578 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/03(火) 23:32:00.85qHfgEhsIO (10/11)

「ッ!…では準備はこちらで進めておきます……!」
「…これで失礼する」
ナッシュは足早にその場を去った。しかし流石にはやても怒りを隠し切れないようで、人目を憚らず歯噛みしている。端から見ている俺でさえも目に余る挑発だ。無理もない。
「(だがナッシュの目…複雑な感情が見え隠れしている…。恐らくは単に子供の事を心配しているだけではない。あそこまで言ったのも何か理由が…)」


579 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/03(火) 23:36:30.94qHfgEhsIO (11/11)

今回はここまでにします。

これからは投下が本当に不定期になります(と言っても長くて数日程度の間隔にするつもりですが)。


580 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/06(金) 21:17:55.59hbRtZrmeO (1/5)

「何なんやあの人!あの子達をバカにして!」
「私も正直…言い過ぎだと思うな…」
「リインもあの人キライですー」
三人ともかなり苛立っている。話し掛けるのも難しい状態だ。

しかしこの空気の中でガイルが二人に話し掛けた。
「八神部隊長、ハラオウン執務官。ナッシュの事で聞いて欲しい話がある」
ナッシュの名前を出した途端、二人が静かになる。

「…何ですか?」
「…手短にお願いします」


581 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/06(金) 22:09:01.36hbRtZrmeO (2/5)

「ナッシュは普段は冷静だが…見ての通り一度感情に火が付くと俺でも止められなくなる。本来のあいつは穏やかで優しいんだ。特に…子供には…。軍人でいられるのが不思議な程にな。ナッシュがいたからこそ俺はただの殺人機械にならずにいられたんだ」
「だったらどうしてあんな事を!」
「子供でも自分の意志で決めて立派に戦えるという事ははやてが説明してあの人も納得したじゃないですか!」
「そういう問題ではないんだ。あいつは…いや、これ以上は俺の口からは言えん」

「…ではこれ以上の問答は無意味ですね」
「…私達は失礼させて貰います」
「待つんだ!…一つだけ覚えておいてくれ。あいつは決して無意味に人を侮辱する男ではない。だからこの腕試しにも必ず意味があるんだ」
「…覚えておきます」
「…ありがとうございました」
「リインも帰るです」
三人はガイルの顔を見ずに部屋へ帰って行った。


582 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/06(金) 23:04:00.82hbRtZrmeO (3/5)

「私、以前にナッシュと協力して捜査した事があったけどあんな彼は見た事が無いわ」
「ガイル、ナッシュは心に傷を負っているんだな?」
「!?…見抜いていたのか」
「意外ね。彼は感情を理性で抑え込めるタイプだと思ってたわ」
「理由は…本人から聞くしか無いようだな」
「すまんな。こればかりは俺の口から言う訳にはいかないんだ。だが…」


583 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/06(金) 23:45:07.07hbRtZrmeO (4/5)

「だが?」
「当日になればその理由が分かる。あいつは腕試しを通して子供達に何かを伝えようとしている筈だからな」
「…全てはその時に、か」
「やれやれ。ガイルも頑固だと思ってたけどあなたよりナッシュの方が何倍も頭が固いわね」
「ああいう性格だからこそ『奴等』の息の掛かった上層部に昇進の道を閉ざされて田舎送りにされたのさ。本来ならナッシュは下で燻るような器ではない。俺が少佐になったのはあいつが動きやすいように階級を上げて守ってやる為だったんだ。まあ、あいつは逆に田舎送りを利用して独自に動き出したんだがな」

「さっきは私も否定的な事を言ったけど…あそこまで言われると流石にあの子達に少し同情するわ。どんな思惑があるのか知らないけどあんな言い方したら簡単に聞き入れて貰えないんじゃないかしら」
「俺達があれこれ言ってもどうにかなる訳じゃない。この話はここまでにしよう」
「ま、それもそうね。じゃあ私達も部屋に戻りましょう」
「……。(ナッシュ…。やはり『あれ』を引き摺ったままだったか…)」

俺はナッシュの言動に動揺を隠せなかった。ナッシュの心の傷とは何なのか、子供達に何を伝えようとしているのか、そればかりが頭の中を巡っていた。
だが俺がいくら考えても分かる訳も無く、ガイルの言葉を信じてその日を待つしかなかった。
そして時は流れ、二週間後の当日を迎える。



【リュウside…END】


584 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/06(金) 23:48:48.78hbRtZrmeO (5/5)

今回はここまでにします。

まだ説明的な展開が結構続きます。


585 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/09(月) 20:25:02.24y09a6rd9O (1/7)

【スバルside】
あたし達は昇格試験に合格した直後に八神二佐へ入隊の意志を伝え、その日のうちに手続きを終了。
そして陸士386部隊の隊舎を引き払う為に荷物を整理して機動六課の隊舎へ送った。後は発足式を待つのみ!


