588以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 00:23:01fkQxxBGM (1/2)


               . -―- .      やったッ!! さすがエレン!
             /       ヽ
          //         ',      おれたちにできない事を
            | { _____  |        平然とやってのけるッ!
        (⌒ヽ7´        ``ヒニ¨ヽ
        ヽ、..二二二二二二二. -r‐''′     そこにシビれる!
        /´ 〉'">、、,,.ィ二¨' {.  ヽ     _ _      あこがれるゥ!
         `r、| ゙._(9,)Y´_(9_l′ )  (  , -'′ `¨¨´ ̄`ヽ、
         {(,| `'''7、,. 、 ⌒  |/ニY {              \
           ヾ|   ^'^ ′-、 ,ノr')リ  ,ゝ、ー`――-'- ∠,_  ノ
           |   「匸匸匚| '"|ィ'( (,ノ,r'゙へ. ̄ ̄,二ニ、゙}了
    , ヘー‐- 、 l  | /^''⌒|  | | ,ゝ )、,>(_9,`!i!}i!ィ_9,) |人
  -‐ノ .ヘー‐-ィ ヽ  !‐}__,..ノ  || /-‐ヽ|   -イ,__,.>‐  ハ }
 ''"//ヽー、  ノヽ∧ `ー一'´ / |′ 丿!  , -===- 、  }くー- ..._
  //^\  ヾ-、 :| ハ   ̄ / ノ |.  { {ハ.  V'二'二ソ  ノ| |   `ヽ
,ノ   ヽ,_ ヽノヽ_)ノ:l 'ーー<.  /  |.  ヽヽヽ._ `二¨´ /ノ ノ
/    <^_,.イ `r‐'゙ :::ヽ  \ `丶、  |、   \\'ー--‐''"//
\___,/|  !  ::::::l、  \  \| \   \ヽ   / ノ


589◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 00:23:13JX2eVmzg (1/31)

座り込んだまま身体だけ何とか拭き取り、濡れた床を前に途方に暮れる。

一度戻って、雑巾か何かを持ってくるしかないだろう。

ミカサはもう耐え難いらしく、体育座りで膝に顔を押し当てていた。

「お前……いい加減にしないと、アルミンに言いつけるぞ」

「それはだめ」

「仕方ないだろ、ミカサが考えなしに突っ走るんだから……」

いやいやするように、ミカサは膝に額を擦り付ける。

筋肉のついた身体を精一杯縮こまらせているようだった。

「尻痛ぇ……」

「申し訳ない」

「こっち向いて謝れよ」

「それは無理」


590◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 00:23:50JX2eVmzg (2/31)

その頭に向かって、持ち込んだ小包を投げつけた。

ぱさりと髪に当たったそれが床に落ち、もぞもぞとミカサが手を伸ばす。

「開けろ」

頷いて、膝を抱えたままのミカサが紙包みを開く。

透かし彫りの、凝ったデザインのコームだった。

「お前、ろくな櫛持ってなかっただろ。アルミンが半休だったから、買ってきてもらったんだよ」

ぼたぼたとミカサの目から涙が溢れ、握りしめた櫛を目に押し当てた。

「ごめんなさい」

「観念したか」

「うん……」

散らばった服をかき集め、ミカサの手を引いて無理矢理立たせる。

すん、すん、と鼻を鳴らしながらも、ミカサは自分より先にエレンの服を着せつけようとしていた。

その手にカーディガンとスカートを押しつける。


591◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 00:24:26JX2eVmzg (3/31)

「多分、アルミンに気付かれた」

シャツの襟を直していたミカサの手が止まる。

「どうしよう」

「正直に話すしかないと思う」

「でも、今日エレンにしたことは」

「そこまで話さなくていいが……お前、いい加減に心決めろよ。もう時間かけて慣らしていくしかないんだから」

「もうエレンに任せる」

「じゃあ、来週は恋人のセックスだな」

返答もなく目を逸らしたミカサに、エレンは頭を掻いてため息をついた。


-終わり-


592◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 00:25:47JX2eVmzg (4/31)

何か色々ミカサが面倒くさいことになってきたので助けてアルミン。
エレミカエレミカ言ってもらってるのに尻犯してすみませんでした。


593以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 00:31:28a4nwfb1M (2/2)

乙!
先は長そうだが、エレンの男気に期待!


594以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 00:31:356KeHciII (1/3)

エレミカだろうがミカエレだろうがこいつらが仲良くしてればそれでええんやで(ニッコリ)


595以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 00:33:24Z.NCKR2A (2/6)


正直読んでて尻痛くなってきたのでエレンには頑張ってもらいたかった
頑張り通してくれて良かった

アルミンに気づかれたってエレンさんそれとなく知らせるためにわざと買い物頼んだでしょうそうでしょう違うんかい


596以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 00:34:452PsBF5XY (1/1)


ミカサちゃん面倒可愛い
ところてんのようなナニかもとてもよかった
毎度毎度素晴らしいじっくり描写で楽しませて貰ってる


597以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 00:36:33HXD863is (2/3)

何つー照れ隠しだミカサww
しかしエレン△よくやった
アルミンに相談すればもうちょっとマシになるだろうか


598以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 00:43:55fkCXgcjM (1/6)

来週つうか明日にでも頼みますよ


599◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 18:34:40JX2eVmzg (5/31)

「これは、ひどい……」

エレンの手首に赤く残った痕を見て、アルミンが悲愴に呟く。

「ここまで拗れる前に、言ってくれれば……いや、僕は部外者なんだろうけど」

「いや、いつまでも隠せるとは思ってなかったし」

「そりゃ、エレンは夜に抜け出すし最近は外出もするし、ミカサと何かあるとは思っていたけれど。その、2人がちゃんと男女の関係になってるとまでは」

「ちゃんとってわけでもねえ。この有様なんだから」

深刻なアルミンの表情を見るのも気まずく、エレンは手首をさすりながら目を伏せる。

「……一体、いつから」

「……触ったりするようになったのは、かなり前から」

「開拓地にいた頃からだよね」

寮の二段ベッドの隅に膝を抱え、頭を寄せ合っている。

部屋にはまだ誰も帰ってきてはいないが、自然に声が小さくなる。


600◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 18:35:20JX2eVmzg (6/31)

「お互い憎からず思ってると……俺は思ってたんだが。ここにきてどうして拒まれるのか、よくわからん。照れ隠しにしちゃ、抵抗が強いし」

「ここまでされて照れ隠しだと思うエレンもすごいけどね」

「要はこっちからミカサに何か言うのが気に食わないみたいだからな。好きだかわいいくらい、父さんたちも時々言ってたのに」

「エレンがそういうことを、臆面もなく言えるってことに驚いたよ……」

「アルミンもかわいいぞ」

「うれしいけどやめて。それで……エレンはどうしたいの?」

「せっかく良い仲になれたんだから、ちゃんとした恋人になって、将来的にはシガンシナの家で一緒に暮らしたい」

「ミカサの意見は?」

「……性欲処理以上のことはしたくないって」

それ以上ってなんだよ、と膝に顔を埋めたエレンを前に、アルミンがこめかみを揉む。

「キスは拒まれないんだよね」

「あぁ、恋人のキスまでなら」

「それじゃだめなの?」


601◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 18:35:52JX2eVmzg (7/31)

顔を上げたエレンは、怪訝な顔をしている。

「エレンが付き合い始めたと認識しているのが、あの外出日からなら……今日の時点で、まだ一週間経っていない。それでキスか、それ以上のことができるなら順調すぎるくらいだと思うけど」

「いやいやそれはおかしいだろ。それまで何でもさせてくれたんだから」

「あんまり詳しく聞きたくないなぁ……。エレンは、その頃と違う関係になりたいわけなんでしょう?」

「あぁ」

「それなら、改めて1から始めるくらいの気持ちでいいんじゃないかな。ミカサだって初めてのことなんだから、どうすればいいのかわからないんだよ」

「……それは、セックスまでの過程をやり直しってことか?」

「だって、面と向かって好きだって言うのも恥ずかしがるんだろ?」

納得できず、膝を抱えたまま転がったエレンが唸る。


602◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 18:36:27JX2eVmzg (8/31)

「そっちの方が恥ずかしいと思うんだが」

「一週間でお手軽に性交渉までできるカップルなんて、そういないと思うよ」

「なんでそれじゃだめなんだ……将来だって決めてるのに」

「……エレン、責任取るつもりでも、普通はやりたいだけでやらせてもらえるわけじゃないからね」

「……ミカサなのに」

あー、とアルミンも横に倒れる。

「ミカサだって女の子なんだから」

「でも、そんなこと気にする奴だとは」

「女の子なんだから」

唸るエレンに、アルミンは辛抱強く語りかける。

「狩りの達成感がないと、恋愛は長持ちしないって聞くよ。
 僕には経験がないから、一般論でしかないけど」

「それは具体的にどうするんだよ」


603◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 18:37:09JX2eVmzg (9/31)

エレンの身体を起こさせて、アルミンも座り直した。

「今まで、エレンからミカサの気を引いたりすることはなかったよね」

「そりゃ、必要性がなかったし」

「せっかく恋人になったんだから、やってみればいいんじゃないかな。
 ミカサから甘えたり、恋人の時間を求めたりしてくれるようになれば、エレンも主導権が握れるでしょ」

「デートのときはいい感じだったんだけどな。でも好きだって言ったあとは、拒んだり拗ねたりしてきてさ」

「拒んだり、っていうのは好意自体を?」

「それと、連れ込み宿で」

皆まで言わせず、アルミンは手近な本でエレンの頭をはたいた。

「最後までしてねえよ!」

「当たり前だよ! ミカサも君もたいがいだよ!」

もう一度はたかれる。痛くはないが、面白くない。


604◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 18:38:10JX2eVmzg (10/31)

「エレンは驕りすぎてるよ! 押せば押し切れるからミカサに対して強気だったのかもしれないけど、今はその局面じゃないんだ。引くべきときもある」

「ミカサなのに!」

「ミカサでもだ! 拒んだり逃げたりするミカサが気になるんだろ? ミカサだって同じなんだよ」

髪を払って直していたエレンが、はっと目を開いた。

「そうかもしれねえ。ミカサが聞き入れないからって、好きだ好きだって繰り返して……」

「今までミカサに最後まで受け入れられていたから、自信満々に振る舞えたのかもしれない。
 でも、このままじゃエレンは追いかける側だ。それでもいいのか」

「このままじゃいずれ……力関係が逆転する」

「そう。逆にエレンが引けば、間違いなくミカサは追ってくる」

2人は大きく頷いた。アルミンの肩を、エレンの手のひらが叩く。

「さすがアルミンだ。俺よりずっと俺たちの状況が理解できてる」

「実際にうまくいくかは、エレンの辛抱強さと的確な時に押して見せる判断力にかかってるけどね」


605◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 18:39:39JX2eVmzg (11/31)

そう言われると、エレンの顔が曇る。

「でもよ、昼間はミカサに対して素っ気なく振る舞ってると思うぜ。
 ミカサは口うるさいし、引っ付かれてからかわれるのも面倒だし」

「性的なことには随分積極的だったみたいだけどね」

「俺が最低みたいじゃないか」

「話を聞く限りだと、それに近い印象だけど」

いつになく厳しいアルミンの追求に、エレンはシーツを被ってまた転がってしまう。足首だけが見えていた。

「エレン。僕にとって、エレンもミカサも家族同様なんだ。どっちも大切なんだよ」

「わかってる。ミカサと一緒の時も、アルミンのこと忘れてねえよ」

「すぐに暴走するミカサも問題だけど、エレンももう少しデリカシーを持って接してあげて」

「お前は俺の母ちゃんかよ」

いつもならミカサに言う台詞を叫びながら、転がったエレンはアルミンの膝にぶつかって止まった。


606◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 18:40:24JX2eVmzg (12/31)

「つまり、昼間は積極的に、夜は受け身にってことか?」

「いや、いっそ呼び出すのをやめたら」

「溜まるだろ……」

「僕らの身にもなれ」

シーツの上からバサバサと本を落とした。

「いつもミカサがしてくるのを参考にすればいいんだよ。
 いや、あそこまでしなくてもいいと思うけど。それで、ミカサから誘ってくるのを待つんだ」

「昼間にか? やだよ、恥ずかしいだろ」

「やってみる価値はある」

丸まった姿勢で本に埋もれ、シーツから足首を出したままのエレンが静まった。

「……それで効くかはわからないけど。なんせ相手がミカサだから」

「……どう反応されても、今回みたいな目に遭うよりマシではあるな」


607◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 18:46:00JX2eVmzg (13/31)

一旦休憩。ガールズトーク……ガールが誰なのかの選別が難しいですね


608◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 18:48:29JX2eVmzg (14/31)

>>535
ジャンがミカサに迫ったりはしない気がします。ジャン贔屓故に。


609以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 19:01:42j4MbeT.U (1/1)

おお!続ききてた
このカップルが最終的にどう決着つけるか気になる
幸せになってもらいたいが…


610◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 19:03:22JX2eVmzg (15/31)

>>609
最初は例のSSに触発されて、ミカサ犯そうと思っただけだったのですが……。
もうどうにでもな~れ(r


611以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 19:03:56oi7Inoh6 (1/9)

>>607
一般的な女子のイメージはミーナかなぁ
ただミカサが親しい女子がいるイメージはあまりないので
他の女の子のトークに少しづつ混ざっていくとかかな


612◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 19:12:45JX2eVmzg (16/31)

>>611
性的な話でドン引きしないでくれそうな女子が少ない……表面上の話なら何とかなりそうですが。
ミカサと親しそうなのはサシャですが何せサシャですし


613◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 19:14:17JX2eVmzg (17/31)

ミカサを犯そうと思って立てただけのスレだったので、
行き当たりばったりでどうなるのかまったく決めてません。
アルミンのアドバイスが的確かどうかもわかりません。
エレミカに何させるのかも相変わらず決めてません。
もらったネタはできるだけ具現化したいのでがんばります。


614以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 19:20:33fkCXgcjM (2/6)

調査兵団の先輩方ならいけるんだろうけどな
訓練兵の同期となると


615以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 20:03:46BRVDjNQw (1/1)

http://fsm.vip2ch.com/-/sukima/sukima186102.jpg

アニやクリスタと談笑するミカサが一応アニメ公式絵であるがどうだろう


616以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 20:04:34noyXP8lU (1/1)

ライナーはホモだから宛てにならんしのう・・・


617以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 20:04:37BsdMV676 (1/1)

>>610
例のSSも>>1のSSも大好きだ

この気持ちは一時のものじゃないんだぜってミカサに伝わるまでそれこそ一生を賭けて告白するしかないな
101回でも何回でもプロポーズすればいいと思うよ


618以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 20:05:42oi7Inoh6 (2/9)

後は公式に交際関係があるハンナかな


619以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 20:08:202r45PNRE (1/1)

うおお…!先輩方いいな…


620以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 20:13:57aSbWKo1k (1/4)

ここはクリスタ以外何でも聞き流しそうながらもわりと面倒見のいいユミルかねえ


621以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 20:19:15oi7Inoh6 (3/9)

行き当たりばったりってことは何かのキッカケで化ける可能性も大だから
あまり気にしないでいいと思うぞ

どの道ミカサの獣のような衝動は特殊なので、受けきれるキャラとなるとユミルかな
会話のキッカケに一工夫いるけどね


622以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 20:26:56fkCXgcjM (3/6)

まあユミルさんは年の功で


623以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 20:27:17sbrrGFfo (1/1)

ここはミカサと体の関係がある(?)アニの出番


624◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 20:30:03JX2eVmzg (18/31)

「なつかれても困るんだけど」

薄闇の迫る部屋で、1人筋トレに励んでいたアニにミカサがにじり寄ってきた。

正座したまま、俯いてアニの腹筋が一段落するのを待っている。

「……何」

「相談したいことがある」

「アルミンにでもすれば?」

「多分、アルミンを困らせてしまうので」

「あんたに邪魔されて私も困ってるんだけど」

命令を受けた犬のように、じっとアニの腹の辺りを見つめるミカサに根負けし、アニは身を起こした。

乱れた髪をまとめ直す。

「さっさと済ませて」

「セックスが怖い」

しばし沈黙し、アニはミカサに向かって座り直す。警戒という意味を込めて。


625◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 20:30:36JX2eVmzg (19/31)

「頭沸いてるんじゃない?」

「アニは怖くなさそうだったから」

眠たげな青い瞳が、きろっとミカサを睨む。

「あんたたちと違って、こっちは綺麗な身体なんだけど。
 そういう話なら他の同期にあたって」

「サシャに話を聞こうとしたら、町の子は進んでるとか遅れてるとか呟きながら逃げられた。私も山育ちなのに」

「サシャに同情するわ」

背筋を正し、ミカサが座り直す。

「アニと……してから、エレンが恥ずかしいことを言うようになった。恋人だとか好きだとか」

「ちょっと」

制止され、長身を縮こまらせていたミカサが顔を上げる。

アニの頬がうっすらと赤らんでいた。

「あんたたちは何なの?」

「家族」

「理解できないよ」


626◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 20:31:09JX2eVmzg (20/31)

「……はっきりと、そういうことを言われたことはなかった。
 好きとかかわいいとか、そういうことを言われると、身体が動かなくなる。
 非常に困っている」

「あぁ、惚気か。間に合ってるからさっさと寝て」

「違う。本当に困っている。次はどうなるかわからない」

「あんたの説明が下手でこっちも困ってるんだけど」

ミカサは黙ってしまった。元々が口下手なようだが、この手の話をすること自体が初めてなのかもしれない。

長い沈黙に耐えかねて、アニがため息をついた。

「あんたは、死に急ぎ野郎が嫌いなの?」

「そんなことはあり得ない。エレンがいなかったら、今私はここにいない」

「じゃあいいじゃない。あんたはあいつが好き、あいつもあんたが好き、めでたしめでたし」

「アニ。真面目に聞いて」


627以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 20:31:34oi7Inoh6 (4/9)

ほう、アニか 興味深いな


628◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 20:31:49JX2eVmzg (21/31)

面のように表情の動かない顔から発せられる声は、妙な切実さと幼さを含んでいた。

「どう聞いても、誰に聞いても同じように答えると思うけど」

「私も……そう思う。それで、困っている。
 普通の恋人同士と同じようにできない。アニ、普通の女の子がわからない」

「尚更、私に聞いても仕方ないね」

「アニは女の子らしい」

見上げた視線が、ミカサのそれとぶつかった。

面食らったアニが答えられないでいると、ミカサが続ける。

「アニみたいに、柔らかい部分で、エレンを受け止めることができない。
 私の気持ちに、柔らかいところがない」

「クリスタと間違えてない」

「クリスタもアニも、とても繊細な女の子。でも、アニは」

「あんた、甘ったれだね」


629◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 20:32:26JX2eVmzg (22/31)

ミカサの頬も赤くなり、唇を引き結んで目を伏せた。

それをじっと見つめていたアニが、ミカサに膝ひとつ分近寄る。

「まあ、いいんじゃない。甘え下手の甘ったれなんだから、死に急ぎ野郎の手には余るよ。
 まずは練習が必要だね」

「練習、とは」

「何なら、私が相手になってもいいけど」

目を丸くしたミカサの肩を押し倒し、アニがその横に添う。

並んで横になると、アニがミカサの頭を抱きしめた。

「私相手なら平気そうだね」

「そう。いい匂いがする」

「そういうことをあいつに言ってやればいいんだよ」

ミカサが首を振って、アニの豊満な胸に顔を隠した。


630◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 20:33:01JX2eVmzg (23/31)

「あいつの前でもう一度してやろうか」

「それは許して」

「おい、何をもう一度だって」

アニとミカサが瞬時に身を起こす。

ユミルが二段ベッドの梯子から顔を出していた。

「い、いつから」

「いつだっていいだろ。お前らさ……おっぱじめるなら止めないが、場所ってもんがあるだろ。なぁ?」

「そういうんじゃないよ」

うそぶいてアニが髪をいじる。

「おいミカサ、エレンとお前がどうでも私は興味ねえけど、クリスタに変な話は聞かせるなよ」

「わかっている」

「は、そのくらいの分別はありますってか」

興味があるのかないのか、ベッドの縁で頬杖をつき、皮肉な笑いを浮かべている。


631以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 20:38:14JWPZONRI (1/1)

引き込まれる


632以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 20:39:56oi7Inoh6 (5/9)

いいね いいね


633以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 20:44:10Z.NCKR2A (3/6)

アニにユミルか。かなり的確な人選のような気がする wktk


634◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 21:02:37JX2eVmzg (24/31)

