109 ◆b0M46H9tf98h2018/03/08(木) 00:48:44.121/t9zx700 (1/3)

…数日後・執務室…

提督「メイク…完了。制服……よし。軍帽…よし」髪はアップに結い上げ、頬には軽くファンデーションをのせ、唇には自然な感じに見えるピンクのルージュを引く…そして豪奢な白い礼装に身を包むと、鏡の前で糸くずが付いていたり、金モールのよじれがないか確かめる…

カヴール「背中は大丈夫ですよ…よく似合っていらっしゃいます♪」

提督「ありがとう、カヴール…でも少しふとももがきついかも……」お洒落にうるさいイタリア軍だけあって、軍服のシルエットはどれも細めに出来ている…が、鎮守府着任以来の食生活がたたって白のスラックスがぱつぱつに思える提督…

カヴール「でしたらタイトスカートになさったら?」

提督「そ…そうね、そうしましょう」

ライモン「提督、お客様の到着予定時刻まであと数十分ですよ」

提督「ええ、ありがと。…時間が少ないしちょっと急がないと…カヴールは大丈夫?」

カヴール「ええ、もちろんです……年を取るとせっかちになりますからね♪」…ころころと甘い声で笑うカヴールはボリュームたっぷりの長身をイタリア海軍らしい、白に近い淡いグレイの上衣と膝丈のプリーツスカートでまとめている

提督「ごめんなさいね。まさかここまでバタバタするとは思わなかったわ…」

カヴール「いいえ…それに前回は提督のお知り合いでしたから、あまり肩が凝るような準備は必要なかったではありませんか♪」

提督「ええ、そうね…それに引き替え今度はイギリス海軍の少将にお堅いドイツ海軍の司令だもの……あー、今から胃が痛むわ」

カヴール「ふふっ、話してみたら存外いい人かもしれませんよ?…はい、大丈夫です」

提督「ありがとう、助かったわ…さぁ、行きましょう♪」

…しばらくして・庭…

カヴール「全体、アテンツィオーネ!(気を付け!)」ずらりと並んだ艦娘たちと提督が敬礼する中、軍が用意した二台のマセラッティからイギリス海軍のグレイ提督とドイツ連邦海軍のヴァイス提督(正しくは司令)、それにそれぞれの随伴として艦娘二人づつが降りてくる…


…鎮守府本棟の前に立っている国旗掲揚のポールにするすると「ユニオン・ジャック」(イギリス国旗)と、「シュヴァルツ・ロート・ゴルト」(黒・赤・金…ドイツ国旗)がタイミングよく昇って行く……提督の敬礼に二人の提督が答礼すると、レコードプレーヤーから「ハート・オヴ・オーク」(樫の心…英海軍唱歌)、続いてドイツ連邦国家が流れた…


提督「…この度はわが鎮守府までお越しいただき、大変光栄に思っております。栄光ある大英帝国海軍の皆様、それに質実剛健なドイツ連邦海軍の皆様…本官を始め、タラント第六鎮守府は皆様を心より歓迎いたします」

グレイ提督「…感謝いたします、カンピオーニ提督。わたくし、イタリア海軍の独創性には常々学ぶところも多いと思っておりました…この機会を大いに有効活用させていただきたいと存じます」

ヴァイス提督「少将閣下を始め、貴鎮守府の心よりの歓迎、感謝いたします…本官も多くを学ぶべく尽力いたしますので、なにとぞご教授下さい」

提督「こちらこそ、ロイヤル・ネイビー(英海軍)とブンデスマリーネ(連邦海軍)の皆様を迎えられて嬉しく思います…」

ティルピッツ「…う、うぇっ……」

ビスマルク「…おい」青ざめた顔で直立不動の姿勢を取っている艦娘「ティルピッツ」と、それを横目でちらりとにらんでから厳格な表情に戻る姉の「ビスマルク」…

提督「……以上で、歓迎式典を終わります」

カヴール「気を付け!」

提督「…ではグレイ提督、ヴァイス提督……紅茶が用意してありますから、こちらへどうぞ♪」

グレイ提督「ふふ、ありがとう…♪」

ヴァイス提督「はっ」

………












110 ◆b0M46H9tf98h2018/03/08(木) 01:43:08.201/t9zx700 (2/3)

…午後…

提督「…ヴァイス提督」式典を終えると礼服を脱ぎ、ブラウスにスカートの軽い制服に着替えてきた提督は、食堂前の廊下でヴァイス提督を見つけて話しかけた…

ヴァイス提督「はい、カンピオーニ提督」

提督「あー…私の事は気軽にフランチェスカと呼んで下さって構いませんよ」

ヴァイス提督「いえ、たかが中佐が少将に向けて呼び捨てなどしたら規律が乱れてしまいますから。…それで、何かご用でしょうか?」

提督「ええ、ティルピッツの事で…多少顔色が悪そうでしたから、何でしたらお薬でも……?」

ヴァイス提督「…大丈夫です、お気になさらず。今正装を脱いでいる所ですから」

提督「そうですか?」

ヴァイス提督「ええ…彼女は北海での作戦行動が多かったので顔色が白く見えますが、いたって健康ですので」

提督「ならいいのですが…もし具合が悪いようでしたら遠慮せずに言ってくださいね?」

ヴァイス提督「はっ、感謝します」

提督「私は無帽なのですから敬礼は不要ですよ…ヴァイス提督♪」

ヴァイス提督「…失礼しました///」

…一方・ドイツ艦の客室…

ティルピッツ「…だいたい、イタ公の運転手は飛ばし過ぎだ……マセラッティだか何だか知らないがラリーみたいに…うぇぇ…」洗面台に屈みこみ、蒼白になっているティルピッツ…

ビスマルク「全く、車酔いとは情けない……それでもドイツ海軍の戦艦か?」コップに水を満たし洗面台に置くと、酔い止め薬を差しだすビスマルク…反対の手で背中をさすってやりながら、あきれたように首を振った…

ティルピッツ「仕方ないだろう…姉上もよくご存じのはずだ、私は身体が弱いんだ……うぇ…っ」

ビスマルク「だらしないな、ティルピッツ提督が泣くぞ?…ほら、飲め」

ティルピッツ「ごくっ…ごくっ……ダンケ(ありがと)、姉上」

ビスマルク「ビッテシェーン(どういたしまして)…さぁ、食堂のティータイムに顔を出さんと英国海軍の奴に気どられるぞ」

ティルピッツ「うん……ふぅ、少し元気になった」

ビスマルク「全く…世話の焼ける妹だ」

…同じ頃・食堂…

提督「グレイ提督は紅茶とコーヒー、どちらになさいますか?」

グレイ提督「わたくしは紅茶を…♪」かっちりした正装でなくても常に姿勢が正しく、生まれながらにして優雅なグレイ提督…隣には無言の威圧感がある戦艦「クィーン・エリザベス」と、端正でエルフのように美しい軽巡「エメラルド」が控えている…

提督「お二人は?」

クィーン・エリザベス「わたくしも紅茶をお願いいたします…♪」

エメラルド「私も同じく…」

提督「それじゃあ、ディアナ…お願いするわ♪」

ディアナ「承知いたしました…♪」しばらくしてティーセットがテーブルに並ぶ…提督はよくティータイムに見られる「銀の鳥かごのようなアレ」がティーセットを広げられない貧乏貴族の家で使われるものと知っていたので、わざとテーブルいっぱいにお菓子ときゅうりのサンドウィッチを並べさせた…

グレイ提督「まぁ…イタリアのお菓子は色鮮やかで綺麗ですこと。よかったら紅茶を頂いてもよろしいでしょうか?」

提督「ええ、ダージリンですが…お好きですか?」

グレイ提督「あら、わたくしの好みです……この香りはトワイニングですね?」

提督「ええ…フォートナム&メイソンは手に入らなかったので、我慢して頂けますか?」(※フォートナム&メイソン…高級紅茶ブランド)

グレイ提督「いえいえ、トワイニングは肩の凝らないお茶の時によく飲むので好きですよ♪」

提督「ならよかったです」提督はポットで淹れた紅茶を漉してティーサーバーに移すと改めてグレイ提督のカップに注ぎ、ほどのいい所でグレイ提督はミルクポットから常温のミルクを入れる…

クィーン・エリザベス「わたくしも紅茶は大好きです…それに何と可愛らしいお菓子たち……このエリザベス、視線が迷ってしまいます♪」

エメラルド「そうですね…でもやっぱりスコーンを……♪」












111 ◆b0M46H9tf98h2018/03/08(木) 02:28:34.601/t9zx700 (3/3)

提督「それにしてもいい天気でよかったですね♪」

グレイ提督「ええ…出撃にうってつけの好天ですね」(※好天艦隊…大戦中の英首相チャーチルがイタリア艦隊を指して言った皮肉)

提督「…そうですね♪」

ライモン「…」

カヴール「…さぁ、お菓子はいかがですか?」

クィーン・エリザベス(エリザベス)「ええ、美味しゅうございますね…♪」

カヴール「あまり食べ過ぎて速度が落ちないようになさってくださいね♪」

(※クィーン・エリザベス級…25ノット。コンテ・ディ・カヴール級…公試速力27ノット)

提督「…こらこら、カヴール♪」

ライモン「…ふふっ♪」

ヴァイス提督「あー……カンピオーニ提督、このお菓子は何と言うお菓子ですか」

提督「それはカンノーロ(カンノーリ)です。筒状の生地を揚げて中にクリームを詰めたものですよ」

ヴァイス提督「なるほど…ところで、イタリア戦艦の測距儀についてですが……」

提督「ふふ、お茶の時間にですか…♪」

ヴァイス提督「あ…いえ、すみません///」

提督「いいんですよ、ヴァイス提督…階級はあんまり気になさらないでくつろいで下さい♪」

ヴァイス提督「はっ。お気遣い痛み入ります、そろそろビスマルクたちも来るころかと…」

ビスマルク「エントシュルディゲン(失礼)…着替えに少々手間取りまして」あまり軍服と変わらないようなダークグレイのブレザーとスラックス、ホワイトのシャツ、それにグレイグリーンのネクタイを締めている…

ティルピッツ「…申し訳ない」こちらはジャーマングレイのスラックスに淡い灰色のブレザー、白のシャツとペールブルーのネクタイで、まるで北海用の迷彩を選んだように見える…

グレイ提督「…なかなか渋いお召し物ね」

エリザベス「…」かすかに眉をひそめるグレイ提督と随伴の艦娘たち…

提督「えーと…二人は紅茶とコーヒー、どっちがいいかしら?」

ビスマルク「司令と同じものを」

ティルピッツ「姉上と同じものを」

提督「ふふっ…なら紅茶ね?」

………

…しばらくして・執務室…

提督「あー…肩が凝ったわ」肩を回し、げんなりしている…

ライモン「…わたしも疲れました、緊張した雰囲気でしたから……」

カヴール「ええ、それにイギリスの提督はなかなか皮肉がお上手で…♪」

提督「まぁまぁ、カヴールも一本取ったんだから…それにしても参ったわねぇ」

カヴール「絵に描いたような貴族のグレイ提督と「典型的ドイツ人」のヴァイス提督…ですか?」

提督「うーん…グレイ提督はさすがに「ホンモノ」の貴族だけあって上手く空気を和ませてくれるけど…クィーン・エリザベスがね……」

ライモン「もの凄い威圧感でしたね」

カヴール「それにドイツ艦の二人も…まるで棒を飲みこんだようでしたね」

ライモン「…あれでくつろげるものなんでしょうか?」

提督「ヴァイス提督もお話しのタネに困っているようだけど…まさかお茶の時間に『ガリレオ社製トリプル・ファインダー測距儀』の講義をさせられそうになるとは思っていなかったわ」

カヴール「夕食でワインが入って、少しは変わるといいのですが…」

提督「そうね…今夜はディアナに言ってうんと美味しいものを作ってもらうわ」

………


112以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/03/08(木) 12:00:12.17xgbrKxhPo (1/1)

ドイツいいね


113 ◆b0M46H9tf98h2018/03/10(土) 00:15:07.927POlESz90 (1/3)

>>112 ダンケシェーン…ドイツ艦の方は知識が未熟なので資料を読み漁りつつ小ネタを収集しております。そのうちにヴァイス提督以下のエピソードもお送りする予定です


今後は一応「基地祭」でのネタと、その前後で提督×ドイツ組、あるいはイギリス組での百合を投下する予定ではいます、提督同士になるか提督×艦娘になるかはその時の勢いと気分ですが……それでは少々投下させていただきます


114 ◆b0M46H9tf98h2018/03/10(土) 01:25:51.107POlESz90 (2/3)

…夕食前…

提督「手伝いに来たわ、ディアナ♪」…半袖のチュニックと適当なチノパンツ姿でやってきた提督は手を洗い、腕時計やアクセサリーを外すと白いエプロンをかけた

ディアナ「まぁ、提督…助かります」

提督「ふんふん…いい匂いね。今日の献立はなぁに?」

ディアナ「まずはパプリカとカリフラワーで色彩豊かな夏のマリネ…それとペンネ・アラビアータ、サーディンの重ねパン粉焼き……メインはローストした牛のあばら肉をトマトのスープと一緒に煮詰めたものと、魚介たっぷりのアクアパッツァ……ドルチェはティラミスかシャーベットを…いかがでしょう?」

提督「ふふ、とっても美味しそうね…特にサーディンのパン粉焼きはタラントの味だものね、私も手伝うわ♪」

ディアナ「よしなに…♪」


…重ね焼きは開いたサーディン(いわし)を深めの焼き皿に並べ、塩やオリーヴオイルをまぶしパン粉を振りかけ、その上にまたサーディン……と重ねて行き、刻みパセリや粗挽きの黒胡椒でアクセントをつけ、オーブンでこんがりと焼き上げるだけのシンプルな一品…臭みのない新鮮なサーディンがたくさん取れるタラント周辺で生み出された、飽きの来ないごちそうがパリパリといい具合に焼きあがっていく…


提督「んー…いい色♪」オーブンミトンをはめて焼き皿を取り出し、美味しそうな香気をいっぱいに吸い込む。それからおもむろに端っこの形が崩れた部分に指を伸ばす…

提督「ちょっと味見させてもらおうかしら……っ!」手を慌てて引っ込める提督

ディアナ「大丈夫ですか、提督っ?」

提督「ノン・ファ・ニエンテ(何でもないわ)、指先が少しだけ焼き皿に触っ……ディアナ?」

ディアナ「火傷するといけませんから…ん、ちゅぽっ…ちゅぅ///」

提督「それだったら冷水にさらすのが正解だと思うけれど…あ、でも気持ちいい……んっ///」ディアナのしっとりした舌が指先を優しく舐めてくれる…

ディアナ「…はい、わたくしの応急処置はお終いです……さぁ、後は冷水にどうぞ。手が冷たくなったら時々出していいですから、十分はそうしていて下さいませ」氷水を張ったボウルに手を優しく浸けてくれる…

提督「ありがとう、ディアナ///」


…夕食時…

提督「それでは改めて…ようこそ、タラント第六鎮守府へお越しくださいました」礼装ではないものの白の制服に身を包み、演説台で歓迎のスピーチをする提督…が、一部の艦娘たちはごちそうをにらみつつじりじりしていたり、それなりに長い各提督のあいさつに飽きてもぞもぞしている……

提督「…これで、歓迎晩餐会のあいさつを終わらせていただきます。どうぞグラスを持ってご起立ください」…ガヤガヤ

提督「では……この交流が素晴らしいものになりますよう、そして英海軍とドイツ海軍の旗が輝かしい戦果で飾られることを祈って…乾杯!」

一同「「乾杯!」」

提督「んくっ、こくんっ……ふぅ」爽やかな喉ごしのシャンパンを喉に流し込み、席に着く提督…向かいにはグレイ提督とヴァイス提督が制服姿で座っている……

グレイ提督「ふふ、素晴らしいあいさつでいらっしゃいましたね」

ヴァイス提督「見事なものでした」

提督「いえいえ…さ、アンティパスト(前菜)をどうぞ♪」マリネ以外にも生ハムとメロンの盛り合わせや、ピック(楊枝)で刺したオリーヴとチーズ、輪切りにしたナスの揚げ焼きなどがこぎれいに並んでいる…

グレイ提督「では失礼して…まぁ、美味しい♪」貴族らしく社交術に長け、場の空気を和ませるのも上手なグレイ提督はさっそく前菜を摘まんで、奥ゆかしい驚きの声を上げてみせる…

ヴァイス提督「あ、では私も同じものを…」一方、少将二人に挟まれてがちがちになっていたヴァイス提督はその声を聞いてようやく取り皿に前菜を載せ始めた…

提督「ふー…カヴール、私にもナスをもらえる?」

カヴール「はい♪」

…左右の横に座っているのは戦艦カヴールとフルット級潜水艦「フルット」で、カヴールはふわりと髪をカールさせ、ロココ調のような甘く優雅な桃色のドレスがおっとりした優雅な貴婦人のように見える。一方フルットはメリハリの効いた細身の身体にしっとりと張りついている淡いブルーグレイのドレスで、それがすっきりとした美しさを引き立てる…

ヴァイス提督「…」

グレイ提督「カンピオーニ提督、こちらも美味しいですね」

提督「それは何よりです…よかったらワインをどうぞ?」

グレイ提督「ええ、それではいただきましょう♪」

ヴァイス提督「…」

提督「ヴァイス提督は白の方がお好みですか?……リースリング種を使ったモーゼルですよ?」

ヴァイス提督「え、ええ…それでは白を」

提督「ふふ、分かりました♪」キュポン…ッ、とコルクを抜き、金色がかった綺麗なワインを静かに注ぐ…

ヴァイス提督「ダンケシェーン(ありがとうございます)」

提督「ビッテシェーン(どういたしまして)♪」




115 ◆b0M46H9tf98h2018/03/10(土) 02:17:38.477POlESz90 (3/3)

…しばらくして…

提督「んー…美味しい♪」

グレイ提督「ええ、とても美味しゅうございますね……噂や冗談と言ったものにも、一抹の事実が含まれているのかもしれません」(※冗談の一つで「飯の美味い国は戦争が弱い」)

提督「ふふ、かもしれません…ですが、いくら戦いに勝っても食事が貧しいのでは何のための勝利か分かりませんね♪」

グレイ提督「ふふ、そうかもしれません…あ、でしたら腕のいい料理人を連れて来ればよいのですよ」

提督「なるほど……ところでイギリスにはインド料理店が多いそうですね♪」

グレイ提督「ええ。わたくしが思うに…イギリスは他国のいい所を取り入れて、自国の風土に合わせてアレンジするのが得意なのです♪」

提督「イギリス風になるわけですね?」

グレイ提督「ええ♪」

提督「…それであんなに……いえ、何でもありません♪」(…さすがに深海棲艦の作ったカレーを食べただけで「だからイギリスのカレーは不味いのですね♪」っていう訳にもいかないわね)

グレイ提督「ふふ…ところでヴァイス提督、ドイツの料理はどんなものがあるのですか?よかったらわたくしに教えて下さいな」

ヴァイス提督「ドイツ料理ですか……代表的なのは白ソーセージや「血のソーセージ」、ザワークラウトなどがありますが」

グレイ提督「まぁ、美味しそうですね…それで、それを「使った」どんなお料理がありますか?」

ヴァイス提督「え…あー、その…私はあまり料理が得意ではないもので……」グレイ提督が放つイギリス流の皮肉を浴び、答えに詰まる…

提督「まぁまぁ…ヴァイス提督、良かったらイタリアの味を試してみて下さい♪」たっぷりとペンネ・アラビアータをよそってあげる提督

ヴァイス提督「ど、どうもありがとうございます…美味しいです」

提督「あぁ、それはよかったです……お飲み物は?」

ヴァイス提督「いえ、ワインを頂いておりますので…こんなにいいワインを飲んだのは初めてかもしれません」

提督「よかったらビールも用意しておきましたが?」ちらりとビスマルクたちの方に視線を向ける…

ヴァイス提督「?」

…テーブルの中央部…

ビスマルク「あー…いい心持ちだ、やっぱり飲み物は泡を引くビールに限る!」中くらいのジョッキに注がれた「レーヴェンブロイ」をぐいぐいと傾ける…

ティルピッツ「ですね…んっ、んっ、んっ……ぷは…ぁ♪」

チェザーレ「おぉ、見事な飲みっぷりではないか♪」(…さすが未開の地ゲルマニアに住まう原始人たちだ、まともなワインも知らないのだろう♪)

ポーラ「よかったらぁ、もう一杯いかがですかぁ~?」ポン♪…と瓶の王冠を抜いてジョッキに近づける…

ビスマルク「あー…気持ちは嬉しいがな、フロイライン(お嬢さん)…さすがにビールばかりがぶ飲みしていてはどうかと思われるので、もう結……」

ポーラ「えへへぇ…ポーラはぁ、練習して上手な泡を出せるようになったんですよぉ~♪」

ビスマルク「たしかにきめ細やかな泡が実にいい……では、もう一杯だけもらおう!」

ティルピッツ「あ、姉上…」袖を軽く引っ張るティルピッツ…

ビスマルク「…なんだ!?……このビスマルクがビールの数杯で不覚を取るとでも思ったか?」

ティルピッツ「い、いえ…」

ビスマルク「ならよし…うぅむ、いい泡だ」



ヴァイス提督「…シャイス(くそっ)」

提督「何か?」

ヴァイス提督「いえ…では一杯だけもらいます」

提督「ええ、どうぞ♪…グレイ提督には「イギリスらしく」ギネスの黒がありますが、どうします?」(ふふ、もちろん「ギネス」はアイルランドよね♪)

グレイ提督「ふふふ、「ギネス」はアイルランドのビールですよ♪」(イングランドとアイルランドを一緒にするなんて、なかなか皮肉の効いた冗談がお好きなようね♪)

提督「あ、これは失礼しました…♪」

カヴール「まぁ…提督ったら♪」

フルット「ふふ…っ♪」


………



116 ◆b0M46H9tf98h2018/03/11(日) 02:35:52.67yDcvkucQ0 (1/1)

…しばらくして・提督寝室…

提督「はぁぁ…いい気持ちだったわ……」

…お風呂上がりの提督はパイル地のバスローブ一枚で椅子に腰掛け、脚をもう一脚の椅子に載せてくたっとしている。手元には小さい冷蔵庫に入っているミネラルウォーターのペットボトルがあり、思い出したようにそれをあおる……提督の足元にはやはりほかほかと湯気を残し、肌もほのかに桜色になったカヴールがいて、爪ヤスリで提督の爪を磨いている…

カヴール「…うふふっ♪」

提督「なぁに、その含み笑いは?」

カヴール「ふふ……これからもっと気持ちいい事をするのにそんなにだらけていられては、張り合いがありませんね♪」

提督「んー…私もさすがに疲れたし、今日はしないわよ?」

カヴール「これはまたご冗談を。提督がひと晩でも誰かの添い寝なしで寝られるとは思えません♪」

提督「失礼ね♪……まるで私をさかりのついた猫みたいに言って」そう言いながらカヴールに爪を磨いてもらっていると、ギャング映画のドンが床屋ときれいなブロンド女性に身だしなみの手入れをしてもらっている光景に似ていないこともない……と、そこに内線電話が「リリリン…ッ」と鳴った

提督「何かしら……はい、執務室」

ディアナ「もしもし、提督…申し訳ありませんが至急食堂までおいで願えますか……少々厄介な問題が起きておりまして」

提督「厄介な問題…?」

ディアナ「ええ…火元はドイツ、イギリスの艦娘たちなのですが、放っておくと「黒歴史」になりそうな勢いで……こればかりは提督のどなたかでないと収まらないかと」

提督「分かった、すぐ行くわ」

カヴール「…どうやらベッドに入るのはもう少し後になりそうですね。私も一緒に行きましょうか?」

提督「いいえ、大丈夫よ…もし眠くなったらベッドに入っていても構わないわ」

カヴール「はい…それでは提督のベッドを暖めておきます♪」

提督「はいはい♪」

…食堂…

提督「ディアナ、どうしたの?」厨房寄りのドアからさりげなく食堂に入って、心配顔のディアナに話を聞いた…

ディアナ「いえ、それが……わたくしにもどうにも止められそうにないのです…」

ビスマルク「……ほぅ、この「鉄血宰相」にかなうと思うのか…「フッド」の二の舞にしてくれん!」

エリザベス「このエリザベス、いささか荒事の心得もございます…遠慮はございません。どうか撃沈させるつもりでおいでくださいませ」

提督「あー…まるでノルウェー沖の海戦みたいね」

ディアナ「はい、しばらく前までは大人しく飲んでおられたようなのですが……」

…数十分前…

ビスマルク「重巡「ポーラ」……だったか、貴様はいい奴だな…そんな貴様のために一曲かけよう!」ビールとキルシュヴァッサーと白ワインですっかり出来上がったビスマルクがポーラの肩を抱き、酒臭い息で声を張りあげる…

ポーラ「わ、わぁ~い…ポーラ、嬉しいです~……」

ビスマルク「なに、イタリア海軍がやる気に欠けるからとて卑屈になることはない…よし、「ヴィールファーレン・ゲーゲン・エングランド」を頼む!」(※ヴィールファーレン・ゲーゲン・エングランド…軍歌「いざ英国に進撃せん!」)

フィウメ「いえ、その曲のレコードはさすがにここには……」

ビスマルク「ないのか…仕方ないな、なら伴奏なしでも歌うぞ……ティルピッツ、一緒に歌え!」

ティルピッツ「ヤヴォール!」

エリザベス「……何とも無粋な歌でございますね。不屈のジョンブル魂はドイツ軍の空襲でも…まして軍歌ごときでは揺るぎもしないことを証明いたしましょう」ちびちびとブランデーを傾けていたが、わずかに眉をひそめた…

エメラルド「では「ハート・オヴ・オーク」を?」

エリザベス「無論でございます…さぁ、エメラルドもご一緒に♪」

………

提督「で、今に至る…と」

ディアナ「はい…グレイ提督は先に部屋へお戻りになられ、ヴァイス提督もお部屋で今日の報告書を書き上げてから戻ると……」

提督「あー…ディアナ、一応二人の提督に再度連絡をお願い……その間にどうにか止めてみるから」

ディアナ「承知いたしました」




117 ◆b0M46H9tf98h2018/03/12(月) 01:04:25.42u1OXf+3y0 (1/2)

提督「とはいえ……」

ビスマルク「貴様…ぁ」ゴゴゴ…

エリザベス「…ペルソナカード…ドロー♪」ゴゴゴゴ…

提督「うかつに割って入ったら火傷じゃ済みそうにないわね……」

ザラ「提督、そんなこと言ってないでどうにか止めさせてよ…あそこにはポーラもいるのよ?」

ポーラ「…ひぃぃ」

提督「確かにテーブルの下で這いつくばっているわね……はぁ、あんまりやりたくはないけれど…仕方ないわ」

ザラ「何かいい案が?」

提督「ええ…ザラ、ちょっと私の寝室までひとっ走りして、「実家でもらった手土産の紙袋」をカヴールから受け取って来てもらえる?」

ザラ「紙袋?」

提督「ええ…英独の開戦を防ぐためだもの、こだわっているわけにもいかないわ」

ザラ「よく分からないけど…とりあえずカヴールから「実家の紙袋」をもらって来ればいいのね?」ぱっと廊下に飛び出していくザラ…

提督「ええ、よろしく……ディアナ」

ディアナ「はい」

提督「グレイ提督たちはつかまった?」

ディアナ「いいえ…ですから、わたくしが直接お部屋にお伺いしようと存じます」

提督「お願い。ぜひとも32ノットの高速を発揮して?」

ディアナ「よしなに…」

ザラ「…提督っ、戻りました!」

提督「早かったわね…それじゃあ私は廊下で「準備」しなくちゃいけないから、ザラは合図したら食堂の灯りを落とせるようにしておいて?」

ザラ「了解」

ビスマルク「…むむむ!」

エリザベス「ふっ」

アブルッツィ「今度の当番の分をビスマルクに♪」

エウジェニオ「そう…なら、私はエリザベスに賭けるわ♪」にらみ合いが続いているテーブルの中央と、その周辺から離れてざわめいている艦娘たち…と、急に電気が消えた

ビスマルク「なに、停電か?…もっとも、私には優秀なレーダーがあるが」

エリザベス「わたくしも多少ならお相手できますので、夜戦と致し……」

提督「ザラ、ルーチェ!(灯り!)」

ザラ「はいっ!」急に演説台の周りだけ明かりがともり、全員の視線がそちらに集中する

ミラベロ「…へぇ、やるじゃない♪」

バリラ(大型潜バリラ級)「まぁまぁ…提督ったらお母さんにそんな姿を見せちゃって♪」

ザラ「え!?…ちょっと、紙袋の中身って///」一段高くなっている箱状の演説台に立って、灯りに照らされている提督…

提督(バニーガール)「えー……せっかくなので余興として私が一曲歌いたいと思います///」むっちりしたふとももや丸っこい胸が今にもこぼれ落ちそうな網タイツと黒いハイレグのバニーガール姿で、少し恥ずかしげにヒップの食い込みを直そうとする提督……

リベッチオ「提督、可愛いよぉ!」

エウジェニオ「ふふ、ちょっと露骨なお誘いだけど……そう言うのも嫌いじゃないわ♪」

提督「///」

ビスマルク「な、何だ…!?」

エリザベス「まぁ///」

ティルピッツ「!?」

エメラルド「///」…と、そこに冷たい怒りの表情を浮かべて駆け込んでくるヴァイス提督

ヴァイス提督「ビスマルク!ティルピッツ!お前たちは一体どういう……か、カンピオーニ提督!?…その格好は///」

提督「あー…開戦を阻止しようと頑張っていたところです///」



118 ◆b0M46H9tf98h2018/03/12(月) 02:22:22.24u1OXf+3y0 (2/2)

…しばらくして・執務室…

ヴァイス提督「…お邪魔して早々に大変ご迷惑をおかけしました……お前たちも早く謝らないか」小声で叱り飛ばすヴァイス提督

ビスマルク「全く申し訳ない…我々姉妹がイギリス艦ごときの挑発にやすやすと乗ってしまい、大変ご迷惑をおかけした」

ティルピッツ「…いや、でも元はと言えば姉上が酔った勢いで「ヴィールファーレン・ゲーゲン・エングランド」をかけろなどと言わなければ……」

ビスマルク「…何か言ったか?」

ティルピッツ「いえ……とにかく申し訳ありませんでした、カンピオーニ提督」

提督「いいの、気にしないで…何はともあれ喧嘩になったり、怪我をしたりしないでよかったです」

ヴァイス提督「それについてはいくらお礼を述べても足りません……あんな格好までしていさかいを止めていただき、どう謝罪をすればいいか…」

提督「えーと、まぁ……とにかく全員無事で良かったですし、謝罪もこれで充分ですから…どうぞお休みになって下さい♪」(恥ずかしかったのは嘘じゃないにしても「あんな格好」って言われたわ…)

ヴァイス提督「はっ、それでは失礼いたします……二人とも、後で私の所に来るように」

ビスマルク「…ヤヴォール」

ティルピッツ「うぇぇ、どうして私まで…」

ヴァイス提督「…連帯責任と言う言葉を知らないか!……全く、お前たちは……」さっそく廊下でお説教が始まり、それがだんだん遠のいていく…

提督「ふぅ…」

カヴール「うふふっ、お疲れさまでした…それにしても提督の可愛いバニーガール姿を見損ねてしまうなんて、つくづく残念です♪」

提督「もう、止してよ…結構恥ずかしかったんだから」

カヴール「あら、私と裸でいるのは大丈夫なのにもかかわらず……ですか?」

提督「だって…あれは好きな人と一緒にいる訳だから///」

カヴール「あら♪」

提督「さぁ…グレイ提督も謝りに来て、ヴァイス提督も来たわけだから……寝る前にもう一度お風呂に入って来るわ」

カヴール「ふふ、嫌な汗をかきましたか?」

提督「まぁね…疲れたからお風呂で身体を伸ばすわ…」

カヴール「はい…ではバスローブを用意しておきます♪」

…大浴場…

提督「あー……」ちゃぽ…っ……

…時おり源泉の色が変化する不思議な温泉の湯は淡い緑白色に濁っている……浴室の工事中にいきなり現れて、工兵隊に素晴らしいインスピレーションと設計図を残していった謎の古代ローマ風の男「ルシウス」が残したアイデア通りローマ建築と異国風が上手く融合した大浴場は、丸天井のついたあずまや風の個室風呂だったり、冷水浴の浴槽だったり、はたまたアクセントの蘭や観葉植物の植え込みが湯気の中で煙っていたりする……鎮守府の艦娘たちも古代ローマの雰囲気に合わせようと、基本的に水着を着ないで入ることになっている……提督も今ではすっかり裸での入浴に慣れ、たわわな乳房にお湯を跳ねかけている…

提督「うぁー…」と、大浴場の湯気の向こうに誰かのシルエットが霞んで見える

提督「?」

ヴァイス提督の声「全く……ビールを飲みすぎて喧嘩騒ぎを起こすなど…ハンブルグやキールの連中じゃあるまいに…」

提督「…ヴァイス提督も大変ね」小声でつぶやくと、ぱちゃぱちゃとお湯をすくった

ヴァイス提督の声「…それにしても立派な浴室だ…うちの浴室の数十倍はある……イタリア海軍は肝心の装備よりもこう言うところにお金をかけると言うが…本当だな」

提督「…余計なお世話です」

ヴァイス提督の声「…それに裸で入るのが規則だとか……あの艦娘に教えてもらって間違わずに済んだのはいいが…どうにも恥ずかしいな…」

提督「誰かしら…」

ヴァイス提督の声「あの艦娘…「カイオ・デュイリオ」だったか……旧式のド級艦を改装した中型戦艦で、確か主砲は32センチ……6割も改装するぐらいなら、いっそ新型戦艦を作った方が効率的だと思うが…」

提督「…そう思う人は多いわね…でも当時のイタリアはお金やら資源やらで色々と事情がありまして……」

ヴァイス提督の声「…それにしても彼女は…なんであんな微笑を浮かべて私の裸をちらちら見ていたのだろう……そんなに私の身体はおかしいだろうか…?」

提督「もう…デュイリオったら……♪」

ヴァイス提督の声「……ふむ、別に胸や腹周りにも変なたるみや贅肉はないし……下の毛だってはしたなく見えないように整えてあるしな……」

提督「そうね…制服の上から見ても引き締まっていて、アスリートみたいな身体つきだったわね……」

ヴァイス提督の声「…そもそもここの提督や艦娘は、お互いに礼儀を欠いているように見えるほど親しげだが…やっぱりイタリア海軍はラテン民族なのだな……カンピオーニ少将もあいさつの時に頬にキスしてきて…儀礼にしてはずいぶん優しいキスだったが……ヴィルヘルムスハーフェンで私があんなことをしたら、頭がおかしくなったと思われかねないな……」

提督「…ふふ、冷たいけれどしっとりした肌だったわ……♪」




119 ◆b0M46H9tf98h2018/03/13(火) 00:41:39.74t7y+Cy3V0 (1/3)

………

…数日後・午前…

提督「さーてと、おかげで憲兵隊の特別監査も終わったことだし…もう心配なことは何もないわね♪」

ライモン「提督、数日後には年度初めの備品確認がありますが」

提督「あー…憲兵隊の次は主計部っていうわけね……はぁ、嫌になるわ」

ライモン「提督の着任前はそこまであれこれ買ってもらえなかったせいもあるでしょうが…そんなにですか?」

提督「ええ。憲兵隊もたいがいだけれど、何しろユーモアが通じないわ」

ライモン「そうですか…」

提督「ええ」

ライモン「なるほど…でも提督は書類をちゃんと片づけていますし、きっと大丈夫ですよ」

提督「ありがとう。でも考えると気が滅入るわ……楽しみにしていた百合漫画が急に終わってしまうくらいね」

ライモン「それほどですか…だいぶ重いですね」

提督「ええ……まぁいいわ、ちょっと運動がてらみんなの様子を見て回りましょう?」

ライモン「では、お供します」

…駆逐艦「ナヴィガトリ」(航海者)級の部屋…

提督「もしもし…入ってもいいかしら?」ノックをして声をかける

ニコロソ・ダ・レッコ(通称ニコ)「提督?…もちろんいいよ」

提督「ありがと、お邪魔するわね♪」

ニコ「あ、ライモンドも…どうぞ座って?お茶でも出そうか?」部屋の共有部分には相変わらず昔の地球儀や羅針盤、六分儀に真鍮の伸縮式望遠鏡が飾ってあり、ニコ自身も昔の航海者らしく見えるような三角帽子に燕尾のついた上着、白のぴっちりした半ズボンを着ている…

提督「いえいえ、ちょっと見に来ただけだから……何を読んでいたの?」

ニコ「うん、日本の漫画なんだけどね…「キソの旅」って」

提督「あぁ、タイトルだけなら百合姫提督から聞いたわ。…確かシニカルな軽巡「木曾」が日本の軍用オートバイ「陸王」に乗って、腰には「南部十四年式拳銃」と「ブローニング・M1910」を下げているって……」

ニコ「詳しいね、その通りだよ…ま、どうぞ♪」

提督「あら、ありがと♪」出された小さなパイをつまむ提督

アントニオ・ダ・ノリ「ニコ、誰か来てるの?……って、提督♪…よかったらお菓子でも食べる?」

提督「あらまぁ…ごちそうさま♪」中心にジャムのついた円盤状のクッキーをもらう提督…

ライモン「あの…あんまり提督に餌付けしないでもらえますか」

ニコ「…だそうだよ、提督♪」

提督「はーい…それじゃあまたね」

ダ・ノリ「いつでもどうぞ♪」

…廊下…

提督「今度はどこにしましょうか」

ライモン「そうですね…姉妹艦のいない重巡「ボルツァーノ」とか大型潜の「エットーレ・フィエラモスカ」あたりがよいのでは?」

提督「なるほど、いい考えね♪」




120 ◆b0M46H9tf98h2018/03/13(火) 01:31:42.97t7y+Cy3V0 (2/3)

…重巡「ボルツァーノ」の部屋…

提督「…いないみたいね?」

トリエステ(重巡トレント級)「提督、どうかしました?」

提督「あ、トリエステ…いえ、ちょっとぶらぶら歩きを兼ねてボルツァーノの所に来たのだけど……どうやらお留守みたいね?」

トリエステ「あぁ、そういうことでしたか…ボルツァーノならさっきザラ級の四人と一緒にお庭へ行きましたよ?」

提督「そう、ならいいわ……トリエステ、よかったら私たちとおしゃべりする?」

トリエステ「あー…ごめんなさい、提督。「それはぜひ」と言いたいのですが、ちょうどトレント姉さんと泳ぎに行くところなので……」

提督「あら…ならトレントと一緒の方がいいわ。二人で仲良くしていらっしゃい♪」

トリエステ「はい、それでは」

提督「チャオ♪」

ライモン「フィエラモスカさんも潜水艦たちに戦術の講義中…ボルツァーノもザラ級のみんなと一緒……他に姉妹のいない艦と言いますと…」

提督「そうねぇ…あ!」

ライモン「どうしました、急に大きい声を出して?」

提督「いえ、姉妹で思い出したけれど…リットリオに頼まれていたことを思い出したわ」

ライモン「あ、そういえば「妹が欲しいの♪」って言ってましたね」

提督「ええ、もう建造許可は下りているし……さ、リットリオの部屋に行きましょうか♪」

…戦艦「リットリオ」の部屋…

提督「…リットリオ、いるかしら?」

リットリオ「はぁい、どうぞ」

提督「失礼するわね…まぁ、可愛い♪」

…部屋に入ると、波打つ明るい茶色の髪をポニーテールに結い上げたリットリオが夏季休暇のお土産らしい服に袖を通していた……淡いグレイのブルゾンを羽織り、白い薄手のタートルネックと明るいイタリアンレッドのプリーツスカート…そして頭にはちょこんとパールグレイのベレー帽がのっている…

リットリオ「可愛いですか?」

提督「ええ、可愛いわ…そうね。ちょっとしたネックレスとハンドバッグでもあればぐっと大人の女性らしく見えるし、バスコ(ベレー帽)を麦わら帽子みたいなつば付きの物に替えればもっとチャーミングな感じになるわ♪」

リットリオ「わぁ、提督ったら洋服の事も詳しいんですね♪」

ライモン「それはもう…提督のお母様は服飾デザイナーですから」

提督「んー…と言うより、そう言う服を着たリットリオを想像したら可愛いな……って♪」

ライモン「あー…そっちですか」

リットリオ「ふふ、でも嬉しいですよ…ところで、何のご用ですか?」

提督「ええ…実は、あなたが私に頼んでいた「リットリオ級」の建造にそろそろとりかかろうと……って、んっ///」

リットリオ「提督っ、嬉しいですっ!……んー、むっ♪…むちゅぅぅっ♪」

提督「ちょっとちょっと…別にそんなにキスの嵐を浴びせなくても……んぅぅ♪」

リットリオ「だって、やっと私にも妹たちがやって来るんですもの…嬉しいに決まってます♪」そう言いながら提督のヒップに手を伸ばし、もちもちしたお尻の肉を優しくこねるようにつかむ…

提督「だからってそんなに……あんっ、もうっ♪」まんざらでもない様子でリットリオを見つめる…

リットリオ「…提督、まだお昼前だけど……嬉しい気持ちが一杯なので愛し合いたいです///」

ライモン「こほん…リットリオさん」

リットリオ「あっ…ごめんね、ライモンド♪」

ライモン「とにかく、建造するにしても日にちを考えませんと…でしょう?」

提督「それもそうね……えーと、リットリオ。とりあえず建造に取りかかるのは数日後になると思うから、その時はお手伝いをよろしくね?」

リットリオ「はいっ♪」


121 ◆b0M46H9tf98h2018/03/13(火) 01:37:25.07t7y+Cy3V0 (3/3)

…えー、という訳で次回の投下でリットリオ級二番艦「ヴィットリオ・ヴェネト」と三番艦「ローマ」を建造する予定です……のびのびにしていて申し訳なかったですが、ようやくですね……次回は数日後になってしまうかもしれませんが、コツコツ投下していきます…


…他に「基地祭」での小ネタ少々に追加して「提督の百合談義」、それと外国提督たちとの交流ネタは多少思いついています


122 ◆b0M46H9tf98h2018/03/16(金) 00:57:25.78yMMbjakS0 (1/3)

…数日後…

リットリオ「それじゃあ、頑張りましょう♪」

提督「ええ」…手元にはリットリオお手製の「ヴィットリオ・ヴェネトおよびローマ建造の手引きマニュアル」が握られている

ライモン「何と言うか…ここまで準備が必要とは思いませんでした」

提督「そうね、必要な書類を読んでいるとこの前の作戦を思い出すわ」

ライモン「ヴィットリオ・ヴェネト(Vittorio Veneto)作戦……『V・V作戦』では長いですし、『V作戦』と言ったところですね」

提督「なんだか聞いたことのあるフレーズだけど…まぁ良いわ、とにかくヴィットリオ・ヴェネトとローマの建造を準備しましょう」

リットリオ「おー♪」

………

提督「むぅ…まずはイオニア海・軍管区への理由説明ね……まぁ、どうにか思いついてみましょう」

リットリオ「うーん…」

ドリア「失礼します。提督、良かったら一緒にお茶でもいかがですか♪」

提督「ありがとう、でも今はいいわ…申請書類を書かないといけないから」

ドリア「そうですか……それではまた後で♪」

提督「ええ。……そうねぇ、『カヴール級およびデュイリオ級では火力・防御面において深海側の戦艦群に対しいささかの不満なしとせず…また、リットリオ単艦では運用上、艦隊の編制はなはだ難しく……』とでも書きましょうか」

リットリオ「なるほど、お上手ですね♪」

提督「まぁね。少尉になりたての頃から需品の申請なんかでよく代筆したものよ…さてと、次に……」

………

提督「あー…今度は主計部に申請書を出さないと……ふぅ」

リットリオ「…軽く数十枚はありますね……さすがに疲れました?」

提督「大丈夫よ、日課の書類はカヴールとライモンに任せてあるし…それにリットリオの可愛い妹たちのためだもの♪」ちゅ…♪

リットリオ「提督…っ♪」

提督「ふふ、いいのよ♪」

ドリア「……あの、提督…よかったら午後のお茶でも……提督のお好きなお菓子を用意しておきましたよ?」

提督「あら、わざわざ気を使ってくれてありがとう…でも今日はいいわ、この申請書類を片づけないといけないの……ごめんなさいね」

ドリア「いえ…いいんですよ、でしたらお菓子だけお届けしますから」

提督「ふふ…ありがと♪」

………

ヴァイス提督「…という訳で、この時に「アトミラル・ヒッパー」「リュッツォウ」以下の戦隊が敵艦に対し果敢に攻撃を敢行していれば、間違いなく『JW51B』船団は壊滅していたはずです」

提督「それはあくまでも後知恵に過ぎないと思います……何しろクーメッツ提督とシュタンゲ大佐は「どのような形であれ艦の損害を避けよ」と厳命され、「同等の戦力であっても慎重に作戦すべし」と指示されていたのですから」

グレイ提督「対し我が方のシャーブルック大佐…彼が負傷してからも直接護衛の駆逐隊は「見敵必戦」で戦闘を行うよう意識づけされており、またノルウェーで長らく停泊していたドイツ艦と違い、常に戦闘行動を行い自信をつけておりました…特に「オンスロウ」「オーウェル」の擬似魚雷攻撃はそれだけでドイツ艦の動きをすくませておりますね」

提督「いずれにせよ、英駆逐艦の積極的な行動はドイツ側に疑念を抱かせ、結局は反転する結果をもたらしたと言えるでしょうね……以上でよろしいですか?」

ヴァイス提督「ええ…しかしどうも、イギリス海軍は強力な敵と分かっていても戦闘をあきらめない傾向があるようですが……理論的には12.7センチ砲の駆逐艦は20.3センチ砲の重巡には勝てないはずです」

グレイ提督「きっと…そちらがそう思っている所に駆逐艦が攻撃を敢行するから、面食らってしまうのでしょうね」

ヴァイス提督「なるほど……これもまたよく練られた心理的な戦術なのですね」

提督「と言うより、イギリス人のやせ我慢…あるいはこれが『ジョンブル魂』なのでしょうね♪」

ドリア「…提督、お疲れさまでした。よかったら夕食の席をご一緒して……」

ヴァイス提督「失礼…カンピオーニ提督。提督は先ほど「ヒッパー」の動きについて興味深い事をおっしゃっておりましたが……」

提督「あぁ、それは…ゴメンなさい、ドリア」

ドリア「……ええ」

………



123 ◆b0M46H9tf98h2018/03/16(金) 01:52:52.86yMMbjakS0 (2/3)

…工作室…

提督「それでは…カンムスカード……ドロー!」…青いラピスラズリのような光が辺りを照らし、提督はずっしりした図鑑のような「艦娘全書」を左手に持ったまま、右手で投げ上げた白紙のカードを受け止める

グレイ提督「イタリア海軍はその青いタロットのようなカードで建造できる艦や装備が分かるのですか…面白い仕組みですね」

ヴァイス提督「我が方は機械的に生成される艦種や装備が各鎮守府の戦力や方向性に基づいて配布されますから…なかなか斬新ですね」

リットリオ「どうですかっ、提督♪」

提督「だめ…37ミリ・ブレダ対空機銃」

リットリオ「がんばって下さい、リットリオも応援してますから♪」

提督「ええ…ドロー!」

リットリオ「どれどれ…むぅ、20ミリブレダ連装機銃ですね」

提督「大丈夫、頑張ってみるわ」

リットリオ「はいっ♪」

提督「ドロー…!」

ライモン「あの、提督…」

提督「なぁに、ライモン…急ぎの用かしら?」

ライモン「急ぎ…ではないですが」

提督「んー、それだったらお昼の後でいいかしら?……もうちょっとでヴィットリオ・ヴェネトが出そうな気がするの♪」

ライモン「…そうですか」

提督「ごめんなさいね、この数日ヴィットリオの建造にかかりきりで」

ライモン「いえ、わたしは平気ですから」

提督「そうなの?…ん、今「わたしは」……って言った?」

ライモン「え、ええ」

提督「って言うことは、「わたし」以外で平気じゃない人がいるのね?」

ライモン「平気ではない…と言いますか、このところ提督がご一緒してくれなくて「さみしい」と言っている方が数名……」

提督「言われてみれば…リットリオと建造の準備、グレイ提督たちと有名な海戦の図上演習と戦術論…それに書類の片づけ……食事時以外はあんまりみんなとお話してなかったわね」

ライモン「はい、忙しいのですから仕方ないですが…」

グレイ提督「…カンピオーニ提督、よかったらお茶にしましょう?」

提督「…そうですね。では建造の様子は、また後でお見せします」

グレイ提督「ええ、ぜひそうなさってくださいな」

提督「それじゃあライモン…行きましょう」

ライモン「はい…っ♪」提督の差しだした腕に自分の腕を絡めて寄り添うライモン…反対側にはリットリオが同じようにくっ付いている……

………


124 ◆b0M46H9tf98h2018/03/16(金) 02:38:50.02yMMbjakS0 (3/3)

…執務室…

提督「…それじゃあお茶の時間にふさわしく、少し軽い格好に着替えるわ」

ライモン「はい、でしたら先にお茶の用意をしてきます」

リットリオ「私は提督のお側にいたいです…いいですか?」

提督「ふふ、いいわよ…まったく、リットリオったら立派な戦艦なのに甘えん坊さん…ね……」ドアを開けて固まった提督…

ドリア「あら、提督……今日もリットリオと一緒なんですね。まぁ私のようなおばあさんとちがって可愛いですものねぇ♪」にっこりと笑みを浮かべるドリア…が、その表情は強ばっている……

ポーラ「えへへぇ…提督のベッド、いい匂いがしますねぇ…ん、んっ♪」…くちゅくちゅっ♪

ジョスエ・カルドゥッチ(オリアーニ級駆逐艦)「んはぁ…すぅ……はぁ……提督、提督っ……///」

…開いている寝室へのドアからは、クローゼットの下の引き出しに顔を埋めてランジェリーにまみれているカルドゥッチが見え、ベッドで喘ぎ声をあげているポーラの嬌声も聞こえる…

提督「あー…」(これはアレね…一つでも間違ったら間違いなく刺されるわ……)

リットリオ「ひっ…!」

ドリア「どうしました、リットリオ…別に怖がることなんてないじゃありませんか、私みたいな「おばあさん」なら簡単に沈められますもの……ね、そうでしょう♪」

提督「ち、ちょっと…ドリア」

ドリア「はい、何でしょうか……提督♪」

提督「あ、あー…リットリオ、ちょっと外してもらえる?」

リットリオ「は、はいっ……!」

提督「…これでよし、と」ポーラたちはそのままに寝室のドアを閉めた

ドリア「…提督、別に構いませんよ……私の用事なんてリットリオのお願いに比べたら大したことなんてないですものね♪」

提督「もう…ドリアったら」…ぎゅっ♪

ドリア「ふふ、リットリオの張りのある肌に比べたら……わたしの身体なんて樽みたいなものでしょう?」

提督「もう…ドリアったら何を勘違いしているの?」

ドリア「…あら、この期に及んで言い訳ですか」

提督「あのね……このところリットリオとばかりいて、ドリアのお誘いを断って来ちゃったわよね?」

ドリア「ええ…別に構いませんよ……リットリオの方が若くて可愛いですからね」

提督「ふふ、すねないの……あのね、そうでもしないと見境が無くなりそうだったんだもの……///」

ドリア「…」

提督「だって……グレイ提督とヴァイス提督が来ている手前、あんまりドリアとえっちしてる訳にも行かないじゃない?」

ドリア「そうですか…でも、リットリオとならいいんですか?」

提督「ふふ…リットリオは超ド級艦だけあって、あの色欲でしょう?…放っておいたら発情して何をしでかすか分からないわ。だから手元において手綱を取っていたわけ♪」

ドリア「でも…私だって提督と……///」

提督「分かってます。我慢させちゃったのは悪かったわ……でも、ドリアは大人の女性だし、デュイリオもいるからどうにかしてくれると思っちゃったの…寂しくさせてごめんなさいね?」

ドリア「提督……提督っ!」

提督「きゃあっ///」

ドリア「もう、寂しかったんですからね…っ!」んちゅっ、ちゅむ、ちゅぅぅっ……ちゅぷっ♪

提督「んぅ、んっ…ん……ドリア…私も……我慢できないの///」

ドリア「ふふ…それじゃあ「年増の魅力」をうんと教え込んで差し上げます♪」ぬちっ…ぐちゅぐちゅっ!

