◆QhFDI08WfRWv さんの作品一覧
http://s2-d2.com/archives/16798212.html
http://s2-d2.com/archives/16798212.html
695: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/13(日) 23:31:03.94:SsKkwed0o (29/31)
01~10
11~20 沙織
21~30
31~40 不審者
41~50
51~60
61~70 沙織
71~80
81~90 変質者
91~00
↓1のコンマ
01~10
11~20 沙織
21~30
31~40 不審者
41~50
51~60
61~70 沙織
71~80
81~90 変質者
91~00
↓1のコンマ
モバP「泰葉からチョコもらった時の話?」
絵里「なんとかストロガノフ!」穂乃果「そう、カレーです」
タマ「ニャー」タラオ「タマ口臭いですぅ!」タマ「!!!!!!!」
玲音「風邪を引いてしまったようだ…」
苗木「霧切さん、この蝶ネクタイつけてみてよ」
696:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/13(日) 23:31:18.77:EJ++IT/aO (1/1)
あ
あ
697: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/13(日) 23:44:18.56:SsKkwed0o (30/31)
√ 5月11日目 夕(讃州中学) ※火曜日
噂の不審者とやらに警戒していたものの
どうやら、今日は運良くいなかったらしい
もしかしたら、放課後に現れるだけで
それ以外の時間にはいないだけかもしれないが
天乃「……これが不審者なの?」
夏凜「みたいね……」
勇者部の部室にきた天乃は
学校から配られたであろう注意を呼びかける手紙から目を離し
夏凜へと疑いの目を向ける
天乃「ドッキリ?」
風「だったら良いんだけどね……残念なことに、それが本当の本当に不審者らしいのよ」
天乃「………………」
身長は大体170ほど、髪は短く薄い桃色
瞳の色は橙色
不審者の姿はまるで男体化した天乃のようだった
√ 5月11日目 夕(讃州中学) ※火曜日
噂の不審者とやらに警戒していたものの
どうやら、今日は運良くいなかったらしい
もしかしたら、放課後に現れるだけで
それ以外の時間にはいないだけかもしれないが
天乃「……これが不審者なの?」
夏凜「みたいね……」
勇者部の部室にきた天乃は
学校から配られたであろう注意を呼びかける手紙から目を離し
夏凜へと疑いの目を向ける
天乃「ドッキリ?」
風「だったら良いんだけどね……残念なことに、それが本当の本当に不審者らしいのよ」
天乃「………………」
身長は大体170ほど、髪は短く薄い桃色
瞳の色は橙色
不審者の姿はまるで男体化した天乃のようだった
698: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/13(日) 23:45:23.79:SsKkwed0o (31/31)
では、此処までとさせて頂きます
何もなければ、
6月1日目より、天乃は場所移動になります
では、此処までとさせて頂きます
何もなければ、
6月1日目より、天乃は場所移動になります
699:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/13(日) 23:48:48.31:zpl2MP6Co (5/5)
あっ…
こう書かれるとなかなか派手な容姿だなあn…不審者
あっ…
こう書かれるとなかなか派手な容姿だなあn…不審者
700:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 00:28:10.89:ce6fhEB2O (1/1)
乙
最近参加が減ったからか投稿が滞り気味だな
月1ののわゆや所属じゃ足りない大事な燃料だから頑張ってくれ
乙
最近参加が減ったからか投稿が滞り気味だな
月1ののわゆや所属じゃ足りない大事な燃料だから頑張ってくれ
701:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 02:25:53.90:hmrj82E/o (1/11)
乙
乙
702:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 07:05:52.32:W6noUOILO (1/1)
乙
兄貴めっちゃ懐かしいなあ…
乙
兄貴めっちゃ懐かしいなあ…
703:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 19:56:50.27:akNT9SdSO (1/1)
兄貴の容姿って今回が初出か?
兄貴の容姿って今回が初出か?
704: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/14(月) 20:17:05.78:Ot23LMZoo (1/15)
早いですが、少ししたら再開します
早いですが、少ししたら再開します
705:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 20:19:26.29:hmrj82E/o (2/11)
おっ
おっ
706:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 20:35:41.10:GMCiHHE9O (1/5)
やったぜ。
やったぜ。
707:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 20:45:53.17:dBdz/t+No (1/1)
ふい
ふい
708: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/14(月) 21:00:34.77:Ot23LMZoo (2/15)
友奈「ねぇ、久遠さん」
天乃「ん?」
友奈「その人、久遠さんに関係ある人なんじゃないかな?」
友奈は手紙を受け取ると
そこに書かれた人物の絵を見つめ
もう一度天乃を見つめて、頷く
似てる
凄く似てる
背は久遠さんよりずっと高くて、髪の色は少し薄いらしいし
人の書いた絵だから
本当に全てこの通りだとは限らないけれど。でも
友奈「私ね、この人は実はすごく優しい人なんじゃないかなって」
天乃「どうして?」
友奈「帰りに校舎の窓から見えたこの人は、誰かに会いたがってるように見えたんだ。誰かを待ってるように見えたんだ」
天乃「………………」
友奈「だから久遠さん。会って……あげようよ」
友奈「ねぇ、久遠さん」
天乃「ん?」
友奈「その人、久遠さんに関係ある人なんじゃないかな?」
友奈は手紙を受け取ると
そこに書かれた人物の絵を見つめ
もう一度天乃を見つめて、頷く
似てる
凄く似てる
背は久遠さんよりずっと高くて、髪の色は少し薄いらしいし
人の書いた絵だから
本当に全てこの通りだとは限らないけれど。でも
友奈「私ね、この人は実はすごく優しい人なんじゃないかなって」
天乃「どうして?」
友奈「帰りに校舎の窓から見えたこの人は、誰かに会いたがってるように見えたんだ。誰かを待ってるように見えたんだ」
天乃「………………」
友奈「だから久遠さん。会って……あげようよ」
709:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 21:03:02.42:Vku6QjwKo (1/2)
きた
きた
710:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 21:03:05.00:hmrj82E/o (3/11)
お兄さん?って聞かれなかったな
お兄さん?って聞かれなかったな
711: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/14(月) 21:11:20.16:Ot23LMZoo (3/15)
友奈は天乃の事情を知らない
記憶喪失だなんて知らず
天乃が犬吠崎家にいるのはただ大赦から風達が勇者ゆえ
一任されただけ。と、思ってる
だから、そう言えるのだ
天乃「………………」
友奈「ね? 久遠さん」
友奈の瞳は純粋だ
友奈の表情には裏がない
人探しをしている不審者の事を思っての、優しい提案なのだろう
でも
天乃「……私の関係者。ね」
会うのにはメリットがあるかもしれない
でも、デメリットもある
1、会ってみる
2、やめておく
↓2
友奈は天乃の事情を知らない
記憶喪失だなんて知らず
天乃が犬吠崎家にいるのはただ大赦から風達が勇者ゆえ
一任されただけ。と、思ってる
だから、そう言えるのだ
天乃「………………」
友奈「ね? 久遠さん」
友奈の瞳は純粋だ
友奈の表情には裏がない
人探しをしている不審者の事を思っての、優しい提案なのだろう
でも
天乃「……私の関係者。ね」
会うのにはメリットがあるかもしれない
でも、デメリットもある
1、会ってみる
2、やめておく
↓2
712:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 21:11:55.24:hmrj82E/o (4/11)
1
1
713:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 21:12:53.99:Vku6QjwKo (2/2)
1
1
714:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 21:16:46.66:SFXfPolwO (1/5)
うん、そうなるよね
うん、そうなるよね
715: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/14(月) 21:22:40.91:Ot23LMZoo (4/15)
天乃「良いわ。会ってあげる」
樹「久遠さんっ」
天乃「……大丈夫よ。きっと」
私の関係者
絵の通りの顔つきなのなら年齢はせいぜい20前半
これで父親というのは難しい以上
きっと、お兄ちゃん。なんだろう
樹「……でも」
天乃「平気」
どちらにも不利益なことはある
でも、何も知らずに延々と彷徨うよりは
非情だろうと、現実を教えてあげるべきだと思う
天乃「校門のところに行けば、会える?」
風「会えるとは思うけど……」
夏凜「なにかしようとしたら私が守ってあげるわよ」
天乃「うん……ありがとう」
素直な感謝に対して、夏凜は目を背けると
照れくさそうに笑って
夏凜「私はあんたの付き人なんだから。当然よ」
と、ぶっきらぼうに言い捨てた
天乃「良いわ。会ってあげる」
樹「久遠さんっ」
天乃「……大丈夫よ。きっと」
私の関係者
絵の通りの顔つきなのなら年齢はせいぜい20前半
これで父親というのは難しい以上
きっと、お兄ちゃん。なんだろう
樹「……でも」
天乃「平気」
どちらにも不利益なことはある
でも、何も知らずに延々と彷徨うよりは
非情だろうと、現実を教えてあげるべきだと思う
天乃「校門のところに行けば、会える?」
風「会えるとは思うけど……」
夏凜「なにかしようとしたら私が守ってあげるわよ」
天乃「うん……ありがとう」
素直な感謝に対して、夏凜は目を背けると
照れくさそうに笑って
夏凜「私はあんたの付き人なんだから。当然よ」
と、ぶっきらぼうに言い捨てた
716: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/14(月) 21:44:24.45:Ot23LMZoo (5/15)
その人探しをしているという男性
いや、青年は校門に寄りかかるようにして、佇んでいた
まるで、今日。天乃が来てくれると分かっていたかのように
夏凜「下がってて」
天乃「でも」
夏凜「良いから。まずは私が誰を探してるのかを聞いてくる」
借り物車椅子の天乃と
健常者の夏凜とでは非常時の対処能力には天と地ほどの差がある
ゆえに、それは英断だと言えたかもしれない
夏凜「そこのあんた」
「ん?」
夏凜「誰かを探してるって、聞いたけど」
「……ああ、探してる。俺の大切で可愛い妹を探してる」
夏凜「……………」
「勇者部っていう連中が一緒にいたと思う。って聞いたんだけど、夏凜は知ってるか?」
夏凜「っ!」
その男が、三好夏凜という人間を知らなければ――だったが
その人探しをしているという男性
いや、青年は校門に寄りかかるようにして、佇んでいた
まるで、今日。天乃が来てくれると分かっていたかのように
夏凜「下がってて」
天乃「でも」
夏凜「良いから。まずは私が誰を探してるのかを聞いてくる」
借り物車椅子の天乃と
健常者の夏凜とでは非常時の対処能力には天と地ほどの差がある
ゆえに、それは英断だと言えたかもしれない
夏凜「そこのあんた」
「ん?」
夏凜「誰かを探してるって、聞いたけど」
「……ああ、探してる。俺の大切で可愛い妹を探してる」
夏凜「……………」
「勇者部っていう連中が一緒にいたと思う。って聞いたんだけど、夏凜は知ってるか?」
夏凜「っ!」
その男が、三好夏凜という人間を知らなければ――だったが
717: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/14(月) 21:58:52.22:Ot23LMZoo (6/15)
夏凜「あんた、私のこと」
「知ってるよ。知ってる。それに……もう見えてるからな。妹が」
夏凜「………………っ」
逃げろというべきかもしれない
でも
そんな言葉を投げかける隙さえ、この変質者はくれない
鍛錬による直感が、警笛を脳に響かせる
「そう怖がるなよ。俺は妹なら誰だっていいわけじゃぁないんだ」
夏凜「はぁ?」
「人様の妹に手を出すほど落ちぶれちゃいないってことだよ。妹が好きなんだ。そのくらい弁えてるよ」
清々しいほどの柔らかい笑み
けれど、紡ぎ出される言葉の異常さに体が震える
怖いから?
気持ちが悪いから?
なんでもいい……これは悪寒だ
夏凜「会わせてあげようかとも思ったけど気が変わったわ。帰れ、変質者」
睨みつけるように言い放ち
夏凜は部室から拝借した作り物の刀を男に向けた
夏凜「あんた、私のこと」
「知ってるよ。知ってる。それに……もう見えてるからな。妹が」
夏凜「………………っ」
逃げろというべきかもしれない
でも
そんな言葉を投げかける隙さえ、この変質者はくれない
鍛錬による直感が、警笛を脳に響かせる
「そう怖がるなよ。俺は妹なら誰だっていいわけじゃぁないんだ」
夏凜「はぁ?」
「人様の妹に手を出すほど落ちぶれちゃいないってことだよ。妹が好きなんだ。そのくらい弁えてるよ」
清々しいほどの柔らかい笑み
けれど、紡ぎ出される言葉の異常さに体が震える
怖いから?
気持ちが悪いから?
なんでもいい……これは悪寒だ
夏凜「会わせてあげようかとも思ったけど気が変わったわ。帰れ、変質者」
睨みつけるように言い放ち
夏凜は部室から拝借した作り物の刀を男に向けた
718:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 22:03:16.65:SFXfPolwO (2/5)
真面目に見えても滲み出ているらしい変質者オーラ、さすが兄貴だ
真面目に見えても滲み出ているらしい変質者オーラ、さすが兄貴だ
719: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/14(月) 22:03:59.08:Ot23LMZoo (7/15)
風「ちょ、ちょっと!」
東郷「夏凜ちゃんが刀を向けるなんて」
天乃「……………」
遠巻きに見つめている以上
天乃だけでなく、風達にも会話は聞こえず
何がどうなってそうなったのかは分からない
ただ、青年は終始笑みを浮かべていた
ただ、それだけだった
天乃「………っ」
知らない
ううん、きっと、私が覚えていないだけで
あの人は私の……関係者なんだろう
天乃「夏凜……」
1、私のために争うのは止めて!
2、夏凜やめなさい!
3、見守る
↓2
風「ちょ、ちょっと!」
東郷「夏凜ちゃんが刀を向けるなんて」
天乃「……………」
遠巻きに見つめている以上
天乃だけでなく、風達にも会話は聞こえず
何がどうなってそうなったのかは分からない
ただ、青年は終始笑みを浮かべていた
ただ、それだけだった
天乃「………っ」
知らない
ううん、きっと、私が覚えていないだけで
あの人は私の……関係者なんだろう
天乃「夏凜……」
1、私のために争うのは止めて!
2、夏凜やめなさい!
3、見守る
↓2
720:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 22:06:34.02:hmrj82E/o (5/11)
2
2
721:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 22:06:52.93:6UonFZUDO (1/1)
2
2
722:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 22:08:35.55:GMCiHHE9O (2/5)
2
2
723: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/14(月) 22:13:28.17:Ot23LMZoo (8/15)
天乃「夏凜やめなさい!」
夏凜「っ」
慌てて叫ぶ
なんで叫んだかはわからないけど、でも
危険だと思った
何も覚えていないはずなのに……いや
あの人のあの構え
あれは記憶がなくても体が覚えてる構――っ
「 」
天乃「ひっ!?」
何かを叫んでる
何を言ってるかは見えないけどなにか……じゃないっ
近づいてきてるっ!
樹「お、おおおねぇえちゃんっ!」
風「ちょ、無理無理無理ッ!」
青年は夏凜が天乃に振り向いた瞬間
横をすり抜けて天乃へと一直線に駆け出したのだ
天乃「夏凜やめなさい!」
夏凜「っ」
慌てて叫ぶ
なんで叫んだかはわからないけど、でも
危険だと思った
何も覚えていないはずなのに……いや
あの人のあの構え
あれは記憶がなくても体が覚えてる構――っ
「 」
天乃「ひっ!?」
何かを叫んでる
何を言ってるかは見えないけどなにか……じゃないっ
近づいてきてるっ!
樹「お、おおおねぇえちゃんっ!」
風「ちょ、無理無理無理ッ!」
青年は夏凜が天乃に振り向いた瞬間
横をすり抜けて天乃へと一直線に駆け出したのだ
724:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 22:14:01.11:hmrj82E/o (6/11)
おいこら
おいこら
725: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/14(月) 22:26:30.18:Ot23LMZoo (9/15)
風が慌てて天乃の車椅子を反転させようとしたが
その時にはもう、遅かった
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁまぁぁぁぁぁぁぁぁのぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
天乃「いやぁぁぁぁぁぁ!」
言葉が読めた
感情が見えた
その瞬間、たまらず叫び声をあげてしまった
探し人に出会えた嬉しさがあるのかもしれない
でもだからと言って歓喜の表情で名前を叫びながらの全力疾走など
恐怖以外のなにものでもなかった
九尾「世話の焼ける主様じゃなッ!」
そんな声が頭に響き
一瞬だけ辺りが眩く光り輝くと
白い衣を身に纏った女性が天乃の前に立ちふさがっていた
「っと」
九尾「去れ小僧。妾の主様に手出しは許さぬ」
「可愛い妹との再会なんだ。去るべきはそっちだろう」
九尾「ふんっ……生意気だのう。素直に去るのであれば、妾が一晩――」
「すまん。あんたの体よりも、2年間成長した妹の体の方が興味あるんだ。悪いな」
風が慌てて天乃の車椅子を反転させようとしたが
その時にはもう、遅かった
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁまぁぁぁぁぁぁぁぁのぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
天乃「いやぁぁぁぁぁぁ!」
言葉が読めた
感情が見えた
その瞬間、たまらず叫び声をあげてしまった
探し人に出会えた嬉しさがあるのかもしれない
でもだからと言って歓喜の表情で名前を叫びながらの全力疾走など
恐怖以外のなにものでもなかった
九尾「世話の焼ける主様じゃなッ!」
そんな声が頭に響き
一瞬だけ辺りが眩く光り輝くと
白い衣を身に纏った女性が天乃の前に立ちふさがっていた
「っと」
九尾「去れ小僧。妾の主様に手出しは許さぬ」
「可愛い妹との再会なんだ。去るべきはそっちだろう」
九尾「ふんっ……生意気だのう。素直に去るのであれば、妾が一晩――」
「すまん。あんたの体よりも、2年間成長した妹の体の方が興味あるんだ。悪いな」
726:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 22:28:16.42:hmrj82E/o (7/11)
周りドン引きだろこれww
周りドン引きだろこれww
727:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 22:30:33.37:GMCiHHE9O (3/5)
パラレルとはいえ約半年ぶりの登場なのに全くぶれない辺りさすが天乃の兄貴だw
パラレルとはいえ約半年ぶりの登場なのに全くぶれない辺りさすが天乃の兄貴だw
728:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 22:40:04.79:SFXfPolwO (3/5)
平行世界ではあんなことになってたから、元気にやってて嬉しいはずなんだが、なんか全然そんなこと感じさせない馴染みっぷりでなんか嬉しい
平行世界ではあんなことになってたから、元気にやってて嬉しいはずなんだが、なんか全然そんなこと感じさせない馴染みっぷりでなんか嬉しい
729: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/14(月) 22:40:10.41:Ot23LMZoo (10/15)
九尾「……主様。この気持ち悪い人間はなんじゃ。殺すぞ。喰らうには気色が悪すぎる」
「気持ち悪いとは失礼な。人間。誰だって妹や弟が大好きに決まってるだろ」
風「いや……そこまで、常軌を逸してはないと、思います」
樹「お姉ちゃんが引きすぎて敬語になってる!?」
「お姉ちゃん……? そうか、キミも仲間――」
風「一緒にするなぁッ!」
風はそう怒鳴って、九尾の隣に並ぶ
そして
夏凜「追い詰めたわよ……変質者!」
夏凜が青年の背後を取る
風「今なら、逃げても追わないわ」
九尾「どうじゃ? 尻尾を巻いて逃げ出さぬか?」
3対1の多勢に無勢
しかも一人は人間の姿とはいえ精霊だ
けれど、それを知らないからなのか
青年は困ったように笑って、ため息をついく
「2年間もお預け食らってた俺が、目の前に妹出されて我慢できるわけないだろ。いい加減にしろ」
九尾「知るか戯け!」
九尾「……主様。この気持ち悪い人間はなんじゃ。殺すぞ。喰らうには気色が悪すぎる」
「気持ち悪いとは失礼な。人間。誰だって妹や弟が大好きに決まってるだろ」
風「いや……そこまで、常軌を逸してはないと、思います」
樹「お姉ちゃんが引きすぎて敬語になってる!?」
「お姉ちゃん……? そうか、キミも仲間――」
風「一緒にするなぁッ!」
風はそう怒鳴って、九尾の隣に並ぶ
そして
夏凜「追い詰めたわよ……変質者!」
夏凜が青年の背後を取る
風「今なら、逃げても追わないわ」
九尾「どうじゃ? 尻尾を巻いて逃げ出さぬか?」
3対1の多勢に無勢
しかも一人は人間の姿とはいえ精霊だ
けれど、それを知らないからなのか
青年は困ったように笑って、ため息をついく
「2年間もお預け食らってた俺が、目の前に妹出されて我慢できるわけないだろ。いい加減にしろ」
九尾「知るか戯け!」
730:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 22:50:46.87:hmrj82E/o (8/11)
お兄ちゃんじゃなくてお姉ちゃんに会いたかったです()
お兄ちゃんじゃなくてお姉ちゃんに会いたかったです()
731:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 22:51:36.81:NrtJ1GXV0 (1/3)
兄貴が安定の兄貴でなんか安心したw
兄貴が安定の兄貴でなんか安心したw
732: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/14(月) 22:53:16.47:Ot23LMZoo (11/15)
夏凜「…………っ」
九尾の怒号は合図だ
変態から私は見えていない
足音さえ消せれば、動きを悟られることなんてない
ゆっくり、慎重に
散々鍛錬してきたことだ
ゴクリ吐息をのみ、柄の感触を確かめるように
一つ一つの指を握り直していく
手練だ。絶対に
でも、私は天乃を……守るんだ!