586 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/09(月) 20:40:17.51y09a6rd9O (2/7)

[新暦75年 4月某日 ミッドチルダ 中央区湾岸地区 時空管理局遺失物対策部隊機動六課 隊舎]
とうとう発足式の日がやってきた。ティアと一緒にホールへ向かうと既に大勢の人が集まっていた。結構早めに来た筈なのにみんな早いなぁ。
所定の位置へ向かうとそこには既にあたし達以外のフォワードの2人が待っていた。


587 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/09(月) 20:57:31.03y09a6rd9O (3/7)

「おはようございます!『エリオ・モンディアル』三等陸士です!これから皆さんとフォワードとしてご一緒させていただく事になりました!よろしくお願いします!」
年齢は10歳くらいかな?あたしより年下だけど随分真面目そうな男の子だ。

「はじめまして。『キャロ・ル・ルシエ』三等陸士であります。第6管理世界・アルザスの少数民族「ル・ルシエ」出身です。それから…この子は『フリードリヒ』。私の竜です」
「キュクルー♪」
男の子よりも年下に見える女の子だなぁ。しかも竜の子供を連れているなんて珍しい。


588 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/09(月) 20:58:55.24y09a6rd9O (4/7)

☆(左から)キャロ・ル・ルシエ、エリオ・モンディアル、フリードリヒ
http://download4.getuploader.com/g/street_fighter/80/image.jpg


589 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/09(月) 22:25:06.88y09a6rd9O (5/7)

二人の自己紹介の後にあたし達も軽く自己紹介。そうこうしているうちに八神二佐が壇上に上がってきて発足式が始まった。

八神二佐がフォワード陣の紹介をするとリュウさんの側にいる眼鏡をかけた男性が真剣な顔をしながらじっとこっちを見つめてきた。思わず目が合ってしまったので慌てて目を逸らす。
「(びっくりしたー。…あたし達の事がそんなに気になるのかな?)」

そしてしばらくしてからその男性をチラリと見ると、その男性は壇上に顔を向けながら難しい顔をして考え込んでいるようだった。
「(何だか妙に心に引っかかる顔だなぁ。ただあたし達が気になるってだけじゃない気がする)」


590 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/09(月) 23:23:08.05y09a6rd9O (6/7)

[発足式終了後 同場所 廊下]
「思ったよりも随分早く終わったねー」
「あんたがうたた寝しなくて済んだわね」
「ひっどいなー、ティア」
「お二人は仲がよろしいんですね」
「私、ずっと独りだったから楽しくお話できるお二人が羨ましいです」
発足式の後でなのはさんのオフィスへ向かう事になっていたあたし達フォワード陣は、全員で廊下を歩きながら話をしていた。

「そうだ、今のうちに互いの経験とかスキル確認しときましょ」
ティアが空いた時間を利用して情報交換を提案した。
「では部隊分けとコールサインの確認もしておきましょう、ランスター二士」
エリオ君も提案してきた。小さいのにしっかりしてるなー。


591 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/09(月) 23:45:11.93y09a6rd9O (7/7)

今回はここまでにします。

説明的な展開が続くとは言いましたが、やっぱりそこはごっそりカットします?