「面白そうな話なら一枚噛ませろよ。暇つぶしくらいにはなりそうだ。なぁ、アニ」

無視するアニからミカサに視線を移す。

「見せつけてやりゃいいだろ。エレンのセックスより女がいいですって面して見せれば。
 もう指一本触れてこないぜ。何もおっかねえ思いせずに済むだろうさ」

「下世話。だからあんたに聞かれたくなかった」

アニの制止を笑い飛ばし、ユミルは煽りたてる。

「明日から面白ぇもんが拝めそうだな、おい。
 ミカサ、お前もうアニに乗り換えろよ。周りの奴らが目を剥くだろうな」

「ユミルは、セックスが怖いと思ったことはある?」

脈絡のないミカサの質問に、ユミルの顔から笑みが消えた。

「は、お前つまんねえわ」

「不愉快にさせたなら申し訳ない」

「壁外に行こうって奴が、そんなもん怖がってどうすんだよ」


635◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 21:03:10JX2eVmzg (25/31)

頭をガリガリと掻いて、毒気を抜かれたユミルは盛大なため息をついて見せた。

「くっだらねえこと言ってないで、お得意の肉体言語でエレンに一発ぶちかませばいいだろ。
 甘酸っぱいね。反吐が出るよ」

「私は、怖い。巨人を見た時と、同じくらい怖い。
 将来、子供を産みたいのに。これでは困る」

それを聞いて、ユミルはそっぽを向いた。

「エレンに身を任せて甘えるのが怖いってか。
 なるほど、あいつじゃ頼りないわな。
 逆にミカサの乳吸っておしめ替えてもらってる方が似合うよな。わかるわかる」

「エレンを侮辱しないで」

「お前が言ってることと、何も違わないだろ。なぁアニ?」

話を振られて、アニはぴしゃりとはねのける。

「あんたの……そういう、人を見透かしてますっていう態度じゃ、話を聞きたがるのはミカサくらいだよ」


636◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 21:04:30JX2eVmzg (26/31)

エレンとアルミンの方がガールズトークっぽくなってしまう


637以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 21:07:44aSbWKo1k (2/4)

進撃の女子は一筋縄じゃいかないのばかりだからしかたねぇよ…


638以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 21:08:300E/DcXXw (1/1)

二人ともヒロイン気質なんだからしかたないね


639以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 21:09:25oi7Inoh6 (6/9)

確かにシリアスなメンバーだからな
ミカサの異常さに引かないのはこの面子くらいだし

アルミンの和みオーラもあるけどおかしくはないと思うぞ


640以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 21:10:10Z.NCKR2A (4/6)

だがそこがいい


641以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 21:19:42fkCXgcjM (4/6)

うまく甘えられないんだなミカサちゃん
聞き分けのいい長女みたいだ


642◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 21:23:38JX2eVmzg (27/31)

「アニちゃんはご機嫌斜めってか。
 まあ、面白そうだから見物させてもらうわ」

「ユミル、さっきの言葉を撤回して」

愚直に繰り返すミカサに、面倒くさそうにユミルが舌打ちする。

「うまくいったら撤回してやるよ。まあ、エレンにそれだけの甲斐性があればいいな? ミカサ」

「よくわかった。エレンとの……が怖いのは、私が至らないせい。
 アニ。甘えさせて」

「やめてよ、下衆の前で。後々言いふらされちゃたまらないから」

「そこまで暇じゃねえよ。まあかわいいアニちゃんにどこまでできるかも気になるけどな。
 妹が構われて喜んでるようにしか見えねえけどな」


だはは、とわざとらしく声をあげるユミルを尻目に、アニは自分より幅のあるミカサの肩を抱き寄せた。


643以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 21:27:22oi7Inoh6 (7/9)

そう言えばこの3人のからみってあんまり見た事ないな


644◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 21:28:21JX2eVmzg (28/31)

とりあえずここまで。人数増えると口調の違いが難しすぎて、ユミルとかアルミンとかおかしかったらすみません。

多分、昼間ミカサを甘やかそうとするエレンがミカアニのいちゃいちゃに邪魔される展開になるかもしれないので、嫌いな方は注意してください。


645◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 21:29:47JX2eVmzg (29/31)

>>643
アニは格闘(エレン)とか女の子扱いされたい部分(アルミン?)とかに触れられない限り誰とも関わらなそうだし、
ユミルはよく人を観察してるのでお互い距離をとってるでしょうね。


646以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 21:29:52oi7Inoh6 (8/9)

乙~
面白いよ 期待して待ってるよ


647以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 21:31:41Z.NCKR2A (5/6)

これは期待する


648◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 21:33:35JX2eVmzg (30/31)

あと毎度のことながら、エレミカにさせたいネタとか投下してもらえると筆が早くなって助かります。
エロでもいちゃいちゃでもできるだけ盛り込みます。
何も考えないと犯すだけで終わってまう


649以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 21:44:34oi7Inoh6 (9/9)

これはやっぱり子供みたいに拗ねるエレンでしょ
甘えさせたいし甘えたいのに出来ないんだから 
二人とも甘えん坊だしね


650以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 21:45:516KeHciII (2/3)

エレンに感情移入しちゃうとミカサの行動にイライラしちゃうなぁ
仕方ない部分があるのは理解できるんだけどね


651以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 22:36:19aSbWKo1k (3/4)

>>650
ミカサに感情移入するとエレンにヤキモキする
どっちもまだガキだもんな


652以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 22:39:06fkCXgcjM (5/6)

精神的には20台後半くらいまで女性のほうが成熟してると言うしな
お互い一番敏感な所ぶつけ合って傷つけ合う 醜くも美しく甘酸っぱい
それが青春 自分で言っててケツがむず痒くなってきた


653以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 22:47:17Z.NCKR2A (6/6)

ここはあちこちの孔から水分出たり痛くなったりむず痒くなったりする忙しいスレなんだよ


654◆S6kyZ1V1To2013/07/17(水) 23:17:27JX2eVmzg (31/31)

>>650
>>651
どっちもどっちだと思って書いてますが、2人ともやっぱり子供ですね。
すぐ手や足が出るし。髪掴んだり膝で蹴ったり


655以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 23:27:146KeHciII (3/3)

そういった部分もやきもきしながら楽しんでるんでこれからも頑張ってくださいな


656以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 23:31:48fkQxxBGM (2/2)

普通は「恥ずかしい」とか「照れくさい」とか感じることを「怖い」って感じてるのがもうね
これ「未知への恐怖」だとしたらものすごく悲しくなってくるな
あるいは大事なものが失われた(しかも2度)「既知の苦痛への恐怖」だとしてもやっぱりものすごく悲しい


657以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 23:31:56aSbWKo1k (4/4)

ガキだからこそ応援したくなる。上手く行くといいな


658以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 23:38:18HXD863is (3/3)

エレミカがどうなるかも気になるが、この3人の絡みってあんまり見ないから面白いな
というか行き当たりばったりでここまで書けるのがすごいww
いいぞもっとやれ


659以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/17(水) 23:40:02fkCXgcjM (6/6)

>>656
その怖さは身近な大人の姿を見て自然に解消されるものなのかもしれないしね
そう思うと悲しい


660以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 00:09:37HyvbNKrs (1/6)

>>634のミカサの質問に対するユミルの反応だが、こいつぁ……


661◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 00:24:37QAci6UdE (1/87)

翌朝。

芳しい香りと訓練兵たちのざわめく声に満たされた食堂で、アルミンとエレンはミカサを待っていた。

「わかってるね。エレン」

「……恥をかく覚悟はしてきた」

ぼそぼそと声を交わす2人の前に、意外な人物を伴ってミカサが現れた。

「エレン。アルミン。アニも一緒に食べていい?」

「は?」

「う、うん。いいけど」

「邪魔するよ」

並んで座る男2人の前に、食器を抱えた女2人が座った。

「アニ、お前、ミーナは」

「何? 私がいると迷惑?」

「そうじゃねえけど」


662◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 00:25:08QAci6UdE (2/87)

いただきます、と手を合わせるミカサに倣って、アニも食べ始める。

アルミンとエレンも呆気にとられながらパンをちぎった。

以前のことが以前のことだ。隣のテーブルから、小さな声で「修羅場」と野次るのが聞こえた。

「アニと仲良くなった」

「え、あぁ、良かったね」

「うん」

女にしては寡黙な2人は、雑談もせず黙々とスープを啜り、パンを食べている。

不気味にも見える光景だった。

ミカサがいつもしてくれることを、とアルミンに言われたのを思い出したエレンが歯噛みする。

頬についたパンくずを取ってやろうにも、対角線上に座られて手が届かない。

そもそも、ミカサはパンくずをつけたりしない。

一念発起、とも言える思いでエレンはスプーンを差し出した。


663◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 00:25:42QAci6UdE (3/87)

「ミカサ、お前、豆好きだろ」

アルミンが見守る中、少し目を丸くしたミカサが首を横に振る。

「エレンがちゃんと食べ」

ゴン、と音がした。アニがミカサの椅子を蹴ったのは明白だった。

「……いただこう」

ミカサが身を乗り出し、スプーンを口に含んだ。

一連のやり取りにエレンが混乱する。なんだ今のは。

「ミカサ、髪」

自分のスプーンでスープを飲むミカサの髪を、アニが頬から除けてやる。

「ありがとう、アニ」

粛々と行われる異様な言動に、エレンもミカサも口を挟むことができない。


664◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 00:26:33QAci6UdE (4/87)

「おっはようございます」

軽やかな足取りで、もう自分の分を片づけたらしいサシャが声をかけてきた。

「余ってるパンはありませんか?」

「今日はねえな」

「サシャ、少しあげよう。昨日のお詫び」

ミカサの声にサシャが動揺を見せる。

「え、あ、こちらこそ昨夜はお役に立てませんで」

「はい」

ちぎったパンを差し出され、なぜか赤くなりながらサシャがテーブルに回り込んだ。

ミカサにパンを渡されると、周りを窺う素振りをしながら、さっと手を伸ばした。

「み、みかさはいいこですね」

ミカサの耳で切りそろえられた黒い髪を2回撫で、野うさぎのように駆け去っていった。

その方向から、ユミルの馬鹿笑いが聞こえる。


665◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 00:27:23QAci6UdE (5/87)

口からパンを落としたエレンを見て、ミカサが席を立つ。

「こぼしてる」

「い、いいよ」

「朝はちゃんと食べて。エレン」

いつもの調子でそういうミカサの乱れた髪を、またアニが直してやっていた。

味もわからないような状態で、アルミンとエレンがやっと食事を終えようというとき、

「エレン、今日の対人格闘訓練は、私と組んで欲しい」

そう言って、ミカサが今日初めてエレンを見つめた。

「え、やだよ。お前手加減するじゃん」

「しない。お願い」

お願い、という聞き慣れない言い方にエレンは面食らう。

その沈黙を否と受け取ったのか、ミカサは寂しそうに呟いた。

「組んでくれないならアニと組む」


666◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 00:28:13QAci6UdE (6/87)

ますます口の塞がらないエレンだが、何とか言い返した。

「いや、いつも俺はアニと」

「別に約束してるわけじゃないよ。あんたが組まないならミカサと組むさ」

「ありがとう、アニ」

淡々とした声音で頷きあう女2人に、何も口を挟むことはできなくなった。


667◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 00:28:54QAci6UdE (7/87)

「なっんっだっよっあれはぁあ」

早々に食器を片づけて出て行ったミカサとアニを見送り、エレンは食堂の出口で壁に向かって呻いた。

その背中をアルミンがさする。

「恐怖体験だったよ」

「浮気だろこれ」

「エレンだって断ったじゃない」

「動揺していつもの調子で答えちゃったんだよ……」

「あの、アルミン……エレン」

食堂から出てきた小柄な少女が、金髪を背中で跳ねさせながら駆け寄ってきた。

「あの……ユミルがごめんなさい」

「クリスタ、どういうこと?」

「私もちゃんとは教えてもらえなかったんだけど……」

心配半分、怯え半分でエレンの様子を窺う。


668◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 00:29:29QAci6UdE (8/87)

「ミカサを……かわいがるとか、甘やかすとか言ってたみたい」

「ミカサを?」

アルミンとエレンの声が重なる。小さく頷いて、クリスタは自分のシャツの裾を揉み絞った。

「気を悪くしたかもしれないけど……ユミルを悪く思わないで欲しいの。多分、ちょっとした悪戯だから」

「まさかアニまでユミルに指示されてるのか?」

「そうは聞いてないけど、ミカサが嫌がってないみたいだし、大丈夫なんじゃないかな……」

おい、とユミルに呼ばれ、クリスタが振り向く。

「ごめん。何かあったら私に言ってね。ユミルにはちゃんと言っておくから」

食堂から連れだって出て行く彼女たちを見て、アルミンがエレンの肩に手を置く。

「ちょっと……やりづらくなったね」


669◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 00:30:22QAci6UdE (9/87)

>>660
ただ蓮っ葉に振舞ってるだけなのか、クリスタのためなら枕もいとわないユミルなのかお好きな方で


670◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 01:09:10QAci6UdE (10/87)

女子はたいてい何人かでつるんでいるものだが、ミカサは例外ではあった。

何人か固まっているならともかく、たった1人ミカサの横にいるだけで、こんなに話しかけづらいものだとは。

昨日まで、話しかけるだけならいくらでも機会があっただけに歯痒い。

座学の席も、アルミン、エレン、ミカサ、アニの順で並ばれてしまうと、もう何を話しかければいいのかわからなかった。

なぜアニなのか。

他の女同士のペアと違い、楽しげな雰囲気でもないのに親密に振る舞うのが気にかかる。

行き場のない苛立ちから、エレンは何度もペンを持ち直す。

(エレン)

不意にミカサが顔を寄せて、囁いてきた。

咄嗟に顔を離してしまう。

(な、なんだよ)

(今、教官が消した板書、最後を写し損ねた。エレンは?)


671◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 01:09:44QAci6UdE (11/87)

見事に自分も書き写し損ねていた。

それは後でアルミンに見せてもらえばいいのだが、

(悪い。俺も)

(そう)

あっさりと引き下がるミカサが、なぜか腹立たしい。

アニのシャツの袖を引き、耳に唇を寄せて何事かしゃべっている。

アニの手元を覗き込み、書き写し始めた。

思わず、音もなくミカサの脛を蹴る。

ちらりとエレンの怒った顔を横目で確認したミカサが、半ば擦り寄せるようにして、優しく蹴り返してきた。

何を勘違いしたのか、手早く写したものを、少しエレンの方に寄せて見せてくる。

仕方なくそれをさらに書き写すエレンの横で、アルミンが聞こえるか聞こえないかのため息をついた。


672以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 01:13:41kG5DYFSk (1/9)

かわいい かわいいぞ


673以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 01:25:00oZqWj2KU (1/5)

サシャ巻き込まれてるしクリスタも薄々知ってるとかw
楽しいわこれww ユミルGJ


674以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 01:29:577eVFbgZ. (1/5)

これはいい実にいい
ミカサもユミルも特定の一人を守るのが使命なわけだが、
ミカサは自身の命が尽きるかもしれない時
ユミルの様に会いたいと言って泣くんだろうか


675以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 01:36:03C9LwCszs (1/1)

悪気のないすれ違いっぷりがいいね
赤面するミカエレが見たい


676以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 01:38:38kG5DYFSk (2/9)

ミカサもエレンにヤキモチ焼くようになればいいのにね
エレンはもう軽くジェラシー感じてるね


677◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 01:46:01QAci6UdE (12/87)

「アニが教えてもらうのも珍しいな」

腕と同程度の長さの棒を軽く振りながら、ライナーが遠くを見やる。

棒で相手を制する訓練だった。エレンもそちらを見る。

アニがミカサのマウントを取り、その首に棒を押しつけている。

エレンと組まなければいつもうろうろとサボリを決め込んでいるアニには、本当に珍しいことだった。

「明日は雪が降るな」

「エレン。お前もおかしいな」

間合いに踏み込もうとした瞬間、ライナーにそう言われてたじろいだ。

「おかしいのはあいつらだろ」

「不貞腐れた顔してるぞ。今日ずっとな」

兄貴然として笑うライナーの懐に踏み込む。


678◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 01:46:54QAci6UdE (13/87)

「巣離れか」

「どっちがだよ」

「どっちもだろ」

お前も、ミカサも、とからかうように言い、エレンの足を払う。

「かわいいじゃないか。いい事だ」

「かわいくねえ」

上に乗られ、横に構えた棒を形ばかり喉元に押しつけられる。

次は、相手を壁に押さえつけて身動きもとれなくさせる練習だ。

「女っていうのはああいうもんだ。アニは好き嫌いがなさすぎた。
 全部必要ない、じゃ女はやっていけない。選んだり選ばれたりの繰り返しだ」

「そういうもんか」

「そうだ」

それでは、選ばれたのはアニなのか。


679◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 01:47:36QAci6UdE (14/87)

ライナーは実際の年齢差より、さらに年上に見えることがある。

普段はそれを好ましく思うエレンだが、今日はどうにも虫の居所が悪い。



「おい」

アニたちの方向に向けて顔を上げたライナーが、エレンを呼ぶ。

はっとそちらを向くと、アニがミカサの手を引いて立ち上がらせるところだった。

ミカサが自分の首元を押さえている。

その手から、赤い色がこぼれているのが見えた。

マフラーを外しているのに。

咄嗟にライナーの身体の下から抜け出て、エレンは駆け出す。

「ミカサ!」

呼んで、たどり着くより先に「大丈夫」とミカサの声で制された。


680◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 01:48:08QAci6UdE (15/87)

「引っかかっただけ」

「どうしたんだよ!」

「エレン、静かにして」

強い剣幕で迫るエレンの前で、アニがミカサの髪をかきあげて傷を確認する。

「耳の下を切ったね」

「たいした傷じゃない。痛みもない。アニ、気にしないで」

「ほとんど頬だ。ちょっと出血は多いけど」

「おい、女の顔に」

「棒が少しささくれてた。エレン、落ち着いて」

「いいから傷押さえてろ」

一度経験した要領で、エレンがミカサを抱え上げる。


681◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 01:48:48QAci6UdE (16/87)

「医務室行ってくる」

「エレン、降ろして!」

一度横抱きにしたミカサを、荷物のように抱え直してエレンが走り出した。

鹿か何かを抱えているようにも見えた。

「あれじゃ2人とも、服が汚れちゃう」

「今日は珍しいものがたくさん見られるわ……」

クリスタとミーナが呟く横で、アニがライナーのふくらはぎを蹴り飛ばした。

「おい!」

「血だらけであんな風に抱えられちゃ、私が何したのかと思われる」

むすっとしたアニの頭を撫でようとして、またライナーが蹴られた。


682◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 01:50:08QAci6UdE (17/87)

とりあえず今日はここまで。
もらったネタを盛り込むのが楽しいですが恥ずかしくて死ねる。


683以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 01:58:08WRupvF6s (1/3)

腐女子が好きそうな流れですか


684以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 02:12:43HyvbNKrs (2/6)

どういう意図かはわからないが
わざわざ荒れる可能性を孕む単語を使……孕むって妊娠って言うよりエロいよね


685◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 02:30:37QAci6UdE (18/87)

ホモじゃないライナーのつもりだったのに

棒術がわからないので、違う何かだと思ってください。
エレミカいちゃいちゃより青春の何かが恥ずかしくてきつい。
がっつり犯すよりライトエロの方が恥ずかしいですね。なんかこそばゆいシチュください


686以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 03:03:04HyvbNKrs (3/6)

こそばゆいシチュ……難易度高いなぁ
二人で狭い空間に閉じ込められる?傷口ペロペロ?ダメだわからん
こそばゆい感覚が思い出せん


687以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 03:33:117eVFbgZ. (2/5)

意識しすぎてエレンに髪とかちょっと触れられただけで
ビクッとしちゃうミカサ
これではエレンの性処理が出来ないと
本人の前で涙目
後はエレンさん頑張って下さい


688以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 03:33:42oZqWj2KU (2/5)

こそばゆい?
くすぐりっこならこそばゆいよもちろん


689以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 03:40:057eVFbgZ. (3/5)

あまりにも盲目的な愛情なのが良くないのかと
判断したエレンがミカサに
ちょっと落ち着いて俺のどこが好きなのか
言ってみろと強要
困りながらたどたどしく答えていた
ミカサだったが段々熱が入り
結果熱烈な愛の告白に


690以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 07:48:55Qk2q7eE. (1/1)

こそばゆい…
ゆびきりげんまん約束の内容は>>1に任せる


691◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 08:36:32QAci6UdE (19/87)

医務室で椅子に座ったミカサの頬を消毒し、ガーゼを当てる。

「痕、残りそうか?」

「薄皮一枚切っただけ。顔だから出血量が多いけど、すぐに消える」

そう言うミカサに安堵し、エレンも椅子を出して正面に座る。

「女の顔に傷はつけるなって、母さんに怒られるところだった」

「私は兵士。傷や怪我で騒ぐのはおかしい」

「もったいねえだろ」

照れなのか、ガーゼを髪で隠すような仕草をして目を伏せるミカサに、エレンは気づいた。

やっと2人きりになれた。

ミカサの傷によって……というところに若干の後ろめたさがあるものの、やっと作戦を実行することができる。


692◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 08:37:03QAci6UdE (20/87)

