黒子「料金体制ってどうなってます？」

佐天「37分で130円です」

黒子「37分なんですか…変わってますわね」

佐天「はいお時間どうなさいます？」

黒子「1時間で」

佐天「8時間で」

黒子「1時間ですわよ！誰が一人で8時間歌うんですの！？a-nationか！一人a-nationか！」

佐天「なんですか？」

黒子「なんですかじゃないですわよ！いいですわよ聞こえてないんだったら！」

佐天「ああそうですか。歌は何歌われますか？」

黒子「決めてないですわよ！ライブじゃないんだから！セトリとかないですわよ！」

佐天「そうですよね」

黒子「そうですわよ当り前ですわよ！」

佐天「分かりましたwww」

黒子「何笑ってるんですの。で歌い放題で」

佐天「1時間歌い放題で」

黒子「はい」

佐天「アレでもよく考えたらアレですよね」

黒子「え？」

佐天「歌い放題って、なんかバカみたいですよねwww」

黒子「バカみたいって何ですか！いいでしょ歌い放題！放題ですわよね？放題がバカみたいなんですわよね？」

佐天「まあそうですねwww」

黒子「食べ放題とかちょっとバカみたいですわよね。ふふ。何笑ってるんですの」

佐天「すいませんwww」

黒子「1時間。1時間」

佐天「あとウチですね、携帯で会員登録していただきますと割引なんかありますけどどうなさいます？」

黒子「そうなんですか？近所だからやっておきましょうか」

佐天「あホントですか！じゃあですね、こちらの手順を読んで」

黒子「いや分厚いなあ！すごい分厚いじゃないですか！」

佐天「ちょっと多いんですけれども」

黒子「広辞苑並ですわよこれ！ああこれ読まないとダメなんですの！？」

佐天「そうなんですよね」

黒子「じゃあいいですわ」

佐天「やめときます？」

黒子「8時間ぐらいかかりそうですから」

佐天「ああそうですか」

黒子「なんかいいわ…」

佐天「あとウチワンドリンクオーダー制になるんですけれども」

黒子「ああそうなんですのね。じゃあヤシの実サイダーを」

佐天「あ、お部屋から注文してもらっていいですか」

黒子「なんなんですか！面倒な！」

佐天「すいません」

黒子「分かりましたよ！」

佐天「マイクは5本でよろしいですか？」

黒子「1本ですわよ！lolか！1本でいいですわよ！」

佐天「…ちょっとlol分かんない人多いみたいで」

黒子「そういうグループがいるんですわよ。男女5人組の」

佐天「じゃあこちらにマイクと伝票の方入れておきますんで」

黒子「聞きなさいよ！そっちが聞いてきたんですわよね！？」

佐天「こちらお持ちください」

黒子「あこんなセカンドバッグみたいなの入れてるんだ…あこんなセカンドバッグみたいなもの…」

佐天「終わったらサービスでお持ちいただけるんで」

黒子「要りませんわよ！使うタイミング1個もないですわよこんな古臭いバッグ！要らないです！恥ずかしい！部屋は何処ですの？」

佐天「ああこちらまっすぐ行った突き当りになります」

黒子「ああホント？」

佐天「ごゆっくりどうぞ」

黒子「うるさいわよ」

佐天「？」

黒子「ちょっとちょっとちょっと！部屋違いますわよ！」

佐天「部屋違いました！？」

黒子「なんかいっぱいいたんですけど人…」

佐天「あすいませんお部屋間違いましたね！」

黒子「間違ってますわよ！」

佐天「そちら80名の団体のお部屋」

黒子「すごいいっぱいいましたわよ！」

佐天「すいません」

黒子「私ぶわって入ってきましたからね！」

佐天「みんな見ますよねそれ」

黒子「みんな見てましたわよ」

佐天「すいません間違っちゃって」

黒子「間違えないでくださいよ！」

佐天「突き当りを左ですね！」

黒子「突き当りを左」

佐天「でまた突き当りを左」

黒子「左、左」

佐天「でその次の突き当りを左」

黒子「また左」

佐天「それでこちらのお部屋になります」

黒子「ここじゃないですかじゃあ！なんで一周させるんですの！」

佐天「すいません」

黒子「ここですわね！？間違えないでくださいよ！」

