293 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 22:24:01.97pNcgfE/R0 (3/34)

星「だから抵抗なんざせずに素直に事実を受け取ったぜ。新たな希望にすがっちまったとも言うが…。実際外に出てすぐの頃、街中や交番の前を歩いた時には柄にもなく緊張しちまったもんだ」

星「一応ネットで俺に関する事件も調べてみたが、そんなもん出てきやしねーしな。ああ、ダンガンロンパのネット掲示板で俺の話をしている奴らが検索結果に引っかかりはしたが…。まあ、その辺りで希望の事実を確信と受け取ったぜ。それからはとても気が楽になったな」

星「そんで記憶の塀の中で、もし次新しい人生を歩むことが出来たらしようと思っていたことを全部やってやるって思ってんだ。テニスもそうだな。もうテニスボール以外のモンは打たねーことにするよ」

星「便宜の関係で俺達は今全員戸籍上では成人済みってことになってるが、一応俺はまだ高校生のつもりなんでね。俺の中で本当に成人したと思ったら酒とタバコだってやってみてーと思ってたんだ。まあもう飲んでる奴も居るがな」

星「…っと、話が逸れちまったな。まあ、なんだ。あんたはまだ学園を出て間もないからな、色々現実とのギャップに戸惑うこともあるだろ。俺みたいに人生がフィクションで喜ぶ奴なんざ特殊だろうから、俺の意見を聞いたことろで参考にならねーと思う」

星「切り替えていくことも大切だが、記憶の中の思い出にすがっちまっても良いと思うぜ。実際に居た大切な人が解らねーんだ。代わりに記憶にすがってもバチなんざ当たらねーと思う。まあ他人の迷惑になっちまったらバチは当たっちまうがな。」

星「夜長だって今でも自分の神さまを信仰してんだろ。あんたにももし忘れたくない記憶があるなら、いっそすがっちまえよ」

真宮寺「……そうだネ。とりあえず自分が納得するまでは今までの自分で居てみるとするヨ。話を聞いてくれてありがとう星君」

星「俺なんかの話が役に立ったなら良かった。…んじゃあ行ってくる」ガチャッ

真宮寺「気をつけてネ」


294 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 22:26:04.38pNcgfE/R0 (4/34)

真宮寺「さて…、どうしようかな」スタスタ

天海「今日は皆さん出かけちゃってるから、いつもより部屋が広く感じるっすねー」

真宮寺「そうだネ」PCカチッ

天海「職探しっすか?いいところ見つかるといいっすね。…キミが良ければ俺の職場で働くなんてどうっすか?俺紹介するっすよ」

真宮寺「いや、それは遠慮しておくヨ」カタカタ…ッターンカチカチ

天海「ですよね……そのサイトは?」

真宮寺「あァ、ここは僕の故郷の市のホームページだネ。記憶の中のだけどサ」

天海「…あー…、俺もたまにそういうのやるんでわかるっすよ。今までに行ったことのある国の写真をネットで見たりして…。確かに記憶にある光景なのに実はフィクションの記憶なんて、不思議っすよね」

真宮寺「僕も今まで全国色んな村を訪ねて回って色々な珍しい風習に触れてきたのだけれど、もしそれが実在しないものだとしたら残念だネ…」

天海「その珍しい風習が実在するかどうかネットで調べたらどうっすか?」

真宮寺「ンー、勿論調べたことがあるんだけど、僕の記憶にあるものは閉鎖された集落でのものが多いから残念ながらネットには載ってないのサ」

天海「じゃあ現地に行かないとわからないんすね」

真宮寺「そうだネ。仕事が決まってある程度お金を貯めたら、今まで巡ってきた場所を再び訪れて真贋を確かめてみるのも良さそうだネ…。新たな出会いもあるだろうし」

天海「旅に出会いは付き物っすもんね!」


295 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 22:27:03.31pNcgfE/R0 (5/34)

真宮寺「風習もそうだけど、いい女性にも出会いたいものだネ」

天海「へー、真宮寺君って意外と女性にも興味あるんすね……あの、それは大丈夫っすか?」

真宮寺「ン?何がだい?」

天海「いや、なんつーか…、学園でのことを思いだしてしまって…。まさかとは思うんすけど、女性を殺す為に出会いたいわけじゃないっすよね?」

真宮寺「クックック…、そんなことを気にしていたんだネ。大丈夫、ちゃんと恋愛的な意味でのことサ」

天海「本当っすか?」

真宮寺「学園に居た時、僕が女性を殺したいと思っていたのは女性が殺し易いから、あの学園から脱出する為だったからネ。学園から脱出出来た今女性を殺す意味なんてないよネ?」

天海「確かなんかお姉さんがどうのとも言ってなかったっすか?」

真宮寺「……あァ、そう言えばそんなことも口走ったこともあったかもネ。でも僕を形作っていた記憶は全てフィクションだったんだから、もう僕は姉さんを気にかけては居ないヨ。僕には姉さんなんて居なかったんだろうし…」

天海「…なんかすみません、疑ってしまって」

真宮寺「いや、気にしてないヨ。一度殺人未遂をした僕を些細なことで疑うことは仕方のないことだと僕も思っているし…」

天海「そう言ってもらえるとありがたいっすね」


296 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 22:28:36.19pNcgfE/R0 (6/34)

天海「……あの、もし何か重大な決断を迫られることがあれば事前に相談してほしいっす。俺じゃなくても他の仲間の誰でも良いんで」

真宮寺「君やっぱりまだ僕のこと疑ってるよネ?」

天海「いやそんなことないっすよ。なんかキミが思い詰めてるように見えたもんで、言ってみただけっす」

真宮寺「へェ、僕の顔は目しか見えないのに思い詰めた表情が君には解るんだネ」

天海「目は口ほどに物を言うっすからね。なんでもないなら良いんすけど」

真宮寺「…………」カチカチッ

天海「…あ、お昼は何か食べたい物とかあるっすか?あとお夕飯も…」

真宮寺「今日はみんな晩御飯は要らないみたいだし、君もたまには楽をしてもらって構わないヨ。僕は何か適当に買うか自分で作るかして食べることにするからサ」

天海「そうっすか?俺料理は結構好き好んでやってた方っすけど、まあ片付けも面倒だしたまにはそういうのもいいかもしれないっすね」

天海「じゃあお言葉に甘えて、今日はご飯自由に食べてくださいっす。俺も折角なんで1人ランチに行ってくるとするっす。そのまま仕事に行くんで夜まで帰ってこないんで、そこの所宜しくお願いします」上着着用

真宮寺「あァ、いってらっしゃい」


297 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 22:30:15.61pNcgfE/R0 (7/34)

ガチャッパタンッ

真宮寺(……さてと、何をしようかな。今まで色々とバタバタしていたこともあってまだこの辺りのことをよく知れていないし、買い物がてら散歩にでも出かけるものいいかもネ)



ー公園ー

真宮寺(……そういえば夢野さんは職探しの調子はどうなのかとラインで訊いたら何故か会うことになったヨ…)

夢野「んあー、外は春の陽気が気持ちいいのう。キーボの奴も来れれば良かったのじゃが…」

真宮寺「キーボ君は今朝王馬君に連れられて出かけたからネ」

夢野「まああやつにも付き合いというものがある。仕方がないのう」

真宮寺(…僕達以外の生徒があの学園から卒業して半年もの間一緒に暮らしていたから、彼女とまあまあ仲良くなったんだよネ…)

真宮寺(半年の間に彼女のことは観察しきったけれど、今はあの時と環境が違うから彼女の心境にも変化があるだろうし更に観察するのもまァありだネ)

夢野「真宮寺もここでの生活には慣れたかのう?」

真宮寺「…学園は広くて静かな場所だったから、今は真逆の環境で落ち着かないこともあるけど、まァ僕は人間が好きだからネ。中々退屈しないで済んでいるヨ」


298 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 22:33:23.38pNcgfE/R0 (8/34)

夢野「確かに今の生活は狭くて煩いのう。こちらは特に入間と転子と赤松が騒がしいことが多いぞ。じゃがまあ、騒がしいというのは賑やかということじゃからな。こちらも悪くない生活じゃ」

真宮寺「そういえば夢野さんは何で今日僕に会いに来たんだい?昔の君なら例え僕が外に出るように誘っても面倒くさがりそうなものだと思ったんだけどサ」

夢野「んあ…、やはり環境の変化のせいかのぅ…。仲間は確かに頼れる存在じゃが、他の者もウチ同様学園の仲間以外に頼れる者がおらぬ。だからみんななるべく自分でなんとかしようと色々頑張っておる。だからウチも、今までのように面倒くさがることはなるべくしないようにしなければな…、と思っただけじゃ」

夢野「それにウチは今暇をしておったし、お主には学園に居た頃世話になったこともあるからのぅ。たまにはそんな友人と過ごすのも悪くないと思っただけじゃ。家に来るように誘うと、男子が女子の家に入ってくることは転子が嫌がるしのぅ」

真宮寺「まだここに来てそんなに経ってないのに、夢野さんは変わろうとしていて立派だネ。素晴らしい!勿論合格だヨ」

夢野「ウチは何に合格したんじゃ?ダメ人間卒業試験か何かか?」

夢野「そういうお主は変わらぬのか?…と言ってもお主は学園に居た頃からウチと違ってきちんとしておったな…」

真宮寺「まァ、そうだネ。僕は生活態度はあまり変わっていないヨ。朝起きる時間が以前より大分早まったくらいだネ」

夢野「んあー、人数が多いと朝洗面所が混むからのぅ。才囚学園に居た頃はそれぞれ個室じゃったからそのような心配は無かったが、どうしても共同生活しているとそうなるのぅ。風呂の時間も大変じゃな。ウチは女子ばかりじゃからみんな中々時間がかかるからのぅ…」

真宮寺「そっちは髪が長い人が多いから、髪を乾かすのも大変そうだネ」

夢野「そうなんじゃ。ドライヤーは一応2つあるんじゃが、ウチはいいんじゃが皆中々乾かなくてのぅ…。じゃがドライヤーの数を増やすと停電しそうじゃしな。他にも電気は使っておるし」

真宮寺「…これは僕もしている方法なんだけど、髪を洗い終わった後、湯船に使っている時に髪にタオルを巻いていればお風呂から上がった後に髪を乾かす時間が少しだけ短縮されるヨ。あとタオルはマイクロファイバー素材の物を使うと普通のタオルより水分を吸収してくれるから早く乾くヨ。ドライヤーをする際にタオルを頭にかけながらという方法もよく聞くネ。もう少しお金をかけてもいいのなら、エタノールが配合されたミストタイプの洗い流さないトリートメントを吹き付けるとエタノールの揮発作用のお陰で髪がより早く乾くヨ」


299 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 22:36:07.23pNcgfE/R0 (9/34)

夢野「じゃがエタノールなんぞ髪につけて傷んだりはしないのか?」

真宮寺「洗い流さないトリートメントに配合されているエタノールは専用の物だから心配いらないヨ。他の商品は知らないけど、僕の使っている物は髪表面の水分だけを蒸発させて疑似キューティクルを形成する物だから…ほら、綺麗な髪でしョ?」サラサラ~

夢野「た、確かに男の髪とは思えぬ美しさじゃ…!」

真宮寺「ククク…、髪が乾ききる直前にドライヤーを冷風に切り替えるのもコツさ。こうすると髪のキューティクルが整ってツヤが出やすくなるんだヨ」

夢野「真宮寺は女子より女子力が高いのぅ…。髪にそんなに気合を入れて手入れしておるなら肌の手入れとかも過ごそうじゃな…」

真宮寺「ンー、そんなに気合入れてるわけじゃないけど、まァ僕だけの体じゃないからネ」

夢野「んあ?」

真宮寺「いや…、清潔で美しく居た方が自分も周りも気持ちのいいものでしョ?自分の為だけじゃなく、周りの人間からもよく見られた方がいいからネ」

夢野「そうじゃのぅ。…こういう時キーボの奴が少し羨ましくなるわい」

真宮寺「エ?キーボ君が?」

夢野「だってキーボの奴は汗をかいたりしないし、体が汚れても拭き取ればすぐ落ちるじゃろう。人間は体を毎日メンテナンスしてもいずれは老いてしまうし、食事のバランス等にも気を遣わんといかんからのぅ」

真宮寺「でもキーボ君は入間さんにメンテナンスしてもらわないと自分じゃ手入れの限界があるみたいだし、それに機械の寿命って人間より短いものだヨ。ロボットになってしまったら食事の喜びも味わえなくなるし、それに僕としては人間の儚い美しさが好きだから人間がロボットになってしまうようになったら嫌だなァ…」

真宮寺「第一ロボットはプログラム通りにしか動かないんだから心なんて無いだろうし、人間観察が好きな僕としてはそれはいただけないネ」フゥ…

夢野「真宮寺がロボット差別をしておる…」


300 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 22:39:53.02pNcgfE/R0 (10/34)

真宮寺「話は変わるんだけどサ、夢野さんは今仕事探しはどんな感じ?」

夢野「んあ…そういえばそのような用件じゃったな元々」

夢野「…ウチは今までマジカルショーでしか稼ぎをしたことがなくてアルバイトの経験もないから、正社員雇用じゃなくて良いアルバイト探し中じゃな」

真宮寺「そうなんだネ」

夢野「じゃがウチには秘策があるんじゃ!」

真宮寺「秘策?」

夢野「知っての通りウチには超高校級の魔法使いの才能が与えられておるじゃろ?」

真宮寺「マジシャンだったよネ?」

夢野「魔法使いじゃ!…で、じゃ。アルバイトで少し小金を稼いだら後は場所を借りてウチの魔法を披露するんじゃ!そうすればお金も入り、ウチもより質の良い魔法を皆に披露することが出来るんじゃ」

真宮寺「でもああいうマジック用の道具って高いんだよネ?」

夢野「ウチが使うのは魔法じゃ。魔法じゃからタネの必要なマジック道具なんぞいらぬ。いらぬ…が、水槽やら生き物やらを買うお金が普通にかかるからのぅ…。お金の無い最初はどうしても規模の小さい魔法しか披露出来ぬのぅ」

真宮寺「夢野さんが本当に魔法使いなら、何もない所から物を出せるんじゃないの?」

夢野「……お主らただの人間には解らぬと思うが、都会というのはマナが薄いんじゃ。マナが足りぬ故、物を召喚することが出来ぬ。買った方が早いんじゃ」

真宮寺「そういうことにしておくヨ」


301 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 22:40:59.00pNcgfE/R0 (11/34)

真宮寺(夢野さんがもう少し色々なマジックが出来るようになってからの方が姉さんも喜ぶよネ…)

夢野「まあウチはそんな感じで働き方を考えておるが、そういうお主はどうなんじゃ?」

真宮寺「……そうだネ、僕も正社員はあまりやりたくないとだけ思っているヨ。アルバイトと違って辞めにくくなってしまうからネ」

夢野「既に辞める予定があるんじゃな…」

真宮寺「ある程度お金が溜まったら日本中を旅して回りたいと考えているからネ。あまりお金がかからないようにとは考えているけどサ」

夢野「ほう、目標があるのは良いことじゃな。目標のために頑張れるからのぅ」

夢野「ウチもいずれはまた以前のように大舞台に立って皆に魔法を披露したいと考えておる。ウチの師匠はこの世界にはおらぬようじゃが、それでもまた同じような生活をしたいんじゃ」

夢野「……はぁ、しかしのぅ…」

真宮寺「どうしたの?」

夢野「いや…、魔法に関わることでこうもお金のことを考えたくなかったと思ってのぅ。特にあまり派手な魔法を披露出来ぬ最初の内はタダでもいいから見てもらって楽しんでもらいたいところなんじゃが…、やはりお金が無いことにはいつまでも上級魔法が使えるようにはなれんしのぅ」

夢野「いっそウチに最原のギャンブルの才能のように他に稼げる才能があれば、魔法の披露はもっと趣味的に活動できるのじゃが…」


302 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 22:44:30.15pNcgfE/R0 (12/34)

茶柱「でしたら夢野さんも魔法使いユーチューバーになられたら如何でしょう!?」

夢野「ま、魔法使いユーチューバーじゃと!?」

アンジー「そだねー。ユーチューブなら場所代かからないし、上手くいけば広告料で儲かるよー。その代わり埋もれやすいんだけどねー」

真宮寺「2人とも、こんな所でどうしたんだい?」

茶柱「そろそろお昼時なので夢野さんにラインを送ったのですがお返事が無かったもので、もしや何かあったのではと思い、夢野さんが貴方に会うと言っていた公園に来たというわけです」

夢野「んあ?…心配させてすまなかったのぅ、全然気づかなかったわい」

茶柱「無事だったので別に構いませんよ」

アンジー「でー、さっきの話なんだけどー」

夢野「んあー…、映像マジックだと言われそうだからウチはあまりそういうのはやりたくないわい」

アンジー「だったら録画した奴じゃなくて生放送でやれば平気だよー!コメントを返しながらやったらみんな生だって思うしライブ感も出るしー」

アンジー「で、ある程度知名度が上がったらクラウドファンディングでいい魔法道具を買ったらどうかなー?報酬はその魔法道具を使ったマジカルショーに招待!とかー」

夢野「な、なるほどのぅ…。それなら…ふむ、少し考えさせてくれんか?」

アンジー「意外と生主って敷居低いよー?とりあえず試しに1回やってみたらどうかなー?機材とかアンジーが全然サポートもするしー。秘密子が魔法でお金のこと考えたくないって言うならアンジーに全部任せてもらっても大丈夫だよー!」

夢野「んあ…、考えておくわい…」


303 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 22:48:35.34pNcgfE/R0 (13/34)

アンジー「ご飯食べながらアンジーが色々教えてあげるねー!是清ーぐっばいならー」夢野グイーッ

夢野「んああ…、すまんのぅ真宮寺よ」引っ張られ

真宮寺「別に僕は構わないヨ。夢野さん、今日は会ってくれてありがとう」

茶柱「さあ行きましょう夢野さん!今日のお昼は転子が作ったんですよ!温かいうちに召し上がってくださいね♪」スタスタ

夢野「転子が…、ということは昼から鍋かのぅ……」スタスタ

真宮寺(…うん、夢野さんを心配して様子を見に来た茶柱さんも、夢野さんの為に協力を惜しまないアンジーさんも素晴らしいネ!2人とも合格だヨ!)

真宮寺(だけどまァまだ送るわけにはいかないよネ…。もうかれこれ数カ月姉さんに友達を送れてないから早いところ誰かいい人を見つけたいけど、焦ってしまっては駄目だネ。ちゃんと見極めないと…)

真宮寺(とりあえず、僕もお昼を食べに行くとするヨ…)スタスタ


304 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 22:53:19.31pNcgfE/R0 (14/34)

ーーー


真宮寺(……うん、お昼を食べて周囲の散策もだいぶ終わったネ)

真宮寺(今の時代はインターネットがあるから山奥でない限り大体の情報は解るんだけど、やっぱり自分の目で見て歩くのが1番良いよネ)

真宮寺(…ンー、そろそろ日も暮れてきたし、スーパーで何か買って帰るとするヨ。たまには自分で作るのもいいよネ)スタスタ



ー自宅前ー


真宮寺(さて…)鍵取り出し

隣人「あれ、そこのお宅の方ですか?更に増えられたんですね」

真宮寺「…どちら様?」

隣人「あ、失礼しました。そうですよね、初めまして…ですものね。私はここに住んでいる者です」隣の家指さし

真宮寺「あァ、どうも初めまして。僕は真宮寺是清だヨ」

真宮寺(大学生くらいの女性だネ…)


305 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 22:55:28.26pNcgfE/R0 (15/34)

隣人「そちらのお宅大勢住んでますよね。引っ越してこられた時の挨拶の際に同じ高校の同級生だったと伺ったんですけど、真宮寺さんもそうなんですか?」

真宮寺「そうだヨ。僕は最近上京して来てここにお世話になっているんだヨ」

隣人「春は新生活の季節ですからね〜…。そこまで広い部屋でもないのに大人数でルームシェア出来るなんて、皆さん仲良しさんなんですね」

真宮寺「そうだネ、仲は良い方だと思うヨ」

隣人「お買い物だったんですね。私も丁度買い物帰りなんです」

真宮寺「…随分買い込んでるようだけど、そちらも何人かで同居しているんだネ」

隣人「ああいえ、私は1人暮らしなんですけど、調理師を目指しているんでこれは自宅での勉強用ですね」

真宮寺「へェ…!立派だネ。…もし良かったらなんだけど、君の料理を食べてみたいなァ。代わりと言ってはなんだけど僕は民俗学を専門に学んでいてネ、郷土料理にも詳しいからそういうのも教えることが出来るヨ」

隣人「あっ、えっと……」

真宮寺「あァ、ひょっとして警戒してる?そうだよネ、こんなマスクを着けた男なんて怪しいからネ」マスク外し(口紅なし)

隣人「!かっこ…………いえ、そうではないんですけど、そちらも晩御飯の都合がありますよね?」

真宮寺「今日はこちらの家は晩御飯は各自ということになっているから全然問題ないヨ。今日買った材料は明日にでも……あァ、良かったらこれ使うかい?」


306 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 22:57:52.74pNcgfE/R0 (16/34)

隣人「あ、大丈夫ですよ材料は充分あるので。じゃあ、はい。そちらがそういう事情なら私は全然大丈夫です。私としても他人に食べてもらうのは勉強になると思うので…」

真宮寺「それは良かったヨ」

隣人「あ、あの、何が食べたいとかありますか?」

真宮寺「お任せするヨ。君はその買ってきた材料で作ろうと思っていた物があったんじゃない?」

隣人「そうですね…、じゃあ、はい。頑張って作りますね!完成したらそちらに持って行きます!」

真宮寺(流石にまだ会ったばかりだし、今日はこの程度が限界そうだネ)

真宮寺「わかったヨ。それじゃァ料理を待つ間君に渡す郷土料理のメモでも作りたいと思っているんだけど、どの辺りの地方の物が知りたいだとかどの材料を活用した物が知りたいとか何かあるかい?って、調理師の卵に僕みたいなただの民俗学者が良い料理を教えられるか解らないけどネ」

隣人「いえ!私自分の出身の地方以外の郷土料理なんてあまり食べたこともないし、なんなら知らない物の方が多いと思うんで助かります!ありがとうございます!」

隣人「えっと…、そうですね…。特に思いつかないのでおまかせします。と言ってもそちらも困るでしょうし…、じゃあ美味しくてニッチな健康料理で何かオススメな物があったら知りたいです。折角なのであまり学校で習わなそうな物を…と思ったんですけど、漠然としすぎていますかね?」

真宮寺「そうだネ、少し漠然とした注文だからオススメと言っても色々あるんだけど、まァ幾つかピックアップしてみせるヨ。料理が出来上がるまでにまとめられれば良いんだけどネ…」

隣人「食器を返してもらう時でも全然大丈夫ですよ!」

真宮寺「じゃァその時までになんとかまとめてみせるヨ。それじゃァまた後で…」


307 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 23:01:13.27pNcgfE/R0 (17/34)

ーーー

ー男子宅ー


真宮寺(ンー…、この料理はうろ覚えな部分があるネ…。あの辺の味付けはどうだったっけかなァ。出てくるかは分からないけど一応ネットでも探してみるカ…)カタカタ…ッターン

真宮寺(流石に調理師の卵相手に適当は教えられないからネ…。それにきちんと教えてあげないとあの子があの世で姉さんに料理を振る舞うこともあるかもしれないし…)

真宮寺(あァそうだ、姉さんの好物もちゃんと教えてあげなくちゃネ。姉さんこの料理が好きだったなァ…)カキカキ

真宮寺(まァそもそもまだあまりあの子のことを知らないから合格かどうかも解らないんだけどネ…。とりあえず候補としてキープだネ)

真宮寺(料理を通じてもう少し仲良くなって、色々聞き出さないとネ…)カキカキ

ピンポーン

真宮寺「…はい」

隣人『あの、お料理出来ました!』

真宮寺「ありがとう、これは?」ドアガチャッ鍋受取

隣人「えと、ビーフシチューです。あ、勿論作り置きじゃないですよ?圧力鍋使ったんで短時間で出来たんですよ」

真宮寺「別に短時間で出来たことを怪しんではないヨ。美味しくいただかせてもらうヨ」


308 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 23:03:25.46pNcgfE/R0 (18/34)

隣人「そういえば真宮寺さんってお料理は作られるん…ですよね?さっきお買い物袋に材料が入ってましたし」

真宮寺「まァ人並みには」

隣人「…先生以外の料理の出来る人に食べてもらうのは少し緊張してしまいますね…。あの、もし何か変な所があったら教えて下さいね」

真宮寺「…君はいつから調理師の学校に通いだしたんだい?」

隣人「まだ1年も経ってないんです。入学したばっかりで…」

真宮寺「なるほどネ…。それまでに料理の経験は?」

隣人「実家に居た時に母の手伝いはしていました。けどうちの家計は結構味付けが濃いので、あまり濃くならないようにしているつもりなんですがたまに濃くなってしまいますね。レシピで『適量』とかそういうアバウトな書き方をしているものではなくきちんと分量が書かれた物なら多分問題ない味付けになるんですけど、そうでないと自分の経験と味見に頼るのでその辺りが難しいですね…」

真宮寺「家庭の味というのもいいものだよネ。僕としては味が整われきったコンビニ弁当やファミレスのチェーン店で出るような物よりは、そういう家庭の味がする物の方が温かみが感じられて好きだヨ」

隣人「ただ専業主婦になるだけとかならそれでも良いんですけど、私は調理師を目指しているので家庭の味を残すのは難しいところですね」

真宮寺「まァ僕にはあまり縁のない分野だから、味付けに関しての口出しはこの辺りまでにしておくヨ」


309 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 23:06:33.42pNcgfE/R0 (19/34)

真宮寺「あァ、料理のレシピなんだけど幾つか出来てるけど先に出来てる分だけ受け取るかい?」

隣人「あ、じゃあ欲しいです」

真宮寺「ちょっと待っててネ…」テーブルに鍋を置きに行ってレシピを取ってくる

隣人「ありがとうございます!……字が綺麗ですね、読みやすいです」

真宮寺「それは良かったヨ。そういえばそのレシピの書き方なんだけど、君が苦手だと言っていた『適量』みたいな書き方している箇所が何箇所かあるんだヨ。知らなかったものだからごめんネ。そもそも僕も詳細にレシピを思い出せない所もあるせいだけどネ」

隣人「あ、大丈夫ですよ。その辺はまあ作りながら調整していくので…。ところでこの料理はどれも真宮寺さんは食べたことあるんですよね?」

真宮寺「勿論サ。流石に自分が食べたこともない物を他人に勧めにくいからネ」

隣人「じゃあ今度これ作ってみるので、もし良かったらまた食べてみて色々合ってるかどうか教えてもらえませんか?」

真宮寺「それは勿論僕としては大歓迎だけど、食べさせてもらってばかりでなんだか悪いネ…」

隣人「こっちも勉強させてもらっているので大丈夫ですよ。それで、あの…そちらにも食事の都合があるでしょうし、また今日みたいに空いている時があれば教えてもらいたいんでラインとか交換してもらってもいいですかね?隣に住んでいるとはいえ、一々会うのも手間ですし…」

真宮寺「そうだネ、そっちの方が気軽に連絡が取れるし僕は構わないヨ」


310 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 23:09:27.50pNcgfE/R0 (20/34)

隣人「それじゃあ…」スマホ取り出しポチポチ

真宮寺「僕のIDはこれだヨ」スッ

隣人「あ、はい!ありがとうございます」ポチポチ

隣人「あの、真宮寺さんがどのくらい食べられるのか解らなかったのでシチュー作りすぎてしまったかもしれませんので、お鍋が空いたら教えてもらってもいいですか?一応食べられないことはないと思いますけど、もし味が苦手でしたら引き取りに来ますのでそれも教えてください」

真宮寺「了解したヨ。味の感想も送らせてもらうネ」

隣人「お手柔らかにお願いしますね…」

真宮寺「クックック…、まァ僕は美食家ではないからそんなに緊張しなくても大丈夫だヨ」

隣人「えっと、それではまた…」ドアパタンッ

真宮寺(さてと、ビーフシチューカ…。いつもご飯を作ってくれる天海君は洋食を作ることが多いから1人の今日くらいは和食を食べようと思っていたけど、まァこれも姉さんの為だからネ)鍋の蓋開け

真宮寺(ンー…、少し冷めてしまってるネ。温め直して食べることにするヨ。それにしても本当に量が多いネ…。これは明日のお昼にもまた食べないとネ)

真宮寺(それにしても1日で思ったより仲良くなれたネ。今のところ彼女は合格そうだし、後は姉さん好みの味を覚えてもらうだけかな?隣人だから殺す方法には少し気を遣いそうなのがネックだけど、まァその辺は追々じっくり考えようカ…)


311 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 23:11:25.24pNcgfE/R0 (21/34)

ーーー

ー男子宅前ー



ピンポーン

春川「……」

ピンポーン

春川「…………」

ピンポピンポーン

春川「……はぁ…、誰も居ないの?」

最原「春川さん?」ガチャッ

春川「!?居たの?」

最原「うん、ごめん…。今僕1人だったから…」

春川「そう、別にいいよ。どうせトイレに行ってたとかでしょ?」

最原「いや居留守してたから…」

春川「なんで居留守なんかしてるの」


312 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 23:14:15.11pNcgfE/R0 (22/34)

最原「NHKとか新聞の勧誘とかセールスだったら困るから…」

春川「……そんなの、とりあえず出てから断ればいいじゃん」

最原「僕追い返すの苦手で…、この前も1人で居た時に来た人追い返せなくて、もう相手にしたくなくてつい契約しちゃって天海くんに『使いもしないのに』怒られたんだよ…。その後滅茶苦茶クーリングオフした……してくれた…」

春川「何してんの」

最原「それ以来、1人で居る時はチャイムに出ないようにって言われてて…」

春川「ていうかドアスコープで相手を確認すれば?」

最原「……ここ見て」ドアの内側を見せる

春川「なにこれ。これじゃあスコープ覗けないじゃん」

最原「防犯の為だよ。ドアのスコープって、普通にしてたら外側からは覗けないけど、実は外側からも覗く方法があるからね…。ちなみにポストの投函口の内側も開けにくくする為に塞いでるから郵便物取り出すのがちょっと大変だよ」

春川「何してるの」

最原「実際に試したんだけど、このタイプは頑張ればドアの鍵が開けられちゃうんだよ。危ないから塞いだんだ」


313 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 23:17:51.56pNcgfE/R0 (23/34)

春川「わざわざそんなことやる奴なんて滅多に居ないでしょ。一体誰がここまで防犯対策したの?」

最原「僕だよ」

春川「あんたって生きづらそうだね」

最原「何かあってからじゃ遅いからね。…そういえば春川さん、どうしたの?何か用があって来たんだよね?」

春川「別に大した用じゃないけど、これ。東条が仕事で海外に行ってたからそれのお土産だよ」

最原「いつもありがとう。今僕しか居ないからあまりおもてなし出来ないけど、お茶飲んでいく?」

春川「まあ私が買ってきたわけじゃないけど、今は家にあまり戻りたくないから遠慮なくお茶させてもらうよ」スタスタ

最原「何かあったの?」ドアパタン

春川「東条が居ない間に入間と夜長が部屋を散らかし放題にしてたから、今東条が2人に大掃除させてるんだよ。お陰で寝室やリビングの方にも今一旦物が沢山置かれてて休まる場所がないし、ホコリっぽかったり油臭かったりで…」着席

最原「それは…大変だったね…。というか東条さんも帰国して早々大変だね…」お湯沸かし

春川「だから私も東条居ない時途中でいい加減片付けるように言ったのに、あいつらちっとも聞かないし…」


314 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 23:21:07.74pNcgfE/R0 (24/34)

春川「ちなみに赤松と茶柱は出かけてて、夢野は2人の掃除を手伝ってるよ」

最原「へえ、あの夢野さんが…」

春川「あまり『めんどい』って言わなくなったし、今まだ働けてないからか結構積極的に手伝ってくれたりしてるよ」

最原「変わったんだね」

春川「だいぶ生活も安定してきたとはいえ、私達は私達の他に誰も頼れないからね。まあもしまだ『めんどい』なんて言ってまわってたら、そろそろはっ倒してたよ」

最原「はっ倒…」

春川「そっちはどうなの?」

最原「キーボくん?そもそもロボットはプログラムされた通りにしか考えないだろうし、変わる心なんてものは最初から無いと思うよ」

春川「そう、じゃあ真宮寺は?」

最原「さあ?あまり彼のことは見てないからよくわからないな…」

春川「あんたって結構ドライなんだね」

最原「春川さんが訊いた対象がたまたま悪いだけだよ。だってロボットと真宮寺くんだもん」


315 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 23:22:51.25pNcgfE/R0 (25/34)

春川「…キーボはまあ兎も角として、真宮寺は一応私達と同じ才囚学園に囚われた仲間なんだから、もう少し気を使ってやれば?」

最原「真宮寺くんに気を使う時間があったら、その分解斗くんを気遣いたいな」お湯注ぐ

春川「あんたってほんと百田贔屓だよね」

最原「僕は解斗くんの助手だからね。助手はボスに尽くすものだから」

春川「よくわかんないけど、与えるだけでいいの?与えられたいとは思わないの?」

最原「既に解斗くんの助手っていう立場を与えられてるから、僕はそれで全然大丈夫だよ」

春川「それ主従関係ってことだよね?対等じゃなくていいの?」

最原「僕は今の関係に満足してるから別に…」

最原「それに解斗くんは別に僕を従わせてるわけじゃなくて、僕のボスになることで僕が間違ったことをしてもボスとして責任を取ってくれるってことで自ら僕のボスに名乗りを上げてくれたっていう素敵なエピソードがあるんだよ。確かにちょっと強引な性格なところもあるけど、その強引さで僕を引っ張ってくれるし解斗くんってホントに明るくて太陽みたいな人で僕にはちょっと眩しいんだけど僕みたいな人もちゃんと見ててくれるし結構気遣ってくれるし、僕が彼に好意を向けすぎて王馬くん辺りに引かれても解斗くんは今まで引いたことがない気がするし、なんというか本当に太陽みたいに大きくて温かい心で受け止めてくれてるっていうか…ほんと僕なんかのボスで勿体無い人なんだよ。なのに学園を出た今もボスで居てくれるから僕も心の拠り所にできるし…。あと彼本当に頭がいいんだよ!確かに勉強の教え方とかは天海くんの方が上手いんだけど、解斗くんの方が知識とか凄いし、時間のある時に外国語教えてもらってるんだけど発音凄く綺麗だしあとやっぱり声がかっこいいよね。僕は声があんまり低くないからかっこつかないことが多いから羨ましいな…。今気づいたけど僕が語学が堪能になっちゃったらもう勉強教えてくれなくなるかもしれないし、僕このまま外国語不慣れなままでいいかな…。でもいつまでも物覚えが悪いままだと助手を見限られちゃうかな…。ねえ春川さんはどっちがいいと思う?」

春川「どっちでもいい。好きにすれば?あとあんたは嬉しそうにそんなこと言うけど、私は全然羨ましく思わないよその関係」

最原「人の幸せにケチつけるのやめてくれないかな」

春川「依存するより依存させた方がいいよ」

最原「春川さん?」

春川「ポイントは、相手が自分に依存していることに気づかせない程度にすること」

最原「詳しく」


316 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 23:24:30.13pNcgfE/R0 (26/34)

春川「そうだね、例えば…」



赤松『うーん、ビンの蓋が開かない…!』

東条『私が…』

春川『しょうがないね赤松は……ふんっ!』バキャッ

赤松『わー、ありがとう春川さん!』

春川『ふふっ…、本当に赤松は私が居ないと駄目なんだから』



春川「って感じで度々徐々に『私が居ないと駄目』って刷り込ませていくんだよ」

最原「解斗くんの方が僕より力があるから力で解決する問題ではそういう真似は出来ないけど……というか僕だって彼の助手なんだから、解斗くんが困ってて解決できそうなことがあったらしてるし、結構率先して手伝いとかしてる方だよ」

春川「ただ手伝うだけじゃ半人前。『あいつが居るから助かってる』ってわざわざ意識させないと駄目」

春川「あんたはどうせ、百田が醤油を欲しがる前にさり気なく近くに醤油を置いておくタイプでしょ?そんなんじゃ百田は『最初から近くにたまたま醤油があった』と思ってあんたの有り難みを意識しないよ」


317 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 23:26:23.58pNcgfE/R0 (27/34)

最原「でもわざわざ手伝ったことをアピールするなんて…」

春川「周りの人間にアピール激しいと思われてもまず本人に気づかれないと始まらないし、そもそも百田みたいなタイプはガンガンアピールするくらいで丁度いいんだよ。知らないけど」

最原「断定した癖に知らないんだ…」

春川「知るわけないじゃん、私は百田じゃないんだから。てかそろそろ充分お茶出てると思うけど。淹れてくれない?喋ってたら喉乾いてきたよ」

最原「あっはい」お茶ダバーッコトッ

春川「でも、手伝いとそのアピールばかりして相手から都合のいい人間だと思われるのは駄目だからね。『都合のいい人間』っていうのは要するに下に見られてるだけだから。それを回避する為に相手に自分達は対等だって意識させないと」

春川「相手に下に見られないことで、自分が相手の周囲を快適にしていくことを相手は『この人と一緒にいたらこの人が居ない時より素敵に過ごせる』って錯覚してくれるハズだから。知らないけど」

最原「春川さんそれっぽいことを言いながら語尾に『知らないけど』を付けるのやめてくれないかな。それを信じたら良いのか話半分に聞いたらいいのか僕わからなくなるから…」

春川「情報は自分で取捨選択しなよ。何でもかんでも他人の言われた通りにするのはあんたの悪い癖だよ」

最原「そ、そんなに他人の言われた通りになってないよ…」


318 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 23:28:44.25pNcgfE/R0 (28/34)

春川「あんたって百田に言われたら何でもしそうだし」

最原「そりゃ解斗くんは別だよ。そういう春川さんだって赤松さんに言われたら何でもするんじゃないの?」

春川「は?何でもするわけないじゃん」

最原「えっ」

春川「なに、例えばあんたは百田に死ねって言われたら死ぬの?」

最原「死に別れるのは悲しいけど、解斗くんの為になるなら死ねるよ、助手だから。でもせめて死ぬ瞬間は見ててほしいかな。そうしたら一生僕のことを忘れられないだろうし…」

