…


…


…


…


……


………


……ｻﾞｻﾞｰ……


パトリ(ティエラ)〈…えー、今回のオブリは酔いどれオブリと言いまして…


天音「早い早い早い」


天音「色々と端折り過ぎよ」


天音「あと少しは心配しなさいよ」


ティエラ〈もう２ヶ月ぶり５回目の別チャンネル転送なんですから前振りとか要らなくないですか？


天音「誰目線なのよ」


天音「っていうか、あたしが襲撃された回数を甲子園の出場回数みたいに言うんじゃないわよ」


ティエラ〈はぁ…わかりましたから、もう本題に入ってもいいですか？


天音「なんであたしが駄々こねてるみたいになってるのよ！」


ティエラ〈だって余計な事を言うと怒られるじゃないですか…

天音「余計な事を言ってる自覚があった事に驚きよ」


ティエラ〈とりあえず私も忙しいので本題に入りますよ？


天音「最初の頃と比べると随分扱いがぞんざいになったものね！」


天音「…そもそも、あんた別に忙しくないでしょ！」


ティエラ〈私だって色々と忙しいんですよ！


ティエラ〈提出が遅れてる決算書を作ったり！


ティエラ〈皆さんに似合いそうな衣装のメモカを探したり！


ティエラ〈…あと始末書書いたり
！


天音「2/3は自業自得じゃない！」


天音「残りの1/3も割とどうでもいい事だし！」


ティエラ〈そういう事なんでサクサク本題に行きますからねっ！？


天音「何ちょっとキレてるのよ！」

ティエラ〈えー、今回襲撃してきたオブリは“酔いどれオブリ”と呼ばれるものみたいでして…


ティエラ〈特徴としましては、オブリ自身が常に酔っ払っている事…


ティエラ〈そして、付近の次元に無差別に酔気を放つとの事らしいです


天音「酔気？…って何よ？」


ティエラ〈酔っ払った時のような精神状況にする空気とでも言いますか…


ティエラ〈まぁ、ざっくり言いますと、場酔いする環境を広範囲に作り出す事が出来るという事らしいです


天音「要するに…アルコールの類いを取ってなくても酔っ払ったようになるってワケね」


ティエラ〈ええ、しかもかなりアルコールが回ったような状態になってしまうそうです

ティエラ〈度合いとしては“へべれけ”並みだそうです


天音「東京ドーム○個分並みに分かりづらい指標ね」


ティエラ〈かなり酔いが回っていて酔い潰れるギリギリ一歩手前の一番テンションが高い時のさまですね


天音「絡まれたら一番厄介なタイプの酔っ払いじゃない！」


天音「一刻も早くそっちに戻りたいんだけどどうしたらいいわけ？」


ティエラ〈えー、元のチャンネルに戻るには…あっ、酔いどれオブリが立ち去るのを待つしかないそうですねー


天音「えっ！？」


ティエラ〈スピカの戦闘記録によると、酔っぱらってたらいつの間にか戻っていた、との事ですし…


ティエラ〈まぁ、そのうち帰れるでしょう

天音「そのうちって！」


天音「今回、いつにも増して適当じゃないかしら！？」


ティエラ〈えー、ちなみに酔いどれオブリは常に指先が震えている為、パソコン・スマホ等の機械は使用出来ないとの事です


天音「ただのアル中じゃない！」


ティエラ〈なので…今回、杏橋さんが襲撃されたのはSNSとは関係なさそうですねー


ティエラ〈そもそもオブリ間のSNSで杏橋さんの話題はだいぶ下火になってますし


天音「オブリの分際であたしに飽きたとか凄いムカつくんだけど！」


ティエラ〈…という事ですので、今回は酔った勢いで襲撃してしまったのでしょう


ティエラ〈さながら飲酒運転ならぬ飲酒襲撃ですね


天音「すこぶる迷惑！」

ティエラ〈では、そういう事ですのでこれにて失敬…　─ﾌﾟﾂｯ─


天音「ノエルか！」


天音「…あっ！マジで切ったわね！あのへっぽこ教師！」


天音「戻ったら覚えてなさいよ…！」


天音「はぁ…まったく…」ﾊｧ


天音「…さて」


天音(今あたしが居るのは…チームハウスのあたしの個室みたいね)


