623 ◆xjSC8AOvWI2014/03/12(水) 23:50:20.72zYSBxGeG0 (19/19)

--------------------
今日はここまで
次回は14日(金)の19時からを予定しています。


624 ◆xjSC8AOvWI2014/03/14(金) 19:58:49.398wBCad/h0 (1/5)

―翌日


 始業までにはまだ時間がある。
 それまでどうして過ごそうか。


行動
1自分のクラスに行く
2まどか・さやかのクラスに行く

 下1レス


625以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/14(金) 20:48:38.25kp4tHV9Bo (1/1)

2


626 ◆xjSC8AOvWI2014/03/14(金) 21:07:12.628wBCad/h0 (2/5)

―教室


キリカ(また三人で話してるのか…)


1三人に安価内容で声をかける
2二人だけ呼び出す
3他の子と話しているなら今はいいや

 下1レス


627以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/14(金) 21:17:48.93Jp4/JRJ50 (1/2)




628 ◆xjSC8AOvWI2014/03/14(金) 21:46:01.878wBCad/h0 (3/5)


 …大人数で話すのは苦手だ。それに、仁美って子のことは知らないし。

キリカ「…あの、ちょっといいかな?」

まどか「あ、キリカさん…」

さやか「じゃーごめんね仁美、またHR終わったらね」

仁美「はい」




さやか「まどかにはさっき見せたけど、これ」キラ

キリカ「…!」

 美樹がこちら側に見えるように手を向ける。
 その指に水色の宝石の付いたリングがキラリと光った。

まどか「………」

キリカ「契約……したの?」

さやか「ここじゃなんだし、放課後また詳しく話しましょう」




629 ◆xjSC8AOvWI2014/03/14(金) 22:16:06.878wBCad/h0 (4/5)

―放課後・土手


さやか「んー、風が気持ちいいね」

まどか「……さやかちゃん…、本当に平気なの?」

さやか「へーきだって!」

さやか「そりゃたしかに、不安がないってわけじゃないけどさ…
    あたしは魔法少女になったことには後悔はないから」

さやか「…もっと早く決断するべきだったっていう後悔は、あるけどね…」

まどか「え…それって…?」

さやか「恭介の手、もう治らないって言われたの。
    それで、恭介は絶望して自殺した…」

キリカ「…!?」

まどか「自殺…!?」

さやか「運よくまだ死んではいなかったけど、
    あたしがもっと恭介の気持ちをわかってあげてれば、あんなことになる前に助けられたはずだった」

さやか「だから、あたしはなるべくして魔法少女になったってわけよ」

まどか「そっ…か…」

さやか「…辛気臭い話になっちゃったけどさ、全然心配いらないから!」

さやか「マミさんの後来たとかいう奴にも任せておけないし!
    これからは正義の魔法少女さやかちゃんがこの街を守ってやるんだから!」


1安価内容で発言
2会話終了

 下1レス


630以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/14(金) 22:56:11.68Jp4/JRJ50 (2/2)

杏子という魔法少女に気を付けて


631 ◆xjSC8AOvWI2014/03/14(金) 23:58:23.008wBCad/h0 (5/5)


キリカ「杏子という魔法少女に気を付けて」

さやか「…へ?」

キリカ「…そのマミさんの後に来たっていう魔法少女だけど、この前会ったんだ」

さやか「ええっ?どこで?」

キリカ「マミさんのマンションがどうなってるか気になって見に行って、そこで」

さやか「で、どんな奴でした?その魔法少女って」

 ……正直、良い印象が無い。
 あれは守っているというよりも、前に聞いた報酬の方が目当ての…

まどか「今その人が街を守ってるんですよね」

キリカ「守ってるって言うか… 自分勝手で不良みたいな人だった。マミさんのことも悪く言ってたし」

キリカ「私は魔法少女じゃないから何もされなかったけど、
    グリーフシードを独占するために美樹に攻撃しにくるかもしれない…」

さやか「うわ、最悪じゃないですかソイツ」

まどか「でも、その人とも会うことあるよね…。魔法少女同士、どうにか仲良くは出来ないのかな」

さやか「無理だと思うけどなあ…そんな人じゃ」

まどか「その人が襲ってきたら、勝てるのかな…?」

キリカ「そんなことを言うくらいなら実力には自信があるんじゃないかな…」

まどか「……」


1「そのときは逃げられるなら逃げたほうがいいと思う」
2「心配だけど、美樹はちゃんと理由があって魔法少女になった。
  一人じゃ心配だからという理由で契約するのは違うと思う」
3自由安価

※1つのみ選択

 下1レス


632以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/15(土) 00:04:52.40huZLtBnIo (1/1)

相対することがあったとしても
とにかく冷静に対処すること
経験が上の相手に挑むのは無謀だよ


633 ◆xjSC8AOvWI2014/03/15(土) 00:39:37.73IY+E+okw0 (1/3)


キリカ「相対することがあったとしてもとにかく冷静に対処すること。
    経験が上の相手に挑むのは無謀だよ」

まどか「無理はしないでね、さやかちゃん…」

さやか「わかってる……
    まあ、そんなのにビクビクするのもイヤだけど、そんなのにやられっていうのもイヤだしねえ…」

さやか「だから、そんな顔するなって、まどか」

さやか「さてと、じゃあボチボチ恭介の様子を見てきますか!」



【17時】


 話を終えて解散となった。
 美樹は元気に振舞っていたが、鹿目は心配な様子だった。

 あとは佐倉さんと揉めなければいいけど…


このあと
1翌日
2帰宅
3寄り道
 a駅前のデパート
 bハンバーガー屋
 c繁華街
 d景色のきれいな展望台
 e公園
 fコンビニ
4自由安価

 下1レス


634以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/15(土) 00:49:35.656xpEx/1/0 (1/1)




635 ◆xjSC8AOvWI2014/03/15(土) 01:01:30.09IY+E+okw0 (2/3)

―九日目終了―


・人間関係
巴マミ(死亡):“友達”/いい人
鹿目まどか:後輩
美樹さやか:後輩+
暁美ほむら:危険
佐倉杏子:悪印象
虐待を受けていた子:他人(顔見知り)/いい子


世界観:ループ時空
経験済みEND:『無情な選択』


636 ◆xjSC8AOvWI2014/03/15(土) 01:03:13.17IY+E+okw0 (3/3)

--------------
ここまで
読み直してみたら八日目の終了時が抜けてたみたいですまんな…

次回は17日(月)19時からの予定です


637 ◆xjSC8AOvWI2014/03/17(月) 19:09:03.13EQodroDz0 (1/4)

―翌日


 始業までにはまだ時間がある。
 それまでどうして過ごそうか。


行動
1自分のクラスに行く
2まどか・さやかのクラスに行く

 下1レス


638以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/17(月) 19:43:21.960JAArJ4H0 (1/2)




639 ◆xjSC8AOvWI2014/03/17(月) 19:56:05.96EQodroDz0 (2/4)

―教室


 いつもどおり、仁美という子と三人で話しているようだ。


1三人に安価内容で声をかける
2二人だけ呼び出す
3他の子と話しているなら今はいいや

 下1レス


640以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/17(月) 20:53:14.140JAArJ4H0 (2/2)




641 ◆xjSC8AOvWI2014/03/17(月) 21:46:47.78EQodroDz0 (3/4)


キリカ「…あの、ちょっといいかな?」

さやか「仁美、また後でね」

仁美「ええ」



 話題
1自由安価
2おまかせ

 下1レス


642以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/17(月) 23:28:56.59gDIv4Fx90 (1/1)




643 ◆xjSC8AOvWI2014/03/17(月) 23:29:23.94EQodroDz0 (4/4)

----------
ここまで
やっぱ週末のほうが人居るのかな?
次回は20日(木)からの予定です


644 ◆xjSC8AOvWI2014/03/20(木) 20:00:33.82a/VhYQDb0 (1/7)


さやか「恭介、まだ時間はかかるけど無事に退院できそうだって!」

まどか「わぁ…! よかったねさやかちゃん!」

さやか「うん!」

さやか「飛び降りてからもう駄目だって言われてた手も足も表面の傷以外全部消えてるし、
    もちろん脳にも異常なし」

さやか「主治医の先生なんかすごいうろたえてたよ~」

キリカ(飛び降り自殺だったんだ……ていうかびっくり人間として注目されないかな、それ)

さやか「よーし。昨日は話もできたし、今日からは気合を入れて魔法少女としての活動を頑張らないとね!」

まどか「わたしは何の力にもなれないけど…頑張ってね。無理はしないでね」




645 ◆xjSC8AOvWI2014/03/20(木) 20:02:41.04a/VhYQDb0 (2/7)

―放課後


 さて、放課後は…

1帰宅
22年のフロアへ

 寄り道
3他
 a駅前のデパート
 bハンバーガー屋
 c繁華街
 d景色のきれいな展望台
 e公園
 fコンビニ
4自由安価

 下1レス


646以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/20(木) 20:07:41.55mBjXNAXI0 (1/1)




647 ◆xjSC8AOvWI2014/03/20(木) 20:18:56.58a/VhYQDb0 (3/7)

―廊下


 2年のフロアに行ってみると、二人の姿があった。
 最近は待っていてくれているらしい。


・話題
1自由安価
2おまかせ

 下1レス


648以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/20(木) 20:30:16.73MB9p5tu8o (1/1)

「もし、魔女探しに行くのなら付き合せてくれないか?」


649 ◆xjSC8AOvWI2014/03/20(木) 20:52:53.82a/VhYQDb0 (4/7)


キリカ「もし、魔女探しに行くのなら付き合せてくれないか?」

さやか「え…、でも危険ですよ?」

まどか「わたしも!」

まどか「…わたしもいっしょにいっていいかな?」

さやか「まどかまで…?」

まどか「もちろん、迷惑じゃなかったらでいいし、
    邪魔にならないところまででいいんだけど…」

さやか「ううん、迷惑なんて思わない。うれしいよ。
    意気込んではいるけど、実はあたしも心細いとは思ってたんだ」

さやか「じゃ、これから直行で行きましょうか!」

まどか「うん…!」

キリカ「まずどこに行こうか?」

さやか「魔女は人の負の心が集まりやすい、人気の多い場所に出やすいってマミさんが言ってました!」

さやか「あとは薄暗かったり人目につかなかったり… まあ犯罪とか起きやすそうな場所ですよね?」

キリカ「賑わってて、それでいて人目につかなそうな場所だね」


650 ◆xjSC8AOvWI2014/03/20(木) 21:08:12.34a/VhYQDb0 (5/7)

―路地裏


 美樹が手に持つ宝石を二人で見つめ、歩く。
 魔女が近くに居るとこれが明滅するらしい。

 変身アイテムと漠然と思っていたけれどそんな機能もあるのか…


キリカ「あ、今…!」

まどか「光りましたね、近くに居るんだ!」

QB「結界が不安定だ。これは使い魔のものだね」

 キュゥべえは、魔女を探しに行く途中でついてきた。
 まあ、よくわかってない新人と候補だけで探すよりは安心か。

さやか「こちとら初心者なんだし、いきなり魔女が出てくるより使い魔のほうが安心だよ」

さやか「さあ、ここからはあたしにまかせて! いくよ、変身っ!」キラ…キュピィン



651 ◆xjSC8AOvWI2014/03/20(木) 21:28:59.30a/VhYQDb0 (6/7)

―落書きの魔女結界


 マントにくるまると、美樹は周りに剣をいくつも立てた。
 見覚えのある光景だ。マミさんを意識しているんだろう。

さやか「はッ!たぁっ!」シュッ

 それを一つずつ投げ飛ばしていくが、的も小さく素早く逃げ回っていて当たりづらい。


――ガンッ…


 当たるかと思ったところで何か鞭のようなものに弾かれる。


杏子「ちょっとちょっと、なにやってんの?あんたたち」

キリカ「!」

 やっぱり佐倉さんか…!


652 ◆xjSC8AOvWI2014/03/20(木) 21:42:25.39a/VhYQDb0 (7/7)



まどか「逃がしちゃう!」

 使い魔を追おうとする美樹の首に、槍が突きつけられる。

杏子「これ使い魔だよ。グリーフシードもってるわけないじゃん」

さやか「は…!?だって、あれほっといたら誰かが殺されるんだよ?」

杏子「それでいいんだよ。4,5人くらい食わせて魔女になるまで待てっての。
   そうすりゃグリーフシードだって孕むんだからさ」

さやか「……あんたが杏子?…聞いたとおりだよ。最低だね」

キリカ「ちょっと…、」

まどか「さやかちゃん、それ以上は…」

杏子「聞いたとおり?ああ、あんたが言ったのか。
   で、誰?こいつ、あんたの知り合い?こんな奴が契約したなんて知らないんだけど」

QB「契約したのはつい一昨日でね。
   後で杏子にもこのあと伝えるつもりだったんだけど、遅れてしまったようだね」

杏子「ムカつく奴だとは思ったけどさあ、やっぱそのお友達もムカつく奴だね。
   呑気に一般人二人もつれて使い魔追い掛け回すなんて」

杏子「魔女退治をハイキングかなにかと勘違いしてんじゃないの?
   マミの周りってこんなのばっかり集まるんだな。目障りにもほどがあるんだけど」

さやか「……!」

キリカ(まずい、相当怒っているようだ…)


1さやかに安価内容で発言
2杏子に安価内容で発言
3何もしない

 ※選択成功不成功関わらずコンマ5の倍数でぷっつん

 下1レス


653 ◆xjSC8AOvWI2014/03/21(金) 01:16:19.62QfoNCah50 (1/2)

-----------
ここまで
次回はレス来てたら23日(日)16時から始めます


654以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/21(金) 06:49:12.512BjqeIUAo (1/1)

1. ハイキングじゃない。ピクニックだ!そこんトコ、今度間違えたらぶっ[ピーーー]!絶対にだ!


655 ◆xjSC8AOvWI2014/03/21(金) 19:46:24.67QfoNCah50 (2/2)

-----------------------
すいません、ちょっと予定変更します
次回は23日(日)の代わりに22日(土)の同じ時間からで


656 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 16:00:48.52eJBEdbnJ0 (1/28)

\ハジメマス/


657 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 16:23:09.56eJBEdbnJ0 (2/28)


キリカ(まずい、すぐにでも戦いが始まりそうな空気だ…!)

キリカ(な、なんとかしないと。なんとかしてこの空気を…)

キリカ「は…、」

さやか「?」

キリカ「ハイキングじゃない。ピクニックだ!」

さやか「!?」

キリカ「そこんトコ、今度間違えたらぶっ殺す!」

さやか「ちょっと、」

まどか「…」カポーン

キリカ「絶対にだ!」


 「………」



キリカ「…////」

杏子「…あーっそう、ピクニックだったか!そいつは間違えて悪かったねぇ」

キリカ(すごい逃げ出したい気分)

杏子「ま、どっちでも勘違いしてんのは同じだけどな。
   ピクニックなら余所でやってくんない?ここでやられると邪魔なんだよねー」

さやか「馬鹿にしやがって…笑ってんじゃないわよ!」

杏子「あんたの仲間が言ったんだろ」

さやか「それは… キリカさんも、こんな奴に遠慮する必要ありませんって!」

杏子「うるさい奴。黙って遠くにピクニックにでも行ってろよ。
   つうか、新人のくせに口の利き方がなってないんじゃない?先輩に向かってさあ」


1さやかに安価内容で発言
2杏子に安価内容で発言
3何もしない

 ※コンマ偶数で間に合わず発言前に突撃

 下1レス


658以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/22(土) 16:41:57.41SKZ6ilvB0 (1/1)

1
魔法少女同士で争うことないよ
ここはこの場から離れよう


659 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 17:11:43.27eJBEdbnJ0 (3/28)


キリカ「ま、まって!魔法少女同士で争うことないよ。
    ここはこの場から離れよう…!」

まどか「そ、そうだよ…!敵は魔女だよ、魔法少女同士で戦ってもなにもいいことないよ!」

さやか「魔法少女同士?こいつ人が襲われることわかってて使い魔見逃したんだよ!?
    あたしたちの家族や友達が次襲われる可能性だってある…!」

さやか「魔女より悪い人間がいたらあたしは戦う…!」

杏子「なんだよそれ、正義の魔法少女気取りかよ」

さやか「だったらなんだって言うのよ!!」ダッ


――ガッ!!


まどか「なんで…なんでこうなるの…?」

QB「仕方ない…。二人とも譲る気はまるで無いみたいだからね」



660 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 17:39:13.94eJBEdbnJ0 (4/28)


さやか「っぐ、う……!」ドサッ

まどか「さやかちゃん!」

杏子「フンッ、弱いくせに。これに懲りたら馬鹿なことはやめるんだな」


さやか「待て……!」

杏子「!」

―ガキンッ

杏子「あれ?力加減間違ったかねえ。全治三ヶ月ってくらいにはかましてやったはずなんだけど」

QB「さやかは癒しの祈りで契約したからね。回復力は人一倍だよ」


まどか「ねえ、もう止めさせてよ…!
    このままじゃ本当にどっちかが死ぬまで続いちゃう…」

QB「僕に魔法少女同士の争いをどうにかすることはできないよ。
   どうしても止めたいなら、君も魔法少女になるしかない」

キリカ「…」


1まどかに安価内容で発言
2QBに安価内容で発言
3何もしない

 下1レス


661以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/22(土) 17:52:01.27NeJ1a+pA0 (1/11)

1ほむらが止めてくれると思うから大丈夫だよ


662 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 18:33:40.71eJBEdbnJ0 (5/28)


キリカ「暁美さんが止めてくれると思うから大丈夫だよ」

まどか「ほむらちゃん…?確かに助けてくれたこともあるけど、いつも助けてくれるなんて確証ないのに…。
    どうしてそんなことが言えるんですか…!?」

まどか「さやかちゃんはわたしの親友なの…!
    あなたはさやかちゃんのこと心配じゃないの…!?」

キリカ「………」


「助けてあげてもいいわよ」

 背後からヒールの音が響く。

まどか「…ほむらちゃん!?」

ほむら「彼女は私の仲間よ」

ほむら「話が違う。他の魔法少女と勝手に交戦しないでと言ったはずよ」

杏子「こいつのほうからかかってきたんだよ、しょうがないだろ」

ほむら「同じことよ」

さやか「邪魔するなよ転校生!」

さやか「ていうかあんたらグルだったのかよ、だったら二人とも…!」

杏子「こっちは加勢してもらう必要もないけどな」




663 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 18:37:08.41eJBEdbnJ0 (6/28)


―――。

 次の瞬間、美樹が暁美さんの前に移動させられ、
 そしてその次の瞬間には気絶していた。

さやか「ッ…!!」


ほむら「これでいいかしら。どうせ戦ってもあなたが美樹さやかに負けるわけがない。結果はわかっている。
    別に殺したいわけじゃないんでしょう?」

杏子「……しょうがねえな。今日のところはこれで見逃してやるよ」



664 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 18:57:15.32eJBEdbnJ0 (7/28)


 佐倉さんは、不機嫌そうにしながらも去っていった。
 この場に、私と鹿目と気絶した美樹、そして暁美さんが残る。


ほむら「鹿目まどか。貴女は契約するべきでないと散々言って聞かせたはずよね」

ほむら「一体何度忠告させるの?どこまで貴女は愚かなの」

まどか「……っ」

ほむら「愚か者が相手なら、私は手段を選ばない」


 そう行って暁美さんもどこかへ行ってしまった。



まどか「さやかちゃん、さやかちゃん……!」ユサユサ

 揺すって美樹を起こそうとしているが、まだ起きる気配はない。
 かといってこのまま家まで運ぶのも難しいだろう。


1鹿目に安価内容で発言
2何もしない

 下1レス


665以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/22(土) 19:01:42.17NeJ1a+pA0 (2/11)

2


666 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 19:08:07.52eJBEdbnJ0 (8/28)


まどか「……キリカさんはもう帰っててください」

キリカ「…怒ってる?でもたまたまとしても本当に来てくれたんだし、結果的には…」

まどか「もういいです。さやかちゃんのことはわたしが見ておくので」

キリカ「……」

まどか「……」





―十日目終了―



・人間関係
巴マミ(死亡):“友達”/いい人
鹿目まどか:後輩
美樹さやか:後輩+
暁美ほむら:危険
佐倉杏子:悪印象
虐待を受けていた子:他人(顔見知り)/いい子


世界観:ループ時空
経験済みEND:『無情な選択』


667 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 19:09:29.52eJBEdbnJ0 (9/28)

―翌日


 始業までにはまだ時間がある。
 それまでどうして過ごそうか。


行動
1自分のクラスに行く
2まどか・さやかのクラスに行く

 下1レス



668以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/22(土) 19:18:58.95NeJ1a+pA0 (3/11)

2


669 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 19:33:13.24eJBEdbnJ0 (10/28)

―教室


 またいつもの三人で話しているようだ。
 美樹も鹿目もいつもどおりで、昨日のこともなかったかのように見える…。



1三人に安価内容で声をかける
2二人だけ呼び出す
3他の子と話しているなら今はいいや

 下1レス


670以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/22(土) 19:33:37.55NeJ1a+pA0 (4/11)

2


671 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 19:38:21.41eJBEdbnJ0 (11/28)

―廊下



 話題
1自由安価
2おまかせ

 下1レス


672以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/22(土) 19:39:35.06NeJ1a+pA0 (5/11)

2


673 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 20:00:19.52eJBEdbnJ0 (12/28)


キリカ「……」

さやか「昨日のあの後のこと心配してるなら、このとおり大丈夫ですよ」

まどか「…さやかちゃん、もうあんなことはやめてよ!
    次会ったときは、あんなことにならないようにしよう?」

さやか「でもあいつら許すなんてできるわけ…!」

さやか「………なんか、学校じゃ話しづらいね。後にしようか」

まどか「そうだね…」

さやか「……」

まどか「……」

キリカ「……」

まどか「…えっと、話はとくにないんですよね?
    話の途中だったんで、また仁美ちゃんたちと話してきます」



674 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 20:02:37.24eJBEdbnJ0 (13/28)

―放課後


 さて、放課後は…

1帰宅
22年のフロアへ

 寄り道
3他
 a駅前のデパート
 bハンバーガー屋
 c繁華街
 d景色のきれいな展望台
 e公園
 fコンビニ
4自由安価

 下1レス


675以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/22(土) 20:03:39.02NeJ1a+pA0 (6/11)

2


676 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 20:57:54.07eJBEdbnJ0 (14/28)

―廊下


ほむら「……」

キリカ「…!?」

 待っていたかのように、二年のフロアに行く階段の踊り場にたたずんでいた。
 …待っていたかのように、というかまあ待ち伏せていたんだろうけど…。


ほむら「…あまり余計なことをしないで」

キリカ「えっ…?」

 なにかしたっけ・・・?

ほむら「でも、もう今なら……」

キリカ「…?」

 小さく呟く声も姿も酷く冷たく見えて、なにかゾッと寒気がした。
 なんだろう、何かうまくいえないけど……


 固まってる私を残して、暁美さんは早足で去っていった。



1帰宅
2病院

 寄り道
3他
 a駅前のデパート
 bハンバーガー屋
 c繁華街
 d景色のきれいな展望台
 e公園
 fコンビニ
4自由安価
5セーブ

 下1レス


677以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/22(土) 21:15:38.869UyOPUjvo (1/2)

2


678 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 21:46:18.96eJBEdbnJ0 (15/28)

―病院前


 今日はもう帰ろうとも思ったが、
 帰っても特にやることもないので寄り道していこう。
 そう思って歩いていると、病院の前を通りかかったとき、中に見覚えのあるシルエットを見た。

 …やっぱり、どう見ても暁美さんだよね。
 魔女でも探しているんだろうか。

 いや、どうやら看護婦と何かを話している。


キリカ(入り口に背を向けているし、今なら入っても気づかれないかな?)




679 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 22:12:18.92eJBEdbnJ0 (16/28)

―病院


ほむら「…どういうことですか?」

看護婦「確かに腕も治ったんだけど、全身のあの重傷がほとんど治っていうのがすごすぎるから」

ほむら「…?」

看護婦「そっちはご存知じゃないのかしら?」

看護婦「屋上から飛び降りてしまって…
    それで一時は意識不明、もし死なずとももう普通に暮らすことなんて無理な重傷だったの」

ほむら「自殺。そう、それで…」

ほむら「………わかりました。ありがとうございます」



680 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 22:15:54.25eJBEdbnJ0 (17/28)



キリカ(…話し終わったようだ。出よう)


 …美樹によると、上条のことは知らないんじゃなかったっけ。
 まあ、この人ならその辺りの事情を調べていたとしても不思議はないか…。



1帰宅
2翌日

 寄り道
3他
 a駅前のデパート
 bハンバーガー屋
 c繁華街
 d景色のきれいな展望台
 e公園
 fコンビニ
4自由安価

 下1レス


681以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/22(土) 22:18:04.93NeJ1a+pA0 (7/11)

1


682 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 22:24:48.07eJBEdbnJ0 (18/28)

―自宅


 さあ、なにをしようか?