春川「流石に引くんだけど」

最原「じゃあ春川さんは赤松さんが『死んで』って言ったら死なないの?」

春川「私が死んだらその後誰が赤松を守っていくっていうの?私が死なない代わりに赤松がそう言わざるを得なくなった原因を全力で潰しに行くよ」

最原「え…春川さんかっこいい…」

春川「先に言っておくけど、あんたのことはただの仲間としか思えないからね」

最原「なんで僕が惚れると思ってるんだ…。意外と自意識過剰なんだね…」


319 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 23:32:29.25pNcgfE/R0 (29/34)

春川「でもあんたこういうの好きなんでしょ?」

最原「うんまあ…好き。僕が春川さんに酷いことを言って、春川さんが『あんたがそう言わざるを得なくなった原因を全力で潰しに行く』とか言ってきたら、確かにうっかり好きになってしまうかもしれないね」

最原「でもなんというか…、赤松さんへの態度とか計算して調整してるとか聞いちゃったからなんか、それを思いだして『これも好感度稼ぐための計算なのかな…』って多分すぐ冷めると思う」

春川「別に計算してるわけじゃないから。たまに意識してるだけだから」

春川「それに計算だとしても対象に向けた態度や好意は無くならないでしょ。てかあんたはわざわざ言葉悪く計算とか言ってるけど、『あの人がポニーテールが好きって言ってたからポニーテールにしてみた』だとか『今日のラッキーカラーは赤だから赤いものをつけよう』とかその程度の軽い意識だけだよ。私を計算高い悪女みたいに言わないで、殺されたいの?あ。赤松に今日のこと言ったら…悲鳴を上げる事になるからね、あんたが」

最原「わざわざこんなこと言わないよ…」

最原「…そういえば春川さんってなんかいつの間にか赤松さんに懐いてたけど、なんでそうなったの?」

春川「私が懐いたんじゃなくて赤松が懐いたんだよ」

最原「まあどっちでもいいけど、僕目線だとなんか急に学園で一緒に居るようになってたからさ」

春川「私から見たらあんたも急に百田に懐いてたよ。それまでは天海とか王馬とかとよく一緒に居た気がしたけど」

最原「天海くんはあの学園での僕の最初の仲間だったから、その関係で一緒に行動してたからね。王馬くんはただマザーモノクマの部屋での見張りの時間帯が同じだったからだね」


320 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 23:34:39.81pNcgfE/R0 (30/34)

最原「解斗くんは……色々あって」

春川「色々って?」

最原「長くなるけどいい?」

春川「あんた探偵の癖に話まとめるの下手なんだね」

最原「そういう偏見はやめてくれないかな。それに僕は探偵の才能は持っているけど探偵ではないからね」

春川「私は暗殺者じゃないけど暗殺のスキルは持ってるよ」

最原「そうだね。…わかった、正直に言うよ。僕が解斗くんを慕うようになったエピソードの数々があまりにもカッコ良すぎてキミには話したくないんだ」

春川「意味わかんないんだけど」

最原「赤松さんと解斗くんって性格の傾向が少し似てるから、春川さんが似たようなノリでうっかり解斗くんに好意を持ったら困るんだ」

春川「似てない。百田より赤松の方が全然可愛い」

最原「いや、性格の話だよ?外見の話ならそりゃ解斗くんだって赤松さんより全然かっこいいよ」

春川「性格も寝方も赤松のほうが絶対可愛い」

最原「寝方?」


321 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 23:36:31.48pNcgfE/R0 (31/34)

春川「赤松はゲーセンで取ってきたぬいぐるみをベッドの周りに置いて寝てるんだよ。控えめに言って凄く可愛い」

最原「…なるほど、それはたしかに可愛いね」

春川「殺されたいの?」

最原「褒めたのになんで!?」

春川「今赤松の睡眠姿を想像したでしょ?やめてよね、赤松に対するセクハラだからそれ」

最原「じゃあそもそもそんな話振らなきゃいいだろ!」

春川「それもそうだったね。迂闊だったよ」

最原「いやなんというか…、可愛さとかは全部そっちの勝ちでいいよ…」

春川「自分の推しを応援しないなんてファン失格じゃない?」

最原「いや僕はファンじゃなくて助手だから」

春川「私は赤松の仲間であり家族であり親友でありピアノのファンだからさ」

最原「あ、ピアノのなんだね」

春川「たまに演奏聴かせてもらってるんだよね。早く広い所に引っ越してピアノを置いて毎日演奏を聴きたいよ」


322 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 23:39:35.40pNcgfE/R0 (32/34)

最原「えっ、春川さんと赤松さん引っ越すの?」

春川「いや、女子全員で。まあまだ引越し先も決まってないし、買うか建てるかも決まってないんだよね…。今度みんなで内見には行くんだけどさ」

最原「へぇ…、なんだかちょっと寂しくなっちゃうね…」

春川「引っ越しなんてまだ全然先の話だし確実に今より家は離れるけど、そんな遠くに引っ越すつもりはないよ。あんまり離れるとみんなあんたらが心配だって言ってたし」

最原「確かにあんまり離れると、お互い何かあった時心配になるもんね」

最原「……でも、引っ越しか…。こっちもこの前1人と1体増えてまた少し手狭になってきたし、だいぶお金も貯まってきたし確かに広い所に引っ越したいかな…」

春川「男子も引っ越すならこっちと場所近くになるように話し合うべきだね」

最原「うん、でもやっぱりここからあんまり遠くない所になると思うよ。働き先とかは融通効く人ばかりだけどゴン太くんは大学に通ってるから…」

春川「獄原にはいっそ寮とかに入ってもらったら?」

最原「彼が大学決まった時にそういう話にもなったんだけど、1人だけ別れて暮らしてもらうのもなんだか可哀想だし、本人も寂しがったし、僕らもちょっと心配だったからね…」

春川「なるほど」


323 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 23:42:24.88pNcgfE/R0 (33/34)

春川「……そういえばあんた、私が来るまで何してたの?」

最原「えっ、いや別に何もしてなかったよ。なんで?」

春川「いや、当分帰れないだろうから私はもう少しここに居るつもりだからさ、あんたがもし何かしてたのなら私に構わずそれをやってくれてもいいんだよ」

最原「今日は本当に特に何もしてなかったから別に…。強いて言えば小説を読んでたくらいだね」

春川「読んでていいよ。もう特に話すことも思いつかないし…」

最原「いや、ずっと読んでて目が疲れてきた頃だったから大丈夫だよ。それに別に無理に話す必要無いんじゃないかな」

春川「沈黙って気まずくない?じゃあ…最原が今まで関わった事件の話でもしてよ。それが嫌なら記憶の中の家族のこととかさ」

最原「えっ…。…面白くないと思うし、第一僕の記憶はフィクションだからそんな話聞いたって仕方ないと思うけど…」

春川「別に面白さなんて期待してないよ。実際には経験してない出来事だろうけど、それでも今のあんたを形作ってる一部でしょ?今までこうしてあんたとじっくり話す機会なんて無かったし、丁度いいかと思って」

最原「じゃあ、春川さんが学園に来るまでの人生を語ってくれるならいいよ」

春川「……実際はフィクションだったみたいだから別に構わないけどさ、映画みたいだとか茶化したら許さないからね。私にとっては現実だったんだから」

最原(…春川さんのヘビーな人生を聞いて過ごした…)


324 ◆k6xhNpU36A2018/04/26(木) 23:43:27.67pNcgfE/R0 (34/34)

本日終了です、ありがとうございました
今回は『真宮寺の日常』と『最原と春川のモンペ会談』的な何かのリクエスト消化でした


325以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/04/28(土) 10:48:01.18Cir5OrbA0 (1/1)

乙 ありがとうございました


326以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/04/29(日) 16:06:10.204Bw0LqxE0 (1/1)

乙です
最原の長文百田語りに吹いた


327以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/04/29(日) 16:13:20.74NEkNvjYko (1/1)

真宮寺はオープニングの時の地味な格好してるのかな。そうでないと不審者過ぎて
話しかけられないよね…てか友達作り続ける気満々だがどうすんだこれ


328 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 22:38:13.72TLwsm/nq0 (1/49)

投下再開します
間が空いてしまって申し訳ありません
代わりと言ってはなんですが、いつもより長めです


>>325、>>326
こちらこそ乙書き込みありがとうございます

>>327
格好は全員私服で過ごしているので全員学園に居た時より地味目ですね
マスクはプロローグの黒マスクだと思います
今回は一応VS白銀のSSなのでそのケリはつけるつもりですが、基本完璧なハッピーエンドは好きじゃない人間なのでその他の問題は…


329 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 22:39:27.27TLwsm/nq0 (2/49)

ーーー

ー男子宅ー



キーボ「それではボクは今日は用事があるので出かけてきますね」

真宮寺「奇遇だネ。僕も今から出かけるヨ」

ゴン太「ゴン太は学校に行ってくるね!」

天海「皆さん行ってらっしゃいっす」ノシ

王馬「星ちゃんもまだ遠征中だし、今日は朝ご飯静かだねー」モグモグ

天海「君らがもう少し早く起きてくれば、みんなと賑やかに朝ご飯食べられるんすよ?」

最原「……解斗くんまだ起きてこないね」

天海「そういえばそうっすね。終一君達が起きて来ているのに彼がまだ寝ているなんて珍しいっすね。俺ちょっと起こして来るっす」

王馬「いや、オレが起こしてくるよ。よーし!こんなこともあろうかと買っておいた寝起きバズーカを使う時がついに来たようだね!」ガタッ

最原「やめろ。僕が起こしてくるね」スタタッ

王馬「あっずるい!オレがバズーカ使うんだからね!」

最原「僕は使わないよ!普通に起こしてくるんだよ!!」

天海「というか小吉君はいつの間にそんなものを買ったんすか…」

王馬「まあ買ったっていうのは嘘だけどね」


330 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 22:40:35.77TLwsm/nq0 (3/49)

ー寝室ー


最原「……よいしょっと」二段ベッドのハシゴ登る

最原「…解斗くん…?朝だよ。ご飯いらないの?」

百田「……んー…、朝か…」

最原「うん、そうだよ。今日はジムにトレーニングに行くんだよね?朝ご飯はちゃんと食べておいた方がいいんじゃないかな」

百田「…………いや、なんか調子わりぃからもう少し寝てるわ…」

最原「えっ!!?大丈夫!!?風邪??それとも何か…まさか以前かからされてた病気がぶり返したとか!?」

百田「少し静かにしてくれねーか…?」

最原「ご、ごめん…。それで、…大丈夫?病院行く?タクシー呼ぼうか?それとも救急車?」

百田「多分風邪だからそんなに大げさにしなくても大丈夫だ。寝てればすぐ治るからよ…」

最原「キミは大丈夫じゃなくても大丈夫って言った前科があるから、キミの言うことはイマイチ信用出来ないんだよね…」

百田「助手はボスの言うことを聞くもんだぜ」

最原「流石に、健康面での意見出しは譲れないかな」


331 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 22:41:23.46TLwsm/nq0 (4/49)

ガチャッ

天海「なんか今病気がどうのとか聞こえてきたっすけど、大丈夫っすか?」

最原「うん、解斗くんが自称風邪を引いたみたいで…」

百田「いや、自称をクソもなく普通に風邪だと思うぜこれ」

王馬「えーっ風邪!?ちょっと!さっさと治してよね!オレの寝るとこキミの下なんだから、オレまで風邪引いちゃったらどうするの?」

天海「やっぱり加湿器を置くべきっすね…。いや、今までも置こうとは思ってたんすけど、いかんせん置き場がなくて…」

最原「今は加湿器とかどうでもいいから、解斗くんを早く病院に連れて行かないと…」

百田「だから大げさだっての。寝てれば治るから、頼むから静かに寝かせてくれよ」

天海「本当に風邪っすか?」

百田「テメーまで疑うのかよ…」

天海「すみません、終一君。ちょっと上あがりたいんで、ハシゴどいてもらってもいいっすか?」

最原「……はいどうぞ」上に上がる

王馬「ハシゴを降りるんじゃなくて、上がってハシゴを空けるんだ…」

百田「伝染るぞマジで」


332 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 22:42:52.46TLwsm/nq0 (5/49)

天海「どっこいしょっと…」ハシゴ登る

王馬「意外とおじさんくさいね」

天海「体温計が無いんで、手で失礼するっすよ」額触り

天海「熱いっすね…。咳はしてないようっすけど、喉の痛みとかはどうっすか?鼻水は?」

百田「少しいてぇくらいだな…。まあ普通に喋れる程度の痛みだ。鼻水…少し出るかな…」

天海「まあ多分風邪っすかね」

百田「だろ?だからたいしたことねーよ」

最原「病院行かないなら、せめて医者を呼んだほうがいいんじゃないかな…」

百田「病院行くよりなんか大げさじゃねーか、それ」

天海「酷くはないようですし薬飲んでれば多分大丈夫と思うっすけど…、じゃあ終一君が安心する為にも東条さんに相談してみましょうか」

最原「東条さんは医者ではないから多少不安だけど、まあ何もしないよりはその方がいいね」

天海「ってことで解斗君は東条さんにラインで簡単に診察してもらってほしいっす。俺はその間に風邪薬を買ってくるんで」

最原「僕も買いに行きたいな」

天海「じゃあ2人で行くっすよ」


333 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 22:43:56.05TLwsm/nq0 (6/49)

天海「なんか好きな薬とか合わない薬とか無いっすか?」

百田「何でもいいぜ」

天海「じゃあ適当に買ってくるっすね」

王馬「マスクも買ってきてね。オレ寝る時つけるから」

天海「そうっすね。みんなベッドの距離近いし全員分一応買っとくっす」

最原「天海くん、早く買いに行こう?」

天海「じゃあ出かける準備っすね」ハシゴ降り

百田「わりぃな、面倒かけさせちまって…」

天海「別に大丈夫っすよ。俺が風邪引いた時は俺がお世話になるんで、お互い様っす」

天海「小吉君、俺達は今からちょっと出かけてくるっすけど、解斗君に迷惑かけないように大人しくしてるんすよ」

王馬「大人しくしてなかったら何かあるの?」

天海「じゃあその時はキツイおしおきでも受けてもらうっす」

王馬「何すんの?処刑とか?」

天海「うーん……じゃあ、強めのデコピンをさせてもらうっす」

王馬「強めのデコピン」


334 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 22:45:53.60TLwsm/nq0 (7/49)

ー女子宅ー


東条「あら……」スマホチェック

入間「どうしたんだよメイドババア」

東条「それが、どうやら百田君が風邪を引いてしまったようなの」

アンジー「あれまっ!それは大変だねー」

東条「今日は私は仕事も無いし、彼のことが心配だから看病してくるわね。お昼ご飯は適当に食べておいて頂戴」

入間「おい待て、オレ様もイく」

東条「あら、お見舞いに行くの?伝染る可能性も無いとも言えないし、彼のことが心配なのは解るけど私に任せてもらっても大丈夫よ」

入間「はぁ!?なんで美人すぎる大天才のオレ様があんなトサカ野郎のことを心配しねーといけねーんだよ!」

東条「お見舞いではないのね。では何故行きたいの?」

入間「そんなのオレ様の新しい発明品の実験に使うイイ機会だからに決まってんだろーが!」

東条「何の発明品なの?それは安全なのかしら?物によっては許可出来ないわよ」


335 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 22:47:22.47TLwsm/nq0 (8/49)

入間「許可とか…テメーはオレ様の何なんだよ!?」

東条「入間さんが時々変な物を作るからよ。他人に使っていい物かどうか私が客観的に判断してあげるから、安心して頂戴」

アンジー「美兎はたまに色んな意味で危ない発明品とか作ってるからねー。こういう扱いを受けるのも仕方ないって神さまも言ってるよー!」

入間「今回はメインで実験に使うのはまともな発明品だから心配ねーよ!」

東条「サブで使う物もあるのかしら?」

入間「……まあ、時間が余ったらいいだろ?別に少しくらい…」

東条「内容によっては許可出来ないわ」

入間「内容な…、それは全人類待望最新最強の超エロエロ高性能リアリティVRだぜ!!」

東条「……はぁ…」

入間「シンプルに呆れられた!?」ガーンッ

アンジー「んー…アンジーはアレ良いと思うんだけどー、持って行ったとして発明品のテストプレイにあの中の誰が付き合ってくれるかって話だよねー」

入間「トサカ野郎とかそういうの普通に好きそうだし、キャベツ頭とか普段好青年ぶってるけどああいうのは大抵ムッツリ野郎だろ。ナメクジ野郎も見た目からして普通にムッツリだし、童貞原もぜってーエロいことに興味あるだろ。枯れ星も学園卒業してからは枯れてる感じ無くなったからぜってー人並みに興味あるだろうし、後は…、デカチンは虫の繁殖映像で抜く特殊性癖な気がするし、ツルショタはそもそも精通してるか怪しいし、キーボはロボットだからそういうのは関係ねーしなぁ…」

入間「あ、そうだ!エロエロなことと無縁なキーボの奴が可哀想だし、今度立派なモン付けてエロエロなことが出来るように改造してやっか!」

東条「…入間さん、貴女は何しに行くつもりなの?」ハァ…


336 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 22:48:40.09TLwsm/nq0 (9/49)

入間「ナニしにイくつもりかって…、看病に決まってんだろ折角病人が居るんだからよ!」

東条「『折角』?」

入間「そうだ!オレ様は前々からこの発明品『お医者さんカバン』を使う機会を伺ってたんだぜ!」

アンジー「美兎ー、それはアウトなネーミングだから変えた方が良いと思うぞー?」

入間「でもわかりやすいだろーが!」

東条「その『お医者さんカバン』っていうのはどんな発明品なのかしら?」

入間「テメー、ドラえ●ん見たことねーのかよ!?」

東条「ドラえ●んというアニメの存在は知っているわ。それに出てくる物がモデルなのね。私はそのアニメに詳しく無いから説明をお願いできるかしら?」

入間「んー…、確かにオレ様はドラえ●んのお医者さんカバンをモデルにこれを作ったが、まだあそこまでの性能はねー…ってか、そもそもまだ1度も使えてね―から性能がイマイチわかんねーんだよな。使おうにもこの家に居る奴らは今まで誰も病気になんなかったからな」

東条「なるほど、それは病気を治癒する物か何かなのかしら?それでそれを使いに行きたいのね」

入間「そうだ!オレ様だって別にエロエログッズばっか作ってたわけじゃねーんだぞ!」


337 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 22:50:31.37TLwsm/nq0 (10/49)

東条「それを使うことで何か危険は無いのかしら?」

入間「多分ねーよ。まだちゃんと実験してねーからわかんねーけど、健康な状態のオレ様自身で一応試験的に実験した時は何も問題は起きずに正常に作動したぜ。後はマジで病気の奴に使ってみね―と動作どうなるかわかんねーし…」

東条「そうね…、わかったわ。それを持ってお見舞いに行っても良いわよ。ただし、ちゃんと本人に使用許可を貰って頂戴ね」

入間「何で上から目線なんだよ!…まあいいや。じゃあこのお医者さんカバンと、最新最強の超エロエロ高性能リアリティVRを持って…」

東条「そのVRは駄目よ」

入間「なんでぇ!?出来に自信はあるから、あとは複数のモニターに使用感を聞いて細かい調整して特許出願するだけなのにぃ!」

アンジー「んーじゃあじゃあ、知り合いに頼もうとしないでネットでモニターを集めてみたらどうかなー?」

入間「え…、ネットで集めたエロエロが目的でやってきた見ず知らずの野郎共と同じ空間にこのビーナスボディのオレ様が居るとか、ぜってーやべーじゃねーか!エロ漫画みてーなことになっちまうに決まってるじゃんかこんなん!」

アンジー「そういえば美兎って街コンで合った人と恋人を前提に?か、恋人として今付き合ってるんだよねー?その人にVRのモニターを頼んでみたらどうかなー」


338 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 22:51:33.12TLwsm/nq0 (11/49)

入間「あー…キープしてたあいつらな、真っ先に頼んでみたらすげー引かれて縁切られちまったよ…」

アンジー「あれまっ!」

東条「……入間さんの頼み方にもよるけれどそれで縁を切ってきたということは、まともな人達だったのでしょうね。入間さんの見る目に狂いはなかったということだから、安心して切り替えて次を探してみると良いと思うわ」

入間「ひょっとして、それでオレ様を慰めてるか褒めてるつもりか?まあ近々次を探しに行くつもりだけどよ」

アンジー「美兎には普通の人よりエッチなことに理解のある人の方が良い気がするから、もう付き合うのを前提にモニター募集したらいいんじゃないかなー」

入間「なるほど、逆にか。じゃあ年齢制限とか他諸々条件つけるべきだな」

東条「……百田君のことが気がかりだから、私はもう出るわよ」スタスタ

入間「待てよ!オレ様もイくし!」

東条「持って行くのはお医者さんカバンの方だけよ」

入間「わ、わかったって…。…はぁ…、気持ちよくなれるのに何で駄目なんだか……」準備ガチャガチャ

アンジー「解斗にお大事にって伝えといてほしいって神さまも言ってるから、よろしくねー」


339 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 22:52:52.00TLwsm/nq0 (12/49)

ー男子宅ー


最原「ただいま!解斗くん体は大丈夫!?」ドアバンッ

最原「薬買ってきたからね!あ、お水持ってくるね!」バタバタ

百田「おう、おかえり…」

天海「終一君、その薬は食後に服用するもんっすよ。だから先に何かお腹に入れてもらわないと…」窓開け換気

最原「おかゆだね!僕おかゆ作るね!」

王馬「出来上がった物がこちらになりまーす」スッ

最原「なんで!?え、王馬くんが作ったの…?」

王馬「アイスでも食べようと思って冷凍庫漁ってたらおぞましい物見つけちゃったから、つい」

最原「冷凍庫……まさか!あっ!やっぱり!豚足が入ってる!」

王馬「一応食べ物だし捨てるのも悪いかなーって思って」

最原「だからって病人に押し付けて食べさせるものじゃないよ、豚足なんて…」

王馬「悪の総統に食べさせるものでもないよ。てか何で豚足がうちの冷凍庫に入ってるわけ?」

最原「何かあった時の為に僕が買っておいたんだよ」

王馬「うん、まあキミが買ったんだろうなって予想はついてたけども。何かあった時ってなんだよ」


340 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 22:54:01.56TLwsm/nq0 (13/49)

王馬「まあ作っちゃったものは仕方ないよね!はい百田ちゃん!オレが愛情込めて作ったミルクとチーズのリゾットだよ!豚足だけでも食べてね!」つ□

天海「無駄にお洒落っすね」

百田「胃に重そうだな…」

最原「僕が具無しのお粥作り直すよ。普通に塩味でいいかな?何かリクエストがあればそれ作るけど」

百田「いや、勿体ねえから食うわこれ…」受け取り

最原「それは王馬くんに食べさせるから大丈夫だよ。破棄なんて勿体無いことはしないから」

王馬「ぜってーやだ。ほら、さっさと食べちゃってよ。なんなら食べさせてあげよっか?」

百田「やめろ気色悪い」

ピンポーン

天海「誰か来たっすね」

百田「あー…、多分東条だな。言われた通りラインで簡単に診察頼んだら、手が空いてるからってわざわざ来るって言ってたから…。別にいいって言ったんだがな」

最原「そうなんだ。僕としては直接診てくれる方がありがたいから嬉しいな。出てくるね」スタスタ


341 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 22:55:25.76TLwsm/nq0 (14/49)

ガチャッ

入間「よう!」

バタンッ!

入間『!?おい!なんでだよ!!しかもちょっと強めに閉めやがって!!』

東条『最原君、百田君のお見舞いに来たわ』

最原「東条さんも居たんだね。来てくれてありがとう」ガチャッ

東条「困った時はお互い様よ」

入間「なんなんだよこの扱いの差は!!」

最原「だって入間さんだし…」

入間「どういうことなんだよぉ…」


342 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 22:57:50.29TLwsm/nq0 (15/49)

最原「東条さんは解斗くんを診てくれる為に来てくれたのは解るけど、入間さんはどうしたの?」

入間「オレ様の素晴らしい発明品の被験体になってもらおうと思ってな」

最原「変なのじゃないよね?」

入間「変なのってどういうのだよ」

最原「……えっちなのとか…」

入間「童貞原のセク原か」

最原「ごめん…」

東条「入間さんはそういう物も持ち込もうとしていたけれど、勿論阻止させていただいたわ」

最原「やっぱり持ち込む気だったんじゃないか!謝って損した!!」

入間「ど、怒鳴らないでよぉ…」

天海「何を騒いでいるんすか?」スタスタ

最原「入間さんがえっちな発明品を持ち込もうとしたんだよ!」

天海「えっちな発明品っすか…」


343 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 22:59:20.00TLwsm/nq0 (16/49)

東条「最原君、気持ちはわかるけどあまり騒ぐものじゃないわ。それにまだ玄関の扉も閉めてないのだから」

最原「うわっ…、早く入って東条さん」

入間「アタシは…?」

最原「…………」

東条「彼女も入れてあげてくれないかしら?」

天海「きっと入間さんも彼のことが心配でお見舞いに来てくれたんすよ。入れてあげましょう」

最原「……うん、じゃあ、入間さんもどうぞ」

入間「おう邪魔するぜ!…おい、どけよ童貞!オレ様の巨乳が通れねぇだろーが!」

最原「ねえ、本当にお見舞いに来たの?」

東条「この態度じゃ信じられないかもしれないけれど、彼女なりに発明品で百田くんを治そうと思って来てくれているのよ」

最原「それは大丈夫な発明品なの…?」

東条「恐らく…。もし違ったらごめんなさい…」

入間「なんでオレ様そんなに信用ないんだよぉ…」


344 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:00:34.24TLwsm/nq0 (17/49)

入間「刮目しやがれ!これがオレ様の最新の発明品!お医者さんカバンだ!!」

最原「ふーん。これどういう原理で病気を治す発明品なの?」

入間「いや、これ使っても治らねえよ」

最原「え?」

入間「現時点では診察するだけだ。そのうち治したり出来るようにしてーが、まだその辺はまだまだ現実的じゃねーんだわ。で、今回したい実験は、こいつの診察機能の挙動の確認だ」

東条「そうだったのね。じゃあやっぱり私もちゃんと彼を診た方が良さそうね」

天海「まあ風邪だと思うっすけどね。むしろ風邪じゃないと困るっす。薬は風邪薬しか買ってきてないんで…」

最原「あ、そうだ。東条さん、これ良かったら使ってよ。薬買う時に一緒にマスクも買ってきたんだよね。解斗くん咳とかはしてないけど一応」つマスク

東条「あら、ありがとう。ありがたく使わせてもらうわ」

入間「ザコの癖に気が利くじゃねーか」

最原「キミの分は無いよ」

入間「おいそろそろ可憐なオレ様いじめをやめやがれ!!どう見てもマスクいっぱい買い物袋に入ってるじゃねーか!」

最原「これは他の男子の分だから、本当に。東条さんに渡したのは念のため予備にって買った分だから」


345 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:02:30.12TLwsm/nq0 (18/49)

入間「オレ様の分のマスクがねーってことは、オレ様はあのザリガニのツメみてーな頭した奴にナカから菌で犯されちまうんだな…///」

最原「えっ!解斗くんみたいにかっこいいザリガニが居るの…?」

入間「あ?ザリガニなんざそこら辺に居るだろ。知らねーけど」

最原「知らなかった…。飼ってみようかな…」

天海「室内臭くなっちゃいそうなんで駄目っすよ。ハムスターとかなら別に良いっすけど」

入間「あ?ハムスターのが滑車とかうるせーし獣くせーだろ」

天海「その程度なら外見が可愛いんで許せるっす」

最原「天海くんってハムスター好きなんだね。知らなかったな」

天海「別に特別ハムスターが好きってわけでもないっすけど、小さい生き物って可愛いっすよね。特に哺乳類は」

東条「……今日は他に人は居ないのかしら?」

天海「そうっすね、他のみんなは外に出かけちゃってるっす。あ、小吉くんは居るっすよ。寝室っすかね?」


346 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:04:11.89TLwsm/nq0 (19/49)

東条「そう。…それじゃあみんなは雑談を続けてもらっても結構だけど、私は先に彼を診てくるわね」マスク装備

天海「じゃあ案内するっすよ。案内するほど広い家でも無いっすけど」マスク装備

東条「ありがとう。それじゃあ入間さん、発明品を預かるわよ。使い方さえ教えてもらえればマスクのある私が使って挙動を確認してくるわ」

入間「はぁ?実験はオレ様がこの目で確認しねーと意味ねーだろーが!オレ様がテメーの後で使いに行くからテメーは余計な心配すんじゃねぇ!つーか少しくらいマスク無しで病人に近づいたって大丈夫だろ風邪だし」

東条「そう、わかったわ。じゃあお先に診察してくるわね」スタスタ



ー寝室ー


天海「解斗君、東条さん来たっすよー」ガチャッ

東条「こんにちは」

百田「おう」

王馬「あっ!東条ちゃんひっさしぶりー!元気ー?」

天海「小吉くん、マスクも無しにここに居続けたら伝染っちゃうっすよ。ほらマスクっす」付けさせる

王馬「窓開いてるし平気平気」


347 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:05:39.89TLwsm/nq0 (20/49)

東条「上のベッドなのね。それじゃあ上がらせてもらうわね」ハシゴ登り

王馬「うわー、高校生?の男女が同じベッドの上に居るとか、やらしーなー」

天海「どうしたんすか、何入間さんみたいなこと言ってるんすか?入間さんより言い方マイルドっすけど」

王馬「扉挟んで向こう側に入間ちゃん居るからかな。なんか下ネタ菌が伝染った感じ」

天海「接触すらしてないのに伝染ったんすか。感染力やばいっすね」

王馬「蘭兄ちゃんもそのうち下ネタ口走ることになるよ」

天海「マジっすか、それは恐いっすね」

入間『オレ様を菌扱いしてんじゃねぇよ!!』ドアの向こうから

王馬「聞いてんじゃねーよ!聞き耳とかサイテー!エッチ!」ドアドンッ!

東条「病人の居る部屋なのだから、もう少し静かにしてもらってもいいかしら?」

王馬「もー、蘭兄ちゃんが騒ぐからオレまでママに怒られたじゃん!」

天海「はいはい。元気なのは良いことっすけど、そろそろ大人しくするっすよ」


348 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:07:56.53TLwsm/nq0 (21/49)

百田「いっそ追い出してくれ…」

王馬「マジで?じゃあ百田ちゃん、熱で辛いかもだけど頑張ってそこから降りて歩くんだよ」

百田「オレじゃねーよ!!テメーが出るんだよ!」

入間『あ!?ツルショタのナニが出るって!?』

百田「別の部屋に居るのに会話に参加してくんじゃねーよ入間も!!」

東条「ごめんなさい、すぐに王馬君を追い出すし入間さんも黙らせるわね」

天海「いや、俺がやるっす。東条さんはどうぞ続けてください。さあ行くっすよ小吉君」

王馬「えーっ!そんな!百田ちゃんのことが心配でたまらないのに、そんな健気なオレを追い出しちゃうっていうの!?鬼!悪魔!冒険家!!」

天海「大人しく出来ないみたいなんで、仕方ないっすね」腕グイーッ ドアガチャッ


349 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:09:16.86TLwsm/nq0 (22/49)

ーリビングー



入間「おい助けろ天海!ダサイ原のザコがクソ童貞の分際でこの大天才のオレ様をいじめてくるんだ!!」

最原「解斗くんが万が一症状が悪化したらお前のせいだからな。あと王馬くんも」

王馬「えーっ、オレを巻き込まないでよ」

最原「なんで病人が居るのにいつも以上に騒ぐんだよキミ達は」

王馬「オレ実は今日まだ寝てなくて深夜のテンションなんだよね」

天海「夜はちゃんと寝なきゃ駄目っすよ。今度から眠れないなら声かけてくれたらお兄ちゃんが子守唄でも歌ってあげるっすよ」

王馬「まあ嘘なんだけどね。8時間寝たよ」

天海「子守唄どんな曲が良いっすか?やっぱりスタンダードなのっすか?」

王馬「嘘だってば」

天海「あ、ひょっとして子守唄より絵本とか読んだほうが良いっすか?」

王馬「助けて終一ちゃん!蘭兄ちゃんがオレを子供扱いするの!!」

最原「解斗くん大丈夫かな…」

王馬「ダメだコイツ、聞いちゃいないや」

天海「いつでも読み聞かせ出来るように、青空文庫でいい感じの作品ブクマしとくっすね」

王馬「絵本ですら無くなったね。てかどいつもこいつも話聞いてくれないんだけど。助けてモノタロウ!」ギュッ

モノタロウ「そもそも王馬クンが変な嘘つくからだよ」


350 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:10:30.34TLwsm/nq0 (23/49)

東条「診終わったわ」ガチャッ

最原「どうだった?」

東条「そうね…、喉が少し腫れていて体温も38度4分…高めね。他に体に異常は見当たらなかったし、やっぱりただの風邪だと思うわ。体温は高めだけれど思ったより本人は元気そうで良かったわ」

入間「体に異常が見当たらなかった…って、ケケッ!診療にかこつけて男の裸を見たんだな!やっぱりテメーもむっつりだったか!」

東条「屋外で露出する可能性のある腕とスネと首を少し見ただけよ。何か毒性のある植物にうっかり触ってしまったり虫に刺されている可能性も考慮したから。でも見た限りは何とも無かったわ」

天海「東条さんは毒のある植物に触れた時の肌の症状まで解るんすか。下手したら冒険家の才能のある俺よりその手の知識があるかもしれないっすね」

王馬「体温どうやって測ったの?東条ちゃんって実は腕がサイボーグになってて触れただけで温度がわかるとか!?」

東条「こちらの家には体温計が無いと予め聞いていたから、家から持ってきてそれで測ったのよ」

王馬「回答が面白みないなー」

最原「必要ないだろ、こんなことに面白みなんて」


351 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:12:03.02TLwsm/nq0 (24/49)

最原「でも本当にただの風邪みたいで安心したよ。東条さん、ありがとう」

東条「みんなの役に立てたようで何よりよ。でも私はただのメイドであって医療関係者じゃないから、正しい診察が出来ているとは限らないから万が一症状が悪化したり急変したら迷わず病院に連れて行って頂戴ね」

最原「うん、それは勿論だよ」

入間「よーし!そんじゃ次はオレ様がこの発明品を使って診察してやるぜ!」

最原「…………それは、やっぱり部屋に入らないと使えないの?」

入間「あったりめーだろ!」

最原「部屋に入れたくないな…」ハァ…

王馬「わかるー!入間ちゃんとか絶対寝室に入れたくないよね!」

入間「…………」

王馬「…………」

入間「え?『っていうのは嘘だよー!』とか続かねーの?」

王馬「は?何言ってんだこいつ」

最原「王馬くんたまに急に態度冷めるよね」


352 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:13:07.22TLwsm/nq0 (25/49)

入間「わかった!女のオレ様を部屋に入れたくないってことは、部屋がイカ臭いとかその辺にエロエロなモンが出しっぱだとか…」

王馬「いや、さっき東条ちゃん普通に入れてたじゃんみんな」

東条「人数がいるせいでベッドに圧迫されてかなり手狭だったけれど、至って普通の寝室だったわよ」

入間「ケッ!つまんねーな」

最原「帰って」

天海「まあまあ…、入間さんも解斗君を心配してくれてるんすよ。ね?入間さん」

入間「あ?ただの風邪なんだろ?オレ様はただこの発明品の性能テストをしたくてたまんねーだけだから、心配なんざしてねーよ」

天海「入間さんってほんと頭が良いんだか悪いんだか分からないっすね…」

入間「どういう意味だよ!?」

王馬「蘭兄ちゃんは、そこは普通嘘でも心配してるフリするもんだろバーカ、って遠回しに言ってるんだよバーカ」

入間「お、オレ様にそんなこと言っていいと思ってんのか!?オレ様の黄金の脳細胞がショック受けて発明品作れなくなったら全人類の損害だぞ…!?」


353 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:14:23.55TLwsm/nq0 (26/49)

東条「彼から朝ご飯に使った食器を預かってきたから、キッチンを借りてこれを洗わせてもらうわね」スタスタ

天海「あ、別にそこまでしてもらわなくても大丈夫っすよ!東条さんは一応お客さんなんすから…」

東条「いえ、客人扱いしてもらわなくても大丈夫よ」

入間「だれかアタシに構ってよぉ…」

王馬「じゃあオレが構ってあげよっか?」

入間「や、優しくしてね…///」

王馬「は?顔を赤らめてんじゃねーよ」チッ

入間「早速舌打ちぃ…、でも構ってもらえた…///」

王馬「うわ何その反応、マゾなの?普通に引くんだけど。嘘じゃないよ」

入間「も、もっと強く言って///」

最原「入間さん恐いんだけど…」

入間「あーわかるぜ、オレ様も自分の才能がこえーわ」

最原「戻った…」


354 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:15:40.98TLwsm/nq0 (27/49)

最原「…入間さん、この発明品の中見てもいい?」

入間「お?何だ?オレ様の偉大な発明品に興味津々ってか?」

最原「そうじゃないけど、本当にまともで凄い発明品なら解斗君を診察してもらうのも、まあアリかなって思って…」

入間「まともでスゲー発明品に決まってんだろーが!オレ様の発明品だぞ!?」

最原「まともじゃない発明品を持ち込もうとしたらしいのに、よく言うよ…」

王馬「何持ち込もうとしたの?」

入間「聞いて驚け!全人類待望最新最強の超エロエロ高性能リアリティVRだ!」

最原「えっ…、最悪の間違いじゃない?」

王馬「……要するに超高性能VRってことだよね?なんかリアルレディプレイヤーワンやマトリックスも夢じゃなさそうなのに、なーんでエロ特化にしちゃったの?ほんとキミって残念だよね。今からでもエロ抜きにしなよ」

入間「は!?超高性能エロVRからエロを抜いたらただの超高性能VRだろーが!需要なくなるだろ!!」

王馬「全年齢対応になってエロ以外のコンテンツが提供されるなら、むしろ需要爆増じゃない?」

入間「はー…、テメーら凡人共には大天才のオレ様の崇高な発明品なんざ理解出来なかったか。やれやれ、発明品が崇高すぎたようで悪かったな」


355 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:16:35.13TLwsm/nq0 (28/49)

