1まおゆうと創物語は転載禁止 ◆HAYARIDvxk2015/08/01(土) 22:08:55.44kDBaNpRQo (1/8)



「そういえば今って平日は健夜さんが牌のお姉さんをやってるんですよね?」


「ま、あの人は第一線を退いて時間だけはあるからねい」


「学校の関係で見れてないんですけど評判はどうなんですか?」


「……色々とキツい」


「……え?」


咏さんの答えの意味がよくわからない


「引きつった笑顔であんなことされてみ?」


「……ああ」


「な?」


「はい……」


容易に想像できてしまうのが悲しいところだ


「ま、適材適所ってのがあるからねい」


「咏さんはしないんですか?」


「想像してみ?」


「……ああ」


「オイ、どこ見て言いやがった!?」





SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1438434535



2 ◆HAYARIDvxk2015/08/01(土) 22:10:46.58kDBaNpRQo (2/8)



前スレで完結できなかったので新スレで続行します

とあるプロをキツいと思ったりキャラ崩壊や京太郎スレ、エロネタを苦手に感じたりする方はそっ閉じ推奨です

投下時に事前に注意はしますがエロネタが苦手な方はあらかじめ『えっちぃの』をNGワードに指定してください

スレ内での雑談は特に制限しませんがageるのとAAを貼るのはやめてください

また投下中の合いの手も別にかまいません

むしろください

初代スレ
京太郎「このプロキツい……」(たまにエロ注意)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1386763897/

二代目スレ
京太郎「このプロキツい……」はやり「わ、私じゃないよね!?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1390637999/

三代目スレ
京太郎「このプロキツい……」健夜「……なんで私を見てるのかな?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1401886085/

四代目スレ
京太郎「このプロキツい……」理沙「……知らない!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1413375982/






3 ◆HAYARIDvxk2015/08/01(土) 22:15:12.19kDBaNpRQo (3/8)

キャラクター紹介1

須賀京太郎
・このスレの主人公
・清澄高校の麻雀部員にも関わらず麻雀はかなり弱かったが少しずつ進歩中
・基本的にかなりお人好しで押しに弱い
・なので雑用も押し付けられるというよりはなかば自主的にやっている
・童貞
・ひょんなことがきっかけで牌のお兄さんとしてのアルバイトを始めた
・現在、大沼プロと南浦プロに弟子入り中
・ラッキーではすまないエロ体験をしている
・のどっちのおにいちゃんになった
・咲ちゃんだけでなくのどっちとも一緒にお風呂に入った
・もはや一緒にお風呂に入っていないキャラの方が少ないレベル
・でも童貞
・はやりんに告白したが振られた

瑞原はやり
・牌のお姉さん
・将来の夢はお嫁さんだったため家事スキルは高い
・普段はそうでもないが結構寂しがりや
・多分現時点で好感度が一番高い
・むしろ最初の時点でかなり高くしすぎた気が……
・京ちゃんにパンツ一枚で抱きついて押しつけたことがある
・舐められたことも……
・でも処女
・京太郎に告白されたが断った
・婚約報道が出たが現在行方不明のため真偽は不明

戒能良子
・麻雀プロ
・女子校ばかりだったため男性への免疫がまったくといっていいほどない
・極度の人見知りでぼっち
・生えてない
・処女
・はやりんと一緒に京ちゃんとお風呂で洗いっこしたり色々したりした
・おしっこをしてるところを見られたこともある
・現時点で攻略可能が明言された唯一のヒロイン
・ちなみにお姉ちゃん願望があるらしくたまに京太郎を弟のように扱う
・授業がなかった関係でスク水しか持ってない
・京太郎や和に麻雀のレッスンをしている






4 ◆HAYARIDvxk2015/08/01(土) 22:16:54.71kDBaNpRQo (4/8)



キャラクター紹介2

三尋木咏
・麻雀のプロで高火力麻雀が信条
・年齢以上に外見が若く色々と小さい
・そのため京太郎に麻雀指導をするときは膝に座る
・自分だけ京太郎とイベントがなかったことに嫉妬?している
・生えてない
・京ちゃんに全裸でマッサージされたこともある
・京ちゃんと二人で撮った着物の写真がある
・詠という従妹がいるらしい

野依理沙
・かなり口下手な女子プロ
・そのせいで会話は単語だけになりがち
・照れ屋なので褒められるとすぐに赤くなる
・趣味は料理でかなりの腕前である
・水着は一緒に買いに行った京ちゃんとのおそろい
・京ちゃん曰く『尻がエロい』
・ミサという新道寺にそっくりの子がいてその子は京ちゃんにぬいぐるみをプレゼントしてもらった

小鍛治健夜
・アラサー実家暮らし
・元世界二位の実力者でかなり強い
・男性経験がまったくといっていいほどない
・京太郎との二人きりでのお出かけをデートだと思っている
・また麻雀意外は運が悪い
・温泉旅行チケットの存在を京太郎以外に知っている唯一のキャラ
・水着が必要なロケにスク水を持ってきた
・お弁当はお母さんが作ってくれた
・泳げなかったが京ちゃんのコーチで完全なカナヅチではなくなった
・『私のクリ』を召し上がれ
・ちなみにルートはありません
・現在牌のお姉さんの代役を務めるが色々とキツい

大沼秋一郎
・元トッププロ
・守りにはかなり定評があり、京ちゃんの打ち筋の究極形
・一戦は退いているがかなりの実力者で京ちゃんの師匠

南浦聡
・元トッププロ
・一戦は退いているがかなりの実力者で京ちゃんの師匠
・長野に孫娘がいるらしい

福与恒子
・賑やかなアナウンサー





5 ◆HAYARIDvxk2015/08/01(土) 22:19:34.35kDBaNpRQo (5/8)



キャラクター紹介3

宮永咲
・幼馴染
・麻雀がめちゃくちゃ強い
・ただし麻雀以外では結構ポンコツ
・つい最近まで一緒にお風呂に入っていたが、また一緒に入るようになった
・たいていのことは『あれ』で通じる程度の仲
・お互いの親公認でお泊まりしあう仲
・インターハイの決勝戦に京ちゃんのハグで緊張がほぐれた
・ぺったん娘
・ただし摘めるくらいにはある
・プロ勢以外では唯一京ちゃんの京ちゃんを見たり触ったりしたことがある

原村和
・麻雀部の同級生
・爆乳
・エトペン大好き
・雑用を進んで引き受けてくれる京ちゃんを結構気にかけている
・両親が仕事柄不在のことが多いため家事スキルが高い
・そのぶん一度惚れたらかなり甘えん坊に
・病気で寝込んだときに全裸で挿入されたことがある
・そのときに穿いていた湿ったパンツは京ちゃんが持っている
・京ちゃんの家に泊めてもらったときに一緒に入ったお風呂で妹になった
・>>1の意に反して人気が出たがなぜかはしたないといわれる
・なぜか彼女の出た時だけレスが多くて>>1は困惑する
・現在は牌のお姉さんの代役を務め、好評を博している
・秋の大会では副将に入る京太郎に代わり、中堅を務める

竹井久
・麻雀部元部長兼学生議会会長
・私の後輩がこんなに可愛いわけがない
・もちろん京ちゃんも
・雑用をしてくれる京ちゃんをもうしわけなく思っている
・畜生?なんのことかしら?
・デートの際、上半身裸になったがなんやかんやあって名前で呼ばれるようになった
・ちなみに今までのお返しの第一歩としてほっぺたにキスしたことがある
・引退はしたが部室によく顔を出して京ちゃんにつきっきりで指導している
・色々と欲求不満らしい

片岡優希
・タコスが大好きな清澄の先鋒
・最近は京ちゃんのタコスじゃないと物足りない
・タコスを食べているときと麻雀部でみんなと過ごしている時間が大好き

染谷まこ
・かなり性格のいい清澄の現部長
・広島焼きを振る舞うなど料理は得意
・どうこういって部員思いのいい部長





6 ◆HAYARIDvxk2015/08/01(土) 22:22:12.98kDBaNpRQo (6/8)



情報整理

・時系列的に現在は10月が始まったばかりで新人戦に向けて練習中

・京ちゃんは土日は牌のお兄さんのバイト中

・スケジュール的には金曜日の夜に夜行バスへ東京へ行って一泊して日曜日の夜に夜行バスで戻ってきていました

・現在は、金曜日の夜に新幹線で東京入りし、和と一緒に一泊して仕事に臨み、日曜日の午後に新幹線で戻っています

・ケータイにはエトペンのストラップとカピバラのストラップがついてます

・同じエトペンのストラップをはやりん、良子さん、のどっちが着けています

・ちなみにのどっちはそのストラップが自分だけとのおそろいだと思っています

・カピバラのストラップは咲ちゃんとだけお揃い

・またケータイにははやりん、良子さんが抱きついている3人のプリクラが貼ってあります

・部長と撮ったプリクラも貼ってあります

・同じく咲ちゃん、のどっちと3人で撮ったプリクラもありますが貼ってはいません

・咏さんと一緒に撮った着物姿の写真がお揃いの写真立てに入って枕元においてあります

・また、のどっちの湿った下着を持っています

・同じく、戒能プロの下着も持ってます

・東京で買ったエトペンの下着はのどっちが持っています

・元々着けていた下着は洗濯されずに京ちゃんが持っています

・毎週、土曜日の午後は和と一緒に戒能プロに麻雀を教わっています






7 ◆HAYARIDvxk2015/08/01(土) 22:30:14.21kDBaNpRQo (7/8)



前スレの出来事


文化祭にはやりんたちが来てくれ、久を除いたみんなでお泊まり会


その後練習試合に向かった部員たちとは別に懸賞で当てたチケットで温泉旅行に


全員分のチケット代を出すという太っ腹ぶり


初日は理沙さん、咏さんと、二日目ははやりさん、良子さんと同じ部屋に


お風呂ではエロエロもとい、色々


二日目の朝には健夜さんとお風呂でエロエロもとい色々


台風の直撃で足止めを食らった日は脱衣麻雀


結果は 大四喜和で健夜さんがトビ、罰ゲーム


夜、星を見に行き、温泉に浸かりながらはやりさんへの好意を改めて認識


告白するも見事玉砕


その翌日から婚約報道とともにはやりさんが行方不明に


咲ちゃんの文字通り体を張った慰めでなんとか復活


染谷部長や両親の温かさに涙をこぼす


はやりさんの代役はなんと和


一緒にホテルで寝てまだ自分を想ってくれていることを知る


そして良子さんからコーチを受けることになったのだった






8 ◆HAYARIDvxk2015/08/01(土) 22:31:23.51kDBaNpRQo (8/8)



テンプレは以上です

前スレはこのあと埋めるのでレスしないでこちらにお願いします


質問などがあればどうぞ

失礼します





9以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/01(土) 22:58:22.88KUB16E2/0 (1/1)

スレ立ておつですー


10以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/02(日) 00:53:00.71rteSslXAO (1/1)

乙 なぜかすこやんだけルートなしって明記されてるww


11以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/02(日) 06:27:35.20TQyht2Pb0 (1/1)

乙ー
のどっちえろかわいい!


12 ◆HAYARIDvxk2015/08/02(日) 13:08:23.0367F36er3o (1/1)



前スレは以上です

ここからの京ちゃんの巻き返しに乞うご期待です


そして今後の注意です

シノハユ関連の話が今後ちょくちょく出てきます

持っていないかたはぜひ読んでみることをおすすめします

今も昔もかわいいはやりんもいますしね!


失礼します






13以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/02(日) 19:11:48.98NHfu96Hso (1/1)

すばらでした


14以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/02(日) 22:15:37.08kxAiGvQTO (1/1)

シノハユ関連となると舞台は島根にも及ぶのかな?後は前の牌のお姉さん真深さんも来そうだね。


15以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/03(月) 10:29:21.33zEXZAENK0 (1/1)

乙ー
良子さんいいお姉さんだな


16以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/03(月) 22:59:27.69r6EpGhdOo (1/1)




17 ◆HAYARIDvxk2015/08/07(金) 23:57:08.09j3F2GebNo (1/1)



「さて、今日からは団体戦を意識した練習を始めていこうかの」


週明け、部活の始めに染谷部長が今週の方針を説明する


「じゃあ5人で順番に打っていくんですか?」


「さすがにそれは非現実的じゃのう……」


咲の言葉に残念そうに答える


「ではどうするんですか?」


「まずはイメージトレーニングからじゃ」


「優勝のイメージは大丈夫だじぇ!」


「そういう意味ではないの」


否定された勇気が首を傾げている


「ねえ、京ちゃん、和ちゃんとなにかあったの?」


「……別に」


染谷部長が黒板に説明を書いている間に咲が小声で話しかけてくる


あの事件に和はまだおかんむりらしい


何もなかったわけではないけど何もなかったのに……






18 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 00:02:50.67Ahya2EqLo (1/26)



「さて、ちょっとこの表をみてくれるかの?」


その言葉に全員の視線が集まる


「これは今年のインターハイでのうちの団体戦での得点収支をまとめた表じゃ」


「なるほど……」


たしかに見たことがある


「これを見てなにか気づくことはないかの?」


俺に答えを促すように視線をよこす


「えっと……」


じっくりと表を見てみる


法則めいたものは見当たらないし……


「次鋒以降は点数変動がある状態からのスタートだなくらいしか……」


「正解じゃ」


「え?」


「なんじゃ、どうかしたんか?」


「だ、大丈夫です」


意外な正解に俺自身が一番驚いてしまった






19 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 00:13:14.27Ahya2EqLo (2/26)



「そう、個人戦と団体戦での一番大きな違いは次峰以降は点数に差ができてからのスタートになることじゃ」


そういって表の何箇所かにチェックを入れる


「たとえばここでは大きなリードがあるがこっちでは凹んだ状態でのスタートじゃ」


みんな頷いている


「ということは戦い方に違いが出るのもわかるの?」


視線の咲には先


「はい、ビハインドの場合いかに点数を上げるか、リードの場合いかにリードを守るか」


「ほうじゃ、ただ稼げばええ先鋒、100点でもリードすればええ大将」


それぞれ優希と咲に視線を送る


「いかにそこまでつなぐかが次鋒、中堅、副将の役割になる」


自身を指差した後に和、俺の順に指差していく


「さて、それではイメージのやり方じゃが……」


息を吸い込むのに合わせて唾を飲み込む


「最初から点差をつけて半荘打つ練習をするぞ」


染谷部長のセリフに全員で声をそろえて返事をした






20 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 00:18:15.90Ahya2EqLo (3/26)



「どうじゃった、今日の練習は?」


「難しかったです……」


「ま、初日はこんなもんじゃろ」


片付けをしているときに話しかけてきた染谷部長が笑う


大幅なリードを守るだけ


それだけなのにうまくいかない


わずかな点棒を守りきること


ツモがあんなに恐ろしいものとは知らなかった


そんなプレッシャーの中で戦っていたのだ


みんなのつないできた点棒ならそのプレッシャーはそれ以上のものだろう


そんな中で戦ってたなんてすごいな……


「ま、明日からも経験を積んでいくことじゃの」


「はい!」


ただ目標とやるべきことが定まったのは大きな収穫だろう






21 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 00:18:42.00Ahya2EqLo (4/26)



短いですが今夜はこんなところで

おやすみなさい





22以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/08(土) 07:36:28.62PgUVuVFL0 (1/1)

乙ー


23以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/08(土) 11:11:31.18NF7mdR0Oo (1/1)

麻雀部分もいいね


24以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/08(土) 12:33:32.79T9N+2VEKo (1/1)




25 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 15:29:35.25Ahya2EqLo (5/26)



「よし、行くか!」


「はい!」


週末の長野駅


和と待ち合わせだ


今までは深夜バスに揺られて翌朝テレビ局入り


和が牌のお姉さんになってからは前日に新幹線で東京入りして一泊してから翌朝テレビ局入り


待遇の改善ぷりがものすごい


和さまさまだ


といっても手放しで喜んでばかりもいられない


『須賀和』


宿泊カードに書かれたその名前


そして……


「今夜もよろしくお願いしますね」


「……ああ」


ホテルの同じ部屋というちょっとした密室


そこで一晩一緒に過ごすことになっている


……嬉しいやらそうでないやら


満面の笑みを浮かべる和とは対照的に苦笑いを返すしかない






26以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/08(土) 15:36:35.56TOgxirWwo (1/1)

嫁ぇ


27 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 15:41:26.92Ahya2EqLo (6/26)



「今夜はここまでにしましょうか」


「ああ、そうだな」


そういってパソコンの電源を落とす


俺が打つネトマを和が添削する


それ自体は今までと変わらない


ただ違うのは……


「思ったより難しいな……」


「ですが本番を想定するとあらゆるパターンを考えなければなりませんからね」


「ああ、そうだな」


部活と同じように点数を変動させてスタートする


といってもそんなルールはないのであらかじめ持ち点を変動させておいてトバないようにトバさないように


部活と違いランダムに相手が変わるせいで難易度はさらに跳ね上がる


半荘4回でかろうじて成功したのは1回だけだったもんな……


「まだまだ時間はありますから一緒に頑張っていきましょう」


「ああ、そうだな」


その笑顔がやけに頼もしく見えた


勝利の女神というものがいるのなら和みたいだったらいいなと思ったのは内緒だ






28 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 15:49:28.11Ahya2EqLo (7/26)



「気持ちいいですね♪」


「……そうだな」


俺の足の間に座って楽しげな和


普通なら微笑ましいカップルの光景だろう


だけど……


「さすがにそろそろ一緒に風呂に入るのはやめた方がいいんじゃ……」


「戒能プロが一緒じゃないからですか?」


「そ、そんなことはないけどさ……」


「だったらいいじゃないですか♪」


そう言われれば反論できない


結局和にいいようにされてしまう


まあお互いに気持ち良くなれたからいいんだけどさ……






29 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 16:00:16.56Ahya2EqLo (8/26)



「おやすみなさい」


「お、おやすみ……」


裸の和にベッドの中で抱きつかれている


ホモやロリコンでもない限り喜ぶべき体験だ


中には女の人でも喜ぶ人がいるかもしれない


おもちみたいな胸に抱きつかれるんだもんな


だけど……


これから寝るというときは別だ


抱きついて足を絡ませてきている


遮るもののない胸や股間がダイレクトに俺の体に擦りつけられるのだ


「はぁ……」


静かな寝息とは対照的なため息をひとつ吐く


大丈夫かな、俺……






30 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 16:25:53.96Ahya2EqLo (9/26)



「寝不足みたいですけど大丈夫ですか……?」


「……ああ」


不安げに俺を見つめる和


「それより着替えないか?」


「ええ、そうですね」


そういって着替え始める和


少しは恥じらいをもってくれ


そう言えればどれほど楽か……


眼福だと思っている俺が悔しい


だってあの和が全裸でいるんだぞ?


それを見たくないなんて言えるのはよっぽど理性がすごいか女に興味がないか


それぐらいだといっても過言ではないだろう


慌てて着替えて朝食を食べ、テレビ局へと向かったのだった






31 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 17:24:32.46Ahya2EqLo (10/26)



「それでは来週もー?」


「「「のっどちゃーん☆ミ」」」


「はい、オッケーです!」


やけに疲れた……


だけど無事にミーティングまで終わることができた


「お腹空きましたね」


「ああ、そうだな」


俺の疲れた大部分の原因気楽なものだ


まあ俺もいい思いをしたんだけどさ……


「ちょっとごめん」


和に一言断ってメールを確認する


「そうか……」


「どうかしましたか?」


「良子さんが仕事の都合で今日のレッスンは中止にしたいって」


「そうですか……」


ショックを受けてるみたいだ


「ただそのかわりの先生をお願いしてあってお昼ご飯を食べたらロビーで会うようにって」


「わかりました」


和と二人で社員食堂に向かう


「ありがとうございます」


「いや、これぐらいはかっこつけさせてくれ」


「ええ、ごちそうになりますね」


「ああ」


二人で食べ終えるとちょうどいい時間になっていた





32 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 17:39:38.34Ahya2EqLo (11/26)



「まだ来られてないみたいですね」


「まだ15分くらいあるしな」


自然と身についてしまった15分前行動


自分が待つのは構わないけど相手を待たせるのは失礼だもんな


「よう、待たせたな」


後ろからの声に慌てて振り返る


「お、お久しぶりです!大沼プロ、南浦プロ!」


師匠でもあるその二人にあわてて頭を下げる


「そっちの嬢ちゃんは……」


「は、原村……和……でしゅ」


俺の後ろに隠れた和が盛大に噛んだ


「ま、行こうや」


「わ、わかりました」


すたすたと歩いていく二人に遅れないように慌ててエレベーターに乗り込む


和は俺の後ろに隠れている


「取って食おうってわけじゃないんだからそんなに怯えなくてもいいぞ?」


「ひゃい……」


かえって逆効果だったみたいだ






33 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 17:40:05.48Ahya2EqLo (12/26)



一旦ここまで

失礼します





34以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/08(土) 20:24:31.02ZwceHl570 (1/1)

おつー


35以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/08(土) 21:20:01.908+0wiK1No (1/2)

のどかわいい


36 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 21:49:34.64Ahya2EqLo (13/26)



「さて、しのごの言わずに言わずにまずは打つか」


「実際に見てみないと色々わからないからな」


通された会議室はうちの部室ほどの広さ


ただ雀卓があるだけ


「ほら、座れよ」


「は、はい……」


さっさと対面同士で座ってしまった二人のプロ


促されるように和が震えながら席に着く


自動的に残った席が俺の席だ


「ま、そんなに緊張しなくてもいい」


「そうだな……トバなきゃ合格ってところだな」


そんなことでいいんですか?


その言葉を必死に飲み込む


自慢じゃないけど最近全然トんでいないのだ


だったら直撃でもとって驚かせよう


だけどかなり甘い考えだった






37 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 21:54:16.58Ahya2EqLo (14/26)



「おいおい、せめて南入するまで耐えてみせろよ」


「すいません……」


「ま、調子に乗ってた罰だな」


東3局


俺の点棒は尽きた


「だ、大丈夫ですか……?」


不安げに声をかけてくれる和


まじ天使


「そっちの嬢ちゃんはさすが長野2位だけあるな」


「ありがとうございます……」


はにかみながら照れている


「ま、浮ついた気持ちはこれで消えたからもう一回行くか」


「はい……」


実力差がここまでとは思わなかった……






38 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 22:00:19.07Ahya2EqLo (15/26)



「ま、今度は南入できたからさっきよりはマシだな」


「だけどオーラスだからって気をぬくのはいただけねえな」


「はい……」


今度はオーラスに吹きトバされた


「まさか俺たちのダブロンを受けるとはな」


「ああ、そうだな」


そういって高らかに笑う二人


強がって笑おうにもそれすらできない


それほどまでに完膚なきまでに叩き潰された


「えと……その……」


和は戸惑っているみたいだ


「ま、少し待ってやるから悔しさを噛み締めな」


「嬢ちゃん、二人で何か飲むものを買ってきてくれねえか?」


そういって財布ごと和に渡す


「わ、わかりました……」


立ち上がった和がいきましょうと声をかけてくれる


「ほら、さっさと行ってこい」


「はい……」


犬を追い払うように手を払われてトボトボと会議室を出て行ったのだった……






39 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 22:08:10.30Ahya2EqLo (16/26)



「だ、大丈夫ですか……?」


「……ああ」


ただただ悔しさにまかせて叫びたい


だけど和の存在がそれを許してくれない


ただただ心の中で悔しさをかみしめるだけだ


「えっと……何がいいですか……?」


「任せるよ」


「はい……」


力なくベンチに座り込む


和は飲み物を買いに行ったみたいだ


運が悪かった


相手が悪かった


ただただそんな悪態といいわけが頭の中に湧いてくる


くそ……


悔しさを通り越して悔しさだけだ






40 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 22:13:57.85Ahya2EqLo (17/26)



「……おわ!?」


突然首筋に当てられたひんやりした感触に間抜けな声を出してしまう


「私だけじゃ持てないので持ってください」


「わ、わかった……」


手渡された2本のジュースを両手に持つ


「そろそろいきましょうか」


「あ、ああ……」


歩き始めた和に遅れないように慌てて立ち上がる


「大丈夫ですよ」


「え?」


「須賀くんは弱くないです」


それきり黙ってしまう和


俺からの言葉をすべて拒絶しているみたいでただただ黙って歩いているので黙ってついていくしかない


「おまたせしました」


「お、悪かったな」


「じゃあ少し休憩して続けるか」


「はい」


軽やかに席に戻る和とは対照的に俺の足は重かった






41 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 22:21:40.15Ahya2EqLo (18/26)



「お、今度はトバなかったな」


「はい」


「といっても自慢できるわけではないけどな」


そういって二人はからかうように笑う


1000点棒が2本と100点棒が3本


それだけがわずかに残ってのダントツビリだった


ちなみに和は3回とも点棒をわずかながら削られての3位だった


「さて、一旦反省会といこうか」


「はい」


「まずおまえはこのメンツで一番弱いのはわかるな?」


「……はい」


悔しいけど認めざるをえない事実だ


「よし、それを認められるんだったら話は早い」


「……え?」


どういうことだ?


大沼プロの言葉の真意がよくわからなかった






42以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/08(土) 22:24:41.848+0wiK1No (2/2)

面白い


43 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 22:29:35.69Ahya2EqLo (19/26)



「たとえば象と猫が真面目に戦ったらどっちが勝つと思う?」


「象です」


「今のおまえは猫だ」


「な、なるほど……?」


わかったようなわからないような……


「真っ向から立ち向かっても勝てないな?」


「はい」


「だったらどうする?」


「えと……」


「たとえば象の手足が縛られて身動きが取れなかったら勝てる確率は上がるな?」


「はい」


「他にも眠っていたり落とし穴に落ちてもがいていたり怪我で目が見えなかったり……」


「とにかく万全の象でなければなんとかなりそうな気がするだろ?」


「なるほど……」


和も頷いている


「じゃあいかにその状況を作るかってことだな」






44 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 22:35:28.60Ahya2EqLo (20/26)



「たとえばさっき俺は北を地獄待ちでリーチをかけたな?」


「はい」


大沼プロの一人テンパイだったときのことだ


「その次の局でどうして手牌に西が残ってたのに切らなかったんだ?」


「えと……場に2枚あってもさっきみたいな地獄待ちだと刺さる可能性があったので……」


「だけど俺の待ちは全然違う牌だった……」


「はい」


二五の両面待ちを自分でツモったのだった


「つまりおまえはありもしない地獄待ちに怯えたわけだ」


「はい」


「ま、気にせず切るより進歩したってことだから少しは誇ってもいいな」


「ありがとうございます……」


褒められたのは嬉しいけど素直に喜べるようなテンションではない


和は真剣に二人の話を聞いている


かなり興味深いらしい






45 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 22:45:37.39Ahya2EqLo (21/26)



「わざと不利な待ちを一回して相手に意識させる」


「これで相手が恐れてくれればたしかなものだろう?」


「たしかに……」


「ちなみにそれに特化したのがお前さんたちの部長だった竹井だ」


「竹井先輩がですか?」


意外な人物の名前に和も驚いている


「ああ、といってもあいつの場合はわざとそうすることで運を良くしてる節もあるがな」


「どういうことでしょう?」


「ふむ……たとえばいくら圧倒的に弱い奴がいるからといって100局打って全部勝つ自信はあるか?」


「いえ、ないです」


和が即答する


「ほう……それはなぜだ?」


「運がいいときもあればそうでないときもあるからです」


「ああ、麻雀の醍醐味でもあり不完全でもある部分がそこだな」


和の答えに嬉しそうに笑う


はっきりいって俺にはチンプンカンプンだ





46 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 22:51:59.79Ahya2EqLo (22/26)



「基本的に人間のもつ運の絶対量ってやつはみんな一緒だ」


「宝くじに5回連続で一等当選したなんて話は聞いたことはないだろう?」


南浦プロの言葉に頷く


「麻雀でも連続で天和を和了したなんて話も聞かないだろう?」


再び頷く


「つまりイカサマでもしない限りそんなことは起こらないってことだ」


「そしてそれは運次第で強い相手でも立ち向かえるということを示す」


「だったら……」


俺にも勝てる可能性が……


「あまりにも実力差がある場合は別だけどな?」


俺の顔を見てニヤリと笑う二人


「……はい」


喉まで出かかった言葉を慌てて飲み込んだ






47 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 22:57:07.58Ahya2EqLo (23/26)



「いかに相手の手段を潰していくか」


「いかに相手の運を自分で飲み込むか」


「たとえば危険牌が通ったからといってそんなところに運を使うのはもったいないだろ?」


「どうせなら点棒を稼ぐほうに使いてえじゃねえか」


和と一緒に大きく頷く


「じゃあいかに相手の思考を騙すか」


「いかに自分の運を高めていくか」


「そんな打ち方を教えてやるよ」


「「はい!」」


和と声を合わせて答える


その後も暗くなるまで二人の特訓は続いた


最初こそわからなかった負けた理由


だけどなぜ負けたかがなんとなくだけどわかり始めた


『勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし』


とある偉大なプロ野球選手であり監督の言葉らしい


今の俺にはとてつもなく重い言葉に思えた






48 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 22:59:51.56Ahya2EqLo (24/26)



「さて、そろそろ飯でも食いに行こうや」


「知恵熱でも出されたら困るからな」


そういって楽しそうに二人が笑う


二人にお伴していった料亭


美味しかった


美味しかったんだけど……


かなり緊張した


「……大丈夫か?」


「ひゃい!」


呼んでもらったタクシーでホテルに戻った和はまだ緊張しているらしい


初めて二人に会ったときもそうだったもんな……


ただ……麻雀って楽しいな!


今の俺の頭にはそれしかなかった






49えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 23:08:13.81Ahya2EqLo (25/26)



「大沼プロも南浦プロもすごい方たちでしたね……」


「そうだな」


膝の間でつぶやく和に頷く


ほんのりぬるめのお湯に二人で浸かるのは気持ちいい


「まだまだ私も知らないことがたくさんあるんですね」


「……ああ」


「でも……今日はとても楽しかったです」


「俺もだ」


「ふふ、まだまだ興奮は収まらないみたいですね」


股間に触れる逸物をこする


「そ、それは和もだろ!」


対抗するように乳首と秘所を指で弄ぶ


「ま、負けませんから……!」


「お、俺だって……!」


……結局引き分けに終わった



さて、明日も頑張るか!


裸で抱きつかれて茹であがりそうな頭でそう考えたのだった……



続く






50 ◆HAYARIDvxk2015/08/08(土) 23:14:49.15Ahya2EqLo (26/26)



ネタが思いつかないので次回予告はなしで


とりあえず今回の内容はほーん、くらいの気持ちで読んでいただければ

一応参考書を用いてはいますが勘違いの可能性もあるので……

ちなみにあれが誰の言葉かわかった方は仲良くなれそうですね!



