ「だから、叱責、ですか……」

しほ「ええ。悪しき行為には報いを与える必要があるのです」

しほ「罰、と言ってもいいでしょう」

しほ「例えば、おやつは一人一つと私がルールを定めたとします」

しほ「みほ。もしも、まほが貴女の分のおやつを食べて素知らぬ顔をしていたらどうしますか?」

幼みほ「え……」

しほ「嫌な気持ちになるでしょう」

しほ「更に私がそれを知り、見逃していたとしたらどうします?」

幼みほ「……私もお姉ちゃんの分を食べる……」

しほ「ええ、そうでしょう。その方が得である、という状況になってしまったのですから」

しほ「勿論、だからといって全ての者が低い方に合わせるわけではありませんが……」

しほ「それが原因で足並みが乱れることは確実。むしろ、全員が低い方で統率される方がマシな状況となるでしょう」

しほ「ならば、みほ。例えばまほが貴女のおやつを食べていたとして、長である私はどうすべきだと思いますか?」

幼みほ「お姉ちゃんの舌を引っこ抜く」

しほ「ワンパクの一言で済ませていいレベルをそろそろ越えてきている気がしてお母さん心配です」


362以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/09(日) 01:14:33.55HjgxaIId0 (3/5)


しほ「ですがまあ……適度な鉄拳制裁は有り、というのが西住流」

しほ「過剰な暴力は殴った側の拳を痛める」

しほ「しかし適切に震えば、西住流の盤石の舞台を作れるようになるのです」

幼まほ「……」

しほ「今から、厳しい指導者の厳しさ部分を理解してもらうため、西住流の白兵戦技術を伝達します」

しほ「……」

しほ「みほ」

幼みほ「?」

しほ「今から貴女に、全力の拳をぶちこみます」

幼みほ「?!?!?!?!?!?!?」

しほ「まずは痛みを知る。それが会得の第一歩です」

しほ「それに――」

しほ「これは、お仕置きも兼ねてますから」

しほ「……みほ。こんなお話をされて、鉄拳制裁までくらい理由、わかるわよね?」

幼みほ「え……わかんない……」

幼みほ「お夕飯のカレー鍋にカブトムシの死骸を5つくらい入れたから……?」

しほ「なにそれ知らないやつですねうわぇショックちょっと吐いてきます」



~~~~ 回想、おわり ~~~~


みほ「……」

みほ(逸見さん……向こうでも、お姉ちゃんが鉄拳制裁とかしなかったせいで、増長してるところはあったけど……)

みほ(今回も、まあまあまずいやつだよね……)

みほ(うう……仕方ないよね……黙らせないと……)


363以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/09(日) 01:18:36.69HjgxaIId0 (4/5)


みほ「……」

みほ(まずは一歩歩み寄る)

みほ(射程に入れる、ってだけじゃない)

みほ(この技を使われる相手は、大体情緒が不安定になってるから……)

エリカ「な、によ……言いたいことがあるならはっきり言いなさいよ!」

みほ(キレてくるか、小馬鹿にしてくるかになる可能性が高い)

みほ(そして、口を開いて無防備になってみぞおちに――)

みほ(パンツァー、フォー!!!!)

ズドムッ

エリカ「!?」

エリカ(な、に……て、的確に、油断した鳩尾、を……)

エリカ「ぐえっ」 ドサッ


364眠くて判断力とか堕ちてるんで寝ます申し訳ない2019/06/09(日) 01:20:28.38HjgxaIId0 (5/5)


エリカ(た、立てない……足に、力が……) ガクガク

みほ「……」

エリカ「ひっ……」

エリカ(こ、殺され――)

みほ「逸見さん」

エリカ「ひっ」

みほ「>>365」


365以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/09(日) 02:34:34.11KxpCM8TAo (1/1)

探しに行きましょう


366以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/09(日) 07:13:57.536HzxW0Ft0 (1/1)

ちびみほわんぱくってレベルじゃなくて草
発想が猟奇的すぎる


367以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/09(日) 09:01:20.77zrknmENXO (1/1)

モモを殴るのは戸惑うのにエリカやゴロツキ相手には躊躇わずに殴るあたり
ネジぶっ飛んでるわw
とはいえこういう行動して後で歪みにならなきゃ良いんだけど


368以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/11(火) 00:40:15.05DBMXADDo0 (1/2)

眠いのでのんびり投下します


369以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/11(火) 01:07:53.25DBMXADDo0 (2/2)


みほ「探しに行きましょう」

エリカ「……ッ」 ビクッ

みほ(言葉は少ない方がいい)

みほ(それが威圧感を生み、勝手に相手の中で自分を肥大化させてくれる)

みほ(……お姉ちゃん、その教えを忠実に守ってエリ……逸見さんを従えてたもんね……)

エリカ「……」

エリカ(何……この隊長と見間違うようなオーラ……)

エリカ(この子は自分が正しいと信じる道のためなら、火砕流の中だろうと突き進むような“凄味”がある……)

エリカ(わ、私は……)


>>370のコンマで勧誘成否決定

00~29:勧誘失敗、しかも危険な存在として敵視されるようになる
30~49:勧誘失敗、しかも怯えて距離を取られるようになる
50~79:勧誘失敗、勧誘失敗、しかし大きなしこりは残らず
80~89:勧誘成功、しかし大きなしこりが残る
90~99:勧誘成功、大きなしこりは残らず


370以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/11(火) 20:00:49.33Ry53xtAbo (1/1)

そい


371以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/11(火) 20:27:05.29aow5Ve8/O (1/1)

まぁ、そうなるよな
話をしてたらいきなり殴ってくるような人間だもん