提督「あっ、ふあぁぁっ……あ゛っ、んあぁぁぁっ♪」ドリアに抱き上げられ、多少乱暴に指をねじ込まれる…柔らかなドリアのもち肌にしがみつき、口を開けて喘ぐ…

ドリア「……しばらく放してあげませんから♪」

提督「…あ゛ぁ゛ぁぁっ、いいっ…んぁぁっ、あふっ……ひぐっぅぅっ♪」ぐちゅぐちゅっ、とろっ…にちゅっ♪

………


125 ◆b0M46H9tf98h2018/03/19(月) 00:56:12.35VUHSzbKi0 (1/2)

…翌朝・食堂…

グレイ提督「モーニン。アドミラル・カンピオーニ……ご機嫌はいかがですか?」

提督「……どうにか生きています」どこか嬉しげながらもすっかり疲れた顔で、よたよたと朝食の席にやってきた提督

グレイ提督「ふふ、面白いお返事ですこと…よろしければ隣でご一緒なさいませんか?」

提督「え、ええ……あいたた…」

グレイ提督「…どうかなさいましたの?」

提督「えぇ、少し腰が…」そーっとテーブルにお盆を置き、牛乳を飲み干す提督…と、機嫌の良さそうなドリアを始め数人が何くれとなく世話をしてくれる……

グレイ提督「あらあら…カンピオーニ提督は艦娘たちに慕われておりますのね?」

エリザベス「仲がよろしいようで何より…でございます」

エメラルド「そうですね……それにしてもずいぶん親しげで…もしや……?」

グレイ提督「…ふむ」

提督「あ、あー……そう言えば、今日こそはリットリオ級戦艦の建造をお見せしますよ」

グレイ提督「ふふ、それは楽しみです…あの古い電話ボックスのようなお洒落な機械が動くのですね?」

提督「ええ、そうです」結局一睡もさせてもらえなかった前夜の猛烈な「夜戦」のせいで、お腹が背中にくっつきそうなほど空腹な提督…


…朝食は生クリームとチーズのリゾット、中にマッシュルームが混ぜ込んであるふわっとした卵二つ分のオムレツに、昨夜の残りのチキンが化けた美味しい冷肉……鶏モモ肉のローストを裂いて、そこに粗挽きの黒胡椒とバジルを散らしたもの……それを取ってもらうと、丸パンと一緒に食べ始めた…


グレイ提督「ふふ、朝からたくさん召し上がって……見ていて微笑ましいですね」…グレイ提督が「労働者階級は朝からうんと食べ、貴族や有閑階級は朝をほとんど食べない」ことをさりげなくあてこすってくる……

提督「ええ、何しろイタリアの朝食は美味しいですから…もっとも、「朝食だけ」ではなく昼も夜も美味しいですが♪」提督もサマセット・モームの言った「イギリスで美味い物を食いたかったら朝食を一日三回食べろ」を引用してやんわりとやり返す……と、テーブルの一角にきっちりと座っているヴァイス提督とドイツ艦たちに目が行った…

ビスマルク「…イタリア人と言うのはいつも祭日のような食べ物を食べているのだな…むしゃむしゃ……しかしだ…ドイツの食事だって美味いから、そこまで気を引かれるわけではないが……作ってもらっている以上、義務として味は見ておかないといかん……むしゃむしゃ…」

ティルピッツ「…これも美味しい……姉上、よかったらこれもどうぞ」

ヴァイス提督「…えーい、全く揃いもそろって食い意地ばかり……」

ディアナ「ビスマルク、イタリアの食事はいかがですか?」

ビスマルク「ふむ…何とも豪華で美味な食事である、このビスマルクが褒めてつかわそう」

ディアナ「ふふ…よしなに♪」

提督「あー…ヴァイス提督、食事の方が済みましたら今日こそ建造に取りかかりますので」

ヴァイス提督「ヤヴォール……おい、いい加減にしないか…」

ビスマルク「待て、戦闘前には腹に燃料を詰め込んでおかなくてはならん」

グレイ提督「ふふ…わたくしは待っておりますから、『以前食べられなかった分』もいっぱいお食べになって?」(※ビスマルクは派遣されたタンカーと合流する前に撃沈された)

提督「あー…ヴァイス提督。こちらもゆっくり準備をしますから、もうしばらくたったら工作室に来てください」

ヴァイス提督「失礼ながらカンピオーニ提督…もうしばらくとは何時ごろでしょうか、指定をお願います」

提督「えっ?……えーと、それでは0930時頃にお願いします」

ヴァイス提督「ヤヴォール。……二人とも、もういいだろう。これから支度に二十五分はかかるのだ…あと五分で朝食を終えろ」

ビスマルク「む、仕方ない…ティルピッツ、切りあげろ」

ティルピッツ「ですがまだ朝の甘い物を……」

ヴァイス提督「…部屋にバウムクーヘンがあるからそれですませておけ……残り三分だぞ」

ティルピッツ「…ヤヴォール」

提督「…」


126 ◆b0M46H9tf98h2018/03/19(月) 01:50:29.28VUHSzbKi0 (2/2)

…しばらくして・工作室…

提督「…で、後はこのレバーを引けば建造が開始されるわけです」…相変わらず「ド○ター・フー」に出てくる電話ボックスとお洒落なクローゼットのあいのこ……のようなデザインをした建造装置の前に立ち、説明を終えた

グレイ提督「なるほど」

ヴァイス提督「ふむ、そう言う仕組みなのですか」

提督「ええ…では実際にお見せしましょう。リットリオ?」

リットリオ「はいっ♪」提督がレバーに置いた手の上に指を重ね、横目で愛おしむように提督を見た…

提督「では、建造を開始します」レバーを引き、周囲に低い機械音が響き始めた…

………



提督「さてと…あのカウンターがゼロになったら建造が完了します」

グレイ提督「ふふ、それにしてもお茶の時間を挟んだ上でまだかかるとは思いませんでした……さすがに戦艦ともなると時間がかかるのですね♪」さりげない口調ながら、それも「イタリアの造船所は能力が低いから」という意味での皮肉であることにピンと来た

提督「その分斬新なアイデアと進取の姿勢は持ち合わせておりますから♪」

グレイ提督「ふふ、言われてみれば……ド級艦のアイデアも、もともとそちらの物でしたものね」

ヴァイス提督「性能のバランスが取れていて、短距離の作戦では優秀な性能を発揮しうると思います」

提督「そうですね……さぁ、出てきますよ♪」

リットリオ「やっと二人に会えます……もう嬉しくてたまりません…っ♪」

…建造装置の上についているカウントダウンのタイマーがゼロになると、相変わらず目を開けていられないような瑠璃色、あるいは群青色の強烈な光が目を眩ませ、同時に建造装置のドアが中から開かれた…

明るい茶髪の艦娘「…」

栗色の髪と眼鏡の艦娘「…」

…リットリオ級の二人は長身で、メリハリの効いた身体は張りがあり、胸を強調するような淡いグレイのブラウスに黒のコルセット、折れ線の幾何学迷彩を意識した淡いグレイと濃いグレイのプリーツスカート、それと艦首を1.7メートル延長したことがあるせいか、黒いエナメルハイヒールを履いている…片方は髪を三色旗のリボンでアップに結い上げ明るい笑みを浮かべていて、もう片方は栗色の髪で眼鏡をかけ、なぜか多少不機嫌そうに目を細めている…

提督「初めまして、お二人とも…ようこそ♪」

茶髪の艦娘「ボンジョルノ……えーと…?」

提督「タラント第六鎮守府司令官のフランチェスカ・カンピオーニ少将です…よろしく♪」挨拶として左右の頬にキスをし、リットリオと同じような甘い匂いと張りのある肌を楽しむ提督…

茶髪の艦娘「それでは私も…リットリオ級戦艦二番艦、「ヴィットリオ・ヴェネト」です。活躍させてくれると嬉しいです♪」

眼鏡の艦娘「同じくリットリオ級三番艦。戦艦「ローマ」です。好きなものは『永遠の都』ローマに関わること全般、嫌いなものは航空攻撃と誘導爆弾です……よろしくお願いします、提督」

提督「ええ、よろしくね…あの、ローマ?」

ローマ「何ですか?」

提督「私が何かしたかしら?」

ローマ「いいえ、別に…いったいどうしてです?」

提督「だって……なんだか不機嫌そう」

ローマ「いえ、むしろ上機嫌ですよ……ただ、眼鏡の度が強くて…」

提督「あらあら……そのうちに直してもらいましょうね♪」

ローマ「そうして頂けると助かります」

ヴィットリオ・ヴェネト「それで、提督さんは……きゃあ!?」

リットリオ「んー、ちゅうぅっ!……よく来てくれましたねぇ、お姉ちゃんですよっ♪…覚えてます?」

ヴェネト「わ、分かってます、分かってます!……リットリオ姉さまでしょう?」

リットリオ「そうですよっ…わぁぁ、懐かしいですねぇ……はい、ローマも……んーっ♪」

ローマ「…ん、んんっ!……も、もう…リットリオ姉様は愛情表現が過激すぎです、もっとこういう物は時間をかけて…///」

リットリオ「そうかしら、いつも提督にしているのにくらべたらこんなの……あっ」

ヴァイス提督「…な、何!?」

グレイ提督「…なるほど、それで納得がいきましたわ」

提督「あー…」




127 ◆b0M46H9tf98h2018/03/20(火) 11:37:25.08RK1r9fFE0 (1/1)

…しばらくして…

グレイ提督「…なるほど、それで納得がいきましたわ」優雅にティーカップのダージリンをすすりつつ眉を上げて見せた

ヴァイス提督「まぁ…その……とにかく、カンピオーニ提督が鎮守府の指揮を見事にこなしていることは間違いありません」

提督「…ヴァイス提督」

ヴァイス提督「は、はっ!……何でしょうか」

提督「あー…そこまで態度がぎこちないと、さすがに私も悲しくなります」

ヴァイス提督「も、申し訳ありません…」そう言ってちらりと提督の奥に目をやる…

リットリオ「はい、あーんっ♪」

ローマ「別にあーんしてもらわなくても食べられます……あーん///」

リットリオ「ふふっ、じゃあ今度はヴェネトね…「あーん」して?」

ヴェネト「あーんっ♪」

リットリオ「えへへっ…美味しい?」

ヴェネト「ええ、とっても♪」

ヴァイス提督「…」

提督「…可愛いですよね、リットリオたちは♪」

ヴァイス提督「いえ、そのっ!……別に私はそう言う目で見ていたのではなく…カンピオーニ提督から「そう言う関係である」と教えて頂いてから改めて観察すると……」

ザラ「…もう、口の端にクリームが付いてるわよ♪」

ポーラ「じゃあとってください、姉さま♪」

ザラ「はいはい…♪」ぺろっ♪

ポーラ「あんっ、もうザラ姉さまったら…///」

グレイ提督「確かに……皆さんずいぶんと親しげな感じがしておりましたが、これもまた「イタリアらしさ」なのかと思っておりましたわ」

提督「いえ…ここが特別に「仲良し」なだけで、中にはお互いに素っ気ない鎮守府もあると聞いております」

グレイ提督「なるほど…ところでカンピオーニ提督」

提督「はい、何でしょう?」

グレイ提督「よかったらわたくしに「百合」について教えて下さらない?」

ヴァイス提督「!?」

提督「別に構いませんが…グレイ提督にその趣味はないのでしょう?」

グレイ提督「ええ、今まで特に感じたことはありませんわ……ですが、イギリス海軍内にも様々な趣味の提督たちがおりますし、予習しておくのはいいことですから」

ヴァイス提督「…で、でしたら私も……」

提督「嫌なら別にいいんですよ、ヴァイス提督?」

ヴァイス提督「いえ、とんでもない…ただ、カンピオーニ提督からそれを聞いて、どうお付き合いすればよいのか少し……」

提督「別に、今までと変わりなく話しかけてもらってかまいませんよ……いきなり取って食べたりするわけじゃありませんもの♪」いたずらっぽいチャーミングな笑みを浮かべると、指先ですっと頬を撫で上げる…

ヴァイス提督「…り、了解」

チコーニャ(ガッビアーノ級コルヴェット)「…はい、あーんしてください♪」赤ん坊を連れてくるという「コウノトリ」だけあって、いつも何かしらのお菓子や食べ物を持っているチコーニャ…

ガッビアーノ「むぐむぐ……とても美味しいよ、もう一口欲しいな」澄んだ黄色の目をしたガッビアーノは「カモメ」らしくぼーっと海を眺めていたり、寂しげに漂っているような様子に見えるが、実は食い意地が張っていて何でもよく食べる……

チコーニャ「はい、どうぞ……あんっ、指まで食べちゃだめですよぅ♪」

ガッビアーノ「ふふ、美味しそうなものだから…つい♪」

チコーニャ「もう…お姉ちゃんたらぁ♪」ちゅ…っ♪

ヴァイス提督「…あんな小さな娘なのに、大胆というか…私だってあんな真似はしたことがないぞ……」

ビスマルク「…全く、度し難いな」

ティルピッツ「……私も姉上とあんな風に……いやいや、私は何を考えているんだ///」




128 ◆b0M46H9tf98h2018/03/21(水) 00:59:43.833rhe7pTR0 (1/2)

…しばらくして・会議室…

提督「さてと…まずはどれから始めましょうか」

ライモン「うーん…これなんかどうですか?」図書室や提督の寝室から十数冊ばかり漫画を持ってきてくれたライモン…

提督「なるほど。「あの子にキスと不知火を」ね?」

エウジェニオ「そう?…私としてはやっぱりこっちの方がいいと思うけど♪」エウジェニオはとある「いちごパニック」な漫画を取り上げる…

グレイ提督「なるほど、結構こうした分類の漫画や小説も多いのですね」パラパラとページをめくりながら、感心したように百合本の山を眺める

エリザベス「何とも……興味深いものでございます」

エメラルド「…で、でもこんな風にキスしたりするなんて……///」

提督「まぁまぁ、「桜に錨Trick」はキスシーンが多めだから…でも絵柄は可愛い感じだし、入門にちょうどいいでしょう?」

ビスマルク「こ、これが入門なのか…!?」

ティルピッツ「…う、うわぁ///」

提督「ふふ、好きなのを選んでね?…もし必要なら訳して読んであげるわ♪」

デュイリオ「あらあら、ビスマルクにティルピッツ……貴女たちにはまだ早いかしら♪」

エリザベス「何しろ二人ともお若くていらっしゃるものね…♪」

ビスマルク「む……このビスマルクが何かで遅れを取ることなどあり得ん。ましてや漫画ごときではな!」

デュイリオ「…でしたら一緒に読みましょうか♪」

ビスマルク「あぁ、ぜひそうさせてもらう!」

提督「…それではヴァイス提督、私と一緒に読みませんか?」

ヴァイス提督「え、ええ…漫画など読むのは子供のころ以来ですが……ドイツの物に比べてカラフルで綺麗ですね」

提督「そうですね、ここにあるのはだいたい日本の漫画ですし♪」ヴァイス提督の横に座ると肩を寄せ、ぱらりとページをめくった…

ヴァイス提督「///」

…しばらくして…

提督「いかがでした?」

ヴァイス提督「…あー…その……何と言いますか///」

グレイ提督「ふふ、なかなか面白かったですわ」

エリザベス「わたくしもこの胸の内にあふれる好奇心をくすぐられましてございます…♪」

エメラルド「…はぁぁ、世の中にはこんな世界があるのですか///」

デュイリオ「ふふ、面白かったでしょう?」

ビスマルク「し…しかしどうして女同士で……その…ベッドを共にするのだ……///」

デュイリオ「ふふ、それが愛というものです…理屈なんてないのですよ♪」

ティルピッツ「うぁぁ…なんだか恥ずかしくて、姉上を直視できない…っ///」

提督「あらまぁ…良かったらアニメもあるけれど、見る?」

ビスマルク「いや、もう結構だ…!」

ティルピッツ「……わ、私はもう少しだけ見ていきます…その、せっかく用意して下さったのですから///」

提督「じゃあこの席の方がよく見えるわ…さ、どうぞ♪」

ティルピッツ「…ダンケシェーン」

エウジェニオ「ふふふっ…隣、失礼するわね?」

ティルピッツ「…あっ、あぅ……///」

ヴァイス提督「わ、私も一応見ていく…その、途中で退席するのも規則に反しているような気がするので……」

ビスマルク「規則か……なら私もとどまるぞ、最後の一発まで忠誠は失わぬ…!」

提督「ふふ、どうぞごゆっくり♪」


129 ◆b0M46H9tf98h2018/03/21(水) 01:55:03.323rhe7pTR0 (2/2)

………

…数時間後…

提督「…いかがでした?」

グレイ提督「ええ、なかなか面白かったですわ……なんと申しましょうか…これからは愛情に近い感情を持って、より一層わが艦隊の娘たちに思いやりを持ってあげられそうですわ」

提督「それはよかったです♪…ヴァイス提督、どうしました?」

ヴァイス提督「いえ、何でもありません……うぅ、顔が熱い///」

エウジェニオ「あらあら…いつもは厳格なドイツの海軍将校が真っ赤になって……可愛いわね♪」

デュイリオ「ふふ、それを言ったらビスマルクも顔を赤くして…うふふっ♪」

ビスマルク「し、しかし……むしろあんなのを見て平然としている貴様の方がどうかしているのではないか!?」

デュイリオ「まぁまぁ、ずいぶんと怖い表情ですこと…♪」

ビスマルク「お、おのれ…イタリアの年増女がこの『鉄血宰相』ビスマルクを愚弄するとは……!」

デュイリオ「あらあら…可愛いちっちゃなビスマルクが何か言ってますね……そう言えばビスマルク」

ビスマルク「何だ!?」

デュイリオ「実を言うと私、年下の娘が好きなのですが……ビスマルクは顔が整っていますし、身体も引き締まっていて……うふふっ♪」

ビスマルク「!?」

ティルピッツ「待て、姉上は私の物だ!」

ビスマルク「……ティルピッツ、今何と言った?」

ティルピッツ「あっ…いや、それは同型艦、あるいは姉妹としてと言う意味で……///」

エウジェニオ「ふぅん…仲睦まじいのはいいことよね♪」

提督「エウジェニオのそれはちょっとオーバーだけれど…ね♪」

グレイ提督「まぁ……百合は姉妹であっても成り立つのですか」

提督「ええ、むしろお互いの事を知り尽くしている姉妹だからこそ…だと思います」

グレイ提督「だんだんと話が難しくなってきましたが…つまり百合と言うのは姉妹・母娘・友人・上司と部下・その他もろもろ……いずれにおいても成り立つと?」

提督「ええ、もちろんです」

グレイ提督「…そうですか……ところで」

提督「何でしょう?」

グレイ提督「もしぶしつけな質問でしたら許して下さいね……このイラストですが…」

提督「二人がキスをしているところを見られている…これですか」

グレイ提督「ええ……それで、この二人は誰を見て驚いているのですか?」

提督「んー…それはきっと二人のお姉さんかもしれませんし、あるいは母親…背景は礼拝堂みたいですし、もしかしたら修道女かもしれません……それを想像するのも楽しみの一つでしょうね♪」

グレイ提督「なるほど…」

ヴァイス提督「…ど、どうすればいいのだ……あれだけ色々見せられた後だと、全員の仕草一つひとつが意味ありげに見えてきてしまうな……」

提督「ヴァイス提督?…よかったら冷たいお飲み物でもいかがですか?」

ヴァイス提督「い、いえ……それより少し体育館を使わせていただきたいのですが///」

提督「ええ、遠慮なさらずにどうぞ♪」

ヴァイス提督「は、ありがとうございます…二人とも、行くぞ」

ビスマルク「ヤヴォール」

ティルピッツ「り、了解…///」

グレイ提督「では、わたくしたちも失礼いたします」

エウジェニオ「……くふふ、ビスマルクたちは真っ赤になってたわね♪」

提督「こぉら、あんまりからかわないの……でも、ヴァイス提督も普段は厳格な女性なのに、漫画数冊であんなになって可愛かったわね♪」

デュイリオ「うふふ…色々教えてあげるのが楽しみです♪」

ライモン「…みなさん悪い笑顔になってますね……」


130以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/03/21(水) 16:30:08.699y728Tvj0 (1/1)

めちゃめちゃどうでもいいかもしれんが前作で提督の実家に戻るときにガソスタで会った奴って某英国のハゲだよな…?


131 ◆b0M46H9tf98h2018/03/22(木) 00:27:37.97qNp1uz/t0 (1/2)

>>130 いえいえ、前作から読んで下さっている上に気づいてもらってうれしいです……もちろんその「英国のハゲ」ですよ(笑)

投下がなかなか進みませんが、基地祭のネタに絡めて百合姫提督と「横須賀第二鎮守府」の日常も多少お送りしようかとは考えております…ご期待下さい








132 ◆b0M46H9tf98h2018/03/22(木) 01:39:02.23qNp1uz/t0 (2/2)

…夕食時・食堂…

エリトレア「えー…という訳で、今日はお客様に合わせてイギリス・ドイツ料理を作ってみました…わー、ぱちぱちぱち♪」自分で拍手と歓声を上げるエリトレア

チェザーレ「うーむ、まさか食事が不味い国の上位二つが揃うとは……チェザーレは出された物は食べるとはいえ、好んで手を出したくはないな……」

ドリア「…焼野原の方がまだ食欲をそそりますね」

カヴール「少なくとも焼野原ならセンスのなさはありませんからね……」食べ物にはうるさくないチェザーレさえ眉をひそめ、日頃から美食でならしているドリアはかなり辛辣な意見を吐いている…

提督「あー……たしかにいつもとは雰囲気の違う料理が並んでいるわね」トマトの赤にバジルやズッキーニの緑や黄色で特にカラフルな南イタリアの料理に比べ、食欲の出ない地味な色合いの料理が並んでいる……

ヴァイス提督「おぉ…グラーシュがある」(※グラーシュ…あるものを色々と入れて煮込むドイツ風シチュー。一方ハンガリーではパプリカパウダーで紅も鮮やかな世界最高のスープ「グヤーシュ」がある)

ビスマルク「白ソーセージか…ビールがないとな」

ティルピッツ「それならやっぱりピルスナーでしょうか…コミスブロートもありますね」(※コミスブロート…ドイツ黒パン。酸味があって胃に溜まる感じのする重いパン)

グレイ提督「…スターゲイザー・パイもありますね」(※スターゲイザー・パイ…「星を見るもののパイ」パイ皮の表面からニシンの頭が林立しているパイ。味も見た目もイギリス人専用とか)

エリトレア「それだけじゃありませんよ…じゃーん♪」オーブンミトンを両手にはめて、大きな四角いパイ皿をグレイ提督たちの方に向ける……パイ皿にはこんがりと焼けたパイが収まっているが、表面をよく見ると飾りとして細く切ったパイ皮の帯を縦・横・斜めに乗せて焼いてあり、パイが見事な「ユニオン・ジャック」(英国旗)になっている

グレイ提督「まぁ♪」

エメラルド「それで、中身は何なのでしょう…♪」

エリトレア「はい、中身はステーキ・キドニー・パイですっ…初めて作ったのですが、きっとうまく出来てますよっ♪」(※ステーキ・キドニー・パイ…牛の内臓や尻尾など、普通に食べるには難しい部分を煮こんだりして詰めたパイ)

エリザベス「まぁ、それは楽しみですわね」

ローマ「……もし着任早々の食事がこれだけだったら自沈するわ」

ヴェネト「まさか、そんなことはないですよ……ね?」

エリトレア「もう、大丈夫に決まってるじゃないですか…ローマ風の四角いピッツァもばっちり焼きあがってますって♪」

提督「ふふ、私の特製カルボナーラもね…熱々のフェットチーネに絡めてあるわ♪」

ヴェネト「グラツィエ!……提督は素晴らしい女性ですね♪」

ローマ「ええ、そのようね…ところで提督」

提督「ええ、なぁに?」

ローマ「貴女の階級は?」

提督「海軍少将だけど?」

ローマ「ふーん…海軍少将って「アミラーリオ・ディ・ディヴィジォーネ」と同じ階級で合ってるのね?」(※Ammiraglio di Divisione…旧イタリア海軍少将)

提督「ええ……私の階級がどうかした?」

ローマ「どうして海軍少将が自分でエプロン付けてパスタなんて茹でていたの?」

提督「んー…海軍少将はエプロンをつけてパスタを茹でたらいけないの?」

ローマ「いけなくはないけど…少なくとも私の知っている限りでは例がないわね。だいたい、旧王国海軍で提督だけ……しかも女性しかいない司令部なんて聞いたこともないわ」

提督「まぁね…とはいえここは比較的のんびりした鎮守府だから私と秘書艦の娘だけでも書類は片づけられるし……それより、早くしないとパスタが冷めちゃうわよ?」

ローマ「それはいけないわね…では……」くるりとフェットチーネを巻きとり、口に運んだ…と、口の端にえくぼが浮かぶ……

提督「…お味はいかが?」

ローマ「ボーノ…とっても美味しい♪」手を口もとに当てて「おいしい」と、投げキッスのような仕草をする…

提督「ふふ、よかった…ヴィットリオは?」

ヴェネト「もちろん美味しいです……ワインも最高級で言うことなしです♪」

リットリオ「ふふっ…だって二人のために数十年物のキァンティをポーラに見立ててもらいましたから♪」

提督「私までお相伴にあずかっちゃって悪いわね……んー、本当に美味しい♪」

ロモロ(「R」級大型輸送潜)「どころか私までごちそうになっちゃって……ふぅ」

レモ「レモ、頭がぼーっとしてきちゃったぁ…提督、もたれかかってもいーい?」

提督「あらあら…どうぞ♪」排水量2000トンはある「R」級潜水艦の艦娘だけに「ばるん…っ♪」……と弾むたわわな胸とむっちりした豊満な身体で、提督にもたれかかってくる…そのもちもちした肌触りに思わず顔がほころぶ提督……

カヴール「むぅぅ……リットリオの次はロモロとレモですか」

ライモン「相変わらずですね…」



133以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/03/22(木) 10:07:16.83nXf7BuIa0 (1/1)

開発で是非サボイアs21(見た目はマッキm33)を出して頂きたい…


134 ◆b0M46H9tf98h2018/03/23(金) 02:39:20.30VjluLH8N0 (1/1)

>>133 それならきっと真っ赤に塗った「シュナイダー・トロフィー・レース」仕様でしょうね……大戦中のイタリア水偵はたいてい「カント25AR」飛行艇か「メリジオナーリ・Ro43」水偵でしたからなかなか機会がありませんが、駆逐艦「アヴィエーレ」の模型飛行機か、開発時に一種の「ハズレ」カードとして出したいものですね……


…後はザラ級重巡フィウメ(あるいはポーラ)が戦前にスペインの「ラ・シエルヴァ」ジャイロコプターの発艦試験を行ったとか……そうしたちょっとした「こぼれ話」も機会があれば小ネタに取り入れていく予定です


…今日はちょっと投下できませんが、この後はヴァイス提督の苦労話を聞いてあげる提督(場合によっては提督×ヴァイス提督)や、百合姫提督の鎮守府から小ネタを……などと思っています



135 ◆b0M46H9tf98h2018/03/24(土) 01:21:03.97JNBzrhLS0 (1/2)

…食後・バーカウンター…

グレイ提督「…あら、グレンリベットがありますね。ストレートで頂きましょう」

ポーラ「はぁ~い、どうぞ♪」

エリザベス「わたくしはビーフィーター・ジンを…ダブルで」

エメラルド「えーと…それではグロッグをお願いします」(※グロッグ…ナポレオンの時代から英国海軍の伝統だった水割りラム酒。水で割ったラムを配給させた提督に対する皮肉から、その提督の着ていた上衣の生地から名前を取ったとも。…ちなみにオーストリアのピストルは『グロック』で、全く関係はない)

ポーラ「はぁ~い♪」

ビスマルク「よし、シュナップスだ!」

ティルピッツ「姉上…また騒ぎを起こしたら怒られますよ?……キルシュヴァッサーを頼みます」(※キルシュヴァッサー…ドイツ産チェリーブランデーの一種)

ビスマルク「なに、この前は少し飛ばし過ぎただけだ…今度は間違い(アクシデント)など起こさん!」

エリザベス「あれがアクシデント…ふふ、あれは貴女の虚栄心が生んだ必然……でございます♪」

ビスマルク「…なめるな!」一気にシュナップスをあおってみせるビスマルク

グレイ提督「おやめなさいエリザベス……それにビスマルクも」

エリザベス「失礼いたしました、何しろビスマルクが簡単に乗ってくれますので……このエリザベス、ついからかってしまいましてございます♪」

ビスマルク「……おのれ、老いぼれのアルビオンめ」

グレイ提督「こほん…そう言えば、ヴァイス提督はどちらに?」

ティルピッツ「は、何でもカンピオーニ提督とお話があるとかで…」

ビスマルク「……そのままイタリア娘に手籠めにされなければいいが…ちゃんとピストルは持って行っただろうな?」

チェザーレ「…なかなか失礼な小娘であるな…そなたの目には、チェザーレたちの提督が嫌がる女を無理やり抱くように見えるのか?」

ビスマルク「常に女をはべらせ、にやけているあの様子ではやりかねんだろうが?」

チェザーレ「ビスマルク…提督に限ってそんなことはない。安心いたせ」

ビスマルク「そうか?……よし、カエサルがそこまで言うなら信じてもよいぞ」

チェザーレ「結構。…ただし口説き落としてベッドに連れ込むかどうかについては保証できぬが♪」

ビスマルク「…なんだと?」

チェザーレ「ポーラよ、チェザーレにカンパリソーダを」

ポーラ「はぁい♪」

ビスマルク「おい…!」

グレイ提督「わたくしにもう一杯…♪」

エットーレ・フィエラモスカ「うぃー…先生にチンザノを下さいな…♪」大型潜「エットーレ・フィエラモスカ」は姉妹のない単艦で、戦前は長距離航海や記録作りでならしていたが、大戦時にはすっかり旧式化していたこともあり訓練用潜水艦として過ごしていた…そのせいか、鎮守府では潜水艦組の先生として定着している……

ポーラ「あまり飲むと毒ですよぉ~?」

ザラ「貴女が言えたことじゃないでしょうが…」

ポーラ「えぇ?…でもぉ、ポーラはぁ~……自分で限界が分かってますっ♪」

フィウメ「確かにポーラ姉さんはいくら飲んでも絡んだりしませんよね」

ザラ「うーん……そう言われると吐いたこともほとんどないわね」

ポーラ「だってぇ~、吐いたらもったいないじゃないですかぁ~……えへへぇ♪」手早くカルーアミルクを作るときゅーっと飲み干す…

ザラ「ふぅ…仕方ないわね。それじゃあ私にカンパリ・オレンジを一杯ちょうだい?」

ポーラ「はぁ~い、りょ~うか~い♪」

ザラ「…それにしても提督は何の話をしてるのかしらね?」




136 ◆b0M46H9tf98h2018/03/24(土) 02:26:19.77JNBzrhLS0 (2/2)

…そのころ・執務室…

提督「…それで、私に聞きたいこととは何でしょう?」いつもならみんなとおしゃべりとカクテルを楽しんでいるか、ゆっくり入浴しつつ身体をほぐしているか、あるいは誰かとベッドに入っている提督……が、真剣な表情のヴァイス提督に相談事を持ちかけられ、執務室で略装の白ワイシャツとタイトスカートのまま座っている…

ヴァイス提督「は、それが……」

提督「それが…?」

ヴァイス提督「…どうやったらあのように艦娘たちと打ち解けられるのでしょうか……ぜひともやり方を教えて頂きたい」

提督「うーん…そうは言っても私が着任してすぐにあの娘たちのほうから『仲良く』してくれたので……私は特に何かをしたと言うほどでも…」

ヴァイス提督「いえ、そんなことはないと思います。…もちろん本官も命令を下す立場であり、規則の上でも、あまり公私をわきまえぬような付き合いはどうかと思いますが……それでも、ビスマルクたちを始め所属の艦娘たちには常々信頼していることを伝えたいと思っているのです」

提督「あー…」(別に意識をしないで言っているのでしょうけど……絶賛公私混同中の私の耳にはちょっと痛いわね)

ヴァイス提督「いかがでしょうか、カンピオーニ提督……無論このような相談事を他国の少将にお尋ねするなどあり得ないことかと思いますが、同僚や上官にはなかなか相談しづらいもので…」

提督「いいえ、構いませんよ♪……えーと、それでは何か「感謝の意を表せるような贈り物」はどうでしょうか?」

ヴァイス提督「贈り物ですか…これまでにも幾度か試みてはみたのですが、やはりそれが一番ですか」

提督「そう思いますよ?やっぱり、何かをもらえると言うのは嬉しいものですし♪」

ヴァイス提督「なるほど……しかし我が方の鎮守府全員に贈るとなると数十個は必要か…とすると予算を一人当たり10ユーロとまでとして……」

提督「あの…ヴァイス提督、贈り物は全員にではなく数人に贈るのですよ?」

ヴァイス提督「…しかし、それはえこひいきなのでは?」

提督「ふふ…そうは言っても全員に同じプレゼントをあげたら、「特別さ」が薄れてしまうでしょう?……ですから、何か理由をつけて数人にだけ贈るか、一人一人の好みに合わせて違うものを贈ってあげるのがいいかと思いますよ?」

ヴァイス提督「…なるほど……」手帳にペンを走らせる…

提督「たとえばビスマルクの趣味は何かありますか?」

ヴァイス提督「趣味、ですか…」

提督「ええ。私室に何か……たとえば花とか、絵画とか…宝石とか♪」

ヴァイス提督「いえ、鎮守府で黒ネコは飼っていますが……部屋にはティルピッツやヒッパーたちの写真があるくらいで」

提督「…それならカメラはどうでしょう?「今度ティルピッツと一緒に撮るといい」と言ってプレゼントしたら喜ぶと思いますよ?」

ヴァイス提督「いえ…あくまで着任時のアルバム写真ですから、自分で撮るわけではないかと」

提督「あー…」(…こういう時はドイツ人の生真面目さがうらめしいわ)

ヴァイス提督「…」

提督「えーと……でしたら、何かスポーツは?」

ヴァイス提督「あぁ…ティルピッツはスキーを良くします」(※スキー…ティルピッツがノルウェーで無駄に係留されていた間、乗員はスキーに興じるのが唯一の楽しみだったという)

提督「それならビスマルクとティルピッツを連れてスキー旅行に連れて行ってあげるとか…どうでしょうか?」

ヴァイス提督「…なるほど」

提督「もちろん軍の施設などではなくて、観光ホテルにでも泊まって…そうすればきっと親しみやすい部分も出てきますよ♪」

ヴァイス提督「ふむ…参考になります」

提督「あとは……私の場合はよくキスをしたり、抱きしめてあげます♪」

ヴァイス提督「いえ…それは私には無理です……軍規にも『艦娘たちと必要以上に親密になることは好ましくない』とありますから」

提督「ええ、ですから「必要以上に」親しい状態にならなければいいんですよ……何しろこちらの規則にも『艦娘たちと不純な交友関係を持つことを禁じる』とありますし」

ヴァイス提督「しかしカンピオーニ提督は……こほんっ」

提督「ふふ、ですから私も執務中にえっち…つまりレズセックスはしないと決めています♪」

ヴァイス提督「…と、言うことは……その…///」

提督「ええ、ですから書類仕事の時はこうやって……はい、これで執務中ではありませんよ♪」書類を取り上げると、改めて執務机に置いてみせた

ヴァイス提督「…ず、ずいぶん規則を柔軟に運用しているのですね」

提督「ええ、結局「鎮守府の艦娘たちがどれだけ暮らしやすいか」ですから…ね♪」

ヴァイス提督「な、なるほど……では相談ついでに、もう一つだけよろしいですか」

提督「ええ、どうぞ♪」


137 ◆b0M46H9tf98h2018/03/26(月) 12:26:39.46N62CQbQE0 (1/1)

ヴァイス提督「実は、以前キールに赴任していたのですが……」

提督「キールと言うと…潜水艦戦隊ですね?」(※Unterseeboot・flotte…潜水艦戦隊)

ヴァイス提督「ええ…と言っても戦前の編制と違って各Uボート群から戦果に応じて艦を選り抜いたり、組み換えているので同じではありませんが……」


………

…数年前・キール潜水艦戦隊…

ヴァイス大尉(当時)「…さて、いよいよここの艦娘たちと話す訳だ……全員無事に帰投させ、かつ戦果を残せるように努力せねば…!」前任者との交代式典を終えたばかりの、真っ白なチリ一つない制服に身を包み、艦娘たちが待っているはずの「食堂」と書かれたドアを開けた…

ザール(潜水艦母艦)「…大尉、そのようにあまり気負われますと……」

Uボートの艦娘「…あっははは!…何しろ私は「イギリスの女王」を手籠めにしてやったからな!」(※エンプレス・オブ・ブリテン…42350トンと言われる元豪華客船。兵員輸送船になっていたがⅦA型「U32」に撃沈さた。Uボートの撃沈史上最大の商船)

鼻息の荒いUボート艦娘「うわっははは、違いない!…こっちは「王室の樫」をへし折ってやったけどな!……で、何だっけ…あぁそうだ、トミーのやつらはこっちのPK(宣伝中隊)そこのけに大ぼら吹きだ!…二隻目を水上機母艦の「ペガサス」だなんて言いやがって。あんなちっこいオンボロ汽船をリパルスと見間違う訳ないだろ!」(※王室の樫…ロイアル・オーク)

芝居がかったUボートの艦娘「…さてさて、ではこの私がいかにしてあの船団をこましてやったか……とくとお聞かせしよう!」

Uボートの艦娘「ははは、そんなことを言ったら私なんて映画のモデルになったよ!」

物静かなUボートの艦娘「……一雷一殺。…隠密接近して外周の護衛艦艇をすり抜けてから雷撃する。それだけだ……」

大柄なUボートの艦娘「…おいおい、たぷんたぷんのいい身体をしてるじゃないか……ほぉら、「乳牛」なんだったら吸わせろよ…こちとら遠距離航海で喉が渇いているんだからな…っ♪」…もみっ♪

ぽっちゃりしたUボート「あんっ…いやぁぁ♪」


…広い食堂には中学生か高校生くらいに見えるUボートの艦娘たちが百人近く座っている……が、あたりは雑然としていて、シガレットの煙がたちこめる室内にはビールとブランデーの空き瓶が転がり、食べかけのジャガイモやサーディンの皿はひっくり返り、果ては床に落ちたテーブルクロスの上で寝ている艦娘までいる…


ヴァイス大尉「…アハトゥング!(気を付け)」

Uボート「おいおい、何だぁ…?」

Uボート「おや、新任の大尉さんじゃありませんか…「ウェッジゲン潜水クラブ」に何かご用ですか…ってね♪」(※キールの第一潜水隊は第一次大戦のUボート・エースの名前から「ウェッジゲン潜水隊」と呼ばれていた)

Uボート一同「「あっはははっ…!」」

ヴァイス大尉「……一体全体なんだ、このざまは!」

芝居がかった艦娘「…これはこれは見目麗しきフロイライン(お嬢さん)に、見苦しいものをお見せしました……わたくしめは「ⅦB型」Uボート、U100にございます…して、何かご用ですかな?」よれた革のコートに白の艦長帽をかぶり、ニヤニヤしながら一礼すると拍手喝采が上がる…

ヴァイス大尉「貴様がU100か…なぜきちんとした格好をしないか」

U100(ⅦB型…艦長シェプケ)「おやおや…われらUボートに戦艦のような白制服と金モールをお望みで?」

U99(ⅦB型…艦長クレッチマー)「…ふん、格好で戦果が上がるわけでもあるまいに。…下らんことを言う」…物静かで宣伝を嫌った「沈黙のエース」クレッチマーらしく静かに言う

鼻息の荒い艦娘「はんっ、戦果ならうんと挙げてるが?」…わざとらしく首元にかけている騎士十字章をチャラチャラいわせる

ヴァイス大尉「…誰だ」

鼻息の荒いUボート「私か、ⅦB型Uボートの「U47」だ…ご存じないかな?」

ヴァイス大尉「…ギュンター・プリーンの『ボート』か」

U47(ⅦB型…艦長プリーン)「いかにも!」

Uボート「…そうそう、「スカパ・フローの牡牛」さ♪」

ヴァイス大尉「…」唇をきっと噛みしめ、めちゃくちゃな食堂の中をにらんでいる…

………


138 ◆b0M46H9tf98h2018/03/27(火) 01:40:30.78wlDgRadb0 (1/3)

ヴァイス提督「…と言うことがありまして、どうにか規律を守らせようとしたのですが……」

提督「あー…何と言うか……新任の大尉さんにはつらい鎮守府でしたね」

ヴァイス提督「ええ、何しろ……」

………


ヴァイス大尉「よし、順番に艦名を名乗れっ!…これからはドイツ連邦海軍の一員として、規則をきっちりと守ってもらう!」

U32(ⅦA型)「ⅦA型Uボート、U32…そういう訳で、「エンプレス・オブ・ブリテン」をレズレイプ…になるのかな?……とにかく、あの高慢な女王を犯してやったのは私さ…戦果を挙げている以上、文句を言われる筋合いはないね♪」

U38(ⅦA型)「同じくⅦAUボート、U38!……あたしはね、リーベ大尉やシュッヒ大尉と一緒に戦って来たんだ!戦艦の連中じゃあるまいし、新任の大尉さんに格好の事までうだうだ言われたくないね!」

(※ハインリッヒ・リーベ大尉…Uボートエース第十位の艦長。スコアは撃沈30隻。162333トン。U38は他の艦長とも出撃し、35隻、187077トンを記録…敗戦時ドイツの軍港にあり乗員が自沈させた)


U47「さて、改めて自己紹介が必要なようだな!…本来は「第七潜水隊」所属なのだが、今はここに配備されている「U47」だ!」プリーンのあだ名と第七潜水隊の紋章にもなった「鼻息を吹く牡牛」のイラストを基にした記章が、よれた革ジャケットの胸につけてある……