王馬「とりあえず『崇高』を辞書で引いてこいよ」

入間「普段あんま使わねーからわかんねーよ。…えーっと…、シュプリーム?」スマホポチポチ

王馬「和英辞典じゃなくて国語辞典でしょ、普通こういう場合は」

入間「ヒャッハー!大天才のオレ様は『普通』なんて枠にはおさまんね―よ!」

最原「…………入間さん、話流されちゃったけど改めてこの発明品の中見てもいい?」

入間「しょうがねーなぁ…、特別にナカを見せてやんよ!」ゴソゴソ

東条「来たついでにみんなのお昼ごはんも作ろうと思うのだけれど、何か食べたい物はあるかしら?」

天海「俺は何でもいいっすよ」

最原「あ、じゃあ折角だし何か和食とか…」

王馬「フラムクーヘン!」

東条「わかったわ、任せて頂戴」

最原「……」

東条「個別に作るから大丈夫よ。最原君は和食ね?」

最原「いや、東条さん手間だろうし学園みたいに沢山食材があるわけじゃないから僕も同じでいいよ」

東条「貴方がそれでいいなら、そうさせてもらうわね」


356 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:19:45.33TLwsm/nq0 (29/49)

最原「…久しぶりに和食が食べられると思ったのに…」

王馬「自分で『同じでいい』って言ったくせに何文句言ってんの?」

最原「だって頼んじゃったら東条さんの手間になるじゃないか」

天海「なんだ、和食好きなら普段からもっとリクエストとかしてくれて良かったんすよ。じゃあ今日の夜ご飯は久しぶりに和食にするっすね」

最原「あ、なんか気を遣わせちゃったみたいでごめんね…」

天海「大丈夫っすよ」

入間「おい、飯の話題で盛り上がってんじゃねーよ。ナカ見んのか見ねーのか」

最原「あ、ごめん。見るよ」

王馬「これなーに?」

入間「オレ様の開発中の発明品、お医者さんカバンだ!」


357 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:21:28.48TLwsm/nq0 (30/49)

天海「へー、なんか思ってた感じのと違うっすね。お医者さんカバンなんて言うくらいだからもっと聴診器とか注射とかなんかそういうのが入ってると思ったんすけど、AEDの中に入ってるようなパッドみたいなのとか血圧測る時に巻いて使うような物とか、そういうのばっかりっすね」

入間「まあ聴診器で医者プレイしてーなら、テメーで用意するしかねーな」

王馬「え?蘭兄ちゃんお医者さんプレイしてみたいの?マニアックだね」

天海「俺そんなこと一言も言ってないっすけど」

最原「天海くん、嫌ならちゃんと怒った方がいいよ」

天海「そうっすね。…2人とも、次変なこと言ったらデコピンっすよ」

入間「はぁ!?オレ様に触るとかセクハラで訴えるぞ!」

天海「じゃあ指じゃなくてペンはじいておでこを叩かせてもらうっす」

入間「威力上がってんじゃねーか!」

天海「でもこれなら触らないで済むんで」

最原「というか入間さんもセクハラっていう概念はちゃんと解ってたんだね。僕もそろそろ入間さんをセクハラで訴えようかな、今までの分まとめて」

入間「は?オレ様がテメーにセクハラした証拠なんざねーだろ」

最原「あるよ。学園でキミが僕を撮った写真は手元にあるし、学園を出た後のキミの発言もボイスレコーダーに録って音声を日付に分けたフォルダにまとめてるからね」

入間「さてはオメーA型だな?」

最原「AB型だよ」


358 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:24:11.96TLwsm/nq0 (31/49)

王馬「…………ああ、写真って壁尻してたヤツのことね。訴えるために保管してたんだ」

天海「めっちゃ前のことっすよね。懐かしいっすね」

入間「……お金?お金が欲しいの?」

最原「お金にはそんなに困ってないから、そういうのはいいかな。じゃあ訴えないけどその代わりお願いがあるんだけど…」

入間「はいこれ、ぜってーエロいこと頼むパターンだろ。AVで百回くらい見たパターンだわ。ちなみにブッ却下な!オレ様がテメーみてーな童貞なんざ相手にするわけねーだろ!!」

最原「えっ…、えっちなことなんて頼むわけ無いだろ!!しかも何勝手に頼んだ前提で断ってるんだよ!失礼だな!!」

天海「コラ、この部屋そんなに壁厚くないし、そんな大声出しちゃ近所迷惑っすよ。それに隣で寝てる解斗君も寝られなくなっちゃうっす」

最原「うっ…、…ごめん…」

天海「俺に謝られてもしょうがないっすよ。今後は気をつけるんすよ」

入間「やーい怒られてやんのー」

天海「入間さんも騒いでたっすよね?変なことも口走ってたんで宣言通りデコペンの刑っすね」ボールペン取り出し

入間「…え?ボールペン?そ、そんな固くて長いの無理ぃ…」


359 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:25:37.25TLwsm/nq0 (32/49)

天海「はい行くっすよー」ペン構え

入間「お、オレ様初めてだから多分痛いから、手加減しろよな!」

王馬「いや初めてじゃなくてもこれ痛いでしょ」

天海「3、2…」

入間「くっ、殺せ!」

王馬「なに急に」

天海「1……って、女子にこんなことやるわけないじゃないっすか」

入間「あ?……なんだよ!びっくりさせやがって!」

天海「ほら、また大声なってるっすよ。ボリューム落とすっす」

最原「なんだ、やらないんだ…」

入間「何でテメーは残念そうなんだよ」

最原「こういうのはちゃんと怒られろって思ってたから」

天海「あはは、やるわけないっすよ。もし顔に傷でもついちゃったらどうするんすか。入間さんとはいえ女子なんすから」

入間「おい最後」


360 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:27:22.83TLwsm/nq0 (33/49)

天海「でもびっくりしたっすよね?これに懲りたら、もうちょっとだけ言葉遣いに気をつけてほしいっす」

入間「オレ様が言葉遣いに気をつけようが気をつけまいがテメーはオレ様に手出ししねーんだし、別に気にすることもでもねーよな」

天海「うーん、抑止力が無いというのも困りもんすね…。あ、じゃあ東条さんに依頼して軽いオシオキでもしてもらうとするっすね」

東条「私はかまわないわよ。そうね…、それじゃあ入間さんがまた騒いだり変なことを口走った時には、女子の家の今日の晩御飯のお皿洗いでもしてもらいましょうか」

入間「えー!なんでオレ様が皿洗いなんざ…、さっさと食洗機買えよマジで」

東条「そうしたいのは山々だけれど、今使っているキッチンは狭くて置き場がないもの」

入間「テメーが店かってくらい置きまくってる調味料どうにかしたら置けるだろ多分」

東条「あれは全て必要な物よ。まだまだ足りないくらいだわ」

入間「レストランでもやんのかよ」

東条「私にその予定はないけれど、もし貴女がレストランを経営したいと言うなら全力で手伝うわよ」

入間「オレ様にもそんな予定はねーよ」


361 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:30:06.83TLwsm/nq0 (34/49)

天海「カフェとかならちょっと興味あるっすね…」

東条「あら、いいわねカフェ。オープンまで色々必要なことを教えてあげられるわよ」

王馬「へー、いいじゃん。暇な時とか接客手伝ってあげよっか?」

最原「王馬くん接客とか出来るの?というか、天海くん転職する気なんだね」

天海「元々今の職は気に入る要素がまるでないんで、ある程度稼がせてもらったら転職する気は最初からあったんすよ。まあでもお店をやるほどは流石に稼げてないんで、もう少し今の職場で働くっすかね…」

東条「じゃあ目処が立ったらまた声をかけて頂戴ね」

天海「はい、その時は宜しくお願いします」

最原「ちょっと本気でギャンブルしたらすぐ稼げるよ」

天海「それはキミだけっすね。俺はギャンブル運はぼちぼちくらいなんで」

最原「キミは賭ける額が少なすぎるから…」

王馬「賭ける額が思い切りがよくても、どっかの誰かさんみたいにお金が逆ダイソンになっちゃうダメな例もあるから額の問題じゃないでしょ」

最原「おいギャンブルする解斗くんのことを逆ダイソンって言うのやめろ」


362 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:32:06.96TLwsm/nq0 (35/49)

入間「つーかテメーらのギャンブル事情とかキャベツカフェ計画なんざどーでもいいんだよ」

天海「キャベツカフェ……ちょっと可愛いっすね」

王馬「かわいい…?」

入間「そこのクソザコ帽子がさっき言ってた、オレ様にお願いしたいことって何なんだよ」

最原「帽子はもうだいぶ被ってないけど……あ、たまに出かける時に日除けで被ってるけど…」

天海「今は普通にお洒落帽子っすもんね」

王馬「お洒落?よくわかんないけどブランド物か何かなの?」

最原「別にそこまで良い物じゃないけど、時期とか服装に合わせやすいように…」

入間「だからクソどうでもいいっつってんだろ!なんでテメーらはそんなどうでも良い話題に食いついてどんどん話題変えて盛り上がってんだよ!よくファミレスとかカフェとかで駄弁ってる2〜4人グループの女か!!何時間もそこに居すぎてそのうち話すことが無くなって最終的に飲み物だけ飲みながら全員スマホ弄ってるあいつらな!つーかテメーら毎日ツラ合わせてる癖によく話題が尽きねーな、関心するぜ」

天海「?ずっと話し続けられるっすよ」

入間「つえーな、コミュ強キャベツ」


363 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:33:35.85TLwsm/nq0 (36/49)

天海「そういえば入間さんと会った日って夜ご飯大体キャベツを出しちゃうんすよね。なんかキャベツキャベツ言われるんで、つい影響されちゃって…」

王馬「今日エンカウントしたんだなーって丸わかりだよね。別にキャベツ料理も悪くないんだけど、頻度結構高くて飽きてきちゃったからもっと語彙増やせよ肉便器」

入間「ぴぐぅ…、え、えっと、他……レタスとか白菜とか??」

天海「俺髪の毛以外特徴無いんすかね?」

王馬「家に居てもアクセサリージャラジャラつけてるのに、そういえば1回も触れられてないよね」

最原「僕が入間さんにお願いしたいことっていうのは、もう入間さんの恋人探しに付き合うのやめてもいいかなってことだよ」

入間「急に話題戻したな、あまりにも急すぎてビビったぜ」

入間「…………いきなりなんでやめちゃうの!?」

王馬「入間ちゃん発明家のくせに当の本人のラグがやばいね」

入間「うるせえ!急すぎて処理が間に合わなかったんだよ!」


364 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:35:43.79TLwsm/nq0 (37/49)

入間「で、どういうことだクサイ原!」

最原「どうもこうも、僕は色々入間さんのサポートを頑張ってきたのに当の本人が恋人関係まで行く前に関係切れちゃってばかりだし、入間さんのフリして知らない人とやり取りするのも疲れるし…」

天海「いや、流石にやり取りは入間さん本人がやるべきっすよ」

入間「それは出会い系の話だな。オレ様に相応しくねー変なやつをあらかじめ振り落としてもらってんだよ。ただそのせいでオレ様が実際に会った時に向こうがメールからイメージする女像とオレ様に齟齬が出来て切られる」

天海「入間さんが自分で事前のやり取りしないから、そんなことになっちゃうんすよ…」

最原「そんな感じで、お金が貰えるわけでもないし入間さんにちゃんと恋人が出来てくれるわけでもない状態がずっと続いてるしで僕もう疲れたんだよ。そもそも何で僕はこんなことをやっているんだ…」

入間「テメーが学園卒業する時にオレ様の気持ちを弄んだからだろ!」

最原「もう充分償っただろ。そもそもあれは別に気持ちを弄んだとかいうわけじゃなくて、チームダンガンロンパに対抗するのにキミの才能の力が必要だと思ったからキミを外に出すためにあんなことを口走ってしまっただけで…、それに外に出てすぐに謝ったじゃないか」

最原「というか、今までの入間さんからのセクハラを帳消しにしてあげるって言ってるんだから悪くないだろ」


365 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:38:15.79TLwsm/nq0 (38/49)

入間「お金?お金をあげればまたアタシの恋人探しに付き合ってくれる?1人は寂しいし…」

最原「キミすぐお金出そうとするね…。だから僕は別にお金に困ってないってば。お金出せるなら結婚相談所とか使ったらどうかな」

入間「いや結婚は流石にはえーだろ。まだ結婚とか考えたくねーわ」

最原「贅沢だな…。別に結婚を前提の付き合いでもいいじゃないか」

入間「そもそも結婚相談所に登録してる野郎とか、ぜってーおっさんばっかだろうし無理だな」

最原「偏見…」

王馬「もう終一ちゃんが付き合ってあげたら?そしたら入間ちゃんは恋人が見つかるし、キミは恋人探しに付き合うのをやめられるよ」

最原「絶対嫌だな。そういうキミこそ付き合ってあげなよ」

王馬「は?ぜってーイヤに決まってんじゃん。コイツと付き合うくらいなら、まだ投げられる可能性はあっても茶柱ちゃんの方がマシだよ」

入間「ひどいぃ…」

天海「2人とも、入間さんのどこが嫌なんすか?それを本人に教えてあげれば入間さんもきっとその点を改善して彼女は幸せを掴むことが出来ると思うんすよね」

王馬「逆に質問だけど、蘭兄ちゃんはそこの色豚と付き合える?」

天海「勿論付き合えないっすね」

入間「なんでみんな即答なのぉ!?え??アタシこんな…、こんなに才色兼備なのに……」


366 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:40:35.39TLwsm/nq0 (39/49)

天海「才色兼備なのは確かっすけど、やっぱり口が悪すぎるのが1番断られやすい原因じゃないっすかね…。個性だからと言うにはあまりにも酷いっす。友人関係ならギリいけるっすけど、こんなに口の悪い方を恋人にすると、知り合いに紹介する時に困ってしまうんでやっぱり…」

入間「クソレタスにそこまで言われると流石にちょっと凹むぜ…」

最原「結構優しく指摘してくれてるように感じるけど」

王馬「一応ダメ押しで、百田ちゃんにも入間ちゃんを恋人に出来るか訊いてみる?」

天海「やめましょう、死体蹴りっすよ」

王馬「いやワンチャンあるって」

最原「ワンチャンス無いし、仮に解斗くんがOKでも僕がOKじゃないからね」

入間「テメーは百田の保護者かCEROかよ」

最原「そういう例えならむしろウイルスバスターだよ」

入間「誰がウイルスだ!」

王馬「じゃあちゃちゃっと訊いてくるねー」スタスタガチャッ

天海「あ、マスク忘れちゃ駄目っすよ。それと、寝てたら寝かせてあげてくださいっす。あと窓開いてたら、そろそろ閉めてほしいっす」

王馬「はいはーい」


367 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:42:18.46TLwsm/nq0 (40/49)

ー寝室ー


王馬「…………」ジーッ

百田「……なんか用か?」

王馬「百田ちゃんって入間ちゃんと付き合える?」

百田「入間か……ちょっと無理だな」

王馬「理由は?」

百田「理由?やっぱ性格だろ。もう少しまともな奴なら見てくれがいい分、男が見つかるんじゃねーか?それかなんかピンポイントに入間みてーな奴が好きな奴が居ればいいんだろうが、まあ探すのも難しいしな」

王馬「あれ、ひょっとして会話全部聞こえてたりした?うるさかった?」

百田「結構聞こえるな。たまにうるせーけど、まあ気になりゃ布団かぶるからそんなに気にしなくてもいいぜ。今寝ちまうと夜寝れなくなっちまうしな」

王馬「ふーん。じゃあ寝ないように話し相手にモノタロウ貸してあげよっか?」

百田「邪魔だし いらねーよ。用事が終わったならさっさとあっち行けよ」シッシッ

王馬「あっそ。じゃあオレの健康の為にも頑張って夜までに風邪治してねー」窓閉めノシ

百田「無茶言うなよ…」


368 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:44:07.57TLwsm/nq0 (41/49)

ーリビングー


王馬「…ってさ!」

入間「ケッ!どいつもこいつも見る目ねーな!」

東条「そうかしら?」

王馬「そういえば東条ちゃんって、もし入間ちゃんにお金積まれて恋人になってって依頼されたら恋人になるの?」

東条「…正直、お金でそのようなことを要求するのはどうかと思うわ。…メイドにも、依頼を断る権利はあるのよ?」

王馬「だってさ。残念だったね入間ちゃん」

入間「いやオレ様そんなこと、ひとっっっことも言ってね―のに勝手にフラれた体にすんのマジやめろよ!?そもそもオレ様が欲しいのは彼氏だからな!つーか仮にこのメイドババアが男だったとしても、こーんな小煩い姑みてーなヤツなんざありえねーし!」

王馬「でもなんかキミならフラれまくりすぎたら、そのうち寂しくなっちゃってお金を積んで本当にやりかねないなと思って」

入間「ふざけたことばっか言ってっと、そろそろテメーの体をサイボーグに改造すんぞ!?」

王馬「えっ!サイボーグ!?」キラキラ

入間「何で結構乗り気なんだよ!?」


369 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:47:10.26TLwsm/nq0 (42/49)

王馬「どんな風に改造するの!?足が滅茶苦茶早くなったり超能力が使えるようになったり空が飛べるようになったりすんの!?」

入間「あ?何言ってんだ。やっぱ男なら立派なちんこが付くのが1番だろ」

王馬「……」真顔

入間「きゅ、急に真顔になんなよ…、こええよ…。温度差でグッピーが死ぬだろーが」

天海「入間さん、そういうところっすよ」

入間「どういうところだよ。何の話だよ」

天海「ただ子供の期待を裏切るだけならまだしも、息をするように下ネタに繋ぐ、そういうところが駄目なんすよ」

王馬「まあオレ子供でもないんだけどね。蘭兄ちゃんにはオレがいくつに見えてんのかな。そういうキミはそういうところがダメだよ」

最原「キミが実際の年齢より子供っぽいところが、彼が子供と錯覚する原因じゃないかな」

入間「いやテメーも他人のこと言えね―だろ。オメーだってよくこの野郎に年下扱いされてんじゃねーか」

最原「それは天海くんが…」


370 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:48:42.17TLwsm/nq0 (43/49)

東条「…好きに雑談する分には止めないでおこうと思っていたけれど、みんな、喧嘩は良くないわよ」

入間「うるせえババア!」

天海「なんてこと言うんすか入間さん!入間さんにはわかんないんすか?東条さんのこの妹力が!ババアだなんてとてもとても…」

王馬「いもうとりょくって何…」

天海「小吉君は弟力が凄いっすよ」

王馬「どういうことだよ」

天海「今度公園でキャッチボールでもやりましょうか」

王馬「うーん…、オレはどっちかって言うとサッカー派かなー。でもサッカーボールなんてないからキー坊の首辺りをボール代わりにしよっか」

最原「キーボくんの頭は完全な球形じゃないから蹴りにくそうだし、何よりロボットなんだから蹴ったら足を痛めちゃうんじゃないかな」

王馬「それもそうだねー。じゃあやめとこっかな」

入間「つーか痛いとか以前に、ロボットとは言え生首サッカーとか普通にこえーよ!」


371 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:50:22.43TLwsm/nq0 (44/49)

東条「……ところでみんな、お昼はいつ頃食べるのが良いかしら?下準備は終わったのだけれど、その時間に合わせてフラムクーヘンを焼こうと思うのだけれど」

王馬「12時とかじゃない?」

最原「僕はもう少し後がいいかな。まだまだお腹空きそうにないし…」

天海「じゃあ13時頃に完成するようにお願いするっす」

東条「わかったわ」

モノタロウ「…うーん、今日は入間さんが居るせいか一段と会話はドッジボールだし、内容がカオスすぎてオイラ思考回路がショート寸前だよ…」

入間「今すぐ会いてーのか?まだ泣きたくなるような月夜の時間じゃねーぞ。マジでショートしそうなら今すぐナカ見てやっけど」

モノタロウ「ううん、マジなやつじゃないから大丈夫だよ」

入間「じゃあいいんだけどよ」

天海「…そのロボットに対する気遣いや接し方を人間に対してもやれれば、きっとすぐに良い人が見つかりそうな気がするんすけどね…」

入間「あ?何でオレ様が人間を気遣わなきゃなんねーんだよ!」


372 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:52:14.88TLwsm/nq0 (45/49)

王馬「いっそ理想の要素詰め込みまくった恋人ロボットでも作っちゃったら?」

入間「あっ、いいなそれ。今まで考えつきもしなかったぜ」

王馬「は?マジで?冗談だったのに」

最原「え?入間さん、人間と付き合うのを諦めるの?」

入間「そもそもこのオレ様に釣り合う男がこの世にいねーんだ、しょうがねーだろ。みーんなオレ様に遠慮しちまって付き合えね―腰抜け共ばっかりだからなー」

最原「…………もう少し、入間さんの恋人探しに協力してあげようか?」

入間「急にどうしたんだよ、気持ちわりぃな」

最原「入間さんとはいえ流石にロボットと付き合うことになるなんて、入間さんは人間なのに……可哀想だなって思って…」

入間「ストレートに同情かよ。でもなー、グッドアイデアなんだよなー、恋人ロボット」

天海「入間さんの理想の男性ってどんな感じなんすか?」

入間「オレ様くらいの外見年齢で、横に並んでも釣り合う高身長美青年でー、オレ様を一切否定せずに褒め称えるヤツでー、声で耳が孕みそうになるような感じで、ちんこでかくてエロイことが好きでオレ様に釣り合う頭の良さを持ってて…、…あ!一緒に発明品を作れるようなヤツだったら最高だな!」


373 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:54:01.39TLwsm/nq0 (46/49)

最原「フリーで居る気がしない…。入間さんごめん、僕やっぱりキミの恋人探しを辞退するよ…」

王馬「理想高すぎじゃん」

入間「なんだよ!別に年収とかは言ってねーだろ!まあ確かに、この美しすぎるオレ様に並ぶ美貌を持つ男って点でハードルが高いんだろうがな」

王馬「いや、お前を全肯定するヤツってところが1番ハードル高いよ」

入間「嘘だろ!?そこなのか!?…つーか理想言えって言われたから言ったのになんでフルボッコすんだよ!?勿論実際だったらある程度譲歩してやるよ、仕方ねーからな!」

天海「どう譲歩して、どこを譲れない点として残すんすか?」

入間「なんかもう、オレ様を一切否定せずに褒め讃えてくれるヤツで平均以上の顔面偏差値してればいいや…」

王馬「その1番難しい要素を残しちゃうんだ」

最原「入間さんを否定せずに褒め称える存在って、それこそそういう風にプログラミングされたロボットでもないと居ないよね…」

天海「……男性をヒモに出来れば、入間さんを否定せずに褒め称えてくれる可能性あるっすよ」

東条「ヒモだなんて…。同じ仲間として、流石にそんな状況は見過ごせないわ」

天海「まあ一例に出しただけっす。本気では言ってないっすよ」

入間「こんなに理想を下げたのに、ヒモを飼うしかないっていうのぉ…?」


374 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:56:05.65TLwsm/nq0 (47/49)

王馬「入間ちゃんの理想から一緒に発明品を作れるような頭の良さと入間ちゃんを褒め称える要素を抜いたら割りと蘭兄ちゃんじゃない?」

入間「あー、まあ確かにいい声してるし、一応オレ様より身長高いし顔もまあまあだし……ん?ちんこでかいのか?」

王馬「でかいよ」

入間「まじか。え、何センチくらい?」

天海「ん”んっ…、小吉君。今女子が2人ここには居るんすよ。入間さんだけなら百歩譲って大丈夫っすけど、東条さんも居るんすよ。はしたない話は今すぐやめるっす」

入間「つーかなんでテメーが天海のちんこのデカさ知ってんだよ。…はっ!まさか…」

王馬「住むとこ決まる前銭湯行ってたじゃん?その時に見たんだよ」

入間「ケッ!銭湯かよ!それじゃあテメーは最大値も知らねーじゃねーか。……ちなみに星ってあんな体型だけど、ちんこはどんなもんなんだ?」

王馬「えっとねー…」

天海「Shut up!!小吉くんそんなこと答えない!入間さんも女子なんすからそんな言葉を連呼しない!!いいっすね!?」

東条「入間さん、貴女は結局また下品な話題を口にしてしまったわね…。夜ご飯のお皿洗い、頼んだわよ」

入間「はっ!しまった!王馬の野郎につい乗せられて下ネタっちまった!」

王馬「キミ1人で はしゃいでただけだけどね」


375 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:58:05.08TLwsm/nq0 (48/49)

東条「そういえば入間さん、そのお医者さんカバンはもういいのかしら?」

入間「あっ!話が流れに流れすぎててすっかり忘れてたぜ!そもそもコイツを使う為に今日ここに来たってのに、ただ下ネタ話して皿洗いを命じられて帰るところだったぜ…」

入間「おい最原、見ての通りコイツは別に怪しいもんじゃねーし現段階じゃただの自動診察セットだから薬を勝手に投与することもねー。別に使いに行ってもいいだろーが」

最原「……え?…あ、……うーん…、確かに怪しくはないかな?この発明品が完成したら便利になりそうだし、使ってもいいとは思うんだけど…」

入間「なんだよ?」

最原「解斗くん今寝てるみたいだから、それを使いに行けないんじゃないかな…」

王馬「なんで寝てるってわかるの?」

最原「さっき王馬くんが解斗くんに話をしに行った時に彼が起きてたって言ってたから、さっきからライン送ってたんだけど既読つかなくなっちゃったから、多分寝ちゃってると思うんだよね」

王馬「それひょっとして既読無s…」

天海「さっきからずっと喋ってないなと思ってたら、ラインしてたんすね」王馬の口手で押さえ

最原「うん。病気の時は寂しくなるって言うし、本当はずっと側にいて看病してあげたいんだけど、逆に気を遣わせちゃうかなと思って。勿論呼ばれたらすぐ行くけど」


376 ◆k6xhNpU36A2018/05/27(日) 23:59:58.33TLwsm/nq0 (49/49)

天海「まあ寝てるかもしれないなら、また後ででもいいんじゃないっすかね?」

最原「うん、僕もそうした方がいいと思うけど…」

入間「チッ、めんどくせーな。オレ様はちゃっちゃとこれ使って昼食って帰りて―って言うのに」

最原「本当にお見舞いする気ゼロだな…。ロボットには気を使うのに生身の人間に対して気を遣わないなんて…」

入間「人間がどうかなったら東条とか他の奴らが手当てなり何なり出来るが、ロボットになんかあったらこのナカでオレ様しか直せねーだろーが。オレ様は自分の役割をちゃんと解ってるだけだっつーの」

王馬「入間ちゃんが医療用の発明品使いたいって言ってるんだけどってライン送ったらすぐ返事来たよー。いいってさ」

最原「えっ!?…あっ、今既読がついた。……ちょっと寝てて今起きちゃったところとかかな」

王馬「ポジティブだね」

最原「なにが?」


377 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:01:40.93HxrXllI50 (1/24)

入間「ともかく、本人の許可出たからいいだろ!まだ昼食うまで時間あるし、オレ様はこれ使ってくるぜ!」

最原「僕も行く。入間さんが変なことしないように見張る為に」

入間「めんどくせーな、このウイルスバスターは。おら、行くぞ」

王馬「発明品使ってる所見たいからオレも行くー!」

天海「寝室は今は病室なんすから、絶対に騒いじゃダメっすよ?入間さん」

入間「オレ様かよ!?今普通に王馬に言ってんのかと思った!」

天海「勿論小吉君含めてみんなに言ったつもりっすけど、特に入間さんが1番うるさくしそうだと思ったんで。オレまで行くと部屋が狭くなるし大人数だと解斗君に迷惑かかるかもしれないんで行かないっすけど、皆さんくれぐれも大人しくするんすよ。あと忘れずにマスクをするんすよ」

入間「オレ様の分のマスクはねーけどな」

東条「…私が使った物で良ければ使うかしら?」つマスク

入間「間接キスになっちまうじゃねーか!ぜってー使わねーぞ!」

東条「まあ、そう言うと思ったわ。気をつけていってらっしゃい」


378 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:04:01.05HxrXllI50 (2/24)

ー寝室ー


入間「おら、来たぜ!」ドアバンッ

百田「うおっ!?」

最原「入間さん、いきなり煩いんだけど」

王馬「オレは発明品使うとこを見学しに来たよー」

最原「解斗くん、さっきまで寝てたんでしょ?ごめんね急に」

百田「いや別に構わねーぜ。入間、発明品の完成頑張れよ!」

入間「言われるまでもなく頑張るっつーの。…さて、二段ベッドの上か……」

入間「…………」

最原「ん?どうしたの?登らないの?」

入間「いや、このまま登っちまったらテメーらにパンツ見えちまうだろ!」

王馬「別に興味ないけど…、お出かけするわけでもなしに、なんで今日そんなミニスカート履いてきたわけ?」

入間「オレ様のパンツに興味がねーとか、さてはホモだなオメー」

王馬「…キミは自分の下着に興味のある人間がこの世界に何人居ると思ってんの?」

入間「……35億!」

王馬「あと5千万人?」

入間「知ってんのか」

王馬「まあ、お笑いは好きだから」


379 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:07:07.27HxrXllI50 (3/24)

最原「入間さんが気になるって言うなら、僕が先にハシゴを登るね」

王馬「いや、キミは別に上に行く必要なくない?」

最原「でも上に登ったほうが解斗くんの様子がよくわかるし…」

入間「シングルベッドサイズだし、このお医者さんカバンも置かなきゃなんねーんだぞ。テメーが居るスペースなんかねーよ」

最原「あ、じゃあ僕こっちの自分のベッドに登るね。隣だしこっちでも全然様子見れるし邪魔にならないでしょ?」ハシゴ登り

入間「まあそこなら邪魔になんねーな」

王馬「じゃあオレもそっち登らせてもーらお。下に居たらパンツがどうの言われるの煩いし」ハシゴ登り

入間「よし、それじゃあオレ様も…………」

王馬「今度はどうしたの?」

入間「いや、これさ、二段ベッドだったらベッドの上のヤツって一体どうやってエロ本隠すんだ!?」

最原「は?」


380 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:08:42.31HxrXllI50 (4/24)

入間「下のヤツはベッドの下があるからエロ本隠せるけど、上のヤツは隠すスペースがねーじゃねーか!」

百田「…いや、そもそも下のヤツも隠すスペースはねーぞ?ベッドの下は服仕舞ってる引き出しがあるからな」

入間「なにっ!?あっ!マジじゃねーか!服が仕舞ってある!」引き出し開け

最原「おい!勝手に開けるなよ!!」

入間「このクソダセー星柄パンツは誰のだ?星柄だから星か?」

最原「おいふざけるなよ、それを今すぐ戻せ。そして早急に用事を終わらせろ」

入間「あ、さてはテメーのだな?ダセーって言ったからってキレんなよ」

王馬「それ百田ちゃんのだね」

入間「あっ」戻す

入間「…さて、仕方ねーからとっととやってやるか。余計なことしてっと部屋から追い出されかねねーからな…」ハシゴ登り


381 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:10:43.22HxrXllI50 (5/24)

入間「えーっと、この電気パッドはまあAEDみたいに使うんだ。電気ショックは現時点じゃ取り付けてね―から流れねーけどな」

百田「へー」

入間「つーわけで服めくって貼ってくぞー」

最原「…………」

入間「……こえーよ!ずっとオレ様を睨んでくんなよ、目で殺せそう原!」

最原「入間さんがまた変なことする前に圧かけてるだけだから、変なことしないなら気にしなくていいよ」

入間「めっちゃ気になるに決まってんだろ!」ペタペタ

入間「えー…、じゃあ次はこれ腕につけるぜ」マキマキ

百田「血圧測んのか?」

入間「ああ。血圧も測るし、採血も出来るようにしてんだ」

最原「採血?刺すの?大丈夫なの?」

入間「刺すけど針は使い捨てタイプで、毎回こんナカに針のカートリッジをセッティングして、使い終わった針は検査が終わった後の針は捨てるから清潔だぜ。針は短小だけど、今は試験段階だからコストの問題で痛みがめっちゃ少ねーみたいな形状の針はまだ使ってね―から、ちょっといてぇかもな。後の細かい説明はめんどくせーから端折るぜ」

最原「そんな風に巻いて、ちゃんと一発で採血出来るの?」

入間「自動で血管を検知するようにしてるし、一応オレ様が自分でやった時はちゃんと血が抜けたぜ。まだ精度がどんなもんかわかんねーけどな」


382 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:12:20.33HxrXllI50 (6/24)

入間「あとはこのカメラで口の中を撮影してっと」パシャッ

入間「他にもやりてー検査項目があったが、まあ今出来るのはこんなもんだな。そんじゃ検査スタート」ポチッ

最原「他にもやりたい検査項目って?」

入間「健康検査の為とはいえ、テメーに言ったらまたクソキレそうだからぜってー言えねー…」

最原「……唾液の検査とか?」

入間「それ歯科じゃねーか!てか唾液検査でキレんのかよ!?」

百田「検査にどれくらいかかんだ?」

入間「5分で出るハズだ。5分間このまんまな」

王馬「…なんか思ったより凄く地味だね」

入間「どんなの想像してたんだよ…」

王馬「もう1つ持ってこようとしたっていう発明品が凄いVRらしいから、こっちもなんかもっとSFっぽい感じになるのかなって思ってた」


383 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:14:33.12HxrXllI50 (7/24)

百田「VRの発明品?面白そうじゃねーか。何で持ってこなかったんだよ」

入間「な!?面白そうだよな!?オレ様としても是非テメーらに体験してほしかったんだよ!でもなー、東条のヤツに止められちまったんだよ!」

百田「東条が止めたなら、なんか理由があったんだろうな」

最原「あんなの入間さん以外GO出さないよ」

入間「クソカルト女はオレ様のVRを支持してくれてるぞ。CGの製作も協力してくれたぜ」

最原「…そうなんだ」

入間「ところで、テメーらはベッドの下にエロ本置かねーならどこに置くんだ?」

最原「なんで話題急に戻したの?」

入間「オメーだってさっき急に話題戻しただろーが」

王馬「この家の人間は誰もエロ本なんて持ってないよ!本当だよ!」

百田「テメーが言うとどんなことでも嘘っぽく聞こえるから余計なことは言うんじゃねぇ王馬」


384 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:16:38.49HxrXllI50 (8/24)

最原「…まあ、誰も持ってないと思うけどね。見かけたことないし…」

入間「そんなん使ってるところを誰かに見られるわけにもいかねーから、1人の時に見てるから見かけたことがねーだけだろ。つーかその様子だと、みんなでAV上映会とかもやんなそうだな」

最原「やるわけないだろ…。入間さん、男所帯の生活にどんなイメージ持ってるの…」

入間「言ったらまたキレ原がキレ散らかしそうだから言わねー」

最原「キミが無遠慮に言っている分の下ネタと、僕に遠慮して言わない部分の下ネタの差がわからないよ…。何その使い分け……」

入間「…あ!?今とんでもねぇことに気がついた!」

最原「十中八九ろくでもない事だよね?ねえまだ5分経ってない?早く検査終わらないかな…」

王馬「流石にまだ5分は経ってないよ」

最原「だよね…。入間さん、お願いだから解斗くんに変な下ネタ聞かさないでくれるかな…」

百田「ガキ扱いかよ!?いや別に入間の下ネタなんざ聞きたいとかは思わねーけど…」

入間「テメーはあれかよ、アドブロックかよ」

最原「そうだね、入間さんは有害広告みたいな感じだし」


385 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:19:08.35HxrXllI50 (9/24)

入間「つーか何で誰もオレ様が気がついたとんでもねぇことに食いつかねーのか不思議だぜ」

最原「どうせろくでもない事なのはわかりきってることだから、誰も触れないんだよ。もっと有益な話をしようか。解斗くん、僕らは13時頃にお昼を食べるんだけど、キミは何時頃に食べたいとかある?風邪だし、またお粥系のものがいいと思うんだけど…」

百田「朝から肉で重かったから、まだ当分は飯食う気分じゃねーな…」

最原「もう、王馬くんが豚足なんて入れるから…」

王馬「んもー、終一ちゃんが豚足なんて買ってくるから」

最原「解斗くん、どっちが悪いと思う?」

百田「いや両方だろ。わざわざ王馬の嫌いなもん買ってくる終一も、風邪引いたオレにわざわざ豚足食わせて処理させる王馬も両方悪いだろ。本当ならどっちかって言うと王馬の方が悪いに比重置きたかったけど意外とうまかったから少し許してどっこいだな。体調が普通の時に食いたかったぜ」

王馬「オレの部下になってくれたら、ご飯作ってあげないこともないよー?」

百田「じゃあ今後一切食うことは無さそうだな」

王馬「一切ってことは無いんじゃないかな。また豚足見かけたら作ってあげないこともないよ」

最原「もう絶対買わないどこう…」

入間「アドブロック原、テメー豚足を買わないように王馬に誘導されてっぞ」


386 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:20:57.71HxrXllI50 (10/24)

入間「つーかオレ様を挟んでオレ様を無視しながら会話してんじゃねーぞ!会話の仲間に入れてよぉ…」

最原「解斗くん、次は僕が美味しいお粥を作るからね!」

入間「ガン無視ぃ……」

百田「…下ネタ言わねーって言ったらいいんじゃねーか?」

入間「オレ様から下ネタを取ったら、テメーらパンピー共にはオレ様は美人すぎて話しかけられねーだろ。気軽に話しかけられるように、こっちはわざわざレベルと落としてやってんだぞ」

最原「僕は別に入間さんと気軽に話し合うような仲になりたいとは思わないし、それで酷い下ネタと蔑称を話さなくなるなら会話のレベルを上げてもらっても全然構わないよ」

百田「つーか会話のレベル落とさなくてもいいぜ」

入間「宇宙飛行士の才能持ちの余裕並感かよクソッ!あえて滅茶苦茶専門的な話してやろうか!?あぁ?」

最原「あ、入間さんそろそろ5分になるよ」スマホチェック

入間「お、マジか」

王馬「診断結果ってどんな風にわかるの?」

入間「時間になったらここのモニタに表示されるぜ、ドイツ語で。そのうち診断結果を印刷出来るようにしようと思ってるけど現状ではプリント機能はつけてねぇ。そのくらい後からすぐ付けられるし」


387 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:23:26.36HxrXllI50 (11/24)

入間「ちなみにオレ様はドイツ語全くわかんねーから、一々スマホで翻訳してるぜ」

最原「えっ…、読めないのになんでドイツ語で結果出るようにしたの?」

入間「だって医者はカルテをドイツ語で書くって言うじゃんか。だからそれに習ってみたんだよ」

王馬「そもそもこれお医者さんに診てもらわなくても診察出来るようにする発明品なんだよね?家庭用ってことなら結果はドイツ語じゃなくて日本語や、せめて英語表示の方がいいんじゃない?」