372以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/12(水) 00:43:21.50KjX1iAoC0 (1/7)

めっちゃ眠いので少しだけ・・・


373以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/12(水) 00:47:39.65KjX1iAoC0 (2/7)


エリカ「……こと、わる」

みほ「え?」

エリカ「い、言ったでしょ、私が命令を聞くのは隊長だけっ……」

エリカ「そ、それに、私にはちゃんと役割がある」

エリカ「それを放棄なんて……できないっ……」

エリカ「潜りたいわよ、でも……」

エリカ「私はッ! 多国籍軍ブラックティーガーが副隊長、逸見エリカよッ」

エリカ「ナメるんじゃあないわよ!」 ツカツカツカ

みほ「あ……」

みほ「早足でどこかいっちゃった……」

みほ(やっぱり難しいな、コミュニケーションって……)

みほ(こっちの世界でも、微妙な距離になっちゃうのかなあ……)

みほ「……それでも……これで、よかった……んだよね……?」


374以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/12(水) 00:50:39.44KjX1iAoC0 (3/7)


【ブラックティーガー管轄エリア】


エリカ(うう……さっきの雰囲気……)

エリカ(アレは隊長と同じ、やばいものを秘めたソレだった……)

エリカ(啖呵切っちゃったけど……大丈夫でしょうね……)

エリカ「ん……?」

???「……」

エリカ「ああ、ご苦労さま」

エリカ「……え?」

エリカ「ち、ちち違うわよ! も、漏らすわけ無いでしょ!!」

エリカ「これは、その……汗よ! 遺跡の近くで筋トレしてたら、内ももが群れて汗染みになったの!」

???「……」

エリカ「……わ、私は忙しいからもういくわよ!」

エリカ「あんたも、遺跡に潜れそうなら志願しておきなさいよ!」 タッタッタッタッタッ

???「……」

???「……」 ニタリ


375以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/12(水) 00:59:38.93KjX1iAoC0 (4/7)


【繁華街のバー『どんぞこ』】


???「はーい、アンジー」

杏「ん、どったの、ケイ」

ケイ「いやね、さっきそこで面白い話を聞いたものだから」

ケイ「ここで飲んでるって聞いて、わざわざ教えにきてあげたってわけ」

杏「おー、気が利くねえ。ほしいも食べる?」

ケイ「遠慮しておくわ」

ケイ「それよりも――」

ケイ「良いニュースと悪いニュース、どちらから聞きたい?」

杏「そーいうの、大体話しの流れで大どんでん返しにするためにある二択だしさぁ」

杏「外して微妙な感じになっても嫌だし、好きな方から喋りなよ」 ホシイモヒラヒラ

ケイ「うん、じゃあ早速だけど――」

ケイ「ブラックティーガーの内通者から連絡が入ったわ」


376以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/12(水) 01:09:28.29KjX1iAoC0 (5/7)


ケイ「何でも、遺跡をべったり守ってるあの副隊長さんが、モグラ乗りと揉めたっぽいわよ」

杏「へえ、そりゃまた……」

ケイ「それも結構心に傷を追ったみたい」

柚子「攻め込むなら今、かも」

杏「だねぇ」

杏「でも今夜じゃあない」

杏「……丁度カーシマが市場で手に入れたやつもある」

杏「次の遺跡、いつ潜れたっけ?」

杏「叩くなら――そこだよねぇ」 ニヤリ

ケイ「悪い顔してるわねえ」

ケイ「……下手に謀略しないで、真正面から殴り込んでも負けないのに」 ハァ

杏「いやー、でもさすがに護衛を0にさせるわけにもいかないしさー」

杏「……」

杏(私は死ぬわけにはいかないし、ね)


377>>376 「柚子」は「ユズ」の間違い。眠い頭でやるもんじゃあないな2019/06/12(水) 01:13:26.84KjX1iAoC0 (6/7)


杏「それで、今のが良いニュースとして、悪いニュースは?」

ケイ「酔ったモモが口から生しらす丼を吐いた」

杏「全然良いニュースと関係なかったね」

ケイ「そしてそれを避けようとしたバーテンさんが、食材のかごをひっくり返しちゃったらしく……」

ケイ「ほしいも、今日はソールドアウトらしいわよ」

杏「クソっ!!! なんて時代だ!!!!」

ユズ(こんなに凹むの初めて見た……)


378以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/12(水) 01:15:02.82KjX1iAoC0 (7/7)


<19日目>


みほ「はァ……」

みほ「昨日は逸見さんとあんなことになっちゃうなんて……」

みほ「明日には遺跡に潜れるけど……憂鬱だなぁ……」

みほ「……」

みほ「今日はどうしよう」



どうする? >>379


疲れたから寝て過ごす

・港をうろつく
・ブラックティーガー本拠地に行く
・リストランテ『アンツィオ』に行く
・市場に行く
・町外れの酒場『トゥータ』に行く
・歓楽街に行く
・ガラクタ山に行く
・ガラクタ山の麓にあるスラム街に行く
・ガラクタ山の麓にある高級住宅街に行く
・奴隷市場に行く

・ユカリに会う
・サオリに会う
・ハナに会う
・マコに会う
・マホに会う
・エリカに会う
・アカホシに会う
・アンチョビに会う
・アッサムに会う
・アリサに会う
・アリスに会う
・ローズヒップに会う
・モモに会う

・他の陣営に攻め込む


379以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/12(水) 16:52:22.00hqi/5UMkO (1/1)

これは潜らせるわけには行かなくなってしまったな
安価下


380以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/12(水) 20:31:31.06xy+yaj/ao (1/1)

桃ちゃん


381以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/13(木) 02:04:58.55TfWZjyk60 (1/7)

眠いですが進めないと終わらないので勧めます


382以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/13(木) 02:06:53.98TfWZjyk60 (2/7)