天音(今回は、何かを達成しないと戻れないってわけじゃないみたいだし、このままここで時間を潰してもいいけど…)


天音(…それはそれでオブリにビビってるみたいでシャクね)


天音(…よし)


天音「…まぁ、折角だし？夜木沼伊緒が無様に酔っぱらってる姿でも拝んでやってもいい的な？」ｽｸｯ

天音「あわよくばその姿をパトリで撮影して…」ﾄﾞｱｶﾞﾁｬ


ムワァ…


天音「…って酒臭っ！？」ｳﾌﾟｯ…


天音(とっさに制服の袖で口を塞いだから助かったけど…)


天音(これは場酔いするわけだわ！)


ｳｰﾝ…


天音「ん…階下から呻き声が…？」


ｵｴｴｴ…


天音「っていうか誰か吐いてるわね」


ｱｯﾊﾊﾊ!!


天音「めっちゃ笑ってるヤツ居るし」


ﾋﾟﾛﾋﾟﾛﾋﾟﾛ…


天音「ピロピロピロ…？」


天音「えっ？何やってんのよ…？」


天音「怖っ…」


天音(とはいえ、ここでじっとしててもしょうがないし、とりあえず下に下りるとしましょう)

［プディング・チームハウス1F］


天音「…」


遥「うーん…」ｸﾞｯﾀﾘ…


真乃「あっはははは！」ｹﾗｹﾗ


いつみ「…うっぷ」ｵｴｯ


紗々「ピロピロピロピロ…」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ…


天音(絡まれると厄介だし、こっそり外に出ましょう)ｿﾛｰﾘ


真乃「あーっははははっ！げふっ！ごふっ！はぁー…あっ！あーまーねーぇー！」


天音「げっ…」


真乃「ねぇ見てこれ！栗本さんがじっとしてるの！面白くない！？」


天音「どこで笑ってんのよ」


真乃「ワロス」ｹﾗｹﾗ


天音「ワロスって！」


天音「普段の面影無いじゃない！」


いつみ「…おぉ…リーダーじゃん…」ｹﾞｯｿﾘ


天音「顔色悪っ」


いつみ「今朝から何度も吐いてるからなー…」

いつみ「今も昨日食べたお好み焼きがもんじゃに…」


天音「ストッープ！」


天音「そういう生々しい表現やめて！」


天音「あともんじゃ業界に謝りなさい！」


いつみ「…えー…？」


いつみ「あー…もんじゃ業界の皆様…ヤバい…またもんじゃが…」ｳｯﾌﾟ


いつみ「…すまん…ちょっともんじゃ出してくるわ…」ﾌﾗﾌﾗ


遥「あっ…あたしも連れもんじゃ行ってくるよー…」ﾌﾗﾌﾗ


天音「連れもんじゃって何よ！」


真乃「…うっ…貰いもんじゃしたみたいだから私も一緒に…」ﾌﾗﾌﾗ


天音「もんじゃもんじゃうるさいわね！」


紗々「ピロピロピロピロ…」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ


天音「…」


天音「この紗々と二人きりにしないで！？」

紗々「ピロピロピロピロ…」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ


天音「ねぇ！？虚ろな目で窓の外を見ながら何ブツブツ言ってんの！？」


天音「何！？なんか呼んでるの！？」


天音「凄い怖いんだけど！」


紗々「ピロピロピロピロ…」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ


天音「どういう酔い方なのよ！」


天音「…ちょっと外行ってくるからあいつらにもそう言っといてね！？」


紗々「承知ですピロ～」


天音「普通に喋れるじゃない！」


天音「…いや普通じゃないけども！」


天音「じゃあ行くから！」


紗々「いってらっしゃいませピロ～」


天音「…行ってきます！」ﾄﾞｱｶﾞﾁｬ　ﾊﾞﾀﾝ!