今夜はここまで

おやすみなさい





51以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/09(日) 00:16:45.44Kalhf7zVo (1/1)





52以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/09(日) 00:32:42.24grAU6x3gO (1/1)

乙です


53以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/09(日) 00:44:09.06CrIoCwq2o (1/1)

かわいすぎるぜよ


54以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/09(日) 05:40:31.068QoaM3jy0 (1/1)

乙ー
のどっち嫁すぎるすばらっ!


55 ◆HAYARIDvxk2015/08/10(月) 20:05:32.60tIHPOAwgo (1/21)



こんばんは

少しですが更新しようと思います

性的な描写が入る可能性もあるので苦手な方はあらかじめ『えっちぃの』をNG登録しておいてください


では始めますよーぅ






56 ◆HAYARIDvxk2015/08/10(月) 20:10:22.23tIHPOAwgo (2/21)



「さて……」


今日は月曜日


いつもなら新しい週の始まりというものはかなり憂鬱だろう


だけど今日は違う


早く試してみたいな……


大沼プロと南浦プロに教わったこと


それを試したくてウズウズしていたのだ


それだけで月曜日が楽しみに思えるのだからかなり単純な人間なのかもしれないな……


「おはよう、京ちゃん」


「おはよう、咲」


「なにかこのおやすみにいいことあったの?」


「どうしてそう思うんだ?」


「だって……すっごくいい顔してるから」


「そうか……ま、色々と楽しみがあるからな!」


「じゃあ今日の小テストも大丈夫だね!」


「……え?」


「先生言ってたけど……」


「ま、まじか……」


出鼻をくじかれるってこういうことをいうんだな……






57 ◆HAYARIDvxk2015/08/10(月) 20:16:28.19tIHPOAwgo (3/21)



「で、どうだったの?」


「まあなんとかなったぞ……」


「誰のおかげかなー?」


意地悪く笑う咲


「優しい幼馴染様のおかげですよ……」


「もっと感謝してもいいんじゃないかなー?」


「へいへい、ありがとうございます」


そういって頭を撫でてやると嬉しそうに笑う


俺も単純だとは思うがある意味俺以上かもしれない


現に学食でプリンをおごると嬉しそうに食べてたしな


ま、咲が笑ってると俺も嬉しくなるからいいか


そんなこんなで1日は無事終わり、心待ちにしていた部活の時間になったのだった






58 ◆HAYARIDvxk2015/08/10(月) 20:25:17.96tIHPOAwgo (4/21)



「さて、今日も部活を始めるかの」


「はい!」


珍しく久先輩も含めて全員揃っている


「じゃあまずは……」


「俺が打ちたいです!」


「ほ、ほうか……じゃあまずは1年生4人から平場で打ってもらおうか」


「じゃ、私とまこは見ながら気になったところをあとから指摘していくわね」


二人の先輩の言葉に声をそろえて返事をして卓に着く


「やけにやる気満々みたいだけど返り討ちにしてやるじぇ!」


「ふ、言ってろ」


優希の挑発を軽く聞き流す


「ほう……その言葉を後悔するがいいじぇ!」


咲と和はそんな俺たちを苦笑いしながら見ている


「東1局で終わらせてやるじぇ!」


優希のふるサイコロとともに対局が始まった






59 ◆HAYARIDvxk2015/08/10(月) 20:34:33.72tIHPOAwgo (5/21)



「く、屈辱だじぇ……」


結果はかろうじての3位だけど……


「まさか京太郎に直撃されるなんて……」


「たしかに完璧じゃったのう」


「大沼プロと南浦プロに教わったことがしっかりいきましたね」


和は嬉しそうだ


自分がトップを取ったことより俺のそっちを喜んでくれている


それだけでもかなり嬉しい


「うん、本当に上手になったね」


そのうえ咲にまで褒められるのだ


嬉しくわけないよな!


「と、とにかくリベンジだじぇ!」


「あら?私の欲求不満の解消にもつきあってもらうわよ?」


「おんしは仮にも引退した身じゃろうが……」


ただ、とてつもなく充実した部活を過ごせたことは事実だ






60 ◆HAYARIDvxk2015/08/10(月) 20:47:39.49tIHPOAwgo (6/21)



「お疲れ様」


「お疲れ様です」


用事があって先に帰ってしまった部員


今部室に残っているのは片付けをしている久先輩と俺だけだ


「あの……片付けは俺だけでも……」


「いいのいいの」


「はあ……」


先ほどからこんな感じで申し出は断られている


「それにしてもあの地獄待ちのフェイクはよかったわね」


「先日大沼プロと南浦プロに教わったので試してみました」


「ま、私の悪待ちにはまだまだ及ばないけどね!」


「そ、そうですね」


いたずらっぽく笑われると頷かざるをえないじゃないか……


「さて、片付けはこれでいいわね?」


「ええ、そうですね」


「じゃあ鍵を返しに行きましょう」


「は、はい」


指にかけた鍵を器用に回しながら歩いていく先輩を慌てて追いかける


人通りのほとんどない暗い廊下を二人きりで歩く


やべ……やけに緊張してきた……


となりの先輩が楽しげにしているのはなんだかちょっと不公平じゃないだろうか






61 ◆HAYARIDvxk2015/08/10(月) 21:04:54.21tIHPOAwgo (7/21)



そのままなしくずし的に一緒に帰る


いつも歩いているはずの通学路


秋の日は釣瓶落としとはよく言ったものですっかり暗くなっている


そんな通学路を先輩と二人きりで歩いているのだ


緊張するななんて無理な話だろうが……


楽しそうに話しかけてくれる先輩の言葉にもどこか生返事だ


「あら?今日はこっちなの?」


「ええ、今夜は親がいなくて一人なので晩御飯を食べて帰ろうかと思いまして」


「そう……」


なにか考え込んでいるみたいだ


「ねえ、一つ提案なんだけど……」


「はい?」


「今夜さ、私が晩御飯を作ってあげよっか?」


「……え?」


あまりに突拍子もない提案に思わず思考が止まってしまった


秋の夜風って気持ちいいな……





62 ◆HAYARIDvxk2015/08/10(月) 21:15:13.52tIHPOAwgo (8/21)



「いや?」


「お願いします……」


先輩のそんな提案を断れるわけもない


「じゃあ買い物に行きましょうか!」


「そ、そうですね……」


やけに嬉しそうな先輩に無理やり引っ張られるようにスーパーに向かう


「なにか好きな食べ物はあるかしら?」


「いえ……特には……」


「もう……そういう答えが一番困るんだからね?」


「すいません……」


「いいわ、特別に私の得意料理をご馳走してあげるわ!」


「ありがとうございます?」


テキパキと材料をそろえていく先輩


……咲って何気にすごかったんだな


先輩に振り回されながらそんなことを痛感した






63 ◆HAYARIDvxk2015/08/10(月) 21:31:55.10tIHPOAwgo (9/21)



「さて、行きましょうか!」


「……うちにですか?」


「他にどこに行けっていうの?」


「先輩のお宅とか……」


「須賀くんは目上の女性の家に気軽に行けるの?」


「……いえ」


向こうから招かれた場合はノーカンだな、うん


「じゃあ行きましょうか!」


「先輩は一旦帰らないんですか?」


「ええ、大丈夫よ!」


何が大丈夫なのかはわからないが先輩がそういうのなら大丈夫なのだろう


楽しそうにスキップする先輩に案内しながら家へと向かっただった






64 ◆HAYARIDvxk2015/08/10(月) 21:42:22.09tIHPOAwgo (10/21)



「前来た時も思ったけど大きい家よねぇ……」


「そうですか?」


昔から住んでいるけどそんな実感はない


「どうぞ」


先輩にスリッパを出しながら上がるよう促す


「こら、帰ったら挨拶しなきゃダメでしょ?」


「た、ただいま……」


誰もいない家にいうのはへんな感じだ


「おかえりなさい、ア・ナ・タ♪」


「な”!?」


「さて、晩御飯の支度をするから着替えていらっしゃい」


そういってキッチンに向かう先輩


赤くなった顔を必死に隠すように部屋へと向かったのだった






65 ◆HAYARIDvxk2015/08/10(月) 21:50:06.54tIHPOAwgo (11/21)



「すいません」


先輩の手伝いをしようとなるべく早く着替えてキッチンへと向かう


「ゆっくりでも良かったのに」


「いえ、そういうわけにはいきませんから」


「そう?といっても特に手伝ってもらうこともないのだけど……」


制服の上にエプロンをつけた先輩がいう


「ですが……」


「じゃあ明日の小テストで咲を困らせないように勉強しててくれるかしら?」


すべてお見通しとばかりにいたずらっぽくこちらに微笑む先輩


「……はい」


なにも言い返せないまま頷くしかない


「なにか質問があったら遠慮なくお姉さんにしてね♪」


「……はい」


晩御飯の仕上がっていく嗅覚の誘惑と戦いながら必死に頭を使ったのだった






66 ◆HAYARIDvxk2015/08/10(月) 21:59:36.23tIHPOAwgo (12/21)



「さて、完成したんだけど着替えを借りてもいいかしら?」


「どうかしたんですか?」


「せっかくの夕食を制服で食べさせる気?」


「い、いえ……」


たしかにリラックスするときに制服はよくないな


「えっと……先輩が着れそうな服はこれぐらいしか……」


タンスの中からTシャツを数枚見せる


「さすがに下の着替えはないみたいね……」


「咲のでよければありますけど……」


そういって咲の服がある引き出しを開ける


「そうね……ちょっと見てみたいから出ててくれる?」


「え?」


「私の着替えを『また』覗くつもり?」


「い、いえ!」


逃げ出すように部屋を出て一階に向かう


せめて配膳くらいはしておこう


見た目はかなりよく、かえって俺の食欲を掻き立てる


それにしても遅いな……


ま、女性の着替えは時間にかかるんだろう


そんな風に気軽に考えつつ待っていた






67 ◆HAYARIDvxk2015/08/10(月) 22:12:14.71tIHPOAwgo (13/21)



「おまたせ」


「い、いえ……」


「どうかしら?」


ようやく現れた先輩


俺が渡したTシャツの袖は余り気味だけど似合っている


下は……


「似合ってますけど……そんなズボンありましたっけ?」


「これぐらいしかなかったんだからしょうがないじゃない!」


膝よりさらに丈の短いズボンを履いている


ホットパンツというやつだろうか?


そういえば咲だとハーフパンツくらいなんだよな


それより普段ストッキングに隠れている生足がやけに眩しい


「ジロジロ見てないでさっさと食べましょう」


「そ、そうですね」


ぶっちゃけめちゃくちゃかわいい


着る人によってこんなに印象が変わるなんて新鮮だ






68 ◆HAYARIDvxk2015/08/10(月) 22:19:22.42tIHPOAwgo (14/21)



「どうだった、私の料理は?」


「すっげぇ美味かったです」


正直下手な店で食べるよりずっと美味しいハンバーグだった


「ま、独り暮らししてるといやでもなれるわよ」


「え?先輩って独り暮らしなんですか?」


「いろいろ事情があってね……」


これ以上は聞くなという視線


ただ察しろということだろう


「やっぱりご飯は誰かと食べたほうが美味しいわね」


「そうですか?」


「ええ、独り暮らしするようになったらわかるわ」


「はあ……」


イマイチよくわからないな


「誰かに自分の作った料理を美味しいっていってもらえるのがこんなに嬉しかったなんてね……」


どこか憂えを帯びた表情


そういえばはやりさんもそんなことを言ってたな……






69 ◆HAYARIDvxk2015/08/10(月) 22:28:24.44tIHPOAwgo (15/21)



「さて、片付けを……」


「それぐらい俺がしますよ」


「いいの?」


「むしろそれぐらいしないとバチが当たりますよ」


「じゃあお願いするわね」


「ええ、わかりました」


ソファーに座りテレビを見ながらくつろぎ始めた先輩


そんな先輩を尻目に片付けていく


普段から手伝っているから洗い物は結構自信がある


……そんなの自慢にならないけどな


「終わりましたよ」


「片付けをしなくていいことがこんなに幸せなんてね」


「はあ……」


独り暮らしをするようになればわかるのかもしれない


片付けの後しばらく先輩とテレビを見ながら寛いだのだった






70 ◆HAYARIDvxk2015/08/10(月) 22:41:37.05tIHPOAwgo (16/21)



「そういえば先輩はそろそろ帰らなくても大丈夫ですか?」


「あら?こんな時間に女の子に外を出歩かせるつもりかしら」


視線の先の時計を見ると出歩くには向かないのは明らかだ


「それは……」


「それともいつかと同じくおじさまとおばさまが送ってくださるのかしら?」


おかしそうに笑う


当然父さんも母さんもいないことは織り込み済みだ


「だったらタクシーでも……」


「そんなに私がいるのはいやなの?」


「い、いえ……」


咲ならともかく先輩と一晩一緒に過ごすというのはよくないだろう


「それとも私に見られたらまずいものでもあるのかしら?」


そういって自分のケータイを差し出す


「これって……」


「さあ、どうしてこの履いた形跡のある2枚の下着は咲のよりサイズが大きいのかしら?」


浮気の証拠を突きつける妻みたいに楽しげだ


「……どうぞ泊まっていってください」


「ふふ、お世話になるわね♪」


それで時間がかかっていたのか……


ようやく合点がいった






71 ◆HAYARIDvxk2015/08/10(月) 22:50:11.10tIHPOAwgo (17/21)



「風呂沸かしてきますね」


「悪いわね」


「……いえ」


完全に猫に首を抑えられたネズミだ


ある意味猫っぽいから当たっているのかもしれないけどさ


「そういえば……」


「はい?」


「須賀くんはあの下着を使うの?」


「なににでしょう……?」


「あ、アレに……」


「あれってなんでしょう?」


「だ、だから……おなにぃよ!」


顔を真っ赤にして叫ぶ先輩


その言葉に返す言葉すら失い固まってしまったのだった






72 ◆HAYARIDvxk2015/08/10(月) 22:51:11.62tIHPOAwgo (18/21)



キーボードの電池が切れそうなので買ってきます

また後ほど





73以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/10(月) 22:52:30.08mh55Mog7O (1/1)

お気をつけていってらっしゃい



74 ◆HAYARIDvxk2015/08/10(月) 23:26:06.72tIHPOAwgo (19/21)



「……ノーコメントで」


ようやく絞りだせた言葉がそれだ


先輩はというとまだ先ほどの余韻か顔が赤い


「せ、先輩……?」


あまりの反応のなさに思わずこちらから声をかけてしまう


「…………なによ」


「い、いえ……」


その顔を見るとかけようとした言葉も引っ込んでしまう


「おトイレ!」


「……え?」


「とにかくおトイレはどこ!?」


「突き当りを右です」


「そ、そう……」


出て行く先輩に胸をなでおろしたのは言うまでもない






75 ◆HAYARIDvxk2015/08/10(月) 23:47:15.51tIHPOAwgo (20/21)



「た、ただいま……」


「お、おかえりなさい……」


どれほどの時間が経っただろうか


体感的には1時間以上は経っただろう


それほどの時間をおいてもまだ心臓の高鳴りはおさまらない


ほんのり顔が赤い先輩も同じらしい


そしてお互いにかける言葉が見つからない


どうすればいいんだよ……


そのとき間抜けなブザーがお風呂が沸いたことを知らせる


「せ、先輩、お先にどうぞ」


「す、須賀くんこそ……」


「いえ、やっぱりまずはお客さんが……」


「仮にも家主を差し置いて入るわけには……」


そんな水掛け論は結局決着がつかなかった






76 ◆HAYARIDvxk2015/08/10(月) 23:56:12.07tIHPOAwgo (21/21)



眠気がやばいのでここまで

次回はお風呂編です

おやすみなさい





77以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/11(火) 00:02:41.65YZg7EEUSO (1/1)

乙です


78以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/11(火) 00:46:06.878oqU2oA/0 (1/1)

おつですー


79以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/11(火) 00:52:58.02VOiv4Zk/0 (1/1)

乙です


80以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/11(火) 01:51:25.77WYJacdQVo (1/1)

すばらな2人だ


81以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/11(火) 05:36:23.07s6CAFTD50 (1/1)

乙ー
部長かわいい!いよいよ部長ともお風呂か


82 ◆HAYARIDvxk2015/08/11(火) 22:01:09.34hGcTgOjNo (1/11)



こんばんは

今夜もぼちぼち更新していきます

性的な描写が出てくるので苦手な方はあらかじめ『えっちぃの』をNG登録しておいてください


でははじめますよーぅ





83 ◆HAYARIDvxk2015/08/11(火) 22:06:32.80hGcTgOjNo (2/11)



どうしてこうなったんだ……


「こ、こっちを見ちゃダメだからね!?」


「は、はい……」


お互いに背中あわせで着替える


浴室は広いといっても脱衣室はそこまでではない


現に……


「へ、変なところ触らないでよ!」


「す、すいません……」


薄氷ぐらいの隙間しかない


たとえばTシャツを脱ごうとすれば必然的にお互いに触れ合ってしまう


「わ、私がいいっていったら入ってきてね……?」


「……はい」


ドアの開く音で先輩が入っていったことがわかる


「……いいわよ」


「はい……」


無造作に置かれた先ほどまで身につけていた下着にどきりとしたのは言うまでもない






84えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/11(火) 22:11:40.25hGcTgOjNo (3/11)



「……え?」


タオルをしっかりと腰に巻いて落ちないように確認してから浴室へと入る


「し、しかたないでしょ!これより大きなタオルがバスタオルくらいしかなったんだから……」


「……すいません」


思わず謝ってしまう


腰にタオルをしっかり巻いている俺


対照的に先輩は……


……エロい


薄いタオルで必死に体の前面を覆おうとしているのだ


咲ならともかくある程度の膨らみがある先輩では必然的に強調されてしまう胸部


和の場合は……


そもそも隠さないだろうという失礼な考えを慌てて振り払う


「ジロジロ見ないでよ……バカ……」


「……すいません」


普段とは違うしおらしい姿はいつまで見ていても飽きそうにない


そういうわけにもいかないんだけど……






85えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/11(火) 22:18:18.33hGcTgOjNo (4/11)



「とにかく体を洗わなきゃね……」


「そうですね……」


そういって椅子に腰掛けてしまう部長


普段のどことなく尊大さを漂わせるようなこともなく、とてもしおらしい深窓の令嬢みたいだ


おお……


俺に背中を向けているのだ


タオルでかろうじて隠せている前半身とは対照的にまったく隠せていない後半身


そんな背中が俺に丸見えだ


さらにその下には割れ目が……


普段学生生活を送っている上では決して見ることはない背中


シワひとつ傷ひとつついていない白い背中は踏み荒らされていない親切と見まごうばかりの美しさだ


その上の朱がまたいいアクセントだな






86えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/11(火) 22:26:03.66hGcTgOjNo (5/11)



「ねえ?」


「は、はい!?」


「髪の毛洗ってくれない?」


「……え?」


「長くて大変なの……それに手も離せないし……」


「わ、わかりました……」


必死に頼りないタオルを抑える先輩


普段とは違う深窓の令嬢にお願いされたら断れるわけもない


……邪な妄想を嗅ぎつけられないためにもな


「でも俺でいいんですか……?」


「いやだったら最初から頼まないわよ」


「そ、そうですね……」


なにはともあれ先輩に頼られている


だったらそれに応えなければ男じゃないよな!


邪な妄想を振り払うように一心不乱にシャンプーを泡立て始めた






87えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/11(火) 22:34:09.23hGcTgOjNo (6/11)



「失礼します……」


「うん、お願いね」


女性の髪の毛を洗うのは初めてではない


だけど相手は咲だからノーカンだ


そうなると数えるほどしかない


そして先輩を洗うというのははじめての体験だ


……どうしよう


そんなことを考えていても始まらない


大きく息を吸い込みゆっくりと髪の毛を撫でていく


「……え?」


「どうかしたの?」


「女性の髪の毛って……こんなに柔らかいんですか……?」


「いろいろお手入れしてるし……それに命でもあるから……」


「なるほど……」


咲の髪の毛は短いのもあるけどまったくの別物だ


こうなるにはかなりの手入れがたいへんだろう


女性ってすごいな……






88えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/11(火) 22:41:36.42hGcTgOjNo (7/11)



「痛くないですか……?」


「うん、すっごく気持ちいい……」


「そうですか……」


「もしかして誰か洗った経験あったりするの?」


「……親戚の女の子を」


「ふーん……ま、そういうことにしておくわ」


「ええ、そういうことにしておいてください」


そのあとも傷つけないように


先輩が痛くないように細心の注意を払いながら洗っていく


よほど気持ちいいのか鼻歌を歌っている始末だ


普段やけに大人びている先輩もこういうところは年相応なんだな


微笑ましいと同時にかわいらしくもある


誰も知らないだろう一面を俺が知っている


なんだかやけに優越感がすごいな……






89えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/11(火) 22:49:14.43hGcTgOjNo (8/11)



「流しますね」


「うん……」


そういって先輩が目を閉じたのを確認してシャワーで流し始める


ところどころ白かった部分はきれいに流されやがてもとの髪色を取り戻していく


そしてきれいになったのでシャワーを止める


「終わりましたよ」


「ありがとう」


思わず言葉を失う


美術の教科書で見た見返り美人図


構図としてはそんな感じだ


だけどさりげない微笑みとしっとりと張り付いた長い髪


普段の先輩とのギャップ


その魅力に思わず言葉を失ってしまったのだった……






90えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/11(火) 22:54:07.86hGcTgOjNo (9/11)



「もしかして私に見とれちゃったの?」


「……違います」


「ふーん……」


からかうように笑う姿はいつもの先輩だ


心を悟られないように慌てて目をそらす


「まあいいわ、そのまま背中をお願いしてもいいかしら?」


「はい……」


こうなった先輩にはかなわない


「悪いわね、髪の毛だけじゃなくて背中までお願いしちゃって♪」


「……いえ」


まったく悪びれていない楽しげな先輩


悔しいけど言われるがままにするしかない


ただ無心で石鹸をタオルに泡立てたのだった






91えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/11(火) 23:16:32.15hGcTgOjNo (10/11)



「失礼します……」


先輩の白い背中を傷つけないようにゆっくりタオルを這わせる


背中とはまた違った人工的な白い線ができる


「もう少し強くてもいいわよ?」


「わかりました」


先輩に言われるがままに力を強くする


先ほどとは違い背中にほんのり赤いラインが走る


「うん、それぐらいで大丈夫よ」


先輩がそういう間にラインは消えてしまう


再びこするとまた走る赤いライン


先輩は楽しそうに鼻歌を歌っている


その裏で自らの背中が大惨事になっているというのに……


誰も知らないところで先輩の背中を傷つけている


だけど俺の心は大いに満たされたのだった






92 ◆HAYARIDvxk2015/08/11(火) 23:21:42.88hGcTgOjNo (11/11)



PCの調子が悪いのでここまでで

失礼します





93以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/11(火) 23:50:00.93egTSZADAO (1/1)

乙です
京太郎が変態


94以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/12(水) 00:39:36.58UM027hQx0 (1/1)

年頃の男のだからしゃーない
おつですー


95以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/12(水) 05:13:11.32tzLAnQNV0 (1/1)

乙ー
どこまでいくのかわくわくする


96 ◆HAYARIDvxk2015/08/12(水) 14:29:51.96ZQAOy8WQo (1/13)



こんにちは

時間ができたので投下します

今のところあまりえっちくないですが、性的な描写が苦手な方はあらかじめ『えっちぃの』をNG登録しておいてください


でははじめますよーぅ





97えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/12(水) 14:38:03.39ZQAOy8WQo (2/13)



「ありがとうね」


「い、いえ……」


振り向いて無邪気に笑う先輩にどことなく罪悪感が……


いや仕返しができたから十分だ


そう割り切れないのが辛いな……


「じゃあ今度は私が洗ってあげるわ」


「… …え?」


「ただ洗ってもらってばかりも悪いしね」


「はあ……」


「……私が洗うなんて思わなかった?」


「い、いえ!」


「ふーん……よーくわかったわ」


「あ、あはは……」


笑ってごまかすしかない


「じゃ、一旦目を閉じててくれるかしら?」


「え?」


「そうしないとお尻が見えちゃうでしょ!」


「す、すいません……」


慌てて目を閉じると先輩が立ち上がり移動するのが感じ取れた


「目を開けていいから座ってくれる?」


「わかりました」


あの久先輩が小さなタオル1枚で後ろにいる


……やばいな






98えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/12(水) 14:46:46.16ZQAOy8WQo (3/13)



「振り向いてはダメよ?」


「どうしてですか?」


「それは……タオルを持ちながら髪の毛を洗えると思う?」


「ああ……」


たしかにそれは無理だな


つまり今先輩は……


鏡ごしに顔だけが覗く先輩


だけど文字通り一糸纏わぬということは……


タオルですらやばかったのだ


それが本当の全裸だ


いつか間違えて覗いてしまった着替えを思い出して昂りそうになるのを必死にこらえる


「じゃあ洗っていくわね」


「は、はい……」


知ってか知らずか先輩は俺の頭へと手を伸ばしたのだった






99えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/12(水) 15:08:34.13ZQAOy8WQo (4/13)



あの先輩が俺の髪の毛を洗ってくれている


咲はノーカンだ


はやりさんや良子さん和の場合は雲の上すぎてかえって受け入れられた


だけど久先輩の場合は……


あまりに突拍子もなさすぎていまだに現実だと受け入れられない


髪の毛に触れる手のひらのぬくもりも柔らかさも現実なんだろうけど現実ではないみたいだ


「須賀くんって髪の毛柔らかいわね」


「そうですか?」


「このまま女の子にしたいくらいには、ね」


「やめてくださいよ……」


「でもなにか特別な手入れはしてるの?」


「いえ、特にはなにも……」


「そんなこと言ったら髪の毛の手入れに苦労してる世界中の女の子を敵に回すわよ?」


「あはは……」


苦笑いしか出てこない






100えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/12(水) 15:20:25.41ZQAOy8WQo (5/13)



「髪の毛を流すから目を閉じてくれる?」


「え、ええ」


先輩に言われた通り目を閉じる


無言の空間にシャワーの流れる音だけが聞こえる


髪の毛を伝うあたたかい水流はたしかに髪の毛をきれいにしてくれているという実感を伴う


やっぱり誰かに洗ってもらうのは気持ちいいな


ようやく受け入れられたのか気持ち良くなってきた


そしてそれを存分に楽しめなかったのが残念だ


もったいないことしたな……


後悔先に立たず


ただただ先輩が気持ち良く洗ってくれた


それだけで今は十分だ






101えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/12(水) 15:39:59.69ZQAOy8WQo (6/13)



「このまま背中を流していくわね」


「ええ、お願いします」


先輩が背後で石鹸を泡立てているらしい


咲以外の人に洗ってもらうのはなんだか新鮮な気がする


たいていの場合タオルや手ではなく……


思い出した感触に思わず身をよじらせるのをこらえる


「ねえ、須賀くん」


「はい?」


「ご褒美をあげるわね」


「ご褒美……ですか……?」


「そう、ご褒美」


鏡ごしの先輩はいたずらっぽい笑みを浮かべてはいるが顔は赤い


原因はわからないけど……


「……え?」


「せっかくだからこうして洗ってあげるわ」


「せ、先輩!?」


背中を洗うべきはずの先輩の両手は俺の胸の前でしっかり組まれていた


そして背中には柔らかな二つの感触


「お、おっぱいで洗ってあげるわ……」


耳元でのささやきはやけに妖艶だった






102 ◆HAYARIDvxk2015/08/12(水) 15:49:20.23ZQAOy8WQo (7/13)



ちょっと出かけるのでここまでで

続きはまた夜にでも

失礼します





103以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/12(水) 18:02:29.25iQ5P4J5tO (1/1)

乙です
程よいサイズの久っぱい


104えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/12(水) 22:34:02.91ZQAOy8WQo (8/13)



「せ、先輩、や、やめてください!」


「和には負けるけど私だって結構あるんだからね!?」


俺の一言は逆効果だったらしい


意固地になった先輩がひたすら俺の背中に胸を擦り付ける


振りほどこうにも腕をしっかり組まれていてそうもいかない


本人がいう通り大きさは十分で柔らかさも申し分ない


振りほどかないのは腕を組まれているからだけではない


……気持ちいいしな


「私のおっぱいは気持ち良くないのかしら……?」


不安げにささやかれる


「い、いえ……」


そんなことを言われたら否定できるわけないじゃないか……


ただただ先輩が背中を流し終えるのを耐えるしかなかった……







105えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/12(水) 22:43:13.41ZQAOy8WQo (9/13)



「私のおっぱいはどうだったかしら?」


声から勝ち誇っているのが簡単に予想できる


正直素直に認めるのはシャクだ


だけど……


「すっげぇ気持ちよかったです……」


ただ認めるしかできない


「そうでしょ♪」


なんだか負けた気がする


何にかはわからないけどさ……


楽しそうな先輩


「さすがに前は自分で洗ってよね」


「……はい」


ただただ敗北感とともに自分を洗ったのだった


これが格差社会ってやつか……






106えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/12(水) 22:55:24.75ZQAOy8WQo (10/13)



「そろそろ入りましょうか」


「じゃあ俺上がりますね」


「どうして?」


俺の言葉に先輩が疑問を返してくる


「さすがに二人だと狭いですし……」


「でも無理ではないでしょ?」


「ええ、まあ……」


父さんたちがこだわった湯船は俺がのびのび入っても余裕があるくらいには広い


「じゃあ入りましょ」


前半身をタオルで器用に覆いながら入ってしまう


「ほら、はやく」


「は、はい……」


逆らうわけにもいかず向かい合うように一緒にはいる


「思ったより広いわねー」


「……そうですね」


足を伸ばすことはできないながらも十分二人で入れる


いつだったかこれ以上の人数で入ったこともあるもんな……






107えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/12(水) 23:04:45.98ZQAOy8WQo (11/13)



「うーん……広いお風呂っていいわねー」


そういって伸びをしている先輩


タオルが濡れてぴったり張り付いているせいで膨らみが強調されている


たしかに大きいな……


和ほどではないにせよ十分だろう


「普段は狭いんですか?」


「ま、一人暮らしのアパートなんてたかがしれてるのよ」


「はあ……」


俺には想像もつかない話だ


どこか遠い目をしている先輩


普段の先輩からは想像つかないような姿に気まずい沈黙が流れた






108えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/12(水) 23:13:00.53ZQAOy8WQo (12/13)



「そういえば……」


ずっと気になっていたことがある


「ご褒美ってなんのご褒美ですか?」


あいにくだけどご褒美をもらえるような心当たりはない


「……言わなきゃダメ?」


上目遣いはやばい


「で、できれば……」


思わずたじろいでしまいそうだ


「そうね、別に隠すことでもないしね」


話してくれるみたいだ


「私はね、嬉しかったのよ」


「嬉しかった……ですか?」


「そう、とても嬉しかったの」


「はあ……」


いつも飄々としている先輩らしくよくわからない


だけど嬉しかったのは本当だというのは顔を見れば俺でもわかる






109えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/12(水) 23:29:08.44ZQAOy8WQo (13/13)



「私が1年生のときね、部員は私しかいなかったの」


喋り始める先輩


「2年生になってまこが入ってくれてようやく二人になった」


「だけど大会なんて夢のまた夢だった」


「だからこそ今年は部員を揃えて大会に出たかったの」


「そんな中で和と優希が入ってくれた」


「そして須賀くんが咲を連れてきてくれた」


「なりふり構えなかった私はあなたにほとんど何もしてあげられなかった」


申し訳なさそうに頭をさげる


思わずこちらが恐縮してしまう


「それでもあなたは最後までついてきてくれて優勝までサポートしてくれた」


「だから……本当にありがとう」


涙交じりの声で頭を下げてくれる


「い、いえ……」


普段とのギャップにどうすればいいかまったくわからない


隠しきれなくなって嗚咽を漏らす先輩をただただ見ているしかできなかった






110 ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 00:00:37.18wlbnTJ+Uo (1/24)



続きを書ける状態ではないのでここまでにします

失礼します





111以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/13(木) 00:14:09.71qn1HrY00O (1/1)

乙~
大丈夫か?


