◆S.wemUt41w さんの作品一覧
http://s2-d2.com/archives/16648536.html
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1:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 07:55:36.65:lssubWQB0 (1/116)
~ ごあいさつ ~
こちらは、『スマイルプリキュア!』の第2期を想定した自作のストーリーを SS形式で展開していくスレとなっています。
投稿の作法や文体などに至らない点がありましたら、随時ご指摘いただけますと幸いです。
作品の主なルールは下記の通りです。
・地の文無し(基本的にセリフと擬音のみ)
・内容はあくまで『プリキュア』シリーズっぽく作成します
キャラ崩壊や、シリーズを著しく逸脱する内容 (エロとか残酷描写とか) はありません
・設定は基本的に原作『スマイルプリキュア!』を踏襲します
※意図的に崩す場合は注釈を入れます
・本作では原作終了後、中学3年生となったみゆき達を描いていきます
新しい設定・キャラ・敵を盛り込んだ完全オリジナルストーリーとなります
・毎週日曜 AM 8:30 更新予定
(本家『プリキュア』と同じ時間)
本シリーズの過去スレはこちら
・Part 1(第1話 ~ 第11話)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1360385907/
・Part 2(第12話 ~ 第20話)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1366529393/
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1373151336
~ ごあいさつ ~
こちらは、『スマイルプリキュア!』の第2期を想定した自作のストーリーを SS形式で展開していくスレとなっています。
投稿の作法や文体などに至らない点がありましたら、随時ご指摘いただけますと幸いです。
作品の主なルールは下記の通りです。
・地の文無し(基本的にセリフと擬音のみ)
・内容はあくまで『プリキュア』シリーズっぽく作成します
キャラ崩壊や、シリーズを著しく逸脱する内容 (エロとか残酷描写とか) はありません
・設定は基本的に原作『スマイルプリキュア!』を踏襲します
※意図的に崩す場合は注釈を入れます
・本作では原作終了後、中学3年生となったみゆき達を描いていきます
新しい設定・キャラ・敵を盛り込んだ完全オリジナルストーリーとなります
・毎週日曜 AM 8:30 更新予定
(本家『プリキュア』と同じ時間)
本シリーズの過去スレはこちら
・Part 1(第1話 ~ 第11話)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1360385907/
・Part 2(第12話 ~ 第20話)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1366529393/
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1373151336
モバP「泰葉からチョコもらった時の話?」
絵里「なんとかストロガノフ!」穂乃果「そう、カレーです」
タマ「ニャー」タラオ「タマ口臭いですぅ!」タマ「!!!!!!!」
玲音「風邪を引いてしまったようだ…」
苗木「霧切さん、この蝶ネクタイつけてみてよ」
2:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:28:06.64:lssubWQB0 (2/116)
『スマイルプリキュア レインボー!』
このあとすぐ!
『スマイルプリキュア レインボー!』
このあとすぐ!
3:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:28:54.40:lssubWQB0 (3/116)
※作者からのおわび
前回の投稿後、次回予告に誤りがあったことがわかったため、
今回の内容は予告と大分違うものに変更しました。タイトルも予告時のものと変わっています。
スミマセンです。。
それでは、本編をどうぞ。
※作者からのおわび
前回の投稿後、次回予告に誤りがあったことがわかったため、
今回の内容は予告と大分違うものに変更しました。タイトルも予告時のものと変わっています。
スミマセンです。。
それでは、本編をどうぞ。
4:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:30:03.90:lssubWQB0 (4/116)
~ 七色ヶ丘市 商店街 本屋 "BooZoo" ~
みゆき「んっふふー、ど・れ・に・し・よ・う・か・なー?」
やよい「どう、みゆきちゃん。買いたい絵本、決まった?」
みゆき「まだ悩み中ー。だって、どれも面白そうなんだもーん!」
なお「まだ悩んでたの!? あたし達が自分たちの本買う前からだから……、もう 10分くらい経つよ?」
あかね「ほんま、みゆきの絵本好きは筋金入りやなぁ」
みゆき「うーん……、……決めたっ! これにしよーっと!」
タタタタッ…
はるか「みゆきちゃん、すっごく楽しそう。ホントに絵本が好きなんだね」
れいか「はい。お部屋にも驚くくらいたくさんの絵本があるくらいで」
はるか「そっか……。夢中になれることがある、っていうのはいいことだよね」
れいか「そうですね。私もそう思います」
~ 七色ヶ丘市 商店街 本屋 "BooZoo" ~
みゆき「んっふふー、ど・れ・に・し・よ・う・か・なー?」
やよい「どう、みゆきちゃん。買いたい絵本、決まった?」
みゆき「まだ悩み中ー。だって、どれも面白そうなんだもーん!」
なお「まだ悩んでたの!? あたし達が自分たちの本買う前からだから……、もう 10分くらい経つよ?」
あかね「ほんま、みゆきの絵本好きは筋金入りやなぁ」
みゆき「うーん……、……決めたっ! これにしよーっと!」
タタタタッ…
はるか「みゆきちゃん、すっごく楽しそう。ホントに絵本が好きなんだね」
れいか「はい。お部屋にも驚くくらいたくさんの絵本があるくらいで」
はるか「そっか……。夢中になれることがある、っていうのはいいことだよね」
れいか「そうですね。私もそう思います」
5:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:31:21.82:lssubWQB0 (5/116)
みゆき「すみませーん、これくださーいっ!」
"BooZoo" 店長「おっ、みゆきちゃん、毎度! また絵本かい? 好きだねぇ、ホントに」
みゆき「はいっ!」
"BooZoo" 店長「んー、いい笑顔だ。本好きの子を見ると、おじさん嬉しくなっちゃうよ。じゃ、840円ね」
みゆき「はーい」
ジャラッ
"BooZoo" 店長「はい、これ本ね。落とさないようにね」
みゆき「ありがとうございます!」
ガサッ
みゆき「……あれ? 店長さん、本に紙が挟まってますよ? これって……チラシ?」
"BooZoo" 店長「ああ、それ。最近入ったチラシでね。本好きのお客さんに配ってるんだ」
みゆき「えーっと、なになに? …… "七色ヶ丘市立図書館 主催、朗読コンクール" ……」
"BooZoo" 店長「"町のみんなにもっと本に触れてもらおう" ってことで、図書館が企画したみたいなんだよね。ウチにもチラシ置いてくれ、って頼まれちゃってさ」
みゆき「すみませーん、これくださーいっ!」
"BooZoo" 店長「おっ、みゆきちゃん、毎度! また絵本かい? 好きだねぇ、ホントに」
みゆき「はいっ!」
"BooZoo" 店長「んー、いい笑顔だ。本好きの子を見ると、おじさん嬉しくなっちゃうよ。じゃ、840円ね」
みゆき「はーい」
ジャラッ
"BooZoo" 店長「はい、これ本ね。落とさないようにね」
みゆき「ありがとうございます!」
ガサッ
みゆき「……あれ? 店長さん、本に紙が挟まってますよ? これって……チラシ?」
"BooZoo" 店長「ああ、それ。最近入ったチラシでね。本好きのお客さんに配ってるんだ」
みゆき「えーっと、なになに? …… "七色ヶ丘市立図書館 主催、朗読コンクール" ……」
"BooZoo" 店長「"町のみんなにもっと本に触れてもらおう" ってことで、図書館が企画したみたいなんだよね。ウチにもチラシ置いてくれ、って頼まれちゃってさ」
6:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:31:56.19:lssubWQB0 (6/116)
"BooZoo" 店長「ところで、みゆきちゃん。下のところ、見てごらん」
みゆき「えっ? チラシの下、ですか?」
みゆき「…… "自作の物語での参加も OK" ……」
"BooZoo" 店長「みゆきちゃん、前に "絵本書き始めた" って言ってなかったっけ? どうだい? ここはいっちょ、みゆきちゃんの作品を町の人に聞いてもらったら」
みゆき「えっ……、わたしの作った絵本……ですか……?」
"BooZoo" 店長「もしいい作品だったら、図書館にも置いてもらえるみたいだよ」
みゆき「…………」
"BooZoo" 店長「ところで、みゆきちゃん。下のところ、見てごらん」
みゆき「えっ? チラシの下、ですか?」
みゆき「…… "自作の物語での参加も OK" ……」
"BooZoo" 店長「みゆきちゃん、前に "絵本書き始めた" って言ってなかったっけ? どうだい? ここはいっちょ、みゆきちゃんの作品を町の人に聞いてもらったら」
みゆき「えっ……、わたしの作った絵本……ですか……?」
"BooZoo" 店長「もしいい作品だったら、図書館にも置いてもらえるみたいだよ」
みゆき「…………」
7:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:32:31.20:lssubWQB0 (7/116)
あかね「ああ、それええやん! 腕試しには絶好のチャンスなんちゃう?」
みゆき「わっ!? あ、あかねちゃん、みんな! ……今の話、聞いてたの?」
やよい「うん! みゆきちゃん、やってみようよ! やっぱり、作品を作ったら誰かに見てもらわないと!」
なお「もしみゆきちゃんが出場するならあたしも見に行くよ!」
みゆき「あ……、え、えーっと、その……」
はるか「絵本大好きなみゆきちゃんの描いた作品なら、きっとステキなお話なんだろうな。私も読んでみたいよ!」
れいか「どうでしょう、みゆきさん。ぜひ出てみては?」
みゆき「あ、うーん……」
みゆき「…………」
あかね「ああ、それええやん! 腕試しには絶好のチャンスなんちゃう?」
みゆき「わっ!? あ、あかねちゃん、みんな! ……今の話、聞いてたの?」
やよい「うん! みゆきちゃん、やってみようよ! やっぱり、作品を作ったら誰かに見てもらわないと!」
なお「もしみゆきちゃんが出場するならあたしも見に行くよ!」
みゆき「あ……、え、えーっと、その……」
はるか「絵本大好きなみゆきちゃんの描いた作品なら、きっとステキなお話なんだろうな。私も読んでみたいよ!」
れいか「どうでしょう、みゆきさん。ぜひ出てみては?」
みゆき「あ、うーん……」
みゆき「…………」
8:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:33:09.97:lssubWQB0 (8/116)
みゆき「……じゃ、じゃあ、やってみちゃおう、かな……?」
あかね「よっしゃ! そうこな! せやったらうちらみんなで応援すんで! なっ?」
やよい・なお・れいか・はるか「うんっ!」
みゆき「あ、ありがとー、みんな……」
みゆき「……じゃ、じゃあ、やってみちゃおう、かな……?」
あかね「よっしゃ! そうこな! せやったらうちらみんなで応援すんで! なっ?」
やよい・なお・れいか・はるか「うんっ!」
みゆき「あ、ありがとー、みんな……」
9:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:34:07.21:lssubWQB0 (9/116)
みゆき「…………」
みゆき(わたしの絵本をみんなの前で読む、かぁ……)
みゆき(……タイヘンなことになっちゃったなぁ……)
みゆき「…………」
みゆき(わたしの絵本をみんなの前で読む、かぁ……)
みゆき(……タイヘンなことになっちゃったなぁ……)
10:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:34:47.35:lssubWQB0 (10/116)
スマイルプリキュア レインボー!
第21話「踏み出そう! みゆき、はじめの一歩!」
スマイルプリキュア レインボー!
第21話「踏み出そう! みゆき、はじめの一歩!」
11:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:36:12.75:lssubWQB0 (11/116)
~ 解散後 星空家 みゆき自室 ~
バフッ
みゆき「……はぁー……」
キャンディ「みゆき、どうしたクル? ベッドに倒れてため息なんて、みゆきらしくないクル」
みゆき「そう、だよね……。わかってるんだけど……」
キャンディ「……もしかして、さっきの絵本の話クル?」
みゆき「うん……。だってさ、これ、見てよ……」S
ガラッ
バサバサッ
みゆき「この引き出しにしまってある、わたしの絵本。いくつかあるけどぜーんぶ書きかけ……。まだ、一つも完成させたことないんだよね……」
みゆき「こんなんじゃ、朗読コンクールになんて、とても出られないよ……」
キャンディ「クルぅ……」
~ 解散後 星空家 みゆき自室 ~
バフッ
みゆき「……はぁー……」
キャンディ「みゆき、どうしたクル? ベッドに倒れてため息なんて、みゆきらしくないクル」
みゆき「そう、だよね……。わかってるんだけど……」
キャンディ「……もしかして、さっきの絵本の話クル?」
みゆき「うん……。だってさ、これ、見てよ……」S
ガラッ
バサバサッ
みゆき「この引き出しにしまってある、わたしの絵本。いくつかあるけどぜーんぶ書きかけ……。まだ、一つも完成させたことないんだよね……」
みゆき「こんなんじゃ、朗読コンクールになんて、とても出られないよ……」
キャンディ「クルぅ……」
12:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:36:58.48:lssubWQB0 (12/116)
みゆき「……絵本って、書いてみるとすっごく難しいんだ」
みゆき「せっかく書き始めても、"これ、本当に面白いのかな?"、"うまく書けてるのかな?" って不安になってきちゃって……、いっつも最後まで書けないで終わっちゃう……」
みゆき「いつだったか、みんなに "絵本作家にならないの?" って聞かれた時も、そんなだから "趣味でやってるだけ" だなんてごまかしちゃった……。"やってもうまくいかないから" って、言えなかった……」
みゆき「わたしに、自信が……なかったから……」
キャンディ「みゆき……」
みゆき「……絵本って、書いてみるとすっごく難しいんだ」
みゆき「せっかく書き始めても、"これ、本当に面白いのかな?"、"うまく書けてるのかな?" って不安になってきちゃって……、いっつも最後まで書けないで終わっちゃう……」
みゆき「いつだったか、みんなに "絵本作家にならないの?" って聞かれた時も、そんなだから "趣味でやってるだけ" だなんてごまかしちゃった……。"やってもうまくいかないから" って、言えなかった……」
みゆき「わたしに、自信が……なかったから……」
キャンディ「みゆき……」
13:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:37:37.43:lssubWQB0 (13/116)
キャンディ「……キャンディ、今のみゆき、なんだかイヤクル」
みゆき「……キャンディ?」
キャンディ「みゆきは、いっつもスマイルでみんなを元気づけてくれるクル! この間、キャンディが "レインボーパレット" のことで悩んでた時だってそうだったクル!」
キャンディ「みゆきは、明るくて、楽しくて……、みゆきは、みゆきは……!」
キャンディ「……とにかく、今のままのみゆきはみゆきらしくないクル! スマイルはどうしたクル!? どこかに忘れてきちゃったクル!?」
キャンディ「キャンディは、みゆきにもっと笑って、元気にガンバってほしいクル!」
みゆき「……スマイルかぁ……。うん、そうだよね……。……こう、かな?」ニコッ…
キャンディ「違うクル! そんな元気のないスマイル、みゆきのスマイルじゃないクル! こうクル!」ニコッ
みゆき「こ、こうかな……」ニコッ…
キャンディ「全然ダメクル! ……ホントにどうしちゃったクル、みゆき……」
みゆき「…………」
キャンディ「……キャンディ、今のみゆき、なんだかイヤクル」
みゆき「……キャンディ?」
キャンディ「みゆきは、いっつもスマイルでみんなを元気づけてくれるクル! この間、キャンディが "レインボーパレット" のことで悩んでた時だってそうだったクル!」
キャンディ「みゆきは、明るくて、楽しくて……、みゆきは、みゆきは……!」
キャンディ「……とにかく、今のままのみゆきはみゆきらしくないクル! スマイルはどうしたクル!? どこかに忘れてきちゃったクル!?」
キャンディ「キャンディは、みゆきにもっと笑って、元気にガンバってほしいクル!」
みゆき「……スマイルかぁ……。うん、そうだよね……。……こう、かな?」ニコッ…
キャンディ「違うクル! そんな元気のないスマイル、みゆきのスマイルじゃないクル! こうクル!」ニコッ
みゆき「こ、こうかな……」ニコッ…
キャンディ「全然ダメクル! ……ホントにどうしちゃったクル、みゆき……」
みゆき「…………」
14:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:38:23.80:lssubWQB0 (14/116)
育代(みゆき母)「みゆきぃーっ、いるーっ!? ちょっと手伝ってほしいんだけどー!?」
みゆき「あ、お母さん呼んでる。ゴメンね、キャンディ。ちょっと行ってくるね」
キャンディ「あ、みゆき――」
バタンッ
キャンディ「…………」
キャンディ(……このままじゃダメクル。みゆきには、もっとスマイルでいてほしいクル)
キャンディ(でも、キャンディだけじゃ、みゆきを元気にできないかもしれないクル……。どうしたらいいクル……?)
育代(みゆき母)「みゆきぃーっ、いるーっ!? ちょっと手伝ってほしいんだけどー!?」
みゆき「あ、お母さん呼んでる。ゴメンね、キャンディ。ちょっと行ってくるね」
キャンディ「あ、みゆき――」
バタンッ
キャンディ「…………」
キャンディ(……このままじゃダメクル。みゆきには、もっとスマイルでいてほしいクル)
キャンディ(でも、キャンディだけじゃ、みゆきを元気にできないかもしれないクル……。どうしたらいいクル……?)
15:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:39:01.04:lssubWQB0 (15/116)
キャンディ(……悩んでる場合じゃないクル! みゆきのために、キャンディは、キャンディにできることをやるクル!)
ガラッ ピヨーンッ
キャンディ(……悩んでる場合じゃないクル! みゆきのために、キャンディは、キャンディにできることをやるクル!)
ガラッ ピヨーンッ
16:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:39:36.32:lssubWQB0 (16/116)
~ 数十分後 ~
ガチャッ
みゆき「ゴメン、お待たせ、キャンディ――、あれ? キャンディ? どこ?」
みゆき「……あ、窓開いてる……! 一人でどこか行っちゃったの!? タイヘン、探しに行かなきゃ――」ダッ
キラッ
みゆき(あ、鏡……)
みゆき(……ホントだ。キャンディの言う通り、わたし、全然笑えてない……。スマイルでいないと、ハッピーが逃げちゃうのに……)
~ 数十分後 ~
ガチャッ
みゆき「ゴメン、お待たせ、キャンディ――、あれ? キャンディ? どこ?」
みゆき「……あ、窓開いてる……! 一人でどこか行っちゃったの!? タイヘン、探しに行かなきゃ――」ダッ
キラッ
みゆき(あ、鏡……)
みゆき(……ホントだ。キャンディの言う通り、わたし、全然笑えてない……。スマイルでいないと、ハッピーが逃げちゃうのに……)
17:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:40:41.09:lssubWQB0 (17/116)
みゆき(……でも、やりたいことをやろうとすると、自分にできないこと、足りないものがたくさんあるってわかって、どうしても不安になっちゃう……。くじけちゃう……)
みゆき(みんなはこんな気持ちに負けないで、自分のやりたいことを見つけて、ガンバっていける強い気持ちを持てたんだよね。スゴイなぁ……)
みゆき(……わたしは……)
みゆき(…………)
みゆき(……夢を目指すって、やりたいことをやるって、難しいなぁ……)
みゆき(……でも、やりたいことをやろうとすると、自分にできないこと、足りないものがたくさんあるってわかって、どうしても不安になっちゃう……。くじけちゃう……)
みゆき(みんなはこんな気持ちに負けないで、自分のやりたいことを見つけて、ガンバっていける強い気持ちを持てたんだよね。スゴイなぁ……)
みゆき(……わたしは……)
みゆき(…………)
みゆき(……夢を目指すって、やりたいことをやるって、難しいなぁ……)
18:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:41:33.16:lssubWQB0 (18/116)
~ 1時間後 七色ヶ丘市 商店街 ~
タタタタタッ
みゆき「はぁっ、はぁっ、……もう、キャンディ、全然見つからないよ……! どこ行っちゃったの……!?」
スタスタスタ
はるか「……あれ? みゆきちゃん! どうしたの、そんなに慌てて」
みゆき「あ、はるかさん! タイヘンなんです、キャンディがどこかに行っちゃって――」
はるか「……だってさ。だから言ったじゃない、"勝手に出てきたらみゆきちゃん心配しちゃうよ" って」
ヒョコッ
キャンディ「……クルぅ」
みゆき「あ、キャンディ! どこ行ってたの!? 心配したんだから……!」ギュッ
キャンディ「ゴメンクル……」
はるか「キャンディちゃん、一人で私の家に来てね。みゆきちゃん心配すると思って連れてきたんだ」
みゆき「ありがとうございます!」
~ 1時間後 七色ヶ丘市 商店街 ~
タタタタタッ
みゆき「はぁっ、はぁっ、……もう、キャンディ、全然見つからないよ……! どこ行っちゃったの……!?」
スタスタスタ
はるか「……あれ? みゆきちゃん! どうしたの、そんなに慌てて」
みゆき「あ、はるかさん! タイヘンなんです、キャンディがどこかに行っちゃって――」
はるか「……だってさ。だから言ったじゃない、"勝手に出てきたらみゆきちゃん心配しちゃうよ" って」
ヒョコッ
キャンディ「……クルぅ」
みゆき「あ、キャンディ! どこ行ってたの!? 心配したんだから……!」ギュッ
キャンディ「ゴメンクル……」
はるか「キャンディちゃん、一人で私の家に来てね。みゆきちゃん心配すると思って連れてきたんだ」
みゆき「ありがとうございます!」
19:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:42:10.37:lssubWQB0 (19/116)
はるか「……ところでみゆきちゃん。朗読コンクールの準備、進んでる?」
みゆき「……!」ビクッ
みゆき「……は、はい。それは、まぁー、そのー、ぼちぼちー、なんて……」
はるか「…………そっか」
はるか「……ところでみゆきちゃん。朗読コンクールの準備、進んでる?」
みゆき「……!」ビクッ
みゆき「……は、はい。それは、まぁー、そのー、ぼちぼちー、なんて……」
はるか「…………そっか」
20:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:42:40.11:lssubWQB0 (20/116)
はるか「……みゆきちゃん、これからふしぎ図書館に行こうよ! みゆきちゃんに見てもらいたいものがあるんだ」
みゆき「え? いいですけど……。見てもらいたいもの……? わたしに、ですか? なんだろ……」
はるか「それは行ってみてのお楽しみ! さ、Let's go!」グイッ
みゆき「わっ、腕引っ張らないでくださいよ、はるかさぁーん!」
はるか「……みゆきちゃん、これからふしぎ図書館に行こうよ! みゆきちゃんに見てもらいたいものがあるんだ」
みゆき「え? いいですけど……。見てもらいたいもの……? わたしに、ですか? なんだろ……」
はるか「それは行ってみてのお楽しみ! さ、Let's go!」グイッ
みゆき「わっ、腕引っ張らないでくださいよ、はるかさぁーん!」
21:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:43:45.23:lssubWQB0 (21/116)
~ ふしぎ図書館 ~
パァッ…!
みゆき「っと。……着きましたけど、はるかさん、わたしに見せたいものって――」
パンッ! パパンッ! パンッ!
みゆき「うひゃっ!? な、なに!? ク、クラッカー!?」
あかね・やよい・なお・れいか「いらっしゃーいっ!」
みゆき「…………??」
みゆき「……み、みんな、何してるの? "いらっしゃい" って、何?」
はるか「……実はね、みんな、キャンディちゃんから聞いたんだ。"みゆきちゃんが絵本が書けなくて悩んでる" って」
みゆき「え……!? ……そうなの、キャンディ?」
キャンディ「…………(コクン)」
はるか「キャンディちゃん、みんなの家を回ったみたいだよ。それで、みんなに同じことを頼んだみたい」
はるか「"みゆきちゃんを元気な笑顔にしてあげてほしい" って」
みゆき「……!」
はるか「それ聞いた私達は、早速準備を始めたんだ。ここの飾りつけやら、お菓子やお茶の準備やら、大急ぎでね」
はるか「名づけて、"みゆきちゃんガンバれパーティー"!」
~ ふしぎ図書館 ~
パァッ…!
みゆき「っと。……着きましたけど、はるかさん、わたしに見せたいものって――」
パンッ! パパンッ! パンッ!
みゆき「うひゃっ!? な、なに!? ク、クラッカー!?」
あかね・やよい・なお・れいか「いらっしゃーいっ!」
みゆき「…………??」
みゆき「……み、みんな、何してるの? "いらっしゃい" って、何?」
はるか「……実はね、みんな、キャンディちゃんから聞いたんだ。"みゆきちゃんが絵本が書けなくて悩んでる" って」
みゆき「え……!? ……そうなの、キャンディ?」
キャンディ「…………(コクン)」
はるか「キャンディちゃん、みんなの家を回ったみたいだよ。それで、みんなに同じことを頼んだみたい」
はるか「"みゆきちゃんを元気な笑顔にしてあげてほしい" って」
みゆき「……!」
はるか「それ聞いた私達は、早速準備を始めたんだ。ここの飾りつけやら、お菓子やお茶の準備やら、大急ぎでね」
はるか「名づけて、"みゆきちゃんガンバれパーティー"!」
22:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:44:28.47:lssubWQB0 (22/116)
れいか「すみませんでした、みゆきさん。みゆきさんがそんな悩みを抱えているとは知らず、私達ばかりコンクールのことではしゃいでしまって……」
なお「でも、みゆきちゃんも水臭いよ。悩んでるんだったら相談してくれたっていいのに!」
やよい「そうだよ! だって、わたし達、いっつもみゆきちゃんの笑顔には元気にしてもらってるんだもん」
あかね「そやで、みゆき。せやから、みゆきが落ち込んどったら、いつだって元気にしたるわ」
みゆき「……みんな……」
れいか「すみませんでした、みゆきさん。みゆきさんがそんな悩みを抱えているとは知らず、私達ばかりコンクールのことではしゃいでしまって……」
なお「でも、みゆきちゃんも水臭いよ。悩んでるんだったら相談してくれたっていいのに!」
やよい「そうだよ! だって、わたし達、いっつもみゆきちゃんの笑顔には元気にしてもらってるんだもん」
あかね「そやで、みゆき。せやから、みゆきが落ち込んどったら、いつだって元気にしたるわ」
みゆき「……みんな……」
23:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:45:19.63:lssubWQB0 (23/116)
はるか「……ねえ、みゆきちゃんはどうしたい?」
みゆき「えっ……?」
はるか「みゆきちゃんはどのくらい、絵本を書いてみたい気持ちがあるのかな」
はるか「私達はみゆきちゃんにガンバってほしくて、元気になってもらいたくってこのパーティーを用意したけど……」
はるか「もしみゆきちゃんが大してコンクールに出たくないんだったら、ムリにすすめたくはないんだ。イヤイヤやってもしょうがないからね」
はるか「……でももし、みゆきちゃんにやりたい気持ちがあるんだけど、うまくいってないんだったら……私達は全力で応援したい」
はるか「やりたいことが何かの理由でもしできなくなったりしたら、その時はきっと……、やらなかったことを後悔しちゃうから」
はるか「だから、聞いておきたいんだ。みゆきちゃんの気持ち」
はるか「みゆきちゃんが、本当に絵本を書きたいのかどうか」
みゆき「…………」
はるか「……ねえ、みゆきちゃんはどうしたい?」
みゆき「えっ……?」
はるか「みゆきちゃんはどのくらい、絵本を書いてみたい気持ちがあるのかな」
はるか「私達はみゆきちゃんにガンバってほしくて、元気になってもらいたくってこのパーティーを用意したけど……」
はるか「もしみゆきちゃんが大してコンクールに出たくないんだったら、ムリにすすめたくはないんだ。イヤイヤやってもしょうがないからね」
はるか「……でももし、みゆきちゃんにやりたい気持ちがあるんだけど、うまくいってないんだったら……私達は全力で応援したい」
はるか「やりたいことが何かの理由でもしできなくなったりしたら、その時はきっと……、やらなかったことを後悔しちゃうから」
はるか「だから、聞いておきたいんだ。みゆきちゃんの気持ち」
はるか「みゆきちゃんが、本当に絵本を書きたいのかどうか」
みゆき「…………」
24:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:45:48.46:lssubWQB0 (24/116)
みゆき「……ありがとう、みんな。わたし、みんなのおかげで、大切なことを思い出せたよ」
あかね「大切なこと?」
みゆき「うん。どうしてわたしは絵本を書きたいのか、っていう気持ち」
みゆき「……ありがとう、みんな。わたし、みんなのおかげで、大切なことを思い出せたよ」
あかね「大切なこと?」
みゆき「うん。どうしてわたしは絵本を書きたいのか、っていう気持ち」
25:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:46:44.47:lssubWQB0 (25/116)
みゆき「わたし、今、すごくハッピーな気持ちなんだ」
みゆき「わたしの笑顔のために町中走り回ってくれるキャンディがいてくれて」
みゆき「わたしのために、こんなにたくさんの飾りつけとか、お菓子とか用意してくれる、みんながいてくれて」
みゆき「みんなの優しさがくれたその嬉しさで、わたしの心が今、すっごくあったかいの……!」
みゆき「……わたし、自分が感じたハッピーな気持ちを他の人にも伝えて、みんなにハッピーになってほしかった。だから絵本を書き始めたんだ」
みゆき「書いてみるとうまくいかなかったり、失敗ばっかりで不安になっちゃって、そのことを忘れかけてたけど……」
みゆき「みんながまたわたしの心にハッピーをくれたから……、絵本を書きたかった本当の気持ちを思い出せたよ……!」
みゆき「わたし、今、すごくハッピーな気持ちなんだ」
みゆき「わたしの笑顔のために町中走り回ってくれるキャンディがいてくれて」
みゆき「わたしのために、こんなにたくさんの飾りつけとか、お菓子とか用意してくれる、みんながいてくれて」
みゆき「みんなの優しさがくれたその嬉しさで、わたしの心が今、すっごくあったかいの……!」
みゆき「……わたし、自分が感じたハッピーな気持ちを他の人にも伝えて、みんなにハッピーになってほしかった。だから絵本を書き始めたんだ」
みゆき「書いてみるとうまくいかなかったり、失敗ばっかりで不安になっちゃって、そのことを忘れかけてたけど……」
みゆき「みんながまたわたしの心にハッピーをくれたから……、絵本を書きたかった本当の気持ちを思い出せたよ……!」
26:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:47:14.23:lssubWQB0 (26/116)
みゆき「……だからわたし、やってみたい! うまくいくかわからないけど、精一杯やってみたい!」
みゆき「だって、わたしが自分で決めたことだから!」
5人「…………」ニコッ
みゆき「……だからわたし、やってみたい! うまくいくかわからないけど、精一杯やってみたい!」
みゆき「だって、わたしが自分で決めたことだから!」
5人「…………」ニコッ
27:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:47:58.81:lssubWQB0 (27/116)
あかね「……みゆきの気持ち、ようわかったで」
あかね「ほんならまずは景気づけや! パーッとおいしいもん食べて、いっぱいはしゃいで、スマイルチャージや!」
あかね「ほんで、ええお話書いてや! 楽しみにしてんで!」
みゆき「うんっ!」
あかね「……みゆきの気持ち、ようわかったで」
あかね「ほんならまずは景気づけや! パーッとおいしいもん食べて、いっぱいはしゃいで、スマイルチャージや!」
あかね「ほんで、ええお話書いてや! 楽しみにしてんで!」
みゆき「うんっ!」
28:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:49:59.43:lssubWQB0 (28/116)
ワイワイワイ
ウルルン「(バクバクバク) ……うめぇーウル! あかね、オコノミヤキおかわりウル!」
あかね「あんた食いすぎやで……。これ、みゆきを応援するパーティなんやで? わかっとる?」
ウルルン「もちろんだウル! でも、応援する方が元気なかったら、みゆきだって元気になれねえウル? だから食べるウル!」
あかね「ほんまかいな……。そんなことゆーて、自分が食べたいだけちゃうやろな?」
オニニン「(バクバクバク) そんなことないオニ! それより早くおかわりくれオニ!」
やよい「もう、オニニンまで……。みゆきちゃんの分、残しておいてよね」
みゆき「あははっ、みんな食いしん坊だなぁー!」
スタスタスタ
なお「どう、みゆきちゃん、楽しんでる?」
みゆき「あ、なおちゃんにれいかちゃん! うん! お菓子もおいしいし、みんな楽しそうで、ウルトラハッピーだよ!」
れいか「そうですか。喜んでもらえてよかったです!」
ワイワイワイ
ウルルン「(バクバクバク) ……うめぇーウル! あかね、オコノミヤキおかわりウル!」
あかね「あんた食いすぎやで……。これ、みゆきを応援するパーティなんやで? わかっとる?」
ウルルン「もちろんだウル! でも、応援する方が元気なかったら、みゆきだって元気になれねえウル? だから食べるウル!」
あかね「ほんまかいな……。そんなことゆーて、自分が食べたいだけちゃうやろな?」
オニニン「(バクバクバク) そんなことないオニ! それより早くおかわりくれオニ!」
やよい「もう、オニニンまで……。みゆきちゃんの分、残しておいてよね」
みゆき「あははっ、みんな食いしん坊だなぁー!」
スタスタスタ
なお「どう、みゆきちゃん、楽しんでる?」
みゆき「あ、なおちゃんにれいかちゃん! うん! お菓子もおいしいし、みんな楽しそうで、ウルトラハッピーだよ!」
れいか「そうですか。喜んでもらえてよかったです!」
29:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:50:56.05:lssubWQB0 (29/116)
なお「……ところでみゆきちゃん。絵本書くの、うまくいってないってことだったけど、それってホントなの?」
みゆき「あ、うん……。わたし、絵本を読むのは大好きだけど、自分で書いてみて、とっても難しいんだなぁ、ってことがよくわかったよ……」
みゆき「絵本を書くにはまだまだ色んなことが足りないなぁって思うばっかりで……」
れいか「……私はそうは思いませんよ、みゆきさん」
みゆき「えっ?」
なお「……ところでみゆきちゃん。絵本書くの、うまくいってないってことだったけど、それってホントなの?」
みゆき「あ、うん……。わたし、絵本を読むのは大好きだけど、自分で書いてみて、とっても難しいんだなぁ、ってことがよくわかったよ……」
みゆき「絵本を書くにはまだまだ色んなことが足りないなぁって思うばっかりで……」
れいか「……私はそうは思いませんよ、みゆきさん」
みゆき「えっ?」
30:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:52:16.82:lssubWQB0 (30/116)
れいか「憶えていますか、みゆきさん。私が初めてプリキュアになった時、生徒会の絵本の読み聞かせ会を手伝ってもらった時のこと」
みゆき「もちろん憶えてるよ! みんなで紙のお人形さん作ったりしたんだよね!」
れいか「はい」
れいか「私達生徒会の人数が揃わなくて困っていた時、真っ先に助けようとしてくださったのは、みゆきさんでしたね」
れいか「その後出していただいたアイデアも、目をみはるものばかりでした。おかげで、とても素敵な読み聞かせ会になりました」
れいか「そんな風にいいアイデアを出せたのは、みゆきさんがとても素晴らしい才能を持っていたからだと思います」
みゆき「さ、才能? そ、そんなの、わたしにあるのかなぁ……。絵だって、お話だって、あんまりうまくないと、自分では思うんだけど……」
れいか「いいえ。私の思うみゆきさんの才能というのは、技術のことではありません」
れいか「"誰かを楽しませたい" と思う強い気持ちのことです」
みゆき「……!」
れいか「その気持ち自体がみゆきさんの才能だと、私は思います。ですから、もっと自信を持ってもいいと思いますよ」ニコッ
みゆき「……れいかちゃん……!」
れいか「憶えていますか、みゆきさん。私が初めてプリキュアになった時、生徒会の絵本の読み聞かせ会を手伝ってもらった時のこと」
みゆき「もちろん憶えてるよ! みんなで紙のお人形さん作ったりしたんだよね!」
れいか「はい」
れいか「私達生徒会の人数が揃わなくて困っていた時、真っ先に助けようとしてくださったのは、みゆきさんでしたね」
れいか「その後出していただいたアイデアも、目をみはるものばかりでした。おかげで、とても素敵な読み聞かせ会になりました」
れいか「そんな風にいいアイデアを出せたのは、みゆきさんがとても素晴らしい才能を持っていたからだと思います」
みゆき「さ、才能? そ、そんなの、わたしにあるのかなぁ……。絵だって、お話だって、あんまりうまくないと、自分では思うんだけど……」
れいか「いいえ。私の思うみゆきさんの才能というのは、技術のことではありません」
れいか「"誰かを楽しませたい" と思う強い気持ちのことです」
みゆき「……!」
れいか「その気持ち自体がみゆきさんの才能だと、私は思います。ですから、もっと自信を持ってもいいと思いますよ」ニコッ
みゆき「……れいかちゃん……!」
31:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:53:12.60:lssubWQB0 (31/116)
なお「……才能、っていうなら、あたし、みゆきちゃんはお話作りも上手だと思うんだよね。自分で言うよりずーっと」
みゆき「な、なおちゃんまで……」
なお「あのさ、みゆきちゃん。この間、あたし達の姿が入れ替わっちゃった時のこと、憶えてる?」
みゆき「あ、うん。わたしがなおちゃんの姿に、なおちゃんがあかねちゃんの姿になっちゃった時のことだよね?」
なお「そうそう! あの時、みゆきちゃん、絵本のお話をつなげて自分で新しいお話作っちゃったんだってね。マジョリンから聞いたよ」
マジョリン「そうマジョ! あの時のみゆき、すごかったマジョ!」
なお「あれ以来、うちの子達から "同じ読み方をしてくれ" って何度もせがまれちゃってさー、タイヘンだよ。だって、あたしにはそんな読み方できないもん」
なお「あたしにはできないことが、みゆきちゃんにはできる。これって、立派な才能なんじゃないのかな?」
みゆき「……なおちゃん……!」
なお「……才能、っていうなら、あたし、みゆきちゃんはお話作りも上手だと思うんだよね。自分で言うよりずーっと」
みゆき「な、なおちゃんまで……」
なお「あのさ、みゆきちゃん。この間、あたし達の姿が入れ替わっちゃった時のこと、憶えてる?」
みゆき「あ、うん。わたしがなおちゃんの姿に、なおちゃんがあかねちゃんの姿になっちゃった時のことだよね?」
なお「そうそう! あの時、みゆきちゃん、絵本のお話をつなげて自分で新しいお話作っちゃったんだってね。マジョリンから聞いたよ」
マジョリン「そうマジョ! あの時のみゆき、すごかったマジョ!」
なお「あれ以来、うちの子達から "同じ読み方をしてくれ" って何度もせがまれちゃってさー、タイヘンだよ。だって、あたしにはそんな読み方できないもん」
なお「あたしにはできないことが、みゆきちゃんにはできる。これって、立派な才能なんじゃないのかな?」
みゆき「……なおちゃん……!」
32:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:54:03.53:lssubWQB0 (32/116)
れいか「だからみゆきさん」
なお「自信を持って!」
なお「みゆきちゃんならきっとできる!」
れいか「みゆきさんならきっとできます!」
ポップ「ふふっ、二人とも、キレイにハモったでござるな」
なお「あ、あはは……、ちょっと恥ずかしいね」
れいか「私となおの気持ちが同じだったからでしょう」
なお「とにかく、やってみてよ! みゆきちゃん!」
れいか「そうですよ。みゆきさんなら、きっと素敵なお話が作れるはずです!」
みゆき「なおちゃん……、れいかちゃん……! ありがとう!」
なお・れいか「(ニコッ)」
れいか「だからみゆきさん」
なお「自信を持って!」
なお「みゆきちゃんならきっとできる!」
れいか「みゆきさんならきっとできます!」
ポップ「ふふっ、二人とも、キレイにハモったでござるな」
なお「あ、あはは……、ちょっと恥ずかしいね」
れいか「私となおの気持ちが同じだったからでしょう」
なお「とにかく、やってみてよ! みゆきちゃん!」
れいか「そうですよ。みゆきさんなら、きっと素敵なお話が作れるはずです!」
みゆき「なおちゃん……、れいかちゃん……! ありがとう!」
なお・れいか「(ニコッ)」
33:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:54:35.57:lssubWQB0 (33/116)
みゆき(……うれしいな。なおちゃんも、れいかちゃんも、みんなも……、わたしのこと、こんなに一生懸命に応援してくれてる)
みゆき(いつでもそばにいて、私を元気づけてくれる……。すごくハッピーなことだよね、これって)
みゆき(…………そうだ。絵本のお話、この気持ちを伝えられるようなものにすれば……!)
みゆき(……うれしいな。なおちゃんも、れいかちゃんも、みんなも……、わたしのこと、こんなに一生懸命に応援してくれてる)
みゆき(いつでもそばにいて、私を元気づけてくれる……。すごくハッピーなことだよね、これって)
みゆき(…………そうだ。絵本のお話、この気持ちを伝えられるようなものにすれば……!)
34:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:55:34.59:lssubWQB0 (34/116)
みゆき「これだぁっ!」
なお「わっ!? な、なに、みゆきちゃん、急に大声出して?」
みゆき「わたし……絵本のお話、思いついちゃった!」
れいか「! 本当ですか!?」
みゆき「うんっ! 励ましてくれたみんなのおかげだよ! ほんとにありがとう! さっそく書いてみる!」
やよい「あ、みゆきちゃん! それなら、わたしが漫画に使ってる道具、貸してあげるよ! 持ってくるから、ちょっと待ってて!」
みゆき「ホントに!? ありがとう、やよいちゃん!」
あかね「……にしし、忙しくなってきよったな。ほんならうちも――」
はるか「え? あかねちゃんも何かみゆきちゃんを手伝ってあげるの?」
あかね「…………一生懸命、応援しますわ!」
はるか「あ、やよいちゃんみたいに特別何か手伝うわけじゃないんだ、はは」
なお「ま、あたし達は絵もお話も書けないし、それくらいしかできないもんね。お手伝いはやよいちゃんに任せて、あたし達は見守ろう」
れいか「ええ、そうね」
みゆき「これだぁっ!」
なお「わっ!? な、なに、みゆきちゃん、急に大声出して?」
みゆき「わたし……絵本のお話、思いついちゃった!」
れいか「! 本当ですか!?」
みゆき「うんっ! 励ましてくれたみんなのおかげだよ! ほんとにありがとう! さっそく書いてみる!」
やよい「あ、みゆきちゃん! それなら、わたしが漫画に使ってる道具、貸してあげるよ! 持ってくるから、ちょっと待ってて!」
みゆき「ホントに!? ありがとう、やよいちゃん!」
あかね「……にしし、忙しくなってきよったな。ほんならうちも――」
はるか「え? あかねちゃんも何かみゆきちゃんを手伝ってあげるの?」
あかね「…………一生懸命、応援しますわ!」
はるか「あ、やよいちゃんみたいに特別何か手伝うわけじゃないんだ、はは」
なお「ま、あたし達は絵もお話も書けないし、それくらいしかできないもんね。お手伝いはやよいちゃんに任せて、あたし達は見守ろう」
れいか「ええ、そうね」
35:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:56:36.89:lssubWQB0 (35/116)
ペタ ペタ ペタ
やよい「あ、みゆきちゃん。このトラさんだけど、普通の色じゃなくて、ピンク色とかにしてみたらいいんじゃないかな?」
みゆき「えっ、どうして? トラといえば黄色でしょ?」
やよい「そうなんだけど、普通と違う色にした方が、ふしぎな感じがよく出るんじゃないかな、って思って。どうかなぁ?」
みゆき「あ……、言われてみるとそうかも……。やってみるね!」
ペタ ペタ ペタ
みゆき「……ホントだ、こっちの方がいいかも! なんだかカワイイし!」
やよい「うん! みゆきちゃんのお話にもよく合ってると思うよ」
みゆき「そうだね! さっすがやよいちゃん、ありがとう!」
やよい「…………」
やよい「……みゆきちゃん。お礼を言われるようなこと、わたし、何もしてないよ」
みゆき「え? 今すっごくいいアドバイスしてくれたのに……」
やよい「だって、わたしが今みゆきちゃんをお手伝いしてるのは、わたしからみゆきちゃんへお礼をしてるからなんだもん」
ペタ ペタ ペタ
やよい「あ、みゆきちゃん。このトラさんだけど、普通の色じゃなくて、ピンク色とかにしてみたらいいんじゃないかな?」
みゆき「えっ、どうして? トラといえば黄色でしょ?」
やよい「そうなんだけど、普通と違う色にした方が、ふしぎな感じがよく出るんじゃないかな、って思って。どうかなぁ?」
みゆき「あ……、言われてみるとそうかも……。やってみるね!」
ペタ ペタ ペタ
みゆき「……ホントだ、こっちの方がいいかも! なんだかカワイイし!」
やよい「うん! みゆきちゃんのお話にもよく合ってると思うよ」
みゆき「そうだね! さっすがやよいちゃん、ありがとう!」
やよい「…………」
やよい「……みゆきちゃん。お礼を言われるようなこと、わたし、何もしてないよ」
みゆき「え? 今すっごくいいアドバイスしてくれたのに……」
やよい「だって、わたしが今みゆきちゃんをお手伝いしてるのは、わたしからみゆきちゃんへお礼をしてるからなんだもん」
36:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:57:52.03:lssubWQB0 (36/116)
やよい「みゆきちゃん、憶えてる? みゆきちゃんが転校したばっかりの頃、わたしがポスター描くのを応援してくれたこと」
みゆき「うん。あかねちゃんと一緒に応援したんだよね」
やよい「……あの時のわたし、"わたしにはムリだ" ってやる前からあきらめて……。なんにもしようとしなかった」
やよい「そんな時、みゆきちゃんとあかねちゃんが、わたしのことを励ましてくれたから……ガンバってみよう、って気になれたんだ」
みゆき「……今思うと、えらそうなこと言っちゃったよね」
みゆき「自分で絵本を書こうとして、初めてわかったよ。あの時、やよいちゃんが何でやりたがらなかったのか」
みゆき「自分で何かを作るってすごくタイヘンだから、うまくいかなかったらどうしよう、って不安になっちゃう……。今なら、その気持ちがよくわかるよ」
みゆき「そんなやよいちゃんの気持ちも知らないで、わたし、ただ "ガンバって" だなんて気軽に言っちゃって……」
やよい「……でも、そのおかげで今のわたしがあるんだよ、みゆきちゃん」
みゆき「……え?」
やよい「みゆきちゃん、憶えてる? みゆきちゃんが転校したばっかりの頃、わたしがポスター描くのを応援してくれたこと」
みゆき「うん。あかねちゃんと一緒に応援したんだよね」
やよい「……あの時のわたし、"わたしにはムリだ" ってやる前からあきらめて……。なんにもしようとしなかった」
やよい「そんな時、みゆきちゃんとあかねちゃんが、わたしのことを励ましてくれたから……ガンバってみよう、って気になれたんだ」
みゆき「……今思うと、えらそうなこと言っちゃったよね」
みゆき「自分で絵本を書こうとして、初めてわかったよ。あの時、やよいちゃんが何でやりたがらなかったのか」
みゆき「自分で何かを作るってすごくタイヘンだから、うまくいかなかったらどうしよう、って不安になっちゃう……。今なら、その気持ちがよくわかるよ」
みゆき「そんなやよいちゃんの気持ちも知らないで、わたし、ただ "ガンバって" だなんて気軽に言っちゃって……」
やよい「……でも、そのおかげで今のわたしがあるんだよ、みゆきちゃん」
みゆき「……え?」
37:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 08:59:34.05:lssubWQB0 (37/116)
やよい「みゆきちゃんが応援してくれたから、あの時ポスターを描けた」
やよい「みゆきちゃんが応援してくれたから、引っ込み思案のわたしでも "誰かに自分の作ったものを見てもらいたい" って思えるようになれた」
やよい「みゆきちゃんが応援してくれたから、わたしは今、"漫画家になりたい" っていう自分の夢に向かってガンバれてる」
やよい「今のわたしがあるのは、全部、みゆきちゃんや、応援してくれたみんなのおかげなんだよ」
やよい「だから、もしみゆきちゃんが前のわたしと同じように不安になって困ってるなら、今度はわたしが力になってあげたいの」
やよい「それが、わたしを今のわたしにしてくれたみゆきちゃんへのお礼になると思って……」
みゆき「……やよいちゃん……!」
やよい「絵のことならわたしに任せて! うまくいかないことがあるなら手伝うから! ガンバってみゆきちゃんだけの絵本、完成させよう!?」
みゆき「……うんっ! ありがとう、やよいちゃんっ!」
やよい「みゆきちゃんが応援してくれたから、あの時ポスターを描けた」
やよい「みゆきちゃんが応援してくれたから、引っ込み思案のわたしでも "誰かに自分の作ったものを見てもらいたい" って思えるようになれた」
やよい「みゆきちゃんが応援してくれたから、わたしは今、"漫画家になりたい" っていう自分の夢に向かってガンバれてる」
やよい「今のわたしがあるのは、全部、みゆきちゃんや、応援してくれたみんなのおかげなんだよ」
やよい「だから、もしみゆきちゃんが前のわたしと同じように不安になって困ってるなら、今度はわたしが力になってあげたいの」
やよい「それが、わたしを今のわたしにしてくれたみゆきちゃんへのお礼になると思って……」
みゆき「……やよいちゃん……!」
やよい「絵のことならわたしに任せて! うまくいかないことがあるなら手伝うから! ガンバってみゆきちゃんだけの絵本、完成させよう!?」
みゆき「……うんっ! ありがとう、やよいちゃんっ!」
38:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:00:05.96:lssubWQB0 (38/116)
~ 数日後 ふしぎ図書館 ~
みゆき「……できたぁっ!」
やよい「やったね、みゆきちゃん!」
タタタタタッ
あかね「えっ、ほんま!? できたん!?」
はるか「どんなお話になったの!?」
なお「見せてよ、みゆきちゃん!」
みゆき「……ちょっと恥ずかしいけど……、……はい」
あかね「どれどれ、どんななんやろ。楽しみやなぁ!」
~ 数日後 ふしぎ図書館 ~
みゆき「……できたぁっ!」
やよい「やったね、みゆきちゃん!」
タタタタタッ
あかね「えっ、ほんま!? できたん!?」
はるか「どんなお話になったの!?」
なお「見せてよ、みゆきちゃん!」
みゆき「……ちょっと恥ずかしいけど……、……はい」
あかね「どれどれ、どんななんやろ。楽しみやなぁ!」
39:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:00:53.03:lssubWQB0 (39/116)
5人「…………」ペラッ
5人「…………」ペラッ
みゆき「…………」ドキドキ
5人「…………」パタン
みゆき「……読み終わったの? ……どう、だった……?」
5人「…………」ペラッ
5人「…………」ペラッ
みゆき「…………」ドキドキ
5人「…………」パタン
みゆき「……読み終わったの? ……どう、だった……?」
40:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:01:38.73:lssubWQB0 (40/116)
あかね「……みゆき、このお話って……」
みゆき「うん。わたしのハッピーな気持ちを伝えられるような話にしたくって、みんなが励ましてくれた時の気持ちを元にして書いてみたんだ」
はるか「なるほど……、だからかぁ……。……読んでて、なんだか幸せな気持ちになったよ」
みゆき「……! ホントですか……!?」
れいか「ええ。とても素敵なお話でした」
なお「みゆきちゃんらしい、あったかいお話だと思うよ!」
やよい「こんな優しいお話、わたしはちょっと描けないかも……。みゆきちゃんだから書けたお話だよ!」
みゆき「みんな……!」
あかね「……みゆき、このお話って……」
みゆき「うん。わたしのハッピーな気持ちを伝えられるような話にしたくって、みんなが励ましてくれた時の気持ちを元にして書いてみたんだ」
はるか「なるほど……、だからかぁ……。……読んでて、なんだか幸せな気持ちになったよ」
みゆき「……! ホントですか……!?」
れいか「ええ。とても素敵なお話でした」
なお「みゆきちゃんらしい、あったかいお話だと思うよ!」
やよい「こんな優しいお話、わたしはちょっと描けないかも……。みゆきちゃんだから書けたお話だよ!」
みゆき「みんな……!」
41:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:02:17.88:lssubWQB0 (41/116)
みゆき「わたし、今まで絵本を完成させたことなかったんだけど……、今日初めて完成させられた……! ……すごくうれしい……! 応援してくれたみんなのおかげだよ……!」
やよい「よかったね、みゆきちゃん……!」
あかね「よっしゃ! せやったら、コンクールの応募しに行かなな! うちが付き合うたるから、いっしょに行こか!」
みゆき「うんっ!」
みゆき「わたし、今まで絵本を完成させたことなかったんだけど……、今日初めて完成させられた……! ……すごくうれしい……! 応援してくれたみんなのおかげだよ……!」
やよい「よかったね、みゆきちゃん……!」
あかね「よっしゃ! せやったら、コンクールの応募しに行かなな! うちが付き合うたるから、いっしょに行こか!」
みゆき「うんっ!」
42:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:04:13.62:lssubWQB0 (42/116)
~ 七色ヶ丘市 河川敷 ~
スタスタスタ
あかね「それにしても、よかったな、みゆき。ちゃんと絵本完成できて」
みゆき「うん。……でも……」
あかね「ん、なんや? まだなんか心配ごとあるん?」
みゆき「このお話、みんなはホメてくれたけど、コンクールでは大勢の人の前で読まないといけないんだよね……。ちょっと……緊張しちゃうなぁ、なんて……、あはは」
あかね「…………」
あかね「……なぁ、みゆき。ちょっと寄り道していかへん?」
みゆき「え? いいけど、どこに行くの?」
あかね「うちの大切な場所や」
~ 七色ヶ丘市 河川敷 ~
スタスタスタ
あかね「それにしても、よかったな、みゆき。ちゃんと絵本完成できて」
みゆき「うん。……でも……」
あかね「ん、なんや? まだなんか心配ごとあるん?」
みゆき「このお話、みんなはホメてくれたけど、コンクールでは大勢の人の前で読まないといけないんだよね……。ちょっと……緊張しちゃうなぁ、なんて……、あはは」
あかね「…………」
あかね「……なぁ、みゆき。ちょっと寄り道していかへん?」
みゆき「え? いいけど、どこに行くの?」
あかね「うちの大切な場所や」
43:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:05:21.54:lssubWQB0 (43/116)
~ 七色ヶ丘市 河川敷 高架下 ~
あかね「着いたで、ここや」
みゆき「……ここって……」
あかね「そや。うちがよくバレーのアタックを練習しとった場所や」
みゆき「ここが、あかねちゃんの大切な場所なの? わたし、初めて聞いたよ」
~ 七色ヶ丘市 河川敷 高架下 ~
あかね「着いたで、ここや」
みゆき「……ここって……」
あかね「そや。うちがよくバレーのアタックを練習しとった場所や」
みゆき「ここが、あかねちゃんの大切な場所なの? わたし、初めて聞いたよ」
44:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:06:04.73:lssubWQB0 (44/116)
あかね「……みゆき。みゆきがうちのこと、何回はげましてくれたか、って、憶えとる?」
みゆき「えっ……? そ、そんなに何回もはげましたかな……?」
あかね「うちは憶えとんで」
あかね「……みゆき。みゆきがうちのこと、何回はげましてくれたか、って、憶えとる?」
みゆき「えっ……? そ、そんなに何回もはげましたかな……?」
あかね「うちは憶えとんで」
45:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:07:44.32:lssubWQB0 (45/116)
あかね「みゆきが転校してきたばっかりの頃、バレー部のエースアタッカーを目指しとったうちのために、ここで一緒に特訓してくれた」
あかね「"うまくいかないのが悔しくて、うちが泣いとる" ってカン違いして……、"笑ってないとハッピーが逃げちゃうよ!" ってはげましてくれたな」
あかね「うちが父ちゃんのお好み焼きの味が出せへん、って悩んどった時もそうや」
あかね「"うちの気持ちがこもっとるからおいしいんだ" って言うてくれて……、そのおかげで、大切な隠し味に気づけたんや」
あかね「ブライアンとのお別れの時もやな」
あかね「別れがツラくなるのがイヤでブライアンと会わんようにしとったうちに、"なんだかうちらしくない" って背中押してくれた」
あかね「いつだったかのバレーの試合の時も、みんなしてうちの応援のためにマスコット作ってくれたな」
あかね「あれ、みゆきが "作ろ" って言い出してくれたんやろ? ……めっちゃ嬉しかった。今でもうちの大切な宝物や」
あかね「みゆきが転校してきたばっかりの頃、バレー部のエースアタッカーを目指しとったうちのために、ここで一緒に特訓してくれた」
あかね「"うまくいかないのが悔しくて、うちが泣いとる" ってカン違いして……、"笑ってないとハッピーが逃げちゃうよ!" ってはげましてくれたな」
あかね「うちが父ちゃんのお好み焼きの味が出せへん、って悩んどった時もそうや」
あかね「"うちの気持ちがこもっとるからおいしいんだ" って言うてくれて……、そのおかげで、大切な隠し味に気づけたんや」
あかね「ブライアンとのお別れの時もやな」
あかね「別れがツラくなるのがイヤでブライアンと会わんようにしとったうちに、"なんだかうちらしくない" って背中押してくれた」
あかね「いつだったかのバレーの試合の時も、みんなしてうちの応援のためにマスコット作ってくれたな」
あかね「あれ、みゆきが "作ろ" って言い出してくれたんやろ? ……めっちゃ嬉しかった。今でもうちの大切な宝物や」
46:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:08:31.23:lssubWQB0 (46/116)
あかね「それだけやない。まだまだあんで」
あかね「デスペアランドが初めてやってきた時、みゆきしかプリキュアになれへんで……。力になれんくて落ちこんどるうちを逆にはげましてくれた」
あかね「"変身できなくたって、笑いあって元気をくれる仲間"。あの言葉、忘れられんわ」
あかね「お好み焼き修行のためにバレー辞めるの辞めんので悩んどった時もや」
あかね「"力になれないかもしれんけど、精一杯応援したい" って言うてくれた。みゆきの一生懸命さが、うちが答えを出すためのヒントをくれたんやで」
あかね「それだけやない。まだまだあんで」
あかね「デスペアランドが初めてやってきた時、みゆきしかプリキュアになれへんで……。力になれんくて落ちこんどるうちを逆にはげましてくれた」
あかね「"変身できなくたって、笑いあって元気をくれる仲間"。あの言葉、忘れられんわ」
あかね「お好み焼き修行のためにバレー辞めるの辞めんので悩んどった時もや」
あかね「"力になれないかもしれんけど、精一杯応援したい" って言うてくれた。みゆきの一生懸命さが、うちが答えを出すためのヒントをくれたんやで」
47:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:09:18.78:lssubWQB0 (47/116)
あかね「……ほんで、この間のバレーボール最後の大会の時や」
あかね「最後、っちゅーことで不安になっとるうちをここではげましてくれた」
あかね「試合中も、誰よりも大きな声で、うちのこと、応援してくれた」
あかね「……最後の試合が終わってもーた時も……、うちと一緒に、泣いてくれた。自分のことみたいに」
あかね「嬉しかったわ……。悲しいはずやのに嬉しくて……。うちの、大切な思い出や」
あかね「……ほんで、この間のバレーボール最後の大会の時や」
あかね「最後、っちゅーことで不安になっとるうちをここではげましてくれた」
あかね「試合中も、誰よりも大きな声で、うちのこと、応援してくれた」
あかね「……最後の試合が終わってもーた時も……、うちと一緒に、泣いてくれた。自分のことみたいに」
あかね「嬉しかったわ……。悲しいはずやのに嬉しくて……。うちの、大切な思い出や」
48:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:10:10.49:lssubWQB0 (48/116)
あかね「……こんなにあんねんで。みゆきがうちをはげましてくれたこと」
あかね「ここに来ると思い出すんや。その思い出一つ一つ。みゆきの笑顔と一緒に」
あかね「みんなそれぞれみゆきのことはげましとったようやけど、うちかてみんなと気持ちは同じや」
あかね「"自分に笑顔をくれるみゆきやから、みゆきに笑顔でいてもらいたい" って」
みゆき「……あかねちゃん……」
あかね「……こんなにあんねんで。みゆきがうちをはげましてくれたこと」
あかね「ここに来ると思い出すんや。その思い出一つ一つ。みゆきの笑顔と一緒に」
あかね「みんなそれぞれみゆきのことはげましとったようやけど、うちかてみんなと気持ちは同じや」
あかね「"自分に笑顔をくれるみゆきやから、みゆきに笑顔でいてもらいたい" って」
みゆき「……あかねちゃん……」
49:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:11:09.32:lssubWQB0 (49/116)
あかね「失敗したってええやん! 思いっきりやってみよ! もし失敗して、恥ずかしかったり、悔しかったりしたら、思いっきり泣いたらええ!」
あかね「そん時は、うちもいっしょに泣いたる。怖いことなんてなんもあらへんで!」
あかね「不安なんてスマイルでやっつけたったらええ! そのための元気が足りんのやったら、うちらがいつでも何とかすんで! みゆきが、うちらにしてくれたみたいに」
あかね「せやから、自分のやりたいこと、怖がっとらんで精一杯やってみようや! なっ?」
みゆき「…………うんっ!」ニコッ
あかね「……ええスマイルやで。これならきっと大丈夫や! さ、張り切っていくで、みゆき!」
みゆき「うん!」
あかね「失敗したってええやん! 思いっきりやってみよ! もし失敗して、恥ずかしかったり、悔しかったりしたら、思いっきり泣いたらええ!」
あかね「そん時は、うちもいっしょに泣いたる。怖いことなんてなんもあらへんで!」
あかね「不安なんてスマイルでやっつけたったらええ! そのための元気が足りんのやったら、うちらがいつでも何とかすんで! みゆきが、うちらにしてくれたみたいに」
あかね「せやから、自分のやりたいこと、怖がっとらんで精一杯やってみようや! なっ?」
みゆき「…………うんっ!」ニコッ
あかね「……ええスマイルやで。これならきっと大丈夫や! さ、張り切っていくで、みゆき!」
みゆき「うん!」
50:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:11:42.71:lssubWQB0 (50/116)
みゆき(……きっと、きっと大丈夫。だって、みんながこんなにわたしのこと、元気づけてくれるんだもん)
みゆき(わたしはわたしのやれることを、精一杯やってみよう)
みゆき(わたしのやりたいこと……、目指したい、未来のために……!)
みゆき(……きっと、きっと大丈夫。だって、みんながこんなにわたしのこと、元気づけてくれるんだもん)
みゆき(わたしはわたしのやれることを、精一杯やってみよう)
みゆき(わたしのやりたいこと……、目指したい、未来のために……!)
51:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:12:41.36:lssubWQB0 (51/116)
~ ギャラリー・D ~
シアンナ「…………」ガサッ
セルリア「……シアンナ……それ……何……? ……手紙……?」
シアンナ「国王陛下からよ。"プリキュアの持つ夢の絵の具も手に入れられていない"、"濁った心の絵の具の収集も遅い" ということで、かなりご立腹のようね」
セルリア「……仕事……してないわけじゃ……ないのに……!」
シアンナ「でも、結果が出なければ何も意味がないわ。……そう、結果が出なければ……」
スタスタスタ…
セルリア「…………シアンナ……?」
セルリア(……シアンナ……、……やっぱり……元気……ない……。……どうしたの……?)
~ ギャラリー・D ~
シアンナ「…………」ガサッ
セルリア「……シアンナ……それ……何……? ……手紙……?」
シアンナ「国王陛下からよ。"プリキュアの持つ夢の絵の具も手に入れられていない"、"濁った心の絵の具の収集も遅い" ということで、かなりご立腹のようね」
セルリア「……仕事……してないわけじゃ……ないのに……!」
シアンナ「でも、結果が出なければ何も意味がないわ。……そう、結果が出なければ……」
スタスタスタ…
セルリア「…………シアンナ……?」
セルリア(……シアンナ……、……やっぱり……元気……ない……。……どうしたの……?)
52:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:13:57.39:lssubWQB0 (52/116)
~ ギャラリー・D シアンナ自室 ~
シアンナ「…………」
シアンナ(……私の使命は、"夢の絵の具の入手" と "濁った心の絵の具の収集")
シアンナ(それだけ。私には、それだけしかない。使命を果たすことが、私がいる意味)
シアンナ(……では、それができなければ、私は……?)
