846 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/23(水) 18:15:27.43geADgcs4o (7/8)

ぴんぽーん


がちゃっ


真央「はーい?」


茅「あ、手品師の人」


翼「あ、二人ともいた! チョコあげる!」


真央「おー! いいの!?」パクッ


茅「ラッキー。いただきまーす!」パクッ

茅「ん、んまっ!」


真央「……っ!!」

真央「かっ、っ!! ん、んんぅっ!!」ジタバタ


茅「ま、真央ちゃん!?」


翼「お、当たった当たった! 激辛ロシアンチョコレート!」


真央「ふん゛んん~~~!!」ダンダン


茅「あああ……! だ、出して出して! あたしの手に出していいから!」


真央「んべっ! ひ、からっ! からいっ!」


翼「いひひ! じゃーねー!」


茅「アイツ……! と、とにかく部屋戻ろう! 水飲んで水!」


真央「ッ!」コクコクッ


茅「はいっ、お水!」


真央「んくっ、んぐっ……ぷはっ!」

真央「……まりゃひりひりする……」


847 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/23(水) 18:16:16.23geADgcs4o (8/8)

茅「あ、甘いの食べたら治るかな……」


真央「? なにかあるの?」


茅「いや、ほんとはもっと後でかっこよく渡そうと思ってたんだけどさ……」ゴソゴソ

茅「その、チョコ、あたしも作ってきたから。これ食べて口直しして?」


真央「! うん! いただきます!」

真央「あ……」ピタッ


茅「?」


真央「茅ちゃんが食べさせてくれたらもっと効くかなー、なんて……」


茅「……ふふ、いいよ。あーんして」


真央「あー……」


茅「あむっ」パクッ

茅「んっ」チュッ


真央「んむっ!? ん、んぅ……」


茅「れろ、ちゅ……」


真央「んぁ、む、ちゅう……」


茅「……ぷはっ、どう? 甘かった?」


真央「……ん、甘かった。……もう一回して……?」


茅「っ」キューン

茅「お望みなら何度でも」パクッ


ちゅうっ


安価↓から2月のイベントを募集
誰かの行動を指定してもいいです(ただし渚、理緒、茅、真央、早苗、亜利砂の優先度は下がります)


848以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/05/23(水) 18:23:55.88K2ZxnizG0 (1/1)

師匠命令でミニスカサンタ(スパッツ無し)のコスでマジックショーの宣伝をさせられてる翼を見つけた白百合荘メンツ+亜利沙
恥ずかしがってる翼に対し真央は仕返しとばかりに写真を撮ったりするがその後マジックショーを観覧する


849以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/05/23(水) 20:40:43.43fyIcOOlCO (1/1)

雪が降った事でテンションMAXなレイラを発見した綾子と偶然居合わせた透
ふざけたレイラに雪玉をぶつけられて童心に帰り三つ巴の雪合戦が始まる


850以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/05/23(水) 21:39:26.52p/kzWHfA0 (1/1)

サラの風邪も無事全快したので当日でなくなってしまったけど改めてチョコを渡しまた自分の気持ちを伝えようとする奏、しかし奏が言おうとするのをやんわりと止め今度は自分から告白するサラ


851 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/24(木) 21:51:08.13uxG9M8nho (1/11)

>>848
>>849
>>850
を採用します


852 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/24(木) 21:51:47.89uxG9M8nho (2/11)

茅「あ」


真央「あー!」


翼「お、おねがいしまーす……っ! マジックショー、見てってくださーい……!」モジモジ

翼(す、スースーする……!)モジモジ


茅「どうする、真央ちゃん」


真央「んへへ……」スチャッ

真央「激辛チョコの恨みもあるけど……それを差し置いてもあの子も美少女だからねえ……」フヘヘ


カシャッ! カシャカシャ!


翼「!」ビクッ


真央「あ、こっちは気にせずどうぞー♪」


翼「んぐぐ……!!」モジモジ

翼「これからマジックショーやりまーす! 見てってくださーい!」


ーーーーー


早苗「マジックショー……」


亜利砂「見に行きますか?」


早苗「そうですね~、うちの住人の晴れ舞台だし、見に行ってみましょうか~」


ーーーーー


理央「渚、こ、これ……」


渚「マジックショー? あ、翼さんの……」


理央「い、一緒に見に行かない……?」


渚「っ」キュン

渚「理央さんの頼み事ならぜひっ、行きましょう!」


853 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/24(木) 21:52:15.67uxG9M8nho (3/11)

ーーーーー


菫「おーきーてー!」


霞「や~だ~……!」


菫「翼さんに来てって言われてるんだから、早くー……!」グイー


霞「あ~も~……。わかった、わかりましたよ~」シブシブ


菫「まったく……早く支度してよね」


ーーーーー


綾子「サラ、大丈夫か?」


サラ「お医者さん曰く『心労から来る発熱なので、少し寝てれば治る』と。お薬も貰いましたし、大丈夫です」


綾子「そうか……。私は翼のとこ行ってくるけど、何かあったら連絡入れてくれよ」


サラ「ふふ、それも大丈夫です。なんたって奏ちゃんがいてくれますからね」


奏「わ、私ですか?」


綾子「ああ、確かにそれは安心だな。奏ってホントしっかりしてるよな。いろいろと」


奏「あ、ありがとうございます……」テレテレ


綾子「じゃ、行ってくるな」


サラ「はい、行ってらっしゃいです」


854 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/24(木) 21:52:45.79uxG9M8nho (4/11)

ーーーーー


翼(師匠はどっかズレてるんだよな……もう2月も終わるのにサンタの服って……)

翼(とりあえずやるか……)モジッ


ーーーーー


翼「どうもー! 今日はボク、千場翼のマジックショーに来てくれてありがとうございまーす!」

翼「さてでは、あいさつ代わりにこんなものを……」ゴソゴソ

翼「……あれ、名刺がここに……あ、あったあった」ズルッ

翼「お、おおっ」ズルズルズル

翼「おおーーーー」ズルズルズルズルズルズル


観客「あはははっ、すごいすごーい!」ドッ


翼「いや失敬失敬。ではちょっと名刺をばら撒かせてもらおうかな」グイッ


ばっ!!


翼「はっ!」


ふわっ


観客「あれ、名刺は!?」

観客「なにこれ、雪?」

観客「溶けた!? すごーい!」


翼(なんだ、ミニスカでもやれるじゃないかボク!)


ーーーーー


真央「パンツ見えてるね、チラチラ」


茅「うん……恥ずかしくないのかな」


ーーーーー


翼「まだまだいきますよー!」ワーッ


ーーーーー


渚「気にしてなさそうですし、いいんじゃないでしょうか……」


理央「良くはないけど、どうもできないもんね……」


855 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/24(木) 21:53:15.55uxG9M8nho (5/11)

ーーーーー


翼「ありがとうございましたー!」


ぱちぱちぱちぱちぱち


翼「へへっ、大成功だったな♪」


ーーーーー


しんしん……


綾子「……雪?」


早苗「あら、少し寒いとは思ってましたけど~……」


亜利砂「一度帰りましょうか」


渚「……」ギュッ


理央「!」

理央「……」ギュウ


茅「外にいちゃ冷えるよ、帰ろう!」


真央「うん!」タタッ


ーーーーー


レイラ「うわはー! 雪ー!」


透「……きれい」


綾子「お、二人とも家の前でなにやってんだ」


レイラ「雪がすごいから外出てきたの! そしたらトオルもいた!」


透「……」ペコリ


綾子「んー……外じゃ寒いだろ、中入っ」ボスッ


レイラ「Yes! 命中!」


綾子「レーイラー!」ギュッギュッ


ひゅっ


透「んぶっ!?」


綾子「あ……」


856 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/24(木) 21:53:45.88uxG9M8nho (6/11)

透「……」ギュッギュッ


ひゅっ


レイラ「うおっ!?」

レイラ「トオル私のこと狙っ」ボスッ


綾子「油断大敵だぞレイラ! ははは!」


レイラ「ぬー!」ギュッギュッ


ひゅっ ひゅっ


透(……ちょっと楽しい)ワクワク


綾子「でりゃっ!」


レイラ「あまい!」


透「そこっ」


ひゅっ ひゅっ わーわー


ーーーーー


綾子の部屋ーー


綾子「あー……年甲斐もなくなにしてたんだ私たちは……」


レイラ「顔痛いよー」ジンジン


透「手が……」ジンジン


綾子「楽しかったけど、もうこりごりだな……」コポコポ


透「……同感」


レイラ「トオルー、手貸してー」ヒョイッ


ぴとっ


レイラ「うひゃー、私のほっぺよりトオルの手の方が冷たいー」


透「っ」ドキドキ


綾子「ほら、コーヒー淹れたぞ。二人とも飲め」


レイラ「わーい、いただきまーす」


透「……えへへ」ドキドキ


857 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/24(木) 21:54:45.50uxG9M8nho (7/11)

奏サイドーー


ぴぴぴっ ぴぴぴっ


奏「……36度7分。……良かった」


サラ「奏ちゃんの看病のおかげですっかり良くなりました!」ムンッ


奏「そうだ、あの、ほんとはバレンタインに渡そうと思ってたんですけど……」

奏「これ、チョコレートです。正真正銘、本命です」


サラ「あ、ありがとうございます」ドキッ


奏「サラさんっ、やっぱり私……」


サラ「……奏ちゃん、待ってください」


奏「は、はい?」


サラ「その続きは、ワタシに言わせてください」


奏「え……」


サラ「……すぅ」

サラ「……好きです。奏ちゃんのことが、大好きです」


奏「あ、え……!」


サラ「こんなにお返事が遅くなってごめんなさい」

サラ「ホントは、あの告白されたときにでもオーケーしたかったくらいです」


奏「……」


サラ「でも……」

サラ「ワタシ、もう少しでイギリスに帰ってしまうんです」


858 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/24(木) 21:55:20.08uxG9M8nho (8/11)

サラ「だから、別れることが分かっているなら最初からオーケーしないでおこうと……でも、ダメでした」

サラ「このまま帰ったら、絶対に後悔するなって思ったんです」

サラ「それくらい、好きなんです」


奏「っ!」ガバッ

奏「サラさん……っ」


サラ「ほんの2ヶ月もありませんけど……それでも、お付き合いしていただけますか?」


奏「はい、はい……っ」グスッ


サラ「あはは、なんか照れますね……」


奏「サラさん、好きです、好き……っ」


サラ「っ」キュウ…

サラ(どうしましょう……ワタシ、思ったよりも奏ちゃんのことが好きみたいです)

サラ(ドキドキして、すごい……っ)


自分の気持ちに素直になれば、なんてことはありませんでした。

  多分私はレイラのことが好きなんだろう。

奏ちゃんのことが好きで、とても暖かい気持ち。

  奏の恋愛は上手くいったのかな。今度は私が相談してみようか。

『二月のバレンタイン』




859 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/24(木) 21:56:30.99uxG9M8nho (9/11)

いよいよ最終月です。

現状誰とも付き合っていないのは
琴崎綾子
語部霞
甲斐菫
千場翼
(レイラ・リトルビーチ)
(遠州透)
(沖上要)
となっています。
()は白百合荘外の人間です。

それと最終的な部屋状況はこうなっています。

早真綾
苗央子翼
管876(2階)

5321(1階)
サ霞理渚
ラ&緒
 菫

誰がどうなるかはみなさんの安価次第です。
ぜひハッピーエンドに導いてあげましょう。


860 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/24(木) 21:57:01.06uxG9M8nho (10/11)

翼サイドーー


翼(年度末って少し暇だなー)

翼(催し物も少ないから、パフォーマーとしても呼ばれないし……)

翼(どこか遊びにでも出かけようかな……)


安価↓から3月のイベントを募集
誰かの行動を指定してもいいです(ただし渚、理緒、茅、真央、早苗、亜利砂、奏、サラの優先度は下がります)


861以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/05/24(木) 22:13:23.28whwt5WBfO (1/1)

遂にこのスレもラストか…

奏、今更ながらサラの「もう少しでイギリスに帰る」という言葉を反芻し、彼女ともっと一緒にいるためにどうにかできないか考える
最終的に「サラを引き留めるのではなく、自分が彼女についていけばいいのでは?」と考え、将来的にイギリスに留学することを検討し始める


862 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/24(木) 22:20:54.37uxG9M8nho (11/11)

そういえば、スレが終わり次第それぞれのカップルに最後にセックスでもさせようと思ってます
今の内からでも見てみたいシチュエーションとかあればレスしていってください


863以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/05/25(金) 00:47:12.15iSIxBxjL0 (1/2)

透が意を決してレイラに告白、それを目撃した綾子も勢いのまま告白し、どちらが選ばれるのかドギマギしていたがレイラは両方と付き合うと宣言
レイラの文化圏は一夫多妻とか一妻多夫なり同性カップルと愛人など普通に存在していた為「だれか一人を選ぶ」といえ価値観がわからなかった
「無駄に緊張して損した」と笑う綾子と透はその関係を承諾する


864以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/05/25(金) 00:48:58.43iSIxBxjL0 (2/2)

エロシュチュとしては
レイラの熟練テクになすすべなくイカされ続ける二人
二人同時手マンやキスなどで思考をドロドロに溶かされる


865以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/05/25(金) 01:59:34.40em+POSwZ0 (1/1)