592 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/11(水) 20:45:05.75eQofRgYoO (1/5)

「…さて、一通り終わった事だし少し急ぎましょ」
「あ、いたいた。おーいみんな!」
話が終わって急ごうとしたところでなのはさんが歩いて来た。

「あれ?オフィスで待ち合わせじゃ?」
「やっぱり時間が勿体無いと思ってね。これから訓練に入りたいんだけど…いいかな?」
「「「「はい!」」」」
発足式が終わったばっかりなのにもうやるのか。なのはさん、気合入ってるなぁ。


593 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/11(水) 20:58:05.97eQofRgYoO (2/5)

[十数分後 機動六課敷地 湾岸部]
訓練場所はここだって聞いてたんだけど…海上に巨大なハニカム構造のタイルが大量に敷かれているだけで何も無い。
到着してから直ぐになのはさんと一緒にいたもう一人の女性の自己紹介が始まった。

「えー…メカニックデザイナー兼機動六課通信主任の『シャリオ・フィニーノ』一等陸士です。みんなは『シャーリー』って呼ぶので、よかったらそう呼んでね。
みんなのデバイスを改良したり、調整したりもするので時々訓練を見せて貰ったりします。…あ、デバイスについての相談とかあったら遠慮無く言ってね!」
「「「「はい!」」」」
なんだかすごく親しみやすそうな人だ。誰とでも仲良くなれそうな雰囲気があるなぁ。



☆シャリオ・フィニーノ
http://download5.getuploader.com/g/street_fighter/86/image.jpg


594 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/11(水) 21:37:16.58eQofRgYoO (3/5)

「じゃあ、早速訓練に入ろうか?」
「は、はい…」
「でも…ここで、ですか?」
海上に敷かれたタイル以外何も無いのにどうやって訓練なんてやるのかな?

「うふふっ…シャーリー!」
「はーーーい!」
なのはさんがシャーリーさんに合図すると、シャーリーさんがモニターを出現させて何かを準備し始めた。

「機動六課自慢の訓練スペース!なのはさん完全監修の陸戦用空間シミュレーター!ステージセット!」
その掛け声と共にタイルが光り出し、そのタイルの上にビルが建ち並ぶ街並みが出現した。

「うわあ…」
「すごい…」
その迫力に圧倒されてあたし達四人は息を呑んだ。



☆陸戦用空間シミュレーター
http://download5.getuploader.com/g/street_fighter/87/image.jpg


595 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/11(水) 22:10:55.19eQofRgYoO (4/5)

※※※※
[同場所 湾岸部 高台]
スバル達がシミュレーター内に降り立って間も無く現れ、スバル達の様子を見ているヴィータ。
そのヴィータに近付く人物が一人。
それは膝まで伸びたピンク色の髪をポニーテールにした長身の女性。「守護騎士ヴォルケンリッター」の隊長である。
「ヴィータ、ここにいたか」
「…シグナム」



☆シグナム
http://download5.getuploader.com/g/street_fighter/88/image.jpg
http://download4.getuploader.com/g/street_fighter/89/image.jpg


596 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/11(水) 23:02:57.01eQofRgYoO (5/5)

「新人達は早速やっているようだな」
「ああ、さっき始まったばっかりみたいだけどな」
「お前は参加しないのか?」
「四人共まだヨチヨチ歩きのヒヨッコだ。あたしが教導を手伝うのはまだ先だな」
「…そうか」
「それに自分の訓練もしたいしさ。…同じ分隊だからな。あたしは空で、リュウは陸でなのはを守ってやらなきゃいけねぇ。…『あの時』の事はリュウの責任じゃねえって言ったんだけどな」
「律儀な男だ。だがそれがリュウらしさとも言える」
「あたしもあいつのそういう所は嫌いじゃないけどな」
「…頼むぞ」
「…うん」


597 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/12(木) 00:16:13.39rc3wwX60O (1/2)

「ところでヴィータ。リュウは何処へ行ったか聞いているか?」
「正式な入隊手続きと会議の為に助っ人と一緒に本局。なんか用事でもあったか?」
「ああ、近々試合の相手を頼もうと思ったんだ。手加減無しでやれる相手がいなくて久しかったのでな」
「あいつと戦うと不思議と『強くなった』って実感がハッキリと湧くんだよな。しかもなんか楽しいし」
「同感だ」
「でも奇遇だな。あたしもそうしようと思ってたトコだ」
「それは困ったな。どちらかが後回しになる」
「あたしは譲る気ねえぞ」
「では仕方ない。こういう時は…」
「『勝った方が先』、だな!」
※※※※


598 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/12(木) 00:17:48.13rc3wwX60O (2/2)