1自由安価
2PC
 a掲示板
 b安価内容について調べる
3読書
4翌日へ

 下1レス


683以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/22(土) 22:25:08.53NeJ1a+pA0 (8/11)

4


684 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 22:29:00.61eJBEdbnJ0 (19/28)

―――


ほむら(おかしいと思った。この時間軸は、少しだけど記憶と比べて回復が早すぎた。
    魔方陣を展開して魔力を多量に使わずとも、まだ全力で戦えるくらいには回復していた)

ほむら(いつもどおり美樹さやかがその自殺しようとする場面に居合わせなかったのは、
    やはり呉キリカのなんらかの行動によるもの)

ほむら(……でも、このくらいなら特に気にすることでもないわね。
    これから何かの弾みで嫌な事態が起こらないといいけど……)



※さやかで戦闘する場合、他の物語よりも回復魔法の消費が少なくなります




685 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 22:35:23.08eJBEdbnJ0 (20/28)

・出血大サービスヒント

1見る
2見ない

 下3レス中多数決


686以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/22(土) 22:37:04.03NeJ1a+pA0 (9/11)




687以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/22(土) 22:39:38.13871AHxZi0 (1/1)

1

今回はたまにはBADにしたくない


688 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 22:41:51.93eJBEdbnJ0 (21/28)


ほむら(……でも、もう気にしなくても良さそうね)

ほむら(まどか達と関わってしまっていたから、今まではまだ行動を起こさないでいた)

ほむら(でも今の様子なら殺害してもまどかの契約に結びつくことはないでしょう……)



 ※セーブ推奨※

1する
2しない

 下3レス中多数決


689以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/22(土) 22:47:12.019UyOPUjvo (2/2)

1


690以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/22(土) 22:47:34.97NeJ1a+pA0 (10/11)




691 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 23:14:19.67eJBEdbnJ0 (22/28)




★セーブしました



―十一日目終了―



・人間関係
巴マミ(死亡):“友達”/いい人
鹿目まどか:後輩
美樹さやか:後輩+
暁美ほむら:危険
佐倉杏子:悪印象
虐待を受けていた子:他人(顔見知り)/いい子


世界観:ループ時空
経験済みEND:『無情な選択』



○好感度数値

巴マミ:+4(最終好感度)
鹿目まどか:-5
美樹さやか:+2
暁美ほむら:-3
佐倉杏子:-2

 ※キャラ→主人公のもの
  物語がはじまってから自力で増減した数値であり、
  元が全キャラ同じように0かというとそうでない場合もある



 攻略ヒント 翌日十二日の放課後までにまどかの好感度を0以上にすればBadEND回避



692 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 23:15:10.30eJBEdbnJ0 (23/28)

―翌日


 始業までにはまだ時間がある。
 それまでどうして過ごそうか。


行動
1自分のクラスに行く
2まどか・さやかのクラスに行く

 下1レス


693以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/22(土) 23:16:00.47NeJ1a+pA0 (11/11)




694 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 23:20:18.83eJBEdbnJ0 (24/28)

―教室


キリカ(いつもどおり三人で話してるな)


1三人に安価内容で声をかける
2二人だけ呼び出す

 下1レス


695以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/22(土) 23:22:54.59geOO4jPS0 (1/4)




696 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 23:26:49.64eJBEdbnJ0 (25/28)

―廊下



 話題
1自由安価
2おまかせ

 下1レス


697以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/22(土) 23:28:14.73geOO4jPS0 (2/4)




698 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 23:49:25.34eJBEdbnJ0 (26/28)


さやか「昨日が初の魔女戦だったけど、結構余裕で勝てちゃいましたよ」

キリカ「すごいね」

さやか「はい!あたし結構強いのかななんて思っちゃったりして」

さやか「ああ、あの二人には負けたんだけど…」

まどか「経験もあって、強い魔法少女なんでしょ…?
    勝てなくても仕方ないと思うよ」

さやか「他の二人はあんなだし、あたしが街のみんなを守ってかないと。
    魔女からも、あいつらからも」

まどか「……」

さやか「まー、まずは魔女退治だね!で、はやいとこ経験詰んで強くなる!」

まどか「うん…」

キリカ「頑張ってね…」


「「「……」」」


まどか「そろそろ教室戻ろうか。
    今日の授業について、仁美ちゃんに聞きたいことがあるんだ」

さやか「ん、そだねー」


699 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 23:50:19.51eJBEdbnJ0 (27/28)

―放課後


 さて、放課後は…

1帰宅
22年のフロアへ

 下1レス


700以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/22(土) 23:51:17.53geOO4jPS0 (3/4)

2


701 ◆xjSC8AOvWI2014/03/22(土) 23:53:53.63eJBEdbnJ0 (28/28)

―廊下


 2年のフロアに行ってみると、二人の姿があった。


・話題
1自由安価
2おまかせ

 下1レス


702以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/22(土) 23:55:14.79geOO4jPS0 (4/4)

2


703 ◆xjSC8AOvWI2014/03/23(日) 00:06:36.636tMmr8v50 (1/13)


まどか「そうかなぁ…」

さやか「そうだって。だってさ、寝ぼけてたんだって」

さやか「まどかの部屋ぬいぐるみ多いし。それかキュゥべえかなー」

まどか「うーん、いわれてみるとそうかも…白かったし…」


 ………



―校門


 話しているうちに校門に着いて、別れた。


 (以下略)



END


704 ◆xjSC8AOvWI2014/03/23(日) 00:07:18.736tMmr8v50 (2/13)

・主人公
【呉キリカ】(死亡)

巴マミ(契約・死亡):“友達”/いい人

鹿目まどか(未契約・生存):後輩

美樹さやか(生存):後輩+

暁美ほむら(契約・生存):危険

佐倉杏子(契約・生存):悪印象

虐待を受けていた子:他人(顔見知り)/いい子


END - 無情な選択


705 ◆xjSC8AOvWI2014/03/23(日) 00:12:01.706tMmr8v50 (3/13)

○好感度一覧


・巴マミ(死亡) 最終好感度+4
呉キリカ:友達
鹿目まどか:後輩
美樹さやか:後輩
佐倉杏子:心配
暁美ほむら:警戒

・鹿目まどか  最終好感度-5
呉キリカ:先輩--
美樹さやか:親友
巴マミ:憧れ
暁美ほむら:知人
佐倉杏子:知人

・美樹さやか  最終好感度+2
呉キリカ:先輩+
鹿目まどか:親友
巴マミ:憧れ
暁美ほむら:憎悪
佐倉杏子:憎悪

・暁美ほむら  最終好感度-3
呉キリカ:殺意
鹿目まどか:親友だった
美樹さやか:知人
佐倉杏子:仲間
巴マミ:もう付き合えない

・佐倉杏子  最終好感度-2
呉キリカ:知人
巴マミ:未練
暁美ほむら:仲間
鹿目まどか:知人
美樹さやか:自己投影


 ※好感度の数字はキャラ→主人公のもの
  物語がはじまってから自力で増減した数値であり、
  元が全キャラ同じように0かというとそうでない場合もある



706 ◆xjSC8AOvWI2014/03/23(日) 00:16:03.506tMmr8v50 (4/13)


1セーブデータからロード
 キリカ編【十二日目】※Good・NearGood未クリア物語
 かずみ編【6日(水)朝】 ※Good・NearGood未クリア物語
  [獲得した補正:魔翌力コントロールLv2・格闘Lv1]
 Homulilly編【二周目の世界】 ※Good・NearGood未クリア物語
 QB編【ワルプル後から再開。翌日へ】【指定場所からロード】 ※暫定END
 中沢編【ワルプル後から再開。翌日へ】【指定場所からロード】
  [獲得した補正:成績関係の結果の補正が+18]
2新主人公で別物語


 下3レス中多数決


707以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/23(日) 00:38:34.60k38UJSMj0 (1/1)

1キリカ


708以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/23(日) 00:43:34.536Q47cT9H0 (1/2)

1キリカ


709 ◆xjSC8AOvWI2014/03/23(日) 00:48:33.256tMmr8v50 (5/13)

-------------
ちょ、とりあえず同じキャラ2回目の主人公は1個目クリアしてからにしよう


710 ◆xjSC8AOvWI2014/03/23(日) 00:50:26.086tMmr8v50 (6/13)

―翌日


 始業までにはまだ時間がある。
 それまでどうして過ごそうか。


行動
1自分のクラスに行く
2まどか・さやかのクラスに行く

 下1レス


711以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/23(日) 01:21:20.09sgIx6cg/o (1/4)

2

会わないと話にならないし

しかし、2回の会話のみで-5を0にするのって厳しくない?


712 ◆xjSC8AOvWI2014/03/23(日) 01:26:59.006tMmr8v50 (7/13)

まあ、詰んでるっちゃ詰んでる気もしてくるくらいには厳しいですねー…
あと、放課後までというか厳密には『みんなと別れて帰宅するまで』ですかね
-----------------

―教室


キリカ(いつもどおり三人で話してるな)


1三人に安価内容で声をかける
2二人だけ呼び出す

 下1レス


713以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/23(日) 01:40:58.23sgIx6cg/o (2/4)

2
ついでに昨日、あれから何事もなかったか尋ねる

まどかの性格上、本人に直接訴えかけるより、
さやかを労ってあげたほうが間接的にだけど好感度は上がりそう


714 ◆xjSC8AOvWI2014/03/23(日) 01:54:32.486tMmr8v50 (8/13)


キリカ「昨日は、魔女狩りしたの?」

 結局一昨日は佐倉さんが現れて魔女探しもうやむやになっちゃったけど…

さやか「あ、はい!初の魔女戦だったけど、結構余裕で勝てちゃいましたよ」

キリカ「すごいね」

さやか「はい!あたし結構強いのかななんて思っちゃったりして」

さやか「まあ、あの二人には負けたんだけど…」

まどか「経験もあって、強い魔法少女なんでしょ…?
    勝てなくても仕方ないと思うよ」

さやか「他の二人はあんなだし、あたしが街のみんなを守ってかないと。
    魔女からも、あいつらからも」

まどか「……」



1安価内容で発言
2おまかせ(以降>>698と同じ)

 下1レス


715以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/23(日) 02:08:53.89sgIx6cg/o (3/4)

1
まどかにだけ聞こえるように
「放課後、暁美さんに間接的にサポートしてもらうよう一緒にお願いしに行かないかい?
 直接サポートは難しいけれどマミさんの時のようなことを避けるためにも
 やっぱり協力関係を築くべきだと思う」


716 ◆xjSC8AOvWI2014/03/23(日) 02:18:27.676tMmr8v50 (9/13)


キリカ「えっと…ちょっといい?」

まどか「…?」

キリカ「放課後、暁美さんに間接的にサポートしてもらうよう一緒にお願いしに行かないかい?」コソ

さやか「ちょっと!二人何話してるの?」

まどか「…あ、ごめん。さやかちゃん、ちょっと先に教室戻っててくれないかな」

さやか「まあ、いいけど……」



717 ◆xjSC8AOvWI2014/03/23(日) 02:26:17.746tMmr8v50 (10/13)


キリカ「ありがとう。それで、さっきの続きだけど…」

キリカ「直接サポートは難しいけれどマミさんの時のようなことを避けるためにも
    やっぱり協力関係を築くべきだと思う」

まどか「……ほむらちゃんには、前にも頼みにいきました」

まどか「でも、諦めてって言われて……」

キリカ「……」

まどか「……それとも、あのときみたいに
    いつでも誰か助けてくれるから大丈夫って思ってます…?」

キリカ「…」



・安価内容で発言

 下1レス


718以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/23(日) 02:42:12.78sgIx6cg/o (4/4)

「……もし、本当に危なくなったらまずは私が契約する。
 自分が危機に陥ったためにキミが契約してしまったなったら
 美樹はまず自分自身が許せなくなるだろうし、
 そういう点では私の方が気が楽になるだろう」


719 ◆xjSC8AOvWI2014/03/23(日) 02:54:59.596tMmr8v50 (11/13)


キリカ「……もし、本当に危なくなったらまずは私が契約する」

キリカ「自分が危機に陥ったためにキミが契約してしまったなったら
    美樹はまず自分自身が許せなくなるだろうし、そういう点では私の方が気が楽になるだろう」

まどか「………」

まどか「…すいません、なんていうか……」

キリカ「……」

まどか「今はあなたの言葉を信じられそうにないんです」

まどか「ごめんなさい……」


 信頼や好意というものは、得るより失うほうが簡単だ。
 失った信頼はそう簡単に取り戻せない……ということだろう。

 言葉がその心に届かないというのなら、尚更…か。




(まどか好感度+3、さやか好感度+1)



720 ◆xjSC8AOvWI2014/03/23(日) 02:56:15.536tMmr8v50 (12/13)

―放課後


1帰宅
22年のフロアへ

 下1レス


721 ◆xjSC8AOvWI2014/03/23(日) 03:43:49.326tMmr8v50 (13/13)

-----------
ここ迄。久しぶりに夜更かししたがそろそろ寝る。
なんだろうこの感じ、全盛期のノリを感じる…これならいける気がしてくる…!

同じ分好感度上げるとしても、0→3に上げるのと3→6、そして-5→-2、-2→0はまた上げやすさが変わってきます。
すごく低いのをマシな低さにするより、なんとか信頼を得られる-1→0の壁が一番難しいように思います。
身体を張って窮地を救うようなことがあれば確実に+いくと思うけど今そんなチャンスもないしね。

あと今回の物語、非常におまかせ選ぶ人が多かったわけですが、
おまかせは特に話題ない時用みたいな感じで、会話後そのまま終了して次の時間帯にいきます。
大体好感度は上がりません。


長々とすいませんでした
次回は後半戦となりますね。25日(火)19時から予定です


722以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/23(日) 14:44:30.636Q47cT9H0 (2/2)




723以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/23(日) 18:21:46.13qQG/D4quo (1/1)

■ HTML化依頼スレッド Part16
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1394756963/


724以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/25(火) 17:31:59.85Xj5KRQ740 (1/1)

危ないな


725 ◆xjSC8AOvWI2014/03/25(火) 19:18:40.97ena2DLJ40 (1/3)

―廊下


 2年のフロアに行ってみると、二人の姿があった。


・話題
1自由安価
2おまかせ

 下1レス


726以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/25(火) 19:49:30.00Gpl6fJK70 (1/1)

「もし、魔女探しに行くのなら付き合せてくれないか?」



727 ◆xjSC8AOvWI2014/03/25(火) 20:09:43.48ena2DLJ40 (2/3)


キリカ「もし、魔女探しに行くのなら付き合せてくれないか?」

さやか「はい、いいっすよ。今日は三人で行きましょうか」

キリカ「今日はどこに行く予定?」

さやか「今日は、駅のほうまわって公園に行こうかと」

さやか「調べてみたんですけど、あそこの公園も事件とか起きてるんですよね。
    数年前には男の子が失踪したとか」


728 ◆xjSC8AOvWI2014/03/25(火) 20:17:57.54ena2DLJ40 (3/3)



【20時】


さやか「でやぁッ!!」バシュッ

さやか「っしゃー、倒した!」

まどか「さやかちゃん、大丈夫?さっきの攻撃…」

さやか「ちょっと食らっちゃったけど、もう治したしなんともないって。
    それになんかさ、意外と痛くないんだよね」

まどか「そうなの……?」

さやか「ん、このくらいでヘコたれるさやかちゃんじゃないよ」



1安価内容で発言
2何もしない

 下1レス


729 ◆xjSC8AOvWI2014/03/26(水) 00:41:06.56hfyz3G/00 (1/2)

---------------
数レスしか進んでないけど、寝るよ!
まあえらい重要なとこだからね、じっくり時間かけたほうがいいね・・・

次は26日(水)21時から、来てたらはじめます。


730以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/26(水) 18:50:41.09C36SdSe60 (1/1)




731 ◆xjSC8AOvWI2014/03/26(水) 23:40:54.76hfyz3G/00 (2/2)

-----------
次は27日(木)19時から書けます
28日金曜は深夜からなら
それ以降はレス来てから通知で。今日もまだもう少し起きてるので今からでも来たら書くよー


732以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/27(木) 18:53:03.16FVpUicEoo (1/1)

まだかなまだかなー


733以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/28(金) 22:12:58.853H4kzCU40 (1/1)




734以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/28(金) 22:32:53.93Y4pfCaggo (1/1)


ソウルジェムの濁り具合を確認させた上で
なるべく魔翌力を消耗しないよう、
回復に頼らなくてもいいように
攻撃を剣でいなす方法を模索するよう助言する


735 ◆xjSC8AOvWI2014/03/29(土) 11:03:12.37BEWq9It30 (1/8)

--------------
すいません、深夜とか言っといて寝てました…
本日17時くらいから始めようと思います


736 ◆xjSC8AOvWI2014/03/29(土) 17:21:10.36BEWq9It30 (2/8)


キリカ「…今のも使い魔だったよね?グリーフシード落とさなかったし……
    魔翌力はまだ大丈夫?」

さやか「昨日グリーフシード使ったばっかだし、まだ大丈夫っすよ。
    それにまだもう一回くらいは使えますから」

さやか「まあもう一個くらいあると余裕って感じはするけど…」

キリカ「私は戦いとかはアドバイスできないけど、
    回復に頼らなくてもいい様に、なるべく攻撃受けないようにしたいね」

さやか「やっぱそういうのは経験積むしかないんですかね」




737 ◆xjSC8AOvWI2014/03/29(土) 17:23:28.72BEWq9It30 (3/8)

―公園付近


さやか「あっ、反応が消えた!」

まどか「さっきまで光ってたのに…」

さやか「反応は絶対こっちで合ってたよね。誰かに倒されたのかな」

さやか「でも今日は2箇所で使い魔やっつけられたからいっか。
    あいつら魔女しか倒さないし、あたしが使い魔やっつけないと」

さやか「これにてパトロール終了!」

まどか「今日もお疲れ様、さやかちゃん」

さやか「二人も着いてきてくれてありがとう!」


1安価内容で発言
2さようなら

 下1レス


738以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/29(土) 21:41:30.41FpP+meG/o (1/1)

1、「良かったら、パトロールに行く時はずっと同行させてもらえないか?」

安価ここまで

まどかの好感度あがりますように(-∧-;) ナムー


739 ◆xjSC8AOvWI2014/03/29(土) 22:29:26.09BEWq9It30 (4/8)


キリカ「良かったら、パトロールに行く時はずっと同行させてもらえないか?」

さやか「はい、一緒に行ける時は行きましょう」



 これで解散となった。





 (以下略)



END




○好感度一覧



・鹿目まどか  最終好感度-2
呉キリカ:先輩-
美樹さやか:親友
巴マミ:憧れ
暁美ほむら:知人
佐倉杏子:知人

・美樹さやか  最終好感度+3
呉キリカ:先輩+
鹿目まどか:親友
巴マミ:憧れ
暁美ほむら:憎悪
佐倉杏子:憎悪


740 ◆xjSC8AOvWI2014/03/29(土) 22:33:52.55BEWq9It30 (5/8)

いち自身でも-1の壁を越える正解のセリフがわからない
とりあえず元凶の>>662には触れてどうにかしたほうがよいかと
好感度を上げる以外の方法はあるのかも実は考え中だけど碌なのが浮かばない
----------------------


1セーブデータからロード
 キリカ編【十二日目】※Good・NearGood未クリア物語
 かずみ編【6日(水)朝】 ※Good・NearGood未クリア物語
  [獲得した補正:魔翌翌翌力コントロールLv2・格闘Lv1]
 Homulilly編【二周目の世界】 ※Good・NearGood未クリア物語
 QB編【ワルプル後から再開。翌日へ】【指定場所からロード】 ※暫定END
 中沢編【ワルプル後から再開。翌日へ】【指定場所からロード】
  [獲得した補正:成績関係の結果の補正が+18]
2新主人公で別物語


 下3レス中多数決


741以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/29(土) 22:39:58.49OrAQ6GPj0 (1/1)

1キリカ


742以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/29(土) 23:01:54.60K8pSdCKk0 (1/2)




743 ◆xjSC8AOvWI2014/03/29(土) 23:17:09.16BEWq9It30 (6/8)

―翌日


 始業までにはまだ時間がある。
 それまでどうして過ごそうか。


行動
1自分のクラスに行く
2まどか・さやかのクラスに行く

 下1レス


744以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/29(土) 23:23:10.318gOIp5uQ0 (1/1)

2


745 ◆xjSC8AOvWI2014/03/29(土) 23:27:56.87BEWq9It30 (7/8)

―教室


キリカ(いつもどおり三人で話してるな)


1三人に安価内容で声をかける
2二人だけ呼び出す
3>>713

 下1レス


746以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/29(土) 23:31:13.24K8pSdCKk0 (2/2)

3


747 ◆xjSC8AOvWI2014/03/29(土) 23:51:03.33BEWq9It30 (8/8)


 昨日暁美さんは病院で見かけた。
 佐倉杏子が単独で何かしにきたなら、止めるもののいない状況ではきっと二人が無事では済んでいない。
 何かあったということはないだろう。

キリカ「昨日は、魔女狩りしたの?」

 結局一昨日は佐倉さんが現れて魔女探しもうやむやになっちゃったけど…

さやか「あ、はい!初の魔女戦だったけど、結構余裕で勝てちゃいましたよ」

キリカ「すごいね」

さやか「はい!あたし結構強いのかななんて思っちゃったりして」

さやか「まあ、あの二人には負けたんだけど…」

まどか「経験もあって、強い魔法少女なんでしょ…?
    勝てなくても仕方ないと思うよ」

さやか「他の二人はあんなだし、あたしが街のみんなを守ってかないと。
    魔女からも、あいつらからも」

まどか「……」



1安価内容で発言
2おまかせ(以降>>698と同じ)
3>>715

 下1レス


748以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/30(日) 02:02:31.92Zi6ONVYL0 (1/3)

3


749 ◆xjSC8AOvWI2014/03/30(日) 02:35:26.50u4t73rht0 (1/6)


キリカ「えっと…ちょっといい?」

まどか「…?」

キリカ「放課後、暁美さんに間接的にサポートしてもらうよう一緒にお願いしに行かないかい?」コソ

さやか「ちょっと!二人何話してるの?」

まどか「…あ、ごめん。さやかちゃん、ちょっと先に教室戻っててくれないかな」

さやか「まあ、いいけど……」


750 ◆xjSC8AOvWI2014/03/30(日) 02:39:57.34u4t73rht0 (2/6)


キリカ「ありがとう。それで、さっきの続きだけど…」

キリカ「直接サポートは難しいけれどマミさんの時のようなことを避けるためにも
    やっぱり協力関係を築くべきだと思う」

まどか「……ほむらちゃんには、前にも頼みにいきました」

まどか「でも、諦めてって言われて……」

キリカ「……」

まどか「……それとも、あのときみたいに
    いつでも誰か助けてくれるから大丈夫って思ってます…?」

キリカ「…」



1安価内容で発言
2>>718

 下1レス


751以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/30(日) 02:58:10.76Zi6ONVYL0 (2/3)

2


752 ◆xjSC8AOvWI2014/03/30(日) 03:05:33.41u4t73rht0 (3/6)


キリカ「……もし、本当に危なくなったらまずは私が契約する」

キリカ「自分が危機に陥ったためにキミが契約してしまったなったら
    美樹はまず自分自身が許せなくなるだろうし、そういう点では私の方が気が楽になるだろう」

まどか「………」

まどか「…すいません、なんていうか……」

キリカ「……」

まどか「今はあなたの言葉を信じられそうにないんです」

まどか「ごめんなさい……」


 信頼や好意というものは、得るより失うほうが簡単だ。
 失った信頼はそう簡単に取り戻せない……ということだろう。

 言葉がその心に届かないというのなら、尚更…か。




(まどか好感度+3、さやか好感度+1)


753 ◆xjSC8AOvWI2014/03/30(日) 03:08:25.57u4t73rht0 (4/6)

―放課後


1帰宅
22年のフロアへ

 下1レス


754以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/30(日) 03:12:39.77Zi6ONVYL0 (3/3)

2


755 ◆xjSC8AOvWI2014/03/30(日) 03:46:11.36u4t73rht0 (5/6)

―廊下


 2年のフロアに行ってみると、二人の姿があった。


・話題
1自由安価
2おまかせ
3>>726

 下1レス


756 ◆xjSC8AOvWI2014/03/30(日) 03:59:21.86u4t73rht0 (6/6)

--------------
寝る
見事に振り出しに戻った感…
次回は31日(月)19時くらいから予定です


757以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/30(日) 04:40:48.09GJQISleR0 (1/1)

2


758以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 18:10:41.34tXbSnqXk0 (1/3)

3


759 ◆xjSC8AOvWI2014/03/31(月) 18:50:24.16eagw5yHL0 (1/19)



まどか「そうかなぁ…」

さやか「そうだって。だってさ、寝ぼけてたんだって」

さやか「まどかの部屋ぬいぐるみ多いし。それかキュゥべえかなー」

まどか「うーん、いわれてみるとそうかも…白かったし…」


 ………



―校門


 話しているうちに校門に着いて、別れた。


 (以下略)



END



1セーブデータからロード
 キリカ編【十二日目】※Good・NearGood未クリア物語
 かずみ編【6日(水)朝】 ※Good・NearGood未クリア物語
  [獲得した補正:魔翌翌翌力コントロールLv2・格闘Lv1]
 Homulilly編【二周目の世界】 ※Good・NearGood未クリア物語
 QB編【ワルプル後から再開。翌日へ】【指定場所からロード】 ※暫定END
 中沢編【ワルプル後から再開。翌日へ】【指定場所からロード】
  [獲得した補正:成績関係の結果の補正が+18]
2新主人公で別物語


 下3レス中多数決


760以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 19:12:56.12PdObKQbj0 (1/1)

2 織莉子


761以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 19:14:44.43tXbSnqXk0 (2/3)

1キリカ


762以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 19:19:36.23Yb6TzyWV0 (1/25)

2オリ主人公


763以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 19:19:37.69xUxzcxbqo (1/1)

2織莉子


764以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 19:24:46.92paS5UiTi0 (1/4)

2織莉子


765 ◆xjSC8AOvWI2014/03/31(月) 19:28:36.43eagw5yHL0 (2/19)

主人公・オリキャラ

・設定
苗字【下1レス】
名前【下2レス】
年齢(14か15で)【下3レス】


766以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 19:31:13.11tXbSnqXk0 (3/3)

織莉子主人公じゃないの?


767 ◆xjSC8AOvWI2014/03/31(月) 19:32:21.26eagw5yHL0 (3/19)

-------------
★多数決で同数に意見が割れた場合は指定内の最後のレス内容を採用
ということで下3レスを採用してます


768以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 19:34:29.44Yb6TzyWV0 (2/25)

神原


769以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 19:35:58.26MwGGmvnw0 (1/3)

陣内


770以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 19:36:26.21paS5UiTi0 (2/4)

15


771以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 19:36:49.02Yb6TzyWV0 (3/25)

神原陣内(かんばら じんない)



うーん。ちょっとどちらか再安価したら?
あと安価は↓


772 ◆xjSC8AOvWI2014/03/31(月) 19:40:04.36eagw5yHL0 (4/19)

下2レスのこれ明らか苗字書こうとしてですよね…
実はまどマギだったら苗字も名前も似たノリだろうからどっち目的のがきても大丈夫だろうとか
高をくくってしまってまして……
よし再安価しよう。
------

下の名前
【下2レス】


773以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 19:42:14.38Yb6TzyWV0 (4/25)

鈴音(すずね)


774以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 19:43:56.93MwGGmvnw0 (2/3)

アマネ


775以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 19:46:28.26Yb6TzyWV0 (5/25)

神原天音(かんばら あまね)でいいのか?


776 ◆xjSC8AOvWI2014/03/31(月) 19:47:11.75eagw5yHL0 (5/19)

主人公・オリキャラ
【神原アマネ】

年齢:15

現時点で魔法少女であるかないか
【下2レス】

 ついでにコンマ一桁で強さ(未契約だったら素質)決定
 ※数字が大きいほど強い


777以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 19:47:59.12Yb6TzyWV0 (6/25)

ない


778以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 19:48:29.40CAXlT+7K0 (1/1)

ある


779以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 19:49:09.26Yb6TzyWV0 (7/25)

0って最大なの?最低なの?
どっち!?俺は前者


780以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 19:51:45.52paS5UiTi0 (3/4)

っていうか女確定なのか?


781以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 19:52:15.45Yb6TzyWV0 (8/25)

>>780
女以外だと足引っ張るし


782以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 19:54:55.13Kp6WMIjf0 (1/2)

14才か15才の女確定っぽいな
オリ魔女とかもなしのようだし


783以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 19:56:20.92paS5UiTi0 (4/4)

確かによく考えたらオリ男だと中沢と展開被りそうだしな



784 ◆xjSC8AOvWI2014/03/31(月) 20:00:40.15eagw5yHL0 (6/19)

はい。性別は最初安価だそうか考えたけどこの世界で男で出来ることは少ないかと思ったので。
というかあんまり決められる範囲多くしてその辺のおっさんおばさんとかになってもちゃんと展開させられる気がしない…
弱い魔女とかもなにをすればいいのか。ちゃんとした個性の設定すらないと倒されるのを待つだけになる気が

-----------------
紛らわしくてすいません。ここでは0=0です
0=100のときは※で書きます
-----------------
↑あと前にこう書いてたので0は最低で


785以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 20:02:14.49Yb6TzyWV0 (9/25)

>>784
最弱かよwwwww



\(^o^)/オワタ


786 ◆xjSC8AOvWI2014/03/31(月) 20:05:26.77eagw5yHL0 (7/19)

主人公・オリキャラ
【神原アマネ】 (契約済み)

年齢:15
強さ:最低


魔法少女になるときの願い
【下2レス】

 ※あんまり壮大なのは願いの効果を小さくするかも…(世界改変とかそのレベルの)
  決められそうだったら得意な魔法もそこから決定されます


787以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 20:09:30.45Yb6TzyWV0 (10/25)

周りの人たちを守れる強さがほしい


788以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 20:09:38.44Kp6WMIjf0 (2/2)

みんなを私にひざまづかせたい


789 ◆xjSC8AOvWI2014/03/31(月) 20:19:37.36eagw5yHL0 (8/19)

おお、性格悪そう
……悪キャラなのに弱いってなんか雑魚キャラ臭g
-------------------------------------

主人公・オリキャラ
【神原アマネ】 (契約済み)

年齢:15
強さ:最低

一人称:私

魔法少女になるときの願い
『みんなを私にひざまづかせたい』


二人称・口調設定
【下2レス】


790以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 20:24:52.71Yb6TzyWV0 (11/25)

「わたし」・まあ、いいんじゃな~い?などの砕け口調


791以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 20:24:54.87g16tuPCUo (1/3)

君、君たち
中性的で倒置法が多い


792以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 20:27:04.24Yb6TzyWV0 (12/25)

一人称はちゃんと決めた方がいいんじゃないか?