112以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/13(木) 00:51:44.59aJR5cCfe0 (1/1)

なんかあったのか
乙です


113以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/13(木) 06:04:27.34SlSK02XM0 (1/1)

乙ー
部長かわいい!


114以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/13(木) 08:32:42.34BoDsN8Kqo (1/1)

かわいい


115えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 16:57:56.43wlbnTJ+Uo (2/24)



「だ、大丈夫ですか……?」


「ええ、なんだか泣いたおかげですっきりしちゃった」


そういって楽しそうの笑うのはいつもの先輩だ


「よかったです」


「あ、でも私が泣いたのは二人だけの秘密だからね?」


「ええ、わかってます」


「もしも破ったらあの写真を……」


「ぜ、絶対に言いません!」


さすがにあんな写真をばらまかれたらな……


そもそも最初から誰かに話すつもりもないんだけど……


あんなしおらしい先輩は俺の前だけで十分だ


だけど相変わらず女性の涙には弱いな……


涙は女の武器というのも間違いではないな






116えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 17:03:38.33wlbnTJ+Uo (3/24)



だけど不思議なこともある


それなら先輩が嬉しいだけで俺にご褒美をくれるなんてことにはならないはずだ


「あの……それでも先輩にご褒美をもらう心当たりはないんですけど……」


「実は今日とても嬉しかったことがあるの」


「今日……ですか……?」


「ええ、それも部活の中でね」


「はあ……」


たしかに今日の部活は楽しかった


順位はともかく優希から直撃も取れたしな


「かわいい後輩が自分と同じ戦法で結果を出してくれたのが嬉しくないわけないじゃない!」


「な、なるほど……?」


わかったようなわからないような……


だけど一つだけはっきりしていることがある


「あの……かりにも男なのであまりかわいいって言われるのは……」


どちらかといえばかっこいいのほうがありがたい


「いえ、須賀くんも私の立派なかわいい後輩よ」


そういって俺の頭をいいこいいこと撫でてくれる


……悪い気はしないな


「だけどかわいいのは先輩のほうですよ」


「ふふ、お世辞だとしても嬉しいわ」


お世辞じゃないんだけどなぁ……






117えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 17:13:05.63wlbnTJ+Uo (4/24)



「だからね……」


タオルをとった先輩が湯船に腰掛ける


「せ、先輩!?」


「す、須賀くんが望むなら……え、えっちなことだって……」


フルフルと小刻みに震えながらも脚を広げる


文字通り一糸纏わぬ先輩の裸体があらわになる


さすがに和ほどとはいわないまでも十分に豊満な乳房


しっかり上を向いている乳首は色素が薄いながらもかなり扇情的だ


最もデリケートな秘書はお尻の辺りまでびっしりと黒い陰毛の茂みが守る


はっきりいってグロテスクだ


そのグロテスクな林の下の割れ目を開くと鮮やかな秘所が顔を開ける


乳首よりも色素は強くしたたる愛液もともなって瑞々しい果実のようだ


色こそ違えどグロテスクな見た目と鮮やかな果肉はキウイを連想させかなり甘美なものだ


「は、はじめてだけど……私頑張るから……」


震える声に潤んだ瞳


生唾を飲み込みつつ見入ってしまうほどに魅力的だ






118えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 17:27:06.05wlbnTJ+Uo (5/24)



「せ、先輩……」


ようやく絞りだせた言葉がそれだ


「須賀くんは私とえっちなことをするのはいや……?」


位置的に見下ろされているのになぜか上目遣いに思えてしまう


普段とのギャップがかなりある


できることなら欲望のままに先輩を貪りたい


俺自身も経験はないけれど気持ち良くないわけないだろう


だけど……


「そ、そういうのは本当に好きな人と……」


そういって必死に言い訳をする


「須賀くんは私のこと嫌い……?」


濡れた髪の毛もあいまって捨てられた子犬みたいな先輩


自分自身もペットを飼っている身としては見捨てることはできない


「き、嫌いじゃないですけど……」


「私は須賀くんのこと好きよ」


「……え?」


「かわいい後輩の一人としてじゃなくて一人の男の子としての須賀京太郎が好きなの」


その言葉に俺の思考は完全に停止してしまった……







119 ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 17:28:02.93wlbnTJ+Uo (6/24)



昨夜は古傷が痛んで更新できませんでした

雨が降ると時折疼くこともあります


夕飯の支度があるので一旦ここまでで

続きはまた夜にでも

失礼します





120えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 21:45:51.25wlbnTJ+Uo (7/24)



「須賀くんは私のこと嫌い……?」


停止した思考に追い打ちをかけるような質問


先ほどと同じ質問だけど意味合いは全然違う


「き、嫌いじゃないです……」


先ほどとは同じ答え


だけどその意味合いは全然違う


「じゃあ……好き?」


「え、ええ……」


「それは一人の女の子として?それとも……」


「……すいません」


「……そっか」


少なくとも先輩は好きだ


好きなんだけどそれは……


俺の答えに目に見えて落胆している先輩


ただただ申し訳ない気持ちでいっぱいだ






121えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 22:01:29.01wlbnTJ+Uo (8/24)



「一人の女の子としてはともかく先輩としては好きってことよね?」


「はい」


考えるまでもない


「好かれるようなことをしてきた覚えはないんだけど?」


「いえ……みんなをまとめて全国制覇を間近で見てきて嫌いになれるわけないですよ」


「ふふ、ありがとう」


「それにその……かわいいですし……」


我ながら恥ずかしくなるようなセリフだ


「ふーん……」


嬉しそうにニヤニヤしている


言わなきゃよかったと後悔しても後の祭り


「もっと褒めてもいいのよ?」


「……いやです」


「素直じゃないわねー」


頭をポンポン叩きながら笑う


……揺れるっていいことだな






122えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 22:13:11.42wlbnTJ+Uo (9/24)



「じゃあ私でえっちな気持ちになるの?」


「……え?」


「どうなの?」


「……ええ……まあ」


これほどのスタイルに性的欲求を掻き立てられないわけがない


「ふーん……」


なにやら考え込んでいるらしい


「じゃあさ、お、おなにぃしてるところ見せてよ……」


「え”!?」


「私のも見せてあげるからさ……」


「そ、それはちょっと……」


「なによ、私じゃオカズにならないってわけ!?」


「ち、違います!」


「だったらいいわよね?」


「……はい」


とびきりの笑顔にそう頷かざるをえない


つくづく流されやすいな……






123えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 22:23:26.80wlbnTJ+Uo (10/24)



「これが男の子のおちんちん……」


「あの……ジロジロ見られると恥ずかしいんですけど……」


タオルを外した俺も先輩と同じく文字通りの全裸だ


浴槽から上がった俺たちは互いに椅子に座って向かい合っている


お互いに全てをさらけ出している


「私だって見せてあげてるんだからおあいこでしょ!」


それを言われると言い返せない


「じゃあはじめましょうか……」


「え、ええ……」


自らの手を乳房と股間へとあてがう先輩にあわせて俺も逸物を左手で握る


心なしかいつもより大きく感じる


指を器用に使って自らの乳首とクリトリスをいじる先輩


ときおり漏れる甘い吐息を感じつつ自らの逸物をしごく


これ自体は俺にとってありきたりの行為だ


手慣れた感じを見るに先輩にとってもそうなのだろう


だけどお互いに見せ合っているという状況はイレギュラーだ


瞬く間に暴発しそうになるのを緩めることで必死にこらえた






124えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 22:31:48.56wlbnTJ+Uo (11/24)



「手がおろそかになってるわよ?」


「せ、先輩こそ……」


目ざとい先輩に気付かれてしまう


言い返す言葉は精一杯の強がりだ


「わ、私はいいの!」


「ダメです」


なにがダメかはわからないがなんとなくダメだ


「だ、だったら……」


乳首をいじっていた手が俺の逸物を包み込む


「わ、私がイかせちゃうもん!」


「ちょ、ちょっと!?」


加減を知らない手はただただ俺の限界へとアクセルを踏んでいく


だったら……


「ひぅ!?」


「お、俺だってお返しです!」


お留守になった乳首を強くつまんで引っ張ってやる


「ま、負けないんだからぁ……!」


「お、俺だって……!」


バカな意地の張り合いはお互いの絶頂による引き分けで決着がついたのだった






125えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 22:44:09.55wlbnTJ+Uo (12/24)



「へぇ……男の子ってこんなになるんだ……」


顔まで汚す精液を舌で舐めとる


その動作すらも艶かしい


「あまり美味しくないわね……」


「あ、あはは……」


「本もビデオもあてにならないわね……」


呆れたようにつぶやく


「え?先輩もそういうのを見るんですか?」


「お、女の子がえっちなことに興味があってもいいでしょ!」


プンスコとほおを膨らませる


「それともえっちな女の子は嫌いかしら?」


「いえ、好きですよ?」


「……えっち」


「先輩もですね」


ほっぺたを膨らませながらそっぽを向くのはいたずらを隠そうとする小学生みたいだ


こういうところは年上とはいえ同世代なんだとしみじみ感じる


……かわいいしな






126えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 22:56:41.31wlbnTJ+Uo (13/24)



「ねえ、それってきれいにしてあげたほうがいいわよね……?」


「……え?」


指差す先には俺の逸物がある


「い、いえ……」


「でもそうしてあげたほうが男の子は喜ぶって……」


「本の知識ですか?」


「わ、悪い!?」


「い、いえ……」


「と、とにかくきれいにしてあげるから!」


突然押し倒されてしまい頭を撃たないようにするのが精一杯だ


「これがおちんちん……」


お尻のせいでよく見えないが驚いているのはよくわかる


「べ、別に怖くなんかないもん!」


誰に対してかわからない言い訳をして体を倒す


逸物が温かい感触に包まれたのは間もなくのことだった






127えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 23:02:30.86wlbnTJ+Uo (14/24)



「なまぐさい……」


「……すいません」


俺のせいではないけど謝っておく


なんとなく申し訳ないしな……


未体験だからどれほどのものかはわからないけど


「たひか……」


ゆっくりと舌を這わせる


たどたどしい手つきならぬ舌つきだ


だけど敏感なせいで暴発しないように必死でこらえる


「先輩のもきれいにしてあげますね」


そういって茂みの合間の割れ目をなめるとしょっぱい味が広がる


「お、おまんこなんて舐めないでよ……」


必死に訴えるが聞く耳を持たない


「だ、だったら私だって……」


先輩も俺と同じ気持ちらしい


相手より先に暴発したくない


そう思いつつ一心不乱に舌を動かす


だけどこの勝負も結局引き分けに終わったのだった……






128えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 23:07:47.41wlbnTJ+Uo (15/24)



「やっぱり美味しくないわね……」


「すいません……」


好奇心から一度口にしたことがあるがとても飲めるような代物ではない


それでも律儀に飲み干してくれるのだからすごいと思う


「須賀くんの味がしてよかったけど……」


「……え?」


「湯冷めしちゃうからあがりましょ」


「え、ええ……」


シャワーで体を流してさっさとあがってしまう先輩


だけど……


「あの……先輩?着替えは……」


「……あ」


直接うちに来た先輩が着替えを持っているはずもない


全裸で立ちつくしてしまったのだった……






129えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 23:13:09.56wlbnTJ+Uo (16/24)



「あの……せめて前を留めてくれませんか……?」


「留められないんだからしかたないでしょ!」


「そ、そうですか……」


俺のYシャツに袖を通した先輩


だけど前は留められず開いている


そして下は……


「あの……せめて下着だけでも……」


「汚れた下着はいやだもん!」


「はあ……」


咲のはサイズが合わないだろうしあの2枚を履いてもらうわけにもいかないだろう


「ま、あんなことの後だし寝るくらいなら我慢するわよ」


「では今夜は俺のベッドを使ってください」


「須賀くんは?」


「ソファーで寝ますよ」


「だーめ」


「……え?」


「今夜は私と一緒に寝ること!」


ケータイを振りながらいうので逆らえない


「……はい」


容疑者のごとく先輩と一緒に俺の部屋へと向かったのだった






130以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/13(木) 23:21:05.86BmYXTF/vo (1/1)

すばら


131えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 23:21:09.09wlbnTJ+Uo (17/24)



「二人で入ると狭いわね……」


「やっぱり……」


「出ちゃダメよ?」


「……はい」


照明を落としたベッドの中


必然的に密着することになる


普通は背中合わせだろうと思う


だけど……


「男の子の胸板って安心するわね」


「あ、あははは……」


向かい合って抱き合っているせいでYシャツでは抑えきれない胸が押し付けられる


「またおちんちん大きくなってる」


「……違います」


「また明日やってあげるからおなにぃしちゃダメよ?」


「え?」


「じゃあおやすみなさい」


俺の反論を遮るように寝息を立て始める先輩


自分だって濡れてるくせに……


必死にモヤモヤを払うように寝入ったのだった……






132えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 23:28:39.59wlbnTJ+Uo (18/24)



「おはよう」


「お、おはようございます……」


目を開けたら先輩の顔が目の前にあった


「思った以上にかわいい寝顔なのね♪」


からかうように笑われるが反論しようにも頭が回らない


「ほら、起きて起きて」


先輩はバッチリ着替えていて、見慣れた制服姿だ


「朝からおちんちんは元気ね」


「こ、これはその……」


「約束通りしてあげるね……」


「……え?」


「ほら、座って座って」


「はあ……」


先輩に言われるがままに腰掛ける


正常な判断はできないが先輩に任せておけば大丈夫だろう






133えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 23:39:17.97wlbnTJ+Uo (19/24)



「ちょっと立ってくれる?」


「え、ええ……」


ベッドから立ち上がるとトランクスごとズボンをずり下げられる


「やっぱり大きいわね……」


ずり下げられた反動で自然に座ってしまう


「じゃ、じゃあ約束通り……」


俺の逸物を優しく包み込む


自分でするのとは大きな違いだ


「わ、私のも見える……?」


いわゆるM字開脚はのせいでスカートの中身は丸見えだ


ほんのりずらされた黒いストッキングと昨日も履いていた下着


その先の昨日はあれほど近かった秘所はやけに遠く感じる


「わ、私がおなにぃ手伝ってあげるね……?」


自らの性器と同時に俺の性器をいじり始めたのだった






134えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 23:43:14.03wlbnTJ+Uo (20/24)



「え、えっちな音聞こえる……?」


「え、ええ……」


卑猥な水音と昨日みた秘所は俺の興奮を掻き立てるのに十分すぎる


「た、たしか……」


口に含みつつ袋を揉み込む


間接的な刺激と直接的な刺激


朝一番で俺の限界もそう遠くない


「せ、先輩、俺もう……!」


「ぜ、全部私の中に出して……!」


その上目遣いに俺の堤防はあっさり決壊してしまう


それでもゆっくりと時間をかけつつも喉をとくとくと鳴らしながらしっかり飲み干す


「ごちそうさまでした」


「お、おそまつさまでした……」


とびきりの笑顔に思わずときめいてしまったのだった







135えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 23:50:19.32wlbnTJ+Uo (21/24)



「こんなに濡れちゃったら履けないわね……」


俺に見せつけるかのようにストッキングと下着を脱いでいく


そのゆったりした動作は名作映画のようで片時も目を離せない


「このパンツあげるから処分しておいてね」


「……え?」


無造作に頭に置かれた下着もストッキングもまだ生温かくもありひんやりとした冷たさもある


「先に朝ごはんの準備しておくから着替えていらっしゃいね」


そういって階下へと姿を消す


……着替えるか


下着をあの2枚と一緒にしてから着替える


階下では制服にエプロンを着けた先輩が朝食の配膳をしていたところだった


「ほら、顔洗ってしゃきっとしなさい」


「は、はい……」


あの下ははいてないんだよな……


雑念を振り払うように懸命に顔を洗ったのだった……






136 ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 23:53:26.23wlbnTJ+Uo (22/24)



「さて、先に出るけどお弁当忘れちゃダメよ?」


「何から何まですいません」


「私も楽しかったからいいのよ」


とても嘘をついている顔には見えない


「あれ?もう出るんですか?」


「スカートの下に何も履かせてくれないつもり?」


「い、いえ……」


「じゃ、また来るからね♪」


「お、お待ちしております……」


「このまま通い妻っていうのもいいかもね」


「……え”!?」


「じゃあね」


スキップをしそうな勢いで出て行く先輩


昼休みの大きなハートマークの愛妻弁当も相まってその日は1日ぼんやりしたままだった……




つづく






137 ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 23:56:56.80wlbnTJ+Uo (23/24)



次回予告


「最近私の出番がないの」


「はあ……」


「どうすればいいと思う?」


「知りませんよ……」


「もう!真剣に考えてよね!」


そういって手に持ったムチで叩いてくる


全く痛くなくてペチンという音がぴったりだ


「あの……それよりそろそろほどいてくれませんか……?」


「わ、私の魅力にメロメロになるまでダメだもん!」


恥ずかしいなら最初から言わなきゃいいのに……


目の前にいる『こかじ』という名札のついたスク水とネコミミを着けた女性をみてつくづくそう思った




という展開ではありませんが次回もお楽しみに!







138 ◆HAYARIDvxk2015/08/13(木) 23:58:04.82wlbnTJ+Uo (24/24)



以上です

思ったよりえっちくできませんでしたね……

すこやんも久も好きなキャラです

不快に思われた方はすいません


明日・明後日の更新はありません

次回はまた来週にでも

おやすみなさい






139以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/14(金) 00:00:51.08IvIuaE7Ho (1/1)

乙です
久もエロくて良かった


140以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/14(金) 00:26:15.72/l/v83nM0 (1/1)

すばらでした



141以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/14(金) 06:06:30.71pBZscUif0 (1/1)

乙ー
部長はえろかわいいな


142 ◆HAYARIDvxk2015/08/22(土) 16:39:40.79czKmd1gFo (1/9)



「また手を出してくませんでした……」


不満げにつぶやく和


「さすがに彼氏彼女でもないのにそれはまずいだろう」


「私ならいつでもいいですのに……」


服を着ながら和がつぶやく


「あはは……」


乾いた笑いを返すのが精一杯だ


「そ、それより朝ごはん食べに行こうぜ!」


慌てて話題を変える


「むぅ……」


不満げな和


「ほら、早く早く」


……全裸の和に週1回だけとはいえ抱きつかれて眠るのだ


理性がやばいのは言うまでもない


少しでも手を出せばそのままずるずるいきそうだしな……






143以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/22(土) 16:42:56.50il/UxxDOo (1/1)

のどかわいいよ


144 ◆HAYARIDvxk2015/08/22(土) 16:44:21.88czKmd1gFo (2/9)



「それではまた来週もー?」


「「「のっどちゃーん☆ミ」」」


「はい、オッケーです!」


「ありがとうございました」


どうこう言って無事に仕事をやり遂げるあたり立派だ


朝の不機嫌そうな様子はどこへやら


ニコニコと笑顔で子供達と接しているあたり天職といっても過言ではないだろう


ただ……


「そろそろ離れてくれないか……?」


「 ダメです」


後ろから和に抱きつかれている


二人きりの楽屋とはいえ……


せめて服を着てくれ……






145 ◆HAYARIDvxk2015/08/22(土) 16:50:30.54czKmd1gFo (3/9)



「今日もグッドでしたよ」


「「ありがとうございます」」


社員食堂で昼食を食べながら良子さんにほめられる


ビシッとスーツを着こなすのはやはり大人のお姉さんの雰囲気だ


そんなお姉さんにほめられて悪い気はしないな


「そういえば今日のレッスンですけど……」


そろそろ昼食を終えようとしていると良子さんが口を開く


「スペシャルゲストが来ます」


「ゲスト……ですか……?」


「いえす」


それはレッスンのときのお楽しみです


そんな良子さんの言葉に期待を胸を膨らませながら昼食を終える


「さて、ここです」


そこはいつもの会議室だった


だけどゲストがいると思えば気持ちはまた違うものだ






146 ◆HAYARIDvxk2015/08/22(土) 16:55:27.66czKmd1gFo (4/9)



「し、失礼します……」


俺の後ろに隠れてしまった和


先に入って行ってしまった良子さん


……俺が行くしかないな


恐る恐る中に入ると……


「……なにしてるんですか、健夜さん」


「今日のスペシャルゲストだよ☆」


「うわぁ……」


「ちょ、ちょっと!?その顔はどういう意味!?」


スク水ネコミミニーソックス


ご丁寧に胸元に縫い付けられた『こかじ すこや』の文字


「え、えと……その……」


和は混乱している







147 ◆HAYARIDvxk2015/08/22(土) 16:59:43.35czKmd1gFo (5/9)



「お、おほん……」


わざとらしく咳払いをする健夜さん


先ほどの惨状を知っていれば威厳も何もあったものではない


「今日のスペシャルゲストの小鍛治健夜プロです」


「よ、よろしくね」


「よ、よろしくお願いします……」


差し出された手を恐る恐る握る和


さすがにあの格好のインパクトは凄かったらしい


「そもそもどうしてあんな格好をしていたんですか」


「え?こーこちゃんが……」


「「ああ……」」


「どういうことですか?」


納得がいった良子さんと俺


事情がつかめない和


「世の中にはしらない方がいいこともあるってことだ」


「……そうですね」


俺の言葉に頷く良子さん


何か言いたげな和


知らない方がいいこともある






148 ◆HAYARIDvxk2015/08/22(土) 17:07:01.30czKmd1gFo (6/9)



「そ、それじゃあ始めようか」


「いえす」


「はい」


麻雀のことになると目つきが変わる


ただ健夜さんといえば……


いつだったかのトラウマが蘇る


……さすがにあんなことにはならないよな?


そんな恐怖を感じつつ打っていく


そんな懸念が物の見事に外れながら半荘が終了した


「じゃあ説明していこうか」


先ほどのスク水ネコミミニーソックスの面影はない


思わず背筋を正してしまう


そしてそれは和も同じだったらしい


「じゃあ……」


緊迫感とともに始まったのだった……






149 ◆HAYARIDvxk2015/08/22(土) 17:22:30.64czKmd1gFo (7/9)



「どうだったかな?」


言葉が出ない


「わ、私の説明そんなにわかりにくかった!?」


「い、いえ……すっげぇわかりやすかったです」


「こんなにわかりやすい説明をしていただいたのは初めてだったので……」


「これでも牌のお姉さん代行だからね!」


そういって胸を張る


世間の評判は知らぬが花というやつだ


「そろそろフィニッシュにしますか」


「たしかに暗くなってきましたしね」


「じゃあご飯食べに行こうか」


「おごってくれるんですよね?」


「うん、いいよ」


良子さんの言葉に笑顔で答える健夜さん


「じゃあ食べに行こっか」


「わ、わかりました……」


意気揚々と歩き出す健夜さんに遅れないように立ち上がったのだった






150 ◆HAYARIDvxk2015/08/22(土) 17:39:15.15czKmd1gFo (8/9)



「ごちそうさまでした」


「どうだったかな?」


「……美味しかったです」


「わ、私も……」


こんな店に連れてきてもらえるなんて思わなかった


ドラマで悪役が密談していそうな料亭だ


料理も美味しいのは美味しかったけど雰囲気に気圧されてしまったというのが本音だ


「すいません、まだ明日の打ち合わせがあるのでお先に失礼します」


「うん、またね」


「はい、失礼します」


良子さんと一足先に別れる


「じゃあ俺たちも……」


別れようとしたときだ


「あ……」


健夜さんがつぶやく


「今夜のホテル決めてない……」


「そ、そうですか……」


なんだかいやな予感が……


「でしたら一緒に泊まりませんか?」


「「……え?」」


和の提案にそろって素っ頓狂な声をあげてしまった






151以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/22(土) 17:43:08.266gtSHFCQo (1/1)

期待


152 ◆HAYARIDvxk2015/08/22(土) 17:47:04.59czKmd1gFo (9/9)



といったところで次回はお泊まり編からです

夕飯の準備があるのでここまでで

失礼します





153以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/22(土) 23:46:24.85LXqEzjOO0 (1/1)

おつー


154以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/23(日) 01:03:31.55V3L+NLfJo (1/1)

お泊り楽しみ


155以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/08/23(日) 05:44:26.909ahp7pJN0 (1/1)

乙ー
和のメインヒロイン臭が凄い


156 ◆HAYARIDvxk2015/08/31(月) 23:28:22.44+Yha4K4Fo (1/5)



こんばんは

少しですが更新していきます

性的な描写はないと思いますが、苦手な方はあらかじめ『えっちぃの』をNG登録しておいてください


でははじめますよーぅ





157 ◆HAYARIDvxk2015/08/31(月) 23:35:44.93+Yha4K4Fo (2/5)



「すごいです……」


「ああ、そうだな……」


「二人とも、座ったらどうかな?」


言葉を失っている俺たちを呼ぶ健夜さん


たしかにこのホテルに宿泊したことはなんどもある


それでも……


「まさかこんな部屋があるなんてな……」


「スイートルームってすごいです……」


「え?私が泊まる時はいつもここだよ?」


あっけにとられる俺たちに笑いかける健夜さん


やっぱり雲の上の存在だ


「ほら、働きながら実家で暮らしてるとお金の使い道がないから……」


悲しげにたそがれる健夜さん


世の中には知るべきではないことがあるらしい







158 ◆HAYARIDvxk2015/08/31(月) 23:42:08.98+Yha4K4Fo (3/5)



「そ、それにしても全員『須賀』なんて家族みたいですね!」


和が強引に話題を転換させる


「あ、あれは和ちゃんが『須賀和』って書いたから……」


「そもそも二人とも苗字違うじゃないですか……」


楽しげに話す二人にツッコミを入れる


「でも小鍛治プロみたいなお姉ちゃんや須賀くんみたいなお兄ちゃんがいると嬉しいです」


「たしかに和ちゃんみたいな妹がいたらいいかも……」


そういって和の頭を撫でている


たしかに微笑ましい姉妹に見えなくもない


……一部を除けばだけどな


「それじゃあ一緒にお風呂に入ろうか」


「はい!お背中お流しします!」


そういって風呂場へ向かう二人


和が寂しそうな顔をしたのは気のせいだよな……?