紗々「いつも悪態つくわりには素直ですよねピロ～」

［エテルノ・チームハウス外］


天音(外も酒臭いわねぇ…)ｳｯﾌﾟ


天音(さて、とりあえずアルタイル・トルテのチームハウスに行きましょうか)


ｳﾜｰﾝ!


天音(…ん？)


天音「うわぁ…」


リョウコ「わだじ普通じゃな”い”も”ーん”！」ｳﾜｰﾝ!


アコ「大丈夫…リョウコっちは普通じゃないのだ…！」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ


イミナ「可愛い物好きの何が悪いんだよぉー！」ｳﾜｰﾝ！


ハヅキ「よしよし、意外と可愛い物好きとか言われて辛かったねぇ…！」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ


天音(ココナッツ・ベガの連中が噴水の前でくだ巻いてる…)


天音(絡まれても厄介だし…ここは遠くから様子を見るとしましょうか)

リョウコ「おっぱいおっきいのにぃ！お父さん刑事なのにぃ！」ｳﾜｰﾝ！


アコ「大丈夫…！他の人のキャラが濃すぎるだけなのだ…！」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ


天音(あんたが言うか)


リョウコ「私可愛いのにぃ！」ｳﾜｰﾝ！


アコ「十分可愛い…可愛いのだ…！」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ


天音(あいつ、ちょっと調子にのってきてない？)


リョウコ「私もキャラソン欲しいよぉ！」ｳﾜｰﾝ！


アコ「うっ…それはアコっちも欲しいのだぁ！」ｳﾜｰﾝ！


天音(あたしだってキャラソン欲しいわよ！)

待ってた
やっぱり主は天音がメインの話が作りやすそうだの

イミナ「なぁ…！聞いてくれよハヅキぃ…！」ｸﾞｽｯ


ハヅキ「どうしたんだい…？」


イミナ「この前、クッキー作りしようと思って麺棒買いに行ったんだけどよぉ…！」


イミナ「レジで店員によぉ…！」


イミナ「すぐにお使いになりますか？…って言われたんだよぉ！」


イミナ「“こいつ…喧嘩の凶器として使うつもりだな”って思われたんだよぉ！」


天音(どんな店員よ！)


イミナ「アタシがお菓子作りしたらいけないってのかよぉー！」ｳﾜｰﾝ


ハヅキ「よしよし…これからそいつを…今からそいつを…殴りに行こうか…！」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ


天音(なんで急にチャゲアス！？)


イミナ「暴力はダメだろ…！」ｸﾞｽｯ


天音(良い子か！)


ハヅキ「そうだねぇ…！」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

イミナ「スイーツバイキング行きたいよぉー！」ｳﾜｰﾝ


天音(行けば？)


ハヅキ「よしよし…後で一緒に行こうねぇ…！」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ


天音(不知火ハヅキと居吹イミナが二人きりでスイーツバイキング…？)


天音(…こう言ったら悪いけど…端から見たらカップルに見えるでしょうね)


マリ「…やぁ」ﾇｯ


天音「うひゃぁ！」ﾋﾞｸｯ!


