606VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2013/11/10(日) 12:37:39.6638u32Y9T0 (9/19)

>>605
ほむらがこれまで見てきたものを全て再現されていたわけではないと思います。
あくまで見滝原という「町」を再現したのであって、そこにないものは反映されていないのでは?



607VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2013/11/10(日) 14:12:31.55t94UDT0G0 (1/1)

町を再現したのは目的ではなく手段だから
みんなで「ごっこ遊び」したいって願望以外になにかあれば
それこそナイトメアの如くいくらでも捏造できると思うな
そう考えると、家族を呼ばなかったのは心底どうでもいいからってのが妥当なのかも
もともと、まどかと一緒にこの世界メチャクチャにしようとか
ラストでも救いようのない世界だけどまどかが守ろうとしたから守ってやるかって子だし


608VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/11/10(日) 14:16:58.18mgbVgicuo (1/1)

そもそも病気からやっと復帰した子があんな所で一人暮らしだろ?
放置して死んだら罪に問われそうだから治療の面倒や生活費は出してるだけでそれ以外はいない子扱いに見える


609VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/11/10(日) 19:16:39.879dRClTHTo (2/3)

先生や中沢まで居るんだからそんなのどうでもいいのよ
あくまで「それらしく」再現してるんだから両親がそこに居なくても何も不思議ではないし、
仮に居たとしても驚きに値しない


610VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/11/10(日) 19:25:43.00Ok6wfjx7o (1/2)

中沢や先生に関しては
転校するたび毎回あのやり取りをしてるならむしろいないほうが不自然
嫌でも印象に残るわな


611VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/11/10(日) 19:38:23.829dRClTHTo (3/3)

つーか、俺が言うのもなんだけど、スレ違いだしもうやめよう
>>1には家族も期待している


61212013/11/10(日) 21:42:21.0638u32Y9T0 (10/19)

>>611
ありがとうございます。少しずつですが続きを書いています。
スレ違いにはなってしまいますが1年前からほむらの家族に関する話を書いています。

ほむらはまどかと過ごしていく中で今の人格を獲得したわけですが、
改変後の世界ではまどかがもともと存在しなかったことになっているので
その時点でのほむらの人格がまどかを中心とした時間移動の中で形成されたのではなく
もともとそういう性格だったと仮定しているのですが、
そうすると幼児期の体験が全く違うものになってしまうので
両親の記憶も、ほむら自身が家族と過ごしてきた記憶も混乱しまって……

というものすごくややこしい内容のものです。

基本的には>>601と同じ意見ですが、
ほむら自身が家族のことを思い出したくても思い出せない状況にあるので
結界の中にいなかったのかなと。

せっかく流れを止めてもらったのにすいません。

続き投下します。



61312013/11/10(日) 21:46:02.3938u32Y9T0 (11/19)

よし。

合点がいったところで、深刻な問題をまだ抱えていることに気づいた。

自分が無一文であることを思い出したのだ。

まどかのお見舞い用に桃でも買って行ってあげようと思うけど、
缶詰1つ買うお金さえ持ち合わせていない。


どうしよう……。


61412013/11/10(日) 21:59:40.7038u32Y9T0 (12/19)

すると前の方から見知った顔が姿を見せた。

ほむら「美樹さやか……」

この姿で逢うのは、初めてだった気がする。

思わず舌打ちをしてしまう。



61512013/11/10(日) 22:04:19.7138u32Y9T0 (13/19)

いつもネコの姿では彼女のことを敵視しているが、あれは本能的にさやかのことを毛嫌いしているということか?

などと考えていると、何やら怪訝そうに私を見つめていることに気がついた。

さやか「じーーーっ」


まさか私があの小さなネコだということに気づいているのではなかろうか……

いや、それはないだろう。


61612013/11/10(日) 22:19:38.9438u32Y9T0 (14/19)

あの時は魔法少女姿の服を着ているし、ネコミミもしっぽも今の私にはない。

……


あれ?

裏を返せば、それはネコミミとしっぽと体格以外、全てネコの時のままということにならないか?

まどかだって、私が正体を明かす前に、私がほむにゃんだと言い当てた。

美樹さやかがいくらバカとはいえ、顔が変わらなければ流石にわかってしまうということか……。

く……。


61712013/11/10(日) 22:22:32.4738u32Y9T0 (15/19)

さやか「じ~~~っ」

ほむら「……」

さやか「アンタ、アタシとどこかで会ったことない?」

ほむら「さぁ、私には覚えがないけど?」

髪をさっと払って踵を返すと、わざわざ私の前に立ちふさがって指を向ける。

さやか「そのムカつく態度と顔には身に覚えがあるんですけど!」



61812013/11/10(日) 22:24:06.6938u32Y9T0 (16/19)

ほむら「あなたにはあっても、私にはないから安心して。お得意の勘違いだから」

さやか「ほら、なんかアタシのこと知ってる口ぶりだし! 絶対、あんたアタシのこと知ってるでしょっ!」

ほむら「知らないって言ってるでしょ。いいからどきなさい」

さやか「いいや、絶対どかないし。つか、アンタの着てるその服って、まどかのじゃん!」


ほむら「!?」



61912013/11/10(日) 22:24:52.2238u32Y9T0 (17/19)

さやか「てことはやっぱりアンタはあのにゃんこ!」

ほむら「そ、そんなわけないでしょう?」

さやか「じゃなきゃ、部屋に押し入って、まどかの服をこっそり盗んだ変態かっ!」

ほむら「失礼ね!これはまどかから借りたんだからっ!」

さやか「やっぱりまどかのこと知ってんじゃん!」

ほむら「……し、知ってるけど、だからって私がまどかの飼ってるネコということにはならないでしょ」

さやか「いいよ。じゃあ、これからまどかの家に行ってアンタのこと聞いてくるから」


美樹さやかのクセに……。


62012013/11/10(日) 22:30:54.8138u32Y9T0 (18/19)

ここまで書きました。


621VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/11/10(日) 22:32:38.45Ok6wfjx7o (2/2)


マミを避けてるのもマミが苦手だからかな
パンフでは本音で話し合えば絶対喧嘩になる。真相を話せば悲しませるのでソレも嫌
だから沈黙するけど、そんなほむらがマミとしてはわけワカメでギクシャクするってあったが
叛逆本編でも、何度かループ中に真相はなしたけどマミが悲しみすぎて
真相を話す行為に罪悪感を覚えたって話をほむらが独白してたな


62212013/11/10(日) 22:52:59.6038u32Y9T0 (19/19)

>>621
そこまで深く考えて書いてないですwwごめんなさい。
マミさんはなんとなくみんなから愛されるキャラになってもらえればいいなと思って書いています。
自分が書くと、何故かマミさんとほむらは敵対することが多くなってしまいますが、今回も偶然だと思います。

あの心情吐露はぐっときました。
なんだかんだでまどか以外に対してもいろいろ思っているんだなと。


623VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/11/10(日) 23:22:10.087tOp/49go (1/1)

乙おつ
顔が一緒じゃな・・・


624VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/11/11(月) 06:13:56.40mo8dcTyeo (1/1)




625VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/11/11(月) 11:34:21.89glFpNERGo (1/1)

乙でち
魔法少女モノのお約束(マスクもしてない素顔なのに正体がバレない)を破るとは
さやか、恐ろしい子・・・!


62612013/11/11(月) 15:32:11.20Sr3gk55K0 (1/13)

さやか「アンタ、ただのにゃんこじゃなかったの?」

ほむら「私はれっきとした人……ではないけど、ネコではないことは確かよ」

さやか「はぁ? なにそれ。言ってる意味がわからないんですけど」

ほむら「別に理解しなくてもいい。あなただって別に私に興味があるわけではないでしょ?」


62712013/11/11(月) 15:35:52.98Sr3gk55K0 (2/13)

さやか「そりゃアンタに興味はないけど……いや、むしろ気になるけどさ、
    とにかくアンタみたいな変な奴がまどかの周りにいるってのは、親友としてほっとけないつうか……」

ほむら「親友?」

その言葉を盾にとる美樹さやかに、私も引くことを忘れた。


なんだそれは……。


ほむら「まどかと出会って1年と経たないあなたが、親友という言葉を語るなんて、片腹痛いわね」

さやか「じゃあなにっ。アンタはまどかとアタシより長い時間を過ごして来たって言うの?」

ほむら「少なくとも今のあなたよりはまどかのことを知っているつもりよ」


62812013/11/11(月) 15:38:25.36Sr3gk55K0 (3/13)

さやか「そりゃあネコになれるんだから、さぞかしまどかのことも知ってるだろうさっ!
でも、それって、あんたはまどかの優しさにつけこんで、そばに置いてもらってただけじゃないの?」

ほむら「だとしたらなんだと言うの?
あの子が誰に優しくしようと、あなたには関係のないことでしょ」

さやか「この、言わせておけばっ!?」


そこまで言うと、さやかはこちらをめがけて走ってくる。

我慢強くないのはやはり昔から変わらないようだ。


62912013/11/11(月) 15:41:22.49Sr3gk55K0 (4/13)

いい機会だ。

少し痛い目をみさせてやろう。


私の胸ぐらをとろうとするのがわかる。

もちろん思い通りにさせるつもりは毛頭ない。


その右手を掴んで、逆に投げ返してやろうと構えると……。


ガシッ。

ほむら「!?」

さやか「え……」


63012013/11/11(月) 18:01:55.20Sr3gk55K0 (5/13)

私を掴もうとしたその手は、私ではないもう一人によってがっしり握られていた。



いつの間にそこにいたのか……。

驚くべきことにまるで気配を感じなかった。


さやか「なんで止めるのっ!?」


63112013/11/11(月) 18:03:20.24Sr3gk55K0 (6/13)

「喧嘩するのは構わん。手を出そうが出すまいが、男同士だろが女同士だろうが、
 勝手に殴りあって、お互い痛い目を見りゃいい」

「だが、その子を相手にするのはやめておいた方が良さそうだぞ、さやか」



無造作に伸びた髪が片目を隠し、代わりに隠しきれないほどの威圧感を放っていた。

まるで気配を感じさせなかったくせに、大柄な巨体には見覚えがある。

いつぞやのケーキの男。

初めて出会ったのは、まどかのお父さんと一緒にいた時。

二度目はまどかと一緒にいた時。

二回ともこの姿ではなくネコでいる時に出会った。



63212013/11/11(月) 18:03:51.20Sr3gk55K0 (7/13)

男「身内がみすみすやられるのを見過ごすのもなんだが……」

男「何より、お前の親父が『さやかが怪我をした』と泣きながら電話をかけてくるのが鬱陶しい」

さやか「なんで、アタシがボロ負けすることになってんの!」


私は暴れる美樹さやかの手を掴む男を見上げた。

口ぶりからするとさやかの知り合いのようだが……

さやかとは違い、油断のならない……そんな相手だと思った。


63312013/11/11(月) 18:07:45.71Sr3gk55K0 (8/13)

男「お前たちが何を話していたか、詳しく聞いてはいなかったが……
しかし姪が何か悪いことをしたなら代わりに俺が謝ろう」


姪?

つまり、さやかの親戚ということか?

……全然似てない。


63412013/11/11(月) 18:08:27.74Sr3gk55K0 (9/13)

ほむら「こちらこそ。つまらない喧嘩を売ったのは、私のほうだし……」

男「さやかと同い年ぐらいに見えるが、えらくしっかりしたお嬢さんだな。見習って欲しいものだ」

さやか「なんですとーーー」



男「それより、お嬢ちゃん。最近どこかでオレと会わなかったか?」

やはり気づいたか……。



63512013/11/11(月) 18:09:21.86Sr3gk55K0 (10/13)

ほむら「こちらこそ。つまらない喧嘩を売ったのは、私のほうだし……」

男「さやかと同い年ぐらいに見えるが、えらくしっかりしたお嬢さんだな。見習って欲しいものだ」

さやか「なんですとーーー」



男「それより、お嬢ちゃん。最近どこかでオレと会わなかったか?」

やはり気づいたか……。



636VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/11/11(月) 18:10:16.80Sr3gk55K0 (11/13)

さやかに気づかれて、この男に気づかれないはずがないか。

ほむら「さぁ? 身に覚えがないけれど」

男「……そうだな。きっと俺の勘違いだろう」

男は我関せずという態度で、私から視線を外し、そのままさやかの手を引いて。



63712013/11/11(月) 18:10:44.89Sr3gk55K0 (12/13)


さやか「いい加減放してよ」

長いこと右手を掴まれていたさやかが、再び暴れだした。

男「いや、そういう訳にはいかんな。手が足りないからちょうどお前の家に迎えに行こうとしていたところだ」

さやか「えっ……」

男「お前の親父には話をつけてある。いいから来い!」

さやか「嘘でしょーーー、せっかくの休みが。これからまどかの家に遊びに行こうと思ってたところなのに」

ほむら「生憎だけど、まどかなら風邪で寝込んでるわよ」

さやか「ええ、そうなの? じゃあお見舞いに行かないと」


63812013/11/11(月) 18:19:05.34Sr3gk55K0 (13/13)

ここまでかきました。

男は1年前に書いたSSに登場するキャラクターだったんですが
知らない人、知っているとわかって黙っててくれた人それぞれ散見されたのですが。
特に知らなくても何も問題ないので、そのまま読んで下さい。
黙っててくれた人はありがとうございます。


639VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/11/11(月) 18:41:24.80TGTBAEb8o (1/2)


カッとなるとすぐ手が出る癖は矯正できないんだろうなぁ


640VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/11/11(月) 19:46:32.76TGTBAEb8o (2/2)

しかし、親友の部分に反応して
>でも、それって、あんたはまどかの優しさにつけこんで、そばに置いてもらってただけじゃないの?

この部分に反応しなかったのは謎だったな
ついさっきまでまどかに甘えてニャンニャン言ったことを反省してたのにww


641VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/11/12(火) 00:41:02.11RR8NOQ/ko (1/1)


一年前の作品とやらは読んでないが、とりあえず続きも期待


642VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/11/12(火) 02:25:09.685UofddvKo (1/1)

薄々気づいていたけどやっぱりニコ動のひとかぁー!
相変わらずほっこりするいい話を書いてくれる


643VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/11/18(月) 15:14:55.47RFXOlSYeo (1/2)

追いついたが、まさかアレか!!
あんこちゃんをケーキ屋で雇ったりケーキ作りを教えたり、米軍にコネがあったりするさやかの親戚の渋カッコいいおっちゃんか!
ケーキの下りと雰囲気で脳裏を掠めたが、まさか本人とは!
あのSS大好きでした、今回も楽しみにしてます

前作をもっかい読み返したいんですけど、スレタイ忘れたので教えてもらえないでしょうか?


644VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/11/18(月) 15:20:29.96RFXOlSYeo (2/2)

……興奮し過ぎたせいで>>638の途中からをちゃんと読めてなかったスミマセンorz
割と手遅れですがあまり話題に出さないほうが良かったっぽいので自力で探してまいりまする


64512013/11/19(火) 09:34:24.62uPryUZtC0 (1/12)

男「体良く逃げようとするな」


結局美樹さやかは、親戚であるという男に連行されていく。

傍目には誘拐にあっているように映るのではないだろうか?


さやか「って、なんでアンタまでついて来んの?」

ほむら「別に構わないでしょ」


64612013/11/19(火) 09:35:15.54uPryUZtC0 (2/12)

美樹さやかのことはどうでもいい。

が、この男には用事がある。

あのケーキをどこで手に入れたかを教えて欲しい。


男「……何か?」

ほむら「別に。こっちに用事があるだけ」

男「オレにはただ跡を追って来てるようにしか見えんのだが。
   暇ならこいつと一緒に店の手伝いをしてくれないか?」

ほむら「店?」


64712013/11/19(火) 09:36:00.27uPryUZtC0 (3/12)

男「店と言っても、まだ開業しているわけじゃないんだが……いろいろ準備があるんでな」

もしかして……あのケーキは?

ほむら「短い時間でいいのなら。 少し、気になることもあるし」

いつまた変身してしまうかわからない。

あまり長いこと、この人のそばにいないほうがいいかもしれない。

しかし、あのケーキが手に入るかもしれないというのであれば、話は別だ。

この前は佐倉杏子の邪魔が入ったせいで、せっかくのケーキが台無しになってしまったが

今度こそあの味をまどかに食べさせてあげたい。


64812013/11/19(火) 09:36:43.95uPryUZtC0 (4/12)


バスで風見野へ向かうと、住宅街に出た。

その中の一角に、カフェのようなお店があり、さやかと男はそこへ入っていった。

まだオープンしていないと言っていたが、見た目は新しかった。


ほむら「喫茶店?」

男「いや、菓子屋だよ。表で客商売するだけだ」

やはり、ケーキを販売する店なのか。



64912013/11/19(火) 09:37:34.12uPryUZtC0 (5/12)

さやか「随分片付いたじゃん」

男「表はな。だが厨房がごちゃごちゃしてたり、倉庫が片付いてない」

店は一般住宅を改装したものらしく、その中は普通の一軒家と相違なかった。



65012013/11/19(火) 09:52:57.64uPryUZtC0 (6/12)

さやか「叔母さんは?」

男「奥にいるはずだ。倉庫で片付けでもしているだろう」

さやか「じゃあ、挨拶してくるよ。アンタも来る?」

ほむら「おばさん……え、もしかして奥さんが?」

男「何か?」

男はギロっとこちらを睨んで来る。

ほむら「いえ……」

気圧されて、なんとなくこの場に留まりづらかったので、
仕方なくさやかと二人で家の奥へと向かうことにした。



65112013/11/19(火) 09:53:50.16uPryUZtC0 (7/12)

ほむら「どんな相手なのかしら」

さやか「多分びっくりするよ」

あの男の嫁なのだからとんでもない人には違いない。

普通の女性であれば、裸足で逃げ出すぐらいの威圧感を垂れ流しているのだから……。

よほど屈強な精神、あるいは無神経でなければ相手はつとまるはずがない。



65212013/11/19(火) 09:54:27.39uPryUZtC0 (8/12)

2階への階段を通り過ぎようとした時だった。

ほむら「え……」

私の目の前に、何か白い布のようなものが突然降り注いだかと思うと、
今度は背中に何者かの手が添えられた。

「思ったとおり、よく似合ってるわ」

継いで女性の声が耳元から聞こえた。



65312013/11/19(火) 09:55:08.80uPryUZtC0 (9/12)

「初めまして、さやかちゃんのお友達かしら?」

その方向を向くと、まだ若い……綺麗な長髪の女性が私に微笑んでいた。

ほむら「え……え?」

あどけない顔立ちはまだ10代にも見えるし、
柔らかい物腰からはまどかのお母さんと同じぐらい
人生の経験を積んだ風格を感じ取ることもできる。

私は何が起きたのかわからずいると、さやかが口を開いた。

さやか「やっぱり驚くよね。この人が叔母さんだよ」

ほむら「え……」


65412013/11/19(火) 09:57:31.38uPryUZtC0 (10/12)

女性「いきなりごめんなさいね。2階からあなたたちの姿が見えたの。
そしたらさやかちゃんが、あんまり可愛いお友達を連れてたから、
慌てて引き出しから引っ張りだしたんだけど……」