159 ◆HAYARIDvxk2015/08/31(月) 23:48:24.03+Yha4K4Fo (4/5)



ベッドにこしかけチャンネルを見るともなしに回していく


そうでもしないとおかしくなりそうだ


「和ちゃんのおっぱいすごいね……」


「小鍛治プロだってスタイルいいじゃないですか」


ドアに隙間があるからかしらないがそんな声が筒抜けなのだ


以前見たことのある裸体を否が応でも想起させる


そしてそれは健全な男子高校生である俺にとってはかなりの苦痛でもある


さすがに自分でするわけにはいかないよなぁ……


見つかる危険性


たとえ成功したとしてもその後に匂いでバレる危険性


それらを考えるととても自分ではできない


ただただリモコンの音を大きくして耐えるしかないのだった……







160 ◆HAYARIDvxk2015/08/31(月) 23:58:23.19+Yha4K4Fo (5/5)



「あがりましたよ」


「そ、そうか……」


上がってきた二人の格好に思わず息を飲む


ほのかに朱の差した頬


しっとりと濡れて張り付く長い髪


胸元やたもとのゆるいバスローブ


……やばい


「じゃ、じゃあ俺も風呂に入ってくる!」


二人から逃げるように風呂に入る


それにしてもさっきの二人は色っぽかったな……


全裸を知っているのにまた別の色気があるのだから女性は不思議だ


……ふぅ






161以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/01(火) 00:04:37.86OBXleUe2o (1/1)

おっきした


162 ◆HAYARIDvxk2015/09/01(火) 00:04:46.500UxH2LY/o (1/1)



京ちゃんがすっきりしたところでここまでで

おやすみなさい





163以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/01(火) 00:21:01.88ju6KIwt1o (1/1)

乙です
やはりエロい


164以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/01(火) 06:14:04.00SgZpHCTL0 (1/1)

乙ー


165 ◆HAYARIDvxk2015/09/05(土) 13:30:41.838poRNAdWo (1/18)



「あがりましたよ」


「おかえりなさい」


「あれ?和は寝ちゃいました?」


「うん、そうみたいだね」


3人入ってもさらに余裕のあるベッドで静かに寝息を立てる和


布団の中はバスローブのはずだがお姫様だと言われても違和感はない


そんな和を優しく撫でる健夜さん


「私のことジロジロ見てどうかしたの?」


「いやあ……はじめて健夜さんをお姉さんだと思いまして… …」


「こ、これでもアラサーだからね!?」


「すいません……」


「もう……」


そういってほっぺたを膨らませている


ネコミミスク水ニーソックスの女性をお姉さんだと思えと言われてもどだい無理な話だろう







166以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/05(土) 13:38:22.86uxNIuPP1o (1/1)

かわいい


167 ◆HAYARIDvxk2015/09/05(土) 13:39:26.558poRNAdWo (2/18)



「でも京太郎くんのそんな顔久しぶりに見たかも」


「え?」


健夜さんの言ったことの意味がわからない


「そんな風に笑えてるの見たな」


「そうですか……」


自分ではわからない


だけど心当たりがあるのは事実だ


「あの電車の中で死にそうな顔してたんだからね?」


「すいません……」


自覚はなかったが健夜さんが嘘をついているとは思えない


「じゃ、ついでにお姉さんが相談に乗ってあげちゃうぞ」


「ちょ、ちょっと!?」


強引に腕をくんでベランダへと連れ出される


着痩せしている胸はバスローブ越しでも十分に柔らかいのだった







168 ◆HAYARIDvxk2015/09/05(土) 13:45:55.728poRNAdWo (3/18)



「うーん……さすがに夜は少し冷えるね」


「ええ」


伸びをしている健夜さんの言葉に頷く


「それにしても東京の夜は明るいですね」


「それだけ頑張ってる人がいるってことだよ」


「なるほど……」


健夜さんの言葉に不思議と納得できた


「はやりちゃんと何かあったんだよね?」


核心を突かれる


何かあったのを確信しているような質問の仕方だ


「……はい」


「……そっか」


笑うのでもバカにするのでも悲しむのでもなく


ただただ静かに健夜さんは頷いた


月夜に照らされた物憂げな表情はどこか引き込まれそうな魔力が満ちていた






169 ◆HAYARIDvxk2015/09/05(土) 14:00:45.988poRNAdWo (4/18)



「振られちゃいました」


そんな言葉が口を突いて出る


「そっか……」


慰めることもなくそう頷く


その言葉に今まで必死に抑え込んでいた感情が溢れてくる


「よく頑張ったね」


その言葉に全ての堰が壊れる


自然に抱きしめてくれるのをなされるがままに受け入れる


「今は私しか見てないから大丈夫だよ」


そういって撫でてもらうたびに溢れてくる感情


そのまま今まで溜まっていたものを流し出すように健夜さんに甘えたのだった……






170 ◆HAYARIDvxk2015/09/05(土) 14:09:24.518poRNAdWo (5/18)



「落ち着いたかな?」


「は、はい……」


あんな醜態をさらしたのが気恥ずかしくて目をまともに見られない


「京太郎くんでもあんな風に泣くんだね」


返す言葉もない


俺よりずっと小さいはずの健夜さんがやけに大きく感じる


「でも安心したよ」


「安心……ですか……?」


目をこすりながらたずねる


「うん……いやなことを溜め込んでばかりいたら人間いつか壊れちゃうから……」


やけに実感がこもっていてそれ以上の言葉を拒絶する


「だからさ、こうして私に発散してくれてありがとう」


「こ、こちらこそありがとうございます……」


お礼を言うのは俺の方だ


良子さんのときも思ったけどこれもプロのプロたる所以なのだろうか







171 ◆HAYARIDvxk2015/09/05(土) 14:20:29.268poRNAdWo (6/18)



「どうせならもっと大きな胸の方が……」


悔し紛れにそんな軽口を叩く


「わ、私だって小さくないもん!」


「はやりさんはともかく年下の良子さんや和にも勝てないじゃないですか」


売り言葉に買い言葉


お互いに負けず嫌いでお互いに譲らない


「へくち……」


かわいらしい健夜さんのくしゃみに時間が止まる


「とりあえず入りませんか?」


「うん、そうだね……」


秋の夜長は静寂を壊す口喧嘩を許さないらしい


その証拠に静かに寝息を立てる和はかなり幸せそうだ






172 ◆HAYARIDvxk2015/09/05(土) 14:27:34.238poRNAdWo (7/18)



続きはまた夜にでも

失礼します





173以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/05(土) 14:38:13.70PsENByMG0 (1/1)

一旦乙です


174 ◆HAYARIDvxk2015/09/05(土) 22:31:39.298poRNAdWo (8/18)



「とりあえずシャワーを浴びようかな……」


「すいません……」


部屋に入った健夜さんの言葉に謝る


そうなった原因はほとんど俺だ


「どうせなら一緒に浴びちゃう?」


「……え”!?」


「私のおっぱいのことをバカにしたのは誰かなぁ?」


「……すいません」


意外と根に持っているらしい


「それとも私のおっぱいが刺激が強すぎて無理なのかなぁ」


腹が立つくらいのにやけ顏だ


ここまでされて引き下がれるわけもない


「だったら一緒に入りましょう!」


「の、望むところだよ!」


売り言葉に買い言葉


風呂場へと向かう俺たちを尻目に和は静かに寝息を立てていた






175 ◆HAYARIDvxk2015/09/05(土) 22:33:26.988poRNAdWo (9/18)



性的な描写が入るので苦手な方はあらかじめ『えっちぃの』をNG登録しておいてください






176えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/05(土) 22:42:11.288poRNAdWo (10/18)



「ふふん、どうかな!」


全裸で仁王立ちの健夜さん


「おみそれいたしました」


「わかればよろしい」


俺の言葉に健夜さんは満足げだ


「あの……そろそろでてもいいですか……?」


さすがに風呂場に全裸で女性と二人きりと言うのはまずい


……最近少なくとも週に1回はなってるけどさ


「た、たしかにそうだね……」


健夜さんも冷静になってくれたらしい


「じゃあ……」


バスローブに手をかける


「えい」


楽しげに健夜さんがシャワーをかける


「これで着れないね」


「……そうですね」


呆れて言葉も出ないとはこういう状態なのだろう






177えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/05(土) 22:50:13.718poRNAdWo (11/18)



「せっかくだから髪の毛洗ってほしいな」


「ええ、いいですよ」


「あれ?やけに素直だね」


「こうなったらやけですよ」


「そ、そう……」


「洗うので座ってくれますか?」


「う、うん……


さすがに家庭用の風呂とまではいかなくとも十分広い


普段俺たちの宿泊する部屋のユニットバスとは大違いだ


そこの椅子にちょこんと腰掛けた健夜さん


「でも少しだけ楽しみだな」


「楽しみ……ですか……?」


「うん、あのとき京太郎くんに洗ってもらったのがすごく気持ちよかったから……」


「そ、そうですか……」


あのときのことを思い出してしまう


少しでも気持ちよくなってもらわないとな


そう思うとなんだか妙に緊張してきた






178えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/05(土) 23:07:24.258poRNAdWo (12/18)



「失礼します……」


「お願いします」


咲や和の髪はよく洗っている


それこそ洗いなれているっていっても過言ではないだろう


それでもやっぱり緊張してしまう


痛くないように慎重に慎重を期すように髪の毛を撫でていく


「はふぅ……」


「気持ちいいですか?」


「うん、すっごく気持ちいいよ」


「あ、ありがとうございます……」


「ただもう少し強くてもいいかな」


「わ、わかりました……」


健夜さんの注文に沿うように力を強くする


「うん、これぐらいがいいかな」


「わ、わかりました」


我ながらかなりぎこちなかったと思う


それでも健夜さんが満足げなのだから結果オーライだろう






179えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/05(土) 23:12:29.798poRNAdWo (13/18)



「そのまま背中もお願いしようかな」


「じゃあタオルを……」


「せっかくだから手でお願いしたいなぁ」


「そ、それは……」


「ダメ……かな……?」


「わ、わかりました……」


物憂げな上目遣いに拒絶できるわけもない


迷いを振り払うようにボディソープを泡立てていく


「し、失礼します……」


「お願いします」


健夜さんの背中を撫でていく


そのときあげた甘い声に思わず暴発しそうになったのを必死にこらえた






180えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/05(土) 23:20:09.018poRNAdWo (14/18)



「やっぱり男の子の手って大きいね」


「そうですか?」


「私の背中があっという間に綺麗になっちゃったもん」


「そ、そうですね……」


「毎日お願いしようかな」


「さ、さすがにそれは……」


「そうだね……だったらせめて今だけは……」


「わ、わかりました……」


「といっても終わっちゃったんだけどね」


そういって笑う健夜さん


このままではなんだか負けた気がする


何に対してかはわからないけどさ……


「せっかくだから前も洗ってあげますよ」


「え?前?」


納得がいかないみたいな健夜さん


「こういうことですよ」


「ちょ、ちょっと!?」


これまでの仕返しとばかりに健夜さんの胸を後ろから鷲掴みにしたのだった






181以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/05(土) 23:26:27.12n/VRLQEzo (1/1)

すばらだ


182えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/05(土) 23:32:20.218poRNAdWo (15/18)



「お、おっぱいは大丈夫だからぁ!」


「大きな声を出すと和が来ちゃいますよ?」


おそらくそんなことはほとんどないだろう


和の寝つきの良さはよく知っている


朝まで起きないだろう


そんなことを知らない健夜さんは必死に声を押し殺す


そんな健夜さんをいじめたくて強く揉みしだくと簡単に形を変える


大きさはともかく柔らかさはピカイチだ


「や、やめて……」


弱々しくつぶやく健夜さん


もちろんやめるわけはない


むしろ絶好の追い討ちのチャンスだ


この絶好の機会を逃さないように


だらしなく開かれた股間へと左手を伸ばしていった






183えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/05(土) 23:36:53.908poRNAdWo (16/18)



「お、お股はダメぇ……」


その声すらも色っぽい


濃いめの茂みに覆われた秘所


その先端の突起が健夜さんの一番の弱点なのだ


そこをつまんだり指先で撫でたり


もはや溢れ出る声を抑えることはできないらしい


忘れないように右手で胸も責める


狭い空間に健夜さんの淫らな喘ぎ声が響き渡る


その声を楽しみながら胸と股間を責め立てる


「そ、そんなにされたら私……!」


情けない声とともに盛大に潮を噴き出し絶頂する


鏡ごしとはいえばっちりだ


力なく倒れこむ健夜さんをただ優しく抱き止め支える


肩で必死に息をする健夜さんはそのまま襲いたくなるくらい扇情的だった







184えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/05(土) 23:46:04.378poRNAdWo (17/18)



「いじわる」


ようやく人心地ついたらしい健夜さんがつぶやく


「すいません」


まったく心のこもってない謝罪をする


「許さないもん!」


「……え?」


「わ、私がお姉ちゃんとしておちんちんを鎮めるもん!」


「す、健夜さん……?」


「なに!?」


「……なんでもないです」


鬼気迫る表情になにも言い返せない


その表情から逃避する等に逸物に押し当てられる健夜さんのお尻の感触へと集中していった







185えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/05(土) 23:58:01.518poRNAdWo (18/18)



「あ、あの……さすがにこれはまずいかと……」


「なにがまずいのかな」


「なんでもないです……」


健夜さんになにも言い返せない


だけど……


さすがに和も眠るベッドに二人で全裸というのはどうなのだろう


良子さんの家とは違い十分なスペースがあることがせめてもの救いだと思いたい


「じゃあ声を出さなきゃいいんじゃないかな♪」


楽しげな健夜さんは無邪気な子供みたいだ


とはいえ窓から差し込む月明かりに照らされる肢体はとても子供のそれではない


ベッドに腰掛けた俺のまえに正座をしている


必然的に目の前にくる俺の逸物


それを躊躇なく咥え込んだのだった






186えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/06(日) 00:02:19.51pCk53Qwoo (1/8)



正直いってかなりぎこちない


背後で寝息を立てている和の方がかなり上手だ


さすがに毎週しているのだから上達して当たり前なのかもしれないけどさ……


だけど今日は一度もできていないのだ


さらにおかずは月夜に照らされる健夜さんの肢体


白く浮かび上がる豊かな乳房


その先に茂る黒い陰毛


かわいげのある上目遣い


それらの相乗効果は計り知れない


「す、健夜さん、俺もう……」


「ふぇ?」


その証拠に瞬く間に射精してしまう


驚きで目を白黒している健夜さんに申し訳なくなってしまうくらいの射精だった






187えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/06(日) 00:14:45.71pCk53Qwoo (2/8)



「すいません……」


「さすがに出しすぎじゃないかな?」


ようやく飲み干したらしい健夜さんが不満げに口を開く


月の光に俺の出したものが照らされてかなり卑猥だ


「健夜さんが上手だったので……」


「ま、まあ当然だよね!」


まんざらでもないらしい


月明かりの下でとても嬉しそうだ


ちょろいけど大丈夫か……?


「……ぅん」


突然の和の寝返り


慌てて俺たちはベランダへと逃げ出したのだった







188えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/06(日) 00:20:09.27pCk53Qwoo (3/8)



「な、なんでこっちに逃げたんですか……!」


「と、とっさのことだったからつい……」


「まあ俺も同罪ですけど……」


幸いなことに和にはばれなかった


だけどベランダに全裸の男女


えっちぃDVDなどでしか見たことのないシチュエーションだ


「とりあえず戻りませんか?」


「ねえ、少しだけ景色を見ていかない?」


「ええ、そうですね」


断る理由もない


言葉を交わすこともなくただ夜景を見ているだけ


だけどそれはとても貴重な時間で大切な時間に思えた


あわよくば隣にいるのが健夜さんではなくて……


そんな叶わぬ妄想をしてしまった






189えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/06(日) 00:49:33.48pCk53Qwoo (4/8)



「またおちんちん大きくなってる……」


「健夜さんがえろいからですよ」


「あまり嬉しくないなぁ……」


「あ、あはは……」


「せっかくだから二人で気持ち良くなろうよ」


「え……?」


俺の手を自らの秘所へとあてがう


「……ね?」


「は、はい……」


完全に濡れたそこは今か今かと俺を急かしているみたいだ


そんなことをじかに体験して断れるほど俺の理性は強くない


言われるがままに仰向けになりお尻を俺に向けて健夜さんが俺にまたがる


正直背中は冷たいがやっぱり人肌の温もりは素晴らしい






190えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/06(日) 00:53:00.43pCk53Qwoo (5/8)



「もう……あまりお尻揉まないでよ……」


「すっごく揉み心地いいですよ」


「それって褒め言葉なのかなぁ……」


「あ、あはは……」


「とにかくちゃんと舐めて!」


「ええ、わかりました」


健夜さんのぴったりと閉じた秘所に舌を這わせていく


窓ガラス越しではない月夜に照らされて妖艶に映る肢体


その最も敏感なところに舌を這わせるのだ


もはや声を我慢していない健夜さん


誰も聞いている人はいないだろうにやけにドキドキしてしまう


それは健夜さんも同じらしい


お互いに瞬く間に絶頂に達し、お互いの顔を濡らしたのだった……






191えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/06(日) 00:56:23.53pCk53Qwoo (6/8)



「だ、大丈夫ですか……?」


「あまりに気持ち良くて腰が抜けちゃった……」


「たしかに気持ちよかったですもんね」


「う、うん……」


「とはいえさすがにこのまま外にいるわけにもいきませんし……」


「それはそうだね……」


「じゃあこうしましょうか」


「ちょ、ちょっと!?」


「暴れると落ちちゃいますよ?」


「全裸でお姫様だっこなんて恥ずかしいよ……」


「それ以上に恥ずかしいことをしたじゃないですか」


「そ、それはそうだけど……」


赤くなっているのがよくわかる


「せっかくだからこのまま寝ちゃおっか」


「ええ、そうですね」


秋の夜長に裸は寒かったけどお互いに抱き合っているととてもあたたかいのだった






192えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/06(日) 01:00:21.70pCk53Qwoo (7/8)



「私がいたのに裸なんていい度胸ですね」


「の、和さん……?そろそろ足を崩しても……」


「何か言いましたか?」


「いいえ」


「まったく……!」


仕事の関係で先にチェックアウトしてしまった健夜さん


幸いなことに料金先払いなのでその心配はない


とはいえ裸で眠っていたのだ


和が怒り心頭なのも当然なのかもしれない


いくらカーペットの上とはいえ正座はきついんだけど……


「これはおしおきが必要ですね」


そういってバスローブをはだける和


さすがに寝起きに3回はきつかったな……


収録に遅れるからという理由で逃げなかったら絞りつくされてたかも……


そんな恐ろしい想像に思わず股間が縮み上がったのだった



続く






193 ◆HAYARIDvxk2015/09/06(日) 01:01:26.53pCk53Qwoo (8/8)



以上です

すこやんはどうこういいつついいお姉さんだと思います

次回は秋の新人戦を始められたらなと思います


おやすみなさい






194以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/06(日) 01:15:53.74kJ0x/vtV0 (1/1)

乙ですー
すこやんは女子力が枯れてるだけだからね


195以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/06(日) 05:08:48.33PIfxhLnK0 (1/1)

乙ー
すこやんえろかわいい!


196以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/06(日) 05:48:19.30DEZSq7Qjo (1/1)

すこやんかわいいいい


197 ◆HAYARIDvxk2015/09/12(土) 21:45:54.24rzUW7va9o (1/14)



「さて……いってきます」


「「いってらっしゃい」」


珍しく父さん母さんが揃って見送ってくれる


世間的には休日だから普通のことかもしれないが普段を思うとかなり不思議だ


ましてやこんな日なのだ


応援してくれてると思うのは考えすぎではないだろう


「京太郎の勇姿をぜひ撮影しないとな!」


「一生懸命応援するからね!」


昨日の夜説き伏せるのに苦労したもんな……


どことなくワクワクしていたのは事実だ


遠足や修学旅行前日でもこれほどワクワクしなかったと思う


……おかげで少し眠いな


だけど集合場所の駅へと向かう足はやけに軽い


ただ……


さすがに45分前には誰も来ていなかった







198 ◆HAYARIDvxk2015/09/12(土) 21:52:38.22rzUW7va9o (2/14)



「さて、みんな揃ったみたいじゃな」


染谷部長が全員揃っていることを確認する


「まずはおはよう」


声をそろえて挨拶を返す


「今日は秋の新人戦、団体の部じゃ」


その言葉に心が引き締まる


「京太郎は初陣じゃけど大丈夫か?」


俺をじっと見つめる


「……はい」


色々な思考が脳内を駆け巡る


「緊張するなというのは無理じゃろうが気楽に楽しんだらええ」


「はい」


「ほいじゃあ移動しようか」


ボックス席に腰掛けた4人と離れて座る


隣に腰掛けた咲が色々と話しかけてくれるが生返事を返すのが精一杯だ


夏のインターハイ予選と同じ会場だ


だけど……


その緊張は比べものにならなかった







199 ◆HAYARIDvxk2015/09/12(土) 22:05:07.19rzUW7va9o (3/14)



「さて、ここがわしらの控え室じゃ」


「ふむ、悪くないな!」


いつも元気なタコス娘が偉そうにソファに踏ん反り返る


「もう……はしたないですよ」


「モーマンタイだじぇ!」


「あはは……」


仲良し三人娘はいつも仲良しだ


「ふふ……今日はここからたっぷり応援させてもらうわよ」


そういって座る元部長は悪の秘密幹部と言われても全く違和感はない


「これこれ……まずは開会式と抽選からじゃ」


「よし!さっさと行くじぇ!」


「こら優希、走ったら危ないですよ?」


「まあまあ」


そういって出ていく3人を追いかける部長


「ほら、須賀くんもはやくはやく」


「わ、わかりました……」


言葉ではそうは言いつつも体はそうはいかないのだった






200 ◆HAYARIDvxk2015/09/12(土) 22:19:31.42rzUW7va9o (4/14)



「ずいぶん緊張してるみたいね」


開会式には参加しない悪の女幹部が話しかけてくる


「い、いえ……」


「……嘘つき」


「……すいません」


「ま、緊張するなって方が無理な話よね」


そういって笑うが、それはかなり様になっている


「座ったままでいいから目を閉じなさい」


「……え?」


「いいからいいから、魔法をかけてあげるから……ね?」


その悪戯っぽいウィンクに不思議と目を閉じてしまう


「……え?」


「ほら、早く行かないと遅刻するわよ?」


「わ、わかりました……」


先ほどまであんなに重かった足取りは不思議と軽い


それとは裏腹に、ほっぺたにはまだ温もりが残っていた






201 ◆HAYARIDvxk2015/09/12(土) 22:34:18.84rzUW7va9o (5/14)



「落ち着いた?」


「ああ、大丈夫だ」


「間に合ってよかったです」


「心配かけてごめんな?」


「まったくです」


その口調とは裏腹に和はまったく怒っていない


「そういえば染谷部長は?」


「部長ならこの後選手宣誓だよ」


「仮にも全国制覇を成し遂げた学校の部長ですからね」


「なるほど……」


オーダー順に並んでいる関係で前後にいる和と咲と話をしているうちに開会式が始まった


さて、気合入れ直そうか……!






202 ◆HAYARIDvxk2015/09/12(土) 22:46:00.49rzUW7va9o (6/14)



「お疲れ様、立派な選手宣誓だったわよ」


「いまだに恥ずかしいけえあまりからかわんでくれ……」


「いえ、とても立派でした!」


よかれと思った和の言葉に部長をさらに顔を赤らめている


「そ、そういえば俺たちの初戦はどこなんですか?」


「一応シードをもらったけぇ割と時間があるの」


「つまりタコスめぐりの時間も……」


「ありませんよ」


「のどちゃんがつれないじぇ……」


「ただ少しくらい仮眠を取るのはいいかもしれないわね」


「ま、思い思いにリラックスすればええ」


「須賀くん?不安ならお姉さんが添い寝してあげましょうか?ハ・ダ・カ・で♪」


緩みかけた空気が一気に張り詰めたのは言うまでもない……






203 ◆HAYARIDvxk2015/09/12(土) 22:56:29.00rzUW7va9o (7/14)



「さて……そろそろ出陣だじぇ!」


「またそのマントしていくのかよ……」


「私のトレードマークだからな!」


「ま、気楽にいってきんさい」


「京太郎の出番はないから安心するがいいじぇ!」


「そうか、くれぐれもトバされるなよ?」


「は、勝手にぬかすがいいじぇ!」


「優希、遅刻しますよ?」


「おっと……じゃあいってくるじぇ!」


全員で声をそろえて見送る


翻るマントがやけに頼もしく見えたのは内緒だ


言えば絶対に調子に乗るもんな……


「さて、ばっちり応援するかの」


部長の声に返事をしてからそれぞれモニターの見える位置に座った







204 ◆HAYARIDvxk2015/09/12(土) 23:01:38.65rzUW7va9o (8/14)



「ただいま戻りました」


「おかえりなさい」


みんなで和を迎える


「まさか俺の出番の前にトバして終わらせるなんて……」


「す、すいません !」


俺の一言に和が慌てて頭を下げる


「京太郎に回してトバされるよりうーんとマシだじぇ!」


「なんだと!?」


「たしかにそれはあるかもしれないわね……」


「久先輩まで!?」


「私だけで挽回できるか心配だったよ……」


「なんだと!?」


思わず咲のほっぺたを引っ張る」


「いひゃいいひゃい」


「これこれ、イチャイチャするんは後にして次に備えるぞ」


「「イチャイチャなんてしてません!」」


思わず咲と声が重なった






205以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/12(土) 23:04:17.85TN5ZtwCuO (1/1)

もはや夫婦


206 ◆HAYARIDvxk2015/09/12(土) 23:10:35.50rzUW7va9o (9/14)



男女混合なせいで夏より参加チームは多い


学校によっては男子麻雀部と女子麻雀部に分かれているところもあるのだ


そんなところとも同じ土俵で戦うのだ


必然的に参加校も多くなる


だけど……


優希の圧倒的なリードに部長と和がトバして終わらせる


そんなある意味での必勝リレーが確立されている


「なかなか出番が来ない……」


「俺もだ……」


「秘密兵器は秘密だから価値があるのよ」


そういって楽しげに笑う久先輩


どことなく邪悪さを孕んだその笑みはまさに悪の秘密幹部そのものだった







207 ◆HAYARIDvxk2015/09/12(土) 23:15:41.55rzUW7va9o (10/14)



だけど俺の出番はわりと唐突に訪れた


「さて、ここを勝てば決勝じゃ」


よりによって準決勝


そんな大舞台が俺の団体デビュー戦だ


「責任重大だじぇ!」


そういってからかうように優希が笑う


「ま、気楽に行って来んさい」


部長が肩を軽く叩いてくれる


「トビさえしなければ私が勝ち上がるから大丈夫だよ!」


咲がない胸を精一杯張っている


「ま、負けたら思い切り笑ってあげるから楽しんできなさい」


悪の女幹部がささやく


そして廊下を歩いていると……


「後はお願いします」


「ああ、まかせろ」


そういって軽くタッチされる


これぐらいはかっこつけたっていいじゃないか


俺だって男だしな







208 ◆HAYARIDvxk2015/09/12(土) 23:28:57.25rzUW7va9o (11/14)



「お願いします」


練習のときと同じく各チーム10万点持ち


半荘一人2回でどこかトブか大将戦が終了時点で持ち点が最も多いチームが勝ち抜ける


ちなみにうちのチームはざっと14万点


とはいえ2位との差が2万点足らずではまだ心もとない


どこかをトバすというてもないわけではない


とはいえ少なくとも6万点あるチームをトバすのは俺には無理だ


少なくとも役満を2回直撃させる必要があるしな


かといって今の俺に狙った相手に2回役満を直撃させるほどの雀力はない


悔しいがリードを消さないまま咲につなぐしかないだろう……


和にあんなことを言ったてまえ俺のところで決着をつけたかった


だけどそうもいかない


そのせいで敗退したら元も子もないしな


西家に決まりお互いに礼をする


サイコロが回る音が止まると7を示していた


心が高まるのをどこか楽しんでいるのだった






209 ◆HAYARIDvxk2015/09/12(土) 23:40:06.41rzUW7va9o (12/14)



「リーチ」


4シャンテンが2シャンテンになった6巡目、対面がリーチの声を上げる


残念なことに安牌といえる牌はない


字牌と 九しか切っていなかったところに八を切ってリーチをかけたのだ


咲や師匠達なら安全牌を見つけてるのかもしれない


だけど少なくとも俺にはそうは思えない


合わせ打ちをした上家はもちろん刺さらない


俺が引いてきた牌で手牌はイーシャンテンだ


だけど……


どちらを切るにしても安牌とは言い切れない


さすがに東1局から親の直撃はごめんだ


6万点の差があるとはいえ連チャンの怖さは優希との対局で身にしみてわかっているしな


さて、どうしようか……






210 ◆HAYARIDvxk2015/09/12(土) 23:52:59.11rzUW7va9o (13/14)



こういうときこそ考えるべきだよな


師匠達なら絶対にそういうだろう


今の手牌は


二三四②③④⑦⑦134458


切るとすれば1か8だろう


とはいえ1も8も1枚も河にはない


かろうじて7を1枚下家が切っているくらいだ


ということは……


心を落ち着けるように鳥に手をかける


文字通り一か八かの賭けだ


「…………」


誰も声を上げることなく下家がツモる


俺に合わせてか1を切る


どうやら危機を脱したらしい


点数を減らせない上家も下家もベタオリを選択したらしい


もちろん俺だって無理はしない


結局流局し、親は千点棒を3本手に入れた







211 ◆HAYARIDvxk2015/09/12(土) 23:59:40.94rzUW7va9o (14/14)



その後は膠着状態だ


和了されることはないが和了できない


点棒の一番少ない上家の女の子は目に見えてイラついている


俺はといえば妙な自信にあふれていた


普段はトバないのが精一杯なのに今は点棒を減らすことはない


増やせなければ意味ないんだけどさ……


ただ落ち着いてきたのはたしかだ


現に他家の待ち牌が手に取るようにとまではいかなくてもある程度なら予想できた


聴牌で倒したとき当たっていると心の中でガッツポーズ


わずかながら点棒を失うとはいえ直撃を受けるよりずっとマシだろう


「ありがとうございました」


結局大きな点数変動のないまま俺のはじめての副将戦は無事に終了した







212 ◆HAYARIDvxk2015/09/13(日) 00:06:34.41S4FzWc+to (1/9)



「決勝進出おめでとう」


女幹部が祝福してくれる


「そんな扇どこにあったんですか……」


「企業秘密よ」


大きめの扇はやけに様になっている


「それより咲はさすがだったわね」


「旦那が不甲斐ないときは妻が支えなきゃいけませんから!」


「誰が妻だ誰が」


咲のほっぺたを引っ張る


「いひゃいいひゃい」


「こらこら、いちゃつくのは決勝が終わってからにせい」


「「イチャイチャなんてしてません!!」」


また咲と声が重なった






213 ◆HAYARIDvxk2015/09/13(日) 00:07:22.84S4FzWc+to (2/9)



といったところで今夜はここまで

明日というか今日の日中に時間があれば続きを


おやすみなさい





214以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/13(日) 00:35:02.20EkXTNp5io (1/1)

すばら


215以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/13(日) 01:03:00.882UOXEDCRO (1/1)

乙です


216以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/13(日) 01:07:07.99dquqTYV10 (1/2)

やっぱり……京咲が……一番やな


217以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/13(日) 06:25:44.93OoOAVg920 (1/1)

乙ー
悪の女幹部かわいい!


218 ◆HAYARIDvxk2015/09/13(日) 11:02:06.13S4FzWc+to (3/9)



「まさか夏と同じ学校が決勝とはね……」


準決勝全ての対局が終了し決勝を戦う相手が決まる


風越、龍門渕、鶴賀……そして清澄


「とはいえ夏とはメンバーは変わっとるがの」


「たしかに風越のお姉さんがいないじぇ」


「大将戦の相手も変わっていますね」


それぞれ実際に先鋒と大将として夏を戦い抜いた二人がつぶやく


「たしかに主力の3年は抜けたとはいえここまで来たからには油断は禁物じゃ」


「そういう意味では龍門渕が脅威ですね」


「でも……衣ちゃんどうしていないんだろう?」


「来年を見据えての戦略かもしれんの」


咲の疑問に自信なさげではあるが染谷部長が答える


「ま、泣いても笑っても決勝戦、ここまで来て負けるなんて許さないわよ」


女幹部の微笑みに声をそろえて返事をする


たしかにここまで来たからには勝ちたいしな!


「でも……今はお昼ご飯が先ね」


イタズラっぽい微笑みにお昼ご飯を用意する


ただ母さん……


高校生にもなってハートマークはやめてくれ……







219 ◆HAYARIDvxk2015/09/13(日) 11:10:40.18S4FzWc+to (4/9)



ふぅ……


昼食を食べ終えてトイレに行って一息つく


幸か不幸か決勝戦で男子は俺だけだ


俺たちの世代は男子は不作で女子は豊作と言われることが多い


あながち間違いでもないのかもしれない


現に男子だけのチームでベスト16まで勝ち残ったのはわずか1校だったしな……


だったらせめて唯一の男子として頑張ろうじゃないか!


「何かっこつけてるんだよ」


……え?