入間「でも結果がドイツ語でばーって出てきた方が、なんかかっこいいだろ!」

王馬「まあわかる」

最原「わかるんだ…」

王馬「かっこよさって大事じゃん?ボールペンだってドイツ語で言ったらクーゲルシュライバーって滅茶苦茶かっこよくなるし」

最原「ボールペンって言った方が早いじゃないか。というか何でそんな単語を覚えてるんだよキミは」

百田「クーゲルシュライバーなんかカッコイイよな。オレはドイツ語は出来ねえけどこれは覚えてるわ」

最原「……うん、こう…、言われてみたら確かにかっこいいかも。クーデレシュラスコバー」

王馬「クーゲルシュライバーね」


388 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:25:35.78HxrXllI50 (12/24)

入間「おっ、出たぜ結果。えーっと、翻訳サイト翻訳サイト……」スマホポチポチ

王馬「オレが翻訳してあげよっか。えっとね……恋の病だってさ!」モニタ覗き込み

百田「は!?」

最原「相手とかわかる?」

王馬「お花屋さんの女の子に一目惚れだって」

最原「へえ、どこの?」

百田「いやどう考えても王馬の嘘に決まってんだろ!なんで食いついてんだよ!?」

入間「恋の病とかそんな面白みもなく普通に風邪だな、翻訳結果」ポチポチ

百田「あったり前だろ!?そんなメルヘンチックな病気で発熱してたまるかってんだ!」

王馬「何キョドってんの?え、もしかして本当に好きな人いるわけ?」

入間「はは〜ん?さてはオメー、本当はオレ様のことが好きだったんだな?」

百田「いや、それはねーから」


389 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:27:55.44HxrXllI50 (13/24)

王馬「絶っっ対誰にも言わないから、オレだけにちょっと教えてくれない?」

百田「この中で1番テメーが信用ならねーってのに何言ってやがんだ!?つーかだからそんなヤツいねーって!」

最原「じゃあ僕にだけ教えてくれないかな?誰にも言わないから」

百田「いやそれもぜってー無理」

最原「助手の僕にも言えないんだ…」

百田「いや…、だからいねーんだって…」

入間「じゃあオレ様に…」

百田「だから好きなヤツなんざいねーつってんだろ!?何でテメーらそんなに食いついてきてんだよ!?中学生か!!」

天海「何騒いでるんすか?ダメっすよ」ガチャッ

百田「丁度いいとこに来たな蘭太郎!こいつら回収してってくれよ」

王馬「百田ちゃんが好きな人いるみたいなんだけど、口を割らないんだよ」

天海「なるほど。じゃあ誰にも言わないんで、俺だけに聞かせてもらえないっすか?」

百田「テメーもか」


390 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:30:14.47HxrXllI50 (14/24)

天海「いや、俺はそこの3人と違って本気で応援してあげたいと思ってるんで」

百田「いねーんだって、そんなヤツ。こいつらが勝手にはしゃいでるだけで」

天海「なんだ、そうだったんすね。あ、入間さん、発明品のテストってやつは終わったっすか?」

入間「ああ、終わったぜ」発明品を仕舞う

天海「じゃあみんな部屋を出て行くっすよ。今はここ、病室なんすからね」

王馬「はーい」スタスタ

最原「解斗くん、もし誰か好きな人が出来たら真っ先に僕に教えてね」

百田「応援してくれんのか?」

最原「うん、相手がキミに相応しければ。それじゃあお大事にね」スタスタ

百田「…おう」


391 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:33:26.96HxrXllI50 (15/24)

入間「オレ様にも教えてくれたら、そいつが過去何人とヤッてきたのか測定する発明品貸してやんよ」スタスタ

天海「それはまた最低な発明品っすね…」

百田「はー…、やっと出てってくれたな。あいつらまとめて相手にすんのは疲れるぜ」

天海「まあ皆さんキャラが濃いっすからね」ドアパタン

天海「…ところで、本当の所はどうなんすか?」ススス…

百田「テメーも好きだな」

天海「すみません、でも気になることはとことん探求したい性分なんで。ほら俺一応冒険家っすから、色々首を突っ込んでみたくなるというか」

百田「まあ蘭太郎ならいいか、その代わりなんかあった時は頼むぜ。おら耳貸せ」

天海「なんかって何っすか?恐いっすね…」耳寄せ


392 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:35:29.10HxrXllI50 (16/24)

ーリビングー


入間『おい聞こえるか?』小声

最原『ダメだ…、全然聞こえない…』小声

王馬『寝てて腕時計してないんだから盗聴出来るわけないじゃん』小声

入間『時計は部屋ん中にあるんだから、ワンチャン聞こえるかもだろーが』

最原『やっぱり好きな人いるんじゃないか…。ていうかなんで助手の僕に言えなくて天海くんには言えるんだろう…』

王馬『だってキミ相手刺しそうじゃん』

最原『刺しはしないよ…。僕ってそんなに恐そうなイメージある?』

王馬『ある』

最原『ショックなんだけど…。もしかして解斗くんも僕にそんなイメージ持ってたりするのかな…』

入間『かもな』

最原「ねえ東条さん、僕って人を刺しそうなくらい人相悪いかな?」

東条「え?」デザート作り中

王馬「人相の問題じゃないよ。確かにキミは吊り目だし根暗っぽいオーラ出てるけど、そういう問題じゃないんだよ」


393 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:37:36.25HxrXllI50 (17/24)

天海「ん?皆さんどうしたんすか?」ガチャッ

最原「天海くん、解斗くん誰が好きって言ってたの?」

王馬「ストレートに訊いちゃうのかー…」

天海「盗み聞きしたんすか?感心しないっすね…。というかそんなこと教えられないっすよ」

最原「教えて蘭太郎お兄ちゃん」

天海「ん”んっ…、……ダメっす。というか、俺を都合良く使いたい時だけお兄ちゃん呼びするんじゃないっすよ。普段から呼んでくださいっす」

最原「普段から呼ぶから教えて」

天海「……ダメっす、彼と約束したんで」

最原「チッ」

天海「こら!舌打ちなんてしちゃダメっすよ!」

最原「舌打ちじゃないよ、ただリップ音が鳴っちゃっただけだから」

天海「そうだったんすね。勘違いして怒っちゃってすみませんでした」

入間「オレ様にはガッツリ舌打ちに聞こえたぞ」

最原「入間さんには耳鼻科を薦めるよ」


394 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:39:49.38HxrXllI50 (18/24)

最原「じゃあヒントだけ教えてくれないかな?」

天海「ダメっす」

最原「じゃあ質問1つだけさせて。イエス・ノーで答えられるヤツだから」

天海「答えないっすよ」

最原「その人、僕が知ってる人?」

天海「さぁ、どうでしょうね」フイッ

最原「…………うん、まあいいや。自力で調べるから」

天海「恋愛くらい自由にやらせてあげましょうよ」

最原「その人がとんでもない人だったらどうするんだよ。解斗くんの恋人になるなら東条さんくらいのスペックの人じゃないと僕は認めないから」

天海「ハードルめちゃくちゃ高いっすね…」

王馬「高すぎてほとんどの人が超えられはしないけど、くぐれちゃうね」

入間「テメーはトサカ頭の姑かよ。てかそのやる気をもう少しオレ様の恋人探しの方にも割けねーか?」

最原「他の人ならもう少し協力してあげたいっていう気持ちは出ると思うんだけど、入間さんだからもう無理かな…」

入間「逆贔屓はやめろよ!」

最原「じゃあ日頃の態度を改めてね」


395 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:42:05.62HxrXllI50 (19/24)

入間「オレ様がこれ以上聖人になっちまったら全国の入間ファンが押しかけて大変なことになっちまうだろ!」

最原「入間さんにファンなんて居るわけないだろ…」

入間「いや、居るぞ!証拠見せてやるからちょっと待ってろ!」スマホポチポチ

入間「ほら見ろ!ネット掲示板のオレ様のファンが集うスレッドだ!」スマホ見せ

最原「えっ!?なにこれ…。……ダンガンロンパの登場人物のファンが書き込んでるのか…。こんな書き込みする人居るんだね…、気持ち悪いな…」

入間「確かに多少きめぇけどまあ基本オレ様のことを褒めてる書き込みばかりだからな、気分悪くはねーぜ」

最原「……入間さんをドラえ●ん扱いして欲しがってる人ばかりだね…。あとは外見しか褒められてないね」

入間「それな…。こんなところの書き込みくらい、結婚したいとかいうヤツが1人くらい居てもいいと思うんだけど1回ヤりたいとか、そんなんとドラえ●ん扱いばっかなんだよ…」

最原「いや、あの番組の視聴者から求婚されても嫌でしょ?」

入間「うんにゃ場合によってはアリだな。その場合、逆探知してぜってー突き止めてやっから、そこから色々調べ尽くしてやる。んで割とまともな人間だったら押しかけてやる」

最原「入間さん必死過ぎて…」


396 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:45:11.90HxrXllI50 (20/24)

入間「ちなみにオレ様とテメーは、第53回目のダンガンロンパで番組ファンが結婚したくないキャラ非公式ランキング男女1位だぞ」

最原「そんな情報いらないよ。ていうか相当失礼なランキングだなそれ」

王馬「オレも掲示板で色々見たんだけど、キミはキャラとして尖ってるからキャラ人気は割とあるみたいだよ。でも結婚したくないどころか、友達になりたいランキングもワースト1位だったけど」

最原「なんでキミまでそんなものチェックしてるんだよ」

王馬「随分前ににエゴサしてたらその辺に行き着いたから、好奇心で色々見てみたんだよねー。…いやー、見なきゃ良かったよ」

天海「何を見たんすか…」

王馬「闇かな」

天海「闇……」

入間「オレ様53回目の参加者全員分のファンスレッドチェックしたけど、本人がヤベー奴ほどそこに書き込むファンもヤベー奴が多い印象だったな」

最原「じゃあ東条さん辺りのファンが1番まともな人が多いのかな」

入間「まあな。でも女参加者のファンの書き込みは基本、『ヤりてぇ』とかそんなんが多いけどな」

最原「キミよくそんな書き込み全員分の読めたね」

王馬「この人元々正気度が低いから逆にあんまダメージにならないんじゃない?」

入間「誰がSAN値0だよ」

王馬「ゼロとは言ってないんだけど」


397 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:49:07.34HxrXllI50 (21/24)

最原「そんなこと聞いたら絶対見たくないなこれ…。解斗くんのスレッドには何て書かれてるのかとか気になるけど…」

入間「テメーのファンはリョナラーが多い感じだったぜ。オメーみたいな生意気な奴はボコったりいじめ倒したいんだと」

最原「えっ、こわっ…。ファンのくせにいじめたいとか意味がわからないな…。…ていうか訊いてないことをわざわざ教えてくれなくていいし、解斗くん関係ないじゃないか。いや言わなくていいけど」

入間「宇宙バカは確か…、病気があの後どうなったのか気にして心配する声が多かったな」

最原「普通にファンっぽい書き込みだ…。流石解斗くんのファンだね」

入間「まあどのスレッドも53回目のダンガンロンパが終了してから何ヶ月も経ってるから、もう滅多に書き込みなんざされてねーけどな。学園脱出して携帯手に入れてこれ見つけてから毎日チェックしてただけに、ちょっと寂しいもんだな」

最原「なんでこんなもの毎日チェックしてたんだよ…。…でもまあ、ダンガンロンパが風化してきてるのがわかってちょっと安心かな。ねっ、天海くん」

天海「…………えっ?ああ、すみません、もう1回言ってもらえないっすか?ちょっと聞いてなかったもんで…」スマホ持ち

最原「……天海くん、顔色悪いよ?」

王馬「エゴサしてたみたいだね」覗き込み


398 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:51:08.59HxrXllI50 (22/24)

天海「すみません…、今の話聞いてたら自殺行為だと思いつつも、自分がどう思われてたのかつい気になって……」

東条「…確かにこれは…、酷いわね…」スマホポチ…ポチ…

最原「東条さんまで……」

東条「……とりあえず、女子全員に防犯ブザーでも持たせましょうか…」ハァ…

入間「今まで平気だったんだから大丈夫だし今更だろ。こいつらは書き込むだけで、たとえ街中でオレ様達を見かけても実行する根性なんてねーネット弁慶共だろうし」

東条「そうだと良いのだけれど…」

最原「持たせても良いと思うけど、急に持たせたら不審がると思うから何か適当な理由をつけてね」

王馬「この自分達のファンの心ない書き込み見せれば一発で納得してくれるでしょ」

最原「いや、こんなの女子に見せちゃダメだろ常識的に考えて」

王馬「でも警戒心持ってくれるようになるよ?」

最原「いやいや…、不安がってどこにも出かけられなくなる人が出たらどうするんだよ…。女子は勿論、他の男子の前でもこの話絶対しちゃダメだからね王馬くんと入間さん」

入間「そもそもオレ様は、オレ様にもちゃんとファンは居るんだぞ!ってことを見せつける為にこの掲示板を見せたからわざわざ他人に教えるなんて面倒くせーマネはしねーよ」


399 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:53:31.44HxrXllI50 (23/24)

最原「……入間さんは、こんなファンでも居た方が嬉しいの?」

入間「あったりまえだろ!外見であれ才能であれ、オレ様をイイと思ってる奴らだからな!」

最原「ああ、そう…」

東条「きっと普段私達から褒められることがないから、入間さんはこんな人達の存在も良いものだと思ってしまっているのね…。これはもっと普段から褒めてあげるべきかしらね…」

王馬「でも褒めるところほとんど無いじゃん」

天海「とりあえず、発明品を作る度に凄いと褒めてあげれば良いんじゃないっすかね」

最原「えっちな物だったり、くだらない発明品でも褒めるの?」

天海「まあ、褒めないよりは…」

王馬「褒めたらつけ上がるから、どうせそれはそれでろくでもないことになるよ」

入間「どうでもいいけどテメーら、そういうのは普通オレ様の前でする話じゃねーよな?いや、どうでもよくねーけどさ」

天海「あれ、気づきました?いやー、流石っすね入間さん」

入間「これくらい気づくに決まってんだろ!パンピーの場合は知らねーけど、オレ様は大天才だからな!!」

王馬「すっごーい!さっすがドラえ●んじゃーん!」

入間「おらおら!もっと褒めやがれ!!」

東条「些細なことを雑に褒めても、なんだか大丈夫そうね」

最原「入間さんって傷つきやすい割には案外生きやすそうだね…」


400 ◆k6xhNpU36A2018/05/28(月) 00:55:12.34HxrXllI50 (24/24)

本日終了です、ありがとうございました
マザーモノクマ組再集結的なリクエスト消化でした
これでリクエストを全て消化したハズなので本編に戻ってようやくクライマックスに入ります(以前も書きましたがハグリクエストは最後辺りに消化予定です)


401以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/05/28(月) 07:59:09.43cAjnrbEO0 (1/1)


終わるとなると寂しいな


402 ◆k6xhNpU36A2018/06/28(木) 11:33:21.08pe2RtysJ0 (1/1)

すみません落ちそうなので1回保守書き込みさせていただきます
数日以内に最後の更新が出来ると思います
見てくださっている方はどうか最後まで宜しくお願い致します


403以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/06/29(金) 10:13:36.16qkbwCPGU0 (1/1)

あーついにかぁ…
寂しいけど応援してます!!


404以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/06/30(土) 12:02:56.73LFcEdXWA0 (1/1)

楽しみにしてる


405 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 21:31:21.58Lxo9EgIA0 (1/61)

投下再開します
今回で終了です!


>>401
乙ありです
惜しんでもらえるのは嬉しいです

>>403
そう言ってもらえて励みになりました、ありがとうございました!

>>404
ありがとうございます!


406 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 21:32:38.01Lxo9EgIA0 (2/61)

ーーー

ー本屋ー


最原(うーん…、在庫検索した時は1冊あるって出てたのに、やっぱり何度見ても見当たらないな……)

天海「終一君、どうっすか?欲しい本見つかったっすか?」スタスタ

最原「ううん。丁度誰かに持って行かれちゃったのか、見当たらないんだよね…」

天海「あー…、それは残念だったっすね」

最原「まあいいよ。ちょっと中読んでから買うか決めようと思ってたけど、通販で買うことにするよ」

最原(……あれ?棚の向こうに居る人、さっきからこっち見てる?…ひょっとしてここの棚が見たいのかな…)

最原「気になってた物は見つからなかったけど、折角大きな本屋に来たから他にも見ていいかな?」

天海「勿論いいっすよ。じゃあ俺も他の所見てるんで、満足したら連絡くださいっす」

最原「なんなら先に他のお店に行ってていいよ。天海くんは服が見たいんだよね?」

天海「俺も本は好きなんで大丈夫っすよ。それじゃあまた」手ヒラヒラ

最原(じゃあ僕もあの人の邪魔にならないように、他の棚を見ようかな…)スタスタ


407 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 21:33:48.21Lxo9EgIA0 (3/61)

ーーー


最原(……なかなか面白そうだし、これ買おうかな…)パラパラ

最原(あっ、このページ折れてる…。他に在庫は……無さそうだな…)

最原(仕方ない、メモだけしてネットで買おう…。流石に新本なのに折れたページのある本なんて欲しくないし)スマホポチポチ

最原(…って、天海くんに最後に会ってから2時間も経ってる…。これ以上時間かけるのは流石に申し訳ないし、連絡取ってお店移動しようかな)ポチポチ



ーーー


最原「天海くんごめんね、時間かかっちゃって」タッタッ

天海「大丈夫っすよ。雑誌読んでるのも楽しかったんで」

最原(……ん?あの人、さっきもこっち見てたよな…?…まあ同じ本屋の中だし、同じ人見かけるのもあり得ると言えばあり得るけど……)

天海「何か買うんすか?」

最原「あ、いや、ううん。特に買わないかな。最初に探してた本の他にも良さそうな本があったんだけど、折れたページがあったから…、また今度買うことにするよ」

天海「今日は運がないっすね…」

最原「いいよ。そもそもビニールのかかってない本なんて何人が触ったかわかったもんじゃないし、綺麗な本を別のところで買うから。そんなことよりお店移動しようか」

天海「はい。じゃあ行くっすよー」スタスタ


408 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 21:35:24.47Lxo9EgIA0 (4/61)

ー道ー


最原「何か欲しい服があるの?」スタスタ

天海「いやそういう訳じゃないんすけど、そろそろ夏服準備しないとなと思って。ほら俺ら半袖とか一着も持ってないじゃないっすか」スタスタ

最原「夏服って…、まだ気が早くないかな?」

天海「そんなことないっすよ。店頭にはもう夏物もありますし、それに最近の日本って異常気象で急に暑い日が来たり寒い日が来たりするじゃないっすか。薄着も持ってた方が絶対いいっすよ。キミも何着か買ったらどうっすか?」

最原「うーん…。じゃあまあ、何か良さそうなのがあったら買うよ」

天海「……えーっと…、あのファッションビルはどこだったっすかね…。…すみません、ちょっと調べるっす」スマホポチポチ

最原「うん」なんとなく周囲見渡す

最原(……!?あの人、さっきも本屋で僕達を見てた人だよな…。またこっち見てるけど…、……これはもしかしなくてもストーカーなんじゃないかな…。そもそも大きな本屋の中の違うコーナーで同じ人に見られてること自体あんまりないことだし…)

最原(あの人は女性のようだし、天海くんのストーカーとか?でも普通にあの番組の視聴者って可能性もあるよな…。普通って言うのもおかしいけども…)

最原(…天海くんはまだ気づいてない感じだな……)

天海「道わかったっすよ。あっちっすね」スタスタ

最原「ねえ天海くん…」

天海「ん?どうしたんすか?」


409 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 21:37:38.71Lxo9EgIA0 (5/61)

最原(……まだどちらか判断出来ないし、それによってちょっと態度も変えなきゃいけないし、天海くんと別行動してみてちょっと絞ろうかな…。と言っても、視聴者でも天海くんの方に行く可能性もあるけど…、まあ、やってみるか…。もし僕の方を引き続きストーカーしてたらほぼ100%視聴者ってことだし、適当に怒鳴ってさっさと追い払おう…)

最原「……僕実はさっきからちょっと気分が悪いから、ちょっとそこの公園で休んでていいかな…?」

天海「えっ!?大丈夫っすか!?」

最原「うん、少し休めば大丈夫だよ。だから天海くん先に行ってていいよ。本屋で散々待たせちゃったし…」

天海「いや、気分の悪い人を置いて行けないっすよ!」

最原「あー…、じゃあ飲み物とか買ってきてくれないかな?」

天海「飲み物っすね。この公園に自販機は……無さそうっすね…」

最原「行きに見かけたコンビニで…」

天海「そういえばコンビニあったっすね。飲み物は何がいいっすか?」

最原「じゃあ適当にお茶とか……」

天海「お茶っすね、わかりました。じゃあすぐ買ってくるんであそこのベンチで待っててほしいっす。なんかあったらすぐ連絡ください」

最原「…えっと、本当にちょっとだけだから気分悪いのは。だからそんな深刻そうにしなくていいし、急がなくていいからね」

天海「なるはやで用意するんで」タッタッタッ

最原「人の話聞いて」


410 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 21:39:26.95Lxo9EgIA0 (6/61)

最原(走って行ってしまった…。……まあいいか。僕達からあのストーカーまでまあまあ距離があったから、会話は聞こえてないだろうから天海くんがまたここに戻ってくるかなんてのはわからないだろうし、もし天海くんが好きなストーカーだったら天海くんを追いかけて行くか、諦めてどこか別の所に行くよね)スタスタ

最原(どこかに行っちゃった場合は取り逃がしたことになるけど、まあ、再犯するようならその時どうにかすればいいかな…)ベンチ座り

最原(…………って思ってたんだけど、杞憂だったようでストーカー公園に入ってきちゃったよ…。にしても追跡下手だなこの人…。わざとじゃないかっていうくらい……)

最原(十中八九興味本位な視聴者だろうな…。公園とは言えここは都会だし人もまあまあ居るからあんまり怒鳴りにくいけど、舐められない程度に威嚇するか……)ツカツカ

最原「…お、おい!お前!」

腐川?「ひゃああっ!?な、なによ!急に怒鳴るんじゃないわよ!て言うか、あたしに何か用なの…?」

最原「お前さっきから僕達のことをつけていたよな?」

腐川?「は?じ、自意識過剰なんじゃないの…。文学少女が本屋に居て何が悪いのよ……」

最原「……本当にストーカーじゃないの?」ジトーッ

腐川?「違うって言ってるでしょ!まだ何もしてない人間を疑う探偵なんてフィクションだけで充分よ!」

最原「なんで僕が探偵だって知ってるんだよ!やっぱりあの番組の視聴者なんじゃないか!」

腐川?「あんな最低で最高なエンターテイメント番組なんてあたし、知らないわよ!?」

最原「視聴者なことを隠す気あるのか無いのかどっちなんだよ」

腐川?「…まあ、そうね。時間も無いことだし茶番はこの辺にしておいてあげるわ…」


411 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 21:40:52.06Lxo9EgIA0 (7/61)

腐川?「んふふっ…。あんたをからかうと面白いってネットに書かれてたから、ついからかっちゃったわ」

最原「クソッ…、ホントろくなこと書かれてないな……。からかえてもう満足しただろ。ほら、あっち行けよ!次視界に入ったら本気で怒るからな!」

腐川?「ふーん…、あたしを逃して本当にいいの…?」

最原「もうお前を視界に入れたくもないから、頼むから早くどこかに行けよ!」

腐川?「あたし、白銀つむぎよ」

最原「……は?」

腐川?「…へ……へっぷし!」

ジェノ?「じゃんじゃじゃーん!今明かされる衝撃の新事実ゥ!半日あんたらをストーキングしていた相手はなんと!あの因縁のコロシアイ学園生活の首謀者なのでしたー!」

最原「か、からかうのも大概にしろよ!誰がそんなの信じるか!」

ジェノ?「まあ、しゅうちんがそう思いたくなる気持ちもわかるけどねー。じゃあこうしたら信じる?」ウィッグ外す

白銀「じゃーん、私だよ♡」

最原「!!?」


412 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 21:42:18.07Lxo9EgIA0 (8/61)

最原「小松……」

白銀「今日は腐川さんの気分だったから腐川さんのコスプレしてみたんだよねー。あ、腐川さんって知ってるかな?ダンガンロンパ無印のキャラクターなんだけど…」

最原「……お前は行方をくらましてただろ…。なんで今さら…わざわざ目の前に現れた…?」

白銀「訊きたいことは山程あるだろうし、捕まえてから訊きだしたらいいんじゃないかな?あ、ひょっとして天海くんが戻って来るまでの時間稼ぎでもしてるの?」ウィッグ装着

最原「…………」

ジェノコス「じゃあ、あんたがモタモタしてる間に逃げちゃおっかなー?っと」スタスタ

最原「ま、待て!」ダッ

ジェノコス「…ってフェイントに見せかけて攻撃…じゃなくて、逆に捕まえてやるわ!」ダキッ

最原「うわぁっ!?」

ジェノコス「はいケツポケットスマホ族~。…ラッキー、旧機種じゃん」スマホ盗って離れる

最原「え?わっ…か、返せよ!!」

ジェノコス「あ、返して欲しいの?そんじゃねー……はーい、取ってこーい!」ポイッ噴水ポチャンッ

最原「!!!!???」


413 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 21:43:42.05Lxo9EgIA0 (9/61)

最原「ちょっ……」噴水から拾い上げる

ジェノコス「電源入る?」

最原(……電源が勝手に切れてるけど、まだこの状態だと壊れたとも言い切れないんだよな…。確か、完全に乾かしてから電源をつけると復活するって言うし、今ここで電源を点けない方がいいかもしれないな……。…バックアップ最後にいつしたっけ…。ああクソッ、型落ちしてる安いのを買うんじゃなくてちゃんとした防水携帯にするんだった!)

ジェノコス「壊れた?ねえねえ」

最原「…なんでこんなことするんだよ!」

ジェノコス「えー、別にただの嫌がらせだけど?」

最原「こんな嫌がらせをやる為だけに僕の前に現れたのか!?…その浅はかな行動を後悔させてやるからな!」タッタッタッ

ジェノコス「なになに?アタシを捕まえる気?じゃあほら、捕まえてごらんなさーい!ゲラゲラゲラッ!」ダダダダダッ

最原「速っ!?くそっ!オタクの癖に!!」タッタッタッ

ジェノコス「『オタクだから』とかそういう偏見良くないわよー?オタクにもアクティブでフットワークが軽くて体力のあるオタクは大勢いるんだからさー」ダダダダッ

最原「いくら足が速かろうが女が男の体力に勝てると思うなよ!絶対捕まえてやるからな!!」タッタッタッ


414 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 21:45:15.56Lxo9EgIA0 (10/61)

ーーー


天海(……お茶買ってきたんすけど、終一君居ないっすね…)キョロキョロ

天海(もっと気分が悪くなってトイレに行ったとかっすかね?…………誰も居ないっすね…)

天海(何かあったら連絡するように言ったのに……)スマホポチポチ

天海(……電話も繋がらないっすね…)

天海「…あー、えっとすみません。ちょっといいっすか?」

女1「えっ!な、なんですか?///」

女2「わっヤバイ、イケメンじゃん///」

天海「……実は今人を探してまして、髪が黒くてショートカットで…黒尽くめの服装をしたこれくらいの身長の細身の男の子を見なかったっすかね?この公園に居たと思うんすけど…、連れなんすけど居なくなってしまって……」

女1「…あー…。その人かはわかりませんけど、そういう黒い人ならなんかさっき、そこの噴水の辺りでセーラー服着た女の子とモメてたみたいで、言い合いなった後2人そのままどこかに行っちゃいましたよ」

女2「なんか騒いでたからちょっと目立ってたよねー。まあたまにいるはしゃいでる若者達かな?と思ってスルーしたけど」

天海「セーラー服の女の子…?」


415 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 21:47:04.66Lxo9EgIA0 (11/61)

女1「あ、でも本当にその人がお連れさんかはわかりませんよ」

天海「そうかもしれないっすけど、一応その人達が向かった方向を教えてもらってもいいっすかね?連れと連絡がつかないもんで、とりあえずその人を探しに行きたいと思うんで…」

女2「えーっと、あっちの方に行ってましたよー。探しに行っても、あの人達走ってたから見つからないかもですけど…」

女1「ここで待ち合わせてたなら、ここで待ってたらそのうち戻ってくるんじゃないですか?」

女2「お話しましょうよー!」

天海「ありがとうございます。でもじっとしてられない性質なんでちょっと探してくるっす」

女2「あ!じゃあ私達まだしばらくここに居るんで、その人がまた公園に戻ってきたら教えてあげるからライン交換しましょー!」

天海「いいんすか?じゃあお願いします」スマホ取り出し

女1「じゃああたしもー…」

天海「え?情報教えてくれるだけなら1人だけで大丈夫っすよね?」

女1「ぐぬぬ…」


416 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 21:50:04.12Lxo9EgIA0 (12/61)

ーアイス屋前ー


赤松「いやー、ちょっと並んじゃったけどついに買えたね!今話題のインスタ映えアイス!!現物はやっぱり可愛いな~!」パシャッ

春川「アイスも可愛いけど赤松も可愛いよ」

赤松「春川さんすぐそういう恥ずかしいこと言っちゃうんだから…。私なんて口説いたって仕方ないよ?」

春川「可愛いから可愛いって言っただけだよ。それよりどこで食べる?この辺で立って食べる?」

赤松「あっちの方に公園があるから、そっちで座ってゆっくり食べよ!」

春川「わかった」

赤松「あ、溶けちゃう前に一緒に写メ撮ろうよ!」スマホ構え

春川「赤松インスタやってるの?アカウント作ってフォローするから教えてよ」ピース

赤松「ううん。別にSNSとか何もやってないんだけど、ただの記念写メだよ」カシャッ

赤松「もう1回撮るね」カシャッ

赤松「……うん、オッケー!後で写真送っとくね!」


417 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 21:51:58.84Lxo9EgIA0 (13/61)

春川「これ既にちょっと溶け始めてきたよ」

赤松「あ、ホントだ。早く移動して食べよっか。……あれっ?」

春川「どうしたの?」

赤松「いや…、うーん…。今そこの道をそっちの方に最原くんが走り抜けていった気がしたんだけど…」

春川「最原が?」タッタッタッ…クルッ

春川「……あの黒い奴、確かに最原に見えなくもないね。何してるんだろ。…曲がった」

赤松「最原くんの前にセーラー服の女の子が走り抜けて行ったから、その女の子を追いかけてるように見えなくもなかったんだけど……」タッタッタッ

春川「最原が女を……。……赤松、気になるの?」スマホポチポチ

赤松「うん、ちょっと。最原くんが無意味に走るとは思えないし、何かあったのかなって…」

春川「…電話しても繋がらないね…。あれが最原だとしたらまあ今は手が離せないだろうし当たり前か。赤松がそんなに気になるって言うなら、あいつを追いかけて最原だったなら事情を訊いてこようか?」

赤松「えっでも…」

春川「大丈夫、この程度の距離私なら追いつけるから。走ってる間に駄目になっちゃうだろうしアイスあげるよ」つアイス

赤松「えっ、あっ…」受け取る


418 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 21:54:11.05Lxo9EgIA0 (14/61)

春川「それじゃあちょっと行ってくる」ヒュンッ

赤松「走るのめちゃくちゃ速っ!!?」

赤松「……ああ、行っちゃった…。どうしよう、折角並んでこれ買ったのに…」

天海「あれっ?赤松さん……アイス食べに来たんすか?」タッタッタッ

赤松「天海くん!?どうしたの、そんなに走って…」

天海「いや、終一君と出かけてたんすけど、実ははぐれてしまって…。連絡もつかないし、彼っぽい人が誰かと言い争いになって追いかけてたって話を聞いたもんで、今探しまわってるんすよ…」

赤松「言い争いに…?…多分最原くんだと思うんだけど、さっきそこの道をあっちの方向に走って行ったよ!」

天海「本当っすか!?ありがとうございます!じゃあ俺も…」

赤松「あ、ちょっと待って!これあげる!」つアイス

天海「え?」受け取る

赤松「実は私も春川さんとこのアイス食べに来たんだけど、これ買い終わったら丁度最原くんを見かけて…、それで私が気になっちゃったから春川さんが今追いかけてくれてるんだよね…」

天海「ああ、これ春川さんの分っすか。てっきり赤松さんが2つ食べるのかと…」

赤松「私はそんなに大食いじゃないよ!」プンプン

天海「すみません…。でもいっぱい食べる女の子って可愛くて俺は良いと思うっすよ」

赤松「天海くん、社交辞令でもそういうこと絶対女の子に言っちゃダメだからね!もし本気に捉えた子が居たら可哀想だよ!責任取れるの!?」

天海「なんで怒られるんすかね?」


419 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 21:56:07.68Lxo9EgIA0 (15/61)

赤松「…最原くんには今連絡がつかないみたいだけど、春川さんがすぐ追いかけて行ったから春川さんに連絡すれば多分最原くんの居場所も分かるよ。あとアイス溶けちゃうから天海くんも遠慮せず食べてね。勿体無いから」アイスペロペロ

天海「春川さんは運動神経が良いから、見失うことは無いでしょうね。走ってちょっと暑かったんでアイス有り難くいただくっす」アイスペロペロモグモグ

赤松「春川さん、追いつけたかな…?電話…は走ってるのに鳴ったら迷惑かもしれないからメッセージだけ送っとこう…」モグモグ

天海「春川さんが行ってるんで何があっても大丈夫とは思うっすけど、やっぱり心配なんで俺も追いかけてくるっす。アイスご馳走様でした」タッタッタッ

赤松「あ、待って!私も行くよ!もしかしたら私の見間違いかもしれないし、見間違いで2人を走らせたら悪いからせめて私も走るよ!」タッタッタッ



ーーー


ジェノコス「おーにさーんこーちらー!手の鳴る方へー…って、鬼はアタシか!殺人鬼キャラ的な意味で!ゲラゲラゲラッ!」ダダダダダッ

最原(!雑居ビルの中に入った…。避難用の階段とかを使って巻いて逃げる気か、どこかに籠城する気か…?)タッタッタッ

最原(エレベーターは無いか…、クソッ、階段か…。流石にキツくなってきたな…)ゼーハー…

ジェノコス「めっちゃ息切れてんじゃーん、大丈夫ー?そんなんで本当にアタシを捕まえられるのー?」ダダダダダッ

最原「…う、…うるさいっ…!」ゼーハー


420 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:00:00.73Lxo9EgIA0 (16/61)

最原(今何階だ…?めちゃくちゃ登るな……)ゼーゼーハーハー…

ジェノコス「喰らえ!シザーアタック!」シュバッ!

最原「!!?」

最原(は、ハサミが僕の顔をかすめたぞ…。…僕の背後の壁にハサミが刺さってる……)ドキドキ…

ジェノコス「この隙に引き離すっ!」ダダダッガチャッバタンッ!

最原(どこかの部屋に入ったな…)

最原「ここまで来て……ひるまないからな!」タッタッタッ

最原「ここか!?」バンッ!

ジェノコス「おー、大正解~。つっても階段登ってすぐの部屋に入ったからまあ、そうなるな」

最原「も、もう逃げられないぞ!この部屋の出入口はこのドアしか無いみたいだからな…」ドアバタンッ

ジェノコス「窓とかならあるけどねー。まあ流石のアタシも6階からは飛べないけど」スタスタ


421 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:02:46.51Lxo9EgIA0 (17/61)

ジェノコス「いやー、それにしても大分お疲れみたいじゃん?ちょっと横になって休んでいったら?」

最原「お前を捕まえてからゆっくり休むことにするよ」距離詰め

ジェノコス「やーん!イケメンに押し倒されちゃうー!萌え……はしないわな。アタシ夢女じゃねーし。あ、勿論白夜様は別だけどー!」キャッ

最原(…何を言っているのかさっぱりわからないけど、さっさと捕まえよう…)

ジェノコス「てかさー、アンタさっきからアタシのことを『捕まえる』とか言いまくってるけど、具体的にどうするわけ?何?ずっと押し倒すの?やだー、はーずーかーしーいー!」

最原(…そういえば、縛る物が何も無いな…。いや……)

最原「お前のその制服のタイで腕を縛って……足はこの僕の上着で縛るから問題ないよ。その後は仲間を呼んで、お前を完全に捕まえてやるからな!」ビシッ!

ジェノコス「携帯壊れてんのにどうやって仲間呼ぶんだよゲラゲラゲラゲラッ!急で仕方ないとは言え色々ノープランすぎてなんか可愛いんですけどー!」

最原「お、お前を縛ってこの部屋に放置してその間に仲間を呼びに行くんだよ!」

ジェノコス「そんなガバガバプランだと、どんなにキツく縛られても放置されてる間に余裕で逃げきれる自信あるわー。だってさー…」指パッチン


422 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:04:44.37Lxo9EgIA0 (18/61)

ジェノコス「アタシの仲間、ずっとこのビルにスタンバらせてたんだよねー」最原の後ろ指さし

最原「えっ、仲間…!?」振り返り

ジェノコス「なーんてな!」後ろからタックル

最原「うわああ!?」ドテッ

ジェノコス「いやー、油断しすぎっしょ!なんで距離詰めてたのにアタシに背を向けるのかね?アンタほんと抜けてるわよねー。抜けてる男子…、割と萌えるじゃない」ギリギリギリ…

最原「痛い痛い痛い!腕痛い!!」ジタバタ

ジェノコス「たまに痛めつけられるサドキャラって愛おしいわよねー。アタシそういうの大好物な…のっ!」背中ゲシッ!