佐天「あとお部屋入りましたらお静かにお願いします」

黒子「正気か！？気は確かなんですか貴方！？カラオケボックス入って静かにするんですの！？」

佐天「隣のお部屋で寝てる方いらっしゃいますんで」

黒子「知りませんわよ！起こしなさいよ！」

佐天「すいません」

黒子「何でその人に気遣わなきゃならないんですの！」

佐天「出来れば子守唄中心に歌ってもらえれば」

黒子「嫌です！すごい大きい声でいろんな歌歌いますから！」

佐天「分かりました」

黒子「ふざけないでくださいよ！」

佐天「ごゆっくりどうぞ」

黒子「うるさいわよ！」

黒子「歌いまくるからね」

prr...prr...

佐天「はいもしもし？はい。はい。はい、あ、大変申し訳ございませんでした。はい。あ、二度とこういうことのないように。はい。注意しておきますんで。はい、すいませんでした。はい。はい？あ、はい。サプライズの。ケーキの方。はい。後ほどお持ちいたします。はい失礼します」

黒子「TRFねえ…」

pi-pi-

黒子「？」

pi-pi-

黒子「はいもしもし？」

佐天「あ、お時間59分前になります」

黒子「いや気になってませんから！気になってませんわよ今入ったばかりですし！」

佐天「大丈夫ですか？」

黒子「これ毎分来るんですの…？」

佐天「大丈夫ですか？」

黒子「なんですか！」

佐天「あとですね、先ほどのお部屋からクレームが入りまして」

黒子「クレーム！？」

佐天「はい。急に変な奴が入ってきたぞっていうことで」

黒子「いや知りませんわよ貴方が行けって言ったんでしょ！」

佐天「はい」

黒子「貴方が行けって言ったから私行ったんですわよ！」

佐天「あ、行けって言ったのは私なんですけど、入ってったのはお客さんじゃないですか」

黒子「貴方が悪いでしょどう考えても！貴方が謝りなさいよ知らないですわよ！」

佐天「なんで、あの今後こういうことがありますと次からあの出入り禁止ってことに」

黒子「違う違う違う考えて！どう考えてもあなたが悪いでしょ！貴方が行けって言わなかったら私行ってないんですから！」

佐天「分かりました分かりましたじゃあ今回はアレですけど、次から単独でそのそういうことやられますと」

黒子「何で私の独断でやらなきゃいけませんの！？行きませんわよその部屋！いっぱいいましたからね人！私ぶわって入って行きましたから！ふざけないで！」

佐天「すいませんお願いします」

黒子「あとヤシの実サイダーを」

佐天「お客さんwwwwww」

黒子「何！？」

佐天「さっき聞きましたよぉwwwwwwwwwwww」

黒子「貴方が部屋から頼めって言ったんじゃないですか！」

佐天「二つ？二つってことですか？」

黒子「お前が部屋から頼めっつったんだろうがボケ！」

佐天「ヤシの実サイダー二つでよろしいですか？」

黒子「二つじゃないですわよひとつですわよ！」

佐天「ひとつなんですか！？」

黒子「入ってきたばっかりですわよ喉渇いてませんわよ！」

佐天「ひとつで？」

黒子「ヤシの実サイダーね」

佐天「はい」

黒子「あと小腹空いているんですけれどもフードメニューってございますか？」

佐天「あー今ですとズワイガニしかないですね」

黒子「どういうことですの？あの、山盛りポテトとかございませんの？」

佐天「山盛りズワイガニしかないですね」

黒子「何ですのそれ！？いやタコの唐翌揚げとか」

佐天「ズワイガニの唐翌揚げしかないですね」

黒子「人形焼とかないんですの？」

佐天「人形ズワイガニだったらありますけれど…」

黒子「なにそれ！？気持ち悪い！要らない要らない！」

佐天「よろしいですか？」

黒子「要らない！」

佐天「ごゆっくりどうぞ」

黒子「うるさい！」

佐天「すいません」

黒子「何歌おうかなあ…m-flo…J Soul Brothers…あ、DA PUMP！DA PUMP歌えますかね…

『もしも君がひとりなら 迷わず飛んでいくさ (俺の行く末密かに暗示する人Honey!) もしも誰かといた時は 解けるのかな魔法は 張り裂けそうな胸の痛みは...』