聞き間違いかと思い慌てて振り向く


「なんだ?せっかく師匠が来たってのに挨拶もねえのか」


「こ、こんにちは……」


「今度からは自分から挨拶しろよ?」


「わ、わかりました……」


いるはずのない俺の師匠の大沼プロと南浦プロがそこにいた







220 ◆HAYARIDvxk2015/09/13(日) 11:26:28.44S4FzWc+to (5/9)



「あの……お二人はどうしてここに……?」


おそるおそる尋ねる


「今日は俺たちが解説なんだよ」


「靖子ちゃんがいないからな」


「はあ……」


靖子ちゃんと言われて誰か一瞬わからなかった


それほどまでにカツ丼のインパクトが強い


「それよりさっきの対局はなんだ」


「……え?」


思わぬ駄目出しに驚いてしまう


「点棒は減らさなかったにせよ増やせもしないってどうなんだ?」


「結局おんぶに抱っこじゃねえか」


「……はい」


事実だけに何も言い返せない


「ま、男ならせめて一発大きいのを決めてこい」


「そうしたらご褒美をやろう」


「ご褒美……ですか……?」


「ま、楽しみにしてな」


「はあ……」


師匠達と別れて控え室へと戻る


ピリピリと張り詰めた空気がやけに重い


と、とりあえず自分の麻雀を打たないとな……







221 ◆HAYARIDvxk2015/09/13(日) 11:57:58.26S4FzWc+to (6/9)



いよいよ始まった決勝戦


だけど互角とは言い難い


いくら風越が名門とはいえ絶対的エースが抜けた穴を埋めるのは容易ではない


絶好調の優希と夏も戦った龍門渕の選手が点棒を伸ばしていく


先鋒戦は龍門渕とうちが2万点ずつ増やした


原点を維持した鶴賀に比べ一人沈みとなった風越の選手は今にも泣き出しそうだ


自分もそうなる可能性がある


そう思うと心が痛くなる


「ま、これが勝負の世界ってことね」


久先輩がつぶやく


「あんな思いをしたくないならしっかり戦いなさい」


その言葉に改めて心を引き締める


風越と鶴賀は抜けた3年生の穴を埋められない


夏のメンバーがそのまま残っているうちと龍門渕優位で試合は進んで行く


中堅戦が終わった段階でトップの龍門渕が15万点


うちが13万点


鶴賀と風越が残りを分け合うといった感じだ






222 ◆HAYARIDvxk2015/09/13(日) 12:01:32.94S4FzWc+to (7/9)



「さて……いってきます」


5人に見送られて控え室を出る


「京ちゃん!」


「咲?」


「えっとね……」


なんだかもじもじしている


「もしかしてトイレか?」


「違うもん!」


「だったらなんだ?」


急に咲が抱きついてくる


「お、おまじない……」


「……そうか」


「どんなおまじないより効き目があるから」


「……そうだな」


「ちゃんと私に回してね?」


「おう、任せとけ」


「いってらっしゃい」


「いってきます」


不思議と心が軽い


こんな気持ちで戦えるなんて初めてだ


もうなにも怖くない







223 ◆HAYARIDvxk2015/09/13(日) 12:07:30.94S4FzWc+to (8/9)



「須賀くん」


「お疲れ様、和」


控え室へ戻る和とすれ違う


「あとはお願いします」


「おう、まかせとけ」


「でも……今の須賀くんはなんだか浮ついてます」


「……え?」


「だから……落ち着いてください」


そういって和が抱きついてくる


「の、和……?」


「ハグには……リラックス効果があるそうですよ……?」


「そ、そうか……」


耳まで真っ赤だ


「だから……大丈夫です」


「ああ、そうだな」


「いってらっしゃい」


「いってきます」


二人の幸運の女神のハグを受けたのだ


負けるわけないよな


完全に浮ついていた心は程よい緊張感に満ちている


さて……


いきますか!







224 ◆HAYARIDvxk2015/09/13(日) 12:08:22.26S4FzWc+to (9/9)



お昼ご飯を食べに行くので一旦ここまで

失礼します





225以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/13(日) 12:14:13.55r7VbjPd0o (1/1)

のどっちかわいい


226以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/13(日) 13:53:12.43bqEPEqJB0 (1/1)

咲ちゃんのハグの時は死亡フラグっぽかったし
のどっちによって書き換えられたか


227以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/13(日) 22:02:11.10dquqTYV10 (2/2)

フラグが重なると強化されるのかな?


228以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/14(月) 05:43:28.39FSqOngKL0 (1/1)

乙ー
のどちゃんの正妻アピール凄い


229以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/14(月) 05:50:23.315r50mIb0o (1/1)

いいなのどっちハグ


230 ◆HAYARIDvxk2015/09/14(月) 23:16:24.32aDm9Z33po (1/5)



「ここが決勝の会場か……」


決勝戦は予選とは違った会場で行われる


先ほどまでモニターで見ていたとはいえ実際に目の当たりにすると全く違う


こんなに空気が重いのか……


正直言って咲にもらったままの浮ついた気持ちではこの時点で気圧されてしまっただろう


そうならなかったのは和のハグのおかげだ


後でちゃんとお礼を言わないとな……


ただ……


胸を張ってお礼を言うためにもしっかり咲につないで戻らないとな!


「座ったらいかがですの?」


「ええ、そうですね」


対面に座った金髪の人に言われる


たしか龍門渕透華さんだったよな……?


「よろしくお願いするっす」


「同じく」


それぞれ上家の東横桃子さんと下家の深堀純代さん


夏の団体戦では和が戦った相手だ


「ではサイコロを振りますわよ」


そういって対面の龍門渕さんがサイコロを振る


さて、頑張りますか







231 ◆HAYARIDvxk2015/09/14(月) 23:21:30.76aDm9Z33po (2/5)



「どうせなら原村和に夏の雪辱を果たしたかったのですが……」


最初の山に手をかけた龍門渕さんがつぶやく


「せいぜい期待外れということにならないでくださいまし」


「もちろんですよ」


その言葉にムッとする


言葉にこそ出さないが両サイドの二人も同じ思いが少なからずあるらしい


たしかに俺は和には劣る


だけど……


そこまで言われて黙っていられるわけもない


唯一の男としての意地もあるしな!


会場では散っていった男たちも見ているだろう


そんな男子の期待も受けて、俺は勝たなくちゃな!







232以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/14(月) 23:28:55.4046KEhLRLo (1/1)

がんばれ京ちゃん


233 ◆HAYARIDvxk2015/09/14(月) 23:35:07.16aDm9Z33po (3/5)



「まさかこれほどとは……期待外れもいいところでしたわ」


あっけなく前半戦が終了


全くなすすべもない


たしかに振り込むことはない


だけどそれだけでは麻雀では勝てない


俺以外の3人がツモで和了する


すると俺だけが削られていくのだ


ましてや俺は和了できないときている


聴牌まではともかくそこから全くといいほど進まない


圧倒的に速度が足りないのだ


結局……


かろうじて2位につけてこそいるが惨敗といっていい内容だ


休憩が告げられたとき逃げるように部屋から逃げ出したのだった







234 ◆HAYARIDvxk2015/09/14(月) 23:46:12.98aDm9Z33po (4/5)



「なんだよこれ……!」


行き場のない怒りが俺を襲う


正直言って負けるとは思っていなかったわけではない


ただここまでとは思っていなかった


準決勝でなまじうまくいったせいで調子に乗っていたのかもしれない


龍門渕さんの失望したような顔


顔にこそ出さなかったが二人も思っていただろう


だけどそれを跳ね返せるような力は俺にはない


あの和ですら苦戦したのだ


そんな人に勝とうなんて……


考えれば考えるほど気分が沈んでくる


刻々と迫る後半戦の開始時間


だけど……


会場に向かう気には到底なれなかった


「やっぱりここにいたか……」


「師匠……」


背後からの声に思わず振り向いた







235 ◆HAYARIDvxk2015/09/14(月) 23:54:20.79aDm9Z33po (5/5)



「ったく……負けて逃げ込むのが便所ってどうなんだよ」


「べ、別に……」


「逃げ出してねえのか?」


射抜くような鋭い視線


「……そうです」


とてもじゃないが誤魔化せない


「ま、それもいいんじゃねえの?」


「……え?」


予想できなかった答えに思わず間抜けな声を出してしまう


「なんだよ、逃げるなっていうと思ったのか?」


「え、ええ……」


少なくとも俺の知る限り逃げ出していいなんて言われたことはない


「ま、逃げるが勝ちって言葉もあるしな」


そういってニカっと笑う


その笑顔はやけに説得力がある


「じゃ、じゃあ……」


「ま、それで逃げるかどうかはおまえ次第だけどな」


「俺次第……ですか……?」


「「ああ」」


二人はそういって大きく頷いた







236 ◆HAYARIDvxk2015/09/15(火) 00:01:56.93ELB+um1Ro (1/6)



「いいか?前にも言ったがおまえは弱い」


「……はい」


痛いほど実感している


「だけどな、弱いからといって勝てないわけじゃあねえ」


「……え?」


「例えば天和を和了すればいいじゃねえか」


「なるほど……」


「さすがにそれは大げさだとしても決して和了できねえわけじゃねえ」


「むしろ諦めなければチャンスが来る」


「あの… …もし来なければ……?」


「知らん、諦めろ」


「え!?」


あまりの潔さに驚いてしまう


「ま、少しは気が楽になっただろう?」


「たしかに……」


たしかに先ほどまでの沈みきっているよりはるかにマシになっている







237 ◆HAYARIDvxk2015/09/15(火) 00:07:11.85ELB+um1Ro (2/6)



「そもそもおまえは誰のために麻雀を打ってるんだよ」


「誰のため……ですか……?」


「ま、どうせチームメイトのためとか負けてった男のためとか思ってるんだろ?」


図星を衝かれて何も言えない


「やっぱりか……」


「でもよ、それってかなりつまんねえと思わねえか?」


「つまらない……ですか……?」


「打つのが自分なのにどうして赤の他人のことまで考えなきゃいけねえんだよ」


「そんなのつまらねえだろ」


「なるほど……」


師匠達の言うことには一理ある


「いいか?これからは自分のために打て」


「自分のためにっていう『糧』がなければ『勝てない』んだ」


「……はい」


「声が小せえ」


「はい!」


「じゃあ、いってきな」


そういって背中を強く叩かれる


かなり痛かったけど気合いは入った


ありがとうございます、師匠


走って会場へと戻った






238 ◆HAYARIDvxk2015/09/15(火) 00:12:11.51ELB+um1Ro (3/6)



「あら?てっきり戻ってこないかと思いましたわ」


「そんなわけありませんよ」


「いい目をしてるっすね」


東横さんの言葉に深堀さんも頷く


「ですが……それだけで勝てるほど麻雀は甘くありませんわよ」


「ええ、もちろんです」


それは俺も痛いほどわかっている


「ま、長々と話すより始めましょうか」


「「「「お願いします」」」」


始めた時と同じようにお互いに挨拶する


サイコロを振り対局が始まる


さて……


まずは精一杯楽しむとしようか!






239 ◆HAYARIDvxk2015/09/15(火) 00:19:21.60ELB+um1Ro (4/6)



そうはいっても急によくなるわけでもない


現に和了できないのは変わらないしな


だけど大きく変わったこともある


相手が見えるようになったことだ


たとえば龍門渕さん


一見派手な手を好むみたいだけどそんなことはない


しっかり和了への最短ルートを進んでいる


その正確さはまるで和と打っているみたいだ


上家の深堀さん


かなり堅実な打ち回しだ


攻める時は攻め、守る時は守る


その判断のよさは見習いたい


下家の東横さん


彼女についてはよくわからない


時折見失いそうなときがある


あくまでも錯覚だと思うんだけど……


とはいえこんな人たちと闘牌しているのだ


楽しまなければ損だよな!







240 ◆HAYARIDvxk2015/09/15(火) 00:26:30.09ELB+um1Ro (5/6)



待てば海路の日和あり


師匠に言われた言葉だ


そしてその日和とやらはようやく巡ってきたらしい


⑥⑦⑧東東東南南西西北白 中


絶好のチャンスだ


とはいえ和了できなければ意味ないんだけどな……


しかし流れは俺に来ているらしい


現に2巡目で南を、5巡目で西を引き当てることができた


⑥⑦⑧東東東南南南西西西北


しかし最後の北だけが来ない


場にはすでに2枚切られているのだ


つまり……


心配する一方ワクワクしてる俺もいる


このギリギリな感じ


今まで麻雀を打ってきた中で一番楽しい







241 ◆HAYARIDvxk2015/09/15(火) 00:30:28.80ELB+um1Ro (6/6)



眠気がやばいのでここまでにさせてください

次回で新人戦を終えたいですねー


おやすみなさい





242以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/15(火) 00:35:34.00vtDRmZe0O (1/1)

おつですよー
京太郎の精神力が鍛えられておる


243以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/15(火) 06:07:56.39KJDF0NXP0 (1/1)

乙ー


244 ◆HAYARIDvxk2015/09/17(木) 13:40:13.99HxVw1rlFo (1/11)



とはいえいつまでも楽しんでばかりもいられない


減っていく山は確実に俺の心に焦りをもたらしていく


どんなに平静でいようとしても気は逸る


それは俺の手配を見ているだろう控え室の5人も同じだろう


「では……これでとどめとしますわ!」


リーチの声とともに力強く置かれる点棒


対象に向けてさらにリードを広げたいということだろう


逆に俺は下手に振り込めば4位転落まである状態だ


あの嬉しそうな顔はかなりの大物手なのだろう


これでそうじゃなければアカデミー賞を狙えるだろう


深堀さんは完全にオリることを選択したらしい


たまたま安牌をツモった俺はそのまま切る


親の東横さんも完全にというわけではないがやや消極的だろう


「では一発で……!」


思わず目を閉じてしまう


「違いましたわね……」


残念そうだ


だけど……場の流れは完全に龍門渕さんの手中にあった







245 ◆HAYARIDvxk2015/09/17(木) 13:45:22.07HxVw1rlFo (2/11)



そこから3巡何事もなく進んで行く


とはいえ残りは片手で足りるほどしかチャンスは残っていない


オーラスなので龍門渕さんが和了した瞬間に終局だ


もちろん咲を信じていないわけではない


だけどこのまま渡すのは俺のプライドが許さない


かっこいいところを見せたいとか会場にいる男子のためとか高尚な理由ではない


ただ勝ちたい


それだけのシンプルな理由だ


とはいえ流れはまだ龍門渕さんにあるらしい


俺のラスヅモ


よりによって危険牌だ


チームを思うのならば聴牌を崩すべきだ


だけど……


⑨に伸びた手はそのまま止まってしまった







246 ◆HAYARIDvxk2015/09/17(木) 13:51:12.16HxVw1rlFo (3/11)



「切らないんですの?」


「ええ、もう少し待ってください」


必死に考える


「『下手の考え休むに似たり』といういう言葉をご存知でしょうか?」


「……いえ」


「ただ考えるより進んだ方がマシなこともあるということっす」


龍門渕さんの質問に悩む俺に東横さんが助け舟を出してくれる


「考えるのもいいですが結論も大事です」


今日初めて聞いた深堀さんの声に驚いてしまう


思ったよりいい声だな……


「どうせなら男らしくすっぱり決めてしまいなさいな」


「ええ、そうします」


⑨へと伸ばしていた手でツモってきた赤い五を掴む


萬子の染め手が濃厚な龍門渕さんへの危険牌だ


ごめん、みんな


だけど……


俺はこの牌を切るんだ!


不思議と体が軽い


「ええ、通りますわ」


そういって微笑んだ龍門渕さんがやけに魅力的に見えた







247 ◆HAYARIDvxk2015/09/17(木) 13:56:33.26HxVw1rlFo (4/11)



かなり疲れたな……


とはいえまだ対局は終わっていないのだ


東横さんが安牌を切る


そして海底牌を龍門渕さんがツモる


「和了できませんでしたわね……」


そういって切った牌


それは……


「……ロンです」


俺の待ち焦がれていた『北』だった


「点数申告をなさってはいかがですの?」


「えと……小四喜は32,000点です」


「ええ、わかりましたわ」


そういって点棒を差し出してくれたのを震える手で受け取る


いまだに現実だと受け入れられない


ただ……夢だとしてもいい夢だな


『ありがとうございました』


決勝戦副将戦が終了した……







248 ◆HAYARIDvxk2015/09/17(木) 14:09:11.94HxVw1rlFo (5/11)



「まさか最後の最後で役満直撃を喰らうなんて思いませんでしたわ!」


口ではそう言いつつも顔は全く怒っているようには見えない


「ですが……この借りは必ず返しますわ」


そういってご機嫌ようと言ってから出ていく


お嬢様とはあんな人のことをいうのだろう


「もちろん私だって負けないっす!」


「私も」


そういって出ていく二人


そんな3人を見送る


力が抜けてへたり込んでしまう


「……たく、男なら最後までしっかりしろよ」


「ただ……悪くはなかったな」


入ってきた師匠達に肩を叩かれてようやく重い足取りながら控え室へと向かった


だけど……不思議と心地より疲れだった







249 ◆HAYARIDvxk2015/09/17(木) 14:15:29.97HxVw1rlFo (6/11)



「お疲れ様、京ちゃん」


「今から大将戦か?」


「うん、みんなの分も頑張って来なきゃね!」


「ああ、そうだな」


「それにしても最後はすごかったね」


「そうか?」


「もう少し早くてもよかったんだけど……」


「……ごめん」


「ううん、私も頑張らなきゃって思えたから!」


「そうか……」


「だからさ……いつものお願いしていい?」


「ああ、わかった」


抱きついた咲を抱きしめ返す


「じゃあ……いってきます」


「ああ、いってらっしゃい」


そういって走っていく咲がやけに頼もしく見えた


ただ……


そっちからだと遠回りだぞ?







250 ◆HAYARIDvxk2015/09/17(木) 14:23:03.40HxVw1rlFo (7/11)



「ただいま戻りました」


咲と会ったおかげかそのまま真っ直ぐ戻ってくることができた


「おう、おかえりだじぇ!」


いつも元気なタコス娘がやけに眩しく見える


「途中はともかく最後のあれでチャラじゃの」


そういって部長が笑う


「あれ?和はどうしたんですか?」


出迎えてくれた3人とは違って壁の方をじっと見ている


もしかして壁に向かって話しているのだろうか?


「なんだったら直接聞いてみなさいな」


女幹部が楽しそうにそそのかしてくる


「の、和……?」


壁に近づいて恐る恐る名前を呼びかける


「きょ、今日の須賀くんはダメダメでした!」


その一言に……


心の折れる音がはっきり聞こえた……







251 ◆HAYARIDvxk2015/09/17(木) 14:31:51.01HxVw1rlFo (8/11)



「オーラスのあの場面は安牌を切って安全にオリるべきです!」


「だ、だけどあれは……」


「たまたま結果が良かっただけで4位転落もありえたんですからね!?」


「ご、ごめんなさい……」


こちらを向いてくれないけど凄みのある言葉に思わず謝ってしまう


「まったく……のどちゃんは素直じゃないじぇ」


「……え?」


「一番喜んどったんは和じゃしの」


「そ、そうなんですか……?」


「ええ、嬉しさのあまり椅子から立ち上がって机にぶつけちゃうくらいには喜んでたわね」


そういって3人はニヤニヤしている


「それって……」


「し、知りません!」


そういう和は耳まで真っ赤だ


やべぇ……


すっげえかわいい







252 ◆HAYARIDvxk2015/09/17(木) 14:35:46.94HxVw1rlFo (9/11)



「と、とにかく今は咲さんを応援するべきです!」


そういってさっさとモニターの前に座ってしまう


全身から近づくなオーラを出している


出してはいるんだけど……


……すっげえ頭撫でたい


そんなことをしたら怒られそうだからやらないけどな……


とはいえ咲を応援するべきだというのも尤もだろう


「……すげぇ」


「水を得た魚ってこういうことかしら?」


「……ほうじゃの」


優希も和も言葉が出ないらしい


「咲ってこんなに強かったんだな……」


それほどまでに圧倒的に咲は強かったのだった……






253 ◆HAYARIDvxk2015/09/17(木) 14:41:19.71HxVw1rlFo (10/11)



「と、とりあえず表彰式にいってらっしゃい……」


「ほ、ほうじゃの……」


咲の圧倒的な勝利で俺たちは無事優勝した


トロフィーを受け取りに行った部長と咲がやけにガチガチだったのが印象的だった


それほどまでに現実離れしていたのだ


「京ちゃん、携帯鳴ってるよ?」


「お、さんきゅ」


両手で必死にトロフィーを抱える咲の言葉に携帯を取り出す


「……え?」


「どうかしたんですか?」


「父さんたちがぜひうちで歓迎会したいからみんな連れてくるようにってさ」


もちろん反対する人はいなかった


遠慮しようとする人はいたけどな


とはいえ駅で父さん、母さんたちに誘われて断れる部員はいなかった


ただ……


……久先輩が一番ノリノリなのってどうなんだろう


とはいえ俺の家へと向かう車内は楽しげだったのだはいうまでもない







254 ◆HAYARIDvxk2015/09/17(木) 14:42:55.18HxVw1rlFo (11/11)



といったところでここまで

次回は祝勝会編です

そのあとあるキャラを一人だけお泊りさせる予定です


続きはまた土日にでも

失礼します






255以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/18(金) 00:16:38.51YByGRcsiO (1/1)

乙~
泊まるのは誰になるのかな?


256以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/19(土) 05:11:44.43W/1gzLL80 (1/1)

乙ー
のどちゃんはあざといな!誰が泊まるのか楽しみ


257以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/19(土) 10:54:11.66heE/fYFJo (1/1)

雰囲気好きだな


258 ◆HAYARIDvxk2015/09/19(土) 13:50:34.42fGZcdMIko (1/10)



「あ、お父さんに電話してきてもいいですか?」


車から下りた咲が父さんたちに説明する


「ええ、大丈夫よ」


「みんなはしなくて大丈夫なのかい?」


そういえば……


そういいながら電話を手に家に連絡を入れる


たった一人を除いてだけど


「久先輩は連絡しなくて大丈夫なんですか?」


「ほら、私って一人暮らしだからね」


「なるほど……」


たしかにそんなことを言ってた気がする


「それより私もお手伝いするわ」


そういって先にリビングへと向かった父さんたちのところへ向かう


瞬く間に取り入ってるあたりさすがと言うべきだろう


「じゃあ私も手伝うね!」


電話をかけ終えた咲たちも向かう


これなら俺が手伝わないわけにいかないじゃないか……







259 ◆HAYARIDvxk2015/09/19(土) 13:55:32.76fGZcdMIko (2/10)



「す、すごい料理じゃの……」


「こんなご馳走初めて見たわ……」


先輩たちはそう言葉を出すのはやっとだ


知ってる咲はともかく和も優希も完全に言葉を失ってしまっている


「京ちゃんのおじさんたちは凝り性なところがあるからね」


「そうなんですか?」


和が首をかしげなから質問してくる


「ああ、普段出張なんかで食べてきた料理を自分で再現するのが趣味なところがあるからな……」


「タコスがあるなのがグッジョブだじぇ!」


嬉しそうにしているタコス娘に母さんがニコニコしている


「さて、みんなジュースが行き渡ったみたいだし乾杯しようか」


「かんぱーい!」


お互いにグラスを軽くぶつけて喜びを噛み締める


「じゃ、ゆっくりしていってね」


そういって父さんたちは別室へと行ってしまう


空気が読めているのかいないのか……







260 ◆HAYARIDvxk2015/09/19(土) 13:58:34.94fGZcdMIko (3/10)



「美味いじぇ!」


真っ先にタコスにかぶりついた優希は満足げだ


「そんなに急がなくても誰も取ったりしませんよ」


「私にとってタコスを食べるのは人生に等しいからな!」


「どういう意味ですか……」


「あはは……」


呆れた和に呆れたように笑いかける咲


「そういえばそのDVDは何かしら?」


テーブルの上のDVDを目ざとく久先輩が見つける


「つけてみればわかるじぇ!」


「ええ、そうね!」


悪ノリする二人


「だったらみんなで見たらどうかしら?」


忘れてた……


母さんもそっち側の人間だったな……


「よし!スタート!」


最初こそ止めようとしていた部長も和も見入っている


俺も興味がないっていったら嘘になるけどさ……







261 ◆HAYARIDvxk2015/09/19(土) 14:02:26.59fGZcdMIko (4/10)



「これは……」


「今日の大会ですか……?」


そういって父さんたちを見る


腹が立ちそうなくらい清々しい笑顔で親指を立てている


「なんだか……恥ずかしいですね……」


「ふふ、出場してなかった私は気楽よ」


和の言葉を部長が笑う


「せっかくだから決勝戦だけでも見てみない?」


母さんの提案にみんな頷く


俺を除いてだけど


「まあまあ、男には諦めも肝心だぞ」


「……わかった」


あれほど悟りきった表情を父親にされては文句も引っ込んでしまった






262 ◆HAYARIDvxk2015/09/19(土) 14:05:56.45fGZcdMIko (5/10)



「さて、京太郎の出番ね!」


年甲斐もなく母さんがはしゃいでいる


「おお……」


画面越しで打っているのは紛れもない俺だ


師匠たちの解説も相まっていかに龍門渕さんがすごいかがわかる


もちろん深堀さんも東横さんもだ


「一人だけ情けねえ顔してるやつがいるけどな」


アップにされたのは間違いなく俺だ


「まったく……やられっぱなしじゃダメじゃない」


「すいません……」


母さんの言葉に思わず謝ってしまう


「まあまあ」


父さんが慰めてくれる


このあと師匠が来てくれたんだよな……


画面越しとはいえこんな情けない姿を見せられて文句を言わないような人間はいないだろう


そうしなかった部員たちには感謝してもしきれないな……







263 ◆HAYARIDvxk2015/09/19(土) 14:08:54.60fGZcdMIko (6/10)



「でもこのあと京ちゃんなんだかスッキリした顔をしてるよね」


「タコスでも食べたのか?」


「なわけねえだろ……」


「ま、色々スッキリしたんじゃないのかしら」


そういって部長がからかうように笑う


「これこれ……」


たしかに自分でもましな顔になっているのがわかる


これほどまでに変わっていたなんてな……


無言で見守る


他ならぬ自分だというのになんだかまったく違う赤の他人に思えてしまう


「いよいよオーラスね!」


結果を知ってるらしい母さんはすでにワクワクしている


父さんも必死に隠そうとしているがそうはいかない


それが親心というやつなのかもな







264 ◆HAYARIDvxk2015/09/19(土) 14:14:33.89fGZcdMIko (7/10)



徐々に聴牌にむかう俺の手牌


そしてかけられる龍門渕さんのリーチ


みんな固唾を飲んで見守っている


きっと控え室でも同じだったのだろう


そしていよいよ俺のラスヅモ


画面越しの自分が考え込んでいるのはなんだか滑稽だ


実況のアナウンサーが師匠たちに質問をする


「この場面ではどちらが正解なんでしょう?」


「ま、この場の俺たちは赤五を切るのが正解だってわかるよな」


「だけどそうはいかないのがあいつだ」


「ということはやはり最初に手をかけた安牌の方がただしいということですか?」


「ま、十中八九そうだな」


「では須賀選手は悪手だと?」


「いや、そういうわけでもねえ」


「……え?」


「ま、男には引くに引けねえ時があるってことさ」


「はあ……」


女性アナウンサーはよくわからないという顔をしている


そして……いよいよ龍門渕さんの海底牌


画面の向こうの俺が手牌を倒した瞬間


立ち上がった和がテーブルに膝をしたたか打ち付けた……






265 ◆HAYARIDvxk2015/09/19(土) 14:17:50.61fGZcdMIko (8/10)



「いやあ……すごかったわね」


「ああ、そうだな」


父さんたちは満足げだ


「私も面白いものを見れたしね」


久先輩が目に涙を浮かべている和を見て笑う


「のどちゃんが2回も足をぶつけるなんて明日は雨どころか雪だな!」


「うぅ……」


優希の言葉に和が顔を赤くして縮こまってしまう


なにあの可愛い生物


「ちゃんとみんなの分もダビングしてあるから持って帰ってね」


「わざわざすいません」


部長が頭を下げるのに合わせてみんなも頭を下げる


「あ、さすがにそろそろ帰らなくちゃ……」


たしかに健全な女子高生が歩いて帰るには遅すぎるだろう







266 ◆HAYARIDvxk2015/09/19(土) 14:20:58.03fGZcdMIko (9/10)



「じゃあみんなの親御さんに連絡いれて送っていくわね」


そういってみんなの連絡先を確認する


「竹井さんは……」


「すいません、私一人暮らしなんです」


「じゃあ家に帰ったら……」


「ええ、私一人です」


といっても気にしてないですけど……と言おうとしたときだ


「だったら泊まっていけばいいじゃない」


「……え?」


「たしかに最近物騒だからこんなかわいいお嬢さんを一人で帰らせるわけにはいかないね」


父さんのこの言葉に部長が顔を赤くして慌てている


「ま、たまにはええんじゃないかの?」


部長がそういって肩を叩く


「じゃ、みんなを送ってくるから」


そういって二人きりで取り残された久先輩に泊まらないという選択肢はもはやなかった……







267 ◆HAYARIDvxk2015/09/19(土) 14:22:05.39fGZcdMIko (10/10)



といったところで次回は久先輩のお泊まり編です

今夜は帰れそうにないので明日書けたら


失礼します







268以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/19(土) 23:24:08.78dO3nIyd3o (1/1)

実に良い感じ
乙です


269以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/19(土) 23:43:35.53K2G2+Ccbo (1/1)

ヒッサ可愛い


270以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/20(日) 02:41:53.59iBglSVst0 (1/1)

乙ー
親御さんはヒッサ推しか


271 ◆HAYARIDvxk2015/09/20(日) 11:28:09.32WerpUtFWo (1/3)



「お、お世話になります……」


「こ、こちらこそ……」


取り残された先輩がたどたどしく頭を下げるのに倣って俺もあわてて頭を下げる


「はあ……なんだか疲れちゃったわ……」


「あ、あはは……」


座り込むというより沈み込むといった様子で先輩がソファに沈んでいく


俺としてはただ笑うのが精一杯だ


「ええと……」


妙にモジモジというかソワソワしている先輩


トイレにでも行きたいのだろうか?


トイレなら……


という言葉を出そうとしたときだった


「遅くなったけど優勝おめでとう」


そういって微笑んでくれる


「あ、ありがとうございます……」


ようやく優勝したんだということが実感できた


その先輩の笑顔は作り笑いなんかではなく、心底喜んでくれているみたいだ






272 ◆HAYARIDvxk2015/09/20(日) 11:38:07.69WerpUtFWo (2/3)



すいません

急用ででてきます

続きは帰宅できたらということで

失礼します






273以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/20(日) 12:57:26.19EzbF0wpHo (1/1)

乙です


274以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/20(日) 13:37:59.118iaXpQ++0 (1/1)

おつー


275 ◆HAYARIDvxk2015/09/20(日) 17:30:14.43WerpUtFWo (3/3)



すいません

危篤だった大叔母が亡くなって、通夜や告別式が執り行われます

喪主ではありませんが、身寄りのない大叔母なので手続き等で立て込むと思います

今日も、これから大叔母に付き添うため、更新ができません

楽しみにいただいている方がおられたらすいませんが、一段落つくまでお待ちいただけると幸いです



失礼します






276以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/20(日) 17:58:39.54ngGH6APyo (1/1)

了解です


277以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/21(月) 04:47:28.45vOyZoMZg0 (1/1)

乙ー


278 ◆HAYARIDvxk2015/09/23(水) 21:51:21.72RvdC+Aq4o (1/11)



「優勝しての気持ちはどうかしら?」


微笑みかけるその顔は優しかった小学校の先生みたいだ


先輩が小学校の先生か……


……アリだな


「そう……ですね……」


先輩の質問に対するいい答えが思い浮かばない


「嬉しかったかしら?」


そんな俺に気を遣ってくれたのか先輩が質問を変えてくれる


「……はい!」


いろいろあったけど嬉しかったのは事実だ


「そっか……それはよかったわね」


「先輩は違うんですか?」


不思議に思って今度はこちらから質問する


「うーん……嬉しくないわけじゃないけど……ちょっと寂しいかな」


「寂しい……ですか……?」


「ええ」


黄昏るというのは今の先輩のことを指すのだろう







279 ◆HAYARIDvxk2015/09/23(水) 22:01:44.91RvdC+Aq4o (2/11)



「私が入部したときのことは知ってるかしら?」


「いえ……」


知らないけど恐らくそのときも先輩には先輩がいたことだろう


「一人ぼっちだったのよ」


「……え?」


想像だにしなかった答えに思わず間の抜けた返事をしてしまう


「最初こそ新入部員は私以外にもいたけどいつの間にか一人ぼっちになっちゃってたわ」


そういって笑う姿は痛々しいものがある


かける言葉を見つけられないままに先輩が言葉を続ける


「去年もね、見学こそ来たけど結局残ったのはまこだけだったわ」


「そうですか……」


二人きりの麻雀部は想像するだけで寂しいものがある


「ええ、だから今年4人も入ってくれたときはとっても嬉しかったわ!」


その笑顔には痛々しさはなく、心の底から笑っている


「だから……入部してくれてありがとう」


「い、いえ!」


慌てて頭を下げた先輩に倣うように慌てて頭を下げる


なんだかやりにくいな……






280 ◆HAYARIDvxk2015/09/23(水) 22:09:30.40RvdC+Aq4o (3/11)



あれ?