最原「い”っ…!?」

ジェノコス「……あー、ちょっとスッキリしたかな。数ヶ月の間、ずーっとアンタのこと痛めつけてやりたいって思ってたからさ…。ねー、どこまで痛めつけられると思う?」

ジェノコス「正解は…ハイ!死ぬまでー!やっぱり萌える男子は殺されてなんぼだから、仕方ないわよねー?」

最原「…ここでなぶり殺しにする為に僕をおびき寄せたのか…?」

ジェノコス「え?ここで?なぶり殺し?……いやいやいや…、そんな絶望的にツマラナイ殺し方するわけないっしょ?」


423 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:07:08.20Lxo9EgIA0 (19/61)

最原「どうあれ殺すんだろ!?お前みたいな奴でも女だから怪我はさせないようになるべく穏便に捕まえてやろうと思ってたけど…、正当防衛だからもう滅茶苦茶に抵抗してやるからな!」起き上がろうとする

ジェノコス「大人しくしてろっての!アンタも無駄に怪我したくないっしょ?」頭踏みっ

最原「どうせ殺す癖に…!」

ジェノコス「殺すには殺すけど、こんなところで地味~にぶっ殺してもアタシも誰も面白くないじゃない?アンタはアタシの新番組で華々しく死にさらして、みんなを楽しませるんだからなッ!」

最原「ば、番組…?チームダンガンロンパはもう事実上解散したハズじゃ…」

ジェノコス「だーかーらー、『アタシの新番組』だっつってんだろ!チーダンはもう関係ねーんだよ!チーダンでの経験を活かしてアタシがトップの組織で、アタシがダンガンロンパよりイカしてるデスゲーム番組をやるっつってんだ!!」

ジェノコス「その番組でテメーはロンパ視聴者の客寄せ&見せしめ枠として華々しくぶっ殺してやる予定だから覚悟しとけよ!?」

ジェノコス「と、言うわけでぇ…、あんまり最初からボコボコの状態で出演してそっから死んでもみんなあんまり湧く感情も無いだろうから、あんまりケガとかさせたくないんだよねー。だから大人しくしといてくれる?大人しくしてくれたら今無駄に痛い思いしなくて済むし多少寿命が伸びるわよ?」

最原「そんなこと言われて大人しくしてるわけないだろ!クソッ…!」足をどけようとする

ジェノコス「やめときなってー。抵抗するとヒールに体重かけるわよー。頭にヒールは痛いっしょ?」グリグリ

最原「い”っ…うぅ…っ!」


424 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:10:47.17Lxo9EgIA0 (20/61)

ジェノコス「……んー…、にしても遅いわねー。マジでこれ以上は痛めつけたくないからさっさと捕まえちゃいたいんだけど……」

最原「…?」

ガチャッ

ジェノコス「もー、おっせーなー。すぐ来いって打ち合わせで散々…」

春川「最原から離れて」ブンッ

ジェノコス「!!?」キンッ

春川「離れて」ガッ

ジェノコス「チッ!」サッ

最原(ドアが開いた音がしたと思ったら春川さんがこの女にハサミを投げつけて、それが弾き返されると持っていたモップでこいつを薙ぎ払うように退けてくれたおかげで、僕はやっとあいつから開放された…)

最原「うっ…、春川さんがなんでここに…?」起き上がる

春川「アイスを食べてたらたまたま……いや、食べてない…。せっかくの赤松とのデートを邪魔された…。絶対許さないからね白銀……!」ギリッ

最原「…?後でわかりやすく説明してね…」


425 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:15:08.51Lxo9EgIA0 (21/61)

春川「ともかく、あんたの部下は来ないよ白銀。私が全員始末したから」

ジェノコス「えっ、殺したの?」

春川「いや、殺してはないけど。あいつらにはまだ訊くこともあるかもしれないから、とりあえず最低限聞き出して後は黙らせただけ」

最原「やっぱり部下が居たのか…」

春川「この下の階に到着した時廊下に武装した男が複数人居たから、とりあえず絞め上げたらあんたの部下でびっくりしたよ」

ジェノコス「とりあえずで武装した男共を締め上げるとかほんとアンタ恐ろしい女ね」

春川「やられる前にやるのは基本だよ」

ジェノコス「アンタどこの修羅の街で生きてんのよ」スマホ取り出し

春川「フンッ!」モップブンッ!

ジェノコス「くっ…!?」スマホ弾き飛ばされる

春川「別の仲間に連絡しようとしてるなら無駄だよ。そっちは東条が向かってるから、時期そっちも制圧されるよ」

ジェノコス「ぐぬぬ…!あいつらベラベラ喋りすぎだっつーの!どこまで喋ってんだ!?」

最原「えっと…?」


426 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:17:01.71Lxo9EgIA0 (22/61)

春川「あんたが白銀からどこまで話を聞いているのかは知らないから端折りながら一通り説明するけど、こいつは新しいデスゲーム番組を開催する為にチームダンガンロンパを出てから密かに新しい組織を立ち上げ、その組織が作る新番組の客寄せパンダにする為に最後のダンガンロンパで目立ったかつ、個人的恨みの強いあんたを誘い出して誘拐しようとしたらしいよ」

春川「それで、もしあんたが抵抗したり番組に出演したくないからってここで自殺でもしようものなら、別動隊に今百田をつけさせてるから、それを使ってあんたを脅す気だったんだって。そのままあんたが逃げるなり死んだりしたら予備として百田を客寄せパンダにする気だったらしいけど」

最原「はぁ!!???なんで解斗くんを巻き込むんだよ!!」

ジェノコス「そんなのアンタに一番ダメージを与えられるからに決まってるじゃなーい!例えアンタが逃げおおせたとしても百田が無残にぶっ殺されるところを見たら大ダメージっしょ?」

最原「流石に一発殴っていい?」

春川「私があいつを制圧してからね。それまで最原は私の後ろに隠れてて」

最原「いや、2対1でいった方がいいんじゃない?僕も協力するよ」

春川「普通に邪魔だから引っ込んでて」

最原「ううっ…、はい……」春川の後ろに移動

春川「さて…。設定とは言え私は暗殺の才能を持っていて、その実力は本物。勿論、学園を卒業した後もトレーニングは欠かしてないよ。そんな私にコスプレイヤーごときが勝てるとでも思っているの?怪我する前に降参した方が身のためだよ」モップ構え


427 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:19:25.93Lxo9EgIA0 (23/61)

ジェノコス「アタシのコスプレは 完・全・再・現!見てくれを真似するばっかりじゃねーからな!超高校級の殺人鬼の実力、見せてやらぁ!!」ハサミシャキーンッ

春川「そう。…怪我しないとわかんないみたいだね!!」ダッ

ジェノコス「でやーっ!!」ハサミ投擲x2

春川「こんなものっ!」モップで弾く

ジェノコス「だったら!」直接斬りかかる

春川「ふんっ!」弾いたハサミを空中キャッチして投げ返す

ジェノコス「チィッ!?」キンッ

春川「……超高校級の殺人鬼の実力ってこんなものなの?」

ジェノコス「言っただろ!完全再現だってな!テメーが女だからイマイチ本気出せねーんだよ!!このジェノサイダー翔は萌える男子専門の殺人鬼だかんな!」

春川「言い訳がましいね」

ジェノコス「いやマジだから!ちょっとロンパ無印プレイしてキャラ確かめてこいや!」

春川「ただのゲーム時代のダンガンロンパにリアルフィクションとしてのダンガンロンパの罪はないけど、流石に一生やる気が起きないから無理な相談だね」


428 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:21:55.77Lxo9EgIA0 (24/61)

ジェノコス「ですよねー。でも食わず嫌いって良くないわよ?読んでみたら意外とこのCPもイケるじゃん…とかあるっしょ?たまに」

春川「…何の話?」

最原「キャラになりきりすぎて、まともな会話が出来ないのはちょっと…」

ジェノコス「カーーッ!これだからパンピーは!機会があったらアンタらまとめて乙女ロード連れてって染め上げてやんよ!そんな機会なんてねーだろうけど!」

最原「乙女…何?」

春川「悪いけど東京?の通りの名前なんて竹下通りしか私知らないよ。そもそも通りの名前なんて興味ないし」

ジェノコス「真面目か!そして田舎者か!」

最原「ふえっくしゅ!」

ジェノコス「緊張感持てよ!戦闘中だぞテメー!!……だけど、不覚にもくしゃみの仕方にちょっと萌えたわ」

最原「さっきまでずっと冷たい床に押し付けられてたから…」ズビッ

ジェノコス「はー……くそかわ。よーし、ぶっ殺すわ」ハサミブンッ!

春川「させないよ」キンッ


429 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:23:06.51Lxo9EgIA0 (25/61)

春川「…今の所あんたの攻撃は完封出来てるけど…、超高校級の殺人鬼の完全再現のコスプレって言ってもやっぱりこの程度の実力なんだね。結局、外見と喋り方を模倣してるだけって感じなの?」

ジェノコス「はん!言ってくれるじゃねーの」

春川「あんたの武器はそのハサミだけで、直接斬りかかるか投擲するかしか攻撃方法が無いんじゃないの?」

ジェノコス「アタシの武器がハサミだけだって?確かにこれはマイフェイバリットウェポンだけど~…」

春川「あんたの攻撃はもう見切った。次はこっちから仕掛けさせてもらうよ!」ダッ

ジェノコス「おっと!?」ハサミでモップ受け止め

春川「ふんっ!」腹に回し蹴り

ジェノコス「がっ…!?…ぐっ…、やるじゃない!」膝をつく

春川「観念しなよ。まだ抵抗するって言うなら、このトイレから持ってきたモップを顔面に押し付けるから」ズイッ

ジェノコス「うわそれめっちゃメンタル攻撃じゃん、ヤッベー…、暗殺者マジえげつねー…」


430 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:24:52.97Lxo9EgIA0 (26/61)

ジェノコス「…せいっ!」バチバチッ

春川「!?脚にスタンガン……!?」ヨロッ…

ジェノコス「とうっ!」ローキック

春川「くっ…!」バタッ

最原「は、春川さん!?」

最原(邪魔だからって言われたけど、助けないと…!…くっ、何か……)

最原「…く、くらえっ!」自分のスマホポイッ

ジェノコス「おっ!くれるのー?サンキュー」キャッチ

最原「!!?」

ジェノコス「キャッチアンドリリースってねー!」窓の外ポイッ……ガシャンッ!

最原「ああああああ!!!!???」窓に駆け寄る

ジェノコス「ここ6階だし流石にぶっ壊れたっしょ?あ、下に人居た?大丈夫?」


431 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:28:26.22Lxo9EgIA0 (27/61)

最原「こ……、このぉおおお!!」拳ブンッ

ジェノコス「なになに?キャットファイトでもするっての?」パシッ

最原(普通に受け止められた…!?)

ジェノコス「はい、にゃーん!」腹パン

最原「かはっ…!?うぅっ……」腹抑え

ジェノコス「……あーあ。他の連中がやられちゃったことは想定外だけど、まあ宿敵最原とついでに春川をゲットだぜ!したからまあいっかー…」

春川「誰を、ゲットしただって?」首絞め

ジェノコス「…何……だと……!?って言ってる場合じゃ……ぅぐっ…………ぁ……」コテッ

春川「…………はぁ…、終わったね」

最原「……し、死んだの?」

春川「気絶しただけだよ。今のうちに縛り上げよう」

最原(そう言うと春川さんは自分の履いていたニーハイを脱いで、それで奴の手足を拘束した)


432 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:30:23.68Lxo9EgIA0 (28/61)

春川「…悪かったね、最原」

最原「え?」

春川「あいつの武器がハサミだけだと思って油断しちゃったから遅れを取っちゃったからさ、そのせいであんたがまた殴られてたじゃん」

最原「ううん、僕の方こそ…。僕がそもそもあいつにまんまとおびき寄せられなければ、春川さんを怪我させることもなかったのに…」

春川「でもあんたが追いかけたから今まで行方をくらませてた白銀を捕まえられたんだし、お手柄じゃん」

最原「……僕1人で捕まえられるって慢心してたんだよね…」

春川「確かにそれは慢心だけど、私は過程なんて気にしないよ。それに私の怪我なんて大したことないし…。あんたの方がボロボロみたいだし、後で一応東条か医者に診てもらいなよ」

最原「うん…。…あ、そうだ、東条さん!えっと、解斗くんの方に行ってるんだよね?2人は大丈夫かな!?」

春川「待って、今確認する。……うわっ、赤松から凄い通知来てる…。マナーモードしてたから気づかなかったけど…」

最原「赤松さんから?」

春川「うん、デートしてた時に抜けてきちゃったから心配かけちゃってるみたい」

最原「…それ本当にデートなの?ただ2人で出かけてただけじゃないの?赤松さんは絶対デートとか思ってないと思うけど」

春川「そこ、そんなに引っかかるところ?命の恩人の言葉選びに対して何そんなに突っかかってきてんのクソヤローめ殺されたいの?」

最原「えっ、何急にキレてるの?恐っ」


433 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:32:02.90Lxo9EgIA0 (29/61)

春川「とりあえず今いるところを赤松に教えて…、…あっ。赤松今天海と一緒に居るんだってさ。天海があんたのこと随分心配してるらしいよ」

最原「…ああ…、そういえば今日は天海くんと一緒に出かけてたんだったな…。なんか色々あってすっかり忘れてたけど…」

春川「後で謝っておきなよ」

最原「そんなことより、東条さん達の方はどう?大丈夫そう?」

春川「……うん、大丈夫みたい。こっちも無事白銀他数名を捕まえたことを連絡しておくよ」

最原「無事で良かった……」

春川「ところであんた、スマホは?」

最原「ああ、えっと、今手元になくて……、さっき外に投げ捨てられちゃって……。上から見た感じだとよくわからなかったけど、多分大破してるんだ……」

春川「ご愁傷様。データのバックアップはちゃんと取ってるの?」

最原「機種変の予定はまだなかったから、ちゃんとは取って無くて…」

春川「まあいつどうなるかなんてわからないしね…。これからは月に1回はバックアップ取ったら?」

最原「うん、そうするよ…」


434 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:33:05.20Lxo9EgIA0 (30/61)

ーーー


タッタッタッタッ…

赤松「春川さん!最原くん!大丈夫!?」ドアバーンッ!

春川「赤松!…うん、私は大丈夫だよ」

赤松「事情は春川さんからのメッセージであらかた聞いたよ。えっと、あの人が白銀さんなんだね…」

春川「そう。ちなみにあっちの部屋にもこいつの部下が数人転がってるよ。気絶させて拘束はしたけど、もしかして目が覚めてるかもしれないから赤松は近づかないでね。危ないかもしれないから」

赤松「うん、わかったよ。それで、これからどうするの?」

最原「こいつらがまたチームダンガンロンパみたいな組織を作ったらしいから、その居所と関係者を聞き出す必要があるね。今度こそ徹底的に潰して、もうあんな番組作らせないようにしないと…」

春川「ここにいつまでも居ると、白銀と関係のないただのビルの関係者が来るかもしれないし活動しづらいから、目隠しをして武器を保管してる倉庫まで車を用意して連れて行こう。そこで私が尋問なりなんなりして全部訊きだしてあげる」

最原「……武器、倉庫借りてそこに置いてるんだね…」

春川「…………いつ何があるかわからないからね」

最原「最低限だけ残して中古で売り払ったって…」

春川「定期的に手入れしに行ってるから大丈夫だよ。いつでも使える」

最原「いやそういう問題じゃ…、まあいいけど、バレないようにね?」

春川「抜かりはないよ」b


435 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:45:16.54Lxo9EgIA0 (31/61)

春川「ところで天海はなんかずっとムッとしてるけど、どうしたの?」

赤松「えーっと、さっきからずっとこんな感じで…」

最原「えっと…、天海くん?どうしたの…?」

天海「…………とりあえず、俺になんか言うことあるっすよね?」

最原「言うこと?……あっ、えっと、急にどこか行っちゃってごめんね。でもあの女にスマホを噴水に投げられて、電源が落ちちゃって連絡が出来なかったんだ…」

天海「それは災難だったっすね。でもなんで1人でのこのこ白銀さんに着いて行ったんすか?普通に考えて危ないっすよね?」

最原「それはあいつが逃げたから…。今まで行方不明だったあの女が目の前に現れたなら、取り逃すわけにはいかないでしょ?」

天海「追いかけた結果、そんなにズタボロにされてるじゃないっすか」

最原「なんだよ!僕が女にボコボコにされてるからって馬鹿にしてるのか!?結果として捕まえられたんだからいいだろ!別に僕が怪我したって天海くんには関係ないじゃないか!なのになんでこんな責められる様な言い方されないといけないんだよ!?」

天海「他人に心配かけておいてその態度はなんっすか!?俺がどれだけ心配してたと思うんすか!ていうか普通、こんな危険人物に会っちゃったなら、俺が帰ってくるまで待つっすよね!?連絡手段も立たれたっていうのに何してるんすか!」

最原「キミが帰ってくるまで悠長に待ってたら逃しちゃうだろ!折角の捕まえるチャンスなのに!!」

天海「春川さんがたまたま追いかけてくれたから良かったものの、彼女が来なかったらどうなってたと思ってるんすか!軽率すぎるんすよ行動が!」

赤松「えぇっ!?なんで急に喧嘩しちゃうの!?2人ともお、落ち着いて!」オロオロ


436 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:48:26.02Lxo9EgIA0 (32/61)

天海「……そもそもキミが気分が悪いとか言ったせいっすよね?あれ本当に気分が悪かったんすか?」

最原「今は凄く気分が悪いよ」

天海「今じゃないっす。公園に行く時っす」

最原「気分は特に悪くなかったけど…、あいつにストーキングされてるのに気づいたからだけど、まさかあいつが小松だとは思わなかったから…。僕をつけてくるなんてどうせダンガンロンパの番組視聴者だと思って、注意して追い返そうとしたんだよ」

最原「ストーキングに気づいたのは僕だけだったから、わざわざ天海くんの目の前で視聴者を怒鳴りつけて天海くんの気分を悪くさせるのも悪いと思ったから、善意で引き離したんだよ。悪い?」

天海「悪いっす。それならそうで、キミ元々人見知り凄いんすから尚の事俺が居た方が良かったっすよね?それに視聴者相手だったとしても、怒鳴られたからって暴力を受ける可能性もあるんすから危ないっすよ」

最原「その時は正当防衛で攻撃し返すよ!僕だって大人しく殴られるだけじゃないんだからね!」

天海「…そういう喧嘩っ早い思考、解斗君リスペクトっすか?人には向き不向きがあるんでやめましょう。キミに喧嘩は向いてないっす。現に女性にボコボコにされたじゃないっすか」

最原「なんなんだよ!じゃあどうしろって言うんだよ!」


437 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:50:06.21Lxo9EgIA0 (33/61)

天海「……昔のキミはもっと冷静で、慎重だったっすよ」

最原「昔の僕なんて、僕自身知らないのに知った口聞かないでよ!」

天海「そうっすね、俺達の正しい昔の記憶はあの学園生活が始まってからっすね。それまではチームダンガンロンパに植え付けられた記憶しか無いっすから…」

最原「だったら…」

天海「でも俺はあの学園を卒業したメンバーの中で一番昔のキミを知ってるっすよ。一応あの学園で最初に相棒やらせてもらってたんで」

天海「昔のキミはもっと慎重で、嘘も全然得意そうじゃない人だったっす。素性も知らない俺のことを首謀者の関係者かもしれないと疑いながらも、協力しないとやっていけないから…って感じで、俺にもわかるぎこちない態度で接してきたっす」

天海「周りの人の影響を受けるのはいいっすけど、キミは周りの人間の悪い所ばっかり影響受けちゃってるっすよ。解斗君のように短絡的で喧嘩っ早い思考になって、小吉君みたいに平気に嘘つくようになって、春川さんのように依存的になって…」

春川「悪口の中に急に私を入れないでよ。私あんたに何かした?今だって空気読んで黙ってたんだけど」

天海「すみません、つい…」

赤松「春川さん、何か依存してる物があるの?」

春川「うん、まあ……そう、赤松はわからないんだ」

赤松「ごめんね、私ピアノバカだから…」

春川「大丈夫、そんな赤松も可愛くて好きだよ」


438以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/05(木) 22:51:26.43ViMx1Ze0o (1/1)

百パーセント天海が正しいわ
主人公補正で春川が来なかったら死んでたし


439 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:52:35.43Lxo9EgIA0 (34/61)

最原「……こんなところで急にキミに人格否定されるとは思わなかったよ…」

天海「すみません、でも心配になって…」

最原「余計なお世話だよ、僕子供じゃないんだから…」

天海「…あー、えっと……」

最原「……でも、言われてみれば確かにみんなからそういう影響を受けたのかもしれないね…。解斗君の、他人に思ったところをズバズバ言えちゃうところに憧れていたし、王馬くんが楽しそうに嘘ついている様を見て、嘘を利用するのもアリだなと思ったし、それまで孤立していた春川さんが赤松さんと仲良くなって楽しそうにしているのを見てちょっと羨ましくなって、みんなのいいところを無意識に悪く影響を受けちゃったのかもしれないね…」

天海「えっと、みんなの影響を受けたキミが別に駄目と言っているわけじゃないんすよ?ただもう少し昔のキミみたいに、行動する前に少し立ち止まって冷静になって物事を考えて欲しいってだけっす。みんなの影響を受けちゃうこと自体は、みんなを仲間だと思ってるみたいでとってもいいと思うっす!できればもうちょっとポジティブな影響を受けてもらいたいっすけど」

天海「…ただ今回は本当に俺滅茶苦茶心配だったんで、キミが勢い任せに行動したから他人に心配をかけてしまったってことだけは心に留めて欲しいっす」

最原「じゃあキミの心配性なところも影響受けちゃったら、丁度良くなるかもしれないね。別行動する前の、ちょっと気分が悪いって言った時からキミ凄い心配してたから…」

天海「それくらい心配性じゃなくて当たり前じゃないっすか?キミだって一緒に出かけてる他の人が気分が悪いって言ったら心配するっすよね?」

最原「うーん…………人によるかな。王馬くんは嘘っぽいし、キーボくんなら入間さんが居ないと僕にはどうしようもないから心配したところで仕方のないことだしそもそも人じゃなくてロボットだし、真宮寺くんはどうでもいいし、入間さんもなんか…」

天海「……キミが冷静に考えた結果がその答えならまあ、良しとするっす」

赤松「良くはないんじゃないかな…?一応誰が相手でも心配はした方がいいと思うよ…」


440 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:54:56.52Lxo9EgIA0 (35/61)

天海「その調子で、例えば真宮寺君と話をする時とかもちょっと冷静に考えてから対応してあげてくださいっす。キミ今は思考停止してただ拒否反応示してるだけなんで…」

最原「あの人は本当に無理ごめんトラウマでなるべく視界にも入れたくないでも視界に入れないとどこに居るか確認できないから恐い」

天海「うーん、思考停止…。まあ急にすぐ色々良くはならないっすよね。とりあえずはそれで大丈夫っす」

赤松「いや、大丈夫じゃないよね?一緒に生活してるのにただ思考停止して拒否するっていうのも…」

天海「終一君と真宮寺君には、赤松さんのよく知らない因縁があるんでその辺は勘弁してあげてください」

赤松「えっと、確か最原くんは真宮寺くんに殺されかけたんだよね?でもそれは真宮寺くんが外の世界に出たくてたまらなかったからって聞いたから、割と同情できる理由だと思うし、そろそろ許してあげても…」

天海「終一君がその事件で当時腰抜かして泣いちゃったくらいの出来事だったんで、相当なトラウマだと思うんでこういう態度でも許してあげて下さいっす」

赤松「えっ、そうなんだ…。ごめんね、事情をよく知りもしないのにこんなこと言って…」

最原「天海くん…人の恥ずかしい過去を普通にバラさないで…」

春川「あんた今回は最初1人でボコられてたのに泣かなかったし腰抜かさなかったね。成長したじゃん」

天海「そうなんすね!終一君、成長したっすね!お兄ちゃんが頭なでなでしてあげるっすよ!」スッ

最原「やめろ!子供扱いするな!」バシッ


441 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:56:40.68Lxo9EgIA0 (36/61)

春川「…天海達の喧嘩も丸く収まったことだし赤松、レンタカー借りてきてこのビルに横付けしてくれない?私は念のために白銀達を見張ってるからさ」

赤松「うん、わかったよ!すぐ行ってくるね!」

春川「荷物は白銀と合わせて5体だから、それが入る量の車で宜しく」

最原「僕は何か手伝えることはある?」

春川「死体…じゃなかった。人間を包めるサイズの布をどこか手芸屋で買ってきてくれないかな。ビルから車に移す間に他人に見られないとも限らないし」

最原「うん、わかったよ」

春川「天海は最原と一緒に行って。私は1人で平気だから。最原は今スマホが壊れてるみたいだから、いざという時に連絡がつかないと困るからさ」

天海「そういえばキミのスマホ、壊れちゃったんすよね…。こんな状態じゃ、もう駄目そうっすね」最原のスマホ取り出し

最原「あっ、拾ってたんだ」

天海「このビルの前に見覚えのあるスマホケースを付けたスマホが落ちてたもんで…。出すタイミングが無くて出し忘れてたっすけど、一応回収はしてたっす」


442 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 22:59:20.95Lxo9EgIA0 (37/61)

最原「データだけでも生きてないかな…。解斗くんの画像とかボイスとか色々入れてたのに…」

天海「画像はともかくボイスってどんなんっすか?」

最原「別に普通に、挨拶とか…?解斗くん成分が不足したら聴いてたんだよね…」

天海「はあ、そうっすか。また新しい携帯で録音したらいいんじゃないっすか?」

最原「でも前と全く同じ喋り方をすることはないから…」

天海「どんだけ気に入ってる挨拶だったんすか」

春川「なるほど、録音か…。それ真似させてもらうよ」

最原「お好きにどうぞ」

天海「そういえばこれ、買ってきたお茶っす。どうぞ」つ茶

最原「そういえばそんなのも頼んでたね…。ありがとう…」受け取り

天海「よしっ!じゃあとりあえず、さっさと布買ってきて後で携帯も買い換えにに行かないと行けないっすね」

最原「そうだね、今度は防水携帯を買うよ…。確か今使ってるのの最新機種が…防水?だか耐水だからしいからそれ買おうかな…」

天海「子供携帯にしましょう」

最原「……ん?」

天海「これからは子供携帯がいいっすよ」

最原「聞き間違いじゃなかった……」


443 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:01:41.71Lxo9EgIA0 (38/61)

最原「な、なんで…?僕子供じゃないんだけど…」

天海「子供じゃなくても子供携帯持ってる人は居るっすよ。徘徊癖のある老人とか。子供向けの割引が使えないだけで、子供携帯は契約は大人でもできるんで」

最原「僕は子供じゃないけど、徘徊癖のある老人でもないぞ!?」

天海「子供携帯は常に位置を把握できるGPS機能付きだし、どういう道を通ったかとかのルート確認もできるし、防犯ブザー機能がついてるし、防犯ブザーを使うと登録してある親の携帯に使用場所の通知が行くそうっすよ!便利っす!確か携帯3台くらいまで親機として登録できるんで、俺と東条さんと春川さんの携帯辺りを登録するっすね」

最原「GPS管理しようとしないで!?」

天海「でも終一君、また今回みたいにすぐどっか行っちゃいそうだし心配っす」

最原「それにしても…、普通のスマホみたいに使えないのは不便だし…」

天海「今は普通のスマホっぽい子供携帯もあるんで大丈夫っすよ!」

最原「えーっと…、あっ、もしかしたら今回みたいにスマホを壊される可能性もあるし!」

天海「確かにそれはちょっと不安っすね…。防水子供携帯はあるっすけど、その辺に携帯を放り捨てられたりする可能性もあるっすもんね…」

天海「あっ!じゃあアレがいいんじゃないっすかね?猫用の首輪!あれも迷子防止のGPSがついてるのがあるんすよ!」

最原「子供からペットに成り下がった!?」ガーンッ


444 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:03:40.57Lxo9EgIA0 (39/61)

春川「確かに首輪ならアクセサリーと思われて外そうとか思われないだろうし、いいんじゃないの?」

最原「春川さん他人事だと思って…、適当に天海くんに同意しないでよ!」

春川「でも適当に落とし所つけないと、あんたこのままじゃ子供携帯になるよ?」

最原「この年にもなって子供携帯とか嫌だけど首輪も嫌だよ!?」

赤松「えーっと…、あっ!でも最原くんっていつも首元が隠れた服ばっかり着てるし首輪つけても目立たないと思うよ!」

最原「そういう問題じゃないよ…。なんのプレイだよって感じになるでしょ」

天海「別に付ける場所は手首でも足首でもいいんすよ?外れなければ」

最原「そういう問題でもないよ…。大体なんで僕だけ居場所見張られないといけないんだよ……」

天海「他の人は一緒に出かけていて、黙って勝手にどこかに行ったりしないっすから、今のところは。それにキミは対人トラブルが多いんで、お兄ちゃん的に心配なんすよ」

最原「僕もう大人だから放っといてほしいな」

天海「俺が以前妹の話をしたと思うんすけど、覚えてるっすか?」

最原「えっ、何?突然…。…えっと、大勢の妹さんが行方不明になったって話だったっけ?」


445 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:05:09.21Lxo9EgIA0 (40/61)

天海「そうっす。俺のせいで妹達は失踪してしまったんすよ。キミが真宮寺くんがトラウマなように、俺にとっては一緒に出かけてる誰かが居なくなってしまうっていうのが、居なくなっていった妹を連想してしまって……物凄く恐いんすよ」

最原「でも学園以前の記憶はチームダンガンロンパが作った設定であって、事実ではないよね?だったらそんなにトラウマに感じることもないんじゃないかな」

天海「キミも植え付けられた過去があるなら解ってもらえると思うっすけど、事実でないと言われてもあれは、実際に体験したかのようなリアルな記憶じゃないっすか?ドラマや映画とかのいち展開を見てトラウマになる人も居るんすから、あんなリアルな悪い記憶、トラウマにならない方が凄いと思うんすけど」

天海「……まあそんなわけで、キミからしたら大したことじゃないかもしれないっすけど、『一緒に出かけてる誰かが俺の預かり知らぬ所へ居なくなる』ことは俺のトラウマを引き起こされて…、ホント駄目なんすよ…」

最原「……えっと、なんか、心配かけた上にトラウマえぐったみたいで本当にごめん…」

天海「本当に申し訳ないと思っているなら、GPS管理されることを受け入れてくださいっす」

最原「いや流石にそれはちょっと…。……えっとほら、今回は黙ってどこかへ行ったことは初犯だからそのことを考慮して許して欲しいなって…」

天海「……わかりました。でも次俺に黙ってどこかへ行ってしまったら、有無を言わさず徘徊老人扱い始めるんで覚悟しておいてくださいっす」

最原「徘徊老人扱いって……」

天海「脱走癖のある家猫扱いの方が良かったっすか?」

最原「いや、なんか……もう、どっちでもいいです…」

赤松(天海くんとお出かけする時は気をつけないといけないなぁ…)


446 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:08:21.97Lxo9EgIA0 (41/61)

春川「じゃあそろそろ徘徊老人最原と保護者天海は布買いに行ってくれない?大きくて透けなければ色柄材質は何でもいいからさ」

最原「なんで春川さんまで僕を徘徊老人扱いするのさ!?」

天海「というか終一君、怪我とか大丈夫っすか?なんならキミはここで春川さんと待っていて、俺だけ手芸屋に行ってもいいんすよ?」

最原「まあちょっとは痛いし胃も気持ち悪いけど許容だから大丈夫だよ。それに5人分の人を包める布ってなると布が大きくて重いだろうし、1人で持つより2人で分けて持った方がいいと思うよ」

天海「そうっすか?それじゃあ、痛みとかが酷くなったりしたらすぐ薬局行くか病院探すんで言って下さいっす。それと髪ボサボサなってるっすよ」手櫛する

最原「あ、うん。ありがとう…」

天海「それじゃあ行くっすよ!手芸屋の道わかるっすか?スマホで地図出したんで、俺のスマホ使っていいんで俺の前を歩いて下さいっす」

最原「?天海くんのスマホなんだし、天海くんが地図見ながら前歩いていいんだよ?」

天海「俺がスマホ見ながら先を歩いてる間に、またキミがどっか行っちゃったらどうするんすか。連絡も取れないのに」

最原「さっきしないって言ったのに、結局僕を徘徊老人扱いしてるじゃないか…」

天海「すみません。さっきの今なんで、まだちょっと心にゆとりが出来なくて…」


447 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:11:51.11Lxo9EgIA0 (42/61)

春川「……私が天海の立場なら目で見張るんじゃなくて手を繋ぐかな。あとついでに百均で長めの結束バンドも買ってきて。白銀の拘束を付け替えるから」

天海「なるほど、手っすか」

最原「いやいや……」

春川「じゃあリード代わりに服の裾でも掴んだりとか」

最原「リードって犬じゃないんだからさ…」

天海「リードも目を離しても大丈夫なんでいいっすね」

最原「…天海くん僕のことちゃんと人間に見えてる?なんか不安になってきたんだけど」

天海「一応人間には見えてるっすよ」

最原「なんか引っかかる言い方だね…」

赤松「……そろそろ私車借りてくるね!2人もなるべく早めに布買ってきてね」スタスタ

春川「…あんたらがいつまでも漫才続けるから赤松が呆れて率先して真面目に動いたんだよ」

最原「別に漫才してるわけじゃないし、春川さんも余計なこと言って話題長引かせてるからね」

天海「でも実際こんなことで時間かけても仕方ないっすね。早く行くっすよ終一くん」手グイッ

最原「もう勝手に徘徊しないから、大丈夫だから離して。僕そんな子供でも徘徊癖のある老人でもないから」


448 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:14:14.34Lxo9EgIA0 (43/61)

ーーー

ー男子宅ー


春川「…………先日の白銀達の尋問で引き出せた情報は大体こんな感じかな」

夢野「本当に尋問だけで済んだのか少々疑問じゃな…」

春川「どうやって聞き出したのか詳細を聞きたいの?私は別にいいけど」

夢野「んあー、遠慮しておくわい…」

茶柱「春川さんの情報が本当なら、チームダンガンロンパよりだいぶ小規模な組織ですね。とっとと完全に潰しちゃいましょう!」

東条「私の調べでは、この組織は白銀さんがしばらく連絡不能になった為に既に半壊状態よ。捕まえたメンバー以外の残りの組織の人達には白銀さんのようなクリエイター精神と言うか…、このような番組を是が非にも作りたいといった強い気持ちを持った人間は居なそうだし、思い出しライトで洗脳させた白銀さんに仕事の契約破棄をさせれば組織は簡単に解散させられると思うわ」

キーボ「契約の違約金を添えた方がスムーズに解散させられるでしょうね。もし長期的な仕事として雇ったのなら雇用された側が可哀想ですし…」

東条「そうね。具体的にどのような契約があったのかはわからないけれど、こうも短期間で新しい組織を立ち上げて色々お金を使ったでしょう白銀さんにそこまでの残りの財産があるとも思えないから、仕方ないからそれはこちらで用意しましょう」

星「前にも白銀用の思い出しライトを作ったが、今回の状況に合わせて少し内容を変える必要があるんじゃねえのか?」

入間「そーだな。あの時のライトはまだ手元にあるが、一度チーダンの会社に行って装置借りて作り直すのが一番だろうな。オレ様が内容変更前のライトを元手に自宅でプログラミングし直すことも可能だろうが、専用の装置を作る必要があるから多分会社行って作った方がはえーと思うしな」


449 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:17:10.97Lxo9EgIA0 (44/61)

百田「あのライトを製造する装置がまだあればの話だけどな。会社解体中なんだろ?」

天海「確か、白銀さんの件がまだ片付いていなかったから、何かあった時の為になるべくあの装置をギリギリまで保管しておくように頼んでおいたんで、多分まだ大丈夫だと思うっすよ。処分する際には東条さんの方に連絡が行くようになってた筈ですし」

東条「そういった連絡は受け取ってはいないから大丈夫だと思うわ。入間さん、なるべく早めにチームダンガンロンパの方へ向かって欲しいのだけれど、大丈夫かしら?」

入間「別に予定とかねーし大丈夫だぜ。…にしても移動がマジでめんどくせーなー。装置こっちに持って来れたら良かったんだけどなー。仮に何も使わなかったにしてもオレ様が装置を改造して更にすげえ発明品に変えてやったのに東条がダメ出ししやがって…」

東条「まず現在私達の借りている部屋では狭くて置き場が無いというのと、装置の存在を知った誰かに盗まれてしまう可能性が無いとも言えないわ。セキュリティがなっていない物件だもの」

東条「なにより、改造者の入間さんにその気がなくてもこれだけの強力な洗脳効果のある発明品は使用者に悪用されかねないわ。事が終わったら処分すべきだと思うの」

入間「テメーみてぇな保守的な考えのヤツがいるから科学の進歩がおせーんだぜ?実際思い出しライトの発明品が作られてるってことはどこかに開発者が居るってことなんだから、1基処分したところで大して変わんねーと思うけどな」

王馬「オレも洗脳ライトは使い方によっては楽しいことできると思うんだけどなー。例えば映画の冒頭で洗脳ライトの効果を浴びせて『ああ、こういう悲しい事件がそういうばあったなー』ってなりながら観たら物語に感情移入しやすくなってより映画が楽しめたりとかさ。最後の方でまた洗脳解く効果のライトみたいなのを浴びせたりしたらいいんじゃないかな」

入間「映画だぁ?オレ様ならもっと実用的なことにこのライトの効果を応用するぜ!例えば童貞の奴に非童貞ライトを作って当てたりとかな!そうすりゃそいつは非童貞の自信を得て、あと記憶としては経験があるから実際の女を相手にした時もテンパらずに済むし、童貞側も女側も余裕持ってエロエロ出来て最高だろ?」


450 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:19:38.06Lxo9EgIA0 (45/61)

王馬「…キミいつも下ネタ発想だよね。何事もちんこで考え過ぎなんだけど。折角ある脳味噌ちゃんと使ってあげなよ」

入間「あ?オレ様はチンコなんざついてねーからちゃんと頭使って考えてるぞ」

王馬「じゃあキミの頭の中に詰まってるのって、ひょっとして脳味噌じゃなくてちん…」

茶柱「男死ッ!下ネタはやめてください!!女子の皆さんの耳に汚らわしい言葉をそれ以上聞かせると言うのなら、転子のネオ合気道が炸裂しますからね!」

王馬「オレより入間ちゃん投げた方がいいと思うけど絶対。そもそもあっちから下ネタ振ってきたのにー。ねー、モノタロウ?」

モノタロウ「えーっと……茶柱さん、みんなは書類上は成人済みってことなんだし、オイラは別に下ネタを規制しなくてもいいと思うよー」

茶柱「モノタロウさん…、定期的にメンテナンスをしてくれる入間さんと貴方に1番構ってくれる王馬さんのどちらも敵に回さないような回答をしましたね」

赤松「えーっと……とりあえず、話を聞いた限りだと今回の件は白銀さん用に新たに平和的な思い出しライトを作って浴びせたらもうほぼ終わりなんだよね?」

入間「あとは金があればな」

東条「丁度新居用にと貯めていたお金があるから、とりあえずそれを使えば問題ないわ」

アンジー「アンジーのアトリエ建設の予定が少し遠のいちゃうけど、仕方ないねー。物事には優先順位があるって神さまも言ってるしー」


451 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:22:25.86Lxo9EgIA0 (46/61)

