720:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/24(月) 08:18:12.27:XgKdAX8mo (1/1)
乙乙
最後の1行が怖い
凛ちゃんも生き物なら何でも良いわけでは無いんだけど
乙乙
最後の1行が怖い
凛ちゃんも生き物なら何でも良いわけでは無いんだけど
モバP「泰葉からチョコもらった時の話?」
絵里「なんとかストロガノフ!」穂乃果「そう、カレーです」
タマ「ニャー」タラオ「タマ口臭いですぅ!」タマ「!!!!!!!」
玲音「風邪を引いてしまったようだ…」
苗木「霧切さん、この蝶ネクタイつけてみてよ」
721:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/24(月) 12:19:25.95:p9jTXKkPo (1/1)
乙、凛がいつの間にか世界一に…
乙、凛がいつの間にか世界一に…
722:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/24(月) 19:50:19.18:cF99m9gPO (1/1)
凛がシリアルキラーだったことを知って絶望するのか、もしくは少しずつ凛と同じ快感に堕ちていくのか・・・
どちらも興奮するわ
凛がシリアルキラーだったことを知って絶望するのか、もしくは少しずつ凛と同じ快感に堕ちていくのか・・・
どちらも興奮するわ
723:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/25(火) 02:15:01.39:YJTw11sf0 (1/10)
7.訓練 + オニ星人編
あれから私達は夜の山に来ていた。
何個かある訓練場の一つ。
山の中に作り出した人工的な平地。
二人を訓練する為に、そして先の狩りで手に入れた100点武器を試すための場所。
まずは二人の訓練を始める事にする。
凛「それじゃあ、二人とも。今日から毎日訓練するから、まずは第一段階。スーツに慣れてもらうところから始めるよ」
卯月「はいっ!」
未央「りょーかい!」
凛「それじゃ、まず走ってみて。ここから……」
少し先の気の根元を指差して。
凛「あそこまで。大体100メートルくらい」
二人とも頷いて、未央はクラウチングスタートの構えを取って、卯月はスタンディングスタートの体勢だ。
凛「よーい、どん!」
二人の足元の地面が少し抉れて二人ともあっという間に駆け抜ける。
私は持っていたスマホのストップウォッチをとめて二人の元まで歩いて声をかけた。
凛「二人とも、世界新記録おめでとう」
卯月「えっ?」
未央「へ?」
凛「ほら、二人があの場所からこの場所まで走るのにかかった時間」
ストップウォッチは7秒で止まっている。
約100メートル7秒。
人類最速のスプリンターでも出せないタイムだ。
7.訓練 + オニ星人編
あれから私達は夜の山に来ていた。
何個かある訓練場の一つ。
山の中に作り出した人工的な平地。
二人を訓練する為に、そして先の狩りで手に入れた100点武器を試すための場所。
まずは二人の訓練を始める事にする。
凛「それじゃあ、二人とも。今日から毎日訓練するから、まずは第一段階。スーツに慣れてもらうところから始めるよ」
卯月「はいっ!」
未央「りょーかい!」
凛「それじゃ、まず走ってみて。ここから……」
少し先の気の根元を指差して。
凛「あそこまで。大体100メートルくらい」
二人とも頷いて、未央はクラウチングスタートの構えを取って、卯月はスタンディングスタートの体勢だ。
凛「よーい、どん!」
二人の足元の地面が少し抉れて二人ともあっという間に駆け抜ける。
私は持っていたスマホのストップウォッチをとめて二人の元まで歩いて声をかけた。
凛「二人とも、世界新記録おめでとう」
卯月「えっ?」
未央「へ?」
凛「ほら、二人があの場所からこの場所まで走るのにかかった時間」
ストップウォッチは7秒で止まっている。
約100メートル7秒。
人類最速のスプリンターでも出せないタイムだ。
724:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/25(火) 02:15:44.66:YJTw11sf0 (2/10)
卯月「え、えと、そんなに早かったんですか?」
未央「た、確かに凄い疾走感があったけど……」
凛「最低限の力を出すだけでもそれだけの身体能力向上があるんだよ」
二人ともスーツを見ながら驚いている。
でも、まだスーツの力はこんなものじゃない。
二人にはスーツの力を限界まで引き出せるようになってもらう。
そうする事によって、人間が絶対にたどり着けない領域っていうものを経験してもらう。
凛「二人とも今は何も意識せずに走っていたと思うけど、今度は意識を集中しながら走ってみて。早く走るとか、足に力を込めるとか何でもいいから」
卯月「わ、わかりました」
未央「集中か……なら掛け声かけていってみようか、しまむー」
卯月「あっ、そうですね」
未央「そんじゃ、しぶりんもあの掛け声お願いね!」
掛け声って……ああ、あのステージのときの。
凛「えっと、フライドチキンでよかったんだっけ?」
未央「うんうん。それそれ!」
凛「わかった。それじゃ、いくよ」
二人ともさっきと同じ体制を取る。
凛「フラ」
二人の足の部分が盛り上がる。
卯月「イド」
足から全身の筋繊維が盛り上がりを見せる。
未央「チキーン!」
二人がスタートを切ったと同時に、二人の足元が爆発した。
卯月「え、えと、そんなに早かったんですか?」
未央「た、確かに凄い疾走感があったけど……」
凛「最低限の力を出すだけでもそれだけの身体能力向上があるんだよ」
二人ともスーツを見ながら驚いている。
でも、まだスーツの力はこんなものじゃない。
二人にはスーツの力を限界まで引き出せるようになってもらう。
そうする事によって、人間が絶対にたどり着けない領域っていうものを経験してもらう。
凛「二人とも今は何も意識せずに走っていたと思うけど、今度は意識を集中しながら走ってみて。早く走るとか、足に力を込めるとか何でもいいから」
卯月「わ、わかりました」
未央「集中か……なら掛け声かけていってみようか、しまむー」
卯月「あっ、そうですね」
未央「そんじゃ、しぶりんもあの掛け声お願いね!」
掛け声って……ああ、あのステージのときの。
凛「えっと、フライドチキンでよかったんだっけ?」
未央「うんうん。それそれ!」
凛「わかった。それじゃ、いくよ」
二人ともさっきと同じ体制を取る。
凛「フラ」
二人の足の部分が盛り上がる。
卯月「イド」
足から全身の筋繊維が盛り上がりを見せる。
未央「チキーン!」
二人がスタートを切ったと同時に、二人の足元が爆発した。
725:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/25(火) 02:17:20.87:YJTw11sf0 (3/10)
卯月「へぶっ!?」
卯月はそのままつんのめって顔から地面に突っ込んで。
未央「のわぁぁぁぁぁ!?」
未央は弧を描いて数十メートル飛んで行き、
未央「へごっ!」
頭から地面に突き刺さった。
凛「……」
私はそれぞれ、顔が地面に埋まっている卯月を抱き起こして、地面に刺さった未央を引っこ抜いてその場に一旦座り二人に聞く。
卯月「あ、あはは、駄目でしたね~」
未央「わ、私地面に刺さったの生まれて初めてだよ……失敗だねこりゃ……」
凛「……いや、今のは失敗じゃないよ」
卯月「?」
未央「へ?」
凛「二人とも、ある程度スーツの力を解放できていたよ。凄くいい感じだった」
卯月「そうなんですか?」
凛「うん。はっきり言って驚いた。どんなイメージをして動いたの?」
未央「イメージって……まあ、全力で走ってやるーって考えながらやったんだけどさ」
卯月「私も同じです……あっ、でもちゃんとイメージしましたよ? 早く走る自分をイメージしました、レッスンで理想の動きをする自分をイメージするみたいに」
未央「そうそう! そんな感じ! 私もそんなイメージだった!」
凛「……ならさ、その感じで色々動いてもらってもいいかな? 走るだけじゃなくても、本当に何でもいいから動いてみてよ」
卯月「わかりました!」
未央「おっけー!」
卯月「へぶっ!?」
卯月はそのままつんのめって顔から地面に突っ込んで。
未央「のわぁぁぁぁぁ!?」
未央は弧を描いて数十メートル飛んで行き、
未央「へごっ!」
頭から地面に突き刺さった。
凛「……」
私はそれぞれ、顔が地面に埋まっている卯月を抱き起こして、地面に刺さった未央を引っこ抜いてその場に一旦座り二人に聞く。
卯月「あ、あはは、駄目でしたね~」
未央「わ、私地面に刺さったの生まれて初めてだよ……失敗だねこりゃ……」
凛「……いや、今のは失敗じゃないよ」
卯月「?」
未央「へ?」
凛「二人とも、ある程度スーツの力を解放できていたよ。凄くいい感じだった」
卯月「そうなんですか?」
凛「うん。はっきり言って驚いた。どんなイメージをして動いたの?」
未央「イメージって……まあ、全力で走ってやるーって考えながらやったんだけどさ」
卯月「私も同じです……あっ、でもちゃんとイメージしましたよ? 早く走る自分をイメージしました、レッスンで理想の動きをする自分をイメージするみたいに」
未央「そうそう! そんな感じ! 私もそんなイメージだった!」
凛「……ならさ、その感じで色々動いてもらってもいいかな? 走るだけじゃなくても、本当に何でもいいから動いてみてよ」
卯月「わかりました!」
未央「おっけー!」
726:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/25(火) 02:18:20.68:YJTw11sf0 (4/10)
私はしばらく二人の動きを見ていた。
最初のうちは動きに身体がついていかない感じで何度も転んだり、どこかにぶつかったりしていたけれど、1時間くらいすると二人ともスーツの使い方に少しずつ慣れて来たみたいだ。
卯月はまだ転んだりしているけど、未央はもう飛び跳ねて新体操選手みたいに宙を舞っている。
未央「見てみてしまむー、しぶりん! 空中宙返り未央ちゃんスペシャル!」
卯月「わぁ~、すごいですね、未央ちゃん!」
凛「いいね、すごくいい感じだよ」
未央「でしょでしょ~」
にっこりと笑う未央に私も笑みがこぼれる。
凛(いい感じ。スーツを使うことに楽しみを覚えてくれている……)
それに対して卯月は未央のように飛び上がるが、バランスを崩して地面に叩きつけられる。
未央「し、しまむー! 大丈夫!?」
卯月「はい、大丈夫ですけど……また失敗……う~ん……」
卯月は何度も転んで痛みを感じることが無いと分かってからは失敗するたびに頭を悩ませていた。
凛「卯月、焦らなくてもいいから。未央みたいに楽しみながら覚えていけばいいと思うよ」
卯月「……そうですよね。うんっ! 私も頑張らないとっ!」
両手を握り意気込んでいる卯月。
凛(卯月はもう少し慣れないとスーツの力を感じることができないかな……まあ、まだ初日、まだまだゆっくりと覚えていってくれればいいか……)
私はしばらく二人の動きを見ていた。
最初のうちは動きに身体がついていかない感じで何度も転んだり、どこかにぶつかったりしていたけれど、1時間くらいすると二人ともスーツの使い方に少しずつ慣れて来たみたいだ。
卯月はまだ転んだりしているけど、未央はもう飛び跳ねて新体操選手みたいに宙を舞っている。
未央「見てみてしまむー、しぶりん! 空中宙返り未央ちゃんスペシャル!」
卯月「わぁ~、すごいですね、未央ちゃん!」
凛「いいね、すごくいい感じだよ」
未央「でしょでしょ~」
にっこりと笑う未央に私も笑みがこぼれる。
凛(いい感じ。スーツを使うことに楽しみを覚えてくれている……)
それに対して卯月は未央のように飛び上がるが、バランスを崩して地面に叩きつけられる。
未央「し、しまむー! 大丈夫!?」
卯月「はい、大丈夫ですけど……また失敗……う~ん……」
卯月は何度も転んで痛みを感じることが無いと分かってからは失敗するたびに頭を悩ませていた。
凛「卯月、焦らなくてもいいから。未央みたいに楽しみながら覚えていけばいいと思うよ」
卯月「……そうですよね。うんっ! 私も頑張らないとっ!」
両手を握り意気込んでいる卯月。
凛(卯月はもう少し慣れないとスーツの力を感じることができないかな……まあ、まだ初日、まだまだゆっくりと覚えていってくれればいいか……)
727:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/25(火) 02:18:52.39:YJTw11sf0 (5/10)
私は二人の動きをある程度見て、少し休憩をしてもらうことにする。
結構動いているし、休憩も大事だ。
二人にスポーツドリンクを渡しながら休憩するように進める。
凛「二人とも少し休憩しようか。結構動いて疲れたでしょ?」
未央「え? 私はまだまだ大丈夫だよ?」
卯月「はい、私も平気ですよ」
そう言う二人は確かに汗はかいているが疲れた感じは見せていない。
未央「普段レッスンをしてるし、私達はこれくらいじゃへばったりしないよ! ね、しまむー」
卯月「はいっ、トレーナーさんのレッスンを受けてるんですから少し動いたくらいで疲れたりしないですよっ!」
渡したドリンクを飲みながら元気一杯な顔を見せる二人。
これも嬉しい状況だ。
二人とも私の想像より全然体力がある。
凛「そう? それならいいけど」
やる気を出している二人を止めるような事はしない。
早くスーツを使えるようになればなるほど色々な事を教えることもできる。
凛「じゃあ、しばらくスーツに慣れるために動いてて。分からないこととかあったら教えるから」
未央「りょーかい!」
卯月「わかりました! ……あれ? 凛ちゃん、何を持ってるんですか?」
私は二人の動きをある程度見て、少し休憩をしてもらうことにする。
結構動いているし、休憩も大事だ。
二人にスポーツドリンクを渡しながら休憩するように進める。
凛「二人とも少し休憩しようか。結構動いて疲れたでしょ?」
未央「え? 私はまだまだ大丈夫だよ?」
卯月「はい、私も平気ですよ」
そう言う二人は確かに汗はかいているが疲れた感じは見せていない。
未央「普段レッスンをしてるし、私達はこれくらいじゃへばったりしないよ! ね、しまむー」
卯月「はいっ、トレーナーさんのレッスンを受けてるんですから少し動いたくらいで疲れたりしないですよっ!」
渡したドリンクを飲みながら元気一杯な顔を見せる二人。
これも嬉しい状況だ。
二人とも私の想像より全然体力がある。
凛「そう? それならいいけど」
やる気を出している二人を止めるような事はしない。
早くスーツを使えるようになればなるほど色々な事を教えることもできる。
凛「じゃあ、しばらくスーツに慣れるために動いてて。分からないこととかあったら教えるから」
未央「りょーかい!」
卯月「わかりました! ……あれ? 凛ちゃん、何を持ってるんですか?」
728:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/25(火) 02:20:21.38:YJTw11sf0 (6/10)
私が鞄から出したものに反応を見せる卯月。
凛「ああ、これ? この前手に入れた100点の武器の一つ。試せていないものがあるから二人が動いている間にちょっと試そうと思ってね」
未央「へぇ~、それ何?」
未央も私の持ったものを興味津々で見てくる。
11回目に手に入れた4つのリング状の道具。
バイクの飛行ユニットに酷似したリング。
凛「リング状の道具なんだけど……基本的にあの部屋で手に入るものって自分で使わないとどんな効果があるかもわからないものだから、使ってみないと分からないかな」
未央「そっか~」
とは言っても、飛行ユニットを丸々小さくしたような形のこの道具。
何となくだけど予想ができている。
私は手と足に4つのリングを通してみると。
凛「……嵌った」
手足の肘と膝の部分まで持っていくとヒュウウンという音と共にリングが起動して肘と膝の部分で何の支えも無しに停止し固定された。
それと同時に若干の浮遊感。
卯月「り、凛ちゃん!?」
未央「し、しぶりん……浮いてない?」
凛「やっぱり……」
その場で数十センチ浮かび上がった私。
私が鞄から出したものに反応を見せる卯月。
凛「ああ、これ? この前手に入れた100点の武器の一つ。試せていないものがあるから二人が動いている間にちょっと試そうと思ってね」
未央「へぇ~、それ何?」
未央も私の持ったものを興味津々で見てくる。
11回目に手に入れた4つのリング状の道具。
バイクの飛行ユニットに酷似したリング。
凛「リング状の道具なんだけど……基本的にあの部屋で手に入るものって自分で使わないとどんな効果があるかもわからないものだから、使ってみないと分からないかな」
未央「そっか~」
とは言っても、飛行ユニットを丸々小さくしたような形のこの道具。
何となくだけど予想ができている。
私は手と足に4つのリングを通してみると。
凛「……嵌った」
手足の肘と膝の部分まで持っていくとヒュウウンという音と共にリングが起動して肘と膝の部分で何の支えも無しに停止し固定された。
それと同時に若干の浮遊感。
卯月「り、凛ちゃん!?」
未央「し、しぶりん……浮いてない?」
凛「やっぱり……」
その場で数十センチ浮かび上がった私。
729:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/25(火) 02:21:03.77:YJTw11sf0 (7/10)
そんな私を二人は驚いた顔で見ている。
凛「前に進んだり、もっと浮かんだりできないのかな…………うわっ!?」
もう少し浮かび上がらないのかと考えた途端、私は十数メートル上空に飛びあがった。
上空で停止してふわふわと浮かんでいる私。
卯月「り、凛ちゃんが空に……」
未央「飛んでっちゃった……」
真下には未央と卯月。
さっきよりさらに驚いている。
二人と同じように私も驚いている。
凛「か、考えたら浮かび上がった……」
凛「もうちょっとやってみよう」
今度は二人のいる場所を目指して飛ぼうと考えると、二人の頭上に凄い速さで移動した。
卯月「きゃっ!?」
未央「わっ!?」
凛「あ、ご、ごめん」
私が移動したせいで二人に風圧が襲い掛かったみたいだ。
卯月「だ、大丈夫です。それよりも、凛ちゃん……空を飛んでますよね?」
未央「う、うん。なんか凄い速さで飛びまわったよね。その道具って、空を飛ぶ道具なのかな?」
凛「多分……そうだと思う」
まだ色々試してみないと分からないが、恐らくこれは人間用の飛行ユニット。
しかも考えただけで空を飛ぶことができるシロモノ。
凛「ちょっと、試してくる」
私は空に飛びあがるイメージを浮かべると、私の身体は浮遊感に包まれ上空に飛び上がった。
卯月「わぁ……」
未央「と、飛んでいっちゃった……」
そんな私を二人は驚いた顔で見ている。
凛「前に進んだり、もっと浮かんだりできないのかな…………うわっ!?」
もう少し浮かび上がらないのかと考えた途端、私は十数メートル上空に飛びあがった。
上空で停止してふわふわと浮かんでいる私。
卯月「り、凛ちゃんが空に……」
未央「飛んでっちゃった……」
真下には未央と卯月。
さっきよりさらに驚いている。
二人と同じように私も驚いている。
凛「か、考えたら浮かび上がった……」
凛「もうちょっとやってみよう」
今度は二人のいる場所を目指して飛ぼうと考えると、二人の頭上に凄い速さで移動した。
卯月「きゃっ!?」
未央「わっ!?」
凛「あ、ご、ごめん」
私が移動したせいで二人に風圧が襲い掛かったみたいだ。
卯月「だ、大丈夫です。それよりも、凛ちゃん……空を飛んでますよね?」
未央「う、うん。なんか凄い速さで飛びまわったよね。その道具って、空を飛ぶ道具なのかな?」
凛「多分……そうだと思う」
まだ色々試してみないと分からないが、恐らくこれは人間用の飛行ユニット。
しかも考えただけで空を飛ぶことができるシロモノ。
凛「ちょっと、試してくる」
私は空に飛びあがるイメージを浮かべると、私の身体は浮遊感に包まれ上空に飛び上がった。
卯月「わぁ……」
未央「と、飛んでいっちゃった……」
730:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/25(火) 02:21:56.98:YJTw11sf0 (8/10)
数十分経過して。
凛「すごい、すごい! すごいよこれ!!」
私は空を自由に飛びまわっていた。
凛「私、鳥になったみたい!」
考えるだけで上下左右どこにでも進んで飛び続けることができる。
はっきり言ってものすごく楽しい。
私は地上に視線を移すと、空を見上げている二人の姿が映った。
それを見て、私は二人の元に急降下する。
今度は風圧を発生させないように、途中からゆっくりと降下し始めると。
未央「おぉぅ……」
卯月「うわぁ……」
二人が私を見上げてなぜか目をキラキラさせながら私を見ていた。
凛「? どうしたの?」
未央「カッコイイ!」
凛「は?」
卯月「すっごく絵になってました!」
凛「な、何言ってるの?」
数十分経過して。
凛「すごい、すごい! すごいよこれ!!」
私は空を自由に飛びまわっていた。
凛「私、鳥になったみたい!」
考えるだけで上下左右どこにでも進んで飛び続けることができる。
はっきり言ってものすごく楽しい。
私は地上に視線を移すと、空を見上げている二人の姿が映った。
それを見て、私は二人の元に急降下する。
今度は風圧を発生させないように、途中からゆっくりと降下し始めると。
未央「おぉぅ……」
卯月「うわぁ……」
二人が私を見上げてなぜか目をキラキラさせながら私を見ていた。
凛「? どうしたの?」
未央「カッコイイ!」
凛「は?」
卯月「すっごく絵になってました!」
凛「な、何言ってるの?」
731:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/25(火) 02:22:40.83:YJTw11sf0 (9/10)
空中で止まりながら二人を見下ろしながら問いかけると。
未央「うおぉ! 月をバックに舞い降りたしぶりん! これは……月と星が満ちる闇夜に降臨せし、漆黒の堕天使に違いない!」
凛「はぁ?」
卯月「あっ、それっぽいです! 蘭子ちゃんみたいな言葉ですけどそれっぽいです!」
未央「らんらんみたいじゃなくて、らんらんを意識したの!」
凛「えーっと……」
なんだか盛り上がっている二人を尻目に私は地面に降り立つ。
未央「あ、天使様が地上に降りちゃった」
凛「だから何言ってるのかよくわからないんだけど……」
卯月「蘭子ちゃんの言葉は難しいですから仕方ないですよ~」
二人の言っている事がよくわからないけど、とりあえず次の道具も試したいし一旦この道具は外しておこう。
全ての道具を試し終わったらまた空を飛んで色々ためそう。
戦いで空を飛べればさらに戦術も増えるし、何よりも自分で空を飛ぶのがこんなにも楽しいとは思わなかった。
新たな楽しみが増えたと思いながら私は次の100点武器を試し始める。
空中で止まりながら二人を見下ろしながら問いかけると。
未央「うおぉ! 月をバックに舞い降りたしぶりん! これは……月と星が満ちる闇夜に降臨せし、漆黒の堕天使に違いない!」
凛「はぁ?」
卯月「あっ、それっぽいです! 蘭子ちゃんみたいな言葉ですけどそれっぽいです!」
未央「らんらんみたいじゃなくて、らんらんを意識したの!」
凛「えーっと……」
なんだか盛り上がっている二人を尻目に私は地面に降り立つ。
未央「あ、天使様が地上に降りちゃった」
凛「だから何言ってるのかよくわからないんだけど……」
卯月「蘭子ちゃんの言葉は難しいですから仕方ないですよ~」
二人の言っている事がよくわからないけど、とりあえず次の道具も試したいし一旦この道具は外しておこう。
全ての道具を試し終わったらまた空を飛んで色々ためそう。
戦いで空を飛べればさらに戦術も増えるし、何よりも自分で空を飛ぶのがこんなにも楽しいとは思わなかった。
新たな楽しみが増えたと思いながら私は次の100点武器を試し始める。
732:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/25(火) 02:23:09.32:YJTw11sf0 (10/10)
今日はこのへんで。
今日はこのへんで。
733:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/25(火) 07:55:30.91:lGJG1/Aao (1/2)
乙乙
この武装ってハードスーツも飛ばせるのかな?
別のガンツ二次でスーツを外に持ち出せる理由は万能感を楽しませることで1番を選ぶモチベーションを無くすためって考えてたのを思い出した
乙乙
この武装ってハードスーツも飛ばせるのかな?
別のガンツ二次でスーツを外に持ち出せる理由は万能感を楽しませることで1番を選ぶモチベーションを無くすためって考えてたのを思い出した
734:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/25(火) 15:37:46.72:Yu3nW3TUO (1/1)
他の二次設定を得意気にレスするとか頭星人すぎない?
他の二次設定を得意気にレスするとか頭星人すぎない?
735:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/25(火) 16:13:10.67:g0N07BdkO (1/1)
そもそもこいつのゴミ[田島「チ○コ破裂するっ!」]SSなんだから気にする必要ない 新武器のセンスなさすぎ
そもそもこいつのゴミ[田島「チ○コ破裂するっ!」]SSなんだから気にする必要ない 新武器のセンスなさすぎ
736:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/25(火) 16:53:28.15:QlCW4V6p0 (1/1)
別の二次か
昔は面白いの個人のサイトでまとめられてたりしたんだよな、今見なくなったけど
差支えなければ>>733の見たという二次がまだあったら是非紹介してって
別の二次か
昔は面白いの個人のサイトでまとめられてたりしたんだよな、今見なくなったけど
差支えなければ>>733の見たという二次がまだあったら是非紹介してって
737:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/25(火) 19:31:42.43:lGJG1/Aao (2/2)
>>736
ハーメルンのGANTZ原作で1番総合評価が高いやつ
これでガンツ主催者側がやっていることをここでは凛がやっているなという感想
>>736
ハーメルンのGANTZ原作で1番総合評価が高いやつ
これでガンツ主催者側がやっていることをここでは凛がやっているなという感想
738:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/28(金) 02:23:38.45:chf6zp+x0 (1/11)
次は、パソコンに追加されたアイコン二つ。
未央「ねね、しまむー、あれって私たちも使えるのかな?」
バイザー内のパソコン画面が連動しているモニターで操作して一つずつ試してみよう。
卯月「どうなんでしょう? でも使ってみたいですね」
まずはこの…………の前に。
凛「どうしたの?」
何やら小声で相談している二人。
私が外した飛行リングをチラチラ見ている。
未央「あっ、いやぁ、えっとね、しぶりんが使ってたその輪っかって私たちも使えるのかなーって思って」
卯月「私たちも空を飛べないかなぁ~って思ったんです」
凛「……」
未央「あっ、別にどうしてもやってみたいって訳じゃないんだけどさー! ちょーっと興味があってね」
卯月「はい、空を飛ぶのってどんな感じなのかなって、少し興味が湧いちゃって」
凛「使ってみる?」
未央「いいの!?」
卯月「いいんですか!?」
凛「うん、遠慮しないで使っていいよ」
ガンツの道具に興味を持ってもらうのは非常にいい。
どんどん使って、道具を使うことに慣れてもらう。
今回の飛行リングは特に楽しんで使える道具だから、ガンツの道具を使うのは楽しいと思えるようになってくれれば今後、他の道具を使ってもらうときにもやりやすい。
楽しんでもらいながらゆっくり、二人に刷り込ませるように、道具を、武器を使うことが自然だと感じてくれるようになれば……。
道具を使って敵を殺すことにも……。
次は、パソコンに追加されたアイコン二つ。
未央「ねね、しまむー、あれって私たちも使えるのかな?」
バイザー内のパソコン画面が連動しているモニターで操作して一つずつ試してみよう。
卯月「どうなんでしょう? でも使ってみたいですね」
まずはこの…………の前に。
凛「どうしたの?」
何やら小声で相談している二人。
私が外した飛行リングをチラチラ見ている。
未央「あっ、いやぁ、えっとね、しぶりんが使ってたその輪っかって私たちも使えるのかなーって思って」
卯月「私たちも空を飛べないかなぁ~って思ったんです」
凛「……」
未央「あっ、別にどうしてもやってみたいって訳じゃないんだけどさー! ちょーっと興味があってね」
卯月「はい、空を飛ぶのってどんな感じなのかなって、少し興味が湧いちゃって」
凛「使ってみる?」
未央「いいの!?」
卯月「いいんですか!?」
凛「うん、遠慮しないで使っていいよ」
ガンツの道具に興味を持ってもらうのは非常にいい。
どんどん使って、道具を使うことに慣れてもらう。
今回の飛行リングは特に楽しんで使える道具だから、ガンツの道具を使うのは楽しいと思えるようになってくれれば今後、他の道具を使ってもらうときにもやりやすい。
楽しんでもらいながらゆっくり、二人に刷り込ませるように、道具を、武器を使うことが自然だと感じてくれるようになれば……。
道具を使って敵を殺すことにも……。
739:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/28(金) 02:24:12.75:chf6zp+x0 (2/11)
未央「……ぶりん! ねぇっ!」
凛「! あっ、どうしたの?」
いけない、思考に耽り過ぎていた。
焦るな、ゆっくりと、少しずつでいいんだから。
卯月「これはどうやって使えばいいのか教えてほしくて」
凛「あぁ、両手足につけた後は、頭で考えた通りに飛ぶことができるよ。前に進みたいって考えたら前に進むし、上空に上がりたいって考えたら上に浮かんだり」
未央「へ? 考えるだけでいいの?」
凛「そうだよ」
卯月「す、すごいですね。どういう仕組みなんでしょう……?」
ガンツの道具にそういう考えはNGだ。
使って起きる現象を受け入れるしかない。
そうこうしているうちに、未央が両手足にリングをつけてふわふわと浮かんでいる。
未央「わっ! わっ! なにこれすごい!」
卯月「わぁ! やっぱり私たちにも使えるんですね!」
その場で浮かんで手足をばたつかせていたが、少しすると空中を手足を動かして進み始めた。
平泳ぎの動作をして空中を泳いでいるようだ。
二人とも楽しそうに道具を使ってくれている。
しばらくはああやって楽しんでもらおう、その間に私は先ほどの続きに戻るとする。
未央「……ぶりん! ねぇっ!」
凛「! あっ、どうしたの?」
いけない、思考に耽り過ぎていた。
焦るな、ゆっくりと、少しずつでいいんだから。
卯月「これはどうやって使えばいいのか教えてほしくて」
凛「あぁ、両手足につけた後は、頭で考えた通りに飛ぶことができるよ。前に進みたいって考えたら前に進むし、上空に上がりたいって考えたら上に浮かんだり」
未央「へ? 考えるだけでいいの?」
凛「そうだよ」
卯月「す、すごいですね。どういう仕組みなんでしょう……?」
ガンツの道具にそういう考えはNGだ。
使って起きる現象を受け入れるしかない。
そうこうしているうちに、未央が両手足にリングをつけてふわふわと浮かんでいる。
未央「わっ! わっ! なにこれすごい!」
卯月「わぁ! やっぱり私たちにも使えるんですね!」
その場で浮かんで手足をばたつかせていたが、少しすると空中を手足を動かして進み始めた。
平泳ぎの動作をして空中を泳いでいるようだ。
二人とも楽しそうに道具を使ってくれている。
しばらくはああやって楽しんでもらおう、その間に私は先ほどの続きに戻るとする。
740:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/28(金) 02:24:51.12:chf6zp+x0 (3/11)
えっと、モニターに表示されているアイコンの一つ……。
この『Link Unit』っていうアイコンを起動し試してみる事にしよう。
バイクの飛行ユニットを転送する『Flight Unit B』のアイコンと似ている。
これも何かの追加武装なのかな?
凛「とりあえず、起動っと」
起動すると、なにかが転送されてくるのを感じた。
ハードスーツの転送と似ている。
スーツに何かが取り付いている感じがする。
転送が完了して、スーツの肩から背中部分にかけて何か四角い何かが取り付いたようだ。
凛「なんだろう……」
背中に手を回して触れてみるが何もおきない。
どうやって使うものなのかと疑問符を浮かべていると、バイザー内の画面にパソコン画面とロックオン画面のほかにもう一つ画面が追加されていた。
凛「あれ? 画面が追加されてる?」
新たな画面を意識して開いてみると、その画面には『Link System』と表示されている。
凛「リンクシステム……今回のリンクユニットっていうのと関係ありそう……」
今回の武装と関係があると当たりをつけて画面を色々見てみる。
すると、画面がOFFとなっており、このリンクシステムが起動していないことに気がつく。
凛「……ON。……っ!?」
システムを起動すると意識したと同時に、画面内が6つのターゲットポイントみたいなものが表示され、背中の四角い何かから黒く小さい球体が6つ飛び出して私の頭上から肩上に浮かんで静止した、
えっと、モニターに表示されているアイコンの一つ……。
この『Link Unit』っていうアイコンを起動し試してみる事にしよう。
バイクの飛行ユニットを転送する『Flight Unit B』のアイコンと似ている。
これも何かの追加武装なのかな?
凛「とりあえず、起動っと」
起動すると、なにかが転送されてくるのを感じた。
ハードスーツの転送と似ている。
スーツに何かが取り付いている感じがする。
転送が完了して、スーツの肩から背中部分にかけて何か四角い何かが取り付いたようだ。
凛「なんだろう……」
背中に手を回して触れてみるが何もおきない。
どうやって使うものなのかと疑問符を浮かべていると、バイザー内の画面にパソコン画面とロックオン画面のほかにもう一つ画面が追加されていた。
凛「あれ? 画面が追加されてる?」
新たな画面を意識して開いてみると、その画面には『Link System』と表示されている。
凛「リンクシステム……今回のリンクユニットっていうのと関係ありそう……」
今回の武装と関係があると当たりをつけて画面を色々見てみる。
すると、画面がOFFとなっており、このリンクシステムが起動していないことに気がつく。
凛「……ON。……っ!?」
システムを起動すると意識したと同時に、画面内が6つのターゲットポイントみたいなものが表示され、背中の四角い何かから黒く小さい球体が6つ飛び出して私の頭上から肩上に浮かんで静止した、
741:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/28(金) 02:25:51.76:chf6zp+x0 (4/11)
凛「これは……」
浮かび上がっている黒球を見てみる。
テニスボールくらいの球体で、所々にレンズ状の突起がついている。
それが6個、私が動くとついて来て止まると私の頭上で止まる。
凛「……」
バイザー内の画面を見てみる。
6つのターゲットポイントは画面上にある。
私はそのポインターを下に動くように意識してみる。
凛「……ポインターも動いたし、球も動いた」
一番右上のポインターを動かすと、私の右肩上に浮いている黒球も動く。
凛「手ごろなターゲットは……」
離れた位置の木にポインターを動かして、ポインターが重なると木が赤く表示される。
ロックオンモードでロックオンをしたときと同じ状態だ。
凛「ロックオンをした?」
心なしか黒球のレンズが大きくなっているような気がする。
まさか、何か発射することができる?
凛「撃っ……!?」
黒球から何かを撃ち出そうとイメージをした瞬間。
右上の黒球から閃光が走り木を吹き飛ばした。
凛「うわ……」
ハードスーツの掌の閃光よりも強い威力の閃光。
半分以上消滅した木が地面に落ちて煙を上げている。
凛「これ……6つターゲットポイントがあるけど……もしかして全部動かせる?」
一つ一つ動かしてみるとそれに対する黒球も連動して動く。
やっぱり全部動かせるし、それぞれのポインターと黒球が繋がっているようだ。
凛「これは……」
浮かび上がっている黒球を見てみる。
テニスボールくらいの球体で、所々にレンズ状の突起がついている。
それが6個、私が動くとついて来て止まると私の頭上で止まる。
凛「……」
バイザー内の画面を見てみる。
6つのターゲットポイントは画面上にある。
私はそのポインターを下に動くように意識してみる。
凛「……ポインターも動いたし、球も動いた」
一番右上のポインターを動かすと、私の右肩上に浮いている黒球も動く。
凛「手ごろなターゲットは……」
離れた位置の木にポインターを動かして、ポインターが重なると木が赤く表示される。
ロックオンモードでロックオンをしたときと同じ状態だ。
凛「ロックオンをした?」
心なしか黒球のレンズが大きくなっているような気がする。
まさか、何か発射することができる?
凛「撃っ……!?」
黒球から何かを撃ち出そうとイメージをした瞬間。
右上の黒球から閃光が走り木を吹き飛ばした。
凛「うわ……」
ハードスーツの掌の閃光よりも強い威力の閃光。
半分以上消滅した木が地面に落ちて煙を上げている。
凛「これ……6つターゲットポイントがあるけど……もしかして全部動かせる?」
一つ一つ動かしてみるとそれに対する黒球も連動して動く。
やっぱり全部動かせるし、それぞれのポインターと黒球が繋がっているようだ。
742:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/28(金) 02:26:20.92:chf6zp+x0 (5/11)
凛「それなら……6つ全部同時に動かして……」
1本の木に全部のポインターを合わせようとするが。
凛「む、難しい……」
6つ同時に動かすのが中々難しく、時間をかけながら全部のポインターを合わせて、全ての黒球から発射すると考えると。
6つの黒球から同時に閃光が走り、爆発音と共に木があった場所は大きく陥没して木は影も形も残らなかった。
凛「……これも使える、だけど……」
ポインターと黒球の操作を何度も繰り返すが、
凛「……これ、難しいな」
1個や2個ならそんなに苦も無く操作できるけど、6個全てを動かそうとすると頭がごちゃごちゃになってしまう。
凛「これは訓練しないと使いこなせないな……でも、使いこなせるようになれば……」
すぐ思いつくのは剣で戦いながら6連続の閃光を発射する戦い方。
黒球がどこまで動かせるかは訓練してみないと分からないけど、敵の死角から撃ち込めればかなり有効な攻撃になりそうだ。
そう思いながらこの武装もしばらく訓練をしようと考える。
ある程度操作して次の武器を試すためにシステムをOFFにすると、浮かんでいた黒球も背中の追加武装に戻り納まった。
どうやらシステムをOFFにすると使えなくなるみたいだから、バイザーありきの装備になりそうだ。
そこまでで頭を切り替えて次の武装を試す。
凛「それなら……6つ全部同時に動かして……」
1本の木に全部のポインターを合わせようとするが。
凛「む、難しい……」
6つ同時に動かすのが中々難しく、時間をかけながら全部のポインターを合わせて、全ての黒球から発射すると考えると。
6つの黒球から同時に閃光が走り、爆発音と共に木があった場所は大きく陥没して木は影も形も残らなかった。
凛「……これも使える、だけど……」
ポインターと黒球の操作を何度も繰り返すが、
凛「……これ、難しいな」
1個や2個ならそんなに苦も無く操作できるけど、6個全てを動かそうとすると頭がごちゃごちゃになってしまう。
凛「これは訓練しないと使いこなせないな……でも、使いこなせるようになれば……」
すぐ思いつくのは剣で戦いながら6連続の閃光を発射する戦い方。
黒球がどこまで動かせるかは訓練してみないと分からないけど、敵の死角から撃ち込めればかなり有効な攻撃になりそうだ。
そう思いながらこの武装もしばらく訓練をしようと考える。
ある程度操作して次の武器を試すためにシステムをOFFにすると、浮かんでいた黒球も背中の追加武装に戻り納まった。
どうやらシステムをOFFにすると使えなくなるみたいだから、バイザーありきの装備になりそうだ。
そこまでで頭を切り替えて次の武装を試す。
743:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/28(金) 02:27:51.31:chf6zp+x0 (6/11)
凛「よし、次の武器。次もアイコンに表示されている……」
『Transport System』
凛「トランスポート……転送? まさか……」
これもどういったものなのか何となく予想がついてしまう。
とりあえず起動を。
凛「あ、パソコンと連動してる画面いっぱいに表示が……」
バイザー内のパソコン画面モニターに『Transport System』と表示され、数字の羅列がびっしりと画面に浮かび上がる。
はっきりいって理解不能だ。
凛「なにこれ……数字の羅列だらけだけど、入力できそうなところも……X、Y、Zの後は何か入力できそうだし、他の場所にも何箇所か……」
色々と入力をしてみようとも考えたが、入力する直前で画面の端に『Simple mode』という表示があるのに気がつく。
それを意識すると、また画面が切り替わる。
凛「今度は見やすい画面……」
シンプルな画面にポインターが一つ。
そして、画面内のポインターを意識すると、ポインターの場所が赤く表示されて。
凛「!!」
ジジジジジ……。
頭頂部が転送されている感覚。
というか、目の前のポインターが示していた場所に私の頭が現れている。
顔が転送されて首を動かしてみると体が少し離れた位置に残っている。
凛「……転送されてる。ガンツの転送と一緒……」
転送されきってからもう一度試してみる。
凛「よし、次の武器。次もアイコンに表示されている……」
『Transport System』
凛「トランスポート……転送? まさか……」
これもどういったものなのか何となく予想がついてしまう。
とりあえず起動を。
凛「あ、パソコンと連動してる画面いっぱいに表示が……」
バイザー内のパソコン画面モニターに『Transport System』と表示され、数字の羅列がびっしりと画面に浮かび上がる。
はっきりいって理解不能だ。
凛「なにこれ……数字の羅列だらけだけど、入力できそうなところも……X、Y、Zの後は何か入力できそうだし、他の場所にも何箇所か……」
色々と入力をしてみようとも考えたが、入力する直前で画面の端に『Simple mode』という表示があるのに気がつく。
それを意識すると、また画面が切り替わる。
凛「今度は見やすい画面……」
シンプルな画面にポインターが一つ。
そして、画面内のポインターを意識すると、ポインターの場所が赤く表示されて。
凛「!!」
ジジジジジ……。
頭頂部が転送されている感覚。
というか、目の前のポインターが示していた場所に私の頭が現れている。
顔が転送されて首を動かしてみると体が少し離れた位置に残っている。
凛「……転送されてる。ガンツの転送と一緒……」
転送されきってからもう一度試してみる。
744:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/28(金) 02:28:17.20:chf6zp+x0 (7/11)
今度はもう少し離れた位置に。
結果は先ほどと同じく、私は転送されて、このシステムは簡易転送が可能なシステムだという事が分かった。
凛「……これも、すごいけど……」
転送にある程度の時間が必要で戦闘には使えそうに無い。
あと、見えている範囲にしか転送できないんじゃそこまで利便性は無いかもしれない。
だけど、シンプルモードにする前の、数字の羅列が表示された画面。
あそこでもっと何かができそうだった。
これも今後も使ってみてできる事を探っていこう。
このシステムはパソコンで操作しても使用できそうだから、久しぶりにパソコンを使って色々試してみるとする。
凛「とりあえず、これでできることもわかったし、次、最後の武器……」
最後の武器は大きめのケースに入っていた、いつも使う剣とよく似た柄が2本。
違うところは鍔の部分が長方形に長く20センチ近く幅があり、さらに剣を伸ばすスイッチのほかにもう一つスイッチがある。
それを試そうと思ったが、ふと二人の様子が気になり、目を向けてみると。
今度はもう少し離れた位置に。
結果は先ほどと同じく、私は転送されて、このシステムは簡易転送が可能なシステムだという事が分かった。
凛「……これも、すごいけど……」
転送にある程度の時間が必要で戦闘には使えそうに無い。
あと、見えている範囲にしか転送できないんじゃそこまで利便性は無いかもしれない。
だけど、シンプルモードにする前の、数字の羅列が表示された画面。
あそこでもっと何かができそうだった。
これも今後も使ってみてできる事を探っていこう。
このシステムはパソコンで操作しても使用できそうだから、久しぶりにパソコンを使って色々試してみるとする。
凛「とりあえず、これでできることもわかったし、次、最後の武器……」
最後の武器は大きめのケースに入っていた、いつも使う剣とよく似た柄が2本。
違うところは鍔の部分が長方形に長く20センチ近く幅があり、さらに剣を伸ばすスイッチのほかにもう一つスイッチがある。
それを試そうと思ったが、ふと二人の様子が気になり、目を向けてみると。
745:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/28(金) 02:29:10.33:chf6zp+x0 (8/11)
未央「しまむー! すごいすごい!」
飛行リングを手足に装備して、ステップを踏んでいる卯月がいた。
前に動画で見た二人のダンスのステップ。
そのステップだったが、今踊っている卯月はどの動画で見たよりも美しく、理想的な動きで踊っていた。
見惚れてしまうくらいに完璧な動き。
どこまでも洗練されていて、完成された芸術のような舞い。
私は卯月の舞いを、卯月が動きを止めるまで見続けていた。
卯月「ふぅ~っ、どうでしたか?」
未央「すごいすごい! カンペキ! 見たこと無いくらいカンペキなダンスだったよ!?」
卯月「本当ですか! ありがとうございますっ!」
嬉しそうに笑う卯月が、私の視線に気付いたのかふわりと浮かんで私の目の前まで飛んでくる。
卯月「凛ちゃん、これすごいです! 私がイメージする理想の動きをそのまま再現することができるんですよ!」
凛「? どういうこと?」
卯月から聞くと、この飛行リングは空を飛ぶだけじゃなく、使用者の動きをアシストする効果もあるらしい。
自分の思考がリングを通して身体に伝わり、考えている理想の動きをいともたやすく行うことができる。
重力の影響も受けずに、どんな人間でも不可能な理想的な動きを可能とする。
凛「そんな効果もあったんだね。というかよく見つけたね」
卯月「えへへ、空をいろんなイメージをしながら飛んでいるうちに、自分の思い通りに動ける事に気付いたんです。それで、もしかしたらって考えて試してみたら……」
卯月がズイっと近づきながら興奮気味に話す。
卯月「いつもできなかったステップが完璧にできるんです! どうしても引っかかってしまう動きが自然にできてしまうんです! 本当に、私が思っていた理想の動きがそのままできてしまったんですよ!」
凛「……」
卯月「私、びっくりしちゃいました。こんなうまく踊れたのって初めてかもしれないです」
そうやってはにかみながら笑っている卯月。
もっと、もっとのめりこんでくれればと考えながら、
未央「しまむー! すごいすごい!」
飛行リングを手足に装備して、ステップを踏んでいる卯月がいた。
前に動画で見た二人のダンスのステップ。
そのステップだったが、今踊っている卯月はどの動画で見たよりも美しく、理想的な動きで踊っていた。
見惚れてしまうくらいに完璧な動き。
どこまでも洗練されていて、完成された芸術のような舞い。
私は卯月の舞いを、卯月が動きを止めるまで見続けていた。
卯月「ふぅ~っ、どうでしたか?」
未央「すごいすごい! カンペキ! 見たこと無いくらいカンペキなダンスだったよ!?」
卯月「本当ですか! ありがとうございますっ!」
嬉しそうに笑う卯月が、私の視線に気付いたのかふわりと浮かんで私の目の前まで飛んでくる。
卯月「凛ちゃん、これすごいです! 私がイメージする理想の動きをそのまま再現することができるんですよ!」
凛「? どういうこと?」
卯月から聞くと、この飛行リングは空を飛ぶだけじゃなく、使用者の動きをアシストする効果もあるらしい。
自分の思考がリングを通して身体に伝わり、考えている理想の動きをいともたやすく行うことができる。
重力の影響も受けずに、どんな人間でも不可能な理想的な動きを可能とする。
凛「そんな効果もあったんだね。というかよく見つけたね」
卯月「えへへ、空をいろんなイメージをしながら飛んでいるうちに、自分の思い通りに動ける事に気付いたんです。それで、もしかしたらって考えて試してみたら……」
卯月がズイっと近づきながら興奮気味に話す。
卯月「いつもできなかったステップが完璧にできるんです! どうしても引っかかってしまう動きが自然にできてしまうんです! 本当に、私が思っていた理想の動きがそのままできてしまったんですよ!」
凛「……」
卯月「私、びっくりしちゃいました。こんなうまく踊れたのって初めてかもしれないです」
そうやってはにかみながら笑っている卯月。
もっと、もっとのめりこんでくれればと考えながら、
746:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/28(金) 02:29:48.86:chf6zp+x0 (9/11)
凛「……卯月にそれあげようか?」
卯月「えっ!?」
凛「……気に入ったんでしょ? それならあげるよ、私が使うより卯月が使ったほうがよさそうだし」
卯月「……いいんですか?」
凛「うん、いいよ」
そう言うと、卯月はとても嬉しそうに私の手を握って、
卯月「ありがとうございますっ! 凛ちゃんからのプレゼント、大事にしますね!」
凛「ふふっ……」
これでいい、少しずつ、ゆっくりと……。
未央「いいなー……」
と、後ろで様子を伺っていた未央が私の肩に手を乗せてその手にあごを乗せ私の顔を覗き込んできた。
未央「プレゼント、いいなぁー」
凛「……」
未央「……」
未央は少し上目づかいで私を見てくる。
子供が親に何か買ってもらいたい時のような目線。
凛「未央も何かほしいの?」
未央「! くれるの!?」
凛「……卯月にそれあげようか?」
卯月「えっ!?」
凛「……気に入ったんでしょ? それならあげるよ、私が使うより卯月が使ったほうがよさそうだし」
卯月「……いいんですか?」
凛「うん、いいよ」
そう言うと、卯月はとても嬉しそうに私の手を握って、
卯月「ありがとうございますっ! 凛ちゃんからのプレゼント、大事にしますね!」
凛「ふふっ……」
これでいい、少しずつ、ゆっくりと……。
未央「いいなー……」
と、後ろで様子を伺っていた未央が私の肩に手を乗せてその手にあごを乗せ私の顔を覗き込んできた。
未央「プレゼント、いいなぁー」
凛「……」
未央「……」
未央は少し上目づかいで私を見てくる。
子供が親に何か買ってもらいたい時のような目線。
凛「未央も何かほしいの?」
未央「! くれるの!?」
747:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/28(金) 02:30:23.88:chf6zp+x0 (10/11)
何をあげようかと思ったが、他の道具は殆ど専用武器みたいなものだ。
100点武器以外はあの部屋から持っていけるから、100点武器をあげたい。
だけど、渡せるものって言ったら……。
デカ銃にパソコンにバイザーくらいかな?
デカ銃はあげてもいいけど、まだ時期尚早のような気がする。
もっと別の武器を使ってもらって、銃を撃つことに慣れてから上げるのがよさそうだ。
そうなると、パソコンかバイザーだけど……両方ともハードスーツの転送をしたり、今回の追加機能を試してみたりと使用頻度が高いから渡すのは中々難しい。
残るのは……試そうと思っていた剣の柄だけど、これも少し試してどんな効果があるのか確認してからあげるかどうか決めよう。
何となくだけど、この剣の柄。破壊力がある武器のような気がする。
そうなるとデカ銃と同じで、もっと他の武器から試してもらったほうがいい。
凛「ちょっと考えさせてもらってもいい? 何をあげるか考えておくよ」
未央「ホントに!? やったぁー!」
喜ぶ未央に、飛行リングを大事に持ちながら嬉しそうに私たちを見る卯月。
凛(こうやってみんなで楽しみながら新しい武器を試したりできるのは今まで考えもしなかった)
凛(やっぱり、二人とも)
私と一緒に、ガンツの部屋で……。
脳裏に浮かんだ未来を思うと口元が緩む。
ああ、早く……。
早く、二人も私と同じように……。
私の想いは強くなり続ける。
何をあげようかと思ったが、他の道具は殆ど専用武器みたいなものだ。
100点武器以外はあの部屋から持っていけるから、100点武器をあげたい。
だけど、渡せるものって言ったら……。
デカ銃にパソコンにバイザーくらいかな?
デカ銃はあげてもいいけど、まだ時期尚早のような気がする。
もっと別の武器を使ってもらって、銃を撃つことに慣れてから上げるのがよさそうだ。
そうなると、パソコンかバイザーだけど……両方ともハードスーツの転送をしたり、今回の追加機能を試してみたりと使用頻度が高いから渡すのは中々難しい。
残るのは……試そうと思っていた剣の柄だけど、これも少し試してどんな効果があるのか確認してからあげるかどうか決めよう。
何となくだけど、この剣の柄。破壊力がある武器のような気がする。
そうなるとデカ銃と同じで、もっと他の武器から試してもらったほうがいい。
凛「ちょっと考えさせてもらってもいい? 何をあげるか考えておくよ」
未央「ホントに!? やったぁー!」
喜ぶ未央に、飛行リングを大事に持ちながら嬉しそうに私たちを見る卯月。
凛(こうやってみんなで楽しみながら新しい武器を試したりできるのは今まで考えもしなかった)
凛(やっぱり、二人とも)
私と一緒に、ガンツの部屋で……。
脳裏に浮かんだ未来を思うと口元が緩む。
ああ、早く……。
早く、二人も私と同じように……。
私の想いは強くなり続ける。
748:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/28(金) 02:30:51.04:chf6zp+x0 (11/11)
今日はこのへんで。
今日はこのへんで。
749:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/28(金) 03:15:49.43:owEYMiWIO (1/1)
おつ
おつ
750:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/28(金) 04:03:56.18:N5Wgj1EC0 (1/1)
おつおつ なんかもう1人だけガンダムみたいやね
おつおつ なんかもう1人だけガンダムみたいやね
751:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/28(金) 08:32:30.73:2IAhP3gGo (1/1)
ソルディオス砲の群れだと!?あんなものを浮かべて喜ぶか、変態どもめ!