今の先輩の言葉だと嬉しいだけで寂しいという気持ちになるはずがない


どういうことだ?


「あの……嬉しかったのにどうして寂しいんですか?」


「もう私の麻雀部は終わったんだなぁって思ってね……」


「……え?」


「だって……私がいなくても優勝しちゃったじゃない」


「……あ」


「だから……もう『選手』としての私はいらないんだなぁって思って……」


「いえ、先輩にはまだ『部員』としていてもらわなければ困ります」


「……どうしてかしら?」


「だって……俺に指導してくれる人がいないじゃないですか!」


俺の必死な言葉


それに先輩が噴き出す


「……そうね」


元気になってくれたのはいいけどさ……


あんなに笑わなくてもいいじゃないか……






281 ◆HAYARIDvxk2015/09/23(水) 22:30:06.14RvdC+Aq4o (4/11)



「ごめんごめん」


ようやく笑いが収まったらしい


言葉とは裏腹にまったく悪びれているようには見えない


「なんだか笑ったら疲れちゃった」


「……そうですね」


「でも……こうして笑うのももう終わりなのよね……」


「……先輩」


「何かしら……?」


「ここには俺たちしかいませんよ」


「……そうね」


「だから……ここで起こることは俺たちだけの秘密です」


「……絶対に秘密よ?」


「……もちろんです」


抱きついてきた『部長』を抱きしめ返す


静かな泣き声とともに胸元が濡れていく


そんな『女の子』を抱きしめながら撫でつづけた






282 ◆HAYARIDvxk2015/09/23(水) 22:41:08.12RvdC+Aq4o (5/11)



「落ち着きました?」


「……ええ」


先ほどまでの名残みたいに目は赤い


あれだけの結果ならばある意味当然だろう


「あーあ、須賀くんの前だと台無しね」


「台無し……ですか……?」


「これでも学校では品行方正な学生議会長なのよ?」


「……そうですね」


あながち間違いではないな


「なによその間は……」


「……なんでもないです」


そう答えた俺にじっとりした視線を向けてくる


居心地の悪さに思わず目をそらしてしまう







283 ◆HAYARIDvxk2015/09/23(水) 22:53:53.33RvdC+Aq4o (6/11)



「でもこのままじゃいやね……」


「……え?」


「そういえば優勝したのにご褒美をあげてなかったわよね」


「あれは俺じゃなくてみんなが……」


「あの小四喜にはみんな喜んだらいいのよ」


「はあ……」


よくわからないけど考えるだけ無駄な気がする


「何か一つだけお願いを聞いてあげるわ」


「はあ……」


「なんでもいいわよ」


「と言われましても……」


いきなり言われても困る


順当にいけばマッサージくらいだろうか?


いや、ここはせっかくならふっかけるのも……


そういえばさっきあんなに笑われたよな……


少しぐらいお返ししてもいいだろう






284 ◆HAYARIDvxk2015/09/23(水) 22:58:19.93RvdC+Aq4o (7/11)






「じゃあ……先輩が自分でしてるところを見せてください」








285 ◆HAYARIDvxk2015/09/23(水) 23:02:31.60RvdC+Aq4o (8/11)



俺の言葉の意味がわかったのか先輩の顔がみるみる赤くなっていく


『なーんてね、冗談ですよ』


そう言おうとしたときだ


「……わかったわ」


「……え?」


予想だにしなかった言葉に俺の方が驚いてしまう


「須賀くんが見たいっていうなら……見せてあげるわ」


顔には恥じらいを帯びてこそいるが今更引く気はないらしい


「でも……ここだと恥ずかしいから須賀くんの部屋に行ってもいい……?」


「わ、わかりました……」


先輩にそんな姿を見せられたらこちらも引くに引けなくなる


一度来たことはあるはずなのに階段を上る足取りはどことなく重い


この後することを思えば当然なのかもしれないだろうが……


「お、お邪魔するわね……」


「ど、どうぞ……」


自分の部屋のはずなのにやけに居心地が悪い






286 ◆HAYARIDvxk2015/09/23(水) 23:10:24.86RvdC+Aq4o (9/11)



「……ふぅ」


大きく息を吐きながら先輩が俺のベッドに倒れ込む


「あの……パンツ見えてますよ」


「これ以上のことを見たいんでしょ……?」


「ええ、まあ……」


先輩は後に引くつもりもないらしい


だったらこちらも引けないじゃないか……


倒れこんだ先輩のめくれ上がったスカート


黒いタイツ越しに見えるのは白いパンツだ


白というイメージとは最も遠いところにいる先輩だけど不思議とよく似合っている


俺のイメージが悪いのかな……


「そ、そろそろ始めましょうか……」


「え、ええ……」


体を起こしてベッドに腰掛けた先輩


なんとなくだけど俺は正座してしまう


「じゃ、じゃあ……」


震えている先輩を固唾を飲んで見守る


その時


間抜けな着信音が空気を一気にぶち壊した







287 ◆HAYARIDvxk2015/09/23(水) 23:16:54.20RvdC+Aq4o (10/11)



「で、出たら……?」


「わ、わかりました……」


先輩に頭を下げて電話を取る


逃げられる口実を作ってくれた相手にはちょっとだけ感謝だ


「もしもし、母さん?」


電話の相手は母さんだ


恐らく運転している父さんの助手席からかけているのだろう


「あ、京太郎?ちょっと久ちゃんに代わってくれるかしら?」


「う、うん……」


母さんからの電話であることを伝えて電話を渡す


話が進んでいくうちに徐々に先輩の顔が赤くなっていく


なにを話してるんだ……?


「須賀くん、お母様から……」


真っ赤な顔の部長から電話を受け取る


「なに?」


「母さんたちは初孫は女の子がいいわ♪」


「は!?」


言い返すより先に電話が切れる


先輩は……


無言で真っ赤な顔のまま俯いている


救世主ルシファーではなく悪魔サタンだった


一瞬でも感謝した俺がバカだったよ……







288 ◆HAYARIDvxk2015/09/23(水) 23:17:23.76RvdC+Aq4o (11/11)



といったところで今夜はここまでです

次回はまた土日にでも


おやすみなさい






289以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/23(水) 23:43:57.87ddp6udQG0 (1/1)

おつー


290以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/24(木) 04:58:39.03uygsQ6tL0 (1/1)

乙ー
今夜はお楽しみですね


291以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/24(木) 09:50:17.12vtqJNDrCo (1/1)

良い雰囲気で楽しく読めるな


292 ◆HAYARIDvxk2015/09/26(土) 22:47:51.38OC6aWXsXo (1/6)



こんばんは

数レスですが更新していきます

性的な描写があるので、苦手な方はあらかじめ『えっちぃの』をNG登録しておいてください


では始めますよーぅ






293 ◆HAYARIDvxk2015/09/26(土) 23:02:34.02OC6aWXsXo (2/6)



「えと……どうしましょう……?」


電話が切れて部屋にあるのは気まずい沈黙だけだ


一人だけならさっさと風呂を済ませてベッドに潜り込めばいいだろう


しかし潜り込むベッドには先客がいる


その先客はというと……


「…………」


無言で頭を枕に埋めて足をバタバタしている


頭隠して尻隠さずとはこのことだろうか


「あの……パンツ見えてますよ……?」


「……… …えっち」


そう言いつつもやめない


これで俺が責められるのは理不尽だ







294えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/26(土) 23:24:54.65OC6aWXsXo (3/6)



「ねえ……」


「は、はい!?」


「須賀くんは……やっぱり見たいの……?」


「……え?」


「だ、だから!わ、私のおなにぃを見たいのか聞いてるの!」


ようやく枕からあげた顔は真っ赤だ


正直いって最初は先輩を困らせようというのが目的だった


そこまで固執していたわけではない


それに電話でだいぶ冷静になっている


だから我慢することもできるんだけど……


「……見たいです」


「……そう」


「はい」


全くといっていいほど迷わなかった







295えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/26(土) 23:31:07.03OC6aWXsXo (4/6)



「じゃあ……お風呂に行きましょう……」


「……え?」


「普段はお風呂でしてるから……」


「そ、そうですか……」


「ええ……」


そう言って立ち上がった先輩についていく


「な、なんだか変な感じね……」


「そ、そうですね……」


俺はともかく先輩は制服姿だ


お湯を張っていない浴槽に制服姿で腰掛ける


これだけで日常であるはずの俺の家はちょっとした非日常だ


これからのことを思えば非日常になるのも当たり前かもしれないけどさ……


その非日常の当人はというとらしくなく顔を赤らめてもじもじしている


まあある意味当然かもしれないけどさ







296えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/26(土) 23:48:08.85OC6aWXsXo (5/6)



「じゃ、じゃあ始めるわね……?」


「は、はい……」


ほのかに足を広げる


黒いストッキングのおかげかパンツは見えない


左手でわずかに自らのスカートをめくり上げる


「そのパンツかわいいですね」


「あ、ありがとう……」


お尻の方から見たら真っ白なパンツだった


前から見てもそれはかわらない


ただ前を表すためかは知らないが小さな黒いリボンが一つ付いている


なんだかやけに先輩らしくてかわいらしかった


「これ……一番のお気に入りなの……」


「たしかに似合ってますよ」


「あ、ありがとう……」


そう言いながら右手はリボンの下あたりにあるらしい自らの秘所へと伸ばしていった






297 ◆HAYARIDvxk2015/09/26(土) 23:58:53.24OC6aWXsXo (6/6)



疲れと眠気がやばいのでここまででー

また明日時間があれば


おやすみなさい






298以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/27(日) 01:42:16.29ZYKjHuT7o (1/1)

続きが気になるww


299以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/27(日) 05:26:10.58HC6aWJjP0 (1/1)

乙ー
はしたない部長


300以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/27(日) 12:37:15.21PuURDaJio (1/1)

部長かわいい


301以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/27(日) 18:06:10.587bssR6IWo (1/1)

可愛いな


302 ◆HAYARIDvxk2015/09/28(月) 23:22:19.00FXaQywEuo (1/5)



こんばんは

今夜もひっそり更新していきます

性的な描写があるので苦手な方はあらかじめ『えっちぃの』をNG登録しておいてください


でははじめますよーぅ






303えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/28(月) 23:35:32.29FXaQywEuo (2/5)



「……見える?」


「は、はい……」


聞きなれたはずの先輩の声がやけに甘く耳を打つ


想像以上に小さな動きだが的確に自らの最も敏感な場所をいじっているらしい


「あ、あまり見られると恥ずかしいわ……」


「す、すいません……」


口とは裏腹に先輩から目を離せない


かすかに見えるストッキング越しの白いパンツ


制服を押し付けられて必死に反発する胸


そして漏れる甘い声やため息


そのすべてが扇情的で俺の興奮を掻き立てる


「ふふ……須賀くんもおちんちん大きくなってる……」


「そ、それは先輩が……!」


ズボン越しに必死に出せと主張する股間への言葉に必死に反発する







304えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/28(月) 23:39:17.92FXaQywEuo (3/5)



「そ、それより先輩だって!」


黒いストッキング越しに白いパンツ


その先にうっすらと透ける黒い茂みに薄い桃色


「だって……須賀くんに見られてるから……」


「見るなって方が無理ですよ」


「……えっち」


「お互い様です」


「……ねえ」


「……はい?」


「脱がせてほしいな……」


「……わかりました」


立ち上がりスカートを捲り上げる先輩の言葉を断れるような理性は残っていなかった







305えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/28(月) 23:49:59.55FXaQywEuo (4/5)



立ち上がった先輩のストッキングに手をかける


ゆっくりとずり下げていくとパンツとはまた違った白さの生足があらわになっていく


「綺麗です……」


「あ、ありがとう……」


膝あたりまでずり下げたストッキングと同じようにパンツもずり下げていく


「なんか濡れて張り付いてますよ?」


「し、知らないもん……!」


そういって必死に目をそらす


それでも脱がさないように抵抗はしない


ゆっくりとずり下げていくと糸を引きながらもパンツも降りていく


うっすらと白く染まり濡れそぼった茂みがあらわになっていく


「……えっち」


「先輩もです」


「……そうね」


膝に下着を引っかけたまま再び浴槽に腰掛けた部長がそう呟いた






306えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/28(月) 23:56:39.91FXaQywEuo (5/5)



「先輩」


「な、なにかしら……?」


「せっかくなら……」


先輩の胸元へと目をやる


「……おっぱいも見たいの?」


「……はい」


先輩の言葉に頷く


「わ、わかったわ……」


そういって手をかける先輩に待ったをかける


「な、なに……?」


「せっかくなら俺に脱がさせてください」


「もう……えっち……」


そうは言いつつも否定はされない


セーラー服をたくし上げるとパンツとおそろいなのか胸元に小さな黒いリボンをあしらった真っ白なブラがあらわになる


そのままブラをずり上げると胸があらわになる


「……えっち」


その言葉だけで思わず暴発しそうになったのは内緒だ







307えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/29(火) 00:16:17.03hLuz/6zVo (1/4)



「なによこのマニアックなかっこう……」


「あ、あはは……」


いつか見たえっちぃDVDのパッケージみたいだ


「でもエロいですよ」


「どう反応すればいいのよ……」


そうは言いつつも隠そうとはしない


「そういう先輩も感じてるじゃないですか」


「……えっち」


「だったら先輩のエロい姿をもっと見せてくださいよ」


「わ、わかったわよ……」


そういって再び自分の秘所へと指をそわせていく


先ほどは聞こえなかった卑猥な水音も相まって興奮は先ほど以上だ


「ねえ、須賀くん、わ、私そろそろ……!」


「ええ、見せてください」


そのまま押し倒しそうになるのを必死にこらえて冷静を装いながらいう


「だ、ダメェ……!」


甲高い情けない声とともに絶頂に達し力なく浴槽から床へと崩れ降りていく


盛大な潮吹きに体に汚れるのも気にならず、ただ先輩から目をそらせずにいた……







308えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/29(火) 00:30:40.10hLuz/6zVo (2/4)



「あはは……須賀くんに見られながらイッちゃった……」


床にへたり込んだ先輩が力なく笑う


立てられた膝にめくり上げられたスカートはもはや秘所を隠してはいない


むしろいまだに愛液の滴る秘所のエロさを加速させているくらいだ


「すごかったです……」


これが俺の率直な感想だ


「いつもはここまで激しくないもん……」


「そ、そうですか……」


「須賀くんに見られたからだもん……」


「つまり見られることに興奮したってことですか?」


俺の言葉にただでさえ赤い顔がさらに赤くなる


「す、須賀くんだっておちんちん大きくしてるじゃない!」


「あんなにエロい先輩を見れましたからね」


「むぅ……」


先輩とは裏腹にどことなく俺の気持ちは穏やかだ


これが賢者ってやつかな







309えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/29(火) 00:40:50.38hLuz/6zVo (3/4)



「わ、私だけだと不公平だから須賀くんも出しなさいよ!」


「ええ、いいですよ」


トイレでいつもするようにズボンとトランクスをずらして逸物を取り出す


「ま、前見たときより大きい……」


「先輩があんなにおなにぃしたからですね」


「う、うるさい!」


今更ながら恥ずかしくなったらしい


賢者の俺とは大違いで慌てていてもっといじめたくなるくらいだ


「だ、だったら須賀くんにも恥ずかしい目にあってもらうもん!」


「ちょ、ちょっと!?」


「お姉さんとして負けないんだからね!」


顔の前にお尻を突き出しながら俺にまたがった先輩が自信満々に宣言する


先ほどの愛液がまだ滴る股間に思わず生唾を飲んでしまった







310 ◆HAYARIDvxk2015/09/29(火) 00:46:16.03hLuz/6zVo (4/4)



眠気がやばいのでここまでにします

おやすみなさい





311以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/29(火) 05:17:29.14uMA35W1C0 (1/1)

乙ー
えろかわええ


312以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/29(火) 05:53:13.18p1cy+pfSo (1/1)

ヒッサかわいい


313以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/09/29(火) 06:14:37.87oAS8tPY2o (1/1)

すばら


314 ◆HAYARIDvxk2015/09/30(水) 23:18:02.77wgBbBF0qo (1/4)



こんばんは

数レスになると思いますが、更新します

性的な描写があるので苦手な方はあらかじめ『えっちぃの』をNG登録しておいてください


でははじめますよーぅ






315えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/30(水) 23:30:20.96wgBbBF0qo (2/4)



先輩のスカートが俺の顔にかかりちょっとしたテントみたいだ


どこかのラッキースケベが多い主人公もよくこうなっている


なるほど……


こんな気分なのか……


意外と悪くないな


とはいえ下着を履いていないことはないはずだ


先ほどまでいじられていたそこからはテント中に卑猥な匂いが充満する


わずかに差し込む光でほんのりしか見えないがめくることはできない


なんだか無粋な気がするしな……


滴り落ちる愛液が首筋を伝う


粘り気のあるそれは白く濁って雪みたいに覆う


俺のものとこんなに違うなんて……







316えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/30(水) 23:46:36.71wgBbBF0qo (3/4)



「うふふ……」


不敵に笑いながら俺の逸物をしごきはじめる


慣れていないせいか手つきはかなりたどたどしいが的確に俺の逸物に刺激を与える


「えっちなお汁が垂れてる……」


「……ぅ」


もっとも敏感な鈴口を舌先で撫でられて思わず情けない声を出してしまった


「ふーん……感じてるんだぁ」


楽しそうに笑っている


滑りも良くなった逸物を楽しそうにしごいていく


せめてもと必死に耐える


「せ、先輩!」


「何かしら?」


ちょっとした頼みは受け入れてくれそうにない


だったら……


「どうせなら俺の顔の前で自分でしてくださいよ」


渾身の賭けだ


「ええ、いいわよ」


想像以上にあっけなく俺の頼みを聞き入れる


「見えるかしら?」


「はい……」


俺に自らの体重を預けながら空いていた手をスカートの中に潜り込ませる


茂みの中に覗く桃色の小さな果実は突かれてくすぐったそうだ







317えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/09/30(水) 23:54:58.85wgBbBF0qo (4/4)



「……ぅん……ゃん」


先ほどの余韻を思い出したのかまた声を出し始める


滴り落ちていた愛液はもはや滝のように落ちてきている


それでも俺の逸物をいじるのをやめないのはさすがといったところだろうか


さすがに先ほどと同じペースとはいかないけどな


つまり……


反撃のチャンスということだ


「ちょ、ちょっと!?」


「どうかしましたか?」


「い、いきなりなめないでよ!」


突然の刺激に驚きの声があがる


「先輩への仕返しです」


「だ、だったら……負けないんだから!」


「こ、こっちだって!」


一層激しく逸物をしごく先輩に負けないように必死になめる


茂みのざらついた感触とその先のやわらかい感触はいつまでもなめていたいくらいだった


だけどそういうわけにもいかない



「……ばか」


「……おあいこですよ」



お互いの顔を汚しながらそう呟いた







318 ◆HAYARIDvxk2015/10/01(木) 00:03:53.85JZr0wiVao (1/4)



日付も変わったので寝ます

おやすみなさい






319以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/01(木) 02:46:03.10/MfrUydFO (1/1)

おつおつ


320以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/01(木) 05:13:47.49GV0OUsYm0 (1/1)

おやすみ
京ちゃんはいったいいつ卒業するんだろう


321 ◆HAYARIDvxk2015/10/01(木) 23:28:12.08JZr0wiVao (2/4)



こんばんは

今夜も数レスですが更新します

性的な描写があるので苦手な方はあらかじめ『えっちぃの』をNG登録しておいてください


レスを下さるのはありがたいのですが、メール欄に『sage』を入れていただけると幸いです

ひっそりやっていきたいので……



でははじめますよーぅ







322えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/01(木) 23:35:55.60JZr0wiVao (3/4)



「あーあ……制服もベトベト……」


「あ、あはは……」


「明日が休みじゃなかったら笑い事じゃないんだからね?」


「ごめんなさい……」


「まったく……」


口ぶりとは裏腹にまったく怒っているようには見えない


むしろどことなく楽しげなくらいだ


「なんだかかなり悪いことをしてる気分ね……」


「そ、そうですね……」


普段学校で過ごしている制服だ


乱れて色々と見えているだけではない


紛れもなくおれが出したものでところどころ白くなっている


清潔感漂う制服とは違いどこか毒々しさすらある俺から出たもの


……ごくり


思わず生唾を飲み込んでしまうほど扇情的であり背徳的だった






323えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/01(木) 23:49:37.30JZr0wiVao (4/4)



「ねえ、見てみて」


「な、何してるんですか!」


思わず叫んでしまう


「えっちな本の真似よ?」


そういって楽しげに笑う


無邪気な笑顔は子供っぽいがしていることに子供っぽさはまったくない


まくりあげたセーラー服の裾を軽く唇で挟む


膝の少し下に引っかかる下着だけでもエロい


しかしずれたブラから覗く巨乳とは言い難いが間違いなく美乳の乳房


片手でまくりまくりあげたスカートからほんのり覗く黒い茂み


そして……片手で隠す目


「ねえねえ、どう?」


「……いかがわしい匂いしかしないです」


いつか見たえっちぃ本の巻末みたいだ



「ちぇー」


俺の答えに不満げな先輩


どう答えればよかったんだよ……







324えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/02(金) 00:02:51.68kE4aFFlUo (1/4)



「須賀くん、ちょっと立ってくれる?」


体を起こしただけの俺に先輩がいう


「え、ええ……」


先輩の言う通りに立ち上がる


「さっき出したのにまだおちんちん大きいままじゃない……」


「先輩があんなかっこうをしたからですよ」


「ふーん……」


妙に嬉しそうにニヤニヤしている


それほど嬉しかったのだろうか?


女心というやつはよくわからない


「じゃあさ……ここにいれてくれる?」


「……え?」


鏡に手をついてお尻を突き出す先輩


「バカ、お股の間におちんちんを入れて欲しいの!」


「……はい」


別に悔しくなんてにぇーし……


先輩の言う通り逸物を通すと先輩は足を閉じて俺の逸物を挟み込んだ


ちょ、ちょっと先輩!?」


「ふふ、私におちんちんが生えちゃったみたい♪」


何が楽しいんだろう……


女心ってやつはよくわからない







325えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/02(金) 00:24:07.06kE4aFFlUo (2/4)



「それにしてもこんな風になってるのね……」


逸物を挟むそこはすでに十分すぎるほどに濡れている


まとわりつくようなそこは決して離そうとはしない


「じゃあもっとわかるようにしましょうか」


「……え?」


俺の言葉に素っ頓狂な声を出す先輩


しかしそんな質問に答えるつもりは毛頭ない


「よっと」


「ちょ、ちょっと!?」


両膝の下に両手を入れて持ち上げる


思ったより軽いな……


「おお……鏡に映ってよく見えますね」


「や、やめて!」


必死に叫ぶ先輩


股を大きく開いて抱え上げられているのだ


隠すことすらできない秘所がある


「暴れると落ちちゃいますよ?」


「いじわる……」


胸も秘所も隠すことができない先輩が力なくそう呟いた……







326えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/02(金) 00:35:12.37kE4aFFlUo (3/4)



先輩の体を軽く上下させる


接着剤のようにまとわりつく潤滑油のおかげで逸物を先輩の秘所が撫でる


舐める時には邪魔だった茂みも今はちょうどよい刺激だ


「……ひゃう!?」


たった一度撫でただけだ


だけど先輩が甘い声を漏らす


「ひょっとして感じてるんですか?」


「……違うもん」


耳まで真っ赤にして先輩が否定する


「きゃう!?」


もう一度動かしただけなのに先ほど以上に甲高い声が漏れる


「やっぱり……」


「感じてないかないもん!」


子供みたいにむきになって否定する先輩


もっといじめたい……


俺の中の悪魔がそう囁いた






327 ◆HAYARIDvxk2015/10/02(金) 00:43:21.10kE4aFFlUo (4/4)



眠気が限界なのでここまでにします

おやすみなさい






328以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/02(金) 03:25:19.8193uVcJU7o (1/1)

ヒッサかわいいよ


329以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/02(金) 04:17:35.55JqAdmzvf0 (1/1)

乙ー
はしたないヒッサ


330以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/02(金) 04:50:39.12x/1fd+Mdo (1/1)

かわえええええ


331 ◆HAYARIDvxk2015/10/04(日) 21:48:19.19OQtD6wfno (1/13)



こんばんは

今夜も眠気に負けない限り更新していきます

性的な描写がありますので、苦手な方はあらかじめ『えっちぃの』をNG登録しておいてください


でははじめますよーぅ






332 ◆HAYARIDvxk2015/10/04(日) 21:55:29.58OQtD6wfno (2/13)



「ね、ねえ……?」


「はい?」


小さな声で呼びかけてくる先輩


「……動かないの?」


「動いてほしいんですか?」


「う、ううん……」


言葉とは裏腹に声色は暗く沈んでいる


何もせずにそのまま


いつだったか持たされた雀卓に加えれば余裕だ


鏡越しの先輩の表情はコロコロ変わっている


胸や秘所を晒されるのはかなり羞恥心を煽るらしい


とはいえ慣れられてしまえばダメなんだけど……


次の段階に進むか……


先輩に見えないのをいいことにかなり悪い笑顔を浮かべていただろう







333えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/04(日) 22:00:29.44OQtD6wfno (3/13)



「先輩」


「何?」


やっと私を気持ち良くしてくれるの!?


そんな風に声は弾んでいる


「いえ、なんでもないです」


「そう……」


あからさまに落胆した声


だけど俺のみたいのはこんな姿ではない


「先輩」


返事をするより早く


「ふひゃ!?」


「耳にゴミがついてますよ?」


「あ、ありがとう……」


甲高い声をごまかそうとしている


もちろんそんなことはできないしさせないけどな!






334えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/04(日) 22:13:51.96OQtD6wfno (4/13)



先輩は耳が弱いという俺の見立ては正しかったらしい


その証拠に先輩の耳に息を吹きかけるだけで甲高い声があがる


最初こそ楽しかったがもっと楽しみたい


つまり……


「み、耳舐めないで……」


「先輩、しょっぱいですよ?」


「あ、汗のせいだもん……」


息を吹きかける


唇ではさまれる


舌をはわされる


鏡越しにくる刺激の予測こそできても我慢はできない


かえって興奮を高めるほどだ


「ら、らめぇ……」


耳を責められた先輩はすっかり骨抜きになり、だらしないよだれと喘ぎ声を漏らしていた







335えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/04(日) 22:24:06.03OQtD6wfno (5/13)



「ね、ねぇ……」


「はい?」


とろけきった声の先輩に返事する


「も、もう我慢できないの……」


「……え」


「耳だけじゃいや……」


切ない声でそう呟く


「どうしてほしいんですか?」


「こっちも……」


細い指先はすっかり濡れそぼっている


黒い茂みだけでなく俺の逸物までもうっすら白く染めているくらいだ


「ちゃんと言ってくれないとわかりませんよ」


おそらく満面の笑みを浮かべているだろう


「お、おちんちんで……お股をグチュグチュしてください……」


「はい、わかりました」


俺にとっても渡りに船の提案だったしな







336えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/04(日) 22:49:12.09OQtD6wfno (6/13)



「……ぅん」


ゆっくりと先輩の体を動かしていく


溢れ出た愛液は潤滑液としては十分で、俺の逸物をぴったりとくっつけて離そうとしない


むしろ卑猥な音を奏で俺たちの興奮を掻き立てる


「せ、先輩!?」


「さ、さっきまでのお返しよ!」


片手は自らの固く尖る乳首へ


そして反対の手は……


「おちんちんと違ってこっちは柔らかいのね……」


楽しげに俺の袋を揉みしだく


加減を知らない先輩に弄ばれて思わず悶絶しそうになるのを必死にこらえる


「せ、先輩だって自分でいじっててはしたないじゃないですか!」


「す、須賀くんのせいだもん!」


お互いに相手を必死にいじる


だけどそんな争いはお互いに焦らされてきた俺たちの間では長く続かない


「だ、ダメ……」


ぐったりと力が抜ける先輩とほぼ同時に2つの噴水がかかった







337えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/04(日) 22:57:14.15OQtD6wfno (7/13)



「後輩の前でおしっこ漏らしちゃうなんて……」


独特の匂いと黄色っぽさに言い逃れはできない


「あ、あはは……」


鏡を伝う白い滝に俺もちょっとした自己嫌悪だ


「もういいわ……お風呂に入って忘れるわ……」


「……そうですね」


先輩のその案には賛成だ


「ほら、さっさと脱ぎなさいよ」


「……え?」


「なに?須賀くんはお風呂に服を着て入るつもり?」


「い、いえ……」


「だったら早く脱ぎなさい」


「はい……」


色々と汚れた制服を脱ぎ始めた先輩に倣って俺も服を脱ぐ


「今から洗濯すれば大丈夫よね……?」


「あ、あはは……」


ただ笑うのが精一杯だった……







338えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/04(日) 23:08:00.21OQtD6wfno (8/13)



まったくためていなかった湯船が満たされるには時間がかかる


必然的にお互いに体を洗いあうことになる


そして今は俺が洗う番だ


先輩は文字通り一糸まとわぬ姿で椅子に腰掛けている


「……なに?」


「いやあ……先輩の体って綺麗だなって思いまして……」


「そう?」


「ええ」


「よくわからないけど……ありがと」


「い、いえ……」


「よし、今度は私が洗ってあげる番ね」


「やっぱり……」


「いいからお姉さんに任せなさい」


「……はい」


そう言われれば逃げられないじゃないか……







339えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/04(日) 23:20:49.07OQtD6wfno (9/13)



「男の子って髪の毛洗うのが楽でいいわねー」


髪の毛を洗いながら先輩が呟く


「そうですか?」


「これだけ長いとたいへんなのよ」


「たしかに……」


週に1回和の髪の毛を洗うけど結構たいへんだしな


「といっても背中が広いからおあいこかしら?」


「ど、どうでしょう……」


どう考えても女性の方が大変だと思うんだけど……


「ま、いいわ」


シャンプーを流し終えてシャワーを止めた先輩がいう


「今度は背中をきれいにしてあげるわ」


「お願いします」


よくわからないけどなんとなく不安なのはどうしてだろう……







340えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/04(日) 23:29:31.36OQtD6wfno (10/13)



「じゃあ……」


「せ、先輩!?」


急に抱きしめられて思わず戸惑ってしまう


「せっかくだからおっぱいで洗ってあげるわよ♪」


そういって楽しそうに体を滑らせる


押しつぶされるくらい柔らかい乳房と対照的に固く尖る乳首


その異なる刺激に必死に声を押し殺す


「ふふ、ちょっぴり汗臭いわよ?」


耳元でつぶやかれる


「そ、それは……」


「でも……私は大好きな匂い」


「……え?」


その言葉に気を抜いた瞬間を先輩は見逃さない


「つーかまえた♪」


心底楽しそうに俺の逸物を掴む


あまりのできごとにまったく反応できなかった






341えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/04(日) 23:47:53.11OQtD6wfno (11/13)



「たしか……男の子ってこうやっておなにぃするのよね」


たどたどしい手つきで逸物をしごき始める


俺にとっては日常的な行為のそれも先輩がするとなれば非日常だ


「私も気持ち良くして……」


空いた右手が俺の右手を導いていく


指先に伝う愛液はまさしく先輩の快楽の証だ


「……ぅん」


ぷっくりと膨らんだそこは紛れもない先輩の弱点だ


全体重を俺に預けて体を小刻みに震わせる


左手は俺の逸物をしごく


右手は俺の手を通して自らの秘所をいじる


そして耳元に漏れる甘い声とためいき


「せ、先輩……」


「ええ、いいわよ……」


情けなく射精した俺の背後で先輩も同じような音を出していた


ふやけた人差し指がその快楽を如実に示していた






342えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/04(日) 23:52:09.75OQtD6wfno (12/13)



「ねえ、大丈夫……?」


「どういう意味でしょう?」


「その……男の子って回数制限があるんじゃないの……?」


「ええ、まあ……」


たしかにこれは異常だ


「先輩がはしたないからですね」


「し、知らないもん!」


顔を真っ赤にしてはいるがまんざらでもなさそうだ


「と、とりあえずお風呂にはいるわよ!」


「ええ、そうですね」


先輩に先にはいるように促されそうする


「……え?」


「文句ある?」


「い、いえ……」


咲や和にそうすることはあるがさすがに先輩に膝の間に座られるのは新鮮だな……







343えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/04(日) 23:57:02.21OQtD6wfno (13/13)



「うーん……やっぱりお風呂は気持ちいいわねー」


伸びをしながら先輩が呟く


「そうですか?」


「ええ、一人暮らしだと面倒でシャワーだけで済ませちゃうこともあるのよ」


「そうですか……」


「これでお尻に硬いものが当たらなければ最高の座り心地なんだけど……」


「……すいません」


「私に興奮してるってことでしょ?」


「ええ、まあ……」


「ふーん……」


表情こそわからないが声自体は嬉しそうだ


やっぱり女心ってやつはよくわからないな……






344えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/05(月) 00:05:35.83GftCUd5Oo (1/9)



「ねえ、須賀くん」


「は、はい!?」


かしこまったような声色に思わず体がこわばる


「私の体って……そんなに魅力ないかしら……?」


「……え?」


俺の声を聞いてかどうかはわからないが先輩が立ち上がりこちらを振り向く


「たしかにおっぱいでは和には勝てないけど……これでも結構自信あるのよ?」


「先輩……」


立ち上がる不安げに俺を見下ろす


先ほどあれほどの痴態を目にしたというのに全裸というのはまた印象がかわるから不思議なものだ


「……すっげぇきれいです」


「……ありがとう」


だけどその声はまったく喜んではいなかった







345えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/05(月) 00:08:23.36GftCUd5Oo (2/9)



「さっきのおばさまからの電話の内容知ってる?」


「……いえ」


立ち上がったまま隠そうともせず先輩が続ける


『京太郎は好きですか?』


「……え?」


部長の口から出た言葉に思わず驚いてしまう


「何て答えたんですか?」


「……好きですって答えたわ」


「……そうですか」


「……ええ」


そういって黙り込む先輩


それに倣うわけではないが俺も言葉が出てこない


先ほどまで音のあった空間とは思えないほどの静寂が支配していた






346えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/05(月) 00:13:15.76GftCUd5Oo (3/9)



「ねえ、知ってる?」


「なにをでしょう」


「匂いが好きになる異性って相性がいいのよ?」


「……え?」


「私は須賀くんの匂いが好き」


「そ、そうですか……」


「そして匂いだけじゃなくて須賀くん自信も好きよ」


「……え?」


「私と付き合うつもりはないかしら?」


突然の告白


もちろん先輩のことは好きだ


だけどこれは女性としての好きじゃなくて……


「……ごめんなさい」


「……やっぱりね」


「……え?」


「だって須賀くんの心には『あの人』がいるんでしょ?」


「…………はい」


紛れもない事実だ







347えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/05(月) 00:17:17.58GftCUd5Oo (4/9)



「あーあ、初めての告白だったのになー」


「……え?」


「ちょっと!?今のはどういう意味よ!」


「い、いえ……先輩ってそういう経験が豊富なんだと……」


「……処女で悪い?」


「……すいません」


「でも……須賀くんの気持ちがわかってよかったわ」


「すいません……」


「ううん、須賀くんは悪くないわ」


「ですが……」


「そうね……じゃあ……須賀くんから告白してくれたら許してあげるわ」


「……え?」


「ちなみに……私はいつだってオッケーだから」


「せ、先輩!?」


あまりの展開に頭がついていかない


「さて、温まりましょうか」


そういって先ほどのように体を預けてくる


体を震わせて声を押し殺しているらしい


さすがにそれを指摘するのは無粋というものだろう


ただただ先輩を無言で抱きしめていた







348えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/05(月) 00:24:27.46GftCUd5Oo (5/9)



「……そろそろ上がりましょうか」


落ち着いたらしい先輩がいう


「……ええ」


先輩の言葉に頷く


「……ありがとう」


「……え!?」


思わぬことばに聞き間違いかと思ってしまった


「ほ、ほら、さっさと上がるわよ!」


「ええ、そうですね」


聞き間違いではないことは先輩の顔が証明している


「あの……先輩」


「何よ?」


若干不機嫌そうだ


「……着替え……どうします?」


「……あ」


思わず先輩が固まった瞬間だった







349えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/05(月) 00:37:16.81GftCUd5Oo (6/9)



「じ、ジロジロ見ちゃダメだからね!?」


「わ、わかりました……」


先輩の苦肉の策


「さすがにバスタオルだけは少し寒いわね……」


「もうベッドに行きます?」


「ええ、そうするわ」


体を覆うのは薄い1枚のバスタオル


幸か不幸かワイシャツはクリーニングに出ていたのだ


「……でもさっきまで一緒に風呂に入ってたじゃないですか」


「それとこれとは別問題なの!」


「そ、そうですか……」


女心は難しい


ただ……ぴったりと張り付くバスタオルはエロい


これだけは紛れもない事実だ


「い、いいからさっさと寝る!」


「お、おやすみなさい……」


抱きついてくるせいで必然的に当たる


……ちゃんと寝れるかな


早々に寝息を立て始めた先輩を尻目にそう思った







350えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/05(月) 00:46:57.92GftCUd5Oo (7/9)



翌朝、股間の違和感で目が覚めた


「……ナニしてるんですか、先輩」


「朝からおちんちんが大きかったらねー」


目の前のお尻が答える


「……う”」


思わず射精してしまう


「ふふ、ごちそうさまでした」


起き抜けに牛乳を飲むかのごとく俺のモノを飲み干す先輩


「それ……サイズ合ってませんよね……?」


「これしかなかったんだからしかたないじゃない……」


先輩が身につけているのは咲の替えの制服だ


おかげで……


「さすがにヘソを出してるのはどうかと……」


「う、うるさい!」


そういって恥ずかしがる先輩


だけどちらりと見えるヘソや普段よりずっと短いスカートから覗く生足


さらにつけてもいないし履いてもいないのがくっきりと現れている


……アリだな


つくづくそう思った


「……えっち」



続く







351えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/05(月) 00:49:56.18GftCUd5Oo (8/9)



次回予告


「私にもご褒美をください……」


目をとろけさせながら和が呟く


「わ、わかったからまずはほどいてくれ!」


「ふふ、おかしなことを言いますね」


どう考えても和の方が異常だ


「ですが……準備が必要なのも事実ですね……」


「ま、待てって!」


俺の言葉を無視して和が身につけたモノを脱いでいく


しっかり畳むあたりらしい


「須賀くんだって準備万端じゃないですか……」


「そ、それは……」


楽しそうに笑いながら股間へと腰を下ろす和をただ見ているしかできなかった……




という展開ではありませんが次回の更新もお楽しみに!







352 ◆HAYARIDvxk2015/10/05(月) 00:50:24.85GftCUd5Oo (9/9)



今夜は以上です

おやすみなさい






353以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/05(月) 01:52:43.64N77yFkGMo (1/1)


部長エロいな~
しかし京ちゃん鉄の意志すぎんだろ


354以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/05(月) 05:45:47.82K+QgQFKd0 (1/1)

乙ー
部長かわえええ


355以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/05(月) 09:48:57.7894qrNvrJo (1/1)

部長すばら


356 ◆HAYARIDvxk2015/10/08(木) 22:56:26.04+8NDKb40o (1/5)



こんばんは

今夜も数レスが更新していきます

性的な描写があるので苦手な方はあらかじめ『えっちぃの』をNG登録しておいてください

また和がかなり残念なことになっています

ファンの人ごめんなさい


でははじめますよーぅ





357 ◆HAYARIDvxk2015/10/08(木) 23:06:04.49+8NDKb40o (2/5)



「疲れました……」


ベッドに倒れこんだ和が呟く


「あはは……お疲れ」


そう返すのが精一杯だ


「あんなに疲れるとは思いませんでした……」


「ま、子供は元気だからな」


「元気すぎですよ……」


疲れ果てた和の言葉に嘘はない


「そういう須賀くんはあまり疲れてないじゃないですか」


「ま、鍛えてるからな」


「不公平ですよ……」


そういってベッドに沈み込む


「あはは……」


体育の日が近いということで子供達とスポーツをしたのだ


といっても走り回ってただけの気もするけど……






358 ◆HAYARIDvxk2015/10/08(木) 23:18:01.29+8NDKb40o (3/5)



「そういえば知ってるか?」


「なにをですか」


「この部屋にはいわくがあるんだ」


「いわく……ですか……?」


「この部屋っていつもの部屋より広いだろ」


「ええ、でもそれは優勝祝いにテレビ局のご厚意で……」


「ああ、表向きはな」


あえて含みを持たせる


興味が出てきたのか和も体をこちらに向ける


……というかパンツ見えてる


「実際はもともと広かったわけじゃなくて広くせざるをえなかったんだ」


「……え?」


「第一さ、この階でこの部屋だけ他の部屋より広いなんて不自然だと思わないか?」


「そういわれればたしかに……」


「もともとこの部屋は503号室だった……だけど504号室はないだろ?」


「……はい」


息を飲むのがはっきりわかる


「だって……殺人事件の痕跡を消すのに部屋をつなげざるをえなかったからな……」


「ひぃ!?」


想像以上の反応に心の中でほくそ笑む






359 ◆HAYARIDvxk2015/10/08(木) 23:44:13.43+8NDKb40o (4/5)



「一応綺麗にしたんだけどな?どうしても消えなかったんだ」


「何が……ですか……?」


「被害者の寄りかかっていた壁からな……赤黒い液体が滲み出てきたらしいんだ……」


「そ、その壁は……」


「今は取り払われてな……かわりにベッドが置かれてるんだ……」


「それってまさか……」


「ああ、そのまさかだ」


「じょ、冗談ですよね……?」


「もはや和は泣きそうだ


その表情に必死に笑いをこらえる


「ま、そんなオカルトありえないよな」


「そ、そうですよね……」


ほっと安堵したように笑う和


「でもさ……どうしてその枕は赤いんだ……?」


「……え?」


「もともとさ、白かったぞ?」


「そ、それは……見間違いです……」


「じゃあさ……和の方を見て笑ってる人は誰なんだ……?」


その瞬間……


甲高い悲鳴とともに和の意識はどこかへいってしまったのだった……






360 ◆HAYARIDvxk2015/10/08(木) 23:55:11.81+8NDKb40o (5/5)



「ごめんごめん、機嫌直してくれって」


「……知りません」


ツーンという効果音がぴったりなくらいそっぽを向いている


「悪かったって」


「な、撫でたって許しませんからね!」


「じゃあやめるか」


「……続けてください」


「はいよ」


そういって撫でてやると嬉しそうにする


俺がいうのもなんだが大丈夫か?


「と、とにかく許しませんからね!」


「そうか……」


弛んだ頬でいわれても説得力ないぞ、和


ま、かわいいから大丈夫か







361 ◆HAYARIDvxk2015/10/09(金) 00:07:18.65AlGQGvqWo (1/19)



「さて、そろそろ風呂に入るか」


「じゃあ一緒に入ってください」


「ああ、わかった」


いつものことだ


だけどさ、和


脱ぐという行為にいくらなんでも恥じらいがないのはどうなんだ?


まあそれに慣れつつある俺もあれなんだけどさ……


「どうかしました?」


俺に背を向けた和が不思議そうに俺に訪ねてくる


脱いだ服をたたんでいるあたりいかにもらしい


「いや……和って後ろ姿も綺麗だと思ってさ」


「自分ではよくわかりませんが……でもほめられて悪い気はしませんね」


そういってありがとうございますと言って頭をさげる


傷ひとつない背中


十分にボリュームのあるお尻


程よく肉を持つ足


そして背中からはみ出るほどの大きな胸


……完璧だ


思わずしてしまったサムズアップに和は首をかしげる


言葉はいらない


そんな尊さだ






362 ◆HAYARIDvxk2015/10/09(金) 00:22:01.06AlGQGvqWo (2/19)



「あ、須賀くん、ちょっといいですか?」


「いいけど……」


先ほどの負い目もあるから少々のお願いなら聞くつもりだ


「お手洗いについてきてくれませんか?」


「まあそれぐらいなら……」


まだ一切服を脱いでいない俺とは対照的に全裸の和


そんな和のトイレに付き添うのだ


全裸であるという点を除けば咲や良子さんのトイレに付き添ったことはある


だけど……


「では行きましょうか」


「あ、ああ……」


ただトイレに向かうだけ


それだけなのに全裸の和に抱きつかれているのだ


……やばいな


俺だって男だから仕方ないじゃないか







363 ◆HAYARIDvxk2015/10/09(金) 00:24:10.06AlGQGvqWo (3/19)



眠いのでここまででー

おやすみなさい






364以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/09(金) 00:57:49.42w+p8SNkn0 (1/1)

おつー


365以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/09(金) 02:23:30.91+ZHMQr1AO (1/1)

良いとこで切りやがって…


366以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/09(金) 05:24:33.78ZZ5yxF9U0 (1/1)

乙ー
何が始まるんです?


367以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/09(金) 06:41:49.85EedJc0K1o (1/3)

いいところで


368 ◆HAYARIDvxk2015/10/09(金) 08:54:18.99AlGQGvqWo (4/19)



おはようございます

午前中がやすみだと朝寝坊できていいですね

誰もいないと思いますが昨日の続きを進めていきます

性的な描写がありますので苦手な方はあらかじめ『えっちぃの』をNG登録しておいてください

また、和がかなりはしたなく残念なことになっています

ファンのみなさんごめんなさい



でははじめますよーぅ






369えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/09(金) 09:05:58.81AlGQGvqWo (5/19)



「すごいですね……」


「ああ……」


風呂場はたしかにトイレと一体になったユニットバスだ


とはいえ湯船は大きめで、二人で入っても十分だろう


便座に腰掛けただけなのにどきりとしてしまう


あの大きな胸とその下に見える黒い茂み


和さえいなければ色々としたくなるな……


「須賀くんちょっといいですか?」


「な、なんだ!?」


俺の邪な妄想を知ってか知らずか和が声を出してくる


素っ頓狂な声をあげた俺に不思議そうな視線を向けてくる


……ばれてないよな?


「せっかくなら手伝ってくれませんか?」


「……え?」


さっきとは別の意味で驚いてしまう


「ダメ……ですか……?」


必然的に低い位置からの視線と先ほどの引け目


「わ、わかった……」


そう答えざるをえなかった







370えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/09(金) 09:16:16.13AlGQGvqWo (6/19)



「おお……すべて丸見えですね」


「あ、あはは……」


楽しげに呟く和に乾いた笑いを返すのが精一杯だ


「重くないですか?」


「ああ、大丈夫だ」


和からの手伝い


それは膝の下に手を入れて抱え上げること


そう、先日先輩に風呂場で下のと同じかっこうだ


体勢こそ同じだがあのときとは違うこともけっこうある


全裸の和と服を着たままの俺


恥ずかしがっていた先輩と楽しんでいる和


そして何よりの違い


両手にかかるずっしりとした重み


その原因は明らかだ


たしかに部長もけっして小さいとはいえない


とはいえ和のこの重みと存在感には遠く及ばないのだった







371えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/09(金) 09:26:48.53AlGQGvqWo (7/19)



「でもこんなふうに普段排泄してたんですね」


「見たことないのか?」


「もう……私にはおちんちんが付いてないからわかるわけないじゃないですか!」


「ご、ごめん……」


普段の和からは想像もつかない言葉


密かにあるらしい和のファンクラブ会員が聞いたら卒倒ものだな……


「須賀くん、少し揺すってくれませんか?あまり出そうにないので……」


「わ、わかった……」


それほど強く揺すっているつもりはない


それでも大きく揺れるそれはずっしりと重みを伝えてくる


「で、出ちゃいます……」


ポタポタと垂れ始めた雫に揺するのをやめる


一度流れ始めた水流はとどまることを知らず流れていく


とはいえ無限というわけでもない


やがて弱まりやがてポタポタと雫を垂らすだけになった


「こんなふうにしてたんですね……」


「……ああ」


鏡ごしとはいえ出てるところまで見たのは初めてだ


その行為を見たことがあること自体どうとはおもうけどな……






372えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/09(金) 09:37:40.85AlGQGvqWo (8/19)



「クセになってしまいそうなくらい気持ちいいです……」


「そ、そうか……」


「でもさすがに学校で服を全部脱いで須賀くんに手伝ってもらうわけにはいきませんよね……」


……冗談だよな?


「冗談ですからね……?」


「あ、ああ……」


その顔はどう見ても冗談を言っているように見えないけど本人が言うのならそうなのだろう


「そもそも須賀くんの前でしかこんなえっちなことはしません!」


「そ、そうか……」


「だって……須賀くんには私の全てを見て欲しいですから……」


「あ、あはは……」


シチュエーションさえ違えばまったく違ったセリフだろう


少なくとも全裸で男に抱え上げられて言うセリフではないと思う







373えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/09(金) 10:01:18.37AlGQGvqWo (9/19)



「こんなに濡れちゃってます……」


そういって先ほどまで水流があったそこに指をあてがう


蛍光灯の光で反射しているのはどう見ても先ほどとは別の原因だ


「私のえっちなところ……見えますか……?」


「……ああ」


その質問の声はとろけるように甘い


そんな声でお願いされたらなんでも聞いてしまいそうだ


「普段自分でするよりずっと気持ちいいです……」


いつの間に伸びたのかかたや胸を、かたや茂みから顔を出す小さな果実を指で弄んでいる


かたや愛液をたっぷり湛えた秘所から漏れる水音


かたや自らの豊満な胸に自ら吸い付く音


卑猥な二重奏に後ろから鷲掴みにしたい衝動に駆られるがそうもいかない


「お尻におちんちんが当たってますよ?」


楽しげに指摘する和に返す言葉もない


「……ぅん」


くぐもったような声を出しながら和が絶頂に達したらしい


先ほどとは違う色の液体が噴き出すのがはっきり見えた


「いつもよりずっと早くいってしまいました……」


力なく呟いた和はよだれを浮かべながら満足げに呟いた


そんな和を傷つけないようにゆっくりとおろした






374えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/09(金) 10:28:08.38AlGQGvqWo (10/19)



「今度は須賀くんを気持ち良くしてあげますね……?」


「ああ、頼む」


そんな提案を断れるほど理性は強くない


床に丁寧に正座をした和が俺のズボンを一気に足元までずり下げる


「ふふ、大きくなってますよ?」


「……和には言われたくない」


精一杯の強がりだ


「私でこんなになってくれて嬉しいです」


「……くっ」


屈託のない笑顔で言われたのだ


俺の完敗だ


「私に任せてくださいね?」


「ああ、頼んだ」


完全に和に屈してしまったのだ


あとは和のなすがままになるしかない


楽しみなのは否定しないけどな







375えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/09(金) 10:43:43.48AlGQGvqWo (11/19)



唾液をたっぷり溜めた喉の奥まで俺の逸物を咥え込む


俺からしてもいつもより大きいそれを根元まで咥え込むことはできない


「いつもより大きくてお口に入らないです……」


どこか負けず嫌いなところのある和は不満げだ


「あ、あはは……」


嬉しいようなそうじゃないような複雑な気持ちを笑ってごまかすのが精一杯だ


「だったら……」


膝立ちになった和が大きな胸で俺の逸物を挟み込む


「おっぱいでもおさまりきりません……」


先端だけ顔を出した俺の逸物を恨めしげに見る


とはいえ俺にはどうにもできないんだけど……


「負けませんからね!」


「何にだよ……」


思わず突っ込んでしまった俺に和が気まずそうな顔をする


かわいいな







376以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/09(金) 10:46:08.39EedJc0K1o (2/3)

・・・ふぅ


377えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/09(金) 10:48:50.33AlGQGvqWo (12/19)



「私の特訓の成果を見せてあげます!」


「特訓?」


「その……父の持っているえっちなビデオで……」


「そ、そうか……」


あの厳しそうなおじさんもちゃんと男なんだな……


はじめはゆっくりと両手で包み込むように


次は両サイドから撫でるように


「硬くなった乳首はきもちいいですか……?」


「あ、ああ……!」


声が漏れそうになるのを必死にこらえる


「はじめてですがうまくいってよかったです……」


「今すっげぇエロい顔してる」


「須賀くんの前だけですよ?」


その顔に思わず盛大にぶちまけてしまった






378えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/09(金) 10:58:17.37AlGQGvqWo (13/19)



「出し過ぎですよ……」


「ご、ごめん……」


綺麗な桃色の髪の毛の所々にうっすらと白い雪がかかる


雪というほど綺麗なものでもないけどさ……


「すごくいやらしいです……」


そういって和はうっとりしている


絵面は最悪だけど絵になる光景だ


「お風呂に入りましょうか……」


「そうだな……」


さすがにこのままでいるわけにもいかないだろうしな


「でしたら……お湯が入るまで……舐めてくれますか……?」


浴槽に腰掛けて足を広げる和


「ああ」


その言葉に頷かざるをえなかった……






379えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/09(金) 11:12:57.98AlGQGvqWo (14/19)



「お風呂気持ちいいです……」


「だな……」


いつもより広い浴槽は二人で入っても十分に余裕がある


「こんなに近づかなくてもいいぞ?」


「ダメです」


そういって一蹴されたのだ


まあ俺もいつも通り膝の間に座られるのもいやじゃないけどさ


ちなみに先ほどの雪は綺麗に払われている


「須賀くん」


「なんだ?」


「優勝、おめでとうございます」


「ありがとう、和も優勝おめでとう」


「ありがとうございます」


そういって二人で笑いあった






380えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/09(金) 11:20:22.38AlGQGvqWo (15/19)



「須賀くん」


「なんだ?」


「後ろからぎゅーってしてくれますか?」


「こうか?」


後ろから和を抱きしめる


いつだったかテレビで見たあすなろ抱きというやつだ


「ふふ、やっぱり安心しますね」


「そうか?」


「ええ、男性で私を抱きしめてくれるのは須賀くんだけですから」


「そ、そうか……」


抱きしめたがるやつはかなりいるだろうな……


「でもさ、あのとき俺も和にぎゅーってされて力が出たんだぜ?」


「そ、そうですか……」


照れているのか耳まで真っ赤だ


とはいえそれを指摘するのは無粋というやつだ


ただこのかわいい生き物を愛でるのがいいだろう






381えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/10/09(金) 11:25:58.62AlGQGvqWo (16/19)



「もう……そんなことを言われたら体が火照ってしまうではないですか……」


ようやく冷静になれたらしい和が俺をなじるようにいう


「ふーん……」


「い、いきなり胸を掴まないでください……」


「だったらやめるか?」


「…………やめないでください」


「ああ、わかった」


よし、言質ゲット!


先ほどできなかった欲望を果たす


「そ、そんなに揉まないでください……!」


そんな言葉を無視して強く揉み込むと簡単に形を変えてしまう


それほどまでに和の胸は柔らかくそんなことができるのは俺だけなのだ


「だ、だったら私だって!」


しかえしのためか俺の逸物を掴む


負けたくない一心でそれに耐えつつ秘所にも手を伸ばす


せっかく貯めたお湯は間もなく使い物にならなくなった……






382以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/09(金) 11:31:28.15EedJc0K1o (3/3)

すばらすぎる


383以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/09(金) 11:33:20.42JGzAWeEoo (1/2)

最高だな


384 ◆HAYARIDvxk2015/10/09(金) 11:36:08.51AlGQGvqWo (17/19)



「疲れを癒すためのお風呂なのに疲れてたら逆効果じゃないですか!」


ベッドに入った和が目くじらを立てている


「その原因の半分は和だけどな」


「そ、それはそうですけど……」


「じゃあ一緒に風呂入るのやめるか?」


「ダメです」


即答かよ……


「まあまあ、明日も仕事だしさっさと寝ようぜ」


「そうですね……」


そういって俺に抱きついてくる


裸の和に抱きつかれて眠れるかはいつも不安だけど


ほとんど眠れてないのが現実だけどさ


とはいえ目を閉じるだけでも少しは楽になるか







385 ◆HAYARIDvxk2015/10/09(金) 11:41:11.24AlGQGvqWo (18/19)



とはいえ今日は妙だ


いつもなら聞こえてくるはずの和の寝息が聞こえてこない


「……眠れないのか?」


聞こえるか聞こえないかくらいの声で話しかけてみる


「……はい」


か細い声だが返事が来る


少なくとも寝言ではないらしい


「怖い夢を見たんです」


「怖い夢?」


「ええ、須賀くんが私たちの前から急にいなくなってしまうんです……」


「なんだ、それ」


「そんなことはないと思いますが……やけに現実的で……」


「……そうか」


必死に涙をこらえているらしい和の頭を撫でてやる


「どこにも行ったりしませんよね……?」


「もちろん」


俺の言葉を信頼していないわけではないだろうが和の抱きつく力が強くなる


「大丈夫だって、ほら、明日のために早く寝ようぜ」


「……はい」


しばらくして静かな寝息が聞こえてくる


「どこにも行かないよ」


そう耳元で囁いてやるとなんだか笑った気がする





だけど……


この言葉は他ならぬ俺自身が守れないのだった……




続く







386 ◆HAYARIDvxk2015/10/09(金) 11:41:57.47AlGQGvqWo (19/19)



といったところでここまでです

さすがに午後からは出かけますしねー


諸般の事情により次回予告はありません


失礼します






387以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/09(金) 13:51:19.64JGzAWeEoo (2/2)

のどかわいいよ
> この言葉は他ならぬ俺自身が守れないのだった……
なんだってーーー


388以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/09(金) 16:25:52.36G5K5ZvqBo (1/1)

不穏な空気が……
しかし和は下の毛は黒なのか


389以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/10(土) 02:42:17.74SvBDBcHL0 (1/1)

下の毛がピンクなのもそれはそれで違和感が…
しかし>>1の書く放尿シーンはどうしてこんなに股間に響くのか


390以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/10(土) 06:00:44.99GScbPKme0 (1/1)

乙ー
のどっちかわいすぎる!続きが気になる


391以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/10(土) 07:45:43.03YXm0Nh4Eo (1/1)

エロ可愛い


392 ◆HAYARIDvxk2015/10/10(土) 23:49:39.70zP6op7k6o (1/3)



「それでは来週もー?」


「「「のっどちゃーん☆ミ」」」


「はい、オッケーです!」


「お疲れさまでした」


先週は新人戦の関係でお休みだ


だけどそれでも無事にやり遂げられた


かなりけだるさが残ったけどな……


さすがに朝寝起きから2回は……


とはいえ無事に終えることができた


ミーティングもそこそこに昼食に社食に向かう


「最近秋のメニューが増えましたね」


「ああ、そうだな」


メニューを見て呟いた和の言葉に頷く


二人揃って注文した秋御膳


栗ご飯にサンマの塩焼きにさつま汁


さらにはデザートに柿のゼリー


これで900円とはさすが社食というところだ


二人で舌鼓を打ち、秋の味覚を存分に堪能した






393 ◆HAYARIDvxk2015/10/10(土) 23:53:29.77zP6op7k6o (2/3)



「美味しかったですね」


「ああ、そうだな」


和の言葉に全面的に同意だ


「お、二人ともご機嫌じゃねえか」


「さてはうまいもんでも食ったか?」


歩いてきた師匠達に挨拶を返す


和も挨拶こそ返すが俺の後ろに隠れてしまう


やっぱりどこか怖いんだろうか


「取って食ったりしねえよ」


「ただ美味そうだな」


「ひぃ!?」


冗談だっていう師匠達の言葉も聞こえないくらい和が震えている


師匠、ナイスです







394 ◆HAYARIDvxk2015/10/10(土) 23:57:27.60zP6op7k6o (3/3)



「何かご用ですか?」


震える和をもうしばらく堪能していたかったがそうもいかないだろう


「ああ、例のご褒美にな」


「ご褒美……ですか……?」


和も関心があるらしい


「ああ、これだ」


大沼プロが懐から一枚の紙を取り出す


「それは……」


「おまえが今一番会いたい相手のヒントだ」


「それって……」


「ただし生半可な覚悟じゃ渡せねえ」


俺の質問を南浦プロが遮る


「どうだ?その覚悟ができるか?」


二人の目はとても冗談を言っているようには見えない


即答もできずしばらく考え込んだ







395 ◆HAYARIDvxk2015/10/11(日) 00:02:18.15JHS9lQ/Ao (1/4)



「須賀くん、行きませんよね……?」


袖をつかんだ和が震える声で質問してくる


昨日のセリフのことだろう


もちろん俺だって嘘をつくつもりはない


だけど……


「ごめんな、和」


「……え?」


「俺、どうしてもあの人に会いたいんだ」


「つまり……そっちの嬢ちゃんとの約束はどうでもいいと?」


「違います」


「ほう」


「どんなことが待ってても俺はこっちに戻ってきます」


「らしいぜ、嬢ちゃん」


「……嘘つきは嫌いです」


「……ごめん」


「だから……ちゃんと帰ってきてくださいね……?」


「ああ、約束するよ」


「話は決まったみたいだな」


「じゃあ、行くか」


「……え?」


強引に二人に引っ張られていく俺にかけてくれた和の言葉はよく聞こえなかった


だけど……ちゃんと帰ってこないとな






396 ◆HAYARIDvxk2015/10/11(日) 00:07:11.55JHS9lQ/Ao (2/4)



「そんなに震えなくても別に変なところじゃねえよ」


「は、はい……」


とはいえそうも言っていられない


テレビ局前からタクシーに乗り込んだ


運転手さんは大沼プロから受け取ったメモを見て行き先に向かっている


ラジオもかかっていない車内はやけに静かだ


街中を抜けてどんどん郊外に向かうタクシーに不安を隠せない


「そんな心配な顔すんなって」


「そうそう、そろそろなんだからさ」


「はい……」


二人に挟まれる


窓から見えるのは海ばかり


これって……


テレビで見た嫌な想像に早くも後悔しはじめている


「お客さん、着きましたよ」


「釣りはいらねぇ」


一万円札を渡しタクシーから降りる


「病院……ですか……?」


「ほら、ちゃんとついてこい」


「わ、わかりました……」


年齢を感じさせない二人についていくだけでも精一杯だ


ただ……余計なことを考えなくて済むのはよかった







397 ◆HAYARIDvxk2015/10/11(日) 00:12:37.80JHS9lQ/Ao (3/4)



「あの……もしかしてはやりさんは病気なんですか?」


「いや、そんなことはないぞ」


「そうですか……」


二人の言葉に胸を撫で下ろす


「ほら、ここだ」


病室らしいそこには表札らしきものもなく部屋の住人もわからない


大沼プロのノックに答える声も全く聞き覚えがないものだ


「おお……」


病室に似つかわしくないくらい大きな窓からは海がよく見える


少なくとも個室という退屈な環境でも気を紛らせることはできるだろう


「急に来て悪かったな」


「いえ、来ていただけるだけでもありがたいです」


「ほらよ」


「いつもありがとうます」


いつの間にか用意されていた見舞いの品を渡している


顔見知り以上の関係らしい3人に思わず疎外感を覚えてしまう


「ほら、挨拶しな」


「えと……須賀京太郎といいます」


師匠達の言葉と視線に促されてそう名乗って頭を下げる


「はじめまして、春日井真深です」


ベッドから体を起こした妙齢の女性はそういって頭を下げたのだった





つづく







398 ◆HAYARIDvxk2015/10/11(日) 00:13:03.24JHS9lQ/Ao (4/4)



といったところで今夜はここまでです

おやすみなさい






399以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/11(日) 02:13:24.27TLKnn3nAO (1/1)

甘い御飯はなぁ…
栗御飯は苦手だよ…


400以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/11(日) 03:05:30.86pr60X0W6o (1/1)

これは続き期待


401以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/11(日) 08:25:25.14NCeLF++G0 (1/1)

乙ー
ここで真深がくるとは!