一人じゃきついですわねえ…いい曲なんですけど…なんかないかなあ…あっ、m.o.v.eありますわね。

『飛び出せWicked show 空気ビリビリ裂く noise シバいて乗りこなせ暴れん坊のバディー 絶対退かない気迫 Theドッグファイト ぶっといレッドゾーンの悲鳴に痺れたい はかない閃光 like a流星 一瞬の輝きでもかまわない 垣間見た貴重な風景 いつか語りたい そういまは本能のままDOGFIGHT』

これいいですわねえ。まあとりあえずAAAですわね～、これ歌いましょう」

♪AAA『Heart and Soul』

黒子「Hoo！C'mon everybody！Follow us！Let's Go!」

イントロで曲が止まる。

黒子「ん？止まっ…た？何で止まるんですの？もう一回」

♪AAA『Heart and Soul』

黒子「Yeah！よく来たなお前ら！最高のShowを始めようか！Haaaa！」

またイントロで曲が止まる。

黒子「ん！？何で止まるんですの！？おかしいですわね…こっち入れてみましょうか？」

♪AAA『Dream After Dream～夢から醒めた夢～』

イントロで曲が止まる。

黒子「イントロクイズじゃないですか！イントロクイズですよ！ちょっともう電話しましょう…」

prr...prr...

佐天「はい舘で～す♪」

黒子「貴方の家！？貴方の家みたいに出るんじゃありませんよ！フロントですって出なさいな！」

佐天「フロント！？はい」

黒子「あのですね、あの歌いたくて曲入れますわね」

佐天「はい」

黒子「そうしたら途中で切れてしまうんですけれども」

佐天「それはお客様の歌唱力に問題があるんで」

黒子「歌唱力関係ないでしょ！のど自慢か！まだ歌ってないんですわよ！」

佐天「はあ」

黒子「歌う直前で切れてしまうんですよ」

佐天「そんなことないと思いますけどね～」

黒子「いや私もそんなことないこれ初めてですわよ！？見に来てください」

佐天「あっ、では30分以内にお伺いできたらなと」

黒子「なんで30分もかかるんですの！？ぶっ壊れた機械の前で何するんです！？いや今日私歌いたくて来てるんですの！ムシャクシャして来てますから！」

佐天:(ガチャ)

佐天「失礼しま～す」

黒子「その歌おうと思うと切れるのってどうなってる、誰と喋ってるのこれ！？誰と喋ってるの貴方じゃないんですか！？」

佐天「来いって言ったじゃないですか！」

黒子「いやこっち処理しなさいよ！」

佐天「すいません」

黒子「何普通に来てるの！」

佐天「どちらの機械が」

黒子「機械これしかないでしょう！1個しかないでしょう！これですわよ！見てください！」

佐天:(じーっ)

黒子「絵画展か！何手組んで後ろで見てるんですの！？」

佐天「見ろって言ったじゃないですか！」

黒子「いじったりしなさいよ！」

佐天「お客さん今日はどちらから」

黒子「私をいじるな！私いじんないで機械いじりなさいな！」

佐天「あっ、機械」

黒子「直しなさいいじったりなんなりして！」

佐天「じゃあマイクでちょっと声出してもらったり」

黒子「マイク大丈夫ですよ！
『夢は過去になった
　その過去をまたぎまた 深く入り込む夢の中…』大丈夫ですよマイクは問題ないですよ！」

佐天「
『そばにいれたらしあわせで
　求められたらKissをして
　感じあえたら抱き合って』
あマイクは大丈夫そうですね
『それなのに
　まだ投げない自分がいた』
いや前も一回こういうことあったんですけど、その時は業者が来てすぐ直ったんですよね。でもそれからこういうこと」