翼の部屋を訪れた菫
どうやら受験に成功したら前々から想いを寄せていた翼に告白しようと考えていた
突然の告白に思わず承諾してしまう翼であるが、どうやら満更でもないようだ


866 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/25(金) 20:44:40.56YRvLuFJ4o (1/1)

3月は一度にストーリーを進めようと思います
ラストにダラダラと時間をかけてもレスを無駄に消費してしまいますし

よって今回の安価をストーリー上ラストとします
もう少し募集するので、みなさんガンガンレスしてください


867以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/05/25(金) 22:51:40.47DIKLulR9O (1/1)

イギリスに帰るサラのお別れ会が開かれる
奏、意を決して「いつか必ず迎えに行くから、少しの間待っていてほしい」とサラに伝える


868以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/05/25(金) 22:56:26.98qTWE2deF0 (1/1)

理緒&渚、茅&真央が『ダブルデート』と評して理緒の運転する車で桜の名所まで旅行に行き旅先で浴衣エッチ
その頃、白百合荘で亜利沙&早苗は窓から見える夜桜を肴に晩酌からのホロ酔いエッチ


869以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/05/25(金) 23:52:58.80O1/K8TmA0 (1/1)

霞に百合カップル面子が集められネタ集め協力のためみんなそれぞれどんな付き合い方をしてるのかとか相手を好きになったきっかけ等を話し合う、そこから渚・真央・奏等による自分の彼女が一番可愛い論争に発展


870 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/26(土) 19:35:50.556bfu+x8Qo (1/16)

>>861
>>863
>>865
>>867
>>869
を採用します


871 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/26(土) 19:36:31.796bfu+x8Qo (2/16)

菫サイドーー


某大学前ーー


ざっ……


菫「……」ドクン ドクン


じぃ……


菫「……っ、よしっ、よしっ!」


霞「お、その反応は~」


菫「うん、あった! 私の番号!」


霞「合格おめでと~!」ワー

霞「それじゃ、見たいものは見たし、さくっと帰ろうか~」


菫「ごめんね、霞ちゃん。車出してもらって……」


霞「いいのいいの~、こういうとこは大人に甘えなさいな~」


ばたんっ ぶろろろろ……


菫「……」ドキドキ


霞「さ、帰ったら翼っちに告白するのかな~」


菫「な!? なんで、それ、を……!」


霞「何年見てると思ってんの~。大人舐めちゃいけないよ~」


菫「……うん。合格したら告白しようって決めてたから……」


霞「おお、菫ちゃんが大人になってゆく~」


菫「もう、茶化さないで!」


霞「ごめんごめん~」


ぶろろろろ……


872 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/26(土) 19:37:00.426bfu+x8Qo (3/16)

ーーーーー


霞「さ、ついたよ。……頑張れ」


菫「……」コクッ


翼の部屋ーー


ぴんぽーん


翼「はいはーい」ガチャッ


菫「こんにちは、翼さん」


翼「およ、菫くん。どしたの? あ、上がって上がって」


菫「失礼しますね」


翼「珍しいね、菫くんがうちに来るなんて」


菫「ちょっと、言いたいことがありまして」


翼「ん、なになに?」


菫「大学、合格しました」


翼「おお! おめでとー!」パチパチ


菫「それで、合格したら言おうと思ってたことがあるんです」


翼「ふむ?」


菫「……好きです、翼さん」

菫「……それだけです」


翼「す……は、へっ!!?」カアアッ


菫「いつの間にか、惹かれてました。理由は……よく分からないんですけど」

菫「好き、です」


翼「あ……うん……///」


873 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/26(土) 19:37:27.746bfu+x8Qo (4/16)

翼「でもそんな、今更言われたって……」


菫「そうですよね、今更です。私は来月にはまた引っ越してしまいますから」

菫「でも、だからこそそれでいいんです」


翼「……?」


菫「翼さんを困らせることは分かってましたから。でも、気持ちも伝えたかった。だから、絶対に離れることが分かってから告白したんです」


翼「……そか。ホントにキミはしっかりしてる子だね」


菫「ただ……」


翼「ただ?」


菫「思い出として、最後に抱きしめてくれませんか?」


翼「……ん、いいよ」スクッ


ぎゅう……


菫「……ふふっ、幸せです」


翼「菫くん」


菫「?」


ちゅっ


菫「んっ、んぅ……!?」


翼「……へへ、これがボクの、菫くんにできる最後のドッキリだ」ニコッ


菫「……っ」ギュッ

菫(ありがとうございます……翼さん)

菫(ホントに……大好きです)

菫(……さよなら)


874 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/26(土) 19:38:00.016bfu+x8Qo (5/16)

綾子サイドーー


綾子(雪合戦をしてから、透も交えてよく三人で遊ぶようになった)

綾子(今は喫茶店で平和にお茶をしている)ズズ…


レイラ「……」モジ


綾子透「「どうした?」の?」


レイラ「二人とも私のこと見すぎ……」


綾子「あ……悪い」プイッ


レイラ「見られるのは好きだけど、見つめられ続けたらさすがに恥ずかしいなー、なんて」


透「ご、ごめん……」


綾子(……今のレイラ可愛かったな)


透「……あ、あのねっ!」


レイラ「お、おお? トオルが大声なんて珍しいね」


透「す、しゅ……き、だからっ、み、見ちゃう……」ボソボソ


綾子「!?」


レイラ「ん? ありがとー」


綾子「れ、レイラ!」


レイラ「今度はアヤコ?」


綾子「今お前、こ、告白されたんだぞ!?」


レイラ「え? あ、好きって……ええっ!?」

レイラ「お、おー、そっか。そっかそっか」テレッ


綾子「てか待て! 私もお前のこと……! す、好きだぞ!」


透「!!」


875 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/26(土) 19:38:27.976bfu+x8Qo (6/16)

レイラ「ふ、二人ともか……!」


綾子「っ」ドキドキ


透「……」ドクンドクン


レイラ「えっと……よろしくお願いします」ペコリ


綾子「……?」

綾子「……レイラ?」


レイラ「ん?」


綾子「今のはどっちに対して……?」


レイラ「どっちにって……どっちもだけど」


綾子「は、はあ!?」


レイラ「え、あ、そっか! 日本って一夫一妻か! てことは付き合うのも一対一……?」


透「え、ま、まさか……故郷は一夫多妻……とか?」


レイラ「一夫多妻っていうか、付き合うことに対して制限がないっていうか……二人が好きなら二人ともと付き合えばいいし、五人と結婚したければ結婚したらいい、みたいな?」


綾子「な、なんだよそれ……」ヘナヘナ


レイラ「えと、だから……二人ともと付き合えるなら付き合いたい。……どっちも好きだし」


透「私は……それでいいなら、いい……」

透「好きだって言ってくれるなら、嬉しいし……」


綾子「……私もそれでいいよ」

綾子「ま、現状私の方がレイラに好かれてるみたいだしな」フフン


透「そんなの関係ない……これからもっと仲良くなる……」


レイラ「あー、喧嘩しない喧嘩しない。ね?」


綾子透「「……レイラ(さん)がそう言うなら」」


876 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/26(土) 19:38:56.796bfu+x8Qo (7/16)

奏サイドーー


奏(本当に……本当にあっという間に三月の終わりが近づいてきました)

奏(それはつまり……サラさんとの別れが近づいているということ)

奏(もっと……もっと一緒にいたいよ……!)


ーーーーー


早苗「それでは、年度末パーティーを開催しま~す!」ワーッ


ぱちぱちぱちぱちぱち


早苗「まず、菫ちゃん。大学合格おめでとう」


霞「おめでと~」


渚「おめでとうございます」


菫「ありがとうございますっ」


早苗「そして、サラちゃん」


サラ「はい」


早苗「サラちゃんとは今月でお別れになっちゃいます」

早苗「でも、最後だからこそ、楽しんでね~!」


サラ「はいっ!」


早苗「では……かんぱーいっ!」


「「「かんぱーいっ!!!」」」


877 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/26(土) 19:39:30.056bfu+x8Qo (8/16)

ーーーーー


わいわい がやがや


亜利砂「んー……! おいひい……!」


霞「元気でやるんだよ~」


菫「大丈夫だよ」チラッ


翼「……」コクンッ


菫「それより、霞ちゃんの方が心配。ちゃんと片付けられるようになるの?」


霞「あ~、うん~」モグモグ


菫「ちょっと! 無視しない!」


真央「菫ぢゃ~ん゛……最後にコスプレについて語ろうね~……」


菫「あ、はい、ぜひ!」


ーーーーー


奏「……っ」

奏「サラさんっ!!!」スクッ


みんな「!!」ビクッ


しーん……


サラ「は、はい……?」


奏「私、いつかピアノで有名になります。絶対にです」


ーーサラさんは故郷に帰ってしまう


奏「そして、世界中をツアーで回れるくらいのピアニストになります」


ーーとても、とても遠いところに


奏「そしたら、そしたらっ、一番にイギリスに行きます……っ!」


ーー来月には、サラさんはもういない


奏「だからっ、待ってて……っ、待っててください……!!」グスッ


ーーそんなの嫌だ、けど。きっと


奏「いつか……迎えにいきますからっ! それまで、少しだけ待っててください……!!」ニコッ


ーーきっと、また会えるから


ぎゅっ


サラ「……待ってます。……ずっと」


878 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/26(土) 19:39:58.026bfu+x8Qo (9/16)

真央「……お、おお! かっこいいぞ奏ちゃん!」パチパチ


茅「奏ぇ……! そんなに立派なこと……!」ウルッ


亜利砂「ま、まさか目の前で自分の生徒の告白を見ることになるなんて……」ドキドキ


奏「え、あ……」カアアッ


サラ「ふふ、お部屋に行きましょうか」


奏「っ」コクコクッ


サラ「それじゃあ、失礼しますね」ニコッ


ばたんっ


渚「わ、わー……//// 情熱的でしたね……////」


理緒「うん、すごかった……」


早苗「ほらほら、みんなあんまり騒いじゃ奏ちゃんが可哀想よ~」


綾子「ん、それもそうだ。サラはいなくなっちゃったけど、菫のお祝いもちゃんとしないとね」


わいわい がやがや


879 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/26(土) 19:40:38.546bfu+x8Qo (10/16)

ーーーーー


サラの部屋ーー


奏「……もう荷物もほとんどないんですね」


サラ「はい。出発はもう数日後ですから」


奏「……あんな、みんなの前で、ごめんなさい。恥ずかしい思いをさせて……」


サラ「恥ずかしくなんてありませんでしたよ。むしろ嬉しさと幸せで胸がいっぱいです」

サラ「……ふふ」ニコッ


奏「う」ドキッ

奏(微笑んでるだけなのに……綺麗すぎる)


サラ「奏ちゃん、キス、しましょうか」


奏「へ……」


サラ「思い出と、証と。両方のために」


とんっ


奏「……っ」ギュッ


サラ「そんなに固く目をつぶらなくても……」クスッ


なでなで……


サラ「……んっ」


ちゅう……


奏「ん……!」

奏(あった、かい……柔らかくて、幸せで……)


サラ「……ぷは」

サラ「……どうでしたか?」


奏「……す、すごかった……です」ポヤン


サラ「この続きは、いつか奏ちゃんが大人になったらにとっておきましょう」


奏「続き……?」


サラ「ふふ、分からないなら分からなくて大丈夫ですよ」ナデナデ

サラ「それより、せっかくなのでハグもしましょう。そして、今日はお泊りです!」


ぎゅうっ!


奏「は、はいっ!」

奏(も、もう今日のことは一生忘れないようにしよう……!)


880 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/26(土) 19:41:10.876bfu+x8Qo (11/16)

霞サイドーー


霞「え~、諸君に集まってもらったのは他でもありません」


渚「……」


真央「……」


奏「……」


綾子「……」


早苗「……」


霞「実はみなさんが女性の方とお付き合いしているのは調べがついているのです~」

霞「そこで~……え~っと? そうそう、女性同士のお付き合いをテーマに本を書きたいので、お力をお貸しください~」

霞「ということでお呼びしました~」


早苗「え、っと……」


霞「好きになったきっかけとか~、相手が女性だからこその話とか~、そういうのを聞かせてもらえたらな~と」


渚「それは……」


真央「あのね、茅ちゃんはね、向こうから告白してきてくれたの! でもでも真央もその時には茅ちゃんのことが好きになっててね!」

真央「あーもー、何話そう! 何話したらいい!? 茅ちゃんの可愛いところとか話したらどこに惹かれたか分かるかな!?」


綾子「お、おい真央……」


霞「ぜひぜひお話しください~」メモメモ


881 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/26(土) 19:42:08.016bfu+x8Qo (12/16)

真央「なんといってもね! やっぱり年下だから時々困ることがあると年上に頼るの! まあそれは真央のことなんだけど、そのときの「迷惑じゃないかな……?」みたいな目線がもうね……!」


渚「ま、待ってください! 頼み事をするときの可愛さなら絶対に理緒さんの方が上です! 私より大人なのに眉尻を下げて肩もすくめて「なぎさ……」って……! あんなの可愛いに決まってるじゃないですか!」


早苗「大人なのに、っていうなら亜利砂さんが一番よ~? 褒めてあげると子犬みたいに目を輝かせて喜ぶの~。きっと亜利砂さんが本物の犬だったら尻尾も振ってるわ~」


綾子「いや、レイラを差し置いてそういう話はできないでしょ。元気印だけかと思ったら大事な舞台ではちっちゃくなって緊張したりさ、ギャップってやつ? そういうのズルいよね、レイラは」


奏「可愛さという話ならサラさんが一番に決まってますよ。ていうかみなさんよくあの美貌を前に普通でいられますね」


真央「サラちゃんは確かにすごい可愛いけど、真央的には茅ちゃんの方が上だなー」


奏「むっ……茅お姉ちゃんだって確かに可愛い系ですけど、サラさんには敵いません!」


早苗「大人の魅力っていうのをやっぱりみんなは分からないのよね~」フウ


綾子「色気とは無縁だからじゃない? やっぱレイラくらいアクティブだとみんなクラっとくるよ」


早苗「むむ~……!」


霞「おお~、みんな彼女さんが好きなんだね~」


渚「当然です!」
真央「当たり前でしょ!」
早苗「もちろんよ~!」
綾子「決まってるだろ!」
奏「無論ですっ!」


ぎゃいぎゃい!