402 ◆HAYARIDvxk2015/10/25(日) 23:18:58.20YEA48eSeo (1/9)



「えと……」


師匠達とこの女性は面識があるらしい


しかし俺にはそんなものは全くない


「ずっと会いたいと思ってたから今日はあえて嬉しいよ」


そういって俺に微笑みかけてくれる


「そ、そうですか……」


もしかして……


……俺のファンか?


そうか……


ついに俺もそんなレベルになったか……


はやりさんよりさらに年上の女性ではあるが決して顔は悪くない


おばさんとはまではいかない女性に好かれている……


大人のお姉さんっていいよな!


顔に出さないように必死にこらえる







403 ◆HAYARIDvxk2015/10/25(日) 23:22:15.24YEA48eSeo (2/9)



「ま、一局打ってみようや」


「ええ、いいですよ」


「よろしくお願いします」


そういって丁寧に頭を下げてくれる春日井さんに慌てて俺も頭をさげる


とはいえ新人戦で優勝したチームの一員だ


言い方は悪いが俺が負けるはずもない


「ま、手加減してやるから存分にやんな」


「ああ、そうだな」


二人の言葉が俺への後押しになる


とはいえ手加減なしでは勝負にならないだろう


ニコニコとした春日井さんの表情を崩すのは忍びないしな


「さて、始めようか」


ベッドを起こした春日井さんの対面に俺が、両隣に師匠が陣取った







404 ◆HAYARIDvxk2015/10/25(日) 23:26:51.18YEA48eSeo (3/9)



「自動卓はないけど勘弁してくれよな」


「いえ、大丈夫です」


「おまえも大丈夫だよな?」


「ええ、大丈夫です」


手積みなんてほとんど経験ない


とはいえなんとかなるだろう


8本の手で牌を混ぜながら積み始める


「……え?」


「ほら、さっさと積めよ」


「そんなんじゃ日が暮れちまうぞ?」


「す、すいません……」


「まあまあ、樹になさらないでください」


「ありがとうございます……」


春日井さんの柔和な笑顔が俺の心を癒してくれる


ようやく17枚の牌を揃えたのにしっかり積み終わってるのが気になるけど……


「私が起家ですね」


2度のサイコロで春日井さんが最初の親になった


「……終わったな」


「……ああ」


二人の言葉が気になるがおそらく気のせいだろう







405 ◆HAYARIDvxk2015/10/25(日) 23:33:30.83YEA48eSeo (4/9)



「……トンだな」


「…………はい」


師匠の言葉に返事をしてうなだれる


その主な原因たる対面の女性は先ほどの柔和な笑みを崩さない


「も、もう一局お願いします!」


「ええ、いいですよ」


さっきのは何かの間違いだ


俺だってずっと努力してきたんだ


その努力だって無駄じゃなかったはずだし手応えだってある


その結果があの小四喜なんだ


だから……


そういって始まった第2局


その日行った4回の半荘


一度も和了できないままに目の前の女性にトバされた


そしてそれは……


俺の心を打ち砕くのに十二分以上のものだった……







406 ◆HAYARIDvxk2015/10/25(日) 23:39:00.17YEA48eSeo (5/9)



「さて、一旦休憩するか」


「久しぶりにこんなに麻雀を打てて満足です」


「よく言うぜ」


春日井さんの言葉に師匠達が笑う


「ま、勝てないのもしゃーない」


「……え?」


「この人は瑞原はやりの先代の牌のお姉さんなんだよ」


「…………え?」


うなだれた顔を上げて春日井さんをまじまじと見る


この人がはやりさんの先代の牌のお姉さん


……一部を除けばたしかに雰囲気なんかは似ている


「…………何処見てるのかな★」


一部ははやりさんと大きく違うがたしかにはやりさんの先代にちがいない







407 ◆HAYARIDvxk2015/10/25(日) 23:44:09.45YEA48eSeo (6/9)



「さて、俺たちは飲み物でも買ってくるからちょっと待っててくれ」


「え?それなら俺が……」


「いいからいいから」


そういって俺を制止して出て行く師匠達


必然的に部屋には俺と春日井さんが取り残される


共通の知り合いがいるとはいえ初対面なのだ


半荘4回で仲良くなれるようなコミュニケーション能力は俺にはない


ましてやあの惨敗ならなおさらだ


気まずさを感じていると春日井さんが口を開く


「今日は来てくれてありがとうね」


「……え?」


予想外の言葉に戸惑ってしまう


「あの試合を見て是非会ってみたかったの」


視線の先にあるDVD


『長野県新人大会団体戦決勝戦』


やけに達筆な字でそう書かれていた







408 ◆HAYARIDvxk2015/10/25(日) 23:49:41.83YEA48eSeo (7/9)



「あの小四喜すごかったよ!」


「あ、ありがとうございます……」


あまり知らない人でも自分のことのように喜ばれるとなんだか面映ゆい


「……はやりちゃんのことは好き?」


「…………え?」


その顔からは先ほどまでの柔和な笑みは消え失せている


その真剣な眼差しに思わず居住まいを正してしまう


「どうかな?」


「はい」


「即答なんだ」


「ええ、一度フラれましたが好きな気持ちは変わってませんから」


「そっか……」


初対面の人に何を言ってるんだろうな、俺


でもまぎれもない事実だ


和の気持ちがわかった気がする


考え込む春日井さんを見てそんなことを思った







409 ◆HAYARIDvxk2015/10/25(日) 23:52:48.63YEA48eSeo (8/9)



「よし、決めた」


「……な、何をでしょう?」


「お姉さんが須賀くんの恋を応援してあげちゃうぞ♪」


「…………え?」


まだほとんど時間は経ってないけど春日井さんには驚かされてばかりだ


「まずは……」


手元のメモスタンドに綺麗な字で何か書いていく


どこかの住所みたいだ


「あの……それは……?」


「はやりちゃんの実家の住所だよ」


「え!?」


「もしかして……知らなかったの……?」


「…………はい」


「そ、そう……」


春日井さんが慌てているのは今日初めてみた







410 ◆HAYARIDvxk2015/10/25(日) 23:57:46.48YEA48eSeo (9/9)



「こ、ここに行けばはやりちゃんはいると思うよ」


「ここに……」


島根県か……


遠いな……


「この紙をあげてもいいけど一つだけ条件があるの」


「条件……ですか……?」


なんだろう?


「あのね……私がここにいることははやりちゃんには内緒にしてほしいの」


「……え?」


想像もしなかった言葉に思わずまの抜けた声を出してしまう


「あの子の前ではかっこいい牌のお姉さんでイタイからね」


そういっていたずらっぽく笑う春日井さん


「ええ、わかりました」


その笑顔に春日井さんの言葉の重みが込められている気がした


「じゃあ……最後に……」


しなやかな人差し指と中指に挟まれた白


「元気出せ」


「おお!」


いつのまにか白は中になっていた


「お姉さんからの元気が出るおまじないだよ」


「ありがとうございます」


なんだかすっげぇ元気が出てきた







411 ◆HAYARIDvxk2015/10/26(月) 00:04:17.48mUELy9aVo (1/10)



「で?どうだったよ」


「すごい人だと思いました……」


「ま、今の女子プロの先駆けみたいな存在だからな」


「はい」


飲み物を買ってきてくれた師匠たちと4人で世間話をした


さすがに番組のことを話されるのは恥ずかしいな……


毎週欠かさず見てくれているのいうのは嬉しいけど……


「ま、ここからどうするかはお前さん次第だ」


「島根まで行くならはやりちゃんの全てに向き合う覚悟をして行けよ?」


「…………はい!」


「ま、フラれたらフラれたで酒でも飲みに連れてってやるから気楽に行ってこいや」


「俺未成年ですよ……」


「ま、細かいことは気にすんな」


春日井さんから聞かされたはやりさんの過去


そして師匠たちの言葉


揺れる俺の心と同じようにタクシーは駅へと走っていったのだった……




続く








412 ◆HAYARIDvxk2015/10/26(月) 00:10:48.63mUELy9aVo (2/10)



次回予告


「須賀くん……もう離しませんよ……」


「ええ……大切な部員だからね……」


「の、和……?久先輩……?」


俺を見下ろす二人に呼びかけるが俺の声は届いていないらしい


「あの……鎖を外してくれませんか……?」


服を脱がされ大の字にベッドに寝かされている


両手にも両足にも無機質な鎖がくくりつけられ俺の自由を奪う


「大丈夫ですよ、須賀くんの面倒は私たちが見てあげますから」


「ええ、何も心配いらないわよ」


そういって笑う二人


だけど貼り付けられたような笑顔も目の底は笑っていない


楽しげに自らの服を脱ぎだす二人にただただ不安しかなかった……




というお話ではありませんが次回もお楽しみに!







413 ◆HAYARIDvxk2015/10/26(月) 00:12:21.97mUELy9aVo (3/10)



今夜は以上です


思ったより時間が空いてすいませんでした

立て続けの身内の不幸や風邪で更新する気力がありませんでした

徐々に回復してきているのでペースを戻していければ……



おやすみなさい






414以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/26(月) 02:29:01.94NAlMERp10 (1/1)

おつー


415以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/26(月) 08:36:08.029R3lJf+Z0 (1/1)

乙ー
次回予告も楽しみにしてる


416以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/26(月) 09:06:26.41Pr7/s4Eio (1/1)

今回も良かった


417 ◆HAYARIDvxk2015/10/26(月) 22:24:01.46mUELy9aVo (4/10)



「そんなことがあったんだ……」


俺の話を聞いた膝の間に座る幼馴染みがそう呟く


「ああ」


月曜日、火曜日と自分で考えてみた


だけど結論なんて出なかった


もちろんはやりさんには会いたい


会って話をしたい


大好きだって言ってくれたのにフラれたのだ


そんなの納得できるわけない


とはいえ春日井さんから聞かされたはやりさんの過去のこともある


そんな中で一人で考えても結局結論が出なかった


父さんたちに相談することもできず、他のプロたちや部員にも相談できない


結局通い妻に来てくれた幼馴染みに洗いざらい話した


言い方が悪いがこういうときには都合のいい女だ







418 ◆HAYARIDvxk2015/10/26(月) 22:29:17.96mUELy9aVo (5/10)



「それにしても京ちゃんがフラれるなんて……」


神妙な言葉とは裏腹に肩が震えている


必死に笑いをこらえているのは火を見るよりも明らかだ


「やーめーてーよー」


腹が立ったのでほっぺたを引っ張ってやる


いつもながら柔らかいな……


「もう……女の子の大切な顔を傷つけるなんて死刑に値するんだからね!」


「へいへい」


「むー!」


こちらを振り向いて不満さをあらわにしている


「ごめんごめん」


そういって頭を撫でてやる


不満げなのは変わらないが怒りはおさまっていく


俺がいうのもアレだけどちょろすぎないか……?







419 ◆HAYARIDvxk2015/10/26(月) 22:36:00.23mUELy9aVo (6/10)



「でも珍しいね」


「珍しい?」


幼馴染みからのそれこそ『珍しい』言葉に聞き返してしまう


「うん、京ちゃんってこんなときは迷わず行動するタイプだから」


「……そうか?」


「県大会決勝で負けたあとに責任を感じてたった一人で走り出したのは誰かな?」


「…………知らん」


痛いところを適切についてくる


「他にも……」


「やめてください」


「えへへー」


勝ち誇った態度が気に入らないがなすすべもない


「……ぺったん娘」


「何か言ったかな?」


「べーつにー」


明らかにいつもより低いトーンだが適当に流すに限る






420 ◆HAYARIDvxk2015/10/26(月) 22:49:35.76mUELy9aVo (7/10)



「京ちゃんはもう少し身の回りに目を向けたらいいんじゃないかな」


「身の回り?」


「例えば私とか」


「いつもありがとうな」


「もっと感謝してもいいんだよ?」


「へいへい」


「えへへー」


先ほどより優しく撫でてやる


「咲みたいな嫁さんがいて感謝の言葉もございません」


「嫁さん違います♪」


口ではそう言いつつもまんざらでもなさそうだ


「あのね、京ちゃん」


「なんだ?」


「私は思いたったらすぐに行動する京ちゃんが好きだよ」


「そうか」


「それにさ、もしフラれたら京ちゃんの好きなお料理を作って残念会をしてあげるよ」


「そうか、ありがとうな」


「だからさ……いってらっしゃい」


「……ああ」


咲のその言葉で吹っ切れた気がする


本当にいい幼馴染みだな







421 ◆HAYARIDvxk2015/10/26(月) 23:01:45.91mUELy9aVo (8/10)



「うーん……なんだか咲に話したら楽になったなー」


「おーもーいー」


後ろから咲を抱きしめて顎を頭に乗せて咲に体重を預ける


張り詰めていた緊張の糸が切れてお湯に疲れが流れていくみたいだ


「咲って抱き心地いいなー」


「それって褒められてるの?」


「ああ、もちろん」


「ねえ、京ちゃん?」


「……なんだ?」


「……お腹はともかくおっぱいを撫でるのはどうなの?」


「いやならやめるぞ?」


「…………しかたないなぁ」


許してくれるあたりやっぱり咲はいい幼馴染みだ







422 ◆HAYARIDvxk2015/10/26(月) 23:07:40.93mUELy9aVo (9/10)



「ありがとうな、咲」


一緒のベッドで静かに寝息を立てている咲の頭を撫でてやる


色々と考えていたがなんだか吹っ切れた


やっぱりこんなときの咲は頼りになる


それにしても風呂に静かに入れたのも久しぶりだったな……


和や久先輩たちがいるとどうしても……な


咲に魅力がないわけではない


さっきも風呂でしたのは事実だしな……


ただ……気楽なのは事実だ


つくづくありがたい幼馴染みだ


感謝してもしきれないだろう


撫でてやるとまた嬉しそうに笑う


まだまだ決めなきゃいけないことはあるけどもう少しこの寝顔を堪能してもバチはあたらないだろう




続く







423 ◆HAYARIDvxk2015/10/26(月) 23:08:34.94mUELy9aVo (10/10)



以上です

咲ちゃんはかわいいです

次回からは島根編が始められたらいいなぁと思ったりそうでなかったり……


おやすみなさい






424以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/27(火) 06:26:35.16xK7UnaB70 (1/1)

乙ー
いい嫁さんだな


425以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/27(火) 16:24:27.94TBLX+owRo (1/1)

かわいいのう


426以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/27(火) 21:28:57.36MHgwHEtTo (1/1)

この自然な貞操観念のうすさに騙されそうになる


427 ◆HAYARIDvxk2015/10/29(木) 23:06:31.687m5lTh8Io (1/1)




こんばんは

島根編についてちょっとしたお知らせです

幸か不幸か島根への出張が決まりました

交通手段などのチェックと時間があれば散策をしてきたいので少々遅れることをご容赦ください



失礼します






428以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/30(金) 02:00:00.88oDMDvWkd0 (1/1)

舞ってる


429以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/10/30(金) 05:30:39.54hyzWcZ7Y0 (1/1)

乙ー
なんか縁起がいいな


430以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/11/01(日) 02:14:19.988W/RrdGAO (1/1)

グルメレポ期待しているぞww


431以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/11/04(水) 00:51:56.75D8Gjweei0 (1/1)

保守


432 ◆HAYARIDvxk2015/11/07(土) 00:16:15.14MQsBnNMzo (1/16)



「じゃあ、行ってきます」


「いってらっしゃい」


いつもなら夜の出発だ


だけど今日は早朝


真っ暗という意味ではどちらも同じだが


父さん、母さん、そして昨日から泊まりに来ていた咲


3人に見送られて向かう


いつもと同じはずなのになんだか違った感じがするから不思議なものだ


俺の話を聞いた父さんたちはすぐに賛成してくれた


「ただちゃんと帰ってくるんだぞ?」


そんな父さんの言葉に母さんも頷いていた


さすがに大袈裟な気が……


とはいえやっぱり不思議な気分だ


いつもの目的地が今日はただの通過点だもんな


まだ寒い朝を紛らわすために買った熱い缶コーヒーを持っていると新幹線が入ってきた


今日の始発


それが俺の今日乗る新幹線だ


番組の好意で取ってもらった指定席


「ここ、いいですか?」


「え、ええ……和?」


「おはようございます、須賀くん」


「お、おはよう……」


ある意味で今一番会いたくない子だ







433 ◆HAYARIDvxk2015/11/07(土) 00:20:20.72MQsBnNMzo (2/16)



「……なんで和がここに?」


「ディレクターさんに教えてもらいました」


「そ、そうか……」


「さすがに一人でお泊まりなんていやですから」


「……ごめん」


どことなく笑顔のはずなのになんだか責められてる気がする


女性は目で殺すというのも納得だ


「それで?今日はどちらに行かれる予定ですか?」


「そ、そんなことないぞ……?」


「部活中だって上の空だったら何かあるって誰にだってわかります」


「あのさ……もしかして怒ってる?」


「怒らせるような心当たりがあるんですか?」


「……ごめんなさい」


笑っているはずなのになんだか怖くてついつい謝ってしまった







434 ◆HAYARIDvxk2015/11/07(土) 00:31:12.14MQsBnNMzo (3/16)



そんな気まずい空気のまま新幹線は終着駅の東京に到着する


話しかけようとはしたが和への言葉は喉から上には上がってこなかった


「降りないんですか?」


「ご、ごめん……」


通路側に座っている俺が邪魔で和が降りることはできない


そのままホームを改札へと降りていく


「はやりさんのことですよね?」


「そ、それは……」


「どうなんですか?」


「……ああ」


「まったく……最初から言ってください」


「ごめんなさい……」


「止めても行くのはやめてくれないんでしょう?」


「……ごめん」


「先ほどから謝ってばかりじゃないですか」


「その……和が……」


「止めませんよ」


「……え?」


「止めませんけど……ちゃんと帰ってきてくれることが条件です」


そんな和の声が震えている


「ああ、わかった」


「じゃあ、いってらっしゃい」


「あのさ……離してくれないと行けないんだけど……」


「おまじないです」


周囲の目にさらされながら和にたっぷり抱きしめられた後別れて目的地へと向かった


435 ◆HAYARIDvxk2015/11/07(土) 00:37:53.67MQsBnNMzo (4/16)



「さて、行くか」


生まれて初めて乗る西へと向かう新幹線


名前は知っているが実際に向かうのははじめてだ


だけどそんな場所からこの東京に来ていたチームもあるのだ


そう思うとなんだかひとりでに笑えてきた


周囲の目から逃げるようにさっさと東海道新幹線のホームに向かう


乗り換えの時間まで考慮した完璧なプラン


これを立てた父さんいわく


「男は誰だってそんな一面があるんだ」


なんとなくわかるようなわからないような……


少なくとも今の俺にはわからない


テレビで見たことのある駅弁を買ってホームへ向かうと新幹線がやってきた


楽しみと不安が混ざりながら新幹線へと乗り込んだ







436 ◆HAYARIDvxk2015/11/07(土) 00:43:58.38MQsBnNMzo (5/16)



お腹も空いていたので品川駅を過ぎて早々に弁当を開く


テレビでしていたみたいに紐を引っ張りあたためる


そして思った


これは新幹線の中で食べるのには向かないな……


たまたま周りに人が少なくてまだよかった


これが満員だったらちょっとしたテロだと言われてもしかたない


「……美味い」


幸せは犠牲の上に成り立つらしい


周囲の視線という犠牲の上の弁当はたしかに美味かった


空腹も手伝って瞬く間に食べてしまった


新横浜駅に到着する前にゴミを捨てに行く


俺の好物が増えた瞬間だった







437 ◆HAYARIDvxk2015/11/07(土) 00:51:23.03MQsBnNMzo (6/16)



お腹も落ち着きカバンから本を取り出す


とはいえ普段本を読む習慣のないので咲におすすめされた本だ


ちなみにかかっているブックカバーは咲とお揃いだったりする


使い込まれ具合はかなり違うけどな……


咲におすすめされただけあって普段それほど本を読まない俺でも引き込まれる


それでもチラチラ外を見ている


明るみ始めた空のせいであれが観れるだろう


……富士山だ


とはいえ俺の期待は大きく裏切られた


まさか見逃すなんて……


そういえば和の昔馴染みに山登りが好きな子がいるらしい


年がら年中ジャージで山の中を走り回っているらしいけど……


さすがに冗談だよな?


それにしても静岡って長い……


新横浜を出てゆうに一時間は経ったはずなのにまだ名古屋につかないんだもんな……







438 ◆HAYARIDvxk2015/11/07(土) 01:04:27.55MQsBnNMzo (7/16)



名古屋を出るとあっという間だった


京都に新大阪


どちらもテレビで何度も見たことのある場所だ


こんな機会じゃなければ観光に来たいな


新大阪で降りて乗り換える


ここでの乗り換えは父さんのおすすめだ


「乗り心地いいからな!」


そういって最近できたばかりの車両に乗り換えることになったのだ


長めの時間を使って軽く見てみるとテレビで見たこともあるお土産がよく売っている


そろそろ昼どきということで匂いにつられて『豚まん』を購入した


ホームへ上がると新しい車両が到着していた


東海道新幹線から山陽新幹線に名前が変わったことに驚きつつ清掃が終わった新幹線に乗り込む


そして俺は気付いた


豚まんも新幹線の中で食べるのには向かないな……


先ほど以上の犠牲を払って食べる豚まんは美味しかった


白鷺城ではなく白過ぎ城だと言われる姫路城を見ていると岡山駅に到着した


ここから特急やくもに乗り換え出雲へと向かうのだ


抜けるような青空になっていた


「やっぱり岡山は晴れの国じゃのう」


歩いているおじさんのセリフは事実だった


昔話の吉備団子を買って特急へと乗り込んだ







439 ◆HAYARIDvxk2015/11/07(土) 01:15:20.54MQsBnNMzo (8/16)



山だな……


比較的都会を走っていた新幹線とは対照的に山の中を走っていく


読み終わっていた1冊目から2冊目の本にかかっている


朝早くに出発したのに出雲に着いた時にはもう昼下がりという言葉がふさわしい


さらに在来線に乗り換えて最終目的地に向かう


いかにも田舎という車両と便数になんだか安心する


そしてこの乗り換えを見て自分は鉄道オタクにはなれないと身にしみる


電車を降りてバス停をみると次のバスは40分後らしい


誰もいない駅前のバス停で本を読みながら待つ


最終目的地に到着したときには東の空は暗くなり始めていた


「いらっしゃま……」


接客をしていた女性の言葉が止まる


俺が会いたくてしかたがなかった人だ


はじめになんて言おう


そんなことを考えているがうまく言葉にならない


そのまま崩れ落ちるような感覚とともに俺は意識を手放した……




続く







440 ◆HAYARIDvxk2015/11/07(土) 01:16:16.88MQsBnNMzo (9/16)



今夜は以上です


とりあえず新幹線の中でのお弁当には気を付けましょう


おやすみなさい






441以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/11/07(土) 01:25:01.02+N8wfrRFO (1/1)


こういうの読むと旅がしたくなります


442以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/11/07(土) 09:06:13.89rzHl3QbZ0 (1/1)

乙ー
和あざとい!


443以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします2015/11/07(土) 12:57:41.11h4vT1EW+o (1/1)

続き気になる


444 ◆HAYARIDvxk2015/11/07(土) 22:28:21.79MQsBnNMzo (10/16)



こんばんは

今夜は幕間です

性的な描写がありますので、苦手な方はあらかじめ『えっちぃの』をNG登録しておいてください



でははじめますよーぅ






445 ◆HAYARIDvxk2015/11/07(土) 22:33:10.55MQsBnNMzo (11/16)



幕間


「ふぅ……」


ホテルのベッドに一人倒れ込みます


お仕事自体はいつもとそんなに変わらないはずです


でも今日は……


いつもいるはずの彼がいません


一人きりということでいつものツインルームとは違いシングルルームです


ダブルベッドより小さいはずですが私にはちょうどいい大きさのはずです


でもどことなく物足りなさを感じてしまうのは……


いつも隣にいてくれる『彼』がいないからです


もちろん牌のお姉さんのお仕事自体も好きです


でも……


彼と一緒だから


それがお仕事を続ける最大の同期になっているのも紛れもない事実なのです







446 ◆HAYARIDvxk2015/11/07(土) 22:44:19.44MQsBnNMzo (12/16)



「今夜はさっさと寝てしまいましょう……」


誰かに聞いてもらうわけもなくつぶやきます


手早く服を脱いでお風呂へ向かいます


いつもより広いはずのお風呂場はなんだかとても寂しいです


もちろんいつも自宅では一人でお風呂に入ります


そんな私にとって一週間に一度の『ご褒美』


それが須賀くんと過ごす時間なのです


そんなご褒美がもらえない……


もちろんそれに駄々をこねるような子供ではありません


ただその原因が……


自分ではない女性に彼の目が向けられている


彼を私なしにはいられないようにしてしまう


それができないならいっそのこと彼のことを嫌いになってしまえば……


そのどちらもできないだろう自分に嫌気がさしてまた一つ大きなため息を吐きました







447 ◆HAYARIDvxk2015/11/07(土) 23:05:56.32MQsBnNMzo (13/16)



お風呂が沸く間に体を洗っていきます


家では当たり前のこともこうしてホテルでするとなんだか不思議な感じです


いつの間にか須賀くんに洗ってもらうのが当たり前になっていたみたいです


そのままお風呂に入るといつもより広く感じます


さすがに自宅のお風呂より狭いとはいえいつもよりは広いです


だって……


いつもは二人で入りますから……


「硬いです……」


背中に当たる浴槽にそんな感想が口から漏れます


いつも寄りかかる壁もたしかに硬いです


でも……


「冷たいです……」


あの温かさは今日はありませんでした……







448えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/11/07(土) 23:14:45.76MQsBnNMzo (14/16)



「……ぅん」


いつもなら彼が後ろから……


もちろん今日はそんなことはありません


触手状のものに後ろから……なんてそんなオカルトありえません


それでもせめて……


彼がするように自らの胸を揉んでみます


「あまり気持ちよくないです……」


私だって性的欲求はあります


幸いなことに一人で留守番する機会のある私にそれを発散するのは難しいことではありません


でも……


彼にしてもらうほどの快感はありません


結局……


彼にしてもらうことの真似は……


私の体の疼きをさらに大きくするという逆効果に終わってしまいました……







449えっちぃの ◆HAYARIDvxk2015/11/07(土) 23:26:41.08MQsBnNMzo (15/16)



もやもやした気持ちのまま、お風呂を後にします


普段なら彼がきれいに乾かしてくれる体


その火照りがやや残る体のまま彼に抱きついて……


「冷たいです……」


彼が今この部屋にいない


それだけでとてつもなく『冷たく』感じます……


昔馴染みのお姉さんがあったかいものを求めるのもわかる気がします


なんだか服を着るの億劫でそのままベッドに潜り込みました


「帰ったら許しませんから……」


この寂しい気持ちは全て彼にぶつけましょう


そんな決意とともに眠ろうとしますが一度疼き始めた体はおさまりません


結局お布団で2回もしてしまいました……


湿ったお股に思わず嫌気がさしてしまったくらいです


「須賀くんのせいで私……えっちな女の子になったじゃないですか……バカ……」


戻ってきた彼に絶対に言ってやろう


私の小さな決意は叶わないなんて、このとき私はかけらも思っていませんでした……




カンッ