赤松「じゃあもう問題解決したも同然だね!…そういえば白銀さんとのケリがついたってことは、私達やっとチームダンガンロンパのこともちゃんと全部倒せたってことだよね?」

最原「…まあ、チームダンガンロンパの問題に関しては後はあいつを洗脳すれば全部終わりだろうね。新しい組織の方はまだ気を抜けないと思うけど…」

赤松「じゃあチームダンガンロンパやっつけちゃった記念に百田くん、ハグしよ!」

百田「おお、そうだな!」

春川「待って。なんで?」

赤松「だって、元々脱出したらハグする約束してたけど結局その時は出来なかったし、その後はしばらく忙しくってそういう機会がなかったし、そもそもキリが悪かったし…。白銀さん以外のチームダンガンロンパを制圧した時も、白銀さんだけ取り逃がしちゃってお祝いする感じじゃなくて出来なかったからさ、お祝いするなら今じゃないかと思って!」

茶柱「駄目ですよ!男死が女子とハグする時なんてどうせ当てられてる胸のことしか考えてないに決まってますよ!?」

赤松「いやー…、そういうこと言っちゃったらむしろ意識しちゃうと思うんだけど…」

最原「解斗くんはそんな変態じゃないよ。失礼なこと言わないで茶柱さん」

春川「あんたはハグ賛成派なんだ」

最原「賛成派とか否定派とかそんなのじゃないよ。解斗くんが変態じゃないってことをちゃんと理解してもらいたい派だよ」


452 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:24:30.25Lxo9EgIA0 (47/61)

茶柱「そこの男死が変態でない証拠はどこにあるんですか?」

最原「解斗くん、キミの名誉の為に茶柱さんにカメラロールを見せてあげて。いかがわしい画像なんて保存してないだろうから平気でしょ?」

百田「確かに変な画像はねーけどよ…」

茶柱「カメラロールなんて見せられても保存されてるわけありません!今どきの男死はみんなネットでいかがわしい動画や漫画を見ていると聞いていますよ!」

最原「誰から聞いたんだよそれは……」

茶柱「アンジーさんです!」

最原「入間さんって言われるかと思ったらまさかの…」

アンジー「にゃはははー!」

赤松「…あー、もう…面倒くさいなぁ……えいっ!」ギュッ

百田「うおっ!?」

春川「!!!??……赤松、ハグなら私が…」

赤松「春川さんはいつもしてるでしょ?」ムギューッ


453 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:26:32.04Lxo9EgIA0 (48/61)

最原「…まあ、別にいいんじゃないかな?」赤松の後ろに並ぶ

春川「あんたは何してるの?」

最原「順番待ちだよ。折角だし僕も記念ハグしてもらおうかなって」ソワソワ

赤松「よーし、じゃあ最原くんも抱いちゃう!」ギュッ

最原「違っ!?そっちじゃ……柔らかい」

春川「殺されたいの?」

茶柱「男ッッッ死ッッッッ!!!!!!」

最原「違うんだ、誤解しないでほしい。さっきのは反射で言っちゃっただけだから。野良猫を撫でて『もふもふだね』って言うのとなんら変わらないから。僕は赤松さんにそういう興味はないからね」

春川「猫撫でて『もふもふだね』とか言わないんだけど私」

最原「僕は言うよ。え?言わないの?猫触ってる時ってつい話しかけるでしょ普通。勿論周りには人居ない前提で」

春川「話しかけないし、そもそも野良猫なんて触らないんだけど」

最原「春川さんっていかにも野良猫拾ってきそうな雰囲気なのに…」

春川「私がヤンキーだって言いたいの?」

星「……俺は猫に話しかけるぜ」

最原「ほら」ドヤ


454 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:28:34.09Lxo9EgIA0 (49/61)

春川「そんなことどうでもいいから、とりあえず赤松に謝って」

最原「柔らかいとか言ってごめんなさい…」

赤松「うーん……、…じゃあこれでおあいこってことで!」尻モミモミ

最原「うわっ!?」

赤松「ナイス弾力だね」b

最原「?????」

赤松「ほら、私も胸の感触の感想言われちゃったからセクハラのお返しだよ」モミモミ

最原「あ、ああ、なるほど…。ほんとにごめんね…」

赤松「ううん、別にそんなに気にしてないから大丈夫だよ」サワサワ

最原「それなら良かったよ。…ところで、そんなに気にしてないならそろそろいいかな?そもそも僕は触りには行ってないし…」

赤松「やられたらやり返す…、倍返しだよ!」

最原「倍だとしてもそろそろ終わっていいと思うんだけど…」

赤松「それもそうだね。あんまり揉み心地が良かったものだからつい触っちゃったよ。触るまで知らなかったけど、男の子もお尻ってもちもちしてるんだね」

最原「他の男の人のことは知らないから、僕からはなんとも言えないよ…」


455 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:31:02.01Lxo9EgIA0 (50/61)

赤松「それじゃあ次は春川さん!」ギューッ

春川「あ、ああああ赤松!?こ、こんな人前で…///」

最原「……ねえ解斗くん、僕もハグしたいな」

百田「おう、別にいいぜ」ガシッ背中バシバシ

最原「いたたっ…。…なんか思ってたのと違う……」

百田「つっても男同士のハグなんざ、こんなもんだろ?」

最原「そうかもしれないけど、もう少し優しくしてほしい…」

百田「この程度で痛いってんなら、テメーはちっとは鍛えた方がいいんじゃねーのか?」

最原「コーチしてくれる?」

百田「学園に居る時ならまだしも今は外の世界に居るんだし、プロに頼んだ方が良いと思うぜ。俺がジムでも紹介してやろうか?」

最原「ううん、いいや。ジムとか続く気がしないし…」

百田「そうか。まあ鍛えてみたくなったらいつでも言えよ」

最原「うん……」


456 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:34:24.48Lxo9EgIA0 (51/61)

茶柱「あぁっ!?駄目ですよ赤松さん!転子には夢野さんという者が…!///」

夢野「んあ!?ウチはイケメンの彼氏を作ると言うとるではないか!」

入間「オレ様に出来ないんだから、テメーみたいな子持ちししゃも顔に彼氏が出来るわけねーだろ!」

夢野「誰が夕飯のお供じゃ!」

赤松「ふっふっふっ…。よいではないかよいではないか!」ギューッ

茶柱「あぅ……///」

最原「…………なにしてるの?」

赤松「今全員抱いてまわってるところだよ」

最原「えーっと…、ハグだよね?」

赤松「うん!私がハグの約束したのは百田くんだけだったけど、他のみんなもチームダンガンロンパをやっつける為に頑張ってきたから、みんなにお疲れ様のハグしてまわってるんだよ!」

赤松「…ここにピアノでもあれば1曲弾いたんだけど残念ながら無いし、私にはこんなことしか出来ないからね」


457 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:36:24.13Lxo9EgIA0 (52/61)

春川「……赤松、もう1回抱いて」ススス…

赤松「はっはっはっ、欲しがりさんめ」ギュッ

最原「…赤松さんなんで いちいちおじさんっぽい言い回ししてるの?」

赤松「……気分?可愛い女の子を相手にするとつい、心の中のおじさんが出てきちゃうんだよね」

最原「そうなんだ……」

赤松「あ、勿論女の子だけじゃなくて男の子も可愛いと思ってるよ?」

最原「赤松さんの心の中のおじさん見境ないね…」

夢野「赤松よ、ウチも可愛いかのう?」

赤松「うん、勿論可愛いよ!はいギューッ!」ギューッ

夢野「んああぁ…///」

王馬「赤松ちゃんサークルクラッシャーみたいだね。サークルクラッシャーよくわかんないけど」


458 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:38:32.78Lxo9EgIA0 (53/61)

東条「確か前回作った時は、こういう設定になっていた筈だから…」カキカキ…

入間「今回はここをこうすんだろ?」カキカキ

星「いや、こうした方がいいんじゃねーのか?」カキカキ

東条「確かに、そちらの方が都合がいいかもしれないわね」

入間「ってことは連動してこっちの設定がこうなるな」カキカキ

東条「今の白銀さんの心理状態的に、この辺りにもフォローがほしいわね…」

天海「こうしたらどうっすか?」カキカキ

最原(真面目にしてる組とそうでない組の温度差が凄いな…。次の思い出しライトの設定を考えてるみたいだね。僕もあっち手伝った方がいいかな?)

百田「……ん?茶が無くなっちまったな…」

最原「僕淹れてくるよ!解斗くんは座ってて!」サッ

百田「おお、わりぃな」


459 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:41:19.88Lxo9EgIA0 (54/61)

王馬「あ、ついでにオレの分も淹れてきてよ!」

最原「自分で淹れたら?」

王馬「ウェアアアンヴ(ジュル)ヤェャァァァ↑アイィヤエ↑ヤゥィゥ!!!!こんなの贔屓だよぉおおおおおお!!!」

最原「そりゃ贔屓するよ。解斗くんは僕のボスだけど、キミはただの仲間の1人だし」

百田「ついでだし淹れてやれよ終一」

最原「しょうがないな…。…ほら王馬くん、コップ貸して」

真宮寺「ついでと言っては何だけど、僕の分も淹れてもらえるかい?」

最原「生憎だけど今両手が塞がってるから自分で淹れて」

真宮寺「まァ僕はどちらでも良かったのだけど、それじゃあそうさせてもらうとするヨ。お茶を淹れに一緒に台所に立とうカ、最原君」

最原「えっ……」

天海「俺が全部淹れてくるっすよ。皆さんのコップ回収するっすね」お盆に載せる

東条「天海君、変わるわよ」

天海「これくらい大丈夫っすよ。東条さんはそっちの話し合いを進めててほしいっす。他にお茶のおかわりいる人はいるっすか?」スタスタ


460 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:44:11.11Lxo9EgIA0 (55/61)

最原「あの、天海くん…」

天海「ん?終一君もおかわりいるっすか?」

最原「いや……、僕もお茶淹れるの手伝うよ」

天海「ありがとうございます。じゃあお茶っ葉出してもらえるっすか?」スタスタ

最原「うん。…僕の方こそありがとう」

赤松「天海くんもムギューッ!!」タッタッタッドンッ!

天海「おっと!?危ないっすよ、コンロの前でタックルしちゃ」

赤松「あ、ごめんね!大丈夫?」

天海「大丈夫っすよ。でも次からは気をつけて下さいっす」

赤松「うん、わかったよ!よーし!次は星くんだよ!」タッタッタッ

最原「……何にとは言わないけど、天海くんよく落ち着いてられるね」

天海「こういうの昔から妹によくやられてたんで、慣れっすかね?」

最原「…そっか」


461 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:47:21.41Lxo9EgIA0 (56/61)

ー2週間後、空港ー



赤松「……あっ!春川さんからメッセージ着たよ。たったさっき飛行機降りたって!」

王馬「やっと?オレもう待ちくたびれちゃったよー」

天海「別に家に居ても良かったんすよ?」

王馬「でも家に居ても暇だったしねー」

最原(あの後、入間さんが小松未可子の記憶を思い出しライトで改変して無害化させた後、海外に拠点を作ったチームダンガンロンパのような組織を正式に解散させるように仕向けることに成功した)

最原(組織を解散する為に出国した小松には、彼女の見張りとして春川さんと東条さんが同行していった)

最原(そして今日、海外で組織を引き払う為の仕事を終えた3人が帰国する)

百田「…緊張してんのか?終一」

最原「う、うん…。僕は無害化された小松には初めて会うから…。話には聞いてるんだけど、やっぱりちょっと…恐くて……」

百田「大丈夫だ!春川や東条がいるし、何よりこのオレもいるからな!なんかあったら今度はすぐ助けてやるよ!」

最原「うん、そうだね…。ありがとう……」


462 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:51:42.95Lxo9EgIA0 (57/61)

天海「…やっぱり、キミも家に居て良かったんすよ?」

最原「…平気、大丈夫だよ」

赤松「あっ!あれじゃない?」

春川「赤松っ!」タタタタタッダキッ

春川「会いたかった…!」ギュッ

赤松「もー、大げさだよ。たった2週間だよ?」

東条「みんな、ただいま。先に報告していた通り、特に問題なくスムーズに組織を完全に解散させることが出来たわ」

天海「それは良かったっす!」

白銀「…あー…、みんな、地味に久しぶりー…」

王馬「出たな!諸悪の根源!」ノリノリ

白銀「あーもう…、だからわたしは地味に首謀者とかじゃなかったんだって~!……とは言え、地味じゃなく許されないことをしちゃったよね…。……皆さん、この度は誠に申し訳ありませんでした…。お騒がせ致しました……」ペコリ

最原(こいつに浴びせた思い出しライトの内容は、実はこいつも誘拐された高校生で、最初の思い出しライトで『小松未可子というチームダンガンロンパの社員であり、53回目のコロシアイの首謀者』の設定を埋め込まれただけの、ただの一般人ということを思い出したってことになってるそうだ。勿論僕らには学園に連れてこられる以前の記憶なんてものは無いけど、記憶に説得力を持たせる為にこいつには誘拐されたシーンの記憶も植え付けたそうだ)

最原(ちなみにこいつは元々高校生の年齢ではなかったものの帳尻合わせの為、僕達と同じく元の家族や生活の記憶はいい感じに上書きして消された)


463 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:54:00.16Lxo9EgIA0 (58/61)

最原(あと、元の家族にこいつの捜索を続けられるのも面倒な為、こいつの両親にも都合のいい思い出しライトを作って当ててきたらしい)

最原(こいつの実家やその関係者からこいつが存在した痕跡を完全に消すのは難しかった為、小松未可子という女は少し前に死んだことになっている。親戚や大体の友人達等に思い出しライトを当てていったのは大変だったと聞いたっけ)

最原(つまり、肉体的には死んでないにせよ、こいつの記憶の中と周囲の人間からチームダンガンロンパの元社員小松未可子の存在が消された為、実質的にコロシアイの首謀者は消滅したと言っていいだろう)

最原(今のこいつは、最初の思い出しライトで首謀者兼チームダンガンロンパの社員に仕立て上げられただけの、ただのコスプレが好きな女子高生だった白銀つむぎということになっている)

最原(…正直、あんな危険な考えを持っている奴がのうのうとこの先生きるなんて……とも思ったけど、これはみんなで決めたことだし、一応危険な思考の人格は消せたんだからまあ、及第点かなと思っている。元の記憶や家族を消したことで罰にも一応なってるし…)

白銀「……聞いてる?最原くん。それともやっぱり、わたしの話なんて聞く耳持ってくれないのかな…」

最原「…えっ、何?…ごめん、ちょっとぼーっとしてた」

東条「大丈夫?どこか体調でも悪いの?」

最原「大丈夫だよ。…で、悪いんだけどもう1回話してもらってもいいかな?……白銀さん」


464 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:55:27.87Lxo9EgIA0 (59/61)

白銀「あっうん。だからね、わたしの首謀者してた時の記憶の限りだと、最原くんに1番悪いことしちゃってたっぽいんだよね…。……だから、ちゃんと謝りたいなと思って。いいかな?」

最原「え?う、うん。どうぞ」

最原(すると白銀さんは荷物を手放し、その場に正座をして、膝の前で手のひらを八の字に置き、そのまま深々を頭を下げた)

白銀「……本当に、すみませんでした…!」

最原「えっ!?ど、土下座!?」

百田「お、おい!ここ空港だぞ!?」

白銀「……百田くんにも、随分酷い真似しちゃったね…。すみませんでした……」

百田「おい!オレはもういいから顔上げろって!」

白銀「…でも、最原くんは許せないでしょ?」

最原(確かに小松のしたことは一生許せないし許す気なんて更々無いけど……。…ああもう!こんなところで土下座なんてするから周りの人が滅茶苦茶見てるじゃないか!……くそっ!)

最原「か、顔を上げろよ!僕は…、チームダンガンロンパの社員の人格を持ったあの女のことは一生許せない!……けど、キミは違うんだろ!?…キミは、白銀つむぎっていうただの女子高生なんだろ…。じゃあそんなキミにいつまでも怒ってたって仕方ないじゃないか…」

最原「僕が怒りの矛先を向けたい小松って女はもう居ないってことなんだろ…。じゃあもう、どうしようもないじゃないか…。僕以外のみんなが今のキミを許してるなら、僕も許すしかないじゃないか……」


465 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:57:33.51Lxo9EgIA0 (60/61)

白銀「……なんか、本当にごめんね…。キミだってまだ高校生だったっていうのに、あんなことされて…、許せるわけないってのはわかるよ」

白銀「……わたし、まともだった時の記憶なんてうっすらとでも取り戻さないで、もう首謀者設定に乗っ取られたまま死んじゃったら良かったのかな…」

東条「!そんなこと無いわ。貴女はチームダンガンロンパに首謀者の設定を植え付けられただけの被害者なんだから、そう思う必要はないのよ」

最原(……っていう設定だから、そう庇うしかないよな。東条さんは……)

春川「……双方納得がいかないって言うなら、こういう時は暴力で解決するのが1番だよ」

赤松「ぼ、暴力!?」

王馬「春川ちゃんってほんと脳筋だよねー」

百田「で、暴力でどう解決できんだ?」

春川「最原は気の済むまで白銀を殴る。白銀は自分の気の済むまで殴られる。…以上」

天海「あの…春川さん、ここ空港っす。あとさっきからめっちゃ人に見られてるっす」

春川「じゃあどこか人気のないところに移動しようか。白銀を尋問したあの倉庫とかどう?」

白銀「ひっ!あの倉庫…!?……くっ、殺せ…!」

王馬「めっちゃトラウマなってんじゃん。何したの春川ちゃん」

春川「別に。ただの尋問だよ」


466 ◆k6xhNpU36A2018/07/05(木) 23:59:54.92Lxo9EgIA0 (61/61)

最原「……殴ったって仕方ないよ。…それに、他のチームダンガンロンパの関係者達も結局は許したんだし、キミだけ許さないとかはしないよ」

最原「第一、そっちも僕に暴力を振るってくるならまだしも無抵抗な女性は流石に殴れないし…」

白銀「…まあ、そうなっちゃうよね。男が女をは殴りにくいよね」

春川「最原が殴らないって言うならこの件はもう和解したってことになるけど、いい?」

最原「1つだけ条件があるんだけど、いいかな?」

白銀「何?なんでも言うこと聞くよ!舐められる所は全部舐めるよ!?」

最原「これからは誰も傷つけずに生きてほしい。誰の人生も荒らさないでほしい。……それだけだよ」

王馬「それ条件2つじゃない?」

天海「シッ!」

最原「うっ…、似たようなことだから一緒くたにしていいだろ!」

白銀「うん、わかったよ!その条件一生守るね!!」

最原「キミのことはたまに監視するから、条件を破ってたら今度こそ……殴るからね」

白銀「地味に肝に銘じておくよ」


467 ◆k6xhNpU36A2018/07/06(金) 00:02:49.46v9igtw/c0 (1/14)

東条「それじゃあ今度こそ和解ということでいいわね?」

最原「……うん」

白銀「最原くんがいいなら、わたしもOKだよ」

赤松「じゃあ帰ろっか」

最原「……ほら立てよ」グイッ

白銀「わっ!?…ありがとう。こんなわたしに優しくしてくれて」

最原「一応は許しはしたけど、キミのことは嫌いだから勘違いしないでほしいな。道のど真ん中でいつまでも座ってて邪魔だったからだよ」

白銀「まあ、そうなるよね…」

赤松「じゃあ帰ろっか!春川さん達、お腹は空いてない?何か買って帰る?」スタスタ

東条「冷蔵庫の残りはどんな風になっているかしら?」スタスタ

赤松「入間さんがたまに調理してくれるから、腐ってない物がそれなりに入ってるよ!少なくとも今日明日の分は大丈夫!」

天海「材料があるなら何か作るんすか?でも東条さん今日帰国したばかりだし、休んだ方がいいんじゃないっすかね?」

東条「私のことは大丈夫よ。心配してくれてありがとう」


468 ◆k6xhNpU36A2018/07/06(金) 00:05:40.70v9igtw/c0 (2/14)

白銀「あ、じゃあわたし家こっちだから、ここでお別れだね」

春川「残念だけど、あんたが首謀者時代に拠点にしてたアパートは私達が引き払ったよ」

白銀「えぇっ!?……家財道具とかどうなってる…?」

春川「一応、あの部屋にあった大体の物は例の倉庫に置いてあるよ。細々した物とか邪魔な物は面倒くさくて捨てたのもあるけど、悪く思わないでね」

最原(思い出しライトで植え付けた記憶にそぐわない物は、どさくさに紛れて捨てまくったからな……)

白銀「そ、そう…、あの倉庫に……」

春川「だからあんたは、ちょっと手狭だけど今日はうちで泊まって。他の女子には事前に話してあるから大丈夫だよ。最原レベルにあんたを嫌ってる奴は居ないから。家はそのうちなんとかしてあげるからさ」

白銀「信用してくれてるみたいで有り難いけど、わたしがこういうこと言うのもなんだけど、寝首をかかれたらどうしよう…とかはないの?」

春川「仕事を全て白紙に戻したあんたがそんなことしても仕方ないし、超高校級のメイドと暗殺者が居るから問題ないよ。あんたが何かしでかす前に寝てても捕らえられるからさ」

白銀「なるほど、確かに2人の植え付けられた才能は凄いもんね!」


469 ◆k6xhNpU36A2018/07/06(金) 00:08:13.98v9igtw/c0 (3/14)

最原(……あいつはもう完全に無害にされたとは思う。…けど、やっぱり近くに居ると落ち着かないな…。解斗くんこういう情けないのは男らしくないからって嫌いだろうから、あんまり態度に出せないし……)ソワソワ

天海「…日中はもう結構暖かいっすけど、夜はまだ結構冷えるっすね」

最原「え?…まあ……うん、そうだね」

天海「俺昔から末端冷え性気味なんで、こういう日は指先が冷たくてたまんないんすよね。昔はこういう時、妹によく手を握ってもらって子供体温で温めてもらったもんっす」

最原「そうなんだ…」

天海「妹代わりと言ったら聞こえは悪いかもしれないっすけど、代わりに手握ってもらえないっすか?」

最原「えっ!?…でもこういうのは王馬くんの方が、多分体温も高いし…」

天海「小吉君は今東条さんに絡みに列の前の方に行っちゃってますし、たまにはこういうのもいいもんっすよ」手ギュッ

最原「うわっ!?ちょっと、だからこういう子供っぽいのは僕…」

最原(…………天海くん、滅茶苦茶手が温かいんだけど…)

最原(……ってことは、僕があいつに怯んでることが態度に出てて、気を使わせたんだな……)

最原「……恥ずかしい…」


470 ◆k6xhNpU36A2018/07/06(金) 00:10:20.63v9igtw/c0 (4/14)

天海「大丈夫っすよ!傍から見ると仲がいい兄弟みたいっすから」

最原「そうじゃなくて…、…いや、それも恥ずかしいけど……。ていうか僕達似てないし…」

天海「お兄ちゃん呼びしてくれたらどこからどう見ても仲のいい兄弟っすよ!呼んでくれてもいいんすよ?」

最原「呼ばないよ」

天海「…もう大丈夫っぽい感じっすね?」

最原「……まあ、確かに、だいぶ…」

天海「お陰様で俺の手も暖かくなってきたっす!ありがとうございます終一君」

最原(…僕達の目の前を解斗くんが歩いてるから、天海くんが滅茶苦茶気を使ってくれてるな…)

百田「ふーん、蘭太郎って寒いのダメだったんだな」

天海「暑いのは結構いけるんすけど、その日のコンディションによるっすけど寒い方が苦手かもっすね」

春川「……確かに今晩はちょっと寒いかもしれないね。赤松、私達も手を繋ごうか」

赤松「あ、だったら私の上着貸してあげるよ!私結構体温高い方だから、これ脱いでも平気だし…」


471 ◆k6xhNpU36A2018/07/06(金) 00:12:10.48v9igtw/c0 (5/14)

春川「ダメ!それを脱ぐなんてとんでもない!風邪引いたらどうするの?私のことはいいからそれ着てなよ」

赤松「え?でも春川さん、寒いんだよね?私は平気だから…」

春川「ダメ!!」

百田「じゃあオレの上着を貸してやるよ。オレも別に上着無くて平気だからよ」

春川「は?殺されたいの?」

百田「なんでだ!?」

赤松「春川さん、百田くんの上着着たくないんだよね?」

春川「うん」

赤松「じゃあ私が百田くんの上着を借りるからさ、春川さんは私の上着を借りなよ!ね?これなら私も風邪引かないし、春川さんも寒がらずに済むよ!」

春川「なるほど、悪くない案だね。流石赤松。でもそれなら素直に私と赤松の上着を交換する方がいいんじゃない?」

赤松「…えっとー…。…それ、何の意味があるの?」


472 ◆k6xhNpU36A2018/07/06(金) 00:14:08.62v9igtw/c0 (6/14)

春川「赤松の物を身につけることによって私のテンションが上がるから結果的に暖かくなるよ」

赤松「……あー、まあ私体温高いし、脱ぎたての上着だと多少体温残ってるから確かに暖かくなりやすかも?」

春川「そうじゃないけどその通りだよ」

百田「…オレの上着はいらねーってことでいいのか?」

春川「うん、いらない」

百田「そ、そうか…」

最原「じゃあ僕がほしい!僕それ着る!!」

百田「あ?なんだ、終一も寒かったのか?」

最原「うん!!僕凍えそう!上着貸してくれたら凄く助かる!」

百田「そんなにさみーのかよ。しかたねーな。ほら、使えよ」バサッ

最原「やった!ありがとう!流石解斗くん!!優しい!かっこいい!!」

百田「まあ、助手を気遣うのもボスの仕事のうちだからなー」ドヤ


473 ◆k6xhNpU36A2018/07/06(金) 00:17:25.72v9igtw/c0 (7/14)

天海「なんかもう大丈夫っぽいっすね」

最原「…仕方ないから手は繋いどくよ。末端冷え性なんでしょ?」

天海「え?あ、はい」

春川「赤松エンチャント上着凄いよ。滅茶苦茶暖かい」

赤松「ねえ春川さん、これもしかしなくても……春川さんの上着の方が暖かいよ?」

春川「でもそっちは赤松エンチャントかかってなかったし、それにそっちの方が暖かい気がするっていうのはきっと気のせいだよ」

赤松「そっか、気のせいか」

王馬「東条ちゃん久しぶりに日本に帰ってきたし、明日特に用事とかないなら男子の家にご飯作りに来てよ!久しぶりにママのご飯食べたいなー!ねっ、モノタロウ?」

モノタロウ「へけっ!」

東条「依頼として受け取るわね」

白銀「…ねえ、誰かツッコミ入れよう?それはハム太郎だって」


474 ◆k6xhNpU36A2018/07/06(金) 00:20:29.96v9igtw/c0 (8/14)

白銀「……それにしても、なんかみんな平和に暮らせてるみたいで安心したよ。わたしが首謀者時代にした記憶は一応あるから、みんなが会社に乗り込んできた時に充実の兵器を持ち込んできたから生活のお金には困ってなさそうだなーとは思ってたんだけどさ。うん、なんだかんだ幸せそうで一安心だよ」

最原(首謀者の人格が抜けた彼女は真面目な人なんだな…。…だからと言って許したわけではないけど)

春川「まあ、そうだね。今はお金に困ってないし、赤松が居るから私は幸せだよ」

赤松「うんうん!学園を卒業した後東条さんがすぐにお金作ってくれたから、そんなに貧乏暮らしもしてないしね。…まあ、最初のうちは車内泊とかしたから滅茶苦茶狭くて寝る時とか大変だったけど…」

赤松「でも今じゃそういうのもいい思い出だよね!なんかみんなでキャンプに来たみたいなわくわく感があって良かったよ!」

白銀「それなら良かったんだけど…。…そういえばさ、真宮寺くんって今どうしてるの?」

百田「真宮寺?あいつなら多分家に居ると思うけど、どうかしたのか?」

白銀「いや、地味にちょっと気になっちゃって…。これまで何も問題無かった?」

東条「特にトラブルがあったという話は聞いていないわ」

白銀「そっか。…いやね、真宮寺くんはちょっと設定があれだから気になってたんだけど、これまで何も問題無かったってことは、彼は自分に課せられた設定がちゃんとフィクションだって理解してくれたってことなんだろうね…」

最原「よくわからないんだけど、詳しく話してくれない?」

白銀「……うーん…。…折角真宮寺くんがこれまでみんなとの信頼関係を築き上げてきたのに、わたしなんかの一言で不和にさせるわけにはいかないし…。それにこれまで大丈夫だったならきっとこれからも大丈夫だから気にしなくていいよ!過去のアレはあくまでそういう設定ってだけだし…」


475 ◆k6xhNpU36A2018/07/06(金) 00:23:53.82v9igtw/c0 (9/14)

白銀「…ごめんね!地味に変なこと聞いちゃって。わたしの言うことなんて気にしないでいいよ」

白銀「そんなことより今期のアニメについて語ろうよ!この中で誰か今アニメ見てる人いる!?わたしこの前まで首謀者ってたから最近アニメ見た記憶が全然なくて…。もしオススメがあったらそれから見てみたいなって思ってるんだけど…」

赤松「アニメなら入間さんと話せるんじゃないかな?入間さん深夜アニメとかは見てないけど、日曜日の朝とかNHKとかのアニメは見てるよ」

白銀「NHKは何見てるんだろう?ニチアサはプリキュアだね!?入間さんとプリキュアの話が出来るんだね!!?良かったー!アニメの話が出来る人が居て!入間さんとプリキュアトークするのが楽しみだなー」

王馬「オタクって自分の得意分野の話になると凄くうるさいよねー」

白銀「あ、ごめんね。確かにちょっと興奮しすぎて大声出しちゃったかも。今後は地味に気をつけることにするよ」

最原「まあ大声なら入間さんや茶柱さんも大概だけどね…。特に入間さんは話の内容も酷いし…」

王馬「言われてみれば確かにうるさい人女子の家に集中してるじゃん。オレ男子で良かったー。こっちは百田ちゃんがたまにうるさいくらいだし」

白銀「そういえば男女で別れて部屋借りてるって言ってたね。みんなが卒業してもう結構経つし、色々な出来事とかあったんじゃない?良かったら聞かせてよ!」

東条「そうね、それじゃあ……」







1スレ目:赤松「マッド赤松絶望のデスロード?」最原「もしくは安価でif1章」【ロンパV3】 
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1491223303/  

2スレ目:赤松「マッド赤松絶望の…」最原「安価でif1章その2」【ロンパV3】 
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1495540332/ 

3スレ目:赤松「マッド赤松とヤバイ原くんのif1章その3!」【ロンパV3】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1512826997/


終一


476 ◆k6xhNpU36A2018/07/06(金) 00:25:34.99v9igtw/c0 (10/14)

ここまで読んで下さった方々、本当に長々とお付き合いいただき誠にありがとうございました
1スレ建て日が2017年4月3日でした
1年以上同じSSを書くことになるとは思いませんでした
V3で脱出物は前々から書きたかったので、書き手としては色々書ききれて非常に満足しました

途中、ホラーもののSS書くかもみたいなことを言いましたが、こちらはいつになるのかわかりません
SSではないのですが、現在他にしている創作活動が少し忙しいので当分SSは書く予定は無いと思います
しかしSSを書くこと自体はとても楽しいですしまだ書きたいロンパネタ自体はあるので、またいつの日にか再びトリップが変わっているかもしれませんがSSを書きに来るかもしれません
その際には再びお付き合いいただければなと思います

前トリで前作宣伝をしましたらHTML化依頼をして参りますが、もし感想などありましたら乙の一言でも書いてくださると喜びます
もし質問もあればどうぞです、しばらくの間定期的にスレチェックしているので見かけましたら答えます

ここまでお付き合いいただき、本当にありがとうございました


477 ◆WzRH90WIXM2018/07/06(金) 00:26:45.23v9igtw/c0 (11/14)

前回シリーズで使ったトリップで作者証明兼宣伝させていただきます
宜しければ前作シリーズもどうぞ


【安価】入間「出来たぜ白銀!性転換ライトだ!」【ニューダンガンロンパV3】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1488980777/

白銀「性転換ライト2!安価もあるよ!」【ニューダンガンロンパV3】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1489582162/

白銀「性転換ライト2.5!安価はあるのかな?」【ニューダンガンロンパV3】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1490672210/


478 ◆k6xhNpU36A2018/07/06(金) 00:35:03.50v9igtw/c0 (12/14)

HTML化依頼して参りました


>>438
ほんとそれですよね


479以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/06(金) 00:41:01.28Mz8lUJbbO (1/1)

遂に終わってしまったかー…

まだまだ気になるところは色々あるんよね、百田の好きな人(だいたい予想は付くけど)とか真宮寺の今後とか伏線が残されたまんまだけどとりあえずお疲れ様、>>1


480 ◆k6xhNpU36A2018/07/06(金) 00:56:21.32v9igtw/c0 (13/14)

>>479
ここまで読んで下さりありがとうございました!
今回はVS白銀のSSだと思って書いていたので、その他の百田や真宮寺辺り等の今後はご想像におまかせします
あとホラー映画とかにあるような不穏な要素を残したまま終わる終わり方が個人的に好きなもので…今回はホラーじゃないですけども


481以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/06(金) 01:32:15.23DQWttuYh0 (1/1)


学園脱出のその後を掘り下げてる作品って中々ないから新鮮で面白かったなー
仲間同士の掛け合いも仲良かったり殺伐してたりで独自の味があってほんとすき
>>1の次回作が書かれることを楽しみにしてます


482 ◆k6xhNpU36A2018/07/06(金) 23:09:54.05v9igtw/c0 (14/14)

>>481
乙ありです
確かにコロシアイ次元で脱出後が書かれてる二次創作ってそんなに見かけないですね
キャラ同士の掛け合いを書いてる時が1番楽しいのでそう言っていただけると嬉しいです!


483以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/07(土) 11:56:05.74IJ3q8COA0 (1/1)

乙、面白かった。白銀にも一応救い?があってよかった
女子組はみんな仲良く楽しく暮らせそうだけど、男子組はなかなか難しそうだなwwある意味仲良いといえるかもしれないけど


484 ◆k6xhNpU36A2018/07/08(日) 03:42:19.06vul7AYTN0 (1/1)

>>483
才囚学園に居た時の殺人安価結果でもし誰かが死んでしまっていたら白銀の処分はもう少し重いものになっていたと思いますが、結果的に誰も死ななかったので今回はこのような処分になりました
男子組は真宮寺さえ居なければ殺伐とすることもないんでしょうけど、どうしようもないですね
ここまで読んでいただきありがとうございました!


485以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:37:38.93g2JIe7Sx0 (1/35)

絶 望 的 少 年 少 女 達

一緒にいよう 想い出を語り合う為

前を見て歩こう 仲間を信じる為

銃を向けよう 生き方を間違えない為

         両手を合わせよう 神様に祈る為



強く、生きよう 友達を忘れない為。


486以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:38:31.19g2JIe7Sx0 (2/35)

女子九番 青名静(せいな・しずか)

支給武器 --(出発前に死亡)
被害者 なし
加害者 担当教官
死因 銃による被弾
登場話 02/09
死亡話 9話「二度目の絶望」
最終行動 担任の神原が目の前で殺され、逆上したところを撃たれる。
友人関係 鈴風鈴(女子8番) 田中春奈(女子10番)
所属部 パソコンクラブ(美術部)
備考 おどおどしていて、一見か弱いものの実際は根がしっかりしていて強い。勉強が多少苦手であることを悩む。人見知りの為、仲のいい人以外とは話せずにクラスに馴染めない。優しくて明るい神原先生を尊敬している。


487以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:39:10.07g2JIe7Sx0 (3/35)

【エピローグ】

少年たちは、最後の最後まで戦った。
その強い思いを生き残った少年がずっと大切にしていく。
思い出を胸に残して前に進もうという決意は、
誰よりも負けず、誰よりも強く、第三の道が完成できることをただ祈って。

少女たちも、圧倒的な男女の差による力比べに負けなかった。
結果は悲惨であったが、己の気持ちに嘘はつかなかった。
淡本綾唯や黄泉泉が、大事な友人を守ろうとしたように、
海原青歌がその友人たちの思いを守ろうと虚しくも散ったが、最後まで戦った。

あきらめなければ、夢は叶う。
焦らずに、マイペースに前に進む。
青木はるや木元拓が自分にも言い聞かせるようにして呟いた言葉は、
生き残った少年の一つの思い出の言葉となった。

青空町の青空公園の前にはたくさんの花束が飾られていた。
少年と少女たちが好んで遊んでいたという思い出の場所に。
30人の抱えた絶望や、9人が叫んだ悲しみを背負う少年が歌う鎮魂歌は、
悲しくも優しく、空をそのまま色にしたみたいに、儚く綺麗だった。

さよならは、また出会うための約束と信じて。
ぼくらは、生きていく。ずっと、ずっと。



488以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:40:52.43g2JIe7Sx0 (4/35)


【プロローグ】
いろんな歌がこの町に響いていました。
例えば、友達が、僕の傍で、悲しそうに笑ってるとしたら、僕はどうすればいいんだろう。
手を差し伸べるとか、優しい言葉をかけるとか、そんな当たり前のことはもうきっと出来ない。
何も声をかけることなく、ただ傍にいてあげるだけでもいいんだろうか。
それとも、友達から離れて何処かに行った方がいいのでしょうか。

神様。答えは?

例えば、友達が、俺のことを、疑って信じられないとしたら、俺はどうすればいいんだろう。
疑いをなくすとか、黙ってられるとか、そんな逆に疑われるだけのことはもうごめんだ。
銃を持って、友達を殺してあげるだけでもいいんだろうか。
それとも、俺が家族の元へ行ってあげた方がいいんでしょうか。

神様。俺の答えは?

例えば、今にも[ピーーー]勢いで、仲間という者が俺を恨んでいたら、俺はどうすればいいんだろう。
当たり前な反応をすることは出来ず、ただ静かに見つめるだけ。
二つの選択しかできないというのなら、第三の道を探すことは出来ないのだろうか。
何もない生活を送ってる俺には、そんな権利がないんだろうか。

神様。俺の生き方は?

絶望を知っても、僕らはさよならを知らなかった。それも永遠のさよならを。
一日を過ごし、時間が来たら、また明日って寝ればいいんだと思っていたんだ。
死を知る者は何人かいるけれど、でも、こんなに辛いとは感じなかった。
さよならを知らない僕らは精一杯笑って遊ぶしかなくて。

ねえ、神様。
僕達は、間違っていた?