強い思いを込めて足を踏み出し、
砂粒がジャリっと音を立てるよりも素早く、
斜め下へと構えていた模造刀を振り上げる……が
「いい匂いがするな」
夏凜「っ!」
青年は振り向くことなく右足で刀身を蹴り壊すと
そのまま一回転して夏凜の腕を掴み、引き倒す
「妹の匂いがするんだ。音を消そうが息を殺そうが。妹の匂いが近づけば分かるんだよ」
夏凜「ふざけ」
「あんまり手荒な真似はさせるなよ……我慢してるんだから」
夏凜「っ!」
夏凜「…………っ」
九尾の怒号は合図だ
変態から私は見えていない
足音さえ消せれば、動きを悟られることなんてない
ゆっくり、慎重に
散々鍛錬してきたことだ
ゴクリ吐息をのみ、柄の感触を確かめるように
一つ一つの指を握り直していく
手練だ。絶対に
でも、私は天乃を……守るんだ!
強い思いを込めて足を踏み出し、
砂粒がジャリっと音を立てるよりも素早く、
斜め下へと構えていた模造刀を振り上げる……が
「いい匂いがするな」
夏凜「っ!」
青年は振り向くことなく右足で刀身を蹴り壊すと
そのまま一回転して夏凜の腕を掴み、引き倒す
「妹の匂いがするんだ。音を消そうが息を殺そうが。妹の匂いが近づけば分かるんだよ」
夏凜「ふざけ」
「あんまり手荒な真似はさせるなよ……我慢してるんだから」
夏凜「っ!」
733:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 22:57:57.94:SFXfPolwO (4/5)
おまわりさーん!
おまわりさーん!
734:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 23:01:52.66:NrtJ1GXV0 (2/3)
せっかくかっこいいのに台無しだよw
せっかくかっこいいのに台無しだよw
735: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/14(月) 23:05:02.33:Ot23LMZoo (12/15)
手についた砂を払うように手を叩いた青年は
立ちふさがる二人の守り手を見つめると
目を細め、口を細めた畏怖さえ感じる笑みを浮かべる
「いい加減、抱きしめたいんだよ」
九尾「こ、この変態……化物かなにかか」
「頼むよ。そろそろ空気が吸いたいんだよ」
九尾「くっ……」
浮かべているのは笑み
けれど、それは喜楽ではなく狂気を放つ
「2年前の妹の下着はもう尽きた。でも、もうひとりの妹じゃ満ち足りなんいんだ」
天乃「…………………」
「なぁ、天乃。その胸に顔をうず……抱きしめさせてくれ」
1、悪いけれど、私は貴方の言葉が聞こえないし、貴方を知らないわ
2、ねぇ。貴方は私のお兄さんなの?
3、ごめんなさい。私は耳が聞こえないの
4、ごめんなさい。私は貴方を知らないわ
5、貴方がそれでみんなを傷つけないのなら
6、嫌よ
↓2
手についた砂を払うように手を叩いた青年は
立ちふさがる二人の守り手を見つめると
目を細め、口を細めた畏怖さえ感じる笑みを浮かべる
「いい加減、抱きしめたいんだよ」
九尾「こ、この変態……化物かなにかか」
「頼むよ。そろそろ空気が吸いたいんだよ」
九尾「くっ……」
浮かべているのは笑み
けれど、それは喜楽ではなく狂気を放つ
「2年前の妹の下着はもう尽きた。でも、もうひとりの妹じゃ満ち足りなんいんだ」
天乃「…………………」
「なぁ、天乃。その胸に顔をうず……抱きしめさせてくれ」
1、悪いけれど、私は貴方の言葉が聞こえないし、貴方を知らないわ
2、ねぇ。貴方は私のお兄さんなの?
3、ごめんなさい。私は耳が聞こえないの
4、ごめんなさい。私は貴方を知らないわ
5、貴方がそれでみんなを傷つけないのなら
6、嫌よ
↓2
736:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 23:06:06.54:hmrj82E/o (9/11)
1
1
737:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 23:06:14.49:SFXfPolwO (5/5)
6
6
738:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 23:06:49.05:NrtJ1GXV0 (3/3)
4
4
739:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 23:06:55.71:GMCiHHE9O (4/5)
2
2
740: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/14(月) 23:20:31.61:Ot23LMZoo (13/15)
天乃「嫌よ」
「なん……だと?」
夏凜「当たり前でしょうが! なにが下着が尽きた。もう一人じゃ満足できない。よ、変態!」
「俺は変態じゃない、シスコンだ!」
風「どう見ても変――」
友奈「風せんぱーい! 先生呼んできましたーっ!」
その声に九尾以外の全員が校舎の方に目を向けると
東郷と友奈そして男性教師の一団が天乃達の方へと駆け寄ってきていた
「ったく……風先輩。ね」
風「……なに?」
「あんたがこの中のリーダーつまり、勇者部の犬吠埼さん。だろ」
風「だったどうなのよ」
「で、そっちが妹の樹ちゃん。あれが友奈ちゃんで、車椅子の東郷さん」
夏凜「あんたまさか」
「いいや、別に誰かに手を出すなんてつもりはないよ。ただ、夏凜と犬吠崎姉妹はどうも、天乃の匂いが強く感じる」
天乃「嫌よ」
「なん……だと?」
夏凜「当たり前でしょうが! なにが下着が尽きた。もう一人じゃ満足できない。よ、変態!」
「俺は変態じゃない、シスコンだ!」
風「どう見ても変――」
友奈「風せんぱーい! 先生呼んできましたーっ!」
その声に九尾以外の全員が校舎の方に目を向けると
東郷と友奈そして男性教師の一団が天乃達の方へと駆け寄ってきていた
「ったく……風先輩。ね」
風「……なに?」
「あんたがこの中のリーダーつまり、勇者部の犬吠埼さん。だろ」
風「だったどうなのよ」
「で、そっちが妹の樹ちゃん。あれが友奈ちゃんで、車椅子の東郷さん」
夏凜「あんたまさか」
「いいや、別に誰かに手を出すなんてつもりはないよ。ただ、夏凜と犬吠崎姉妹はどうも、天乃の匂いが強く感じる」
741:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 23:23:11.09:hmrj82E/o (10/11)
その判別できるのか
その判別できるのか
742: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/14(月) 23:26:09.49:Ot23LMZoo (14/15)
青年はそう言うと
近づく教師の一段を一瞥して、ため息をつくと
風を見つめて手を振る
「今度、犬吠崎さんの家にお邪魔することにするよ。そこにいるんだろ? 天乃はいつも」
風「!」
「じゃぁな」
そう言い残した瞬間
青年は全力で校門のほうへと駆け出す
「逃がすな! 閉めろ!」
男性教師が叫ぶと、
校門の近くにいた生徒は慌てて押し閉める
けれど、青年は横の壁を蹴り上がると
そのまま壁の向こうへと軽々と飛び越えて逃げていく
樹「どうしよう……お姉ちゃん」
風「っ………」
早ければ明日にでも来るだろう
どうしようかと悩んだ末に、風は東郷と友奈に振り向いた
青年はそう言うと
近づく教師の一段を一瞥して、ため息をつくと
風を見つめて手を振る
「今度、犬吠崎さんの家にお邪魔することにするよ。そこにいるんだろ? 天乃はいつも」
風「!」
「じゃぁな」
そう言い残した瞬間
青年は全力で校門のほうへと駆け出す
「逃がすな! 閉めろ!」
男性教師が叫ぶと、
校門の近くにいた生徒は慌てて押し閉める
けれど、青年は横の壁を蹴り上がると
そのまま壁の向こうへと軽々と飛び越えて逃げていく
樹「どうしよう……お姉ちゃん」
風「っ………」
早ければ明日にでも来るだろう
どうしようかと悩んだ末に、風は東郷と友奈に振り向いた
743: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/14(月) 23:30:38.83:Ot23LMZoo (15/15)
では、ここまでとさせて頂きます
明日は出来れば通常通り21時半か22時となります
22時半超えても何もなければ無しとなります
帰宅先は東郷家か結城家
では、ここまでとさせて頂きます
明日は出来れば通常通り21時半か22時となります
22時半超えても何もなければ無しとなります
帰宅先は東郷家か結城家
744:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 23:31:15.83:hmrj82E/o (11/11)
乙
乙
745:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/14(月) 23:37:47.23:GMCiHHE9O (5/5)
乙
今度は兄貴も最後まで生き残って欲しいな
乙
今度は兄貴も最後まで生き残って欲しいな
746:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/15(火) 00:17:17.46:WoficDmlO (1/1)
兄貴がいるだけで真面目な話がギャグになるという法則
逆に言えば、兄貴が消えるとドシリアスだな
兄貴がいるだけで真面目な話がギャグになるという法則
逆に言えば、兄貴が消えるとドシリアスだな
747:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/15(火) 00:44:05.53:htqf86dL0 (1/1)
天乃とその下着について語らねばならぬ
天乃ー!下着ー!
天乃とその下着について語らねばならぬ
天乃ー!下着ー!
748:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/15(火) 02:03:58.19:Dt0ouPnfo (1/2)
ファーストコンタクトからこれとか兄貴やばい
完全に天ロス起こしてる
ファーストコンタクトからこれとか兄貴やばい
完全に天ロス起こしてる
749: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/15(火) 22:08:52.99:ARsf2Zfho (1/10)
遅くなりましたが、少しだけ再開します
遅くなりましたが、少しだけ再開します
750:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/15(火) 22:10:54.93:NrcOsp/To (1/3)
はい
はい
751: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/15(火) 22:10:58.83:ARsf2Zfho (2/10)
√ 5月11日目 夜() ※火曜日
1、東郷家
2、結城家
3、あえて、犬吠崎家
↓2
√ 5月11日目 夜() ※火曜日
1、東郷家
2、結城家
3、あえて、犬吠崎家
↓2
752:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/15(火) 22:12:06.63:UfjvpJugo (1/1)
3
3
753:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/15(火) 22:12:18.86:CZ5uqXxDO (1/1)
3
3
754:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/15(火) 22:13:29.80:07qsB6NuO (1/3)
なんと
なんと
755: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/15(火) 22:15:56.34:ARsf2Zfho (3/10)
√ 5月11日目 夜(犬吠崎家) ※火曜日
九尾、死神、夏凜、風、樹との交流が可能です
1、九尾
2、死神
3、夏凜
4、樹
5、風
6、イベントの判定
↓2
√ 5月11日目 夜(犬吠崎家) ※火曜日
九尾、死神、夏凜、風、樹との交流が可能です
1、九尾
2、死神
3、夏凜
4、樹
5、風
6、イベントの判定
↓2
756:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/15(火) 22:16:40.72:raAFcr8Oo (1/3)
2
2
757:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/15(火) 22:18:05.88:m1b4YwKSO (1/3)
6
6
758:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/15(火) 22:18:10.04:07qsB6NuO (2/3)
6
6
759: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/15(火) 22:22:29.72:ARsf2Zfho (4/10)
01~10 変態
11~20 夏凜
21~30 樹
31~40 風
41~50 稲荷
51~60 樹
61~70 九尾
71~80 風
81~90 やつは窓からやってくる
91~00 夏凜
↓1のコンマ
01~10 変態
11~20 夏凜
21~30 樹
31~40 風
41~50 稲荷
51~60 樹
61~70 九尾
71~80 風
81~90 やつは窓からやってくる
91~00 夏凜
↓1のコンマ
760:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/15(火) 22:22:48.65:raAFcr8Oo (2/3)
はあっ
はあっ
761:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/15(火) 22:22:55.15:xeA/Uhslo (1/1)
そう、ぼくだ!
そう、ぼくだ!
762:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/15(火) 22:25:33.84:m1b4YwKSO (2/3)
ボディーガードとしては優秀…あ、抹殺はやめて
ボディーガードとしては優秀…あ、抹殺はやめて
763: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/15(火) 22:35:27.42:ARsf2Zfho (5/10)
九尾「すまぬな、主様よ」
天乃「なにが?」
九尾「武の才を持たぬ妾に、彼奴は討てぬ」
天乃「あの男の人のこと?」
いかにも。と。九尾は悔しそうに頷く
鍛錬を積んでいる夏凜を討つことができるのは
夏凜がまだ子供ゆえに、隙が多く弱点が多いからだ
けれど、あの男は違った
九尾「主様が見れたかは知らぬが、彼奴は夏凜の動きを完全に把握していた。そして、次に動くのは妾だということも」
天乃「……………………」
九尾「彼奴を殺すことはできるかもしれぬ。じゃがな、主様よ。彼奴を一度殺す為に、妾は少なくとも拾は死ぬ」
天乃「そんな大げさな」
九尾「主様を手に入れるためであれば……彼奴は鬼神にもなりうる。現に、あれは狂者だった」
ただの変態な気がするけれど。と
天乃は困ったようにため息をついて青年の姿を思い浮かべた
九尾「すまぬな、主様よ」
天乃「なにが?」
九尾「武の才を持たぬ妾に、彼奴は討てぬ」
天乃「あの男の人のこと?」
いかにも。と。九尾は悔しそうに頷く
鍛錬を積んでいる夏凜を討つことができるのは
夏凜がまだ子供ゆえに、隙が多く弱点が多いからだ
けれど、あの男は違った
九尾「主様が見れたかは知らぬが、彼奴は夏凜の動きを完全に把握していた。そして、次に動くのは妾だということも」
天乃「……………………」
九尾「彼奴を殺すことはできるかもしれぬ。じゃがな、主様よ。彼奴を一度殺す為に、妾は少なくとも拾は死ぬ」
天乃「そんな大げさな」
九尾「主様を手に入れるためであれば……彼奴は鬼神にもなりうる。現に、あれは狂者だった」
ただの変態な気がするけれど。と
天乃は困ったようにため息をついて青年の姿を思い浮かべた
764:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/15(火) 22:37:07.12:NrcOsp/To (2/3)
変態が家族という厳しい現実
変態が家族という厳しい現実
765:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/15(火) 22:38:56.07:dJuU1dMh0 (1/2)
あの九尾にここまで言われる兄貴、恐るべし…
あの九尾にここまで言われる兄貴、恐るべし…
766: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/15(火) 22:44:22.57:ARsf2Zfho (6/10)
色々と総毛立つような気持ちの悪いことを言われた
けれど、あの人はずっと言ってた
妹。と
もしそれが本当なら、私はあの人の妹だってことになる
天乃「……私もあんな性格だったのかしら」
下に妹や弟がいるのかは知らないけど
兄姉妹弟に対してあんな異常な愛情を持っていたのだろうか
天乃「っ……いやいや」
鳥肌が立って、首を振る
そんな自分の姿など
想像することさえ……脳が拒絶したのだ
天乃「あの人、また来るかしら」
九尾「次は死ぬ覚悟で討つ。容赦はせん」
1、ううん。次はちゃんとお話しようと思う
2、じゃぁ、貴女の力で私を勇者にしてくれる? ちょっと、戦ってみたいの
3、殺すのはダメ。誰であっても
↓2
色々と総毛立つような気持ちの悪いことを言われた
けれど、あの人はずっと言ってた
妹。と
もしそれが本当なら、私はあの人の妹だってことになる
天乃「……私もあんな性格だったのかしら」
下に妹や弟がいるのかは知らないけど
兄姉妹弟に対してあんな異常な愛情を持っていたのだろうか
天乃「っ……いやいや」
鳥肌が立って、首を振る
そんな自分の姿など
想像することさえ……脳が拒絶したのだ
天乃「あの人、また来るかしら」
九尾「次は死ぬ覚悟で討つ。容赦はせん」
1、ううん。次はちゃんとお話しようと思う
2、じゃぁ、貴女の力で私を勇者にしてくれる? ちょっと、戦ってみたいの
3、殺すのはダメ。誰であっても
↓2
767:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/15(火) 22:44:53.42:raAFcr8Oo (3/3)
2
2
768:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/15(火) 22:46:17.18:dJuU1dMh0 (2/2)
1
1
769:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/15(火) 22:48:41.55:m1b4YwKSO (3/3)
2
2
770: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/15(火) 22:58:08.49:ARsf2Zfho (7/10)
天乃「ううん。次はちゃんとお話しようと思う」
九尾「正気か主様! 彼奴の瘴気に当てられて気が狂うぞ!」
天乃「こらこら」
部屋に響く、天乃の小さな苦笑混じりの声
九尾はいささか不愉快そうに眉を吊り上げながらも、
天乃の表情を見つめて、黙り込む
天乃「…………………」
あの人は変態だ
あの人は自称シスコンだ
でも、私のお兄さんかもしれない
私の家族かも知れない
だから
天乃「話がしてみたいのよ」
九尾「主様……」
天乃「記憶にはないし、きっと。記憶が戻ったりもしない。でも、家族との記憶が何一つないよりは……あったほうが良いじゃない」
天乃「ううん。次はちゃんとお話しようと思う」
九尾「正気か主様! 彼奴の瘴気に当てられて気が狂うぞ!」
天乃「こらこら」
部屋に響く、天乃の小さな苦笑混じりの声
九尾はいささか不愉快そうに眉を吊り上げながらも、
天乃の表情を見つめて、黙り込む
天乃「…………………」
あの人は変態だ
あの人は自称シスコンだ
でも、私のお兄さんかもしれない
私の家族かも知れない
だから
天乃「話がしてみたいのよ」
九尾「主様……」
天乃「記憶にはないし、きっと。記憶が戻ったりもしない。でも、家族との記憶が何一つないよりは……あったほうが良いじゃない」
771: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/15(火) 23:08:48.00:ARsf2Zfho (8/10)
九尾「……変態でもか?」
天乃「うっ」
九尾「胸や尻を触られ、唇を奪われても良いのか?」
天乃「そ、そんなことはしない……って、信じたいけど」
でも、信じられる要素が何一つない
見えた言葉の危険度がとてつもなかったからだ
九尾「まぁ良い。話くらいなら妾は止めぬ。じゃが、彼奴が動いたら殺す。良いな?」
天乃「殺すのは……」
九尾「格上に対し手加減せよ。とは、主様は妾に死ねというのか?」
九尾の厳しい言葉に天乃が黙り込むと
九尾は不満ありげにため息をつくやいなや、どこかへと姿を消してしまった
天乃「だって……お兄さんだったら。ううん、そうでなくても。人が死ぬのは嫌よ。例え、変態さんでも」
そう言いながらも
天乃は自分の体が狙われているかもしれないという恐怖に右腕だけで身を抱きしめて
ぎゅっと……目をつむった
九尾「……変態でもか?」
天乃「うっ」
九尾「胸や尻を触られ、唇を奪われても良いのか?」
天乃「そ、そんなことはしない……って、信じたいけど」
でも、信じられる要素が何一つない
見えた言葉の危険度がとてつもなかったからだ
九尾「まぁ良い。話くらいなら妾は止めぬ。じゃが、彼奴が動いたら殺す。良いな?」
天乃「殺すのは……」
九尾「格上に対し手加減せよ。とは、主様は妾に死ねというのか?」
九尾の厳しい言葉に天乃が黙り込むと
九尾は不満ありげにため息をつくやいなや、どこかへと姿を消してしまった
天乃「だって……お兄さんだったら。ううん、そうでなくても。人が死ぬのは嫌よ。例え、変態さんでも」
そう言いながらも
天乃は自分の体が狙われているかもしれないという恐怖に右腕だけで身を抱きしめて
ぎゅっと……目をつむった
772: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/15(火) 23:11:29.32:ARsf2Zfho (9/10)
1日のまとめ
・ 乃木園子:交流無()
・ 犬吠埼風:交流有(同居)
・ 犬吠埼樹:交流有(同居)
・ 結城友奈:交流有(来校)
・ 東郷美森:交流有(来校)
・ 三好夏凜:交流有(監視、登校)
・ 九尾:交流有(天乃の魅力、変態)
・ 死神:交流無()
・ 夢路瞳:交流無()
・ 神樹:交流無()
5月の11日目終了後の結果
乃木園子との絆 19(中々良い)
犬吠埼風との絆 34(中々良い)
犬吠埼樹との絆 42(中々良い)
結城友奈との絆 19(普通)
東郷三森との絆 26(中々良い)
三好夏凜との絆 37(中々良い)
夢路瞳との絆 9(普通)
九尾との絆 24(中々良い)
死神との絆 22(中々良い)
神樹との絆 -1(低い)
1日のまとめ
・ 乃木園子:交流無()
・ 犬吠埼風:交流有(同居)
・ 犬吠埼樹:交流有(同居)
・ 結城友奈:交流有(来校)
・ 東郷美森:交流有(来校)
・ 三好夏凜:交流有(監視、登校)
・ 九尾:交流有(天乃の魅力、変態)
・ 死神:交流無()
・ 夢路瞳:交流無()
・ 神樹:交流無()
5月の11日目終了後の結果
乃木園子との絆 19(中々良い)
犬吠埼風との絆 34(中々良い)
犬吠埼樹との絆 42(中々良い)
結城友奈との絆 19(普通)
東郷三森との絆 26(中々良い)
三好夏凜との絆 37(中々良い)
夢路瞳との絆 9(普通)
九尾との絆 24(中々良い)
死神との絆 22(中々良い)
神樹との絆 -1(低い)
773: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/15(火) 23:20:19.57:ARsf2Zfho (10/10)
では、キリもいいので此処までとさせて頂きます
明日の再開時に判定
……おや? 窓が開いているじゃないか
では、キリもいいので此処までとさせて頂きます
明日の再開時に判定
……おや? 窓が開いているじゃないか
774:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/15(火) 23:22:45.84:NrcOsp/To (3/3)
おっ 戸締まりは大切だな!