「ミカサ、痛いか」

「平気」

ガーゼの上から触れてやる。首を竦めるように逃げられかけたが、ミカサはこらえたようだ。

ミカサは皮下脂肪が少なく、体温が低い。

ひやりとした頬に、血が絡んで固まった髪が張り付いている。

「あの、エレン」

「何」

「やっぱり、少しは痛い」

「あ、悪い」

「離さないで」

手を引こうとしたところに、手のひらを重ねられる。

ミカサの視線が落ち着かない。


693◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 08:37:34QAci6UdE (21/87)

「アニのせいじゃない」

「は?」

「怒らないで欲しい。多分、私よりアニの方が気にしてしまう」

顔から離した手のひらを、ミカサの腿の上に置いた。

「何なんだよ、お前らいきなり」

「アニは優しい。でも、それを押しつけたりしない。私と違って」

黒目がちな瞳は、伏せられると何を見ているのか読みとれなくなる。

「私は、押しつけがましかった。違う?」

ギッ、とミカサの腿に、エレンの指が食い込む。

「今更何言ってんだ」

「事実」

「家族だろ。恋人だろ。その程度のこと気にして離れたりするなんて」

「違う」

ミカサの肉に爪を立てるエレンの手に、白い指が添えられた。


694◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 08:38:04QAci6UdE (22/87)

「エレンに……ちゃんと向き合いたい」

いつの間にか、互いの息が顔にかかるほど近かった。

新しい血の臭いをさせるミカサが、まぶたを閉じる。

一瞬、何を求められているのかわからなかったエレンだが、すぐ唇の赤に吸い込まれた。

ざらりと舐める。それを合図に僅かに唇を開いたミカサの中に、舌を差し入れた。

ぬるぬると脳髄を蕩かすキスだった。ミカサの手はエレンの腕に縋っている。

この味を知っている。ミカサはエレンの獲物だ。

傷つき、弱っているときのミカサは出会った日を思い出させる。あの時、確かに獲得したものだ。

舌を吸われて恍惚とする。差し入れたエレンの舌を、ミカサが唇で食んで愛撫した。

その唇を覆うように食いつき、口蓋を、頬肉を、舌の裏を舐めて、唾液を飲み干す。

ちゅぱ、と音を立てて唇が離れた。鼻をくっつけたまま、ミカサが囁く。

「今晩、倉庫は使う?」


695◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 08:38:42QAci6UdE (23/87)

かっと首が熱くなるような興奮に、エレンは返答できずにいた。

混乱する脳裏に、アルミンの声が思い起こされる。

「い、いや、いい」

「そう」

気もないような声音に聞こえるが、微かに寂しそうなものが混じっていることが、長年の付き合いで感じ取れる。

「エレン」

「しない」

「お願い」

お願い。それが何を意味しているのか。

ミカサの態度の変化についていけない。先に甘えられると、想定していた甘やかし方も思い出せなくなった。

「悪い」

「エレン」

ミカサの手を振り払い、足早に医務室からエレンが駆け去る。


696◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 08:39:13QAci6UdE (24/87)

エレンが開け放したままの戸を、行き場のない手をあげたままじっと見ていた。

時間も置かず、金髪をかきあげてアニが顔を出す。

「すごい早さで逃げてったんだけど」

「アニ」

戸に寄りかかったアニが、腕を組んでミカサを見る。

「愚痴を聞く趣味はないから」

「アニは優しい」

「あんたはどこを見てそういうこと言ってるの?」

「アニは優しくしてくれるけど」

ぼんやりと、曲がって貼られたガーゼを撫でてミカサが呟く。

「優しくされるのも、エレンがいい」

難儀だね、と言ってアニが隣に立つ。

「大きな図体でしょげるんじゃないよ」

そう言うアニの腹に、ミカサは顔を埋めた。


697◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 08:40:40QAci6UdE (25/87)

ネタありがとうございます。かわいい。
隙あらば内容に突っ込んでいきます。


698以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 10:19:48kG5DYFSk (3/9)

ミカサのかわいいジェラシーをひとつかわいく


699◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 10:26:20QAci6UdE (26/87)

夕食前、着替えながらベッドの上で輪になった。

「そういうことなら言ってくれれば良かったのに」

晴れやかな顔で、安心したクリスタが両手を広げた。

「はい、私をエレンだと思って甘えていいよ」

「おいおいクリスタちゃん、それは無理があるだろ」

その頭を大きく揺さぶりながら撫で、ユミルはクリスタをミカサから引き剥がした。

「こいつは目つきが凶悪なのが好みらしいからなぁ。女神様じゃ役者不足だ」

1人輪から外れていたアニがユミルを睨む。

「でも、そんなに難しいものですか?
 要は家族にちゃんと甘えられるようになりたいんですよね」

ベッドの上で上体を倒し、柔軟運動しながらサシャが尋ねる。

「私は1人っ子なので、甘え下手という感覚はよくわかりませんけど」

「自分から甘えることより、急に甘やかされて取り乱さないことの方が難しい」


700◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 10:26:52QAci6UdE (27/87)

そう言うものですか、とサシャは投げ出した足のつま先を掴んだ。

「男の人って、ゆっくり大人になるもんだと思ってたんですけど」

「でも、いじめっ子ほど急に大人になっちゃったりもするよね。
 子供時代をさっぱり脱ぎ捨てちゃうみたいに」

「性の目覚めってやつだろ」

核心に切り込んでくるユミルの背中を、アニが軽く蹴る。

「下品」

「おーこわ。アニちゃんは大きな妹ができてご機嫌だったのによ」

「ユミル、ミカサは真剣なんだよ。エレンのスキンシップは、ユミルのと違って軽薄じゃないの」

「そう、慣れないと困る。将来エレンの子供を産めない」

ひゃー、とクリスタが両手を顔で覆い、サシャがその影に隠れた。

「え、そういう話だったんですか?」

「恋したんだね……物語みたい」

爆笑するユミルの背中を、アニがまた蹴る。


701◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 10:27:54QAci6UdE (28/87)

「その、ミカサは、そういうことが怖くないかって聞きましたけど……その前段階でもう怖いんですか?」

「怖い。かわいいとか好きだとか言われると、どうすればいいかわからなくなる」

うーん、とサシャはブリッジ運動を始めた。

「エレンの何が怖いんでしょう?」

「どうしてそんなことを考えるのか理解できない」

「そんなことに理由なんてないよ。心からミカサのことを大切に思ってくれてるんだよ。家族だもの」

そう言い募るクリスタを、後ろから抱きしめてユミルは嘲笑する。

「私にはエレンの気持ちがわかるぜ。
 クリスタかわいい、クリスタ大好き、食っちまいたい、
 私の嫁になってくれ、今夜は寝かさないぜ」

「ユミルの変態と一緒にしないで!」

ごつ、とユミルの顎にクリスタが頭突きするが、腕から抜け出せない。


702◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 10:28:31QAci6UdE (29/87)

「かわいい、とそういうことは、結びついているもの?」

またクリスタが両手で顔を覆って、奇声をあげた。

サシャもブリッジの姿勢を崩し、枕に顔を埋める。

「おいよせ、こいつらにはまだ早い話なんだよ」

「多分、これは重要なこと」

「まあ、あいつだって男なんだから。延長線上にはあるんじゃない?」

聞いていないようできっちりと発言するアニに、ユミルが下衆な笑みを投げる。

「それどころか、下半身に直結だろ。俺の子供を産ませたいってことだよ」

「産む約束はした」

婚約者、と叫びながらサシャが足をばたつかせる。

「もしかして、理解できるかもしれない。エレン個人の主観で、私を魅力的な雌と認めたということ。違う?」

ユミルは手を叩いて爆笑し、サシャとクリスタは暴れ、アニは冷ややかな目でその狂乱を睨みつけていた。


703◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 10:29:37QAci6UdE (30/87)

「いいよいいよお前、立派なけだものだよ。お前も下半身に直結してるな」

「よっぽどわかりやすい。無力な子供のようだという意味よりは」

「それだけじゃないとは思うけど……」

顔が火照って涙目になったクリスタが、やっと顔を上げる。

「ミカサのことを守ってあげたいと思ってるはずだよ。
 ミカサだってエレンにそういうことを言うでしょう」

「私はエレンより強いから。かわいいと思うのは仕方ない」

「それ、あいつには言わない方がいいよ。死に急ぎ野郎だって、男なんだから」

アニの言葉に困惑し、ミカサは眉を曇らせる。

「なぜ? 周知の事実」

「事実だからだよ。あいつのコンプレックスを刺激するだけで、何の益もない。
 得意の対人格闘の成績を伸ばそうとしてるのだって、あんたに負けたくないからだよ」


704◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 10:30:13QAci6UdE (31/87)

一気に話が理解の及ばない範囲に飛んだ、という顔でミカサが固まった。

「ミカサ……男の子のそういうの、感じたことはない?」

「面白くないと思われてる、というくらいには」

「思ったより面倒くせーわ」

ユミルが頭をガリガリと掻いた。

「男を立てるってことができないんなら、せめて素直にかわいがられとけよ。性的な意味でもいいから」

「わかった」

「もう、ユミル!」

明け透けな言葉に、クリスタが枕でユミルの顔を叩いた。

「あの……好きって言われているなら、かわいいって言葉の意味も微妙に違ってくると思うんですけど」

サシャのおずおずとした声で、ミカサは膝を抱えて顔を伏せてしまった。

呆れてアニがその肩に背中を乗せる。

「そっちは練習も何もさせてあげられないわ。せいぜい慣れなよ」


705◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 10:31:03QAci6UdE (32/87)

>>698
ライナーを投げる程度のかわいさでしょうか

人数が増えて、どれが誰のセリフかわかりづらかったらすみません。


706以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 11:47:46XPKlvq3c (1/3)

このミカサは愛されるのが怖いみたいなので、ミカサがエレンにやきもち焼くならそれを乗り越えたことになるのかな
どうやってそこに持ってくか難しそうだが、実現したらぐうかわ


707以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 11:54:31XPKlvq3c (2/3)

エレンと誰かが仲良くしてるのを見てモヤモヤを感じそれが自然な女子の感情なのだと徐々に悟る的な
私の事をもっと見て欲しい…とか言わせた日にゃ鼻血でモニタが汚れる


708以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 12:30:27rNU8qLxI (1/1)

ユミルとか女子との絡みいいねー


709以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 13:00:51D5ZHRQU. (1/1)

むしろエレンにいろんなモヤモヤが溜まって自信なくしてミカサ相手じゃ勃たなくなってほしい
性欲の有る限り一緒にいれると思ってたミカサに衝撃を与えてほしい
それで今まではなんで勃ってたの?って話になって、
エレン「昔から好きだったに決まってんだろ!」
ってなったら俺得だけどもはやネタじゃなくてシチュや


710◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 13:25:13QAci6UdE (33/87)

夕食もアニが同席した。

エレンが時折、ミカサとアニを探るように見ている。

「アルミン。今晩空いてる?」

ミカサの誤解を招きそうな言葉にアルミンは飛び上がりかけ、慌てて取り繕った。

「あぁ、夕飯の後なら話ができるよ」

「男の子について教えて欲しい」

後ろでジャンが食器を取り落としたらしい音がした。

目を見開いたエレンが、スープ皿にスプーンを突っ込んだまま固まる。

アニは動じずにパンをちぎっていた。

「……僕にわかる範囲なら」

「ありがとう」

その後は誰も言葉を発せず、黙々と夕餉を平らげた。

アルミンは少なくない量を残してしまったが、サシャが当然のようにさらっていった。


711◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 13:25:45QAci6UdE (34/87)

全員分の食器を下げようと、両腕に皿を抱えたミカサにエレンは声をかけようとした。

立ち上がったところを、アニに目配せされる。

「こっち」

アルミンにも促され、後ろ髪を引かれつつ先を歩くアニについていった。

食堂の外へ出て、建物の影に誘い込まれる。

そのまま壁に、アニが背を預けて腕を組んだ。

「ミカサが気になるんでしょ」

「お前らがおかしなことするからだろ」

「別に何の邪魔もしてないよ。あんたが勝手に焦ってるだけ」

拳を握って虚勢を張るエレンを横目で捉えて、アニは続ける。

「アルミンに、何の話をしに行くのか教えてあげようか」

「本当か」


712◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 13:26:26QAci6UdE (35/87)

思わず食いついたエレンの剣幕にも動じない。

「ミカサは、あんたに好きだって言われたくないんだってさ」

ぐ、と言葉が詰まる。そんなことを知られているとは思わなかった。

「言われるのが嫌なわけじゃないとも言ってた」

「そう……? かわいいとか好きだとか言われても、あんたが何考えてるのかわからないって」

アニの目元に影が差す。仁王立ちで睨みつけるエレンを前に、アニは動じない。

「ミカサがどう思ってるのか、教えてあげようか」

「は?」

「女の子の本音ってやつだよ」

組んでいた腕をほどいて背中に回し、軽く足を組む。

ゆったりしたパーカーでも隠しきれない胸の形と、腰から足にかけてのラインが強調される。

「あんたのそれって、魅力的な雌っていう意味?」


713◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 13:27:05QAci6UdE (36/87)

かっとエレンの顔が熱くなった。

「何言ってんだよ!」

「言葉通りだよ。性的な意味での賞賛なら理解できる、ってミカサが言ってたからね」

表情の変わったエレンに、アニが口元に微かな笑みを浮かべる。

「そんな男だと思われたくないかい」

言葉を返すこともできない。実際、そういう風にミカサを扱ってきた。

「それ……だけじゃない」

「へえ」

首を傾げ、挑発的な視線でアニがエレンを探る。

「じゃあ、かわいいって何? ミカサのどういう部分に対して? クリスタは? サシャは?」

「どうだっていいだろ。お前に関係ない」

「私は、どう?」


714◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 13:29:49QAci6UdE (37/87)

>>709
ストレス与えると怒りに変換されて勃起しそうな気もしますが、
それ聞いた途端ミカサに乗っかられて復活でしょうね


715以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 13:34:25kG5DYFSk (4/9)

アニがここへ来て急浮上…!?


716以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 13:41:18tWBsLbeA (1/10)

おおう…
自称可憐でか弱い乙女のアニさん何やってるんすか?w


717◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 13:59:47QAci6UdE (38/87)

怪訝な顔で見るエレンに、アニは自らの胸を指し示す。

「あんたは私の身体を見た。男なんだから、私がどっちなのかわかってるだろ」

冷たい瞳がエレンを射抜く。

「抱ける女か、抱けない女か」

「……それじゃけだものと同じだ」

「でも、ミカサはそういうことだと思ってる」

エレンの目が苦しそうに伏せられる。それを問いただされるのは理不尽なことだった。

「別に、あんたが私をどう思っているかは興味ない。
 どう? あんたの基準で、ありなの? 無しなの?」

「それを聞いてどうするんだよ」

「どうもしないさ」

くっ、とアニが喉を鳴らす。


718◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 14:01:02QAci6UdE (39/87)

「ミカサに、あんたがどういうのが好きなのか教えてあげようかと思って。どこからどこまで、ってこと」

「信用できねえ」

「別に大袈裟なことじゃない。あんた個人の評価を聞くだけだ。……私だって気になる」

耐えかねてエレンが目を逸らす。

「何赤くなってるの。そんなに素っ気なくされると自信をなくすよ。女として」

壁に寄り添っていたアニが、ゆっくりエレンに近付く。

気圧されたエレンは一歩下がるが、そこで踏みとどまった。

「いいじゃないか、ここだけの話なんだから。
 それとも、自惚れてもいいの? 聞かせられないような答えだって」

「安い挑発はやめろ」

「そんな顔されても怖くないね」

アニが下から、伏せられたエレンの顔を覗き込んでくる。


719◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 14:01:49QAci6UdE (40/87)

透き通るような金髪の下から、大きな青い瞳がエレンを見据えた。妙に肩が細く見えた。

「クリスタは、かわいいでしょ。どういう意味合いでも魅力的だ。
 サシャも、ユミルも、ミーナも、私から見れば魅力的な女の子だよ」

顔が近く、息が詰まりそうになる。アニの目が細められた。

「じゃあ、私は? これでもか弱い乙女なんだ。傷つきたくない」

「おい……離れろ」

「ねぇ、言ってよ」

アニの肩を掴み、無理やり引き剥がす。

「わかったよ! かわいいよ!」

「そうかい」

うれしそうな顔でもないくせに、声だけが満足気だった。


720◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 14:05:02QAci6UdE (41/87)

アニを悪者にするつもりじゃないんですが、こういう展開苦手な人はすみません。


721以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 14:10:10kG5DYFSk (5/9)

いや、先が気になる楽しみだ


722以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 14:10:50piZAhoXc (1/2)

その後は俺がアニを美味しくいただいたから問題ない

アニハァハァ(´Д`)


723◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 14:27:03QAci6UdE (42/87)

「かわいいと思ってくれたんだね」

繰り返され、エレンは火照った顔を手の甲で拭う。

「あぁ、お前もちゃんと女だよ。それでいいだろ」

「あんたの反応もかわいいよ」

「ざっけんな」

「それで、あんたの好きっていうのは」

言いかけながら、アニが目の端で何かを見ている。

それに気づいたエレンが、はっと顔を向けた。

ミカサが立っていた。

アニを探しに来たのだろう。建物に沿ってそのまま歩いてきた形で、じっと佇んでいる。

感情が抜け落ちたような顔は、絶望しているように見えた。


724◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 14:27:33QAci6UdE (43/87)

咄嗟に駆け寄り、ミカサに手をかけようとする。

その腕を捕まれ、一回転して投げられた。

地面に背中を打ち付け、エレンが呻く。

「ちょっと待て……」

「エレン、今はやめて」

か細い声でそれだけ囁くと、転がったエレンの背中の泥を払った。

全身の痛みに耐えながら、エレンが身を起こしたのを確認して、ミカサは身を翻す。

まだ目が回る中、駆け去るミカサの背中を見送るエレンの横に、アニがしゃがみこんだ。

「あんたもまだまだだね」

胸ぐらを掴むつもりで、アニのパーカーの胸元を引っ張る。


725◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 14:28:04QAci6UdE (44/87)

「どういうつもりだよ、ミカサが行っちゃったじゃないか」

「追いかければいいんじゃない」

「あいつに追いつけるわけねえだろ!」

引っ張られて傾いだアニの口元が、笑みの形に歪んだ。

「ねぇ。ミカサに対しては、私たちに対するのと違うかわいさってことなんでしょ」

「だったら何だよ!」

「好きっていうことを込みのかわいさって、ミカサになんて伝えればいい?」

「はぁ? まだそんなこと言ってんのか……」

額を擦り、エレンの頭はまだふらついている。

「ミカサが泣いても笑っても恥ずかしいってことだよ!」


726◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 14:37:45QAci6UdE (45/87)

修羅場的なものが苦手な方は本当にごめんなさい。楽しいです。


727以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 14:40:06JVVqu9A6 (1/1)

>>722
それウニだぞ


728以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 14:44:537eVFbgZ. (4/5)

いや、素晴らしい。アニはいい女だ。
エレンにはもったいない俺がもらう


729以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 14:49:57HyvbNKrs (4/6)

流石、たった一歳とはいえ、ちっちゃくても、お姉さんですな
ちっちゃくても


730以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 15:42:30tWBsLbeA (2/10)

ちゃんと気持ちを言語化出来るか、伝えられるかなんだけど難しいんだよね
頑張れエレン


731◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 16:01:52QAci6UdE (46/87)

「アルミン」

男子寮の前で声をかけられ、振り向いたアルミンはミカサに駆け寄った。

顔色も悪く、肩を落とした彼女は、自分より小さな身体にしがみつく。

「ミカサ、どうしたんだ」

「アルミン、エレンが好き」

疲れた声で呟くミカサの肩を揺さぶり、アルミンは歩き出した。

中庭を通って、外階段に向かう。

親に手を引かれるようにアルミンについてきたミカサは、言われるがままそこに腰を下ろした。

「つらいの?」

「つらい。アルミン、どうしよう」

気温も低くないのに、背中を丸め、縮こまったミカサは寒そうに見えた。

「エレンが他の女の子を好きになったらどうしよう」


732◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 16:02:29QAci6UdE (47/87)

黙って、アルミンもその隣に腰を下ろした。

ミカサの弱音を聞くのも久しぶりだった。

「ミカサはどうしたいの?」

「離れたくない」

「じゃあ、どうすればいいのかわかってるんだろ?」

「……どうしよう、アルミン」

堂々巡りするミカサの身体に身を寄せる。開拓地でしていたように。

「エレンの枷になりたくない」

「うん」

「でも、エレンを誰かに取られたくない」

「そうだね」

「自分を支配できない。どうすればいいかわからない」

すん、と鼻を鳴らしたミカサが、自分のスカートに顔を埋める。


733◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 16:04:51QAci6UdE (48/87)