白百合荘は季節を巡る。
そこにほんの少しの恋の風を乗せて。

『三月の白百合荘』




882 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/26(土) 19:43:27.086bfu+x8Qo (13/16)



 


883 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/26(土) 19:43:54.216bfu+x8Qo (14/16)

ーーーーー

ーーー




884 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/26(土) 19:44:42.986bfu+x8Qo (15/16)

「ここが白百合荘か……」

「5号室……ここが私の部屋か」ガチャッ

「よし、荷解きして……あ、隣の人にあいさつくらいしなきゃ」


がちゃっ


「5号室は一階の角部屋。つまり隣は3号室一つだけ……っと」


ピンポーン


霞「は~い……」ガチャッ


「はじめまして、私、隣に越してきた者です」ペコリ


霞「おお、お隣さんか~。ん~と、お名前は……」


「私の名前はーー」


白百合荘は季節を巡る。
何度でも、何度でも。


『四月からの日々』


「ーーみかん」


霞「……へ?」


「漢字は美しいに甘い、で美甘。両親曰く、長生きできるように、人生という物語が完結してしまわないように、なんて大仰な理由でつけられたみたいですけどね」


霞「そっか、美甘ちゃんか」


この物語は完結しない。


霞「じゃ、これから隣人としてよろしくね~」


白百合荘で過ごす日々は続いていく。
今までも、これからも。


885 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/26(土) 19:45:10.096bfu+x8Qo (16/16)

以上でこのスレの本編終了となります。
十ヶ月もの間のお付き合いありがとうございました。

残りのレスは>>862でも言ったようにエロシーンに充てようと思います。

奏とサラで書く場合は数年後の設定になると思われます。

見たいシチュエーションをどんどんお書きください。

あらためて、長々とお付き合いありがとうございました。


886以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/05/26(土) 20:38:54.56kbk3gpSZ0 (1/1)

乙です。良い百合でした。これから先もまたあれば楽しみ


887以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/05/26(土) 23:12:37.40+/rJiuRW0 (1/1)

乙乙、良い百合でした
菫の通う大学の文化祭でマジックショーをすることになった翼
終了後の控え室で菫との『一生忘れない思い出』を作る為に百合セックス(貝合わせ、手マンなど)
翼の器用な手さばきに散々イカされる菫


888以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/05/27(日) 07:48:43.42Q9yWzAXI0 (1/1)

サラと再会を果たす奏。外で食事を終わらせた後サラの家に行き「あの日の続きをしましょう」と奏がサラに言うが、サラは恥ずかしさもありはぐらかしてしまう。
そこで奏はサラがしたいと言うまでディープキスをする。
そしてサラが自分もずっとやりたかった我慢してたと言う姿に奏がキュンとしサラを押し倒し奏攻めで百合セックスをする

すみませんちょっと意味がわからない文章になってしまったかもしれないです....
主さん乙でした。このスレが建てられた時から追っていましたが、とうとう終わってしまうということで少し残念です。主さんの月終わりの所に書かれる文がとても好きでした。日常パートはもちろんエロ描写も濃厚で良い百合を書いて頂きありがとうございました。また書かれることがあれば是非読ませて頂きたいです。
長文失礼しました。


889 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/27(日) 21:29:51.974Ze3LvyIo (1/5)

>>864
投下します


890レイラと綾子と透の後日談 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/27(日) 21:30:21.704Ze3LvyIo (2/5)

「わ、私、抱いてもらってない……」

透の発言に私の部屋が凍りつく。

なぜ抱くだのという話になったかと言えば、それはレイラの身の上話にある。
透はレイラの故郷のことを聞いたことがなく、興味深々に話を聞いていた。
私はまたセックスしまくってたどうのという話を聞くのもあれだったので、コーヒーを淹れるふりをしてその場から離れていた。

しかし、レイラは悪びれもせず言い放ったのだ。

「アヤコとも何回かやったよ!」

と。

それがどう透に響いたのかは知らないが、どういうわけか冒頭の言葉へと繋がったのだ。

「確かに。彼女になったのに抱いてないね。する?」

「おいレイラ!」

すでにレイラは立ち上がり透のすぐそばまで近寄っていた。
というより肩に手をやり今にもキスせんという距離だ。

「どしたの、アヤコ。あ、アヤコもしたい?」

「はあ!? さ、三人でなんかするかよ!」

透もこくこくと頷いている。

「またそれ……。二人じゃないとしないって神経がよく分からないんだよなー。んっ」

「ひあっ……!」

こ、こいつ目の前でキスしやがった!
あ、すご、舌も……。透気持ち良さそう……。

「じゃなくて! ここ私の部屋だぞ!」

「何か問題が?」

「なんで私の部屋で私以外の奴らが、セッ……し、しようとしてるんだよ!」

「いいじゃない別に。んっ、ぢゅ……。どこでしてもさ」

ああ、ダメだ。レイラに貞操観念とかそういうものを教えるのは不可能だったんだ。
諦めて家から出ようとする。一時間も外で時間を潰せばさすがに終わってるだろう。

「ひ、ん……! ん、くぁ……!」

「あは、トオルの声かわいーんだ」

う。
後ろからぴちゃぴちゃというキスの音と同時に衣擦れの音も聞こえる。
私も胸、触ってもらったとき……。
レイラの手付きを思い出すと、下腹部に熱が籠もるのを感じてしまう。

「はぁ、そこ……だめ……っ」

あ、あ。ヤバい、下着濡れちゃう。
な、なんで。興奮してる? 私が?


891レイラと綾子と透の後日談 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/27(日) 21:30:48.364Ze3LvyIo (3/5)

くるりと後ろを振り向くと、そこにはすでに全裸の二人がいた。
透は赤い顔を蕩けさせ、よだれまでだらしなく垂らしている。

「……ふふっ」

ばちりとレイラと目が合うと、意味深に笑みを浮かべてくる。
多分もう私はレイラから逃れられないのだろう。

するするとまるで自動人形のように服を脱ぎ去っていきながら、私はなんの迷いもなくレイラたちに近づく。

「レイラ、私も……」

私の声に驚いた透が顔を跳ね上げるが、レイラのキスによって容赦なく口を塞がれる。
その状態のままちょいちょいと手招きをして、自分のそばに来いと命令してくる。
大人しく脇に腰を降ろすと、私の腰を優しく抱き寄せ、そのまま上まで手を上げていく。

「くっ、ふぁ……っ」

「んぢゅ、ん、んぅ……!」

ふにふにと優しい手付きではあるものの、私の体は正直に反応してしまう。
胸を軽く揺すられるようにされると、私のやや人より大きい胸はたゆんと弾む。

「この大きさは……ん、ほんと羨ましい……れろ、ぢゅ……」

透とのキスを継続しながら私にも手を伸ばし続けているレイラ。
レイラは余裕な顔で私達を責めているが、逆に私達二人はもう息も絶え絶えだった。

「ぷはっ、はっ、はっ……!」

やっと透が口を離してもらい、存分に酸素を吸い込む。
そのときレイラが私の背中をグイと押しーー。

「ーーはぶっ!?」

「んぁっ!?」

左胸が上手いこと透の口の中に吸い込まれていってしまった。

「ほらトオル、舐めてあげて?」

私を跳ね除けようとしたのか、透は腕が上がっていた。
しかしその腕がゆるゆると私を抱きしめ、より密着させようと力をこめてくる。

「ん、れろ、れる……ぢゅ」

「とお、る……やめ……ぇ! あぁんっ!」

「んへへ、こっひも舐めへあげう、ん、ぺろ、んー……」

透だけかと思いきや、もう片方にレイラが吸い付いてくる。
左右バラバラの刺激にぐんぐんと快感が高まってしまう。

「ひ、だ、め……! ふ、ぅーーーーーっ……!」

きゅうううっと、自分の胸の奥から快感が爆ぜるのをゆっくりと感じる。
腰がカクカクと跳ね、やがて数秒してからへたりと座り込んだ。


892レイラと綾子と透の後日談 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/27(日) 21:31:24.524Ze3LvyIo (4/5)

「ひっ、はっ、あっ……」

舌もうまく動かない。
よく分からない音を発しながらなんとか胸に酸素を取り入れる。

「トオル、えっちの才能あるかもね」

「そ、それはいらない……」

くたりと倒れ込んだ私を放置し、二人が行為を再開させる。
レイラがくにくにと透の胸を揉みながら首を舐めて……あ、イッた。
透はぎゅっと目をつぶり、びくびくと体に溢れる快感に耐えていた。

「うはは~、二人ともイキやすいんだねー」

呑気に声を上げるレイラは私の肩を掴むと、優しく抱き上げ壁に寄りかからせるように座らせた。
同じように透のことも隣に座らせる。
そして何もできないでいる私達の様子を見て、軽く足を広げさせソコを観察し始めた。

「わ、すご。アヤコ太ももまでベタベタじゃん。って透もすごい。床に糸引いてるよ」

くぱくぱと広げたりして遊んでいたが、不意にレイラが笑みを浮かべた。

「えいっ♪」

「「あぁっ!!?」」

透と嬌声のハーモニーを奏でてしまう。
見ると、片手ずつで私達へ指を挿入しているようだった。

「お゛っ、あ、あぁっ! は、あ゛っ!」

奥までゴリゴリと責められ、喘ぎ声とともによだれも飛び出してしまう。
視界の端に映る透も同じように指を咥え入れ、情けない声を出していた。
しかし透に気をやっている場合でもなかった。
レイラは中指と薬指を挿入しつつ、親指の腹でクリトリスをなで上げてくる。

「ひっ、ああぁぁ……!」

ぞわぞわと全身が再び快感に染まっていく。
足先までがピンと張り、いよいよ絶頂が近づいてくる。

「二人とも……イっちゃえ!」

ぢゅぷぢゅぷぢゅぷ!
レイラのその声とほぼ同時に、膣内を激しく擦られる。
そして、喉を反らせるようにして私達二人はほぼ同時に達した。

「く、ひっ……! ん、あああああああっ!」

「ん、んんんんっ! や、やぁあ……! あ、ぁぁぁあ……っ!!」

ぶじゃっ、と何かが噴き出す音と同時に下腹部の収縮を感じる。
飛びかけた意識ではあるが、それが私の潮吹きではあると理解できた。

「おお、トオルの方が遠くまで潮吹いたねー」

なんだそれ、と心の中でレイラにツッコミを入れながら私は気だるい快感に飲まれて、ゆっくりとまどろみに落ちていくのだった。


893 ◆ZOSRNJGVq.2018/05/27(日) 21:34:59.564Ze3LvyIo (5/5)

短いしエロくないし…
エロ書かなすぎて完全に力落ちてますね
明日以降も書き溜め完了し次第投下していきますが、エロくなるよう頑張って書こうと思います
シチュエーションもまだまだ募集中です

それと次スレも建てようと思ってるんですが、ここは番外編のみで更新頻度少なくなると思うので、もう次スレ建てても大丈夫ですかね
2スレ同時進行が迷惑なようならここをしっかり書ききってから建てようと思います


894以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/05/27(日) 21:58:58.634o6bXX5BO (1/1)

乙!

新スレは立ててもいいんじゃないかな?自分的には構わない、むしろ大歓迎ですよ!
(キャラメイクには絶対参加するぞ!)