乙
ソルディオス砲の群れだと!?あんなものを浮かべて喜ぶか、変態どもめ!
乙
752:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/28(金) 09:38:29.25:kpa7ByvY0 (1/1)
関係ないけど加藤は生き返るのだろうか……加藤自身はどうでもいいけど弟が可哀想なんだよなぁ……
関係ないけど加藤は生き返るのだろうか……加藤自身はどうでもいいけど弟が可哀想なんだよなぁ……
753:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/28(金) 10:39:11.67:FygQ66xRO (1/1)
もう凛ちゃん戻れないだろ…
もう凛ちゃん戻れないだろ…
754:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/28(金) 19:41:19.82:F6cXD1gO0 (1/1)
2人の性格を、というか元となった死因考えたらミッションにド嵌りするなんて普通じゃ考えられないよなしかし
互いが互いを誤解したまま目指すゴール地点の相違、その結末は…
2人の性格を、というか元となった死因考えたらミッションにド嵌りするなんて普通じゃ考えられないよなしかし
互いが互いを誤解したまま目指すゴール地点の相違、その結末は…
755:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/28(金) 19:44:18.17:FcSdIq+qo (1/1)
乙乙
対ぬらりひょん用の武器が手に入ってしまった
威力も複数発当てればZガンより強い感じだ
乙乙
対ぬらりひょん用の武器が手に入ってしまった
威力も複数発当てればZガンより強い感じだ
756:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/29(土) 20:10:29.09:Xh5/MDtUo (1/1)
ところで>>125を再うpしてくださる神は誰か居ませんかね?
ところで>>125を再うpしてくださる神は誰か居ませんかね?
757:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/29(土) 23:34:09.67:zJlWTNooO (1/1)
くっせえぞ乞食
くたばれ
くっせえぞ乞食
くたばれ
758:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 00:05:26.04:TVHafHan0 (1/31)
凛「未央、卯月、今日はそろそろ帰ろうか」
もう12時にさしかかろうとしている頃、私は二人に提案する。
流石に目に見えて疲れが見えている。
これ以上は明日に疲れも残るし、二人の健康にもよくない。
卯月「はい……流石に疲れちゃいましたね」
未央「初日から張り切りすぎたねー」
まだ最後の武器は試していないけど、あのあと二人の動きを見てアドバイスをし続けていた。
今日一日で未央はかなりスーツの使い方を覚えることができて、卯月は飛行リングを使った動きを試し続けて、二人ともかなり動けるようになってきている。
私の経験上、すでに田中星人くらいなら二人の動きについて来れないだろう。
それくらい予想以上に二人の成長が早い。
このまま次の狩りが前回みたいに1ヶ月くらいの猶予があれば、二人をかなりのところまで育てることができそうだ。
凛(今日一日でかなり動けるようになったし、明日は武器を使ってもらおうかな……)
二人に武器を使ってもらう。
私の目的のためにも絶対に必要だけど、多分まだ二人には殺すための武器を使うことに抵抗があるだろう。
二人が武器を使うことに戸惑わずに自然に使えるようにしないといけない。
凛(どういう方法で使ってもらおうかな……)
私は二人の育成プランを練りながら帰路に着く。
凛「未央、卯月、今日はそろそろ帰ろうか」
もう12時にさしかかろうとしている頃、私は二人に提案する。
流石に目に見えて疲れが見えている。
これ以上は明日に疲れも残るし、二人の健康にもよくない。
卯月「はい……流石に疲れちゃいましたね」
未央「初日から張り切りすぎたねー」
まだ最後の武器は試していないけど、あのあと二人の動きを見てアドバイスをし続けていた。
今日一日で未央はかなりスーツの使い方を覚えることができて、卯月は飛行リングを使った動きを試し続けて、二人ともかなり動けるようになってきている。
私の経験上、すでに田中星人くらいなら二人の動きについて来れないだろう。
それくらい予想以上に二人の成長が早い。
このまま次の狩りが前回みたいに1ヶ月くらいの猶予があれば、二人をかなりのところまで育てることができそうだ。
凛(今日一日でかなり動けるようになったし、明日は武器を使ってもらおうかな……)
二人に武器を使ってもらう。
私の目的のためにも絶対に必要だけど、多分まだ二人には殺すための武器を使うことに抵抗があるだろう。
二人が武器を使うことに戸惑わずに自然に使えるようにしないといけない。
凛(どういう方法で使ってもらおうかな……)
私は二人の育成プランを練りながら帰路に着く。
759:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 00:06:09.66:TVHafHan0 (2/31)
次の日、昨日とは別の山に来ている。
訓練場として加工もしていない木々の生い茂った山。
その山の一角、崖となっている場所に腰を下ろして私は二人に説明を始める。
今日二人にやってもらうことを。
未央「しぶりん、昨日とは違う山だけど、今日はここで何をするの?」
凛「ええと、土木工事……かな」
卯月「えっ?」
私は崖の下の森を指差して言う。
凛「今日はこの崖の下に訓練場を作ろうと思うんだ」
未央「この下って……すごい森だけど」
卯月「あの森を訓練場にですか?」
凛「うん」
未央「えっと……訓練場って言ったら昨日みたいな広場だよね?」
凛「そうだよ、それを今からみんなで作ろうと思うんだ」
卯月「みんなって……3人でですか?」
凛「うん」
未央「……しぶりん、何年かけるつもりなの?」
凛「今日一日で作ろうと思うけど」
次の日、昨日とは別の山に来ている。
訓練場として加工もしていない木々の生い茂った山。
その山の一角、崖となっている場所に腰を下ろして私は二人に説明を始める。
今日二人にやってもらうことを。
未央「しぶりん、昨日とは違う山だけど、今日はここで何をするの?」
凛「ええと、土木工事……かな」
卯月「えっ?」
私は崖の下の森を指差して言う。
凛「今日はこの崖の下に訓練場を作ろうと思うんだ」
未央「この下って……すごい森だけど」
卯月「あの森を訓練場にですか?」
凛「うん」
未央「えっと……訓練場って言ったら昨日みたいな広場だよね?」
凛「そうだよ、それを今からみんなで作ろうと思うんだ」
卯月「みんなって……3人でですか?」
凛「うん」
未央「……しぶりん、何年かけるつもりなの?」
凛「今日一日で作ろうと思うけど」
760:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 00:07:13.86:TVHafHan0 (3/31)
私の言葉に二人はポカンとした顔で言い返してくる。
未央「いやいやいや、無理でしょ……」
卯月「そ、そうですよ。こんなところに昨日みたいなグラウンドを作るなんて、無理ですよ……」
まあ、普通に考えて無理だろう。
だけど、デカ銃を使って潰しまくればあっという間にできてしまう。
でも、今日はそれにひと手間加えることにする。
凛「できるよ。昨日の場所も私一人で作ったんだし」
未央「……マジ?」
卯月「ど、どうやってですか?」
凛「説明するより実際にやってもらったほうが早いから、私についてきてもらえるかな?」
頷く二人に、私は立ち上がり、目の前の崖に身を投げる。
未央「ちょ!?」
卯月「凛ちゃん!?」
二人の悲鳴を後に、私は崖下に着地し上に向かって叫ぶ。
凛「二人も跳んできて!」
二人にも下りて来てもらうよう手を振るが、崖から顔を出したまま二人は中々飛び降りてこなかった。
私が飛び降りてからしばらくして、二人は空中をゆっくりと降下してきた。
卯月が装着している飛行リングの力で空を飛んで降りてきている。
未央は卯月に抱きかかえられるようにして二人とも私の前に降り立った。
凛「スーツを着てるんだし、飛び降りても大丈夫だよ?」
未央「わ、わかってるけど、あんな高いところから簡単に飛べないって!」
凛「……それもそうだね」
何度か飛び降りをして慣れてもらおう。
それか高い場所でジャンプして移動する訓練とかもやってみようかな。
まあ、それは後、今は二人に優先的にやってもらわないといけないことがあるんだし。
思考を戻し、私は二人にあるものを手渡す。
私の言葉に二人はポカンとした顔で言い返してくる。
未央「いやいやいや、無理でしょ……」
卯月「そ、そうですよ。こんなところに昨日みたいなグラウンドを作るなんて、無理ですよ……」
まあ、普通に考えて無理だろう。
だけど、デカ銃を使って潰しまくればあっという間にできてしまう。
でも、今日はそれにひと手間加えることにする。
凛「できるよ。昨日の場所も私一人で作ったんだし」
未央「……マジ?」
卯月「ど、どうやってですか?」
凛「説明するより実際にやってもらったほうが早いから、私についてきてもらえるかな?」
頷く二人に、私は立ち上がり、目の前の崖に身を投げる。
未央「ちょ!?」
卯月「凛ちゃん!?」
二人の悲鳴を後に、私は崖下に着地し上に向かって叫ぶ。
凛「二人も跳んできて!」
二人にも下りて来てもらうよう手を振るが、崖から顔を出したまま二人は中々飛び降りてこなかった。
私が飛び降りてからしばらくして、二人は空中をゆっくりと降下してきた。
卯月が装着している飛行リングの力で空を飛んで降りてきている。
未央は卯月に抱きかかえられるようにして二人とも私の前に降り立った。
凛「スーツを着てるんだし、飛び降りても大丈夫だよ?」
未央「わ、わかってるけど、あんな高いところから簡単に飛べないって!」
凛「……それもそうだね」
何度か飛び降りをして慣れてもらおう。
それか高い場所でジャンプして移動する訓練とかもやってみようかな。
まあ、それは後、今は二人に優先的にやってもらわないといけないことがあるんだし。
思考を戻し、私は二人にあるものを手渡す。
761:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 00:08:11.17:TVHafHan0 (4/31)
卯月「凛ちゃん、これなんですか?」
黒い剣の柄を両手でもちながら首をかしげる卯月。
凛「これは伸縮自在の剣。ガンツの道具の一つ」
二人には以前に少し説明はしたけど、実際に見せるのも触らせるのも初めてだ。
未央「これが……」
卯月「け、剣、ですか……」
二人ともこれが武器だとわかってゴクリと喉を鳴らして黒い柄を見る。
凛「柄にスイッチがあるでしょ? それを押すと刃が延びるから、試してもらえるかな?」
二人とも頷き恐る恐ると言った感じで剣の刃を伸ばした。
凛「そうそう、それくらいで大丈夫」
剣の長さは1メートルくらい伸ばしてもらって止める。
凛「それじゃ、二人ともそれで木を斬っていこうか」
未央「へ?」
卯月「こ、これでですか?」
凛「うん。かなり斬れ味はいいからこれくらいの木なら簡単に斬ることができるよ」
私は見本を見せるように、剣を伸ばし横に凪ぐようにして木を斬り飛ばす。
未央「うわ……」
卯月「こんなに大きな木が……」
10メートル近い木が地面に落ちズズンと地響きを起こす。
凛「こんな感じで二人にも木を斬ってもらおうと思ってるんけど。どう? できそうかな?」
未央「ど、どうだろう?」
卯月「う~ん……」
卯月「凛ちゃん、これなんですか?」
黒い剣の柄を両手でもちながら首をかしげる卯月。
凛「これは伸縮自在の剣。ガンツの道具の一つ」
二人には以前に少し説明はしたけど、実際に見せるのも触らせるのも初めてだ。
未央「これが……」
卯月「け、剣、ですか……」
二人ともこれが武器だとわかってゴクリと喉を鳴らして黒い柄を見る。
凛「柄にスイッチがあるでしょ? それを押すと刃が延びるから、試してもらえるかな?」
二人とも頷き恐る恐ると言った感じで剣の刃を伸ばした。
凛「そうそう、それくらいで大丈夫」
剣の長さは1メートルくらい伸ばしてもらって止める。
凛「それじゃ、二人ともそれで木を斬っていこうか」
未央「へ?」
卯月「こ、これでですか?」
凛「うん。かなり斬れ味はいいからこれくらいの木なら簡単に斬ることができるよ」
私は見本を見せるように、剣を伸ばし横に凪ぐようにして木を斬り飛ばす。
未央「うわ……」
卯月「こんなに大きな木が……」
10メートル近い木が地面に落ちズズンと地響きを起こす。
凛「こんな感じで二人にも木を斬ってもらおうと思ってるんけど。どう? できそうかな?」
未央「ど、どうだろう?」
卯月「う~ん……」
762:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 00:09:00.50:TVHafHan0 (5/31)
二人は木を見たあとに、手の剣を見て首をかしげている。
本当に自分が木を斬る事ができるのかと疑問に考えているのかもしれない。
そう考えてくれているなら私の目論見は成功した事になる。
この剣は、この場では武器ではなく、木を斬るための道具。
そう思いこんでくれることが重要。
武器と考えずに、武器を使ってくれるようになってくれることが重要。
念のために確認をしておかないと。
凛「どうしたの? 難しい顔して」
未央「え? いやぁ……本当に切れるのかなって思って……」
凛「大丈夫、私が斬って見せたでしょ?」
卯月「は、はい。それでもこんなに大きな木を……」
よし、二人とも木を斬るという事に意識を持っていってくれた。
おかげでさっきまで恐る恐ると言った形で持っていた剣に対しても今はそこまで抵抗なく持っている。
このまま曖昧な状態で剣を使ってもらうためにも……。
凛「それじゃあ、一緒にやってみようか」
未央「え?」
二人は木を見たあとに、手の剣を見て首をかしげている。
本当に自分が木を斬る事ができるのかと疑問に考えているのかもしれない。
そう考えてくれているなら私の目論見は成功した事になる。
この剣は、この場では武器ではなく、木を斬るための道具。
そう思いこんでくれることが重要。
武器と考えずに、武器を使ってくれるようになってくれることが重要。
念のために確認をしておかないと。
凛「どうしたの? 難しい顔して」
未央「え? いやぁ……本当に切れるのかなって思って……」
凛「大丈夫、私が斬って見せたでしょ?」
卯月「は、はい。それでもこんなに大きな木を……」
よし、二人とも木を斬るという事に意識を持っていってくれた。
おかげでさっきまで恐る恐ると言った形で持っていた剣に対しても今はそこまで抵抗なく持っている。
このまま曖昧な状態で剣を使ってもらうためにも……。
凛「それじゃあ、一緒にやってみようか」
未央「え?」
763:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 00:09:34.74:TVHafHan0 (6/31)
私は未央の後ろから手を回し、未央に剣を構えさせる。
未央「ちょ、しぶりん?」
凛「こんな感じで持って……うん。こうやって木に向かって構えて……」
木に向かって剣を斜めに構えさせて私は未央の手を離す。
未央「しぶ……」
凛「あっ、その体勢のまま動かないで!」
未央「うっ、うん……」
振るだけで木が私たちとは逆方向に倒れる形に斬れるように未央の姿勢を、剣の位置を確かめる。
未央は最初は動こうとしたが、私がなんども姿勢や剣の位置を調整していると、姿勢を維持しようと動かなくなってくれた。
そして、剣を振るだけで木を斬り倒せる形になって。
凛「いいよ、そのまま腕を前に押し出すように振ってみて」
未央「こ、こうかな?」
未央が振るった剣は大木の中心から斜めに後方へ倒れていき、倒れた振動がズズンと私たちに伝わった。
未央「う、わ……」
卯月「す、すごいですね……」
凛「ほら、できたでしょ?」
未央「うん……こんな簡単に、あんなに大きな木を……」
凛「こうやってどんどん斬っていって、最後に仕上げをすれば昨日みたいな広い訓練場が完成するんだ。だからどんどん木を斬っていってもらえると助かるんだけど」
未央「う、ん……やってみるね……」
凛「お願いするよ」
私がそう言うと、未央はコクンと頷く。
凛「卯月も斬り方を教えるからこっちに来てもらえるかな」
卯月「あっ、わ、わかりました」
私は未央の後ろから手を回し、未央に剣を構えさせる。
未央「ちょ、しぶりん?」
凛「こんな感じで持って……うん。こうやって木に向かって構えて……」
木に向かって剣を斜めに構えさせて私は未央の手を離す。
未央「しぶ……」
凛「あっ、その体勢のまま動かないで!」
未央「うっ、うん……」
振るだけで木が私たちとは逆方向に倒れる形に斬れるように未央の姿勢を、剣の位置を確かめる。
未央は最初は動こうとしたが、私がなんども姿勢や剣の位置を調整していると、姿勢を維持しようと動かなくなってくれた。
そして、剣を振るだけで木を斬り倒せる形になって。
凛「いいよ、そのまま腕を前に押し出すように振ってみて」
未央「こ、こうかな?」
未央が振るった剣は大木の中心から斜めに後方へ倒れていき、倒れた振動がズズンと私たちに伝わった。
未央「う、わ……」
卯月「す、すごいですね……」
凛「ほら、できたでしょ?」
未央「うん……こんな簡単に、あんなに大きな木を……」
凛「こうやってどんどん斬っていって、最後に仕上げをすれば昨日みたいな広い訓練場が完成するんだ。だからどんどん木を斬っていってもらえると助かるんだけど」
未央「う、ん……やってみるね……」
凛「お願いするよ」
私がそう言うと、未央はコクンと頷く。
凛「卯月も斬り方を教えるからこっちに来てもらえるかな」
卯月「あっ、わ、わかりました」
764:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 00:10:22.25:TVHafHan0 (7/31)
そうして二人に木の斬り方を教えて、伐採作業が始まる。
二人とも最初はうまく斬れないで四苦八苦していたが、少しづつ斬り方がうまくなっていっていった。
この森一面を斬り尽くせば、剣での斬り方の基本は身体に覚えさせることもできる。
何より、斬るという事に慣れてくれることが今回の最大の目的。
二人とも木を斬る事は問題なくできるし、後何回か別の日に今日と同じように木を斬る訓練を行ったら別のものを斬っていってもらおう。
こうやって剣に慣れてもらう。
最終的な目標に向かって……。
凛(……いい感じ、二人ともどんどん武器を使うことに慣れていってる……)
剣を振るって木を斬る二人の姿を見ながら、私は一旦崖の上に移動する事にする。
凛「二人とも、木を斬るのを続けてもらえるかな。私は仕上げの道具を持ってくるから」
未央「はいはーい、とりゃっ!」
卯月「わかりましたー、えいっ!」
二人に声をかけて私はその場から跳躍し、崖の上に、デカ銃を入れた鞄の場所に戻ってきた。
木をある程度まで斬ったらこのデカ銃で木の残がいを潰して平地を作っていく。
その作業は私がやるつもりだ、今日の二人の作業は剣を使って木を斬っていく作業のみ。
まずは一つの事に集中してもらおうと考えている。
銃を撃つのはまた今度。
そうやってデカ銃の鞄を開け、中からデカ銃を取り出しその場に置く。
それと一緒に2本の剣の柄も取り出す。
昨日試せなかった、最後の追加武器。
二人が木を斬っている間に、私はこれを試そう。
そうして二人に木の斬り方を教えて、伐採作業が始まる。
二人とも最初はうまく斬れないで四苦八苦していたが、少しづつ斬り方がうまくなっていっていった。
この森一面を斬り尽くせば、剣での斬り方の基本は身体に覚えさせることもできる。
何より、斬るという事に慣れてくれることが今回の最大の目的。
二人とも木を斬る事は問題なくできるし、後何回か別の日に今日と同じように木を斬る訓練を行ったら別のものを斬っていってもらおう。
こうやって剣に慣れてもらう。
最終的な目標に向かって……。
凛(……いい感じ、二人ともどんどん武器を使うことに慣れていってる……)
剣を振るって木を斬る二人の姿を見ながら、私は一旦崖の上に移動する事にする。
凛「二人とも、木を斬るのを続けてもらえるかな。私は仕上げの道具を持ってくるから」
未央「はいはーい、とりゃっ!」
卯月「わかりましたー、えいっ!」
二人に声をかけて私はその場から跳躍し、崖の上に、デカ銃を入れた鞄の場所に戻ってきた。
木をある程度まで斬ったらこのデカ銃で木の残がいを潰して平地を作っていく。
その作業は私がやるつもりだ、今日の二人の作業は剣を使って木を斬っていく作業のみ。
まずは一つの事に集中してもらおうと考えている。
銃を撃つのはまた今度。
そうやってデカ銃の鞄を開け、中からデカ銃を取り出しその場に置く。
それと一緒に2本の剣の柄も取り出す。
昨日試せなかった、最後の追加武器。
二人が木を斬っている間に、私はこれを試そう。
765:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 00:11:20.00:TVHafHan0 (8/31)
私は剣の柄を持ち見た目を調べてみる。
いつもの剣と同じ様に伸縮用のスイッチがある。
違うところは、鍔が長方形で20センチ近い幅があるのと、伸縮用のスイッチとは別のスイッチがあること。
それ以外はいつもの剣と殆ど変わらない剣だ。
凛「これも剣なのかな?」
とりあえずいつもの剣と同じように伸ばしてみると。
凛「かなり幅のある剣……」
剣の刃は鍔の部分と同じくらいの幅で刃が伸び、巨大な剣が2本、私の手におさまった。
凛「こういうの、大剣って言うのかな? いつもの剣とそう変わらないような感じだけど……」
大きくなっただけで特に何か変わったような感じはしない。
試しに木や岩を斬ってみてもいつもの剣とそう変わらない斬れ味だった。
凛「違うところ……やっぱりこのスイッチ……」
柄の中央についているスイッチ、強く握り締めることで押すことができるスイッチ。
まずは片方だけと右手の大剣のスイッチを押してみる。
キュウウウウン。
大剣から起動音が発生する。
凛「何?」
何かが起きている様だが、見た目は何も変わらない。
凛「一体……」
しばらく大剣を見るが何も変化もなかったので、実際にスイッチを押しながら斬りつけてみようと思って一歩進もうとしたときに、私の周囲に変化が生じている事に気がついた。
私は剣の柄を持ち見た目を調べてみる。
いつもの剣と同じ様に伸縮用のスイッチがある。
違うところは、鍔が長方形で20センチ近い幅があるのと、伸縮用のスイッチとは別のスイッチがあること。
それ以外はいつもの剣と殆ど変わらない剣だ。
凛「これも剣なのかな?」
とりあえずいつもの剣と同じように伸ばしてみると。
凛「かなり幅のある剣……」
剣の刃は鍔の部分と同じくらいの幅で刃が伸び、巨大な剣が2本、私の手におさまった。
凛「こういうの、大剣って言うのかな? いつもの剣とそう変わらないような感じだけど……」
大きくなっただけで特に何か変わったような感じはしない。
試しに木や岩を斬ってみてもいつもの剣とそう変わらない斬れ味だった。
凛「違うところ……やっぱりこのスイッチ……」
柄の中央についているスイッチ、強く握り締めることで押すことができるスイッチ。
まずは片方だけと右手の大剣のスイッチを押してみる。
キュウウウウン。
大剣から起動音が発生する。
凛「何?」
何かが起きている様だが、見た目は何も変わらない。
凛「一体……」
しばらく大剣を見るが何も変化もなかったので、実際にスイッチを押しながら斬りつけてみようと思って一歩進もうとしたときに、私の周囲に変化が生じている事に気がついた。
766:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 00:11:57.05:TVHafHan0 (9/31)
凛「? 何、これ?」
私の半径5メートルくらいに広がるような円状の窪みができている。
一歩進むと、その窪みが前方に広がった。
凛「??」
もう少し進んでみる、すると、広がった窪みが草むらに達したところで、草木が押しつぶされる。
凛「! 今のは……」
スイッチを一旦放して、進むと今度は特に何も起きない。
凛「……」
私は剣を伸ばして木の枝を斬りつけて、それを拾って足元においてみる。
そして、もう一度スイッチを押すと、
凛「!! 潰れた……」
枝が完全に潰れる。
まるでデカ銃で押しつぶしたように。
凛「……一体どういう事なの?」
右手に持った大剣をまじまじと見ながらさらに試し始める。
凛「? 何、これ?」
私の半径5メートルくらいに広がるような円状の窪みができている。
一歩進むと、その窪みが前方に広がった。
凛「??」
もう少し進んでみる、すると、広がった窪みが草むらに達したところで、草木が押しつぶされる。
凛「! 今のは……」
スイッチを一旦放して、進むと今度は特に何も起きない。
凛「……」
私は剣を伸ばして木の枝を斬りつけて、それを拾って足元においてみる。
そして、もう一度スイッチを押すと、
凛「!! 潰れた……」
枝が完全に潰れる。
まるでデカ銃で押しつぶしたように。
凛「……一体どういう事なの?」
右手に持った大剣をまじまじと見ながらさらに試し始める。
767:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 00:12:39.07:TVHafHan0 (10/31)
それから、何度か試してみた結果、このスイッチを押すと、自分の周囲5メートルくらいに円状の超重力フィールドを作り出すことができることが分かった。
そのフィールドは大剣を持った私を中心に形成され、範囲内のものは木でも岩でも全て押しつぶされたからどれくらいの重力が発生しているのかは想像できないくらいだ。
だけど、その重力は私自身には影響がなく、普段と変わらずに動くことができる。
凛「これは……また強力な武器だね……」
スイッチを入れるだけでデカ銃と同じような効果を、自分は受けずに自分の周囲に発生させることができる。
凛「だけど……巻き込んでしまう可能性があるから、むやみに使うのは危険……」
そう、これを使って未央や卯月を巻き込んでしまう可能性もある。
使いどころは慎重にしないと……。
とりあえずはこれも使いこなせるように訓練しなければならない。
右の大剣のスイッチを切り、左の大剣のスイッチを入れる。
同じ大剣だったから、左も同じ効果だと思って何気なくスイッチを入れた。
だけど、左の大剣は右とは違う効果を生み出した。
凛「あれ?」
それから、何度か試してみた結果、このスイッチを押すと、自分の周囲5メートルくらいに円状の超重力フィールドを作り出すことができることが分かった。
そのフィールドは大剣を持った私を中心に形成され、範囲内のものは木でも岩でも全て押しつぶされたからどれくらいの重力が発生しているのかは想像できないくらいだ。
だけど、その重力は私自身には影響がなく、普段と変わらずに動くことができる。
凛「これは……また強力な武器だね……」
スイッチを入れるだけでデカ銃と同じような効果を、自分は受けずに自分の周囲に発生させることができる。
凛「だけど……巻き込んでしまう可能性があるから、むやみに使うのは危険……」
そう、これを使って未央や卯月を巻き込んでしまう可能性もある。
使いどころは慎重にしないと……。
とりあえずはこれも使いこなせるように訓練しなければならない。
右の大剣のスイッチを切り、左の大剣のスイッチを入れる。
同じ大剣だったから、左も同じ効果だと思って何気なくスイッチを入れた。
だけど、左の大剣は右とは違う効果を生み出した。
凛「あれ?」
768:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 00:14:10.05:TVHafHan0 (11/31)
今度は周囲5メートルくらいの空中に土や砂が漂っている。
風に運ばれてきた葉っぱが、フィールド内に侵入してくる。
さっきまでだったら押しつぶされていた葉っぱだが、今は押しつぶされることもなく空中で漂い始める。
凛「……」
その葉っぱがフィールドの外になるように動いてみると、5メートルを超えたところで、葉っぱは再び重力に引かれる様に地面に落ちていった。
凛「……逆?」
一旦スイッチを切って、手のひらサイズの石を掴み、再度スイッチを入れて石を離して見る。
すると石は空中で静止して、その場に留まる。
凛「やっぱり、さっきの逆で、今度は重力がなくなってる?」
さしずめ、無重力フィールドって言ったところかな?
これは……どうなんだろう?
まあ、敵との近接戦闘で、敵に隙を発生させるのには使えるかもしれないけど……。
色々使い方を考えてみよう。
そう考えて、スイッチを切ったところでふと思った。
凛「これ、両方スイッチを入れて、起動したらどうなるのかな?」
今度は周囲5メートルくらいの空中に土や砂が漂っている。
風に運ばれてきた葉っぱが、フィールド内に侵入してくる。
さっきまでだったら押しつぶされていた葉っぱだが、今は押しつぶされることもなく空中で漂い始める。
凛「……」
その葉っぱがフィールドの外になるように動いてみると、5メートルを超えたところで、葉っぱは再び重力に引かれる様に地面に落ちていった。
凛「……逆?」
一旦スイッチを切って、手のひらサイズの石を掴み、再度スイッチを入れて石を離して見る。
すると石は空中で静止して、その場に留まる。
凛「やっぱり、さっきの逆で、今度は重力がなくなってる?」
さしずめ、無重力フィールドって言ったところかな?
これは……どうなんだろう?
まあ、敵との近接戦闘で、敵に隙を発生させるのには使えるかもしれないけど……。
色々使い方を考えてみよう。
そう考えて、スイッチを切ったところでふと思った。
凛「これ、両方スイッチを入れて、起動したらどうなるのかな?」
769:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 00:15:02.28:TVHafHan0 (12/31)
凛「……試してみよう」
そうやって、二つの大剣を同時にスイッチを入れて、効果を発動する。
凛「……何も起きない」
今度は何も起きなかった。
両方の効果が発生して打ち消しあってしまったのかな? と思っていると。
凛「?」
目の前に何か小さな歪みが起きている。
それは徐々に大きくなってきていた。
その何かを中心に空間が歪んで、何かが形成され始めている。
それを見て、私は全身に寒気が走る。
日々の戦いで培った第六感、それが全力で信号を発している。
私はすぐさまスイッチを切り、後方に跳躍する。
そして私が跳躍したと同時にその何かがあった場所が弾けた。
凛「~~~っ!?」
光が爆発するように広がったかと思ったら、その光は途中で止まり、何かがあった場所に吸い込まれるように引き付けられて消えた。
何かがあった場所の周囲数メートルが円状に削り取られて消え去っている。
凛「はぁっ……い、今のは、一体……」
何らかの現象が発生したようだったが、何が起きたのかは分からない。
だけど、明らかに起こしてはいけない何かを起こしてしまった。
全身に冷や汗が流れ続けている。
凛「……試してみよう」
そうやって、二つの大剣を同時にスイッチを入れて、効果を発動する。
凛「……何も起きない」
今度は何も起きなかった。
両方の効果が発生して打ち消しあってしまったのかな? と思っていると。
凛「?」
目の前に何か小さな歪みが起きている。
それは徐々に大きくなってきていた。
その何かを中心に空間が歪んで、何かが形成され始めている。
それを見て、私は全身に寒気が走る。
日々の戦いで培った第六感、それが全力で信号を発している。
私はすぐさまスイッチを切り、後方に跳躍する。
そして私が跳躍したと同時にその何かがあった場所が弾けた。
凛「~~~っ!?」
光が爆発するように広がったかと思ったら、その光は途中で止まり、何かがあった場所に吸い込まれるように引き付けられて消えた。
何かがあった場所の周囲数メートルが円状に削り取られて消え去っている。
凛「はぁっ……い、今のは、一体……」
何らかの現象が発生したようだったが、何が起きたのかは分からない。
だけど、明らかに起こしてはいけない何かを起こしてしまった。
全身に冷や汗が流れ続けている。
770:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 00:16:12.75:TVHafHan0 (13/31)
その場で膝を付き、今起きた現象が一体なんなのかを考えていると、私の後ろから声が聞こえてくる。
未央「おーい、しぶりーん! 終わったよー!」
卯月「あれ? どうしたんですか?」
空中に浮かぶ卯月と、その卯月に抱きかかえられた未央が私を呼んでいた。
未央「って、何かすごい事になってるけど……」
卯月「だ、大丈夫ですか、凛ちゃん」
私の周囲を見て二人とも驚きながら近づいてくる。
凛「だ、大丈夫。ちょっと新しい道具を試してたら失敗しちゃってさ……」
未央「し、失敗って……」
卯月「ほ、本当に大丈夫なんですか?」
あらためて見て見ると、最初に来た時とは違い、地面は抉れていて、木々は吹き飛んでいたり削り取られていたりで結構すごい状況だ。
私は大剣の刃を納め立ち上がる。
凛「大丈夫、それよりもそっちは終わったの? 結構早かったね」
さっき起こしてしまった現象は後で考える事にして、私は二人に問いかける。
二人がやる気を出してガンツの道具を使ってくれている今、二人の育成が最優先だ。
私は崖の下を見てみる。
すると、かなりの範囲の木が切り倒されている光景を見た。
その場で膝を付き、今起きた現象が一体なんなのかを考えていると、私の後ろから声が聞こえてくる。
未央「おーい、しぶりーん! 終わったよー!」
卯月「あれ? どうしたんですか?」
空中に浮かぶ卯月と、その卯月に抱きかかえられた未央が私を呼んでいた。
未央「って、何かすごい事になってるけど……」
卯月「だ、大丈夫ですか、凛ちゃん」
私の周囲を見て二人とも驚きながら近づいてくる。
凛「だ、大丈夫。ちょっと新しい道具を試してたら失敗しちゃってさ……」
未央「し、失敗って……」
卯月「ほ、本当に大丈夫なんですか?」
あらためて見て見ると、最初に来た時とは違い、地面は抉れていて、木々は吹き飛んでいたり削り取られていたりで結構すごい状況だ。
私は大剣の刃を納め立ち上がる。
凛「大丈夫、それよりもそっちは終わったの? 結構早かったね」
さっき起こしてしまった現象は後で考える事にして、私は二人に問いかける。
二人がやる気を出してガンツの道具を使ってくれている今、二人の育成が最優先だ。
私は崖の下を見てみる。
すると、かなりの範囲の木が切り倒されている光景を見た。
771:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 00:16:42.23:TVHafHan0 (14/31)
その範囲に軽く驚く。
凛「すごい……二人ともよくここまで早くできたね」
私が驚いていると、二人は顔を見合わせて笑いあう。
私が驚いているのを見て嬉しがっている。
なんというか、サプライズに成功した子供みたいな反応だ。
未央「苦労したんだからね! 最後のほうは2,3本まとめて切ったりなんかもしたんだからさ!」
卯月「私は一本一本切るのが精一杯でしたけど、頑張りましたっ!」
その反応に私は満足する。
二人ともかなり斬る事に慣れたみたいだ。
また別の方法で二人に剣を使ってもらう機会を作り出そう。
後は、今日の仕上げに……。
凛「ありがとう、二人とも。それじゃあ、最後に私が仕上げをして訓練場を完成させるよ」
私はデカ銃を手に持って崖の端に立つ。
二人とも私が持ったデカ銃に視線を向けながら問いかけてくる。
その範囲に軽く驚く。
凛「すごい……二人ともよくここまで早くできたね」
私が驚いていると、二人は顔を見合わせて笑いあう。
私が驚いているのを見て嬉しがっている。
なんというか、サプライズに成功した子供みたいな反応だ。
未央「苦労したんだからね! 最後のほうは2,3本まとめて切ったりなんかもしたんだからさ!」
卯月「私は一本一本切るのが精一杯でしたけど、頑張りましたっ!」
その反応に私は満足する。
二人ともかなり斬る事に慣れたみたいだ。
また別の方法で二人に剣を使ってもらう機会を作り出そう。
後は、今日の仕上げに……。
凛「ありがとう、二人とも。それじゃあ、最後に私が仕上げをして訓練場を完成させるよ」
私はデカ銃を手に持って崖の端に立つ。
二人とも私が持ったデカ銃に視線を向けながら問いかけてくる。
772:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 00:17:10.26:TVHafHan0 (15/31)
卯月「仕上げって、その大きな機械を使って何かするんですか?」
凛「うん。これは上から押しつぶす効果がある道具だから、二人が斬ってくれたところをこれで綺麗にして完成」
未央「……お、押しつぶす。……それも確か銃だったよね?」
凛「そうだよ。ま、銃って言ってもこうやって使う以上、便利な道具ってしか思えないけどね」
卯月「べ、便利な道具ですか……」
凛「そう、便利な道具。卯月が使ってくれてる、その飛行リングと一緒だよ」
卯月は装着しているリングに触れながら、デカ銃を見続けている。
凛(こうやって少しずつ武器に対する忌避感を薄れさせていこう……)
今はこれでいい。まだ始まったばかりなのだから。
凛「それじゃ、ちょっとやってくるから二人は待っててよ」
卯月「あっ、はい」
未央「りょーかい」
私は二人に背を向け、木々が散乱する森だった場所に飛び降りる。
それから数十分もしないうちに作業は完了して、新たな訓練場が完成した。
それからは、昨日と同じようにスーツを使って動いてもらったりしているうちに、また12時になり帰る事になった。
二人の育成は順調。
明日は実際に銃を撃ってもらうことにしよう。
それも楽しみながら出来るような方法で……。
私は思考を巡らせ続ける。
卯月「仕上げって、その大きな機械を使って何かするんですか?」
凛「うん。これは上から押しつぶす効果がある道具だから、二人が斬ってくれたところをこれで綺麗にして完成」
未央「……お、押しつぶす。……それも確か銃だったよね?」
凛「そうだよ。ま、銃って言ってもこうやって使う以上、便利な道具ってしか思えないけどね」
卯月「べ、便利な道具ですか……」
凛「そう、便利な道具。卯月が使ってくれてる、その飛行リングと一緒だよ」
卯月は装着しているリングに触れながら、デカ銃を見続けている。
凛(こうやって少しずつ武器に対する忌避感を薄れさせていこう……)
今はこれでいい。まだ始まったばかりなのだから。
凛「それじゃ、ちょっとやってくるから二人は待っててよ」
卯月「あっ、はい」
未央「りょーかい」
私は二人に背を向け、木々が散乱する森だった場所に飛び降りる。
それから数十分もしないうちに作業は完了して、新たな訓練場が完成した。
それからは、昨日と同じようにスーツを使って動いてもらったりしているうちに、また12時になり帰る事になった。
二人の育成は順調。
明日は実際に銃を撃ってもらうことにしよう。
それも楽しみながら出来るような方法で……。
私は思考を巡らせ続ける。
773:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 00:17:40.52:TVHafHan0 (16/31)
今日はこのへんで。
今日はこのへんで。
774:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 00:19:49.44:/NLV575O0 (1/3)
乙
これなら最悪な場合ぬらりんひょん倒せそうだな
あと二人にはYガンを使わせた方がいい気が……一部の星人を覗けば効きそうだと思うけどね。あれ
乙
これなら最悪な場合ぬらりんひょん倒せそうだな
あと二人にはYガンを使わせた方がいい気が……一部の星人を覗けば効きそうだと思うけどね。あれ
775:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 00:38:21.41:dvfxMECxo (1/3)
乙乙
生物を撃つのに慣れる練習とか始めたらもう西君と同じなんだけどそれを避けて対星人の訓練が出来るのかな?
乙乙
生物を撃つのに慣れる練習とか始めたらもう西君と同じなんだけどそれを避けて対星人の訓練が出来るのかな?
776:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 02:20:57.95:ePiSi0hs0 (1/1)
乙
ブラックホールか
乙
ブラックホールか
777:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 02:25:23.80:TwoIzMJJ0 (1/1)
新武器はブラックホール作れるのね
烈火の炎を思い出した
新武器はブラックホール作れるのね
烈火の炎を思い出した
778:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 03:03:00.92:H7+phmEIo (1/1)
ブラックホールとはまたえげつないな
ブラックホールとはまたえげつないな
779:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 16:02:50.33:/NLV575O0 (2/3)
凛っていキャラ知らないけど元ネタでもやばそうなキャラなの?少し性格改変ある?
凛っていキャラ知らないけど元ネタでもやばそうなキャラなの?少し性格改変ある?
780:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 16:58:41.18:dvfxMECxo (2/3)
元ネタだって女子高生でアイドルのスカウトを受けたし犬を飼ってるし家が花屋だし卯月や未央とは友達だよ
元ネタだって女子高生でアイドルのスカウトを受けたし犬を飼ってるし家が花屋だし卯月や未央とは友達だよ
781:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 18:37:09.59:AfIZJGyQ0 (1/1)
ここまでそういう意見は出てないが、とりあえずファンが見たらこんなの凛じゃないって言われると思うぞ、人の話全く聞かなかったりここまで身勝手な性格じゃない…筈
>>779みたいなモバよく知らない人がこれだけ見て、凛に対してマイナスイメージ持ったらそれはここの作者のせいかなってくらいは違ってるかと
ここまでそういう意見は出てないが、とりあえずファンが見たらこんなの凛じゃないって言われると思うぞ、人の話全く聞かなかったりここまで身勝手な性格じゃない…筈
>>779みたいなモバよく知らない人がこれだけ見て、凛に対してマイナスイメージ持ったらそれはここの作者のせいかなってくらいは違ってるかと
782:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 18:54:38.34:WsUbBUXzo (1/1)
最初からちゃんと見てれば問題ないでしょ
最初からちゃんと見てれば問題ないでしょ
783:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 20:25:41.32:H44xY2TfO (1/1)
よっしゃじゃあSS速報ではキャラ崩壊した二次創作禁止だな
二次創作スレ全部荒らして差し上げろ
よっしゃじゃあSS速報ではキャラ崩壊した二次創作禁止だな
二次創作スレ全部荒らして差し上げろ
784:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 22:14:14.89:TVHafHan0 (17/31)
次の日、私達は昨日作った訓練場で、新たに斬り倒した木をナイフくらいの長さに伸ばした剣で球状に削りボールを作っている。
今日の訓練で使う用のボールを100個ほど作り出している。
3人で木のボールを作って、軽い球遊びをする予定。
未央「しぶりん、できたよ」
卯月「未央ちゃん、早いですね~」
凛「私ももうちょっとでできるかな……」
私達の周りには沢山の木のボールが転がっている。
未央「でもさー、こんなに沢山作ってどうするの?」
凛「今からやる事に必要なんだけど、まあやってみればわかるよ」
卯月「できましたっ! やっと完成です!」
卯月が最後のボールを作り出して、100個近いボールが完成した。
私は転がっているボールを掴み、指に乗せて回転させる。
完全な球体じゃないからすぐバランスが崩れ落ちてしまう。
もう一度ボールを拾って片手に乗せて二人に今日の訓練の説明を始める。
凛「それじゃあ、今日はこのボールを使って訓練をするよ」
未央「この木のボールを使って?」
凛「そう、とりあえず……卯月、受け取ってみて」
卯月「えっ?」
最初は軽く投げる。
卯月は胸で抱きしめるように受け止めた。
次の日、私達は昨日作った訓練場で、新たに斬り倒した木をナイフくらいの長さに伸ばした剣で球状に削りボールを作っている。
今日の訓練で使う用のボールを100個ほど作り出している。
3人で木のボールを作って、軽い球遊びをする予定。
未央「しぶりん、できたよ」
卯月「未央ちゃん、早いですね~」
凛「私ももうちょっとでできるかな……」
私達の周りには沢山の木のボールが転がっている。
未央「でもさー、こんなに沢山作ってどうするの?」
凛「今からやる事に必要なんだけど、まあやってみればわかるよ」
卯月「できましたっ! やっと完成です!」
卯月が最後のボールを作り出して、100個近いボールが完成した。
私は転がっているボールを掴み、指に乗せて回転させる。
完全な球体じゃないからすぐバランスが崩れ落ちてしまう。
もう一度ボールを拾って片手に乗せて二人に今日の訓練の説明を始める。
凛「それじゃあ、今日はこのボールを使って訓練をするよ」
未央「この木のボールを使って?」
凛「そう、とりあえず……卯月、受け取ってみて」
卯月「えっ?」
最初は軽く投げる。
卯月は胸で抱きしめるように受け止めた。
785:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 22:14:46.75:TVHafHan0 (18/31)
凛「ナイスキャッチ。こんな感じでお互いキャッチボールをしていこう」
卯月「は、はい。それじゃ、未央ちゃん。はいっ!」
卯月の胸から押し出すようなパスを未央は受け取り、
未央「おっとっと……キャッチボールねぇ……」
未央はボールを見ながら、私に軽く投げてきた。
未央「ほいっ、しぶりん」
凛「ナイスパス」
それを受け取って、また卯月に投げ返す。
しばらくは軽く投げて受け取るの繰り返し。
少しずつ慣れてきて、バレーのトスが始まった。
未央「しまむー、トス!」
卯月「はいっ! 凛ちゃん!」
卯月が押し上げたボールは山なりの軌道で私に向かってくる。
未央「しぶりん! スパイクー!」
凛「よっ! と!」
ボールを破壊しない程度の力を込めてスパイク。
それをレシーブしようとした未央だったが、手に当たった時点でボールが弾けとんだ。
未央「うわっ!?」
卯月「あっ! 壊れちゃいましたね……」
凛「早速1個目……早かったね」
私はもう一度作ってあるボールを手に取り手の上で回転させる。
凛「ナイスキャッチ。こんな感じでお互いキャッチボールをしていこう」
卯月「は、はい。それじゃ、未央ちゃん。はいっ!」
卯月の胸から押し出すようなパスを未央は受け取り、
未央「おっとっと……キャッチボールねぇ……」
未央はボールを見ながら、私に軽く投げてきた。
未央「ほいっ、しぶりん」
凛「ナイスパス」
それを受け取って、また卯月に投げ返す。
しばらくは軽く投げて受け取るの繰り返し。
少しずつ慣れてきて、バレーのトスが始まった。
未央「しまむー、トス!」
卯月「はいっ! 凛ちゃん!」
卯月が押し上げたボールは山なりの軌道で私に向かってくる。
未央「しぶりん! スパイクー!」
凛「よっ! と!」
ボールを破壊しない程度の力を込めてスパイク。
それをレシーブしようとした未央だったが、手に当たった時点でボールが弾けとんだ。
未央「うわっ!?」
卯月「あっ! 壊れちゃいましたね……」
凛「早速1個目……早かったね」
私はもう一度作ってあるボールを手に取り手の上で回転させる。
786:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 22:15:36.44:TVHafHan0 (19/31)
凛「二人とも見てもらってわかったと思うけど、スーツの力でボールを投げたり叩いたりすると簡単に壊れるから、次はなるべく壊さないようにキャッチボールを行うよ」
今度はもう少し早く未央にボールを投げる。
未央「うわっと!? こ、壊さないようにって、強く投げなければいいんじゃないの?」
ボールを受け取って首をかしげながら聞いてくる未央。
凛「駄目。最終的には全力で投げて、そのボールを壊さないようにキャッチを繰り返せるようにするつもりだから」
卯月「全力、ですか?」
凛「そうだよ」
もう一つのボールを拾って卯月に投げる。
卯月がキャッチして二人ともボールを手にしたら、それを私に投げてもらうようにお願いする。
凛「試しに私に全力でボールを投げてみて」
未央「え……多分メチャクチャ早いボールになっちゃうよ?」
スーツの力がどれくらい身体能力を上昇させるかを訓練を始めて理解した未央が言う。
確かに、時速300キロくらいは軽く出るボールになるだろう。
至近距離でそのスピードのボールを投げられたら、流石に反応ができない時もありそうだけど、スーツを着ているしぶつかっても特に問題は無い。
未央は投げる事に躊躇っているが、もう一度お願いすると、野球のピッチャーのような投げ方で私に投げてくれた。
球は超剛速球、多分300キロは超えている。
凛「ふっ!」
放たれたボールは私の身体を当たらないように飛んでいくボールだったが、手を伸ばしてボールを掴み、身体を何度も回転させて威力を殺し、二人にキャッチした無傷のボールを見せる。
凛「こんな感じかな。やり方は色々あるから、二人とも壊れないようなボールの取り方を考えてみてよ」
未央「……」
卯月「……」
無言でとんでもないようなものを見る眼で私を見る二人。
凛「二人とも見てもらってわかったと思うけど、スーツの力でボールを投げたり叩いたりすると簡単に壊れるから、次はなるべく壊さないようにキャッチボールを行うよ」
今度はもう少し早く未央にボールを投げる。
未央「うわっと!? こ、壊さないようにって、強く投げなければいいんじゃないの?」
ボールを受け取って首をかしげながら聞いてくる未央。
凛「駄目。最終的には全力で投げて、そのボールを壊さないようにキャッチを繰り返せるようにするつもりだから」
卯月「全力、ですか?」
凛「そうだよ」
もう一つのボールを拾って卯月に投げる。
卯月がキャッチして二人ともボールを手にしたら、それを私に投げてもらうようにお願いする。
凛「試しに私に全力でボールを投げてみて」
未央「え……多分メチャクチャ早いボールになっちゃうよ?」
スーツの力がどれくらい身体能力を上昇させるかを訓練を始めて理解した未央が言う。
確かに、時速300キロくらいは軽く出るボールになるだろう。
至近距離でそのスピードのボールを投げられたら、流石に反応ができない時もありそうだけど、スーツを着ているしぶつかっても特に問題は無い。
未央は投げる事に躊躇っているが、もう一度お願いすると、野球のピッチャーのような投げ方で私に投げてくれた。
球は超剛速球、多分300キロは超えている。
凛「ふっ!」
放たれたボールは私の身体を当たらないように飛んでいくボールだったが、手を伸ばしてボールを掴み、身体を何度も回転させて威力を殺し、二人にキャッチした無傷のボールを見せる。
凛「こんな感じかな。やり方は色々あるから、二人とも壊れないようなボールの取り方を考えてみてよ」
未央「……」
卯月「……」
無言でとんでもないようなものを見る眼で私を見る二人。
787:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 22:16:33.83:TVHafHan0 (20/31)
凛「そんな顔しないでよ……慣れだよ、慣れ。何度もやってれば二人ともできるようになるって」
卯月「そ、そうですか……が、頑張ってみますね……」
未央「慣れ……慣れかぁ……そっかぁ……」
とはいっても二人にすぐできるとは思っていない。
私もさっきの動きは10回やって1回できるかどうかだ。
キャッチするだけならまだしも、あれだけのスピードの、しかも木のボールを壊さないでキャッチするなんてそうそうできない。はっきり言って運がよかっただけ。
二人にはとてもできないような到達点を見せておいて、本当の目的は別にある。
それは剛速球に慣れて、動体視力を鍛えてもらうことだ。
キャッチすることができなくても、ボールがある程度見えるようになれば、大抵の宇宙人の攻撃も見ることが出来るようになる。
このキャッチボールも時間をかけて最終的には3人でボールを高速でパス回しを出来るようにしたい。
その目標に向かって、とりあえずはキャッチボールの続きだ。
凛「それじゃ、ちょっとずつスピードになれて行こうか。はい、未央」
未央「うわっ!? 速いよ!?」
凛「卯月も、はいっ」
卯月「きゃぁっ!?」
凛「そんな顔しないでよ……慣れだよ、慣れ。何度もやってれば二人ともできるようになるって」
卯月「そ、そうですか……が、頑張ってみますね……」
未央「慣れ……慣れかぁ……そっかぁ……」
とはいっても二人にすぐできるとは思っていない。
私もさっきの動きは10回やって1回できるかどうかだ。
キャッチするだけならまだしも、あれだけのスピードの、しかも木のボールを壊さないでキャッチするなんてそうそうできない。はっきり言って運がよかっただけ。
二人にはとてもできないような到達点を見せておいて、本当の目的は別にある。
それは剛速球に慣れて、動体視力を鍛えてもらうことだ。
キャッチすることができなくても、ボールがある程度見えるようになれば、大抵の宇宙人の攻撃も見ることが出来るようになる。
このキャッチボールも時間をかけて最終的には3人でボールを高速でパス回しを出来るようにしたい。
その目標に向かって、とりあえずはキャッチボールの続きだ。
凛「それじゃ、ちょっとずつスピードになれて行こうか。はい、未央」
未央「うわっ!? 速いよ!?」
凛「卯月も、はいっ」
卯月「きゃぁっ!?」
788:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 22:17:27.95:TVHafHan0 (21/31)
しばらくキャッチボールを続けて、50個ほどボールが減った頃。
未央「やっぱり無理! というか夜にこんな速さのボールを取るのなんて無理だって!」
卯月「うぅ……私、取るどころか、当たってばっかりで、ドッジボールをしているみたいです……」
流石に根を上げてしまった二人。
特に問題は無い、いきなりできるとも思っていないし。
凛「そっか、ならまたじっくりと訓練して慣れて行こうか。いつか二人ともできるようになると思うし」
卯月「うぅ……頑張ります……」
未央「私も、頑張る……」
少し落ち込んでいる二人に、慰めではないけど思った事を伝える。
凛「そんなに落ち込まなくても、二人とも最初よりスーツの力を引き出せるようになっているし、かなり強くなってきたと思うよ」
卯月「ほ、本当ですか!?」
凛「うん。もう二人の動きは、弱い宇宙人だとついて来れないくらいの動きをしてるから、私も二人を頼ることが多くなるかもしれないね」
未央「しぶりんが、私たちを……」
私の言葉は二人にやる気を引き出させたのか、
未央「よーっし! しぶりん! 続きやるよ続き!」
凛「あれ? 今日はもう止めるんじゃ……」
卯月「私はまだ取れても無いんで、凛ちゃんの球を取れるまで頑張りますっ!」
凛「そう? 二人がいいなら続けるけど」
そのままもうしばらくキャッチボールを続けて、残りの球が20個になったところで、二人とも100キロを超える球をキャッチできるようになっていた。
やっぱり二人とも成長が早い。
本当に先が楽しみだ……。
しばらくキャッチボールを続けて、50個ほどボールが減った頃。
未央「やっぱり無理! というか夜にこんな速さのボールを取るのなんて無理だって!」
卯月「うぅ……私、取るどころか、当たってばっかりで、ドッジボールをしているみたいです……」
流石に根を上げてしまった二人。
特に問題は無い、いきなりできるとも思っていないし。
凛「そっか、ならまたじっくりと訓練して慣れて行こうか。いつか二人ともできるようになると思うし」
卯月「うぅ……頑張ります……」
未央「私も、頑張る……」
少し落ち込んでいる二人に、慰めではないけど思った事を伝える。
凛「そんなに落ち込まなくても、二人とも最初よりスーツの力を引き出せるようになっているし、かなり強くなってきたと思うよ」
卯月「ほ、本当ですか!?」
凛「うん。もう二人の動きは、弱い宇宙人だとついて来れないくらいの動きをしてるから、私も二人を頼ることが多くなるかもしれないね」
未央「しぶりんが、私たちを……」
私の言葉は二人にやる気を引き出させたのか、
未央「よーっし! しぶりん! 続きやるよ続き!」
凛「あれ? 今日はもう止めるんじゃ……」
卯月「私はまだ取れても無いんで、凛ちゃんの球を取れるまで頑張りますっ!」
凛「そう? 二人がいいなら続けるけど」
そのままもうしばらくキャッチボールを続けて、残りの球が20個になったところで、二人とも100キロを超える球をキャッチできるようになっていた。
やっぱり二人とも成長が早い。
本当に先が楽しみだ……。
789:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 22:18:14.13:TVHafHan0 (22/31)
まだまだやる気を見せている二人に、丁度いい頃合だと思い、次の訓練の提案をする。
残りのボールを、銃で撃ってもらう訓練を。
凛「二人とも、そろそろ次の訓練に移ろうか」
未央「おっ! 何かな!?」
卯月「次は何をするんですか?」
私は二人に小銃を渡す。
送る用のY字銃ではなく、殺す用の銃。
これを今日から使っていってもらう。
未央「あ……これって……」
卯月「……銃、ですね。それも送る用じゃない……」
凛「二人はスーツの力をいい感じに使えるようになっているから、銃を使った訓練もして行こうと思うんだ」
未央「……」
卯月「……」
二人とも冷や汗をかきながらまじまじと手の銃を見ている。
凛「やっぱり緊張する?」
未央「……まあ、少し」
卯月「はい……」
まだまだやる気を見せている二人に、丁度いい頃合だと思い、次の訓練の提案をする。
残りのボールを、銃で撃ってもらう訓練を。
凛「二人とも、そろそろ次の訓練に移ろうか」
未央「おっ! 何かな!?」
卯月「次は何をするんですか?」
私は二人に小銃を渡す。
送る用のY字銃ではなく、殺す用の銃。
これを今日から使っていってもらう。
未央「あ……これって……」
卯月「……銃、ですね。それも送る用じゃない……」
凛「二人はスーツの力をいい感じに使えるようになっているから、銃を使った訓練もして行こうと思うんだ」
未央「……」
卯月「……」
二人とも冷や汗をかきながらまじまじと手の銃を見ている。
凛「やっぱり緊張する?」
未央「……まあ、少し」
卯月「はい……」
790:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 22:18:58.38:TVHafHan0 (23/31)
やっぱりまだまだ銃に対する抵抗があるか……。
剣みたいに木を斬る道具だと思いこませれないし、この銃はデカ銃と違って撃ったら対象が破裂する銃だ。
うまく誤魔化して使わせることができない……。
だったら、正攻法で使ってもらう……。
凛「二人とも、この銃を使って慣れておく事はいざというときの為に大事なことなんだ。これからこの銃を使うこともあるかもしれないし、今のうちに使い方を……」
卯月「……大丈夫です」
未央「……うん、そんなに心配しなくても大丈夫だよ」
凛「え?」
卯月「私達、撃てますから。もう覚悟はしていますから……」
未央「……私達はしぶりんを守れるくらい強くならないといけないんだし、その為に撃つ訓練もちゃんとするよ」
私が思っているより二人とも撃つ覚悟をしていたみたいだ。
とてもいい傾向。これなら、もう少し先延ばしにしようと思っていた射撃訓練もやっていく事ができそうだ。
凛「そっか、わかった。それじゃあ、二人とも、今日はボールをターゲットにして射撃訓練をしてみようか」
卯月「はい……」
未央「うん……」
そうやって二人に空中に投げたボールをロックオンして撃つ練習をしてもらう。
20個のボールはすぐなくなってしまったから、新しく木を斬って、追加のターゲットを作り出す。
こうやって射撃訓練も完了し、今日の訓練を完了した。
二人の育成はすこぶる順調。
やっぱりまだまだ銃に対する抵抗があるか……。
剣みたいに木を斬る道具だと思いこませれないし、この銃はデカ銃と違って撃ったら対象が破裂する銃だ。
うまく誤魔化して使わせることができない……。
だったら、正攻法で使ってもらう……。
凛「二人とも、この銃を使って慣れておく事はいざというときの為に大事なことなんだ。これからこの銃を使うこともあるかもしれないし、今のうちに使い方を……」
卯月「……大丈夫です」
未央「……うん、そんなに心配しなくても大丈夫だよ」
凛「え?」
卯月「私達、撃てますから。もう覚悟はしていますから……」
未央「……私達はしぶりんを守れるくらい強くならないといけないんだし、その為に撃つ訓練もちゃんとするよ」
私が思っているより二人とも撃つ覚悟をしていたみたいだ。
とてもいい傾向。これなら、もう少し先延ばしにしようと思っていた射撃訓練もやっていく事ができそうだ。
凛「そっか、わかった。それじゃあ、二人とも、今日はボールをターゲットにして射撃訓練をしてみようか」
卯月「はい……」
未央「うん……」
そうやって二人に空中に投げたボールをロックオンして撃つ練習をしてもらう。
20個のボールはすぐなくなってしまったから、新しく木を斬って、追加のターゲットを作り出す。
こうやって射撃訓練も完了し、今日の訓練を完了した。
二人の育成はすこぶる順調。
791:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 22:19:39.28:TVHafHan0 (24/31)
二人の訓練を始めて2週間近く経った。
その間に、玄野たちとの合同訓練もやったりして、チームとしての訓練も順調にできている。
玄野は私を中心にした戦闘訓練をしたいみたいだけど、私は二人との訓練を優先にしているから二人が育ちきるまでは待ってほしいと保留にしてある。
そうして、日々の訓練を行い、追加になった100点武器もある程度使いこなせるようになり、私は先の狩りで最後に起きたあのガンツからの通信を行ってきたちょび髭と名乗る男と会う事を考え始めていた。
凛(そろそろあの男……ちょび髭とかいう男に会って情報を得よう……)
あの男の事は玄野たちには話していない。
未央と卯月にもまだ話さない様にとお願いしてある。
まだあの男の正体も分からないし、あの男から情報を得てから全て話したほうが手っ取り早いからだ。
凛(会うなら、明日の昼……)
明日は日曜日で、二人は夕方までアイドルの仕事がある。
昼はフリーだから、あの男を呼び出して情報を得て、夜に二人にも話してあげよう。
凛(だけど、どこに呼び出すか……)
街中……ガンツの話をするのに人のいるところは駄目。却下。
私の家……却下。
訓練で使っている山の中……悪くは無いけど、訓練場を知られるのは嫌だし、できれば他の場所にしたい。一時保留。
凛(……そうだ)
ふと思い出したのは巨大ロボットの存在。
ロボットにも透明化を使えるから昼でも誰かに見られる事はない。
あのコクピットの中は、結構な広さもあるし、絶対に誰かが来る心配も無い場所。
二人の訓練を始めて2週間近く経った。
その間に、玄野たちとの合同訓練もやったりして、チームとしての訓練も順調にできている。
玄野は私を中心にした戦闘訓練をしたいみたいだけど、私は二人との訓練を優先にしているから二人が育ちきるまでは待ってほしいと保留にしてある。
そうして、日々の訓練を行い、追加になった100点武器もある程度使いこなせるようになり、私は先の狩りで最後に起きたあのガンツからの通信を行ってきたちょび髭と名乗る男と会う事を考え始めていた。
凛(そろそろあの男……ちょび髭とかいう男に会って情報を得よう……)
あの男の事は玄野たちには話していない。
未央と卯月にもまだ話さない様にとお願いしてある。
まだあの男の正体も分からないし、あの男から情報を得てから全て話したほうが手っ取り早いからだ。
凛(会うなら、明日の昼……)
明日は日曜日で、二人は夕方までアイドルの仕事がある。
昼はフリーだから、あの男を呼び出して情報を得て、夜に二人にも話してあげよう。
凛(だけど、どこに呼び出すか……)
街中……ガンツの話をするのに人のいるところは駄目。却下。
私の家……却下。
訓練で使っている山の中……悪くは無いけど、訓練場を知られるのは嫌だし、できれば他の場所にしたい。一時保留。
凛(……そうだ)
ふと思い出したのは巨大ロボットの存在。
ロボットにも透明化を使えるから昼でも誰かに見られる事はない。
あのコクピットの中は、結構な広さもあるし、絶対に誰かが来る心配も無い場所。
792:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 22:21:01.05:TVHafHan0 (25/31)
凛(ロボットの中にしよう。あそこならコクピットを閉じてしまえば1対1、そうなればあの男が何をしてこようとも何とかできる)
凛(決定。そうなったら夜の内にロボットをどこかに転送しておいて透明化をかけておかないと)
私はすぐに家を出て、いつもの訓練場とは別の山の中腹にたどり着きロボットを転送する。
すぐにロボットに透明化を行い、その状態を維持する。
凛(これでよし。後は……)
私は公衆電話を探し、古びた電話ボックスを見つけ、そこの電話からあの男から聞いた電話番号にかけはじめる。
もう1時をまわっているが、気にせずに電話をかける。
出ない可能性もあると考えたが、そんな心配を余所に、1コールで電話は繋がった。
「久しぶりだな。何時までたっても連絡がなく不安になっていたところだよ」
凛「……えっと、私、名乗っても無いんだけど……」
「この連絡先は君達にしか教えていない。必然的にかかってくるのは君達になる、そういうことだよ『りんさん』」
凛「……明日会いたい。時間は正午。場所は○○国道にある○○トンネルの出口横の崖下を1キロ下りた場所。山の中腹」
「山か、確かに一般人はいないだろうが、それでもセキュリティが万全とはいえないな」
凛「……私とアンタ以外の誰も近づけない場所を用意してある」
「そうか。それならば構わないのだが」
凛「……それじゃ、伝えたから」
一方的に電話を切って通話を終わらせる。
準備はできた。
後は明日を待つだけ……。
凛(ロボットの中にしよう。あそこならコクピットを閉じてしまえば1対1、そうなればあの男が何をしてこようとも何とかできる)
凛(決定。そうなったら夜の内にロボットをどこかに転送しておいて透明化をかけておかないと)
私はすぐに家を出て、いつもの訓練場とは別の山の中腹にたどり着きロボットを転送する。
すぐにロボットに透明化を行い、その状態を維持する。
凛(これでよし。後は……)
私は公衆電話を探し、古びた電話ボックスを見つけ、そこの電話からあの男から聞いた電話番号にかけはじめる。
もう1時をまわっているが、気にせずに電話をかける。
出ない可能性もあると考えたが、そんな心配を余所に、1コールで電話は繋がった。
「久しぶりだな。何時までたっても連絡がなく不安になっていたところだよ」
凛「……えっと、私、名乗っても無いんだけど……」
「この連絡先は君達にしか教えていない。必然的にかかってくるのは君達になる、そういうことだよ『りんさん』」
凛「……明日会いたい。時間は正午。場所は○○国道にある○○トンネルの出口横の崖下を1キロ下りた場所。山の中腹」
「山か、確かに一般人はいないだろうが、それでもセキュリティが万全とはいえないな」
凛「……私とアンタ以外の誰も近づけない場所を用意してある」
「そうか。それならば構わないのだが」
凛「……それじゃ、伝えたから」
一方的に電話を切って通話を終わらせる。
準備はできた。
後は明日を待つだけ……。
793:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 22:22:12.25:TVHafHan0 (26/31)
次の日、私は透明化したロボットの上からフル装備であの男を待ち構えている。
ハードスーツを身に纏いバイザーを装着して、
リンクシステムはすでに起動し黒球は展開済み。
両手に双大剣を持ち、私自身も透明化を使ってロボットの上から辺りを見下ろしている。
正午まで後数分。
あの男が姿を現す気配が無い。
それでも警戒は怠らない。
念には念を入れる。ガンツの狩りと同じ意識で警戒をする。
そして、正午になったと同時に、ロボットから少し離れた位置に人影が見えた。
木々の隙間から見えるその人影は、紺色のスーツを着たあのちょび髭と名乗った男だった。
凛(来た……)
あの男は私を捜しているようだった。
こちらの透明化に気付いている様子ではない。
警戒を緩めず、私はロボットの上から跳躍し、あの男と10メートル程度の位置に着地する。
私が着地した事に気付いた男は、こちらに顔を向ける。
鋭い視線の男。
こうやって直に眼にすると、この男がかなり強いことが分かる。
男から私は見えないはずなのに特に動揺することもなく、隙らしい隙は全く見当たらない。
次の日、私は透明化したロボットの上からフル装備であの男を待ち構えている。
ハードスーツを身に纏いバイザーを装着して、
リンクシステムはすでに起動し黒球は展開済み。
両手に双大剣を持ち、私自身も透明化を使ってロボットの上から辺りを見下ろしている。
正午まで後数分。
あの男が姿を現す気配が無い。
それでも警戒は怠らない。
念には念を入れる。ガンツの狩りと同じ意識で警戒をする。
そして、正午になったと同時に、ロボットから少し離れた位置に人影が見えた。
木々の隙間から見えるその人影は、紺色のスーツを着たあのちょび髭と名乗った男だった。
凛(来た……)
あの男は私を捜しているようだった。
こちらの透明化に気付いている様子ではない。
警戒を緩めず、私はロボットの上から跳躍し、あの男と10メートル程度の位置に着地する。
私が着地した事に気付いた男は、こちらに顔を向ける。
鋭い視線の男。
こうやって直に眼にすると、この男がかなり強いことが分かる。
男から私は見えないはずなのに特に動揺することもなく、隙らしい隙は全く見当たらない。
794:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 22:22:59.86:TVHafHan0 (27/31)
私は透明化を解除し、男の前に姿を現す。
「……ほう」
男は私を興味深そうに見ている。
どうやら私の持っている装備に関心があるようだ。
男の興味深そうな視線はすぐに鋭い視線に戻り、男は口を開く。
「さて、君の用意してくれた交渉の場はどこにあるのか教えてもらえるかな?」
特に挨拶もなく聞いてくる男。
私は指を上に指し、
凛「ここに透明化したロボットをすでに転送してある。ロボットのコクピットで話を聞きたいんだけど」
「なるほどな。いいだろう」
男の返事を聞き、私はロボットに飛び乗って、コクピットを開く。
男も遅れて、ロボットに飛び移ってくる。どうやら背広の下にはガンツスーツを着ているようだった。
私は男がコクピットに入ってくるのを確認してコクピットを閉める。
これで、この空間は私とこの男だけとなった。
「おや? 先日の二人はいないようだがいいのかね?」
二人の事を問いかけてくるが、それには答えず早速本題に入る。
主導権は握らせない。
私は透明化を解除し、男の前に姿を現す。
「……ほう」
男は私を興味深そうに見ている。
どうやら私の持っている装備に関心があるようだ。
男の興味深そうな視線はすぐに鋭い視線に戻り、男は口を開く。
「さて、君の用意してくれた交渉の場はどこにあるのか教えてもらえるかな?」
特に挨拶もなく聞いてくる男。
私は指を上に指し、
凛「ここに透明化したロボットをすでに転送してある。ロボットのコクピットで話を聞きたいんだけど」
「なるほどな。いいだろう」
男の返事を聞き、私はロボットに飛び乗って、コクピットを開く。
男も遅れて、ロボットに飛び移ってくる。どうやら背広の下にはガンツスーツを着ているようだった。
私は男がコクピットに入ってくるのを確認してコクピットを閉める。
これで、この空間は私とこの男だけとなった。
「おや? 先日の二人はいないようだがいいのかね?」
二人の事を問いかけてくるが、それには答えず早速本題に入る。
主導権は握らせない。
795:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 22:24:13.69:TVHafHan0 (28/31)
凛「……まずアンタは何者? ガンツを制御できるって言っていたけどどうやって? カタストロフィって一体何? まずはこの3つの質問に答えてほしい」
「無駄話は嫌いという事かね? まあいいだろう」
男は私の質問に答え始める。
「私は愛知のブラックボールでミッションを行っているハンターだ。君と同じく、ブラックボールに選ばれた死者の一人。身分までは明かせないが、ある会社の長を務めている」
別のガンツでミッションを行っている人間……。
会社の長? 社長ってこと?
「二つ目の君の質問だが、ブラックボールを制御する事は高度なプログラミング知識があれば誰にでもできる。ブラックボール内の人間に接続されているコードの一つを外し、ミッションで手に入れたパソコンでも市販のパソコンにでもいいがそれを接続することで、ブラックボールのシステムにアクセスすることができる。後は自身の腕次第と言ったところか」
プログラミング知識? パソコンで制御できる? しかも市販のパソコンでも?
一体どういう事……。
「最後の質問、カタストロフィは約4ヵ月後に起きるであろう、超巨大隕石の衝突……もしくは超巨大宇宙船に乗ってやってくるであろう宇宙人との全面戦争のことだ」
凛「……は?」
必死に冷静を保っていたが、ついに声が出てしまった。
「他に質問はあるかね?」
凛「……まずアンタは何者? ガンツを制御できるって言っていたけどどうやって? カタストロフィって一体何? まずはこの3つの質問に答えてほしい」
「無駄話は嫌いという事かね? まあいいだろう」
男は私の質問に答え始める。
「私は愛知のブラックボールでミッションを行っているハンターだ。君と同じく、ブラックボールに選ばれた死者の一人。身分までは明かせないが、ある会社の長を務めている」
別のガンツでミッションを行っている人間……。
会社の長? 社長ってこと?
「二つ目の君の質問だが、ブラックボールを制御する事は高度なプログラミング知識があれば誰にでもできる。ブラックボール内の人間に接続されているコードの一つを外し、ミッションで手に入れたパソコンでも市販のパソコンにでもいいがそれを接続することで、ブラックボールのシステムにアクセスすることができる。後は自身の腕次第と言ったところか」
プログラミング知識? パソコンで制御できる? しかも市販のパソコンでも?
一体どういう事……。
「最後の質問、カタストロフィは約4ヵ月後に起きるであろう、超巨大隕石の衝突……もしくは超巨大宇宙船に乗ってやってくるであろう宇宙人との全面戦争のことだ」
凛「……は?」
必死に冷静を保っていたが、ついに声が出てしまった。
「他に質問はあるかね?」
796:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 22:25:46.17:TVHafHan0 (29/31)
凛「……その、超巨大隕石とか、超巨大宇宙船とかって、何? どういう意味?」
「そのままの意味だ。現在この地球に向かって大質量の何かが向かって来ている。今はまだ太陽系外に存在するその何かだが、確実にこの地球に向かって進行し、カタストロフィの日時に地球に到達することが分かっている」
「それが隕石か宇宙船かの判断はまだついていないが、隕石とは思えない不可解な軌道を描いていることからも宇宙船の可能性が高い。そしてその宇宙船に乗ってやってくるであろう宇宙人は地球を侵略する宇宙人である可能性が非常に高い」
ちょっと、落ち着こう。
凛「……その根拠は?」
「NASAを始め、各国の宇宙開発機関がデーターを観測している。特にアメリカ・ロシアではすでに対策チームが組まれ国家プロジェクトとして秘密裏に動いている」
凛「……聞いたこともないんだけど」
「公表した場合、世界中で混乱が予想されるからだ。どちらを公表しても世界中で大規模の犯罪が発生する可能性や、終末論を信じる者達が暴徒となる可能性が高い。それによって発生する死者は想像もつかないくらいになるだろう」
凛「……」
「他に質問は?」
落ち着け、混乱している。
凛「……どうやってそんな事知ったの?」
「私が所属するチームには政府にパイプを持つ人物が多数いる。他国の情報もある程度はキャッチすることができる情報網がある」
凛「……証拠は?」
「証拠か、それを立証する方法は、君が我等の同士となることだな。そうすれば我等の同士を君に紹介することもできるだろう」
凛「……」
「他に質問はあるかね?」
凛「……その、超巨大隕石とか、超巨大宇宙船とかって、何? どういう意味?」
「そのままの意味だ。現在この地球に向かって大質量の何かが向かって来ている。今はまだ太陽系外に存在するその何かだが、確実にこの地球に向かって進行し、カタストロフィの日時に地球に到達することが分かっている」
「それが隕石か宇宙船かの判断はまだついていないが、隕石とは思えない不可解な軌道を描いていることからも宇宙船の可能性が高い。そしてその宇宙船に乗ってやってくるであろう宇宙人は地球を侵略する宇宙人である可能性が非常に高い」
ちょっと、落ち着こう。
凛「……その根拠は?」
「NASAを始め、各国の宇宙開発機関がデーターを観測している。特にアメリカ・ロシアではすでに対策チームが組まれ国家プロジェクトとして秘密裏に動いている」
凛「……聞いたこともないんだけど」
「公表した場合、世界中で混乱が予想されるからだ。どちらを公表しても世界中で大規模の犯罪が発生する可能性や、終末論を信じる者達が暴徒となる可能性が高い。それによって発生する死者は想像もつかないくらいになるだろう」
凛「……」
「他に質問は?」
落ち着け、混乱している。
凛「……どうやってそんな事知ったの?」
「私が所属するチームには政府にパイプを持つ人物が多数いる。他国の情報もある程度はキャッチすることができる情報網がある」
凛「……証拠は?」
「証拠か、それを立証する方法は、君が我等の同士となることだな。そうすれば我等の同士を君に紹介することもできるだろう」
凛「……」
「他に質問はあるかね?」
797:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 22:26:43.66:TVHafHan0 (30/31)
落ち着こう。
とにかく落ち着いて整理しよう。
カタストロフィの事はこの男が言っている内容が真実かどうかは分からないから、一旦保留。
さっきの回答の一つ、ガンツを制御する方法について気になる事を言っていた。
それを聞こう。
凛「さっき、ガンツの制御法でパソコンを使うとか言っていたけど、ガンツに市販の、普通に売っているパソコンを使って制御することもできるの?」
「可能だ」
凛「……どうして?」
「ブラックボールはドイツの企業が製造した兵器だ。内部のプログラムの一部は既存のプログラムを使用されていて……「待って!!」……なにかね?」
男が言った言葉が信じられない。
凛「ガンツって人が作ったの!?」
「うむ、ブラックボールは人間が作り出した兵器だ」
凛「……嘘、でしょ?」
「事実だ。ドイツ有数の大企業、マイエルバッハが製造し、ブラックボールを世界中に設置しブラックボールミッションを行わせているのも同企業だ」
凛「……何、それ」
この男は全て嘘を言っているのではないかという考えがよぎったが、嘘を言っているようには見えない。
それにそんな嘘をついても意味が無い。
だとしたら本当に?
男の話はさらに続く。
落ち着こう。
とにかく落ち着いて整理しよう。
カタストロフィの事はこの男が言っている内容が真実かどうかは分からないから、一旦保留。
さっきの回答の一つ、ガンツを制御する方法について気になる事を言っていた。
それを聞こう。
凛「さっき、ガンツの制御法でパソコンを使うとか言っていたけど、ガンツに市販の、普通に売っているパソコンを使って制御することもできるの?」
「可能だ」
凛「……どうして?」
「ブラックボールはドイツの企業が製造した兵器だ。内部のプログラムの一部は既存のプログラムを使用されていて……「待って!!」……なにかね?」
男が言った言葉が信じられない。
凛「ガンツって人が作ったの!?」
「うむ、ブラックボールは人間が作り出した兵器だ」
凛「……嘘、でしょ?」
「事実だ。ドイツ有数の大企業、マイエルバッハが製造し、ブラックボールを世界中に設置しブラックボールミッションを行わせているのも同企業だ」
凛「……何、それ」
この男は全て嘘を言っているのではないかという考えがよぎったが、嘘を言っているようには見えない。
それにそんな嘘をついても意味が無い。
だとしたら本当に?
男の話はさらに続く。
798:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 22:27:23.47:TVHafHan0 (31/31)
今日はこのへんで。
今日はこのへんで。
799:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 22:38:34.16:dvfxMECxo (3/3)
乙乙
ガンツへのハッキングは巨人達もしてくるから怖いよな
乙乙
ガンツへのハッキングは巨人達もしてくるから怖いよな
800:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 23:52:57.32:eVW5Yr8X0 (1/1)
乙
GANTZが人間の作ったものだってこのスレで初めて知った…マジか…
乙
GANTZが人間の作ったものだってこのスレで初めて知った…マジか…
801:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/30(日) 23:57:13.84:/NLV575O0 (3/3)
>>800
しかも大量に量産されている
>>800
しかも大量に量産されている
802:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/31(月) 00:01:20.66:B42E+tLV0 (1/1)
GANTZが人間作ってのはなんとなくわかってたけど、原作での工場の見せ方は不気味さを演出しててよかった
GANTZが人間作ってのはなんとなくわかってたけど、原作での工場の見せ方は不気味さを演出しててよかった
803:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/31(月) 00:05:30.25:FFq0RKJK0 (1/1)
804:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/31(月) 00:14:10.36:cPFhWXAQO (1/1)
おつ
卯月と未央がいい感じになってきたな
おつ
卯月と未央がいい感じになってきたな
805:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/31(月) 01:05:38.81:J4Hi4mNn0 (1/1)
ガンツにもosはあるんだろうか…
ドライバとかマイエルバッハの公式サイトでDLできたりするのかね
ガンツにもosはあるんだろうか…
ドライバとかマイエルバッハの公式サイトでDLできたりするのかね
806:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/31(月) 07:48:22.47:H4bDkLhmo (1/1)
乙
展開とか性格とかは外野を気にせずに貫いてほしい
乙
展開とか性格とかは外野を気にせずに貫いてほしい
807:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/31(月) 18:52:05.78:Ph9fdXeS0 (1/1)
このSSのオリジナルの100点武器のセンスねえな やっぱ奥先生って神だわ
ハッキングしてGANTZコントロールしてるなら凛の持ってる100点武器も出せるだろ...
現に原作でハードスーツの腕だけとか転送してるし
整合性なんとかしろよ
このSSのオリジナルの100点武器のセンスねえな やっぱ奥先生って神だわ
ハッキングしてGANTZコントロールしてるなら凛の持ってる100点武器も出せるだろ...
現に原作でハードスーツの腕だけとか転送してるし
整合性なんとかしろよ
808:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/31(月) 23:06:08.69:U5xBET3V0 (1/1)
んなこと言うなら自分で書けカス
んなこと言うなら自分で書けカス
809:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/10/31(月) 23:19:17.99:eYHOgYNyO (1/1)
>>808
何言ってんだこいつ
>>808
何言ってんだこいつ
810:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/01(火) 00:06:04.54:k7L6dK89o (1/1)
批判しちゃ駄目とは思わないけどその内容が「単純に」とか「華が無い」とか「センスが無い」は雑すぎる
整合性云々は同意
批判しちゃ駄目とは思わないけどその内容が「単純に」とか「華が無い」とか「センスが無い」は雑すぎる
整合性云々は同意
811:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/01(火) 03:45:59.62:iDxVU0Uo0 (1/2)
この流れで言うのもアレだけどこっちも一言いいか
最初からちゃんと見てれば問題ないって言うけど、話最初から全部見たかどうかはともかく、モバマス知らないっぽい>>779はこの時点で凛=頭おかしい奴に見えたようだしこれは伝えた方がいいだろ
後俺は誰も答えない>>779の質問に答えただけで、ちょっとした発言に過剰に反応して荒らし認定する>>783の方が荒らしだろ
この流れで言うのもアレだけどこっちも一言いいか
最初からちゃんと見てれば問題ないって言うけど、話最初から全部見たかどうかはともかく、モバマス知らないっぽい>>779はこの時点で凛=頭おかしい奴に見えたようだしこれは伝えた方がいいだろ
後俺は誰も答えない>>779の質問に答えただけで、ちょっとした発言に過剰に反応して荒らし認定する>>783の方が荒らしだろ
812:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/01(火) 03:53:46.84:B1zihWJ4O (1/1)
はいさい、やめやめ
はいさい、やめやめ
813:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/01(火) 03:59:16.20:o8sQ0q3HO (1/1)
>>811
自己弁護必死だな荒らし野郎
>>811
自己弁護必死だな荒らし野郎
814:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/01(火) 07:41:44.99:+FcYFJrTO (1/1)
触っちゃダメよ
触っちゃダメよ
815:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/01(火) 09:25:04.82:+RD7SDOE0 (1/1)
>>810
センスが無いものはセンスが無いんだから仕方ないだろ
料理がまずくて「まずい!」とただ一言言うのと同じ
それともなにか 批判するやつは長々と文を書かなきゃいかんのか?ww
>>810
センスが無いものはセンスが無いんだから仕方ないだろ
料理がまずくて「まずい!」とただ一言言うのと同じ
それともなにか 批判するやつは長々と文を書かなきゃいかんのか?ww
816:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/01(火) 10:28:33.97:hh2A1q0C0 (1/1)
一言だけ言う。「それなら見なきゃいいじゃん!」以上。
一言だけ言う。「それなら見なきゃいいじゃん!」以上。
817:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/01(火) 10:36:26.03:LwiI+sED0 (1/1)
ハッキングすれば何でもできる、なんてのは夢の見すぎだ
機能なんてものは権限で管理されてて、全権管理者でも無ければ何でもできるわけじゃない
権限によってセキュリティが変わるのは当然だし、お前らだって自転車の鍵と家の鍵と預金通帳は管理変わるだろ?
要するにハードスーツは盗んだ課長権限でいけるけど、凛の持つ武器は部長権限が必要だったって話で辻褄が合うんじゃね
……センスのある武器とは一体……ウゴゴゴ……
ハッキングすれば何でもできる、なんてのは夢の見すぎだ
機能なんてものは権限で管理されてて、全権管理者でも無ければ何でもできるわけじゃない
権限によってセキュリティが変わるのは当然だし、お前らだって自転車の鍵と家の鍵と預金通帳は管理変わるだろ?
要するにハードスーツは盗んだ課長権限でいけるけど、凛の持つ武器は部長権限が必要だったって話で辻褄が合うんじゃね
……センスのある武器とは一体……ウゴゴゴ……
818:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/01(火) 10:39:11.70:dPwFKOAHo (1/1)
センスなんて人それぞれ違うんだから文句言うよりアイデア出せばいいのに
センスなんて人それぞれ違うんだから文句言うよりアイデア出せばいいのに
819:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/01(火) 10:40:43.09:5tpS47pRO (1/1)
読んでるのはお前一人じゃないんだよ
読んでるのはお前一人じゃないんだよ
820:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/01(火) 12:42:16.15:1VW8FfRfO (1/1)
信者様激おこでわろた...ww
信者様激おこでわろた...ww
821:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/01(火) 12:50:24.94:DhG+0//SO (1/1)
狂信者イライラで草
狂信者イライラで草
822:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/01(火) 15:35:14.10:4b4LgNvJO (1/1)
とりあえず何でもいいから鬼星人出してくれ
とりあえず何でもいいから鬼星人出してくれ
823:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/01(火) 20:40:48.30:iDxVU0Uo0 (2/2)
>>813
しつけーなそんなに気にいらないならおまえが代わりに凛がどういうキャラなのか>>779に説明してやれよ
人を荒らし認定するからにはさぞ立派な紹介ができるんだろうし
>>813
しつけーなそんなに気にいらないならおまえが代わりに凛がどういうキャラなのか>>779に説明してやれよ
人を荒らし認定するからにはさぞ立派な紹介ができるんだろうし
824:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/01(火) 20:57:29.60:ODWV5kUoO (1/1)
>>823
説明する必要ねえだろバーカ
そもそも二次創作なんて素人が書いてるんだからキャラ崩壊前提みたいなもんだしな
原作キャラが知りたいならググれよカス
>>823
説明する必要ねえだろバーカ
そもそも二次創作なんて素人が書いてるんだからキャラ崩壊前提みたいなもんだしな
原作キャラが知りたいならググれよカス
825:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/02(水) 02:12:40.67:jafHMtJv0 (1/1)
>>824
いや俺に言うなよ、聞いたやつに言えよこっち振られてもお門違いだしそれ以前に作者でもない奴にそんな事言われる筋合いもないからな
>>824
いや俺に言うなよ、聞いたやつに言えよこっち振られてもお門違いだしそれ以前に作者でもない奴にそんな事言われる筋合いもないからな
826:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/02(水) 08:12:17.57:jBicgMqwo (1/1)
筋合いなんてどっちも無いから自演でスレ伸ばすの止めような
筋合いなんてどっちも無いから自演でスレ伸ばすの止めような
827:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/02(水) 11:44:47.77:pGZL6pl4o (1/1)
センスの無い人間が伸びるスレを叩くのに顔真っ赤にするのはどこでもよくあること
センスの無い人間が伸びるスレを叩くのに顔真っ赤にするのはどこでもよくあること
828:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/02(水) 14:40:29.86:6Wx9JBAJO (1/1)
>>825
お前が>>781で二次創作スレで版権キャラにマイナスイメージを持ったら作者のせいとかアホな事を言ってるから叩かれてるんやで
頭悪すぎだろ
>>825
お前が>>781で二次創作スレで版権キャラにマイナスイメージを持ったら作者のせいとかアホな事を言ってるから叩かれてるんやで
頭悪すぎだろ
829:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/02(水) 17:52:19.79:0AACUODMO (1/1)
>>811
>>781で性格教えてという質問に答えるどころか作者非難をおっ始めてる時点でどこが荒らしじゃないのか教えて欲しいぐらいだわ
>>811
>>781で性格教えてという質問に答えるどころか作者非難をおっ始めてる時点でどこが荒らしじゃないのか教えて欲しいぐらいだわ
830:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/02(水) 23:17:45.34:KBR6uMCE0 (1/1)
殺しでイキまくりなちゃんみおとしまむーがはやく見たいのれす
殺しでイキまくりなちゃんみおとしまむーがはやく見たいのれす
831:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/05(土) 13:19:08.06:K3m3677ho (1/1)
荒れてるなおい
荒れてるなおい
832:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/05(土) 14:48:15.71:mfIt4FEfo (1/2)
作品はかなり面白いのにね
作品はかなり面白いのにね
833:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/05(土) 22:33:58.98:mQyA82Sb0 (1/11)
「信じられないのは無理も無い、だが全て事実だ。私も事実確認の為に、マイエルバッハの会長に直接会って全てを聞き出した」
凛「…………待って」
「何かね?」
凛「……少し待って。落ち着かせて」
「構わんよ」
ガンツを人が作った?
人を生き返らせたり、転送したりできるガンツ。
あのとてつもない性能のスーツや武器の数々。
あんなものを作り出すことができる?
科学とかは詳しくないけど、明らかに現代科学の域を超えた技術じゃないのか?
それともその会社はとてつもない技術を持った会社なの?
地球一の技術を持った会社……?
わからない……。
凛「……その、マイエルバッハって会社がガンツを作り出したって言うけど、あんなものを人間が作り出すことなんてできるの?」
「私はブラックボールの製造工程も全てこの目で見た。間違いなくブラックボールは人間の手によって作られている」
凛「……」
嘘を言っている気配は無い。
頭の整理が追いつかない。
情報が多すぎて混乱している。
凛(……落ち着こう)
よくわかった。
この男はガンツの真相を知っている可能性がある……。
今日はある程度情報を得られればいいと思ってきたけど、謎だったこと全てが知れるのかも知れない……。
信用してもいいのか分からない……でも、可能性の一つとしてなら頭に入れておいてもいい……。
「信じられないのは無理も無い、だが全て事実だ。私も事実確認の為に、マイエルバッハの会長に直接会って全てを聞き出した」
凛「…………待って」
「何かね?」
凛「……少し待って。落ち着かせて」
「構わんよ」
ガンツを人が作った?
人を生き返らせたり、転送したりできるガンツ。
あのとてつもない性能のスーツや武器の数々。
あんなものを作り出すことができる?
科学とかは詳しくないけど、明らかに現代科学の域を超えた技術じゃないのか?
それともその会社はとてつもない技術を持った会社なの?
地球一の技術を持った会社……?
わからない……。
凛「……その、マイエルバッハって会社がガンツを作り出したって言うけど、あんなものを人間が作り出すことなんてできるの?」
「私はブラックボールの製造工程も全てこの目で見た。間違いなくブラックボールは人間の手によって作られている」
凛「……」
嘘を言っている気配は無い。
頭の整理が追いつかない。
情報が多すぎて混乱している。
凛(……落ち着こう)
よくわかった。
この男はガンツの真相を知っている可能性がある……。
今日はある程度情報を得られればいいと思ってきたけど、謎だったこと全てが知れるのかも知れない……。
信用してもいいのか分からない……でも、可能性の一つとしてなら頭に入れておいてもいい……。
834:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/05(土) 22:34:50.59:mQyA82Sb0 (2/11)
凛「……ふぅ」
「……」
私は少し移動し、コクピット内の腰をかけれる場所に座り、展開していた武器の操作を始める。
大剣の刃を納め、リンクシステムを切り、バイザーを外して男に向き直る。
これ以上敵意を向けて、男に不快感を与えてしまい情報を得ることができなくなる可能性もある。
話をして分かったけど、この男に会話のアドバンテージを握られ続けている。
私が優位に立って話を進める事はできないという事が思い知らされた。
フル装備の私を見ても臆することもなく話し続けている男。
威圧するのも意味が無い事を思い知った。
「武装を解除してどうしたのかね? 私を信用して解除してくれた、つまり我々の同士となる決心がついたという事かな?」
凛「……アンタ達の仲間になるとかはまだ決められない。でも、アンタに敵意が無いって事はわかった。私の用意した罠があるかもしれない場所に来て、何も調べようとせずに私との話を優先している。アンタは本当に交渉をしにきただけだっていう事が分かったから、私も敵意を向ける事は止めにしたって事」
「君からしてみれば得体の知れない相手、警戒する気持ちは分かるし、君の行動に文句をつけるつもりは無い。当然の行為だと思うからな」
男も移動し、私の対面になる段差に腰をかける。
射抜くような鋭い視線は変わらず、男は私を見ている。
その視線を受けながら私は頭の整理が付いて来ていた。
凛(……よし)
凛(大分落ち着いた。さっきは混乱しすぎていた)
凛(これからは、一つずつ質問していく)
凛(真実がなにか分からないけど、こうなったら全てを聞いて真実かどうかはまた判断する)
凛(情報を得る。正しいか正しくないかは別、この男から情報を全て得る)
私はそう考えを改めた。
信憑性は定かで無いけど、全て聞きだした後自分で判断する。
凛「……ふぅ」
「……」
私は少し移動し、コクピット内の腰をかけれる場所に座り、展開していた武器の操作を始める。
大剣の刃を納め、リンクシステムを切り、バイザーを外して男に向き直る。
これ以上敵意を向けて、男に不快感を与えてしまい情報を得ることができなくなる可能性もある。
話をして分かったけど、この男に会話のアドバンテージを握られ続けている。
私が優位に立って話を進める事はできないという事が思い知らされた。
フル装備の私を見ても臆することもなく話し続けている男。
威圧するのも意味が無い事を思い知った。
「武装を解除してどうしたのかね? 私を信用して解除してくれた、つまり我々の同士となる決心がついたという事かな?」
凛「……アンタ達の仲間になるとかはまだ決められない。でも、アンタに敵意が無いって事はわかった。私の用意した罠があるかもしれない場所に来て、何も調べようとせずに私との話を優先している。アンタは本当に交渉をしにきただけだっていう事が分かったから、私も敵意を向ける事は止めにしたって事」
「君からしてみれば得体の知れない相手、警戒する気持ちは分かるし、君の行動に文句をつけるつもりは無い。当然の行為だと思うからな」
男も移動し、私の対面になる段差に腰をかける。
射抜くような鋭い視線は変わらず、男は私を見ている。
その視線を受けながら私は頭の整理が付いて来ていた。
凛(……よし)
凛(大分落ち着いた。さっきは混乱しすぎていた)
凛(これからは、一つずつ質問していく)
凛(真実がなにか分からないけど、こうなったら全てを聞いて真実かどうかはまた判断する)
凛(情報を得る。正しいか正しくないかは別、この男から情報を全て得る)
私はそう考えを改めた。
信憑性は定かで無いけど、全て聞きだした後自分で判断する。
835:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/05(土) 22:36:05.55:mQyA82Sb0 (3/11)
凛「一つずつ、聞いていきたいことがあるんだけど」
「何かね?」
凛「まずはガンツのこと。ガンツを人間が作ったのなら、どうしてあんな事を、狩りを私たちにさせているの?」
「ミッションの目的か…………端的に言うと、ギャンブルだな」
凛「…………は?」
「ミッションは賭けの対象となっているのだ」
凛「……賭け?」
「世界各地の政治家や王族、各種方面の有力者たちが会員で映像は全てがリアルタイムに配信され、ミッションの結果を予想し賭けが行われているのだ」
凛「……私の戦いを賭けに?」
「そうだ」
凛「……沢山人が死んでるのに?」
「本物の殺し合いを見て楽しむといった娯楽は古代から現代に至るまで様々な形で行われてきたことだ。そう珍しいことではない」
凛「……」
思うところは色々ある。
だけど、殺し合いを見て楽しむのも、行って楽しむのも変わりは無い。
見ているほうも私と同じように狂った人間。
私が何かを言う権利など何も無い。
そう結論付けて次の質問をする。
凛「一つずつ、聞いていきたいことがあるんだけど」
「何かね?」
凛「まずはガンツのこと。ガンツを人間が作ったのなら、どうしてあんな事を、狩りを私たちにさせているの?」
「ミッションの目的か…………端的に言うと、ギャンブルだな」
凛「…………は?」
「ミッションは賭けの対象となっているのだ」
凛「……賭け?」
「世界各地の政治家や王族、各種方面の有力者たちが会員で映像は全てがリアルタイムに配信され、ミッションの結果を予想し賭けが行われているのだ」
凛「……私の戦いを賭けに?」
「そうだ」
凛「……沢山人が死んでるのに?」
「本物の殺し合いを見て楽しむといった娯楽は古代から現代に至るまで様々な形で行われてきたことだ。そう珍しいことではない」
凛「……」
思うところは色々ある。
だけど、殺し合いを見て楽しむのも、行って楽しむのも変わりは無い。
見ているほうも私と同じように狂った人間。
私が何かを言う権利など何も無い。
そう結論付けて次の質問をする。
836:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/05(土) 22:37:28.97:mQyA82Sb0 (4/11)
凛「……次の質問、さっき言ってたマイエルバッハって言う会社が今聞いた事を全て行わせているんだよね?」
「ああ、正確にはマイエルバッハの会長が全てを企画した」
凛「その会長が賭けを企画して何か得することなんてあるの……?」
「賭けといっても、君の考えているようなレベルの賭けではない。一回のミッションで動く金は数百億から数千億、金だけではなく、様々な利権も賭けの対象になるのだよ。その胴元となるマイエルバッハが得る利益は小国の国家予算に匹敵するほどにもなると予想されている」
凛「……その会長ってミッションをやってないよね?」
「? 当たり前だ」
これは頭にくるものがあった。
お金を稼ぐんだったら自分で殺し合いの場に出て、自分で見ている人間を楽しませればいい。
勝手に人を使うのは…………。
そこで思い出した。
『新しい命を、どう使おうと、私の勝手です』
と言った、ガンツの一文を。
凛「そういえば、私が始めてガンツの部屋に行ったとき私は死んだと思ったけど、本当のところはどうなの? あの部屋に行った人間ってやっぱり死んでいるの?」
「……死んでいる」
凛「っ!!」
久しぶりに胸が締め付けられるような気持ちになる。
やっぱり私は死んでいた。
私だけじゃない、未央も卯月も……。
「ブラックボールの機能には転送と生物情報の記録というものがある。ブラックボールは範囲内で死んだ生物情報を記録しその生物に新たな肉体を与えミッションに参加させる。我々はブラックボールによって生み出されたコピーに過ぎん、という事だな……」
凛「……」
初めてこの男の顔色が歪んだ。
苛ついているような感じ、だがすぐに表情は戻る。
それに対して、私は多分苦虫を噛み潰したような顔になっているんだろう。
やっぱり死んでいた、それだったら今の私って一体何なの?
私だけじゃない、未央や卯月も一体何者なの?
……やめよう。これ以上考えても意味は無い。
今は情報、情報を得ないと。
そうやって無理矢理思考を戻し、私は次の質問に移る。
凛「……次の質問、さっき言ってたマイエルバッハって言う会社が今聞いた事を全て行わせているんだよね?」
「ああ、正確にはマイエルバッハの会長が全てを企画した」
凛「その会長が賭けを企画して何か得することなんてあるの……?」
「賭けといっても、君の考えているようなレベルの賭けではない。一回のミッションで動く金は数百億から数千億、金だけではなく、様々な利権も賭けの対象になるのだよ。その胴元となるマイエルバッハが得る利益は小国の国家予算に匹敵するほどにもなると予想されている」
凛「……その会長ってミッションをやってないよね?」
「? 当たり前だ」
これは頭にくるものがあった。
お金を稼ぐんだったら自分で殺し合いの場に出て、自分で見ている人間を楽しませればいい。
勝手に人を使うのは…………。
そこで思い出した。
『新しい命を、どう使おうと、私の勝手です』
と言った、ガンツの一文を。
凛「そういえば、私が始めてガンツの部屋に行ったとき私は死んだと思ったけど、本当のところはどうなの? あの部屋に行った人間ってやっぱり死んでいるの?」
「……死んでいる」
凛「っ!!」
久しぶりに胸が締め付けられるような気持ちになる。
やっぱり私は死んでいた。
私だけじゃない、未央も卯月も……。
「ブラックボールの機能には転送と生物情報の記録というものがある。ブラックボールは範囲内で死んだ生物情報を記録しその生物に新たな肉体を与えミッションに参加させる。我々はブラックボールによって生み出されたコピーに過ぎん、という事だな……」
凛「……」
初めてこの男の顔色が歪んだ。
苛ついているような感じ、だがすぐに表情は戻る。
それに対して、私は多分苦虫を噛み潰したような顔になっているんだろう。
やっぱり死んでいた、それだったら今の私って一体何なの?
私だけじゃない、未央や卯月も一体何者なの?
……やめよう。これ以上考えても意味は無い。
今は情報、情報を得ないと。
そうやって無理矢理思考を戻し、私は次の質問に移る。
837:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/05(土) 22:39:03.61:mQyA82Sb0 (5/11)
凛「……それじゃあ、次だけど、あのミッションのターゲットって一体何? あれもその会社が作った生き物なの?」
「あれは本物の宇宙人だ。間違いなく本物の、この地球上ではなく宇宙のどこかから来た生物だ」
凛「宇宙人……やっぱり本物だったんだ……」
「うむ。ミッションが終わった後、宇宙人の巣窟となっていた場所に宇宙船があったという事例も稀にある」
凛「宇宙船……」
「宇宙船に関しては、大抵その国の政府が押収している。日々研究は続けられているが、宇宙人のテクノロジーを解析できたという国はまだ無いな」
凛「…………?」
あれ? 国?
凛「……国って、宇宙人の事を知っているの?」
「先ほども言ったが、賭けの会員には政治家や王族もいる。ブラックボールや宇宙人については各国の上層部には周知の事実となっている」
国は知っている。
その言葉に、前から引っかかっていたことが繋がったような気がした。
凛「……もしかして、ガンツのミッションの後始末、国も協力してるの?」
「何故そう思う?」
凛「だって、ミッションが終わった後に残る痕跡って消えないでしょ? ……それに一般人が宇宙人に殺されてしまったミッションも何回かあった。だけど、ニュースで取り上げられるのは数日だけ、その後は取り上げられることもなくなって、情報自体も殆どなくなってしまうから」
「……ふむ」
今まで流暢に答えていた男の口が止まる。
男は少し考えるように顎に手をやり口を開き始めた。
凛「……それじゃあ、次だけど、あのミッションのターゲットって一体何? あれもその会社が作った生き物なの?」
「あれは本物の宇宙人だ。間違いなく本物の、この地球上ではなく宇宙のどこかから来た生物だ」
凛「宇宙人……やっぱり本物だったんだ……」
「うむ。ミッションが終わった後、宇宙人の巣窟となっていた場所に宇宙船があったという事例も稀にある」
凛「宇宙船……」
「宇宙船に関しては、大抵その国の政府が押収している。日々研究は続けられているが、宇宙人のテクノロジーを解析できたという国はまだ無いな」
凛「…………?」
あれ? 国?