シアンナ("期限" もすぐそこまで迫っている。それまでに使命を果たせなければ、私は……)
シアンナ(……でもまだ……、まだチャンスはある……!)
シアンナ(プリキュアに勝てさえすれば、私は使命を果たすことができる……!)
~ ギャラリー・D シアンナ自室 ~
シアンナ「…………」
シアンナ(……私の使命は、"夢の絵の具の入手" と "濁った心の絵の具の収集")
シアンナ(それだけ。私には、それだけしかない。使命を果たすことが、私がいる意味)
シアンナ(……では、それができなければ、私は……?)
シアンナ("期限" もすぐそこまで迫っている。それまでに使命を果たせなければ、私は……)
シアンナ(……でもまだ……、まだチャンスはある……!)
シアンナ(プリキュアに勝てさえすれば、私は使命を果たすことができる……!)
53:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:14:25.63:lssubWQB0 (53/116)
シアンナ(……やるしかない)
シアンナ(今の私に出せる最高の力で、プリキュア達を倒す……!)
シアンナ(そして私は使命を果たしてみせる……、必ず……!)
シアンナ(……やるしかない)
シアンナ(今の私に出せる最高の力で、プリキュア達を倒す……!)
シアンナ(そして私は使命を果たしてみせる……、必ず……!)
54:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:15:50.07:lssubWQB0 (54/116)
~ 朗読コンクール当日 七色ヶ丘市立図書館 多目的ホール 観客席 ~
ワイワイワイ
はるか「……結構お客さん入ってるね」
やよい「そうですね……、みゆきちゃん、大丈夫かなぁ……。緊張したりしないかな……」
あかね「……きっと大丈夫や、みゆきなら」
なお「そうだね。絵本のお話もよかったし、みゆきちゃんも自信ありそうだったし」
れいか「私達は信じて見守りましょう」
~ 朗読コンクール当日 七色ヶ丘市立図書館 多目的ホール 観客席 ~
ワイワイワイ
はるか「……結構お客さん入ってるね」
やよい「そうですね……、みゆきちゃん、大丈夫かなぁ……。緊張したりしないかな……」
あかね「……きっと大丈夫や、みゆきなら」
なお「そうだね。絵本のお話もよかったし、みゆきちゃんも自信ありそうだったし」
れいか「私達は信じて見守りましょう」
55:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:16:35.06:lssubWQB0 (55/116)
司会の図書館職員「――はい、ありがとうございました。三丁目にお住まいの長月さん、とても素敵な朗読でしたね」
司会の図書館職員「では次は、七色ヶ丘中学校 3年生、星空 みゆきさんの朗読です。なんと、自作の絵本による参加ということです。楽しみですね」
やよい「来たっ、みゆきちゃんの番だよ……!」
あかね「うん」
あかね(ガンバれ、みゆき)
司会の図書館職員「――はい、ありがとうございました。三丁目にお住まいの長月さん、とても素敵な朗読でしたね」
司会の図書館職員「では次は、七色ヶ丘中学校 3年生、星空 みゆきさんの朗読です。なんと、自作の絵本による参加ということです。楽しみですね」
やよい「来たっ、みゆきちゃんの番だよ……!」
あかね「うん」
あかね(ガンバれ、みゆき)
56:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:17:11.57:lssubWQB0 (56/116)
~ 七色ヶ丘市立図書館 多目的ホール 舞台袖 ~
みゆき「…………」
キャンディ「……みゆき、だいじょうぶクル? キンチョウ、してないクル?」
みゆき「……うん。だいじょうぶだよ、キャンディ」
みゆき「キャンディやみんなが元気づけてくれたから……、わたし、もう怖くない」
みゆき「わたしは、わたしのやりたいことを、精一杯やるよ!」ニコッ
キャンディ「……クルぅ! みゆき、すごくいいスマイルクル! それでこそみゆきクル! ガンバるクル!」
みゆき「うん! ありがとう、キャンディ!」
~ 七色ヶ丘市立図書館 多目的ホール 舞台袖 ~
みゆき「…………」
キャンディ「……みゆき、だいじょうぶクル? キンチョウ、してないクル?」
みゆき「……うん。だいじょうぶだよ、キャンディ」
みゆき「キャンディやみんなが元気づけてくれたから……、わたし、もう怖くない」
みゆき「わたしは、わたしのやりたいことを、精一杯やるよ!」ニコッ
キャンディ「……クルぅ! みゆき、すごくいいスマイルクル! それでこそみゆきクル! ガンバるクル!」
みゆき「うん! ありがとう、キャンディ!」
57:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:17:39.47:lssubWQB0 (57/116)
司会の図書館職員「それでは、星空 みゆきさん、お願いします」
みゆき「はいっ!」
タッ
司会の図書館職員「それでは、星空 みゆきさん、お願いします」
みゆき「はいっ!」
タッ
58:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:18:21.21:lssubWQB0 (58/116)
~ 七色ヶ丘市立図書館 多目的ホール ステージ ~
スタスタスタ
みゆき「……七色ヶ丘中学校 3年生、星空 みゆきです。今日は、わたしが自分で作った絵本を読みたいと思います。よろしくお願いします」ペコッ
パチパチパチパチ
はるか「…………」
れいか「…………」
なお「…………」
やよい「…………」
あかね「…………」
みゆき「…………」
~ 七色ヶ丘市立図書館 多目的ホール ステージ ~
スタスタスタ
みゆき「……七色ヶ丘中学校 3年生、星空 みゆきです。今日は、わたしが自分で作った絵本を読みたいと思います。よろしくお願いします」ペコッ
パチパチパチパチ
はるか「…………」
れいか「…………」
なお「…………」
やよい「…………」
あかね「…………」
みゆき「…………」
59:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:19:03.21:lssubWQB0 (59/116)
ペラッ
みゆき「……題名:『おくびょうなトラさん』」
ペラッ
みゆき「……題名:『おくびょうなトラさん』」
60:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:19:43.72:lssubWQB0 (60/116)
みゆき「"あるところに、ちょっとふしぎなどうぶつえんがありました"」
みゆき「"そこでは、どうぶつたちがことばをはなし、みんながなかよくくらしているのです"」
みゆき「"そこに、いっとうのおおきなトラさんがいました"」
みゆき「"トラさんはとってもつよくて、どうぶつたちのにんきものでした"」
みゆき「"あるところに、ちょっとふしぎなどうぶつえんがありました"」
みゆき「"そこでは、どうぶつたちがことばをはなし、みんながなかよくくらしているのです"」
みゆき「"そこに、いっとうのおおきなトラさんがいました"」
みゆき「"トラさんはとってもつよくて、どうぶつたちのにんきものでした"」
61:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:20:20.43:lssubWQB0 (61/116)
みゆき「"ですが、そんなトラさんにはあるなやみがありました。きょうもひとりでなやんでいます"」
みゆき「"「だいすきなしいくいんのおねえさんのたんじょうび、どうやっておいわいしようかな」"」
みゆき「"そう、トラさんはふだんはとってもゆうかんなのに、だいすきなしいくいんさんのまえだときんちょうしてしまうのです"」
みゆき「"「しいくいんさんによろこんでもらいたいけど、きらわれちゃったらどうしよう」"」
みゆき「"トラさんはどんどんふあんになってしまい、なにもできません。おりのなかでためいきばかりついていました"」
みゆき「"ですが、そんなトラさんにはあるなやみがありました。きょうもひとりでなやんでいます"」
みゆき「"「だいすきなしいくいんのおねえさんのたんじょうび、どうやっておいわいしようかな」"」
みゆき「"そう、トラさんはふだんはとってもゆうかんなのに、だいすきなしいくいんさんのまえだときんちょうしてしまうのです"」
みゆき「"「しいくいんさんによろこんでもらいたいけど、きらわれちゃったらどうしよう」"」
みゆき「"トラさんはどんどんふあんになってしまい、なにもできません。おりのなかでためいきばかりついていました"」
62:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:21:02.92:lssubWQB0 (62/116)
みゆき「"そんなトラさんのところに、サルやまのおサルさんがやってきました"」
みゆき「"「トラさん、どうしたの。げんきないね」"」
みゆき「"トラさんはこたえます。「しいくいんのおねえさんのおたんじょうびをおいわいしたいんだけど、どうしたらいいのかわからないんだ。きらわれちゃうかもしれないのがこわいんだよ」"」
みゆき「"いつもとちがっておくびょうなトラさんがしんぱいになったおサルさんは、おおきなこえでいいました"」
みゆき「"「トラさん、ちょっとまっててね! ぼくがトラさんをげんきにしてあげるよ!」"」
みゆき「"そういうと、おサルさんはどこかへはしっていきました"」
みゆき「"そんなトラさんのところに、サルやまのおサルさんがやってきました"」
みゆき「"「トラさん、どうしたの。げんきないね」"」
みゆき「"トラさんはこたえます。「しいくいんのおねえさんのおたんじょうびをおいわいしたいんだけど、どうしたらいいのかわからないんだ。きらわれちゃうかもしれないのがこわいんだよ」"」
みゆき「"いつもとちがっておくびょうなトラさんがしんぱいになったおサルさんは、おおきなこえでいいました"」
みゆき「"「トラさん、ちょっとまっててね! ぼくがトラさんをげんきにしてあげるよ!」"」
みゆき「"そういうと、おサルさんはどこかへはしっていきました"」
63:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:21:51.62:lssubWQB0 (63/116)
みゆき「"しばらくすると、トラさんのおりのまえに、たくさんのどうぶつたちがあつまりました。とてもたくさんなので、トラさんもビックリ"」
みゆき「"おサルさんはいいます。「みて、トラさん! トラさんをげんきにするために、こんなにたくさんのどうぶつたちがあつまってくれたよ!」"」
みゆき「"どうぶつたちのなかから、コアラのおかあさんがでてきました"」
みゆき「"「トラさん、うちのこがきからおちたとき、たすけてくれてありがとうございました」"」
みゆき「"つぎにでてきたのは、トラさんよりももっとおおきなゾウさんです"」
みゆき「"「ぼくがともだちとケンカしたとき、ぼくたちよりちいさいのに、ケンカをとめてくれてありがとう。おかげでともだちともなかなおりできたよ」"」
みゆき「"パンダさんもでてきました"」
みゆき「"「ぼくがびょうきになったとき、しいくいんさんをよんでくれてありがとう。すっかりげんきになったよ」"」
みゆき「"しばらくすると、トラさんのおりのまえに、たくさんのどうぶつたちがあつまりました。とてもたくさんなので、トラさんもビックリ"」
みゆき「"おサルさんはいいます。「みて、トラさん! トラさんをげんきにするために、こんなにたくさんのどうぶつたちがあつまってくれたよ!」"」
みゆき「"どうぶつたちのなかから、コアラのおかあさんがでてきました"」
みゆき「"「トラさん、うちのこがきからおちたとき、たすけてくれてありがとうございました」"」
みゆき「"つぎにでてきたのは、トラさんよりももっとおおきなゾウさんです"」
みゆき「"「ぼくがともだちとケンカしたとき、ぼくたちよりちいさいのに、ケンカをとめてくれてありがとう。おかげでともだちともなかなおりできたよ」"」
みゆき「"パンダさんもでてきました"」
みゆき「"「ぼくがびょうきになったとき、しいくいんさんをよんでくれてありがとう。すっかりげんきになったよ」"」
64:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:23:15.41:lssubWQB0 (64/116)
みゆき「"つぎつぎにおれいをいわれてビックリするトラさん。そんなトラさんにおサルさんはいいました"」
みゆき「"「みんな、トラさんにたすけてもらったんだよ。だからトラさんにげんきになってほしくてきてくれたんだ」"」
みゆき「"「こんなにたくさんのみんなをたすけてくれるやさしいトラさんのおいわいなら、きっとしいくいんさんもよろこんでくれるよ」"」
みゆき「"「だからトラさん、ゆうきをだして! しいくいんさんをおいわいしようよ! きっとうまくいくよ!」"」
みゆき「"どうぶつたちのおうえんで、トラさんはみるみるゆうきがわいてきました"」
みゆき「"「みんな、ありがとう! ぼく、しいくいんさんをおいわいするよ! しいくいんさんのことだいすきだから、よろこんでほしいんだ!」"」
みゆき「"トラさんはゆうきをだしておりをとびだし、しいくいんさんのところにいきました"」
みゆき「"つぎつぎにおれいをいわれてビックリするトラさん。そんなトラさんにおサルさんはいいました"」
みゆき「"「みんな、トラさんにたすけてもらったんだよ。だからトラさんにげんきになってほしくてきてくれたんだ」"」
みゆき「"「こんなにたくさんのみんなをたすけてくれるやさしいトラさんのおいわいなら、きっとしいくいんさんもよろこんでくれるよ」"」
みゆき「"「だからトラさん、ゆうきをだして! しいくいんさんをおいわいしようよ! きっとうまくいくよ!」"」
みゆき「"どうぶつたちのおうえんで、トラさんはみるみるゆうきがわいてきました"」
みゆき「"「みんな、ありがとう! ぼく、しいくいんさんをおいわいするよ! しいくいんさんのことだいすきだから、よろこんでほしいんだ!」"」
みゆき「"トラさんはゆうきをだしておりをとびだし、しいくいんさんのところにいきました"」
65:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:23:56.26:lssubWQB0 (65/116)
みゆき「"「し、しいくいんさん! おたんじょうび、おめでとうございます!」。トラさん、ゆうきをだして、しいくいんさんにおはなをプレゼントしました"」
みゆき「"しいくいんさん、トラさんのきゅうなおいわいにビックリ。めがまんまるになったまま、うごきません"」
みゆき「"トラさん、プレゼントをうけとってもらえるかドキドキです。ついてきたどうぶつたちもドキドキです"」
みゆき「"「し、しいくいんさん! おたんじょうび、おめでとうございます!」。トラさん、ゆうきをだして、しいくいんさんにおはなをプレゼントしました"」
みゆき「"しいくいんさん、トラさんのきゅうなおいわいにビックリ。めがまんまるになったまま、うごきません"」
みゆき「"トラさん、プレゼントをうけとってもらえるかドキドキです。ついてきたどうぶつたちもドキドキです"」
66:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:24:54.46:lssubWQB0 (66/116)
みゆき「"やがて、しいくいんさんはいいました。「ありがとう、トラさん。とってもうれしいわ!」"」
みゆき「"しいくいんさんはトラさんのおはなをやさしくうけとると、えがおをみせてくれました"」
みゆき「"そのえがおがおはなよりもとってもきれいでまぶしくて。そのえがおをみせてくれたことがうれしくて。トラさんはかんげきしてないてしまいました。ないたトラさんにしいくいんさんはまたビックリ"」
みゆき「"そこにおサルさんがきていいました。「トラさん、うれしいのにないてたらもったいないよ! わらおう!」"」
みゆき「"トラさん、まわりをみると、おうえんしてくれたどうぶつたちはニコニコえがお。おサルさんもニコニコえがお。しいくいんのおねえさんもニコニコえがお"」
みゆき「"トラさんだけしくしくないているのがおかしくなってきて、トラさんもおもわずニコニコえがおになりました"」
みゆき「"やがて、しいくいんさんはいいました。「ありがとう、トラさん。とってもうれしいわ!」"」
みゆき「"しいくいんさんはトラさんのおはなをやさしくうけとると、えがおをみせてくれました"」
みゆき「"そのえがおがおはなよりもとってもきれいでまぶしくて。そのえがおをみせてくれたことがうれしくて。トラさんはかんげきしてないてしまいました。ないたトラさんにしいくいんさんはまたビックリ"」
みゆき「"そこにおサルさんがきていいました。「トラさん、うれしいのにないてたらもったいないよ! わらおう!」"」
みゆき「"トラさん、まわりをみると、おうえんしてくれたどうぶつたちはニコニコえがお。おサルさんもニコニコえがお。しいくいんのおねえさんもニコニコえがお"」
みゆき「"トラさんだけしくしくないているのがおかしくなってきて、トラさんもおもわずニコニコえがおになりました"」
67:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:25:41.22:lssubWQB0 (67/116)
みゆき「"「ゆうきをだしてよかったなあ。おうえんしてくれるみんながいてくれてよかったなあ」"」
みゆき「"ニコニコえがおのトラさんはニコニコえがおのみんなにかこまれて、どうぶつえんはウルトラハッピーになりました"」
みゆき「"めでたしめでたし"」
パタンッ
みゆき「…………」
みゆき「"「ゆうきをだしてよかったなあ。おうえんしてくれるみんながいてくれてよかったなあ」"」
みゆき「"ニコニコえがおのトラさんはニコニコえがおのみんなにかこまれて、どうぶつえんはウルトラハッピーになりました"」
みゆき「"めでたしめでたし"」
パタンッ
みゆき「…………」
68:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:26:14.44:lssubWQB0 (68/116)
パチ パチパチ
パチパチパチパチパチパチパチパチ!
みゆき「……!」
みゆき(……みんな、拍手、してくれてる……? うまくできたのかな……)
みゆき(……あ、観客席のあの女の子、すごく楽しそう……。わたしの絵本、おもしろかったのかな……?)
パチパチパチパチパチパチパチパチ!
みゆき「…………」
パチ パチパチ
パチパチパチパチパチパチパチパチ!
みゆき「……!」
みゆき(……みんな、拍手、してくれてる……? うまくできたのかな……)
みゆき(……あ、観客席のあの女の子、すごく楽しそう……。わたしの絵本、おもしろかったのかな……?)
パチパチパチパチパチパチパチパチ!
みゆき「…………」
69:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:27:06.49:lssubWQB0 (69/116)
みゆき(……良かった)
みゆき(不安に負けないで、勇気を出して……)
みゆき(不安に負けそうなわたしを、はげましてくれるみんながいて……!)
みゆき(最後までちゃんとやれて、良かった!!)
みゆき「……ありがとうございました!!」ペコッ
パチパチパチパチパチパチパチパチ!
みゆき(……良かった)
みゆき(不安に負けないで、勇気を出して……)
みゆき(不安に負けそうなわたしを、はげましてくれるみんながいて……!)
みゆき(最後までちゃんとやれて、良かった!!)
みゆき「……ありがとうございました!!」ペコッ
パチパチパチパチパチパチパチパチ!
70:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:27:47.06:lssubWQB0 (70/116)
~ 七色ヶ丘市立図書館 多目的ホール 舞台袖 ~
みゆき「……ふう」
キャンディ「みゆき、おつかれさまクル」
みゆき「あ、キャンディ。うん、もうヘトヘトだよぉ……。キンチョウして、すっごく疲れちゃった……」
~ 七色ヶ丘市立図書館 多目的ホール 舞台袖 ~
みゆき「……ふう」
キャンディ「みゆき、おつかれさまクル」
みゆき「あ、キャンディ。うん、もうヘトヘトだよぉ……。キンチョウして、すっごく疲れちゃった……」
71:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:28:17.41:lssubWQB0 (71/116)
みゆき「……キャンディ、ありがとうね」
キャンディ「クル?」
みゆき「キャンディがわたしのことを元気づけるためにみんなに頼んでくれたから、なんとか最後までやりきれたよ」
みゆき「本当にありがとう、キャンディ!」ニコッ
キャンディ「……キャンディは、みゆきのスマイルが見たかっただけクル。よかったクル、みゆき!」
みゆき「うんっ!」
みゆき「……キャンディ、ありがとうね」
キャンディ「クル?」
みゆき「キャンディがわたしのことを元気づけるためにみんなに頼んでくれたから、なんとか最後までやりきれたよ」
みゆき「本当にありがとう、キャンディ!」ニコッ
キャンディ「……キャンディは、みゆきのスマイルが見たかっただけクル。よかったクル、みゆき!」
みゆき「うんっ!」
72:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:28:59.63:lssubWQB0 (72/116)
タタタタタタッ
あかね「みゆきぃーっ!」
みゆき「あかねちゃん! みんな!」
あかね「みゆきの朗読、めっちゃよかったで!」
やよい「うんっ! わたし、なんだか感動しちゃった……!」
なお「ガンバったかいがあったね!」
れいか「とても素晴らしかったですよ、みゆきさん!」
はるか「うん、すっごくよかった。みゆきちゃん、おめでとう! あの拍手はみゆきちゃんだけのものだよ!」
みゆき「!」
みゆき(……わたしだけの……拍手……)
タタタタタタッ
あかね「みゆきぃーっ!」
みゆき「あかねちゃん! みんな!」
あかね「みゆきの朗読、めっちゃよかったで!」
やよい「うんっ! わたし、なんだか感動しちゃった……!」
なお「ガンバったかいがあったね!」
れいか「とても素晴らしかったですよ、みゆきさん!」
はるか「うん、すっごくよかった。みゆきちゃん、おめでとう! あの拍手はみゆきちゃんだけのものだよ!」
みゆき「!」
みゆき(……わたしだけの……拍手……)
73:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:30:09.29:lssubWQB0 (73/116)
パァッ…
5人「!」
みゆき「あ……、わたしの体、光ってる!?」
あかね「出るで! キャンディ、"レインボーパレット" や!」
キャンディ「わかったクルぅ!」パカッ
ポンッ
みゆき「……わたしから出た光の玉」
ヒューーーーン ポチョンッ
キラキラキラ
みゆき「赤い絵の具……。これが、これがわたしの、…… "未来に向かう大切な気持ち"」
なお「このタイミングで "夢の絵の具" が出た、ってことは、みゆきちゃんの夢は決まりだね」
みゆき「……うん。わたし……、絵本作家になりたい」
やよい「やっぱり! 応援するよ、みゆきちゃん!」
みゆき「ありがとう、やよいちゃん!」
パァッ…
5人「!」
みゆき「あ……、わたしの体、光ってる!?」
あかね「出るで! キャンディ、"レインボーパレット" や!」
キャンディ「わかったクルぅ!」パカッ
ポンッ
みゆき「……わたしから出た光の玉」
ヒューーーーン ポチョンッ
キラキラキラ
みゆき「赤い絵の具……。これが、これがわたしの、…… "未来に向かう大切な気持ち"」
なお「このタイミングで "夢の絵の具" が出た、ってことは、みゆきちゃんの夢は決まりだね」
みゆき「……うん。わたし……、絵本作家になりたい」
やよい「やっぱり! 応援するよ、みゆきちゃん!」
みゆき「ありがとう、やよいちゃん!」
74:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:31:00.07:lssubWQB0 (74/116)
あかね「……せやけど、ちょーっとふしぎなことがあんねん」
れいか「ふしぎなこと? なんですか、あかねさん」
あかね「前、ハッピーが光った時あったやろ? あの、ちょっと元気ない 1年生の……えーっと……木下さんやっけ、あの子がバカにされた時」
あかね「あれって、うちらの "未来に向かう気持ち" がパワーになってるんよな?」
あかね「みゆきは一回そのパワー出しとって、絵本を書きたいっちゅう、自分のやりたいこともちゃんとあった」
あかね「なのになんで今になって "夢の絵の具" 出たんかなぁ、思てな。もっと早よ出てもよかったんちゃう?」
れいか「……確かに。言われてみるとふしぎですね」
あかね「……せやけど、ちょーっとふしぎなことがあんねん」
れいか「ふしぎなこと? なんですか、あかねさん」
あかね「前、ハッピーが光った時あったやろ? あの、ちょっと元気ない 1年生の……えーっと……木下さんやっけ、あの子がバカにされた時」
あかね「あれって、うちらの "未来に向かう気持ち" がパワーになってるんよな?」
あかね「みゆきは一回そのパワー出しとって、絵本を書きたいっちゅう、自分のやりたいこともちゃんとあった」
あかね「なのになんで今になって "夢の絵の具" 出たんかなぁ、思てな。もっと早よ出てもよかったんちゃう?」
れいか「……確かに。言われてみるとふしぎですね」
75:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:31:36.96:lssubWQB0 (75/116)
みゆき「……わたし、そのわけ、今なら何となくわかるよ」
みゆき「"夢の絵の具" を出すには、わたしには足りないものがあったんだと思う」
やよい「足りないもの……?」
みゆき「うん。それはね――」
ピクン
キャンディ「……クル……!?」
みゆき「? どうしたの、キャンディ……、あ、もしかして……!」
キャンディ「クル! きっとデスペアランドクル! 近くにいるクル!」
あかね「また来たんか! しょーこりもないやっちゃな!」
みゆき「近く、っていうことは図書館の外かな……!? 行こう、みんな!」
5人「うん!」
みゆき「……わたし、そのわけ、今なら何となくわかるよ」
みゆき「"夢の絵の具" を出すには、わたしには足りないものがあったんだと思う」
やよい「足りないもの……?」
みゆき「うん。それはね――」
ピクン
キャンディ「……クル……!?」
みゆき「? どうしたの、キャンディ……、あ、もしかして……!」
キャンディ「クル! きっとデスペアランドクル! 近くにいるクル!」
あかね「また来たんか! しょーこりもないやっちゃな!」
みゆき「近く、っていうことは図書館の外かな……!? 行こう、みんな!」
5人「うん!」
76:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:32:52.16:lssubWQB0 (76/116)
~ 七色ヶ丘市立図書館 前 ~
シアンナ「…………」
ザッ
みゆき「シアンナ!」
シアンナ「……来たわね、プリキュア。待っていたわ」
みゆき「図書館の中じゃ、まだコンクールが続いてる……。本を読むのを、みんなが楽しく聞いてる……! 絶対に、ジャマさせないっ!」
みゆき「みんな、行くよ!」
5人「うんっ!」
~ 七色ヶ丘市立図書館 前 ~
シアンナ「…………」
ザッ
みゆき「シアンナ!」
シアンナ「……来たわね、プリキュア。待っていたわ」
みゆき「図書館の中じゃ、まだコンクールが続いてる……。本を読むのを、みんなが楽しく聞いてる……! 絶対に、ジャマさせないっ!」
みゆき「みんな、行くよ!」
5人「うんっ!」
77:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:33:41.61:lssubWQB0 (77/116)
妖精達「デコル・チェーンジ!」
パチンッ!
レディ!
6人「プリキュア! スマイルチャージ!!」
ゴー! ゴーゴー! レッツゴー!!
ハッピー「キラキラ輝く、未来の光! キュアハッピー!!」
サニー「太陽サンサン、熱血パワー! キュアサニー!!」
ピース「ぴかぴかぴかりん♪ じゃん・けん・ポン!(グー) キュアピース!!」
マーチ「勇気リンリン、直球勝負! キュアマーチ!!」
ビューティ「しんしんと降り積もる、清き心。キュアビューティ!!」
ノーブル「さらさら流れる気高きせせらぎ! キュアノーブル!!」
6人「6つの光が導く未来!」
6人「輝け! スマイルプリキュア!!」
妖精達「デコル・チェーンジ!」
パチンッ!
レディ!
6人「プリキュア! スマイルチャージ!!」
ゴー! ゴーゴー! レッツゴー!!
ハッピー「キラキラ輝く、未来の光! キュアハッピー!!」
サニー「太陽サンサン、熱血パワー! キュアサニー!!」
ピース「ぴかぴかぴかりん♪ じゃん・けん・ポン!(グー) キュアピース!!」
マーチ「勇気リンリン、直球勝負! キュアマーチ!!」
ビューティ「しんしんと降り積もる、清き心。キュアビューティ!!」
ノーブル「さらさら流れる気高きせせらぎ! キュアノーブル!!」
6人「6つの光が導く未来!」
6人「輝け! スマイルプリキュア!!」
78:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:34:55.81:lssubWQB0 (78/116)
ハッピー「さぁ、アキラメーナを出しなよ! どんなのだって、わたし達が絶対やっつけてみせる!」
サニー「おっ、今日のハッピー、燃えとんなぁ! 頼もしいで!」
シアンナ「…………」
ノーブル「……? 何だろう、今日のあの人、なんだか様子がおかしくない? ボーッと立ったまま何もしない……」
ビューティ「何かの作戦でしょうか……?」
シアンナ「(スッ)」
ピース「あ、絵の具出したよ! 青い絵の具!」
マーチ「色つき……、ってことは、またあの新しいアキラメーナ!?」
シアンナ「夢の青 "イージアンブルー"……」グッ
グジャァッ!
6人「!?」
ビューティ「絵の具を……チューブごと握りつぶした……!?」
ノーブル「いつもだったらチューブからちゃんと出すのに……!?」
シアンナ「……混ざり合え。私自身から出る闇の絵の具と……!」
ビャァァッ バチバチバチッ
バチィッ!
シアンナ「完成……。闇の絵の具・"絶望の青" ……!」
ハッピー「さぁ、アキラメーナを出しなよ! どんなのだって、わたし達が絶対やっつけてみせる!」
サニー「おっ、今日のハッピー、燃えとんなぁ! 頼もしいで!」
シアンナ「…………」
ノーブル「……? 何だろう、今日のあの人、なんだか様子がおかしくない? ボーッと立ったまま何もしない……」
ビューティ「何かの作戦でしょうか……?」
シアンナ「(スッ)」
ピース「あ、絵の具出したよ! 青い絵の具!」
マーチ「色つき……、ってことは、またあの新しいアキラメーナ!?」
シアンナ「夢の青 "イージアンブルー"……」グッ
グジャァッ!
6人「!?」
ビューティ「絵の具を……チューブごと握りつぶした……!?」
ノーブル「いつもだったらチューブからちゃんと出すのに……!?」
シアンナ「……混ざり合え。私自身から出る闇の絵の具と……!」
ビャァァッ バチバチバチッ
バチィッ!
シアンナ「完成……。闇の絵の具・"絶望の青" ……!」
79:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:35:31.92:lssubWQB0 (79/116)
シアンナ「闇の絵の具よ! 闇の絵筆よ! キャンバスに絶望を描き出せ!」
シュババババッ
シアンナ「…………」
ハッピー「あ、あれ? 描くだけ? いつもだったらアキラメーナがキャンバスから出てくるのに……」
シアンナ「……ふっ!」ズボッ
6人「!?」
ピース「キャンバスの中に……!」
サニー「手を突っ込みよった……!」
シアンナ「闇の絵の具よ! 闇の絵筆よ! キャンバスに絶望を描き出せ!」
シュババババッ
シアンナ「…………」
ハッピー「あ、あれ? 描くだけ? いつもだったらアキラメーナがキャンバスから出てくるのに……」
シアンナ「……ふっ!」ズボッ
6人「!?」
ピース「キャンバスの中に……!」
サニー「手を突っ込みよった……!」
80:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:36:21.50:lssubWQB0 (80/116)
ズブズブズブ
ビューティ「それだけではありません!」
マーチ「体ごと、キャンバスに入っていく……!?」
スポッ
ノーブル「……完全に、キャンバスに入りきった……」
シアンナ『実体を持ってキャンバスから現れよ、アキラメーナ!』
ズボッ ズドォォォンッ
アキラメーナ(絵本型)「……ア……ガァ……、ガァァァァァァッ!!」
ビューティ「……なんて凶暴そうなアキラメーナ……!」
マーチ「シアンナの姿もない……。同化した、ってことなの……!?」
ノーブル「明らかにいつものヤツと違う! これって一体……!?」
ズブズブズブ
ビューティ「それだけではありません!」
マーチ「体ごと、キャンバスに入っていく……!?」
スポッ
ノーブル「……完全に、キャンバスに入りきった……」
シアンナ『実体を持ってキャンバスから現れよ、アキラメーナ!』
ズボッ ズドォォォンッ
アキラメーナ(絵本型)「……ア……ガァ……、ガァァァァァァッ!!」
ビューティ「……なんて凶暴そうなアキラメーナ……!」
マーチ「シアンナの姿もない……。同化した、ってことなの……!?」
ノーブル「明らかにいつものヤツと違う! これって一体……!?」
81:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:37:22.63:lssubWQB0 (81/116)
ウルルン(デコル)「……自分が生み出した怪物と同化……。まるで、"ハイパーアカンベェ" ウル……!」
サニー「"ハイパーアカンベェ" っちゅーたら、あれ? あんたらがバッドエンド王国だった時に使っとった、黒い鼻のアカンベェ?」
オニニン(デコル)「そうオニ。……デスペアランドのアイツ……、今日は本気オニ……!」
ピース「本気? なんでわかるの?」
マジョリン(デコル)「あのアキラメーナがどうだかは知らないけど……、"ハイパーアカンベェ" はもの凄いパワーを出せる代わりに自分の力を削る、とっても危険なモノだったマジョ……!」
マーチ「……! そうだったんだ……」
ビューティ「では、あの方は自分の力を削って戦おうとしている、ということでしょうか?」
ウルルン(デコル)「……多分な」
ノーブル「……それ、本当みたいだね」
アキラメーナ(絵本型)「ガハァァァ……ッ!!」
ノーブル「(ピリピリ) ……っ、気迫がいつもと全然違う……! アブないヤツだって肌でわかるよ……!」
ウルルン(デコル)「……自分が生み出した怪物と同化……。まるで、"ハイパーアカンベェ" ウル……!」
サニー「"ハイパーアカンベェ" っちゅーたら、あれ? あんたらがバッドエンド王国だった時に使っとった、黒い鼻のアカンベェ?」
オニニン(デコル)「そうオニ。……デスペアランドのアイツ……、今日は本気オニ……!」
ピース「本気? なんでわかるの?」
マジョリン(デコル)「あのアキラメーナがどうだかは知らないけど……、"ハイパーアカンベェ" はもの凄いパワーを出せる代わりに自分の力を削る、とっても危険なモノだったマジョ……!」
マーチ「……! そうだったんだ……」
ビューティ「では、あの方は自分の力を削って戦おうとしている、ということでしょうか?」
ウルルン(デコル)「……多分な」
ノーブル「……それ、本当みたいだね」
アキラメーナ(絵本型)「ガハァァァ……ッ!!」
ノーブル「(ピリピリ) ……っ、気迫がいつもと全然違う……! アブないヤツだって肌でわかるよ……!」
82:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:39:12.62:lssubWQB0 (82/116)
シアンナ『待たせたわね、プリキュア』
ポップ(デコル)「デスペアランドの者の声でござる!」
ビューティ「あのアキラメーナの中から聞こえる……?」
シアンナ『最初に言っておくわ。このアキラメーナはデスペア空間を使わない。その分の力を全てパワーにしてあるから』
シアンナ『さらに、私の力もこのアキラメーナに与えている。だから、今までのものとは比べ物にならないほど強いと思ってちょうだい』
シアンナ『これが……今の私に出せる最高の力……! ……行くわよ、プリキュア』
ビュンッ
ハッピー「……え?」
サニー「いなくなってもーた……。あのでっかいアキラメーナが、あっちゅー間に――」
ドガッ! ドゴォォォォンッ!
サニー「う……ぁ……っ」
ハッピー「……サニー? え?」
ノーブル「サニーが殴り飛ばされた……!? いつの間に……。見えなかった……!」
シアンナ『言ったでしょう、"今までのものとは比べ物にならない" と。油断はしないことね。気を抜いていると――』
ドガッ!
ピース「きゃぁぁっ!?」
ドゴォォォォンッ!
ハッピー「ピースっ!?」
シアンナ『――こうなるわ』
マーチ「……速すぎる! 捉えられないよ!」
ノーブル「それだけじゃなくてパワーもすごい……! 本当に今までとは全然違う……! どうすれば……」
シアンナ『待たせたわね、プリキュア』
ポップ(デコル)「デスペアランドの者の声でござる!」
ビューティ「あのアキラメーナの中から聞こえる……?」
シアンナ『最初に言っておくわ。このアキラメーナはデスペア空間を使わない。その分の力を全てパワーにしてあるから』
シアンナ『さらに、私の力もこのアキラメーナに与えている。だから、今までのものとは比べ物にならないほど強いと思ってちょうだい』
シアンナ『これが……今の私に出せる最高の力……! ……行くわよ、プリキュア』
ビュンッ
ハッピー「……え?」
サニー「いなくなってもーた……。あのでっかいアキラメーナが、あっちゅー間に――」
ドガッ! ドゴォォォォンッ!
サニー「う……ぁ……っ」
ハッピー「……サニー? え?」
ノーブル「サニーが殴り飛ばされた……!? いつの間に……。見えなかった……!」
シアンナ『言ったでしょう、"今までのものとは比べ物にならない" と。油断はしないことね。気を抜いていると――』
ドガッ!
ピース「きゃぁぁっ!?」
ドゴォォォォンッ!
ハッピー「ピースっ!?」
シアンナ『――こうなるわ』
マーチ「……速すぎる! 捉えられないよ!」
ノーブル「それだけじゃなくてパワーもすごい……! 本当に今までとは全然違う……! どうすれば……」
83:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:40:28.42:lssubWQB0 (83/116)
ビューティ「……私にいい考えがあります」
ハッピー「ビューティ? 何する気?」
ビューティ「プリキュア! ビューティ・ブリザァァードッ!!」
バキバキバキバキッ
マーチ「周りの地面を凍らせた?」
ビューティ「これならいくら素早くても、滑ってしまって地面を歩けないはずです」
シアンナ『……なるほど、考えたわね。……でも、攻撃できないわけではないわ』
バッ
ハッピー「アキラメーナがジャンプしたよ!」
ビューティ「そう、それしかないはずです。地面が歩けないなら、空中から襲い掛かるしかありませんね」
ノーブル「……! なるほど、さっすがビューティ。襲ってくる方向がわかれば、カンタンに対応できる!」
シアンナ『……!? 誘い出したということ……!?』
ノーブル「相手は上から来る! 行くよ、ハッピー、マーチ!」
ハッピー・マーチ「はいっ!」
ビューティ「……私にいい考えがあります」
ハッピー「ビューティ? 何する気?」
ビューティ「プリキュア! ビューティ・ブリザァァードッ!!」
バキバキバキバキッ
マーチ「周りの地面を凍らせた?」
ビューティ「これならいくら素早くても、滑ってしまって地面を歩けないはずです」
シアンナ『……なるほど、考えたわね。……でも、攻撃できないわけではないわ』
バッ
ハッピー「アキラメーナがジャンプしたよ!」
ビューティ「そう、それしかないはずです。地面が歩けないなら、空中から襲い掛かるしかありませんね」
ノーブル「……! なるほど、さっすがビューティ。襲ってくる方向がわかれば、カンタンに対応できる!」
シアンナ『……!? 誘い出したということ……!?』
ノーブル「相手は上から来る! 行くよ、ハッピー、マーチ!」
ハッピー・マーチ「はいっ!」
84:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:41:04.56:lssubWQB0 (84/116)
ハッピー「プリキュア! ハッピー・シャワーァァッ!!」
マーチ「プリキュア! マーチ・シュートォォッ!!」
ノーブル「プリキュア! ノーブル・ストリィィームッ!!」
ドドドォォォォォォォォンッ!!
ハッピー「やったぁっ!」
アキラメーナ(絵本型)「ガ……ガァァァァァァッ!!」
バシィィィン!
マーチ「!? は、弾かれた!?」
シアンナ『残念ながらその程度の攻撃では倒せないわ』
ノーブル「……っ! なら、空中で迎え撃つっ!」バッ
ハッピー「プリキュア! ハッピー・シャワーァァッ!!」
マーチ「プリキュア! マーチ・シュートォォッ!!」
ノーブル「プリキュア! ノーブル・ストリィィームッ!!」
ドドドォォォォォォォォンッ!!
ハッピー「やったぁっ!」
アキラメーナ(絵本型)「ガ……ガァァァァァァッ!!」
バシィィィン!
マーチ「!? は、弾かれた!?」
シアンナ『残念ながらその程度の攻撃では倒せないわ』
ノーブル「……っ! なら、空中で迎え撃つっ!」バッ
85:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:41:56.63:lssubWQB0 (85/116)
アキラメーナ(絵本型)「ガァァァッ!!」ブンッ
ノーブル(このパンチを受け流して……)
パシッ スルッ
ガシッ
ノーブル「つかんだ! このまま投げる!」
シアンナ『そうはさせないわ』
スルッ
ノーブル「!? 投げが……外された!?」
シアンナ『キュアノーブル。あなたのその技 "アイキドー"、研究させてもらったわ。私が直接操るこのアキラメーナには通用しない』
ノーブル「そんな……!」
ドガッ!
ノーブル「うあぁぁっ!?」
ドゴォォォォンッ!
ビューティ「ノーブルも殴り飛ばされた……!」
マーチ「ビューティ、気をつけて! そのまま襲ってくるよ!」
アキラメーナ(絵本型)「ガァァァッ!!」ブンッ
ノーブル(このパンチを受け流して……)
パシッ スルッ
ガシッ
ノーブル「つかんだ! このまま投げる!」
シアンナ『そうはさせないわ』
スルッ
ノーブル「!? 投げが……外された!?」
シアンナ『キュアノーブル。あなたのその技 "アイキドー"、研究させてもらったわ。私が直接操るこのアキラメーナには通用しない』
ノーブル「そんな……!」
ドガッ!
ノーブル「うあぁぁっ!?」
ドゴォォォォンッ!
ビューティ「ノーブルも殴り飛ばされた……!」
マーチ「ビューティ、気をつけて! そのまま襲ってくるよ!」
86:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:42:55.09:lssubWQB0 (86/116)
シアンナ『周りの地面を凍らせる。いい作戦だとほめたいけれど、あなたたちの逃げ場を無くしただけだったわね』
アキラメーナ(絵本型)「ガァァァッ!!」ブンッ
キャンディ(デコル)「ハッピー! パンチが来るクル!」
ハッピー「! ……ダメ、よけられない……っ!」
マーチ「……! ハッピーっ!」バッ
ドンッ
ハッピー「……え? マーチ、わたしを押して……?」
マーチ「(ニコッ)」
アキラメーナ(絵本型)「ガァァァァァァァッ!!」ブンッ
ドガァァァァァンッ!
マーチ「うわぁぁぁぁっ!?」
ビューティ「きゃぁぁぁぁっ!?」
ハッピー「マーチっ! ビューティっ!」
キャンディ(デコル)「マーチ……、ハッピーを押し出して……助けてくれたクル……?」
シアンナ『周りの地面を凍らせる。いい作戦だとほめたいけれど、あなたたちの逃げ場を無くしただけだったわね』
アキラメーナ(絵本型)「ガァァァッ!!」ブンッ
キャンディ(デコル)「ハッピー! パンチが来るクル!」
ハッピー「! ……ダメ、よけられない……っ!」
マーチ「……! ハッピーっ!」バッ
ドンッ
ハッピー「……え? マーチ、わたしを押して……?」
マーチ「(ニコッ)」
アキラメーナ(絵本型)「ガァァァァァァァッ!!」ブンッ
ドガァァァァァンッ!
マーチ「うわぁぁぁぁっ!?」
ビューティ「きゃぁぁぁぁっ!?」
ハッピー「マーチっ! ビューティっ!」
キャンディ(デコル)「マーチ……、ハッピーを押し出して……助けてくれたクル……?」
87:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:43:28.98:lssubWQB0 (87/116)
シアンナ『はぁっ……、はぁっ……』
シアンナ(さすがに……、負担が大きいわ……。力が、抜けていく……)
シアンナ(……でも、これで 5人……! 残るは……)
シアンナ『さぁ、後はキュアハッピー、あなただけよ』
ハッピー「……みんな……」
シアンナ『はぁっ……、はぁっ……』
シアンナ(さすがに……、負担が大きいわ……。力が、抜けていく……)
シアンナ(……でも、これで 5人……! 残るは……)
シアンナ『さぁ、後はキュアハッピー、あなただけよ』
ハッピー「……みんな……」
88:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:44:21.31:lssubWQB0 (88/116)
あかね(回想)『自分のやりたいこと、怖がっとらんで精一杯やってみようや!』
ハッピー「……サニー……」
やよい(回想)『不安になって困ってるなら、今度はわたしが力になってあげたいの』
ハッピー「……ピース……」
なお(回想)『みゆきちゃんならきっとできる!』
ハッピー「……マーチ……」
れいか(回想)『みゆきさんならきっとできます!』
ハッピー「……ビューティ……」
はるか(回想)『うまくいってないんだったら……私達は全力で応援したい』
ハッピー「……ノーブル……」
ハッピー「…………」
シアンナ『……動かなくなったわね。観念したのかしら』
シアンナ『それがいいわ。この力の前では何もできはしない。大人しく諦めなさい』
ハッピー「…………イヤだ」
シアンナ『……何?』
あかね(回想)『自分のやりたいこと、怖がっとらんで精一杯やってみようや!』
ハッピー「……サニー……」
やよい(回想)『不安になって困ってるなら、今度はわたしが力になってあげたいの』
ハッピー「……ピース……」
なお(回想)『みゆきちゃんならきっとできる!』
ハッピー「……マーチ……」
れいか(回想)『みゆきさんならきっとできます!』
ハッピー「……ビューティ……」
はるか(回想)『うまくいってないんだったら……私達は全力で応援したい』
ハッピー「……ノーブル……」
ハッピー「…………」
シアンナ『……動かなくなったわね。観念したのかしら』
シアンナ『それがいいわ。この力の前では何もできはしない。大人しく諦めなさい』
ハッピー「…………イヤだ」
シアンナ『……何?』
89:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:45:41.13:lssubWQB0 (89/116)
ハッピー「わたしは、絶対にあきらめない。あきらめたくない。あきらめないことの大切さを、みんなが教えてくれたから」
ハッピー「その大好きなみんなが危ないのに、あきらめるなんて絶対イヤ」
ハッピー「……わたしは、みんなといっしょに歩いていきたい。この先もずっと。ハッピーにしたり、ハッピーにしてもらったりしながら」
ハッピー「だから……だから……!」
ハッピー「みんなはわたしが! 絶対に守ってみせるっ!!」
バァァァァァァァッ!!
シアンナ『……!? キュアハッピーの体が……桃色に輝いて……!?』
シアンナ『……そうか、これがビリーズやセルリアの言っていた、プリキュアの新しい力……』
ハッピー「…………」キッ
シアンナ『その力、今の私にどこまで通用するかしら』
ハッピー「わたしは、絶対にあきらめない。あきらめたくない。あきらめないことの大切さを、みんなが教えてくれたから」
ハッピー「その大好きなみんなが危ないのに、あきらめるなんて絶対イヤ」
ハッピー「……わたしは、みんなといっしょに歩いていきたい。この先もずっと。ハッピーにしたり、ハッピーにしてもらったりしながら」
ハッピー「だから……だから……!」
ハッピー「みんなはわたしが! 絶対に守ってみせるっ!!」
バァァァァァァァッ!!
シアンナ『……!? キュアハッピーの体が……桃色に輝いて……!?』
シアンナ『……そうか、これがビリーズやセルリアの言っていた、プリキュアの新しい力……』
ハッピー「…………」キッ
シアンナ『その力、今の私にどこまで通用するかしら』
90:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:46:21.14:lssubWQB0 (90/116)
ザッ ザッ ザッ
ハッピー「…………」
ドスン ドスン ドスン
シアンナ『…………』
キャンディ(デコル)「二人とも、お互いに近づいて……」
ザッ
ハッピー「…………」
シアンナ『…………』
キャンディ(デコル)「もう、手をのばせばとどきそうクル……!」
シアンナ『……勝負!!』
ザッ ザッ ザッ
ハッピー「…………」
ドスン ドスン ドスン
シアンナ『…………』
キャンディ(デコル)「二人とも、お互いに近づいて……」
ザッ
ハッピー「…………」
シアンナ『…………』
キャンディ(デコル)「もう、手をのばせばとどきそうクル……!」
シアンナ『……勝負!!』
91:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:47:07.39:lssubWQB0 (91/116)
ハッピー「だぁぁぁぁぁぁっ!!」ブンッ
ドガァァァッ!
シアンナ(……!? ……キュアハッピーのパンチ……、防いだのにこのパワー……! なるほど、並のアキラメーナでは歯が立たないわけだわ)
シアンナ(でも……、今の私なら、遅れはとっていない!)
シアンナ『はぁぁぁぁぁぁっ!!』ブンッ
ドガァァァッ!
ハッピー「うっ……!?」
キャンディ(デコル)「クル……!? 光ったプリキュアと互角クル……!?」
ハッピー「っ……! ……ま……だまだぁぁっ!」
ズガァァッ! ドガァァッ! バキィッ!
ハッピー「はぁぁぁぁぁぁっ!!」
シアンナ『おぉぉぉぉぉぉっ!!』
ドガァッ! ガァァァンッ! ドォォォンッ!
ハッピー「だぁぁぁぁぁぁっ!!」ブンッ
ドガァァァッ!
シアンナ(……!? ……キュアハッピーのパンチ……、防いだのにこのパワー……! なるほど、並のアキラメーナでは歯が立たないわけだわ)
シアンナ(でも……、今の私なら、遅れはとっていない!)
シアンナ『はぁぁぁぁぁぁっ!!』ブンッ
ドガァァァッ!
ハッピー「うっ……!?」
キャンディ(デコル)「クル……!? 光ったプリキュアと互角クル……!?」
ハッピー「っ……! ……ま……だまだぁぁっ!」
ズガァァッ! ドガァァッ! バキィッ!
ハッピー「はぁぁぁぁぁぁっ!!」
シアンナ『おぉぉぉぉぉぉっ!!』
ドガァッ! ガァァァンッ! ドォォォンッ!
92:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:48:00.33:lssubWQB0 (92/116)
ガラッ
サニー「ピース……、だいじょぶか? ガレキ、どけたで」
ピース「ありがとう、サニー……」
ドガァッ! ガァァァンッ! ドォォォンッ!
ピース「ハッピーとアキラメーナ……、すごい戦い……」
サニー「うちらもハッピー助けられたらええんやけど……、あの光る力、ホイホイ出るもんやないみたいやな。さっきっから試してるんやけど、全然出えへん……」
ピース「ハッピーに任せるしか、ないのかな……」
サニー「……せやな。くやしいけど、今のうちらじゃ足手まといや。そうするしかあらへんな……」
サニー(頼むで、ハッピー……、きばってや……!)
ガラッ
サニー「ピース……、だいじょぶか? ガレキ、どけたで」
ピース「ありがとう、サニー……」
ドガァッ! ガァァァンッ! ドォォォンッ!
ピース「ハッピーとアキラメーナ……、すごい戦い……」
サニー「うちらもハッピー助けられたらええんやけど……、あの光る力、ホイホイ出るもんやないみたいやな。さっきっから試してるんやけど、全然出えへん……」
ピース「ハッピーに任せるしか、ないのかな……」
サニー「……せやな。くやしいけど、今のうちらじゃ足手まといや。そうするしかあらへんな……」
サニー(頼むで、ハッピー……、きばってや……!)
93:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:48:34.08:lssubWQB0 (93/116)
ガシィィッ!
シアンナ『打撃力では互角でも、単に押し合う力ならどうかしら……!? こうして組み合えば……、体の大きい方が有利のはず!』グググッ
ハッピー「うっ……くぅっ……!?」
ズッ… ズズッ…
キャンディ(デコル)「ハッピー……! 少しずつ、押されてるクルぅっ!」
ズズッ…
シアンナ『このまま押しつぶされなさい! キュアハッピー!!』
ハッピー「…………っ!」
ガシィィッ!
シアンナ『打撃力では互角でも、単に押し合う力ならどうかしら……!? こうして組み合えば……、体の大きい方が有利のはず!』グググッ
ハッピー「うっ……くぅっ……!?」
ズッ… ズズッ…
キャンディ(デコル)「ハッピー……! 少しずつ、押されてるクルぅっ!」
ズズッ…
シアンナ『このまま押しつぶされなさい! キュアハッピー!!』
ハッピー「…………っ!」
94:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:49:09.83:lssubWQB0 (94/116)
ハッピー「……そういえば、わたし、コンクールに出ることになった時も、こうして押しつぶされそうになってたっけ……」
キャンディ(デコル)「……ハッピー……?」
シアンナ『……? 何を言っているの?』
ハッピー「わたし、不安に押しつぶされそうになってた……。うまくできるかわからなくって、怖くて……。何度も "やめようかな" って思った……」
ハッピー「……そういえば、わたし、コンクールに出ることになった時も、こうして押しつぶされそうになってたっけ……」
キャンディ(デコル)「……ハッピー……?」
シアンナ『……? 何を言っているの?』
ハッピー「わたし、不安に押しつぶされそうになってた……。うまくできるかわからなくって、怖くて……。何度も "やめようかな" って思った……」
95:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:50:11.78:lssubWQB0 (95/116)
ハッピー「……キャンディ、さっき、あかねちゃんが聞いたよね。"どうして今までわたしから "夢の絵の具" が出なかったのか" って」
キャンディ(デコル)「クル……?」
ハッピー「それはわたしに足りないものがあったからだと思うの」
シアンナ『さっきから何の話を――』
ハッピー「わたしに足りなかったもの……それは……っ!」グッ
ハッピー「未来に向かって、一歩を踏み出す勇気!!」
ダンッ!
シアンナ(うっ……、踏み込まれた……!? お、押されているの……!?)
ハッピー「……キャンディ、さっき、あかねちゃんが聞いたよね。"どうして今までわたしから "夢の絵の具" が出なかったのか" って」
キャンディ(デコル)「クル……?」
ハッピー「それはわたしに足りないものがあったからだと思うの」
シアンナ『さっきから何の話を――』
ハッピー「わたしに足りなかったもの……それは……っ!」グッ
ハッピー「未来に向かって、一歩を踏み出す勇気!!」
ダンッ!
シアンナ(うっ……、踏み込まれた……!? お、押されているの……!?)
96:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:50:52.63:lssubWQB0 (96/116)
ハッピー「何かをやろうとすれば、うまくいくかどうか不安になる! 怖くなっちゃう!」
ダンッ!
ハッピー「でも、本当にそれがやりたいことなら! 怖くったってやらなきゃ……、前に進まなきゃいけないんだ!」
ダンッ!
ハッピー「その先にきっと……、キラキラ輝く未来が待ってるからっ!!」
ダンッ!
シアンナ(どんどん押される……! 何、このパワーは……!?)
ハッピー「何かをやろうとすれば、うまくいくかどうか不安になる! 怖くなっちゃう!」
ダンッ!
ハッピー「でも、本当にそれがやりたいことなら! 怖くったってやらなきゃ……、前に進まなきゃいけないんだ!」
ダンッ!
ハッピー「その先にきっと……、キラキラ輝く未来が待ってるからっ!!」
ダンッ!
シアンナ(どんどん押される……! 何、このパワーは……!?)
97:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:51:38.42:lssubWQB0 (97/116)
ハッピー「だからわたしは、立ち止まっていたくない……!」
ハッピー「前に向かって、少しでも、ほんの少しづつでも……、進むんだぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
パァッ…!
シアンナ(キュアハッピーの手が……光って……!)
ハッピー「プリキュアァァッ! ハッピー・シャワーァァァッ!!」
ドバァァァァァァァッ!!
シアンナ『う……あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?』
ズドォォォォォォォォンッ!!
キャンディ(デコル)「……やったクル……! アキラメーナをふきとばしたクルぅっ!」
ハッピー「だからわたしは、立ち止まっていたくない……!」
ハッピー「前に向かって、少しでも、ほんの少しづつでも……、進むんだぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
パァッ…!
シアンナ(キュアハッピーの手が……光って……!)
ハッピー「プリキュアァァッ! ハッピー・シャワーァァァッ!!」
ドバァァァァァァァッ!!
シアンナ『う……あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?』
ズドォォォォォォォォンッ!!
キャンディ(デコル)「……やったクル……! アキラメーナをふきとばしたクルぅっ!」
98:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:52:31.41:lssubWQB0 (98/116)
ハッピー「はぁっ……! はぁっ……! はぁっ……!」シュウゥゥゥ…
キャンディ(デコル)「ハッピー……、光が消えていくクル……」
ハッピー「……ガンバりすぎちゃった、かな……? 力、全部使い果たしちゃったみたい……」
シアンナ『……そう。では、これ以上の反撃は無いということね』
ハッピー・キャンディ「!!?」
アキラメーナ(絵本型)「アキラメーナァァァ……!」
ハッピー「……まだ、動けるの……!? わたし、全部の力を出し切ったのに……!」
シアンナ『残念ね。それでも、私を倒すには足りなかった』
ハッピー「……そんな……!」
ハッピー(……もう、力が入らない……)
ハッピー(……どうしよう、どうしたら……!?)
ハッピー「はぁっ……! はぁっ……! はぁっ……!」シュウゥゥゥ…
キャンディ(デコル)「ハッピー……、光が消えていくクル……」
ハッピー「……ガンバりすぎちゃった、かな……? 力、全部使い果たしちゃったみたい……」
シアンナ『……そう。では、これ以上の反撃は無いということね』
ハッピー・キャンディ「!!?」
アキラメーナ(絵本型)「アキラメーナァァァ……!」
ハッピー「……まだ、動けるの……!? わたし、全部の力を出し切ったのに……!」
シアンナ『残念ね。それでも、私を倒すには足りなかった』
ハッピー「……そんな……!」
ハッピー(……もう、力が入らない……)
ハッピー(……どうしよう、どうしたら……!?)
99:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:53:09.33:lssubWQB0 (99/116)
ザッ
サニー「……なんや? まーたヘコんどるんか? しゃーないなぁ、ハッピーは」
ハッピー「……サニー……!」
ピース「だいじょうぶだよ、ハッピー。言ったよね、"うまくいかない時は手伝う" って」
マーチ「そうだよ、ハッピー。一人じゃムリでも、あたし達みんなが力を合わせれば、きっとできる!」
ビューティ「だから、立ち上がってください、ハッピー。何度でも」
ノーブル「もし立てないようなら、私達が支えるからさ。ね?」
ハッピー「……みんな……!」
シアンナ『……まだ動けたのね』
ザッ
サニー「……なんや? まーたヘコんどるんか? しゃーないなぁ、ハッピーは」
ハッピー「……サニー……!」
ピース「だいじょうぶだよ、ハッピー。言ったよね、"うまくいかない時は手伝う" って」
マーチ「そうだよ、ハッピー。一人じゃムリでも、あたし達みんなが力を合わせれば、きっとできる!」
ビューティ「だから、立ち上がってください、ハッピー。何度でも」
ノーブル「もし立てないようなら、私達が支えるからさ。ね?」
ハッピー「……みんな……!」
シアンナ『……まだ動けたのね』
100:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:54:31.52:lssubWQB0 (100/116)
シアンナ『でも、立ち上がって、それでどうするの? あなた達の力が及ばないことはさっき証明したでしょう?』
シアンナ『"未来に向かう勇気" がどうとか言っていたけれど……、そんなものでは私を倒せない。所詮、その程度の力にしかならない』
シアンナ『あなた達の "未来" は、今ここで消える。無駄なことはやめて、諦めることね』
6人「…………!」
キャンディ(デコル)「…………」
シアンナ『でも、立ち上がって、それでどうするの? あなた達の力が及ばないことはさっき証明したでしょう?』
シアンナ『"未来に向かう勇気" がどうとか言っていたけれど……、そんなものでは私を倒せない。所詮、その程度の力にしかならない』
シアンナ『あなた達の "未来" は、今ここで消える。無駄なことはやめて、諦めることね』
6人「…………!」
キャンディ(デコル)「…………」
101:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:55:24.19:lssubWQB0 (101/116)
キャンディ(デコル)(……みんなの未来が……なくなるクル……?)
キャンディ(デコル)(やよい……、なお……、れいか……、あかね……、……みゆき……)
キャンディ(デコル)(……みんな……、みんなガンバって、自分の行きたい未来を見つけたのに……、その未来をなくすなんて……!)
キャンディ(デコル)(……そんなの……そんなの……!)
キャンディ(デコル)「そんなのぜったい、ゆるさないクルぅぅぅぅっ!!」
パァァァッ!
ポンッ
キャンディ「…………」
ハッピー「えっ!? キャ、キャンディが目の前に出てきた!? ……あ、あれ? でもわたしの変身はとけてない……。な、何が起こってるの!?」
ビューティ「これは一体……!? ポップさん、何かご存知ないですか!?」
ポップ(デコル)「せ、拙者にもわからないでござる……! キャンディの力……、心だけが外に出たのでござろうか……!?」
キャンディ(デコル)(……みんなの未来が……なくなるクル……?)
キャンディ(デコル)(やよい……、なお……、れいか……、あかね……、……みゆき……)
キャンディ(デコル)(……みんな……、みんなガンバって、自分の行きたい未来を見つけたのに……、その未来をなくすなんて……!)
キャンディ(デコル)(……そんなの……そんなの……!)
キャンディ(デコル)「そんなのぜったい、ゆるさないクルぅぅぅぅっ!!」
パァァァッ!
ポンッ
キャンディ「…………」
ハッピー「えっ!? キャ、キャンディが目の前に出てきた!? ……あ、あれ? でもわたしの変身はとけてない……。な、何が起こってるの!?」
ビューティ「これは一体……!? ポップさん、何かご存知ないですか!?」
ポップ(デコル)「せ、拙者にもわからないでござる……! キャンディの力……、心だけが外に出たのでござろうか……!?」
102:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:55:54.85:lssubWQB0 (102/116)
パカッ
シアンナ『……あれは……、"レインボーパレット" ……!』
キラキラキラキラ
サニー「開いた "レインボーパレット" の中の "夢の絵の具" が……、キャンディに流れてくで……!」
ピース「キャンディ……、何かしようとしてるの……!?」
パカッ
シアンナ『……あれは……、"レインボーパレット" ……!』
キラキラキラキラ
サニー「開いた "レインボーパレット" の中の "夢の絵の具" が……、キャンディに流れてくで……!」
ピース「キャンディ……、何かしようとしてるの……!?」
103:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:56:32.34:lssubWQB0 (103/116)
キャンディ「……キャンディの体を通して、"夢の絵の具" の力をみんなに渡すクル」
ハッピー「それって……、前にやよいちゃんの "夢の絵の具" を使って、電気のパワーを出した時みたいに……?」
キャンディ「そうクル」
マーチ「……でも、あの時確か、たった 1回で疲れて動けなくなっちゃったんだよね……?」
ノーブル「今ある "夢の絵の具" は 5色……。あの時の 5回分、ってことになるんじゃあ……。そんなことして大丈夫なの……!?」
キャンディ「……キャンディにもわからないクル」
ハッピー「じゃあやめてよ! キャンディに危ないことなんて、してほしくないよ!」
キャンディ「それでも……やらなくちゃいけないクル!!」
ハッピー「……! キャンディ……?」
キャンディ「……キャンディの体を通して、"夢の絵の具" の力をみんなに渡すクル」
ハッピー「それって……、前にやよいちゃんの "夢の絵の具" を使って、電気のパワーを出した時みたいに……?」
キャンディ「そうクル」
マーチ「……でも、あの時確か、たった 1回で疲れて動けなくなっちゃったんだよね……?」
ノーブル「今ある "夢の絵の具" は 5色……。あの時の 5回分、ってことになるんじゃあ……。そんなことして大丈夫なの……!?」
キャンディ「……キャンディにもわからないクル」
ハッピー「じゃあやめてよ! キャンディに危ないことなんて、してほしくないよ!」
キャンディ「それでも……やらなくちゃいけないクル!!」
ハッピー「……! キャンディ……?」
104:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:57:31.46:lssubWQB0 (104/116)
キャンディ「ハッピーが……、みんなが教えてくれたクル。"やりたいことがあるなら、怖くっても前に進まなきゃいけない" って」
キャンディ「キャンディのやりたいこと……、それは、みんなの夢を守ることクル」
キャンディ「だからキャンディもガンバるクル。キャンディにできることがあるなら……!」
キャンディ「キャンディも、せいいっぱいやるクルぅぅっ!!」
バァァァァァッ!!
シアンナ『……!? あの白い妖精の光が……強くなっていく……!?』
キャンディ「プリキュアのみんなに、未来に進む力を!!」バシュゥゥゥッ!
ブワァァッ!
ノーブル「……キャンディちゃんから出た5つの光が……、私以外のみんなの体に入っていく……!」
キャンディ「みんな、今クル! その力を合わせるクル! そうすれば……きっと前に進めるクル!」
ハッピー「…………」
ハッピー「……やってみよう、みんな!」
サニー・ピース・マーチ・ビューティ「うんっ!」
キャンディ「ハッピーが……、みんなが教えてくれたクル。"やりたいことがあるなら、怖くっても前に進まなきゃいけない" って」
キャンディ「キャンディのやりたいこと……、それは、みんなの夢を守ることクル」
キャンディ「だからキャンディもガンバるクル。キャンディにできることがあるなら……!」
キャンディ「キャンディも、せいいっぱいやるクルぅぅっ!!」
バァァァァァッ!!