793 ◆xjSC8AOvWI2014/03/31(月) 20:37:38.03eagw5yHL0 (9/19)

一人称は>>788の内容で出てきたのでいいかなと
------


主人公・オリキャラ
【神原アマネ】 (契約済み)

年齢:15
強さ:最低

一人称:私
二人称:君、君たち
口調:中性的で倒置法が多い

魔法少女になるときの願い
『みんなを私にひざまづかせたい』



武器(ギミック・特殊効果付加など無しで)
【下2レス】

魔法少女歴(契約したて~2週間までの間で)
【下4レス】


794以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 20:42:08.09Yb6TzyWV0 (13/25)

トンファー(色んなギミック付き)


795以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 20:45:08.32g16tuPCUo (2/3)

安価下


796以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 20:46:11.61nitoEBYU0 (1/1)

扇子


797以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 20:46:32.52Yb6TzyWV0 (14/25)

13日


798 ◆xjSC8AOvWI2014/03/31(月) 21:36:44.26eagw5yHL0 (10/19)

主人公・オリキャラ
【神原アマネ】 (契約済み)

年齢:15
強さ:最低

一人称:私
二人称:君、君たち
口調:中性的で倒置法が多い

魔法少女になるときの願い
『みんなを私にひざまづかせたい』

魔法少女歴:13日

武器:扇子
能力:行動支配


技一覧


・打撃攻撃(近接用・魔翌力-0):両手に持った扇子で舞うように叩く。リーチはとても短い。
・斬撃攻撃(近接用・魔翌力-0):扇子で切り裂く。ただ、形状や切れ味からしてあまり深くは刻み込めない。
・突風(魔翌力-5):扇子に魔翌力を乗せ、人間サイズの敵を2,3体吹っ飛ばす程度の風を送る。
         銃弾などの飛び道具も返したり軌道を変えることができる(ただし発動時間もかかるので…)
・行動支配(一体につき1ターンあたり使い魔なら消費-10、弱い魔女なら20程度。対象により魔翌力変動。
         人間・魔法少女にはそこそこ好感度のある相手のみ。内容によっては抵抗されることもある)
         :対象に安価内容の行動をさせる



【下3レスまでなにか設定(過去でも容姿でもなんでも)】

※既に決まったものと矛盾するものは安価下。
 同じく矛盾するものが出てきた場合は先に出たほうを採用、後のは安価下。



799以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 21:39:11.21Yb6TzyWV0 (15/25)

中性の容姿としゃべり方で小学生の頃いじめられていた
周りが助けてくれなかったため今のような願いになった


800以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 21:45:05.11MwGGmvnw0 (3/3)

自分の才能の無さにコンプレックスを抱いており人の上に立てないなら、
足を引っ張って自分の下にしてやると思っている


801以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 21:48:19.15Yb6TzyWV0 (16/25)

連呼がいいなら青紫のショートボブ
身長はさやかぐらいで胸はさやかとマミの中間ぐらい


802 ◆xjSC8AOvWI2014/03/31(月) 21:56:09.42eagw5yHL0 (11/19)

-----------------
中性的だけど胸はある…と。
よし、そろそろ始めるか!



803以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 21:56:43.22cGa+Mdas0 (1/2)

由緒ある家柄だが、既に没落していて両親は行方不明


804以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 21:58:21.47g16tuPCUo (3/3)

神原駿河かな?


805以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 22:02:55.53cGa+Mdas0 (2/2)

あと扇ビームと扇飛ばしがあれば、完全に某無双軍師と同じ戦闘スタイルかな


806以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 22:03:33.42Yb6TzyWV0 (17/25)

>>802
>>803の設定も途中で入れてほしいな


807 ◆xjSC8AOvWI2014/03/31(月) 22:17:34.11eagw5yHL0 (12/19)

―教室


教室から上がる声が騒がしい。


「男? 女?」

「どんな人だろうね」

教師「神原さん、入ってきてください」

アマネ「……はい」



 魔法少女の契約をしてそろそろ二週間。
 まだまだ新人だけど、わかったことがある。
 他人より全てに劣っていた私は、魔法少女になっても才能に恵まれなかったということだ。

 キュゥべえと出会ったときは、私が出会えた数少ない幸運でチャンスだと思った。
 魔法があればなんでもできる。もうこんなふうに悩むことも無くなる。
 これでみんな私にひざまづかせられる。私の上に居る奴らを。
 …そう思っていた。



808 ◆xjSC8AOvWI2014/03/31(月) 22:25:03.60eagw5yHL0 (13/19)



アマネ「…神原アマネです。よろしくおねがいします」



 ……しかし違った。

 制約が多く、思いのままには程遠い私の魔法。
 毎回毎回苦戦する、いつまでたっても慣れない戦闘。
 そして、まだそう日も経ってないのに簡単に競争に負けて追い出されてしまったこの悔しさ。

 でもここでは違う。他の魔法少女を敵に回すなんて、そんな下手は打たない。
 あの時は何も知らなかったからうまく立ち回れなかっただけだ。


アマネ(この私が今度こそ上に立つ……ここ見滝原では)



809 ◆xjSC8AOvWI2014/03/31(月) 22:30:20.77eagw5yHL0 (14/19)

>>803 >>806 おk。書きはじめた後で見たからいれられなかったけど、どっかで入れよう。
-------------



「…あれ?結局男?女?」

「女じゃね、胸あるし」

「ちょっと男子、やめなさいよ。かわいそうでしょ」


アマネ「……」

 騒いでる馬鹿な男どもを睨んでやりたいが、表情には出さない。
 いつも不機嫌そうだとは言われるが。

アマネ(女もどこまで本気で言ってるかわからない。表でこう言っていても裏で陰口を叩くのだろう。
    表立っていじめることがないだけ小学生よりはマシか…いや、何も変わらないか)


 自己紹介に何か付け足すか?

1安価内容で発言
2話すことは無い。以上。

 下1レス


810以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 22:33:16.914SU0gtWg0 (1/2)

1中性的な見た目でよく分からないけど自分は女子であること付け足しておく


811以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 22:35:31.52Yb6TzyWV0 (18/25)

西尾維新的には神原+安心院+何かかな?
おれはそこまで西尾維新房じゃないしな……戯言大好きだけど
安価下


812以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 22:40:02.824SU0gtWg0 (2/2)

マミさんと同じクラスかな?


813 ◆xjSC8AOvWI2014/03/31(月) 22:50:51.20eagw5yHL0 (15/19)

何かwwwwむしろ安心院さんにスキル一個くらいねだりたい
-------------


アマネ「…中世的な見た目でよく分からないけど、私は女子だ」


 騒ぐから付け足してやったのに、聞こえてきたのは興味のなさそうな声だった。
 実際興味などないのだろう。どうせからかって面白がりたいだけだ。



 下1レスコンマ判定(一桁)
1,3,5,7 マミと同じクラス
2,4,6 キリカと同じクラス(しかしキャラ自体出すかはわからんよ!)
8.9 誰とも同じクラスではない


814以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 22:52:02.90Yb6TzyWV0 (19/25)

かずみーん


815以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 22:52:45.31Yb6TzyWV0 (20/25)

0が出たけどマミとキリカと同じ?
それともまさかの織莉子さんがいる?(歓喜)


816 ◆xjSC8AOvWI2014/03/31(月) 22:53:25.98eagw5yHL0 (16/19)

-------------
0を忘れるというあほなミス…!
ごめん、もう一度お願いします…
次は0はキリカでいいか


817以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 22:57:42.79Yb6TzyWV0 (21/25)

いーちゃん


818以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 23:03:37.71Yb6TzyWV0 (22/25)

これがいちーゃんの呪いか……


819 ◆xjSC8AOvWI2014/03/31(月) 23:13:19.39eagw5yHL0 (17/19)


 教師に言われた席に着席した。騒がしい声はまだ止まぬままだ。
 チャイムが鳴って休み時間になると、それはいっそう騒がしくなる。


「神原さんってどこからきたの?」

 人だかりはこっちにまで来た。クラスで目立つタイプの集団だろう。
 転校生というものが珍しいから、こうして集まってくる。

アマネ「……隣の市の、普通の学校だ」

「へー、部活は?なにかやってた?」

アマネ「やってなかったな」

「そっか、趣味とかある?好きなものとか!」

アマネ「別に」

「…」


 そして、こうして少し話せばすぐに興味をなくして離れていく。
 離れていく途中で『なんか話しづらいね』、と聞こえた気がした。


授業がはじまる。
一応教科書をもう一度確認しておこう。


820 ◆xjSC8AOvWI2014/03/31(月) 23:24:19.00eagw5yHL0 (18/19)


昼休み。

キュゥべえからベテラン一人と何かイレギュラーな存在がいると聞いている。一度校内を回ってみる。
どこかで見かけたとき、顔に覚えがあったほうがいい。
記憶力はそこまで良くないが……それでも何もしないよりは良い。


1三年の教室をまわってみる
2二年の教室をまわってみる
3一年の教室をまわってみる

 下2レス


821以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 23:25:20.29Yb6TzyWV0 (23/25)

1
マミさんとは接触したい


822以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 23:31:41.34Yb6TzyWV0 (24/25)

アゲ安価下


823以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 23:33:51.64kftWlH6a0 (1/1)

1


824 ◆xjSC8AOvWI2014/03/31(月) 23:51:57.44eagw5yHL0 (19/19)


まずは自分と同じ学年の教室を一通りまわってみる。

特に誰か気になったわけではないが、
目立つ見た目の人なら二度目に見ればわかるだろう。
特徴の無い目立たない奴が魔法少女だった場合は……まあ仕方が無い。



825以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 23:52:49.96Yb6TzyWV0 (25/25)

マミさんは目立つよね?(ツインドリルを見ながら)


826 ◆xjSC8AOvWI2014/04/01(火) 00:03:01.79GicsfayY0 (1/11)

―放課後


 学校では顔を見ておく程度にしておいたが、
 これからここの魔法少女を探っていく。

 まずは、敵を知る。まだ安易に変身はしない。
 魔女を見つけても魔法少女がいるかを確認するだけにしよう。


 【15時】

 行く場所
1路地裏
2駅
3繁華街
4鉄塔
5廃工場
6病院

 下1レス


827以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/01(火) 00:05:24.78ZTvgceji0 (1/1)




828 ◆xjSC8AOvWI2014/04/01(火) 00:13:44.16GicsfayY0 (2/11)

----------------
寝ます
金髪ドリルさんは目立つ(確信) キリカさんは…ぼっちすぎたら逆に目立つかもしれない
ところで思ったんだけどこの子の作戦、未来予知相手だとすごく分が悪くないすかね。
敵だと知られたら直接対決に持ち込まれて終わりなわけだし。…もしくは利用された後殺されるエンド確定?

…しかしまだキャラ自体出すかは微妙です(というか時系列的に手遅れ?)
次回は1日(火)20時からの予定です


829以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/01(火) 01:43:08.39m6A27EMw0 (1/1)


今回新人なんだよな…かずみ編やユウリ編みたいな訓練三昧になりませんように
しかし、アマネの行動支配とかずみの洗脳魔法を比べると明らかに劣化版だな


830 ◆xjSC8AOvWI2014/04/01(火) 20:30:18.81GicsfayY0 (3/11)

―路地裏


ソウルジェムが光ったら私だけに見えるようにカバンの中に入れて歩く。
魔女は……


 下1レスコンマ判定
0~25使い魔
26~40魔女


831以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/01(火) 20:31:42.42VysnhWqT0 (1/5)




832 ◆xjSC8AOvWI2014/04/01(火) 20:41:01.59GicsfayY0 (4/11)


……ここにはいないようだな。
餌がなくては魔法少女も釣れない。次の場所に行こう。


 【15時半】

 行く場所
1駅
2繁華街
3鉄塔
4廃工場
5病院

 下1レス


833以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/01(火) 20:46:09.07VysnhWqT0 (2/5)




834 ◆xjSC8AOvWI2014/04/01(火) 21:07:08.07GicsfayY0 (5/11)

―病院


ここには魔女はいるか?


 下1レスコンマ判定
0~20使い魔
21~35魔女


835以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/01(火) 21:08:52.12VysnhWqT0 (3/5)




836 ◆xjSC8AOvWI2014/04/01(火) 21:22:04.27GicsfayY0 (6/11)


反応がある…。目立たない壁に結界も見つけた。
しかし、見てみると使い魔の結界のようだ。


アマネ(流石にいないか)

アマネ(病院なんて使い魔を育てやすい格好の場所にいるのを
    わざわざ倒すなんて馬鹿は)



下1レスコンマ判定
0~60 いやまて


837以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/01(火) 21:22:44.74VysnhWqT0 (4/5)




838 ◆xjSC8AOvWI2014/04/01(火) 21:44:18.99GicsfayY0 (7/11)


放っておこう。
あと少しで魔女になる。


 【16時】

 行く場所
1駅
2繁華街
3鉄塔
4廃工場

 下1レス


839以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/01(火) 22:02:28.09VysnhWqT0 (5/5)

1


840 ◆xjSC8AOvWI2014/04/01(火) 22:22:19.91GicsfayY0 (8/11)

―駅


なかなか見つけられないな。
まあ、すぐに見つけられるものでもないか…。

前回の街での失敗を考えると、敵を知るまでは迂闊に魔女狩りも出来ない。
あまりに上手くいかないようだったら、少し手段を変えてみる必要があるかもしれない。


 下1レスコンマ判定 本日最終判定
0~20使い魔
21~35魔女


841以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/01(火) 22:24:18.942UCtAbr10 (1/2)

1


842 ◆xjSC8AOvWI2014/04/01(火) 22:56:02.39GicsfayY0 (9/11)


――――
――




今日は見つかることはなかった。
だがまだ初日だ。明日以降にかけよう。



 下1レスコンマ一桁判定
現在のGS所持数

0~6 0個
7 半濁り1個
8 1個
9 2個


 下2レスコンマ判定

現在の魔力 0~99

※0=100 20以下の場合は結果+10
 結果によって明後日予定のイベントが一日早まります


843以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/01(火) 23:01:18.542UCtAbr10 (2/2)

1


844以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/01(火) 23:07:17.63zA3RE4yB0 (1/1)




845 ◆xjSC8AOvWI2014/04/01(火) 23:30:45.76GicsfayY0 (10/11)


 …しかし、前の町で魔法少女に敗北したときに元々多くなかった手持ちまで取られてしまった。
 まだ魔力は余裕があるといえグリーフシードが一個もない状態のままは厳しい。
 あまり悠長に構えてもいられない。

 できれば明日中に味方をつけられたら良いのだが…。
 ここに居る魔法少女がとりいれそうにない人物だったらまた考える必要がある。



―一日目終了―

魔力[63/100] 状態:正常

所持GSなし


846 ◆xjSC8AOvWI2014/04/01(火) 23:32:55.82GicsfayY0 (11/11)

-----------------
ここまで
次は4日金曜20時からの予定です


847以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/02(水) 06:53:30.63M0IbHR5wo (1/1)




848 ◆xjSC8AOvWI2014/04/04(金) 20:37:01.32iq0Ex8UH0 (1/13)

―翌日
 昼休み


 午前の授業が終わった。
 昨日から難問ばかりを当てられて恥をかいたりしたものの、
 どうにか赤点を取らない程度には授業にはついていけそうだ。

 さて、昨日は三年のフロアを見て回ったが今日はどうするか…。


1もう一度三年のフロア(三年生のキャラと少しだけ話をしやすくなります)
2二年生のフロア
3一年生のフロア

 下2レス


849以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/04(金) 20:38:28.28PafEruv/0 (1/8)

1


850以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/04(金) 20:46:18.45TdGBLDMFo (1/1)

1


851 ◆xjSC8AOvWI2014/04/04(金) 21:11:33.81iq0Ex8UH0 (2/13)


もう一度ここのフロアを回ってみるか…。


 隣のクラス。その隣のクラス。そしてその隣。
 廊下ですれちがう人たち。
 遠くのほうにあるクラス……

 一通りは目を通したと思う。
 前に見たのを覚えているのも居る。
 もしかしたら、相手にも姿を覚えられたかもしれない。



852 ◆xjSC8AOvWI2014/04/04(金) 21:13:39.98iq0Ex8UH0 (3/13)

―放課後


 今日はどこから回ろうか。
 あまりグリーフシードに余裕もない。はやいところ見つかって欲しいものだ。
 相手に敵と認識される前にこちらから先に近づかなければ。


 【15時】

 行く場所
1路地裏
2駅
3繁華街
4鉄塔
5廃工場
6病院

 下1レス


853以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/04(金) 21:18:46.58PafEruv/0 (2/8)

6


854 ◆xjSC8AOvWI2014/04/04(金) 21:29:35.45iq0Ex8UH0 (4/13)

―病院


 昨日の使い魔がもう魔女に成長しているかもしれない。
 ただ、この場所に留まっているとも限らないが…


 下1レスコンマ判定
0~25使い魔
26~55魔女


855以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/04(金) 21:30:41.91dhjc5iKeo (1/1)




856 ◆xjSC8AOvWI2014/04/04(金) 21:36:36.61iq0Ex8UH0 (5/13)


移動したか…。
ついてないな。運がないのはいつものことだが。

次はどこを回ろう。


 【15時半】

 行く場所
1路地裏
2駅
3繁華街
4鉄塔
5廃工場

 下1レス


857以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/04(金) 21:37:30.72PafEruv/0 (3/8)

1


858 ◆xjSC8AOvWI2014/04/04(金) 21:39:48.99iq0Ex8UH0 (6/13)

―路地裏


薄暗い路地裏…の、前。
反応はあるか?



 下1レスコンマ判定
0~25使い魔
26~40魔女


859以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/04(金) 21:40:35.50PafEruv/0 (4/8)




860 ◆xjSC8AOvWI2014/04/04(金) 21:45:57.95iq0Ex8UH0 (7/13)


反応はないな…。
何事もないかのように表通りを過ぎる。

次は……


 【16時】

 行く場所
1駅
2繁華街
3鉄塔
4廃工場

 下1レス


861以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/04(金) 21:48:07.25PafEruv/0 (5/8)




862 ◆xjSC8AOvWI2014/04/04(金) 22:07:22.59iq0Ex8UH0 (8/13)

―繁華街


 更ににぎやかな方へと歩みを進める。
 反応はあるか…?



 下1レスコンマ判定 ※本日最終判定
0~25使い魔
26~40魔女



863以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/04(金) 22:07:59.09PafEruv/0 (6/8)




864 ◆xjSC8AOvWI2014/04/04(金) 22:22:01.60iq0Ex8UH0 (9/13)




ソウルジェムが光った。
反応の強くなるほう、魔力の元を探して歩く。


アマネ(ここか……?)

 結界を見つけた。

アマネ(魔女が見つからない。使い魔の結界のようだな)

アマネ(なんなんだ、本当についてない。次いくか、次)


 0~60 いやまて


865 ◆xjSC8AOvWI2014/04/04(金) 22:23:06.04iq0Ex8UH0 (10/13)

指定ぬけてる… 修正
--------------




ソウルジェムが光った。
反応の強くなるほう、魔力の元を探して歩く。


アマネ(ここか……?)

 結界を見つけた。

アマネ(魔女は見当たらない。使い魔の結界のようだな)

アマネ(なんなんだ、本当についてない。次いくか、次)


 下1レスコンマ判定
0~60 いやまて


866以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/04(金) 22:23:38.02PafEruv/0 (7/8)




867 ◆xjSC8AOvWI2014/04/04(金) 23:07:03.80iq0Ex8UH0 (11/13)


アマネ(…ん?)

 何か金色の弾のようなものが見えた。


アマネ(誰か戦ってる……?)

 少し遠いが確かに誰か戦っている。

 魔女と使い魔の見分けも付けられないくらいの初心者なのか、と思ったが
 その戦いぶりは慣れているように手際が良く、新人とは思いがたい。


 …それに、この金髪を二つに巻いた姿には見覚えがある。
 確か同じ三年のクラスで見かけた……


アマネ(出てくるな)

 戦いを終えたようだ。
 じきに結界は消滅する。


1この場で話しかける(相手に魔法少女だということがわかります)
2どこの誰かはわかった、交流は明日にしてこの場は離れよう

 下2レス


868以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/04(金) 23:08:15.83PafEruv/0 (8/8)

1


869以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/04/04(金) 23:08:51.75lvr4i4gF0 (1/1)

2


870 ◆xjSC8AOvWI2014/04/04(金) 23:25:31.37iq0Ex8UH0 (12/13)


アマネ(どこの誰かはわかった、交流は明日にしてこの場は離れよう)


 まだイレギュラーとかいうのがどちらなのかもわからない。
 素性もわからないまま、あまり先走って失敗しては元も子もないからな…
 明日から徐々にかかわりをもっていけばいい。
 すっとこの場を離れ、人混みの中にまぎれていく。


 今日は収穫があった。やっと最初の目的を果たせた。
 これからが本番だ……。



―二日目終了―

魔力[63/100] 状態:正常

所持GSなし


871 ◆xjSC8AOvWI2014/04/04(金) 23:27:51.69iq0Ex8UH0 (13/13)

-----------
ここまで
最後の最後でやっととはコンマ神様も意地の悪い…

次回は7日(月)19時からを予定です


872 ◆xjSC8AOvWI2014/04/07(月) 20:19:59.62xniPLThK0 (1/6)

--------------
大遅刻だ………
盛大にぐっすり寝過ごしてました、すいません…始めようと思います


873VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/07(月) 20:45:39.55LRX7TDABo (1/2)

もにゅ?


874 ◆xjSC8AOvWI2014/04/07(月) 21:21:17.82xniPLThK0 (2/6)

頭がなかなか起きねえ…
------

―翌日
昼休み


やっとまとまった自由時間になった。

昨日の魔法少女、前にこのフロアを周ったときに見覚えがある。
どのクラスかもわかっている。自分の席に座っていたはずだし、すぐに話しにいける。


1自由安価で話しかけに行く
2まだ様子見

 下2レス


875VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/07(月) 21:22:33.06erdkzrgl0 (1/2)




876VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/07(月) 21:36:23.31LRX7TDABo (2/2)

2


877 ◆xjSC8AOvWI2014/04/07(月) 21:48:07.04xniPLThK0 (3/6)


…が、まだ様子見でいいだろう。
相手の情報を殆どわかってないんだ。関わるなら慎重すぎるくらいでいい…。


 今日は…

1昨日の魔法少女の行動をそれとなく見ておく
2二年生のフロアを周る
3一年生のフロアを周る

 下2レス



878VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/07(月) 21:52:37.18erdkzrgl0 (2/2)

1


879VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/07(月) 21:57:20.04t3CriQrx0 (1/2)

1


880 ◆xjSC8AOvWI2014/04/07(月) 22:23:06.56xniPLThK0 (4/6)


この前見かけた教室の後ろのほうから姿を確認する。
……どうやら、自分の席で携帯を見ているようだ。


アマネ(……動かないな)


 画面を覗き込めるような場所まで近づくのも怪しまれるかもしれない。
 ただ、指の動きからしてメールなどの文字を打ち込むようなことはしていないだろう。
 また、イヤホンなどもつけていない。ネットか何かか…?

 しばらく経つと、ふう、と一つ溜息をついて携帯をしまい席を立った。トイレに行くようだ。


アマネ(長いな)


 外からさっと見てみると、鏡の前で髪を直していた…。
 なんだか、関わるにしても素で話があわなそうなタイプだな。どんな人間を装っていけば喜ぶだろうか?


アマネ(まあ少しは人間像が掴めたか…)


 もう休み時間は僅かだ。
 女子に二重の意味で怪しまれる前に教室に戻ろう。


881 ◆xjSC8AOvWI2014/04/07(月) 23:11:55.50xniPLThK0 (5/6)

―放課後


 昨日で一人は見つけられたが、もう一人居たはずだ。
 引き続き魔女が居そうな場所を探しに周るか、
 それとも魔法少女だとわかっている人物を尾行したほうが良いか…



【15時】

 今日の予定
1魔法少女探し
 a路地裏
 b駅
 c繁華街
 d鉄塔
 e廃工場
 f病院
2放課後も観察する
3自由安価


 下2レス


882VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/07(月) 23:13:01.31t3CriQrx0 (2/2)




883VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/07(月) 23:15:39.60QSyoIcfl0 (1/1)

2


884 ◆xjSC8AOvWI2014/04/07(月) 23:59:22.03xniPLThK0 (6/6)


 後を追おう。
 学校内だけではあまり有益な情報は得られなそうだ。


―――


 追っていくうちに、景色からどんどんビルが消えていく。
 この県内ではかなり進んでいる見滝原の中でもあまり活気があるとはいえない、工業地帯に向かっているようだ。

 寂れた場所だ。
 数十年前から姿を残しているであろう古い工場なども多いが、既に人が居るのかすら怪しいのもある。


アマネ(こんな場所なら魔女が現れてもおかしくないだろうな……)


 今日も目的は魔女探しか。


885 ◆xjSC8AOvWI2014/04/08(火) 00:35:37.82z9iBAaJP0 (1/13)

―工業都市某所


「……」


 魔女を探し当てたのか、立ち止まり変身した。
 薄暗いコンクリートの壁に金色の光が照らされる。


「何の用かしら?」

アマネ「!」

 こちらに振り返った。
 学校で見たような“ただの中学生”ではない。“魔法少女”の表情をしている…。


「着けてきているのはわかっているわ」

アマネ「…」

アマネ(一体いつから気づいていた…?)

 こちらを視界に入れるどころか、存在を気にする様子すら見せなかったのに。

「長年魔法少女をやっていると、色々身に付いてくるの」

アマネ「…!」

「それで、あなたの目的は?この縄張りを奪いにきたの?」



 落ち着け、敵に回したら勝てない…!


セリフor行動
・自由安価

 下2レス


886VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/08(火) 00:47:26.87hmdwoNqI0 (1/2)

手を挙げて戦う気がないことを示してから
まだ魔法少女になったばかりで心細い少女を演じる。着けていたのは仲間になってくれる魔法少女を探していたからだという


887VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/08(火) 00:50:03.65T8KxJ/1w0 (1/3)

手を挙げて戦う気がないことを示してから
まだ魔法少女になったばかりで心細い少女を演じる。着けていたのは仲間になってくれる魔法少女を探していたからだという
魔法少女を長年やっているのなら色々教えて欲しいという


888 ◆xjSC8AOvWI2014/04/08(火) 01:32:48.71z9iBAaJP0 (2/13)


アマネ「待って…!戦う気はない」バッ

 まずは手を上げて戦う気がないことを示す。
 実際、まともに戦う気はない。

アマネ「まだ魔法少女になったばかりで心細くて…、
    着けていたのも仲間になってくれる魔法少女を探していたからで……!」

「……」

アマネ「……」

 少しの間沈黙が続く。

 こんな言い訳が通用するかはわからない。しかもよりによって魔法少女が仲間だなどと…。
 だが、それでも油断させることくらいはできるかもしれない。

「…あなた、最近この街に来たという子よね。キュゥべえから聞いているわ」

「本当にそれだけ?キュゥべえは契約した覚えがないといってきたけど……」


 厄介な……
 しかし、こいつはイレギュラーの魔法少女とは面識がないということか。


アマネ「…その人のことは私も聞いたが、私は違う。まだ会った事もないんだ」


889VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/08(火) 01:37:11.81hmdwoNqI0 (2/2)

これはQBに確認させれば誤解は解けるだろう
アマネはこの世界のQBと契約したわけだし……
安価下


890 ◆xjSC8AOvWI2014/04/08(火) 02:17:39.53z9iBAaJP0 (3/13)


「そう… 私が魔法少女だとなぜ知っていたの?」

アマネ「…前に偶然結界で見かけたんだ」

「それからこうして着けてたの…」

「それなら隠れてないで、普通に話しかければよかったんじゃないかしら?」

アマネ「…タイミングが掴めなくて」

「…少し無理があると思うけど」


891 ◆xjSC8AOvWI2014/04/08(火) 02:33:42.85z9iBAaJP0 (4/13)


アマネ(まずい……)

 少々強引にでも話を持って行けるか…?

アマネ「気を悪くしたならすまなかった。
    でもキュゥべえの言うイレギュラーというのが私じゃないのは本当だ。確認すればわかる」

アマネ「魔法少女を長年やっているのなら、色々教えて欲しいこともある… 仲良くできないか?」

「……まだ考えておくわ。さすがに、すぐに信用はできない」

  そう言って、変身を解いた。

アマネ「…いいのか?ここにいて…魔女を狩っても?」

「ええ、まだ今すぐどうこうする気はないわ」



892 ◆xjSC8AOvWI2014/04/08(火) 02:37:10.80z9iBAaJP0 (5/13)


 自分以外の魔法少女なんて居たって邪魔なだけだろう?
 なのに何故追い出さないんだ、あいつらみたいに……

 ………甘い。甘すぎる。

 奴が甘かったから助かった。だが、こういう偽善者は嫌いだ。
 いいことをした気でいるのだろう。助けてやった気でいるのだろう。
 使い魔なんか倒してたのも、きっとそういう気でいるんだろう?

アマネ(気に入らないな)

 そんなことができるのは、自分が相手より上に居ると思っているからだ。
 下にいる人はいつだって必死だ。きっとそれを上辺では優しく接して心の隅では見下しているんだろう?

 いつか引き摺り下ろしてやる。あいつを私の下に。
 あいつにだけは、負けたくない…



―二日目終了―


魔力[60/100] 状態:正常

所持GSなし


893 ◆xjSC8AOvWI2014/04/08(火) 02:48:32.18z9iBAaJP0 (6/13)

-----------------
ここまで
戦いになったが最期絶対負ける系主人公。
ひねくれ者枠だけど今後やるかもしれないあすみと被らないように気をつけてます。あっちは割と無理利きそうだなぁ…
よく見ると一日目と変化がありますが、そこは作中でも触れる予定です

次回は8日(火)20時からを予定です!


