1 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/03(木) 22:23:09.970i1646c+0 (1/3)

※諸注意
・ガンダム(BF、時々別シリーズ)と艦これのクロスです
・クロスと言っておきながらキャラ借りただけのSSですので口調や性格の崩壊があります
・遅筆で更新が遅く、不定期ですがご容赦ください
・連取、連投は安価↓か↑にずらします。ただしコンマ安価時のみ連取可です
・大体キャラ安価以外は選択肢ですので好みのガンプラとかリクエストしてもらえれば選択肢に反映します
・キット化されてないものもOKです。寧ろ出して下さい
・主人公(三人)は固定式となっています、ご容赦ください
・また設定都合上時々>>1の別SSキャラが出てくる可能性がありますのでご注意ください


またこれは

【安価】春雨「ガンダムビルドファイターズ?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1413043315/
の直接の続編(途中で落ちましたが)であり設定上は

榛名「艦プラビルドファイターズⅢ」(現在進行中)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1447863972/
の並行世界となっており世界観を一部共有しています


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1501766589



2 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/03(木) 23:14:06.430i1646c+0 (2/3)

登場人物

メインキャラクター

・海風(主人公その1)

主人公の一人であり、春雨編の浜風の妹。
マイペースだが面倒見がよく、落ち着いている。内実怖がりだがそれでも頑張れる普通の女の子。ただし行き過ぎた自己犠牲と自分の命を軽視し過ぎる傾向があり瑞鳳からは厳しく注意された。
家族とは不仲、特に浜風には憎悪を抱いていたが和解するも扱いは辛烈なのは変わらない。
当人は特にガンプラに興味は無かったが神通との出会い、霞との出会いを経て部に参加する。そして偶然の果てに、世界の命運を巡る戦いへと身を投じることになった…
姉同様に戦略眼と指揮能力長けチームでは主席指揮官の座を担う。戦闘スタイルは姉とは真逆の近接戦が主、神通と比べると見劣りするが『先読み』によって敵の動作を数手先まで読む事で対応して戦う事が出来る。
能力は『未来予測演算』、相手の行動を高度なレベルで想像し自身の望む未来へと繋ぐ事が出来る。ただしあくまでも飛躍した想像力の齎すものであり確実性は無い。
使用機体はウイングガンダムゼロの改造機『ウイングガンダム・フレスヴェルグ』。特殊システムを内蔵しているが扱いはかなりリスキー。


・神通(主人公その2)

主人公の一人。海風達の1年上にあたる。
海風・霞の入部以前の部に所属する唯一の部員で、部長を務めている。部内唯一の常識人(特別顧問を含め)で、諌め役を務める苦労人。
控えめな性格で少々弱気な所はあるが芯はしっかりしており、不正を許さない真っ直ぐな性格。意外と怒りの沸点は低め。
その正体は未来人で瑞鳳の娘で、瑞鳳・蒼龍・飛龍の遺伝子を組み合わせたデザインチャイルド。事象改変を行い最終的に瑞鳳が病死しない未来を創ろうと奮闘し、幾度もループを繰り返していた。
そして3代目流派・東方不敗の正当後継者でもありガンプラ・リアルファイト問わず高い戦闘能力を持つ。
チームでは前衛を担当、高い近接能力を発揮して敵を容赦なく屠る。海風を除くと唯一指揮能力を持つが向いていないと自覚している。
使用機体はインフィニットジャスティスの改造機『インフィニットジャスティス・スターリリィ』。2本の刀を主とした近接が得意。
余談だが瑞鳳の遺伝子を引いているためデコが非常に広い。瑞鳳曰く『見てて不安になる広さ』で、瑞鳳が自分の娘と気付けた一因でもある。そして弱点も瑞鳳のものを継いでいるらしい…


・霞(主人公その3)

主人公の一人で海風のクラスメイト。
友達が欲しいと願い、ガンプラバトル部へと入部した… が、入部の切欠は模型部の横暴が頭に来たからであり、入部そのものは勢いである。
ぶっきらぼうで口が悪いものの、心優しい性格。しかしその心は過去の出来事によって閉ざされていたが海風や神通達には心を開き、特に海風相手には互いに本心を吐露し合える関係になる。
その過去は5年前に起きたフェリー事故『なは号爆沈事件』に巻き込まれ唯一の生還者となってしまい、両親の死を切欠に心を閉ざし他人と関わるのを避けていた。
過去のトラウマとそれに関する悪夢によるストレス、瑞鳳に押し付けられたサイコフレームによってニュータイプへと覚醒しつつあり、その素養が原因で昏睡病キャリアーに襲われた。
チームでは後衛、砲撃手を担う。 高い射撃能力を持つが、それ以上に異常に高い反応速度によって機体が自身に追いつけなくなるほどの成長を遂げてしまう。
使用機体はZZガンダムの改造機『ブラストZZ』、FAガンダムやEx-Sガンダムのパーツも使っており高い機動性と火力を持つ。
彼女のベッドの下にはSUKEBEなBOOKが眠っており、朝雲に暴露された際は関係者全員を締め上げた。


・天津風(メイン)

チームメンバーで、中学1年生。
第3話で転校し、バトル部に入部した。今回の空気枠。
気が強く、真面目で我が強いタイプ。風が好き。だが空気枠。過去にガンプラ学園を退学しておりその事に遺恨がある。
チームでは強襲・空戦を得意とするが独りよがりな節があり、その点を注意されたりもする。
朝雲の行いの巻き添えで割を食うことが多々あるものの基本的には空気枠。
使用機体はデルタガンダムを改造した『シューティングスターガンダム』、高い空戦能力を持つ。また瑞鳳によってSu-27系統の推力偏向ノズルが脚部に仕込まれた。


・朝雲(メイン)

チームメンバーで中学1年生。第3話でバトル部に入部した。
病弱な妹の五月雨がおり、その妹の為にバトル部に入り戦うことを選んだ。
悪戯好きで霞のベッドの下のSUKEBEな本を上に並べたりとロクな事をしない。
面倒見が良い性格故に悪戯好きな面を除けばチーム内でも割と良識的な立場に居る。海風の心境を理解し、萩風の凶行を思い止まらせ、榛名には『改RX-0』を託され萩風に憑かれた。
海風の要望で支援型となり、味方のサポートを行う。しかし近接対応能力も非常に高く、榛名に仕込まれたガン=カタを用いてイズナ・シモンと互角に渡り合う程。
家族想いでありその影響か面倒見が良い。
ポジションは後衛、狙撃を主とするがガン=カタを用いた近接戦も得意でありオールラウンダーとして立ち回れる。
使用機体は狙撃・補助特化に改造された『ストライク・ヴァルキリー』、装備はライトニングの改造ストライカー『ブリガンディアストライカー』。
そして別枠で改RX-0の1機『RX-0[Sm] シームルグ』を持っている。


萩風(メイン)萩風

『紫陽花の戦乙女』

天津風より後に転入し、バトル部に入部した少女。
母親を失った故に過剰とも言える健康志向で神通や瑞鳳を呆れさせている。
身体能力が異常に高く、反射神経に優れており前衛向けの能力。隠密・奇襲、撹乱などの戦闘を得意とする。
その正体は神通の妹、そして瑞鳳・浜風・夕雲の遺伝子を組み合わせたデザインチャイルド。つまり海風の姪にあたる存在。
そして薬物使用者を闇討ちしていた犯人。自身の身体能力や戦略眼を活かして監視カメラなどを潜り抜け、使用者を再起不能に追い込んでいた。
神通とは異なり、流派・東方不敗の技を学ばず大鯨が使用する体術を得意とする。
本編中ではやりたい放題やっており、どこからともなく銃をかっぱらってきたりと健康志向を謳いながら神通の胃を破壊一歩手前に追い込む。
最初は朝雲を利用していたが気に入り、割と気にかけている。


3 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/03(木) 23:58:41.130i1646c+0 (3/3)

メインキャラ

・瑞鳳
『真紅の戦乙女』の名で有名なビルドファイターであり、我等が格闘魔人。最早世界を跨いでレギュラー化した。
父親から『東西南北中央不敗スーパーアジア』の名前を貰うが全力で拒否ってる。知らぬ間に妹が増殖していたらしい(瑞鳳が拉致ったが養子縁組したとは知らなかった)。
海風達の顧問をしながら昏睡病の拡散を防ぐべく奔走、自ら渦中へと飛び込んだ。
『見出す』事に関しては超一流であり、飛龍を始めに春雨や浜風たちなどファイターを見つけ、育て上げたその経歴を買われて顧問に抜擢されている。
製作能力に関しても世界トップクラスではあるが多少荒削りな部分も多い。機体の出力や能力こそ榛名以上ではあるが粒子関連の技術は榛名と比較して未熟、しかしRGシステムなどの斜め上の発想は世界大会に混乱を巻き起こし、粒子技術発展の先駆けとなった。
使用機体は『ネブラブリッツ・クロイツ』→『ガンダムエピオン・クロイツ』。

未来の瑞鳳は昏睡病の拡散が止められなかった。
仲間を全員失った瑞鳳は孤独に耐えられず、協力していた『異世界の瑞鳳』が管理する『ハシラジマ泊地』でかつて『プロジェクトF』に使用された培養槽を用いて瑞鳳と仲間の遺伝子を組み込んだ娘である『神通』『萩風』を創造してしまう。
そして2人を自身の娘として育て上げるも病に倒れ、病床に伏せる。しかし深海棲艦の侵攻に伴い、単身で世界と自分の娘達を守る為に戦いへと身を投じ辛うじて勝利した。
しかしそれが原因で病状が悪化、37歳と言う若さでその生涯を終える。そしてその事が切欠で神通・萩風が過去に転移してしまう。


・飛龍

瑞鳳のパートナーその1。瑞鳳が前に進むための切欠となった人物。瑞鳳の『導き手』。
『今の瑞鳳』を形成した要因であり、瑞鳳の姉貴分的存在である。瑞鳳との絆は深く、瑞鳳に最も影響を与えた人物。
かつて瑞鳳を『弱い』と評したが自身との出会いや身の回りの出来事を経て成長する瑞鳳を『対等』と認め、同じ道を歩む。
ファイターとしての技量は世界トップクラス、同等の機体であれば先代メイジンとも互角に戦える程の能力を誇る。
瑞鳳と共にお店をやる傍ら海風達の顧問としても活動する。お腹が弱い。
未来においては既に死亡(もしくは昏睡)している。

・蒼龍

瑞鳳のパートナー2号。瑞鳳が最初に出会い、異世界に触れる事になった存在。瑞鳳の『支え手』。
飛龍との和解や浜風の問題、夕雲との出会いなど様々な出来事において瑞鳳を支え続けた。
飛龍同様、瑞鳳を『支えないとすぐ折れる』と感じていたが様々な事件を経て成長を重ねる瑞鳳と共に自身も過去を捨て、共に前に進む決意をする。
相性の関係で飛龍には一歩劣るが、世界トップクラスの実力を持つファイターで射撃に関してなら飛龍を凌ぐ。
未来においては既に死亡(もしくは昏睡)している。

・浜風

瑞鳳のパートナー3号。海風の姉、しかし嫌われている。
ウイングガンダム・フレスヴェルグの製作者。
春雨編から2年経過している為成長しており、また胸が大きくなってしまったらしい。
戦術指揮能力に非常に秀でているのは姉妹として当然で、海風よりも実戦経験が多いため能力は海風以上。
戦術に関する能力や才は海風以上であり、本編中の最強候補の一角。
唯一の弱点として『心理』を読み取れるが『心情』は読み取るのが苦手と言う点がある。例としては覚悟や怒りのような感情的な部分を読み取れず春雨に敗北、そして海風から怒りを買った。
序盤は海風の前に現れるのを避け海風の怒りを買うも中盤にスドウから海風を助けるために乱入し共闘、2機で反撃を許さない勢いでコピー体を破壊する。決着後に海風が倒れハシラジマに移送された際には看病、その後海風に一発鳩尾を殴られて和解?した。ただし扱いは辛烈。
春雨・時雨を無二の友として認めると共にライバル視しており、再戦を望む。
未来において神通の話では、既に死亡(もしくは昏睡)している。


・夕雲

瑞鳳のパートナー4号で親戚にして旅館の一人娘。浜風とコンビを組んで世界大会を制覇する実力を持つ。
春雨編から2年が経過している為大人びており、以前よりも成長している。
実家の問題で瑞鳳の助けられ、それ以降瑞鳳を慕って東京まで押しかける。そして瑞鳳争奪戦に火をつけた張本人。
春雨・時雨ペアとの敗北以降、鍛錬を続け実力を磨いたが再戦は叶っていない。
一見して常識人のように見えるが箱入り娘かつ瑞鳳の影響で常識などぶっ飛んでいる。
口が滑りやすいのが難点、瑞鳳曰く『顎の関節にグリスでも塗ってるんじゃないの?』とのこと。お漏らし体質で度々弄られる。
未来世界では他の全員同様、既に死亡(もしくは昏睡)している。
出番はかなり少ない。 



4 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/04(金) 00:12:24.39inqb6ir70 (1/8)

大鳳

『アンリミテッド編』の大鳳の並行存在。
大学の同級生で親友、そして卒研の共同研究も行っている。
過去に7回アパートが炎上し、引越し先とお金が無くなったので瑞鳳の家に下宿することに。よく家が燃える。
ビルダーとしての技能は瑞鳳より一歩劣るが高いレベルで、時々瑞鳳の手伝いもする(レベル的に大鳳=粒子制御技術の無い榛名)。
松風たちの転移理由を作った張本人であり、瑞鳳の『裏』も知っている。

愛宕

『アンリミテッド編』の愛宕の並行存在。
瑞鳳の幼馴染であり姉貴分的な存在。また教員であり、海風達の副担任兼顧問として赴任する。
自身もファイターであるが、1対1の能力は並。しかし2対2や複数対複数の多人数戦によって真価を発揮するタイプで、基本的に誰でも組める『潤滑油』の役目を果たせる稀有なタイプ。
しかしこちら側では『相方』が居ないため少し能力が低下している。
教師としては未熟であるが信念を持っており、教え子を護る為なら自ら剣を持つ事も厭わない。


夕張

『アンリミテッド編』の夕張の並行存在。
瑞鳳の後輩で気が付いたら出てきてた人。
ただ松風たちの一件には関わっており、瑞鳳の『裏』を知っている。


瑞鶴

『アンリミテッド編』瑞鶴の並行存在。
瑞鳳の幼馴染で次元覇王流の使い手の一人。
萩風の第一目撃者。
実は瑞鳳が守銭奴だと知ってる数少ない人物。


・不知火・朝潮・舞風・照月・初月・松風・弥生

瑞鳳が拉致って来た妹軍団、そして榛名と関わりが薄い人たち。
基本的に出番は無い。


5 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/04(金) 00:19:55.88inqb6ir70 (2/8)

メインキャラ(宮城枠)


・榛名

『純白の神狼』の名を持つ宮城人。『ブレイヴ編』主人公は並行世界の同一存在だがかなりの差異がある。
デザインチャイルドでも無ければ孤児院の出身でも何でも無い普通の家庭で生まれ育った普通の人間。ただし色々ブッ飛んでる。
『好きなように生きて好きなように死ぬ』をモットーに掲げ大学卒業後はその日の気分で仕事をして(様々な資格を持っており、依頼されれば何でもこなす)自由気ままな生活を送りながら一家の家計を支えている。
ファイター・ビルダーとして一流であり『ユニコーンガンダム』をベースにした改造機『改RX-0』の製作者で、瑞鳳曰く『狂ってる』と言わしめた。
機体の基礎スペックは瑞鳳に一歩遅れを取っているが粒子操作・変容技術に関しては世界でも先代メイジンに並ぶものである。
大鯨と契約していたが物語中盤で契約満了し、大鯨の希望に反して契約延長はしない主義を曲げず延長を断る。しかし『一度関わった以上は最後まで成し遂げる』と言う信念に基づき榛名『個人』として独自に行動を開始した。
余談だが榛名のガンダム知識はかなり浅い。理由は『スパロボでしか知らないから』で、ある意味唯一無二の弱点でもある。故に作品に囚われない柔軟な発想が出来る、と言う意味では利点にもなるが。
ガンプラ学園の前進である『ガンプラ塾』の元塾生で元メイジン候補筆頭であり、製作・バトル共にトップクラス。
使用機体は『RX-0[F] フェンリル』。
実家には大量の改RX-0が存在しており、製作者の榛名すら持て余している。

・天城

宮城人2。『ブレイヴ編』の天城と並行存在。
大学に進学後、榛名が拾った妹達の世話を焼いている。この世界では実姉だが榛名に対して劣情を抱くのは同じ。正義感の強さや異常に高いファイター技量など、姉そっくり。
ビルダー能力は無いがファイターとしてならばビスマルクを圧倒、飛龍・蒼龍に引けをとらない実力を持つ。
霞の模擬戦に付き合ったり、自分の『技』を教えたりと姉に似て面倒見は良いがメシマズである。
多分一番ブレ幅が無いがメシマズ(重要なので2回)。
使用ガンプラは『RX-0[S] スレイプニル』。


・青葉

宮城人その3。『ブレイヴ編』の青葉と並行存在。
境遇などはブレイヴ編と差異が多く、転移理由もこちらでは『釣り上げられた』とのこと。
榛名の腹心的存在で、頼れる相方。榛名に忠誠を誓っており、榛名と共に行動する。
蒼龍と飛龍からは過去の事から嫌われてこそ居るが、逆に言えば『嫌いだが信頼はしている』と飛龍談。
なお、不憫体質。
使用ガンプラは『RX-0[Gr]グリンカムビ』。


・阿武隈

宮城人その4。『ブレイヴ編』の阿武隈と並行存在。
境遇などに差異は無いが転移場所が違っており、発見されたのは函館港(北海道には変わりない)。
大怪我を負っていた為、当時取材をしていた榛名と青葉によって保護されそのまま榛名の妹として生活することになった。
性格は威圧感も無く若干の弱気でかつて『鬼神』と呼ばれていたとは思えないほど。しかし実際は冷徹な判断を下し、容赦無く相手を屠る『鬼神』。ただし戦闘の際の口癖は若干厨二病を発症したような台詞となる為、ぶっちゃけ似合わないと妹や姉からは言われている。
海風同様指揮官機でありながら近接戦を好むファイターでマーナガルムも本来は近接特化機である。
専用機は『RX-0[M] マーナガルム 』、指揮官機だが純粋な戦闘力も高くユニット『スコール』『ハティ』を用いて戦う。

・陽炎

宮城人その5。
境遇などに差異は無いが転移場所が違っており、発見されたのは函館港。
面倒見が良く明るい楽天的な性格、しかし戦闘になると人が変わったように冷静沈着かつ無慈悲、そして躊躇も迷いも一切無くなる。それは彼女の過去に由来しており、当人曰く『癖のようなもの』らしい。また挑発を度々行い、相手のペースを崩そうとする。
お菓子好きで度々榛名を始めとした家族に注意される。また一度熱が入ると熱中し、周りが見えなくなる事も。
ファイター能力も高く、神通の剣筋を見切れる程反応速度・動体視力を持つ。そして何よりスピード狂の気があり、機動性の高い機体を好む。
専用機は『RX-0[V] ヴェズルフェルニル』、機動力に特化した機体。


・長波

宮城人その6。
転移前に榛名とは出会っておらず、発見されたのは阿武隈達と同じ函館港。その為榛名との『関係』は無い。
勝気で威勢の良い性格だが姉御肌で、周りの人間を良く見て把握し気遣いが出来る。女子力も高い。
戦闘時には姉全員とは違い性格が豹変する事は無いが、機体能力が強襲・奇襲特化の機体である為不意打ちなども厭わない冷徹さも持っている。
榛名直伝のビルダー技術も持つが、まだまだ未熟。
性格の反面、戦い方はステルスや分身を用いた強襲を得意としている。戦い方は一番えげつない。
専用機は『RX-0[G] ガルム』、ステルス・強襲に特化したガンプラ。



6 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/04(金) 00:28:36.96inqb6ir70 (3/8)

・ウォースパイト

イギリス人で宮城人その7(?)、アナハイムPPSEの社員。
日本に留学した際榛名と知り合い親友となり、よく懐き榛名の家族とも仲が良い。
釣りに行くと必ず艦娘を釣り上げることで定評がある。現在の被害者は青葉、古鷹、衣笠、満潮。
榛名とはガンプラ絡みの友人で、その技量・製作能力を高く評価している。基本的に『榛名の味方』でアナハイム社員でありながら榛名の側に就いた。
彼女もまた『改RX-0』の使い手であり使用機体は『RX-0[Vd]ヴィドフニル』。
意外と結構良いところのお嬢様で世間知らずな一面もある。

・間宮

宮城人その8。
青葉がフィッシュされる前、つまり飛龍たちよりずっと前からこの世界に留まっている艦娘。
仙台暮らしだったが青葉のサポートの隠れ蓑として東京で店を開くことに。
使用機体は『RX-0[Sv] スヴァジルファリ』。

・満潮

宮城人その9。
南国編でウォースパイトにフィッシュされ、そのまま引き取られる。
KBFとの違いは仲間を失わず、復讐心に囚われていないこと。その為NT適性は大幅に落ちている。
彼女もまた改RX-0を押し付けられる…


・野分

宮城人その10、榛名の同居人兼婚約者候補兼瑞鳳の妹3女兼流派・東方不敗。
鎮圧要員。本編でも瑞鳳を止められる(倒せるとは言ってない)数少ない人物。
こちら側では榛名LOVE勢。自分をきちんと女の子扱いしてくれるから好きとの事。
姉である瑞鳳同様近接格闘を好み、拳でブン殴る系の戦闘スタイル。そして技量も全国大会出場ファイターの春風を一方的に痛めつける程高い。
使用機体は『RX-0[Fv] ファヴニール』。


・秋月

宮城人その11、榛名の同居人兼婚約者候補兼瑞鳳の妹4女。
影が薄い。
戦闘スタイルは射撃型で朝風を軽々と追い詰める程。さらには多少デチューンされてるとは言え榛名専用機のパーツを組み込んだ機体を軽々と操れる為高い技量を持つ
使用機体は『RX-0[E] エイクスュリュニル』、『RX-0[F] フェンリル』の予備パーツの一部を組み込んだ機体。

・如月

宮城人その12、榛名の同居人兼婚約者候補兼瑞鳳の妹6女。
自他共に認めるスケベ要員。割とヘタレ。
戦闘スタイルはオールラウンダー兼指揮官。近距離・遠距離において高い能力を持ち最低でも阿武隈と同等の指揮技能を持つ。また機体特性を活かして神風を容易く追い詰める程能力は高い。
使用機体は『RX-0[Ra] ラタトスク』。


・古鷹

宮城人その13、ウォースパイト被害者の会の一人。
榛名の忠実な部下で、ドンパチ担当要員。
隠密行動と狙撃が得意。銃器の扱いに長けている。


・衣笠

宮城人その14、ウォースパイト被害者の会の一人。
榛名の忠実な部下で、ドンパチ担当要員。
制圧が得意。 実は瑞鳳とは松風たちの一件で面識があった。



7 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/04(金) 01:28:34.52inqb6ir70 (4/8)

メイン(出番があるのか?枠)

・春雨

前シリーズ主人公。
本来半年の留学を2ヶ月に早め、帰国した。しかし昏睡事件に間に合わず、時差ボケで電車を乗り過ごす。
ウイングガンダム・フレスヴェルグのフレームを造った張本人だがアレは失敗作の流用品らしい。
果たして出番はあるのだろうか…


・時雨

前シリーズから。
浜風・夕雲のアグレッサーを務める。
昏睡事件の際には自機を引っ張り出して介入、海風達を助ける。
果たして出番は…


・三日月

前シリーズから。
春雨同様イギリスから帰国、時差ボケで電車を乗り過ごしていた。
多重人格で心優しい『表三日月』と本物の暴力を教えてくれる『裏三日月』がいる。
最近第三人格が生まれそうとのこと。
果たして出番は…



・大鯨

もうやだこの人。


8 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/04(金) 01:51:08.72inqb6ir70 (5/8)

第11話『体育祭は大波乱!?』


《部活動会議》

「では今年の体育祭について…」

神通(この学校、どうしてこんな夏場に体育祭なんか…)

「先も話した通り、野球部は度重なる不祥事を受けて中等部・高等部共に廃部となる事が決定しました。

そしてその余った予算が現在宙に浮いている状態なのです」

神通(それと体育祭に何の関係が?)

「さらに一般生徒、部活動に所属していない生徒からは『何故夏場に体育祭をやらなきゃいけないんだ』と多くのクレームが寄せられました」

神通(妥当でしょうね)

「その為、今年の体育祭は部活動対抗に変更し優勝した部活動には野球部の今年度予算の余り額を全額支給することとなりました」

神通「!?」

ザワザワ

「この件は全て理事長が決めた事であり、教員も了承済みとのことで… なので反論の類は一切受けないとのことです」

神通(もうやだこの学校…)

「では競技種目について…」




《部室》

朝雲「どうなってんの!?」

神通「私に聞かれても…」

愛宕「…私、そんな話聞いてないわよ」

瑞鳳「多分理事長が私達が沖縄行ってる間の会議で決めたんでしょうね…」

海風「理事長、暑さで頭がやられたんじゃないですか?」

霞「絶対そうに決まってるわ」

天津風「萩風、茹った頭を冷やす健康食品なんか無い?」

萩風「氷水を頭からかける方が早いと思います」

神通「しかしこれはチャンスでもありますね… ウチの予算、もう底ついてるので」

海風「確かアナハイムが今経営的に危なすぎてこの前の依頼のお金も払われてませんし」

霞「とんだタダ働きよ… 海風、そこの麦茶取って」

海風「はい。 先輩も飲みます?」

神通「…それどこから持って来たんです?」

瑞鳳「私だよ? 別に予算で買ってる訳じゃないよ?」

神通「なら頂きます」

愛宕「話を戻して… 体育祭のルールは?」

神通「文化部体育部問わず部活動所属者全員選手として参加、一般生徒は有志のみチームを作っての参加だそうです。

また教員や外部講師も選手としての参加は許可される、と。 授業に関しては体育祭参加者は免除とのことで」

瑞鳳「じゃあウチは合計10人、ここに居る全員と蒼龍さんと飛龍さんを連れてくればね」

朝雲「残ってる予算はどのくらいなんです?」

神通「60万程、とか」

霞「…おかしいわね。 まだ半年経ってないのに半分以上無くなってるわ」

萩風「本当、横領って嫌ですね」

天津風「何であんな腐った連中にそんなお金渡してたのよ…」


9 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/04(金) 02:12:26.34inqb6ir70 (6/8)

海風「で、肝心なのは… 競技種目です」

神通「それが…」

愛宕「あ、なんか嫌な予感…」

神通「例年通り、理事長が勝手に決めるそうで…」

霞「なんでそうなるの!?」

天津風「大鯨さんと同じ香りがするわ」

瑞鳳「平気平気。 お母さんならそれより数十倍キナ臭…」ドゴォ

瑞鳳「あダッ!?」ドサッ

萩風「…寸胴鍋が飛んできましたね」

朝雲「メモが張ってある…」

『キナ臭くなんか無いよ。 ハーブの香りだよ。 byおかーさん』

霞「…大鯨さんの話をする時は窓を閉めておかないとね」

海風「…話をしてから寸胴鍋が直撃するまで1秒もかかってない… つまり秒速300キロ以上の速度でこの寸胴は飛んできたと…」

愛宕「アンドロメダ星雲の接近速度とほぼ同じじゃない」

朝雲「それ、普通衝撃波でこの一帯吹き飛ぶレベル…」

天津風「恐ろしい…」

瑞鳳「いたた… この寸胴、意外と無傷ね。ウチで貰っちゃおうかしら」

海風「なんでこの人はそんな一撃食らって平然と起きてるんですか…!」

瑞鳳「この程度平気平気。 剣岳の山頂から転げ落ちても大丈夫だったし」

神通「もうやだこの一族」

萩風「私もそんな血を引いてるなんて…」

霞「凄いわこの人、生きてるだけで娘二人にダメージ与えてる」

朝雲「寧ろこの人、何で病死するのよ」

天津風「私に聞かないでよ」

愛宕「幼馴染でもこれは擁護できないわね」

瑞鳳「で、種目はいつ発表なの?」

神通「明後日の全校集会だそうです」

瑞鳳「意外と早めなのね」

神通「でも体育祭4日後なんですよねぇ…」


10以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/04(金) 09:45:56.96t+Q8Brtr0 (1/1)

>>1乙です


11 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/04(金) 13:24:38.34inqb6ir70 (7/8)

瑞鳳「体育祭の話はそこにポイして… ミーティング始めるよ」

神通「わかりました。 海風さん、お願いします」

海風「と言ってもする事ほぼ無いんですけどね。 全員の機体が現在大規模改修中ですし…」

天津風「アンタも無茶言うわ… 『全機体のポリキャップを全部規格統一しろ』なんて誰が想像できんのよ」

神通「ですが一理ある事は確かです。全員の機体のポリキャップを統一しておけば延長戦にもつれ込んでも補修が利く、と言う点で」

霞「今までそうやらない方がおかしかったのよ。 大会規定じゃ延長戦の補修タイム時に使えるのは出撃ガンプラのパーツだけ、規格統一しなきゃ満足に補修も行えなくなる」

萩風「お陰で製作中のガンプラの完成、遅れそうですけど…」

瑞鳳「それに規格統一しても問題点は多いからねぇ… 例えばブラストZZの足、つまりEx-Sの下半身が破損してシューティングスターの下半身に挿げ替えてもバランスが劣悪になるし。

ポリキャップに関してはしないよりはマシ、ってレベルの話だけどね。 ただし『シームルグ』に関しては無理、って明言しておく」

朝雲「無理なんですか?」

瑞鳳「無理。 アレはそもそもの規格が榛名さん独自のものになっててそれが『コード・ブレイヴ』にも関連するよう作り込みがされてる。

粒子供給、膨大な粒子量に耐えられるように強化された特殊なものを使ってるから易々とは変えられないし変えたとしても性能が十全と発揮出来なくなるよ」

海風「強力な機体ですがその分、難が多すぎると言うか… 正直、戦術に組み込み難いですね」

瑞鳳「じゃあどうするの、『シームルグ』。 微調整は終わったけど」

海風「朝雲さん、瑞鳳さんからシームルグを受領次第慣熟訓練を開始してください」

朝雲「それは構わないけど… 大丈夫なの?」

海風「あと朝雲さんにはこれを覚えて貰います」ドサッ

霞「…何これ?」

海風「どこぞの誰かが作った戦術指南書です。 組み込み難いのであれば、指揮官に据えれば良いのです。

と言う事で朝雲さん、貴女を三人目の指揮官に抜擢します」

朝雲「はぁ!?」

海風「以前にも言った筈です。 貴女は狙撃手、最も戦場を俯瞰できる立場だと。

それに指揮技能持ちは現在海風と先輩の二人のみ、正直二人だけでは今後支障が出るかと。そこで貴女を指揮官に抜擢したい、と言うのが理由です」

朝雲「あ、天津風とか萩風でも…」

萩風「申し訳ありません、私指揮技能皆無で… 海風さんの姪なのに…」

瑞鳳「やっぱり夕雲ちゃんの血が強すぎたか…」

海風「天津風さんは… 少々問題が…」

天津風「悪かったわね…!」

霞「あ、私はパスね。そう言うガラじゃないし」

愛宕「私も、気配りが出来る朝雲ちゃんで良いと思うわ」

海風「と言う事で決定しました」

朝雲「うそーん…」

瑞鳳「ま、まぁストライクも改修作業にしてるから…」

海風「あと萩風さん、貴女の機体は強襲・奇襲特化機でしたっけ?」

萩風「その予定で作っています」

海風「分かりました。 プランに組み込めるように調整しておきます」


イベント 直下


12以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/04(金) 14:45:36.19sMlc995A0 (1/1)

落とし物の年季の入ったGPベースがバトル部の部員の物と勘違いされて部室に届けられる


13 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/04(金) 21:50:56.00inqb6ir70 (8/8)

コンコン

神通「お客さん、でしょうか?」

海風「新入部員かもしれませんよ?」

瑞鳳「今更来ないでしょ」

愛宕「そうでも無いわよ。 結構入部希望者は多いわよ、この部」

朝雲「ああ、最近萩風が入部して以降私達に寄って来るのも増えてるし…」

天津風「最近男子に囲まれる事多いのよね… 愛宕先生のテストに落とされたって」

愛宕「だってぇ… まともに入部テスト突破できたの、萩風ちゃんだけよ?」

萩風「私でもかなり苦戦したのですが…」

瑞鳳「ファイタースキルかなり高いからね、愛宕先生」

神通「ちょっと私、出てきます」


神通「どなたでしょうか?」

「2年の花田です」

神通「花田さん? どうかなさいましたか?」

「これ、昇降口で拾ったけど… そちらの部員のものじゃないかなって」

神通「GPベース…? 確かにウチはGPベースは使いますが… ここまで年季の入ったものは誰も持っていないかと…」

「そうなんだ…」

神通「丁度愛宕先生もいらっしゃるのでこちらで預かりますよ?」

「ありがとう、神通さん」

神通「いえ。 では受け取りました」


愛宕「GPベースの落し物?」

神通「そのようです」

瑞鳳「これ初期ロッドの旧型じゃない… ガンプラバトル黎明期、10年近く前の代物だね」

愛宕「私は顧問務める時に新調したけど… 瑞鳳のは?」

瑞鳳「私も四年前にモデル変えたからこのタイプじゃないし… 霞ちゃんのは2年前の型だけど、他の皆は最新型モデルだし」

霞「そう言えばこれお婆ちゃんが買ってくれた奴だから型落ちしてるもの当然か…」

天津風「私は入学前に買い換えたから…」

海風「ではこの学校に10年近くガンプラ歴のあるファイターが?」

朝雲「3歳から8歳くらいから経験があるファイターって事になるけど…」

瑞鳳「親が譲ってくれた、って可能性ならあるけどね。 えっとGPベースのデータは…

パーソナルデータ部分、やっぱ古い奴は使い難いわね… あったあった…」

萩風「どうです?」

瑞鳳「えーっと…」

「す、すみません! この部にGPベースが落ちていたと届けられて…」


誰だった 直下?
1.矢矧
2.翔鶴
3.その他(人物も)


※ただし自軍入りはしません


14以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/05(土) 01:13:53.641MSUpaMQO (1/1)




15 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/05(土) 03:53:23.16OBP6o3O70 (1/2)

「あ、あら… 瑞鳳?」

瑞鳳「あ、これ翔鶴さんの?」

愛宕「えっと… 知り合い?」

瑞鳳「知り合いだし、同業だし、弟子のお母さんだし」

天津風「弟子…? ってことは、この人第7回の…!?」

瑞鳳「そう。 春雨ちゃんの母親であり、時雨ちゃんの保護者の翔鶴さん」

翔鶴「初めまして、翔鶴と言います」

海風「この人が春雨さんの…」

朝雲「それにしては若すぎるような…」

瑞鳳「確かウチの実家の蔵にあった文献だとかなり昔、平安時代あたりに『不老』の力を持った人間を血縁に取り込んだってあったからそのタイプなんじゃないかな?

それに意外と多いのよね、私達みたいな『同類』… 一定時期に成長を止めて、一切老化しなくなる体質の人間。 昔はそう言う集落もあった、って文献には書いてたし今でもコミュニティ残ってるし」

霞「平安って… 瑞鳳さんの家ってどれだけ古いんですか…」

瑞鳳「さぁね。 文献も残ってるのは平安まで、それより前は知らない」

萩風(確かに蔵の文献には平安までしか残っていませんでしたが… でも家系図は違う、平安より前にもかなりの数の名前が記されてた…

多分ルーツは、神代にも遡る… そもそもそんな時代があれば、ですが)

朝雲(この一家、どんな宿業を背負ってるのよ…)

瑞鳳「で、どうして翔鶴さんはここに? 春雨ちゃんの学校はここから電車で2駅向こうだけど…」

翔鶴「アナハイム、と言うか財団の人に呼ばれたの。 春雨と時雨にガンプラバトル世界大会の広告塔を頼みたい、って」

愛宕「広告塔?」

瑞鳳「そりゃそうだよ。 アナハイムは今ヤバい状態、世界大会の辞退者も出てきてこのままじゃ大会を中止にせざるを得ないってレベルらしいし」

翔鶴「世界大会への特別招待枠とか色々用意するから、大会に出てメイジンと一緒の広告塔になって欲しいって言うのが依頼なんだけど…」

瑞鳳「確かにあの二人、世界中のファイターでも人気だし知名度も私並だから広告塔にはうってつけだけど… 受けるんですか?」

翔鶴「二人に話してから、ね。 私の意思じゃなく、あの子達の意思を尊重したいもの」

瑞鳳「でもあの二人は絶対に選ばないでしょうね。 世界大会の出場権や多額の報酬が貰えるとしても…」

翔鶴「我が娘達ながら、二人共真っ直ぐ育ってくれて良かったわ」

瑞鳳「少なくとも自動的に与えられる大会参加権なんて興味も持たないね。あの二人はそう言う子だもの。 浜風ちゃん達は残念がるだろうけど仕方ない」

海風「…何故今、その名前が?」

瑞鳳「世界にはあの二人と戦うことを望む人間は沢山居るけど、特に浜風ちゃんと夕雲ちゃんは再戦したがってる。 普段から付き合いはあるけど本格的なバトルは世界大会の場でやる、って約束もしてるし。

浜風ちゃんにとってあの二人、特に春雨ちゃんは唯一浜風ちゃんの戦術を打ち破った人間… 悔しいし、打ち負かしたいに決まってるじゃない」

天津風(第七回大会の準決勝、春雨・時雨ペア対浜風・夕雲ペアの戦い… 今でも全大会中の名試合ベスト3に入る程の名試合を演じた四人…

しかもどっちも世界大会には初出場で日本の代表、同じ条件で有利に立っていたのがただ一つの読み違えで瓦解して敗れるなんて相当悔しいに決まってるわ)

神通「それで… このGPベースは、翔鶴さんのですか?」

翔鶴「ええ。 私のです」

萩風「親子揃ってファイター、とは…」

翔鶴「私はファイターじゃないわ。 ガンプラだってそんなに詳しくないし、一生懸命やってる人と比べたら…」

瑞鳳「…こんなこと言ってるけど、この人バケモンだよ。 飛龍さん達が一方的にボコされかける位にはヤバイ人だからね?」

全員「!?」

翔鶴「ず、瑞鳳!?」

瑞鳳「いや、事実ですし。 良い? この人凄い謙虚な事言ってるけどね、魔境と呼ばれたガンプラ黎明期に並居る化け物共を蹂躙して、先代メイジンすらも後一歩まで追い詰めた夫婦の片割れよ。

多分私が知る限り、頭おかしいレベルのファイター5本指に入るから」

全員「えぇ…」


16全治全能の未来を予言するイケメン金髪須賀京太郎様に純潔を捧げる2017/08/05(土) 09:07:27.31sreWtWSk0 (1/1)

京様安価SS以上に収集付かないンゴ次のメンテナンス明けは成績表リセットアイテム無期限三個貰える【懇願】


17 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/05(土) 18:58:28.98OBP6o3O70 (2/2)

翔鶴「さて、私はお暇するわ。 お店に戻らないと時雨が大変だもの」

瑞鳳「わかりました。 ではこれお返ししますね」

翔鶴「ありがとう、瑞鳳。 じゃあ私はこれで…」



瑞鳳「あと今日やるべき事は?」

神通「特に無いかと思います。 今は各自機体の調整を家でやるべきかと」

瑞鳳「じゃあ今日は解散。 各自機体調整に尽力してね」

全員「はーい」



視点選択 直下
1.神通『新たなる剣』
2.霞『今を越えるもの』
3.天津風『天駆ける星』
4.萩風『影は刃となりて』


18以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/05(土) 19:05:33.20CFxjzp1v0 (1/1)

3


19 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/06(日) 00:39:01.21f4uangtV0 (1/4)

side-天津風-『天駆ける星』


天津風「ったく、本当に面倒臭いわね…」


ポリキャップを全機体で統一する、確かにチーム戦においてもし延長戦にもつれ込んだ場合にそれが生きるだろう。

お陰で買う予定も無かったキットも買うハメになってしまった。AGP(オールガンダムプロジェクト)規格品など買うつもりは無かったが…


天津風「だから協調性が無い、とか言われるよね私…」


大鳳さんが言っていたことを思い出す。『周りが見えてない』、全くその通りだ。

周りが見えてない訳じゃない、見る余裕が無いだけ。言い訳だって事は分かりきっているがこれだけは変えられない。


天津風「私は、私のやるべき事をやるだけよ…!」


例えソレが独りよがりのものだったとしても、私を退学にしたガンプラ学園をギャフンと言わせるまでは…

そして私は機体の改修に取り掛かった。



天津風の新型

・ベース機体 下2(『シューティングスターガンダム』をベースとして継続させる場合は『継続』と書き込んでください)
・機体改造内容 下4(高機動・空戦特化系の内容のみ。 不可能なものは再安価します)
・機体名 下6(条件:『星』に関する単語を入れること(例:ポーラスター、ライジングスターなど))


20 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/06(日) 00:41:24.13f4uangtV0 (2/4)

ベース機体条件忘れてました

・ベース機に出来るのは『高機動可変型のガンダムタイプ』のみ

が条件です


21以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/06(日) 03:28:32.00ZFjv0lp90 (1/1)

ガンダムハルート


22以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/06(日) 10:29:43.57gaRH8QAxO (1/1)

踏み台


23以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/06(日) 11:26:21.893f8d60ER0 (1/1)

最終決戦仕様の増加ブースターと本体のシザービットを排除して代わりにミサイルを増加して高起動爆撃機化にする


24以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/06(日) 11:46:38.44LfhhdOSkO (1/1)

上に追加で脚部に推力偏向ノズルを内蔵
腕部にはアリオスのGNサブマシンガンを内蔵
ミサイルポッドは随時切り離し可能
塗装は濃い赤をベースに変更


25以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/06(日) 18:38:32.72BFIQc4F40 (1/1)

ガンダムハルートボーライド

※ボーライドは爆発を伴う明るい流星(火球)のこと


26 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/06(日) 22:17:15.45f4uangtV0 (3/4)

ガンダムハルートボーライド
・GNソードライフル×2
・GNサブマシンガン×2
・GNキャノン×2
・GNミサイルコンテナ

天津風の新型で『ガンダムハルート最終決戦仕様』の改造機。
シザービットを全て廃し代わりにミサイルコンテナを増加させ爆撃機としても運用可能。
腕部にはアリオスのGNサブマシンガンを内蔵し脚部とブースターには推力偏向ノズルを搭載する。
塗装は濃い赤、ただし瑞鳳をリスペクトした訳では無いとのこと。
怒りの赤を身に纏い流星は火球となる。 その果てに何があるのか、そもそもガンプラ学園と戦うのかもわからないまま…



天津風「本体は、これで… 後は武装ね」

天津風(私の新しい機体、シューティングスターに代わる新型『ガンダムハルートボーライド』)

天津風「この力で、私はガンプラ学園を見返してやる…!」

天津風(退学にさせられた恨みを晴らして、退学させた事を後悔させてやる…!)