凛「……国って、宇宙人の事を知っているの?」
「先ほども言ったが、賭けの会員には政治家や王族もいる。ブラックボールや宇宙人については各国の上層部には周知の事実となっている」
国は知っている。
その言葉に、前から引っかかっていたことが繋がったような気がした。
凛「……もしかして、ガンツのミッションの後始末、国も協力してるの?」
「何故そう思う?」
凛「だって、ミッションが終わった後に残る痕跡って消えないでしょ? ……それに一般人が宇宙人に殺されてしまったミッションも何回かあった。だけど、ニュースで取り上げられるのは数日だけ、その後は取り上げられることもなくなって、情報自体も殆どなくなってしまうから」
「……ふむ」
今まで流暢に答えていた男の口が止まる。
男は少し考えるように顎に手をやり口を開き始めた。
838:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/05(土) 22:39:33.08:mQyA82Sb0 (6/11)
「否定はしない。君の考えている通り、ミッションの処理については国も協力している」
凛「……やっぱり、その政治家とかがミッションの賭けをやっている事をばれないようにする為に?」
「その通りだ。はっきり言って賭けの内容が明るみになればスキャンダルどころではない。関わった人間すべてが非難の的になる事は目に見えている。政治家だけではなく、有力な会社の社長なども会員にいるのだ、それも各国に……」
「世界各国で同時に、国の重鎮、会社の社長、各種方面の有力者たちが失脚すれば、世界中で混乱が起きる。経済は破綻し、国は無政府状態になる国もあるだろう、影響がどこまで広がるか想像もできん」
凛「……大げさすぎない?」
「事実だ」
何かスケールの大きな話になっている。
いやいや、今までも色々とスケールの大きな話はあった。
……そう、世界が滅びるとか。
凛「……頭が痛くなってきた」
「無理も無いだろう。他に質問はあるかね?」
凛「……えっと」
質問……。
ガンツのことも聞いた。
宇宙人が本物だってことも聞いた。
カタストロフィのことも聞いた。
他に、聞くこと。
……あった。
「否定はしない。君の考えている通り、ミッションの処理については国も協力している」
凛「……やっぱり、その政治家とかがミッションの賭けをやっている事をばれないようにする為に?」
「その通りだ。はっきり言って賭けの内容が明るみになればスキャンダルどころではない。関わった人間すべてが非難の的になる事は目に見えている。政治家だけではなく、有力な会社の社長なども会員にいるのだ、それも各国に……」
「世界各国で同時に、国の重鎮、会社の社長、各種方面の有力者たちが失脚すれば、世界中で混乱が起きる。経済は破綻し、国は無政府状態になる国もあるだろう、影響がどこまで広がるか想像もできん」
凛「……大げさすぎない?」
「事実だ」
何かスケールの大きな話になっている。
いやいや、今までも色々とスケールの大きな話はあった。
……そう、世界が滅びるとか。
凛「……頭が痛くなってきた」
「無理も無いだろう。他に質問はあるかね?」
凛「……えっと」
質問……。
ガンツのことも聞いた。
宇宙人が本物だってことも聞いた。
カタストロフィのことも聞いた。
他に、聞くこと。
……あった。
839:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/05(土) 22:40:27.47:mQyA82Sb0 (7/11)
凛「……ガンツの制御って、どこまでできるの?」
「制御自体は腕次第と言ったように人によって行える事は変わる。我々が今可能な事はブラックボールによる通信、武器の転送と言ったところか」
その回答につい言葉が出てしまった。
凛「それくらいしか出来ないの?」
もっと色々できると思っていた。
転送や再生も自由に、ミッションを自由にコントロールすることだって可能だと思っていたけどどうやら違ったみたいだ。
それだと制御しているもしていないも変わらないと思っていると、
「……今はそれくらいしか出来ない」
凛「……今?」
私が放った言葉に一瞬だけ目元がピクリと動いた男。
何かを、言わなくてもいい事を言ってしまったような、そんな感じを出した。
今まで会話をしていて始めて男から出た違和感。
「ああ、今はまだその程度しか制御をできていない。今後は全てを掌握し、人間を何度でも再生できるようにして、忌々しい頭の爆弾も取り除き、人の転送をできるようコントロールをする」
今度は違和感を感じない。
言った事をできると確信しているような言い方。
また引っかかる。
凛「……そんな事できるの?」
「可能だ」
断言された。
どうして、そんな事が可能だって言えるのか。
できてもいないことを何故出来ると言えるのか?
凛「何で出来るって断言できるの?」
「……我々には優秀なプログラマーがいる。その男が日々ブラックボールのコントロールを得る為に解析をしている。解析をしている段階で今言った内容を行えるプログラムを見つけているのだ。今はまだ制御し切れていないが、それも時間の問題という事だ」
凛「……そっか」
「他に質問は?」
何かをはぐらかされたような感じがする。
ガンツの制御に何かがありそうだけど、それに対して私は知ることも出来ないから問い詰められない。
次、ガンツの部屋で実際にパソコンを繋げて色々試してみよう。
私に制御をすることが出来るのかどうかは分からないけど、やらないよりはマシだ。
凛「……ガンツの制御って、どこまでできるの?」
「制御自体は腕次第と言ったように人によって行える事は変わる。我々が今可能な事はブラックボールによる通信、武器の転送と言ったところか」
その回答につい言葉が出てしまった。
凛「それくらいしか出来ないの?」
もっと色々できると思っていた。
転送や再生も自由に、ミッションを自由にコントロールすることだって可能だと思っていたけどどうやら違ったみたいだ。
それだと制御しているもしていないも変わらないと思っていると、
「……今はそれくらいしか出来ない」
凛「……今?」
私が放った言葉に一瞬だけ目元がピクリと動いた男。
何かを、言わなくてもいい事を言ってしまったような、そんな感じを出した。
今まで会話をしていて始めて男から出た違和感。
「ああ、今はまだその程度しか制御をできていない。今後は全てを掌握し、人間を何度でも再生できるようにして、忌々しい頭の爆弾も取り除き、人の転送をできるようコントロールをする」
今度は違和感を感じない。
言った事をできると確信しているような言い方。
また引っかかる。
凛「……そんな事できるの?」
「可能だ」
断言された。
どうして、そんな事が可能だって言えるのか。
できてもいないことを何故出来ると言えるのか?
凛「何で出来るって断言できるの?」
「……我々には優秀なプログラマーがいる。その男が日々ブラックボールのコントロールを得る為に解析をしている。解析をしている段階で今言った内容を行えるプログラムを見つけているのだ。今はまだ制御し切れていないが、それも時間の問題という事だ」
凛「……そっか」
「他に質問は?」
何かをはぐらかされたような感じがする。
ガンツの制御に何かがありそうだけど、それに対して私は知ることも出来ないから問い詰められない。
次、ガンツの部屋で実際にパソコンを繋げて色々試してみよう。
私に制御をすることが出来るのかどうかは分からないけど、やらないよりはマシだ。
840:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/05(土) 22:41:26.53:mQyA82Sb0 (8/11)
「質問が無いようなら、こちらの問いの回答を貰ってもいいだろうか?」
男が立ち上がり、私の目の前までやってきて手を差し出してくる。
「我々の同士にならないかね? 君だけではなく、君の仲間と思われるあの二人も一緒で構わない」
凛「……」
未央と卯月も?
ふとした疑問がわきあがる。
凛「あの二人はまだミッションを2回しか行ってない初心者だよ? アンタ達って何回もクリアをしている人間を仲間にしたいんじゃないの?」
「君が同士となるのならば問題ない。あの二人にも教育を行いカタストロフィで使えるようになってもらおうとは思っているがね」
凛「……二人が使い物にならなかったら?」
「その場合は、私の秘書でもやってもらうとするかな」
凛「……そう」
男の手を見ながら、私も立ち上がり。
少しだけ考えて、男に言った。
凛「すぐ決められない」
「……」
凛「二人にも相談しないといけないし、この場で私が答えることはできない」
「……そうか」
凛「時間をもらえるかな?」
「……構わんよ。だがカタストロフィまで時間は限られている。出来ればすぐにでも回答を貰いたいところだがね」
凛「相談してからまた電話するよ」
「……」
「質問が無いようなら、こちらの問いの回答を貰ってもいいだろうか?」
男が立ち上がり、私の目の前までやってきて手を差し出してくる。
「我々の同士にならないかね? 君だけではなく、君の仲間と思われるあの二人も一緒で構わない」
凛「……」
未央と卯月も?
ふとした疑問がわきあがる。
凛「あの二人はまだミッションを2回しか行ってない初心者だよ? アンタ達って何回もクリアをしている人間を仲間にしたいんじゃないの?」
「君が同士となるのならば問題ない。あの二人にも教育を行いカタストロフィで使えるようになってもらおうとは思っているがね」
凛「……二人が使い物にならなかったら?」
「その場合は、私の秘書でもやってもらうとするかな」
凛「……そう」
男の手を見ながら、私も立ち上がり。
少しだけ考えて、男に言った。
凛「すぐ決められない」
「……」
凛「二人にも相談しないといけないし、この場で私が答えることはできない」
「……そうか」
凛「時間をもらえるかな?」
「……構わんよ。だがカタストロフィまで時間は限られている。出来ればすぐにでも回答を貰いたいところだがね」
凛「相談してからまた電話するよ」
「……」
841:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/05(土) 22:42:12.79:mQyA82Sb0 (9/11)
男は差し出した手をポケットに入れ、コクピットの出口に向かって歩き始めた。
「……では、私は失礼する。開けて貰っても構わないかな?」
操作しコクピットを開け外の景色が見え始めた。
男は最後に私を一瞥し、
「私が今話した内容、特にミッションの賭けに関する内容は内密で頼む」
凛「……そんなの話すつもりは無いよ」
国の陰謀とかを信じる人間なんて世間話好きのおばさんくらいだろうし。
「それならば安心だ。君がそういった情報をむやみやたらに話すような人間ではないと分かっているつもりだが、念のためにな」
凛「……アンタが私の何を知っているの?」
「色々と調べさせては貰ったよ。渋谷凛君」
凛「!?」
男の身体が放電をはじめ姿が消える。
凛「っ! 待って!!」
「忠告だ、我々は君を仲間にしたい。そのために知っている情報を包み隠さずに話した。だが、その情報が漏洩されると困る事になる人間がいるという事も忘れないで貰いたい」
「そういった人間は手段を選ばずに情報を封殺しようとしてくる。一般人である君達にはどうすることも出来ないようなやり方で」
凛「ちょっと!!」
ダンッ!っと大きな足音を残し少しして眼下の木が揺れた。
すぐにコントローラーを使って、男と同じ波長に合わせようとしたが、すでに人の気配はなく追うのは無理と判断してその場に座り込む。
男は差し出した手をポケットに入れ、コクピットの出口に向かって歩き始めた。
「……では、私は失礼する。開けて貰っても構わないかな?」
操作しコクピットを開け外の景色が見え始めた。
男は最後に私を一瞥し、
「私が今話した内容、特にミッションの賭けに関する内容は内密で頼む」
凛「……そんなの話すつもりは無いよ」
国の陰謀とかを信じる人間なんて世間話好きのおばさんくらいだろうし。
「それならば安心だ。君がそういった情報をむやみやたらに話すような人間ではないと分かっているつもりだが、念のためにな」
凛「……アンタが私の何を知っているの?」
「色々と調べさせては貰ったよ。渋谷凛君」
凛「!?」
男の身体が放電をはじめ姿が消える。
凛「っ! 待って!!」
「忠告だ、我々は君を仲間にしたい。そのために知っている情報を包み隠さずに話した。だが、その情報が漏洩されると困る事になる人間がいるという事も忘れないで貰いたい」
「そういった人間は手段を選ばずに情報を封殺しようとしてくる。一般人である君達にはどうすることも出来ないようなやり方で」
凛「ちょっと!!」
ダンッ!っと大きな足音を残し少しして眼下の木が揺れた。
すぐにコントローラーを使って、男と同じ波長に合わせようとしたが、すでに人の気配はなく追うのは無理と判断してその場に座り込む。
842:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/05(土) 22:44:04.12:mQyA82Sb0 (10/11)
凛「……私の事を知られていた?」
それに対して、私はあの男の事を何も知らないと言ってもいい。
恐らく会社の社長。愛知のガンツでミッションを行っている。政府にパイプを持つ仲間がいる。ガンツの制御を出来るプログラマーも仲間。それくらいだ。
後は電話番号くらいしか分からない……。
凛「ちっ……」
こちらからは何も出来ないし、何も分からない。
あの男は私たちに対して何でもできると言ってもいいのかもしれない。
個人情報が知られている以上、家も、家族も、友達も調べられているだろう。
あの男から何かしてくるような感じはなかったけど、今後どうなるか分からない。
それを防ぐためには……。
凛「……あの男の仲間にならないといけない……か」
半分脅しに近いようなやり方だ……。
仲間になった後、裏切られるとか思っていないのか……?
それとも裏切られないような何かをされる?
そこまでして私を仲間に引き入れる意味は何?
そうやって色々と考えるが回答はでなかった。
こうなってしまうと、二人に話すことも躊躇われる。
……しばらくは一人で考えよう。
そう結論付けて私はロボットを引き上げ、その場を後にする。
結局今日の夜の訓練では二人に男から聞いた事を話すことはなかった。
凛「……私の事を知られていた?」
それに対して、私はあの男の事を何も知らないと言ってもいい。
恐らく会社の社長。愛知のガンツでミッションを行っている。政府にパイプを持つ仲間がいる。ガンツの制御を出来るプログラマーも仲間。それくらいだ。
後は電話番号くらいしか分からない……。
凛「ちっ……」
こちらからは何も出来ないし、何も分からない。
あの男は私たちに対して何でもできると言ってもいいのかもしれない。
個人情報が知られている以上、家も、家族も、友達も調べられているだろう。
あの男から何かしてくるような感じはなかったけど、今後どうなるか分からない。
それを防ぐためには……。
凛「……あの男の仲間にならないといけない……か」
半分脅しに近いようなやり方だ……。
仲間になった後、裏切られるとか思っていないのか……?
それとも裏切られないような何かをされる?
そこまでして私を仲間に引き入れる意味は何?
そうやって色々と考えるが回答はでなかった。
こうなってしまうと、二人に話すことも躊躇われる。
……しばらくは一人で考えよう。
そう結論付けて私はロボットを引き上げ、その場を後にする。
結局今日の夜の訓練では二人に男から聞いた事を話すことはなかった。
843:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/05(土) 22:44:35.81:mQyA82Sb0 (11/11)
今日はこの辺で。
今日はこの辺で。
844:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/05(土) 22:47:18.23:pCtkEOA00 (1/1)
乙
原作と設定変えてきた?それとも賭け事くだりは嘘か?
現実性はあるけど
乙
原作と設定変えてきた?それとも賭け事くだりは嘘か?
現実性はあるけど
845:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/05(土) 22:48:17.10:mfIt4FEfo (2/2)
乙乙
人間を何度でも再生できるなら凛も量産できるな
乙乙
人間を何度でも再生できるなら凛も量産できるな
846:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/05(土) 23:26:27.17:C5/YuEGY0 (1/1)
おつ
GANTZが人工って聞いてから思ってはいたが、やっぱGANTZによって生き返った人間はスワンプマンの類いって事になるのか
そう考えるとキツイなあ…
おつ
GANTZが人工って聞いてから思ってはいたが、やっぱGANTZによって生き返った人間はスワンプマンの類いって事になるのか
そう考えるとキツイなあ…
847:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/05(土) 23:33:15.56:Umzy3xP60 (1/1)
>>846
原作でもコピー人間なのは確定している
>>846
原作でもコピー人間なのは確定している
848:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 01:31:55.03:KjMqpV2D0 (1/1)
>>846
原作だと同じ人間が2人とかあるからね
>>846
原作だと同じ人間が2人とかあるからね
849:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 02:42:38.39:u9zMUUu70 (1/1)
>>828>>829
いやそれはここの作者から無知な読者が間違ったイメージを持ってるだけって事を言ったまでよ
現に俺以外誰も答えてないんだから、ここで誰も説明なかったら>>779は誤解したままだったろうよ
自分らじゃ碌に説明しない癖にいざ語ってみたら荒らし認定されるとかもうね
後個人的最初の注意書きのキャラ崩壊注意。だけだと言葉が足らなかったと思うわ
多少ネタバレになりうるけど特定のキャラをイメージを悪くする可能性がありますとか書いてればこうはならなかった
>>828>>829
いやそれはここの作者から無知な読者が間違ったイメージを持ってるだけって事を言ったまでよ
現に俺以外誰も答えてないんだから、ここで誰も説明なかったら>>779は誤解したままだったろうよ
自分らじゃ碌に説明しない癖にいざ語ってみたら荒らし認定されるとかもうね
後個人的最初の注意書きのキャラ崩壊注意。だけだと言葉が足らなかったと思うわ
多少ネタバレになりうるけど特定のキャラをイメージを悪くする可能性がありますとか書いてればこうはならなかった
850:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 03:01:40.97:SZrX7HXkO (1/1)
おつ
これは凛さんが敵を倒して感じていた姿も賭けをしていた人たちには観られていたということでいいのかな?
おつ
これは凛さんが敵を倒して感じていた姿も賭けをしていた人たちには観られていたということでいいのかな?
851:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 03:42:45.02:jfFuaxyHo (1/1)
>>844
賭けも中継も原作通り
>>844
賭けも中継も原作通り
852:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 09:07:22.46:+YiQe1bDo (1/1)
>>849
いつまで引きずってんだよ他人のスレで「俺以外に~」とか自己主張しちゃう奴が長文垂れ流しても誰も同調しねぇよ
雑談スレでやれ
>>849
いつまで引きずってんだよ他人のスレで「俺以外に~」とか自己主張しちゃう奴が長文垂れ流しても誰も同調しねぇよ
雑談スレでやれ
853:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 10:16:49.82:yy7djyNqO (1/1)
>>849
お前いい加減にしろよ
首吊って詫びろ
>>849
お前いい加減にしろよ
首吊って詫びろ
854:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 10:23:19.51:VLSF+NsxO (1/1)
>>849
長文で痛々しく説明しちゃう方が間違え
そもそも自分でググれない無知野郎なんか勝手に誤解させとけばいい
最初からお前が書き込まなければこんなに荒れなかったのにね
しかも挙句の果てには他の読者や作者まで攻撃し始めるし
>>849
長文で痛々しく説明しちゃう方が間違え
そもそも自分でググれない無知野郎なんか勝手に誤解させとけばいい
最初からお前が書き込まなければこんなに荒れなかったのにね
しかも挙句の果てには他の読者や作者まで攻撃し始めるし
855:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 17:28:55.02:NvcpmcRy0 (1/12)
あの男との対話からまた2週間ほど経つ。
あの日の事はまだ誰にも話していない。
ガンツの真相、知ったところでどうすることも出来なかった。
黒幕の会社に襲撃を仕掛けたら、恐らく頭の爆弾を作動されてしまうだろうし、ミッションの事を公表しようとしても、あの男が言っていたように誰かが邪魔してくるのだろう。
未央や卯月に話しても同じだろうし、玄野たちに話しても変わらない。
むしろ話してしまうことによって、話した相手に危害が及ぶ可能性もある。
そう考えているうちに、真相は話さなくてもいいかと思い始めるようになった。
賭けの対象になっているというのは頭に来るところもあるが、あっちは私の狩りをただ見ているだけ、私から何かを仕掛けなければ特に何もやってこないだろう。
賭けの対象を減らすなんてあっちもしたくないだろうし。
そうなったら、今までと変わらない。
私は狩りをして殺し合いを楽しむだけだし、あっちはそれを見て楽しむだけ。
それにこの事を話して、二人にガンツの狩りに悪印象を持たれてしまったら私の思い描く未来が遠のいてしまう。
そう考えてしまったら、もう何も話せなくなってしまった。
最近は二人とも訓練を楽しんでいる節がある。
私の思い描くままに進んでいっている。
ここでイレギュラーが発生する事は好ましくない。
このまま次のミッションまで訓練を行い続け、ミッションで訓練の成果を発揮する事によって二人はまた何かが変わるはず。
宇宙人を二人に殺してもらうことで、私と同じように何かを感じてくれるはず……。
自然と口元が釣りあがり、胸が高鳴る。
訓練場で訓練の道具を作りながら考えていると、いつもより少し遅い時間、二人は訓練場にやってきた。
あの男との対話からまた2週間ほど経つ。
あの日の事はまだ誰にも話していない。
ガンツの真相、知ったところでどうすることも出来なかった。
黒幕の会社に襲撃を仕掛けたら、恐らく頭の爆弾を作動されてしまうだろうし、ミッションの事を公表しようとしても、あの男が言っていたように誰かが邪魔してくるのだろう。
未央や卯月に話しても同じだろうし、玄野たちに話しても変わらない。
むしろ話してしまうことによって、話した相手に危害が及ぶ可能性もある。
そう考えているうちに、真相は話さなくてもいいかと思い始めるようになった。
賭けの対象になっているというのは頭に来るところもあるが、あっちは私の狩りをただ見ているだけ、私から何かを仕掛けなければ特に何もやってこないだろう。
賭けの対象を減らすなんてあっちもしたくないだろうし。
そうなったら、今までと変わらない。
私は狩りをして殺し合いを楽しむだけだし、あっちはそれを見て楽しむだけ。
それにこの事を話して、二人にガンツの狩りに悪印象を持たれてしまったら私の思い描く未来が遠のいてしまう。
そう考えてしまったら、もう何も話せなくなってしまった。
最近は二人とも訓練を楽しんでいる節がある。
私の思い描くままに進んでいっている。
ここでイレギュラーが発生する事は好ましくない。
このまま次のミッションまで訓練を行い続け、ミッションで訓練の成果を発揮する事によって二人はまた何かが変わるはず。
宇宙人を二人に殺してもらうことで、私と同じように何かを感じてくれるはず……。
自然と口元が釣りあがり、胸が高鳴る。
訓練場で訓練の道具を作りながら考えていると、いつもより少し遅い時間、二人は訓練場にやってきた。
856:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 17:30:20.75:NvcpmcRy0 (2/12)
卯月「ごめんなさい! 遅くなっちゃいました!」
未央「ごめんごめん! 待ってたよね!?」
凛「ううん、今日の訓練の道具を作ってて、丁度今出来たからナイスタイミングだよ」
木のボールを軽く投げながら二人に今日の訓練を始めようと提案を行う。
凛「それじゃ、今日も頑張ろうか。まずは……」
未央「あっ、しぶりん。訓練の前に言っておかないといけないことがあるんだけどさ」
凛「? 何かあったの?」
未央「うん。今週の土日とサマーアイドルフェスに向けての合宿があって、2日間訓練を行えないんだ」
凛「……え?」
卯月「場所は福井なんで戻ってきて訓練を行うなんてことが厳しそうですから……」
凛「行く」
卯月・未央「え?」
凛「私も行く」
未央「い、行くって、私達の合宿についてくるの?」
凛「うん」
卯月「で、でも、凛ちゃんは参加できないと思いますよ?」
凛「参加はしないよ。でもさいつものように夜、訓練をしようよ」
未央「ちょ、ちょーっとそれは難しいんじゃないかな……」
卯月「は、はい。みんなもいますし、合宿宿からこっそりと出て行くのも難しいかなって思います……」
凛「……」
卯月「ごめんなさい! 遅くなっちゃいました!」
未央「ごめんごめん! 待ってたよね!?」
凛「ううん、今日の訓練の道具を作ってて、丁度今出来たからナイスタイミングだよ」
木のボールを軽く投げながら二人に今日の訓練を始めようと提案を行う。
凛「それじゃ、今日も頑張ろうか。まずは……」
未央「あっ、しぶりん。訓練の前に言っておかないといけないことがあるんだけどさ」
凛「? 何かあったの?」
未央「うん。今週の土日とサマーアイドルフェスに向けての合宿があって、2日間訓練を行えないんだ」
凛「……え?」
卯月「場所は福井なんで戻ってきて訓練を行うなんてことが厳しそうですから……」
凛「行く」
卯月・未央「え?」
凛「私も行く」
未央「い、行くって、私達の合宿についてくるの?」
凛「うん」
卯月「で、でも、凛ちゃんは参加できないと思いますよ?」
凛「参加はしないよ。でもさいつものように夜、訓練をしようよ」
未央「ちょ、ちょーっとそれは難しいんじゃないかな……」
卯月「は、はい。みんなもいますし、合宿宿からこっそりと出て行くのも難しいかなって思います……」
凛「……」
857:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 17:30:49.39:NvcpmcRy0 (3/12)
二人の言っている事は重々承知の上だ。
普通だったら私もこんな事は言わない。
だけど、二人は毎日私と一緒に訓練を行っている。
二人とも忙しいのに、私の為にこうやって訓練に来てくれている。
それが日常になっていて、その日常が変わるのが嫌だった。
私より、アイドルの仲間を選ぶ二人が嫌だった。
二人にはそんな意識はないんだろうけど、私の中でそんな感情が渦巻いている。
二人は私と一緒の世界に来てもらわないといけないのに、二日間一緒にいられなかったら、二人は私から離れていってしまうのではないかと思うと、つい口に出ていた。
二人は戸惑った顔をして私を見ている。
凛「……なんてね。分かってるよ、ちょっと寂しかったから言ってみただけ」
本心を隠しながら二人に告げると、二人は私をからかいはじめた。
未央「寂しい!? しまむー! ついにしぶりんが私達にデレはじめたよ!」
卯月「未央ちゃん、凛ちゃんはずーっと私たちに優しくしてくれているじゃないですか」
未央「あっ、そういえばそうだった!」
卯月「凛ちゃん! 凛ちゃんが寂しくないように、夜には必ず電話しますからねっ!」
未央「私も私も! 後お土産とかも買っていくからね!」
凛「うん……お願いね」
その日の訓練は少し身が入らずに終わってしまった。
この日から、私の頭の隅に、二人のアイドル活動を疎ましく感じる気持ちが生まれ始めた。
二人の言っている事は重々承知の上だ。
普通だったら私もこんな事は言わない。
だけど、二人は毎日私と一緒に訓練を行っている。
二人とも忙しいのに、私の為にこうやって訓練に来てくれている。
それが日常になっていて、その日常が変わるのが嫌だった。
私より、アイドルの仲間を選ぶ二人が嫌だった。
二人にはそんな意識はないんだろうけど、私の中でそんな感情が渦巻いている。
二人は私と一緒の世界に来てもらわないといけないのに、二日間一緒にいられなかったら、二人は私から離れていってしまうのではないかと思うと、つい口に出ていた。
二人は戸惑った顔をして私を見ている。
凛「……なんてね。分かってるよ、ちょっと寂しかったから言ってみただけ」
本心を隠しながら二人に告げると、二人は私をからかいはじめた。
未央「寂しい!? しまむー! ついにしぶりんが私達にデレはじめたよ!」
卯月「未央ちゃん、凛ちゃんはずーっと私たちに優しくしてくれているじゃないですか」
未央「あっ、そういえばそうだった!」
卯月「凛ちゃん! 凛ちゃんが寂しくないように、夜には必ず電話しますからねっ!」
未央「私も私も! 後お土産とかも買っていくからね!」
凛「うん……お願いね」
その日の訓練は少し身が入らずに終わってしまった。
この日から、私の頭の隅に、二人のアイドル活動を疎ましく感じる気持ちが生まれ始めた。
858:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 17:31:52.22:NvcpmcRy0 (4/12)
夜の宿舎、合宿に来ている卯月と未央の部屋。
二人は机に置いたチケットを見つめながら考えをめぐらせていた。
チケットはサマーアイドルフェスのチケット。
凛に渡すためのチケットだった。
卯月「未央ちゃん。やっぱりこのチケットに書くのは止めておきますか」
未央「そだね、ちゃんと私達の口から言ったほうが言いと思うし」
二人は当初、凛に対してあるお願いをこのチケットに書いて渡そうと思っていた。
だけど、それは自分たちの口から直接伝える事にしようと結論付けた。
そのお願いは、一度断られてしまっていたことだったから。
卯月「『私たちと一緒に、アイドルをやりませんか』……一度断られちゃってますし、直接お願いしないと駄目ですよね」
未央「うん。しぶりん、結構頑固だから一度断ったことを簡単にYESっていう事は無いと思う。直接何度も言わないと絶対に頷いてくれないと思うよ」
卯月「ですよねぇ~……」
二人がこの約1ヶ月、凛と共に訓練を始めて思ったこと。
やっぱり、凛と自分たちの相性はどこまでもいいものだと実感する。
訓練中も、凛の動きに引っ張られるように自分たちも動くことが出来る。
自分たちの動きに合わせるように凛が動いてくれる。
3人で訓練をしているとき、一体感というものを感じ続けていた。
凛が課す訓練は、日々のレッスンを、仕事をこなす二人にはかなりハードなものだったが、3人で訓練をすることで無駄な動きが殆どなく、効率的に訓練を行え続けた。
それも全て3人だから出来たこと、誰かが欠けても出来ない、相性が最高だった3人だったから行い続けることが出来た。
卯月と未央はそれを感じ、理解すると共に、以前に諦めたあの想いが互いの心に再度湧き上がる。
それは、凛とともにアイドルとしての道を歩んで行きたいという想い。
一度は断られた、だけどこうやって、ガンツの部屋を出るという目的を共に訓練するうちに再び想いに火がついた。
凛と共に歩んで行きたい。3人で一緒に、アイドルの道をどこまでも。
夜の宿舎、合宿に来ている卯月と未央の部屋。
二人は机に置いたチケットを見つめながら考えをめぐらせていた。
チケットはサマーアイドルフェスのチケット。
凛に渡すためのチケットだった。
卯月「未央ちゃん。やっぱりこのチケットに書くのは止めておきますか」
未央「そだね、ちゃんと私達の口から言ったほうが言いと思うし」
二人は当初、凛に対してあるお願いをこのチケットに書いて渡そうと思っていた。
だけど、それは自分たちの口から直接伝える事にしようと結論付けた。
そのお願いは、一度断られてしまっていたことだったから。
卯月「『私たちと一緒に、アイドルをやりませんか』……一度断られちゃってますし、直接お願いしないと駄目ですよね」
未央「うん。しぶりん、結構頑固だから一度断ったことを簡単にYESっていう事は無いと思う。直接何度も言わないと絶対に頷いてくれないと思うよ」
卯月「ですよねぇ~……」
二人がこの約1ヶ月、凛と共に訓練を始めて思ったこと。
やっぱり、凛と自分たちの相性はどこまでもいいものだと実感する。
訓練中も、凛の動きに引っ張られるように自分たちも動くことが出来る。
自分たちの動きに合わせるように凛が動いてくれる。
3人で訓練をしているとき、一体感というものを感じ続けていた。
凛が課す訓練は、日々のレッスンを、仕事をこなす二人にはかなりハードなものだったが、3人で訓練をすることで無駄な動きが殆どなく、効率的に訓練を行え続けた。
それも全て3人だから出来たこと、誰かが欠けても出来ない、相性が最高だった3人だったから行い続けることが出来た。
卯月と未央はそれを感じ、理解すると共に、以前に諦めたあの想いが互いの心に再度湧き上がる。
それは、凛とともにアイドルとしての道を歩んで行きたいという想い。
一度は断られた、だけどこうやって、ガンツの部屋を出るという目的を共に訓練するうちに再び想いに火がついた。
凛と共に歩んで行きたい。3人で一緒に、アイドルの道をどこまでも。
859:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 17:32:30.43:NvcpmcRy0 (5/12)
そのために、二人は計画をする。
凛にアイドルをやりたいと思ってもらうために、アイドルフェスで自分たちのステージを見てもらう。
このフェスを成功させる為に、練習も全力で取り組み、今までに無いくらいの練習量を自分たちに課し、それを行ってきていた。
凛を感動させれるくらいのステージを見せて、凛に見てもらって、その時に再び凛をアイドルに誘うために。
未央「次のステージ。しぶりんを超感動させて、思わずアイドルになる事をうんって言ってしまうくらいのステージにして、その後にアイドルに誘おう。そうすればしぶりんも私たちと一緒にアイドルになってくれるよ」
卯月「その時に断られても、次の、その次のステージでも誘い続けましょう。今度のステージはその第一歩ですね」
二人は満月が照らす夜空を見上げながら思いに耽る。
未央「みんなでアイドルのステージに立てたら、どんな景色が見えるんだろう?」
卯月「たぶん、いつもよりもっともっとキラキラで見たことも無いような素敵な景色が見えると思います」
未央「そうだよね……そんな景色、見てみたいね」
卯月「そのためも、ステージを大成功させないといけないですね」
未央「そだねっ」
二人は笑いあう。
次のアイドルフェスでのステージを思いながら、その先の凛も一緒にアイドルとなっている未来を想像しながら。
だが、その時、二人の首筋に、寒気が襲った。
卯月・未央「!?」
お互い首に手を触れながら顔を見合わせる。
卯月「未央ちゃん……」
未央「うん……来たんだね」
二人の顔に怯えはなかった。
この1ヶ月の訓練によって培われた自信と、絶対に死ねないという想い、そしてお互いを死なせないという想いが二人の心から恐怖を消し去っていた。
卯月「……戻ってきます」
未央「……うん」
卯月「……絶対に未央ちゃんも凛ちゃんも死なせません」
未央「……それは私のセリフ! しまむーも、しぶりんも、私も誰も死なない。みんなで戻ってくるよ!」
卯月「はいっ!」
そのために、二人は計画をする。
凛にアイドルをやりたいと思ってもらうために、アイドルフェスで自分たちのステージを見てもらう。
このフェスを成功させる為に、練習も全力で取り組み、今までに無いくらいの練習量を自分たちに課し、それを行ってきていた。
凛を感動させれるくらいのステージを見せて、凛に見てもらって、その時に再び凛をアイドルに誘うために。
未央「次のステージ。しぶりんを超感動させて、思わずアイドルになる事をうんって言ってしまうくらいのステージにして、その後にアイドルに誘おう。そうすればしぶりんも私たちと一緒にアイドルになってくれるよ」
卯月「その時に断られても、次の、その次のステージでも誘い続けましょう。今度のステージはその第一歩ですね」
二人は満月が照らす夜空を見上げながら思いに耽る。
未央「みんなでアイドルのステージに立てたら、どんな景色が見えるんだろう?」
卯月「たぶん、いつもよりもっともっとキラキラで見たことも無いような素敵な景色が見えると思います」
未央「そうだよね……そんな景色、見てみたいね」
卯月「そのためも、ステージを大成功させないといけないですね」
未央「そだねっ」
二人は笑いあう。
次のアイドルフェスでのステージを思いながら、その先の凛も一緒にアイドルとなっている未来を想像しながら。
だが、その時、二人の首筋に、寒気が襲った。
卯月・未央「!?」
お互い首に手を触れながら顔を見合わせる。
卯月「未央ちゃん……」
未央「うん……来たんだね」
二人の顔に怯えはなかった。
この1ヶ月の訓練によって培われた自信と、絶対に死ねないという想い、そしてお互いを死なせないという想いが二人の心から恐怖を消し去っていた。
卯月「……戻ってきます」
未央「……うん」
卯月「……絶対に未央ちゃんも凛ちゃんも死なせません」
未央「……それは私のセリフ! しまむーも、しぶりんも、私も誰も死なない。みんなで戻ってくるよ!」
卯月「はいっ!」
860:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 17:33:00.21:NvcpmcRy0 (6/12)
同時刻、月明かりが照らす山の奥。
首筋に手を当てながら凛はくつくつと笑っていた。
凛「……ふふふ、やっと来た」
訓練ではない本番。
今日の結果次第で、二人が自分と同じように、狩りを楽しめるようになるかもしれない。
凛「……落ち着こう、慌てちゃ駄目」
まずは二人に宇宙人を殺させる。
その上で、二人の反応を確かめる。
まずはそこから。
訓練では撃つことも斬ることも問題なくできた。
ゲーム感覚で3人で木のターゲットをどれだけ早く撃てるかを競い合ったときには明らかに二人も楽しんでいた。
それを本番でも、宇宙人を撃つのにも楽しめるようになれば。
凛「……訓練と同じようにゲーム感覚で撃ってもらうのが一番いいのかもしれないけど」
凛「……少し難しいかな?……いややって見ないとわからないし……」
色々な想いが凛の頭を駆け巡る。
凛「あぁ……今日は素敵な日になるのかもしれない……」
凛は歪んだ笑みを浮かべながら転送されるまで、理想の未来を思い描いていた。
同時刻、月明かりが照らす山の奥。
首筋に手を当てながら凛はくつくつと笑っていた。
凛「……ふふふ、やっと来た」
訓練ではない本番。
今日の結果次第で、二人が自分と同じように、狩りを楽しめるようになるかもしれない。
凛「……落ち着こう、慌てちゃ駄目」
まずは二人に宇宙人を殺させる。
その上で、二人の反応を確かめる。
まずはそこから。
訓練では撃つことも斬ることも問題なくできた。
ゲーム感覚で3人で木のターゲットをどれだけ早く撃てるかを競い合ったときには明らかに二人も楽しんでいた。
それを本番でも、宇宙人を撃つのにも楽しめるようになれば。
凛「……訓練と同じようにゲーム感覚で撃ってもらうのが一番いいのかもしれないけど」
凛「……少し難しいかな?……いややって見ないとわからないし……」
色々な想いが凛の頭を駆け巡る。
凛「あぁ……今日は素敵な日になるのかもしれない……」
凛は歪んだ笑みを浮かべながら転送されるまで、理想の未来を思い描いていた。
861:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 17:33:44.90:NvcpmcRy0 (7/12)
転送され、視界が切り替わった凛の目に、玄野たちの姿が映る。
他に4人、初顔の人もいる。
今回はまともそうな部類の人間だと凛は思う。
4人はサラリーマン風の男達、特に嫌な感じはしない。
だが、念のために警戒だけはしておこうと考える。
一度撃たれた経験がある凛だからこそ、ガンツの部屋の中でも警戒を怠らない。
玄野「よォ」
凛「ん」
玄野に手を上げて部屋の隅に移動する凛、壁にもたれかかりながら腕を組んで、転送されてくるであろう二人を待っていた。
その間に玄野は新しく来た人間に部屋の説明をしていた。
説明が終わりかける事に、転送が始まり、新しい人間が部屋に現れる。
凛は二人が来たのかと思い、視線を向けるが、転送されてきたのは幼い子供。
5歳くらいの子供が転送されてきて、凛を始め、玄野たちは顔を歪めてしまう。
ガンツの部屋に来てしまったという事は、死んでしまったという事。
こんな幼い子供が死んでしまった事に対しても気が滅入るが、これからこの子供はガンツの部屋で生き残らなければならない。
100点を稼ぐまでは何度でもミッションに強制参加をさせられる。
つまるところ、この子供が生き残る確率は限りなく0だという事が、この部屋を知る人間は理解してしまう。
そんな事も露知らず、子供は風を見ながら目をきらきらさせて呟いていた。
「きんにくらいだー」
風「…………」
風は子供の視線に困惑を隠せなかった。
転送され、視界が切り替わった凛の目に、玄野たちの姿が映る。
他に4人、初顔の人もいる。
今回はまともそうな部類の人間だと凛は思う。
4人はサラリーマン風の男達、特に嫌な感じはしない。
だが、念のために警戒だけはしておこうと考える。
一度撃たれた経験がある凛だからこそ、ガンツの部屋の中でも警戒を怠らない。
玄野「よォ」
凛「ん」
玄野に手を上げて部屋の隅に移動する凛、壁にもたれかかりながら腕を組んで、転送されてくるであろう二人を待っていた。
その間に玄野は新しく来た人間に部屋の説明をしていた。
説明が終わりかける事に、転送が始まり、新しい人間が部屋に現れる。
凛は二人が来たのかと思い、視線を向けるが、転送されてきたのは幼い子供。
5歳くらいの子供が転送されてきて、凛を始め、玄野たちは顔を歪めてしまう。
ガンツの部屋に来てしまったという事は、死んでしまったという事。
こんな幼い子供が死んでしまった事に対しても気が滅入るが、これからこの子供はガンツの部屋で生き残らなければならない。
100点を稼ぐまでは何度でもミッションに強制参加をさせられる。
つまるところ、この子供が生き残る確率は限りなく0だという事が、この部屋を知る人間は理解してしまう。
そんな事も露知らず、子供は風を見ながら目をきらきらさせて呟いていた。
「きんにくらいだー」
風「…………」
風は子供の視線に困惑を隠せなかった。
862:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 17:35:00.70:NvcpmcRy0 (8/12)
それから卯月と未央も転送され、他に転送されてくる人間の気配がなくなった頃、あの歌が流れ始める。
『あーたーーらしーいーあーさがきたーきーぼーおのーあーさーがーー』
全員がガンツを見て、浮かび上がってきた今回のターゲットを見る。
『てめえ達は今からこの方をヤッつけに行ってくだちい』
『オニ星人』
『特徴 つよい はやい わるい ぴかぴか』
『好きなもの 女 うまいもの ラーメン』
『口ぐせ ハンパねー』
「オニ星人……?」
「これ、人間じゃねーの?」
「人間にしか見えねー」
ガンツに映し出された画像にはサングラスをかけたオールバックの厳つい男の姿。
明らかに人間にしか見えないそのターゲットを見て、凛は内心舌打ちをした。
凛(ちっ、人間タイプ……他に出てくる宇宙人も人間タイプかもしれない……そうなったら二人が撃つ事なんて出来るのか…………)
凛は隣にいる二人に目をやると、二人は目を瞑り大きく息を吸い込んで吐いていた。
再び目を開けたとき、二人は同時に凛の手を握り、何か覚悟をした目で呟いた。
それから卯月と未央も転送され、他に転送されてくる人間の気配がなくなった頃、あの歌が流れ始める。
『あーたーーらしーいーあーさがきたーきーぼーおのーあーさーがーー』
全員がガンツを見て、浮かび上がってきた今回のターゲットを見る。
『てめえ達は今からこの方をヤッつけに行ってくだちい』
『オニ星人』
『特徴 つよい はやい わるい ぴかぴか』
『好きなもの 女 うまいもの ラーメン』
『口ぐせ ハンパねー』
「オニ星人……?」
「これ、人間じゃねーの?」
「人間にしか見えねー」
ガンツに映し出された画像にはサングラスをかけたオールバックの厳つい男の姿。
明らかに人間にしか見えないそのターゲットを見て、凛は内心舌打ちをした。
凛(ちっ、人間タイプ……他に出てくる宇宙人も人間タイプかもしれない……そうなったら二人が撃つ事なんて出来るのか…………)
凛は隣にいる二人に目をやると、二人は目を瞑り大きく息を吸い込んで吐いていた。
再び目を開けたとき、二人は同時に凛の手を握り、何か覚悟をした目で呟いた。
863:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 17:35:44.89:NvcpmcRy0 (9/12)
卯月「大丈夫です。凛ちゃんが無茶をしなくても、私達やれますから」
未央「前回、しぶりんはあんなに苦しんだんだ。今回は私達が何とかするから、しぶりんは無茶をしないで」
卯月と未央が凛の事を考えながら言った言葉。
前回、人間の姿の宇宙人を殺してしまって苦しんでいると考えて出したその言葉は、凛に違う意味で届く。
凛(……撃てる。二人とも撃つ覚悟が出来ている。いい傾向、やっぱり二人とも、私と同じ様に……)
二人と共に狩りを楽しみたい、その思考に囚われている今の凛にとって、二人の気持ちは届くことがなかった。
そして、転送が始まる。
『行って下ちい』
文字が表示され、凛は自分の頭頂部が転送されている感覚を覚える。
二人の手を掴んだまま転送される凛の目に、ガンツの文字がプツンと消える瞬間が映った。
本来ならば残り時間が表示されるはずのガンツに、数字の表記はなく真っ黒な状態となりガンツは沈黙する。
その事に誰も気がつかない。
ジジジジジジジジ…………。
卯月「大丈夫です。凛ちゃんが無茶をしなくても、私達やれますから」
未央「前回、しぶりんはあんなに苦しんだんだ。今回は私達が何とかするから、しぶりんは無茶をしないで」
卯月と未央が凛の事を考えながら言った言葉。
前回、人間の姿の宇宙人を殺してしまって苦しんでいると考えて出したその言葉は、凛に違う意味で届く。
凛(……撃てる。二人とも撃つ覚悟が出来ている。いい傾向、やっぱり二人とも、私と同じ様に……)
二人と共に狩りを楽しみたい、その思考に囚われている今の凛にとって、二人の気持ちは届くことがなかった。
そして、転送が始まる。
『行って下ちい』
文字が表示され、凛は自分の頭頂部が転送されている感覚を覚える。
二人の手を掴んだまま転送される凛の目に、ガンツの文字がプツンと消える瞬間が映った。
本来ならば残り時間が表示されるはずのガンツに、数字の表記はなく真っ黒な状態となりガンツは沈黙する。
その事に誰も気がつかない。
ジジジジジジジジ…………。
864:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 17:36:45.65:NvcpmcRy0 (10/12)
凛「ッッッ!!」
頭だけが転送された凛の脳髄に今だかつて無い痺れが走った。
凛が日々の戦いで培った第六感に敵の強さを感じる感覚がある。
その感覚は凛に伝えていた。
信じられないくらいの強敵が今回のターゲットだと。
凛(こんな、感じ、初めて……一体どれくらいの……)
そして、その感覚の次に、凛の視界にありえないものが飛び込んできた。
明らかに宇宙人と思われる生物の死体。
腕が何本もの触手となっており、人間の形を残してはいるが、変形して角が生えた頭。
そんな宇宙人の死体と共に、ガンツスーツを着た人間の死体が目に飛び込んでくる。
凛「なっ!? なんでもう!?」
そして、悲鳴に怒声、視線を動かすと、一般人が宇宙人に襲われていて、その宇宙人と戦う知らない顔のガンツスーツを着た人間が数人。
「彪馬さんッ!! 駄目です、アイツ等、一般人を盾にしてッ!!」
「くッそッ!! 奴等の口から出す液体に気をつけろッ!! スーツごと持ッてかれるぞ!!」
「チィッ!!」
凛(な、何……あの男達は一体誰……?)
困惑する凛はただ状況を見続ける。
凛「ッッッ!!」
頭だけが転送された凛の脳髄に今だかつて無い痺れが走った。
凛が日々の戦いで培った第六感に敵の強さを感じる感覚がある。
その感覚は凛に伝えていた。
信じられないくらいの強敵が今回のターゲットだと。
凛(こんな、感じ、初めて……一体どれくらいの……)
そして、その感覚の次に、凛の視界にありえないものが飛び込んできた。
明らかに宇宙人と思われる生物の死体。
腕が何本もの触手となっており、人間の形を残してはいるが、変形して角が生えた頭。
そんな宇宙人の死体と共に、ガンツスーツを着た人間の死体が目に飛び込んでくる。
凛「なっ!? なんでもう!?」
そして、悲鳴に怒声、視線を動かすと、一般人が宇宙人に襲われていて、その宇宙人と戦う知らない顔のガンツスーツを着た人間が数人。
「彪馬さんッ!! 駄目です、アイツ等、一般人を盾にしてッ!!」
「くッそッ!! 奴等の口から出す液体に気をつけろッ!! スーツごと持ッてかれるぞ!!」
「チィッ!!」
凛(な、何……あの男達は一体誰……?)
困惑する凛はただ状況を見続ける。
865:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 17:37:28.93:NvcpmcRy0 (11/12)
男達の中で、長髪の男が手に持った大きな銃を仲間に手渡し、剣と小さな銃を手に一般人を盾にした宇宙人の群れに切りかかって行く。
宇宙人が口から出す液体を避けながら、軽い身のこなしで宇宙人たちを翻弄し、手に持った剣をナイフサイズに伸ばし、盾にした一般人を傷つけず宇宙人だけを斬りつけている。
たまらず盾にしていた人間を長髪の男に投げ飛ばし、宇宙人は一般人ごと口から出た液体を浴びせかけようとしたが、長髪の男は一般人を抱えると、後ろに一飛びして宇宙人に銃を向けて引き金を引いた。
遅れて宇宙人の身体が爆発する。
「よしッ!!」
「す、すげェ!! さすが彪馬サンッ!!」
「気を抜くな! まだ4匹いるぞ! 俺が一般人を助けるから援護をしてくれッ!!」
「分かりました!」
長髪の男は再度、宇宙人に斬りかかる。
そこで凛の転送は完全に完了して、遅れて卯月と未央も転送されてきた。
卯月「えっ? な、なんなんですかこれ!?」
未央「し、しぶりん、これって一体……」
凛「……わからない。今回は何かがおかしい……だけど……」
凛も状況を把握仕切れていなかったが、宇宙人に果敢に挑んでいる長髪の男を援護する事に決め双大剣と黒球を展開し戦場を舞った。
男達の中で、長髪の男が手に持った大きな銃を仲間に手渡し、剣と小さな銃を手に一般人を盾にした宇宙人の群れに切りかかって行く。
宇宙人が口から出す液体を避けながら、軽い身のこなしで宇宙人たちを翻弄し、手に持った剣をナイフサイズに伸ばし、盾にした一般人を傷つけず宇宙人だけを斬りつけている。
たまらず盾にしていた人間を長髪の男に投げ飛ばし、宇宙人は一般人ごと口から出た液体を浴びせかけようとしたが、長髪の男は一般人を抱えると、後ろに一飛びして宇宙人に銃を向けて引き金を引いた。
遅れて宇宙人の身体が爆発する。
「よしッ!!」
「す、すげェ!! さすが彪馬サンッ!!」
「気を抜くな! まだ4匹いるぞ! 俺が一般人を助けるから援護をしてくれッ!!」
「分かりました!」
長髪の男は再度、宇宙人に斬りかかる。
そこで凛の転送は完全に完了して、遅れて卯月と未央も転送されてきた。
卯月「えっ? な、なんなんですかこれ!?」
未央「し、しぶりん、これって一体……」
凛「……わからない。今回は何かがおかしい……だけど……」
凛も状況を把握仕切れていなかったが、宇宙人に果敢に挑んでいる長髪の男を援護する事に決め双大剣と黒球を展開し戦場を舞った。
866:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 17:38:46.59:NvcpmcRy0 (12/12)
今日はこの辺で。
今日はこの辺で。
867:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 18:04:29.84:dNQuLzFh0 (1/1)
乙!
今回は別のグループとの合同ミッションか
乙!
今回は別のグループとの合同ミッションか
868:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 21:23:36.80:7Vz71a24o (1/1)
彪馬ってことは神奈川チームか、どうなるのか楽しみ
彪馬ってことは神奈川チームか、どうなるのか楽しみ
869:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 22:10:58.72:fL36e9dPo (1/1)
乙
凛ががんばりすぎて他所の星人が少なくなったのかな?
乙
凛ががんばりすぎて他所の星人が少なくなったのかな?
870:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/06(日) 23:16:40.73:4tXF2Ppp0 (1/1)
乙
どうでもいいがオニ星人って幹部連中以外の雑魚はイカ星人とかタコ星人でも通じそうな外見だよね
乙
どうでもいいがオニ星人って幹部連中以外の雑魚はイカ星人とかタコ星人でも通じそうな外見だよね
871:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 02:03:39.07:iaQQQGR6O (1/1)
武田って軍神戦で生き延びたから結構な強キャラだよな
武田って軍神戦で生き延びたから結構な強キャラだよな
872:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 02:35:50.33:420g/KG10 (1/13)
長髪の男が一匹の宇宙人をナイフで牽制しながら、他の宇宙人から一般人を助けようと隙を伺っていたところ、上空に影を見る。
小さな黒球が高速で飛来し、一般人を拘束していた触手を黒球から出たレーザーが撃ち抜き触手は吹き飛んだ。
それと共に吹き飛んだ一般人はそのまま空中に投げ出されるが、さらに何か黒い影が飛来して宇宙人と一般人の間に入ったかと思うと、一般人は空中で浮かぶように静止している。
長髪の男が相手をしていた宇宙人の一匹を斬り倒すと共に、飛来してきた何かを確認しようと目を向ける。
そこには一般人を助ける長髪の男が知らないガンツスーツの女がいた。
その女、凛が一般人3人を連れて宇宙人と距離を取るのを見て、長髪の男は思う。
(誰かは分からないが……チャンスだ!)
長髪の男が、仲間に向かって叫ぶ。
「今だァ! 撃て撃て撃て!!」
「おおおおッ!!」
「うあああああッ!!」
ギョーンギョーンギョーン!! ドンッドンッ!!
叫ぶと共に、宇宙人に撃ちこまれる銃撃。
2匹は押しつぶされて、1匹は内側からはじけ飛び、この場にいた宇宙人は全滅した。
「ハァッ……ハァッ……」
長髪の男は荒い息をつきながら、一般人を助けた凛に目をやる。
そこには、一般人に助けてもらった事を感謝され困惑している凛の姿があった。
長髪の男が一匹の宇宙人をナイフで牽制しながら、他の宇宙人から一般人を助けようと隙を伺っていたところ、上空に影を見る。
小さな黒球が高速で飛来し、一般人を拘束していた触手を黒球から出たレーザーが撃ち抜き触手は吹き飛んだ。
それと共に吹き飛んだ一般人はそのまま空中に投げ出されるが、さらに何か黒い影が飛来して宇宙人と一般人の間に入ったかと思うと、一般人は空中で浮かぶように静止している。
長髪の男が相手をしていた宇宙人の一匹を斬り倒すと共に、飛来してきた何かを確認しようと目を向ける。
そこには一般人を助ける長髪の男が知らないガンツスーツの女がいた。
その女、凛が一般人3人を連れて宇宙人と距離を取るのを見て、長髪の男は思う。
(誰かは分からないが……チャンスだ!)
長髪の男が、仲間に向かって叫ぶ。
「今だァ! 撃て撃て撃て!!」
「おおおおッ!!」
「うあああああッ!!」
ギョーンギョーンギョーン!! ドンッドンッ!!