黒子「エコーがうるせえなあ！エコーばっかりやってるじゃないですか！何でエコー最大にしてるの！？それでアカペラで行けるんですわね」

佐天「まあなんか曲適当に入れてみますんで」

黒子「いや途中で切れますよこれ…」

♪AAA『BLOOD on FIRE』

黒子「『アイツのbest one それすら吠え面
　　　　Puffed babe のさばらす気ですか?
　　　　胸のガソリン 満タンOK
　　　　Get out and slap every wack'n' craps!』
　　　　もうやめさせてください。直ったんですね！？」

佐天「はい直りました」

黒子「出てってください！」

佐天「ごゆっくりどうぞ」

黒子「うるさい！直ったんだったらいいんですわよ！なんなんですのあの人！？」

♪AAA『CALL』

黒子「何あの人！？まだ入れてるんですの！？」

佐天「『君に届く
　　　　ルートはいくつ?
　　　　言葉と、声と、そう体温』」

佐天:(ガチャッ)

佐天「『リアル、だけど距離の持つ
　　　　微妙なニュアンスに、
　　　　惑い、揺れるYou and I』」
黒子「『090 trrr...毎晩のように 受話器の向こう、その素顔にCALL』

　　　違いますわよ！何で入って来るんですか！」

佐天「流れたから呼んだのかなと」

黒子「呼んでないですわよ！」

佐天「あっ違うんですか」

黒子「AAA歌うたびに乱入する気ですの！？いや入ってこないで！」

佐天「ああすいません」

黒子「出てって！」

佐天「はいごゆっくりどうぞ。すいません」

黒子「うるさいわよ！なんなのあの人！？ホントに腹立ちますわ…」

♪AAA『Birthday Song』

黒子「何曲入れてったんですの！？これどうやって消すの！？」

佐天「『Happy birth day to you
　　　　おめでとう 生まれて来てくれて、ありがとう』」

黒子「この部屋じゃないですわよ！この部屋じゃないから！」

佐天「あっ違いましたか！？すいません」

黒子「私誕生日だったら一人で何やってるんですかここで！」

佐天「あっ、あっちの団体のwww」

佐天:(笑った勢いでケーキがひっくり返る)

黒子「ふざけないでくださいよ…ケーキちゃんと持ちなさい！何こうやって持ってるんですの！？楽しみにしてる人がいるんでしょうこれを！」

佐天「団体のお部屋ですね」

黒子「貴方何ずっといるんですか私の部屋！貴方と一緒に来てるみたいですよ！もう帰りますわ！」

佐天「いやまだお時間ありますよ」

黒子「いいですわよ全然ゆっくり歌えない！腹立つわホントに！」

観客:(ラップやって～！)

黒子「尺ってもんがあるでしょ！」

佐天「…さっきお時間ありますよって言っちゃいましたね」

黒子「言っちゃいましたわね…いい！もう帰る！」

佐天:(シュタタタタ)

黒子「壁！壁！何となく壁あったでしょ！何スッと来てるんですか！いくらですか？」

佐天「いやお代はけっこうです！」

黒子「いやいいですわ払いますわよ！また来たときに金払えない奴だとか言うでしょ」

佐天「じゃあ13万円になります」

黒子「バカじゃないの！？何13万円もかかるんですか！？」

佐天「機械の修理代とかかかるんで」

黒子「知らない！あれ私がぶっ壊したわけじゃないから！」

佐天「AAAの曲いっぱい使っちゃったんで」

黒子「それは話ついてますわよ！事務所ちゃんと通ってますわよ！」

佐天「じゃあ100円で」

黒子「ああじゃあ100円ちょうど！ふざけないで！」

佐天「あっ、20円のお返しになります」

黒子「80円じゃないですかじゃあ！なんで20円多く取るんですか！」

佐天「すいません」

黒子「好きねこのくだり！」

佐天「ありがとうございます」

黒子「いっぱい入れて…もう二度と来ないからな！」

佐天「ああちょっと待ってください！」

黒子「何！？」

佐天「こちらヤシの実サイダーになります」

黒子「いらないわよ！」

暗転

観客:(え～！)