視点選択 直下
1.神通『新たなる剣』
2.霞『今を越えるもの』
3.萩風『影は刃となりて』


27以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/06(日) 22:22:50.91R/x0/e4c0 (1/1)

3


28 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/06(日) 23:17:52.85f4uangtV0 (4/4)

side-萩風- 『影は刃となりて』


萩風「えっと… PC-002への交換は終わったから…」


何時ぶりだろうか、こうしてガンプラを作るのは。少なくともお母様が亡くなって姉さんが行方不明になってからは初めてだ。

あの頃は良かった、そう思う。 ほんの少し前のことなのに随分遠くまで来てしまったと我ながら苦笑する。


萩風(でも、私が望んだことだから…)


あの頃にはもう戻れない。 日常も何もかも捨て、過去に転移したのだから。

例えそれがあの頃を取り戻す為のことでも、私は禁忌を犯し昏睡病キャリアーを何人も屠ってきた。


萩風(私の手はとっくに血塗られてる… だからもう止まれない…)


ガンプラバトル部、姉さんと同じ部に入部したのも昏睡病の元凶、EXAMに近付ける可能性があったからだ。

個人的な感情も多かれ少なかれあるが、そこは今は関係ない。


萩風(姉さんが光だと言うのなら、私は影… 暗闇から敵を屠る刃…)


正攻法ではなく影に潜み、隙を見て敵を屠る。 それが私に教えられた戦い方であり最も得意とするもの。

この機体も、その為の機体。 そして私は分身たる自分の機体を組み上げていく。



機体安価
・ベース機体 直下
1.ガンダムエクシア
2.テスタメント
3.クロスボーンガンダムX-0
4.その他(条件:奇襲・強襲に特化したガンダムタイプ)

・改造内容 下3

・機体名 下5(条件:百合科もしくは紫陽花科の花の名前)



29以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/07(月) 00:23:37.159ffZJmYZO (1/1)

エクシアR2


30以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/07(月) 03:47:53.32bFc48XWa0 (1/1)

GNソードをスピルベアジンクスのようにブレード部分を小型化、両腕に装備する
両腰にGNビームダガーを二本増設、計六本装備
追加装備としてGNシュツルムブースターを背部コーンに被せる形で装着が可能で、形状はプトレマイオス2の後ろ半分に似ている


31以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/07(月) 09:21:30.57NlN0LVRE0 (1/1)

ソードをスペルビアジンクスのクナイ(実体刃はGNソード改と同等)に変更し、両腕に装備。
脚部にGNクローとビームサーベル発生基部、腰にケルディムのピストルとGNダガーを2つ追加しサーベルを6本に。
バックパックはゴールドフレーム天ミナのものを改造してドライブを覆うように装着、ステルス機能を追加。任意のタイミングでパージできるようにする。


32以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/07(月) 09:26:13.40A2hynRxy0 (1/1)

踏み台


33以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/07(月) 22:22:44.84oPAkwe7mO (1/1)

ガンダムエクシアルベルム(ヒサメユリ)


34 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/16(水) 23:51:40.39ffbpDH2jO (1/1)

更新遅くなり申し訳ありません(テザリングです)

ガンダムエクシアルベルム
武装
・GNクナイ×2
・脚部GNクロー×2
・脚部ビームサーベル×2
・GNダガー×2
・GNビームサーベル×2
・GNピストルⅡ×2
・マガノイクタチ

『ガンダムエクシアRⅡ』をベースとした萩風の機体。神通の『スターリリィ(姫百合)』同様百合科の花であるオトメユリ(別名:ヒサメユリ)の名前を冠する。
萩風が最も得意とする奇襲・強襲能力に長け、高い隠密性と近接能力を誇っており素体の能力も瑞鳳譲りの製作能力を持つ萩風の全力が投じられた。
武装はGNソード改からソードと同等の刃を持つGNクナイ二丁流に変更し脚部のつま先にはビームサーベル発振基、かかとにはGNクローを内蔵。そして腰部にはGNピストルⅡ二丁とGNダガーを2本装備する。
そしてアストレイGF天ミナのバックパックをGNドライヴを覆うように装備、そしてステルス能力が付与され萩風好みに仕上げられた。。
トランザム機能もちゃんと健在で瑞鳳の遺したRGシステムtype-Zの技術を流用する事で高い安定性能を持つ。
塗装は萩風のパーソナルカラーである薄い紫がベース。
思惑こそあれど部に参加した以上は全力を出すと決めた萩風。彼女は神通とは真逆の『影』として、自らの敵へと迫りその首を討つ。



萩風「よし… あとは稼動域のテストをすれば…」

萩風(ポリキャップの接続には苦労したけど形にはなった… これなら性能次第で充分戦える)

萩風「キャリアーだって…」

萩風(もしかすれば全国の場にも罹患者、キャリアーが現れる可能性もある。スドウ・シュンスケがそうだったように、心の弱さが大きな事件を招く…

だからそうならないように、先に私が仕留めないと…)

萩風「私は刃… 闇に潜んで敵を殺す、その為の…」

萩風(私はその為に生まれて、育てられたのだから)


35 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/17(木) 00:13:43.56QbfYxnNVO (1/1)

《二日後 学校・部室》


メンバー一同「…」

蒼龍「えっと… 何の沈黙?」

飛龍「今日体育祭のメンバー発表があるからって聞いたんだけど…」

愛宕「それに関して、なんですよ… これ種目の一覧表です」

瑞鳳「どれどれ… 何これ…」

海風「絶対これくじ引きかなんかで適当に引いた奴ですよね」

霞「そうに決まってるわ。順番がゴッチャゴチャだもの」

天津風「転入する学園絶対間違えたわ」

朝雲「しかも所々変なやつ混じって無い?」

萩風「体育祭…?」

神通「去年より悪化してる…」

瑞鳳「そんなに酷かったかな去年… カラオケロワイヤルとかやったけど」

愛宕「ともかく、対策を練らない?」

蒼龍「そうね… これ対策は一応練っておかないとまずいかも」

飛龍「対策できんの…?」


体育祭種目安価 ↓4まで(体育祭関係なし対決(例:カラオケ選手権、料理対決等)もあまりぶっ飛んで無ければ可)


36以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/17(木) 00:35:37.13occbPQfe0 (1/1)

リレー


37以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/17(木) 06:12:36.166tH4Gw4E0 (1/1)

学校全域を使ったサバゲー対決


38以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/17(木) 06:32:08.44FChuKYP10 (1/1)

電流イライラ棒


39以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/17(木) 13:05:14.66+ggm0em20 (1/1)

料理コンテスト


40 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/21(月) 00:14:15.01cDaqwYONO (1/1)

種目一覧
・第一種目:部活動対抗リレー対決 (四人)
・第二種目:学内サイバイバルゲーム (二人)
・第三種目:教諭・外部講師対抗戦 (一人)
・第四種目:電流イライラ棒 (一人)
・第五種目:料理コンテスト (一人)
・第六種目:カラオケ対抗戦 (一人)
・第七種目:オシャレコンテスト
・第八種目:???


蒼龍「…どうするの?」

飛龍「どうもこうも無いわね。第五種目に蒼龍出したら負け確なのは決定だけど」

朝雲「ねぇ、電流イライラ棒って何?」

霞「私に聞かないでよ。知る訳無いでしょ」

海風「イライラ棒と言うのは一応知識としては知っていますが… 確か周りの壁に棒を当てないように慎重にゴールへと進めるゲーム、だったかと」

愛宕「…もしかしてこの子達、知らないの?」

瑞鳳「そりゃそうだよ。 私達生まれて5歳くらいだったから知ってるけど、皆まだ生まれてないし」

萩風「電流イライラ棒って何ですか?」

瑞鳳「昔古いテレビ番組で、イライラ棒ってやつをクリアすると百万円もらえたのがあったの。ルールは海風ちゃんの言う通り、ただ無駄に凝ったギミックとかがあってかなーり難易度高め」

神通「私達は現代から15年先に生まれた人間なので知らなかったのですが、何故お母様と愛宕先生以外の人は知らないのですか?」

愛宕「だってその番組が終わったの2000年の話だもの。 皆生まれてないから知らなくて当然よ」

瑞鳳「因みに後番組は最近までやってたいきなり黄○伝説ってやつね。これなら知ってるでしょ」

天津風「木曜7時枠…」

愛宕「バラエティ枠が木曜7時になったのも黄○伝説になった後なんだけど… まあ知らなくても良い話ね」

瑞鳳「この子達多分笑○犬とか内○プロデュースとか知らない世代だね。少なくとも知ってても特番か再放送の類しか知らないやつ」

蒼龍「…ごめん私達もわからない」

瑞鳳「まぁ異世界人ですし。後はサバイバルゲームは…」

萩風「お任せください。学校の設計図を盗み出しておきました」

神通「返して来てください、今すぐ…!」

萩風「コピーしてオリジナルは返却したので平気です」

朝雲「そう言う問題じゃないでしょ…」

海風「この教諭・外部講師対抗戦って何です?」

愛宕「私も内容は聞いてないわ。ただ入場曲は決めておけ、って言われた」

神通「後は… まぁ対策のしようが無いものばかりでしょう。オシャレコンテストはファッション誌を読み漁るしか…」

霞「あれ、これってテーマ直前発表じゃなかったっけ…」

天津風「面倒臭いわね… 第八種目の内容も直前発表なんでしょ?」

海風「はい。 とりあえず7、8は後から選手変更も可能らしいので先に他を決めておきましょう」


41 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/21(月) 00:38:38.56PBZB4MQcO (1/1)

選手割
・リレー:蒼龍・飛龍・海風・神通
・サバイバルゲーム:朝雲・萩風
・対抗戦:瑞鳳
・イライラ棒:天津風
・料理コンテスト:霞
・カラオケ:愛宕


海風「これが現在の最適でしょうか?」

天津風「ちょっと!何で私がイライラ棒なのよ!」

海風「だって他の適性が…」

霞「妥当でしょ。 アンタ料理は?」

天津風「うっ…」

萩風「サバイバルゲームは朝雲さんのような狙撃手が必要なので。私は近接、と言う事で」

朝雲「まぁ、リアル銃器触ったの私だけだし…」

天津風「じゃあマラソン交換しなさいよ」

海風「最近神通さんと一緒に鍛え始めてるので海風は自信ありますよ。脚力勝負します?」

神通「私は出来れば料理の方が良かったのですが… 血筋が…」

蒼龍「私達これでも軍人だし」

飛龍「今でも鍛えてるわよ」

天津風「じゃ、じゃあカラオケ…」

瑞鳳「愛宕先生、めっちゃ歌えるよ」

愛宕「そこまで上手くないわよ」

瑞鳳「嘘。 だって95以下取ってんの見た事ないもん。

あとファッションは… アパレルショップでバイトしてる夕張ちゃん呼んで手伝って貰おう」

萩風「あの人の意外な一面を知った気がします…」

瑞鳳「因みに私と大鳳、あの子が高校の時から知ってるけどずっとショップ店員やってるよ。

私の服選んでくれてるのあの子だし、何だかんだで大鳳と一緒にお世話になってる」

海風「い、意外と付き合い長いんですね…」

瑞鳳「そりゃ蒼龍さん初めて拾った直後に出会ったからね。私のお気に入りのカーディガンを蒼龍さんが血まみれにしたから代わりのやつ探しに行ったら出会ったのよ」

蒼龍「そ、その説はすみませんでした…」

瑞鳳「責めてませんよ。 不可抗力ですし… まぁ今もあのデザインは気に入ってたし未練はありますが」

飛龍「服についた血って漂白剤でも落ちないしねぇ… 仕方ないわよ」


42以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/21(月) 09:45:01.48fo4k0Lve0 (1/1)

(炎のチャレンジャーって木曜じゃなくて火曜7時だった気がする)


43 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/23(水) 23:23:50.007XdRQ5i00 (1/1)

>>42
確か元々火曜日に放送していましたが、番組が終わって黄金伝説に移行後1年くらいでバラエティ枠が木曜日に移ったのだと記憶しています。なので
>愛宕「バラエティ枠が木曜7時になったのも黄○伝説になった後なんだけど… まあ知らなくても良い話ね」
と言及させていました。 分かりにくくてすみません


萩風「ルールは全滅戦、敵対するのは約70チームです」

朝雲「計140人、ってことね…」

萩風「私一人でも充分な数ではありますが… ルールとしては禁止エリアと一部教室を除いて学内全部の施設を使用可能、装備品の類は全部学内の適当な箇所に配置するとのことです」

朝雲「後掃除も大変そうね… そこらに転がったBB弾の片付けとか」

萩風「なので清掃業者を雇うようです。 一体この催し、いくら予算かかっているのでしょうか…」

朝雲「エアガンが平均で1個で私のお小遣い2か月分だって考えれば… …考えたくなくなってきた」

萩風「…精神衛生上悪いので止めましょう。 作戦としてはやはり真正面から仕留めて…」

朝雲「拠点作るってのは?」

萩風「篭城戦は二人チームでは些か分が悪いかと。 それに長引くとそれだけ神経を磨耗します」

朝雲「じゃあ虱潰しに一人ずつ狩っていきましょうか」


神通「うぅっ…」キリキリ

霞「凄いわあの二人、相談事してるだけで先輩が胃を痛めてる」

海風「当人到って真面目に話しているだけなのですが…」

神通「だってあの二人ですよ…!?」

天津風「片方が腹違い?の妹なのに酷い言い方ですね…」

瑞鳳「どっちかって言うと私の卵子使ってるらしいから種違い、だね」

蒼龍「あの子も、一体誰の子なのよ…!」

飛龍「あの胸… 浜風の血統…?」

愛宕(お二人も中々大きいと思うんだけど… しかも半分合ってるし)

神通「あの二人を揃えてロクな事になるとでも…!?」

霞「しかも結構プライベートでも遊ぶ位には仲良しって事実がね…」

海風「先輩へのダメージに拍車をかけていますね」

天津風「そう言えば妹の為に健康料理教わってるって聞いたわ」

瑞鳳「うーん… 朝雲ちゃんって悪戯好きな所が無ければ普通に良い子だと思うんだけど… 気遣い出来るし、周りが見えるし」

愛宕「だからこそ萩風ちゃんも懐いてるんだと思うけど…」

飛龍「このままだと神通ちゃんの胃に悪そうだし… 私達はグラウンドで練習でもする?」

蒼龍「そうね… 一応運動用にジャージも持って来てるから」


44 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/24(木) 01:52:44.31lZnS4nqo0 (1/1)

《グラウンド》


蒼龍「さてさて… 柔軟も済んだし、始めますか」

飛龍「陸上部の脇のほうを借りて、っと… まずは順番決めね。 アンカーは神通ちゃん、任せる」

神通「わかりました」

海風「先輩、確か肉体にリミッターをかけてるんですよね?」

神通「はい。 私達一族は日常生活の際には肉体にリミッターをかけている状態、おおよそ全力の10%程です。

常人より力が強すぎるので生活に支障が出る、なので私達が生まれてから最初に学ぶ事が自身の力の制御です。ただ、あまり制御が効かないのですが…」

飛龍「確か瑞鳳は一度解除すると全部解除されちゃって元に戻すまでに時間がかかるし肉体も負荷がヤバイって言ってたわね」

神通「その通りです。 最低か最大か、どちらかしか選べ無いんです。 限定的な解除は出来ない事はありませんが、最大時よりも制御に気を使う為かなり体力を要するので…」

海風「何か、不憫な一族ですね…」

蒼龍「それで、リミッター時の全力の脚力はどのくらいなの?」

神通「走ってみた方が早そうですね。100メートル程で良いですか?」

飛龍「ええ。 丁度ここからあそこの木くらいだから… ストップウォッチっと… じゃあ3、2、1… スタート!」ピッ

神通「!」ダッ

飛龍「…」ピッ

蒼龍「…あっと言う間に着いちゃった」

飛龍「タイムは… 1秒38…」

海風「えぇ…」

神通「どうでしたか?」

飛龍「うん、やっぱおかしいや瑞鳳一族」



瑞鳳「やってるねぇ… じゃ、私も…」

霞「何するんです?」

瑞鳳「リミッター解除。 暫く外してないから、その練習って感じで… 破ッ!」ゴゴゴ

霞(呼吸しただけで軽い衝撃波が…!?)

瑞鳳「ふぅ… これで7段階中2段階目ね」

霞「2!?」

瑞鳳「フルパワーなら… ジャンプで雲くらいまでは跳べるよ。 着地は出来ないけど」

霞「出来ないんですか?」

瑞鳳「だって跳躍の衝撃波で周囲吹き飛ぶもん。着地レベルの話じゃないでしょ」

霞「あ、そっち…」

瑞鳳「ま、私の種目は何やるかわからないから備えておいて損は無いし。 一応リミッターも3段くらいまで外しとくか」


45 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/26(土) 00:18:53.09HX7CQWDv0 (1/4)

天津風「…一丁前に全員はしゃいで…」

愛宕「あー、えー、いー、うー… どうかしたの?」

天津風「いえ… 唯、少し呆れてるだけです」

愛宕「柄にも無く皆はしゃいでるものね… 島ではそんなにはしゃいで無かったのに」

天津風「大会も近いのに、本当ならこんな暇なんて無い… 弛んでるのよ」

愛宕「違うわ。 大会大会って先の事柄一つに囚われると息が詰まる、だから息抜きも必要なのよ。

それに… 今の今まで昏睡病絡みで気を抜く事なんて出来なかったじゃない」

天津風「確かにそうだけど…」

愛宕「焦る気持ちも分かるわ。 でもそれ以上に、『今』って時間は二度と訪れない。 だから今を楽しむのも青春の一つよ」

天津風「青春…」

愛宕「それに…」

天津風「それに…?」

愛宕「これ優勝しないと私達大会に行けないのよ…」

天津風「!?」

愛宕「予算がね、もう… 4桁前半なのよ…」

天津風「そこまでウチの予算不足が深刻だったんですか!?」

愛宕「そうなのよ… 守銭奴の瑞鳳が身銭切ろうとしたくらいに…」

天津風「そ、そんなに…」

愛宕「あの野球部顧問が余計な事言わなければ後援会からのお金がもらえた筈なのに…!」

天津風「そう言えばあの先生、どうなったんです?」

愛宕「懲戒免職、私達が島に行ってる間に決まったそうよ。 40代で免職だから就職厳しいでしょうね。

学生からもセクハラの話があがってたらしいし、今回の事が決定的になったって」

天津風「以前からマークはされてたんですね」

愛宕「同じ教師として恥ずかしいわ、全く…」

ピンポンパンポ~ン

『愛宕先生、ガンプラバトル部特別顧問・瑞鳳さん、ガンプラバトル部部長・神通さん。 直ちに理事長室に来て下さい。繰り返します…』

愛宕「あら?」

天津風「呼び出し…?」

愛宕「じゃあ私行ってくるね。 あとは蒼龍さんと飛龍さんの言う事聞いて活動して」

天津風「わかりました」


視点選択 直下
1.瑞鳳『テスト』
2.榛名『乱入?』


46以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/26(土) 04:45:03.82WdwFlLy70 (1/1)

1


47 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/26(土) 18:58:35.10HX7CQWDv0 (2/4)

《理事長室》


瑞鳳「失礼します、理事長」

「来たか… そこのソファーに掛け給え」

瑞鳳「わかりました。 では失礼して…」

神通(カーディアス・ビスト… マーサ・ビスト・カーバインの実兄であり、現・ビスト財団当主…)

愛宕(私や神通ちゃんならまだ分かる。 でもどうして瑞鳳まで… 瑞鳳が知り合いだから…?)

瑞鳳「それで、本日は何用で?」

カーディアス「『真紅の戦乙女』、数々のファイターを見出し世界チャンピオンクラスへと育て上げ、そして自身もビルダーとしては世界最高峰に位置する人間だ。

そして今は我が校の講師として無名で一人しか部員の居なかったガンプラバトル部を全国大会へと押し上げた。最高峰の人材を見出しその才を引き出す、キミを選んで正解だったよ」

瑞鳳「いえ。人材は私が見出した訳ではありません。 部長である神通さん、彼女の尽力あってこそです」

神通(確かに海風さん達にお母様は一切関わっていない。 しかし海風さんは浜風さんと、そして霞さんは大鯨さんと縁があった。

やはり、お母様には人を引き寄せる何かがある。 そして人と一緒に、トラブルも…)

カーディアス「さらには『昏睡病』を追い、事件の真相へと手を伸ばした。 そしてその過程でアナハイムの『闇』をも暴いてしまうとは…」

瑞鳳「その件に関しては私の母の助けも大きく、私一人では分からなかったでしょう。 闇に関して、関わりのあった者も部員には居ますし」

カーディアス「ああ。 まさか彼女がその一件の関係者であり被害者だったとは… 彼女には悪い事をした。まさか、マーサと直接対面する事になってしまうとは…」

愛宕(霞ちゃん、ね… まぁ大鯨さんに気絶させられた後、起きて散々罵倒してたんだけど)

瑞鳳「で、前置きはもう結構です。 本題をどうぞ」

愛宕「ちょ、瑞鳳…!?」

カーディアス「ふむ… 長話は嫌いか。 まぁ良い、本題に入るとしよう」

神通(あ、あっさり納得した…)

カーディアス「昏睡病に関しての報告は聞いている。 そして、今日呼んだのはその件に関することだ」

三人「…!」

カーディアス「神通君、と言ったね。 キミは通常の昏睡病のキャリアーとは異なる、特殊なキャリアーと真正面から戦った貴重な人間だ。キミはどう感じた?」

神通「私はノーマルのキャリアーと戦った事はありませんが、スドウ・シュンスケと戦った時に感じたのは… 恐ろしいまでの脅迫観念、でしょうか。

滅ぼさねばならない、迫る何かを全て滅ぼさなければならない… そんな恐ろしい負念のようなものが」

カーディアス「そしてガンプラバトルシステムに干渉し、複数の分身体や破壊した機体を再生させて操作すると言った能力も発現させた。

恐らくそれはプラフスキー粒子の特性、人の意思に反応すると言うものが昏睡病の負念に反応してのものだ。あれは一種の暴走状態、と言っても過言では無い」

愛宕「その事と、何か昏睡病に関係が…?」

カーディアス「実は静岡にあるPPSEの研究所が昏睡病を引き起こす勢力と思われる何者かに襲撃された。キミ達が島に行っている間に」

瑞鳳「…被害は?」

カーディアス「…プラフスキー粒子を生成する為の結晶体『アリスタ』の小型結晶、そして研究中の新型ガンプラの一部が強奪された。その際に警備員と研究員の一部に被害が出ている」

愛宕「研究中の新型ガンプラって… どうしてそんなものを…」

カーディアス「そのガンプラの製造方法が特殊で粒子に影響を受け易く、テスト中に何度か暴走を起こした。だから厳重に保管され研究を推し進めていたのだが…」

神通「その暴走の規模は?」

カーディアス「結晶体に反応して研究室の一つが壊滅した。細心の注意を払っていたらしいが…」

愛宕「でもどうして私達にその事を?」

カーディアス「全15機中強奪を免れられたのは2機、1機はメイジンが保有していた機体だったから無事だった。そしてもう1機は私が持っている。

なのでキミ達ガンプラバトル部に頼みがある。 ガンプラに精通し、有数の実力を持つキミ達に」

瑞鳳「まさか…」

カーディアス「キミ達にこの機体、『スクランブルガンダム』を預ける。 その性能テストとデータ取り、そして昏睡病からの守護を頼みたい。

もし昏睡病キャリアーに奪われでもすれば、大変なことになる」


48 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/26(土) 23:14:11.32HX7CQWDv0 (3/4)

神通「『スクランブルガンダム』…」

愛宕「でもこれ、まるで…」

瑞鳳「私の『クロイツ』…?」

カーディアス「キミの製作した『クロイツシリーズ』、その技術を参考にしている。

ガンプラバトルは開始時に機体をスキャンされ、そのデータはシステムに登録される。それをPPSEがデータを抜いて再現し、改修を施したものだ」

瑞鳳「それだけじゃない。これは天山学園の『改RX-0』、榛名さんの機体データも使われてる」

神通「『改RX-0』も!?」

カーディアス「そこまでは私も把握していない。 キミの機体データを使われていることだけだ、私が知るのは」

瑞鳳「PPSEから技術使用料ブン獲ってやろうかしら…」

愛宕「と言う事はこれ、瑞鳳と榛名さんの技術を組み合わせた機体ってこと…?」

神通「PPSEの全技術が投入されている機体… 技術盗用のコピー品とは言えなんて出来栄え…」

瑞鳳「ベースはゼータとデスティニー、可変機構もありそうね。WR形態にはならないタイプの、多分ウイングと同じ変形かな?

特殊システムの類は無さそうだけど… でもこれだけなら暴走を起こす原因にはならない。多分これ、粒子制御能力がかなり不安定だね」

カーディアス「ほう…」

瑞鳳「多分私の技術と榛名さんの技術をミックスした時にピーキーな部分を受け継いだのを無理矢理操縦性を向上させようとして制御の部分をおざなりにしてるのかな。特に榛名さん側の技術が問題になってる。

性能・操縦性を両立させようとして綻びを生んだ結果、粒子の制御が出来なくなって意思に反応して暴走するって感じ… 優秀な性能で扱い易い欠陥機、これが私の私見です」

神通「何でそこまで一目で見抜けるんですか…」

瑞鳳「そりゃこの機体に使われた盗用技術の主よ? それに『改RX-0』については充分に研究したし」

愛宕「『シームルグ』ね… その制御関連の部分はどうにかなる?」

瑞鳳「楽勝。 性能か操縦性か、どっちかに偏らせれば良いだけだもの。 まぁ選ばなかった部分はお察しくださいだけど。と言うかこれ勝手に弄って大丈夫なんです?」

カーディアス「あまり大きな改修は困るな。これでも残存する貴重なサンプル、メイジンが大規模な改修を施したので既に原型を留めるのはその機体だけなのだよ」

瑞鳳「まぁ微調整に留めたとしても性能は偏らせられるし… 拡張性も高そうだからちょっと勿体無いかもだけど」

カーディアス「ではその機体、預かって貰えるな」

神通「しかし、ファイター側の問題も…」

愛宕「こんな機体、誰が使えるの?」

瑞鳳「一人居るよ。 同様の可変機構を持つ機体を使い、今操る機体が無い子がね」

神通「海風さんに…!?」

瑞鳳「フレスヴェルグの改修が終わるまでのつなぎに使って貰う。 それにあの子の操縦は癖が無い。 テストファイターとしてはかなり優秀だよ」


49 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/26(土) 23:54:05.57HX7CQWDv0 (4/4)

《部室》

海風「『スクランブルガンダム』、ですか」

瑞鳳「15機中13機が強奪された残りの貴重な1機なんだってさ」

海風「そんな機体をどうして海風が…」

瑞鳳「フレスヴェルグへのつなぎ。 それに海風ちゃんの操縦は癖が無いからテストに最適なのよ」

霞「確かに海風はウチのチームの中で唯一オールラウンダーだけど…」

瑞鳳「まあつなぎだから適当に、壊さない程度に使ってね」

海風「はぁ… この機体、武装は?」

瑞鳳「えーっと… バルカンと腕についたビームライフルとビームサーベルだね」

海風「…それだけですか?」

瑞鳳「それだけ」

海風「えぇ…」

朝雲「まさか… バスターソードでも欲しいの?」

海風「はい」

天津風「よりによって何でそんな武器をチョイスするのよ…」

海風「別に良いじゃないですか、好みなんですから」

萩風「確かにこの機体、テスト機故の武装の少なさがネックのようです」

瑞鳳「仕方無い… こんな事もあろうかと用意しておいた『とっておき』使って良いよ」ポイッ

海風「これは?」

瑞鳳「『カレトヴルッフフェーダー』、雑誌の付録作りこんだやつ」

神通「HJ2017年1月号の付録ですね。カレトヴルッフをベースにライフル・ソード・ランスの3種類に使い分けできる優れもの…

ただクリアパーツ形成と言う理由で加工しにくいのが欠点ですが」


機体変更(一時)
・海風:ウイングガンダム・フレスヴェルグ→スクランブルガンダム(カレトヴルッフフェーダー装備)


イベント 直下


50以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/27(日) 12:10:12.70bgfql9BJ0 (1/1)

アーケードの電流イライラ棒を置いてる古いゲーセンに練習しに行く天津風とついていくメンバー達


51 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/28(月) 02:12:48.78aRpQd7K00 (1/2)

《ゲームセンター》


天津風「本当にあった…」

萩風「だから言ったでしょう。ここのゲームセンターにはレトロなものが揃っていると」

朝雲「萩風のリサーチ力には呆れるしか無いわ…」

神通「ハァ… 先生の見回りが来なければ良いですけど…」

萩風「御心配なく。既に見回りのルートは全てリサーチ済み、シフトも盗み出しておきましたので」

海風「やると思いましたよ…」

蒼龍「保護者に私がいるから平気平気」

霞「あれ、飛龍さんは?」

蒼龍「今日の夕飯当番だから先に帰るって。 あと皆、一応条例で決まってるからゲーセンは6時までだよ」

全員「はーい」


萩風「やり方は… こんな感じですね」

天津風「最初のスロットの時点で鬼門じゃない…」

神通「萩風… 何でノーコンテニューでクリア出来るんです…」

萩風「…この手のゲームセンターには薬物の売人が入り浸る事があるのです。

今はお母様が大半を根絶やしにしてしまったので出没しませんが、少し前はここにもナノマシンを売買してた人間が居ました。その為、出没するまで時間を潰すのにゲームを何度かプレイしたのです」

蒼龍「ここ、ヤバイ系じゃないの…?」

萩風「その手の類の連中はもう『排除』しましたのでもう来ないかと。それにいざとなれば私や姉さんが居るので問題は無い筈です」

神通「あまり手荒な真似はしたくありませんが…」

萩風「天津風さんはまずこの『イライラ棒FINAL』のクリアに専念してください。これをクリアしない限り、どうにもなりません」

神通「あと他の四人は…」


霞「ちょっと! トールギスで引き撃ちは止めなさいよ!」使用:ZZ

海風「ZZなど使うからです!」使用:トールギス

蒼龍「ほら、着地なんて見せるから!」使用:GP02

朝雲「ザメルの誘導性高すぎない!?」使用:ストライク


天津風「ガンネクで遊んでるし…!」

神通(私もあっちに行きたいなぁ…)

萩風(私は電車でGO!2の特級こまちがやりたい…)


52 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/28(月) 02:48:23.91aRpQd7K00 (2/2)

蒼龍「で、どこまでいけたの?」

天津風「クリアしましたよ…! 7回目でね…!」

蒼龍「そ、そう… あれ、萩風ちゃんは?」

天津風「あれ、何時の間に…」


萩風「大曲の停止位置、あと1メートルだったのに…!」


蒼龍「別のゲームやってるよ…」

天津風「何でよりによって電車でGOなんか…」

神通「あれでもあの子、模型に精通しててその影響か鉄道模型にも手を出していた事があるんです」

蒼龍「意外と高いアレを?」

神通「はい。私はサッパリでしたが」

蒼龍「何と言うか、人って分からないものね… クリアもしたしそろそろ全員集めて、帰りましょうか」

神通「わかりました」



霞「もう二度とトールギスとはやりたくない」

海風「イカれ性能ですし。特にブーストが」

朝雲「もうザメルは嫌だ…」

蒼龍「私も大人げ無かったかな? 日中暇なときに瑞鳳からPSP版借りてやってたけど」

天津風「結局イライラ棒しか出来なかった…」

萩風「あと1メートルが憎らしい…!」

神通(私も遊びたかったけど… 部長だから仕方ありませんね)



視点選択 直下
1.神通『鍛錬の理由』
2.朝雲『慣熟訓練』



53以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/28(月) 05:55:55.91HRYtzxF0o (1/1)

2


54 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/29(火) 01:37:03.80MIY+f3Hh0 (1/4)

side-朝雲-『慣熟訓練』


BATTLE START

朝雲「『シームルグ』、朝雲! 出るわよ!」


蒼い機体が宇宙へと飛び出し、スラスターの噴射光を煌かせながら自由自在に駆けていく。

そして一つの大きなデブリへと専用武装『シェーバティール』の銃口を向けた。


朝雲「ロック… 出力配分良し、当たれ!」


放たれた大出力のビーム砲は一撃でデブリを粉砕し、その破片を宇宙へと撒き散らす。

『シェーバティール』の砲身に篭った熱を放出させた朝雲はその威力を見て呟く。


朝雲「凄い威力… これで全力じゃ無いの?」

蒼龍『そうよ。 『コード・ブレイヴ』発動時にはもっと威力が出る。ただその分粒子放出量はヤバいけど』

朝雲「そんなに…」

蒼龍『次は近接戦よ。やれるわね?』

朝雲「はい!」


外部から蒼龍がコンソールを操作すると3機の『リック・ディアス』が出現する。

そして3機のリック・ディアスが連携を取りながらシームルグへと攻撃を開始した。


朝雲「プラフスキー・マテリアライゼーション!」


素早くその攻撃を回避し、朝雲は『シェーバティール』から粒子結晶の刀身を形成させて突撃を敢行する。

クレイ・バズーカによる攻撃を回避しながら中央のリック・ディアスとの距離を一気に詰めて刀身を振り下ろす。


朝雲「まず1!」


一撃で両断されて爆散する1機目のリック・ディアス、だが足を止めたことでもう1機のリック・ディアスがサーベルを抜いて突進した。

しかし朝雲は冷静に刀身の結合を解除して『シェーバティール』を実弾砲撃モードへと切り替えて攻撃を行う。


朝雲「そんな動きで!」


ライフリングした大型の弾丸が放たれ、リック・ディアスの黒い機体を貫き破壊する。

そして最後の1機のリック・ディアスがシームルグへとバズーカを乱射するが…


朝雲「マテリアライゼーション! 終わりよ!」


粒子結晶による刀身を再度形成し直し、その刃を飛ばしてリック・ディアスを切り裂いた。


蒼龍『目標達成、バトル終了っと』


BATTLE END


55 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/29(火) 02:24:11.59MIY+f3Hh0 (2/4)

朝雲「NT-Dを使って無いのに… なんて性能…」

瑞鳳「どう、使い心地は?」

朝雲「無調整の時より凄く扱い易いです。まさかここまで使い易くなるなんて…」

夕雲「瑞鳳さんは世界クラスのビルダーですから。私の知る限り、最優のビルダーだと思いますよ?」

瑞鳳「それは言い過ぎ。 元の機体が良かっただけ… 正直、このクラスの粒子制御技術は私じゃまだ超えられない」

蒼龍「でもいずれは超えるって事でしょ」

瑞鳳「そりゃそうですよ。 にこの技術が既にここにある以上吸収して昇華する、それがビルダーですから」

朝雲(毎度ながら凄いポジティブよね、この人)

瑞鳳「朝雲ちゃんもここまでこの機体を動かせるようになるなんて、腕上がったね」

朝雲「海風の見よう見真似ですよ」

蒼龍「道理で海風ちゃんと似たマニューバの切り替え方だったのね。それでも充分凄いけど」

夕雲「チームの皆さんも着々と腕を上げているようですね」

瑞鳳「まぁ修羅場は潜ってるし… 少なくとも全国ベスト8には及ぶ、ガンプラ学園とも互角だったし」

夕雲「ガンプラ学園… やはり強敵でしょう」

瑞鳳「そりゃね。 一流ビルダーとファイターを育成するのが目的の学校だし。 夕雲ちゃん達入学しなくて本当良かったよ」

朝雲「え、誘われてたんですか?」

夕雲「ええ。 私達は世界チャンプ、夕雲と浜風さん、そして春雨さんはそれぞれ去年学園からの誘いを受けています。毛頭興味はありませんが。

瑞鳳さんに惚れ… 憧れて上京してきたのに、静岡に行ったら本末転倒でしょう」

朝雲(前に神通さんの言ってた話、本当だったんだ…)

瑞鳳「ところで朝雲ちゃん、『シームルグ』はそのまま引き渡すけど… ストライクはどうするの?」

朝雲「確かに今のままだと他の機体に追いつけないだろうけど…」

瑞鳳「だからこのまま『シームルグ』1機に絞るか、ストライクと『シームルグ』の2機体勢でやるか。どうするの?」

朝雲「そうですねぇ…」


選択 直下
1.シームルグ1機だけに絞る
2.ストライクも運用する


56以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/29(火) 05:45:22.68YhpK0AeC0 (1/2)

3


57以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/29(火) 05:46:45.00YhpK0AeC0 (2/2)

すみません間違えました
2でお願いします


58 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/29(火) 22:38:33.52MIY+f3Hh0 (3/4)

朝雲「ストライクも何だかんだで愛着ありますし… お願いしても良いですか?」

瑞鳳「合点承知、っと。どう弄くっておこうかしら…」

夕張「ここはデュエルASみたいに増加装甲と後はアグニで大砲… サムブリットとかでも良いわね」

大鳳「いえ、エールを飛行用に対応させて…」

蒼龍「…何時の間に現れた」

夕雲「と言うかサムブリットはライゴウ用では?」

夕張「瑞鳳さんに洋服絡みの事と夕飯で呼ばれたんですよ。 ストライカーなら大抵合うから平気平気」

大鳳「私は夕飯かな、って降りてきたのよ」

瑞鳳「二人共、自分の意見の押し付けは駄目。 使うのはこの子なんだから」

蒼龍「少なくともエールとソード系統は無いわね」

夕雲「やはり以前と同じライトニングでしょうか」

朝雲「そこは瑞鳳さんにお任せします」

瑞鳳「言ったね? ふふふ…」

朝雲(ヤバっ… あの目はマジだ…)

瑞鳳「オリジナルストライカーを生み出しまくった私の本領発揮といきましょうか…!」

蒼龍「…アレ、多分ニクスのストライカー作った時と同じ顔だわ」

朝雲「ニクス?」

夕雲「『ニクスプロヴィデンス・クロイツ・リバイ』、浜風さんの機体です。 ストライカー対応機で使用ストライカーは『レジェンディアストライカー』…

レジェンドガンダムのバックパックを流用し、作りこんだものです。私のミラージュに装備してある『ペネトレイトストライカー』も魔改造品ですし…」

蒼龍「正直、瑞鳳ちゃんにストライカー作らせたらロクなもん出来ないよ。 私の機体なんてまだマシだけど」

大鳳「妙な所で本領発揮しちゃうのよね… そう言えば朝雲ちゃん、門限大丈夫?」

朝雲「あ、そろそろヤバ…」

瑞鳳「じゃ私バイクで送ってくるよ。 まだ昏睡病キャリアーが出てくるかもしれないし」

朝雲「霞じゃあるまいし、狙われませんよ」

瑞鳳「そうとも言えないよ。 もしスドウ・シュンスケを倒したことで朝雲ちゃんも優先ターゲット設定されてるかもしれないし。

だから私が送っていく。 それに…」

朝雲「それに?」

瑞鳳「妹さんに送られた『改RX-0』の詳細も見たいしね」


59 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/29(火) 23:44:15.68MIY+f3Hh0 (4/4)

《2日後 学校》


ガヤガヤ

瑞鳳「結構人居るねぇ。 700人くらいかな?」

神通「中高一貫ですから」

蒼龍「飛龍、お腹大丈夫?」

飛龍「大丈夫よ。 今朝は牛乳、飲んで無いから」

海風「お腹弱すぎじゃないですかね?」

飛龍「まぁねぇ… アレルギーじゃないのに乳製品殆ど駄目なのよね…」

霞「それ中々キツイですね…」

萩風「よし、飛龍さんが健康になるように食事のメニューを…」

天津風「それより、そろそろ開会式よ」

愛宕「生徒は全員、ちゃんと並ばないと」


『これより、小沢学園体育祭・開会式を始めます』


そして…


『これで、開会式を終了します。第一種目の選手は、所定の位置に集合してください』


海風「では行きましょう」

蒼龍「じゃあ最初のランナーは私、二人目は飛龍、三人目に海風ちゃんでアンカーが神通ちゃんね」

神通「わかりました」

飛龍「よし… いっちょやりますか!」


60 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/30(水) 00:34:57.11qRZTvP0q0 (1/3)

『位置について!よーい…』

パァァァァンッ!

蒼龍「!」ダッ


『第3レース、一位に躍り出たのは… ガンプラバトル部の蒼龍先生!凄い、他の運動部をぶっちぎって駆けて行きます!』

「ど、どうなってんだアレ!?」

「見た目以上に速い…!」

蒼龍(元艦娘、舐めないでよね…! もうすぐ次…)


『間もなく二人目へのバトンパス、このままガンプラバトル部は1位を維持出来るのか!』

蒼龍「飛龍!」

飛龍「よしっ!任せなさい!」バッ


『ピッタリと息のあったバトンパス! 飛龍先生へとバトンパスを繋げた! そして他の部活動も順々にバトンをパスしていく!』


「う、嘘だろ… 化け物じゃねぇか…」

「ガンプラバトル部って文化部扱いだろ!?」

飛龍(まだ余裕はあるけど… 相手は運動部も居る。 今のうちに極限まで引き剥がす!)


『飛龍先生、蒼龍先生以上のスピードで走る! オリンピックでも通用しそうな勢いだ! そして次のバトンパスへと…』


飛龍「海風ちゃん!」

海風「はい!」


『第3ランナーの海風さんにバトンパス! そして海風さんも二人とまではいかないが速い! これで本当に文化部なのか!?』


「何で陸上部に勧誘しなかったんだよ!」

「文化部なんかに…!」

海風(二人が頑張って残したリードを維持しないと…!)


『流石に後ろから他の選手が迫りつつあるも未だ1位を維持するガンプラバトル部。 そしてバトンはアンカーに…』


海風「先輩! お願いします!」

神通「任せてください!」ダッ


『バトンを受け取ったのは神通さん! そして… え…?』

「う、嘘だろ…」

「勝てる訳ねぇ…」

神通(しまっ… 加減しそこねた…!)

『え、えーと… ガンプラバトル部、他の選手をぶっちぎり余裕の1位です! ガンプラバトル部、特別顧問も化け物過ぎて生徒全員が化け物になっています!ギネス記録を余裕で超える成績です』


天津風「トラック1週を10秒弱で走り抜いた…」

朝雲「えぇ…」

萩風「姉さん、熱くなり過ぎです…」

瑞鳳「あーあ… って実況! 私何気にディスられてない!?」

愛宕「是非も無いわ。事実だもの」


61 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/30(水) 01:27:40.85qRZTvP0q0 (2/3)

『続いて第二種目、全校サバイバルゲームを開始します』


朝雲「行くわよ萩風、全員をブチのめしてやるんだから!」

萩風「ええ。一人残らず仕留めてみせます」


数分後…


<う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?