895以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/05/27(日) 23:24:21.16UJS3gFV70 (1/1)


新スレ歓迎です、楽しみにしてます


896以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/05/28(月) 23:48:04.879pEo8x1A0 (1/1)

シチュリク
クリスマス以降弱点のおへそを責められると真央にエッチの主導権を握られてしまう茅、負けっぱなしは悔しいのでディープキスしつつ押し倒してまた真央がお漏らしイキするくらいに激しく責める。



897 ◆ZOSRNJGVq.2018/06/05(火) 20:29:56.41ErelBTlUo (1/9)

>>868
渚理緒の方は完成して、全員分書き終えてから投下しようと思ったのですが、それだとクリスマスの二の舞になりかねないので先に渚理緒だけ投下します


898桜の後日談 ◆ZOSRNJGVq.2018/06/05(火) 20:30:39.75ErelBTlUo (2/9)

トンネルを抜けるとそこはトンネルでした。
意味不明でしょうか?
しかしこの視界の先の先まで続く桜並木、トンネルを抜けども抜けどもトンネルに入っていくようです。

「おー!」

後部座の大岸さんと桃山さんが声を上げます。
そう、今日は私と理緒さん。そして大岸さんと桃山さん四人でのお出かけなのです。

「渚、大丈夫? 大分走ったけど酔ったりしてない?」

「大丈夫です。こう見えて私酔いには強いので」

桜並木、その下を車が走り抜けいよいよ終わりを迎えます。
桜の木は後方に置き去りにされ、私達はまだまだ進んでいきます。

「あー、さくらー……」

桃山さんが悲しげな声を上げますが心配ありません。
このルートも予定通りですし、私達の目的地にも桜はたくさん咲いているのです。

「真央ちゃん、もうちょっとで目的地つくからさ。ね?」

「うん……」

睦まじい二人のやり取りを聞きながら車はいよいよその公園へと到着しました。

さすがに桜の名所、人がたくさんいます。
車から降りて荷物を降ろし、その公園へと足を踏み入れていきます。
そして、足を進めるたびに視界がピンクに染まっていきます。
車の窓からも見ましたが、自分の足で桜に向かうというのも非常に乙なものです。

「渚」

「はい?」

ぐっと顔を近づけられ、あまりに不意な行動にドキリと心臓が高鳴ります。

「頭に桜が咲いてる」

ひょいと桜の花びらを持ち上げて理緒さんが離れます。
な、な。
私の顔は桜以上にピンクに染まっているでしょう。それくらい頬が熱くなっているのを感じます。

「もー、もー!」

「いたた、なになに?」

カッコよすぎる彼女さんは少しポコポコと痛めつけてあげないといけません!

「……真央ちゃん、何あのいちゃいちゃ空間」

「……周りが見えてないとああなるからね。真央達も気をつけないとね」


899桜の後日談 ◆ZOSRNJGVq.2018/06/05(火) 20:31:17.43ErelBTlUo (3/9)

となんだかんだしながら歩いている内にスペースを見つけたので、そこにシートを敷きます。
そしてせっせとお弁当を広げて。

「かんぱーい!」

私達は皆お酒は飲めないので、ジュースですが。
紙コップをぶつけて乾杯しました。

花より団子。
皆それぞれが持ち寄ったおかずをとっかえひっかえに食べていきます。
桃山さんの甘い卵焼き。
大岸さんのおにぎり。
理緒さんのからあげ。
どれも美味しいです。

しかし、楽しい時間が続かないのも現実。

「ね、ね、お姉ちゃん達俺らと飲まない?」

いかにも酔っ払った男子大学生と思われる人が五人ほど。
有無を言う前にシートに座り込んできます。
私は声も出せずに理緒さんの陰に隠れることしかできません。

「ちょいちょい、そこの子隠れてないで顔見してよー」

「……ちっ」

理緒さんが凄むとその人は大人しくしてくれました。
でもどうしよう、無理言ってここから出て行かせたら何されるか……。

「いやー、みんな可愛いなー! そんな君らと飲めて俺らは幸せもんだー!」

ガバッとそばにいた大岸さんの肩を抱き寄せる男性。

「離せ」

「……は?」

そこにすぐさま桃山さんが食って掛かります。

「離せっつってんだよ……」

「あー、君はなに? 中学生? 誰かの妹さんかい?」

「黙ってさっさと茅ちゃんから手ェ離せ!!」

小柄な女の子とは思えない腕力で大岸さんの肩から男性の腕を引き剥がします。
そしてそのままスマホを取り出して何やら操作をして……。


900桜の後日談 ◆ZOSRNJGVq.2018/06/05(火) 20:32:00.27ErelBTlUo (4/9)

「……もしもし、警察ですか? ええ、女の子の誘拐未遂がありまして。……来てもらえます? ああ良かった。場所はーー」

「ゆ、誘拐? 俺達そんなこと……」

「に、逃げるぞ! こんなめんどくさいとこさっさと離れるんだよ!」

大慌てで荷物を抱えてかけだす男性達。
それを横目で冷たく見ながら桃山さんはスマホを降ろします。

「……ってあれ? 通話画面じゃない……」

「いやー、さすがにね。肩抱かれただけで警察は動いてくれないよ」

電話をかける……フリ?
しかしその演技のおかげで私達は平穏を手にしました。

「真央ちゃん……!」

ガバッと。今度は大岸さんが桃山さんに抱きつきます。

「アイツらキモかった……。キモかった……!」

「……くっそ、茅ちゃんのことこんなに怖がらせて許せないな……!」

人目も憚らず抱き合う二人。
スリスリと肩を撫でたり、潤んだ瞳で見つめ合ったりしています。

「……なんか、甘い雰囲気って感じですね」

「……周りのことなんて目に入ってないって感じ……。私達は気をつけよう」


901桜の後日談 ◆ZOSRNJGVq.2018/06/05(火) 20:32:32.21ErelBTlUo (5/9)

夜になり、私達は近くの旅館へと向かいました。
そう、泊りがけでの旅行なのです。
部屋にたどり着き中を覗くと、そこにはすでにお布団が。夕食の時間は確かにすでに過ぎており、旅館的には夜に向けて準備中なのでしょう。

「ゆっかたゆっかたー♪」

「浴衣茅ちゃんもパシャリ」

部屋に入り早速浴衣に着替えると、大岸さんたちは撮影会をはじめてしまいました。
くるくると楽しそうに回る大岸さん、それを嬉しそうに撮る桃山さん。
本当に二人はいいコンビだと思います。

「渚、少し散歩しよっか」

理緒さんが耳打ちをしてきます。
くすぐったいけど、心地よい声が耳に響きます。

「はい」

「二人ともー、私達少し出かけてくるねー」

はーいと聞こえてるんだから聞こえてないんだか曖昧な返事をして、二人は撮影会を続けています。
それを横目に見ながら私達は部屋を出ました。

外に出ると昼間のうららかな空気は鳴りを潜め、夕暮れの静かな空気が漂っていました。
胸に空気を吸い込むと、肺が微かな温かさで滲みます。

あまり旅館から離れても帰るのが大変だと思い、旅館の周りを巡ることにしました。
裏手に小さな池と椅子を見つけた私達は一度そこに腰を降ろします。
鯉が何匹かたゆたっている池を見つめながら、理緒さんが問いかけてきます。

「渚、楽しい?」

「はい、すごく楽しいですよ」

「そっか、良かった」

ふわりと微笑む理緒さん。
それだけなのに心臓が高鳴ってしまいます。
胸が暖かくなって、この気持ちを理緒さんにも味わってほしくて。

「ん……」

唇をくっつけました。
突然のキスに驚いた理緒さんは少し硬直して、それからゆっくりと腕を回してきました。

「ん……ふ……」

「ちゅぷ……ちゅ……」

そっと顔を離すと、潤んだ瞳の理緒さんが見つめてきます。
浴衣姿と相まってその顔が色っぽくて……。

「は、ん……ちゅ」

「なぎさ……んぅ……」

こんな外ではダメだと分かっているのに、体が止まってくれません。
止めなきゃ、止めなきゃーー。


902桜の後日談 ◆ZOSRNJGVq.2018/06/05(火) 20:33:04.20ErelBTlUo (6/9)

がっと肩を掴まれ、理緒さんに押しのけられます。
どちらも上気した顔で、息も切れていました。
……ここまできて、やめちゃうんでしょうか……。

「……こっち」

池から離れ、ずんずんと進んで行く理緒さん。
やがてたどり着いたのは駐車場でした。
停めるの下手くそだからさ、とのことで駐車場の端の方、ほとんど車の停められていない所に理緒さんは車を停めていました。
そこに向かいながらどこからかキーを取り出すと、車の鍵を開けて車内で何やらやっています。
作業が終わったのかこちらにやってくると、手首を掴んで車の中に押し込められるように乗せられます。

「あ……」

シートが倒され、寝転がれるようになっていました。
確かにこれなら……。

「ここでなら、いい……?」

ドアを閉め、覆いかぶさってくる理緒さん。
私ももう我慢できそうにありません。
首に腕を回し、理緒さんの顔を降ろさせます。

「ん、ん……」

「ちゅ、は……ちゅう……」

ちゅぷちゅぷと理緒さんの唾液が流れ込み、それを飲み下していきます。
舌はとろける程熱く、互いに無我夢中で絡ませ合います。

帯を緩めるのももどかしそうに、理緒さんは肩から浴衣を外します。
肌着の下から手を滑り込ませ、下着も押し上げて胸を触ります。
決して大きいとは言えないサイズですが、ふにょんとした柔らかさで跳ね返してきます。

「ふ、ぁ……!」

乳首がゆっくりと固さを持ち、やがてピンと張り詰めました。
可愛らしいその乳首を摘むと、より高い声で反応してくれます。


903桜の後日談 ◆ZOSRNJGVq.2018/06/05(火) 20:33:33.48ErelBTlUo (7/9)

ぐりぐりと、太ももに擦り付けられる感覚。
一生懸命に理緒さんが腰を上下させています。
その下着越しにぬめった水気を感じ、理緒さんの快感を教えてくれました。
体を起こして、逆に理緒さんを押し倒します。
下着を降ろすと、糸が引いているのが見えました。
膝の辺りまで降ろし、そのまま下を触ります。

「ひっ……!」

びくんと一度体を震わせ、次に体を縮めるように背を丸め、理緒さんは快感に耐えていました。
指がぬるりと飲み込まれていき、とろとろの粘液が奥へ奥へと迎え入れてくれます。

「あっ、ぅっ……!」

「理緒さん、しー、ですよ?」

ちらりと外に目線をやり、さも誰かいる風を装います。(実際には誰もいないんですけどね)
しかし理緒さんには効果てきめん。
口に手をあて、ふーふーと息を漏らすばかりです。

「ほら、ぐちゅぐちゅしてあげます」

わざと音を立てるよう指を動かすと、膣内が大きく反応しました。
理緒さん自身も体をよじっていますが、膣内はそれの比ではなくうねっていました。

「っ! あっ! く、ぅう……!!」

より一際強く締め付ける動き。
これは……イキましたね。
しかしそこで止まらないのが今日の私です。
指を抜くフリをして、ゆっくりと腕を引いていきます。

「ひぁ……っ、は……っ」

ぜえぜえと息も絶え絶えの理緒さん。

「えいっ」

「うぅあぁっ!!?」

理緒さんが目を白黒させて体を跳ねさせます。
その膣内は私の指を再び奥深くまで咥え込んでいました。

「ふふ、口、塞いであげますね?」

「ひあぁっ!! あ、ぁあっ!! うぁ、んぶっ!? ん、んぅう!」


904桜の後日談 ◆ZOSRNJGVq.2018/06/05(火) 20:34:06.69ErelBTlUo (8/9)

キスをしながらも指の動きは止めません。
むしろ加速させていきます。

「ひぐっ、んんぅ! んぐ、ぢゅ、んぶぅ……!!」

わ、わ。すごい反応。
収縮を繰り返す膣内がその快楽の大きさを物語っています。
指が溶かされるかと思うような熱さで、ぎゅぷぎゅぷと締め付け続けます。

「ん、んぅう! んんんんっ! ふ、ん、んんんんううううううっ っ!!」

がくんと体を大きく震わせ、背中を浮かせて仰け反る理緒さん。
お腹が面白いほどに上下させ、盛大に達しています。

「ふ、ふー……! ふー……!」

目尻から涙を流しながら、ゆっくりと落ち着きを取り戻していきます。

「なんか、やば……。はぁ……今も腰、ひゅんひゅんって……」

ふるふると体を震わせつつなんとか体を起こした理緒さんは、芳香剤に手をかけ、それをジャバジャバと大きく振りました。

「窓もちょっと開けとこう……。明日帰るとき変な匂いしなきゃいいけど……」

理緒さんを責めることに必死になりすぎていて忘れていましたが、ここは理緒さんの車内でした。
明日帰るときには大岸さんも桃山さんも乗るんですよね……。
あの二人の顔を思いだし、部屋に戻るとき変な顔にならないようにと気を引き締めてから、私達は車から出たのでした。


905 ◆ZOSRNJGVq.2018/06/05(火) 20:41:02.38ErelBTlUo (9/9)

渚理緒はここまで
次の茅真央は>>896のシチュを混ぜて投下すると思います


906以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/06/05(火) 20:59:43.72ZYbzcv5m0 (1/1)

乙乙


907 ◆ZOSRNJGVq.2018/11/19(月) 05:44:51.39r178T1m2o (1/1)

お久しぶりです
久しぶりに来てみたら板開けるようになってました

半年近くぶりになりますが、また続きから書いていこうと思います


908以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2018/11/19(月) 11:28:17.268a4BmZNKO (1/1)

わぁい


909 ◆ZOSRNJGVq.2018/11/20(火) 06:28:48.33jDcWyLr9o (1/7)

「たくさん撮ったね」

「うん。画面全部茅ちゃんだよ」

撮影会を終え、真央ちゃんのスマホを覗きこむと、そこにはもののみごとにあたししか写っていなかった。
照れくさいが、その全部が消えない思い出だと思うと嬉しくもある。

「ね、あたしも真央ちゃんのこと撮りたいな」

「わ、私? 私なんか撮って楽しいかな……」

そう言いつつ立ち上がり、い、いぇーいとぎこちなくピースサイン。
撮り慣れてはいても、撮られ慣れてはいないようだ。
スマホを構え、まず一枚。
そのシャッター音にびくりと体を揺らす真央ちゃん。そんなに慣れてないのか。

「もうちょっと自然な感じでさ……」

「自然な感じ……?」

いぇーいと今度はダブルピース。不自然の上乗せだ。
少し歩いてみて、もっと笑って、どんどん注文していくと、徐々にではあるが真央ちゃんを上手く撮れるチャンスが増えてきた。
向こうも慣れてきたのか、ポーズなんて取っている。

「こんなのはどう? うふーん?」

変な語尾で両腕を頭の上で組み、ぎこちないセクシーポーズ。

「あははっ、いいよいいよー!」

笑いながらシャッターを切っていく。
真央ちゃんもにこにことしながら次のポーズに移る。


910 ◆ZOSRNJGVq.2018/11/20(火) 06:29:16.87jDcWyLr9o (2/7)

今度は前かがみになり、胸元を強調するようなポーズだ。
強調する胸も真央ちゃんにはないが、それでも不覚にも一瞬ドキリとさせられてしまった。

お次は浴衣の裾を持ち、すすすと上げていく。
膝まで上げたところでばさっと降ろしてしまった。

ーー“降ろしてしまった”?
もしかしてあたし、真央ちゃんのことをもっと見たがってた?