乙
おっ 戸締まりは大切だな!
乙
775:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/15(火) 23:28:34.01:07qsB6NuO (3/3)
乙
兄貴、久々に大暴れの巻
乙
兄貴、久々に大暴れの巻
776:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/15(火) 23:40:45.51:Dt0ouPnfo (2/2)
1/10をしっかり引いてくるとか奴のコンマ力よ
1/10をしっかり引いてくるとか奴のコンマ力よ
777: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/16(水) 22:08:15.30:9ig/SNq6o (1/8)
遅くなりましたが、再開します
遅くなりましたが、再開します
778:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/16(水) 22:08:57.88:GSljTFOTo (1/4)
はい
はい
779:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/16(水) 22:12:23.54:pADalKueO (1/2)
いえっさ
いえっさ
780: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/16(水) 22:12:57.45:9ig/SNq6o (2/8)
√ 5月12日目 朝(犬吠埼家) ※水曜日
01~10 侵入者
11~20
21~30
31~40 いつも妹の傍に這いよる不審者
41~50
51~60
61~70
71~80 ほら、やっぱり玄関から直接お邪魔しなきゃ。ね?
81~90
91~00 目を覚ますと、そこは戦場だった
↓1のコンマ
√ 5月12日目 朝(犬吠埼家) ※水曜日
01~10 侵入者
11~20
21~30
31~40 いつも妹の傍に這いよる不審者
41~50
51~60
61~70
71~80 ほら、やっぱり玄関から直接お邪魔しなきゃ。ね?
81~90
91~00 目を覚ますと、そこは戦場だった
↓1のコンマ
781:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/16(水) 22:13:23.25:bOGRWQUQo (1/2)
いつもの
いつもの
782:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/16(水) 22:13:30.87:Z1GyoCy4o (1/3)
はあっ
はあっ
783:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/16(水) 22:15:13.54:oCYEhCkYo (1/2)
む
む
784:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/16(水) 22:16:30.95:SAfqfRRU0 (1/2)
いつもの
いつもの
785: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/16(水) 22:26:28.34:9ig/SNq6o (3/8)
朝の日差しがだんだんと登り始め、
カーテンを眩くしていく頃
ぴくぴくっと三角形の耳が動き、天乃が目を覚ます
天乃「……そっか、今日は一人だったっけ」
別に寂しいということはない
けれど
最近は樹と寝たりしていたからか、
自分ひとりだけのベッドはなんだか広く感じるのだ
うん、寂しくは。ないけれど
天乃「……………」
今の時間は誰が起きてるだろうか
風はもしかしたら起きてるかもしれない
あと、夏凜も
精霊たちも、呼び出せば来る。かもしれない
朝の日差しがだんだんと登り始め、
カーテンを眩くしていく頃
ぴくぴくっと三角形の耳が動き、天乃が目を覚ます
天乃「……そっか、今日は一人だったっけ」
別に寂しいということはない
けれど
最近は樹と寝たりしていたからか、
自分ひとりだけのベッドはなんだか広く感じるのだ
うん、寂しくは。ないけれど
天乃「……………」
今の時間は誰が起きてるだろうか
風はもしかしたら起きてるかもしれない
あと、夏凜も
精霊たちも、呼び出せば来る。かもしれない
786: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/16(水) 22:31:01.77:9ig/SNq6o (4/8)
√ 5月12日目 朝(犬吠埼家) ※水曜日
九尾、死神、夏凜、風との交流が可能です
1、九尾
2、死神
3、夏凜
4、風
5、イベントの判定
↓2
√ 5月12日目 朝(犬吠埼家) ※水曜日
九尾、死神、夏凜、風との交流が可能です
1、九尾
2、死神
3、夏凜
4、風
5、イベントの判定
↓2
787:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/16(水) 22:32:11.51:Z1GyoCy4o (2/3)
2
2
788:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/16(水) 22:32:29.86:SAfqfRRU0 (2/2)
5
5
789:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/16(水) 22:32:30.40:oCYEhCkYo (2/2)
2
2
790: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/16(水) 22:39:04.13:9ig/SNq6o (5/8)
01~10 風
11~20 夏凜
21~30 死神
31~40 風
41~50 稲荷
51~60 樹
61~70 九尾
71~80 窓
81~90 樹
91~00 夏凜
↓1のコンマ
01~10 風
11~20 夏凜
21~30 死神
31~40 風
41~50 稲荷
51~60 樹
61~70 九尾
71~80 窓
81~90 樹
91~00 夏凜
↓1のコンマ
791:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/16(水) 22:39:24.89:GSljTFOTo (2/4)
ほい
ほい
792:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/16(水) 22:39:32.47:Z1GyoCy4o (3/3)
はあっ
はあっ
793:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/16(水) 22:39:43.92:bOGRWQUQo (2/2)
あぁ、窓に、窓に
あぁ、窓に、窓に
794: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/16(水) 22:51:37.37:9ig/SNq6o (6/8)
樹「お、おはよう、ございますっ……!」
天乃「樹?」
実際は足音が響いていたのだが
天乃にとってはなんの前触れもなく、樹が部屋へと入ってきた
慌てて整えたのだろう
髪は所々跳ねていて
まぶたはだいぶ閉じかかっているけれど
それでも、樹は天乃の部屋に来たのだ
天乃「どうしたのよ」
樹「いえ、その……朝でも起きれるんだってことを見せたくて」
天乃「そんな無理しなくてもいいのに」
樹「無理……じゃないです」
なにかしたくてもできない天乃
何かしようと思えば出来るのに、やれない自分
それが嫌で、変わろうと思った
何かができる自分というものを、見せたかったのだ
樹「お、おはよう、ございますっ……!」
天乃「樹?」
実際は足音が響いていたのだが
天乃にとってはなんの前触れもなく、樹が部屋へと入ってきた
慌てて整えたのだろう
髪は所々跳ねていて
まぶたはだいぶ閉じかかっているけれど
それでも、樹は天乃の部屋に来たのだ
天乃「どうしたのよ」
樹「いえ、その……朝でも起きれるんだってことを見せたくて」
天乃「そんな無理しなくてもいいのに」
樹「無理……じゃないです」
なにかしたくてもできない天乃
何かしようと思えば出来るのに、やれない自分
それが嫌で、変わろうと思った
何かができる自分というものを、見せたかったのだ
795: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/16(水) 23:02:18.91:9ig/SNq6o (7/8)
そんな気持が伝わってくるような樹の眠たそうな表情に、
天乃が嬉しそうに笑みを浮かべると
合わせるようにして、小さな三角形の耳がピクっと動く
天乃「ん?」
樹「えっ」
天乃「……あれ?」
違和感を感じた天乃と
違和感を見た樹は二人して黙り込み、沈黙が生まれて
その原因はバレた身を隠すかのごとく、縮こまる
けれど
樹「あ、頭……久遠さんの頭にっ」
天乃「…………っ」
じっと見られる気恥ずかしさに天乃が頬を染めると
その頭に現れたそれもまた
照れて顔を隠すように、凹む
そして
樹「く、久遠さんに耳が生えたーっ!」
樹里の絶叫が部屋に響く
九尾が言ったように、少しだけ近づいちゃったらしい
でも、耳は耳としてはまったく機能していなかった
そんな気持が伝わってくるような樹の眠たそうな表情に、
天乃が嬉しそうに笑みを浮かべると
合わせるようにして、小さな三角形の耳がピクっと動く
天乃「ん?」
樹「えっ」
天乃「……あれ?」
違和感を感じた天乃と
違和感を見た樹は二人して黙り込み、沈黙が生まれて
その原因はバレた身を隠すかのごとく、縮こまる
けれど
樹「あ、頭……久遠さんの頭にっ」
天乃「…………っ」
じっと見られる気恥ずかしさに天乃が頬を染めると
その頭に現れたそれもまた
照れて顔を隠すように、凹む
そして
樹「く、久遠さんに耳が生えたーっ!」
樹里の絶叫が部屋に響く
九尾が言ったように、少しだけ近づいちゃったらしい
でも、耳は耳としてはまったく機能していなかった
796: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/16(水) 23:04:12.73:9ig/SNq6o (8/8)
では、此処までとさせて頂きます
もう少し長くできるといいんですが、今のところはこれが限度ですね
出来れば、明日は21時半から。無理そうなら22時ですが
それも無理な場合はなしになります
では、此処までとさせて頂きます
もう少し長くできるといいんですが、今のところはこれが限度ですね
出来れば、明日は21時半から。無理そうなら22時ですが
それも無理な場合はなしになります
797:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/16(水) 23:06:48.08:GSljTFOTo (3/4)
まだ一度も変身してないのに耳がww
まだ一度も変身してないのに耳がww
798:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/16(水) 23:07:16.93:GSljTFOTo (4/4)
乙
乙
799:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/16(水) 23:08:58.74:pADalKueO (2/2)
乙
久遠さん人間辞めてしまうん…?
乙
久遠さん人間辞めてしまうん…?
800:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/16(水) 23:19:43.37:XpT/U3Sb0 (1/1)
乙乙
誰か九尾耳天乃さん書いてくれ!
乙乙
誰か九尾耳天乃さん書いてくれ!
801:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/17(木) 00:25:01.04:nAI8Tw5Zo (1/3)
そー来たかw
これは不審者がかなり興奮してしまいそう
そー来たかw
これは不審者がかなり興奮してしまいそう
802:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/17(木) 01:21:42.96:10SHXOvkO (1/1)
桃色狐とな
桃色狐とな
803:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/17(木) 06:49:01.13:U1YtggjF0 (1/1)
最初は兄貴の外見を>>697でイメージ出来てたのに、途中で「これって阿良々木先輩じゃね?」とふと思って以降、兄貴は阿良々木先輩に、九尾は忍に脳内補完されるようになってしまった
最初は兄貴の外見を>>697でイメージ出来てたのに、途中で「これって阿良々木先輩じゃね?」とふと思って以降、兄貴は阿良々木先輩に、九尾は忍に脳内補完されるようになってしまった
804: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/17(木) 22:08:43.88:w37/D0Vyo (1/7)
では、また少しですがやろうかと思います
では、また少しですがやろうかと思います
805:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/17(木) 22:09:42.52:Rrj8CfpIo (1/2)
はい
はい
806:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/17(木) 22:15:02.49:nAI8Tw5Zo (2/3)
ういうい
ういうい
807: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/17(木) 22:22:13.98:w37/D0Vyo (2/7)
天乃「そんなにまじまじと見ないで」
樹「っ、っ!」
元々ちっちゃ可愛いお姉ちゃんだった久遠さんに犬のような狐のような
とりあえず、耳が生えた
早起きしたし、これはもうきっと夢なんじゃないかな
でも
胸が凄く痛い
病気とかじゃなくて内側から殴られてるような痛さを感じる
だからきっと、これは夢じゃないんだ
樹「………久遠さんが照れてると、屈むんですね」
天乃「だから?」
樹「いえ、その……」
可愛いって言ったらどうなるんだろう
そんな疑問を抱きながらも
樹は言う勇気がなくて、首を振る
樹「何でもないです」
天乃「そんなにまじまじと見ないで」
樹「っ、っ!」
元々ちっちゃ可愛いお姉ちゃんだった久遠さんに犬のような狐のような
とりあえず、耳が生えた
早起きしたし、これはもうきっと夢なんじゃないかな
でも
胸が凄く痛い
病気とかじゃなくて内側から殴られてるような痛さを感じる
だからきっと、これは夢じゃないんだ
樹「………久遠さんが照れてると、屈むんですね」
天乃「だから?」
樹「いえ、その……」
可愛いって言ったらどうなるんだろう
そんな疑問を抱きながらも
樹は言う勇気がなくて、首を振る
樹「何でもないです」
808:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/17(木) 22:27:54.64:EJN/3yjlO (1/3)
きてた
きてた
809: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/17(木) 22:29:28.75:w37/D0Vyo (3/7)
ドキドキする
触りたい
撫でたい
ギュッてしたい
そんな欲望に駆られながら、耐え忍ぶ樹は
照れの残る天乃をジッと見つめたまま、黙り込む
訪れた沈黙は
照れた少女と、浮かない表情の少女の間をするりと抜けて
照れているだけだった天乃の視線を樹へと誘う
天乃「……………」
触りたいのかな
でも
この耳に触られると
なんだかまずい気がするのよね……
1、触ってみる?
2、このことは秘密にしてね?
3、九尾に言って刻印を消してもらう
4、似合わない……わよね
↓2
ドキドキする
触りたい
撫でたい
ギュッてしたい
そんな欲望に駆られながら、耐え忍ぶ樹は
照れの残る天乃をジッと見つめたまま、黙り込む
訪れた沈黙は
照れた少女と、浮かない表情の少女の間をするりと抜けて
照れているだけだった天乃の視線を樹へと誘う
天乃「……………」
触りたいのかな
でも
この耳に触られると
なんだかまずい気がするのよね……
1、触ってみる?
2、このことは秘密にしてね?
3、九尾に言って刻印を消してもらう
4、似合わない……わよね
↓2
810:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/17(木) 22:30:39.64:88fn6Zjoo (1/1)
2
2
811:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/17(木) 22:31:39.44:nAI8Tw5Zo (3/3)
1
1
812:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/17(木) 22:33:34.22:EJN/3yjlO (2/3)
2
2
813:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/17(木) 22:37:44.32:n0R5d6KW0 (1/2)
触っちゃうよね普通
触っちゃうよね普通
814: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/17(木) 22:37:53.32:w37/D0Vyo (4/7)
天乃「……ねぇ、触ってみる?」
樹「いいんですか!?」
天乃「っ」
張り上げられた大声
乗り出した体に、天乃以上にその耳は驚いて、ピンッと立つ
……どうしようすごく可愛い
そんな張り裂けそうな思いを胸に、
樹はふっと息を吐いて心を落ち着ける
天乃「や、優しくしてくれるなら。うん」
樹「っ!」
半強制的な潤んだ瞳の上目遣い
照れくさくて桃色な頬
落ち着ける心なんて、ここにはない
これ以上近づいたら
この耳に触ったら
私の心臓の音が……聞こえちゃう
でも
樹「優しく、優しくしますっ」
我慢なんて出来ません
天乃「……ねぇ、触ってみる?」
樹「いいんですか!?」
天乃「っ」
張り上げられた大声
乗り出した体に、天乃以上にその耳は驚いて、ピンッと立つ
……どうしようすごく可愛い
そんな張り裂けそうな思いを胸に、
樹はふっと息を吐いて心を落ち着ける
天乃「や、優しくしてくれるなら。うん」
樹「っ!」
半強制的な潤んだ瞳の上目遣い
照れくさくて桃色な頬
落ち着ける心なんて、ここにはない
これ以上近づいたら
この耳に触ったら
私の心臓の音が……聞こえちゃう
でも
樹「優しく、優しくしますっ」
我慢なんて出来ません
815: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/17(木) 22:47:12.60:w37/D0Vyo (5/7)
そろ~っと手を伸ばす
ゆっくりとしたその動きはまるでスロー再生で
いつ来るのかと、怯える耳はピクピクと忙しない
天乃「まだ?」
樹「さ、触りたいんですけど」
天乃「?」
樹「もう少し、待ってください」
耳の可愛らしい挙動を見ていると、触って終わらせてしまうのがもったいなく思えてしまう
でも、どうしようもなく触りたい
目に見えない何かが押し合う樹の手は段々と天乃の耳に近づく
そして、毛先に触れる程度の距離でサッと、手が動いた
その瞬間
天乃「っ!?」
耳はぴくっと反応して、ぴんっとそそり立つ
樹「…………」
ゴクリと息を呑み
今度はその質感を確かめるように、耳先のとんがり部分をつまむ
天乃「っ」
樹「耳だ」
これ、本物の耳だっ!
そろ~っと手を伸ばす
ゆっくりとしたその動きはまるでスロー再生で
いつ来るのかと、怯える耳はピクピクと忙しない
天乃「まだ?」
樹「さ、触りたいんですけど」
天乃「?」
樹「もう少し、待ってください」
耳の可愛らしい挙動を見ていると、触って終わらせてしまうのがもったいなく思えてしまう
でも、どうしようもなく触りたい
目に見えない何かが押し合う樹の手は段々と天乃の耳に近づく
そして、毛先に触れる程度の距離でサッと、手が動いた
その瞬間
天乃「っ!?」
耳はぴくっと反応して、ぴんっとそそり立つ
樹「…………」
ゴクリと息を呑み
今度はその質感を確かめるように、耳先のとんがり部分をつまむ
天乃「っ」
樹「耳だ」
これ、本物の耳だっ!