マリ「…驚かせて悪かったね」


天音「えっ？…あー…そう…ね？」ｼﾞﾛｼﾞﾛ


マリ「…？私の顔に何か付いてる…？」


天音「いや…別に…？」ﾌｲｯ


マリ「…そう…」


天音「…で？何の用よ？」


マリ「…あぁ…あいつら…ココナッツ・ベガの事なんだけどさ…」

マリ「…たまにはああして鬱憤を吐き出すのも悪くないからさ」


マリ「…そっとしておいてやってよ」


天音「…言われなくてもそうするつもりだったわよ」


マリ「…そう…優しいんだね」


天音「別に優しくなんて…」


マリ「…そうかい」


マリ「…まぁ、あんなヤツらだけど…これからもよろしく頼むよ」


天音「…ねぇ」


マリ「…なんだい？」


天音「あんた…相当酔ってるわよね？」


マリ(イースターバニーコス+スターカチューシャ)「そう見えるかい？」


天音「そう見えるわよ！」


天音「人一倍ゴキゲンな格好で真面目な話してんじゃないわよ！」


マリ「…周りからどう思われようが関係ないよ」


天音「何が！？」

マリ「…そういえば…こんなところで何してたのさ？」


天音「…あっ！そうそう！夜木…いや、アルタイル・トルテの連中を探してるんだけど、あんた知らない？」


マリ「…トルテなら…生徒ホールで騒いでるのを見たよ」


天音「そう、じゃあちょっと行ってくるわ」ﾀﾀﾀｯ


天音「…」ﾋﾟﾀｯ


マリ「？」


天音「あー…教えてくれて…その…助かるっていうか…」ﾓﾆｮﾓﾆｮ


天音「…ありがとね」ﾎﾞｿｯ


マリ「…どういたしまして」


天音「…」ﾀﾀﾀｯ


マリ「…」


マリ「…素直じゃないね」


マリ「…まぁ、私も人のことを言えたもんじゃないけどさ」


イミナ「マリぃ！スイーツバイキング行こうよぉ！」ｸﾞｽｯ


マリ「…はいはい」ｸｽｯ

［エテルノ・中庭］


天音(えーっと、生徒ホールに行くにはあの廊下を通ってと…)


天音(この学校って無駄に敷地が広いから、こういう時、面倒よね)


二穂「…むっ、杏橋天音じゃないか」


天音「げっ…」


依咲里「二穂お嬢様の顔を見て“げっ”とは失礼な方ですね」


華賀利「まあまあ、お姉様」


華賀利「杏橋様はいわゆるツンデレというものですので、つい周りの人間にツンケンした態度をとってしまうのです」


依咲里「あら、そうでしたの」


天音「誰がツンデレよ！」


華賀利「ですので今回は大目に見てあげましょう」


依咲里「仕方ないですね…」


天音「なんであたしが見逃してもらったみたいになってんのよ！」

天音「じゃあ行くとこあるからこれで…」


二穂「まぁ待て」


二穂「ここで会ったのも何かの縁だ」


二穂「同じ斬撃組のよしみでお前に帝王学のなんたるかを教えてやろう」


天音「別に興味ないしいいわよ…」


二穂「まぁそう言うな」


二穂「ここで会ったのも何かの縁だ」


二穂「同じ斬撃組のよしみでお前に帝王学のなんたるかを…」


天音「だからいいって言ってんのよ！」


二穂「まぁそう言うな」


二穂「ここで会ったのも何かの縁だ」


二穂「同じ斬撃組のよしみで…」


天音「さっきっから会話がループしてんのよ！」


天音「RPGとかでよくある“はい”の選択肢を選ばないと会話が進まないキャラか！」

依咲里「では私達のチームハウスに参りましょうか」ｶﾞｼｯ


華賀利「失礼しま～す」ｶﾞｼｯ


天音「あっ！こらっ！強制イベントは卑怯よ！」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ


天音「くっ！力強いわね！」


依咲里＆華賀利「従者ですので」


二穂「よしっ、では帰るとするか」


天音「あぁぁぁぁ！もう何なのよぉぉぉぉ！」ｽﾞﾙｽﾞﾙ


………………


…………


……


…

［シリウス・チームハウス1F］


天音(くっ…せっかく中庭まで行ったのに…)ｽﾞﾙｽﾞﾙ


華賀利「ただいま戻りました～」ﾄﾞｱｶﾞﾁｬ


～♪


天音(…ん？誰か歌ってる…？)


天音(っていうか凄い音痴な歌声…)


楓「きーいっとーワンーダーフォーワーンダーフォデー♪」ﾌﾝﾌｰﾝ


天音(えっ！？こいつ、こんなに音痴だったの！？)


天音(そのくせめっちゃノリノリで歌ってるし！)