女性が携えているドレスのような衣装が目につく。

それは、ウェイトレスが着るような、フリルのついた制服だった。

ほむら「この店の?」

女性「うーん。半分は趣味で作ったものだけど……」

ほむら「お手製ですか?」

女性「もっと沢山あるから、よかったら見てってね」



65512013/11/19(火) 09:58:04.74uPryUZtC0 (11/12)


さやか「それはそうと、わたしたちお店を手伝いに来たんだけど」

女性「あらっ、助かるわ。じゃあ、まずは2階に上がってもらっていいかしら」


…………

……



65612013/11/19(火) 10:12:33.80uPryUZtC0 (12/12)

ここまで書きました。

>>644
ありがとうございます。励みになります。
というか、ここまで書いたら別にいいですよ。
杏子「さて、はたらくか」で出てくると思います。

あの後、最終回のさやかENDがあまり上手く締まらなかったので、
ゆま、オッサンENDとして最後の方を書き直したりしたんですが
ノベルゲームという形でまどかのオンリーイベントに出しました。
あまりここで宣伝したくないので、興味があれば探してみてください。


657VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/11/19(火) 12:45:54.89WBUvvU8yo (1/1)


マミさんが杏子の件についてもう一度ほむらと相談したいみたいなこと言ってたけど
その時間はあるのかね


658VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/11/19(火) 13:51:19.37nhZTQIMno (1/1)

乙です
前の作品読み直してきました、やっぱこのおっさんのキャラ好きだわー
ノベルゲームの方も探させてもらいます


659VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/11/19(火) 15:12:07.420i51fVbto (1/1)


そのゲームとか前作知らなくても読めるのは助かるな


660VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/11/21(木) 21:30:22.657n2wZ3vDo (1/1)

追い付いた乙
画像も上がってたのにどうしてもきらマギのすてマ!の絵で再生される…
いやあの絵が悪い訳じゃないんだけど…


661VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/02(月) 16:34:37.22NQgdgjQx0 (1/1)

かわいくて面白い
もっと頼む



66212013/12/03(火) 12:28:05.19ODfEGFdh0 (1/19)


ほむら「ねえ、ちょっといい?」

さやか「ん。なにさ」

ほむら「わたしたち、裏の雑用をしに来たんじゃないの?」

さやか「まあね」

ほむら「なのにどうして、こんな格好になっているのよ!?」

さやかの叔母さんに2階にあがってもらうように指示され、

当然のように「じゃあ、二人ともこれに着替えて」と言われた。


66312013/12/03(火) 12:28:32.85ODfEGFdh0 (2/19)

さやか「まあいいんじゃない、似合ってるし」

冗談じゃない。私はもともとケーキをもらいに来ただけだ。

なのにいつの間にか店の手伝いをする流れになって、挙句の果てにこの格好。


叔母さん「着替えたみたいね」

ほむら「店の中で作業するのに、なんでこんな格好しなくちゃいけないんですか?」

叔母さん「何故って……その方が可愛いからだけど」

叔母さん「かわいい女の子には、可愛い格好させたいじゃない?

あなたの回りにも可愛い女の子がいるでしょう?

その子が、フリフリの服着てたら嬉しくならない」


66412013/12/03(火) 12:29:00.58ODfEGFdh0 (3/19)

可愛い子……まどか?

まどかがフリフリ……。

ほむら「いいっ……」

さやか「なんか遠い目してるんですけど?」


66512013/12/03(火) 12:29:28.80ODfEGFdh0 (4/19)

~まどか~

ベッドの中で一日過ごすことになってしまいました。

頭に浮かぶのは、あの綺麗な寝顔のことばかりです。

ほむらちゃんが出かけてから、

もうだいぶ時間が経ったというのにまだ忘れられません。


風邪のせいか、頭がぼぉっとして……。

でも、その時のことを思い出すとまた恥ずかしくなって、
顔のあたりが熱くなってしまうのでした。


66612013/12/03(火) 12:30:21.73ODfEGFdh0 (5/19)

帰って来てからまた書きます。


667VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/03(火) 15:12:56.22AEaPYjog0 (1/1)

待ってる


668VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/03(火) 15:30:40.32UEWnNJqXP (1/1)

舞ってる


669VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/03(火) 15:43:23.12WX/T4q1Jo (1/2)

>>715
10話のように狂って仲間を[ピーーー]ようなところも
マミの魅力の一つであるとTBSで新房も話してたね


670VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/03(火) 15:43:49.64WX/T4q1Jo (2/2)

すまん、誤爆


67112013/12/03(火) 21:27:49.36ODfEGFdh0 (6/19)

続き書きます。

今更ですが叔父さんと叔母さんのイメージ

叔父
http://p.tl/Jk43

叔母
http://p.tl/IQBP


67212013/12/03(火) 21:31:12.37ODfEGFdh0 (7/19)

まどか「うう……」

まだ帰って来ないのかなぁ、などと、気になって仕方ありません。

私がお出かけを薦めたの……。

もしかしたら、ほむらちゃんはもう猫に戻ってしまっているかも知れません。

それならそれで構わないはずなのです。

どちらにしよ、ほむらちゃんには変わりがないのですから。


67312013/12/03(火) 21:31:50.73ODfEGFdh0 (8/19)

だけど、私は……

それが何か勿体無いような、惜しいような気がしていました。

自分でほむらちゃんを追い出したくせに、まだ帰って来ないのかなぁとか

今、何時だろう? 外でほむらちゃんが何をしているのかな……

と考えてしまうのです。



67412013/12/03(火) 21:32:46.09ODfEGFdh0 (9/19)

もし、私の風邪が今すぐ治れば……。

でもたとえ治ったところで

どこで何をしているか知れないほむらちゃんを探し出すことなど出来ないでしょう。

見つけ出したところで、私なんかの相手をしてくれるかわかりません。



67512013/12/03(火) 21:42:46.04ODfEGFdh0 (10/19)

それに、わたしは何も知らないのです。

本当は私よりもお姉さんだというあの女の子のこと。

もともとどこに住んでいて、どうしてこんな場所にいるのか……。

魔法使いになった理由も、どうして猫の姿になってしまったのかも。


どうして、わたしなんかのところへやって来たのかも。


ほむらちゃんにとって、"わたし"はなんなんだろう?


67612013/12/03(火) 21:43:26.81ODfEGFdh0 (11/19)

その時、またほむらちゃんの寝顔が頭に浮かびました。

まどか「っ!?」

スラリと伸びる黒髪に、雪のような白い肌。

寝息が私の鼻先にかかり、

ほむらちゃんは温もりを求めるように私の身体を細い腕でしがみついてくるのでした。

どうしていいかわからない私は、逃げることも出来ず……。

ただ無垢な寝顔に吸い込まれていくしかありません。


67712013/12/03(火) 21:43:54.85ODfEGFdh0 (12/19)

途端胸が苦しくなってきました。

熱がどんどん上がっていくような気がして……。

ずっと朝からこんな調子なものだから、

明日からまた学校に行けるのか心配になってしまうのでした。



67812013/12/03(火) 21:46:45.19ODfEGFdh0 (13/19)

~ほむら~

男「だいぶ片付いたな」

さやか「やった……これで遊びに行けるよ」

男「まだ終ったとは言ってないだろう?」


私とさやかは倉庫からキッチンへと調理器具を運ぶ手伝いをしていた。

当然私はケーキ屋に務めたことがない。

だが決してその仕事はケーキのような甘いものではなく、体力の要るものなのだと思った。

調理器具だけならまだしも、食材が山積みにされておりそれを運び出すだけでも汗が滲んでくる。



67912013/12/03(火) 21:47:32.93ODfEGFdh0 (14/19)

男「おい、お嬢」

ほむら「何か?」

男「さっきから時間を気にしているようだが、何か用事があるのか?」

ほむら「……別に」

…よく見ているわね。



68012013/12/03(火) 21:48:53.46ODfEGFdh0 (15/19)


私はいつ"ネコの姿"に戻ってしまうか、気になっていた。

この男の前で変身してしまうのだけはまずい気がしたのである。

さやかの叔父ということはわかったが、どこか油断ならない匂いがする。

本来なら滅多なことに口を挟まない私だが

しかし、何故かいっこうに元の姿に戻る"気がしない"のだ。


68112013/12/03(火) 21:49:21.23ODfEGFdh0 (16/19)

今まで何度か変身を繰り返して来たおかげで戻るときの予兆を

体感的に予測することができるようになっていた。

巴マミの家で彼女に追い回されたときは、

逃げまわっているうちに、その気配を察知できた。

あの時はおよそ2,3時間程度だったか。


初めて人の姿に戻ったときはものの数分だったのに、

今はその数十倍もの時間、この姿が維持できるようになった。


もしかしたら……。

呪いが解ける日も近いのかもしれない。


68212013/12/03(火) 21:49:50.31ODfEGFdh0 (17/19)

ここまで書きました。


68312013/12/03(火) 23:52:05.11ODfEGFdh0 (18/19)

さやか「ところで、アンタいつまでまどかの家に居座るつもりなの?」

ほむら「……心配しなくても、そう長い間いるわけじゃないから」


呪いが解ければ、まどかの家を出て行くつもりだ。

さすがに、この姿で居候は出来ない……。

でもそうなったら、わたしはどこへ行けばいいのか?


68412013/12/03(火) 23:52:32.30ODfEGFdh0 (19/19)

どこにも行くあてなどない。

この世界に私を受け入れてくれるところなどない。


いや、一つだけ心当たりがないわけではないが……。

巴マミ……


いや、ない。なかった。


68512013/12/04(水) 00:03:27.37pbTF24Ju0 (1/16)

準備が終わると、

男は冷蔵庫の中から何かケーキの生地のようなものを取り出した。


さやか「ケーキ焼いてくれるの?」

男「ああ。朝のうちに準備しておいたものだが、まあ食べていけ」

ほむら「待って……お願いがあるのだけど」


68612013/12/04(水) 00:03:55.70pbTF24Ju0 (2/16)

まどか~


まどか「ん……」

いつの間にか眠ってしまっていたみたいです。

冷たい風が部屋の中に流れて来るのを感じ、私はうっすらと意識を取り戻しました。

「あら、起こしてしまった?」

ふわりとカーテンが揺れると、軽い足取りでこちらに向かって歩みを進めてくるのです。

まどか「ほ、ほむらちゃん!?」

ほむら「おはよう。まだ具合が優れないみたいね」

少し鼻声になっているせいでしょうか?



68712013/12/04(水) 00:04:35.87pbTF24Ju0 (3/16)

ほむら「そのままでいいわよ。楽にしてて」

まどか「う、うん……」

何か袋を抱えて、ベッドの前までやって来ました。

ほむら「隣に座ってもいい?」

まどか「……うん。その袋は?」

そして、ほむらちゃんは私の枕元にやってきてベッドに腰をかけました。

ほむら「お土産よ」

毛布の隙間から覗くように、ほむらちゃんの横顔を眺めます。

やっぱり綺麗だなぁ……



68812013/12/04(水) 00:15:59.15pbTF24Ju0 (4/16)

ほむらちゃんは私の視線に気づいていないようでした。

そばにある台に袋から取り出した箱を置くと、その中から丸いチーズケーキが出てきました。


ほむら「焼きたてだから、多分美味しいと思う」

まどか「え、もしかしてほむらちゃんが作ったの?」

すると優しく微笑んで、首を横に振ります。

ほむら「隣町のケーキ屋で貰ったものだから」

まどか「貰った?」

ほむら「ええ。 色々あってね……」



68912013/12/04(水) 00:24:46.40pbTF24Ju0 (5/16)

もしかして、私の為に?

聞いてみたい。ほむらちゃんのこと。


まどか「……あ、あのっ!」

ほむら「何?」

まどか「あ、ええ、えっと……ほむらちゃんはっ……」

ほむら「……?」

まどか「わたしの……」


途端、顔が熱くなって……。


69012013/12/04(水) 00:31:04.20pbTF24Ju0 (6/16)


ほむら「大丈夫?」

まどか「え!?」

そっと顔を近づけてくるほむらちゃん。

その右手が、私のおでこに触れると絶句してしまうのでした。

ほむら「寝てれば、きっとすぐよくなるから……ね」

まどか「……」

右手が離れていきました。

まどか「うん……」


69112013/12/04(水) 00:41:42.38pbTF24Ju0 (7/16)

手が痒いので、ここまでにしときます。


692VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/04(水) 02:04:06.31DsRu3cmO0 (1/1)


過去とチーズケーキ、これだけでなぎさが出る予感が……冗談だけど


693VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/04(水) 02:31:50.81dlwD73sso (1/1)

乙でした


694VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/04(水) 02:48:30.40FIpOzRO/o (1/1)


最近ずっと猫ばっかだった気がするけどGSあるのかね


69512013/12/04(水) 23:28:41.92pbTF24Ju0 (8/16)

ほむら「……ねえまどか? 」

ほむら「わたし、この家を出ようと思うの……」

え……?


696VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2013/12/04(水) 23:33:43.22pbTF24Ju0 (9/16)


ほむら「いつまでもあなたの厄介になるわけにもいけないし、
それにもしこの姿で、ご両親に見つかったらきっと迷惑がかかるはずだもの」

まどか「……」


ほむら「何も今すぐ出ようってわけじゃない」

ほむら「きっとまたネコの姿にもどってしまうから、
そうしたら、私はあなたの元に行くはず……」

ほむら「でも、もうしばらくしたら……」


ほむら「この呪いも解けるはずだから」


697VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/04(水) 23:35:36.25pbTF24Ju0 (10/16)

呪い……が。

そうか、ほむらちゃんはだから私のそばにいるんだっけ。


未来から来たというほむらちゃん。

その呪いが解けたら……

未来に帰っちゃうの?



698VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/04(水) 23:36:11.78pbTF24Ju0 (11/16)


胸の奥が潰れそうになりました。

まるで1人で置いてけぼりにされて、取り残されてしまったようで……。


ほむら「まどか?」

ほむら「泣いているの?」



堪らず私は嗚咽を漏らしてしまったのです。



699VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/04(水) 23:36:41.28pbTF24Ju0 (12/16)

ほむら「やっぱり昔から優しい子だったのね、まどかは」


布団に顔を埋める私の頭を、ほむらちゃんは撫でてくれました。

優しくなでられるのはとても嬉しいはずなのに、

どうしてか余計に涙が止まらなくなってしまって……。


ほむら「わたしもね、楽しかったんだよ。まどか」

ほむら「未来ではずっとあなたのそばにいたけれど、こんな風に過ごすことはなくて……」

ほむら「たとえどんな姿になってしまっても、まどかの側にこんな長くいられて……」

ほむら「それだけで、わたしは幸せだったの」


幸せだった、というほむらちゃんの口調はどこまでも穏やかで。

なのに私とほむらちゃんと過ごす日々がいつか壊れていくという意味であるということが
頭の悪い私にさえわかってしまって……



700VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/04(水) 23:38:27.77pbTF24Ju0 (13/16)


ほむら「そんなに、泣かないで。何も今すぐ家を出ていくわけじゃないのだから」

ほむら「もしかしたら今まで以上に、手のかかることをするかもしれないけど、その時は許してちょうだい」


ネコになればほむらちゃんは、思い通りに身体を動かすことができないのです。


けれど、いつも一緒にいたはずのほむにゃんのことよりも、

たった数回しかお話したことのない、

目の前の女の子のことが気になって仕方ないのです。


701VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/04(水) 23:41:40.62pbTF24Ju0 (14/16)

未来から来たはずの女の子。

いつか、きっとまた出会える可能性があるはずで……。

でもそれがいつか、私にはわからなくて……。

そもそもこの先私と出会うほむらちゃんは、私のことを覚えててくれるかわからなくて。


こんな素敵な女の子が、私なんかのことを気にかけてくれる保証はどこにもないのです。



702VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/04(水) 23:42:32.93pbTF24Ju0 (15/16)

今のほむらちゃんが消えてしまえば、二度と遭うことが叶わない気がしてなりませんでした。


ほむら「でもね、まどか。私はやっぱりあなたのお友達でいたいから」

ほむら「あなたに守られているばかりの私では、辛いから……」

ほむら「ごめんね……」



703VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/04(水) 23:44:15.88pbTF24Ju0 (16/16)

ここまでかきましt


704VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/05(木) 00:46:23.34hOEpw/s1o (1/1)


杏子(悪党ver)のように、ATMを破壊……ほむらなら機械操作で現金を得たり
時間停止で銀行から金を盗めば余裕で数年はいきていけるな


705VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/05(木) 06:02:35.4584B9MUa9o (1/1)


クライマックスが近付いてきたか


706VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/10(火) 21:08:52.531QIE+Yofo (1/1)

このSSの砂時計の砂はどうなってるんだろう?
あくまで一か月分なのか、数年先まで凄く緩やかに砂が落ちてるのか……


707VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/10(火) 21:25:25.739e6TUsrgo (1/1)

トイレの中じゃね?(猫感)


708VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2013/12/17(火) 10:06:30.61gMHAlrDn0 (1/1)

続きマダー?


709VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2013/12/18(水) 11:53:43.70TcPxEEkr0 (1/19)


温かい言葉。

でも、私はそれを穏やかに受け止めることはできませんでした。

お友達でいたいというほむらちゃんの想い。

嬉しいはずなのに、何か胸に閊(つか)えるようで……。

ただでさえ別れを予告され、

ほむらちゃんと離れ離れになる日が来ると思うだけで悲しいのに……。


710VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/18(水) 11:55:36.39TcPxEEkr0 (2/19)

あれ……また頭が……


ほむら「まどかっ!?」

意識が遠くなって……ほむらちゃんが、
わたしの名前を呼ぶ声だけが
頭のなかで何回も響くのでした。


711VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/18(水) 11:56:06.87TcPxEEkr0 (3/19)

もし、このまま風邪が治らなければ、

ほむらちゃんはわたしの側にいてくれるのでしょうか?

だけどきっと、そんな弱虫なわたしに幻滅して……。

いなくなって……。


712VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/18(水) 11:56:45.13TcPxEEkr0 (4/19)

~2時間前 ほむら~

私たちはケーキ屋の厨房で、3人で話をしていた。

男「行くあてがない? そんなはずがないだろう?」

ほむら「ないものはないのだから、仕方ないでしょう」

さやか「実家は?」

ほむら「両親ともにこの世にいないわ。親戚もたらい回しにされてきたけど……」

男「……ほう」

もちろん嘘だ。実家もあるが、
今わたしの実家には、本当のわたしがいるはず。
だから、帰れる場所なんて何処にもない。


713VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/18(水) 11:57:18.11TcPxEEkr0 (5/19)

ほむら「人手が足りないのでしょう? 従業員もいないようだし」

男「……」

男はじろりと、私のことを睨みつけてくる。

その視線に重圧が感じられ……何かこう……自分に似ていると思った。


男「……お嬢、名前は?」

ほむら「暁美ほむら」

男「えらく変わった名だな」

ほむら「よく言われるわ」


714VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/18(水) 11:57:54.11TcPxEEkr0 (6/19)


男「ふん。 随分と威勢がいいみたいだな。 まあ、嫌いではないが……」


男「おい、聞いてるんだろう?」

するとどこからともなく、さやかの叔母という例の女性の声が聞こえてきた。

女「もちろん」

すると、次の瞬間には私の肩を掴まれていた!