【バー『どんぞこ』】

カランカラン

みほ「……」

みほ(噂では、ここにいるはず……)

みほ(だけど……)

フリント「~♪」

ムラカミ「……」

ラム「ウィック」

みほ(……)

みほ(無策で来たけど大丈夫かなぁ……)

みほ(治安が悪そう……)


383以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/13(木) 02:19:16.07TfWZjyk60 (3/7)


カトラス「店に入ったらまず注文しな」

みほ「えっと、ステーキ定食で」

カトラス「……」 ピクッ

カトラス「焼き方は?」

みほ「……」

みほ(アンチョビさんに聞いた合言葉は、確か――)

みほ「弱火でじっくり」

カトラス「……」

カトラス「それで、“誰”への客なの」

みほ「えっ」

みほ「えーと……片眼鏡の……」

ラム「うほ? それってモモさんのことじゃァ……」

フリント「モモさん!?」

ムラカミ「こいつモモさんの客なのか!?」

カトラス「いや……それにしては怪しいね」

カトラス「顔見知りだけど、友人じゃあないってところかな」

みほ(す、するどい……)

ラム「ふーん……」

フリント「それじゃあ……」

ムラカミ「モモさんに会う資格があるかどうか、試してやるッ」

みほ「うう……」


384以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/13(木) 02:24:39.28TfWZjyk60 (4/7)


  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・


  ・  ・  ・  ・  ・  ・


  ・  ・  ・


お銀「ふぅん、やるじゃあないか」

みほ「っ」 ビクッ

お銀「警戒しなくても、不意打ちなんて真似はしないさ」

お銀「それにしても大したもんだね

お銀「錨結びも手旗信号も識っているうえ、ムラカミのパワーやカトラスの器用さを上回る動き」

お銀「あんたがモグラ乗りってやつだろう?」

お銀「丘の職業は興味ないけどね」

みほ「……」

お銀「だんまり、ね。まあいいさ」

お銀「あんたはモモさんに用があって、私は何だかあんたを会わせたくはない」

お銀「となると、この店を仕切る私とタイマン張ってもらうしかないねぇ」

みほ「……」

みほ(もう4戦もしたのに……)

お銀「ルールは簡単」

お銀「こいつをより多く飲んだ方が――――」

みほ「…………ハァ」 ゲッソリ


385以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/13(木) 02:29:03.41TfWZjyk60 (5/7)


みほ「貸してください」

お銀「おっと」

お銀「気をつけな」

お銀「お洒落な瓶だけど、中身は激辛――――」

みほ「」 グイーーーーーーッ

お銀「なッ……!」

ラム「うほっ!? こ、こいつ、飲んだ!? 瓶で!?」

ムラカミ「ハバネロクラブをボトルで一気飲だと?」

カトラス「そ、そんなことをしたら、喉とアナルが…・・っ!」

みほ「問題ありません」

みほ「……この手のものは、影でよく飲まされましたから」

お銀「な、なんなんだい、この子ァ……」


386以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/13(木) 02:33:47.237X5bJyHw0 (1/1)

一回でもいいからダンジョンに潜らないと加入しないキャラいるよね


387以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/13(木) 02:37:29.75TfWZjyk60 (6/7)


お銀「まいったね……」

お銀「船底以外興味なかったのに、モモさんのためと丘にあがってみたら、こんなバケモンがいるなんて」

お銀「……胃の中の蛙大海を知らず、ってやつだね」

お銀「胃袋の中に入ったことなんざないけどさ」

みほ(馬鹿なのか私の世界と文化が違うのかどっちなんだろう……)

お銀「まあいいさ……」

お銀「野郎ども、モモさんをお連れしろ」

ラム「あいあいさー!」 ドタドタドタ

お銀「……それにしても惜しいね」

お銀「あんたほどの手練がレッドタートルに力を貸してくれていれば、モモさんも楽になっただろうに」

みほ「……」

みほ(もっと真剣に敵対してたら、違う意味でそのモモさんを楽にしてあげる結果になってたことは黙っておこう……)


388以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/13(木) 02:39:30.21TfWZjyk60 (7/7)


ラム「モモさん、お連れしやしたー!」

モモ「どうした、お前達」

モモ「明日の作戦のことで忙しいんだ……が……」

みほ(明日の作戦?)

モモ「ななななななな、おまっ……おまぁ!」

みほ「おま?」

お銀「あんた、オマっていうのかい?」

みほ「違います」

モモ「な、なんでここにいるんだ!!」

みほ「ええと、ちょっと用があって……」

モモ「よ、用?」

みほ「>>389」


389以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/14(金) 02:22:13.73lDtEuqXZO (1/1)

降伏は無駄だ、抵抗しろ


390以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/14(金) 02:28:12.09irWv/nZq0 (1/1)

そのセリフはあかんて…w


391以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/15(土) 00:45:56.954uG2/alT0 (1/1)

ちょっと難しいから数日待ってね。。。(最終章見たりするけどネタバレはなしでお願いします)


392以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/15(土) 04:29:48.20oqlLC5Bh0 (1/1)

桃「なにを言ってるんだ西住、言葉間違って……待てよそういうことかああああ」
柚子「桃ちゃんうるさい……」


393以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/21(金) 23:10:04.91+J19vHgL0 (1/5)