楓「…あら、お帰りなさい二穂」


二穂「相変わらずの歌声だな！」


楓「もぅ…褒めてもお高いスイーツしか出ないわよ///」ｽｯ


天音(スイーツ出るんかい)


雪枝「ピロピロピロピロ…」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ


天音「またピロピロ言ってるやついるし！」

天音「何なの！？UMA！？UMAでも呼んでるの！？」


雪枝「ご存知なんですかぁピロォ？」


天音「もはや語尾にすらなってないじゃない！」


雪枝「こうして空を見上げてピロピロと唱えるとピロピロ星人と交信できるとか出来ないとか言われてるピロォ」


天音「ピロピロ星人ってなによ！？」


雪枝「ピロピロピロピロ…」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ


天音「教えなさいよ！」


二穂「さて、では腰を据えて帝王学の話しをしようか」


天音「話しをするには雑音が多過ぎるわよ！」


雪枝「ピロピロピロピロ…」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ


楓「自分のじゃーなーいー誰かーのー未来ー♪」ﾌﾝﾌｰﾝ


天音「うるさい！」

二穂「そもそも帝王学というものはだな…」


天音(酔っ払いの話って長くなりそうなのよねぇ…)


天音「…」ﾁﾗｯ


華賀利「？」


天音(かと言って途中で解放してもらえるとは思えないし…)


天音(…あっ)


天音(…だったら話を聞いてやればいいのよね)


二穂「…というわけでだな」


天音「あー…話の途中で悪いんだけど…ちょっとお手洗いに行ってきてもいいかしら？」


二穂「ああ、構わんぞ」


天音「悪いわね」


依咲里「化粧室はこちらでございます」


天音「どうも」ﾄﾞｱｶﾞﾁｬ

［シリウス・チームハウス・化粧室］


天音(高級ホテルかデパートかってくらいピッカピカね)