シアンナ『……!? あの白い妖精の光が……強くなっていく……!?』
キャンディ「プリキュアのみんなに、未来に進む力を!!」バシュゥゥゥッ!
ブワァァッ!
ノーブル「……キャンディちゃんから出た5つの光が……、私以外のみんなの体に入っていく……!」
キャンディ「みんな、今クル! その力を合わせるクル! そうすれば……きっと前に進めるクル!」
ハッピー「…………」
ハッピー「……やってみよう、みんな!」
サニー・ピース・マーチ・ビューティ「うんっ!」
105:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 09:57:59.86:lssubWQB0 (105/116)
5人「5つの夢を、今こそ一つに!!」
バァァァァァッ!!
シアンナ『プリキュアから出る 5つの光が……混ざり合っていく……!?』
5人「5つの夢を、今こそ一つに!!」
バァァァァァッ!!
シアンナ『プリキュアから出る 5つの光が……混ざり合っていく……!?』
106:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 10:00:18.86:lssubWQB0 (106/116)
バッ!
5人「未来へ届け! 希望の架け橋!!」
5人「プリキュア!! レインボー・アーチっ!!!」
ブワァァァァァァァァッ!!!
シアンナ『プリキュアのかざした手の平から……、5色の光が……!! ひ、光に、飲み込まれる……!!』
シアンナ『うっ、うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?』
5人「ハッピー……エンド!!」
ドガァァァァァァァァァン!!
アキラメーナ(絵本型)「アガァァァァァ……」シュワァァァァ…
バッ!
5人「未来へ届け! 希望の架け橋!!」
5人「プリキュア!! レインボー・アーチっ!!!」
ブワァァァァァァァァッ!!!
シアンナ『プリキュアのかざした手の平から……、5色の光が……!! ひ、光に、飲み込まれる……!!』
シアンナ『うっ、うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?』
5人「ハッピー……エンド!!」
ドガァァァァァァァァァン!!
アキラメーナ(絵本型)「アガァァァァァ……」シュワァァァァ…
107:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 10:00:54.95:lssubWQB0 (107/116)
5人「…………」
ハッピー「……やった……!」
5人「やったぁぁぁーっ!!」
ペロー(デコル)「……すごいペロ……! あの強いアキラメーナを一発でやっつけちゃったペロ……!」
ノーブル「うん……! みんな、すごいよ……!」
ノーブル「……これが…… "未来に進む気持ち" の強さ……!」
5人「…………」
ハッピー「……やった……!」
5人「やったぁぁぁーっ!!」
ペロー(デコル)「……すごいペロ……! あの強いアキラメーナを一発でやっつけちゃったペロ……!」
ノーブル「うん……! みんな、すごいよ……!」
ノーブル「……これが…… "未来に進む気持ち" の強さ……!」
108:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 10:01:34.80:lssubWQB0 (108/116)
シュバッ
ドサッ
シアンナ「はぁっ……、はぁっ……!」
ノーブル「……! シアンナ……。無事だったの……!?」
シアンナ(な、何とか、アキラメーナから脱出できたおかげで……あの光を浴びずに済んだ……)
シアンナ(……けれど……、また……失敗した……! 使命を……果たせなかった……!)
シアンナ(私の力は……、プリキュア達の "未来に進む気持ち" の力には……かなわないというの……!?)
シアンナ(それなら……それなら……っ!)
シアンナ「―――― (ボソッ)」
ノーブル(……!? 今、あの人……)
シアンナ「……くっ……!」シュバッ
ノーブル「…………」
シュバッ
ドサッ
シアンナ「はぁっ……、はぁっ……!」
ノーブル「……! シアンナ……。無事だったの……!?」
シアンナ(な、何とか、アキラメーナから脱出できたおかげで……あの光を浴びずに済んだ……)
シアンナ(……けれど……、また……失敗した……! 使命を……果たせなかった……!)
シアンナ(私の力は……、プリキュア達の "未来に進む気持ち" の力には……かなわないというの……!?)
シアンナ(それなら……それなら……っ!)
シアンナ「―――― (ボソッ)」
ノーブル(……!? 今、あの人……)
シアンナ「……くっ……!」シュバッ
ノーブル「…………」
109:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 10:02:38.99:lssubWQB0 (109/116)
みゆき「そうだ、キャンディ! あんなにいっぱい力使って……、だいじょうぶなの!?」
キャンディ「…………」クテッ
あかね「キャ、キャンディ……、返事せえへんで……!?」
やよい「キャンディ! キャンディ、起きてよ!」
ムクッ
キャンディ「ん……、みんな、どうしたクル?」
なお「…………あれ? キャンディ、なんか平気そうなんだけど……」
れいか「キャンディ、体は大丈夫? どこかおかしなところはない?」
キャンディ「んー……、だいじょうぶみたいクル! ほらっ、こんなに元気クル!」ピョンッ ピョンッ
みゆき「……よ……」
5人「……よかったぁー……!」ヘナヘナ
ポップ「驚いたでござる……! どうやら、キャンディのロイヤルクイーンとしての力は、拙者達が思う以上に成長しているようでござるな」
キャンディ「そうクル! この間はつかれちゃったけど、今日はぜんぜん平気クル!」
あかね「はは……、心配してソンしたわ……」
みゆき「そうだ、キャンディ! あんなにいっぱい力使って……、だいじょうぶなの!?」
キャンディ「…………」クテッ
あかね「キャ、キャンディ……、返事せえへんで……!?」
やよい「キャンディ! キャンディ、起きてよ!」
ムクッ
キャンディ「ん……、みんな、どうしたクル?」
なお「…………あれ? キャンディ、なんか平気そうなんだけど……」
れいか「キャンディ、体は大丈夫? どこかおかしなところはない?」
キャンディ「んー……、だいじょうぶみたいクル! ほらっ、こんなに元気クル!」ピョンッ ピョンッ
みゆき「……よ……」
5人「……よかったぁー……!」ヘナヘナ
ポップ「驚いたでござる……! どうやら、キャンディのロイヤルクイーンとしての力は、拙者達が思う以上に成長しているようでござるな」
キャンディ「そうクル! この間はつかれちゃったけど、今日はぜんぜん平気クル!」
あかね「はは……、心配してソンしたわ……」
110:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 10:03:14.70:lssubWQB0 (110/116)
やよい「……でも、すごかったね、さっきの力!」
なお「うん! あたし達と、キャンディと、妖精のみんなと……」
れいか「みんなの力が合わさったから出た力ですね」
みゆき「キャンディ、ありがとう! おかげで助かったよ!」
キャンディ「クルぅ! これからもきっと、この力でプリキュアのみんなのやくに立てるクル! キャンディにドーンとまかせるクル!」
みゆき「うんっ! よろしくね、キャンディ!」
ワイワイワイ
ペロー「クイーン様、ホントにすごかったペロ! はるかさん、ぼく達もお祝いにいくペロ!」
はるか「あ、うん。そうだね」
やよい「……でも、すごかったね、さっきの力!」
なお「うん! あたし達と、キャンディと、妖精のみんなと……」
れいか「みんなの力が合わさったから出た力ですね」
みゆき「キャンディ、ありがとう! おかげで助かったよ!」
キャンディ「クルぅ! これからもきっと、この力でプリキュアのみんなのやくに立てるクル! キャンディにドーンとまかせるクル!」
みゆき「うんっ! よろしくね、キャンディ!」
ワイワイワイ
ペロー「クイーン様、ホントにすごかったペロ! はるかさん、ぼく達もお祝いにいくペロ!」
はるか「あ、うん。そうだね」
111:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 10:03:49.75:lssubWQB0 (111/116)
はるか(…………)
はるか(あの時、シアンナが言った言葉……。私には確かに聞こえた……)
シアンナ(回想)『…… "未来" が無い者は……どうしたらいいというの……!?』
はるか(…… "未来が無い" って、どういうことだろう……)
はるか(なんだか、気になるな……)
ペロー「はるかさん、早く早くペロ!」
はるか「……あっ、ゴメンゴメン! 今行くよ!」
はるか(…………)
はるか(あの時、シアンナが言った言葉……。私には確かに聞こえた……)
シアンナ(回想)『…… "未来" が無い者は……どうしたらいいというの……!?』
はるか(…… "未来が無い" って、どういうことだろう……)
はるか(なんだか、気になるな……)
ペロー「はるかさん、早く早くペロ!」
はるか「……あっ、ゴメンゴメン! 今行くよ!」
112:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 10:04:27.56:lssubWQB0 (112/116)
~ 七色ヶ丘市立図書館 多目的ホール 観客席 ~
司会の図書館職員「――以上を持ちまして、表彰式を終わります。皆様、参加してくださった方々に、盛大な拍手をお願いします!」
パチパチパチパチパチパチ!
あかね「……みゆき、賞もらえへんかったな……」
やよい「あ、あの、みゆきちゃん……、元気出して! 次ガンバればきっと――」
みゆき「…………」ニコニコ
はるか「……みゆきちゃん、なんだか嬉しそうだね。賞もらえなかったのに……。どうして?」
みゆき「……笑ってたんだぁ」
なお「えっ? 笑ってた? 誰が?」
みゆき「観客席の小さい女の子、わたしのお話を聞いて笑ってくれたんだ。それが、うれしくって……!」
~ 七色ヶ丘市立図書館 多目的ホール 観客席 ~
司会の図書館職員「――以上を持ちまして、表彰式を終わります。皆様、参加してくださった方々に、盛大な拍手をお願いします!」
パチパチパチパチパチパチ!
あかね「……みゆき、賞もらえへんかったな……」
やよい「あ、あの、みゆきちゃん……、元気出して! 次ガンバればきっと――」
みゆき「…………」ニコニコ
はるか「……みゆきちゃん、なんだか嬉しそうだね。賞もらえなかったのに……。どうして?」
みゆき「……笑ってたんだぁ」
なお「えっ? 笑ってた? 誰が?」
みゆき「観客席の小さい女の子、わたしのお話を聞いて笑ってくれたんだ。それが、うれしくって……!」
113:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 10:05:08.08:lssubWQB0 (113/116)
みゆき「なんであの子が笑ってくれたのか、わたしにはわからないけど……」
みゆき「でも、わたしのお話でハッピーになってくれたのかな、って思ったら……、わたしもすごくハッピーになれたんだ」
みゆき「わたしにとっては……、あの子のスマイルが最高の賞だよ!」
あかね「みゆき……」
みゆき「なんであの子が笑ってくれたのか、わたしにはわからないけど……」
みゆき「でも、わたしのお話でハッピーになってくれたのかな、って思ったら……、わたしもすごくハッピーになれたんだ」
みゆき「わたしにとっては……、あの子のスマイルが最高の賞だよ!」
あかね「みゆき……」
114:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 10:06:16.85:lssubWQB0 (114/116)
みゆき「わたし、ガンバって絵本作家になりたい」
みゆき「わたしの絵本を読んでくれた人がハッピーになってくれて……、その人が感じたハッピーを別の人に伝えてハッピーにしてあげて……」
みゆき「そんな風にしてたくさんの人がハッピーになってくれたら、それがわたしのウルトラハッピーなんだ!」
みゆき「……そんな風に思えるようになったのも、最初の一歩を踏み出す勇気、最後までガンバる勇気をくれた、みんなのおかげだよ」
みゆき「もう何回言ったかわかんないけど……本当に、ありがとう!」
5人「…………」ニコッ
あかね「……みゆき。もしみゆきが困っとったら、またうちらみんなで助けるで。忘れんといてや」
みゆき「うんっ! これからもよろしくね、みんな!」ニコッ
つづく
みゆき「わたし、ガンバって絵本作家になりたい」
みゆき「わたしの絵本を読んでくれた人がハッピーになってくれて……、その人が感じたハッピーを別の人に伝えてハッピーにしてあげて……」
みゆき「そんな風にしてたくさんの人がハッピーになってくれたら、それがわたしのウルトラハッピーなんだ!」
みゆき「……そんな風に思えるようになったのも、最初の一歩を踏み出す勇気、最後までガンバる勇気をくれた、みんなのおかげだよ」
みゆき「もう何回言ったかわかんないけど……本当に、ありがとう!」
5人「…………」ニコッ
あかね「……みゆき。もしみゆきが困っとったら、またうちらみんなで助けるで。忘れんといてや」
みゆき「うんっ! これからもよろしくね、みんな!」ニコッ
つづく
115:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 10:07:47.28:lssubWQB0 (115/116)
次回予告
みゆき「わたしの "夢の絵の具" も出て、今のところ残っているのははるかさんの絵の具だけ!」
みゆき「でも、はるかさん、"夢の絵の具が出せないかもしれない" って落ち込んでた……。ついに陸上のオリンピック選手に選ばれたのに……どうして……?」
みゆき「はるかさん、何か夢について秘密にしていることがあるのかな……?」
みゆき「次回、『スマイルプリキュア レインボー!』 "はるかの夢! 本当の "気高い心"!"」
みゆき「みんな笑顔でウルトラハッピー!」
次回予告
みゆき「わたしの "夢の絵の具" も出て、今のところ残っているのははるかさんの絵の具だけ!」
みゆき「でも、はるかさん、"夢の絵の具が出せないかもしれない" って落ち込んでた……。ついに陸上のオリンピック選手に選ばれたのに……どうして……?」
みゆき「はるかさん、何か夢について秘密にしていることがあるのかな……?」
みゆき「次回、『スマイルプリキュア レインボー!』 "はるかの夢! 本当の "気高い心"!"」
みゆき「みんな笑顔でウルトラハッピー!」
116:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/07(日) 10:09:43.44:lssubWQB0 (116/116)
今回はここまでです!
お読みいただいた方、ありがとうございました。
なお、第20話までにいただいたレスに関するお返事タイムは Part2 の方でさせていただきます。
書き込みはこれからになりますので、レスしていただいた方は後でそちらも見てみてください!
よかったら次回もまたよろしくお願いします!
第1話 ~ 第11話 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1360385907/
第12話 ~ 第20話 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1366529393/
第21話 >>4 から
今回はここまでです!
お読みいただいた方、ありがとうございました。
なお、第20話までにいただいたレスに関するお返事タイムは Part2 の方でさせていただきます。
書き込みはこれからになりますので、レスしていただいた方は後でそちらも見てみてください!
よかったら次回もまたよろしくお願いします!
第1話 ~ 第11話 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1360385907/
第12話 ~ 第20話 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1366529393/
第21話 >>4 から
117:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/07(日) 10:12:18.27:d8Q2FYyCo (1/1)
乙です
乙です
118:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/07(日) 10:48:45.92:WlF/Sl83o (1/1)
おつわん
おつわん
119:ボーズ:2013/07/07(日) 12:37:05.51:k1U87I1V0 (1/1)
みゆきちゃん、素晴らしい仲間がいて幸せ者かと、絵本もハートフルで感動しました。やはり先生は天才小説家です。
みゆきちゃん、素晴らしい仲間がいて幸せ者かと、絵本もハートフルで感動しました。やはり先生は天才小説家です。
120:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/07(日) 20:56:51.47:Pemcd7a1o (1/1)
乙~
「終わりのない」書きかけの絵本からニコちゃん連想してちょっとときめいた
アニメ本編だと笑顔の理由に他のエピソード入って完全に無かった事になってたの忘れてたわ
乙~
「終わりのない」書きかけの絵本からニコちゃん連想してちょっとときめいた
アニメ本編だと笑顔の理由に他のエピソード入って完全に無かった事になってたの忘れてたわ
121:ボーズ:2013/07/11(木) 20:14:14.92:PXouBpIG0 (1/1)
ん?ボー・・・ズ?いやいやいや、偶然野球部の生徒を見かけて名付けたんですよ・・・ね?(^^;)
ん?ボー・・・ズ?いやいやいや、偶然野球部の生徒を見かけて名付けたんですよ・・・ね?(^^;)
122:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/13(土) 23:09:54.70:5yEYCbnmo (1/1)
乙でした ↑の人はちゃんと本編・映画のことを思い出していたのに、今回は本を書くのに苦戦する話って事で、
はるか「何が言いたいか分からない。みゆきちゃんがこの物語で何を訴えたいのかわからない」
っていう「海賊ハリケーン」的な展開を想像してしまったが、全然違う展開だった……。スマイルにはナッツみたいなツンデレいないしね。
はるかは他の年上キャラのゆり、キュアエース(年上か年下か分からん)に比べて甘くて優しい感じだし。
今回の話作るときに、原作や映画の絵本に関する所とか参考にしたり、「海賊ハリケーン」と中身が被らない(被らねぇよ!)ように気を付けたりした?
乙でした ↑の人はちゃんと本編・映画のことを思い出していたのに、今回は本を書くのに苦戦する話って事で、
はるか「何が言いたいか分からない。みゆきちゃんがこの物語で何を訴えたいのかわからない」
っていう「海賊ハリケーン」的な展開を想像してしまったが、全然違う展開だった……。スマイルにはナッツみたいなツンデレいないしね。
はるかは他の年上キャラのゆり、キュアエース(年上か年下か分からん)に比べて甘くて優しい感じだし。
今回の話作るときに、原作や映画の絵本に関する所とか参考にしたり、「海賊ハリケーン」と中身が被らない(被らねぇよ!)ように気を付けたりした?
123:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/14(日) 01:50:37.49:/2cYT9YDO (1/1)
乙
今回の話からの推測なんだけど、>>1は「さび(み?)しんぼのおおかみ」(みゆきが話を考えて、やよいが絵を描いて朗読した絵本)の事を知らない?
別に二次創作ってわけじゃなくて、日本各地で行われた着ぐるみでのショーの話(日本のどこでも同じ話)の事。
アニメでショーのストーリーについて言及することはなかったけど、ショーとアニメの両方を見ている子供が「おかしい」と感じないために、
ショーのストーリーはアニメと大きく食い違わない様に作られているはず(アニメの方もショーと矛盾するようなことはしなかったと思う)なので、
>>1が原作の雰囲気をより大事にしたいと思ったのなら、スマイルプリキュアショー(2種類)とミュージカル(ドキドキ! がくえん七ふしぎ大騒動! !)
の中身を把握しておいてもいいかもしれない。 話が矛盾してたらごめん
乙
今回の話からの推測なんだけど、>>1は「さび(み?)しんぼのおおかみ」(みゆきが話を考えて、やよいが絵を描いて朗読した絵本)の事を知らない?
別に二次創作ってわけじゃなくて、日本各地で行われた着ぐるみでのショーの話(日本のどこでも同じ話)の事。
アニメでショーのストーリーについて言及することはなかったけど、ショーとアニメの両方を見ている子供が「おかしい」と感じないために、
ショーのストーリーはアニメと大きく食い違わない様に作られているはず(アニメの方もショーと矛盾するようなことはしなかったと思う)なので、
>>1が原作の雰囲気をより大事にしたいと思ったのなら、スマイルプリキュアショー(2種類)とミュージカル(ドキドキ! がくえん七ふしぎ大騒動! !)
の中身を把握しておいてもいいかもしれない。 話が矛盾してたらごめん
124:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:28:03.67:6upyFrgN0 (1/117)
『スマイルプリキュア レインボー!』
このあとすぐ!
『スマイルプリキュア レインボー!』
このあとすぐ!
125:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:30:03.91:6upyFrgN0 (2/117)
~ 放課後 七色ヶ丘中学校 校門 ~
みゆき「んんーっ、今日も学校終わったぁー! ね、これからどこか行かない? 遊ぼうよ!」
あかね「せやなぁ。んー……、毎度毎度ふしぎ図書館、っちゅーのも芸があらへんし……。たまには駅前でも行かへん?」
なお「あっ、いいね! そういえば、新しいシュークリーム屋さんが出来たんだ! そこがおいしいんだって。行ってみようよ!」
やよい「もう、なおちゃんったら食べることばっかりー」
なお「そ、そんなことないよ!」
みゆき・あかね・やよい「あはははっ!」
れいか「……すみません。私は用事がありますので、みなさんだけで楽しんできてください」
みゆき「えっ? れいかちゃん行けないの? 用事って何?」
れいか「はるかお姉さんの学校に行くんです。昨日、家庭教師に来ていただいた時に忘れ物をされていったので、それを届けようかと」
~ 放課後 七色ヶ丘中学校 校門 ~
みゆき「んんーっ、今日も学校終わったぁー! ね、これからどこか行かない? 遊ぼうよ!」
あかね「せやなぁ。んー……、毎度毎度ふしぎ図書館、っちゅーのも芸があらへんし……。たまには駅前でも行かへん?」
なお「あっ、いいね! そういえば、新しいシュークリーム屋さんが出来たんだ! そこがおいしいんだって。行ってみようよ!」
やよい「もう、なおちゃんったら食べることばっかりー」
なお「そ、そんなことないよ!」
みゆき・あかね・やよい「あはははっ!」
れいか「……すみません。私は用事がありますので、みなさんだけで楽しんできてください」
みゆき「えっ? れいかちゃん行けないの? 用事って何?」
れいか「はるかお姉さんの学校に行くんです。昨日、家庭教師に来ていただいた時に忘れ物をされていったので、それを届けようかと」
126:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:32:25.20:6upyFrgN0 (3/117)
あかね「……そういえば、うちらってはるかさんがどんな学校通っとるのか全然知らへんな」
れいか「"私立 イリス学園"。ここ、七色ヶ丘市でも有数の進学校です。校舎もきれいで、とても素敵な学校ですよ」
みゆき「ふぅーん……」
みゆき「……ねえ、れいかちゃん。わたし達も一緒に行ってもいいかな?」
れいか「……えっ?」
あかね「……そういえば、うちらってはるかさんがどんな学校通っとるのか全然知らへんな」
れいか「"私立 イリス学園"。ここ、七色ヶ丘市でも有数の進学校です。校舎もきれいで、とても素敵な学校ですよ」
みゆき「ふぅーん……」
みゆき「……ねえ、れいかちゃん。わたし達も一緒に行ってもいいかな?」
れいか「……えっ?」
127:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:33:27.84:6upyFrgN0 (4/117)
~ 私立 イリス学園 ~
れいか「――と、いうわけで、みなさんも一緒に来てしまいました……。すみません、急に大勢で押しかけてしまって……」
はるか「なるほど、そういうこと」
みゆき「すごぉーい……! 七色ヶ丘中学校より全然大きい……!」
あかね「グラウンドもめっちゃひろいやん……! 七中のバレーコートいくつ入るんやろ……」
やよい「それに、生徒のお兄さん、お姉さんたちも、何だか大人っぽーい……!」
なお「"世界が違う" ってカンジだね……!」
はるか「……でも、みんななんだか楽しそう。ねえ、みんな、せっかくだから校舎の中を案内しようか?」
みゆき「えっ!? いいんですか!?」
れいか「でも、はるかお姉さん、ご迷惑では……?」
はるか「ああ、いいっていいって。みんなが喜んでくれるなら私もうれしいしね」
やよい「ありがとうございます! よろしくお願いします!」
はるか「うん、任せて!」
~ 私立 イリス学園 ~
れいか「――と、いうわけで、みなさんも一緒に来てしまいました……。すみません、急に大勢で押しかけてしまって……」
はるか「なるほど、そういうこと」
みゆき「すごぉーい……! 七色ヶ丘中学校より全然大きい……!」
あかね「グラウンドもめっちゃひろいやん……! 七中のバレーコートいくつ入るんやろ……」
やよい「それに、生徒のお兄さん、お姉さんたちも、何だか大人っぽーい……!」
なお「"世界が違う" ってカンジだね……!」
はるか「……でも、みんななんだか楽しそう。ねえ、みんな、せっかくだから校舎の中を案内しようか?」
みゆき「えっ!? いいんですか!?」
れいか「でも、はるかお姉さん、ご迷惑では……?」
はるか「ああ、いいっていいって。みんなが喜んでくれるなら私もうれしいしね」
やよい「ありがとうございます! よろしくお願いします!」
はるか「うん、任せて!」
128:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:34:26.25:6upyFrgN0 (5/117)
れいか「あ、はるかお姉さん。忘れてしまうといけないので、先に忘れ物をお返ししておきます」スッ
はるか「……! 私の音楽プレーヤー……!? これ、忘れてったの……!?」
れいか「はい。高価なものですので、お困りかと思って持って来ました。どうぞ」
はるか「あ、ありがとう、助かったよ……」
れいか「あ、はるかお姉さん。忘れてしまうといけないので、先に忘れ物をお返ししておきます」スッ
はるか「……! 私の音楽プレーヤー……!? これ、忘れてったの……!?」
れいか「はい。高価なものですので、お困りかと思って持って来ました。どうぞ」
はるか「あ、ありがとう、助かったよ……」
129:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:35:38.83:6upyFrgN0 (6/117)
はるか「……ところで、中……、聞いた?」
れいか「えっ? このプレーヤーの音楽を再生してみたかどうか、ということですか?」
れいか「していませんよ。私はこういった機械にはうといですし……、失礼かと思いまして」
はるか「…… (ホッ) ……そう、ならいいんだ。持ってきてくれてありがとう」
はるか「さ、みんな、学校の中を案内するよ! 出発しよう!」
みゆき・あかね・やよい・なお「おーっ!」
れいか「…………?」
れいか(プレーヤーを受け取った時のはるかお姉さん、様子が少しおかしかった……? 聞かれたくない音楽でも入っていたのかしら……)
はるか「……ところで、中……、聞いた?」
れいか「えっ? このプレーヤーの音楽を再生してみたかどうか、ということですか?」
れいか「していませんよ。私はこういった機械にはうといですし……、失礼かと思いまして」
はるか「…… (ホッ) ……そう、ならいいんだ。持ってきてくれてありがとう」
はるか「さ、みんな、学校の中を案内するよ! 出発しよう!」
みゆき・あかね・やよい・なお「おーっ!」
れいか「…………?」
れいか(プレーヤーを受け取った時のはるかお姉さん、様子が少しおかしかった……? 聞かれたくない音楽でも入っていたのかしら……)
130:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:37:13.38:6upyFrgN0 (7/117)
~ イリス学園 図書室 ~
はるか「まず、ここが図書室」
みゆき「うわぁーっ、大きい! 本がいっぱい! 絵本もあるのかなぁ!?」
イリス学園 生徒達「(ジロッ)」
みゆき「あ……、図書室ではお静かに、ですね……。スミマセン……」
あかね「図書室、っちゅーより図書館って感じやな……」
やよい「広すぎて迷子になっちゃいそう……」
~ イリス学園 図書室 ~
はるか「まず、ここが図書室」
みゆき「うわぁーっ、大きい! 本がいっぱい! 絵本もあるのかなぁ!?」
イリス学園 生徒達「(ジロッ)」
みゆき「あ……、図書室ではお静かに、ですね……。スミマセン……」
あかね「図書室、っちゅーより図書館って感じやな……」
やよい「広すぎて迷子になっちゃいそう……」
131:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:38:23.56:6upyFrgN0 (8/117)
はるかの級友・沖田「あっ、藍沢さん。ちょうどいいところに」
はるか「沖田さん。どうかしたの?」
はるかの級友・沖田「期末テストの勉強をしてたんだけど、数学でわからないところがあって……、前みたいに教えてくれないかな?」
はるか「あ、なんだ、そんなこと? 大丈夫、任せて!」
はるか「……と、言いたいところだけど、ゴメンね。今ちょっとこの子達に学校を案内してるところなんだ。明日でよければ付き合うよ」
はるかの級友・沖田「それで十分だよ! ありがとう、藍沢さん!」
なお「……へぇー、はるかさん、れいかの家庭教師だけじゃなく、学校でもお友達に勉強教えたりしてるんだ」
れいか「はるかさんは成績も優秀で面倒見がいいから、頼られているのよ」
あかね「お、なんやれいか。珍しく自慢げやないの」
れいか「えっ……!? そ、そんなこと……(///)」
みゆき「はるかさんはれいかちゃんの憧れだもんねー」ニヤニヤ
やよい「照れなくたっていいのにー」ニヤニヤ
れいか「もう、みゆきさんっ、やよいさんっ!」
はるかの級友・沖田「あっ、藍沢さん。ちょうどいいところに」
はるか「沖田さん。どうかしたの?」
はるかの級友・沖田「期末テストの勉強をしてたんだけど、数学でわからないところがあって……、前みたいに教えてくれないかな?」
はるか「あ、なんだ、そんなこと? 大丈夫、任せて!」
はるか「……と、言いたいところだけど、ゴメンね。今ちょっとこの子達に学校を案内してるところなんだ。明日でよければ付き合うよ」
はるかの級友・沖田「それで十分だよ! ありがとう、藍沢さん!」
なお「……へぇー、はるかさん、れいかの家庭教師だけじゃなく、学校でもお友達に勉強教えたりしてるんだ」
れいか「はるかさんは成績も優秀で面倒見がいいから、頼られているのよ」
あかね「お、なんやれいか。珍しく自慢げやないの」
れいか「えっ……!? そ、そんなこと……(///)」
みゆき「はるかさんはれいかちゃんの憧れだもんねー」ニヤニヤ
やよい「照れなくたっていいのにー」ニヤニヤ
れいか「もう、みゆきさんっ、やよいさんっ!」
132:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:39:20.23:6upyFrgN0 (9/117)
~ イリス学園 校舎 廊下 ~
タタタタタッ
イリス学園 生徒会の男子「おっ、藍沢! ちょっと頼みたいことあるんだけど、いいか?」
はるか「いいけど、どうかしたの?」
イリス学園 生徒会の男子「いやー、実は文化祭の出し物がうまく決まんなくってさ。アイデア出してくんない?」
はるか「ああー……、ゴメン! 明日……も勉強会があるからダメか。明後日でもいい?」
イリス学園 生徒会の男子「ああ、全然OK! 急ぐ話でもないしよ。気が向いたら生徒会まで来てくれよ!」
はるか「大丈夫、絶対行くよ!」
みゆき「ホント、引っ張りダコだね、はるかさん……」
やよい「いっつもこんな感じなの、ペロー?」
ペロー「そうペロ! はるかさんはみんなの人気者ペロ!」
あかね「せやったら、みんなのお手伝いして、れいかの家庭教師もやって、プリキュアもやって……。タイヘンやなぁ……、考えただけで目が回りそうや……」
ペロー「それが全部できちゃうのが、はるかさんのすごいところペロ!」エッヘン
ウルルン「……なーんでお前がイバってるウル」
ペロー「はるかさんはぼくの自慢のパートナーだからペロ!」
~ イリス学園 校舎 廊下 ~
タタタタタッ
イリス学園 生徒会の男子「おっ、藍沢! ちょっと頼みたいことあるんだけど、いいか?」
はるか「いいけど、どうかしたの?」
イリス学園 生徒会の男子「いやー、実は文化祭の出し物がうまく決まんなくってさ。アイデア出してくんない?」
はるか「ああー……、ゴメン! 明日……も勉強会があるからダメか。明後日でもいい?」
イリス学園 生徒会の男子「ああ、全然OK! 急ぐ話でもないしよ。気が向いたら生徒会まで来てくれよ!」
はるか「大丈夫、絶対行くよ!」
みゆき「ホント、引っ張りダコだね、はるかさん……」
やよい「いっつもこんな感じなの、ペロー?」
ペロー「そうペロ! はるかさんはみんなの人気者ペロ!」
あかね「せやったら、みんなのお手伝いして、れいかの家庭教師もやって、プリキュアもやって……。タイヘンやなぁ……、考えただけで目が回りそうや……」
ペロー「それが全部できちゃうのが、はるかさんのすごいところペロ!」エッヘン
ウルルン「……なーんでお前がイバってるウル」
ペロー「はるかさんはぼくの自慢のパートナーだからペロ!」
133:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:40:29.60:6upyFrgN0 (10/117)
~ イリス学園 陸上競技場 ~
はるか「それでここが陸上部が練習してる競技場だよ」
みゆき「ここもおっきーい……!」
なお「そういえば、はるかさん陸上競技の選手でしたね。やっぱりここで練習してるんですか?」
はるか「え? ……ああ、まぁ、時々ね」
タタタタタッ
陸上部監督・太田「藍沢! 良かった、やっと見つけた!」
はるか「あ……、太田先生……」
あかね「なんやなんや? また頼みごとかいな」
れいか「……と、いうわけでもなさそうですね。あの先生の方、なんだか嬉しそうですが……」
~ イリス学園 陸上競技場 ~
はるか「それでここが陸上部が練習してる競技場だよ」
みゆき「ここもおっきーい……!」
なお「そういえば、はるかさん陸上競技の選手でしたね。やっぱりここで練習してるんですか?」
はるか「え? ……ああ、まぁ、時々ね」
タタタタタッ
陸上部監督・太田「藍沢! 良かった、やっと見つけた!」
はるか「あ……、太田先生……」
あかね「なんやなんや? また頼みごとかいな」
れいか「……と、いうわけでもなさそうですね。あの先生の方、なんだか嬉しそうですが……」
134:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:41:12.16:6upyFrgN0 (11/117)
陸上部監督・太田「藍沢、決まったんだよ!」
はるか「な、何がですか?」
陸上部監督・太田「次の陸上選手権大会で好成績を収めれば……、正式にオリンピック代表として選ばれるんだ!」
5人「えっ!?」
はるか「……私が……オリンピックに……?」
陸上部監督・太田「そうさ! 留学中、アメリカの大会でいい成績を収めたことが評価されたんだ!」
陸上部監督・太田「君だったら選手権大会で優勝も夢じゃない! そうすれば……世界へ羽ばたけるんだ!」
はるか「……世界へ……」
陸上部監督・太田「藍沢、決まったんだよ!」
はるか「な、何がですか?」
陸上部監督・太田「次の陸上選手権大会で好成績を収めれば……、正式にオリンピック代表として選ばれるんだ!」
5人「えっ!?」
はるか「……私が……オリンピックに……?」
陸上部監督・太田「そうさ! 留学中、アメリカの大会でいい成績を収めたことが評価されたんだ!」
陸上部監督・太田「君だったら選手権大会で優勝も夢じゃない! そうすれば……世界へ羽ばたけるんだ!」
はるか「……世界へ……」
135:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:42:07.30:6upyFrgN0 (12/117)
みゆき「す……すごいです、はるかさんっ! オリンピック! オリンピックですよ!」
あかね「うわー、なんやえらいことになってもーた……! 店のお客さんにも自慢できんで! "センパイがオリンピック選手です" って!」
なお「二人とも、まだ気が早いよ。出られる、って決まったわけじゃ……」
やよい「でっ、でもでもっ! 大会優勝も夢じゃないって! スゴイよ、スゴイっ!」
れいか「はるかお姉さん……! おめでとうございますっ! あとは、夢に向かって頑張るだけですね!」
はるか「……夢に向かって……」
はるか「…………」
みゆき「す……すごいです、はるかさんっ! オリンピック! オリンピックですよ!」
あかね「うわー、なんやえらいことになってもーた……! 店のお客さんにも自慢できんで! "センパイがオリンピック選手です" って!」
なお「二人とも、まだ気が早いよ。出られる、って決まったわけじゃ……」
やよい「でっ、でもでもっ! 大会優勝も夢じゃないって! スゴイよ、スゴイっ!」
れいか「はるかお姉さん……! おめでとうございますっ! あとは、夢に向かって頑張るだけですね!」
はるか「……夢に向かって……」
はるか「…………」
136:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:42:54.49:6upyFrgN0 (13/117)
はるか「……わかりました。私、やります。精一杯頑張って……オリンピックを目指します!」
陸上部監督・太田「よく言ってくれた、藍沢! 期待してるぞ!」
みゆき「はるかさんっ、わたし達も精一杯応援します! ガンバってくださいっ!」
はるか「……ありがとう、みんな」
はるか「……わかりました。私、やります。精一杯頑張って……オリンピックを目指します!」
陸上部監督・太田「よく言ってくれた、藍沢! 期待してるぞ!」
みゆき「はるかさんっ、わたし達も精一杯応援します! ガンバってくださいっ!」
はるか「……ありがとう、みんな」
137:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:43:20.80:6upyFrgN0 (14/117)
はるか(…………)
はるか(みんな……、みんな、とっても喜んでくれてる)
はるか(……そうだ……これでいいんだ)
はるか(これで、いいんだ)
はるか(…………)
はるか(みんな……、みんな、とっても喜んでくれてる)
はるか(……そうだ……これでいいんだ)
はるか(これで、いいんだ)
138:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:43:47.96:6upyFrgN0 (15/117)
スマイルプリキュア レインボー!
第22話「はるかの秘密! 本当の "気高い心"!」
スマイルプリキュア レインボー!
第22話「はるかの秘密! 本当の "気高い心"!」
139:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:44:45.90:6upyFrgN0 (16/117)
~ 藍沢家 居間 ~
はるか「ただいまー」
清美(はるか母)「おかえり、はるか!」
はるか「……って、うわっ、今日のお夕飯すごいね! どうしたの?」
清美「陸上部の太田先生からお電話があってね。聞いたわよ、はるか、あなた、オリンピックに出られるかもしれないんですって?」
はるか「……知ってたんだ」
清美「それを聞いたらいてもたってもいられなくなっちゃってね、張り切っちゃったわ」
清美「今日はお父さんも早く帰るみたいだから、前祝いということでぱーっとやりましょう!」
はるか「……ありがとう……」
清美「さ、早く着替えてらっしゃい。一人じゃ並べるのタイヘンだから手伝って」
はるか「うん、わかった……」
~ 藍沢家 居間 ~
はるか「ただいまー」
清美(はるか母)「おかえり、はるか!」
はるか「……って、うわっ、今日のお夕飯すごいね! どうしたの?」
清美「陸上部の太田先生からお電話があってね。聞いたわよ、はるか、あなた、オリンピックに出られるかもしれないんですって?」
はるか「……知ってたんだ」
清美「それを聞いたらいてもたってもいられなくなっちゃってね、張り切っちゃったわ」
清美「今日はお父さんも早く帰るみたいだから、前祝いということでぱーっとやりましょう!」
はるか「……ありがとう……」
清美「さ、早く着替えてらっしゃい。一人じゃ並べるのタイヘンだから手伝って」
はるか「うん、わかった……」
140:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:46:21.06:6upyFrgN0 (17/117)
はるか・清美・はじめ(はるか父)「いただきまーす」
はじめ「いやあ、驚いた……。まさか我が子がオリンピックに出場できるかもしれないとは」
清美「本当ね、あなた。小さい頃からできる子だとは思っていたけど、ここまでだったなんて……。私も鼻が高いわ」
はるか「…………」モグモグ
はじめ「もしオリンピックに出たなら、ぜひウチの会社の CM にも出てもらいたいな!」
はじめ「製薬会社 "SATSUKI" の新製品、効果バツグンの湿布薬! 身につけるのは我が娘、はるか! 夢が膨らむな!」
はるか「…… "SATSUKI" って大会社じゃない。いくらなんでもそこまではムリだよ」
はじめ「いや、そんなことはない。お前ならきっとやれるさ! 自分を信じろ!」
はるか「……うん」
はるか・清美・はじめ(はるか父)「いただきまーす」
はじめ「いやあ、驚いた……。まさか我が子がオリンピックに出場できるかもしれないとは」
清美「本当ね、あなた。小さい頃からできる子だとは思っていたけど、ここまでだったなんて……。私も鼻が高いわ」
はるか「…………」モグモグ
はじめ「もしオリンピックに出たなら、ぜひウチの会社の CM にも出てもらいたいな!」
はじめ「製薬会社 "SATSUKI" の新製品、効果バツグンの湿布薬! 身につけるのは我が娘、はるか! 夢が膨らむな!」
はるか「…… "SATSUKI" って大会社じゃない。いくらなんでもそこまではムリだよ」
はじめ「いや、そんなことはない。お前ならきっとやれるさ! 自分を信じろ!」
はるか「……うん」
141:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:47:35.40:6upyFrgN0 (18/117)
清美「それにしても……、中学生で海外留学、成績優秀で運動神経もバツグン。その上、国を代表するスポーツ選手だなんて……」
清美「絵に描いたように幸せな人生ね。うらやましいくらいだわ」
はるか「……そう、かな」
清美「ええ、そうよ。おまけに我が娘ながらキレイだし。きっと将来は素敵な男性と出会って、幸せいっぱいの家庭を築けるわ」
はじめ「む……、それに関しては父さん、ちょっと賛成しかねるな……」
清美「あら、なあに、お父さん、妬いてるの? ダメじゃない、娘の幸せを願ってあげなくちゃ」
はじめ「わかっちゃいるがなぁ……」
はるか「大丈夫だよ、お父さん。そんなすぐにお嫁に行ったりしないからさ」
はじめ「……そ、そうだよな! はるかは、まだまだお父さんの娘でいてくれるよな!」
清美「まったく、急に元気になっちゃって……。しょうがないわねぇ」
はじめ・清美「あはははははっ!」
清美「それにしても……、中学生で海外留学、成績優秀で運動神経もバツグン。その上、国を代表するスポーツ選手だなんて……」
清美「絵に描いたように幸せな人生ね。うらやましいくらいだわ」
はるか「……そう、かな」
清美「ええ、そうよ。おまけに我が娘ながらキレイだし。きっと将来は素敵な男性と出会って、幸せいっぱいの家庭を築けるわ」
はじめ「む……、それに関しては父さん、ちょっと賛成しかねるな……」
清美「あら、なあに、お父さん、妬いてるの? ダメじゃない、娘の幸せを願ってあげなくちゃ」
はじめ「わかっちゃいるがなぁ……」
はるか「大丈夫だよ、お父さん。そんなすぐにお嫁に行ったりしないからさ」
はじめ「……そ、そうだよな! はるかは、まだまだお父さんの娘でいてくれるよな!」
清美「まったく、急に元気になっちゃって……。しょうがないわねぇ」
はじめ・清美「あはははははっ!」
142:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:48:13.39:6upyFrgN0 (19/117)
清美「……はるか、頑張ってね。私達はあなたの幸せが何より大事なんだから」
はじめ「そうだぞ。自分の幸せは、自分で掴み取るんだ。そのためなら父さんも母さんも、精一杯応援するぞ」
はるか「うん。ありがとう、お父さん、お母さん」
清美「……はるか、頑張ってね。私達はあなたの幸せが何より大事なんだから」
はじめ「そうだぞ。自分の幸せは、自分で掴み取るんだ。そのためなら父さんも母さんも、精一杯応援するぞ」
はるか「うん。ありがとう、お父さん、お母さん」
143:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:49:10.04:6upyFrgN0 (20/117)
~ 藍沢家 はるか自室 ~
バタン
はるか「……ふう」
ペロー「はるかさん、お帰りなさいペロ!」
はるか「ただいま、ペロー君」
ギシッ
はるか「……さ、明日の予習、やっちゃおうかな」
ペロー「ご飯食べたばっかりなのに、机に向かって……、休まないで勉強するペロ?」
はるか「うん。"勉強教えて" って友達の沖田さんに頼まれちゃったからね。ちゃんと教えられるように、しっかり勉強しとかないと」
ペロー「……はるかさんは、本当にすごいペロ……」
~ 藍沢家 はるか自室 ~
バタン
はるか「……ふう」
ペロー「はるかさん、お帰りなさいペロ!」
はるか「ただいま、ペロー君」
ギシッ
はるか「……さ、明日の予習、やっちゃおうかな」
ペロー「ご飯食べたばっかりなのに、机に向かって……、休まないで勉強するペロ?」
はるか「うん。"勉強教えて" って友達の沖田さんに頼まれちゃったからね。ちゃんと教えられるように、しっかり勉強しとかないと」
ペロー「……はるかさんは、本当にすごいペロ……」
144:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:50:07.02:6upyFrgN0 (21/117)
ペロー「……はるかさん、おひざの上に乗ってもいいペロ?」
はるか「え、また? ……いいよ、おいで、ペロー君」
ペロー「ありがとうペロ!」
ピョン
はるか「ペロー君、私のひざの上で丸まるの、好きだよね」
ペロー「はるかさんといっしょにいられるのがうれしいからペロ」
ペロー「はるかさんはキレイで、優しくて、みんなに頼られて、何でもできて……」
ペロー「そんなはるかさんのパートナーでいられるのが、ホントにうれしいペロ」
ペロー「はるかさん、大好きペロ」
はるか「ペロー君……」
ペロー「……はるかさん、おひざの上に乗ってもいいペロ?」
はるか「え、また? ……いいよ、おいで、ペロー君」
ペロー「ありがとうペロ!」
ピョン
はるか「ペロー君、私のひざの上で丸まるの、好きだよね」
ペロー「はるかさんといっしょにいられるのがうれしいからペロ」
ペロー「はるかさんはキレイで、優しくて、みんなに頼られて、何でもできて……」
ペロー「そんなはるかさんのパートナーでいられるのが、ホントにうれしいペロ」
ペロー「はるかさん、大好きペロ」
はるか「ペロー君……」
145:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:50:32.90:6upyFrgN0 (22/117)
はるか(……"キレイ" で、"優しく" て、"みんなに頼られ" て、"何でもできる" ……、"そんな私が大好き" ……か)
はるか(そうだよね。みんなが好きな "私" は、そうなんだよね)
はるか(……そんな "私" にもっとなれるよう、頑張らなくっちゃ)
はるか(……みんなのためにも)
はるか(……"キレイ" で、"優しく" て、"みんなに頼られ" て、"何でもできる" ……、"そんな私が大好き" ……か)
はるか(そうだよね。みんなが好きな "私" は、そうなんだよね)
はるか(……そんな "私" にもっとなれるよう、頑張らなくっちゃ)
はるか(……みんなのためにも)
146:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:51:25.62:6upyFrgN0 (23/117)
~ 2時間後 ~
はるか「……んんーっ、とりあえず、予習はこのくらいでいいかな。さて、そろそろ寝よ――」
ペロー「……くぅ……くぅ……」
はるか「――あぁー……。ペロー君、またひざの上で寝ちゃった……。こうなっちゃうと、起こすのかわいそうで動けないんだよね……」
ペロー「……くぅ……くぅ……」
はるか「……ま、いいか。気持ち良さそうだし、しばらくこのままにしといてあげよ」
~ 2時間後 ~
はるか「……んんーっ、とりあえず、予習はこのくらいでいいかな。さて、そろそろ寝よ――」
ペロー「……くぅ……くぅ……」
はるか「――あぁー……。ペロー君、またひざの上で寝ちゃった……。こうなっちゃうと、起こすのかわいそうで動けないんだよね……」
ペロー「……くぅ……くぅ……」
はるか「……ま、いいか。気持ち良さそうだし、しばらくこのままにしといてあげよ」
147:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:52:04.75:6upyFrgN0 (24/117)
はるか「……でも、ヒマになっちゃったな……。どうしよっか――」
はるか「……あ」
はるか「……れいかちゃんに返してもらった、音楽プレーヤー……」
はるか「…………」
はるか「……ちょっとくらいなら、いいか、な」
はるか「イヤホン耳につけて、スタート、っと」ピッ
はるか「……でも、ヒマになっちゃったな……。どうしよっか――」
はるか「……あ」
はるか「……れいかちゃんに返してもらった、音楽プレーヤー……」
はるか「…………」
はるか「……ちょっとくらいなら、いいか、な」
はるか「イヤホン耳につけて、スタート、っと」ピッ
148:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:53:04.29:6upyFrgN0 (25/117)
音楽プレーヤー「――――」
はるか「…………」
音楽プレーヤー「――――」
はるか「…………」
音楽プレーヤー「――――」
はるか「…………ぷっ」
音楽プレーヤー「――――」
はるか「……ふふっ、ふふふっ……!」
音楽プレーヤー「――――」
はるか「……あはっ、あはははっ……!」
音楽プレーヤー「――――」
はるか「…………」
音楽プレーヤー「――――」
はるか「…………」
音楽プレーヤー「――――」
はるか「…………ぷっ」
音楽プレーヤー「――――」
はるか「……ふふっ、ふふふっ……!」
音楽プレーヤー「――――」
はるか「……あはっ、あはははっ……!」
149:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:53:36.72:6upyFrgN0 (26/117)
はるか(……やっぱりいいなぁ……)
はるか(……でも、こうしてたまに聞くくらいで十分。それで十分、私は幸せ)
はるか(……それに、私にはやらなくちゃいけないことがいっぱいあるし)
はるか(陸上の練習に、家庭教師に、自分の勉強に、プリキュアに……。時間なんて、全然ないもんね)
はるか(……やっぱりいいなぁ……)
はるか(……でも、こうしてたまに聞くくらいで十分。それで十分、私は幸せ)
はるか(……それに、私にはやらなくちゃいけないことがいっぱいあるし)
はるか(陸上の練習に、家庭教師に、自分の勉強に、プリキュアに……。時間なんて、全然ないもんね)
150:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:54:03.14:6upyFrgN0 (27/117)
はるか(だから、これでいいんだ)
はるか(みんなに喜んでもらうことが、私の幸せなんだ……)
はるか(だから、これでいいんだ)
はるか(みんなに喜んでもらうことが、私の幸せなんだ……)
151:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:54:43.20:6upyFrgN0 (28/117)
~ デスペアランド 王宮 玉座の間 ~
デスペア国王「シアンナよ。なぜ、お前を呼びつけたか、わかっているだろうな」
シアンナ「……はっ……」
デスペア国王「……お前達 3人もいながら、いつまでかかっている。いつになったら私の目的は達成されるのだ?」
シアンナ「……申し訳ありません、国王陛下……。あのプリキュアという者達、予想以上に手ごわく……」
大臣「そのプリキュアを倒すために授けた、私特性の "心の絵の具" もあまり役に立てられていないようですね」
大臣「いただいている報告によると、残された絵の具はあと一つ……。それでプリキュア達を仕留められなければ、どうされるおつもりで?」
シアンナ「…………」
~ デスペアランド 王宮 玉座の間 ~
デスペア国王「シアンナよ。なぜ、お前を呼びつけたか、わかっているだろうな」
シアンナ「……はっ……」
デスペア国王「……お前達 3人もいながら、いつまでかかっている。いつになったら私の目的は達成されるのだ?」
シアンナ「……申し訳ありません、国王陛下……。あのプリキュアという者達、予想以上に手ごわく……」
大臣「そのプリキュアを倒すために授けた、私特性の "心の絵の具" もあまり役に立てられていないようですね」
大臣「いただいている報告によると、残された絵の具はあと一つ……。それでプリキュア達を仕留められなければ、どうされるおつもりで?」
シアンナ「…………」
152:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:55:56.32:6upyFrgN0 (29/117)
シアンナ「陛下。一つだけお聞きしたいことがあります」
デスペア国王「なんだ?」
シアンナ「陛下がお望みの "夢の絵の具" ですが、7色全て揃わずともよろしいでしょうか?」
デスペア国王「……どういうことだ? 質問の意図がつかめないが」
シアンナ「この間、私は見たのです。"レインボーパレット" にある "夢の絵の具" が、以前見た時より増えて 5色になっていたところを」
シアンナ「その間、プリキュア達が一人ひとり、強力な力に目覚めていることから、私は推測しました。"夢の絵の具" は、プリキュアから産み出されるのではないかと」
シアンナ「そして、プリキュア達は "夢の絵の具" の力を利用して強力になっているのではないかと」
シアンナ「…… "夢の絵の具" はプリキュアを倒さなければ手に入らない」
シアンナ「しかし、"夢の絵の具" はプリキュアに力を与えてしまう。つまり――」
デスペア国王「プリキュア達を倒すには、 力の源である "夢の絵の具" を産み出させるのを阻止しなければならない、と」
シアンナ「その通りでございます」
シアンナ「陛下。一つだけお聞きしたいことがあります」
デスペア国王「なんだ?」
シアンナ「陛下がお望みの "夢の絵の具" ですが、7色全て揃わずともよろしいでしょうか?」
デスペア国王「……どういうことだ? 質問の意図がつかめないが」
シアンナ「この間、私は見たのです。"レインボーパレット" にある "夢の絵の具" が、以前見た時より増えて 5色になっていたところを」
シアンナ「その間、プリキュア達が一人ひとり、強力な力に目覚めていることから、私は推測しました。"夢の絵の具" は、プリキュアから産み出されるのではないかと」
シアンナ「そして、プリキュア達は "夢の絵の具" の力を利用して強力になっているのではないかと」
シアンナ「…… "夢の絵の具" はプリキュアを倒さなければ手に入らない」
シアンナ「しかし、"夢の絵の具" はプリキュアに力を与えてしまう。つまり――」
デスペア国王「プリキュア達を倒すには、 力の源である "夢の絵の具" を産み出させるのを阻止しなければならない、と」
シアンナ「その通りでございます」
153:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:56:55.25:6upyFrgN0 (30/117)
シアンナ「幸い、彼女達が手にいれた "夢の絵の具" は 5色。……これだけでも、十分に強力な力を発揮していましたが」
シアンナ「しかし、私の推測が正しければ、6人いるプリキュア達の中で一人だけ、まだ "夢の絵の具" を産み出していない者がいるはずです」
シアンナ「その者を、"夢の絵の具" を産み出す前に全力で叩けば、少なくともプリキュア達をこれ以上強力にすることは避けられます」
デスペア国王「"夢の絵の具" を手に入れるために、残りの色をあきらめよ、と言うのだな?」
シアンナ「はい」
デスペア国王「ふむ……」
シアンナ「幸い、彼女達が手にいれた "夢の絵の具" は 5色。……これだけでも、十分に強力な力を発揮していましたが」
シアンナ「しかし、私の推測が正しければ、6人いるプリキュア達の中で一人だけ、まだ "夢の絵の具" を産み出していない者がいるはずです」
シアンナ「その者を、"夢の絵の具" を産み出す前に全力で叩けば、少なくともプリキュア達をこれ以上強力にすることは避けられます」
デスペア国王「"夢の絵の具" を手に入れるために、残りの色をあきらめよ、と言うのだな?」
シアンナ「はい」
デスペア国王「ふむ……」
154:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:57:53.13:6upyFrgN0 (31/117)
デスペア国王「……よかろう。もらった報告によれば、"夢の絵の具" は一つでもかなりのエネルギーを持っているようだ」
デスペア国王「本来であれば 7色全てあるのが望ましいが、手に入らなければ仕方の無い話」
デスペア国王「未だ現れていない他の絵の具を諦めよう。その代わり、現在ある残り 5色の "夢の絵の具" は確実に手に入れるのだ」
シアンナ「……ありがとうございます。このシアンナ、必ずやご期待に応えてみせます」
デスペア国王「うむ」
デスペア国王「……よかろう。もらった報告によれば、"夢の絵の具" は一つでもかなりのエネルギーを持っているようだ」
デスペア国王「本来であれば 7色全てあるのが望ましいが、手に入らなければ仕方の無い話」
デスペア国王「未だ現れていない他の絵の具を諦めよう。その代わり、現在ある残り 5色の "夢の絵の具" は確実に手に入れるのだ」
シアンナ「……ありがとうございます。このシアンナ、必ずやご期待に応えてみせます」
デスペア国王「うむ」
155:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:58:39.94:6upyFrgN0 (32/117)
デスペア国王「……だがしかし、忘れるなシアンナよ。お前達にはもう "時間" は残されていない」
デスペア国王「お前達は我が目的の達成を使命とし、それを果たすためのみに存在している」
デスペア国王「使命が果たされなければ、お前達はいる意味が無いのだ」
シアンナ「……!!」
デスペア国王「よいな、シアンナ。その事を忘れず、他の二人ともども任務に励め。失敗は許さん」
シアンナ「……承知しております、国王陛下」
デスペア国王「では行け。我が目的の成就のために」
シアンナ「はっ!」シュバッ
デスペア国王「……だがしかし、忘れるなシアンナよ。お前達にはもう "時間" は残されていない」
デスペア国王「お前達は我が目的の達成を使命とし、それを果たすためのみに存在している」
デスペア国王「使命が果たされなければ、お前達はいる意味が無いのだ」
シアンナ「……!!」
デスペア国王「よいな、シアンナ。その事を忘れず、他の二人ともども任務に励め。失敗は許さん」
シアンナ「……承知しております、国王陛下」
デスペア国王「では行け。我が目的の成就のために」
シアンナ「はっ!」シュバッ
156:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 08:59:34.10:6upyFrgN0 (33/117)
~ ギャラリー・D ~
ガチャッ
シアンナ「…………」ツカツカツカ
セルリア「……お帰り……シアン…………どうしたの……? ……怖い顔……して……」
シアンナ「"心の絵の具"、最後の一個、使わせてもらうわ」ガシッ
シアンナ「これを使って、今度こそプリキュアを……討つ!」
ガチャッ バタンッ
セルリア「……出て……行っちゃった……」
セルリア(……どう……したの……シアンナ……? ……何だか……つらそう……)
~ ギャラリー・D ~
ガチャッ
シアンナ「…………」ツカツカツカ
セルリア「……お帰り……シアン…………どうしたの……? ……怖い顔……して……」
シアンナ「"心の絵の具"、最後の一個、使わせてもらうわ」ガシッ
シアンナ「これを使って、今度こそプリキュアを……討つ!」
ガチャッ バタンッ
セルリア「……出て……行っちゃった……」
セルリア(……どう……したの……シアンナ……? ……何だか……つらそう……)
157:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:00:18.12:6upyFrgN0 (34/117)
~ ギャラリー・D 前 ~
ザッ
ビリーズ「……いやぁー、ようやく着いたぜ、我が寝床! よっ、お前も久しぶりだな、"D"!」
ギャラリー・D「アガ」
ビリーズ「"お元気そうで何よりですが、ご主人様の許可がないと入れられませんよ" って……、お前、しばらくぶりなのにそりゃねーだろ」
ギャラリー・D「アガ」
ビリーズ「"ご命令ですので" って、そればっかりだな……。ったく、融通利かねえところはご主人様にそっくりだぜ」
~ ギャラリー・D 前 ~
ザッ
ビリーズ「……いやぁー、ようやく着いたぜ、我が寝床! よっ、お前も久しぶりだな、"D"!」
ギャラリー・D「アガ」
ビリーズ「"お元気そうで何よりですが、ご主人様の許可がないと入れられませんよ" って……、お前、しばらくぶりなのにそりゃねーだろ」
ギャラリー・D「アガ」
ビリーズ「"ご命令ですので" って、そればっかりだな……。ったく、融通利かねえところはご主人様にそっくりだぜ」
158:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:01:05.85:6upyFrgN0 (35/117)
ガチャッ
ビリーズ「おっ、ウワサをすれば、そのご主人様の登場だ! よっ、シアンナ、久しぶりだな! 戻ってきてやったぜ!」
シアンナ「…………」ツカツカツカ
ビリーズ「……って、おいおい、無視して行こうとするなよ! いや、行ってもいいけどよ、その前にオレを中に入れるようにしてくれよ。もういいだろ? この通り、反省もいっぱいしたしよぉ」
ギャラリー・D「アガ……」
ビリーズ「"そのようには見えませんが……" だぁ? 余計なこと言うんじゃねえよ、"D"!」
シアンナ「……好きにしたらいいわ。"D"、入れてやりなさい」
ビリーズ「……! おい、聞いただろ "D"、早くドア開けやがれ! ひゃっほーう! 久しぶりにあったかいベッドで寝られるぜぇ!」
ガチャッ
ビリーズ「おっ、ウワサをすれば、そのご主人様の登場だ! よっ、シアンナ、久しぶりだな! 戻ってきてやったぜ!」
シアンナ「…………」ツカツカツカ
ビリーズ「……って、おいおい、無視して行こうとするなよ! いや、行ってもいいけどよ、その前にオレを中に入れるようにしてくれよ。もういいだろ? この通り、反省もいっぱいしたしよぉ」
ギャラリー・D「アガ……」
ビリーズ「"そのようには見えませんが……" だぁ? 余計なこと言うんじゃねえよ、"D"!」
シアンナ「……好きにしたらいいわ。"D"、入れてやりなさい」
ビリーズ「……! おい、聞いただろ "D"、早くドア開けやがれ! ひゃっほーう! 久しぶりにあったかいベッドで寝られるぜぇ!」
159:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:01:47.46:6upyFrgN0 (36/117)
ビリーズ「ったく、なんだよ。しばらく見ないうちに、融通利くようになったじゃねえの、シアンナさんよ!」
シアンナ「あなたの相手をするのが面倒だからよ。中に入っていいから、私に話しかけないでちょうだい」
スタスタスタ
ビリーズ「……行っちまった」
ビリーズ「……それにしても、なんだ……? なーんか思いつめた感じだったなぁ……。何か知ってるか、"D"?」
ギャラリー・D「アガ……」
ビリーズ「"存じません" か……。……何かあったのか?」
ビリーズ「ったく、なんだよ。しばらく見ないうちに、融通利くようになったじゃねえの、シアンナさんよ!」
シアンナ「あなたの相手をするのが面倒だからよ。中に入っていいから、私に話しかけないでちょうだい」
スタスタスタ
ビリーズ「……行っちまった」
ビリーズ「……それにしても、なんだ……? なーんか思いつめた感じだったなぁ……。何か知ってるか、"D"?」
ギャラリー・D「アガ……」
ビリーズ「"存じません" か……。……何かあったのか?」
160:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:03:06.16:6upyFrgN0 (37/117)
ビリーズ「……ま、いっか! さぁーって、久しぶりのベッド、ベッド!」
バタンッ
ガツンッ!
セルリア「……シアンナ……っ!」
ビリーズ「~~~~~~っ……!」
セルリア「……? ……お前……何で……いるの……? ……それに……何してるの……うずくまって……」
ビリーズ「先に謝れよ……! お前が勢いよくドア開けるから、ぶつかっちまったじゃねえか……!」
セルリア「……どうでも……いい……。……それより……シアンナは……!?」
ビリーズ「シアンナ? アイツなら今どこかへ出かけたぞ。プリキュアやっつけに行くんじゃねーの?」
セルリア「……そう……」
ビリーズ「? なんだぁ? お前も元気ねーのかよ。いや、お前はいっつも元気ねーけどよ、いつにもまして暗いじゃねーか」
セルリア「…………心配……で……」
ビリーズ「心配……、って、シアンナが? お前、人の心配なんかすんの? へぇーっ」
セルリア「……っ! ……お前には……関係ない……!」ガンッ!
ビリーズ「っ!? だ、だから足を踏むなよ……! 痛えんだよ……!」
ビリーズ「……ま、いっか! さぁーって、久しぶりのベッド、ベッド!」
バタンッ
ガツンッ!
セルリア「……シアンナ……っ!」
ビリーズ「~~~~~~っ……!」
セルリア「……? ……お前……何で……いるの……? ……それに……何してるの……うずくまって……」
ビリーズ「先に謝れよ……! お前が勢いよくドア開けるから、ぶつかっちまったじゃねえか……!」
セルリア「……どうでも……いい……。……それより……シアンナは……!?」
ビリーズ「シアンナ? アイツなら今どこかへ出かけたぞ。プリキュアやっつけに行くんじゃねーの?」
セルリア「……そう……」
ビリーズ「? なんだぁ? お前も元気ねーのかよ。いや、お前はいっつも元気ねーけどよ、いつにもまして暗いじゃねーか」
セルリア「…………心配……で……」
ビリーズ「心配……、って、シアンナが? お前、人の心配なんかすんの? へぇーっ」
セルリア「……っ! ……お前には……関係ない……!」ガンッ!