U99「…ⅦB型、「U99」だ」白い艦長帽はシミだらけで、長い金髪は後ろでしばって垂らし、黒の革ジャケットに双眼鏡を胸から下げ、黒のよれよれスカートをはいている…

U100「それではわたくしも…改めましてU100でございます、港に居並ぶスマートで小ぎれいな戦艦や重巡の『お姉さま』たちには格好でこそ劣りますが、その分戦果を挙げておりますのでなにとぞご勘弁を♪」…何事も芝居がかっていたというシェプケ大尉を真似ているのか、おどけたように一礼した


U96(ⅦC型)「ウンターゼーボート「ⅦC」型のU96だ……西ドイツの映画になったのは私さ!」名作映画「U・ボート」のモデルになったとされるU96は、映画の「デア・アルテ」(※おやじ…艦長のこと)と同じようにボロボロになった私服のタータンチェックのシャツに鉄十字章をぶら下げ、ジャーマングレイの薄汚れたズボンをはいている…


U66(ⅨC型)「あたしはⅨC型のU66…アメ公の護衛駆逐艦となぐり合ったのはあたしだ、文句があるならあとで勝負しな!」

(※U66…小説・名作映画の「眼下の敵」でモデルになったと思われるUボート。1944年5月6日の深夜、護衛空母「ブロック・アイランド」を中心にした対潜空母グループに捕捉され、航空攻撃の間に隠密接近したTE級護衛駆逐艦「バックレイ」の砲・銃撃の後、衝角攻撃を受け絡み合ってしまい、「総員退艦」をかけてから「バックレイ」の乗員と小火器などで交戦した。「バックレイ」側もピストルからげんこつ、空薬莢、コーヒーカップなどで応戦し、最後は損傷したU66が沈没)


胸を揉んでいた艦娘「わたしは「ⅨC」型のU510だよ、遠路はるばる日本の神戸まで行って、しかも帰りだってどうにかフランスまでは戻ってきたんだ……ちょっとくらいだらしない格好だからって怒らないでほしいもんだね♪」

(※U510…おもにインド洋などで作戦し、1944年には神戸まで到着。45年1月になって故国に戻ろうと厳しい警戒をくぐり抜け、何とフランスまで到着した……が、燃料が尽きサン・ナゼール港でフランス軍に降伏。戦後も59年までフランス潜として活躍した)


揉まれていた艦娘「…私は補給型Uボート、Uタンカーの「ⅩⅣ」(14)型、U459です……「乳牛」なんて言われることもあります」…ぽっちゃりとしたお腹や、ばるんっ…と揺れる乳房は、誰が見ても補給に活躍し潜水艦隊に愛された「Milchkuh」(乳牛)にふさわしい……

ヴァイス提督「うむむ……では、今日の所はひとまず解散!明日からはちゃんとした制服を着用のこと!」

U47「ヤヴォール」

U100「はいはい、了解りょーかい」

U96「…ビールの気が抜けた……ザール、おかわりを!」

ザール「…は、はいっ!今すぐ!」

ヴァイス提督「……秘書艦がこれでは規律を正すのは到底無理か……仕方ない、こうなったら戦艦でも何でも呼んで規律を整えさせるしかないな…」

………



提督「…それで戦艦を配属してもらったのですか?」(…いやーな予感)

ヴァイス提督「ええ…ところが……」



139 ◆b0M46H9tf98h2018/03/27(火) 02:20:36.20wlDgRadb0 (2/3)

ヴァイス大尉「本日をもって秘書艦を潜水艦母艦「ザール」からこの「ティルピッツ」に交代する!…今後は厳格に規律を励行し、違反があれば容赦なく罰則を与える!」

ティルピッツ「…秘書艦となったビスマルク級二番艦「ティルピッツ」です。司令のおっしゃる通り、今後はきちんとしてもらいます!」

U100「結構なことでございますな……ところでお美しいティルピッツどのは撃沈何隻、何トンになりますので?」

ティルピッツ「いや…それは……」

U47「…何度も出迎えはしてくれただろうが、出撃したことはあるのか?」

Uボート一同「「あっはははは!!」」

ティルピッツ「うぅ…これでもビスマルク級の二番艦としてノルウェーからにらみをきかせていたんです!」

U100「…スキーと海水浴を楽しみながら?」

ヴァイス大尉「…いい加減にしないか!……規則に文句があるなら私が相手になるが!?」

U100「いえいえ…とんでもございません、わたくしどもはこの美しいユングフラウ(若い乙女)の活躍を聞きたかっただけなので♪」

U38「…けっ、図体ばかり大きい戦艦が」

U47「……ロイアル・オークの代わりにG7e魚雷で沈めてやってもいいかもな」

U96「…私みたいに銀幕デビューしてから言って欲しいね」

U510「…こっちは日本まで行ってきたんだから、あんまり指図されたくないね」

ティルピッツ「うぅぅ…」

ヴァイス大尉「もういい!…以上、解散っ!!」

ティルピッツ「…司令、この任務は私に向いてないのではないでしょうか……」

ヴァイス大尉「気にするな。ティルピッツは職務にまい進すればいい」

ティルピッツ「……は、命令とあらば頑張ってみせます!」



………

提督「あー…やっぱり」

ヴァイス提督「ええ…それで数週間もすると……」


………

ヴァイス大尉「一体どうなっているのか…ザール!」

ザール「は、はいっ…!」

ヴァイス大尉「これで規律が保たれていると言えるのか?」


…艦娘用の食堂には大音量でUボートの歌が流れ、同時にエディット・ピアフのシャンソンやララ・アンデルセンの「リリー・マルレーン」もかけられている。…皮肉で現実主義者なUボートの艦娘たちはビールやコニャック、シュナップスを浴びるように飲みながら、胸を強調するようなドイツの民族衣装を着せられ、きゃあきゃあと嬌声をあげているU459たちⅩⅣ型「乳牛」の身体を揉みしだいている…


ザール「い、いえ…」

ヴァイス大尉「ティルピッツ!……ティルピッツは?」

U100「どうやらおねんねの時間みたいですなぁ…♪」一同が爆笑する

ヴァイス大尉「…U100、ティルピッツに何かしたのか?」

U100「いいえ…♪」

ヴァイス大尉「…ふむ、いずれにせよ諸君は規律を守る気がないようだ」

U99「規律はともかく戦果は挙げています…一魚雷につき一隻で」

U47「私の牡牛の角だって相変わらず冴えわたっている…レッド・エンサイン(※英商船旗…赤地の旗の隅にユニオン・ジャックが入っている)があれば突進してやるさ!」

U29(ⅦA型)「…うまいっ、私が「カレイジャス」を撃沈した時みたいに冴えてるな!」(※カレイジャス…英空母。1939年9月17日に撃沈された)

ヴァイス大尉「…もう結構。この調子なら私も他の手を考えさせてもらう」

………


140 ◆b0M46H9tf98h2018/03/27(火) 03:28:34.74wlDgRadb0 (3/3)

提督「…それで?」

ヴァイス提督「ですが結局のところ、ひんぱんに長期の出撃をさせられて、かつ戦果もあげているUボートたちが唯一持てる休息時間であることを考えると強く出ることも出来ず…ティルピッツも戦果が少なかったことからUボートたちにはにらみがきかないままで……」

提督「…そのまま転属に?」

ヴァイス提督「ええ……昇進はしましたが、結局キールの潜水艦隊では勝手放題されたままで終わってしまいました。ティルピッツもそのせいでより病弱になってしまい……カンピオーニ提督はどうやってあんなに和気あいあいと艦娘たちを仲良くさせているのですか…っ!?」

提督「落ち着いて下さい、ヴァイス提督…ね?」よく見るとヴァイス提督の頬がほのかに紅くなっている…食事中に出した美味しい白ワインと質量ともにたっぷりの夕食がついついグラスを誘い、飲みすぎてしまったらしい……

ヴァイス提督「しかし…っ、カンピオーニ提督は一見すると何も厳しいことは言っていないのに、どうしてこのように上手く……くっ!」テーブルの上に出してあったワインを一気にあおるとくやしげな表情を浮かべた……

提督「…シャルロッテも大変だったのね……よしよし」そっと席を立ってぎゅっとヴァイス提督を抱きしめると柔らかなプラチナ・ゴールドの髪を撫でつつ、そっと髪を束ねていたゴムを外す…

ヴァイス提督「…カンピオーニ提督…っ」

提督「……よかったら、髪をとかしてあげますね」寝室の化粧台からヘアブラシと香水を持ってきて、ヴァイス提督の後ろに立った…

ヴァイス提督「あ…いえ、そのようなお気遣いは不要です……///」

提督「まぁまぁ…」さらさらでくせのない髪に優しくブラシをかける……

ヴァイス提督「こんな…恥ずかしい物語まで聞いていただき、その上で少将に髪をくしけずらせるなんて……」

提督「ふふ、かまいませんよ…ヴァイス提督はまるでレーヴェ(ライオン)のように誇り高く、芯の強い方なのですね♪」

ヴァイス提督「……そ、そんなことは///」

提督「…ありますよ。さ、せっかくですからお化粧もしてみましょう?」ヴァイス提督の髪に、さっぱりしたシトラス(citrus)系の香水をひと吹きし、寝室に案内する…

ヴァイス提督「いえ…私に化粧など似合いませんから……」

提督「そう言わずに…私も気分が落ち込んだ時はお化粧に時間をかけて集中するんです。いい気分転換になりますし、何よりお化粧は女性の特権みたいな物ですから♪」

ヴァイス提督「……そこまでおっしゃるのなら、お願いします」

提督「ええ♪」


…提督寝室…

提督「さて…と」化粧台の前に座らせ、チークの粉やルージュが制服に付かないように、適当なバスタオルを首からかけた…

ヴァイス提督「…化粧品だけでこんなに……これだけの物をいったいどこに使うのですか?」

提督「んー…いつも使うのはほんの数種類で、ここに並べてある化粧品はたいていもらい物なんです」

ヴァイス提督「もらい物…男性からのプレゼントですか?」

提督「いいえ?…ここにあるのは基本的にお付き合いのあった以前の恋人たちや、軍の上官や同僚……元部下の娘たちや、私が親たちからもらったものもあります♪」

ヴァイス提督「えーと…しかし、時には男性士官からもらうこともあったのでは?」

提督「お付き合いできない方に贈り物をもらうのは申し訳ないので、全てお返ししています」

ヴァイス提督「……そ、そうですか」

提督「ええ…さ、まずは下地を作りましょうか♪」すっ…と指先で頬を撫で、後ろから身体を寄せる

ヴァイス提督「…うわっ」

提督「ふふっ…大丈夫ですよ、とって食べたりはしませんから♪」パフで下地をのせて行き、暗くなりがちな喉元や頬骨の下のエリアへ軽く白粉をはたく…どちらかと言えば白っぽく血色の悪いヴァイス提督の頬には軽く頬紅をのせ、目の下も暗くならないように明るい色を置く……上まぶたにはパッと明るいパステルピンクのラメ入りアイシャドウを引き、厳しい表情を少しぼかす…

ヴァイス提督「…なんだか、自分の顔が変わっていく気がします」

提督「ふふ、これは新型の迷彩ですから…少し時期外れですが、華やかな花畑でクロッカスやアネモネに偽装できるような春用の迷彩ですよ♪」…きゅっと引き締まっている薄い唇には華やかで優しいピンクパール色のルージュを引き、こてをあてて髪を軽くウェーブさせる…

提督「さぁ、できました…どうですか?」

ヴァイス提督「…何と言うか、軍人にはふさわしからぬ雰囲気ですが……休暇の時に時間があれば、こうした格好をしてみるのもいいかもしれません」

提督「ふふ、それじゃあせっかくの機会ですし…時々ここに来てもらって、戦術以外にお化粧も覚えていったらどうでしょう♪」

ヴァイス提督「…いえ、そこまでしていただくのも……そもそも今回のプログラムでは戦術論を学習し、帰国してからの艦隊行動に活かすために来ているのですから」

提督「ふふ、分かっています…でも、覚えられる事を覚えないで済ますのは「時間の有効活用」を考えるとひどくもったいないでしょう?」

ヴァイス提督「…たしかに。たかが化粧と言えども、何の役に立つかは分かりませんね」

提督「でしょう?」

ヴァイス提督「……分かりました。とりあえず今日は話を聞いて下さって、ありがとうございます」

提督「どういたしまして♪」



141 ◆b0M46H9tf98h2018/03/29(木) 00:55:17.94B3eVOtYu0 (1/2)

…翌日…

ヴァイス提督「…昨夜は申し訳ありませんでした、少将閣下!」直立不動の姿勢で提督に平謝りしているヴァイス提督に、食堂で午前のコーヒーや紅茶を楽しんでいる艦娘たちは何事かと注目している…

提督「そんな、お気になさらず……私と『親しい』日本の提督も「困ったときはお互いさま」ってよく言っていますし…ね?」

ヴァイス提督「いえ…昨夜は夜分遅くにもかかわらずお部屋にあがり込んで、大変ご迷惑をおかけしました……さらに化粧品までいただいてしまい、申し訳ない限りです…!」

提督「ふふ、いいんですよ……差し上げた化粧品は私にはあまり似合わない、きりっとした雰囲気の物でしたから…ヴァイス提督に使ってもらった方が「効率的」でしょう?」

ヴァイス提督「それは……まぁ、たしかに効率的で無駄がないですね」

提督「でしょう?…ところで、よかったら一緒に午前のお茶でもいかがですか♪」

ヴァイス提督「は、それではちょうだいいたします……」

提督「…どうかしました?」

ヴァイス提督「いえ…どうも先ほどから艦娘たちからの視線があるのですが」

ライモン「……あの、カヴールさん…今の、まさかとは思いますけど…」

カヴール「ええ…ヴァイス提督が確かに「夜分にもかかわらず上がり込んで迷惑をかけました」とおっしゃってましたね…これはどういう意味か提督にお聞きする必要がありそうですね♪」

リットリオ「もぉ、私が妹たちと「仲良く」している夜に限ってドイツの提督を部屋に連れ込むなんて……提督もなかなか捨てておけないんだから♪」

ローマ「…っ///」

ヴェネト「もう、姉さんったら…みんなに聞かれちゃう///」

デュイリオ「あらまぁ♪……それはそうと、ヴァイス提督のかけた「迷惑」とやらについて、今夜はたっぷりと提督に尋ねないといけないわ♪」

提督「…あー」

ヴァイス提督「その…申し訳ありません。私がお邪魔したせいで何か艦娘たちと予定していたことが出来なくなってしまったのですね?」

提督「えーと…ヴァイス提督の考えているような真面目なこととはおそらく違いますからお気になさらず……それで、飲み物は…」

ヴァイス提督「カンピオーニ提督と同じものを」

提督「ええ、分かりました……エリトレア、私とヴァイス提督にカプチーノの砂糖二さじ、ミルクはぬるめでスプーマを(泡)多めにして、濃く淹れたものをお願い♪」

エリトレア「はぁーい♪」

ヴァイス提督「あの…カンピオーニ提督……」

提督「ええ、なんですか?」

ヴァイス提督「今頼んだのはコーヒーですか?」

提督「そうですよ?」

ヴァイス提督「イタリアではコーヒー一杯にそんなに色々言わないといけないのですか……」

提督「えーと…私は注文の少ない方なのですが……そんなに多かったですか?」

ヴァイス提督「ええ…そう思えました」

提督「ふふ…それじゃあきっと「お国柄」でしょうね♪」カプチーノを受け取ると眺めのいい席に座り、鮮やかな海を眺めつつゆっくりとすすった…

提督「…ふぅ、美味しい♪」

ヴァイス提督「…確かに美味しいです」

アヴィエーレ「やぁ提督……隣、いいかな」

提督「あら、アヴィエーレ…今日もエースパイロットみたいで格好いいわね♪」アヴィエーレは毛皮の襟付き革ジャケットとサングラス…グレイグリーンの乗馬ズボンの裾は黒の革長靴につっ込んであり、航空チャートも一緒にねじ込んである…

アヴィエーレ「グラツィエ…ところで提督、ちょっと欲しいものがあるんだ」

提督「欲しいものねぇ……家具とか?」

アヴィエーレ「いや、家具は充分にあるよ……ふふ、何が欲しいか分かるかな♪」

提督「なら香水とか…でもアヴィエーレはあんまり香水や化粧品は使わないものね……じゃあプラモデルの道具や機材とか…でも休暇で一杯買って来たのよね?」

アヴィエーレ「あぁ、そうだね…どうだい?」

提督「うーん、何かしら……だめ、降参するわ♪」両手を上に持ち上げて肩をすくめた

アヴィエーレ「そっか、なら教えるよ…♪」ちゅっ♪…と頬に軽くキスをしてから、ぐっと身を乗りだした……




142 ◆b0M46H9tf98h2018/03/29(木) 01:51:46.88B3eVOtYu0 (2/2)

提督「…なるほど。「戦前の飛行艇を開発で出せないか」……ねぇ?」

アヴィエーレ「ああ、そうなんだ…ほら、提督がこの間「ここの基地祭がある」って言っていただろう?」

提督「ええ、まだひと月は先だけど……それで?」

アヴィエーレ「いや、せっかく基地祭があるんだから、私の作ったプラモデルでも並べようかと思ったんだ…だけどね、1/72スケールの飛行機じゃ並べてみてもちょっと小さいし、お客さんの印象に残らない気がするんだ……で、開発用のタロットで少し「いたずら」できないものか…とね♪」

提督「なるほど…それにしてもアヴィエーレは今から基地祭の事を考えてくれているのね♪」

アヴィエーレ「なぁに、操縦士って言うのは派手なのが好きだし…我が国のアクロバットチーム「フレッチェ・トリコローリ」と言えばなかなかの物だから、ここでもちょっと真似事みたいなことが出来たら楽しいだろう?」

提督「なるほど……でもここには滑走路がないから、海面から離水できる飛行艇や水上機が欲しい…と」

アヴィエーレ「そういうこと…で、どうかな?」

提督「うーん…主計部の査察はあるけど、「カンムスカード」で外れが出ることはままあるし……いいんじゃないかしら♪」

アヴィエーレ「よしっ……実は出してほしい機体もある程度決まっているんだ♪」

提督「あら、そうなの?」

アヴィエーレ「あぁ…この飛行艇なんだけど……提督でもさすがに知らないかな?」革ジャケットのポケットからモノクロ写真を取りだした…水面に浮かんでいる飛行艇は流麗な胴体と速度の出そうな薄翼、それに胴体の支持架に取り付けられたエンジンが特徴的で、モダンでスマートなスタイルが美しい…

提督「えーと……この機体は確か、「マッキM33」よね」

アヴィエーレ「お…さすが提督だ。正解者にはアマルフィ海岸の旅を一週間……と言いたいところだけど、チケットがないからね…代わりにキスをあげよう♪」

提督「あら、ありがと…♪」ちゅ…っ♪

ヴァイス提督「…これがイタリアでは普通なのか…わが国では考えられんな……」コーヒーをすすりながらなかばあきれ、なかば感心した様子のヴァイス提督…

提督「それにしても「マッキM33」ねぇ…25年のシュナイダー・トロフィーだったかしら?」

アヴィエーレ「ああ、そうだよ…二機制作されて一機はレースで三位に食い込む腕の冴えを見せたんだけど、エンジンに他国のお下がりを買ってくるようなフトコロ具合だったからね……それにアメリカのパイロットはあのドゥーリットルだったはずだし」


(※ドゥーリットル…太平洋戦争初期に米国民の士気を高揚させるべく、空母「ホーネット」からB-25「ミッチェル」中型爆撃機を発進させ東京を爆撃する「トーキョー・エクスプレス」を実行した飛行隊長。米軍屈指の腕利きパイロット)


提督「なるほど、それは分が悪かったわね」

アヴィエーレ「ああ…だからもう一度飛ばしてあげたいのさ♪」

提督「分かったわ……それじゃあ、今度の建造の時にやってみるから一緒に来て?」

アヴィエーレ「了解♪」

提督「…さてと、それならしばらく午後の映画は飛行艇の映画にしましょうか♪」

ヴァイス提督「…それはそうと構わないのですか」

提督「何がです?」

ヴァイス提督「開発に使うべき資材や労力をそのようなことにつぎ込んでしまって、鎮守府運営の妨げになりませんか」

提督「妨げになるようなら許可しませんし…それに、いつも戦闘のためにだけ労力を割いていたのでは気が休まらないでしょう?」

ヴァイス提督「なるほど…そう言う考え方もあるのですか」

提督「ええ…もっとも、陸軍と違って砂漠でパスタは茹でませんが♪」

ヴァイス提督「…そのエピソードは聞いたことがあります……が、本当なのでしょうか?」

提督「ふふっ、もちろん冗談に決まっていますよ♪…だいたいイタリア王国陸軍の主食は軍用ビスケットでパスタではありませんし、陸軍は補給が乏しかったのでパスタにありつけるような事はあまりなかったはずです」

ヴァイス提督「なるほど…てっきり本当の事かと思っていました」

提督「まさか…ヴァイス提督だって「ドイツ人は朝・昼・晩とジャガイモを食べている」なんて言われたら冗談だって分かるでしょう?」

ヴァイス提督「ええ、それは明らかに冗談ですが……でも、ちょっと待ってください…」手帳をめくり始めるヴァイス提督…

提督「?」

ヴァイス提督「いえ…出発前の食事ですが……朝食にポテト・パンケーキ、昼は焼きジャガイモとソーセージ…夜はアイントプフでジャガイモが入っていました……」(※アイントプフ…ポトフのような具の多いスープ)

提督「…」


………


143 ◆b0M46H9tf98h2018/03/30(金) 01:10:26.19lLRiExqy0 (1/1)

…工作室…

提督「さてと…ジャガイモの話は忘れて開発にいそしむとしましょう♪」

アヴィエーレ「ああ、そうしよう…じゃあまずはイメージトレーニングをしてもらおうか」有名な「紅の飛行艇を駆るブタ」が主人公の漫画を取り出し、提督の手に押し付ける

提督「はいはい、分かりました♪……よいしょ」隣の船渠でたゆたうさざ波からの照り返しがちらちらと天井を彩り、涼風が吹き抜ける…

アヴィエーレ「…どうだい?」

提督「ええ……前に読んだことはあったけれど、相変わらずこの作中に流れているエスプリ…っていうのかしら、雰囲気がとっても好きよ♪」

アヴィエーレ「だね…私も操縦が出来たなら提督を前席に乗せてあげるんだけどね」

提督「ふふ、ならシュパンダウ機銃を一丁降ろさないと♪」

アヴィエーレ「ははっ、そうだね……もっとも、提督は小島の持ち主でシャンソンを歌っている方がいいかな…そうすればここの艦娘はみんな提督に恋をすることになるからね♪」

提督「それは嫌よ…だって、好きになった人に限って空に上がって行ってしまうんだもの……でしょう?」ぎゅっとアヴィエーレの手を握りしめる…

アヴィエーレ「…ふっ、そう言われると返す言葉もないよ……提督…///」ぐっと提督のあごを持ち上げ、唇を近寄せる…

提督「…ん///」…と、そこに三角帽と燕尾付きの上衣だったり、白の詰襟だったりする艦娘の一団がどやどやと入ってきた……艦名に提督や艦長、あるいは海相の名前が付いている潜水艦たちで、わらわらと提督を取り囲む…

マルチェロ(マルチェロ級大型潜)「…さてさてカンピオーニ君、ご機嫌いかがかな……潜水艦を建造すると言うのに本官に教えんとは水くさいではないか♪」

エモ(マルチェロ級)「提督、私でよかったら何でも言いつけて下さい♪」

ファー・ディ・ブルーノ(カッペリーニ級大型潜)「私にもぜひお手伝いさせてもらいたいですね」

ベネデット・ブリン(ブリン級大型潜)「いかにも…本官もお手伝いいたします。何しろ「ベネデット・ブリン」と言えば造船中将としてそこそこ有名でしたからな♪」

サイント・ボン(カーニ級大型潜)「提督。マルチェロたちに聞きましたが、何でも新しく建造を行うそうですね……本官も今は「イタリア王国海軍を育てた海相」としてお手伝いに参りましたぞ♪」


アヴィエーレ「…やれやれ、とんだ邪魔が入ったね」

提督「ええ…でも後の楽しみが出来たじゃない♪」

アヴィエーレ「ふふ…かもね。……さ、それじゃあ開発にいそしもうか!」…白紙の「カンムスカード」と青い図鑑のような「カンムス全書」を机に置いた

提督「ええ…それじゃあ行くわよ……ドロー!」さっと群青色の光が辺りを照らすと提督は「カンムス全書」を左手で持ち、カードを右手で投げ上げる……

アヴィエーレ「うーん…カント25AR飛行艇だ……大戦初期の割とありふれた水偵だね…」提督はパシッとつかんだカードをアヴィエーレに渡し、二人で絵柄を確認する…

提督「まぁ、そんな簡単には出ないわよね…じゃあ、もう一回……ドロー♪」

アヴィエーレ「今度はRo43水偵か…アルカナは「航空兵装」だから近いとは思うんだけど……」

提督「思っているカードが出ないのも何だかすっきりしないわね…せーのっ、ドロー♪」

アヴィエーレ「むむ……またRo43か…せめて飛行艇が来ないかな」

提督「んー…意識はすっかり紅の飛行艇になっているんだけど……頭の中で「ウォォォォ…」っていうエンジン音の描きこみまで再生されているのよ?」

アヴィエーレ「じゃあもう少しなのかね……応援してるから頑張って」

エモ「うーん…何が欲しいのかは知りませんが、私も応援してますよ♪」

ブリン「本官も応援しております。何しろそれが終わらんと、潜水艦の建造に取りかかれないのですから♪」

プロヴァーナ「全く同感ですな…それに、提督には憲兵の特別監査の時ずいぶんかばってもらった恩義があるので♪」

モロシーニ「ヴェネツィアでちんぴらの頭を冷やしてやったり、クルティザン(高級娼婦)のお姉さま方と遊んだのがそんなに「いかん」と言われるとは、何とも理解に苦しむがな……とはいえ、提督に迷惑をかけた分はちゃんとお返しせねばならん」

バルバリゴ「いかにも…真のヴェネツィア人は律儀で情に厚く、強きをくじき弱きを助ける好漢揃いなのだ!」

提督「ふふ…ありがと♪」

アヴィエーレ「…ふふ、何とも言い話じゃないか……って、「ピアッジョP7」だって!?」ひょいと受け取ったカードを脇に置こうとして、慌てて絵柄を見直す

提督「ピアッジョP7……って、あの「手が四本必要」な飛行艇?」

アヴィエーレ「ああ…それにしてもこんな珍しいのが来るとは驚いたなぁ!」

提督「…ちょっとよそ見をしているくらいの方がいいのかもしれないわね」

アヴィエーレ「ああ…それじゃあ……ちゅっ♪」

提督「…んっ!?」

アヴィエーレ「…さて、結果はどうかな……っと」

提督「もう…さっき「後でしてあげる」って言ったのに……ふふっ///」


144 ◆b0M46H9tf98h2018/03/31(土) 01:58:26.82v8Ho/nM40 (1/2)

アヴィエーレ「あー…提督」

提督「なぁに、アヴィエーレ♪」

アヴィエーレ「今度から開発の時はあさっての方を向いてやった方がいいんじゃないかな……出たよ」

提督「……嘘でしょ?」

アヴィエーレ「嘘なもんか…ほら」真っ赤に塗られたマッキM33飛行艇が、まさに離水しようとしている絵柄のカードを見せた…

提督「…これはまた、ずいぶんとあっさりできちゃったわね……」

アヴィエーレ「ま…できたんだから文句なし……お礼に私の唇をあげよう♪」着ている物も態度も格好いいことは間違いないが、駆逐艦だけにどうしても背の高さが足りないアヴィエーレ…提督を腰掛けに座らせると、少し身を屈めてキスをした……

提督「んっ…ふふ、それじゃあさっそく飛ばして来たら?」

アヴィエーレ「ああ、そうさせてもらおう…チャオ♪」人さし指と中指の二本でキザっぽい敬礼をすると、足取りも軽く出て行った……

ブリン「行ってしまいましたな……それでは、今度はこちらの方に努力してもらいましょう♪」

提督「ええ…でもちょっと待って……さすがにくたびれたわ」椅子に腰かけたままアイスティをすすり、棚のあちこちを見回した…

バルバリゴ「……どうしたのだ?」

提督「ええ、何か甘い物が…ここにクッキーがあったはずよね……」

エモ「それは「夏季休暇の間にネズミや虫がたかったりしないように」…って言って、バカンスの前に食べちゃいましたよ?」

提督「あー…じゃあここにあった板チョコレートは?あれは休暇の後に入れたのだけど」…スパナやレンチの入っている引き出しの中に、一つだけ小ぎれいな紙が敷いてある引き出しが入っている……

ファー・ディ・ブルーノ「…あぁ、それでしたらこの間の掃海任務の後「ガッビアーノ」と「チコーニャ」がもぐもぐしておりましたな」

提督「……このティーセットと一緒に入れておいたピスタチオ入り焼き菓子は?」

サイント・ボン「申し訳ない。そのお菓子なら昨日の訓練後に食べてよいかオリアーニたちに聞かれ「別にいいのでは」と本官が言ってしまった……」

提督「むー……お菓子なしで建造なんかできないわ、何かないの?」

モロシーニ「と言ってもなぁ…我々は菓子など持ち合わせてはいないぞ」

バルバリゴ「食堂に電話をかけたらどうだ?」

提督「うーん…」

チコーニャ「提督、ライモンドから書類の事で……って、どうかしたんですかぁ?」

提督「あ、ちょうどいい所に…ねぇチコーニャ、何かお菓子を持っていないかしら?」

チコーニャ「お菓子…れふか……ちゅぱ…手持ちはちょっと…」口の中で何かを動かしている…

提督「そう…じゃあ口に入っているそれは?」

チコーニャ「えーと、アメ玉れふよぉ……」

提督「ねぇ、チコーニャ…私、そのアメが欲しいのだけど♪」

チコーニャ「ふぇ…っ!?」

提督「開発で体力を使ったから甘い物が欲しくて仕方ないのに、ここにあったお菓子がみんな食べられちゃっているんだもの……ね、いいわよね?」

チコーニャ「でも…ちゅぱ……これ、私の食べかけですよぉ?」

提督「全然かまわないわ…むし歯なんてないでしょう?」

チコーニャ「はい……でも、本当に?」

提督「ええ…ぜひとも私にちょうだいな……♪」

チコーニャ「分かりました…それじゃあ何かお皿を……」

提督「ふふ、直接ちょうだいするから必要ないわ……れろっ…ぬちゅ……あむっ…♪」

チコーニャ「んちゅ…んんっ、ちゅる……ん♪」てろっ…と唾液の糸を引きつつ、大きなガラス玉のようなアメを口移しする……

提督「ちゅぱ…うん、おいひい……♪」

チコーニャ「き、気に入ってもらって何よりです…っ///」

ブリン「……さて、それではいい加減建造に入ってもらおうかな」

提督「ふぁ…い」


145 ◆b0M46H9tf98h2018/03/31(土) 14:09:00.85v8Ho/nM40 (2/2)

提督「…それじゃあ、レバーを引くわね」

ブリン「そうしよう♪」

サイント・ボン「準備は出来ておりますよ」

提督「トーレ(さーん)…ドゥーエ(にーい)…ウーノ(いーち)……建造開始♪」…と、そこにグレイ提督が優雅な足取りで入ってきた

グレイ提督「…あら、ちょうどいいタイミングだったようですね」

提督「グレイ提督…どうなさいました?」

グレイ提督「いえ、わたくしもちょうど報告書を書き終えたところでしたので……よろしかったら少しお話でも致しませんか?」

提督「ええ、いいですよ…お菓子はありませんがアイスティをどうぞ?」

グレイ提督「あら、これは涼しげで結構ですね……ちなみに、アイスティはアメリカ発祥の物なのですよ」

提督「えーと…確か万博か何かの暑い日だったそうですね?」

グレイ提督「ええ、さようです……ふぅ、それにしても南イタリアは色彩が豊かで…素晴らしい保養地ですね」

提督「ふふ、堅苦しい話なんてできなくなるでしょう?」

グレイ提督「ええ。むろんヴァイス中佐は別でしょうが…♪」

提督「そうですね……ところでグレイ提督は映画を見ますか?」

グレイ提督「ええ、多少は見ますよ…何か?」

提督「いえ、毎日午後に流している映画なのですが、せっかくイギリスとドイツからお客様がおいでになったのですから、それぞれの国の映画を流そうと…」

グレイ提督「なるほど、いいですね」

提督「で、せっかくですから「007シリーズ」でも流そうかと…どれがお勧めですか?」

グレイ提督「なるほど…でしたらやっぱり「ドクター・ノー」か「ムーンレイカー」が一番ですわ」

提督「そうですか?」

グレイ提督「ええ…わたくしもシリーズは通して見ておりますが、特に「ドクター・ノー」は数十回ほど見ましたもの」

提督「あー…」(…まさかグレイ提督が007好きとは……これは話が長くなるわね)

グレイ提督「何しろ時代が時代でしょう?…最初は「ボンドカー」に防弾ガラスが付いているだけで大変な仕掛けだったわけですわね、それが次第に水中に潜ったり宇宙に飛び出したりと、どんどんアクションや表現が過剰になっていくわけですわね……と言っても時代を考えると「近未来の装置」やガジェットは大変にリアリティがあってよろしいですし、わたくしはどの作品も面白く拝見させてもらっております…が、やっぱり初期の大きなサイレンサーをつけたワルサーPPKで活躍している頃が最もリアルでそれらしいと、わたくしの『友人』も申しておりましたわ。後はやはり女性の誘惑に弱い所がスパイらしからぬところではありますが、それもまたショーン・コネリーが斜め上を見上げた時に浮かべるあの笑顔があると不思議と許せてしまう物なのですね……ちなみに…」


提督「…あー、はい」

グレイ提督「わたくしの車についてはまだお話しておりませんでしたわね?」

提督「ええ、そう言えばそうでしたね……グレイ提督はやっぱりロールス・ロイスですか?」

グレイ提督「実家は「ロールスロイス・ファントムⅣ」ですわ…とはいえわたくしが自分で運転するのにRRは少しおっくうですし、「ボンドカー」にあこがれたこともあって、気軽に使える「アストン・マーチン・DB4」にしております」

提督「…DB4が気軽に使える車……ですか」

グレイ提督「ええ…だってセバスチャンに……失礼、セバスチャンは実家の執事のことですわ……とにかくセバスチャンに運転をお願いしないで済みますもの」

提督「あー…なるほど」

グレイ提督「ええ、それに当時は免許も取りたてで「自分で運転してみたい」と思っておりましたし…車を走らせるのは楽しいものですわ」

提督「…免許取り立てでアストン・マーチンに……?」

グレイ提督「ええ…幸い父が運転教官を雇って下さいまして、実家の周囲で練習をしたのです……一周ほんの数マイルほどでしたから、乗馬の代わりによく練習したものですわ」

提督「…」

ブリン「…これが「ホンモノのイギリス貴族」というものですな……」



146 ◆b0M46H9tf98h2018/04/02(月) 01:14:07.04sxs6XrCM0 (1/3)

提督「あー…グレイ提督、そろそろ建造が完了しますよ」

グレイ提督「まぁ、それは楽しみですね……ヴァイス中佐にはもう声をおかけしましたの?」

提督「ええ、もうすぐ来ますよ」

ヴァイス提督「…申し訳ありません、遅くなりました」かちっ!…とかかとを鳴らし、滑らかに敬礼する

ビスマルク「遅れて失礼した……が、肝心な所には間に合ったようだな」

ティルピッツ「ええ…大事な場面に間に合ったようで何よりです……」

提督「そうね…さ、こちらへどうぞ♪」


…カウンターの時間がゼロになり、「クローゼット」の中からまばゆい光が射しこむ……やっと目を開けられる程度に光が薄れると、そこには中学生程度の艦娘たちが七人と、その七人よりちょっと大柄で、いささか印象の異なる二人が並んでいる…七人の方は淡い灰色のぴっちりした水着姿で、淡い水色や紫の瞳と艶のある肌が透き通るような美しさだが、中の数人はサッキュバスのような際どい色っぽさを醸し出している……もう二人は文学者か何かのようで、ペンと本を抱えている…


銀白色の髪をした艦娘「ボンジョルノ!……あなたがここの司令官ね?」

提督「ボンジョルノ♪…ええ、私がここの提督。フランチェスカ・カンピオーニ少将よ♪……それじゃあ自己紹介をしてもらえる?」


銀白色の艦娘「了解したわ!……私はアルゴナウタ級中型潜、ネームシップの「アルゴナウタ」よ!…艦名は「アルゴー号の乗組員」って意味ももちろんだけど、イカの一種って意味もあるの。敵の船なんて巻きついて沈めてあげちゃうから♪」…どうやらイカの触腕をイメージしているらしく、左右のこめかみからひと房ずつ髪が長く伸びていて、透明感のある肌はまるで新鮮なヤリイカのように見える……


提督「傑作中型潜「600」型の第一弾ね……お迎え出来て嬉しいわ♪」ちゅっ♪

アルゴナウタ「あんっ…提督はなかなか大胆なのね。唇も柔らかだし、気に入ったわ♪」

提督「ふふ、ありがと…」

淡いスミレ色の髪をした艦娘「…いいですか、提督?」淡いスミレ色の髪がずいぶん長く伸びていて、透明感のある肌は艶やかでみずみずしい…全体的にはかなげな印象で繊細な感じに見える…

提督「ええ、お願い♪」

スミレ色の艦娘「では…私はアルゴナウタ級、「フィザリア」です…一見弱そうに見えるでしょうが、騙されると痛い目に遭いますよ♪」

提督「…なるほど、それで……刺されないように気を付けないといけないわね♪」…フィザリアは猛毒のクラゲ「カツオノエボシ」で、その夢のような美しい外見からは想像できないほど危険だったりする……

フィザリア「ええ…キスしてもいいですけど……毒かもしれませんよ♪」

提督「ふふ、刺さないでね…?」ちゅっ…♪

薄物を羽織っている艦娘「初めまして、提督…アルゴナウタ級、「ジャレア」です…艦名はゼリーだとか、「クラゲ」の事を指していると言われています……」ゆらゆらととらえどころのない雰囲気ではあるが、夢見るような表情は幻想的で美しい…

提督「それでそのシースルーのケープを羽織っているのね?」

ジャレア「はい……それではごあいさつに…ちゅっ♪」

提督「よろしくね、ジャレア…♪」

淡い紫色の瞳をした艦娘「初めまして、アルゴナウタ級の「ジャンティーナ」です……好きなのは海面に漂っていることと、フィザリア(カツオノエボシ)を食べることです…♪」どこかのんびりしたようなとろんとした目つきで、頭には淡い紫のカタツムリのような髪飾りをつけている…

フィザリア「や、止めてよ…恥ずかしいから///」

提督「ふふっ、ジャンティーナだけに…ね♪」…薄紫のカタツムリのような殻を持ち、自分であぶく作って浮きにすると海面をふわふわ漂って、カツオノエボシやクラゲを食べる「ジャンティーナ」(アサガオガイ)…それだけに、よく見ると片手にシャボン玉の入れ物を持っている……

ジャンティーナ「はい…フィザリアは大好きです……♪」

提督「それで…貴女が……っ!?」隣の艦娘と視線が合った瞬間、身体が麻痺したようになる提督……相手の艦娘は何とも美しいが髪を振り乱していて、首元につけた金の蛇をかたどった首飾りに、伸びた爪と紅いルージュがどこかぞっとさせるような毒々しさを含んでいる…

髪の乱れた艦娘「初めましてねぇ…提督さん……アルゴナウタ級の「メドゥーサ」よ…クラゲって言うような意味もあるそうだけど♪」つぅーっ、と提督の頬を指先で撫で上げる…

提督「はぁ…はぁ……んはぁ…」

メドゥーサ「ふふ…石になったりはしないから安心なさいね♪」

提督「くはぁ…はぁ……ふぅ…え、えーと…それで、あなたが……」

透明な感じのする艦娘「アルゴナウタ級、「サルパ」です…クラゲの一種とでも覚えておいてもらえれば大丈夫です♪」

提督「よ、よろしくね…♪」

サルパ「はい♪」

提督「それであなたが……んっ!?」いきなりするりと絡みつかれ、ぐっと抱きしめられる…軽く締め付けられているだけのはずが、しなやかな筋肉質の身体をしていて引き離せない…

しなやかな艦娘「…ふふ、アルゴナウタ級「セルペンテ」……海蛇の事ね。メドゥーサとは似ているけれど、間違えないでね…♪」

提督「だ、大丈夫よ……は、離してもらえるかしら?」

セルペンテ「あら残念…もっとぎゅっとしてあげてもよかったのに……♪」



147 ◆b0M46H9tf98h2018/04/02(月) 01:45:35.30sxs6XrCM0 (2/3)

グレイ提督「…なかなか独特の艦娘たちですこと」

ヴァイス提督「な、何なんだ…この、大きさに似合わぬ妖しい雰囲気は……」

ビスマルク「…イタリアのUボートは……全員こんななのか…?」

ティルピッツ「…あ、姉上…私を守ってください……何とも恐ろしい相手で…」

ビスマルク「…貴様も戦艦だろうに、たかがUボートにおびえることがあるか……全く、鉄血精神が足らんのだ…!」

ティルピッツ「…姉上は動けないでいる時に潜水艦が忍び寄ってくる恐怖を知らないんです……!」

ヴァイス提督「…馬鹿っ、こんなところで恐れをなしていてどうする……私が付いているんだからしっかりしろ…!」

提督「……えーと、それでお二人が…?」

ペンを持っている艦娘「あー…はい。セッテンブリーニ級中型潜、文学者で愛国者の「ルイージ・セッテンブリーニ」です。イタリアに栄光を♪……申し訳ない、ごく普通のあいさつになってしまって…」

提督「あー…いいのよ、それが普通なのだから……とりあえず、これから一緒に頑張りましょうね」

セッテンブリーニ「はい、なにとぞ…///」

提督「ええ。それであなたが…」

豪華なケープをまとった艦娘「…セッテンブリーニ級の二番艦、古い政治家から名前を頂いた「ルッジエーロ・セッティモ」です。よろしく頼みます♪」親しげにニコニコしながら提督の肩を抱いて背中を軽く叩き、左右の頬にキスをする…が、その目は鋭く、権謀術策や暗殺が渦巻いていたイタリアの政治を渡ってきた策略家らしさが見える……

提督「よろしくね、セッティモ…それじゃあ全員お腹が空いているでしょうし、食堂に行きましょうか♪」

アルゴナウタ「それは助かる…何しろ腹ペコだ♪」

メドゥーサ「そうね…♪」

セルペンテ「ふふ、新鮮な魚が食べたいわ…♪」

提督「それじゃあ鯛のカルパッチョか、それともパスタにペスカトーレでも作りましょうか♪」

ジャンティーナ「どちらも美味しそうです…♪」

ブリン「うむ、ここの食事は大変美味しいぞ。保障しよう♪」

ジャンティーナ「えーと…提督のような恰好ですが……貴女は?」

ブリン「これは失礼、本官はブリン級大型潜の「ベネデット・ブリン」…きっと名前は聞いたことがあるでしょう」

ジャンティーナ「あぁ、はい…光栄です♪」

メドゥーサ「…それで、貴女はどなたかしら…ねぇ?」

サイント・ボン「本官はアミラーリオ・ディ・サイント・ボン…商船攻撃用大型潜「アミラーリオ・カーニ」級です」

メドゥーサ「あらぁ…偉大な海相の名前を頂いた艦なのね…ふふ、頼もしいわ……♪」

サイント・ボン「あー…うむ、頼って頂ければ本官も嬉しく思いますよ……」

メドゥーサ「ええ…ぜひそうさせてもらいたいわね……」

………


148 ◆b0M46H9tf98h2018/04/02(月) 02:41:20.73sxs6XrCM0 (3/3)

…艦娘紹介…


潜水艦

中型潜「アルゴナウタ」級。1932~33年生まれ。七隻


イタリア王国海軍の沿岸用中型潜で、排水量は650トン(水上)/800トン(水中)。単殻・サドルタンク式

30年竣工の中型潜「バンディエラ」級や31年竣工の「スクアロ」級などに連続するように建造された中型潜。
一部性能の不満足だった「バンディエラ」級と、その弱点を残していた改正型の「スクアロ」級よりも一回り小型で性能が優れ、カタログ値以外の実績もよかったことから以後の中型潜のモデルタイプになり、戦前に海外への輸出も行われた優秀艦

水上排水量が600トン前後だったことから「600」型と総称され、実用上の改修を次々と加えられていき、最終型の「フルット」級、およびイタリア敗戦で完成しなかった「フルットⅡ」級や「フルットⅢ」級まで計画されるなど実質的な主力潜水艦として扱われ、多くの改修型や準同型を擁する中型潜シリーズとなった

主機は1200馬力/800馬力で、速度は14ノット/8ノット…武装は533ミリ魚雷発射管4門(艦首)/2門(艦尾)と、102ミリ単装砲一基、13.2ミリ・ブレダ単装機銃2基といたって平凡


…性能もなかなかで大型潜に比べ燃料消費も少なかったことから地中海での激戦に次々と投入され、43年の休戦時に残っていたのは「ジャレア」「セルペンテ」だけ…さらに「セルペンテ」はドイツ側に渡すまいと乗員が自沈させたので、戦後まで残ったのは48年除籍の「ジャレア」だけだった

艦名はいずれも海の生き物で、特に「クラゲ」や「イカ」「海蛇」など魚以外の物が多い


…艦娘の「アルゴナウタ」級は中学生程度の小ぶりな艦娘で、クラゲに関係する名前が多いせいか気ままでゆったりとしている娘が多い…が、毒のある「フィザリア」(カツオノエボシ)や「メドゥーサ」(美しさが女神に勝るとあざけり、呪われて髪が蛇になってしまった三人姉妹の妖女。唯一殺せる末妹メドゥーサは退治された)など恐ろしい名前の艦娘もちらほら……可愛い娘とあなどると、提督でさえ容赦なく餌食にされてしまうかも…


………


中型潜「セッテンブリーニ」級。1932年生まれ。二隻

1929年に単殻・サドルタンク式の「ピサニ」級と性能比較のため建造された部分複殻の「マメリ」級の改型。938トン/1135トン、部分複殻式

…1929年以来、性能そのものは「マメリ」級の方が優れていたにもかかわらずなぜか「ピサニ」級系統の潜水艦が建造されていたが、ここに来てなぜか二隻だけ「マメリ」級系統の設計を受け継いで建造された中型潜。性能は「よくなっていた」と言うが、そこまでの進歩は見られないとも…特に凌波性や復原力に難ありだったという


中型潜にしては1000トン前後とかなり排水量があり、主機も3000/1400馬力で、速度17.5ノット/7.7ノットと、カタログ値ながら水上ではかなり優速。武装も533ミリ魚雷発射管4門(艦首)/4門(艦尾)、102ミリ単装砲一基、13.2ミリ単装機銃二基と豊富ではある


二隻とも43年の休戦まで健在で、連合軍側に付いてからは米海軍の対潜訓練用として仮想敵を務めていたが、一番艦「ルイージ・セッテンブリーニ」は44年11月、訓練相手の米護衛駆逐艦に誤って衝突され沈没。幸い二番艦「ルッジェーロ・セッティモ」は47年の除籍まで無事に過ごした