894 ◆xjSC8AOvWI2014/04/08(火) 02:50:52.26z9iBAaJP0 (7/13)

げ、訂正。日数間違えたぁ!!
------------

―三日目終了―


魔力[60/100] 状態:正常

所持GSなし


895 ◆xjSC8AOvWI2014/04/08(火) 20:21:48.17z9iBAaJP0 (8/13)

―翌日
昼休み


 昨日の魔法少女、バレずに偵察するというのは無理そうだ。
 これ以上怪しまれる行動は避けたほうがいい。

 …しかし、直接話しに行くにしても、どう話しかけたらいいものか。
 私のことを知らなかった昨日までとは状況が違う…。
 どれだけ友好的に近づこうとしても、魔法少女だとバレている以上やはり一定の警戒はもたれてしまうだろう。

 だが、昨日でわかったこともあった。
 まずあいつはイレギュラーの魔法少女ではないということ。
 そして、そのイレギュラーと何も関わりはないということだ。



 今とるべき行動は…?
1二年生のフロアを周る
2一年生のフロアを周る
3昨日の魔法少女に安価内容で話しに行く
4この時間には行動は取らない

 下2レス


896VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/08(火) 20:27:58.59T8KxJ/1w0 (2/3)

1


897VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/08(火) 20:32:56.60T8KxJ/1w0 (3/3)




898 ◆xjSC8AOvWI2014/04/08(火) 21:01:59.87z9iBAaJP0 (9/13)


奴にはまだ中途半端に接触はしない。
二年のフロアでも周るか……


 下の学年なんて、部活動をやるわけでもなし普通にしていれば関わることなんてほとんどないだろう。
 同学年ならまだしも目に触れる機会も少ない。どれだけ記憶に残せるか……


 目に入る人間をさっと見回していると、途中で一人の人に視線が止まった。
 人形のように整った顔立ちをした、艶のある長い黒髪の女だった。
 初めてこの言葉がしっくりくる人を見たが、ああいうのを容姿端麗というのだろう。嫌でも注意を引く…。

アマネ(生まれ持った容姿があれだったら、きっとこんな性格にはなってないんだろうな)

 この世は不平等だ。だが、私は嘆くだけでは終わらせない。



899 ◆xjSC8AOvWI2014/04/08(火) 21:44:15.15z9iBAaJP0 (10/13)

―放課後


 昨日この縄張りを仕切る魔法少女から、魔女狩りの許可はもらった。
 しかしまだもう一人のほうの正体をつかめていない。
 縄張りを奪うつもりなら、こちらが魔法少女だとバレればそこで交戦になることだって十分ありえる。

 先手を打たせないためにはまだ我慢したほうがいいか……
 しかし、ただ過ごすだけでも少しずつ魔力は減っていく。
 後々グリーフシードを稼ぐための魔力も必要だ。せめて半分は残った状態で戦いたいが…。


 【15時】

 行く場所
1路地裏
2駅
3繁華街
4鉄塔
5廃工場
6病院

 下1レス


900VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/08(火) 21:49:18.63FIN8zmkho (1/1)




901 ◆xjSC8AOvWI2014/04/08(火) 22:12:42.59z9iBAaJP0 (11/13)

―繁華街


いつもどおりソウルジェムを自分だけに見えるように忍ばせて歩く。
反応は……


 下1レスコンマ判定
0~20使い魔
21~35魔女


902VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/08(火) 22:44:06.11T2VrPMEr0 (1/1)




903 ◆xjSC8AOvWI2014/04/08(火) 23:12:11.54z9iBAaJP0 (12/13)


…ソウルジェムが光り始めた。
反応を頼りに魔女の居るほうへ行く。


アマネ(また使い魔か…… 結界はあるが、魔女本体はいない)

 あの魔法少女が居るか、それともイレギュラーとかいうのも使い魔を狩る奴ということもあるか…
 と思ったが人の姿は見えず、戦闘の音も聞こえない。


 【16時】

 行く場所
1路地裏
2駅
3鉄塔
4廃工場
5病院

6戦闘

 下1レス


904VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/08(火) 23:13:13.12gJkPz6qA0 (1/1)

6


905 ◆xjSC8AOvWI2014/04/08(火) 23:31:35.58z9iBAaJP0 (13/13)


…戦うか?
あの魔法少女が偶然通りかかれば、少しは仲間意識でも持ってくれるかもしれない。

尤も、偶然通りかかる確率は高くないし、そうすれば魔力を無駄に消費するだけになる。
それどころか通りかかるのはイレギュラーの方ということもあるが…



1戦おう
2やめておこう

 下3レス多数決


906VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/09(水) 00:22:07.31F8l6vWFf0 (1/1)

1


907VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/09(水) 00:23:08.524UeayjkAO (1/1)

1


908 ◆xjSC8AOvWI2014/04/09(水) 00:25:31.076oU6HM7H0 (1/1)

-----------
ねっむ!
ここまで
次回は10日(木)19~20時あたりにはじめます


909VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/09(水) 20:42:04.12OcGsKBOho (1/1)

乙ですた


910 ◆xjSC8AOvWI2014/04/10(木) 19:55:02.26cjb67eG10 (1/1)


 どうせソウルジェムを表に出しているわけでもないのだから、
 見てみぬふりをしたってそれがバレるわけでもない。ソウルジェムを見てなかったから仕方ないで終わることだ。

 だがあの魔法少女からの警戒は強い。
 良好な関係に持っていけるような状態には程遠い今、
 リスクが大きくとも印象が良くなる望みが僅かでもあるほうに賭けるか…



―薔薇園の魔女結界



 結界を開く。
 鋏を持った綿毛の使い魔と、無数に目の付いた使い魔が数匹居る。


アマネ(クソ…… こんなの、ちょっとした手慣らしだ)



魔力[60/100] 状態:正常

所持GSなし

敵:使い魔(Anthony)、使い魔(Adelbert)

1打撃攻撃(近接用・魔力-0):両手に持った扇子で舞うように叩く。リーチはとても短い。
2斬撃攻撃(近接用・魔力-0):扇子についた刃で切り裂く。ただ、形状からしてあまり深くは刻み込めない。
3突風(魔力-5):扇子に魔力を乗せ、人間サイズの敵を2,3体吹っ飛ばす程度の風を送る。
         銃弾などの飛び道具も返したり軌道を変えることができる(ただし発動時間もかかるので…)
4行動支配(一体につき1ターンあたり使い魔なら消費-10、弱い魔女なら20程度。対象により消費変動。
        人間・魔法少女にはそこそこ好感度のある相手のみ。内容によっては抵抗されることもある)
        :対象に安価内容の行動をさせる

 ※+安価内容で狙う敵や、上のコマンドを組み合わせたりした戦法を書き足すのもOK

 下2レス


911VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/10(木) 20:12:21.47N6/w+Ngko (1/1)

kskst


912VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/10(木) 23:36:55.27zZGLSX7v0 (1/1)

4でAdelbertを操ってAnthonyに攻撃、さらに余裕があればAnthonyに扇投げで攻撃


913 ◆xjSC8AOvWI2014/04/11(金) 00:14:49.36LjGygM6G0 (1/8)


アマネ「ひざまずけ…!」キュィィン

Adelbert「――!」


 飛んでいる使い魔一体に魔法をかけ、鋏男目掛けて体当たりさせる。

アマネ(隙が出来た!)

アマネ「ハッ!」シュバッ

 鋏男がよろめいた隙を狙って扇を投げた。

 もうさっきの使い魔も命令が切れた頃だ。次の命令をしないと自由を取り戻して襲ってくる。
 敵の群れに踏み込んで鋏に追撃を仕掛けるか、いや、そうすると目の使い魔の攻撃が来るか…?



魔力[50/100] 状態:正常【扇装備片手のみ】

所持GSなし

敵:使い魔(Anthony)、使い魔(Adelbert)(負傷一体)


1更に踏み込んで打撃でAnthonyに追撃
2更に踏み込んで斬撃でAnthonyに追撃
3踏み込まず突風を起こして攻撃(魔力-5)
4さっきと同じ使い魔に続けて安価内容で命令(魔力-10)
5違う使い魔に安価内容で命令(魔力-10)
6来る攻撃に向けて防御体勢をとる(片手のみなので防御力減少中)

 下2レス


914VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/11(金) 01:43:06.28ZdZ2/hKm0 (1/1)

5で鋏でヒゲを切った後に自害させる
かつ扇を空いた手に新しく出してAdelbertの動きを警戒する


915VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/11(金) 02:01:21.77qsGN+hnYo (1/1)




916 ◆xjSC8AOvWI2014/04/11(金) 03:03:27.57LjGygM6G0 (2/8)


アマネ「今度はお前だ……!」キュィィン…!

Anthony「――!」ジャキンッ

 続いて鋏男の行動を支配し、ヒゲを切らせる。
 他の使い魔も来る。動ける隙を与えないよう始末の命令も出しておくか。

アマネ「もう死ね」キュィィン

 使い魔の蝶だかなにかよくわからない身体に鋏が深々と突き刺ささった。

アマネ「!」

―ビュンッ

アマネ「っく、」

 もう魔法の抜けた目の使い魔だ。
 それ以外もまだ数がある。すぐに鋏男が囲んでくる。

アマネ(逃げ…… !!)

 後ろに下がろうと思ったら片足が動かなかった。
 足元を見てみると蔓のようなものが絡み付いている。

アマネ(クソッ、いつの間に……!)グッ グッ…


アマネ(距離が取りたいな。戦いにくいのもそうだが、私の魔法の特性を考えても多数相手では不利だ)

アマネ(なんとか1対1に持ち込めたら…)



魔力[30/100] 状態:拘束(弱)【扇装備片手のみ】


所持GSなし

敵:使い魔(Anthony)、使い魔(Adelbert)

1拘束を壊す→打撃攻撃
2拘束を壊す→斬撃攻撃
3突風+残りに打撃→拘束を壊す(魔力-10)
4安価内容で近くにいる使い魔(Anthony/Adelbert)に命令(魔力-10)

 ※欠けた装備は余裕が出来たら勝手に再装着されます

 下2レス


917VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/11(金) 03:05:36.63w97Oh0oeo (1/1)




918 ◆xjSC8AOvWI2014/04/11(金) 03:07:56.34LjGygM6G0 (3/8)

-----------
訂正
3番は魔力消費-5です


919 ◆xjSC8AOvWI2014/04/11(金) 03:51:59.81LjGygM6G0 (4/8)

-----------------
ここまで
次回は11日(金)20時から


920VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/11(金) 04:29:46.02PCDVJZLL0 (1/1)

3


921VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/11(金) 15:41:50.780kvip758O (1/2)

くぅ?疲れましたw これにて完結です!
実は、ネタレスしたら代行の話を持ちかけられたのが始まりでした
本当は話のネタなかったのですが←
ご厚意を無駄にするわけには行かないので流行りのネタで挑んでみた所存ですw
以下、まどか達のみんなへのメッセジをどぞ

まどか「みんな、見てくれてありがとう
ちょっと腹黒なところも見えちゃったけど・・・気にしないでね!」

さやか「いやーありがと!
私のかわいさは二十分に伝わったかな?」

マミ「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいわね・・・」

京子「見てくれありがとな!
正直、作中で言った私の気持ちは本当だよ!」

ほむら「・・・ありがと」ファサ

では、

まどか、さやか、マミ、京子、ほむら、>>1「皆さんありがとうございました!」



まどか、さやか、マミ、京子、ほむら「って、なんで>>1くんが!?
改めまして、ありがとうございました!」

本当の本当に終われ


922VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/11(金) 15:44:23.290kvip758O (2/2)

これに懲りてもうクソスレ立てんなよ>>1ちゃん!


923 ◆xjSC8AOvWI2014/04/11(金) 20:42:49.82LjGygM6G0 (5/8)


アマネ(一旦吹き飛ばすか…!)ブンッ


――ビュオォッ!


 周りに張り付いてた使い魔を突風を起こして飛ばし、残りを叩く。
 足をとられて戦いにくいが、これだけならなんとか倒せそうだ。

アマネ「これで…!」バシッ

 周りのは撃破できた。
 空いている手に再び扇を出して装備し、また囲まれる前に絡まる蔓を壊す。


アマネ「はぁ……っ、次は…」

アマネ(あとは鋏2体と…飛んでるのはまだ居るな)

アマネ(どれもさっきの衝撃で少しはダメージを食らってるとは思うが……)




魔力[25/100] 状態:負傷(小)


所持GSなし

敵:使い魔(Anthony)、使い魔(Adelbert)

1打撃攻撃(近接用・魔力-0):両手に持った扇子で舞うように叩く。リーチはとても短い。
2斬撃攻撃(近接用・魔力-0):扇子についた刃で切り裂く。ただ、形状からしてあまり深くは刻み込めない。
3突風(魔力-5):扇子に魔力を乗せ、人間サイズの敵を2,3体吹っ飛ばす程度の風を送る。
         銃弾などの飛び道具も返したり軌道を変えることができる(ただし発動時間もかかるので…)
4行動支配(一体につき1ターンあたり使い魔なら消費-10、弱い魔女なら20程度。対象により消費変動。
        人間・魔法少女にはそこそこ好感度のある相手のみ。内容によっては抵抗されることもある)
        :対象に安価内容の行動をさせる
5逃走 :討伐を諦める

 ※+安価内容で狙う敵や、上のコマンドを組み合わせたりした戦法を書き足すのもOK

 下2レス


924VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/11(金) 20:55:05.88T+ToOfHLo (1/1)

kskst


925VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/11(金) 22:26:46.48nqYJwVl30 (1/1)

2+突き攻撃でAnthonyから倒す


926 ◆xjSC8AOvWI2014/04/11(金) 23:20:40.84LjGygM6G0 (6/8)


 扇子を構え、吹き飛ばされた鋏の使い魔のほうに走ってく。

 ――振りかぶる。

アマネ「はぁッ!」シュバッ

 扇で切り裂くと、使い魔も容赦なく攻撃をかましてくる。
 ジャキンという鋏の金属音が響く。

アマネ「!」

 もう一体が攻撃をしかけてくる。鋏だけでも二体いる。
 扇を持った手で一体を突き飛ばす。
 あまり深く刺さるものでもないが、ただ突き飛ばすよりは効果があるだろう。早いところ、一体だけでも倒したい。


 振りかぶる。振りかぶる。攻撃を受けつつも何度か叩き切っていると、使い魔は力尽きたらしく動かなくなった。
 それからなんとか2体目の鋏男を倒したところで、けたたましいベルのような音が鳴る。

 騒音に少し頭がくらっとしたとき、体当たりが飛んできた。

アマネ(目の使い魔か……!)



927 ◆xjSC8AOvWI2014/04/11(金) 23:21:40.95LjGygM6G0 (7/8)

 ひらひらと空中を飛ばれて実に戦いづらく、
 なかなか致命傷を与えられないうちに突進攻撃がくるのが厄介だ。

 じりじりじりじりうるさい。


はやく、消えろ…………!!!



 結界が消えた。薄汚い繁華街の更に薄汚い場所に座り込んでいる。
 やっと全部倒した。目の使い魔は全てバラバラになって落ちた。

アマネ(勝った。……まあ、このくらいで負けるわけにはな)

アマネ(今日はもう帰るか)

 ところどころ痛む身体を起こす。


 下1レスコンマ一桁判定
1 スッ
2 ……


928VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/11(金) 23:25:31.45BKmWGQLY0 (1/1)




929 ◆xjSC8AOvWI2014/04/11(金) 23:56:08.59LjGygM6G0 (8/8)

―――――
―――


 歯が立たなかった。

 相手が二人居るからか? それとも、私よりも長く魔法少女をやってるからか?それはわからない。

 相手が強いのか、弱いのか、それともただ標準的な戦力を備えた魔法少女なのかはしらない。

 基準なんて知らない。


「なんだ、弱いじゃないこいつ!」

 女の高い声が耳障りだ。

「ね、弱いくせにいきがっちゃってさ!」

 なんで私はこんなのにひざまづかされてるんだろう。

「あたしも、あたしの友達もみんな迷惑してるんだよねー。だから早くどっかいってよ」

 私をその友達のなかに入れなかったのは、グリーフシードの供給のことだけじゃないだろう。
 だが、こんな奴らに媚び売って表面だけの友達面するのはこっちから願い下げだ。

「新人のくせに調子乗ってるから!じゃ、この街のグリーフシード返してもらうねー」

 私には何も出来ない。

 幸せになることも正しくいることも認めてもらうことも抗うことも支配することもひざまづかせることも、
 それができるのは勝者だけだ。



 二つの影が私から離れ、やがて去っていく。


 痛い。

 負けたら痛い。痛くて悔しくて惨めだ。



―――――


930 ◆xjSC8AOvWI2014/04/12(土) 00:01:11.5913HWGzpM0 (1/3)

―自宅


 怪我した箇所に包帯を巻いていく。
 傷口は見事にくぱぁしていてまあできれば見たくないものだった。

 しかし、魔法少女になってから治りが早く感じる。
 魔法少女なんて傷つきながら戦うのが仕事だ。ならそれも当然か。
 普通の身体能力では身が持たない。


アマネ(しかしまぁ…あと2日は戦闘したくないな)


 救急箱をしまう。
 魔法少女になってから、何度これを出しただろう。

 魔法少女になってからも、私は一度負けた。使い魔や魔女相手ではない。魔法少女相手に。
 魔法少女相手だったから“負けた”ですんでいるのだ。使い魔や魔女なら殺されておしまいだ。

 痛みは敗北を思い出させる。
 私は敗北を忘れない。…これから、絶対に『勝つ』ために。



―四日目終了―


魔力[25/100] 状態:負傷(中)

所持GSなし



931 ◆xjSC8AOvWI2014/04/12(土) 01:05:50.3913HWGzpM0 (2/3)

―翌日
昼休み


 今日も授業が終わる。

 転校してきてから五日。
 最初に寄ってきた女子の軍団と話して以降、日に日に話しかけてくる人も減り、今ではそれは0になっていた。
 
アマネ(別にそれで構わないのだが。
    利用する以外で人との関係を作るのも面倒だ)

 …だが、利用する人間関係を失敗するわけにはいかない。
 この学校の同じ学年にも、一人魔法少女が居るのは知っている。
 しかしまだほとんど把握できていないのだ。
 その魔法少女にしても、イレギュラーのことにしても。

アマネ(今日はどうするべきか…)


1二年生のフロアを周る
2一年生のフロアを周る
3あの魔法少女に安価内容で話しに行く
4この時間には行動は取らない

 下2レス


932VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/12(土) 01:42:31.37C/txBTit0 (1/1)

2


933VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/12(土) 02:11:48.46XP/TQako0 (1/1)

1


934 ◆xjSC8AOvWI2014/04/12(土) 03:45:24.0413HWGzpM0 (3/3)

----------------
寝落ちそうになった…ここまで
次回は予定がちょっと微妙だけども、9日(水)20時くらいといっておきます


935VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/12(土) 07:01:48.25uN1kFGvko (1/1)




936VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/12(土) 19:52:43.89UR6fkHDo0 (1/1)

素質最低だから、治癒魔法すら使えないんかな…


937 ◆xjSC8AOvWI2014/04/16(水) 18:10:14.64IJekciwD0 (1/8)

--------------------
九日っていつだよ!7月かよ!カレンダー一週間見間違えてたあああ!!
すいません!16日です!今日です!今日の20時開始です!


938 ◆xjSC8AOvWI2014/04/16(水) 20:24:33.19IJekciwD0 (2/8)


 また二年の階でも見ておくか。

 ぐるりと一周歩いていく。
 見える人は全員見ておこうとしているのだが、一際目をひく人物が今日も居た。
 前と同じ長い黒髪の美女だ。強烈に見覚えがある。
 他の生徒も気になるのか、男女問わず彼女を目で追っている人は多い。

アマネ(…だが、彼女は誰のことも眼中にないのだろうな)

 確かに造形は綺麗だが、よく見ればひどく冷たい眼をしている。
 見下してるのか?他の人を。
 たまたま優れたものを生まれ持っているからって、いいご身分だな…

 視線から彼女を外し、廊下を進んでいった。


939 ◆xjSC8AOvWI2014/04/16(水) 22:14:44.44IJekciwD0 (3/8)

―放課後

 …一つ気になったことがある。
 こっちに来てからキュゥべえの姿を見ていない気がする。

 今までもそこまで頻繁に来ていたわけじゃないし、
 居なくとも困ることはないのだが。


アマネ(まあどうでもいいか)


 それより、今日は満足に戦闘ができる状態ではない。
 残りの魔法少女…イレギュラーのことを探ることだけを目的にしよう。


 行く場所
1路地裏
2駅
3繁華街
4鉄塔
5廃工場
6病院

 下1レス


940VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/16(水) 22:23:50.74RMHFfP7R0 (1/1)

6


941 ◆xjSC8AOvWI2014/04/16(水) 22:38:38.53IJekciwD0 (4/8)

―病院


 まず反応があるかどうか…


 下1レスコンマ判定
0~25使い魔
26~40魔女


942VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/16(水) 22:40:19.42OwC9hQMmo (1/4)

カモ━━━━щ(゚д゚щ)━━━━ン!!


943VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/16(水) 22:42:33.80T+FN31NO0 (1/1)

魔女出ないね…


944 ◆xjSC8AOvWI2014/04/16(水) 22:48:17.13IJekciwD0 (5/8)


 反応はない……な
 それにしても、ここに来てから一回も魔女を見てない。何かの策略じゃないだろうな?

アマネ(いや、流石にそんなことはできないか)

 どんなに熱心に狩りにまわっていたとしても、いずれは知らないうちにどこかで湧く。
 運が悪いだけか。


 行く場所
1路地裏
2駅
3繁華街
4鉄塔
5廃工場

 下1レス


945VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/16(水) 22:48:48.63OwC9hQMmo (2/4)

1


946 ◆xjSC8AOvWI2014/04/16(水) 22:51:11.83IJekciwD0 (6/8)

―路地裏

裏通りのすぐ近く。
ここはどうだ?


 下1レスコンマ判定
0~25使い魔
26~40魔女


947VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/16(水) 23:00:44.75OwC9hQMmo (3/4)

カモ━━━━щ(゚д゚щ)━━━━ン!!


948VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/16(水) 23:02:56.05OwC9hQMmo (4/4)

orz すまんす


949 ◆xjSC8AOvWI2014/04/16(水) 23:03:32.79IJekciwD0 (7/8)


表の道を素通りしていった。
反応はないようだ。


 行く場所
1駅
2繁華街
3鉄塔
4廃工場

 下1レス


950VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/16(水) 23:05:10.03QKPCgnuz0 (1/1)

4


951 ◆xjSC8AOvWI2014/04/16(水) 23:46:01.71IJekciwD0 (8/8)

―廃工場

工業地帯の陰気な工場の一つ。
ここはどうだろう?

 下1レスコンマ判定
0~30使い魔
31~50魔女


952VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/16(水) 23:51:36.13b5gpuxbQo (1/1)

任せな


953 ◆xjSC8AOvWI2014/04/17(木) 00:04:49.72KoOK5iis0 (1/9)


ソウルジェムが反応している。
人の居ない工場内を歩いていくと、結界があった。内部を覗いてみる。

アマネ(しかしこれは…)

 また使い魔か。
 人が居ないようならさっさと出よう。


 下1レスコンマ判定
0~30 この前の魔法少女


954VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 00:05:13.391rvMM1TMo (1/1)

出会え!


955 ◆xjSC8AOvWI2014/04/17(木) 00:12:06.60KoOK5iis0 (2/9)


いないようだ。次に行こう。


 行く場所 ※本日の最終判定です
1駅
2繁華街
3鉄塔

 下1レス


956VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/17(木) 00:14:06.76qiRb+XnAO (1/1)

2


957 ◆xjSC8AOvWI2014/04/17(木) 00:22:10.25KoOK5iis0 (3/9)

―繁華街


 寂しい工業地帯から一転してにぎやかなところへ。
 この辺りの隅の道で昨日使い魔と戦ったが、今日はどうだろう。


 下1レスコンマ判定
0~30使い魔
31~50魔女


958VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2014/04/17(木) 01:09:31.887pyfwfWK0 (1/1)

魔女魔女魔女


959 ◆xjSC8AOvWI2014/04/17(木) 01:41:19.40KoOK5iis0 (4/9)


居ないようだな。
人ごみの中を通り過ぎていく。


――――


【18時】


 今日は収穫なしだった。
 もう帰りのバスから降りたところで、まだソウルジェムをはめてないことに気づく。

 荷物ごとひったくられでもしたらシャレにならない。出来るだけ身に着けておいたほうがいい。
 そう思ってソウルジェムをカバンから取り出す。

アマネ(…!)

 手にとってみると、ソウルジェムが光っていた。それにこの光り方、かなり近いはずだ。
 魔女か?使い魔か?辺りに目を配る。



960 ◆xjSC8AOvWI2014/04/17(木) 02:00:31.62KoOK5iis0 (5/9)


―暗闇の魔女結界


アマネ(遅かったか…!)


 目の前が急に暗くなる。
 結界に取り込まれたのだと理解したのは、何か奇妙な形をした黒い影が動くのを見てからだった。

アマネ(魔女…か?)

 今は魔力が少ない。
 これが魔女なら、グリーフシードのために是非狩っておきたいところだ。

 しかし、昨日の戦いの傷がある。満足に戦えるとは思えない。

 なら、逃げ出すか?
 今回はこちらから入ったのではない。完全に不意打ちだ。

 視界も悪く出口がどこだかもわからない。
 おまけに傷のせいで全力で走ることすらできないのに、逃げ出せるか?




961 ◆xjSC8AOvWI2014/04/17(木) 02:08:38.72KoOK5iis0 (6/9)


アマネ(やるか…)


 コツ……


アマネ(…なんだ?ヒール? 誰かの足音?)



―――!!

アマネ「ぐぁっ!」


 視界が暗闇から焔の色に塗りつぶされる。


 突然の光と熱。割れるように大きく響く爆発音。
 それは、誰かが来たと思ったのとほぼ同時だった。


 それから数秒。
 熱風によろけて地面に尻もちをついた体勢のまま目を開くと、
 景色はいつのまにかただの道に戻っていて、一人の女が居た。



962 ◆xjSC8AOvWI2014/04/17(木) 02:22:18.82KoOK5iis0 (7/9)



 艶のある長い髪がさらりと揺れる。


アマネ(こいつ二年の…)

アマネ(…ということは。こいつがイレギュラーか)


 彼女は少しこちらを見ていたが、ふっと視線を外して踵を返した。

 イレギュラーも気になるが、それよりもっと大事なことに気づいた。
 ソウルジェムは無事か?

 むき出しで手に持っていたソウルジェムに目を移すと、そこには傷はないようだった。
 ひとまずほっと息をつく。



963 ◆xjSC8AOvWI2014/04/17(木) 02:41:11.82KoOK5iis0 (8/9)


 そして、また大事なことに気づいた。
 私は今ソウルジェムを手に持っている。彼女からも見えただろう。

 それなのに、どうして何もせずに去る?

 脅して釘を刺しておくでもなく、襲うこともせず。
 故意でないにしても攻撃に巻き込んでしまったことを詫びるようなお人よしでもないのに。


アマネ「…っ、待て」

「…何かしら」

アマネ「…私が魔法少女だって気づいているんだろう?」

「ええ。…それで?」


 素っ気無い答えだった。
 『それで』って…。

 こういうのは予想していなかった。この反応は一番対処に困る。
 なんとも思ってなく、ただ存在を許されただけ?