天音「…さてと」ｺﾞｿｺﾞｿ


天音「…よし」ﾊﾟﾄﾘ　ｽｯ


天音「えーっと遥のパトリ端末の番号は…と」ﾋﾟﾎﾟﾊﾟ


天音「…繋がるといいけど…」ﾌﾟﾙﾙﾙ


パトリ(遥)〈…おおっ！？天音ちゃん大丈夫なの！？


天音「まぁそれなりにね」


遥〈それで…どうして私に連絡してきたの？


天音「突然だけど…あんたに１つ頼みたい事があるのよ」


遥〈頼み事？


天音「ええ、実は…」ｶｸｶｸｼｶｼﾞｶ


………………


…………


……

天音「…という事なんだけど、出来そう？」


遥〈うーん…する事自体は簡単だけど…後で怒られたりしないかな？


天音「責任ならあたしがとるから心配しなくても大丈夫よ」


遥〈…うん！わかった！じゃあ早速やってくるね！


天音「よろしくね」─ﾌﾟﾂｯ─


天音「さて次は…と」ﾎﾟﾋﾟﾊﾟ


パトリ(椿芽)〈…はい、こちら美山椿芽のパトリ端末です…って天音さん！？


椿芽〈確か別のチャンネルに跳ばされたはずじゃ…？


天音「ええ、酔いどれオブリとかいうふざけたヤツのおかげでこのザマよ」


椿芽〈はぁ…


椿芽〈それで…一体私に何の用でしょうか？


天音「…前もって謝っとくわ」


天音「巻き込んで悪いわね」


椿芽〈えっ！？

椿芽〈…あっ遥さんどうも


椿芽〈…えっ？ちょっとゴメンねって何がですか？


椿芽〈ちょっ！？何で急にお姫様抱っこしようとしてるんですか！？


椿芽〈“良いから良いから”じゃないですよ！


椿芽〈離してください！


椿芽〈これは拉致ですよ！


椿芽〈遥さんも人の良さそうな顔して何してるんですか！


天音「フフッ」


椿芽〈どこに連れて行く気ですか！？


椿芽〈…あっ！ここ例のオブリとの交戦地帯じゃないですか！


椿芽〈こんなところに連れてきて何する気ですか！？


椿芽〈ちょっ…私をオブリに投げる気ですか！？そうなんですね！？


椿芽〈待って！待ってください！


椿芽〈あっ


椿芽〈あわわわわわ！


ｼｭｲｰﾝ

椿芽「…わわわわ！」ﾄﾞｻｯ


椿芽「うぅ…ここは…？」ﾑｸﾘ


天音「ようこそ別のチャンネルへ」


椿芽「えっ？」


天音「いやー、パトリで通信しながら転送したら同じ座標に来るんじゃないかと思ったけど、本当にうまくいくとは思わなかったわ」


天音「あっ、来て早々で悪いけど緋ノ宮二穂の話を聞いてやってもらえる？」


椿芽「えっ？えっ？」


天音「いや、斬撃組のよしみで話をしてやるって事だから最低でも斬撃組のヤツらじゃないと納得しないと思うのよ？」


椿芽「状況が何ひとつ理解出来ないんですが！？」


天音「で、斬撃組で聞き上手が誰かって言ったらあんたしかいないじゃない？」


椿芽「私の話を聞いてください！」

椿芽「というよりそれならハヅキさんでもいいじゃないですか！」


天音「あいつをここに呼ぶと主導権握られそうで嫌なのよね」


椿芽「知りませんよ！」


天音「まぁ、そういう事だから頼んだわよ」


椿芽「どういう事ですか！？」


天音「良いから良いから」ｸﾞｲｯ


椿芽「私の腕を引いてどこに連れて行く気ですか！？」ｽﾞﾙｽﾞﾙ


天音「良いから良いから」ﾄﾞｱｶﾞﾁｬ


椿芽「あっ！さては先ほどの遥さんの行動も天音さんの差し金ですね！？」ｽﾞﾙｽﾞﾙ