ビリーズ「っ!? だ、だから足を踏むなよ……! 痛えんだよ……!」
161:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:03:42.35:6upyFrgN0 (38/117)
ビリーズ「……でも……へへっ……」
セルリア「……何……ニヤついてるの……?」
ビリーズ「いや……。なんかこのノリも久しぶりだな、って思ってよ。そう思ったらつい、な」
セルリア「……そのニヤつき顔……、……気持ち……悪い……」
ビリーズ「……うん、そのノリもいつも通りだけどよ、そうも本気で言われるとちょっとヘコむな……」
ビリーズ「……でも……へへっ……」
セルリア「……何……ニヤついてるの……?」
ビリーズ「いや……。なんかこのノリも久しぶりだな、って思ってよ。そう思ったらつい、な」
セルリア「……そのニヤつき顔……、……気持ち……悪い……」
ビリーズ「……うん、そのノリもいつも通りだけどよ、そうも本気で言われるとちょっとヘコむな……」
162:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:04:20.97:6upyFrgN0 (39/117)
~ 七色ヶ丘市 道路 ~
スタスタスタ
シアンナ「…………」
デスペア国王(回想)『使命が果たされなければ、お前達はいる意味が無いのだ』
シアンナ(……わかっている。私には、"使命を果たすこと"、それしかない)
シアンナ(……それ以外には……何もない)
シアンナ(だから、私は必ず使命を果たす。私が、私であるために)
~ 七色ヶ丘市 道路 ~
スタスタスタ
シアンナ「…………」
デスペア国王(回想)『使命が果たされなければ、お前達はいる意味が無いのだ』
シアンナ(……わかっている。私には、"使命を果たすこと"、それしかない)
シアンナ(……それ以外には……何もない)
シアンナ(だから、私は必ず使命を果たす。私が、私であるために)
163:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:05:33.30:6upyFrgN0 (40/117)
~ イリス学園 陸上競技場 ~
タタタタタッ
陸上部監督・太田「いいぞ、藍沢! そこで跳べ!」
はるか「はっ!」バッ
スルッ ドサッ
みゆき・あかね・やよい・なお「おぉーっ!」
やよい「はるかさん、すごい……! すっごい跳んだよ!」
なお「はるかさんの専門って走り高跳びだったんだね。初めて知ったよ」
みゆき「そういえば、初めて会った時、飛んでっちゃった風船をすごいジャンプでキャッチしてたね!」
あかね「陸上競技で鍛えてたからできたんやなぁ」
れいか「はい、はるかお姉さん、タオルです。どうぞ」
はるか「ありがと、れいかちゃん。……何だか悪いね。あれから毎日応援に来てもらっちゃって」
れいか「いえ! はるかお姉さんが頑張っているのを見ると、私達も嬉しいですから!」
はるか「ん……、そっか。……じゃあ、もっと頑張らないとね!」
~ イリス学園 陸上競技場 ~
タタタタタッ
陸上部監督・太田「いいぞ、藍沢! そこで跳べ!」
はるか「はっ!」バッ
スルッ ドサッ
みゆき・あかね・やよい・なお「おぉーっ!」
やよい「はるかさん、すごい……! すっごい跳んだよ!」
なお「はるかさんの専門って走り高跳びだったんだね。初めて知ったよ」
みゆき「そういえば、初めて会った時、飛んでっちゃった風船をすごいジャンプでキャッチしてたね!」
あかね「陸上競技で鍛えてたからできたんやなぁ」
れいか「はい、はるかお姉さん、タオルです。どうぞ」
はるか「ありがと、れいかちゃん。……何だか悪いね。あれから毎日応援に来てもらっちゃって」
れいか「いえ! はるかお姉さんが頑張っているのを見ると、私達も嬉しいですから!」
はるか「ん……、そっか。……じゃあ、もっと頑張らないとね!」
164:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:06:23.69:6upyFrgN0 (41/117)
ザワザワザワ
みゆき「ん? 何かな、あっちの方が騒がしいみたいだけど……」
ズカズカズカ
TVディレクター「ああ、いたいた! 陸上競技・ウワサの新星、"藍沢 はるか"! ほら、見てみろよ。言っただろ、"ルックスもバツグンだ" って」
TV AD「ホ、ホントですね……! ヘタなアイドルよりずっとカワイイんじゃないですか? イケますよ、コレ!」
TVディレクター「だろ!?」
やよい「な、なんだろ、あの人達……」
なお「テレビの取材、かなぁ……? はるかさんの話してる、ってことは、はるかさん目当て?」
あかね「そういや、初めて会った時にも新聞の記者さんかなんかに追われとったっけ……。テレビに出られるなんて、やっぱ注目されとるんやなぁ……!」
ザワザワザワ
みゆき「ん? 何かな、あっちの方が騒がしいみたいだけど……」
ズカズカズカ
TVディレクター「ああ、いたいた! 陸上競技・ウワサの新星、"藍沢 はるか"! ほら、見てみろよ。言っただろ、"ルックスもバツグンだ" って」
TV AD「ホ、ホントですね……! ヘタなアイドルよりずっとカワイイんじゃないですか? イケますよ、コレ!」
TVディレクター「だろ!?」
やよい「な、なんだろ、あの人達……」
なお「テレビの取材、かなぁ……? はるかさんの話してる、ってことは、はるかさん目当て?」
あかね「そういや、初めて会った時にも新聞の記者さんかなんかに追われとったっけ……。テレビに出られるなんて、やっぱ注目されとるんやなぁ……!」
165:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:07:56.51:6upyFrgN0 (42/117)
陸上部監督・太田「ちょっとあなた達、困りますよ! 藍沢の取材は、"練習の邪魔になるし、他の選手達も落ち着かないから" ってお断りしているはずです! お引取りください!」
TVディレクター「ああ、スミマセンね、先生。そう興奮しないで。メイワクはかけませんから」
TVディレクター「ただ、許可ならこちらの学校からいただいてますよ。ほら」ペラッ
陸上部監督・太田「"取材許可証" ……!?」
TVディレクター「お時間は取らせませんって。他の選手のメイワクになってしまうなら、むしろ、サッと撮って、サッと終わらせてしまった方がいいんじゃないですかね」
陸上部監督・太田「……しかし……」
ザワザワザワ
陸上部員A「……なんだか、テレビがいると思うと固くなっちゃう……」
陸上部員B「うん……。練習に集中できないね……」
はるか「…………」
陸上部監督・太田「ちょっとあなた達、困りますよ! 藍沢の取材は、"練習の邪魔になるし、他の選手達も落ち着かないから" ってお断りしているはずです! お引取りください!」
TVディレクター「ああ、スミマセンね、先生。そう興奮しないで。メイワクはかけませんから」
TVディレクター「ただ、許可ならこちらの学校からいただいてますよ。ほら」ペラッ
陸上部監督・太田「"取材許可証" ……!?」
TVディレクター「お時間は取らせませんって。他の選手のメイワクになってしまうなら、むしろ、サッと撮って、サッと終わらせてしまった方がいいんじゃないですかね」
陸上部監督・太田「……しかし……」
ザワザワザワ
陸上部員A「……なんだか、テレビがいると思うと固くなっちゃう……」
陸上部員B「うん……。練習に集中できないね……」
はるか「…………」
166:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:08:43.27:6upyFrgN0 (43/117)
はるか「太田先生、大丈夫です。私、取材受けます」
陸上部監督・太田「藍沢……! いいのか……?」
はるか「はい。大丈夫です、任せてください」
TVディレクター「おっ、いいねいいねー、そのノリの良さ! それじゃあ、よろしく頼むよ!」
はるか「……でも、できれば早く終わらせてください。他の子達も困ってますから」
TVディレクター「もちろん! さ、みんな、撮影の準備だ!」
はるか「太田先生、大丈夫です。私、取材受けます」
陸上部監督・太田「藍沢……! いいのか……?」
はるか「はい。大丈夫です、任せてください」
TVディレクター「おっ、いいねいいねー、そのノリの良さ! それじゃあ、よろしく頼むよ!」
はるか「……でも、できれば早く終わらせてください。他の子達も困ってますから」
TVディレクター「もちろん! さ、みんな、撮影の準備だ!」
167:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:09:50.87:6upyFrgN0 (44/117)
~ 撮影中 ~
TVレポーター「今日は七色ヶ丘市の私立 イリス学園にお邪魔して、女子陸上競技・期待の星、藍沢 はるか選手にお話を伺いたいと思います! 藍沢選手、よろしくお願いします」
はるか「はい、よろしくお願いします」
TVレポーター「ではまず、陸上競技はいつから始めたのか、聞かせてもらえますか?」
はるか「中学3年から高校1年の間、アメリカに留学していたんですが、その時に友人に助っ人を頼まれまして。その時からですね」
TVレポーター「えっ、ということは、中学3年生の時に始めたばかり、ということですか!?」
はるか「はい」
TVレポーター「これは驚きですね! スポーツは小さい頃から努力している方が大勢います。藍沢選手は海外で好成績を残したそうなんですが、そんな短い期間で結果を出してしまったんですね。才能を感じてしまいます!」
はるか「ありがとうございます」
~ 撮影中 ~
TVレポーター「今日は七色ヶ丘市の私立 イリス学園にお邪魔して、女子陸上競技・期待の星、藍沢 はるか選手にお話を伺いたいと思います! 藍沢選手、よろしくお願いします」
はるか「はい、よろしくお願いします」
TVレポーター「ではまず、陸上競技はいつから始めたのか、聞かせてもらえますか?」
はるか「中学3年から高校1年の間、アメリカに留学していたんですが、その時に友人に助っ人を頼まれまして。その時からですね」
TVレポーター「えっ、ということは、中学3年生の時に始めたばかり、ということですか!?」
はるか「はい」
TVレポーター「これは驚きですね! スポーツは小さい頃から努力している方が大勢います。藍沢選手は海外で好成績を残したそうなんですが、そんな短い期間で結果を出してしまったんですね。才能を感じてしまいます!」
はるか「ありがとうございます」
168:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:10:33.17:6upyFrgN0 (45/117)
TVレポーター「では次の質問ですが、尊敬する方はどなたでしょうか?」
はるか「父と母、祖父、顧問の太田先生、それに、友人達です」
TVレポーター「周りの皆様ということですね」
はるか「はい。みんな、私を支えてくれる大切な人達ですので」
TVレポーター「素晴らしいお言葉ですね! 周りの方々の期待を胸に、日々頑張っていらっしゃるんですね」
はるか「はい」
TVレポーター「では次の質問ですが、尊敬する方はどなたでしょうか?」
はるか「父と母、祖父、顧問の太田先生、それに、友人達です」
TVレポーター「周りの皆様ということですね」
はるか「はい。みんな、私を支えてくれる大切な人達ですので」
TVレポーター「素晴らしいお言葉ですね! 周りの方々の期待を胸に、日々頑張っていらっしゃるんですね」
はるか「はい」
169:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:11:21.07:6upyFrgN0 (46/117)
みゆき「…………」
あかね「ん? どした、みゆき? はるかさん見て心配そうな顔して」
みゆき「うん……、気のせいかもしれないんだけど……」
みゆき「なんだかはるかさん、あんまり楽しそうじゃないな、って……」
れいか「言われてみれば……」
なお「緊張してるんじゃない? いくらはるかさんだってテレビに映るっていったらさ」
みゆき「そう、かな……。だといいけど……」
みゆき「…………」
あかね「ん? どした、みゆき? はるかさん見て心配そうな顔して」
みゆき「うん……、気のせいかもしれないんだけど……」
みゆき「なんだかはるかさん、あんまり楽しそうじゃないな、って……」
れいか「言われてみれば……」
なお「緊張してるんじゃない? いくらはるかさんだってテレビに映るっていったらさ」
みゆき「そう、かな……。だといいけど……」
170:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:12:01.88:6upyFrgN0 (47/117)
TVレポーター「――藍沢選手、今日はありがとうございました! 私も藍沢選手のこと、応援させていただきますね!」
はるか「ありがとうございます」
TVレポーター「では、最後に一言、意気込みをお願いします!」
はるか「はい。……精一杯――」
はるか「…………」
TVディレクター「……ん? おい、どうしたんだ? 固まっちゃったぞ?」
TVレポーター「……? あの、藍沢選手? どうかしましたか?」
はるか「…………」
TVレポーター「――藍沢選手、今日はありがとうございました! 私も藍沢選手のこと、応援させていただきますね!」
はるか「ありがとうございます」
TVレポーター「では、最後に一言、意気込みをお願いします!」
はるか「はい。……精一杯――」
はるか「…………」
TVディレクター「……ん? おい、どうしたんだ? 固まっちゃったぞ?」
TVレポーター「……? あの、藍沢選手? どうかしましたか?」
はるか「…………」
171:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:12:43.36:6upyFrgN0 (48/117)
はるか("精一杯、がんばります")
はるか("がんばります" って言えばいいだけなのに……その一言が出ない……)
はるか(だって……、だって……)
はるか("がんばります" って言ったら……、がんばらなきゃいけない……!)
はるか(周りの人だけじゃない……。日本中の人たちから期待されて……、私の未来が決まっちゃう……! 今度こそ、完全に……!)
はるあ(もう、後戻りできなくなっちゃう……!)
はるか("精一杯、がんばります")
はるか("がんばります" って言えばいいだけなのに……その一言が出ない……)
はるか(だって……、だって……)
はるか("がんばります" って言ったら……、がんばらなきゃいけない……!)
はるか(周りの人だけじゃない……。日本中の人たちから期待されて……、私の未来が決まっちゃう……! 今度こそ、完全に……!)
はるあ(もう、後戻りできなくなっちゃう……!)
172:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:13:16.69:6upyFrgN0 (49/117)
はるか(…… "みんなの喜ぶことが、私の幸せ" 。だから、それでいいんだ)
はるか(それでいい。それでいいんだ)
はるか(…………それでいい……はずなのに……っ!)
はるか(…… "みんなの喜ぶことが、私の幸せ" 。だから、それでいいんだ)
はるか(それでいい。それでいいんだ)
はるか(…………それでいい……はずなのに……っ!)
173:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:14:35.54:6upyFrgN0 (50/117)
はるか「……ごめんなさいっ!!」ダッ
TVレポーター「えっ!? 藍沢選手!? どこに行くんですか!? 藍沢選手!」
TVディレクター「……な、なんだ? おい、藍沢選手、走ってどっか行っちゃったぞ!? どうなってんだよ!?」
TV AD「し、知りませんよ!」
TVディレクター「知りません、じゃないよ! 追いかけろよ! 番組止まっちゃうだろーが!」
TV AD「陸上選手に走って追いつけませんよ!」
TVレポーター「…………え、えー、と、言うわけで、以上、藍沢 はるか選手のインタビューでした」
TVレポーター「……一応締めておきましたが、使えますかね?」
TVディレクター「肝心の意気込みがもらえないんじゃ番組として使えないよ……。どうなってるんだ、全く……!」
はるか「……ごめんなさいっ!!」ダッ
TVレポーター「えっ!? 藍沢選手!? どこに行くんですか!? 藍沢選手!」
TVディレクター「……な、なんだ? おい、藍沢選手、走ってどっか行っちゃったぞ!? どうなってんだよ!?」
TV AD「し、知りませんよ!」
TVディレクター「知りません、じゃないよ! 追いかけろよ! 番組止まっちゃうだろーが!」
TV AD「陸上選手に走って追いつけませんよ!」
TVレポーター「…………え、えー、と、言うわけで、以上、藍沢 はるか選手のインタビューでした」
TVレポーター「……一応締めておきましたが、使えますかね?」
TVディレクター「肝心の意気込みがもらえないんじゃ番組として使えないよ……。どうなってるんだ、全く……!」
174:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:15:18.76:6upyFrgN0 (51/117)
5人「…………」ポカーン
あかね「ど、どないしてもーたんや、はるかさん? れいか、なんか知らへん?」
れいか「い、いえ、私にも何が何だか……」
なお「と、とにかく追いかけようよ! はるかさん、様子変だったよ!」
やよい「で、でもどうやって? どこに行ったかわからないんじゃ……!」
キャンディ「みんな、心配ないクル!」ヒョコッ
みゆき「キャンディ! はるかさんの場所、わかるの!?」
キャンディ「はるかの場所はわからないけど、一緒にいるペローの場所ならなんとなくわかるクル!」
あかね「おおっ、やるやん、キャンディ! さすがロイヤルクイーン様やで!」
れいか「では、早く追いかけましょう! はるかお姉さんが心配です!」
なお「そうだね!」
5人「…………」ポカーン
あかね「ど、どないしてもーたんや、はるかさん? れいか、なんか知らへん?」
れいか「い、いえ、私にも何が何だか……」
なお「と、とにかく追いかけようよ! はるかさん、様子変だったよ!」
やよい「で、でもどうやって? どこに行ったかわからないんじゃ……!」
キャンディ「みんな、心配ないクル!」ヒョコッ
みゆき「キャンディ! はるかさんの場所、わかるの!?」
キャンディ「はるかの場所はわからないけど、一緒にいるペローの場所ならなんとなくわかるクル!」
あかね「おおっ、やるやん、キャンディ! さすがロイヤルクイーン様やで!」
れいか「では、早く追いかけましょう! はるかお姉さんが心配です!」
なお「そうだね!」
175:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:16:06.93:6upyFrgN0 (52/117)
~ 七色ヶ丘市民館 前 ~
タタタタタタタッ
はるか「はぁっ……、はぁっ……、はぁっ……」
はるか(……逃げて、きちゃった……)
はるか(みんなのために頑張ろう、って誓ったのに……。期待されてるんだから、頑張らなきゃいけないのに……)
はるか(……そういえば、ここって……、七色ヶ丘市民館……?)
はるか(足が、勝手にこっちに向いちゃったのかな……)
はるか(…………)
はるか(……私、まだ……あきらめられないの……?)
~ 七色ヶ丘市民館 前 ~
タタタタタタタッ
はるか「はぁっ……、はぁっ……、はぁっ……」
はるか(……逃げて、きちゃった……)
はるか(みんなのために頑張ろう、って誓ったのに……。期待されてるんだから、頑張らなきゃいけないのに……)
はるか(……そういえば、ここって……、七色ヶ丘市民館……?)
はるか(足が、勝手にこっちに向いちゃったのかな……)
はるか(…………)
はるか(……私、まだ……あきらめられないの……?)
176:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:17:09.39:6upyFrgN0 (53/117)
ポンッ
ペロー「はるかさん、どうしちゃったペロ……? なんだか様子がヘンペロ!」
はるか「あ、ペロー君……。そっか、練習中もデコルになってもらってたんだっけ……。大丈夫、なんでもないよ」
ペロー「なんでもないならそんなツラそうな顔しないペロ!」
はるか「……そんなこと、ないよ。本当に大丈夫だって」
ペロー「はるかさん……!」
ポンッ
ペロー「はるかさん、どうしちゃったペロ……? なんだか様子がヘンペロ!」
はるか「あ、ペロー君……。そっか、練習中もデコルになってもらってたんだっけ……。大丈夫、なんでもないよ」
ペロー「なんでもないならそんなツラそうな顔しないペロ!」
はるか「……そんなこと、ないよ。本当に大丈夫だって」
ペロー「はるかさん……!」
177:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:17:42.94:6upyFrgN0 (54/117)
タタタタタタッ
れいか「はるかお姉さぁーんっ!」
はるか「! れいかちゃん、みんな……! どうしてここに……?」
なお「TV のインタビューの時、はるかさんの様子がおかしかったから追っかけてきたんです!」
やよい「どうしちゃったんですか、はるかさん……! さっきのはるかさん、まるで……逃げだしちゃったみたいでした……」
あかね「はるかさん、もしかしたら、なんか悩んでることあるんとちゃいますか?」
みゆき「もし良かったら教えてください! わたし達で力になれるなら、なんでもしますから!」
はるか「…………」
タタタタタタッ
れいか「はるかお姉さぁーんっ!」
はるか「! れいかちゃん、みんな……! どうしてここに……?」
なお「TV のインタビューの時、はるかさんの様子がおかしかったから追っかけてきたんです!」
やよい「どうしちゃったんですか、はるかさん……! さっきのはるかさん、まるで……逃げだしちゃったみたいでした……」
あかね「はるかさん、もしかしたら、なんか悩んでることあるんとちゃいますか?」
みゆき「もし良かったら教えてください! わたし達で力になれるなら、なんでもしますから!」
はるか「…………」
178:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:18:22.10:6upyFrgN0 (55/117)
はるか「……ゴメン、みんな」
なお「……あたし達にも、言えないことなんですか? はるかさんのこと、すごく心配している、れいかやペローにも……?」
れいか「…………」
ペロー「…………」
はるか「…………ゴメン」
はるか「……ゴメン、みんな」
なお「……あたし達にも、言えないことなんですか? はるかさんのこと、すごく心配している、れいかやペローにも……?」
れいか「…………」
ペロー「…………」
はるか「…………ゴメン」
179:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:19:13.60:6upyFrgN0 (56/117)
はるか「……それに、私がみんなに謝らなくっちゃいけないのは、それだけじゃないんだ……」
れいか「悩みを教えていただけない、ということ以外に、ですか?」
はるか「うん……」
なお「それって……?」
はるか「…………」
はるか「…… "夢の絵の具"、もう、揃わないかもしれない……」
みゆき「……えっ? それって、どういう――」
はるか「……それに、私がみんなに謝らなくっちゃいけないのは、それだけじゃないんだ……」
れいか「悩みを教えていただけない、ということ以外に、ですか?」
はるか「うん……」
なお「それって……?」
はるか「…………」
はるか「…… "夢の絵の具"、もう、揃わないかもしれない……」
みゆき「……えっ? それって、どういう――」
180:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:19:58.29:6upyFrgN0 (57/117)
ザッ
シアンナ「……いいことを聞いたわ。それは好都合ね」
6人「!?」
やよい「デスペアランドの人!」
あかね「毎度毎度タイミング悪いなぁ! 今、大事な話しとんねん!」
シアンナ「何の話か知らないけれど、おそらくもう必要ないわ。なぜなら……あなた達は今日で倒されるからよ」
なお「いっつもそんなこと言って! そうはさせないよ! 変身しよう、みんな!」
みゆき・あかね・やよい・れいか「うんっ!」
はるか「……わかった!」
ザッ
シアンナ「……いいことを聞いたわ。それは好都合ね」
6人「!?」
やよい「デスペアランドの人!」
あかね「毎度毎度タイミング悪いなぁ! 今、大事な話しとんねん!」
シアンナ「何の話か知らないけれど、おそらくもう必要ないわ。なぜなら……あなた達は今日で倒されるからよ」
なお「いっつもそんなこと言って! そうはさせないよ! 変身しよう、みんな!」
みゆき・あかね・やよい・れいか「うんっ!」
はるか「……わかった!」
181:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:20:36.86:6upyFrgN0 (58/117)
妖精達「デコル・チェーンジ!」
パチンッ!
レディ!
6人「プリキュア! スマイルチャージ!!」
ゴー! ゴーゴー! レッツゴー!!
ハッピー「キラキラ輝く、未来の光! キュアハッピー!!」
サニー「太陽サンサン、熱血パワー! キュアサニー!!」
ピース「ぴかぴかぴかりん♪ じゃん・けん・ポン!(グー) キュアピース!!」
マーチ「勇気リンリン、直球勝負! キュアマーチ!!」
ビューティ「しんしんと降り積もる、清き心。キュアビューティ!!」
ノーブル「さらさら流れる気高きせせらぎ! キュアノーブル!!」
6人「6つの光が導く未来!」
6人「輝け! スマイルプリキュア!!」
妖精達「デコル・チェーンジ!」
パチンッ!
レディ!
6人「プリキュア! スマイルチャージ!!」
ゴー! ゴーゴー! レッツゴー!!
ハッピー「キラキラ輝く、未来の光! キュアハッピー!!」
サニー「太陽サンサン、熱血パワー! キュアサニー!!」
ピース「ぴかぴかぴかりん♪ じゃん・けん・ポン!(グー) キュアピース!!」
マーチ「勇気リンリン、直球勝負! キュアマーチ!!」
ビューティ「しんしんと降り積もる、清き心。キュアビューティ!!」
ノーブル「さらさら流れる気高きせせらぎ! キュアノーブル!!」
6人「6つの光が導く未来!」
6人「輝け! スマイルプリキュア!!」
182:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:21:40.83:6upyFrgN0 (59/117)
シアンナ「……こちらも行くわよ」
シアンナ「神秘の青 "バミューダ"! 闇の絵の具と混ざり合え!」
ビャァァッ バチバチバチッ
バチィッ!
シアンナ「完成、闇の絵の具・"暴露の青"!」
シアンナ「闇の絵の具よ! 闇の絵筆よ! キャンバスに絶望を描き出せ!」
シュババババッ
シアンナ「実体を持ってキャンバスから現れよ、アキラメーナ!」
ズズズズズズ…
アキラメーナ(噴水型)「アキラメーナァッ!」
ハッピー「今日はアキラメーナと合体しないの!?」
ピース「でも、普通でもないよ! 色つきだから、デスペア空間を使うんじゃないかな……!」
ビューティ「注意していきましょう! ……大丈夫ですか、ノーブル?」
ノーブル「……うん。心配させてゴメン。戦いはちゃんとやるよ!」
シアンナ「……こちらも行くわよ」
シアンナ「神秘の青 "バミューダ"! 闇の絵の具と混ざり合え!」
ビャァァッ バチバチバチッ
バチィッ!
シアンナ「完成、闇の絵の具・"暴露の青"!」
シアンナ「闇の絵の具よ! 闇の絵筆よ! キャンバスに絶望を描き出せ!」
シュババババッ
シアンナ「実体を持ってキャンバスから現れよ、アキラメーナ!」
ズズズズズズ…
アキラメーナ(噴水型)「アキラメーナァッ!」
ハッピー「今日はアキラメーナと合体しないの!?」
ピース「でも、普通でもないよ! 色つきだから、デスペア空間を使うんじゃないかな……!」
ビューティ「注意していきましょう! ……大丈夫ですか、ノーブル?」
ノーブル「……うん。心配させてゴメン。戦いはちゃんとやるよ!」
183:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:22:31.76:6upyFrgN0 (60/117)
シアンナ「……さすがに警戒しているわね。態勢を崩す必要があるかしら。アキラメーナ! 攻撃して、プリキュアにスキを作りなさい!」
アキラメーナ(噴水型)「アキラメーナァッ!」
ブシャァァァァァッ!
ハッピー「み、水鉄砲!? わっ!」バッ
ドガァッ!
サニー「なっ、なんちゅうパワーや……! コンクリートが削れてもーたで……!?」
ハッピー「よ、避けてなかったら危なかったぁ……!」
シアンナ「……さすがに警戒しているわね。態勢を崩す必要があるかしら。アキラメーナ! 攻撃して、プリキュアにスキを作りなさい!」
アキラメーナ(噴水型)「アキラメーナァッ!」
ブシャァァァァァッ!
ハッピー「み、水鉄砲!? わっ!」バッ
ドガァッ!
サニー「なっ、なんちゅうパワーや……! コンクリートが削れてもーたで……!?」
ハッピー「よ、避けてなかったら危なかったぁ……!」
184:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:24:07.13:6upyFrgN0 (61/117)
シアンナ「アキラメーナ! 休まず攻撃しなさい!」
アキラメーナ(噴水型)「アガァッ!」
ブシャァァァァァッ! ブシャァァァァァッ! ブシャァァァァァッ!
ドガァッ! ドガァッ! ドガァッ!
ピース「ひゃぁっ!?」
マーチ「くっ……! すごい連続攻撃……!」
ビューティ「このままでは防戦一方です……! 何とか、反撃の糸口を――」
シアンナ「(ニヤッ) キュアビューティ! 考えることで動きが鈍くなったわね、スキだらけよ! アキラメーナ、キュアビューティを狙いなさい!」
アキラメーナ(噴水型)「アガァッ!」ブシャァァァァァッ!
マーチ「水鉄砲がビューティに! 危ないっ!」
ビューティ「はっ! しまっ――」
ノーブル「プリキュア! ノーブル・ストリィィームッ!!」
ドバァァァァッ!
シアンナ「キュアノーブル……! 水で水を受け止めた……!?」
ノーブル「大丈夫、ビューティ!?」
ビューティ「ノーブル……! はい! ありがとうございますっ!」
シアンナ「アキラメーナ! 休まず攻撃しなさい!」
アキラメーナ(噴水型)「アガァッ!」
ブシャァァァァァッ! ブシャァァァァァッ! ブシャァァァァァッ!
ドガァッ! ドガァッ! ドガァッ!
ピース「ひゃぁっ!?」
マーチ「くっ……! すごい連続攻撃……!」
ビューティ「このままでは防戦一方です……! 何とか、反撃の糸口を――」
シアンナ「(ニヤッ) キュアビューティ! 考えることで動きが鈍くなったわね、スキだらけよ! アキラメーナ、キュアビューティを狙いなさい!」
アキラメーナ(噴水型)「アガァッ!」ブシャァァァァァッ!
マーチ「水鉄砲がビューティに! 危ないっ!」
ビューティ「はっ! しまっ――」
ノーブル「プリキュア! ノーブル・ストリィィームッ!!」
ドバァァァァッ!
シアンナ「キュアノーブル……! 水で水を受け止めた……!?」
ノーブル「大丈夫、ビューティ!?」
ビューティ「ノーブル……! はい! ありがとうございますっ!」
185:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:24:59.08:6upyFrgN0 (62/117)
ノーブル「私は水の戦士! 水の力なら負けないっ! はぁぁぁぁぁぁっ!」
ドバァァァァァァァッ!
アキラメーナ(噴水型)「ア、アガッ……!?」
シアンナ「アキラメーナの水鉄砲が、押し返される……!?」
ノーブル「このまま押し切るっ!」
シアンナ「ならば……! アキラメーナ! その水を受けなさい!」
アキラメーナ(噴水型)「アキラメーナ!」
バシャァァァンッ!
ノーブル「えっ!?」
ハッピー「ノーブル・ストリームが……、噴水の水に受け止められちゃった!?」
サニー「こないだ、うちが戦ったホットプレートのアキラメーナの時といっしょや……! あん時も、うちの炎が受け止められて、その熱で攻撃されてもーた……!」
マーチ「……ってことは……!」
シアンナ「キュアノーブルの水も加えて倍返しよ。受けなさい!」
アキラメーナ(噴水型)「アキラメーナ!」ブシャァァァァァッ!
ノーブル「ダ、ダメ……、反撃が、間に合わない……っ!?」
ドバァァァァァァァンッ!
6人「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
ノーブル「私は水の戦士! 水の力なら負けないっ! はぁぁぁぁぁぁっ!」
ドバァァァァァァァッ!
アキラメーナ(噴水型)「ア、アガッ……!?」
シアンナ「アキラメーナの水鉄砲が、押し返される……!?」
ノーブル「このまま押し切るっ!」
シアンナ「ならば……! アキラメーナ! その水を受けなさい!」
アキラメーナ(噴水型)「アキラメーナ!」
バシャァァァンッ!
ノーブル「えっ!?」
ハッピー「ノーブル・ストリームが……、噴水の水に受け止められちゃった!?」
サニー「こないだ、うちが戦ったホットプレートのアキラメーナの時といっしょや……! あん時も、うちの炎が受け止められて、その熱で攻撃されてもーた……!」
マーチ「……ってことは……!」
シアンナ「キュアノーブルの水も加えて倍返しよ。受けなさい!」
アキラメーナ(噴水型)「アキラメーナ!」ブシャァァァァァッ!
ノーブル「ダ、ダメ……、反撃が、間に合わない……っ!?」
ドバァァァァァァァンッ!
6人「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
186:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:25:40.36:6upyFrgN0 (63/117)
ノーブル「うっ……」
ハッピー「……くぅ……!」
シアンナ「全員、いい具合にダメージを受けたようね。チャンスよ、アキラメーナ。プリキュア達をデスペア空間に吸い込みなさい」
アキラメーナ(噴水型)「アキラメーナァッ!」
バァァァァァァッ!
ピース「噴水の水面から……黒い光が……!」
ビューティ「いけません……、このままでは……!」
ノーブル「す、吸い込まれる……っ!」
6人「うわぁぁぁぁぁー……」スゥッ
ノーブル「うっ……」
ハッピー「……くぅ……!」
シアンナ「全員、いい具合にダメージを受けたようね。チャンスよ、アキラメーナ。プリキュア達をデスペア空間に吸い込みなさい」
アキラメーナ(噴水型)「アキラメーナァッ!」
バァァァァァァッ!
ピース「噴水の水面から……黒い光が……!」
ビューティ「いけません……、このままでは……!」
ノーブル「す、吸い込まれる……っ!」
6人「うわぁぁぁぁぁー……」スゥッ
187:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:26:51.01:6upyFrgN0 (64/117)
~ "暴露" のデスペア空間 ~
ノーブル「うっ……。……みんな、無事……!?」
サニー「な、なんとか……」
シアンナ「そんな心配はいらないわ。言ったでしょう、これからすぐに全員無事ではなくなるんだから」
ハッピー「シアンナ!」
シアンナ「さぁ、この "暴露" のデスペア空間の恐ろしさ、思い知るといいわ」
ブワッ
マーチ「あれは……! シアンナの前にキャンバスが現れた……!?」
シアンナ「ここ、"暴露" のデスペア空間では、全ての秘密が暴きだされ、このキャンバスに浮かび上がる。誰も、何も隠し事はできないわ」
サニー「なっ、なんやて……!? っちゅーことは、ナイショにしとったことも全部バレてまう、ってことかいな……!?」
ブゥゥゥン…
シアンナ「その通りよ、キュアサニー。今浮かび上がったこの情報のようにね。出ているわよ、あなたの知られたくない秘密」
サニー「うぃっ!?」
シアンナ「読み上げてあげるわ」
シアンナ「"なおのおやつを気付かないうちにこっそり食べた"」
サニー「!! あ、当たっとる……!?」
マーチ「サニー! やっぱりあの時あたしのおやつ食べたんだ! ちょっと少ないからおかしいな、と思ったんだよ!」
サニー「ゆーとる場合ちゃうやろ! ほんまにうちの秘密、バレてもーたんやで!? なんちゅーえげつない能力や……!」
ハッピー「……言うほど大した秘密じゃないよね」
~ "暴露" のデスペア空間 ~
ノーブル「うっ……。……みんな、無事……!?」
サニー「な、なんとか……」
シアンナ「そんな心配はいらないわ。言ったでしょう、これからすぐに全員無事ではなくなるんだから」
ハッピー「シアンナ!」
シアンナ「さぁ、この "暴露" のデスペア空間の恐ろしさ、思い知るといいわ」
ブワッ
マーチ「あれは……! シアンナの前にキャンバスが現れた……!?」
シアンナ「ここ、"暴露" のデスペア空間では、全ての秘密が暴きだされ、このキャンバスに浮かび上がる。誰も、何も隠し事はできないわ」
サニー「なっ、なんやて……!? っちゅーことは、ナイショにしとったことも全部バレてまう、ってことかいな……!?」
ブゥゥゥン…
シアンナ「その通りよ、キュアサニー。今浮かび上がったこの情報のようにね。出ているわよ、あなたの知られたくない秘密」
サニー「うぃっ!?」
シアンナ「読み上げてあげるわ」
シアンナ「"なおのおやつを気付かないうちにこっそり食べた"」
サニー「!! あ、当たっとる……!?」
マーチ「サニー! やっぱりあの時あたしのおやつ食べたんだ! ちょっと少ないからおかしいな、と思ったんだよ!」
サニー「ゆーとる場合ちゃうやろ! ほんまにうちの秘密、バレてもーたんやで!? なんちゅーえげつない能力や……!」
ハッピー「……言うほど大した秘密じゃないよね」
188:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:27:47.31:6upyFrgN0 (65/117)
シアンナ「そう思うなら、キュアハッピー。あなたの秘密も暴いてあげるわ」
ハッピー「えっ!? わたしの!?」
ブゥゥゥン…
シアンナ「"小学4年生の時におねしょをしたことがある"」
ハッピー「!!?」
5人「……えっ……」ジーーッ…
ハッピー「……そ、そんな目で見ないで……」
シアンナ「そう思うなら、キュアハッピー。あなたの秘密も暴いてあげるわ」
ハッピー「えっ!? わたしの!?」
ブゥゥゥン…
シアンナ「"小学4年生の時におねしょをしたことがある"」
ハッピー「!!?」
5人「……えっ……」ジーーッ…
ハッピー「……そ、そんな目で見ないで……」
189:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:28:26.82:6upyFrgN0 (66/117)
シアンナ「……"おねしょ"? "おねしょ" とは何かしら……」ゴソゴソ
ペラペラペラ
ピース「な、なんか本を読み出したよ?」
ビューティ「あれは……百科事典のようですね」
ノーブル「もしかして、違う世界の人だから、わからないことを調べるために持ち歩いてるのかな……」
サニー「……マメやなぁ」
シアンナ「……なるほど、"夜間の睡眠中、意識に関係なく排尿をしてしまうこと" ね。この世界では恥とされているのね」
サニー「……ハッピー、それほんまなん?」
ハッピー「……だって……、怖いテレビ見ておトイレ行けなくなっちゃったんだもーん! うわぁーっ、知られたくなかったのにぃーっ!」
マーチ「うん、あたし達も知りたくなかったよ……。なんか、ゴメン……」
シアンナ「……"おねしょ"? "おねしょ" とは何かしら……」ゴソゴソ
ペラペラペラ
ピース「な、なんか本を読み出したよ?」
ビューティ「あれは……百科事典のようですね」
ノーブル「もしかして、違う世界の人だから、わからないことを調べるために持ち歩いてるのかな……」
サニー「……マメやなぁ」
シアンナ「……なるほど、"夜間の睡眠中、意識に関係なく排尿をしてしまうこと" ね。この世界では恥とされているのね」
サニー「……ハッピー、それほんまなん?」
ハッピー「……だって……、怖いテレビ見ておトイレ行けなくなっちゃったんだもーん! うわぁーっ、知られたくなかったのにぃーっ!」
マーチ「うん、あたし達も知りたくなかったよ……。なんか、ゴメン……」
190:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:28:58.84:6upyFrgN0 (67/117)
シアンナ「……さて、この空間の力も試せたことだし、本題に入らせてもらうわ」
ビューティ「……本題……!?」
シアンナ「あなた達の持つ "夢の絵の具"。それはどのようにして発生するものなのかしら」
ブゥゥゥン…
シアンナ「……なるほど。プリキュアであるあなた達の心がすでに "夢の絵の具" となっていて、"未来へ向かう強い気持ち" が高まった時に発生する……。そういうことだったのね」
6人「!?」
シアンナ「"夢の絵の具" はプリキュアが産み出すもの。私の推測は当たっていたようね」
ノーブル「そんなことまで……!」
シアンナ「……さて、この空間の力も試せたことだし、本題に入らせてもらうわ」
ビューティ「……本題……!?」
シアンナ「あなた達の持つ "夢の絵の具"。それはどのようにして発生するものなのかしら」
ブゥゥゥン…
シアンナ「……なるほど。プリキュアであるあなた達の心がすでに "夢の絵の具" となっていて、"未来へ向かう強い気持ち" が高まった時に発生する……。そういうことだったのね」
6人「!?」
シアンナ「"夢の絵の具" はプリキュアが産み出すもの。私の推測は当たっていたようね」
ノーブル「そんなことまで……!」
191:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:29:47.73:6upyFrgN0 (68/117)
シアンナ「今、"夢の絵の具" は 5色あるはず。でもプリキュアは 6人いる。まだ "夢の絵の具" を出していないのは誰?」
ブゥゥゥン…
シアンナ「……キュアノーブル、あなたね」
ノーブル「……!」
シアンナ「では、キュアノーブルの "夢の絵の具" の発生を防ぐには、あなたの "未来への気持ち" を潰せばいいことになるわね」
ハッピー「ノーブルの "未来への気持ち" ……、夢を、潰す……?」
ビューティ「なぜそんなことをするのです……!? あなた方も "夢の絵の具" を集めるのが目的だったのではないのですか?」
ピース「そうだよ! ノーブルの夢がなくなっちゃったら、"夢の絵の具" が取れなくなっちゃうよ!?」
シアンナ「それは、"夢の絵の具" があなた達に力を与えているからよ」
シアンナ「今、"夢の絵の具" は 5色あるはず。でもプリキュアは 6人いる。まだ "夢の絵の具" を出していないのは誰?」
ブゥゥゥン…
シアンナ「……キュアノーブル、あなたね」
ノーブル「……!」
シアンナ「では、キュアノーブルの "夢の絵の具" の発生を防ぐには、あなたの "未来への気持ち" を潰せばいいことになるわね」
ハッピー「ノーブルの "未来への気持ち" ……、夢を、潰す……?」
ビューティ「なぜそんなことをするのです……!? あなた方も "夢の絵の具" を集めるのが目的だったのではないのですか?」
ピース「そうだよ! ノーブルの夢がなくなっちゃったら、"夢の絵の具" が取れなくなっちゃうよ!?」
シアンナ「それは、"夢の絵の具" があなた達に力を与えているからよ」
192:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:30:25.76:6upyFrgN0 (69/117)
シアンナ「確かに、私の使命は "夢の絵の具" を手に入れること」
シアンナ「でも、"夢の絵の具" を発生させるたびにあなた達の力は強力になっていく。それでは、"夢の絵の具" は奪えない」
シアンナ「だからせめて、これ以上あなた達が強力になるのを防ぐため、残りの "夢の絵の具" の発生を止める」
シアンナ「そのために、キュアノーブル。あなたの "未来に向かう気持ち" とやらを全力で潰させてもらうわ」
シアンナ「……でも、そのためには、あなたの望む "未来" がどんなものか、知る必要があるわね」
ノーブル「!!? ……まさか……!」
シアンナ「ええ、その通りよ。あなたの望み、暴かせてもらうわ。この "暴露" の能力でね」
ノーブル「……!!」
シアンナ「確かに、私の使命は "夢の絵の具" を手に入れること」
シアンナ「でも、"夢の絵の具" を発生させるたびにあなた達の力は強力になっていく。それでは、"夢の絵の具" は奪えない」
シアンナ「だからせめて、これ以上あなた達が強力になるのを防ぐため、残りの "夢の絵の具" の発生を止める」
シアンナ「そのために、キュアノーブル。あなたの "未来に向かう気持ち" とやらを全力で潰させてもらうわ」
シアンナ「……でも、そのためには、あなたの望む "未来" がどんなものか、知る必要があるわね」
ノーブル「!!? ……まさか……!」
シアンナ「ええ、その通りよ。あなたの望み、暴かせてもらうわ。この "暴露" の能力でね」
ノーブル「……!!」
193:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:32:06.00:6upyFrgN0 (70/117)
ノーブル「……やめて……」
ノーブル「お願い、やめて!! 言わないで!! 誰にも……誰にも知られたくないの!!」
5人「!?」
ビューティ「ノ、ノーブル……?」
シアンナ「……態度が急に変わったわね。顔が青いわよ。それほどの秘密なのかしら」
ノーブル「やめて……お願いだから……!」
シアンナ「……私はあなたの希望を潰すためにいるのよ? そんな願い、聞くと思う? 遠慮などしないわ」
ノーブル「……!!」
シアンナ「さぁ、キュアノーブルの望む未来は何?」
ブゥゥゥン…
シアンナ「……? これは……、何かしら。聞いたことがないわ。特殊な職業のようね……」ペラペラペラ
ハッピー「また百科事典見てる……」
マーチ「もう答えは出てるんだよね? ちょっと見ただけじゃわからないようなことなの……?」
ノーブル「……やめて……」
ノーブル「お願い、やめて!! 言わないで!! 誰にも……誰にも知られたくないの!!」
5人「!?」
ビューティ「ノ、ノーブル……?」
シアンナ「……態度が急に変わったわね。顔が青いわよ。それほどの秘密なのかしら」
ノーブル「やめて……お願いだから……!」
シアンナ「……私はあなたの希望を潰すためにいるのよ? そんな願い、聞くと思う? 遠慮などしないわ」
ノーブル「……!!」
シアンナ「さぁ、キュアノーブルの望む未来は何?」
ブゥゥゥン…
シアンナ「……? これは……、何かしら。聞いたことがないわ。特殊な職業のようね……」ペラペラペラ
ハッピー「また百科事典見てる……」
マーチ「もう答えは出てるんだよね? ちょっと見ただけじゃわからないようなことなの……?」
194:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:32:39.65:6upyFrgN0 (71/117)
シアンナ「……なるほど、こういう職業もあるのね。大体理解できたわ」
ノーブル「……やめて……!」
シアンナ「キュアノーブルの望む未来、それは……」
ノーブル「お願い、やめてぇぇぇぇっ!!」
シアンナ「……なるほど、こういう職業もあるのね。大体理解できたわ」
ノーブル「……やめて……!」
シアンナ「キュアノーブルの望む未来、それは……」
ノーブル「お願い、やめてぇぇぇぇっ!!」
195:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:33:19.81:6upyFrgN0 (72/117)
シアンナ「"落語家"」
5人「えっ……?」
ノーブル「……っ!!」
シアンナ「"落語家"」
5人「えっ……?」
ノーブル「……っ!!」
196:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:33:52.61:6upyFrgN0 (73/117)
ハッピー「……な、なんで? ノーブルの夢って、陸上選手だったんじゃ……」
マーチ「……そういえば、この間、家出した女の子のゆうちゃんを喜ばせる時、ノーブル、落語やってたけど……」
ビューティ「ノーブル……、そう、だったんですか……」
ノーブル「……知られたく……なかった……!!」ガクッ
ビューティ「……では、私がお返ししたあの音楽プレーヤーに録音されていたのは……」
ノーブル「……落語だよ。時々聞いて……楽しんでた……」
ハッピー「……な、なんで? ノーブルの夢って、陸上選手だったんじゃ……」
マーチ「……そういえば、この間、家出した女の子のゆうちゃんを喜ばせる時、ノーブル、落語やってたけど……」
ビューティ「ノーブル……、そう、だったんですか……」
ノーブル「……知られたく……なかった……!!」ガクッ
ビューティ「……では、私がお返ししたあの音楽プレーヤーに録音されていたのは……」
ノーブル「……落語だよ。時々聞いて……楽しんでた……」
197:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:34:37.39:6upyFrgN0 (74/117)
サニー「……せ、せやけど、何で隠すんです? 別にええやないですか、落語やっても」
ピース「そ、そうですよ。ちょっとビックリしたけど、別に何をやっても自由なんじゃ……」
ノーブル「……そんな自由、私にはないんだよ……」
ハッピー「えっ……?」
ノーブル「だって、"落語家になりたい私" なんて……誰も期待してない……、望んでないんだから……!!」
ノーブル「おかしいでしょ? アメリカに留学した優等生で、オリンピック候補になってる私が、"私の夢は落語家です" だなんて」
サニー「……せ、せやけど、何で隠すんです? 別にええやないですか、落語やっても」
ピース「そ、そうですよ。ちょっとビックリしたけど、別に何をやっても自由なんじゃ……」
ノーブル「……そんな自由、私にはないんだよ……」
ハッピー「えっ……?」
ノーブル「だって、"落語家になりたい私" なんて……誰も期待してない……、望んでないんだから……!!」
ノーブル「おかしいでしょ? アメリカに留学した優等生で、オリンピック候補になってる私が、"私の夢は落語家です" だなんて」
198:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:35:28.71:6upyFrgN0 (75/117)
ノーブル「……私、落語が大好きなんだ」
ノーブル「小学生の高学年になった頃、おじい様に初めて落語に連れていてもらった時……、私、感動した。"話をするだけで、たくさんの人を笑顔にできる。そんな人がいるんだ"、って」
ノーブル「私自身、落語がとっても面白くって……。それからすっかり好きになっていったんだ」
ノーブル「それで、私思ったんだ。"あんな風に、大勢の人を喜ばせるような人になりたい" って」
ノーブル「その、私が初めて落語を聴いた場所が、外の "七色ヶ丘市民館" だったんだ……」
ペロー(デコル)「そうだったペロ……。だから、はるかさんはここに来たペロ……」
ノーブル「……私、落語が大好きなんだ」
ノーブル「小学生の高学年になった頃、おじい様に初めて落語に連れていてもらった時……、私、感動した。"話をするだけで、たくさんの人を笑顔にできる。そんな人がいるんだ"、って」
ノーブル「私自身、落語がとっても面白くって……。それからすっかり好きになっていったんだ」
ノーブル「それで、私思ったんだ。"あんな風に、大勢の人を喜ばせるような人になりたい" って」
ノーブル「その、私が初めて落語を聴いた場所が、外の "七色ヶ丘市民館" だったんだ……」
ペロー(デコル)「そうだったペロ……。だから、はるかさんはここに来たペロ……」
199:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:35:54.37:6upyFrgN0 (76/117)
ノーブル「……でも、私が落語家を目指すには、遅すぎた……」
ノーブル「私は、小さい頃から勉強やスポーツ、色んなことを頑張ってきた。同級生の相談にも、よく乗ったりしてた。私が頑張ると、周りの人に喜んでもらえたから……」
ノーブル「でも、そうしているうちにどんどん周囲の期待は膨らんでいって……」
ノーブル「気付けば私は、"勉強もスポーツも出来て頼れる優等生" って思われるようになっていった」
ノーブル「……でも、私が落語家を目指すには、遅すぎた……」
ノーブル「私は、小さい頃から勉強やスポーツ、色んなことを頑張ってきた。同級生の相談にも、よく乗ったりしてた。私が頑張ると、周りの人に喜んでもらえたから……」
ノーブル「でも、そうしているうちにどんどん周囲の期待は膨らんでいって……」
ノーブル「気付けば私は、"勉強もスポーツも出来て頼れる優等生" って思われるようになっていった」
200:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:37:07.34:6upyFrgN0 (77/117)
ノーブル「実は一度、お母さんに相談したことがあるんだ。"落語家になりたい" って。その時、なんて言われたと思う?」
ノーブル「"そんなことより、次のテストに向けて勉強を頑張りなさい" って言われた……」
ノーブル「その時、わかったんだ。"ああ、私は周りの人から望まれたこと以外はしちゃいけないんだ" って」
ノーブル「海外留学もそう。"期待されてる立派な私" になるために行ったの」
ノーブル「陸上競技もそう。アメリカにいる時、期待されたからやったらいい結果が出ちゃって……。それから、"とても優秀なスポーツ選手" っていう新しい "期待" が増えた」
ノーブル「そのうち、オリンピックに出られる、なんて話になっちゃって。周りからの期待は一層高まった」
ノーブル「だから私はその期待に応えるため、オリンピック目指して頑張ることを決めた」
ノーブル「"落語家の夢" を……諦めたんだ」
ノーブル「実は一度、お母さんに相談したことがあるんだ。"落語家になりたい" って。その時、なんて言われたと思う?」
ノーブル「"そんなことより、次のテストに向けて勉強を頑張りなさい" って言われた……」
ノーブル「その時、わかったんだ。"ああ、私は周りの人から望まれたこと以外はしちゃいけないんだ" って」
ノーブル「海外留学もそう。"期待されてる立派な私" になるために行ったの」
ノーブル「陸上競技もそう。アメリカにいる時、期待されたからやったらいい結果が出ちゃって……。それから、"とても優秀なスポーツ選手" っていう新しい "期待" が増えた」
ノーブル「そのうち、オリンピックに出られる、なんて話になっちゃって。周りからの期待は一層高まった」
ノーブル「だから私はその期待に応えるため、オリンピック目指して頑張ることを決めた」
ノーブル「"落語家の夢" を……諦めたんだ」
201:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:38:08.97:6upyFrgN0 (78/117)
ノーブル「……その事を話してたら、みんなきっと応援してくれたよね」
ノーブル「でも、いいんだ。どうせ私には "みんなの期待に応える未来" しかないんだから。応援してもらってもつらいだけ。だから知られたくなかったんだ……」
ノーブル「そんな私にとって、みんなはまぶしかった……。夢に向かって真っ直ぐ進んでいけるみんなが、うらやましかった……」
ノーブル「だから、みんなが困っている時は、精一杯応援したかったし、協力もしてあげたかった」
ノーブル「夢を諦めた私みたいには……、なってほしくなかったから……」
5人「…………」
ノーブル「……その事を話してたら、みんなきっと応援してくれたよね」
ノーブル「でも、いいんだ。どうせ私には "みんなの期待に応える未来" しかないんだから。応援してもらってもつらいだけ。だから知られたくなかったんだ……」
ノーブル「そんな私にとって、みんなはまぶしかった……。夢に向かって真っ直ぐ進んでいけるみんなが、うらやましかった……」
ノーブル「だから、みんなが困っている時は、精一杯応援したかったし、協力もしてあげたかった」
ノーブル「夢を諦めた私みたいには……、なってほしくなかったから……」
5人「…………」
202:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:38:44.47:6upyFrgN0 (79/117)
シアンナ「……どうやら、私が手を下すまでもなかったようね」
シアンナ「キュアノーブル。あなたの希望はすでに潰れていた。自分で潰していた」
シアンナ「納得がいったわ。あなたと初めて会った時、あなたから吸い出した心の色は黒く、濁っていた」
シアンナ「それは、今自分が言った理由で未来を諦めていたからだったのね」
ノーブル「……その通りだよ……」
シアンナ「……どうやら、私が手を下すまでもなかったようね」
シアンナ「キュアノーブル。あなたの希望はすでに潰れていた。自分で潰していた」
シアンナ「納得がいったわ。あなたと初めて会った時、あなたから吸い出した心の色は黒く、濁っていた」
シアンナ「それは、今自分が言った理由で未来を諦めていたからだったのね」
ノーブル「……その通りだよ……」
203:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:40:20.73:6upyFrgN0 (80/117)
シアンナ「……私は、あなたと初めて会った時、あなたのことを高く評価していた。ただの人間でありながら、私を見事に出し抜いたのだから」
シアンナ「プリキュアになってからも、強敵だと思っていた。だから、あなたに対抗するため、あなたの技を学んだりもした」
シアンナ「でも、それは全てカン違いだったようね。本当のあなたは弱く、ちっぽけで、取るに足らない存在だった」
シアンナ「自分に負けているようなあなたには、そんな強さはなかった」
ノーブル「…………」
シアンナ「……私は、あなたと初めて会った時、あなたのことを高く評価していた。ただの人間でありながら、私を見事に出し抜いたのだから」
シアンナ「プリキュアになってからも、強敵だと思っていた。だから、あなたに対抗するため、あなたの技を学んだりもした」
シアンナ「でも、それは全てカン違いだったようね。本当のあなたは弱く、ちっぽけで、取るに足らない存在だった」
シアンナ「自分に負けているようなあなたには、そんな強さはなかった」
ノーブル「…………」
204:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:41:20.31:6upyFrgN0 (81/117)
シアンナ「キュアノーブル。noble(ノーブル)。その言葉は、あなた達の世界で "気高さ" を意味する言葉」
シアンナ「"気高さ" ……。あなたにはそんなものはない。周りの意見に逆らえず、自分で自分の望む未来を潰してしまうようなあなたには」
シアンナ「……望む未来を選ぶこともできるはずなのに……、それを自ら手放すあなたには……っ!」ギリッ
シアンナ「……あなたは "夢の絵の具" を産み出せない。産み出せるはずがない」
シアンナ「あなたは……、周りに操られるだけの、ただの人形なのだから……!」
ノーブル「…………」
シアンナ「キュアノーブル。noble(ノーブル)。その言葉は、あなた達の世界で "気高さ" を意味する言葉」
シアンナ「"気高さ" ……。あなたにはそんなものはない。周りの意見に逆らえず、自分で自分の望む未来を潰してしまうようなあなたには」
シアンナ「……望む未来を選ぶこともできるはずなのに……、それを自ら手放すあなたには……っ!」ギリッ
シアンナ「……あなたは "夢の絵の具" を産み出せない。産み出せるはずがない」
シアンナ「あなたは……、周りに操られるだけの、ただの人形なのだから……!」
ノーブル「…………」
205:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:42:37.28:6upyFrgN0 (82/117)
ビューティ「……そんなことはありません」
ノーブル「……ビューティ……?」
ビューティ「……シアンナ。そういえば、以前あなたには言ったかと思いますが、その時、ノーブルは聞いていなかったんでしたね」
ビューティ「だから……、私はもう一度、今度はノーブルに聞こえるように言います」
ビューティ「ノーブル。私達があなたに求めているのは、その秀でた能力でも、優れた成果でもありません」
ビューティ「私達が求めているのは……、常に私達のことを思ってくれている、その優しい心なのです。……はるかお姉さん」
ノーブル「……!」
ビューティ「……そんなことはありません」
ノーブル「……ビューティ……?」
ビューティ「……シアンナ。そういえば、以前あなたには言ったかと思いますが、その時、ノーブルは聞いていなかったんでしたね」
ビューティ「だから……、私はもう一度、今度はノーブルに聞こえるように言います」
ビューティ「ノーブル。私達があなたに求めているのは、その秀でた能力でも、優れた成果でもありません」
ビューティ「私達が求めているのは……、常に私達のことを思ってくれている、その優しい心なのです。……はるかお姉さん」
ノーブル「……!」
206:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:43:46.26:6upyFrgN0 (83/117)
ビューティ「はるかお姉さんは憶えていないかも知れませんが、以前、私がデスペアランドとの戦いで危険になった時、心を吸われて動けないにもかかわらず、必死に私を助けてくれました」
ビューティ「私が風邪を引いた時も、懸命に看病してくれましたね」
ビューティ「私が、自分の夢……、"道" を見つけられないで悩んでいた時も、とても親身になって相談に乗ってくれました」
ビューティ「先ほど、"夢を諦めた自分のようになってほしくないから、応援した" とおっしゃっていましたが、本当にそれだけですか? ……私は、違うと思います」
ビューティ「はるかお姉さんは、いつだって私達の手を優しく引いてくれる。背中を、そっと押してくれる」
ビューティ「いつだって、自分がつらい時だって、私達を喜ばせたいと気遣ってくれるその心は、私の目にはとても "気高く"、輝いて見えます」
ビューティ「そんなはるかお姉さんだから、私は憧れているんです……。……大好きなんです……!」
ビューティ「はるかお姉さんが何を目指そうと関係ありません! 私は、はるかお姉さんが "はるかお姉さん" だから大好きなんです!」
ビューティ「はるかお姉さんは憶えていないかも知れませんが、以前、私がデスペアランドとの戦いで危険になった時、心を吸われて動けないにもかかわらず、必死に私を助けてくれました」
ビューティ「私が風邪を引いた時も、懸命に看病してくれましたね」
ビューティ「私が、自分の夢……、"道" を見つけられないで悩んでいた時も、とても親身になって相談に乗ってくれました」
ビューティ「先ほど、"夢を諦めた自分のようになってほしくないから、応援した" とおっしゃっていましたが、本当にそれだけですか? ……私は、違うと思います」
ビューティ「はるかお姉さんは、いつだって私達の手を優しく引いてくれる。背中を、そっと押してくれる」
ビューティ「いつだって、自分がつらい時だって、私達を喜ばせたいと気遣ってくれるその心は、私の目にはとても "気高く"、輝いて見えます」
ビューティ「そんなはるかお姉さんだから、私は憧れているんです……。……大好きなんです……!」
ビューティ「はるかお姉さんが何を目指そうと関係ありません! 私は、はるかお姉さんが "はるかお姉さん" だから大好きなんです!」
207:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:44:17.20:6upyFrgN0 (84/117)
ビューティ「だから、はるかお姉さん。取り戻してください」
ビューティ「自分にとって大切なことは何かを真っ直ぐ見つめられる、本当の "気高い心" を!」
ノーブル「……ビューティ……!」
ビューティ「だから、はるかお姉さん。取り戻してください」
ビューティ「自分にとって大切なことは何かを真っ直ぐ見つめられる、本当の "気高い心" を!」
ノーブル「……ビューティ……!」
208:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:44:52.68:6upyFrgN0 (85/117)
サニー「……ビューティの言う通りや」
サニー「はるかさんは周りの期待に応えるためだけに留学したり、英語を話せるようになったのかもしれんけど……」
サニー「そのおかげで、うちが自分では考えもしなかった、新しい可能性を見つけることができました」
サニー「それは、うちの役に立ちたいって思ってくれた、その優しい心のおかげやと思ってます」
サニー「せやから、うちらははるかさんが何になろうと、ガッカリなんてしたりしませんわ!」
サニー「だって、はるかさんの優しい心は変わらへんのですから!」
ノーブル「……サニー……!」
サニー「……ビューティの言う通りや」
サニー「はるかさんは周りの期待に応えるためだけに留学したり、英語を話せるようになったのかもしれんけど……」
サニー「そのおかげで、うちが自分では考えもしなかった、新しい可能性を見つけることができました」
サニー「それは、うちの役に立ちたいって思ってくれた、その優しい心のおかげやと思ってます」
サニー「せやから、うちらははるかさんが何になろうと、ガッカリなんてしたりしませんわ!」
サニー「だって、はるかさんの優しい心は変わらへんのですから!」
ノーブル「……サニー……!」
209:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:45:21.25:6upyFrgN0 (86/117)
ピース「わたしも、はるかさんにお礼言わなくちゃいけないです……」
ピース「わたしが漫画家デビューができなくて落ち込んでた時、一生懸命励ましてくれたのがはるかさんでした」
ピース「あの時励ましてもらってなかったら、私……漫画家の夢を諦めていたかもしれません」
ピース「だからはるかさんも、やりたいことがあるなら……夢があるなら、諦めないでください!」
ピース「はるかさんにはそんな……、力強いセンパイでいてほしいから!」
ノーブル「……ピース……!」
ピース「わたしも、はるかさんにお礼言わなくちゃいけないです……」
ピース「わたしが漫画家デビューができなくて落ち込んでた時、一生懸命励ましてくれたのがはるかさんでした」
ピース「あの時励ましてもらってなかったら、私……漫画家の夢を諦めていたかもしれません」
ピース「だからはるかさんも、やりたいことがあるなら……夢があるなら、諦めないでください!」
ピース「はるかさんにはそんな……、力強いセンパイでいてほしいから!」
ノーブル「……ピース……!」
210:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:45:52.33:6upyFrgN0 (87/117)
マーチ「あたしもれいかといっしょで、小さい頃からはるかさんのことを見てきました」
マーチ「はるかさんは昔っから、なにかあるとあたしとれいかの前に立ってくれましたよね、守ってくれましたよね」
マーチ「その背中はとても大きくて……。カッコよくて……」
マーチ「あたし、その背中から "おねえちゃん" としてたくさんのことを教わりました」
マーチ「もし人のためでも、自分の気持ちから逃げるような……そんなところは見たくないです!」
マーチ「いつまでもカッコいい、あたし達の "お姉さん" でいてください!」
ノーブル「……マーチ……!」
マーチ「あたしもれいかといっしょで、小さい頃からはるかさんのことを見てきました」
マーチ「はるかさんは昔っから、なにかあるとあたしとれいかの前に立ってくれましたよね、守ってくれましたよね」
マーチ「その背中はとても大きくて……。カッコよくて……」
マーチ「あたし、その背中から "おねえちゃん" としてたくさんのことを教わりました」
マーチ「もし人のためでも、自分の気持ちから逃げるような……そんなところは見たくないです!」
マーチ「いつまでもカッコいい、あたし達の "お姉さん" でいてください!」
ノーブル「……マーチ……!」
211:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:46:19.26:6upyFrgN0 (88/117)
ペロー(デコル)「はるかさん……、はるかさんが、そんな風に悩んでたなんて、ちっとも気付かなかったペロ……」
ペロー(デコル)「ぼくにはむずかしいことはよくわからないけど……、これだけはわかるペロ」
ペロー(デコル)「ぼくは、はるかさんの笑顔が大好きペロ! みんなといる時みたいに、楽しそうに笑ってるはるかさんが大好きペロ!」
ペロー(デコル)「ムリヤリ作った笑顔じゃなくて、ホントに楽しそうなはるかさんの笑顔が見たいペロ!」
はるか「……ペロー君……!」
ペロー(デコル)「はるかさん……、はるかさんが、そんな風に悩んでたなんて、ちっとも気付かなかったペロ……」
ペロー(デコル)「ぼくにはむずかしいことはよくわからないけど……、これだけはわかるペロ」
ペロー(デコル)「ぼくは、はるかさんの笑顔が大好きペロ! みんなといる時みたいに、楽しそうに笑ってるはるかさんが大好きペロ!」
ペロー(デコル)「ムリヤリ作った笑顔じゃなくて、ホントに楽しそうなはるかさんの笑顔が見たいペロ!」
はるか「……ペロー君……!」
212:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:47:09.59:6upyFrgN0 (89/117)
ハッピー「わたし、はるかさんがテレビの取材を受けてる時、少し気になってました。"楽しくなさそうだなぁ" って」
ハッピー「はるかさんは "みんなの期待に応えるしかできない" って言ってましたけど、ホントにそう思ってるんですか……?」
ハッピー「……もしかしたら、まだ諦められないんじゃないですか? はるかさん自身の、本当の夢」
ノーブル「……!!」
ハッピー「はるかさん、この間わたしに "どれだけ絵本を書きたい気持ちがあるか" って聞いてくれましたよね」
ハッピー「わたしにも同じことを、はるかさんに聞かせてください」
ハッピー「わたし、はるかさんがテレビの取材を受けてる時、少し気になってました。"楽しくなさそうだなぁ" って」
ハッピー「はるかさんは "みんなの期待に応えるしかできない" って言ってましたけど、ホントにそう思ってるんですか……?」
ハッピー「……もしかしたら、まだ諦められないんじゃないですか? はるかさん自身の、本当の夢」
ノーブル「……!!」
ハッピー「はるかさん、この間わたしに "どれだけ絵本を書きたい気持ちがあるか" って聞いてくれましたよね」
ハッピー「わたしにも同じことを、はるかさんに聞かせてください」
213:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:47:42.95:6upyFrgN0 (90/117)
ハッピー「はるかさんは、本当はどうしたいんですか?」
ノーブル「…………」
ハッピー「はるかさんは、本当はどうしたいんですか?」
ノーブル「…………」
214:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:48:23.97:6upyFrgN0 (91/117)
ノーブル「……私、ずっと自分に言い聞かせてきた。"これでいいんだ" って」
ノーブル「みんなの期待に応えるために落語家の夢を諦めることになるけど、"これでいいんだ" って、納得しようとしてた」
ノーブル「…………」
ノーブル「……でも……っ!」
ノーブル「……私、ずっと自分に言い聞かせてきた。"これでいいんだ" って」
ノーブル「みんなの期待に応えるために落語家の夢を諦めることになるけど、"これでいいんだ" って、納得しようとしてた」
ノーブル「…………」
ノーブル「……でも……っ!」
215:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:49:02.07:6upyFrgN0 (92/117)
ノーブル「よくない! やっぱりよくないよ!!」
ノーブル「本当は、"これでいいんだ" って思うたびにつらかった! 苦しかった!」
ノーブル「私、諦めたくない! 本当は落語をやりたい! だって私、落語が大好きだから! もう、自分に嘘はつきたくない!!」
ノーブル「私だって本当は……、本当は……!」
ノーブル「みんなみたいに、自分の気持ちに胸を張って、未来に向かって進んでいきたいんだ!!」
ノーブル「よくない! やっぱりよくないよ!!」
ノーブル「本当は、"これでいいんだ" って思うたびにつらかった! 苦しかった!」
ノーブル「私、諦めたくない! 本当は落語をやりたい! だって私、落語が大好きだから! もう、自分に嘘はつきたくない!!」
ノーブル「私だって本当は……、本当は……!」
ノーブル「みんなみたいに、自分の気持ちに胸を張って、未来に向かって進んでいきたいんだ!!」
216:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:49:41.33:6upyFrgN0 (93/117)
バァァァァッ!