艦名は一番艦が文学者で愛国者の「ルイージ・セッテンブリーニ」二番艦が中世の政治家「ルッジェーロ・セッティモ」から


…艦娘「セッテンブリーニ」級はごくごく普通の文学娘の「セッテンブリーニ」と、深慮遠謀をめぐらせている「セッティモ」の二人で、中型潜にしては意外と大柄……



149 ◆b0M46H9tf98h2018/04/03(火) 11:45:40.77ucdEiMAp0 (1/1)

…食後…

セッテンブリーニ「…うーん、このワインの紅の何と美しいこと……夕日かルビーか、はたまたアンタレスのきらめきか…♪」(※アンタレス…戦の神「アレスに対抗する者」さそり座の主星で火星(アレス)と同じく紅いことから)

提督「ふふ、さすが文学者。言うことがお洒落ね」

ポーラ「それでしたらポーラも……一杯ワインを傾ければぁ~、それは暖かなぬくもり…ぃ♪」くぃ…っ♪

提督「…なら、二杯傾けたら?」

ポーラ「それはぁ、生きている喜び~…えへへぇ♪」くーっ…♪

提督「ふむふむ…じゃあ三杯目は?」

ポーラ「それはぁ…幸せぇ~…♪」きゅーっ…♪

提督「なるほど…四杯目は?」

ポーラ「それはぁ、ふわふわと夢心地~♪」こくん…っ♪

提督「なかなか上手ね…それじゃあ……」

ザラ「提督、あんまり飲ませないで…ポーラがうまいことを言うたびに飲ませてたら酩酊待ったなしよ?」

ポーラ「えへへぇ…ばれちゃいましたかぁ~♪」

提督「ふふ、いいから好きなだけ飲みなさいな♪…ポーラが自分の限度をわきまえているのは知っているもの」

ザラ「ちょっと、提督…っ!」

提督「ふふ、それと私も一杯もらおうかしら…♪」

ポーラ「はぁ~い、どうぞ~♪」

カヴール「ふふ、いっぱい食べたり飲んだりできる…何とも素晴らしい時代です」

提督「そうね……ところでみんな、少しだけいいかしら?」

カヴール「…あら」

ライモン「…なんでしょうか?」

提督「えーと……実はひと月以上も先の話なんだけれども、ここの基地祭があります……で、よかったら何か出し物や屋台のアイデアを考えて欲しいの♪」と、同時に全員が「わいわいがやがや」と一斉にしゃべり始める…

ヴァイス提督「…食事の席で意見を募るとはイタリアらしいな…私の所だったら一人づつ順番に直立不動で発表させるところだ」

ビスマルク「……全く。それに一斉にしゃべってやかましいことこの上ない…」

ダ・ヴィンチ「ふむふむ…基地祭なら、このレオナルド・ダ・ヴィンチが得意の発明で何か……」

グリエルモ・マルコーニ「よしなさいって…この間も全自動……なんだっけ?」

ダ・ヴィンチ「全自動パスタ茹で機ね…あれはちょっと失敗だったわ」

マルコーニ「ほら見なさい…まったくダ・ヴィンチったら……トン・ツー・トトト・トントン……」無線電信の生みの親だけあって、指で机を叩きはじめる…

ダ・ヴィンチ「む、この私に向かって「ヘボ発明家」とはおっしゃってくれるわね」

提督「はいはい、喧嘩はしない…それで、何か素敵なアイデアのある娘はいる?」メモ帳を机に置いてペンを手に取った…

チェザーレ「とりあえず艦隊の活動を簡潔な文章にすればよいのではないか?…チェザーレもかつてそうしたように」

提督「まるでガリア戦記ね…他に?」

ローマ「ローマ風ピッツァの屋台と言うのはいかがでしょう?」まだ眼鏡の度を直していないので目を細め、それがつんとした表情に見えるローマ…

提督「なるほど♪」

ドリア「でしたら私もお料理の屋台を開きましょう…美味しいものを作りますよ♪」

提督「ふふ、ここには料理上手が多いからお料理の屋台は多そうね……屋台以外で何かあるかしら?」

デルフィーノ「あの…オペラや歌劇なんてどうでしょうか?」

提督「なるほど…いいかもしれないわね♪」

フルット「でしたら歌祭りなどと言うのもよろしいのでは…?」

提督「了解、書き留めたわ…後で思いついた娘がいたら、私に教えてね……以上♪」

グレイ提督「…基地祭ですか……ジブラルタルでも何度か行いましたが、存外面白いものですよ?」

提督「そう聞いています…でも、見る側は経験がありますが実行するのは初めてなので……」

グレイ提督「…よろしければ私もお手伝いして差し上げますわ」


150以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/04/04(水) 00:40:42.60p05LerSeo (1/1)

グレイ提督の隠れSを期待してます


151 ◆b0M46H9tf98h2018/04/04(水) 02:26:46.48j0+qbPcc0 (1/1)

>>150 むむむ、先読みされてしまいましたね…明日以降にまた投下していきますが、イギリスには犬の着ぐるみを着てリードを付けてもらい散歩するストレス解消法があるなど「様々な嗜好」の方がいるそうなので、きっとグレイ提督も何かあるでしょう……


ちなみに次こそ百合姫提督の所が出てきます…提督が基地祭の出し物についてアドバイスを受けるためですが、それにかこつけて百合姫提督と日本の艦娘たちの和気あいあいとしたところを少し書こうかと……


152 ◆b0M46H9tf98h2018/04/05(木) 01:22:53.503ovV2J3S0 (1/4)

…午後・執務室…

提督「むぅ…」各艦種から数人づつ代表に来てもらってあれこれとアイデアを出し合う提督……執務机には大きな紙に色々なアイデアやスケッチが書かれている…

ライモン「…ずいぶんと悩んでおられますね、提督?」

提督「ええ、だってここで初めての基地祭だもの…もちろん、私にとってもね♪」

カヴール「それで、どの案を採用します?」

提督「まぁ、いくつかできそうな物があるわね……とりあえずみんなの得意な各地の料理や飲み物の屋台をいくつか出して「イタリア料理全国ツアー」と、ステージを作ってやるような歌劇や歌、ちょっとした喜劇みたいな軽い出し物……あとは「お堅い」展示としてイタリア艦隊のあれこれをパネルにしたり、アヴィエーレがこれまで作ったプラモデルをケースに入れて展示しようかなー…って言ったところかしら」


ルイージ・トレーリ(マルコーニ級大型潜)「なるほど…いいと思いますよ。よかったら私も「日本つながり」で、ちょっとした和食でも作ってみましょうか?」…イタリア潜として輸送任務に就き、見事に神戸へと到着するも、数奇な運命で伊・独・日と所属を変えた大型潜「ルイージ・トレーリ」…そのせいもあってか物事の調整が上手で三カ国語を流暢に操り、その上優しげな顔立ちとメリハリの効いた抜群のスタイルを持っている…髪にはトレードマークとして日本らしい銀とヒスイの髪飾りをつけている…


提督「なるほど、いいかも知れないわ。ドイツ料理はさておき「和食を食べてみたい」っていう人は多いでしょうけど、ここみたいな田舎ではなかなかその機会もないものね」

トレーリ「ええ、お魚は手ごろな値段で手に入るわけですし……たとえばお寿司の屋台とか♪」

提督「お寿司ね。でも暑い盛りに生魚だと痛むかも知れないわね…」

トレーリ「確かにそうですね…それならかき氷なんてどうでしょう?かき氷ならかき氷機もあるわけですし、食料庫の冷凍室に氷をうんと作っておけばいいですもんね?」

提督「ふふ、なるほどね…ザラはどう?」

ザラ「そうねぇ…今の所どれも納得のいくアイデアだと思うわ。むしろ歌劇は何をやろうかしら♪」

アルフレド・オリアーニ(オリアーニ級駆逐艦)「そうね…やっぱり「ロメオとジュリエッタ」とかじゃない?」

ガッビアーノ(ガッビアーノ級コルヴェット)「なら提督がロメオで決まりかな…」

カヴール「でしたら私がジュリエッタを…と言いたいところですが、私はおばあさんなのでおしゃべりな「ジュリエッタの乳母」でいいですよ♪」

ライモン「…な、ならわたしは……いえ、何でもないです///」

提督「はいはい、脱線しないの…それより本当に、予定はこれだけでいいものかしら……」

ガリバルディ「ふふ…ねぇ提督?」

提督「なぁに、ガリバルディ?」

ガリバルディ「提督の手元にあるその電話とコンピューターは何のためにあるのかしら…日本の百合姫提督やアメリカのミッチャー提督、ことによってはフランスのエクレール提督に聞いてみればいいじゃない♪」

提督「あー、その手があったわね…それに姫なら交換プログラムの後半で「ヴェネツィア第三」にいるから時差もないわ……それじゃあさっそくかけてみましょうか♪」電話帳と受話器を取り上げ、番号を探す…

ガリバルディ「ええ、それがいいんじゃない?」

シロッコ(マエストラーレ級駆逐艦)「…それじゃあ私が「歴史の立会人」になってあげる♪」

提督「ふふ、そんな大げさな……もしもし、ヴェネツィア第三ですか?…こちらはタラント第六司令官のカンピオーニですが……ふふ、こんにちは♪」

ライモン「…お知り合いの方ですか?」

提督「ええ。ヴェネツィア第三は「シモネッタ大佐」って言う、年上好みの私と違ってぺったんこな幼女が好きな………はーい、そっちは艦娘の娘とうまく行っている?…そう、それは何よりね♪……ところでそちらを訪問中の百合野准将を……ええ、お願い♪」

カヴール「百合野提督はいらっしゃいました?」

提督「ええ、すぐ出ますって♪」

…アドリア海管区・ヴェネツィア第三鎮守府…

シモネッタ大佐「…はいはい、ちょっと待ってね……リベッチオ、ちょっと私から降りて?」…制服のワイシャツだけでベッドに寝転がっていたが、片手を伸ばして電話を保留にした……それから胸元に抱きついている褐色の艦娘「リベッチオ」に声をかける…

リベッチオ(ヴェネツィア第三)「やーだ、提督と一緒にいるのぉ……♪」

シモネッタ「んふふ…そう言うわがままを言うとまたまたイかせちゃうわよ…いいの?」

リベッチオ「ふふーんだ…いいよ、むしろごほうびだもんっ♪」

シモネッタ「もう、仕方ないわね…じゃあパンテーラ、ちょっと百合野准将を呼んできて?」

パンテーラ(レオーネ級駆逐艦・ヴェネツィア第三)「いやよ、ずっと提督の脚にすりすりしてたいもの♪」

シモネッタ「でもこれじゃあ百合野准将を呼べないじゃない…あぁ、もう仕方ない♪」電話を内線に切り替え百合姫提督に電話を取るように頼む…それが済むと受話器を置き、また駆逐艦たちとたわむれはじめた…

リベッチオ「ねぇ提督ぅ?」

シモネッタ「うーん、どうしたの…?」

リベッチオ「今の電話はお友達からの?」

シモネッタ「ええ、いいお友達からよ…「母親みたいな年をした胸の大きい人が好き」って言うのがたまにキズだけどね♪」

………


153 ◆b0M46H9tf98h2018/04/05(木) 01:47:01.273ovV2J3S0 (2/4)

…ヴェネツィア第三・百合姫提督の客室…

百合姫提督「もしもし、お電話かわりました…あら、フランチェスカ♪」隣にいる随伴艦の「足柄」と「龍田」のためにスピーカーへ切り替える

提督「…こんにちは、姫♪」

百合姫提督「ええ、こんにちは…お電話をくれて嬉しいわ、足柄と龍田も一緒よ♪」

提督「ふふ、そんなことを言ったって先週も電話をしたじゃない♪…それと、こんにちは足柄、龍田♪」

足柄「ええ、こんにちは…相変わらず元気そうね?」

龍田「うふふ、あんまり鎮守府の艦娘と「演習」ばっかりしちゃだめよぉ?」

提督「ええ、一日一回くらいだから安心して?」

龍田「十分すぎるわねぇ……とにかく提督に用事なのよねぇ、どうぞ?」

提督「ありがと。まずは姫の声が聞けて嬉しいわ……お邪魔じゃなかったかしら?」

百合姫提督「ふふ、フランチェスカからの電話ならいつだって大丈夫よ…それで、今日はどんなお話があるのかしら?」

提督「ふふ…今日は私じゃなくて、姫に聞きたいことがあって電話をしたの♪」

百合姫提督「…私に?」

提督「そうなの……姫は大尉になってからずっと、各地の鎮守府で司令官をしていたわよね?」

百合姫提督「ええ…最初は駆逐隊司令から始まって、呉、舞鶴、佐世保、館山、新発田……だいたいの鎮守府は巡ってきたと思うわ」

提督「ならちょうどいいわ…日本の鎮守府には「基地祭」みたいなイベントはあった?」

百合姫提督「ええ、たいていあったわ…それがどうかした?」

提督「……実を言うと…」

………



百合姫提督「…なるほど、それでどういう出し物があればいいか困っているわけね?」

提督「ええ。何しろアイデアはたくさんあるのだけど、準備や予算の都合もあるし…どんな催しものがいいか教えてもらえる?」

百合姫提督「分かったわ、それじゃあ一番最近やった横須賀での話をするけれど……それでいいかしら?」

提督「ええ、お願い♪」

百合姫提督「はいはい…それじゃあ足柄と龍田も付けたしがあったら言ってね♪」

足柄「了解」

龍田「ふふ、分かったわぁ…♪」


………


154 ◆b0M46H9tf98h2018/04/05(木) 02:37:47.993ovV2J3S0 (3/4)

…一年前・横須賀第二鎮守府「基地祭」にて…

百合姫提督「ふふ…今年も大盛況ね?」

足柄「ええ、そうね……もっとも今日は連休だし、提督は顔も可愛いから広報受けがいいんじゃないかしら?」

百合姫提督「ふふ、別に顔で艦隊運営するわけじゃないのにね?」

足柄「とは言ってもそこはやっぱり写真写りのいい美人や二枚目の提督さんじゃないと、候補生の募集にも差し支えるってものよ……で、出し物の具合はどうなのかしらね?」

百合姫提督「んー…みんな上手く切り盛りしているみたいだけど、よかったら二人で巡ってみましょうか♪」にっこりと微笑む百合姫提督…

足柄「そ、そうね……あー、えーと…その、混みあっているから……手をつないだ方がいいんじゃないかしら///」

百合姫提督「ええ、そうしましょう♪」

足柄「///」

百合姫提督「…受付ご苦労さまです」丁寧に受付兼荷物チェックの警務隊に挨拶する……入り口の門にはにぎにぎしく紙の花やリボンが飾ってあり「横須賀第二鎮守府」の看板の脇には「横須賀第二鎮守府『横二祭』」と看板が立ててある…

警務隊「は、わざわざご足労いただき感謝いたします!」長机を両側に置き、そこで手荷物を開けてもらってチェックをする警務隊…

百合姫提督「いえいえ…人出はどうですか?」

警務隊「それはもう芋を洗うようで……今日の「横二祭」には何でも人気の声優さんだかが来るそうですし、もう大変ですよ」

百合姫提督「そうですね…終わったら詰所の冷蔵庫にお茶を買っておきましたので」

警務隊「は、助かります……はい、二列に並んで!手荷物のチャックは先に開けておいて下さい!」

百合姫提督「…それじゃあ行きましょうか♪」

足柄「ええ」


…鎮守府・構内…

百合姫提督「雪風、売れ行きはどう?」


…構内には道路に沿って十数軒の屋台が並んでいて、近隣住民や観光客、海自関係者、地方新聞や広報部の記者、それに「艦娘友の会」の花飾りを付けた会員などがひしめき合っている……くじで決めた屋台の順番で入り口すぐにあったのは「雪風のかき氷」で、暑い中やってきた上に、入り口でずいぶん待たされる来客を相手に飛ぶように売れている……


雪風「それはもう大変です…幸い扇風機はありますから熱中症にはならないでしょうけど……はい、いらっしゃい♪」

百合姫提督「…大変な人気ね♪」

足柄「何しろ暑いもの……アスファルトの照り返しで焦げ付きそうよ」

百合姫提督「一個買ってあげましょうか?」

足柄「わざわざ混んでいる所で買わなくても、向こうにもかき氷の屋台はあるじゃない…でしょ?」

百合姫提督「それもそうね……あ、ここは吹雪の屋台ね」

吹雪「…あ、二人ともよかったら一つどうぞ、蒸したてですよ♪…もっとも、こんなに暑い日だと知っていたらやらなかったですが…ふぅー、暑い……」駆逐艦「吹雪」の屋台は名前にかけた「吹雪まんじゅう」で、ふっくらと蒸し上がった生地から透ける、こしあんたっぷりの吹雪饅頭がせいろに並んでいる……が、暑い最中に蒸し物をしているせいで汗だくになり、扇風機の風に加えてばたばたとうちわで扇いでいる…

足柄「弱音を吐かないの…フィリッピンに比べたら大したことないでしょうが?」(※フィリッピン…比島。「フィリピン」ではない所がミソ)

吹雪「それはそうですが…機関科の苦労が身に染みますね……はい、どうぞ」

足柄「あら、ありがと…あつっ!…はむっ、はふっ、んむ……砂糖を「おごった」わね、とっても甘くて美味しいわよ?」

吹雪「ふふ、気に入ってもらって何よりです……いらっしゃいませー!」

百合姫提督「ふふ、一口ちょうだい…?」

足柄「それじゃあ…はい♪」ふわりと饅頭を割って、ほかほかと湯気を立てる半分を渡す…

百合姫提督「ふふ、ありがとう…では、いただきます……あ、美味しい♪」

足柄「そうね…提督、ここは混みあっているからもうちょっと奥に行きましょう?」

百合姫提督「ええ…♪」


155 ◆b0M46H9tf98h2018/04/05(木) 03:31:11.693ovV2J3S0 (4/4)

足柄「ふー…ようやく人ごみを抜けられたわね……大丈夫?」

百合姫提督「ええ、おかげさまで…足柄はエスコートが上手なのね♪」

足柄「よ、止してよ…ほら、かき氷でさっぱりさせましょう?」

赤城「あら、いらっしゃい…仲良く見回りですか?」

足柄「…っ///」

百合姫提督「ええ…売れ行きはどう?」

赤城「おかげ様で上々です…ね♪」

時雨「うん、赤城がかき氷機を回してくれるおかげで助かってるの……提督もいかが…?」

…のぼりには「かき氷」とあり、イチゴ味の「赤城しぐれ」を売っている……なぜか横ではおつまみに良さそうな「牛の時雨煮」のパックと、酢醤油か辛子味噌でいただく「刺身こんにゃく」まで売っているが、そこは「時雨煮」の「時雨」と、こんにゃくの産地である群馬の名峰から名前を取った「赤城」なので仕方がない…

百合姫提督「ありがとう、それじゃあ三百円…♪」

時雨「毎度あり……それにしても…」

百合姫提督「ん?」

時雨「いや、三百円ねぇ……昔だったら三百円で料亭を貸し切りにしてどんちゃん出来たろうなー…って思って…」

足柄「あー…分かるわね、それ……」

赤城「…うんと美味しいお酒と天ぷら…それにきれいどころの芸者をあげて…ですね♪」

百合姫提督「うーん…三百円で料亭は無理だから、後でサイダーでも買ってあげる」

時雨「ふふ、ありがと……それじゃあまた後でね…」

百合姫提督「ええ…♪」

足柄「……ねぇ提督、何だかすごく美味しそうな匂いがしない?」

百合姫提督「…確かにするわね、行ってみましょうか……」

龍田「…はーい、いらっしゃーい」海軍独特の「ねずみ色」をしたエプロンをかけ、じりじりと熱気の立ちのぼる揚げ鍋の前に立っている…姉の「天龍」も手を貸していて、注文を受けると手早く会計を済ませている…

足柄「道理で…竜田揚げの屋台だったのね……美味しそうじゃない♪」

龍田「ふふっ、とっても美味しいわよぉ…おひとついかが?」…竜田揚げの語源になったとも言われる軽巡「龍田」の竜田揚げは衣に使う小麦粉を切らした司厨長の苦肉の策とも言われる…が、からりと揚がったそれはいかにも美味しそうにぷちぷちいっている……

足柄「それじゃあおひとつ…って、何よこれ……」一口大に切った普通の竜田揚げが入っている透明なパック…の脇に、モモ肉一枚を丸ごと使った竜田揚げが数枚入った、特大のパックが鎮座している……

天龍「あぁ、それ?」

足柄「ええ…すっごい大きさだけど……」

天龍「それはうちらの排水量にちなんで3500トン…は無理だから、3500グラムの竜田揚げ……どう、よかったら買って行かないか?」

足柄「そんなの食べたら胃がもたれてしょうがないわよ…普通のをもらうわ」

天龍「毎度ありぃ…またどうぞ♪」

百合姫提督「じゃあそれはお昼に食べましょうか……あ、ここは最上の屋台ね♪」

最上「提督、来てくれたんだ…嬉しいな♪」

…重巡「最上」は駆逐艦「五月雨」と一緒に「最上の最中」とだじゃれのようなのぼりをたてて最中(もなか)を売っている……改修前は少し頭が重くバランスの悪かった「最上」ではあるが、俳句の「五月雨を集めて早し最上川」と詠まれたこともあって、鎮守府では風流で通っている…

百合姫提督「…ええ、せっかくだから一つ下さいな♪」

五月雨「はいどうぞ…足柄さんと仲良く分けて下さいね♪」

百合姫提督「ふふ、ありがと……この後はどうしましょうか?」

足柄「うーん……中は冷房が入っているから涼しいだろうし、残りの屋台は午後に回ることにして涼みましょうよ?」

百合姫提督「ええ…それもそうね♪」

………


156 ◆b0M46H9tf98h2018/04/06(金) 01:44:17.63Kz5GYziQ0 (1/2)

百合姫提督「…ふぅ、やっぱり中は涼しいわ」

…鎮守府の一部はエアコンを効かせ、涼みがてら入場できるように開放してある……その上であちこちに「横須賀のこれまで」や「横須賀第二鎮守府の歩み」と言ったパネル展示と、ガラスケースに納められた古い軍旗や写真と言った骨董品、それと海を模した青いプラ板の上に「横須賀第二鎮守府」所属艦艇を揃えたウォーターラインの艦船模型コレクションが並んでいる…

足柄「ええ、そうね…そう言えば中でも催し物があったわよね?」

百合姫提督「ええ、よかったら見ていきましょうか?」

足柄「そうするわ」

那智「……あら、提督に足柄も」涼しい部屋では折り目正しく浅葱色の着物をまとい、ちょっとした雑談を交えながらパチリと碁を打つ重巡「那智」がいた…相手は来場者のお爺さんで、その周りにはやいのやいのと指図したりあれこれ戦法を教えている数人の野次馬がいる……何しろ「那智黒」と言えば碁石として有名で、鎮守府一の棋士でもある「那智」だけに、お爺さんたちは旗色が悪い…

お爺さん「うむむ…なぁ、どう思うね?」隣にいる白髪のお爺さんに助けを求める

白髪のお爺さん「あーん、こりゃ難しいな…」

那智「……ごゆっくりどうぞ。提督は見回りですか?」

百合姫提督「ええ…そっちはどう?」

那智「五分五分ですよ……さっきは小学生と一局していました。おしゃべりも交えて気軽に対局してますよ」

百合姫提督「そう、それじゃあ頑張ってね…対局中に失礼しました」お爺さんたちに一礼してその場を後にする…

足柄「和やかで何よりね……こっちは潜水艦の出し物ね」

百合姫提督「じゃあ寄っていきましょう」

伊一六八(海大6a型・旧「伊六八」潜)「あ…提督、来てくれたんですね。忙しいでしょうけど楽しんでます?」室内には墨色も淡い仮名文字で書かれた和歌や俳句が飾ってある…

百合姫提督「ええ、おかげさまで…「いろは」はどう?」(※「いろは」…百合姫提督が「伊一六八潜」につけた通称。168の番号から「いろは」)

伊一六八「楽しんでます…昔の「かな」を読もうって言う企画を「伊二三」とやってるんですよ♪」

百合姫提督「うんうん、そうだったわね…「ふみ」はどう、上手く行ってる?」(※「ふみ」…同じく百合姫提督のつけたあだ名、艦番号の23から「ふみ」)

伊二三(伊一五型)「おかげ様で、結構人も来てくれたの…後は午後まで休憩♪」大型で水偵搭載機能を持っていた伊一五型(乙型)の「伊二三」潜が椅子に座ると扇子を取り出し、心地よさ気に目を細めて扇いだ…

百合姫提督「そう、いいわね…ところで足柄?」

足柄「うん?」

百合姫提督「……少しお腹も空いてきたし、もう一度表に出て何か買いましょう?」

足柄「分かったわ…正直出たくはないけれどね」

伊一六八「それじゃあまた後で」

百合姫提督「ええ…またね♪」

…鎮守府・屋台村…

足柄「うぇ、やっぱり暑いわね……手早く食べ物を買って室内に撤収しましょう?」

百合姫提督「ええ…それじゃあ二人で手分けして……あら、利根の屋台があるわね♪」

利根「はい、らっしゃい!…提督もよかったら利根の太巻き寿司を買ってく?」…日本三大暴れ川の「坂東太郎」だけあって威勢のいい重巡「利根」は着流しに鉢巻き姿で、桜でんぶやかんぴょうを巻いて花柄に仕上げる千葉県名物「太巻き寿司」を売っている……

百合姫提督「ええ、おひとつ下さいな♪」

利根「あいよ、毎度ありぃ!」

足柄「…じゃあ私も……ねえ高雄、それって焼きそば?」

高雄「ううん、「高雄」だけに台湾ビーフンなんだけど…どう?」

足柄「もらうわ…それにしてもこういうのを見ると南支方面を思い出すわよ……」

高雄「まぁまぁ、しみじみしちゃって…♪」

百合姫提督「あら、甘酒ね…二杯ちょうだい?」

酒匂「はぁーい……ひっく…♪」軽巡「阿賀野」型の「酒匂」はたちこめる酒気でほろ酔い状態になりながら甘酒を売っている…

足柄「お昼は買えたわ…さ、座れる場所を探しましょう♪」

百合姫提督「ええ…それじゃあみんなも無理せずに、休憩しながらお店をやってね?」

………


157 ◆b0M46H9tf98h2018/04/06(金) 02:40:17.15Kz5GYziQ0 (2/2)

百合姫提督「…と、いう訳でたいていは食べ物や飲み物の屋台だったわ……後は割り箸鉄砲で射的とかも♪」

提督「……割り箸鉄砲?」

百合姫提督「あー…えーと、割り箸を輪ゴムで銃の形に組み立てて…引き金に当たる部分に挟んだ短い割り箸の棒と、先端に付けた刻みに弾の輪ゴムを引っかけて……」

提督「えーと…つまり昔のクロスボウ(弩)みたいな形で打ち出すの?」

百合姫提督「だいたいそう言う感じね…もっとも、引っ張られるのは「弾」にあたる輪ゴムの方だけど…」

提督「うんうん…それで?」

百合姫提督「ええ、それでね…」

………



百合姫提督「ふー…美味しかったわね」

足柄「ええ、ちょっとまだ物足りないけど…あれだけ混んでいるんだから、そう文句をいっちゃあいけないわよね」

百合姫提督「それにしても……太巻きに五目ビーフンに…」

足柄「行列が途切れていたから買えた「明石」のタコ焼き…明石ときたら相変わらず駆逐艦から重巡まで何人もはべらせて、満面の笑みでにやけてたわ……」

百合姫提督「工作艦だけにお世話になった娘も多いもの、仕方ないわ…確かに嬉しそうだったけれどね」

足柄「でしょう、あの女ったらしには参るわ……で、後はライスカレー…と言いたかったんだけどね」

百合姫提督「みんな考えることは同じね…もしお祭りが終わって残ってたらいただきましょう♪」

足柄「まぁ良いわ…どうせ土曜日…いえ、最近は金曜だったわね……じゃないし、カレーの気分じゃないわ」

百合姫提督「ふふ、負け惜しみを言っちゃって…♪」

足柄「別に負け惜しみじゃないわよ…それに私だってカレーには一家言あるんだもの、わざわざ誰かのを食べなくたっていいわ」

百合姫提督「ふふ…それじゃあもう少し見まわりをして、それから私は本部に戻るわ♪」

足柄「了解」

百合姫提督「……で、ここは射的なのね?」

秋月「はい、秋月型だから対空戦…という訳ではないですが、ゴム鉄砲を撃って、天井につるしてある的が落ちて来れば景品がもらえますよ」

百合姫提督「それにしても…射的「小園中佐の射撃場」……「目指せ黒鳥少尉!」ね」

(※小園安名…斜め銃の生みの親。最初は使いどころのなかった「月光」を有効活用するために発案したが、最後は単発の局地戦闘機「雷電」など、B-29の飛行高度まで届かないありとあらゆる機体に斜め銃を積ませるなどいささか過度な斜め銃信奉者に……黒鳥少尉は「月光」のエース。当時にありがちな大本営の水増し発表ではっきりしないが、9機前後のB-29を撃墜・撃破している)

秋月「よかったらどうですか?」

足柄「やっていきなさいよ、提督…腕の冴えに期待しているわ♪」

百合姫提督「ふふ、じゃあ頑張ってみます……えい!」パチン…ッ!

秋月「んー、惜しいですね…まぁ、弾は十発ありますから頑張って♪」夏季制服に身を包んだ百合姫提督が真剣な表情でゴム鉄砲を次々に撃つ…

百合姫提督「……んー…やっ!」

秋月「…おー、最後の一発で見事射止めましたね…はい、どうぞ♪」

百合姫提督「ええ、ありがとう…♪」駄菓子の袋をもらってどこか満足げな百合姫提督…

足柄「それじゃあ本部はこっちよね…また後で……」

百合姫提督「ねぇ足柄、せっかくだからあれもやっていきましょうよ♪」…視線の先には「二式大艇揚収ごっこ」とある

足柄「あー、はいはい…秋津洲、提督がやりたいそうよ」

秋津洲「はい、分かりました…やり方はいわゆるヨーヨーすくいと同じです。まずは私がやってみせましょう」…旧海軍では珍しく複雑な迷彩を施し、砲術に詳しかった艦長が独自に編み出した回避運動で度重なる空襲を幾度もかわし、長く飛行艇乗りたちの「憩いのフネ」だった水上機母艦「秋津洲」(あきつしま)…その秋津洲がデリックにそっくりな割り箸で器用に二式大艇……の代わりを務めるヨーヨーをすくい上げる

百合姫提督「まぁ、上手ね」

秋津洲「何しろ一個も揚収できない方もいるので、お手本を見せてあげないと……では、どうぞやってみて下さい」

百合姫提督「ええ、よいしょ……あ、上手く取れたわ♪」

足柄「全く…なんのかのですっかり満喫してるわね」

………


158 ◆b0M46H9tf98h2018/04/08(日) 01:08:05.06zTNukEI10 (1/3)



百合姫提督「と言うような感じだったの…大変だったけど結構面白かったわ♪」

足柄「ほんと、大変だったわよ……迷子が出たりしてね」

龍田「よりにもよって「金剛」が当番の時に本営にきちゃったのよねぇ……」

提督「金剛って巡洋戦艦……あー、それとも高速戦艦…よね?何か悪いことがあるの?」

百合姫提督「あー…うん、他の鎮守府にいる「金剛」は別に普通の戦艦なんだけど……うちの金剛は…」

………

…鎮守府本営…

大淀「提督、戻られました!」

百合姫提督「ええ、戻ったわ…何も問題はない?」

大淀「え、えぇーと……それが…迷子のお子さんが一人……警務隊にも親御さんの捜索を要請済です…」

百合姫提督「なら見つかるまで迷子係の娘にあやしてもらって…どうしたの、複雑そうな顔をして?」

大淀「それが…松型の「松」や「梅」だったらよかったのですが、さっき交代してしまいまして…」

百合姫提督「それじゃあ、今は誰が?」

大淀「……山城と金剛です」

百合姫提督「…すぐ様子を見てきます」

…迷子預かり所…

百合姫提督「失礼するわね…金剛、迷子の様子は……」

迷子「うわぁぁぁ…ん!!」泣きわめきながら百合姫提督のもとに飛び込んでくる、小学生くらいの女の子……

百合姫提督「きゃ…っ!?」

金剛「大丈夫、お姉ちゃんは怖くなんかないですよ……ぅ♪」長い黒髪はねじれて胸元に絡みつき、銀の蛇がのたうつ模様の着物に、真っ赤なルージュを引いた唇をわずかに持ち上げた微笑み…

百合姫提督「金剛、こんな小さい女の子を泣かせちゃあだめでしょう?」

金剛「別に泣かせるつもりなんてないですよ……ほぉら、お姉ちゃんと一緒に仲良く遊びましょ…♪」するりと細い指で子供の涙をすくい上げる…その手つきがまた鬼気迫るものがあり、女の子の背筋が凍りつく…

迷子「ふわぁぁ…あぁぁん!!」

百合姫提督「その笑い方は怖すぎるわよ…まるで「シャイニング」じゃない……もう一人は?」

山城「お呼びですか、提督…さっきからあやしてあげているのにちっとも泣き止んでくれなくて……はぁ、最近の子供はこらえ性がないですね」…側頭部に般若の面をつけ、白い八重歯もぎらりと鋭い戦艦「山城」……泣く子も黙る「鬼の山城」「蛇(じゃ)の金剛」が揃い踏みをしていて、女の子はすっかり震え上がっている…

(※「鬼の山城、蛇の金剛」…旧海軍で一番しごきが厳しかったと言われる艦。他にも「長門」「霧島」などで言われることも)

百合姫提督「あぁ…もう、二人とも本営の方をお願い……大丈夫?」

迷子「うえぇぇ…ひぐっ…ぐすっ……」

百合姫提督「だいじょうぶ、あのお姉ちゃんもいい人たちだから怖くないわ……ね?」

迷子「…うん……ぐすっ…」

百合姫提督「……大淀、誰か駆逐艦あたりで手すきの娘がいないかしら…大きい艦娘より、やっぱり年恰好が近い方が安心すると思うの」

大淀「了解、放送をかけますね…」

金剛「おばあちゃん呼ばわりはやめてほしいですね…この輝くような私に!」入り口から笑顔をのぞかせる金剛(※金剛石…ダイアモンド)

迷子「ひっ……わぁぁ…ん!!」

百合姫提督「ほら、また…分かったから向こうの当番をお願い」

金剛「むぅ…あれが子供でなきゃお尻に精神棒なのにね、まったく……そうよねぇ、山城…?」

山城「全く、失礼してくれますよね…誰もかれも揃って「鬼」だの「般若」だの「夜叉」だの「羅刹」だの……ぶつぶつ…」

………


159 ◆b0M46H9tf98h2018/04/08(日) 01:41:00.52zTNukEI10 (2/3)

提督「その女の子は災難だったわね」

百合姫提督「ええ…ともかく、基地祭は屋台みたいな出し物を中心に、舞台で歌舞伎をやったり……」

提督「…歌舞伎ね、いかにも日本らしいわね」

百合姫提督「何しろ艦娘の娘たちにとっては昔の物の方がなじみ深いものね…おかげで歌舞伎や落語、川柳や狂歌にはうんと詳しくなったわ」(※狂歌…五・七・五・七・七で詠む面白おかしい句)

提督「なるほど…ありがとう、色々参考になったわ♪」

百合姫提督「いえいえ、こちらこそお役にたててうれしいわ。それじゃあね」

提督「ええ、またね♪」

ライモン「……なるほど、屋台に出し物に…展示もあるのですね」

カヴール「せっかくですしオペラはやりましょう♪」

オリアーニ「ええ、賛成!」

提督「それじゃあ……後は夕食の後でグレイ提督にも聞いてみましょう♪」

ライモン「はい」

カヴール「それではいったん解散です…みんな、お疲れさま♪」

オリアーニ「じゃあ駆逐艦のみんなには話を通しておくわ…私が言うんだから、きっと文句なしだけど!」

ザラ「重巡には私から伝えておくわ」

提督「お願いね……さーてと♪」

カヴール「何ですか、にこにこして?」

提督「いえ…せっかく暖かくて気持ちのいいお昼だもの……ちょっと水着で庭にでも行こうかな、なんて♪」

カヴール「それなら麦わら帽子をかぶって行って下さいね、まだ暑いですから…♪」

提督「ええ」


…しばらくして・庭…

提督「んーっ…ちょっと日差しが厳しいけど、風が気持ちいいわ♪」

マエストラーレ「…提督も海水浴?」

提督「ううん…海水浴じゃないけれど、ちょっと日向ぼっこをね♪」

マエストラーレ「そうなの、じゃあ私はひと泳ぎしてくるわ…チャオ♪」

バリラ(バリラ級大型潜)「あらぁ、提督…♪」

提督「バリラは日向ぼっこ?」

バリラ「いいえ、お母さんもちょっと遠泳してくるわ…それからシャワーを浴びて、夕方までお昼寝♪」

提督「素敵な時間の過ごしかたね……うーん、やっぱり泳ごうかしら」

バリラ「せっかく水着なんだもの…泳ぎましょう?」

提督「そうね、どうせ運動しないとライモンに「運動するか食事を減らすかのどちらかですよ」って、やいのやいの言われるもの……じゃあ証人になってね?」

バリラ「ええ、いいわよぉ♪」

………



160 ◆b0M46H9tf98h2018/04/08(日) 02:05:14.22zTNukEI10 (3/3)

…夕食後…

提督「グレイ提督…少しお話をよろしいですか?」

グレイ提督「ええ、どうぞ♪」

提督「じつは、基地祭のことで……ジブラルタルではどんな具合だったのか教えてもらえませんか?」アドバイスを求める提督…

グレイ提督「なるほど…そういう事でしたらお手伝いして差し上げますわ」

提督「それは助かります♪」

グレイ提督「では…お部屋に参りましょう♪」グレンリベットをじっくり味わい、それから優雅に立ち上がった…

提督「はい」

グレイ提督「よろしければエリザベスとエメラルドも同行させて構いませんか?」

提督「もちろん構いませんよ♪」

グレイ提督「分かりました…エリザベス、エメラルド。少しいいかしら?」

エリザベス「無論でございます…♪」

エメラルド「何でしょうか」

グレイ提督「カンピオーニ提督がわたくしたちに、基地祭の事でお尋ねしたいことがあるそうなので……もし取り急ぎの用がなければ同道をお願いしたいと思うのだけれど…よろしいかしら?」

エリザベス「無論でございます…このエリザベス、いつ何時でも提督のお側におりますわ」

エメラルド「私もです」

グレイ提督「結構、それでは参りましょう…♪」すっと提督に腕を差し出し、慣れた様子で提督の執務室に向かう…


…執務室…

グレイ提督「さて、それでは…何でもお好きな事をうかがってくださいな?」

提督「ええ……でしたら…」

グレイ提督「…ふむ、だいたいの所はこれでよろしいと思いますわ。後は主計部相手に予算が降りるかどうか…だけですわね」

提督「グレイ提督の目から見ても大丈夫そうに見えますか?」

グレイ提督「ええ、わたくしの目で見ても「大丈夫そうに」見えますわ…♪」奥ゆかしい笑みを浮かべ提督を眺める…

提督「ふふ、それはよかったです…グレイ提督からみても大丈夫なら安心できます♪」

グレイ提督「ええ……それにしても素敵な執務室ですわね」

提督「そうですね。私にはもったいないほどです」

グレイ提督「いえいえ…執務室に立派な家具があると、それだけで身が入ると言うものですから」

提督「…あの…よかったら……」

グレイ提督「何でしょうか?」

提督「寝室もご覧になりますか…?」

グレイ提督「あら…ふふ、わたくしに寝室まで見せてくださいますの?」

提督「え、ええ…せっかく執務室まで来て下さったのにお茶の一杯もお出ししないなんて失礼ですし、ティーセットは寝室の方にあるので……」

グレイ提督「ふふ、それではお言葉に甘えることにいたしましょう…エリザベスとエメラルドもよろしいでしょうか?」

提督「もちろんですとも…さぁ、どうぞ♪」

グレイ提督「ふふ…それでは失礼いたしますわね」




161 ◆b0M46H9tf98h2018/04/09(月) 01:53:21.09thhQe0Ab0 (1/1)

提督「どうぞ…椅子もありますし、お嫌でなかったらベッドに腰掛けて下さっても構いませんよ?」椅子をグレイ提督たちにすすめると、自分はベッドに腰掛ける提督…

グレイ提督「ええ、ありがとうございます……まぁ、可愛らしいベッドですこと」まるで物語のお姫様が使いそうな、華やかなパステルカラーのカーテンが付いたロココ調の天蓋付きベッドを見て「ふふっ」…と微笑むグレイ提督

提督「いえ、これは着任したときからここにあったものでして……///」

グレイ提督「いえいえ、別にからかっているわけではありませんのよ?……こんな素敵なベッドはわたくしのどの任地にもありませんでしたから、少々うらやましいだけですわ♪」

提督「でしたら…どうぞ座ってみてください♪」

グレイ提督「ええ、それでは失礼いたしますわ。……まぁ、ふわふわで柔らかい…まるで雲の上に座っているようですわね」提督の横に座り、そっと肩を寄せる…

提督「お気に召しましたか?」

グレイ提督「ええ…それに甘いいい香りが致しますわ……あら、この香りはフランスの「レール・デュ・タン」ですわね」

提督「ええ…実はフランス海軍の友人にもらったものでして……覚えておいででしょうか、ローマでグレイ提督とも少しお話しした「トゥーロン第七」のエクレール大佐なのですが…」

グレイ提督「あぁ…あのいかにも「パリジェンヌ」と言った方でしたわね」イギリス貴族らしく、一言で的確かつ見事な皮肉を交える……

提督「ふふっ…そのエクレール大佐です♪」

グレイ提督「…そうでしたか。てっきりカンピオーニ提督とは好敵手だとばかり思っておりましたわ」

提督「いいえ…屁理屈こそ多いですが、むしろ良い「友人」です♪」

グレイ提督「そうでしたの……ふふ、と言うことは…お二人はきっと「親密な関係」で、こちらに訪問されていた際はよく「仲良く」なさっていたのでしょうね?」意味深な微笑を含ませるグレイ提督…

提督「ええ…何しろ彼女と過ごすと「とっても愉しい」時間を過ごせますから♪」

グレイ提督「そうでしたの……ところでカンピオーニ提督?」

提督「はい、グレイ提督?」

グレイ提督「ふふ、メアリで結構ですわ…♪」

提督「でしたら私もフランチェスカ…フランカでも結構ですが…そう呼んで下さいな……ね、メアリ♪」

グレイ提督「ふふ…いかにもイタリアらしい名前ですわね……フランチェスカ」

提督「何でしょう、メアリ…?」

グレイ提督「実を申しますとね…わたくし「ガンルーム」の頃ジブラルタルで、少々「愉快な遊び」を教わりましたの……三人いれば出来る遊びですし、よろしかったら試してみませんか?」(※ガンルーム…若手士官。ナポレオン時代は反乱予防のため武器庫のそばに士官室があったことから)

提督「面白い遊び…ですか?」

グレイ提督「ええ…貴族の青年士官はジブラルタルやアレックス(アレクサンドリア)で老練な下士官たちに「ハメの外し方」を教わるものなのですが……わたくしは女性でしょう?…ですから、女性下士官に連れられて……ふふ、もう言わずともお分かりの事でしょうね♪」

提督「あー…英国海軍のしきたりだそうですね……王室や貴族の子弟は、痛飲の仕方から「遊ぶべき」お店までこっそりと教わるとか…」

グレイ提督「ふふ、よく御存じですわね…いかにもその通りですわ。……そこでわたくしもジンの飲み方から、「様々な女性」との遊び方まで教えてもらったものですが…さ、お立ちになって♪」

提督「はい…それで、この後は……?」

グレイ提督「ふふふっ…エリザベス、エメラルド……よろしいかしら♪」

エリザベス「ふふ、まさかいきなり「アレ」をなさるおつもりとは……このエリザベス、恐れ入りましてございます」

エメラルド「あぁ…「アレ」ですか……少々恥ずかしいですが…///」

提督「…?」

グレイ提督「これは女性士官が海上勤務に就くようになった最近になって生まれた「女性だけで出来る」遊びなのですが…ふふっ、フランチェスカはどうぞ二人に身を任せてくださいませ♪」

エリザベス「それでは「ロンドン・ブリッジ・フォーリング・ダウン」…上に参りまぁーす♪」着ている青い服の前ををはだけ、形のいい乳房をあらわにすると、がしっ…と提督の脇に手を入れ、脚を持ったエメラルドと一緒になって水平に持ち上げた…

提督「えっ、ちょっと二人とも…きゃあ!?」

エリザベス「それでは…♪」…童謡「ロンドン・ブリッジ・フォーリング・ダウン」の歌に合わせて提督を眼前まで持ち上げ、口もとにキスをする…

エリザベス「♪~ローンドンブリッジ・フォーリン・ダウン……」ちゅぅぅっ…♪

エメラルド「♪~フォーリンダウン、フォーリンダウン…」

提督「んんぅ、んあ…っ♪」




162 ◆b0M46H9tf98h2018/04/10(火) 01:23:23.92dXmmz4Yn0 (1/1)

エリザベス「おや、いとも簡単にそのような甘い顔をされてしまいますと…このエリザベス、愉しみが無くなってしまいます♪」

提督「だ、だって…あんっ♪」

エリザベス「さてさて…胸元までやってまいりましたね……ちなみにこの歌のタイトルは諸説ありますが、本家の「マザーグース」に載っているものは「ロンドン・ブリッジ・イズ・ブロークン・ダウン」の方が正解とされるそうでございます……それではご一緒に…さん、はい♪」

提督「そ、そんなこと言ったって……あんっ、んぁぁっ♪」

エメラルド「♪~ローンドン・ブリッジィズ・ブロークン・ダウン…ブロークン・ダウン……」両肩に提督の脚を乗せると秘所に舌を這わせるエメラルド…

提督「んひぃ…エメラルド、だめよ……ちゃんとお風呂は入ったけど…あぁぁっ、んっ♪」

エメラルド「…入浴したのなら大丈夫ですとも……それより、下着をつけておられないのですね?」

提督「あふっ、ひぅんっ……だって、もう寝るから必要ないと思って…っ///」

エリザベス「♪~ローンドン・ブリッジィズ・ブロークン・ダウン……マイフェア・レディ♪」歌詞が進むと同時に提督の身体は地面に近くなっていき、腕と脚を持った二人の責め方も場所ごとで変わってくる…

グレイ提督「あら、もうそこまで来ましたのね……面白いでしょう?」

提督「んふぅ…んぐぅ、んむっ……///」…顔をエリザベスのふとももに挟まれ、濡れた花芯をエメラルドと重ね合っている提督

グレイ提督「さぁ、エリザベス…その辺にして放してあげないと、フランチェスカが窒息してしまいますわ♪」

エリザベス「…おや、それは残念でございますね」

提督「ぷはぁ…はぁ、はぁ……これがイギリス流の「愉快な遊び」ですか…ふぅ」

グレイ提督「お気に召しまして?」

提督「…と、とっても気持ちはよかったです……でも、息が切れて……///」

グレイ提督「ふふ、エリザベスはついやり過ぎてしまいますの…それにしても、そのように火照ったお顔をしておられますと……わたくしも交ぜて欲しくなりましたわ♪」優雅に椅子から立ち上がると、すっ…と頬を指で撫で上げた……

提督「もう…メアリ///」

グレイ提督「ふふ、貴女からそう呼ばれると自分の名前なのに新鮮な感じがしますわ……さてと、きっとフランチェスカも何か「面白い遊び」をご存じなのでしょうから…ぜひわたくしたちに教えて下さいな」

提督「え…えーと」

グレイ提督「遠慮はいりませんわ……さ、おっしゃって?」

提督「そ、それなら…少しよろしいですか……///」グレイ提督たちに向こうを向いてもらう間にクローゼットの中をひっかき回し、ついでに実家のクラウディアから受け取った紙袋も取り出す…

グレイ提督「…もうよろしいかしら」

提督「はい、大丈夫ですよ///」…半ばやけっぱちで、いつぞや着るはめになったバニーガールの衣装やメイド……クラウディアの手づくりながら、やたら本物そっくりな憲兵隊の制服や何かをベッドに並べ、はにかんだような表情の提督…

グレイ提督「あら、フランチェスカはそんな道具もお持ちですの……ふふ、楽しそうですこと♪」

提督「あー…よかったら着てみますか?」

グレイ提督「ええ、せっかくですものね♪」

提督「え……着るんですか?」

グレイ提督「だって、わざわざしまってあったものをお出しになって下さったのですから…これ、よろしいかしら?」しばらく前に提督がエクレール提督相手に使った、全て本革の黒いコルセットと際どい黒のスカート、それと揃いになっている網タイツとガーターベルト…それに長い黒革の一本鞭とハイヒールの革長靴……

提督「え、ええ…着替えている間は向こうを向いていますから……」

グレイ提督「ふふ…それではしばしお待ちを♪」

エリザベス「……まぁ、よく似合っておりますこと」

エメラルド「…まるで冷酷な女王様です……私も…隷属させられたい気分になってしまいます…♪」

グレイ提督「…結構胸が余ってしまいますわね…ふふ、フランチェスカは豪奢で豊かな身体をお持ちだから致し方ありませんわね……はい、よろしいですわ」

提督「それじゃあ失礼して……うわ///」

グレイ提督「いかがでしょうか…似合っておりますかしら?」…すっきりとした身体つきのグレイ提督だけに、ヒール付きブーツを履くとぐっと背が高くなったように見える…おまけに酷薄な冷笑ともとれる微笑みが「狂女王」と言った雰囲気を出している……

提督「と…とっても似合っております///」

グレイ提督「まぁ嬉しい……いえ、違いましたわ「よろしい、褒めてつかわす」…ですわね」ひゅん…と鞭を鳴らし、見下したような視線を投げるグレイ提督……

提督「…っ///」じゅん…っ♪




163 ◆b0M46H9tf98h2018/04/11(水) 01:29:51.61oy1qfslX0 (1/1)

グレイ提督「…ところで、わたくし乗馬以外で鞭を振るうなど初めてですが……よろしければやり方を教えて下さいな?」

提督「あぁ、そうですね…えーと、振るう時は手首のひねりを効かせて……あんまりきつく振るうと腕が疲れますし、相手にも痕が残ってしまうのでほどよく…ちょっと練習してみましょうか」グレイ提督の手に自分の手を重ねて「ひゅん…っ」と鞭を振るってみせる…

グレイ提督「なるほど、この程度の振り方でよろしいのですか…理解いたしましたわ」

提督「そうですか……では、えーと…」

グレイ提督「ええ、よろしければ床にお手をついていただいて……どうかいたしましたの、エリザベス?」

エリザベス「…私も何かお手伝いいたします。このメイドに何でもお申し付け下さいませ♪」

グレイ提督「ふふ、失敬。わたくしったら目新しいことに夢中で、貴女たちの愉しみを考えておりませんでしたわね……そう、フランチェスカには目隠しをお願いいたしますわ」

エリザベス「承知いたしました…では失礼いたします、カンピオーニ様♪」しゅるしゅる…っ、と柔らかい布で目隠しと猿ぐつわをかまされ、ついでにバスローブについているシルクの帯で両手を拘束される……そのまま四つん這いにされてナイトガウンの裾をめくりあげられると、とろりと濡れたふとももがひやりとした外気に触れた…

提督「…んー…んんぅ……///」

グレイ提督「ふふ、これはなかなか素敵な眺めですわね…さてと……こちらがよろしいのかしら?」ひゅん…っ!