 これで二人目だ。

 それはそれで魔法少女としては平和かもしれない。だが駄目だ。それでは私の目的は達成できないじゃないか。
 ひざまづかせるとか言っておきながら、これでは…。


「用が無いなら行かせてもらうわ」



1「待て! …よければ、仲間にしてくれないか?」
2「待て! …私は新人なんだ。色々教えてくれないか?」
3「待て! …名前を教えてくれないか?」
4「【自由安価】」
5「そうか、引き止めて悪かった」


 下2レス


964 ◆xjSC8AOvWI2014/04/17(木) 02:45:20.51KoOK5iis0 (9/9)

----------------
ここまで。
あれこれ展開ねるのに随分時間がかかってしまってます。
それにしてもこの物語、コンマ神に呪われすぎじゃないか…?
次回は18日(金)21時から開始です


965VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 06:07:43.40W6RpX5zN0 (1/36)

この国には、不思議な法律がある。
全国の中学3年生のクラスから、毎年抽選で50組を選び、その生徒たちを最後の1人になるまで互いに戦わせる単純明快なゲーム、通称「プログラム」。
ここは極東の全体主義国家、大東亜共和国。かつては準鎖国体制を取っていたこの国も、今の国際化の流れでだいぶ規制は緩和されたものの、それでも唯一残る徴兵制度とでも言わんばかりに、この殺人ゲームだけは、なぜか時代の片隅に取り残されていたんだ。

西暦2013年、国際化が進み海外市場も拡大したにも関わらず、相変わらずこの国は不景気だ。米帝をはじめとする各国の不況の煽りを受けて、一向に回復の兆しがみられない経済、やはり国際化は間違いだったのではないかとテレビの前で熱弁するアナウンサー。
それでも軍事国家だから、権力というものは絶対だ。言論統制は一応撤廃されたことにはなっているが、それでもまだ粛清というものは陰ながら存在していたし、警察だって政府の犬である事実は変わらない。少し前までは反政府組織も活躍していたという噂があったが、結局は柔和政策によってなにもかもがうやむやな状態のままだ。
しかし、なかば強引とも取れる政策は悪いことばかりではない。少しの犠牲のもとに、たくさんの人々が満足した生活を与えられている。人々の幸せはある程度の制限を除けば十分に保障されている。こんな状況で今から多数の犠牲を伴う改革を実行するという思想を持つこと自体、まさしく世間から嫌われている反社会的思考そのものなのではないかと、道徳の時間で先生から教わった。なるほど、そうなのかもしれない。

 少しの犠牲のもとに、たくさんの人々は幸せになれる。
 たしかに、それは素敵な理想論かもしれなかった。

   *  *  *

 波崎蓮(千葉県水沢市立河田中学校3年A組16番)は、地元の小さな公園のベンチに座っていた。今の時間は朝の7時30分、目の前の道を、足取りの重そうなスーツ姿の男や、新卒の社会人一年生だろうか、まだリクルートスーツ姿の女性が、ぱらぱらと駅へ続く道を歩いている。
自分たちの中学校はここからすぐのところにある。1時間目が始まるのは朝の9時だ。本来ならまだ学校へ行くには早い時間帯だったし、可能なら素敵な二度寝の空間へ逃げ込んでもまだ許される。だが、今日は朝早く出発しなければならない理由があった。

「あ、蓮くん。なにしてんのさ、そんなとこで」

駅へ進む人々と逆行するように歩いていた、制服を着た女の子が、自分の存在に気が付いて近寄ってきた。軽く手をあげて苦笑いをする。まだ4月、朝のこの時間は、少し肌寒い。

「おはよ、麻衣子」
「うん、おはよー。蓮くん、今日もコンビニパン? 体によくないよー?」

平坂麻衣子(17番)、小学校の頃からの知り合いだ。昔から自分は声優になりたいとか言っていて、その関係で声を使うのがメインの放送部に入っている。実は自分も、半ば強引に麻衣子に放送部に連れ込まれたクチだ。といっても、喋るのは麻衣子、自分はあくまで音楽を流したりする専門だったけれども。

「うっせ。仕方ないだろ、うちは父親がアレな状態だし、母親は呑気に朝ごはんを作っている場合じゃないっての。それに、最近のコンビニパンって、なかなか悪くないぜ?」
「ごはんなら放送室で食べればいいじゃない、わざわざこんな寒いとこで食べなくたっていいの。ほら、行くよ、ほらほら」
「お、おいっ」

そして、今朝も半ば強引に麻衣子に左腕を掴まれて、一緒に学校へと向かう。顔は可愛い方なのに、この強引な性格がちょっと惜しい。あとその勝気なムフフ顔もちょっと惜しい。


 春休みの事だった。
4月から異動になる部下の壮行会があるから今夜は遅くなると言い残した父が、近所の路地裏で倒れているのが見つかったって、警察から連絡が来た。電話を受けた自分はよくわからないまま、とりあえず先に寝ていた母を起こした。夜中に救急搬送された父親をむかえに、タクシーで隣町の大病院へと向かう。手術中のランプが点灯する部屋の前に置かれた長椅子に座るシチュエーションなんて、ドラマの中のフィクションだけだと思っていたのにだ。
結局、手術は朝までかかったらしい。いつのまにか長椅子で寝ていたらしい自分の体に、毛布が掛けられていた。隣に座っていた母の姿はなく、どうやらいったん父の私物を取りに自宅へ戻ったらしいと、近くにいた看護師が教えてくれた。

父は病院の個室に入院することになった。意識はまだ戻らない。今はいろんなチューブが体に繋がっていて、あぁ、こういうのを植物人間って言うのかなって、ぼんやりと思った。
朝陽もすっかり昇りきった頃に戻ってきた母と一緒に、警察の担当者から話を聞いた。父は酒に酔った状態で地元駅まで戻ってきたあと、なんらかの原因で路地裏に行き、そこで足がもつれたのか転倒して、後頭部を酷く打ってしまったらしい。ただ、腹部に三発程殴られた跡があること、第一通報者が父を発見する直前に、路地裏から複数人の若者が走り出してきたのを目撃していることから、もしかすると事件性も疑われるかもしれないと、それだけ告げた。
確かに、駅から自宅までは路地裏なんて通らない。帰りに一人でもう一杯やるような人間でもない。謎は多かったが、肝心の父の意識が戻らないままだから、どうしようもない。担当者は念のため当時の状況を聴きこみだけすることと、父の意識が戻ったら改めて事情を伺いに来ることだけを告げると、席を外した。


「蓮くんのパパ、もう半月くらいだっけ? 入院してから」
「いや、来週でもう一ヶ月になるよ。相変わらず意識はない、点滴でなんとか生きてる感じ」

 母はあれから、可能な限りは父の傍にいる。自分も週に2回は顔を出す。会社の人も、何度か顔は見た。余程信頼されていた上司なのだろう、時々豪華なフルーツ盛りや花束がベッドの脇に増えていたりした。保険料もたんまりと入ってきて、今のところ生活水準に支障はない。だが、日に日に母の頬がこけていくのは、仕方ないのかもしれなかった。
そんな母の様子を傍らで見ているからこそ、自分は冷静になれたのかもしれない。一人っ子の自分がしっかりしないと、自分が母を支えてあげないと。そう思えたのかもしれない。
あいにく料理は得意ではなかったし、朝ごはんも寝不足の母に作らせるわけにはいかないから、少し早く学校に出て、行きのコンビニでパンとコーヒーを買う。それが3年生になってからの毎朝の日課だった。
2年生から3年生へのクラス替えはなかったから、いつもの見知った顔だ。既に高校受験モードに突入している奴もいれば、まだまだ部活動に専念している奴もいる。もっとも、自分は放送部だったから持ち回り制で毎朝の校内放送担当だ。自分たちA組には放送部員が3人いる。自分と、麻衣子。そして。


966VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 06:08:14.63W6RpX5zN0 (2/36)

「お、やっと来たか。おはよ」

校舎の玄関脇にある放送室の中には、既に深々と椅子に座った木島雄太(8番)がいた。少しばかり小太りの雄太は、今日も呑気にガムをくっちゃくっちゃと噛みながら、mp3プレイヤーを耳から外す。

「雄太くん、おはよ」
「おはよ、雄太。また少し太ったか?」
「変わってねーよ!」

雄太はこう見えて、すっきりと通る声質を持っている。最近はなにやらインターネット上で個人的にラジオに似たようなこともしているらしく、一人で喋らせる分には申し分ない。頭の回転が速いんだろう、これで成績も学年上位なんだから侮れない。

「なんだよ蓮、今朝もコンビニ飯か。おまえさー、事情はわかるけどたまには家で食ってこいよー」
「そんなこと言ってもなぁ……」
「あれだぞ? ヨーグルトを器にぶち込んで、バナナを剥いて入れたってそれは立派な料理だし、なんならシリアルに牛乳をぶちこんだってそりゃあ立派な料理だぞ? 5分でできるさ」
「そのあと食器も洗わなくちゃならないだろ」

くだらない雑談をしている間に、麻衣子は隣のスタジオに入って朝の発声練習をしている。
自分もさっさと音響準備に入る。朝の放送はBGMが既に決まっているから選ぶ手間も省けて実に楽だ。CDをトレイにセットして、備え付けのミキサーの前のボリュームのつまみを確認する。こんなに大きなミキサーだけど、実際に使うのは一部分だけだ。
机の上に置かれている台本帳は、既に朝雄太が職員室で今日の予定をチェックして修正が加えられていた。

「お、サンキュ。……ふーん、今日はお偉いさんの校内査察があんのか」
「らしいよ。場合によっては午前中で早退になるかもしれないって、先生たちが話してたな」
「へぇ、午後半休か。そりゃいいね、帰りに父親んトコでも寄って行こうかな」

今日の予定と書かれた自由欄には、雄太の文字で『教育委員会/校内査察』と書きこまれていた。
最近は教育委員会もようやく教育そのものに本腰を入れてきていて、積極的に各地の学校の査察を行っては良い部分を全国に広めているんだとか。それは教育内容だけにとどまらず、学校の設備や制度においても例外なく良い部分を探しているらしい。逆に、悪い部分は徹底的に調べ上げて、社会の膿となる存在は排除する。そういった一部において容赦ない姿勢も、国民からすれば評判は高いみたいだった。
内申点よりもなによりも、お偉いさんの査察で弾かれる方が怖い。今日は大人しくしていた方がいいなと、少しだけ思った。
時計を確認して、スタジオ直通のマイクだけつまみをひねる。

「よーし、そろそろ8時だ。放送はじめるぞ。麻衣子、準備はいい?」
「いつでもオッケー!」
「では音響いれまーす。5秒前、4、3……」

ガラス越しの麻衣子に向けて、手の平で合図を出す。
爽やかな朝のBGMが流れ出して、それに麻衣子の明るい声が乗る。

『おはようございます。朝8時を過ぎました。本日は、4月15日、月曜日です。担当は、3年A組、平坂麻衣子と、同じく3年A組、木島雄太、波崎蓮です。本日も一日、よろしくお願いいたします』

   *  *  *

「はーい、お疲れさん。放送終了でーす」
「お疲れさまー!」

 朝の放送は時報と運動時間の始まりと終わりを知らせるだけなので、比較的楽だ。月初めの月曜日だと全校朝礼があったりして、放送部も少しは忙しくなるんだけど、たまにやる分には楽しい。
スタジオから麻衣子が出てくる。中は無音状態だし、若干蒸し暑い。麻衣子の額には、軽く汗が出ていた。

「お疲れ、麻衣子」
「あー、暑かったー。それにしてもさ、今日の、この校内査察ってやつ。ずいぶん朝早くから始めるんだね。ほら、窓から見えてるけど、あれ教育委員会の車だよね?」
「んー?」

スタジオから出てきた麻衣子に、雄太がタオルを投げる。額の汗を軽くたたきながら、麻衣子はガラスの外を促した。なるほど、確かにそれっぽい車が校庭に入ってきている。でも待てよ、駐車場は裏庭側に面しているはず。わざわざ正門側から車が入ってくる理由はなんだろうか。
まぁ、気にしてもしょうがない。飲みかけの缶コーヒーを一気に空けて、放送室の荷物を片付けて部屋を出ると、鍵をかける。


967VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 06:08:49.14W6RpX5zN0 (3/36)

■ ネタバレ名簿

1番 相田 澄香 あいだ すみか スパナ
2番 明石 真由 あかし まゆ 煙玉
3番 天野 祐一 あまの ゆういち ソーコム・ピストル
4番 伊藤 敦 いとう あつし 手斧
5番 大貝 玲子 おおがい れいこ 九五式軍刀
6番 香川 優花 かがわ ゆうか 文化包丁
7番 神崎 聖美 かんざき さとみ 催涙スプレー
8番 木島 雄太 きじま ゆうた マイクロウージー
9番 柴門 秀樹 さいもん ひでき 防弾ベスト
10番 境 啓輔 さかい けいすけ ブローニングM1910
11番 副田 紗耶香 そえだ さやか ――――
12番 高石 遼 たかいし りょう 端末:遠隔首輪爆破装置
13番 谷村 昌也 たにむら まさや サバイバルナイフ
14番 常田 克紀 ときた かつき 防犯サイレン(小鳥)
15番 長山 俊明 ながやま としあき 端末:トランシーバー
16番 波崎 蓮 なみざき れん 端末:遠隔爆弾起動装置
17番 平坂 麻衣子 ひらさか まいこ
18番 深堀 達志 ふかほり たつし 端末:ビーコン
19番 間宮 由佳里 まみや ゆかり ――――
20番 物部 昴 もののべ すばる 端末:トランシーバー
21番 森澤 昭人 もりさわ あきと ガラスの灰皿
22番 門前 晃 もんぜん あきら ワイヤーテグス
23番 山瀬 陽太郎 やませ ようたろう 端末:???
24番 和光 美月 わこう みつき ニューナンブM60
■ Kill Score.
 波崎 蓮 - ★★★★★★★★★★★★
 和光美月 - ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
 佐  藤 - ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 明石真由 - ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 木島雄太 - ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆


968VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 06:09:23.90W6RpX5zN0 (4/36)

 これが夢なのだとしたら、なんという悪夢なのだろうか。

 明石真由(2番)は、窓際のポジションからまったく動けなかった。少し離れた場所ではあったが、そこからでもはっきりと間宮由佳里(19番)と副田紗耶香(11番)が波崎蓮(16番)によって撃ち殺される瞬間はばっちりと見えた。あれだけ騒いでいた問題児2人も、今は物言わぬ死体に成り果てた。
もともと天文気象部という名の幽霊部員だった2人は、少しだけ苦手だった。私はそこまで活動的に遊びまわれるような性格はしていなかったし、男子と話すのが苦手な私にとっては、2人がいろんな男子たちと夜な夜な遊んでいるという噂を聞いてからは、あぁ、自分とは住む世界が違うんだろうな、と思ったものだ。
そして、あの加納とかいう謎の男性が言うには、その夜な夜な遊んでいる仲間たちで、波崎くんのお父様を還らない人にしてしまったらしい。怖い話だ。そして、波崎くんは、彼女たちを、加納に渡された拳銃で、粛清した。それだけの話だ。

 粛清。
今の波崎くんの顔は、2人の女子を殺したにも関わらず、いつもと変わらない、淡々とした顔をしている。さすがに笑顔こそ見て取ることはできなかったけれど、動揺しているとか、泣きそうになっているとか、そういった感情は表情からはわからなかった。あれでいてポーカーフェイスな人間だから、もしかすると頭の中は既にぐちゃぐちゃになっているのかもしれない。
私だったら、どうしただろう。いきなりクラスメイトを殺せと言われて、はいわかりましたと命を奪うことができるだろうか。そんなの、やってみないとわからない。だけど、今回の場合は一方的な蹂躙だ。反撃できない相手を、容赦なく殺せと言われたら、どんな理由があっても、私は撃ち[ピーーー]自信なんてない。そんなの、無理だ。となると、この試合がはじまったら、[ピーーー]気のない人間は、先程間宮由佳里が加納に言われた通り、やる気のない人間は生き残れないと言われた通り、死ぬしかないってことか。

 死ぬ。
死ぬって、いったいなんなんだろう。今まで15年間、ただなんとなく生きて、なんとなく勉強して、なんとなくこのまま大人になって、そして働いて、結婚して、子供産んで、そして病院で死ぬ。ただなんとなく、概念として最期に待ち構えているのが、死だと思っていた。こんなまだ中学生の途中で、いきなり割り込んでくるような存在ではなかったはずだ。
でも、24人いたクラスメイトのうち、早くも2人は脱落してしまった。試合が始まったら、さらにここから21人の生徒が脱落して、優勝者だけが生き残って帰れる。私は間違いなく、その21人の中に入る。つまり、それが死だ。なんだか、おかしな感じだ。

「他に、質問はあるか?」

 波崎くんから返してもらった拳銃をスーツの胸ポケットにしまいこむと、加納は再度教卓からみんなに向かって言った。そういえば、質問タイムの途中だったっけか。すっかり、忘れていたよ。
でも、さすがに質問者が撃ち殺されたこの状況下で、新たに質問できる奴なんか。

「いいですか」

いた。部屋の後方に寄りかかっていた、和光美月(24番)が、鋭い眼を加納に向けていた。さすがバレー部のエース、女子の中では一番背の高い彼女の威圧感は、半端ない。

「和光くんだね。はい、どうぞ」
「どうして、私らなんですか。これも、教育委員会が決めたことですか」

美月は、その寄りかかった体勢を崩さずに、吐き捨てるように言った。

「関係ないよ。この戦闘実験の対象となるクラスは、完全に無作為で選ばれる。そこに作為的な要素は、ないに等しい」
「間宮さんと副田さんを事前に処分しろというのは、教育委員会の差し金だったんじゃ?」
「それはそれ、これはこれ。無作為に選ばれたこのクラスで、生き残るに相応しくない生徒を、教育委員会の方々が決められた、それだけだよ。逆に言えば、今この場に残っている君たちは、生き残っても許される存在だ。堂々としていればいい」
「……おもしろくない」

加納は、ばっさりと切り捨てた。つまり、今この場に生き残っている22人の私たちは、教育委員会によって、異分子とみなされなかった存在。生き残っても良しと、認められた存在だということか。この国の教育委員会らしい考え方だった。案外、査察とやらは本当に偶然この戦闘実験と被ってしまっただけなのかもしれない。
美月は床に座り込む。続けて手を挙げたのは、サッカー部の部長、谷村昌也(13番)だった。

「はい、谷村くん」
「この試合の制限時間ってのは、24時間のルールの他には、あるんですか」

やっと、ルールの確認らしい質問が飛び出た。

「ないよ。しいて言うなら、すべての場所が禁止エリアになったら、そこで強制的に終了にはなるけれども、今までの統計からすれば、試合終了までに3日以上かかったってパターンはかなり珍しい。時間切れになった実験は1パーセントにも満たない。気にしなくていいルールだよ」

要するに、そんな制限時間なんか気にせず戦えってことだ。ルールなんてほとんどあってないようなものだとも、とれた。

「それから、もうひとついいですか。12時から試合のはじまりってありますけど、どういった感じで始まるんですか」
「それはこれから説明するよ。他に質問ないなら、続けちゃうけど、もう大丈夫かな」

加納はそういうと、部屋をぐるりと見回す。もう、質問者はいない。

「大丈夫みたいだね。では、これからの流れについて説明する。この試合は12時から始まるけど、その前にみんなにはまたこれから寝てもらう。次に目覚めるときは、みんなはこの会場のいたるところにランダムに配置されている。支給品も傍に置いているから、それを使って積極的に試合に参加してもらいたい。12時になったらまたチャイムを鳴らすから、それで目覚めるんだよ。いいね」

ゆっくりと教卓の前を歩きながら、加納は喋り続けた。また、私たちは寝かされる。そのまま次に起きた時が、試合開始の合図となるチャイムってことか。いよいよ、その時が来てしまったらしい。
加納が再び教卓の前に立ち、こちらを振り向いた瞬間、違和感を覚えた。いつの間にだろうか、加納はガスマスクみたいなものをかぶっていた。そんな動作は微塵も見せていない。どこからガスマスクを取り出したのかもわからない。はっとしているうちに、背後に立っていた兵士たちもみんな、マスクをかぶっていた。


969VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 06:10:07.63W6RpX5zN0 (5/36)

さて、これからどうしようか。試合に積極的に参加する意思がない以上は、隠れているのが得策だとも言えるけれど、まずは隠れるにしても大前提で仲間が欲しかった。隠れている場所に、参加する気まんまんのやる気に満ち溢れた真面目な生徒が現れるとも限らない。そうなった場合は、私一人でたちうちするのはまず無理だ。だいいち、こんな煙玉でなにができる。
仲間集めとなると、やっぱりここは同じ吹奏楽部に所属しているクラスメイトが妥当かな。つまり、神崎聖美(7番)と香川優花(6番)、そして常田克紀(14番)だ。少なくともこのあたりのメンツなら、普段から部活動で一緒に過ごしている時間も長いし、そこまで気をつかう必要もないから、なにごともなく仲間になってくれるはずだ。
だけど、今回は出発地点がみんなバラバラなんだ。どうやって探すか、それが問題だった。闇雲に探しても、私を除いた21人のうちの3人、確率的に考えてもはっきり言って博打だ。やる気のあるクラスメイトに遭遇してしまう可能性だって、ある。

そこまで考えて、やる気のある生徒って誰なんだろうと、気になった。
波崎くんの顔が思い浮かぶ。加納の指示とはいえ、既に2人も殺している。そしたら、あとはもう何人殺しても同じなんじゃないかって、少しだけ不安になる。波崎くんはそんな人じゃないってわかっていても、少しだけ心配だ。もちろん、会えたら会えたで個人的にはすごくうれしい。だけど、うまく話せる自信はないし、それで彼に不安を与えてしまうのも、得策ではないのかもしれない。
ええい、もうよくわからない。とりあえず、保健室は出よう。ここにいても、なにも始まらないんだ。私は、廊下に出てみることにした。

 廊下は、薄暗かった。非常灯だけが点灯しているものの、あくまでこれは非常時の照明だ。避難するときに必要な最低限の明かり、つまりそこまで明るいわけではないのだ。保健室は校舎の玄関の脇に位置していて、そのまま校庭にも直結している造りになっていた。外は快晴だったけれども、今は外に出るような気分でもなかった。薄暗い廊下を、じっくりと見回す。誰かがいる気配もない。そもそも、これじゃあなにも見えない。

 私は、右手に握った懐中電灯をつけた。
 それが、そもそもの間違いだったのかもしれない。

「……だれだ?!」

 私の懐中電灯は、すぐ近くに潜んでいた人物を捉えた。眩しそうに顔を押さえたのは、男子だった。そして、その手には、大振りのサバイバルナイフが握られていた。
あ、やばい。直感的にそう判断した私は、急いで明かりを消して、保健室へと逃げ戻る。慌ててしまって、鍵を閉め忘れたのが致命的だったのかもしれない。私は机の上に置いてあった合金ばさみを咄嗟に掴み取る。先程までは人を殺せない武器を支給されて安心しきっていたというのに、このたった数分間でこの変わり様だ。自分でも笑えてしまう。

 あいにく、保健室で隠れる暇はなかった。扉が開いて、そこからナイフを構えた男子生徒、谷村昌也が現れた。彼も、きっとこの近くで目覚めたのだろう。そして、支給された武器は間違いなく、あの大振りのナイフだ。

「来ないでください」

谷村昌也は、ルール確認をしていた。なんで? そんなの簡単だ。彼は、やる気だからだ。この試合のルールをきちんと確認して、そのルールの中できちんと試合に参加する。スポーツマンシップにのっとって、だ。
彼は私にそう言われると、ふぅと溜息をついて、肩にかけていたバッグを床に降ろした。

「なんだ、明石さんか」
「そうです。だから来ないでください」

だけど、彼は立ち去る素振りは見えなかった。床に置いたバッグはそのままに、問診用の丸椅子に座る。そして、じっくりと私の姿を見回していた。

「ねぇ、明石さんの武器って、そのはさみ?」
「…………」
「だんまりか。まぁ、俺の話でも聞いてよ」

彼は、丸椅子に座ってくるくると体をまわしながら、話し始める。
いったい、なにを始める気だ。

「俺ね。東京の私立高校から、推薦の話きてんの。去年の全中……あぁ、全国中学校サッカー大会のことね。それの予選で、なんかいい人の目に止まったみたいでさ。スポーツ推薦だから、もちろん学費もかなり軽減されるっぽいし、なにより、なんか人から必要とされるって、すごくいい気持ちなんだよね」
「…………」
「だからさ、その推薦で俺なんかを選んでくれた人の期待に、こたえたいなって思ったわけよ、俺。明石さんさ、わかってくれるよね」
「つまり、それが私を[ピーーー]理由?」


970VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 06:10:54.32W6RpX5zN0 (6/36)

東京都立第壱中学校3年B組 現在状況並びに死因鑑定書

氏名 (名簿番号) 初期支給(所有)武器 死因 致死武器 致死者
赤木真治 (M1) M4A1アサルトライフル 爆死 ニトロ・グリセリン 稲田奈津子
稲山奈津子 (F1) ウージーサブマシンガン 銃殺 イングラムM11サブマシンガン 旗山快
飯田浩太郎 (M2) ニューナンブM60 ** ――――― ―――――
内村真由美 (F2) ボクシング・グローブ (未使用) 銃殺 45口径 コルト・ガバメント 坂待欽八
太田芳明 (M3) ピアノ線 銃殺 イングラムM11サブマシンガン 藤本華江
江藤裕美 (F3) 特殊警棒 射殺 九七式対人用戦車 専守防衛軍兵士
尾田雅文 (M4) フリスビー 轢死 政府トレーラー 専守防衛軍兵士
小田原美希 (F4) 呂型簡易探知機 自殺 ――――― ―――――
川村秀貴 (M5) トマ・ホーク(戦斧) 斬殺 果物ナイフ 元井和也
金子さゆり (F5) ナックル 銃殺 イングラムM11 旗山快
桐谷優 (M6) ジャック・ナイフ (未使用) 銃殺 45口径 コルト・ガバメント 専守防衛軍兵士
北上彩 (F6) アーモリー/ディフェンダー45口径 絞殺 鎖分銅 旗山快
国山光 (M7) ゴルフクラブ 自殺 ――――― ―――――
日下部悦子 (F7) 米帝陸軍M-1スチールヘルメット 銃殺 イングラムM11 旗山快
倉沢圭吾 (M8) 日本刀『正宗』 切殺 ピアノ線 太田芳明
琴河藍 (F8) サーベル 銃殺 ベネリM3S・ショットガン 滝川直
黒澤健司 (M9) 防弾チョッキ ** ――――― ―――――
榊原郁美 (F9) S


971VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 06:11:25.52W6RpX5zN0 (7/36)

  政府内連絡文書二〇〇〇年度第〇〇三八七四三九号 (部外秘取扱注意特一級)


  総統府官房特殊企画部防衛担当官並専守防衛陸軍幕僚監部戦闘実験担当官発


  共和国戦闘実験第六十八番プログラム二〇〇〇年度第十二号担当官宛


 四月二十七日一八○六時、同日点検中デアッタトコロノ共和国政府中央演算処理センターニテ演算機器ニ外部侵入ノ形跡ヲ確認。

 進入ハ同月一日未明デアッタ模様デ、現在ソノ後ノ再侵入ノ形跡等、調査作業中。

 被疑者ノ身元、目的及ビ流出情報ノ大要ニツイテモ現在確認中デアルガ、被疑者ノ侵入方法ハ極メテ高度ノ技術ニヨルモノデアリ、被害全容ノ解明ニハ相当ノ時間ヲ要スル見通シ。

 総統府官房特殊企画部防衛担当官並ビニ専守防衛陸軍幕僚監部戦闘実験担当部デハ、別ケテモ「第六十八番プログラム」関連情報ニ被害ガ及ンデイル可能性モコレヲ排除デキナイトノ報告ヲ受ケ、同プログラム二〇〇〇年度第十二号ノ延期ニツキ急遽検討ヲ行ッタ。

 シカシナガラ、協議ノ結果、関連情報ノ民間ヘノ流出ノ形跡ガ現在マデ見ラレナイ事カラ、予定通リ実行スベキト結論。

 一方、第十三号以降ノ実施時期、朱三『ミッドウェー』ノ設計変更ニツイテハ急ギコレヲ研究スル方針デアル。

 一九九七年ニモ同様ノ事件ガアッタコトカラ、貴殿第十二号担当官ニアッテハ、実験ノ実行監督ニ当タリ、細心ノ注意ヲ払ワレタシ。


972VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 06:11:52.54W6RpX5zN0 (8/36)

  東洋最大の規模を誇る大東亜共和国首都、――東京都。
  ネオンの光が眩しく輝く第弐副都心を少し離れた小汚い裏路地に、『ボロい』という言葉の代名詞のようなアパートがあった。
  そのアパートの一室、203号室のドアの横に白いボール紙を貼っただけの表札があり、極太マジックで『三村』と書かれていた。
  この部屋の住人は、三村慶吾(都立第壱中学校3年B組・男子十九番)と、同じく三村秋子(私立第弐中学校3年3組・女子十六番)の二人だけだ。
  中学生が二人きりで同居、というのは、少なからず誤解を招く恐れがある(いちおう兄妹と言うことになってはいるが)。
  これには話すと長い――そう、原稿用紙で1322枚ほど――ワケがあるが、それはこの際、置いておく。
  ただ、これだけは書いておこう。
  この二人の姓名は、もちろん偽名であって、本名を七原秋也と中川典子という。