「好きなのは私だけでいいのに」

あの頃から一歩も動けないでいるミカサに寄り添い、アルミンは空を見ていた。

刷毛で擦ったように、金色から紺青へとグラデーションがかかっている。

「ミカサ、選ばなきゃ」

今日最後の光に照らされるミカサの黒髪が、ほんの少し揺れる。

「誰だってみんなそうしてきた。僕たちが生まれる前、壁も無かった頃から。
 選んでもらいたければ、選ばなきゃいけない。
 エレンに、切り捨てさせたとしても」

ミカサが顔を上げた。泣きそうな顔だ。目が赤い。

でも、まだこらえている。

「怖い。アルミン」

「大丈夫だよ」

「アルミンは」

「僕は2人の傍にいる。それを選んだ」


734◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 16:05:23QAci6UdE (49/87)

アルミンの隣にいるのは、ずっと追いつけなかった背中の片割れだ。

いつか、置いていかれるまではずっと傍にいる。

死んでも足手まといにはならない。そう誓った。

駆けていく2人の背中を押した。

「全部与えて、あげてしまって、いつでも諦められると思ってた」

「ミカサは馬鹿だなあ」

「うん……」

「早く言ってくれれば良かったのに」

うん、と頷いたそれは、もう泣き声だった。

「まあ、ミカサの思惑通りエレンは籠絡されてたんだけどね」

「エレンは単純」

「ミカサも単純に受け取ってあげてよ」


735◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 16:06:05QAci6UdE (50/87)

立ち上がったアルミンが、ミカサの髪を両手でかき回した。いつかエレンがしたように。

「アルミン、男の子って何」

「僕にはわからないよ」

「私は女の子のことも、よくわからない」

アルミンに手を引かれ、階段から立ち上がる。

「エレンのことだけわかりたい」

「いつでも助けるよ」

どこまでも優しいアルミンの手のひらが、ミカサの冷えた背中を擦った。

「また明日」

女子寮への分かれ道で手を振り、少し心配そうに振り返りながら立ち去るアルミンを、見えなくなるまで見送っていた。
「ミカサも単純に受け取ってあげてよ」


736◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 16:07:08QAci6UdE (51/87)

>>735
>「ミカサも単純に受け取ってあげてよ」
最後の一行消し忘れです。すみません。
最初からアルミンに相談すれば良かったミン


737◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 16:49:26QAci6UdE (52/87)

急いで入浴を済ませると、もう消灯の準備だった。

寝所に入ったミカサが、固く毛布を巻き付ける。

ほとんどの訓練兵が寝支度を整えた寮は静かだった。

目を閉じていると、近付く気配がある。

隣に眠るサシャを跨いでやってきたそれは、ミカサから薄い毛布をはぎ取った。

アニに顔を掴まれ、無理やり向けさせられる。

「泣いたんだ。やっぱり甘ったれだね」

その襟首を掴んで、寝床に押し込んだ。

体重をかけようとした時、顔に掌底が叩き込まれる。

さらに膝で蹴り上げられ、横倒しになったところを組み敷かれた。

「うるっせえ! 教官が来る前にさっさと済ませろ!」

ユミルの声に構わず、上に乗ったアニをはねのけようとする。

膝と手首に体重をかけられても、アニは小柄だ。簡単に抜け出せる。


738◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 16:49:59QAci6UdE (53/87)

「あんた、明日どうすんの」

そう言われると、みるみる気力が萎えていった。

アニの下でミカサは力なく首を背けた。

「情けない暫定首席だね。そんな様で、振られても知らないよ」

「もう振られてもいい。ちゃんと言う」

「あぁそう」

素っ気なく言って、ミカサの横に身を横たえた。

黙ってその胸に、自分より大きな身体をかき抱く。

「その後は、私はお役御免ってわけだ。せいせいするね」

アニの寝間着を皺にして、ミカサがぎゅうぎゅうとしがみついてきた。

もう消灯だった。廊下の明かりが落とされる。

誰のものか、小さな声で「がんばって」と呼びかけられた。


739◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 16:50:34QAci6UdE (54/87)

エレンは日課の筋トレも休み、毛布に固くくるまっていた。

消灯、の声がかかり、アルミンが本を閉じる。

隣に転がる布の固まりを、ぽんぽんと叩いてやった。

「エレン。ミカサは大丈夫だよ」

「おい」

暗闇の中、ジャンが声も潜めず呼びかけてくる。

「エレン、今度一発殴らせろよ」

「何でだよ。痛いだろ」

「何でもだよ」

「お前関係ないじゃん」

「うるせえ関係ねえ」

「真似すんなよ」


740◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 16:51:08QAci6UdE (55/87)

一時静かになる。

「ちゃんと好きだから安心しろ」

「当たり前だクソ野郎」

「なあ、何で好きなのに殴るんだよ」

コニーの声が反響し、ライナーが一喝する。

「寝ろ。夜中に恥ずかしいこと始めるな」

それを合図に、朝まで誰かが口を開くことはなかった。


741◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 16:52:26QAci6UdE (56/87)

エロでもいちゃいちゃでもない何かが長ったらしくてすみません。読み飛ばしてください。


742以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 16:55:58piZAhoXc (2/2)

>>741
気にするな


743以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 17:17:25LeMqnGE. (1/1)

いや、もう最高ですよこのゴタゴタ感


744以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 17:21:24tWBsLbeA (3/10)

俺はこう言う背景をしっかり書いてくれるのは好き


745以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 17:22:46XPKlvq3c (3/3)

安定のコニー


746◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 17:34:03QAci6UdE (57/87)

ちょっと疲れたので展開考えながら休憩します。


747以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 17:40:09oZqWj2KU (3/5)

104期生が入れ替わり立ち替わり出てきて楽しいぞ


748以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 17:40:25tWBsLbeA (4/10)

乙!
楽しみに待ってるよ


749以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 18:28:54z.VFk9ck (1/1)

むしろこういう「間」の描写こそ好きだわ
何ていうか、二人だけで閉じてる世界じゃなくなってきてる感じが良い


750以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 18:45:33j9H6U2qs (1/1)

なんか10代の剥き出しの青春ぽくていいよね
もう二度とは戻らないあの時間


751以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 18:49:00WRupvF6s (2/3)

俺はエロよりもエレンの仕返しに期待してます
相手は墜ちてるんだ、見せつけてやろうぜ。


752◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 18:51:21QAci6UdE (58/87)

>>752
ミカサが暴走しすぎて、何の仕返しなのかわかりません
心当たりがありすぎる


753以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 18:54:24hWU2OFNo (1/1)

エロもいちゃいちゃもこういう葛藤も描ける>>1が徒者じゃない件について


754以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 19:09:07tWBsLbeA (5/10)

今回のミカサは悪意がないのにエレンへの破壊力は抜群だよな


755以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 19:11:27WRupvF6s (3/3)

>>753
暴走時のあれは力関係が明白なんで、まあ仕方ないかなと。
それより関係の有ったアニとのイチャイチャがねえ・・
エレンの気持ちを知った後だから特に


756以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 19:12:392TQdJ/Po (1/1)

みんななら分かるはず
ミカサの良いと思うところを3つ、述べよ


757◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 19:22:34QAci6UdE (59/87)

>>756
それはもうエレンに何されても仕方なしですね


758◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 19:23:58QAci6UdE (60/87)

>>756
エレンとミカサも含め、厳しい訓練のおかげでよく眠ることができる。

いつも通り、誰の元にも平等に朝が訪れた。

食堂でミカサとアニを迎えたアルミンは、思わず食卓に額をついた。

「ミカサ……顔は大事にして」

「転んだ」

耳下の傷に加え、左の目の下に痛々しい青あざがある。昨夜は冷やしもせずに寝てしまった



何事もなかったかのように席に着くミカサとアニに呆気に取られ、エレンは口を開いて固ま

っていた。

「エレンもおはよう」

「お、おはよう」

険悪な様子もなく、アニはミカサの頬の傷に髪が触れないよう、耳にかけてやる。それはもうエレンに何されても仕方なしですね


759◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 19:24:48QAci6UdE (61/87)

レスアンカーの消し忘れ失礼しました。
ちょっと貼り付けなおし


760◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 19:26:01QAci6UdE (62/87)

エレンとミカサも含め、厳しい訓練のおかげでよく眠ることができる。

いつも通り、誰の元にも平等に朝が訪れた。

食堂でミカサとアニを迎えたアルミンは、思わず食卓に額をついた。

「ミカサ……顔は大事にして」

「転んだ」

耳下の傷に加え、左の目の下に痛々しい青あざがある。昨夜は冷やしもせずに寝てしまった



何事もなかったかのように席に着くミカサとアニに呆気に取られ、エレンは口を開いて固ま

っていた。

「エレンもおはよう」

「お、おはよう」

険悪な様子もなく、アニはミカサの頬の傷に髪が触れないよう、耳にかけてやる。


761以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 19:26:26kG5DYFSk (6/9)

ミカサとエレンはだいたい傾向と対策が掴めて来ましたが
アニの意図がまだはっきりとはわかりませんな


762◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 19:26:51QAci6UdE (63/87)

「ねえミカサ」

「うん」

「こいつは、あんたが泣いても笑っても恥ずかしいんだってさ」

思わず口からスープを噴き出した。

「おい。アニ。おい」

「そうなんでしょ?」

「そうなの?」

ミカサに注視され、エレンは二の句が継げなくなる。

「そうなんだ」

静かにそれだけ言って、ミカサとアニは食事を続けた。

隣のテーブルから送られるジャンの視線に、アルミンだけが気づいている。

「エレン。これ以上長引いては訓練の妨げになる」

咄嗟に反応を返しそこねたが、意味がわからないはずがない。

「今日はちゃんと話そう」

「……あぁ」


763◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 19:27:28QAci6UdE (64/87)

女2人を見送り、アルミンと額を付き合わせた。

「何考えてるんだ、女って」

「あの2人は特例だろうから……」

ため息をつきながら、食卓に顔を伏せた。

「ミカサもわかんねえ」

「ミカサもエレンがわからないってさ」

「マジかよ……俺わかりやすいだろ……」

妙な疲れを引きずりながら、食堂を後にした。


資料室に立ち寄るというアルミンと別れて、着替えるために寮に向かう。

しかし、食堂を通り過ぎないうちに、腕を掴まれて建物の陰に引きずり込まれた。

「ミ、ミカサ」

エレンの腕を掴んだまま、壁に押しつけてくる。

抵抗する前に、唇を押しつけられた。


764◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 19:28:34QAci6UdE (65/87)

混乱する脳内が、甘い香りで満たされる。

何かを乞うように、何度も角度を変えながら、ミカサは唇を求めてきた。

腕は塞がれ、足の間に片足を差し入れられている。

あの日交わしたのと、同じ口づけだった。

体重をかけて胸を押しつけられ、最後に唇を赤い舌で舐められる頃には、もう抵抗する気に

もなくなっている。

「エレン。今夜、会って」

「そのつもりだったんだが」

「かわいがって欲しい」

ぎくっとエレンの顔がこわばる。

ミカサの真剣な瞳に、言葉が出ない。

「もう、怖いのも恥ずかしいのも我慢する。私を、かわいがって」

「何言ってるかわかってるのか、お前」

「決めてきた」


765◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 19:29:05QAci6UdE (66/87)

ドクドクと心臓がうるさい。

ミカサはさらに身体を擦り寄せてくる。

「しないって言っただろ……」

「耳が赤い」

ミカサの細い指で耳朶をこねられ、エレンは俯いた。

「ここで、アニに触った?」

「は?」

「答えて」

「何もしてねえよ」

「本当?」

吐息混じりにそう言うと、耳朶を柔らかい唇で食んできた。

ふ、ふ、と柔らかい息が吹きかかる。

ここで止めたら後が怖い。エレンはただ声を抑えることに努めた。


766◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 19:30:00QAci6UdE (67/87)

互いの体温が上がり、胸にかいた汗でシャツが張り付く。

肩から腰までミカサにまさぐられ、いい加減に理性が危うくなってきた頃、不意に身体を離

された。

「おい」

手を取られ、いつかのように口付けられる。

指に、甲に、掌に柔らかく湿ったものが触れていった。

最後に汗ばんだ掌に頬ずりされる。

指先に、乾いた傷がかすった。

「今晩、待っている」

そう言って、未練もなさげにミカサは踵を返す。

颯爽と立ち去る後ろ姿を見送りながら、エレンは肩で息をしていた。


767◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 19:32:08QAci6UdE (68/87)

>>757
きれいな水を与えれば毒素を出さないヤンデレ
事件がなかったら、内気なりに明るくかわいく育ったであろう素地
エレン命


768◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 19:36:39QAci6UdE (69/87)

確かにアニの件に関してお仕置きが必要な気がしますが何も考えてませんでした
何させましょうかね。もう色々プレイやったので引き出しがない


769以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 19:37:06tWBsLbeA (6/10)

ミカサの猛獣度が上がってきたなw


770以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 19:53:35tWBsLbeA (7/10)

今のイケイケのミカサに対して拗ねて焦らしてみる
命懸けだがな…


771以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 19:57:08HyvbNKrs (5/6)

お仕置きって言ったら……
そこはおちんちんを入れる穴じゃないのに、とか?
下準備にかかる時間と手間を考えると無理だな
お仕置きされる側の協力が不可欠になるようなプレイとかおしおきとして不適


772◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 20:48:38QAci6UdE (70/87)

>>772
目には目を、ですがミカサは嫌がらない気がしますねエレンと同じプレイだし


773以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 20:53:09kG5DYFSk (7/9)

ミカサが可愛がって欲しくなっているのに焦らしまくるとか なんか弱いな
あ、ミカサの前で他の女子と…!


774以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 21:05:18ISfWZDB. (1/1)

>>774
流石にそれはアウトなんじゃないか?


775以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 21:12:04tWBsLbeA (8/10)

>>774
色々ヤバイんじゃないかな?
今のミカサさん相手には


776以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 21:12:23HyvbNKrs (6/6)

ミカサの行動を禁じて
ただただ「クンニされてろやオラァ」とか


777以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 21:12:25kG5DYFSk (8/9)

まあアウトでしょうな
まずエレンからそういう事するわけないだろうし
仮にあったとしても他の女子が故意にベタベタしてみせるとかその程度かね


778以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 21:12:57oZqWj2KU (4/5)

どのみちこのデリケートな状況でさせ得るプレイとなると難しいよねいろいろと
いや落ち着いてからならなんでもいっとけ


779以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 21:14:417eVFbgZ. (5/5)

訓練が休みの日に
デートの時より女の子っぽい可愛い格好をさせて
おしとやかな1日を過ごさせてみる
もちろん頭にはリボン
外出はさせない
なんとなくエレンにとっても
おしおきな気もするが


780以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 21:15:49kG5DYFSk (9/9)

>>780
なにそれかわいい


781◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 21:45:18QAci6UdE (71/87)

>>780
なにそれかわいい
事件がなかったifのミカサみたい

他の女子は命の危険があるのであかんです


782◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 21:46:13QAci6UdE (72/87)

(かわいがって欲しい)

耳の中に、その甘い声が残っている。

兵服のまま、いつもの倉庫の立て付けの悪い戸を開けた。

「いるか」

返事も待たずに、中に滑り込む。

窓からの月明かりに照らされて、いつものようにミカサが壁に寄りかかっていた。

思わずその手首を確認する。

包帯の上から、あの飾り紐をつけてきていた。

エレンを見つめ、ミカサがほんの少し目を細める。

ギッ、と音を立て、ミカサのすぐ隣に並んだ。

肩が当たるほどの距離で、同じように壁にもたれかかる。

お守り代わりのつもりらしい、長年洗われ繕われて傷んできたマフラーも巻いている。


783◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 21:46:45QAci6UdE (73/87)

「なぁ」
「エレン」

声が重なり、互いに向けた顔がぶつかる。

鼻が擦れると、ミカサの白い顔がみるみる赤くなる。エレンの顔も熱い。

しかし身体を離すには惜しい。そのままでいると、ゆっくりミカサが肩に頭をもたれてきた。

手と手の甲が触れ合う。

互いの重みと摩擦で、狭い倉庫の空気まで密度を増した気がした。

「好きなんだが」

その耳に触れるほど唇を近づけ、内緒話のように声を落とした。

返事はない。ミカサの肩が少し震えた気がする。

両手で抱えるようにして、ミカサが逃げられないように肩を抱いた。


784◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 21:47:18QAci6UdE (74/87)

「エレン」

「どうした」

「私がかわいい?」

「何度言わせるんだよ」

甘い香りを放つ黒髪を撫でて、肩に顎を乗せさせる。

「他の子に言わないで」

ぎゅう、と身体を食い込ませ、耳に頬を擦り寄せてきた。

「まだ怖い。恥ずかしい、けど。エレンが私だけに言ってくれるなら、我慢できる」

「誰にも言わねえって」

「言った」

キリ、と優しく手の甲をつねられる。思わず声が漏れた。

「言わされたんだよ」

「次はない」

そう囁くと、また耳朶を口に含んできた。


785◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 21:47:53QAci6UdE (75/87)

エレンの身体より厚みのある、ミカサの肉体から甘い香りがする。

機は熟したとでも言うように、蜜の香りで誘っていた。

その出所を探るように、エレンの掌が降りていく。

背中、腰と伝って、腰布を外してもミカサは抵抗しなかった。

「アニとのことなら……お前だろ」

「……ごめんなさい」

「許さないからな。一生の貸しにしてやる」

その言葉に、ミカサが歓喜を押し殺しているように見えた。

「一生」

「当たり前だろ」

「どうすればいい」

ミカサの声が掠れていた。すでに情欲に濡れている。

「今日は反省の意を示してろ」


786◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 21:48:34QAci6UdE (76/87)

ミカサの黒い瞳が濡れていた。エレンの表情を窺っている。

「エレン、具体的に」

「俺を拒まないこと」

「わかった。従おう」

安請け合いし、ミカサはおとなしくエレンの胸に手を添えて、口付けた。

エレンが受け身でいると、おずおずと舌を差し入れてくる。

唇に柔らかく温かいものが侵入し、舌先を探して歯をノックしてきた。

ちゅる、ちゅぐ、と唾液を啜る音が響く。

目を開いたままミカサの顔を観察すると、エレンの這い回る手に反応してまつげが震えているのがわかる。

ミカサの丸い尻を掴んで、強めに揉みしだくと、さっきからもう粘着質な音が漏れてきていた。

この分だと、抱きしめる前から濡れていたのかもしれない。


787◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 21:49:15QAci6UdE (77/87)

夢中でエレンの唾液を吸っているミカサのマフラーに手をかける。

ほどこうとすると、ちゅぱっ、とミカサが唇を離した。

「それは」

「外さないと汚れちゃうだろ」

「エレンの手で外さないで。怖いから」

何が怖いというのか、自分で外して丁寧にたたみ、壁にいくつもある棚の空いている場所に置いた。

その間にも、ミカサのシャツのボタンを外していく。

サポーターの下から布地を押し上げる乳房が、指に心地良い。

前をはだけさせ、白いパンツも下ろさせる。

食い込んですじが布地を噛んでいたのか、一瞬抵抗があったが下着ごと膝まで剥き下ろした。


788◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 21:50:19QAci6UdE (78/87)

「エレンも脱いで」

「まだいい」

膝をついたエレンの肩に手をかけ、ミカサが背を丸めている。

逆光に内腿がテラテラと光っている。もう下着まで垂れるほど滴っていた。

予感にミカサの眉が寄せられ、呼吸が荒くなっている。

「毛はないけど……やっぱり昔とは違うな」

親指をかけ、片方の陰唇を開いた。ピンク色の粘膜がヒクつき、ミカサの中身が晒されたも同然だった。

「自分ではわからない」

「複雑になってるな。襞も中のツブツブも増えたんだと思う」

そう言って、愛液を拭うように指を差し入れた。

カクッ、とミカサの膝が崩れそうになる。

「しっかり掴まってろ」


789以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 21:50:20tWBsLbeA (9/10)

ミカサさん怖可愛い


790◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 22:43:20QAci6UdE (79/87)

膣口の場所だけ確認して、陰唇を弄ぶ。充血した土手がふにふにと柔らかい。

「エレン、先、にエレンを出さないと」

「一回抜いてきた」

気に障ったらしく、膝でエレンの肩を甘く蹴ってきた。

「二度としないで」

「やだよ、ハンデないとミカサに適わないし」

舌よりも柔らかい肉を指先に絡めているうちに、ミカサの顔が苦悶に歪んできた。内腿が時折痙攣している。

もう片方の手で、包皮を引き上げるようにして淫核を剥いた。

過敏に反応したミカサが腰を震わせる。

愛液を塗りつけて、指先で転がしてみた。

「ぃや、やあ」

悲鳴を上げて、ミカサが指を肩に食い込ませてくる。


791◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 22:44:38QAci6UdE (80/87)