最終章面白すぎるんだなぁ
週末ちょっと書けないので、明日早いんで少しだけですが投下しておきます


394以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/21(金) 23:12:30.02+J19vHgL0 (2/5)


みほ「降伏は無駄だ、抵抗しろ」

モモ「え?」

お銀「…………はあ?」

モモ「……ははは!」

モモ「お前、間違ってるぞ」

モモ「それを言うなら『抵抗は無駄だ、降伏しろ』だろ?」

みほ「……………………」

みほ「何故、そう思うんですか?」

モモ「……!」

モモ「う、うわああああああああああああ!」


395以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/21(金) 23:23:38.36+J19vHgL0 (3/5)


お銀「モモさ――――」

ガシャン

お銀(あ……)

お銀(ハバネロクラブの瓶……)

お銀(なるほど、だからラッパ飲み……)

お銀「まったく、年寄りの入れ歯にかけて――」

ドゴッ

お銀「ぐ……」

お銀(モモ……さん……) ドサ

みほ「……あくまで狙いはモモさん?だけですが……」

みほ「来るなら本気でお相手します」

みほ(……一方的な暴力は嫌だけど……)

みほ(こちらを殺す気で来てくれるなら……気が楽になるもんね)


396以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/21(金) 23:34:29.00+J19vHgL0 (4/5)


  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・


  ・  ・  ・  ・  ・  ・


  ・  ・  ・


アリス「おかえ……」 ビクッ

みほ「……アリスちゃん」

みほ「ただいま」

アリス「……」

アリス「その匂い……」

みほ「……」

みほ「はは、汗臭いかな?」

みほ「……シャワーは浴びてきたんだけどね」

アリス「……」

みほ「……」

みほ「……折角遊びにきてくれたし、お菓子でも食べる?」

アリス「……」

アリス「無理はしないで」

みほ「……」

みほ「うん」

みほ「わかってるよ」

みほ「……わかってる」


397以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/21(金) 23:38:04.04+J19vHgL0 (5/5)


【バー『どんぞこ』】

杏「……まったく、ほーんと困ったもんだよ」

ユズ「……会長」

杏「……」

杏「ん、ごめん」

杏「おしゃべりはここまでにしておこうか」

杏「……片付けないわけにもいかないしさ」

杏「だから――もう、お別れだ」

杏「ごめんな――かーしま」

ユズ「……」

杏「……埋めてやれ」

ザッザッザッ

杏「……」

杏「……」

杏「そんなに大きな犠牲は出さずに終わらせよう、なーんて思ってたんだけどさ」

杏「甘かった、かなぁ」

ユズ「……」

杏「……」

杏「全面戦争だ」

杏「小山、悪いけど兵隊達に準備させてくれない?」

杏「明日だ」

杏「可哀想だけど――西住ちゃんには、地獄を見てもらう」 ギリッ


398以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/21(金) 23:49:59.34dJH1W+tk0 (1/1)

さあ、ダンジョン攻略どころじゃなくなってきた


399寝ます2019/06/22(土) 00:04:18.2169/LOaKO0 (1/1)


【家】

みほ「そういえば、アリスちゃんはなんで――」

みほ「あ、用事がないと来ちゃ駄目だとかそういうんじゃなくてね」 アセアセ

アリス「……」

まほ「私が呼んだんだ」

みほ「お姉ちゃ――隊長!」

まほ「話は聞かせてもらった」

まほ「ようやく仲間が見つかったそうだな」

みほ「うん……」

みほ「でも、あと1人が全然見つからなくて……」

まほ「それがだな…・…」

まほ「明日ならば力を貸してやってもいい、という隊員が現れたんだ」

みほ「え?」

まほ「エリカもどんどん不満をつのらせているし、隊の間でも正直不安の色が濃くなってきている」

まほ「……あいつは、ここで組む前は隊長を務めていた程の者だ」

まほ「皆の心に、本当にモグラ乗りを頼っていいのかというく不安が渦巻いているのを察知したのだろう」

みほ「なるほど……」

まほ「どうする?」

まほ「明日、そやつを連れてダンジョンに潜るか?」

みほ「うーん……」

どうする?  >>400


400以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/22(土) 00:28:17.275jW9KpUf0 (1/2)

止めておきます、レッドドラゴンがうるさくなってきてますので
でもその人を連れてきてください
次に潜るまでに親睦を深めたいので


401以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/22(土) 00:32:23.045jW9KpUf0 (2/2)

ごめん、レッドドラゴンじゃなくてレッドタートルだった


402以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/27(木) 21:02:06.29IR7g94s60 (1/11)

帰宅して家事とかしてたら寝る時間の日々なせいで停滞してて申し訳ない。
サクサクいきます。あと人が死にます。


403以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/27(木) 21:05:44.56IR7g94s60 (2/11)


みほ「止めておきます、レッドタートルがうるさくなってきてますので」

まほ「……確かに、最近の動向は気になっていた」

まほ「特に今夜はどうも繁華街が騒がしくてな」

みほ「……」

みほ「あ、でもその人を連れてきてください」

みほ「次に潜るまでに親睦を深めたいので」

???「その必要はないわ」

みほ「え?」

まほ「……」

まほ「彼女なら、もう来ている」

みほ「えっ?」

みほ「あ、こんなところに」 シャガミ

???「なっ、しゃがみこんで目線を合わせるんじゃないわよ!」

???「それに何!? 小さくて気付かなかったっていうわけ!?」