816: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/17(木) 22:55:50.61:w37/D0Vyo (6/7)
それが分かった途端
樹は耳を含めて、頭を撫でる
天乃「っ、んんっ……」
羞恥心を表情に浮かべながらも
抵抗のできない天乃の吐息に、樹は心を促進させられて手が動く
押しつぶすように、力強く
天乃「んっ」
それでいて、表面を滑るようにやんわりと
天乃「っぁ」
けれど、決して弱すぎない
天乃「っ」
けれど、決して強すぎない
天乃「ぃ、樹……っ」
程よい力加減を模索して、樹は天乃の耳と触れ合う
天乃「はぁ……っ、ぅ」
樹「…………………」
真っ赤な表情、心地よさからか、緩んだ表情
恥ずかしさの熱に温められた吐息
そんなものを見せられて、聞かされて
樹の溜め込まれた思いが揺さぶられないわけはなく
樹「……久遠さん、今すごく可愛いです」
気づけば
樹はそんなことを口走っていた
それが分かった途端
樹は耳を含めて、頭を撫でる
天乃「っ、んんっ……」
羞恥心を表情に浮かべながらも
抵抗のできない天乃の吐息に、樹は心を促進させられて手が動く
押しつぶすように、力強く
天乃「んっ」
それでいて、表面を滑るようにやんわりと
天乃「っぁ」
けれど、決して弱すぎない
天乃「っ」
けれど、決して強すぎない
天乃「ぃ、樹……っ」
程よい力加減を模索して、樹は天乃の耳と触れ合う
天乃「はぁ……っ、ぅ」
樹「…………………」
真っ赤な表情、心地よさからか、緩んだ表情
恥ずかしさの熱に温められた吐息
そんなものを見せられて、聞かされて
樹の溜め込まれた思いが揺さぶられないわけはなく
樹「……久遠さん、今すごく可愛いです」
気づけば
樹はそんなことを口走っていた
817: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/17(木) 23:02:24.51:w37/D0Vyo (7/7)
ではここまでとさせて頂きます
樹「どうして我慢できなかったのか。ですか?」
樹「出来なかったからに決まってるじゃないですか」
ではここまでとさせて頂きます
樹「どうして我慢できなかったのか。ですか?」
樹「出来なかったからに決まってるじゃないですか」
818:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/17(木) 23:04:24.19:n0R5d6KW0 (2/2)
乙
乙
819:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/17(木) 23:06:10.93:Rrj8CfpIo (2/2)
乙
乙
820:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/17(木) 23:11:23.23:EJN/3yjlO (3/3)
乙
久遠さんかわいいけど放置し過ぎるとなんとなく嫌な予感がする…
乙
久遠さんかわいいけど放置し過ぎるとなんとなく嫌な予感がする…
821:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/18(金) 00:42:05.21:gEU5gtkKO (1/1)
久遠さん可愛いくせにいろんな面で無防備過ぎるんだよ
えっちなことされかねないなあ
久遠さん可愛いくせにいろんな面で無防備過ぎるんだよ
えっちなことされかねないなあ
822: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/18(金) 21:53:20.04:pXEgl37co (1/11)
では、ゆったり再開しようかと思います
では、ゆったり再開しようかと思います
823:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/18(金) 21:54:26.88:cxVIs8MUO (1/4)
あいよー
あいよー
824:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/18(金) 21:56:20.25:Per+hnrpo (1/5)
はい
はい
825:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/18(金) 22:02:43.94:xlfM3hYzo (1/5)
うい
うい
826: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/18(金) 22:04:23.58:pXEgl37co (2/11)
天乃「か、可愛いなんてっ」
照れ隠しに顔を伏せても耳はピョコっと立ったまま
嘘はつけない誤魔化せない
素直な可愛い耳をじっと見ていた樹は
唐突にわれに返って口を塞ぐ
樹「っ」
なんて言った
なんて言っちゃったの私っ!
天乃「私も女の子だし、可愛いって言われて嬉しくないわけじゃないけれど、でも、なんていうか」
可愛いって言っちゃった
うん、確かに可愛いけどっ
可愛いけど―――
天乃「……すごく、恥ずかしい。かな」
樹「」
耳を嬉しそうにぴこぴこさせながら、
頬を赤くしてはにかんだ久遠さんはとても愛らしくて……
お姉ちゃん……どうしよう。私、なんかいけないこと考えちゃいそうな気がする
天乃「か、可愛いなんてっ」
照れ隠しに顔を伏せても耳はピョコっと立ったまま
嘘はつけない誤魔化せない
素直な可愛い耳をじっと見ていた樹は
唐突にわれに返って口を塞ぐ
樹「っ」
なんて言った
なんて言っちゃったの私っ!
天乃「私も女の子だし、可愛いって言われて嬉しくないわけじゃないけれど、でも、なんていうか」
可愛いって言っちゃった
うん、確かに可愛いけどっ
可愛いけど―――
天乃「……すごく、恥ずかしい。かな」
樹「」
耳を嬉しそうにぴこぴこさせながら、
頬を赤くしてはにかんだ久遠さんはとても愛らしくて……
お姉ちゃん……どうしよう。私、なんかいけないこと考えちゃいそうな気がする
827: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/18(金) 22:08:45.71:pXEgl37co (3/11)
√ 5月12日目 昼(犬吠埼家) ※水曜日
01~10
31~40
91~00
↓1
上記範囲でヤツ
√ 5月12日目 昼(犬吠埼家) ※水曜日
01~10
31~40
91~00
↓1
上記範囲でヤツ
828:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/18(金) 22:09:09.80:5dCbOd5/o (1/1)
そう、いつもの
そう、いつもの
829:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/18(金) 22:10:16.57:Per+hnrpo (2/5)
ヤツはいつものに敗北した
ヤツはいつものに敗北した
830: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/18(金) 22:17:05.87:pXEgl37co (4/11)
√ 5月12日目 昼(犬吠埼家) ※水曜日
九尾、死神、夏凜との交流が可能です
1、九尾
2、死神
3、夏凜
4、イベントの判定
5、お出かけ申請
↓2
4、5はヤツの判定アリ
√ 5月12日目 昼(犬吠埼家) ※水曜日
九尾、死神、夏凜との交流が可能です
1、九尾
2、死神
3、夏凜
4、イベントの判定
5、お出かけ申請
↓2
4、5はヤツの判定アリ
831:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/18(金) 22:18:05.82:O8j5g5SH0 (1/1)
4
4
832:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/18(金) 22:18:19.12:cxVIs8MUO (2/4)
4
4
833: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/18(金) 22:20:39.89:pXEgl37co (5/11)
01~10 死神
11~20 九尾
21~30 どーも、こんにちは
31~40 大赦
41~50 死神
51~60 稲荷
61~70 夏凜
71~80 窓
81~90 九尾
91~00 夏凜
↓1のコンマ
01~10 死神
11~20 九尾
21~30 どーも、こんにちは
31~40 大赦
41~50 死神
51~60 稲荷
61~70 夏凜
71~80 窓
81~90 九尾
91~00 夏凜
↓1のコンマ
834:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/18(金) 22:21:17.42:Per+hnrpo (3/5)
は
は
835:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/18(金) 22:21:47.63:xlfM3hYzo (2/5)
死神ちゃん
稲荷踏むとどうなるんだろ
死神ちゃん
稲荷踏むとどうなるんだろ
836: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/18(金) 22:29:18.56:pXEgl37co (6/11)
死神「クオンサンキツネニナッチャウノ?」
天乃「ならないけど……」
でも、それに近づくことはあるだろう
というか、近づくと言われてしまった
天乃「んー……」
天乃は自分の頭に生えた耳に触れたあと、
自分の臀部に手を伸ばして軽く撫でる
天乃「尻尾は無いみたいね」
死神「ハエテクルノ?」
天乃「ええ、いずれ」
死神「キュウビノチカラヲカンジル」
天乃「でしょうね、九尾のせい……みたいなものだし」
実際は死神の抗えない呪いのような付与効果を抑制するためゆえに、
九尾というよりは死神のせいかもしれないのだが
死神「キル? ワタシノチカラナラ、ソレ。オトセル」
死神「クオンサンキツネニナッチャウノ?」
天乃「ならないけど……」
でも、それに近づくことはあるだろう
というか、近づくと言われてしまった
天乃「んー……」
天乃は自分の頭に生えた耳に触れたあと、
自分の臀部に手を伸ばして軽く撫でる
天乃「尻尾は無いみたいね」
死神「ハエテクルノ?」
天乃「ええ、いずれ」
死神「キュウビノチカラヲカンジル」
天乃「でしょうね、九尾のせい……みたいなものだし」
実際は死神の抗えない呪いのような付与効果を抑制するためゆえに、
九尾というよりは死神のせいかもしれないのだが
死神「キル? ワタシノチカラナラ、ソレ。オトセル」
837:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/18(金) 22:32:27.57:Per+hnrpo (4/5)
悩ましい選択肢が出たな
狐になりたいわけじゃないんだけど
悩ましい選択肢が出たな
狐になりたいわけじゃないんだけど
838: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/18(金) 22:46:39.32:pXEgl37co (7/11)
天乃「斬るって、この耳だけ無くせるの?」
死神「ウウン。キュウビノチカラゴト」
天乃「そう……」
耳だけならまだしも
九尾の力というのならば、九尾自身に外して貰う方が
いろいろな意味で安全だろう
九尾が拒否するわけでもない以上、なおさらだ
死神「イツキニカワイイ。イワレタ。ウレシイ?」
天乃「それは……」
死神「クオンサンガ、ノコシタイナラ。ソレデモワタシハイイヨ」
天乃「…………」
死神「ワタシガオナジコトシテモ、クオンサン、ワタシトオナジカメン。デテクルダケ。カワイクナイカラ」
1、残す
2、残さない
3、死神のお呪い
↓2
天乃「斬るって、この耳だけ無くせるの?」
死神「ウウン。キュウビノチカラゴト」
天乃「そう……」
耳だけならまだしも
九尾の力というのならば、九尾自身に外して貰う方が
いろいろな意味で安全だろう
九尾が拒否するわけでもない以上、なおさらだ
死神「イツキニカワイイ。イワレタ。ウレシイ?」
天乃「それは……」
死神「クオンサンガ、ノコシタイナラ。ソレデモワタシハイイヨ」
天乃「…………」
死神「ワタシガオナジコトシテモ、クオンサン、ワタシトオナジカメン。デテクルダケ。カワイクナイカラ」
1、残す
2、残さない
3、死神のお呪い
↓2
839:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/18(金) 22:48:11.99:xlfM3hYzo (3/5)
加速
加速
840:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/18(金) 22:48:12.06:cxVIs8MUO (3/4)
2
2
841: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/18(金) 23:01:17.32:pXEgl37co (8/11)
天乃「……消してくれる?」
死神「ワカッタ」
死神は再度の問もなく、鎌を振り上げる
九尾はこの印がなければ
交合へと誘ってしまうと言っていた
でも、どうしたことか
この印のせいで発現した耳によって
樹が少しばかり、おかしくなった
天乃はそのことが気になって
外しておいたままだったらどうなるのか。と
疑問を抱いたのだ
死神「イタクナイヨ。スグ、オワル」
天乃「っ!」
言葉とともに振り下ろされた鎌は天乃の体を空気のようにすり抜けていく
痛くない。
なにも感じなかった
けれど、天乃が自分の頭に触れると、耳は綺麗に無くなっていた
天乃「……消してくれる?」
死神「ワカッタ」
死神は再度の問もなく、鎌を振り上げる
九尾はこの印がなければ
交合へと誘ってしまうと言っていた
でも、どうしたことか
この印のせいで発現した耳によって
樹が少しばかり、おかしくなった
天乃はそのことが気になって
外しておいたままだったらどうなるのか。と
疑問を抱いたのだ
死神「イタクナイヨ。スグ、オワル」
天乃「っ!」
言葉とともに振り下ろされた鎌は天乃の体を空気のようにすり抜けていく
痛くない。
なにも感じなかった
けれど、天乃が自分の頭に触れると、耳は綺麗に無くなっていた
842: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/18(金) 23:05:55.25:pXEgl37co (9/11)
死神「コレデ、キエタヨ」
天乃「……みたいね」
死神は生き物というのにはやや問題があるからなのか
これといった変化はない
天乃「ふぅ……」
少し強く吹く風が窓を叩く中、
静かな部屋に横たわる天乃はため息をついて、死神を見つめる
死神「?」
天乃「ありがと」
死神「ドウイタシマシテ」
お礼を言われたことが嬉しくて、周る死神から窓の外へと目を映す
うっすらと見える顔は照れくささがまだ残って言えるのかほんのりと赤いのだと気づき
天乃は首を振って、苦笑する
天乃「可愛いって言われたからって……大げさよ。私」
死神「コレデ、キエタヨ」
天乃「……みたいね」
死神は生き物というのにはやや問題があるからなのか
これといった変化はない
天乃「ふぅ……」
少し強く吹く風が窓を叩く中、
静かな部屋に横たわる天乃はため息をついて、死神を見つめる
死神「?」
天乃「ありがと」
死神「ドウイタシマシテ」
お礼を言われたことが嬉しくて、周る死神から窓の外へと目を映す
うっすらと見える顔は照れくささがまだ残って言えるのかほんのりと赤いのだと気づき
天乃は首を振って、苦笑する
天乃「可愛いって言われたからって……大げさよ。私」
843: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/18(金) 23:07:34.41:pXEgl37co (10/11)
√ 5月12日目 夕(犬吠埼家) ※水曜日
01~10
11~20
21~30 侵入者
31~40
41~50
51~60 いつも妹の傍に這いよる不審者
61~70
71~80
81~90 ほら、やっぱり玄関から直接お邪魔しなきゃ。ね?
91~00
↓1のコンマ
√ 5月12日目 夕(犬吠埼家) ※水曜日
01~10
11~20
21~30 侵入者
31~40
41~50
51~60 いつも妹の傍に這いよる不審者
61~70
71~80
81~90 ほら、やっぱり玄関から直接お邪魔しなきゃ。ね?
91~00
↓1のコンマ
844:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/18(金) 23:08:53.27:xlfM3hYzo (4/5)
ほい
ほい
845: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/18(金) 23:10:51.37:pXEgl37co (11/11)
では、此処までとさせて頂きます
九尾「……外したからじゃぞ」
では、此処までとさせて頂きます
九尾「……外したからじゃぞ」
846:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/18(金) 23:12:32.50:Per+hnrpo (5/5)
ウワアアア
乙
ウワアアア
乙
847:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/18(金) 23:13:12.50:xlfM3hYzo (5/5)
おつ
お ま た せ
おつ
お ま た せ
848:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/18(金) 23:26:13.51:cxVIs8MUO (4/4)
乙
さて、久遠さんの運命やいかに
乙
さて、久遠さんの運命やいかに
849:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 00:22:04.44:Siy+U2WnO (1/1)
九尾の印が凄い役に立ってたんだな…もうだめだぁおしまいだぁ
九尾の印が凄い役に立ってたんだな…もうだめだぁおしまいだぁ
850:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 11:20:54.07:LQcaPKyQ0 (1/1)
ずっと機会をうかがっていたんだろうな
ずっと機会をうかがっていたんだろうな
851:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 12:20:14.24:sjc95qkBO (1/2)
加護が切れる機会うかがっていたとか化物や妖怪じゃないんだから…
>九尾「こ、この変態……化物かなにかか」(>>735より)
あれぇ?もしかして兄貴=化物?
加護が切れる機会うかがっていたとか化物や妖怪じゃないんだから…
>九尾「こ、この変態……化物かなにかか」(>>735より)
あれぇ?もしかして兄貴=化物?
852:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 12:21:07.64:e9LkQNDHO (1/1)
この兄貴何度か大赦内の病室に忍び込もうとして大赦クビになってそう
この兄貴何度か大赦内の病室に忍び込もうとして大赦クビになってそう
853:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 12:29:49.82:ouzoMNZDO (1/1)
そんな兄貴も天乃の満開によってなすすべなく死んだんだよな…
そんな兄貴も天乃の満開によってなすすべなく死んだんだよな…
854:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 12:37:21.87:sjc95qkBO (2/2)
兄貴どころか一家壊滅したんだよね
たった一度それも親友のための満開で
中学生の女の子に親友か家族か選べなんて理不尽すぎ
兄貴どころか一家壊滅したんだよね
たった一度それも親友のための満開で
中学生の女の子に親友か家族か選べなんて理不尽すぎ
855: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/19(土) 22:15:59.27:VN3TT3UVo (1/9)
遅くなりましたが、22時半より少しだけ勧めたいかと思います
遅くなりましたが、22時半より少しだけ勧めたいかと思います
856:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 22:16:31.46:zPbEDFiFo (1/1)
へんたいがくるぞー
へんたいがくるぞー
857:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 22:16:59.05:cTr2vKHhO (1/5)
よしきた
よしきた
858:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 22:17:11.39:eAA+dNiHo (1/4)
はい
はい
859: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/19(土) 22:39:24.07:VN3TT3UVo (2/9)
日が落ち、夕焼け色に染まりゆく空を眺める天乃は
もうそろそろ、風たちが帰ってくるんだろうか。と
音の少ない犬吠崎家に足音が帰ってくるのを期待して笑みを浮かべていると
ガシャンッと
窓のふちに何か良からぬものが引っかかって
天乃「?」
がしゃがしゃとそれを揺らしながら
お呼びじゃないソレは、登山用にも見える大きなリュックを背負い、
満面の笑みを浮かべながら、階下から上り詰めてきた
「見つけたぞー」
天乃「っ!」
「窓を開けてたら危ないじゃないか。俺にとってはここも入口の一つなんだから」
天乃「そ、そんなこと言われたって……」
「1階じゃないとか、そういうの。妹を前にした俺には関係ないな」
青年はにやりと笑うと
天乃の断りもなく、部屋の中へと入ってきてしまった
日が落ち、夕焼け色に染まりゆく空を眺める天乃は
もうそろそろ、風たちが帰ってくるんだろうか。と
音の少ない犬吠崎家に足音が帰ってくるのを期待して笑みを浮かべていると
ガシャンッと
窓のふちに何か良からぬものが引っかかって
天乃「?」
がしゃがしゃとそれを揺らしながら
お呼びじゃないソレは、登山用にも見える大きなリュックを背負い、
満面の笑みを浮かべながら、階下から上り詰めてきた
「見つけたぞー」
天乃「っ!」
「窓を開けてたら危ないじゃないか。俺にとってはここも入口の一つなんだから」
天乃「そ、そんなこと言われたって……」
「1階じゃないとか、そういうの。妹を前にした俺には関係ないな」
青年はにやりと笑うと
天乃の断りもなく、部屋の中へと入ってきてしまった
860:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 22:48:01.92:loxKqNj+O (1/2)
…なんだろう、擬音を使うとか足音という表現は違和感を感じる
いや、文句ではなく純粋な疑問です、はい
…なんだろう、擬音を使うとか足音という表現は違和感を感じる
いや、文句ではなく純粋な疑問です、はい
861: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/19(土) 22:49:53.22:VN3TT3UVo (3/9)
「……ふぅ」
天乃「っ…………」
いつも樹や夏凜たちが座る椅子を避けると、
青年は入るときに脱いだ靴を袋に入れて、ため息をつく
天乃がいる犬吠崎家は割と良い位置にある
そのため、窓にワイヤー引っ掛けて壁登りなど常人ができるはずはなく
滴りそうな汗が、その努力を物語っていた
天乃「……………」
どうして、そこまでするの?
疑問だった
抱かずにはいられない
彼は自分を妹だという
けれど、ただの妹にそこまでするだろうか
壁を登ってまで、会いに来るのだろうか
天乃「………っ」
そこまでしてくれるのに、
記憶がないことが物凄く、申し訳なかった
1、あの……ごめんなさい。私には記憶がないんです
2、どうしたのよ。兄さん……ここまで無茶するなんて
3、九尾を呼び出す
4、どうしてここまでするんですか?
↓2
「……ふぅ」
天乃「っ…………」
いつも樹や夏凜たちが座る椅子を避けると、
青年は入るときに脱いだ靴を袋に入れて、ため息をつく
天乃がいる犬吠崎家は割と良い位置にある
そのため、窓にワイヤー引っ掛けて壁登りなど常人ができるはずはなく
滴りそうな汗が、その努力を物語っていた
天乃「……………」
どうして、そこまでするの?
疑問だった
抱かずにはいられない
彼は自分を妹だという
けれど、ただの妹にそこまでするだろうか
壁を登ってまで、会いに来るのだろうか
天乃「………っ」
そこまでしてくれるのに、
記憶がないことが物凄く、申し訳なかった
1、あの……ごめんなさい。私には記憶がないんです
2、どうしたのよ。兄さん……ここまで無茶するなんて
3、九尾を呼び出す
4、どうしてここまでするんですか?
↓2
862:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 22:50:38.72:8pDaoRwho (1/1)
1
1
863:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 22:51:01.22:Jk43aVqYo (1/2)
2
2
864:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 22:51:06.15:zCAfJUcw0 (1/2)
1
1
865:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 22:51:13.71:cTr2vKHhO (2/5)
1
1
866: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/19(土) 22:59:00.49:VN3TT3UVo (4/9)
天乃「どうしたのよ。兄さん……ここまで無茶するなんて」
「どうしたのって言われても会いたかったからとしか言えないな」
くくくっと笑った青年は天乃のことをジッと見つめると、
大きく息を吸って
そして吐いて、もう一度大きく息を吸って
満たされたような笑みを浮かべ、胸をなで下ろす
「この部屋には天乃の匂いが満ち満ちてるな。お兄ちゃんはこれからも頑張れそうだ」
なにが? と
問う気力さえ湧くことなく、ただただ心の底から
こんな人が兄ではありませんようにと祈る
「で、天乃」
天乃「?」
「いつものちゅーはどうした。チューは」
天乃「えっ?」
そんな気持ちを知らず、
あにと名乗る青年は、寂しそうにそういった
天乃「どうしたのよ。兄さん……ここまで無茶するなんて」
「どうしたのって言われても会いたかったからとしか言えないな」
くくくっと笑った青年は天乃のことをジッと見つめると、
大きく息を吸って
そして吐いて、もう一度大きく息を吸って
満たされたような笑みを浮かべ、胸をなで下ろす
「この部屋には天乃の匂いが満ち満ちてるな。お兄ちゃんはこれからも頑張れそうだ」
なにが? と
問う気力さえ湧くことなく、ただただ心の底から
こんな人が兄ではありませんようにと祈る
「で、天乃」
天乃「?」
「いつものちゅーはどうした。チューは」
天乃「えっ?」
そんな気持ちを知らず、
あにと名乗る青年は、寂しそうにそういった
867:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 23:02:42.54:loxKqNj+O (2/2)
…あ、これは記憶無いの分かってるわ
…あ、これは記憶無いの分かってるわ
868:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 23:03:14.26:eAA+dNiHo (2/4)
兄さんとかいっちゃうから……
兄さんとかいっちゃうから……
869: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/19(土) 23:07:06.50:VN3TT3UVo (5/9)
「どうした? いつもお帰り! って、してきたじゃないか」
天乃「っ」
嘘だ
嘘だと信じたい
でも……本当かも知れない
記憶になく、こんな奇人の言葉を信じられるはずなどないが
もしも本当にそんなことをしていたとしたら
そして、その日課のような行いをしなかったら
天乃「キス……」
「ほら、ほらっ」
天乃「…………」
私が記憶喪失であることを、知ってしまうかもしれない
1、ごめんね、兄さん。さすがにもう恥ずかしいわ
2、する
3、ごめんなさい。私、記憶がないの
4、2年前だからあやふやなのだけど……してたっけ?