ほむら「はっ!?」

思わずその手を振り払って、くるりと前転し、ソウルジェムに手をあて身構える。


715VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/18(水) 11:58:41.93TcPxEEkr0 (7/19)

私の一連の行動をみた、美樹さやかはあっけに取られている。

さやか「アンタ、いったい?」

美樹さやかが驚くのも無理はないが、
私はその比にならないほど驚きを隠せなかった。

まるで気配を感じなかった。
この人たちはいったい?

女「あらら、ごめんなさい。二人ともびっくりさせてしまったみたいで」

男「構わんさ」


716VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/18(水) 11:59:12.49TcPxEEkr0 (8/19)

男「おい、お嬢。何の理由があってここまで来たかは聞かない。
どうせ答える気がないんだろう」

男「だが、その驚きようからすると、オレたちが何なのかは知らないみたいだな」

男「こんな得体の知れないものと同居する理由が、お前にはあるのか?」

ほむら「……」



717VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/18(水) 11:59:52.22TcPxEEkr0 (9/19)

ケーキ屋の手伝いをしていたせいで、すっかり忘れていたが
男がただものではないということはわかっていた。

美樹さやかの叔父であることが判明しただけで、
油断していたのは私のミスだ。


しかし、この女性は何者か?

ただの人間にここまでヒヤリとさせられることがあるとは夢にも思わなかった。

けれど私は……。

私はまどかのもとを去らなければいけない……。


718VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/18(水) 12:00:22.22TcPxEEkr0 (10/19)

ほむら「ええ。厄介になれないかしら?」

女「わたしは歓迎よ」

すると、女性は男に微笑みかける。

男「……」

面倒なことになったという顔で天井を仰いぎ、男はため息をついた。


男「ここに帰ってくれば、少しは普通の生活に戻れると思ってたんだがな……」


719VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/18(水) 12:00:50.74TcPxEEkr0 (11/19)

~ほむら まどHOME~


まどかの髪を撫でながら、

私の選択は正しかったのかと考えていた。


そもそも、なぜ私はあの男に手を借りようとしたのか?

危険な香りがしていたはずだ。

その直感を無視してまで、あの家を選んだ理由がわからない。


720VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/18(水) 12:01:25.37TcPxEEkr0 (12/19)

家に住まわせてもらえれば、なんでも良かったのか?

あるいは、まどかに世話になることが申し訳なかったのか……


『あんたはまどかの優しさにつけこんで、そばに置いてもらってただけじゃないの?』


わかっている。

まどかがどれだけ優しいか……そんなこと私が一番わかっている。


721VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/18(水) 12:02:02.88TcPxEEkr0 (13/19)

だけど、まさか泣かれるとは思ってもみなかった。

まどかを泣かせてしまったことを申し訳なく思ったけれど、

それだけわたしのことを身近に感じてくれていたことが、嬉しくもあった。



ほむら「呪い……か」


722VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/18(水) 12:03:09.64TcPxEEkr0 (14/19)


思えば、呪いのせいで何か困ったことがあっただろうか?

せいぜい巴マミが鬱陶しく付きまとってくるぐらいのもので……。

ここぞというときにはまどかを守ることが出来た。


723VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/18(水) 12:03:41.06TcPxEEkr0 (15/19)

一番初めは、確か林間学校に行った時。

まどかが魔女の結界に入っていく瞬間に、人の姿に戻れたし……。


巴マミに追い詰められた時でさえ、人の姿に戻ることが……。



もしかしたら……

この変身はコントロール出来たのかしら?


何か私の意志と関係しているようにも思える……。


724VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/18(水) 12:04:23.10TcPxEEkr0 (16/19)

いや、そんなはずは……。

私だってネコの姿になんてなりたいと思っていなかった。

はずだが……。



果たしてそう言い切れるか?

だって、ネコの姿になれば私はいつでもまどかの側にいることが出来る。

あの姿で、不覚にもまどかに甘えてしまった夜のことを思い出すと、
顔が真っ赤になるが……。



まどか「うーん……むにゃむにゃ」

もしかして、私はずっと……この子に甘えたかっただけなの?

こんなあどけない顔をした、まどかに……?


725VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/18(水) 12:05:02.28TcPxEEkr0 (17/19)

だけど……

まどかが私に笑いかけてくれる度に、どれだけ嬉しかったことか。


『おいで、ほむっ!』


たとえ人の姿をしてなくても、まどかと過ごした思い出は私の中にあって……


ほむら「まどかっ……」


いつもより遥かにグリーフシードの消費量が少ないことに疑問を感じていた。

てっきり、ネコの姿をしているせいで身体の維持にかかる魔力の量が軽減されていると思っていたが……。

ソウルジェムの淀みは精神の摩耗にも深く影響している。


おそらく、通常の消費量であれば、とうにわたしは……。



726VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/18(水) 12:05:51.90TcPxEEkr0 (18/19)



私は、心からまどかの温もりを欲した。

その瞬間……意識が遠くなって……。


ただ全身に優しい温かさが包まれていくような気がした。


727VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2013/12/18(水) 12:12:57.54TcPxEEkr0 (19/19)

ここまで書きました

宣伝になりますが、ニコニコでボイスドラマを制作しています。
よかったら見て下さい。



728VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/18(水) 13:15:02.97tIWjHd0C0 (1/1)


いいよいいよー


729VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/19(木) 02:31:41.18JRe4494no (1/1)

乙でした


730VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/19(木) 12:43:48.32bdpQuri6o (1/1)


なるほど。まどかと一緒にいられたからSGの濁りも最少で済んでいたのか
猫化さえコントロールできれば……って部屋で眠ったら知久に見つかりそうだな


73112013/12/19(木) 21:37:30.049G+6lLZA0 (1/4)

メインPCがHDDごと壊れたのでしばらくSS書くのが捗りそうです。
このままケーキ屋ほむらを開始するか、
徐々に伏線を回収して終わらせるか悩んでいます。
前者だと1000ではとても終わらなさそうで……。

とりあえず今日も少しずつ投下していきます。


73212013/12/19(木) 22:23:43.909G+6lLZA0 (2/4)

~ まどか~

目を覚ますと、私の隣にほむらちゃんはいませんでした。

その代わりぐっすりと寝息をたてるほむがいるのです。


『私はやっぱりあなたのお友達でいたいから』


思い出すと、また悲しくなるのです。

ほむを抱き寄せては長く伸びた髪、白い素肌を思い出します。


73312013/12/19(木) 22:33:35.519G+6lLZA0 (3/4)


家には帰れないと言っていたほむらちゃん……。

ほむらちゃんに帰る場所はあるのでしょうか?

もし、呪いがとけ、そしたら未来に帰ってしまうのでしょうか?


73412013/12/19(木) 23:28:42.169G+6lLZA0 (4/4)

帰る場所がないのであれば、うちに……。

だけど、私のお願いをママやパパが聞き入れてくれるかはわかりません。

ほむらちゃんにも事情があるでしょうから……

だから、私の家から出て行くとはっきりと宣告したに違いないです。



73512013/12/20(金) 00:48:38.40+rS5PDya0 (1/7)


ほむらちゃんは、どうして私の家に来たの?

ネコの呪いにかかって、どうして私に助けを求めたのか?


未来でほむらちゃんにとって私は『特別な存在』なのでしょうか?

……そんな。

そんなことがあるんでしょうか?


ただ弱虫で、何も出来ない私が……。

未来のほむらちゃんの側で笑っていることが、
わたしにはとても信じられないのです。


73612013/12/20(金) 00:52:53.21+rS5PDya0 (2/7)

だけど……。

『まどかの側にこんな長くいられて……それだけで、わたしは幸せだったの』


ほむらちゃんの言葉が、私は忘れられません。

そんなことをただの気まぐれで誰かに言ったりするものでしょうか?

幸せだった?

私といることが?

ほむらちゃんにとって、わたしはそんなに大事なのかな?

本当に?


737VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2013/12/20(金) 01:37:17.96+rS5PDya0 (3/7)

そして、ほむにゃんであるときに、一度だけほむらちゃんの意識が覚醒していると思える時がありました。

あのときのほむは、ほむらちゃんは……

とても弱々しくて……見ているこちらの胸が苦しくなるほどで。

泣いていた……。

私が触れると、その指に縋(すが)るように手を伸ばして涙を流していた。


738VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/20(金) 01:46:03.08+rS5PDya0 (4/7)

思えばあの時から……。
ほむらちゃんを見ると……
いてもたってもいられなくなって……。


何かほむらちゃんが私に対して特別な気持ちがあるのではないかと、
期待してしまうのです。


739VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2013/12/20(金) 02:05:43.40+rS5PDya0 (5/7)

その期待というものが、何なのか私にはわからないのです。

ただ、ほむらちゃんが私のことを必要としてくれているのではないかと思うと、
胸の奥が熱くなるような、その期待に応えてあげたくなるような、抱きしめてほしいような、
よくわからない気持ちに襲われて……ただ苦しいのでした。


ただ、もしほむらちゃんも私と同じような、もやもやとした気持ちを抱えているとしたら、

同じような苦しみを感じているのであれば……。


まどか「ほむらちゃん……」



~8話 まどか、風邪をひく 完~


740VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/20(金) 02:07:40.11+rS5PDya0 (6/7)

ここまで書きました。

次回
~9話 ほむにゃん、スキーに行く~

マミさん視点より。


741VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/20(金) 02:08:08.66+rS5PDya0 (7/7)

ここまで書きました。

次回
~9話 ほむにゃん、スキーに行く~

マミさん視点より。


742VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/20(金) 02:36:49.26yZ/HaiNso (1/1)


ほむらさん本当の気持ちと向き合えたか?
叛逆では「そんな幸福は求めてない」と強がった上で、その後まどかが直接乗り込んできてくれて
もう一度会いたいという気持ちとようやく向き合えたけど……

スキー回か。マミさん視点なのにほむにゃんがいるということは……


743VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/20(金) 04:10:20.01SOGqmbBro (1/1)



マミさんたちと出かける機会があるのか、それとも偶然か。
ほむにゃんに合うスキー板とかは存在するのかなww

>>742
そんな幸福~の辺りはQBのまど神支配でぶち切れだったからねぇ。
まどかに会えても、守れないんじゃそりゃ意味がない。
乗り込んできた時のアレは、たしかに自分の気持ちと向き合った結果だね……。あの時裂く決心をしたのかな。


744VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/20(金) 06:04:27.03U3UvXIopo (1/2)


2000いってもいいのよ


745VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2013/12/20(金) 10:20:17.73AgMjuRJE0 (1/1)

完結させてから改めてケーキ屋ほむらをかけばいいじゃない(適当)


746sage2013/12/20(金) 11:41:18.48kQ0x4evS0 (1/2)

シリアスとほのぼのがいりまじったのは好きだよ


747VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/20(金) 11:42:54.38kQ0x4evS0 (2/2)

すいませんまちがえました。


74812013/12/20(金) 11:44:29.55xxStukbw0 (1/3)


~9話 ほむにゃん、スキーに行く~

~マミ~a

杏子「うおおおお! 真っ白じゃん」

わたしたちは順に夜行バスから降りていく。
凍るような寒さと目の前にそびえ立つ雪山に唖然とした。

佐倉さんが、我先にと飛び出していき、そのあとを美樹さん。


それから……

ほむにゃん「ほむ!ほっ!ほっ!!」

あぁ今日も可愛い!!

まどか「マミさん、そこに立ってると後ろの人が出れませんよ!」


おっと、いけない。いけない。


マミ「ごめんなさい」


74912013/12/20(金) 11:46:46.52xxStukbw0 (2/3)

後ろから男女の声がした。

知久「何年ぶりだろうね?」

詢子「さぁね。まどかが生まれる前のことだから、もう10年は経つのかな?」

保護者として、鹿目さんのご両親が付き添いに来てくれたのだ。

私でさえ眠気を感じているというのに、二人とも随分と覇気に溢れていて
夜明けの気だるさを微塵も感じさせないというのは、
まだまだ若い証拠だろう。


鹿目さんはいい『ご両親に恵まれている』ようだった……。



75012013/12/20(金) 12:03:54.42/ba0EKYf0 (1/1)

まどか「マミさん?どうかしたんですか?」

マミ「うんう……なんでもないのよ」

余計なことを考えて、心配させたくない。

でも……私はともかく……。

鹿目さん……どうしたんだろう?



75112013/12/20(金) 12:16:05.23xxStukbw0 (3/3)


バスの中で、ひときわ勢いづいていたのが佐倉さんと美樹さんだった。

特に佐倉さんは初めてのスキーということで、はしゃいでいた。

一番後ろの席を4人で座っていたのだが、

どういうわけか窓の外をじっと眺めている鹿目さんの姿が目立った。

物憂げに、真っ暗な窓を見つめる鹿目さん。

時折、美樹さんも心配そうに声をかけていたが、

『なんでもない、大丈夫だから』とにっこり笑って……。

どこか元気のないの返事をするのだ。



75212013/12/20(金) 14:31:20.31UsT0agtS0 (1/5)


スキー場に到着して、彼女も少しは元気が出たような、
あまり変わらないような……。

とにかくこんな時には年上の私が元気づけてあげなくちゃ。

マミ「鹿目さん、わたしたちも行きましょう!!」

まどか「えっ?あ、ああ……マミさん!!」

あ、しま……っ。ドテ!!

痛い……。

マミ「う……うう……」


75312013/12/20(金) 14:31:58.35drSNy+Rz0 (1/10)

鹿目さんの手をつないで、駆け上がろうとした瞬間、滑って……
なんとも間の抜けたことをしてしまった。

雪だるまになってしまったように
全身に雪をかぶってしまいった。

鹿目さんが手を差し伸べてくれ、
その手を引いて立ち上がると、彼女は笑顔になっていた。

まどか「もう、マミさんたら、気をつけなきゃダメですよ」

マミ「そ、そうね」

まどか「ふふ。待って、みんなー!」

旅行に来てから初めて鹿目さんが笑っているような気がした。

カッコ悪いところを見せてしまった恥ずかしさよりも、
彼女が笑っていることが嬉しかった。


75412013/12/20(金) 14:41:16.51drSNy+Rz0 (2/10)

知久「大丈夫かい?」

鹿目さんのお父さんがこちらにやって来る。

知久「まだ髪についてるね。溶ける前に払わないと、風邪を引いてしまうよ」

そう言って、私の髪についた雪を手袋で払ってくれた。

人に髪を触れられるのは、何年ぶりだろう?

マミ「……ありがとうございます」

知久「いいんだよ。こちらこそ、ありがとう」

おじさんは、後ろ目で彼女を見て微笑んでいた。

鹿目さんは美樹さんたちを追いかけて歩いて行くのだけど、
足元の雪にとらわれて、中々前に進むことができないようだ。

知久「最近はどうしてか、元気がなくってね……」

マミ「……はい」


75512013/12/20(金) 14:43:43.06drSNy+Rz0 (3/10)


知久「でも、こうして友達と遠出するのが一番いいはずだ。 どうか仲良くしてあげて欲しい。」

そっか……だから私たちも連れてきてくれたのか。

そうよね……。

わたしが気付いて、ご両親が気づかないはずないものね。

……お父さん、か。



75612013/12/20(金) 14:45:01.63drSNy+Rz0 (4/10)

知久「巴マミさんだったね? さっきから顔色がよくないみたいだけど?」

マミ「え、いえ、そんなことは…」

これでも、おもてに出さないように心掛けているつもりなのに……。
鹿目さんといい、おじさんといい……
どうにも人のことを見ていて、嫌になる。

こんなときに限って。

マミ「なんでもないんです。心配しないで下さい」



75712013/12/20(金) 14:45:45.77drSNy+Rz0 (5/10)

事故で親を亡くしてから、私を引き取ってくれる親戚はいなかった。

一人だけ生き残ったことを、幸運だとも思えたが、

それを、素直に喜べたことが一度でもあるのか?


事故から一年以上経った今でも天からの呼び声が聞こえてくるようで……。

『どうしてあなただけが、そこにいるの?』

そんな両親の声が。


75812013/12/20(金) 14:46:53.93drSNy+Rz0 (6/10)

マミ「もうっ、私だけおいて行かないの!!」

大雪を蹴り、前を進む。

鹿目さんを追いかけていくなか後ろを振り返ると、

おじさんはまだ私のことを不安げに見つめている気がした。


親というのは、他人の子でも自分の子供と同じように心配したりするものか?

それとも鹿目さんのお父さんが特別優しい人だからか。

わたしにはよくわからない。


ただ、わたしにはあんな風に心配してくれる人が、
いないということだけは確かだった。


75912013/12/20(金) 14:49:52.14drSNy+Rz0 (7/10)

まずはリフト乗り場に行き、宿行きのチケットを人数分手渡された。

ほむにゃん「ほむ、ほむ!」

知久「ごめんよ、ほむの分はないんだ」

杏子「まあ、しゃあないね。いいじゃん、タダでリフトに乗れるんだから」

ぷくぷくと顔を膨れさせながら、鹿目さんの肩にのるもふもふちゃん。

まどか「よしよし。あっ!来たよ、リフト」


76012013/12/20(金) 15:00:41.69UsT0agtS0 (2/5)


さやか「へへ、リフトでもまどかの隣はアタシだよ」

ほむにゃん「しゃぁああああああ!!」

もふもふちゃんが美樹さんに怒ってる!?

どうやら、嫌われてるのは私だけじゃないみたい。

マミ「ほっ……」

杏子「マミさん? どうしたの」

マミ「い、いいえ。なんでもないわ」


76112013/12/20(金) 15:02:00.76drSNy+Rz0 (8/10)

杏子「マミさん? どうしたの」

マミ「い、いいえ。なんでもないわ」

マミ「ところで、佐倉さんはモフ……あの猫ちゃんに懐かれているみたいだけど?」

杏子「なつかれて? う~んそうかな?」

マミ「お寿司屋いった時だって、ご飯あげてたじゃない?」

杏子「ああ。そんなこともあったっけ。 つか、あんなの餌たらしとけば、誰でもついてくもんなんじゃない?」


それが出来ないから苦労してるのよっ!!


杏子「え?アタシなんか怒らせるようなこと言った?」


76212013/12/20(金) 15:03:01.60drSNy+Rz0 (9/10)

マミ「いいえ。ご飯……ね。ふむふむ」

杏子「でもマミさん。そもそもあいつ人間なんだろう?
   魔女の呪いであんな姿になってるみたいだけど」

マミ「そうね」

杏子「いや、だからあんなのに懐かれて嬉しいのかってことで」

マミ「え? 」

杏子「あっ……ああ、いや。まあいいや……マミさんはマミさんだからな」


何その言い方。
まるで私がおかしいみたいじゃないの?

モフモフちゃんは、モフモフちゃん。
暁美さんは、暁美さん。

可愛い物は可愛いの。
それの何がいけないっていうの?