叫ぶと共に、宇宙人に撃ちこまれる銃撃。
2匹は押しつぶされて、1匹は内側からはじけ飛び、この場にいた宇宙人は全滅した。
「ハァッ……ハァッ……」
長髪の男は荒い息をつきながら、一般人を助けた凛に目をやる。
そこには、一般人に助けてもらった事を感謝され困惑している凛の姿があった。
873:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 02:36:19.81:45ms6j4UO (1/1)
>>871
カタストロフィで加わった日本メンバーは基本的にみんな強キャラよね
関根以外は真理の部屋まで到達してるし
>>871
カタストロフィで加わった日本メンバーは基本的にみんな強キャラよね
関根以外は真理の部屋まで到達してるし
874:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 02:37:08.43:420g/KG10 (2/13)
凛はこの状況に困惑していた。
「あ、ありがとうッ! ありがとうッ!」
「い、生きてる……ありが……ありがとうございます……」
「うぁぁぁぁ…………えぐっ……」
凛「……え? 見えてる? 私の姿……?」
咄嗟に頭に手をやり、爆弾の作動に肝を冷やすが、背後から声をかけられその声に振り向く。
「大丈夫だ。頭の爆弾は作動しないみたいだ」
その声の主は、先ほど宇宙人に斬りかかっていた長髪の男。
男は一般人に優しい声色で話し始めた。
「あなた達は逃げたほうがいい、今この一帯は化け者達が蔓延っている。この先に逃げれば化け物たちはいないだろうから走ってくれ」
「わ、分かった。ありがとう、本当にありがとう」
「はいッはいッ!」
一般人はそのまま逃げ、この場には長髪の男とその仲間達、そして凛達が残った。
卯月「凛ちゃん!」
未央「しぶりん!」
「彪馬さんッ!」
「大丈夫ッスか!?」
この場にいる全員が彪馬と呼ばれる長髪の男と凛の元に駆け寄り、それぞれを気遣うが二人はそれを制しながらお互いに問いかける。
「助かッた。あんたのお陰で無駄な犠牲が出なくてすんだ」
凛「……あなた達は一体何者? この状況は一体何が起きているの?」
返ってきた声がかなり若い女性の声だったことに少し驚くが、男は続ける。
凛はこの状況に困惑していた。
「あ、ありがとうッ! ありがとうッ!」
「い、生きてる……ありが……ありがとうございます……」
「うぁぁぁぁ…………えぐっ……」
凛「……え? 見えてる? 私の姿……?」
咄嗟に頭に手をやり、爆弾の作動に肝を冷やすが、背後から声をかけられその声に振り向く。
「大丈夫だ。頭の爆弾は作動しないみたいだ」
その声の主は、先ほど宇宙人に斬りかかっていた長髪の男。
男は一般人に優しい声色で話し始めた。
「あなた達は逃げたほうがいい、今この一帯は化け者達が蔓延っている。この先に逃げれば化け物たちはいないだろうから走ってくれ」
「わ、分かった。ありがとう、本当にありがとう」
「はいッはいッ!」
一般人はそのまま逃げ、この場には長髪の男とその仲間達、そして凛達が残った。
卯月「凛ちゃん!」
未央「しぶりん!」
「彪馬さんッ!」
「大丈夫ッスか!?」
この場にいる全員が彪馬と呼ばれる長髪の男と凛の元に駆け寄り、それぞれを気遣うが二人はそれを制しながらお互いに問いかける。
「助かッた。あんたのお陰で無駄な犠牲が出なくてすんだ」
凛「……あなた達は一体何者? この状況は一体何が起きているの?」
返ってきた声がかなり若い女性の声だったことに少し驚くが、男は続ける。
875:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 02:38:55.79:420g/KG10 (3/13)
武田「俺は武田彪馬。俺達も何が起きているのかは……ただ、俺たちの姿が一般人にも見えるという事と、それに対して爆弾は作動しないこと……そして、今回制限時間が無くなっていることくらいしか分からない」
凛「……姿が。それに時間制限も無くなっている?」
武田「ああ」
以前にクリアボーナスで制限時間と制限範囲を解除されている凛は制限時間がなくなった事に対しては特に気を止めなかったが、自分たちの姿が見えているという事に考え込んでしまう。
凛(一体どういう事なの? ガンツが私達の姿を見えるようにしたっていうの? でも、何の為に……)
そこで、あの男、ちょび髭という男の存在を思い出す。
凛(……まさかあの男、ガンツの制御に成功してミッションも自由に操れるようにした? ……確証が無いけど、可能性としては……無いとは言えない)
そうやって考え込んでいると、長髪の男が凛に再び問いかけてくる。
武田「ところで、……君は一体何者なんだ? そッちの二人……も?」
卯月と未央を見る長髪の男が何かに気付いたように、二人に問いかけ始めた。
武田「……もしかして、ニュージェネの二人? 島村卯月さんと本田未央さん?」
卯月「えっ? は、はい。そうです」
未央「えっと……そうです」
いきなり話を振られて驚く二人だったが、男達は二人がアイドルのニュージェネレーションズの二人だと分かって沸き立つ。
「うおッ! マジだ! ニュージェネの二人だッ!!」
「やッば、マジカワイイ……」
「すッげ、生アイドル……可愛い……」
卯月「えっ? あっ、あの、その……」
未央「えーっと、私達のファンの皆さんですか?」
「あッ! 俺、俺ファン! CD買ったし、ライブも行ッた!」
顔を赤くしながら手を上げた男に、卯月と未央は顔を見合わせて。
卯月・未央「ありがとうございますっ! これからも私達の応援宜しくお願いしますっ!」
満面の笑顔で男達に感謝の言葉を送る。
「……あ、俺終わった。心臓握りつぶされたよ」
「……俺、レイカのファンだッたけど、これからはニュージェネのファンになるわ……」
「……星人に殺される前に、殺されちまッた。つーか反則だろその笑顔……」
武田「俺は武田彪馬。俺達も何が起きているのかは……ただ、俺たちの姿が一般人にも見えるという事と、それに対して爆弾は作動しないこと……そして、今回制限時間が無くなっていることくらいしか分からない」
凛「……姿が。それに時間制限も無くなっている?」
武田「ああ」
以前にクリアボーナスで制限時間と制限範囲を解除されている凛は制限時間がなくなった事に対しては特に気を止めなかったが、自分たちの姿が見えているという事に考え込んでしまう。
凛(一体どういう事なの? ガンツが私達の姿を見えるようにしたっていうの? でも、何の為に……)
そこで、あの男、ちょび髭という男の存在を思い出す。
凛(……まさかあの男、ガンツの制御に成功してミッションも自由に操れるようにした? ……確証が無いけど、可能性としては……無いとは言えない)
そうやって考え込んでいると、長髪の男が凛に再び問いかけてくる。
武田「ところで、……君は一体何者なんだ? そッちの二人……も?」
卯月と未央を見る長髪の男が何かに気付いたように、二人に問いかけ始めた。
武田「……もしかして、ニュージェネの二人? 島村卯月さんと本田未央さん?」
卯月「えっ? は、はい。そうです」
未央「えっと……そうです」
いきなり話を振られて驚く二人だったが、男達は二人がアイドルのニュージェネレーションズの二人だと分かって沸き立つ。
「うおッ! マジだ! ニュージェネの二人だッ!!」
「やッば、マジカワイイ……」
「すッげ、生アイドル……可愛い……」
卯月「えっ? あっ、あの、その……」
未央「えーっと、私達のファンの皆さんですか?」
「あッ! 俺、俺ファン! CD買ったし、ライブも行ッた!」
顔を赤くしながら手を上げた男に、卯月と未央は顔を見合わせて。
卯月・未央「ありがとうございますっ! これからも私達の応援宜しくお願いしますっ!」
満面の笑顔で男達に感謝の言葉を送る。
「……あ、俺終わった。心臓握りつぶされたよ」
「……俺、レイカのファンだッたけど、これからはニュージェネのファンになるわ……」
「……星人に殺される前に、殺されちまッた。つーか反則だろその笑顔……」
876:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 02:39:32.28:420g/KG10 (4/13)
呆れながらそのやり取りを見ている凛は、同じくそのやり取りを少し笑いながら見ている長髪の男に問われた内容の答えを返す。
凛「えっと、私は……渋谷凛。多分あなた達とは別のガンツチームの人間」
武田「ガンツ? ……ああ、もしかして黒球のことか。しかし、別のチーム……あの黒球は他にもあるという事か?」
ぶつぶつと呟きながら考えている武田。
凛はこの男達がガンツについてそこまで知らないと判断し、別の問いを始める。
凛「あなた達は一体どこのチームの人間なの?」
武田「ん? 俺たちは神奈川でいつもあの理不尽な狩りをさせられているが、ここは確かに池袋……今まで神奈川から出た事はなかッたんだが……どういうことだ?」
凛(神奈川……)
凛「あなた達はここにいる4人で全員?」
武田「いや、もう4人いる。だが今回敵の数が多かッたから、分かれて行動しているんだが……嫌な予感がするな……」
武田「そういう君達は3人なのか?」
凛「私達は後8人と新規メンバーで……合計16人かな……」
武田「結構な大所帯だな。……ニュージェネの二人がいるという事は、君達は東京の黒球で狩りをしているという事か?」
凛「そうだよ」
武田「……なら、今回は俺達は君達のテリトリーに何故か呼ばれたという事だな……本当にどうなッてるんだ……」
凛(……この人、話が早いし頭も回る……敵では無さそうだから安心できるけど……)
そうしているうちに、付近で声が聞こえてくる。
玄野「なッ!? なん、だッ!? コレ!?」
鈴木「く、玄野クン!? これは一体!?」
玄野「わ、ワカんねーけど、油断するなよおっちゃん!!」
凛(玄野たちも転送されてきたみたいだね)
武田「……彼等も君達のチームの仲間という訳かな?」
凛「そういう事」
凛は転送されてきた玄野に声をかけ、全員が転送されてくるのを待ち玄野たちと武田たちを引き合わせた。
呆れながらそのやり取りを見ている凛は、同じくそのやり取りを少し笑いながら見ている長髪の男に問われた内容の答えを返す。
凛「えっと、私は……渋谷凛。多分あなた達とは別のガンツチームの人間」
武田「ガンツ? ……ああ、もしかして黒球のことか。しかし、別のチーム……あの黒球は他にもあるという事か?」
ぶつぶつと呟きながら考えている武田。
凛はこの男達がガンツについてそこまで知らないと判断し、別の問いを始める。
凛「あなた達は一体どこのチームの人間なの?」
武田「ん? 俺たちは神奈川でいつもあの理不尽な狩りをさせられているが、ここは確かに池袋……今まで神奈川から出た事はなかッたんだが……どういうことだ?」
凛(神奈川……)
凛「あなた達はここにいる4人で全員?」
武田「いや、もう4人いる。だが今回敵の数が多かッたから、分かれて行動しているんだが……嫌な予感がするな……」
武田「そういう君達は3人なのか?」
凛「私達は後8人と新規メンバーで……合計16人かな……」
武田「結構な大所帯だな。……ニュージェネの二人がいるという事は、君達は東京の黒球で狩りをしているという事か?」
凛「そうだよ」
武田「……なら、今回は俺達は君達のテリトリーに何故か呼ばれたという事だな……本当にどうなッてるんだ……」
凛(……この人、話が早いし頭も回る……敵では無さそうだから安心できるけど……)
そうしているうちに、付近で声が聞こえてくる。
玄野「なッ!? なん、だッ!? コレ!?」
鈴木「く、玄野クン!? これは一体!?」
玄野「わ、ワカんねーけど、油断するなよおっちゃん!!」
凛(玄野たちも転送されてきたみたいだね)
武田「……彼等も君達のチームの仲間という訳かな?」
凛「そういう事」
凛は転送されてきた玄野に声をかけ、全員が転送されてくるのを待ち玄野たちと武田たちを引き合わせた。
877:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 02:40:36.68:420g/KG10 (5/13)
和泉を除く東京のチームと神奈川のチームは顔合わせを始めているが、再び神奈川チームの男達から歓声が沸きあがった。
「ちょ!? レイカ!! レイカじゃん!!」
「はァッ!? ま、マジだ!! レイカじゃねーか!!」
「うッォォ……すッげェ……やッぱ俺、レイカが一番だ……いや、でもニュージェネも……」
レイカ「え……っと……」
神奈川のチームの男達から隠れるように玄野の影に身を隠すレイカ。
それを見て、武田は仲間たちを諌めながら玄野とレイカに近づいていく。
武田「落ち着けお前ら、レイカさんが困ってるだろ」
「なに言ッてんスか彪馬さん! 彪馬もレイカのファンじゃないッスか! あッ、もしかして抜け駆けするつもりじゃ!?」
「駄目ッスよ彪馬さん! いくら彪馬さんでもそれだけは駄目です!!」
武田「ッ! お前ら……」
神奈川チームが一向に纏まらないのを見かねて、凛が玄野に説明を始める。
凛「……えっと、この人たちは神奈川のガンツチームの人たちみたい。今回何故かは分からないけど、別のガンツチームの人たちも同じミッションに参加しているみたいだよ」
玄野「はァ? 何だよそれ?」
凛「私に聞かれても分からないって」
玄野「……お前が分からないッてんならどーしよーもねーか」
凛「後、今回は何故か私達の姿が一般人にも見えるみたい。見られても頭の爆弾は作動しないみたいだけど……それと時間制限も無くなっているって」
玄野「はァ!?」
凛「これもなんでかって分からないから。私に聞かれても答えられないよ」
玄野「……」
玄野は頭を掻き毟りながらため息をつく。
そして、割り切った表情で武田に近づいて話し始めた。
和泉を除く東京のチームと神奈川のチームは顔合わせを始めているが、再び神奈川チームの男達から歓声が沸きあがった。
「ちょ!? レイカ!! レイカじゃん!!」
「はァッ!? ま、マジだ!! レイカじゃねーか!!」
「うッォォ……すッげェ……やッぱ俺、レイカが一番だ……いや、でもニュージェネも……」
レイカ「え……っと……」
神奈川のチームの男達から隠れるように玄野の影に身を隠すレイカ。
それを見て、武田は仲間たちを諌めながら玄野とレイカに近づいていく。
武田「落ち着けお前ら、レイカさんが困ってるだろ」
「なに言ッてんスか彪馬さん! 彪馬もレイカのファンじゃないッスか! あッ、もしかして抜け駆けするつもりじゃ!?」
「駄目ッスよ彪馬さん! いくら彪馬さんでもそれだけは駄目です!!」
武田「ッ! お前ら……」
神奈川チームが一向に纏まらないのを見かねて、凛が玄野に説明を始める。
凛「……えっと、この人たちは神奈川のガンツチームの人たちみたい。今回何故かは分からないけど、別のガンツチームの人たちも同じミッションに参加しているみたいだよ」
玄野「はァ? 何だよそれ?」
凛「私に聞かれても分からないって」
玄野「……お前が分からないッてんならどーしよーもねーか」
凛「後、今回は何故か私達の姿が一般人にも見えるみたい。見られても頭の爆弾は作動しないみたいだけど……それと時間制限も無くなっているって」
玄野「はァ!?」
凛「これもなんでかって分からないから。私に聞かれても答えられないよ」
玄野「……」
玄野は頭を掻き毟りながらため息をつく。
そして、割り切った表情で武田に近づいて話し始めた。
878:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 02:41:17.92:420g/KG10 (6/13)
玄野「えッと、少しいいか?」
武田「あ? ああ、君は東京の?」
玄野「玄野計。一応東京のチームのリーダーッて立場だ」
武田「……君が?」
玄野を見ながらその言葉に疑いの目を向ける武田だったが、東京のチームの誰もが否定なしないため、その言葉を信じる事にした。
武田「……すまない。見た目で判断はよくないよな」
武田「武田彪馬。神奈川のチームを纏めている。よろしくな」
二人は握手をして、会話を続ける。
玄野「今回、よくわからないけど俺達はこうやッてミッションを共にする事になッたみたいだけど……」
武田「そうみたいだな」
玄野「そこでだ、お互い協力し合わないか?」
武田「協力?」
玄野「ああ、お互い協力し合ッて、生き残る確率を上げる。俺達は全員で生き残ッて帰りたいんだ……あんた等もそうだろ?」
武田「……全員で帰るか。そうだな、それは魅力的な提案だな」
玄野「それなら!」
武田「ああ、協力する事に何の反対も無い、むしろそッちのテリトリーで俺達が点数を稼いで文句を言われるんじゃないかと心配していたんだがな」
玄野「生き残ることが優先だ、点数は二の次だッて」
武田「ふっ、なら改めてよろしく」
玄野「ああ、よろしく」
再び硬く握手をして、東京チームと神奈川チームは協力する事に同意した。
玄野「えッと、少しいいか?」
武田「あ? ああ、君は東京の?」
玄野「玄野計。一応東京のチームのリーダーッて立場だ」
武田「……君が?」
玄野を見ながらその言葉に疑いの目を向ける武田だったが、東京のチームの誰もが否定なしないため、その言葉を信じる事にした。
武田「……すまない。見た目で判断はよくないよな」
武田「武田彪馬。神奈川のチームを纏めている。よろしくな」
二人は握手をして、会話を続ける。
玄野「今回、よくわからないけど俺達はこうやッてミッションを共にする事になッたみたいだけど……」
武田「そうみたいだな」
玄野「そこでだ、お互い協力し合わないか?」
武田「協力?」
玄野「ああ、お互い協力し合ッて、生き残る確率を上げる。俺達は全員で生き残ッて帰りたいんだ……あんた等もそうだろ?」
武田「……全員で帰るか。そうだな、それは魅力的な提案だな」
玄野「それなら!」
武田「ああ、協力する事に何の反対も無い、むしろそッちのテリトリーで俺達が点数を稼いで文句を言われるんじゃないかと心配していたんだがな」
玄野「生き残ることが優先だ、点数は二の次だッて」
武田「ふっ、なら改めてよろしく」
玄野「ああ、よろしく」
再び硬く握手をして、東京チームと神奈川チームは協力する事に同意した。
879:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 02:42:00.64:420g/KG10 (7/13)
今後の行動をどうするかと話していると、玄野がすでに死んでいるガンツスーツの人間たちが目に入りそれを武田に聞いている。
全員で帰るといった手前、すでに神奈川のチームの誰かが死んでしまっているのかと玄野は気を落としながら聞いた。
玄野「……あの人たちは、あんた達、神奈川チームの人間なのか?」
武田「……いや」
玄野「違うのか?」
武田「ああ、知らない人たちだ。俺達が来た時にはすでに死んでいた。てッきり君達の仲間かと思ッていたが」
玄野「俺達も知らない人たちだけど……一体……」
玄野は凛を見るが、凛は私は知らないと言わんばかりに首を振る。
玄野「……もしかしたら、俺たちのほかにも別に違うチームが来ているのかもしれない。まずは星人を倒しながら別のチームが来ているかどうかを見ていこう」
武田「それなら、俺たちのチームで別行動をしている奴等がいる。合流する事を先にしたいんだが」
玄野「わかッた。みんなもそれでいいか?」
全員が玄野と武田の提案を受け入れている。
ただ一人を除いて。
今後の行動をどうするかと話していると、玄野がすでに死んでいるガンツスーツの人間たちが目に入りそれを武田に聞いている。
全員で帰るといった手前、すでに神奈川のチームの誰かが死んでしまっているのかと玄野は気を落としながら聞いた。
玄野「……あの人たちは、あんた達、神奈川チームの人間なのか?」
武田「……いや」
玄野「違うのか?」
武田「ああ、知らない人たちだ。俺達が来た時にはすでに死んでいた。てッきり君達の仲間かと思ッていたが」
玄野「俺達も知らない人たちだけど……一体……」
玄野は凛を見るが、凛は私は知らないと言わんばかりに首を振る。
玄野「……もしかしたら、俺たちのほかにも別に違うチームが来ているのかもしれない。まずは星人を倒しながら別のチームが来ているかどうかを見ていこう」
武田「それなら、俺たちのチームで別行動をしている奴等がいる。合流する事を先にしたいんだが」
玄野「わかッた。みんなもそれでいいか?」
全員が玄野と武田の提案を受け入れている。
ただ一人を除いて。
880:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 02:42:15.81:sQ94NLAVo (1/3)
オニ星人で彪馬は頼もしすぎる
オニ星人で彪馬は頼もしすぎる
881:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 02:42:42.91:420g/KG10 (8/13)
凛(……全員で動いていたら、私の目的が……)
凛(……どうにかして別行動をしないといけないけど……)
凛(…………)
玄野が全員を見渡していると、凛が玄野に提案する為に口を開く。
凛「……少し、いいかな」
玄野「どーした?」
凛「私達が上空から他のチームがいないか見てくるよ」
玄野「上空……ああ、そういえばお前は飛行アイテムを持っていたよな」
武田「上空?」
凛「他のチームがいるようならすぐに分かるだろうし、見つけたら連絡するからさ」
玄野は少し考えて、凛の提案を受け入れる事にした。
玄野「ワカッた。いつものように島村さんと本田さんも連れて行くのか?」
凛「あたりまえでしょ」
玄野「りょーかい……」
それに武田が口を挟む。
武田にとって何故別行動をするのかを理解できなかったから。
一人はバイザーで顔が見えないが、声から感じるのは明らかに自分より年下の少女。
その少女がアイドル2人を連れて戦場を勝手に行動しようといっているのだ。
自殺行為にしか思えなかったら口を挟む。
凛(……全員で動いていたら、私の目的が……)
凛(……どうにかして別行動をしないといけないけど……)
凛(…………)
玄野が全員を見渡していると、凛が玄野に提案する為に口を開く。
凛「……少し、いいかな」
玄野「どーした?」
凛「私達が上空から他のチームがいないか見てくるよ」
玄野「上空……ああ、そういえばお前は飛行アイテムを持っていたよな」
武田「上空?」
凛「他のチームがいるようならすぐに分かるだろうし、見つけたら連絡するからさ」
玄野は少し考えて、凛の提案を受け入れる事にした。
玄野「ワカッた。いつものように島村さんと本田さんも連れて行くのか?」
凛「あたりまえでしょ」
玄野「りょーかい……」
それに武田が口を挟む。
武田にとって何故別行動をするのかを理解できなかったから。
一人はバイザーで顔が見えないが、声から感じるのは明らかに自分より年下の少女。
その少女がアイドル2人を連れて戦場を勝手に行動しようといっているのだ。
自殺行為にしか思えなかったら口を挟む。
882:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 02:44:15.59:420g/KG10 (9/13)
武田「待ッてくれ。何を考えてるんだ? 別行動なんて危険だから止めるんだ」
凛「?」
玄野「あぁ……大丈夫、コイツに関しては何の問題も無いから」
武田「……何が問題ないんだ、どう考えても問題しかない」
玄野「……あんたの考えてる事はワカるけど、コイツに関しては本当に何の問題も無いんだ。この中で誰よりも強いのはコイツだから、コイツがどーにかなるなんて事はまずありえないんだッて」
武田「…………」
玄野の言葉の意味が分からない武田は直接凛を説得しようとする。
武田「無茶は止めるんだ。最初に見た時、ある程度戦えるとは思ッたが、ここは本当の戦場なんだ。何が起きるかなんて分からない」
凛「何が起きるか分からないって、そんな事知ってるよ。だから先に情報収集しないといけないでしょ? 別行動をしていろいろ情報を集めてくるからさ」
武田「その別行動が問題なんだ! 君だけじゃない、その二人も死ぬぞ!?」
凛「二人は死なない。私が守る」
武田「ッ~~~」
埒が明かないと思った武田は、仲間に渡していた銃を見せて説得する。
武田が持っている100点武器。
武田はコレをZガンと呼んでいた。
武田「見ろ! この武器はクリア報酬の武器だ! このZガンがあれば大抵の奴等を倒すことができるんだ! この武器がある俺たちの傍がこの戦場で一番安全なんだ…………え?」
凛「これのこと?」
凛の手には徐々に転送されてくるZガン。
それと共に、飛行ユニットが装着されたバイクも転送されてくる。
武田はその現象を呆然と見ていた。
武田「待ッてくれ。何を考えてるんだ? 別行動なんて危険だから止めるんだ」
凛「?」
玄野「あぁ……大丈夫、コイツに関しては何の問題も無いから」
武田「……何が問題ないんだ、どう考えても問題しかない」
玄野「……あんたの考えてる事はワカるけど、コイツに関しては本当に何の問題も無いんだ。この中で誰よりも強いのはコイツだから、コイツがどーにかなるなんて事はまずありえないんだッて」
武田「…………」
玄野の言葉の意味が分からない武田は直接凛を説得しようとする。
武田「無茶は止めるんだ。最初に見た時、ある程度戦えるとは思ッたが、ここは本当の戦場なんだ。何が起きるかなんて分からない」
凛「何が起きるか分からないって、そんな事知ってるよ。だから先に情報収集しないといけないでしょ? 別行動をしていろいろ情報を集めてくるからさ」
武田「その別行動が問題なんだ! 君だけじゃない、その二人も死ぬぞ!?」
凛「二人は死なない。私が守る」
武田「ッ~~~」
埒が明かないと思った武田は、仲間に渡していた銃を見せて説得する。
武田が持っている100点武器。
武田はコレをZガンと呼んでいた。
武田「見ろ! この武器はクリア報酬の武器だ! このZガンがあれば大抵の奴等を倒すことができるんだ! この武器がある俺たちの傍がこの戦場で一番安全なんだ…………え?」
凛「これのこと?」
凛の手には徐々に転送されてくるZガン。
それと共に、飛行ユニットが装着されたバイクも転送されてくる。
武田はその現象を呆然と見ていた。
883:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 02:45:17.26:420g/KG10 (10/13)
玄野「……渋谷、お前今度は何をやれる様になったんだ?」
凛「転送システムっていうのが100点武器で手に入ったんだけど、色々設定してみたら手に入れた武器とか部屋の武器を転送できるようになった」
玄野「……今回あまり武器を持ッていかなかったと思ッたらそういう事か」
凛「ま、部屋にある数しか転送できないからあんまり使えるかどうかっていわれたら微妙だけど、手が空くから結構便利だよ」
玄野「……そッか」
凛はそのまま転送されきった飛行バイクに乗り込み、卯月と未央もそれに続く。
凛「じゃ、行って来るから」
武田「っ! お、おい! 待……」
武田が呼び止める間もなく飛行バイクは起動して、3人は空に飛びあがりあっという間に視界から消える。
玄野「心配しなくてもいーッて。アイツ、ミッションをもう14回クリアしてんだよ」
武田「…………何?」
玄野「経験値はこの中の誰よりも上、心配する必要は何もなし、つーか放ッておけばミッションはいつの間にかクリアになッてる。そう考えると別行動をさせておくのが一番いいのかも知れねーな……」
武田「…………」
武田は凛達が消えた空を見上げながら固まっていた。
玄野「……渋谷、お前今度は何をやれる様になったんだ?」
凛「転送システムっていうのが100点武器で手に入ったんだけど、色々設定してみたら手に入れた武器とか部屋の武器を転送できるようになった」
玄野「……今回あまり武器を持ッていかなかったと思ッたらそういう事か」
凛「ま、部屋にある数しか転送できないからあんまり使えるかどうかっていわれたら微妙だけど、手が空くから結構便利だよ」
玄野「……そッか」
凛はそのまま転送されきった飛行バイクに乗り込み、卯月と未央もそれに続く。
凛「じゃ、行って来るから」
武田「っ! お、おい! 待……」
武田が呼び止める間もなく飛行バイクは起動して、3人は空に飛びあがりあっという間に視界から消える。
玄野「心配しなくてもいーッて。アイツ、ミッションをもう14回クリアしてんだよ」
武田「…………何?」
玄野「経験値はこの中の誰よりも上、心配する必要は何もなし、つーか放ッておけばミッションはいつの間にかクリアになッてる。そう考えると別行動をさせておくのが一番いいのかも知れねーな……」
武田「…………」
武田は凛達が消えた空を見上げながら固まっていた。
884:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 02:46:38.82:420g/KG10 (11/13)
上空に移動した凛達はレーダーを起動しながら狩場を見渡す。
凛(……今回、敵の数が異常に多い……好都合……)
上空から見渡していると、ガンツスーツの人間が何組か星人と戦っている姿を見つける。
合計すると、数十人がこの狩場に集まっているようだった。
だけど、それ以上に星人の数が多く、二人に殺してもらうための獲物がいなくなる事は早々無いと思いながらほくそ笑む凛。
卯月「あっ、あっちにもいます。これで3組ですかね?」
未央「うん……あっ、あそこの人はすごい速さで両手の剣を振り回してるよ」
凛が未央の声に反応して見下ろすと、そこには二刀流で剣を高速で振り回す短髪の男の姿。
一般人を盾にする宇宙人だったが、その男は一般人を傷つけることもなく宇宙人だけを切り裂いている。
かなりの実力を持った男だと分かる。
凛(強い……さっきの武田って人もそうだったけど、こんな人たちが来ているんだったらあまりのんびりとしてられないかも……)
凛(手ごろな奴等は…………)
二人に狩らせるための獲物を探すためにレーダーに目を向けようとした凛だったが、何かが前方からやってくる気配を感じ視線を前に向ける。
上空に移動した凛達はレーダーを起動しながら狩場を見渡す。
凛(……今回、敵の数が異常に多い……好都合……)
上空から見渡していると、ガンツスーツの人間が何組か星人と戦っている姿を見つける。
合計すると、数十人がこの狩場に集まっているようだった。
だけど、それ以上に星人の数が多く、二人に殺してもらうための獲物がいなくなる事は早々無いと思いながらほくそ笑む凛。
卯月「あっ、あっちにもいます。これで3組ですかね?」
未央「うん……あっ、あそこの人はすごい速さで両手の剣を振り回してるよ」
凛が未央の声に反応して見下ろすと、そこには二刀流で剣を高速で振り回す短髪の男の姿。
一般人を盾にする宇宙人だったが、その男は一般人を傷つけることもなく宇宙人だけを切り裂いている。
かなりの実力を持った男だと分かる。
凛(強い……さっきの武田って人もそうだったけど、こんな人たちが来ているんだったらあまりのんびりとしてられないかも……)
凛(手ごろな奴等は…………)
二人に狩らせるための獲物を探すためにレーダーに目を向けようとした凛だったが、何かが前方からやってくる気配を感じ視線を前に向ける。
885:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 02:48:42.03:420g/KG10 (12/13)
卯月「えっ?」
未央「あれ? もう一台、飛行バイク?」
前方から高速で飛行してくるのは、3人が乗っている飛行バイクと同じもの。
凛(っ! 飛行バイクもちのチームもいるの!?)
凛(これだと、二人の育成をしているところに乱入される可能性も…………)
飛行してくる飛行バイクは一瞬ですれ違う。
だが、凛はそのすれ違う瞬間、時間が止まったかのような錯覚に陥り、その飛行バイクに登場している人間を見た。
一人はハードスーツに身を包んでいる。
軽量化前のハードスーツ、6回目の報酬でヘルメットもあり顔は見えない。
もう一人はZガンを持って、凛を見ていた。
こちらはハードスーツを着ていない。凛と同い年くらいの少女。
茶色がかった髪が風になびいている。
特徴的な少し太い眉の下の目は凛を見ている。
凛はその二人を見たときに、卯月と未央に初めて出会ったときと同じような感覚を思い出す。
その邂逅は一瞬だったが、凛の頭に今すれ違った二人の姿が残り続ける。
凛はすれ違った少女とハードスーツの人間を追うために、飛行バイクのハンドルを切った。
卯月「えっ?」
未央「あれ? もう一台、飛行バイク?」
前方から高速で飛行してくるのは、3人が乗っている飛行バイクと同じもの。
凛(っ! 飛行バイクもちのチームもいるの!?)
凛(これだと、二人の育成をしているところに乱入される可能性も…………)
飛行してくる飛行バイクは一瞬ですれ違う。
だが、凛はそのすれ違う瞬間、時間が止まったかのような錯覚に陥り、その飛行バイクに登場している人間を見た。
一人はハードスーツに身を包んでいる。
軽量化前のハードスーツ、6回目の報酬でヘルメットもあり顔は見えない。
もう一人はZガンを持って、凛を見ていた。
こちらはハードスーツを着ていない。凛と同い年くらいの少女。
茶色がかった髪が風になびいている。
特徴的な少し太い眉の下の目は凛を見ている。
凛はその二人を見たときに、卯月と未央に初めて出会ったときと同じような感覚を思い出す。
その邂逅は一瞬だったが、凛の頭に今すれ違った二人の姿が残り続ける。
凛はすれ違った少女とハードスーツの人間を追うために、飛行バイクのハンドルを切った。
886:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 02:48:51.27:sQ94NLAVo (2/3)
二刀流はもしかして吉川?
関東のGANTZチームが集められてるのか
二刀流はもしかして吉川?
関東のGANTZチームが集められてるのか
887:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 02:49:21.69:420g/KG10 (13/13)
今日はこの辺で。
今日はこの辺で。
888:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 02:50:19.40:sQ94NLAVo (3/3)
乙
続きが気になる終わり方だ
乙
続きが気になる終わり方だ
889:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 02:56:10.93:yvW01PuN0 (1/1)
乙
原作と違って西君生き返らなさそうだし、加藤も生き返るか微妙になったな(弟が可哀想だが)
乙
原作と違って西君生き返らなさそうだし、加藤も生き返るか微妙になったな(弟が可哀想だが)
890:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 03:27:14.23:pVdDY/G5O (1/1)
おつ
ワクワクしてきた
おつ
ワクワクしてきた
891:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 03:28:42.47:sOIKLtyO0 (1/1)
新しいアイドル登場か
顔わからん方は飛行ユニットってことは6回以上のクリアだな
新しいアイドル登場か
顔わからん方は飛行ユニットってことは6回以上のクリアだな
892:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 03:32:49.42:n5UhRikno (1/1)
大阪チームだとなんとなく思ってた
大阪チームだとなんとなく思ってた
893:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 07:41:23.01:qdQtpHdCo (1/1)
乙乙
Zガンをもって安心する武田が可愛らしい
武田は悪いこと言ってないんだけどなあ
乙乙
Zガンをもって安心する武田が可愛らしい
武田は悪いこと言ってないんだけどなあ
894:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 14:50:23.81:+k+6bmf10 (1/1)
おつ
2人組
茶髪
凛と同い年くらいの少女
卯月と未央に初めて出会った時と同じような感覚
特徴的な少し太い眉
……千葉チームかな?
おつ
2人組
茶髪
凛と同い年くらいの少女
卯月と未央に初めて出会った時と同じような感覚
特徴的な少し太い眉
……千葉チームかな?
895:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/07(月) 17:02:41.24:CR+aeIpfo (1/1)
武田や吉川達はあの誰も助けてくれなさそうだった状況で来てくれたぐう聖だから好きなキャラだ・・・出てきたの嬉しい
武田や吉川達はあの誰も助けてくれなさそうだった状況で来てくれたぐう聖だから好きなキャラだ・・・出てきたの嬉しい
896:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/08(火) 06:13:53.32:1SwtFaVF0 (1/1)
盛り上がって参りました
盛り上がって参りました
897:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 01:11:56.87:lmlOq5dm0 (1/9)
玄野達、東京チームと武田達、神奈川チームは池袋の街を走っていた。
レーダーを頼りに敵がいる方向に向かって、16人という大人数で走る。
すれ違う人々は皆彼等の姿に物珍しげな目を向け撮影されたりもしている。
彼等は気にせずに走り続け、やがて人の悲鳴と破壊音が聞えてきた。
玄野「近いぞ! 全員気を引き締めろ!」
武田「見えた……クソッ! 奴等、また一般人を盾にしているぞ!」
玄野達が目にする敵は全て腕の触手で一般人を絡めとり、盾にして玄野達に近づいてくる。
その数は30匹近い数、全ての敵が玄野達に襲い掛かる。
玄野達も敵が襲い掛かると同時に動く。
玄野は低い体勢で滑り込むように4匹の敵の足を斬った。
玄野が斬った敵が盾にしている人間を武田が敵の触手を切り裂き助けだして神奈川チームの仲間に一般人を投げ渡す。
そして、玄野と武田が同時に4匹の敵を撃ち、敵は何も出来ずに爆発した。
玄野「いけるぞォ!! 数人で行けば何とかなるッ!!」
武田「触手と口から出す液体に気をつけろ!! それさえ気をつければ敵の動きは鈍い!!」
玄野と武田が先陣を切って、東京チームと神奈川チームも動き出す。
レイカは玄野の援護に回り、玄野に近い敵を一般人に当たらないように剣で牽制する。
桜井と坂田は敵を超能力で浮かせて、浮いた敵を鈴木が銃で倒す。
神奈川チームも3人一組で敵から一般人を助け、敵を倒していた。
動かなかったのは新人の4人、そして稲葉と風と風に抱きかかえられた子供。
玄野達、東京チームと武田達、神奈川チームは池袋の街を走っていた。
レーダーを頼りに敵がいる方向に向かって、16人という大人数で走る。
すれ違う人々は皆彼等の姿に物珍しげな目を向け撮影されたりもしている。
彼等は気にせずに走り続け、やがて人の悲鳴と破壊音が聞えてきた。
玄野「近いぞ! 全員気を引き締めろ!」
武田「見えた……クソッ! 奴等、また一般人を盾にしているぞ!」
玄野達が目にする敵は全て腕の触手で一般人を絡めとり、盾にして玄野達に近づいてくる。
その数は30匹近い数、全ての敵が玄野達に襲い掛かる。
玄野達も敵が襲い掛かると同時に動く。
玄野は低い体勢で滑り込むように4匹の敵の足を斬った。
玄野が斬った敵が盾にしている人間を武田が敵の触手を切り裂き助けだして神奈川チームの仲間に一般人を投げ渡す。
そして、玄野と武田が同時に4匹の敵を撃ち、敵は何も出来ずに爆発した。
玄野「いけるぞォ!! 数人で行けば何とかなるッ!!」
武田「触手と口から出す液体に気をつけろ!! それさえ気をつければ敵の動きは鈍い!!」
玄野と武田が先陣を切って、東京チームと神奈川チームも動き出す。
レイカは玄野の援護に回り、玄野に近い敵を一般人に当たらないように剣で牽制する。
桜井と坂田は敵を超能力で浮かせて、浮いた敵を鈴木が銃で倒す。
神奈川チームも3人一組で敵から一般人を助け、敵を倒していた。
動かなかったのは新人の4人、そして稲葉と風と風に抱きかかえられた子供。
898:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 01:12:38.34:lmlOq5dm0 (2/9)
新人4人はただただ状況を見守ることしか出来なかった。
「な、なんなんだよ……これ」
「う、撃ッていいのか?」
「撃つッてトリガー二つだッけ!?」
「お、おい、何匹か近づいてくるぞ!?」
新人たちに向かって近づいてくるのは別方向から現れた敵。
「う、撃ッていいよな!?」
「撃つぞ! 撃てッ!」
新人たちは近づいてくる怪物に恐怖し、盾にされている一般人が目に入らず銃を構え撃とうとする。
だが、その新人たち銃を大きな手が押さえ、銃口を無理矢理下に向けさせる。
風「…………」
新人たちはギョッとした目で風を見るが、風は敵だけを見据え、抱えていた子供を近くにいた稲葉に渡し、
風「少し……頼む……」
稲葉「あ、ああ」
風は眼前の敵に向かって歩を進め始める。
その風に稲葉に抱きかかえられた子供から悲鳴が上がる。
「きんにくらいだー!! 待ッてぇーー!!」
子供は今まであんな恐ろしい姿の化け物を見た事がなかった。
そんな恐ろしい化け物に近づいていく風を止める為に叫んだのだが、
風はその巨体からは想像もできないような速さで敵の懐に潜り込み、一般人を拘束する触手を手刀で切り、別の手の裏拳で敵の頭を粉砕した。
新人4人はただただ状況を見守ることしか出来なかった。
「な、なんなんだよ……これ」
「う、撃ッていいのか?」
「撃つッてトリガー二つだッけ!?」
「お、おい、何匹か近づいてくるぞ!?」
新人たちに向かって近づいてくるのは別方向から現れた敵。
「う、撃ッていいよな!?」
「撃つぞ! 撃てッ!」
新人たちは近づいてくる怪物に恐怖し、盾にされている一般人が目に入らず銃を構え撃とうとする。
だが、その新人たち銃を大きな手が押さえ、銃口を無理矢理下に向けさせる。
風「…………」
新人たちはギョッとした目で風を見るが、風は敵だけを見据え、抱えていた子供を近くにいた稲葉に渡し、
風「少し……頼む……」
稲葉「あ、ああ」
風は眼前の敵に向かって歩を進め始める。
その風に稲葉に抱きかかえられた子供から悲鳴が上がる。
「きんにくらいだー!! 待ッてぇーー!!」
子供は今まであんな恐ろしい姿の化け物を見た事がなかった。
そんな恐ろしい化け物に近づいていく風を止める為に叫んだのだが、
風はその巨体からは想像もできないような速さで敵の懐に潜り込み、一般人を拘束する触手を手刀で切り、別の手の裏拳で敵の頭を粉砕した。
899:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 01:13:25.19:lmlOq5dm0 (3/9)
「うッお!? な、なんだあの人……」
「か、格闘選手?」
そのまま、風は残りの敵を同じように一般人を助けながら一人で蹂躙し始める。
「す、すげぇ……」
「あ、ありえねぇ……」
目にも止まらぬ動きの風に新人4人はただ見続けるだけ。
気がつけば最後の一匹が、風の拳で吹き飛ばされて、きりもみ状態で飛んでいき、ビルに叩きつけられて近づいてきていた敵は全滅した。
同時に玄野達も、付近にいた敵を全て倒し、この場には助けられた一般人と、ガンツチームだけが残る。
助け出した一般人に感謝される玄野や風。
その風の姿を見ていた子供は、瞬きもせずに輝く眼で見続けて、手に持ったスケッチブックを握り締めていた。
いつも想像していた正義の味方が、スケッチブックに描いていつも自分を守ってほしいと考えていたヒーローが現実に現れたのだと考える。
子供は抱きかかえていた稲葉の手を抜け出し、風に向かって走り出し、風の太い足を抱きしめ、
「きんにくらいだー!! ほんもののきんにくらいだー!!」
自分のヒーローに無邪気な笑顔を見せた。
風「…………」
風は相変わらずに困った雰囲気を見せているが、満更でもなさそうな表情をしていた。
「うッお!? な、なんだあの人……」
「か、格闘選手?」
そのまま、風は残りの敵を同じように一般人を助けながら一人で蹂躙し始める。
「す、すげぇ……」
「あ、ありえねぇ……」
目にも止まらぬ動きの風に新人4人はただ見続けるだけ。
気がつけば最後の一匹が、風の拳で吹き飛ばされて、きりもみ状態で飛んでいき、ビルに叩きつけられて近づいてきていた敵は全滅した。
同時に玄野達も、付近にいた敵を全て倒し、この場には助けられた一般人と、ガンツチームだけが残る。
助け出した一般人に感謝される玄野や風。
その風の姿を見ていた子供は、瞬きもせずに輝く眼で見続けて、手に持ったスケッチブックを握り締めていた。
いつも想像していた正義の味方が、スケッチブックに描いていつも自分を守ってほしいと考えていたヒーローが現実に現れたのだと考える。
子供は抱きかかえていた稲葉の手を抜け出し、風に向かって走り出し、風の太い足を抱きしめ、
「きんにくらいだー!! ほんもののきんにくらいだー!!」
自分のヒーローに無邪気な笑顔を見せた。
風「…………」
風は相変わらずに困った雰囲気を見せているが、満更でもなさそうな表情をしていた。
900:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 01:14:51.66:lmlOq5dm0 (4/9)
一般人に逃げるように言って、玄野達はさらに敵のいる方向に向かうことにした。
そうやってレーダーを見ると、大きな光点が玄野達から100メートルほど離れた場所にあると気付いた。
レイカ「玄野クン……これッて……」
玄野「……今回の、ボス……か?」
100メートル、姿が見えていてもおかしくない。
だが、レーダーの先にはビルがあり、敵の姿は見えない。
玄野「みんな!! ボスが近い、すぐそばにいるッ!!」
桜井「えッ!?」
坂田「姿がみえねーな……」
武田「…………何だ?」
玄野達は周囲を見回していたが、武田は上を見ていた。
上からかすかに聞える音。
ビルの上で何かの音がかすかに聞える。
武田はさらに耳を研ぎ澄まし、上空を見上げると、ビルの屋上から何かが飛ばされる瞬間を見る。
武田「ッ!! 上だッ!!」
玄野「!!」
レイカ「何……雨?」
玄野達に降り注ぐ液体、それには色がついていた。
真っ赤な液体。
人間の血がビルの屋上から降り注いでいる。
さらに今度は大きなものが2個降って来た。
一つは機械。パソコンだった。
もう一つは、上半身だけのスーツの男。
その男の姿を見た神奈川チーム全員が目を見開いて動揺する。
一般人に逃げるように言って、玄野達はさらに敵のいる方向に向かうことにした。
そうやってレーダーを見ると、大きな光点が玄野達から100メートルほど離れた場所にあると気付いた。
レイカ「玄野クン……これッて……」
玄野「……今回の、ボス……か?」
100メートル、姿が見えていてもおかしくない。
だが、レーダーの先にはビルがあり、敵の姿は見えない。
玄野「みんな!! ボスが近い、すぐそばにいるッ!!」
桜井「えッ!?」
坂田「姿がみえねーな……」
武田「…………何だ?」
玄野達は周囲を見回していたが、武田は上を見ていた。
上からかすかに聞える音。
ビルの上で何かの音がかすかに聞える。
武田はさらに耳を研ぎ澄まし、上空を見上げると、ビルの屋上から何かが飛ばされる瞬間を見る。
武田「ッ!! 上だッ!!」
玄野「!!」
レイカ「何……雨?」
玄野達に降り注ぐ液体、それには色がついていた。
真っ赤な液体。
人間の血がビルの屋上から降り注いでいる。
さらに今度は大きなものが2個降って来た。
一つは機械。パソコンだった。
もう一つは、上半身だけのスーツの男。
その男の姿を見た神奈川チーム全員が目を見開いて動揺する。
901:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 01:16:03.66:lmlOq5dm0 (5/9)
武田「そ、んな……馬鹿な……」
「えッ……」
「嘘、だろ?」
その反応で玄野は悟る。
この上半身だけの死体は神奈川チームの別行動をしている人間だという事を。
玄野「……まさか、この人は神奈川チームの?」
武田「……信じ……られない、コイツは3回……クリアしているんだぞ……」
玄野「っ!?」
武田が漏らした言葉、それはこの死体の男がかなりの猛者だったという事を示していた。
そして、別の方向から玄野に声がかかる。
降って来たパソコンを超能力で浮遊させ、そのパソコンに表示された画面を見た坂田からだった。
坂田「おいッ! リーダー! やべェぞ!!」
パソコンに表示されているのは点数表示画面。
玄野は凛から聞いていた、100点武器の一つ、敵の点数表示という機能を思い出す。
そのパソコンに映る敵の姿は、二本の角を生やした、岩石のような姿の敵。
そして、その敵の点数は、80点を示していた。
それを見たと同時に、上空で大きな音がする。
玄野「なッ! ンだよ!? アレは!!」
レイカ「…………嘘」
鈴木「い、隕石?」
数十メートルはあろうかという巨大な岩が玄野達目がけて降って来た。
武田「そ、んな……馬鹿な……」
「えッ……」
「嘘、だろ?」
その反応で玄野は悟る。
この上半身だけの死体は神奈川チームの別行動をしている人間だという事を。
玄野「……まさか、この人は神奈川チームの?」
武田「……信じ……られない、コイツは3回……クリアしているんだぞ……」
玄野「っ!?」
武田が漏らした言葉、それはこの死体の男がかなりの猛者だったという事を示していた。
そして、別の方向から玄野に声がかかる。
降って来たパソコンを超能力で浮遊させ、そのパソコンに表示された画面を見た坂田からだった。
坂田「おいッ! リーダー! やべェぞ!!」
パソコンに表示されているのは点数表示画面。
玄野は凛から聞いていた、100点武器の一つ、敵の点数表示という機能を思い出す。
そのパソコンに映る敵の姿は、二本の角を生やした、岩石のような姿の敵。
そして、その敵の点数は、80点を示していた。
それを見たと同時に、上空で大きな音がする。
玄野「なッ! ンだよ!? アレは!!」
レイカ「…………嘘」
鈴木「い、隕石?」
数十メートルはあろうかという巨大な岩が玄野達目がけて降って来た。
902:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 01:16:52.25:lmlOq5dm0 (6/9)
別の場所、真ん中に池がある、少し大きな公園。
数十匹の敵の死体と一般人の死体が散らばる場所。
この場にいる最後の一匹を、一般人ごと剣で斬り飛ばした和泉が一息ついていた。
和泉(……ボスはどこだ)
和泉はミッションが始まってからボスを探しつづけている。
それは自分の手で今回のボスを倒し、自分の優秀さを、自分は凛にも、玄野にも劣っていないことを証明する為。
前回のミッションで和泉は凛の戦いを見て、ほんの少しだけ考えてしまったことがあった。
それは、『俺にこんな事ができるのか? ここまでの数の敵をこの短時間で狩りつくすことが出来るのか?』と考えてしまった。
一瞬だけ考えてしまった。自ら負けを認めようとしてしまった。
それが許せなかった。自分自身を許せない和泉だった。
だから、今回は誰よりも早くボスを自分の手で倒し、証明してみせると考える。
自分はあの部屋の誰よりも優秀で、誰よりも強いという事を。
和泉(……ボスの位置……もう少し、先か)
和泉が確認するレーダーに反応する大きな光点にはまだ若干の距離があった。
すぐにでも行動を開始しようとした和泉だったが、和泉の目に見たことも無い顔のスーツの男達が映り、その行動を止めた。
別の場所、真ん中に池がある、少し大きな公園。
数十匹の敵の死体と一般人の死体が散らばる場所。
この場にいる最後の一匹を、一般人ごと剣で斬り飛ばした和泉が一息ついていた。
和泉(……ボスはどこだ)
和泉はミッションが始まってからボスを探しつづけている。
それは自分の手で今回のボスを倒し、自分の優秀さを、自分は凛にも、玄野にも劣っていないことを証明する為。
前回のミッションで和泉は凛の戦いを見て、ほんの少しだけ考えてしまったことがあった。
それは、『俺にこんな事ができるのか? ここまでの数の敵をこの短時間で狩りつくすことが出来るのか?』と考えてしまった。
一瞬だけ考えてしまった。自ら負けを認めようとしてしまった。
それが許せなかった。自分自身を許せない和泉だった。
だから、今回は誰よりも早くボスを自分の手で倒し、証明してみせると考える。
自分はあの部屋の誰よりも優秀で、誰よりも強いという事を。
和泉(……ボスの位置……もう少し、先か)
和泉が確認するレーダーに反応する大きな光点にはまだ若干の距離があった。
すぐにでも行動を開始しようとした和泉だったが、和泉の目に見たことも無い顔のスーツの男達が映り、その行動を止めた。
903:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 01:17:53.55:lmlOq5dm0 (7/9)
和泉(…………誰だ?)
両手に剣を持った精悍な風貌の短髪の男を先頭に、スーツの男達が和泉に気がつき歩み寄ってくる。
両手剣の男が、和泉の前に立ち問いかける。
「……一人か?」
和泉「……」
「海司さん、この人も別のチームの人ですかね?」
「にしても一人ッて……」
和泉は男達を観察する。
先頭の男、海司と呼ばれた男は剣だけを装備して、他に何も持っていない。
それに対して、後ろの男達4人はZガンを2丁、他にも、ショットガンタイプの銃をそれぞれ持ってパソコンを持っている男もいる。
Zガンを見て100点をクリアしているのだと気付いた和泉は眉間に皺を寄せて無言で立ち去ろうとする。
その和泉を海司と呼ばれた男は引きとめる。
「待て。少しぐらい話をしねぇか? 今回、よくワカらねぇ事が起きすぎている。情報交換をして、そッちも損は無いはずだ」
和泉「……」
吉川「俺達は群馬のチームで、俺は吉川海司ッて言う。アンタは?」
和泉(…………誰だ?)