提督「んーっ…んんぅ♪」

エリザベス「まぁまぁ、何とも愉悦を感じさせるお声ですこと…陛下、お済みになりましたらわたくしにもやらせて下さいませ」

グレイ提督「ええ…もちろんですわ……それ♪」ぴし…っ!

提督「んぐぅ…♪」

グレイ提督「さて…とはいうもののただ鞭を振るうだけでは情感がこもりませんし、何か「物語」が必要ですわね…」

エメラルド「でしたら…せっかくエリザベスもハウスキーパーの格好をしているのですし「ミスをしてハウスキーパーに連れてこられ、貴族のご主人に折檻されるメイド」にしたら如何でしょうか///」

グレイ提督「なるほど、では……「わたくしの大事にしているティーカップを割ってしまうなんて、何という失態なのかしら」…サディスティックな伯爵なら、きっとお仕置きするような場面でしょうね?」ぱしん…っ!

提督「ふぅぅ…んんぅ///」

グレイ提督「そう、それに…割ったのならそう言えばいいものを、どうして嘘をついたのです?……わたくしはカップを割られてしまった事より、嘘をつかれることの方が不愉快ですわ」ひゅんっ…!

提督「んんぅ…ふぅぅ……んぅ///」

グレイ提督「ふぅ…それでいながらフランチェスカ、貴女は鞭うたれて悦んでいるのですか?……全く度し難いイタリア人メイドですこと♪」ぴしっ…!

提督「んふぅ…んんぅ……♪」

グレイ提督「ふむ、何か言いたいことがあるようですわね…「ベス」外してあげなさい♪」

エリザベス「承知いたしました…さ、「女伯爵さま」にちゃんと謝るのですよ、フランチェスカ♪」

提督「はぁ…はぁ、ふぅぅ……///」

グレイ提督「あら「鞭うたれておきながらそんなに秘所を濡らして…はしたないと思わないのですか?」……ふふ、なかなか愉しいですわね♪」

提督「はひぃ…ふぅ……「申し訳ありません…伯爵さま」…んっ///」

グレイ提督「ふむ、では謝罪したことは認めましょう。……とはいえここまでの度重なる不行き届き、謝罪だけでどうにかなるものでもありませんわ…そうでしょう?」もっちりした丸いヒップにそっとヒール付きブーツのかかとを乗せるグレイ提督…

グレイ提督「……痛くはありませんね?」踏み台のように片足を乗せてはみたものの、上半身を傾けるとそっと提督に耳打ちした

提督「…ふふ、大丈夫ですから続けて下さい///」

グレイ提督「では……こうやって踏みつけられてまだ悦んでいられるか試して差し上げます!」ぐい…っ!

提督「あぁ…っ、んんっ……くぅぅ…んぁぁ♪」

グレイ提督「全く、踏みつけにされてまで愉悦に浸っているとはどこまではしたないのですか…このだらしのないメイドは」ひゅんっ…!

提督「んひぃ…あんっ♪」

グレイ提督「そうですわね…ベス、貴女たちからもきちんと罰を与えなさい」

エリザベス「承知いたしました…では♪」ひゅん…っ!

提督「ひぅぅ…んぅ♪」

エメラルド「…ごめんなさい、フランチェスカさま…私が至らないばっかりに…でも、女伯爵さまの言いつけには逆らえないんです……」ぴしっ…!

提督「あんっ…んあぁぁっ……♪」

………


164 ◆b0M46H9tf98h2018/04/12(木) 01:36:55.442+euDTsM0 (1/1)

…数時間後…

提督「はぁ、はぁ、はぁ…ふぅー……メアリ、先ほどはずいぶんと激しくなっておられましたね///」

グレイ提督「…ええ。わたくしとしたことが我を忘れて、ずいぶん愉しませていただきました……ところで貴女は大丈夫ですか、フランチェスカ?」部屋へ来た時に着ていた普段着に戻ったグレイ提督は、提督が淹れた紅茶を優雅にすすっている……さっきまでは這いつくばった提督を相手に思う存分鞭を振るっていたが、わずかな頬の赤み以外は何も変わらない…

提督「ええ、加減してもらったので……少し叩かれたところがひりひりしていますが…」鞭うたれたり、平手で叩かれたりしたお尻をさすりながらベッドに腰掛け、少し顔をしかめる提督…

グレイ提督「申し訳ありませんわ…あまりにも貴女の声が悩ましいもので、つい……座れますか?」

提督「ええ、平気です……痛っ…」

グレイ提督「おや…何かお薬でも塗った方がよろしいのではありませんか?」

提督「そうですね…それなら、薬箱がそこに……」

エリザベス「薬箱……こちらでございますね?」

提督「ええ…その中に痛み止めクリームが……あぁ、それよ」

エリザベス「ではわたくしが塗って差し上げましょう…さぁ、どうぞベッドの上でうつ伏せになってくださいませ……♪」

提督「ごめんなさいね、エリザベス?」

エリザベス「この程度の事、何でもございませんわ……では失礼して…♪」

提督「んぅ…それにしてもグレイ提督は、もしかしてかなりの嗜虐趣味をお持ちなのかもしれませんね?」日焼けした後のようなひりつく痛みに、エリザベスのしなやかな指先と冷たいクリームが心地よい…

グレイ提督「ええ、かもしれませんわ……何と言うか、貴女が目隠しをされて四つん這いになっているのを見て…背徳感、あるいは征服欲と申しましょうか…とにかく、心の底から湧きあがる「どろりとした感情の高ぶり」にぞくぞくいたしましたもの」

提督「あー…もしまた機会があったとしたら、どうぞお手柔らかに……」

グレイ提督「ええ…ぜひともそうさせていただきますわ♪」

エリザベス「そうですね、カンピオーニ提督はなかなかそそるものがございますゆえ……このエリザベスも、ついついお茶目なイタズラ心をくすぐられてしまうのでございま…す♪」ぱちんっ!

提督「ひぃん…っ!?」

エリザベス「これは失礼、つい丸くてすべすべのヒップが目の前にあったものですから…♪」

提督「だからって……もう///」

グレイ提督「まぁ、エリザベスったら。そんなことをしてはいけませんよ…ふふ」

エメラルド「…はぁぁ、何て甘い喘ぎ声なんでしょう……///」

提督「…」

グレイ提督「…ところで、フランチェスカ」

提督「ええ」

グレイ提督「そのままの姿勢で結構ですから、少しおしゃべりでもいたしましょう?」

提督「ええ、構いませんよ…夜はまだまだ長いですものね♪」

グレイ提督「そう言うことですわ……さ、よろしければお話しになって?」

提督「はい…メアリも後で話して下さいね♪」

グレイ提督「もちろんですわ」

………


165以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/04/12(木) 21:58:28.65R4gVt2jWo (1/1)

グレイ提督のSMをもっと見たいのですが


166 ◆b0M46H9tf98h2018/04/13(金) 00:10:54.17CDPxR9Qn0 (1/3)

>>165 まずはコメント感謝です…が、百合姫提督の小エピソードを出す予定だったのでちょっと間隔が空いてしまうかもしれません。せっかくのリクエストなので書きますけれど……他にカップリングやシチュエーションで何かご要望があればそれも出来るだけ頑張ります



167 ◆b0M46H9tf98h2018/04/13(金) 00:58:36.11CDPxR9Qn0 (2/3)

提督「…それで、基地祭で「マクベス」を?」

グレイ提督「ええ、何しろシェークスピアの名作ですから……カンピオーニ提督はどんな出し物にするおつもりですか?」

提督「そうですねぇ…きっと「ロメオとジュリエッタ」になると思います♪」

グレイ提督「あら、素敵ですわね。でしたら「…あれはナイチンゲールの声ですわ、ロミオ様」ですわね?」

提督「ええ、そうです…「ならば私は死をも恐れない…さぁ、残酷なる運命よ来たれ」と言うところですね♪」

エリザベス「ふふ、お二人ともお似合いでございます♪」

提督「もう、止めてよエリザベス…もし私がロメオでメアリがジュリエッタなら、さらってでも連れて行くわ♪」

グレイ提督「まぁ…お上手ですこと」

提督「ふふ、だって好きな女性といられないなんて……あ、そう言えば百合姫提督の所でも舞台劇をやろうとしたとか…」

グレイ提督「日本の百合野准将ですか…どんな劇だったのです?」

提督「何でもペローやグリムの童話にある「赤ずきん」だとか……百合姫提督が言ってました」

グレイ提督「あら…でも「やろうとした」と言うのは?」

提督「あー…それがなんでも色々あったそうで……」

………

…一年前・横須賀…

百合姫提督(赤ずきん)「…それじゃあ「赤ずきんちゃん」の舞台練習を始めましょうか……いい歳をした提督が「この格好」って言うのは、ちょっと恥ずかしいけれどね…///」

大淀「まぁまぁ、せっかくの基地祭ですし…それに可愛いですよ♪」

龍田「よく似合っているわよぉ…♪」

百合姫提督「もう、みんなしてそういうことを言うんだから…///」

大淀「まぁまぁ…それでは、よーい……はじめ!」

長門(ナレーション)「あるところに、赤ずきんちゃんというとても可愛らしい女の子がおりました……」

間宮(赤ずきんのお母さん)「…それじゃあ赤ずきんちゃん、おばあさんの所にケーキとぶどう酒を届けて来てね。途中で寄り道してはいけませんよ?」

百合姫提督「はぁい、それじゃあ行ってきます♪」

長門(ナレーション)「ケーキとぶどう酒を入れたかごを持ち、おばあさんの所に向かう赤ずきんちゃんでしたが、森にさしかかると…そこには悪い狼がおりました」

足柄(悪い狼)「おや、赤ずきんちゃん…どこに行くの?」

百合姫提督「あら、狼さん。病気のおばあさんにケーキとぶどう酒を持って行ってあげるのよ?」

足柄「そう、それは感心ねぇ…ならついでに森でお花を摘んで行ったらどうかしら、綺麗なお花を持って行ったらおばあちゃんも喜ぶと思うわよ?」

百合姫提督「うーん、それもそうかしら……それじゃあ案内してもらえる?」

足柄「もちろん…さぁ、こっちよ♪」

長門「狼が悪者であることを知らない赤ずきんはすっかり騙されてしまいました……もちろん最初は数本の花を摘むだけのつもりだった赤ずきん。とはいえ、森には花が咲き乱れ、ついついあちらこちらと目移りしてしまいます……その間に足の速い狼はおばあさんの家に向かいました……」

宗谷(おばあさん)「うー…暑い……こほこほ…っ」

足柄「おばあさん、こんにちは…」

宗谷「うーん…外にいるのは誰ですか?」

足柄「私、赤ずきんよ…ケーキとぶどう酒を持ってきてあげたわ……♪」

宗谷「あぁ、ありがとね……ドアは開いているからノブを回して入っていらっしゃい」

長門「…狼はドアを開けると、病気でふせっているおばあさんを丸飲みにしてしまいました。そしておばあさんの衣服を剥ぐとそれをまとい、ベッドにもぐりこんでおばあさんのふりをして、赤ずきんを待ち受けます……」






168 ◆b0M46H9tf98h2018/04/13(金) 01:36:53.54CDPxR9Qn0 (3/3)

長門「…その間に森でたくさんの花を摘み、すっかり遅くなってしまった赤ずきん…ようやく用事を思い出し、持ちきれないほどの花束を抱えておばあさんの家に向かいます……」

百合姫提督「いけない…すっかり遅くなっちゃったわ……おばあさん、いますか?」

足柄「…」

長門「狼はおばあさんのずきんを目深にかぶり、布団に包まっていますが…そうと知らない赤ずきんはベッドに近寄ります」

百合姫提督「…おばあさん、赤ずきんですよ……おばあさん、今日はずいぶんとお耳が大きいのね?」

足柄「…お前さんの言うことがよく聞こえるようにね」

百合姫提督「おばあさん、今日はずいぶんとお目々も大きいのね?」

足柄「…お前がよく見えるようにね」

百合姫提督「それに、なんて大きな手をしているんでしょう…!」

足柄「お前さんを上手く掴まえられるようにね…♪」

百合姫提督「それに…なんて大きなお口をしているんでしょう」

足柄「それは…お前を良く食べられるようにさ!」いきなりベッドから跳ね起き、百合姫提督に掴みかかる足柄…

百合姫提督「…きゃぁ!」掴みかかられた勢いで尻もちをつき、やわな手製の衣装が縫い目からひどく破れた……床にへたり込み、半分脱げた赤ずきんの格好で足柄を見上げる百合姫提督…

長門「うわっ…二人とも大事ないか?」

百合姫提督「え、ええ…でも衣装が破れちゃったわ///」

足柄「………」

宗谷「大丈夫ですか二人とも……って、どうしたんです?…足柄…さん?」

足柄「ふーっ…ふぅぅ…っ……!」

百合姫提督「あの、足柄……どうしたの?」

足柄「ふーっ…あのね、先に言っておくけど……そんな風に誘ってる提督が悪いのよ…っ!」んちゅぅぅ…♪

百合姫提督「んんぅ…!?」

足柄「はぁ、はぁっ…いくら神戸生まれのお嬢さまだからって、こんなやらしい格好を見せつけられて我慢できるほど私は出来ちゃいないのよ……っ♪」びびっ、びりぃ……っ!

百合姫提督「ちょっと、足柄…っ///」

長門「お…おぉ///」

宗谷「うわわ…ぁ///」

龍田「あらぁ…足柄ったら♪」

間宮「ち、ちょっと子供には見せられない「赤ずきんちゃん」ですね…///」

大淀「あ…あー……///」

百合姫提督「ひぃやぁぁぁっ…んぁぁぁっ、あふぅ……だめ、だめぇ…っ♪」

足柄「だめっていいながら…どうしてしがみついているのよ……っ♪」

百合姫提督「あぁぁっ、だって…いいの、いいのぉ…っ……あぁ、イくぅぅ♪」

長門「おぉ、これは……なんとも過激で……おぉぉ///」

百合姫提督「見てないでっ、誰か……あひぃぃんっ♪」

長門「……えー、こうして赤ずきんは悪い狼に食べられてしまいましたとさ……よし、邪魔をするのは野暮だから戻ろう///」

飛龍(狩人)「えっ、私の出番は…?」

………


169 ◆b0M46H9tf98h2018/04/14(土) 01:06:26.673votnxuU0 (1/2)

提督「…と言うようなことがあったとか、なかったとか……」

グレイ提督「ふふ、面白いお話ですこと…ところで」

提督「何でしょう?」

グレイ提督「今宵は月が明るくて素晴らしいですし、ここの庭園はとても綺麗ですから…お休みになる前に、少々お散歩にでも参りましょう♪」

提督「ふふ、それもいいですね…では、何か着るので少し待ってくださ……」うつ伏せの状態から起き上がり、羽織っているナイトガウンの帯を締め直そうとする…と、グレイ提督のほっそりした白い手が優しく提督の手をつかんだ

グレイ提督「…別に着るものは必要ありませんわ。そうでしょう?」

提督「え///」

グレイ提督「せっかく綺麗な身体なのですから、隠すことなどございませんわ……ところで、もしよろしければ貴女方も一緒に……?」片方の眉をそれとなく上げてみせる…

エリザベス「いえ、わたくしは結構でございます…どうぞお二人で、行ってらっしゃいませ」

エメラルド「ええ…私は紅茶がまだ残っていますし、戻ってくるのをお待ちしております」

グレイ提督「そう、でしたら二人だけで参りましょう♪」

提督「あ、あの…///」するりと優しい手つきでナイトガウンを脱がされ、はにかんだような表情の提督…と、それを見て優雅な微笑みを浮かべるグレイ提督……

グレイ提督「とはいえ……さすがに何も着ていないのは心細いですものね、どうぞこれをお召しになって?」

提督「ありがとうございます、メアリは優しいですね……って、これだけですか///」白いレースのストッキングとガードル、ガーターベルトを渡される提督…

グレイ提督「あら、もしお召しにならないのでしたら…」

提督「…着ます」

グレイ提督「ふふ、そう言うと思いましたわ……あぁ、そうそう…お散歩にはこれもつけませんと♪」ベッドの上に散らかっている道具や衣装のなかから首輪のような黒革のチョーカーを取り出すと、丁寧に首元に留めた…それから提督の足元に紅いハイヒールを揃えて出した

提督(首輪つき)「…もう、最初からこうするつもりだったのですね///」

グレイ提督「ふふ、何のことやら……では、参りましょう?」チョーカーのリングにリード代わりの紐を通し、提督を歩かせるグレイ提督…


…鎮守府・廊下…


提督「あの…メアリ?」

グレイ提督「何でしょう?」すべすべしたシルクのナイトドレスに優雅なガウンを羽織り、片手には提督の首輪に繋がっているリード、もう片方の手には鞭を持っている…

提督「もしかして、ですが…こういった経験があったりします?」かたや下半身のみランジェリー姿のほぼ裸で、意外に涼しい夜風に肩をすくめている提督…

グレイ提督「あら、何のことでしょう?」

提督「…」

グレイ提督「……わたくしの実家には犬がおりますから、そこから思いついただけですわ♪」

提督「あら、メアリも犬を飼っているんですか…どんなわんこなんです?」

グレイ提督「ウェルシュ・コーギー・カーディガンと、黒いラブラドール・レトリーバーですわ」

提督「ふふ、どちらも可愛い犬種ですね…♪」

グレイ提督「ええ…とっても可愛いものですわね……」正面玄関を開けて、表に出る二人…外は青い月光が降り注ぎ、静かに波音が響いている……

グレイ提督「……ふぅ。夜にお散歩するのも、なかなか気持ちがいいものですわね…とっても月が明るくて、本も読めそうなくらいですし」

提督「ええ、そうですね…///」

グレイ提督「ふふ…さぁ、参りましょう?」くいっ…とリードを引っ張るグレイ提督

提督「んっ…く」

グレイ提督「あら、少し苦しかったですか?」

提督「けほっ…いえ、急に引っ張られたもので……///」





170 ◆b0M46H9tf98h2018/04/14(土) 11:13:46.143votnxuU0 (2/2)

グレイ提督「それにしても夜風が心地いいですわ…ね、フランチェスカ?」

提督「え、ええ///」

グレイ提督「まぁ、夜だと言うのにこの庭の綺麗なこと…さ、こちらでよくご覧になって♪」くいっ…

提督「んっ…けほっ、こほっ!」

グレイ提督「あら、わたくしったら……また引っぱってしまって♪」

提督「いえ、平気です……それより、背中が少しぞくりとして…」

グレイ提督「あら、それはいけませんわね。寒いのですか?」

提督「ええ少し…気温は暖かいのですが、風が少しひんやりして……」

グレイ提督「それはいけませんわね……何か身体を暖める方法が…あぁ、それでしたら血の巡りを良くすればよろしいのでは?」

提督「…私は一枚のタオルすら持っていませんが、乾布摩擦でもすればいいのですか?」両手を上に向けて皮肉る提督…

グレイ提督「あら…フランチェスカは何もお持ちでないの?」

提督「ええ、あいにくと…♪」

グレイ提督「なら致し方ありませんわね。ところで…わたくし、何かの本で「刺激を与えると血流がよくなる」と聞いたことがありますから、よろしければお手伝いいたしましょう」ひゅん…っ!

提督「んっ…!」

グレイ提督「こうして軽く叩けば、すぐ暖かくなると思いますわ…♪」ぴしっ…!

提督「んくぅ…♪」

グレイ提督「幸い波音でかき消されておりますから、屋内に聞こえる心配はありませんし…わたくし、フランチェスカが暖かくなるまで頑張ってみせますわ」ぱしん…っ!

提督「んんぅ…あんっ///」

グレイ提督「まぁ、ここのお庭で生えているミントの香りが漂ってきて……とても甘くていい香りですわね♪」ひゅん…!

提督「ええ、そうですね…んっ///」

グレイ提督「…どうでしょう、これで少しは暖かくなりました?」

提督「あの…できたらもうちょっと……んっ///」ふとももをこすり合せつつ、上目づかいで甘えるような声を上げる…

グレイ提督「あら…お気に召しまして?」

提督「メアリみたいに加減をわきまえていてくれる方なら……ですけれど♪」

グレイ提督「まぁまぁ…嬉しいお言葉♪」ひゅん…っ!

提督「くっ…今のは少し強かったです……///」

グレイ提督「あら、失礼…♪」ぴしぃ…っ!

提督「んぅぅ…///」

グレイ提督「……今度はいかが?」

提督「もう…メアリのいじわる……♪」

グレイ提督「ふふふ…そうやって甘い声を出されてしまうと、わたくしの中の嗜虐的な部分が刺激されてしまいますのね」ひゅん…っ!

提督「あひぃ…んっ……///」

グレイ提督「…ふふ、貴女がふとももをこすり合わせるたびにねちっこい水音が響いて……何とも刺激的な光景ですわね♪」

提督「だって…こんな姿で庭にいると思うと……っ///」

グレイ提督「あらあら…月明かりだけでもとろとろに濡らしているのがよく分かりますわね……よろしければそこの草の上でしてあげますわ?」

提督「んぅぅ…メアリ……///」草地にひざを付き四つん這いになると、片手で秘所をまさぐりつつ甘い声を上げる…

グレイ提督「はいはい…♪」ぴしっ…!




171以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/04/14(土) 23:07:15.34+5f6G6A4o (1/1)

素敵


172 ◆b0M46H9tf98h2018/04/15(日) 00:49:37.93FSr60a1M0 (1/3)

…しばらくして…

提督「んぅ、あふんっ♪」

グレイ提督「ふふっ……それ♪」ぱしっ…!

提督「あぅん…っ///」

グレイ提督「さてと…良かったら撫でて差し上げましょう、お腹を出して下さいな♪」

提督「もう、メアリったらいやらしいんですから…っ♪」夜露の降りた青草の上に寝転がり、両手を投げ出して物欲しげな顔をする…

グレイ提督「ふふ、そうなったのは貴女のせいですわ…どうかしら?」サンダルを脱いでつま先でお腹をくすぐり、胸の谷間に脚を乗せる…そして提督を見おろし、イギリス貴族でなければできないような優雅な笑みと、かすかな軽蔑の混ざった表情を浮かべている……

提督「んふふっ…ぴちゃ、ぺろっ……♪」両手で真っ白なつま先を抱え、とろけたような表情のまま舌を這わす…

グレイ提督「ふふ、くすぐったいですわ……おやめなさいな?」口ではそう言いつつも、靴磨きでもさせるように片脚を出して微笑んでいる…

提督「ふふ…と、言いながらちっとも嫌がっていませんね♪」

グレイ提督「あら…わたくしはもう止めて頂きたいのに、貴女が離さないせいですわ」

提督「んふふっ、さすが口の上手いイギリス人ですね……ちゅぱ…ぴちゃ……っ♪」

グレイ提督「ふふふ…」

提督「んふふっ…♪」

グレイ提督「うふふふ…♪」

提督「ふふっ、くすくすっ…♪」

グレイ提督「ふふっ…ふふふふっ♪」

提督「あー、おかしい……いい歳した提督二人が夜の庭で、こんな変態じみた事をしながら仲良くおしゃべりなんて…うふふっ♪」

グレイ提督「ええ、全くですわね…しかもわたくしに至っては、こちらでもてなしてもらっている立場だと言うのに……ふふ」

提督「いえいえ、お客様には美味しいイタリア料理とワイン、コーヒー……それと、これもその一つですから…お気に召しましたか?」

グレイ提督「ええ、とても…♪」

提督「それじゃあそろそろ戻りましょうか。さっきからふとももが冷たくて…///」

グレイ提督「ふふ、あれだけ蜜を垂らしていればそうでしょうね……後でシャワーを浴びることですわ」

提督「ええ、そうします。うっ、背中も冷たい…っ」

グレイ提督「夜露が降りてましたものね……よかったらわたくしのガウンをお貸ししましょうか?」

提督「あー…もう戻るだけですし、綺麗なガウンに土や草の葉っぱが付いてしまいますから…それより///」

グレイ提督「何でしょう?」

提督「ごめんなさい…少しリードを放してもらえませんか///」

グレイ提督「別に構いませんが……どうかなさいましたの?」

提督「いえ…それが、その……冷たい地面に寝転がっていたので…///」

グレイ提督「あぁ…「お花を摘みに」行きたいのですか?」

提督「え、ええ…ですから……///」

グレイ提督「ならわたくしが見ていて差し上げますわ…さ、どうぞそちらのバラの木陰で……♪」

提督「い、いえ…あの……っ///」

グレイ提督「どうか遠慮なさらず…かつてウィンストン・チャーチルも言ったように「私は友人に対して隠しごとなど一切ない」……でしょう?」

提督「いえ、その気持ちは嬉しいですが…っ///」

グレイ提督「さぁさぁ、早くしないともっと恥ずかしいことになってしまいますわ……どうぞお構いなく」

提督「うぅぅ…それでは……///」

グレイ提督「ええ……ふふふ♪」

提督「もう、メアリったらやっぱり意地悪ですね…///」

グレイ提督「はて、何の事でしょう…♪」

………


173 ◆b0M46H9tf98h2018/04/15(日) 01:07:53.73FSr60a1M0 (2/3)

…という訳で、グレイ提督×提督を頑張ってみました……書いているうちにグレイ提督のSっ気がどんどん加速していたような…


…この後は重巡のエピソードや艦娘のお誕生日ネタなど、ちょっとしたものを交えながらのんきに過ごしつつ基地祭を迎え、同時に士官学校時代の提督を書こうかと……ちなみに提督の両親「婦妻」、クラウディアとシルヴィアも来てくれる予定です


後は「600」(セイチェント)型と言われた名作中型潜シリーズがまだまだいるので、彼女たちを建造することになります…勇敢なエピソードも多いので、キャラクターとしても動かしやすいはずです。ちなみに中の一隻は戦艦「クィーン・エリザベス」とも浅からぬ因縁があったりするので、その辺で「ロリおね」のカップリングも書く予定ではあります……



174 ◆b0M46H9tf98h2018/04/15(日) 02:00:52.15FSr60a1M0 (3/3)

…ある朝・食堂…

リットリオ「ふーん、ふふーん♪」食パンにイタリア生まれで圧倒的人気のヘーゼルナッツ入りチョコレートスプレッド「ヌテラ」を塗りつつ、ひどくご機嫌なリットリオ…

提督「あら。ずいぶんご機嫌ね、リットリオ?」

リットリオ「ふふふっ、分かっちゃいますかぁ?」

提督「それはそうよ…私にも頂戴?」

リットリオ「はいはーい♪」ヌテラをスプーンでしゃくってパンに塗ってくれるリットリオ…

ライモン「あ、わたしにも一口……そう言えば」

提督「んー?」

ライモン「みなさんはこれの名前…なんて呼んでます?」(1964年解役)

提督「え?…「ヌテラ」だけど?」

ライモン「カヴールさんは?」

カヴール「そうねぇ…「スーペルクレマ・ジャンドゥーヤ」かしら……美味しいわよね?」(1945年トリエステ港で戦没)

ライモン「やっぱり…ガリバルディはどうですか?」

ガリバルディ「え、私は「ヌテラ」だけど?」(1972年解役)

ライモン「そうですよね…あ、グレカーレはどっちですか?」

グレカーレ(マエストラーレ級駆逐艦)「あー、ライモンドの言いたいことが分かったかも…ちょうど私がお役御免になった年に名前が変わったんだよね♪」(※グレカーレ…1964年解役。この年「スーペルクレマ・ジャンドゥーヤ」が「ヌテラ」へ品名変更)

提督「もしかして、微妙な世代ごとのギャップ…ってこと?」

ライモン「ええ、そうなんですよ…いつもはなんて言うこともないんですが、時々話が合わなくて……ですよね、グレカーレ?」

グレカーレ「うんうん、それは分かるかも…私だって、お姉ちゃんたちがお菓子のプラスチック容器とかを取っておくの理解できないもん」

ガリバルディ「あー…それ、アブルッツィもやってたわ……「プラスチックって軽くて透明ですごいわよね!」とか言って」

ライモン「失礼ながら…カヴールさんはプラスチックではなくて「ベークライト」ってよく言いますよね」

カヴール「むぅ…おばあちゃんで悪かったですね」

提督「なるほどね……で、結局リットリオはどうしてそんなに嬉しそうなの?」

リットリオ「それはですねっ、夏季休暇で買ったものが今日届くからなんです♪」

提督「へぇぇ…それにしてもずいぶん時間がかかったわね?……夏休みが明けて、もうかれこれ二週間は過ぎているのに」

リットリオ「いえいえ、ちょっと大きめの買い物でしたから♪」

提督「そう、もしよかったら見せてね♪」

リットリオ「もちろんですっ…ね、ローマ♪」

ローマ「ええ…それにしても、姉さんったらお店から連絡が入って以来ずっとこの調子で……可愛いけどいい加減飽きてきたわ…」

提督「まぁまぁ…楽しみなことが待っているなんて良いことじゃない♪」

ヴェネト「ですね…それに私もその恩恵にあずかる予定なので、なおの事楽しみです♪」

提督「姉妹仲良しで何よりだわ…ディアナも一緒にコーヒーをどう?」

ディアナ「せっかくですし頂きます…よしなに♪」

提督「ディアナも相変わらず弓は冴えているみたいね?」(※ディアナ…ギリシャ神話ではアルテミス。狩りと月の女神で処女とされ、裸を見たりすると無慈悲な報復に遭う)

ディアナ「ええ、とてもよろしい具合です」

提督「結構…ところで哨戒組は?」

カヴール「まだお風呂ですよ…汗をかいた後のお風呂は気持ちいいですから♪」

提督「まだまだ暑いものねぇ……それなのに…」ちらりと食堂の一角に視線を向ける…

ヴァイス提督「本日は私が0930時より図上演習。その間に二人は1030までギムナジウム(運動場)で体力トレーニングに励め。メニューは私が作成してある…30分経過した所で五分休憩を挟み、水分200ミリリットルを摂取すること……昼食後は各自の判断で過ごしてよろしい、以上だ」

ビスマルク「ヤヴォール!」

ティルピッツ「ヤヴォール!」ピシッとプレスのきいた濃い灰色のスラックスにネクタイを締め、かちりとかかとを合わせる艦娘二人…

提督「…暑苦しいことこの上ないわね……」



175以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/04/15(日) 15:11:02.72QgTbXcBdo (1/1)

ドSなプレイありがとうございます


176 ◆b0M46H9tf98h2018/04/16(月) 01:48:29.42eN/RZY3g0 (1/1)

…午前・執務室…

提督「ふぅぅ…図上演習も終わったし、あとは突き返されてきた書類の訂正だけね」

カヴール「あら、また主計部から差し戻しですか?」

提督「ええ……それでもあなたとライモンが手伝ってくれるから、ずいぶん少なくなったけれど」

ライモン「ふふ、そう言ってもらえるとやる気が出ます♪」

提督「そう?…それにしても主計部ときたら……ちょっと間違えただけなのに差し戻しなんて意地が悪いわ」

カヴール「ふむ…今回は何が悪かったのでしょう?」

提督「えーと…「鎮守府の需品向け予算で艦娘用の家具を購入した場合には、家具の用途、材質、縦・横・高さ、値段とその特徴を別紙に入力し、場合によっては家具の写真データと領収書を添付すること」だそうよ……あきれたわね」

カヴール「なるほど…で、何が足りなかったのでしょう?」

提督「それが「家具の用途が書かれていません」…だそうよ」

ライモン「それって、何を買った時のでしたっけ?」

提督「前にヴェネトとローマのために買ったクローゼットよ……全く、クローゼットに「服をしまう」以外の用途があるならうかがいたいものよね?」

ライモン「……身を隠す、とか?」

カヴール「中でえっちしてもいいかもしれませんよ…♪」

提督「はぁ…まったくもう、カヴールも最近デュイリオやリットリオに似てきたわね……」

カヴール「あら、そうですか?」

提督「まぁいいわ…そう言えばリットリオの言っていた「お届け物」がそろそろ来たころね、見に行きましょうか♪」

ライモン「はいっ♪」

…鎮守府・庭…

提督「それで、買ったものはどこにあるの?」

リットリオ「ふふふっ、こっちですよ…っ♪」あたりには暇な艦娘たちが集まってわいわい騒いでいて、リットリオはその中をかき分けつつ提督を引っ張り、車庫の方に連れて行く…

提督「……車庫に置いてもらったの?」

リットリオ「はいっ、何しろ…じゃーん♪」数台分のスペースがある車庫の手前に、綺麗な「フィアット・NUOVA500」(二代目チンクエチェント)が停めてある…

提督「え…リットリオのお買い物って、「フィアット500」だったの?」

リットリオ「ええ、そうなんですっ…これで近くの町まで行くのに、提督をわずらわせずに済みますよ♪」

提督「いや…綺麗なフィアット500だけど……」陽光に照らされた紅い車体のボンネットの隅には、右斜め上に向けて銀色の流麗なイタリックで「Littorio」という文字が塗装されている…

リットリオ「ふふっ、ヴァカンス中に車の免許を取って…ついでに買っちゃいました♪」

提督「それにしたって高かったでしょうに…」

リットリオ「そうですねぇ、色の塗り直しは別として五十万リラくらいでしたけど……すぐ買えちゃう値段だったので、現金で払っちゃいました♪」

提督「あー…まぁ艦娘の手当ならそうかもしれないわね」

ローマ「全く、姉さんったら前後の見境もなく車なんて……まぁ、一緒にお出かけできるのは嬉しいことだけど///」

ヴェネト「そうね♪…そう言えば姉さん、まだエンジンを試してないじゃない。せっかくだから鎮守府だけでも一周してみたら?」

リットリオ「ふふ、そこを提督に見せようと思って…それじゃあ提督、見ていて下さいね♪」

提督「はいはい…♪」

リットリオ「ふふっ♪」乗り込むとクラクションを鳴らし、窓を開けて手を振るリットリオ…

ムレーナ(フルット級中型潜)「あっ……止めろ、リットリオ!」相変わらず「ウツボ」だけに美しいがすご味のある顔立ちと、パリッとした背広姿がギャングのボスのようなムレーナ……と、急にリットリオに向けて叫んだ

リットリオ「えっ…?」エンジンのキーを回すと、何事もなくエンジンがかかる…

提督「…どうしたの、ムレーナ?」

ムレーナ「いや、爆弾でも仕掛けてあるんじゃないかと…ね」

提督「あー……映画でそんなシーンがあったわね」(※「ゴッドファーザー」パート2)

リットリオ「もう、おどかさないで下さいっ♪」

ムレーナ「…すまなかった」


177 ◆b0M46H9tf98h2018/04/17(火) 02:31:34.87jMardDIx0 (1/1)

リットリオ「それじゃあ改めて♪」ヴォロロロ…ッ

提督「うーん、この独特のエンジン音に丸っこいデザインはいいものね……ドリア、どうしてそんなに怪訝な顔をしてるの?」

ドリア「いえ、提督が先ほどからあの車を「フィアット500」と…新型モデルなんですか?」

提督「いいえ。それどころかかなりの旧式よ……どうして?」

ドリア「いえ…私の知っているフィアット500「トポリーノ」(ハツカネズミ)とは違いますので……」

(※トポリーノ…戦前生まれの初代「フィアット500」についた愛称。両目に見える位置の高いヘッドライトと、小回りが効きハツカネズミのようにちょこまか動き回る様子から名づけられ、フランスでも「シムカ・5」(シムカ・サンク)としてライセンス生産された。映画「ローマの休日」でグレゴリー・ペックとオードリー・ヘップバーンがドライブしたときにも使っていた、イタリア大衆車の元祖)

ライモン「…やっぱり時代の差が……」

提督「あー…ドリアの世代だとそうなるのも無理ないわ。リットリオの500は戦後生まれの二代目「NUOVA」で、今では三代目が主流なの…トポリーノは初代よ」

ドリア「なるほど、そうでしたか…」むっちりした張りのある身体をしていながら「やれやれ」と、おばあちゃんのように首を振るドリア……

提督「ええ…あ、戻ってきたわ」

リットリオ「ただいま戻りました、提督」

提督「お帰りなさい、調子はどう?」

リットリオ「おかげ様でいい調子ですっ♪」

提督「そう、それなら車庫はまだ空いてるから……駐車は大丈夫?」

リットリオ「はいっ、それはもう…よいしょ♪」かなりぎくしゃくしながらも車庫の空きスペースにフィアットを入れる…

提督「はい、お上手…それじゃあそろそろお昼にしましょうね♪」

リットリオ「はいっ♪」

ローマ「お昼は何かしら…たまには北部風の料理が欲しい所ね」

提督「んー、それは料理担当のディアナかエリトレアに言うしかないわ……今度でよければ私が作ってあげるけれどね♪」

ヴェネト「じゃあ今度お願いします…ね、ローマ?」

ローマ「そうね…たまにはフェットチーネに絡まる濃厚なカルボナーラが食べたいのよね」

提督「ふふ、北イタリアの料理はカロリーが怖いわよ?」

ローマ「赤ワインを飲んでいれば大丈夫よ…それより提督こそ、ふとももとお尻に気を配った方がいいんじゃない?」

ライモン「…全くですよ。提督ったら気が向いた時に海で泳ぐか、私やカヴールさんがやいのやいの言ってようやく運動するだけなんですから」

提督「それは、だって…ほら、執務もあるし……」

ライモン「…そんなに忙しいですか?」

提督「いえ…まぁ、それだけじゃなくてみんなとの交流も必要でしょうし…グレイ提督とヴァイス提督をもてなさないといけないし……」

カヴール「それにしても提督はのんびりなさっておられます……朝食を済ませたらお茶とお菓子…執務を少々こなして、昼食の後はお昼寝…午後はちょっとした執務の後にコーヒーや紅茶を味わい…その後は会議室で流す午後の映画を見るか、料理を手伝いつつ「味見」をなさって…さもなければ艦娘のみんなとおしゃべりに興じる……なかなか素敵な一日の過ごし方ですね♪」

提督「…なかなか手厳しいわね」

カヴール「うふふっ、私はただ「たまには運動の一つくらいなさった方がよろしいですよ」…と、申したかっただけです♪」

提督「了解…それじゃあ今日の午後はトレーニング室へ行くことにしましょう……はぁ、士官学校を卒業してようやく「腹筋」だの「腕立て伏せ」だのっていう運動からおさらばできたと思ったのに、まさかカヴールから「お小言」をいただくとは思わなかったわ…」

チェザーレ「そう言う時こそ「カヴールよ、お前もか!」と言うべきであるな♪」

提督「ふぅ…全くね」

カヴール「まぁまぁ……ちゃんと運動したら私からごほうびをあげますから…♪」にっこりと笑みを浮かべるカヴール

提督「…それじゃあうんと期待させてもらうわよ?」

カヴール「ええ、カヴールにお任せあれ…です♪」

ライモン「わたしも…頑張っている提督の事が好きですよ///」

提督「そう……なら腹筋の三十回くらいこなしてみせないといけないわね♪」

リットリオ「ふふっ…その意気ですよ、提督っ♪」

ローマ「ま、応援してるわ…♪」



178 ◆b0M46H9tf98h2018/04/18(水) 01:49:08.54GfDOc0rE0 (1/1)

…しばらくして・トレーニング室…

提督「はぁ…はぁ……はぁ…」薄いTシャツとジャージのトレーニングパンツ姿で腹筋に励む提督……まだまだ暑い盛りの南イタリアだけに、汗がぽたりぽたりと滴り落ちる…

リットリオ「さぁ、あと数回ですよっ♪」

アルマンド・ディアス(カドルナ級軽巡)「なかなかいい調子に見えますよ…提督、フォルツァ(頑張れ)♪」

提督「ひぃ…ふぅ……何で…こんな……串焼きの鶏みたいに……たらたら…汗を流さなきゃ……いけないのよ…!」

ライモン「運動は身体にいいですよ?」

チェザーレ「それに、たくさん汗を流すと一緒に老廃物が出るからな…頭皮にもいいと聞くぞ♪」数列あるフェンシングの試合レーンから出て防具を外した

提督「…んひぃ…ふぅ……」

コルサーロ(ソルダティ級駆逐艦)「へぇ、なかなか踏ん張ってるじゃねえか…あたしはてっきりすぐ音を上げるかと思ってたぜ♪」腕の立つチェザーレを相手に脚払いをかけたり締め上げたりと、「コルサーロ」(アラビア海賊)だけにルール抜きの猛烈な「海賊流フェンシング」を終え、感心したように声を上げる……

ボレア(トゥルビーネ級駆逐艦「北風」)「そうね、なかなか感心するわ」

シロッコ(マエストラーレ級駆逐艦)「…いいから。私と一戦交えるんでしょ?」どういう訳か妙に勘がいい褐色の駆逐艦「シロッコ」(砂漠から吹く強い南の季節風)が、練習用サーベルを取りあげる…

ボレア「はいはい…私の「北風」が乗った剣先をかわせるかしら?」

シロッコ「ふぅーん……ボレアこそ、この「歴史の立会人」に勝てると思ってるの?」防具をつけ、さっそく剣先を交える…

アントニオ・ピガフェッタ(ナヴィガトリ級)「…じゃあ、いいかな?」

アルピーノ・バニョリーニ(リウッツィ級大型潜)「もちろん…私は手の速さにかけては一流さ♪」大戦中のイタリア潜初の戦果として英軽巡「カリプソ」を沈めたバニョリーニ……そのせいもあってやたら手が早く、すぐに女の子を口説く癖がある…ピガフェッタに向けて白い歯を見せて笑いかけると、ぱちんとウィンクをした…

(※「カリプソ」…ギリシャ神話。漂着したオデュッセウスに恋をし「一緒にいる限り永遠の命と若さを与える」と言い、七年を一緒に過ごした巨人アトラスの娘。最後はオデュッセウスが故郷へ帰れるよう彼を手放せとヘルメス神に命じられた)


提督「ふぃー…ひぃ…はぁ…もうだめ…」マットの上にひっくり返る提督…白地に「R・モンテクッコリ」級軽巡のシルエットと、斜めに「Raccolta flotta d'italia」(イタリア艦隊これくしょん)と描かれたプリントTシャツが汗でびっしょりと濡れ、乳房に張りついている…

リットリオ「お疲れさまでしたっ…さ、どうぞ♪」

提督「ありがと…はぁぁ……」

ライモン「それはそうと…あの、提督…?」

提督「なぁに?…はぁ……ふぅ……」

ライモン「その…ブラは……お付けになってないのですか……///」張りついたTシャツから、ピンと乳房の先端が突き出している…

提督「ええ…腹筋する時にブラジャーなんて付けていたら蒸れて仕方ないもの」

ライモン「ま、まぁそれもそうですね…では、シャワーを浴びて着替えを……///」

提督「ええ、そうするわ……あー、こういう時は長髪を止めようかと思うわね。熱気がこもって暑いし…」

レオーネ(レオーネ級駆逐艦)「ふむ、それも悪くないかもな」なりは駆逐艦の中でもかなり小さいが、艦名が「ライオン」だけに迫力があり、いつも金茶色の髪がたてがみのようになっているレオーネ…