口に含もうとすると、ミカサが腰を引いた。

「汚い、口付けないで」

「お前だって毎回しゃぶってるだろ」

「それとこれ、と、は」

尻の肉を掴み、正面から吸いついた。「きぁ」とミカサの悲鳴とも嗚咽ともつかない叫びが聞こえた。

上唇で剥いた皮を押さえ、いつもミカサが亀頭にするように舐め回してみる。

勃起しているらしいそれは固かったが、葡萄の皮のようにツルンとして舐めやすい。

ミカサが髪を掴んでくるが、構わずに舌で転がす。舐めあげ、広げた舌で押しつぶすように圧迫してみた。

そのうち、逃げていた腰が逆に顔に押しつけられてきた。

これ幸いと、片手で膣口を探って中指を差し入れる。

ちぷぷぷ、と愛液を押し出す音をさせながら、すんなりと入った。


792◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 22:45:18QAci6UdE (81/87)

指の腹で中を探ろうとすると、ぎちっと痛いほどに膣に締め付けられる。

舌で弄んでいたクリトリスも、ビクビクと痙攣した。

「は、ひあ、あ」

酸素を貪ろうとしながら、ミカサが喘いでいる。

顔は見られないが、どんな表情をしているのか手に取るようにわかった。

芽に吸いつきながら、一本しか入らない締め付けから逃れるように指を出し入れする。

肉が押し返し、襞がきゅんと締め上げて奥に誘おうとしている。

エレンのペニスと勘違いしたらしい膣が、健気にも精液を吸い出そうとしていた。

そのうちに、一際固くなったクリトリスが長く痙攣してミカサが倒れ込んだ。

膝が崩れ、横倒しになる。エレンの顎まで、手首まで愛液が溢れてきていた。


793◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 22:45:58QAci6UdE (82/87)

鍛え抜かれた腹筋が苦しそうに上下している。

「イッたか?」

答えられずに下肢を痙攣させているミカサの足を開かせ、また顔を埋める。

「や、やめ、えれ」

初めてミカサの膣口に舌を挿入した。

とろけるような柔らかい肉の窄まりが、舌をきゅんきゅん締め付けてくる。

溺れるほどの愛液を啜り、膣肉を味わった。

甘酸っぱいような、しょっぱいような味を舐め尽くす。

ミカサは手で顔を覆いながら、回らない舌で許して許してと呟いているようだった。

舐めあげながら指でクリトリスを摘んでみると、ミカサの腰がくん、と持ち上がって落ちる。

とぷっ、とまた愛液がこぼれ出たのを確認して、やっと解放した。


794◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 22:46:39QAci6UdE (83/87)

ミカサが持ってきたらしいタオルで口元を拭い、ミカサの顔をぴたぴたと叩いてみる。

もう涙と汗と涎でどろどろになり、瞳は虚ろだった。

上体を抱き起こして掴まらせ、もう一度頬を叩いてみた。

「意識あるか」

「ぅ……」

力の入らない指でエレンの肩を掴むミカサが、徐々に呼吸を整える。

投げ出された足の間、まだ火照っている陰部を撫で上げてやると、一瞬目を見開いて覚醒した。

「やだ、あ、エレン」

「もう一回舐めてもいいんだが」

強く首を横に振るミカサの肌は、すっかり桃色になっていた。

エレンの責めはほとんどミカサ仕込みだった。

正確には、されてきたことを立場を置き換えてトレースしているに過ぎない。

痛みよりも快楽に弱い、というのはミカサにも言えたことだったらしい。


795◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 22:47:16QAci6UdE (84/87)

クンニと言われたのでとりあえずやってみました。ここまで長かったので鬱憤晴らしにちょうどいいですね


796以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 22:50:21tWBsLbeA (10/10)

逆襲のエレン いいね


797以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/18(木) 23:02:59oZqWj2KU (5/5)

よいぞよいぞ 存分に鬱憤をはらしてたもれ


798◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 23:31:20QAci6UdE (85/87)

くらくらしているのか、倒れ込みそうになるミカサを足の間に座らせ、背中を預けさせる。

訓練中もほとんど汗をかかないミカサの肌がじっとりと濡れていた。

身長がほとんど変わらないので、ミカサの肩に後ろから顎を乗せる形になるが、
それで何とか覗き込む。

後ろから秘所をしつこく触り続けていた。

「かわいいな、お前」

「エレン、休ませ、て」

「拒まないんだろ」

そう言うとおとなしくなった。

がくりと首を落とし、露出したうなじも朱に染まっている。

「ミカサのオナニーはこうだっけ」

指を増やすと、目一杯広げられた膣口が窮屈だった。

片手で乳房を鷲掴み、逃げられないようにしてミカサの中をかき回す。


799◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 23:31:51QAci6UdE (86/87)

「エレ、ン、きつい」

「アニとどっちがいい」

指の腹で乳首を探り当て、強く弾いてやる。

膝がカタンと持ち上がり、「ひっ」と声が漏れた。

「エレン、エレン、がいい」

「本当かよ」

「すき、だ、から」

身を捩らせるミカサのうなじに顔を押しつける。熱い。

「俺も好きなのに、何触らせてんだよ」

「ごめ、ごめんなさ、い」

「他の誰にも触らせるなって、言ったことあるよな」


800◆S6kyZ1V1To2013/07/18(木) 23:32:28QAci6UdE (87/87)

また泣き始めたミカサの中から指を引き抜かないままで、もう片方の手で淫核を剥いた。

くるくると指で転がしてやる。

「やだ、やだやだ、エレ、のおちんちん、が、いいから……っ」

その返答には満足したが、指は休めない。

濡れた肉を弾く音が倉庫内に響く。

ミカサが首を振って懇願し始めた。

「入れて、もう入れ、やぁ……っ……くる、また、くる……っ」

9歳の頃でも、こんな泣き声は聞いたことがなかったと思う。

力が入らなくなったミカサの拳は、童女のような力でエレンの腕を叩いている。

逃れられず、ミカサの膝がガクガクと震えて背を反らした。

「あ、あ、ぁ、えれ……」

指を食い締めながら足を伸ばし、また達したようだった。


801◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 00:08:448KY5EAYk (1/48)

「ミカサ、好きだから」

暗示のように、震えるミカサの耳に唇を押しつけて囁く。

「ミカサも俺が好きだよな」

「うん、うん……っ」

従順に頷くミカサの中から、ふやけた指を引き抜く。

泡立って白くなった愛液が糸を引いて切れる。

その2本の指を、ミカサの唇に押しつけた。

ちゅるる、と癖になったように飲み込まれる。

柔らかい舌が愛液を掃除し始めた。雁首を探すような動きが少し哀れだった。

「俺たち、もう好き同士なんだよな」

一瞬の間があり、

こくり、

とミカサが大きく頷いた。


802◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 00:09:288KY5EAYk (2/48)

すっかり舐めとられ、今度は唾液まみれになった指でミカサの唇をいじる。

整った顔の中で、特に唇は人形のそれのように作り物めいていた。

いつの間にかハァハァとミカサの耳に呼気を吹きかけていた。

そのたびに、羞恥に赤くなったミカサの耳が、肩が震えている。

「んっ、はぁ」

ただでさえ赤い唇が、ぬらぬらと光って余計に目立った。

半ば横抱きにして、こちらを向かせる。

陶然としたミカサの顔の傷を舐めた。

「……っエレン、もう、私たちは、恋人」

さっきから尻にごりごりと押し当てられていた、エレンの勃起したものをミカサが撫でさする。

「アレをして欲しい。いつもしている、ことを」


803◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 00:10:258KY5EAYk (3/48)

いつもの通りの、慣れたミカサの誘惑。

当然に乗ってくると思ったのだろう。ミカサの口元は挑発的な笑みを浮かべていた。

「いや、まだ」

怪訝な顔でミカサが顔を覗き込んでくる。

「付き合って一週間も経ってないし」

「どういうこと、エレン」

ぐい、とミカサの顎を掴んで、顔を固定した。

「散々待たされて、今度はミカサの好きなペースで進むわけないだろ」

むっとミカサの口元が強気に引き結ばれる。

「アレは、今までずっとしてきたこと。気持ちの問題とは別」

「性欲処理と恋人のセックスは別なんだろ」

口論ではエレンに適わないと思ったのだろう、ミカサが手を這わせて、パンツのボタンを探し始める。


804◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 00:16:568KY5EAYk (4/48)

一旦休憩します。

何か反動でエロ寄りになってしまって、直前のノリとちぐはぐですね。
最初の頃と矛盾があってもスルーしてください。

朝一番の口内射精を飲み込まないまま食堂に来させて、
アニの前でごっくんするとか考えたけど、お仕置きっていうより完全にプレイだ


805◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 00:18:308KY5EAYk (5/48)

あと元ネタのスレが一段落したようでありがてえありがてえ
本当に別ものになっちゃったけど、このスレはあくまで三次創作です

精通の人がまた書いてくれますように


806以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 00:31:28grtrCeW6 (1/2)

乙!
手に汗握る攻防だ…

元スレとは確かに別物になってきたが気にせず続けて貰えると嬉しい
こっちのスレも大好きなんだわ


807以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 01:06:35JQ9qaiJU (1/7)

>>805
お主も相当な紳士ですな


808以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 01:15:20slXHZ5jY (1/1)

続けてくれ待ってる


809以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 01:54:249M450TWE (1/4)

「葡萄の皮」て……やはりSSじゃねえよ、完全に官能小説の流儀だよ
表現がプロいよ


810以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 03:34:53wAquZ1jA (1/1)

別物・・・ だがそれがいい


811以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 04:13:119v8oiE92 (1/1)

表現力に毎度驚かされる


812以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 05:10:069M450TWE (2/4)

しまった、尻の穴に入れるのチンコである必要なかったんだよ
指だけなら随分手間も減るし、ミカサに見せ付けるように指を嘗める、なんてこともできたじゃん
かなり強力な羞恥お仕置きプレイになりえたのに
実際に突っ込んだ指を嘗めてもいいし、、もしくはある教授が医学生達に仕掛けたいたずらと同じオチにしてもよかったし
ただミカサだと見えてないはずの入れられた指と嘗めた指が違うことに気付く可能性がありそうで怖い


813◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 08:28:048KY5EAYk (6/48)

>>813
器具ならともかくエレンの指なら確実に判別できるはず
でも今回はアナル無いと思います
うっかり触るとエレンのもさせてって言い出すだろうし


814◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 09:47:418KY5EAYk (7/48)

「やっぱり言うこと聞かないじゃねえか」

ボタンをひとつ外したところで、ミカサの手首を掴んだ。

「エレンにこんなことをされて、我慢できない」

「今日は我慢しろ」

「デートしてくれるなら我慢する」

「は? そんなもんいつでも出来るだろ。恋人なんだから」

その返答に気を良くしたミカサが、言われた通りに手を引っ込める。

実のところ、ミカサの痴態を見せつけられて一度抜いた程度ではかなり苦しくなっている。

「どうすればしてくれる?」

「俺の気に入るように振る舞え」

言ってみたが、抽象的すぎてミカサには理解できず、エレンにも説明が難しい。


815◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 09:48:148KY5EAYk (8/48)

「試しに口でやってみるか」

自らパンツを脱ぎ捨て下着を下ろすと、ミカサがいそいそと座り直す。

早速口に含もうとされて、ミカサの額を押さえて止めた。

「へれん?」

「ミカサ、考えろ。これは、単に精液が溜まって勃起してるわけじゃない。性欲処理とは違う」

その白い手を取って、触れさせてみた。

「惚れた女とセックスしたくて硬くなってるんだ」

そう言うと、ミカサが火傷でもしたように手を引いた。

「お互い好き同士になれて、うれしくて興奮してる」

「エレン、あの」

抱きしめられながら腹筋に射精された日のことを思い出し、ミカサの目が泳ぐ。


816◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 09:48:508KY5EAYk (9/48)

「吸い出すためじゃなくて、恋人のキスみたいにやってみてくれ」

そう言うと、ミカサが縋るような目で見上げてきた。

赤くなったその顔を撫で、頬をつまんでみる。

しばらく膨れていたミカサが、観念して頷いた。

そっと肉茎を両手で握る。そのままはむ、と亀頭を半分ほど口に含まれた。

「あったけえ」

そう言ってミカサの髪を撫でると、まつげの先に涙の粒を付けたままのミカサと目が合う。

「ミカサも、俺が好きでしてくれてるんだよな」

そう言うと、口の中の唾液がどっと増した気がした。

「違うのか?」

「……ふき……しゅ、き」

それだけ言うと、エレンの腰に顔を寄せるようにして、亀頭を飲み込んでいった。

ちゅぶぶ、と肉棒が半分ほど唇に押し込まれていく。


817◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 09:49:218KY5EAYk (10/48)

いつものような執着とは違う、甘美な愛撫だった。

そっと舌の上に乗せられ、粘膜を一体化させるように頬の肉と口蓋に包まれる。

「お、ぉ」

エレンが小さく呻くと、唾液をいっぱいに溜めた口の中でぬるぬると舌が這い回る。

射精には足りない、ぬるま湯のような刺激だった。

真っ赤になったミカサの頬に、額に手の甲を当てて、熱を計るようにしてやる。

亀頭が張ってくる。それを慰めるように、ミカサの柔らかい舌が舐め回した。

軽く吸いつきながらちゅっ、ちゅっと音を立てて、唇で扱き始めた。

赤い唇が肉茎との摩擦で、口内に巻き込まれ、めくれあがる。

「あ、あ、ミカサ、出る、もう出る……」


818◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 09:49:538KY5EAYk (11/48)

それだけ呟いて、間髪入れずにどぷ、と射精した。

いつもより緩慢な刺激で吐き出され、油断していたのかミカサの唇から精液が溢れる。

トクトクと脈動させながら、5回、6回と塊を吐き出した。

「ミカサ、好き、好きだ」

そう言うと、亀頭を口に含んだままのミカサがごくりと精液を飲み下した。

「っぱぁ……」

口を離すと、まだビクビクと跳ねる亀頭にそっと口付ける。

唇にするように、鈴口にキスをして残滓を吸い出した。

「はぁ、はぁ、くっ」

エレンの呼吸も荒い。顎までこぼれた精液を、ミカサが指で集めて口に含んでいる。

「……味はいつもと同じ」


819◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 09:50:308KY5EAYk (12/48)

最後くらいいちゃラブで締めようと思ってたのに、調教してる気分なんですが


820◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 10:49:558KY5EAYk (13/48)

陶然としたミカサの身体を抱きしめる。

期待に潤んだ黒い瞳が、いつになく表情豊かに見えた。

「エレン、早く入れて」

「今日はしないって」

突き放すエレンの言葉に、ミカサがしがみついてきた。

「約束が違う」

「俺の気に入るように振る舞えたらって言っただろ」

「ちゃんとした」

「まだまだ」

ミカサの手がエレンの下半身に伸びてきた。

手首を掴むが、ギリギリと力が拮抗する。

「お前っ……いい加減にこらえろ……!」

「エレンの恥ずかしい言葉も我慢したのに」

「だからだろ!」


821◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 10:50:288KY5EAYk (14/48)

獣のような目で迫るミカサに負けず、エレンも睨み返す。

手首を押さえている手が痺れそうだった。

「我慢なんかおかしいだろ。慣れるまで挿入はしない」

「無理」

「舐めるのはしてやるから」

かっとミカサが激昂し、一気に押し倒してきた。

床に背中を打ちつける。

咄嗟に正面から押さえ込まれないよう、半身を捩った。

それにも構わず、ミカサが覆い被さってくる。エレンの肩に、張りのある乳房が押しつけられた。

「エレン、怒ってるの?」

「怒ってる」

「罰なら受ける。でも、こんな嫌がらせはやめて」

「嫌がらせじゃねえ!」

ミカサの側頭部に肘を当てるが、怯む様子もない。


822◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 10:51:058KY5EAYk (15/48)

「お前がちゃんと受け入れられるまで、恋人のセックスはしないって言ってるんだよ!」

「我慢できると言っている」

「我慢じゃねえ、そのくらいで照れてどうする」

「した方が早く慣れる」

ぎっと睨み合う。エレンに譲る気はなかった。

根負けしたミカサが力を緩めた。その隙にエレンがミカサのに腕を回す。

「期限を」

弱った声でミカサが囁く。

「期限を教えて。それまでなら」

「じゃあ、再来週の休暇で」

「……堪えられない。訓練に支障が出る」

「それまでも準備期間だと思ってがんばれ」

長く間があり、苦しそうにミカサが頷いた。


823◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 10:51:378KY5EAYk (16/48)

入浴時間ギリギリに湯を使い、ミカサは寮の部屋へ戻った。

全員が毛布にもぐり込み、妙に静かだった。消灯までは少し時間があるというのに。

着替えていると、そっとクリスタから声をかけられた。

「……ミカサ、うまくいった?」

「今日はそういうことはしてない」

「そ、そうじゃなくて」

クリスタが半泣きで狼狽すると、ユミルが堪えきれずクックッと笑いを漏らす。

「もう大丈夫。ありがとう」

「うん……」

身支度を整えて寝所に入る。

隣のサシャも起きている気配があった。

その日は、右手の印と飾り紐を守るように胸に抱えて眠った。


824以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 11:15:22NVJyFSNo (1/2)

ミカサが辛抱できんようになっとるw
でも今の状態は珍しくエレンが優位に立ててるな


825◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 11:28:218KY5EAYk (17/48)

>>825
一気にガッといけば恥ずかしくないんだと思います


826以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 12:21:039M450TWE (3/4)

再来週の休暇が大変なことになりそう
髪撫でられただけでイキっぱなしとかなりそう プシャー!


827以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 12:58:31rQeZD36A (1/1)

読ませる。


828以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 14:31:25ddGIuzf2 (1/8)

カミソリの刃の上を歩くような緊迫感だなw
この溜めがいいね でもミカサ夜這いしそうだな


829◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 14:34:518KY5EAYk (18/48)

翌日の朝食後、早々にテーブルを立ったアニにエレンが追いついた。

「何の用?」

「あのな……」

先日のこともあり、どう話せばいいのか迷っていると、アニから口を開いた。

「心配しなくても、ミカサにあれ以上のちょっかい出しはしないよ」

「……そうか、助かる」

「そろそろ子守にも疲れてきたからね」

首だけ振り向いていたアニが、ゆっくり身体を向ける。

「あいつじゃ物足りなくなったら、混ざってやっていいけど」

「勘弁してくれ」

目を逸らすと、視界の端でアニが口角を上げるのがわかった。


830◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 14:35:528KY5EAYk (19/48)

「あいつ、結構女子には甘えるようになったよ」

「そうなのか?」

「いい言葉を教えたからね。『お願い』」

あぁ、と心当たりに頷く。

「私も、そう言われると弱いから。あいつみたいな図体でもかわいく見える」

常になく饒舌なアニに多少面食らう。

「あいつ、女の友達いなかったからさ。そういうことを教えてもらえるのは、正直助かる」

「友達? 何でもいいけど、これ以上つるむ気はないよ。ミカサはしゃべらない方だから、一緒に座るくらいならいいけど」

食器を片づけたミカサが、食堂から出てきた。

「私には、ごっこ遊びで十分」


831以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 15:24:50fJ/k3Usc (1/1)

もっとミカサにやきもちを


832以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 15:43:26ddGIuzf2 (2/8)

ミカサさんの場合はやきもちでレ●プしかねないからなw


833◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 15:52:268KY5EAYk (20/48)

昼食後の休憩時間、エレンに呼ばれたミカサは訓練場の端までついていく。

明るいうちに2人きりになれることは滅多にない。

これが恋人の扱いというものだろうか。

表情は平穏を装いつつ、浮き足立つ気持ちを隠した。

少し距離を開けてエレンの背中を、鳥の雛のようについていくのが楽しい。

目立たない場所に立つ、共用トイレの個室に滑り込んだ。

人目につかなければどこでもいい。鍵をかけるエレンの背中にしがみついた。

「休暇まで、呼んでくれないかと思った」

「そんなこと言ってねえだろ」

薄い板が張られた壁の隙間から光が漏れて、2人の身体に筋を描いている。

密閉性などはない。声を潜めて、エレンの耳の後ろに唇を押しつけた。

すぅ、と髪と汗の匂いを嗅ぎながら、ミカサはエレンの身体に腕を回す。


834◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 15:53:068KY5EAYk (21/48)

ぐりぐりと頭を押しつけていると、くすぐったそうにエレンが身を捩らせて、正面からミカサを抱いた。

訓練服からエレンの匂いが立ち上り、ミカサは太腿を擦り合わせる。

「なぁ、もしかしてこれだけで濡れてるのか?」

「うん。いつもそう」

何気ないエレンの声に、夢見るような声でミカサが答える。こういう質問には答え慣れていた。

「エレンはいい匂い」

「いや、汗くさいだろ」

「私にはいい匂い」

「ミカサって時々おかしいよな」

呆れるような声にかまわず、エレンに口付ける。

舌を絡ませていると、エレンが腰布に手をかけてきた。

本番はしてくれないと言った。素股でもしたいのだろうか。

飲ませてくれた方が汚れなくて良いのに、と考えつつ、ミカサはエレンの唇を貪る。


835◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 15:53:508KY5EAYk (22/48)