76312013/12/20(金) 15:05:33.07drSNy+Rz0 (10/10)

とりあえずここまでで。

ご飯食べながら、のんのんびより見たらスキー被って、
やりたいことが被りそう。

なのでギャグが少なめになるかもです。


764VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/20(金) 15:10:04.05Ctfp1Htyo (1/1)


さやかちゃん、ほむにゃん人間化のことで怪しんでたから
まどさや喧嘩になるかと思ったけどそんなことはなかったな


765VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/20(金) 15:37:17.88V2951lY60 (1/1)

中が悪くならないとは言ってない


766VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/20(金) 16:16:17.57XT0R1nuBo (1/1)

乙、なんか長さで悩んでいたみたいだけど、生存報告だけで半年とかそういう長さじゃなければ
見る側としてはむしろばっちこいではある


76712013/12/20(金) 22:02:01.89UsT0agtS0 (3/5)


マミ「遊園地のマスコットだって、中に人がいるでしょう? あれと同じようなものじゃないの?」

杏子「いや……うーん。アタシにはなんとも言えないかな。そもそも遊園地とか行ったことないし」

マミ「そ、そう……ごめんなさい」

杏子「いいって。これからいくらでも家族で行く機会があるだろうから」


これからいくらでも……か。

羨ましい。



――だけど、暁美さんの言うことが本当だとしたら。


76812013/12/20(金) 22:03:08.91MXOAysYY0 (1/40)

乗り場は雪がちらちらと散っている。

雪自体はさほど大したことはないが、
ちょっと高台に登っただけで風が強くて、
油断すると帽子が飛ばされそうだった。


リフトがやって来た。

鹿目さんと美樹さんが1番初めにのり、その直後のリフトに私と佐倉さんが乗る。

後ろから二人の姿が見えた。


76912013/12/20(金) 22:03:50.03MXOAysYY0 (2/40)


マミ「ねえ、佐倉さん。この前の私の忠告覚えてる? ご家族の前では」

杏子「ああ、バレるなってやつね。うんうん。覚えてるって!」

杏子「大丈夫。教会の周りじゃ暴れないようにしてるし」


すると佐倉さんはリフトの縁に積もった雪を丸めて雪球を作った。

マミ「それをどうするの?」

杏子「へへ、ちょっとさやかの奴にぶつけてやるのさ!」

マミ「こらっ、やめなさい」


杏子「まあどうせ当たんないって!」


77012013/12/20(金) 22:04:20.47MXOAysYY0 (3/40)

すると佐倉さんは手首のスナップを効かせて、それを美樹さん目掛けて投げつける。

それは勢い良く鹿目さんたちが乗るリフトに向かって伸びていく。

私は慌てて後ろを振り向いて

鹿目さんのご両親の視線を確認した。

ほっ。よかった、見られてない。


が……。

ほむにゃん「ふもっ!」

まどか「ほむっ! 大丈夫?」

さやか「あいつ、さてはアタシの事ねらったなぁ。」


77112013/12/20(金) 22:05:15.28MXOAysYY0 (4/40)

杏子「悪ぃ、手が滑った」

無邪気に笑う佐倉さん。

私はその笑顔に怒りを覚え、平手打ちをした。


初めて佐倉さんのこと……

人のことを本気で叩いたと思う。


77212013/12/20(金) 22:06:16.61MXOAysYY0 (5/40)

マミ「何をやってるの?」

杏子「な、なにって……」

マミ「あなたが投げたその雪、もし本当に美樹さんに当たってたらどうなっていたと思う?」

杏子「い、いや。アタシだって加減して投げてるつもりだから……」

マミ「馬鹿なこと言わないのっ! これだけ風が強いのに、加減して投げた雪球が真っ直ぐ飛ぶはずないでしょう?」


リフトからものを投げるな、という注意書きだってきちんとしてあったはずだ。



77312013/12/20(金) 22:07:02.78MXOAysYY0 (6/40)

マミ「あなたは知らず知らずのうちにその力を使ってるの」

佐倉さんのソウルジェムを指した。

杏子「う、うんでも、あんまり叫ぶと、まどかの親父さんたちに……」

マミ「心配しなくても、私たちが何を言ってるかなんて聞こえないはずよ」


詢子「何かケンカしてるみたいだけど、あいつら大丈夫か?」

知久「心配ないよ。巴さんはずいぶんしっかりした子だから」


さやか「マミさん、どうしたんだろう?」

まどか「何かあったのかな?」


杏子「あれ……?」

マミ「ほらね。まるで聞こえていない」


77412013/12/20(金) 22:08:46.02MXOAysYY0 (7/40)

杏子「どうして?」

マミ「当然よ。風がこれだけ強いんだもの。
   普通の人間なら直線距離で音が拾えるとしたらせいぜい7mがいいところでしょうね」

杏子「……でも、アタシにはあいつらが何を言ってるかはっきり聞こえる」

マミ「忘れたの? 私たちはもう普通の人間じゃないってことを」

杏子「……」

マミ「私たちは知らずのうちに、この力の恩恵を受けている」

無意識のうちに聞き取りづらい音を拾っている。

マミ「幸い、鹿目さんたちは何も気付いてないみたいだし、ご両親もあなたが雪球を投げたところは見てなかった」

マミ「でも、もし見られていたら……あなたが普通じゃないことに気づかれていたかもしれない」

マミ「支えのないこの態勢で、斜め30°以上傾斜角から平面距離にして約11m 。
   この向かい風の中雪球を命中させるなんて、とても私たちみたいな小学生の女の子がすることじゃない」


杏子「そう……だね……」



77512013/12/20(金) 22:09:17.83MXOAysYY0 (8/40)

佐倉さんはどうやらわかってくれたようだ。

深い溜息をついた。

私に叱られたのが堪えたのか……。

というよりも、改めて自分が魔法少女であることを思い出し、

ただの人間ではなくなってしまったことに落胆しているように見えた。



77612013/12/20(金) 22:09:58.22MXOAysYY0 (9/40)


みんな出来ることなら"普通"でいたいだろう。

わざわざ危険を犯してまで、人外な力を望むはずもない。

その気持ちは私だって同じだ。


だけど、わたしは佐倉さんでさえ羨ましいと思える。

まだ身近に守るべき人がいる。

帰る場所がある。


それがどれだけ恵まれているのか。


なのに……。

それに無自覚で……。

見てるこちらが、
ただ心労を重ねなければならないことが理不尽で
腹だたしかった。


77712013/12/20(金) 22:10:34.77MXOAysYY0 (10/40)


宿は、ホテルとうよりは旅館に近いが、和風というわけではなく、
民族的な音楽が流れていた。

木造で手作りな内装に主のこだわりが感じられる。

居間に大きな暖炉があり、早速美樹さんと佐倉さんが暖をとっていた。

さやか「あったかぁ~い」

杏子「お、おい。さっきは悪かったな?」

さやか「むん?」

杏子「だから、リフトの上で……」

さやか「ああ。あれね。マミさんに怒られて凹んでんの?アンタらしくないね」

杏子「うっさい!」


77812013/12/20(金) 22:11:21.22MXOAysYY0 (11/40)

さやか「てか、アタシより先に謝る奴がいるんじゃない?」

杏子「え?」

まどか「杏子ちゃん!」

杏子「ま、まどか?」


まどか「もうっ! もうっ! どうしてあんなことしたの?」

杏子「いや、つい出来心っつぅか」

鹿目さんが怒っている。

あんなに大人しい鹿目さんが?



77912013/12/20(金) 22:12:53.09MXOAysYY0 (12/40)

まどか「今度ほむに何かしたら、許さないんだからっ!!」

杏子「う、うん。気をつけるよ……」


すると鹿目さんはもふもふちゃんを抱えて、ご両親の方へ向かっていく。


杏子「お、おいさやか。まどかってあんな奴だっけ?」

さやか「いやぁ。まあ……あいつのこと気に入ってるみたいだからね……まどかは」

さやか「ヘタしたら親友のアタシより……」


78012013/12/20(金) 22:13:39.96MXOAysYY0 (13/40)

杏子「んな事言ったって相手はただのネコ……いや、違うか」

ちょ、ちょっと佐倉さん!

もふもふちゃんの正体が暁美さんだってことは、美樹さんには……


さやか「なんだ、アンタも知ってるの?あいつの正体」


え、美樹さんも知ってるの?


78112013/12/20(金) 22:14:20.07MXOAysYY0 (14/40)

さやか「このまえまどかの服を着たあいつに偶然出くわしたんだよね」

杏子「そりゃびっくりしただろうな。 まあ、あたしはあいつが人になった姿を見たことはないんだが……」

さやか「とんだ変態だよ。あのぶんじゃ絶対下着もまどかの借りてるに違いない」

杏子「別にいいんじゃね? はくものがなかったら、仕方ないじゃん。下着の1枚や2枚貸してやるぐらい」

さやか「いや、アンタ絶対おかしいから」

杏子「そうか? どっちにしろ、まどかが許可したんだろう? 問題ないじゃん」

さやか「うう……まどか……よりによってあんな奴に汚されて」


などと会話をしている。

わたしはさっきの一件のせいで、
なんとなく佐倉さんに近寄りづらかったので、
傍にあったテーブルに腰を落ち着かせた。


78212013/12/20(金) 22:18:51.65UsT0agtS0 (4/5)

マミ「はぁ……せっかく旅行に来たのに。わたし何やってるのかしら。」

佐倉さんと美樹さんはいつの間にか、仲良くなっているみたいだし。
鹿目さんは何か塞ぎこんでいるみたいだし……。
もふもふちゃんは、いつも通り鹿目さんにべったり……。

私は誰とお話すればいいのかしら。

『なら、私の相手になってもらえるかしら?』

マミ『そ、その声は!』


78312013/12/20(金) 22:20:14.78MXOAysYY0 (15/40)

後ろを振り向くと、モフモフちゃんがこちらを見つめていた!

マミ『もふもふちゃんなの!? もふもふちゃんが私を誘ってくれてるの?』

ほむにゃん『いい加減その呼び方を直して。自己紹介はしたはずよ』


マミ『あ、えっと。暁美さん?』

ほむにゃん『そう。
      いい巴マミ。時間ができたらあそこにある更衣室に来てちょうだい』

マミ『え!ええ!もちろん。 佐倉さんも一緒がいいかしら?』

ほむにゃん『いいわ。あなただけで構わない』

もふもふちゃんと更衣室で二人きり。
はぁあああ。
やっと念願が叶うのね!!


78412013/12/20(金) 22:24:18.49MXOAysYY0 (16/40)

もふもふちゃんのもち肌をふにふにするのが夢だった。

既にほっぺをすりすりする妄想が始まっていて、そこから抜け出せない。

冬毛になってから、まだ一度も、

というか、私はもふもふちゃんに触れたことがない。


隣のテーブルで、ケーキを食べる女性客がいて

ふわふわのスポンジを見てあんな感じかしら……と考えていると

後ろから鹿目さんに「マミさん、よだれを拭いて下さい」と注意された。


いけない。淑女としてはしたないことをしてしまったようね。

気をつけなければ。



78512013/12/20(金) 22:25:40.47MXOAysYY0 (17/40)

お昼にはまだ少し早い。

けど小腹が空いていると思い、私はサイフから1000円を取り出して

ジャガバターを2つカウンターで購入した。


私は鹿目さんの待っているテーブルに戻ると、片方を彼女に差し出した。

マミ「はい。どうぞ」

まどか「ありがとうございます。お金払いますね」

マミ「いいわよ、そんなの」

まどか「うんう。この前もパフェを奢ってもらったし、そういうのよくないと思いますから」

鹿目さんは300円を差し出したので、「じゃあ、もらっておくわ」と、それを受け取った。


78612013/12/20(金) 22:27:47.92MXOAysYY0 (18/40)

まどか「マミさんは滑れるんでしたっけ?」

マミ「と言っても小さい時に一度だけ経験しただけだから」

まどか「いいなぁ~。私なんて初めてだから、絶対無理ですよ」

マミ「大丈夫。きっとすぐ滑れるようになるわ」


ああ。こういうのいいわね。

なんだか先輩らしくって、旅行に来てるって感じがして。


『調子に乗るんじゃないわよ』

え……?


78712013/12/20(金) 22:28:38.91MXOAysYY0 (19/40)

私は肩に乗っているもふもふちゃんを見た。

すると、ぷいっとそっぽを向くのだった。

まどか「あれ、マミさんどうかしたんですか?」

どうやら鹿目さんは、暁美さんの意識が戻っていると気付いていないようだ。


ほむにゃん『こんな安っぽいイモでまどかの気を引いて、
      あまつさえ手とり足取りスキーを教える先輩面をしようだなんて片腹いたいわ』

マミ『別にそんな気は……』

まどか「はい、ほむ! あ~んして」

ほむにゃん「にゃあ!」

ええっ……!?

もぐもぐとジャガバターをたいらげるもふもふちゃん。

はぁっ。でも可愛い……。

熱いせいか、涙目になっていた。

まどか「ごめんね。ふぅふぅしてあげるから」

鹿目さんが息を吹きかけて、それをたべさせてあげる。


78812013/12/20(金) 22:29:06.22MXOAysYY0 (20/40)


まどか「おいしい、ほむ?」

ほむにゃん「ほむっ!!」


マミ「っ!?」

ああ。最高だわ。

こんなに近くでもふもふちゃんの笑顔が見れて。

たとえ中の人がどんなに意地悪でも関係ない。

この子が天使であることにかわりないのっ!


78912013/12/20(金) 22:29:50.94MXOAysYY0 (21/40)


軽く食事を済ませた後、わたしたちは部屋の鍵を受け取った。

3つ部屋に別れ、わたしは佐倉さんと二人の部屋だった。


佐倉さんが窓を開けると、つららが伸びていたので、それをつかみとる。

杏子「すげぇ。こんな長いつらら初めてみた」

マミ「本当。宿の外からも見えたけれど、近くでみると大きいわね」

杏子「軽い武器になりそう」

マミ「こんなのが落ちてきたらひとたまりもないわね。気をつけないと」



79012013/12/20(金) 22:30:27.52MXOAysYY0 (22/40)

荷物を下ろすと、佐倉さんは大の字になってその場に寝転んだ。

杏子「電気カーペットかぁ。ふぅ……あったけええ」

マミ「こらこら。スキーに行くのよ?」

杏子「いいじゃん。ちょっとぐらいゆっくりして行こうよマミさん」


まあいいか。

鹿目さんもおじんたちも少し休憩してから行くって言ってたし。

備え付けのテレビをつけると、料理番組がやっていた。



79112013/12/20(金) 22:31:07.50MXOAysYY0 (23/40)


それをぼんやり眺めながら休憩していると鹿目さんと美樹さんが部屋に入ってきた。


まどか「あの、すいません。そっちにほむ来てませんか?」

もふもふちゃんが?

マミ「そっちにいるはずじゃないの?」

さやか「それが、ちょっと目を離した隙にいなくなってて」

まどか「心配だから探しに来たんですけど」

杏子「こっちには来てないよ」


もしかして……。

『時間ができたらあそこにある更衣室に来てちょうだい』

そういうことなの?


79212013/12/20(金) 22:31:40.64MXOAysYY0 (24/40)


思わず顔がにやけてしまう。

まどか「マミさん?何か心あたりがあるんですか?」

マミ「え?ええと……いえ。心あたりというほどのものじゃないけど。そうね。心配だから私も探してみるわ」

マミ「鹿目さんもお父さんのお部屋をあたってみたらいいんじゃないかしら」

さやか「そうだね。行こう、まどか」

まどか「う、うん……」


79312013/12/20(金) 22:32:32.21MXOAysYY0 (25/40)

杏子「じゃあ、あたしはアンタたちの部屋で留守番してるよ」

さやか「動きたくないのがバレバレだっての!」

マミ「いえ。確かに一人残っていてくれたほうがいいかもしれないわ」

マミ「佐倉さんには、部屋で待機しててもらいましょう」

杏子「さすが、マミさん。冴えてるぅ~!」


そして、わたしたちは部屋を出てそれぞれの目的を果たしに行く。



79412013/12/20(金) 22:33:21.86MXOAysYY0 (26/40)


更衣室……。更衣室……。

あった。あそこね。

そこへ入ると、スノーウェアやボードなどが干してあり、

どうやら物置や乾燥室を兼ねているようだった。


「待ってたわ」

その言葉を聞いて私の期待は最高潮に達した。



79512013/12/20(金) 22:34:04.18MXOAysYY0 (27/40)

ぱぁっと目を見開き、声のする方を向く。

が……。

次の瞬間その期待は一気に崩れていった。


もふもふが……

私の、もふもふちゃんが……。

どこにもいない。


その代わり、ボードを背にしてもたれかかった、暁美さんがそこに立っていた。


79612013/12/20(金) 22:35:17.00MXOAysYY0 (28/40)

冬服には違いないが、この場にしては薄着とも言える私服は、彼女には少し小さく思えた。

もしかしたら、あれが例の鹿目さんに借りたという服かもしれない。

マミ「……わたし、帰っていい?」

ほむら「用件を済ませたらね」

私はその場に崩れ落ちた。

当然だ。今日こそあの冬毛に触れることが出来る。

その耳を、頭を好きなだけ撫でることが出来る!

そう確信していた。


なのに、この仕打ちはなに?

あまりにひどい……。


79712013/12/20(金) 22:35:58.41MXOAysYY0 (29/40)


ほむら「本気で泣かれると複雑なのだけど……」

マミ「今すぐ元の姿に戻って! じゃないと本当に帰るんだからっ!」

ほむら「そしたら、今度はあなたに襲われるでしょうがっ!」

マミ「そんなことないわよ……」

理性ぐらいコントロール出来る……

はずよね。


79812013/12/20(金) 22:36:34.82MXOAysYY0 (30/40)

ほむら「それは、それとして……。話というのは佐倉杏子のこと」

マミ「……!」

ほむら「さすがに、あの子のことは無視できないようね」

当たり前よ。

ほむら「あなたのそういうところは嫌いじゃないわ」

わたしはどうにもこの暁美ほむらという少女が苦手だった。

あと耳としっぽをつければ申し分ない天使といえる。

それは認める。

だけど、何もかもを見透かされているように、
上から物を言われては、
いくらもふもふちゃんの中の人とはいえ私も身構えしまう。



79912013/12/20(金) 22:37:28.45MXOAysYY0 (31/40)

ほむら「どうやら、私の忠告は聞いてくれたみたいね」

ほむら「佐倉杏子のこと、秘密を守るように説得してくれてるみたいじゃない」

……ああ。

リフトの会話を暁美さんも聞いていたということか。

マミ「なるほど。鹿目さんたちに私たちの会話が聞こえてなくても、あなたには聞こえてたってわけね」

ネコの姿をしていても魔法少女にはかわりない。

ほむら「佐倉杏子の雪球のおかげで、意識が戻ったわ。どうやら危険を察知すると、意識や身体に変化が起きやすくなるみたいね」

……それは、私へのあてつけとも取ることができた。

私にあの姿で会いたくないから、自発的に変身したというのかしら。

いちいち嫌味ね。

全く気に入らない。



80012013/12/20(金) 22:37:58.02MXOAysYY0 (32/40)

ほむら「この調子で、佐倉杏子の監視と説得を続けて」

マミ「言われなくてもそのつもりよ」

ほむら「もう少ししたら、私も呪いが解けるはずだから、そうしたらあなたに協力するつもりよ」

協力……ね。



え……?