提督「んー……でもやっぱり切らないでおくわ。せっかく士官学校の卒業からずっと伸ばしてきたんだもの♪」

レオーネ「好きにするといい……それに提督の髪はいい匂いだ///」

提督「ふふ、ありがと…♪」ライモンに手を貸してもらい、トレーニング室から本棟に戻る小道へ出た…

………


179 ◆b0M46H9tf98h2018/04/19(木) 01:56:36.91123xeNfm0 (1/2)

…屋外射撃場…

提督「それにしてもまだまだ暑いこと…シャワーを浴びたら冷たいレモン水で決まりね」黄色いレンガで舗装された小道は途中で耐爆仕様の半地下式弾薬庫と、屋外射撃場の脇を通っている……と、誰かが射撃にいそしんでいるのか、からりとした夏の空気に余韻を残しながら銃声が響いている…

ライモン「そうですね、食堂でいただきましょう……射撃場にいるのは誰でしょうね?」

提督「そうね、誰かしら…って、メアリ?」…射撃場には防音の耳当てをつけ、白いシャツに袖なしの茶革のベストと栗色のスラックス、チェックのハンチング帽と「典型的イギリス人」スタイルで身を固め、綺麗な姿勢で散弾銃を構えているグレイ提督がいる…

グレイ提督「…」ダァァ…ン

エリザベス「相変わらずお上手でございますね…♪」

グレイ提督「…ふふ」バァ…ン

提督「…」射撃の邪魔にならないよう後ろから見学する提督……と、グレイ提督が数発撃ち終わって銃を置き、微笑みを浮かべて振り返った

グレイ提督「ごきげんよう……その様子ですと、体力トレーニングにいそしんでいらっしゃったのかしら?」

提督「ええ、何しろうちの艦娘たちが「運動しろ」とせっつくものですから…ちょっとのぞかせてもらいましたが、邪魔ではありませんか?」

グレイ提督「ええ、構いませんわ。ですが見学なさっても、わたくしの射撃ではあまり参考にならないでしょう」

提督「いいえ、絵に描いたように綺麗でした…♪」

グレイ提督「まぁ、嬉しいお言葉ですわ……せっかくですからカンピオーニ提督も数発試してみてはいかが?」…にこやかに垂直二連式ショットガンの薬室を開き、提督へ差しだすグレイ提督……美術品のような美しい木製ストックに、機関部のサイドに彫られた見事な彫刻…射撃台の上には渋いデザインの立派なガンケースが置いてある…

提督「これは見事な散弾銃ですね……って、「パーディ」ですか…!」触らせてもらおうとしてひと目見た瞬間、慌てて手を引っ込める提督…

(※パーディ…ロンドンで「ホランド&ホランド」と並ぶ最高のショットガンメーカー。仕上げの良さと性能は王室御用達クラスで、値段も王室御用達レベル)

グレイ提督「ええ…カンピオーニ提督は射撃がお上手ですし、どうぞお試しになって?」

提督「いえ、さっき運動してきて汗だくなので……銃を汚してしまいます」

グレイ提督「そう遠慮なさらずに…さ、どうぞ♪」

提督「……本当にいいんですか?」耳当てをしながら念を押す…

グレイ提督「ええ、どのみち後でクリーニングしますから♪」

提督「では失礼して……わ、わぁぁ……///」ほっそりと女性的で滑らかなストックに、しっかりと腕の中に納まるような素晴らしいバランス…感嘆のため息をつきながら眺め、肩づけして構えてみる…

グレイ提督「どうぞ?」…すっと数発の散弾を差し出すグレイ提督

提督「…ええ、ありがとうございます」銃身に二発を込め、的を狙って引き金を引く…

グレイ提督「まぁ、お見事ですわ」

提督「ふふ、銃がいいからですよ……ありがとうございます…」マナー通りに薬室を開いて返す提督…と、射撃台の上に骨董じみたリボルバーも置かれている…

グレイ提督「ふふ…お気づきになられました?」

提督「……ウェブリー・スコット、ですか」シャーロック・ホームズが持っているようなデザインの、かっちりしたリボルバーをしげしげと眺めた…

(※ウェブリー・スコット・リボルバー…第二次大戦頃まで軍用として長らく使われていた中折れ式リボルバー。口径はイギリス独特の「.38ブリティッシュ」で、中折れ銃身にする都合から威力は低めに抑えられている。後にエンフィールド造兵廠がコピーし訴訟騒ぎになっただけあり、刻印をのぞいて瓜二つ)

グレイ提督「ええ、ウェブリーの4インチですわ。最近のオートマティックはあまり……何といいましょうか、好みに合わないものですから」的に対して真横を向くように立ち、片腕を目一杯伸ばして構える……

提督「えーと、それは何とも…」

グレイ提督「ふふ、それでは参りますわ……」パンッ!…と軽い銃声がすると同時に、的の真ん中に穴が開く…

提督「お見事です」

グレイ提督「ふふ…ありがとう♪」

提督「……よかったら後でヴァイス提督も誘って、鎮守府にある銃の撃ち試しでもしませんか?」

グレイ提督「まぁ、それは面白そうですわね……ここの屋内射撃場にあるベレッタも、せっかくですから試してみたいと思っておりましたの」

提督「分かりました…それじゃあシャワーを浴びてきます♪」

グレイ提督「ええ、それではまた後で…」そっと提督の手を包むと、微笑を浮かべてから手を放した…

提督「///」


………



180 ◆b0M46H9tf98h2018/04/19(木) 16:51:41.03123xeNfm0 (2/2)

…提督たちの射撃トークばかりであんまり進んでいませんが、グレイ提督の貴族ならではのガジェット「パーディのショットガン」を登場させるためなのでご容赦ください…本当は「ウェブリー・フォスベリー・オートマティック・リボルバー」などと言う(…某スチームパンク・アニメで「黒蜥蜴星」出身の少女スパイが使っていた)珍品を出してもよかったのですが、さすがにグレイ提督は使わないだろうと……


…あと、書いている当人は海軍用語とパスタの名前、それにカンツォーネの歌詞で覚えた単語以外はイタリア語が出来ないので、提督の「イタリア艦隊これくしょん」Tシャツ「Raccolta flotta D’Italia」は合ってるかどうか……まずそもそも「D’Italia」の「I」は大文字でした、ごめんなさい……


………


181以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/04/20(金) 00:27:47.92ci40lVHKo (1/1)

乙。むこうでもSっ気がまじってて歓喜


182 ◆b0M46H9tf98h2018/04/20(金) 01:00:55.39oZvHpm4V0 (1/2)

>>181 どちらも読んで下さってありがとうございます……想像力が足りないためか似通った場面や表現が多いですし、まったく遅いですがが楽しんでもらえれば幸いです


……感想を見るとSっ気のある百合とおねロリが好きな方が多いようですから、頑張ってそう言った要素を入れていきたいと思います



183 ◆b0M46H9tf98h2018/04/20(金) 02:55:47.14oZvHpm4V0 (2/2)

…昼頃・食堂…

提督「…という訳でヴァイス提督、午後になったら一緒に射撃でもしませんか?」運動の分を帳消しにする勢いで美味しい海鮮のパスタ「ボンゴレ・ビアンコ」を口に運んでいる……

ヴァイス提督「なるほど…しかし私は軍の訓練以外で射撃をすることなどほとんどありませんし、気の利いた話も出来るような性格ではありません……お二人の邪魔になってしまうのではありませんか」

提督「ふふ、そんなことありませんよ。どのみち射撃の時は集中していますからおしゃべりは必要ありませんし、射撃をしていないときは当たったか外れたかで相手をほめるか「惜しかったですね」とでもいえばいいのですから…ね♪」

ヴァイス提督「そうですか…では参加させていただきます……」急に苦りきった表情でビスマルクたちの方を眺めた

提督「…どうしました?」

ヴァイス提督「いえ……あの馬鹿め……」


…ビスマルクたちの席「軍人たちのテーブル」…

…いつもめいめいの好きなように座っている昼食の席ではあったが、時々は違う相手ともおしゃべりできるようにと席次が決まっていることもある…今回は艦名の由来ごとに「生き物」や「天気」「神話」「学者」「作家・記者」などにカテゴリー分けされ、ビスマルクたちは「軍人・政治家」の席に座っていた…

ビスマルク「うむ、これは美味いステーキだ……んぐっ、はぐっ、むしゃむしゃ……んぐっ、ごくっ、ごくっ…♪」…ディアナがビスマルクのためにと、ほど良く焼いたミディアム・レアのステーキに半熟の目玉焼きを乗せた「ビステッカ・アッラ・ビスマルク」(ステーキのビスマルク風)を出すと、勢いよくがっつきながらビールで流し込む……

チェザーレ「……やはりゲルマニアの蛮族だ。うむ、間違いない」

ドリア「…美食とは食べ方も含めて美食なのですが……あれでは味も分かりはしないでしょうね」艦名が美食家の「ドリア候」だけに困惑しているようなドリア…

ガリバルディ「あきれてものも言えないわ…食べっぷりだけは大したものだけどね♪」

ビスマルク「ん…諸君、私がどうかしたのか?」

ドリア「いいえ…♪」

チェザーレ「うむ、チェザーレは何も言っておらぬぞ」

ガリバルディ「さすが鉄血宰相…胃袋も鉄でできているみたいね」

ビスマルク「ふむ。美味い物は好きだ……いくらでも食える!」


(※肉や卵、牡蠣やキャビアや鮭・鱒類が大好きだったというビスマルクの暴飲暴食は有名だったらしく、「牡蠣を150個以上食べた」とか、「一回の食事に卵15個を食べていた」、「食事をワインで流し込む食べ方を呆れられたことがある」などと言われる……イタリアではビスマルクの卵好きな所から半熟卵を乗せたピッツァやステーキを「ビスマルク風」という)


ディアナ「ふふ、そうやって「おいしい」と言って綺麗に食べて頂けるのは嬉しいことです…もう一枚焼きましょうか?」隣のテーブルから声をかけるディアナ…

ビスマルク「すまんな、ぜひ頼む!」

ドリア「…一枚200グラムはありましたが……これで四枚目ですか」

ティルピッツ「…姉上の食事量は私でもあきれます……ヴァレンタイン・デーもそうでした」

アミラーリオ・カーニ(カーニ級大型潜)「あら、そうなんですか?」

ティルピッツ「ええ。何しろ姉上の進水したのが39年のヴァレンタイン・デーなので……ヴィルヘルムスハーフェンでは姉上の「誕生日」と言うこともあって、数十人から贈り物を受け取っていたのですが……」

カーニ「ですが…?」

ティルピッツ「…姉上は事前に「花なんかいらん。すぐにしおれるし予算の無駄だ…宝石や飾り物もいらん。金や銀より鉄の方が戦の役に立つし、そんなにネックレスだの何だのを付けたら首が折れる…くれるなら何か飲み食いできるものにしてくれ」と…」

ゴフレド・マメリ(マメリ級中型潜)「ふふっ、なかなか面白い意見だ…そう思いませんか、ガリバルディ?」イタリア統一運動でガリバルディと共闘しただけあって、常にガリバルディを尊敬しているマメリ…

ガリバルディ「ええ、それでよく女心を射止められるものね……大したものだわ」両手を上げて肩をすくめた…

バニョリーニ(リウッツィ級大型潜)「ふふ、「いい女」って言うのはそういう物なのさ…ぜひとも見習いたいね♪」大型潜「バニョリーニ」(アッティリオ・バニョリーニ)はさわやかな笑みを浮かべて見せた……当然のように片手は隣のカッペリーニ級大型潜「コマンダンテ・カッペリーニ」のふとももに置かれている…

コマンダンテ・カッペリーニ「…バニョリーニはもう教わらなくても大丈夫でしょうに///」…後に「ルイージ・トレーリ」などと同じように物資を搭載して東南アジア方面まで長躯、ドイツ潜「UIT.24」から日本潜「伊五〇三」と所属を変えたカッペリーニだけあり、伊・独・日のいい所をあわせ持っている……バニョリーニにふとももを触られると、頬を桜色にして日本風の恥じらいの表情を浮かべた……


アレッサンドロ(マルコーニ級大型潜)「…私も。ぜひともそのやり方を知りたいものだね♪」大西洋進出後に初の戦果を挙げたアレッサンドロ(アレッサンドロ・マラスピーナ)だけに「全イタリア潜初戦果」のバニョリーニと張り合うように女の子を口説くのが上手で手が早い……こちらもさりげなくブラガディン級中型潜「マルカントニオ・ブラガディン」と椅子を近づけ、そっとふとももをくっつけている

ブラガディン「…私なんかにこんないい目があるとは///」…援軍もなしにオスマン・トルコから一年以上もキプロスの要塞を守り、最後は命の保証と引き換えに降伏したものの裏切られ吊るし切りの惨殺…とひどく悲運な中世の提督を名前に持つ「ブラガディン」だけに、アレッサンドロの優しい触れかたにとろけきっている…

ティルピッツ「…それでですね、当日になったらワインやシャンパン、チョコレートを山のように受け取って……しかも姉上は「感想だの礼だのを言わんといかんから、全部翌日までに食べきる」と言って……」

ルイージ・トレーリ(マルコーニ級大型潜)「はぁ…それは何と言いますか……そんなにチョコレートを食べたら鼻血が出そうですね?」

ティルピッツ「それが何ともないのですから姉上はすごいです…もっとも、最後の方は「誰もかれもチョコレートや菓子ばかりで口の中が甘くて仕方ない…たまにはガチョウとか、白ソーセージとビールを贈ってくれてもいいではないか」とぼやき通しでしたが…私もお相伴にあずかりましたが、量が多すぎてとてもとても……」

アブルッツィ「うへぇ…」

ビスマルク「うむ、美味いっ…もう一杯もらおう」バーカウンターにあるビール瓶を数本つかんで持ってくると、数本をまとめてピッチャーに空けてぐいぐいとあおる…

カヴール「…」

………


184 ◆b0M46H9tf98h2018/04/21(土) 03:07:13.80m3f3/yJW0 (1/2)

…食後・バーカウンター…

提督「…ビスマルク、食事は美味しかった?」

ビスマルク「あー、それはその……実に美味かったな!」

提督「そう、それはよかったわ♪」(…ディアナの手料理を味わわないで胃に放り込んでいたのね……)

ビスマルク「うむ、実に結構だった」

ヴァイス提督「…お話中に失礼、カンピオーニ提督。…少しビスマルクに用が……こっちに来いっ…!」耳をつかんで引っ張っていきそうな勢いでビスマルクを食堂の入り口まで連れて行く…

ビスマルク「…何だ?」

ヴァイス提督「全く…「何だ」も何もあるか!飢え死にしかかった狼みたいにがっついて……イタリア艦の食べ方と比べてまるで原始人ではないか…ドイツ連邦海軍の代表としてここにいることを忘れるなと、あれほど訓示したろうが…!」…どうやら小声で叱り飛ばしているヴァイス提督

ビスマルク「仕方あるまい……艦を操り、考えを巡らせるには栄養がいるのだ」

ヴァイス提督「別に私も「食うな」とは言っていない…が、食べ方をわきまえろと言っているのだ。あれほどテーブルマナーを教えただろう…!」

ビスマルク「それは私も分かっている……が、空腹の時はそこまで頭が回らんし…そこまで考えが回る時にはもう食べ終わっているのだ」

ヴァイス提督「……では今度からより一層注意するようにせよ。以上…!」

ビスマルク「ヤヴォール!」

グレイ提督「……ヴァイス中佐はいったいどうなさったのかしら」隣のストゥールにそっと腰かけるグレイ提督

提督「あら、メアリ…いえ、きっと何か気になることがあったのでしょうね」

グレイ提督「かもしれませんわね……どうでした、エメラルド?」

エメラルド「はい、やはりヴァイス中佐は食事時におけるビスマルクの振る舞いを叱責されているようでした」

グレイ提督「ふふ、やはりそうでしたか…ご苦労さま」

エメラルド「はい、それでは失礼いたします…」

提督「…あの」

グレイ提督「ふふ、他国の様子には常に関心を持っておりませんと…ね♪」

提督「…」

グレイ提督「さてと…せっかくですもの、ビールでもいただきますわ」

エリトレア「はぁい、何にしますかっ?」

グレイ提督「そうですわね…ではそのエールを一パイント」(※英パイント…570ミリリットル)

エリトレア「…えぇ…と?」

提督「570ミリリットルよ、エリトレア……面倒な言い方をするわよね?」

グレイ提督「…ふふ、何かおっしゃいまして?」

提督「いいえ、何でもありませんよ」

グレイ提督「そうですか?」長いビールグラスになみなみと注がれたエールをゆっくりと傾けるグレイ提督…と、そこにポーラたちザラ級が揃ってやってきた……

ザラ「私に赤を一杯ちょうだい……それにしてもいい天気ね。暖かい日差しの下でワインが心地よくお腹に収まってるわ♪」

フィウメ「こんな日はほろ酔い気分で昼寝としゃれこむのもいいですね…「ナポリを見て死ね」ではないですが、同じ沈むならこんな天気の日がよかったですよねぇ」

ポーラ「そうですねぇ…それにしても「我らザラ級、生まれた時は違えどもぉ…沈む時は同じぃ~」……な~んて言ってたら、まさかの本当になっちゃいましたものねぇ…しかもポーラのせいでした、ど~もすみませ~んっ♪」ぺろりと舌を出して自分の頭をコツンとやってみせるポーラ…

ゴリツィア「しかも私だけ置いてけぼりなんですからねぇ…あははっ♪」

提督「あー……ブラックユーモアにしてもなかなかきついわね。そんなに悪いワインだった?」

ザラ「ふふっ、そうじゃなくて…おかげさまでこんな可愛い姿になった妹たちと再会できたし、まるで「生まれ変わった」ようなものだからお互いに茶化してるのよ……ちなみにこの後は姉妹で昼下がりの「ベッドシーツ沖海戦」で決まりね…ボルツァーノ、あなたもよ♪」

ボルツァーノ「…えっ、私まで巻き込まなくたって///」

ポーラ「いいじゃないですかぁ~、ボルツァーノはポーラたちの妹みたいなものなんですからぁ……お姉ちゃんが優しくしてあげますねぇ~♪」

ボルツァーノ「…もぅ、そう言うポーラが一番激しいんですから……///」

提督「…うふふっ、あきれた♪」

グレイ提督「ふふふ……ではわたくしたちは射撃で汗を流しましょう。いったん失礼いたしますわ」最後の一口を飲み終えて、支度をしに部屋に戻って行った…

提督「それじゃあ私も失礼するわ…あんまり頑張り過ぎちゃだめよ?」

ポーラ「分かってまぁす…えへへぇ♪」


185 ◆b0M46H9tf98h2018/04/21(土) 12:33:16.02m3f3/yJW0 (2/2)

…夕方・屋外射撃場…

提督「…お待たせしました、グレイ提督♪」約束の時間に数分ほど遅れ、さっぱりとした開襟ワイシャツと軽いグレイのスラックス姿でやってくる提督…

グレイ提督「いえいえ、「待つ」と言うほど待ってはおりませんよ」そう言いつつ、銃置き用の台にはすでにウェブリー・スコット・リボルバーが用意されている…元はと言えば無骨な軍用ピストルではあるものの、グレイ提督のウェブリーはよく手入れされているらしく金属は深い青色で、改めて取り付けたらしい黒檀の握りは、ほんのりと艶を帯びている……

ヴァイス提督「私も大丈夫です、その間に準備をしていましたから」ヴァイス提督もさっぱりした半袖ワイシャツと制服のスラックスと言った格好で、台に官給品の銃を載せてある…

提督「ならよかったです……わぁ、「ワルサーP38」とは懐かしい銃ですね♪」

(※ワルサーP38…「ルパン三世」の愛銃としてもお馴染みのダブルアクション・軍用ピストル。第二次大戦時にはドイツ軍に採用され、戦後も「P1」と名前を変え、長く軍用として使用された。9×19ミリ口径。装弾数8+1発)

ヴァイス提督「今は「P1」と言う名称になっていますが、私はそこまで銃にこだわりはないので…軍内ではヘックラー・ウント・コッホの「P7」の方が性能がいいと聞きますし」

(※H&K「P7」…「MP5」サブ・マシンガン・シリーズなどで世界的に有名なヘックラー・ウント・コッホ(ヘッケラー&コック)の軍・警察用ピストル。「スクイーズ・コッカー」という独特な機能を持ち安全性に優れる。口径9×19ミリ。装弾数はモデルによって8+1発か、13+1発)

提督「無理を言ってはいけませんよ、名銃とはいえ戦前に生まれたモデルですし…触ってもいいですか?」

ヴァイス提督「ええ、どうぞ……ピストル一丁でそんなに喜んでもらえるとは思いませんでした」

提督「だって、なかなか実物にお目にかかる機会がなくて…わぁ、手によく馴染みます♪」弾倉を抜き、薬室にも弾が入っていないかスライドを引いて確認すると、頬ずりしそうな様子でワルサーを撫でまわす提督…

ヴァイス提督「そうですか…それはよかったです」

提督「あ、そうでした……私も「イタリア代表」のピストルを何丁か持ってきました♪」ケースを開けて数丁のピストルを取り出す提督…

グレイ提督「あら、この銃は存じ上げておりますわ…ベレッタのM1935でしょう?」

(※ベレッタM1934・M1935…世界で最も有名な小火器メーカーの一つ「ピエトロ・ベレッタ」社が戦前に警察・軍用として生産した中型オートマティック・ピストル。シンプルな構造で故障が少なく、仕上げも丁寧なことから、イタリア将校・下士官を捕虜にしたイギリス軍将兵は真っ先にこれを取り上げて「お土産」にした名銃…1943年のイタリア休戦後、北イタリアを占領したドイツ軍が生産ラインを接収・再生産したほどだが、急造しすぎてイタリア時代のものに比べ仕上げがずっと雑になったと言われる……戦後も1980年代まで生産され、100万丁とも言われる生産数を誇る大傑作ピストルに。口径9×17あるいは7.65×17ミリ。装弾数7+1発)

提督「ええ、よく御存じですね♪」

グレイ提督「いえ、わたくしの祖父が大戦中にイタリア兵の捕虜から「お土産」として手に入れたものが実家にありますので…♪」

提督「そうですか……まぁ世界に名を轟かす傑作ピストルですから「まともなオートマティック・ピストルのなかった」イギリス軍には特に好評だったようですね♪」

グレイ提督「ええ…それにイタリア将校の捕虜には事欠きませんでしたから♪」

ヴァイス提督「あの、楽しげなところ申し訳ないですが…カンピオーニ提督、その銃はそんなに有名なのですか」

提督「!?」

ヴァイス提督「いえ、私も教本や資料で名前と性能は知っていますが…私は家に銃のコレクションがあるわけでも、射撃場に通ったりと言うこともないので……」

提督「あー…そういう時は数発試してみたら分かりますよ」

グレイ提督「…それがよいですわ♪」

ヴァイス提督「それでは、えーと……」見慣れないピストルにまごつくヴァイス提督…

提督「ふふっ…弾倉はワルサーP38と同じように「爪」になっていますから、指で爪をずらしてあげて……♪」むにっ…♪

ヴァイス提督「…っ///」提督が後ろから操作を説明すると同時に、ヴァイス提督の背中にむっちりした乳房が押し付けられる……

提督「…それで、弾倉を押し込めば……はい、後はスライドを引くだけで撃てますよ」

ヴァイス提督「ダンケシェーン…それでは」耳当てをつけ、一生懸命に構える…

ヴァイス提督「…っ!」パンッ!

グレイ提督「まぁ、ずいぶんお上手ですわ」

提督「ええ…大口径のピストルではないですし、あまり力まずに構えた方が上手く撃てますよ」

ヴァイス提督「なるほど…それでは、撃ちます」パン!

提督「ふふ、さっきよりもずっと良くなりました…それとベレッタ1934は小ぶりなピストルですから、こうやって……」後ろから抱きつくようにしてあれこれと姿勢を直す提督と、薄いシャツを通して肌に伝わる柔らかな胸と乳首の固い感触、ほのかな甘い香りに真っ赤になっているヴァイス提督…

グレイ提督「まぁまぁ…ふふふ」






186 ◆b0M46H9tf98h2018/04/23(月) 01:43:35.26+BTsViB30 (1/1)

提督「お相手をせずに失礼しました……グレイ提督もお好きなのをどうぞ?」

グレイ提督「そうですか…でしたらわたくしもベレッタ1934にいたしましょう。一番落ち着く時代の銃ですので」

提督「イギリスの方は好みが保守的ですものね♪」

グレイ提督「保守的なのではなく、長く残っているということはそれだけの価値がある…と考えておりますわ。お二人には申し訳ありませんが、イタリアやドイツ……あるいフランスの方がお好きな「新奇のこころみ」は面白くても長続きしない物ですし…もし価値があるのなら、その時になって取り入れればよいのです」

提督「なるほど…ではぜひ「新奇のこころみ」も試してみて下さい♪」イタリア軍制式オートマティック・ピストル「ベレッタM92」を銃把を向けて差しだした

グレイ提督「ええ、そうですわね……っ!」パァン!

提督「…悪くないでしょう?」

グレイ提督「グリップが少し分厚く無骨な感じで握りにくいですし、スライド上面が切り欠いてあるので強度が心配になりますわ…まぁ悪くはないと存じます」

提督「ふふ、やっぱり褒めてはくれないのですね…?」

グレイ提督「いいえ、わたくしベレッタ・M1934はイタリアの中では「好みのピストル」と申し上げてもよろしいほどですもの」

提督「相変わらず頑固ですね♪」

グレイ提督「…安定感があるとおっしゃって欲しいですわね♪」

提督「でしたらウェブリーを貸していただけませんか…そんなに安定感があるのか試してみたくなりました」

グレイ提督「ええ、どうぞ」

提督「なるほど……グリップは小ぶりで女性の手にもちょうどいい具合ですし、銃自体のバランスも片手で持つと一直線に伸びるようで……」

グレイ提督「古い決闘用ピストルの流れから生まれたバランスの良さですわね」

提督「うーん……撃鉄も無理なく親指が届きますし…」カチリ…と撃鉄を起こして引き金を引いた

グレイ提督「…いかがですか?」

提督「なかなか見事なピストルです……確かにイギリスの将校がやっていたように片腕をいっぱいに伸ばして構えると、ちょうどいい具合になりますね…」

グレイ提督「そう言う風に出来ているものですから…せっかくですから、ワルサーもよろしいかしら?」

ヴァイス提督「はい、どうぞ」

グレイ提督「ありがとう……ふむ、なるほど…握り心地の良さはなかなかですわね。とはいえ、安全装置がスライド側面にあるのは親指を伸ばさなければならないですから不便ですし、グリップも前後の長さと厚みのバランスが少々悪いですわね?」

ヴァイス提督「そうですか…私は別に気になりませんでしたが」

提督「気にしないで大丈夫ですよ、ヴァイス提督……グレイ提督に限らず、イギリス貴族は皮肉と嫌味を言わないと生きていけない人種なんです♪」

グレイ提督「ふふ、イタリアの方ならではの面白いご冗談ですわね♪」

提督「うふふっ…射撃が済んだらもっと面白い話を聞かせてさしあげます♪」

グレイ提督「まぁ、それは楽しみですわね……♪」パンッ!

提督「んー、惜しい…ちょっと左上に跳ねましたね」

グレイ提督「ふふっ、皮肉を言っておくとこういう時に役立つのですわ…「わたくし撃つ前に申しましたが、グリップのバランスが悪くて…反動を抑えられるよう上手く握ることができませんでしたの」とね♪」

提督「ふふふふっ…なるほど♪」

ヴァイス提督「なるほど、それで何かにつけて……参考になります」

グレイ提督「ふふ、冗談ですから本気になさらないで?…それよりわたくし、カンピオーニ提督の面白いお話が聞きたいですわ♪」

提督「それじゃあ日も傾いて来ましたから、もうちょっと撃ち試しをしてから戻りましょうか?」

グレイ提督「ええ、それがよろしいですわね♪」

ヴァイス提督「分かりました」

提督「それではもう一発……」パン!

グレイ提督「まぁお上手…♪」にこやかに笑みを浮かべて小さく拍手するグレイ提督

提督「ふふ…ありがとう、メアリ♪」銃を置くと頬にくちづけをする…

グレイ提督「まぁまぁ、そのようなおいたをしてはいけませんわ…めっ♪」提督の唇に人差し指を当てて、茶目っ気のある言い方で叱る…

提督「んふふっ、ごめんなさい…っ♪」唇に当てられた人差し指に改めてキスをする提督

グレイ提督「全くもう…イタリアの女性は積極的ですわね」

ヴァイス提督「///」

提督「ふふっ…それでは戻りましょうか。美味しい夕食が待っていますよ」


187 ◆b0M46H9tf98h2018/04/24(火) 02:59:24.89EkOf6jxk0 (1/1)

…夕食時…

提督「ふぅぅ、シャワーを浴びてさっぱりしたら…急にお腹が減ってきたわ♪」

カルロ・ミラベロ(ミラベロ級駆逐艦)「ふふ、提督はいつもお腹を空かせていると思うわ……こっちの方でもね♪」ふとももを愛撫するミラベロ…

提督「ふふ…またお仕置きされたいのかしら。手はおひざの上にどうぞ?」ミラベロの小さい手をとって膝の上に戻す提督…

ミラベロ「あんっ、もう…♪」そこそこの高さがある椅子だけに、床へ届かない脚を空中でぶらぶらさせているミラベロ…


…一見すると小柄でいかにも幼いが、第一次大戦時に計画された駆逐艦が第一次大戦後の20年代になって完成したとあって駆逐艦勢のなかでは最年長……のはずが、やはり見た目のせいで耳年増でませているように見えるミラベロ級駆逐艦の「カルロ・ミラベロ」「アウグスト・リボティ」の二人……


ポーラ「…カクテルは何にしますかぁ~?」提督たちのテーブルへやって来て食前酒の注文を聞くポーラ…

グレイ提督「…それでは、ピンク・ジンをいただきますわ」

(※ピンク・ジン…カクテル。ジンに数滴の「アンゴスチュラ・ビターズ」(赤色を帯びた薬酒)をたらしステアあるいはシェークしたもの。イギリス海軍は長くジンを配給していたことから士官の食前酒として愛飲されていた)

提督「じゃあ私は……白にしておくわ」

ポーラ「えへへぇ、了解しましたぁ~。…ヴァイス提督は何になさいますかぁ~?」

ヴァイス提督「あ、あー…レーヴェンブロイをお願いする」

ポーラ「はぁ~い、お待たせしましたぁ♪」…しばらくするとグラスや瓶を盆に載せて戻ってきた

提督「……それでは」

グレイ提督「ふふ「君の瞳に乾杯」…♪」

提督「まぁ…「カサブランカ」とは素敵ですね♪」

グレイ提督「ふふ。ところがわたくしはカサブランカより先に「007/ムーンレイカー」で知ったのです……ふふっ、おかしいでしょう♪」

(※「007/ムーンレイカー」に出てくる悪役「ジョーズ」が訳ありながら結果的に007を助けることになり、007の脱出後に、ジョーズが一目ぼれしている「メガネでおさげ」の目立たない娘にシャンパンをごちそうしようと「ジョーズ独特な」やり方で栓を開けてから、カサブランカの名セリフを引用して言う…見た人はなにかと驚く場面)

提督「うっふふふ、それじゃあ私はあのメガネでおさげの娘ですか?」

グレイ提督「ジョーズよりはいいではありませんか…でしょう?」

提督「ふふふふっ、それはそうですが…♪」

ヴァイス提督「失礼……お二人とも一体何の話をなさっているのですか」

グレイ提督「え?…あの、まさかとは思いますが……ヴァイス中佐は「007」をご存じないのですか?」

ヴァイス提督「いえ、スパイアクションの映画であることは知っていますが……別段興味を引かなかったもので見ませんでした」

グレイ提督「まさか…ふふ、きっとご冗談ですわよね」

ヴァイス提督「いいえ。私は別段フィクションを見たいと思うことはありませんから……現実にある事を描いたドキュメンタリーの方が、色々と考えさせられるので好みです」

グレイ提督「…わたくしもドキュメンタリー映画は嫌いではありませんわ……ですが英国が生んだ最高のスパイ映画をご覧になったことがないなんて」イギリス貴族の女性でしかできないようなキングス・イングリッシュのアクセントに見事なほど軽蔑と皮肉を込めて「嘆かわしい」と言うように声を上げた…

提督「…」

グレイ提督「どうして見たいと思わなかったのかしら……車の趣味…いえ、それとも銃の趣味かしら……でも「PPK」はドイツのピストルですもの、と言うことは銃の趣味ではありませんわね…それでは「奇想天外な秘密兵器」のせいでしょうか?」

ヴァイス提督「…いえ、そもそもああいった「色男」が出て来る映画と言うのが……別に格好いい男性は嫌いではありませんが、やさ男と言いますか…女たらしのようなキャラクターは女性を手もなく口説くことが出来ると思い込んでいるような感じがして…ですから好みではありません」

提督「ふふ…シャルロッテとはもっと仲良くなれそうです♪」(…私も時々007が女性だったらいいのにと思っていましたから♪)

グレイ提督「…なるほど……しかしそこを差し引いても痛快な所が007の魅力ですもの。機会がありましたら…と言うより、わたくしからそちらの鎮守府にセットをお送りしておきますわ」

ヴァイス提督「だ、ダンケシェーン…」

提督「それでは話も済んだことですし……アンティパスト(前菜)はオリーブとトマトのざく切り、それにカッテージチーズを合わせた南イタリアらしいサラダ…それとムール貝のワイン蒸しですよ♪」

グレイ提督「まぁ、綺麗なものですわね…それではムール貝をいただきたいですわ♪」

提督「ええ、どうぞ…♪」

ヴァイス提督「では、私もムール貝を…」

提督「はい♪」

ミラベロ「ねぇ提督……提督は私のおへそにムール貝を載せて「ちゅるっ」ってしたいんじゃない…?」背中を伸ばして提督の耳にささやきかける…

提督「ふふ、全くもう…そういうことをする時は生牡蠣よ♪」

ミラベロ「あら、ごめんなさい…♪」



188 ◆b0M46H9tf98h2018/04/25(水) 01:02:43.82wnRy4te90 (1/1)

グレイ提督「ところで、カンピオーニ提督」

提督「ええ、何でしょう?」

グレイ提督「よろしければその「面白いお話」と言うものをぜひ伺いたいところですわ」…苦手なのか「タコのマリネ」には手を出さずに次の一品…ピリリと唐辛子の効いた「パスタ・アラビアータ」をよそってもらうグレイ提督

提督「そうですね、せっかくですしお話しましょうか……これは海軍航空隊の「とある友人」から聞いたのですが」

グレイ提督「ええ」

提督「…ある夏の日の事、その友人は軍の射撃場で規定された分のピストル射撃を行っていたのですが……」

グレイ提督「ふむふむ…」

提督「暑いからと軍用シャツの腕をまくり、胸元も大きく開けて的に向かっていたそうなのです」

グレイ提督「なるほど、それで…?」

提督「…ところが、私がよく知っているその友人は胸のボリュームがかなりありまして」

グレイ提督「ほう」

提督「何発か撃ったところで弾きだされた空薬莢が胸の谷間に飛び込んできた…と♪」

グレイ提督「まぁ……ふふ♪」

ヴァイス提督「…それで、火傷はしなかったのですか?」

提督「ええ、幸い火傷の痕が残るほどではありませんでしたが…しばらくは触ると痛がっていましたよ♪」

ヴァイス提督「触ったのですか……他の人の胸を?」

提督「ええ。何しろ「親しい友人」ですので、谷間以外にもいろいろな場所を……ふふっ♪」

ヴァイス提督「あっ…」

グレイ提督「ふふ…きっとずいぶん「親しい関係」でいらっしゃるのね♪」

提督「まぁそういう事になりますね……せっかくですし、グレイ提督も何かお話をしてくださいませんか♪」

グレイ提督「そうですわね、わたくしが知っている面白いお話……ちょっとした冗談でも構いませんかしら?」

提督「ええ、軽い冗談は好きですよ♪」

グレイ提督「さようですか。でしたら……スコットランドに薬屋を営む正直な男がおりました」

提督「ええ」

グレイ提督「ある時にお客が駆け込んできて、数ペンスの安い薬を買うと1ポンド札を置いて、お釣りももらわずに飛び出していきました…」

提督「それで?」

グレイ提督「薬屋の男は1ポンドは惜しかったものの正直な男でしたから、お客を呼びとめようと決意をし……カウンターをスポンジで叩いてお客を呼びとめようとしたそうです…♪」(※スコットランド人…イングランド人いわく「ケチ」だとされる)

提督「ふふっ…うふふふっ♪」

ヴァイス提督「あぁ…なるほど、スポンジで叩いても音が鳴らないからか……」

グレイ提督「ええ、その通りですわ……ところでカンピオーニ提督はまだまだ面白いお話をご存じに見えますわ、どうか聞かせて下さいな?」

提督「ええ、分かりました…実はこの間、海軍憲兵の「特別査察」を受けてしましまして」

グレイ提督「まぁ、それは災難でしたわね…それで、具体的にはどのような?」

提督「実は夏季休暇(ヴァカンス)中にうちの鎮守府の娘たち数人がちょっとした「トラブル」を……」そう言って中世ヴェネツィアの提督たちを艦名に取った潜水艦「マルチェロ」級に軽く手を振った…

マルチェロ「おや…諸君、我らが提督が私たちに向けて「見送りに来てくれたヴェネツィア美人」のように手を振ってくれているぞ?」

エモ「わぁ、嬉しいです♪」

バルバリゴ「全くだな。しかし提督はいつみても抱きたくなる…あんな美人がヴェネツィア生まれでないのが不思議なくらいだ」

リボティ(ミラベロ級)「だってさ、提督……でも確かに、提督は私たちのもとに舞い降りたアンジェリータ(小さな天使)だよ♪」

…ミラベロと同じように小さい身体で耳年増、おまけに歯の浮くような口説き文句を平気で言える妹の「アウグスト・リボティ」……裾に白いレースをあしらった黒いクラシカルなワンピーススタイルで、髪をパールグレイのリボンでツインテールに結んでいる…

提督「…ふふっ、ご丁寧にどうも♪」






189 ◆b0M46H9tf98h2018/04/26(木) 01:28:50.24Z87B3+jB0 (1/2)

…食後…

提督「ふー…とっても美味しかったわ♪」

ディアナ「ありがとうございます」

提督「いいのよ。それにしても、いつもなら駆逐艦や潜水艦の娘たちがお菓子や何かをねだりに来ているはずなのに……珍しいわね?」

ディアナ「そうですね…何でも会議室でアニメの「上映会」だそうですよ。わたくしもお呼ばれしております」

提督「あー、そう言われれば私も声をかけられていたわ……それじゃあちょっとのぞいてみようかしら」

ディアナ「それがよろしいかと…わたくしもお皿を流しに浸けたら参ります」

提督「必要なら後で私も手伝うわ。…グレイ提督もよかったらいかがですか?」

グレイ提督「嬉しいお申し出ですが…わたくし、少々用事がございまして」

提督「それでは仕方ないですね。ヴァイス提督?」

ヴァイス提督「申し訳ない、私も予定がありまして…ですが、よろしければビスマルクとティルピッツを招待してもらえますか。食後には特に予定もありませんので」

提督「ええ、喜んで…エリザベスとエメラルドはいかがでしょうか?」

グレイ提督「ふふ、あの二人はドイツ艦のお二人に近づけるときっとご迷惑をおかけしてしまいますから……お気持ちだけ受け取っておきますわ」

提督「そうですか…それではヴァイス提督、二人をエスコートさせていただきますね」

ヴァイス提督「は、よろしくお願いします」

………

…会議室…

提督「こんばんは、お邪魔するわね♪」

シロッコ(マエストラーレ級駆逐艦)「あ、いらっしゃい……ビスマルクとティルピッツもね♪」紙の入れ物に入った塩味のポップコーンや爪楊枝に刺したオリーヴ、あるいはプレッツェルと言ったおつまみが用意され、部屋は薄暗くしてある

提督「…それで、今日のアニメは何を流すの?」

フォルゴーレ(フォルゴーレ級駆逐艦)「えーと…日本の有名なシリーズものなんだけど、その何作かをこの間買ったの」

…艦名がいずれも「雷」や「稲妻」だけあって、雷のような金髪の房が頭からはねている「フォルゴーレ」(稲妻)…姉妹艦もみんな電光のような形をした特徴的な髪の房やアホ毛が、つむじやこめかみから伸びている…

提督「へぇ…それじゃあここに座らせてもらっていいかしら?」

シロッコ「ええ、どうぞ…お二人もね」

ビスマルク「うむ、済まんな!」

ティルピッツ「…ダンケシェーン」

ディアナ「ふぅ、遅ればせながらわたくしも参りましたわ…シロッコ、お招きして下さってありがとう」

シロッコ「いえいえ……それじゃあそろそろ始めるわ♪」

ストラーレ(フレッチア級駆逐艦)「待ってました!」

アルフレド・オリアーニ(オリアーニ級駆逐艦)「もう、手順が悪いんだから」

提督「まぁまぁ…わぁー♪」軽く歓声を上げて拍手する提督…

シロッコ「…まずは「機動戦姫カンムス1940・ポケットサイズの戦艦」…通称「ポケ戦」から行くわよ」

提督「ふんふん…ドイツ艦が主役なのね」

シロッコ「ええそうよ…ビスマルクたちも来てくれたことだから、とっつきやすいように……さぁ、始まるわ」




190 ◆b0M46H9tf98h2018/04/26(木) 02:09:18.06Z87B3+jB0 (2/2)

…しばらくして…

アニメ「…悲しいけど、これでもドイツ軍人なんだよなぁ……!」

ビスマルク「…」

ティルピッツ「…ううっ」

提督「…」

シロッコ「うーん……何とも悲しい話だったわね。でも戦闘シーンの派手さは大したものだったわ」

ティルピッツ「ううっ…「絶対死ぬんじゃねえぞ…お前がいなくなったら威張れる相手がいなくなっちまう」の場面は涙せずに見られませんでした」

ビスマルク「いや、「このままでは間に合わない!」のシーンも身に摘まされる思いだった…!」

フルミーネ(フォルゴーレ級「電撃」)「ねぇシロッコ、次も見よう?」

シロッコ「んー…とはいってももうだいぶ時間がたったから、次は明日ね」

提督「そうね、それがいいわ…みんなお風呂だってまだなんでしょう?」

サエッタ(フレッチア級「電光」)「大丈夫、雷みたいな速度ですぐ入ってすぐ出ちゃうもの!」

提督「もう、ちゃんと洗わないとダメよ……私もお風呂がまだだし、一緒に行きましょうか」

ダルド(フレッチア級「雷光・矢」)「ええ、行きましょ!」

提督「それじゃあ行きましょうか。…ところでビスマルクとティルピッツは、もうお風呂を済ませた?」

ビスマルク「いや、まだだが…」

ティルピッツ「え、ええ…///」

提督「お風呂…一緒に入らない?」

ビスマルク「!?」

ティルピッツ「いえ…そんな他人に裸を見せるなど……///」

フォルゴーレ「いいじゃない、一緒に入りましょうよ♪」

ランポ(フォルゴーレ級「雷」)「うん、それがいいわ。それとも…そんな大きいなりをしているのに、私たちとお風呂に入るのが怖いとかー?」

ビスマルク「な…馬鹿をいえ、この「鉄血宰相」ビスマルクに怖い物などあるわけがあるまい!」

フレッチア(フレッチア級「閃光」)「なら行こっか!」姉妹四人で取り囲み、大きなビスマルクの腕をつかんで引っ張ったり、背中を押したりするフレッチアたち……ティルピッツはフォルゴーレ級の四人に押したり引いたりされながら「連行」されている…

ゼフィーロ(トゥルビーネ級駆逐艦「春の西風」)「それなら私たちも行こう…?」

ネンボ(トゥルビーネ級「雨雲」)「そうね……ねぇ、私たちも一緒に行くわ♪」

ナザリオ・サウロ(サウロ級駆逐艦)「もう…みんなせっかちなんですから」

提督「ふふ、何しろフレッチア級とフォルゴーレ級はみんな「雷」に関係する名前だものね♪」

…大浴場…

フレッチア「…それじゃあ流してあげるわね♪」

ビスマルク「いや結構だ…そのくらいは自分で出来る!」

フレッチア「まぁまぁ、これでも私は「フレッチア」級の長女なんだから大丈夫…ねっ♪」

ビスマルク「そう言う意味ではない、裸体を見られたり触られたりするのが気恥ずかしいだけだと言っているのだ!」

サエッタ「そんなことないですよ、白くてとっても綺麗ですもん♪」

ビスマルク「えぇい……カンピオーニ提督、この小娘たちはどうにかならんのか!?」

提督「んー…どうにもならないわ♪」

ビスマルク「ちぃっ…えい、そうまとわりつくな!」




191 ◆b0M46H9tf98h2018/04/27(金) 01:51:55.16adyNNcwr0 (1/2)

ティルピッツ「姉上、どうにかして下さい…っ///」

ランポ「まぁまぁ、そう固いことを言わずに……って、もうここは硬くなってるわね♪」

ティルピッツ「…っ///」

フォルゴーレ「うんうん、それじゃあ私たちで優しく洗ってあげますから…♪」身体用のスポンジでもこもこと泡を立て、優しく背中をこすっていくフォルゴーレ……普段はほとんど「蒼白」といっていいほど色の白いティルピッツは真っ赤になり、力なく「イヤイヤ」をするように首を振っている…

バレーノ「はいはい、動かないうごかない…それじゃあ前も洗いますね」

ティルピッツ「ナイン(だめ)、前は自分で出来るから…!」

フルミーネ「とか言って全然洗わない気でしょう……ドイツ人はお風呂もまともに入らないものね」

ティルピッツ「そんなことはないから、スポンジを貸して!」

フォルゴーレ「だーめ、綺麗に洗わないとヴァイス提督に嫌われちゃうわ…私たちで満艦飾みたいにおめかししてあげる」

バレーノ「ここがいいですか…それとも、ここ?」

ティルピッツ「ひうっ…んくっ、んんっ…///」ふとももをこすり合わせて声を抑えるティルピッツ…と、浴槽のふちに組んだ腕を置き、そこにあごを乗せてにんまりとだらしない笑みを浮かべている提督……

提督「そうそう、綺麗に洗ってあげてね…ふふっ♪」

ティルピッツ「ひぅん、あふっ……んあっ///」

フォルゴーレ「はい、おしまい…「稲妻」だけに早かったでしょ?」

ティルピッツ「んっ…もう、おしまい……?」

フォルゴーレ「なに、もっとして欲しかったの?」

ティルピッツ「いや、とんでもない……早くお湯に浸かりたかったから///」慌てて浴槽に身を沈めるティルピッツ……提督ほどでもないが、つんといい形をした乳房がお湯を弾きつつぽっかりと浮かぶ…