ノーブル「……!!」
シアンナ「キュアノーブルから……藍色の光が……!? "夢の絵の具" の力が、目覚めてしまったというの……!?」
シアンナ「なぜ……!? "未来に向かう気持ち" がその力の源であるなら……、未来を諦めていたキュアノーブルからその力が出るはずはないのに……!?」
バァァァァッ!
ノーブル「……!!」
シアンナ「キュアノーブルから……藍色の光が……!? "夢の絵の具" の力が、目覚めてしまったというの……!?」
シアンナ「なぜ……!? "未来に向かう気持ち" がその力の源であるなら……、未来を諦めていたキュアノーブルからその力が出るはずはないのに……!?」
217:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:50:21.43:6upyFrgN0 (94/117)
ノーブル「……やっぱり私、諦めきれてなかったみたい」
ノーブル「他の誰が何て言おうと、私の "未来に向かう大切な気持ち" はこれなんだ……」
ノーブル「シアンナ……。あなたはそんなつもりなかっただろうけど、私にとても大切なことを教えてくれた」
ノーブル「自分の気持ちに嘘をつかないで、真っ直ぐ向き合う。それが、本当の "気高さ" なんだって」
ノーブル「だから私は……」
ノーブル「自分の夢に誇りを持って、堂々と生きたいっ!!」
ノーブル「……やっぱり私、諦めきれてなかったみたい」
ノーブル「他の誰が何て言おうと、私の "未来に向かう大切な気持ち" はこれなんだ……」
ノーブル「シアンナ……。あなたはそんなつもりなかっただろうけど、私にとても大切なことを教えてくれた」
ノーブル「自分の気持ちに嘘をつかないで、真っ直ぐ向き合う。それが、本当の "気高さ" なんだって」
ノーブル「だから私は……」
ノーブル「自分の夢に誇りを持って、堂々と生きたいっ!!」
218:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:50:51.12:6upyFrgN0 (95/117)
バァァァァァァァァァッ!!
シアンナ「くっ……、光が……どんどん強くなって……!」
ビシィッ! バキバキッ!
シアンナ「……デスペア空間が……砕ける……!?」
バリィィィィィィン!!
バァァァァァァァァァッ!!
シアンナ「くっ……、光が……どんどん強くなって……!」
ビシィッ! バキバキッ!
シアンナ「……デスペア空間が……砕ける……!?」
バリィィィィィィン!!
219:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:51:51.80:6upyFrgN0 (96/117)
~ 七色ヶ丘市民館 前 ~
シアンナ「…………」
シアンナ「……元のところに……戻った……」
シアンナ「……また……また負けるの……? 私は……、またプリキュアに勝てないの……?」
シアンナ「ここで……ここで負けたら……私は……私は……っ!」
デスペア国王(回想)『使命が果たされなければ、お前達はいる意味が無いのだ』
シアンナ「……っ!!」
シアンナ(……イヤだ……)
シアンナ(自分のいる意味はなんだったのか……それがわからないままだなんて……)
シアンナ「そんなのはイヤだ!!」
~ 七色ヶ丘市民館 前 ~
シアンナ「…………」
シアンナ「……元のところに……戻った……」
シアンナ「……また……また負けるの……? 私は……、またプリキュアに勝てないの……?」
シアンナ「ここで……ここで負けたら……私は……私は……っ!」
デスペア国王(回想)『使命が果たされなければ、お前達はいる意味が無いのだ』
シアンナ「……っ!!」
シアンナ(……イヤだ……)
シアンナ(自分のいる意味はなんだったのか……それがわからないままだなんて……)
シアンナ「そんなのはイヤだ!!」
220:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:52:20.77:6upyFrgN0 (97/117)
シアンナ「アキラメーナ! プリキュア達を倒しなさい! なんとしてでも!!」
アキラメーナ(噴水型)「アキラメーナァッ!!」
ドスンッ ドスンッ ドスンッ
ハッピー「アキラメーナがこっちに向かってくるよ!」
ビューティ「みなさん、気をつけ――」
スッ
ノーブル「大丈夫、任せて」
ビューティ「ノーブル……」
シアンナ「アキラメーナ! プリキュア達を倒しなさい! なんとしてでも!!」
アキラメーナ(噴水型)「アキラメーナァッ!!」
ドスンッ ドスンッ ドスンッ
ハッピー「アキラメーナがこっちに向かってくるよ!」
ビューティ「みなさん、気をつけ――」
スッ
ノーブル「大丈夫、任せて」
ビューティ「ノーブル……」
221:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:53:00.29:6upyFrgN0 (98/117)
ノーブル「……私、今まで、"誰かのために何かをしなきゃ" ってずっと思ってた。だからすぐ "任せて" って言っちゃってた」
ノーブル「でも、今は違う。私は、私の "未来に向かう気持ち" がどれだけ強いのか、確かめたい。だから、ここは私に任せてほしいんだ」
ノーブル「誰のためでもない、自分のために」
ハッピー「……ノーブル……!」
ビューティ「……わかりました、お任せします。ノーブルの本当の "強さ"、見せてください!」
ノーブル「うんっ!」
ノーブル「……私、今まで、"誰かのために何かをしなきゃ" ってずっと思ってた。だからすぐ "任せて" って言っちゃってた」
ノーブル「でも、今は違う。私は、私の "未来に向かう気持ち" がどれだけ強いのか、確かめたい。だから、ここは私に任せてほしいんだ」
ノーブル「誰のためでもない、自分のために」
ハッピー「……ノーブル……!」
ビューティ「……わかりました、お任せします。ノーブルの本当の "強さ"、見せてください!」
ノーブル「うんっ!」
222:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:53:34.19:6upyFrgN0 (99/117)
シアンナ「……一人で戦うつもり……!? でも、あなたの水の力は通用しないことはさっき証明したはず! あなたには何も出来ない!」
ノーブル「…………」スッ
マーチ「ノーブル、濡れた手を構えた……!」
ノーブル「"ノーブル・スプラッシュ"!」シュバッ
ドドドドドンッ!
アキラメーナ(噴水型)「ア、アガァッ!?」グラッ
シアンナ「手に滴る水滴を弾丸のように飛ばした……!? アキラメーナではなく、地面に向かって……!」
ピース「アキラメーナ、バランスが崩れてよろよろしてるよ!」
ノーブル「……今だ!」
シアンナ「……一人で戦うつもり……!? でも、あなたの水の力は通用しないことはさっき証明したはず! あなたには何も出来ない!」
ノーブル「…………」スッ
マーチ「ノーブル、濡れた手を構えた……!」
ノーブル「"ノーブル・スプラッシュ"!」シュバッ
ドドドドドンッ!
アキラメーナ(噴水型)「ア、アガァッ!?」グラッ
シアンナ「手に滴る水滴を弾丸のように飛ばした……!? アキラメーナではなく、地面に向かって……!」
ピース「アキラメーナ、バランスが崩れてよろよろしてるよ!」
ノーブル「……今だ!」
223:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:54:03.85:6upyFrgN0 (100/117)
ノーブル「"ノーブル・ミスト"!」
ブワァァァァァッ…
シアンナ「……霧……!? キュアノーブルの手から……大量の霧が……!」
サニー「わっ、すごい霧や……、何も見えへん……!」
ノーブル「"ノーブル・ミスト"!」
ブワァァァァァッ…
シアンナ「……霧……!? キュアノーブルの手から……大量の霧が……!」
サニー「わっ、すごい霧や……、何も見えへん……!」
224:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:54:36.20:6upyFrgN0 (101/117)
ドガァッ!
アキラメーナ(噴水型)「ア、アガッ!?」
ドガァッ! ドガッ! ドガァッ!
アキラメーナ(噴水型)「アガッ!? アガァァッ!?」
シアンナ「霧に紛れて攻撃を仕掛けている……!? キュアノーブル……、こんなことができたの……!?」
ノーブル「……私、わかってなかった。私の持つ水の力の "本当の意味"」
ドガァッ!
アキラメーナ(噴水型)「ア、アガッ!?」
ドガァッ! ドガッ! ドガァッ!
アキラメーナ(噴水型)「アガッ!? アガァァッ!?」
シアンナ「霧に紛れて攻撃を仕掛けている……!? キュアノーブル……、こんなことができたの……!?」
ノーブル「……私、わかってなかった。私の持つ水の力の "本当の意味"」
225:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:55:22.77:6upyFrgN0 (102/117)
ノーブル「水は、どんな形にでも姿を変えられる。決まった形なんてない。……そしてそれは、心も同じ」
ノーブル「"こうでなきゃいけない"、"ああでなきゃいけない" なんて、自分の心を決まった形に押さえつける必要なんてなかったんだ」
ノーブル「もっと自由に……、柔らかく……、心の形を変えていいんだ。水のように」
ノーブル「"変幻自在"。それが、私の水の、心の、本当の力!」
ノーブル「私の心の形は……私が自分で決めるっ!!」
シアンナ「!!」
シアンナ(自分の心を……自分で決める……?)
シアンナ(…………)
ノーブル「水は、どんな形にでも姿を変えられる。決まった形なんてない。……そしてそれは、心も同じ」
ノーブル「"こうでなきゃいけない"、"ああでなきゃいけない" なんて、自分の心を決まった形に押さえつける必要なんてなかったんだ」
ノーブル「もっと自由に……、柔らかく……、心の形を変えていいんだ。水のように」
ノーブル「"変幻自在"。それが、私の水の、心の、本当の力!」
ノーブル「私の心の形は……私が自分で決めるっ!!」
シアンナ「!!」
シアンナ(自分の心を……自分で決める……?)
シアンナ(…………)
226:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:56:21.09:6upyFrgN0 (103/117)
シアンナ「……何をごちゃごちゃと! アキラメーナ! いくら霧でも水は水! さっきと同じように吸い取ってしまいなさい!」
アキラメーナ(噴水型)「アキラメーナァッ!」シュウゥゥゥゥゥッ…
ハッピー「霧が晴れてく……。噴水に向かって吸い込まれてるんだ!」
ノーブル「"ノーブル・ウィップ"!」
ビュルルルッ バシィッ
アキラメーナ(噴水型)「アガッ!?」
ノーブル「捕まえた!」
シアンナ「今度は……水のムチ……!? アキラメーナの足が縛られた……!」
ノーブル「言ったでしょ!? "どんな形にでもなる" って! ふっ!」グィッ
アキラメーナ(噴水型)「ア、アガッ!?」
ノーブル「はぁぁぁぁぁぁぁっ!」
アキラメーナ(噴水型)「ア、アガガガッ!?」
グルン グルン グルン グルン
マーチ「水のムチでアキラメーナを引っ張って、そのまま回し始めた!」
ノーブル「だぁぁぁぁぁぁぁっ!」ブンッ
アキラメーナ(噴水型)「アガァァァッ!?」
シアンナ「アキラメーナを……上空に放り投げた……!?」
シアンナ「……何をごちゃごちゃと! アキラメーナ! いくら霧でも水は水! さっきと同じように吸い取ってしまいなさい!」
アキラメーナ(噴水型)「アキラメーナァッ!」シュウゥゥゥゥゥッ…
ハッピー「霧が晴れてく……。噴水に向かって吸い込まれてるんだ!」
ノーブル「"ノーブル・ウィップ"!」
ビュルルルッ バシィッ
アキラメーナ(噴水型)「アガッ!?」
ノーブル「捕まえた!」
シアンナ「今度は……水のムチ……!? アキラメーナの足が縛られた……!」
ノーブル「言ったでしょ!? "どんな形にでもなる" って! ふっ!」グィッ
アキラメーナ(噴水型)「ア、アガッ!?」
ノーブル「はぁぁぁぁぁぁぁっ!」
アキラメーナ(噴水型)「ア、アガガガッ!?」
グルン グルン グルン グルン
マーチ「水のムチでアキラメーナを引っ張って、そのまま回し始めた!」
ノーブル「だぁぁぁぁぁぁぁっ!」ブンッ
アキラメーナ(噴水型)「アガァァァッ!?」
シアンナ「アキラメーナを……上空に放り投げた……!?」
227:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:57:41.23:6upyFrgN0 (104/117)
ノーブル「決めるよ! ペロー君、もう少しだけ力を貸して!」
ペロー(デコル)「だ、大丈夫ペロ! 任せるペロ!」
ノーブル「……それ、私のマネ?」
ペロー(デコル)「へへへ、ペロ」
ノーブル「ふふふっ、そっか。……頼もしいね」
ノーブル「行くよっ、ペロー君!!」
ペロー(デコル)「はいペロ!!」
バッ
ハッピー「上に投げたアキラメーナを追って、ノーブルも跳んだ!」
ビューティ「…………」グッ
ビューティ「ノーブルーっ! がんばってーっ!!」
マーチ「!? ビュ、ビューティ!?」
サニー「め、珍しなぁ、一人でそんな大声出して……!」
ノーブル「(ニコッ)」
ノーブル「決めるよ! ペロー君、もう少しだけ力を貸して!」
ペロー(デコル)「だ、大丈夫ペロ! 任せるペロ!」
ノーブル「……それ、私のマネ?」
ペロー(デコル)「へへへ、ペロ」
ノーブル「ふふふっ、そっか。……頼もしいね」
ノーブル「行くよっ、ペロー君!!」
ペロー(デコル)「はいペロ!!」
バッ
ハッピー「上に投げたアキラメーナを追って、ノーブルも跳んだ!」
ビューティ「…………」グッ
ビューティ「ノーブルーっ! がんばってーっ!!」
マーチ「!? ビュ、ビューティ!?」
サニー「め、珍しなぁ、一人でそんな大声出して……!」
ノーブル「(ニコッ)」
228:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:58:27.92:6upyFrgN0 (105/117)
ノーブル「はっ!」ガシッ
アキラメーナ(噴水型)「ア、アガァッ!?」
シアンナ「アキラメーナが空中でつかまれた……!」
シアンナ「あれは確か……、"ブドー" の一つ、"ジュードー" の技……"イッポンゼオイ"……!」
ノーブル「プリキュア! ノーブル・ストリィーム……・フォォォールッ!!」
ドバァァァァァァァッ!!
マーチ「すごい量の水と一緒に、アキラメーナを地面にたたきつけた!」
サニー「まるで滝やで!」
アキラメーナ(噴水型)「アガァァァァァ……」シュワァァァァ…
ハッピー「……や……やったぁぁぁっ! アキラメーナ、やっつけたぁ!」
ピース「ノーブル……すごい……!」
ビューティ「あれが、キュアノーブルの……、はるかお姉さんの、本当の力なんですね……!」
ノーブル「はっ!」ガシッ
アキラメーナ(噴水型)「ア、アガァッ!?」
シアンナ「アキラメーナが空中でつかまれた……!」
シアンナ「あれは確か……、"ブドー" の一つ、"ジュードー" の技……"イッポンゼオイ"……!」
ノーブル「プリキュア! ノーブル・ストリィーム……・フォォォールッ!!」
ドバァァァァァァァッ!!
マーチ「すごい量の水と一緒に、アキラメーナを地面にたたきつけた!」
サニー「まるで滝やで!」
アキラメーナ(噴水型)「アガァァァァァ……」シュワァァァァ…
ハッピー「……や……やったぁぁぁっ! アキラメーナ、やっつけたぁ!」
ピース「ノーブル……すごい……!」
ビューティ「あれが、キュアノーブルの……、はるかお姉さんの、本当の力なんですね……!」
229:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:59:01.98:6upyFrgN0 (106/117)
シアンナ「……負けた……」
シアンナ「…… "心の絵の具" 最後の一つを使っても……勝てなかった……」
シアンナ「……私は……使命を果たせなかった……」
シアンナ「私は……何にもなれなかった……」シュバッ
ノーブル「……シアンナ……?」
ノーブル(この前のハッピーとの戦いの時もそうだったけど……、あの人、何かおかしい……。思いつめてる感じがする……)
ノーブル(……何か、事情があるのかな……)
シアンナ「……負けた……」
シアンナ「…… "心の絵の具" 最後の一つを使っても……勝てなかった……」
シアンナ「……私は……使命を果たせなかった……」
シアンナ「私は……何にもなれなかった……」シュバッ
ノーブル「……シアンナ……?」
ノーブル(この前のハッピーとの戦いの時もそうだったけど……、あの人、何かおかしい……。思いつめてる感じがする……)
ノーブル(……何か、事情があるのかな……)
230:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 09:59:57.34:6upyFrgN0 (107/117)
~ イリス学園 陸上競技場 ~
タタタタタタッ
はるか「はぁっ、はぁっ、すみません、太田先生! 遅くなりました!」
陸上部監督・太田「藍沢! 急にどこかへ行ったから心配したぞ!」
TVディレクター「あれ? あれあれ!? 藍沢選手、戻ってきたじゃないの! ラッキー!」
あかね「あ、テレビ屋のおっちゃんや。まだおったんや」
TVレポーター「藍沢選手! さっきのインタビュー、最後の意気込みがもらえなくて困ってたんです! 一言だけでもお願いします!」
はるか「えっ……」
はるか「……はい、わかりました」
TVレポーター「ありがとうございます! では、カメラに向かってお願いします!」
はるか「…………」
~ イリス学園 陸上競技場 ~
タタタタタタッ
はるか「はぁっ、はぁっ、すみません、太田先生! 遅くなりました!」
陸上部監督・太田「藍沢! 急にどこかへ行ったから心配したぞ!」
TVディレクター「あれ? あれあれ!? 藍沢選手、戻ってきたじゃないの! ラッキー!」
あかね「あ、テレビ屋のおっちゃんや。まだおったんや」
TVレポーター「藍沢選手! さっきのインタビュー、最後の意気込みがもらえなくて困ってたんです! 一言だけでもお願いします!」
はるか「えっ……」
はるか「……はい、わかりました」
TVレポーター「ありがとうございます! では、カメラに向かってお願いします!」
はるか「…………」
231:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 10:01:52.74:6upyFrgN0 (108/117)
はるか「私、陸上競技辞めます。オリンピックにも出ません」
陸上部監督・太田「!!?」
陸上部員達「!!?」
TV関係者「!!?」
陸上部監督・太田「あ、藍沢……? 君、何を……?」
TVディレクター「な……、何それぇ!? どういうこと!!?」
はるか「私、他にやりたいことがあるんです。本当は、陸上競技じゃなくてそれをやりたいんです」
TVディレクター「……って言ったって、キミねぇ……。みんな、キミには期待してるんだよ? その気持ちはどうなるの? さっきはキミだって、"周りの期待に応えたい" って言ってたじゃないの」
はるか「……っ」ズキッ
はるか(……胸が痛い。この人の言う通りだ。私は、みんなのことを裏切ろうとしてる……)
はるか(…………でも……、それでも……!)
はるか「私、陸上競技辞めます。オリンピックにも出ません」
陸上部監督・太田「!!?」
陸上部員達「!!?」
TV関係者「!!?」
陸上部監督・太田「あ、藍沢……? 君、何を……?」
TVディレクター「な……、何それぇ!? どういうこと!!?」
はるか「私、他にやりたいことがあるんです。本当は、陸上競技じゃなくてそれをやりたいんです」
TVディレクター「……って言ったって、キミねぇ……。みんな、キミには期待してるんだよ? その気持ちはどうなるの? さっきはキミだって、"周りの期待に応えたい" って言ってたじゃないの」
はるか「……っ」ズキッ
はるか(……胸が痛い。この人の言う通りだ。私は、みんなのことを裏切ろうとしてる……)
はるか(…………でも……、それでも……!)
232:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 10:02:53.18:6upyFrgN0 (109/117)
はるか「……それでも……」
はるか「それでも私は、自分のやりたいことをやりたいんです!」
はるか「勝手なことを言っているのは承知しています。それが、皆さんの期待を裏切ることだってことも……」
はるか「でも私は、もう自分の気持ちに嘘をつけません! つきたくないんです!」
はるか「だから……、ごめんなさい!!」ペコッ
全員「…………」
はるか「……それでも……」
はるか「それでも私は、自分のやりたいことをやりたいんです!」
はるか「勝手なことを言っているのは承知しています。それが、皆さんの期待を裏切ることだってことも……」
はるか「でも私は、もう自分の気持ちに嘘をつけません! つきたくないんです!」
はるか「だから……、ごめんなさい!!」ペコッ
全員「…………」
233:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 10:03:51.55:6upyFrgN0 (110/117)
陸上部監督・太田「……藍沢。君の好きにしたらいい」
はるか「……! お、太田先生……」
TVディレクター「はい!? 先生も何言っちゃってるの!? この子は日本の期待の星なんですよ!?」
陸上部監督・太田「今の藍沢からは、これまでにない熱意を感じるんです。競技をやっている時より、ずっと強い熱意を」
陸上部監督・太田「ディレクターさん。あなたの言う通り、藍沢は多くの人の期待を背負っている」
陸上部監督・太田「それを跳ね除ける、ということにどれほどの勇気が必要だと思いますか? ……私には想像もつかない」
陸上部監督・太田「藍沢が何をしたいのかはわからないけれど……、きっとそれは、藍沢にとってそれほど大事なことなんでしょう」
陸上部監督・太田「それを止めることは私には出来ません。私は陸上部の監督である前に教師なんです。生徒の未来を決めるのは生徒自身……、藍沢自身なんですから」
陸上部監督・太田「だから藍沢。君は、君のやりたいことを精一杯やるといい。後のことは私が何とかするよ」
はるか「太田先生……っ! ……ありがとうございます!」ペコッ
陸上部監督・太田「……藍沢。君の好きにしたらいい」
はるか「……! お、太田先生……」
TVディレクター「はい!? 先生も何言っちゃってるの!? この子は日本の期待の星なんですよ!?」
陸上部監督・太田「今の藍沢からは、これまでにない熱意を感じるんです。競技をやっている時より、ずっと強い熱意を」
陸上部監督・太田「ディレクターさん。あなたの言う通り、藍沢は多くの人の期待を背負っている」
陸上部監督・太田「それを跳ね除ける、ということにどれほどの勇気が必要だと思いますか? ……私には想像もつかない」
陸上部監督・太田「藍沢が何をしたいのかはわからないけれど……、きっとそれは、藍沢にとってそれほど大事なことなんでしょう」
陸上部監督・太田「それを止めることは私には出来ません。私は陸上部の監督である前に教師なんです。生徒の未来を決めるのは生徒自身……、藍沢自身なんですから」
陸上部監督・太田「だから藍沢。君は、君のやりたいことを精一杯やるといい。後のことは私が何とかするよ」
はるか「太田先生……っ! ……ありがとうございます!」ペコッ
234:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 10:04:47.69:6upyFrgN0 (111/117)
TVディレクター「……はぁーあ。何だかよくわかんないけど、無駄足だったみたいだな。……しょうがない、ほらみんな、撤収撤収!」
陸上部監督・太田「さぁ、こちらも練習だ! イリス学園女子陸上部は藍沢だけじゃないってところを見せてやろう!」
陸上部員達「はいっ!」
ゾロゾロゾロゾロ…
はるか「…………」ポツン
TVディレクター「……はぁーあ。何だかよくわかんないけど、無駄足だったみたいだな。……しょうがない、ほらみんな、撤収撤収!」
陸上部監督・太田「さぁ、こちらも練習だ! イリス学園女子陸上部は藍沢だけじゃないってところを見せてやろう!」
陸上部員達「はいっ!」
ゾロゾロゾロゾロ…
はるか「…………」ポツン
235:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 10:05:24.87:6upyFrgN0 (112/117)
れいか「……はるかお姉さん。皆さんいなくなって、一人になってしまいましたね……」
はるか「……うん。……でも……少し、いい気持ち」
はるか「……私、周りの人達は、"期待している私" 以外になることを許してくれないと思ってた」
はるか「でも、それは私が勝手に決め付けてただけだったんだ。ちゃんと話せばわかってくれる人もいた。太田先生みたいに」
はるか「ちゃんと話すこと。それが、私にとっての未来に向かう、はじめの一歩だったんだ」
はるか「……だから、誰に期待されなくてもいい。私は、ちゃんと一歩を踏み出せたから」
はるか「誰にも気にされない、たった一人の私」
はるか「ここが私の、本当のスタートラインなんだ」
れいか「……はるかお姉さん。皆さんいなくなって、一人になってしまいましたね……」
はるか「……うん。……でも……少し、いい気持ち」
はるか「……私、周りの人達は、"期待している私" 以外になることを許してくれないと思ってた」
はるか「でも、それは私が勝手に決め付けてただけだったんだ。ちゃんと話せばわかってくれる人もいた。太田先生みたいに」
はるか「ちゃんと話すこと。それが、私にとっての未来に向かう、はじめの一歩だったんだ」
はるか「……だから、誰に期待されなくてもいい。私は、ちゃんと一歩を踏み出せたから」
はるか「誰にも気にされない、たった一人の私」
はるか「ここが私の、本当のスタートラインなんだ」
236:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 10:06:01.90:6upyFrgN0 (113/117)
パァッ…
みゆき「! はるかさん、光ってるよ!」
なお「キャンディ、"レインボーパレット" 出して!」
キャンディ「わかったクルぅ!」パカッ
ポンッ
やよい「出たよ! はるかさんの光の玉!」
ヒューーーーン ポチョンッ
キラキラキラ
ポップ「藍色の "夢の絵の具"……! これでついに 6色の絵の具が揃ったでござる! 残るはあと 1色だけでござるよ!」
はるか「藍色の絵の具。これがわたしの本当の気持ち。本当の夢……」
パァッ…
みゆき「! はるかさん、光ってるよ!」
なお「キャンディ、"レインボーパレット" 出して!」
キャンディ「わかったクルぅ!」パカッ
ポンッ
やよい「出たよ! はるかさんの光の玉!」
ヒューーーーン ポチョンッ
キラキラキラ
ポップ「藍色の "夢の絵の具"……! これでついに 6色の絵の具が揃ったでござる! 残るはあと 1色だけでござるよ!」
はるか「藍色の絵の具。これがわたしの本当の気持ち。本当の夢……」
237:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 10:06:31.42:6upyFrgN0 (114/117)
はるか「もう失くさない。見失わない。私自身の大切な気持ち」
はるか「私は、私の気持ちに胸を張って未来に向かうよ」
はるか「私だけの、たどり着きたい未来に向かって」
つづく
はるか「もう失くさない。見失わない。私自身の大切な気持ち」
はるか「私は、私の気持ちに胸を張って未来に向かうよ」
はるか「私だけの、たどり着きたい未来に向かって」
つづく
238:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 10:07:23.91:6upyFrgN0 (115/117)
次回予告
みゆき「デスペアランドの人達が決闘を申し込んできたの! "最後の勝負"、そう言ってた」
みゆき「"最後" ってどういうことなんだろう……。あの人達にも、何か事情があるのかな……」
みゆき「……でも、ここで負けたら、わたし達だけじゃない、わたし達の大切な人達の未来もなくなっちゃう! それだけは絶対にさせない!」
みゆき「次回、『スマイルプリキュア レインボー!』 "激突! ゆずれない気持ち!"」
みゆき「みんな笑顔でウルトラハッピー!」
次回予告
みゆき「デスペアランドの人達が決闘を申し込んできたの! "最後の勝負"、そう言ってた」
みゆき「"最後" ってどういうことなんだろう……。あの人達にも、何か事情があるのかな……」
みゆき「……でも、ここで負けたら、わたし達だけじゃない、わたし達の大切な人達の未来もなくなっちゃう! それだけは絶対にさせない!」
みゆき「次回、『スマイルプリキュア レインボー!』 "激突! ゆずれない気持ち!"」
みゆき「みんな笑顔でウルトラハッピー!」
239:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 10:08:00.02:6upyFrgN0 (116/117)
今回はここまでです!
お読みいただいた方、ありがとうございました。
よかったら次回もまたよろしくお願いします!
第1話 ~ 第11話 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1360385907/
第12話 ~ 第20話 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1366529393/
第21話 >>4 から
第22話 >>125 から
今回はここまでです!
お読みいただいた方、ありがとうございました。
よかったら次回もまたよろしくお願いします!
第1話 ~ 第11話 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1360385907/
第12話 ~ 第20話 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1366529393/
第21話 >>4 から
第22話 >>125 から
240:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/14(日) 10:27:13.04:6upyFrgN0 (117/117)
前回までのレスに対するお返事タイムです!
> 乙くださったみなさま
ありがとうございます!
よければ今後ともよろしくお願いします!
> 122さん
> "「海賊ハリケーン」的な展開" について
なんか自然と展開が被りませんでした。
同じ "夢" がテーマでも、フォーカスを当てているところが違うからだと思います。
この辺、詳しく話してしまうとネタバレになってしまいそうなので、今回はここまでで。。
あと 3ヶ月くらいしたらその辺の話もできるかなぁ、と思います。
> 123さん
> 「さび(み?)しんぼのおおかみ」について
仰るとおり、知りませんでした! スミマセンでした!
"あかねちゃんを応援する話(ショー2作目?)" と、
"オバケと友達になる話(ミュージカル?)" は知ってたんですが。。
そんな話があったんですね。。キレイにそこだけ抜けていたようです。。
教えていただき、ありがとうございます!
……でも、知ってたら 21話書けなかったかもしれないですねー。。"かぶっちゃう" ってことで。
結果オーライだったかもしれません。
話はかぶっちゃったかもしれませんが、大目に見てやっていただければ、と思います。
以上です!
またよろしくお願いしますー。
前回までのレスに対するお返事タイムです!
> 乙くださったみなさま
ありがとうございます!
よければ今後ともよろしくお願いします!
> 122さん
> "「海賊ハリケーン」的な展開" について
なんか自然と展開が被りませんでした。
同じ "夢" がテーマでも、フォーカスを当てているところが違うからだと思います。
この辺、詳しく話してしまうとネタバレになってしまいそうなので、今回はここまでで。。
あと 3ヶ月くらいしたらその辺の話もできるかなぁ、と思います。
> 123さん
> 「さび(み?)しんぼのおおかみ」について
仰るとおり、知りませんでした! スミマセンでした!
"あかねちゃんを応援する話(ショー2作目?)" と、
"オバケと友達になる話(ミュージカル?)" は知ってたんですが。。
そんな話があったんですね。。キレイにそこだけ抜けていたようです。。
教えていただき、ありがとうございます!
……でも、知ってたら 21話書けなかったかもしれないですねー。。"かぶっちゃう" ってことで。
結果オーライだったかもしれません。
話はかぶっちゃったかもしれませんが、大目に見てやっていただければ、と思います。
以上です!
またよろしくお願いしますー。
241:ボーズ:2013/07/14(日) 12:27:39.06:0AEA5Zcw0 (1/1)
お疲れ様です落語、奥が深いですからね、はるかさんの夢強く持ってほしいものです。
お疲れ様です落語、奥が深いですからね、はるかさんの夢強く持ってほしいものです。
242:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/14(日) 20:01:57.89:gbpKQHh+o (1/1)
乙です
乙です
243:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/15(月) 12:52:00.54:lOgOV42zo (1/1)
>>219
アンパンマン乙
>>219
アンパンマン乙
244:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/16(火) 09:06:08.85:V6X6MTlW0 (1/1)
次回熱い展開になりそうだ……地味に仲間が好きなビリーズが大好きだ!
そしてはるかさんはいつか人工衛星に放置される蟹になりませんように……
次回熱い展開になりそうだ……地味に仲間が好きなビリーズが大好きだ!
そしてはるかさんはいつか人工衛星に放置される蟹になりませんように……
245:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/21(日) 03:20:15.32:nWMNA3DKo (1/1)
乙でした
プリキュアが周りからの期待と自分のやりたいことの間で迷う→悪の幹部が「余計な」揺さぶりをかけてプリキュアを倒そうとする→決心の付いたプリキュアにボコられる
シアンナさん完全に43話(れいかが留学する話)のジョーカーと同じ失敗してるじゃないか! ちゃんと先輩の負け方は研究しておこう
はるかはオリキャラだからいくらでも安全そうなのはあるのに(歌手・パティシエ等)、落語家はかなり意外だった。
ただ、子供がそもそも「落語」が何かわかるか怪しいし、なおの迷子の話の時に一回出てきただけで「落語」自体が何なのか説明とかなかったから
なんか「落語」についての説明を入れた方がよかったかもね。子供がこの話を見たとき、キュアノーブルがなりたいものが何なのかちょっとイメージしづらい?
>>1が子供向けに書いてないなら別に大丈夫なんだけど。
乙でした
プリキュアが周りからの期待と自分のやりたいことの間で迷う→悪の幹部が「余計な」揺さぶりをかけてプリキュアを倒そうとする→決心の付いたプリキュアにボコられる
シアンナさん完全に43話(れいかが留学する話)のジョーカーと同じ失敗してるじゃないか! ちゃんと先輩の負け方は研究しておこう
はるかはオリキャラだからいくらでも安全そうなのはあるのに(歌手・パティシエ等)、落語家はかなり意外だった。
ただ、子供がそもそも「落語」が何かわかるか怪しいし、なおの迷子の話の時に一回出てきただけで「落語」自体が何なのか説明とかなかったから
なんか「落語」についての説明を入れた方がよかったかもね。子供がこの話を見たとき、キュアノーブルがなりたいものが何なのかちょっとイメージしづらい?
>>1が子供向けに書いてないなら別に大丈夫なんだけど。
246:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:28:02.97:UPcKqWhM0 (1/99)
『スマイルプリキュア レインボー!』
このあとすぐ!
『スマイルプリキュア レインボー!』
このあとすぐ!
247:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:30:04.32:UPcKqWhM0 (2/99)
~ ふしぎ図書館 ~
れいか「みなさん、今日は商店街でも人気のたい焼きを買って参りました。一緒に食べましょう!」
みゆき「うわぁーい! たい焼きたい焼きー! れいかちゃん、ありがとーっ!」
なお「それじゃ、お先にー」ヒョイッ パクッ
あかね「……なお、今二匹いっぺんに食べへんかった?」
なお「そーお? 気のせいじゃない?」モグモグ
やよい「わたしも見たよ! なおちゃんズルい!」
れいか「まあまあ、みなさん、落ち着いて。こんなこともあろうかと人数分より少し多めに買ってあります。まだまだありますよ」
なお「さっすがれいか! 気が利くぅ!」
あかね「なおはちょっとは反省せーや!」
5人「あはははははっ!」
~ ふしぎ図書館 ~
れいか「みなさん、今日は商店街でも人気のたい焼きを買って参りました。一緒に食べましょう!」
みゆき「うわぁーい! たい焼きたい焼きー! れいかちゃん、ありがとーっ!」
なお「それじゃ、お先にー」ヒョイッ パクッ
あかね「……なお、今二匹いっぺんに食べへんかった?」
なお「そーお? 気のせいじゃない?」モグモグ
やよい「わたしも見たよ! なおちゃんズルい!」
れいか「まあまあ、みなさん、落ち着いて。こんなこともあろうかと人数分より少し多めに買ってあります。まだまだありますよ」
なお「さっすがれいか! 気が利くぅ!」
あかね「なおはちょっとは反省せーや!」
5人「あはははははっ!」
248:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:32:39.64:UPcKqWhM0 (3/99)
はるか「…………」
みゆき「はるかさん? たい焼き食べないんですか? おいしいですよ?」
れいか「先ほどから何か考え込んでいるようですが……、どうかしましたか?」
はるか「……ん、ああ、ちょっとね」
なお「……? なんだろう……」モグモグ
あかね「(そろーっ…) ……よっしゃ、もろたっ!」ヒョイッ パクッ
なお「あっ!? あたしの食べかけのたい焼き食べちゃった!? あんこいっぱいの頭とっておいたのにぃ……。……あかね!」
あかね「にししっ、さっきのお返しやー!」
なお「こら、待てーっ!」
あかね「待てと言われて待つやつおるかーい!」
ダダダダダダッ
はるか「…………」
はるか「……あかねちゃんとなおちゃん、仲いいね」
れいか「そうですね。よくぶつかることもありますが、それがあの二人なりの友情なんです」
はるか「……ぶつかり合う先にある友情、か。そういうのもあるんだね」
はるか「…………」
みゆき「はるかさん? たい焼き食べないんですか? おいしいですよ?」
れいか「先ほどから何か考え込んでいるようですが……、どうかしましたか?」
はるか「……ん、ああ、ちょっとね」
なお「……? なんだろう……」モグモグ
あかね「(そろーっ…) ……よっしゃ、もろたっ!」ヒョイッ パクッ
なお「あっ!? あたしの食べかけのたい焼き食べちゃった!? あんこいっぱいの頭とっておいたのにぃ……。……あかね!」
あかね「にししっ、さっきのお返しやー!」
なお「こら、待てーっ!」
あかね「待てと言われて待つやつおるかーい!」
ダダダダダダッ
はるか「…………」
はるか「……あかねちゃんとなおちゃん、仲いいね」
れいか「そうですね。よくぶつかることもありますが、それがあの二人なりの友情なんです」
はるか「……ぶつかり合う先にある友情、か。そういうのもあるんだね」
249:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:33:30.31:UPcKqWhM0 (4/99)
シアンナ(回想)『…… "未来" が無い者は……どうしたらいいというの……!?』
シアンナ(回想)『私は……何にもなれなかった……』
はるか「…………」
はるか(デスペアランドのシアンナ。あの人のことがすごく気になる……。みんなを困らせる悪い人のはずなのに……)
はるか(……でもあの人……、なんか、とてもツラそうだった……)
シアンナ(回想)『…… "未来" が無い者は……どうしたらいいというの……!?』
シアンナ(回想)『私は……何にもなれなかった……』
はるか「…………」
はるか(デスペアランドのシアンナ。あの人のことがすごく気になる……。みんなを困らせる悪い人のはずなのに……)
はるか(……でもあの人……、なんか、とてもツラそうだった……)
250:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:34:01.80:UPcKqWhM0 (5/99)
はるか(……何か、事情があるのかな。もし、そうだとしたら……)
はるか(何とかして、あげられないかな)
はるか(……何か、事情があるのかな。もし、そうだとしたら……)
はるか(何とかして、あげられないかな)
251:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:34:44.96:UPcKqWhM0 (6/99)
スマイルプリキュア レインボー!
第23話「激突! ゆずれない気持ち!」
スマイルプリキュア レインボー!
第23話「激突! ゆずれない気持ち!」
252:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:35:35.26:UPcKqWhM0 (7/99)
はるか「……ねぇ、みんな。聞いてほしいことがあるんだけど」
みゆき「聞いてほしいこと……? なんですか?」
れいか「それはもしかして、はるかお姉さんの考え事と、何か関係が……?」
はるか「うん」
はるか「……私、シアンナのことについて考えてたんだ」
やよい「シアンナ? デスペアランドの、ですか?」
はるか「うん」
あかね「なんでまた……。あのおっかないお姉ちゃんのことで、何か気になることでもあるんですか?」
はるか「……ねぇ、みんな。聞いてほしいことがあるんだけど」
みゆき「聞いてほしいこと……? なんですか?」
れいか「それはもしかして、はるかお姉さんの考え事と、何か関係が……?」
はるか「うん」
はるか「……私、シアンナのことについて考えてたんだ」
やよい「シアンナ? デスペアランドの、ですか?」
はるか「うん」
あかね「なんでまた……。あのおっかないお姉ちゃんのことで、何か気になることでもあるんですか?」
253:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:36:41.81:UPcKqWhM0 (8/99)
はるか「……実はね、私、聞いたんだ」
はるか「この前、ハッピーが光る力を使って、アキラメーナと合体したシアンナと戦った時、負けてうなだれた時、小さくこうつぶやいたんだ」
はるか「"未来が無い者は……どうしたらいいというの……!?" って」
はるか「その時のシアンナの顔、真っ青で……。なんだか、とってもツラそうだった……」
はるか「それ以来気になってるんだ、シアンナのこと……」
れいか「はるかお姉さんは、あの方のことが心配、なのでしょうか。」
はるか「……そういうことになるのかな。ヘン、だよね。敵同士なのに……」
はるか「……でも……、なんだかほっとけなくて……」
みゆき「…………」
はるか「……実はね、私、聞いたんだ」
はるか「この前、ハッピーが光る力を使って、アキラメーナと合体したシアンナと戦った時、負けてうなだれた時、小さくこうつぶやいたんだ」
はるか「"未来が無い者は……どうしたらいいというの……!?" って」
はるか「その時のシアンナの顔、真っ青で……。なんだか、とってもツラそうだった……」
はるか「それ以来気になってるんだ、シアンナのこと……」
れいか「はるかお姉さんは、あの方のことが心配、なのでしょうか。」
はるか「……そういうことになるのかな。ヘン、だよね。敵同士なのに……」
はるか「……でも……、なんだかほっとけなくて……」
みゆき「…………」
254:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:37:37.41:UPcKqWhM0 (9/99)
みゆき「……そんなことないと思いますよ。仲が悪くったって、相手のこと、心配になることだってあると思います」
みゆき「だって、わたし達にも、おんなじようなことがあったから……」
はるか「……それってもしかして、ウルルン君達のこと?」
みゆき「はい」
ウルルン「……そういや、はるかにはまだ、おれ達のことちゃんと話してなかったウル」
みゆき「……そんなことないと思いますよ。仲が悪くったって、相手のこと、心配になることだってあると思います」
みゆき「だって、わたし達にも、おんなじようなことがあったから……」
はるか「……それってもしかして、ウルルン君達のこと?」
みゆき「はい」
ウルルン「……そういや、はるかにはまだ、おれ達のことちゃんと話してなかったウル」
255:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:38:38.46:UPcKqWhM0 (10/99)
ウルルン「おれ達、元バッドエンド王国の幹部は、元々メルヘンランドの妖精だったウル」
オニニン「でも、物語の悪役だったおれ様達は、いっつも周りから怖がられて、キラわれて……」
マジョリン「そのツラさを利用されて、バッドエンド王国にされてしまったんだマジョ」
ウルルン「でも、プリキュアにジャマされて失敗を繰り返すうち、おれ達はどんどん後がなくなっていったウル」
オニニン「おれ様達の監視役だった "ジョーカー" には "昔のツラかった頃に戻りたいのか" ってさんざん脅かされて……」
マジョリン「"どうしてあたし達がこんな目に" "どうしてこんなツラい思いをしないといけないのか" ……そんな風に思うたびに、あたし達の中の憎しみが抑えられなくなっていったマジョ」
ウルルン「おれ達、元バッドエンド王国の幹部は、元々メルヘンランドの妖精だったウル」
オニニン「でも、物語の悪役だったおれ様達は、いっつも周りから怖がられて、キラわれて……」
マジョリン「そのツラさを利用されて、バッドエンド王国にされてしまったんだマジョ」
ウルルン「でも、プリキュアにジャマされて失敗を繰り返すうち、おれ達はどんどん後がなくなっていったウル」
オニニン「おれ様達の監視役だった "ジョーカー" には "昔のツラかった頃に戻りたいのか" ってさんざん脅かされて……」
マジョリン「"どうしてあたし達がこんな目に" "どうしてこんなツラい思いをしないといけないのか" ……そんな風に思うたびに、あたし達の中の憎しみが抑えられなくなっていったマジョ」
256:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:39:19.22:UPcKqWhM0 (11/99)
ウルルン「そこを助けてくれたのがプリキュア――みゆき達だったウル」
オニニン「"悪役のあなた達がガンバってくれるから、お話が楽しいんだ"、"だからあなた達が大好きなんだ" って言ってくれて……」
マジョリン「その言葉にどんどんあたし達の憎しみが薄れていって……」
ウルルン「それで、ようやく元に……今のこの姿に戻れたんだウル」
はるか「……そうだったんだ」
ウルルン「そこを助けてくれたのがプリキュア――みゆき達だったウル」
オニニン「"悪役のあなた達がガンバってくれるから、お話が楽しいんだ"、"だからあなた達が大好きなんだ" って言ってくれて……」
マジョリン「その言葉にどんどんあたし達の憎しみが薄れていって……」
ウルルン「それで、ようやく元に……今のこの姿に戻れたんだウル」
はるか「……そうだったんだ」
257:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:40:54.33:UPcKqWhM0 (12/99)
あかね「……そう考えると、もしかしたらデスペアランドの連中にも、なんか事情があるのかもしれへんな」
やよい「そうだね……。何か理由があって、ムリヤリ悪いことをさせられてたりするのかも」
れいか「もしそうだとしたら……」
なお「うん。きっかけさえあれば……」
みゆき「……あの人達とも仲良くできるかも」
はるか「……! ……仲良く…?」
はるか「…………」
あかね「……そう考えると、もしかしたらデスペアランドの連中にも、なんか事情があるのかもしれへんな」
やよい「そうだね……。何か理由があって、ムリヤリ悪いことをさせられてたりするのかも」
れいか「もしそうだとしたら……」
なお「うん。きっかけさえあれば……」
みゆき「……あの人達とも仲良くできるかも」
はるか「……! ……仲良く…?」
はるか「…………」
258:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:41:31.82:UPcKqWhM0 (13/99)
はるか「……みんな、私、あの人達と話がしてみたい。戦うばっかりじゃなくて、ちゃんと気持ちを確かめてみたい」
はるか「それでもし、あの人達が何かツラい思いをしてるなら、何とかしてあげたいんだ」
はるか「あの人達が悪い人だっていうのはわかってる。ムチャなこと言ってるっていうのもわかってる」
はるか「……でも、それだって、ちゃんと話してみないとわからないと思うんだ」
はるか「だから私、やってみたい。もし戦わなくて済むなら……、笑い合えるかもしれないなら……、その可能性をあきらめたくない」
はるか「私の勝手なお願いなんだけど……、みんな、力を貸してくれないかな」
5人「…………」
はるか「……みんな、私、あの人達と話がしてみたい。戦うばっかりじゃなくて、ちゃんと気持ちを確かめてみたい」
はるか「それでもし、あの人達が何かツラい思いをしてるなら、何とかしてあげたいんだ」
はるか「あの人達が悪い人だっていうのはわかってる。ムチャなこと言ってるっていうのもわかってる」
はるか「……でも、それだって、ちゃんと話してみないとわからないと思うんだ」
はるか「だから私、やってみたい。もし戦わなくて済むなら……、笑い合えるかもしれないなら……、その可能性をあきらめたくない」
はるか「私の勝手なお願いなんだけど……、みんな、力を貸してくれないかな」
5人「…………」
259:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:43:15.76:UPcKqWhM0 (14/99)
あかね「……そんなムチャでもないと思いますよ。それ」
はるか「えっ?」
あかね「やって、ほらっ、こうしてうまくいった例がここにおるわけですし!」ヒョイッ
ウルルン「おい、あかね! だっこするんじゃねえウル! 子ども扱いされてるみたいで恥ずかしいウル!」
あかね「あははっ、まぁまぁ、ええやないの!」
やよい「そうですよ、やってみましょう! できるなら、絶対その方がいいですもん! ねっ、オニニン!」
オニニン「そうオニ! 今のおれ様達みたいになれるかもしれないオニ!」
なお「まあ、誰かさんみたいにヘソ曲がりは変わらなかったりするかもしれないですけど」
マジョリン「なお、誰かさんって誰マジョ!」
れいか「はるかお姉さんの願いは私達の願いでもあります。私達も、みんなの平和のために、力を尽くします」
ポップ「拙者も喜んで力を貸すでござるよ!」
みゆき「やってみましょう、はるかさん! きっとあの人達とも分かり合って、笑顔で話せるようになりますよ!」
キャンディ「そうクル! みんなをスマイルにしてこその "スマイルプリキュア" クルぅ!」
はるか「みんな……! ……ありがとう……!」
みゆき「それじゃ、早速あの人達を探しに行こうっ! みんな笑顔でウルトラハッピーになるために!」
あかね「……そんなムチャでもないと思いますよ。それ」
はるか「えっ?」
あかね「やって、ほらっ、こうしてうまくいった例がここにおるわけですし!」ヒョイッ
ウルルン「おい、あかね! だっこするんじゃねえウル! 子ども扱いされてるみたいで恥ずかしいウル!」
あかね「あははっ、まぁまぁ、ええやないの!」
やよい「そうですよ、やってみましょう! できるなら、絶対その方がいいですもん! ねっ、オニニン!」
オニニン「そうオニ! 今のおれ様達みたいになれるかもしれないオニ!」
なお「まあ、誰かさんみたいにヘソ曲がりは変わらなかったりするかもしれないですけど」
マジョリン「なお、誰かさんって誰マジョ!」
れいか「はるかお姉さんの願いは私達の願いでもあります。私達も、みんなの平和のために、力を尽くします」
ポップ「拙者も喜んで力を貸すでござるよ!」
みゆき「やってみましょう、はるかさん! きっとあの人達とも分かり合って、笑顔で話せるようになりますよ!」
キャンディ「そうクル! みんなをスマイルにしてこその "スマイルプリキュア" クルぅ!」
はるか「みんな……! ……ありがとう……!」
みゆき「それじゃ、早速あの人達を探しに行こうっ! みんな笑顔でウルトラハッピーになるために!」
260:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:44:58.72:UPcKqWhM0 (15/99)
~ 七色ヶ丘市 空き地 ~
みゆき「――とは言ったものの……」
やよい「アテ、全然ないよね……。どうしよっか……」
れいか「弱ってしまいましたね……」
あかね「あっちもいつやったかゆーとったけども、いてほしくない時は呼ばんでも来るのに、いてほしい時はおらへんもんやなぁ……」
はるか「あ、そうだ。ねぇ、マジョリンちゃん。前、ペロー君を探してくれた時のあの水晶玉……、名前なんだっけ? あれ、使えないかな?」
マジョリン「"サガシモノサガ~ス" マジョ?」
なお「ああ、あれは――」
~ 七色ヶ丘市 空き地 ~
みゆき「――とは言ったものの……」
やよい「アテ、全然ないよね……。どうしよっか……」
れいか「弱ってしまいましたね……」
あかね「あっちもいつやったかゆーとったけども、いてほしくない時は呼ばんでも来るのに、いてほしい時はおらへんもんやなぁ……」
はるか「あ、そうだ。ねぇ、マジョリンちゃん。前、ペロー君を探してくれた時のあの水晶玉……、名前なんだっけ? あれ、使えないかな?」
マジョリン「"サガシモノサガ~ス" マジョ?」
なお「ああ、あれは――」
261:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:45:30.97:UPcKqWhM0 (16/99)
~ 回想 緑川家 ~
こうた(なお弟・三男)(回想)『あ、ボール。あははっ、あそぼっ、それーっ!』
パリーン
こうた(回想)『……カベにぶつけてももどってこない……。つまんなーい』
なお(回想)『ちょっと何、今の音!? ……あ、水晶玉割れてる! こうた、大丈夫!? ケガしてない!?』
こうた(回想)『うん。だいじょーぶ』
~ 回想 緑川家 ~
こうた(なお弟・三男)(回想)『あ、ボール。あははっ、あそぼっ、それーっ!』
パリーン
こうた(回想)『……カベにぶつけてももどってこない……。つまんなーい』
なお(回想)『ちょっと何、今の音!? ……あ、水晶玉割れてる! こうた、大丈夫!? ケガしてない!?』
こうた(回想)『うん。だいじょーぶ』
262:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:46:10.75:UPcKqWhM0 (17/99)
なお「――と、いうわけで壊れちゃって、もうないんですよねー……」
マジョリン「あたしの大発明……。思い出したらまた落ち込んできたマジョ……」
はるか「そっか……、じゃあしょうがないね」
みゆき「……あ! そういえばキャンディ、いつもあの人達が来る時教えてくれるよね? 逆にこっちから居場所を探せないかな?」
あかね「おお、それや! みゆき、グッドアイデアやで!」
やよい「できる? キャンディ」
キャンディ「やってみるクル!」
キャンディ「……んんんんん……!」
キャンディ「……むむむむむむ……!」
キャンディ「……んぃぃぃぃぃぃぃ……!」
6人「(ゴクリ)」
なお「――と、いうわけで壊れちゃって、もうないんですよねー……」
マジョリン「あたしの大発明……。思い出したらまた落ち込んできたマジョ……」
はるか「そっか……、じゃあしょうがないね」
みゆき「……あ! そういえばキャンディ、いつもあの人達が来る時教えてくれるよね? 逆にこっちから居場所を探せないかな?」
あかね「おお、それや! みゆき、グッドアイデアやで!」
やよい「できる? キャンディ」
キャンディ「やってみるクル!」
キャンディ「……んんんんん……!」
キャンディ「……むむむむむむ……!」
キャンディ「……んぃぃぃぃぃぃぃ……!」
6人「(ゴクリ)」
263:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:46:57.80:UPcKqWhM0 (18/99)
キャンディ「! あっちクル! あっちの方からいつもとおんなじ感じがするクル!」
なお「えっ!? わかったの!? ホントに!?」
れいか「すごいわ、キャンディ!」
ポップ「うぅむ……、これはおどろきでござる……。キャンディの成長、目を見張るばかりでござるな」
みゆき「キャンディ、お手柄! 早速行ってみよう!」
キャンディ「! あっちクル! あっちの方からいつもとおんなじ感じがするクル!」
なお「えっ!? わかったの!? ホントに!?」
れいか「すごいわ、キャンディ!」
ポップ「うぅむ……、これはおどろきでござる……。キャンディの成長、目を見張るばかりでござるな」
みゆき「キャンディ、お手柄! 早速行ってみよう!」
264:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:48:11.30:UPcKqWhM0 (19/99)
~ ギャラリー・D シアンナ自室前 ~
ビリーズ「んぁーっ、よく寝たぜ。やっぱベッドはいいなぁ……、って」
セルリア「…………」
ビリーズ「……お前、ずっとそうしてたのかよ。シアンナの部屋の前で、膝抱えて」
セルリア「…………」
ビリーズ「……で、シアンナもこの間帰ってきたきり部屋にこもって出てこねぇ、と。あれから全く出てきてねーの?」
セルリア「…………」コクン
ビリーズ「……何やってんだか」
ビリーズ「ま、好きにすりゃいーんじゃねーの? 部屋にこもろうが、膝抱えようがよ。オレ、ちょっとアトリエにでも行ってくら」
セルリア「……どこへでも……行け……」
ビリーズ「へいへい、そーするわ。んじゃな」
スタスタスタ
~ ギャラリー・D シアンナ自室前 ~
ビリーズ「んぁーっ、よく寝たぜ。やっぱベッドはいいなぁ……、って」
セルリア「…………」
ビリーズ「……お前、ずっとそうしてたのかよ。シアンナの部屋の前で、膝抱えて」
セルリア「…………」
ビリーズ「……で、シアンナもこの間帰ってきたきり部屋にこもって出てこねぇ、と。あれから全く出てきてねーの?」
セルリア「…………」コクン
ビリーズ「……何やってんだか」
ビリーズ「ま、好きにすりゃいーんじゃねーの? 部屋にこもろうが、膝抱えようがよ。オレ、ちょっとアトリエにでも行ってくら」
セルリア「……どこへでも……行け……」
ビリーズ「へいへい、そーするわ。んじゃな」
スタスタスタ
265:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:49:13.00:UPcKqWhM0 (20/99)
~ ギャラリー・D アトリエ ~
ガラーン…
ビリーズ「…………」
ビリーズ(……ここも、最近使ってねーんだな。描きかけの絵ばっかだ)
ビリーズ(まぁ、元々絵描きなんて正体隠すためにやってたもんだしな。もう "期限" も近いし、んなことやってる場合じゃねーよな、そりゃ)
ビリーズ(……けど……)
セルリア(回想)『……もっと速く……描け……! ……まだ 3枚しか……描けてない……! ……目標の……10枚まで……、……あと 7枚も……ある……!』
シアンナ(回想)『まったく、描くのが遅いわね、あなたは。セルリアならもう終わっているわ』
ビリーズ(回想)『うるせー! 文句言うならお前らがやりゃいーだろーが!』
ビリーズ「…………」
~ ギャラリー・D アトリエ ~
ガラーン…
ビリーズ「…………」
ビリーズ(……ここも、最近使ってねーんだな。描きかけの絵ばっかだ)
ビリーズ(まぁ、元々絵描きなんて正体隠すためにやってたもんだしな。もう "期限" も近いし、んなことやってる場合じゃねーよな、そりゃ)
ビリーズ(……けど……)
セルリア(回想)『……もっと速く……描け……! ……まだ 3枚しか……描けてない……! ……目標の……10枚まで……、……あと 7枚も……ある……!』
シアンナ(回想)『まったく、描くのが遅いわね、あなたは。セルリアならもう終わっているわ』
ビリーズ(回想)『うるせー! 文句言うならお前らがやりゃいーだろーが!』
ビリーズ「…………」
266:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:49:47.67:UPcKqWhM0 (21/99)
ビリーズ「……チッ。せっかく帰ってきたっつーのによぉ……」
ビリーズ「……なんか、つまんねーな……」
ビリーズ「……チッ。せっかく帰ってきたっつーのによぉ……」
ビリーズ「……なんか、つまんねーな……」
267:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:50:22.14:UPcKqWhM0 (22/99)
~ ギャラリー・D シアンナ自室前 ~
セルリア「…………」
セルリア(……シアンナ……)
シアンナ(回想)『セルリア。ギャラリーの仕事ができなくても、あなたは本来の仕事ができる。だから、それでいいのよ』
シアンナ(回想)『あなたの絵、結構売れてるのよ。暇があったら描いておいてくれるかしら』
シアンナ(回想)『あなたなら、この "心の絵の具" も有効に使いこなせるわ。頼むわね』
セルリア「…………」
セルリア(……シアンナが……私を……ほめてくれると……楽しい……)
セルリア(……でも……)
~ ギャラリー・D シアンナ自室前 ~
セルリア「…………」
セルリア(……シアンナ……)
シアンナ(回想)『セルリア。ギャラリーの仕事ができなくても、あなたは本来の仕事ができる。だから、それでいいのよ』
シアンナ(回想)『あなたの絵、結構売れてるのよ。暇があったら描いておいてくれるかしら』
シアンナ(回想)『あなたなら、この "心の絵の具" も有効に使いこなせるわ。頼むわね』
セルリア「…………」
セルリア(……シアンナが……私を……ほめてくれると……楽しい……)
セルリア(……でも……)
268:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:51:09.94:UPcKqWhM0 (23/99)
~ 数日前 ギャラリー・D ~
ガチャッ
シアンナ(回想)『…………』ゲッソリ
セルリア(回想)『……おかえり……シアンナ……。……!? ……どうしたの……その顔……!? ……真っ青……!』
シアンナ(回想)『…………』
フラフラ
セルリア(回想)『……あ……シアン――』
バタンッ
~ 数日前 ギャラリー・D ~
ガチャッ
シアンナ(回想)『…………』ゲッソリ
セルリア(回想)『……おかえり……シアンナ……。……!? ……どうしたの……その顔……!? ……真っ青……!』
シアンナ(回想)『…………』
フラフラ
セルリア(回想)『……あ……シアン――』
バタンッ
269:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:52:20.44:UPcKqWhM0 (24/99)
セルリア「…………」
セルリア(……あれから……シアンナは……部屋から……出てこない……)
シアンナ(回想)『…………』ゲッソリ
セルリア「……っ……!」
セルリア(……シアンナが……苦しいと……私も……苦しい……! ……どうして……!?)
セルリア(……どうにか……したい……。……この……苦しいのを……どうにか……!)
セルリア(…………私は……どうしたら……いいの……?)
セルリア「…………」
セルリア(……あれから……シアンナは……部屋から……出てこない……)
シアンナ(回想)『…………』ゲッソリ
セルリア「……っ……!」
セルリア(……シアンナが……苦しいと……私も……苦しい……! ……どうして……!?)
セルリア(……どうにか……したい……。……この……苦しいのを……どうにか……!)
セルリア(…………私は……どうしたら……いいの……?)
270:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:52:55.91:UPcKqWhM0 (25/99)
~ ギャラリー・D シアンナ自室 ~
シアンナ「…………」
シアンナ(……私は……使命を果たせなかった……)
シアンナ(今の持てる全力を尽くしても……、大臣からもらった秘策 "新しい闇の絵の具" を全て使っても……)
デスペア国王(回想)『使命が果たされなければ、お前達はいる意味が無いのだ』
シアンナ「…………」
シアンナ(……使命の果たせない私には……いる意味はなかったの……?)
シアンナ(……私は……何のために……いたの……?)
~ ギャラリー・D シアンナ自室 ~
シアンナ「…………」
シアンナ(……私は……使命を果たせなかった……)
シアンナ(今の持てる全力を尽くしても……、大臣からもらった秘策 "新しい闇の絵の具" を全て使っても……)
デスペア国王(回想)『使命が果たされなければ、お前達はいる意味が無いのだ』
シアンナ「…………」
シアンナ(……使命の果たせない私には……いる意味はなかったの……?)
シアンナ(……私は……何のために……いたの……?)
271:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:53:38.96:UPcKqWhM0 (26/99)
シアンナ(…………いいえ、まだよ。まだ、終わっていない。プリキュアに勝てば、全て問題はない……!)
シアンナ(そうすれば……、私は、"デスペアランドの戦士・シアンナ" になれる……!)
シアンナ(使命を……果たせさえすれば……!)
シアンナ(……もうためらってなどいられない)
シアンナ(国王陛下から禁じられていた、正真正銘の "最後の手段"。あれを使ってでも……)
シアンナ(必ずプリキュアを倒す!!)