<助けてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!


『校舎内から阿鼻叫喚の悲鳴が上がっている! 一体何があったのか!』


神通「お願いですから、何事もありませんように…!」

霞「先輩、それは無理です」


『えーっと… ただいま入った情報によりますと、ガンプラバトル部の問題児・朝雲さんと期待の転校生・萩風さんが虐殺レベルの無双をしているそうです!

既に二人の手によって半分以上を狩っているとか。どうやらガンプラバトル部はトンデモ無いコンビを投入してしまったのでしょうか』


海風「期待通りです」

天津風「絶対に組ませたらロクでも無い事態になるってわかってやってるわよね!?」

瑞鳳「止めときゃ良かった…」

愛宕「わかりきってた事よ。こうなるのは」

飛龍「一体校舎内で何が行われてるの…」

蒼龍「怖くて考えたくも無い」



「やってやる!やってやるぞ!」

萩風「遅い!」ブォン

ドサッ

萩風「これで、半分!」

ドドドドドドドド

「あだだだだだだだだ! マシンガンは止めてくれ!降参する!」

朝雲「ふぅ… 最初にマシンガンとナイフ拾えたのは幸運だったわね」

萩風「ええ。このグレネードも…」ポイッ

パンッ

「うわぅ!うわあぁぁぁぁぁあ!」

「強い、強すぎるぅぅぅぅぅぅ!?」

萩風「このエリアは制圧と考えても良いでしょう。残りを狩りに行きましょう」

朝雲「ええ。 あとコイツ等の武器もかっぱらってっと…」


『え、えと… 予定よりかなーり早くですが… 第2種目、ガンプラバトル部が優勝とのことです』


萩風「終わりました」

神通「うぅ…」

朝雲「先輩、どうしたんですか?」

瑞鳳「貴女達が暴れすぎて体調崩した」

神通「胃が… 胃が…」

飛龍「後で胃薬あげる…」


62 ◆6G6UiAPa1Q2017/08/30(水) 01:43:42.95qRZTvP0q0 (3/3)

海風「ここまでは順調ですね」

霞「どこが順調よ…」

愛宕「寧ろサバイバルゲームが予定より早く終わりすぎて結構時間余ってるんだけど」

蒼龍「90分全滅戦やって、生き残ったチームにポイントをあげるってルールだったのにものの15分で片付けてきたの誰よ」

朝雲「だって仕方無いんですよ。弱すぎるんですから」

萩風「はい。 それに襲い掛かる火の粉は振り払わないと」

瑞鳳「寧ろ導火線に火をつけに行ってたんじゃない?」

飛龍「お陰で周りから睨まれてるし…」

神通「お腹がキリキリします…」

海風「でも先輩、睨まれる原因のひとつが先輩である事をお忘れなく」

天津風「追い討ちかけるな!」

霞「まぁトラック1周10秒弱をやらかした先輩も人の事言えた立場じゃないけども…」

松風「へぇ… こんな大規模な体育祭をやるんだ、この学校」

野分「これでも全生徒じゃなくて部活動参加者だけなのね」

初月「何故全生徒が参加しないのだろうか… 僕達は部外者だから関係ないが」

瑞鳳「…なんで居るし」

弥生「観光、飽きた」

照月「それで瑞鳳姉達の学校で何かやってたから見学に」

神通「うぐっ…」キリキリ

朝雲「うわっ、先輩に余計ダメージが追加されていってる」

不知火「? どうしてこの方はお腹を押さえているのですか?」

如月「…貴女も大変ね」

朝潮「その原因の一端が言っても皮肉にしかなりませんが…」

舞風「お母さんに仕事の契約を迫られた時の榛名みたいな顔になってるよ」

秋月「確かにそっくりです…」

瑞鳳「榛名さん、お母さんと仲は良いのに仕事に関しては本気で勘弁して欲しいらしいからね… 特に秘書業務絡みは」

蒼龍「あの子も中々苦労してるのね…」


イベント 直下


63以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/08/30(水) 10:42:29.15KdmfnoQI0 (1/1)

父母、襲来


64 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/01(金) 02:33:08.58r4ZGCPH40 (1/2)

「へぇ… こんな催しもやるのね」

「だが… ちとこの天気では生徒も辛かろうに」

瑞鳳「へ…」

飛龍「あの特徴的なエプロンと中華風衣装はまさか…!」

蒼龍「それに無駄に甘ったるい声&野太い声は…!」

愛宕「大鯨さんに不敗さん!?」

瑞鳳「ちょ、何で両親揃って居るのよ!?」

部員一同「えぇ…」

大鯨「家族参観、ってやつ」

東方不敗「娘の働き振りを観に来てやったのよ」

瑞鳳「いやいやいや… 仕事は!? ちょっと前に有給取ったばっかだよね!?」

大鯨「繁忙気前の夏季休業」

東方不敗「テスト期間でな。丁度ゼミ生の研究の中間発表も終えて一息ついておったのだ」

瑞鳳「いやいやいやいや。お父さんは駄目でしょ!?」

初月「天城が言っていたな。自由奔放過ぎて補講ばかりだと」

瑞鳳「それ教授として駄目だよね!? エイフマン教授に言いつけるよ!」

東方不敗「うっ…! 父を売るか!」

瑞鳳「少なくとも大学教授の自覚も無い人に言われたく無いわ! 学生が可哀想でしょ!」

大鯨「まぁまぁ…」

瑞鳳「そこもなぁなぁにしようとしない! 甘やかすから付け上がるんだよ!」

天津風「瑞鳳さんがまともな事言ってる…」

神通「あぁ、時が見えそう…」

霞「ヤバイわ! 先輩の心労ダメージが許容値を超え始めてる!」

海風「医務室に運びましょう!」

朝雲「血族として感想は?」

萩風「凄く恥ずかしいです」

不知火「義理の娘も同じかんそ… 血族!?」

萩風「あ… まぁ、遠からず近からずの感じで…」

野分(孫、とは言えないわよね。 未来人なんて明かせないし…)

如月(まぁ夕雲さんって親戚の前例が居るから誤魔化せるけども…)

秋月(難儀ですよね、この人も)


『これより第三種目の教職員対抗戦を開始します。出場する教員の方は…』


大鯨「あら、瑞鳳の番じゃない。 行ってらっしゃい」

瑞鳳「ったく…!これ観終わったら帰ってよ!」

東方不敗「それが両親に言う事か」

瑞鳳「どっちが非常識か世間一般にアンケートとってやりたいわ…!」


65 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/01(金) 03:22:58.81r4ZGCPH40 (2/2)

『では教員の方々の入場です』

<ピロピロピロピロ

『まずはサッカー部顧問、高松先生。入場曲は○○、続いて弓道部顧問…』

瑞鳳(あれ、私入場曲決めてなかったような…)

<赤い~赤い~アイツ~レッドマ~ン

瑞鳳「!?」

『ガンプラバトル部顧問、瑞鳳先生。入場曲は『レッドマン』です!』

瑞鳳「誰この歌にしたの!?」


朝雲「本当に流したよ…」←実行犯その1

海風「妙に合ってますし丁度良いのでは?」←実行犯その2

天津風「何この歌…」

霞「円○特撮にあったのよ。 怪獣を見つけたら容赦なく襲い掛かって嬲り殺しにするやつが」

蒼龍「なんだ、瑞鳳ちゃんピッタリじゃない。ってか霞ちゃん、知ってるの?」

霞「はい。 ちょっと前に流行ったらしくて見た事があるんです」

飛龍「まぁ瑞鳳ピッタリね。麻薬扱ってる組織とか軒並み潰して何も残らなくなっちゃったから『紅いアイツ』とか『真紅の通り魔』とかついたし…」

愛宕「そのまんまのネーミングですね…」


『全ての教員が揃ったところで競技種目を発表します』


照月「何が来るのかな?」

松風「分かりきったことだろ。どうせロクな種目じゃないさ」

朝潮「流石に言いすぎ、と言いたい所ですが… 本当にそうっぽいのですよね…」


『教職員バトルロイヤルです! 地面に転げたら負け、最後の一人になるまで戦う勝負… 果たして誰が勝つのか!』



部員関係者&瑞鳳一家一同(あっ…)



瑞鳳「もう何だって良いわ! 纏めてかかってきなさい! レッドファイッ!」


66 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/04(月) 00:21:50.23mAGWu2GyO (1/1)

ドゴォ バキッ ズガァァァン


瑞鳳「はぁ、はぁ…!」


『ガンプラバトル部特別顧問瑞鳳先生、殆どの先生が束になっても武器を持っても勝てない! 果たして彼女は人間なのか!?』


瑞鳳「人間だって…!」


大鯨「う~ん… 瑞鳳のことだから怪我人は出て無いみたいだけど…」

東方不敗「ちと一方的過ぎるわい。流石にこの種目を考えた者はアホでは無いか?」

海風「ええ、まったくそう思います」

野分「そろそろ止めに入らないと…」

松風「だけど僕達が出てどうなる? アレに勝てる訳無いだろ」

照月「取り押さえる自信も無いよ…」

初月「どうにかして止めないと…」


<夢を紡ぐ、空が繋ぐ、白に染めら~れ~たこの大地で ひとつ~だけ、叶えたい~夢~♪


如月「この歌は…!?」

秋月「もしや…」


『え、えと… ここで理事長より、彼女を止める戦力を用意したそうです。 入場テーマ曲は『white relation』、その名も…』


「少々、おいたが過ぎたようですね瑞鳳さん」

「理事長からの依頼なので、どうかご無礼を」

瑞鳳「え、えと…」

「いやぁ、真正面から相手とかチビりそうなんですけど」

「うーん、本当ならやりあいたくは無いけど仕事だし…」

「こうなったら死ぬ気でやるしか無いよね! 多分死ぬけど!」


『精鋭チーム『マスクド・ヴェアヴォルフ』です!』


瑞鳳「って、榛名さんじゃないですか!?妹と部下引き連れて何やってるんですか!?」

白狼「失敬な、榛名って誰です? 今の榛、私は『白狼』です」

緑狼「同じく、緑狼… 天城って誰でしょう?」

青狼「どもども青狼です。 一言お願いします!」

茶狼「えっと… 茶狼です。お、お手柔らかに!」

黄狼「黄狼だよ! まぁ、死なない程度にお願い…」


霞「全員狼の被り物被って、何やってんの…」

朝雲「あの榛名さんが持ってるの、ハルバード…?」

大鯨「トマホーク(自称)よ。 因みに大中小2本ずつ計6本持ってるわ」

天津風「あれトマホークなんですか!?」

萩風「天城さんは槍ですか…」

愛宕「あ、頭痛くなってきた…」


瑞鳳「こんなに引き連れていても… 私には勝てませんよ!」

白狼「それはどうでしょうか! 狼達よ、喰らいつきなさい!」


67 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/04(月) 01:06:43.42TomKsokZO (1/1)

白狼「ダブルッ! トマホォォォクッ、ブゥゥゥメランッ!」ブォン

瑞鳳「くっ…!」


瑞鳳は迫り来るトマホークの刃を間一髪で屈む事で回避し、白狼へと駆け出す。

しかし背後から先程放たれたトマホークが、真横からは緑狼が槍を携えて襲い掛かる。


瑞鳳「まさか、こんな槍術使いだなんて…!」

緑狼「独自の型ですが、この程度なら!」


拳でトマホークを払い、槍の一撃をバックステップで回避した瑞鳳。

だが着地の瞬間を狙って、ゴム弾が瑞鳳へと殺到した。


瑞鳳「ッ…! ゴム弾まで…!?」

茶狼「素手で受け止められた…!?」

黄狼「なら…! 青葉!」

青狼「今その名前で呼ばないでくださいよ!」


ゴム弾を素手で受け止めた瑞鳳の両脇からナイフを携えた黄狼と青狼が突撃する。

瑞鳳は一瞬呆気に取られたが、即座に彼女達を迎え撃つべく自身に課した『リミッター』を外し気を練り…


瑞鳳「ゴッド・シャドー!」


瞬時に瑞鳳が十人の分身を展開して攻撃を回避し、同時に青葉達を撹乱した。

だが青狼は即座に気付く、その十体の中に『本物』は既に居ない。その向かう先は…


青狼「古鷹!」

瑞鳳「もう遅い!十二王方牌大車併!」

茶狼「ッ!?」


遠く離れていた茶狼へと小さな瑞鳳の分身体が襲い掛かり、銃を砕き身を拘束する。

そして拘束された茶狼へと瑞鳳が一気に距離を詰めてその拳を腹部へと叩き込む。


茶狼「う゛っ…」

瑞鳳「まず、一人…! 帰山、笑紅塵!」



大鯨「あ、あら… マジモード…?」

東方不敗「大鯨、準備しておけ。もしかすれば、ワシ等の出る幕があるやもしれん」

神通「いえ、あれなら『まだ』加減は出来ているので大丈夫でしょう」

海風「先輩?」

神通「ただ…」

朝雲「ただ…?」

萩風「ここまで来ると周囲の人がドン引きしているのが…」

霞「瑞鳳さんを『本気』にさせたらどれだけ危険か知ってた私達ですらドン引きなんだから仕方無いわよ」


68 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/04(月) 02:08:24.36IlyiZVfqO (1/1)

《数十分後…》


緑狼「くっ… 降参、です」


槍を手放し膝をつく緑狼。既に黄狼と青狼は瑞鳳によって叩きのめされ地面に転がっていた。

そして残るのは白狼唯一人のみ、狙いを絞った瑞鳳は一直線に駆ける。


瑞鳳「やぁぁぁぁぁぁぁっ!」

白狼「そう簡単にはさせません! トマホークブゥゥゥメランッ!クインティプルッ!」


彼女の持つトマホークの6本のうち5本を投擲し、瑞鳳へと襲い掛からせる白狼。

全方位から飛来する5つの刃。瑞鳳は額に撒いた鉢巻を外して1本のトマホークの柄へと巻きつけ…


瑞鳳「秘技・キャッチアンドリリース!」


そのまま自身ごと回転し、全てのトマホークを打ち払う。 そして鉢巻を巻きつけていたトマホークをそのまま白狼へと放つ。

迫り来るトマホークを白狼は手に持った最後の、2メートルはあろうかと思われるトマホークで弾くが…


白狼「くっ… 消えた!?」


既に白狼の視界には瑞鳳は居ない。 だが白狼の『直感』が留まるのは危険だと頭で警鐘を鳴らす。

それでも一手遅かった。 瑞鳳は既に目の前に迫っていたのだから。


瑞鳳「ラストッ!」


鉢巻がトマホークの柄を絡めとり、白狼の腕から引き剥がす。 

そして武器を失い、もう勝つ手段を見出せなくなった白狼は両手を空に掲げた。


白狼「降参、です」


『な、なんと! 理事長の用意した刺客すら退けこの壮絶な戦いを制したのはガンプラバトル部特別外部顧問・瑞鳳先生です!

凄い、こんな戦いはテレビなんかでは観られません! まさに白熱した戦いでした!』


天津風「まぁ、こうなるわよね」

弥生「20分以上保っただけでも、凄い…」

朝潮「まさか天城さんまであんな戦闘力を隠していたなんて…」

飛龍「宮城人って本当バケモン揃いね」

蒼龍「しかもあの二人、瑞鳳ちゃん達みたいな血筋じゃないのに…」

大鯨「うーん… 小さな頃に手解き程度の教えはしたけど、ここまで強くなってるなんてね。 関心関心」

愛宕「原因はやっぱり大鯨さんだった…」


榛名「あ、もしもし間宮さん。 三人ちょっとヤられたので回収お願いします」

間宮『天城さんと榛名さんは?』

榛名「無事ですよ。疲れましたが」

間宮『わかりました。 今から車で回収に行きます』ピッ

榛名「ふぅ…」

瑞鳳「仕事、受け付けて無いんじゃないんですか?」

榛名「活動資金稼ぎですよ。それに、少々不穏な動きがありまして…」

瑞鳳「不穏な動き?」

榛名「ええ。 『コスモ・クルス教団』絡みで。 その調査の一貫で東京に来ました」


69 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/05(火) 01:18:55.51U/cjUwvbO (1/1)

瑞鳳「『コスモ・クルス教団』… 確か前に海風ちゃんがスカウトされたって…」

榛名「ええ。彼等は『進化の可能性を持つ人間』を保護しようと動いています。ただそのやり方は褒められたものではありませんが」

瑞鳳「強引な拉致、ですか」

天城「現在まで16人に被害が出て、そして霞さんの家の近辺でも複数の教団関係者が目撃されています」

瑞鳳「待ってください。 それって、『昏睡病が何なのか』を既に彼等は知っていると言う事ですか?」

榛名「可能性はあります。 榛名達に接触した教団員の一人が仄めかしていました」

天城「既に撃退はしましたが… 依然として付き纏われて居ますね。正直鬱陶しいことこの上ありません」

瑞鳳「彼等は、なんと?」

榛名「『我々は裁きから進化を守る者』、と。 恐らく昏睡病の正体、『EXAMシステム』に関しても見抜いているかもしれません。だから『裁き』と言う単語を使ったのだと」

瑞鳳「一体どうやって…」

天城「恐らく天城たちのような『突然変異』の人間をかき集めている、と言う事はそう言う類の超能力者をも擁している可能性があります」

瑞鳳「確かに青葉さんのように『本質を見抜く能力』を持っている人間が居ても不思議では無いし、未来視だってよくある話だから居てもおかしくは無い…」

榛名「なので瑞鳳さん、海風さんと霞さんの護衛戦力として天城を置いていきます」

瑞鳳「天城さんを?」

天城「先程の戦闘で槍の技術は既にお見せしました。姉さんや瑞鳳さん程ではありませんが、生身での戦闘なら役立てる筈ですしバトルに関しても既に実力はご存知の筈ですよね?」

瑞鳳「しかし神通ちゃんや萩風ちゃん、そして私が居るのに迂闊に仕掛けてくるとは思いませんが…」

榛名「いえ、天城は保険です。 拉致された場合の」

瑞鳳「保険…?」

榛名「天城は榛名と『感応』出来ます。 物理的な距離と関係なく交感し具体的な場所を把握する事が可能、生体GPSと言って良いでしょう」

天城「生体GPSって… まぁ大体そんな事が出来ます。あともし霞さんが真にNTであるなら、天城ならば彼女とも出来る筈かと」

瑞鳳「…わかりました。 大会まで残り1週間、二人の護衛をお願いします」

天城「承りました」

榛名「もし有事の際にはご一報を。 間宮さんの甘味処を拠点にしているので、いざとなればベース基地に出来ますから」




瑞鳳「今戻った… あれ、お母さん達は?」

神通「お帰りになりました」

朝雲「帰れって言ったのは瑞鳳さんじゃないですか」

瑞鳳「あ、そうだった」

海風「ところで何で天城さんが?」

天城「実はですね…」


飛龍「護衛戦力、ね」

蒼龍「確かに瑞鳳相手に粘った槍の実力は認めるけど…」

霞「海風の言ってた教団連中が動き出してるなんて…」

愛宕「理事長に報告が要るかも…」

萩風「確かに私達では感応は出来ないので最適ではありますね」

天津風(やっぱ宮城人っておかしい)

天城「と言う事で、暫くお願いします」



70以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/09/05(火) 09:48:43.75mQH4KWMJ0 (1/1)

乙です。
さて台所に天城が行かないように監視しないとな


71 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/06(水) 01:34:49.22H+Uw+ohpO (1/1)

『これより第4種目、イライラ棒を開始します。 今回、なんと理事長が昔番組で使用されていたセットをレンタルしてきています!』

天津風「嘘でしょ…」

瑞鳳「リターンズ仕様だね」

愛宕「よくセット残ってたわね。結構綺麗な状態だし」

海風「昨日の夜youtubeで観たやつと同じですね」

霞「ほら、さっさと行って来なさい」

天津風「えぇ…」

朝雲「萩風、アレ出来る?」

萩風「初見クリアはまず無理、でしょうか…?」

蒼龍「そう言うこと言わないの」

飛龍「そうそう。クリア出来るかもしれないし」

天城「何なら代わりましょうか?」

天津風「これは私の種目… 部外者に頼る程弱くは無いわ…!」

照月「だと良いんだけど…」

舞風「エグ○イドのアレになりそう。『出来た!?』『駄目だぁぁぁぁぁっ』『ダァーっ!』って感じに」

松風「アレ、本当演技凄いよね。憧れるよ」

野分「憧れちゃ駄目な類だと思うけど…」

不知火「しかし彼を演じた俳優は尊敬出来ますね。確かあの人、医療関係者だとか」

弥生「ある意味、凄い…」

天津風「人を無視するな!」

秋月(この人も大概扱いが…)

朝潮(何でしょう、何かデジャヴのような…)


『ガンプラバトル部天津風さん、何とか全てクリアした! 手に汗握るギリギリのゲームを制したのは、彼女だ!』


天津風「ゼェ、ゼェ… クリア、してきたわよ…!」

蒼龍「お疲れー」

天津風「あれ、皆は…」

飛龍「理事長に呼び出された」

天津風「私だけ置いて行かれた!?」

蒼龍「ど、ドンマイ」




72 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/06(水) 02:05:08.81+qBkoYkKO (1/1)

『種目の半分が終了したところで、お昼休憩に入ります。体育祭は13時より再開しますので各自昼食を取って下さい』


天津風「で、何で呼び出されたのよ」

海風「荷物運びです」

瑞鳳「ダンボール箱運ばされてたのよ。何かこの後の種目で使うとか」

霞「『私達に関連するもの』って言われたけど…」

萩風「まさかガンプラ?」

朝雲「それこそまさかよ。 部活動分だけだとしても一体いくらかかんのよ」

神通「しかしサバイバルゲームの装備品を用意するよりは安いかと…」

如月「それに1キット、HGだったとしても作るのに最低1時間はかかるわ。慣れてる人でもね」

野分「しかも慣れている人程ゲート処理や部分塗装なんかするから余計時間がかかる… 現実的では無いと思うけど」

秋月「さらに言えば工具など使い慣れていない人が使えば怪我をする可能性もありますし…」

不知火「しかしこの学校、母体はビスト財団ですよね?」

舞風「確かに直系企業のアナハイムもあるし、アナハイムとバ○ダイは業務提携してるから…」

初月「ガンプラの調達自体は簡単だろうさ。それに、宣伝にもなる」

照月「台場のGBT、来月オープンだしその宣伝にはなるのかな…?」

弥生「でも、ここは曲がりなりにも名門だけど…」

松風「まぁこんな部活がある位だからこの中の1割くらいは興味を持つようになるだろうさ」

朝潮「1割もいるでしょうか?」

天城「その点は置いておいて、昼食にしませんか? 実は天…」

瑞鳳「ほーい、今日のお弁当作ってきたよ」

飛龍「これこれ…!待ってました…!」

蒼龍「瑞鳳ちゃんのお弁当、美味しいからねぇ」

萩風「萩風も、健康お重を作ってまいりました」

朝雲「ここまで健康に拘るのかい… まぁ、美味しそうだけど」

霞「私も、今日のコンテストの練習用に作ってきたわ」

天津風「へぇ… 普通に美味しそうじゃない」

海風「朝5時から… トレーニングやってお弁当作るのは疲れましたが…」

神通「私達もちゃんと手伝いましたよ」

天城「皆さん凄い出来栄え。 でも天城も負けてられ… ってあれ? お弁当箱が…」

不知火「…天城さんのお弁当は既に諜報部が回収しています」

松風「キミはまた集団食中毒を引き起こす気かい?」

野分「間宮さんに習っても改善しなかったのに…」

天城「」ガーン

弥生「災厄は、避けられた…」

初月「ああ。テロが未遂で良かったよ」


73 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/06(水) 23:45:31.20FyRBq4lHO (1/1)

『ではこれより第4種目に… 入る前に成績の中間発表と第8種目の発表を行います』

神通「第八種目の発表…」

蒼龍「一体何が…」

『まずベスト8の順位の発表から…』

順位発表
1.ガンプラバトル部…40ポイント
2.サッカー部…25ポイント
3.剣道部…20ポイント
4.陸上部…15ポイント
4.吹奏楽部(同率)…同上
4.美術部(同率)…同上
7.水泳部…13ポイント
8.科学部…11ポイント

『やはり1位はガンプラバトル部、サバイバルゲーム大虐殺と教員対決による無双っぷりが2位とポイントを突き放しています。しかし午後の種目は一筋縄ではいかない種目ばかり… さぁ、どうなる!』


瑞鳳「そりゃそうだよ。ウチだけ全種目1位だもん」

萩風「虐殺なんて人聞きの悪い…」

朝雲「そうよ。人一人も殺してないのに」

海風「絶対キルレートおかしい事になってます」

霞「2対約140で全員返り討ちなら完全な虐殺よ…」

不知火「しかも無傷ですからね… 姉さん、些か変な事を教え込み過ぎでは?」

瑞鳳「え、私の責任なの!?」

萩風「私に関してはそうかと」

瑞鳳「そりゃそうだった… で、でも悪いのは一族全員バケモンになる原因作った先祖だから…」

野分「責任転嫁しないでください」


『そして第8種目の内容は… 『即興ガンプラバトル対決』です!』


全員「え…」


『ルールは簡単。 今から1チーム3つずつここにある工具とガンプラの山からキットを選んで貰います。そして第8種目開始までに機体を組み上げ、その機体でバトルロワイヤルを行うのが第8種目です。

さらにはここにあるオプションセットや追加武装アイテムなども取って行って構いません』


飛龍「まずい…! 瑞鳳! 神通ちゃんに萩風ちゃん!」

瑞鳳「わかりました!」

神通「良キット、可動が良く組み易い最新の奴を重点的に狙います!」

萩風「オプションセットは私が調達します!」


『そしてキットは早い者勝ち! レディ、ゴーッ!』


三人「!」ダッ


選んできたキット 下3まで(オプション(※)も併記可)


キット条件
・1999年以降のHGシリーズのみ(HGUC発売以降の製品。 ただしモビルアーマーとHGBFは除く)
・プレミアムバンダイ商品は可、一部限定商品は不可(例:イベント限定品など)
・複数セット(例:プレミアムバンダイの鉄華団セット)などMSなどが複数付属するものは不可

オプション条件
・ビルダーズパーツ、システムウエポン、HGIBOのMSオプションセットは使用可能


74以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/09/07(木) 01:16:19.8082wb2CoR0 (1/1)

アスタロトリシナメント


75以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/09/07(木) 04:27:58.67gMxBKYbA0 (1/1)

ガンダムフラウロス


76以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/09/07(木) 05:36:40.22m8jTfaEy0 (1/1)

ジェガンA2型


77 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/08(金) 03:30:19.949FBjwDrUO (1/1)

『おい、それは俺達の…』『何だよこのベアッガイって!?』『ガンダムを取れ!ガンダムなら強いんだろ!?』


神通「ふぅ、戻りました」

朝雲「あ、戻って来た」

天津風「調達出来たのは…」

松風「『ガンダムアスタロトリシナメント』、オルフェンズの外伝『月鋼』の主人公機か。

左右のバランスが滅茶苦茶だけど強力な装備を有している機体だね」

初月「あとは『ガンダム・フラウロス』、強力な砲撃機だ。 本編での活躍は散々だったが…」

弥生「…あとは、『ジェガンA2型』。 お得意の、金型使い回し…」

瑞鳳「そう言うこと言わないの」

舞風「何でオルフェンズの機体が2機あるのにジェガンにしたの?」

瑞鳳「押し寄せる人波に飲まれる直前に目の前のやつ取ったらこれだった」

野分「確かに姉さん達が取りに行くのにダッシュした直後、トンデモ無い人の量が押し寄せたものね…」

天津風「先輩のチョイスは、まぁ中々ですね」

神通「フレーム式のHGIBOシリーズなら作り易く、調整の時間も確保出来ます。それにパーツが取れ易いのを除けば可動も優秀ですから」

瑞鳳「よし、後は私に任せて。 この程度、30分で作って…」


『瑞鳳先生、瑞鳳先生は至急運営側にお越し下さい。 瑞鳳先生にはこれより、ガンプラ製作のレクチャーを行って貰います』


瑞鳳「うそーん!?」

飛龍「まぁ、世界最高峰のビルダーだものね…」

蒼龍「当然の結果と言っちゃ当然だけど… あくまでも学生の手でどうにかしろ、ってスタンスみたい」

瑞鳳「これ、講師代としてお金毟れ無いかな…」

愛宕「後で請求したら?」

瑞鳳「そうする。 じゃ、ちょっくら適当にやってくるね」

神通「仕方ありません… 私達で作りましょう。 『萩風さん』、オプションは?」

萩風「一応全部調達してきました。 どうなさいますか、『先輩』?」

神通「では製作は私と萩風さん、そして天津風さんで機体を組みます。 海風さんと朝雲さんは部室から武器になりそうなパ-ツと改造用の工具を」

海風・朝雲「はい!」

霞「え、部室のジャンクって大丈夫なんですか?」

神通「機体は『即興』と言いましたが、武器に関してはノーコメントでした。つまり使っても良いのかと」

蒼龍(瑞鳳ちゃんみたいな強引な理屈だこと… それにこの姉妹、ちゃんと公私で呼び方使い分けてるのね)

萩風「ジェガンはパーツ数が多いので私が組みます。これでも、早組みはお母様譲りです」

天津風「じゃあ私はフラウロスかしら。デカールが多いのが難点だけど…」

神通「ではリシナメントは私が。では海風さんと朝雲さん、武器はお願いします」

萩風「朝雲さん、ちょっと良いですか?」

朝雲「何?」

萩風「部室に『スタークジェガン』のパーツがあれば取って来てください。 ジェガンA2のキットは余剰パーツの中にD型の部品があるので、それを使えばスタークへと改修できます」

朝雲「わかった。探してみる」


イベント 直下


78以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/09/08(金) 08:29:41.92wTBGStUD0 (1/1)

校舎内で彷徨く人影を見つけたが、見失ってしまう


79以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/09/08(金) 09:57:47.28XZTPUazd0 (1/1)

F91に出てきたA2型をスターク・ジェガンに改造か。これもガンプラならではだな


80以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/09/08(金) 13:12:04.33mLhj2m/X0 (1/1)

>>79
ジェガンA2はUC(ゼネラル・レビル所属機)出典でF91のジェガンはJ、M、Rだった筈
共通なのはシールドだけだったかと


81 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/09(土) 01:10:14.70UGnaYLI2O (1/1)

《部室》


海風「武器武器… メイスとかでしょうか。 鉄血系にビーム兵器は… あ、対物ライフル見つけました」

朝雲「スターク・ジェガンのパーツは… これかしら?」

天城「CCA版ですね。一応互換はあったかと」

海風「あとその辺にプロトのパーツも眠って… ん…?」

朝雲「どうかした?」

海風「今人影が… 部室棟、海風達以外に居ない筈なのですが…」

天城「気配… 1つ…!」ピキィン

朝雲「天城さん…?」

天城「…二人共、天城から離れないで下さい。 この気配、何かしらの悪意を感じます…!」

朝雲「悪意…!」

海風「一体何が目的で部室棟に…!」

朝雲「まさか… 海風! アンタの鞄、『スクランブルガンダム』があったわよね!?」

天城「粒子対応試作機ですか! 複数機が強奪されたと聞きましたが、まさか海風さんの所有する機体を狙って…!」

海風「まさかっ…!」ガサゴソ

朝雲「粒子対応機の強奪の為にここに潜入したなんて…!」

海風「いえ、スクランブルは無事でした」

朝雲「なら良かった… けど、じゃあその気配って奴は…」

天城「可能性は2択、昏睡病絡みの『敵』かコスモ・クルス教団か… どちらにしろ、厄介な手合いです」

海風「直に理事長に報告しないと…!」

朝雲「報告してどうにかなるの…?」

天城「流石に警備の厳重化はして頂けるかと思いますが… それでも、焼け石に水である事は変わり無いでしょうけど。

何が起こるか分からない以上、自分の身は自分で守るしか術はありません」

海風「そうですね…」

天城「海風さん、このポーチにスクランブルを入れて肌身離さず持っているようにしてください。朝雲さんも、自機は自分で守るように」

朝雲「は、はい!」

天城「折角姉さんが阿武隈達のブーイングに耐えながら送った『シームルグ』、失う訳にはいきませんから」

海風「やっぱり揉めたんですね…」

天城「ええ… いくら廃棄処分一歩手前の機体とは言え、姉さんの技術の粋を集めた機体の1つである以上その技術情報は秘匿すべきものです。

特に敵対している相手に送りつけると言う事は、自分の手札を全て晒す事に等しいので」

朝雲「廃棄処分…?」

天城「元々シームルグは実戦に耐えられるような機体ではありません。 あの機体は元々技術試験機、しかも姉さんが一時期バトルから離れていた時期に製造したものです。

それをどうにかして実戦装備を施したのが現在の『RX-0[Sm]シームルグ』、経年劣化の問題や粒子放出量に問題があり廃棄寸前のものを再利用した機体です」

朝雲「だから最初に操縦した時、操縦に難があったのね… 瑞鳳さんのお陰で改善したけど」

天城「正直粒子制御技術では姉さんが勝っていますが、機体そのものを弄る技術は瑞鳳さんの技術力の方が遥かに高いです。

『ウイングガンダム・フレスヴェルグ』の例を見ても、特殊能力使用時に機体が過負荷で自壊しなかったのは瑞鳳さんの整備能力の賜物… だからこそ、瑞鳳さんの下に居る朝雲さんに機体を送ったのでしょう。きっと何とかしてくれると」

朝雲「成る程…」

天城「なので『シームルグ』は絶対に奪われないようにお願いします。 後は… 皆さんの機体も一応持ってきましょう」

海風「分かりました。 後はこの武器と改造や墨入れ、部分塗装用の工具も…」


82 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/09(土) 02:25:22.88g6TLLeWvO (1/1)

海風「戻りました」

飛龍「お帰り~」

天城「進捗は?」

野分「今さっきジェガンが組み終ったので萩風さんは他のサポートに回っています」

朝雲「すごっ… このジェガン、きっちりゲート処理まで終わってるわ…」

不知火「バリのあとすら残さず、素組でここまで組み立てるとは… 不知火も驚きました」

蒼龍「瑞鳳の素組と遜色無い、って言うのが凄いわね…」

朝雲「その瑞鳳さんは?」


『すみません!こっちお願いします』

瑞鳳「はいはい!今行き…」

『こっち来てください!』

『こっちもこっちも!』

瑞鳳「あぁ、もう…! キャパオーバーだって! 順番に並んで! ってそこ!パーツは順に切り離すって言ったよね!?全部切り離したら分からなくなるでしょ!

あとそこ! バリは取らないとパーツが嵌らなくなる時があるって教えたよね!」


海風「大変そうですね…」

蒼龍「こっちにも何人かさっき来たけど萩風ちゃんが適当に追い返しちゃったし、そのせいで瑞鳳ちゃんの負担が増してるのよ」

萩風「敵に手を貸す者がどこに居るんですか、全く…」

天城(ウチの姉です…)

萩風「朝雲さん、パーツは?」

朝雲「足りてるかは解らないけど、一応持って来たわ」

海風「工具とペン、あと武装もです」

神通「ふぅ… リシナメントは終わりました」

天津風「フラウロスもよ。 鉄血系はデカールが本当に地獄ね…」

萩風「ではここから改修を始めましょう。 文句を言われたら戻せるようにしないといけませんが」

天城「あれ、霞さんは?」

松風「あの子なら料理の方に行ったよ。自分の番だからって」


83 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/10(日) 01:59:19.163Ww6UKlfO (1/1)

霞「♪」


『ガンプラバトル部霞さん、凄い手際です。 これには家庭部も及ばない! 作っているのは… 煮物でしょうか?』


霞(豚の角煮、お婆ちゃんから教わった秘伝のレシピ。これなら勝てる…! 後は圧力鍋を使って煮込むだけ…

その間にもう1品は出来そうね。使える食材は… これなら簡単なサラダとお味噌汁あたりかしら?)


『なんて手際だ! 中学1年生にしてまさに主婦の鑑、オカンだ!』


霞「誰がオカンよ!?」


海風「実際、霞はオカンのような人間ですが」

神通「確かに… 口調はキツめですけど、自他に厳しく己や周囲を律する事の出来る人間性ですね」

天津風「それに、世話焼きだものね。 そうじゃなかったら海風達を自分の家に住まわすなんて出来ないし」

蒼龍「その件に関しては私達のところでも良い、っては言ってたんだけど…」

海風「アレと一つ屋根の下なんて、言語道断です」

朝雲「やっぱりアンタの姉貴ね…」

飛龍「まぁ、仕方無いっちゃ仕方無い事だけど… それに霞ちゃんの家を空けることになるのはあの子も望んでなかったし、良い機会だったのよ」

萩風「豚の角煮とは… あの調味料の分量は薄すぎず濃すぎず、さらに健康を気遣い副菜のサラダも用意するとは…」

萩風(彼女は両親を失い、そして祖母も亡くしている… 故に自身の健康は自身で守らざるを得ない。しかも私のように突き詰めてはいない、そこは見習うべきでしょうか…)




霞「で、どうよ」

海風「流石、見込んだだけあります」

飛龍「まさか審査員の先生の大半を泣かせてくるなんて…」

蒼龍「懐かしさで感極まって泣いてたし…」

天津風「ウチの部活、本当まともな人が居ないわね…!」

朝雲「その同類よ、アンタも」

萩風「まさか自分だけが『まとも』だとでも?」

神通(ガンプラ学園、履歴書に書くだけで恥ずかしい思いをするであろう学園名の場所に入ろうとする度胸が特に…)

愛宕「じゃあ次は私ね」

天城「さて、天城も…」

全員「え…?」


84 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/12(火) 23:44:32.20pdESrUPJ0 (1/1)

『それえでゃこれより第六種目、カラオケ大会を開催します。 ルールは簡単、これから指標となる方に歌っていただき1秒ずつ採点します。そしてその点数を1秒でも下回った瞬間、即失格と言うルールです』


天津風「…イライラ棒なんて遥かにマシだったわ」

海風「恐らくウチが快進撃を止めないからこうなったのでしょう」

霞「半分アンタの責任じゃない」

萩風「ええ。種目を決めたのは海風さんなので」

神通「しかし指標となる方は一体…」

朝雲「いや、天城さん呼ばれた時点で…」


『ではご紹介します。 今回基準となる方は先程の『マスクド・ヴェアヴォルフ』の一人緑狼こと天城さんです!』

天城「天城と申します。 今回、皆様の基準に選ばれました。 では早速、歌いたいと思います」


不知火「…マズイですね」

如月「ええ、ちょっと…」

瑞鳳「え、何で?」


『では天城さんで曲は堀○由衣『インモラリスト』です!』


天城「アイ ウォント トゥ ビー ウィズ ユー フォーエヴァー たとえかなう はずのない アイ ウォント トゥ ビー ウィズ ユー フォーエヴァー 何かに 襲われても ♪」


蒼龍「な、なんか妙に点数高い… ってかコンマのブレすらなく満点なんだけど!?」

舞風「なんか妙に上手いんだよね天城。堀江○衣だけ」

野分「元の声質がそっくりだからかしら?」

榛名「し、しまった… 天城に曲選ばせるんじゃなかった…!」

飛龍「何時の間に…」

榛名「嫌な予感がしたから咄嗟に戻って来たんですが…」

初月「残念だから手遅れだ」

榛名「天城は、この種目を潰す気です…!早くどうにかしないと!」

照月「いや、もう遅いと思うけど…」

秋月「はい。もうこれは取り返しが…」

弥生「最悪の、事態」


天城「ふぅ… では放送担当さん、発表お願いします」

『え、えと… これって基準になるんですか…? 1秒も点数下落が無くて1曲まるごと完全に百点だったような…』

天城「ええ。 ですから、これが基準です。 1秒でもミスをすれば即失格、面白そうじゃないですか」

『で、では参加者の皆さん! 完走目指して頑張ってください!』


85 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/13(水) 01:18:11.868Nyozq790 (1/1)

ミス
正しくは>『それではこれより第六種目、カラオケ大会を開催します。(ry』です。 何だよ今の


「だ~か~ら~…」ブッブー

『軽音楽部ボーカル中山君、失格!次行ってみよう!』

「な…」ブッブー

『おっと出だしから音程が外れたぞ! 失格だ!』

「無理だろこんなの!?」


天津風「選曲の方が時間かかってるってどう言う事よ」

朝雲「私に聞かないでよ」

榛名「すみません!本当に妹がすみません!」

瑞鳳「初めて見たよ榛名さんの謝罪祭り」

蒼龍「もう残りは4分の1ね… 愛宕ちゃんは?」

飛龍「もうすぐだけど… って次なの!?」

海風「愛宕先生… まぁ、この種目は落としても…」

瑞鳳「舐めない方が良いよ。愛宕先生あれでも凄いよ、あれでも」


『つづいて… ガンプラバトル部顧問にして魅惑の新任国語教師、愛宕先生だ! 今までイカれた暴れっぷりを見せたガンプラバトル部、この快進撃もここで終わってしまうのか!?』

愛宕「そう言われると本気だしたくなっちゃうわね…!」

『曲はAimer『RE:I AM』、ガンプラバトル部らしいチョイスです。 ではどうぞ!』


愛宕「『側に居て』と 抱きしめても もう二度と聞こえない 君の歌声は ♪」


霞「嘘でしょ…」

神通「点数が、100点から変動していません…!」

萩風「さらに言えば天城さんは元々の声質が堀○由衣さんに近いのに対し愛宕先生は別の声質、かなり高めです。 それをここまで制御するとは、凄まじい…」

天城「くっ… 何か負けたような気がします…!」

舞風「あ、元凶だ」

不知火「全員、確保!」

天城「な、何故!?」

榛名「流石にやり過ぎです。ちょっと『お仕置き』が必要かと…」

天城「服を剥がされる…! ここは退散します!」ピューン

榛名「逃がしません! 追いかけます!」

不知火「分かりました! 野分、回り込みなさい! 弥生と松風は両翼から!」


『え、えーっと… ま、またしてもガンプラバトル部だけが歌いきり勝利をもぎ取った! 凄まじい!一体どこに向かっているんだ!』


海風「ここじゃないどこかです(鉄血並感)」

朝雲「止まるんじゃねぇぞ…」

天津風「貴女達、止めなさい。 鉄血のその辺のネタは色々笑え無いから」

霞「結局あれ、辿り着いてるの? 辿り着いてないの?」

萩風「知りません。 恐らく脚本だけが知る事です」

神通「その辺ころころ変わるのが鉄血の悪い所なんですよね…」


イベント 直下



86以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/09/13(水) 09:40:54.74ZALnUsPD0 (1/1)