膝までパンツを下ろされる。まさにトイレで用を足すような格好にされた。

露出した太腿をさするエレンの股間に手をかけた。

その手を払われる。

「こっちはいい」

まさか、と思い当たり、ミカサは思わず兵服のパンツを引き上げようとする。

足を閉じられないよう片足を差し入れられ、口を押さえられた。

「汚れたの、綺麗にしてやるから」

いつもの情欲に濡れた声と違う。ミカサにあれこれと世話を焼こうとしていた、幼い頃に似たしゃべり方。

場所がわからないなら、教えてやるから。

恥ずかしいなら、母さんには一緒に言ってやるから。

あっと言う間に立場が逆転してからは、滅多に言ってくれなくなった言い回しだ。


836◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 15:54:328KY5EAYk (23/48)

ミカサの瞳が不安そうに足下を見回している。

それに満足したらしいエレンは、口を塞いでいた手を離した。

「お前が慣れるまでしてやるから。やばいから声出すなよ」

訓練場の方から、遠く人の声が聞こえている。

使用頻度が低いとは言え、昼休み中誰もトイレを使わないはずはない。

少しでも声を出せば、発覚するだろう。

それがわかっているのか、エレンは妙に明るく笑い、足下にしゃがみこんだ。

ミカサの膝が震えている。思わず手で股間を隠そうとするが、払いのけられた。

長い手足、凛とした雰囲気、冷静冷徹な言葉遣い。

そのミカサが、童女のように従順に、股間を晒して堪えている。

躊躇なく、その内腿にひと筋滴った愛液を舐めとった。


837◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 15:55:048KY5EAYk (24/48)

エレンの舌が肌に触れると、ミカサの足がぶるぶると震える。

制御できないらしく、膝が崩れないよう壁にもたれかかった。

両手で固く口を塞ぐミカサを見上げ、陰唇に指をかけて広げる。

明るい場所で観察すると、粘膜は半透明のピンク色に見えた。口の中と色はそう変わらない。

顔を埋めて遠慮なく舐め上げると、ミカサが大きく首を振った。

ふっくらしたスジを抉るようにして、愛液を掻き出す。

極力音を立てないようにしても、ぴちゃぴちゃと猫がミルクを飲むような音が響いた。

勃起した淫核が包皮から顔を出している。時々唇が触れると、ヒクヒクと蠢いていた。

愛液は甘ったるい匂いがする。果物が腐りかけているのに似ていた。


838◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 15:55:368KY5EAYk (25/48)

舌の先で膣口を拭うようにして愛液を吸ってやるが、キリがなかった。

そのうちにミカサの震えが大きくなり、泣きそうな声で懇願される。

「エレン、入れて……」

「だめだって」

エレンの前も痛いほど張っている。だが、ミカサの肉を支配できる昏い悦びが先に立つ。

精液は最後に飲んでもらえばいい。それまでに貪っておきたい。

「ちょっと汗の味がするな」

そう言うと、ミカサが嗚咽を漏らした。黒い髪が肩の辺りで揺れている。目が固く閉じられている。


839◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 15:56:198KY5EAYk (26/48)

「キリがないな。ミカサ、座れよ」

便器を指し示すとミカサが首を横に振る。

「この間……みたいなことをされたら、次は声が出てしまう」

「優しくやるから」

動かないミカサに顔を寄せ、エレンは頬ずりしてやる。

「ミカサは好きだからって俺の舐めただろ。俺だってミカサが好きなんだよ」

そう言われると、ミカサはおとなしく便器に腰掛けた。

薄手のパンツを足首まで下ろし、足を広げる。

しかし、その程度では飽きたらず、エレンはミカサの足を抱えた。

「いけない、エレン……」

囁き声で制止するが、ミカサはそれ以上抵抗しない。

ちょうど、アニに蹴られて転がったときと同じ程度に身体を屈折させると、ミカサの恥部が丸見えになった。


840以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 16:00:15ddGIuzf2 (3/8)

Mっ気なミカサってのもそそるな


841以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 16:53:24gLGUigtI (1/3)

エレンさんしたい放題やでぇ


842◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 17:04:268KY5EAYk (27/48)

襞の一枚一枚、尻の穴までがちゃんと見える。

思わず喉を慣らしたエレンに、ミカサは手の甲で顔を覆ってしまった。

筋肉のついたミカサの腿の裏を片手で支え、もう片方の手でいじってやる。

本の挿し絵のように、細部までくっきりと見えるミカサの性器をかき分け、ヒクつく肉の窄まりを見つけた。

「……っぅ、あ」

そこに舌を捻じ込むと、ミカサが堪えきれずに声を漏らす。

奥から愛液を押し出すようにして、じゅるじゅると啜った。

ぬぷぷ、と膣に指を差し入れる。膣肉の動きが変わって、引き込まれそうになった。子宮が吸いつこうとしている。

「ミカサのまんこ、ちんちん入れられたと勘違いしてるんだろうな」

そう呟くと、「ひん」と泣き声をあげてミカサが震えた。


843◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 17:05:018KY5EAYk (28/48)

指先で胎内をこね回していると、奥にコリコリとしたものが当たる。精液を啜ろうと、子宮口が降りてきていた。

そのまま膣内から愛液を掻き出しながら、クリトリスを剥いて舐め回してやる。

「んんーっ……んーっ……」

ミカサの瞳からはもう涙がこぼれている。

これが104期生暫定首席の姿かと思うと、妙に興奮する。

淫核の固さとヒクつきを味わいながら、じっくりと転がしてやる。そうしながら、小さく囁いてみる。

「好きだ。好きだ、ミカサ」

どぷ、と堰を切ったように、胎内から愛液が溢れた。きゅんきゅんと膣が指を締め付け、ミカサの膝がガクガク震える。

なるほど、こうして慣らすこともできるのか。

言われて恥ずかしい言葉を、快感で塗りつぶしてやる。

「好きだから。好きだからしてるんだからな」


844◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 17:05:328KY5EAYk (29/48)

そのうちに、ミカサが痙攣して動かなくなり、エレンはようやく指を引き抜く。

従順なときのミカサは、なんだかシガンシナの家で暮らし始めた頃を思い出させる。

大人に隠れてミカサといけないことをしているようで背徳感があった。

「はあ、は、ぁあ」

せわしなく兵服を下ろし、痛いほどに勃起したペニスを取り出した。

エレンに腕を掴まれ、ミカサの上体が引き寄せられる。

「ミカサ、ごめん」

興奮の極みで声が掠れるエレンの顔を、ミカサが一瞬見上げた。

その朦朧とした顔に性器を突きつける。勝手に口の中に押し込んだ。


845◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 17:06:038KY5EAYk (30/48)

「んぶ、ん……んぅ」

ちゅぶちゅぶと飲み込まれる。

いつもならミカサに絞り取られるところを、待ちきれずにエレンが腰を振り始めた。

俗に言うイラマチオというやつだ。苦しそうな嗚咽を漏らしつつ、舌の上に、口蓋にペニスを擦られる。

ミカサの整った顔が苦悶に歪む。唇がめくれ、カウパー混じりの唾液でぬめっている。

「ぁ、あ、あ、ミカサ、好きだ」

エレンは喉を反らし、天井に息を逃がした。

そのうち我慢できず、ミカサの喉にまで亀頭を押し込んでしまう。

「おぐっ」と悲鳴のような声が聞こえたが、それ以上は堪えたようだ。

エレンの腰に腕を回し、腰布を掴んでミカサが顔を犯されている。

「気持ちいい、ミカサ。出る。出る出る、イク……」

いつものように申告して、喉の奥に欲望を吐き出した。


846◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 17:06:408KY5EAYk (31/48)

びゅるる、どぴゅ、と精液が喉奥に流し込まれる。

器用にそれをミカサが飲み干し、舌で裏筋を刺激してきた。

「うわ、それ、やばい、ミカサ」

最後のカスまで吐き出して、ミカサの唇から肉茎を引き抜いた。

一瞬、喉までぽかりと開いた穴が見える。ただの口腔が卑猥なものに見えた。

「かはっ……はぁっ……ぐぅ、んん……」

ミカサが背を丸め、少しえづいて肩を震わせていた。

「だ、大丈夫かミカサ」

慌てて肩を支えてやると、安堵したようにしがみついてきた。

「悪い、また調子に乗っちまった」

「……かまわない。エレンが気に入ったなら覚えてもいい」

「いや、苦しいだろ今のは」

「私も、悪くなかった」


847◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 17:07:208KY5EAYk (32/48)

そう囁いて目を逸らしたミカサの股間から、新しい愛液が滴っていた。

新しい情欲が沸き立ちそうになるのを堪えつつ、足を開かせて舐め取ってやる。

もう抵抗もしないミカサが、舐めやすいように腰を突き出してきた。

軽く舐め上げて終わりにしたが、愛液の代わりにエレンの唾液でドロドロになってしまっている。

「今拭いてやるから」

「かまわない。エレンのだから」

積まれていたちり紙を取ってやったが、それを無視してミカサは立ち上がる。

唾液まみれのまま、下着を引き上げる。

「気持ち悪くなっちゃうだろ」

「望むところ」

さっさと服を直したミカサが、エレンの兵服も整えた。


848◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 17:07:528KY5EAYk (33/48)

「俺、考えたんだが。刷り込みってやつはどうだ」

「何をするの」

「ミカサが恥ずかしくなくなるまで、気持ちいいのと一緒に言ってやるんだよ」

トイレを出て裏から遠回りし、訓練場に戻る途中で、ミカサが立ち止まった。

エレンが振り返ると、真っ赤になって唇を噛んでいる。

「だめ」

「気持ちいいんだろ」

「それとこれとは別」

「これから毎日してやるからな」

「エレンは変態」

「好きだからしてるんだよ」

両手で耳を塞いだミカサが「エレンが変態になってしまった」と呟いてしゃがみこんだ。


849以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 17:33:43jz6tcglk (1/4)

うん、確かに駆逐モードとは違うナニかを覚えて変態になりつつあるなエレンは
ていうかミカサはそもそも人のこと言えんだろw


850以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 17:37:07NVJyFSNo (2/2)

基本的にいつも逆だからかエレンに翻弄されてるミカサというのが堪らん
いいね


851以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 19:04:05ddGIuzf2 (4/8)

エレンも変態だがミカサも変態だからなしかも仕込んだのはお互いだし
しょうがないね☆


852◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 19:13:118KY5EAYk (34/48)

早い時間に浴場に行けば、サウナを使うことができる。

温浴効果を高めるため、湯気が逃げないようになっている大浴場の奥、個室のようになった場所にミカサは座っていた。

薄っぺらいタオルを膝にかけ、妙な気怠さの残る身体を温める。

「ミカサ、隣いいかな?」

珍しく、金髪をまとめあげたクリスタが入ってきた。

小柄な身体は、日夜の厳しい訓練に耐え抜いてもまだ華奢で、腰の辺りには女性らしい丸みが見て取れる。

ミカサと並ぶと、まるで別の生き物のように見えた。

重い斬撃を生み出す上半身の筋肉。背筋と肩の厚み。

腿はクリスタどころかエレンよりも太い。

こうして見ると、手首の太さは倍近く差がありそうだ。

「ミカサ、はい」

持ち込んだ白いタオルで、クリスタが首筋を拭ってくれる。


853◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 19:13:598KY5EAYk (35/48)

手を伸ばしてくるクリスタを見つめすぎたのか、おどおどと引き下がられた。

「ご、ごめんね。子供扱いみたいになっちゃって」

「ううん、違う。ありがとうクリスタ」

「そう?」

ほっとした様子で、クリスタがふにゃりと微笑む。

「まだ終わってないよね? ミカサの甘え下手を直そうっていうあれ」

「残念ながら、すぐに治すのは難しい」

「でも、最近のミカサは柔らかい感じだよ」

ミカサは、クリスタのつむじ辺りをじっと見る。

照れたクリスタが慌ててタオルで膝を隠した。

「ミカサは背も高くて、身体も逞しいから、失礼かもしれないけど。なんだか放っておけない感じ」

「私は、クリスタみたいになってみたかった」


854◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 19:14:318KY5EAYk (36/48)

赤くなったクリスタがタオルを揉む。

「クリスタはかわいい。いい匂いがして、柔らかい。そして気持ちが優しい」

歌うように言われて、クリスタは手で顔を覆う。

ただでさえ熱気で熱くなった頬が、りんごのようだ。

「ミカサの言い方、恋人に言われるみたいで恥ずかしいよ」

そう言ったあと、はっと顔を上げた。

「あ、違うの、ミカサは男の人には見えないけど」

「大丈夫。嫌な気はしない」

まとめそこねて一房垂れているクリスタの髪を、肩から払ってやる。

「私も、言われたらうれしいと思う」


855◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 19:15:048KY5EAYk (37/48)

きょとんとミカサの横顔を見ていたクリスタが、ぼっと赤くなる。

百面相をタオルで隠しながら、そっと尋ねてきた。

「あの、最近エレンといなくなるのは」

「大丈夫、セックスはしてない」

「やぁあ」

クリスタの頭から湯気が出そうだった。

「恋人がいるってどんな気持ち?」

「私も、クリスタみたいな女の子になってるような錯覚を起こす」

「もう、からかわないで」

ぺち、と盛り上がった肩の筋肉を叩かれた。

ふ、とクリスタの顔に一瞬影が差した気がした。

「誰かとの未来があるって、きっと死ねなくなるね」

そう言ったクリスタは「もう茹であがっちゃうから」と、先にサウナを後にした。


856◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 19:16:138KY5EAYk (38/48)

――はあ。

――――はあ。

早朝、エレンに指定されたトイレでミカサは喘いでいた。

スカートの中に潜り込まれ、下着はくるぶしの辺りで丸まっている。

ぞろっぞろっと、膣内をざらざらした舌が這い回っている。

壁に押しつけられて膝を押さえられると、座り込むことができない。

顔が見えないと、自然にエレンの唇と舌の感触に集中してしまう。

小さな頃から知っているあの唇が、赤い舌が、自分の中身を引きずり出すかのような動きをしている。

これで、舌で犯されるようになって4日経っていた。

約束の期日まで、一週間もある。

何度も絶頂させられるので、睡眠の質が上がったのはありがたい。

しかし、股間だけじゃなく全身が刺激に過敏になってしまうのは困りものだった。

昨日は、エレンに髪を撫でられただけでゾクゾクと鳥肌が立った。


857◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 19:17:038KY5EAYk (39/48)

「っはあ、ミカサ、かわいい」

無心に女性器をしゃぶっていたエレンが、時折そう呟く。

まるでミカサ自身の胎内から響いてくるような気さえする。

そのうち、ミカサは無意識に腰を動かし始めた。

スカートの上からエレンの頭を抱え、自慰のように擦りつける。

エレンの口に含まれたクリトリスを、粘膜を擦ろうと揺さぶっていた。

膣に2本捻じ込まれた指がぎちぎちと食い締められているのがわかる。

強く締めすぎて時々痛むらしいが、ミカサ自身では制御できない。

全身が震え、軽い絶頂の後に、深く響くような快感が広がる。

「は、あ、ぁあ、えれん、すき」

一度ではやめてもらえない。

高まった気配を感じたエレンは、唇で淫核を食みながら、指先で子宮口をごつん、ごつん、

と小突き始める。


858◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 19:17:348KY5EAYk (40/48)

「あ、ぁ、入れて、入れ、あ、は」

無駄だとわかりながらも、ミカサは懇願の声を止められない。

「ほしい、えれん、の、おちん、あ、おちん、ちん」

無慈悲に愛撫を続けられ、今度は深く子宮に響くように達した。

「は、ぁあ、あ」

ガクガクと震える下半身をエレンの顔に擦り付けながら、ミカサは幼子のように惚けた。


859◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 19:18:158KY5EAYk (41/48)

食堂に人が集まる前に、身支度を整えて抜け出す。

防風林兼遊歩道を、エレンとミカサは辿った。

寄り添って歩いても、足がぶつからなくなってきた。

エレンがミカサの手首を掴むようにして引いて歩く。

手のひらだけは、エレンの方が大きい。今も昔も。

林檎の蜜のような、柔らかい金色の明け方だ。

ミカサの顔を見ると、さっきの余韻で頬に赤みが差している。

見ていることに気づいたミカサが、エレンを横目で見て微笑んだ。

たまらない気分になり、腕を引いて頭を擦り合わせる。

「ミカサ、好きだ」


860◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 19:18:528KY5EAYk (42/48)

そう言った途端、ミカサの膝がガクンと折れた。

砂利の上に膝を折って座り込んでしまう。

「おい、どうした」

「力が抜けた」

「珍しすぎるだろ」

腕を引き上げて立たせ、カーディガンの背中をはたいてやる。

腰の辺りの砂を落とそうとしたら、ミカサが身を捩って逃げた。

「え、痛いのか?」

「違う」

そう言うと、自分でスカートの砂を振り落とし、また並んで歩き始めた。

「大丈夫。エレンは気にしないで」

もぞ、と尻の辺りを気にしている素振りが目に留まったが、敢えて追求はしなかった。


861以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 19:18:54JQ9qaiJU (2/7)

あかんクリスタもかわいい


862◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 19:19:348KY5EAYk (43/48)

>>862
あざっす
進撃の女子は全員好き


863◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 19:20:338KY5EAYk (44/48)

とりあえず今日はここまで。
いちゃラブと調教の区別がつかなくなってきた。


864◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 19:21:398KY5EAYk (45/48)

>>850-852
因果応報


865以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 19:25:46gLGUigtI (2/3)

>>862
性根の腐ったクソみたいな人間でも
命をかけて守りたくなるのがよくわかるかわいさだよな

ミカサがどんどん女の子になってくのがたまらんな


866以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 19:26:03ddGIuzf2 (5/8)

乙!

>>865
以前のエレンとは変わってきた気がする
少し丸くなったと言うか、歪ながらもミカサを見るようになったというか


867◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 19:29:308KY5EAYk (46/48)

>>866
下着濡れたって正直に言わなくなりました

>>867
ミカサが自分の懐に入ってきたからかも


868以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 19:30:43JQ9qaiJU (3/7)

クリスタ「ミカサ…その、男の人とするのって、どんな感じ…?」

ミカサ「試してみる?」


あかんミカサが少佐に見えてきた


869以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 19:30:59ddGIuzf2 (6/8)

>>868
二人の変化が可愛い


870以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 19:34:19JQ9qaiJU (4/7)

>>860
>たまらない気分

あーいいね
愛おしくて思わず腹の底が充血しちゃうあの感じがいいね


871♯みそらーめん2013/07/19(金) 19:39:22xq2diyr. (1/1)

>>869
レズ3Pするともれなくそばかすもついてきます


872◆D1B8y7c4NU2013/07/19(金) 19:44:428KY5EAYk (47/48)

スマホからレスしようとしたら鳥付け損ねた
変更します


873◆D1B8y7c4NU2013/07/19(金) 19:46:578KY5EAYk (48/48)

このままダラダラ書いてしまうと、1000までに終わらない気がします
後で次スレとか立てたら迷惑だろうか
本当は話が切り替わるたびに違うスレにした方がいいんだろうけど、エロが乱立したら恐縮ですし


874以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 19:47:257KwvS5Sg (1/1)

夕飯は味噌ラーメンにするわ


875以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 19:48:32JQ9qaiJU (5/7)

完走したら別スレでいいんじゃない?
最初に名乗ってもらえればすぐ分かるしまた人も集まってくるよ


876◆S6kyZ1V1To2013/07/19(金) 19:49:0155hZjg/A (1/2)

てすと


877以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 19:49:27ddGIuzf2 (7/8)

>>874
俺はどちらでもいいと思うよ
今のペースでも区切るのでも


878◆D1B8y7c4NU2013/07/19(金) 19:50:4755hZjg/A (2/2)

>>876
ありがとうございます
「ミカサ『エレンと好き同士』」とかわかりやすいスレタイにしますわ
がっつりカップリングエロだし


879以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 19:53:53gLGUigtI (3/3)

>>872
だんだん盛り上がってきたらミカサ置いてけぼりで
2人の世界になりそうだ

このシリーズ終わって欲しくねぇなあ…


880以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 19:57:08vB1AQxD. (1/1)

他のSSだとミカサ可哀想か残念なのばっかりだからこのシリーズに救われてる


881以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 19:59:26jz6tcglk (2/4)

結末は見たいけど終わって欲しくない、確かに
次スレ続けてくれるの嬉しいな 日々楽しみでしょうがない


882◆D1B8y7c4NU2013/07/19(金) 20:04:11RcEAQIgU (1/1)

ミカサに限らず進撃キャラで、SSだと扱い悪い子いますもんね
全員好きなのでちょっと書き続けたい気持ちはあります
ミカサのためにエレンのキャラ崩壊激しいのは申し訳ない
あとミカサ犯すだけのつもりだったので、まともなスレタイにしてあげたい


883以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 20:18:30jz6tcglk (3/4)

エレン崩壊してるかな?してても許容範囲だな個人的見地では
なかなかいい男だと思うしね。男気あるよ変態なりつつあるけど


884◆D1B8y7c4NU2013/07/19(金) 20:24:1965T4BttU (1/1)