両手に剣を持った精悍な風貌の短髪の男を先頭に、スーツの男達が和泉に気がつき歩み寄ってくる。
両手剣の男が、和泉の前に立ち問いかける。
「……一人か?」
和泉「……」
「海司さん、この人も別のチームの人ですかね?」
「にしても一人ッて……」
和泉は男達を観察する。
先頭の男、海司と呼ばれた男は剣だけを装備して、他に何も持っていない。
それに対して、後ろの男達4人はZガンを2丁、他にも、ショットガンタイプの銃をそれぞれ持ってパソコンを持っている男もいる。
Zガンを見て100点をクリアしているのだと気付いた和泉は眉間に皺を寄せて無言で立ち去ろうとする。
その和泉を海司と呼ばれた男は引きとめる。
「待て。少しぐらい話をしねぇか? 今回、よくワカらねぇ事が起きすぎている。情報交換をして、そッちも損は無いはずだ」
和泉「……」
吉川「俺達は群馬のチームで、俺は吉川海司ッて言う。アンタは?」
904:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 01:19:13.29:lmlOq5dm0 (8/9)
吉川の言葉に耳も貸さず立ち去ろうとする和泉。
吉川「おいッ、聞いてンのか? それとも耳が聞えねーのか?」
完全に無視をする和泉に、少し挑発気味に問いかける吉川だったが、和泉は歩きながらレーダーを見て立ち止まる。
和泉が見るレーダーの大きな光点はレーダーの中心を示している。
そして、和泉は正面を見た。
そこには、ジャンパーを着た大男がサングラスから鋭い視線を飛ばし、和泉と吉川を見ていた。
吉川「おお……こいつは……」
和泉「……」
大男の頭に二本の角が生え始め、二人に向かって言い放つ。
「お前ら二人、相手をしてやる」
大男は円を描くようにゆっくりと歩き始め、それに対するように吉川と和泉はそれぞれ剣を構える。
大男は二人以外の4人には興味が無いようで、二人だけを見て手から炎を巻き上げ始めた。
そして、パソコンを持っていた一人が叫んだ。
「海司さんッ!! コイツ90点ですッ!! ボスですッ!!!!」
その声が戦いの火蓋を切って落とした。
吉川の言葉に耳も貸さず立ち去ろうとする和泉。
吉川「おいッ、聞いてンのか? それとも耳が聞えねーのか?」
完全に無視をする和泉に、少し挑発気味に問いかける吉川だったが、和泉は歩きながらレーダーを見て立ち止まる。
和泉が見るレーダーの大きな光点はレーダーの中心を示している。
そして、和泉は正面を見た。
そこには、ジャンパーを着た大男がサングラスから鋭い視線を飛ばし、和泉と吉川を見ていた。
吉川「おお……こいつは……」
和泉「……」
大男の頭に二本の角が生え始め、二人に向かって言い放つ。
「お前ら二人、相手をしてやる」
大男は円を描くようにゆっくりと歩き始め、それに対するように吉川と和泉はそれぞれ剣を構える。
大男は二人以外の4人には興味が無いようで、二人だけを見て手から炎を巻き上げ始めた。
そして、パソコンを持っていた一人が叫んだ。
「海司さんッ!! コイツ90点ですッ!! ボスですッ!!!!」
その声が戦いの火蓋を切って落とした。
905:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 01:19:53.08:lmlOq5dm0 (9/9)
今日はこの辺で。
今日はこの辺で。
906:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 02:46:39.35:tPEWZpnK0 (1/1)
乙
こっちが戦力強化されてる分星人サイドも強化されてるっぽいな
乙
こっちが戦力強化されてる分星人サイドも強化されてるっぽいな
907:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 03:05:54.92:yCy01wFXO (1/1)
おつ
80点ての見て凛さんなら余裕だろと思ってたが、他に90点もいるっぽいし、今回のはそのクラスで中ボスレベルってことかな
おつ
80点ての見て凛さんなら余裕だろと思ってたが、他に90点もいるっぽいし、今回のはそのクラスで中ボスレベルってことかな
908:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 08:21:52.96:XetoJAm70 (1/1)
原作生き残りメンバーの投入ってことはそれだけ強いってことだろうな
原作生き残りメンバーの投入ってことはそれだけ強いってことだろうな
909:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 16:58:42.42:8LqPoFmQo (1/1)
乙
牛鬼レベルの敵ってこの面子で勝てるのかな?
乙
牛鬼レベルの敵ってこの面子で勝てるのかな?
910:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:40:24.03:qaZhL8KK0 (1/1)
すれ違ったのなおかれんかな
何人か他にもアイドルがガンツに巻き込まれてるのかな
なすすべなく二回死んじゃった子もいるかもしれないな……
乙
すれ違ったのなおかれんかな
何人か他にもアイドルがガンツに巻き込まれてるのかな
なすすべなく二回死んじゃった子もいるかもしれないな……
乙
911:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/11(金) 00:26:53.49:uxIdQ2DG0 (1/1)
原作じゃさらっと終わった複数チームの合同ミッションか。イイね
原作じゃさらっと終わった複数チームの合同ミッションか。イイね
912:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/11(金) 17:57:27.70:FElB3ewW0 (1/7)
飛行バイクを駆る凛は自分が何故すれ違った飛行バイクを追いかけているのかが分からなかった。
凛(……何? 何で私、あの人たちを追いかけているの?)
凛(……未央と卯月と一緒に狩りを楽しむ為に、二人に狩りの楽しみを覚えてもらわないといけないのに……)
二人に狩りの楽しみを知ってもらい、やがて3人で楽しみながら狩りをして、宇宙人を殺しつくす。
それが今の凛にとって、最も訪れてほしい未来。理想の未来だった。
その未来を現実にする為に、他の事は二の次として行動していたはずなのに、
何故か、凛はすれ違った二人を追うために行動をしている。
卯月と未央と同じくらい、すれ違った二人に何かを感じたから。
追って何をするかなど考えてはいない。
ただ、もう一度、あの二人を見てみたいという感情に動かされ凛は動く。
少しすると、空中で静止している飛行バイクが凛の目に入る。
その飛行バイクの横につけ、凛達は別の飛行バイクに乗っている二人を見ると、その二人も凛達をまじまじと見ていた。
凛「あ……」
「……あなた達、何者? 何でアタシ達以外の人間がいるワケ?」
ハードスーツの人間が凛に問いかけてくる。
その声は歳若い少女の声。
ハードスーツの厳つい外見から似合わない声に卯月と未央は少し驚いていた。
未央「え? もしかして、女の子?」
「うん、そうだけど…………」
卯月「び、びっくりしました、てっきり男の人だと思っちゃってて」
「……ま、ハードスーツは顔見えないからね」
ハードスーツの少女はスーツの頭部に装着されているヘルメットの部分を少し弄り、ヘルメットを外してその素顔を見せた。
こちらも茶髪、顔立ちはかなり整っており、誰もが美少女という容姿だ。
飛行バイクを駆る凛は自分が何故すれ違った飛行バイクを追いかけているのかが分からなかった。
凛(……何? 何で私、あの人たちを追いかけているの?)
凛(……未央と卯月と一緒に狩りを楽しむ為に、二人に狩りの楽しみを覚えてもらわないといけないのに……)
二人に狩りの楽しみを知ってもらい、やがて3人で楽しみながら狩りをして、宇宙人を殺しつくす。
それが今の凛にとって、最も訪れてほしい未来。理想の未来だった。
その未来を現実にする為に、他の事は二の次として行動していたはずなのに、
何故か、凛はすれ違った二人を追うために行動をしている。
卯月と未央と同じくらい、すれ違った二人に何かを感じたから。
追って何をするかなど考えてはいない。
ただ、もう一度、あの二人を見てみたいという感情に動かされ凛は動く。
少しすると、空中で静止している飛行バイクが凛の目に入る。
その飛行バイクの横につけ、凛達は別の飛行バイクに乗っている二人を見ると、その二人も凛達をまじまじと見ていた。
凛「あ……」
「……あなた達、何者? 何でアタシ達以外の人間がいるワケ?」
ハードスーツの人間が凛に問いかけてくる。
その声は歳若い少女の声。
ハードスーツの厳つい外見から似合わない声に卯月と未央は少し驚いていた。
未央「え? もしかして、女の子?」
「うん、そうだけど…………」
卯月「び、びっくりしました、てっきり男の人だと思っちゃってて」
「……ま、ハードスーツは顔見えないからね」
ハードスーツの少女はスーツの頭部に装着されているヘルメットの部分を少し弄り、ヘルメットを外してその素顔を見せた。
こちらも茶髪、顔立ちはかなり整っており、誰もが美少女という容姿だ。
913:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/11(金) 17:58:49.53:FElB3ewW0 (2/7)
その顔を見て、また凛の胸に波紋が広がる。
今度は自分が何をしたいのかが分かる。
この二人の事をもっと知りたい。
凛は装着していたバイザーを外し、自分も素顔を見せて、二人に名乗る。
凛「えっと、私、渋谷凛。私達は東京のチームで今回ミッションに参加しているんだけど、今回はいろんな地域からチームが集まって来ているみたい。あなた達はどこから来たの? どこのチーム?」
「…………渋谷……凛、ちゃん?」
ハードスーツの少女は、凛の顔を見て何か引っかかっているようだった。
何かを思い出そうとしているのだけど、後一歩で出てこない、寸前のところで思い出せないといった表情をしている。
だが、すぐに、
「あっ、思い出した」
凛「?」
加蓮「アタシ、北条加蓮。覚えてないと思うけど、中学一緒だったんだよ?」
凛「え……う、んん……」
思い出そうとするが、記憶に引っかかりもしない。
凛は自分にこんな感覚を感じさせる子だったら、忘れるわけが無いと思い、必死に記憶を辿っていたが、やはり記憶にない。
凛「ごめん……覚えてない……」
加蓮「あぁ、いいよ。気にしないで。中学一緒って言っても、私学校に行ったのって1回しかないから。私があなたを……同級生のみんなを卒業アルバムで見て一方的に知っているだけだからさ」
凛「1回しかって……」
加蓮「アタシ、小さい頃から体弱くて学校も碌に行けなかったんだ。それで、中学に入ったらさらに悪化して、病院から出られなくなって入院してたから、アタシの事を知ってる中学の同級生って多分いないと思うよ」
凛「そ、そう、なんだ」
中々に重い話を、笑いながら話す加蓮に少し戸惑いながら返す凛。
その顔を見て、また凛の胸に波紋が広がる。
今度は自分が何をしたいのかが分かる。
この二人の事をもっと知りたい。
凛は装着していたバイザーを外し、自分も素顔を見せて、二人に名乗る。
凛「えっと、私、渋谷凛。私達は東京のチームで今回ミッションに参加しているんだけど、今回はいろんな地域からチームが集まって来ているみたい。あなた達はどこから来たの? どこのチーム?」
「…………渋谷……凛、ちゃん?」
ハードスーツの少女は、凛の顔を見て何か引っかかっているようだった。
何かを思い出そうとしているのだけど、後一歩で出てこない、寸前のところで思い出せないといった表情をしている。
だが、すぐに、
「あっ、思い出した」
凛「?」
加蓮「アタシ、北条加蓮。覚えてないと思うけど、中学一緒だったんだよ?」
凛「え……う、んん……」
思い出そうとするが、記憶に引っかかりもしない。
凛は自分にこんな感覚を感じさせる子だったら、忘れるわけが無いと思い、必死に記憶を辿っていたが、やはり記憶にない。
凛「ごめん……覚えてない……」
加蓮「あぁ、いいよ。気にしないで。中学一緒って言っても、私学校に行ったのって1回しかないから。私があなたを……同級生のみんなを卒業アルバムで見て一方的に知っているだけだからさ」
凛「1回しかって……」
加蓮「アタシ、小さい頃から体弱くて学校も碌に行けなかったんだ。それで、中学に入ったらさらに悪化して、病院から出られなくなって入院してたから、アタシの事を知ってる中学の同級生って多分いないと思うよ」
凛「そ、そう、なんだ」
中々に重い話を、笑いながら話す加蓮に少し戸惑いながら返す凛。
914:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/11(金) 17:59:50.91:FElB3ewW0 (3/7)
加蓮「あっ、ごめんね。私の話ばっかりしちゃって。えっと、まずこの子は神谷奈緒」
紹介された奈緒という少女は凛達に会釈をする。
加蓮「私達いつもは千葉で黒球さんからお願いされる狩りをしてたんだけど、今日は何でか知らないけど池袋まで来ちゃったみたいで、さらにスーツを着た知らない人たちもいるし、はっきり言って混乱してるんだよね。えっと……渋谷さんは何か知ってたりする?」
凛「ううん、私たちも情報を集めてる最中であなた達を見つけて……」
加蓮「そっか……でも、東京のチームかぁ、うすうす気付いてはいたけど、黒球さんって他にもあったんだね……」
凛「うん。世界各地にあるって話だよ」
加蓮「えぇ!? 世界中にあるの!?」
凛「人から聞いた話だけど、そうみたいだよ」
加蓮「……ますます謎は深まるばかり、どう思う? 奈緒……奈緒? どうしたの?」
加蓮は奈緒に凛から聞いた話をどう思うか問いただそうとするが、当人は卯月と未央の顔を見て目を細めている。
奈緒「……もしかしてさ、ニュージェネ? アイドルの」
未央「えっ? うん、そうだけど」
奈緒「島村卯月?」
卯月「は、はい」
奈緒「本田未央?」
未央「うん。未央ちゃんです」
奈緒「うっわーー! 本物だっ!!」
二人に指を刺して、本物のアイドルが目の前にいる事に驚く奈緒。
加蓮「あっ、ごめんね。私の話ばっかりしちゃって。えっと、まずこの子は神谷奈緒」
紹介された奈緒という少女は凛達に会釈をする。
加蓮「私達いつもは千葉で黒球さんからお願いされる狩りをしてたんだけど、今日は何でか知らないけど池袋まで来ちゃったみたいで、さらにスーツを着た知らない人たちもいるし、はっきり言って混乱してるんだよね。えっと……渋谷さんは何か知ってたりする?」
凛「ううん、私たちも情報を集めてる最中であなた達を見つけて……」
加蓮「そっか……でも、東京のチームかぁ、うすうす気付いてはいたけど、黒球さんって他にもあったんだね……」
凛「うん。世界各地にあるって話だよ」
加蓮「えぇ!? 世界中にあるの!?」
凛「人から聞いた話だけど、そうみたいだよ」
加蓮「……ますます謎は深まるばかり、どう思う? 奈緒……奈緒? どうしたの?」
加蓮は奈緒に凛から聞いた話をどう思うか問いただそうとするが、当人は卯月と未央の顔を見て目を細めている。
奈緒「……もしかしてさ、ニュージェネ? アイドルの」
未央「えっ? うん、そうだけど」
奈緒「島村卯月?」
卯月「は、はい」
奈緒「本田未央?」
未央「うん。未央ちゃんです」
奈緒「うっわーー! 本物だっ!!」
二人に指を刺して、本物のアイドルが目の前にいる事に驚く奈緒。
915:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/11(金) 18:00:24.37:FElB3ewW0 (4/7)
加蓮「何? どうしたの?」
奈緒「ほらっ! この二人、来週の346プロアイドルサマーフェスに出るアイドルなんだよ! 一緒に行くってパンフ渡しただろ!? 見てないのか!?」
加蓮「あぁー……ゴメン、まだ見てないや」
奈緒「おいぃぃ!?」
加蓮「ゴメンゴメン、明日見ておくから」
奈緒「そんな事言って、お前明日もまた一日中訓練するつもりだろ!?」
加蓮「そんな事無いって、アタシもアイドルには興味あるし。小さい頃の夢の一つでもあったし?」
奈緒「今のお前は身体を鍛えることしか興味が無いように思えるんだけど」
加蓮「こうやって黒球さんのお陰で、鍛えれば鍛えるほど自由に動かせる丈夫な体になったんだよ。まともに動けなかった病弱なときできなかった事をやりたいって思って何が悪いの!」
奈緒「それにしてもだって! お前放っておいたら一日中筋トレやら走りこみやらスーツ使っての訓練やらやり続けるだろ!?」
加蓮「寝る前には家に帰ってるし、問題ないでしょ?」
奈緒「……他の趣味を見つけさせる為にアイドルフェスに誘ったのに……これじゃ、無理か……」
凛達をそっちのけで、話し続ける加蓮と奈緒。
この場にいる全員が、ここは戦場だという事を忘れて話していた。
それはお互いが、お互いに何かを感じて、その感じた何かが戦場には似つかわしくない感情だったからなのかもしれない。
加蓮「何? どうしたの?」
奈緒「ほらっ! この二人、来週の346プロアイドルサマーフェスに出るアイドルなんだよ! 一緒に行くってパンフ渡しただろ!? 見てないのか!?」
加蓮「あぁー……ゴメン、まだ見てないや」
奈緒「おいぃぃ!?」
加蓮「ゴメンゴメン、明日見ておくから」
奈緒「そんな事言って、お前明日もまた一日中訓練するつもりだろ!?」
加蓮「そんな事無いって、アタシもアイドルには興味あるし。小さい頃の夢の一つでもあったし?」
奈緒「今のお前は身体を鍛えることしか興味が無いように思えるんだけど」
加蓮「こうやって黒球さんのお陰で、鍛えれば鍛えるほど自由に動かせる丈夫な体になったんだよ。まともに動けなかった病弱なときできなかった事をやりたいって思って何が悪いの!」
奈緒「それにしてもだって! お前放っておいたら一日中筋トレやら走りこみやらスーツ使っての訓練やらやり続けるだろ!?」
加蓮「寝る前には家に帰ってるし、問題ないでしょ?」
奈緒「……他の趣味を見つけさせる為にアイドルフェスに誘ったのに……これじゃ、無理か……」
凛達をそっちのけで、話し続ける加蓮と奈緒。
この場にいる全員が、ここは戦場だという事を忘れて話していた。
それはお互いが、お互いに何かを感じて、その感じた何かが戦場には似つかわしくない感情だったからなのかもしれない。
916:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/11(金) 18:01:19.77:FElB3ewW0 (5/7)
5人は完全に意識を戦場から外し、互いを知ろうと会話を続けたが、
会話の途中、空中を浮遊する飛行バイク、その2台に向かって何かが近づいてくる。
それは背中に鳥の翼を生やし、頭には2本の角をはやした全裸の男。
その男は手を大きく鋭い爪に変化させ2台のバイクに向かって高速で接近して、その爪を振りぬいた。
完全に油断をしていた5人に対しての奇襲攻撃。
卯月と未央、そして奈緒は近づいてくる気配にすら気がついていなかったが、凛と加蓮は男が接近して攻撃の意思を見せた瞬間に同時に行動していた。
二人ともお互いのバイクに乗っていたそれぞれを抱え、バイクから飛び出す。
卯月「きゃぁっ!?」
未央「うっ、わっ!?」
奈緒「うわぁぁぁぁぁぁ!?」
二人の頭は瞬時に戦闘状態に切り替わり、バイクを真っ二つに切り裂いて笑みを浮かべる男に同時に掌からの閃光を数発撃ち込んでいた。
「ぐっ!? なっ、にィ!?」
閃光は男の身体に直撃するが、男の身体は一瞬だけ穴が空いたように見えてすぐに元通りとなっていた。
それを見て、二人はさらに閃光のシャワーを男にお見舞いする。
数十発の閃光、落ちながらも撃ち続ける閃光に男の身体は削られていたが、やはり先ほどと同じようにすぐに元通りとなり、さしたるダメージは見受けられなかった。
凛と加蓮は敵を見据えながら着地し、他の3人の前に立ち凛はバイザー、加蓮はハードスーツのヘルメットを再び装着し、迎撃の態勢に移行した。
凛は両手に双大剣を持ち、黒球を展開する。
加蓮は奈緒の持っていたZガンを受け取り片手に持ち、もう片手に剣を持ち刀身を伸ばす。
5人は完全に意識を戦場から外し、互いを知ろうと会話を続けたが、
会話の途中、空中を浮遊する飛行バイク、その2台に向かって何かが近づいてくる。
それは背中に鳥の翼を生やし、頭には2本の角をはやした全裸の男。
その男は手を大きく鋭い爪に変化させ2台のバイクに向かって高速で接近して、その爪を振りぬいた。
完全に油断をしていた5人に対しての奇襲攻撃。
卯月と未央、そして奈緒は近づいてくる気配にすら気がついていなかったが、凛と加蓮は男が接近して攻撃の意思を見せた瞬間に同時に行動していた。
二人ともお互いのバイクに乗っていたそれぞれを抱え、バイクから飛び出す。
卯月「きゃぁっ!?」
未央「うっ、わっ!?」
奈緒「うわぁぁぁぁぁぁ!?」
二人の頭は瞬時に戦闘状態に切り替わり、バイクを真っ二つに切り裂いて笑みを浮かべる男に同時に掌からの閃光を数発撃ち込んでいた。
「ぐっ!? なっ、にィ!?」
閃光は男の身体に直撃するが、男の身体は一瞬だけ穴が空いたように見えてすぐに元通りとなっていた。
それを見て、二人はさらに閃光のシャワーを男にお見舞いする。
数十発の閃光、落ちながらも撃ち続ける閃光に男の身体は削られていたが、やはり先ほどと同じようにすぐに元通りとなり、さしたるダメージは見受けられなかった。
凛と加蓮は敵を見据えながら着地し、他の3人の前に立ち凛はバイザー、加蓮はハードスーツのヘルメットを再び装着し、迎撃の態勢に移行した。
凛は両手に双大剣を持ち、黒球を展開する。
加蓮は奈緒の持っていたZガンを受け取り片手に持ち、もう片手に剣を持ち刀身を伸ばす。
917:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/11(金) 18:02:00.32:FElB3ewW0 (6/7)
凛「……再生タイプ、かな」
加蓮「変身タイプって線もあるかも」
敵に強襲されてもお互い焦ることもなく、あくまで自然に会話をしている。
そして、お互い並ぶように立ち、敵の情報を分析し始める。
凛「……85点。今回のボスみたいだね」
加蓮「あれ? 点数分かるの?」
凛「まあね」
加蓮「パソコン使ってないみたいだけど……私の知らない何かって所かな?」
凛「これ」
自分の顔に装着したバイザーを親指で示して、これを使って敵の分析をしている事を伝える。
加蓮「へぇ、私の知らない武器か。渋谷さんって何回クリアしてるの?」
凛「凛でいいよ。私は14回。北条さんは?」
加蓮「アタシも加蓮でいいよ。アタシは武器6回の再生1回で計7回」
凛「オーケー、アイツは私達で何とかしよう。後ろの3人にアイツの相手はまだ荷が重そうだし」
加蓮「……そうだね、いいよ。私達でやろうか」
お互い正面を見ながら頷く。
凛「来るよ、加蓮。気を引き締めて」
加蓮「分かってるって、凛も油断ないようにね」
お互い口元に笑みを作り、空から急降下してくる敵を迎え撃つ為に、
凛は双大剣を交差させるように構え体勢を低く取る、
加蓮は身体を動かし、半身の状態で剣だけを前に突き出し剣先を敵に向ける。
その二人に空から翼をはためかせ敵が襲い掛かってきた。
凛「……再生タイプ、かな」
加蓮「変身タイプって線もあるかも」
敵に強襲されてもお互い焦ることもなく、あくまで自然に会話をしている。
そして、お互い並ぶように立ち、敵の情報を分析し始める。
凛「……85点。今回のボスみたいだね」
加蓮「あれ? 点数分かるの?」
凛「まあね」
加蓮「パソコン使ってないみたいだけど……私の知らない何かって所かな?」
凛「これ」
自分の顔に装着したバイザーを親指で示して、これを使って敵の分析をしている事を伝える。
加蓮「へぇ、私の知らない武器か。渋谷さんって何回クリアしてるの?」
凛「凛でいいよ。私は14回。北条さんは?」
加蓮「アタシも加蓮でいいよ。アタシは武器6回の再生1回で計7回」
凛「オーケー、アイツは私達で何とかしよう。後ろの3人にアイツの相手はまだ荷が重そうだし」
加蓮「……そうだね、いいよ。私達でやろうか」
お互い正面を見ながら頷く。
凛「来るよ、加蓮。気を引き締めて」
加蓮「分かってるって、凛も油断ないようにね」
お互い口元に笑みを作り、空から急降下してくる敵を迎え撃つ為に、
凛は双大剣を交差させるように構え体勢を低く取る、
加蓮は身体を動かし、半身の状態で剣だけを前に突き出し剣先を敵に向ける。
その二人に空から翼をはためかせ敵が襲い掛かってきた。
918:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/11(金) 18:02:29.07:FElB3ewW0 (7/7)
今日はこの辺で。
今日はこの辺で。
919:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/11(金) 18:11:30.07:OxMBNZ7Bo (1/1)
乙
加蓮の再生1回って奈緒…?
乙
加蓮の再生1回って奈緒…?
920:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/11(金) 18:15:53.04:xW35Mycjo (1/1)
乙
2番を選ぶ事情は奈緒が100点取るまでってことだろうか?
乙
2番を選ぶ事情は奈緒が100点取るまでってことだろうか?
921:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/11(金) 18:50:32.20:cmhcbYaco (1/1)
修羅場の数自体は凛が圧倒的だろうけど狩りに対する熱意は加蓮のが強そうだな
修羅場の数自体は凛が圧倒的だろうけど狩りに対する熱意は加蓮のが強そうだな
922:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/11(金) 20:21:04.00:C5LRx9xH0 (1/1)
二人ともなんで死んだんだろう 加蓮は病気でぽっくり?
二人ともなんで死んだんだろう 加蓮は病気でぽっくり?
923:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/11(金) 22:17:47.71:179Gds4a0 (1/1)
ガンツに選ばれるのは大抵は他殺みたいな感じだったはずだけど
ガンツに選ばれるのは大抵は他殺みたいな感じだったはずだけど
924:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/11(金) 22:27:53.35:F7qK0GSg0 (1/1)
病気で亡くなったじいちゃんとかも転送されてたよ
病気で亡くなったじいちゃんとかも転送されてたよ
925:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/11(金) 22:54:53.13:ucwun7HW0 (1/1)
坂田師匠は病気の死亡じゃなかったら体を直されなかった。
しかし、ネギ星人の政治家は病気で死んだけどガンツに健康状態で転送された。
つまり、ガンツはいいかげん
坂田師匠は病気の死亡じゃなかったら体を直されなかった。
しかし、ネギ星人の政治家は病気で死んだけどガンツに健康状態で転送された。
つまり、ガンツはいいかげん
926:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 01:49:20.95:NRa941FNo (1/1)
>>923
岸本も自殺(未遂)
そういや>>1はGANTZ:O見たのかな
>>923
岸本も自殺(未遂)
そういや>>1はGANTZ:O見たのかな
927:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 10:30:47.27:V7FpaM1R0 (1/1)
あー言われてみればそうだった…岸本の場合はテキトー過ぎて何も言えない
あー言われてみればそうだった…岸本の場合はテキトー過ぎて何も言えない
928:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 12:56:17.68:pRZDskFZo (1/1)
作者が裸書きたかっただけでしょ
作者が裸書きたかっただけでしょ
929:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 19:51:27.82:N9bfIXvc0 (1/20)
空から急降下してきた男はまず凛を狙った。
理由は単純、凛のほうが防御力が低そうだと、ハードスーツを着ている加蓮よりも軽装の凛のほうが簡単に殺せると思ったから。
だが、実際には軽量化されているハードスーツを装着している凛のほうが防御力が高かったのだが男には知る由も無い。
男は凛を目がけて、獲物を狙う鷹のように急降下して、その鋭い爪を凛に振り下ろし……。
「ぐッアアッ!?」
凛の右手の大剣で爪を斬られて、返す左手の大剣で胴体を半分に斬られて半分となった身体がくるくると宙を舞っていた。
加蓮「ふっ!!」
その宙を舞う上半身を加蓮が追撃するように剣を振るい、男の首を斬り飛ばし、地に落ちた上半身と下半身をそれぞれZガンで押しつぶした。
その間、僅か5秒にも満たない一方的な攻防。
その様子を見ていた卯月達3人は口をあんぐりと空けて呆けていた。
卯月「あ、あれ?」
未央「今回のボスって言ってたのに……あっという間に……」
奈緒「加蓮は相変わらずだけど……あの渋谷凛って子もやべーな……」
あっという間すぎてただただ呆然としていた3人だが、敵が倒されたという事を理解して気を緩め始めた。
だが、凛と加蓮は警戒を緩めず、吹き飛んでいった頭にさらに追撃を仕掛けようと凛は掌を、加蓮はZガンを向けたところで、男の頭、その切断面の首から触手が伸びて近くにある木に絡みつき首が引っ張られるように上空に移動した。
空から急降下してきた男はまず凛を狙った。
理由は単純、凛のほうが防御力が低そうだと、ハードスーツを着ている加蓮よりも軽装の凛のほうが簡単に殺せると思ったから。
だが、実際には軽量化されているハードスーツを装着している凛のほうが防御力が高かったのだが男には知る由も無い。
男は凛を目がけて、獲物を狙う鷹のように急降下して、その鋭い爪を凛に振り下ろし……。
「ぐッアアッ!?」
凛の右手の大剣で爪を斬られて、返す左手の大剣で胴体を半分に斬られて半分となった身体がくるくると宙を舞っていた。
加蓮「ふっ!!」
その宙を舞う上半身を加蓮が追撃するように剣を振るい、男の首を斬り飛ばし、地に落ちた上半身と下半身をそれぞれZガンで押しつぶした。
その間、僅か5秒にも満たない一方的な攻防。
その様子を見ていた卯月達3人は口をあんぐりと空けて呆けていた。
卯月「あ、あれ?」
未央「今回のボスって言ってたのに……あっという間に……」
奈緒「加蓮は相変わらずだけど……あの渋谷凛って子もやべーな……」
あっという間すぎてただただ呆然としていた3人だが、敵が倒されたという事を理解して気を緩め始めた。
だが、凛と加蓮は警戒を緩めず、吹き飛んでいった頭にさらに追撃を仕掛けようと凛は掌を、加蓮はZガンを向けたところで、男の頭、その切断面の首から触手が伸びて近くにある木に絡みつき首が引っ張られるように上空に移動した。
930:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 19:52:08.49:N9bfIXvc0 (2/20)
卯月「ひっ!?」
未央「うえぇっ!?」
奈緒「な、なんだありゃ……」
首だけとなった男が触手を巧みに使い、高速で動く。
その様子はちょっとしたホラーであり、卯月と未央は顔を青ざめる。
首が十分に距離を取ったところで、大きな声で凛と加蓮に語りかけてくる。
「やるじゃん、お前ら」
「首だけになッちまッた、ハハハハハハハ」
凛「……」
加蓮「……本体は頭って所かな?」
凛「……っぽいね」
会話をしながらもすでにバイザー内でロックオンを完了した凛。
「お前達は食ってやる。頭から食って俺の……」
男が何かを言っていたが、関係無しに凛は展開していた黒球を動かし、黒球の閃光が男の頭を撃ち抜いた。
6発の閃光を受けた男の頭は爆発し、その場で四散する。
加蓮「……何それ? 飾りじゃなかったの?」
凛「ん。これも武器の一つ」
加蓮「頼もしいね……でも……」
凛「うん……」
卯月と未央はスプラッタシーンを目にしてしまい少し顔を青くしながら凛達に近づこうとするが、
凛「未央、卯月、まだ終わってない。近づかないで」
未央「え?」
卯月「お、終わってないって……?」
卯月「ひっ!?」
未央「うえぇっ!?」
奈緒「な、なんだありゃ……」
首だけとなった男が触手を巧みに使い、高速で動く。
その様子はちょっとしたホラーであり、卯月と未央は顔を青ざめる。
首が十分に距離を取ったところで、大きな声で凛と加蓮に語りかけてくる。
「やるじゃん、お前ら」
「首だけになッちまッた、ハハハハハハハ」
凛「……」
加蓮「……本体は頭って所かな?」
凛「……っぽいね」
会話をしながらもすでにバイザー内でロックオンを完了した凛。
「お前達は食ってやる。頭から食って俺の……」
男が何かを言っていたが、関係無しに凛は展開していた黒球を動かし、黒球の閃光が男の頭を撃ち抜いた。
6発の閃光を受けた男の頭は爆発し、その場で四散する。
加蓮「……何それ? 飾りじゃなかったの?」
凛「ん。これも武器の一つ」
加蓮「頼もしいね……でも……」
凛「うん……」
卯月と未央はスプラッタシーンを目にしてしまい少し顔を青くしながら凛達に近づこうとするが、
凛「未央、卯月、まだ終わってない。近づかないで」
未央「え?」
卯月「お、終わってないって……?」
931:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 19:53:52.07:N9bfIXvc0 (3/20)
凛と加蓮は感じていた。
敵の放つ殺気をひしひしとその身に受け、あの男がまだこの場にいる事を理解する。
どこにいるかは見えない、だけど確実にいる。
そうやって隙を一切見せずに周囲を見渡していると、先ほど加蓮がZガンで潰した窪みから、そこに残っていた血液が盛り上がり、形を成していく。
そこには1メートル近い大きさの蝿。
大きな羽音を鳴らしながら、浮かび上がる蝿の姿があった。
凛「っ!?」
加蓮「うぇぇぇっ!?」
加蓮はそれを見て露骨に嫌悪感を示す。
後ろにいた3人もそう、巨大な蝿は生々しいフォルムで生理的嫌悪を沸きあがらせる姿だったからだ。
卯月「き、きゃああああ!?」
未央「は、蝿!?」
奈緒「いっ、いやああああああ!!」
蝿は高速で動き、凛に向かって突進してくる。
そのスピードは高速で、時速に換算すると200キロは出ていた。
凛はその高速で突っ込んできた蝿を、
凛「気持ち…………悪い!!!!」
大剣を横に向けて、地面に叩きつけた。
何度も何度も大剣で蝿を叩き潰し、潰して潰して原型を留めなくなった蝿にダメ押しといわんばかりに掌の閃光と黒球の閃光を撃ちこみ十数メートルはあろうかというクレーターを作りだすまで撃ちこみ、漸く攻撃を止めた。
凛「はぁっ! はぁっ!」
荒い息で自分の作り出したクレーターを見る凛。
そのクレーターの中から声が響き渡ってきた。
「おいおいおい……なんつー女だァ!? どんな反射神経してやがんだァ!?」
小さな子供のようなサイズになった男が無傷で現れる。
凛と加蓮は感じていた。
敵の放つ殺気をひしひしとその身に受け、あの男がまだこの場にいる事を理解する。
どこにいるかは見えない、だけど確実にいる。
そうやって隙を一切見せずに周囲を見渡していると、先ほど加蓮がZガンで潰した窪みから、そこに残っていた血液が盛り上がり、形を成していく。
そこには1メートル近い大きさの蝿。
大きな羽音を鳴らしながら、浮かび上がる蝿の姿があった。
凛「っ!?」
加蓮「うぇぇぇっ!?」
加蓮はそれを見て露骨に嫌悪感を示す。
後ろにいた3人もそう、巨大な蝿は生々しいフォルムで生理的嫌悪を沸きあがらせる姿だったからだ。
卯月「き、きゃああああ!?」
未央「は、蝿!?」
奈緒「いっ、いやああああああ!!」
蝿は高速で動き、凛に向かって突進してくる。
そのスピードは高速で、時速に換算すると200キロは出ていた。
凛はその高速で突っ込んできた蝿を、
凛「気持ち…………悪い!!!!」
大剣を横に向けて、地面に叩きつけた。
何度も何度も大剣で蝿を叩き潰し、潰して潰して原型を留めなくなった蝿にダメ押しといわんばかりに掌の閃光と黒球の閃光を撃ちこみ十数メートルはあろうかというクレーターを作りだすまで撃ちこみ、漸く攻撃を止めた。
凛「はぁっ! はぁっ!」
荒い息で自分の作り出したクレーターを見る凛。
そのクレーターの中から声が響き渡ってきた。
「おいおいおい……なんつー女だァ!? どんな反射神経してやがんだァ!?」
小さな子供のようなサイズになった男が無傷で現れる。
932:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 19:55:04.66:N9bfIXvc0 (4/20)
「俺のカラダがこんなに小さくなッちまった。こりゃ、何か食わねェと……なァ!!」
凛「っ!?」
男は凛とは違う方向に向かって駆け始める。
その先には卯月、未央、奈緒の3人。
すぐに黒球を動かし男の足を撃ちぬくが、男は何事もなかったかのように駆け続け、3人との距離があっという間に無くなっていく。
凛「くっ!? 逃げ……」
凛が三人に逃げるように叫んだその瞬間。
3人はすでに行動を開始していた。
卯月「二人とも、私の手を!」
いつの間にか空中に浮かんでいた卯月は、未央と奈緒に自分の手を取るように差し出す。
その手を二人は掴み、卯月は二人を掴んだと同時に、急上昇して十数メートル上空に移動した。
凛「!!」
敵を卯月達に近寄らせてしまい焦った表情をしていた凛だったが、その様子を見て息を呑む。
「なッ!?」
男は予想もしなかった動きに、一瞬固まり、3人が消えた上空を見上げると。
送る用の銃を構えた未央とショットガンタイプの銃を構えた奈緒の姿を目にする。
奈緒がまず男に銃を撃ちこむ。
だが、男の体は大きく膨らんだが破裂する事は無かった。
奈緒「はぁ!? 当たっただろ!?」
効果が無いように見えた奈緒の銃撃は、男の動きを数秒止める効果をもたらしていた。
その間に、未央は送る用の銃の引き金を引いて。
男はワイヤーで拘束されるとともに、頭の頭頂部からどこかに送られ始めた。
未央「やった!?」
「俺のカラダがこんなに小さくなッちまった。こりゃ、何か食わねェと……なァ!!」
凛「っ!?」
男は凛とは違う方向に向かって駆け始める。
その先には卯月、未央、奈緒の3人。
すぐに黒球を動かし男の足を撃ちぬくが、男は何事もなかったかのように駆け続け、3人との距離があっという間に無くなっていく。
凛「くっ!? 逃げ……」
凛が三人に逃げるように叫んだその瞬間。
3人はすでに行動を開始していた。
卯月「二人とも、私の手を!」
いつの間にか空中に浮かんでいた卯月は、未央と奈緒に自分の手を取るように差し出す。
その手を二人は掴み、卯月は二人を掴んだと同時に、急上昇して十数メートル上空に移動した。
凛「!!」
敵を卯月達に近寄らせてしまい焦った表情をしていた凛だったが、その様子を見て息を呑む。
「なッ!?」
男は予想もしなかった動きに、一瞬固まり、3人が消えた上空を見上げると。
送る用の銃を構えた未央とショットガンタイプの銃を構えた奈緒の姿を目にする。
奈緒がまず男に銃を撃ちこむ。
だが、男の体は大きく膨らんだが破裂する事は無かった。
奈緒「はぁ!? 当たっただろ!?」
効果が無いように見えた奈緒の銃撃は、男の動きを数秒止める効果をもたらしていた。
その間に、未央は送る用の銃の引き金を引いて。
男はワイヤーで拘束されるとともに、頭の頭頂部からどこかに送られ始めた。
未央「やった!?」
933:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 19:56:39.22:N9bfIXvc0 (5/20)
だが、その時、男の体に変化が生じる。
首だけがポロリと落ち、その首はどこかに送られたが、男の体は残ったまま。
その男の体から再び首が現れて、男は3人を見ながら今まで舐めたような視線だったが、鋭い視線に変化した。
そして、拘束されているワイヤーを鋭い爪で切り裂き、男は全員と距離を取る。
上空からは再び未央と奈緒が狙いをつけ、地上では左右から男に高速で接近する凛と加蓮。
「チッ……こいつら……ハンター共のボスか……」
男は小さくなった自分の体を見てぼやきながら体を振るわせ始める。
凛と加蓮が男を剣で斬り裂こうとしたその時、男の肉体が爆発し、中から小さな虫が無数に現れる。
加蓮「またぁ!? 気持ち悪いんだけどっ!!」
その虫は大群で凛に襲い掛かり始める。
虫の狙いは、凛の口や鼻、そして耳の穴。
そこから凛の体内に侵入して、内側から凛の体を喰らい尽くすつもりだった。
虫から後退するように距離を取る凛の姿を見て、虫となった男は全力で凛に近づいて。
凛との距離が残り2メートルを切った所で、分裂していた小さな虫全てが押しつぶされた。
凛「……」
凛が起動したのは、右手の大剣。
超重力フィールドを発生させて、自分に群がろうとしている虫全てを押しつぶしたのだった。
押しつぶした後はまた距離を取り、フィールドによって少し窪んだ場所から視線を外さず注視する。
そこには、先ほどよりもさらに身体のサイズが小さくなった男が荒い息をついて再生していた。
だが、その時、男の体に変化が生じる。
首だけがポロリと落ち、その首はどこかに送られたが、男の体は残ったまま。
その男の体から再び首が現れて、男は3人を見ながら今まで舐めたような視線だったが、鋭い視線に変化した。
そして、拘束されているワイヤーを鋭い爪で切り裂き、男は全員と距離を取る。
上空からは再び未央と奈緒が狙いをつけ、地上では左右から男に高速で接近する凛と加蓮。
「チッ……こいつら……ハンター共のボスか……」
男は小さくなった自分の体を見てぼやきながら体を振るわせ始める。
凛と加蓮が男を剣で斬り裂こうとしたその時、男の肉体が爆発し、中から小さな虫が無数に現れる。
加蓮「またぁ!? 気持ち悪いんだけどっ!!」
その虫は大群で凛に襲い掛かり始める。
虫の狙いは、凛の口や鼻、そして耳の穴。
そこから凛の体内に侵入して、内側から凛の体を喰らい尽くすつもりだった。
虫から後退するように距離を取る凛の姿を見て、虫となった男は全力で凛に近づいて。
凛との距離が残り2メートルを切った所で、分裂していた小さな虫全てが押しつぶされた。
凛「……」
凛が起動したのは、右手の大剣。
超重力フィールドを発生させて、自分に群がろうとしている虫全てを押しつぶしたのだった。
押しつぶした後はまた距離を取り、フィールドによって少し窪んだ場所から視線を外さず注視する。
そこには、先ほどよりもさらに身体のサイズが小さくなった男が荒い息をついて再生していた。
934:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 19:58:17.15:N9bfIXvc0 (6/20)
凛「ふーん。何となく分かったよ、アンタの特性」
男が視線を凛に向ける。
凛「アンタ、その再生能力って限界があるでしょ?」
男の顔色が変わる。
凛「再生するたびに、何かエネルギーを使わないといけないといけないからどんどん身体が小さくなる。それで、そのエネルギーが尽きたとき、アンタは再生できなくなる」
「……」
凛「さっきから私達に何かをしようとしてるみたいだけど、それが出来なくてアンタは困っている。そうじゃないの?」
「……」
男の顔色が強張り始める。
凛「さて、後何回でエネルギーが尽きるか、試してあげるよ」
男が踵を返して逃げ出そうとしたが、男の身体にワイヤーが巻きつき、腕が大きく膨らむ。
未央「今度こそ!」
奈緒「喰らいやがれっ!」
それは上空から未央と奈緒が撃ちこんだ銃撃の効果。
「くッそ!? 邪魔ッだッ!!」
すぐさま切り裂くが、すでに近づいていた加蓮が両腕を男に押し付けて閃光を放つ。
男の肉体は四散し、その肉片を凛が黒球の閃光で全て消し飛ばす。
男は懸命に再生し続けるが、再生するたびに凛と加蓮によって肉体を消し飛ばされていく。
そのたびに肉体は小さくなり、すでに数センチに満たない肉片になっていたが二人の攻撃は止まらない。
男の意識は徐々に薄れていく。
男が最後に見たものは、攻撃を続ける凛の姿。
その凛の顔を見ながら、男はこの世から消滅した。
凛「ふーん。何となく分かったよ、アンタの特性」
男が視線を凛に向ける。
凛「アンタ、その再生能力って限界があるでしょ?」
男の顔色が変わる。
凛「再生するたびに、何かエネルギーを使わないといけないといけないからどんどん身体が小さくなる。それで、そのエネルギーが尽きたとき、アンタは再生できなくなる」
「……」
凛「さっきから私達に何かをしようとしてるみたいだけど、それが出来なくてアンタは困っている。そうじゃないの?」
「……」
男の顔色が強張り始める。
凛「さて、後何回でエネルギーが尽きるか、試してあげるよ」
男が踵を返して逃げ出そうとしたが、男の身体にワイヤーが巻きつき、腕が大きく膨らむ。
未央「今度こそ!」
奈緒「喰らいやがれっ!」
それは上空から未央と奈緒が撃ちこんだ銃撃の効果。
「くッそ!? 邪魔ッだッ!!」
すぐさま切り裂くが、すでに近づいていた加蓮が両腕を男に押し付けて閃光を放つ。
男の肉体は四散し、その肉片を凛が黒球の閃光で全て消し飛ばす。
男は懸命に再生し続けるが、再生するたびに凛と加蓮によって肉体を消し飛ばされていく。
そのたびに肉体は小さくなり、すでに数センチに満たない肉片になっていたが二人の攻撃は止まらない。
男の意識は徐々に薄れていく。
男が最後に見たものは、攻撃を続ける凛の姿。
その凛の顔を見ながら、男はこの世から消滅した。
935:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 20:00:04.22:N9bfIXvc0 (7/20)
数分間攻撃を続けていた、凛と加蓮。
最初はそれぞれが好きなように攻撃を行っていたが、途中から凛と加蓮は息を合わせるようにお互いの攻撃を合わせ始めていた。
男の肉片が無くなった後、お互い背中を合わせて周囲を破壊し始める。
全方位をZガンの重力砲で、掌からの閃光で、黒球からの閃光を使って二人の十数メートル範囲の空間は立ち入ったものを消し飛ばす破壊の嵐が巻き起こっていた。
卯月「あわわわ……」
未央「お、おーい、二人ともー、もう大丈夫なんじゃないのー?」
奈緒「加蓮!! 落ち着けって!! もう敵の反応消えたぞ!!」
空に浮かぶ3人はその様子を冷や汗を垂らしながら見て、奈緒が手元のレーダーでさっきまであった大きな光点が消え去ったのを確認して二人に叫ぶ。
その声を聞いて、漸く二人は攻撃を止めて、3人を見上げる。
凛「ふうっ……ふうっ……終わった……? でも……」
加蓮「確かに反応は消えた……けど……」
近づいてこようとする3人を凛と加蓮は手で制して、お互い周囲を警戒する。
凛「……さっきの奴は殺れたけど……まだ何かいる……」
加蓮「……やっぱりそう思う? いるよね、多分あれよりヤバいの」
凛は最初に転送されたときに感じたあの感覚が収まらず、まだ敵が、さっきの85点の敵よりも強いであろう敵が残っていることを感じていた。
それは加蓮も同じで、今回のミッションは今まで倒してきた敵とは別格の敵がいる事を感じていた。
凛「……まさか、今回のボスは」
加蓮「……100点かもね」
数分間攻撃を続けていた、凛と加蓮。
最初はそれぞれが好きなように攻撃を行っていたが、途中から凛と加蓮は息を合わせるようにお互いの攻撃を合わせ始めていた。
男の肉片が無くなった後、お互い背中を合わせて周囲を破壊し始める。
全方位をZガンの重力砲で、掌からの閃光で、黒球からの閃光を使って二人の十数メートル範囲の空間は立ち入ったものを消し飛ばす破壊の嵐が巻き起こっていた。
卯月「あわわわ……」
未央「お、おーい、二人ともー、もう大丈夫なんじゃないのー?」
奈緒「加蓮!! 落ち着けって!! もう敵の反応消えたぞ!!」
空に浮かぶ3人はその様子を冷や汗を垂らしながら見て、奈緒が手元のレーダーでさっきまであった大きな光点が消え去ったのを確認して二人に叫ぶ。
その声を聞いて、漸く二人は攻撃を止めて、3人を見上げる。
凛「ふうっ……ふうっ……終わった……? でも……」
加蓮「確かに反応は消えた……けど……」
近づいてこようとする3人を凛と加蓮は手で制して、お互い周囲を警戒する。
凛「……さっきの奴は殺れたけど……まだ何かいる……」
加蓮「……やっぱりそう思う? いるよね、多分あれよりヤバいの」
凛は最初に転送されたときに感じたあの感覚が収まらず、まだ敵が、さっきの85点の敵よりも強いであろう敵が残っていることを感じていた。
それは加蓮も同じで、今回のミッションは今まで倒してきた敵とは別格の敵がいる事を感じていた。
凛「……まさか、今回のボスは」
加蓮「……100点かもね」
936:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 20:01:48.81:N9bfIXvc0 (8/20)
二人がそう呟いた瞬間。
凛達がいた場所から数百メートルほど離れた場所で大きな爆発音が響き、ビルが崩れ落ちた。
その様子を全員が見ていると、今度は別の場所で天に立ち昇るような炎が巻き起こる。
その光景を見て、空を跳んでいた卯月達は急いで凛の元に駆け寄った。
卯月「り、凛ちゃん! 今の!」
未央「な、何が起きたのあれ!?」
凛「……多分、今回のボスがまだいるんだと思う。そのボスの仕業じゃないかな……」
加蓮「……やっぱり今回の狩りはいつもと違うみたいだね。中ボスで85点とか……」
奈緒「お、おい。マジなのか、それ……?」
加蓮「多分間違いないと思うよ。レーダーを広域にしてみても……やっぱり……」
加蓮がレーダーを操作して広域にすると、大きな光点が1箇所表示されていた。
その場所は先ほど炎が巻き起こった場所。
その表示を見て凛はこの場にいる皆に声をかけた。
凛「あの場所、多分今度こそボスだと思う」
凛の言葉に全員が喉を鳴らし、緊張を顔に表した。
凛「加蓮と……神谷さんはどうする? 一緒に来る?」
加蓮「アタシも行くよ」
奈緒「……加蓮が行くんだったら、あたしも行く。後、そのさんづけ止めてくれ、何かあんたにそういわれるとムズムズする」
凛「わかったよ。それじゃあ、卯月、未央、加蓮、奈緒。全員で、今回のボスを倒そう」
その言葉に全員が頷き、炎が立ち昇る場所に向かって移動を始める。
炎に照らされた夜の空は、真っ黒な雲が漂い、ぽつりぽつりと雨が降り始めていた。
二人がそう呟いた瞬間。
凛達がいた場所から数百メートルほど離れた場所で大きな爆発音が響き、ビルが崩れ落ちた。
その様子を全員が見ていると、今度は別の場所で天に立ち昇るような炎が巻き起こる。
その光景を見て、空を跳んでいた卯月達は急いで凛の元に駆け寄った。
卯月「り、凛ちゃん! 今の!」
未央「な、何が起きたのあれ!?」
凛「……多分、今回のボスがまだいるんだと思う。そのボスの仕業じゃないかな……」
加蓮「……やっぱり今回の狩りはいつもと違うみたいだね。中ボスで85点とか……」
奈緒「お、おい。マジなのか、それ……?」
加蓮「多分間違いないと思うよ。レーダーを広域にしてみても……やっぱり……」
加蓮がレーダーを操作して広域にすると、大きな光点が1箇所表示されていた。
その場所は先ほど炎が巻き起こった場所。
その表示を見て凛はこの場にいる皆に声をかけた。
凛「あの場所、多分今度こそボスだと思う」
凛の言葉に全員が喉を鳴らし、緊張を顔に表した。
凛「加蓮と……神谷さんはどうする? 一緒に来る?」
加蓮「アタシも行くよ」