［シリウス・チームハウス1F］


天音「待たせたわね」


二穂「やけに遅かったな」


二穂「大の方か？」


天音「大の方じゃないわよ！」


天音「あと女の子が大の方とか言わない！」


椿芽「うっ…お酒臭っ…」ｳｯﾌﾟ


依咲里「…おや？美山様はいつのまにこちらへ？」


椿芽「…ああ、実は…」


天音「まぁ、そういう些細な事は気にしなくてもいいじゃない」


椿芽「些細じゃないですよ！」


依咲里「確かにわざわざ気にかける事でもありませんね」


椿芽「依咲里さん！？」

二穂「では先ほどの話の続きをしようか」


天音「あぁ、それなんだけど椿芽がどうしても聞きたいって事だから椿芽に聞かせてやって？」


椿芽「えっ？」


二穂「そうか…意外と権力を欲していたのだな」


椿芽「欲してないですからね！？」


天音「じゃあ、あたしはやることがあるからこれで失礼するわね」


椿芽「ええっ！？」


二穂「あぁ、達者でな」


華賀利「お気をつけて～」


天音「椿芽」


椿芽「あっ、はい」


天音「あと頼んだわよ」ﾄﾞｱｶﾞﾁｬ


椿芽「何でですか！何でですか！？」

二穂「…さて、どこまで話したんだったか」


依咲里「インスタント焼きそばは焼きそばか否か、いわゆるカップ焼きそば現象についてまででごさいます」


椿芽「何の話ですか！？」


二穂「ふむ、長丁場になりそうだな…華賀利」


華賀利「なんでしょうか～？」


二穂「美山に何か飲み物でも出してやれ」


華賀利「かしこまりました～」


椿芽「あっ、おかまいなく…」


華賀利「美山様はどのようなお飲み物がお好きでしょうか～？」


椿芽「えっ？…強いて言えばコーヒーが好きですが…」


二穂「よし、コピ・ルアクのカフェラテを出してやれ」


椿芽「いやいやいや！それ凄い高いやつじゃないですか！」

椿芽「そんな高級品を頂くわけにはいかないですって！」


椿芽「しかもカフェラテってもったいない飲み方ですし！」


二穂「あっ、ラテアートはパンダな！華賀利！」


華賀利「は～い」ｶﾁｬｶﾁｬ


椿芽「何で私がパンダ好きって知ってるんですか！？」


二穂「いや、ドラマCDで言ってたじゃないか」


椿芽「ドラマCD！？」


二穂「最近では雑談18でも言ってるしだな」


椿芽「雑談18！？」


二穂「そもそもパトリ端末にパンダのチャーム付けてる時点でパンダ好きなのバレバレだぞ？」


椿芽「ええっ！？」


華賀利「お待たせしました～」ｽｯ


椿芽「あっ、可愛い…じゃなくて！」


…………………


……………


………


…

［シリウス・チームハウス前］


天音「めっちゃイジられてるわね」


天音「それじゃあ、あたしも夜木沼伊緒をイジり倒しに行こうかしら」


天音「えーっと、ここから生徒ホールに行くには…と」


天音「あー…またあの道のりを行かないといけないのを思うと憂鬱ね」


天音「…まぁ、行くけど」


……………


………


…


［エテルノ・生徒ホール］


天音「はぁ…はぁ…」ｾﾞｴｾﾞｴ


天音「やっぱりこの学校広すぎよね…」


天音「エテルノでも敷地を全部使う必要はないんだし、エテルノだけはもうちょっと狭くすればいいのに…」


～♪


ｲｪｰｲ!