しばらくして明転

黒子「…ホントにラストだけですわよ…」

♪AAA『Heart and Soul』

佐天「『Let me be myself
　　　　一つでも 守るべきものがあるなら
　　　　ただ前に進むしかない 今明日を変えよう』」
黒子「『いつもとは違う空へ 君が舵とって Fly away
　　　　もう決してためらわないで It's time 4 some action
　　　　真っ白な雪と重なって 君は何よりも輝いてる
　　　　もう決してためらわないで We gotta go now』」

黒子「You get heart and soul!」

観客:(拍手)

初春「本当に、本当に、こんな田舎の宿に泊まっていただいてありがとうございました。
従業員一同お待ちしておりますので、是非またおこしください。
あっ、くれぐれもお忘れ物だけないよう宜しくお願い致します。本日は誠にありがとうございました」
美琴「……今来たのよ！」
初春「えっ！？はいっ！？」
美琴「バカじゃないの！？」
初春「今っ！？はいっ」
美琴「何時間もかけて今着いたところよ」
初春「あー失礼いたしました！」
美琴「まだ座ってもいないわ！」
初春「えっと、120名で予約の新羅カンパニー様ですか」
美琴「違うわよ！1人で来た御坂よ！」
初春「あっ御坂様ですか」
美琴「新羅カンパニーって…FF7じゃない。ヤな団体受けちゃったわね」

初春「失礼いたしました。あの、おひとり様ということは自殺か何かで」
美琴「軽い感じで聞くんじゃないわよ！旅行よ旅行！一人旅！」
初春「あっ一人旅ですか、あのじゃあこちらサービスになっておりますんで」
美琴「何これ？」
初春「有料チャンネルのカードです」
美琴「要らないわよこんなの！一応18歳未満でしょ！」
初春「すみません」
美琴「そんなネタやるグループじゃないでしょ私達！ホントに…貴方が仲居さん？」
初春「申し遅れました、私、御坂様のお世話をさせていただきます仲居の押水菜子と申します」
美琴「…！？はっ！？なに！？」
初春「あっ、仲居の初春飾利と申します」
美琴「あんたさっきそんな名前じゃなかったじゃない！」
初春「私は初春と申しますが」
美琴「初春の前！ちょっともう一回だけ言ってみて！」
初春「仲居でございます」
美琴「仲居の前！」
初春「御坂様のお世話をさせていただきます」
美琴「飛びすぎ！もう初春でいいのね！？どっちかにしなさいよ！」
初春「すみません。あ、あのおかけになってください。お茶入れますんで」
美琴「あーそう」
初春「すいません」

美琴「あっごめん、ちょっと！」
初春「はい！？」
美琴「座布団がない！」
初春「あー大変失礼いたしました、今お持ちしますね」
美琴「お尻がランブータンよ」
初春「すいませんコチラ座布団になります」

初春:(座布団ぶん投げ)

美琴「何で投げるのよ！？何で投げるのアンタ！？」
初春「失礼いたしました」
美琴「千秋楽か！」
初春「そうなんですよ！」
美琴「そうなんですって何よ！？何旅館の千秋楽って？」

初春:(お茶くみ)

初春「あっどうですかお部屋の方は」
美琴「いや、こんなもんじゃない？普通でしょ」
初春「あーそうですか！ありがとうございます」
美琴「褒めてないわよ全然」
初春「あらー」
美琴「こんなもんじゃない？どこ行っても」
初春「あーそうですか。窓からの景色もすごくいいんですよ？」
美琴「あーそうなの？」
初春「ええ」
美琴「じゃあちょっと見てみよ」
初春「はい、向かいの部屋が一望できるんです」
美琴「向かいの部屋しか見えないじゃない！向かいの部屋しか見えないよ！」
初春「そうなんです」
美琴「山とか見えないの！？」
初春「あっ、山は反対側になってしまうんですね」
美琴「あっそうなの」
初春「ええー」
美琴「クズみたいな部屋ねここは」
初春「はい、でもねー、たまに若い男性の方もお泊りになりますんで」
美琴「向かいに？」
初春「うふふふふ」
美琴「仲居が言うことじゃないでしょ興味ないわよ」
初春「ええ。あれ、違った意味で、だいよくじょう？」
美琴「やかましい！何が違った意味でだいよくじょうなのよ。ちなみにさ」
初春「ええ」
美琴「ちなみに今日向かいはどういう人が泊まってんの」
初春「あ、おっさんの団体が泊まってます」
美琴「…若い方がいいわね」
初春「株式会社おっさんの100名様が」
美琴「何なのよそれ。株式会社おっさんって。何作ってるのよ」