ふと真央ちゃんを見やると、今度は帯を緩めていた。
帯を外し、前は見せないよう手で抑えている。
シャッター音。
右手がずれ、太ももの間にちらりと白いものが見えた。
シャッター音。
左手がずれ、キャミソールがあらわになる。

「……お腹見せて、真央ちゃん」

その指示で、真央ちゃんはキャミソールの裾を持ち上げていく。
おへそが見えたあたりで止まり、顔は背けられている。

「もっと」

さらに手が上がり、スポーツブラの縁が見える。
シャッター音。
びくりと震えるが、なおも顔は明後日の方向に向いたままだ。

「真央ちゃん、そこに寝て」

すでに敷かれている布団に誘導し、はだけた浴衣のまま仰向けに寝てもらう。
いつの間にか張り詰めた乳首はピンと天井を向いていた。
それも余すことなく写真に収めていく。

「茅ちゃん、そろそろ終わろ? ね?」

真央ちゃんがここにきて抵抗の声を上げるが今更遅い。なにより最初にいやらしいポーズを取ったのは真央ちゃんなのだ。
あたしはそのお手伝いをしているだけ。

「手、どけて」

ショーツを隠すようにしていた手は、存外簡単に外された。
とうとう真央ちゃんは本当に「はだけた浴衣であたしを誘っているだけ」になってしまった。


911 ◆ZOSRNJGVq.2018/11/20(火) 06:29:47.20jDcWyLr9o (3/7)

ここまでやらせておいて何もしない訳にもいかないが、そこであたしはあることを思い出していた。
そう、おへそだ。

いつの日か真央ちゃんにおへそを責められて頭がぐちゃぐちゃになってしまった時があった。
それ以来、主導権を取ろうにも上手くいかなくなってしまったのだ。

となれば取るべき行動は一つ。
逆襲しかない。

スマホを片手に持ったまま、真央ちゃんの脇に手をつく。
顔を近づけ、真央ちゃんがぎゅっと目をつぶったところで一度だけ口づける。

「んっ……」

離してくっつけてまた離して。
時折わざと長くキスをして、呼吸を乱していく。

「ひぅ……! ん、んぅ……、ん、んんん……っ! ぷはっ! え、んむっ!? ん、くっ、んん……!!」

ここで一息つく。
眼前で真っ赤な顔をしてはふはふと息を切らしている真央ちゃん。
今度は向こうから首に腕を回してきて、それに応えるようにあたしがキスする形になる。

「ん、ん……」

あー、すごい。ほんと。
なんでこんなにキスしても飽きないんだろう。いや、飽きても困るけど。
キスの度にほわほわと胸が暖かくなる。

そんな幸せな感覚を噛み締めていると、いつの間にやらあたしも横になっていて、互いに寝転がりながらキスをしている状態だった。
溢れ出た唾液がぽたりと布団へ垂れていく。

「んひひ」

真央ちゃんが意地悪く笑うと、今度はあたしの太ももの上に跨ってきた。
右手はすでにあたしのおヘソの上に。

「ま、待って真央ちゃ……」

ずぷっ。

「んぃぃいっ!!」

く、くそう。気持ちいいけど! いいようにやられすぎ!


912 ◆ZOSRNJGVq.2018/11/20(火) 06:30:17.19jDcWyLr9o (4/7)

ニ撃目を打ち込もうとしてきた右手を捕まえて、それを口元まで持ってくる。

「んっ……くぷっ……ちゅ、ちゅぶ……」

人差し指と中指を舐める。
舌をくるくると回してみたり、奥深くまで咥え込んでみたり。
ちらと上目遣いに真央ちゃんを見てみると、気持ちいいのか目を細めて微笑んでいる。
そう、徐々にだ。徐々にこっちのペースに持っていくんだ。

真央ちゃんの手首をはむはむと甘噛みしながら、顕になっている太ももをさすっていく。
時折ぴくりと体を揺するところを見るに、真央ちゃんも昂ぶってきてくれているみたいだった。

腹筋に力を入れて体を起こすと、対面座位で抱き合う形になった。
柔らかい肌を体正面で受け止めながら、その体勢のままキスをする。
太ももに乗っかっている分ほんの少しだけ真央ちゃんの方が高い位置にいて、普段ならありえない上から降ってくるようなキスに興奮してしまう。

「ちゅ、ぢゅ……。んぶ、んぅ……」

深いキスを繰り返すうちに、再び真央ちゃんに余裕がなくなっていく。
つぱ、と口を離すと寂しそうな顔の真央ちゃん。
今度はもう一度押し倒して、覆いかぶさるようにキスをする。

「んぎゅ、ん、ふぅ、ふ……っ、あっ……! ちゅ、ぷあ……はう、ぅ……!」

倒れ込みながら脇によけられていた帯を手繰り寄せ、それをふんわりと真央ちゃんの両手首に絡みつけていく。
ぽやんとした顔を見るに、何をされるのか分かってはいないようだ。
キスを続けながら、準備もしていく。

「ん、ん、っく、ぁ……んむ、ちゅ、れろ……」

帯を二周ほどさせたところでぐいと引っ張り上げる。すると、簡単に真央ちゃんの腕は固定できてしまった。

「へ、なに……?」

未だぼーっとしている真央ちゃんを眼下に眺めつつ、固結びで帯を締める。これで真央ちゃんの腕は動かなくなった。

「今日はあたしがするから、真央ちゃんに抵抗されないために結んだの」

体重をかけて腕を抑え込んでみると、真央ちゃんはもう両手を使えなくなる。
片手だけでも十分に抑え込めるので、左手で抑えたまま、右手を下へと動かしていく。


913 ◆ZOSRNJGVq.2018/11/20(火) 06:30:46.41jDcWyLr9o (5/7)

ふにんふにんと胸をやわっこくつまんでみると、くぁ、とか、うぁ、みたいな潰れた吐息を漏らす。
その吐息すらも取り入れるように唇を重ね、真央ちゃんのすべてを奪っていく。

「かや、ひゃ……した、さわってよぉ……」

かくかくと腰を震わせながら懇願する真央ちゃん。
目尻に涙を溜めて訴える姿はあまりにも扇情的で、あたしはぞくぞくと興奮してしまう。

「触ってほしいの?」

「ん……さわって、ほしぃ……」

「自分からおねだりするんだ。ふふ」

押さえ込む力を強めて、耳元に口を寄せる。

「真央ちゃんの……へんたい」

びくんっ。

「っ、は、ぁ……! ちが、へんたいじゃ、ないもん……!」

嘘だ。よだれを垂らして笑っているくせに。

「ふー……っ」

「ふひゃっ!? みみ、やめてぇ……!」

身をよじって逃げようとするが、あたしが押さえているのでもちろん逃げられない。

「やめてほしくないんでしょ……? へんたいさん、なんだから……」

こしょこしょと、まるで内緒話をするように囁き続ける。
一語一句ごとに真央ちゃんは反応してくれて、やめ時が分からなくなってしまう。
でも、そうだな。やめてしまうのも面白いかもしれない。

「ちが、ちがぁ……! へんたいさんじゃ、ないもん……! ふぁ……っ!」

「ならやめよっか」

「ふぇ……」

ぱっと離れると、体の前面が一気にひやりと冷める。自分から離れておいて恥ずかしい話だが、あたしの体はきゅうきゅうと真央ちゃんの熱を求めていた。

「……ゃ」

真央ちゃんが太ももを擦り合わせながら、きゅっと控えめに手を取ってくる。

「……やめ、ないで……」

「っ!」


914 ◆ZOSRNJGVq.2018/11/20(火) 06:31:16.91jDcWyLr9o (6/7)

もうだめだ。あたしの理性のダムは決壊した。

「もう止まんないからね……」

左手で腰を抑え、真央ちゃんの奥へと指をめり込ませる。
お腹側の壁をぐりぐりと強く擦り上げると、おヘソの少し下のあたりが持ち上がっているのが分かった。

「や゛ぁ、つよ゛っ、い゛っ! やだぁ! こわ゛れ、るっ……!!」

膨らんだ下腹部を左手でトントンと上から刺激してみると、さらに獣のような喘ぎ声を上げてくれる。

「お゛っっ、かやちゃ、それ、それっだめっ! ひうぅあ゛っ! あ゛っ、ぐ、えぇう……!」

あまりに強すぎる快感に、真央ちゃんは泣きながら髪を振り乱すことしかできていない。
ひくんひくんと中が反応する。これは真央ちゃんのイく前兆だ。
手首が固定されたまま、なんとか腕で顔を隠そうとする。顔の下半分は露出され、蕩けきった口元からはよだれが絶え間なく漏れているのがよく見えるが、とにかく顔を隠したがっているらしい。

「真央ちゃん、だめだよ」

「や、やだぁ゛! かお、へんにな゛ってるっ、からぁ!」

固定されている部分を掴んで、頭上に持っていく。
完全に見つめあっている状態だ。

「このままイくときの顔見せて? ね?」

「や、やだぁ……! 恥ずかしい……!」

ぎゅぽぎゅぽと水音を響かせながら、視線は真央ちゃんの目から逸らさない。

「ひぃ、う、やだ、やだやだやだっ! ぁっ、あ、ぁぁう、うぅぅぅ~~~~~っっ!!」

強く指が締め上げられる。
イっている。
小柄なせいで元からキツキツの膣壁がさらにこれでもかと指を咥え込んで放してくれない。
見つめられたままの真央ちゃんは、あたしと目線を合わせたまま唇をわななかせて、それでもなぜか目はつぶらないでふるふると体を震わせる。

「っひ、は、ぁ……! うぁあうっ!?」

ぬぼ、と濡れきった指を引き抜く。
そうみせかけてもう一度奥まで指をねじ込む。
またきゅうううと強く締め付けてきて、愛液がぶぢゅりと変な音を立てて溢れてくる。


915 ◆ZOSRNJGVq.2018/11/20(火) 06:31:46.44jDcWyLr9o (7/7)

「やぁぁああ! も、だめ、えっ! イって……ふぁうっ! イくの、イく……!!」

目は白黒し続け、抑えている両腕もガクガクと痙攣している。
秘部はまるで壊れたようにあたしの指を締め続ける。

「ひっ、ひぃうっ! も、おしまっいっ、ね、おしま、いぃっ!?」

止まらない。
もっと。

「あ゛っ、う……! あ、ぁああああ! また、イ、ーーーーーーーーっっっ!!」

びくん! と真央ちゃんの腰が反り返る。
それと同時に指の隙間からぶしゅうと潮が吹き出した。
腰だけを突き上げたまま、二度、三度と腰を震わせる。
合わせてぷしゃ、ぴしゃっ、と潮も吹き出てくる。

たっぷり腰を突き上げてから、真央ちゃんはへたへたと力を抜いた。

「ひ、あ……。もぅ、もうむり……しんじゃう……」

あたしの指は未だ真央ちゃんに咥え込まれたままだ。
真央ちゃんが落ち着いたのを見計らってからゆっくりと指を引き抜いていく。

「ふ、ふぅ……! あっ、う……!」

ぴく、ぴくと指を引き抜くだけで反応してくれる。
ちゅぽんという音とともに指が抜け出し、引っ張られるように愛液の糸が伸びてくる。

結局、最後まで真央ちゃんと目を離すことはなかった。
顔を赤くし、涙をぽろぽろと零しながらも、あたしにイキ顔を晒してくれたのだ。

汗でベタついている前髪を整えてあげつつ、手首を固定していた帯を緩めてあげる。

「真央ちゃんってイクときあんなにかわいい顔してるんだね」

「う、うるさいうるさいっ! ほんとに恥ずかしかったんだからね!」

ぷうっとあざとく頬を膨らませているのに可愛く見えてしまうのは真央ちゃんのなせる技か、それともあたしの惚れた弱みなのか。
……ま、なんにせよ。

「早いとこ片付けよっか。二人ともいつ戻ってくるか分かんないし」

「二人とも……? あ、ああ……!」

ハテナを浮かべていた真央ちゃんはゆっくりと焦りの表情へと変わっていく。

「真央たち二人で来たんじゃなかった! 渚ちゃんたちもいるんだった!」

慌てに慌てて片付けをしながら、出先での行為をちょびっとだけ後悔する。
でもまあ、可愛い真央ちゃんも見れたし、普段の反撃もできたし、満足かな。

「? 茅ちゃんどうしたの?」

「さっきの真央ちゃんかわいかったなーって思って」

「またそれ……帰ったら覚えといてよね」

ジトっとした真央ちゃんの声音に少し背筋が寒くなる。
……これはもしかしたら、もっと手痛い反撃を食らう……かも。


916 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:38:10.49hRhH1hsSo (1/30)