奈緒「……加蓮が行くんだったら、あたしも行く。後、そのさんづけ止めてくれ、何かあんたにそういわれるとムズムズする」
凛「わかったよ。それじゃあ、卯月、未央、加蓮、奈緒。全員で、今回のボスを倒そう」
その言葉に全員が頷き、炎が立ち昇る場所に向かって移動を始める。
炎に照らされた夜の空は、真っ黒な雲が漂い、ぽつりぽつりと雨が降り始めていた。
937:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 20:02:40.39:N9bfIXvc0 (9/20)
少し時間は遡り、玄野達は上空から降ってくる隕石と見まごう程の巨岩を対処すべく動いていた。
玄野「全員逃げろォ!! 潰されるぞッ!!」
その声で今回の新人4人は何かが起きている事に気がつく。
「えッ? 何だ?」
「お、おいッ! 何だよあれ!?」
「うおッ!?」
「う、うわッわああッ!?」
そのまま新人達はその場で固まり動けずにただ自分たちに向かって落ちてくる巨岩を見続けていた。
すでにその場所から離脱していた玄野は、動けずにいる新人達の姿を見て、それと共にもう一人動けずに居る人物を見て目を見開いた。
玄野「風ッ!!」
新人達の傍に風も残っていたのだ。
玄野達は信じられなかった。
恐らくは、自分たちよりも優れた反射神経を持っている風が棒立ちでその場に残っていたから。
いや、棒立ちではなかった。
風の足元に小さい子供が、風の足を必死にしがみ付いて震えている姿を見てしまった。
そう、風は誰よりも速くこの場から離脱しようとしたが、自分の足にしがみ付く子供に気を取られて動けなかった。
子供を引き離して一緒に離脱をしようとしたのだが、スーツの力で抱きついている子供を引き離す事は容易ではなく、そうこうしているうちにすでに逃げることも出来ない状態となっていた。
風は離脱する事を諦めて、迫り来る巨岩を見上げて目を細めた。
「う、わぁぁぁぁ!!」
「た、助けて、助けてくれぇぇぇぇ」
新人達が頭を抱えて蹲ったとき、子供は風に懇願するように叫んでいた。
「きんにくらいだーーー!!」
少し時間は遡り、玄野達は上空から降ってくる隕石と見まごう程の巨岩を対処すべく動いていた。
玄野「全員逃げろォ!! 潰されるぞッ!!」
その声で今回の新人4人は何かが起きている事に気がつく。
「えッ? 何だ?」
「お、おいッ! 何だよあれ!?」
「うおッ!?」
「う、うわッわああッ!?」
そのまま新人達はその場で固まり動けずにただ自分たちに向かって落ちてくる巨岩を見続けていた。
すでにその場所から離脱していた玄野は、動けずにいる新人達の姿を見て、それと共にもう一人動けずに居る人物を見て目を見開いた。
玄野「風ッ!!」
新人達の傍に風も残っていたのだ。
玄野達は信じられなかった。
恐らくは、自分たちよりも優れた反射神経を持っている風が棒立ちでその場に残っていたから。
いや、棒立ちではなかった。
風の足元に小さい子供が、風の足を必死にしがみ付いて震えている姿を見てしまった。
そう、風は誰よりも速くこの場から離脱しようとしたが、自分の足にしがみ付く子供に気を取られて動けなかった。
子供を引き離して一緒に離脱をしようとしたのだが、スーツの力で抱きついている子供を引き離す事は容易ではなく、そうこうしているうちにすでに逃げることも出来ない状態となっていた。
風は離脱する事を諦めて、迫り来る巨岩を見上げて目を細めた。
「う、わぁぁぁぁ!!」
「た、助けて、助けてくれぇぇぇぇ」
新人達が頭を抱えて蹲ったとき、子供は風に懇願するように叫んでいた。
「きんにくらいだーーー!!」
938:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 20:04:05.25:N9bfIXvc0 (10/20)
その子供の声を聞き、風は両腕を上げ、落下してきた巨岩の表面に手を沿え、
全てを押しつぶす、破壊の巨岩を受け止めた。
風「ヌゥゥウウウ……おおおおおォォォおおおァァァァァァァッッッ!!!!」
風の足元が大きく陥没する。
膝が巨岩の重圧に負け、折れ曲がりそうになるが、風は裂帛の気合を込め叫び、巨岩を支えきる。
「なッ、なん……だとッ!?」
どこからか聞える驚愕の声は、風に受け止められた巨岩が発したものだった。
その巨岩は、今回の星人の幹部の一人。
彼は数十トンになる質量の自分の身体を受け止めることなど人間に出来るわけが無いと高をくくっていたがその考えは覆される。
だが、彼の驚愕はそこで終わらなかった。
自分の身体が下から動かされている。
自分を支えている人間が何かをしようとしている。
風「オオオオオオォォォッッッ!!」
その人間、風は受け止めた巨岩を…………ぶん投げた。
投げられた巨岩は数十メートルの弧を描き、衝撃音と共に道路に突き刺さった。
その光景を玄野達は呆然と見ていた。
押しつぶされそうになっていた新人達も同じく呆けた顔で風を見ている。
そして、風の足元の小さな子供は丸い目を極限まで大きく見開いて、その輝く目を風に向けていた。
その子供の声を聞き、風は両腕を上げ、落下してきた巨岩の表面に手を沿え、
全てを押しつぶす、破壊の巨岩を受け止めた。
風「ヌゥゥウウウ……おおおおおォォォおおおァァァァァァァッッッ!!!!」
風の足元が大きく陥没する。
膝が巨岩の重圧に負け、折れ曲がりそうになるが、風は裂帛の気合を込め叫び、巨岩を支えきる。
「なッ、なん……だとッ!?」
どこからか聞える驚愕の声は、風に受け止められた巨岩が発したものだった。
その巨岩は、今回の星人の幹部の一人。
彼は数十トンになる質量の自分の身体を受け止めることなど人間に出来るわけが無いと高をくくっていたがその考えは覆される。
だが、彼の驚愕はそこで終わらなかった。
自分の身体が下から動かされている。
自分を支えている人間が何かをしようとしている。
風「オオオオオオォォォッッッ!!」
その人間、風は受け止めた巨岩を…………ぶん投げた。
投げられた巨岩は数十メートルの弧を描き、衝撃音と共に道路に突き刺さった。
その光景を玄野達は呆然と見ていた。
押しつぶされそうになっていた新人達も同じく呆けた顔で風を見ている。
そして、風の足元の小さな子供は丸い目を極限まで大きく見開いて、その輝く目を風に向けていた。
939:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 20:04:52.34:N9bfIXvc0 (11/20)
玄野「うッそだろ……」
武田「し、信じられないな……」
桜井「すッげ……」
坂田「ハハ……」
「お、俺ら、助かったの?」
「い、生きてる? 生きてるのか?」
「きんにくらいだー!! わああああ!! きんにくらいだーーーー!!」
はしゃぎまわる子供を見て風は表情を緩める。
だが、すぐにその緩んだ表情を引き締めて、投げ飛ばした巨岩を睨む。
風が睨むと共に、巨岩は動き出し、十数メートルはあろうかという巨大な岩人間として動き始めた。
風「……あっちに行ッて隠れとき」
風が指差す方向には玄野達。
これからあの岩石人間を相手にするには、この子供がいてはまともに戦えない。
そのために子供を安全なところに避難させようとするが、
「きんにくらいだーもいっしょに……」
風の足を離そうとしない子供、どうしたものかと考えている間にも岩人間は地響きを上げながら近づいてくる。
風「……」
無理矢理引き離そうかと考えたところで、風の周囲に玄野達がやってきて岩人間を迎撃する為に風の前に立つ。
玄野「うッそだろ……」
武田「し、信じられないな……」
桜井「すッげ……」
坂田「ハハ……」
「お、俺ら、助かったの?」
「い、生きてる? 生きてるのか?」
「きんにくらいだー!! わああああ!! きんにくらいだーーーー!!」
はしゃぎまわる子供を見て風は表情を緩める。
だが、すぐにその緩んだ表情を引き締めて、投げ飛ばした巨岩を睨む。
風が睨むと共に、巨岩は動き出し、十数メートルはあろうかという巨大な岩人間として動き始めた。
風「……あっちに行ッて隠れとき」
風が指差す方向には玄野達。
これからあの岩石人間を相手にするには、この子供がいてはまともに戦えない。
そのために子供を安全なところに避難させようとするが、
「きんにくらいだーもいっしょに……」
風の足を離そうとしない子供、どうしたものかと考えている間にも岩人間は地響きを上げながら近づいてくる。
風「……」
無理矢理引き離そうかと考えたところで、風の周囲に玄野達がやってきて岩人間を迎撃する為に風の前に立つ。
940:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 20:05:53.53:N9bfIXvc0 (12/20)
玄野「レイカさんはその子供を保護してやッてくれ! 戦えるヤツ全員であのゴーレムをぶッ壊すぞ!!」
レイカ「!! うん……わかッた……」
レイカは風から子供を引き離して子供を抱きかかえるが、子供は激しく暴れだす。
「はなして!! きんにくらいだーといっしょがいい!!」
レイカ「ちょ……暴れないでッ」
「きんにくらいだー!! きんにくらいだー!!」
その様子を見て風は、しゃがみこみ子供の目線と同じにして子供の顔を覗き込みながら頭を撫でる。
風「ちいと待ッとき。すぐ終わらせるけん」
「きんにくらいだー……」
風「俺はお前を守るために生まれた筋肉ライダーじゃけん、あの悪い奴をやッつけなならんのや」
「ぼくを守るため?」
風「そうたい、そうたい! やけん、目をつぶッて待ッとき。すぐに悪い奴をやッつけてくるけん」
「悪い奴……ぼくを守って……」
自分を守ってくれると言う風に子供は駄々をこねるのを止めてジッと風の顔を見続ける。
「きんにくらいだー、おねがいします。悪い奴からぼくを守ってください」
大人しくお願いをしてくる子供に風は子供の頭を優しく撫で、
すでに戦いを始めている玄野達に合流する為に立ち上がった。
玄野「レイカさんはその子供を保護してやッてくれ! 戦えるヤツ全員であのゴーレムをぶッ壊すぞ!!」
レイカ「!! うん……わかッた……」
レイカは風から子供を引き離して子供を抱きかかえるが、子供は激しく暴れだす。
「はなして!! きんにくらいだーといっしょがいい!!」
レイカ「ちょ……暴れないでッ」
「きんにくらいだー!! きんにくらいだー!!」
その様子を見て風は、しゃがみこみ子供の目線と同じにして子供の顔を覗き込みながら頭を撫でる。
風「ちいと待ッとき。すぐ終わらせるけん」
「きんにくらいだー……」
風「俺はお前を守るために生まれた筋肉ライダーじゃけん、あの悪い奴をやッつけなならんのや」
「ぼくを守るため?」
風「そうたい、そうたい! やけん、目をつぶッて待ッとき。すぐに悪い奴をやッつけてくるけん」
「悪い奴……ぼくを守って……」
自分を守ってくれると言う風に子供は駄々をこねるのを止めてジッと風の顔を見続ける。
「きんにくらいだー、おねがいします。悪い奴からぼくを守ってください」
大人しくお願いをしてくる子供に風は子供の頭を優しく撫で、
すでに戦いを始めている玄野達に合流する為に立ち上がった。
941:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 20:07:11.48:N9bfIXvc0 (13/20)
玄野は巨大な岩人間と相対し、攻撃を始めている。
玄野は剣を伸ばし、鈴木と坂田と桜井はショットガンタイプの銃で狙いを定め、余裕な表情で玄野達を見下ろしている岩人間へ一斉に攻撃した。
だが、
玄野「なッ!?」
玄野の剣は敵の表面を傷つけることが出来ず弾かれて。
鈴木「えッ!?」
桜井「銃がッ」
坂田「効かなねーのか!?」
鈴木達の撃ちこんだ銃撃も敵の表面が小さく爆発した程度でとても致命傷を与えられるものではなかった。
玄野達は何度も攻撃をするが、結果は全て同じで岩人間をとても倒せるようなダメージを負わせることが出来ずに、一旦攻撃を止める。
坂田「リーダー、どーするよ? メチャクチャ硬いぞあの星人」
玄野「一点攻撃を仕掛ければ……」
桜井「駄目でした……表面を吹き飛ばしても中まで届かないんスよ。表面の下にとんでもなく硬い皮膚があるみたいで……」
玄野「……」
鈴木「そういえば神奈川のチームの人たちは? あの人たちが持ッていた銃を使えば何とかなるんじゃ?」
玄野「……神奈川チームは何かを探しにあのゴーレムが落ちてきたビルの屋上に行ッた。すぐ戻るッてたけど……」
坂田「……逃げたんじゃねーのか? あいつ等の仲間で3回クリアしてるやつがコイツに殺されたんだろ? 戦意喪失してもおかしくねーな」
桜井「そ、そんなッ!?」
玄野は巨大な岩人間と相対し、攻撃を始めている。
玄野は剣を伸ばし、鈴木と坂田と桜井はショットガンタイプの銃で狙いを定め、余裕な表情で玄野達を見下ろしている岩人間へ一斉に攻撃した。
だが、
玄野「なッ!?」
玄野の剣は敵の表面を傷つけることが出来ず弾かれて。
鈴木「えッ!?」
桜井「銃がッ」
坂田「効かなねーのか!?」
鈴木達の撃ちこんだ銃撃も敵の表面が小さく爆発した程度でとても致命傷を与えられるものではなかった。
玄野達は何度も攻撃をするが、結果は全て同じで岩人間をとても倒せるようなダメージを負わせることが出来ずに、一旦攻撃を止める。
坂田「リーダー、どーするよ? メチャクチャ硬いぞあの星人」
玄野「一点攻撃を仕掛ければ……」
桜井「駄目でした……表面を吹き飛ばしても中まで届かないんスよ。表面の下にとんでもなく硬い皮膚があるみたいで……」
玄野「……」
鈴木「そういえば神奈川のチームの人たちは? あの人たちが持ッていた銃を使えば何とかなるんじゃ?」
玄野「……神奈川チームは何かを探しにあのゴーレムが落ちてきたビルの屋上に行ッた。すぐ戻るッてたけど……」
坂田「……逃げたんじゃねーのか? あいつ等の仲間で3回クリアしてるやつがコイツに殺されたんだろ? 戦意喪失してもおかしくねーな」
桜井「そ、そんなッ!?」
942:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 20:08:13.19:N9bfIXvc0 (14/20)
そうやっているうちにも、岩人間が近づいてくる。
今まで攻撃という攻撃は落下してきて押しつぶす攻撃のみだった岩人間が始めて数メートルはあろうかという腕を振りかぶって殴る体制に移行した。
玄野「ッ! 来るぞ!!」
岩人間が緩やかな動きで腕を振りかぶり、次に動いたその腕の動きは全員が知覚出来ないレベルのスピードで繰り出され、玄野は岩人間のアッパーの直撃を喰らい吹き飛ばされた。
玄野「うッがァァッ!!」
無意識に岩人間との剣を滑り込ませ衝撃を幾ばくかは抑えたが、玄野は岩人間のアッパーで上空に吹き飛ばされる。
鈴木「玄野クンッ!!」
坂田「やべェ!! もう一発くんぞ!!」
桜井「クッソ!! こんなのどーすれば!?」
岩人間が3人に玄野を吹き飛ばしたように腕を振りかぶって横なぎに振るおうとしたその時、岩人間の足元に黒い影が滑り込み、
岩人間の足に背中から突進する靠撃を繰り出し、その衝撃で岩人間は横に倒れこんだ。
桜井「風さん!!」
坂田「おおッ!!」
風はそのまま岩人間の身体を駆け上り、岩人間の首裏まで到達すると、首筋を狙い殴打を開始する。
風「うおおおおぁあぁぁぁぁ!!!!」
風の怪力によって繰り出される一撃は岩人間の身体に傷をつける事は敵わなかった。
だが、その攻撃は一撃ではなく、数発、数十発と同じ場所に攻撃を加える事により、岩人間の首筋に裂傷が生じ始める。
そうやっているうちにも、岩人間が近づいてくる。
今まで攻撃という攻撃は落下してきて押しつぶす攻撃のみだった岩人間が始めて数メートルはあろうかという腕を振りかぶって殴る体制に移行した。
玄野「ッ! 来るぞ!!」
岩人間が緩やかな動きで腕を振りかぶり、次に動いたその腕の動きは全員が知覚出来ないレベルのスピードで繰り出され、玄野は岩人間のアッパーの直撃を喰らい吹き飛ばされた。
玄野「うッがァァッ!!」
無意識に岩人間との剣を滑り込ませ衝撃を幾ばくかは抑えたが、玄野は岩人間のアッパーで上空に吹き飛ばされる。
鈴木「玄野クンッ!!」
坂田「やべェ!! もう一発くんぞ!!」
桜井「クッソ!! こんなのどーすれば!?」
岩人間が3人に玄野を吹き飛ばしたように腕を振りかぶって横なぎに振るおうとしたその時、岩人間の足元に黒い影が滑り込み、
岩人間の足に背中から突進する靠撃を繰り出し、その衝撃で岩人間は横に倒れこんだ。
桜井「風さん!!」
坂田「おおッ!!」
風はそのまま岩人間の身体を駆け上り、岩人間の首裏まで到達すると、首筋を狙い殴打を開始する。
風「うおおおおぁあぁぁぁぁ!!!!」
風の怪力によって繰り出される一撃は岩人間の身体に傷をつける事は敵わなかった。
だが、その攻撃は一撃ではなく、数発、数十発と同じ場所に攻撃を加える事により、岩人間の首筋に裂傷が生じ始める。
943:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 20:08:49.14:N9bfIXvc0 (15/20)
岩人間はたまらずに大きな腕を首筋に押さえつけるように、風を叩き潰すように動かし、風は一旦岩人間の首元から跳躍し地面に着地する。
岩人間は風を見据え笑い始める。
「ハハハハハハハッ! ヤルナ人間ッ!」
岩人間が今までとは違い、その十数メートルはあろうかという巨躯を軽量級のボクサーのような身軽さで動かし始める。
そこから繰り出されるパンチを風はギリギリのところで回避し、逆に岩人間の腕にカウンターを見舞う。
バランスを崩す岩人間を駆け上がろうとするが、別の手で風は振り落とされ地面に叩きつけられる。
一進一退攻防が数分続く。
風と岩人間の戦いに誰も入っていけなかった。
岩人間の巨躯から繰り出される攻撃を数度受ければスーツの機能は停止し成すすべなくやられてしまう。
そして、高速で動く岩人間を戦うことなど風以外の人間に出来ないことを皆が理解していたからだ。
数分の攻防、風のスーツに異音が置き始めた頃に、戦局を変える流星が降り注ぐ。
玄野「風ッ!! 離れろォッ!!」
その声を聞き、風は一瞬でその場を離脱し、今まで岩人間と戦っていた場所に、超重力の嵐が巻き起こり始めた。
岩人間はたまらずに大きな腕を首筋に押さえつけるように、風を叩き潰すように動かし、風は一旦岩人間の首元から跳躍し地面に着地する。
岩人間は風を見据え笑い始める。
「ハハハハハハハッ! ヤルナ人間ッ!」
岩人間が今までとは違い、その十数メートルはあろうかという巨躯を軽量級のボクサーのような身軽さで動かし始める。
そこから繰り出されるパンチを風はギリギリのところで回避し、逆に岩人間の腕にカウンターを見舞う。
バランスを崩す岩人間を駆け上がろうとするが、別の手で風は振り落とされ地面に叩きつけられる。
一進一退攻防が数分続く。
風と岩人間の戦いに誰も入っていけなかった。
岩人間の巨躯から繰り出される攻撃を数度受ければスーツの機能は停止し成すすべなくやられてしまう。
そして、高速で動く岩人間を戦うことなど風以外の人間に出来ないことを皆が理解していたからだ。
数分の攻防、風のスーツに異音が置き始めた頃に、戦局を変える流星が降り注ぐ。
玄野「風ッ!! 離れろォッ!!」
その声を聞き、風は一瞬でその場を離脱し、今まで岩人間と戦っていた場所に、超重力の嵐が巻き起こり始めた。
944:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 20:09:57.35:N9bfIXvc0 (16/20)
ビルの屋上から飛び降りてきた二つの影。
一人は、両手にZガンを持った武田。
武田は先にやられてしまった神奈川チームの持っていたであろうZガンを回収しに行っていた。
あの敵を見た瞬間、一丁では足りないと直感したから。
そして、その直感は当たっていた。
一丁のZガンでは精々足止め程度。
だが、二丁のZガンによる連続射撃は流石の岩人間にもその岩石で出来た身体に新たな裂傷を発生させるにいたっていた。
武田「アァァァァァアアアアアァァァ!!」
ドドドドドドドドドドド!!
ビルの屋上から地面に到達する間、武田はZガンを撃ち続ける。
数発Zガンを喰らい膝を付いた岩人間だったが、徐々にZガンの射撃を受けながらも立ち上がり始める。
身体に亀裂を生み出しながらも立ち上がり、武田を見上げたその時。
自由落下する武田を追い越すように、玄野が剣を構えて岩人間に突撃した。
武田はそれを見てZガンを手放し、剣を装備して玄野と同じように岩人間に突撃する。
二人の狙いは、岩人間の目。
岩人間が剣の切っ先を目にしたときには、剣先は岩人間の目を貫いていた。
ビルの屋上から飛び降りてきた二つの影。
一人は、両手にZガンを持った武田。
武田は先にやられてしまった神奈川チームの持っていたであろうZガンを回収しに行っていた。
あの敵を見た瞬間、一丁では足りないと直感したから。
そして、その直感は当たっていた。
一丁のZガンでは精々足止め程度。
だが、二丁のZガンによる連続射撃は流石の岩人間にもその岩石で出来た身体に新たな裂傷を発生させるにいたっていた。
武田「アァァァァァアアアアアァァァ!!」
ドドドドドドドドドドド!!
ビルの屋上から地面に到達する間、武田はZガンを撃ち続ける。
数発Zガンを喰らい膝を付いた岩人間だったが、徐々にZガンの射撃を受けながらも立ち上がり始める。
身体に亀裂を生み出しながらも立ち上がり、武田を見上げたその時。
自由落下する武田を追い越すように、玄野が剣を構えて岩人間に突撃した。
武田はそれを見てZガンを手放し、剣を装備して玄野と同じように岩人間に突撃する。
二人の狙いは、岩人間の目。
岩人間が剣の切っ先を目にしたときには、剣先は岩人間の目を貫いていた。
945:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 20:10:47.60:N9bfIXvc0 (17/20)
「ウガァッ!! ンダトォォォ!?」
目を貫いた剣を手放して、玄野と武田は同時に空中で岩人間の頭に銃を向けるが、岩人間の頭の横にすでにいた人間を見て、トリガーを引く指を止めた。
岩人間の大きな頭の横にいるのは風。
風のスーツの筋繊維が大きく盛り上がり、無防備な岩人間の頭に全力の靠撃が繰り出された。
「ガッ!?」
岩人間の頭から鈍い音が戦場に響いた。
その音は岩人間の首筋から響いた音。
風の殴打によって裂傷が生じ、武田のZガンの乱射によってその裂傷が大きくなり、風による全力の一撃によって岩人間の首筋はひび割れ始め、
風「ウオオオオオオァァァァァァアアアァァッ!!」
連続の靠撃で完全に肉体と分断されて岩人間の首は吹き飛んでいった。
その様子を見上げる玄野と武田。
岩人間の身体はゆっくりと崩れ落ち、近くにあったビルを巻き込み、ビルは倒壊した。
そして、崩れ落ちるビルを背後に風は悠然と歩き、子供の前に戻っていく。
「す、すゥッげェェェ!?」
「な、何物だよあの人はァ!?」
新人達の感性を受けながらも風が見るのは子供だけ。
子供はただただ純粋な目を風に向けながらレイカの腕を振りほどいて風に飛びつく為に走り出した。
「ウガァッ!! ンダトォォォ!?」
目を貫いた剣を手放して、玄野と武田は同時に空中で岩人間の頭に銃を向けるが、岩人間の頭の横にすでにいた人間を見て、トリガーを引く指を止めた。
岩人間の大きな頭の横にいるのは風。
風のスーツの筋繊維が大きく盛り上がり、無防備な岩人間の頭に全力の靠撃が繰り出された。
「ガッ!?」
岩人間の頭から鈍い音が戦場に響いた。
その音は岩人間の首筋から響いた音。
風の殴打によって裂傷が生じ、武田のZガンの乱射によってその裂傷が大きくなり、風による全力の一撃によって岩人間の首筋はひび割れ始め、
風「ウオオオオオオァァァァァァアアアァァッ!!」
連続の靠撃で完全に肉体と分断されて岩人間の首は吹き飛んでいった。
その様子を見上げる玄野と武田。
岩人間の身体はゆっくりと崩れ落ち、近くにあったビルを巻き込み、ビルは倒壊した。
そして、崩れ落ちるビルを背後に風は悠然と歩き、子供の前に戻っていく。
「す、すゥッげェェェ!?」
「な、何物だよあの人はァ!?」
新人達の感性を受けながらも風が見るのは子供だけ。
子供はただただ純粋な目を風に向けながらレイカの腕を振りほどいて風に飛びつく為に走り出した。
946:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 20:11:24.17:N9bfIXvc0 (18/20)
倒壊したビルの近くで玄野と武田は座り込んで話をしていた。
玄野「終わッた……」
武田「あぁ……」
玄野「あんた達のチームの人たちは……その……」
玄野は今回ボスを倒せたが、神奈川チームに死傷者が出てしまった事に暗い顔をする。
その表情を見た武田は、どこか諦めた表情で、
武田「……仕方無いさ。アイツ等は戦いが好きで狩りをし続けていたんだ。いつかこうなるッて分かっていながらな……」
玄野「……戦いが好き?」
武田「ああ、どうしようもない連中だッた。だけど、何とかしてやりたかッた……アイツ等も最初はあんな奴等じゃなかッたんだ……」
何かを思い出すように呟く武田。
その武田に、生き残った神奈川チームの3人が駆け寄ってくる。
「彪馬さん! 大丈夫ッスか!?」
「無茶しないでくださいよ!」
「屋上から飛び降りるなんて何考えてるんすか!?」
武田「すまない…………ッ!?」
武田が3人と会話をしようとしたところで、少し離れた位置に爆発音が響き渡った。
倒壊したビルの近くで玄野と武田は座り込んで話をしていた。
玄野「終わッた……」
武田「あぁ……」
玄野「あんた達のチームの人たちは……その……」
玄野は今回ボスを倒せたが、神奈川チームに死傷者が出てしまった事に暗い顔をする。
その表情を見た武田は、どこか諦めた表情で、
武田「……仕方無いさ。アイツ等は戦いが好きで狩りをし続けていたんだ。いつかこうなるッて分かっていながらな……」
玄野「……戦いが好き?」
武田「ああ、どうしようもない連中だッた。だけど、何とかしてやりたかッた……アイツ等も最初はあんな奴等じゃなかッたんだ……」
何かを思い出すように呟く武田。
その武田に、生き残った神奈川チームの3人が駆け寄ってくる。
「彪馬さん! 大丈夫ッスか!?」
「無茶しないでくださいよ!」
「屋上から飛び降りるなんて何考えてるんすか!?」
武田「すまない…………ッ!?」
武田が3人と会話をしようとしたところで、少し離れた位置に爆発音が響き渡った。
947:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 20:11:57.44:N9bfIXvc0 (19/20)
武田「……炎?」
武田の視線の先には天に向かって立ち昇るような炎が発生していた。
その炎を見て、玄野はレーダーを確認する。
玄野「……なん、だ? もう一匹……?」
武田「どうした?」
玄野「これを見てくれ……」
玄野が差し出すレーダーに映るのは先ほど炎が巻き起こった場所と思われる位置に大きな光点が煌々と輝いている。
武田「……今回、ボスが2匹ッてことか?」
玄野「多分、そうだと思う……」
武田「くそ……何から何までイレギュラーだな……」
武田は吐き捨てながらも立ち上がり、先ほど手放したZガンを回収しに動く。
武田「これ以上被害も出したくない。早くもう一匹も倒して終わらせるぞ!」
玄野「わかッた……」
玄野は武田の言葉に返しながらも、沸きあがってくる言いようの無い不安を感じていた。
玄野の不安が形になったような真っ黒な雲から、ぽつりぽつりと雨が降り始め、戦場に雨が降り注ぎ始める。
武田「……炎?」
武田の視線の先には天に向かって立ち昇るような炎が発生していた。
その炎を見て、玄野はレーダーを確認する。
玄野「……なん、だ? もう一匹……?」
武田「どうした?」
玄野「これを見てくれ……」
玄野が差し出すレーダーに映るのは先ほど炎が巻き起こった場所と思われる位置に大きな光点が煌々と輝いている。
武田「……今回、ボスが2匹ッてことか?」
玄野「多分、そうだと思う……」
武田「くそ……何から何までイレギュラーだな……」
武田は吐き捨てながらも立ち上がり、先ほど手放したZガンを回収しに動く。
武田「これ以上被害も出したくない。早くもう一匹も倒して終わらせるぞ!」
玄野「わかッた……」
玄野は武田の言葉に返しながらも、沸きあがってくる言いようの無い不安を感じていた。
玄野の不安が形になったような真っ黒な雲から、ぽつりぽつりと雨が降り始め、戦場に雨が降り注ぎ始める。
948:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 20:12:46.40:N9bfIXvc0 (20/20)
今日はこの辺で。
今日はこの辺で。
949:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 20:14:29.07:D6M9H0rf0 (1/2)
原作と違って主人公補正ないけど大丈夫か?玄野
原作と違って主人公補正ないけど大丈夫か?玄野
950:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 20:54:11.73:VhC+v6zo0 (1/1)
乙
乙
951:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 21:08:02.60:CD/psJaa0 (1/1)
リーダーにはなれてるから一応主人公じゃない?
リーダーにはなれてるから一応主人公じゃない?
952:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 22:00:19.25:TpedY69go (1/1)
乙
原作でも風は格好良い
乙
原作でも風は格好良い
953:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/12(土) 23:37:37.50:D6M9H0rf0 (2/2)
>>951
凛がリーダーに向いていたなかっただけ
少なくてもこのssの主人公は凛。強さに補正があるか微妙だが、少なくても原作ほど玄野は強くないと思う
どう考えても原作玄野は主人公補正が強かった(ガンツメンバー時のみ)
>>951
凛がリーダーに向いていたなかっただけ
少なくてもこのssの主人公は凛。強さに補正があるか微妙だが、少なくても原作ほど玄野は強くないと思う
どう考えても原作玄野は主人公補正が強かった(ガンツメンバー時のみ)
954:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/13(日) 00:36:37.62:DI/6QtTl0 (1/1)
何だよやれるじゃないか>>1
こういう原作の壊し方出来るなら何故もっと早くしなかったってくらいぐっと良くなった
何だよやれるじゃないか>>1
こういう原作の壊し方出来るなら何故もっと早くしなかったってくらいぐっと良くなった
955:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/13(日) 02:36:44.75:MGVP9LS3O (1/1)
読者様って感じのレスだ
読者様って感じのレスだ
956:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/13(日) 02:53:28.38:4No4EFxS0 (1/1)
鬼星人みんなパワーアップしまくりだな
カミナリ様どんだけ強くなってるのか楽しみだ
鬼星人みんなパワーアップしまくりだな
カミナリ様どんだけ強くなってるのか楽しみだ
957:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/13(日) 03:26:42.41:Mjo+fRsrO (1/1)
>>955
うるせえよカス
>>955
うるせえよカス
958:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/13(日) 16:42:16.41:mvxo5hdO0 (1/13)
星人と人間の死体が散らばる公園。
死の臭いが立ち込める場所で、手に炎を生み出した大男と剣を構える和泉と吉川が動く。
両手に炎の球を生み出した大男はまずその球を地面に叩きつけた。
炎の球は地面に炸裂すると共に、数メートル近い炎柱となり和泉と吉川の視界を妨げる。
だが、吉川は臆することなく剣を伸ばし炎柱を切り裂き、その向こう側にいるであろう大男に一撃を加えるべく攻撃をする。
吉川「ッ!」
だがその先には誰の姿も無く、吉川の剣は空を切る。
すぐに大男を探すが、吉川の視界に無数の炎弾が入り、それを防ぐべく剣を走らせた。
大男は跳躍して空中で両手に無数の炎弾を作り出し、吉川と和泉に撃ち込み始めていたのだった。
和泉「クッ!!」
吉川「チィッ!!」
両者はその炎弾を剣で弾く。
無数の炎弾を手に持った獲物で次々と弾き直撃を避け、防ぎ続けるうちに両者は徐々に大男との距離を縮め始めていた。
「ほお……やるな……」
大男が自分の攻撃を防ぐどころか、反撃の兆しを見せる両者にほんの少しだけ感嘆の声を漏らす。
星人と人間の死体が散らばる公園。
死の臭いが立ち込める場所で、手に炎を生み出した大男と剣を構える和泉と吉川が動く。
両手に炎の球を生み出した大男はまずその球を地面に叩きつけた。
炎の球は地面に炸裂すると共に、数メートル近い炎柱となり和泉と吉川の視界を妨げる。
だが、吉川は臆することなく剣を伸ばし炎柱を切り裂き、その向こう側にいるであろう大男に一撃を加えるべく攻撃をする。
吉川「ッ!」
だがその先には誰の姿も無く、吉川の剣は空を切る。
すぐに大男を探すが、吉川の視界に無数の炎弾が入り、それを防ぐべく剣を走らせた。
大男は跳躍して空中で両手に無数の炎弾を作り出し、吉川と和泉に撃ち込み始めていたのだった。
和泉「クッ!!」
吉川「チィッ!!」
両者はその炎弾を剣で弾く。
無数の炎弾を手に持った獲物で次々と弾き直撃を避け、防ぎ続けるうちに両者は徐々に大男との距離を縮め始めていた。
「ほお……やるな……」
大男が自分の攻撃を防ぐどころか、反撃の兆しを見せる両者にほんの少しだけ感嘆の声を漏らす。
959:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/13(日) 16:43:06.26:mvxo5hdO0 (2/13)
そして、大男が放った炎弾を両者が同時に避けて、大男に斬りかかったその時、
和泉「何ッ!?」
吉川「うッぐァッ!?」
大男の周囲に炎の壁が発生して、和泉よりも大男に接近していた吉川が炎に飲み込まれる。
「海司さんッ!?」
「吉川さん!!」
大男に銃を構えながら吉川の戦いを見守っていた男達から悲鳴が上がる。
吉川が炎に巻かれたと同時に男達も銃を大男に乱射するが、炎の壁で狙いが定まらず大男には当たらない。
その間に、吉川は目に入った水が満ちる池に飛び込み、和泉は一旦距離を取る。
大男は再び炎の弾を、それも先ほどよりも大きく明らかに熱量が尋常ではない弾を生み出して、和泉と吉川の飛び込んだ池、そして銃を撃ちこんだ男達に向けて投げつけた。
炎の弾を和泉は切り裂こうとしたが、切り裂く瞬間背筋に悪寒が走り、和泉は全力で跳躍する。
和泉は跳躍しながらも、男達に打ち込まれた炎弾の様子を目にした。
男達は、炎弾を銃で撃ち落とそうと銃撃をしていたが、炎弾は止まらず、男達の一人に直撃した。
直撃した男はスーツを着ているにもかかわらず、炎弾が直撃した部分が、上半身がごっそりと削り取られ、その身体は大きく燃え上がってしまった。
「うッ! わぁぁぁぁぁ!?」
「うッそだろッ!! スーツが効かねぇ!?」
「か、海司サンッ!! な、何とかしてくれェ!!」
そして、大男が放った炎弾を両者が同時に避けて、大男に斬りかかったその時、
和泉「何ッ!?」
吉川「うッぐァッ!?」
大男の周囲に炎の壁が発生して、和泉よりも大男に接近していた吉川が炎に飲み込まれる。
「海司さんッ!?」
「吉川さん!!」
大男に銃を構えながら吉川の戦いを見守っていた男達から悲鳴が上がる。
吉川が炎に巻かれたと同時に男達も銃を大男に乱射するが、炎の壁で狙いが定まらず大男には当たらない。
その間に、吉川は目に入った水が満ちる池に飛び込み、和泉は一旦距離を取る。
大男は再び炎の弾を、それも先ほどよりも大きく明らかに熱量が尋常ではない弾を生み出して、和泉と吉川の飛び込んだ池、そして銃を撃ちこんだ男達に向けて投げつけた。
炎の弾を和泉は切り裂こうとしたが、切り裂く瞬間背筋に悪寒が走り、和泉は全力で跳躍する。
和泉は跳躍しながらも、男達に打ち込まれた炎弾の様子を目にした。
男達は、炎弾を銃で撃ち落とそうと銃撃をしていたが、炎弾は止まらず、男達の一人に直撃した。
直撃した男はスーツを着ているにもかかわらず、炎弾が直撃した部分が、上半身がごっそりと削り取られ、その身体は大きく燃え上がってしまった。
「うッ! わぁぁぁぁぁ!?」
「うッそだろッ!! スーツが効かねぇ!?」
「か、海司サンッ!! な、何とかしてくれェ!!」
960:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/13(日) 16:43:39.96:mvxo5hdO0 (3/13)
男達は一瞬にしてパニックに陥り、吉川に助けを求めるが、吉川が飛び込んだ池は蒸発して炎の海となっていた。
それを見た3人は絶望に染まる。
だが、その絶望の顔もつかの間、大男から聞える苦悶の声に目を向けると。
「ぐッ!? なんだッとォッ!?」
水に濡れた吉川が空中で剣を伸ばし、大男の肩口を斬りつけている瞬間を目にした。
「おッ……おおお!!」
体勢を崩した大男に吉川はさらに剣戟を繰り出す。
吉川が剣を振るうたびに大男に浅く切れ目が入り、吉川は大男との距離を詰めさらに高速で剣を振るう。
そして、その距離が数メートルとなり、吉川の渾身の一撃が、
吉川「おッしゃァァ!! もらッたァァァ!!」
大男の右腕を深く切り裂き、返す剣でその首を跳ね飛ばそうとした瞬間。
吉川「なッにィ!?」
大男の頭は炎となりその姿は掻き消えた。
左右を見渡す吉川だったが、大男の姿はどこにも見当たらない。
炎の熱による汗か、それとも冷や汗かは分からなかったが、吉川の頬を汗が伝って、周りで燃え盛る炎によって蒸発した。
男達は一瞬にしてパニックに陥り、吉川に助けを求めるが、吉川が飛び込んだ池は蒸発して炎の海となっていた。
それを見た3人は絶望に染まる。
だが、その絶望の顔もつかの間、大男から聞える苦悶の声に目を向けると。
「ぐッ!? なんだッとォッ!?」
水に濡れた吉川が空中で剣を伸ばし、大男の肩口を斬りつけている瞬間を目にした。
「おッ……おおお!!」
体勢を崩した大男に吉川はさらに剣戟を繰り出す。
吉川が剣を振るうたびに大男に浅く切れ目が入り、吉川は大男との距離を詰めさらに高速で剣を振るう。
そして、その距離が数メートルとなり、吉川の渾身の一撃が、
吉川「おッしゃァァ!! もらッたァァァ!!」
大男の右腕を深く切り裂き、返す剣でその首を跳ね飛ばそうとした瞬間。
吉川「なッにィ!?」
大男の頭は炎となりその姿は掻き消えた。
左右を見渡す吉川だったが、大男の姿はどこにも見当たらない。
炎の熱による汗か、それとも冷や汗かは分からなかったが、吉川の頬を汗が伝って、周りで燃え盛る炎によって蒸発した。
961:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/13(日) 16:44:36.96:mvxo5hdO0 (4/13)
離れた位置から見ていた和泉は吉川の動きを見て奥歯を割れるくらい噛み締めていた。
あの時考えた、凛の動きを見て考えてしまった思考をまた自分はしている。
自分よりもこの男のほうが上。そう考えてしまった和泉は、周りの炎の熱を凌駕する勢いで心身が煮えくり返っていた。
自分に対する怒り。この世界で、戦いの場において、凛にも玄野にも、そしてこの男にも劣っているかもしれないという可能性。
和泉はその考えを否定すべく、湧き上がる感情をそのまま剣を構える。
和泉「俺は……貴様等なんぞに……負けんッッッ!!」
極限までに高ぶった感情は、和泉に未来予知のごとき洞察力をもたらした。
吉川の背後でかすかに発生したゆらぎ。
炎の熱で人の目には捉えることもできないゆらぎ。
そのゆらぎを和泉は感じ、その場所に和泉は全力の居合いの一撃を振りぬいた。
「ガァッ!!」
吉川「何ッ!?」
背後から突然聞えた呻き声。
吉川が振り向くと、そこには顔だけが宙に浮いた大男の姿。
その左目が切り裂かれて、目から炎が巻き起こっている。
吉川の正面から和泉が繰り出した抜刀は、吉川の目でも捉えられなかった神速の抜刀。
その剣は確かに大男を捉え、大男は自分に一撃を喰らわせた和泉に目をやるが、和泉の姿はすでに地上には無く。
和泉「おおおおォォォおおおぁぁぁぁああああああッッッ!!!!」
「ぬ、うおぉッ!!」
再び大男が和泉の姿を捉えたのは、大男の口に剣を突き刺し、剣が大男の首を貫通したのと同時だった。
離れた位置から見ていた和泉は吉川の動きを見て奥歯を割れるくらい噛み締めていた。
あの時考えた、凛の動きを見て考えてしまった思考をまた自分はしている。
自分よりもこの男のほうが上。そう考えてしまった和泉は、周りの炎の熱を凌駕する勢いで心身が煮えくり返っていた。
自分に対する怒り。この世界で、戦いの場において、凛にも玄野にも、そしてこの男にも劣っているかもしれないという可能性。
和泉はその考えを否定すべく、湧き上がる感情をそのまま剣を構える。
和泉「俺は……貴様等なんぞに……負けんッッッ!!」
極限までに高ぶった感情は、和泉に未来予知のごとき洞察力をもたらした。
吉川の背後でかすかに発生したゆらぎ。
炎の熱で人の目には捉えることもできないゆらぎ。
そのゆらぎを和泉は感じ、その場所に和泉は全力の居合いの一撃を振りぬいた。
「ガァッ!!」
吉川「何ッ!?」
背後から突然聞えた呻き声。
吉川が振り向くと、そこには顔だけが宙に浮いた大男の姿。
その左目が切り裂かれて、目から炎が巻き起こっている。
吉川の正面から和泉が繰り出した抜刀は、吉川の目でも捉えられなかった神速の抜刀。
その剣は確かに大男を捉え、大男は自分に一撃を喰らわせた和泉に目をやるが、和泉の姿はすでに地上には無く。
和泉「おおおおォォォおおおぁぁぁぁああああああッッッ!!!!」
「ぬ、うおぉッ!!」
再び大男が和泉の姿を捉えたのは、大男の口に剣を突き刺し、剣が大男の首を貫通したのと同時だった。
962:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/13(日) 16:45:47.50:mvxo5hdO0 (5/13)
「ゴ……はッ……」
和泉は確かに手ごたえを感じた。
剣を突き入れ、確実な致命傷を負わせた。
大男は最後の悪あがきか、手から炎弾を和泉と吉川に投げつける。
それを回避し、和泉は男から剣を引き抜いて最後の一撃を加えようと剣を伸ばした。
そのときだった。
「くッ、クハハハハハハッ! ハハハハハハハハハハハハハ!!」
大男が堰を切ったかのように笑い出した。
その様子を見た和泉は動いた。
全力で後方に駆け出した。
攻撃ではなく、撤退。
和泉が先ほどまで感じていた怒りは一瞬で掻き消え、今和泉の中に生まれた感情は、本能的な恐怖。
その恐怖の感情が和泉の肉体を動かし、その場から全力で撤退する。
ほんの一瞬遅れて吉川も動いた、その動きは和泉にも引けを取らないほどの動き。
そして、吉川は仲間の3人に向かって叫ぶ。
吉川「逃ィげろォォォォォ!! 何かが来るぞォォォォ!!」
「!!」
「えぁ……」
「かいじさ……」
直後、戦場に爆発が起きた。
「ゴ……はッ……」
和泉は確かに手ごたえを感じた。
剣を突き入れ、確実な致命傷を負わせた。
大男は最後の悪あがきか、手から炎弾を和泉と吉川に投げつける。
それを回避し、和泉は男から剣を引き抜いて最後の一撃を加えようと剣を伸ばした。
そのときだった。
「くッ、クハハハハハハッ! ハハハハハハハハハハハハハ!!」
大男が堰を切ったかのように笑い出した。
その様子を見た和泉は動いた。
全力で後方に駆け出した。
攻撃ではなく、撤退。
和泉が先ほどまで感じていた怒りは一瞬で掻き消え、今和泉の中に生まれた感情は、本能的な恐怖。
その恐怖の感情が和泉の肉体を動かし、その場から全力で撤退する。
ほんの一瞬遅れて吉川も動いた、その動きは和泉にも引けを取らないほどの動き。
そして、吉川は仲間の3人に向かって叫ぶ。
吉川「逃ィげろォォォォォ!! 何かが来るぞォォォォ!!」
「!!」
「えぁ……」
「かいじさ……」
直後、戦場に爆発が起きた。
963:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/13(日) 16:46:16.30:mvxo5hdO0 (6/13)
太陽のごとき光源と熱量、数十メートル巻き込む炎の嵐が全てを飲み込みながら天を貫くように立ち昇る。
吉川の仲間の二人は一瞬で飲み込まれ、蒸発した。
一人だけ吉川の叫びに反応し、いち早く逃げ出したZガンを持った男も足が炎に巻き込まれ、その足は蒸発しその場に崩れ落ちた。
その男を助けようと炎の範囲外に逃れたいた吉川は動こうとするが、男のスーツはすでに限界を向かえており、男はそのまま炎に巻かれ全身が炭化し死亡した。
吉川「くッ……くッそォおおおァァァ!!」
それを目にした吉川は、その場でひざまづき地面を殴りつける。
仲間たちの無残な最期を目にし、無力感に打ちひしがれ、ただただ地面を殴り続けていた。
その傍で和泉は自分の心臓の音を聞きながら、激しく脈打つ心臓を押さえるように歓喜の笑みを見せている。
和泉(俺が……俺が殺った……!!)
子供が親におもちゃを買い与えられて喜ぶような純粋な喜びを和泉は感じる。
ただ嬉しかった。恐らくは今までのミッションの中で一番に強い敵。そんな敵を自分の手で葬った。
先ほどまで自分よりも上かと感じていた男は蹲り嘆いている。
和泉の中にあった劣等感が煙のように消え去っていく。
やはり、自分が一番優秀で誰よりも強い。
和泉(そうだ……俺はあの女よりも、誰よりも、強…………)
太陽のごとき光源と熱量、数十メートル巻き込む炎の嵐が全てを飲み込みながら天を貫くように立ち昇る。
吉川の仲間の二人は一瞬で飲み込まれ、蒸発した。
一人だけ吉川の叫びに反応し、いち早く逃げ出したZガンを持った男も足が炎に巻き込まれ、その足は蒸発しその場に崩れ落ちた。
その男を助けようと炎の範囲外に逃れたいた吉川は動こうとするが、男のスーツはすでに限界を向かえており、男はそのまま炎に巻かれ全身が炭化し死亡した。
吉川「くッ……くッそォおおおァァァ!!」
それを目にした吉川は、その場でひざまづき地面を殴りつける。
仲間たちの無残な最期を目にし、無力感に打ちひしがれ、ただただ地面を殴り続けていた。
その傍で和泉は自分の心臓の音を聞きながら、激しく脈打つ心臓を押さえるように歓喜の笑みを見せている。
和泉(俺が……俺が殺った……!!)
子供が親におもちゃを買い与えられて喜ぶような純粋な喜びを和泉は感じる。
ただ嬉しかった。恐らくは今までのミッションの中で一番に強い敵。そんな敵を自分の手で葬った。
先ほどまで自分よりも上かと感じていた男は蹲り嘆いている。
和泉の中にあった劣等感が煙のように消え去っていく。
やはり、自分が一番優秀で誰よりも強い。
和泉(そうだ……俺はあの女よりも、誰よりも、強…………)
964:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/13(日) 16:47:08.18:mvxo5hdO0 (7/13)
和泉は感じた。
目の前に煌々と燃え上がる炎の嵐の中に何かがいる事を。
その何かは、徐々に形を作り出し、炎の中から現れ始める。
炎の嵐の中から現れたのは、人型の炎。
炎は恐ろしい熱量を発し、周囲の空間を歪ませている。
先ほどの炎弾や、今巻き起こっている嵐よりも高熱だと分かる人型の炎。
その存在は腕を組んで、空中をすべるように近づいてくる。
吉川もその存在に気付き、一瞬だけ呆然とするが、すぐにその存在を睨みつけて剣を構える。
その存在が先ほどの大男だという事を看破し、吉川は剣を人型の炎に振るった……が。
吉川「なん……だと……」
吉川が振るった剣は、炎に届いたと同時に蒸発しその剣先は失われていた。
人型の炎は吉川の攻撃を全く意に介さない様子で、和泉と吉川に告げた。
「ここからが本番だ。かかってこいハンター」
戦場に降り注ぐ雨は炎によって蒸発し、その熱と蒸発した雨は蒸気となり上空の真っ黒な雲を大きく成長させ、戦場の空は真っ黒な雷雲となり雨と雷を生み出し始める。
和泉は感じた。
目の前に煌々と燃え上がる炎の嵐の中に何かがいる事を。
その何かは、徐々に形を作り出し、炎の中から現れ始める。
炎の嵐の中から現れたのは、人型の炎。
炎は恐ろしい熱量を発し、周囲の空間を歪ませている。
先ほどの炎弾や、今巻き起こっている嵐よりも高熱だと分かる人型の炎。
その存在は腕を組んで、空中をすべるように近づいてくる。
吉川もその存在に気付き、一瞬だけ呆然とするが、すぐにその存在を睨みつけて剣を構える。
その存在が先ほどの大男だという事を看破し、吉川は剣を人型の炎に振るった……が。
吉川「なん……だと……」
吉川が振るった剣は、炎に届いたと同時に蒸発しその剣先は失われていた。
人型の炎は吉川の攻撃を全く意に介さない様子で、和泉と吉川に告げた。
「ここからが本番だ。かかってこいハンター」
戦場に降り注ぐ雨は炎によって蒸発し、その熱と蒸発した雨は蒸気となり上空の真っ黒な雲を大きく成長させ、戦場の空は真っ黒な雷雲となり雨と雷を生み出し始める。
965:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/13(日) 16:47:56.35:mvxo5hdO0 (8/13)
雨が降りしきる戦場で和泉と吉川はその雨を蒸発させながら襲い掛かる炎を避け続けていた。
避けるたびに周囲は炎で包まれて、二人はどんどん追い詰められていく。
「どうした!! 逃げるばかりかハンター!!」
人型の炎は炎を撒き散らしながらも二人にその腕から蛇のような炎を飛ばし攻撃し続ける。
二人は逃げてばかりではなく、剣で攻撃をしていた。
だが、炎に届く前に剣は蒸発し、剣での攻撃は無駄だという事を思い知らされていた。
そして、炎を先ほどとは違い全て避ける、それも当たった時点でスーツごと蒸発させられる炎だということが分かっているから。
剣を蒸発させる炎にスーツの防御性能は無意味。
二人はそれを理解して、炎の攻撃を回避し続ける。
吉川「ちッ、くッしょォ!!」
和泉「ぐぅッ……」
避け続ける二人だったが、ついにその周囲を炎で囲まれてしまった。
「終わりだ」
二人に向けて、人型の炎から一際大きな炎が打ち込まれる寸前。
ドンッ!! ドンッ!! ドンッ!! ドンッ!!
二人を囲んでいた炎が押しつぶされるように掻き消えて、炎の壁に隙間が生まれた。
吉川「ッ!!」
和泉「ふッ!!」
瞬間、二人はそれぞれ別方向に飛び出し、炎の海から難を逃れた。
雨が降りしきる戦場で和泉と吉川はその雨を蒸発させながら襲い掛かる炎を避け続けていた。
避けるたびに周囲は炎で包まれて、二人はどんどん追い詰められていく。
「どうした!! 逃げるばかりかハンター!!」
人型の炎は炎を撒き散らしながらも二人にその腕から蛇のような炎を飛ばし攻撃し続ける。
二人は逃げてばかりではなく、剣で攻撃をしていた。
だが、炎に届く前に剣は蒸発し、剣での攻撃は無駄だという事を思い知らされていた。
そして、炎を先ほどとは違い全て避ける、それも当たった時点でスーツごと蒸発させられる炎だということが分かっているから。
剣を蒸発させる炎にスーツの防御性能は無意味。
二人はそれを理解して、炎の攻撃を回避し続ける。
吉川「ちッ、くッしょォ!!」
和泉「ぐぅッ……」
避け続ける二人だったが、ついにその周囲を炎で囲まれてしまった。
「終わりだ」
二人に向けて、人型の炎から一際大きな炎が打ち込まれる寸前。
ドンッ!! ドンッ!! ドンッ!! ドンッ!!