愛宕に歌が上手い理由を聞いてみる


87 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/19(火) 01:59:01.63+nNxizra0 (1/5)

海風「あの、どうして愛宕先生はあんなに歌が上手なのですか?」

愛宕「え、えと…」

瑞鳳「ああ、アレはね… 昔歌手目指してたのよ」

愛宕「ちょ、ず、瑞鳳!?」

瑞鳳「と言うか愛宕先生はね… 教師、って目標を見つけるまでなりたいものがコロコロ変わっモゴゴ!?」

愛宕「そ、それ以上は言わないで!」

瑞鶴「しかも何だかんだで極める所まで行って、そこで飽きて目標変えちゃうの。タチ悪いでしょ」

愛宕「何時の間に!?」

瑞鶴「夕張の付き添い、と暇つぶし」

夕張「次はファッションコンテスト、って聞いて瑞鳳さんに呼ばれたんだけど」

大鳳「私も暇つぶしで」

霞「つまりあの歌唱能力は…」

瑞鶴「昔取った杵柄ってヤツ。度合いが過ぎてるし、なりたくてもなれない人から見たら悪質な過ぎるわ、ホント」

萩風「ある種の才能の使い潰しですね」

天津風「どうしてこう、宮城人って変な人ばかりなのよ…」

榛名「一括りにされるとは心外です」

朝雲「あ、帰って来たけど… 天城さんは?」

榛名「逃げられました。 あの子、一回隠れると榛名でも見つけるのは難しいので…」

神通「また変なところで無駄な才能を…」

瑞鶴「えっと、愛宕姉が無駄に使い潰した才能は… 歌とピアノ、ギターとあとは… ああ、大鯨さん直伝の格闘術とかもあったか」

萩風「え、では私の…」

瑞鶴「流石に貴女みたいな領域までは至って無いわ。 簡単な護身と武具の使い方、あとは大鯨さんのある意味禁断の秘技」

萩風「まさか… 『去勢拳』…?」

朝雲「何それ…?」

萩風「対・男性用の最高峰の技です。 一発目に正面からの金的、二発目は回し蹴りで金的、そしてトドメにバックステップからの跳び金的のコンボを決める禁断の秘技です」

瑞鶴「男の弱点を執拗に潰すことだけを求めた、恐ろしい技よ」

飛龍「な、なんだろ… ツイて無いのに、冷や汗が…」

蒼龍「誰がそんな恐ろしい技思い付くのよ…」

瑞鳳「一説には女性の出産より痛いって話だしね、金的。 弱点ブラ下げてるほうが悪いのよ」

瑞鶴「因みに瑞鳳、一度実戦でかましたの。 相手は瑞鳳にセクハラした体育教師なんだけど見事に病院行きになって…」

海風「その後は…?」

瑞鶴「私が次に見かけた時、飲み屋街でオネエになってた」

全員「あっ…」

神通「そんな技を、先生は極めたと…?」

愛宕「…」メソラシ

霞「極めたのね…」

愛宕「だ、だって怖いし… だから安全策に、って大鯨さんが…」

瑞鳳(うーん… まぁ仕方ないよね、男性恐怖症(※)だし) ※KBF設定の引継ぎです

天津風「そして一時期歌手に憧れ歌を学んだ結果、プロ歌手レベルになっちゃったって…」

朝雲「やっぱイカれてるわ」


88 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/19(火) 02:25:18.44+nNxizra0 (2/5)

『続いて第7種目、ファッションコンテストを開催します。 お題は…』


神通「去年は確か… 各地の伝統民族衣装でした」

海風「チョイスが謎過ぎません?」

瑞鳳「アマゾンとアフリカとか引いた人悲惨だったよね、アレ」

神通「私はカウボーイ衣装でまだマシでしたが…」

霞「一体何なの、今年は…」


『お題は『性別反転! 美女/イケメンコンテスト』です! 内容は簡単、男子は女装し女子は男装をしその中で最もイケメンor美女の居るチームが優勝となります!』


瑞鳳「どう見る、夕張ちゃん?」

夕張「そうですねぇ… この中でイケメン、ってなると… 瑞鳳さんでしょうか?」

瑞鳳「何で私!?」

夕張「目つきと顔立ちです。 割と男装させればイケる… あ、でも素材そのままでも良いような…」

飛龍「確かに、本気モードの瑞鳳の横顔とか格好良いし…」

不知火「今戻りました… すみません、榛名さん。見つかりません」

榛名「榛名ですら見つけられないので仕方ありませんよ」

野分「しかし一体どこに隠れて…」

初月「校舎に逃げ込んだか…? いや、それなら見つけられた筈だ」

松風「ああ。 その辺りは照の字が探してたからね。 榛名の言う通り、かくれんぼの天才なのかも」

夕張「…ん?」

松風「おや、夕張じゃないか」

初月「それに大鳳も」

野分「お久し振り、と言う程でもありませんが… こんにちは」

夕張「…」

初月「…どうして僕達をジロジロ見ているんだ?」

夕張「よし、決めました。 瑞鳳さん、三人連行します」

瑞鳳「オッケー。大鳳、やるよ」ガシッ

初月「えっ…?」

大鳳「ええ、これは致し方ない犠牲… コラテラルダメージなのよ」ガシッ

松風「な、何をする気だい!?」

夕張「さーてっ… 張り切っちゃうわよ!」ガシッ

野分「た、助けてください! は、榛名さん!」

榛名「頑張ってください、野分さん。 榛名、格好良いところ見たいです」

野分「な、なら仕方ありません…!」ズルズル

霞「…上手い事乗せたわね」

海風「惚れている相手に期待されると、応えたくなるのが性なのでしょう」

神通「しかし、ルール上良いのでしょうか…」


89 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/19(火) 03:00:32.91+nNxizra0 (3/5)

「うふっ… 皆メロメロよ!」

『男子テニス部、これは酷い! 吐き気を催す!』

「酷くね!?」

「と、止まるんじゃねぇぞ…!」

『陸上部女子、某オルガのコスプレです! でも致命的に似合ってない!』

「そんなぁ!?」

『そして次は… おっと、ここでイカレた集団ガンプラバトル部! さぁ、入場どうぞ!』


野分「お帰りなさいませ、ご主人様」←燕尾服

松風「ふっ… もう帰って良いかい?」←宝塚風

初月「や、やめろ… こっちを見るな…!」←中世風


『誰だこの美少年達は!? あ、今入った情報によりますと特別顧問・瑞鳳先生の妹さんだそうです!』


キャーキャー


松風「うわっ… こんな嬉しくない黄色い声は初めてだ…」

初月「お前はいつも女子相手に似たような悲鳴を上げさせているだろう」

松風「自分がやるのとやらされるのじゃ違うんだよ。分かってないな、初の字」

初月「僕は目立ちたくなど無いのだが… 野分、お前は…」

野分「見ていてください、榛名さん…!」

初月「…」

松風「まぁ、気持ちは分からないでも無いね。恋は盲目、と言うやつだ」


『えーと、これルール的に… あ、はい。 え、えと… 理事長から『あり』と判定を頂きました!』


天津風「あ、良いのね…」

萩風「変装はお手の物なのですが… 今回は譲りましょう」

朝雲「アンタの場合は変装じゃなくてパーカー着て気配消してるだけでしょうが」

萩風「え、駄目なの…!?」

神通「…変装とは言え無いですね」

萩風「」ガーン

海風「ショック受けるのそこですか…?」

霞「世間一般とズレ過ぎなのよ、感性が」


野分「榛名さん、優勝してきました!」

榛名「よしよし、よく頑張りましたね」ナデナデ

不知火「…まさかあの真面目で気難しい野分を飼いならすとは」

瑞鳳「二人共ごめんねぇ。 後で甘い物でも食べに行こうか」

松風「ああ… 銀座な」

瑞鳳「ぎ、銀座…!?」

初月「他の妹も連れて行かせてもらうぞ」

瑞鳳「ゆ、夕張ちゃん…」

夕張「じゃあ私はこれで」

瑞鳳「あ、卑怯者!」


90 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/19(火) 03:17:17.98+nNxizra0 (4/5)

『ではこれより最終種目、ガンプラバトルロワイヤルとなります。 ルールは一部活、三人ずつのチームを組んでのバトルロイヤル形式となります。

そして今回に限り特別ルールとして、敗北すれば全ポイントが剥奪されます。 そして制限時間の1時間を生き残ったチームには、特別に50ポイントが与えられます』


瑞鳳「勝てば優勝まで近付いて、負ければ完全に逆転は不可能になるって感じね」

海風「では戦術方針は『殲滅』より『生存』を優先します。 ではファイターは…」

蒼龍「私達はパスよ」

飛龍「こればっかりは学生にやらせないとね」

瑞鳳「一応世界大会出場メンバーが出るのはフェアじゃないでしょ」

海風「そうですね。 では機体の割り振りとファイターは…」



ファイター選択 (簡易改修・追加装備などがあれば併記)
・ガンダムアスタロトリシナメント 直下
・ガンダム・フラウロス 下2
・ジェガンA2型 下3


選択可能ファイター
・海風、霞、神通、天津風、朝雲、萩風


条件:『海風』『神通』『霞』のいずれか1人をファイターとして選択すること(指揮官)

また改造などについては現実的では無いものの場合は却下させていただくことがあります


91 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/19(火) 03:20:35.65+nNxizra0 (5/5)

あ、申し訳ありません

指揮官技能持ちは『海風』『朝雲』『神通』でした。 すみません



再安価

ファイター選択 (簡易改修・追加装備などがあれば併記)
・ガンダムアスタロトリシナメント 直下
・ガンダム・フラウロス 下2
・ジェガンA2型 下3


選択可能ファイター
・海風、霞、神通、天津風、朝雲、萩風


条件:『海風』『神通』『朝雲』のいずれか1人をファイターとして選択すること(指揮官)

また改造などについては現実的では無いものの場合は却下させていただくことがあります


92以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/09/19(火) 09:40:17.556SvRh0Y/0 (1/1)

神通


93以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/09/19(火) 10:08:21.90dTXa/s8g0 (1/1)



フラウロスは厄祭戦時カラー
ロングバレルのレールガン2門にダインスレイヴ装填済
ナイフとマシンガンを懸架している


94以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/09/19(火) 16:29:03.81Lvoyb4MHO (1/1)

萩風
外装に高機動仕様のパーツを装着、肩はコンロイ機のものに変更



95 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/20(水) 00:24:12.587Gj8JKaz0 (1/5)

海風「今回は先輩、霞、そして萩風さんをファイターとして選出、機体は先輩がアスタロト、霞はフラウロス、萩風さんはジェガンとします。

装備については各自、好きなようにしてください。 また三人には今回『生存重視』のプランで戦って頂きます」

神通「では指揮は私、と言う事で良いですか?」

海風「お願いします」

霞「あれ、このフラウロス青い…?」

天津風「厄祭戦時カラーよ。 プレバン限定品ね」

霞「武器は… マシンガンとナイフまでは良いけど、キャノンこのタイプだけ?」

天津風「ロングバレルもあるわよ」

霞「じゃあロングバレルに交換して… 後は… あれ、この爪楊枝っぽいヤツ…」

天津風「これは… 『ダインスレイヴ』の弾頭!?」

海風「ああ、部室に転がってました」

天津風「これ確か『鉄華団セット』に1本だけ入ってるやつなんだけど…」

瑞鳳「あ、それ私が雑誌から『キマリスヴィダール』の作例依頼された時に作ったやつ。 多分フラウロスに取り付けられるよ」

天津風「そんなもの何時の間に…」

瑞鳳「だって貴女達の入学前の話だもの。キマリスヴィダール発売当時の話だし」

神通「確かに部室で弄ってたのは記憶していましたが…」

霞「じゃあこれ付けるか… ダインスレイヴってアレでしょ。チート兵器」

天津風「設定上、微妙な欠点だらけだけど使えるの?」

霞「要は『当てれば倒せる』んでしょ? なら当てるのが『砲撃手』の私の役目よ」

神通「私は… 特に改造の必要は無いかと。 外装パーツに接着剤を付ける程度でしょうか」

朝雲「何で接着剤?」

萩風「HGIBOシリーズの機体はフレーム構造を採用したガンプラでが組み易くなった反面、パーツの脱落率が高いのです。 

なので可動に干渉しないパーツの脱落対策として、接着剤による外装パーツの固定はビルダーの間では有名なやり方です」

瑞鳳「そうでもしないと、バトルの時ポロポロ取れちゃうし」

朝雲「成る程…」

瑞鳳「で、萩風ちゃんは…」

萩風「ジェガン高機動型仕様の装備と、あとは好みでD型コンロイ機のナイフ付き肩に変えました。 武器は高機動型と同じライフル二丁です」

瑞鳳「堅実な装備だね。 某レナート兄弟とは大違いよ」

海風「レナート兄弟…?」

飛龍「イケ好かないアルゼンチンのファイターよ。 バトルを戦争と勘違いして、絡め手ばっか使ってくる」

蒼龍「例えばガンペリーにジェガン2機詰め込んで『艦載機』扱い、つまりファンネル扱いにして操ったりブービートラップで関節狙ったりするのよ」

海風「レギュレーション違反では無いとは言え、あまりに卑怯な…」

瑞鳳「私達、と言うか浜風ちゃん達が一度戦ってるよ。 勝つには勝ったけど、バスターとセイバーは修理不可能になっちゃったし。

しかも散々小馬鹿にしていざ負けたら逆ギレして怒鳴りつけてきたのよね。 浜風ちゃんに言い負かされたけど」

海風「…認めたくはありませんが、アレは口達者で戦術能力も海風より高いです。 絡め手程度で負かされる程弱くは無い筈です」

瑞鳳「うん。 だからこそ、あの子達は勝った。 まぁその次、春雨ちゃん達との戦いで負けちゃったけど」

萩風(しかし皮肉なものです。 お母様達がそこまで嫌悪感を露にしている相手の戦い方と私の戦い方が似ているとは…)


96 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/20(水) 01:31:10.797Gj8JKaz0 (2/5)

『では皆さん、準備はよろしいですか!? バトル、開始!』


Please set your GP Base

Beginning plavsky particle dispersal

Field to "Speace"

BATTLE START!


霞「ガンダム・フラウロス、霞!」

萩風「ジェガン、萩風」

神通「ガンダムアスタロトリシナメント、神通。 ガンプラバトル部、予算をもぎ取ります!」



霞「もう戦闘が始まってる…」

神通「各機注意を。 恐らく敵は、数でこちらを押してくる筈です」

萩風「最もポイントを持っているのは私達、狙われるのは当然ですね」

霞「もう来た… 敵機を目視で確認! 数12!」

神通「各機、交戦開始! 互いをフォローしつつ、自衛に徹します!」

霞・萩風「了解!」



襲い掛かる『ガンダムアストレア』の胸部へとサーベルを突き立て貫くジェガン。胸部を貫かれたアストレアはそのままスパークし、萩風がサーベルを引き抜くとそのままアストレアは爆散した。


「う、嘘… ガンダムなのに!?」

萩風「ガンダムだからと言って、作りこまなければ性能などたかが知れてる。 敵じゃ無いわ」


振り下ろされるアスタロトのデモリッションナイフ、シールドで防ぐが荷重に耐え切れず敵対していたジム・コマンドの腕パーツが弾け飛ぶ。


「そ、そんな!? なんで腕が!?」

神通「浅い嵌め方をすれば重量に耐え切れ無いのは当然です。 パーツを嵌める時は、パチリと言うまで嵌めなさい!」


サブアームで頭部をねじ切り、ジム・コマンドにマシンガンを放ち破壊する神通のアスタロト。

そしてフラウロスに向け3機のリック・ドムが襲い掛かるが…


「よし、ジェットストリームアタックってやつをやるぞ!」

「ああ!」

「アニメでやってたこの攻撃なら!」

霞「…ダインスレイヴ、発射」


フラウロスの左部キャノンから放たれたダインスレイヴの弾頭、その一撃が3機纏めて貫通した。

そして最後尾に居たリック・ドムに突き刺さったダインスレイヴの弾頭を引き抜き再度キャノンに装填し直す。


「う、嘘だろ!?」

霞「そんな3つ重なってたら、やれって言ってる様なモンでしょ」


そして霞のフラウロスがマシンガンを爆散せずに残った最後尾のリック・ドムへと押し当て引き金を引いた。


神通「第一波、撃破しました。 二人共、損傷は?」

霞「掠り傷一つありません」

萩風「とりあえず倒した機体から武装を剥いで… 使えそうなの、あるかしら…? これとか、切り残しがあるせいで上手く嵌って無いし」

神通「初心者ですから仕方ありませんよ。 第二波に備えます、二人共準備を」


97 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/20(水) 01:51:39.057Gj8JKaz0 (3/5)

瑞鳳「うーん、ここまでは順調だね」

蒼龍「機体は確かに素組だけど、実力はちゃんとあるもの。並大抵の相手には負けないわよ」

海風「…」

朝雲「…なーんか、嫌な予感するわね」

榛名「…ええ。何か悪意が渦巻いています」

天城「…」ソローソロー

榛名「天城」

天城「ひっ…」

榛名「貴女も感じるでしょう、この悪意を」

天城「…はい。 学校のどこか… 校舎のあたりから何か…」

如月「…確かに、気配はあるけど…」

飛龍「…ん? 貴女も感じられるの?」

如月「二人程では無いけど… でも何か、嫌な予感が…」 



神通「第二波、クリア…!二人共、まだいけますね?」

霞「流石に補給はしたいところだけど… 何か、嫌な感じがします」

萩風「ニュータイプの勘、ですか?」

霞「私はまだニュータイプじゃない。 でも、変な感じ… 地区決勝と似た、何か…」


「な、何このガンダム!?」

「み、見た事… きゃあああああっ!」

「コイツッ…」


霞「何!?」

萩風「まさか…!」

神通「二人共、急行します! 続いて!」


『な、何だ!? 次々とチームが脱落していく!』


飛龍「何が起きて…」

蒼龍「理事長が何か仕込んだ…?」

瑞鳳「違う、こんな妨害に走るような真似をあの人はしない…!」

天津風「今モニターにチラっと見えたけど… 何か青い光が…」

朝雲「まさか、あの光…!」

海風「あの噴射光、間違い無い… 『スクランブルガンダム』…!」

榛名「天城! 野分さん、如月さん、秋月さん! 改RX-0、出します! 不知火さん、バトルシステム周囲から生徒の避難を!」

不知火「わかりました!」


98 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/20(水) 02:27:24.737Gj8JKaz0 (4/5)

「見せて貰うぞ。 粒子対応試作機、その力… 私達の『裁き』に使えるかどうか」


屋上から不敵に笑う男、そして男は去る。『裁き』と言う言葉を残し、高笑いをあげながら。

そしてバトル中の神通達の辿り着いた先、そこには無数の残骸が宙に浮いていた。


神通「これは… 酷い…」

霞「どうなってるのよ、これ…」

萩風「どれもこれもが完全に破壊されてる… 生存機は、無し…」


3機はそれぞれ警戒し、周囲を見回す。 そして神通達が3機のMSを捉えた。

その機体を3人は知っている。彼女達の仲間たる海風、彼女に与えられた機体と同型機であり10機近くが強奪されたとされる機体…


神通「『スクランブルガンダム』…!」

霞「どうしてあの機体が…!?」

萩風「まさか… 朝雲さん達が見つけた人間が、あの機体を…!」


そして神通達に3機のスクランブルが同時に襲い掛かる。

突撃するスクランブルの攻撃を避け、背中合わせとなる三人。 そして3機の隙を窺うが…


霞「あの機体、想像以上に速い…!」

神通「流石、粒子試作機と言った所でしょう…」

萩風「今の機体では、絶対に勝てない…! どうすれば…」


そして再び襲い掛かろうとする3機のスクランブル、だがその軌道上に2条のビームが放たれその進路を塞ぐ。


「そこまでだ、乱入者!」

神通「もう1機のスクランブル!?」

霞「あの装備、海風!」

海風「3人共、無事ですね!」

萩風「よく間に合いました…!」

海風「この機体、無駄に足だけは早いようで。 MS5機牽引しても余裕で一番乗りでした」

霞「5機…?」

朝雲「そう言うこと! 私達も居るわよ!」

萩風「『シームルグ』、もういけるんですか?」

朝雲「いけるわ、コイツなら…!」

天津風「全く、新型のお披露目がこんな形になるなんて」

神通「その機体、確か…」

天津風「『ガンダムハルートボーライド』、私の新型です」

瑞鳳『3人共聞こえる!』

神通「瑞鳳さん!」

瑞鳳『スクランブル相手にその機体は無理! 代わりの機体を牽引させたから、操縦権を移行させて!』

神通「代わりの機体…?」


99 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/20(水) 03:04:43.867Gj8JKaz0 (5/5)

萩風「私のエクシア… 分かりました、操縦権を切り替えます!」

霞「これは…?」

蒼龍『私用の新型『ガンダムダブルエックス・クロイツ』よ。 一時だけど、貴女に貸してあげる』

霞「わかりました。 お借りします!」

神通「『ガンダムエピオン・クロイツ』… お借りします!」


参戦
・スクランブルガンダムCF装備(海風)
・シームルグ(朝雲)
・ガンダムハルートボーライド(天津風)


機体乗り換え
・ガンダムアスタロトリシナメント→ガンダムエピオン・クロイツ(神通)
・ガンダム・フラウロス→ガンダムダブルエックス・クロイツ(霞)
・ジェガンA2型→ガンダムエクシアルベルム(萩風)


ガンダムダブルエックスクロイツ
武装
・ツインバスターサテライトキャノン×1
・ハイパービームソード×2
・DX専用バスターライフル×1
・ブレストランチャー×2
・マシンキャノン×2
・ヘッドバルカン×2
・アブソーブ・ディフェンスプレート×1

概要
蒼龍用に瑞鳳が新造した新型の機体。
ツインサテライトキャノンは固定式ではなく手持ち式のヴェスバータイプに変更され取り回しが良くなっている。
また独自技術により各部に存在するソーラーパネルによってサテライトシステムに頼らずともキャノンの発射が可能。
そしてシールドは瑞鳳の新技術?たる『アブソーブシステム』を内蔵。敵のビーム攻撃を吸収する特性により防御能力と継戦能力を高めている。
因みにこの技術、『ハシラジマ』からの頂き物を改良したもの。つまり『別世界の瑞鳳』の技術を独自昇華した技術。
そして『ツインバスターサテライトキャノン』の名前の通り、サテライトキャノンを連結させ超出力砲撃を行う事が可能。これはシームルグの技術流用のものだが、威力はシームルグのそれを遥かに超える。
連射性・取り回し・威力、その全てを向上させた『最強の矛』を持つ瑞鳳製の機体であり、その担い手である砲手の蒼龍はこの機体を軽々と使いこなす。


榛名「こちら榛名、これより参戦します。 これよりスクランブル部隊を分断、各個撃破へと移行します!」

天城「1機はこちらで引き受けます。 如月さん達はもう1機、そして神通さん達は残りの1機を!」

如月「野分ちゃん、秋月ちゃん! やるよわ!」

神通「海風さん、指示を! 止めます、あの機体を!」

海風「了解!」


スポット参戦
・RX-0[F] フェンリル(榛名)
・RX-0[S] スレイプニル(天城)
・RX-0[E] エイクスュリュニル(秋月)
・RX-0[Ra] ラタトスク(如月)
・RX-0[Fv] ファヴニール


海風「フリューゲルヴェント全機! 目標、敵対するスクランブルガンダム! あの機体を破壊、もしくは拿捕します!全機、攻撃開始!」

全員「了解!」


行動安価 直下


100以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/09/20(水) 09:58:35.29+LAMUxaW0 (1/2)

ハルートのミサイルとDXのツインサテライトキャノンで敵を分断後1機は天城達に任せて残りは神通、海風、天津風と霞、荻風に別れて対応


101以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/09/20(水) 10:00:15.46+LAMUxaW0 (2/2)

朝雲は霞側にを追加で


102 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/21(木) 01:59:46.74mcaT0Eqs0 (1/2)

海風「来ます、各機散開!」


真っ直ぐ海風達へと突撃する敵のスクランブル、そして全員が回避機動を取ると霞の操るDXへとライフルを放つ。

霞がディフェンス・プレートを前に翳すと内部の機構が露となり、その粒子ビームを吸収する。


天津風「ビームを消した…!?」

瑞鳳『アブソーブシステムだよ! 粒子ビームを吸収して、自身のエネルギーへと転換するの!』

霞「凄い… どんどん内部粒子が溜まる…!」

海風「霞! サテライトキャノン、使えますか!」

霞「どうする気?」

海風「ハルートのミサイル一斉射と同時にサテライトを放って敵を完全に引き離し孤立させます!天津風さん、斉射用意!」

天津風「でも、このフィールドに月は…」

瑞鳳『いや、撃てる。 さっきのアブソーブの粒子、そして月は無くとも『太陽』があるから』

霞「太陽…?」

瑞鳳『サテライトシステムが使えないときのために用意したのよ。 リフレクターにソーラーパネルとしての機能を持たせる事で、太陽光をサテライトシステムの代替として使えるの!』

霞「なら撃てる…! ソーラーシステム起動! 全機、射線から退避して!」

海風「了解! 全機、援護しつつ退避!」


海風達が攻撃でスクランブルを押さえ込み気をそらす。 そしてその間に粒子を集束させる霞のDX。

そして粒子が砲身に集まり、霞は照準を合わせ…


霞「出来たわ!」

海風「二人共!」

霞「ツインサテライトキャノン! 行きなさい」

天津風「ミサイル一斉発射!」


一斉に放たれる超大出力砲撃と大量のミサイル。 3機のスクランブルは辛くも回避するが全ての機体が分断され、それぞれに榛名達が襲い掛かる。


榛名「NT-D… 行きなさい、スライサービット!」

天城「NT-D! プラフスキー・マテリアライゼーション! 刀身展開!」


如月「行くわよ… NT-D、起動!」

野分「NT-D起動! マテリアライズ!」

秋月「NT-D、起動します!」


海風「先輩! フォーメーション・ツインエッジ! 天津風さんは援護を! 霞さん達は砲撃をしつつ敵の動きを絞ってください! 萩風さん、貴女には絞めを任せます!」

霞「わかった!」

萩風「了解です!」

神通「海風さん、この機体恐らく…」

海風「ええ。この機体は無人機、システム内蔵の自動操縦かと。 動きが早いけど、単調過ぎるので」

神通「なら、対処は余裕です…!」


103 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/21(木) 23:08:30.69mcaT0Eqs0 (2/2)

海風(軌道予測開始。 これまでのパターンから回避軌道を推測、続いて行動パターン算出…

敵行動予測完了、最適行動を算出。 勝利への最短、そして最善のルートを捉えろ…!)


海風の脳が高速回転を始め、未来を予測し『最善の勝利』への道を構築していく。

そして海風が手を伸ばした先にある未来へと辿り着く為、海風は行動を指揮を執る。


海風「二人共、今です!」

神通「了解!」

天津風「まずは、私から!」


ハルートから放たれる大量のミサイル。 無人のスクランブルは回避機動を行い、ミサイルをその運動能力で引き剥がす。

だがそのミサイルが無人のスクランブルの周囲で炸裂し爆発が視界を奪う。


海風「先輩!」

神通「いきます!」


変形しMSとなったエピオンと海風のスクランブルが正面と背後から挟み込む。 同型機の海風、そして瑞鳳製の機体を使う二人なら余裕で追い付くことが出来る。

そして互いにカレトヴルッフフェーダーと日本刀による斬撃が無人のスクランブルへと放たれるが、スクランブルはサーベルを展開してその一撃を間一髪で防いだ。


海風「ですが、そこまでです!」

朝雲「コイツを、受けろ!」


シームルグのシェーバティールから放たれた実弾狙撃、その一撃が直撃し無人のスクランブルは吹き飛ばされる。

機体のダメージは軽度だが受けた衝撃により体勢が崩れた。


霞「ツインサテライトキャノン、バスターモード! いきなさい!」


サテライトキャノンを連結させた霞の砲撃が無人のスクランブルへと放たれるが、ギリギリの所で直撃は避けられる。しかし咄嗟の出来事でサーベルを喪失し、近接の手段を失う無人のスクランブル。

そして『最優先標的』たる霞を目がけライフルを向ける無人スクランブル。 しかしそれを逃がす程神通は甘くない。


神通「奥義・天剣、絶刀!」


神速で振り下ろされる刃、その勢いが生み出した衝撃波が刃となってスクランブルを襲う。 本体にこそダメージは無いが無人スクランブルは武装を失った。

そして海風は最後の札を切る。


海風「やってください、萩風さん!」

萩風「了解!」


ステルス機能で身を隠した萩風のエクシアがスクランブルの目の前に現れ襲い掛かった。 無人スクランブルは迎撃しようとバルカンを放つが萩風は容易く回避し背後へと回り込む。

そしてエクシアの背部に装着されたバインダーから2本の刃が射出され、スクランブルへと突き刺さる。


萩風「マガノイクタチ… これで『詰み』よ」


ケーブルを介し粒子を奪われるスクランブル。 逃れようともがくが粒子をどんどん奪われ徐々に機能を喪失していく。

そして最後は抵抗すら出来なくなり、そのまま機能が停止した。


萩風「ふぅ… 敵機、拿捕しました」

海風「戦闘、終了」


104 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/22(金) 00:34:21.23CzUg2k6S0 (1/5)

2機の連携でスクランブルを追い詰める榛名と天城、表舞台に出る事は無いがその実力は世界水準以上の能力を誇る二人にとってこの程度の相手は容易く追い詰められる。

そして榛名と天城はこの機体を残し、もう一度強奪される可能性を鑑み敢えて『破壊』する為に切り札を切った。


榛名「コード・ブレイヴ! 粒子集束開始!」


背中に背負ったタクティカルアーズムズⅡL改をアローモードへと変形させ携える『フェンリル』。

そして粒子が集束し、榛名はそれを解き放つ!


榛名「穿ちなさい! エクサブレイヴ・シュート!」


放たれる極大のビーム、そしてそのビームが結晶化し巨大な粒子結晶へと姿を変える。

そして粒子結晶がそのまま砕け、5つに砕けた破片がスクランブルへと襲い掛かりその四肢と胴を貫き磔にした。


榛名「天城!」

天城「コード・ブレイヴ! オーバーマテリアライズ!」


粒子の刃が砕けレーヴァテインの刀身が展開し、そして巨大な粒子の刃が形成される。

そしてスレイプニルが一直線にスクランブルへと距離を詰め、その刀身を振り下ろす!


天城「プラフスキー・バスター・ソォォォドッ!」


刃はスクランブルガンダムへと叩き付けられ、その質量に耐え切れなくなったスクランブルは真っ二つに割れる。

そして四肢と胴を貫いていた粒子結晶が膨張を始め…


榛名「神狼の牙よ、爆ぜろ!」


大爆発を引き起こし、その残骸を吹き飛ばした。

そして残る1機、如月達が交戦中の機体も徐々に追い詰められていく。


野分「シャドー、オバーマネージング! これを、受けろ!」


大量に分身したファヴニールの結晶化の拳がスクランブルへと放たれ、回避できずに直撃を受ける。

そして秋月のエイクスュリュニルの放ったスライサービットから鎖状の粒子結晶が射出され、スクランブルを縛る。


秋月「グレイプニル! これでもう、逃げられません!」

如月「これで、決めるわよ! コード・ブレイヴ、プラフスキー・スクロペトゥス!」


ラタトスクから超大出力のビームが放たれ、そのままスクランブルを飲み込む。

逃げられないスクランブルはその直撃を受け、残骸も残らず消し炭となりこの世界から完全に消失した。


BATTLE ABORTED


105 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/22(金) 00:53:39.37CzUg2k6S0 (2/5)

『な、なんて凄い戦いだ! 乱入した謎の機体を、ガンプラバトル部の部員達が撃破したぞ!』


瑞鳳「皆、大丈夫!?」

神通「はい。 大丈夫でした」

萩風「それより、発症者は?」

蒼龍「ゼロよ。 今回はね」

飛龍「あの機体、キャリアーが操縦した訳じゃなかったから誰も感染しなかったみたい」

天津風「良かった…」

海風「でも、疑念はあります」

霞「あの機体、私を執拗に狙ってきた」

朝雲「確かに、あれは誤魔化せ無いわ。 明らかに霞が狙われてる」

榛名「皆さん、ご無事ですね?」

瑞鳳「ええ、こちらや他の被撃墜者に被害はありません」

天城「しかし… あの機体、天城達には平等に攻撃を加えてきましたが如月さん達は如月さんが執拗に狙われたようです」

如月「如月と『ラタトスク』も舐められたものね…」

野分「でも、そのお陰でやり易くはあったけど」

秋月「はい。 如月に集中してくれたお陰で、何とか捉えられました」

瑞鳳「…確か、如月ちゃんもなんだよね」

如月「ええ。どうやら私も、『進化の可能性』を持ってるらしいのよ」

榛名「霞さんのような完全なNTではなく、榛名達のようなその『途上』の人間のようですが」

瑞鳳「逆に言えば、霞ちゃんが唯一無二のニュータイプって事になるのか…」

榛名「取り敢えず、競技を続けるのは難しいようです。 生徒の皆さんのガンプラも大半が損壊していますし」

瑞鳳「大会運営に中止の進言をしてきます。 神通ちゃん、付いて来て」

神通「わかりました。 あと機体、お返しします」

瑞鳳「霞ちゃんも、DX返して」

霞「あ、はい。 どうぞ」

瑞鳳「えっと… 傷は無いね。 あとはサテライトキャノンの砲身の交換で済むか」


霞(その後、種目の継続が難しいと判断されたバトルは中止となり私達の体育祭は終わりを迎えた)


106 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/22(金) 01:46:01.78CzUg2k6S0 (3/5)

『そして、本日の優勝は… 全種目優勝、イカれた記録を残した学内の中でも選りすぐりのバケモノ連中を揃えたガンプラバトル部だ! バトル部には野球部の余剰予算が全て譲渡されます!続いて…』


神通「ば、バケモノ…」ズーン

海風「…まぁ、あながち間違いでは無いでしょうけど…」

霞「正直にバケモノ呼ばわりされるのはちょっと嫌ね…」

天津風「それ私も含まれてるの!?」

朝雲「このイカれ部活に所属している時点で同類よ、アンタも」

萩風「ええ。 所属している時点で同類でしょう」

瑞鳳「その部員を育成してるのが私なんだけどねぇ」

愛宕「…瑞鳳が育てると、こうなっちゃうのよね」

蒼龍「ガンプラの教え子は皆世界クラスファイターになるし…」

飛龍「ある意味凄い才能よ、これ」


神通(そして優勝し、予算を手に入れた私達はようやく全国大会のスタートラインに立てるようになりました。しかし…)


帰路にて…


霞「じゃあ天城さんは暫くウチに泊まる、ってことで…」

海風「確か布団のストックは… ああ、ありました」

天城「護衛として、全力で務めを果たし… ッ…!」ピキィン

神通「これは… 二人共、私と天城さんから離れないで」

海風「え…?」

ブロロロロロ…

霞「この車、外車よね…」

海風「リムジン、しかも上位クラスの…」

「お待ちしておりました。 『未来を視る者』、そして『革新する者』」

天城「貴女は…!」

「あら、天城さん。 貴女も来ていたとは好都合です」

神通「この人は…」

天城「コスモ・クルス教団、その教祖です…!」


シェリンドン「お三方はお初にお目にかかります。私はシェリンドン・ロナ、人の世に平和を齎す為、そしてその才を持つ貴女達を『裁き』から保護しに参りました」


海風(そして、海風達と未来を巡る戦いの歯車が急加速を始めたのでした)


第11話『体育祭は大波乱!?』終


107 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/22(金) 03:08:21.51CzUg2k6S0 (4/5)

第12話『コスモ・クルス』


神通「シェリンドン・ロナ…」

海風「…海風は以前、貴女方のお誘いは断った筈ですが」

シェリンドン「ええ、貴女の事は以前から聞き及んでいます。 スカウトが動いた中で、今年の我がバビロニア学園に入学しなかったのは貴女だけでしたから」

霞「海風…」

シェリンドン「ですが、去年スカウトが貴女の下を訪れた時とは状況が違います。 『裁き』、貴女方が昏睡病と呼ぶものが貴女達を滅ぼそうとしている。

貴女方を保護し、来るべき時まで守らねばならない義務があります。 特に『未来を視る者』と『革新する者』、今はまだ『革新に近き者』でしょうか? お二方は世界の命運を握る、重要なファクターとなりうるのですから」

神通「…言いたいことは、それだけですか?」チャキッ

天城「二人共、言葉に惑わされないでください。 彼女はまだ『本音』を語っていません」チャキッ

シェリンドン「随分と野蛮な… 私が退かないなら武具で脅す、天城さんには期待していましたが残念です」

天城「どうとでも言って下さい。 天城には姉さんから授かった『二人の守護』と言う使命があります。

その信を天城は裏切る訳には参りません」

神通「我が剣は守護の剣、二人に仇なすと言うのであれば… 例えなんであろうと切り裂くまでです」

海風「霞」

霞「言いたい事は分かってる、海風。 シェリンドン・ロナ、悪いけど… 私達にはやらなきゃならない使命があるの」

シェリンドン「『裁き』と戦うとでも?」

海風「ええ。 貴女は海風達を守ると言いました。 しかし、そこには『他者』は含まれていない。

進化する人間だけを選りすぐるなど、明らかにこちらの意思とは反しているでしょう」

シェリンドン「全ての人間を救うなど到底不可能なことです。 『裁き』が大規模な行動を行えば多かれ少なかれ犠牲は出るでしょう。なら優れた人間が生き残れば良い、そうではありませんか?」

霞「そもそも前提が間違ってる。 私達はそれが起きる前に止める、って言ってんのよ」

シェリンドン「まさに無謀で愚か、としか言い様の無い選択ですね。 貴女達のせいで、被害が拡大しているとしても?」

天城「どう言う、ことですか…!」

シェリンドン「分かっている筈です。 既に、貴女方のせいで被害者が生まれてしまった」

海風「スドウ・シュンスケ、ですか」

霞「どうしてあの薬物中毒男が…」

海風「彼が警察に連行される前、何を言っていたか忘れましたか?」


スドウ『お前達が、悪いんだ! この化け物! お前達みたいなのが存在するから!』


スドウ『何もかもだ! お前達が存在するからこうなったんだ! 勝てないと思ったからより強い力が欲しくなるのは当然だろ!?

お前達のような化け物に、人間の気持ちがわかってたまるか!』


霞「あ… でも、アイツは加害者よ…!」

海風「その巻き添えを受けたサカシタ・ヨミとヤス・メグタ、この二人は被害者です。そして今も目を醒まさない…

確かに、貴女の言う事にも一理はあります。 海風達が歩き回っているから被害が増える、ある意味正しいかもしれません」

神通「海風さん…」

海風「だからこそ、一刻も早くこの事態を解決せねばならない。 それが海風達の背負うもの、そして被害を生んでしまったことへの贖罪です」

シェリンドン「成る程… そう言う考えもある、と言う訳ですか」

霞「だからこそ、私と貴女達の道は交わらない。 戦うと決めた以上、もう私達は立ち止まれないのよ」


108 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/22(金) 03:41:19.10CzUg2k6S0 (5/5)

シェリンドン「本当ならば貴女達自身の意思で来て欲しかったのですが、仕方ありません」

天城「ッ…! 下がってください!」

シェリンドン「もう遅いです」

シュウウウウウ

霞「な、何これ…」

海風「! 伏せて! ケホッ… ガス、です…!」

神通「くっ… 力が、入ら、な…」ドサッ

霞「せ、せんぱ…」ドサッ

海風「ケホッ… あま、ぎ、さん…!」

天城「力が、入らない…!なんて、卑怯な…!」


シェリンドン「この四人を回収してください」

「ハッ。 しかし、この刀を持った少女は…」

シェリンドン「この人は彼女達の護衛、それにここに放置し我々の行いを知られる訳には参りません」

「承知いたしました」



「…こちら『ホーク』。 『ウルフ』、応答を」

『『ホーク』、どうかしましたか?』

「ターゲット・ロスト。 どうやら教団に攫われたようです」

『案の定、動きましたか… 『リーフ』『コブラ』に連絡、潜入準備を』

「はる、『ウルフ』は?」

『『シュガー』と一緒に救出作戦を練ります。また既に『ルベルム』が動いている、と『クリムゾン』からは連絡が』

「…早く無いですかね?」

『彼女、ターゲット達と合流するまで独自行動を行ってましたからね。 もう調べもついているのでしょう。

潜入後、もし『ルベルム』と合流出来る事があれば施設の情報を聞いておいてください』

「了解です」

『頼みます。 こちらとしては愛する妹が攫われて少しばかり殺気立ってるもので』

「…やっぱりそう言う関係なんです?」

『勘違いはしないでください。 流石に実妹はちょっと…』


109 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/25(月) 01:02:08.03tcT3/I8V0 (1/2)

《1時間後 霞の家》


瑞鳳「やっぱり、居ない…!」

松風「ああ… 榛名から聞いては居たけど、本当に拉致されたようだ」

野分「でも、門下生の神通さんや槍上手の天城さんが居たのにどうやって…」

瑞鳳「…多分、薬関係だと思う」

蒼龍「あ… 瑞鳳ちゃん達の体質…」

瑞鳳「私達の家族、と言うか私とお母さんは薬が多少効きやすいの。だから睡眠薬とかすぐ効いて眠っちゃう…

多分睡眠ガスでも使われて無力化されたんだと思う」

飛龍「神通ちゃんも血統、同じ体質でも不思議じゃないか…」

如月「でもまさか、この家の合鍵持ってたなんて…」

瑞鳳「霞ちゃんから貰ったの。 まぁ、多少は信頼されてるみたい」

秋月「しかし、どうやら私達以外の侵入者も居たとは…」

照月「衣服の類が一部無くなってるなんて… しかも棚とか荒れてた」

初月「どうやら榛名達の言う『タイムリミット』まで本気で匿うつもりのようだ」

瑞鳳「…確かに、あの子達にはそれが良いかもしれない」

飛龍「瑞鳳…」

瑞鳳「あの子達は本来戦っちゃいけない立場なのに私が戦いに巻き込んだ。だから戦いの無い、平和な場所に居てくれるのが本当は…」

蒼龍「…だからって、見過ごすの?」

瑞鳳「それは… したくありません。 あの子達は私が守る、それが私の『責任』だから。

あの子達の戦いを終わらせる訳にはいかない。まだ始まってすらいないのに、諦めさせるなんてさせたくない」

弥生(姉さん、本気だ…)

不知火(ああなった姉さんは、もう止められません。深海棲艦の泊地だろうと、軍隊全てだろうと一人で叩き壊す覚悟の目…)

舞風「どうする気なの…?」

瑞鳳「皆はホテルに戻って。 ここからは、私達がやる。 蒼龍さん、基地の実戦用MSを稼動状態へ移行させてください。

ブリッツとバスターとケルディムを優先、飛龍さんは春雨ちゃん達に連絡を。 あの子達の力、借りるかもしれません」

飛龍「瑞鳳は?」

瑞鳳「浜風ちゃんと作戦を練ります。 第一目標は海風ちゃん達の救出、第二に拉致被害者全員の救助と設定。教団の全滅も、視野に入れてください」

蒼龍(やばい… あの目は『本気になり過ぎた』目… 皆殺しも辞さない、最悪の目よ…!)