お久しぶりです
>>868の早苗と亜利砂から投下していきます


917 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:38:38.69hRhH1hsSo (2/30)

理央さん達をお見送りしてしばらく後、とっぷりと日は暮れて、涼やかな夜風が部屋に入り込んできました。
開け放たれた窓からは雲間が切れた空が見上げられ、月や星が煌々と輝いています。
ぼうっと外を見ていると、後ろからことんことんと固いもの同士がぶつかる音が二つ。
振り返ると、小さなローテブルの上にお猪口が二つ置かれたところでした。

「ありがとうございます、早苗さん」

それとお手伝いできなくてすみませんと謝ると、彼女は笑って言う。

「いいんですよ、一緒に呑めるのが嬉しいんですから、準備くらいは勝手にさせてください」

なんて健気に。

せめて最初の一口は先に呑んでもらおうと、早苗さんの持っている徳利を受け取ろうと手を伸ばす。
それをやんわりと受け止められて、気づくと私の手にはお猪口が握らされていました。
ととっと軽い音がして、お猪口に燗酒が注ぎ込まれます。
注がれてしまった以上仕方なしに一口で煽ると、それだけで体がぽっと熱くなった気が。
でもきっとこれはお酒のせいだけじゃありません。
にっこりと微笑む目の前の彼女に見つめられるだけで、どきどきと心臓が跳ねてしまうのです。
ほうっと熱い息を吐いて窓の外を見つめると、ほんの少し熱が冷めたような気がしました。

「早苗さん、月が綺麗ですね」

ちょうど窓からまっすぐの位置に月が見えました。
暗闇の中でそこが一際輝いていて、まるでそこにスポットライトを置いて、私達の部屋まで光を届けているかのようです。

「……早苗さん?」

何も喋らない早苗さんが気になりそちらに顔を向けると同時に、早苗さんが私の胸元に顔を埋めてきました。
小さく「うぅ~……」と唸っていて、少し震えているようにも見えます。

「早苗さん……? 大丈夫ですか?」

背中をさすりながら声をかけます。

「ん……亜利砂さん……」

少し間を置いて、早苗さんがゆっくりと顔を上げました。
その瞳は潤んでおり、熱っぽく見えます。
まさか……。


918 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:39:07.02hRhH1hsSo (3/30)

「風邪……引いてます?」

「へ……?」

きっとそうです。
頬も赤いし、まさか無理してたんじゃ……。

おでこに手のひらを当ててみると、どうやら少し熱っぽい気がします。ぽやんとしているし、なんだか本格的に風邪な気がしてきました。
一緒に呑むのは魅力的ですが、それよりも何よりも早苗さんの体調を優先しなければ。

「お布団しいちゃいましょう。早苗さん、無理しちゃだめでーー」

「ち、違いますっ、熱なんかありませんよ~っ!」

ぽやんとしていた早苗さんがぱたぱたと腕を振って抗議してきました。
でもさすがにそれは聞けません。

「だめですよ早苗さん。熱があるのに動いたら」

さっさと布団を敷いていきます。
慣れたもので、ものの数十秒で布団はセット完了。あとは着替えてもらって、早く横になってもらいましょう。

「早苗さ、んむっ!? ん、ふあ、む……っ」

へ?
振り向いたら早苗さんが目の前にいて、急にキス、されて……?

「んく、ちゅぴ……」

舌がぬるっと入り込んできて、温かな液体を流してきます。唾液じゃない……。

(お酒だ……)

じんじんと頭が痺れてきます。
布団に押し倒されても、まだキスをやめてくれません。

「ぷはっ! はぁっ、はぁっ……んむ、くっ、んぅ……」

息継ぎの度に早苗さんはお酒を口に含みなおして、それをとぷとぷと私に注ぎ込んできます。
やがて酒瓶が空になり、そこでやっと早苗さんはキスを止めてくれました。

「熱なんか……ありませんっ」


919 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:39:34.47hRhH1hsSo (4/30)

一息にセーターを脱ぎ去ると、そのまま中に着ていたインナーまで放り投げてしまいます。
白い肌に深い青色のブラジャーだけを纏い、どっしりとのしかかってきました。

「顔が赤いのも、体が熱いのも、全部亜利砂さんのせいですっ。……責任、取ってください」

腕を掴まれて、そのまま早苗さんのブラジャーをずらすようにしながら左胸に押し当てられます。
柔らかく形を変える乳房にどぎまぎしていると、早苗さんも私の胸を服の上からなぞり始めました。

「なんで、そんなキュンときちゃうようなこと言っちゃうんですか、亜利砂さんは……」

赤い顔で零すように言ったその言葉を反芻します。
私、何を言いましたっけ……。

「あ……」

月が綺麗ですね。

なんて、そんなつもりはなかったのに、本当に無意識で言った気がします。
いや、愛してる愛してないで言えば間違いなく愛しているんですけど……。

「私も……私にも、月が綺麗に見えますっ」

でも、ゆっくりと顔が近づいてきて、それだけでもう自分の発言の意図なんてどうでもよくなってしまう。
甘い匂いが一瞬香ってーー。


920 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:40:04.10hRhH1hsSo (5/30)

ーーー

ゆったりとした快感に体を任せている。
二人とも裸で、しっとりと汗に濡れて、でもそれも不快ではなくて。

「ふあ、亜利砂、さん……」

彼女の首元に優しくキスをすると、体の下で大きな乳房が弾むのが分かりました。
張り詰めた乳首が私の肌をなぞり、それだけで感じてしまいます。

「さなえ、さん……んっ、すき、すきです……」

考えなんてまとまらなくて、思考がそのまま口から流れ出します。
ふにゃりと微笑んだ早苗さんは私をそっと抱きしめ、きゅっと力を込めてきました。

「わたしも……だいすきです、あいしてます……」

もうこれ以上なく好きなのに、まだ好きになってしまう。愛おしさでどうにかなってしまいそうなほどに。

腰をくねらせ、脚を早苗さんの間にねじこむと、潤んだ割れ目同士がピッタリと触れ合いました。
抱き合ったままに、腰の動きだけでそこをこすり合わせます。

「あ、は……っ……んっ……」

「はぁ……んう、ぁ……」

決して激しくはない、心地の良い気怠い営み。
腕の中に彼女を感じながら、彼女に抱きしめられているのを感じながら。

「早苗さん、わたし、もう……っ」

「わたしも、です……くぅ、ん……!」

じわじわと快感が膨らんで、それが頂点に達して、ゆっくり、ゆったりと。

「は、あぁ……!!」

「ん、んんぅ……っ!」

弱く、でも長い絶頂を感じて、体がふるふると震えます。
目の前の早苗さんが快感を堪えている顔が可愛らしくて、また胸がきゅうっと締め付けられる幸せな感覚。
そんな最愛の人の姿を瞳に焼き付けながら、わたしはゆっくりとまぶたを閉じました。


921 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:40:35.71hRhH1hsSo (6/30)

亜利砂「ん……」パチッ


早苗「あ、起きましたか?」


亜利砂「はい……」グシグシ


早苗「おはようございます、亜利砂さん。んっ」チュッ


亜利砂「っ!」


早苗「ふふっ、おはようのキスです。目は覚めましたか~?」


亜利砂「はいっ、とっても覚めました!」コクコク

亜利砂(なんでこの人はこんなに可愛いんですか……)

亜利砂「早苗さん!」


早苗「はい?」


亜利砂「好きですっ、大好きですっ!」

亜利砂(そんな言葉しか返せないけど)


早苗「……ありがとうございます。わたしも、大好きです」ニコッ


亜利砂(ずっとこうやって笑いあっていましょうね)


922 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:41:04.08hRhH1hsSo (7/30)

>>887
投下します


923 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:41:32.59hRhH1hsSo (8/30)

菫サイドーー


文化祭当日


菫「わあ……」

菫(圧巻です。どこを見ても人、人、人。これ全部がお客さん……)


友人「菫ー、ボーッとしてると危ないよー?」


菫「あ、ごめんごめん。どこから回ろっか?」


友人「食べ物系を端っこから!」


菫「了解」クスッ


ーーー


ガヤガヤ ガヤガヤ


友人「うちの文化祭ってステージパフォーマンス気合入ってるよねー」


菫「うん。ずっと席埋まってるし……」


友人「次はマジックショーやるみたい。見てみる?」


菫「マジック……ううん、私、マジシャンならすごい人知ってるから」


友人「マジック詳しいの? この千場……ちば……つばさ? さんはすごい人なのかな」


菫「……えっ?」


友人「チバツバサさん。分かる?」


菫「ぱ、パンフ見せて!」


友人「おおう」


924 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:42:00.58hRhH1hsSo (9/30)

菫「千場翼マジックショー……」


友人「タスクって読むの? 詳しいんだね」


菫「詳しいっていうか……ごめん、やっぱり見に行こう、これ」


友人「おーいいけど……すごい人知ってるんじゃなかったの?」


菫「この人」


友人「?」


菫「この人が私の知ってるすごい人だよっ!」


ーーーーー


翼「レディースエーンドジェントルメン……」

翼「ようこそ、千場翼のマジックショーへ!!」バッ


バササッ

ワアアアアッ


友人「おーハトだ。マジシャンっぽいねー」パチパチ

友人「……」チラッ


菫「……!」キラキラ


友人(菫のこんな顔初めて見たかも……)パチパチ


翼「やーどーもどーも! ……んえっ!?」


友人(あっ、こっち見た。こっちというより……菫に気づいたのかな)


翼「んんっ」ゴホンッ

翼「ん、んんっ?」ゴホンッ


ぽんっ


友人「うわっ、口から花出てきた」


翼「ごほん、ごほん、ごっほん!」


ぽんぽんぽーん!


友人「おおーすごーい」パチパチ

友人「すごいねー。ね、菫?」


菫「……」ジーッ


友人「聞く耳持たずか……あはは」


ーーーーー

ーーー




925 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:43:08.67hRhH1hsSo (10/30)

翼「以上でボクのマジックショーは終わりまーす!」


ワアアアアッ


友人「面白かったよーっ!」


翼「ありが……とーーー!」


ブワアッ!


友人「うわっ風が……!」

友人「……おさまった?」


菫「い、いない……」


友人「いない? あ、ホントだ。千場さん消えちゃった。最後まですごいねー」


観客「面白かったぞー!」パチパチパチパチ


友人「おお、大盛り上がりだ」


菫「ご、ごめん。私翼さんのところに……」


友人「ん、行ってきなさい。食べ歩きは私一人でやってるからさ」


菫「ほんとごめんねっ」タタッ


926 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:43:37.39hRhH1hsSo (11/30)

ーーー


控室ーー


翼「ふいー……」


コンコン


翼「はーい、どうぞー」


ガチャッ


菫「失礼……します」


翼「菫……くん。……久しぶりだね」


菫「はい。あの……翼さん」


翼「ん?」


菫「翼さんはなんで……ここに?」


翼「偶然だよ。ここの実行委員の人からぜひショーをしてくれって言われて……そしたら菫くんがいてびっくりしちゃった」


菫「そうですよね。私、大学名も教えずに越した覚えがありますから、ほんと、偶然……」


翼「菫くん、こっち来てくれる?」


菫「? はい……」


翼「へへっ」ギューッ


菫「た、翼さんっ!?」


翼「もう何ヶ月ぶりかな。君に告白されてから……だからハグも久しぶりだ」


菫「……」ドクン ドクン


翼「その後は……ボクからキスをして……」


菫「あっ……」


ちゅっ


翼「……菫くん、今付き合ってる人とか、いる?」


菫「い、いません……」


翼「じゃあ、ボクと……忘れられない思い出、作ろうか?」


菫「だめ、ダメです。翼さん、好きでもない人に迫るのよくないですっ」


927 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:44:05.04hRhH1hsSo (12/30)

翼「……なら、付き合おう」


菫「へ……」


翼「菫くん、ボクは確か告白のお返事をしてなかったよね」


菫「うそ、嘘です、だってそんな……私なんか……」


翼「好き……って言っていいのかはホントは分からない。けど、菫くんが告白してきてくれて嬉しかった」

翼「それからずっと考えてたんだ。女の子同士とか、付き合うってどういうことなのかとか、そういうことたくさん」

翼「でも、菫くんが想ってくれているなら、ボクはそれに応えたい。菫くんと一緒に答えを探したい」


菫「そんな、悩ませて、困らせて……ごめんなさーー」


ちゅっ


翼「ん……ボクの恋人の悪口はだめだよ。また言ったらその口塞いじゃう」


菫「……私は、ホント、だめだめで……んっ、んん……」


翼「ちゅ、ん……まだ言うの?」


菫「翼さんの恋人になる資格なんか……んっ」


翼「ぷは……そんなのいらない。ボクは菫くんが……」

翼「……好きなんだから」


928 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:44:31.93hRhH1hsSo (13/30)