カチューシャ「カチューシャを馬鹿にすると痛い目にあうんだからね!」

カチューシャ「ノンナ! ノンナー!!」


404以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/27(木) 21:36:50.07IR7g94s60 (3/11)


みほ「……」

みほ(なんだろう、すごく、嫌な感じが……)

まほ「見た目は子供だが――」

カチューシャ「ちょっと!」

まほ「……」 ギロリ

カチューシャ「ひっ……」

カチューシャ「ノンナ! どこいったのよ!」 コソコソ

まほ「腕は確かだ」

まほ「部隊を率いて我が国とやり合い、激しい損壊を与えられた」

みほ「え……」

まほ「終戦し、帰れなくなった同士で一時的に手を組んでいるが……」

まほ「彼女たちには助けられている」

まほ「特に厳しい冬超えについて知識が豊富でな」

カチューシャ「ふふん」

カチューシャ「本当ならここでコテンパンにしてあげたっていいんだけど、カチューシャはオトナだもの」

カチューシャ「部隊の皆を家に帰してあげるためなら、貴方達とだって手を組んであげる」



405誤変換 まほ→マホで脳内変換してください2019/06/27(木) 22:20:20.88IR7g94s60 (4/11)


カチューシャ「親睦を深めてほしかったら土下座でもして頼んでみたら?」

マホ「……」

カチューシャ「に、睨んでも無駄よ!」

カチューシャ「あんた達の方が数が多いし、任せてあげてたけど……」

カチューシャ「遺跡に取り残された中にはカチューシャの部下だっているの」

カチューシャ「この期に及んで地上を警戒して潜りたがらないようなヤワな子には任せておけないわ」

みほ「で、でも、レッドタートルが今本当に――」

カチューシャ「ふふん」

カチューシャ「それなら大丈夫よ」

カチューシャ「遺跡をそっちに任せてた分、カチューシャ達は防衛をやっていたもの」

カチューシャ「明日はまだレッドタートルも動かなさそうってノンナが言ってたわ!」

みほ「……ノンナさんって……?」

マホ「ああ……カチューシャの腹心だ」

マホ「その射撃の腕はピカイチでな」

マホ「……私の仲間もよく殺られたよ」

みほ「あ、あはは……」

みほ(こっちの世界のお姉ちゃんも笑っていいのか微妙なことを平然と言う……)


406以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/27(木) 22:26:18.30IR7g94s60 (5/11)


カチューシャ「とにかく!」

カチューシャ「貴女が行かないならカチューシャが指揮をとって乗り込んであげる」

マホ「……カチューシャの所のモグラは機動力に欠ける」

カチューシャ「問題ないわよ」

カチューシャ「それに、例え遅いとしても、前に進んでいる限り辿り着くのよ」

カチューシャ「怖気づいて足踏みしてる人は一生たどり着けないけど?」 フフン

みほ「……」

マホ「……本気で行くつもりなのか」

カチューシャ「とーぜんよ」

カチューシャ「その子が拒否した時のため、ニーナ達には話をつけてあるわ」

カチューシャ「……ああ、安心して。同盟を裏切るつもりはないし、約束通り防衛任務もやるつもりよ」

カチューシャ「ノンナとクラーラは地上においていくわ。それならいいでしょ?」 フフン

マホ「……」 チラリ

みほ「……私は……」

みほ「潰されるメンツなんてないし、おね――隊長がいいと思うなら……」

みほ(レッドタートル相手の防衛にどれくらい戦力残しておけばいいのかとか分からないし、あんまり口を挟んでも……だよね……)

マホ「……そうか……」

マホ「仕方がない」

マホ「明日はカチューシャ車と赤星車の二台を遺跡に潜行させることとする」


407以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/27(木) 22:37:35.35IR7g94s60 (6/11)


カチューシャ「やった!」

カチューシャ「これでお刺身が食べられるわ!」

みほ「え?」

マホ「お前、まさか……」

カチューシャ「ち、違うわよ!? それだけのためじゃないわ!」

カチューシャ「カチューシャの仲間をこれ以上暗い遺跡に閉じ込めておけないってのが一番の理由!!」

マホ「……」

カチューシャ「ま、まあ、ちょっとはお刺身食べたいって理由もあるけど……」

みほ「あの、お刺身って……」

マホ「ああ」

マホ「刺し身というのは新鮮なナマの魚を」

みほ「そういうことじゃなくて」


408以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/27(木) 22:43:27.71IR7g94s60 (7/11)


カチューシャ「遺跡に潜るって、死んでもおかしくないことよ」

カチューシャ「だから突入する者は前日に美味しいものを食べるんだって」

マホ「ともにこのブラックティーガーを形成した部隊の者がそう言っていてな」

マホ「……確かに最期になるかもしれない食事が木の根というのは可哀想だ」

マホ「だからその文化を取り入れることにしたんだ」

みほ(最期じゃなくても可哀想な食事……)

カチューシャ「クラーラがとってもいいお刺身を手に入れたって言ってたから楽しみだわ」

カチューシャ「折角だし、この食事で釣って戦力を募集しようかしら」

マホ「餌につられただけの者は役に立つまい」

カチューシャ「あら、そこを役立てるのが私の腕の見せどころなんじゃない」 フフン

みほ「あの……私はそろそろ……」

マホ「ああ、戻るのか」

カチューシャ「明日の壮行会、貴女は別に来なくていいわよ」

カチューシャ「どうせそっちの連中は見張りとかで忙しいだろうし、カチューシャはカチューシャの部下が見送ってくれたら十分だわ」

マホ「……」 ハァ

マホ「……仕事を滞らせなくてもいいという気遣いなのだろう」

カチューシャ「ちょっと聞こえてるわよ何よその通訳!!」

みほ「あ、あはは……」

みほ「ええっと、とりあえず、おやすみなさい」

マホ「おやすみ」

カチューシャ「ピロシキ~」

みほ「……」 スタスタスタスタ

みほ「……」

みほ「……!」 ダーッシュ

みほ(ご飯で釣られる前にハナさんにちゃんと潜らないよう言っておかなくちゃ……!)


409以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/27(木) 22:51:12.92IR7g94s60 (8/11)


<20日目>

チュンチュンチュン