天音「あー、本当に騒いでるわね」


天音「これ以上ないってくらい、わかりやすく騒いでるわ」

ｽﾞﾝﾁｬｽﾞﾝﾁｬ♪


天音「っていうか音楽うるさいわね」


天音「何を騒いでるのかしら…」ﾉｿﾞｸ


ｽﾞﾝﾁｬｽﾞﾝﾁｬ♪


椿芽(酔)「パンダパパンダコパンダ♪」


悠水「イェイ！イェイ！」


椿芽(酔)「パンダパパンダコパンダ♪」


サトカ「よっ！ほっ！」


椿芽(酔)「パンダパパンダコパンダ♪」


まな「ふっふっー！」


天音「えっ？どういう状況？」


伊緒「…あー！あまねしゃんだぁー！」ﾍﾞﾛﾝﾍﾞﾛﾝ


天音「こいつは思ったより無様だし！」

伊緒「ぶざゃまなんてひ～ど～い～！」


天音「ひどいはこっちの台詞よ！」


伊緒「…あっ！そうそう！ちょっと聞いてもらえる～？」


天音「何よ？」


伊緒「私ねぇ？最近ようやくねぇ？」


伊緒「鯖の押し寿司が食べられるようになったの～！」


天音「知らないわよ！」


伊緒「えへへ～」


天音「なんてゆるっゆるな笑顔してんのよ！」


天音「くっ…！酔っぱらってても可愛いとか、この完璧超人め！」


伊緒「え～？なぁ～にぃ？」


天音「だからあんたが可愛いって…」


伊緒「あんたじゃわかんない～！」


天音「あー！もう！うるさいわね！」


天音「もう一回だけ言ってあげるから耳の穴かっぽじって聞きなさい！」


ｼｭｲｰﾝ

天音「夜木沼伊緒が可愛いって言ってんの！」


伊緒「ええっ！？」


まな「なっ！？」


サトカ「ほほぅ…」


ハヅキ「へぇ…」


アコ「おおっ！？」


フェイ「ありゃ！」


天音「…ん？」


伊緒「あー…ええっと…お、お帰り！天音さん！」


天音「」

［エテルノ・生徒ホール(元のチャンネル)］


サトカ「いやはや、まさかこちらに戻ってきて早々カミングアウトとは…」


アコ「薄々そうだとは思ってたけど、まさか本当にそっち系だったとは驚きなのだ」


天音「ちがっ、違うのよ」


ハヅキ「普段のツンケンした態度も照れ隠しだったってわけだねぇ」


フェイ「可愛い！可愛いねー！天音ちゃん！」


天音「い、今のはその…」


まな「伊緒ちんが可愛いのは認めるけど、伊緒ちんはまなの王子様だから天音ちんにはあげないからね！」


伊緒「まなのものでも無いけどね？」


伊緒「あっ、でも可愛いって言ってもらえるのはちょっと嬉しいかな」


伊緒「ありがとね、天音さん」


天音「」

ｼｭｲｰﾝ


椿芽「…ハワイコナ・エクストラファンシーはもう良いですから！」


椿芽「…ってあれっ？」


伊緒「あっ、椿芽もお帰り」


まな「おかえりー！」


椿芽「あっ！ただいま！」


天音「」


サトカ「なぜコーヒーの銘柄を？」


アコ「しかもかなり高価なコーヒーなのだ」


椿芽「あぁ、それなら二穂さんが…」


天音「」


ハヅキ「まぁ、二人とも無事に帰ってきてなによりさ」


フェイ「じゃあ帰還祝いにパーッとメイプルスターでも行こっか！」


椿芽「あの…それより天音さんはどうしたんですか？」


天音「」ﾌﾘｰｽﾞ


ハヅキ「そっとしておいてやりな」


アコ「これ以上、触れないのも優しさなのだ」


椿芽「は、はぁ…」

フェイ「ささ、行こう行こう」ｽﾀｽﾀ


サトカ「腹が鳴るですよ」ｽﾀｽﾀ


アコ「えっ？腕じゃなくて？」ｽﾀｽﾀ


まな「ほらほら椿芽ちんも行こうよー！」ｽﾀｽﾀ


椿芽「あっ、うん！」ｽﾀｽﾀ


伊緒「あー、天音さん置いていっても大丈夫なのかな？」ｽﾀｽﾀ


ハヅキ「今はひとりにしてやんな」ｽﾀｽﾀ


天音「」


………………


…………


……

天音「」


悠水「おかえりー！…ってどしたん天音ちゃん！？」


天音「」


悠水「あー…何か知らないけど辛い事があったのかなー…？」


天音「」


悠水「…よし！じゃあ美味しいご飯作ってあげるから元気出して！」


天音「うっ…」


天音「こういう時はボケてツッコませなさいよ…！」


悠水「いやぁ…そこまでデリカシーの無い私じゃなくてゴメンね！」


天音「…バカ！」


悠水「バカとは何だバカとは！」


天音「せいぜい、あたしの舌を満足させられるよう足掻くがいいわ！」


悠水「よーし！目にもの見せてやるから覚悟しておくんだな！」


天音「望むところよ！」


ＥＮＤ

7月に餅つきをするプロキオン・プディングとかいう仲良しチーム


公式が一番面白くてネタ出しが大変ですよ


まぁ、そんな事よりもですよ


スクストの音ゲー…だと！？


しかもアイドルゲー…だと！？


ついに天音の時代か…！？　ｶﾞﾀｯ


詳しくはスクールガールストライカーズ・トゥインクルメロディーズ(スクメロ)で検索検索ぅ！

ファッ！？

ねぇ。あなたは……



《ツッコミ不在チャンネル》って知ってる？



　　　SCHOOLGIRL STRKERS

　episode・ツッコミ不在チャンネル

　　　　　　 《予告》



「あれから2ヶ月後……オブリの襲撃が始まった」



─全ては2ヶ月前に始まった─



「私に《ツッコミ》の適性が！？」



─それは幾多ものボケを超えて巡り会う物語─



「この世界が……ボケに侵されている……！」



「ツッコミの居ない場所…ツッコミ不在チャンネルと名付けましょう」



近日公開予定



「椿芽さん、あなたにはこのボケをツッコむ義務があります」



「もっとも、ツッコむ事しか出来ませんけどね」



※本編は予告と異なる場合がございます


現在鋭意制作中！


次スレでお会いしましょう！

とうとう予告までw
毎度乙！