シアンナ(…………いいえ、まだよ。まだ、終わっていない。プリキュアに勝てば、全て問題はない……!)
シアンナ(そうすれば……、私は、"デスペアランドの戦士・シアンナ" になれる……!)
シアンナ(使命を……果たせさえすれば……!)
シアンナ(……もうためらってなどいられない)
シアンナ(国王陛下から禁じられていた、正真正銘の "最後の手段"。あれを使ってでも……)
シアンナ(必ずプリキュアを倒す!!)
272:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:54:36.55:UPcKqWhM0 (27/99)
ギャラリー・D『アガ』
シアンナ「……どうしたの、"D"? "侵入者あり" ……?」
ギャラリー・D『アガ』
シアンナ「"数は6人。いずれも少女" って……、……まさか……プリキュア……!?」
シアンナ(……向こうから来てくれるとは……手間が省けたわ……!)
ギャラリー・D『アガ』
シアンナ「……どうしたの、"D"? "侵入者あり" ……?」
ギャラリー・D『アガ』
シアンナ「"数は6人。いずれも少女" って……、……まさか……プリキュア……!?」
シアンナ(……向こうから来てくれるとは……手間が省けたわ……!)
273:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:56:03.08:UPcKqWhM0 (28/99)
~ ギャラリー・D シアンナ自室前 ~
ガチャッ
セルリア「! ……シアンナ……! ……もう……大丈夫……なの……?」
シアンナ「セルリア? あなたこそそんなところで何をしているの? ……まぁ、いいわ。ギャラリー・D に侵入者よ。プリキュアのようね」
セルリア「……!? ……プリキュア……!? ……どうして……ここが……!?」
シアンナ「わからないわ。けれど、ここが知られたからにはそのままにはしておけない。私がこれから迎え撃つ」
スタスタスタ…
セルリア「……待って……シアンナ……! ……私も……行く……!」
~ ギャラリー・D シアンナ自室前 ~
ガチャッ
セルリア「! ……シアンナ……! ……もう……大丈夫……なの……?」
シアンナ「セルリア? あなたこそそんなところで何をしているの? ……まぁ、いいわ。ギャラリー・D に侵入者よ。プリキュアのようね」
セルリア「……!? ……プリキュア……!? ……どうして……ここが……!?」
シアンナ「わからないわ。けれど、ここが知られたからにはそのままにはしておけない。私がこれから迎え撃つ」
スタスタスタ…
セルリア「……待って……シアンナ……! ……私も……行く……!」
274:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:56:50.32:UPcKqWhM0 (29/99)
~ ギャラリー・D ショールーム ~
みゆき「お、おじゃましまーす……。誰かいませんかー?」
シーーーン…
あかね「誰もおらへんな……」
れいか「外には "closed" ……、"閉店" とありましたものね」
はるか「キャンディちゃん、ホントにここで合ってるの? 見たところ、ただの絵を売るお店みたいだけど……」
キャンディ「間違いないクル! 3人ともここにいるのがわかるクル!」
やよい「うーん……。でも、それにしては静か――」
ノソノソ
ビリーズ「あぁ? お客さん? 今、店閉まってんだよね。悪ぃけど帰ってくんね?」
6人「あ」
ビリーズ「ん?」
~ ギャラリー・D ショールーム ~
みゆき「お、おじゃましまーす……。誰かいませんかー?」
シーーーン…
あかね「誰もおらへんな……」
れいか「外には "closed" ……、"閉店" とありましたものね」
はるか「キャンディちゃん、ホントにここで合ってるの? 見たところ、ただの絵を売るお店みたいだけど……」
キャンディ「間違いないクル! 3人ともここにいるのがわかるクル!」
やよい「うーん……。でも、それにしては静か――」
ノソノソ
ビリーズ「あぁ? お客さん? 今、店閉まってんだよね。悪ぃけど帰ってくんね?」
6人「あ」
ビリーズ「ん?」
275:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:57:31.71:UPcKqWhM0 (30/99)
ビリーズ「……げっ、プリキュア!? な、なんでここに!? アジトがバレたのか!?」
みゆき「ほんとにいたっ!」
あかね「しかも "アジト" やって!」
れいか「どうやら、本当にここが彼らの本拠地のようですね……!」
ビリーズ「あ、やべ、口が滑った。知らなかったのかよ……!? 言わなきゃよかった……!」
スタスタスタ
シアンナ「問題ないわ。どの道、彼女達がそれを知ってここから出ることはないのだから」
はるか「……シアンナ……!」
シアンナ「ようこそプリキュア、"ギャラリー・D" へ。歓迎するわ」
ビリーズ「……げっ、プリキュア!? な、なんでここに!? アジトがバレたのか!?」
みゆき「ほんとにいたっ!」
あかね「しかも "アジト" やって!」
れいか「どうやら、本当にここが彼らの本拠地のようですね……!」
ビリーズ「あ、やべ、口が滑った。知らなかったのかよ……!? 言わなきゃよかった……!」
スタスタスタ
シアンナ「問題ないわ。どの道、彼女達がそれを知ってここから出ることはないのだから」
はるか「……シアンナ……!」
シアンナ「ようこそプリキュア、"ギャラリー・D" へ。歓迎するわ」
276:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:58:23.41:UPcKqWhM0 (31/99)
シアンナ「どうやってここを知ったのか、どうしてここに来たのか、いずれもわからないけれど、どうでもいいわ」
シアンナ「近いうちに私の方から仕掛けるつもりだったから。……最後の勝負をね」
はるか「……!?」
はるか(…… "最後" ? 最後、ってどういうこと? ウルルン君達が言ってたみたいに、あの人達ももう後がないの……!?)
はるか(やっぱり何かあるんだ……!)
シアンナ「あなた達もそのつもりで来たんでしょう? 受けてもらうわ」
シアンナ「どちらかが倒れるまで戦う……、決闘を!」
パチンッ!
グニャァァァァ…
なお「なに!? シアンナが指を鳴らしたら……」
れいか「周りの景色がゆがみ始めました!」
みゆき「うわっ、なんだか気持ち悪い……!」
シアンナ「どうやってここを知ったのか、どうしてここに来たのか、いずれもわからないけれど、どうでもいいわ」
シアンナ「近いうちに私の方から仕掛けるつもりだったから。……最後の勝負をね」
はるか「……!?」
はるか(…… "最後" ? 最後、ってどういうこと? ウルルン君達が言ってたみたいに、あの人達ももう後がないの……!?)
はるか(やっぱり何かあるんだ……!)
シアンナ「あなた達もそのつもりで来たんでしょう? 受けてもらうわ」
シアンナ「どちらかが倒れるまで戦う……、決闘を!」
パチンッ!
グニャァァァァ…
なお「なに!? シアンナが指を鳴らしたら……」
れいか「周りの景色がゆがみ始めました!」
みゆき「うわっ、なんだか気持ち悪い……!」
277:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:59:09.09:UPcKqWhM0 (32/99)
~ ギャラリー・D内 荒野の異空間 ~
6人「…………」
あかね「な、なんやこれ……。今の今まで店の中におったのに……」
やよい「岩だらけ……。他には何にもなくなっちゃった……」
はるか「もしかして、またあの "デスペア空間" ってところに入れられたの……!?」
シアンナ「ここはデスペア空間ではないわ。何もない、ただの荒野」
シアンナ「あなた達が店だと思っていたのは、私が作ったアキラメーナ "ギャラリー・D"」
シアンナ「彼は体内の空間を自在に操ることができる。そうして作られた空間よ。デスペア空間と違って影響を及ぼすことはないわ。ここなら、思う存分戦える」
シアンナ「さぁ、プリキュアになりなさい。そして、始めましょう。私達の、最後の戦いを」
~ ギャラリー・D内 荒野の異空間 ~
6人「…………」
あかね「な、なんやこれ……。今の今まで店の中におったのに……」
やよい「岩だらけ……。他には何にもなくなっちゃった……」
はるか「もしかして、またあの "デスペア空間" ってところに入れられたの……!?」
シアンナ「ここはデスペア空間ではないわ。何もない、ただの荒野」
シアンナ「あなた達が店だと思っていたのは、私が作ったアキラメーナ "ギャラリー・D"」
シアンナ「彼は体内の空間を自在に操ることができる。そうして作られた空間よ。デスペア空間と違って影響を及ぼすことはないわ。ここなら、思う存分戦える」
シアンナ「さぁ、プリキュアになりなさい。そして、始めましょう。私達の、最後の戦いを」
278:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 08:59:49.63:UPcKqWhM0 (33/99)
ビリーズ「…………あー、えっと……、なんか知らないうちに "最後の戦い" 始まったんだけど……。オレも含まれてんの、これ?」
セルリア「……イヤなら……帰れ……」
ビリーズ「帰ろうにも帰れねーだろ、これじゃあよ……!」
ビリーズ「……ったく、しゃーねえな。付き合ってやんよ」
セルリア「……頼んで……ない……」
ビリーズ「ああ、もう、うるせえな! やるっつってんだからいーだろーが!」
ビリーズ「…………あー、えっと……、なんか知らないうちに "最後の戦い" 始まったんだけど……。オレも含まれてんの、これ?」
セルリア「……イヤなら……帰れ……」
ビリーズ「帰ろうにも帰れねーだろ、これじゃあよ……!」
ビリーズ「……ったく、しゃーねえな。付き合ってやんよ」
セルリア「……頼んで……ない……」
ビリーズ「ああ、もう、うるせえな! やるっつってんだからいーだろーが!」
279:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:00:23.68:UPcKqWhM0 (34/99)
はるか「……ちょっと待って! 今日は私達、戦いにきたわけじゃないの!」
シアンナ「…………何を言っているの? じゃあ、何をしに来たと?」
はるか「…………」
はるか「……あなた達と、話をしに」
シアンナ「……!? 話……?」
はるか「うん」
はるか「……ちょっと待って! 今日は私達、戦いにきたわけじゃないの!」
シアンナ「…………何を言っているの? じゃあ、何をしに来たと?」
はるか「…………」
はるか「……あなた達と、話をしに」
シアンナ「……!? 話……?」
はるか「うん」
280:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:01:05.69:UPcKqWhM0 (35/99)
はるか「私、前にあなたが言ってた言葉がずっと気になってたんだ。"未来が無い者はどうすればいい" っていう、あなたの言葉」
シアンナ「……!! 聞こえて……いたの……」
ビリーズ「……んなこと言ったのか、お前?」
シアンナ「…………」
れいか「その時、とてもツラそうだったと聞きました……。なぜなのでしょうか?」
シアンナ「……それを知ってどうするの?」
なお「あたし達、思ったんだ。もしかしたら、あなた達には自分じゃどうにもならない事情があるんじゃないか、って」
やよい「もしそうなら、わたし達……、あなた達のために何かしてあげられないかな」
シアンナ「!!?」
シアンナ「……あなた達が……私達のために……!?」
シアンナ「正気なの……!? 私達は敵同士なのよ……!?」
はるか「私、前にあなたが言ってた言葉がずっと気になってたんだ。"未来が無い者はどうすればいい" っていう、あなたの言葉」
シアンナ「……!! 聞こえて……いたの……」
ビリーズ「……んなこと言ったのか、お前?」
シアンナ「…………」
れいか「その時、とてもツラそうだったと聞きました……。なぜなのでしょうか?」
シアンナ「……それを知ってどうするの?」
なお「あたし達、思ったんだ。もしかしたら、あなた達には自分じゃどうにもならない事情があるんじゃないか、って」
やよい「もしそうなら、わたし達……、あなた達のために何かしてあげられないかな」
シアンナ「!!?」
シアンナ「……あなた達が……私達のために……!?」
シアンナ「正気なの……!? 私達は敵同士なのよ……!?」
281:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:02:06.11:UPcKqWhM0 (36/99)
あかね「……うちらかて、スキであんたらと戦っとるわけやないんや。あんたらが人を苦しめるようなことするから、しゃーなくやっとるだけなんや」
みゆき「でも、もしあなた達が仕方なくそれをやってるんだとしたら……、それをやってることでツラいことがあるなら……、わたし達は何とかしてあげたいの」
みゆき「そうすれば、もうお互いに傷つけあわなくってすむ。そうなれれば……、ウルトラハッピーだと思うんだ」
はるか「……私達はあなた達のことを何も知らない。だから、話してくれないかな、あなた達のこと」
はるか「あなた達のことがわかれば、私達が何か手伝えることが、力になれることがあるかもしれない」
はるか「お互いにツラい思いをするだけなんて……、傷つけあうなんて……、できるなら、そんなこと、もう終わりにしたいんだ」
はるか「どうかな、シアンナ……?」
シアンナ「……プリキュア……」
あかね「……うちらかて、スキであんたらと戦っとるわけやないんや。あんたらが人を苦しめるようなことするから、しゃーなくやっとるだけなんや」
みゆき「でも、もしあなた達が仕方なくそれをやってるんだとしたら……、それをやってることでツラいことがあるなら……、わたし達は何とかしてあげたいの」
みゆき「そうすれば、もうお互いに傷つけあわなくってすむ。そうなれれば……、ウルトラハッピーだと思うんだ」
はるか「……私達はあなた達のことを何も知らない。だから、話してくれないかな、あなた達のこと」
はるか「あなた達のことがわかれば、私達が何か手伝えることが、力になれることがあるかもしれない」
はるか「お互いにツラい思いをするだけなんて……、傷つけあうなんて……、できるなら、そんなこと、もう終わりにしたいんだ」
はるか「どうかな、シアンナ……?」
シアンナ「……プリキュア……」
282:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:04:00.46:UPcKqWhM0 (37/99)
シアンナ「…………」ゴソゴソ
はるか「……? シアンナ、懐に手を入れて……何か出した?」
みゆき「あれって……筆?」
シアンナ「…………ふっ!!」シュバッ
ズバァァァンッ!!
6人「!?」
やよい「シアンナが筆を振ったら……」
なお「先から飛び出した絵の具が……」
あかね「目の前の地面を切り裂いてもーた……!」
れいか「まるで……鋭い刃……!」
シアンナ「……今のは警告よ」
シアンナ「…………」ゴソゴソ
はるか「……? シアンナ、懐に手を入れて……何か出した?」
みゆき「あれって……筆?」
シアンナ「…………ふっ!!」シュバッ
ズバァァァンッ!!
6人「!?」
やよい「シアンナが筆を振ったら……」
なお「先から飛び出した絵の具が……」
あかね「目の前の地面を切り裂いてもーた……!」
れいか「まるで……鋭い刃……!」
シアンナ「……今のは警告よ」
283:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:04:44.23:UPcKqWhM0 (38/99)
シアンナ「何を言うかと思えば……。"私達の力になりたい"? 笑わせないで」
シアンナ「私はあなた達を倒し、"夢の絵の具" を手に入れるのが使命。それが私がここにいる理由。それ以外に今やるべきことはないわ」
シアンナ「それに、例え私達のことを知ったところで、あなた達にはどうにもできない。できるわけがない。私達には戦う他ないのよ」
シアンナ「さぁ、早くプリキュアになりなさい。私は、全力のあなた達を倒して勝ちたいの」
シアンナ「それでもまだくだらない事を言い続けるようなら、その時は……」
シアンナ「遠慮なく、斬る」
はるか「……シアンナ……っ!」
シアンナ「何を言うかと思えば……。"私達の力になりたい"? 笑わせないで」
シアンナ「私はあなた達を倒し、"夢の絵の具" を手に入れるのが使命。それが私がここにいる理由。それ以外に今やるべきことはないわ」
シアンナ「それに、例え私達のことを知ったところで、あなた達にはどうにもできない。できるわけがない。私達には戦う他ないのよ」
シアンナ「さぁ、早くプリキュアになりなさい。私は、全力のあなた達を倒して勝ちたいの」
シアンナ「それでもまだくだらない事を言い続けるようなら、その時は……」
シアンナ「遠慮なく、斬る」
はるか「……シアンナ……っ!」
284:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:06:04.81:UPcKqWhM0 (39/99)
れいか「……はるかお姉さん……、今のままでは、私達の言葉は届かないようです……!」
なお「仕方ないけど、ここは……」
はるか「…………わかってる。私達にだって、みんなの笑顔を守るっていう使命がある。ただやられるわけには……いかない……!」
やよい「……結局、こうなっちゃうの……!?」
あかね「せやけど……、やらな……!」
みゆき「うん……!」
みゆき「みんな、変身しよう!」
5人「うんっ!」
れいか「……はるかお姉さん……、今のままでは、私達の言葉は届かないようです……!」
なお「仕方ないけど、ここは……」
はるか「…………わかってる。私達にだって、みんなの笑顔を守るっていう使命がある。ただやられるわけには……いかない……!」
やよい「……結局、こうなっちゃうの……!?」
あかね「せやけど……、やらな……!」
みゆき「うん……!」
みゆき「みんな、変身しよう!」
5人「うんっ!」
285:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:06:54.49:UPcKqWhM0 (40/99)
妖精達「デコル・チェーンジ!」
パチンッ!
レディ!
6人「プリキュア! スマイルチャージ!!」
ゴー! ゴーゴー! レッツゴー!!
ハッピー「キラキラ輝く、未来の光! キュアハッピー!!」
サニー「太陽サンサン、熱血パワー! キュアサニー!!」
ピース「ぴかぴかぴかりん♪ じゃん・けん・ポン!(パー) キュアピース!!」
マーチ「勇気リンリン、直球勝負! キュアマーチ!!」
ビューティ「しんしんと降り積もる、清き心。キュアビューティ!!」
ノーブル「さらさら流れる気高きせせらぎ! キュアノーブル!!」
6人「6つの光が導く未来!」
6人「輝け! スマイルプリキュア!!」
シアンナ「……それでいいのよ」
妖精達「デコル・チェーンジ!」
パチンッ!
レディ!
6人「プリキュア! スマイルチャージ!!」
ゴー! ゴーゴー! レッツゴー!!
ハッピー「キラキラ輝く、未来の光! キュアハッピー!!」
サニー「太陽サンサン、熱血パワー! キュアサニー!!」
ピース「ぴかぴかぴかりん♪ じゃん・けん・ポン!(パー) キュアピース!!」
マーチ「勇気リンリン、直球勝負! キュアマーチ!!」
ビューティ「しんしんと降り積もる、清き心。キュアビューティ!!」
ノーブル「さらさら流れる気高きせせらぎ! キュアノーブル!!」
6人「6つの光が導く未来!」
6人「輝け! スマイルプリキュア!!」
シアンナ「……それでいいのよ」
286:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:07:22.78:UPcKqWhM0 (41/99)
シアンナ「……行くわよ。プリキュア……覚悟っ!!」シュバッ
ハッピー「! また筆の攻撃!?」
ノーブル「ハッピー、危ないっ!」ガバッ
ズバンッ!
ハッピー「うわ……! 岩が真っ二つ……!?」
ノーブル「大丈夫、ハッピー?」
ハッピー「は、はい、ありがとうございます!」
シアンナ「……外した。キュアノーブル……、キュアハッピーをかばったわね」
シアンナ「まあいいわ。二人まとめて相手をしてあげる」
シアンナ「……行くわよ。プリキュア……覚悟っ!!」シュバッ
ハッピー「! また筆の攻撃!?」
ノーブル「ハッピー、危ないっ!」ガバッ
ズバンッ!
ハッピー「うわ……! 岩が真っ二つ……!?」
ノーブル「大丈夫、ハッピー?」
ハッピー「は、はい、ありがとうございます!」
シアンナ「……外した。キュアノーブル……、キュアハッピーをかばったわね」
シアンナ「まあいいわ。二人まとめて相手をしてあげる」
287:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:08:06.67:UPcKqWhM0 (42/99)
ザワザワザワザワ…!
ビューティ「……! あれは……セルリアの髪が動いて……!」
セルリア「……キュアビューティ……。……お前は……何度も……何度も……私の……ジャマをした……!」
セルリア「……お前は……私が……倒す……!!」
ポップ(デコル)「すさまじい執念を感じるでござる……! そういえば、彼女とは初めて会った時以来の因縁の相手でござったな……!」
ビューティ「……本意ではありませんが、やむを得ません。キュアビューティ、お相手します」
セルリア「…………」ニヤッ
ピース「……!? ビューティ、後ろ!」
ビューティ「後ろ……? はっ!?」
ビシュッ!
バッ!
ビューティ「背後から髪の毛が……いつの間に……!? 何とかかわせましたが……、危うく捕まるところでした……!」
セルリア「……惜しい……。……もう……少しだったのに……」
ザワザワザワザワ…!
ビューティ「……! あれは……セルリアの髪が動いて……!」
セルリア「……キュアビューティ……。……お前は……何度も……何度も……私の……ジャマをした……!」
セルリア「……お前は……私が……倒す……!!」
ポップ(デコル)「すさまじい執念を感じるでござる……! そういえば、彼女とは初めて会った時以来の因縁の相手でござったな……!」
ビューティ「……本意ではありませんが、やむを得ません。キュアビューティ、お相手します」
セルリア「…………」ニヤッ
ピース「……!? ビューティ、後ろ!」
ビューティ「後ろ……? はっ!?」
ビシュッ!
バッ!
ビューティ「背後から髪の毛が……いつの間に……!? 何とかかわせましたが……、危うく捕まるところでした……!」
セルリア「……惜しい……。……もう……少しだったのに……」
288:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:08:36.17:UPcKqWhM0 (43/99)
ポップ(デコル)「ビューティ殿、見るでござる! いつの間にか、髪の毛が地中を伝って、ビューティ殿の後ろに出ていたでござる!」
ビューティ「注意を前に引き付けてのだまし討ち……!? 卑怯な……!」
セルリア「……なんとでも……言え……! ……私は……勝たなければ……ならないんだ……!」
ビューティ「ありがとうございました、ピース。声をかけてくれていなければどうなっていたか……」
ピース「ビューティにはいっつも助けてもらってるもん、お返しだよ」
ピース「ビューティ、わたしも手伝うよ。二人なら、きっとだいじょうぶ!」
ビューティ「ええ、そうですね。よろしくお願いします!」
ポップ(デコル)「ビューティ殿、見るでござる! いつの間にか、髪の毛が地中を伝って、ビューティ殿の後ろに出ていたでござる!」
ビューティ「注意を前に引き付けてのだまし討ち……!? 卑怯な……!」
セルリア「……なんとでも……言え……! ……私は……勝たなければ……ならないんだ……!」
ビューティ「ありがとうございました、ピース。声をかけてくれていなければどうなっていたか……」
ピース「ビューティにはいっつも助けてもらってるもん、お返しだよ」
ピース「ビューティ、わたしも手伝うよ。二人なら、きっとだいじょうぶ!」
ビューティ「ええ、そうですね。よろしくお願いします!」
289:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:09:35.23:UPcKqWhM0 (44/99)
ビリーズ「……なんか、うまい具合に 1 対 2 っぽくなったな」
ビリーズ「そうすっと、オレの相手はお前らか、余り者ーズ」
サニー「余り者ってゆーなや!」
マーチ「余り者っていうな!」
ビリーズ「ったく、こうなっちまったからにはオレも本気出さなきゃいけねーみてーだな……!」
ビリーズ「言っとくが、本気出したオレはスゴいぜ!? ビビって腰抜かすんじゃねーぞ!」
サニー「……今までぼけーっとしとったあんたにすごまれてもなぁ」
マーチ「なーんか緊張感に欠けるよね」
ビリーズ「……なんだとこの……! クッソ……、のんびりしやがって……! オレの恐ろしさ、今すぐ見せてやるぜ!」
ビリーズ「もっとも……、目で追えねーかもしれねーけどなぁ!」ビシュッ
サニー「……ん? いつの間にか消え――」
マーチ「サニー、危ないっ!」
サニー「へっ?」
ガシィッ!
ビリーズ「ほー! キュアマーチ! 本気のオレに追いついてケリ受け止めるたぁ、やるじゃねーか!」
サニー「な、なんや!? いつの間に後ろに!」
マーチ「速い……っ! 追いつくのが精一杯だった……!」
ビリーズ「……なんか、うまい具合に 1 対 2 っぽくなったな」
ビリーズ「そうすっと、オレの相手はお前らか、余り者ーズ」
サニー「余り者ってゆーなや!」
マーチ「余り者っていうな!」
ビリーズ「ったく、こうなっちまったからにはオレも本気出さなきゃいけねーみてーだな……!」
ビリーズ「言っとくが、本気出したオレはスゴいぜ!? ビビって腰抜かすんじゃねーぞ!」
サニー「……今までぼけーっとしとったあんたにすごまれてもなぁ」
マーチ「なーんか緊張感に欠けるよね」
ビリーズ「……なんだとこの……! クッソ……、のんびりしやがって……! オレの恐ろしさ、今すぐ見せてやるぜ!」
ビリーズ「もっとも……、目で追えねーかもしれねーけどなぁ!」ビシュッ
サニー「……ん? いつの間にか消え――」
マーチ「サニー、危ないっ!」
サニー「へっ?」
ガシィッ!
ビリーズ「ほー! キュアマーチ! 本気のオレに追いついてケリ受け止めるたぁ、やるじゃねーか!」
サニー「な、なんや!? いつの間に後ろに!」
マーチ「速い……っ! 追いつくのが精一杯だった……!」
290:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:10:22.53:UPcKqWhM0 (45/99)
サニー「……っこの! サニー・パンチっ!」バッ
ビリーズ「へっ!」ビシュッ
サニー「……!? また消え―ー」
ズザァァァァッ
ビリーズ「遅ぇ遅ぇ。パンチ届くまでに一眠りできそうだな、こりゃ。ふわぁーあ」
サニー「い、いつの間にあんなとこまで離れて……!」
マーチ「……サニー、あいつ強いよ……! バカにしてたら……やられちゃう!」
サニー「そう……みたいやな。ここは力を合わせんで!」
マーチ「うんっ!」
サニー「……っこの! サニー・パンチっ!」バッ
ビリーズ「へっ!」ビシュッ
サニー「……!? また消え―ー」
ズザァァァァッ
ビリーズ「遅ぇ遅ぇ。パンチ届くまでに一眠りできそうだな、こりゃ。ふわぁーあ」
サニー「い、いつの間にあんなとこまで離れて……!」
マーチ「……サニー、あいつ強いよ……! バカにしてたら……やられちゃう!」
サニー「そう……みたいやな。ここは力を合わせんで!」
マーチ「うんっ!」
291:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:11:05.33:UPcKqWhM0 (46/99)
~ ハッピー・ノーブル vs シアンナ ~
ハッピー「たぁぁぁぁぁっ!」ブンッ ブンッ
シアンナ「…………」スッ スッ
ハッピー「! パ、パンチが……当たらないっ……!?」
シアンナ「ふっ!」ブンッ
ドカァッ
ハッピー「うっ……、すごいキック……! 受け止めたのに、手がしびれ――」
シアンナ「体制が崩れたわね。そのチャンス、もらうわ」スッ
キャンディ(デコル)「ハッピー危ないクル! 筆を構えてるクル!」
ハッピー「えっ!?」
バッ
ノーブル「させないっ!」ガシッ
シアンナ「キュアノーブル……! いつの間にここまで近づいて……」
ノーブル「腕を取った! このまま投げ――」
スルッ
ノーブル「!? また抜けられた……!?」
シアンナ「言ったでしょう、キュアノーブル。あなたの技は私には通じない」
~ ハッピー・ノーブル vs シアンナ ~
ハッピー「たぁぁぁぁぁっ!」ブンッ ブンッ
シアンナ「…………」スッ スッ
ハッピー「! パ、パンチが……当たらないっ……!?」
シアンナ「ふっ!」ブンッ
ドカァッ
ハッピー「うっ……、すごいキック……! 受け止めたのに、手がしびれ――」
シアンナ「体制が崩れたわね。そのチャンス、もらうわ」スッ
キャンディ(デコル)「ハッピー危ないクル! 筆を構えてるクル!」
ハッピー「えっ!?」
バッ
ノーブル「させないっ!」ガシッ
シアンナ「キュアノーブル……! いつの間にここまで近づいて……」
ノーブル「腕を取った! このまま投げ――」
スルッ
ノーブル「!? また抜けられた……!?」
シアンナ「言ったでしょう、キュアノーブル。あなたの技は私には通じない」
292:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:12:17.34:UPcKqWhM0 (47/99)
シアンナ「はっ!」
ドガァッ!
ノーブル「うっ!?」
キャンディ(デコル)「! パンチでノーブルが吹き飛ばされたクル!」
ハッピー「ノーブルっ!」バッ
ガシッ
ハッピー「大丈夫ですか!?」
ノーブル「あ、う、うん……。受け止めてくれてありがとう、ハッピー。すごいパンチだったけど、ちゃんと防御したから――」
シアンナ「二人、まとまったわね」ニヤリ
シアンナ「仲良く……斬れなさいっ!!」シュバッ
ハッピー・ノーブル「!!?」
ズバンッ!!
シアンナ「はっ!」
ドガァッ!
ノーブル「うっ!?」
キャンディ(デコル)「! パンチでノーブルが吹き飛ばされたクル!」
ハッピー「ノーブルっ!」バッ
ガシッ
ハッピー「大丈夫ですか!?」
ノーブル「あ、う、うん……。受け止めてくれてありがとう、ハッピー。すごいパンチだったけど、ちゃんと防御したから――」
シアンナ「二人、まとまったわね」ニヤリ
シアンナ「仲良く……斬れなさいっ!!」シュバッ
ハッピー・ノーブル「!!?」
ズバンッ!!
293:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:12:59.17:UPcKqWhM0 (48/99)
ハッピー・ノーブル「…………」
シアンナ「……間一髪のところでしゃがんでよけた……。さすがにしぶといわね」
ハッピー「……あ、危なかったぁ……。髪の毛の先、ちょっと切れちゃった……!」
ノーブル「あはは、やったね、ハッピー……。今月、美容室行かなくて済むよ……」
シアンナ「……減らず口を……」
ハッピー・ノーブル「…………」
シアンナ「……間一髪のところでしゃがんでよけた……。さすがにしぶといわね」
ハッピー「……あ、危なかったぁ……。髪の毛の先、ちょっと切れちゃった……!」
ノーブル「あはは、やったね、ハッピー……。今月、美容室行かなくて済むよ……」
シアンナ「……減らず口を……」
294:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:13:53.21:UPcKqWhM0 (49/99)
シアンナ「……ところでキュアハッピー。あなた、この間の光る力は出さないの?」
ハッピー「えっ?」
シアンナ「キュアノーブル、あなたもよ。変幻自在の水の力はどうしたの?」
ノーブル「…………」
シアンナ「……まさかとは思うけれど、あなた達……」
シアンナ「手加減、してるのかしら」
ノーブル「……!」ギクリ
ハッピー「ノ、ノーブル……、そうなんですか? わたしは、あの光る力がうまく出ないだけで、ずっと精一杯でしたけど……」
ノーブル「…………」
シアンナ「……さっきの "傷つけたくない" って話、本気みたいね。あなたは、私を気遣って戦っている……」
シアンナ「(ギリッ) ……バカにしてるの……!? 私は本気であなたたちを倒そうとしているのよ……!? よくも手が抜けたものね……!」
ノーブル「……でも……私は……」
ハッピー「……ノーブル……」
シアンナ「…………」
シアンナ「……ところでキュアハッピー。あなた、この間の光る力は出さないの?」
ハッピー「えっ?」
シアンナ「キュアノーブル、あなたもよ。変幻自在の水の力はどうしたの?」
ノーブル「…………」
シアンナ「……まさかとは思うけれど、あなた達……」
シアンナ「手加減、してるのかしら」
ノーブル「……!」ギクリ
ハッピー「ノ、ノーブル……、そうなんですか? わたしは、あの光る力がうまく出ないだけで、ずっと精一杯でしたけど……」
ノーブル「…………」
シアンナ「……さっきの "傷つけたくない" って話、本気みたいね。あなたは、私を気遣って戦っている……」
シアンナ「(ギリッ) ……バカにしてるの……!? 私は本気であなたたちを倒そうとしているのよ……!? よくも手が抜けたものね……!」
ノーブル「……でも……私は……」
ハッピー「……ノーブル……」
シアンナ「…………」
295:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:14:41.88:UPcKqWhM0 (50/99)
シアンナ「……まぁ、それならいいわ。そのまま大人しくしていればいい。……ただし」
バッ
ハッピー「!? こっちに向かってくる!」
シアンナ「はぁっ!」
ドガァッ!
ハッピー「うあぁぁぁっ!?」
ノーブル「ハッピー!」
ペロー(デコル)「ハッピーがパンチで吹き飛ばされちゃったペロ!」
シアンナ「キュアノーブル。あなたは私をバカにした報いに、大切なものを失うことになる」サッ
キャンディ(デコル)「ハッピー! 筆の攻撃が来るクル! 逃げるクル!」
ハッピー「うぅ……っ!」
キャンディ(デコル)「ハッピー……、動けないクル……!? ハッピー!」
シアンナ「さようなら、キュアハッピー。恨むなら、本気で戦おうとしなかったキュアノーブルを恨みなさい」
ハッピー「……っ!?」
シアンナ「……まぁ、それならいいわ。そのまま大人しくしていればいい。……ただし」
バッ
ハッピー「!? こっちに向かってくる!」
シアンナ「はぁっ!」
ドガァッ!
ハッピー「うあぁぁぁっ!?」
ノーブル「ハッピー!」
ペロー(デコル)「ハッピーがパンチで吹き飛ばされちゃったペロ!」
シアンナ「キュアノーブル。あなたは私をバカにした報いに、大切なものを失うことになる」サッ
キャンディ(デコル)「ハッピー! 筆の攻撃が来るクル! 逃げるクル!」
ハッピー「うぅ……っ!」
キャンディ(デコル)「ハッピー……、動けないクル……!? ハッピー!」
シアンナ「さようなら、キュアハッピー。恨むなら、本気で戦おうとしなかったキュアノーブルを恨みなさい」
ハッピー「……っ!?」
296:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:15:33.55:UPcKqWhM0 (51/99)
ビュルルルッ! ビシィッ!
シアンナ「……! これは……、水のムチ……。腕を止められた……?」
ノーブル「…………」ギシギシッ
ハッピー「ノー……ブル……!」
ノーブル「……私の気持ちは……まだ変わってない。あなたがツラいなら助けてあげたいし、傷つけたくない……」
ノーブル「でも……! そのためにハッピーを失うわけにはいかないっ! 私の……大切な友達を!!」
ノーブル「……それに、あなたと真剣にぶつからないと、私の気持ちもきっと届かない……!」
ノーブル「……だから……、イヤだけど……、すごくイヤだけど……!」
ノーブル「シアンナ。あなたと本気で戦う」
シアンナ「…………やっとその気になったようね」
ビュルルルッ! ビシィッ!
シアンナ「……! これは……、水のムチ……。腕を止められた……?」
ノーブル「…………」ギシギシッ
ハッピー「ノー……ブル……!」
ノーブル「……私の気持ちは……まだ変わってない。あなたがツラいなら助けてあげたいし、傷つけたくない……」
ノーブル「でも……! そのためにハッピーを失うわけにはいかないっ! 私の……大切な友達を!!」
ノーブル「……それに、あなたと真剣にぶつからないと、私の気持ちもきっと届かない……!」
ノーブル「……だから……、イヤだけど……、すごくイヤだけど……!」
ノーブル「シアンナ。あなたと本気で戦う」
シアンナ「…………やっとその気になったようね」
297:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:16:34.31:UPcKqWhM0 (52/99)
ノーブル「ハッピー、立てる!?」
ハッピー「はい……っ!」グググッ
ノーブル「私……、シアンナと話がしたい……。でも、そのためには私達の力を見せないとダメみたい……」
ノーブル「お願い……、力を貸して!」
ハッピー「……もちろんです!」
シアンナ(……二人とも、目つきが変わった……。ここからが本番、というわけね)
シアンナ「なら……、私も本気で応じるのみ!」
ノーブル「ハッピー、立てる!?」
ハッピー「はい……っ!」グググッ
ノーブル「私……、シアンナと話がしたい……。でも、そのためには私達の力を見せないとダメみたい……」
ノーブル「お願い……、力を貸して!」
ハッピー「……もちろんです!」
シアンナ(……二人とも、目つきが変わった……。ここからが本番、というわけね)
シアンナ「なら……、私も本気で応じるのみ!」
298:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:17:09.86:UPcKqWhM0 (53/99)
ノーブル「……シアンナ……、悪いけど、一気に決める!」
ノーブル「"ノーブル・ミスト"!」
ブワァァァァァッ…
シアンナ「これは……あの時の霧の技……! 周りが……見えなくなる……!」
モウモウモウ
シアンナ(……完全に視界を奪われた……!)
シアンナ(……どこから……?)チラッ
シアンナ(……どこから攻撃してくる……!?)チラッ
ノーブル「……シアンナ……、悪いけど、一気に決める!」
ノーブル「"ノーブル・ミスト"!」
ブワァァァァァッ…
シアンナ「これは……あの時の霧の技……! 周りが……見えなくなる……!」
モウモウモウ
シアンナ(……完全に視界を奪われた……!)
シアンナ(……どこから……?)チラッ
シアンナ(……どこから攻撃してくる……!?)チラッ
299:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:18:35.44:UPcKqWhM0 (54/99)
ユラッ…
シアンナ(……! 霧の中に影が見えた! 筆を当てるチャンス!)
シアンナ「そこねっ!!」シュバッ
ズバァァァンッ!!
シアンナ「斬った……! 手応えあり……!」
バシャァァンッ…
シアンナ「!? 違う……、これはプリキュアじゃない……。……水……!?」
スッ
ノーブル「"ノーブル・ミラージュ"。水で作った私の分身。オトリだよ」
シアンナ(……!!? キュアノーブル……、いつの間に懐にもぐり込んだの……!?)
シュッ ガッ
シアンナ(まずい、組まれた……! これは……"イッポンゼオイ" の型……。手をほどかないと、投げられる……)
ガシッ
シアンナ(……ダメ……、逃げるのが……間に合わない……っ!)
ノーブル「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」ブンッ
ドガァァァァァンッ!!
シアンナ「……ぁっ……!!?」
ノーブル「……技だけじゃなく、受身の練習もしとくんだったね、シアンナ」
ユラッ…
シアンナ(……! 霧の中に影が見えた! 筆を当てるチャンス!)
シアンナ「そこねっ!!」シュバッ
ズバァァァンッ!!
シアンナ「斬った……! 手応えあり……!」
バシャァァンッ…
シアンナ「!? 違う……、これはプリキュアじゃない……。……水……!?」
スッ
ノーブル「"ノーブル・ミラージュ"。水で作った私の分身。オトリだよ」
シアンナ(……!!? キュアノーブル……、いつの間に懐にもぐり込んだの……!?)
シュッ ガッ
シアンナ(まずい、組まれた……! これは……"イッポンゼオイ" の型……。手をほどかないと、投げられる……)
ガシッ
シアンナ(……ダメ……、逃げるのが……間に合わない……っ!)
ノーブル「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」ブンッ
ドガァァァァァンッ!!
シアンナ「……ぁっ……!!?」
ノーブル「……技だけじゃなく、受身の練習もしとくんだったね、シアンナ」
300:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:19:07.90:UPcKqWhM0 (55/99)
ノーブル「ハッピー! 今だよっ!」
ハッピー「はいっ!」バッ
シアンナ(……霧の中から……キュアハッピーが飛び出した……!?)
ハッピー「プリキュア! ハッピー……っ!」
シアンナ(全身を強打して……身動きが取れない……。……かわせない……っ!)
ハッピー「シャワァァァーーーッ!!」
バァァァァァァァッ!
シアンナ「うっ、うあぁぁぁぁぁっ!!?」
ドォォォォォォォォンッ!
ノーブル「ハッピー! 今だよっ!」
ハッピー「はいっ!」バッ
シアンナ(……霧の中から……キュアハッピーが飛び出した……!?)
ハッピー「プリキュア! ハッピー……っ!」
シアンナ(全身を強打して……身動きが取れない……。……かわせない……っ!)
ハッピー「シャワァァァーーーッ!!」
バァァァァァァァッ!
シアンナ「うっ、うあぁぁぁぁぁっ!!?」
ドォォォォォォォォンッ!
301:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:19:58.15:UPcKqWhM0 (56/99)
~ サニー・マーチ vs ビリーズ ~
サニー「はぁっ……、はぁっ……! 速すぎて……、全然攻撃が当たらへん……!」
マーチ「はぁっ……、はぁっ……! あたしも……、追いつくだけで……、精一杯……!」
ビリーズ「はぁっ……、はぁっ……! ……ほら、だから……言ったろーが……! "本気出したらすげえ" ってよ……!」
サニー「って、有利なあんたがなんでヘバっとんねん」
ビリーズ「速く動くと疲れるんだよ! だから長引かせてねーで、さっさとやられろ! 疲れんのイヤなんだよ!」
マーチ「大声で言うこと……?」
~ サニー・マーチ vs ビリーズ ~
サニー「はぁっ……、はぁっ……! 速すぎて……、全然攻撃が当たらへん……!」
マーチ「はぁっ……、はぁっ……! あたしも……、追いつくだけで……、精一杯……!」
ビリーズ「はぁっ……、はぁっ……! ……ほら、だから……言ったろーが……! "本気出したらすげえ" ってよ……!」
サニー「って、有利なあんたがなんでヘバっとんねん」
ビリーズ「速く動くと疲れるんだよ! だから長引かせてねーで、さっさとやられろ! 疲れんのイヤなんだよ!」
マーチ「大声で言うこと……?」
302:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:20:29.79:UPcKqWhM0 (57/99)
ビリーズ「……それにしても、キュアマーチはともかく、キュアサニー! お前、全っ然役に立ってねーなぁ!?」
サニー「!?」
ビリーズ「ま、パワーはすげえかも知んねえよ? けど、当たんなきゃ意味ねーよなぁ?」
ビリーズ「ハッキリ言って、お荷物だな、お前」
サニー「……っ……!」
ビリーズ「……それにしても、キュアマーチはともかく、キュアサニー! お前、全っ然役に立ってねーなぁ!?」
サニー「!?」
ビリーズ「ま、パワーはすげえかも知んねえよ? けど、当たんなきゃ意味ねーよなぁ?」
ビリーズ「ハッキリ言って、お荷物だな、お前」
サニー「……っ……!」
303:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:21:24.61:UPcKqWhM0 (58/99)
サニー「……アイツの言う通りや……。さっきから、一個も当たってへんもん……。うち、足引っ張っとんな……」
マーチ「サニー……!? 何言って……」
ビリーズ「わかってんじゃねーか! キュアマーチ、キュアサニーなんてほっといて、お前一人で戦った方がまだマシなんじゃねーの!?」
サニー「……せやな……。マーチ、うちじゃ役に立てへん……。マーチだけでもきばってや……」ガクッ
マーチ「……サニー……」
ビリーズ(おっ? キュアサニー、やけに大人しいじゃねーか。ラッキー、"挑発してやる気なくさせる作戦" 成功か? これで一人減ってラクできるぜ!)
ビリーズ「わかってんなら、役立たずはあっちいったいった。さ、キュアマーチ。これでオレと一対一の勝負を――」
マーチ「…………黙れっ!! サニーは……サニーは役立たずなんかじゃないっ!!」
ビリーズ「あん?」
サニー「……アイツの言う通りや……。さっきから、一個も当たってへんもん……。うち、足引っ張っとんな……」
マーチ「サニー……!? 何言って……」
ビリーズ「わかってんじゃねーか! キュアマーチ、キュアサニーなんてほっといて、お前一人で戦った方がまだマシなんじゃねーの!?」
サニー「……せやな……。マーチ、うちじゃ役に立てへん……。マーチだけでもきばってや……」ガクッ
マーチ「……サニー……」
ビリーズ(おっ? キュアサニー、やけに大人しいじゃねーか。ラッキー、"挑発してやる気なくさせる作戦" 成功か? これで一人減ってラクできるぜ!)
ビリーズ「わかってんなら、役立たずはあっちいったいった。さ、キュアマーチ。これでオレと一対一の勝負を――」
マーチ「…………黙れっ!! サニーは……サニーは役立たずなんかじゃないっ!!」
ビリーズ「あん?」
304:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:22:09.36:UPcKqWhM0 (59/99)
マーチ「あんたは知らないんだ……! サニーがどれだけ周りに元気をくれてるか……!」
マーチ「結果なんて出なくったって、いっつも元気で……あたし達を明るくしてくれる……! あたし達を、楽しい気持ちにさせてくれる……! だから……役立たずなんかじゃない……!」
マーチ「そんな……そんなあたしの……大切な友達を……、よくも……バカにしたな……っ!!」
マーチ「絶対に、許さないっ!!」
サニー「……マーチ……!」
マーチ「サニーもサニーだよ! あんだけ言われて悔しくないの!? いつもはもっとあきらめが悪いでしょ!?」
サニー「……!!」
マーチ「立ってよ! 立って、サニーのホントのすごさ、見せてやろう!」
サニー「…………」
マーチ「あんたは知らないんだ……! サニーがどれだけ周りに元気をくれてるか……!」
マーチ「結果なんて出なくったって、いっつも元気で……あたし達を明るくしてくれる……! あたし達を、楽しい気持ちにさせてくれる……! だから……役立たずなんかじゃない……!」
マーチ「そんな……そんなあたしの……大切な友達を……、よくも……バカにしたな……っ!!」
マーチ「絶対に、許さないっ!!」
サニー「……マーチ……!」
マーチ「サニーもサニーだよ! あんだけ言われて悔しくないの!? いつもはもっとあきらめが悪いでしょ!?」
サニー「……!!」
マーチ「立ってよ! 立って、サニーのホントのすごさ、見せてやろう!」
サニー「…………」
305:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:22:46.36:UPcKqWhM0 (60/99)
サニー「……せやな。うちとしたことが、弱気になってもーたわ。こない簡単にあきらめるなんて……うちらしく……なかったな……!」グググッ
サニー「うちは……太陽サンサンのキュアサニーや……! どんな時だって……真っ赤っかに燃えたるわ!!」バッ
マーチ「サニー……!」
ビリーズ「げ……、立ちやがった……。結局二人相手にすんのか……」
サニー「マーチ、おおきにな。立ち直れたの、マーチのおかげやで」
マーチ「……あたしは、ちょっと背中押しただけだよ。サニーなら一人でも立ち上がれた」
マーチ「あたし達二人で、あいつをギャフンと言わせてやろう!」
サニー「うんっ!」
サニー「……せやな。うちとしたことが、弱気になってもーたわ。こない簡単にあきらめるなんて……うちらしく……なかったな……!」グググッ
サニー「うちは……太陽サンサンのキュアサニーや……! どんな時だって……真っ赤っかに燃えたるわ!!」バッ
マーチ「サニー……!」
ビリーズ「げ……、立ちやがった……。結局二人相手にすんのか……」
サニー「マーチ、おおきにな。立ち直れたの、マーチのおかげやで」
マーチ「……あたしは、ちょっと背中押しただけだよ。サニーなら一人でも立ち上がれた」
マーチ「あたし達二人で、あいつをギャフンと言わせてやろう!」
サニー「うんっ!」
306:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:23:16.85:UPcKqWhM0 (61/99)
ビリーズ「……立ち上がったのはいいけどよ、キュアサニーが役に立たねえのは変わらねーぜ? どーすんだよ」
サニー「…………」
サニー(小声)「マーチ、うちに考えがある。うちが合図したらジャンプしてや」
マーチ(小声)「えっ? ……うん、わかった」
ビリーズ「……立ち上がったのはいいけどよ、キュアサニーが役に立たねえのは変わらねーぜ? どーすんだよ」
サニー「…………」
サニー(小声)「マーチ、うちに考えがある。うちが合図したらジャンプしてや」
マーチ(小声)「えっ? ……うん、わかった」
307:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:24:07.78:UPcKqWhM0 (62/99)
サニー「すぅー……。はぁーっ……」
ビリーズ「……? 何やってんだ、あいつ。深呼吸?」
サニー「……!」グッ
サニー「マーチ、今や!」
マーチ「うんっ!」バッ
ビリーズ「あん!? キュアマーチが……高くジャンプした……!?」
サニー「あんたが "役に立たない" 言うたうちのパワー! ほんまにそうかどうか、よく見ときや!」
サニー「おりゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
ドガンッ!!
ビリーズ「? キュアサニーが、地面を殴って……」
ビシッ! ビシビシビシッ!
ズガァァァァァァン!!
ビリーズ「!? じ、じ、地面が割れたぁっ!? マ、マジかよ!!?」
サニー「どんなもんや!」
サニー「すぅー……。はぁーっ……」
ビリーズ「……? 何やってんだ、あいつ。深呼吸?」
サニー「……!」グッ
サニー「マーチ、今や!」
マーチ「うんっ!」バッ
ビリーズ「あん!? キュアマーチが……高くジャンプした……!?」
サニー「あんたが "役に立たない" 言うたうちのパワー! ほんまにそうかどうか、よく見ときや!」
サニー「おりゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
ドガンッ!!
ビリーズ「? キュアサニーが、地面を殴って……」
ビシッ! ビシビシビシッ!
ズガァァァァァァン!!
ビリーズ「!? じ、じ、地面が割れたぁっ!? マ、マジかよ!!?」
サニー「どんなもんや!」
308:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:25:09.01:UPcKqWhM0 (63/99)
ガラガラガラッ!
ビリーズ「あ、足元が崩れて……身動きが取れねぇっ……!?」
バッ
マーチ「これでもう、速く走れないね!」
ビリーズ「げっ、キュアマーチ! く、空中から、まっすぐこっちに降ってきやがる!?」
マーチ「マーチ・急降下……キィーーーック!!」
ドガァァァァッ!
ビリーズ「ぐあっ……!?」
マーチ「今だよ、サニー!」
サニー「よっしゃぁっ!」ダッ
ビリーズ(……! キュアサニー……崩れた地面の上を、器用に渡って……こっちに向かってきやがる……!)
ビリーズ(よけてーが……、ダメージのせいで動けねぇっ……!)
サニー「(グッ) ……あんたがバカにしたうちのパワー……受けてみぃっ!!」
サニー「サニー・スペシャル・パァァーーンチッ!!」
ドゴォォォォッ!!
ビリーズ「がっ……、あぁぁぁぁぁっ!?」
ガラガラガラッ!
ビリーズ「あ、足元が崩れて……身動きが取れねぇっ……!?」
バッ
マーチ「これでもう、速く走れないね!」
ビリーズ「げっ、キュアマーチ! く、空中から、まっすぐこっちに降ってきやがる!?」
マーチ「マーチ・急降下……キィーーーック!!」
ドガァァァァッ!
ビリーズ「ぐあっ……!?」
マーチ「今だよ、サニー!」
サニー「よっしゃぁっ!」ダッ
ビリーズ(……! キュアサニー……崩れた地面の上を、器用に渡って……こっちに向かってきやがる……!)
ビリーズ(よけてーが……、ダメージのせいで動けねぇっ……!)
サニー「(グッ) ……あんたがバカにしたうちのパワー……受けてみぃっ!!」
サニー「サニー・スペシャル・パァァーーンチッ!!」
ドゴォォォォッ!!
ビリーズ「がっ……、あぁぁぁぁぁっ!?」
309:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:26:23.89:UPcKqWhM0 (64/99)
~ ピース・ビューティ vs セルリア ~
ギュルルルッ
ビューティ「こっ、これはっ……!?」
ピース「わっ!? かっ、髪の毛が……体に絡み付いて……!?」
セルリア「……手間を……取らせて……。……ようやく……捕まえた……。……そのまま……締め上げる……!」
ギュシィィィィッ!
ピース「あっ……かはっ……!」
ビューティ「うっ……くっ……、すごい……力……!」
ギュゥゥゥゥッ!
~ ピース・ビューティ vs セルリア ~
ギュルルルッ
ビューティ「こっ、これはっ……!?」
ピース「わっ!? かっ、髪の毛が……体に絡み付いて……!?」
セルリア「……手間を……取らせて……。……ようやく……捕まえた……。……そのまま……締め上げる……!」
ギュシィィィィッ!
ピース「あっ……かはっ……!」
ビューティ「うっ……くっ……、すごい……力……!」
ギュゥゥゥゥッ!
310:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:27:26.90:UPcKqWhM0 (65/99)
セルリア「……苦しいか……? ……でも……シアンナは……もっと……苦しかった……!」
セルリア「……何が…… "助けたい" ……だ……! ……それを言われた……私達が……シアンナが……どれほど……苦しいか……!」
セルリア「……お前達と……私達は……違うんだ……! ……私達の……ことなんて……お前達には……絶対に……わからない……!」
セルリア「……何もしなくても……明日が来る……お前達には……っ!!」
ビューティ「……!? な、何を……!?」
ギュゥゥゥゥッ!
ピース「うぁっ……!」
ビューティ「うぅっ……!」
セルリア「……罰だ……。……これは……シアンナを……軽い気持ちで……苦しめた……罰だ……!」
セルリア「……苦しめ……、……苦しめ……、……苦しめ……!!」
ビューティ(……いけない……、このままでは……締め上げられて気を失ってしまいそう……!)
セルリア「……苦しいか……? ……でも……シアンナは……もっと……苦しかった……!」
セルリア「……何が…… "助けたい" ……だ……! ……それを言われた……私達が……シアンナが……どれほど……苦しいか……!」
セルリア「……お前達と……私達は……違うんだ……! ……私達の……ことなんて……お前達には……絶対に……わからない……!」
セルリア「……何もしなくても……明日が来る……お前達には……っ!!」
ビューティ「……!? な、何を……!?」
ギュゥゥゥゥッ!
ピース「うぁっ……!」
ビューティ「うぅっ……!」
セルリア「……罰だ……。……これは……シアンナを……軽い気持ちで……苦しめた……罰だ……!」
セルリア「……苦しめ……、……苦しめ……、……苦しめ……!!」
ビューティ(……いけない……、このままでは……締め上げられて気を失ってしまいそう……!)
311:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:27:54.39:UPcKqWhM0 (66/99)
ピース「……ビュー……ティ……」
ビューティ「……! ピー……ス……?」
ピース「わた……し……、……なんとか……しようと……思ったん……だけど……、……これしか……思い……つかなかった……」
ピース「ビューティも……ツライかも……しれないけど……、……いい……かな……?」
ビューティ「ピース……? 何……を……? ……はっ……」
ビューティ「……わかり……ました……。私……なら、だいじょうぶ……ですっ……! 思い切り……やって……ください……!」
ピース「ビューティ……! ありが……とう……!」
セルリア「……? ……何を……ごちゃごちゃ……言ってるの……?」
ピース「……ビュー……ティ……」
ビューティ「……! ピー……ス……?」
ピース「わた……し……、……なんとか……しようと……思ったん……だけど……、……これしか……思い……つかなかった……」
ピース「ビューティも……ツライかも……しれないけど……、……いい……かな……?」
ビューティ「ピース……? 何……を……? ……はっ……」
ビューティ「……わかり……ました……。私……なら、だいじょうぶ……ですっ……! 思い切り……やって……ください……!」
ピース「ビューティ……! ありが……とう……!」
セルリア「……? ……何を……ごちゃごちゃ……言ってるの……?」
312:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:28:50.48:UPcKqWhM0 (67/99)
ピース「……んっ……、んんんんっ……!」
ゴロゴロゴロ…
セルリア「……!? ……これは……ギャラリー・D の……中なのに……雲が……!?」
ピース「……プリキュア……! ピース………サン……ダァァァーッ……!!」
カッ ピシャァァァンッ!
セルリア「……!? ……キュアピースに落ちた……雷が……髪を……伝って……!?」
バリバリバリバリッ!
セルリア「うっ……あぁぁぁぁっ……!!?」バリバリッ
ピース「くっ、ぅぅぅぅっ!」バリバリッ
ビューティ「うっ……くぅっ……!」バリバリッ
ユルッ
ピース「……やった……! 髪の毛が……ゆるんだ……!」
ビューティ「……今です……! ……はぁっ!」
ズバッ! ズバッ!
セルリア「……!? ……キュアビューティ……氷の剣で……髪を……斬った……!?」
ビューティ「ありがとう、ございます、ピース……。おかげで、脱出できました……!」
ピース「えへへ……どういたしまして……!」ピース
ピース「……んっ……、んんんんっ……!」
ゴロゴロゴロ…
セルリア「……!? ……これは……ギャラリー・D の……中なのに……雲が……!?」
ピース「……プリキュア……! ピース………サン……ダァァァーッ……!!」
カッ ピシャァァァンッ!
セルリア「……!? ……キュアピースに落ちた……雷が……髪を……伝って……!?」
バリバリバリバリッ!
セルリア「うっ……あぁぁぁぁっ……!!?」バリバリッ
ピース「くっ、ぅぅぅぅっ!」バリバリッ
ビューティ「うっ……くぅっ……!」バリバリッ
ユルッ
ピース「……やった……! 髪の毛が……ゆるんだ……!」
ビューティ「……今です……! ……はぁっ!」
ズバッ! ズバッ!
セルリア「……!? ……キュアビューティ……氷の剣で……髪を……斬った……!?」
ビューティ「ありがとう、ございます、ピース……。おかげで、脱出できました……!」
ピース「えへへ……どういたしまして……!」ピース
313:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:29:34.81:UPcKqWhM0 (68/99)
ビューティ「……セルリア。あなた方がどんな苦しみを持っているのか、私にはわかりません。……ですが、これだけは言えます」
ピース「苦しさってね……、大切な人と、分け合うことができるんだよ……!」
セルリア「……!? ……わけ……あう……?」
ビューティ「先ほどの髪による締め上げ、とても苦しいものでしたが……ピースと一緒だから、耐えられました」
ピース「わたしも……。ビューティがそばにいてくれたから、雷を出せるくらいガンバれた」
ビューティ「嬉しいことは 2倍に」
ピース「苦しいことは半分にしてくれる」
ビューティ「それが、友達です!」
セルリア「……とも……だち……」
ピース「わたし達とあなた達も……そう、なれないかな……?」
ビューティ「そうすれば……あなた達の苦しみも、私達が減らしてあげられるかもしれません」
セルリア「…………!(ギリッ) ……まだ……言うか……!!」
ビューティ「……セルリア。あなた方がどんな苦しみを持っているのか、私にはわかりません。……ですが、これだけは言えます」
ピース「苦しさってね……、大切な人と、分け合うことができるんだよ……!」
セルリア「……!? ……わけ……あう……?」
ビューティ「先ほどの髪による締め上げ、とても苦しいものでしたが……ピースと一緒だから、耐えられました」
ピース「わたしも……。ビューティがそばにいてくれたから、雷を出せるくらいガンバれた」
ビューティ「嬉しいことは 2倍に」
ピース「苦しいことは半分にしてくれる」
ビューティ「それが、友達です!」
セルリア「……とも……だち……」
ピース「わたし達とあなた達も……そう、なれないかな……?」
ビューティ「そうすれば……あなた達の苦しみも、私達が減らしてあげられるかもしれません」
セルリア「…………!(ギリッ) ……まだ……言うか……!!」
314:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:30:06.11:UPcKqWhM0 (69/99)
ザワザワザワザワッ
セルリア「……いらない……! ……私達は……お前達なんて……いらない……っ!!」
セルリア「……消えろ……! 消えろぉぉぉぉっ!!」
ドバァァァァァッ!!
ポップ(デコル)「髪が集まって……まるで巨大なムチのようでござる!」
オニニン(デコル)「叩きつけるつもりオニ!」
ビューティ「……やむを得ません」
ザワザワザワザワッ
セルリア「……いらない……! ……私達は……お前達なんて……いらない……っ!!」
セルリア「……消えろ……! 消えろぉぉぉぉっ!!」
ドバァァァァァッ!!
ポップ(デコル)「髪が集まって……まるで巨大なムチのようでござる!」
オニニン(デコル)「叩きつけるつもりオニ!」
ビューティ「……やむを得ません」
315:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:30:55.48:UPcKqWhM0 (70/99)
ビューティ「はぁぁっ!」
バキバキバキッ
ドガァァァァッ!
セルリア「……!? 氷の柱を……作って……、……髪の束を……受け止めた……!?」
ビューティ「今です、ピース!」
ピース「うんっ! やぁぁぁっ!」バリバリバリッ!
セルリア「……! ……また……髪を……雷が……伝って……!」
バリバリバリバリッ!
セルリア「……うっ……あぁぁぁぁっ……!?」
ダッ
セルリア「……! ……二人とも……こちらへ……向かってくる……!?」
ビューティ「……このようなことはしたくありませんが……!」
ピース「ごめんね……!」
ピース・ビューティ「プリキュア! サンダー・ブリザァァードッ!!」
ドバァァァァァァッ!
セルリア「…………っ!!?」
ビューティ「はぁぁっ!」
バキバキバキッ
ドガァァァァッ!
セルリア「……!? 氷の柱を……作って……、……髪の束を……受け止めた……!?」
ビューティ「今です、ピース!」
ピース「うんっ! やぁぁぁっ!」バリバリバリッ!
セルリア「……! ……また……髪を……雷が……伝って……!」
バリバリバリバリッ!
セルリア「……うっ……あぁぁぁぁっ……!?」
ダッ
セルリア「……! ……二人とも……こちらへ……向かってくる……!?」
ビューティ「……このようなことはしたくありませんが……!」
ピース「ごめんね……!」
ピース・ビューティ「プリキュア! サンダー・ブリザァァードッ!!」
ドバァァァァァァッ!
セルリア「…………っ!!?」
316:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:31:52.37:UPcKqWhM0 (71/99)
ドドドォォォォンッ!!
シアンナ「うっ……く……!」
ビリーズ「……うっ、クッソ、マジ痛ぇ……! ……って、なんだよ……。お前らも、やられちまったのか……?」
セルリア「……う……うるさい……!」
ビリーズ「……いやぁ、しかしよ、強がってはみたものの、やっぱキツイよなぁ……。そもそも数で負けてんじゃねーか……。勝て、っつー方がムリな話だぜ」
ビリーズ「ここじゃあ逃げようにも逃げらんねーし……。……どうするよ……?」
シアンナ「…………」
ドドドォォォォンッ!!