みほ「ん……」

みほ「!!」 ガバッ

みほ「えっ、もうこんな時間!」

ユカリ「おはようございます」

みほ「ユカリさん……」

ユカリ「……アカホシ殿は、もう行かれました」

ユカリ「見送られると行きたくなくなるからー、なんて言って、目覚ましは切っていっちゃいましたよ」

みほ「……そう、なんだ……」

ユカリ「……それより!」

ユカリ「ご飯にしましょう!」

ユカリ「今日のご飯はすごいですよー」

みほ「え?」

サオリ「お刺身だって、お刺身!」

みほ「あ、おはようございます」

サオリ「何でも、安く大量に手に入れたけど、カチューシャさんの体積じゃ食べ切れなかったからおすそ分けなんだって」

サオリ「クラーラさんって人がお刺身と、あと調理したやつを振る舞ってくれるみたい」

サオリ「ハナはもう行ってるし、二人も行ってきなよ」

みほ「あれ、サオリさんは……」

サオリ「私はほら、マコを起こしていかないといけないから……」

みほ「わぁ激戦のあと……」

ユカリ「フライパンとかお玉とか散らばってるやつ一通り鳴らしたんですけどねえ」

みほ「なかなか起きないもんね……」

サオリ(行き交う砲弾に鼓膜やられてるのかみぽりんも全然起きなかったけどね……)


410以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/27(木) 22:59:28.65IR7g94s60 (9/11)


サオリ「とりあえず席と一緒に私とマコの分、とっといて」

サオリ「……ハナが全部食べちゃわないように」

ユカリ「ああ……」

みほ「うん……」

サオリ「それじゃ、あとでね!」

みほ「はい!」

ユカリ「……うーん、楽しみですねえ」

ユカリ「アカホシ殿が美味しい料理を作ってくれてましたが、食材の豪華さは限度がありましたもんね」

みほ「そっか、この世界、お刺身がかなり価値高いんだ」

ユカリ「西住殿の故郷ではそうでもないんですか?」

みほ「ん、高級ではあるけど、そこまで手がでないほどじゃないかな……」

みほ「……」

みほ「……こっちの世界のお刺身、ゲテモノだったりしそうで怖いなあ……」

ユカリ「そんなことありませんって!」

ユカリ「マグロっていう非常に美味しい赤身で……」

みほ「……そのマグロ、足とか生えてたりしない?」

ユカリ「しませんよ!」

ユカリ「というか、食文化は西住殿の世界と大差ないって結論になったじゃないですか!」

みほ「あはは、冗談、冗談」


411以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/27(木) 23:08:18.83IR7g94s60 (10/11)


【食堂】

フクダ「ええ!? 今日は全員お刺身を食べていいのでありますか!?」

ホソミ「ああ、おかわりもいいぞ!」

タマダ「我々全員に余った刺し身を分けてくれるとは、カチューシャ隊長は実にお優しい!」

キヌヨ「はは、すまないなあ、あんまり美味いものを食べさせてやれなくて」

タマダ「あ、いえ、そういうつもりで言ったのでは……!」

キヌヨ「ああ、いい、いい」

キヌヨ「実際、少しでも銀シャリを恵んでもらって皆に分けられるよう、モグラに乗るのを志願していたが……」

キヌヨ「残念ながらお目通りすら叶わなかったからな」

フクダ「私も、動機が不純として、断られたであります……」

ホソミ「西住みほ特別部隊長、どうやらあまりモグラ志願兵との面接をする気がなかったようだからなぁ」

キヌヨ「だな……それにしても上手い。これが本当のマグロかぁ」

タマダ「我が国はマグロの産地ではありますが、我々一兵卒の口には入りませんからなァ」

フクダ「至福のときであります……」

クラーラ「……おかわりもいですよ」

フクダ「!」

クラーラ「……遠慮せず、今までの分食べてください」

フクダ「で、では、僭越ながら……!」

タマダ「あ、ず、ずるいぞ!」

キヌヨ「本当に有り難い。いいんですか、本当に」

クラーラ「ええ……」

クラーラ「これが、私達に出来るせめてものことですから」

キヌヨ「?」


412以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/27(木) 23:45:10.11IR7g94s60 (11/11)


みほ「わぁ、皆集まってる……」

ユカリ「我々モグラ組に食料を優先供給してるみたいですからねぇ」

ユカリ「貴重なごちそうなんでしょう」

みほ「あ、ハナさん、いた……」

ユカリ「引くほど山盛りにしてますね……」

クラーラ「あー……そのあたりに、しておいた方が……」

ハナ「美味しいから大丈夫です」

クラーラ「その……」

みほ「なんかほんとすみません」


413以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/27(木) 23:52:35.52jRWKqmDL0 (1/1)

見てるよ


414以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/28(金) 00:09:24.24Y3dE3OGa0 (1/6)


ザワザワザワ

みほ「……」

ユカリ「見られてますねえ」

ハナ「モグラ乗りは注目の的ですものね」 モグモグ

ユカリ「と、とりあえず私達もいただきましょう」

ユカリ「ほうっておくと全部食べられそうですし」

ハナ「大変美味しいですよ」

ハナ「……ただ……」

ハナ「私の知ってるマグロの味とは若干異なっていますが……」

ユカリ「産地のせいでしょうか」

みほ「……?」

みほ「……」 パクッ

みほ「……」 モキュッ・・・

みほ「!!」

ユカリ「では私も、いただきm――」

みほ「駄目、ユカリさん!」 バシッ

ユカリ「ええ!? な、何を……」

みほ「この味、この感覚……間違いない……」

みほ「皆さん、食べるのを中止してください!」

みほ「これはマグロじゃありません、バラムツです!!」


415以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/28(金) 01:15:13.04Y3dE3OGa0 (2/6)


ユカリ「バラムツ……?」

ハナ「食べたことありませんね……」 モグモグ

みほ「バラムツ……私の世界では深海魚です」

みほ「確かに味は美味しいんですけど、その油分は人体じゃ消化できないんです!」

キヌヨ「?」

みほ「ええと、つまり、これを食べると、ワックスエステルといって……」 アワアワ

ハナ「あ、テンパってますね」 モグモグ