  まだ朝もやが漂う午前5時30分。
  勤労主婦もようやっと起き出すであろう時間に、その部屋の古びたドアが軋んだ音を立てて、開いた。
  そのドアからは、厚手の学生服をきっちり着込み、大きなドラムバッグを肩に担いだ七原秋也が顔を出した。
  身長は175センチ、体重は62キロ、一見すると細身だが、身体つきはがっちりしていた。
  髪は平均的な男子よりもひとまわり長めだったが、邪魔な横髪はすべて後頭部に流れるように梳かされているので、長さの割にすっきりとまとまっていた。
  容姿の方は、平均的な男子よりもふたまわりほど整っており、引き締まった眉と唇が、どこか表情の硬さを窺わせた。
  秋也は、半開きのドアのノブに手をかけたまま、振り返った。
  言った。
 「じゃあ典子、行って来る」
  秋也の言葉を受けた典子は、頷きながらも眉をひそめた。
 「典子じゃなくて、秋子でしょ? もうそろそろ慣れなれないと」
  秋也に向かってちょっと苦笑しながら、典子が言った。
  典子は、体格は小柄で、髪形は肩をちょっと越えるかどうかくらいの、長いとも短いとも言えない美しい黒髪をしていた。
  その表情がいつも穏やかそうに見えるのは、瞳が比較的大きめで優しい印象を与えるためだろう。
 「そうだった。悪いな、秋子」
 「どういたしまして、慶吾くん」
  秋也が言うと、典子はちらっと肩をすくめながら、ふふっと笑んだ。
  七原秋也――いや三村慶吾は、思った。
  他人が聞いていれば、なにを言っているのかよくわからなくなりそうだ。
  まあ、お互い偽名で呼び合う兄妹のことを知らないのなら、無理もないかもしれないけれど。
  秋也の名前は仲の良かった友人、三村信史、杉村弘樹、国信慶時、そして川田章吾から一字ずつ――『村』が重なってしまったのは仕方ないだろ?――いただいている。
  典子の名前は、単純に秋也の『秋』を貰っただけだ。
  なぜ二人が偽名を使っているかと言うと、これまた話すと長くなるので、要点を掻い摘んで言おう。
  早い話、『指名手配中』なのだ、彼らは。

 「本当にいいのか? 俺が修学旅行なんて行っても?」
  慶吾がそれでも心配そうに、秋子に聞いた。
  その言葉に、秋子は笑顔で頷いた。
 「3年前の修学旅行は、ほら――面白くなかったでしょ? だから、ねっ?」
  これまた、他人が聞いてもまったく理解できそうにない会話だったが、この二人にはこれだけで通じるのである。
  3年前の修学旅行――。
  当時、彼らは香川県城岩町立城岩中学校の至極ふつうの中学3年生だった。
  それが一変して『代表選手』となってしまったのは、『第六十八番プログラム』と呼ばれる共和国政府主催のクソ迷惑なゲームのお陰だ。
  そのクソ迷惑さ加減ときたら、指定日以外にゴミ捨て場にゴミを捨てにくる近所のおばさん連中の比ではない、まったく。
  けれどとにかく、それは3年も前の話だ。
  慶吾は渋々ながら頷いたが、やはり心配は秋子のことだった。
 「だけど、俺がいない間に典子――じゃない、秋子に何かあったら・・・・・・?」
 「あたしはだいじょうぶよ。それに、あたしだけ修学旅行に行って、慶吾くんだけ行かないっていうのは、やっぱり不公平だもの」
 「う?ん、そうかな・・・・・・?」
  なんとなく釈然としない回答だったが、慶吾はなんとか自分を納得させた、とりあえず。
 「おっと時間だ」
  自分の腕時計に視線を落として言った慶吾を、秋子が呼び止めた。
 「あっ、待って。はい、忘れ物」
  そう言って秋子は、慶吾に銀色に光るL字型の物体――大型拳銃、ピエトロ・ベレッタM92FSを渡した。
  ふつうなら、こんな物騒なものを出されては驚いて飛び退るところだが、慶吾は頷いてそれを受け取った。
  秋子の言動があまりにも自然だったので。
  はい、あなた、お弁当忘れてるわよ。そうそう、今日は腕によりをかけて作ったから、残さず食べてね、――中身? えっとね、9ミリパラベラム弾って言ったかしら?
 「じゃあ、今度こそ本当に、行ってくる」
 「うん。いってらっしゃい」
  慶吾は、ベレッタをベルトの間に突っ込んで、重いドラムバックを肩に担ぐと、近所迷惑にならないように足音を潜めながら、階段を降りて行った。


973VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 06:12:39.22W6RpX5zN0 (9/36)

  天然パーマっぽい髪型で色黒、しかし友達と遊ぶということがないぶん、趣味であるコンピュータ関連の知識を独学で勉強しているようで、その分野には精通しているのかもしれなかった。
  ちなみに読んでいる本は・・・・・・『C 言語入門』
  またコンピュータ専門書かよ、おい?
  修学旅行のバスの中でお勉強とは恐れ入る。グレイト。

 「あ、あの・・・・・・」
  慶吾が呆れていると、通路を挟んだ横の席から突然、声をかけられた。
  それで慶吾は、とりあえず分厚いテキストと睨めっこしている真治から視線を外し、そちらに顔を向けた。
  女の子だった。
  少しふっくらとしていて大人しい感じの、一般的には美人と言うよりは“かわいい”方に部類されそうな子。
  秋子に負けず劣らずに目はくっきりしていて、黒くて長いさらさらとしたロングヘアーを持っていた。
  確か――編入して日が浅いから名前と顔が一致しないんだ。放っといてくれ――、松本真奈美(女子十九番)だ。
  真奈美が言った、少し頬を染めながら。
 「そ、その、ク、クッキー焼いたから・・・・・・よかったら、えっと、元井くんと食べて・・・・・・ください」
  真奈美の声は徐々に弱くなっていって、最後の方はもうほとんど聞き取れなかった。
  しかし、自分の名前が出たのが気になったのか、松本真奈美とは反対側、慶吾の隣に座っていた元井和也(男子二十番)が、こちらに振り返った。
  元井和也は、背が高く、以前は野球部に所属していたことがあるらしい。
  いまは現役を退いているが、髪型はまだスポーツ刈りにしているので、現役と言っても通りそうだった。
  ごつごつとした顔は一見すると強面っぽく見えるけれど、あまり自己主張の強いタイプではなく、性格的には『ごく標準』というレベルだった。
  その和也が、慶吾の方に身体を乗り出して真奈美の顔を覗き込んだ。
 「食っていいの? マジで?」
 「ええ、どうぞ」
  真奈美が言うと、和也はぱちっと指を鳴らし――あまりいい音はしなかったが――満面の笑みをこぼした。
 「やりぃ?♪」
  慶吾を乗り越えるようにしてクッキーの包みを受け取ると、和也はそそくさと縛ってあった紐を解いて、ひとつ摘んで口の中に放り込んだ。
 「うわ、これ、めちゃくちゃ美味いや」
 「ん・・・・・・。ありがと」
  このやり取りを見ていた慶吾は、思わず苦笑してしまった。
  ふと思った。
  どっかで見たよな、こんな光景――。
  慶吾の脳裏に、いま見ているものとは別の光景が浮かんだ。
  バスの中。
  右に座っているのは、中川典子。
  そして左は、国信慶時。
  その向こうは、川田章吾だ。

 『あの、今日弟にせがまれちゃって、作ったの。良かったら、ノブさんと食べて』

 『ああ、めちゃくちゃうまいや』

 『俺はいい』

  ちょっと目を転じると、杉村弘樹、瀬戸豊、旗上忠勝、三村信史、内海幸枝、その向こうは北野雪子と日下友美子に千草貴子か、おっと、あそこで仲良さそうにしているのは、山本和彦と小川さくらじゃないか・・・・・・?
  だが、現在この世界に残っているものは――中川典子を抜かして――もう、誰もいなかった。

 「食べないんすか? 三村さん?」
  和也の声に、その懐かしい光景は消し飛び、またもとの騒がしいバスの中に戻った。
  バスの車輪が道路を横断している亀裂を越えたのか、ガタン、と一瞬強い衝撃がきた。
 「マジ美味いっすよ、これ」
  和也は、真奈美から受け取ったクッキーの包み紙を、ずいっとこちらに突き出した。
  慶吾はちょっと首を傾げ、頷いた。
 「ああ。じゃあひとつ貰っとくかな」
  包みの中に手を突っ込み、微妙に楕円になっているクッキーをひとつ摘み上げた。


974VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 06:14:40.41W6RpX5zN0 (10/36)

  しかし、嘗て我らが大東亜共和国に肩を並べた大国米帝は、経済破綻、失業者の増加、凶悪犯罪の激増、麻薬、同性愛、デモ、ストライキ、軍事クーデターの勃発・・・・・・などによって、1999年あえなく瓦解した。
  米帝の混乱に乗じて、大東亜共和国専守防衛陸軍は直ちに米国領に侵攻、南北アメリカ大陸は事実上、大東亜共和国領になったのだ。
  それに伴って、米帝に住んでいた多くの難民が共和国本土に流れ込んだ。
  その流れの中に、秋也と典子は、いたのだった。
  混乱で税関や役所のチェックが甘くなっていることなどが幸いしてか、現在ではごくふつうの一般都民として暮らしていた。
  年齢的には高校3年なのだが、米帝から渡ってきた学生はすべて3グレード下げる、という政府の方針に従ってやった結果、二度目の中学3年生に修まってしまったのだ。
  それ――政府の決まりのことだ――をクラスの人間も知っているので、年上にはそれ相応の礼儀を、ということで敬語を使っているのだろうが、当人の慶吾にしてみれば言葉遣いなど、どうでもいいことだった、はっきり言って。

 「まあ、強制するつもりは更々ないけど・・・・・・」
  慶吾の言葉を聞くと、真奈美はほっとしたように、笑顔を見せた。
  逆隣では、和也がクッキーを頬張るのに我を忘れているようだ。
  慶吾は、改めてバスの中を見渡してみた。
  バスの席順は、名簿順と決められているから、わかりやすい。
  お勉強家の赤木真治の後ろ、二列目には太田芳明(男子三番)と尾田雅文(男子四番)が座っていた。
  太田芳明は、言ってみればお調子者で、普段からよく内村真由美(女子二番)あたりと軽いジャブのような冗談の応酬をしていて、クラスのムードメーカーになっていた。
  尾田雅文は一見、惚けた感じの印象を受けるが、そんな顔とは裏腹に、実は裏ではけっこう悪いことをやっているらしいという噂を、少し耳にしたことがあった。
  もっともそんな噂を聞いたからといって、べつに慶吾は雅文のことを軽蔑するような目で見ることは、もちろんしなかったが。
  シートに背を預け、静かに眠っている黒澤健司(男子九番)は、クールでしかも運動神経が抜群なので、クラスの女子からはそれなりに人気があった。
  身長こそ小柄だったが、いつもの健司の冷静な口調は、聞くもの全員に無言の圧力と説得力を与えていた。
  健司の隣に座っている佐々木博文(男子十番)は、学級委員長(クラス長と呼ぶらしい)でありながらけっこうなプレイボーイだそうで、いまも通路を挟んで隣の榊原郁美(女子九番)と、なにやら話しているようだった。
  ヘイ、彼女。これからぼくとお茶しない? っていうか、そういやここ、バスの中か。じゃあ駄目だな、マイハニー。
  黒澤の後ろ、窓側の席には杉山貴志(男子十一番)が、瀬戸雅氏(男子十二番)と話し込んでいた。
  杉山貴志は背も高く、頭も黒澤健司に勝るとも劣らずにキレるので、狙っている女子は少なくはないだろう。
  一方、瀬戸雅氏は、つい先日まで登校拒否を続けていた問題児だ。
  もちろん、性格、素行に問題があるわけではなく、登校拒否と言うよりは登校できなかったと言った方が正しいのかもしれないけれど。
  朝家を出ても、途中で吐き気を催したり頭痛がしたりで、結局は帰ってしまうのだったが、最近はそれもなくなったらしく毎日と言っていいほど出席している。
  ちょっと後ろへ行って、旗山快(男子十八番)。
  シートの手すりに肘をついて目を閉じていたが、それが眠っているのか、ただ目を閉じてじっとしているだけなのか、慶吾にはわからなかった。
  旗山快、――こいつはどうも他の連中とは違うらしい、慶吾はなんとなく、そう思った。
  慶吾が編入するよりも前にこのクラスに転校してきたらしいのだが、出身地や前の学校の経歴などは、誰もまったく知らないようだった。
  頭はキレるはずなのだが、勉強はやらないそうで、いつも試験では危険な点数を取っていた。


975VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 06:17:18.29W6RpX5zN0 (11/36)

暴力団組長代行で女子不良リーダー。
組の存続のためもあってゲームに乗るが、子分の豊浜ほのかに裏切られてしまった。
手始めに伊佐治美湖を撲殺して銃を奪った(12話)。
その後、堂浦修(34話)・矢山千恵(44話)を殺害。
冷泉静香に襲われるが、返り討ちにした(47話)。
女子4人が立て篭もる病院に乱入して2人を射殺したが、救助に来た松崎稔に追い出された(53?56話)。
最後は豊浜ほのかと戦い、ほのかの錯覚のおかげで勝利したが(61話)、
真砂彩香に頭上からボウリングの球を落とされ無残な死を遂げた(62話)。

女子2番
 伊佐治美湖 (いさじ よしこ)
支給品 彼女に殺された人 彼女を殺した人
ワルサーPPK なし 浅井里江
女子では一番の長身だが虚弱体質。梅田美也子の親友。
プログラム中に酷い生理痛のため薬局を訪れたが、潜んでいた浅井里江に頭頂部を一撃されて即死した(12話)。

女子3番
 梅田美也子 (うめだ みやこ)
支給品 彼女に殺された人 彼女を殺した人
なし(出発前に死亡) なし 川渕源一(担当官)
伊佐治美湖の親友で、いつも美湖を援助していた。
プログラム説明中に逃亡しようとして、川渕の毒吹き矢を延髄に打ち込まれてしまった(5話)。

女子4番
 大薗規子 (おおぞの のりこ)
支給品 彼女に殺された人 彼女を殺した人
双眼鏡 なし 浅井里江
委員長佐々木はる奈の友人の一人。これといった特徴はない。
プログラムでは、徹底的にはる奈を信じて行動した。
立て篭もっていた病院を訪れた遠山奈津美を出迎えていたところを、浅井里江に仕留められた(53話)。

女子5番
 尾崎奈々 (おざき なな)
支給品 彼女に殺された人 彼女を殺した人
シャボン玉セット なし 政府(首輪で処刑)
気の弱い少女で海に面した洞窟に潜んでいた。
海岸に現れた梶田広幸に勇気を出して話しかけたのが、結果的に徒となった。
広幸の水中脱出策を聞いてしまったために、広幸ともども処刑された(18話)。
後に、政府側から命の恩人と呼ばれた(21話)。


976VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 06:18:01.06W6RpX5zN0 (12/36)

テニス部員で吉村克明の彼女。スタイルが良くて人気がある。
克明との待ち合わせ場所付近で、城川亮が木原涼子を射殺したため、克明と合流できなかった。
克明を捜しているうちに藤井清吾に襲われ陵辱されそうになったが、辛うじて撃退した(38話)。
黒野紀広が女子の死体に化けていたのを見破って追い払った(45話)。
最後は度会裕隆に襲われ俊足を生かして逃げたが、転倒して致命的な傷を負ってしまい(57話)、
そこへ駆けつけた克明に懇願して、心臓を撃ち抜いてとどめをさしてもらった(58話)。

女子7番
 木原涼子 (きはら りょうこ)
支給品 彼女に殺された人 彼女を殺した人
手榴弾2個 なし 城川亮
原作の天堂さんレベルの影薄。
出発直後、城川亮に熊と間違われて射殺された(8話)。
しかし、彼女の支給品の手榴弾は、後に坂持美咲によって大変有効に活用された。

女子8番
 久保田智子 (くぼた ともこ)
支給品 彼女に殺された人 彼女を殺した人
フルート なし 登内陽介
登内陽介の彼女で、大槻貴之や長内章仁とも親しい。
プログラムでは陽介と行動するが、貴之と章仁の死を見て絶望し、
陽介に心中を迫ったが、自ら退場することを潔しとしない陽介によって、墜落死させられた(30話)。

女子9番
 坂持美咲 (さかもち みさき)
支給品 彼女に殺された人 彼女を殺した人
ウージー9mmサブマシンガン 城川亮・永田弥生・
黒野紀広・松尾康之・
専守防衛軍兵士・川渕源一(担当官) なし
学年有数の美少女兼優等生。ロングヘアーで性格はきわめてクール。
正体は原作の坂持金発担当官の長女。この物語のキーパーソンである。
プログラムでは殺戮も脱出も犬死も望まず、成り行き任せに行動していた。
城川亮に不意を突かれ、反射的に射殺(17話)。
永田弥生の挑戦を受け、銃を使わない対決をするが、弥生が違反したため射殺(26話)。
自分と知らずに襲撃してきた藤井清吾を撃退(43話)。
遠山奈津美と出会い、舌戦となり心が揺らいだ(51話)。
真砂彩香を黒野紀広から救助した後、紀広を殺害し、混乱した彩香を落とした(65話)。
中上勇一と松崎稔が松尾康之に襲撃されている場面に遭遇し、勇一に加勢して康之を倒した(68話)。
勇一・稔とともにプログラム本部を襲撃して勝利、見事生還した(72話)。

女子10番
 佐々木はる奈 (ささき はるな)
支給品 彼女に殺された人 彼女を殺した人
グロック19 なし なし
病院長の娘で、生命の尊さを熟知した人格者。クラスメートの信頼抜群の委員長。
プログラムでは、大薗規子と山野由加を伴い病院にバリケードを作って立て篭もった。
妨害電波で首輪を無効にして大勢で脱出する策をたて、想い人である松崎稔の来訪を待っていたのだが・・・
病院を訪れた遠山奈津美を出迎えたところを浅井里江に襲撃され、
規子と由加を失いながらも奈津美と共に奮闘し、稔に助けられた(53?56話)。
作戦上の都合のため、稔に薬物で眠らされた(66話)。
覚醒して奈津美と共にプログラム本部へ向かい、最終的に生存者の1人となった(71話、大団円)。

女子11番
 塩沢冴子 (しおざわ さえこ)
支給品 彼女に殺された人 彼女を殺した人
スタンガン なし 松尾康之
初夢がその年の内に必ず現実になるという超能力者。
自らのプログラム参加の初夢を見たため、友人を殺さずに生還する手段として転校してきた。
すなわち、このクラスがプログラムに選ばれたのは、彼女のせいだとも言える。
だが、密かに携帯していた銃を没収された上に、支給品がスタンガンだったため、途方に暮れる結果となった。
活路を開くために服部伸也を襲撃したが、スタンガンを奪われた上にノックアウトされた(36話)。
さらに策を弄して銃を奪おうと松尾康之に接近したが、康之の狂気の前では自殺行為に過ぎなかった(41話)。


977VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 06:19:02.44W6RpX5zN0 (13/36)

女子12番
 遠山奈津紀 (とおやま なつき)
支給品 彼女に殺された人 彼女を殺した人
耳掻き なし 黒野紀広
遠山奈津美の無二の親友で卓球部員。河野猛に片想いしていた。
出発直後、奈津美と行動中に黒野紀広の奸計に嵌って、あえなく没した(10話)。
原作の国信君同様に、主人公にプログラムの厳しさを痛感させる役割を担っている。

女子13番
 遠山奈津美 (とおやま なつみ)
支給品 彼女に殺された人 彼女を殺した人
モデルガン(ベレッタM92F) なし なし
本作品の主人公。卓球部員でバランスのいい能力の持ち主。
中上勇一とは友達以上恋人未満の関係だった。
プログラムでは、クラスメートに対する不殺の信念を最後まで貫き通した。
遠山奈津紀とともに出発したが、黒野紀広に奈津紀を殺され、辛うじて紀広を追い払った(10話)。
中上勇一と再会し、以後しばらく勇一と2人で行動した(16話)。
松尾康之に襲撃され、全身打撲した上に勇一と離れてしまった(37話)。
冷泉静香に一瞬の隙を突かれたが、武器が本物の銃でなかったことが幸いした(42話)。
坂持美咲と激しい舌戦を繰り広げた(51話)。結果的に、これがストーリーを大きく左右した。
佐々木はる奈たちの立て篭もる病院に到達したが、浅井里江に襲われ、松崎稔に救助された(53?56話)。
黒野紀広の襲撃を、稔の援助でどうにか撃退した(64話)。
稔に騙されて、睡眠薬で眠らされた(66話)。
覚醒後、はる奈とともにプログラム本部に向かった(71話)。
勇一たちと政府側の戦場に駆けつけ、まさに一石を投じて援護した(72話)。
勇一と美咲の決闘を身を挺して止め、生存者の1人となった(大団円)。

女子14番
 豊浜ほのか (とよはま ほのか)
支給品 彼女に殺された人 彼女を殺した人
果物ナイフ 藤井清吾 浅井里江
不良の兄にケンカを叩き込まれて、不本意ながら不良をしているが、根は優しい少女。
中学入学時に、浅井里江に叩きのめされて子分にされてしまった。
プログラムでは里江を裏切って行動し、里江打倒と脱出を目標にしていた。
偶然出会った真砂彩香を保護して一緒に行動することとした(31・32話)。
彩香を殺そうとした藤井清吾を止めたところ、清吾が襲ってきたため返り討ちにした(46話)。
川越あゆみを刺した度会裕隆を追い払い(57話)、
吉村克明があゆみの介錯をするのをほう助した(58話)。
浅井里江と対決し、優勢だったが錯覚が原因で無念の落命となった(61話)。

女子15番
 永田弥生 (ながた やよい)
支給品 彼女に殺された人 彼女を殺した人
棍棒 なし 坂持美咲
醜女でいじめられっ子だったため、空手をはじめた少女。
真砂彩香以外にはほとんど相手にしてもらえない状態だった。
プログラムではクラスメートに復讐するためにゲームに乗った。
最初に出会った相手が彩香だったので、殺さずに気絶させて銃を奪った(22話)。
坂持美咲を挑発して銃無しの勝負に持ち込んだが、美咲の意外な強さに自らルールを破ったため殺された(26話)。

女子16番
 真砂彩香 (まさご あやか)
支給品 彼女に殺された人 彼女を殺した人
コルト・ガバメント 浅井里江 なし
クラス1、小柄な少女。元いじめられっ子で、心根がとても優しい。大槻貴之に片想いしていた。
支給品の銃に弾を込めずに歩いていたところを、永田弥生に落とされて銃を奪われた(22話)。
弥生に埋められたゴミの山の中で覚醒、豊浜ほのかに出会って仲間になった(31話)。
登内陽介から、貴之が自分に片想いしていたことを聞かされた(32話)。
貴之の亡骸と自分宛のラブレターを発見したが、藤井清吾に襲われ、陽介とほのかに助けられた(46話)。
ほのかと浅井里江の対決を上から見ていて、里江の頭上にボウリングの球を落下させて殺してしまった(62話)。
絶望と罪悪感から自殺を決意したところを黒野紀広に攻撃されたが、坂持美咲に救助された(65話)。
弥生を殺害したのが美咲だと知ったため、美咲を鞭で撃とうとしたが叶わず、逆に落とされてしまった(同)。
その後、美咲たちの保護の下で見事に生還した(大団円)。
2度気絶させられる等、波乱万丈だが最も幸運な生存者といえるだろう。

女子17番
 本吉美樹 (もとよし みき)
支給品 彼女に殺された人 彼女を殺した人
藁人形と五寸釘(欄外注) なし 冷泉静香
小心者の少女だが、隣のクラスに恋人がいる。
プログラムでは、仲間を作りそこなって1人で行動した。
偶然見かけた森山文規に保護を求めたが拒否され、冷泉静香の罠に落ちて息絶えた(40話)。
死後、黒野紀広に服を脱がされて裸体を曝してしまった(63話)。


978VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 06:19:38.18W6RpX5zN0 (14/36)

支給品 彼女に殺された人 彼女を殺した人
藁人形と五寸釘(欄外注) なし 冷泉静香
小心者の少女だが、隣のクラスに恋人がいる。
プログラムでは、仲間を作りそこなって1人で行動した。
偶然見かけた森山文規に保護を求めたが拒否され、冷泉静香の罠に落ちて息絶えた(40話)。
死後、黒野紀広に服を脱がされて裸体を曝してしまった(63話)。

女子18番
 山野由加 (やまの ゆか)
支給品 彼女に殺された人 彼女を殺した人
千枚通し なし 浅井里江
父の急病を佐々木はる奈の父に救われたことから、はる奈の親友になった少女。
プログラムでは、徹底的にはる奈を信じて追従することにしていた。
自分のミスで病院への浅井里江の侵入を許した責任を取ろうと頑張ったが、
里江の策略に嵌ってむなしく散ってしまった(54話)。

女子19番
 矢山千恵 (ややま ちえ)
支給品 彼女に殺された人 彼女を殺した人
火縄銃 なし 浅井里江
クラスメートの秘密などを調べ上げて言いふらすのが趣味の情報屋。
重宝されていたが、内心では嫌われていることに気付いていなかった。
プログラムでは孤立してしまって神社に篭っていたが、自分のミスからあっけなく浅井里江に首を差し出した(44話)。

女子20番
 冷泉静香 (れいぜい しずか)
支給品 彼女に殺された人 彼女を殺した人
脇差 本吉美樹 浅井里江
大企業の令嬢。比較的上品な坂持美咲以外とはほとんど付き合いがなかった。
自分を眠らせて拉致した政府に復讐するためにゲームに乗ってしまった。
松崎稔を襲ったが失敗。だが、先祖伝来の闘争心に火をつける結果となった(15話)。
案山子にセーラー服を着せるというトラップで、本吉美樹を討ち取った(40話)。
遠山奈津美を襲撃したが、勝利寸前で逆転され追い払われた(42話)。
浅井里江をトラップで仕留めようとしたが失敗し、
潔さに感心した里江から、傷の目立たない死をプレゼントされた(47話)。

女子21番
 和栗怜花 (わぐり れいか)
支給品 彼女に殺された人 彼女を殺した人
Cz・M75 なし 松尾康之
友人を信用できなかった少女。
自分が信用できる者としか行動したくないと考え、石本竜太郎に頭を下げて仲間にしてもらった(27話)。
竜太郎が松尾康之に殺された時、メモ書きを託されたが自らも重傷を負ってしまった(48話)。
中上勇一に竜太郎のメモを渡して力尽きた(50話)。
目立たないが、脱出劇に必須の役割を果たしている。



979VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:06:38.54W6RpX5zN0 (15/36)

12月某日
 今日は窪山輝也(私立虹蛍学園高等部2年5組男子6番)のクラスでクリスマスパーティーを開くことになっている。輝也は明るくお人よしで誰とも馴染める性格である。そして誰よりもこのクラスを愛しているであろう。輝也は今日開かれるパーティーの日が待ち遠しくて仕方なかったのだ。

 この日の昼休み、輝也は甘い匂いの立ち込める学校の家庭科室を覗いてみた。そこにはパーティーのケーキを作っている中林杏奈(女子12番)の姿があった。

「ジングルベール ジングルベール 鈴がー鳴るー 森にー林にー響きながらー♪」

と楽しげに歌いながら。彼女の趣味はお菓子作りである。彼女は将来ケーキ屋になりたいという。楽しく仕事できるのはいいことだ。輝也と違って作るのが上手いし。実は輝也、去年の家庭科の調理実習の時に大爆発を起こしてしまったのだ。あの時は電子レンジが壊れて大変だった。幸い怪我した者はいなかったが…

「おい、輝也!」

と不意にトーンの低めの声が聞こえた。

「あれ?唐さんも見に来たのか?甫も正志も…」

因みに唐さんというのは財津公太(男子7番)のあだ名である。なぜ唐さんなのかというと公太は中国拳法ことカンフーをやっているのだ。中国の昔の名前の唐をとって唐さんというあだ名ができたのだ。
甫は松本甫(男子16番)。彼は輝也のいとこであり幼馴染でもある。中学生風の外見でいつもニコニコしていて、たまにふざけるときがある。
正志は夕張正志(男子20番)。彼は至ってクールな性格でIQが224もあるためこの4人のリーダー的存在になっているのである。