飛龍(どうにか止めないと…)

朝潮「…姉さん、これ」

瑞鳳「…これ、あの子達の機体?」

飛龍「でも未完成ね…」

蒼龍「…MS、整備に時間がかかるわ。 少なくとも1日、待ってほしい」

飛龍「それに乗り込むにしても相応の準備が要る。 私達や春雨ちゃん達にも武器は要るし、まだ場所の情報も無い。

瑞鳳はその2機、そして海風ちゃんの機体を完成させて。 バビロニア学園にはバトル部があった、もしかしたら今日のように何者かがスクランブルを仕込むかもしれないわ」

瑞鳳「…分かりました。 やります」


110 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/25(月) 02:03:14.47tcT3/I8V0 (2/2)

《その頃 ???》


神通「うぅ…」

海風「先輩! 良かった…」

神通「ここは…」

海風「…コスモ・クルス教団、その拠点のようです」

神通「やはり… 霞さんは…?」

海風「天城さんと一緒に、別の部屋に居ます」

神通「分けられてしまいましたか… すみません海風さん、これは私の不覚です」

海風「いえ… もっとその可能性を予測すべきでした。 話し合いで済む筈無いのに、強行手段を使うと想像出来なかった海風の不覚でもあります」

神通「貴女に不覚はありません。 …一先ず、ここから脱出すべきです」

海風「ドアは… 外側からロックされていました。 この部屋、まるでシェルターみたいにお風呂やトイレまで準備されています。武器や携帯は取り上げられて、外に連絡する事すら叶いません」

神通「まずは… 扉を叩き壊します」

『無駄ですよ』

神通「ッ…!?」

海風「スピーカーですか… それにこの声、シェリンドン・ロナ…!」

シェリンドン『そのドア、そしてこの施設の壁はこの世界で最も硬質な素材で出来た外壁です。 まず普通の人間では壊せません。

それに私達には二人のうちどちらかが生きていれば良いのです。 もうお分かりですね?』

神通「不審な動きを取ればもう片方を殺す、と…!」

シェリンドン『さぁ? では後ほど、ご一緒に夕食でも頂きましょうか。 貴女達とはもっとお話をする必要がありますから』

海風(恐らくこの部屋は監視されている… 迂闊な行動は出来ません)

神通(この壁程度なら破壊は出来ますが、人質を取られている以上チャンスを伺うしかありません…!)

シェリンドン『ふふっ… では、また後ほど。 欲しい物などがあれば、そこの紙に書いて扉の下を潜らせてくださいませ』ブチッ

海風「…この部屋の内装と言い、完全なVIP待遇のようです」

神通「それに… 私達の衣服の類も盗み出してきたようで… 私のトラップに引っかからなかったのは少し残念ですが…」

海風「次からは萩風さんに頼みましょう…」

神通「あの子は平気でクレイモアや地雷の類を仕掛けようとするので駄目です…!」

海風「しかしこの部屋、完全な監視体制です。 脱走の為に必要な道具は流石に用意してくれそうにありませんが… 試しに宝石でも頼んでみます?」

神通「こんな時に何を…」

海風「1日1回原石を愛でないと落ち着かないんです…」

神通「アリスタでも愛でててください」

海風「試しにアクアマリンの原石でも…」カキカキ

神通「試さないで下さい!」

海風「物は試し、って言うじゃないですか…」スッ


数分後…


「…ご注文のものです」

海風「…確認しました、ありがとうございます」

「では失礼します」

神通「本当に宝石持って来ましたよ…!?」

海風「しかも注文通り、アクアマリンの原石… 相場で言えば10万円程の…」

神通「何でこんなものを数分で用意出来るんですかね…」


イベント 直下


111以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/09/25(月) 08:19:15.822H2QfbzN0 (1/1)

外が妙に騒がしくなった


112 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/26(火) 03:08:27.13ZpWnuw990 (1/2)

「こちら『リーフ』、作戦行動開始します。以降はコードネームを『ボマー』に変更、どうぞ」

『了解。各自変更開始、点呼どうぞ』

「『コブラ』改め『リッパー』、了解」

「えっと… 『ホーク』改め『ハイヤー』どうぞ」

『では… 『ウルフ』改め『フィクサー』、及び『シュガー』改め『ダイバー』… 作戦の確認を行います。

作戦は明日のフタマルマルマル、それまで我々は『嫌がらせ』… 敵を可能な限り疲弊させます。 第一陣は『ボマー』と『ハイヤー』そして『リッパー』が、第二陣は『フィクサー』『シュガー』が行います』

「好きにやっちゃって良いんだよね?」

『人を殺さなければ何でもどぞ』

「なら… 好きなようにさせて貰います!久々に、爆破するとしましょう!」


警備員A「ん…? トラックか?」

警備員B「いや、今日は何も予定は… ッ…!?」

ブロロロロロ…

警備員A「無人!? ヤバイ、突っ込んでくるぞ!」

ドゴォォォォォォォォォ

警備員B「くっ… バカが! この施設の外周周りの壁がトラックが突っ込んできた程度で…」

「よっと… ノロマね」バキィツ

警備員B「がっ…」ドサッ

警備員A「ひっ… 至急増え… うぐっ…」ドサッ

「それに反応が遅い。 アンタ達、訓練不足にも程があるんじゃないの?」

『な、何が起きた! 応答しろ!』

「あーあー… 今から乗り込むから、覚悟してね」ブチッ

「なんでそう盛大に喧嘩売るの…?」

「だって、あくまでも『ボマー』から目を逸らすためだもの。 盛大にやらないとね。 『ルベルム』も動き出すだろうし」

「わかってるけど… 引き際は見誤らないでね?」

「分かってるよ、プロだもん。 さて、援護お願いね!」



《その頃…》


海風「振動…?」

神通「まさか、お母様が動いた…?」

海風「まだ捕まって2時間程度です… こんなに早く動くなんて…」

「いえ、今動いているのは青葉さん達です」

神通「なっ… 萩風!?」

萩風「シッ…! 今監視カメラを一時的に切断してますが、見張りはまだ居ます。 大声は出さないで下さい」

海風「どうしてここに…」

萩風「別件、個人的に追ってたことがあったので潜入したら姉さん達が捕まってきたんです」

神通「そう言う事ですか…」

萩風「先程青葉さん達と打ち合わせしました。 今のはあくまでも嫌がらせを兼ねた陽動、本格的な救出は明日のフタマルマルマルとなります。

それまで大人しくしていてください。今の段階では、私一人分の脱走経路しかないから救出はできません」

海風「明日の夜、ですか…」

萩風「今の話は霞さん達にも私がしておきます。 なので二人共、大人しくしていてください」


113 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/26(火) 05:30:22.30ZpWnuw990 (2/2)

萩風「念のため、これを。 小型の無線機です。 今は使えませんが、然るべき時には使えるようにしておきます」

海風「使え無い…?」

萩風「この施設には電波を遮るジャミング設備があるようです。 外部との交信は現状不可能、と考えてください」

神通「と言うかここどこなんです…?」

萩風「奥多摩の辺りです」

海風「もしかしてここ、バビロニア学園の本校じゃ…」

萩風「その通り、ここは学園の地下です」

神通「バビロニア学園ってそんな山奥にあるんですか!?」

海風「一種の宗教施設ですからね。 山奥の方が誰も寄りませんし」

萩風「『ブッホ・コンツェルン』の工場用地の予定でしたからね、ここ」

神通「ブッホ・コンツェルン、確かアナハイムには及ばないものの複合企業としては世界有数の企業でしたが…」

萩風「元々は戦争等で出た廃品のリサイクルなどを行っていた所謂サルベージ屋でした。しかし1代で複合企業体まで育ったある種のバケモノ企業です。

今では独自の軍事組織、PMCなんかでは無い『私兵』を有するまでに到っています」

海風「私兵…!?」

萩風「独自調査の結果ですが… この学園、その兵士育成も兼ねているとのことです。いずれはどこかの国で、貴族主義国家をでっちあげるつもりでしょう」

海風「イカれてます… 今更、貴族なんて…」

萩風「そんな思想ばかりを持った人間が、ここに居るのです。 くれぐれも発言には注意を」

神通「分かりました」

萩風「では私はこれで撤収します。 二人共どうか我慢してください」



「ボマー! そっちどうなってんの!」

「設置完了、花火の準備は出来ました!」

「ハイヤー! 荷台に積んでた車で脱出するよ!」

「わかった! ボマー、早く!」

「じゃあ、点火!」


ドゴォォォォォォォォォ


警備員C「ば、爆発!?」

警備員D「消火活動急げ!」


「うわぁ、派手にやるねぇ… さっすが、3年振りなのに全く衰えて無い」

「やっぱり爆薬は南米産に限ります。 美しさがダンチですよ」

「ごめん、そのノリ未だに解らない…」

「えっと… こちらハイヤー、撤収開始します」

『フィクサー了解。 3人共、流石榛名の部下です』

衣笠「えっとフィクサー… 自分でバラしてる」←リッパー

榛名『何を今更…』

青葉「まあコードネームとかほぼネタですし」←ボマー

古鷹「じゃあ何でつけたんですか…」←ハイヤー

榛名『本名バレはちょっとキツイじゃないですか。それに榛名に関しては身元割れてますし』

青葉「まぁ彼等のターゲットの一人ですからねぇ、フィクサーは」

榛名『そこが一番厄介なんですよねぇ… では3人共撤収と再攻撃の準備を』




114以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/09/26(火) 09:50:43.82Jl5g8RNI0 (1/1)

コードネームの元ネタはミッシングリンクのスレイブ・レイスか


115 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/27(水) 03:51:27.20z+ARNFq30 (1/1)

コンコン

「失礼します。 シェリンドン様がお呼びです」

海風「先輩…」

神通「行きましょう」


《地下施設 食堂》


シェリンドン「お待ちしておりましたわ、お二人共」

海風「霞達は… 二人は?」

シェリンドン「先にお待ちになっております。 どうぞこちらに」

霞「海風、それに先輩…!」

神通「良かった…」

シェリンドン「言いましたよ。貴女方が何もしない限り、手出しは致しません」

天城「どうやら『今の所』、その言葉は偽りでは無いようですね」

シェリンドン「…どう言う事でしょうか?」

天城「さぁ? 気に触りましたか?」

海風(な、なんでこんなに挑発してるんですか…?)

霞(榛名さんに会えなくて、しかも自分の目標を果たす事も出来なかったから荒れてるのよ…)

シェリンドン「まぁ良いでしょう… では皆様、食事に致しましょう」


海風(…食事、無駄に豪華ですね)

神通(…フランス料理より中華料理が良かったです)

霞(…和食食べたい)

天城(…間宮さんの料理の方が美味しいです)

シェリンドン「…皆さん、何かご不満が?」

全員「いえ、何も」

シェリンドン「…」

天城「…ここに全員集めた、と言う事は何かあるのでしょう? 食事など、個別の部屋で摂らせれば良いものを」

シェリンドン「ええ。私は、貴女達とお話をして相互理解をしたいと思いまして。 特に私達、『コスモ・クルス教』について知って頂こうかと」

海風「『人の生命は魂の修練場である』、貴族主義をベースにした教義でしたね。そして『特別な力』を持つ人間を『神によって争いを無くす為に力を与えられた人間』として集め、貴族として育て上げること。

海風のスカウトに訪れた人間が持っていたパンフレットにはそう書いてありました」

シェリンドン「ええ、仰る通りです。 そしてここに居る皆様は我々の掲げる『貴族』に相応しい人間です」

神通「…私も、ですか?」

シェリンドン「ええ。 貴族とは血筋などではなく『高貴な精神』や『高い能力』を持つ人間こそが名乗るに相応しいものです。

選手権地区決勝において貴女は自身を犠牲にしてでも単身で『裁き』に立ち向かった、その精神はまさに貴族に相応しいと言えるでしょう」

霞「冗談じゃ無いわ、貴族なんて…」

シェリンドン「それにこの世界で始めて『本当の進化』の戸口に立った者、未来を視ながらも恐れず友の為に立ち向かう者、姉妹の為に自ら進んで戦に身を投じる者…

高潔な精神を持つ貴女方を貴族と呼ばず、何を貴族と呼べと? だからこそ貴女達を『保護』致しました。共により良い未来を目指す為に」


イベント 直下


116以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/09/27(水) 09:17:23.60CSmeaSPy0 (1/1)

バビロニア学園バトル部との模擬試合を提案してみる


117 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/28(木) 03:32:53.63zuVYlXQ/0 (1/2)

シェリンドン「そうですわ! 貴女達、我が校の学生と模擬戦をしてみませんか?」

海風「模擬戦?」

シェリンドン「貴女達はガンプラバトルで全国大会に昇り詰める強いファイター、そんな貴女達の戦いをこの目で見てみたいのです。

もしかすれば、共に轡を並べて戦うこともあるかもしれませんし」

霞「確か、バビロニア学園は…」

海風「イズナさん率いるチームに敗退しています。 ほぼ単機相手に圧倒されて」

シェリンドン「…」

神通「機体は『ベルガ・ダラス』『デナン・ゲー』『デナン・ゾン』、CV系統の機体でしたね。確か1/144のキットは無いのでフルスクラッチでしょう」

シェリンドン「ええ、我が校の優秀なビルダーが…」

海風「でも素組のデスティニーガンダム単機に全滅させられました」

シェリンドン「…」

天城「そしてそのチームを破ったのが海風さん達ですよね」

海風「榛名さんからガン=カタを教授されたとは言え実戦経験が浅かった朝雲さんがイズナさんを倒し、海風と先輩が残る二人を倒しました。

確かに機体スペックでは朝雲さんのストライクがデスティニーより秀でていましたが、優秀な成績を残したボクサー相手に狙撃機で肉弾戦をやって勝っています」

天城「朝雲さんの適応力は異常としか言えませんが… ガンプラは性能差があっても頑張れば実力で覆せます。覆されたと言う事は…」

海風「正直… その程度、と言う事です」

シェリンドン「…」

霞(海風、ちょっと喧嘩売ってない!?)

神通(言いたくなる気持ちはわかりますが… 勝手に『共に轡を並べる』、私達の側が引きずり込まれる可能性もある、と言っていますし)

海風「それに、海風達は今自分の機体を持っていない。 それはフェアではありません。 対等の条件下、そうでなければ我々の側が不利でしょう。

我々は貴女達に無理矢理拉致され、貴女方のホームグラウンドに無 理 矢 理連れてこられているので」

天城(あ、キレてます。 姉さんと似たキレ方してます…)

シェリンドン「…良いでしょう。 対等な条件、とは?」

海風「まず最低限、こちらにそちら側の使う機体と同程度のスペックの機体か『こちらの本来の機体』を用意する事です。 後者は絶対に不可能、ですから前者の条件です。

そして我々がそちらの用意した機体に馴染むための慣熟訓練の時間、そして貴女方のチームにも『初めて使う同程度の性能の機体でありこちら側と同じの慣熟訓練の時間である』ことが最低限の『対等』でしょう」

神通「確かに、条件は同じですね」

霞(でも、これは対等に見せかけてこちらの有利な条件よ)

天城(どんなに条件がイーブンだとしても、ファイターの側に性能差があり過ぎる。 絶対に『対等』とはなりません…)

海風「もし貴女が言うように貴族とは優れ・秀でた者だと言うのならば… このくらいの条件、当然でしょう?」

シェリンドン「構いません… ただこの勝負、我が学園の生徒全員に観戦してもらいましょう」

海風「衆人観衆下での戦いは慣れています。そのくらいは構いません」

シェリンドン「すぐに機体の一覧とスペック表をデータにして持って来させなさい。 自分の機体は自分で選んでいただきましょう。その後で我々の側が機体を選択致します」

海風「ええ、それで構いません」


118 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/28(木) 04:07:22.34zuVYlXQ/0 (2/2)

「こちらがリストです」

海風「ありがとうございます」

霞「色々あるけど… 何と言うか、偏りが酷いわ」

神通「『クロスボーン・バンガード(U.C.0123年)』『OZ』『ギャラルホルン』、貴族系軍隊系ばかりですね」

シェリンドン「当然です。 高貴な者が使う機体は高貴であるべき、故にその系統で揃えています」

天城「そしてものの見事なまでにガンダムタイプがありませんね」

シェリンドン「『ガンダム』とは時代の象徴であると共に反逆の象徴でもありますから」

海風(また変なこだわりを…)

神通「つまり3系統の軍隊の量産機や一部試作型だけ、と言うことですね」

霞「その中でも局地戦機は使えないから絞られて…」


使用可能機体
OZ系
・トールギス(Ⅰ・Ⅱのみ)
・リーオー
・トーラス
・ビルゴ
・メリクリウス
・ヴァイエイト

クロスボーン系
・デナン・ゾン
・デナン・ゲー
・エビル・S
・ベルガ・ダラス
・ベルガ・ギロス
・ベルガ・バルス
・ダギ・イルス
・ビギナ・ギナ
・ビギナ・ギナII
・ビギナ・ゼラ

ギャラルホルン系
・ゲイレール・フレーム系統
・グレイズ・フレーム系統(ただし改・改弐などの外部組織流出機体は使用不可)
・レギンレイズ・フレーム系統
・ヘルムヴィーゲ・リンカー


天城「選択肢の幅が広いように見えて狭いですね」

海風「グレイズ系統のバリエーションが豊富なのが救いでしょうか」

神通「ちゃんと『シュヴァルベ』や『アイン』、『リッター』に『シルト』… 『フレック』まで揃えているとは」

霞「この中から機体選ぶの、キツイんじゃない…?」


機体選択
・海風(指揮官・近接寄りオールラウンダー) 直下
・神通(近接特化型) 下2
・霞(砲撃特化型) 下3

条件
・上記リストの中の機体から選択すること



119以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/09/28(木) 04:36:34.813i9vC8Jf0 (1/1)

グレイズ・リッター(マクギリス機)


120以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/09/28(木) 09:20:54.1171nowiNA0 (1/1)

レイギンレイズジュリア


121以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/09/28(木) 09:39:34.23RWlVnqHB0 (1/1)

ビルゴ


122以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/09/28(木) 09:43:25.31ruFbEeF60 (1/1)

ビギナ・ゼラ


123 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/29(金) 03:04:30.17OkIda45E0 (1/1)

霞「…私は『ビルゴ』にする。 完全な砲撃型がこれしか無い以上、選択肢は無いわ」

神通「では私は… 機動力を活かして格闘戦を行える『レギンレイズジュリア』をお借りします」

海風「では海風は『ヘルムヴィーゲ・リンカー』、と言いたい所ですが… 海風は指揮官、なので『グレイズリッター』を使わせて頂きます。

ただし3種のタイプの内、指揮官型で格闘向けのマクギリス機をお願いします」

天城(…成る程、バランスの良い編成です。 霞さんが後方支援に徹し、海風さんは前線に立ちながら戦況を見極めた上で指示を下し、神通さんが前衛を務めて敵を圧倒する。

それぞれが与えられた役割に徹する事で個々の能力不足を補う。 あの時、以前に阿武隈達と戦った時より成長していますね)

シェリンドン「ではその通りに。 模擬戦は明日の午後から、午前中の間はそれぞれ慣熟練習を行う、でよろしいでしょうね」

海風「ええ。 それでようやく対等、ならば文句はありません」

海風(しかしこんな罠にひっかかるとは思えない、何か仕組んでいるのでは…?

ここはバビロニア学園、『特殊な力』を持った人間をかき集めた場所… 警戒はしておきましょう)



《霞達の部屋》

天城「霞さん、少々宜しいでしょうか?」

霞「何ですか?」

天城(ここからは感応波を使います。 分かりますか?)

霞(はい、一応は…)

天城(なら良かった。 先程姉さんから、救出の算段が整ったと連絡がありました)

霞(何時の間に!?)

天城(姉さんと天城は例え距離や遮蔽物があろうと関係なく放った感応波を拾うことができます。所謂テレパシーのようなものです)

霞(じ、地味に凄い事してますね…)

天城(救出作戦は瑞鳳さんと共同、ただその前に姉さんと間宮さんが一発大きな花火を上げると)

霞(花火…?)

天城(完全な嫌がらせ目的です。 警備員を疲弊させて、まともに警備出来ないようにする為の)

霞(い、嫌がらせ…)

天城(ですので、夜中ちょっと五月蝿くなるかもしれないので注意してください)

霞(あ、はい)

天城「ふぅ…」クラッ

霞「天城さん!?」

天城「大丈夫です… これは天城が姉さんと違って、『出来損ない』だからです…」

霞「出来損ない…?」

天城「天城の感応は、本来姉さん限定なんです。 姉さんとは物理・距離関係なく感知できますが、それ以外の人とやると脳に過負荷がかかって疲弊するんです」

霞「そうなんですね…」

天城「私は姉さんより弱くて、出来る事だって姉さんより多くは無い… だけど天城は姉さんを、阿武隈達を守りたいから…」

霞(イマイチこの人と榛名さんの関係が解らない… なんでこんなにも、榛名さんに固執するんだろう…)


視点選択 直下
1.天城『騎士であること』
2.榛名『独白』


124全治全能の未来を予言するイケメン金髪須賀京太郎様に純潔を捧げる2017/09/29(金) 05:08:08.78eS+s3o8f0 (1/1)

安価(pq´v`*)ァ-㌧♪ですか?

榛名イケメン金髪王子須賀犯される

天城赤城加賀と合流する


125以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/09/29(金) 05:26:50.49YPud6Heb0 (1/1)

>>124 荒らしはタヒね

安価1で


126 ◆6G6UiAPa1Q2017/09/30(土) 04:57:08.65SusAvgsg0 (1/1)

side-天城-『騎士であること』


霞「あの… 天城さんは、榛名さんをどう思ってるんですか?」

天城「どう、とは?」

霞「それは… 何か、榛名さんに拘り過ぎているような…」

天城「そうですね… 天城にとって姉さんとは敬愛の対象で、恐らく霞さんの考えた通りの感情を抱いています」

霞(あのカラオケで歌った歌、まさか… 自分のことを…?)

天城「そして同時に憎らしくも、羨ましくも思ってます」

霞「え…?」

天城「姉さんは… 昔から天才肌で何でも出来たんです。 ガンプラだって上手に作れるし、色んな事が出来ます。

だけど天城は何も出来ない。 勝っていることなんて両手で数える程しかありません」

霞(劣等感、まるで海風ね…)

天城「…少しだけ、昔話をしましょうか」



天城「姉さんは昔から何でも出来ました。 そして友人も多く、ガンプラバトルも強かった…

そんな姉さんに天城は憧れていた… だって天城は、何も持っていなかったから。不器用過ぎてガンプラ一つまともに作れない、それが天城だったんです」

霞(いや、天城さんも充分バケモノに片足突っ込んでるけど…)

天城「だけど憧れると同時に姉さんが恐ろしかった」

霞「恐ろしい…?」

天城「何でも出来てし、どんな無茶振りでも平気でやってのけて平然としている… それが天城には怖かったんです。

血を分けているのに、バケモノなんじゃないかと。 最早姉さんが天城とは違う、別の生き物だと思うほどに…」

霞(別の生き物、か…)

天城「そして姉さんはメイジン候補生の一人としてガンプラ塾へと入塾し天城と離れて暮らすようになりました。そして天城は姉さんに成り代わろうと、日陰で生きるのが嫌で努力を重ねました。

お陰と言うか何というか、バトルだけなら姉さんに匹敵できる程にはなりましたが… だけどそこである事が起きました」

霞「ある事…?」

天城「ガンプラ塾に通っていた姉さんが心を壊し、退塾して帰郷したんです。 メイジン候補生で最もメイジンに近いと言われた姉さんが完全に塞ぎこみ、荒れて…

だけどそれで分かりました。 姉さんだって心の通った人間だったのだと、天城と大差無いのでは無いかと」

霞(他の人と大差の無い人間… 私は…)

天城「そして天城は姉さんを護る『騎士』になろうと思い、頼み込みました。天城に『スレイプニル』を作って欲しいと」

霞「スレイプニルを?」

天城「はい。 スレイプニルは元々、姉さんが大好きだったゲームのスーパーロボット大戦に登場するオリジナル機体、『騎士機ラフトクランズ』をモチーフにした機体です。

そして姉さんが好んでいた機体である『RX-0』シリーズをベースに『ラフトクランズ』をアレンジしたのがスレイプニル、と言う事です」

霞(あれモチーフあったのね…)

天城「天城じゃ上手くガンプラは作れない、だけど天城は姉さんを守るためのガンプラが欲しかった。 

姉さんが戦わなくても良いように、姉さんを守るために… そして生まれたのが『スレイプニル』です。オマケで『スヴァジルファリ』もできましたが」

霞(アレをオマケで作るって…)

天城「そしてこの昏睡事件、昏睡病との戦いが始まって… 姉さんが戦うのなら、姉さんや妹達を守る『騎士』としてこの戦いに身を投じました。

姉さんの反対を押し切って、姉さん達を護る為に。 それが天城の決意です」

霞「天城さん…」

天城「まぁ、本物の騎士だった家系の人が居るので天城は完全な自称レベルですがね」

霞「え」

天城「ウォースパイトさん、あの人の家系は元々古い時代は騎士だったと。 今は世襲貴族の階級ですが、元来は騎士の家系だったとか」

霞「あの人一体何なんですか!?」


127 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/01(日) 00:37:05.20CBfIgMX60 (1/3)

《一方その頃》


「『ダイバー』、作戦開始します」

「了解です、『フィクサー』… って私もこれやらなきゃ駄目ですか?」

「駄目です」

「やっぱり… まぁ良いですけど」


警備員E「なんだ?」

「お疲れ様です。 シェリンドン様の命で、警備の方々にお食事をお持ちしました」

警備員F「…見ない顔だな」

「はい。専属のコックとして最近雇われたものですから」

警備員E「成る程な… では頂こう」

警備員F「美味い… こんなに美味いとは…!」

「沢山あるので、たっぷり食べてくださいね。 私は他の方々にも振るわねばならないのでここに籠を置いておきます」


数十分後…


警備員E「う、うぐぅ… も、漏れ…」

警備員F「は、腹が…!」

警備員G「く、糞… 俺も うぐっ…!」

警備員H「し、至急応え… こ、交代要員を…! な、全滅だと!? あの女、宿舎の警備員にも…!」


榛名「上出来です、ダイバー」

間宮「罪悪感が…」

榛名「犯罪者とそれに組するものに人権は無い、是非もありません」

間宮「…あと榛名さん、少々お叱りが」

榛名「え…?」

間宮「何でこんな勿体無いことするんですか! これでは食材が… せっかく農家の方々が育ててくださった食材を、こんなに無駄にして!」

榛名「サンドイッチ1個だけなら少々お腹がゆるくなる程度の下剤しか入れてなかったんですけどねぇ… 味でバレないようにするために」

間宮「逆に皆さんが何個も食べること分かっててやりましたよね!?」

榛名「当然です。 間宮さんの料理美味しいですし、例えサンドイッチでも」

間宮「褒められてるのに嬉しく無い…! そんな事する人は、暫くご飯抜きです!」

榛名「そ、そんな! ご、ごめんなさい!」土下座

間宮「そんな事をしても無駄で…」


警備員I「居たぞ! アイツらだ!」


間宮「み、見つかった!?」

榛名「当然です。 顔も隠さずやっていた以上、こうなることは必然… トマホォォォクッ、ブゥゥゥメランッ!」ブォン

スパァン

警備員J(全裸)「え… あ…!?」

榛名「ここからは榛名の時間… 青葉さん達程派手な事はしませんが、全員を全裸にしてここをイカれた全裸カルト教団にしてしまいましょう。

榛名は人は殺さない、その洋服をひっぺがします! まみ、ダイバーは撤収準備を! ハイヤーが待機しています!」

間宮「あ、はい!」


128 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/01(日) 03:50:39.76CBfIgMX60 (2/3)

警備員J(全裸)「く、糞! 服が…!」

警備員K「う、うわぁぁぁぁぁっ!」スパァン

榛名「この程度の戦闘能力で私兵を名乗るなど… 知り合いのPMCの方がまだ戦い甲斐がありました」

「それ以上はおよしなさい。 この方達はあくまでも警備の為の者、本格的な戦いは出来ないのです」

榛名「…騒ぎを察知してお出ましになりましたか、シェリンドン・ロナ」

シェリンドン「お久し振りですね。 まさか、襲撃犯が貴女だったとは」

榛名「妹が攫われ、部下が身体を張った以上こちらとしても動かない訳にはいかないのですよ。

さて、妹と海風さん達を返して貰いましょう」

シェリンドン「彼女達は、戦いを望んでいるのでしょうか?」

榛名「少なくとも4人は望んでいますよ。 こちらには戦わなくてはならない理由がある、それを貴女達の教義と言う建前で潰すなどあってはならないことです」

シェリンドン「何故戦うと言うのですか? 我々と共に『裁き』を乗り越えれば確実な未来を手に入れることが出来るのに」

榛名「それでも、自らの手で未来を掴みたい… それが間違っているとでも?」

シェリンドン「人は争いを止められない生き物、だけど『進化』した彼女達は違うと思いましたが…」

榛名「その『進化』を消そうと言うのが昏睡病、貴女達の言う『裁き』です。 その本質は『EXAMシステム』、ニュータイプを狩るもの…

例え『裁き』を生き延びたとしても、その先には緩やかな滅びしか残りません。 滅びに抗うことが悪なのですか?」

シェリンドン「それは…」

榛名「少なくとも榛名は、榛名達はそんな未来は容認出来ない。 だから抗うと決めた、それを誰にも邪魔させません。

それに三人には阿武隈達と戦って貰わないと色々困るんですよ。後々禍根が残りますし」

シェリンドン「賢明、とは言え無い判断ですね」

榛名「滅びを待つより、抗うほうがずっとマシです。 それに榛名は『進化』には到っていない…

到っていたとしても、榛名は人で良い。 それ以上もそれ以下も望みません。 さぁ、四人を返して…」

「姫様!」

「居たぞ!アイツを捕まえろ!」

榛名「今頃警護の連中が出てきましたか… この数相手では骨が折れそうです。 ここは、退きましょう」

シェリンドン「待ちなさい! 貴女も我々と…」

榛名「冗談を言わないでください。 未来を望む者が、滅びをただ待つだけの愚か者と手など組むわけ無いでしょう。

理想と現実は全く違う。 そんな判断も出来ない人間に与するくらいなら、自ら戦って散る方が余程良い。 それに…」

古鷹『榛名さん! 早く!』

榛名「狼は何者にも縛れません。例え鎖に繋がれたとしても噛み千切り、例神だって殺して見せます」ダッ

「クソッ…! 追え!」

「大丈夫ですか、シェリンドン様!」

シェリンドン「ええ…」

シェリンドン(私達が間違えている…? そんな筈、ある訳が無い… あっては、なりません…!)


129 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/01(日) 04:46:12.94CBfIgMX60 (3/3)

あ、ミス…

榛名の最後の台詞『例え鎖に繋がれたとしても噛み千切り、神だって殺して見せます』 です。 すみません



《翌朝 食堂》

霞「今日はどうやら警備が少ないようね」

シェリンドン「ええ。 ウチの学生の警護にまわしましたわ」

天城(嘘ですね)

海風(警備員の何人かがこちらの部屋のトイレに駆け込みましたからね)

神通(下剤か何か盛られたのでしょう)

シェリンドン「手薄とは言え、分かっていますね?」

天城「ええ、まだ死にたくは無いもので」

シェリンドン「…良いでしょう。 午後の練習試合、期待しています」



《バトルルーム》


天城「まさかこんな部屋まであるとは…」

神通「では各自、まずは与えられたガンプラの確認を。 装備や可動範囲に異常がないか確認してください」

海風「グレイズリッター、問題ありません。 装備も陸戦・宇宙戦どちらにも対応できます」

霞「ビルゴは… 正直可動が狭いですが、なんとかなるかと」

神通「レギンレイズは… 剣の方も大丈夫です。 リード線で伸縮できるようになってます」

霞「正直アレ凄くめんどくさそうなのに…」

天城「まぁビルダーとしてある程度は出来るようです」

海風「あとは敵機の情報があれば… 無いものねだりをしても無駄ですね。 練習したほうが10倍マシです」

神通「そうですね… では天城さん、アグレッサーを頼んでも?」

天城「ええ、構いません。 機体は『ベルガ・ギロス』を借りてきていますし」

海風「では演習、はじめましょうか」

イベント 直下


130以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/01(日) 19:18:41.58ii53tqaj0 (1/1)

遠隔操作で何者かのザクⅢが乱入


131 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/02(月) 01:54:45.06JW5dVA8o0 (1/1)

「もしこれでこちらの機体が介入出来たら… 学校の乱入犯はこの手口だと確定する訳ですか」

「ええ。 じゃあお願い。 program start!」


天城「これで、終わりです」

神通「…参りました」

天城「ですが皆さん、流石です。 こちらも追い詰められました」

海風「いや、全然追い詰められてないような…」

霞「確かにあのビスマルク?だったか… あのロリコン倒した時にそんな片鱗垣間見たけど… いくらなんでも強すぎよ…」

神通「つまり世界大会上位を狙える程の技量だと…」

天城「まあ地位も名誉も興味無いので参加しませんが…」


BATTLE NEW ENTRY


海風「え…?」

神通「二人共、警戒を!」

霞「まさか、外部からの乱入者!?」

天城「スクランブルの時と同じ… え…?」


4機の前に立つ機体、それは彼女達が今使っている系統から外れた機体だった。モノアイが妖しく輝く白い機体、そして三人の機体と比較し大型の機体が銃口を向ける。

だが敵意は皆無、それどころかその機体の操り手を海風と天城は悟った。


海風「えっと… それ、この前間宮さんのところで朝雲さんとの訓練で使った『ザクⅢ』ですよね?」

霞「…ん?」

神通「白に塗られたトワイライトアクシズ仕様のザクⅢ改… この色って…」

天城「何やってるんですか姉さん…」


頭を横にブンブンと振るザクⅢ、明らかに図星を突かれて焦っているようにしか彼女達には見えない。

そして誤魔化すようにショートバレル・ビームライフル二丁の照準を合わせ、殺気を放つ。


天城「『どこを撃ち抜かれたい? 5秒以内に答えればリクエストに応えてやる』… 絶対こう言おうとしてますね」

霞「朝雲のアレって榛名さん譲りなのね…」

天城「と言うか『マジンカイザーSKL』ですね。姉さん割と影響受けてますから」

神通「なんでそこなんですか…」

海風「と、ともかく… 練習に付き合ってくれるそうなので、お言葉に甘えて胸をお借りしましょう」



海風「やあああああああっ!」


両腕に持ったブレードでザクⅢに近接戦を挑む海風、だがその斬撃をザクⅢは跳躍して回避する。

そしてザクⅢの脚部に向けレギンレイズジュリアのソードが放たれ、脚部に巻き付く。


神通「霞さん!」

霞「チャージ完了、いきなさい!」


ビルゴのビーム砲の照準を合わせ放つ霞、その一撃はザクⅢを捉えたかと思ったがザクⅢは脚部のスラスターを巧みに使いレギンレイズの剣から抜け出し砲撃を回避した。

そのままザクⅢがビルゴの背後に着地し、手に持ったライフルの銃口を頭部へと押し付ける。


霞「で、出鱈目過ぎる…」


そしてザクⅢは引き鉄を引き、ビルゴの頭部がビームで撃ち抜かれビルゴは機能を停止した。


132以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/02(月) 09:33:37.75sKLTPHYm0 (1/1)

ビルゴあっさりやられたけど霞はプラネイトディフェンサー使わなかったのかな?


133以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/02(月) 13:11:30.36jgSejhYlO (1/1)

そりゃいきなり背後に跳躍してくる機体に対応するほうが無茶だろ
しかも展開したとしてもビルゴのPDは3つしか無いから正面以外守る余裕無いだろうし


134 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/03(火) 03:19:10.49Vu1cANIH0 (1/2)

神通「あっという間に霞さんが…!」

海風「まぁ格闘戦能力皆無のビルゴではこうなるのは分かっていましたが… ディフェンサーも展開遅れてましたし」

霞『何冷静に分析してんのよ! 分かってたならフォロー入りなさいよ!』

海風「あんなアクロバット着地やってのけるなんて誰が想像出来ますか」

天城「その動きをザクⅢでやってのけるのが姉さんです。 姉さんは機体によって戦闘スタイルを変えますが、特にザクⅢの時は妙にアクロバットになるんです」

神通「また妙なところで変な能力を…」


グレイズとレギンレイズの前に再び立つザクⅢ。装備していたライフルを地面に落とし、今度は腰に装備されていた2本のヒートホークを抜く。

そして今度は二丁のヒートホークを持って残る2機へと踊りかかった。


海風「来る…!」


振り下ろされるヒートホークをブレードで防ぐグレイズ、だがザクⅢにパワーで負け押されてしまうが何とか鍔競り合う。

しかし海風は忘れていた、ザクⅢの口部に内蔵されているビーム砲の存在を。そしてそのビームが放たれグレイズの頭部アーマーが吹き飛んだ。


海風「せ、センサーが…!?」


そのままグレイズの腕部を蹴り上げブレードを吹き飛ばしヒートホークを胸部へと振り下ろす。

グレイズは成す術も無く胸部を抉られ、その場に擱座した。


神通「海風さんまで…!」

天城「仕方ありません…」


見かねた天城のベルガ・ギロスが神通のレギンレイズの横に立ち、ショットランサーの矛先をザクⅢへと向ける。

そして珍しく殺気を放ち、天城はトリガーへと指を掛けた。


天城「姉さん、これ以上戦うと言うのであれば… 天城も相手になります」

神通「天城さん…?」

天城「これでは単なる弱いもの虐めです。 そう『なりたく無い』からメイジンの座を降りたのに、それを行うつもりだと言うのなら…

貴女は先代以下、嫌っていた筈の外道に成り下がることです。 そうなりたいと言うのなら天城を倒しなさい」


そう天城が告げるとザクⅢはヒートホークの発熱を止め、腰へとマウントしなおす。

通信ウインドが開き、そのファイターの素顔が露となる。


間宮『え、えと…』

神通「ま、間宮さん!?」

天城「やはり間宮さんでしたか… その機体、管理してるのは貴女の筈ですからね」

間宮『す、すみません… どうしても、って榛名さんが』

天城「だからって完全に戦闘スタイル真似て襲い掛かるなんて… 確かに間宮さんの技量なら可能ですが、些かやり過ぎです」

榛名『流石に天城には気付かれましたか』

天城「はい。 姉さんにしては卑怯な行いに迷いが無かった、それだけで判断材料は充分です」

神通「と言うかどうやって介入を?」

ウォースパイト『違法バトル用の遠隔操作システムよ。貴女達の学校に放置されていたのを発見して、試しに使ってみたのだけど』

神通「あ、ウォースパイトさん… 私達の学校にあった、とは?」

ウォースパイト『言葉通りよ。恐らくこれでスクランブルを遠隔で介入させたの。 今は有線ネットワークをハックしてそちらのシステムに介入してるのだけど。

でもこれで、手口が分かったわ。犯人のバックには恐らく、これを作ったマフィアの存在が…』ザザザ

天城「どうかしましたか!?」

榛名『バッテリー、が、無くなり… では気を、付け、て、くださ…』ブツッ


135 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/03(火) 03:57:24.94Vu1cANIH0 (2/2)

BATTLE END

神通「切れましたね…」

天城「はい。バッテリーぐらい充電しておいてくださいよ…」

神通「全くです… しかし収穫が無い訳でもありませんでしたね」

天城「資金源と成りうるマフィアの存在、薬物としてナノマシンが流れていた時点でそにの節がありましたが…」

神通「はい。そして簡単に犯人が見つからないのも匿っているから、と考えれば不自然ではありません。

ナノマシンを流通させて昏睡病を拡散させ、資金を入手出来て世間の目を免れられると考えれば行き着く先は当然でしょう」

海風「しかし、何処のマフィアが流通させたのかが気になりますね」

霞「少なくとも日本に影響力を持つマフィア、って考えれば…」

神通「…心当たりが一つ」

天城「どうかしましたか?」

神通「お母様は以前、飛龍さん達と一緒に大会に出た時にあるマフィアの妨害を受けたと聞いた事があります」

海風「何故マフィアが…」

神通「ある選手が飛龍さん達には絶対に敵わない、そう考えマフィアを雇い大会中に遠隔操作で介入させて機体の破壊と妨害を試みたんです。

結局は蒼龍さんに返り討ちにされ、主犯も大会と同時開催されていたお祭りでバトルをしていたお母様に嫌がらせを再度仕掛けようとしたものの逆に見つけられ締め上げられたとのことです」

霞「で、そのマフィアは?」

神通「既にマジギレしたお母様と親戚一同にアジトに乗り込まれ日本の支部は壊滅している筈ですが…」

海風「敵にまわして塵一つでも残ってる訳無いじゃないですか」

天城「そうですよね… ですが再び日本にやってきた、と考えれば不自然ではありません」

霞「その遠隔操作用のシステムをナノマシンを強奪した犯人に与えて… まさか瑞鳳さんに復讐でもするつもりなの…!?」

神通「!?」

海風「その可能性は否定できません。 未来では瑞鳳さんは生き残っていますが、周囲の人が皆…」

天城「問い質せば済む事です…! 瑞鳳さんに伝えて、もう一度乗り込ませましょう」

神通「と、その前に… どうしましょう、グレイズとビルゴ…」

霞「ビルゴは完全に頭が壊れてるし…」

海風「グレイズも中々の被害が…」


その後、全力で修理に時間を費やした…



136 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/04(水) 04:10:58.01hdD2EN5S0 (1/2)

そして午後…


『ではこれより小沢学園『フリューゲル・ヴェント』と我等の精鋭、『バビロニア・バンガード』との練習試合を行います』

神通(人が多い… おおよそ800人程、と言ったところでしょうか?)

霞(さすがに宗教系だからウチよりは多くない… でも…)

海風(静か過ぎる… 何だか、異様な… それに大会に出ていたのは『貴族科のチーム・バビロニア』だった筈です)

天城(何この感じ… 何だか、見透かされてる様な…)


『それでは、シェリンドン様からお言葉です』


シェリンドン「親愛なる皆様へ、こんにちは。我が校の理事長を務めるシェリンドン・ロナです。

まず本日お越しになった彼女達『フリューゲル・ヴェント』には感謝の言葉を申し上げます」


神通(白々しい… 無理矢理拉致したものを…!)