シアンナ「うっ……く……!」
ビリーズ「……うっ、クッソ、マジ痛ぇ……! ……って、なんだよ……。お前らも、やられちまったのか……?」
セルリア「……う……うるさい……!」
ビリーズ「……いやぁ、しかしよ、強がってはみたものの、やっぱキツイよなぁ……。そもそも数で負けてんじゃねーか……。勝て、っつー方がムリな話だぜ」
ビリーズ「ここじゃあ逃げようにも逃げらんねーし……。……どうするよ……?」
シアンナ「…………」
317:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:33:04.24:UPcKqWhM0 (72/99)
ザッ
ノーブル「……もう、やめにしようよ」
シアンナ「……! キュアノーブル……、あなたまだ……!」
ノーブル「私達は全力で戦った。そして、立ってるのは私達。勝負はついたでしょ」
ノーブル「さっきも言ったけど……イヤなんだ。相手があなた達でも、苦しんだり、ツラそうにしてるところを見るのは……」
ビリーズ「……けっ、本気でぶん殴っといて、よく言うぜ」
サニー「そうでもせんと、あんたら話聞いてくれんかったやろ」
ハッピー「……せめて、あなた達のこと、教えてもらえないかな」
ハッピー「わたし達、あなた達のことがわかりたい。どうして、ツラそうなのか。苦しそうなのか」
シアンナ「…………」
ザッ
ノーブル「……もう、やめにしようよ」
シアンナ「……! キュアノーブル……、あなたまだ……!」
ノーブル「私達は全力で戦った。そして、立ってるのは私達。勝負はついたでしょ」
ノーブル「さっきも言ったけど……イヤなんだ。相手があなた達でも、苦しんだり、ツラそうにしてるところを見るのは……」
ビリーズ「……けっ、本気でぶん殴っといて、よく言うぜ」
サニー「そうでもせんと、あんたら話聞いてくれんかったやろ」
ハッピー「……せめて、あなた達のこと、教えてもらえないかな」
ハッピー「わたし達、あなた達のことがわかりたい。どうして、ツラそうなのか。苦しそうなのか」
シアンナ「…………」
318:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:33:56.09:UPcKqWhM0 (73/99)
シアンナ「……先に、こちらから聞かせて」
シアンナ「どうして、あなた達は私達のことをそれほど気にかけるの? 私達の存在は、あなた達にとって不都合なはず。いない方がいいんじゃないかしら?」
ノーブル「……あなた達が、ツラそうだから」
シアンナ「それはさっき聞いたわ。なぜ辛そうだと気になるの? それが聞きたいの」
ノーブル「……それは……」
ノーブル「あなた達に、ツラいと感じる "心" があるから」
シアンナ「……!? "心" ……?」
シアンナ「……先に、こちらから聞かせて」
シアンナ「どうして、あなた達は私達のことをそれほど気にかけるの? 私達の存在は、あなた達にとって不都合なはず。いない方がいいんじゃないかしら?」
ノーブル「……あなた達が、ツラそうだから」
シアンナ「それはさっき聞いたわ。なぜ辛そうだと気になるの? それが聞きたいの」
ノーブル「……それは……」
ノーブル「あなた達に、ツラいと感じる "心" があるから」
シアンナ「……!? "心" ……?」
319:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:34:26.75:UPcKqWhM0 (74/99)
ノーブル「だって、そうでしょ? "心" がなかったら、悩んだり、苦しんだりなんてしない。ツラい思いなんてしない」
ノーブル「どうして苦しいのかはわからないけど……、そう感じるのは、"心" があるからだよ」
ノーブル「あなた達に、私達と同じ "心" があるなら、私達と何も変わらない」
ノーブル「……仲良くだって、できるんじゃないか、って、思ったんだ」
ノーブル「だって、そうでしょ? "心" がなかったら、悩んだり、苦しんだりなんてしない。ツラい思いなんてしない」
ノーブル「どうして苦しいのかはわからないけど……、そう感じるのは、"心" があるからだよ」
ノーブル「あなた達に、私達と同じ "心" があるなら、私達と何も変わらない」
ノーブル「……仲良くだって、できるんじゃないか、って、思ったんだ」
320:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:35:29.81:UPcKqWhM0 (75/99)
サニー「あんたらかて、嬉しい時は笑うやろ? 苦しい時は悩むやろ? 特にビリーズ。あんた、何度か大笑いしとるところ、見とるで」
ビリーズ「…………」
ピース「笑ったり、苦しんだり、怒ったり……。わたし達とおんなじだよね」
マーチ「そう思ったら……、あたし達、戦いたくなんてなくなったんだ」
ビューティ「どうか、私達の世界の人々を苦しめるのは、やめていただけないでしょうか」
ノーブル「それができれば、お互いにツラい想いをしなくても済むんじゃないかな……」
ハッピー「もし、そのためにどうにもならないことがあるなら、わたし達が力になるよ」
ハッピー「それで、できたら……」
ハッピー「あなた達と一緒に、笑い合いたいな」ニコッ
シアンナ・ビリーズ・セルリア「……!!」
シアンナ「笑い……合う……?」
ビリーズ「オレ達が……?」
セルリア「……お前達……と……?」
ハッピー「うん」
サニー「あんたらかて、嬉しい時は笑うやろ? 苦しい時は悩むやろ? 特にビリーズ。あんた、何度か大笑いしとるところ、見とるで」
ビリーズ「…………」
ピース「笑ったり、苦しんだり、怒ったり……。わたし達とおんなじだよね」
マーチ「そう思ったら……、あたし達、戦いたくなんてなくなったんだ」
ビューティ「どうか、私達の世界の人々を苦しめるのは、やめていただけないでしょうか」
ノーブル「それができれば、お互いにツラい想いをしなくても済むんじゃないかな……」
ハッピー「もし、そのためにどうにもならないことがあるなら、わたし達が力になるよ」
ハッピー「それで、できたら……」
ハッピー「あなた達と一緒に、笑い合いたいな」ニコッ
シアンナ・ビリーズ・セルリア「……!!」
シアンナ「笑い……合う……?」
ビリーズ「オレ達が……?」
セルリア「……お前達……と……?」
ハッピー「うん」
321:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:36:05.46:UPcKqWhM0 (76/99)
シアンナ「……ムリね。そんなこと、できるわけがない」
ノーブル「どうして……!? あなた達は……一体何を抱えてるの? それを教えてよ」
ノーブル「どんなに困難なことだって……、私達とあなた達、力を合わせれば、いつかきっと何とかなるよ!」
シアンナ「……いつか……きっと……?」
ノーブル「うん。いつか、きっと」
シアンナ「…………」
シアンナ「……ムリね。そんなこと、できるわけがない」
ノーブル「どうして……!? あなた達は……一体何を抱えてるの? それを教えてよ」
ノーブル「どんなに困難なことだって……、私達とあなた達、力を合わせれば、いつかきっと何とかなるよ!」
シアンナ「……いつか……きっと……?」
ノーブル「うん。いつか、きっと」
シアンナ「…………」
322:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:36:38.64:UPcKqWhM0 (77/99)
シアンナ「…………ふっ……」
シアンナ「……ふふふっ、ふふふふっ……!」
シアンナ「あははははははっ!!」
5人「!?」
ノーブル「……シアンナ……?」
シアンナ「…………ふっ……」
シアンナ「……ふふふっ、ふふふふっ……!」
シアンナ「あははははははっ!!」
5人「!?」
ノーブル「……シアンナ……?」
323:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:39:05.29:UPcKqWhM0 (78/99)
シアンナ「……ビリーズ……、……セルリア……。……"あれ" をやるわ。"最後の手段" よ」
ビリーズ「!!」
セルリア「!!」
ビリーズ「……ま、ここまで来たら、それしかねーか」
セルリア「……シアンナ……。……もしかして……ずっと悩んでたのは……その事で……?」
シアンナ「……ええ」
シアンナ「"最後の手段" を使えば……、私は、私でなくなる……」
シアンナ「それでも……それでも私は……! "役立たず" のままで終わりたくない!!」
セルリア「……シアンナ……!」
ビューティ「……何の話をしているんでしょうか……? "最後の手段" とは、一体……?」
ノーブル「わからない……。わからないけど……、何か、イヤな予感がする……!」
シアンナ「……ビリーズ……、……セルリア……。……"あれ" をやるわ。"最後の手段" よ」
ビリーズ「!!」
セルリア「!!」
ビリーズ「……ま、ここまで来たら、それしかねーか」
セルリア「……シアンナ……。……もしかして……ずっと悩んでたのは……その事で……?」
シアンナ「……ええ」
シアンナ「"最後の手段" を使えば……、私は、私でなくなる……」
シアンナ「それでも……それでも私は……! "役立たず" のままで終わりたくない!!」
セルリア「……シアンナ……!」
ビューティ「……何の話をしているんでしょうか……? "最後の手段" とは、一体……?」
ノーブル「わからない……。わからないけど……、何か、イヤな予感がする……!」
324:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:39:48.68:UPcKqWhM0 (79/99)
シアンナ「……ビリーズ、セルリア。後のことは任せるわ」
ビリーズ「……お前、自分一人だけでやるつもりかよ?」
シアンナ「当然でしょう。相変わらず馬鹿ね。私達には、"夢の絵の具" の入手の他に、"濁った心の絵の具" の採取という目的もあるのよ? 全員 "最後の手段" を使ったら、誰がその使命を果たすの?」
シアンナ「残った時間は短いかもしれないけれど……、あなた達は残りなさい。……ここは、私一人でやる」
セルリア「……シアンナ……そんな……!」
ビリーズ「…………」
シアンナ「……ビリーズ、セルリア。後のことは任せるわ」
ビリーズ「……お前、自分一人だけでやるつもりかよ?」
シアンナ「当然でしょう。相変わらず馬鹿ね。私達には、"夢の絵の具" の入手の他に、"濁った心の絵の具" の採取という目的もあるのよ? 全員 "最後の手段" を使ったら、誰がその使命を果たすの?」
シアンナ「残った時間は短いかもしれないけれど……、あなた達は残りなさい。……ここは、私一人でやる」
セルリア「……シアンナ……そんな……!」
ビリーズ「…………」
325:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:40:45.30:UPcKqWhM0 (80/99)
ビリーズ「いーや、オレもやるね。お前が何て言ってもな」
シアンナ「ビリーズ……!? 人の話を聞いてなかったの……!?」
ビリーズ「それでも、お前と一緒にやりたいって思っちまったんだよ。だからそーする」
シアンナ「どうして……!?」
ビリーズ「……オレもわかんね。ただ、やりたいからやる。それだけだ。理由なんてうまく説明できねーよ」
ビリーズ「だってオレ、バカだからよ」
シアンナ「……ビリーズ……」
ビリーズ「いーや、オレもやるね。お前が何て言ってもな」
シアンナ「ビリーズ……!? 人の話を聞いてなかったの……!?」
ビリーズ「それでも、お前と一緒にやりたいって思っちまったんだよ。だからそーする」
シアンナ「どうして……!?」
ビリーズ「……オレもわかんね。ただ、やりたいからやる。それだけだ。理由なんてうまく説明できねーよ」
ビリーズ「だってオレ、バカだからよ」
シアンナ「……ビリーズ……」
326:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:41:40.53:UPcKqWhM0 (81/99)
セルリア「…………私も……やる……!」
シアンナ「セルリア……!? あなたまで……! あなたならわかってくれると思ったのに……」
セルリア「……イヤだ……! シアンナ一人……行かせたりしない……!」
セルリア「……私は……いつでも……シアンナと一緒にいる……!」
シアンナ「セルリア、こんな時に駄々こねて……。……相変わらずわからない子ね」
セルリア「…………私も……やる……!」
シアンナ「セルリア……!? あなたまで……! あなたならわかってくれると思ったのに……」
セルリア「……イヤだ……! シアンナ一人……行かせたりしない……!」
セルリア「……私は……いつでも……シアンナと一緒にいる……!」
シアンナ「セルリア、こんな時に駄々こねて……。……相変わらずわからない子ね」
327:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:42:20.94:UPcKqWhM0 (82/99)
シアンナ「……二人とも、本気なのね?」
ビリーズ「ヤボったいヤツだな、お前は。何度も聞くなよ」
セルリア「…………」コクン
シアンナ「……そう。…………好きにしなさい」
シアンナ「……国王陛下!! 私達に、"最後の手段" の使用許可を!!」
シアンナ「……二人とも、本気なのね?」
ビリーズ「ヤボったいヤツだな、お前は。何度も聞くなよ」
セルリア「…………」コクン
シアンナ「……そう。…………好きにしなさい」
シアンナ「……国王陛下!! 私達に、"最後の手段" の使用許可を!!」
328:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:42:46.44:UPcKqWhM0 (83/99)
~ デスペアランド 王宮 玉座の間 ~
デスペア国王「良かろう。思う存分戦え」
デスペア国王「キャンバスよ、行け。我がしもべ、"闇の描き手" 達の下へ」
シュバババッ
~ デスペアランド 王宮 玉座の間 ~
デスペア国王「良かろう。思う存分戦え」
デスペア国王「キャンバスよ、行け。我がしもべ、"闇の描き手" 達の下へ」
シュバババッ
329:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:43:48.31:UPcKqWhM0 (84/99)
~ ギャラリー・D内 荒野の異空間 ~
ガンッ!
ガンッ!
ガンッ!
ハッピー「キャンバスが 3枚……、あの人達の前にそれぞれ 1枚ずつ落ちてきた……!?」
サニー「な、何や? 今からキャンバスって……、ごっついアキラメーナでも出す気なんかな……?」
ピース「……あれ? でも、あのキャンバス、もう何か描いてあるよ……?」
マーチ「ホントだ。あれって……人の顔?」
ビューティ「……あれは……、あの人達の……絵……!?」
ビューティ「セルリアのキャンバスにはセルリアが……」
サニー「ビリーズのキャンバスにはビリーズが……」
ノーブル「シアンナのキャンバスにはシアンナが描いてある……。……これって……まさか……!」
シアンナ「……その通りよ」
~ ギャラリー・D内 荒野の異空間 ~
ガンッ!
ガンッ!
ガンッ!
ハッピー「キャンバスが 3枚……、あの人達の前にそれぞれ 1枚ずつ落ちてきた……!?」
サニー「な、何や? 今からキャンバスって……、ごっついアキラメーナでも出す気なんかな……?」
ピース「……あれ? でも、あのキャンバス、もう何か描いてあるよ……?」
マーチ「ホントだ。あれって……人の顔?」
ビューティ「……あれは……、あの人達の……絵……!?」
ビューティ「セルリアのキャンバスにはセルリアが……」
サニー「ビリーズのキャンバスにはビリーズが……」
ノーブル「シアンナのキャンバスにはシアンナが描いてある……。……これって……まさか……!」
シアンナ「……その通りよ」
330:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:44:22.95:UPcKqWhM0 (85/99)
シアンナ「私達は、デスペア国王陛下の手によって産み出された "闇の描き手" と呼ばれる存在。私達は……」
シアンナ「そう、アキラメーナなのよ」
6人「!!?」
ノーブル「シアンナ達が……アキラメーナ……!?」
シアンナ「ただし、ただのアキラメーナではないわ」
シアンナ「人間から心を吸い取る能力を無くした代わりに、アキラメーナを産み出す能力と、力と、意思を授けられた」
シアンナ「それが私達」
シアンナ「私達は、デスペア国王陛下の手によって産み出された "闇の描き手" と呼ばれる存在。私達は……」
シアンナ「そう、アキラメーナなのよ」
6人「!!?」
ノーブル「シアンナ達が……アキラメーナ……!?」
シアンナ「ただし、ただのアキラメーナではないわ」
シアンナ「人間から心を吸い取る能力を無くした代わりに、アキラメーナを産み出す能力と、力と、意思を授けられた」
シアンナ「それが私達」
331:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:45:07.39:UPcKqWhM0 (86/99)
シアンナ「……キュアノーブル。私達が何を抱えているのか、知りたがっていたわね。……いいわ、教えてあげる」
シアンナ「私達が出すアキラメーナはあなた達にすぐに浄化されてしまうから知らなかったでしょうけど……」
シアンナ「アキラメーナには "存在期限" があるのよ。作者の力量にもよるけれど、もって半年ほどの、ね」
シアンナ「それを過ぎると、自然に消滅する。アキラメーナとは、それまでの間、主のために働く。ただそれだけの存在なのよ」
シアンナ「……キュアノーブル。私達が何を抱えているのか、知りたがっていたわね。……いいわ、教えてあげる」
シアンナ「私達が出すアキラメーナはあなた達にすぐに浄化されてしまうから知らなかったでしょうけど……」
シアンナ「アキラメーナには "存在期限" があるのよ。作者の力量にもよるけれど、もって半年ほどの、ね」
シアンナ「それを過ぎると、自然に消滅する。アキラメーナとは、それまでの間、主のために働く。ただそれだけの存在なのよ」
332:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:45:44.49:UPcKqWhM0 (87/99)
ノーブル「…………ちょっと待って。アキラメーナには存在できる "期限" がある……って?」
ノーブル「あなた達は……アキラメーナなんだよね? ……ということは……つまり……。……え……?」
シアンナ「…………」
シアンナ「私達は "期限" を迎えて……じきに消える。どこからも、消えてなくなるのよ」
シアンナ「……これでわかったでしょう? 私達が抱えているものがなんなのか」
ノーブル「…………ちょっと待って。アキラメーナには存在できる "期限" がある……って?」
ノーブル「あなた達は……アキラメーナなんだよね? ……ということは……つまり……。……え……?」
シアンナ「…………」
シアンナ「私達は "期限" を迎えて……じきに消える。どこからも、消えてなくなるのよ」
シアンナ「……これでわかったでしょう? 私達が抱えているものがなんなのか」
333:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:46:10.34:UPcKqWhM0 (88/99)
シアンナ「……私達には、"未来" なんて最初からなかったのよ」
6人「…………」
シアンナ「……私達には、"未来" なんて最初からなかったのよ」
6人「…………」
334:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:47:08.49:UPcKqWhM0 (89/99)
シアンナ「……わかってもらえたかしら? そんな私達を "助けたい" なんていうあなた達が、いかに愚かだったか」
シアンナ「できもしないことを能天気に言われて……、私がどれほど腹を立てたか……!!」
シアンナ「……キュアノーブル。あなた、さっき言ったわね。"いつかきっと何とかなる" と」
シアンナ「"いつかきっと"? "いつか"?」
シアンナ「……その "いつか" は……私達には無いのよ……!!」
シアンナ「……わかってもらえたかしら? そんな私達を "助けたい" なんていうあなた達が、いかに愚かだったか」
シアンナ「できもしないことを能天気に言われて……、私がどれほど腹を立てたか……!!」
シアンナ「……キュアノーブル。あなた、さっき言ったわね。"いつかきっと何とかなる" と」
シアンナ「"いつかきっと"? "いつか"?」
シアンナ「……その "いつか" は……私達には無いのよ……!!」
335:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:48:27.18:UPcKqWhM0 (90/99)
シアンナ「……私達はもうすぐ "期限" を迎えて消える。それはいいわ。私達アキラメーナには、消滅することの恐怖なんて存在していない」
シアンナ「でも……、自分が何も果たせず……、何者だったかもわからず……消えていく……。それだけは……耐えられない!!」
シアンナ「……だからこうして、"最後の手段" を使わせてもらうわ」
シアンナ「私達の残り少ない "未来" と引き換えにしてでも……あなた達を倒すために!!」
シアンナ「私が…… "使命を果たした私" となるために!!」
シアンナ「……行くわよ、二人とも」
ビリーズ・セルリア「(コクン)」
シアンナ「……私達はもうすぐ "期限" を迎えて消える。それはいいわ。私達アキラメーナには、消滅することの恐怖なんて存在していない」
シアンナ「でも……、自分が何も果たせず……、何者だったかもわからず……消えていく……。それだけは……耐えられない!!」
シアンナ「……だからこうして、"最後の手段" を使わせてもらうわ」
シアンナ「私達の残り少ない "未来" と引き換えにしてでも……あなた達を倒すために!!」
シアンナ「私が…… "使命を果たした私" となるために!!」
シアンナ「……行くわよ、二人とも」
ビリーズ・セルリア「(コクン)」
336:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:49:06.32:UPcKqWhM0 (91/99)
ビリーズ「闇の絵の具よ!!」
セルリア「……闇の絵筆よ……!!」
シアンナ「絶望をさらに黒く塗りつぶし、真なる闇を描き出せ!!」
シュババババッ
ノーブル「自分たちの描かれたキャンバスに……さらに絵を描いていく……!?」
ピース「セルリアのキャンバスは……黒いオオカミ……!?」
マーチ「ビリーズのキャンバスは……黒い馬……!」
ハッピー「シアンナのキャンバスは……腕のある黒い蛇……!」
ビリーズ「闇の絵の具よ!!」
セルリア「……闇の絵筆よ……!!」
シアンナ「絶望をさらに黒く塗りつぶし、真なる闇を描き出せ!!」
シュババババッ
ノーブル「自分たちの描かれたキャンバスに……さらに絵を描いていく……!?」
ピース「セルリアのキャンバスは……黒いオオカミ……!?」
マーチ「ビリーズのキャンバスは……黒い馬……!」
ハッピー「シアンナのキャンバスは……腕のある黒い蛇……!」
337:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:49:40.48:UPcKqWhM0 (92/99)
ドックン
シアンナ「……うっ……!」
メキメキメキ
ビリーズ「うっ、ぐうぅぅぅぅぅ……!?」
セルリア「おっ、おぉぉぉぉぉぉぉっ……!!」
ハッピー「3人の姿が……ドンドン変わって……大きくなっていく……!?」
ドックン
シアンナ「……うっ……!」
メキメキメキ
ビリーズ「うっ、ぐうぅぅぅぅぅ……!?」
セルリア「おっ、おぉぉぉぉぉぉぉっ……!!」
ハッピー「3人の姿が……ドンドン変わって……大きくなっていく……!?」
338:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:50:25.02:UPcKqWhM0 (93/99)
セルリア・獣態(狼)「グルルルァァァァッ!!」
ビリーズ・獣態(馬)「ブルルルルゥゥッ!!」
シアンナ・獣態(蛇)「シャアァァァァァァッ!!」
ノーブル「絵の通りに……姿が……変わった……!」
シアンナ・獣態(蛇)「……待たせたな。これが私達の "最後の手段"。その名も、"オーバードロウ"」
ビューティ「オーバー……ドロウ……?」
セルリア・獣態(狼)「グルルルァァァァッ!!」
ビリーズ・獣態(馬)「ブルルルルゥゥッ!!」
シアンナ・獣態(蛇)「シャアァァァァァァッ!!」
ノーブル「絵の通りに……姿が……変わった……!」
シアンナ・獣態(蛇)「……待たせたな。これが私達の "最後の手段"。その名も、"オーバードロウ"」
ビューティ「オーバー……ドロウ……?」
339:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:51:12.60:UPcKqWhM0 (94/99)
シアンナ・獣態(蛇)「私達、"闇の描き手" は、一度だけ、キャンバスに "上描き" することで、望む通りの力と姿を得ることができる。それが "オーバードロウ"」
シアンナ・獣態(蛇)「ただし、一度上描きしてしまえば……、……もう二度と元の姿には戻れない……!」
シアンナ・獣態(蛇)「しかし、構わない。お前達を倒せさえすれば、それで……!!」
ハッピー「……もう……戻れない……? そんな……そんなことって……!」
ノーブル「シアンナ……あなた達は……そうすることしかできなかったの……!?」
ノーブル「私達は……こうなるしかなかったの……!?」
シアンナ・獣態(蛇)「私達、"闇の描き手" は、一度だけ、キャンバスに "上描き" することで、望む通りの力と姿を得ることができる。それが "オーバードロウ"」
シアンナ・獣態(蛇)「ただし、一度上描きしてしまえば……、……もう二度と元の姿には戻れない……!」
シアンナ・獣態(蛇)「しかし、構わない。お前達を倒せさえすれば、それで……!!」
ハッピー「……もう……戻れない……? そんな……そんなことって……!」
ノーブル「シアンナ……あなた達は……そうすることしかできなかったの……!?」
ノーブル「私達は……こうなるしかなかったの……!?」
340:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:51:54.35:UPcKqWhM0 (95/99)
シアンナ・獣態(蛇)「さあ、行くぞプリキュア」
シアンナ・獣態(蛇)「ここからが、本当の "最後の戦い" の始まりだ……!!」
つづく
シアンナ・獣態(蛇)「さあ、行くぞプリキュア」
シアンナ・獣態(蛇)「ここからが、本当の "最後の戦い" の始まりだ……!!」
つづく
341:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:53:01.08:UPcKqWhM0 (96/99)
次回予告
みゆき「デスペアランドの人達には "未来" がなかった……。苦しんでた理由は、それだったんだ……」
みゆき「未来……。わたし達は、たどり着きたい未来があるから、前に向かって進んでいける。……なのに、それがないなんて悲しすぎるよ……!」
みゆき「何とか……何とかしてあげたい……! だってわたし達は、笑顔を守る伝説の戦士、"スマイルプリキュア" なんだから!!」
みゆき「次回、『スマイルプリキュア レインボー!』 "掴み取れ! それぞれの未来!"」
みゆき「みんな笑顔でウルトラハッピー!」
次回予告
みゆき「デスペアランドの人達には "未来" がなかった……。苦しんでた理由は、それだったんだ……」
みゆき「未来……。わたし達は、たどり着きたい未来があるから、前に向かって進んでいける。……なのに、それがないなんて悲しすぎるよ……!」
みゆき「何とか……何とかしてあげたい……! だってわたし達は、笑顔を守る伝説の戦士、"スマイルプリキュア" なんだから!!」
みゆき「次回、『スマイルプリキュア レインボー!』 "掴み取れ! それぞれの未来!"」
みゆき「みんな笑顔でウルトラハッピー!」
342:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 09:53:39.14:UPcKqWhM0 (97/99)
今回はここまでです!
お読みいただいた方、ありがとうございました。
よかったら次回もまたよろしくお願いします!
第1話 ~ 第11話 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1360385907/
第12話 ~ 第20話 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1366529393/
第21話 >>4 から
第22話 >>125 から
第23話 >>247 から
今回はここまでです!
お読みいただいた方、ありがとうございました。
よかったら次回もまたよろしくお願いします!
第1話 ~ 第11話 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1360385907/
第12話 ~ 第20話 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1366529393/
第21話 >>4 から
第22話 >>125 から
第23話 >>247 から
343:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 10:20:47.75:UPcKqWhM0 (98/99)
22話までにいただいたレスにお返事させていただきます!
> ボーズさん
いつもありがとうございます!
22話を書くに当たって落語の DVD を何本か見ましたが、面白いものですね。
時間があったら寄席にも行ってみたいなぁ。。
> 243さん
> アンパンマン乙
ですよねー。。
これ、意識して書いたわけじゃなかったんです。なんか自然にこんな流れになって。
後で見返したら、"あ、アンパンマンだコレ。。" って気付きました。
深いですよねー、あの歌。子供向けとは思えない。。
> 244さん
> そしてはるかさんはいつか人工衛星に放置される蟹になりませんように……
……蟹? 蟹ってなんですかね。。
宇宙と蟹っていうと、星座の黄金戦士しか出てこない。。
あんな風にヘボい扱いにならないように、ってことでしょうか。。……違うか。
22話までにいただいたレスにお返事させていただきます!
> ボーズさん
いつもありがとうございます!
22話を書くに当たって落語の DVD を何本か見ましたが、面白いものですね。
時間があったら寄席にも行ってみたいなぁ。。
> 243さん
> アンパンマン乙
ですよねー。。
これ、意識して書いたわけじゃなかったんです。なんか自然にこんな流れになって。
後で見返したら、"あ、アンパンマンだコレ。。" って気付きました。
深いですよねー、あの歌。子供向けとは思えない。。
> 244さん
> そしてはるかさんはいつか人工衛星に放置される蟹になりませんように……
……蟹? 蟹ってなんですかね。。
宇宙と蟹っていうと、星座の黄金戦士しか出てこない。。
あんな風にヘボい扱いにならないように、ってことでしょうか。。……違うか。
344:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/21(日) 10:22:03.43:UPcKqWhM0 (99/99)
> 245さん
> "落語家" について
あえて普通の人があまりならなさそうなところをチョイスしました。
"一般の基準" では誰もがうらやむような能力があるのに、ホントは全然違うことをやりたい。
"やりたいこと" と "できること" が違ってて悩む。そんなキャラにしたかったんですね。
ハイスペックなのが逆に自分を縛って仇になってる、というイメージです。
なので、あまりメジャーでなく(と、言ったら失礼ですが)、かつ笑いを取る職業、
ということで "落語" を選びました。
ただ、"落語家という職業がが子どもに理解できるだろうか" というご意見はごもっともですね。
描写不足は否めませんでした。。反省。。
今度この手の話を書くときは気をつけたいと思います!
お返事は以上です! ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします!
それではまた来週ー。
> 245さん
> "落語家" について
あえて普通の人があまりならなさそうなところをチョイスしました。
"一般の基準" では誰もがうらやむような能力があるのに、ホントは全然違うことをやりたい。
"やりたいこと" と "できること" が違ってて悩む。そんなキャラにしたかったんですね。
ハイスペックなのが逆に自分を縛って仇になってる、というイメージです。
なので、あまりメジャーでなく(と、言ったら失礼ですが)、かつ笑いを取る職業、
ということで "落語" を選びました。
ただ、"落語家という職業がが子どもに理解できるだろうか" というご意見はごもっともですね。
描写不足は否めませんでした。。反省。。
今度この手の話を書くときは気をつけたいと思います!
お返事は以上です! ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします!
それではまた来週ー。
345:HapeyRubbit&HapeyHapey:2013/07/21(日) 11:05:52.70:Omg2A2e40 (1/1)
次回は激闘の予感しかしませんね。期待しています。
もしシアンナ達3人が次回で消えてしまったら次から誰がみゆき達の敵として現れるのでしょうかねぇ・・・
シアンナ達のキャラは嫌いではないのでシアンナ達3人の出番が次回で終わらないことを祈ります。
次回は激闘の予感しかしませんね。期待しています。
もしシアンナ達3人が次回で消えてしまったら次から誰がみゆき達の敵として現れるのでしょうかねぇ・・・
シアンナ達のキャラは嫌いではないのでシアンナ達3人の出番が次回で終わらないことを祈ります。
346:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/21(日) 12:07:22.89:AbDhikdoo (1/1)
乙です
乙です
347:ボーズ:2013/07/21(日) 12:51:59.64:vyUi8Dfx0 (1/1)
お疲れ様です、これは自分の案ですが最後の紫の戦士、読者参加でキャラ作りってどうですか?勿論新たな敵キャラと一緒にと。少しでも先生の負担の軽減及び「これ、俺の出したキャラだ」「私の案の技よ」と言った具合楽しめるのではないかと思うんです。参考になればと思います。では失礼します。
お疲れ様です、これは自分の案ですが最後の紫の戦士、読者参加でキャラ作りってどうですか?勿論新たな敵キャラと一緒にと。少しでも先生の負担の軽減及び「これ、俺の出したキャラだ」「私の案の技よ」と言った具合楽しめるのではないかと思うんです。参考になればと思います。では失礼します。
348:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/28(日) 02:24:00.47:1Wy7ZLDoo (1/1)
乙でした
ビリーズ「そうすっと、オレの相手はお前らか、余り者ーズ」
サニー「余り者ってゆーなや!」
マーチ「余り者っていうな!」
この二人だと「余り者」がシャレにならない(女児人気的な意味で)ww色的に仕方ないんだろうけど
>>247 なおはとうとう「食欲」>「筋が通ってないよ!」になってしまったか……
>>1はなおの曲がったことが嫌いな部分は重視してないのかな? ズルイって言われちゃってるし
乙でした
ビリーズ「そうすっと、オレの相手はお前らか、余り者ーズ」
サニー「余り者ってゆーなや!」
マーチ「余り者っていうな!」
この二人だと「余り者」がシャレにならない(女児人気的な意味で)ww色的に仕方ないんだろうけど
>>247 なおはとうとう「食欲」>「筋が通ってないよ!」になってしまったか……
>>1はなおの曲がったことが嫌いな部分は重視してないのかな? ズルイって言われちゃってるし
349:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 08:28:03.36:ymO3EIBS0 (1/122)
『スマイルプリキュア レインボー!』
このあとすぐ!
『スマイルプリキュア レインボー!』
このあとすぐ!
350:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 08:30:05.00:ymO3EIBS0 (2/122)
~ 前回までのあらすじ ~
みゆき(ナレーション)『わたし達と戦う度にツラそうに苦しんでいたデスペアランドのシアンナ』
みゆき(ナレーション)『そのことを気にしていたはるかさんに誘われ、わたし達プリキュアはデスペアランドの人達と話をするため、隠れ家に向かいました』
みゆき(ナレーション)『ですが、デスペアランドの人達はわたし達の話をちっとも聞いてくれず、戦うことになってしまいます』
みゆき(ナレーション)『みんなガンバって、何とか話ができるようになりましたが、デスペアランドの人達から聞かされたのは、わたし達が考えもしなかった、とてもツラいことでした……』
みゆき(ナレーション)『デスペアランドの人達は "デスペア国王" という人に作られたアキラメーナで、長い間いられないあの人達はもうじき消えてしまうのです……』
みゆき(ナレーション)『そんなデスペアランドの人達は、せめてわたし達を倒そうと、自分の体を大きな怪物に変身させてしまいました』
みゆき(ナレーション)『そして、デスペアランドの人達に "未来" がないことを知ってショックを受けるわたし達に、襲いかかってきたのです……』
~ 前回までのあらすじ ~
みゆき(ナレーション)『わたし達と戦う度にツラそうに苦しんでいたデスペアランドのシアンナ』
みゆき(ナレーション)『そのことを気にしていたはるかさんに誘われ、わたし達プリキュアはデスペアランドの人達と話をするため、隠れ家に向かいました』
みゆき(ナレーション)『ですが、デスペアランドの人達はわたし達の話をちっとも聞いてくれず、戦うことになってしまいます』
みゆき(ナレーション)『みんなガンバって、何とか話ができるようになりましたが、デスペアランドの人達から聞かされたのは、わたし達が考えもしなかった、とてもツラいことでした……』
みゆき(ナレーション)『デスペアランドの人達は "デスペア国王" という人に作られたアキラメーナで、長い間いられないあの人達はもうじき消えてしまうのです……』
みゆき(ナレーション)『そんなデスペアランドの人達は、せめてわたし達を倒そうと、自分の体を大きな怪物に変身させてしまいました』
みゆき(ナレーション)『そして、デスペアランドの人達に "未来" がないことを知ってショックを受けるわたし達に、襲いかかってきたのです……』
351:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 08:30:55.88:ymO3EIBS0 (3/122)
~ ギャラリー・D内 荒野の異空間 ~
シアンナ・獣態(蛇)「シャァァァァァッ!!」ブンッ
ノーブル「蛇のしっぽが向かってくる……!」
ドガァァァァァンッ!
6人「うあぁぁぁぁぁっ!?」
ビューティ「大きい上に……速いです……!」
サニー「こ……こんなん受け止められへんで……!」
~ ギャラリー・D内 荒野の異空間 ~
シアンナ・獣態(蛇)「シャァァァァァッ!!」ブンッ
ノーブル「蛇のしっぽが向かってくる……!」
ドガァァァァァンッ!
6人「うあぁぁぁぁぁっ!?」
ビューティ「大きい上に……速いです……!」
サニー「こ……こんなん受け止められへんで……!」
352:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 08:31:43.27:ymO3EIBS0 (4/122)
ガカッ
ビリーズ・獣態(馬)「ブルルル……ッ!!」
ピース「こっ、こっちからも来たよ……!」
ビリーズ・獣態(馬)「ヒヒィーーンッ!!」
ドガッ! ドガガッ! ドガガガッ!
マーチ「な、なんて速い踏みつけ……!」
ハッピー「ふっ、防ぎきれない……っ!」
ドガガガッ! ドガガガッ! ドガガガッ!
ドガガガッ! ドガガガッ! ドガガガッ!
6人「……ぅぁっ……!」
ガカッ
ビリーズ・獣態(馬)「ブルルル……ッ!!」
ピース「こっ、こっちからも来たよ……!」
ビリーズ・獣態(馬)「ヒヒィーーンッ!!」
ドガッ! ドガガッ! ドガガガッ!
マーチ「な、なんて速い踏みつけ……!」
ハッピー「ふっ、防ぎきれない……っ!」
ドガガガッ! ドガガガッ! ドガガガッ!
ドガガガッ! ドガガガッ! ドガガガッ!
6人「……ぅぁっ……!」
353:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 08:32:23.80:ymO3EIBS0 (5/122)
ノーブル「……う……。……み、みんな……、大丈夫……?」
サニー「な、なんとか……」
ビューティ「で、ですが……、攻撃がすさまじすぎます……。このままでは……!」
ザッ
セルリア・獣態(狼)「ガルルルルッ……!」
シュババババババッ!
マーチ「セ、セルリアの体中の毛が……、いっせいに伸びて……」
ピース「ム、ムチみたいに襲ってくる……!」
セルリア・獣態(狼)「ガァァァッ!!」
ビシュシュシュシュッ!
ドドドドドドォォォンッ!
6人「うあぁぁぁぁぁぁっ!」
ノーブル「……う……。……み、みんな……、大丈夫……?」
サニー「な、なんとか……」
ビューティ「で、ですが……、攻撃がすさまじすぎます……。このままでは……!」
ザッ
セルリア・獣態(狼)「ガルルルルッ……!」
シュババババババッ!
マーチ「セ、セルリアの体中の毛が……、いっせいに伸びて……」
ピース「ム、ムチみたいに襲ってくる……!」
セルリア・獣態(狼)「ガァァァッ!!」
ビシュシュシュシュッ!
ドドドドドドォォォンッ!
6人「うあぁぁぁぁぁぁっ!」
354:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 08:33:29.54:ymO3EIBS0 (6/122)
ハッピー「うっ……く……」
ノーブル「う……うぅっ……」
セルリア・獣態(狼)「私達の体を強く変える最後の手段・"オーバードロウ"」
ビリーズ・獣態(馬)「今のオレ達はさっきまでとは比べ物にならない」
シアンナ・獣態(蛇)「これで私達はもう元に戻れない……」
シアンナ・獣態(蛇)「この姿ではアキラメーナを産み出すこともできない。もう、私達に残されているのはプリキュア、お前達を倒すことのみ」
シアンナ・獣態(蛇)「さあ立て、プリキュア。決着をつけよう」
ハッピー「うっ……く……」
ノーブル「う……うぅっ……」
セルリア・獣態(狼)「私達の体を強く変える最後の手段・"オーバードロウ"」
ビリーズ・獣態(馬)「今のオレ達はさっきまでとは比べ物にならない」
シアンナ・獣態(蛇)「これで私達はもう元に戻れない……」
シアンナ・獣態(蛇)「この姿ではアキラメーナを産み出すこともできない。もう、私達に残されているのはプリキュア、お前達を倒すことのみ」
シアンナ・獣態(蛇)「さあ立て、プリキュア。決着をつけよう」
355:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 08:33:59.15:ymO3EIBS0 (7/122)
スマイルプリキュア レインボー!
第24話「掴み取れ! それぞれの未来!」
スマイルプリキュア レインボー!
第24話「掴み取れ! それぞれの未来!」
356:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 08:35:42.23:ymO3EIBS0 (8/122)
ビリーズ・獣態(馬)「ブルルルゥゥッ!!」ズガァァァッ!
ハッピー「う、後ろ足で、岩を蹴り飛ばして……!」
マーチ「い、岩が飛んでくる……!」
ドガァァァァァァァンッ!
サニー「……うぁっ……!」
ビューティ「……くっ……うぅ……」
ビリーズ・獣態(馬)「ブルルルゥゥッ!!」ズガァァァッ!
ハッピー「う、後ろ足で、岩を蹴り飛ばして……!」
マーチ「い、岩が飛んでくる……!」
ドガァァァァァァァンッ!
サニー「……うぁっ……!」
ビューティ「……くっ……うぅ……」
357:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 08:36:16.13:ymO3EIBS0 (9/122)
マジョリン(デコル)「マーチ! まだやれるマジョ!? 立つマジョ!」
マーチ「……そうしたいのは……やまやまだけど……」
オニニン(デコル)「ピース! ピースっ! しっかりするオニ!」
ピース「……う、うん……。……体は……何とか動く……けど……」
ペロー(デコル)「ノーブル! ガンバるペローっ!」
ノーブル「わかってる……、わかってるよ、ペロー君……」
ノーブル「……でも……!」
シアンナ(回想)『……私達には、"未来" なんて最初からなかったのよ』
ハッピー「……あんなこと聞いちゃったら……もう……戦えないよ……」
キャンディ(デコル)「ハッピー……!」
マジョリン(デコル)「マーチ! まだやれるマジョ!? 立つマジョ!」
マーチ「……そうしたいのは……やまやまだけど……」
オニニン(デコル)「ピース! ピースっ! しっかりするオニ!」
ピース「……う、うん……。……体は……何とか動く……けど……」
ペロー(デコル)「ノーブル! ガンバるペローっ!」
ノーブル「わかってる……、わかってるよ、ペロー君……」
ノーブル「……でも……!」
シアンナ(回想)『……私達には、"未来" なんて最初からなかったのよ』
ハッピー「……あんなこと聞いちゃったら……もう……戦えないよ……」
キャンディ(デコル)「ハッピー……!」
358:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 08:37:14.89:ymO3EIBS0 (10/122)
サニー「……うちらには……夢がある……。たどり着きたい、未来がある……」
マーチ「だから……、前に向かって……真っ直ぐに進んでいける……」
ビューティ「……ですが、その "道" が……見つからないのではなく……、最初からなかったら……?」
ピース「それって……、どんなにツラいことなんだろう……」
ノーブル「私達は……、自分で考えて……目指す未来に向かって行こうって決めた……。そのためなら、どんな時でもあきらめない、って……」
ハッピー「今……、ここでガンバらなきゃ……わたし達の未来は終わっちゃう……。せっかく見つけた……わたし達の行きたい未来……、あきらめたくない……!」
サニー「……うちらには……夢がある……。たどり着きたい、未来がある……」
マーチ「だから……、前に向かって……真っ直ぐに進んでいける……」
ビューティ「……ですが、その "道" が……見つからないのではなく……、最初からなかったら……?」
ピース「それって……、どんなにツラいことなんだろう……」
ノーブル「私達は……、自分で考えて……目指す未来に向かって行こうって決めた……。そのためなら、どんな時でもあきらめない、って……」
ハッピー「今……、ここでガンバらなきゃ……わたし達の未来は終わっちゃう……。せっかく見つけた……わたし達の行きたい未来……、あきらめたくない……!」
359:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 08:37:49.02:ymO3EIBS0 (11/122)
ハッピー「……でも……」
ハッピー「そのために……、あの人達を傷つけても……いいのかな……」
ハッピー「未来がなくて苦しんでるあの人達を……もっと苦しめても……いいのかな……」
ハッピー「わたし……、わたし……、どうしたらいいのか……わからないよ……!」
ハッピー「……でも……」
ハッピー「そのために……、あの人達を傷つけても……いいのかな……」
ハッピー「未来がなくて苦しんでるあの人達を……もっと苦しめても……いいのかな……」
ハッピー「わたし……、わたし……、どうしたらいいのか……わからないよ……!」
360:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 08:40:04.87:ymO3EIBS0 (12/122)
シアンナ・獣態(蛇)「……ならば、もう何もするな……!」ブンッ
ノーブル「……! またしっぽが……!」
ドガァァァァンッ!
シアンナ・獣態(蛇)「お前達はなんだ……! 未来がない私を哀れんでいるのか……!? バカにするな……!」ブンッ
ズガァァァァンッ!
シアンナ・獣態(蛇)「未来に向かう気持ち……? 希望……? それが何だというんだ……!」ブンッ
ドガァァァァンッ!
シアンナ・獣態(蛇)「そんなものを力にして戦うお前達より、私の方が強い……! 現に、お前達は私の前に何もできないだろう……!?」ブンッ
ズガァァァァンッ!
シアンナ・獣態(蛇)「……だから、そんなくだらないもの……私はいらない……! お前達に助けてもらいたくなどない……!」ブンッ
ドガァァァァンッ!
シアンナ・獣態(蛇)「未来など……未来など……っ!」
シアンナ・獣態(蛇)「私には必要ない!!」ブンッ
ドッガァァァァァァンッ!!
6人「うあぁぁぁぁぁぁっ……!!」
シアンナ・獣態(蛇)「はぁっ……、はぁっ……、はぁっ……!」
シアンナ・獣態(蛇)「……ならば、もう何もするな……!」ブンッ
ノーブル「……! またしっぽが……!」
ドガァァァァンッ!
シアンナ・獣態(蛇)「お前達はなんだ……! 未来がない私を哀れんでいるのか……!? バカにするな……!」ブンッ
ズガァァァァンッ!
シアンナ・獣態(蛇)「未来に向かう気持ち……? 希望……? それが何だというんだ……!」ブンッ
ドガァァァァンッ!
シアンナ・獣態(蛇)「そんなものを力にして戦うお前達より、私の方が強い……! 現に、お前達は私の前に何もできないだろう……!?」ブンッ
ズガァァァァンッ!
シアンナ・獣態(蛇)「……だから、そんなくだらないもの……私はいらない……! お前達に助けてもらいたくなどない……!」ブンッ
ドガァァァァンッ!
シアンナ・獣態(蛇)「未来など……未来など……っ!」
シアンナ・獣態(蛇)「私には必要ない!!」ブンッ
ドッガァァァァァァンッ!!
6人「うあぁぁぁぁぁぁっ……!!」
シアンナ・獣態(蛇)「はぁっ……、はぁっ……、はぁっ……!」
361:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 08:40:39.09:ymO3EIBS0 (13/122)
シアンナ・獣態(蛇)「……私は……デスペアランドの戦士・シアンナだ……! それ以外の……何者でもないんだ……!」
シアンナ・獣態(蛇)「……それで……いいんだ……!」
ノーブル「…………!」
ノーブル(シアンナ……、なんて苦しそうな顔してるの……!?)
ノーブル(あなた……、あなた、やっぱり……!)
シアンナ・獣態(蛇)「……私は……デスペアランドの戦士・シアンナだ……! それ以外の……何者でもないんだ……!」
シアンナ・獣態(蛇)「……それで……いいんだ……!」
ノーブル「…………!」
ノーブル(シアンナ……、なんて苦しそうな顔してるの……!?)
ノーブル(あなた……、あなた、やっぱり……!)
362:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 08:41:39.82:ymO3EIBS0 (14/122)
シアンナ・獣態(蛇)「……これで最後だ。全ての力を込めた拳でお前達を倒す」グッ
シアンナ・獣態(蛇)「そして私は "夢の絵の具" を手に入れ、主であるデスペア国王陛下のお役に立ち……、……消える」
シアンナ・獣態(蛇)「それで終わりだ。何もかも」
グゥゥゥッ…!
ビューティ「シアンナから……とても強い気迫を感じます……!」
サニー「あかん……、今、あんなパンチもろたら……!」
シアンナ・獣態(蛇)「さらばだ、プリキュア」ブンッ
5人「…………っ!」
ズガァァァァァァァンッ!!
シアンナ・獣態(蛇)「……これで最後だ。全ての力を込めた拳でお前達を倒す」グッ
シアンナ・獣態(蛇)「そして私は "夢の絵の具" を手に入れ、主であるデスペア国王陛下のお役に立ち……、……消える」
シアンナ・獣態(蛇)「それで終わりだ。何もかも」
グゥゥゥッ…!
ビューティ「シアンナから……とても強い気迫を感じます……!」
サニー「あかん……、今、あんなパンチもろたら……!」
シアンナ・獣態(蛇)「さらばだ、プリキュア」ブンッ
5人「…………っ!」
ズガァァァァァァァンッ!!
363:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 08:42:18.68:ymO3EIBS0 (15/122)
5人「…………」
ピース「…………あ、あれ……? 何とも……ない……? どうして――」
ノーブル「くっ……うぅぅぅぅぅっ……!!」ググググッ
5人「ノーブル……!!?」
シアンナ・獣態(蛇)「受け止めたのか……、今の拳を……!? どこにそんな力が……!」
ノーブル「まだ……、まだ倒れるわけには……いかない……っ!」
ノーブル「シアンナ……、あなたの……本当の気持ちを聞くまでは……っ!」
シアンナ・獣態(蛇)「……何を……言っている……?」
5人「…………」
ピース「…………あ、あれ……? 何とも……ない……? どうして――」
ノーブル「くっ……うぅぅぅぅぅっ……!!」ググググッ
5人「ノーブル……!!?」
シアンナ・獣態(蛇)「受け止めたのか……、今の拳を……!? どこにそんな力が……!」
ノーブル「まだ……、まだ倒れるわけには……いかない……っ!」
ノーブル「シアンナ……、あなたの……本当の気持ちを聞くまでは……っ!」
シアンナ・獣態(蛇)「……何を……言っている……?」
364:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 08:43:43.42:ymO3EIBS0 (16/122)
ノーブル「……あなた、さっき言ったよね……、"それでいいんだ" って……」
ノーブル「"デスペアランドの戦士・シアンナ。それでいいんだ" って……!」
ノーブル「それって、あなたの本当の気持ちなの……!?」
ノーブル「それって……、自分に言い聞かせてるだけなんじゃないの……!? 本当の気持ちは……そうじゃないのに!」
シアンナ・獣態(蛇)「……!!? ……な、何を……わかったようなことを……!」
ノーブル「……わかるよ。だって、私もそうだったから……」
ノーブル「……あなた、さっき言ったよね……、"それでいいんだ" って……」
ノーブル「"デスペアランドの戦士・シアンナ。それでいいんだ" って……!」
ノーブル「それって、あなたの本当の気持ちなの……!?」
ノーブル「それって……、自分に言い聞かせてるだけなんじゃないの……!? 本当の気持ちは……そうじゃないのに!」
シアンナ・獣態(蛇)「……!!? ……な、何を……わかったようなことを……!」
ノーブル「……わかるよ。だって、私もそうだったから……」
365:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 08:44:41.56:ymO3EIBS0 (17/122)
ノーブル「私もずっと、自分のやりたいことがやれないでいた……」
ノーブル「私には目指したい未来があるのに、それを選べば、私に期待しているみんなを裏切ってしまう……。そう思って、何もできないでいた……」
ノーブル「その度にずっと、自分に言い聞かせてきたんだ……。"これでいいんだ" って……」
ノーブル「そうやって、自分を納得させようとしてた……。自分の本当の気持ちに、ウソをついてきた……」
ノーブル「……似てるんだ、その時の私と、今のあなたが」
ノーブル「だから、"未来なんていらない"、"自分はデスペアランドの戦士以外の何者でもない"、そう言って、自分を納得させようとしているように……私には聞こえるんだ……」
ノーブル「もし……もし、そうなんだとしたら……!」
ノーブル「私もずっと、自分のやりたいことがやれないでいた……」
ノーブル「私には目指したい未来があるのに、それを選べば、私に期待しているみんなを裏切ってしまう……。そう思って、何もできないでいた……」
ノーブル「その度にずっと、自分に言い聞かせてきたんだ……。"これでいいんだ" って……」
ノーブル「そうやって、自分を納得させようとしてた……。自分の本当の気持ちに、ウソをついてきた……」
ノーブル「……似てるんだ、その時の私と、今のあなたが」
ノーブル「だから、"未来なんていらない"、"自分はデスペアランドの戦士以外の何者でもない"、そう言って、自分を納得させようとしているように……私には聞こえるんだ……」
ノーブル「もし……もし、そうなんだとしたら……!」
366:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 08:46:12.19:ymO3EIBS0 (18/122)
ノーブル「本当はあなたも……、あなた達も……、"未来" が欲しいんじゃないの……!?」
シアンナ・ビリーズ・セルリア「!!」
シアンナ・獣態(蛇)「……私達が……未来を……?」
シアンナ・獣態(蛇)「…………」
ノーブル「本当はあなたも……、あなた達も……、"未来" が欲しいんじゃないの……!?」
シアンナ・ビリーズ・セルリア「!!」
シアンナ・獣態(蛇)「……私達が……未来を……?」
シアンナ・獣態(蛇)「…………」
367:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 08:51:26.50:ymO3EIBS0 (19/122)
スミマセン、、
途中ですが、ちょっと仕事でのっぴきならない事態になってるっぽいので、
ここで一時中断します。。
無事解決し次第再開したいと思います。
スミマセン、、
途中ですが、ちょっと仕事でのっぴきならない事態になってるっぽいので、
ここで一時中断します。。
無事解決し次第再開したいと思います。
368:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/28(日) 12:07:40.34:FKpEJXBro (1/1)
一旦乙です
一旦乙です
369:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:27:43.81:ymO3EIBS0 (20/122)
スミマセン、、丸半日遅れました!
『スマイルプリキュア レインボー!』再開します!
スミマセン、、丸半日遅れました!
『スマイルプリキュア レインボー!』再開します!
370:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:28:16.19:ymO3EIBS0 (21/122)
シアンナ・獣態(蛇)「……何度も言わせるな……!」
シアンナ・獣態(蛇)「私達はもうすぐ消えてなくなる! 未来なんてないんだ! 例え、私達が未来を望んだとしても、手に入れることなんてできない!!」
シアンナ・獣態(蛇)「さっきも言っただろう……! 希望など持っても、むなしいだけ……。そんなもの……、何の役にも立たないんだ!!」
シアンナ・獣態(蛇)「……何度も言わせるな……!」
シアンナ・獣態(蛇)「私達はもうすぐ消えてなくなる! 未来なんてないんだ! 例え、私達が未来を望んだとしても、手に入れることなんてできない!!」
シアンナ・獣態(蛇)「さっきも言っただろう……! 希望など持っても、むなしいだけ……。そんなもの……、何の役にも立たないんだ!!」
371:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:29:03.47:ymO3EIBS0 (22/122)
ハッピー「…………なら、いっしょに探そうよ……。あなた達が未来を手に入れる方法……」ググッ…
ノーブル「ハッピー……!」
サニー「……まだ、ちょっとでも時間はあるんやろ……? せやったら、"希望が意味ない" なんて、そんなことないんとちゃうか……?」ググッ…
ピース「そうだよ……。だってわたし達は、今まで希望を捨てなかったから……、ツラくったって何とかできてきた……! 今だって、何か……、何かできることがあるかもしれないよ……!」ググッ…
マーチ「もし、あんた達が、本当に未来が欲しいんなら……、あたし達もできる限り手伝うよ……!」ググッ…
ビューティ「だから、頑張ってみませんか……? 最後の、最後まで……!」ググッ…
ノーブル「……みんな……」
シアンナ・獣態(蛇)「……全員……立ち上がった……? つい先ほどまで……戦う意思を失っていたのに……!」
ハッピー「……わたし達は今、戦わなきゃいけないってわかったから。だから立てるの」
ハッピー「…………なら、いっしょに探そうよ……。あなた達が未来を手に入れる方法……」ググッ…
ノーブル「ハッピー……!」
サニー「……まだ、ちょっとでも時間はあるんやろ……? せやったら、"希望が意味ない" なんて、そんなことないんとちゃうか……?」ググッ…
ピース「そうだよ……。だってわたし達は、今まで希望を捨てなかったから……、ツラくったって何とかできてきた……! 今だって、何か……、何かできることがあるかもしれないよ……!」ググッ…
マーチ「もし、あんた達が、本当に未来が欲しいんなら……、あたし達もできる限り手伝うよ……!」ググッ…
ビューティ「だから、頑張ってみませんか……? 最後の、最後まで……!」ググッ…
ノーブル「……みんな……」
シアンナ・獣態(蛇)「……全員……立ち上がった……? つい先ほどまで……戦う意思を失っていたのに……!」
ハッピー「……わたし達は今、戦わなきゃいけないってわかったから。だから立てるの」
372:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:29:48.90:ymO3EIBS0 (23/122)
ハッピー「でも、戦うのはあなた達とじゃない……。わたし達は、あなた達を苦しめてる、そのツラい気持ちと戦わなきゃいけないんだ……!」
ハッピー「だって……、だって、わたし達は……!」
ハッピー「"みんな" の笑顔を守る伝説の戦士・プリキュアなんだから!!」
ハッピー「あなた達がツラい思いをしてるなら……、あなた達もことも助けたいの!!」
シアンナ・獣態(蛇)「…………」
ビリーズ・獣態(馬)「…………」
セルリア・獣態(狼)「…………」
ハッピー「でも、戦うのはあなた達とじゃない……。わたし達は、あなた達を苦しめてる、そのツラい気持ちと戦わなきゃいけないんだ……!」
ハッピー「だって……、だって、わたし達は……!」
ハッピー「"みんな" の笑顔を守る伝説の戦士・プリキュアなんだから!!」
ハッピー「あなた達がツラい思いをしてるなら……、あなた達もことも助けたいの!!」
シアンナ・獣態(蛇)「…………」
ビリーズ・獣態(馬)「…………」
セルリア・獣態(狼)「…………」
373:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:30:35.55:ymO3EIBS0 (24/122)
シアンナ・獣態(蛇)「……黙れ……!」
シアンナ・獣態(蛇)「……黙れ……、……黙れ……、黙れぇぇっ!!」
シアンナ・獣態(蛇)「"未来を手に入れる"!? ありもしない希望など見せるな!」
シアンナ・獣態(蛇)「私達はアキラメーナなんだ! 消えるしかない存在なんだ!」
シアンナ・獣態(蛇)「それが "未来を手に入れる" など……、そんなこと、できるはずがないんだ!!」
ノーブル「そう言ってるうちはなんにもできないよ!」
ノーブル「"できるはずない" って思ってたら……、そう思って何もしなかったら……! できることもできないよ!!」
シアンナ・獣態(蛇)「……!!?」
シアンナ・獣態(蛇)「……黙れ……!」
シアンナ・獣態(蛇)「……黙れ……、……黙れ……、黙れぇぇっ!!」
シアンナ・獣態(蛇)「"未来を手に入れる"!? ありもしない希望など見せるな!」
シアンナ・獣態(蛇)「私達はアキラメーナなんだ! 消えるしかない存在なんだ!」
シアンナ・獣態(蛇)「それが "未来を手に入れる" など……、そんなこと、できるはずがないんだ!!」
ノーブル「そう言ってるうちはなんにもできないよ!」
ノーブル「"できるはずない" って思ってたら……、そう思って何もしなかったら……! できることもできないよ!!」
シアンナ・獣態(蛇)「……!!?」
374:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:31:17.28:ymO3EIBS0 (25/122)
ハッピー「……あなた達の苦しさは、私達にはわからない。"もうすぐ消えちゃう" なんて、どんなに苦しいか、わかりっこない」
ハッピー「でも……、どんなに怖くても……、勇気を出して、はじめの一歩を踏み出さなきゃ……、何も始まらない!」
ハッピー「だから、やってみようよ。もしあなた達が望むんだったら、やってみようよ!」
ハッピー「あきらめないで、やってみようよ!!」
シアンナ・ビリーズ・セルリア「…………」
キャンディ(デコル)「ハッピー……みんな……」
キャンディ(デコル)「…………」
ハッピー「……あなた達の苦しさは、私達にはわからない。"もうすぐ消えちゃう" なんて、どんなに苦しいか、わかりっこない」
ハッピー「でも……、どんなに怖くても……、勇気を出して、はじめの一歩を踏み出さなきゃ……、何も始まらない!」
ハッピー「だから、やってみようよ。もしあなた達が望むんだったら、やってみようよ!」
ハッピー「あきらめないで、やってみようよ!!」
シアンナ・ビリーズ・セルリア「…………」
キャンディ(デコル)「ハッピー……みんな……」
キャンディ(デコル)「…………」
375:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:31:57.47:ymO3EIBS0 (26/122)
キャンディ(デコル)(……みんなだって、不安なはずクル……)
キャンディ(デコル)(何ができるかわからないのに……、うまくいくかわからないのに……、せいいっぱい勇気を出してあの人達を元気づけようとしてるクル……)
キャンディ(デコル)(……キャンディも、何かしなきゃ……)
キャンディ(デコル)(プリキュアのみんながあんなにガンバってるから……キャンディもガンバらなきゃダメクル……!)
キャンディ(デコル)(キャンディは、ロイヤルクイーンなんだから!!)
キャンディ(デコル)(……みんなだって、不安なはずクル……)
キャンディ(デコル)(何ができるかわからないのに……、うまくいくかわからないのに……、せいいっぱい勇気を出してあの人達を元気づけようとしてるクル……)
キャンディ(デコル)(……キャンディも、何かしなきゃ……)
キャンディ(デコル)(プリキュアのみんながあんなにガンバってるから……キャンディもガンバらなきゃダメクル……!)
キャンディ(デコル)(キャンディは、ロイヤルクイーンなんだから!!)
376:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:32:52.79:ymO3EIBS0 (27/122)
パァァァッ!
ハッピー「えっ!? わ、わたしのスマイルパクトが光って……!?」
ポンッ
キャンディ「…………」
サニー「ま、またキャンディだけ外に出よった!」
ピース「これって……、わたし達が力を合わせて、シアンナと合体したアキラメーナをやっつけた時と同じ……?」
パァァァッ!