ユカリ「この場の全員が注目しちゃってますからねぇ」

みほ「早い話が、それを食べると、お腹が――」

ギュルルルルルル

キヌヨ「……!」

フクダ「くぉっ……お、おは、なし中申し訳、ない、ですが……」 プルプルプル

フクダ「しょ、少々……お手洗……ひぎっ」 プルプルプル

タマダ「お、おおおおお!? な、なんだああああああ!?」 ギュルルルルルル

キャーキャーウワーヤバイギャアアアアア

ユカリ「ひ、ひいい……な、なんなんですからこれぇ!」

ハナ「どうやら消化できずそのまま体外に出る成分が含まれているようですね」 モグモグ

ユカリ「理解してなお食べるのやめません?」


416以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/28(金) 01:57:36.79Y3dE3OGa0 (3/6)


キヌヨ「お、お腹が……あっ」 ギュルルルルルル

タマダ「と、トイレを……ゆ、譲ってくれ……」 ドンドンドンドンドン

ユカリ「うあああああ……じ、地獄絵図……」

みほ「バラムツ、食べ過ぎると命に別状があるけど……」 チラッ

ハナ「この程度ならなんともありませんね」

ユカリ「ええ……」

ハナ「みほさんこそ、一口食べてましたが大丈夫なのですか?」

みほ「まあ、毒物ならたまに親戚に盛られてて耐性あるから、私は大丈夫」

みほ「それに一口くらいなら問題ないと思うから」

ユカリ「聞いてはいけないことを聞いてしまった……」

ハナ「皆さんの手当、した方がいいのでしょうか」

みほ「……ううん。一旦放置でいいと思う」

みほ「ちょっとしたお茶目で、お母さんがお偉いさんを招待して家で食事した時にこっそりお刺身をバラムツに差し替えたことがあったんだけど……」

みほ「その時も大惨事では会ったけど、誰も命は落とさなかったし」

ユカリ「聞いてはいけないことを聞いてしまった……」


417以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/28(金) 02:03:57.90Y3dE3OGa0 (4/6)


みほ「それより……」

みほ「あのバラムツは、多分意図的に用意されたもの」

みほ「そうじゃなきゃ、カチューシャさん達もバラムツを食べて遺跡に潜れていないはず」

みほ「……レッドタートルの人が市場で怪しい魚を買っていたこともありますし……」

みほ「ただの集団下痢で終わるとは、とても――」

みほ「!」

みほ(逃げられた)

ユカリ「あれ!? 給仕をされてた方はどこに――」

ドガーーーーーン

みほ「!!」

ユカリ「今の音は!」

ハナ「これはかなり不味いかもしれませんね……」 モグモグ

みほ「もうツッコミませんよ。それより行きましょう。嫌な予感がします……」

ユカリ「はい!」

ハナ「そうしましょうか」 ゴックン

ハナ(ここ、なんだか臭くなってきましたし)

ユカリ(この場には居てあげないことが武士の情けでしょう……)


418以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/28(金) 02:13:37.47Y3dE3OGa0 (5/6)


【港入り口】

マホ「くっ……」

???「HAHAHAHAHA」

???「こっちは骨董品の拳銃だけど……」

???「早撃ちなら負けないわよ」 ズキューンズキューン

???「とはいえ――面白くないし、正々堂々殴り合うなら相手になるわよ」

マホ「アイツは……」

エリカ「くそっ、レッドタートルの用心棒です」

エリカ「ああもう、なんでこのタイミングで攻めて――」

みほ「お姉ちゃん!」

エリカ「お姉ちゃんン?」

マホ「ここは危ない、下がっていろ」

みほ「で、でも……」

マホ「……ここは遺跡でもなければ、モグラ戦でもない」

マホ「ここはもう、戦場になったんだ」


419ねます2019/06/28(金) 02:21:04.05Y3dE3OGa0 (6/6)


マホ「モグラ乗りを失うわけにもいかん。後方で待機を――」

ユカリ「それが、後方のメンバー、軒並み今トイレで倒れてるんですよね」

マホ「なに?」

マホ「あの用心棒――ケイはそういうタイプには見えなかったが……」

みほ「……多分、向こうは一枚岩じゃない」

みほ「正面から暴れるだけの手駒で最大の利益を得るために、内部から壊した人がいるはず……」

ズキューンズキューン

エリカ「くっそ、近づけないじゃないの!」

みほ(このままぼんやりしていていいはずはないよね……)

みほ(このまま時間を稼いでも好転するとは思えないし……)

みほ(この場で力を貸すか、何か他のことをやって手助けしないと……)



どうする? >>420



420以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/28(金) 02:22:46.465E5qz1qA0 (1/2)

乙 >>1ーシャ
次に安価取る奴がいたらいい加減遺跡に潜らせてやってくれ
>>1が疲れてきている 萎えはエタへの特急券だ……


421以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/28(金) 02:23:16.315E5qz1qA0 (2/2)

失礼安価下


422以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/28(金) 20:50:16.91VLjRUPFko (1/1)

この場で応戦する


423以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/29(土) 00:51:24.27Ti6xYOFe0 (1/11)

遺跡に潜らなくても全然問題はないんですが、地上でイベントを勝手に起こしたりはします
投下します


424以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/29(土) 00:55:54.73Ti6xYOFe0 (2/11)


みほ「この場で応戦します」

マホ「……すまないが、頼めるか」

みほ「はい」

マホ「エリカ、ここは彼女たちに任せて一旦引く」

エリカ「え!?」

マホ「謎の集団腹痛を逃れたものを再編するぞ」

マホ「我々と奴ら、力の差があるとすれば、統率だ」

マホ「このまま動揺のままにそのアドバンテージを手放すこともない」

エリカ「はっ、了解です!」

エリカ「……まあ、一応、死ぬんじゃないわよ」