マミ「今なんて言ったの?」



80112013/12/20(金) 22:38:51.67MXOAysYY0 (33/40)

ほむら「聞いてなかったの? あなたに協力して佐倉杏子を守る手助けをするといったのよ」

マミ「その前! 呪いが解けるってどういうこと?」

ほむら「最近は前に比べて自我が保てる時間が増えてきたの。おそらく、そういうことでしょうね」


そんな……。

じゃあもふもふちゃんは……?



80212013/12/20(金) 22:39:23.62MXOAysYY0 (34/40)

マミ「もふもふちゃんは、どこへ行くの?」

ほむら「そんなこと……聞かなくてもわからないあなたじゃないでしょう?」


あ……ああ……。

マミ「う……うぅ……う……」

マミ「うぅううううぁあああああああああああ」


ほむら「ちょ、ちょっと! こんなところで泣いたら人が……」



80312013/12/20(金) 22:39:51.92MXOAysYY0 (35/40)

そうよね……。

わかっていたことだもの。

もふもふちゃんは、本来この子の仮の姿で、いつかいなくなってしまう。


けれど、いざいなくなるかもって……そう思うと。

涙が止まらない。


80412013/12/20(金) 22:40:27.69MXOAysYY0 (36/40)

わたしは小さくて可愛いものが昔から好きだった。

お母さんにイヌやネコを飼って欲しいとねだったこともある。

けど、私の家では飼えないからと、突き返されてしまった。


公園で棄てられているペットを見ては、飼い主を恨んでいた。

あの子達がどんな運命をたどるのか……。

そんなことを考えて、一度家に帰ってはまた何度も様子を見にいく。

まだ元気な姿でそこにいるのか気になって……。


それは今も変わらない。


80512013/12/20(金) 22:43:24.43UsT0agtS0 (5/5)


親もいなくなって、自由にできることは増えたけど、

忙しくてとても世話をすることなんてできない。


いつしか小さい生き物に対する博愛の情が募り……

そんな時に出会ったのが、あの子で……。

この手で抱きしめたいと。


80612013/12/20(金) 22:44:27.48MXOAysYY0 (37/40)

マミ「お願い、暁美さん。一度でいいのっ!」

マミ「あなたを抱きたい!」

どうか……消えてしまう前に。

ほむら「……」

ほむら「……少し向こうを向いててくれないかしら?」

マミ「それじゃあ」

ほむら「……本当に一度だけだからね」

マミ「暁美さん……」


80712013/12/20(金) 22:45:14.46MXOAysYY0 (38/40)

私はハンカチで涙を拭いた。

暁美さんのことを、ただ嫌な子だと思っていたけれど、そんなことはないのかもしれない。

もしかしたら本当は……。

優しい子なのかも。



80812013/12/20(金) 22:46:01.10MXOAysYY0 (39/40)

シュルル……。

暁美さんの胸元のリボンが解かれる音が聞こえた時だ。


まどか「そんなことしなくていいんだよ、ほむらちゃん」

ほむら「まどか……?」

慌てて暁美さんの方を振り向く。

俯いて震えてる鹿目さんがいた。


80912013/12/20(金) 22:48:25.32MXOAysYY0 (40/40)

ここまで書きました。

EDを1つ思いついたので、これから続きを書こうと思うのですが
あまりにも酷い内容になりそうなので、本文ではなくHPやうpローダでうpしようと思います。

とりあえず、ここで分岐します。


810VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/20(金) 23:47:19.55U3UvXIopo (2/2)

台詞だけ追ってると修羅場みたい!



811VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/21(土) 00:36:49.91Lv6n04F10 (1/2)


マミさん雪玉はもふもふちゃんになら当たっても良いと思ってるのか


812VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2013/12/21(土) 08:45:02.42gWx7LOOq0 (1/1)

修羅場くる~?


81312013/12/21(土) 11:28:35.49eV4xqyta0 (1/2)

すいません、出来たのでHPにあげました。 
http://sultanahmetyouthhostel.com/599.html
ED1ということで。
酷いと自覚しているので優しく突っ込んで貰えれば幸いです。


814VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/21(土) 11:32:49.83BZ33ylgM0 (1/1)

読んだよ
すっぱりおわったね


815VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/21(土) 11:54:05.60Lv6n04F10 (2/2)


無理に本編に繋げんでもww


81612013/12/21(土) 12:06:23.83eV4xqyta0 (2/2)

ですよねーーーww
ちょっとありかなって思ったけど、
おとなしく続き書きますん。
見なかったことにして下さい///


817VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/21(土) 14:24:05.68YNFtEqJdo (1/1)


小学生まどかが「抱かせろ」という言葉の意味をどういう方向で捉えているのかで怒りが変わりそうだ


818VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/21(土) 15:25:09.70hEvJVvv5o (1/1)

この終わりかただと
…ああ、打ち切りか…
見たいなメタい感想しかでてこんな
まあ続きよろ!


819VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/21(土) 18:53:58.32b+IimBD0o (1/1)

マミさんが興奮のあまり杏子に自身がした忠告を忘れ
誤ってモフモフちゃんを絞め○すんじゃないかと心配したぜ


820VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/22(日) 10:57:41.70T/pNsfn3o (1/1)

ああ、そういえば小学生だった……
抱かせて!のくだり見ると年齢にそぐわぬ昼ドラ感……ビバ、修羅場

しかし雪玉の計算やらなんやらマミさん凄いな、見滝原の教育パネェ


821VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/24(火) 00:50:03.61TGjhVIvT0 (1/1)

まどかェ…


82212013/12/31(火) 22:16:59.41eHOMHlzq0 (1/6)

暁美さんの胸元のリボンに手を当て、それを再び結び直す。

鹿目さんは始終無言で……。


そして……リボンを結び終わると、
暁美さんの手を引き、更衣室を去っていった。

結局私はその場に一人取り残された。

マミ「……」

あれ?

わたし何か悪者扱いされてない?


823VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/31(火) 22:17:36.85eHOMHlzq0 (2/6)


~まどか視点~

ほむら「ちょっと、まどか?」

まどか「ぜぇ……はぁ……はぁ……」

ほむら「まどか、大丈夫?」

ほむらちゃんを宿の裏まで引っ張ってきて、
私はすっかり息を切らしてしまいました。


マミさん……。

ほむがどこに言ったか何か知っていると思ったけど……。

『あなたを抱きたい!』

まどか「っ!!」

思い出すだけで、顔が熱くなってしまいます。


824VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/31(火) 22:28:26.47eHOMHlzq0 (3/6)

抱きたいって……ぎゅって抱きしめたいってこと?

つまり…マミさんはほむらちゃんのことが?

本気なのかな?

いや、だってマミさんだって泣いてたし。


二人がもし…両思いだったら?

ほむらちゃん、美人だし、マミさんも凄く素敵だし似合ってる。

似合ってるけれど……。



825VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)2013/12/31(火) 22:29:05.94eHOMHlzq0 (4/6)


まどか「ほむらちゃんはいいのっ?その……マミさんにそういうことされても……」

ほむら「いや、でもあそこまで言われると断りづらかったというか…」

まどか「もっと自分を大切にしてよ!!」

ほむら「ご、ごめんなさい」


ほむらちゃんは、マミさんのことを本気で好きだというわけではないみたいです。

で、でも……断らなかったってことは、どこかマミさんのことを好きだという気持ちがあるのでしょうか?

少なくとも、嫌いな相手を受け入れたりはしないはずです。


826VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/31(火) 22:30:29.60eHOMHlzq0 (5/6)

まどか「マミさん……」

ほむらちゃんのことをそんな風に…。

そういえばほむらちゃんが猫の姿だった時から人が変わったように、可愛いって連呼してた。

マミさんは知ってたんだ。ほむらちゃんが本当は猫じゃないってことを。

そして…

『あなたを抱きたい!』

まどか「う…う…」

ほむら「とにかく一度部屋に戻った方がいいわ」

まどか「う……うん」


どうしよう。マミさんに顔を合わせづらい。


82712013/12/31(火) 22:30:57.15eHOMHlzq0 (6/6)

続き書いてきます!


828VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/12/31(火) 22:49:16.06PT1laTZl0 (1/1)




82912014/01/01(水) 10:42:22.81/dTBkeLB0 (1/8)

ほむらちゃんと一緒に部屋に戻りました。

杏子「おっす、おかえり」

ごろんと横になった杏子ちゃんがテレビをみながらくつろいでいました。


83012014/01/01(水) 19:45:41.13/dTBkeLB0 (2/8)

まどか「うん、ただいま……」

杏子「ん? そっちのやつは?」

杏子ちゃんがほむらちゃんの顔を見て、首をかしげています。

ほむら「私よ、佐倉杏子」

杏子「え?…あ、まさかあのにゃんこか!?」


83112014/01/01(水) 20:12:47.84/dTBkeLB0 (3/8)

ほむら「この姿で合うのは初めてだったかしら?」

杏子「まぁな。へぇ~。ってことは、めでたく呪いも解けたってことかい?」

ほむら「残念ながら、まだ解けてない。時間の問題でしょうけどね…」

まどか「……」


時間の問題…か。

もし解けたらやっぱりほむらちゃんは、帰っちゃうんだよね…。


83212014/01/01(水) 20:13:42.61/dTBkeLB0 (4/8)

杏子「だいぶ苦労してるみたいだね。でも、まっ、学校にも行かず寝てるだけでいいってのは羨ましいや」

ほむら「あなたが考えるほど単純なものではないわよ…」

杏子「へへ、違いない。 くうかい? お近づきの印だ」

そう言って、杏子ちゃんはポケットから、ポッキーを取り出した1本差し出した。

ほむら「ありがたくもらっておくわ」

いつの間にか仲良くなってるし……。



83312014/01/01(水) 20:14:21.00/dTBkeLB0 (5/8)

まどか「……」

ほむら「まどか、どうかしたの? 浮かない顔をしているようだけど」

まどか「う、うんう……なんでもないよ」

ほむら「そう。でも、急に冷えて身体に無理が生じたのかも」

するとほむらちゃんは、わたしのおでこに右手で髪を救い上げて、おでこを……。

まどか「っ!!」

ほむらちゃんの顔が、目の前にっ!



83412014/01/01(水) 20:29:36.89/dTBkeLB0 (6/8)

ほむら「まだ……熱はないみたいだけど、念のため気をつけたほうがい…」

まどか「だっ、大丈夫だから!」

私は慌てて後ろを振り向いた。

心臓が飛び出そう…。


83512014/01/01(水) 20:30:25.72/dTBkeLB0 (7/8)

ほむら「まどか?」

ど、どうしていきなりほむらちゃんはそういうことをするのかな…。

杏子「なんか耳のあたりが赤くなってないか?」

まどか「き、気のせいだよっ!!」

ほむら「ごめんなさい。そんなに驚くとは思ってなかったから」

まどか「私こそ…ごめ…」


「あ! アンタ、この前の変態!!」


83612014/01/01(水) 20:30:54.16/dTBkeLB0 (8/8)

ここまで書きました。


837以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/01(水) 20:38:58.06yDdbbGiq0 (1/1)

乙もふ


838以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/01(水) 20:43:10.722Nvbh20/0 (1/1)




839以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/01(水) 21:03:53.94DvNM+NEUo (1/1)

乙乙
まどかちゃんはおませさんだねえ


840以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/02(木) 16:31:04.82ClJaNbZJo (1/1)

乙にやにやしたくなる関係だ


841以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/03(金) 11:33:41.89Shcesu0lo (1/1)

まどかが可愛いすぎる
ほむらとお互いもうちょっと積極的になれたらね・・・


84212014/01/05(日) 11:36:35.57OktWoYXf0 (1/26)

「あ! アンタ、この前の変態!!」



そこへ、さやかちゃんが帰って来ました。

わたしはなんとなくさやかちゃんが帰ってきてくれて安心しました。

さやか「ちょっと、なんでこんなところにいんの!」

ほむら「はぁっ…」

さやか「何そのため息! 人のことバカにして」

まどか「さやかちゃん。お帰り~」

ほむらちゃんから少し距離をおいて、さやかちゃんのそばへ行きました。


84312014/01/05(日) 11:37:04.38OktWoYXf0 (2/26)


しかし…

さやか「まどか。なんでこんな奴を泊めてるの?」

まどか「えっ!?」

さやか「だって、どうみても不良の家出娘じゃないの」

さやか「おばさんはこいつのこと知っているの?」

まどか「家出娘って……」

ほむら「……」

ほむらちゃんは、私に申し訳なさそうにさやかちゃんから目を逸らすのでした。



84412014/01/05(日) 11:37:31.01OktWoYXf0 (3/26)

そんなのいまさらじゃ……

でも、確かにほむらちゃんの家族のこと、私も気になっていました。

きっとほむらちゃんのお父さんも、お母さんも心配してるよね。

でも……わたしは本当にほむらちゃんに帰る場所があるのか、
それが気になっていました。


84512014/01/05(日) 11:37:57.48OktWoYXf0 (4/26)

いつか聞いたことがあります。

『ところでほむらちゃんのおうちの人は大丈夫なの?心配してるんじゃない?』

『大丈夫。あなたが心配する必要はないわ』


私はそれ以上何も聞けませんでした。

そもそも未来から来たというほむらちゃんに、
この世界に帰る場所があるのでしょうか?

そこには、今の時代にいる別のほむらちゃんがいるのかもしれません。
もし未来に帰れなければ、ほむらちゃんは一生家族に会えないのでしょうか。


84612014/01/05(日) 11:38:26.22OktWoYXf0 (5/26)

まどか「……」

ほむら「だからもうすぐまどかの家からは出て行くという話をしたでしょう」

さやか「まあ、そうだけど…」

まどか「えっ?」

ほむら「あなたにも話したはずよ。まどか。 これ以上あなたの世話になるわけにもいかないもの」

まどか「そう…だったね…」


84712014/01/05(日) 11:38:53.33OktWoYXf0 (6/26)

「話は聞かせてもらったわ!」

まどか「マミさん!?」

マミ「暁美さん、どうやら行く場所がないみたいね」

マミ「こんなときのための一人暮らし。どう、わたしの…」

ほむら「言っておくけど、その頃にはもうネコの姿には戻らなくなっていると思うけど」

マミ「……ぅうう」

ほむら「そうでなくても、あなたの世話にならないから」

マミ「いいもの。もふもふしてないあなたに用はないわ」

ほむら「そう言いつつ、耳を触るのをやめなさい」



84812014/01/05(日) 11:39:52.16OktWoYXf0 (7/26)

マミさん?

もしかしてほむらちゃんに言ってた「抱きたい」って…。


ああああああ…あああ…私なんて勘違いを。

だって、だって!
部屋に入ったらあんなことを言って、
ほむらちゃんが、リボンを解いて…

うううぁあああああああ

杏子「どうしたんだ、まどか。顔が真っ赤だけど」

まどか「えええ、そそそ、そんなことないよ」

ほむら「やっぱり熱が」

まどか「大丈夫だからっ!!」


84912014/01/05(日) 11:41:05.67OktWoYXf0 (8/26)

kkmdkkmst


850以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/05(日) 12:34:06.52rWNCk8/t0 (1/1)

さやカスは昔からさやカスだったか


851以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/05(日) 13:03:54.58EBVQuqKjo (1/1)


真実に気づいてしまったのね…

ネコの姿に「戻る」って言い草も変といえば変
ほむらちゃんエイミー説を思い出したよ


85212014/01/05(日) 13:32:26.88OktWoYXf0 (9/26)

ありましたね。
でも今回あれとは全く関係ないのですよ。


85312014/01/05(日) 17:26:42.65OktWoYXf0 (10/26)


~スキー場~

わたしたちはスキー板と棒を借りて、初心者コースへやってきました。

ママたちは上級者コースへいってしまったので、
ほむらちゃんの姿を見られることはありませんでした。

ほむら「本当に良かったの?あなたのお小遣いで一式借りたけれど…」

まどか「いいの。いいの。気にしないでほむらちゃん。その代わり、私に滑り方を…」

ほむら「まどかは初めてだったっけ?」

まどか「うん…」


85412014/01/05(日) 18:58:09.68OktWoYXf0 (11/26)

杏子「あ、ずるいぞ、まどか。アタシも初めてなんだから!」

さやか「へっへ~ん。このゲレンデの女王と呼ばれるさやかちゃんにまかせておけば、1時間もあれば完璧に…」

杏子「おい、ほむら。アタシにも滑り方教えてくれよ」

さやか「こらぁ~~、無視するなっ!!」


85512014/01/05(日) 18:58:48.44OktWoYXf0 (12/26)

ほむら「といっても私もそこまで自信があるわけじゃないから…」

マミ「なら佐倉さんは私と美樹さんに教えてもらいましょう」

さやか「もしかして!マミさんも初めてですか?」

マミ「ううん。でも、本当に小さい時に来ただけだからね」

杏子「さやかに教えてもらうのは癪だけど、しょうがないか」

マミ「じゃあまた後でね」


85612014/01/05(日) 18:59:16.85OktWoYXf0 (13/26)

そんな流れで、私はほむらちゃんにスキーを教えてもらうことになりました。

ほむら「私達も行きましょうか」

まどか「ふぇっ!?」

ほむら「滑れないんでしょう?」

ほむらちゃんが私に微笑みかけてくれます。

私は、俯きがちに「うん」と頷くのですが白い雪のように綺麗なほむらちゃんの顔を

ちらっと見てしまうのでした。


85712014/01/05(日) 19:00:04.86OktWoYXf0 (14/26)

私は、ほむらちゃんがいなくなってしまうかもということを考える余裕をなくしていたのです。

今まで二人でお外に出たことがありませんでした。

もしほむらちゃんと二人で近くをお散歩できたら…

想像するだけで胸の奥がドキドキして…
嬉しくて幸せに押し潰されて死んでしまうかもしれないと思っていたのです。


85812014/01/05(日) 19:01:14.94OktWoYXf0 (15/26)

今私はほむらちゃんと二人きりで、
こんなところに立っているのですから、

どうしていいかわからなくて、
頭の中が真っ白になってしまうのでした。

ほむら「まずは倒れたときに起き上がるところから…」

ほむらちゃんは、尻もちをついて膝とボードを直角にして起き上がる方法を見せてくれました。

ほむら「こうやって起き上がるんだけど、できるかしら?」

まどか「え、うん…」

私はその場に倒れてほむちゃんが言うとおりに足を垂直にします。

ほむら「そう。そこで右手に力を入れれば起き上がれるから…」



85912014/01/05(日) 19:01:43.77OktWoYXf0 (16/26)

まどか「これで…よ、よし。できたよ」

ほむら「その調子よ!」


ほむらちゃんに褒めてもらえた。

鼻の先から凍えて冷たかったけれど、恥ずかしくて顔が熱くて…。


86012014/01/05(日) 19:02:16.40OktWoYXf0 (17/26)


しばらく私はほむらちゃんに基本的な滑り方を指導してもらいました。

まどか「わわっ!」

ほむら「足をハの字にして、親指に力を絞って!!」

まどか「うん!」

なんとか止まれた。



86112014/01/05(日) 19:03:04.25OktWoYXf0 (18/26)

ほむら「それじゃ行きましょうか」

行くって…?