美琴「あんたいつまで茶淹れてんのよ！」
初春「はい？」
美琴「マーライオンか！」
初春「あー失礼いたしました。どうぞ、アップルティー入りました」
美琴「意外ね…意外な奴淹れてたわね。アップルティー淹れてたの？」
初春「どうぞー」
美琴「…お茶じゃないのよただの！」
初春「すいません」
美琴「何で嘘ついたのよ…」
初春「今日はどちらから」
美琴「ああ、東京」
初春「へー、お休みか何かで？」
美琴「夏休みだからね。たまには一人旅行こうかなって」
初春「へー、こちらは何かでお調べになったんですか？」
美琴「いやネットｄ初春「へー」
美琴「喋ってんでしょ！喋ってんのよまだ！」
初春「あっすいません」
美琴「興味ないんだったら聞くなよ！」
初春「会話のドッジボールがヘタなんです」
美琴「キャッチボールね。何なの会話のドッジボールって。口喧嘩よそれ」

美琴「ちょっと着替えようかなあ」
初春「ああああどうぞどうぞ、そちらにございますんで」
美琴「ある？」
初春「はい」
美琴「やっぱ着替えてナンボだよね、旅行気分はね」
初春「はい」
美琴「こういうのが大事だよな」

美琴:(浴衣の丈が短い)

美琴「短くない？これ！」
初春「ああ、ちょっと短いですか？」
美琴「なんかポンチョみたいになってるよ」
初春「長いのもそちらにございますんで」
美琴「長いのあんの？なんで短いのがあるのよ！長いのあんの？」
初春「すいません」
美琴「あ、あった！長いの」
初春「はい！」
美琴「これ長いの…何この模様？何この真っ赤なの！浦田直也か！なんか浦田さん着てたよこういうの！」
初春「お似合いになると思います」
美琴「似合うか！『You are my xxxxx』か！旅館でしょうが何のこの派手なの恥ずかしいわ！
　　　浦田さんだから許されるんだからこういうのは！もう着ない！コレ」
初春「いいんですか？」
美琴「着ない。もういいわこんなの」

美琴「あーこの辺さ、温泉ってどんな感じなの」
初春「あ、けっこう遠くから来られるお客さんも多いですよ」
美琴「あーそう」
初春「ええ赤く濁ってるんです」
美琴「赤！？」
初春「はい」
美琴「珍しいわね」
初春「そうでございます」
美琴「白だったらよくあるけどね、濁り湯とか」
初春「で異様な臭いがしますね」
美琴「…硫黄の臭いでしょ？温泉だから硫黄の臭い」
初春「いやなんか鉄の臭いがするんですよねー」
美琴「…鮮血じゃないのそれ！？」
初春「鮮血なんですかねえ？」
美琴「いやそれ血だよ！赤くて鉄の臭いがするって！」
初春「どうなんでしょうねえ？」
美琴「それで全国から来るの…？」
初春「いらっしゃいますよ、コウモリ連れた方が多いですね」
美琴「だから血だよそれ！その人たぶん吸血鬼よ！」
初春「鮮血なんですかねえ？」
美琴「鮮血だよそれ！そんなホラーな温泉なの！？」
初春「鮮血なんですかねえ？」
美琴「知らないわよ！何でそんな気に入ってんのよバイオレンスな！」

初春「血で思い出したんですけど」
美琴「何？」
初春「夕食はどうされますか？」
美琴「何で思い出してるのよ！食欲ないわよもう…何時から？」
初春「夜6時からです」
美琴「6時かあ」
初春「どうしましょうかね。こちらにお持ちします？それともお持ち帰りで」
美琴「何処に持って帰るのよ！いや私今日泊まるからここ！」
初春「あっこちらでよろしいですか」
美琴「ここに持ってきなさいよアンタが！」