じんじんと心が震えて、耐えていたハズなのに容易く想いが溢れて。
抱きしめられるのも、キスされるのも幸せだったのに、まだ多幸感が膨れ上がっていく。

「ちゅっ……ちゅう……」

唇同士をくっつけるだけの幼いキス。
ぷるぷるの唇が離れるたびに次のキスが欲しくなってしまう。
体が熱くなって、もっと翼さんが欲しくなる。

「菫くん……」

ゆっくりと机に寝かされる。
そして覆いかぶさるようにしてまたキスを落とされる。
大きな翼さんの胸が私の胸を押しつぶすように形を変えて。

「翼……さん」

もう、この人が好きだということしか考えられなくなっていく。

「口、開けて?」

「こう、れふか?」

ゆっくりと近づいてくる顔。突き出された舌を見ればなにをされるのかは分かる。
ちゅぷ、と水音を小さく響かせて翼さんの舌が口内へと侵入してきた。
舌を絡めとるようにくるくると動いてきて、動きはそれだけのはずなのに体が跳ねてしまう。

「ちゅぱ……感じてる? 菫くん」

「感じて……ます。気持ち……良すぎて……」

キスだけ。
それだけでここまでどろどろに溶かされてしまう。
これ以上されたらどうなってしまうか怖いのに、でももっともっと触ってほしいと思ってしまう。
そして私は素直に告げてしまうんだ。

「もっと……してください……っ」


929 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:44:58.88hRhH1hsSo (14/30)

すべてを脱ぎ去って、私たちは控室のソファーに横になっている。
触れている箇所が全部気持ちよくて、もはやそれだけで感じている気さえしてくる。

「菫くん、痛かったら言ってね……」

まだ溶かされる。
太ももをなぞる手がゆっくりと上がってくる。

「ひっ、う……!」

指がそこに触れて、体が大きく跳ねる。
擦られて、声が出てしまう。
さっきまで感じていた恐怖はなくなって、もっと気持ちよくなりたい思いだけが肥大化していく。
翼さんの指が入ってくる感覚。

「すご……どろどろだよ」

ゆっくりと押し入れられて、上側をなぞられる。
愛液を掻き出そうと鉤爪のように曲げられた指が抜かれた瞬間、ぬぽっという音とともに、翼さんの熱い溜息が漏れた。

「はあ……っ。菫くん……かわいすぎ……」

溶かされる。

「あっ、ふあ……! たすく、さん……!」

今度はもっと深くまで入り込んできて、指を前後される。
もう体の支配をすべて翼さんに投げ出して、私は快感に身を任せるだけだ。

「っ、く、んんんぅ……!!」

気持ちいいが耐えきれなくなって、全身が打ち震える。
信じられないような幸せが満ち溢れる。

「イ……った? 菫くん、ボクの指で……」

小さく頷く。
もういっぱいいっぱいなのに、翼さんがしたいならまだ受け入れたいとさえ思ってしまう。

「たすくさんも……いっしょに……」

一緒に、気持ちよくなりたい。
翼さんがツバを飲み込む音が聞こえた。
脚を交差させるようにして腰を近づけてくる。

「んっ」

ちゅっと下の唇同士が触れ合う。
決して激しくない動きで、ゆさゆさとそこを擦り合わせる。

「んっんっ……!」

ぬちゅぬちゅと粘ついた水音が空間を支配して、耳すらも犯されているかのよう。
こんなに全身どろどろに溶かされているのに、翼さんはまだ溶かしてくる。

「菫くん……っ、ん、ちゅう……!」

抱きしめて、キスをしてくる。
もう、この人に全身を溶かされて。
心まで、翼さんでいっぱいになって。

「もう、わたし……! ひぅ、く、ふぁうっ……!!」

「ボクも、ボクももう……あっ……!」

容易く絶頂に押し上げられて、でもまだ気持ちいいが止まらなくて。

「たすくさん、こわいっ、やだ、や、やぁぁああああっ!」

「ん、んううううっ!!」

大げさなほど体が跳ねて、視界が真っ白に染まる。
最後まで翼さんに抱きしめられたまま、私は果てた。


930 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:45:30.11hRhH1hsSo (15/30)

ーーーーー


翼「菫くんっ」


菫「は、はい?」


翼「ボクはまた白百合荘に帰るけど……近いうちにまた会いに来るからね」

翼「君の……恋人として」


菫「こいびと……えへへ」


翼「だから、今度はデートしよう。こっちの楽しい場所、美味しいもの、いろいろ教えてくれる?」


菫「はいっ。もちろんですっ!」


翼「……じゃあ、またね」


菫「はい、また」ニコッ


931 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:45:57.69hRhH1hsSo (16/30)

>>888
投下します


932 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:46:25.65hRhH1hsSo (17/30)

十年後ーー


空港ーー


???「……」


「わっ、今の人ちょー美人……」

「あれ、私知ってるかも……たしか……」

「ピアニストの……若宮奏」


奏(ドキドキする……変じゃないよね?)ソワソワ


茅「やっほー、奏」


奏「あ、茅さん」


茅「ほー……もうほんと大人の女って感じだねえ……」


奏「もう、やめてください茅さん。照れくさいですよ」


茅「いやでもほんとに美人さんになった……」


奏「それなら茅さんこそ……モデルの方に容姿を言われると引け目を感じてしまいますよ」


茅「いやーもうモデルもあんまやんなくなったけどね。最近は真央とのブランドの方が忙しくてさ」


奏「いいなあ……」


茅「奥さんがいるといいよー、なんでも捗るよー。……なーんて、奏も今から迎えに行くんだもんね」


奏「……はい」


茅「大丈夫、すごく素敵だよ。自信持って行っといで」


奏「はいっ」


933 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:46:54.72hRhH1hsSo (18/30)

ーーーーー


イギリスーー


奏(ここが……サラさんのお家……)


コンコンッ


サラ「Who……?」ガチャ


奏「久しぶり……です。サラさん」

奏「じゃない……。えと……Long time no see,do you remember me?」

奏(玄関を開けてきたのは、昔と変わらないプラチナブロンドの彼女。背も大人になった私より幾分高くて、む、胸もさらに大きくなっていた)


サラ「Ah...? Sorry.I don't know」


奏「I am Kanade. Kanade Wakamiya」


サラ「Kanade...? カナデ!?」

サラ「Oh! wa,wait and wait!」

サラ「すー……はー……」

サラ「奏ちゃん……なんですか? ほんとに?」

サラ(玄関を開けて立っていたのは、背中の中ほどまである長い黒髪のあまりに綺麗な大人の女性で。奏ちゃんの雰囲気がどことなくあって)


奏「はい。若宮奏です」


サラ「~~~っ!」ガバッ

サラ(本人と気づいた瞬間に、ワタシは彼女に抱きついていました)


ぎゅううう~~~っ!


奏「く、苦しいですよ……!」


サラ「迎えに……来てくれたんですか?」ギューッ


奏「はい、サラさんのために会いに来ちゃいました」


サラ「ほんとに……来てくれるなんて……」


奏「自分でもびっくりです、ほんとにずっと同じ人のことを好きでいられるなんて、ちょっと信じてませんでしたから」


サラ「ワタシだけかと……思ってました。ずっと奏ちゃんが好きで、誰に告白されても断って……こんなおばさんになってしまいましたが」アハハ

サラ「でも、心のどこかで奏ちゃんなら迎えに来てくれる、そんな気がしてたんです」


奏「ご期待に添えたなら何よりです。さ、行きましょう」


サラ「行くって……どこに?」


奏「大人のデートに、です」


934 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:47:21.57hRhH1hsSo (19/30)

ーーーーー


高級レストランーー


サラ「こ、ここすっごく高いお店ですよ……?」コショコショ


奏「大丈夫です。蓄えはたくさんあるんですよ」


サラ「はー……もうなんか……びっくりしっぱなしです。大人になりましたね、奏ちゃん」


奏「ん……その「奏ちゃん」っていうの、やめませんか? なんだか子供の頃を思い出してムズムズしてしまいます」


サラ「なら奏ちゃんも「サラさん」って呼ぶのやめてください。ワタシだけ呼び捨ては不公平です」


奏「……分かりました」

奏「……サラ」


サラ「!」ボンッ

サラ「ま、待って……!」


奏「いーえ、待ちません。次はサラの番です」


サラ「か、か、か、奏……!」


奏「ふふ、可愛い」ニコッ


サラ「あうあうあう……!」

サラ(こんな、こんなあ……! 奏……ちゃん、カッコよくて可愛いのに、綺麗で、もう、もう……!)


奏「そろそろ料理も運ばれてくるでしょうか。食べ終わったらサラのお家にお邪魔しても?」


サラ「は、はいっ! 構いませんっ!」


奏「よかった」フッ


サラ「ふああ……!」

サラ(微笑むだけでこんなに……)ドキドキ


ーーーーー

ーーー




935 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:47:57.64hRhH1hsSo (20/30)

サラ「ーーごちそうさまでした」


奏「……イギリスでもごちそうさまって通じるんですか?」


サラ「あっ。なんだかすごく日本のつもりで言ってしまいました。通じないですよ、もちろん」


奏「ふふ、ですよね」クスッ

奏「……ふう」

奏(緊張する……)


サラ「あ、奏ちゃ……奏は今日うちに泊まっていきますか?」


奏「はい、ご迷惑でなければ、ですが」


サラ「大歓迎ですよ」


奏「よかった」

奏(……よし!)

奏「サラっ」ガタッ


サラ「はい? あ、もう行きますか?」


奏「っ」ブンブン

奏「行く前にこれ……受け取ってください」スッ


サラ「箱……?」

カパッ

サラ「!! こ、これ……」


奏「はい、指輪……です。け、結婚……してください。幸せにします、絶対です」


サラ「……断るわけないじゃないですか……」

サラ「こちらこそ、よろしくお願いします」


奏「!! は、はいっ!」


ーーーーー

ーーー




936 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:48:24.92hRhH1hsSo (21/30)

レストランで食事を奢って、指輪を渡して、歩きながら昔の話をして……気づけばサラの家。
綺麗に整頓されていて、やっぱり素敵な人だなと再確認。
その当の本人は顔を赤くしてうつむいている。

「サラ」

名前を呼ぶだけでビクッと肩を跳ねさせて。

「あの日の続き……しましょう?」

形の良い頭を撫でる。
ふわふわの髪が指の間を抜けて、通り抜けた後は柔らかい感覚だけが手のひらに残る。

「奏、昔はなんにも知らない子だったのに……」

「む、そういうはぐらかしはいいですから」

耳を摘む。
くにくにと耳たぶで遊んで、指で耳の穴をなぞる。

「んく……ふっ……」

真っ赤になって。
家に連れ込んで私から逃げる気も、私を離す気もないくせに、まだためらっている。

「サラ」

またびくりと反応する。
今度はその肩を掴んで、容赦なく唇を奪った。
夢にまで見たサラとの口づけは気持ちよすぎて、ともすればそれだけで満足してしまいそうなくらい。
でもだめ。十年も待ったし待たせた。これ以上は待てない。一刻も早くサラに触れたい。

「サラ……れる、ちゅぷ」

舌で舌を舐めるようにする。
粘ついた唾液をすくって嚥下する。

「ふあ……っ」

そこで一旦停止。
私だけがっつくなんて恥ずかしい。
サラにもその気になってもらって、それから抱きしめ合いたい。


937 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:48:51.97hRhH1hsSo (22/30)

「ん、ふ……ぁむ、ぢゅ……」

くっついて、口内を堪能して、離れて。
それ以上へは進まない。

「奏、ちゃ……んんぅ!」

「れろ、ぢゅる……。「ちゃん」はいりません……んっ」

「ごめ……なひゃ……はむ、ん……!」

どろどろと溢れたよだれがサラの口の端から伝い、胸元まで滑り落ちていく。

「……ぷあ」

「はぅ、はっ……はぁ……はぁ……」

サラは腰砕けになりながらも、私に体を預けるようにしなだれかかってきて、倒れることはない。
力の抜けた彼女を持ち上げるのは簡単で、ひょいとお姫様だっこに移行できてしまう。

「寝室、どっちですか?」

おずおずと指が持ち上げられる。
もう寝室に入ってしまえば、本当の本当に私たちは一線を超えるだろう。
ドアレバーを押し下げて、一歩踏み出す。
それだけのことで、私たちの間の空気は確かに一変した。
そっとベッドの縁にサラを腰掛けさせ、そのまま顔を寄せる。

「かなで……ん、んぅ……」

「ちゅ、ん……」

舌がサラの歯の並びさえ覚えてしまうほど。

「ぢゅ、れろ……ちゅぱっ」

互いの唾液をすべて交換したと錯覚してしまうほど。

「ふぁ、あ……! あ、んむっ、ちゅ、ぢゅうう……ぷはっ、は、ま、待って……! んんぅ! ん、れろ、ちゅう……」

熱い口づけを交わし合う。
でも、延々とそうしていたい気持ちを抑えて、顔を離す。
もはや眼前のサラは私のことしか考えられないような、そんな私だけを見つめる熱い瞳をしていた。