↓2
「どうした? いつもお帰り! って、してきたじゃないか」
天乃「っ」
嘘だ
嘘だと信じたい
でも……本当かも知れない
記憶になく、こんな奇人の言葉を信じられるはずなどないが
もしも本当にそんなことをしていたとしたら
そして、その日課のような行いをしなかったら
天乃「キス……」
「ほら、ほらっ」
天乃「…………」
私が記憶喪失であることを、知ってしまうかもしれない
1、ごめんね、兄さん。さすがにもう恥ずかしいわ
2、する
3、ごめんなさい。私、記憶がないの
4、2年前だからあやふやなのだけど……してたっけ?
↓2
870:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 23:08:04.86:xLldUwspo (1/1)
3
3
871:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 23:08:36.71:cTr2vKHhO (3/5)
3
3
872: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/19(土) 23:16:02.78:VN3TT3UVo (6/9)
天乃「ごめんなさい。私、記憶がないの」
「…………………」
兄かもしれない人の言葉だったし
記憶をなくしていることを隠していたいのであれば、キスをするべきだった
でも、
天乃はキスをせず、本当の事を話すことにしたのだ
天乃「兄さん。とは言ったけど……貴方が本当に――」
「そんなことは知ってたよ」
天乃「えっ?」
「天乃が記憶喪失なんて、分かってたって言ったんだ」
青年は悲しむ様子も
怒るような素振りさえも見せずに
天乃の頭を優しくなでると、微笑む
「天乃は俺のこと、兄さん。じゃなくて、お兄様って呼ぶからな」
天乃「……そう、だったんだ」
天乃「ごめんなさい。私、記憶がないの」
「…………………」
兄かもしれない人の言葉だったし
記憶をなくしていることを隠していたいのであれば、キスをするべきだった
でも、
天乃はキスをせず、本当の事を話すことにしたのだ
天乃「兄さん。とは言ったけど……貴方が本当に――」
「そんなことは知ってたよ」
天乃「えっ?」
「天乃が記憶喪失なんて、分かってたって言ったんだ」
青年は悲しむ様子も
怒るような素振りさえも見せずに
天乃の頭を優しくなでると、微笑む
「天乃は俺のこと、兄さん。じゃなくて、お兄様って呼ぶからな」
天乃「……そう、だったんだ」
873:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 23:18:29.53:eAA+dNiHo (3/4)
この兄ころさなきゃ
この兄ころさなきゃ
874:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 23:21:05.89:ZKUsZdDD0 (1/2)
違います(真顔)
違います(真顔)
875: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/19(土) 23:27:16.70:VN3TT3UVo (7/9)
「そうだな……お前が信じられるかどうかは別だけど」
天乃「?」
青年は自分のポケットをまさぐると、
天乃と青年が写った写真や身分証明書を取り出して、天乃へと差し出す
写真は合成できる可能性がある
けれど、国が発行する嘘偽りのない身分証明書は
青年が天乃と同じく久遠家の人間であることを示していた
そう、つまり
天乃「貴方は私の兄さ……お兄様なのね」
「そーそーそうなんだよ! ほら、もう一回」
天乃「え?」
「久しぶりだからもっと聞かせてくれ。ほら、リピーツ!」
天乃「えっと……お兄様?」
「もう一回」
天乃「お兄様」
「もっと切羽詰まった感じで!」
天乃「お兄様っ!」
「やったぜ」
「そうだな……お前が信じられるかどうかは別だけど」
天乃「?」
青年は自分のポケットをまさぐると、
天乃と青年が写った写真や身分証明書を取り出して、天乃へと差し出す
写真は合成できる可能性がある
けれど、国が発行する嘘偽りのない身分証明書は
青年が天乃と同じく久遠家の人間であることを示していた
そう、つまり
天乃「貴方は私の兄さ……お兄様なのね」
「そーそーそうなんだよ! ほら、もう一回」
天乃「え?」
「久しぶりだからもっと聞かせてくれ。ほら、リピーツ!」
天乃「えっと……お兄様?」
「もう一回」
天乃「お兄様」
「もっと切羽詰まった感じで!」
天乃「お兄様っ!」
「やったぜ」
876:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 23:28:05.82:ZhZgy/fm0 (1/1)
さすおに
さすおに
877:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 23:28:20.83:eAA+dNiHo (4/4)
家族以外の記憶はあるんだから気づかないのかよww
家族以外の記憶はあるんだから気づかないのかよww
878:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 23:33:11.59:cTr2vKHhO (4/5)
記憶ないのをいいことに遊んでるだろ兄貴w
記憶ないのをいいことに遊んでるだろ兄貴w
879: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/19(土) 23:36:14.80:VN3TT3UVo (8/9)
天乃「お兄様って言われるのがそんなに好きなの?」
「2年間もお兄ちゃんって呼んでくれなかったからなぁ」
天乃「呼んでくれなかったって、言われても……」
会うことができなかった
そもそも、兄が居ることなんて忘れ去っていたのだから
呼ぶことなんて……?
天乃「ねぇ」
「んー?」
天乃「私の読み間違いなら、いいんだけど」
培った読唇術を失敗するとは思えない
けれど、さっきとまったく違う気がして、天乃は問う
天乃「私、2年間なんて呼ばなかったの?」
「お兄ちゃん。だよ。お兄様は俺が呼んで欲しかっただけ」
天乃「っ」
「ちなみにお兄様は録音済みだ」
天乃「お兄様って言われるのがそんなに好きなの?」
「2年間もお兄ちゃんって呼んでくれなかったからなぁ」
天乃「呼んでくれなかったって、言われても……」
会うことができなかった
そもそも、兄が居ることなんて忘れ去っていたのだから
呼ぶことなんて……?
天乃「ねぇ」
「んー?」
天乃「私の読み間違いなら、いいんだけど」
培った読唇術を失敗するとは思えない
けれど、さっきとまったく違う気がして、天乃は問う
天乃「私、2年間なんて呼ばなかったの?」
「お兄ちゃん。だよ。お兄様は俺が呼んで欲しかっただけ」
天乃「っ」
「ちなみにお兄様は録音済みだ」
880: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/19(土) 23:40:48.78:VN3TT3UVo (9/9)
してやったりというような、
満足そうな笑みを浮かべる青年を睨む
お兄様ならお兄様でいい
お兄ちゃんならお兄ちゃんでいい
でも、
天乃「私、記憶がないの」
「らしいな」
天乃「なのに、嘘をついたの?」
お兄様って呼んでたとか言って
本当かどうかは知らないけど、それを録音して
お兄様は嘘。本当はお兄ちゃんと呼んでいた。なんて……
1、遊ばないで!
2、九尾!
3、夏凜!
4、最低……最低だよ。貴方は
↓2
してやったりというような、
満足そうな笑みを浮かべる青年を睨む
お兄様ならお兄様でいい
お兄ちゃんならお兄ちゃんでいい
でも、
天乃「私、記憶がないの」
「らしいな」
天乃「なのに、嘘をついたの?」
お兄様って呼んでたとか言って
本当かどうかは知らないけど、それを録音して
お兄様は嘘。本当はお兄ちゃんと呼んでいた。なんて……
1、遊ばないで!
2、九尾!
3、夏凜!
4、最低……最低だよ。貴方は
↓2
881:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 23:41:30.90:Jk43aVqYo (2/2)
4
4
882:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 23:42:03.39:ZKUsZdDD0 (2/2)
4
4
883:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 23:42:07.45:cTr2vKHhO (5/5)
1
1
884:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/19(土) 23:42:16.86:zCAfJUcw0 (2/2)
1
1
885: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 00:03:30.94:48vnnzYNo (1/36)
天乃「最低……最低だよ。貴方は」
「……天乃」
本当に同じ久遠と言う苗字だと分かって
顔には出さなかったし、言葉にもしなかったけれど
嬉しかった
嬉しかったのに……なのにっ
天乃「っ……嘘つき」
「……すまん」
青年は天乃の悲しげな表情から目をそらすことなく、
ただ率直に一言謝罪をして、でもな。と、言葉を切り開く
「俺はお前に過去に縛られて欲しくないんだよ。覚えてないこと、思い出せないこと。それで苦しんで欲しくないんだ」
天乃「…………………」
「そもそも俺ですら2年前、天乃が履いてた下着がピンクのリボン付きか、赤いリボンつきかで記憶が曖昧なんだから」
昔の事を忘れるのなんて当たり前だ
そんなのは誰にだってありえる仕方がないことなんだ
「大事なのは思い出すことでも、思い出せないことへの謝罪でも、その記憶を捨てることでもない」
青年はそう言うと、天乃へと笑みを浮かべ
「思い出せないから諦めて前を向く。それも正しいかも知れない。でもな、やっぱり。思い出せないならせめて、新しく知るべきだろ?」
そう言って、天乃のパジャマの裾をつまんで捲った瞬間
「あっ、リボンついてな――」
風を切る右フックが、青年の頭を直撃した
天乃「最低……最低だよ。貴方は」
「……天乃」
本当に同じ久遠と言う苗字だと分かって
顔には出さなかったし、言葉にもしなかったけれど
嬉しかった
嬉しかったのに……なのにっ
天乃「っ……嘘つき」
「……すまん」
青年は天乃の悲しげな表情から目をそらすことなく、
ただ率直に一言謝罪をして、でもな。と、言葉を切り開く
「俺はお前に過去に縛られて欲しくないんだよ。覚えてないこと、思い出せないこと。それで苦しんで欲しくないんだ」
天乃「…………………」
「そもそも俺ですら2年前、天乃が履いてた下着がピンクのリボン付きか、赤いリボンつきかで記憶が曖昧なんだから」
昔の事を忘れるのなんて当たり前だ
そんなのは誰にだってありえる仕方がないことなんだ
「大事なのは思い出すことでも、思い出せないことへの謝罪でも、その記憶を捨てることでもない」
青年はそう言うと、天乃へと笑みを浮かべ
「思い出せないから諦めて前を向く。それも正しいかも知れない。でもな、やっぱり。思い出せないならせめて、新しく知るべきだろ?」
そう言って、天乃のパジャマの裾をつまんで捲った瞬間
「あっ、リボンついてな――」
風を切る右フックが、青年の頭を直撃した
886:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 00:05:06.86:ZTtawk3jo (1/6)
ころさねば
ころさねば
887: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 00:17:40.66:48vnnzYNo (2/36)
天乃「変態っ!」
「俺はただ記憶を定かにしようとしただけで」
天乃「だからって捲らなくたって良いじゃない!」
捲られたパジャマの裾をぎゅっと抑え、
真っ赤な表情、涙で潤んだ瞳で睨む天乃がそう怒鳴ると
殴られたにも関わらず
痛がる様子を全く見せない変態はため息をついて、
困ったように首を振る
「じゃぁ、教えてくれるのか?」
天乃「え?」
「今何色履いてるの? 装飾は? 生地は?」
天乃「ぅ……それは……っ」
天乃が言えないと知りながら
天乃が履いているのがどんなものか知りながら
変質者はわざと天乃を困らせて、にやっと笑う
「まぁ、白無地のコットンだって、知ってるけどさ」
変態はそう言うと、天乃の箪笥からどうどうと下着を一枚抜き取った
天乃「変態っ!」
「俺はただ記憶を定かにしようとしただけで」
天乃「だからって捲らなくたって良いじゃない!」
捲られたパジャマの裾をぎゅっと抑え、
真っ赤な表情、涙で潤んだ瞳で睨む天乃がそう怒鳴ると
殴られたにも関わらず
痛がる様子を全く見せない変態はため息をついて、
困ったように首を振る
「じゃぁ、教えてくれるのか?」
天乃「え?」
「今何色履いてるの? 装飾は? 生地は?」
天乃「ぅ……それは……っ」
天乃が言えないと知りながら
天乃が履いているのがどんなものか知りながら
変質者はわざと天乃を困らせて、にやっと笑う
「まぁ、白無地のコットンだって、知ってるけどさ」
変態はそう言うと、天乃の箪笥からどうどうと下着を一枚抜き取った
888: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 00:18:52.09:48vnnzYNo (3/36)
では、此処までとさせて頂きます
そろそろ真面目な話に移ります。兄基準で
では、此処までとさせて頂きます
そろそろ真面目な話に移ります。兄基準で
889:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 00:19:43.89:ZTtawk3jo (2/6)
乙
乙
890:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 00:27:53.17:xsH2QKf1O (1/8)
乙
大暴走してるけど兄貴からしたら再会がよっぽど嬉しかったんだろうなぁ…
乙
大暴走してるけど兄貴からしたら再会がよっぽど嬉しかったんだろうなぁ…
891:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 01:13:44.57:EBGQNI6lO (1/1)
兄貴としては>>885が全てなんだろうな…悩んで苦しんでたって何もかわらんし
兄貴としては>>885が全てなんだろうな…悩んで苦しんでたって何もかわらんし
892: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 14:31:19.37:48vnnzYNo (4/36)
では、ゆっくりと進めていこうかと思います
では、ゆっくりと進めていこうかと思います
893:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 14:46:11.00:xsH2QKf1O (2/8)
よっしゃ
よっしゃ
894:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 14:48:28.24:ZTtawk3jo (3/6)
はい
はい
895:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 15:01:09.21:FJTiWOnDo (1/1)
うい
うい
896: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 15:07:46.75:48vnnzYNo (5/36)
天乃「な、何してるの!?」
「いや、新しいやつが必要だろ?」
理解が出来ない妹に対し、
理解が出来ないというように首を傾げる兄
当たり前だ
もう履いているのに、
新しいのが必要なんて意味がわからない
粗相をしたならともかく、そんなことはないのだから
しかし、兄はしびれを切らしたのか、ため息をつくと
新しい方の下着を天乃に見せながら、
空いた手を差し向ける
「今履いてるの、交換しようぜ」
天乃「そろそろ、私の精霊呼び出すわよ」
「冷たいやつになっちゃったんだな……天乃」
天乃「何がよ」
天乃「な、何してるの!?」
「いや、新しいやつが必要だろ?」
理解が出来ない妹に対し、
理解が出来ないというように首を傾げる兄
当たり前だ
もう履いているのに、
新しいのが必要なんて意味がわからない
粗相をしたならともかく、そんなことはないのだから
しかし、兄はしびれを切らしたのか、ため息をつくと
新しい方の下着を天乃に見せながら、
空いた手を差し向ける
「今履いてるの、交換しようぜ」
天乃「そろそろ、私の精霊呼び出すわよ」
「冷たいやつになっちゃったんだな……天乃」
天乃「何がよ」
897: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 15:16:45.74:48vnnzYNo (6/36)
「例えば水が欲しい奴がいたとする」
天乃「うん」
「天乃は飲みかけだけど、水を持ってるとする」
天乃「それで?」
「近くに水場はなく、自販機もお店もない」
天乃「田舎なのね」
「その人は男だが、死にかけだ。水を飲まなきゃ脱水症状ですぐにでも死ぬだろう」
そこでだ。と、
兄は人差し指を天乃へと向けると
「お前はどうする? 水を飲ませてやるか? 見捨てるか?」
天乃「それは……水をあげると思うけど」
自分の持っている水一つで人が助かるのなら
それなら迷わず水をあげる
天乃が質問に困惑しながらも答えると、
「だろ? だからほら、パンツくれ」
兄は手をさらに突きつけた
天乃「意味わからない」
「例えば水が欲しい奴がいたとする」
天乃「うん」
「天乃は飲みかけだけど、水を持ってるとする」
天乃「それで?」
「近くに水場はなく、自販機もお店もない」
天乃「田舎なのね」
「その人は男だが、死にかけだ。水を飲まなきゃ脱水症状ですぐにでも死ぬだろう」
そこでだ。と、
兄は人差し指を天乃へと向けると
「お前はどうする? 水を飲ませてやるか? 見捨てるか?」
天乃「それは……水をあげると思うけど」
自分の持っている水一つで人が助かるのなら
それなら迷わず水をあげる
天乃が質問に困惑しながらも答えると、
「だろ? だからほら、パンツくれ」
兄は手をさらに突きつけた
天乃「意味わからない」
898:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 15:26:54.63:ZTtawk3jo (4/6)
夏凛はいったいなにをしているのだ はやく助けて!
夏凛はいったいなにをしているのだ はやく助けて!
899: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 15:28:39.38:48vnnzYNo (7/36)
「なんで?」
天乃「なんでって言われても……別に死なないでしょ?」
「分からないじゃないか」
天乃「貴方みたいな人が死ぬ姿なんて、想像できないもの。だから、死なないわ」
本当に、想像なんて出来ない
死に様を想像するなんてことは
天乃にとっては絶対にしたくないことだから。かもしれないが
それであっても、絶対的に生きていてくれるだろう。という
底知れない安心感があったのだ
……変態なのに
「お兄ちゃんって、呼んでくれないのか?」
天乃「嘘つきとなら、呼んであげても良いけど」
「にーにーでも良いから……」
天乃「………………」
1、で、本当はなんでここに来たの?
2、見てわかると思うけど、私は右手しか動かないから脱げないわ。欲しければ、自分で取ったら?
3、かりーんっ! 助けてー!
4、九尾お願い!
5、本当に、お兄ちゃんって呼んでたの?
6、もう帰って
↓2
「なんで?」
天乃「なんでって言われても……別に死なないでしょ?」
「分からないじゃないか」
天乃「貴方みたいな人が死ぬ姿なんて、想像できないもの。だから、死なないわ」
本当に、想像なんて出来ない
死に様を想像するなんてことは
天乃にとっては絶対にしたくないことだから。かもしれないが
それであっても、絶対的に生きていてくれるだろう。という
底知れない安心感があったのだ
……変態なのに
「お兄ちゃんって、呼んでくれないのか?」
天乃「嘘つきとなら、呼んであげても良いけど」
「にーにーでも良いから……」
天乃「………………」
1、で、本当はなんでここに来たの?
2、見てわかると思うけど、私は右手しか動かないから脱げないわ。欲しければ、自分で取ったら?
3、かりーんっ! 助けてー!
4、九尾お願い!
5、本当に、お兄ちゃんって呼んでたの?
6、もう帰って
↓2
900:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 15:30:26.76:ab3YnVGcO (1/1)
3
3
901:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 15:31:07.79:QY1Bjhw0o (1/3)
1
1
902:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 15:31:12.13:nuEfeEZ+o (1/1)
3
3
903:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 15:32:31.49:xsH2QKf1O (3/8)
1
1
904: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 15:44:40.15:48vnnzYNo (8/36)
天乃「で、本当はなんでここに来たの?」
妹、妹と妹だけにしか興味がなさそうな言動
けれど、それだけでここまでするとはとても思えなかったのだ
それに、
大きいリュックサックには何が入ってる?
天乃「何が目的なの?」
天乃の空気がからかうことのできるような柔らかいものではなくなったのだと
変質者である兄はすぐに察して、息をつく
「そうだな……まず言っておくべき。いや、見せたほうが早いかもしれないな」
そういった兄はリュックサックのポケットをすべて開けると
逆さにして大きく振る
天乃「なにを――?」
「見てわかるとおり、中には何も入ってない。下着を盗む予定も多少なりとあったが、目的は別だ」
天乃「別?」
「そう。本来の目的はお前を連れ帰ることだ」
天乃「で、本当はなんでここに来たの?」
妹、妹と妹だけにしか興味がなさそうな言動
けれど、それだけでここまでするとはとても思えなかったのだ
それに、
大きいリュックサックには何が入ってる?