今回はここまでにします。

投下のペースが遅くなってきちゃった…。


599 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/13(金) 18:07:37.64nCGA6EIGO (1/3)

[同時刻 シミュレーター内]
『準備完了、と。みんな聞こえる?』
「「「「はい!」」」」
なのはさんからの通信だ。訓練の準備が終わったらしい。

『じゃあ、早速ターゲットを出していこうか。先ずは軽く8体から!』
『動作レベルC、攻撃精度Dってところですかねー?』
『うん、先ずはそれで!』

『私達の仕事は捜索指定ロストロギアの保守管理。その目的の為に私達が戦う事になる相手は…これ!』
なのはさんが説明するとあたし達の目の前に魔方陣が現れて、その中から飛行する楕円形の機械が出てきた。



☆ガジェットドローン
http://download4.getuploader.com/g/street_fighter/90/image.jpg


600 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/13(金) 18:35:16.22nCGA6EIGO (2/3)

『自立稼働型の魔導機械。これは近付くと攻撃してくるタイプね。攻撃は結構鋭いよー?』
『では、第一回模擬戦訓練…。ミッションは「逃走するターゲット8体を破壊又は捕獲」。15分以内!』
「「「「はい!!」」」」

『それでは!』
『ミッション!』
『『スタート!!』』
これがあたしの目標への本当の第一歩だ!行っくぞぉぉぉぉ!!

【スバルside…END】


601 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/13(金) 21:59:52.43nCGA6EIGO (3/3)

【エネミーside】
彼は何処にでもいる人間だった。
だが彼は他の人間と違っていた部分があった。

「世界制服」という野望。
子供なら一度は考えたであろう文字通りの子供染みた野望。大人がこんな野望を本気で口に出せば誰もが一笑に付す馬鹿げたものだ。

だが彼は本気だった。幼い頃からその為のありとあらゆる準備を進めてきた。

ある日彼は気付く。
「足りない」

身体を極限鍛えても巨万の富を築いても手足となる組織を作ってもまだ足りない。
「『力』…。全てを平伏させ支配する…圧倒的・絶対的な力!!」
世界制服を成す為には筋力でも財力でも権力でもない…「人智を超えた力」が必要だと気付いた彼はその力を探し求めた。


602 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/14(土) 00:01:32.459Yxa3Uh1O (1/6)

力を求めてから数十年後、顔には深い皺が刻まれ筋肉は空気の抜けた風船のように萎んだ。老齢である。
座して死を待つのみとなった彼は絶望する。
「このままでは野望が潰える。何者にも成れずに終わってしまう」

それでも彼は諦め切れなかった。彼は祈った。
「何を引き換えにしてもいい…力を…力を!!」

魂の慟哭に神か悪魔か謎の声が応えた。
『求める者よ。野望の為に人の身を…人としての生を捨てる覚悟はあるか?』

彼に迷いは無く、一も二も無く答えは決まっていた。
「このまま何も成せず…何者にも成れず…朽ち果てるのを待つのが人としての我が運命ならば!人の生など要らぬ!!」

『ならば受け取れ、比類無き野望の男よ。その野望がそなたに強大にして無限の力を宿らせるであろう』

その瞬間、人間としての彼の生は終わりを告げた。
『魔人』の誕生である。
「我が名は『ベガ』…。人より生まれし地獄の魔人!この『サイコパワー』にて我が覇道を突き進み、我が野望を成就せん!!」


603 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/14(土) 00:10:50.829Yxa3Uh1O (2/6)

[四月某日 とある別世界 秘密基地]
「……夢か。久しいな」
ベガは玉座にて夢を見ていた。それはかつて自分が人間であった頃の記憶。忌まわしい過去だ。
「(人を捨ててから今まで見る事の無かった夢…。それも思い出すのも忌々しい人だった頃の記憶だが…『時』は近いという事か?)」

ベガがしばし物思いに耽っていると、部下がコールを入れてきた。
「御寛ぎのところを失礼致します、ベガ様。『ドクター』からの通信です」
「繋げろ」


604 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/14(土) 00:23:17.019Yxa3Uh1O (3/6)