提督「…ふふ♪」

ビスマルク「…いい加減うっとうしいぞ、そこを退け!」

フレッチア「ふぅーん…ビスマルクはそういうことを言うの?」

ビスマルク「当たり前だ、貴様らのような小娘どもに好き放題されて黙っているこのビスマルクではないわ!」

フレッチア「…」

提督「あー……ティルピッツ、少しお湯の中に「潜航」していた方が得策かもしれないわよ?」

ティルピッツ「…と、言いますと?」

提督「まぁ、見ていたければどうぞ……ぶくぶくぶく……」鼻のあたりまで浴槽に身体を沈め、目と耳だけを出している提督…

フレッチア「……誰が小娘よ!!」腰に手を当てすっくと仁王立ちになると、雷に関係のある「フレッチア」級だけに、見事な「雷」を落とした…

ビスマルク「!?」

フレッチア「だいたいビスマルクは何年生まれ!?」

ビスマルク「…せ、1939年」

フレッチア「私は1931年生まれよ!…つまり、私の方が「お姉さま」なんだから言うことを聞きなさいよ!!」

ビスマルク「し、しかし私はドイチュラントを代表する戦艦で、貴様らはたかだか駆逐艦…」

フレッチア「私の魚雷は533ミリだけど、ビスマルクの主砲はそれより大きいわけ!?」

ビスマルク「い、いや…しかし……」

フレッチア「せっかく私たちがドイツの野暮ったい堅物をきれいに洗ってあげているのに、文句があるって言うの!?」

ビスマルク「い、いや……いくら何でもその言い方はだな!」

フレッチア「ドイツ艦ふぜいがごたごた言わないっ!!」

ビスマルク「ヤ、ヤヴォール…」

フレッチア「よろしい……それじゃあ全身をきれいに洗ってあげるわ。そうよね?」

ダルド「はい♪…それにしてもお姉ちゃんが雷を落っことす所、久しぶりに見ました……相変わらずドカンと来ましたね」

フレッチア「だってビスマルクがあんまりにもワガママなんだもの…」

ビスマルク「わ…私のせいなのか……」ピシッと背筋を伸ばし、おそるおそるフレッチア級に身体を預けている…

フレッチア「……うん、乳房も綺麗になったわね…えいっ♪」ぴんっ…とビスマルクの先端を弾く

ビスマルク「んっ///」


192 ◆b0M46H9tf98h2018/04/27(金) 02:29:02.84adyNNcwr0 (2/2)

…風呂上がり…

ビスマルク「……失礼、カンピオーニ提督」

提督「んー?」バスローブを肩から羽織り、天井に吊るされた木の羽根の扇風機の下で涼んでいる…

ビスマルク「あの、さっきのフレッチア級だが……いつもああなのか?」

提督「いつも…ではないわね。ただし「小さい」とか、子供扱いしたりだとか……他にもうかつなことを言うと雷を落として来るわね」

ビスマルク「それにしてもあの大きさであの迫力か…」

提督「まぁ、言い合いになったらドイツ人じゃあイタリア人に勝てないから止めておきなさいね…はい、牛乳」鎮守府に来訪していた百合姫提督が教えてくれて以来、脱衣所にはガラス張りの小さな冷蔵庫が置かれて、牛乳の水差しがレモン水の水差しと共に冷やされている……グラスになみなみと注ぐとビスマルクに差しだす提督…

ビスマルク「うむ、頂こう……んぐっ、ごくん…ごくっ」

提督「美味しい?」

ビスマルク「ああ、よく冷えていて美味いな……んぐっ、ごきゅっ…」

提督「よかった…それにしてもビスマルクもティルピッツもいい形のおっぱいをしているわよね♪」

ビスマルク「ぶはぁ…げほっ、ごほっ!」

提督「ふふっ、どうしてそんなにむせているの…褒めてるのに♪」

ビスマルク「いきなりそんなことを言われてむせない女があるか……いや、ここにはたくさんいそうだが…」

提督「かもね…ところでビスマルク」

ビスマルク「今度は何だ…!?」

提督「……牛乳、こぼれてる」両手でほっぺたを包み込むようにして、噴き出した牛乳のついているあご先から口元をそっと舐めあげた…

ビスマルク「な…何をっ……///」

提督「黙って…♪」ちゅ…♪

ビスマルク「あ…あ……その、一体どういう…!」

提督「……ふふ、綺麗になったわ♪」

ビスマルク「///」

提督「もう少し肩の力を抜いて…ティルピッツも貴女の事が好きみたいだから、時には優しい言葉の一つもかけてあげるといいわ♪」

ビスマルク「しかし、それが上手く行かないから困っているのだ…私は一生懸命になって大事に思っていると伝えているつもりなのだが……」

提督「ふふ……時には思いを伝えるだけじゃなくて、姉妹だけの時にしか見られない「くだけた面」でも見せたらいいかもしれないわね」

ビスマルク「くだけた面か……なかなか難題だな」

提督「かもしれないわね…いずれにしても、私はビスマルクとティルピッツがもっと仲良しになってくれれば嬉しいわ♪」

ビスマルク「ダンケ……しかしだ」

提督「なぁに?」

ビスマルク「私の前でこうして優しい振るまいと「くだけた面」を見せると言うことは……///」

提督「うふふっ…ビスマルクも分かってきたわね♪」

ビスマルク「!?」

提督「ふふ、冗談よ…」

ビスマルク「ふぅ…それならいいが」

提督「…ティルピッツって色白で病弱な感じがそそるわよね♪」

ビスマルク「…おい」

………


193 ◆b0M46H9tf98h2018/04/28(土) 02:38:07.05eZY8j6IF0 (1/3)

…提督寝室…

提督「ふわぁ…今日も疲れた……と言うほど疲れてはいないけれど、やっぱりお客様がいると気を使うわよね…肩が凝ったわ」ひとり言を言いながらナイトガウンを脱いで椅子の背にかけ、自分の裸体を姿見で確かめる……

提督「うーん…やっぱりもうちょっと食事に制限をかけた方がいいのかしら……特にスプマンテ(イタリアン・シャンパン)やカクテルは爽やかに飲める上にカロリーが多いものね……とはいえ今日はちゃんと海で泳いだし、チョコレートケーキも一切れで我慢して……でも代わりにカスタードのタルトを食べたのよね……むぅ」渋い顔でふとももの肉をつまむと、今度は振りかえってみてヒップや腰回りを確認する…

提督「……まぁ良いわ、明日出来ることは今日やらなくてもいいものね♪」…ふわふわの布団に「ぼふっ」…とダイブする提督……

?「むぎゅっ…!?」ダイブした瞬間、布団の中に潜りこんでいた誰かに思い切りのしかかる形になり、くぐもった悲鳴が聞こえた…

提督「うわ!?」慌てて跳ね起きて布団をめくる……

セルペンテ(アルゴナウタ級中型潜「海蛇」)「ふふっ、いきなりボディーブローとは恐れ入ったわ。でも……激しいのも嫌いじゃないの…♪」黒いシースルーのベビードール一枚で、しなやかに身体をくねらせるセルペンテ……

提督「えーと…何で私のベッドにいるのかしら?」

セルペンテ「ふふ、なんでだと思う…?」水上排水量で600トン余りの中型潜だけに、一見すると中学生にも見えなくはない身体つきながら、「海蛇」らしく蠱惑的(こわくてき)でみだらな表情を浮かべてみせる……

提督「そうねぇ…姉妹の寝相が悪くて寝られないから泊まりに来た……とか?」

セルペンテ「ふふ…ざーんねん……♪」ベビードールを徐々にたくし上げ、裾を両手で持ってベッドに寝転ぶ…

提督「…あー」

セルペンテ「ほら…早く来て、蛇は寒いのが苦手なんだから……ね♪」

提督「えーと……それじゃあ失礼して」いそいそと布団にもぐりこむ提督…

セルペンテ「もぅ提督…そう言うことじゃないのよ?」布団をはねのけて提督の上にまたがると、お腹周りを愛撫するセルペンテ…

提督「分かってるけど……今日はくたびれちゃって…あ、そこ気持ちいい♪」

セルペンテ「もう、仕方ないわね……それじゃあ特別に私が「優しく」揉んであげる♪」

提督「ええ、ありがと。はぁぁ……セルペンテの指、しなやかでいいわ……」ねっとりとほぐすように身体を揉みしだかれ、全身の力が抜けていく提督…

セルペンテ「ふふ、悦んでもらえて何より……ここもかしら?」

提督「ええ…そこもいいけれど、背中もお願い……」

セルペンテ「仕方ないわねぇ……ほぉら、うつ伏せになって…?」

提督「ええ、ありがとう……はぁ、ふぅ…んぅっ♪」

セルペンテ「あらぁ、いい声を出してくれるじゃない……ふふ、そう言う甘ったるい声を出してくれるとやる気が出るの……れろっ♪」背中をじゅるりと舐めあげる……

提督「んんっ…くすぐったいわ///」

セルペンテ「ふふ、いいじゃない…それに提督の味、美味しい……♪」肩甲骨周りをゆったりとほぐし、腰は外向きの円を描くように揉みほぐしていく……

提督「あぁぁ…気持ちいぃ……ごめんなさい、他にも褒めようがあると思うのだけれど…頭が回らなくって……」

セルペンテ「いいのよ、頭を空っぽにして……それに身体の力も抜けていくでしょう…♪」提督から見えない位置で、にやりと笑みを浮かべる…

提督「ふわぁぁ…セルペンテは本当に上手ね……本当に身体がふにゃふにゃになっていくみたい…」

セルペンテ「気にしないでいいのよ…私がしてあげたいだけだから……ほーら、だんだん提督は私に逆らえなくなーる…♪」

提督「ええ…こんなに身体がとろけちゃうと……逆らえないかもしれないわ……はぁぁ…」

セルペンテ「ふふ、蛇の瞳は相手を魅了するって言うでしょう……」

提督「んっ、んぅぅ…確かにセルペンテに触られているだけで下半身がじんわりうずいて……んくぅ///」

セルペンテ「ふふ、濡れてきちゃった…?」

提督「え、ええ……今夜はそんなつもりじゃなかったの…に///」

セルペンテ「いいのよ……全部私に任せて…♪」

提督「それじゃあ…お願い……///」あお向けになって両手を投げだし、とろけたように口を半開きにしている提督…

セルペンテ「それじゃあちゃんと雰囲気も作らないと…ね♪」ナイトスタンドの黄色い灯りを絞ってろうそくのような明るさにし、提督にまたがった…

提督「んくぅ…んんぅ、あふぅ……♪」

セルペンテ「あら、もうそんなに濡らしてるの…?」きらりと光るセルペンテの瞳が提督を見おろす…

提督「だって……♪」

セルペンテ「ふふ、いいわ……それじゃあ…♪」くちゅ…っ♪

提督「ふわぁぁぁ…あぁ…♪」




194 ◆b0M46H9tf98h2018/04/28(土) 03:30:05.81eZY8j6IF0 (2/3)

セルペンテ「ふふ、提督ったらとろけた顔がとってもいやらしい…♪」

提督「だって……ふぁぁ♪」

セルペンテ「ふふっ…」ねっとりと絡みつき、首筋をチロチロと舐めあげつつ秘所に指を差しこむ…

提督「あふぅ…はひぃ、んぁぁ……はぁぁ、きもひいぃ……♪」

セルペンテ「みたいね、すっかり濡れそぼって……ほぉら、聞こえる?」にちゅっ、くちゅ…♪

提督「ええ…聞こえる……はぅ…ん♪」

セルペンテ「ねぇ提督、もっと私と……したい?」

提督「ええ…///」

セルペンテ「それじゃあ仕方な……あひぃ゛ぃっ、いぐぅっ!?」

提督「……セルペンテ?」

メドゥーサ「残念、セルペンテはそこでお休みしているみたいね……代わりに…私がイかせてあげ……る♪」じゅぶ、ぐちゅぐちゅぅ…っ!

提督「んひぃっ…ひぅっ!?」

メドゥーサ「どう、気持ちいいでしょう…セルペンテはたかだか「海蛇」……それに引き替え私は人を石にする「メドゥーサ」だものね…♪」

提督「メドゥーサ、一体いつ来たのっ…んひぃぃっ♪」

メドゥーサ「ふふ、だいたいセルペンテが貴女を押し倒した辺りに……ふふ、あそこもほど良く濡れていい具合ね…♪」

提督「気づかなかったわ……んぁぁぁっ///」

メドゥーサ「何しろメドゥーサだもの…それにしても提督のよがるさまはなかなかいいものね……ふふ」人差し指を舐めあげて濡らすと、提督の秘所に沈めて行く…

提督「はひぃ、んんぅ……いいのっ、そこきもひいぃ…っ♪」ぷしゃぁぁっ♪

メドゥーサ「ふふ、もうイっちゃったの?……もっと遊ばせて欲しいわねぇ…♪」

提督「…の///」

メドゥーサ「なぁに?」

提督「私も……もっとメドゥーサにして欲しい…の///」

メドゥーサ「んふふ、提督はそう言うみだらな女なのね……好みよ♪」

提督「だって……身体の芯がじんわりうずいて…んんぅ♪」にちゅっ…♪

メドゥーサ「仕方ないわねぇ…それじゃあ私からしびれるような甘美な毒を……んひぃぃっ!?」

セルペンテ「ふぅぅ……私がせっかく提督と愛をかわそうとしていたのに、邪魔するなんていけませんよね…ぇ?」メドゥーサの秘部に指をねじ込み、後ろから抱きついた…

メドゥーサ「別にいいでしょう…獲物を奪われる方が間抜けなのよ……んぁぁっ!」ぐちゅぐちゅっ…♪

セルペンテ「ふぅん、じゃあ私がメドゥーサから提督を奪ってもいいわけですね……ではたっぷりイかせてあげますから、そこで這いつくばっていてね…お姉さま♪」

メドゥーサ「んひぃ、ひぅぅ…んひぃぃぃっ♪」

提督「…」

セルペンテ「ふぅ、ふぅぅ…さぁ提督、お待たせしたわね……んひぃ゛ぃっ!?」

メドゥーサ「はぁ、ふぅ……さっき言ったはずよ、「海蛇」と「メドゥーサ」では格が違う……って!」ぐちゅっ、じゅぶっ…♪

セルペンテ「はひぃ、ひぅぅ……はへぇ…」

メドゥーサ「…ふぅぅ。とんだ邪魔が入ったけれど……今度こそ、私がたっぷり可愛がってあ・げ・る…♪」

提督「ねぇ…メドゥーサもセルペンテも///」

メドゥーサ「なに?」

セルペンテ「はひぃ……なに…かしら…?」

提督「……いっそ仲よく分けっこしたらどうかしら…私も焦らされてばっかりで、もう…んくぅ///」

メドゥーサ「ふぅん…提督ったら蛇二匹に絡まれて愉悦に浸ろうなんてね……いいわよ♪」

セルペンテ「…独り占めできないのは残念ですけれど……でも提督のいやらしい顔が見られるなら……それもまた面白いことになりそうね…ふふ♪」



195 ◆b0M46H9tf98h2018/04/28(土) 10:12:48.92eZY8j6IF0 (3/3)

メドゥーサ「ふふ…それじゃあまずは私が上を……♪」

セルペンテ「なら私は下を…ふふっ、とろとろにしてあげる……♪」

提督「んひぃ、ひうっ……んあぁぁ///」慎ましやかな身体の割に妖しげな魅力を放つ二人…メドゥーサは提督の乳房をこね回し、セルペンテは足元にまとわりつきながら花芯に指を入れてゆっくりとかき回す……

メドゥーサ「あら、こんなところを石化させた覚えはないわ…よ♪」こりっ…と乳房の先端を甘噛みする

提督「ふぁぁ…あふぅ、んくぅぅ……♪」とろりと蜜を垂らしながら甘い喘ぎ声を上げる提督……メドゥーサとセルペンテの瞳が妖しく爛々と輝き、その目で見られるたびに電撃のような痺れを覚える提督…

セルペンテ「ほぉら、気持ちいいわよね…いいのよ、素直になって……♪」

メドゥーサ「ふふ…こうして撫でるたびにひくひく身体が跳ねて……可愛いわねぇ」

提督「はひっ、あふっ…気持ひいぃのぉ……もっとぉ…♪」

メドゥーサ「欲張りな提督さんね……いいわ、それじゃあ交代しましょう…♪」

セルペンテ「うっふふふ…もうびしょびしょに濡らしちゃってるもの、今さらメドゥーサのやることなんてないけれど…ね」

メドゥーサ「ふふ……提督、ここからまた何回イかせられるか……想像しただけで楽しみでしょう?」

提督「あふぅ…ひうぅ……んっ、くぅぅ///」

メドゥーサ「ふふ…こんな小さな娘に好き放題されて、涎を垂らしながらおねだりして……本当にいやらしい提督ね♪」

提督「んぁぁ…そんないやらしい提督に二人は…もっと色々……してくれるのよね?」

セルペンテ「ええ、してあげる♪」

メドゥーサ「……私なしでいられないくらい…ね♪」

提督「んふふっ、期待してるわ……んちゅっ、れろっ…んぁぁっ♪」


………

…あくる日…

ライモン「…で、こうなったわけですか」腰に手を当てて仁王立ちしているライモンと、平謝りしている提督…

提督「ごめんなさい……」

ライモン「いえ、わたしは別にいいんですよ?……ただ、「明日は建造の予定があるから」とおっしゃって、早くお休みになるはずが徹夜…と言うのはさすがにいかがなものかと思いますが」

提督「ええ、分かっています…本当にごめんなさい」

ライモン「ふぅ、まぁいいでしょう……それで、二人も徹夜をしたのですか?」

セルペンテ「いいえ、空が明るくなる頃には疲れきって寝たわ…多分0500時ころじゃないかしら」

ライモン「そんなの徹夜と変わりません。メドゥーサは?」

メドゥーサ「私は最後まで提督と愉しませてもらったわ…♪」

提督「ええ…全身好き放題されて、もうとろとろのくたくた……時間がたったオムレツの気分ね…」

ライモン「そうですか……それでは提督は浴室でシャワーを浴びてすっきりなさってください…メドゥーサ、セルペンテ」

メドゥーサ「なぁに、ライモンドもしたいのかしら…ぁ?」ぺろりと人差し指を舐めあげ、ぞくりとするような妖しげな瞳で流し目をくれた…

ライモン「結構です。二人はそこのぐしゃぐしゃになった寝具を洗濯機に入れてきて下さい」

セルペンテ「えぇ…仕方ないわねぇ……入れて来ればいいんでしょう?」

ライモン「不満そうな顔をしないで下さい、元はと言えばお二人のせいなんですから……それが終わったら朝寝をしても構いませんよ」

メドゥーサ「ええ……それじゃあね、提督…♪」

セルペンテ「したくなったらいつでも呼んでね。待ってるわ♪」

提督「ええ、こんなに激しくないなら……また後でね♪」ぱちりとウィンクを送ってから、力の入らない足腰でよろよろと浴室に入った…

ライモン「……もう、そうと知っていたらわたしがお邪魔すればよかった…///」

提督「何か言ったー?」

ライモン「いいえ、何も…タオルは椅子の背にかけておきますね」

提督「ええ、ありがとう……今度はライモンだけ招いてあげるから♪」

ライモン「///」

………


196 ◆b0M46H9tf98h2018/04/29(日) 01:28:12.04LBt+Ira50 (1/5)

…午前中・工作室…

提督「さてと…それじゃあ元気よく建造に取りかかるとしましょうか」

フルット「ええ、期待しています…♪」艦名が「波」の雅な言い方である「フルット」だけに、薄いスミレ色のフレアースカートと淡いグレイのタートルネックの控えめなコンビネーションもよく似合っている…

ジャンティーナ(アルゴナウタ級中型潜「アサガオガイ」)「はい…ぜひ私の従姉妹たちを呼んであげて下さい……♪」薄い青紫のふわっとしたミドル丈のワンピースに、同じ色合いをした薄いシースルーのケープ……頭には不思議と落ちないでいるアサガオガイを模した小さな帽子を斜めにかぶっている

提督「ええ、頑張るわね♪」

デュイリオ「ふふっ……提督は基地祭までに出来るだけ多くの娘を呼んであげるおつもりなのでしょう?」…こちらはいつもの貴婦人のようなファッションではなく、艦名の由来になったローマの指揮官「ガイウス・ドゥイリウス」にちなんだ古代ローマ風の白いトーガにサンダル、翼を広げたカラスの形をしたネックレスで、ボリュームたっぷりの胸が生地をぐっと押し上げている…

提督「ええ。だってみんな一緒の思い出があった方がいいじゃない?」

グレイ提督「ふふ、カンピオーニ提督はお優しいのね…♪」

ヴァイス提督「しかしよく許可が下りるものだ……何十という艦娘を抱えているのにさらに増勢とは…」感心したように一人でうなずいている…

提督「ふふ…そこはスーペルマリーナ(海軍最高司令部)にいるお姉さま方にお願いして……と言うのは冗談で、新年度の割り当てをもらったので建造枠が余っているんです」

ヴァイス提督「なるほど…しかしカンピオーニ提督の前ですが、これだけの戦力があるのはうらやましいです。ヴィルヘルムスハーフェンではぎりぎりの数の艦娘だけで、余裕を持つことが出来ずにいますから」

グレイ提督「ふふ、それはわたくしとて同じですわ……今わたくしの所にいる空母は「アークロイアル」と「イーグル」だけですし、「キングジョージⅤ世」級戦艦の建造は申請を出したものの「梨のつぶて」ですもの……ホワイトホール(イギリス海軍省)にも困ってしまいますわ」

提督「まぁそれにはお国の事情もありますよ……何と言ってもイギリスは世界各地に鎮守府を置いていますから、一か所に艦娘をたくさん所属させる予算はないでしょうし、ドイツはそもそも水上艦艇が少なくUボート中心ですから」

グレイ提督「ですわね…でもわたくしもヴァイス中佐のおっしゃる通り「うらやましい」と言う気持ちが少々ありますわ……それにしてもイタリア艦はどれも美しいですわね。…コレクションして飾っておくのが一番だと思いますわ♪」

提督「…素敵な意見をありがとうございます。イギリスも「リパルス」や「リナウン」のような巡洋戦艦は堂々として綺麗で……前線に出して沈めるのはもったいないですね♪」

グレイ提督「ふふ……お上手ですわね」

提督「うふふっ、ええ…それじゃあ建造に入りましょうか。フルット、ジャンティーナ♪」

ジャンティーナ「はーい、ここにいまぁ…す……♪」

フルット「はい」三人でレバーに手をかけて引いた…

グレイ提督「後は出て来るまでのお楽しみ…ですわね?」

提督「ええ。…よかったらお茶でも?」

グレイ提督「それは非常によろしいですわね、いただきましょう」

ヴァイス提督「お二人がいただくのでしたら私もちょうだいします」

提督「はい。ところでせっかくいい天気ですし、そこのドックを通り抜けて波止場で出て……そこでお茶にしませんか?」

グレイ提督「まぁ、それは結構なアイデアですわね…よろしければわたくしもお手伝いいたしますわ」

提督「大丈夫ですよ。グレイ提督には「お茶を味わってもらう」という重大な任務がありますから♪」

グレイ提督「ふふ、それは責任重大ですわね…♪」

ヴァイス提督「でしたらカンピオーニ提督、その分私にご命令を…!」

提督「分かりました…それでは命令します」

ヴァイス提督「はっ!」

提督「……この中でどのお菓子がいいか決めて下さい♪」

ヴァイス提督「ヤヴォール!……ん?」

提督「さぁ、命令ですよ?…かぼちゃのタルトレットに、チョコレートの詰め合わせ…クッキーにビスコッティ。どれにします?」工作室の棚の中や引き出しのあちこちに、隠し財産のごとくしまってあるお菓子の数々を次々と引っ張りだす……

ヴァイス提督「あ、あー…その、私はそう言った事には詳しくないもので…えーと……」

グレイ提督「…わたくしはきゅうりのサンドウィッチが好みですわ♪」

提督「それは食堂に伝えて持ってきてもらいましょう……さぁ、シャルロッテ♪」

ヴァイス提督「え、えぇと…分かりました。どれも数個づつ持って行けばバランスが取れるかと思います」

提督「了解…困ったときの模範解答ですね。それでは行きましょうか♪」

ヴァイス提督「ヤヴォール!」





197 ◆b0M46H9tf98h2018/04/29(日) 02:20:51.69LBt+Ira50 (2/5)

…波止場…

提督「んー…いい風♪」

…庭のパラソルと小さい丸テーブル、それとデッキチェアを波止場に運んできた提督たち…提督は濃いサングラスをかけ、グレイ提督は軍帽を脱いで膝の上に置き、豊かな髪を風になびかせている……ヴァイス提督は相変わらず制服姿ではあるものの、さすがにワイシャツとネクタイ姿で上着は着ていない…

グレイ提督「大変心地良いですわね……あら♪」

ルチア「ワフッ…♪」とことことやって来て波止場の黄色いレンガ敷きにおすわりをし、左右に尻尾を振って地面を掃いているルチア…

グレイ提督「ふふ、あなたも何か欲しいのね?…ではカンピオーニ提督に伺いますから少々お待ちになって……フランチェスカ、この子に何かあげてもよろしいかしら?」

提督「ええ、犬が食べても大丈夫なものなら」

グレイ提督「よかったですわね…それではこれをあげましょうね」きゅうりのサンドウィッチからパンの端をちぎり取り、ルチアの鼻先に差しだす…

ルチア「ワフッ、ハフッ……♪」

グレイ提督「まぁ、何とも愛らしいこと……ふふ」

提督「あんまり食べ過ぎちゃだめよ?」ルチアを指差して冗談めかした口調で言うと、ティーポットを取り上げて注いで回る…

グレイ提督「ふぅ、いい香りですわ…♪」

ヴァイス提督「ヤー(はい)…きっといい紅茶なのでしょう」

提督「ふふ…さぁどうぞ?」お菓子ときゅうりのサンドウィッチ、それにスコーンがクローテッドクリームと一緒に並べてある…

グレイ提督「それではいただきます…今日はホワイトティーの気分ですわ」…風習やしきたりに関してはかなり頑固なグレイ提督だけに絶対に「MIF」をせず、紅茶を注いでもらってからミルクを入れた

(※MIF…ミルク・イン・ファースト。ティーカップへミルクを先に入れるやり方。長く「お茶をごちそうになったときにミルクを多くせしめようとする貧乏人のやり方である」ため不作法とされてきたが、近年『王立紅茶協会』から「紅茶のタンニンをミルクが包んで苦みやえぐみを抑えられるため、より美味しく紅茶を飲むことができる」と科学的な知見が発表された……「ホワイトティー」(White tea)はイギリスで言う「ミルクティー」の事)

提督「シャルロッテはミルクを…?」

ヴァイス提督「いえ。ストレートでいただきます」

提督「ええ、分かりました…♪」提督はミルクと砂糖を入れ、一緒にビスコッティをつまんだ…

グレイ提督「それにしてもイタリアにも紅茶があって助かりましたわ…数年前に米海軍と共同作戦をしたときなど……ふぅ」

提督「あー…例の「塩入り真っ黒け」コーヒーですか」

グレイ提督「ええ…思わず眉をしかめてしまいましたわ……」

提督「私もノーフォークのミッチャー准将……あのマーク・ミッチャー提督とは親戚でも何でもないらしいそうですが……とにかく、彼女にコーヒーをごちそうになったときは舌がおかしくなったのかと思いました」

グレイ提督「ですわね…英海軍の洋上勤務中はとろっとした熱いココアか紅茶と決まっておりますから、あれには驚きましたわ」

提督「ふふ…ところでヴァイス提督、ドイツ連邦海軍はコーヒーですか?」

ヴァイス提督「ヤー。ブンデスマリーネ(ドイツ連邦海軍)は基本的にコーヒーです……何だ、どうした?」ルチアが足元にすり寄り、舌を垂らしてヴァイス提督を見上げている…

提督「もう、ルチアったら……どうぞサンドウィッチのパンかクッキーのかけらでもあげて下さい…チョコレートは絶対にダメですが」

ヴァイス提督「確かチョコレートに入っているテオブロミンが犬には分解できず、心臓をおかしくしてしまう…でしたか」

提督「ええ、その通りです……ほぉらルチア、シャルロッテがパンの耳をくれるそうよぉ…良かったわねぇ♪」

ルチア「ハフッ、フガフガ……ワンッ♪」

提督「…ふふ、こうやっていると時間が経つのさえ忘れてしまいそうですね♪」

グレイ提督「全くです……風も心地良いですし、紅茶も美味しいですわ」

ヴァイス提督「ですが建造完了まではあと二時間三十二分…あまり時間が経つのを忘れてしまうのはいかがかと思います」時計の目盛りを見て言った

提督「ふふ、さすがですね。私は適当な所で戻ろうと思っていたのですが」

ヴァイス提督「あー、いや……残り時間は計っておいた方がよいかと///」

提督「助かります♪」


198 ◆b0M46H9tf98h2018/04/29(日) 03:37:02.10LBt+Ira50 (3/5)

…しばらくして・工作室…

提督「さてと…そろそろ時間ですね」

グレイ提督「ふふ、今回はどんな娘が来るのでしょうね?」

提督「それが楽しみで建造をしているようなところもありますから…♪」

フルット「私も待ち遠しいです……私にとっては素敵な年上の従姉妹のようなものですから」

ジャンティーナ「そうですね…私も楽しみです……♪」

提督「さぁ…そろそろ時間ね……♪」

ヴァイス提督「…うっ!」


…相変わらずの眩しい青い光が消えると、中学生程度の大きさをした艦娘が十二人並んでいる…髪や瞳は一人づつ異なっていてカラフルだが、いずれも揃って「可愛い」と言うより「美しい」に近い透き通るような美少女揃いで、灰色に灰緑色や濃い灰色の斑点迷彩を散らしたウェットスーツのような「艤装」をまとい、きちんと整列している……


提督「ボンジョルノ…初めまして♪」きちんと敬礼を返すと一転してにこやかな笑みを浮かべる提督…

艦娘「初めましてぇ…♪」胸元に手を当てて伸びのある美しい声で挨拶をする艦娘…よく見るとくるぶしには人魚のヒレのような飾り物を付けていて、声を聞いているだけでうっとりとしてしまう……

提督「ふわぁ……っ、いけないいけない……えぇと、お名前をうかがっていこうかしら♪」声を聞いただけですっかり骨抜きにされそうだったが、自分の頬を軽く叩いてようやく意識を取りもどした…

艦娘「シレーナ級中型潜…ネームシップのシレーナ(セイレーン)です……ららら…ぁ♪」軽くベルカント唱法も効かせて、オペラのようにリズムに乗せる

提督「ふわぁぁ…で、貴女は……///」慌てて隣の紫色の瞳をした艦娘に声をかける…

艦娘「シレーナ級、アメティスタ(アメジスト)です……貴女に誠実さと心からの愛を捧げます♪」……そう言って提督の手の甲に軽くキスをするアメティスタ…髪も綺麗なアメジストの色で豊かに房をなしていて、首元にはティアドロップ(涙滴型)のアメジストをあしらった綺麗なネックレスと、楕円形のアメジストをはめ込んだ銀の指環を付けている…

提督「ありがとう、嬉しいわ……それじゃあ次は…」

艦娘「シレーナ級、ディアマンテ(ダイアモンド)よ…誇り高く壊れない、永遠の絆を貴女に」ダイアモンドのように七色にきらめく白い髪とダイアモンドを散らしたネックレス…それと頭には「ティファニーで朝食を」のオードリー・ヘップバーンが付けていたような、美しいダイアモンドのティアラを付けている…

提督「ありがとう…♪」

艦娘「次は私ね…シレーナ級潜水艦「ルビノ」(ルビー)よ……提督、心から愛してるわ!」綺麗な紅い瞳に鮮やかなルビー色の髪…耳にはルビーのついたイヤリングが下がっていて、当然指には「ルビーの指環」がはまっている……と、いきなり提督の頬を押さえつけると舌をねじ込んで熱いキスを浴びせた……

提督「んぅっ…んぅぅぅっ///」

ルビノ「ぷはぁっ……私は情熱と純愛に生きているの、心から大好きよ…提督♪」

提督「ご、ごちそうさま…とっても熱いキスだったわ///」

ヴァイス提督「あぁ…ぁ…///」

艦娘「じゃあ次は私ね?…シレーナ級「スメラルド」(エメラルド)です。歴史は古くローマの頃から好まれていました…貴女に幸運と希望がありますように♪」エメラルド色をした波打つ髪とすっきりした光を帯びた瞳をしていて、エメラルドを三つあしらったネックレスをしている…

提督「グラツィエ……と言うことは貴女はきっと…」

艦娘「ええ、トパツィーオ(トパーズ)よ…性格は誠実だと思うの。ぜひ友達になりましょうね?」透き通った黄色い瞳に、鮮やかな金色がかったトパーズ色の髪をセミロングに伸ばし、先端を内向きにカールさせている……指には楕円にカットしたトパーズの指環と、額にトパーズのはまったサークレットを付けている…

提督「ふふ、ありがとう…私もトパツィーオと仲良く出来たら嬉しいわ……それで貴女が…」

艦娘「初めまして…シレーナ級「ザフィーロ」(サファイア)です……慈愛と高潔をもって貴女にお仕えさせてもらいます」ザフィーロはすっきりとした綺麗な青い髪をお姫様風に頭の周りで結い上げ、慈愛に満ちた青い瞳をしている。指には驚くほど大きくて美しいサファイアの指環をし、頭にもサファイアを散らした銀のティアラを付けている……と、ザフィーロが提督の前にひざまづいて一礼した…

提督「そんなにかしこまらなくて大丈夫…でも嬉しいわ♪」額にキスをして立たせてあげる提督…



199 ◆b0M46H9tf98h2018/04/29(日) 04:06:44.58LBt+Ira50 (4/5)

提督「次にあなたが…」

艦娘「シレーナ級、アンフィトリテ……もしここにトリトーネ(トライトゥンあるいはトリトン)がいるなら母親になるわ……海を従えるのはこの私よ、提督さん」…神々しいほどのきらめく美しさに豊かな髪…そして手にはネプトゥーヌスとトリトーネの持ち物でもある「三叉の鉾」と「ほら貝」を持っている…


(※アンフィトリテ…ギリシャ・ローマ神話の海の神「ポセイドン」(ローマではネプトゥーヌス…英語ではネプチューン)の妻でオケアノス(海)の孫にあたるニンフ(妖精)…トライトゥン(トリトン)はネプトゥーヌスとアンフィトリテの子)


フルット「トリトーネは私の妹にいるわ、アンフィトリテ…♪」

アンフィトリテ「と言うことは、貴女はフルット…?」

フルット「いかにも……んちゅっ、ちゅぅ…♪」

アンフィトリテ「私のお馬さんはもう来ていたのね…ふぅぅ…んっ、んちゅっ……♪」(※波…白い波頭はポセイドンの馬で、人類はポセイドンから馬をもらったとされる)

ヴァイス提督「…うわ……いきなりこんな…///」

グレイ提督「…まぁまぁ、さすがイタリアですわね」

提督「こほん…えーと、それで……」

肌の白い艦娘「ガラテアよ、提督……最初は大理石、次は鋼鉄で…やっとこの身体になれたわ……♪」白い肌にえもいわれぬ美しさ、ほのかな桃色の頬に鮮やかな色の唇、すっきりとした身体のラインにふくよかな胸…と、女性の身体の理想をかなえたようなしなやかな姿をしている……


(※ガラテア…ギリシャ神話の「ピグマリオン伝説」による。理想の女性像を追い求めていたキプロス王「ピグマリオン」が自分で彫刻した大理石像を愛してしまい、愛の女神アフロディーテ(ローマでは「ウェーヌス」。英語では「ヴィーナス」)に「像を生きた女性にして欲しい」と願い、それがかなえられ人間になったという石像)


提督「ええ、歓迎するわ……愛の女神にも感謝しないと///」

ガラテア「ふふ…そうですね♪」

提督「それで貴女は…水の妖精みたいね?」

艦娘「あら、分かってしまったかしら?…シレーナ級潜水艦「ナイアーデ」です♪」

(※ナイアーデ…ギリシャ神話の水の精)

提督「ふふ、何となく…ね♪」

艦娘「それじゃあ私は……どうかしら?」ちょっといたずらっぽくコケティッシュ(色っぽい・艶やか)な魅力を振りまく艦娘

提督「きっと海の精ね…どう?」

艦娘「正解。私は「ネレイーデ」…海の精よ♪」

(※ネレイーデ…ギリシャ神話の海のニンフの総称「ネレイス」のこと。父ネレウスと母ドリス(オケアノスの娘)の間にできた50人あまり(!)の娘たちを指す。アンフィトリテや英雄アキレウスの母テティスなどがいる)

提督「よろしくね、ネレイーデ…それで貴女が……」

艦娘「私がオンディーナ…水にたわむれ、水と共にあるものよ……♪」淡い水色の瞳にほっそりした妖精のような身体つきで、身のこなしも軽く提督の周りを跳ねまわった…

(※オンディーナ…フーケーの物語などにある水の妖精「ウンディーネ」)

提督「それじゃあこれで全員ね…まずは「タラント第六」にようこそ、歓迎するわ♪」

フルット「きっとお昼の食膳も整っている頃ですから……一緒に食事でもしながら積もる話でもいたしましょう…?」

提督「それがいいわ。ワインでも飲みながら…ね///」触ったら軽やかな音がしそうなシレーナたちとそっと手を握り、美しさに胸をときめかせつつ食堂に向かった……

………


200 ◆b0M46H9tf98h2018/04/29(日) 04:13:15.88LBt+Ira50 (5/5)

…とりあえず今回の投下はここまでで「艦娘紹介」は次回に回したいと思います…

…思っていたより宝石の「石言葉」やギリシャ神話の由来を調べるのに時間がかかり大変疲れました…しかし潜水艦とは思えない何とも優雅な名前がついていますが、ドイツのように大量生産できなかった分、名前にこだわりが持てたと言うことでもあるのでしょう…

…また、読んでいる方の誕生石が艦名にあるかもしれませんね。もしそうした艦があればリクエスト次第で出していこうと思います


201以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/04/29(日) 17:58:50.58vrN78mY5o (1/1)


中型って高校生くらいのイメージでいいのかな?


202 ◆b0M46H9tf98h2018/04/30(月) 00:29:33.81KQGGRw0c0 (1/4)

>>201 一応中型潜(600トンクラス)や駆逐艦などは身長や外見的に中学生前後(場合によってはもっと幼く見えたり…)でイメージしています…また大型潜や軽巡が高校生~大学生、重巡が高校生~大学生程度、戦艦は(特にリットリオ級以外は旧型のリファインが多いので)妙齢の貴婦人でイメージしてもらえれば……もっとも外国の女の子は大人びて見えるのでもう少し年上っぽい感じだと思います…


…ちなみにあまり出していませんが「イタリア海軍の華」である「MAS」や「MS」艇(いわゆる魚雷艇)や「縁の下の力持ち」である駆潜艇、掃海艇、コルヴェットのような小型艦艇を登場させるとしたらせめて小学生程度はないと……と考えて逆算したと言うのもあります



……要は見た目は幼い「MAS」艇の艦娘がお高くとまっているイギリス艦の深海棲艦を百合らんぼうするわけですね…そのうちにエーゲ海方面の鎮守府をネタに登場させるかもしれません…





203 ◆b0M46H9tf98h2018/04/30(月) 01:19:04.19KQGGRw0c0 (2/4)

…食堂…

提督「それじゃあ…乾杯♪」

ガラテア「乾杯…♪」年代もののワインが入ったグラスをこつん…と合わせ、シレーナ級着任にかこつけて「食後の一杯」を楽しむ提督と艦娘たち

シレーナ「あぁ、何と美味しいんでしょ…う♪」ベルカント唱法のように声を震わせ、節をつけるシレーナ……それを聞いただけで近くにいた数人がとろりと表情を崩し、吸い寄せられるように近くの席に座った…

シレーナ「ららら…ぁ♪」歌に聞きほれて近寄った人を襲うという「シレーナ」(セイレーン)だけに、ふらふらと近寄ってきた数人を見てニヤリといやらしい笑みを浮かべた…

提督「…」提督は無言でレコードやCDの並んでいる一角に行くと、クラシックのCDをセットする……途端に「カルメン」からシンバルの音もけたたましい「トレアドール」(闘牛士の歌)が流れ、シレーナのささやくような歌声をかき消す…

ニコロソ・ダ・レッコ(ナヴィガトリ級駆逐艦…提督の通称「ニコ」)「はぁぁ…あれ?」

ジョヴァンニ・ダ・ヴェラサーノ(ナヴィガトリ級)「ふぁぁ……えっ?」

ニコロ・ツェーノ(ナヴィガトリ級)「はへぇ……んんっ?」

シレーナ「あぁ…ら、残念ねぇ……らら♪」

ニコ「なるほど、何だかむしょうに隣に座りたくなったのは「シレーナ」だからか///」

ヴェラサーノ「危ないあぶない……シレーナなんて船乗りには大敵じゃない…」大航海時代の「航海者」から艦名が来ているナヴィガトリ級だけにシレーネの歌声には弱い…ナポレオンのような三角帽子をかぶった自分の頭をげんこつで小突きながら、首をぶんぶん振った…

提督「ふぅ、危なかったわね…」

…いくらシレーナの「魔性の歌声」を防いだとはいえ昼下がりの気だるい時間に「カルメン」は厳しすぎるので、提督は甘いフルートアレンジのクラシック集をセットして席に戻った……席の両隣には「アメティスタ」(紫水晶)と「スメラルド」(エメラルド)が座り、他にもライモンや重巡の「トレント」、コルヴェット艦の「ガッビアーノ」などもいて、グレイ提督の随伴艦「エメラルド」はエメラルド同士「スメラルド」と一緒にワインを味わっている…

シレーナ「もう、邪魔をしないで……ルルル…ララ…♪」

提督「んっ…く///」聞いているだけで下腹部がうずくようなシレーナの甘い歌声を聞かないよう、一生懸命クラシックに耳を傾ける…

ライモン「んっ…提督、この曲はロッシーニの……///」

提督「ええ、「セミラーミデ」の序曲よ……ん///」

シレーナ「もう…私の歌を聞いてくれないなら他の娘に聞かせて来るから……それじゃあ、チャオ…らら♪」

提督「ふぅぅ…」

ライモン「すみません…わたし、ちょっと化粧室に……///」

ガラテア「本当にシレーナお姉さまは……船乗りを惑わせるイケナイ女(ひと)ね…♪」

提督「みたいね……そう言えばトレント」

トレント「はい、何でしょう?」

提督「10月4日は貴女の「二度目のお誕生日」ね……お料理は何がいい?」

ディアマンテ「あら…トレントは二度もお誕生日会をするのですか」

トレント「いえ、私はいいって言ったのですが……提督が…///」軍艦史上初の「バルバス・バウ」を採用したりと革新的な設計で、大戦に参加したイタリア重巡の七隻では最古参……しかしながら軽防御で、当初「軽巡」扱いだったこともあり立ち位置があいまいで控えめな性格の「トレント」と「トリエステ」…ディアマンテに首を傾げられると真っ赤になって恥ずかしがっている…

提督「ふふ、そこは史実通りに……というわけなの♪」

………




204 ◆b0M46H9tf98h2018/04/30(月) 02:31:48.72KQGGRw0c0 (3/4)

…さかのぼって9月4日…

提督「…それじゃあトレント、一回目のお誕生日おめでとう♪」

一同「「おめでとう♪」」わぁぁ!!