ほむらちゃんは、ひとたび漕ぎだすと斜面をささーっと滑走していくのです。

その姿に目を奪われて…


気が付くと、かなり下の方までほむらちゃんは降りていってしまったのです。


まどか「えっ!?ええ!」


86212014/01/05(日) 19:03:41.67OktWoYXf0 (19/26)

私は斜面を見渡しました。

これが、本当に初心者コースなのかな、と思うほど斜面が急で
私なんかではとても滑り降りることができそうもないのです。

ほむら「大丈夫、ゆっくりでいいから、ブレーキかけながら降りてくればいいわ」

まどか「う、うん…」

ほむらちゃんが見てる…。


86312014/01/05(日) 19:04:19.99OktWoYXf0 (20/26)


ここで弱音を吐いて、がっかりさせたくはありません。
カッコ悪いところは見せられない。


私は思い切って、斜面に向かって滑り込みました。


まどか「ううぇ、うぇえええええええええ」

どんどんスピードは上がって、まるで自転車を漕いで、坂を下っていくようです。

ただ違うのはブレーキを全力でかけているのに、全然止まる気配がないこと!


86412014/01/05(日) 19:04:47.49OktWoYXf0 (21/26)

ほむら「まどか、ブレーキ、ブレーキ!」

まどか「いやぁあああああ、ほむらちゃん、助けてぇええええ」

ひぇええええと間抜けた声をあげて、ほむらちゃんの前だってことも忘れて無我夢中で親指に力をかけます。

が、ハの字にしようにも、うまく力が入らなくて…というかそうすると前に転びそうな気がして、うまく姿勢を保てないのでした。

ほむら「くっ…」


86512014/01/05(日) 19:05:20.91OktWoYXf0 (22/26)


すると目の前にいたほむらちゃんが、こちらに向かってきます。

まどか「ほむらちゃん!!」

ほむら「手を伸ばしてちょうだい!!」


私はほむらちゃんに向かって手を伸ばしました。


そしてなんとか手をつかむことができました。


86612014/01/05(日) 19:05:46.69OktWoYXf0 (23/26)


しかし、その後私の勢いに押されて、ほむらちゃんまでが加速をはじめました。

ほむら「えっ」

しかもほむらちゃんは後ろ向きで、わたしの手を引いているので、前が見えないのです。

ほむら「ま、まどか、一回しりもちをつくわよ。後ろに倒れて!」

まどか「むり、無理無理!こんなスピード出てるのに、尻もちなんて絶対だよ」

ほむら「いいから。いくわよ!」

ほむらちゃんがそう呼びかけると、私はものすごい力で引っ張られて後ろに重心が傾いて…



86712014/01/05(日) 19:06:36.19OktWoYXf0 (24/26)


まどか「きゃっ」

後ろに引っ張られて…それで…

思ったよりも痛みが少ないことに驚きました。

でも、それは私が雪の上に尻もちをついたからではなかったからです。

まどか「え?」

目を開けると、私はほむらちゃんに抱えられて…

両腕で抱きしめられていたのです。



86812014/01/05(日) 19:07:05.40OktWoYXf0 (25/26)

まどか「っ!?」

ほむら「……んん」

ほむらちゃんの声がわたしの耳元で響きます。

そして白い息が私の首筋にかかるのです…。

か細い腕はきつく、きつく私を抱きしめてくれて…

だから私は逃げたくても、その場から逃げ出せないのでした。


86912014/01/05(日) 19:10:50.54OktWoYXf0 (26/26)

ここまでかきました


870以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/05(日) 19:15:40.76rd8W72hN0 (1/1)





871以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/05(日) 19:16:38.344fON2H4DO (1/1)

おつ


872以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/05(日) 19:52:08.98sqbkMSvXo (1/1)

乙なの


873以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/05(日) 19:59:39.65uj2rw4ez0 (1/1)


そのまま木に激突してほむらが死ぬのかと思った


874以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/05(日) 20:31:33.21r026RcBso (1/1)

うっかり猫に戻ってまどかの服にはりついてしまうど根性ガエル的な展開かと思った


875以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/05(日) 20:33:56.98shtY18Nuo (1/1)

遭難して裸で暖めあう展開がよかった(願望


876以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/05(日) 20:54:12.11QyZk7cG50 (1/1)

乙もふ


877以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/06(月) 06:11:53.23nrYZqjn9P (1/1)

まどかわいい


878以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/06(月) 19:40:51.37NfcZXIcg0 (1/1)

ほむら「…何ループ目かにしての新事実だわ http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1388994113/l50


87912014/01/06(月) 22:32:42.77RNcO60Z50 (1/11)

冷たい雪が風で目の前を流れていきます。

わたしはその中で凍りついたような錯覚に陥りました。

風の音が聞こえるだけで、後ろから滑ってくる人もいなくって…。

この一面に私とほむらちゃんの二人だけが残されているような気さえします。


88012014/01/06(月) 22:33:37.05RNcO60Z50 (2/11)

『いっそ全部凍ってしまえばいいのに』


でもそれは無理です。

心臓が絶え間なく動くのです…。


わたしは、そうして生かされている。


そしてそれは凍らせるどころか、いつにも増してものすごい速さで震えています。



88112014/01/06(月) 22:34:50.47RNcO60Z50 (3/11)

音がします。

私が生きている音です。

だけど、その音は"普段"の私が感じとることができないものでした。



それはほむらちゃんにも聞こえているのでしょうか?

聞かれてしまっているのでしょうか?


88212014/01/06(月) 22:35:40.79RNcO60Z50 (4/11)


それもいい気がしました。

わたしはこの先も『口にすることができない予感』がしていたからです。


わたしは人に迷惑をかけることが大嫌いでした。


88312014/01/06(月) 22:36:15.72RNcO60Z50 (5/11)

人の重荷になること…。誰かを悲しませてしまうこと。

どんくさくて、みんなのお世話になりっぱなしのわたしが言うのも変な気がします。

そんなわたしでも、人に迷惑をかけることが嫌いでした。


――ごめんなさい。


88412014/01/06(月) 22:37:29.61RNcO60Z50 (6/11)

でもそれが、わたしが好きになった人ならなおさら――。

困らせてしまうことがわかっているのに――

そんなことを口にすることができるはずがありません。


だけどもし、それが不可抗力の事由で気づかれてしまったのなら…。

気づいてもらえたなら――。



88512014/01/06(月) 22:38:05.25RNcO60Z50 (7/11)

わたしは「ほむらちゃんの答え」などいらないのです。

だって、恋人になりたいわけではないからです。

特別な何かになろうなどというのはおこがましいことだと思います。


「大好きだよ」と言葉にしてしまえば返事が返ってくるかもしれない。

そんなものはいらないのです。

わたしが欲しいのはそんなものではないのです……。


88612014/01/06(月) 22:40:04.73RNcO60Z50 (8/11)

わたしはただ…ほむらちゃんの優しさが欲しい。


言葉という手段以外で伝えることが出来れば、

私にやさしいほむらちゃんは、気づかないふりをしてくれる気がしました。

わたしにはそれが一番ありがたいのです。


88712014/01/06(月) 22:41:45.75RNcO60Z50 (9/11)

そのかわり、わたしのそばにいて…。

その白い細い指で、髪を撫でて――。

いままで私がほむらちゃんにそうしてきたように…。

ネコみたいに甘える私に、優しくしてくれれば。


88812014/01/06(月) 22:42:15.65RNcO60Z50 (10/11)

『おいで、まどか』

そう言って、両手を広げてくれるるほむらちゃんに

わたしはほむにゃんみたいに小さくなって飛び込んでいけたら――。


一生呪われたって構わない!



88912014/01/06(月) 22:42:49.32RNcO60Z50 (11/11)

ここまで書きました。


890以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/06(月) 23:19:27.65oZU6oebso (1/1)

乙っす


891以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/06(月) 23:19:32.90palzgmhoo (1/1)


まどっちがへたれるとは新しい…
小学生だしね、仕方ないね


892以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/07(火) 04:36:57.89tR3fFnFKo (1/1)

キュンキュンしますね


893以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/07(火) 14:36:45.37OOgBTZQXo (1/1)

まどかもほむらもかわいいなあ


894以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/07(火) 18:03:15.032H8y5R/20 (1/1)

QB「」ガタッ


895以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/16(木) 00:11:11.01IvZKLkna0 (1/1)

まだかね?


896以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/16(木) 01:10:25.47MbFuefQoo (1/1)

        )) ))       )) ))
       (( ((       (( ((           /|
      , -─-、:. ::.'.;.:、:.:、.   ; ..'::、::、:..:.:、. :.:、/  |
     .,マミ-─-'、;. 、:,. ; .':.、.  _ . ; .::、 .': '':,:,,:,:ーー|
    ν*(ノノ`ヽ);'、::、、:.:、:  ,:,.:,. ; .':.:,:,:,:,,:,:,:ーー|
    ξゝ#゚ ヮ゚ノξ:. . :、.:',: .::   _;.;;; :..‐"': :.:''\  |
   ⊂ニニニニニニニニニニニニニニニニ二二二ニニニ⊃    マミふらい


897以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/16(木) 02:18:45.20gTkhFGpfo (1/1)

いきなりマミられるじゃねーか!


89812014/01/17(金) 02:59:44.90RRzpQmdx0 (1/12)


「どうして泣いているの?」

背後から息がかかると、私はびくんと震えます。

びっくりしたので、黙ったまま質問には答えません。
というより、なぜわたしが泣いていたのかがわからないので、答えることなんてできなかったのです。

ほむら「そう…怖かったのね。私の教え方が至らないばかりに怖い目に合わせてごめんなさい」



89912014/01/17(金) 03:00:47.83RRzpQmdx0 (2/12)

震える私の手をほむらちゃんは握りしめてくれました。

確かに勢いが制御できずに滑り落ちてくるのは怖かったのですが、そんな理由だけで涙を流しているわけではありません。


あまりにも、わたしの思ったとおり…

ほむらちゃんが優しくて。

何も伝わらないことが、わたしの願望通りで…

――泣けてくるのでした。



90012014/01/17(金) 03:01:22.33RRzpQmdx0 (3/12)


~マミ~

鹿目さんと暁美さんは、どうしているだろう。

乾燥室での一件で、私はなにやら鹿目さんに誤解されてしまったようであるが、
部屋に戻ったときの彼女反応から察するに私の予想は間違っていなければ、鹿目さんは暁美さんのことを…。

わかってしまっただけに責任を感じてしまった。


マミ「なら佐倉さんは私と美樹さんに教えてもらいましょう」

彼女たちを二人きりになるように提案したのはそのためだけど…。

その恋は上手くいくのだろうか?

冷静に考えてはダメなのだろう。

はぁっと、ため息をつく。


90112014/01/17(金) 03:02:21.23RRzpQmdx0 (4/12)


杏子「おい、さやか!ぜってぇ放すんじゃねえぞ!」

さやか「いいからアンタ足に力いれなって。ちょっとずつでいいから」

佐倉さんは斜面のカーブでくるりと180度反転し、後ろ向きになったまま止まるという器用なことをしていた。

3人で競争しようと言ったのはいいものの、まだ佐倉さんには早かったようだ。

そこから動けずお手上げになったところを美樹さんが助けに行ったのだが…。


90212014/01/17(金) 03:03:03.73RRzpQmdx0 (5/12)

マミ「大丈夫、佐倉さんっ!?」

さやか「こいつは、アタシが引っ張ってくんで、マミさんは先に行ってて下さい」

わたしは二人よりもさらに低いところまで滑ってしまっていたので、ここから上に上がっていくのは少々手間がかかる。

マミ「それじゃあ、下で待ってるからね!」



90312014/01/17(金) 03:03:57.00RRzpQmdx0 (6/12)

あの二人はあの二人でなにやら仲良くなっている気がする。

ちょっと前までは、喧嘩ばかりしていたのに…。

いつの間にかいいお友達になっているのが、少し羨ましかった。

佐倉さんは魔法少女だけど…それでも自然体でいる分、人を惹きつけるのかも知れない。

わたしがただ気負い過ぎているだけなんだろうけど…



90412014/01/17(金) 03:04:24.03RRzpQmdx0 (7/12)

でも、わたしは普通の人とは違うってことをいつも考えてしまう。

同じ学年の友達が、恋やオシャレの話をしているのを見て、
少し覚めた目で遠くから聞いている自分がいる。

彼女たちと同じ目線でものをみることができなくなってしまった。

その結果、わたしは無難に友達との距離を取る術を覚えたけれど、
本当に仲の良い親友ができなかった。

自分をさらけ出すこともできなければそれも仕方ないのか。


90512014/01/17(金) 03:04:59.67RRzpQmdx0 (8/12)

マミ「あ、あれ…?道が分かれてるけど」

左右に分岐点がある。これはどちらに行けばいいのかしら。

片方は広めのコースで、もう一方は少しばかり狭い。

多分どちらから行ってもどこかで合流するのだろうから、わたしは深く考えずに広めのコースを選択した。



90612014/01/17(金) 03:05:56.63RRzpQmdx0 (9/12)

その時はなんともなかったものの、下に降りていくにつれて違和感を感じた。

傾斜が明らかにきつくなっていき、さらに段々と道も狭くなっていく。

気がついたときには時すでに遅く、多分自分が選択したのはひとつ上のコースなんだと思った。

どうしよう――怖いっ。

初心者コースだから、なだらかな道を悠々と滑っていくことができたのに
少し傾斜が上がるだけでわけが違う。


90712014/01/17(金) 03:06:24.10RRzpQmdx0 (10/12)


足が震えてスピードがどんどん出てしまい、制御できなかった。

マミ「ええええええええぇ」

そのままわたしはカーブを曲がる事ができずに、コースからはみ出してしまった。

運が悪いことにそこは斜面がさらに急激に下降する坂道で、まばらに枯れ木が生えている。

悲鳴をあげながら斜面を下るが、一向にスピードは止まらず…
ついに正面にある大木を避けることができず、衝突した。


90812014/01/17(金) 03:07:11.13RRzpQmdx0 (11/12)

………

……

んっ?

意識が戻ると、不思議とお腹の辺りが温かい気がした。

目を開くと、やはり雪山の吹雪の中にいるのがはっきりとわかるが、
それよりも驚くべきことに、わたしは誰かの背中に抱えられていたのだ。


90912014/01/17(金) 03:07:44.51RRzpQmdx0 (12/12)

ここまで書きました。


910以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/17(金) 03:46:24.625sutZuqq0 (1/1)




911以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/17(金) 09:20:05.61LzNyEI/h0 (1/1)


マミさんにもお相手ができるのかね


912以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/17(金) 16:39:20.83AzGg593Co (1/1)


野生の熊なら洒落にならない


913以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/17(金) 18:50:01.381ZGOL2W/o (1/1)


変質者かな


914以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/17(金) 20:40:44.74C9N8CUBEo (1/1)


野生のシャルロッテかもしれない


915以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/17(金) 21:47:08.56ojz0xAYNo (1/1)

ビッグフットだな


916以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/18(土) 02:30:16.19m+/8esuWo (1/2)

野生のマッスルQBだな


91712014/01/18(土) 16:32:23.86YbG+p6/B0 (1/4)

なるほどわかった。


91812014/01/18(土) 16:33:30.64YbG+p6/B0 (2/4)


マミ「…だれ?」

吹雪のせいで、かろうじてその人が何を言っているのか聞き取ることができた。

「気がついたかい?」

酷い痛みが全身に響くが、それより懐かしい心地がして頭がぼんやりしてしまった。



91912014/01/18(土) 16:34:16.55YbG+p6/B0 (3/4)

わたしをおぶってくれた人は、過去にただ一人だけだった。

マミ「お父さん?」

ゆっくりと目を開ける。

わたしがその名前を呼ぶと、全身雪のように真っ白い毛で覆われたうさぎのような顔がこちらに向く。

ただしその顔はうさぎの10倍ほどの大きさがある。


92012014/01/18(土) 16:35:17.10vY/NB9R/0 (1/5)

マミ「きゃぁあああああああああああああ」

ビッグQB「わけがわからないよっ!」

突然キュウべぇは、今まで見たことのないような大口を開けて――。

マミ「!?」

わたしはそのまま首を食いちぎられてしまった。


………。

ビッグQB「きゅっぷい」

そのままわたしの胴体を雪の中に置き去り、山の中へと消えていった。


92112014/01/18(土) 16:36:29.79YbG+p6/B0 (4/4)

~???~

マミ「うぁぁああああああああああああああ」


悲鳴と共にわたしは目を覚ました。

どどど、どういうことだ。

動悸がひどく、首を両手で抑える。

よかった――ちゃんとつながっている。


92212014/01/18(土) 16:37:08.77vY/NB9R/0 (2/5)

なんて夢よ…でも、夢でよかった。妙に既視感があるが、気のせいだろう。

目の前を見ると炎がバチバチと音をたてて燃えている。

わたしは助かったのだろう。どこかは分からないが、山小屋のようなところで横になっていた。

誰かが運んでくれたのだろうか? ――まさかキュゥべえが?

わたしの身体の何倍もあろうというキュゥべぇの姿が頭に浮かぶと吐きそうになった。

そんなはずがないと、ブルブルと首をふる。

大変なことになったわね。早くもどらないとみんなに心配をかけてしまう。



92312014/01/18(土) 16:37:42.82vY/NB9R/0 (3/5)

わたしは立ち上がろうと、腰を起こそうとする。

マミ「っ!?」

脚が…動かない。ぶつかった時に、ひねってしまったのね。

どうしようかしら…。

わたしが途方に暮れていると、入り口をノックする音が聞こえた。

「入るよ」

だれっ!?


92412014/01/18(土) 16:38:13.65vY/NB9R/0 (4/5)

激しい雪風の音と冷気が小屋の中へ吹き抜けてくる。それと共に背の高い何者かが一緒に入ってきた。

身構えるが、すぐにそれが誰なのかわかりほっとした。

マミ「鹿目さんのお父さん」

知久「やぁ。具合はどうだい?」


92512014/01/18(土) 16:38:47.35vY/NB9R/0 (5/5)

ここまで書きました。


926以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/18(土) 16:48:42.940syFd5Cqo (1/1)

ちょっとしたパニックホラーじゃねえか!!乙


927以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/18(土) 17:23:51.50hPydjb/6o (1/1)


知久の性欲が爆発するか?


928以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/18(土) 22:32:19.14cteeHMb1o (1/1)

このあと本物のビッグQBが!


929以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/18(土) 23:37:36.77m+/8esuWo (2/2)


まさか本当にビッグQBネタで来るとは思わなかった。夢でよかったw


930以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/22(水) 19:25:11.21FdNaN3ip0 (1/1)

>>813ってもう見れないの?