489以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:42:16.37g2JIe7Sx0 (5/35)

山梨が手を上げたかと思えば、兵士が銃を固く握っていて、静の額にあてた。誰かが止める時間も、静が驚きの表情に変わる余裕も与えずに発砲した。拍手に似た音が、教室中に響くと同時に静の後頭部から真っ赤というより赤黒い液体が噴出した。前に座っていた輝々や淡本綾唯(女子1番)にも少し血がかかった。静の身体はそのままくの形に折れ、床に倒れた。虚ろな目はまるで「何が起きたの?」と理解できないように天井を見上げていた。


たった今、死んだ。

日々を共に過ごしてきた、クラスメイトが、殺された。


490以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:43:39.10g2JIe7Sx0 (6/35)

男子九番 久光土(きゅう・こうし)

支給武器 ワルサーPPK
被害者 なし
加害者 葵輝丹(男子3番)
死因 銃による被弾
登場話 02/08/15
死亡話 15話「たったひとつの冴えないやり方」
最終行動 葵輝丹(男子3番)に銃を向けて殺害しようとしたが、弾が入っていないことに気づかずに逆に撃たれる。
友人関係 氷友斗(男子12番) 川瀬和生(男子7番)
所属部 オセロクラブ(テニス部)
備考 おとなしく、目立たない。たまに集まって笑っている静木青(男子10番)達を羨望の目で見ている。氷友斗(男子12番)と親友。洞察力がよく目では見えない具合悪い人の様子に気づくことがある。


491以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:44:38.54g2JIe7Sx0 (7/35)

女子十九番 辻井せりな(つじい・せりな)

支給武器 アイスピック
被害者 なし
加害者 木元拓(男子8番)
死因 鈍器による撲殺
登場話 02/09/20
死亡話 20話「君の裏切りをそして悲しみを」
最終行動 自分の家で泣いていたところを木元拓(男子8番)に見つかり、一時味方だと安堵したがその後裏切られて殴られる。
友人関係 --
所属部 オセロクラブ(テニス部)
備考 元気がよく、食べることが好き。特に甘いものが大好物で野菜はほとんど食べられない。食べっぷりで周りを明るくさせることができる。


492以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:45:42.26g2JIe7Sx0 (8/35)

男子二十番 涙下伎璃(るいした・きり)

支給武器 コピー用紙
被害者 なし
加害者 中居螢太(男子16番)
死因 銃による被弾
登場話 02/17/44/65
死亡話 65話「出せない声」
最終行動 中居螢太(男子16番)に撃たれる。神様は不公平だと最後に思った。
友人関係 --
所属部 家庭科クラブ(陸上部)
備考 物心ついた時から声が出せない。原因不明で治療法は困難。声が出せずにいることを絶望と受け入れ、あまり大っぴらに動くことがない。基本的にマイナス思考だが青空学園を好んでおり、これ以上の絶望が起きないようにと常に願っていた。


493以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:47:14.26g2JIe7Sx0 (9/35)

女子一番 淡本綾唯(あわもと・あやゆい)

支給武器 十二色のクレヨン
被害者 なし
加害者 藍瀬輝々(男子1番)
死因 銃による胸部被弾
登場話 03/09/28/34/40/42/49/57
死亡話 57話「願いの代価」
最終行動 海原青歌(女子2番)と合流をはたした。途中、藍瀬輝々(男子1番)に襲われるが、隣にいる親友を思って自ら死を選んだ。青歌に自分の過去を話す。
友人関係 海原青歌(女子2番) 黄泉泉(女子20番)
所属部 家庭科クラブ(他・無所属)
備考 一人称、二人称が「我」と「汝」。生真面目すぎる態度だが、教師に高く評価される。幼少時の父親の態度がきっかけで全対象の男を嫌っていて、特に仲良し男子組である静木青(男子10番)達の騒ぎ具合に頭を悩ませている。親友である海原青歌(女子2番)に対しては心を許しており、若干表情が柔らかい。


494以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:48:04.22g2JIe7Sx0 (10/35)

女子四番 泉原れな(いずみな・れな)

支給武器 ブレスレット
被害者 なし
加害者 藍瀬輝々(男子1番)
死因 縄による絞殺
登場話 02/25
死亡話 25話「幽霊化人間」
最終行動 藍瀬輝々(男子1番)に首を絞められる。
友人関係 --
所属部 オセロクラブ(無所属)
備考 霊感がとても強く、オーラや幽霊などどんなものなのかがはっきりわかる。生まれつき体質の為に昔周りから避けられることがあったが、学園に入ってからは誰もが普通に接してくれることを快く感じていた。おとなしく、悪く言えばあまり目立たない。


495以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:48:55.77g2JIe7Sx0 (11/35)


男子四番 青木はる(あおき・はる)

支給武器 金属バット
被害者 前原のどか(女子18番) 雪下よう(男子18番) チャオ(女子14番)
加害者 静木青(男子10番)
死因 銃による胸部被弾
登場話 00/01/07/30/59/60/61/83/94/95/96/98/99/104
死亡話 104話「誰が為に鐘は鳴る」
最終行動 静木青(男子10番)を生き残らせるために手を汚してきた。生存者が二人になった時、青に殺害を依頼する。
友人関係 静木青(男子10番) 藍瀬輝々(男子1番) 相野輝己(男子2番) 葵輝丹(男子3番) 甘野大和(男子5番) 川瀬和生(男子7番) 木元拓(男子8番) 中居螢太(男子16番) 月下香介(男子19番)
所属部 バトミントンクラブ(サッカー部・文芸部の掛け持ち)
備考 スポーツを好んでいて、夢はサッカー選手。運動神経がよくスポーツ界でも期待の卵と言われる程の有名人だが、それを自慢に思うことはなく静木青(男子10番)達とサッカーをしたりなどスポーツをして遊んでいる。細かいことは気にしない。父親が犯罪者に殺され、亡き親と誓った約束を守ろうとした。


496以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:49:23.91g2JIe7Sx0 (12/35)

男子十一番 Shirua(しるあ)

支給武器 裁縫用の針
被害者 なし
加害者 静木青(男子10番)
死因 弓矢による刺殺
登場話 02/38/48
死亡話 48話「殴り合い上等!」
最終行動 静木青(男子10番)を苛め抜いて殺そうとする際に返り討ちにされる。
友人関係 --
所属部 バスケクラブ(無所属)
備考 「Shirua」は学園から与えられた偽名で本名は「大林小太郎」。気に入らない人を苛め抜いたり問題起こしたりと何やら攻撃的な性格。実際は、自分の居場所は青空学園しかないと思い、自分の場所に入り込もうとする人は力で黙らせていた。


497以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:49:52.54g2JIe7Sx0 (13/35)

男子十七番 Aisuin-suyon(あいす・いんすしょん)

支給武器 木の棒
被害者 なし
加害者 静木青(男子10番)
死因 矢による刺殺
登場話 02/17/84/86/92/95
死亡話 95話「終わりの足音」
最終行動 静木青(男子10番)や青木はる(男子4番)の誤解を解こうとするも虚しく、途中で仲良し男子組が集まり囲まれて一気に攻撃を受ける。
友人関係 --
所属部 オセロクラブ(図書部)
備考 客観的に物事を見つめる。感情表現が薄く、希薄的なので特に目立ったことはしない。密かにクラスの雰囲気が気に入っている。外国人と日本人の間に生まれたとの見かけのみで詳細は不明。


498以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:50:20.10g2JIe7Sx0 (14/35)

男子十六番 中居螢太(なかい・けいた)

支給武器 手榴弾
被害者 早乙女亜巳(女子6番) 涙下伎璃(男子20番) 海原青歌(女子2番)
加害者 木元拓(男子8番)
死因 鈍器による撲殺
登場話 01/05/09/10/13/23/65/80/85/91/95/96/97/98/99/100/101
死亡話 101話「きみのたたかいのうた」
最終行動 海原青歌(女子2番)が残した言葉を改めて受け入れ、木元拓(男子8番)を止めようと最後まで説得する。
友人関係 木元拓(男子7番) 藍瀬輝々(男子1番) 相野輝己(男子2番) 葵輝丹(男子3番) 青木はる(男子4番) 甘野大和(男子5番) 川瀬和生(男子7番) 静木青(男子10番)月下香介(男子19番)
所属部 理科クラブ(合唱部・文芸部の掛け持ち)
備考 正義感がとても強く、困った人を見かければすぐ助けるなど自分に素直で積極的に行動する。青空学園入学の理由も「自立したい」と自ら親に強く頼んだ。木元拓(男子8番)と一緒にいる。仲間思いが強く、他人を救うために自分を犠牲にする欠点がある。


499以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:50:56.23g2JIe7Sx0 (15/35)

男子三番 葵輝丹(あおい・こうに)

支給武器 ベレッタF92
被害者 久光士(男子9番) セイア(男子13番) チャオラン(女子15番) 月下香介(男子19番) 相野輝己(男子2番) 木元拓(男子8番)
加害者 なし(自殺)
死因 銃による頭部被弾
登場話 01/06/08/10/15/33/47/55/64/84/93/95/96/98/99/103
死亡話 103話「甘き死よ来たれ」
最終行動 自分に関する真実を求めるために自分の生存を望んだが、元々希薄的であった為に生死に関しては興味が薄かった。最後に静木青(男子10番)や青木はる(男子4番)に遺言を残して屋上から階段を下りて踊り場で何もなかったかのように自[ピーーー]る。
友人関係 藍瀬輝々(男子1番) 相野輝己(男子2番) 青木はる(男子4番) 甘野大和(男子5番) 川瀬和生(男子7番) 木元拓(男子8番) 静木青(男子10番) 中居螢太(男子16番) 月下香介(男子19番)
所属部 図書部・文芸部の掛け持ち(クラブは無所属)
備考 生い立ち不明で、笑う泣くなどの感情を持っていない。腰までの長髪で性別を間違われることもたまにある。莫大の物知りで冷静に判断できる力がある。元々口数少なく事務的な口調の為、人間らしさが感じられないことが多い。藍瀬輝々(男子1番)と行動を共にする。一度読んだ本の内容を全て覚えるほどの記憶力を持っているが、小学三年生までの記憶が一切ない。


500以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:51:54.91g2JIe7Sx0 (16/35)

女子五番 神辺礼(こうべ・れい)

支給武器 マイルドセブン一箱
被害者 なし
加害者 月下香介(男子19番)
死因 首輪爆破リモコンの作動により爆死
登場話 02/36/53/54
死亡話 54話「どうか安らかに」
最終行動 月下香介(男子19番)と合流。その後、リモコンを向けられるが想いを告げた。
友人関係 --
所属部 イラストクラブ(美術部)
備考 度が過ぎるほど気が弱く、話しかけられるとしどろもどろになる。たまに泣いている幼稚園児にハンカチを差し出してあげることもある。月下香介(男子19番)にもらった大切な猫のぬいぐるみを持っている。


501以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:52:50.25g2JIe7Sx0 (17/35)

男子二番 相野輝己(あいの・こうき)

支給武器 ナタ
被害者 前世亜緒(男子14番) 星空れな(女子17番) 日下青子(女子13番)
加害者 葵輝丹(男子3番)
死因 銃による頭部被弾
登場話 01/04/08/27/43/51/75/76/87/95/96/97/98/99/100
死亡話 100話「井の中の蛙」
最終行動 昔青空学園の存在を教えてくれた月下香介(男子19番)を葵輝丹(男子3番)に殺され、逆上する。制止しようとした木元拓(男子8番)を殺害する寸前で自分も無言の銃弾に倒れる。
友人関係 月下香介(男子19番) 藍瀬輝々(男子1番) 葵輝丹(男子3番) 青木はる(男子4番) 甘野大和(男子5番) 川瀬和生(男子7番) 木元拓(男子8番) 静木青(男子10番) セイア(男子13番) 中居螢太(男子16番)
所属部 家庭科クラブ(料理部・文芸部の掛け持ち)
備考 ほんわか癒し系。笑顔が絶えなく、よく一緒にいる月下香介(男子19番)に時々悪戯をしかけて遊んでいる。能天気で気楽だが、実際は腹が黒い。笑顔で会話に対応するも心の中で罵っていることも多いが、本性を知っている者はいない。本名は「市川翔」。偽名の由来は「相手の野原を輝かせ、己もを強くする」。仲間達と笑い合える「相野輝己」でいることを居心地よく思っていた。


502以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:53:50.06g2JIe7Sx0 (18/35)

男子八番 木元拓(きもと・たく)

支給武器 フライパン
被害者 辻井せりな(女子19番) 黄八瑠璃(男子6番) 成川雨(女子12番) 中居螢太(男子16番)
加害者 葵輝丹(男子3番)
死因 建物からの転落死
登場話 01/05/08/20/39/45/52/89/90/95/96/97/98/99/100/101/102
死亡話 102話「アイ」
最終行動 精神に異常を起こして正しい思考判断ができなくなり、「みんなを殺して自分も死のう」と青木はる(男子4番)を殺そうとしたが葵輝丹(男子3番)に突き落とされる。
友人関係 中居螢太(男子16番) 藍瀬輝々(男子1番) 相野輝己(男子2番) 葵輝丹(男子3番) 青木はる(男子4番) 甘野大和(男子5番) 川瀬和生(男子7番) 静木青(男子10番)月下香介(男子19番)
所属部 理科クラブ(剣道部・コンピュータ部・文芸部の掛け持ち)
備考 独特な口調で生意気な印象だが、ほとんど癪に障ることはなく、クラスで雰囲気を盛り上がらせているといっても過言ではない、かなりプラス思考の持ち主。フライパンでハリセンの威力程度に人を叩くことがあり、仲間からは「怒らせる=フライパン攻撃」と恐れられる。中居螢太(男子16番)とよく一緒にいる。母親に存在を否定されたことがトラウマになって実際は自己否定型。


503以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:54:51.08g2JIe7Sx0 (19/35)

男子十五番 丁本拓哉(ていもと・たくや)

支給武器 雑巾
被害者 なし
加害者 川瀬和生(男子7番)
死因 薬服用による毒殺
登場話 02/09/12/22/27/59/60/67
死亡話 67話「狂った歯車」
最終行動 毒の入ったジュースを飲んで倒れる。川瀬和生(男子7番)の無表情で見つめられ、絶望したまま事切れる。
友人関係 前世亜緒(男子14番)
所属部 パソコンクラブ(水泳部)
備考 父親が消防士、母親が警察官。自分もいつかは人を救う仕事に就いてみたいと考えている。自分に厳しく人にやさしい。


504以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:56:20.44g2JIe7Sx0 (20/35)

男子五番 甘野大和(あまの・やまと)

支給武器 包丁
被害者 田中春奈(女子10番) 桜木加奈(女子7番)星空なおか(女子16番) 川瀬和生(男子7番)
加害者 藍瀬輝々(男子1番)
死因 銃による被弾
登場話 01/03/29/58/70/79/81/91/95/96/97
死亡話 97話「想い出は血に染まる」
最終行動 川瀬和生(男子7番)に殺してと頼まれ、殺害する。その後「裏切り者」と言われ、殺される。
友人関係 川瀬和生(男子7番) 藍瀬輝々(男子1番) 相野輝己(男子2番) 葵輝丹(男子3番) 青木はる(男子4番) 木元拓(男子8番) 静木青(男子10番) 中居螢太(男子16番) 月下香介(男子19番)
所属部 ダンスクラブ(報道部・文芸部の掛け持ち)
備考 友達思い。真面目であらゆるマナーを守っている。慎重に行動している為に評価されないことが多い。気配りもでき、下級生から親しまれる。目立つことが苦手だが、頼まれたら断れずに仕方なく頷いてしまう癖がある。川瀬和生(男子7番)とよく一緒にいるがある意味保護役。


505以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:57:29.98g2JIe7Sx0 (21/35)

野々山紘美


506以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:58:18.41g2JIe7Sx0 (22/35)

松葉千帆


507以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:58:57.15g2JIe7Sx0 (23/35)

浅見ルナ


508以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 15:59:36.71g2JIe7Sx0 (24/35)

都築涼


509以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 18:44:05.61g2JIe7Sx0 (25/35)

立花みずき


510以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 18:44:42.75g2JIe7Sx0 (26/35)

八重樫仁


511以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 18:46:38.31g2JIe7Sx0 (27/35)

坂井龍樹


512以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 18:47:26.52g2JIe7Sx0 (28/35)

宇田川素直


513以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 18:47:56.44g2JIe7Sx0 (29/35)

東克彦


514以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 18:48:33.91g2JIe7Sx0 (30/35)

向亜里沙


515以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 18:49:11.14g2JIe7Sx0 (31/35)

水谷和希


516以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 18:49:51.67g2JIe7Sx0 (32/35)

水谷和希


517以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 18:50:20.35g2JIe7Sx0 (33/35)

水谷雫


518以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 18:55:58.30g2JIe7Sx0 (34/35)

女子八番 隅田映美子(すみだ・えみこ)

身長 156cm
体重 50kg
誕生日 8月1日(獅子座)
血液型 O
部活動 ソフトボール部
友人 英賀保光里
小野くるみ
園部泉美
生瀬理代
西大路麻美
蓬来江里花
桃山那々子
山科乃梨絵
(女子主流派グループ)
愛称 映美子、えーみ
出身小 椿小学校
家族 父・母・妹

能力値
知力: ★☆☆☆☆
体力: ★★★★★
精神力: ★★★★☆
敏捷性: ★★★★★
攻撃性: ★★☆☆☆
決断力: ★★★★★

明るく元気なムードメーカー。家がパン屋で、いつもふんわりとパンの香りがする。
女子の中で1番の運動能力の持ち主だが、おっちょこちょいでドジを踏むことも多い。
桃山奈々子と共に、今宮朋哉ファンクラブ会員を自称している。
小野くるみ・園部泉美は幼稚園からずっと一緒の幼馴染。
体育委員。

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器: なし(出発前に死亡)
kill: なし
killed: 黄松
死亡話数: 第12話
凶器: 金属バット
 
プログラムを告げられ、クラスメイト同士が殺し合うということを「絶対に嫌」と拒否した結果、赤松に「ここで[ピーーー]ばいい」と提案される。逃げようとするが間に合わず、黄松に頭部を複数回殴打され死亡。<12話>


運動能力を活かすことなく退場でした。
実は直前までどうするか悩みました。他の案としては、ここでは退場しない(全体を決めた後でどうしても他のことに繋がらなくなったので諦め)、拒否による首輪爆発(映画版のノブみたいな。最初はそれで書いたけど詰まってしまった)がありました。


519以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/12(木) 18:56:54.04g2JIe7Sx0 (35/35)

女子八番 隅田映美子(すみだ・えみこ)

身長 156cm
体重 50kg
誕生日 8月1日(獅子座)
血液型 O
部活動 ソフトボール部
友人 英賀保光里
小野くるみ
園部泉美
生瀬理代子
西大路麻美子
蓬来江里花
桃山那々子
山科乃梨絵
(女子主流派グループ)
愛称 映美子、えーみ
出身小 椿小学校
家族 父・母・妹

能力値
知力: ★☆☆☆☆
体力: ★★★★★
精神力: ★★★★☆
敏捷性: ★★★★★
攻撃性: ★★☆☆☆
決断力: ★★★★★

明るく元気なムードメーカー。家がパン屋で、いつもふんわりとパンの香りがする。
女子の中で1番の運動能力の持ち主だが、おっちょこちょいでドジを踏むことも多い。
桃山奈々子と共に、今宮朋哉ファンクラブ会員を自称している。
小野くるみ・園部泉美は幼稚園からずっと一緒の幼馴染。
体育委員。

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器: なし(出発前に死亡)
kill: なし
killed: 黄松
死亡話数: 第12話
凶器: 金属バット
 
プログラムを告げられ、クラスメイト同士が殺し合うということを「絶対に嫌」と拒否した結果、赤松に「ここで[ピーーー]ばいい」と提案される。逃げようとするが間に合わず、黄松に頭部を複数回殴打され死亡。<12話>


運動能力を活かすことなく退場でした。
実は直前までどうするか悩みました。他の案としては、ここでは退場しない(全体を決めた後でどうしても他のことに繋がらなくなったので諦め)、拒否による首輪爆発(映画版のノブみたいな。最初はそれで書いたけど詰まってしまった)がありました。


520以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/07/16(月) 17:08:04.74l4wDE8nV0 (1/1)

遅くなったけど完走乙です!
こんなにハマったSSは初めてで面白かった
今後また>>1のロンパ次回作が読めたらといつまでも楽しみにしてます
ありがとうお疲れさまでした!


521 ◆k6xhNpU36A2018/07/20(金) 14:38:42.39Yj07Pmkx0 (1/1)

>>520
お返事が遅くなってしまいましたが感想ありがとうございます
人を選ぶ内容を含むSSと思いながらも自分がこういうのを読みたいからと書いていましたが、そこまで面白いと言っていただけてとても嬉しいです
こちらこそ長々と作品を読んでいただいてありがとうございます
また次回がありましたら宜しくおねがいします!


522以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/08/06(月) 13:24:07.60tJQT9Y310 (1/1)

銅製
@kodemari10
銀土 ※挨拶不要/転載禁止 (無双とか@kdmr10)


523以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/08/15(水) 18:08:29.501WqwWkxi0 (1/4)

馬渡聖弥


524以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/08/15(水) 18:09:31.541WqwWkxi0 (2/4)

辻遊馬


525以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/08/15(水) 18:10:34.361WqwWkxi0 (3/4)

宮下舞


526以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/08/15(水) 18:13:03.071WqwWkxi0 (4/4)

第一話


時は五月、大東亜共和国、専守防衛軍本部会議室。
円卓では一人の男が六人の迷彩服の男達に熱弁を振るっていた。
男はこの国の将来を真剣に論じていた。

さて、男の論説はさておきは1997年の第六十八番プログラムの失敗以来二つ改革が起きた。
一つはロックミュージックの一部解禁。
抑圧された若者達の不満のはけ口としてロックの規制がやや緩和された。
レコード店の店頭には、中国から輸入されたビートルズ、プレスリー、クリーム、キングクリムゾンなどアメリカ合衆国(共和国では米帝と呼ばれる)で六、七十年代に流行ったアーティストの中国版CDが並んだ。(もっとも、それにつれ米帝からの輸入は禁止、そして反政府的な歌詞を連ねるアーティストのCDは輸入を制限され、さらにブルース・スプリングスティーンのCDは所持していただけで処罰されるという法令までもがついてきたが)
もう一つは第六十八番プログラムの強化である。
 1997年、香川県沖木島のプログラムで二人の脱走者を出したという事実が国民に口コミで広がったのきっかけに大東亜共和国政府と総統に対する不信が広がっていった。
さらに共和国政府を悩ませることに脱走者が米帝に逃げ延び、レジスタンスグループを作ったという噂が流れ、それが国民に政府への不信感を募らせ、それに伴い全国に大なり小なり左翼たちによるレジスタンスグループが作られた。
そこで政府はレジスタンスグループの一掃と第六十八番プログラムの強化を提案し、実行した。
1998年から1999年は担当教官の強化、生徒の脱出阻止の為に防衛軍の監視の強化、衛星での映像による監視、ハッキングの防止。
そして、2000年を記念して大東亜共和国の軍事強化のため(もちろんそれは建前だが)にプログラムの対象クラスが五十クラスから百クラスに増加された。

男はなおも熱弁を振るう。
「おまえたち、国民の為にもこの国の発展のためにもプログラムを成功させようではないか。二度とあのような失態の起きることの無い様、おまえたちには是非、この国のために散る若者達を見届け、背負った義務から逃げようとする若者達に注意を促して欲しい。いいな……」
六人の迷彩服の青年達は頷いた。


527以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/20(土) 14:02:58.923b8uqssj0 (1/15)
528以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/20(土) 14:03:38.203b8uqssj0 (2/15)

徘徊行路

当サイトはバトルロワイアルの非公式オリジナルプログラムサイトです。
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 作成日→2005/2月6日
 更新日→2013/5月26日



529以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/20(土) 14:06:31.733b8uqssj0 (3/15)

「いいじゃない、あたしたちも年頃だもの。
 好きな人の1人や2人、いて当たり前よね。
 ふふっ、いつかじっくりと話を聞いてみたいものだわ」

雪美は賢吾の頬から手を離した。
賢吾の左目の下には、くっきりと雪美の爪痕が残っていた。

何か言いたげな賢吾の横をすり抜け、雪美はトイレへと向かった。
洗面所でスカートの汚れを何とか落とした後、鏡に映る自らの顔を見つめた。
誰もいない今、笑顔を張り付けている意味はない――すうっと雪美の顔から感情が消え失せた。

本当に、あの目をくり抜いてやりたい。
そうすれば、賢吾があの子を見つめることはなくなる。
負い目を感じて雪美のことを気に掛けておきながら、恋愛感情を持って別の女の子を追いかけているなんて、気に入らないにも程がある。
賢吾のことを特別に思う自分が馬鹿みたいではないか。

まあ、どうせ、賢吾の想いは報われない叶わぬ恋。
地面に這いつくばったミミズが月に焦がれるような、滑稽な話。
手を伸ばしても、きっと届くことはないのだ。
同様に、雪美の手も特別な意味で賢吾に届くことはないのだろうけれど。



何もかも、堕ちてしまえばいいのに。
あたしがいる、暗闇まで。

そうすれば、あたしの手も届くかもしれないでしょう?


530以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/20(土) 14:07:27.963b8uqssj0 (4/15)

眼窩に親指の爪を引っかけ、少し力を入れてみると賢吾の目に怯えの色が見えた。
目をくり抜かれるとでも思ったのだろうか、馬鹿馬鹿しい。

「ゆ、ゆき――」

「いいじゃない、あたしたちも年頃だもの。
 好きな人の1人や2人、いて当たり前よね。
 ふふっ、いつかじっくりと話を聞いてみたいものだわ」

雪美は賢吾の頬から手を離した。
賢吾の左目の下には、くっきりと雪美の爪痕が残っていた。

何か言いたげな賢吾の横をすり抜け、雪美はトイレへと向かった。
洗面所でスカートの汚れを何とか落とした後、鏡に映る自らの顔を見つめた。
誰もいない今、笑顔を張り付けている意味はない――すうっと雪美の顔から感情が消え失せた。

本当に、あの目をくり抜いてやりたい。
そうすれば、賢吾があの子を見つめることはなくなる。
負い目を感じて雪美のことを気に掛けておきながら、恋愛感情を持って別の女の子を追いかけているなんて、気に入らないにも程がある。
賢吾のことを特別に思う自分が馬鹿みたいではないか。

まあ、どうせ、賢吾の想いは報われない叶わぬ恋。
地面に這いつくばったミミズが月に焦がれるような、滑稽な話。
手を伸ばしても、きっと届くことはないのだ。
同様に、雪美の手も特別な意味で賢吾に届くことはないのだろうけれど。



何もかも、堕ちてしまえばいいのに。
あたしがいる、暗闇まで。

そうすれば、あたしの手も届くかもしれないでしょう?


531以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/20(土) 14:08:30.973b8uqssj0 (5/15)

鷹城雪美(女子九番)


532以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/20(土) 14:09:41.633b8uqssj0 (6/15)

undefined


533以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/20(土) 22:01:13.413b8uqssj0 (7/15)

T県M町高鷺中学校3年生


534以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/20(土) 22:01:54.913b8uqssj0 (8/15)

柏木夏樹


535以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/20(土) 22:03:09.063b8uqssj0 (9/15)

出津伊織


536以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/20(土) 22:03:52.333b8uqssj0 (10/15)

宇田川征子


537以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/20(土) 22:04:42.573b8uqssj0 (11/15)

籠原摩耶


538以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/20(土) 22:05:09.083b8uqssj0 (12/15)

玖珂咲子


539以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/20(土) 22:05:59.693b8uqssj0 (13/15)

赤坂克


540以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/20(土) 22:08:01.863b8uqssj0 (14/15)

宇坪孝志


541以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/20(土) 22:08:32.673b8uqssj0 (15/15)

近衛正朗


542以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 05:18:01.92V32ZSIl70 (1/33)

小さな殺人者


生徒ファイル

地図



0 彼女の証言 0.75 4月の会話 1 田舎もの 2 小さな参加者 3 分校にて 4 ラビットキラーは誰だ

5 ご出発は計画的に 6 レッド・ヒル 7 信頼は交差する 8 強い子弱い子 9 繋がされた手 10 純粋悪

11 ルナティックラブ 12 招かれざる客 13 闇にふる雨 14 山に棲む人 15 依存主義 16 微動だにしない

17 天使か悪魔 18 白雪姫 19 背徳の骨 20 世は無情 21 ぬかるんだ土 22 揺らぐ性(さが)

23 15年の孤独 24 有象無象 25 彼女の狂乱 26 彼女の独白 27 絶対悪 28 笑う死神

29 酷くありふれた少年の更生(1) 30 酷くありふれた少年の更生(2) 31 箱庭の虫をちぎる者たち


543以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 05:19:02.33V32ZSIl70 (2/33)

古市良哉


544以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 05:19:45.90V32ZSIl70 (3/33)

瑞原大地


545以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 05:22:11.63V32ZSIl70 (4/33)

小笠原光宏


546以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 05:23:39.56V32ZSIl70 (5/33)

越智一二三


547以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 05:26:14.89V32ZSIl70 (6/33)

田胡城海


548以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 05:26:45.95V32ZSIl70 (7/33)

結城利絵


549以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 05:28:08.74V32ZSIl70 (8/33)

駿河徳男


550以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 05:28:48.59V32ZSIl70 (9/33)

堤兼好


551以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 05:29:23.31V32ZSIl70 (10/33)

沢城泉水


552以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 05:29:51.30V32ZSIl70 (11/33)

速水瑠璃


553以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 05:30:29.05V32ZSIl70 (12/33)

結川里緒


554以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 05:31:42.15V32ZSIl70 (13/33)

undefined


555以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 05:33:06.01V32ZSIl70 (14/33)

 ――わたしはトイレに入った。わたしを見る目がこわかった。わたしは自分が汚れているなんて思ったことない。けれどわたしを見る目は、汚いものをみるような目だとわかった。わたしはただ先生がすきだっただけ。わたしはわたしが汚れているなんて思ったことはないけど、わたしのことが好きな先生も、汚いものを見るような目で見られていた。わたしは、彼に汚された。そして彼も、わたしに汚された。汚いもの同士。わたしはばい菌。先生はロリコン。でも先生は、みんなにそう言われるのが怖くって、わたしからにげたから、残ったのは汚いわたしだけ。
『害虫!』
 女子の重なった声が聞こえた。それと同時に、わたしは服までびしょぬれになった。トイレの水をかけられたのだ。生臭い。嫌な臭いがする。
『あんたのせいで、先生死んじゃったんだ!』
 一人の女子の声が聞こえた。鼻声で、語尾は泣いているようだった。わたしは何も言わなかった。相手は一目散で、逃げてった。わたしは自分の手を握りしめながら、小さな絶望と闘っていた。


556以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 06:54:42.80V32ZSIl70 (15/33)

シスターナナ


557以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 06:56:08.65V32ZSIl70 (16/33)

映画「呪怨」名シーン


558以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 06:56:44.79V32ZSIl70 (17/33)

羽二重奈々


559以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 06:59:56.66V32ZSIl70 (18/33)

人狼ゲーム NOBLE・SLAVES


【原作者許可あり】
『人狼ゲームの始まりです。』勝てば1億円、負ければ死。
 私、恵野美春は、今回が後半戦。一回勝ったのだが、犯人は解放してくれなかった。
前回のゲームで死んでいった人たちの犠牲を無駄にしないためにも、絶対に生き残らないといけない。
今回の私の役職は『奴隷』。村人の勝利時にカードに書かれてある貴族が生きていると私は死んでしまう。更に、その貴族が人狼に襲撃されると代わりに私が死んでしまうのだ。
 人狼も殺さないといけないが、貴族の命も狙わないといけない。
私は前回のゲームで決意した。勝つためには友達や親しい人をも殺さないと..殺してでも前に進まないといけない。
....絶対に負けない!!


560以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 07:01:12.73V32ZSIl70 (19/33)

今日の朝は、予言者の永澤くんが死亡していた。
私にははっきりと分かっていた。
みんなと話すことなんて無かった。
私は自室に閉じこもり、ノートを取り出す。
 
私→奴隷
高翌麗真空→私の貴族
豊永斗真→霊媒師
浅口芽依→人狼
 
私は今日、人狼を勝たせても死ぬし、
村人側を勝たせても死ぬ。
どっちにしろ、死ぬ運命なのだ。
 
人狼の芽依ちゃんを吊って、
豊永、高翌麗さん、私が残っても、高翌麗さん..私の貴族が残っているから私は死亡する。
今日高翌麗さんを吊って、豊永くんが襲撃されても、
私と芽依ちゃんが残り、人狼と村人が同数になって、私は死ぬ。
 
....私には、生きるという選択肢は無かった。


561以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 07:02:48.26V32ZSIl70 (20/33)

コンコン
「....はい。」
私は芽依ちゃんの部屋を訪れた。
最後の日、やっぱり一人は怖かった。
 
「芽依ちゃん....私さ、奴隷なんだ。
高翌麗さんの、奴隷。
だから、私はどっちの陣営が残っても死んじゃうの。」
「そうだったんだ..美春、それで今日の投票、どうするの?」
「....まだ分かんない。」
「ねぇ、場所移動しない?」
 私たちは一旦厨房に行き、
芽依ちゃんはオレンジジュース、私はお茶をもって、屋上へと向かった。
 
「美春さ、今日の投票、高翌麗さんに入れてほしい。」
「今更、今更高翌麗さんを吊っても....。」
なぜ、なぜ今そのような提案をするのだろうと、私は疑問に思った。
芽依ちゃんは笑顔のままだった。
 
「あの二人を生かしても、メリットは何一つないの。」
「どうして?」
「まずは豊永斗真、彼は運営側で、このゲーム4回目って言ってた、生かしてもまた参戦するに違いないわ。
次は高翌麗真空、ここで質問。」
質問?
私は眉を寄せた。
 
「さて、高翌麗さんと私たちの違いはなんでしょう。」
違い?
陣営とか..ではないよね、私は村人陣営だし。
性別でもない、学年でもない。
 
「ごめん、よく分からないんだけど。」
「はぁ..」
芽依ちゃんはため息をついた。
そして、ゆっくりと口を開いた。
 
「後半戦と、前半戦って事よ。
私たちは後半戦、高翌麗真空は前半戦なの。」
そうだ、このゲームは一度勝っても解放されない。
二回勝たないと、意味がないのだ。


562以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 07:03:57.19V32ZSIl70 (21/33)

「私を生かせば解放、高翌麗真空を生かせば後半戦。
気の弱そうな彼女が、後半戦を生き残れると思う?」
「....わかんない。」
「100%ここから出れる私を生かしてほしいの。
ここから出たら、警察にも話して、このゲームをやめさせる。」
「....そうだね。」
なんか、このゲームがどうでも良くなってきた。
どうせ今日、私は死ぬのに。
なんで他人が生きるために、他人が幸せになるために協力しないといけないの?
なんで、私だけ..私だけ....。
 
「ごめんね、ちょっと気分が悪いからまた後で。」
 
 
19:43。
カチカチカチカチ
「そろそろ時間だ。人狼は浅口芽依か高翌麗真空。」
豊永くんは二人を睨んでいる、いや。二人を見て、どちらが人狼っぽいか考えているのだろう。
 
「私は分かるわ、誰が人狼か。」
全員の視線が私へと向いた。
 
「私の役職は奴隷、私の貴族は高翌麗さんだから、私は絶対に生きれない。
だから、私は村人側の味方でも、人狼側の味方でもできる。」
私は思いきって言った。
豊永くんは目を見開き、
高翌麗さんはぼーっと私を見ている。
 
「悪いけど、私は高翌麗さんにいれる。」
私がそう言った瞬間、豊永くんが勢い良く立ち上がる。
 
「なんで!?」
「だって、村人側を生かしても、メリットないもの。」
昼の、芽依ちゃんの言葉をリピートした。
そして、私は豊永斗真を指差し、
 
「豊永斗真、お前は絶対に許さない。」
と言い、次に高翌麗さんを指差した。
 
「あなたは、後半戦を生き残るなんて出来ない。
だって、生き残れそうな性格していないもの。」
 
「後半戦....。」
高翌麗さんは下を向き、そう呟いた。


563以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 07:08:28.83V32ZSIl70 (22/33)

「芽依ちゃん、高翌麗さんに入れて。
3、2、1!!」
私は高翌麗さんへ。
芽依ちゃんも高翌麗さんへ。
高翌麗さんは何故か私へ。
豊永くんは芽依ちゃんへと入れた。
 
「なんでだよ!なんでだよ!!!」
豊永くんはイスを思いっきり蹴った。
私は、高翌麗さんの元へと歩いていった。
高翌麗さんの腕を掴み、無理矢理窓側につれていった。
 
「芽依ちゃん!窓開けて!」
芽依ちゃんちゃんは窓側へと走って行き、鍵を明け、窓を開けた。
 
「やめて!離して!!」
高翌麗さんは甲高い声で叫ぶが、力は弱く、簡単につれていくことができた。
 
「うああああぁあぁぁぁぁぁっ!!!」
私は叫ぶと、全力で窓の外へと突進した。
私と高翌麗さんの体が宙に浮いた。
少ししたら、とても強い衝撃を受けた。
 
キュイイイイイイイイン
首輪が作動する。
 
「..やっ!ぎゃっはっ!いやっいやっ!!!」
「....っ!っぁぁぁぁ!ああああぁぁぁぁぁっ!!!」
私たちは首輪に閉められながら、喉を絞ったような声を出した。
首元がとても痛く、手が何かの液体に触れた感触があった。
生暖かい、それは私の首の肉が切れたときに出た血だった。
どんどんと締め付けられていく。
 
「うぁぁぁぁぁっ!ああああああっっ!
ごめんなさ!い!ごめんなっっっさっ!」
男の叫び声が、上から聞こえてくる。
豊永斗真の首輪が絞まっているのだろう。
 
私は、そのまま目を閉じた。


564以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 07:09:03.10V32ZSIl70 (23/33)

『お疲れ様です。
村人側と人狼の人数が同数になりました。』
 
『今回は、人狼の勝利です。』
 
ピーッ
少女の首輪が音を立て、外れた。
少女は首をさすり、笑みをこぼした。
同時に、目から涙がこぼれた。
 
『1億円をお支払します。』
 
テレビの文字をひたすら眺め、少女は自室へと戻った。
 
 
8:32。
「はぁ....。」
少女はベッドの上でため息をつくと、部屋から出て、顔を洗い、食料や水分を少し持った。
それから、施設を出た。
森の中をひたすら歩いた。
気づくと、車が通る道路に出ていた。
 
「君、もしかして浅口芽依さん?」
突然、後ろから話しかけられた。
 
「よかったら、署まで同行願う。そんなボロボロの服装、いったい君は、何をしていたんですか?」
二人の警察官に連れられ、私はパトカーに乗った。


565以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 07:12:33.78V32ZSIl70 (24/33)

301 浅口 芽依(人狼)
 
302 高翌麗 真空(貴族1)
 
303 古川拓人(奴隷3)
304 佐藤愛華(狂人)
305 助川朱雀(村人)
306 豊永斗真(霊媒師)
307 永澤手摩(予言者)
308 松川竜(人狼)
309 松川大翔(貴族2)
310 恵野美春(奴隷1)
311 森谷愛美(用心棒)
312 吉岡琴葉(奴隷2)
313 芳崎健(貴族3)


566以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 07:30:12.86V32ZSIl70 (25/33)

「よぅ!たっちゃ~ん♪」
電車から降りて、改札口を抜けたところで誰かが俺のいやぁ~~な名前を呼んだ。(見なくてもわかるゼ!藍!!)と思いながらも声がしたほうを振り向いた。
機嫌よく呼んだ声の主は、同じクラスの桜川 藍(5番)だった。その横には、くせ毛がかわいらしい真柴 美奈樹(9番)がクスクスと笑っていた。
俺ら3人は、中1のころ同じクラスになったのがきっかけで、仲がよくなり今まで2年間も同じクラスだ。中学3年になり、ここまでくると腐れ縁かよとおもってしまう。
「なんだよ藍!たっちゃんって呼ぶな!!美奈樹も笑うなよぉ~」
そう言うと美奈樹は、
「辰也ごめん!!」
っと、真剣に謝ってくる。美奈樹は、本当に優しいヤツでクラスでも人気がある。(本人に自覚はないけど)
「そんな真剣に謝るなってぇ!な!」
っと、笑って言うと、
「そうだってぇ!!なんなら美奈樹も[たっちゃん]って呼べよ!!」
っと、笑いながら美奈樹にいろいろふきこむ。
「お前が言うな!お前がぁ!!!」
藍は、こんなお調子者だけど、バスケをさせると人がかわる。あまりみとめたくないけど、本当にうまい。うちの学校『武蔵森中学校』は、バスケが別にうまいっというわけでもない普通の学校だった。しかし、藍がバスケ部に入ると、メキメキ力をつけ、いまでは全国大会常連学校になってしまった。なんでも、監督&コーチは、藍がやっているらしい!しかも中1のとき入部志願したときから、レギュラーは決定していたらというから驚きだ!!
「もぅ2人とも!早くいかないと学校遅れちゃうよ!」
そぅ言って美奈樹は、1人で歩きだした。
「待てよ美奈樹!」
「わわ、おいれいくなよ藍!!」
2人は走って美奈樹のとこまで行った。
3人の会話とミンミンと鳴くセミの鳴き声だけが朝の通学路の道に響く。

またいつもの日常が始まった。
そして、このままこの日常が続くと思って疑わなかった。


567以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 08:44:40.30V32ZSIl70 (26/33)


男子1番  井口 政志(いぐち まさし)

身長:173cm  体重61:kg
殺害生徒:なし  加害者:なし


568以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 08:45:53.33V32ZSIl70 (27/33)

+++FATED CHILDREN+++

 

1*1995年度(完結済)
~はじまりの唄~
(神奈川県平沢市立菊谷中学校3年A組 男子20名・女子20名 計40名)

 

2*2002年度(完結済)
~トモダチ~
(茨城県北浦市立桜崎中学校3年1組 男子22名・女子18名 計40名)

 

3*2000年度(完結済)
~護るべきヒト~
(神奈川県四宮市立篠山中学校3年4組 男子19名・女子20名 計39名+??)