トレント「うぅ…恥ずかしいですよ、こんなのマヌケですし……///」

トリエステ「まぁまぁ姉様……提督を始めみんなで祝ってくれているんですから」

ザラ「そうそう、いいじゃないそう言うのも…さ、スプマンテで乾杯しましょう♪」しゅーっ…と泡立つスプマンテをシャンパングラスに注いだ…

ポーラ「それにしてもぉ、トレントはおっちょこちょいですよねぇ~♪」

フィウメ「まさか進水式で失敗なんて…ふふふっ♪」

トレント「い、言わないで下さいよ……思っていたより勢いがつかなかったんですから///」

ゴリツィア「まぁまぁ、それも味がありますよ…はい、プレゼント♪」控えめなトレントに似合う、あっさりした柑橘の香りがする香水をプレゼントする…

提督「それじゃあ私からも…トリエステとペアになっているから、これからも姉妹仲良くね♪」…白百合の形をしていて、銀と小粒の真珠で出来た髪飾りを渡した

アントニオ・ダ・ノリ(ナヴィガトリ級)「それと私たちからも…」

ルカ・タリゴ(ナヴィガトリ級)「そう、私たちからも……♪」

レオーネ・パンカルド(ナヴィガトリ級)「同じ29年生まれ(竣工)組の…」

アントニオット・ウソディマーレ(ナヴィガトリ級)「…トレントに素敵なプレゼントですよ♪」横一列に並ぶと、革のケースに入った立派な双眼鏡を差しだした

トレント「わ…こんなに一杯もらっちゃって……困ります///」

アントニオ・シエスタ(バリラ級大型潜)「気にしない気にしない…はい、これをどうぞ」…艦名が「アントニオ・『シエスタ』」だけにシエスタ(昼寝)用のクッションを渡した…

トレント「ありがとうございます……///」

ゴフレド・マメリ(マメリ級中型潜)「そして我らも『同い年』と言うことでな…貴君には詩集を贈る♪」愛国詩人でガリバルディと共闘したマメリは姉妹四人でお金を出し合ったのか、ヴェルギリウスの立派な詩集をプレゼントに加えた…

トレント「うわ…わわ……っ///」お嬢さまのお買い物に付き合わされた執事のような具合で、両手に山のようなプレゼントを抱えているトレント…

ヴェットール・ピサニ(ピサニ級中型潜)「そして私たちも29年組として贈り物だ……無論、この贈り物を使う場面がないのが一番だが…そうした場面に陥った時、役立ててもらえれば嬉しいぞ?」

…地中海の覇権を争って海戦を繰り広げた中世ジェノア(ジェノヴァ)やヴェネツィア、それにナポリの提督から名を取っている「ピサニ」級だけに、見事な金細工が鞘に施されたサーベルと、ベレッタの小型ピストルが贈られた…

トレント「こんな見事な品を……ありがとうございます」

デス・ジェネイス(ピサニ級)「いいえ…さ、これで礼儀正しい時間は終わったわね……提督諸君、一杯飲みましょうか!」

ジョヴァンニ・バウサン(ピサニ級)「ジェネイスはそれが目的だったものね…付き合ってあげる♪」

ピサニ「海戦でも飲み比べでもジェノヴァに負けるわけがないな……一番大きいグラスで飲んでやろう!」海戦でジェノヴァに勝利したヴェネツィアの提督「ヴェットール・ピサニ」だけに、金魚鉢ほどの大きさがありそうなグラスを探し出すとワインの瓶を持ちだした…

ジェネイス「面白いわね…受けて立つわ!」艦名の由来になった「ジョルジョ・アンドレア・アーネ・デス・ジェネイス」は「イタリア半島一の海軍国」を自認している「ジェノア」出身だけに、ヴェネツィアに負けるのだけは面白くない…

(※ジェノア…生粋のジェノヴァ人は「ジェノア」と発音するらしい)

バウサン「なら私だって…♪」こちらも誇り高い「両シチリア王国」こと、ティレニア海に面する「最強の海軍国」ナポリの提督だけに、三角帽を脱いで大きなグラスを取り上げた…

提督「…こぉら、せっかくのワインをそういうことに使うんじゃありません!」ボトルを没収しポーラに預ける提督

ポーラ「全くですよぉ~…あ、そう言えばトレントの「アレ」がまだでしたねぇ~♪」

トレント「…「アレ」ってなんです?」

ポーラ「それはもちろん進水式なんですからぁ~、艦首にスプマンテをぶつけないと、ですよ~……えへへぇ♪」

提督「そう言えばそうだったわね…はい、それじゃあみんな波止場まで行きましょう♪」

トレント「…いや、でも進水し損ねているわけですし……わわっ」

ザラ「そう言わずに…さ、行きましょう?」後ろから押して行くザラ…

ポーラ「んー……美味ひぃれすねぇ♪」わいわいと騒ぎながらトレントが連れて行かれる間に、さりげなく高いワインをたっぷりと喉に流し込む…

………


205 ◆b0M46H9tf98h2018/04/30(月) 02:40:19.20KQGGRw0c0 (4/4)

…というわけで重巡「トレント」の小ネタをお送りしました……実際「トレント」は1927年9月4日の進水式で滑走台を滑りきれずに止まってしまい、改めて10月4日に進水式のやり直しと言う何ともマヌケなエピソードがあったので、小ネタにさせてもらいました

…ちなみに当時のモノクロ写真で、艦首部に乗っていたり周辺にいる工員が困っていたり呆れている様子が撮られています…





206以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/04/30(月) 11:03:48.89uzpdZJAro (1/1)

>>202
なるほど、ありがとうございます
いいですね


207 ◆b0M46H9tf98h2018/05/01(火) 00:28:37.93Ym7Nn+VP0 (1/4)

>>203 どういたしまして、引き続きゆっくりながら続けていきます…


……そのうちに様々な外国海軍の提督たちも色物として登場させたいところですが、第二次大戦当時有力な海軍があった国と言うと枢軸側の日・独・伊、連合側の英・米・仏程度なのでなかなか…


208 ◆b0M46H9tf98h2018/05/01(火) 00:31:43.31Ym7Nn+VP0 (2/4)



>>206 の方へのコメントでした、失礼しました… 


209 ◆b0M46H9tf98h2018/05/01(火) 01:17:57.28Ym7Nn+VP0 (3/4)

…夜・廊下…

提督「さてと…そろそろ明日、明後日には基地祭用の資材が届きはじめるわね」

ライモン「えーと、出店が十数軒に…舞台ではオペラ「ロメオとジュリエッタ」か歴史劇として「ガリア戦記」……他に写真や模型の展示と、飛行艇や水上機のデモフライト…それとわたしたちが沖合いに自分の艦を錨泊させて「ミニ観艦式」……なかなか充実しているように思えます」

提督「ええ、主計部相手に頑張ったかいがあったわ……何しろ最初は「予算40万でどうにかして下さい」って言ってたのよ?…学芸祭でもあるまいし」

ライモン「40万ユーロ…ですか?」

提督「40万リラでよ……もっとも私もお返しに「…基地祭には海軍士官を目指すかもしれない子供たちや、鎮守府に文句ひとつ言わないでくれている地元の方々、それに地方議員や退役軍人の方も大勢来るはずです♪」って皮肉ってあげたわ……」

ライモン「それでこの額ですか」

提督「ええ。今のところ主計部の担当官が一番厄介だったわ……中にはいい人もいるのだけど、どうしてもお金にうるさい人が多いのよね…って、あら?」会議室の中から明かりとおしゃべりの声が漏れている…

提督「?」

…そっとドアを開けると、駆逐艦と潜水艦、植民地スループの「エリトレア」、コルヴェットの「ガッビアーノ」(カモメ)と「チコーニャ」(コウノトリ)の、合わせて二十人余りが座って映画を見ようとしている……そばにはエリトレアが作ったらしい小さいサンドウィッチと飲み物が並べてあり、どの作品を見るかでわいわい話し合っていた…

提督「…ねぇ、みんな?」

一同「「!?」」

提督「あぁ、驚かせてごめんなさいね…映画でも見るの?」

エリトレア「えっ、ええ…そうなんですよ。私も厨房の後片付けも終わったからいいかなぁ…なんて♪」

提督「ふふ、そんな言い訳がましく言わなくたっていいわよ……ただ、終わったらちゃんと電気を切っておいてね?」

カミチア・ネラ(ソルダティ級駆逐艦「黒シャツ隊員」)「了解、提督。私が駆逐艦代表としてきっちりやっておくから……ところで一緒に観る?」

提督「そうねぇ……候補は何があるの?」

フォルゴーレ「昼も観た「機動戦姫カンムス」シリーズなんだけど……一応これね」

提督「ふむふむ……まずは「機動戦姫カンムス…宇宙世紀秘録・艦娘ISUZU」と」

フォルゴーレ「試験部隊と歴史に現れなかったテスト兵器のエピソードを描いた作品ね」

提督「それから…「機動戦姫カンムス1943…ソロモン海戦メモリー」…に」

フォルゴーレ「うんうん」

提督「で、お次が「機動戦姫カンムス・第08駆逐隊」と……三シリーズもあってそれぞれ十数話づつ…しばらくは見るものに困らないわね?」

フォルゴーレ「うん…で、みんなでどれを見ようかと話していたんだけど、なかなか決まらなくて……提督、決めてもらえる?」

提督「そう、それじゃあこれがいいかしら…」

フォルゴーレ「了解、それじゃあこれにするわ♪」

………

…上映中…

プロパガンダ放送「とぉころが何とこの新型駆逐艦は、主機のトラブルでまぁったく役に立たないと言うのです…これを新型とはおかしいですねぇ!」

五十鈴「貴様ぁ…こんなのは敵のプロパガンダに過ぎない!」



連合軍機「ひゃっはぁ、喰らえ!」

まるゆ艇「うわぁぁ…っ!」

五十鈴「…えぇい、あれは一体何をしているのだ!?」

明石「あれは陸軍の潜水艇です…彼女らは溺れて……海で溺れているんです!」



島風「……私はもはや…ゴーストファイターではない!」

………


210 ◆b0M46H9tf98h2018/05/01(火) 02:11:48.59Ym7Nn+VP0 (4/4)



提督「…つい見ちゃったわ。えーと、私は見回りがあるから……後はみんなでどうぞ♪」

フォルゴーレ「了解、それじゃあね♪」ちゅっ♪

提督「はいはい…♪」


…廊下…

提督「さーてと…そう言えば建造に取りまぎれてすっかり忘れていたけれど、ちゃんとシレーナ級の部屋に寝具は用意しておいたかしら?」

ライモン「確かフルットたちが「年上の従姉妹みたいなものだから、私たちで準備しておきますよ…」って言っていましたが……」

提督「そう、でも一応確認に行きましょうか……ついでにちょっとお話でもして♪」

ライモン「それもいいですね…提督は誰がお気に入りですか?」

提督「それはもう……あら、不意打ちとは驚いたわね」

ライモン「あ、ばれちゃいましたか……いえ、提督に好みの娘がいれば…わたしもその娘を参考にしようと///」

提督「そう言う意味ね…それならライモンね」

ライモン「…え!?」

提督「だって…笑顔は可愛いし、律儀で真面目だし、怒ってもちゃんと謝れば許してくれるし、料理は上手だし、瞳は綺麗できらきらしているし、肌は白くて滑らかで、髪はしなやかで手ざわりがいいし……」一つづつ指折り数える提督…

ライモン「も、もう結構ですっ……十分わかりましたから…///」

提督「そう?…とにかく、何のかのと言って一番頼りにしているわ……♪」ちゅっ…♪

ライモン「///」

提督「ふふ。さぁ、ついたわよ……んっ?」ノックをしようと手を丸めた途端、室内の声を聞いて手を下ろした…

ライモン「どうしたんです、提督?」

提督「…しーっ」ドアに耳を当てる提督

ライモン「?」


…シレーナ級の部屋…

トリトーネ(フルット級中型潜)「それにしてもアンフィトリテが来るなんて…神話で言えば私の「お母さん」だものね」トライトゥンだけに三つ又矛を持ちほら貝を腰から提げている「トリトーネ」…が、三つ又矛は壁に立てかけ、ほら貝も素っ気ない金属のデスクの上に放り出してある……

アンフィトリテ「そうね……私も「娘」に会えて嬉しいわ。もっとも、年で言えば姉妹みたいなものだけれど…♪」

トリトーネ「それでも私の「お母さん」なのは変わらないわ……何だか落ち着くし…」

アンフィトリテ「そうね、私もトリトーネとずっと一緒にいたような気分がするわ……ほら、私の膝の上においでなさい?」

トリトーネ「ええ…///」アンフィトリテのひざに頭を乗せて髪を撫でてもらうトリトーネ…美しいがどこか嵐を予感させる普段の様子が、まるで嘘のようにおさまっている……

アンフィトリテ「ふふ…よしよし……」

トリトーネ「……お母さん///」

アンフィトリテ「はい、私はここにいますよ…」

トリトーネ「あの…さ……」

アンフィトリテ「何かしら?」

トリトーネ「いや…もっと母娘みたいなことがしてみたくて……ごめん、おかしなことを言って///」

アンフィトリテ「…ううん」するりとネグリジェをはだけ、慎ましやかな乳房をさらけ出すアンフィトリテ…

トリトーネ「アンフィトリテ……それって///」

アンフィトリテ「たとえほんの数年しか違わなくたって「私の娘」だもの……「お母さま」は母乳こそ出ないけれど…さ、いらっしゃい?」

トリトーネ「お、お母さまぁ……んんっ…ちゅぱ……ちゅうぅぅ…///」

アンフィトリテ(シレーナ級)「ふふ…一生懸命吸って……んっ、くぅっ///」ベッドに座ってほぼ同じ大きさのトリトーネを膝に乗せてあやしつつ、胸をはだけて授乳…の真似をしている二人……

提督「…うちの実家にも負けない母娘関係ね///」

ライモン「ふわぁ…ぁ///」


211 ◆b0M46H9tf98h2018/05/02(水) 01:21:14.80s8RH1uUg0 (1/3)

提督「……さて、あんまり聞き耳を立てるのも趣味が悪いし…とりあえず「仲良く」しているようだから、他のみんなの所に行きましょうか♪」

ライモン「り、了解です……///」

提督「となると…この辺りは潜水艦の娘たちの部屋が多いわね」

ライモン「あ、それじゃあ「R」級の二人の所はどうでしょう?…すぐ近くですし、おしゃべりは好きな方だから喜んでくれると思いますよ?」

提督「そうね、それじゃあそうしましょう……って、あら…」

ライモン「ま、またですか…///」

提督「ええ、そうみたい…あ、ドアの隙間からちょっとだけ見えるわ……」中腰になって片目をつぶり、ドアの隙間から中をのぞきこむ提督…

ライモン「……どうなってます?」

提督「あー…ローマがいるわ」

ライモン「でも珍しいですね、ローマはそういうタイプではないと思っていましたが…」

提督「まぁ、でも「ローマを作った」二人にはかなわないんじゃないかしら……うわぁ///」


(※ロムルスとレムス(ロモロとレモ)…「ローマ建設を行った」という伝説上の双子で、父は戦の神アレス(ローマ神話のマルス)。兄がロモロ(ロムルス)で弟がレモ(レムス)……赤ちゃんだった二人は祖父の王位を乗っ取った叔父によってテヴェレ川に流されたが、マルスが助けてやろうと陸にたどり着かせた…その流れ着いた先にいた雌狼の母乳で二人は育てられ、後に猟師に拾われる。立派な若者になってから事情を知ると叔父を倒し祖父に王位を返すが、二人は狼に拾われたテヴェレ川岸に新しく町を築こうとする…この時、地面に線を描いて計画を立てていた兄を馬鹿にしたことで兄弟の決闘になり弟レムスは死ぬ。しかし兄ロムルスが「これから敵は誰ひとりローマの街に入ることはできない」と弟の血に誓った事から、以後ローマは難攻不落になったという……そののち、開拓地にありがちな「お嫁さん不足」を解消しようと祭にかこつけて近くの異民族の町から女性を誘い出した「ザビーネ女の略奪」は彫刻にもなっていて有名)


…十数分前・大型輸送潜水艦「R」級の部屋…

ロモロ「ようこそ私たちの部屋へ…ローマ♪」

レモ「歓迎するよっ♪」狼のような白い八重歯を見せてにっこりする二人…とはいえ水上排水量で2000トンを超えるイタリア一の巨大潜水艦だけに、あどけないような表情と違ってむっちりした大人の身体が動くたびにたゆんたゆん揺れる……

ローマ「そう、それはどうも……なかなか綺麗なお部屋ね」まだ直していない度の強い眼鏡のせいで目を細めている…そのためかいくらかツンとした表情に見えるローマ……

ロモロ「ありがとう、今お茶でもいれるから……それともカプチーノの方が好み?」

ローマ「ええ、カプチーノの方がいいわ…それにしてもこの部屋はちょっと暑いわね。どうして窓を閉め切っているの?」夜とはいえまだ入浴する前だったので、ローマは淡い灰色のブラウスで胸元に細いリボン、下はベージュの膝丈スカートに黒い薄手のタイツとスリッパ姿で、髪を下ろしている……軽く手で扇ぎながら、閉め切られた窓を見て怪訝な表情を浮かべる

ロモロ「ふぅ…それはねぇ……っ♪」にやりと牙…のような八重歯を見せ、ベッドに突き倒すロモロ

ローマ「きゃっ…!?」

ロモロ「はぁ…ふぅ、ふぅ、ふぅ……ふぅぅ…♪」強引なキスをしながらブラウスのボタンを引きちぎるような勢いで外し、左右に開く…

ローマ「い、一体なにを考えているの…っ!?」

レモ「ふぅぅ…がるるぅ……それはもちろん「いやらしいこと」だよ…///」服を脱ぐのももどかしい様子で自分のワンピースを放り出すとローマの太ももにまたがり、腰を擦り付けるレモ…

ロモロ「んんぅ、ちゅぱ…れろっ、じゅるっ……ちゅぅぅっ♪」ゆさゆさと自分の大きな乳房を揺らしつつ、意地汚い獣のように形よく張った胸にしゃぶりつくロモロ…

ローマ「ふ、二人ともいきなり…っ///」顔を真っ赤にして身をよじらせるローマ…昼の熱気がこもった部屋のせいで、たちまち全身が汗でベタベタになる……

レモ「んー…汗ばんだローマのデリシャスメル……れろぉ…♪」脇腹からふとももまでをねちっこく舐めあげつつ、自分も汗ばんだ肌でのしかかるレモ…

ローマ「ふ、二人ともっ…汗を舐めるなんて汚いから止めて…っ///」

ロモロ「いいえ…むしろ私はもっと汗臭いくらいが好みなんだけど、あんまり部屋が暑くなってなかったわ……失敗しちゃった♪」にたりと牙を見せて笑みを浮かべるロモロ…

ローマ「わざわざそのためだけに一日中窓を閉めきって…んひぃぃっ!?」

レモ「そうだよぉ、レモは狼さんだから…むせ返るような濃い匂いがしないと興奮しないの……だからここのみんなにはちょっと不満なんだよねぇ♪」指でつまんで引き延ばしてから、強引に黒タイツを引き裂く…

ローマ「清潔にして何がいけないのっ……野蛮なフランス人じゃないんだから…んぃ゛ぃぃっ♪」

レモ「えへへぇ、やっぱりここも綺麗にしちゃってるんだぁ…残念っ」じゅる、じゅぅぅ…じゅるっ♪……ローマの股間に顔をうずめて探るように舌をねじ込むレモ…

ローマ「ひっ、い゛ぃ゛ぃぃっ…そこは汚いから…っ///」

レモ「らいじょうぶ……ぷは、ローマは汚いなんてことないよ…むしろきれいすぎてちょっとがっかりかな……じゅるっ、じゅるるっ…」

ロモロ「ふぅ…私も混ぜてもらおうかな……レモ、ちょっとどいて?」

レモ「えー、お姉ちゃんはいっつもそうやって……仕方ないなぁ」

ロモロ「それじゃあ二人でしようか…ねっ♪」

レモ「うんっ…♪」じゅるっ、ずずっ…じゅくっ、ぢゅるぅっっ…♪

ローマ「ち、ちょっとぉ…ひぁぁっ///」ぷしゃぁぁ…っ///

………


212 ◆b0M46H9tf98h2018/05/02(水) 01:51:55.80s8RH1uUg0 (2/3)

提督「あーあ…二人ともローマのパンティストッキングをびりびりに破いちゃって……まるで発情期のけだものね♪」

ライモン「…うぅ、もう聞かせてくれなくていいですから///」

提督「あー、綺麗で清らかなライモンにはちょっと厳しいわよね…それじゃあ行きましょうか」

ライモン「もう、みんなどうしちゃったんですか……何か媚薬でもまかれたとか?」

提督「ふふっ…そんなものがこの世の中にあったら、世間の「お姉さま方」は可愛いお嬢さんを口説くのに、花を買ってあげたり贈り物をしたりなんてしないでしょうよ♪」

ライモン「それはそうですけれど……に、してもですよ」

提督「ふぅ、それじゃあ鎮守府一の発明家にして「世界一の大天才」に聞いてみましょうか」


…大型潜水艦「マルコーニ」級の部屋…

提督「今度は大丈夫よね……失礼、ちょっといいかしら?」ドアの隙から室内をのぞいて、大丈夫と確かめてからノックをした

マルコーニ「はい、どうぞ?」

提督「こんばんは、マルコーニ…作業中にお邪魔してごめんなさい」

マルコーニ「いえ、別に大丈夫ですよ……ちょうど作業も終わりましたから」六人それぞれの居室が奥に並び、入り口側に共同スペースとして「談話室」が出来ているマルコーニ級の部屋……提督を出迎えたマルコーニは無線電信の発明で有名な「グリエルモ・マルコーニ」だけに、はんだごてと基盤で何かを作っていた…

提督「そう。ところでそれはなぁに?よかったら教えて?」

マルコーニ「これはハム(アマチュア無線)の通信機ですね。この小さい風車を窓の外に付けて発電して、それであちこちと通信できるようにしようと……そうすれば通信費はただになりますから♪」

提督「なるほど…ところでダ・ヴィンチはいる?」

マルコーニ「ダ・ヴィンチですか……今は「錬金術士の集まり」だったと思いますよ?」

提督「それじゃあアルキメーデ級の所ね?」

マルコーニ「ええ、そうです」

ライモン「……錬金術士の集まり?…あぁ」

提督「それじゃあ失礼するわ……お休み、可愛いマルコーニ♪」ちゅっ♪

マルコーニ「///」トトン・ツー・トト・ツー・トン……顔を赤らめて何も言わないが、提督が廊下に出る直前に指で机を叩いてモールスを送った…

提督「えーと…今のモールス信号は「おやすみなさい、私の大事な提督さん」ね……まぁ、うふふっ♪」

ライモン「…いいから行きますよ」

提督「はいはい……ライモンったら妬いちゃって♪」

ライモン「別に妬いてなんかいませんっ…///」

提督「大丈夫、私の「ここでの初めて」を持って行ったのはライモン……貴女だもの♪」

ライモン「もう…っ///」

提督「ふふっ…♪」




213 ◆b0M46H9tf98h2018/05/02(水) 03:00:31.80s8RH1uUg0 (3/3)

…大型潜水艦「アルキメーデ」級の部屋…


提督「こんばんは……お邪魔してもいいかしら?」入り口のドアには「アルキメーデのアトリエ」とお洒落な飾りのついた木のプレートがかかっていて、ノックをしたり開け閉めするたびにマヌケな感じで傾くのがお約束になっていた…

ガリレオ・ガリレイ(アルキメーデ級)「はーい、どなた?」

提督「私とライモンだけど…入っても大丈夫?」

ガリレオ・フェラリス(アルキメーデ級)「あぁ、提督……どうぞ入って下さい」

提督「それじゃあ失礼して……うわ」


…二隻はスペイン内乱時にフランコ側に渡ってしまったが、残り二隻も学者の名前を持つ大型潜「アルキメーデ」(アルキメデス)級と、他にも艦名に学者の名前がついている潜水艦が集まっている……中世の科学者は多かれ少なかれ「錬金術」をたしなんでいたせいか、みんな可愛らしいケープやマント、おしゃれな飾り付きの帽子や羽根飾りを身に着け、装飾のついた杖を持っていたり、丸底フラスコを揺すぶっている……談話室のスペースには科学の本や雑誌、草花の干したものや羽根や石ころが散らばり、火事にならないようレンガで囲われた中央部には、小ぶりながら立派な脚付きの丸釜が置いてある…


ガルヴァーニ(ブリン級大型潜)「それで…提督もやっと私の実験に参加してくれる気になったの?」…神経伝達は電気信号であることを発見して「神経生理学」の開祖となり、それが「ヴォルタ(ボルタ)電池」の発明にもつながった科学者「ルイージ・ガルヴァーニ」……とはいえ「カエルの脚に金属板をくっつける」という実験のためか、からかい半分でマッドサイエンティストのようなふりをしている……

提督「そうね…遠慮しておくわ♪」

ガルヴァーニ「残念だ…ライモンドはどうかな?」

ライモン「嫌ですよ……この間の「静電気マッサージ」はひどかったですし…しばらくしびれて口がきけなかったじゃないですか」

ガルヴァーニ「それだから面白いのよ……ほら、あげるわ」

ライモン「ひゃあ…っ!?」

ガルヴァーニ「大丈夫、偽物よ」樹脂でできたカエルの後脚を二本の指でつまみ、ぶらん…とぶら下げた

ライモン「もう、ガルヴァーニ…!」

カエル「……ケロッ!」

ライモン「うわ…っ!?」

トリチェリ(ブリン級)「もう、ガルヴァーニったら…止めてあげなさい?」


…包囲された紅海から脱出を図るも対潜グループに捕捉され、英駆逐艦三、スループ一隻と浮上砲戦を余儀なくされたが、駆逐艦「カルトゥーム」を返り討ちにしスループ「ショアハム」も損傷させ、乗員が脱出してから艦を自沈…とイタリア潜の中でも特に勇敢に戦った大型潜「トリチェリ(Ⅱ)」……それだけに大型潜水艦たちの間ではかなり尊敬されている…艦名は物理・数学者で「ガリレオ・ガリレイ」の弟子「エヴァンジェリスタ・トリチェリ」で、大気圧を測るのに「片方が閉じた筒を水銀の中に沈めても中はいっぱいにならず、上の方に真空が出来る」という「トリチェリの真空」を発見した人物……それだけにガリレオを「先生」と言って尊敬し、ガリレオの略号が「GL」だけに、百合についても英才教育を受けている……


ガルヴァーニ「仕方ないわね……ライモンド、鳴き声はこれのせいよ」指で押すと「ケロッ!」と音がなるおもちゃを、隠していた左手から出す…

ライモン「あぁ、もう…」

トリチェリ「それで、何のご用なのかしら……先生も気になるでしょ?」

ガリレイ「まぁそうね。提督、ご用は何かしら?」天体望遠鏡を初めて作ったガリレオだけに腰のベルトには望遠鏡を挟んでいるが、片方の手はしっかりトリチェリの腰に回している…

提督「あー…実を言うとかくかくしかじかで……」

レオナルド・ダ・ヴィンチ(マルコーニ級)「なるほど…そう言うことならこの「不世出の天才」ダ・ヴィンチに任せておいて♪」

…普段から木、歯車、滑車、それにロープだけで便利な…時にはアイデア倒れな発明品を作っているダ・ヴィンチ……今回はえんじ色のケープに羽の形をした飾りが付いた杖、羽根つきのベレーのような帽子をかぶっていて、服は長袖なのになぜかおへそが出ている……提督にはよく分からなかったが、「砂時計」を腰から提げているのはその格好にとって欠かせない意味があるらしい…

提督「お願いするわ……とりあえずおかしな薬とか、変なものとかは作ってないわよね?」

ダ・ヴィンチ「ふむ、そうねぇ……」

ライモン「もしかしたらたまたまなのかもしれません……私たちは別にどうともなっていませんし」

ダ・ヴィンチ「むー……この間作った薬は何だったかしら」

ガリレイ「あれは疲労回復に効果のある栄養剤だったわ」

ダ・ヴィンチ「その後は?」

トリチェリ「確か育毛剤で名前が「竹林」だとか何とか言っていませんでした?……確かチェザーレが「最近髪のコシが無くなった気がする」とか何とか言って…」

ダ・ヴィンチ「あぁ、そうだったわね…無いなかでどうにか竹の板を探してきて作ったのよね」

提督「……意外と色々やっているのね」


………




214 ◆b0M46H9tf98h2018/05/05(土) 00:36:44.76wV+taHey0 (1/1)

ライモン「で、結局あれは「媚薬」によるものだったんでしょうか?」

ダ・ヴィンチ「うーん、私には思い当たるようなものがないわ……しいて言えば「媚薬」とはちょっと違うけど、頭を空っぽにしてすっきり出来るような薬を作ったことはあるわ。以前のは上手く行かなかったから適当な瓶に入れて放りだしちゃったけど」

提督「…すっきり出来るような薬?」

ガリレイ「はい。えーと、確かこの空き瓶に…」

提督「瓶には「バニラエッセンス」って書いてあるわね?」

ガリレイ「あぁ…できた薬はたいていディアナとエリトレアに頼んで、空いた香辛料やお酒の瓶に入れてあるから……」

トリチェリ「ねぇ先生?…まさかとは思うけど、誰か間違えてそれを使っちゃったんじゃないでしょうか?」

ガリレイ「まさか、そんなマヌケな娘がここにいるかしら?……だいたいこのアトリエをひっかきまわすようなふらちな…あ」

提督「何か思い出した?」

ガリレイ「いえ…実は今日の昼頃、暑かったからロモロとレモに錬金術の実演も兼ねて「試験管アイス」なんかを作ってみせたんだけど…もしかしてその時……」

…数時間前…

ガリレイ「…というわけで、氷水に塩を混ぜると氷点が下がってこれが凍りつくわけね……ま、とりあえず手順は書いてあるからやってみて?その間に私は追加の氷を取って来るから……」

ロモロ「わざわざありがとう、急なお願いだったのに」

ガリレイ「いいのいいの…暑いなと思ってたし、出来上がったら私にも一本ちょうだいよ?」ガチャ…

ロモロ「了解……おー、もう固まってきた♪」

レモ「……ねぇお姉ちゃん、アイスには香りがないとダメだと思うな♪」

ロモロ「そうは言っても……ここにあるのは…胡椒、オールスパイス…クミン、ナツメグ……うーん」

レモ「ねぇ、それは?」

ロモロ「あっ、バニラエッセンス…それじゃあひとたらし♪」ごぼごぼ…ごぼ……

レモ「…できたぁ♪」

ロモロ「うんうん、なかなか上出来……おいひぃ♪」ちゅぅ…ちゅぱ♪

レモ「おいひいねぇ…♪」ぺろっ…しゃくっ……♪

ガリレイ「戻ったわよ…って、全部食べちゃったの……」

ロモロ「あっ……ごめんね、ガリレイ」

ガリレイ「ふぅ、まぁいいわ…私は錬金術の実験があるからどうぞ帰ってちょうだい」

………

ライモン「…それじゃないですか?」

ガリレイ「うーん、かもしれない…途中で抜けたのはその時だけだし、食べ物を持ちこんだような事があったのはその時くらいだから……」

提督「それで、効果はいつ切れるの?」

ガリレイ「うーん……ダ・ヴィンチなら分かる?」

ダ・ヴィンチ「そうね…失敗した試作品だし、バニラエッセンスと間違えたのなら入れても数滴だと思うから…ごく短い時間で済むはずよ。そんなに被害は出ないと思うわ」

ライモン「それが結構な被害が…///」

ダ・ヴィンチ「え?」

ライモン「いえ、何でもありません…っ///」

提督「いずれにしても、今度からは「劇物」とでも書いたラベルを貼っておくこと…基地祭のときにそんな騒ぎを起こされたら困るもの」

ガリレイ「了解」




215以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/05/05(土) 00:43:15.13xCIUd0hao (1/1)

媚薬すごい


216 ◆b0M46H9tf98h2018/05/06(日) 00:10:48.45pszz9pYp0 (1/5)

>>215 ひ゛やくのちからってすけ゛ー!

……当初案では「疲れがポンと飛ぶ」疲労回復薬…略して「ツカポン」とでも書こうかと思いましたがさすがに…




217 ◆b0M46H9tf98h2018/05/06(日) 01:20:59.38pszz9pYp0 (2/5)

…だいぶ遅ればせながらですがここで「シレーナ」級の艦娘紹介を…


…艦娘紹介…


中型潜水艦「シレーナ」級。1933~34年生まれ。12隻


近海用潜水艦として成功作だった「アルゴナウタ」級に続く「600」(セイチェント)シリーズ第二弾として建造された潜水艦

基準排水量がおおよそ600トンだったことから「600」型とひとくくりにされる一連の「単殻、サドル・タンク型」構造をした沿岸・近海用潜水艦で、構造が(イタリア潜にしては)簡易で大量生産に向き、運動性や潜航の速さもこれまでのイタリア中型潜よりぐっと良くなった傑作潜水艦


排水量は680トン/837トン、主機1200馬力(ディーゼル)/800馬力(電動機)で速度14ノット/7ノット…武装は533ミリ魚雷発射管4門(艦首)/2門(艦尾)、100ミリ単装砲(艦首甲板上)一基、13.2ミリ機銃二基(司令塔後部張り出し上)と全体的にごく普通


大戦前はイタリア潜にありがちだった大きな司令塔と目立つ潜望鏡支柱を設けていたが、被発見率が高くなることから改装されドイツUボートそっくりな暴露型司令塔に改装するなどした



大戦中は航続距離が短いことから地中海で哨戒・英輸送船団攻撃に活躍したが、陸地が近く対潜哨戒機の攻撃が厳しい地中海だったことや、1943年の休戦後にドイツ軍に渡すまいとヴェネツィアで自沈した艦も多かったことから、結果12隻のうち「ガラテア」を除く全艦が戦没…と、制空権のなかったイタリアの厳しい現状を表している


………

艦名は神話と宝石から名付けられ、ギリシャ・ローマ神話からは…

海神ポセイドンの妻「アンフィトリテ」、水の精「ナイアーデ」、海の精「ネレイーデ」


特にネームシップの「シレーナ」(セイレーン)はギリシャ神話に出てくる「美声で船乗りを魅了し海に引きずりこむ」と言われたカプリ島の「魔女」たちのことで、前級「アルゴナウタ」(イタリアでは「クラゲ」の事を指すらしいが、もちろん「アルゴー号の乗員たち」の意味もある)を誘惑したことから、ちゃんと神話の物語がつながっている気の配りよう


また、ギリシャ神話以外からは「オンディーナ」(水の精「ウンディーネ」としてフーケーの物語にかかれた妖精)があり、いずれも水にまつわるものが多い


宝石からはそれぞれ…

二月の誕生石「アメティスタ」(アメジスト・石言葉は「誠実」「愛情」…古代ギリシャ・ローマでは「酔いを防ぐ」効果があるとも言われていた)
四月の「ディアマンテ」(ダイアモンド・「永遠の絆」)
五月の「スメラルド」(エメラルド・「幸運」「希望」…古代ローマでは大変好まれ、治療に用いられたりもしたという)
七月の「ルビノ」(ルビー・「情熱」「純愛」)
九月の「ザフィーロ」(サファイア・「慈愛」「高潔」)
十一月の「トパツィーオ」(トパーズ・「誠実」「友情」)となっている


この中で「トパツィーオ」は連合軍に降伏していた43年にイギリス哨戒機に誤認されて撃沈された


………


艦娘「シレーナ」級は体型的には中学生と言ったところで、それぞれモチーフになった神話や宝石をイメージさせる特技や色を持っている……特に「アメティスト」をはじめとする宝石・奇石が艦名がついた艦娘たちは髪と瞳がそれぞれ自分の石を表す色をしていて、また由来になった宝石を惜しげもなくあしらった装身具を身に付けていて大変美しい…中でもキプロスの王が大理石で理想の女性像を彫り上げ、愛の女神アフロディーテにお願いして命を吹き込んでもらったという「ピグマリオン伝説」をモチーフにした「ガラテア」は息を飲むほど……


………


218 ◆b0M46H9tf98h2018/05/06(日) 02:10:51.35pszz9pYp0 (3/5)

…とある日・鎮守府の波止場…


提督「そのまま…そのまま…もう少し右に……はい、大丈夫♪」快晴で波のない昼間、波止場に集まっている数十人の艦娘たちと提督……

ドリア「ふぅ…いい運動ですね。私のようなおばあちゃんには大変でした♪」

提督「そんな色っぽいおばあちゃんがあってたまるもんですか…♪」むにゅ♪…いたずらっぽい顔をして、前からドリアの柔らかな乳房を揉みしだく提督……

ドリア「うふふっ…もう提督ったら、おいたがすぎますよ♪」ぎゅ…っ!

提督「わぷっ!…むぐぅ……むぅ///」かなり長身な提督もドリアの前では頭半分ほど背が低く、むずと掴まれて胸元に顔をうずめられた…

ドリア「…お分かりになった?」

提督「ぷはぁ…はい、分かりました///」

アヴィエーレ「……いやはや、それにしても助かったよ…基地祭の前に予備飛行させておきたかったからね♪」提督たちのいちゃつきぶりに苦笑いしながら、波に揺れている二機の飛行艇を眺めているアヴィエーレ……艶のある真っ赤な表面はいかにもレーサー機の塗装で、ちゃんと綱止めにもやい綱がかけてある…

ランチエーレ(ソルダティ級「槍騎兵」)「確かに綺麗な機体ね♪」

アヴィエーレ「そりゃそうさ…マッキM.33とピアッジォ(ピアッジョ)P.7……イタリアの誇る最高の飛行艇だからね」

エリザベス「それでわたくしたちもお呼ばれしているのですね…どうしてわたくしのウォーラスが必要なのかと思いましたが、これで納得いたしました♪」

ティルピッツ「私のアラド水偵も準備は出来ています」

アヴィエーレ「どうもありがとう…まぁせっかくだから一緒に飛ばしてみたくてね。波もないしさ♪」白いマフラーを後ろに跳ねあげると「ふっ♪」…と格好のいい笑みを浮かべる…

エリザベス「…なるほど。お茶をいただきながら水上機の飛行を眺める……優雅でございますね」

提督「…ねぇアヴィエーレ、それはいいけれど……」

アヴィエーレ「ん、何かな?」

提督「マッキはともかくピアッジォは…」

アヴィエーレ「嫌いかな?」

提督「別に嫌いなのじゃなくて…飛べるの?」

ライモン「?」

アヴィエーレ「あー…そう言うことか」

提督「ええ」

アヴィエーレ「なぁに、そんなこともあろうかと工作室であちこちの伝達ギアを調整したり改造したりしたからね…ちゃんと飛べるさ♪」

提督「ならいいけれど……でもそれを聞いたら私も楽しみになってきたわ♪」

アヴィエーレ「だろう?…よーし、諸君!」

チェザーレ「うむ」

ジュッサーノ「はい」

バリラ「なぁに?」

トレント「何でしょうか?」

アヴィエーレ「…これからこの二機の試験飛行を行おうと思う……まばたきせずに、かぶりつきでご覧あれ♪」もやい綱を解いて「パチン」と指を鳴らすと、半分幻のような操縦士がエンジンを回し、周囲に轟音と水しぶきが飛び散る…

リベッチオ「わぁぁ…すごいねぇ♪」

ベネデット・ブリン「ふむ…ブリン造船中将もこれを見ていたら飛行艇設計者に乗り換えたかも分かりませんな」

アヴィエーレ「うぅん…このエンジン音……それじゃあ離水させるよ♪」白い航跡を残しつつ一気に加速していくマッキとピアッジォの飛行艇と、そのあとに続くようにグレイとグリーンの二色迷彩を施した「ウォーラス」水陸両用飛行艇と濃いグリーンのアラドAr196水偵が滑走していく……

提督「わぁ…♪」




219 ◆b0M46H9tf98h2018/05/06(日) 03:15:52.12pszz9pYp0 (4/5)

アヴィエーレ「さて…問題の離水は上手く行くかな……?」サングラス越しにピアッジォP.7をじっと眺めるアヴィエーレ…次第に水中翼の効果でピアッジォの艇体が持ち上がって行く……

提督「…」両手を組んで祈るような姿勢の提督…

ライモン「…」どういうことかは分からないが事故が起きないか心配なライモン…が、事情をしらない他の艦娘たちはわいわい言いながらはしゃいでいる


(※ピアッジォP.7…1929年のシュナイダー・トロフィー・レースに向けて試作された高速水上レーサー機。特徴は離水後デッドウェイトになるフロートを付けないで高速を出そうとした斬新な設計にあり、1000馬力級のエンジンと空気抵抗の少ない短い主翼、軽量な機体とがあいまって600キロは出る……予定だった。理論的にはエンジンをかけて機体後部にあるスクリューに接続し「船」として加速、艇体にある水中翼の効果で機首が持ち上がったところでスクリューへの動力伝達を切りつつ機首のプロペラへとギアをつなぎ、同時に機首を上げ角に保ってプロペラが水面を叩かないようにしながら離水する…のだが、そもそも操縦補助装置がほとんどなく機械の精度もまだまだの時代に「手が四本いる」ほど複雑な操作をして、さらに「船」モードで水面に起きた波によって視界がゼロになっている中離水するのは「不可能」とテストパイロットも飛行を投げ、飛ばずに終わった)


アヴィエーレ「頼むよ…上がってくれ……」

提督「……あっ、離水したわ!」

アヴィエーレ「よぉし!」

ライモン「…ふぅ」思わずため息をつくライモン…

グラナティエーレ(ソルダティ級「擲弾兵」)「やったじゃない?」

アヴィエーレ「あぁ…君のおかげさ♪」親指を立ててみせるアヴィエーレ

グラナティエーレ「もう…///」

ティルピッツ「カンピオーニ提督、失礼ながらあの飛行艇は飛ばすのがそんなに難しいのですか?」

提督「ええ…と、言うより飛んだことがないわ」

ティルピッツ「?」

提督「……かくかくしかじか」

ティルピッツ「はぁ…まるでブローム・ウント・フォス辺りで思いつきそうなアイデアですね。私の水偵がアラドでよかったです……」(※ブローム・ウント・フォス…ドイツの航空機メーカー。戦中に機体が非対称の偵察機「Bv141」などかなりのキワモノ飛行機を設計している)

提督「アラド196は堅実な水偵だものね…エリザベスのウォーラスもそうだけれど」

(※アラドAr196…戦中ドイツ艦の標準的な単葉、単発エンジンで複座の水偵。武装は20ミリ機銃二門と13ミリ機銃、50キロ小型爆弾等で、最高速度300キロ前後。エンジンは960馬力のBMW132空冷エンジンで、堅実な性能が幸いし輸出やライセンス生産もされたベストセラー機。ビスマルク級には4機搭載可)

エリザベス「いかにも…堅実なのが一番でございます」

提督「イギリスだものね……とにかく頑固なんだから…」

エリザベス「何かおっしゃいました?」

提督「いいえ♪」一同は庭の方にぞろぞろと歩いていき、提督は庭のデッキチェアに寝ころぶとパラソルの下からピアッジォとマッキの優雅な飛行姿を眺める……ドリアやチェザーレのような戦艦は提督と一緒にデッキチェアに座り、一方で活発な駆逐艦たちはとっとと水着になったり裸になったりして海に駆け込んで行った…

提督「おー…駆逐艦と潜水艦の娘は元気ねぇ♪」

チェザーレ「うむ。何しろ「あの時」も、燃料切れでへたり込んでいたチェザーレたちの分まで駆けずり回っていたからな……見た目こそ小さいが頼もしく思うぞ」

提督「そうねぇ…それに私はあの張りのある肌と元気さがうらやましいわ♪」

チェザーレ「ふむ…」むにっ…

提督「ひゃあっ///」

チェザーレ「…別に提督の肌とて、駆逐艦の娘らと変わらぬくらい張りがあるぞ?」

提督「そ、そう?」チェザーレの嬉しい褒め言葉にニヤけている提督…上空ではピアッジォが他の機体を引き離している……

アヴィエーレ「おぉぉ、いい調子だ…♪」

提督「よかったわね、アヴィエーレ?」

アヴィエーレ「あぁ、これで基地祭の時には派手な展示飛行が出来そうだよ…♪」

提督「それを聞いて私も嬉しいわ……あら、あそこで泳いでいるのはオタリアね…手を振っているわ♪」手を振りかえしてあげる提督

オタリア(グラウコ級大型潜「アシカ・オットセイ」)「あ、手を振ってくれたわ…嬉しい♪」オタリアだけに長い艶のある黒褐色の髪をなびかせ、ぴったりした黒の競泳水着にメリハリの効いた身体を包んでいるオタリア…と、その下の海中から濃い灰色の何かがゆっくり迫ってくる……








220以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/05/06(日) 11:16:49.64vUAY7ejHO (1/1)

ジョーズじゃないすか!((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル


221 ◆b0M46H9tf98h2018/05/06(日) 23:41:25.80pszz9pYp0 (5/5)

>>220 「♪~テーレン…テーレン…テレテレテレテレ……」

…と、見せかけて元ネタになったドヴォルザークの交響曲「新世界より」から第四楽章と言う可能性も……(笑)




222 ◆b0M46H9tf98h2018/05/07(月) 01:16:17.36lpYrGx040 (1/3)

オタリア「それにしても今日は波が暖かいし気持ちいい……ひぁぁっ!?」いきなり下から突き上げてきた「何か」にびっくりするオタリア…

スクアロ(スクアロ級中型潜「サメ」)「ばぁ♪……ふふっ、ずいぶんと可愛い悲鳴を上げてくれて……♪」

オタリア「も、もうっ…驚かせないで下さい!」

スクアロ「仕方ないでしょう、潜っていたらオタリアの脚がゆらゆらしていたんだもの…それにしても相変わらず喰らいつきたくなるような柔肌で……たまらないわ…♪」

オタリア「ひぅっ…い、一体どこに手を入れて……んくっ///」立ち泳ぎの状態で後ろから抱きつき、オタリアの吸いつくような競泳水着の裾から手を入れて秘所に指を入れるスクアロ……

スクアロ「ふふっ…サメっていう生き物はアシカもオットセイも食べるのよ……何しろこんなに柔らかくて美味しそうなんだもの、我慢できるわけないわよね…♪」

オタリア「ひぐぅぅ…いっ……んあぁっ、脚がつっちゃいますから……っ///」

スクアロ「もしそうなったら私が運んであげる…ふふ、もう我慢できないから……」すーっと潜ってオタリアのふとももを甘噛みし始めるスクアロ…

オタリア「あふっ…ひぅ……ひゃあぁぁ……んふぅ、んくっ///」

フラテッリ・バンディエラ(バンディエラ級中型潜)「どうした、オタリア?」

オタリア「べ、別にどうもしません……っ///」

バンディエラ「そうか?…具合が悪いなら上がった方がいいぞ?」

オタリア「え、えぇ……んんっ///」唇をかんで必死に喘ぎ声をこらえるオタリア…その間もスクアロが水中でふとももを甘噛みしたり、花芯をねちっこくかき回したりしながら潜水を続けている……

バンディエラ「…ならいいけどな?」

オタリア「は、はい…お気遣いありがとう……あっ…ん///」一瞬目が焦点を失ってとろんとした表情になったオタリア…が、バンディエラはもう岸辺に向かって泳いでいたので気付かれずに済んだ……

スクアロ「ふふっ…水中でイっちゃったみたいね……んふふっ」

オタリア「ひぅぅ……あへぇ…///」

スクアロ「…ふふ、やっぱり喰らいつくなら柔肉に限るわ……って、向こうもお楽しみの最中みたいね♪」沖合を眺めた…

…一方・少し沖合の波間…


フィザリア(アルゴナウタ級中型潜「カツオノエボシ」)「ふわぁぁ…気持ちい……い♪」ほとんど透明で、大事な部分とひらひらした縁取りだけが美しいスミレ色と紅をした、「カツオノエボシ」らしいネグリジェの風の際どい水着姿で、ぼんやりとあお向けに浮いているフィザリア……隣ではフルット級の「スパリーデ」(鯛)が息も絶え絶えでフィザレアにつかまっていて、時折ひくひくと身体を振るわせては美しい顔を台無しにするようなとろけた表情を浮かべ、だらしなく涎を垂らしている……

スパリーデ「はへぇ…あへぇぇ……もっろ……ぉ///」

フィザリア「ええ……ここがいいの?」にちゅっ…ぐちゅっ♪…水中で長い脚を絡ませ、ついでに腕を伸ばすとスパリーデのきゅっと引き締まったアナルに指を入れ、ゆったりと責めたてるフィザリア…

スパリーデ「えぇ…そこぉ……んはぁ…はへぇ、んぁ……///」

フィザリア「私「お魚」は大好物なの……どう、痺れてきたでしょう?」透明なビニール浮き輪に身体を預け、ゆったりとたゆたっているフィザリア…が、水中ではとろとろに濡れて温かくなった秘所を重ね、同時にスパリーデの引き締まったヒップも責めたてている……

スパリーデ「はへぇ…んひぃぃ……んあぁぁ…いいの……ぉ///」

フィザリア「気持ちいい?」

スパリーデ「あへぇぇ…はひぃ……きもひいぃれひゅ……ぅ♪」

フィザリア「そう、ならよかった……あ…」

スパリーデ「ろうしたの…ぉ?」相手が猛毒の「カツオノエボシ」だから…と言うわけでもないが、すっかり舌も回らなくなっているスパリーデ……

フィザリア「ふふ、私もイきそ…う……はぁぁ、んぅ…♪」

スパリーデ「ねぇ…フィザリアぁ…もっと、もっと……ぉ♪」

フィザリア「それじゃあ私がじっくり溶かしてすすってあげる……って、ジャンティーナ……」

ジャンティーナ(アルゴナウタ級「アサガオガイ」)「あー…フィザリアはここだったんですね……やっと会えました…♪」

フィザリア「ええ。何かご用……?」

ジャンティーナ「はい……実を言うとジャレアお姉ちゃんとサルパお姉ちゃん(どちらもクラゲの一種)はもうすっかりへとへとになっちゃって……だからフィザリアを探していたところだったんです…♪」…ジャンティーナはクラゲを主食とする殻のあるクラゲの一種「アサガオガイ」だけに、水色の巻き貝を頭飾りにしていて、波にゆったりと漂いつつフィザリアのそばまでやってきた……と、そのまま胸を優しくこね回し、腰を擦り付けつつ舌を入れてキスをした……

フィザリア「うぅ…んくぅ……あへぇぇ……♪」

ジャンティーナ「あははぁ……お姉ちゃんの膣内はねっとりして温かくて、とっても気持ちいいです……♪」ゆったりと波に揺られながらフィザリアの花芯に指を差しいれて、「にちゅっ…くちゅっ…♪」…と優しく責めあげる

スパリーデ「あんっ……私も、もっと…ぉ///」

ジャンティーナ「ほぉら、フィザリアお姉ちゃん……三人で一緒に気持ち良くなりましょう…?」

フィザリア「はへぇ…あへぇぇ……♪」

スパリーデ「気持ひいいれふぅ…あへぇ、んぁぁ…♪」