>>884
初潮前のミカサとナニしてる変態からのスタートでしたので……


885以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 20:40:40JQ9qaiJU (6/7)

小学生時代に人頃してるような人なのでおk


886以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 20:47:20jz6tcglk (4/4)

デスヨネー


887以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 20:54:18grtrCeW6 (2/2)

キャラ崩壊って言っても、ちゃんとその過程が描かれてるから違和感は感じないな
元ネタのスレを読んでたからっていうのもあるかもしれないけど
キャラ愛は感じる

ここまでがっつりエレミカなSSってあまり無かったし、他キャラもちゃんと描いてくれてるから読んでて楽しいよ
まあいつかのジャンは可哀想だったけどwww


888以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 21:28:32ddGIuzf2 (8/8)

筆を重ねるごとにエレンの人間味も出てきてると思うぞ
俺もこれからの話が見たいな


889以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 21:37:549M450TWE (4/4)

キャラ崩壊というか成長してるように見えてしまう
>>879のスレタイ候補……ミカサがまるで童女のような物言い、悪くないね


890以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/19(金) 21:41:17JQ9qaiJU (7/7)

成長してるよね


891◆D1B8y7c4NU2013/07/20(土) 00:29:44pSMeEwII (1/1)

おお、なんかうれしいですね
睡眠時間削って書いた甲斐があります
もうどこで完結と言えるのかわからない状態だけど

>>888
ジャンには申し訳ないことをしたジャン


892以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/20(土) 00:50:27W7bTyd.2 (1/2)

「好き」を受け入れられるようになって将来を約束したところでエンドロールが流れてくればステキだね


893以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/20(土) 01:11:26brfU6Jzw (1/2)

>>1の筆の向くまま、書けるとこまで書いてくれればそれでいい
俺たちはそれに着いて行くだけだ


894◆D1B8y7c4NU2013/07/20(土) 12:31:47B4Lape9. (1/12)

朝食のトレイを持ってきたミカサは1人だった。

「あれ、今日はアニとじゃないの?」

アルミンに声をかけられ、ミカサは椅子に座る。

「今日はミーナと食べるらしい」

「あぁ、前はずっと一緒だったもんね」

「これからはミーナと食べるって」

そう言うと、東洋式らしく手を合わせてから食事を始めた。

「なんでだよ。ミーナもつれてくれば良いだけだろ」

「女の子付き合いは難しい」

「ミカサもアニとばかり食べているわけにいかないし、食事以外は一緒なんでしょ?」

「話はする」

「まあ、ユミルとクリスタみたいになるのも問題だしな」

エレンがそう言うと、ミカサは自分で髪をかきあげた。


895◆D1B8y7c4NU2013/07/20(土) 12:32:26B4Lape9. (2/12)

「エレン、こっち」

ミカサが軽くエレンの袖を摘むと、すぐに離して前を歩く。

ついていくと、食堂を曲がったあの建物の陰だった。

木立で少しは視界が遮られているものの、遮蔽物と言えるほどのものはない。

「どうした」

尋ねても、ミカサは所在なげに佇んでいる。

壁を背にしたエレンから一歩離れて、棒立ちになって俯いていた。

その膝が、ほんの少し震えていることにエレンは気付いた。

「トイレ行くか?」

かっとミカサが赤くなり、首を横に振った。

「そうじゃない。やっぱりいい」

「舐めてやるって」

「エレンは、もう少し言葉に気を付けるべき」


896◆D1B8y7c4NU2013/07/20(土) 12:33:08B4Lape9. (3/12)

ミカサの手を掴んで、木立に寄り添うようにして隠れた。

抱きしめてやると、強ばっていた身体から力が抜けていく。

「は、ぁ」

妙に艶っぽく嘆息して、ミカサが身体を擦り寄せてきた。

「お前、こうしてるとかわいいな」

そう言って髪を撫でると、ミカサが全身をぶる、と震わせた。

エレンの感触、体温に過敏になっている。

力任せに犯されるかと一瞬警戒したが、かわいいものだった。

兵服の上から股間をまさぐってやる。

エレンの指が押しつけられると、ミカサの腰が反応して逃げようとした。

かまわず追いかけて、すりすりと布の上からさすってやる。

耳まで赤くなったミカサが、肩にしがみついていた。


897◆D1B8y7c4NU2013/07/20(土) 12:33:58B4Lape9. (4/12)

もし誰かに見られても、木に身体を預けて抱き合っているようにしか見えないだろう。

密着した身体の陰で、エレンの指はミカサの足の間を探っていた。

下着よりも厚い生地で湿り気はわからないが、微かに水音がする。

爪の先で軽く引っかいてやると、ビクンと震えた。

布の上から押し上げて、食い込ませるようにしてスジの形を見つける。

見当をつけて、一点を手のひらでぐりぐり押してやった。

「ぁ、ぁあ、ぁ」

「かわいいかわいい」

泣きそうな声を出すミカサの頭を、ポンポン叩いてやる。

そのうち、ミカサが腰を動かしてエレンの指に一点を擦り付けてきた。

夢中になって自慰をするミカサを手伝い、ぐりぐり擦り続けてやる。

すぐに痙攣して、ミカサがおとなしくなった。


898◆D1B8y7c4NU2013/07/20(土) 12:34:40B4Lape9. (5/12)

「立てるか」

ミカサの肩を引き剥がし、真っ直ぐに立たせる。

二度三度と深呼吸をすると、もういつものミカサだった。

「……もう大丈夫」

「そうか。下着換えてこいよ」

頷いたミカサが顔を寄せて、触れるだけの口付けをしてきた。

「……明日の朝も」

返事をする間もなく、ミカサが身を翻す。

それを見送ったエレンは、微かに体温の残る指先の匂いを嗅いでみた。

甘酸っぱい、果実のようなあの匂いがした。

こんなことをした後、ミカサは何事もなかったような顔で訓練するのか。

そう思うと、妙な興奮がじわじわと腹の底から沸き上がってきた。


899◆D1B8y7c4NU2013/07/20(土) 12:35:34B4Lape9. (6/12)

--------------------------

ちゅぶ、ちゅぶ、とミカサの唇とエレンの肉棒の結合部から泡が漏れる。

朝の行為が日課になりつつあった。

搾り取るよりもエレンが愉しめるよう、ミカサの動きが変化している。

「はぁ、あ、ミカサ、好きか」

「ちゅる、じゅ、んぱぁ……エレン、好き」

「俺も」

言葉に酔ったミカサの口内は熱い。予想以上の溺れように、エレンも熱中した。

子牛が乳を飲むのに似ている。

目を閉じたミカサが、便器に座り込んだままでエレンの肉茎を頬張っていた。

パンパンに腫れた裏筋を舌の腹で舐め上げ、口蓋で亀頭を擦っている。

こみ上げてくる射精欲に、ミカサの両頬を手で包む。

優しく支えるようにすると、それを合図にミカサが喉を反らした。


900◆D1B8y7c4NU2013/07/20(土) 12:36:13B4Lape9. (7/12)

喉の奥に、亀頭が飲み込まれていく。

睾丸がミカサの顎に当たるまで、ペニスをすべて受け入れた。

「ぁ、あ、ミカサ、すげえ」

我慢できず、性器を扱うようにエレンは腰を振り始める。

反射で吐き出されそうになることもなく、時折濁った声を漏らすミカサの顔にガクガクと腰

を押しつけた。

亀頭が膨れ上がり、ミカサの黒髪が揺れる。

「イク……っ」

びゅぅ、びゅるる、とミカサの胃の腑に子種が流し込まれた。

ずるりと腰を引くが、まだ口内から亀頭は抜けない。

みるみるうちに、涙目のミカサの舌の上に精液が溜まっていく。トロトロとした感触ととも

に、カリが舌で愛撫された。


901◆D1B8y7c4NU2013/07/20(土) 12:37:00B4Lape9. (8/12)

「はぁ、ああ……っ……ちんこ溶ける……」

天井を仰いでいるうちに、ミカサが舌でペニスを拭っている。

乱暴な行為とはわかっていた。

しかし、気道に何かあったら危険だからやめようと言っても、ミカサが強くこれを望んだ。

「呼吸くらいなら、多少止めておける。私は自分の身体を支配できるから」

ミカサの身体を責めるのに比例して、ミカサもエレンが快楽を得られるよう強く求めてきた



今こそ優位に立っているのはエレンだが、それも油断すればひっくり返されるだろう。

便器に浅く腰掛けたミカサの足の間、まだ腫れぼったい粘膜に、膝を押しつける。

まだ亀頭を吸っていたミカサが「んぅ」と甘い声を上げる。

「ミカサ、やりたいことがあるんだけど」

髪を撫でてやると、精液を頬張ったリスのような顔が妙に幼かった。

「飲み込まないで聞いてくれ」


902◆D1B8y7c4NU2013/07/20(土) 12:37:50B4Lape9. (9/12)

エレンたちも、最近はアニも、食堂に集まるのは早い。

まとまった席を確保するために、混まないうちに食堂に向かうのが習慣だった。

アルミンを待とうと、食堂のドアを開けようとしたところで、アニと遭遇した。

「おはよ」

素っ気ないながら、以前と違い挨拶してくるようになったアニ。

ミカサの目が泳ぎ、エレンの顔を窺う。

席に着いてからだと思っていたのに、思ったより早かった。

目配せすると、ミカサが口に含んでいたものを飲み下した。

ゆっくりと、白い喉が動く。

「……おはよう、アニ」

瞳が潤んだように見えた。

一秒にも満たない一瞬のことだが、エレンは射精しそうになるほどの高揚を感じていた。


903◆D1B8y7c4NU2013/07/20(土) 12:38:52B4Lape9. (10/12)

「おはようさん」

エレンがそう言うと、ミカサがアニと並ぶ。

「なつかないでってば」

そう言いながらも、ミカサの髪を上げてやろうとしたアニの指が止まった。

ミカサのマフラーを掴み、不意打ちに唇を吸う。

じゅっ、と唾液の音がした。

「おい!」

まだ人気のないうちで良かった。

エレンが2人を引き剥がそうとすると、ミカサがアニに掴みかかる。

「返して」

「落ち着け」

ミカサの右腕を、両腕で羽交い締めにする。

顔を真っ赤にして食ってかかるミカサを前に、アニが唇を指で拭った。


904◆D1B8y7c4NU2013/07/20(土) 12:40:08B4Lape9. (11/12)

「……やっぱり変な味」

「何やってんだよ」

「それはこっちの台詞じゃない? 嫌がらせにしては悪趣味だね」

きろ、とミカサを睨む。

「食事しちゃえば消えちゃうんだろうけど、朝は臭うんだよ。あんなの、一度嗅いだら忘れ

ない」

ミカサから力が抜け、顔が蒼白になった。

「安心しなよ。気付いたのは私だけだと思う。でもさ」

エレンを上から下まで、眺めてため息をつく。

「やっぱりあんた、女の子の扱いってもんがわかっちゃいない」

「エレンは悪くない」

ぴしゃ、と音だけを立てて、ミカサの頬をアニが叩いた。

それを敢えて受けてから、ミカサがアニの手を払う。

「それは、もう私と口もききたくないって意味?」

首を振るミカサにかまわず、アニは水差しを取りに食堂へ入って行った。


905◆D1B8y7c4NU2013/07/20(土) 12:40:39B4Lape9. (12/12)

多分今日はここまで。ミカサいじめは楽しい。


906以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/20(土) 13:08:29n2dzmmY6 (1/1)

乙!
何か凄いプレイをしてるなエレン


907以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/20(土) 13:21:22IphlUAgc (1/1)


エレンさん…ぱないの!


908以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/20(土) 14:23:13brfU6Jzw (2/2)

oh…着々と変態への道を歩いている…
と思ったがよく考えてみれば最初から変態だったかもしれないw


909以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/20(土) 14:45:15heJa2xDM (1/1)

変態だよ、変態なんだよこいつら!でもそれでいいんだ。

しかし一方アニミカはこれで終わりを告げるのだろうか…殺伐としたキャッキャウフフ楽しかった…


910◆D1B8y7c4NU2013/07/20(土) 14:51:15nKkiL.1A (1/1)

※ミカサが変態(性癖=エレン)
※エレンはミカサ化

だと思って書いてます


911以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/20(土) 15:07:53W7bTyd.2 (2/2)

ミカサは感染する!


912以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/21(日) 00:03:14dUiEX6q2 (1/1)

エレンェ…w
しかし「精液を頬張ったリスのような顔」という表現に、何かこうグッときてしまった…


913以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/21(日) 00:17:58YseGj9kE (1/2)

てかアニすげえ
べるとるさんドンマイ


914以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/21(日) 08:36:17DzzLYQDg (1/5)

知ってて自分も飲むアニも凄いな


915以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/21(日) 08:53:03/qxGw2pA (1/1)

アニもちょっとおかしいよなw


916◆D1B8y7c4NU2013/07/21(日) 09:56:56AXcUme6w (1/19)

出遅れたミカサが、慌ててアニを追おうとする。

エレンがその手を掴んだが、一瞬引きずられた。

「待て」

「謝ってくる」

「浮気もん」

ミカサが泣きそうな顔でエレンを見るのもかまわず、引きずって食堂を去る。

今日も木立の陰に連れ込み、ミカサを木肌に押しつけた。

「エレン、行かせて」

「無駄だろ」

「無駄でもいい。謝りたい」

「お前、今精液臭いんだから」

暴れようとするミカサに体重をかけ、全身で幹に押しつける。


917◆D1B8y7c4NU2013/07/21(日) 09:57:30AXcUme6w (2/19)

「どうかしていた。私も、エレンも」

「わかってるよ」

「アニとはもう、何でもない。友達だから」

じっと互いの瞳の奥を探り合う。

エレンが髪をかきあげ、消えかけたミカサの頬の傷を確認した。

そうしてやっと、のしかかっていた身体を離す。

「今夜、倉庫に来るよな」

「……朝だけじゃ」

「汗が気になるっていうから、朝にしたんだろ。俺は夜がいい」


その日の朝食は味気ないものだった。

不貞腐れたような態度のエレンと意気消沈した様子のミカサを前に、アルミンは声もかけられなかった。


918◆D1B8y7c4NU2013/07/21(日) 09:58:04AXcUme6w (3/19)

その日は終日兵站行進の訓練だった。

朝食後から昼食も摂らず駆け通しだが、通常の日課よりも随分早く放課される。

まだ日も傾かないうちだが、疲労困憊の訓練兵たちはほとんどが自室で倒れ込んでいた。

夕餉の時間も多少は繰り上げられるとは言え、まだ時間がある。

「あの、ミカサ」

汗を拭いて部屋を出ようとしたミカサを、サシャが呼び止める。

ベッドの上で、クリスタと一緒に心配そうな顔をしていた。

「サシャ。アニを知らない?」

それを聞いて、少し安堵したようにサシャの顔がほころぶ。

「良かったぁあ! 喧嘩したのかと思ってました」

「喧嘩じゃないけど。謝りたいので探しに行きたい」

あっという間に泣きそうな顔に戻る。


919◆D1B8y7c4NU2013/07/21(日) 09:58:35AXcUme6w (4/19)

「多分、……自主訓練してると思うけど。ミカサ、大丈夫?」

「ありがとう、クリスタ」

最近、こうして声をかけてもらえるようになって、気持ちの整理が早い。

謝るなら、一刻も早い方がいい。

「今日は2人とも落ち込んでましたし……元気出してくださいね」

「そんなに?」

「わかりますよ! アニはわかりづらいですけど、ミカサは最近わかりやすいです」

鼻の穴を膨らませるサシャに、妙に胸がくすぐったくなる。

悪い気分ではない。

軽く片手を振って部屋を出る直前、2人とも胸の前で両手を振ってくれているのが見えた。


920◆D1B8y7c4NU2013/07/21(日) 09:59:10AXcUme6w (5/19)

中庭、訓練場の隅と探して、日当たりの悪い兵舎裏にアニはいた。

あの珍しい型の格闘技を練習しているのかと思ったが、ごく普通の上段蹴りをしている。

「アニ」

いつもより小さな声でミカサが呼びかけると、いつもと同じ態度でアニが横目を向ける。

「なつかないでって言ったでしょ」

「アニ、さっきは」

「何? そんなに返して欲しいの?」

言葉を探すミカサに、アニが汗を拭きながら近づいてきた。

壁にもたれて2人で座る。

妙な気分だった。犬猿の仲だと思っていたのに、今は並んで腰を下ろしている。

「アニはエレンが好き?」

「は?」

呆れた声をかぶせられる。


921◆D1B8y7c4NU2013/07/21(日) 09:59:41AXcUme6w (6/19)

「さっき、怒っていた」

「あんたたちがおかしなことしてるからだろ」

「軽蔑した?」

「いや」

ミカサよりも色素が薄い肌に浮いた汗を、平然とタオルで拭っている。

「もっとはしたないところも見てるし」

言葉に詰まるミカサの方を見ることもせず、アニは続けた。

「あんたたちは、極端すぎ。両方暴走してどうするのさ」

「最近、歯止めが利かない」

「女がそれを許してどうするの」

「どうしよう」

「周りが心配するんだ。勘弁して欲しいよ」

そう言ってタオルで顔を拭くアニを、ミカサは見つめた。


922◆D1B8y7c4NU2013/07/21(日) 10:00:14AXcUme6w (7/19)

「そんな顔しても助けてやらない」

「アニに嫌われたくない」

「別に嫌ってないから」

先にアニが立ち上がる。

「嫌うほど深入りしたくないんだよ。やりづらくなる。つるむのはお断り」

「アニは……エレンのことが、少し好きだと思う。違う?」

「は……自意識過剰」

「じゃあ、私のことは?」

「友達ごっこに巻き込まれてるだけ」

嘲笑したつもりらしい。皮肉に歪んだアニの口元に、ほんの少し甘さが見えた気がした。

アニは嘘をつくのが上手くない。これも、ミカサが最近気付いたことだった。

「それとも……何? 混ざって欲しいの?」

慌てて首を横に振るミカサが立ち上がるのも待たず、アニは寮に向かって歩き出した。


923以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/21(日) 10:01:56DzzLYQDg (2/5)

ミカサが幼女化してるなwwww


924◆D1B8y7c4NU2013/07/21(日) 10:02:09AXcUme6w (8/19)

自分は、原作のアニはアルミンに淡い気持ちがあったんじゃないか(それを利用されたんじゃないか)派ですが、
エレンのことも憎からず思っていたんじゃないかな、
ちょっといいなと思う男の子と恋愛気分してみたい願望もあったんじゃないかなそれは許されないけど派でもあります。


925以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/21(日) 10:08:20DzzLYQDg (3/5)

>>925
アニの言うところの「か弱い乙女」は色んな解釈が出来るのでいいね
女の子としてあって当たり前の恋愛への興味も持ち合わせてただろうし
>>1の言うような葛藤もあるかも


926以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/21(日) 10:16:27Gn5R17s2 (1/2)

うん、アルミンに対しては弱いくせに根性はあるって敬意というほどじゃないけど
似たようなものが混ざったような輪郭のはっきりしない気持ちがあったんじゃないか……とは思う
それを利用してしまうアルミンさん悪い男やでえ
エレミカも好きだがアルアニも好きだわぁベッドの上ではアルミンが強気のイメージ


927以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/21(日) 12:16:493QhPwi5g (1/1)

夏休みのみなさんへ
このスレを荒らすつもりが無いのなら
原作の話はその為のスレを探してそこでしましょうね


928以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/21(日) 12:18:281SdtNAGw (1/3)


ミカサとアニいいな

原作アニは色んな解釈ができるけど、アルミンでもエレンでもどちらにせよそこまではっきりした感情はなかっただろうね
淡い気持ちと>>925な葛藤ってイメージ
アニも切ないのう


929以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/21(日) 12:19:071SdtNAGw (2/3)

>>928
ごめん、リロってなかったわ


930◆D1B8y7c4NU2013/07/21(日) 12:41:16AXcUme6w (9/19)

自分のレスからなので申し訳ありません。
エレアニやアニエレってほどでもないですが、ここのアニもエレンやアルミン、ミカサにそれなりの情がありますよってことで。
捨てたはずのものを壁の中に見つけてしまって、ちょっと女の子としての自意識が強くなっているというか。


931◆D1B8y7c4NU2013/07/21(日) 13:18:11AXcUme6w (10/19)

「アニと話した」

いつもより少し早い時間、黄昏時に倉庫に忍び込む。

待っていたエレンに、ミカサは開口一番そう言った。

エレンの機嫌が悪い。それを見越して、ミカサはエレンの隣、重ねたマットの上に腰を下ろす。

甘えるというより、慰めるように頬ずりする。

ごく自然に、ミカサの太腿の上にエレンの手が置かれていた。

互いに肩で寄りかかる。

「ミカサは俺が好きなんだよな」

「そう。だから、そんな顔しないで欲しい」

エレンの額にかかる髪を、ミカサの冷たい指が除ける。

一瞬、縋るような目でミカサを見たエレンが、その指を手で振り払った。

「好きだから、そんなことをしないで」

ミカサの手が肩に置かれ、耳に口付けられた。


932◆D1B8y7c4NU2013/07/21(日) 13:18:45AXcUme6w (11/19)