天乃「何が目的なの?」
天乃の空気がからかうことのできるような柔らかいものではなくなったのだと
変質者である兄はすぐに察して、息をつく
「そうだな……まず言っておくべき。いや、見せたほうが早いかもしれないな」
そういった兄はリュックサックのポケットをすべて開けると
逆さにして大きく振る
天乃「なにを――?」
「見てわかるとおり、中には何も入ってない。下着を盗む予定も多少なりとあったが、目的は別だ」
天乃「別?」
「そう。本来の目的はお前を連れ帰ることだ」
905:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 15:46:56.02:ZTtawk3jo (5/6)
いま大赦に回収されそうなんですけど
いま大赦に回収されそうなんですけど
906: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 15:59:17.41:48vnnzYNo (9/36)
天乃「……私を?」
「今みたいに一般家庭で預かられてるなら夜這いもできるから万々歳なんだが……な」
けれど
きっと夜這い云々の問題ではないのだ
ただ夜這いできないだけなら我慢しよう
2年間も耐えたのだからこれからも我慢しよう
死に別れすら、覚悟せざるを得ず、
いつか来る別れをいつも、思い描い続けているのだから
その程度なら、我慢してみせよう
「友達にすら会えない環境なんて、嫌だろ?」
天乃「貴方……」
「そうだよ。俺も、お前のお姉ちゃんも……いや、久遠家そのものが、大赦の一部なんだ」
天乃「………………」
「帰ってこい。そうすれば、俺が、俺たちが。お前を守ってやる」
1、帰らない
2、帰る
3、夏凜達にお別れをしてからでもいい?
↓2
天乃「……私を?」
「今みたいに一般家庭で預かられてるなら夜這いもできるから万々歳なんだが……な」
けれど
きっと夜這い云々の問題ではないのだ
ただ夜這いできないだけなら我慢しよう
2年間も耐えたのだからこれからも我慢しよう
死に別れすら、覚悟せざるを得ず、
いつか来る別れをいつも、思い描い続けているのだから
その程度なら、我慢してみせよう
「友達にすら会えない環境なんて、嫌だろ?」
天乃「貴方……」
「そうだよ。俺も、お前のお姉ちゃんも……いや、久遠家そのものが、大赦の一部なんだ」
天乃「………………」
「帰ってこい。そうすれば、俺が、俺たちが。お前を守ってやる」
1、帰らない
2、帰る
3、夏凜達にお別れをしてからでもいい?
↓2
907:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 16:00:20.09:yuiLzzp00 (1/3)
3
3
908:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 16:00:34.72:xsH2QKf1O (4/8)
3
3
909:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 16:03:38.89:ZTtawk3jo (6/6)
変態がいるだけでいやだ……
変態がいるだけでいやだ……
910: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 16:27:01.43:48vnnzYNo (10/36)
天乃「じゃぁ、夏凜達にお別れをしてからでもいい?」
「別れなんて要らないな。別に、会えなくなるわけじゃないんだから」
天乃「そうなの?」
「あいたきゃいつでも会わせてやる。そう出来るようにする為に、連れ帰るんだからな」
青年は初めて兄らしく言うと
天乃の頭を軽く叩くように撫でる
天乃「っ」
やって貰った覚えのない触れ方
でも、懐かしく、暖かく
そして心地よくて、天乃は兄を見上げる
「?」
天乃「……………」
学校で待ち伏せするような不審者で
下着を要求するような変態で
マンションをクライミングするような変質者だ
でも……きっと
私の……本当のお兄ちゃんなんだ
天乃「じゃぁ、夏凜達にお別れをしてからでもいい?」
「別れなんて要らないな。別に、会えなくなるわけじゃないんだから」
天乃「そうなの?」
「あいたきゃいつでも会わせてやる。そう出来るようにする為に、連れ帰るんだからな」
青年は初めて兄らしく言うと
天乃の頭を軽く叩くように撫でる
天乃「っ」
やって貰った覚えのない触れ方
でも、懐かしく、暖かく
そして心地よくて、天乃は兄を見上げる
「?」
天乃「……………」
学校で待ち伏せするような不審者で
下着を要求するような変態で
マンションをクライミングするような変質者だ
でも……きっと
私の……本当のお兄ちゃんなんだ
911: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 16:32:22.59:48vnnzYNo (11/36)
√ 5月12日目 夜(犬吠埼家) ※水曜日
01~10
11~20 夏凜
21~30
31~40 風
41~50
51~60
61~70 刺客
71~80
81~90 樹
91~00
↓1のコンマ
√ 5月12日目 夜(犬吠埼家) ※水曜日
01~10
11~20 夏凜
21~30
31~40 風
41~50
51~60
61~70 刺客
71~80
81~90 樹
91~00
↓1のコンマ
912:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 16:33:46.82:yuiLzzp00 (2/3)
てい
てい
913: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 16:50:52.77:48vnnzYNo (12/36)
この家から出ていくこと
そして、久遠の家に戻ること
どうしようもないほどの変態だけど
待ち伏せしていた青年は本当の兄であること
犬吠崎家にいない東郷や友奈にはメールとかでの連絡になるが
樹達にはすぐに話した
風「そっか……まぁ、大赦の施設よりはマシかしらね」
夏凜「アタシも一緒ってわけにはいかないわけ?」
天乃「うん。そうなると夏凜にまで面倒事が及ぶ可能性があるみたいだから」
夏凜「護衛を減らすための嘘じゃないの?」
夏凜が訝しげに言いながら青年を睨むと、
兄はくくくっと笑って
「俺は義妹でもいいんだぞ」
と、にやりと笑う
その瞬間、背筋が凍るような衝撃を感じた夏凜は自分の体を抱きしめると
変態になんて渡したくない……と、呟く
この家から出ていくこと
そして、久遠の家に戻ること
どうしようもないほどの変態だけど
待ち伏せしていた青年は本当の兄であること
犬吠崎家にいない東郷や友奈にはメールとかでの連絡になるが
樹達にはすぐに話した
風「そっか……まぁ、大赦の施設よりはマシかしらね」
夏凜「アタシも一緒ってわけにはいかないわけ?」
天乃「うん。そうなると夏凜にまで面倒事が及ぶ可能性があるみたいだから」
夏凜「護衛を減らすための嘘じゃないの?」
夏凜が訝しげに言いながら青年を睨むと、
兄はくくくっと笑って
「俺は義妹でもいいんだぞ」
と、にやりと笑う
その瞬間、背筋が凍るような衝撃を感じた夏凜は自分の体を抱きしめると
変態になんて渡したくない……と、呟く
914: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 16:59:18.68:48vnnzYNo (13/36)
>>913 修正
この家から出ていくこと
そして、久遠の家に戻ること
どうしようもないほどの変態だけど
待ち伏せしていた青年は本当の兄であること
犬吠崎家にいない東郷や友奈にはメールとかでの連絡になるが
樹達にはすぐに話した
風「そっか……まぁ、大赦の施設よりはマシかしらね」
夏凜「私も一緒ってわけにはいかないわけ?」
天乃「うん。そうなると夏凜にまで面倒事が及ぶ可能性があるみたいだから」
夏凜「護衛を減らすための嘘じゃないの?」
夏凜が訝しげに言いながら青年を睨むと、
兄はくくくっと笑って
「俺は義妹でもいいんだぞ」
と、にやりと笑う
その瞬間、背筋が凍るような衝撃を感じた夏凜は自分の体を抱きしめると
変態になんて渡したくない……と、呟く
>>913 修正
この家から出ていくこと
そして、久遠の家に戻ること
どうしようもないほどの変態だけど
待ち伏せしていた青年は本当の兄であること
犬吠崎家にいない東郷や友奈にはメールとかでの連絡になるが
樹達にはすぐに話した
風「そっか……まぁ、大赦の施設よりはマシかしらね」
夏凜「私も一緒ってわけにはいかないわけ?」
天乃「うん。そうなると夏凜にまで面倒事が及ぶ可能性があるみたいだから」
夏凜「護衛を減らすための嘘じゃないの?」
夏凜が訝しげに言いながら青年を睨むと、
兄はくくくっと笑って
「俺は義妹でもいいんだぞ」
と、にやりと笑う
その瞬間、背筋が凍るような衝撃を感じた夏凜は自分の体を抱きしめると
変態になんて渡したくない……と、呟く
915: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 17:10:04.03:48vnnzYNo (14/36)
夏凜や風が色々と言いながらも
天乃が久遠家へと行くことを認める中でただひとり、
ずっと沈黙していた樹は天野を見つめると、一歩だけ近づく
樹「久遠さん」
行かないで
そばにいて
樹「っ」
言えないよ
だって、そう言って残ってくれたりなんかしたら
大赦の人に、もう二度と会えなくされちゃうかも知れないって
夏凜さん言ってたもん
樹「行っちゃうんですね」
天乃「ええ。でも、会えなくなるわけではないらしいから」
樹「寂しくなります」
天乃「でも、楽になるわ」
樹「楽なんていらない……私は、楽なんかよりも……」
夏凜や風が色々と言いながらも
天乃が久遠家へと行くことを認める中でただひとり、
ずっと沈黙していた樹は天野を見つめると、一歩だけ近づく
樹「久遠さん」
行かないで
そばにいて
樹「っ」
言えないよ
だって、そう言って残ってくれたりなんかしたら
大赦の人に、もう二度と会えなくされちゃうかも知れないって
夏凜さん言ってたもん
樹「行っちゃうんですね」
天乃「ええ。でも、会えなくなるわけではないらしいから」
樹「寂しくなります」
天乃「でも、楽になるわ」
樹「楽なんていらない……私は、楽なんかよりも……」
916: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 17:17:41.73:48vnnzYNo (15/36)
樹はぎゅっと目を瞑ると
天乃に言おうとした言葉をまるまる飲み込んで、首を振る
言ったら困らせる
言ったら変に思われる
ただ、お姉ちゃんとして
家族として
そう思っただけのはずだけど……でも
少女漫画で見かけたその言葉は
そんな意味なんかではなかったから
天乃「樹?」
樹「久遠さん……私。久遠さんのお世話嫌じゃないですよ」
天乃「え?」
樹「大変だなって思うことはありましたけど、やりたくないとは一度も思いませんでした」
天乃「……………」
樹「だって、久遠さんは私の……私の大好きな、2人目のお姉ちゃんだから」
樹はぎゅっと目を瞑ると
天乃に言おうとした言葉をまるまる飲み込んで、首を振る
言ったら困らせる
言ったら変に思われる
ただ、お姉ちゃんとして
家族として
そう思っただけのはずだけど……でも
少女漫画で見かけたその言葉は
そんな意味なんかではなかったから
天乃「樹?」
樹「久遠さん……私。久遠さんのお世話嫌じゃないですよ」
天乃「え?」
樹「大変だなって思うことはありましたけど、やりたくないとは一度も思いませんでした」
天乃「……………」
樹「だって、久遠さんは私の……私の大好きな、2人目のお姉ちゃんだから」
917:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 17:28:12.36:89LVCtYo0 (1/1)
樹ナイス!
樹ナイス!
918: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 17:30:57.67:48vnnzYNo (16/36)
楽なんかよりも、久遠さんが欲しい
そんな恥ずかしい言葉の代わりの言葉を告げた樹は
それでも恥ずかしかったのだろう
顔を赤くしながら目をそらすと
樹「出来たら毎日、会いに行きますね」
そう言って、笑う
天乃「ええ、楽しみにしてる」
帳の降りた闇の中、黒に溶ける夜逃げのごとく
少女を連れて、兄は自宅への道をまっすぐ駆け抜ける
天乃「……………」
ありがとう、樹、風、夏凜
迷惑かけて、ごめんね
ほんの1ヶ月程度ではあったけれど
貴女達の家にいられて、幸せだったわ
※久遠家に移動しました
楽なんかよりも、久遠さんが欲しい
そんな恥ずかしい言葉の代わりの言葉を告げた樹は
それでも恥ずかしかったのだろう
顔を赤くしながら目をそらすと
樹「出来たら毎日、会いに行きますね」
そう言って、笑う
天乃「ええ、楽しみにしてる」
帳の降りた闇の中、黒に溶ける夜逃げのごとく
少女を連れて、兄は自宅への道をまっすぐ駆け抜ける
天乃「……………」
ありがとう、樹、風、夏凜
迷惑かけて、ごめんね
ほんの1ヶ月程度ではあったけれど
貴女達の家にいられて、幸せだったわ
※久遠家に移動しました
919: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 17:40:45.25:48vnnzYNo (17/36)
1日のまとめ
・ 乃木園子:交流無()
・ 犬吠埼風:交流無()
・ 犬吠埼樹:交流有(狐耳、触る、好き)
・ 結城友奈:交流無()
・ 東郷美森:交流無()
・ 三好夏凜:交流無()
・ 九尾:交流無()
・ 死神:交流有(呪い消し)
・ 夢路瞳:交流無()
・ 神樹:交流無()
5月の12日目終了後の結果
乃木園子との絆 19(中々良い)
犬吠埼風との絆 34(少し高い)
犬吠埼樹との絆 46(少し高い)
結城友奈との絆 19(中々良い)
東郷三森との絆 26(中々良い)
三好夏凜との絆 37(少し高い)
夢路瞳との絆 9(普通)
九尾との絆 24(中々良い)
死神との絆 23(中々良い)
神樹との絆 -1(低い)
1日のまとめ
・ 乃木園子:交流無()
・ 犬吠埼風:交流無()
・ 犬吠埼樹:交流有(狐耳、触る、好き)
・ 結城友奈:交流無()
・ 東郷美森:交流無()
・ 三好夏凜:交流無()
・ 九尾:交流無()
・ 死神:交流有(呪い消し)
・ 夢路瞳:交流無()
・ 神樹:交流無()
5月の12日目終了後の結果
乃木園子との絆 19(中々良い)
犬吠埼風との絆 34(少し高い)
犬吠埼樹との絆 46(少し高い)
結城友奈との絆 19(中々良い)
東郷三森との絆 26(中々良い)
三好夏凜との絆 37(少し高い)
夢路瞳との絆 9(普通)
九尾との絆 24(中々良い)
死神との絆 23(中々良い)
神樹との絆 -1(低い)
920: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 17:42:22.91:48vnnzYNo (18/36)
では、続行します
では、続行します
921: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 17:45:26.27:48vnnzYNo (19/36)
√ 5月13日目 朝(久遠家) ※木曜日
01~10 兄
11~20
21~30 姉
31~40
41~50 兄
51~60
61~70 姉
71~80
81~90 兄
91~00
↓1のコンマ
√ 5月13日目 朝(久遠家) ※木曜日
01~10 兄
11~20
21~30 姉
31~40
41~50 兄
51~60
61~70 姉
71~80
81~90 兄
91~00
↓1のコンマ
922:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 17:47:26.01:5Dp/dhMZo (1/1)
それっ
それっ
923:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 17:53:13.99:SrZ/03JJo (1/1)
うーんこの化物
うーんこの化物
924:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 17:53:32.91:idzaTq0jO (1/2)
さすが兄
さすが兄
925: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 18:01:31.28:48vnnzYNo (20/36)
天乃「んっ」
目を覚ますと、微妙に柔らかくそして、硬い何かに右手が触れる
天乃が温かいそれを軽く摘んでみると
頭上というべきか
少し上から微かな呻き声がこぼれ落ちてきた
天乃「えっと……」
段々と覚醒していく頭で思ったのは
なんか、狭くなってる? という疑問だった
もともと身動きしにくい現状、ベッドの広狭なんてどうでもいいことではあったが
昨夜、横になった時より明らかに狭かったのだ
天乃「まさか」
人肌のぬくもり
筋肉のような柔らかくも硬い感触
聞こえてきた呻き声
恐る恐る上を向くと、変態の顔が視界に入った
天乃「んっ」
目を覚ますと、微妙に柔らかくそして、硬い何かに右手が触れる
天乃が温かいそれを軽く摘んでみると
頭上というべきか
少し上から微かな呻き声がこぼれ落ちてきた
天乃「えっと……」
段々と覚醒していく頭で思ったのは
なんか、狭くなってる? という疑問だった
もともと身動きしにくい現状、ベッドの広狭なんてどうでもいいことではあったが
昨夜、横になった時より明らかに狭かったのだ
天乃「まさか」
人肌のぬくもり
筋肉のような柔らかくも硬い感触
聞こえてきた呻き声
恐る恐る上を向くと、変態の顔が視界に入った
926: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 18:18:57.74:48vnnzYNo (21/36)
天乃「っ!」
足が動かないから蹴り飛ばせない
壁に挟まれ、構えの取れない右腕では、
大した力も出せない
大声で叫ぶ? 九尾を呼ぶ? 死神を呼ぶ?
瞬間的な判断を求められている天乃
その横で、変質者はゆっくりと目を開ける
「 」
天乃「っや」
「 」
天乃「やめ、汗、汗臭いからっ」
右腕だけの抵抗は虚しく
天乃の体は兄へと抱き寄せられ、顔が密着した体の寝起きのにおいに、厳しく拒絶を示すと
青年は天乃の頭を撫でると、ジッと見つめ合って
「なら、一緒にお風呂入るか」
と、天乃を抱き抱えた
1、助けてお姉ちゃん!
2、助けて九尾!
3、とりあえず顔面パンチ
4、お風呂に入れてくれようとするのは嬉しいけど、お姉ちゃんが良い
5、変なことしないなら。いいよ
↓2
天乃「っ!」
足が動かないから蹴り飛ばせない
壁に挟まれ、構えの取れない右腕では、
大した力も出せない
大声で叫ぶ? 九尾を呼ぶ? 死神を呼ぶ?
瞬間的な判断を求められている天乃
その横で、変質者はゆっくりと目を開ける
「 」
天乃「っや」
「 」
天乃「やめ、汗、汗臭いからっ」
右腕だけの抵抗は虚しく
天乃の体は兄へと抱き寄せられ、顔が密着した体の寝起きのにおいに、厳しく拒絶を示すと
青年は天乃の頭を撫でると、ジッと見つめ合って
「なら、一緒にお風呂入るか」
と、天乃を抱き抱えた
1、助けてお姉ちゃん!
2、助けて九尾!