初春「あっわかりました。ああ、お部屋の鍵 今お持ち致しますんで」
美琴「あ、鍵もらってなかったね」
初春「うん。あーあ。ただのお茶じゃないのよコレ」

初春:(長さ1ｍ位の鍵を持って来る)

美琴「デカイなあ！おい」
初春「こちらになります」
美琴「デカ過ぎるよどう考えても！」
初春「なくさないように～」
美琴「なくさな…恥ずかしいよこんなの持ち歩くの！アンタ！
　　　これ日本シリーズでMVP取ったみたいになってるじゃん！」
初春「おめでとうございます」
美琴「おめでとうございますじゃないわよ私は取ってないのよ！」
初春「あ、あの～これをこういう風に立て掛けてもらえれば」
美琴「あーそうやって使うんだ！」
初春「開きませんので」
美琴「そうやって使えるの？」
初春「はい」
美琴「立て掛けるの？」
初春「そうでございます」
美琴「向こうから開いちゃうけどね！」
初春「盲点でした～！」
美琴「気付けよすぐ！すぐ気付くでしょそんなもん！」
初春「すみません じゃあこちらのほうお願いします」
美琴「恥ずかしい！なんなのこのkeyって書いてんの！『CLANNAD』か！『リトルバスターズ!』か！」
初春「鍵ですから～！」
美琴「でっけえなぁ？」
初春「はい」
美琴「ああそう、これが鍵なの」
初春「そうです」
美琴「ふぅ～ん」

初春「では何かありましたら雄叫びを上げて呼んでください」
美琴「何で雄叫びなのよ！普通に呼ぶわそんなもん！」
初春「ごゆっくりどうぞ。失礼いたします」
美琴「どっか行きなさいよ早く。変な旅館来たなあ…有料チャンネル…何で寄越したのよこれ」

美琴:(と言いつつ見る)

「俺のモノになれよ…」
「僕も…同じだよ…」

美琴「何で男同士なのよ！」

「ふふ…可愛いよ…」
「ひあぅ！いつもと違っ…激しっ…」

初春:(部屋に入ってくる)

美琴「いやコレも男同士じゃないの何なのコレ！？お前なんか言って入って来いや！」
初春「いやっ…」
美琴「アァ！？」
初春「夕食でございます」
美琴「何スッと入って来てんのよアンタ！」
初春「すいません」

美琴「何で夜飯カップラーメンなのよ！？」
初春「カップ焼きそばの方が良かったですか？」
美琴「そこじゃないわよ！何でカップなんだって話でしょうが！
　　　いや何で！？ふつう旅館って言ったら立派な料理が出てくるんじゃないの！？」
初春「あーただいま料理長の確変が止まらない状態でして」
美琴「パチンコしてんのか！」
初春「はい」
美琴「帰って来なさいよ！」
初春「すいません、間もなく私が代打ちに行きますので」
美琴「知らないわよ！その代打ちの情報要らないのよ！アンタも私も無理でしょパチンコ！」

「はあっ…」
「ああっ…」

美琴「何で勝手に点いたのこれ！？」

初春:(ガン見)

美琴「何惹かれてんのよ！？」

初春:(ガン見)

美琴「見すぎよ！アンタの趣味で寄越したカードでしょどうせ！サービスですって！だって男同士だもん全部！」

初春:(笑顔)

美琴「何笑ってんのよ！せめて隠せ！もうアッタマ来た…もういい外で食べてくるから！」
初春「あ、じゃあこれ外にお持ちください」
美琴「そういうことじゃねえよ！」

『ケツ出し禁止カラオケ配信』
(23:11～放送開始)

ttps://www.twitch.tv/kato_junichi0817

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『UNKちゃん、深夜の単独ライブ』
▽カラオケ配信
※著作権グレーの為アーカイブ無し
(22:52～)

https://www.twitch.tv/kato_junichi0817