「……子供扱いするなって言ってるだろ!」

声が響く。身体を寄せたまま、ミカサは微動だにしない。

凪いだ湖面のような表情で、じっとエレンを見つめていた。

「俺の気に入るようにしろって言っただろ……」

「そうだった」

頬を擦り寄せたミカサの手が、エレンの股間に触れた。

ミカサの、女の汗は甘ったるい匂いがする。

母が使っていた白粉の匂いともまた違う、脳に染みつくような香り。

それに包まれながら、ミカサの手が優しく兵服の下を脱がせてくる。

腰を上げると、下着ごと膝まで下ろされた。

半ば勃起した肉茎を白い手が握り、やわやわと揉みしだいている。

そうしながら、ミカサは頬に、唇に、目尻に口付けしてきた。


933◆D1B8y7c4NU2013/07/21(日) 13:19:18AXcUme6w (12/19)

エレンが欲情しているのを確認したミカサが立ち上がる。

目の前に立って、エレンの手を自分の腰に導いてきた。

「かわいがって」

くびれた腰から、大きく張り出した尻を、下腹部を、内腿をさすってやる。

「……お願い」

ミカサの声が揺れた。さっきまで平素と同じ態度でいたミカサが、か細い声で懇願している。

自分と同じように兵服を膝まで下ろすと、白い支給品の下着はもう湿っていた。

腰を抱き寄せて、顔を埋めて匂いを吸い込む。

「……エレン、汗が」

「わかってる」

汗と、ミカサの中から滴る愛液の匂いがしている。

蒸れて張り付く下着を剥ぐと、むわっと立ち上ってきた。

たまらず口を付ける。汗と濃厚な雌の味を啜ろうとした。


934◆D1B8y7c4NU2013/07/21(日) 13:19:56AXcUme6w (13/19)

ミカサが羞恥に顔を逸らしている。

「う……」

クリトリスを剥いてやると、小さく声が漏れた。

「お前、こうしてやると静かだよな。1日おとなしいし」

小さな実のようなそれを、舌で磨くように転がしてやる。

一足飛びに本丸を攻められ、ミカサの足が悶えた。

苦悶に近い表情で耐えるミカサの、発達途中の性器にかぶりつく。

これでもう、ミカサの内側を、胎内を掌握したも同然だった。

わざとじゅるじゅる音をさせ、行儀悪く果物を食べるようにすると、中から果汁が溢れてくる。

充血して腫れぼったくなってきた陰唇を舌でかき分け、膣口からクリトリスまで舐め上げてやると、ミカサは首を振った。

それをしばらく繰り返していると、ミカサの腰が浅ましく動き出すのだった。


935◆D1B8y7c4NU2013/07/21(日) 13:20:46AXcUme6w (14/19)

「自分で剥けよ」

ミカサの手を取って導いて、固くなったクリトリスの皮を引き上げさせた。

自ら露出させられ、ピクピク痙攣しているそれを重点的に舐めてやる。

ミカサが「う」「あ、ぁ」と声を漏らしながら、首筋まで真っ赤になっている。

「エレン、ゆび、指、入れ、て、ぁ」

言われた通りに、ぷちゅぅ……と愛液の押し出される音をさせながら、中指を入れてやる。

「は、ぁあ……エレン……っ」

ねだり事を覚えたミカサの声は甘い。

「ちんこじゃなくていいのか?」

「あ、ぁ」

そう言うと、ミカサが身体をくの字に折った。

その中をじゅぽじゅぽと往復してやると、もう生殖器でなくてもいい、というように降りてきた子宮口に触れた。


936◆D1B8y7c4NU2013/07/21(日) 13:21:18AXcUme6w (15/19)

しばらくいやいやと首を振っていたミカサが、たまらずエレンの肩に手を置く。

「えれん、言って、ぁ、あ、言って、あれを」

とうとう理性が陥落したのか、涙を流しながら懇願される。

「ちゅぶ……ん……はぁ、好きだ、ミカサ」

「あ、ぁあ、あああ……」

掠れた声でわめきながら、ミカサの膣が指に噛みついてくる。

きゅん、きゅん、と壊れたように締め付けて、ミカサは倒れ込んだ。

横倒しになって、床に手をついて肩で息をするミカサに多い被さる。

足に絡んでいた兵服とブーツを片方脱がせ、足首を掴んだ。

いきりたった肉茎をミカサの股間に押しつける。

陰唇で裏筋を挟むようにして、前後に揺らした。


937◆D1B8y7c4NU2013/07/21(日) 13:21:53AXcUme6w (16/19)

「き、ぁ」

あと一歩で望むものが侵入してくる。

ミカサの瞳が期待に濡れている気がしたが、愚直に擦り続けた。

膣口を、クリトリスを引っかきながら、亀頭が愛液にまみれていく。

もう射精寸前だったものを、熱い粘液に包んで、ぐちゅぐちゅとなすりつけた。

こみ上げてくる射精感に、亀頭を肉の窄まりに押し当てる。

膣内の直径より多少きつい、ひっかけて押し切らないと突破できない肉の輪だった。

「え、れん、入れて……おちんちん、お願い」

その声を聞き届けて、膣口に向けて吐き出した。

「う、く……」

「や、ぁあ、あ……ちが、違う……」

ミカサの泣き声を聞きながら、白濁を爆ぜさせてぶっかけた。


938◆D1B8y7c4NU2013/07/21(日) 13:22:51AXcUme6w (17/19)

片足を離して、エレンの指がくぱぁ……と陰唇を押し開く。

ひくつく膣の入り口に、固まりのような精液をびゅる、びゅるる、とひっかける。

動揺したミカサが、首をもたげてその様子を見ている。

呆然としながらも、精液の熱が粘膜にかかるたびに内腿が震えていた。

開かれた陰部のくぼみに、黄ばんだ白濁が溜まっている。

ほとんどがこぼれて内腿に張り付いていたが、それを指でかき集め始めた。

「ふぅ……はぁ、ミカサ……」

肩で息をしながら、指で精液を胎内に押し込んでいく。

片方の足首を掴まれたミカサは、狩られた鹿のようだった。

もう抵抗する気力もないようで、指が膣口を抉って精液を押し込むたびに、膣肉だけが反応している。

何分もかけて押し込んだのに、ミカサが身を捩らせただけで胎内から精液が一筋になって逆流してしまった。


939◆D1B8y7c4NU2013/07/21(日) 13:23:23AXcUme6w (18/19)

下半身を露出させたまま、四肢を床に投げ出して、虚ろな瞳でエレンを見ているミカサにしがみつく。

弛緩した身体は、筋肉質なのに柔らかい。

「……明後日だ。明後日だから。ミカサ」

そう告げると、ようやく反応を示した。

「……エレンは……」

「何だ」

「……エレンの好きは、私と違う、と思う……」

震える唇から、それだけ言って目を閉じた。

瞳に溜まっていた涙が、目の端から床に流れる。


しばらくして、覚醒したミカサがエレンの身体を押しのけた。

床の一点を見つめて座り込んでいるエレンの髪を、手櫛で整える。

「エレン、明日も、ここで」


940◆D1B8y7c4NU2013/07/21(日) 13:26:19AXcUme6w (19/19)

とりあえずここまで。

エレンの好きが、ほんわかとか温もりとかそういう方面じゃない感じになってきたので、苦手な方は注意してください。


941以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/21(日) 14:07:50DzzLYQDg (4/5)

乙!

ここに来てのすれ違いがもどかしい…
だがそれがいいね


942以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/21(日) 14:14:19Gn5R17s2 (2/2)

嫉妬が混じってきたドロドロした感じになってきたな
隙とか愛とかにも色々あるよね
硬かったり軟らかかったり、滑らかだったり鋭く尖ってたり
あったかいのが理想ではあるけど熱すぎたり、凍えるほどに冷たい愛も見たことある第三者としてではあるが見たことある
ステキだけど怖いよね


943以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/21(日) 14:29:20nOaY2kEo (1/2)


こうやって見てると
強烈な主人公に強烈なヒロインなんだから一筋縄でいかなくて当然という気もするね
こういうシーソーゲームみたいな危うさって実際の恋愛にもあるものだし。

ミカサが同期の女の子たちと親しくなってきてるのはいいな
これも成長だよね


944以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/21(日) 16:47:47QQwzLwlc (1/1)

素直にエロだけ書いてればいいものを


945◆D1B8y7c4NU2013/07/21(日) 17:04:51RcAqhs6A (1/1)

>>945
エロとエロじゃない会話文はレス分けたりしているので、読み飛ばしてくだされ
展開がないとエロ書きづらかったので
というか理由がないとミカサ犯すのが難しい


946以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/21(日) 18:29:11XMFgI0EI (1/1)

俺はこうやっていろいろ書いてくれた方がいい。
どんどん気持ち的にも変化していくミカサとエレンみるのが楽しみになってる。


947以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/21(日) 18:55:19nOaY2kEo (2/2)

最初はエロに惹かれてきたけど今や「エロも詳細に描いてくれる青春もの」として読んでるので
このまま続けていって欲しい


948以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/21(日) 19:31:22DzzLYQDg (5/5)

俺も心理描写を丁寧にやってくれる方が気持ちが乗るな


949以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/21(日) 19:31:50JVf2bnw6 (1/1)

過程あってのエロが素晴らしい
すれ違い、葛藤、誘惑…たまらん


950以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/21(日) 19:42:33YseGj9kE (2/2)

エレンの好きが支配・束縛方向へ傾きかけてるかな?


951以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/21(日) 20:55:231SdtNAGw (3/3)

>>948
同じく
エロも心理描写も素晴らしいのでこの路線で続けて頂きたい


952◆D1B8y7c4NU2013/07/22(月) 07:48:426spl0kr. (1/16)

お気遣いのレスありがとうございます
スレタイをエロにしちゃったので、とりあえずエロを軸に書いていきます

エレンとミカサが落ち着いたら、気楽にスカートめくりでもして遊びたいです
ミカサはめくろうとしたらスカートの中にエレンを包みそうだけど


953以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/22(月) 08:04:0241wfR1Mc (1/4)

ゴールはスカートめくりか
うむ分かった


954◆D1B8y7c4NU2013/07/22(月) 13:07:226spl0kr. (2/16)

入浴前に、ミカサはトイレでエレンの精液を掻き出す。

指を入れて軽く曲げ、奥から広げるようにすると、愛液と混ざって粘度の下がったものが降りてくる。

「ん……」

とぷ、と垂れてきたものを紙で拭う。

本当は出してしまいたくない。胎内を満たされていたい。

しかし湯を使っているときに、他の訓練兵に見られるわけにはいかない。

白濁の絡んだ指を、拭き取る前に、ちゅ、と舐めとった。

エレンの吐き出した欲望の塊だ。

そう思うだけで、体の奥がまた熱くなるような気がしてくる。


湯を使って部屋に戻ると、ユミルとクリスタがストレッチをしていた。

ベッドの上で、前屈するクリスタの背中をユミルが押している。


955◆D1B8y7c4NU2013/07/22(月) 13:07:586spl0kr. (3/16)

「おい、お楽しみだったか」

「あ、エレンと一緒だったんだ」

「セックスはしてない」

「もぉお、そういうことじゃないってばぁあ!」

赤くなってクリスタが勢いよく上体を起こし、ユミルの顎に頭突きしてしまう。

脳天と顎を押さえて転がる2人を眺めながら、ミカサは髪をタオルで拭いていた。

はぁ、と火照った頬に手を当てながら、上目遣いでクリスタが見上げてくる。

「ミカサ、大丈夫?」

「ありがとう、クリスタ」

「……あんまり元気になってないね」


956◆D1B8y7c4NU2013/07/22(月) 13:09:346spl0kr. (4/16)

ごしごしと、乱暴に髪を拭く。

「そんなことはない」

「女神様、悪い癖が出てるな」

余計な詮索、と言いながら、ユミルが組んだ足の上にクリスタを抱え込む。

「ユミルだって心配してたじゃない! でも、エレンと2人の時間があれば、きっと元気に

なれるねって」

ハハ、と笑いながらユミルがクリスタの頭に顎を乗せる。

「意味わかって言ってんのかよ」

「ミカサの前で子供扱いしないでってば」

じゃれる2人の横、ベッドの縁に腰掛けた。

「ユミルとクリスタのようになりたい」

「は? 何わかった風なこと言ってんだ」

ミカサの呟きに、ユミルの声があからさまに不機嫌になる。


957◆D1B8y7c4NU2013/07/22(月) 13:15:246spl0kr. (5/16)

明日スレ立てできるかわからないので、今日中に埋めて移行しちゃいたいです。
今日はダラダラ書き込んでいきます。
いつも感想ありがとうございます。一段落したらスカートめくり以外も書きたいジャン


958以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/22(月) 13:54:24GS0nic62 (1/2)

乙!
例えきっちり埋まらなくても一区切り付いた所で移行でいいんじゃない?


959以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/22(月) 14:15:21EVQWBGsU (1/1)

クリスタかわいい


960以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/22(月) 14:33:1541wfR1Mc (2/4)




961以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/22(月) 15:53:21y7.PYFWQ (1/4)

ん?
こっちのスレはもう埋めるってことか?


962◆D1B8y7c4NU2013/07/22(月) 16:00:296spl0kr. (6/16)

すみません、キリの良いところまで書いたら次スレ立てて誘導します
その後は雑談でもして埋めていただいておkです


963◆D1B8y7c4NU2013/07/22(月) 18:10:046spl0kr. (7/16)

「好きな人と仲良くするのは難しい」

頭からタオルをかぶったまま、ミカサは肩を落としている。

その背中を見て、ユミルとクリスタは顔を見合わせた。

「うまくいってないの?」

「よくわからない。エレンと同じ言葉を使っているのに、違う気がする」

「お前にわからなくて私らにわかるわけないだろうが」

「ユミル! せっかくミカサが頼ってくれてるのに!」

「ふわっとしすぎなんだよ。ハッキリ言え」

「クリスタは……エレンが私を守りたいと思ってる、と言ってくれたけど。
 そうじゃない好きが、あるような」

ミカサの次の言葉を、ユミルとクリスタがじっと待つ。

また頭を拭きだしたミカサに、ユミルが切れた。


964◆D1B8y7c4NU2013/07/22(月) 18:10:386spl0kr. (8/16)

「それだけかよ」

「そう」

「性欲は理解できるくせして、頭の中は10歳児かお前は!」

「ユミルぅ!」

付き合ってられるか、と大の字になって伸びたユミルに、クリスタは枕をぶつけた。

「守りたいとか、大事にしたい、喜ばせたい、の他に」

ミカサが言うと、クリスタが目を泳がせて言葉を探す。

「それは……好きな子に意地悪しちゃう、とか、独占したい、とか……嫉妬とか」

「それよりもっと」

「……ひどいこと?」

顔色を変えて、隣に座ってくれる。

クリスタの小さな手が、ミカサの頭のタオルをそっとめくった。


965◆D1B8y7c4NU2013/07/22(月) 18:11:166spl0kr. (9/16)

「私、エレンのこと、よく知らないけど……ちょっと、怖いなと思うときはあるけど……。
 何か……されたの?」

「エレンはひどいことはしない。でも、何を考えているのか」

「無駄なことでぐちゃぐちゃ悩んでるんじゃねーよ」

寝転がって、2段ベッドの天井を見ていたユミルが言う。

「それでお前はどうなんだよ。怖いのか」

「怖くない。理解したいだけ」

「それが無駄だって言うんだよ」

ごろり、と壁の方を向いてしまう。

「お互いのことが全部わかったら、誰も苦労しねえだろうが。家族だ何だって調子に乗って

るんだよ、お前は。
 男の衝動だの女の情緒だの、折り合いつけていくしかねえ」

「衝動、とは」

「そんなもん本人に聞け」


966◆D1B8y7c4NU2013/07/22(月) 18:12:026spl0kr. (10/16)

戸惑っていたクリスタが、慌ててユミルの言葉を補う。

「ミカサが……嫌だと思わないなら、きっと大丈夫なんだよ。
 私とユミルの好きも、ミカサの好きも、きっとみんな違うよ。
 みんな、自分の世界を持ってるんだから。エレンの見える世界も、きっと違うんだよ」

「エレンの世界」

そう繰り返したミカサの声は、どこか陶然としている。

「家族同士で一緒に見てきた世界と、違うかもしれないけど」

目を合わせると、クリスタがあわわ、と首を振る。

「ごめんね。お付き合いのことなんて、よくわからないのに」

「ううん。ありがとう。クリスタ」

金髪の、耳の辺りを撫でてやると、えへへと照れ笑いした。

「ありがとう。ユミル」

「しゃべるようになったと思ったら、くっだらねえことばっか騒ぎやがって。
 セックスなんて裂けなきゃいいんだよ」

「平気。私は頑丈にできている」

いやぁー! と叫んだクリスタが、ユミルの顔に2個目の枕を投げつけた。


967◆D1B8y7c4NU2013/07/22(月) 18:12:456spl0kr. (11/16)

ユミルは処女のつもりで書いてます


968以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/22(月) 18:18:0041wfR1Mc (3/4)

ユミルの台詞をジャンに置き換えても余裕でいける程男前だった


969以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/22(月) 18:18:58piQkN9NM (1/1)

ユミルとクリスタやばいな
こいつらのレズセックスが見たいと思ってしまった
ミカサとアニに続いてまた何かに目覚めてしまったどうしてくれる


970以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/22(月) 18:19:30ae6SXHOE (1/4)

男女の機微わかりすぎてる処女ユミルおk

でもいい子たちだねかわいいよていうかクリスタなでくりまわしたい


971以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/22(月) 18:19:59y7.PYFWQ (2/4)

処女なのに大人ぶっちゃうユミルちゃんかわいい!
なお、実年齢は


972◆D1B8y7c4NU2013/07/22(月) 18:24:036spl0kr. (12/16)

自分も本誌派だけどネタバレ、ダメ、絶対


973以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/22(月) 18:24:53HBK9ASoc (1/1)

>ユミルは処女のつもりで
やっぱそうだったか!

愛については恋と合わせて古今東西色々な言葉で表現されてるよね
曰く「恋は互いに向かい合って相手を見る、愛は並んで同じものを見ること」
曰く「恋は求めるもの、愛は与えるもの」
曰く「恋は同化を求めるもの、愛は違いを認め受け入れ合う事」
俺はかつて愛は許すことだと思ってた、最近になって愛は諦めることだと悟った


974以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/22(月) 18:25:27ae6SXHOE (2/4)

ジャンと言えば、この件にはほとんど巻き込まれてないのに
かなり正確に事態を把握してそうだったのがなんとも…いろいろ葛藤もあったろうなあ


975以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/22(月) 18:28:0541wfR1Mc (4/4)

>>967
>裂ける
というのはそのまんま物理的な意味でですか?

>>975
上の方でがっつり巻き込まれて酷い目に遭ってたような…


976以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/22(月) 18:29:26y7.PYFWQ (3/4)

>>973
申し訳ない
つい

しかしこのユミル可愛い


977◆D1B8y7c4NU2013/07/22(月) 18:30:206spl0kr. (13/16)

次から次スレ立てて書き込むので(エロの前のワンクッション)、
後は雑談とかどうぞ
ただ埋めていくのも味気ないので

よくわかってなくて申し訳ないのですが、1000に達したらしたらばもdat落ちしていくんですかね?
思いっきり続き物だし、しばらく埋まらない方がいいなら放置で


978以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/22(月) 18:32:37GS0nic62 (2/2)

成長のためのステップをミカサは踏んでるね
後はエレンなんだけど、男の子は意地張っちゃうからここまで素直になれるかな~
周りを見ればいい友人がいるんだけどね

>>974
詩人だね


979◆D1B8y7c4NU2013/07/22(月) 18:32:506spl0kr. (14/16)

ジャンはほとんど正確に把握してるつもりで書いてます

裂けるのは物理的な意味です   突っ込めば裂けるんじゃねえかな程度にはユミルも思ってます

割と皆さんの感想が的を射てて面白いです


980◆D1B8y7c4NU2013/07/22(月) 18:35:336spl0kr. (15/16)

とりあえずの次スレ

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1374485649/l50


981以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/22(月) 18:35:47y7.PYFWQ (4/4)

>>978
>スレ番号701~1000のスレは過去ログ倉庫送り対象(作業は手動)
らしいから1000まで行ったらそのうち落ちるはず


982以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/22(月) 18:41:38ae6SXHOE (3/4)

>>976
デート以降の話。エレンに励ましの言葉かけてたけど、かける言葉といいタイミングといい
全部把握してるとしか。さとい男は不憫や…


983以下、名無しが深夜にお送りします2013/07/22(月) 18:43:48ae6SXHOE (4/4)

おう 新スレ乙


984◆D1B8y7c4NU2013/07/22(月) 18:52:366spl0kr. (16/16)

このスレはとりあえず埋めずに放置でお願いします
↓次スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1374485649/l50

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