3、とりあえず顔面パンチ
4、お風呂に入れてくれようとするのは嬉しいけど、お姉ちゃんが良い
5、変なことしないなら。いいよ
↓2
927:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 18:19:54.45:xsH2QKf1O (5/8)
1
1
928:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 18:20:31.84:QY1Bjhw0o (2/3)
1
1
929: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 18:29:48.38:48vnnzYNo (22/36)
天乃「助けてお姉ちゃん!」
「ばっ、おま」
天乃が叫び、兄が慌てる
常に静寂を保つ天乃の耳には聞こえない何かが
兄には聞こえているのだろう
「いいか、じっとしてるんだぞ」
天乃「え?」
「良いから」
兄の声と表情は今までになく真剣で
頬には冷や汗が流れ落ちていく
その視線の先でドアノブがゆっくりと回る
そしてドアがわずかに開いた瞬間
凄まじいほどの嫌な空気が流れ込み、
対象ではない天乃ですら、目を見開いて、総毛立っていた
天乃「助けてお姉ちゃん!」
「ばっ、おま」
天乃が叫び、兄が慌てる
常に静寂を保つ天乃の耳には聞こえない何かが
兄には聞こえているのだろう
「いいか、じっとしてるんだぞ」
天乃「え?」
「良いから」
兄の声と表情は今までになく真剣で
頬には冷や汗が流れ落ちていく
その視線の先でドアノブがゆっくりと回る
そしてドアがわずかに開いた瞬間
凄まじいほどの嫌な空気が流れ込み、
対象ではない天乃ですら、目を見開いて、総毛立っていた
930: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 18:41:02.41:48vnnzYNo (23/36)
「今、悲鳴が聞こえた」
「そ、そうみたいだな。虫がいたとかで」
「虫。虫かぁ……それって大きい?」
笑っていない
怒っていない
当然、泣いてもいない
無表情、無感情
そんな様子で部屋に入ると、虫と言いながら
兄のことをジッと見つめる
「例えば、お兄ちゃんみたいに。とか」
そこで初めて、姉は笑う
三日月のような細い瞳、細い口で
ニッコリと、満面の笑みを浮かべた
「……ここでやるのは天乃に被害が出るぞ」
「じゃぁ、出よう? なんで私が怒ってるのかは……言わなくてもいいよね?」
「来いよちっぱい! パッドなんて捨ててかかってこい!」
そう言い捨てるやいなや、
兄は窓を開け放って外へと逃げ出し、姉もまためにも止まらない速さで窓から飛び出していってしまった
「今、悲鳴が聞こえた」
「そ、そうみたいだな。虫がいたとかで」
「虫。虫かぁ……それって大きい?」
笑っていない
怒っていない
当然、泣いてもいない
無表情、無感情
そんな様子で部屋に入ると、虫と言いながら
兄のことをジッと見つめる
「例えば、お兄ちゃんみたいに。とか」
そこで初めて、姉は笑う
三日月のような細い瞳、細い口で
ニッコリと、満面の笑みを浮かべた
「……ここでやるのは天乃に被害が出るぞ」
「じゃぁ、出よう? なんで私が怒ってるのかは……言わなくてもいいよね?」
「来いよちっぱい! パッドなんて捨ててかかってこい!」
そう言い捨てるやいなや、
兄は窓を開け放って外へと逃げ出し、姉もまためにも止まらない速さで窓から飛び出していってしまった
931: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 18:42:09.08:48vnnzYNo (24/36)
1、死神勇者で追いかける
2、九尾勇者で追いかける
3、追いかけない
↓2
1、死神勇者で追いかける
2、九尾勇者で追いかける
3、追いかけない
↓2
932:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 18:43:59.93:ES8D8YFb0 (1/1)
3
3
933:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 18:44:15.94:QY1Bjhw0o (3/3)
2
2
934: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 18:51:38.60:48vnnzYNo (25/36)
相手は人間
いや、戦うと決まったわけでもないが
細かい動きができるのは死神の方ではない
天乃「九尾!」
九尾「あの娘、相当な手練と見える。あの変態を仕留めてくれるやも知れぬな」
九尾はあからさまに嬉しそうな声と表情で言い、
高笑いを付け加えると、天乃の体にまとわりついて、勇者の姿へと変化させる
天乃「仕留める……なんて」
真っ黒な死神とは対照的に
白が目立つ九尾の勇者衣装を鏡でちらっと確認してから
天乃は2人を追って、庭へと飛び出す
そこではすでに
兄姉の熾烈な争いが繰り広げられていた
相手は人間
いや、戦うと決まったわけでもないが
細かい動きができるのは死神の方ではない
天乃「九尾!」
九尾「あの娘、相当な手練と見える。あの変態を仕留めてくれるやも知れぬな」
九尾はあからさまに嬉しそうな声と表情で言い、
高笑いを付け加えると、天乃の体にまとわりついて、勇者の姿へと変化させる
天乃「仕留める……なんて」
真っ黒な死神とは対照的に
白が目立つ九尾の勇者衣装を鏡でちらっと確認してから
天乃は2人を追って、庭へと飛び出す
そこではすでに
兄姉の熾烈な争いが繰り広げられていた
935: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 18:53:16.51:48vnnzYNo (26/36)
一旦休憩入ります
再開予定は20時
遅くて21時になるかと思います
目標:兄姉戦終了まで
一旦休憩入ります
再開予定は20時
遅くて21時になるかと思います
目標:兄姉戦終了まで
936:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 18:59:28.75:idzaTq0jO (2/2)
乙
乙
937:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 19:07:56.85:xsH2QKf1O (6/8)
一旦乙
一旦乙
938:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 20:14:33.29:DSPfoncGo (1/2)
おつ
この家系のスペックはばけもの
おつ
この家系のスペックはばけもの
939:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 20:31:25.37:qO5TaDg6O (1/1)
ああでも、やっと帰ってきたんだな…
ああでも、やっと帰ってきたんだな…
940: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 21:12:05.26:48vnnzYNo (27/36)
では、やっていきます
では、やっていきます
941: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 21:27:28.25:48vnnzYNo (28/36)
「天乃に手を出すなんてっ!」
「手は出してないぞ、添い寝しただけだ!」
添い寝しただけとは言うが、
天乃が寝るとき、兄が部屋にいなかったことは確認済み
要するに、夜這いしたのだ
そのあとに何もせず、布団の中に潜り込んだだけだとしても
許せるはずなどなかった
「本気でやるから、変態」
「今日は何回、胸を揉ませてくれるんだか」
兄がにやりと笑った瞬間
姉は初動を省略し地面を蹴る
「せぃ!」
ほぼ一瞬でゼロ距離に近づき、
間合いを確かめることなく、
頭を蹴り飛ばす勢いで右足を振り抜く
だが――それは文字通り振り抜いていた
「天乃に手を出すなんてっ!」
「手は出してないぞ、添い寝しただけだ!」
添い寝しただけとは言うが、
天乃が寝るとき、兄が部屋にいなかったことは確認済み
要するに、夜這いしたのだ
そのあとに何もせず、布団の中に潜り込んだだけだとしても
許せるはずなどなかった
「本気でやるから、変態」
「今日は何回、胸を揉ませてくれるんだか」
兄がにやりと笑った瞬間
姉は初動を省略し地面を蹴る
「せぃ!」
ほぼ一瞬でゼロ距離に近づき、
間合いを確かめることなく、
頭を蹴り飛ばす勢いで右足を振り抜く
だが――それは文字通り振り抜いていた
942: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 21:38:08.25:48vnnzYNo (29/36)
「っ」
「甘い甘い」
兄は上半身を仰け反らせ、姉の蹴りを易々と回避して、笑う
狙いが甘い?
足が遅い?
判断が悪い?
いいや違う……変態のくせにっ
「このっ!」
振り抜けた足をそのまま一周させ
着地する前に左足で同じ軌道を描かせる
「!」
その蹴りを受けるか否か
考えるまでもなく――後ろに飛び退く
「っと」
当たれば致命傷
最悪、しばらくは片腕が使い物にならなくなるからだ
「後ろに下がったわね」
「おいおい」
当たらなかった?
違う、当てなかった
攻撃する隙さえ与えなければ、それで良い
「ッ!」
左足が着地すると同時に地面を蹴って斜めに飛んだ姉は
兄と体が並んだ瞬間、兄の背後
死角になるのを見計らって右足を振り上げる
「ったぁ!」
「っ」
「甘い甘い」
兄は上半身を仰け反らせ、姉の蹴りを易々と回避して、笑う
狙いが甘い?
足が遅い?
判断が悪い?
いいや違う……変態のくせにっ
「このっ!」
振り抜けた足をそのまま一周させ
着地する前に左足で同じ軌道を描かせる
「!」
その蹴りを受けるか否か
考えるまでもなく――後ろに飛び退く
「っと」
当たれば致命傷
最悪、しばらくは片腕が使い物にならなくなるからだ
「後ろに下がったわね」
「おいおい」
当たらなかった?
違う、当てなかった
攻撃する隙さえ与えなければ、それで良い
「ッ!」
左足が着地すると同時に地面を蹴って斜めに飛んだ姉は
兄と体が並んだ瞬間、兄の背後
死角になるのを見計らって右足を振り上げる
「ったぁ!」
943: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 21:51:02.54:48vnnzYNo (30/36)
それは死角だった
確実に決められるはずだった
けれど
「そら!」
「っ!」
右足の脹脛に衝撃を感じ、目を向けると
兄の左拳によって、右足は軽々と打ち上げられていた
「残念だな」
打ち上げられた足に勢いはなく
衝撃によって限界まで開いた股を急いで閉じてももう遅い
例えそれが、数秒程度の速さで行われたとしても。だ
「いい脚だ」
「っ!」
兄はくるぶしを掴むと、力いっぱい引き込む
釣られて動く足はつま先立ちだ
けれど、
「ん、お前今日は赤な――」
「見ないでッ!」
右足が兄の肩に乗る位置まで来た瞬間
兄の体を支えに体を浮かせ左足で兄の胸元を穿つ
さすがの兄も回避しきれず、姉の足を手放して地面を一回転がって飛びのき
蹴り飛ばされた胸を撫でて、息を吐く
「赤いパンツはひと蹴りで見ていいのか?」
「そんなわけ無いでしょ!」
それは死角だった
確実に決められるはずだった
けれど
「そら!」
「っ!」
右足の脹脛に衝撃を感じ、目を向けると
兄の左拳によって、右足は軽々と打ち上げられていた
「残念だな」
打ち上げられた足に勢いはなく
衝撃によって限界まで開いた股を急いで閉じてももう遅い
例えそれが、数秒程度の速さで行われたとしても。だ
「いい脚だ」
「っ!」
兄はくるぶしを掴むと、力いっぱい引き込む
釣られて動く足はつま先立ちだ
けれど、
「ん、お前今日は赤な――」
「見ないでッ!」
右足が兄の肩に乗る位置まで来た瞬間
兄の体を支えに体を浮かせ左足で兄の胸元を穿つ
さすがの兄も回避しきれず、姉の足を手放して地面を一回転がって飛びのき
蹴り飛ばされた胸を撫でて、息を吐く
「赤いパンツはひと蹴りで見ていいのか?」
「そんなわけ無いでしょ!」
944: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 21:58:59.24:48vnnzYNo (31/36)
「けほっ……そうか」
「普通なら呼吸。止まるはずなんだけど」
「そんなの、人に向けてやったらいけないって」
「人にはやらない。人には、ね」
「お兄ちゃん泣くぞ」
冗談っぽく笑いながらも
ずきっと響くような痛みは誤魔化せない
骨は折れてない
心臓にだってそんなダメージはきてない
けれど、確かに撃ち抜かれたその衝撃が、尾を引いていた
全速力で斜め右に飛び、目がそれを追う頃にはもう
姉は左へと跳躍していた
なら次はまた右か。と、脳が先周りしようとした裏を突いて
姉は左側。死角へと消える
「こっちだよ」
「ぐっ!」
耳元から聞こえた声に慌てて右腕をガードに回す
しかし、鈍痛は腹部に襲ってきた
「けほっ……そうか」
「普通なら呼吸。止まるはずなんだけど」
「そんなの、人に向けてやったらいけないって」
「人にはやらない。人には、ね」
「お兄ちゃん泣くぞ」
冗談っぽく笑いながらも
ずきっと響くような痛みは誤魔化せない
骨は折れてない
心臓にだってそんなダメージはきてない
けれど、確かに撃ち抜かれたその衝撃が、尾を引いていた
全速力で斜め右に飛び、目がそれを追う頃にはもう
姉は左へと跳躍していた
なら次はまた右か。と、脳が先周りしようとした裏を突いて
姉は左側。死角へと消える
「こっちだよ」
「ぐっ!」
耳元から聞こえた声に慌てて右腕をガードに回す
しかし、鈍痛は腹部に襲ってきた
945: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 22:06:29.02:48vnnzYNo (32/36)
「これでも、私は小さい頃から。そう、お兄ちゃんと同じくらい鍛錬してきたんだ」
「っ……」
「私は不要品。でもね、そんな私でも、あの子を守ることはできるよ。馬鹿兄」
「鍛錬してなきゃ、今頃死んでるぞ」
兄の言葉は余裕を見せる
けれど、その表情に全くの余裕はなかった
兄が天乃を好いているように
姉もまた、天乃を好いているのだ
だからこそ
「いつもとは全然違うな。挑発、しなきゃよかった」
だからこそ、自衛するときよりもずっと、ずっと……
「今の私は強いよ。だって、あの子の為だから」
胸を突かれ、腹部を突かれた兄の呼吸は乱れている
それとは対照的に、姉の呼吸は至って正常
波の消えた海のように、穏やかで
どちらが優勢なのかは言うまでもなかった
「これでも、私は小さい頃から。そう、お兄ちゃんと同じくらい鍛錬してきたんだ」
「っ……」
「私は不要品。でもね、そんな私でも、あの子を守ることはできるよ。馬鹿兄」
「鍛錬してなきゃ、今頃死んでるぞ」
兄の言葉は余裕を見せる
けれど、その表情に全くの余裕はなかった
兄が天乃を好いているように
姉もまた、天乃を好いているのだ
だからこそ
「いつもとは全然違うな。挑発、しなきゃよかった」
だからこそ、自衛するときよりもずっと、ずっと……
「今の私は強いよ。だって、あの子の為だから」
胸を突かれ、腹部を突かれた兄の呼吸は乱れている
それとは対照的に、姉の呼吸は至って正常
波の消えた海のように、穏やかで
どちらが優勢なのかは言うまでもなかった
946: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 22:15:57.23:48vnnzYNo (33/36)
天乃「……なにあれ」
九尾「ふむ。変態が負けておるのか?」
天乃「あのお兄ちゃんが押されてるなんて」
天乃より身長が高く
心なしか筋肉もついているが、バストで大敗している姉
その姉は明らかに本気で
対峙する兄もまた、きっと……本気になろうとしていた
天乃「なんでこんな」
九尾「生物は常にそういうものじゃろう? 伴侶を奪い合い、相手を負かそうと躍起になる」
天乃「でも、あれは私の」
九尾「血縁同士が穢れているなど、人間が定めた鎖でしかない。概念はそんなものには縛れぬよ」
もっとも
本当に伴侶を奪い合っているとは限らないが
1、もうやめて!
2、見守る
3、お風呂! お風呂に入ろうよ!
↓2
天乃「……なにあれ」
九尾「ふむ。変態が負けておるのか?」
天乃「あのお兄ちゃんが押されてるなんて」
天乃より身長が高く
心なしか筋肉もついているが、バストで大敗している姉
その姉は明らかに本気で
対峙する兄もまた、きっと……本気になろうとしていた
天乃「なんでこんな」
九尾「生物は常にそういうものじゃろう? 伴侶を奪い合い、相手を負かそうと躍起になる」
天乃「でも、あれは私の」
九尾「血縁同士が穢れているなど、人間が定めた鎖でしかない。概念はそんなものには縛れぬよ」
もっとも
本当に伴侶を奪い合っているとは限らないが
1、もうやめて!
2、見守る
3、お風呂! お風呂に入ろうよ!
↓2
947:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 22:17:13.87:yuiLzzp00 (3/3)
1
1
948:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 22:17:23.49:xsH2QKf1O (7/8)
1
1
949:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 22:17:25.88:Ac8LXqCyO (1/1)
1
1
950: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 22:27:59.42:48vnnzYNo (34/36)
天乃「もうやめて!」
「!」
「あっ」
天乃「やだよ……せっかく帰って来れたのに。なのに、私のせいで喧嘩なんて……」
天乃はポロポロっと涙をこぼし始め、
首を横に振ると、そのまま崩れるように地に座り込む
天乃「私は喧嘩させるために帰った来たわけじゃないのにっ!」
「…………っ」
いち早く駆け寄ったものの、青年はため息をついてもう一人の妹に振り返る
自分ではダメだと
お前のほうが適している。と
「……あ、天乃」
天乃「お姉、ちゃ」
そっとかけられた声ではなく
自分に覆いかぶさった影に、顔を上げた天乃は
小さな声で、その影の主を呼ぶ
「っ!」
涙に濡れた顔。震える声
天乃「お姉ちゃん……喧嘩、しないで」
「し、しないしない! こんな変、お兄ちゃんとなんて喧嘩しないから! 泣かないで! ね、ね!?」
もう二度と泣かせるものか。と、姉は深く心に誓って兄を睨むと
「あぁ、もうしないよ。ごめんな」
兄もまたそう言って、バツが悪そうに額を抑えた
天乃「もうやめて!」
「!」
「あっ」
天乃「やだよ……せっかく帰って来れたのに。なのに、私のせいで喧嘩なんて……」
天乃はポロポロっと涙をこぼし始め、
首を横に振ると、そのまま崩れるように地に座り込む
天乃「私は喧嘩させるために帰った来たわけじゃないのにっ!」
「…………っ」
いち早く駆け寄ったものの、青年はため息をついてもう一人の妹に振り返る
自分ではダメだと
お前のほうが適している。と
「……あ、天乃」
天乃「お姉、ちゃ」
そっとかけられた声ではなく
自分に覆いかぶさった影に、顔を上げた天乃は
小さな声で、その影の主を呼ぶ
「っ!」
涙に濡れた顔。震える声
天乃「お姉ちゃん……喧嘩、しないで」
「し、しないしない! こんな変、お兄ちゃんとなんて喧嘩しないから! 泣かないで! ね、ね!?」
もう二度と泣かせるものか。と、姉は深く心に誓って兄を睨むと
「あぁ、もうしないよ。ごめんな」
兄もまたそう言って、バツが悪そうに額を抑えた
951:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 22:34:34.87:k2YU6ELP0 (1/2)
久遠さんの貴重なヒロインムーヴ
久遠さんの貴重なヒロインムーヴ
952: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 22:40:14.38:48vnnzYNo (35/36)
天乃「お兄ちゃん、ただ一緒に寝ただけだから」
「う、うん……そっか」
天乃「お風呂は、あれだけど。それくらいなら……別に良いから」
犬吠崎家から
暗い夜道をおぶって歩いてくれたのだ
それくらいは許してあげても、全然良かった
ううん、そうでなくても
世話をしてもらうのだから
ある程度のことはされても拒否するつもりも嫌だという気もなかった
「姉の方は?」
天乃「もちろん、おねえちゃんも全然良いよ」
天乃は子供っぽい無邪気な笑みで答えると
だけど。と、付け加えて二人を見渡す
天乃「ちゃんと言ってくれたら。だからね? いつの間にかいるなんて、ダメだからね」
「あぁ、分かった。じゃぁ早速だけど――」
天乃「今日は喧嘩したからダメっ」
「ぐすん」
言い放ってぷいっと顔を逸らした天乃を見つめ
兄と姉は顔を見合わせると、困ったように笑う
帰ってきてくれたんだね
あぁ、帰ってきた。帰ってきてくれたんだ。大切な、妹が
「お帰り、天乃ちゃん」
姉はその嬉しさに泣きそうになりながら、笑みを浮かべていた
天乃「お兄ちゃん、ただ一緒に寝ただけだから」
「う、うん……そっか」
天乃「お風呂は、あれだけど。それくらいなら……別に良いから」
犬吠崎家から
暗い夜道をおぶって歩いてくれたのだ
それくらいは許してあげても、全然良かった
ううん、そうでなくても
世話をしてもらうのだから
ある程度のことはされても拒否するつもりも嫌だという気もなかった
「姉の方は?」
天乃「もちろん、おねえちゃんも全然良いよ」
天乃は子供っぽい無邪気な笑みで答えると
だけど。と、付け加えて二人を見渡す
天乃「ちゃんと言ってくれたら。だからね? いつの間にかいるなんて、ダメだからね」
「あぁ、分かった。じゃぁ早速だけど――」
天乃「今日は喧嘩したからダメっ」
「ぐすん」
言い放ってぷいっと顔を逸らした天乃を見つめ
兄と姉は顔を見合わせると、困ったように笑う
帰ってきてくれたんだね
あぁ、帰ってきた。帰ってきてくれたんだ。大切な、妹が
「お帰り、天乃ちゃん」
姉はその嬉しさに泣きそうになりながら、笑みを浮かべていた
953: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/20(日) 22:45:20.70:48vnnzYNo (36/36)
では、今回は此処までとさせて頂きます
今回、久遠家は大赦関係者です
では、今回は此処までとさせて頂きます
今回、久遠家は大赦関係者です
954:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 22:50:34.21:k2YU6ELP0 (2/2)
乙
乙
955:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 22:53:26.19:xsH2QKf1O (8/8)
乙
久遠さん、今までお姉さんキャラだった分妹モードのギャップが凄いなw
乙
久遠さん、今までお姉さんキャラだった分妹モードのギャップが凄いなw
956:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 23:04:57.76:DSPfoncGo (2/2)
乙
昔からお役目に触れていたせいか前週より幼児退行してるな
乙
昔からお役目に触れていたせいか前週より幼児退行してるな
957:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/20(日) 23:48:32.56:jchdltyY0 (1/1)
やっぱ今回も初恋はこの変態だったのだろうか
やっぱ今回も初恋はこの変態だったのだろうか
958:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/21(月) 07:40:56.54:QD+Hoz4So (1/1)
記憶ないからまた初恋するかもな
そんなことよりお姉ちゃんの「私は不要品」発言が気になる
記憶ないからまた初恋するかもな
そんなことよりお姉ちゃんの「私は不要品」発言が気になる
959:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/21(月) 08:07:56.92:45GG8xfvo (1/1)
勇者・巫女としての資質がないってことじゃない?
勇者・巫女としての資質がないってことじゃない?