二人を囲んでいた炎が押しつぶされるように掻き消えて、炎の壁に隙間が生まれた。
吉川「ッ!!」
和泉「ふッ!!」
瞬間、二人はそれぞれ別方向に飛び出し、炎の海から難を逃れた。
966:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/13(日) 16:48:40.54:mvxo5hdO0 (9/13)
吉川とは別方向に飛び出した和泉は体を捻り地面に着地する。
そして、自分の上空に気配を感じ剣を向けながら見上げた。
そこには空中に浮かぶ5人。
卯月が未央と奈緒の手を掴み、未央がZガンを持った凛を掴んで、奈緒も同じようにZガンを持った加蓮を掴んで空中に浮かんでいた。
未央と奈緒は二人の手を放し、和泉の横に凛と加蓮が降り立った。
凛「大丈夫?」
加蓮「平気……みたいだね」
和泉「…………」
すぐさま和泉は奥歯を噛み締めながら立ち上がった。
自分が助けられてしまったのだと知って、しかもそれを成したのは凛と自分の知らない謎の女。
謎の女は明らかに100点を数回クリアしている人間であることが一目で分かった。
屈辱感が和泉を襲う。凛に助けられただけではなく、また自分よりも上かもしれない人間……それも恐らくは年下の女に助けられたのだ。
和泉は凛達に視線を向けることも無く駆けはじめた。
あの炎人間に向かって、今度こそ自分の手で葬って見せると決意し駆ける。
凛「ちょ……」
加蓮「何、あの人……」
何も言わずに恐ろしく不機嫌な顔で自分たちの前から立ち去った和泉に二人とも疑問を浮かべるが、すぐさま思考を切り替える。
吉川とは別方向に飛び出した和泉は体を捻り地面に着地する。
そして、自分の上空に気配を感じ剣を向けながら見上げた。
そこには空中に浮かぶ5人。
卯月が未央と奈緒の手を掴み、未央がZガンを持った凛を掴んで、奈緒も同じようにZガンを持った加蓮を掴んで空中に浮かんでいた。
未央と奈緒は二人の手を放し、和泉の横に凛と加蓮が降り立った。
凛「大丈夫?」
加蓮「平気……みたいだね」
和泉「…………」
すぐさま和泉は奥歯を噛み締めながら立ち上がった。
自分が助けられてしまったのだと知って、しかもそれを成したのは凛と自分の知らない謎の女。
謎の女は明らかに100点を数回クリアしている人間であることが一目で分かった。
屈辱感が和泉を襲う。凛に助けられただけではなく、また自分よりも上かもしれない人間……それも恐らくは年下の女に助けられたのだ。
和泉は凛達に視線を向けることも無く駆けはじめた。
あの炎人間に向かって、今度こそ自分の手で葬って見せると決意し駆ける。
凛「ちょ……」
加蓮「何、あの人……」
何も言わずに恐ろしく不機嫌な顔で自分たちの前から立ち去った和泉に二人とも疑問を浮かべるが、すぐさま思考を切り替える。
967:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/13(日) 16:49:08.56:mvxo5hdO0 (10/13)
凛「加蓮、私たちもあの人が目指してる場所……あの炎の海に行くよ」
加蓮「了解、アレは大分ヤバいね……ここにいてもピリピリと感じるよ」
凛「うん。卯月、未央、奈緒はそこにいて! あの炎、もしかしたらスーツでも防げない炎かもしれないから絶対に近づかないで!」
卯月「!?」
未央「ス、スーツでも防げないって!?」
凛「大丈夫、私達のスーツなら防げるから、通常のスーツはって意味。心配しないで待って!」
奈緒「か、加蓮……」
加蓮「心配いらないよ、すぐ戻ってくるから。約束したでしょ?」
奈緒「……わかった」
各々があの炎の海を作り出した敵が一筋縄ではいかないことを感じ取っていた。
不安はあったが、凛と加蓮は絶対の自信を持って3人に問題ないと言い放ち、3人もそれに頷く。
凛と加蓮はそれぞれ和泉のあとを追うように炎の海に突撃する。
凛「加蓮、ああは言ったけど、敵の攻撃は受けないようにね」
加蓮「分かってるって。基本は避ける、それが生き残る秘訣ってやつだからね」
凛と加蓮は頷きあいそれぞれ剣と銃を構えてさらにスピードを上げて駆け抜ける。
凛「加蓮、私たちもあの人が目指してる場所……あの炎の海に行くよ」
加蓮「了解、アレは大分ヤバいね……ここにいてもピリピリと感じるよ」
凛「うん。卯月、未央、奈緒はそこにいて! あの炎、もしかしたらスーツでも防げない炎かもしれないから絶対に近づかないで!」
卯月「!?」
未央「ス、スーツでも防げないって!?」
凛「大丈夫、私達のスーツなら防げるから、通常のスーツはって意味。心配しないで待って!」
奈緒「か、加蓮……」
加蓮「心配いらないよ、すぐ戻ってくるから。約束したでしょ?」
奈緒「……わかった」
各々があの炎の海を作り出した敵が一筋縄ではいかないことを感じ取っていた。
不安はあったが、凛と加蓮は絶対の自信を持って3人に問題ないと言い放ち、3人もそれに頷く。
凛と加蓮はそれぞれ和泉のあとを追うように炎の海に突撃する。
凛「加蓮、ああは言ったけど、敵の攻撃は受けないようにね」
加蓮「分かってるって。基本は避ける、それが生き残る秘訣ってやつだからね」
凛と加蓮は頷きあいそれぞれ剣と銃を構えてさらにスピードを上げて駆け抜ける。
968:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/13(日) 16:49:42.24:mvxo5hdO0 (11/13)
吉川が地面をすべるように着地すると、後ろにZガンを構えた二人の男が目に入った。
玄野「お、おいッ! あんた、大丈夫か!?」
武田「怪我は……無い様だな」
見知らぬ顔の男達、そしてさらに大勢の人間が走ってくる姿を見て吉川は別のチームの人間がやってきたのだと、そして自分は今助けられたのだと知り二人に礼を言う。
吉川「助かッた。正直かなりヤバかッた、礼を言うぜ」
両手に剣を持った男を見て玄野と武田は感じた、この男はかなりの猛者だと。
そして、こんな男を追い詰めるような星人は、視線の先で巻き起こっている炎を生み出したであろう星人は間違いなく今回のボスだという事を思いこむ。
武田「あの炎の海を作り出したのが今回のボスなのか?」
吉川「ああ、剣の攻撃が通用しねェ、はッきり言ッて、お手上げな状態だった」
玄野「剣が効かない……? どういうことだ?」
吉川「斬ろうとしても剣が蒸発しちまッて届かねェ、とんでもない熱量を持ッた炎人間が今回のボスだ」
武田「炎人間……」
吉川からボスの情報を聞き、玄野と武田は思考を巡らす。
武田「その炎人間にZガンは通用するのか?」
吉川「あ? Zガン……ああ、デカ銃か、それはまだ試してねェ、俺は銃を使わねェからな」
玄野「……他の銃は通用したのか?」
吉川「言ッただろ、俺は銃を使わねェ、どの銃も通用するかはわからねェよ」
玄野「……縛りプレイかよ」
吉川が剣しか持っていないことを、吉川が望んでそうしている事に二人は呆れながらも吉川に提案する。
吉川が地面をすべるように着地すると、後ろにZガンを構えた二人の男が目に入った。
玄野「お、おいッ! あんた、大丈夫か!?」
武田「怪我は……無い様だな」
見知らぬ顔の男達、そしてさらに大勢の人間が走ってくる姿を見て吉川は別のチームの人間がやってきたのだと、そして自分は今助けられたのだと知り二人に礼を言う。
吉川「助かッた。正直かなりヤバかッた、礼を言うぜ」
両手に剣を持った男を見て玄野と武田は感じた、この男はかなりの猛者だと。
そして、こんな男を追い詰めるような星人は、視線の先で巻き起こっている炎を生み出したであろう星人は間違いなく今回のボスだという事を思いこむ。
武田「あの炎の海を作り出したのが今回のボスなのか?」
吉川「ああ、剣の攻撃が通用しねェ、はッきり言ッて、お手上げな状態だった」
玄野「剣が効かない……? どういうことだ?」
吉川「斬ろうとしても剣が蒸発しちまッて届かねェ、とんでもない熱量を持ッた炎人間が今回のボスだ」
武田「炎人間……」
吉川からボスの情報を聞き、玄野と武田は思考を巡らす。
武田「その炎人間にZガンは通用するのか?」
吉川「あ? Zガン……ああ、デカ銃か、それはまだ試してねェ、俺は銃を使わねェからな」
玄野「……他の銃は通用したのか?」
吉川「言ッただろ、俺は銃を使わねェ、どの銃も通用するかはわからねェよ」
玄野「……縛りプレイかよ」
吉川が剣しか持っていないことを、吉川が望んでそうしている事に二人は呆れながらも吉川に提案する。
969:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/13(日) 16:50:46.44:mvxo5hdO0 (12/13)
武田「銃を渡すから使ッてくれ」
吉川「断る」
玄野「はァ!? あんた何言ッてんだよ!?」
吉川「普段使い慣れてねェ獲物より、俺はこれを信じる」
両手の剣を二人に見せて言い切る吉川。
武田「……わかッた。それならそうしてくれ、だが敵に剣は通用しないと言ッたのはあんただぞ。どうするんだ?」
吉川「俺が奴に接近戦を仕掛けて隙を作ッて見せる。その隙に銃で奴をぶッ潰してくれ」
玄野「お、おい、剣が蒸発するくらいの敵に接近戦なんて何を考えてるんだよ?」
吉川「当たらなきゃどーッてことはねェ。必ず隙を作ッてみせる、その隙を見逃すなよ」
武田「一歩間違えば死ぬぞ……」
吉川「ヤローには仲間を殺されてるンだよ!! ハラワタ煮えくり返ッてンだ!! 死ぬ死なねェッて話は後だ!! 今はヤローをどうにかしてぶッ殺す!! それだけだッ!!」
鋭い殺気を前方に向けながら覚悟を決めた顔で叫ぶ吉川に玄野と武田は口を閉じる。
この男には何を言ってももう止まらないのだという事が分かってしまったから。
玄野「分かッた。あんたが隙を作ッたら必ずボスを倒す」
吉川「オウ、頼むぞ」
武田「……名前を聞かせてくれ。俺は武田彪馬、神奈川チームを纏めている」
吉川「吉川海司、群馬……の人間だ」
玄野「玄野計、東京チームだ」
3人はお互いを名乗りあい、それぞれの顔を見合わせて行動を開始した。
玄野「死ぬなよッ!!」
武田「必ず生き残れ!!」
吉川「人の心配をしてんじゃねーぞ!!」
吉川は地面を踏み抜き、弾丸のように炎に向かって突進していった。
武田「銃を渡すから使ッてくれ」
吉川「断る」
玄野「はァ!? あんた何言ッてんだよ!?」
吉川「普段使い慣れてねェ獲物より、俺はこれを信じる」
両手の剣を二人に見せて言い切る吉川。
武田「……わかッた。それならそうしてくれ、だが敵に剣は通用しないと言ッたのはあんただぞ。どうするんだ?」
吉川「俺が奴に接近戦を仕掛けて隙を作ッて見せる。その隙に銃で奴をぶッ潰してくれ」
玄野「お、おい、剣が蒸発するくらいの敵に接近戦なんて何を考えてるんだよ?」
吉川「当たらなきゃどーッてことはねェ。必ず隙を作ッてみせる、その隙を見逃すなよ」
武田「一歩間違えば死ぬぞ……」
吉川「ヤローには仲間を殺されてるンだよ!! ハラワタ煮えくり返ッてンだ!! 死ぬ死なねェッて話は後だ!! 今はヤローをどうにかしてぶッ殺す!! それだけだッ!!」
鋭い殺気を前方に向けながら覚悟を決めた顔で叫ぶ吉川に玄野と武田は口を閉じる。
この男には何を言ってももう止まらないのだという事が分かってしまったから。
玄野「分かッた。あんたが隙を作ッたら必ずボスを倒す」
吉川「オウ、頼むぞ」
武田「……名前を聞かせてくれ。俺は武田彪馬、神奈川チームを纏めている」
吉川「吉川海司、群馬……の人間だ」
玄野「玄野計、東京チームだ」
3人はお互いを名乗りあい、それぞれの顔を見合わせて行動を開始した。
玄野「死ぬなよッ!!」
武田「必ず生き残れ!!」
吉川「人の心配をしてんじゃねーぞ!!」
吉川は地面を踏み抜き、弾丸のように炎に向かって突進していった。
970:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/13(日) 16:51:40.38:mvxo5hdO0 (13/13)
今日はこの辺で。
今日はこの辺で。
971:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/13(日) 16:59:51.53:InszGO+To (1/1)
乙
少なくともXガン、Yガンじゃあ狙いが付けられないな
そしてまだ雷がいる
乙
少なくともXガン、Yガンじゃあ狙いが付けられないな
そしてまだ雷がいる
972:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/13(日) 17:46:19.68:oNOnqQ+fO (1/1)
乙
乙
973:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/13(日) 18:20:10.68:KDAKCaiIO (1/1)
炎のやつめちゃめちゃ強化されてるな
雷はこれより上なのか…
炎のやつめちゃめちゃ強化されてるな
雷はこれより上なのか…
974:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 01:51:01.58:/wwqY5m20 (1/13)
先ほどから降り続ける雨は勢いを増し豪雨に変わっていた。
それと共に上空で雷鳴が轟いている。
雨の勢いは増すが、先ほどの場所はいまだに燃え盛り炎の海は健在だった。
その炎の海に一番に到達したのは吉川。
それを迎え撃つように炎人間は吉川にしなる炎の鞭を浴びせかける。
吉川「ッとォ!!」
それを吉川は避けて伸ばした剣で炎人間に斬りかかるが剣の切っ先は蒸発し、蒸発した剣を元通りにすべく吉川は剣を伸ばす。
炎人間の顔を形どる部分が笑ったかのように見え、
「無駄だ。お前の攻撃は俺に届かん」
吉川「ほざけッ!!」
吉川は続けて剣を振るう、その剣は炎に届き蒸発する、炎人間からの攻撃を回避する。吉川の攻撃は一切届かず、炎人間の攻撃を喰らったら一発でアウト。
理不尽な戦いを繰り広げながらも吉川は敵を観察し続けていた。
本来ならば炎人間の攻撃を避けても、その炎は吉川の周囲に留まり逃げ場を失っていくはずだったのだが、今、この場は豪雨により炎人間の身体から離れた炎は勢いを失い鎮火していた。
炎人間自体の炎は豪雨を蒸発させながら燃え盛っていたが、その身体から離れた炎は熱が一気に落ちるようで雨の勢いに負け消えている。
先ほどの天に立ち昇る炎の柱も徐々に鎮火していき今は炎人間の周囲に発生している炎がこの場で一番強い炎となっていた。
吉川「水に、弱い、ようだ、なァッ!!」
横薙ぎの吉川の剣を蒸発させながら炎人間は炎弾を吉川に繰り出す。
「この程度の雨、スズメの涙程度だ」
その炎弾を避け、剣を交差させるように斬りつけるがその剣も蒸発する。
「無駄な事を、終わらせてやる」
先ほどから降り続ける雨は勢いを増し豪雨に変わっていた。
それと共に上空で雷鳴が轟いている。
雨の勢いは増すが、先ほどの場所はいまだに燃え盛り炎の海は健在だった。
その炎の海に一番に到達したのは吉川。
それを迎え撃つように炎人間は吉川にしなる炎の鞭を浴びせかける。
吉川「ッとォ!!」
それを吉川は避けて伸ばした剣で炎人間に斬りかかるが剣の切っ先は蒸発し、蒸発した剣を元通りにすべく吉川は剣を伸ばす。
炎人間の顔を形どる部分が笑ったかのように見え、
「無駄だ。お前の攻撃は俺に届かん」
吉川「ほざけッ!!」
吉川は続けて剣を振るう、その剣は炎に届き蒸発する、炎人間からの攻撃を回避する。吉川の攻撃は一切届かず、炎人間の攻撃を喰らったら一発でアウト。
理不尽な戦いを繰り広げながらも吉川は敵を観察し続けていた。
本来ならば炎人間の攻撃を避けても、その炎は吉川の周囲に留まり逃げ場を失っていくはずだったのだが、今、この場は豪雨により炎人間の身体から離れた炎は勢いを失い鎮火していた。
炎人間自体の炎は豪雨を蒸発させながら燃え盛っていたが、その身体から離れた炎は熱が一気に落ちるようで雨の勢いに負け消えている。
先ほどの天に立ち昇る炎の柱も徐々に鎮火していき今は炎人間の周囲に発生している炎がこの場で一番強い炎となっていた。
吉川「水に、弱い、ようだ、なァッ!!」
横薙ぎの吉川の剣を蒸発させながら炎人間は炎弾を吉川に繰り出す。
「この程度の雨、スズメの涙程度だ」
その炎弾を避け、剣を交差させるように斬りつけるがその剣も蒸発する。
「無駄な事を、終わらせてやる」
975:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 01:51:39.77:/wwqY5m20 (2/13)
炎人間の身体が大きく膨れ上がり数メートルほどの炎となり吉川に襲い掛かった。
その炎を吉川は両手の剣を地面に突き刺したまま、ただ見続けている。
炎が近づいてきても吉川は動かない。
炎が動かない吉川を飲み込もうとさらに大きく広がり吉川の体を包み込もうとしたその瞬間。
吉川が持っている2本の剣が急激に伸び、その剣を持った吉川は押し出されるように後方に移動する。
伸縮自在の剣を使った無茶な移動方法。
炎人間は消えた目標を追撃しようとするが、炎人間の視界に入る雨の形が押しつぶされるように変化したと共に、炎人間は重力の圧に押しつぶされ、その形を崩し炎は四方に飛び散った。
玄野「よしッ!! いッたぞ!!」
武田「Zガンは効果がある!! このまま全ての炎を潰すぞ!!」
玄野と武田がZガンの乱射を始めた。
そこにたどり着いたのは和泉。
和泉はZガンを乱射しながら炎を潰しつくす玄野と武田、そして肩膝を付いて炎の様子を見る吉川を目にして一歩出遅れてしまったのだと歯軋りをする。
和泉「クソッ!!」
そこに凛と加蓮、そして残りの東京チームと神奈川チームも追いついた。
凛「これは……」
加蓮「一歩遅かったみたいだね」
玄野と武田がZガンで辺りを潰しつくしている姿を見て凛と加蓮も戦いが終盤に差し掛かっているものだと考えた。
和泉はその凛と加蓮の姿を見て眉間に皺を寄せて別の場所に移動をし始めた。
その場所は最初に戦っていた公園。
炎はほぼほぼ鎮火し、そこで和泉は目当てのものを見つけるとそれを拾い、透明化を行い姿を消した。
炎人間の身体が大きく膨れ上がり数メートルほどの炎となり吉川に襲い掛かった。
その炎を吉川は両手の剣を地面に突き刺したまま、ただ見続けている。
炎が近づいてきても吉川は動かない。
炎が動かない吉川を飲み込もうとさらに大きく広がり吉川の体を包み込もうとしたその瞬間。
吉川が持っている2本の剣が急激に伸び、その剣を持った吉川は押し出されるように後方に移動する。
伸縮自在の剣を使った無茶な移動方法。
炎人間は消えた目標を追撃しようとするが、炎人間の視界に入る雨の形が押しつぶされるように変化したと共に、炎人間は重力の圧に押しつぶされ、その形を崩し炎は四方に飛び散った。
玄野「よしッ!! いッたぞ!!」
武田「Zガンは効果がある!! このまま全ての炎を潰すぞ!!」
玄野と武田がZガンの乱射を始めた。
そこにたどり着いたのは和泉。
和泉はZガンを乱射しながら炎を潰しつくす玄野と武田、そして肩膝を付いて炎の様子を見る吉川を目にして一歩出遅れてしまったのだと歯軋りをする。
和泉「クソッ!!」
そこに凛と加蓮、そして残りの東京チームと神奈川チームも追いついた。
凛「これは……」
加蓮「一歩遅かったみたいだね」
玄野と武田がZガンで辺りを潰しつくしている姿を見て凛と加蓮も戦いが終盤に差し掛かっているものだと考えた。
和泉はその凛と加蓮の姿を見て眉間に皺を寄せて別の場所に移動をし始めた。
その場所は最初に戦っていた公園。
炎はほぼほぼ鎮火し、そこで和泉は目当てのものを見つけるとそれを拾い、透明化を行い姿を消した。
976:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 01:52:30.78:/wwqY5m20 (3/13)
坂田「うォッ……こりゃすげぇ……」
桜井「リーダーと武田サン……後、誰ッスかね?」
東京チームと神奈川チーム、それぞれのチームのリーダーが炎を押しつぶし、炎が全て鎮火した様を見て沸き立ち始める。
レイカ「玄野クンッ! 終わッたの!?」
鈴木「終わッた!?」
稲葉「か、帰れるのか!?」
「終わッた……終わッた!!」
「よッし! やッた!!」
完全に鎮火した炎。
炎人間もその姿を失い、押しつぶされたと考えられる。
だが、戦場で異変が生じ始めていた。
地面がおかしい。降りしきる雨が地面に到達する直前で蒸発し白い煙が上がっている。
舗装された道路のアスファルトがドロリと溶け出し、中から炎が立ち昇る。
それは一箇所ではなく複数個所に発生し、完全に不意を突かれた玄野と武田の背後に現れた炎人間が、
武田の片腕をもぎ取って行った。
武田「うッぐァァァ!!」
玄野「武田ッ!?」
吉川「チィッ!!」
坂田「うォッ……こりゃすげぇ……」
桜井「リーダーと武田サン……後、誰ッスかね?」
東京チームと神奈川チーム、それぞれのチームのリーダーが炎を押しつぶし、炎が全て鎮火した様を見て沸き立ち始める。
レイカ「玄野クンッ! 終わッたの!?」
鈴木「終わッた!?」
稲葉「か、帰れるのか!?」
「終わッた……終わッた!!」
「よッし! やッた!!」
完全に鎮火した炎。
炎人間もその姿を失い、押しつぶされたと考えられる。
だが、戦場で異変が生じ始めていた。
地面がおかしい。降りしきる雨が地面に到達する直前で蒸発し白い煙が上がっている。
舗装された道路のアスファルトがドロリと溶け出し、中から炎が立ち昇る。
それは一箇所ではなく複数個所に発生し、完全に不意を突かれた玄野と武田の背後に現れた炎人間が、
武田の片腕をもぎ取って行った。
武田「うッぐァァァ!!」
玄野「武田ッ!?」
吉川「チィッ!!」
977:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 01:53:21.15:/wwqY5m20 (4/13)
吉川と玄野は同時に動いた。
玄野は炎を避けながらも武田を引きずり後ろに飛び、吉川は炎人間に効かない筈の剣戟を打ち込む。
その時、一際強い横殴りの雨が吉川と炎人間に直撃し、炎人間の炎がほんの少しだけ小さくなった。
その場所に吉川の剣は滑り込むように走り、
「グッ!?」
炎人間にダメージが通った。
吉川「!!」
それに気付いた吉川は同じ場所に剣を走らせるが、吉川の剣は再び蒸発し炎人間に届くことは無かった。
だが、吉川は剣が届いた事を確信し、一旦距離を取り全員に聞えるように叫んだ。
吉川「水だァッ!! 大量の水でヤツの炎を弱めれば攻撃が通るぞォッ!!」
後退した玄野は武田を神奈川チームに任せ、Zガンすら通用しなかった相手にどうするかと考えていた時に吉川の叫びを耳にする。
玄野「水? 水ッて……この雨じゃ駄目なのか!?」
吉川「駄目だ! もっと大量の水を一部分に浴びせかければ恐らくイける!!」
玄野「そんなもん、どこにあンだよ!?」
吉川「無かッたら神様に頼め!! この雨をもッと降らしてくださいッてなァッ!!」
吉川の叫びは味方だけではなく、炎人間にも届いていた。
炎人間はそれを聞いて、笑いながら自分の体の熱量を上げた。
「ハッハッハッハ! 猿の悪知恵だな。水など全て蒸発させてやる」
その姿は先ほどよりも大きく、炎が足元から渦巻くように発生していた。
だがそれに臆することも無く、吉川は炎人間に突進する。
「無駄だという事がわからんのか」
吉川「さッきは当たッただろーがよ!! テメーの隙を一瞬たりとも見逃さねェ、少しでも炎を弱めたときテメェの最期だ!!」
吉川と玄野は同時に動いた。
玄野は炎を避けながらも武田を引きずり後ろに飛び、吉川は炎人間に効かない筈の剣戟を打ち込む。
その時、一際強い横殴りの雨が吉川と炎人間に直撃し、炎人間の炎がほんの少しだけ小さくなった。
その場所に吉川の剣は滑り込むように走り、
「グッ!?」
炎人間にダメージが通った。
吉川「!!」
それに気付いた吉川は同じ場所に剣を走らせるが、吉川の剣は再び蒸発し炎人間に届くことは無かった。
だが、吉川は剣が届いた事を確信し、一旦距離を取り全員に聞えるように叫んだ。
吉川「水だァッ!! 大量の水でヤツの炎を弱めれば攻撃が通るぞォッ!!」
後退した玄野は武田を神奈川チームに任せ、Zガンすら通用しなかった相手にどうするかと考えていた時に吉川の叫びを耳にする。
玄野「水? 水ッて……この雨じゃ駄目なのか!?」
吉川「駄目だ! もっと大量の水を一部分に浴びせかければ恐らくイける!!」
玄野「そんなもん、どこにあンだよ!?」
吉川「無かッたら神様に頼め!! この雨をもッと降らしてくださいッてなァッ!!」
吉川の叫びは味方だけではなく、炎人間にも届いていた。
炎人間はそれを聞いて、笑いながら自分の体の熱量を上げた。
「ハッハッハッハ! 猿の悪知恵だな。水など全て蒸発させてやる」
その姿は先ほどよりも大きく、炎が足元から渦巻くように発生していた。
だがそれに臆することも無く、吉川は炎人間に突進する。
「無駄だという事がわからんのか」
吉川「さッきは当たッただろーがよ!! テメーの隙を一瞬たりとも見逃さねェ、少しでも炎を弱めたときテメェの最期だ!!」
978:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 01:53:50.23:/wwqY5m20 (5/13)
吉川の無謀な突撃は続く間も、玄野達は炎人間に銃撃を試していた。
しかし、Zガンも、ショットガンも、小銃も、Y字銃も全てが炎には通じないようで玄野達は吉川が言った大量の水を探すべく行動する事に移行した。
そして、その大量の水を手に入れる方法があると発言したのは坂田だった。
坂田「リーダー、水、集められるぜ」
玄野「! どうやってだ!?」
坂田は手を上にあげ、何かを始める。
するとすぐに坂田の手の上に雨が集まり始め小さな水球が出来る。
坂田「こうやってだ」
玄野「超能力……か……」
その水球は少しずつ雨を吸収し大きくなっていたが、その速度はかなり遅く坂田は舌打ちを鳴らした。
坂田「チッ、桜井! 手伝え! 雨を集めて水弾を作るぞ!」
桜井「は、はいッ!!」
玄野は坂田と桜井に水集めをまかせ、残りのメンバー全員で吉川の援護に回る。
玄野「みんな!! あの二刀流の男を援護するぞ!! 銃の扱いに慣れてないヤツは周囲を警戒してくれ、足元から突然現れる可能性もあるから気をつけろ!!」
レイカ「はいッ!」
鈴木「う、うん!」
吉川の無謀な突撃は続く間も、玄野達は炎人間に銃撃を試していた。
しかし、Zガンも、ショットガンも、小銃も、Y字銃も全てが炎には通じないようで玄野達は吉川が言った大量の水を探すべく行動する事に移行した。
そして、その大量の水を手に入れる方法があると発言したのは坂田だった。
坂田「リーダー、水、集められるぜ」
玄野「! どうやってだ!?」
坂田は手を上にあげ、何かを始める。
するとすぐに坂田の手の上に雨が集まり始め小さな水球が出来る。
坂田「こうやってだ」
玄野「超能力……か……」
その水球は少しずつ雨を吸収し大きくなっていたが、その速度はかなり遅く坂田は舌打ちを鳴らした。
坂田「チッ、桜井! 手伝え! 雨を集めて水弾を作るぞ!」
桜井「は、はいッ!!」
玄野は坂田と桜井に水集めをまかせ、残りのメンバー全員で吉川の援護に回る。
玄野「みんな!! あの二刀流の男を援護するぞ!! 銃の扱いに慣れてないヤツは周囲を警戒してくれ、足元から突然現れる可能性もあるから気をつけろ!!」
レイカ「はいッ!」
鈴木「う、うん!」
979:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 01:54:38.24:/wwqY5m20 (6/13)
一方、凛と加蓮は吉川の叫びを聞いて少しだけ立ち止まっていた。
加蓮には水を集める方法が思いつかなかったが、凛はある方法で大量の水を集められることを思いつき加蓮に提案していた。
凛「あの人、水っていってたけど、私、水を集める方法を持ってる」
加蓮「ほんと?」
凛「うん。ちょっと時間がかかるけど……この大剣で」
凛が左手に持った大剣を加蓮に見せる。
凛「少し離れていて」
加蓮が凛から少し距離を取ると、凛は大剣を起動し、無重力フィールドを形成して、その中に雨が入り込みふわふわと浮き出す。
加蓮「何それ?」
凛「無重力のフィールド。半径5メートルくらいが範囲内になってる。このフィールドに雨を集めればその内雨で一杯になるはず」
フィールド内で浮かんだ雨は、新たに入り込んだ雨と結合し、フィールド内は小さな水球が無数に浮かび始めている。
数分もしないうちにフィールド内は水に満たされることになるだろう。
加蓮「色々持ってるんだね……」
凛「まあね」
加蓮は凛に小さく笑うと、今までZガンを持ち半装着だったハードスーツの腕部分を装着し、Zガンを地面に置く。
ハードスーツを完全に装着した加蓮は手を握り歩き出す。
一方、凛と加蓮は吉川の叫びを聞いて少しだけ立ち止まっていた。
加蓮には水を集める方法が思いつかなかったが、凛はある方法で大量の水を集められることを思いつき加蓮に提案していた。
凛「あの人、水っていってたけど、私、水を集める方法を持ってる」
加蓮「ほんと?」
凛「うん。ちょっと時間がかかるけど……この大剣で」
凛が左手に持った大剣を加蓮に見せる。
凛「少し離れていて」
加蓮が凛から少し距離を取ると、凛は大剣を起動し、無重力フィールドを形成して、その中に雨が入り込みふわふわと浮き出す。
加蓮「何それ?」
凛「無重力のフィールド。半径5メートルくらいが範囲内になってる。このフィールドに雨を集めればその内雨で一杯になるはず」
フィールド内で浮かんだ雨は、新たに入り込んだ雨と結合し、フィールド内は小さな水球が無数に浮かび始めている。
数分もしないうちにフィールド内は水に満たされることになるだろう。
加蓮「色々持ってるんだね……」
凛「まあね」
加蓮は凛に小さく笑うと、今までZガンを持ち半装着だったハードスーツの腕部分を装着し、Zガンを地面に置く。
ハードスーツを完全に装着した加蓮は手を握り歩き出す。
980:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 01:55:12.33:/wwqY5m20 (7/13)
加蓮「それじゃあ、それが出来上がるまで、アイツの相手をしてくるよ」
凛「……大丈夫?」
加蓮「心配してくれるの?」
凛「そりゃ、ね。あのボスは、90点……私も相手をした事の無いほどの点数の敵。慎重にならないとこっちがやられるかもしれないから……」
凛は戦いを楽しみ、殺し合いを楽しむが、その中で冷静な思考を無くすことは決してなかった。
今回の敵が今までに無い敵だと判断したときから、卯月を、未央を死なせないようにする為に慎重になっていた。
先の85点の敵と戦ったとき、一瞬の油断で敵を卯月達に近寄らせてしまった事に凛は反省していた。
もしかしたらあの時に二人はやられていたかもしれないと考え、もう高得点の強敵は絶対に近寄らせないと決めた。
今の凛の思考は二人に戦いの楽しみを教えることではなく、二人を死なせずに強敵を倒すという事に変わっている。
そしてその対象は、加蓮と奈緒も含まれていた。
加蓮「ふふっ、凛って優しいんだね」
凛「は?」
加蓮「心配しなくても大丈夫! アタシ、強くなったから! 弱かった自分はもういない、今のアタシは強い!」
凛「ちょっと!」
加蓮は両腕に拳を作り、それを打ち付けて飛び出していく。
凛「優しいって…………私が?」
凛は水で満たされていくフィールドで加蓮に言われた言葉に戸惑っていた。
殺しを楽しむ自分が、生き物を殺して喜ぶ自分が優しい?
凛「……優しかったら、こんな事してないよ……」
ぽつりと呟いた言葉は意識して出た言葉ではなく、無意識に呟いていた言葉であった。
加蓮「それじゃあ、それが出来上がるまで、アイツの相手をしてくるよ」
凛「……大丈夫?」
加蓮「心配してくれるの?」
凛「そりゃ、ね。あのボスは、90点……私も相手をした事の無いほどの点数の敵。慎重にならないとこっちがやられるかもしれないから……」
凛は戦いを楽しみ、殺し合いを楽しむが、その中で冷静な思考を無くすことは決してなかった。
今回の敵が今までに無い敵だと判断したときから、卯月を、未央を死なせないようにする為に慎重になっていた。
先の85点の敵と戦ったとき、一瞬の油断で敵を卯月達に近寄らせてしまった事に凛は反省していた。
もしかしたらあの時に二人はやられていたかもしれないと考え、もう高得点の強敵は絶対に近寄らせないと決めた。
今の凛の思考は二人に戦いの楽しみを教えることではなく、二人を死なせずに強敵を倒すという事に変わっている。
そしてその対象は、加蓮と奈緒も含まれていた。
加蓮「ふふっ、凛って優しいんだね」
凛「は?」
加蓮「心配しなくても大丈夫! アタシ、強くなったから! 弱かった自分はもういない、今のアタシは強い!」
凛「ちょっと!」
加蓮は両腕に拳を作り、それを打ち付けて飛び出していく。
凛「優しいって…………私が?」
凛は水で満たされていくフィールドで加蓮に言われた言葉に戸惑っていた。
殺しを楽しむ自分が、生き物を殺して喜ぶ自分が優しい?
凛「……優しかったら、こんな事してないよ……」
ぽつりと呟いた言葉は意識して出た言葉ではなく、無意識に呟いていた言葉であった。
981:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 01:55:58.04:/wwqY5m20 (8/13)
吉川は炎人間を相手に戦い続けていた。
だが吉川のスピードにも陰りが見え始める。
一撃喰らっただけでもアウトな攻撃を避け続けている吉川。
紙一重ではいけない、ギリギリで避けても炎の熱量でやられる可能性があったため、吉川は炎人間の攻撃を大きく避け続けていた。
吉川の体力の消耗と精神力の消耗は肉体に現れ、動きが鈍り始める。
だが、攻撃し続ける炎人間にも変化があった。
煌々と燃え上がっていた身体は若干熱量を落とし、攻撃が当たらないことに苛立ちを見せ始めている。
炎人間は身体を炎と化し、吉川の見えない位置に現れて奇襲を何度もかけていたが、吉川の超反応で避けられて、攻撃が当てることが出来なかった。
たった一人の人間にここまで手間を取らされるなど考えてもいなかった炎人間。
その炎人間が正面の吉川に気を取られ背後から襲い掛かってきた乱入者に気を回すことが出来なかったのは仕方の無いことだろう。
加蓮「はぁっ!!」
両手の掌から撃ちだした閃光が炎に穴を空ける。
炎人間は吉川に攻撃を加えようとしていたところに己の身体に穴を空けた乱入者を攻撃する為に背後に炎の鞭を振るう。
その鞭を加蓮は避け、閃光を撃ちながら後退する。
加蓮「加勢するよ!」
加蓮は炎人間を攻撃しながらも吉川に加勢の意を伝える。
吉川「何かはワカらねェが、味方か!?」
加蓮「味方よっ!」
吉川「なら合わせろッ!!」
吉川は炎人間を相手に戦い続けていた。
だが吉川のスピードにも陰りが見え始める。
一撃喰らっただけでもアウトな攻撃を避け続けている吉川。
紙一重ではいけない、ギリギリで避けても炎の熱量でやられる可能性があったため、吉川は炎人間の攻撃を大きく避け続けていた。
吉川の体力の消耗と精神力の消耗は肉体に現れ、動きが鈍り始める。
だが、攻撃し続ける炎人間にも変化があった。
煌々と燃え上がっていた身体は若干熱量を落とし、攻撃が当たらないことに苛立ちを見せ始めている。
炎人間は身体を炎と化し、吉川の見えない位置に現れて奇襲を何度もかけていたが、吉川の超反応で避けられて、攻撃が当てることが出来なかった。
たった一人の人間にここまで手間を取らされるなど考えてもいなかった炎人間。
その炎人間が正面の吉川に気を取られ背後から襲い掛かってきた乱入者に気を回すことが出来なかったのは仕方の無いことだろう。
加蓮「はぁっ!!」
両手の掌から撃ちだした閃光が炎に穴を空ける。
炎人間は吉川に攻撃を加えようとしていたところに己の身体に穴を空けた乱入者を攻撃する為に背後に炎の鞭を振るう。
その鞭を加蓮は避け、閃光を撃ちながら後退する。
加蓮「加勢するよ!」
加蓮は炎人間を攻撃しながらも吉川に加勢の意を伝える。
吉川「何かはワカらねェが、味方か!?」
加蓮「味方よっ!」
吉川「なら合わせろッ!!」
982:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 01:56:45.77:/wwqY5m20 (9/13)
吉川が疲弊していた身体とは思えないくらいの動きを再び見せる。
連続の剣戟に加蓮が連続の閃光を炎人間に撃ちこむ。
閃光によって炎に穴が空くがすぐに塞がる。
剣戟は全て蒸発するが、構わずに斬り続ける。
炎人間はこの攻撃に焦り始めていた。
どこまでもしつこく無駄な攻撃を仕掛けてくる人間。
この無駄な攻撃を防ぐためには炎の状態を維持しなければならない。
だが、その状態を維持するためには相応の力が必要。
無尽蔵に出せるわけではない。この生み出せる力にも限界がある。
吉川の無駄だと思われた攻撃は、炎人間の生み出せる炎を確実に蝕み、そして徐々に追い詰めていた。
しかし、炎人間の炎がついに吉川を捉えてしまう。
吉川「ぐッ!?」
吉川の右足が炎に絡め取られて、次の瞬間に吉川の足は爆発した。
吉川「うッガァッ!!」
その場に崩れ落ちる吉川。
追撃の炎を撃ち込もうとする炎人間に、加蓮の閃光が連続で照射されるが。
炎人間はそれを無視し、無理矢理炎を吉川に振り下ろそうとする。
だが、その炎人間の視界に異様な物体が映った。
吉川が疲弊していた身体とは思えないくらいの動きを再び見せる。
連続の剣戟に加蓮が連続の閃光を炎人間に撃ちこむ。
閃光によって炎に穴が空くがすぐに塞がる。
剣戟は全て蒸発するが、構わずに斬り続ける。
炎人間はこの攻撃に焦り始めていた。
どこまでもしつこく無駄な攻撃を仕掛けてくる人間。
この無駄な攻撃を防ぐためには炎の状態を維持しなければならない。
だが、その状態を維持するためには相応の力が必要。
無尽蔵に出せるわけではない。この生み出せる力にも限界がある。
吉川の無駄だと思われた攻撃は、炎人間の生み出せる炎を確実に蝕み、そして徐々に追い詰めていた。
しかし、炎人間の炎がついに吉川を捉えてしまう。
吉川「ぐッ!?」
吉川の右足が炎に絡め取られて、次の瞬間に吉川の足は爆発した。
吉川「うッガァッ!!」
その場に崩れ落ちる吉川。
追撃の炎を撃ち込もうとする炎人間に、加蓮の閃光が連続で照射されるが。
炎人間はそれを無視し、無理矢理炎を吉川に振り下ろそうとする。
だが、その炎人間の視界に異様な物体が映った。
983:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 01:58:22.93:/wwqY5m20 (10/13)
それは巨大な水の固まり。
空中に数メートルの大きさの水が浮かび、その下に二人の人間が手を伸ばし自分を見ている。
坂田「出来たッ!!」
桜井「師匠ッ!!」
その巨大な水弾は炎人間に投げつけられ、迫り来る水弾を見て炎人間は全力で回避を試みる。
降りしきる程度の雨ならば今の状態でもこの炎の状態を保っていられる。
だが、あの量の水の直撃を食らえば、僅かな間、炎の状態は解除される。
その時、自分にはハンター共の攻撃が届いてしまう。
この至近距離に得体の知れない閃光を放つハンターと、片足を捥がれたがまだ戦意を失っていないハンターが残っている。
今この水弾を喰らうのは絶対にまずい。
そう考えた炎人間は、先ほどと同じように地面に潜り込もうと動こうとした。
坂田と桜井が撃ちだした水弾の速度は遅い。
炎人間はそれを回避できたはずだった。
後方から超高速で迫る水の固まりさえなければ。
「なッ!? ごぽッ……」
炎人間は自分に大量の水が撃ち込まれた事に気付く。
まだ視線の先には巨大な水弾が残っているのにどこからこの水がやってきたかと思う前に、
大量の水によって炎の状態を強制的に解除させられた大男に、3方からそれぞれ剣閃が襲い掛かった。
下段から吉川の切り上げる斬撃が大男の腕を飛ばした。
背後から加蓮がハードスーツの肘に当たる部分にある刃で男の胴体を切断する。
そして水の塊と共に突っ込んできた凛が、左手の大剣で大男の首を切断した。
「ぐはッ……」
大男の首が吹き飛ぶが、吹き飛ばされながらも大男は炎の状態に移行しようと全身を燃え上がらせようとした。
だが、そこに坂田と桜井の水弾が着弾し、大男は炎化することが敵わず、その首を、胴体を水に濡れた地面に落とし、死に至った。
それは巨大な水の固まり。
空中に数メートルの大きさの水が浮かび、その下に二人の人間が手を伸ばし自分を見ている。
坂田「出来たッ!!」
桜井「師匠ッ!!」
その巨大な水弾は炎人間に投げつけられ、迫り来る水弾を見て炎人間は全力で回避を試みる。
降りしきる程度の雨ならば今の状態でもこの炎の状態を保っていられる。
だが、あの量の水の直撃を食らえば、僅かな間、炎の状態は解除される。
その時、自分にはハンター共の攻撃が届いてしまう。
この至近距離に得体の知れない閃光を放つハンターと、片足を捥がれたがまだ戦意を失っていないハンターが残っている。
今この水弾を喰らうのは絶対にまずい。
そう考えた炎人間は、先ほどと同じように地面に潜り込もうと動こうとした。
坂田と桜井が撃ちだした水弾の速度は遅い。
炎人間はそれを回避できたはずだった。
後方から超高速で迫る水の固まりさえなければ。
「なッ!? ごぽッ……」
炎人間は自分に大量の水が撃ち込まれた事に気付く。
まだ視線の先には巨大な水弾が残っているのにどこからこの水がやってきたかと思う前に、
大量の水によって炎の状態を強制的に解除させられた大男に、3方からそれぞれ剣閃が襲い掛かった。
下段から吉川の切り上げる斬撃が大男の腕を飛ばした。
背後から加蓮がハードスーツの肘に当たる部分にある刃で男の胴体を切断する。
そして水の塊と共に突っ込んできた凛が、左手の大剣で大男の首を切断した。
「ぐはッ……」
大男の首が吹き飛ぶが、吹き飛ばされながらも大男は炎の状態に移行しようと全身を燃え上がらせようとした。
だが、そこに坂田と桜井の水弾が着弾し、大男は炎化することが敵わず、その首を、胴体を水に濡れた地面に落とし、死に至った。
984:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 01:59:08.12:/wwqY5m20 (11/13)
吉川「やッた……」
加蓮「倒した……」
凛「…………」
大男の死体の付近にいた3人は完全に大男が死んだ事を確認し漸く息をついた。
何一つ通じなかった攻撃が、最後には全ての攻撃が通って倒すことが出来た。
吉川は大の字になり寝転がって荒い息をつき始める。
加蓮と凛はまだ警戒をしながら大男の死体を見続けている。
加蓮「……本当に、倒せたの?」
凛「…………」
二人とも何かを感じ取っているのか顔色が優れない。
完全に倒したはずだが、あの感覚が、敵の気配が消えない。
むしろ大きくなっている。
3人に東京チームと神奈川チームが近づく。
先頭の玄野も凛や加蓮と同じ顔をして近づいてくる。
玄野「……倒したのか?」
凛「…………わからない」
玄野「どういう意味だ?」
凛「まだ、何かいる」
凛がそう言った瞬間、上空の雷雲が轟き、付近に雷が落ちた。
その雷は一度ではなく、数度、近くで落ち、遠くで落ち、十数回雷鳴が戦場に鳴り響き漸くおさまった。
凛の全身が震え始める。
凛だけではなかった、全員が同じような状態になっている。
吉川「やッた……」
加蓮「倒した……」
凛「…………」
大男の死体の付近にいた3人は完全に大男が死んだ事を確認し漸く息をついた。
何一つ通じなかった攻撃が、最後には全ての攻撃が通って倒すことが出来た。
吉川は大の字になり寝転がって荒い息をつき始める。
加蓮と凛はまだ警戒をしながら大男の死体を見続けている。
加蓮「……本当に、倒せたの?」
凛「…………」
二人とも何かを感じ取っているのか顔色が優れない。
完全に倒したはずだが、あの感覚が、敵の気配が消えない。
むしろ大きくなっている。
3人に東京チームと神奈川チームが近づく。
先頭の玄野も凛や加蓮と同じ顔をして近づいてくる。
玄野「……倒したのか?」
凛「…………わからない」
玄野「どういう意味だ?」
凛「まだ、何かいる」
凛がそう言った瞬間、上空の雷雲が轟き、付近に雷が落ちた。
その雷は一度ではなく、数度、近くで落ち、遠くで落ち、十数回雷鳴が戦場に鳴り響き漸くおさまった。
凛の全身が震え始める。
凛だけではなかった、全員が同じような状態になっている。
985:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 01:59:41.91:/wwqY5m20 (12/13)
玄野「な、なんだよ、これは……」
武田「はぁッ……はぁッ……」
吉川「……なンだ…………」
風「ふゥッ……」
坂田「…………」
桜井「ハァーッ! ハァーッ!」
鈴木「うぅ……」
稲葉「うッぁぁぁぁ……」
そんな中、レイカがレーダーを見て何かに気付く。
レイカ「く、玄野、クン……こ、これッて……」
レイカが差し出すレーダーを全員が見る。
レーダーの表示は大きく歪んでいた。
その歪みが徐々に元に戻り始め、いつもの表示に戻ったと同時に、レーダーに真っ黒な光点が表示された。
加蓮「……さっきのも、ボスじゃなかった……」
凛「ふぅっ……ふぅっ……っっっ!!」
凛の全身に寒気が走った。
そして、凛が視線をある場所に向ける。
視線の先、そこには鬼がいた。
顔に大きな角が8本、2メートルは超える巨躯に背中には無数の棘。
そして、その表情は憤怒の色に染まっており、全身からは電気が放電している。
凛はその鬼を見て、すぐに情報を手に入れようとバイザーを操作する。
バイザー内の点数表示画面が鬼の点数を解析し始める。
凛にはその時間がとても長く感じられた。
長い時間、かかったかのように思われた点数表示は完了し、鬼の点数が表示される。
凛「100点……今回の、ボス……」
凛の声を掻き消すように、雷雲から雷が落ち、鬼が動き出した。
玄野「な、なんだよ、これは……」
武田「はぁッ……はぁッ……」
吉川「……なンだ…………」
風「ふゥッ……」
坂田「…………」
桜井「ハァーッ! ハァーッ!」
鈴木「うぅ……」
稲葉「うッぁぁぁぁ……」
そんな中、レイカがレーダーを見て何かに気付く。
レイカ「く、玄野、クン……こ、これッて……」
レイカが差し出すレーダーを全員が見る。
レーダーの表示は大きく歪んでいた。
その歪みが徐々に元に戻り始め、いつもの表示に戻ったと同時に、レーダーに真っ黒な光点が表示された。
加蓮「……さっきのも、ボスじゃなかった……」
凛「ふぅっ……ふぅっ……っっっ!!」
凛の全身に寒気が走った。
そして、凛が視線をある場所に向ける。
視線の先、そこには鬼がいた。
顔に大きな角が8本、2メートルは超える巨躯に背中には無数の棘。
そして、その表情は憤怒の色に染まっており、全身からは電気が放電している。
凛はその鬼を見て、すぐに情報を手に入れようとバイザーを操作する。
バイザー内の点数表示画面が鬼の点数を解析し始める。
凛にはその時間がとても長く感じられた。
長い時間、かかったかのように思われた点数表示は完了し、鬼の点数が表示される。
凛「100点……今回の、ボス……」
凛の声を掻き消すように、雷雲から雷が落ち、鬼が動き出した。
986:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 02:00:21.25:/wwqY5m20 (13/13)
今日はこの辺で。
次は次スレに投下します。
今日はこの辺で。
次は次スレに投下します。
987:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 02:03:38.71:XXuUfTuzo (1/1)
乙
やっぱり100点か…
乙
やっぱり100点か…
988:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 02:07:07.83:T/PlyAZF0 (1/1)
原作だと70点ぐらいで玄野と和泉で35点に分けられた気がするけどね
原作だと70点ぐらいで玄野と和泉で35点に分けられた気がするけどね
989:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 02:39:57.44:+YHMN9T30 (1/1)
おつ
ホスト侍を倒した時に140点取ってたからホスト侍つえーと思ってたんだが、よく考えると吸血鬼殺しまくってた時だったような気がするから実際はもっと低いのか。
今回の話見てようやく気づいたわ。
おつ
ホスト侍を倒した時に140点取ってたからホスト侍つえーと思ってたんだが、よく考えると吸血鬼殺しまくってた時だったような気がするから実際はもっと低いのか。
今回の話見てようやく気づいたわ。
990:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 16:48:26.11:zbsIIBTho (1/1)
いつ未央と卯月が凄惨な死に方するか楽しみで仕方がない
いつ未央と卯月が凄惨な死に方するか楽しみで仕方がない
991:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 18:48:58.32:LRcWW2CG0 (1/1)
このスレももう終わりか
次スレでは初見が混乱しない用に注意書きしとかなー
このスレももう終わりか
次スレでは初見が混乱しない用に注意書きしとかなー
992:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 19:21:24.54:SV4pn5bFO (1/1)
>>991
荒らしくんまだこのスレに居たのか
>>991
荒らしくんまだこのスレに居たのか
993:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 19:35:01.94:Qg3MTMP50 (1/1)
えっ荒らしじゃないだろそれは 渋谷凛ってことが分かるようにしようねって話だろ?
凛だけじゃ色々キャラがいるから
えっ荒らしじゃないだろそれは 渋谷凛ってことが分かるようにしようねって話だろ?
凛だけじゃ色々キャラがいるから
994:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 19:52:16.89:YAK7m1SYO (1/1)
ageんなよ荒らし野郎
ageんなよ荒らし野郎
995:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 20:08:21.72:cnSvBEdrO (1/1)
荒らし認定したいだけのガイジの集まりだな
荒らし認定したいだけのガイジの集まりだな
996:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/14(月) 20:21:11.85:JpkX/ws6O (1/1)
次スレのスレタイはガイジ雑談スレで決まりだな
次スレのスレタイはガイジ雑談スレで決まりだな
997:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/15(火) 00:28:01.10:8kusLjf60 (1/1)
とにかく次スレも期待
とにかく次スレも期待
998:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/15(火) 01:03:32.22:n54NvMGTo (1/1)
攻撃的なレスが全部末尾Oな時点でお察し
乙乙
攻撃的なレスが全部末尾Oな時点でお察し
乙乙
999:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/15(火) 07:12:24.58:HZAW0yRQO (1/1)
なおageカスの末尾が0な時点でもお察し
なおageカスの末尾が0な時点でもお察し
1000:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/15(火) 08:12:36.89:hkpFbd/m0 (1/1)
はい1000
はい1000
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