931以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/22(水) 23:39:18.83dF3wHrffo (1/1)

キャッシュからなら見れるよ


9321です2014/01/23(木) 17:30:48.414sROstSz0 (1/1)

↑ありがとうございます。
消したのではなく、更新料金払ってなくて気づいたらページのドメイン切れしてました。
このページにしか原文置いてなかったので助かりました。こんな方法があったんですね。
かつてのHPを再現したいのですが、表示グチャグチャなってしまうんですがHPを原型のまま見ることができる方法があったらうれしいなって。


933以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/01/24(金) 04:29:36.03C36TJzXMo (1/1)

インターネットアーカイブでurl見ればキャッシュよりは見やすいかもしれん


934以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/15(土) 23:49:50.93G0pNXXBQo (1/1)

忘れないうちに捕手


9351です2014/02/16(日) 15:27:01.39Aw+I0nWz0 (1/15)

マミ「ど、どうしておじさんがこんなところに?」

知久「巴さんが上級者コースを滑っているのが見えたんだよ。そうしたら、コースから外れるのが見えて…」

マミ「そうだったんですか…」

てことは、おじさんにここまで運んでもらったのね。

マミ「……ありがとうございます」

知久「無事で何よりだよ。でも脚をくじいてしまったみたいだね。応急手当はしておいたけれど、しばらくじっとしていたほうがいいかな」

マミ「でも早くもどらないと鹿目さんたちが心配するかも」

知久「大丈夫だよ。うちの奥さんが知らせてくれているはずだから」

そっか…。


93612014/02/16(日) 15:27:43.33Aw+I0nWz0 (2/15)

知久「ゆっくり寝てていいよ。 お腹減ったんじゃないかな。備蓄食糧とガスコンロも置いてあるから…」

マミ「でも、迷惑かけっぱなしで…」

知久「まどかたちだって、もう夕食を食べてる頃だ。気にしないでいいよ」

おじさんはそう言って、奥からお米を洗いに行った。

ため息をついた。なんでこんなことになってしまったのかしら。

せっかくみんなで楽しく出かけたスキー。
ここなら魔法少女であることを忘れて楽しめると思ったのにそれでもダメだ。


93712014/02/16(日) 15:28:16.04Aw+I0nWz0 (3/15)

今はもういない人たちのことを思い出して
家族がいる佐倉さんのことも羨ましいと思ったり、
自分が普通の人とは違うだなんていいわけをして距離をとって…。
結局みんなを心配させてしまって。

どうして、わたしはこんなに弱いんだろう。
頼る人なんでどこにもいないのに…。



93812014/02/16(日) 15:30:45.46Aw+I0nWz0 (4/15)

布団の中で震えているとおじさんが戻ってきた。

知久「もしかして寒いの? 」

見られた? わけじゃないわよね…。

マミ「そういうわけじゃ…」

おじさんは私の布団のそばに腰を降ろした。


93912014/02/16(日) 15:31:34.13Aw+I0nWz0 (5/15)

知久「
巴さんと同じように僕も子供の頃は周りの人には遠慮することが多かったんだ。

父親が厳しい人で。

親の言うことには逆らえなくて、どうしても顔色を伺うことが多くなってた。

ぼくは怒られるのが怖かったんだろうね。

だから期待に応えるために、それなりに頑張ったんだ。

勉強もスポーツも」


94012014/02/16(日) 15:32:17.82Aw+I0nWz0 (6/15)

マミ「……」

知久「
結局ぼくは父親に逆らえないまま、大人になってしまった。

高校も大学も、親の決めた場所に入学して…

ぼくはそれがおかしいということに気づいてはいたけど

期待に応えるのは悪いことではないし、それで喜んでもらえるのならと思って頑張って…。


そんなぼくでも、夢があった。




94112014/02/16(日) 15:32:57.18Aw+I0nWz0 (7/15)

幼稚園の先生になりたかったんだ。

中学の職場体験でたまたま行っただけのことだったけど、

子供から必要とされて、それが嬉しくて。

それだけのことだけど、いつかまた子どもと遊べる時間がくるのかなって。

高校、大学は父親の言うとおりに決めた。


だけど学部までは強制しなかった。

だから「教育学部」に入りたいと思い切って伝えてみた。

とても喜んでいたのがわかった。父も高校の教師だったからだ。

自分の子供に同じ仕事をさせたくないという親はいるけれど、うちはそんなことなかった。

教鞭を執ることを誇りとしていたし、教職を尊いと信じて疑わなかったから。


94212014/02/16(日) 15:33:50.94Aw+I0nWz0 (8/15)

喜ぶ父の顔をみて申し訳なさが込み上げてきた。

ぼくには隠していることことがあった。

教育学部を受けるとは伝えたけど、学科までは教えなかった。

ぼくが履修したのは幼稚園教員養成課程で、小中高の教員免許がとれるところではなかったんだ。

願書を書くときまでは、そんな反抗を見せようなんて気は起きなかったのに。


でも、『幼稚園教員』という文字を見て無視できなくて。

ここで勇気を出さなけなければ、永遠に機会は失われてしまうと思った。

今では男の保母さんは増えたと言われているけどそれでも一割以下。

当時はそれこそ男の仕事じゃなかった。

父は絶対反対するだろう。

ぼくはすぐに後悔することになった。

いつバレるのではないかと気が気でなくて、こんな辛い思いをするぐらいなら

素直に父が望むであろう通りに願書を書けばよかったと何度も思った。


94312014/02/16(日) 15:34:18.09Aw+I0nWz0 (9/15)

ある日ぼくが家に帰ってくると、母が玄関の前に立っていた。

帰ってくるなり『どういうこと』と問い詰められ、挙句の果てに母は泣いてしまった。

それを申し訳なくも思ったけれど、ぼくは父の耳に入ることが怖くて怖くて仕方なくなかった。



晩に父が家に帰ってくる。

母は真っ先に父にそのことを話すだろう。

ぼくは部屋にこもりながら怯えていた。


「もうおしまいだ」と。


94412014/02/16(日) 15:35:07.55Aw+I0nWz0 (10/15)

だけど夜になっていつまでたっても、父はやって来ない。

ぼくは不思議に思って一階まで様子を見に行くことにした。

机の上には大学の合格通知があって――。

そこには号泣する母を諌める父の姿があった。


父は台所にやってきたぼくに。

「お前、幼稚園の先生になりたいんだな」

母がしわくちゃにした、合格通知を父は大事そうに抱えてぼくに手渡して。

「頑張ったな」と。言ってくれた。


94512014/02/16(日) 15:35:43.01Aw+I0nWz0 (11/15)

父は初めから知っていたそうだ。

後から聞いてわかったことだけどそのとき高校の担任と父は古くからの知り合いらしく、

ぼくの進路に関すること、生活態度については筒抜けだったみたいだ。

先生はすっとぼけたようで、人をよく見ているような人だったから、

父とぼくの間に立ってくれてたんだと思う。


父よりもずっと若く見える先生は言っていた。

「鹿目のことをつまらない人間にしてしまったんじゃないかと心配だったみたいだよ」と。


94612014/02/16(日) 15:36:15.41Aw+I0nWz0 (12/15)

知久「話はここまでにしようか」

マミ「えっ?」

知久「もうご飯が出来たみたいだからね」

マミ「そうですか…」



わたしが腑に落ちない顔をしていると、おじさんは笑って調理場の方へ向かって行った。

結局何が伝えたかったのか私にはよくわからなかった。


94712014/02/16(日) 15:36:41.30Aw+I0nWz0 (13/15)

ただ、優しくしてくれるおじさんの送った青春時代というものに少し興味がわいた。

おじさんも周りに気を使うことが多かったのだと。

私はお父さんにきびしくされていたわけではないけど、確かに似ているかもしれない。

私もできるだけ周りの期待に応えようと努力はしている。それができているかどうかはわからないけど。

あまり頑張り過ぎないようにってことかしら?

ずっとおじさんが何を言いたかったかを考えていると、不安になる気持ちが和らいでいることに気がついた。

わたしもいつか、あんな風になれるかな?



94812014/02/16(日) 15:37:09.85Aw+I0nWz0 (14/15)

遅くなりましたがここまで書きました。


949以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/16(日) 15:41:56.32qG+TQuMI0 (1/1)

乙乙


950以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/16(日) 15:42:44.67guHfPX4Lo (1/1)

乙、ホームページの方は大丈夫だったん?


95112014/02/16(日) 16:41:59.74Aw+I0nWz0 (15/15)

ありがとうございます。
おかげさまでHPはなんとか移転できました。



952以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/16(日) 19:14:08.57gM6L7FBNo (1/1)




953以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/17(月) 00:30:33.049m7QOJ2Po (1/1)


ひさしぶり


954以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/02(日) 16:25:38.08b1N+jgtio (1/1)

復活


955以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/09(日) 00:20:13.77tmL5Lf1Xo (1/1)

転校生の鹿目まどかですの人かな、保守、


956以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/09(日) 15:23:16.94H3Lkuwm3o (1/1)

気長に待つ


957以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/18(火) 21:47:36.98YsLtKlcQo (1/1)

ガンバッテ


958以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/24(月) 09:36:50.004W0MFIVfo (1/1)

ガンバッテ


9592014/03/30(日) 14:39:40.288PsapEBj0 (1/9)

~まどか~

パパがマミさんを探しに行ったと聞いて、私たちは少し心配しながら部屋に戻ってきました。

夕食の後4人で――いえ、3人とほむにゃんに戻ったほむらちゃんたちと一緒にトランプをしていました。

杏子「いいのかね、こんなことしてて?」

まどか「パパが探しにいったから、問題はないと思うけど……心配だね」

さやか「うん。半分は、アタシたちのせいだし、責任感じるよ」

さやかちゃんと、杏子ちゃんとマミさんの3人でグループを組んでいたのですが、
いつの間にかマミさんだけいなくなってしまったそうなのです。

ほむにゃん「ほ、ほむ!」

わたしの持っている5枚のカードの中から、ほむが2枚選んで捨てます。

まどか「やった、ストレート!!」

杏子「アタシは 役無しだよっ。ほら。さやかは?」

さやか「3カード。自信あったんだけどなあ」

まどか「へへへ。やったぁ!」

わたしはほむの頭を撫でてあげます。

ほむにゃん「ほむ~」

嬉しそうに私の頭の上で足をバタバタさせています。

杏子「そのにゃんこ、勘が良すぎるって! おかげでこっちは負け越しじゃん」

さやか「次はアタシのとこに来てアドバイスちょうだいよ」

ほむにゃん「フン、フン!」

ほむは首を振って、さやかちゃんから目を反らしました。

さやか「ちょっと飲み物買って来るね」

杏子「ん、じゃあ一緒にいこうぜ?」

さやか「まどかは何がいい?」

まどか「買ってきてくれるの?そうだなぁ、あったかくて、甘そうなのが……」

杏子「おしるこか、コーンスープか。アタシもおしるこにしよっかな」

そう言って財布を持って、二人は部屋から出ていきました。


9602014/03/30(日) 14:40:17.308PsapEBj0 (2/9)

わたしは横になって、頭の上にいたほむを畳の上に置きました。

まどか「……」

ほむにゃん「まど……か!」

まどか「……」

人差し指を、ほむの耳に伸ばしていつも通りくすぐります。
こうするとほむは喜ぶので、それを見るのが私の楽しみでした。

ほむらちゃんは、この姿でいる時にあったことを覚えているそうです。

わたしがここでぎゅっと抱きしめたとしたら、ほむらちゃんの意識でそれを感じ取れるのだと。

あまり変なことをすれば、後で突っ込まれいいわけが出来なくなってしまいます。

けれど、最近ではそれもいいかな……なんて思うようになってしまったのです。

このままほむらちゃんが人間に戻ってしまったら、わたしは何も言えないだろうから――。

いなくなってしまったら、わたしなんてきっとほむらちゃんは、忘れてしまうに違いないのです。

わたしは畳の上をぐるりと回転して、ほむに近寄りました。

そしてくりくりとした目とにらめっこしていると、ほむは首をかしげるのでした。

ほむにゃん「まどっ……か?」

以前ならその愛くるしさに、居ても立ってもいられなくなって抱きしめていたことだと思います。

たとえほむらちゃんがわたしのこと見ていると知っていても、抑制が効かなくって。

でも、目の前には瓜二つと言っていいほどそっくりな、ほむらちゃんの顔があって。

まどか「……」

両手の上に顎を乗せて、ほむをじっと眺めていると、わたしの目の前にトコトコと歩いて来て、

同じように、寝っ転がって私のことをじっと見るのです。

まどか「っぐ……」

思わずほむを抱きしめて、グルグル回りました。

ほむを抱えて高い高いをするように、わたしははしゃぎました。

まどか「ほむーーーー!」

にゃんこでいる時は、やはりほむらちゃんとは違う魅力があるのです。

さやか「まどか! おしるこ買ってきて……ん…なんか元気そうだね」

――見られちゃった。

杏子「早く飲んで、トランプの続きすんぞ!」

さやかちゃんが意地悪そうにニヤニヤしているのに対して、杏子ちゃんはそんなの気にしてないで、おしるこの缶を咥えています。

わたしはさやかちゃんのニヤニヤする視線に堪えられなくなって、ほむを床に置くと吹雪く窓に向かって外を見ました。

まどか「マミさんも、パパも大丈夫かな?」

杏子「まどか~! 早く、はやく」


9612014/03/30(日) 14:44:40.468PsapEBj0 (3/9)

~マミ in 山小屋~

鹿目さんのお父さんの用意してくれた夕飯をごちそうになって、少し元気が出た。

今頃みんなは何をしているんだろうなと、想像するとなんだか申し訳なくなってきた。

きっとみんなを心配させているに違いない。 違いない!!


マミ「もふもふちゃん……元気かなぁ」

知久「もふもふちゃん?」

私が漏らした一言に、おじさんは食いついた。

マミ「鹿目さんが飼ってるネコちゃんです。可愛いですよね!」

知久「ああ、ほむのことか」

納得した顔で頷いている。

知久「ネコみたいな、女の子みたいな不思議な生き物だけど――」

マミ「はい! あんな可愛い子が道ばたにいたら、思わず連れて帰りたくなっちゃいます!」

知久「巴さんは、ほむのことが大好きなんだね」

マミ「もちろんです」

わたしが先に見つけていたら、きっと今頃はもふもふちゃんはわたしと一緒に、あんなことやこんなことを。
想像するだけで、わくわくしてくる。

でも、そんなわたしを見て、おじさんは少し引きつったように笑っていた。
いけない、わたしったらまたテンションがおかしい事になってたみたい。

マミ「あ、あの。わたしいつもあの子のことを考えると…今みたいになっちゃって」

知久「いや、別にそういうわけじゃないんだよ。ただ、巴さんとはちょっと違うことを考えててね」

マミ「違うこと?」

知久「そうだなぁ。夢を壊してしまうかもしれないけれど、それでもよかったら僕の話を聞いてくれるかい?」

マミ「は、はい…」

なんだろう、改まって…。


962以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/30(日) 15:01:02.56uUdaaS+fo (1/1)

きてるじゃないか!


9632014/03/30(日) 15:02:30.728PsapEBj0 (4/9)

知久「……ほむは、実は人間の女の子なんだ」

わたしは少しびっくりした。

 おじさん…知ってたんだ。

鹿目さんが知ってるってことは、ご家族にもバレてるってことなのかしら。

公認してるってこと? なんかそれも変ね。

少し慎重に考えたほうがいいかもしれない。

下手なことを言って、鹿目さんに迷惑をかけるわけにはいかない。

知久「なんか反応が薄いようだけど……もしかして巴さんはまどかから何か聞いていたのかな?」

というよりは、この目で変身するところを何度も見ている。

マミ「えっと……」

知久「そっか……巴さんは、あの子が人間だって知ってるんだ」

おじさんは、なんとも言えないような困った顔をしていた。

知久「それでも、ほむのことが可愛いいんだね。巴さんも……」

マミ「あ……」


そっか……普通はそんなに簡単に受け入れられないものなんだ。

わたしだって、何も知らなかったらもふもふちゃん(暁美さん)のことをどう思っていたかわからない。

わたしが魔法少女だから、ありえないものを見ても受け入れられるからで……。

いいえ。例え何も知らなかったとしてもあのもふもふちゃんの可愛さの前では、全てを受け入れるしかないじゃない!

とはいえ、みんながみんなあの可愛さにメロメロになるわけではないことも十分理解している。

おじさんが困っている理由がよくわかった。

マミ「わたし、少し変わってるから……」

知久「そうなのかい? でも、ぼくが気にしすぎているだけなのかも知れないなって思ったりもするんだ

   たしかに普通じゃないけれど、まどかはあの子のことを信じている。

   ほむが何か悪さをするなんて、とても思えない。けれど……

   最近まどかの様子がおかしくて……なんか元気がないっていうか」


マミ「……」

それはたぶん、あなたの娘さんが、その子に恋をしているからです。


知久「巴さんはなにか心当たりはないかな?」


9642014/03/30(日) 15:05:15.208PsapEBj0 (5/9)

ありまくりだけど、そんなこと口が裂けても言えなかった。


マミ「それはたぶん、もふもふちゃんがいなくなるからだと思いますよ」


知久「そ、それは本当かい!?」

マミ「えっ」

するとおじさんが今までにないぐらい慌てて顔を近づけてきた。

マミ「!?」

真剣な眼差し。それを真正面から見つめられなくて――。

思わず目線を逸らしてしまう。

知久「ごめん。びっくりさせてしまって」

おじさんはわたしから一歩いて胸を撫でおろし、ほっとしたような顔をした。

そしてわたしも釣られるように右手を胸に当てて、高ぶる心臓を抑えようとした

びっくりした……。

男の人とこうやって近くでしゃべったことって、あんまりないから――。

知久「そうか……ほむが……」

マミ「おじさんは、ほっとしているみたいですけど?」

知久「えっ? あはは。いや、ちょっとね。
   
   たぶんぼくの勘違いだからいいんだ」

おじさんはなんでもないよというように笑っていた。


勘違い? 
まさかおじさんも鹿目さんの気持ちに気づいていたんじゃ?


知久「でもそうなると、寂しくなるね。そうか。だからまどかは最近元気がなかったのか」

マミ「もふもふちゃんの秘密って、家族みんな知ってるんですか?」

知久「いや、たぶんぼくだけしか気づいてないと思うよ。 まどかが風邪を引いているとき、たまたま見つけただけだから」

マミ「……おじさんはやっぱり、やさしいんですね」

知ってて黙ってるなんて……。

知久「ほむがうちに来た時から、家族が一人増えたみたいでぼくも楽しかったんだよ。

   でもあの子が人間だって知ったときから、帰る場所がきっとあるんだろうなって思って。

   いつかきちんとその話をまどかともしなければいけないと思っていたんだ」

帰る場所。 

どうなんだろう。暁美さんは未来から来たと言っていたけれど、果たしてあの子にはそれがあるのかどうか。

もしかしたらわたしみたいにもう……。


知久「ぼくが何か特別心配をする必要はなかったんだね」

それ以上わたしは何も言えなかった。



それから、わたしはおじさんと他愛のないことを話して、時間を過ごした。

学校でも友達と話しが合わないような一人暮らしでの悩みや、生活のことを相談できた。

さすが主夫をしているだけあってなんでも知っていると感心する。



965以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/30(日) 15:37:30.21GJZHhod30 (1/1)

>>955
エタりカマキリと一緒にすんな


9662014/03/30(日) 16:28:35.908PsapEBj0 (6/9)

~まどか~

杏子「ああああ! なんだ、なんなんだよ! インチキだろっ!?」

杏子ちゃんは落ちているトランプをすくいあげて、それを上に向かって投げつけます。

トランプが大量に宙を舞って、それをすでに眠気がしてたわたしはぼぉっと眺めていました。

杏子「おい、にゃんこ! お前いったいなにが見えてやがる!」

ほむにゃん「ほむ! ほむ!」

まどか「ほむは強いね。よしよし」

ほむにゃん「ほむ~~」

杏子「ちくしょ! もっかいだ! もう一回やるぞ。お前のそのインチキ必ずアタシが見破ってやるからな!」

さっきはポーカー。今度はブラックジャックで遊んでいたのですが、面白いようにほむの勘が冴え渡り、
8割ぐらい私が勝ちをもらってしまいました。


さやか「熱くなるのはいいけど、もういい時間だよ」

まどか「11時だもんね」

さやかちゃんに便乗するようにわたしが言うと、杏子ちゃんが立ち上がりました。

杏子「勝ち逃げする気か?」

ほむにゃん「ほむ、ほむ! ほむ、ほ!!」

杏子「何? サシで勝負してやるから有り金全部持って隣の部屋に来い、だと? 上等だ。
   で。にゃんこ。アンタは何をかけるってんだ!」

ほむにゃん「まどっ……か!」

なにを言ってるの!!!