960: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/21(月) 21:57:18.07:okwKHrC5o (1/8)
では、再開します
では、再開します
961: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/21(月) 21:59:35.70:okwKHrC5o (2/8)
√ 5月13日目 昼(久遠家) ※木曜日
九尾、死神、兄、姉との交流が可能です
1、九尾
2、死神
3、姉
4、兄
5、イベントの判定
↓2
√ 5月13日目 昼(久遠家) ※木曜日
九尾、死神、兄、姉との交流が可能です
1、九尾
2、死神
3、姉
4、兄
5、イベントの判定
↓2
962:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/21(月) 22:00:39.10:4J4o1MCqO (1/4)
5
5
963:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/21(月) 22:00:50.49:SB3BYHtI0 (1/1)
5
5
964: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/21(月) 22:04:14.47:okwKHrC5o (3/8)
01~10 兄
11~20 姉
21~30 死神
31~40 九尾
41~50 稲荷
51~60 大赦
61~70 姉
71~80 兄
81~90 九尾
91~00 死神
↓1のコンマ
01~10 兄
11~20 姉
21~30 死神
31~40 九尾
41~50 稲荷
51~60 大赦
61~70 姉
71~80 兄
81~90 九尾
91~00 死神
↓1のコンマ
965:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/21(月) 22:07:13.86:4J4o1MCqO (2/4)
あ
あ
966: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/21(月) 22:22:02.93:okwKHrC5o (4/8)
九尾「しかし主様よ」
天乃「うん?」
九尾「争いごとは好かぬのか?」
天乃「そうね……できる限り仲良くいてほしいと思うわ」
いつ、何があるか分からないからこそ
いつ、何があっても
後悔することがあったとしても
こんな別れ方になってしまった。なんて
悲しい思いはしないようにしたいから
天乃「微笑ましい喧嘩なら良いけど、あんなひどい戦いは流石にね」
九尾「まぁ、あの変態を退治するためじゃからのう。凄惨なモノにもなるじゃろうて」
天乃「そういうのが嫌だって言ってるのよ」
九尾「しかし主様よ」
天乃「うん?」
九尾「争いごとは好かぬのか?」
天乃「そうね……できる限り仲良くいてほしいと思うわ」
いつ、何があるか分からないからこそ
いつ、何があっても
後悔することがあったとしても
こんな別れ方になってしまった。なんて
悲しい思いはしないようにしたいから
天乃「微笑ましい喧嘩なら良いけど、あんなひどい戦いは流石にね」
九尾「まぁ、あの変態を退治するためじゃからのう。凄惨なモノにもなるじゃろうて」
天乃「そういうのが嫌だって言ってるのよ」
967:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/21(月) 22:25:08.54:m+roMkYno (1/3)
しかし変態はころさねば・・・
しかし変態はころさねば・・・
968: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/21(月) 22:31:34.69:okwKHrC5o (5/8)
天乃「変態とはいえ、お兄ちゃんなんだし」
九尾「家族ぐるみで騙している可能性を考えないあたり、主様は警戒心が足りぬな」
九尾はくつくつと笑うと
もちろん、本当に騙しているなどとは言わないが。と
補足を付け加えて、口角を釣り上げる
九尾「主様、黄泉の者に妾の呪いを解かせたであろう?」
天乃「ええ」
九尾「あの変態は異性じゃからより強く惹かれるはずじゃ」
そう言って真剣な眼差しを向ける九尾に対して
天乃は少し困ったように首をかしげると
今以上に? と、問う
すると九尾は「そうじゃな……」と溜め込んで
九尾「次は添い寝ではすまぬかも知れぬ。用心するのじゃぞ。主様」
そう言い放った
1、じゃ、じゃぁ……もう一度呪いかけて
2、添い寝ですまないって、どういうこと?
3、ところで、お姉ちゃんについて何か分かることない?
4、ところで、お兄ちゃんについてわかることない?
5、ねぇ、バーテックスは?
↓2
天乃「変態とはいえ、お兄ちゃんなんだし」
九尾「家族ぐるみで騙している可能性を考えないあたり、主様は警戒心が足りぬな」
九尾はくつくつと笑うと
もちろん、本当に騙しているなどとは言わないが。と
補足を付け加えて、口角を釣り上げる
九尾「主様、黄泉の者に妾の呪いを解かせたであろう?」
天乃「ええ」
九尾「あの変態は異性じゃからより強く惹かれるはずじゃ」
そう言って真剣な眼差しを向ける九尾に対して
天乃は少し困ったように首をかしげると
今以上に? と、問う
すると九尾は「そうじゃな……」と溜め込んで
九尾「次は添い寝ではすまぬかも知れぬ。用心するのじゃぞ。主様」
そう言い放った
1、じゃ、じゃぁ……もう一度呪いかけて
2、添い寝ですまないって、どういうこと?
3、ところで、お姉ちゃんについて何か分かることない?
4、ところで、お兄ちゃんについてわかることない?
5、ねぇ、バーテックスは?
↓2
969:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/21(月) 22:32:42.67:4J4o1MCqO (3/4)
2
2
970:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/21(月) 22:32:47.58:m+roMkYno (2/3)
2
2
971:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/21(月) 22:35:19.08:ZXIpWjS5o (1/1)
2
2
972: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/21(月) 22:52:12.75:okwKHrC5o (6/8)
天乃「添い寝で済まないって、どういうこと?」
九尾「ふむ……あの男。言動は気色悪いが、一貫して主様への愛がある」
それゆえに、
少々やりすぎるところはあるが、超えてはいけない一線だけは決して超えないという
正直に言えば当たり前ではあるが、一応の安心感がある
しかし
天乃の影響を受ければその一線はもはや意味を成さなくなるかもしれない
そびえ立つ巨大な壁であろうと
易々と登りきって超えてしまうかもしれないのだ
天乃「愛……だとして、それがどうなるの?」
九尾「例えば、そうじゃのう……。今はまだ添い寝じゃろう?」
天乃「うん」
九尾「しかし、主様と性的な交わりを含めた同衾を求めるようになる」
天乃「……そんなの、嫌よ」
九尾「愛ゆえ、思いゆえ、今以上に肌が触れ合うじゃろうな。好意一つ伝えるために、接吻さえしてくるやも知れぬ」
天乃「添い寝で済まないって、どういうこと?」
九尾「ふむ……あの男。言動は気色悪いが、一貫して主様への愛がある」
それゆえに、
少々やりすぎるところはあるが、超えてはいけない一線だけは決して超えないという
正直に言えば当たり前ではあるが、一応の安心感がある
しかし
天乃の影響を受ければその一線はもはや意味を成さなくなるかもしれない
そびえ立つ巨大な壁であろうと
易々と登りきって超えてしまうかもしれないのだ
天乃「愛……だとして、それがどうなるの?」
九尾「例えば、そうじゃのう……。今はまだ添い寝じゃろう?」
天乃「うん」
九尾「しかし、主様と性的な交わりを含めた同衾を求めるようになる」
天乃「……そんなの、嫌よ」
九尾「愛ゆえ、思いゆえ、今以上に肌が触れ合うじゃろうな。好意一つ伝えるために、接吻さえしてくるやも知れぬ」
973: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/21(月) 23:01:11.68:okwKHrC5o (7/8)
九尾「主様のその力は思いを増長させる。ゆえに、あの男は……」
天乃「そのせいでお兄ちゃんが変態になっちゃった。とかじゃないの?」
九尾「……あの異常さ。その可能性もないとは言えぬ。しかし、あるとも言えぬ」
九尾は困ったように言うと
だれかの気配を感じたのか、耳をぴんっと立てて、扉を睨むと
天乃の耳に口を近づけた
九尾「いずれにせよ、彼奴は変態じゃ。貞操守りたくば用心するべきなのじゃよ」
天乃「…………っ」
たくさんのことをして貰うことになるだろう
かなり頼りきりになってしまうことだろう
そのお礼にしてくれ、させてくれと言われたら
天乃「言われたら……私は」
拒否できるのだろうか
拒否が許されるのだろうか
天乃「……怖い」
九尾「主様のその力は思いを増長させる。ゆえに、あの男は……」
天乃「そのせいでお兄ちゃんが変態になっちゃった。とかじゃないの?」
九尾「……あの異常さ。その可能性もないとは言えぬ。しかし、あるとも言えぬ」
九尾は困ったように言うと
だれかの気配を感じたのか、耳をぴんっと立てて、扉を睨むと
天乃の耳に口を近づけた
九尾「いずれにせよ、彼奴は変態じゃ。貞操守りたくば用心するべきなのじゃよ」
天乃「…………っ」
たくさんのことをして貰うことになるだろう
かなり頼りきりになってしまうことだろう
そのお礼にしてくれ、させてくれと言われたら
天乃「言われたら……私は」
拒否できるのだろうか
拒否が許されるのだろうか
天乃「……怖い」
974: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/21(月) 23:06:31.28:okwKHrC5o (8/8)
では、此処までとさせて頂きます
明日も同じような時間からの再開になるかと思います
次の朝は、パジャマがはだけているかもしれない……っ!
では、此処までとさせて頂きます
明日も同じような時間からの再開になるかと思います
次の朝は、パジャマがはだけているかもしれない……っ!
975:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/21(月) 23:08:20.76:m+roMkYno (3/3)
乙
九尾化して外に出れなくなるか 兄をころすしかないのか
乙
九尾化して外に出れなくなるか 兄をころすしかないのか
976:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/21(月) 23:11:37.96:4J4o1MCqO (4/4)
乙
前作の悲劇は避けたいけど兄貴の理性がどこまで持つか…
乙
前作の悲劇は避けたいけど兄貴の理性がどこまで持つか…
977:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/22(火) 09:02:27.54:N+qcmZA+O (1/1)
死神の効果だとしたら前周もだったんかな
今回は眠姦されそう
死神の効果だとしたら前周もだったんかな
今回は眠姦されそう
978: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/22(火) 21:44:14.26:6FVSWTzGo (1/8)
では、再開いたします
では、再開いたします
979: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/22(火) 21:45:34.66:6FVSWTzGo (2/8)
√ 5月13日目 夕(久遠家) ※木曜日
九尾、死神、兄、姉との交流が可能です
1、九尾
2、死神
3、姉
4、兄
5、イベントの判定
↓2
※樹、夏凜、風、東郷、友奈は判定でのみ
√ 5月13日目 夕(久遠家) ※木曜日
九尾、死神、兄、姉との交流が可能です
1、九尾
2、死神
3、姉
4、兄
5、イベントの判定
↓2
※樹、夏凜、風、東郷、友奈は判定でのみ
980:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/22(火) 21:48:53.50:/IsBJw1K0 (1/2)
5
5
981:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/22(火) 21:49:04.40:S0LqDq/qO (1/4)
5
5
982: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/22(火) 21:51:41.58:6FVSWTzGo (3/8)
01~10 勇者部一同
11~20 風
21~30 樹・夏凜
31~40 友奈・東郷
41~50 兄
51~60 姉
61~70 樹海か!
71~80 樹
81~90 兄
91~00 稲荷
↓1のコンマ
01~10 勇者部一同
11~20 風
21~30 樹・夏凜
31~40 友奈・東郷
41~50 兄
51~60 姉
61~70 樹海か!
71~80 樹
81~90 兄
91~00 稲荷
↓1のコンマ
983:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/22(火) 21:52:51.92:gaC4v7vzo (1/2)
えいっ
えいっ
984:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/22(火) 21:56:22.43:S0LqDq/qO (2/4)
ついに来たか…
ついに来たか…
985:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/22(火) 22:01:28.55:aY8aUyrVo (1/3)
おおー稲荷きたか
おおー稲荷きたか
986: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/22(火) 22:07:55.44:6FVSWTzGo (4/8)
久遠天乃が使っていたとして与えられた部屋
でも、そこにあるほとんどのものに覚えがない
家族に関する記憶をまるまる喪失したということはつまり
家族よりも勇者のみんなとの接触が増えた以前がほとんど消え失せているということにほかならないからだ
天乃「……でもあれ、須美達が来ていた神樹館の制服なのよね……そしてあっちが」
天乃が通っていた讃州中学とはまた別の由緒正しき中学校
その制服を着ていた覚えは、ほんの少ししかない
そうやって部屋を見渡していると
狐の置物のようなモノが視界に入った
……あんなものあったっけ?
お兄ちゃんが来た時
お兄ちゃんが連れてきてくれたとき
お兄ちゃん達を追いかけたとき
九尾と話をしたとき
それらを考えて……いや、違う。と首を振る
天乃「貴方は確か、私の精霊稲荷の使い。だったわよね」
久遠天乃が使っていたとして与えられた部屋
でも、そこにあるほとんどのものに覚えがない
家族に関する記憶をまるまる喪失したということはつまり
家族よりも勇者のみんなとの接触が増えた以前がほとんど消え失せているということにほかならないからだ
天乃「……でもあれ、須美達が来ていた神樹館の制服なのよね……そしてあっちが」
天乃が通っていた讃州中学とはまた別の由緒正しき中学校
その制服を着ていた覚えは、ほんの少ししかない
そうやって部屋を見渡していると
狐の置物のようなモノが視界に入った
……あんなものあったっけ?
お兄ちゃんが来た時
お兄ちゃんが連れてきてくれたとき
お兄ちゃん達を追いかけたとき
九尾と話をしたとき
それらを考えて……いや、違う。と首を振る
天乃「貴方は確か、私の精霊稲荷の使い。だったわよね」
987: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/22(火) 22:22:21.80:6FVSWTzGo (5/8)
天乃「2年を長い付き合いというべきなのかはわからないけれど……まだ、2回目よね」
狐を引き連れて、本物の稲荷
宇迦之御魂神が姿を現し、精霊としての契約をした時
そして、今日ここに姿を現した
この2回しか、天乃と稲荷の使いが出会っていない
天乃「戦いがあの大橋以降なかったとは言え、いくらなんでも少なくない?」
稲狐「…………………」
天乃「そういえば、貴方は話ができないのよね」
稲荷の使いはこくりと頭を垂れると、
それを頷きとして天乃を見つめる
それが当たり前なのに、
喋らない神の使いは少し、不気味にも思える
死神や九尾に毒されているのかもしれない
稲狐「……………」
天乃「?」
天乃が黙り込んでいると、稲荷の使いは忍び足で天乃へと近づくと
どこからともなく一通の文を取り出す
天乃「読め。と?」
稲狐「…………」
稲荷の使いはコクっと頷くと、文を天乃の手元に落とした
1、読まない
2、読む
3、ご主人様はどうしたの?
↓2
天乃「2年を長い付き合いというべきなのかはわからないけれど……まだ、2回目よね」
狐を引き連れて、本物の稲荷
宇迦之御魂神が姿を現し、精霊としての契約をした時
そして、今日ここに姿を現した
この2回しか、天乃と稲荷の使いが出会っていない
天乃「戦いがあの大橋以降なかったとは言え、いくらなんでも少なくない?」
稲狐「…………………」
天乃「そういえば、貴方は話ができないのよね」
稲荷の使いはこくりと頭を垂れると、
それを頷きとして天乃を見つめる
それが当たり前なのに、
喋らない神の使いは少し、不気味にも思える
死神や九尾に毒されているのかもしれない
稲狐「……………」
天乃「?」
天乃が黙り込んでいると、稲荷の使いは忍び足で天乃へと近づくと
どこからともなく一通の文を取り出す
天乃「読め。と?」
稲狐「…………」
稲荷の使いはコクっと頷くと、文を天乃の手元に落とした
1、読まない
2、読む
3、ご主人様はどうしたの?
↓2
988:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/22(火) 22:22:44.99:gaC4v7vzo (2/2)
2
2
989:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/22(火) 22:23:39.17:/IsBJw1K0 (2/2)
2
2
990:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/22(火) 22:26:03.06:kaz/j+hBO (1/1)
2
2
991: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/22(火) 22:54:59.46:6FVSWTzGo (6/8)
おそらくは稲荷から出されたであろう手紙を手に取り、
天乃は恐れ半分で開封する
天乃「……………」
一応どころか、れっきとした神からの文はやや言葉が難しい
けれど、なんとか解読して口に出す
天乃「……んーと」
稲荷は穀物や農業の他
幅広い分野で進行を得ていた為に補填できる幅は圧倒的に広い
それゆえに、行き来することは難しいが
一応は神樹様の結界である樹海をもその能力の影響下に置いている
だから
天乃「また、なのね」
稲狐「……………」
近いうちに、また戦いが起こるということを
稲荷は早期に察知して、伝えにきたのだった
おそらくは稲荷から出されたであろう手紙を手に取り、
天乃は恐れ半分で開封する
天乃「……………」
一応どころか、れっきとした神からの文はやや言葉が難しい
けれど、なんとか解読して口に出す
天乃「……んーと」
稲荷は穀物や農業の他
幅広い分野で進行を得ていた為に補填できる幅は圧倒的に広い
それゆえに、行き来することは難しいが
一応は神樹様の結界である樹海をもその能力の影響下に置いている
だから
天乃「また、なのね」
稲狐「……………」
近いうちに、また戦いが起こるということを
稲荷は早期に察知して、伝えにきたのだった
992:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/22(火) 23:00:10.25:FnDXzr9HO (1/1)
最近天乃が耳聞こえないのを忘れそうになる
こいつはフラグだったか
最近天乃が耳聞こえないのを忘れそうになる
こいつはフラグだったか
993: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/22(火) 23:00:34.77:6FVSWTzGo (7/8)
天乃「……あと」
その重要な連絡のあとに続いて書かれていたのは
私の特異体質についてだった
どうやら、惹きつけてしまう体質は死神だけでなく
九尾によるものでもあったらしい
だから狐耳が生えていても
樹がやや暴走仕掛けてしまったのだ
天乃「あら」
それに関してはもはや呪いであり、邪気に近いものであるため
本当の意味で祓うことが可能だという
頼めば、もう。誰かを引きつけてしまうなんてことはなく
お兄ちゃんの変態性が無くなってくれるかも知れない
1、祓ってもらう
2、祓ってもらわない
3、ねぇ、貴方の能力ってなんなの?
↓2
天乃「……あと」
その重要な連絡のあとに続いて書かれていたのは
私の特異体質についてだった
どうやら、惹きつけてしまう体質は死神だけでなく
九尾によるものでもあったらしい
だから狐耳が生えていても
樹がやや暴走仕掛けてしまったのだ
天乃「あら」
それに関してはもはや呪いであり、邪気に近いものであるため
本当の意味で祓うことが可能だという
頼めば、もう。誰かを引きつけてしまうなんてことはなく
お兄ちゃんの変態性が無くなってくれるかも知れない
1、祓ってもらう
2、祓ってもらわない
3、ねぇ、貴方の能力ってなんなの?
↓2
994:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/22(火) 23:03:46.86:aY8aUyrVo (2/3)
宇迦之御魂神の使い=稲荷の使い
らしいけど神樹とはまた別みたいだな
3
宇迦之御魂神の使い=稲荷の使い
らしいけど神樹とはまた別みたいだな
3
995:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/22(火) 23:06:58.63:S0LqDq/qO (3/4)
3
3
996: ◆QhFDI08WfRWv:2015/09/22(火) 23:10:43.19:6FVSWTzGo (8/8)
では、此処までとさせて頂きます
一応ギリギリなのでつぎスレを立てましたが
【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である【データ3】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1442930969/
投下はいつもの時間まで出来ませんので、落とされてしまった場合は新しく立てます
では、此処までとさせて頂きます
一応ギリギリなのでつぎスレを立てましたが
【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である【データ3】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1442930969/
投下はいつもの時間まで出来ませんので、落とされてしまった場合は新しく立てます
997:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/22(火) 23:12:47.16:aY8aUyrVo (3/3)
乙
神樹、死神、九尾、宇迦之御魂神で天乃の主導権争いでもしてんのかな
力を借りるごとにどれかに傾倒していくみたいだけど
乙
神樹、死神、九尾、宇迦之御魂神で天乃の主導権争いでもしてんのかな
力を借りるごとにどれかに傾倒していくみたいだけど
998:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/22(火) 23:17:03.55:ywax01waO (1/1)
埋め
埋め
999:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/22(火) 23:17:26.25:S0LqDq/qO (4/4)
乙
乙
1000:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/09/22(火) 23:22:31.31:Ur1ldPNWo (1/1)
1000なら兄貴に襲われない
1000なら兄貴に襲われない
◆QhFDI08WfRWv さんの作品一覧
http://s2-d2.com/archives/16798212.html
http://s2-d2.com/archives/16798212.html
コメント 0