天城(槍があれば今すぐその頭蓋を穿っていたものを…!)


シェリンドン「そして彼女達は我々、『コスモ・クルス教』の教えの下『裁き』を乗り越える同志として共に手を取りあえる関係になれる事を望みます。

この交流によって我々を知り、我々と共に歩む共存の道を…」


海風(何だろう、今無性にどこぞの姉以上に殴りたいです)

霞(抑えなさい。私も今必死に我慢してるから…!)


シェリンドン「では皆様、良い戦いを期待しています」


『ありがとうございます、シェリンドン様。 次に、メンバー紹介です。 フリューゲル・ヴェント側は神通さん、海風さん、霞さん、そしてオブザーバーの天城さん。そして我が校は―――』


海風(やはりメンバーが以前と違う… 何か仕込んできてる…!)

神通(彼等は、一体何を…)

霞(でも、何があろうと倒すまで… ここを越えられなきゃ、定められた未来を壊すことなんて出来やしないわ…!)


『では、試合開始です!』


Please set your GP Base

Beginning plavsky particle dispersal

Field to "Forest"

Please set your GUNPLA

BATTLE START!


神通「レギンレイズジュリア、神通…」

霞「ビルゴ、霞!」

海風「グレイズリッター、海風! フリューゲル・ヴェント、全機続いてください!」


137 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/04(水) 04:45:37.02hdD2EN5S0 (2/2)

霞「フィールドは森だけど… 地面が、ぬかるんで…!」

神通「どうやら湿地帯がステージのようです」

海風「各機、ホバーに切り替えてください。 ここは遮蔽物が多いのでなるべく隠れながら…」


海風が指示を行おうとした瞬間、一条のビームが地面を抉る。

そして降り注ぐビームの雨に、霞は前に出てプラネイト・ディフェンサーを展開して攻撃を防いだ。


神通「もうここを察知した!?」

霞「どうやら、アンタのプランは練り直しが要るわね…!」

海風「…相手には恐らく『こちらの思考を読む能力』を持った人間が居るようです…!」

神通「なっ…!?」

霞「多分全員ソレよ。完全に、見抜かれてる…! 観戦してる連中の他に、私達を『見透かしてる』連中が三人居るわ!」

海風「予測した中でも最悪の状況… しかし手立てが無い訳ではありません。 各機、応戦開始! フォーメーション・アクティヴディフェンス!

地形を活かして防戦しつつ敵の隙を窺います!」

神通「敵の思考を読む相手… ならこちらにも手立てはあります…!」

霞「それに海風、負ける気は無いんでしょ?」

海風「勿論、既に倒す策はあります」

霞「ならアンタに従う… 私はアンタに全部、賭けるわ」

海風「ならその期待に応えましょう。 全機、展開!」

神通・霞「了解!」


着地する敵MS3機、それを気配を完全に殺して潜む神通。 思考を全て無にして息を潜める。

そして3機のMSの機種を神通は見極めた。


神通「敵機3、機種は『ダギ・イルス・パワードウエポンタイプ』『ビギナ・ギナⅡ』『ベルガ・バルス』です」

海風「了解、先輩は離れてください。 敵は恐らく既に先輩を察知しています」


海風の通信と同時に3機からレギンレイズへと攻撃が行われる。神通は樹や岩などの遮蔽物を活かしながら後退した。

そして海風は敵の動きを予測し、霞に指示を下す。


海風「霞、砲狙撃戦開始。 先輩の後退をフォローしてください」

霞「了解。 でも引っかかるかしら?」

海風「ええ。 海風の予測では恐らく…」


放たれるビルゴの砲撃、3機は回避行動を行い今度はその矛先を霞達へと向けた。

ここまでは海風の想定の内、そしてこれで海風は確信を得る。


海風「やはり敵は能力者、ですが本来ファイターでは無い人間のようです。 あの動作、そして統率が取れて無いことを見ると経験が浅く実戦経験皆無なファイター…

いくら超能力者と言えど、我々訓練を受けたファイターに比べれば素人同然… 敵ではありません…!」


行動安価 直下


138以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/04(水) 08:47:45.55UcP747ht0 (1/1)

一瞬、相手に隙ができたのを察知する


139 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/05(木) 03:27:25.70IbjFISNo0 (1/2)

霞「敵がこっちに食いついた! 海風!」

海風「行きます! このまま支援砲撃を続行してください!」


霞へと攻撃が集中したのを確認し、海風はライフルを放ちながら3機へと距離を詰める。これこそ海風の望んだ『隙』だった。

敵のMSはそれに気付き対応しようとするが霞の砲撃に気を取られ、さらには海風の複雑な機動に翻弄されて迎撃が出来ない。


海風(やはりこちらのやる事を読んでいても対応出来ていない… 訓練はしているようですが、技量はこちらが上!)

海風「まずは…!」


3機を牽制しつつ中央に突撃するグレイズ、そして海風は機体を跳躍させて敵の背後へと回り込む。

包囲を恐れた敵はようやく分が悪いと悟り退避を行うがそれこそが海風の狙い目、逃げた先には…


神通「成る程… 敵の思考を覗き見る、確かに戦闘では多大なアドバンテージになりますね。しかし…

それが私に通用するかどうか、そしてファイターとして卑劣である事を除けば、ですが」


待ち受けていた神通のレギンレイズ、神通はブレードを構え戦闘態勢へと移行し敵の3機も構えた。

だが敵に思考を読まれている以上3機相手に神通は完全に不利、しかし神通には『切り札』がある。


神通「ならこちらも本気でいきましょう。私は貴方達の様な卑劣な者は心底嫌いなので」


意識を研ぎ澄まし、思考を無にする。 彼女は瑞鳳の娘であり東方不敗の名を継ぐ一人、当然この域には到っていた。

そして瑞鳳同様肉体から少しずつ光が溢れ出し、輝きを帯びていく。


神通「明鏡、止水…!」


その名を告げると同時に神通は3機へと襲い掛かる。 彼等は動きを読もうと思考を覗くが読む事が出来ない。

レギンレイズの近接能力と神通の能力が合わさり、彼等は完全に神通に手玉に取られていた。


「こ、コイツ! 全く読めない!」

「思考が… 何も考えて無いのか!?」

「何だコイツはバケモノか!?」

神通「遅い…! それに加えて…」

海風「目先に囚われ過ぎです!」


木々の合間を縫い、跳躍した海風のグレイズが左腕でブレードを抜き放ち逆方向から斬りかかる。

ビギナ・ギナⅡのファイターは海風の刃をギリギリで受け止め、海風の思考を読もうとするがそれこそ海風の仕組んだ罠だ。


「な、う… うぷっ…!? こ、れは…」

海風「まず1機… 人の思考を、勝手に覗くからこうなるんです」


ブレードが胸部を抉り、そしてもう片方の腕で持っていたライフルでトドメを刺す。

海風が行っていたのは自身の能力行使、未来予測演算の使用をしただけである。ただし以前スドウ・シュンスケ戦で使ったリミッター無しの『本気』の予測だが。


「な、何をした!?」

海風「未来の分岐を予測しただけです。 並の人間が耐え切れる情報量ではありませんが」


全力行使、一瞬でも脳の『現在使用していない領域全て』を使い予測を行ったことで情報量は常人が処理可能な量を遥かに超えていた。

それを全て読み取る、と言う事は自らの脳を自分で破壊したのと同義である。 要は海風は自爆させただけ、ただし彼は暫く立ち上がる事すら出来なくなるが。


140 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/05(木) 03:55:00.62IbjFISNo0 (2/2)

「貴様ぁぁぁぁぁぁぁっ!」


仲間を倒され激昂するベルガ・バルスのファイターは海風に襲い掛かる。 海風はライフルを投棄し二丁のブレードを使い攻撃を受け流す。

ショットランサーによる刺突攻撃を防ぎ、グレイズは逆にブレードを使ってベルガ・バルスの左腕を切り落とした。


「くそっ!よくもこちらの仲間を… 卑怯な真似をして!」

海風「女性の頭の中を覗く変態に言われたくは、ありません!」


頭部にブレードを突き刺し、その首を抉り取る海風。分が悪いと判断したベルガ・バルスのファイターは後退を図ろうとするが既に遅い。

真後ろに迫っていたレギンレイズに気付かず、ソードで真っ二つに切り裂かれて撃破される。


神通「余所見とは、関心しませんね」

海風「残るは1機… ですが…」

神通「逃げられましたね。 まさか仲間すら見捨てるとは…」

海風「しかし彼は既に詰んでいます。逃げた先には…」


逃走を図り森を彷徨うダギ・イルス。 仲間を見捨てた彼は反撃の機会を窺う。

海風達は近接に特化した2機であり射撃型のダギ・イルスでは不利だと判断したからだ。だから距離を取って遠距離で仕留めようと考えたが…


「そうだ… ここから撃てば…!」

霞「残念だけど、終わりよ」

「え…?」


大出力のビームがダギ・イルスの腹部を貫き、その機体を爆散させる。

そしてその残骸の前に立って居たのは霞が操る『ビルゴ』だった。


霞「これでラスト。 戦闘終了、ね」


BATTLE ENDED

WinnerFlügel Vento""


141 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/06(金) 02:53:17.04b6jAu0m40 (1/2)

「あ、が… う、あ…」

海風「全く… この人を病院、出来れば脳に関する大きな病院に運び込んでください。 恐らく脳に損傷を受けています。

多分このままでは記憶障害どころか日常生活にも影響が出ますよ」

親衛隊A「す、すぐに!」

霞「アンタは大丈夫なの?」

海風「ええ。こちらは限界点は既に見極めていますから過剰な使用をしなければ大丈夫です」

シェリンドン「貴女… 何てことを…!」

海風「貴女に言われたくはありませんね。 わざわざ人の思考を覗き見れる人間を使って有利に戦おうとするなど…

貴族主義など、呆れて反吐が出ますよ…!」

親衛隊B「貴様!シェリンドン様に向かって…!」

霞「この際だからハッキリ言わせて貰うわ… 人を勝手に攫って自分の思想を押し付けて、ガンプラバトルを侮辱して、挙句人のプライバシーを覗いて…!

もう頭来た!この最低のドクズ共! 勝手に自爆しただけなのに逆ギレかましてんじゃないわよ!」

親衛隊C「コイツっ! 我々はお前達を守る為に、正義の為にやったと言うのに!」

神通「今まで大人しくしていましたがもう我慢の限界です…! 皆を人質にして脅した卑怯者が正義を語るな!」


ザワザワ

「攫ったって…?」

「そう言えば聞いた事が…」

「まさか昨日の夜の騒ぎは…」


シェリンドン「静まりなさい! 貴女達は我々を誤解しています。我々は…」

神通「どこが誤解ですか! 無理矢理、ガスまで使って誘拐した癖に! 昏睡病から護るなど、余計なお世話でしかありません!」

シェリンドン「貴女達は直情的過ぎます。もう少し大人になり、大局を見据えれば…」

天城「では大人の、年長の立場から言わせて貰いましょう。 貴女達の行いは紛うこと無き犯罪です。

どんな大義を翳しても、どんな理由があろうとも既に法や倫理を犯している以上既に貴方達は『悪』でしかありません」

シェリンドン「くっ… 親衛隊、四人を捕まえなさい!」

親衛隊D「大人しく…」

神通「破ッ!」ドガッ

親衛隊D「がッ…!?」ドサッ

神通「手は抜いています。殺しはしません…」

親衛隊E「馬鹿な、刀も無しに…!」

神通「私の本来の戦い方はこちらです。 剣術はあくまでも借りに過ぎません。ここからは本気です。

流派・東方不敗の名において、我が眼前の悪を葬らん…! 3代目・神通、参り…」


Beginning plavsky particle dispersal


神通「え…?」

海風「バトルシステムが、勝手に…?」

霞「この感じ… 何!?」

天城「ッ…!? 伏せて!」


BATTLE START


ドゴォォォォォォォォォォォォォォォ!



142 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/06(金) 03:19:20.51b6jAu0m40 (2/2)

《外 青葉達のキャンプ》


古鷹「ッ!? こちら古鷹、緊急事態発生!」

榛名『どうかしましたか、古鷹さん!』

古鷹「講堂と思われる場所で謎の爆音が…」

衣笠「見て、アレ!」

古鷹「そして何か、大きな宝石みたいな塊が出てきました!」

榛名『宝石…?』

青葉「あれは… コード・ブレイヴ発動時に形成される粒子結晶!?」

榛名『まさか、粒子結晶の暴走…!? すぐに画像をこちらに!』

衣笠「こりゃヤバイね… ウォースパイトの言ってたやつでしょ、これ…?」

青葉「『スクランブルガンダム』と『新型粒子の小型結晶』が引き起こした事故、ですか… 確かに見た資料とそっくりな現象です」

榛名『分かりました。 3人は戦闘に備えつつ、現状待機を。 今から瑞鳳さん達に連絡しつつそちらに向かいます!』



《学園 講堂》

霞「いたた… 一体、何が…」

神通「全員、無事ですか!?」

海風「なんとか… 咄嗟に伏せたので…」

天城「ええ、こちらも何とか」

「全員、起き上がらないで。頭を下げて匍匐で移動してください」

神通「萩風、何時の間に…!」

萩風「姉さんが乱闘を始めそうになったので介入しようと思った矢先にこれですよ。今頭を上げれば確実に粒子結晶に頭をぶつける事になります。

それにここは何時崩壊してもおかしくはありません。 退路は確保済みなので一刻も早くここから退避します」

神通「分かりました。…それとあまり、周囲を見ないように」

海風「え…?」

天城「もう遅いですよ… 何ですか、これは…!」

「あ、が…」

「助、け…て…」

霞「これって…」

萩風「粒子結晶が身体を貫いている… この出血では、どの道助かりません」

海風「そんな…」

萩風「粒子結晶は今も増殖しています。 死にたくなければ周りを見ないで、一気に脱出します」


143 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/07(土) 03:34:36.27fCPwEBne0 (1/2)

《講堂 地下道》


萩風「急いで! 粒子結晶の増殖がここまで及んでいます! ここも長くは持ちません!」

海風「一体、何がどうなっているんですか!?」

萩風「後で説明します! 今は早く、この場から逃げないと…!」

霞「掻い摘んででも良いから何か教えなさいよ!」

萩風「プラフスキー粒子の暴走です! 粒子結晶が暴走して、爆発的な増殖を始めました!」

神通「まさか、『台場事変』と同じ…!」

天城「『台場事変』…?」

神通「ある平行世界でプラフスキー粒子が大規模な暴走を引き起こした事件です。お台場に安置されていた大型粒子結晶が暴走し、無尽蔵に生成される粒子の水が溢れ出しお台場に壊滅的な被害を齎しました。

解決策はただ一つ、原因となる粒子結晶を粉砕する事だけです。 ただそれには『不可視の粒子障壁』を貫く必要がありますが…」

萩風「対策を講じる為にも、今は急いで避難を!」

霞「これ、一体どこに繋がってんの!?」

萩風「行けばわかります!」



《海風達の部屋》

海風「ここに繋がっていましたか…」

萩風「最初に潜入した時、ここを使って姉さん達に接触したんです」

神通「そう言うカラクリでしたか…」

萩風「そしてここは霞さんたちの部屋にも繋がっています」

霞「あ、そうなの?」

天城「だからあんなに容易く…」

萩風「もういくつか扉があるのは確認しましたが、どこに繋がっているかは判りませんでした。

ともかく今はこれからどうするか、を考えましょう」

神通「その前に一つ… 萩風、どうしてこの学校に潜入を? それにこの事態が起きるのを知っていたような…」

萩風「ええ、知っていました。 未来においてここの学園生は皆殺しにされた、と言う記録が残されていましたから」

海風「この学園の学園生が…?」

萩風「はい。 敵は『進化を皆殺し』にする為に『8月31日の事件』を引き起こしている、なので『進化の可能性』を持った人間が集まるこの学園はEXAMの格好の標的と言う訳です」

天城「そう言う理由でしたか… つまりここに黒幕か、それに準ずる相手が現れる可能性があると?」

萩風「こちらの推測が正しければ、ですが。 今から私は外で状況を確認してきます。 皆さんは、ここから逃げる準備を」


144 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/07(土) 04:32:17.53fCPwEBne0 (2/2)

霞「逃げるって…」

神通「今の私達にはどうする事も出来ません。ここは一度ここから逃げて、装備なりなんなりを整えないといけません」

海風「じゃあここの学生を見捨てろと…?」

神通「そう言う訳では… しかし私達では粒子結晶は破壊出来ません。 この事態を収拾させる事は不可能なんです…!」

天城「粒子結晶には『不可視の障壁』がある、と言っていましたが… まさか、ソレですか?」

神通「はい。 どんな攻撃、恐らくミサイルや艦砲の類すらも効きません。 『粒子障壁を貫く』装備が無い限りは…」

天城「『グシスナウタル』なら… でもあれは貫けても、粉砕するまでの威力は…」

霞「『グシスナウタル』?」

天城「こちらの話です。気にしないで下さい」

海風(『グシスナウタル』、確か北欧神話の武具の一つだったような… 性質は自由に飛び回り念じればどんな守りをも貫く、というものでしたが…)

神通「平行世界でも粉砕には酷く手間がかかった、と聞いています。 最終的には障壁を貫通したものの粉砕には至らず、強引に細かく切り裂いてようやく崩壊したと…」

霞「寧ろそこまで手間をかけないと壊せ無いのね…」

神通「もしくは中心核となっているもの、暴走の原因であるものを破壊すれば収まる可能性もあるかと…

しかし核が不明な以上、前者の方法が現状の最適解です」

海風「しかし最適解が不可能、となると… もう打つ手は無い、と言う訳ですか」

神通「そう言う事になります」



萩風「どうやら少数は避難出来たけどまだ500人近く取り残されてる…」

萩風(ここも既に危ない… あと3時間ほどで地下、姉さん達の居る場所も侵食される… その前にどうにか逃げないと…)

プルルルルル

萩風「電話…? こんな時に…!」ピッ

『萩風ちゃん、聞こえる?』

萩風「お母様!? 何でこの電話を…」

瑞鳳『朝雲ちゃんから聞いた』

萩風「そうじゃないかと思いましたよ… この番号、知っているのは少人数ですし」

瑞鳳『それより状況は? 青葉さん達から粒子結晶が暴走したって聞いたけど』

萩風「酷い有様、資料で見た『台場事変』よりは遥かにマシですがかなりの惨事です。 既に死人も出ています」

瑞鳳『そう… どう、逃げられそう?』

萩風「逃げようにも足がありませんね。 車の類は既に粒子結晶に潰されてます」

瑞鳳『あれ、萩風ちゃんはどうやって…』

萩風「業者のトラックの荷台に隠れ潜んでやり過ごしました」

瑞『そ、そう… 今古鷹さん達が迎えに行くって話だから、あと10分くらい待って… ザザザ』

萩風「お母様!? 電波が悪い、これだから山奥と格安キャリアは…! ケチらないで大手にしておくべきだった…!」

萩風(早く逃げないと… でも、取り残された人たちは確実にこの後殺される、そう歴史が言っている… それで良いの…? 救出手段は無いけど、見捨てるのは…)

萩風「駄目… どんな犠牲を払ってでも未来は変える、今ここで寄り道なんて出来ない…!」


145 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/08(日) 00:07:54.66G3s94+fz0 (1/4)

ドゴォォォォォ


萩風「ッ…!?」

「あがッ…!?」グシャッ

「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!?」ドスッ

萩風「そんな…」

萩風(外に逃げた人達にも粒子片が飛んで… 暴走の元凶は間違い無くここから誰一人も逃がす気は無い…)

学生A「だ、誰か…! そこのアンタ!コイツを運ぶのを手伝ってくれ!」

学生B「…」

萩風「…もう駄目です。 既に、死んでいます…」

学生A「嘘だろ… コイツは明るくて、こんな所で… まだ温かいんだ、運べばきっと助かるんだ!」

萩風「もう眠らせてあげてください…」スッ

学生A「糞… 糞ッ! 何なんだよ… 一体何なんだよ!」

萩風「このままでは貴方も殺される。そうなる前にどこかに、出来れば校舎の中に避難を」

学生A「俺は… どうせ死ぬんだ… このまま、コイツみたいに殺されて…」

萩風「生きる事を諦めないで! 死んだ者は何も言え無い、何も出来ない… 

怖くても辛くても、生きなければならない…! 死んでしまった彼等にとっても死を憶えていてくれる人が居る、それだけでも充分哀悼となります!」

学生A「アンタ…」

萩風「行きなさい! 私は、この事態を止める術を探ります!」


《一方その頃… 基地》

瑞鳳(K)『大型結晶体の暴走… ごめん、私達には手伝えないかも』

瑞鳳「でも、破壊出来たんでしょ!?」

瑞鳳(K)『まず私達と状況が違う。 水が生成されてないと私達の『艦プラ』は使えない。それに私達の艦プラは全部アリスタ非対応、霧の技術で精製された粒子に対応するように改修されてる… 粒子に対して互換性が無いんだよ』

瑞鳳「何で対応させちゃったかな…!」

瑞鳳(K)『そんな去年の話を持ち出されても… でも、技術だけなら提供出来る。

『プラフスキー・バスター・キャノンtype-Z』、その設計データはまだ残ってるから。だけどバスターキャノンだけじゃ粉砕は出来ないから注意して』

瑞鳳「わかってる。偏向レンズと超長距離用狙撃ユニットも要るんだね」

瑞鳳(K)『私達は時間的な問題で1キロ先から狙撃せざるを得なかったけど… 近づけそう?』

瑞鳳「まだわからない。 でも極限まで近付いてみる」

瑞鳳(K)『なら大丈夫か… あと一つ注意して欲しいのが、バトルシステムや模型が付近にあったら…』


146 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/08(日) 01:49:20.36G3s94+fz0 (2/4)

数条のビーム、それが避難していた生徒の身体を貫く。 そして大量のガンプラが宙を飛び、空を駆ける。


「う、うわぁぁぁぁぁぁっ!?」

「なんでガンプラが動いてんだよ!?」

萩風「ッ…! 大気中の粒子濃度が濃くなってこの一帯をフィールドと認識し始めた…!?」

萩風(台場事変の時と同じ… 大量の無人機が…! 急いで戻らないと!)


萩風は隠し持っていたナイフを投擲し襲い掛かるガンプラを破壊する。

そして避難する生徒の前に立ち、スカートの中に隠していたナイフを二本取り出し構える。


萩風「早く避難を! 建物に入って、バリケードを作って!」

「は、はい!」

「た、助かった!」

萩風(とは言え… ナイフだけじゃなくて銃火器の一つや二つ持ち込むべきだった…!)


襲い掛かる大量のガンプラを目の前にして呟く。覚悟を決めたその瞬間、脇から銃声が鳴り響き数機のガンプラが蹴散らされた。

そして急ブレーキ音と共に一台のジープが彼女の前に滑り込む。


青葉「どもども! って、これどう言う状況なんです?」

古鷹「無人のガンプラ…?」

衣笠「どんなカラクリ?」

萩風「空気中に粒子が拡散、濃度が濃くなった影響でガンプラが自律活動を開始しました」

青葉「人間だけを殺すガンプラかよ!? って言えば良いんです?」

萩風「バグと同じ様なものです」

青葉「あってた… まぁともかく、迎撃しないと…!」

衣笠「他の子達は?」

萩風「地下室に避難しています」

古鷹「早く合流しないと… 学校にまで侵食されたら、大変なことになる…!」

萩風「あと銃器、幾つか貸してください」

古鷹「ごめん、昨日衣笠が無駄遣いしまくって弾薬残って無いかも」

衣笠「衣笠さんのせい!?」

古鷹「私は必ず当てるから」

萩風「では余分な武器は無いと…」

青葉「車にさえ引き付けて貰えば良い手があるんですけどね…」

衣笠「絶対車爆破する気だよね!?」

萩風(何でこの人たちはこう緊張感と言うものが…! なまじ優秀な分、腹が立ってくるわね…!)


147 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/08(日) 02:26:56.92G3s94+fz0 (3/4)

青葉「ではでは、ポチっとな!」カチッ


青葉がスイッチを押すと同時に車が大爆発を起こして数十のガンプラが巻き込まれる。

しかし爆炎を潜り抜けてまだ大量のガンプラが四人に襲い掛かって彼女達へと銃撃を行う。


古鷹「一発一発じゃ埒が開かない…!」

衣笠「なら纏めて吹っ飛ばす!」


ハンドガンでガンプラを的確に撃ち落とす古鷹、それに続いてロケットランチャーで攻撃する衣笠。

同時に萩風が跳躍しナイフで的確にガンプラを切り裂いていく。


萩風(このままだとジリ貧ね… 私の場合、真正面からの戦闘よりも奇襲の方が得意なのに…!)

青葉「そろそろ救出部隊が向こうに到着する筈なんですけど… 連絡が無いですね」

衣笠「と言うか通信機からノイズしか聞こえないんだけど」

古鷹「もしかして粒子が通信機に干渉して通信出来なくなってるの…?」

萩風「そもそも救出部隊って…」

青葉「瑞鳳さんが鍛え上げた、優秀な三人だって聞いてますが」



神通「くっ… 何で無人のガンプラが…!」

霞「こ、こっちに来るなって!」


椅子を振り回す霞に襲い掛かるベルガ・ギロス。そしてベルガ・ギロスに1本の刀が突き刺さり、墜落する。

続いて銃声が鳴り響き、部屋に侵入してきたガンプラが数機撃ち落され直後に一人の少女が飛び込んで残りのガンプラを日本刀で切り裂いた。


「やぁ、無事かい?」

海風「確か貴女は… 時雨さん、でしたか?」

時雨「うん。瑞鳳に言われて、保護しに来たよ」

神通「それに三日月さんと春雨さんまで…」

春雨「やっぱり、前にハシラジマから聞いた通りの現象が起きてますね、はい」

三日月「ガンプラの無人行動… しかも人だけを正確に殺して回って…」

時雨「ここに来るまでに何人も死体が転がってた。でも外に比べたらまだマシなレベルだけどね」

天城「何でこんな自体に…」

春雨「恐らく、昏睡病の元凶… 『EXAM』が原因かもしれません。ここまで『進化の素養』を持った人間を殺して回っているとなると」

三日月(裏)「ああ。 迅速に事態を解決しないと、もっと犠牲が増える」

神通「とは言え、この状況ではジリ貧です… 粒子侵食と殺戮する無人ガンプラ、両方止めないと…!」

海風「…! もしかして、システムのある場所まで行けばこちらもガンプラを射出できるかも…!」

霞「それで奴等を迎え撃ちながら、強行突破して結晶体まで近付いて元凶を探るか結晶を破壊すれば… この事態は収まる…!」

時雨「だから瑞鳳はガンプラを持って行け、って… なら、バトル台がある場所に案内して。僕が道を拓く」

三日月(?)「ねえ春雨、次はどうすれば良い?」

春雨「青葉さん達と合流し、連れて来てください。 バトルシステムの場所は把握しているでしょうし」

三日月(?)「わかった。春雨の指示なら従うよ」

神通「…人格、増えてません?」

時雨「鉄血の本放送が終わった直後くらいかな、第3人格が出来上がったんだよ。 春雨に従順な、まさに鉄血主人公な感じの」

神通「えぇ…」


イベント 直下


148以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/08(日) 09:59:57.71VOwuaJRm0 (1/1)

床下の隠し階段を発見


149 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/08(日) 22:39:10.68G3s94+fz0 (4/4)

時雨「ここの曲がり角の階段を昇ればすぐ、なんだね?」

神通「はい。では私が先行します」

時雨「分かった。水先案内は任せる」


春雨は手に持った銃器でガンプラを撃ち落とす。ビルダーとしてはこの状況は良心が痛むが流石に人を殺しまわっている以上、止めなくてはならないと割り切る。

しかし無尽蔵に湧き出るガンプラを相手に、弾倉を変える余裕も殆ど無い状況には辟易としていた。


春雨「これで32機、どれだけガンプラ溜め込んでるんですか!」

海風「演習の時に提示された機体より数が多い…!」

霞「もしかして… スドウ・シュンスケの時みたいに、再生と複製を繰り返してるんじゃ…?」

海風「可能性はありますね… あれ、春雨さ…」

神通「どうかしましたか?」

「たすけてくださ~い~!」

時雨「何やってるのさ…」

海風「…なんか穴がありますね」

霞「階段も… もしかして、転がり落ちた…?」

時雨「全く、ドジなのは本当に変わらないんだから…! フレスヴェルグの時も、ドジった結果アレが出来上がった訳だし…」

海風「ドジってアレが出来上がるんですか!?」

時雨「うん。春雨がドジると大抵何かしらトンデモ副産物が出来るから」

霞「どんなドジかましたのよ…」

時雨「フレーム作ってる途中に呼ばれて立ったらコケてパーツゴチャゴチャにしちゃったんだよ。それで組みなおしたらああなっちゃった訳さ」

三人「えぇ…」

時雨「とは言え… 変な場所に地下室なんて、何かありそうだ」

神通「降りてみましょう」


春雨「何も見えません…」

神通「誰か懐中電灯とかあります?」

時雨「艤装用の探照灯なら。こんなこともあろうかと春雨のヤツから引っぺがしてきたんだよ」

海風「あれ、春雨さんも艦娘…?」

時雨「いや、半分は瑞鳳達と同じ転生体さ。キミ達も会った筈の翔鶴さんは実母だからね」

霞「半分?」

神通「お母様から聞いています。春雨さんは『特別』、一つの魂が二つの世界・肉体に分裂してしまっていたとか…」

時雨「そうだよ。 片方はこっちの春雨、もう一人は… もう居ない。どこにもね」

海風「…」

時雨「この話はまた今度。今はここを探してみよう」


あったもの 直下
1.武器・弾薬
2.地下牢
3.その他


150以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/09(月) 04:12:59.02cu7L9aSA0 (1/1)




151 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/10(火) 02:24:02.909Az/GAba0 (1/1)

海風「これって… 地下牢ですか…?」

天城「そのようです。 人の気配、数は10…!」

霞「この感じ… 榛名さん達と似た…」

「お、おい… だ、誰だ!?」

「お願い、殺さないで…!」

神通「大丈夫です。 私達はここから逃げようとしている者です。 一体どうしてここに?」

「教団の奴等に『裁き』がどう、とか言われて捕まって… 逃げようとしたらここに…」

天城「間違いありません、この人たちは拉致被害者、顔も資料と一致しています」

時雨「ちょっと皆下がって。銃で鍵を壊してみる」パンパンパン

春雨「駄目みたいですね… 傷一つもついてません、はい」

神通「では私が…」バキッ

霞「鉄格子をへし折った…」

海風「まぁ先輩なら出来ますよね、当然」

「やったぞ!これで出れ…」

神通「待ってください。 今出たら、確実に殺されます」

「なっ…!? 殺されるって、どう言う事!?」

海風「先程の振動はご存知ですよね?」

「う、うん… 知ってるけど…」

海風「教団の言う『裁き』が、人を襲っているんです。 ここに来るまで、何人かが殺されていました… 今ここを出れば…」

「そんな…」

「助かったと思ったのに…」

天城「今はここで耐えてください。 必ず、後で迎えに来ます」


152 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/11(水) 03:43:12.56Q/mEUJHc0 (1/1)

「そこまでです」

天城「シェリンドン・ロナ…!」

霞「あの状況でよく無事だったわね」

シェリンドン「助かったのが貴女達だけとは思わないでください。親衛隊のお陰で逃れる事が出来ましたわ」

時雨「どうでも良いさ… カルト教団の教祖が死のうがね。そこ、どいて貰えない?」ジャキッ

神通「親衛隊の数は27… 倒せ無い数ではありません。天城さん!」バキィッ

天城「鉄格子の槍とは… まぁ無いよりはマシですね」

シェリンドン「野蛮な… 話し合いのテーブルにも就かず、敵意や武器を向けるなど」

海風「そんな余裕は無い、貴女なら既に理解していると思いますが」

シェリンドン「ええ。だからこそ、貴女達に提案をしたいと思いまして」

霞「どうせ下らないだろうけど、一応聞いておくわ」

シェリンドン「我々と共に、ここを脱出しませんか? 今なら地下道、最悪の事態に備えて作った地下通路があります。

そしてその先には移動用のヘリも… 貴女方をここで失くすのは惜しい、ですのでどうかこの提案を…」

パンパンパン

時雨「ごめん、よく聞こえなかった」

霞(この人、躊躇い無く撃った…!?)

時雨「もう一度、いや言う必要は無いか… キミはどうせ、ここで終わるんだ」

親衛隊F「何だと!? 貴様、シェリンドン様への狼藉を…」

時雨「黙っててくれないかな」ジャキッ

親衛隊F「ひっ…」

春雨「時雨、駄目です。貴女の手をそんな事で汚しては」

時雨「じゃあどうしろって言うのさ。言っておくけど、キミに撃たせる選択肢は無いよ。翔鶴さんに顔向けできなくなる」

春雨「大丈夫、撃つ気はありません。はい。 貴女は… 貴女を信じる人々を見捨てて、自分だけ生き残ろうと言う訳ですか」

シェリンドン「彼等は尊い犠牲… 彼等の死はもう覆しようが無い、定められたものです。 ならば我々、生き残るべき人間が生き残り未来を築く。そうする事で彼等の犠牲は報われる事が出来ます」

海風「成る程… よく分かりました」

神通「海風さん…?」

海風「貴女達とは会話は不可能、最早考えてる事すら海風には理解出来ません。 何となく、貴女にイラついていた理由も分かりましたよ。貴女はウチの姉貴よりタチが悪いです。 

まだアレは未来を知ろうと決して何も諦めないで、何かを変えようともがいている。でも貴女は違う。多くの犠牲を、これから出る筈の犠牲を最初から切り捨てている。自分だけが生き残りたい、そう根底にはあるから」

シェリンドン「なっ…!?」

海風「前を見ようとしない、不都合や自分以外の犠牲には目を瞑っている人間に… 未来を歩む資格はありません!」

シェリンドン「では抗って未来を変えられると、未来を視る貴女がそれを言うのですか?」

海風「海風の能力は所詮、想像の飛躍が生み出した産物です。 あくまでも確証も何も無い、海風自身が予測した未来に過ぎ無いんです…

だけどどんな未来を海風が視ようと、その未来にどんな不都合があろうと… 海風は絶対に、目を逸らしたりはしません…!」

霞「私も… 海風と同意見よ」

海風「霞…」

霞「人はどんなに悲しくても、どんなに辛くても必死に生きて抗わなきゃいけない事がある… 例え理不尽な現状でも、未来だとしても。

なら私は戦う… 奪われる命を助けられるのなら、消え逝く命を救えるなら。 ニュータイプだとか進化とか何も関係なく、私が出来る『最善』をやるだけよ…!」

天城「二人共…」

親衛隊G「シェリンドン様がせっかく伸ばしてくださった手を!」

親衛隊H「その未来を振り払う貴様等にこそ未来は…」

神通「貴女達こそ、黙りなさい! 既に多くの犠牲が出ているのに、その事態からも目を背ける者に未来を語る資格など無い!

抗うことを止めた時点で、立ち止まって逃げた時点で貴方達に未来を捨てています! 未来を捨てた者が未来を望む者の道を阻むと言うのなら、私がこの手で今すぐ終わらせましょう!」


153 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/12(木) 02:34:05.955UlNUCp00 (1/3)

「よく言ったよ、3人共! 超級覇王、電影だぁぁぁぁぁぁん!」ドゴォォォォォ

シェリンドン「し、親衛隊が…!?」

春雨「やり過ぎなような気が…」

時雨「別に良いよ、どうせ春雨が嫌いなタイプの、宗教を騙って暴れる人間だ。それより遅かったね、瑞鳳」

瑞鳳「ごめんごめん。結晶体を破壊する算段を整えてた」

「全く… 車を走らせながら急造の武器を作るなんて…」

天城「姉さん…!」

榛名「お待たせしました、天城。迎えに来ましたよ」

間宮「皆さん!ご無事ですか!」

霞「間宮さんまで…」

シェリンドン「真紅の、戦乙女…!」

瑞鳳「その名、知ってたんだ。 カルト教団の教祖様? じゃあそれが何を意味するか、分かってるよね」

親衛隊I「睨まれた組織は塵も残らない… ま、まさか…!?」

親衛隊J「この教団を…!」

瑞鳳「どんな正義や建前を翳しても拉致を行った時点で最早正義なんて微塵も無い。 粒子結晶の暴走が収まり次第、ここに警察組織が来る。

貴方達の所業は既に纏めて公安に垂れ込んだ。 私が警察組織にツテがある事、知らなかったみたいだね」

榛名(と言うか大鯨さんが、ですがね。 昏睡病の資料をそろえたのもあの人ですし)

シェリンドン「何故、貴女達は… そこまで、愚かな選択を出来るのですか…! この組織をなくせば『人の進化』を護る者が…」

瑞鳳「そんなもの、必要無い」

シェリンドン「なっ…!?」

瑞鳳「確かに『人の進化』を護る事は正しいかもしれない。でも、それに巻き添えで犠牲になる『普通の人間』だって沢山居る…

その人達を見捨てて進化した人間だけを護るなんて、私は認めない。 誰かの犠牲の上に成り立つ未来なんて、認めない!」

シェリンドン「我々は… 戦って滅んでいく人類に投げかけられた生き残る術であり、希望… 滅んでいく者に引き摺られる訳には…!」

海風「人には、等しく『可能性』があります。 貴女のように、自分だけが選ばれた人間であると勘違いしている輩より、瑞鳳さん達の選択の方が遥かに良い…!」

霞「『人の可能性』を認識しないで、選ばれた進化だけを守護する? なら私は… 私達は…!」

海風「人間で良い、それ以上もそれ以下も望まない!」

霞「人間で、沢山なのよ! そこを退きなさい、シェリンドン・ロナ!」

シェリンドン「くっ…!」

親衛隊K「貴様等…! 撃つぞ!」

海風「撃ってみろ! 真に正しいと思うなら、海風達が間違っていると言うのなら!」

霞「もし少しでも自分達が間違えてるって思うなら、道を開けろ!」

シェリンドン「…行かせなさい」

親衛隊L「シェリンドン様!? しかし…」

シェリンドン「我々の手を振り払った者をこれ以上相手にしている時間はありません…! 放っておきなさい!」

瑞鳳「行くよ、皆!」

全員「はい!」

シェリンドン(『進化に到達した者』、そして『未来を視る者』… 貴女達の力、まだ諦めた訳ではありませんからね…!)