ハッピー「えっ!? わ、わたしのスマイルパクトが光って……!?」
ポンッ
キャンディ「…………」
サニー「ま、またキャンディだけ外に出よった!」
ピース「これって……、わたし達が力を合わせて、シアンナと合体したアキラメーナをやっつけた時と同じ……?」
377:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:34:10.85:ymO3EIBS0 (28/122)
キャンディ「デスペアランドのみんな、聞いてほしいことがあるクル」
キャンディ「キャンディは、メルヘンランドの女王・ロイヤルクイーンクル」
シアンナ・ビリーズ・セルリア「!!」
セルリア・獣態(狼)「……メルヘンランド……。……確か、プリキュア達の力が産まれた国……。……その世界の……女王……?」
ビリーズ・獣態(馬)「あのちっこいのが……?」
シアンナ・獣態(蛇)「……そうか。私の前で何度か見せた、"夢の絵の具" を操る力……。あれは、その女王としての力だったのか……」
キャンディ「ロイヤルクイーンには、"心の絵の具" を元にして、命を作る力があるクル」
キャンディ「その力を使えば……、デスペアランドのみんなに、新しい命を作ってあげられるかもしれないクル」
全員「!!?」
ハッピー「……そんなこと、できるの?」
キャンディ「できるはずクル。キャンディは、ロイヤルクイーンなんだクル」
キャンディ「デスペアランドのみんな、聞いてほしいことがあるクル」
キャンディ「キャンディは、メルヘンランドの女王・ロイヤルクイーンクル」
シアンナ・ビリーズ・セルリア「!!」
セルリア・獣態(狼)「……メルヘンランド……。……確か、プリキュア達の力が産まれた国……。……その世界の……女王……?」
ビリーズ・獣態(馬)「あのちっこいのが……?」
シアンナ・獣態(蛇)「……そうか。私の前で何度か見せた、"夢の絵の具" を操る力……。あれは、その女王としての力だったのか……」
キャンディ「ロイヤルクイーンには、"心の絵の具" を元にして、命を作る力があるクル」
キャンディ「その力を使えば……、デスペアランドのみんなに、新しい命を作ってあげられるかもしれないクル」
全員「!!?」
ハッピー「……そんなこと、できるの?」
キャンディ「できるはずクル。キャンディは、ロイヤルクイーンなんだクル」
378:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:35:00.37:ymO3EIBS0 (29/122)
キャンディ「……みんな、みんなツラい気持ちクル。デスペアランドのみんなも……、ガンバって応援しようとしてるプリキュアのみんなも……」
キャンディ「こんな時に、キャンディがガンバらないでどうするクル……!? ツラくてもガンバってるみんなを助けないでどうするクル……!?」
キャンディ「キャンディは、おとぎ話の国、メルヘンランドの女王・ロイヤルクイーンクル! みんなをハッピーにするのがお仕事クル!」
キャンディ「だからキャンディはやるクル! みんなをハッピーにするために、ガンバるクルぅっ!!」
ハッピー「キャンディ……!」
ポップ(デコル)「…………」
ポップ(デコル)(キャンディ……、いつの間にかそこまで、自分だけで考えられるようになったのでござるな)
ポップ(デコル)(まだ小さいのにロイヤルクイーンなどという大役を背負わされ、懸命に頑張りつつも不安を抱えていたお主が、そこまで……)
ポップ(デコル)(……大きくなったでござるな、キャンディ)
キャンディ「……みんな、みんなツラい気持ちクル。デスペアランドのみんなも……、ガンバって応援しようとしてるプリキュアのみんなも……」
キャンディ「こんな時に、キャンディがガンバらないでどうするクル……!? ツラくてもガンバってるみんなを助けないでどうするクル……!?」
キャンディ「キャンディは、おとぎ話の国、メルヘンランドの女王・ロイヤルクイーンクル! みんなをハッピーにするのがお仕事クル!」
キャンディ「だからキャンディはやるクル! みんなをハッピーにするために、ガンバるクルぅっ!!」
ハッピー「キャンディ……!」
ポップ(デコル)「…………」
ポップ(デコル)(キャンディ……、いつの間にかそこまで、自分だけで考えられるようになったのでござるな)
ポップ(デコル)(まだ小さいのにロイヤルクイーンなどという大役を背負わされ、懸命に頑張りつつも不安を抱えていたお主が、そこまで……)
ポップ(デコル)(……大きくなったでござるな、キャンディ)
379:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:36:03.87:ymO3EIBS0 (30/122)
キャンディ「……でも、そのためには、ここにいるみんなの力がいるクル」
ピース「みんなの、力?」
キャンディ「キャンディのロイヤルクイーンの力」
キャンディ「"夢の絵の具" の力」
キャンディ「プリキュアのみんなの強い願いの気持ち」
キャンディ「まずこれがないとダメクル」
キャンディ「その力を全部集めるには――」
ノーブル「……!(ハッ) "プリキュア・レインボー・アーチ"……!」
マーチ「この間あたし達が、自分達の "夢の絵の具" の力を合わせて出した、あの技……?」
キャンディ「そうクル。それをぶつけて、デスペアランドのみんなの悪い気持ち……あきらめる気持ちを吹き飛ばすクル」
ビューティ「今はあの時の 5色に加えて、ノーブルの絵の具も加わって 6色に増えています……! 今なら、さらにすごい力が出せるかもしれません……!」
キャンディ「……それと、あと一つ。ぜったいに必要なものがあるクル」
ハッピー「絶対に、必要なもの……?」
サニー「うちらの力以外になんかあんの?」
キャンディ「……それは……」
キャンディ「デスペアランドのみんな自身の、"未来に向かう強い気持ち" クル」
シアンナ・獣態(蛇)「……私達の……気持ち……?」
キャンディ「そうクル」
キャンディ「……でも、そのためには、ここにいるみんなの力がいるクル」
ピース「みんなの、力?」
キャンディ「キャンディのロイヤルクイーンの力」
キャンディ「"夢の絵の具" の力」
キャンディ「プリキュアのみんなの強い願いの気持ち」
キャンディ「まずこれがないとダメクル」
キャンディ「その力を全部集めるには――」
ノーブル「……!(ハッ) "プリキュア・レインボー・アーチ"……!」
マーチ「この間あたし達が、自分達の "夢の絵の具" の力を合わせて出した、あの技……?」
キャンディ「そうクル。それをぶつけて、デスペアランドのみんなの悪い気持ち……あきらめる気持ちを吹き飛ばすクル」
ビューティ「今はあの時の 5色に加えて、ノーブルの絵の具も加わって 6色に増えています……! 今なら、さらにすごい力が出せるかもしれません……!」
キャンディ「……それと、あと一つ。ぜったいに必要なものがあるクル」
ハッピー「絶対に、必要なもの……?」
サニー「うちらの力以外になんかあんの?」
キャンディ「……それは……」
キャンディ「デスペアランドのみんな自身の、"未来に向かう強い気持ち" クル」
シアンナ・獣態(蛇)「……私達の……気持ち……?」
キャンディ「そうクル」
380:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:37:37.28:ymO3EIBS0 (31/122)
キャンディ「みんなの命を産み出すためには、ほかの人がお願いするだけじゃダメクル。みんなが、自分で自分のことをしっかり決めないとダメクル」
キャンディ「だから、みんなも "自分のやりたいこと" をちゃんと考えるクル」
キャンディ「その強い気持ちが、みんなの新しい命を産み出すクル!」
ビリーズ・獣態(馬)「……オレ達の……」
セルリア・獣態(狼)「……やりたいこと……」
シアンナ・獣態(蛇)「…………」
キャンディ「みんなの命を産み出すためには、ほかの人がお願いするだけじゃダメクル。みんなが、自分で自分のことをしっかり決めないとダメクル」
キャンディ「だから、みんなも "自分のやりたいこと" をちゃんと考えるクル」
キャンディ「その強い気持ちが、みんなの新しい命を産み出すクル!」
ビリーズ・獣態(馬)「……オレ達の……」
セルリア・獣態(狼)「……やりたいこと……」
シアンナ・獣態(蛇)「…………」
381:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:38:34.08:ymO3EIBS0 (32/122)
シアンナ・獣態(蛇)「…………本当に、できるのか……? そんなことが……」
セルリア・獣態(狼)「……シアンナ……!?」
ビリーズ・獣態(馬)「……お前、信じるのか?」
シアンナ・獣態(蛇)「…………」
ノーブル「……私には、"絶対にできる" とは言い切れない」
サニー「せやけどいっこだけ、絶対に間違いないことがある」
ピース「……やらなかったら、行きたい "未来" にはたどり着けない、ってこと」
ビューティ「道なき "道" をゆく。さぞ不安だろうと思います……」
マーチ「でも、勇気を出して、前に進んでみようよ!」
ハッピー「わたし達と、いっしょに!」
ノーブル「だから、考えてみて」
ノーブル「あなた達のやりたいことは、何?」
シアンナ・獣態(蛇)「…………」
ビリーズ・獣態(馬)「…………」
セルリア・獣態(狼)「…………」
シアンナ・獣態(蛇)「…………本当に、できるのか……? そんなことが……」
セルリア・獣態(狼)「……シアンナ……!?」
ビリーズ・獣態(馬)「……お前、信じるのか?」
シアンナ・獣態(蛇)「…………」
ノーブル「……私には、"絶対にできる" とは言い切れない」
サニー「せやけどいっこだけ、絶対に間違いないことがある」
ピース「……やらなかったら、行きたい "未来" にはたどり着けない、ってこと」
ビューティ「道なき "道" をゆく。さぞ不安だろうと思います……」
マーチ「でも、勇気を出して、前に進んでみようよ!」
ハッピー「わたし達と、いっしょに!」
ノーブル「だから、考えてみて」
ノーブル「あなた達のやりたいことは、何?」
シアンナ・獣態(蛇)「…………」
ビリーズ・獣態(馬)「…………」
セルリア・獣態(狼)「…………」
382:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:39:10.05:ymO3EIBS0 (33/122)
ビリーズ(…… "オレのやりたいこと"、かぁ。あーんま考えたことなかったなぁ……。"今が楽しけりゃいーや" って、そればっかでよ……)
ビリーズ(でももし、なんか一個だけやりたいことがあるとすんなら……)
ビリーズ(…………)
ビリーズ(……やっぱ、今考えてる、コレなんだろな)
ビリーズ(…… "オレのやりたいこと"、かぁ。あーんま考えたことなかったなぁ……。"今が楽しけりゃいーや" って、そればっかでよ……)
ビリーズ(でももし、なんか一個だけやりたいことがあるとすんなら……)
ビリーズ(…………)
ビリーズ(……やっぱ、今考えてる、コレなんだろな)
383:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:39:35.90:ymO3EIBS0 (34/122)
セルリア(…………)
セルリア(…… "私のやりたいこと" ……)
セルリア(…………もう……、決まってる……)
セルリア(……それは――)
セルリア(…………)
セルリア(…… "私のやりたいこと" ……)
セルリア(…………もう……、決まってる……)
セルリア(……それは――)
384:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:40:07.07:ymO3EIBS0 (35/122)
シアンナ(…… "私のやりたいこと" ……)
シアンナ(…… "私のやりたいこと" ……?)
シアンナ(私は、今まで使命を果たすことしか考えていなかった……。そうすることしかできないと思っていたから……)
シアンナ(それ以外のことは、考えもしなかった……)
シアンナ(…… "私のやりたいこと" ……)
シアンナ(…… "私のやりたいこと" ……?)
シアンナ(私は、今まで使命を果たすことしか考えていなかった……。そうすることしかできないと思っていたから……)
シアンナ(それ以外のことは、考えもしなかった……)
385:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:40:39.35:ymO3EIBS0 (36/122)
シアンナ(……わからない……)
シアンナ(……私は…… "私" のことがわからない……!)
シアンナ(私は……、私は……!)
シアンナ(私は一体、何がしたいの?)
シアンナ(……わからない……)
シアンナ(……私は…… "私" のことがわからない……!)
シアンナ(私は……、私は……!)
シアンナ(私は一体、何がしたいの?)
386:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:41:21.00:ymO3EIBS0 (37/122)
シアンナ・獣態(蛇)「……うっ……!? ぐっ、ぐぅぅっ……!」
ブワァァァァッ…!
ノーブル「シアンナっ……!?」
ハッピー「シアンナの体から……黒いもやみたいなのが出てる……!?」
キャンディ「あれはきっと……バッドエナジークル!」
ウルルン(デコル)「バッドエナジーっつーと……!」
オニニン(デコル)「おれ様達がバッドエンド王国だった時に集めてた、悪い心のエネルギーオニ!?」
マジョリン(デコル)「そんなもんがどうして……!?」
キャンディ「きっと、不安なんだクル……! 未来が見えなくて、苦しんでるクル……!」
キャンディ「その気持ちがどんどん強くなったから、バッドエナジーになって体の外に出ちゃったクル!」
シアンナ・獣態(蛇)「……うっ……!? ぐっ、ぐぅぅっ……!」
ブワァァァァッ…!
ノーブル「シアンナっ……!?」
ハッピー「シアンナの体から……黒いもやみたいなのが出てる……!?」
キャンディ「あれはきっと……バッドエナジークル!」
ウルルン(デコル)「バッドエナジーっつーと……!」
オニニン(デコル)「おれ様達がバッドエンド王国だった時に集めてた、悪い心のエネルギーオニ!?」
マジョリン(デコル)「そんなもんがどうして……!?」
キャンディ「きっと、不安なんだクル……! 未来が見えなくて、苦しんでるクル……!」
キャンディ「その気持ちがどんどん強くなったから、バッドエナジーになって体の外に出ちゃったクル!」
387:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:42:09.59:ymO3EIBS0 (38/122)
ブワァァァァァッ…!
ビリーズ・獣態(馬)「……!? な、なんだこりゃ……! シアンナの黒いもやが、オレ達にまとわりついてくる……!?」
セルリア・獣態(狼)「……飲み込まれて……いく……!」
マーチ「ビリーズ!」
ビューティ「セルリア……!」
ピース「ど、どうしてあの二人まで……!?」
ウルルン(デコル)「そうか……、あいつらが使っていた "闇の絵の具" は、おれ達がバッドエンド王国時代に使ってたもんと同じ……」
ポップ(デコル)「ということは……、彼女達は先ほどの "オーバードロウ" によって、バッドエナジーで自分達を塗りつぶしてしまったから……!」
ペロー(デコル)「だから、そのエネルギー同士が引き合ってるペロ……!?」
ビリーズ・セルリア「うっ、うぁぁぁっ……!?」
ハッピー「……不安が……広がっていく……!」
ブワァァァァァッ…!
ビリーズ・獣態(馬)「……!? な、なんだこりゃ……! シアンナの黒いもやが、オレ達にまとわりついてくる……!?」
セルリア・獣態(狼)「……飲み込まれて……いく……!」
マーチ「ビリーズ!」
ビューティ「セルリア……!」
ピース「ど、どうしてあの二人まで……!?」
ウルルン(デコル)「そうか……、あいつらが使っていた "闇の絵の具" は、おれ達がバッドエンド王国時代に使ってたもんと同じ……」
ポップ(デコル)「ということは……、彼女達は先ほどの "オーバードロウ" によって、バッドエナジーで自分達を塗りつぶしてしまったから……!」
ペロー(デコル)「だから、そのエネルギー同士が引き合ってるペロ……!?」
ビリーズ・セルリア「うっ、うぁぁぁっ……!?」
ハッピー「……不安が……広がっていく……!」
388:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:43:16.42:ymO3EIBS0 (39/122)
シアンナ・獣態(蛇)「……ぐっ、ぐぉぉぉぉぉっ!!」
シアンナ・獣態(蛇)「……私達はアキラメーナ……! 消えるしかない存在……! そんな私達に……、希望など、ありはしない! 未来など、来はしない!」
シアンナ・獣態(蛇)「何を……何をしようと……、ムダなんだぁぁぁっ!!」
ビリーズ・獣態(馬)「が……がぁぁぁぁぁぁっ!!」
セルリア・獣態(狼)「……うあぁぁぁぁぁぁっ……!!」
ブワァァァァッ!
ゴゴゴゴゴゴゴゴッ!
ビューティ「……な、なんて強いバッドエナジー……!」
マーチ「地面まで揺れて……、まるで、震えてるみたい……!」
ピース「見てるわたし達まで不安になりそう……!」
キャンディ「デスペアランドのみんなの心が……、不安な黒い気持ちに塗りつぶされていくクル……!」
ノーブル「……そんなこと、させない……っ!」
シアンナ・獣態(蛇)「……ぐっ、ぐぉぉぉぉぉっ!!」
シアンナ・獣態(蛇)「……私達はアキラメーナ……! 消えるしかない存在……! そんな私達に……、希望など、ありはしない! 未来など、来はしない!」
シアンナ・獣態(蛇)「何を……何をしようと……、ムダなんだぁぁぁっ!!」
ビリーズ・獣態(馬)「が……がぁぁぁぁぁぁっ!!」
セルリア・獣態(狼)「……うあぁぁぁぁぁぁっ……!!」
ブワァァァァッ!
ゴゴゴゴゴゴゴゴッ!
ビューティ「……な、なんて強いバッドエナジー……!」
マーチ「地面まで揺れて……、まるで、震えてるみたい……!」
ピース「見てるわたし達まで不安になりそう……!」
キャンディ「デスペアランドのみんなの心が……、不安な黒い気持ちに塗りつぶされていくクル……!」
ノーブル「……そんなこと、させない……っ!」
389:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:44:09.17:ymO3EIBS0 (40/122)
ノーブル「……さっき、シアンナは迷ってた……。新しい命が……、"未来" が手に入るかもしれない、って聞いた時……、どうしたらいいか、迷ってた……!」
ノーブル「っていうことは……、シアンナ達にも "何とかしたい" って気持ちがやっぱりあるんだよ……!」
ノーブル「自分だけでどうにもできなくて苦しんでるなら……、ツラいなら……!」
ノーブル「……助けてあげたい! あの人達を、苦しみから救ってあげたい!」
5人「……………」
サニー「……ほんなら、やることは一つやな」
ハッピー「……うん」
ノーブル「……さっき、シアンナは迷ってた……。新しい命が……、"未来" が手に入るかもしれない、って聞いた時……、どうしたらいいか、迷ってた……!」
ノーブル「っていうことは……、シアンナ達にも "何とかしたい" って気持ちがやっぱりあるんだよ……!」
ノーブル「自分だけでどうにもできなくて苦しんでるなら……、ツラいなら……!」
ノーブル「……助けてあげたい! あの人達を、苦しみから救ってあげたい!」
5人「……………」
サニー「……ほんなら、やることは一つやな」
ハッピー「……うん」
390:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:44:57.57:ymO3EIBS0 (41/122)
ハッピー「わたし達は、ツラいこともあったりしたけど、みんなそれぞれ、自分の大切な "未来に向かう気持ち" ……、夢を見つけられたよね」
ハッピー「夢があれば、それだけで心に勇気が湧いてくる。ガンバろう、前に進もう、って思えてくる。力がわいてくる。夢って、とってもいいものなんだ、ってわかった」
ハッピー「……だから、あの人達にも、自分達の夢を持ってほしい。あきらめない気持ちに負けない、強い力をくれる夢を」
ハッピー「そうすれば、きっと笑顔になれるから! わたし達とも笑い合えて、ウルトラハッピーになれるから!」
ハッピー「そのために、わたし達にできることがあるなら……、やらなきゃ! 戦わなきゃ!」
ハッピー「わたし達の "未来に向かう気持ち" で、あの人達の不安を……、やっつけるんだ!!」
カッ! バァァァァァァッ!!
キャンディ「プリキュアのみんなが……光りだしたクル!」
ポップ(デコル)「これは…… "夢の絵の具" の力……!」
ハッピー「わたし達は、ツラいこともあったりしたけど、みんなそれぞれ、自分の大切な "未来に向かう気持ち" ……、夢を見つけられたよね」
ハッピー「夢があれば、それだけで心に勇気が湧いてくる。ガンバろう、前に進もう、って思えてくる。力がわいてくる。夢って、とってもいいものなんだ、ってわかった」
ハッピー「……だから、あの人達にも、自分達の夢を持ってほしい。あきらめない気持ちに負けない、強い力をくれる夢を」
ハッピー「そうすれば、きっと笑顔になれるから! わたし達とも笑い合えて、ウルトラハッピーになれるから!」
ハッピー「そのために、わたし達にできることがあるなら……、やらなきゃ! 戦わなきゃ!」
ハッピー「わたし達の "未来に向かう気持ち" で、あの人達の不安を……、やっつけるんだ!!」
カッ! バァァァァァァッ!!
キャンディ「プリキュアのみんなが……光りだしたクル!」
ポップ(デコル)「これは…… "夢の絵の具" の力……!」
391:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:45:35.11:ymO3EIBS0 (42/122)
シアンナ・獣態(蛇)「ガァァァァァァァッ!!」
ノーブル「苦しそうに暴れてる……! 早く、何とかしてあげなきゃ!」
ビューティ「そのためには、私達全員の力を合わせた "プリキュア・レインボー・アーチ" を浴びせなければ……!」
マーチ「でも、ああも暴れられたら当てられないよ……!」
ピース「まず、みんなの動きを止めなきゃ……!」
サニー「……しゃあないけど、力づくでも止めるしかあらへんな」
ハッピー「……また、傷つけあうことになっちゃうけど……!」
ハッピー「やろう、みんな! わたし達の、あの人達の、それぞれの未来のために!!」
5人「うんっ!!」
シアンナ・獣態(蛇)「ガァァァァァァァッ!!」
ノーブル「苦しそうに暴れてる……! 早く、何とかしてあげなきゃ!」
ビューティ「そのためには、私達全員の力を合わせた "プリキュア・レインボー・アーチ" を浴びせなければ……!」
マーチ「でも、ああも暴れられたら当てられないよ……!」
ピース「まず、みんなの動きを止めなきゃ……!」
サニー「……しゃあないけど、力づくでも止めるしかあらへんな」
ハッピー「……また、傷つけあうことになっちゃうけど……!」
ハッピー「やろう、みんな! わたし達の、あの人達の、それぞれの未来のために!!」
5人「うんっ!!」
392:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:46:13.68:ymO3EIBS0 (43/122)
ビリーズ・獣態(馬)「ブルルルルッ!!」
ドカカッ! ドカカッ! ドカカッ!
ウルルン(デコル)「サニー! ビリーズが突っ込んで来るウル!」
サニー「平気や! 今のうちなら……こんくらい、止めたるわ!!」
ガァンッ! ズザァァァァァッ…!
ビリーズ・獣態(馬)「……止められた……!?」
サニー「へへっ、どんなもんや!」
ビリーズ・獣態(馬)「さっきまで手も足も出なかったくせに……なんでだよ……!?」
ビリーズ・獣態(馬)「ブルルルルッ!!」
ドカカッ! ドカカッ! ドカカッ!
ウルルン(デコル)「サニー! ビリーズが突っ込んで来るウル!」
サニー「平気や! 今のうちなら……こんくらい、止めたるわ!!」
ガァンッ! ズザァァァァァッ…!
ビリーズ・獣態(馬)「……止められた……!?」
サニー「へへっ、どんなもんや!」
ビリーズ・獣態(馬)「さっきまで手も足も出なかったくせに……なんでだよ……!?」
393:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:47:17.04:ymO3EIBS0 (44/122)
サニー「……うちはな、みんなの笑顔を見るのが好きや。みんなの笑顔見とると、心ん中がぽかぽかしてくる。それが楽しゅーてしかたないんや」
サニー「そんな気持ちに、みんなもなってもらいたい。せやから、うちがみんなに笑うための元気をあげたいんや。みんなの心も、ぽかぽかになってもらいたいんや」
サニー「うちはなりたい。いつでもあったかく照らしてくれる……、お日さんみたいに!!」
サニー「うちの周りでみんなが笑うてくれる未来……。考えただけでサイコーや」
サニー「その未来に行こ、思うだけで、どんどん力がわいてくる! あんたの不安やって受け止められる!」
サニー「その力で、あんたのそのくらーい心も明るく照らしたるわ!」
サニー「あんたが笑えへんのやったら、うちが代わりに笑たる。せやから、あんたもガンバって笑てみ」
サニー「そしたらきっと、力がわいてくんで!」ニカッ
ビリーズ・獣態(馬)「……笑えば、力がわいてくる……?」
サニー「……うちはな、みんなの笑顔を見るのが好きや。みんなの笑顔見とると、心ん中がぽかぽかしてくる。それが楽しゅーてしかたないんや」
サニー「そんな気持ちに、みんなもなってもらいたい。せやから、うちがみんなに笑うための元気をあげたいんや。みんなの心も、ぽかぽかになってもらいたいんや」
サニー「うちはなりたい。いつでもあったかく照らしてくれる……、お日さんみたいに!!」
サニー「うちの周りでみんなが笑うてくれる未来……。考えただけでサイコーや」
サニー「その未来に行こ、思うだけで、どんどん力がわいてくる! あんたの不安やって受け止められる!」
サニー「その力で、あんたのそのくらーい心も明るく照らしたるわ!」
サニー「あんたが笑えへんのやったら、うちが代わりに笑たる。せやから、あんたもガンバって笑てみ」
サニー「そしたらきっと、力がわいてくんで!」ニカッ
ビリーズ・獣態(馬)「……笑えば、力がわいてくる……?」
394:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:48:08.81:ymO3EIBS0 (45/122)
バッ!
ピース「そうだよ! みんなで笑い合うことって、とってもステキなことなんだよ!」
ビリーズ・獣態(馬)「キュアピース……!? 後ろから飛びかかってきやがった……!」
ビリーズ・獣態(馬)「……チッ、ジャマなんだよ!!」
ブンッ
オニニン(デコル)「ピース! 馬のしっぽが!」
ピース「えっ? きゃっ!?」ドカァッ
ズザァァァァッ
オニニン(デコル)「ピース、うまく着地できたオニ!」
サニー「ピース、だいじょぶか!?」
ピース「うん! これくらい、へっちゃらだよ!」
ビリーズ・獣態(馬)「……全然きいてねぇ……!?」
バッ!
ピース「そうだよ! みんなで笑い合うことって、とってもステキなことなんだよ!」
ビリーズ・獣態(馬)「キュアピース……!? 後ろから飛びかかってきやがった……!」
ビリーズ・獣態(馬)「……チッ、ジャマなんだよ!!」
ブンッ
オニニン(デコル)「ピース! 馬のしっぽが!」
ピース「えっ? きゃっ!?」ドカァッ
ズザァァァァッ
オニニン(デコル)「ピース、うまく着地できたオニ!」
サニー「ピース、だいじょぶか!?」
ピース「うん! これくらい、へっちゃらだよ!」
ビリーズ・獣態(馬)「……全然きいてねぇ……!?」
395:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:48:52.35:ymO3EIBS0 (46/122)
ピース「……わたし、決めたの。自分のやりたいことがあるなら、絶対あきらめないで、最後までガンバろう、って」
ピース「弱虫で、泣き虫で、ちょっとツラいことがあると、すぐあきらめちゃってたわたしだけど……、みんなのおかげで少しずつ強くなれた」
ピース「あきらめないで、ちょっとずつでもガンバれば、ちゃんとうれしいことがあるんだ、ってわかった! ガンバるから、気持ちよく笑えるんだ、ってわかった!」
ピース「わたしは、そんなガンバることの大切さを、みんなにも知ってもらいたい! もちろん、あなた達にも!」
ピース「今はすごくツラいかもしれないけど、不安かもしれないけど……! 負けないで、ガンバってみようよ!」
ピース「そのために自分でどうにもできないことがあるなら、わたし達も手伝うから!」
ピース「ガンバれば……、あきらめなければ……、きっと楽しく笑えるよ!」ニコッ
ビリーズ・獣態(馬)「……!」
ピース「……わたし、決めたの。自分のやりたいことがあるなら、絶対あきらめないで、最後までガンバろう、って」
ピース「弱虫で、泣き虫で、ちょっとツラいことがあると、すぐあきらめちゃってたわたしだけど……、みんなのおかげで少しずつ強くなれた」
ピース「あきらめないで、ちょっとずつでもガンバれば、ちゃんとうれしいことがあるんだ、ってわかった! ガンバるから、気持ちよく笑えるんだ、ってわかった!」
ピース「わたしは、そんなガンバることの大切さを、みんなにも知ってもらいたい! もちろん、あなた達にも!」
ピース「今はすごくツラいかもしれないけど、不安かもしれないけど……! 負けないで、ガンバってみようよ!」
ピース「そのために自分でどうにもできないことがあるなら、わたし達も手伝うから!」
ピース「ガンバれば……、あきらめなければ……、きっと楽しく笑えるよ!」ニコッ
ビリーズ・獣態(馬)「……!」
396:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:49:24.00:ymO3EIBS0 (47/122)
セルリア・獣態(狼)「ガルルルルァァッ!!」
ビシュシュシュシュッ!
ビューティ「はぁぁぁぁぁっ!」
ズバババババッ!
セルリア・獣態(狼)「……!? ……私の毛が……氷の剣で全て……切り払われた……!?」
ビューティ「……乱暴で、直線的で、あなたの怒りをそのまま叩きつけるかのような攻撃……。この攻撃からは、あなたの苦しみが伝わってくるようです」
セルリア・獣態(狼)「ガルルルルァァッ!!」
ビシュシュシュシュッ!
ビューティ「はぁぁぁぁぁっ!」
ズバババババッ!
セルリア・獣態(狼)「……!? ……私の毛が……氷の剣で全て……切り払われた……!?」
ビューティ「……乱暴で、直線的で、あなたの怒りをそのまま叩きつけるかのような攻撃……。この攻撃からは、あなたの苦しみが伝わってくるようです」
397:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:50:34.29:ymO3EIBS0 (48/122)
ビューティ「……私も、かつては苦しみの中にいました」
ビューティ「自分が本当は何をしたいのかわからず……、悩み……、迷い……、苦しんでいました」
ビューティ「……ですが、そんな私を苦しみから救い出してくれる方々がいました」
ビューティ「私のことを想い頑張ってくれる……、そして、つらい時には共に泣いてくれる友達がいました」
ビューティ「立ち止まり、前に進めなくなった私の手を取り、優しく導いてくれる方々がいました」
ビューティ「その方々のおかげで、ようやく見つけたのです。私だけの "道" を」
ビューティ「……私も、かつては苦しみの中にいました」
ビューティ「自分が本当は何をしたいのかわからず……、悩み……、迷い……、苦しんでいました」
ビューティ「……ですが、そんな私を苦しみから救い出してくれる方々がいました」
ビューティ「私のことを想い頑張ってくれる……、そして、つらい時には共に泣いてくれる友達がいました」
ビューティ「立ち止まり、前に進めなくなった私の手を取り、優しく導いてくれる方々がいました」
ビューティ「その方々のおかげで、ようやく見つけたのです。私だけの "道" を」
398:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:51:20.19:ymO3EIBS0 (49/122)
ビューティ「私は、自分のように、迷い、苦しむ人の助けになりたい。それは、あなた方でも同じです」
ビューティ「もし苦しんでいるのであれば……私達に、その手を取らせてはもらえませんか? 共に歩めば……、きっと苦しみも少なくなるはずです」
ビューティ「手を取り合って、一緒に "道" を歩んで……」
ビューティ「一緒に、笑い合いませんか?」ニコッ
セルリア・獣態(狼)「…………また……その話か……!」
セルリア・獣態(狼)「いらない、と言っただろう!」
ブワァァァァァッ!
ポップ(デコル)「これは……、セルリアの全身の毛が逆立って……針のように!」
ビューティ「私は、自分のように、迷い、苦しむ人の助けになりたい。それは、あなた方でも同じです」
ビューティ「もし苦しんでいるのであれば……私達に、その手を取らせてはもらえませんか? 共に歩めば……、きっと苦しみも少なくなるはずです」
ビューティ「手を取り合って、一緒に "道" を歩んで……」
ビューティ「一緒に、笑い合いませんか?」ニコッ
セルリア・獣態(狼)「…………また……その話か……!」
セルリア・獣態(狼)「いらない、と言っただろう!」
ブワァァァァァッ!
ポップ(デコル)「これは……、セルリアの全身の毛が逆立って……針のように!」
399:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:52:38.08:ymO3EIBS0 (50/122)
セルリア・獣態(狼)「ガァァァァァァッ!!」
シュバババババババババババッ!!
ポップ(デコル)「針のような毛が一斉に飛んできたでござる! ビューティ殿っ!」
ビューティ「……っ! 数が、多すぎます……!」
セルリア・獣態(狼)「……払えるものなら……払ってみろ……!!」
シュバッ
ビューティ「えっ……!?」
セルリア・獣態(狼)「……!? ……キュアビューティが……消えた……!?」
ドカカカカカカカカカカッ!
セルリア・獣態(狼)「……毛の針が……外れた……!」
ズザァァァァッ!
マーチ「ふぅっ! 危機一髪だったね、ビューティ!」
ビューティ「マーチ……!」
セルリア・獣態(狼)「……キュアマーチ……! ……キュアビューティを抱えて……避けていたのか……!」
セルリア・獣態(狼)「ガァァァァァァッ!!」
シュバババババババババババッ!!
ポップ(デコル)「針のような毛が一斉に飛んできたでござる! ビューティ殿っ!」
ビューティ「……っ! 数が、多すぎます……!」
セルリア・獣態(狼)「……払えるものなら……払ってみろ……!!」
シュバッ
ビューティ「えっ……!?」
セルリア・獣態(狼)「……!? ……キュアビューティが……消えた……!?」
ドカカカカカカカカカカッ!
セルリア・獣態(狼)「……毛の針が……外れた……!」
ズザァァァァッ!
マーチ「ふぅっ! 危機一髪だったね、ビューティ!」
ビューティ「マーチ……!」
セルリア・獣態(狼)「……キュアマーチ……! ……キュアビューティを抱えて……避けていたのか……!」
400:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:53:21.18:ymO3EIBS0 (51/122)
セルリア・獣態(狼)「……邪魔を……するなぁぁぁっ!!」
シュバババババババババババッ!!
ポップ(デコル)「また毛針攻撃でござる!」
マーチ「大丈夫。ビューティ、しっかりつかまってて」
ビューティ「……ええ!」
シュバッ シュバッ シュバッ
セルリア・獣態(狼)「……キュアマーチの動きが……速すぎる……! ……当たらない……!」
セルリア・獣態(狼)「……なぜ……、……なぜ、邪魔をする……!? ……自分の身を……危険にさらしてまで……!?」
マーチ「なんで? そんなの当たり前だよ。だってビューティは、あたしの大切な友達だもん」
マーチ「あたしは、小さい頃からずっといっしょに育ってきたビューティが好き。だから守りたいって思うんだ」
セルリア・獣態(狼)「……邪魔を……するなぁぁぁっ!!」
シュバババババババババババッ!!
ポップ(デコル)「また毛針攻撃でござる!」
マーチ「大丈夫。ビューティ、しっかりつかまってて」
ビューティ「……ええ!」
シュバッ シュバッ シュバッ
セルリア・獣態(狼)「……キュアマーチの動きが……速すぎる……! ……当たらない……!」
セルリア・獣態(狼)「……なぜ……、……なぜ、邪魔をする……!? ……自分の身を……危険にさらしてまで……!?」
マーチ「なんで? そんなの当たり前だよ。だってビューティは、あたしの大切な友達だもん」
マーチ「あたしは、小さい頃からずっといっしょに育ってきたビューティが好き。だから守りたいって思うんだ」
401:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:54:21.27:ymO3EIBS0 (52/122)
マーチ「ビューティだけじゃない。ハッピーも、サニーも、ピースも、ノーブルも、妖精のみんなも」
マーチ「そして……、あたしのかけがえのない家族のみんな……、その家族を支えてくれる、この町の人達……、みんなが大好き」
マーチ「その大切な人達、みんなの笑顔が大好き」
マーチ「……みんなの笑顔を思い浮かべると、あたしの中に力がわいてくる。勇気が湧いてくる」
マーチ「その力で、あたしはみんなを守りたい。苦しくったって、ツラくったって、構わない」
マーチ「それがあたしの、一番やりたいことだから」
マーチ「……セルリア。あなたにはいないの? そういう人。自分にとって、"大切だな" って思えるような人」
マーチ「きっとその人のためなら、不安だって吹き飛ばせるよ」
セルリア・獣態(狼)「……!! ……大切な……人……」
セルリア・獣態(狼)「……私は……」
マーチ「ビューティだけじゃない。ハッピーも、サニーも、ピースも、ノーブルも、妖精のみんなも」
マーチ「そして……、あたしのかけがえのない家族のみんな……、その家族を支えてくれる、この町の人達……、みんなが大好き」
マーチ「その大切な人達、みんなの笑顔が大好き」
マーチ「……みんなの笑顔を思い浮かべると、あたしの中に力がわいてくる。勇気が湧いてくる」
マーチ「その力で、あたしはみんなを守りたい。苦しくったって、ツラくったって、構わない」
マーチ「それがあたしの、一番やりたいことだから」
マーチ「……セルリア。あなたにはいないの? そういう人。自分にとって、"大切だな" って思えるような人」
マーチ「きっとその人のためなら、不安だって吹き飛ばせるよ」
セルリア・獣態(狼)「……!! ……大切な……人……」
セルリア・獣態(狼)「……私は……」
402:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:55:07.15:ymO3EIBS0 (53/122)
シアンナ・獣態(蛇)「シャァァァァァッ!!」ブンッ
ノーブル「…………」スッ
スルッ
ドガァァァァァンッ!!
シアンナ・獣態(蛇)「……!? 拳が……いなされた……!?」
ノーブル「あなたのその黒い力、すごい勢いで吹き出てる……。不安……なんだね、とっても」
ノーブル「……でも……、でもっ……!」
ノーブル「シアンナ! 自分の中の不安と戦って! ツラいかもしれないけど、そうしないと何も変わらないよ!」
ノーブル「もしあなたに、ちょっとでも "未来に向かう大切な気持ち" があるなら、それを強く持って!」
シアンナ・獣態(蛇)「そんなもの、そんなものはない! 私はアキラメーナなんだ! それ以外の何者でもないんだ!!」
ノーブル「シアンナ……っ!」
ハッピー「……そんなことないっ!!」
ノーブル「ハッピー……!」
シアンナ・獣態(蛇)「シャァァァァァッ!!」ブンッ
ノーブル「…………」スッ
スルッ
ドガァァァァァンッ!!
シアンナ・獣態(蛇)「……!? 拳が……いなされた……!?」
ノーブル「あなたのその黒い力、すごい勢いで吹き出てる……。不安……なんだね、とっても」
ノーブル「……でも……、でもっ……!」
ノーブル「シアンナ! 自分の中の不安と戦って! ツラいかもしれないけど、そうしないと何も変わらないよ!」
ノーブル「もしあなたに、ちょっとでも "未来に向かう大切な気持ち" があるなら、それを強く持って!」
シアンナ・獣態(蛇)「そんなもの、そんなものはない! 私はアキラメーナなんだ! それ以外の何者でもないんだ!!」
ノーブル「シアンナ……っ!」
ハッピー「……そんなことないっ!!」
ノーブル「ハッピー……!」
403:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:55:40.13:ymO3EIBS0 (54/122)
ハッピー「今まではそうだったかもしれない。でも、キャンディも言ってたよね!? わたし達といっしょにガンバれば、変われるんだよ!」
ハッピー「あなたは、アキラメーナじゃない自分になれるんだよ!!」
ハッピー「だから……、だから、あなたもガンバって! それで、みんないっしょに笑おうよ!」
ハッピー「みんなでいっしょに、ウルトラハッピーになろうよ!!」
シアンナ・獣態(蛇)「…………」
シアンナ・獣態(蛇)「……私……、……私は……!」
ハッピー「今まではそうだったかもしれない。でも、キャンディも言ってたよね!? わたし達といっしょにガンバれば、変われるんだよ!」
ハッピー「あなたは、アキラメーナじゃない自分になれるんだよ!!」
ハッピー「だから……、だから、あなたもガンバって! それで、みんないっしょに笑おうよ!」
ハッピー「みんなでいっしょに、ウルトラハッピーになろうよ!!」
シアンナ・獣態(蛇)「…………」
シアンナ・獣態(蛇)「……私……、……私は……!」
404:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:56:16.56:ymO3EIBS0 (55/122)
ブワァァァァァッ…!
シアンナ・獣態(蛇)「……ぐっ……!? ぐぅぅぅぅぅっ!!」
キャンディ「ハッピー! シアンナがどんどんバッドエナジーに飲み込まれていくクル! このままだと……、もうどうにもできなくなっちゃうかもしれないクルぅ!」
ハッピー・ノーブル「!!」
ノーブル「……できれば、"レインボー・アーチ" を使う前に、"未来に向かう気持ち" を気付かせてあげたかった……!」
ハッピー「でも……、でも、もう時間が……ない……!?」
シアンナ・獣態(蛇)「グォォォォォォォォッ!!」
ノーブル「…………」
ブワァァァァァッ…!
シアンナ・獣態(蛇)「……ぐっ……!? ぐぅぅぅぅぅっ!!」
キャンディ「ハッピー! シアンナがどんどんバッドエナジーに飲み込まれていくクル! このままだと……、もうどうにもできなくなっちゃうかもしれないクルぅ!」
ハッピー・ノーブル「!!」
ノーブル「……できれば、"レインボー・アーチ" を使う前に、"未来に向かう気持ち" を気付かせてあげたかった……!」
ハッピー「でも……、でも、もう時間が……ない……!?」
シアンナ・獣態(蛇)「グォォォォォォォォッ!!」
ノーブル「…………」
405:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:56:51.09:ymO3EIBS0 (56/122)
ノーブル「……ハッピー、"レインボー・アーチ"、やろう」
ハッピー「えっ……!? でも……!」
ノーブル「うん……。シアンナ自身が "未来に向かう気持ち" に気付いてない今、"レインボー・アーチ" を使ったらどうなるか、わからない……」
ノーブル「でも、信じよう。シアンナ達なら、きっと自分で何とかできるって」
ノーブル「このまま黙って未来がなくなるのを見てるより、その方がきっといい……!」
ノーブル「私達は、私達にできることをやろう! あきらめないで、精一杯!」
ハッピー「…………わかりました!!」
ノーブル「……ハッピー、"レインボー・アーチ"、やろう」
ハッピー「えっ……!? でも……!」
ノーブル「うん……。シアンナ自身が "未来に向かう気持ち" に気付いてない今、"レインボー・アーチ" を使ったらどうなるか、わからない……」
ノーブル「でも、信じよう。シアンナ達なら、きっと自分で何とかできるって」
ノーブル「このまま黙って未来がなくなるのを見てるより、その方がきっといい……!」
ノーブル「私達は、私達にできることをやろう! あきらめないで、精一杯!」
ハッピー「…………わかりました!!」
406:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:57:16.15:ymO3EIBS0 (57/122)
ハッピー「みんな! "レインボー・アーチ"、行くよ!」
ノーブル「そのために、ちょっとでいいから、デスペアランドの人達の動きを止めて!」
サニー・ピース・マーチ・ビューティ「はいっ!!」
ハッピー「みんな! "レインボー・アーチ"、行くよ!」
ノーブル「そのために、ちょっとでいいから、デスペアランドの人達の動きを止めて!」
サニー・ピース・マーチ・ビューティ「はいっ!!」
407:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:58:04.55:ymO3EIBS0 (58/122)
サニー「んんんんんっ……!」
ググググッ
ビリーズ・獣態(馬)「も、持ち上げやがった……!? このデカイ体を……!?」
サニー「行くで……、トスやぁぁぁっ!」
ドンッ!
ウルルン(デコル)「ナイスだサニー! うまいこと空中に放りあげたウル!」
サニー「ピース、今やぁっ!」
ピース「うんっ!」
ピース「プリキュア! (ドォォォン!) ピース・サンダー……ハリケェェーンッ!!」
ズドォォォォォォォォンッ!!
ビリーズ・獣態(馬)「ぐっ……あぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」
サニー「んんんんんっ……!」
ググググッ
ビリーズ・獣態(馬)「も、持ち上げやがった……!? このデカイ体を……!?」
サニー「行くで……、トスやぁぁぁっ!」
ドンッ!
ウルルン(デコル)「ナイスだサニー! うまいこと空中に放りあげたウル!」
サニー「ピース、今やぁっ!」
ピース「うんっ!」
ピース「プリキュア! (ドォォォン!) ピース・サンダー……ハリケェェーンッ!!」
ズドォォォォォォォォンッ!!
ビリーズ・獣態(馬)「ぐっ……あぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」
408:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 21:59:03.51:ymO3EIBS0 (59/122)
ビューティ「プリキュア! ビューティ・ブリザァァードッ!!」
バキバキバキバキッ!
セルリア・獣態(狼)「……!? ……毛が……凍り付いて……動かない……!?」
ビューティ「マーチ!」
マーチ「オッケー、ビューティ!」
ダダダダダダッ
セルリア・獣態(狼)「……キュアマーチ……、走って……近づいてくる……!?」
マーチ「……ちょっと痛いかもしれないけど……、ゴメンっ!」
マーチ「プリキュアッ! マーチ・シュートォッ・インパクトォォッ!!」
ズドォォォォォォォォンッ!!
セルリア・獣態(狼)「…………が……はっ……!!?」
ビューティ「プリキュア! ビューティ・ブリザァァードッ!!」
バキバキバキバキッ!
セルリア・獣態(狼)「……!? ……毛が……凍り付いて……動かない……!?」
ビューティ「マーチ!」
マーチ「オッケー、ビューティ!」
ダダダダダダッ
セルリア・獣態(狼)「……キュアマーチ……、走って……近づいてくる……!?」
マーチ「……ちょっと痛いかもしれないけど……、ゴメンっ!」
マーチ「プリキュアッ! マーチ・シュートォッ・インパクトォォッ!!」
ズドォォォォォォォォンッ!!
セルリア・獣態(狼)「…………が……はっ……!!?」
409:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:00:22.83:ymO3EIBS0 (60/122)
ハッピー「ノーブル! わたしが先に動きを止めます! その後はお願いします!」
ノーブル「わかった! 任せるよ、ハッピー!」
シアンナ・獣態(蛇)「ガァァァァァァァッ!!」
キャンディ「ハッピー! シアンナが襲ってくるクル!」
ハッピー「だいじょうぶ! わたしにいい考えがあるの!」
バッ!
キャンディ「わっ、シアンナの顔の前に飛び出して……あ、危ないクルぅ! 食べられちゃうクルぅ!」
ハッピー「だいじょうぶだってば! 見てて!」
ハッピー「プリキュア! ハッピー……」
ハッピー「フラァァァッシュ!!」
カァァァッ!!
シアンナ・獣態(蛇)「!!? グ、グゥゥゥゥッ!?」
ノーブル「光で目をくらませた……!?」
ハッピー「ノーブル、今ですっ!」
ノーブル「うんっ、ありがとう!」
ガシッ
ノーブル「目がくらんで動けない今なら……、投げ技も通じるはず!」
ノーブル「プリキュア! ノーブル・ストリィーム……・フォォォールッ!!」
ドバァァァァァァァッ!!
シアンナ・獣態(蛇)「ガッ……ガァァァァッ!!?」
ハッピー「ノーブル! わたしが先に動きを止めます! その後はお願いします!」
ノーブル「わかった! 任せるよ、ハッピー!」
シアンナ・獣態(蛇)「ガァァァァァァァッ!!」
キャンディ「ハッピー! シアンナが襲ってくるクル!」
ハッピー「だいじょうぶ! わたしにいい考えがあるの!」
バッ!
キャンディ「わっ、シアンナの顔の前に飛び出して……あ、危ないクルぅ! 食べられちゃうクルぅ!」
ハッピー「だいじょうぶだってば! 見てて!」
ハッピー「プリキュア! ハッピー……」
ハッピー「フラァァァッシュ!!」
カァァァッ!!
シアンナ・獣態(蛇)「!!? グ、グゥゥゥゥッ!?」
ノーブル「光で目をくらませた……!?」
ハッピー「ノーブル、今ですっ!」
ノーブル「うんっ、ありがとう!」
ガシッ
ノーブル「目がくらんで動けない今なら……、投げ技も通じるはず!」
ノーブル「プリキュア! ノーブル・ストリィーム……・フォォォールッ!!」
ドバァァァァァァァッ!!
シアンナ・獣態(蛇)「ガッ……ガァァァァッ!!?」
410:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:00:51.50:ymO3EIBS0 (61/122)
ドドドォォォォォォンッ!!
シアンナ・獣態(蛇)「……ガ……ァァ……」
ビリーズ・獣態(馬)「……ぐぅぅっ……」
セルリア・獣態(狼)「……う……あ……」
ノーブル「デスペアランドのみんなが一か所に集まった!」
ハッピー「みんな、今だよっ!」
サニー・ピース・マーチ・ビューティ・キャンディ「うんっ!!」
ドドドォォォォォォンッ!!
シアンナ・獣態(蛇)「……ガ……ァァ……」
ビリーズ・獣態(馬)「……ぐぅぅっ……」
セルリア・獣態(狼)「……う……あ……」
ノーブル「デスペアランドのみんなが一か所に集まった!」
ハッピー「みんな、今だよっ!」
サニー・ピース・マーチ・ビューティ・キャンディ「うんっ!!」
411:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:01:40.48:ymO3EIBS0 (62/122)
パカッ
キラキラキラキラ
キャンディ「"夢の絵の具" よ……、プリキュアのみんなに、未来に進む力を!!」
ブワァァッ!
6人「6つの夢を、今こそ一つに!!」
ハッピー(……私達の……願いを込めて……!)
6人「未来へ届け! 希望の架け橋!!」
6人「プリキュア!! レインボー・アーチっ!!!」
ブワァァァァァァァァッ!!
シアンナ・ビリーズ・セルリア「うぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
キャンディ「やったクル! "レインボー・アーチ" の光がデスペアランドのみんなに当たったクル! これで、みんなに新しい命が産まれるはずクル!」
ノーブル「あとは……シアンナ達次第……!」
ハッピー「お願い……うまくいって……っ!!」
パカッ
キラキラキラキラ
キャンディ「"夢の絵の具" よ……、プリキュアのみんなに、未来に進む力を!!」
ブワァァッ!
6人「6つの夢を、今こそ一つに!!」
ハッピー(……私達の……願いを込めて……!)
6人「未来へ届け! 希望の架け橋!!」
6人「プリキュア!! レインボー・アーチっ!!!」
ブワァァァァァァァァッ!!
シアンナ・ビリーズ・セルリア「うぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
キャンディ「やったクル! "レインボー・アーチ" の光がデスペアランドのみんなに当たったクル! これで、みんなに新しい命が産まれるはずクル!」
ノーブル「あとは……シアンナ達次第……!」
ハッピー「お願い……うまくいって……っ!!」
412:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:02:19.85:ymO3EIBS0 (63/122)
~ 光の流れの中 ~
シアンナ「……これは……、いつか受けた……、"夢の絵の具" の力……」
ビリーズ「あのちっこいロイヤルクイーンが言ってたな……。"この力で、オレ達に新しい命を授けられる、って"」
セルリア「……本当に……、そんなことが……?」
シュワァァァァッ…
シアンナ「……!? これは……体が……消えていく……!? 浄化……されているの……?」
ビリーズ「なっ……!? な、なんでお前だけ……!? オレとセルリアは何ともねーぞ!?」
セルリア「…………もしかして……シアンナには……足りないの……? ……ロイヤルクイーンや……プリキュア達が……言っていた……」
シアンナ「…… "未来に向かう気持ち" ……」
~ 光の流れの中 ~
シアンナ「……これは……、いつか受けた……、"夢の絵の具" の力……」
ビリーズ「あのちっこいロイヤルクイーンが言ってたな……。"この力で、オレ達に新しい命を授けられる、って"」
セルリア「……本当に……、そんなことが……?」
シュワァァァァッ…
シアンナ「……!? これは……体が……消えていく……!? 浄化……されているの……?」
ビリーズ「なっ……!? な、なんでお前だけ……!? オレとセルリアは何ともねーぞ!?」
セルリア「…………もしかして……シアンナには……足りないの……? ……ロイヤルクイーンや……プリキュア達が……言っていた……」
シアンナ「…… "未来に向かう気持ち" ……」
413:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:03:30.63:ymO3EIBS0 (64/122)
シアンナ「……そう。でも、それならそれでいいわ。元々無いはずの未来。やはり、私には無理だったのよ」
ビリーズ「!? お前……何言って……!」
シアンナ「ビリーズ……。セルリア……。平気ということは、あなた達にはあるのね。"未来に向かう気持ち"」
シアンナ「私はここまでのようだわ。あなた達だけでも行きなさい。……未来へ」
セルリア「……シアンナ……っ! …………やだ……、そんなの……やだっ……! ……シアンナも……一緒に……!」
シアンナ「駄々をこねないの。あなた達には資格があった。私にはなかった。……それだけのことよ」
シアンナ「……じゃあね、二人とも。…………さようなら」スッ
セルリア「シアンナぁっ!! 目を開けてぇっ!!」
ビリーズ「…………」
シアンナ「……そう。でも、それならそれでいいわ。元々無いはずの未来。やはり、私には無理だったのよ」
ビリーズ「!? お前……何言って……!」
シアンナ「ビリーズ……。セルリア……。平気ということは、あなた達にはあるのね。"未来に向かう気持ち"」
シアンナ「私はここまでのようだわ。あなた達だけでも行きなさい。……未来へ」
セルリア「……シアンナ……っ! …………やだ……、そんなの……やだっ……! ……シアンナも……一緒に……!」
シアンナ「駄々をこねないの。あなた達には資格があった。私にはなかった。……それだけのことよ」
シアンナ「……じゃあね、二人とも。…………さようなら」スッ
セルリア「シアンナぁっ!! 目を開けてぇっ!!」
ビリーズ「…………」
414:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:03:57.11:ymO3EIBS0 (65/122)
シアンナ(…………)
シアンナ(……静かだわ……)
シアンナ(自分の作ったアキラメーナは何度も消えていったけれど、私自身が消えるのは初めてね)
シアンナ(消える時というのは……、こんな感じなのね……)
シアンナ(…………)
シアンナ(……静かだわ……)
シアンナ(自分の作ったアキラメーナは何度も消えていったけれど、私自身が消えるのは初めてね)
シアンナ(消える時というのは……、こんな感じなのね……)
415:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:04:26.87:ymO3EIBS0 (66/122)
シアンナ(…………)
シアンナ(…………未来……か……)
シアンナ(……私だけの……未来……)
シアンナ(…………少しだけ……ほんの少しだけ……)
シアンナ(……見てみたかった……かな……)
シアンナ(…………)
シアンナ(…………未来……か……)
シアンナ(……私だけの……未来……)
シアンナ(…………少しだけ……ほんの少しだけ……)
シアンナ(……見てみたかった……かな……)
416:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:05:31.64:ymO3EIBS0 (67/122)
シアンナ(…………)
シアンナ(…………)
シアンナ(…………?)
シアンナ(……おかしいわ。まだ、体の感覚がある……。私は、浄化されて消えているのではないの? 一体どうして……?)
シアンナ(手は……動く……。脚も……動く)
シアンナ(目も……開けられる……)パチッ
シアンナ(…………)
シアンナ(…………)
シアンナ(…………?)
シアンナ(……おかしいわ。まだ、体の感覚がある……。私は、浄化されて消えているのではないの? 一体どうして……?)
シアンナ(手は……動く……。脚も……動く)
シアンナ(目も……開けられる……)パチッ
417:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:06:22.56:ymO3EIBS0 (68/122)
ドバァァァァァァッ!!
ビリーズ「ぐっ、ぐおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
セルリア「くっ……うぅっ……!!」
シアンナ「…………あなた達……、何を……しているの……? 自分の体で、光の流れを……せき止めている……?」
シアンナ「……私には……光が当たっていない……。だから、浄化が止まっていた……の……?」
シュワァァァァッ…
シアンナ「……! あなた達、浄化されているじゃない……! 光の流れに……逆らっているから……!?」
シアンナ「何をしているの!? 今すぐやめなさい! なんでそんなことを――」
ビリーズ「うるせえ! お前が勝手にあきらめちまってるからだろーが! 人の気も知らねーでよ!!」
シアンナ「……!? 何を、言ってるの……!?」
ビリーズ「……今のオレ達見て、わかんねーのかよ……! ……ったく、いつもオレのこと馬鹿馬鹿言ってるくせに……、どっちがバカだよ……!」
ドバァァァァァァッ!!
ビリーズ「ぐっ、ぐおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
セルリア「くっ……うぅっ……!!」
シアンナ「…………あなた達……、何を……しているの……? 自分の体で、光の流れを……せき止めている……?」
シアンナ「……私には……光が当たっていない……。だから、浄化が止まっていた……の……?」
シュワァァァァッ…
シアンナ「……! あなた達、浄化されているじゃない……! 光の流れに……逆らっているから……!?」
シアンナ「何をしているの!? 今すぐやめなさい! なんでそんなことを――」
ビリーズ「うるせえ! お前が勝手にあきらめちまってるからだろーが! 人の気も知らねーでよ!!」
シアンナ「……!? 何を、言ってるの……!?」
ビリーズ「……今のオレ達見て、わかんねーのかよ……! ……ったく、いつもオレのこと馬鹿馬鹿言ってるくせに……、どっちがバカだよ……!」
418:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:06:58.11:ymO3EIBS0 (69/122)
セルリア「……私達に…… "未来に向かう気持ち" があるなら……!」
ビリーズ「それはなぁ……!」
ビリーズ「お前達と一緒にいることなんだよ!!」
セルリア「あなたと一緒にいることなの!!」
シアンナ「!!」
シアンナ「……どうして……? どうして、そんなことが……あなた達の強い想いになるの……?」
セルリア「……私達に…… "未来に向かう気持ち" があるなら……!」
ビリーズ「それはなぁ……!」
ビリーズ「お前達と一緒にいることなんだよ!!」
セルリア「あなたと一緒にいることなの!!」
シアンナ「!!」
シアンナ「……どうして……? どうして、そんなことが……あなた達の強い想いになるの……?」
419:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:07:41.73:ymO3EIBS0 (70/122)
ビリーズ「……オレはよぉ、"今が楽しけりゃいーや" と思ってやってきた」
ビリーズ「だってそうだろ? オレ達には "未来" がねーんだ。じゃあ、"今" が楽しくなきゃしょうがねーじゃねーか」
ビリーズ「めんどくせーのとか、タイクツなのとか、ガンバるとか、ゴメンだったね」
ビリーズ「だからよ、正直お前らと組むことになった時はサイアクだったぜ。シアンナはガミガミうるせーしよ、セルリアは態度悪ぃーしよ」
ビリーズ「……けどよ、オレ、アイツら――プリキュアの連中見てて思ったんだよな。"集まってると、にぎやかで楽しそーだな" って」
ビリーズ「そん時、お前らのこと思い出してよ、気付いたんだよな」
ビリーズ「"そーいや、オレも一人じゃなかった" って」
ビリーズ「……オレはよぉ、"今が楽しけりゃいーや" と思ってやってきた」
ビリーズ「だってそうだろ? オレ達には "未来" がねーんだ。じゃあ、"今" が楽しくなきゃしょうがねーじゃねーか」
ビリーズ「めんどくせーのとか、タイクツなのとか、ガンバるとか、ゴメンだったね」
ビリーズ「だからよ、正直お前らと組むことになった時はサイアクだったぜ。シアンナはガミガミうるせーしよ、セルリアは態度悪ぃーしよ」
ビリーズ「……けどよ、オレ、アイツら――プリキュアの連中見てて思ったんだよな。"集まってると、にぎやかで楽しそーだな" って」
ビリーズ「そん時、お前らのこと思い出してよ、気付いたんだよな」
ビリーズ「"そーいや、オレも一人じゃなかった" って」
420:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:08:20.72:ymO3EIBS0 (71/122)
ビリーズ「お前らとはなんかモメたりよ……、バカにされたり色々したけどよ……」
ビリーズ「一緒に絵描いたりしてよ……、絵の具集めで大騒ぎしたりしてよ……」
ビリーズ「……その、……なんだ……」
サニー(回想)『みんながおってくれば、うちはもっともっと元気になれるんや』
ビリーズ「…………」
ビリーズ「お前らとはなんかモメたりよ……、バカにされたり色々したけどよ……」
ビリーズ「一緒に絵描いたりしてよ……、絵の具集めで大騒ぎしたりしてよ……」
ビリーズ「……その、……なんだ……」
サニー(回想)『みんながおってくれば、うちはもっともっと元気になれるんや』
ビリーズ「…………」
421:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:08:46.42:ymO3EIBS0 (72/122)
ビリーズ「……結構……楽しかった」
ビリーズ「何だかんだでよ! 結構、楽しかったんだよ! お前らといてよ!!」
シアンナ「……!!」
ビリーズ「……結構……楽しかった」
ビリーズ「何だかんだでよ! 結構、楽しかったんだよ! お前らといてよ!!」
シアンナ「……!!」
422:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:09:18.73:ymO3EIBS0 (73/122)
ビリーズ「だから、さっき "未来があったら何がしたいか" って聞かれた時、思ったんだよ」
ビリーズ「"またお前らと絵でも描きに行きてーな" って」
シアンナ「それが……あなたの "未来に向かう気持ち" ……?」
ビリーズ「そうだよ。悪ぃかよ」
ビリーズ「だから、さっき "未来があったら何がしたいか" って聞かれた時、思ったんだよ」
ビリーズ「"またお前らと絵でも描きに行きてーな" って」
シアンナ「それが……あなたの "未来に向かう気持ち" ……?」
ビリーズ「そうだよ。悪ぃかよ」
423:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:09:49.37:ymO3EIBS0 (74/122)
ビリーズ「……でも、お前がいなくなったらそれ、できねーじゃねーか!」
ビリーズ「いつもはムカつくくらい冷静で前向きなクセによ、どーしてこういう時だけさっさとあきらめちまうんだよ!?」
ビリーズ「ツマんねーんだよ! お前がそんなだとよ!!」
ビリーズ「もっとビシッとしろよ! いつものお前らしくよぉ!!」
シアンナ「……私……らしく……」
ビリーズ「……でも、お前がいなくなったらそれ、できねーじゃねーか!」
ビリーズ「いつもはムカつくくらい冷静で前向きなクセによ、どーしてこういう時だけさっさとあきらめちまうんだよ!?」
ビリーズ「ツマんねーんだよ! お前がそんなだとよ!!」
ビリーズ「もっとビシッとしろよ! いつものお前らしくよぉ!!」
シアンナ「……私……らしく……」
424:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:10:25.69:ymO3EIBS0 (75/122)
セルリア「……そうだよ……シアンナ……!」
セルリア「……私の知ってる……シアンナは……、……いつだって……カッコ良くて……頼りになった……」
セルリア「……それなのに……ここのところの……シアンナは……元気がなくて……落ち込んでて……」
セルリア「……ずっと……ずっと……、……言えなかったけど……!」
セルリア「そんなシアンナ、私やだよ!」
シアンナ「……セルリア……」
セルリア「……そうだよ……シアンナ……!」
セルリア「……私の知ってる……シアンナは……、……いつだって……カッコ良くて……頼りになった……」
セルリア「……それなのに……ここのところの……シアンナは……元気がなくて……落ち込んでて……」
セルリア「……ずっと……ずっと……、……言えなかったけど……!」
セルリア「そんなシアンナ、私やだよ!」
シアンナ「……セルリア……」
425:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:11:05.07:ymO3EIBS0 (76/122)
セルリア「シアンナは、仕事のこととか、絵のこととかで、私のことをほめてくれた。認めてくれた」
セルリア「私、それがうれしかった」
セルリア「だから、シアンナがツラい時は……、私が……」
セルリア「…………」
ピース(回想)『苦しさってね……、大切な人と、分け合うことができるんだよ……!』
マーチ(回想)『……セルリア。あなたにはいないの? そういう人。自分にとって、"大切だな" って思えるような人』
セルリア「……私が……!」
セルリア「私が、シアンナの助けになりたい。シアンナと苦しみを分け合いたい」
セルリア「それで、シアンナが元気でいられるなら」
セルリア「シアンナは、仕事のこととか、絵のこととかで、私のことをほめてくれた。認めてくれた」
セルリア「私、それがうれしかった」
セルリア「だから、シアンナがツラい時は……、私が……」
セルリア「…………」
ピース(回想)『苦しさってね……、大切な人と、分け合うことができるんだよ……!』
マーチ(回想)『……セルリア。あなたにはいないの? そういう人。自分にとって、"大切だな" って思えるような人』
セルリア「……私が……!」
セルリア「私が、シアンナの助けになりたい。シアンナと苦しみを分け合いたい」
セルリア「それで、シアンナが元気でいられるなら」
426:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:11:33.08:ymO3EIBS0 (77/122)
セルリア「だから、シアンナとはずっと……ずっと、一緒にいたかった」
セルリア「シアンナは、私にとって、大切な人だから」
セルリア「それが、私の "未来に向かう気持ち"」
シアンナ「……セルリア……あなた、そんなことを……」
セルリア「だから、シアンナとはずっと……ずっと、一緒にいたかった」
セルリア「シアンナは、私にとって、大切な人だから」
セルリア「それが、私の "未来に向かう気持ち"」
シアンナ「……セルリア……あなた、そんなことを……」
427:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:12:15.59:ymO3EIBS0 (78/122)
シュワァァァァッ…
ビリーズ「ぐあっ……!?」
セルリア「うっ、く……!?」
シアンナ「二人とも……浄化が進んでいる……! どきなさい! 今ならまだ間に合――」
ビリーズ「だから! わからねーヤツだな! それでお前が消えたら意味ねーんだよ!」
セルリア「……そうだよ……! ……シアンナのいない未来なんて……私……いらない……!」
ビリーズ「お前に "未来に向かう気持ち" がねーんなら……」
セルリア「それを考える時間を私達が作る」
ビリーズ「お前の "未来" のために」
セルリア「あなたの "未来" のために」
シアンナ「…………」
シュワァァァァッ…
ビリーズ「ぐあっ……!?」
セルリア「うっ、く……!?」
シアンナ「二人とも……浄化が進んでいる……! どきなさい! 今ならまだ間に合――」
ビリーズ「だから! わからねーヤツだな! それでお前が消えたら意味ねーんだよ!」
セルリア「……そうだよ……! ……シアンナのいない未来なんて……私……いらない……!」
ビリーズ「お前に "未来に向かう気持ち" がねーんなら……」
セルリア「それを考える時間を私達が作る」
ビリーズ「お前の "未来" のために」
セルリア「あなたの "未来" のために」
シアンナ「…………」
428:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:12:54.98:ymO3EIBS0 (79/122)
ビリーズ「だからよ、シアンナ、ちゃんと考えて……掴めよ、お前だけの "未来"」シュワァァァァ…
セルリア「頑張って、シアンナ。あなたなら、大丈夫」シュワァァァァ…
シアンナ「……二人とも……消えていく……」
ビリーズ「だからよ、シアンナ、ちゃんと考えて……掴めよ、お前だけの "未来"」シュワァァァァ…
セルリア「頑張って、シアンナ。あなたなら、大丈夫」シュワァァァァ…
シアンナ「……二人とも……消えていく……」
429:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:13:33.88:ymO3EIBS0 (80/122)
シアンナ「…………待って……。……行かないで……」
シアンナ「……私……知らなかった……。……自分のことばかりで……あなた達の……そんな気持ち……」
シアンナ「……もう少しだけ……話を……、……あなた達と……話を……!!」
ビリーズ「(ニカッ)」
セルリア「(ニコッ)」
シュワァァァァッ…!
シアンナ「……ビリーズ!! セルリアァァッ!!」
シアンナ「…………待って……。……行かないで……」
シアンナ「……私……知らなかった……。……自分のことばかりで……あなた達の……そんな気持ち……」
シアンナ「……もう少しだけ……話を……、……あなた達と……話を……!!」
ビリーズ「(ニカッ)」
セルリア「(ニコッ)」
シュワァァァァッ…!
シアンナ「……ビリーズ!! セルリアァァッ!!」
430:レインボー ◆S.wemUt41w:2013/07/28(日) 22:14:14.14:ymO3EIBS0 (81/122)
~ ギャラリー・D内 荒野の異空間 ~
ドバァァァァァァァァァンッ!!
6人「はぁっ……、はぁっ……、はぁっ……!」
ハッピー「……どう……なったの……?」
サニー「……! 見てみぃ、あれ! シアンナがおんで!」
シアンナ・獣態(蛇)「…………」
ピース「ホントだ! うまく……いったのかな……?」
~ ギャラリー・D内 荒野の異空間 ~
ドバァァァァァァァァァンッ!!
6人「はぁっ……、はぁっ……、はぁっ……!」
ハッピー「……どう……なったの……?」
サニー「……! 見てみぃ、あれ! シアンナがおんで!」
シアンナ・獣態(蛇)「…………」
ピース「ホントだ! うまく……いったのかな……?」
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