「もしかして輝也、中林を後ろから襲って犯っちゃおうとか思ってんじゃないのかぁ??」

と甫は輝也をからかいながら言う。

「そんな訳ねぇだろバカがぁ?!!!!!」

と輝也は顔を赤くして甫を追いかけ回す。

「おいおい冗談に決まってるじゃん輝也?」

と甫は逃げながら言う。

「冗談きついぜお前!」

と輝也は甫を捕まえて言う。
それを見ていた正志は口を開く。

「おいおい、騒ぐのはクリスマスパーティーの時にしようぜ?」

「それもそうだな。」と2人は頷く。

そう4人が騒いでいた時だった。

「あ、窪山君。このケーキおいしそうでしょ。」

杏奈がしゃべりかけてきた。
輝也はこくりと首を縦に振った。大きく大きく。

「本当に?ありがとう。ウフフ。」と杏奈は照れ笑いをした。

「じゃあ今日のパーティーでそのケーキを食う時を楽しみにするよ。」と4人は言い、去った。


980VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:07:29.71W6RpX5zN0 (16/36)

 6時間目、佐々木麗子先生はこの時間をパーティーの準備時間にした。

「先生!今から何か買いに行ってもいいんですか?」

と同人少女・畠野遙(女子15番)は質問した。すると先生は

「はい、もちろんかまいません。」

と答えた。遙のことだ。何か漫画かなんかの飾りが欲しいんだろう。
あと、先生が外に出て何か買ってきていいと言ったのはパーティー会場の市民ホールまで移動する途中にスーパーマーケットなどが近くにあるのもあるし、みんなが何も持っていないというのも予測したんであろう。

 先生は3日前、宝くじで100万円を当てたのだ。今教室にいる生徒にはそのことは話した。あと買い物に行く際にはお金を渡すことと残りの生徒の仕事のことを話した。教室にいないのはギャングとつるんでいて凶悪無比な大芦暁(男子2番)・動きがトロトロもさもさしてるために不良たちにいつもいじめられ、パシリにされている鹿沼諒介(男子4番)・不良で成績が悪く、先生によく目をつけられているがさほど悪いやつではなくこのクラスにまあまあ馴染めている成沢烈(男子13番)・遊び人のナンパ師で髪の毛が真っ赤っ赤な角田朱雀(男子3番)・同じく遊び人で遊ぶことなら何でも拒まぬ須藤賢刻(男子9番)・遊び人のリーダー格で容姿端麗な茂木海馬(男子17番)・遊び人見習の森岐春人(男子18番)・ピンク色のめがねをかけていて乙女チックな遊び人の麻田歌(女子1番)・家がお金持ちな遊び人の椎本湯女(女子9番)・遊び人女子リーダー格で髪の毛を桃色に染めている天色さよ(女子11番)・髪を膝ぐらいまで伸ばしている遊び人の柳館儚(女子21番)・女子不良3人組(このグループはリーダーの月野美子(女子10番)とその取り巻きの浦島由起子(女子3番)・緋村杞襟(女子16番)の3人で組成されている)、ハープを弾いている萌黄朱音(女子18番)・中林杏奈(女子12番)の16人である。
暁は廊下で不貞寝、諒介は暁に無理矢理そこに居させられ、遊び人8人はマジックの練習、美子・由起子・杞襟の3人は学校にすら来ていない、朱音はハープの練習、杏奈は第1話参照の通りケーキを作っている。
そして、上田貴充(男子1番)は言った。

「先生、僕は水紀と飾り作りをします。」と。

貴充と楜沢水紀(女子5番)の2人はクラス公認のカップルだ。飾り作りはこの2人で始められ、貴充の無二の親友でこのクラス屈指の善人・津久井准平(男子12番)とヒステリックな根来塔子(女子14番)としとやかで美人な前山茄子(なこ/女子17番)と身長147cmしかないマスコット少女・森谷鳥(女子19番)で絵を描き始めた。クラスのお笑い代表でとても親しみやすい性格の沢村祐二(男子8番)はパーティーを盛り上げるためのグッズ、クラス1の巨漢で老け顔をした剣道の達人の田中孝明(男子11番)とその弟子分の星桂一(男子15番)は抹茶を(おいおい、クリスマスも抹茶かよジジイ侍はよーと窪山輝也(男子6番)は思ったが)、お茶目な感じの和風少女・八木槙穂(女子20番)はキャンドル、日本人形のような外見でのんびりした性格の美人の夷森美和(女子4番)は花を買いに行った。一方輝也達4人は大阪人・安西ゆかり(女子2番)・ボーイッシュで活発な小西夏夜(女子6番)・松本甫(男子16番)の想い人であり、彼の世話を焼いていて、良いスタイル・ぱっちりした瞳・ショートヘアーのさらさらした髪が特徴の魅力的な女の子の桜庭千紗都(女子8番)・女子委員長でしっかり者、2箇所縛った髪の毛がトレードマークの元気一杯な新田魔未(女子13番)とスーパーマーケットへ買い物に行く話をしている。


981VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:08:22.30W6RpX5zN0 (17/36)

「まあ色々と買おうじゃないか。」と夕張正志(男子20番)。

「そやなー。バーンと高価な物買わへん?先生今ごっつうお金持ってるみたいやし。」とゆかり。

「あと肉まんも食いたいな」と財津公太(男子7番)。

「シャンパンも忘れちゃダメよ。」と魔未。

「ならアルコール多めのシャンパンで千紗都を酔わせて抱きつかせよ!」と甫。

「もー、変なこと考えるんだから?。」と千紗都。

そして8人はスーパーへと向かった。
こんな楽しいパーティーの準備なのに仕事を怠っている者もいる。
居眠りの常習犯でその割には意気地なしの川嶋謙路(男子5番)は寝ている。謙路の親友でありゲームおたくの関山裁矢(男子10番)はこんな時にまでゲームボーイをやっている。がり勉で根暗な脇本義武(男子21番)はこのごにおよんで黙々と勉強をしている。しかし、この3人は他人の邪魔をしないだけいい。さっきっから人の邪魔ばかりしているのは野口康利(男子14番)である。彼についてはマイナス印象しかない。人が書いたラブレターを黒板に貼り付けたり、食事中にうんこなどと汚い言葉を言ったり、すぐ人の秘密をばらしたり、教室に毛虫を持ってきたり、その他皆の嫌がることばかりやっているためクラスの嫌われ者No.1となってしまったのである。今回はクリスマスの絵に卑しいことを書いたり、つまみ食いしたり、飾りなどを壊したりとろくなことをしないもんだ。康利が邪魔ばかりしていたので塔子はキレた。

「野口!人の邪魔ばかりしてんじゃないよ!」

しかし、康利は逆ギレした。

「あん!?このクソアマは女の分際でいい気になってんじゃねーよ。リンチしてぶっ[ピーーー]ぞ!だいたい女なんて物は男にはいはいと従ってりゃあいいんだよ、バーカ!」

塔子は怒りのあまり黙り込んでしまった。
まあ、それにもかかわらずみんなの協力のおかげで2時間後には無事に終わったが。

 

 



 準備も終わり、今はパーティー開始の15分前の17時45分となった。しかし、1人パーティーに参加できなくなってしまった生徒がいた。それは津久井准平(男子12番)である。彼は理由を皆に話した。

「俺、本当はパーティーに参加したいんだけど…実は俺の義父さんが輸血が必要になったからそっちに行かなければならなくなったんだ。本当にゴメン!」と

そして去って行った。
実は准平、幼い頃に両親を亡くしてしまってから施設で育った。が、ある日、准平はある夫婦に引き取られた。その夫婦は准平を本当の子供であるかのように大切にした。しかし、2年前にこの夫の方は白血病にかかってしまったのである。一方妻の方はそのショックで寝たきりになってしまったのである。准平は今こそ恩返しの時だと思い、輸血をすることにした。血液型がO型同士だったので。
 准平が去ったと同時に大芦暁(男子2番)と鹿沼諒介(男子4番)の2人が来た。諒介は暁に一緒に来ないとぶっ[ピーーー]と脅されたため一緒にいたのだ。諒介は『クリスマスパーティー』の文字を見てほんの一瞬表情が明るくなった。しかし暁の怒鳴り声によりすぐに現実に引き戻されてしまった。


982VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:08:51.23W6RpX5zN0 (18/36)

と輝也は甫に返す。桜庭千紗都(女子8番)は花を持ちながらその花を見つめていた。

 

パーティーは始まった。
芸が行われた。まずは遊び人グループ・茂木海馬(男子17番)らによるマジックショーが。
斬られ役の天色さよ(女子11番)の体を木箱に縛りつけカッターでバラバラにした。そしてバラバラになったさよの体を木箱に入れ、黒い布をかぶせるとなんと不思議、元に戻ったのだ。種明かしはこの8人しか知らない。海馬は

「これはあくまでもマジックです。皆さんは決して真似をしてはいけません。」

とみんなに言った。さよは何もなかったかのように(実際、さよには何もなかったが)元気である。
これはみんな大歓声をあげる。
次は萌黄朱音(女子18番)によるハープ演奏会だ。WE WISH YOU A MERRY X,MAS などのクリスマスキャロルを5曲弾いた。心がとろけるように美しく弾いてくれたので、これも大歓声があがった。
さまざまなゲームもやった。その中でこんなゲームもやった。
『きき握手選手権』というゲームで、1人がアイマスクをして誰かと握手して数人の中から正解の1人を選ぶというゲームだ。
甫がアイマスクをかけてやることになった。
握手の時間。甫は[この手、やわらけぇなー。〕と思いながら握手した。
解答郡は輝也・沢村祐二(男子8番)・千紗都・さよ・坂本幸恵(女子7番)の5人だ。
正解は、甫にとってはハッピーなことに千紗都だった。
甫は、答えるときにクラス1のブスで性格も芳しくない幸恵でないことを祈った。
確認のため、この5人と握手ができる。
甫は確認をするふりをして千紗都とは13?14回にわたって握手をしたのだ。
甫は答えた。

「わかった、ち、千紗都だろ?♪」

と。その顔は少し紅潮していた。千紗都は

「正解。あったしだったのよ。」

と答える。甫は[生きててよかったぜ]と思いながら幸せの絶頂に立った気分に浸った。
他にも『闇カラオケ』・『10円玉は誰の手に』・『もっともっとゲーム』・『ビール瓶キスゲーム』もやった。
最後に食事で盛り上がった。ケーキは大きかったにもかかわらず余る事なく食べられたのだ。

「このケーキ、めちゃうまじゃん!」

と角田朱雀(男子3番)は叫んだ。ケーキを作った中林杏奈(女子12番)は感激した。
こうして、パーティーは大成功に終わったのだ。めでたしめでたし

 

 

関山裁矢「これを機にゲームのやり過ぎには注意しよう」
川嶋謙路「これを機に眠気を我慢する習慣をつけよう」
窪山輝也「あー、今日は本当に楽しかったなあ。また来年もやりたいよ」



983VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:09:54.79W6RpX5zN0 (19/36)

「なぁ凛。今日は映画行くって言ってなかったっけ?」


ちょっと怒った感じの涼太の声が日曜の午後、気持ちのいい風が通る涼太の部屋に響く。



今日は久しぶりに涼太の部活が休みの日で、涼太が前から見たがってた映画を見る約束だった。
名前は忘れちゃった。でも涼太が好きそうな、FS物だった気がする。
昨日の夜も電話でいっぱいいっぱい、今日の映画のことしゃべった。

外でデートなんかホントに久しぶりだったから楽しみでしょうがなくて。

着てく服だって、今日の髪型だって、ガラにもなく真剣に考えたのに。


なのに。



風邪を引いてしまった。




朝、熱を測ったら37度5分。


たいした熱じゃなかったけど、朝からだるくてしょうがない。とてもじゃないけど映画なんかムリ。


熱でふらふらするのをこらえてなんとか涼太のうちまで来たんだけど。



涼太はさっきからあの調子で超フキゲン。

まぁしょうがないよね?めっちゃ楽しみにしてたしさ。



でもごめんね。今日はホントにだめみたい。




それでも元気だけが取り得。


元気なフリは得意なんだから!!





「えーっと、気が変わった、から。」


精一杯の笑顔で答える。



涼太にばれたくなくてウソ、ついた。



だって、涼太はわたしが風邪引いてるって知ったら絶対うちに帰すから。「ホントに?」涼太がわたしの顔を覗き込んで聞く。「うん。ごめんねー!!だから今日は涼太んちでまったりしよーよ?」そう言いながらも、頭はズキズキ。体はふらふら。あはは。そーとーヤバイぞ。これは。ウソをついてることがなんとなく後ろめたくて、くまのぬいぐるみを抱きしめた。


984VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:10:38.76W6RpX5zN0 (20/36)

「…凛サン。目が、泳いでるんですけど。」




「うそ!?」


「ほーんと。」



涼太がため息をつくと、わたしのおでこに自分のおでこをくっつける。




「っ!!りょっりょっりょっりょっりょうた!?」




「うっわ。すっげー熱!!」


驚いた顔しておでこを離す。



涼太のばかー!!そんなことされたら熱、あがるって!!



わたしはいてもたってもいられずに抱きしめていたぬいぐるみで顔を隠した。



「ばか!!なんで熱あるならそう言わなかったんだよ!!」


「だって大丈夫だと思ったから…。」


「全然大丈夫じゃねーだろ!」




そう言って涼太がわたしの持っていたぬいぐるみを奪い取った。


「やっぱり!!顔真っ赤!」



それは、熱のせいじゃなくって、涼太のせい!!


わたしは心の中で叫ぶ。






「なんで、無理して来たりしたんだよ?」


「なんでって…。」”会いたかったから””涼太に会いたかったから”理由なんてそれだけ。「俺は、凛に無理してほしくないの。」なにも知らない涼太は、怒った顔。泣きたくなる。熱のせい。涼太のせい。


985VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:11:21.62W6RpX5zN0 (21/36)

ナレーション・・・曽根崎凪紗&結城緋鶴
カメラ撮影・・・栗原佑(自主的)&真田勝(強制的) 陸社(自主的?)&水原翔(人数穴埋め)
大まかな脚本・・・不破千尋

 

どっかの研究所(アバウトやなby緋鶴)

 

ドカン!!

 

「こんちには、大槻博士!」

元気よく研究所のドアを蹴破って現れたのは皆川玉樹君。
これでも私達が誇るチビレンジャーのチビレッドなの。
いつもは優しい子だけど何を血迷ったかドアを蹴破っての登場よ。

「皆川君、ドアを蹴破らないで欲しいのだが」
「博士、今回の調査内容って何ですか?」
「とりあえず話を聞けよ」

 

バゴン!

 

大槻さんが毒づきたくもなっているといきなり研究所の壁が崩れた!
ちょっと勝!カメラをしっかり持っててよ!
ふら付いてたらカメラマンとして…いえ人間失格よ。

凪紗ちゃんそれは酷すぎるんやない?
真田君やてしっかり頑張ってくれてるんやし…もう少しソフトに。

そうかな…十分過ぎるくらいソフトだと思うよ?

「チビてめぇ!誰が渋々協力してやってると思ってんだ!
 感謝もなしにけなすのか?俺をけなすのか?あぁ!?」

ちょっと、勝手にカッコ付きで現れないでよ勝。
カメラマンにそんな権利はないんだよ判ってる?

「てめぇもナレーションで無駄口叩くんじゃねぇよ!」

私には権利があるの!もう邪魔しないで!
次進むよ!緋鶴ちゃん!

えぇ…と台本は。あぁこれやな。

とにかく皆川君と大槻さんが喋ってたら急に壁が壊れたんやね。
吹き荒れる一陣の風と共にそこに現れたのは
チビブルーこと浜本卓朗君や。
壁を壊したらしいハンマーを適当に中に投げ捨てると卓朗は大槻さんの前にやってきてやな。

「こんにちは、大槻さん!(百万ドルの笑み)」
「こんにちはじゃないだろ浜本君!何故ドアを無視する!」
「そんなのありませんでした、あるとしたら変なドア型の空洞です」
「ならそこから入ればいいだろ。わざわざハンマー持ってこなくても」

大槻さんのいう事も馬の耳に念仏、豚に真珠、猫に小判、勝に常識。

待て結城!何だそのことわざ、お前まで俺をバカにすんのか!

うちが悪いんやないって、脚本にぜひ入れてって書いてあるんやからしゃあないやん。

脚本って誰だ!?

そんなの自分で見てこいよ勝。ページの一番上に書いてあるだろ?



986VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:17:44.11W6RpX5zN0 (22/36)

あたしの恋人は、とてもすごい人。
とっても頭が良くて。
運動だって人並み以上。
誰からも信頼されるような人格の持ち主。
おまけに容姿も良い方だ。
50年以上続く春日宮中学校の歴史の中で、最も優れた生徒会長。
…と周りから言われている人。

 

 

高井愛美(女子13番)は小さく溜息を吐き、前を歩く恋人――常陸音哉(男子14番)の背中を見つめた。
体格的には恵まれているとは言えない(だってあたしと3cmしか身長差がないもの)その背中は、決して広くもなければ頼りになると思えるものでもない。
音哉が頼りになるのは、人並みはずれた、それでいて機転の効く柔軟な頭脳を持っているからだ、と思う。

愛美は聡明な少女だ。
それでいて所属する陸上部では中距離部門で県大会は当たり前、体育でも何をやらせても部活のエース級にそつなくこなす運動能力も持っている。
細身で長身というスタイルと、自分の能力を鼻にかけないさっぱりとした性格から、後輩にも慕われている。

 

そんな愛美が初めて音哉と出会ったのは、中学から通い始めた明進塾の教室だった。
ドキドキしながら入った教室。
そこで、席が前後になった。
授業が始まってプリントが配られた時、一瞬だけ、音哉が後ろを向いた。

整った顔立ち、優しそうな笑み――
一目惚れだった。

「あぁ、音哉くん?
 このクラスで1番頭がいい人みたい。
 私立中学は受験しなかったみたいだけど」

小学校から音哉と一緒の学校だったという玖珂喬子(女子9番)にも、ここで初めて出会った。
今のようにほんわかと微笑む子ではなく、いつも思いつめているように暗い子だった事が思い出される。

とにかく、それ以来、愛美はずっと音哉を見ていた。
先生受けも抜群に良いらしく、よく「皆が常陸のような子なら、我々教師も楽なんだがね」という言葉を聞いた。
同志を10人近く集めて、今まで存在しなかったパソコン部を立ち上げ、1年生で部長に就任した。
2年生になり、生徒会長の立候補受付期間が始まった時、大部分の人が、音哉が生徒会長になるに違いないと確信していた程に、学年内からも信頼が厚かった。

そんな音哉に勇気を持って告白したのは、2年生の秋だった。

「嬉しいな、じゃあよろしくね」

音哉はそう返事をし、手を差し伸べてくれた。
恥ずかしさと嬉しさに、顔が熱くなったことを自覚した。

それ以来、一緒に勉強をしたり、わからないところは聞き合ったり(ほとんど愛美が一方的に聞いていたが)、お互いを高めあった。
周りからも羨ましがられる、自慢の彼氏だ。



987VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:18:16.79W6RpX5zN0 (23/36)

「…愛美ちゃん?
 さっきからすごい考え事してるみたいだけど…大丈夫?」

音哉に声を掛けられ、愛美は顔を上げた。
とても心配そうな顔で、こちらを見ている。
愛美は首を横に振った。

「大丈夫、心配しないで」

「そう?
 …でも心配だから…どこか建物で休もうか?
 もう少し、頑張れるかな?」

「…うん」

よかった、と音哉は微笑み、再び前を向いた。

その後姿を見ながら、思う。
音哉は、一体何を考えているのだろうか、と。

 

違和感を感じたのは、付き合い始めて少し経った頃。
音哉の制服に、僅かに煙草の匂いが染み付いていた。
1日だけではなく、ほぼ毎日。
そして、ほぼ毎日の昼休み、いつもは一緒にいる愛美や伊賀紗和子(女子3番)や四方健太郎(男子19番)といった明進塾で知り合った友達とは一緒におらず、どこかに行っていた。
それが不良の溜まり場となっている屋上に行っていたとわかったのは、3年生になってからだった。

音哉が不良グループの面々、特に須藤大和(男子7番)と親しい事も、付き合い始めてから知った事だった。
改心して真面目になろうと思ったのだろうと考えたが、やはり、自分たちと一緒にいるよりも、不良グループと一緒にいる方が楽しそうに見えた。
楽しそうであり、自然体であった。

徐々に、疑問が膨れ上がった。

――音哉くんは、あたしの事を、本当に好きなの…?

自信がなかった。
喬子や野原惇子(女子16番)といった不良グループの面々と一緒にいる方が楽しそうに見える、などの理由があるが、最も大きな不安の理由はわかっている。
音哉は気付いているのかいないのか――おそらく気付いていると思うが――、一度たりとも言われた事がなかった。

『好き』

この、一言を。

もしかしたら、利用されているのかもしれない。
昔から優等生と言われ続けている愛美と一緒にいる事で、教師たちの目を欺こうとしているのかもしれない。
確証はないけれど。

そう思ってしまうと、駄目だった。
言葉も、表情も、優しさも、全てが虚構としか思えなかった。


988VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:20:26.15W6RpX5zN0 (24/36)

それでも、嫌いになれない自分がいた。

 

そして、今も。
どうして一緒にいるのかわからない。
この状況で、いつもと変わらず笑顔を浮かべ続けられる理由がわからない。

何を考えているの?

このプログラムに乗る気なのだろうか?
もしかして、自分は利用される?
音哉が生き残る為に。

 

様々な思考を巡らせているうちに、E=06エリアの講堂に着いた。
正面の入り口から入ると、正面には椅子と机が並び、左右には階段がある。
2人は階段を上がった。
講堂の2階席に続いていた。

「少し休憩しようか、ね?」

音哉が微笑んだ。
とても疑わしい笑みだ、そう感じた。

愛美は座らなかった。
音哉を見つめた。
その優しげで、整った顔を。

「…愛美ちゃん?」

不思議に思った音哉が首を傾げた。
愛美は拳をきつく握り締め、口を開いた。

「あたし、あなたを信用できない」

「…何でかな?」

少しも驚いた様子を見せず、音哉は訊いた。
あまりに変わらないその様子に、愛美は少し怯んだ。
しかし、もう、後には退けない。

「…あたしの目は、節穴じゃない。
 着飾ったあなたの虚構に気付かないほど、愚かでもない」

「何を言っているのか理解できないよ、愛美ちゃん。
 俺は俺なんだけど…?」

少し、困った表情を見せた。
この表情に愛美は弱い。
少し躊躇ったが、それでも言った。

「言ったでしょ、あたしは愚かじゃない。 あたしはもう騙されない。 お願いだから、本性を見せて」音哉は数回瞬きをし――笑みを変えた。
今まで愛美に見せた事がないような刺すような視線と、不敵な笑み。くすくすと小さく笑い声を立てた。愛美は突然の変化に驚き、数歩下がり、壁にぶつかった。「へぇ、さすがだな。 てっきり気付いてないと思ってたんだけど… やっぱ利口だな、愛美」いつもは“愛美ちゃん”と呼ばれていた。しかし、突然“愛美”と呼ばれても、違和感は感じなかった。むしろこの方がしっくりくる。「あなたに利口って言ってもらえて嬉しいわ。 そっちの口調の方が似合ってる、って言ったら怒る?」「別に、てかあっちの口調の方が怖くないと思ってたんだけどな」「そんな事ない、変に無理してる方が違和感あって気持ち悪いもの」腹の探り合い。もう弱みは見せない。強気な態度で臨む。これ以上怯んだら負けだ。「で、音哉くん。 まさか、あなたはあたしを…[ピーーー]気?」音哉は目をぱちくりさせ、声を上げて笑った。「ハッ、お前何、そんな事考えてたの? ルール聞いてた? 優勝者は男女1人ずつだぜ、俺がお前殺したって何の得もないだろ。 俺、自分にとって得になる事しかしねぇから」愛美は真っ直ぐ音哉を見つめ続け、言った。「それって…男の子相手なら得するから[ピーーー]…って事?」「そりゃ、襲われてまで不戦を唱えるほど優しくないぜ、俺。 でも、自分から襲うってのはお断りだ。 そこまで堕ちちゃいねぇよ」音哉は既に分かれている前髪をかき上げながら、愛美に近づいてきた。壁にもたれるように立っている愛美の顔の右横に、トンッと手を置く。


989VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:21:02.48W6RpX5zN0 (25/36)

「で、どうなの、愛美。
 俺と一緒にいるの、いないの?」

「一緒にいるわ、だってあたしは殺されないんでしょ?
 それに…」

愛美は笑みを浮かべた。
音哉に負けない、不敵な笑みだった。

「そんな攻め気なあなたも、好きよ」

音哉の表情が、変わった。
ふいっと顔を逸らしたが、愛美には見えていた。
頬が、赤くなっていた。

「…自分の身は自分で護れよ。
 足手まといとか、嫌だからな」

音哉は愛美に背を向け、椅子にどさっと腰掛けた。
愛美はその後ろ頭を見つめ、小さく笑った。

まだ、音哉の本心が完全にわかったわけではない。
音哉は全てはさらけ出していないだろう。
だけど、1つだけわかった事がある。
先ほどの反応、悪いものではない。

「意外と可愛いトコ、あるじゃない?」

口の中で呟く。

強気で来るのなら、自分も強気で対抗する。
足手まといになんか絶対にならない。
負い目は作らない。

今がプログラム中であり、死と隣り合わせの状況である事はわかっている。
しかし、愛美の心は高翌揚していた。
音哉との腹の探り合いはまだまだ続く。
これでも度胸はある方だ、簡単に負けはしない。
そして、それが、音哉との距離を縮める事になるような気がする。


990VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:21:46.73W6RpX5zN0 (26/36)

1時間半ほど前にプログラム最初の生徒同士の殺し合いによる死者が出た、C=06エリアの文学部棟。
その2階には、その時間よりも前からずっと人がいた。
津村翔平(男子12番)は文学部内礼拝室にいた。
ここは恐らく学生が日々礼拝を行う為に作られた場所だろう。
あちこちにステンドグラスがはめられ、上から釣り下がっている電灯は点ければとても綺麗だろう。
置き忘れの聖書がいくつか置いてあり、捲ってみると目次の一部分に“テスト範囲!”と大きく書かれている。
恐らく聖書に関する授業でもあるのだろう。

翔平は元々色素が濃く色黒だが、水泳部に所属して日々屋外で活動しているためか、周りの運動部員と比べても群を抜いて色黒である。
それは、茶髪(周りにはプールの塩素で色が抜けたと言っているが、本当は少しだけ染めている)と大差ないので、よく友達にからかわれる。

その翔平の膝を借りて横になっているのは、幼馴染の薮内桃子(女子19番)だ。
小さい頃から体が弱い桃子は、プログラムという非常事態に巻き込まれて、ショックからか体調を崩した。
少し熱っぽく、しかし顔は青ざめている。
ここに来る前に一度吐いてしまったので仕方がないが。

1時間半前の1階での騒動には、翔平も驚いた。
桃子も怯え、翔平のカッターシャツの裾を震える手で握っていた。
口論だったのか、叫ぶような声が聞こえた。
離れた所の声なので、誰のものかはわからなかったが。
懸念していた銃声のようなものも聞こえなかったので、恐らく何もなかったのだろう、そう思う事にした。

「うぅ…っ」

桃子が膝元で呻き声を上げた。
翔平はその頭をそっと撫でた。
ふわっとウェーブの掛かった柔らかい毛で、気持ちよかった。

「どした?
 もっかいトイレ行くか?」

桃子は小さく頷いた。
翔平は桃子の手を取って立ち上がらせ、1番近いトイレに入った。
水道が使えないので、水は止められてしまっているらしい。
しかし、トイレのタンクにまだ水が残っているので、1回は流す事ができる。
吐瀉物をそのまま放置するのはどうかと思うので、トイレを使わせている。
1番手前のトイレは既に使ったので、今度は2番目だ。

呻く声を聞かれるのは嫌だろう、と思い、翔平はトイレから少し離れた所に腰を下ろした。
首から提げていた地図の入ったクリアファイルに、ポケットに入れていた懐中電灯の光を当てた。
外の電灯が点いているので電気は通っているのだろうが、急に電気を点けると誰かがいた時に見つかってしまうので、それはできなかった。
その誰か、というのはクラスメイト以外ありえないのに、疑ってしまう自分が少し嫌になる。

「…ま、しゃーないよなぁ…うん…」

自分にそう言い聞かせ、そんな自分に笑いが込み上げた。


991VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:22:13.32W6RpX5zN0 (27/36)