モニターには白衣姿の若い男が映し出された。
「お久しぶりですねぇ、総帥殿。この度は…」
「挨拶はいい。要件を言え」
「おおっと、これは失礼。『例の計画』の進行状況の確認をと思いましてね。こちらの準備は整いました。そちらはいかがですか?」
「白々しい奴め…。サンプルデータがあれば直ぐにでも完成するわ。そのデータを収集する役目を買って出たのは貴様であろう。その件はどうなっている?」
「これは失礼!うっかりしていました!」
「ふざけおって…。早く答えろ!」


605 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/14(土) 00:37:13.299Yxa3Uh1O (4/6)

「勿論抜かりはありませんよ。総帥殿のお陰で準備は完璧です。『彼』は格闘家に大変興味を持っていらっしゃるので実に煽りやすかったですからね。その彼から近々『格闘大会』が開催されるとの連絡がありました」
「…ほう、他の世界でも行われる事があるとは初耳だ」
「私もこのような催しは経験がありませんが…格闘家はミッドチルダ中の注目の的ですから多数の格闘家を抱える『機動六課』は自然と注目されます。恐らくは彼の思惑と機動六課の思惑が偶然にも重なった、といった所でしょう。嬉しい誤算ですよ。これは面白いデータが取れそうですね」
「格闘家と魔導師の闘い…今度はじっくりと楽しめそうだな。よし、試合の様子をリアルタイムで送れ」
「総帥殿の御力とシャドルーの技術提供のお陰でこちらの研究も『娘達』の調整も捗りましたからね。その程度はお安いご用です。…ところで総帥殿、近々御一緒に食事でも如何でしょうか?」
「断る。他人との食事に興味は無い」
「フフフ…連れない御方だ。ではこれにて失礼致します、総帥殿」
「待て、ドクター」
「…まだ何か御用ですか?」
「くれぐれもこのベガを裏切ってくれるなよ?」
「信用無いですねぇ。総帥殿の信用を得る為にこちらの技術や情報を提供したというのに。私は裏切ったりしませんよ。(そう、『裏切る』なんて事は有り得ない)」
「…もういい、通信終了だ」
「では御機嫌よう、総帥殿」


606 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/14(土) 00:50:54.189Yxa3Uh1O (5/6)

通信を終了してからベガが呟く。
「ドクター『ジェイル・スカリエッティ』…。フン、相変わらず考えの読めぬ男よ。だが今はあの男の頭脳と力が必要だ。時が来るまでせいぜいこのベガの手足として働くがよいわ」



敵は動き出した。
水面下で静かに、そして着実に計画は進んでいる。
ベガは野望成就の為の全ての駒が整いつつある事を直感していた。

ここよりある者にとっては長く、ある者にとっては短い一年間の闘いの火蓋が切って落とされた。



☆ジェイル・スカリエッティ
http://download4.getuploader.com/g/street_fighter/91/image.jpg

【エネミーside…END】
第四話「集結 ー思惑と暗躍ー」


607 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/14(土) 00:54:01.299Yxa3Uh1O (6/6)

今回はここまでにします。

次の話はナッシュ無双で行きます!


608 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/17(火) 22:20:04.069gIO5p7qO (1/1)

大変失礼ながらこのスレはここで終了とさせていただきます。
自分で読み返してみると表現がおかしかったり読みにくかったり設定が変だったり冗長だったりなど粗が目立っていて自分としてはこの先まともに話を書ける気がしません。
なので一旦終了して全体的に書き直してから再スタートしようと思います。
では失礼いたします。


609以下、新鯖からお送りいたします2013/09/18(水) 12:13:00.25WEYpZF3go (1/1)

あらら・・・

お待ちしとりまっせー


610以下、新鯖からお送りいたします2013/09/18(水) 23:25:43.98FfFXTBsko (1/1)

ナッシュガイルで話進まなくなってたからなw
元から文句みたいなの言われないように知り合いだけで部隊つくったぽいし
スト勢はリュウケンだけとかそのへんきにしなさそうなキャラ少数参戦のほうがテンポとかよさそう



611以下、新鯖からお送りいたします2013/09/20(金) 00:58:45.68OuIIplMio (1/1)

残念すな
次立てるときのスレタイはどうするかだけ聞きたい


612 ◆VlVw5c5pe9xY2013/09/22(日) 02:30:02.02Q6OSaFgQO (1/1)

まだ書き込めた…
>>611
とりあえずタイトルは「Ver.2013」を外したものにしようと思っています。