 

4*1996年度(完結済)
~誰が為に生きる~
(静岡県清水市春日宮中学校3年C組 男子20名・女子20名 計40名)





+++ENDLESS NIGHTMARE+++

 

1改*1998年度(完結済)
~悪夢の始まり~
(千葉県船海市立船海第二中学校3年5組 男子19名・女子21名 計40名)

 

2*2001年度(完結済)
~醒めない夢~
(千葉県船海市立船海第一中学校3年3組 男子18名・女子22名 計40名)

 

3*2001年度(完結済)
  ~悪夢の終わり~
(群馬県桐生市立巴ヶ丘中学校3年2組 男子20名・女子20名 計40名+2名)

+++OTHER+++

 

2012年度(完結済)
~月に叢雲、花に風~
(東京都私立帝東学院中等部3年A組 男子20名・女子20名 計40名)

 

2009年度(試合開始 進行中)
~偽りの守護星~
(東京都小金井市立椿中学校3年3組 男子20名・女子20名 計40名)

 

 

 

+++Mafia Parodia+++
~Famiglia Diciassette~
(ENシリーズ・FCシリーズ・月花・偽星 出席番号17番)

 

 

 

+++FOOD BATTLE ROYALE+++
~喰わなきゃ喰われる~
(EN1・EN2・FC1・FC2選抜 男子20名・女子20名 計40名)


569以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 08:47:34.68V32ZSIl70 (28/33)

番外編~喰わなきゃ喰われる~

 

これはいわゆるフードロワイアルです。
グロテスクな表現はないです、多分・・・
むしろギャグですから。

OBR1~OBR4までに出てきたメインキャラが40人出てきます。
でも本編とは別人として見てください。
いや冗談抜きで別人ですね(笑

気楽にお楽しみください☆

 


570以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 08:48:18.60V32ZSIl70 (29/33)

試合経過

 

1回戦
第一試合(コーヒーゼリー)
○ 因幡彰人(M1)・相模晶(F8) VS 江原清二(M3)・今村草子(F2) ×

第二試合(わんこそうめん)
○ 土方涼太(M13)・水城凛(F18) VS 水原翔(M16)・鳥江葉月(F14) ×

第三試合(プリン)
○ 藁路文雄(M20)・依羅ゆた(F20) VS 瀬戸口北斗(M6)・天道千夏(F12) ×

第四試合(カキ氷宇治金時)
○ 浜本卓朗(M12)・天条野恵(F11) VS 浜本謙太(M11)・幸田真菜(F6) ×

第五試合(特製ミックスジュース)
○ 良元礼(M18)・瀬川小夜(F10) VS 李星弥(M19)・近藤楓(F7) ×

第六試合(いちご大福)
○ 滝川渉(M7)・上総真央(F4) VS 堤良樹(M8)・緑沢風美(F18) ×


571以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 08:52:59.43V32ZSIl70 (30/33)

試合経過

 

1回戦
第一試合(コーヒーゼリー)
○ 藍瀬輝々(M1)・鈴風鈴(F8) VS 葵輝丹(M3)・海原青歌(F2) ×

第二試合(わんこそうめん)
○ セイア(M13)・前原のどか(F18) VS 中居螢太(M16)・チャオ(F14) ×

第三試合(プリン)
○ 涙下伎璃(M20)・黄泉泉(F20) VS 黄八瑠璃(M6)・成川雨(F12) ×

第四試合(カキ氷宇治金時)
○ 氷友斗(M12)・長瀬風(F11) VS Shirua(M11)・早乙女亜已(F6) ×

第五試合(特製ミックスジュース)
○ 雪下よう(M18)・田中春奈(F10) VS 月下香介(M19)・桜木加奈(F7) ×

第六試合(いちご大福)
○ 滝川渉(M7)・上総真央(F4) VS 堤良樹(M8)・緑沢風美(F18) ×


572以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 08:56:13.08V32ZSIl70 (31/33)

まどかは手を差し伸べた。
里子は泣きじゃくりながら、それでも四つん這いになって、まどかの手を取ろうとした。
届かないので、少し前に出た。

その時だった。

銃弾が、里子の側頭部を抉った。
まどかの手を握る事無く、里子の大きな体は床に倒れた。

「嘘……里子……っ」

「……っ!!
 まどか、裏口っ!!」

公孝が叫んだ時、銃声が止んだ。
渉の持つミニウージーが弾切れを起こしたらしい。

滝川には、銃は渡せないっ!!

咄嗟に判断し、まどかは里子の亡骸を飛び越えてテーブルの上のブローニングを手に取り、渉に向かって発砲した。
当たらなかったが、渉をほんの少しでも怯ませることはできた。

それを見た公孝がまどかの手を引き、裏口へ走った。

外に出ると、2人は持ち前の運動能力を駆使し、ありったけの力を使って走った。
中学校を見つけ、そこに駆け込んだ。
2階の手前から2番目の教室に入り、ドアを閉め、鍵を掛けた。
とりあえず渉から逃げ切ることはできたらしい、銃声はあれ以来聞こえない。

「里子と…三奈子が…っ」

肩で息をしながら、まどかは呻いた。
あっという間の出来事だった。
あっという間に、親友たちは命を奪われた。

公孝はまどかをぎゅっと抱き寄せた。
心臓の音がよく聞こえた。
とてもとても、速かった。

「人の命は…あんなにあっさりと…奪われていいものじゃないのに…」

頭の上からと、体の中からと。
公孝の小さな唸るような呟きが、はっきりと聞こえた。


573以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 20:20:42.43V32ZSIl70 (32/33)

試合経過

 

1回戦
第一試合(コーヒーゼリー)
○ 藍瀬輝々(M1)・鈴風鈴(F8) VS 葵輝丹(M3)・海原青歌(F2) ×

第二試合(わんこそうめん)
○ セイア(M13)・前原のどか(F18) VS 中居螢太(M16)・チャオ(F14) ×

第三試合(プリン)
○ 涙下伎璃(M20)・黄泉泉(F20) VS 黄八瑠璃(M6)・成川雨(F12) ×

第四試合(カキ氷宇治金時)
○ 氷友斗(M12)・長瀬風(F11) VS Shirua(M11)・早乙女亜已(F6) ×

第五試合(特製ミックスジュース)
○ 雪下よう(M18)・田中春奈(F10) VS 月下香介(M19)・桜木加奈(F7) ×

第六試合(いちご大福)
○ 川瀬和生(M7)・泉原れな(F4) VS 木元拓(M8)・前原のどか(F18) ×


574以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/21(日) 20:27:48.55V32ZSIl70 (33/33)

試合経過

 

1回戦
第一試合(コーヒーゼリー)
○ 相葉優人(M1)・阪本遼子(F8) VS 雨宮悠季(M3)・上野原咲良(F2) ×

第二試合(わんこそうめん)
○ 原裕一郎(M13)・室町古都美(F18) VS 真壁瑠衣斗(M16)・平野南海(F14) ×

第三試合(プリン)
○ 林崎洋海(M20)・湯浅季莉(F20) VS 木戸健太(M6)・鳴神もみじ(F12) ×

第四試合(カキ氷宇治金時)
○ 内藤恒祐(M12)・奈良橋智子(F11) VS 田中昌柾(M11)・財前永佳(F6) ×

第五試合(特製ミックスジュース)
○ 横山圭(M18)・高須撫子(F10) VS 芳野利央(M19)・佐伯華那(F7) ×

第六試合(いちご大福)
○ 榊原賢吾(M7)・如月梨杏(F4) VS 宍貝雄大(M8)・室町古都美(F18) ×


575以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/22(月) 06:26:24.99k5xpF4rr0 (1/10)

寺内紅緒


576以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/22(月) 06:27:07.41k5xpF4rr0 (2/10)

三枝妃


577以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/22(月) 06:27:45.41k5xpF4rr0 (3/10)

前川染香


578以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/22(月) 06:28:52.53k5xpF4rr0 (4/10)

八尋幸太郎


579以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/22(月) 06:30:47.23k5xpF4rr0 (5/10)

篠宮未琴


580以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/22(月) 06:35:00.62k5xpF4rr0 (6/10)

凍結にあたって

未選択

2011/01/07 02:08

1
日頃より訪問いただきありがとうございます。

ほぼ9年続いたこのサイトですが、継続するモチベーションの低下により閉鎖させていただくことにしました。

閉鎖といいましてもデータを一気に消してしまうわけではなく、消えるまで待つ、という形を取りたいと考えています。

主にFC2さんのサーバーを無料でお借りしているため、ログインしない状態が続けばいずれは消えてしまうでしょう。

現在リンクを貼っていただいている方は、リンクを切っていただいて構いません。

私自身が死ぬわけではありませんので、交流があった方はぜひ今後ともお付き合いいただけると光栄です。


凍結に関しては、簡単にいえばスランプです。
個人的に3作目(存在理由)はよくできたなと思っていますが、現在の4作目(善悪の彼岸)は、いかんせん最後のどんでん返しまでが長すぎて、途中で飽きてしまいました。
ゴールまでの坂道が長く急なために途中で引き返した、と言い換えても構いません。

実生活も多忙であり、かつ話が書けずこのように更新が停滞する結果となってしまいました。
個人的には4作目は最後まで頑張れれば、いずれ何らかの機会にお披露目しようと思っています。最後まで頑張れれば、ですが(苦笑


それでは、いずれまたの機会に。


佐倉恭祐


581以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/22(月) 09:01:40.13k5xpF4rr0 (7/10)

あっはは、傑作…!!今の顔、とーっても素敵よ?


582以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/22(月) 19:33:14.40k5xpF4rr0 (8/10)

魚住絶姫


583以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/22(月) 19:36:26.11k5xpF4rr0 (9/10)

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584以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/22(月) 20:00:25.53k5xpF4rr0 (10/10)

戦闘実験第七十番プログラムルール

  

戦闘実験第七十番プログラム、通称「ペアバトル」のルール

 

今回の試験クラス

→茨城県北浦市立桜崎中学校3年1組

 

会場

→茨城県沖にある大宮島。約3km×2.5km。中には村と山が2つずつある。学校は小・中・高一環になっている。

 

ペアバトルとは・・・

→政府側があらかじめ決めておいたペアで教室を出発する。

→出発後に相手を殺害または別行動をしてもかまわない。出発後のペアの組換えも自由。

→優勝者は最後に残った2人。

 

制限時間

→会場内を100に分けたエリアがすべて禁止エリアになるまで。例外は以下の通り。

最後に誰かが死亡してから24時間以内に誰も死亡しない場合はその時点で終了。
制限時間を過ぎた場合は、生き残っているすべての生徒の首輪が爆発する。優勝者はなし。

 

優勝条件

→最後の2人になるまで生き残った場合。


585以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/23(火) 06:12:19.26Uh+YktMT0 (1/18)

いつく腐MHA
いつく腐MHA
@itu_9mha
「失くしたかと、おもっただろ…クソが…!」一回目の前でガチで失くしたかというような絶望目の当たりにしたあと、実は生きてましたーみたいな時のほんの一瞬が見てみたい勢


586以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/23(火) 06:46:39.34Uh+YktMT0 (2/18)

12月20日(1日目)、PM4:22――

 


赤木明子(女子2番)は、学校の廊下を先先進んでいく水城蓮(男子16番)を追いかけている。
明子は蓮のことを『蓮くん』と呼んでいるが、決して親しいわけではない。
何しろ『みずきくん』と呼ぶと、実月裕太(男子18番)と一緒になってしまう。
これは明子だけでなく、クラスメイト全員がそう呼んでいる。
蓮や裕太を苗字で呼ぶ人はいない。
しかし『蓮くん』と呼ぶのには、蓮は可愛らしいのでお近づきになりたいという下心が、ないわけではない。
関係無いが、可愛いとは言っても、身長は明子の方が低い。
バレー部に所属していたにもかかわらず、明子の身長は151cm。
バレー部だと背が高くなる、と聞いて入ったが高くならなかった。
蓮は男子にしては低いが、それでも160cm。

「ね、ねぇ、蓮くん!
 ちょっと待ってよぉ!」

明子が叫ぶと、蓮は歩くのをやめた。
振り返って明子が来るのを待っていた。

蓮は、とても優しい人だと思う。
双子の姉の水城凛(女子13番)に近寄る男子に対しては別だが。


587以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/23(火) 06:47:38.68Uh+YktMT0 (3/18)

女子1番・相原香枝(あいはら・かえ)

陸上部。元文化委員長。
お人よしのために他人に押されている感じがある。
実月裕太(男子18番)とは幼馴染。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

実月裕太(男子18番)
支給武器:

釣り糸&軍手
kill:

実月裕太(男子18番)
killed:

都竹航(男子11番)
死亡話数:

44話
凶器:

シグ・ザウエルSP2340
 

E=07エリアに裕太と潜伏していたが、裕太の冷たい態度に激怒。自分が殺されると考え、裕太を絞殺。スタンガン入手。
これ以上誰も殺さずに生き残る事を決意。
C=05エリアに潜伏していたが、隣の家から銃声が聞こえ、逃げ出した。それが原因で航に見つかり、頭部に被弾し死亡した。

この子もうちょっと引っ張るべきだったかも・・・
お人よしだったか?とかいうツッコミはご遠慮願います(をい
実はこの子も女子委員長だったんですけど、優ちんに譲りました(苦笑
 (by あいすくろー様)


588以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/23(火) 06:48:16.78Uh+YktMT0 (4/18)
589以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/23(火) 06:49:12.69Uh+YktMT0 (5/18)

女子3番・朝霧楓(あさぎり・かえで)

部活は無所属。少々クールな性格。
友達は多い方だが、いまいち溶け込めていない。
運動神経・頭脳共に人並み。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

土谷和(男子10番)
支給武器:

ピコピコハンマー
kill:

なし
killed:

江原清二(男子3番)
死亡話数:

75話
凶器:

ミニウージー
 

D=10エリアで森川達志(男子20番)・藁路文雄(男子22番)ペアと合流。脱出計画に同意。
文雄と共に材料探しへ。文雄から過去の話を聞く。
C=09エリアで鳥江葉月(女子9番)を救う。
禁止エリア指定のため、移動開始。
C=08エリアで笠原飛夕(男子5番)・金坂葵(女子5番)に襲われる。和たちを逃がし、文雄を助けようとしたが遅かった。文雄の死を見取った。コルト・ロウマン、イングラムM11入手。
E=05エリアで清二に襲われる。清二にすべてを託し、事切れる。

お気に入りの女の子でした。本当は虐待の記憶はプログラム内で徐々に蘇る、って感じだったんですが・・・最初から覚えていてもらいました。。
別にワラ君のことを男として好きなんではなくて、同じ親のいない人間として尊敬できて「好き」という感じなんですよ。 ・・・クールというより怖いもの知らずでした(苦笑
 (by hiro0201様)


590以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/23(火) 06:50:11.38Uh+YktMT0 (6/18)

女子11番・平馬美和子(へいま・みわこ)

部活は無所属。不良グループで素手のケンカ専門。
体力には自信があるが、頭は良くない。
水城凛(女子13番)のライバル(自称)。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

高原椎音(女子8番)
支給武器:

くまのぬいぐるみ
kill:

なし
killed:

高原椎音(女子8番)
死亡話数:

23話
凶器:

ワルサーP99
 

椎音と行動していたが、突然背後から襲われる。逃げようとしたが、頭を撃ち抜かれ死亡。

こういうバカっぽい子(をい)、好きです。
できれば凛ちゃんと一勝負させてあげたかったんですけど、凛ちゃんにその余裕が・・・
FBRっぽいノリではハジけてそうなタイプですね(笑
 (by 水金翔)


591以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/23(火) 06:51:06.36Uh+YktMT0 (7/18)

女子2番・赤木明子(あかぎ・めいこ)

バレーボール部リベロ。低身長。
いつも明るく元気ではじけている。
水城蓮(男子16番)に恋心を抱いている。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

水城蓮(男子16番)
支給武器:

花火セット
kill:

なし
killed:

水城蓮(男子16番)
死亡話数:

11話
凶器:

シグ・ザウエルP230
 

出発直後、突然蓮に銃を向けられる。左胸部に被弾しながらも必死に逃げようとするが、力尽きる。

この子も可哀相な子ですよね。
好きな人に突然殺されて、思いは全く届いてなくて・・・
明るさの欠片もありませんでした(苦笑
 (by 水金翔)


592以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/23(火) 06:51:57.15Uh+YktMT0 (8/18)

女子8番・高原椎音(たかはら・しいね)

部活は無所属。不良グループ盗み専門。
体力はあまりないが、頭と顔はそこそこいい。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

平馬美和子(女子11番)
支給武器:

ワルサーP99
kill:

平馬美和子(女子11番)
鈴原架乃(女子7番)
killed:

水城蓮(男子16番)
死亡話数:

47話
凶器:

シグ・ザウエル P230
 

美和子と行動していたが、都竹航(男子11番)と生き残るため、銃殺。
F=03で鈴原架乃(女子7番)・睦月麻(女子14番)を襲う。とどめをさそうとしたが、陸社(男子6番)・依羅ゆた(女子18番)に邪魔される。銃撃戦の末、逃亡。
治療する道具を探すためにG=05エリアの診療所を訪れ、蓮と会う。油断し蓮に肩・右胸・頭を撃たれ死亡。

 

航君の1番の理解者でした。詳しい話は後ほど、、
ギャルっぽい子を目指してみたんですけど、いかがでしたんでしょう?
敗因は、陸君たちを追いかけたことですか。追いかけなければ怪我をすることもなく、診療所で蓮君に会うこともなかったんですから。
 (by 水金翔)


593以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/23(火) 06:52:57.84Uh+YktMT0 (9/18)

女子4番・今村草子(いまむら・そうこ)

部活は無所属。不良グループ副リーダー。
常に凶器を携えている。体力は人並、頭は良くない。
江原清二(男子3番)とは小学生の頃からの仲で、唯一心を開ける存在。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

江原清二(男子3番)
支給武器:

ミニウージー
kill:

湯中天利(女子17番)
雪倉早苗(女子16番)
killed:

江原清二(男子3番)
死亡話数:

52話
凶器:

グロック19
 

E=05エリアで清二を殺しかけていた天利を銃殺。口げんかをしつつ、南へ向かう。
D=05エリアで水城凛(女子13番)・土方涼太(男子13番)と遭遇。凛をゲームに誘い対決。凛に重傷を負わせたが、催涙スプレーによって戦闘不能になり敗北。
E=07エリアで宇津晴明(男子2番)・結木紗奈(女子15番)・早苗に会う。早苗を刺殺。グロック19入手。
F=05エリアで都竹航(男子11番)に襲われる。油断した隙に腹を刺される。痛みから解放されるため、清二に頼んで殺してもらった。
ゲームに乗っていた。

草子ちゃん好きでした。それにしてもゲーム好きなんて設定なかったのに(汗
本当はもっと清二君と一緒にいてほしかったんですが・・・ここで退場です。
凛ちゃんの件も併せて、敗因は油断ですかね。
 (by kai様)


594以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/23(火) 06:56:12.29Uh+YktMT0 (10/18)

政府内部連絡文書二〇〇〇年度第〇〇〇〇四九号
総統府監房特殊企画部防衛担当官並専守防衛陸軍幕僚監部戦闘実験担当官発

共和国戦闘実験第六十八番プログラム二〇〇〇年度第一三号担当官宛

 

 次回ノ戦闘実験第六十八番プログラム対象クラス

 神奈川県四宮市立篠山中学校三年四組

 男子十九名

 女子二十名

 計三十九名

 コノクラスニハ戦闘実験体十六号ガ在籍シテイルトノコト

 

追加

 

 志願者一名

 兵庫県神戸市立春日第二中学校三年二組男子九番

 周防悠哉(スオウ・ユウヤ)

 志願理由不詳

 過去ノ戦闘経験等ナシ

 念ノタメ、動向ニハ注意スルコト

 尚、出席番号ハ男子十一番ニ入ル


595以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/23(火) 20:08:52.17Uh+YktMT0 (11/18)

菜月
沙奈江
里美
美穂
結衣



596以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/23(火) 20:12:32.41Uh+YktMT0 (12/18)

特に咲良は、俺にとって、ただの親友じゃねえ…
俺はずっとずっと、ガキの頃から、咲良を――

いやともかく、あのアキヒロという男は、咲良を傷付けた。
赦せるはずがない。

「テメェ、咲良に何しやが――」

麗はアキヒロを睨みつけるために教室の前方に顔を向け――目を見開いた。
がたがたに動かされた机や椅子の脚の間から見えているものに目を奪われ、それが何かということを一瞬判断ができず(いや、もしかしたらわかっていたのかもしれないけれど、脳が認めることを拒否したのだと思う)、ようやくその正体を理解した時、咄嗟に咲良の頭を抱えるように手を伸ばし顔を麗の胸に埋めさせた。
見せるわけには、いかなかった。
心優しい彼女に、こんな光景は。

「え……あ…顕昌……?」

悠希の魂の抜けたような声が、酷く響いて聞こえた。

「え…アキ……ああ…ひ…イヤアアアアアアアアッ!!!」

平野南海(女子十五番)の甲高い声が、教室中に響き渡った。

南海の足元に、顕昌が仰向けに倒れていたのだ。
その頭部に、3つの穴を開けて。


597以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/23(火) 20:15:32.18Uh+YktMT0 (13/18)

「ああああっぁあぁあああぁぁああッ!!!」

紗羅は左手で頭をガシガシと引っ掻き回しながら叫び声を上げた。
雪美の声が頭の中で鳴り響く。
笑い声、最後の言葉、それらが何度も頭の中でリプレイされる。
まるで、呪いだ。

「紗羅ちゃん、紗羅ちゃん落ち着いて…!!」

もみじが縋ってきたが、紗羅は反射的に突き飛ばしてしまった。
もみじは尻餅をつき、紗羅を見上げていたが、視界には全く入っていなかった。

『城ヶ崎くんも、人殺しの理由にされて可哀想』

頭を殴られたような衝撃だった。
雪美の言葉を、否定できなかった。
麗のことを人殺しの理由にしようなんて意識していなかった。
けれども、”麗のために雪美を[ピーーー]”、その考えは、麗を自分が人を殺める動機付けにしていることと同義であることを、雪美に気付かされた。

それが悔しくて、悲しくて、紗羅の双眸からは、ぼろぼろと涙が零れた。

「麗……ごめん……ごめんねぇ……ッ!!」

紗羅は、声を上げて哭いた。
頭の中で響き続ける雪美の笑い声を、必死にかき消すかのように。

それが、自殺行為であることすら、忘れて。


銃声が、響いた。

紗羅は、背後から殴られたような衝撃を受け、仰け反った。
倒れる間際、もみじのくりくりとした瞳が、限界まで見開かれたのを見た。

「もみじ……逃げ――」

もみじに逃げてと願いつつも、紗羅は、少しだけ、ほっとした。
雪美の笑い声が、聞こえなくなっていた。
先程まで乱れていた自分の感情が、すぅっと、凪いでいくのを感じた。
生きたかったけれど、生き残らなければならないと思っていたけれど、安心している自分がいるのも確かだった。
この罪の意識から、逃れることができるのだから。

再度、銃声。
紗羅の右側頭部に紅い花が咲き、左側頭部が吹き飛んだ。
そのまま雪美の上に折り重なるように倒れ、雪美の紺色のセーターをじわじわと濡らしていった。


その様子を見ていた財前永佳(女子六番)は、まだ荒い息を深呼吸で整えながら、ゆっくりと木の陰を出た。
その手に握られているコルト・ガバメントの銃口は、まだ熱を持っていた。

――終盤戦、終了――


598以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/23(火) 20:16:14.20Uh+YktMT0 (14/18)

女子九番・鷹城雪美
   女子一番・朝比奈紗羅  死亡

   【残り四人】


599以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/23(火) 20:17:56.32Uh+YktMT0 (15/18)

もみじは、卓也が永佳に駆け寄り抱き起す光景を、茫然と見ていた。
指についた肉片の感触だけが、妙にはっきりと感じられた。
頭の中で爆発の光景が繰り返され、もみじは俯いて口元に手を当て、呻いた。

こわい、きもちわるい、ひとが、ひとのうでが、もみじのかおに、ひとのにくが、こわい、きもちわるい…こんなつもりじゃ――

「鳴神、立て…ッ!!」

利央の声が聞こえ、もみじは顔を上げた。
「あ…」、小さな声が、喉の奥から漏れた。

左腕を真っ赤に染めた永佳が、呻き声を上げていた。
鞘を足で押さえながら右手で刀(あれは見覚えがある――榊原賢吾(男子七番)が持っていたのと、同じ物だ)を抜いた。
自分の身体を支えていた卓也を振り切り、這うような低い姿勢で、今にも倒れそうな覚束ない足取りで、しかし今しがた左腕が爆発したとは思えない程の素早い動きで、あっという間にもみじの眼前に迫っていた。

突き出される永佳の右手。
止めようと、もみじは手を伸ばした。
永佳のモスグリーンのカーディガンの袖に指を引っかけた。
けれども、永佳の勢いは、止められなかった。

刀は、ずぶずぶと、もみじの左胸部に差し込まれた。
喉の奥から突き上げてきた液体が、もみじの小さな口から溢れた。
刺された――そう認識した時には、もみじは仰向けに倒れていた。


『生き抜けよ……
 俺の誇りが折れない限り……俺たちに……負けはない……!!』


うそ…やだ…
まさか、そんな…ここまで来た…のに……
もみじ…ばかだ……

「あぁ……ごめん……なさ……れい…さま――」

もみじの目尻から、涙が一筋零れた。
涙で潤む瞳からは、光が失われていった。

   女子十二番・鳴神もみじ  死亡


600以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/23(火) 20:24:21.83Uh+YktMT0 (16/18)

ねえ、咲良。
私は、貴女の願いを叶えるために、一緒にいるの。
だから、お願い――

「咲良…もう、泣かないで」

撫子は、後ろから手を回し、咲良を抱き締めた。
酷く冷えているのは、腹部からの失血が深刻だからだろうか。
それなのに、ここまで動くことができているのは、自分の傷のことも最早わかっていないからだろうか。

「もう、休みましょう?」

短刀の刃を、咲良の首元に当てた。
自我があれば本能的に避けたり払ったりするのだろうが、咲良はそうしなかった。
自分の命が危機に瀕していることもわからないのか、それとも、わかっててもあえて抵抗しないのか、咲良が何も言わないのでわからないが。

「咲良…ごめんなさい……」

撫子は、深呼吸し、そして、短刀を握る手を引いた。
咲良の白く細い首に赤い筋が入り、間もなく鮮血が噴き出した。
咲良の身体がぐらっと傾き、後ろから抱き締めていた撫子へ全体重を預けた。
赤い空を映す咲良の瞳の瞳孔が、急速に拡大していく。
その様を、撫子はじっと見つめていた。


601以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/23(火) 20:25:36.75Uh+YktMT0 (17/18)

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602以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/23(火) 20:26:51.22Uh+YktMT0 (18/18)
603以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/25(木) 05:17:19.516lcT1VWy0 (1/5)

右手に銃を。

左手に剣を。

射抜くように相手を睨み。

突き刺すように相手を詰る。

 

戦いは、止まらない。



604以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/25(木) 05:17:54.596lcT1VWy0 (2/5)

気にすんな…俺の命なんて、クソみたいなモンだから。


605以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/25(木) 05:18:21.396lcT1VWy0 (3/5)

無理するなよ…早稀、おいで。


606以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/25(木) 05:19:12.696lcT1VWy0 (4/5)

からかわないで…そんなこと…あるわけないじゃない…!!



607以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/25(木) 06:18:38.596lcT1VWy0 (5/5)

柴崎里美


608以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 00:04:41.87uRO19tAT0 (1/24)

人狼ゲーム SACRIFICE CROSS


609以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 07:19:08.34uRO19tAT0 (2/24)

浮ヶ谷悠史


610以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 07:19:59.86uRO19tAT0 (3/24)

長田志穂美


611以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 07:20:26.36uRO19tAT0 (4/24)

深森律子


612以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 07:20:51.89uRO19tAT0 (5/24)

浦崎忠信


613以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 07:21:38.57uRO19tAT0 (6/24)

山河怜一


614以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 07:22:07.08uRO19tAT0 (7/24)

美津隆平


615以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 07:22:34.70uRO19tAT0 (8/24)

貝田ゆう


616以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 07:23:03.75uRO19tAT0 (9/24)

寺原政二郎


617以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 07:23:42.43uRO19tAT0 (10/24)

牧中勇紀


618以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 07:24:10.85uRO19tAT0 (11/24)

高野修


619以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 07:24:49.54uRO19tAT0 (12/24)

練馬耕平


620以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 07:25:17.30uRO19tAT0 (13/24)

田谷龍真


621以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 07:26:07.86uRO19tAT0 (14/24)

西数彦


622以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 07:26:39.42uRO19tAT0 (15/24)

波間千幌


623以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 07:27:16.85uRO19tAT0 (16/24)

伊藤舞


624以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 07:27:52.50uRO19tAT0 (17/24)

杉川弥生


625以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 07:28:40.31uRO19tAT0 (18/24)

久木野夏子


626以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 07:29:42.07uRO19tAT0 (19/24)

山崎弘


627以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 07:30:25.24uRO19tAT0 (20/24)

浜井愛


628以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 07:31:31.54uRO19tAT0 (21/24)

斉藤美琴


629以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 08:00:16.57uRO19tAT0 (22/24)

人狼ファン投票2018☆
@Jinrogame2019
#人狼ファン投票 こっちのミスにより元アカウントが使用不可になってしまいました... 復活するまで(2026年復活予定)はこちらで代用します
2018年10月からTwitterを利用しています


630以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 13:49:52.28uRO19tAT0 (23/24)

フィル@小説垢
@fillbook1024
小説用アカウントです。

ハーメルン→人狼ゲーム 二次創作
小説家になろう→オルスト・ルフの冒険書

良かったら読んでください!!!
#友達募集中 #小説家になろう #拡散希望 #フォローしてくれた人全員フォロー
syosetu.org/novel/166999/


631以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/10/27(土) 13:50:34.31uRO19tAT0 (24/24)

秋口ぎぐる/川上亮
@Giggle_Akiguchi
株式会社コザイク代表。 主な作品はカードゲーム『キャット&チョコレート』シリーズ、小説『人狼ゲーム』シリーズなど。
熊本市cosaic.co.jp


632以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/12/01(土) 05:54:35.19X7zSTxG30 (1/2)

growthuphero
@growthuphero
とある人のサイズフェチ垢| Macro Account|日本語/English OK|特撮ヒーロー、ガワ、人外好き。特撮のお陰て時々好きなヒーローやキャラを勝手にキャラ抜けて巨大化する妄想|特撮ブーツ大好き|画像加工合成、SFM動画制作、たまに絵描き|18歳以上、巨大化及びマクロを理解済み人しかフォロー推奨しません|
ミニチュアセットの中growthuphero.deviantart.com


633以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/12/01(土) 05:56:56.64X7zSTxG30 (2/2)

ほくと@うとうと
@HOKUTOWTOW
ショタコンです。特に正義感溢れる少年がなぶられる、いわゆるショタリョナが大好きです。呟きはあまりないですが、ヨロシクです! ときどきPixivでリビドーを吐き出しています。興味があったらドウゾ
pixiv.net/member.php?id=…


634以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2018/12/02(日) 05:00:53.213G4t4NNZ0 (1/1)
635以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/02/11(月) 13:10:18.16ZOEviLhS0 (1/3)

チャールズイヤァアーーッ
@bis_1947
爆豪受け、デク攻め(本誌ネタバレ配慮無し)、爆豪贔屓。FGOプレイ中。頭が良くないんだよ! フォローは18歳以上推奨 倉庫 (link: http://privatter.net/u/bis_1947) privatter.net/u/bis_1947
ププピドゥの彼方pixiv.net/member.php?id=…


636以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/02/11(月) 13:27:36.51ZOEviLhS0 (2/3)

ゆきうさ@こたぬき
@9t64DDZcHzZC69I
趣味垢
ボカロ・歌い手・実況者好きです!
歌い手は浦島坂田船、歌詞太郎さん、りぶさん推してます!
実況者はTOP4推しです!

大本命はうらたぬきさんとキヨさんです?


637以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/02/11(月) 13:28:24.60ZOEviLhS0 (3/3)

めう。
@meumeu_tam0328
顔 出 し 不 定 期 配 信 者??
く も の う えtwitcasting.tv/meumeu_tam0328


638以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/02/17(日) 18:21:10.56rnNxij4D0 (1/2)

Drunk Arthur Use his Charm vs Beat a Guy -All Choices- Red Dead Redemption 2


639以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/02/17(日) 18:21:48.98rnNxij4D0 (2/2)




640以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/02/18(月) 09:38:27.32feykPE0g0 (1/18)

『次の12時に、一番西のたてもので。
 全ての星が集うことを、ねがって。
                     Helios』
 

  ――試合開始、終了――
  【残り三十七人】


641以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/02/18(月) 09:39:31.91feykPE0g0 (2/18)

Circle: All Deaths (reupload)


642以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/02/18(月) 09:47:49.32feykPE0g0 (3/18)




643以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/02/18(月) 09:50:28.82feykPE0g0 (4/18)

ワッフル
@kokorooshi0808
無言フォローするかもです!
ガルパやってます!でもめっちゃ下手です…こころちゃん推し?( 'ω' )?
あとコミュ障なおしたい(*´?×?`*)


644以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/02/18(月) 09:51:02.79feykPE0g0 (5/18)

らむ
@Rmt__33
おやすみ


645以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/02/18(月) 09:51:41.33feykPE0g0 (6/18)

松丸亮吾@今日あさ9:54~サンジャポ
@ryogomatsumaru
書籍『#東大ナゾトレ』95万部突破ありがとう?!謎解きをもっと広めるために、問題を作ったり番組に出演したりしてます。最近はゲームやドラマの脚本など、エンタメのお仕事にも挑戦中。news zero・嵐にしやがれ・頭脳王などにも出演。制作・出演のご依頼→ryogomatsumaru@gmail.com
college-uc.com誕生日: 12月19日


646以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2019/02/18(月) 10:07:51.84feykPE0g0 (7/18)

布施祐仁
@yujinfuse
『日報隠蔽~南スーダンで自衛隊は何を見たのか』(集英社、三浦英之さんとの共著) 石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞/「主権なき平和国家」(集英社クリエイティブ、伊勢崎賢治さんとの共著)/「ルポ イチエフ」(岩波書店) PCJF賞大賞、JCJ賞??urespa99☆(link: http://gmail.com) gmail.com (☆→@)
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