自分にそう言い聞かせ、そんな自分に笑いが込み上げた。
結構ビビッてるのかもしれない。

とにかく、今は自分の事はいい。
桃子をどうにかしなくてはならない。
今の状態で嘔吐し続けるのは、胃にもあまり良くないだろうし、精神的にも体力的にもきついだろう。

「桃ちゃーん、大丈夫かー?
 歩けるなら保健館に行ってみないかー?
 色々薬とかあるかも知んないし、少なくともベッドはあるし。
 良かったら1回だけドア叩いてなー」

コンッ、と木の戸を叩く音がした。

「あいよー。
 ま、落ち着いたら出てきな、別に急いでねーし」

翔平は立ち上がり、辺りを見回した。
大学の校舎は中学とは全く違うので珍しかった。
○年○組、といった区切りはない。
クラスとかはないのだろうか?
様々な部活やサークルの張り紙が重なって張ってある。
こんなにも種類があるのか、と感心する。

「桃ちゃん、俺ちょっと1階見てくるから、待っててな」

そう言い残し、翔平は階段を降りた。
1階にもたくさんの張り紙があった気がしたので、興味が湧いた。
それだけだった。

1階に下り、別のものに興味が湧いた。
半開きになった扉。
人気はない。

あ、もしかして、前の口論ってここでやってたのかな?
ドアくらい閉めとけっての、なんか半開きって怖いじゃん…

閉めようと近づき――見てしまった。
誰かが、倒れている。

「お、おい…っ」

翔平は勢いよく中に入った。
中の光景に、力無くへたり込む。

「モッチー……多田っち……っ」

目の前に倒れているのは、小柄で可愛らしい少年だった持留奏太(男子16番)――今は首がさっくりと裂け、顔を血溜まりに埋めている。
その奥にいるのは、頼りになる兄のような存在だった多田尚明(男子11番)――頭部を奏太と同じように血溜まりに埋めているが、ぱっと見たときに傷は確認できなかった。
2人は確か幼馴染だったはずだ、自分と桃子のように。

翔平は恐る恐る尚明に近づいた。
気絶しているだけで生きているはずだ、そう信じて。
しかし、目の前に倒れているのが魂の抜け殻である事がわかった。
眠るように倒れる尚明の頭の天辺に、穴が開いていた(見開かれていた目は、野原惇子(女子16番)が閉じさせたが、翔平の知るところではない)。

水上朱里(女子18番)とは違う、クラスメイト同士の殺し合いがついに始まったのだという事が、嫌でもわかる。
涙が滲み、次いで胃の辺りに違和感を憶え、喉の辺りがグルグルッと鳴った。


992VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:23:50.46W6RpX5zN0 (28/36)

水上朱里(女子18番)とは違う、クラスメイト同士の殺し合いがついに始まったのだという事が、嫌でもわかる。
涙が滲み、次いで胃の辺りに違和感を憶え、喉の辺りがグルグルッと鳴った。
嘔吐しそうになるのを必死に堪え、翔平は部屋を這いずって出た。

「あー…見なきゃよかった…」

涙声で呟き、扉を閉めた。
桃子には見せられない。
卒倒してしまうだろうし、体調をさらに崩してしまうだろうから。

 

「翔ちゃん…?」

 

上から桃子の声がした。
不安になって、翔平を探したのだろう。
2人分の荷物を持ち、階段をトトトッと下りてきた。

「あれま、桃ちゃん。
 待っててって言ったのになぁ」

「えへへ…待ちくたびれちゃった」

桃子は翔平の前に荷物を置き――翔平の顔に目を止めた。
心配そうな瞳で覗き込む。

「…翔ちゃん……泣いてる……?
 悲しい事…あった…?」

翔平はそこで初めて自分の頬に涙が伝っている事に気付いた。
慌ててそれを拭い、首を横に振る。
気付かせてはいけない、この扉の奥の悲劇は。

「なーんでもないよ!
 さっきそこで激しく肘打っちゃってさ、痛かっただけ!
 ほら、ジーンってするっしょ、ね?」

必死の言い訳。
桃子は納得できていないようだった。
多分わかってしまっているんだ、これが強がりだという事は。
物心付いた時からの付き合いだ、当然かもしれない。

「…そっか、わかった」

桃子は微笑んだ。
昔から変わっていない。
翔平が必死に言い訳をして強がった時、桃子はそれがたとえ強がりだとわかっていてもそれ以上言及しない。
それが翔平を困らせる事だという事がわかっているからだろう。

桃子は優しい。
生まれつき病弱で、何度も何度も入院しなければならないような体をしているのに、人の事を気にかける。
つぶらで優しげな瞳が、その性格を表しているようだ。

そんな桃子が、とても好きだ。
ずっと前から。

だから、決めた。
この優しくて弱い女の子を、何が何でも護る、と。

「じゃ、少し頑張ってな。
 保健館に行こう」

焼けた浅黒い手を差し伸べる。
その上に、雪のように白い手が乗る。
白いその手は、とてもとても小さくて、とてもとても細かった。
それをきゅっと握り締め、2人は外に出た。

まだ薄暗い外は、あちこちに設置された電灯に照らされているため、懐中電灯などは使わなくても十分移動できる。武器はない。翔平のスポーツバッグの中に入っていたのは野球ボール1ダースだし、桃子にはメガホンが支給されていた。なんだよ、野球部の応援グッズか?もっとも、さっきまでは武器なんていらないと思っていた。クラスメイト同士が争うなどという事が考えられなかったので。しかし、尚明と奏太が死んでいる。ということは、襲ってくる人だっている、という事だ。山神弘也(男子17番)は「男には容赦しない」というニュアンスの言葉を発していた。翔平は冗談か、せいぜい脅し程度にしか考えていなかった。しかし、今となってはあの言葉も本気と考えた方が身のためだろう。文学部棟の前には、広場が広がっている。草木が覆い茂った場所で、恐らく学生たちが楽しくランチタイムを過ごしたり、遊んだりしていた場所だろう。周りを囲む植木からそっと中を覗いたが、誰もいない。だだっ広い所を横切るのは危険かもしれないが、保健館への距離を大幅に短縮できるので、横切ることにした。



993VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:27:00.54W6RpX5zN0 (29/36)

「桃ちゃん、ちょっとだけダッシュ、オーケイ?」「えと…オーケイ…かな?」

桃子の足が遅い事くらいわかっている。
しかし、あまり見通しの良い所で身長に歩きすぎるのは駄目だ。翔平は桃子の手をしっかりと握り締めたまま、広場に出た。一気に走り抜ける。運動部のヒーローたちが集まる3年C組の中では、翔平の足の速さは中くらいだが、平均から見れば速い。桃子を半ば引きずるようにして、駆け抜けた。駆け抜けようと、した。ばんっ銃声。急に重くなる、左手。鳴り続ける、耳を劈くような音。数瞬遅れてやってきた、激しい痛み。

先に桃子が倒れ、それに引っ張られて翔平も膝をついた。
翔平は痛みの走る左脇腹を押さえた。
生ぬるい感触がし、手を開いてみると、赤く汚れた。

撃たれた…?
マジで…何で…誰が…?

疑問が次から次へと湧き上がった。
しかし、ここで重大な事を思い出した。
後ろを振り返る。

「桃ちゃん…? 桃ちゃん、大丈夫か!?」

大切な幼馴染は、辛うじて指先を動かした。
アイボリーカラーのカーディガンの背中側、ゆっくりと赤く染まっている。
白く細い右足も、濃い赤色に染まっている。

 

「えー…まだ生きてるのぉ?」

 

可愛らしい声が聞こえた。
言っている事は、対照的にとても恐ろしい事だったが。

「珠尚…ちゃん…」

翔平は呟いた。
ゆっくりと歩み寄ってくる少女の名を。
少女――逢坂珠尚(女子1番)は、少し不機嫌そうな表情を浮かべた。
クラス1小柄な珠尚の小さな手には、全く似合っていない回転式拳銃(S&W M686)が握られている。

「ちぇー、殺したと思ったのにぃ」

「…え……?」

珠尚の溜息混じりの言葉が、一瞬何を意味しているのか理解できなかった。こんな小さな女の子が、まさか“乗る”なんて思わなかったのだから。「珠尚ちゃん……ど…して…?」桃子が消え入りそうな声で訊いた。珠尚はすぐに答えた。はっきりと、絶対に自分が正しいという自信を持って。「だって、殺さなきゃ生き残れないんでしょ? 珠尚、死にたくないもん。 だから[ピーーー]んだもん」なんて利己的な理屈。だけど、プログラムの中では、もしかしたら正しい事なのかもしれない。とても哀しい、正しい事。「じゃあ……翔ちゃんは……関係無いから……逃がして……」翔平はばっと桃子を見た。桃子は苦痛とショックで泣きじゃくりながら、それでも真っ直ぐ珠尚を見つめていた。桃ちゃんが死んで…俺が残る…?そんなの駄目だ!!「桃ちゃん、何言ってんだ!!」「翔ちゃんは……死んじゃ……嫌――」「ううん、ダメー。 だって、珠尚は翔平くんとは生き残りたくないもん。 女の子は珠尚が残って、男の子は正純くんが生きるの。 それ以外はいーやっ!」桃子の提案は、あっという間に否定された。まるで子どもの我侭。珠尚が好きなのは潤井正純(男子2番)なんだ、とか。梶原匡充(男子4番)だって、同じ孤児院で育った仲だろうに、とか。そんな事は頭になかった。頭で考えるよりも先に、体が動いた。珠尚の小さな体を突き飛ばし、桃子を抱えて、一目散に逃げ出した。荷物などいらない、逃げ出せればそれでいい。クラスメイト同士が戦うなんてありえない、そう考えていた自分は甘かったのだろうか。死にたくないから[ピーーー]、という珠尚の我侭が、ここでは正しいのだろうか。確かに、わからなくはない。こんな所で死ぬなんて、絶対にお断りだ。だけど、自分にはとても実行できるとは思えない。人として、殺人は禁忌であるはずだ、そう思っていたから。「桃ちゃん……俺……甘かったの…かな……?」桃子からの返事はない。「血……足りなくなっちゃった……のか……」翔平は桃子の体をそっと下ろした。抱えていた両手は、真っ赤に染まっていた。護りたかった。護れなかった。全ては、自分の甘い考えが原因だ。「ちぇっ…なんだよ……生きるには……殺さなきゃ…駄目なのか…… やだなぁ……やだよぉ……桃ちゃん……っ」桃子は答えない。自分のせいで、答える事ができなくなった。『翔ちゃんは……死んじゃ……嫌――』桃子の最期の願い。せめて、これだけは護らないといけない、気がする。クラスメイトを傷つけるような真似はしたくない。


994VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:28:25.48W6RpX5zN0 (30/36)

高谷貴瑛「ざ、座談会だぁ、ドキドキするねっ!」

西谷克樹「……(頷く)」

山神弘也「へぇ、西谷でもドキドキすんの? 貴瑛ちゃんのドキドキはとーってもキュートで可愛いけどv」

玖珂喬子「弘也くん、貴瑛ちゃんばっかり褒めたら、あっちゃんが拗ねちゃうよ?」

佐倉信祐「山神サーン、ね…姐さんが…!!」

須藤大和「あ、惇子、落ち着け、な、な?」

逢坂珠尚「野原さん…怖い…」

野原惇子「…どーせアタシは可愛くないさ……悪いかコンチクショウ!!!」

どかばきどかっ(備品が壊れる音)

潤井正純「ヒイィィィィィッ!!」

北王子馨「皆元気だなぁ…あ、お茶こぼれた…」

鳳紫乃「あらら…拭かなきゃね。 常陸くん、あの騒ぎは止めないでいいの?」

常陸音哉「止めたって俺には何の利益もないからね、イ・ヤ☆」

 

 

音哉「まったく、皆さ、初めての座談会だっていうのにこんなに暴れて…」

大和「言っとくけどな、暴れたのは惇子だけだぞっ!!」

克樹「……(頷く)」

弘也「そんなあっちゃんがベリベリキュート☆」

惇子「…このバカ弘也…」

喬子「あ、あっちゃん照れてる、可愛いっ!」

惇子「…アンタの方が可愛いよ、喬ちゃんっ!!」

正純「野原さんの羽交い絞め、凄いなぁ…」

紫乃「正純、あれは抱き締めてるだけよ、勝手に技にしないの」

馨「ねぇねぇ、とりあえず最初だしさ、自己紹介した方がいいよねぇ?」

信祐「そうだなっ! じゃ、出席番号順って事で!」

珠尚「はいはーい! 皆さんこんにちはーv 女子1番、逢坂珠尚だよぉ! クラス内をグループ分けするなら、孤児院組ってことになるかなぁ? えっとねぇ、珠尚はさっき1人殺したんだ、だって死にたくないもん」

貴瑛「怖…っ」

正純「え、えと…男子2番、潤井正純です。 珠尚と一緒で孤児院組です。 僕はあの…今はとりあえず匡充と美里と隠れてる感じ…かな」

紫乃「こんにちは、女子6番、鳳紫乃です。 女子運動部グループかしら、一応あたしはマネージャーなんだけど。 あたしはシュンと一緒に生き残ろうとしているところよ」

馨「こんにちはー。 男子5番、北王子馨だよ、ハーフだからこんな目立つ容姿してるんだよね。 俺は男子運動部グループだよ、テニ部だしね。 パートナーのタキに『嫌い』って言われて凹み中…さっちゃんと一緒にいるよ」


995VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:29:06.40W6RpX5zN0 (31/36)

喬子「こんにちは! 女子9番の玖珂喬子だよ。 一応不良グループなのかなぁ、皆いい人なのに不良とか…ねぇ。 あたしは大和くんと一緒にいるよ!」

信祐「どもども、佐倉信祐、男子6番! 馨ちゃんと同じく男子運動部グループ! 俺はまだ出てきてないなぁ」

大和「男子7番、須藤大和。 不良グループだとさ。 今は喬子と一緒にいる」

貴瑛「女子14番の高谷貴瑛です。 女子文化部グループになりますね。 あたしは今は西谷くんと一緒にいます」

克樹「男子13番…西谷克樹。 グループはない。 高谷を助けた」

惇子「女子16番、野原惇子だ。 不良グループだ。 どっかのバカを止められなかったんだよね。 今は単独行動してるよ」

音哉「こんにちは。 男子14番の常陸音哉です。 俺は明進塾組になりますね。 今は愛美ちゃんと一緒に行動していますよ(営業スマイル)」

弘也「うさんくさー… あ、どうもどうも、全国の可愛いお嬢さん☆…とその他。 男子17番、山神弘也だよー! 不良グループ率いてます☆ 俺は帰るためにやる気だね、あ、女の子には手は出さないよ」

 

音哉「さて、一通り自己紹介は終わったね。 これで“試合開始”が終わったわけなんだけど、早くもジェノの頭角を現しはじめた人がちょこちょこいるね」

貴瑛「えと…鳳さんと甲斐くん、山神くん、珠尚ちゃん…かなぁ?」

大和「うっわ、ここに3人もいやがる、怖っ!!」

信祐「しかも、山神サン以外は男女関係あるかー!ってのだしね」

紫乃「タキはどうなのかしら?」

馨「タキ……何で……」

喬子「わっ! 北王子くんが黒い影背負った!」

正純「馨くん、元気出してよ!」

音哉「良悟は馨限定なのかそうでないのか、まだわからないね」

惇子「凹んだ北王子は完全無視かい、いい性格してるねぇ、アンタは」

音哉「あははっ、それ程でもないよ」

惇子「褒めてないっての」

珠尚「西谷くんはどうなのかな、珠尚、やる気になると思ってたんだけど」

貴瑛「え、でも西谷くんは、あたしを助けてくれたよ?」


996VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:29:36.05W6RpX5zN0 (32/36)

「ひどい…っ!!
 なんて事するのっ!?
 許さない…許すもんか…っ!!
 殺してやる、殺して――」
あまり聞いたことのない、幼馴染が吐いた暴言。
あの怒りと悲しみで満ちた声が、耳から離れない。

アンタの言った事は、間違ってなかった。
当然の反応をしたと思う。

それなのに。
アンタはいなくなってしまった――

 

 

思い出すだけで涙が出てくる。
悲しいけれど、それ以上に悔しさが込み上げる。
幼馴染を止める事も助ける事もできなかったのだから。

卜部かりん(女子4番)は、うっすらと目に浮かんだ涙を乱暴に拭った。
何度も脳裏をよぎる、幼馴染の水上朱里(女子18番)の無残な最期を振り払うように、激しく首を横に振った。

かりんは今、とても大きな体育館の一角であるG=02エリアの卓球場にいる。
普通の体育館の2/3ほどの広さの部屋の隅には埃を被った卓球台がいくつか畳まれて置かれている。
全ての台に、ネジがなかったり、足が1本足りなかったり、台にひびが入っていたりなどの不備が見られるので、恐らく不要になったから置き去られたのだろう。
そんな部屋の隅で、かりんは膝を抱えて座っていた。

「かりん、大丈夫か?」

頭上から不意に声が掛かり、かりんは顔を上に向けた。
そこには、猫っ毛の明るめの茶髪、あまり度が入っていない赤縁の眼鏡、まるで猫のような顔立ち――佐倉信祐(男子6番)が立っていた。
かりんがソフトボール部、信祐が陸上部、という同じグラウンドで汗を流す運動部員同士であることもあり、かりんにとっては恐らくクラス内で最も仲良く、最も信頼の置ける男子生徒だ。

「何とかね…」

これ以上は何も言えなかった。
言葉に詰まってしまった。
何かを言うと、また涙も出てしまいそうだ。

信祐はかりんの強がりを見透かしたかのように困った顔をし、しゃがんで視線の高さを合わせた。
少しつり上がった目を細めて笑みを浮かべ、両手を差し出した。

「泣きついてもいいんだぞ?」

それが“抱きついて泣いていい”という事だとわかったかりんは、しばらく硬直していたが、やがて顔を真っ赤にして、信祐を突き飛ばした。



997VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:30:04.47W6RpX5zN0 (33/36)

「バ…ババ…バカかアンタは!!
 こんな時にふざけんなよっ!!」

「あららぁ…結構マジよ、俺。
 ま、とにかく無茶はすんなよな」

信祐は突き飛ばされた時に打った尻を摩りながら、少し離れた所に座った。

かりんは顔を膝に埋めた。
自分のこの反応を、これ以上信祐に見せないために。

まったく、信祐のヤツ…っ
こんな時なのに何にも変わらないんだ、このお調子者…っ
すっごい…ドキドキしちゃったじゃん…もう…
ダメなのに、そんなの、絶対に…

 

朱里は大切な幼馴染だった。
小さくて、でも元気で、甘えん坊で、同じ女から見てもとても可愛くて――恐らく自分が男だったら、間違いなく恋に落ちていた。

 『信ちゃんってかっこいいよねぇ!
  朱里、信ちゃんのこと、好きだなぁ!』

とてもとても、胸の痛くなる言葉だった。
絶対に敵わない。
こんながさつで、男ばかりの家庭に育ったせいで身に付いてしまった男言葉を直せなくて、色気の欠片もない自分には、絶対に敵わない恋敵。
アタシもなんだよ、なんて無謀な言葉、口が裂けても言えなかった。

だけど、その恋敵はもういない。
とても悲しくて悔しくて、だけど、ほんの少しだけほっとしてしまった。
そんな自分が大嫌いだ。

だから、アタシは自分を戒める。
ずっと育んできたこの想いは、絶対に信祐には言わない。
朱里がいなくなったから言うなんて、そんなの卑怯だ。
朱里の想いは届かなかった。
だから、アタシの想いも届けない。

これは、一瞬でも幼馴染の死にほっとしてしまったアタシへの、罰。

 

「おーい、しんゆーっ! あーんどかりんー!」

間の抜けた声に、かりんは顔を上げた。
慌ててまた浮かんでいた涙を拭う。

信祐は立ち上がり、卓球場の入り口で大きく手を振る少年の元に駆け寄り、ぽかりと軽く頭に拳骨を喰らわせた。

「あのな、ユキ、他に誰かいたらヤバいっしょ?
 もっと静かにな」

「あ、そっかそっか、ごめんごめん」

信祐の従弟である隅谷雪彰(男子8番)がへらっと笑いながら頭を掻いた。
雪彰は信祐とは違い、小柄で女の子と見紛う程に中性的で可愛らしい容姿を持つが、2人に共通している唯一の点は、やんちゃでお調子者である事だろう、そういう血筋なのだろうか?

その横には、柏原茉沙美(女子8番)の姿があった。
テニス部に所属し、ベリーショートの髪型を見るとアグレッシブに見えるが、実際は引っ込み思案で大人しい少女だ。


998VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:30:35.22W6RpX5zN0 (34/36)

その横には、柏原茉沙美(女子8番)の姿があった。
テニス部に所属し、ベリーショートの髪型を見るとアグレッシブに見えるが、実際は引っ込み思案で大人しい少女だ。
活発なかりんにとっては、茉沙美の消極性はやや苦手だ。

「おかえり、まぁ子」

かりんは茉沙美に向かって手を振る。
ちなみに“まぁ子”というのは、かりんが付けたあだ名だ。
クラスメイトの6,7人が使っており、茉沙美も全く否定しないところを見ると、嫌ではないらしい。
茉沙美は日頃から意思表示が少ない子なので、確証は持てないが。

「あ…ただいま、かりん」

茉沙美は細い目を更に細めて微笑んだ。
少し表情が硬いのは、やはりプログラムという笑っていられない状況下に身を置いているからだろう。

 

かりんは教室を出た後、辺りを彷徨っていた。
何をすればいいのかわからなくて、それでも朱里の仇は討たなければならない気がしたので、本部から離れる事ができなかった。

しばらくして、偶然信祐と鉢合わせた。
自分のやるせない気持ちを話すと、信祐は首を横に振った。

「命は無駄にするな、俺と純佳サンが止めたのが無駄になるっしょ?」

そう言われ、とりあえず仇討ちは断念した。
親友の提案で、出席番号の近かった雪彰・茉沙美と合流した。
もっと仲間を集めたかったが、茉沙美がクラスメイトを容易に受け入れる事を怖がっていたので、諦めて4人で行動を共にすることにした。
後で銃声が聞こえたので、判断は多分正しかっただろう。
“クラスメイトだからって容易に信用できない”という判断は。

とりあえず卓球場に隠れた後、雪彰と茉沙美は外の様子を見に出ていた。
茉沙美は少し嫌そうだったが、その性格から拒否できずに、雪彰について行った。

そして、そろそろ本部から流されるという放送の時間が近づいているので、戻ってきたようだった。

 

「銃の音が聞こえたから、誰かが襲われたかもしんない…」

雪彰は表情を曇らせて言った。
茉沙美はその事を思い出し、ぶるっと身を震わせた。

「クラスメイトなんて…ただの他人…だもんね…」

ぽつりと言った言葉が、プログラムの恐ろしさを物語っているように思えた。
クラスメイトだから殺せない、そう思う人だって当然いる。
しかし、クラスメイトは所詮他人だと思う人だっている。
他人だから、自分が死ぬくらいなら、と武器を取る人がいるだろう。
他人よりも自分が可愛い、誰だってきっと心の底ではそう考えている。
だから、プログラムは進行していくのだろう。



999VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:31:16.14W6RpX5zN0 (35/36)

スピーカーを通した、マイクのスイッチを入れる音が聞こえた。
学内のあちこちに設置されたスピーカーから放送が流れるのだろう。

『あーあー、マイクテスト』

これは聞き覚えがある、担当教官だと言っていた遠藤勇の声だ。
ありきたりの言葉の後、咳払いを1つし、放送を始めた。

『諸君、元気に戦っているかな?
 それでは、予告通り放送の時間だ。
 戦死者と禁止エリアを発表する。
 各自、名簿と地図と筆記用具を出せ』

言う事を聞くのは少し癪だが、かりんたちはそれぞれ名簿と地図とペンを出した。
かりんは少し躊躇ったが、朱里の名前の横の出席番号に、小さく赤線を引いた。

『まずは戦死者だ。
 死んだ時間順に発表していく。
 午前1時41分、女子18番・水上朱里は知っての通りだ。
 午前3時50分、男子16番・持留奏太。
 午前3時51分、男子11番・多田尚明。
 午前5時17分、女子19番・薮内桃子、以上だ。
 まぁ、良い進行速度だろう』

「多田っちと…モッチー…?」

信祐が呆然と呟いた。
かりんを含めた3人も、それぞれ驚愕の表情を浮かべる。

確か、尚明と奏太は幼馴染のはずだ。
かりんたちは尚明とは親しかった。
とても頼りがいのある、兄のような人だった。
そして、その幼馴染の奏太。
少し我侭なように思えたが、尚明にはとてもなついていた。

その2人が、1分という僅かな差で続けて命を消している。
何故――

『続いて禁止エリアだ。
 午前7時からE=05、経済学部棟と講堂の間だ。
 午前9時からC=01、食堂棟の西側だ。
 午前11時からC=09、法学部棟の北側だ』

かりんたちは地図の上に走り書きをする。
しかし、信祐は書いていないようだった。
かりんが目を遣ると、呆然と名簿を見つめていた。

信祐…?

『以上で放送を終わる。
 やはり優勝を目指す者は出ているな、結構な事だ。
 諸君らの健闘を祈る』

最初と同じような音がして、放送は切れた。
しばし沈黙の時間が流れる。

「1分差…」

茉沙美の怯えた呟きが、沈黙を破った。
かりんが目を遣ると、茉沙美は自分の髪をぐしゃっと掴み、涙目になって体を震わせていた。

「幼馴染のくせに…っ 相打ちよ、相打ちだったのよ!! こんなの、誰も信用できない!!」


1000VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/17(木) 13:31:41.25W6RpX5zN0 (36/36)

立ち上がって逃げ出そうとした茉沙美の体を、かりんは必死に抱き止めた。
こんな状況では仕方のないことだけど、胸が痛んだ。
クラスメイトを疑ってしまう茉沙美の思いが、心を抉る。

「落ち着け、まぁ子!!
 相打ちなんて決まってるわけじゃないだろ!!
 むしろ誰かに襲われたって方が自然な考え――」

言葉が詰まった。
自分だって、クラスメイトを疑っている。
全体的に仲の良かったこのクラスのメンバーを、人殺しではないかと疑っている。

嫌だ…なんか…こんなの嫌だ…っ!!

「ちくしょうっっ!!」

地面に拳を叩きつけて叫んだのは、先程まで呆然としていた信祐だった。
一同は驚いて信祐を見た。

「多田っちもモッチーも、なんも悪くないじゃん!!
 何で死ななきゃいけねぇんだよっ!!」

「それは…朱里だって一緒だよね…
 もちろん、桃ちゃんだって…
 まだ…15歳で…たった15年しか生きてなくて…っ」

雪彰が俯く。
膝の上に置かれた拳が、小さく震えていた。

朱里の名前を出され、かりんの脳裏にはまた朱里の最期が蘇る。
何度も拭った涙が、また溢れ出した。

「朱里…もうすぐ姉ちゃんになるって…喜んでて…
 親が殺されたかもで…怒るの…当然じゃん…!!」

『朱里ね、もうすぐお姉ちゃんになるんだ!』

そう、朱里は言っていた。
とても目が輝いていて、心の底から嬉しそうだった。
男の子と女の子の双子が良い、と贅沢を言っていた。
親は大変だろうけど、朱里は面倒見の良いお姉ちゃんになるだろうな、かりんはぼんやりと考えていた。

それなのに。

こんなものに選ばれなければ、朱里は死ななかった。
家族を傷つけられる事もなく、幸せな日々を送っていただろう。
きっと、かりんとは普通に幼馴染で、だけど恋のライバルで、バレンタインデーとかには正々堂々と勝負して。

こんなものに選ばれなければ、かりんは信祐への想いを封じなければならないこともなかった。
悲しい思いも悔しい思いもすることはなかった。
クラスメイトを疑ってしまう不甲斐なさを感じることもなかった。

こんなの、おかしすぎる…っ!!

「止めるぞ、こんなのっ!!」

叫んだのは信祐だった。
立ち上がり、拳をきつく握り締める。

「こんなとこで、俺たちは死んじゃだめだ!!
 逃げるぞ、こんなの、やってられるかよ!!」

「そだね…プログラムなんて…おかしすぎるよね…」

最初に同調したのは雪彰だった。
かりんも、思いは同じだった。
信祐の方を見、大きく頷く。
茉沙美も戸惑っていたようだったが、何度か小さく頷いた。