154 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/12(木) 03:07:03.605UlNUCp00 (2/3)

時雨「まさか、キミからあんな啖呵が聞けるとは思って無かったよ」

海風「無我夢中でしたよ… 本気で撃たれるかヒヤヒヤしましたし。もう痛いのはごめんですから」

瑞鳳「あの薬持って来てるよ」

海風「あれは本気で勘弁してください…!」

榛名「この先に、バトル台があるんですね?」

天城「はい。 しかし… どうやって粒子結晶を破壊しようと…」

瑞鳳「秘密兵器… 『プラフスキー・バスター・キャノンtype-Z』、砲身が急造で一発しか撃て無いことを除けばこれが唯一結晶を砕く手段だよ」

榛名「まさかこれを車の中で作らされるとは思いませんでした…」

霞「『type-Z』?」

瑞鳳「何種類かあるうちの一つだからね。これは『貫通』に特化した特性を持ち、どんな障壁だろうと一撃で撃ち貫く力を持ってる」

神通(まぁPBCや粒子障壁相手には最強ですが『ミラーリングシステム』とは超極端に相性が悪いんですけどね)

浜風『瑞鳳さん、聞こえますか!』

海風「げッ…!?」

瑞鳳「聞こえてるよ。そっちは?」

浜風『所定位置に到着、準備中です』

瑞鳳「分かった。 作戦通りだね」

浜風『私と夕雲、飛龍さんと蒼龍さん、愛宕さんと大鳳さん、如月さんと野分さんと秋月さんが無人機を引き付けます。 瑞鳳さん達は中枢に突入、粒子結晶と元凶を破壊してください。

それと海風、聞こえていますね。 今『げっ…!?』って聞こえましたし』

海風「聞こえてますよ… 凄く不本意ですが」

浜風『前衛指揮は海風に一任します。 私も突入したいのですが、私の『ニクス』は突入には不向きなので』

海風「結局面倒を押し付けてるだけじゃないですか…」

浜風『海風の指揮能力を見込んで、です。 今の海風なら、やれる筈です』

海風「やれば良いんでしょ、やれば…!」

浜風『任せました…!』

神通「…あ」

霞「どうかしました、先輩?」

神通「私達、機体がありません!?」

海風「海風も部屋にスクランブル忘れてきました!?」

瑞鳳「あ、スクランブルは愛宕先生が回収したよ。 それに、三人の機体は私がとっくに用意してる」

榛名「まさか3機も仕上げるなんて… 当分、プラ板とパテは見たくありません…」

瑞鳳「これが貴女達の機体、受け取って」



155 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/12(木) 03:50:38.795UlNUCp00 (3/3)

三人の新型


・ベース機:直下
 選択肢
  1.ZZガンダム(ブラストの継続使用)
  2.セラヴィーガンダム
  3.Hi-νガンダムHWS
  4.その他(機体も)
・改造内容(機体名も併記):下3


神通
・ベース機:下5
 選択肢
  1.インフィニットジャスティス(スターリリィの継続使用)
2.ガンダムエピオン
3.ゴッドガンダム
4,その他 直下
・改造内容(機体名も併記):下7


海風
・ベース機:下9
  選択肢
  1.ウイングガンダムゼロ(フレスヴェルグの継続使用)
2.デスティニーガンダム
3.ゴーストガンダム
4,その他 直下
・改造内容(機体名も併記):下11


条件
・霞:ベース機『進化した人類専用、若しくは進化した人類が搭乗することで真価を発揮するガンダムタイプ』、改造内容『重装・砲撃寄り』、機体名『アクロス』と言う単語を使う事

・神通:ベース機『近接格闘特化ガンダムタイプ』、改造内容『剣術・武術を両立出来る機体にすること』、機体名『百合科の花の名前を使う』

・海風:ベース機『高機動戦を行える汎用ガンダムタイプ』、改造内容『バスターソードのようなものを装備、高機動近接戦が可能』、機体名『『アズール』若しくは『アズライト』と言う単語を使うこと』


また3機にはこちらから『特殊システム』を内蔵させて頂きますのでそこはご容赦ください


156以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/12(木) 09:39:35.889e4Tv7Pw0 (1/1)

AGE-3


157以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/12(木) 09:46:58.54zvB5z+AC0 (1/1)

踏み台


158以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/12(木) 10:27:09.05NDhDSBuQO (1/1)

ガンダムAGE-3アクロス
コアファイターをZZのバックパックをベースにして大幅強化、マイクロミサイルとビームキャノン兼ハイパービームサーベルを装備。
頭部にハイメガを追加。また拡散で撃てるようにしてある。

ウェア名「Gアクロス」
上部はオービタルをベースとし、肩部にリフレクターファンネルを増設。スラスターはそのまま残されている。
腕部シールドはサーベルが出る点はあまり変わらないが、ビームガンが打てるように。
ライフルはスタングルライフルを銃剣使用に改造したものを装備。オプションでタイダルバズーカに換装可能。

下半身はフォートレスベース。
腰にストフリのレールキャノンを移植し、尻部分にIフィールド装置追加。
膝にタイタスのビームニーを追加しており、突発的な近接戦に対応。
更に、ふくらはぎ部分へ拡散ミサイルポッドを増設している。
その他細かい部分に小型スラスターを増やしており、小回りはかなり効いている。
以前より最大火力自体は少し落ちたが、継戦能力は大幅強化された。

色はデルタカイと同様のカラーリング。


159以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/12(木) 11:30:13.20YTB6er9CO (1/1)

踏み台


160以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/12(木) 11:32:28.86t1ci1SwO0 (1/1)

1


161以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/12(木) 14:48:33.55waiViryc0 (1/1)

インフィニットジャスティス・ロンギフローラム

神通の以前の機体であるスターリリィを改修した機体。余計な武装などは削ぎ落とし、元々の機体に近くなっている。
機体関節部分に大幅な改良を加えて稼動範囲を向上、また関節強度の補強により神通の全力の動作を完全に再現可能。
肘から下の腕部をゴッドガンダムのものに変更し剣術だけでなく拳による戦闘も行えるようになり、瑞鳳同様ゴッドフィンガーや石破天驚拳なども使えるようになった。
稼動範囲の向上の為に肩は元に戻され単独の飛行能力は喪失したが柔軟性があがったことによって神通の本来の能力をフルで活用可能になっている。
武装は各部機関砲にビームライフル、脚部のグリフォンビームブレイドと新造された二対の専用日本刀『光忠』『貞宗』、そしてファトゥム-01を改造した『ファトゥム-02』。シールドとアンカーは使用頻度の少なさから廃されたが代わりにデスティニーのビームシールド発振基が移植されている。
塗装は白に変更された。
一応ハイパーモード機能も付与されている。

日本刀『光忠』&『貞宗』

専用に製作された日本刀でシュベール・ラケルタ ビームサーベルの代わりに両腰に装備されている。
ガーベラストレートを改造したもので軽量化が図られ切り返しの速度が速められた。
しかし質量が軽減したことで強度そのものが落ちているものの刃がより鋭利なものになっており、神通の技量を以ってすれば大抵のものは切れる。
また粒子変容加工が施され、ビームサーベルすら切り裂くことが可能。
そして『奥の手』としてゴッドフィンガーの熱を刀身に伝導させて赤熱化させ『炎の刃』としても振るう事が出来る。
名称は伊達政宗が保有したとされる刀から。


ファトゥム-02

ファトゥム-01改を改修し、アップデートしたもの。兵装懸架ユニットは使用頻度がほぼゼロだった為廃された。
ヴォアチュール・リュミエール展開機能が付与されており、加速性が高められている。
最大の特徴として全体が鋭角化されており、ビームを展開せずともユニットそのものが『刃』のような強度を持つ。
またタクティカルアームズⅡLのようにアローモードへと変形が可能で『弓』としての機能も新たに付与された。


162以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/12(木) 16:14:48.75DGltJHy3O (1/1)




163以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/12(木) 19:30:11.24hwYbyg7C0 (1/1)

踏み台


164以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/12(木) 19:30:50.07VKEW9TV2O (1/1)

1


165以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/13(金) 12:49:59.91assU+eoSO (1/1)

踏み台


166以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/13(金) 18:02:49.05Am+A9gxX0 (1/1)

ウイングガンダム・アズライト
ベースであるフレスヴェルクからの変更点のみ記述。書いていない部分は出力の強化以外変更はありません。
翼をゼロ炎のものに変更し、フェザーブレイドも追加。
ツインバスターライフルは銃身下部にサーベル発生装置を増設。
ふくらはぎの部分をインフィニットジャスティス、足をバルバトスルプスレクスのものに変更し、パイルバンカーやビームサーベルによって格闘の幅をさらに広げている。
その他にも全身にクリアパーツをふんだんに使用し、粒子貯蔵量を上げ戦闘可能時間が大幅向上している。
色はアズライトの名の通り、クリアパーツも含め青ベース。


167 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/14(土) 02:17:39.25PlTspHOB0 (1/3)

申し訳ありません

霞機として選択された『AGE-3』に関して、AGE-3は霞の要項を満たしているとは言えないので申し訳ありませんが却下させてください(機体そのものは中盤、キオの操縦についていけておらずXラウンダー関連装備も存在しないため)

またこの世界は以前にも書きましたが性質上『HGBF系統のガンプラが存在しない』設定であるのでゼロ炎及びそのカスタムキットは存在しせずハイパーカレトヴルッフとフェザーブレイドは存在していませんのでその部分は却下、こちらで改変させて頂きます(あとルプスレクスの脚部は実物を確認したところウイングゼロの可変機構と相性が悪いため踵だけの採用となります)。


霞機 再安価

・ベース機体 直下
 1.ZZガンダム(ブラストZZベース)
 2.ガンダムAGE-FX
 3.セラヴィーガンダム
 4.その他

・改造内容(機体名併記) 下3

条件
・霞:ベース機『進化した人類専用、若しくは進化した人類が搭乗することで真価を発揮するガンダムタイプ』、改造内容『重装・砲撃寄り』、機体名『アクロス』と言う単語を使う事


168以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/14(土) 05:19:12.63FhZNyhmA0 (1/1)




169以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/14(土) 09:35:28.90AO3NnBlZ0 (1/1)

踏み台


170以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/14(土) 12:24:35.527G8VUjwN0 (1/1)

アドバンスド・ブラスト「アクロスフェイト」

変更点のみ

機体にアトラスガンダムのサブレッグとブレードシールドを追加装備
バックパックの大型ビーム砲はアトラスガンダムのレールガンに換装
外した大型ビーム砲は左手用の持ち手ビームキャノンとして運用
膝、肘、肩にマルチディスチャージャーを備え、煙幕、ビーム撹乱幕、グレネード等を射出可能
機体色は灰色系のスプリッター迷彩


171 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/14(土) 17:02:00.72PlTspHOB0 (2/3)

ウイングガンダム・アズライト
武装
・ツインバスターライフルアズライト(サーベル内蔵)
・アズライトバスターソード×2
・アズライトウイングブレイド×4
・ビームサーベル×2
・マシンキャノン×2
・ビームガン兼ビームトンファー×2
・グリフォン・ビームブレイド×2
・脚部内蔵パイルバンカー×2
・ウイングシールド

概要
海風の『ウイングガンダム・フレスヴェルグ』に強化改修を加えた機体。全体的に出力が向上、外装パーツも半分近くが新造されている。
ファイターたる海風の戦闘データを反映し、内蔵されたシステムの使用を前提に改修されておりより海風の戦闘能力を引き出すことが可能。
背部のウイングには翼としての機能も兼ねた専用大剣『アズライトバスターソード』を装備、さらにウイング部分には新造された4本の『アズライトウイングブレイド』が装備されている。
『アズライトウイングブレイド』は4本の大剣でありメイングリップと大型刃1枚、峰部分に取り付けられた小羽状の刃3枚で構成されている武装で2本を合体させることで巨大なバスターソードなる。
他にもツインバスターライフルはビームサーベルを内蔵した『ツインバスターライフルアズライト』へと改修、∞ジャスティス用のグリフォンや踵にパイルバンカーなど全体的な格闘能力の向上が図られた。
そして最大の改修点は特殊システム『アズライトバースト』を内蔵している事。以前より装備されていた『モード・アズール』の特性である『バトルごとに残留した粒子を溜め込みその貯蔵粒子分だけ性能が向上する』能力を扱い易くしたものが『アズライトバースト』。
今までのものは貯蔵粒子の量だけ無制限に性能が向上され自壊の危険を招いていたがこちらは『改RX-0』の技術を流用し、粒子制御能力が向上しており過剰な粒子は全て武装に転化させる事で自壊を防ぐように改良された。
粒子を武器にまとわせ振るうことで巨大な『刃』とする能力も健在で、制御能力向上により腕や剣が砕けるような事態は起きないように改良されている。
これまで幾多の戦いを重ね、そして戦い抜いて来た海風は新たに『鷲の巨人』の力を受け継ぐ『藍銅鉱の翼』を持つガンダムと共に戦場を駆ける。自分の視た『最良の未来』へと辿り着く為に、そして仲間達と共に未来を切り拓く為に…


インフィニットジャスティス・ロンギフローラム
武装
・MMI-M19L 14mm2連装近接防御機関砲×2
・MMI-GAU26 17.5mmCIWS×4
・MA-M1911 高エネルギービームライフル
・専用太刀『光忠』&『貞宗』
・MR-Q15Aグリフォン ビームブレイド×2
ファトゥム-02
・MA-6Jハイパーフォルティス ビーム砲×2
・MA-M02Sブレフィスラケルタ×2
・MA-M02Gシュペールラケルタ
・MR-Q17Xグリフォン2 ビームブレイド×2

概要
神通の以前の機体であるスターリリィを改修した機体。余計な武装などは削ぎ落とし、元々の機体に近くなっている。 機体関節部分に大幅な改良を加えて稼動範囲を向上、また関節強度の補強により神通の全力の動作を完全に再現可能。
肘から下の腕部をゴッドガンダムのものに変更し剣術だけでなく拳による戦闘も行えるようになり、瑞鳳同様ゴッドフィンガーや石破天驚拳なども使えるようになった。
稼動範囲の向上の為に肩は元に戻され単独の飛行能力は喪失したが柔軟性があがったことによって神通の本来の能力をフルで活用可能になっている。
武装は各部機関砲にビームライフル、脚部のグリフォンビームブレイドと新造された二対の専用日本刀『光忠』『貞宗』、そしてファトゥム-01を改造した『ファトゥム-02』。シールドとアンカーは使用頻度の少なさから廃されたが代わりにデスティニーのビームシールド発振基が移植されている。
『光忠』と『貞宗』は伊達政宗が保有したとされる刀から名称を取った太刀で刀身が軽く、通常のものと比べ切り返しが速いのが特徴。ただし軽くなった影響で脆くなっているが神通の技量ならば特に問題は無い。
また刀身の熱伝導効率が高く、ゴッドフィンガーを使った状態で使用すると刀身が熱を帯びて『炎の剣』となる。
ファトゥム-02は武装懸架ユニットを廃止して代わりにVL展開機能を付与して最大速度を向上、そして全体が鋭角化したことでそのままでも高い攻撃能力を発揮可能。さらにアローモードへの変形機構が加えられており、射撃戦にも対応できるようになった。
そして最大の変更点は特殊システム『フルブルームバースト』が搭載されたこと。『フルブルームバースト』はハイパーモードに相当する能力で、神通が花をモチーフにすることから『満開』の名前を使用している。
バースト使用の際は全身のクリアパーツがオレンジに発光し、規格外のパワーや性能を発揮する事が出来る。発動の際には神通が明鏡止水の状態になる必要がある。
『ヒメユリ』から『テッポウユリ』の名前に変えたことで塗装は白に変更されている。
『未来を変える』、そんな無謀とも言える願いの為に過去へと転移した神通。誇りを未来への希望に変えて神通は駆け抜ける、その果てに散ることがわかっていたとしても。それが『花の戦乙女』の生き方だから。



172 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/14(土) 23:26:03.90PlTspHOB0 (3/3)

すみません、真に勝手ですが名前と一部装備(肩部にレールガンは腕の動きやバックパックに干渉するので不可能、なので通常の手持ち式へと変更)を変更させて頂きます

ブラストアクロスZZ
武装
・ダブルバルカン
・ハイ・メガ・キャノン
・ハイパー・ビーム・サーベル(ダブル・キャノン)×2
・21連装ミサイルランチャー×2
・5連装型ロケットランチャー
・肩部レールガン
・6連装多弾頭ミサイルポッド
・大腿部ビームカノン×2
・リフレクターインコム
・左腕手持ち式大型ビームキャノン
・マルチディスチャージャー×6
・サブレッグ
・ブレードシールド

概要
ブラストZZを改修した機体で、機体全体の出力や反応速度はNTの霞にあわせた調整を施されている。
極限まで反応速度を底上げされており、NTの能力に覚醒しつつある霞にしか使いこなす事は不可能。
機体の変更点は乏しくダブルビームライフルからアトラスガンダム用レールガンへと変更、そして膝・肩・肘にはマルチディスチャージャーを装備しビーム撹乱幕やスモークなどで隠密性・防御力を強化している。
またアトラスガンダム用のサブレッグとブレードシールドを装備し機動力と防御力を補うことで強化した。
ただしバランスや可動範囲、火器管制能力に関しては劣悪であり霞以外ではまともに使いこなすことは不可能となっている。
そして特殊システム『アクロスバースト』を内蔵するのが大きな変更点。能力は『RGシステムtype-Z』をベースに擬似的に本編中のZZの能力、巨大なサーベル形成や超出力のハイメガキャノンなどを再現したり、機体性能の爆発的な向上などを発現できる。ただし粒子消費は膨大で一度きりの切り札。
塗装は灰色をベースにスプリッター迷彩を施されていた。また各部にクリアパーツが追加され、システム発動時は紫に輝く。
変わっていく自分に戸惑いながら、霞は戦い続ける。自分なりの『進化』の道を辿り、可能性を閉ざす者達を打ち砕く為に。隣に立つ友の為、隣に立つ仲間の為に『衝撃』は今と未来の境界へと駆ける。



瑞鳳「『ウイングガンダム・アズライト』『インフィニットジャスティス・ロンギフローラム』『ブラストアクロスZZ』… これが貴女達の新しい機体だよ」

神通「これは… 私達が仕上げていた筈の機体… でも、クリアパーツが全身に…」

瑞鳳「私謹製、三人にあわせた特殊システムを組み込んだからね。それぞれ『アズライトバースト』『フルブルームバースト』『アクロスバースト』、RGをベースにした3つのシステムを組み込んだ。

海風ちゃんのは言わずもかな、あのシステムの発展系。神通ちゃんのはRGをGガンのハイパーモードに近づけたもの、霞ちゃんのはニュータイプ系能力の擬似再現ってところかな」

霞「これが、私達の…」

海風「新しい力…」

天城(凄い… 完成度が全部フェンリルと同等… あれを短時間で仕上げるなんて…)

榛名(しかもシームルグの技術を完全に取り込んでる… こちらも『RG』の技術はデータで手にしているとは言え再現には手間がかかったのに…

スクランブルなんか比では無い、超高レベルで技術が融合している…)



173 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/15(日) 03:17:29.73J0z+nBrB0 (1/2)

《バトルルーム》

ウォースパイト「ハル、セッティングは終わったわ。ここからなら機体を射出できる」

榛名「ありがとうございます、ウォースパイト」

萩風「ここで出撃出来るのは… この15人、ですか」

青葉「いえ、12です」

古鷹「私達はガンプラが無いから…」

衣笠「操縦技術も無いし、ここで護衛に徹するね」

海風「では戦力は…」

自軍戦力
・海風:ウイングガンダム・アズライト
・神通:インフィニットジャスティス・ロンギフローラム
・霞:ブラストアクロスZZ
・萩風:ガンダムエクシアルベルム
・瑞鳳:ガンダムエピオン・クロイツ
・榛名:フェンリル
・天城:スレイプニル
・青葉:グリンカムビ
・間宮:スヴァジルファリ
・ウォースパイト:ヴィドフニル
・春雨
・時雨:ビギナ・ぜラ・ホワイトフレームⅡ
・三日月


海風「主力は改RX-0、そして瑞鳳さんの『クロイツ』の血統…」

時雨「まぁそうだね。僕らの機体も、瑞鳳の技術が軸になってるから」

三日月(裏)「春雨、以前頼んだ機体の調整は?」

春雨「終わってますよ。 ちゃんと、所望だった装備も用意しました」

三日月(裏)「助かる。ドーベン・ウルフでは対応出来ない局面が多いのでな…」

時雨「しかも人格ごとに戦闘スタイルが全然違うのも厄介なところだ」

春雨「調整には難儀しましたよ、はい…」

瑞鳳「雑談してる暇は無いよ。ウォースパイトさん、始めてください」

ウォースパイト「了解。システム、起動!」


174 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/15(日) 03:25:49.76J0z+nBrB0 (2/2)

すみません、青葉の台詞『12人』ではなく『13人でした』


175 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/16(月) 00:32:51.25GLSLmYpQ0 (1/2)

GUNPLA BATTLE COMBAT MODE EMERGENCY STRAT UP


天城「天城、『RX-0[S] スレイプニル』!」

間宮「間宮、『RX-0[Sv] スヴァジルファリ』!」

ウォースパイト「Warspite… 『RX-0[Vd] Vidofnir』!」

青葉「『RX-0[Gr] グリンカムビ』、青葉!」

榛名「『RX-0[F] フェンリル』、榛名!」

春雨「『ガンダムスローネ・ヴァリアントⅡ』、春雨!」

時雨「『ビギナ・ゼラ・ホワイトフレームⅡ』、時雨」

三日月「『ガンダム・バルバトスルプス・クレセント』、三日月!」

萩風「『ガンダムエクシアルベルム』、萩風!」

霞「霞、『ブラストアクロスZZ』!」

神通「『インフィニットジャスティス・ロンギフローラム』、神通!」

海風「『ウイングガンダム・アズライト』、海風!」

瑞鳳「瑞鳳、『ガンダムエピオン・クロイツ』! 全機、推して参ります!」


176 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/16(月) 01:30:53.67GLSLmYpQ0 (2/2)

瑞鳳「海風ちゃん、部隊編成と指揮お願い!」

海風「わかりました!」

海風(各機の性能はおおよそ把握していますが…)

春雨「あの、どうかしましたか?」

海風「すみません、お二人共。機体データをお願いします」

三日月「ああ、こちらの性能を把握していないと…」

海風「はい。指揮は愚かポジションの決定も難しいので」

春雨「分かりました。 転送します」



ガンダムスローネ・ヴァリアントⅡ
武装
・GNビームサーベル×2
・GNハンドガン
・GNファング×8
・GNピストルⅡ×2
・GNスナイパーライフルⅡ改
・GNライフルビット×2
・GNシールドビット×8

概要
春雨用の機体で以前使用していた『スローネヴァリアント』の発展機。オリジナルは浜風・夕雲戦で破損・喪失しておりこちらは武装などを転用し新造されたもの。
大きな変更点はGNスナイパーライフルⅡを改修、よりロングバレルになっており超長距離狙撃に対応している。またセンサー類も強化され春雨に合わせた狙撃に特化した機体になった。
またディバイダーの代わりにGNシールドビットを背部に接続し防御能力を高め、右肩部にはライフルビットの追加などの改修を行われ火力も増強されている。
バインダーの裏にはGNピストルⅡも内蔵されており近接や手数が必要な時にはこちらも使用可能。


ガンダム・バルバトスルプスクレッセント
武装
・アサルトライフル×2
・太刀×2
ヴァリアブルウエポンバインダー
・太刀×4
・ソードメイス×2
・長距離レールガン×2(外付け)

概要
三日月用に新造された機体。こちらは『三つの人格』により変化する戦闘スタイルに対応可能なように改修を施されている。
武装はアサルトライフル二丁と両腕の200mm砲の接続穴に太刀がマウント、そして背部に装着されたヴァリアブルウエポンバインダー。
ヴァリアブルウエポンバインダーには個々の人格にあわせた装備が付属しており、主人格たる第一人格(オリジナル)用には外付けの長距離用レールガン二丁、第二の裏人格用には4本の太刀、そして新しい第三人格にはソードメイス2本が与えられた。
またリミッターの解除も可能であり、発動時は原作のハシュマル戦のような戦いぶりが行える。ただし操縦難度が増すので3つの人格が強力する必要があるのが難点。
余談だが三日月の人格は第一以外は全て彼女の感情が分離したもの。第二は彼女がある一件でマジギレした際の『怒り』、第三は春雨への『ある感情』であり、それぞれが全て春雨に起因している。


海風(こちらはスローネツヴァイを狙撃用に改修したもの、これケルディムじゃ駄目なんですかね。そしてバルバトスは武装過多、よくまともに使えますね…)

海風「では全機、3機~4機の小隊を編成してください。 編成割は今転送しました」


小隊編成
・第一小隊:瑞鳳、萩風、青葉
・第二小隊:榛名、天城、間宮、ウォースパイト
・第三小隊:春雨、時雨、三日月
・第四小隊:海風、神通、霞

海風「各機、この小隊で行動を。 絶対に単機で孤立しないように。 萩風さん、マップをください」

萩風「了解です。 今出します」

海風「この図なら… 最短経路で突破、まず地上に出て一直線に講堂に向かいましょう。 瑞鳳さん、バスターキャノンの射程は?」

瑞鳳「10メートルってとこ。ただこれ、単機で持ってると機動力が死ぬね」

海風「わかりました。 では第四小隊で牽引します。 戦闘の際は一応隅にでも置いておきましょう」

間宮「言っている側から… 敵機接近、数27。 戦闘まで残り100秒!」

海風「全機、オールウエポンズフリー! 交戦、開始してください!」


イベント 直下


177以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/16(月) 10:04:38.607CjOv9z30 (1/1)

見たことない機体が増援が現れる


178 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/17(火) 01:16:12.45W7dLOH6d0 (1/2)

海風「第二小隊、正面へ! 第三小隊は各小隊のフォローをしつつPBCの護衛を! 第一小隊は右側、第四小隊は左側から攻めます!」

榛名「そこを、退け!」


スライサービットが射出され、立ちはだかる数機のMSを切り裂く。その後方からヴィドフニルとスヴァジルファリが砲撃を行い、敵の数を減らして防御の薄くなった場所にスレイプニルが吶喊し敵の勢いを削ぐ。


間宮「天城さん、敵さらに接近!」

天城「くっ…!」

ウォースパイト「任せなさい! Spred Mode!」

瑞鳳「青葉さん、フォローを! 萩風ちゃん、やるよ!」

青葉「了解!」

萩風「はい、お母様!」


右側から切り込むエピオンとエクシアが敵を蹂躙し、青葉の攻撃が複数機の敵機を纏めて葬る。

そしてその逆サイドからは海風と神通が突撃し、それを霞がフォローしていた。


海風「先輩!」

神通「天剣、絶刀!」

霞「あの2機、速いけど… こっちだって!」

時雨「荷物が無ければ暴れられるのに…!」

春雨「…! まだ何か来ます!」

三日月(オ)「春雨、無人機じゃないみたいだ」

春雨「え…?」

三日月(オ)「速度が速すぎる。それに、妙な殺気だ…!」

霞「でも、敵じゃない…?」


そして、数条のビームが敵機を薙ぎ払う!


海風「味方…?」

神通「私達を避けた攻撃、これは一体…」


到着した援軍 直下
1.『RX-0[M]』『RX-0[G]』『RX-0[V]』『RX-0[H]』
2.親衛隊一同
3.その他(内容も ただし一部キャラはNG)



179以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/17(火) 03:37:14.5464XjVBGA0 (1/1)




180 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/17(火) 22:31:56.14W7dLOH6d0 (2/2)

そしてさらに多数の屈折するビームが敵機を貫き、接近する機体の殆どを撃破する。


天城「姉さん、このビーム…!」

榛名「『スフィア・フォーカス・ビームキャノン』の…」

間宮「識別確認! これは『RX-0[M]』!?」

海風「その型番は…」


その直後、光の翼を纏った機体が猛スピードで敵陣へと突撃し翼で複数機を薙ぎ払う。

さらに一撃のビームが数機を纏めて射抜き、敵を屠った。


青葉「『ネージュ・エール』と『グシスナウタル』… まさか…!」

間宮「『RX-0[G]』と『RX-0[V]』!?」

霞「『マーナガルム』『ヴェズルフェルニル』『ガルム』…!?」

「そう言うことだよ!」


全員の前に降り立ったのは重装甲を纏った白いMS、そして榛名達と同系統の『RX-0』。

通信ウインドウが開き、そのファイターが露となる。


榛名「阿武隈!?」

阿武隈「ごめん、大鯨さんから天城姉さんが拉致されたって聞いて… 詳しいことは秋月ちゃん達には聞いたよ。同じ場所から操ってるから」

榛名「いや、そもそもどうやってここに… ここ奥多摩でバスすら無い場所ですよ!?」

陽炎「そりゃ拉致よ。大鯨さんにやられた」

長波「早朝叩き起こされたと思ったら拉致られて、高速法定速度ギリギリでかっとばした上に変な裏道使いまくって…

挙句山に入ったら道なき道を走らされて学校の前に放り投げられたんだよ。 お陰で満潮が酔ってダウンしたぞ」

瑞鳳「ごめん!後で〆とく!」

天城「って、満潮も!?」

満潮「うぷ… まだ気持ち悪い…」

陽炎「アンタ、操縦して大丈夫なの?」

満潮「吐いたらアンタにかけてやる…」

陽炎「私に被害及ぼすのやめなさいよ!」

榛名「どうして満潮まで…」

満潮「一応、アンタ達とは戸籍上は義理の姉妹だし… 元凶がアンタとは言え拾って貰った恩もある。

それに… こんな虐殺まがいのことを見過ごせる程薄情じゃないわ…!」

榛名(こうなった以上仕方無い… 機体も隠匿したかったし、何より妹達をこんな事態に巻き込みたくはなかったけど…!)

榛名「では4人とも、無茶しないでください。 それぞれ海風さんの指揮下、彼女の指示に従うように」


181 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/18(水) 00:47:07.86Rzg2/CEU0 (1/3)

参入

マーナガルム(真)
武装
・60mmバルカン×2
・ビームサーベル×2
強化装備ユニット『ヤールングレイヴル』
・リモート・アタックユニット『スコール』『ハティ』
・スフィア・フォーカス・ビームキャノン×12門
・クローアーム×2

阿武隈の使用する『マーナガルム』の『本来の姿』。中学生向けに敢えてデチューンしていたものを元に戻した仕様。
最大の特徴はグリンカムビ同様の強化装備『ヤールングレイヴル』を装備していること。
『ヤールングレイヴル』はグリンカムビの『ドラウプニル』とは真逆の近接特化仕様でありIFジェネレータや重装甲による堅牢さ、両肩の巨大ブースターによる高い加速力、そして金属すらも容易くねじ切るパワーのクローアームなどを用いた突撃戦法を得意とする。
一応五指もあるが戦闘では殆ど使われることは無く、もっぱらクローアームが使われることが多い。
武装は脚部に内蔵された『スフィア・フォーカス・ビームキャノン』で、ビームが軌道を変えながらオールレンジ攻撃を行うのが特徴。
『スコール』『ハティ』は両肩のブースターに内蔵される形式に変更となったが先端にドリルが付き、貫通した敵のエネルギーを奪う機能も付いている。
『コード・ブレイヴ』発動時には高い加速性とパワーがさらに向上し、敵を文字通り『粉砕』することが可能。
塗装は『ホワイトクリーン』の名前に則り榛名同様の白に改められ、発光も青となっている。 モチーフは『ヴァルアルム』。


ヴェズルフェルニル(真)
武装
・60mmバルカン×2
・ビームサーベル×2
・ビーム・サブマシンガン
・実体剣『グラム』
・ミノフスキードライブユニット『スキーズブラズニル』

陽炎の使用する『ヴェズルフェルニル』の『本来の姿』。
変更点は少なく、背部にミノフスキードライブユニット『スキーズブラズニル』を装備したことのみ。
『スキーズブラズニル』はV2ガンダムのものとは異なり、かなり有機的な翼の形状で加速能力は常軌を逸する。
その加速能力は最大で『まともな人間なら目視すら困難になる』ほどで、反射神経に優れた陽炎のみが唯一まともに使うことが出来る装備となった。
また形成された『光の翼』はV2同様武器に転用する事や、放出された余剰エネルギーを集束させて遠隔操作出来る無数の刃『ネージュエール』としてぶつける事も可能。
ただしその反面、エネルギーが常にカツカツであり武装が乏しくビーム・サブマシンガンと専用の実体剣『グラム』しか持っていない。
『コード・ブレイヴ』発動時にはさらに加速能力が上昇、最早手が付けられなくなるが最大加速を維持し続けると自爆しかねない可能性がある。
塗装は『ホワイトクリーン』の名前に則り榛名同様の白に改められ、発光も青となっている。 モチーフは『アストラナガン』。


ガルム(真)
武装
・60mmバルカン×2
・ビームサーベル×2
・クローシールド×2
・肩部ビームキャノン×2
・専用弓装『グシスナウタル』

陽炎の使用する『ガルム』の『本来の姿』。
元々ガルムは天城の『スレイプニル』や間宮の『スヴァジルファリ』と同系統の機体であり、同じ規格のパーツが使われている。
その為『スヴァジルファリ』と同じ肩部ビームキャノンと2機と共通のクローシールドを武装として持つ。
またステルス性が強化され、余計な装備なしでも『ミラージュコロイド』と『ハイパージャマー』を併用して使用可能。
専用武装は弓装『グシスナウタル』。元々榛名が使っていた武器だが封印され、長波の手に渡った。
グシスナウタルは『必中』の武器であり、一度放てば命中するまで相手を追い続けるビームを放つ。しかし防がれても命中したことになってしまう為、もう一つの能力として『必中』を犠牲にすることでどんな装甲や防御策すらも貫く『必殺』の矢となる。
ただしミラーリングシステムやアブソーブなど『粒子を吸収する』特性を持つ能力には弱く二つの能力の同時使用は不可能であり、そこが弱点。
しかし最大の点はステルスシステムと併用して使えること。そのため『目視出来ない相手が移動しながら必ず当たるビームを撃ってくる』と言う状況を作り上げて相手を恐怖に陥れられる。
『コード・ブレイヴ』発動時は性能上昇の他にクローシールドから巨大な爪を生成する『プラフスキー・バスター・クロー』。
塗装は『ホワイトクリーン』の名前に則り榛名同様の白に改められ、発光も青となっている。 モチーフは『ラフトクランズ・カロクアラ』。






182 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/18(水) 02:02:56.62Rzg2/CEU0 (2/3)

霞「最早原型留めて無いわね…」

榛名「いえ、アレは元々デチューンした仕様でこちらが本来の姿です」

萩風「確かに中学生の戦いにこんな機体が出てきたら一方的でしょうね」

萩風(多分ガンプラ学園も苦戦、どころか一歩間違えれば敗退も在り得る完成度… 海風さん達の機体もそうですが、インフレが凄まじいです)

海風「そして満潮さんの機体は… 『フレスヴェルグ』…」

満潮「何よ、文句あんの?」

海風「いえ… ただ機体の名前に親近感が…」

瑞鳳「北欧神話モチーフならそりゃあるか、フレスヴェルグ」

春雨「あの機体の名前、元々浜風が付けたものなんですけど…」

時雨「まぁ、軽く深夜のアッパーテンションだったからね。あの機体が完成したとき」

海風「アッパーテンションで名前付けられたんですか…!」

三日月(裏)「落ち着け。 そしてその件はあとで問い質せ」


フレスヴェルグ
武装
・60mmバルカン×2
・ビームサーベル×2
・アームド・アーマーDE改×2
・スライサービット×8
・多目的ロングライフル『グングニルⅡ』
・アンカーシールド

概要
『フェンリル』と『ヴィドフニル』のパーツを組み合わせて作り上げられた満潮用の改RX-0。ヴィドフニルとは異なり格闘戦にも対応する。
リングビットの機能はスライサービットが担うことで、余計な装備が少なくなり機動力が微妙に上がった。
またスライサービットを本体の加速装置として利用する事も可能で、瞬間的な加速で間合いをつめて銃身から展開したサーベルで貫くといった戦法も可能。
アンカーシールドは格闘武器としても使用出来る。その為高い切断力を持ち、ある程度ならガンプラすら切断する。
コード・ブレイヴ発動時の能力はヴィドフニルのものより出力の上がった『プラフスキー・フルクラム・ブライカーⅡ』。
塗装は灰色、NT-D発動時の色は緑色。モチーフは『リ・ブラスタT』。


183 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/18(水) 23:08:45.97Rzg2/CEU0 (3/3)

《その頃 屋外》


大鳳「愛宕さん!」

愛宕「わかってるわ!」


迫るベルガ・ギロスへとサーベルを突き立て、そして切り裂くのはオレンジ色の機体『スクランブルガンダム』。

海風の使用していた機体を愛宕は先程回収しておりそれを用いて戦っていた。


愛宕「スクランブル… 暴走はしないようね」

大鳳「瑞鳳が暴走しないように手を加えてるみたいだけど… その代わりに操縦性が悪いわ…!」


大鳳が使っている機体も『スクランブルガンダム』、こちらは前日に海風達の鹵獲した機体を黒くリペイントして用いた物だ。

そして2機、特に暴走した大鳳用のスクランブルには徹底した対策が施されておりその代償に操りにくくなっている。


蒼龍「纏めて片付ける! 飛龍!」

飛龍「よしっ! トランザムッ!」

蒼龍「ソーラーシステム、起動!」


飛龍が駆る新型『ダブルオーライザー・クロイツ』が赤い輝きを帯びてトランザム状態へと変化し、蒼龍の『ガンダムDX・クロイツ』もソーラーパネルが輝きサテライトキャノンの砲身が展開される。

そして2機のMSから極大の粒子の奔流が解き放たれた!


飛龍「ライザー、ソォォォォドッ!」

蒼龍「サテライトキャノン! 発射!」


粒子の奔流が戦域に居る敵機の多数を呑み込み、そして葬り去る。 2機の前には何も残らない。膨大な熱量に耐え切れず数十機ものガンプラの存在は跡形も無く消えてしまった。


飛龍「いけるっ…! この機体なら!」

浜風「調子は悪く無いようですね、その新型」

飛龍「当たり前よ。 出来たばかりの、新型機よ」


ダブルオーガンダム・クロイツ
武装
・GNソードⅢ
・GNビームサーベル×2
・GNバスターソードⅡ
・GNソードⅡブラスター
・GNカタール×2
オーライザーtype-H
・GNビームマシンガン×2
・GNマイクロミサイル×8
・GNウイングソード×2

概要
飛龍用の新型で『ダブルオーガンダム』の改造機。『RGシステムtype-Z』を搭載していることは他のクロイツシリーズと共通。
武装は『ダブルオーライザー・セブンソード/G』とも言うべき装備となっており、高い近接能力を持つ。
性能は他の機体と遜色なく、瑞鳳のエピオンとも互角以上の性能を誇る。
そして瑞鳳謹製の『オーライザーtype-H』には『周囲の粒子を取り込んで火器へとまわす』事が出来る特性を持ち、DX同様高い継戦能力を持つ。
また翼部がブレードとなっており、オーライザーをも近接武装としても使用可能。
本機の製作には『ウイングガンダム・アズライト』の基礎データが使われており多数の剣を装備するなど共通点が多い。



184 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/19(木) 00:05:38.27ccGTjbu/0 (1/2)

夕雲「浜風さん、このエリアの敵は殲滅しました。これからどうします?」

浜風「如月さん、戦闘へ継続可能ですか?」

如月「ええ。『ラタトスク』以下3機、戦闘に支障は無いわ」

野分「損傷軽微、戦えます…!」

秋月「エイクスュリュニルも問題ありません」

浜風(どうする…? 瑞鳳さんや海風と合流すべきか、このまま結晶体のある講堂に突入するか…)

浜風「…別働で動いてやられるより、集まったほうが得策でしょう」

愛宕「このまま突入しないの?」

浜風「嫌な予感がします… ぞれにこのまま突入しても、瑞鳳さん達が居る訳では無いので結晶を破壊出来ませんし」

浜風(最も怖いのは『因果』… 私達は昏睡病との戦いの中で敗れ、倒れたと神通さんは言っていた。 それがいつ、どのタイミングかは聞いていないけど…

だけどこの編成に瑞鳳さんだけが別行動を取っていると言う状況自体がある種の『フラグ』かもしれない。 今は確実、堅実に生き残る手段を見出すしか…!)

飛龍「何よ、浜風にしちゃ消極的じゃない」

浜風「人間、臆病なくらいが丁度良いんです。 このまま校舎に突入、瑞鳳さん達と合流を図ります」


移動した後、彼女達は知らなかった。 その選択は間違いで無かったことに。

何故なら直後に…


「チッ… 逃げられたようだ」

(ここで仕留める筈が… 予定外の動きだな。 まさか、向こう側に…)

「考え過ぎだな。 イレギュラーは居れど、この局面を乗り越える事は出来ん」

「どうなさいますか?」

「奴等は必ず講堂に向かう。そこを待ち伏せ、全滅させるぞ」

「「ハッ!」」


三人の男の操るガンプラが踵を返し、講堂へと戻っていく。 そしてそのガンプラは大鳳と愛宕の機体と、良く似ていたのであった。


185 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/19(木) 01:50:44.48ccGTjbu/0 (2/2)

《渡り廊下》

海風「識別信号、『LN-ZGMF-X13K』… うげっ…」

浜風「また『うげっ』って言いましたか?」

瑞鳳「はいはい、喧嘩しないの。 状況は?」

浜風「敵の攻勢は止んで防戦に回った模様です。 中の様子は愛宕さん達が威力偵察を行ってきたのですが…」

愛宕「うぷ… ごめん、私には…」

大鳳「どうして、あんなこと出来るのよ…!」

浜風「愛宕さんと大鳳さんがグロッキー状態で…」

海風「…凄惨なんですね」

浜風「ええ。 海風、貴女達は『こちら側』に来なくて良い。 いや、来ないで」

海風「いいえ、行きます。 ここに来るまで、何人もの遺体を見てきました。彼等の弔いの為にも、行かせてください」

浜風「しかし…」

霞「私も、覚悟は出来てます。 私がこの事件の原因の一端であるなら、私にはこの事態を終わらせる義務がある」

浜風「霞さんまで…」

神通「私は元々『そのつもり』でこの時代に来ました。 それに深海棲艦の侵攻で、死は見慣れています」

萩風「それに戦力はこれから足りなくなるかもしれません。 優秀な指揮官とEXAMに狙われる危険のある者ならば、かなりの戦力を割く必要が出ますよ」

浜風「それは… …わかりました。 では引き続き海風はそちら側の中隊指揮を執って下さい。 私はこちらの中隊指揮を行います」

海風「言われなくともそのつもりです。 で、二方向からの同時侵攻と一点突破、どっちにします?」

浜風「勿論… 一点突破が最善手です」

霞「え、二方向なら敵が分散して…」

海風「それは戦力が分かっている相手にのみ有効な手段です。 相手は数もその能力も分からない、だから現状は密集が最善手なんです」

浜風「さらに言えば二方向より一点集中の方が互いをフォローできる点において生存率がこちらの方が上でしょう。まぁこちらを丸々飲み込むような大出力砲撃とかには無意味ですが」

海風「では… 行きましょう」


《講堂》


海風「酷い…」

萩風「取り残されてた人達は… 皆殺しにされてます。もう、誰も生きてはいません」

霞「こんな… さっきまで生きてたのに、こんなの… 人の死に方じゃない…!」

神通「仇は討ちます…!」

陽炎「一応忠告しておくけど、死に呑み込まれないでよ。 死者って言うのは平気で生者の枷になって、引き摺られて死ぬ人間だって居る。

それにこんな状況じゃまたいっぱい人が死ぬ。 今の内に刻み込みなさい、その目に。 本当の『理不尽な死』がどう言うものかをね」

天城「…」キッ

榛名「天城、抑えてください。 怒りを覚えるのは分かりますが、冷静さを欠かないように」

天城「頭で分かってはいますが…!」

間宮「これは私でも、抑えられません…!」

青葉「元凶の頭、爆破してやる…!」

長波「こっちも、久々に頭にキたよ…!」

阿武隈「絶対に許さない、生かしちゃおかないから」

満潮「散らして貰うわよ、手向けの紅い華をね」

瑞鳳「『真紅の戦乙女』の名にかけて、一人残らず叩き潰してやるわ…!」


186以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/19(木) 18:43:40.94EUai48r6O (1/1)

AGP神通改二が手に入ったからスターリリイ風にしてみた。

http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira147358.jpg



187 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/20(金) 02:08:37.69VEnoNtYK0 (1/1)

>>186
写真ありがとうございます。AGP神通押入れに仕舞ったままだから出さないとなぁ…(あと今エクシアルベルムっぽい何かを作ってます)



間宮「ッ…! 敵機接近! 数70!」

海風「また無限涌きのコピー体…!」

浜風「ですが前回と違う… 今回は明確に、戦略的な行動を取っている…!」

瑞鳳「意思を持った虐殺、それに機体同士の編隊行動と連携… 指揮官が居るね」

榛名「明確に『防戦行動』を取っている時点で確定でしょう」

神通「それにコピー体を増殖出来ると言う事は間違いなくスドウ・シュンスケと同じナノマシンを使っています」

萩風「『特別製のEXAMナノマシン』であれば間違い無く元凶か、それに近い人間が居ると言うことです…!」

阿武隈「こっちの戦力はMS26機… 多勢に無勢かな?」

夕雲「大丈夫ですよ。 個々の機体性能はこちらが遥かに上、さらに言えば操り手の腕も指揮官の手腕も上です」

春雨「世界クラスのファイターに全日本クラスのファイターが揃っています、はい」

三日月(オ)「虫みたいに沸いて来るならチマチマ全部潰せば良いんだろ?」

時雨「だけど相手は無限に沸いてくるゴキブリと同じだ。長期戦は無理、短期決戦で黒幕を引っ張り出すしかない」

霞「先生、大丈夫ですか?」

愛宕「ええ… 生徒が頑張ってるのに、教師がヘバる訳にはいかないもの…!」

大鳳「それにこの状況見過ごせばこれ以上の人間が死ぬかもしれない… なら止めなきゃ…!」

浜風「準備は良い、海風?」

海風「言われなくとも…! こちらの指揮下の小隊全機へ! 第一、第二小隊を主力に展開! 互いが互いをフォローしつつ、ここを突破する事を優先してください!」

浜風「こちらも蒼龍さんと飛龍さん、夕雲を中心とする第一小隊を主力に展開! 海風達の部隊との連携を取りつつ前進!敵は無限ですが、質はこちらが遥かに上です!」

海風「では、突入準備! 全兵装使用自由! 最優先目標を『黒幕』もしくは『粒子結晶体』と設定! また全員の生存を以って今回の戦いを勝利とします!」

浜風「こちらも、オールウエポンズフリー! 最優先を全員の生存とこの事態の元凶の撃破と設定! 全機、ここで倒れることは断じて許しません!」



海風「全機、交戦開始!」

浜風「オープン、コンバット!」



イベント 直下


188以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/20(金) 10:07:50.21NU6hZyZP0 (1/1)

コピー体以外にMA出現


189 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/21(土) 02:47:43.10g4eD/IwC0 (1/2)

ウイングガンダム・アズライトがツインバスターライフルを放ち正面のグレイズを破壊する。そして背後から襲い掛かるデナン・ゲーの斬撃を背中に装備された『アズライトウイングブレイド』を抜き放ち防ぐ。

そしてそのままパワーで押し切り、ウイングブレイドでデナン・ゲーを両断しバスターライフルを使って残骸すら残さず消滅させた。


海風「これなら、再生出来ないでしょう!」

阿武隈(あの時戦った時より遥かに腕があがってる… 完全に敵の動きを先読みして、これがあの子の力…?)