「ワタシだって……我慢……してたんですよ……? ずっと、じゅーねん前から……」

するりと首元に腕が伸びてきて、首の後ろでホールドされる。
一々発する言葉が甘くて、動作が蠱惑的で、そのたびに胸が締め付けられるほどキュンとしてしまう。

「でも、そしたら……こんな素敵な人になってるなんて思ってなくて……尻込みして……」

「尻込みなんて……。サラ、私はあなたの奏です。あなたに触れられたいんです」

ーーだから、私にも触らせてください。


938 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:49:29.45hRhH1hsSo (23/30)

そっと押し倒す。
頭を撫でると、気持ち良さそうに目を細める。
その手を下ろして、首に指先を当てる。

「ひゃんっ」

くすぐったそうに身をよじるけど、逃げるような動きではない。

「いいですよね……」

そっと囁くと、こくんと頷きが返ってくる。
破裂しそうな程に高鳴る心臓を抑えて、服を脱がしにかかる。
ただの白いワイシャツにジーンズ。
限りなくシンプルな服装なのに、サラが着ているととても素敵なファッションに見える。
ぷち。
惚れた弱み……を抜きにしても、やはりサラはとびきりの美人だ。
ぷち。
火照って汗をかいている首筋、薄く肉が乗った鎖骨。
ぷち。
自分とは比べ物にならない、まるで芸術品の如き美しさを醸し出している。
ぷち。
最後の一つ。
ぷち。
全てのボタンを外し、するっと腕を抜き、インナー姿にさせる。
内に着ていたのは無地の白シャツで、うっすらとその奥の赤い下着の影が見える。

「……っ」

息を呑んだのはどちらだったのか。どっちもだったのかもしれない。
ぐいとシャツをまくりあげると、下着にひっかかった反動で大きく一度山が震えた。
そしてその山を覆っている赤い、真っ赤な、下着。
レースがカップの上部と下部を飾っている、よくあるおしゃれな下着だ。
でもこれは、よくあるサイズじゃない。
少なくとも私のものが倍になったとしても到底叶わない大きさだ。
背中に手を回してホックを外そうとする。三つもフックがある。
けっこうな力を込めて外すと、ぶるんと弾くように胸が下着を持ち上げた。


939 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:49:56.89hRhH1hsSo (24/30)

あまりに大きすぎて、下着でキツく締め付けている状態だったのかもしれない。
浮いたブラジャーをさらに上へとずりあげていく。
鎖骨の辺りまで持ち上げると同時に、下着から開放された胸が大きくバウンドした。
プリンのように揺れた山は完全に上向きの球状で留まった。
そこに指を這わせる。

「……っあ」

痛くはなさそうだ。
ただひたすらに声を押し殺している。
右手で下からすくうようにして、頂点をくりくりとこね回す。
大きな乳房に不釣り合いな、綺麗で小さな乳首。
次はそこに舌を伸ばした。

「あっ、ん……!」

ほんのり甘い。気がする。
ころころと転がすようにすると、それだけでたくさんの反応を見せてくれる。
手のひらで口を抑えて、声がもれないようにしたり。
熱く潤んだ瞳から、耐えきれない涙が一筋溢れたり。
左右に頭を振って、どうにかして快感を逃がそうとしたり。
その動き全てを上目遣いに観察する。
可愛い、けど、足りない。
もっと声を聞かせてほしい。

カリッ。

「ふあぁ!? あっ、だめ、かなでっ……!」

だめ。分かりました。
パッと顔を離す。手も止める。

「えっ……」

物欲しそうな顔。可愛くてたまらない。
私よりも四つも年が上のようには到底見えない。

「「だめ」なんですよね……?」

「奏、意地悪です……だめじゃない、ですから……」

指を絡めて、手のひら同士をくっつける。
なんだか本当に意地悪になってしまったのかもしれない。
もっと困らせたくてたまらなくなる。

「じゃあ、もうだめって言っても私が満足するまでやめませんからね?」

こくん。
その小さな頷きに、私はそっと手を離した。


940 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:50:23.33hRhH1hsSo (25/30)

離した手を、今度は下へと持っていく。
ベルトを外し、ジーンズも太ももがあらわになるまでずり下ろすと、ブラジャーと同じレース付きの真っ赤なランジェリーが目に飛び込んできた。
ごくりとツバを飲み込み、その中心に指を這わせる。

(……わ)

すでにしっとりと湿っているのが分かった。
そのまま指を上下に軽く揺する。
こしゅっ、こしゅっと絹を擦る音だけが部屋に響く。
サラが声をあげないので、下着の上からでは気持ちよくないのだろうかとサラの反応を見てみる。
……すごく声を我慢していた。
具体的には、シーツを手が白くなるほどに握って、口も開けまいと唇を噛むようにして、目もぎゅっと力強くつぶっていた。
またも意地悪心が湧き上がってくる。

「ひっ……!? あっ、くぅ……!」

わざと指に力を入れて、押し込むようにする。
下着の上からでも感じるようで、目を白黒させて反応してくれた。

「あっ、く、ん……! んぅ、んん……っ!」

押したり引いたりを繰り返す内に、いつの間にか粘ついた液体が指を濡らしていた。
指を離してみると、少しだけ糸が伸びたあとぷつんと途切れる。
指の腹で伸ばして遊んでいると、サラと目があった。
見せつけるようにして指の先の愛液を舐め取ってみる。
あわあわと顔を赤くして、照れて視線を外されてしまった。
見られていないのをいいことに、今度はさっと下着も下ろす。
綺麗に処理されたそこは彼女自身の出したいやらしい粘液でテカっている。
指をあてがい、少しずつ進めていく。

「あぁ……っ! かなで、ぎゅー、ぎゅーしてください……!」

ずくんと心に甘い快感が走る。
なんでこの人はこんなに可愛いのだろう。

「これで、大丈夫ですか……?」

お望みどおりに上から抱きしめる。
するとイヤイヤと首を振るので何事かと聞くと。

「……かなでも、脱いで」


941 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:50:50.26hRhH1hsSo (26/30)

恋人から上目遣いにお願いされて無理ですと言えるほど私は強くないようだった。
サラにも手伝ってもらって互いに裸になっていく。
サラの洋服はほとんど脱げているようなものだったのですぽんすぽんと脱がして。
私の服もサラの拙い手付きで脱がされていく。
私の下着姿は貧相そのもので、興奮なんてできるとは思っていなかった。
でもサラは私を脱がしているということに緊張したらしく、震える手でブラジャーとショーツを脱がされた。
ふよんと小さく震える私の胸を見て、でもすぐに顔を逸らされる。
恥ずかしいのはお互いさまだ。脱いだのに何も言われないのはそれはそれで傷つく。

「どう、ですか。私の裸は」

そっと両頬に手をあててこちらを向かせ、強制的に私を見せる。
視線が二度上下させたあと、サラは口を開いた。

「……すごくきれい……です。なんだかもうワタシ緊張で……」

ぷるぷると震える手を見せてくる。
正直私も似たようなものだ。ここまできてもまだ夢みたいで、勢いとカンだけでなんとかしている。
でもそれをサラには伝えない。緊張をサラに教えてしまえば、また子供扱いされるような気がするのだ。
だから。

「大丈夫です。私に任せてください。ね?」

そんなことを言ってキスをして、また押し倒すのだ。


942 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:51:19.88hRhH1hsSo (27/30)

裸で抱き合うと安心感が違うようで、ぎゅううと首に鼻筋を埋めるようにして抱きついてきた。
サラの肩しか今は見えないので、太ももに手を置いてからそろそろと上に持ち上げていく。
ベタついた太ももを抜けると、さっきまでと変わらない潤みを携えた秘所が指を受け入れた。

「あっ……かなで……!」

抱きしめられる腕に力が入るのが分かった。
ふうふうと漏れ出す熱い息が首をくすぐってきてこそばゆい。

「んぅ……!」

サラがびくんと体を強張らせる。
そのたびに私の体の下で大きな胸が形を変えて、私にも興奮を与えてくる。

「大丈夫です。力を抜いてください」

ちゅっと首に優しくキス。
力が段々と抜けるのを感じて、しばらくしてから指を進ませる。
サラの中は熱くて、指が溶けそうなほど。
そして。

「全部……入りましたよ」

指の付け根がぴったり入り口に触れて、それ以上進めないことを示していた。

「痛くはありませんか?」

「だい、じょうぶ……です」

こんな聞き方をしたら大丈夫と返すに決まってる。
大丈夫なはずないのに。
愛液とも違う、ぬるくてドロリとした液体。純潔の血。
それがつう、とシーツを汚している。
痛くない訳がない。

「サラ、少しこのままでいますから、深呼吸してーー」

「かなで」

ぴしゃりと言葉を止められる。
サラが顔を持ち上げて、目尻に涙を溜めた瞳と視線が交わり合う。


943 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:51:47.48hRhH1hsSo (28/30)

「かなでに気持ちよくしてもらえたら大丈夫、ですから」

痛いはずなのに、十年前と変わらない笑顔でそんな優しい言葉を。

「……じゃあ、動かしますよ」

そこまで言わせて行為をやめるほど、空気の読めない女じゃない。
でも、痛みがひどくならないようにできる限り優しく指を動かす。
顔をあげてくれたので、キスも混ぜつつ続けていく。

「うっ、く……!」

やはりまだ痛いのだろう。
苦しげに息を漏らし、痛みに耐えているのが見て取れる。
浅く、ゆっくりと動かさなければ。

「あっ、は……ぁ……!」

くちゅ、ぷちゅ、と愛液の溢れる音を聞きながら、サラの中をほぐしていく。

「気持ちいい、ですか……?」

「は、っい……」

少しずつ気持ちよくなってくれてるのだろうか。
声に甘さが含まれてきて、それを聞いて少し指を奥まで入れていく。
さらに高い声で反応してくれて、動かす指に力が入る。

「あっあっ、かな、っで、んう、ふあっ……あぁ……!」

がくがくと腰が震えてるのが分かる。
イってくれるかな。イってほしいな。
でも、指を突き入れたり、力任せにしたりはしない。
優しく、でも気持ちよくイってほしい。

「サラ、イケそうですか?」

「聞かっ、ないで……んっ……!」

きゅうきゅうとサラが指を締め付けてくる。
水音が大きくなって、サラから溢れたものが手のひらを濡らしていく。

「ふっ、くっ、っあ、あ、んっ! かな、かなで……! きます、きちゃいます……!」

ぶるぶると震える体を精一杯しがみつかせながら、快感に耐えている。
汗ばんだ顔に涙混じりの声、揺すられる乳房の感触。

「……っ、サラ……!」

もうこれ以上は私が耐えきれなかった。


944 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 19:52:14.96hRhH1hsSo (29/30)

親指の腹で、クリトリスを潰すようにこねる。
その瞬間サラの中が大きくうねり、がくんがくんと腰が跳ねた。

「いぅうっ!? う、ふぁああああっ!! や、かな、かなれ、やあああ!」

ぎちぎちと指が千切れそうなほどに締め付けられる。
震えは止まらず、肩口に顔を埋め、息を吐き出すことしかできていない。

「ふう、ふうう……! とまんにゃ、ふやぁああ……!!」

びくびくと脚が痙攣している。
浅くなった呼吸に合わせて胸が小さく上下して、固くなった乳首同士が擦れあった。

「はあ……はあ……っ、かなで……」

快感の波が去るまで抱き合って、そのままこてんと優しく隣に倒される。
目線が絡み合って、どちらからともなくくすくすと笑いがこみ上げてきた。

「サラ、気持ちよかったですか?」

「はい、すっごく……。こんなにすごいの初めてで……ちょっと怖かったです」

「気持ちよくできてよかったです」

汗で張り付いた前髪を整えてあげて、そのまま頭を撫でる。
十年前は全くの逆で、甘やかされるばかりだった。
今こうしてサラを甘やかしてあげられることに、胸の内が少しばかりくすぐったい気持ちになる。

「奏、シャワー浴びましょうか」

「はい」

ぎゅっと手を握って、二人で浴室に向かう。
ベタついた体とは真逆の、さっぱりした気持ち。
サラへの愛しさが心の中に爽やかな風を吹かせて、これからを祝福しているかのようだった。


945 ◆ZOSRNJGVq.2019/03/10(日) 20:00:22.42hRhH1hsSo (30/30)

お待たせして本当に申し訳ありませんでした!

これでこのスレは本当に終わりになります
もしまだ読んでくれている方がいましたら、その方達には感謝しかありません

またもう一つ謝罪になりますが、もう一つ書かせてもらっているスレ
【安価】勇者(♀)「百合で冒険しろって?」【百合】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1527513144/
の方は更新停止を宣言させていただきます
一つのスレに時間がかかりすぎたこと、キャラ設定が複雑になりすぎていたこと等々理由はありますが、これ以上はこのスレを続ける気力が沸かないというのが一番大きいです
代わりにではありませんが、別のスレを建てるつもりです
百合スレになるので、もしスレを建てた際にはよろしくお願いいたします

本当の本当にお待たせして申し訳ありませんでした!!


946以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2019/03/10(日) 20:32:33.244zkZW0EXo (1/1)

了解です
新スレ楽しみに待ってます


947以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします2019/03/13(水) 01:15:58.98ny8RjKQw0 (1/1)

お疲れさまでした.....一人だけめっちゃ要望出してすみませんでした....最高でした
新スレ楽しみにしてます