エリカ「つっても、アンタが死ぬとは思えないけど」

みほ「ええ……任せてください」

みほ「弾を避けるのは得意ですから」


425以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/29(土) 01:02:11.56Ti6xYOFe0 (3/11)


バババババババ

みほ「ふっ、ほっ」

ユカリ「おおっ、なんと見事な回避!」

ユカリ「上半身を最低限に動かす無駄のない回避術……」

ユカリ「これがあちらの世界の戦車道……!」

???「わお! すごいわねえ」

???「面白くなってきたわ」 ポイポイッ

ユカリ「ゲエーーーッ、銃を捨てた!?」

???「銃は我が国の文化だけど……」

???「このテキサスブロンコであるケイさんは、コッチが本職なのよねっ」 バシッ

ケイ「さあ、やりあいましょう。拳で!!」


426以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/29(土) 01:03:38.44Ti6xYOFe0 (4/11)


バババババババ

みほ「ふっ、ほっ」

ユカリ「おおっ、なんと見事な回避!」

ユカリ「上半身を最低限に動かす無駄のない回避術……」

ユカリ「これがあちらの世界の戦車道……!」

???「わお! すごいわねえ」

???「面白くなってきたわ」 ポイポイッ

ユカリ「ゲエーーーッ、銃を捨てた!?」

???「銃は我が国の文化だけど……」

???「このテキサスブロンコであるケイさんは、コッチが本職なのよねっ」 バシッ

ケイ「さあ、やりあいましょう。拳で!!」


427重複申し訳ない……しかも寝落ちしかけてた……2019/06/29(土) 02:35:51.41Ti6xYOFe0 (5/11)


ズガンッ

ユカリ「ゲエーーーーッ! 素手で床がへこんだ!?」

ケイ「ふふ……」

ケイ「このガントレットに砕けないものはないわ」

ユカリ「ですが――」

みほ「……うん」

みほ「当たらなければどうということはありません」

ケイ「あら、言うじゃない」

ケイ「そういうことは――このナックルパートを防ぎきってから言ってほしいわね!」 ブンッ

みほ(速い……でも……砲弾ほどじゃあないッ) スッスッ

ケイ「捉えたわよッッ」 ブオンッ

みほ(お母さんが言ってた……何事も力をうまく逃がすことがコツだって)

みほ(昼飯の角度と同じ……戦車道も喧嘩道も、根底にある基本戦術は一緒なんだ……)

ユカリ「う、うまいッ!」

ユカリ「肘でうまく力の方向をずらし、見事にいなしている……」

ユカリ「これが西住流というやつなのですねっ」


428以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/29(土) 03:04:28.70Ti6xYOFe0 (6/11)


ケイ「ウップス!!」

みほ(バランスを崩させた所で一撃を入れるッ)

みほ(西住流家元の娘とあらば、拉致の危険も常に付きまとう)

みほ(護身術は教わってるッ) ドゴォ

ケイ「かはッ……」

みほ(このまま首を締め落と――)

ケイ「なかなかやるじゃない」 ニタァ

みほ「…………ッ」 ゾッ

ケイ「捕まえたわ……」

ケイ「あの一撃でひるむと……思った?」

ズダンッ

みほ「かはっ……」

ユカリ「そ、そんな……あんな一撃を受けてひるまないなんて……」

ケイ「なんとか引きずり倒せたけど……」

ケイ「不用意にマウントからの大ぶりの一撃なんかしたら、カウンターが跳んできそうね」

ケイ「……激しく後頭部を打ったみたいだけど、それで動けなくなるようなタマじゃあなんでしょう?」

ユカリ「なっ……あ、あの姿勢はッッ」

ケイ「だから……まずはその厄介な足をいただくわ」

ギリギリギリギリギリ

みほ「がっ……」

ユカリ「あ、あれはテキサスクローバーホールド!!」

みほ(か、関節技……!?)

ケイ「私をただの大振り馬鹿と思った?」

ケイ「私は関節技もイケるのよ!」

ケイ「足首をグシャグシャにしてあげるわっ!」

みほ(ぬ、抜け出せないッ……!)

ゴキィィッ


429以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/29(土) 03:07:01.11Ti6xYOFe0 (7/11)


みほ「…………え?」

ユカリ「あ、ああ~~~~~~!!」

サオリ「大丈夫、みぽりん!?」

ユカリ「Ⅳ号戦車!!」

マコ「何とか間に合ったな」

ユカリ「全速力でツッコミ、砲身で相手をふっとばすとは…・…」

ハナ「ですが……みほさんを助けるためとはいえ、心が痛みますね……」

ハナ「砲身はお花を活けるものであって、殴るためのものではないのに……」

みほ「うんちょっと何言ってるか分からないけど助かったのでそこは本当にありがとう」


430以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/29(土) 03:38:14.66Ti6xYOFe0 (8/11)


ケイ「ふ、不意打ちなんてやるじゃない……」

ユカリ「ゲエーーーーッ! なんで結構な速度で砲身に突っ込まれて立ち上がれるんですか……」

ケイ「ノープロブレム」

ケイ「丈夫な身体に生んでくれてありがとう、マム」

ケイ「さあ、続きをやるわよ!」

みほ「えっ……」

ケイ「ほら、早く乗った乗った」

ケイ「どうせならフルメンバーの相手とやらなくちゃ面白くないでしょう?」

みほ「……あの……」

みほ「まさか、生身の肉体でモグラと戦うつもりで……?」

ケイ「オフコース!」

ケイ「これは戦争じゃなくて決闘みたいなものだしね」

ケイ「それに私、自分より大きい相手と戦うの、ワクワクするのよ」

みほ(蛮族だ……)


431以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/06/29(土) 04:03:34.66Ti6xYOFe0 (9/11)


【繁華街】

杏「……ブラックティーガーは闘いのプロ」

杏「寄せ集めではあるけど、全員が軍人」

杏「統率力も実戦経験もピカイチだよね」

杏「ただの犯罪組織であるウチとじゃ、訓練にも経験にもあまりにも差がありすぎる」

杏「まともに戦ったら勝ち目はないよねぇ」

ユズ「……つまり……」

ユズ「」犯罪組織らしい闘い方をすれば、勝機はあるってことだよね

杏「……」

杏「仕込みはかーしまがやっといてくれたんだ」

杏「ケリをつけて、かーしまへの餞にするよ」

ユズ「……うん」