阿武隈「私も、負けてられない!」


脚部に内蔵された『スフィア・フォーカス・ビームキャノン』で迫るトーラスの機体を穴だらけにして爆散させるマーナガルム。

そしてクローアームで掴んでいたビルゴを握り潰して粉砕した。


霞「エグい戦い方するわね…」

長波「あれでもまだ加減してる… 来るぞ!」


霞と長波は背中合わせでそれぞれレールガンと『グシスナウタル』を放ち敵を纏めて撃破する。

そして開いた進路をヴェズルフェルニルとインフィニットジャスティス・ロンギフローラムが駆け抜け、敵陣へと切り込む。


陽炎「『ネージュエール』、いきなさい!」

神通「我が刃よ敵を裂け! 密天、烈風!」


振るわれる一筋の刃と白き無数の小さな刃が並み居る敵を八つ裂きにして数多の爆発を生み出す。

パールホワイトのヴェズルフェルニルと百合の花を模った白のロンギフローラムが並び立ち、その刃を以って敵を全て切り裂いた。


瑞鳳「榛名さん!」

榛名「了解!」


そして『真紅の戦乙女』と『純白の神狼』が戦場を駆け、神通達を上回る量の爆発の光で戦場を満たす。

純白の機体と真紅の光を帯びた機体が無数の敵へと挑みその悉くを殲滅していく。


海風「…次元が違いすぎます」

阿武隈「あの二人は桁違いだからね」

間宮「気を抜かないで! 大型熱源反応確認、MAと推定!」

海風「MAクラスまで…!」

浜風「来た…! あれは… ラフレシアと、αアジール…?」

夕雲「違います…! GジェネレーションシリーズのオリジナルMA、『エビル・ドーガ』です!」


2機のMAから放たれるビーム砲撃、それを回避した海風達はMA2機への対処を行おうとする。

だが1機のMSが突出し、攻撃を開始した。


海風「三日月さん!?」

三日月(オ)「別に、このデカイのならこっち一人で対処出来るよ」

海風「し、しかし…」

浜風「海風、三日月は… 巨大なMAの対処に、最も秀でているんです。対・MAに関しては我々を遥かに上回っています」

海風「え…」

浜風「観ていてください。多分、1分持てばまだマシです」


190 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/21(土) 03:26:05.38g4eD/IwC0 (2/2)

三日月(裏)「さて… 適宜切り替えてアレを始末するとしよう」


バルバトスがバインダーから2本の太刀を引き抜き、構える。

そして突出したバルバトスへと向けて幾多もの砲火が放たれた。


三日月「成る程、迎撃機としては優秀ですね。無駄に弾幕が厚いですから。しかし…」


砲火を切り抜けながらバインダーに装着している遠距離用レールガンの照準を合わせてエビル・ドーガの正面にあるメガ粒子砲へと砲撃を叩き込む。

メガ粒子砲を破壊した三日月はラフレシアを無視して真っ直ぐエビル・ドーガへと突っ込み、太刀で頭部を抉り取る。


三日月(裏)「やはり、ただの的だ」


そして失った頭部があった場所、内部が露出した場所へとバインダーのレールガンを放つ。

バルバトスはエビル・ドーガを踏み台としてラフレシアへと対処を始める。次の瞬間エビル・ドーガは叩き込まれたレールガンによるダメージに耐え切れず内部から崩壊した。


三日月(裏)「無駄に肥大化したMAなど、どれだけ砲をつけようと所詮はただの的に過ぎん…!」


ラフレシアはテンタクラーロッドと正面のビーム砲を使ってバルバトスを迎撃する。しかしバルバトスは止まらない。

テンタクラーロッドを太刀で切り裂きながらラフレシアへと突撃し、一本の太刀を投棄してソードメイスをバイダーから取り出す。


三日月(オ)「コイツは春雨の敵なんだ。 なら、壊す」


そしてソードメイスによる一撃をラフレシアのコクピット部へと叩き込み、ラフレシアはその機能を完全に止める。

さらに追撃と言わんばかりにレールガンによる砲撃を加え、機体を誘爆させてラフレシアを爆散させた。


三日月「――――命中」




霞「嘘でしょ…?」

海風「一分未満で、2機のMAを攻略した…?」

浜風「三日月は、公式な大会にはほぼ参加していません。 ですが彼女は『MA殺し』としてならば、飛龍さんをも余裕で凌ぎます」

三日月(オ)「あんなの、ただの木偶でしょ。 人型よりデカイ分ただの的だ」

陽炎「的って言い切った…」

瑞鳳「でもアレ、まだ本気じゃないってのがね…」

夕雲「『本物の暴力』、あれが出て来ない限りは…」

榛名(あそこまでの人間はガンプラ塾に居なかった… 恐らく同じ機体でやれと言われれば、榛名でも倍以上の時間がかかる。 ある意味、恐ろしい才です)




191以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/21(土) 10:27:16.14vCGw3GyCO (1/1)

そりゃカガセオ(巨大アルマ)瞬殺する奴とハシュマル倒す奴融合してんだからなぁ…


192 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/22(日) 04:28:51.70pilbpDam0 (1/2)

霞「!」ピキィン

榛名「ッ…!?」

天城「何、この感じ…!」

満潮「肌が、張り詰めて…」

如月「酷い敵意…!」

蒼龍「青葉! アンタの感覚は!」

青葉「…分かりません」

飛龍「アンタ、心を読み取るんじゃないの!?」

青葉「形容、出来ないんです…! 冷たいような、熱を持ったような… 何か複雑な、混じりあった『何か』が…!

言語化できるとしたらただ一つ、『殺気』と言う言葉だけです!」


次の瞬間、数条のビームが海風達へと放たれる。 そのビーム正確に、そして的確に『霞』を狙っていた。

だがそんな攻撃の前に3機のMSが割り込む。


榛名・秋月・満潮「コード・ブレイヴ! 『ミラーリングシステム』、展開!」


3機のMSがスライサー・ビットを展開してビームを拡散・吸収する。

そして中央に居る榛名が敵意を露にし、ビームが放たれた方角を睨んだ。


榛名「不意打ちとは卑怯な… 姿を現せ、下郎…!」

「ほう、下郎とは… 騎士に言うべき台詞では無いな」

榛名「下郎で無いと言うのなら、外道か下衆か… それとも屑とでも言いますか?」

間宮「敵数3、識別開始… 形状から『スクランブルガンダム』と断定!」

ウォースパイト「気を付けて! あの機体、3機ともオリジナルからチューンされてる!」

「アナハイムの小娘か… それに、『死すべき者』と『進化の導』を持つ人間がこうも集まるとは… まさしく僥倖と言うべきだな」

海風(死すべき者…? まさか…!?)

「貴様等全員、ここで終わらせてやろう。 後の世の為、そして『EXAM』の贄となるが良い!」

瑞鳳「誰が…! 消させはしない、そして未来を奪わせはしない!」


ニムバス「刻むが良い! ニムバス・シュターゼンの名を! セルジュ、トリスタン! かかるぞ!」

セルジュ・トリスタン「はっ!」


同時に現れる無数のコピー体、青く塗られたスクランブル2機と肩がオレンジに塗られたスクランブルが同時に彼女達へと襲い掛かる。

海風と浜風は互いに目を合わせ、そして互いの意識が通じ合ったかのように指揮を下した。


浜風「あの3機を落とせばこの戦いは終わります! 全機、連携を維持しつつ攻撃開始してください!」

海風「第一第二小隊は中央の、ニムバス・シュターゼンを名乗る者を攻撃! 残りは2機の改造スクランブルを攻撃しつつコピー体の迎撃を!」


視点選択 直下
1.瑞鳳&榛名『VSニムバス』
2.海風『VSトリスタン』
3.阿武隈『VSセルジュ』


193以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/22(日) 10:55:24.89ER0mlBxm0 (1/1)

3


194 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/22(日) 17:30:24.62pilbpDam0 (2/2)

side-阿武隈-


『スフィア・フォーカス・ビームキャノン』を放ち青いスクランブルへと攻撃を行う阿武隈。全方位ビーム攻撃を回避するスクランブルの機動性に四苦八苦しながらも攻撃を続ける。


セルジュ「そのような攻撃では!」

阿武隈「当たらない… 聞いてた以上に速い!」

長波「なら… 奔れ、『グシスナウタル』!」


弓装『グシスナウタル』からビームの矢が屈折しながら放たれスクランブルへと目がけて矢が駆ける。回避行動を行うセルジュだが『グシスナウタル』の矢は『必中』であり回避する事は不可能。

そして矢が直撃するが、スクランブルは傷一つもつかない。


セルジュ「こちらに当てるか…!」

長波「なんだコイツ、堅い!?」

陽炎「耐粒子コーティング…! 生半可な攻撃は通じないわよ!」


足を止めたスクランブルに『グラム』を抜き放ったヴェズルフェルニルが加速し斬撃を加えるがスクランブルはサーベルを抜いて防ぐ。

パワーで劣るヴェズルフェルニルは押し切られそうになるも満潮のスライサー・ビットがフォローの射撃を行い相手を下がらせる。


満潮「アンタの機体は『脆い』のよ! 無闇に接近戦を仕掛けないで!」

陽炎「アイツに追いつけるのは『ヴェズルフェルニル』だけよ! アイツ無駄に運動性高くて…」

阿武隈「なら… フォーメーションを使う! 満潮ちゃん、フォローお願い!」

満潮「ちょ、フォローって…」

阿武隈「行くよ、二人共! NT-D、起動!」

陽炎「リミット解除、ここから飛ばしていくわよ…!」

長波「認証確認、『コード・ブレイヴ!』」


3機の装甲が裂け、蒼い燐光を纏いながら『ガンダム』へと変身する。 さらに全身から燐光溢れ出し全身が光に包まれた。

そしてまずヴェズルフェルニルの背部に装備された『スキーズブラズニル』から白い光が放出され、翼の形を形成していく。


陽炎「マッハで駆けるわよ、ヴェズルフェルニル!」


そう陽炎が告げると、ヴェズルフェルニルが凄まじい速度でスクランブルとの距離を詰める。

咄嗟に反応したセルジュだが既に遅く、正面に居た筈のヴェズルフェルニルは背部へと回り込んでおり『グラム』による斬撃が直撃した。


セルジュ「くっ… しかし!」

陽炎「遅い! 『ネージュ・エール』、切り刻め!」


放出される余剰パワーの塊が無数の刃を形成し、スクランブルへと殺到するがセルジュはその攻撃をシールドで防ぐ。


セルジュ「その程度では!」

長波「なら、盾を壊せば良いんだろ! ブチ抜け、『グシスナウタル』!」


先程とは違う、真っ直ぐに進む光の矢が『グシスナウタル』から放たれ『ネージュエール』の刃を防いでいたシールドを粉砕する。

本体の破壊こそ出来なかったもののライフルと一体化しているシールドを粉砕したと言う事は射撃兵装を喪失したことと等しい。


セルジュ「なっ!?」

阿武隈「今! マ-ナガルム! ファイナル・ウルフ・ストライク!」


猛スピードで直線加速するマーナガルム、そしてマーナガルムに気圧されたセルジュの判断が遅れ体当たりが直撃し壁へとたたきつけられた。

そして阿武隈は腕に装備されたクローアームを展開して振り下ろそうとするが…


195 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/23(月) 02:08:12.34Sb9OY36q0 (1/2)

阿武隈は直感的に『何か』を感じ取り機体を下がらせる。言葉で言い表せないような恐怖、追い詰めたと言うのにまだ余裕を見せる異質さが阿武隈の戦場で培った勘が警鐘を告げた。

そして次の瞬間、スクランブルが震え上がり全身のクリアパーツが赤い色へと変色しツインアイが赤く発光を始める。


セルジュ「子供が私に、コレを使わせるとは…!」

阿武隈「まさか… 『EXAMシステム』…!?」

満潮「どう言う事? 私達の機体だってNT-Dを積んで…」

陽炎「そうじゃない! あの機体、『本物のEXAM』に接続してるのよ!」

長波「こっちのガンプラはあくまでも『NT-Dの擬似的な再現』でしか無い、だけどあっちは『オリジナルのEXAMシステム』を外部接続させて使ってるんだ…!」

満潮「なっ…!?」

陽炎「アイツ等はそのEXAMを使う機械をナノマシンサイズまで縮小させる事に成功してる。 ならこんな芸当も不可能じゃない…」

セルジュ「これを見られた以上、益々貴様等を生かして返す訳にはいかんな」


阿武隈は思案する。 どうすればあのEXAM搭載機に対処出来るか、どうすれば倒せるかと。

だが答えは浮かばない。擬似的な『ニュータイプ』能力を再現するシステムであるEXAMを倒す術を見出せない。


阿武隈(EXAMの特性… NTを検知する事で暴走を行う、もしくは多数の死と殺気の検知による暴走… だけどこの場にNTと言える人間は一人しか居ない!)


しかしその肝心なNTは現在もう1機と交戦している。 そして彼女を巻き込む事は阿武隈の本位では無く、その思考を即座に打ち消す。

だが阿武隈は一つ肝心な事を思い出した。 それは数ヶ月前の事、榛名が珍しくスパロボ以外のゲームを買ってきた時の事だ。



阿武隈『何これ?』

榛名『Vの限定版が売ってなかったので… ワゴンで見つけたから買ってみたんです』

陽炎『『サイドストーリーズ』… なんでよりによってコレなのよ…』

榛名『陽炎達まだガンダム知識薄いじゃないですか。 それを補う為に、これで1年戦争時代の外伝シナリオを振り返ってください』

長波『本音は?』

榛名『限定版が売ってなかった腹いせです』

阿武隈・陽炎・長波『やっぱりね!』


自分の知識の薄さ(当人は塾生時代に全部学んだと言っていたが私達と大差無い)を棚に上げて自分にアレなゲームを押し付けた姉。だが今、それが生きた。

EXAMについて、もう一つだけ対処する方法がある。 そしてその策を実行する為にある人物へと通信を繋いだ。


阿武隈「海風ちゃん!」

海風『阿武隈さん、相手がEXAMを…』

阿武隈「こっちも! だから、相手をEXAM同士で『共鳴』させる!」


196 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/23(月) 03:08:16.93Sb9OY36q0 (2/2)

阿武隈は失念していた、EXAM機は設定上同じ戦場に複数機存在していた場合同士討ちを始めることを。

そしてその事を思い出した今、唯一EXAMに対抗出来る手段がこれであり阿武隈に思いつく『最善』だった。


海風『…分かりました。EXAMを倒すにはEXAMを使うしか無い。そして利用出来るのは…』

阿武隈「敵のEXAMしか無い、ってことだよ…!」

海風『ではタイミングはそちらに合わせます。 霞、お願いします』

霞『分かった…!』


本来二人は互いに手を取り合える相手では無い。 全国大会と言う場で争い合う筈の敵だ。

だが今だけは『共通の敵』が居る以上手を取り合い打ち倒すしか互いに未来は無い。だから二人は互いの蒼い目を合わせて頷く。


阿武隈「行くよ…! 3人共、私に付いてきて!」

陽炎・長波「了解!」

満潮「ちょ、何する気よ!?」

阿武隈「話はあと! 今はアレから逃げるよ!」

陽炎「満潮、掴まりなさい! こっちの方が速い!」

阿武隈「長波ちゃんも、マーナガルムに!」


フレスヴェルグはヴェズルフェルニルを掴み、マーナガルムがガルムの腕を掴んだのを確認すると2機は加速する。

2機の加速性は改RX-0の中でも抜群に高く、MSを1機牽引しようとその速度は落ちることが無い。


セルジュ「逃がさん!」


追いかけるスクランブルに向け手の空いている長波と満潮が『グシスナウタル』と『グングニルⅡ』を使って迎撃を行う。

倒す事が出来なくても牽制にはなる、その目論見通りにスクランブルは小刻みに回避運動を行う為速度が少し落ちていた。


セルジュ「チィッ…!」

阿武隈(目標地点まであと10秒、逃げ切るしか無い…!)

海風『こちらも退避行動開始! カウント! 10、9、8…』


海風がカウントしながらZZをジャスティスと協力しながら牽引してくるのを阿武隈は目視する。

そしてモニターに映る海風と目を合わせ、同時に叫んだ。


海風「今です!」
阿武隈「今!」


機体を急上昇させる7人、急加速を用いてスクランブルを引き剥がす。それを追いかけようとスクランブルも加速するが、様子が変わる。

距離を離されたことで互いが共鳴し最優先目標が変更され、お互いを狙うようになったしまったのだ。


トリスタン「くっ… 何をしている、何故こちらを!」

セルジュ「コントロールが利かん! どうなっている!?」

陽炎「バーカ。 アンタ達は自分の力に溺れてんのよ。 勝手に潰し合って自滅しろ」

長波「EXAMを切っておくんだったな、このバカ共」

神通「システムの本質も機能も理解しないで使うだけ、とは… 愚かにも程があります」

阿武隈「そう言うこと。 しかも暴走状態のEXAMはシステムカット出来ない、どちらかが消えるまでね」

霞「互いに滅ぼしあって、自滅を辿りなさい」

満潮「まさかこんな対処法があったとは…」

海風「阿武隈さん、助かりました」

阿武隈「別に良いよ。 ここで倒されても困るし、気にしないで。 それより、結晶体の破壊に向かうよ!」


197 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/23(月) 20:32:22.18nDTuKHtr0 (1/2)

side-瑞鳳&榛名-


ニムバス「受けよ、我が裁きを!」

榛名「この感覚… EXAM! NT-D!」

瑞鳳「オリジナルのシステムを… なら、私も!」


赤い光を纏うスクランブルガンダムと相対する榛名の『フェンリル』と瑞鳳の『ガンダムエピオン・クロイツ』の2機。

そしてEXAMの力に対抗すべき蒼い燐光を放つフェンリルと明鏡止水の域に至った瑞鳳と同期し黄金の光を纏うエピオンが、スクランブルへと襲い掛かる。


ニムバス「面白い…!まずは貴様達を狩るとしよう!」

瑞鳳「黙れ」

ニムバス「何っ!?」

瑞鳳「黙れと、言った…!」


瞬時に間合いを詰める瑞鳳、咄嗟にサーベルで防御を試みるニムバスだがそれが間違いだった。

瑞鳳はシールドからマスタークロスを展開し脚部を縛り上げ、そのまま振り回す。


ニムバス「コイツっ…! 離せ!」

瑞鳳「でやぁぁぁぁぁぁっ!」


その勢いで壁へと叩き付け地面へと放る。 そして剣を振りかざして一撃を放つ!


瑞鳳「奥義!天剣、絶刀!」


放つは神速の刃、間一髪姿勢制御を行う事で回避するニムバス。 回避された不可視の衝撃波が講堂の地面を切り裂く。

だが大振りな一撃故の隙が出来、ニムバスはそこを狙う。しかしニムバスの思うようにはいかない。


榛名「一人だけだと思うな!」

ニムバス「チィッ…!」


2本のビームアックスを振るい、スクランブルと鍔競り合う榛名のフェンリル。

榛名とニムバスの技量差はほぼ無い、それどころか榛名が一歩押している。 そして機体性能も榛名の方が高く、徐々にスクランブルはパワー負けして追い込まれていく。


ニムバス「何故だ! この機体は、最強の機体の筈だ!」

榛名「いいえ! その機体はあくまでも中途半端な技術模倣で出来た機体、こちらの機体が『本物』です!」

瑞鳳「そんな機体でオリジナルの技術で出来た機体に勝てると思うな! 秘技・十二王方牌大車併!」


背後からエピオンを模した小型の分身がスクランブルを押さえ込み、機体の動きを封じた。

そして瑞鳳と榛名は互いに顔を合わせて頷き合いトドメの構えを取る。


ニムバス「う、動けん…!」

瑞鳳「流派・東方不敗が最終奥義!」

榛名「コード・ブレイヴ… アローモード、マテリアライズ!」


瑞鳳「石波ッ!天驚けぇぇぇぇぇんっ!」
榛名「エクサブレイヴ・シュート・オーバァァァァァッ!」


黄金の拳と蒼い粒子結晶が同時にスクランブルへと殺到し、既にスクランブルは逃げる術を失っている。

そしてそのまま2機の一撃がスクランブルの機体を飲み込み、衝撃波が周囲一体を吹き飛ばした!


198 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/23(月) 21:11:06.75nDTuKHtr0 (2/2)

瑞鳳「やった…?」

榛名「これでは原型も留めていないでしょうね、機体は。 まだ、妙な気配を感じます…!」

『まずは褒めてやろう! 今回の戦い、貴様達の勝ちだ!』

瑞鳳「ッ…! ニムバス・シュターゼン!」

ニムバス『だが次はこうはいかんぞ… 貴様達に未来など無い、この局面を乗り越えたところでな!』

榛名「それは、どうでしょうか?」

ニムバス『そして貴様等の行いが無駄であると、思い知るが良い! さらばだ!』


BATTLE END

パァァァァァァァァ…


瑞鳳「何!?」

榛名「粒子結合の崩壊、恐らくニムバス・シュターゼンの操る『スクランブルガンダム』を破壊したことで粒子が維持出来なくなり結合が崩壊し大気中へと溶けているんです」

時雨「じゃあこの事態は一応収束した、って訳だね」

春雨「何とかなりましたね…」

三日月「しかし… 結局黒幕を倒す事は出来ませんでした」

霞「それに、講堂に取り残されてた人達は…」

海風「彼等の犠牲を無駄にしない為にも絶対に事態を終わらせないと…!」

神通「うっ…!力が…」

萩風「眩暈が…」

瑞鳳「二人共、大丈夫!?」

神通「はい… 今のは、一体…」

萩風「わからない… でも、これは…」

青葉「今は脱出しましょう。 もうすぐここに警察が来るのでしょう?」

天城「厄介事にはもう巻き込まれたくありません…」

ウォースパイト「バズーカやら爆破やら色々ヤバイものがあるものね」

浜風『瑞鳳さん、聞こえますね?』

瑞鳳「そっちは大丈夫?」

浜風『ええ、被害ゼロです。 これからどうします?』

瑞鳳「全員、撤収開始して。 基地で合流、そのままブリーフィングに移るよ」

浜風『了解しました』


199 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/24(火) 00:07:12.844D3kAt/p0 (1/3)

《瑞鳳達のアジト》


霞「あー、しんどかった…」

海風「夜も監視されててオチオチ眠れませんでしたし…」

瑞鳳「仕方ないか… ブリーフィングはちょっと休んでからね。部屋は前のトコ使って良いよ。 あと神通ちゃんと萩風ちゃんは医務室に」

神通「何故ですか?」

瑞鳳「さっきの眩暈、明らかに疲れからくるものじゃない。 身体に何か起きてるかも知れ無いからね」

萩風「わかり、ました…」

榛名「あの、榛名達は…」

瑞鳳「あ、これパスです。 車貸すので榛名さんはここから2キロくらい先にあるバー○ンにでも阿武隈ちゃん達連れて行ってあげてください。

どうやら朝どころかお昼も何も食べて無いらしくて。 これで足りますか?」

榛名「充分だとは思いますが… 流石にお金は…」

瑞鳳「後でお母さんから毟り取るから大丈夫ですよ。 あと戻ったら9番以降の部屋使ってください」

榛名「分かりました」



霞「あれ、海風? 部屋行かないの?」

海風「ええ。少し用事が」

浜風「海風… 良かった、無事で…」

海風「少しばかり面貸してください、この馬鹿姉貴」

浜風「ば、馬鹿姉貴!? どこでそんな言葉を…!」

海風「良いから! 来て下さい!」ガシッ

浜風「行く!行くから! と言うか首絞まってる!?」ズルズル

霞(何やってんのよ… でも海風、様子が変… どうなってるの…?)


蒼龍「霞ちゃん、ちょっと」

霞「蒼龍さん?」

蒼龍「ちょっと来て。 サイコミュ弄るから」

霞「は?」

蒼龍「ハシラジマからの贈り物、霞ちゃん用に調整するから来て欲しいの」

霞「えぇ…」


イベント選択 直下
1.海風『事象改変の果てに』
2.神通『消える因果』
3.霞『今を越えて』


200以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/24(火) 00:16:51.10EizF9bZw0 (1/1)




201 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/24(火) 01:32:39.954D3kAt/p0 (2/3)

side-海風-『事象改変の果てに』


浜風「何でこんな所に…」

海風「話せる相手が一人しか居ないからです。 その『事象』に組み込まれていて、それを乗り越えてしまった誰かさんにしか」

浜風「…事象を乗り越えた…?」

海風「ええ、言葉どおり… どこぞの誰かさんは『滅びの因果』を偶然乗り越えてしまったんですよ」

浜風「え、ちょっと待って… まさか私が『倒れる』事象が起きる筈だったのが、あの場であったと…?」

海風「はい。 ニムバス・シュターゼンが告げた言葉、『死すべき者』と言う言葉… あれは貴女や蒼龍さん達『昏睡病との戦いで敗れ消えた者』の可能性が高いです。

ここからはあくまでも推測でしかありませんが、『死すべき者』と言う単語は恐らくあの場で死ぬべき人間を指していたのだとすれば…」

浜風「図らずも、私は因果を乗り越えて事象を改変してしまったと…」

海風「はい。 それに萩風さんの話ではの学園の学生は本来皆殺しにされ、誰一人も残らない筈でした。 しかし現実には100人程生き残った…

事象改変の波が、定められた未来が徐々に崩壊しつつあります。 その影響をモロに受けるのは神通さんと萩風さん、そして敵も…」

浜風「まさか二人の体調不良は…」

海風「事象改変で存在が不安定になっているのでしょう。 二人の存在を固定する方法は唯一つ、ただしそれは『四人の死』と引き換えですが」

浜風「…」

海風「ですが、敵の方にもそれは言えることです。 敵は明らかに未来を知覚していた… そうで無い限り、彼の言動に説明がつきません。

そしてそこから導き出される結論は二つ、『敵は未来を知る方法を持っている』か」

浜風「もしくは『敵も未来の存在である』と言う事…!つまり事象を改変すれば改変する程…」

海風「敵に後が無くなっていくと言う訳です。 問題はここから、修正力との戦いでしょう」

浜風「本当に修正力と言うものがあるかどうかすら定かではないけど… 少なくとも暫く警戒が必要、でしょうね」

海風「ええ。 まぁ一度乗り越えた以上二度目も余程理不尽でも無い限り避けられると思いますが…

そしてもう一つ、どうにかして先輩達の因果を作らなければこのままだと確実に『消滅』します。 そうなれば後に因果が繋がれるかどうか、禁忌を犯している以上最悪輪廻転生の輪からも外れます」

浜風「分かりました。 この件は瑞鳳さんにも…」

海風「いえ、瑞鳳さんには伏せてください。 先輩と萩風さんを創造したのが瑞鳳さんな以上、何らかの事象が起こらないとも限りませんから。

少なくともこの話は貴女の無駄にデカイ胸の中だけに留めてください」

浜風「…分かった。 海風がそう言うのなら」

海風「しかしこちらとしても考える事が増えました。 相手は『EXAMシステム』そのものを使える、そこが厄介です」

浜風「ええ。 マトモに対抗出来る者は少ない以上、悩みの種です」

海風「今回は敵が同時使用と言うヘマをやらかしてくれたお陰で対処出来ましたが次はそうはいかないでしょう。 どうやってEXAMを撃破するか、それが当面の課題になるかと」

浜風「『あちら側』の間宮さんのように『HADES』を使える人間が居れば… それか向こう側のNT軍団か…」

海風「確実にEXAMを潰す算段を整えない限り、こちらに勝ちはありません。 そして勝ち筋を整えるのが海風達『戦術指揮官』の務めです」

浜風「海風… ええ、その通りです。 私達が勝ち筋を見出さなきゃ、未来なんて得られない…!」

海風「妹に言われるまでそんな事も忘れているとは…」

浜風「忘れてなんてないけど… 再認識しただけで…」

海風「そう言うことにしておきますよ… 眠いので寝てきます」

浜風「海風… ありがとう」

海風「別に、感謝される謂れはありませんよ。 海風は未来が欲しい、そして先輩達に消えて欲しく無いからやっているだけです」

海風(そう… もう海風は、止まれない…! 先輩達に、消えて欲しく無いから…!)


202 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/24(火) 23:42:00.684D3kAt/p0 (3/3)

《数時間後 ブリーフィングルーム》


海風「ふぁ…」

瑞鳳「あ、起きた?」

海風「あ、はい… 霞や先輩達は?」

瑞鳳「まだ寝てるよ。 余程精神的にキツかったみたいだからね」

<えぇ~発表によりますと学園生の大半が犠牲となっており、死者行方不明者共に相当数に…

海風「…」

瑞鳳「早速ニュースになってるよ」

榛名「しかも、シェリンドン・ロナはあの場から逃走して行方不明と… 一体何をしているのだか…」モキュモキュ

海風「…残された信者も、見捨てたんですね」

瑞鳳「それだけわが身可愛さが勝ったんでしょ」

春雨「ああ言う人は自分がそう言う立場になってしまえば良いのに…」

時雨「キミの宗教嫌いは相変らずだね」

春雨「別に宗教そのものはどうでも良いんです、はい。 ですがそれを笠に着て、過激な行動をやる人間が嫌いなだけで」

榛名「まるで見てきたかのような言い方ですね」モキュモキュ

春雨「中東でも、この前行ったイギリスでもそう言う人間は見てきましたから」

海風「中東…?」

時雨「春雨は元々ガンプラを普及する為に父親と色んな所を歩いてたらしくてね」

春雨「その話はどうでも良いことです。 特に中東の件なんかはあまり思い出したくもありませんから、はい」

<続いてアナハイム問題で衝撃の事実が発覚しました。アナハイムは米国主導の下衛星… ピッ

<今回の事件を受け警視庁は原因不明との発表を行い、何が起きたのか詳しく調査中との…

海風「アナハイム絡みのニュースは観なくて良いんですか?」

瑞鳳「今はこっちが優先」

時雨「僕らはあの事件に介入した当事者だ。 だけど『その後』の事は一切知らないでガンプラ拾って逃げて来たからね。 詳しい話を知りたいのさ」

三日月(裏)「だが… 我々の知る情報以上の事は無さそうだ。 残された生存者の話も一切上がらん」

榛名「青葉さん達が今現地で情報を集めつつ痕跡を隠蔽するよう指示しておきました。 なので本格的な事は三人が戻ったらになりますね」モキュモキュ

海風「…一体何食べてるんです?」

榛名「さっき買ったハンバーガーです。 食べます?」

海風「遠慮します…」

春雨「見てるこちらが胸焼けしそうな量をさっきから食べてます…」


イベント 直下


203以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2017/10/25(水) 16:11:14.22agpo6VYFO (1/1)

春雨に浜風との戦いについて聞く


204 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/27(金) 02:45:29.92F5YCCpPn0 (1/1)

海風「あの… 春雨さん達は夕雲さんと、そしてアレと戦ったのですよね?」

時雨「アレ扱いは少々酷だと思うけど… まぁ、そうだね。 僕は浜風と夕雲と戦い、そして勝った」

瑞鳳「現状、唯一の勝者だね。 あれより前にも、あの後にも参加した公式戦で二人に敗北は無いから」

時雨「基本的にあの二人はコンビじゃないと真価を発揮出来ない。 浜風の技量は世界レベルとは言え平均程度、夕雲は戦闘になると攻撃に偏り過ぎて周りが見えなくなる。

だけど逆に言えば二人揃えばほぼ負けは無い。 冷静に戦況を見極め的確な指示と補助を行う浜風とそれを実行する夕雲、はっきり最悪の敵だった」

春雨「私達が戦った時、バトルフィールドは『宇宙・デブリ帯』。 二人の機体はもう知ってますよね?」

海風「『ニクスプロヴィデンス・クロイツ・リバイ』と『アストレイミラージュフレーム・クロイツ・リバイ』、でしたよね」

時雨「当時はリバイは付いて無かったけどね。 僕達は二人の機体情報を事前に知らなかったんだ。 二人は前の戦い、レナート兄弟って浜風に比べたら戦略家気取りにも程がある敵相手に元々の機体を破損させて交換していたのさ。

僕達は戦いが始まるまで前の機体、『ヘイルバスター・クロイツ』と『ヴァンセイバー・クロイツ』を使うと思い込んでいた。それが完全に仇になった…」

春雨「加えて、向こうはこちらの機体『スローネ・ヴァリアント』と『ドレッドノート・ファントム』の性能を完全に把握していました。 この時点でこちらの方が劣勢です、はい」

海風「情報の隠匿と敵情報の掌握… さらに初見殺しを使った、と言う訳ですか」

瑞鳳「そう言うこと。 そしてミラージュには『ミラージュコロイド』が搭載されて、フィールドにはデブリって足場がある。 浜風ちゃんはまずドラグーンで二人をデブリの中に追い込んだ」

時雨「ここから先は一方的だったよ。 ミラージュコロイドを使いながら足場を使ってヒット&アウェイを繰り返す夕雲、そしてデブリ帯をドラグーンで囲んで退路を完全に断った浜風…

逃げ場なんか無い、そして見えない敵の攻撃にこっちはもう参ったね。ハッキリ言うと、あの二人のデブリ帯で戦うのは二度と勘弁して欲しい」

瑞鳳「まぁ二人がこんな戦い方をしたのもこれが最初で最後だけどね。 あの時は私さえも薄ら寒さを感じたし…」

春雨「それだけ確実に勝とうと思ったのでしょう。 それに多かれ少なかれレナート兄弟の妄執の影響もあったのかもしれません」

時雨「バトルは地形を生かして戦え、って僕は『リカルド・フェリーニ』ってファイターの教わったけど… あれほど地形を利用した戦い方は初めてだったよ。

ドラグーンもデブリに紛れてどこから来るか分からない、それ以上にミラージュからの攻撃もどこから来るかギリギリまで分からない。それが僕達を追い詰めた、と同時に春雨にある決断をさせたのさ」

海風「決断、ですか?」

春雨「ニクスを止めなければどうにもならない、そう思ったらすぐ身体が動いて… 無我夢中で、武器を捨ててニクスに特攻を仕掛けてました、はい」

瑞鳳「観てた私すらも唖然となったよ。 あれじゃただ自爆するだけ、ドラグーンの餌食になるだけだって。 でも春雨ちゃんは機体スペックをフルに活かしてドラグーンの雨を掻い潜ってニクスと相討ちしたの。

ただそれでもニクスは生きてた。 そして春雨ちゃんは組み付いて機体を自爆させてニクスを自分の機体と引き換えにして倒した」

時雨「これに関しては浜風も想定外、瑞鳳のことをずっと側で見てきたから『ビルダーが自分の機体を特攻・自爆させる訳無い』って。 だからこそ、浜風の不意を突けたのさ。

そして僕はデブリ帯を脱したけど夕雲は追撃してきた。 ミラージュコロイドのメリットを捨ててね」

瑞鳳「ミラージュの弱点は軽量化による装甲の薄さ、少しの被弾が命取りになる。 だけど夕雲ちゃんはそれを夢中になっていたせいで失念してた」

時雨「そこを突けば勝てる。 でも僕にはそれが出来る武器は夕雲の猛攻で全て壊されていた… だけど春雨の武器は違う。 春雨の機体は狙撃機、センサーが強化されていたからミラージュコロイドを見抜けていたしギリギリまで武器が温存できた。

で、僕は春雨のライフルをどうにか探し出して接近してきたところを不意打ちで夕雲をギリギリ仕留めることに成功した。 まあ最後の攻撃で限界が来てドレッドノートも壊れたけど」

春雨「あの戦いでビギナ・ゼラを使っていればサイズが合わなくて、武器が使えずこちらが負けていました。 だからビギナが前の戦いで壊れていた怪我の功名なんです、はい」

榛名「この戦いは榛名も取材で観てましたから印象に残ってますね。 観てるこちらが久々に手に汗握る戦いでした」

春雨「あれ、あの場に居たんですか?」

榛名「…あれ? 榛名、インタビューしましたよね…? 雑誌の特集ちゃんと書いて…」

春雨「あ… あれ榛名さんだったんですか!?」

榛名「わ、忘れられてた…」

瑞鳳「いや、それ私も初めて知ったんですけど…」

榛名「まあ眼鏡と帽子つけてましたから仕方無いですよね…」

三日月(裏)「この戦いは一応、歴代大会の名勝負ベスト3にランクインした。 気になれば動画も残っているかもしれんぞ」

海風「は、はあ…」

瑞鳳「あの戦いでスローネは木っ端微塵で修理不可能、ドレッドーノートは最後の一撃でフレームが全損で修理不可… あとのダメージは春雨ちゃんの方が大きかったけど。

あの後、なんであんな事したんだって凹んだし。 だけどそれが勝利に繋がった… 憶えておいて、ガンプラバトルに確実なんて無い。 どんな状況だろうと諦めなきゃ覆せる」

海風「諦めなければ、覆せる…」


205 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/28(土) 02:27:06.09lr9xDQEb0 (1/2)

《食堂》


愛宕「…」

瑞鳳「…大丈夫?」

愛宕「大丈夫、って言いたいけれど…」

大鳳「少しキツイわ…」

萩風「流石にあの場に二人を連れて行ったのは間違いだったとは思います、お母様」

瑞鳳「そう、だよね… ごめん、二人共」

愛宕「萩風ちゃんはどうして平然としてられるのよ… まだ、子供なのに…」

萩風「私は今まで理不尽な死と言うのを嫌程見て来ました。未来において発生した異形・深海棲艦の侵攻時に… 何万単位で殺されたのを。

理不尽な死などとうに見慣れた身、そしてもう殺される覚悟も殺す覚悟もあります。その覚悟が無ければこの時代に転移したりなどしません」

大鳳「…私が言うのはお門違いだろうけど、教育方針間違ってるんじゃないかしら?」

瑞鳳「うん、私も薄々感づいてた」

萩風「お母様が悪い訳ではありません。時代が、世界がそうさせなかっただけ… 深海棲艦の侵攻など無ければ…」

愛宕「時代、ね…」

萩風「お母様、この調子ではブリーフィングに参加は無理でしょう。 私がここで看ています。 情報に関しては後で自分で何とかできますから」

瑞鳳「分かった。 ここは任せるね」

愛宕「待って… 私も、行く」

萩風「無理しないでください。 あんな惨状を見て並みの人間が耐えられる訳がありません」

愛宕「教え子が耐えてるのに、私がヘバる訳にはいかないわ… 子供が歯を食いしばって耐えてるのに、大人として見過ごせ無い…!」

萩風「…これから、もっと酷いものを見るかもしれませんよ」

愛宕「大丈夫よ。 教え子も妹分も戦ってるのに私だけが暢気にしてるのは耐えられないから」

大鳳「私も、覚悟はしてる… とっくにね。 あの時、『あっちの世界』で銃を持った時に、人を撃った時に」

瑞鳳「二人共…」

萩風「…私は後から連れて行きます。お母様は先に行ってください」

瑞鳳「良いよ、二人は私が連れて行く。 萩風ちゃんこそ先にブリーフィングルームに行ってて。 ずっと潜入してて休んで無いんでしょ? まだ時間かかるみたいだから先に行って休んで良いよ」

萩風「先程仮眠は取りました。 大丈夫です」

瑞鳳「駄ー目。 働き詰めは毒、未来の私からそう学んでる筈だよ。 ここからは私の仕事だから」

萩風「分かりました… それではお先に」


206 ◆6G6UiAPa1Q2017/10/28(土) 03:40:20.44lr9xDQEb0 (2/2)

萩風「そうは言ったものの… あまり暇と言うのは好きじゃないわ…」

萩風(つくづく自分のワーカーホリック気味には呆れざるを得ないわね…)

神通「あ、萩風…」

萩風「姉さん?」

神通「少し話があります」

萩風「構いませんよ。ここは人も居ないし監視カメラもありませんから」

神通「そこまでする話では無いのですが… あまり聞かせたくは無い話ではありますね」

萩風「何となく内容はわかっています。 私達の『因果』の話でしょう」

神通「ええ。 私達の存在は不安定になった、それは浜風さんと飛龍さんが『事象』を乗り越えたから、ですね」

萩風「はい。 お母様の残した記録では今日この日に二人は奇襲を受けてEXAMに敗れた。 だけど浜風さんが『結末』を知っていたから、事象を偶発的にも逃れて…

そしてここで浜風さんが生き残った事は、重大なターニングポイントになる」

神通「彼女が生き残れば指揮をする者が残り、生存確率が段違いとなります。 だから残る二人の結末を覆せる可能性が高くなった」

萩風「そう言う事です。 さらに言えば今の状況は遺した記録とは違い過ぎています。 私達の介入、そして…」

神通「海風さんと霞さん、ですね」

萩風「未来予知に近い能力を持った者と『ニュータイプ』の可能性を秘めた者… ですが姉さん、事象改変に何度も失敗して何度も同じ時間を繰り返していた…

この二人が居たのに、歴史に変動を齎すことが出来なかった」

神通「それは…」

萩風「あの二人を今までの繰り返しの中で見かけた事は?」

神通「…」


萩風「ハッキリ言わせてもらいます。 二人は今までの『繰り返し』に存在しなかった、今回初めて紛れ込んだ因果なのでしょう」


神通「はい… そしてあの二人が居たからこそ、榛名さんにも因果が繋がり『今』へと至りました」

萩風「やっぱり… 今回はやはり異質なのでしょうね。 だからこそ未来の変動率が大きくなってきた…

同時に私達の未来、存在そのものがあやふやになりつつありますが。 姉さん、事象改変出来るチャンスはこれが最後と考えてください」

神通「分かっています。 恐らくこれが最大のチャンス、同じ二人に巡りあえる可能性はゼロに等しい… だからここで終わらせます」

萩風「未来を変える、私達はその為だけにここに居る… 姉さん、私達はいつ消滅するか分からない。 だから悔いの無い様にしてください」

神通「それは萩風もです。 朝雲さんにゾッコンなのでしょう?」

萩風「さ、さて… 何の事やら… と、ともかく! 姉さんも悔いの無い様全力を尽くしてください!」