馬鹿なことを始めようとするほむの頭を、ごつんと叩きました。

ほむにゃん「にゃっ!」

ほむは、『すん、すん』と涙目になって私を見上げてきます。
わたしはしょうがないなぁというふうにほむに手を差し伸べて、自分の部屋へ戻ろうとしました。

さやか「杏子一人だけ部屋が違うってのもアレだし、ちょっと狭いけど布団もって来よう?」

杏子「だったら、アタシが移動すればいいな。ちょっと待ってよ。今押入れから布団出すからさ」

さやか「手伝ってあげる」

杏子「悪いな」


9672014/03/30(日) 16:30:22.528PsapEBj0 (7/9)

そして、杏子ちゃんは私たちの部屋へ来て、それぞれが向かい合うように布団をしき直しました。

杏子「結局マミさんは帰ってこなかったなぁ」

まどか「大丈夫だよ。パパがついてるから」

杏子「いや。そりゃそうだけど。さやかとふざけてたら……半分はアタシのせいだから」

さやか「アンタって意外と殊勝なところあるよね」

杏子「こっちはマミさんには世話になりっぱなしなんだ」

さやか「ずっと気になってたんだけど、アンタとマミさんて学校も違うんじゃないの?」

そっか、さやかちゃんは二人のこと詳しく知らないんだっけ。
でもわたしも詳しく知ってるわけじゃないし……。

杏子「まあ、仲間っていうか……。先輩だよ。同じものを目指してる」

さやか「なにそれ? 詳しく聞きかせてよっ!」

杏子「一般人が首突っ込むんじゃねえって話だよ。なあ、にゃんこ!」

ほむにゃん「ほむ! ほむ!」

私のよこにいるほむが勢い良く布団から顔を出して返事をします。

そのちょこっと顔を出しているのが可愛くて、耳をくい、くいっと引っ張りました。

さやか「マミさんと杏子ってまるで反対の性格なんだよね。マミさんはお淑やかで、お姉さんって感じだけど」

杏子「喧嘩売ってんのか? ああ?」

まどか「さやかちゃんは、杏子ちゃんと仲のいいマミさんのことが気になっちゃうんだよね?」

杏子「ん?」

さやか「まどか? 何いってんのアンタ?」

杏子ちゃんは私がどういう意図で言ったのか理解できず、頭の上にクエッションマークが浮かび、
一方さやかちゃんはわたしのことを責めるような目をしています。

さやか「ほほぅ、そういうまどかさんはもしかしてわたしが杏子にかまけてばっかりいるから、もしかして嫉妬してるのかなぁ?」

まどか「えっ? えっ?」

さやか「いいんだよ。なんなら、今日という日を機に、もっと仲を深めても!」

さやかちゃんはニヤニヤしながら両手を広げて私の布団に距離を詰めてきます。

まどか「さ、さやかちゃん!?」

するとほむが毛を逆立てて、さやかちゃんに飛び込んでいきます。

ほむにゃん「しゃーーーーっ!」

さやか「さやかちゃんを舐めるなーーー!」

が。ほむが飛び出して来ることをすでに予測していたさやかちゃんは、
手に持っていた枕でほむのタックルを弾き飛ばします。

その勢いで、杏子ちゃんの方へ飛ばされて、ちょうど頭の上に落下します。

ほむにゃん「にゅうーーー!!」

杏子「よう。にゃんこ!」

さやか「ふん。いつもアンタが勝つと思ったら大間違いだからね」
さやかちゃんはほむを見て勝ち誇っていました。
そして、そして不気味に笑みを浮かべて私の布団に入ってきて……
脇をくすぐるのでした。


まどか「ひゃっ、やめ、やめてよ。さやかちゃん。」

さやか「へへへ。ここがいいのかな。んん?? 観念しなさーーい!」

まどか「ははは、ダメ、ダメだってば!」


9682014/03/30(日) 16:32:44.098PsapEBj0 (8/9)

~マミ~

こんなに人と話したのはいつ以来だろう。

友達とは出来ない話ができて、とてもこの時間が有意義で、心地いいものだと思った。

マミ「鹿目さんが……そうなんですか?……んん」

眠気を感じ私はまぶたをこすると、おじさんはにっこりと笑った。

知久「そろそろお開きにしようか」

立ち上がり私に背を向ける。

マミ「え?」

わたしは辺りを見回した。
そういえば、わたしは毛布をもらっているが、他に暖房器具といえば今もゆるやかに燃えている暖炉ぐらいしかない。
おじさんはどこで寝るんだろう?

知久「薪はまだ十分にあるみたいだからね。 僕は火が消えないように見張ってるよ」

マミ「おじさんは寝ないんですか?」

知久「一晩ぐらいなんてことないよ。これでも、三徹したことがあるからね」

マミ「わ、わたしも起きてます!」

知久「大丈夫。それに昨日はバスの移動で、疲れだって溜まっているだろう? ゆっくりしなよ」

でも、なんというか……。
おじさん一人に火の番をさせるのは申し訳ない。
ただでさえご飯を食べさせてもらっているというのに。

マミ「おじさんだって、バスで疲れてるはずですよね?」

知久「気にしなくていいよ。それとも、寝顔が見られるのが恥ずかしかったりするのかな?」

マミ「そ、それは……」

考えてなかったが、わたしが寝たら――たしかにそういうことになる。
もしかしたら、さっきわたしが気絶していた時もずっと。
顔が熱くなるのを感じた。

マミ「やっ、やっぱりわたし起きてます!」

知久「そうかい? ふふふ。じゃあもう少し一緒にお話でもしようか」


969ここまで書きました2014/03/30(日) 16:34:36.888PsapEBj0 (9/9)

おじさんがこちらにやってくるのが、やけに気恥ずかしい。

知久「もう少し火の側に移動しようか? どうせ寝るなら、暖かいほうがいいだろう?」

マミ「ね、寝ません!」

だがわたしの声を遮って、毛布ごとわたしの身体を抱き抱えた。

マミ「あ……あ、の……わたし…」

自分で歩けるから、と声に出かかった。

知久「なんだい?」

足を挫いてから、すでに何時間も経っていた。
捻挫はすでに回復していて、もう歩ける頃だろう。

それでも、安易に動くことはできない。
この人をきっとびっくりさせてしまうから。

マミ「なんでもないです……」

何故か胸がまた苦しくなった。
わたしが、この人とは違うのだと思ったからだ。

知久「よっと……ここらへんでいいかな」

暖炉の隣に寝かせらると、おじさんの手が離れた。

さっきから毛布をずっとわたしが専有しているが、果たして寒くないのか?

その気になれば体温を保つことだって容易にできるわたしとは違い、生身の人間だ。

それなのにわたしを気遣ってくれる。

おじさんから見れば、わたしはまだ小さい子どもに過ぎないことも理解しているつもりだっだ。

それがいかに自然な行為であるかも、十分わかっていたと思う。

でも――わたしは気が付くとその人の手を再び掴んでいたのだ。

知久「え?」

マミ「入りませんか?」


970以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/30(日) 17:54:14.17T775WNF0o (1/1)

ロリ巨乳をモノにできる生涯にして一度、あるかないかのチャンスか
バレたら刑務所行きだがww


971以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/30(日) 17:55:58.06PSLqpt3qo (1/1)

マミさんが地雷過ぎて辛い


972以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/30(日) 18:28:58.45xsoA8b+zo (1/1)

頼りがいのあるやさしい年上の大人に甘えてるだけだから…


973以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/30(日) 20:17:46.50lc5R2eUV0 (1/1)

つまらん、所詮は小説厨か


974以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 07:31:26.309O+iWItJo (1/1)

マミがほむら猫を好きな設定がゴリ押し過ぎる気がする


975以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 10:27:03.72g16tuPCUo (1/1)

ほのぼのギャグですしおすし


976以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 11:30:26.99Fnv1n+LGo (1/1)

>>974
ベベにあんだけベッタリだったんだ
かわいいものを好きになるのに理由などいるまい


977以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/31(月) 14:28:44.28PpvkNmCPo (1/1)

小学生だからな


978VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2014/04/11(金) 04:21:10.02/aGLHZ6Co (1/2)

>>935,974,963,70,519,297,416,308,836,476,403,582,66,996,1000,426,148,503,66,901
>>68,836,462,175,101,394,697,646,43,347,580,16,309,650,535,606,65,843,441,541
>>23,606,242,22,32,389,525,97,289,184,165,125,646,340,225,40,36,870,82,383,450
>>691,100,632,297,164,475,737,704,720,759,310,962,780,341,350,304,438,639,488
>>763,133,942,988,172,978,858,254,360,307,351,51,407,982,347,570,457,84,274,177
>>584,138,622,924,488,925,362,126,413,965,888,546,906,875,717,884,732,971,244
>>321,295,445,303,641,15,759,725,289,935,566,873,73,188,796,560,113,158,685,525
>>573,70,28,448,787,912,180,757,155,218,77,449,663,379,90,678,138,814,966,72
>>838,145,567,634,704,679,792,389,204,913,962,273,941,409,60,852,588,817,7,806
>>456,468,272,545,145,410,359,111,482,739,949,626,306,582,330,984,374,718,188
>>679,461,227,88,520,78,675,336,85,480,229,540,947,501,85,92,911,443,202,392
>>150,17,487,732,346,471,105,64,658,391,742,118,617,829,638,695,504,974,779,983
>>319,930,703,403,22,613,845,224,5,27,374,22,513,106,367,983,210,431,640,601
>>758,218,1,395,913,505,368,691,488,570,10,417,273,412,439,886,257,662,890,283
>>911,795,141,278,778,350,708,417,951,880,175,168,881,569,80,385,937,771,872
>>780,289,778,192,727,663,448,389,553,730,424,463,525,564,740,302,914,448,719
>>327,893,32,207,462,112,591,398,883,463,903,663,751,681,854,478,344,301,867
>>31,290,359,555,854,99,857,767,546,575,631,872,467,663,78,928,774,669,325,657
>>228,319,882,908,173,360,252,474,226,148,504,515,506,59,368,604,915,135,149
>>765,21,956,428,99,884,202,767,209,858,898,436,177,780,344,349,139,595,822,364
>>326,879,248,385,247,851,300,381,1000,789,146,21,744,573,119,628,775,886,836
>>783,271,808,563,615,156,701,210,978,65,952,304,944,199,688,190,50,987,571,50
>>717,70,519,290,188,146,64,73,982,695,856,252,503,419,867,659,119,76,636,184
>>939,127,226,627,317,275,613,887,324,388,603,394,907,892,582,53,955,655,34,650
>>286,152,929,152,810,48,227,446,231,254,385,358,479,11,675,754,624,561,77,12
>>471,918,55,52,970,10,706,3,660,216,289,811,144,440,621,192,667,67,422,921,451
>>399,462,454,152,86,15,229,97,178,699,14,233,751,984,243,456,987,902,672,275
>>816,715,333,7,382,400,429,302,851,209,701,312,663,852,398,677,81,494,854,780
>>87,530,492,329,986,478,231,658,753,943,474,468,276,480,849,675,909,150,525
>>851,837,779,702,234,456,783,728,310,562,235,396,92,727,725,78,204,955,735,957
>>208,424,173,688,273,847,597,422,372,714,272,208,493,974,442,948,757,169,257
>>404,652,410,130,377,488,334,331,222,291,228,430,714,400,118,986,246,714,408
>>427,680,825,919,654,267,866,410,435,123,728,839,775,138,968,151,625,302,481
>>592,708,277,306,107,394,291,353,108,699,970,535,379,795,454,32,62,319,442,496
>>169,335,216,307,303,366,932,604,846,779,196,554,55,501,661,449,792,13,557,491
>>91,869,778,544,901,839,863,342,335,304,511,669,520,817,971,885,749,575,731
>>771,285,581,272,945,30,63,957,586,554,940,677,422,717,220,322,555,83,663,889
>>173,558,906,990,529,791,738,104,521,265,874,805,846,145,750,875,208,707,461
>>646,137,183,362,357,504,917,440,167,806,826,340,364,732,330,892,522,68,995,43
>>869,847,177,14,597,51,221,303,512,981,948,649,163,310,6,667,227,446,834,32
>>173,396,2,502,287,524,569,282,566,900,151,413,77,164,9,128,384,311,639,365
>>288,528,568,293,194,794,738,28,826,9,200,221,11,702,508,534,271,790,100,171
>>512,247,103,521,374,487,831,13,851,89,300,379,657,593,573,451,331,600,276,339
>>497,350,501,5,884,771,794,983,941,733,494,187,836,15,561,323,845,573,173,934
>>552,591,465,124,41,795,723,317,133,522,814,482,23,818,365,793,611,348,734,344


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>>62,63,582,975,51,235,662,585,584,286,830,369,625,827,124,110,821,398,764,686
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>>953,234,824,261,237,665,462,26,404,445,17,933,542,689,651,58,926,831,568,50
>>977,312,930,91,60,851,198,725,990,725,678,224,549,939,460,214,400,486,617,844
>>550,386,191,200,443,117,31,11,167,438,988,478,367,78,538,218,276,263,207,1000
>>431,549,878,891,762,278,376,378,121,879,927,506,70,127,949,186,157,960,353
>>947,830,961,24,368,178,299,630,385,299,570,815,847,447,705,609,724,81,986,845
>>913,351,28,40,300,214,197,259,566,791,206,396,751,230,763,928,529,393,312,827
>>126,674,409,831,282,133,911,268,977,869,181,328,897,220,627,110,417,885,675
>>91,70,957,320,832,884,848,225,196,675,186,322,349,594,152,631,727,62,899,703
>>79,31,827,299,657,936,715,542,610,921,632,680,878,952,512,762,799,736,957,474
>>279,823,515,430,453,241,492,351,944,422,430,974,249,728,630,184,442,172,794
>>803,473,240,754,984,1,553,719,958,27,640,236,849,154,666,302,395,158,652,338
>>81,312,827,809,942,11,250,113,804,613,916,277,852,669,260,853,222,979,811,248
>>46,96,772,712,398,166,869,49,504,448,130,815,275,939,757,285,189,869,89,801
>>365,653,453,625,506,674,604,316,922,222,362,18,993,73,415,159,942,464,663,389
>>478,663,532,234,948,720,102,36,521,886,401,173,339,26,678,12,630,994,933,851
>>951,844,428,365,3,369,828,665,757,421,142,420,953,376,367,672,477,403,192,363
>>365,701,829,43,713,458,36,646,309,390,596,152,818,960,154,186,788,819,942,209
>>361,161,336,728,833,813,130,25,175,933,389,876,761,431,588,219,467,234,527
>>829,679,674,789,833,859,577,651,801,785,611,162,946,946,889,778,758,18,802
>>950,191,809,711,622,397,930,88,630,456,945,459,134,618,247,966,476,823,617
>>608,227,438,553,173,326,330,931,344,132,864,294,323,672,5,944,68,934,32,698
>>976,156,523,594,402,489,70,225,105,346,832,332,784,385,505,109,714,435,453
>>299,747,168,971,751,112,38,684,144,735,73,120,891,596,713,292,84,783,517,189
>>349,520,911,733,24,20,447,459,473,293,758,219,460,728,969,572,766,653,716,501
>>835,391,321,548,683,404,330,199,592,457,547,112,368,280,136,388,726,595,860
>>352,78,479,80,46,50,845,698,765,345,423,600,735,743,147,417,147,476,616,739
>>163,850,300,443,986,688,169,580,547,187,932,624,665,11,670,714,855,368,479
>>790,78,934,533,225,351,679,700,967,417,632,129,267,932,571,252,620,740,832
>>926,763,790,590,773,459,304,627,826,783,826,616,860,760,148,85,111,827,784,77
>>416,206,511,348,777,762,967,516,594,133,441,356,922,30,128,381,334,755,207
>>581,822,976,340,970,60,450,797,844,527,40,259,732,551,607,508,313,574,23,906
>>463,261,628,493,389,8,826,144,214,941,724,36,917,64,5,976,513,802,819,39,841
>>771,392,684,278,704,257,301,609,963,764,870,590,256,258,597,82,401,811,23,125
>>939,188,851,915,700,652,733,739,493,810,509,884,494,787,587,750,87,195,713
>>64,302,106,322,899,188,723,709,211,847,554,149,34,404,64,734,56,796,473,548
>>981,431,99,768,17,849,855,212,561,704,275,863,810,596,761,998,319,469,208,165


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>>996,222,274,489,949,380,412,35,439,963,999,482,131,767,956,136,292,375,163
>>398,8,629,138,643,745,211,280,755,325,638,751,547,911,239,495,291,650,530,729
>>529,211,742,295,167,878,587,541,40,375,939,48,4,76,690,749,287,970,503,612
>>253,158,518,492,652,808,141,181,537,753,710,747,495,4,913,372,590,454,412,965
>>459,968,468,148,716,754,117,219,365,724,472,522,241,963,174,49,104,355,585
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>>715,718,365,454,22,674,310,545,347,889,540,542,709,498,909,577,559,632,29,476
>>811,744,269,836,734,777,557,857,905,367,572,622,732,26,644,405,335,189,751
>>728,292,933,226,201,509,784,832,538,259,248,348,3,516,183,736,292,740,592,197
>>164,819,837,189,463,242,524,651,992,748,379,284,680,604,485,189,387,317,726
>>564,74,648,80,256,383,372,996,975,569,102,138,388,938,327,850,180,850,500,171
>>879,455,277,482,939,466,868,255,192,514,819,265,161,899,520,544,271,516,519
>>617,657,227,554,983,77,733,833,576,904,430,454,359,707,936,298,172,804,553
>>317,371,628,478,270,148,22,541,663,540,380,279,197,607,833,180,683,566,12,258
>>442,712,828,148,647,125,320,450,677,683,767,48,310,244,318,457,265,858,120
>>237,398,1,843,230,180,526,796,192,783,265,634,495,92,782,142,217,101,592,894
>>358,942,93,602,259,550,867,116,669,671,353,67,672,196,297,852,721,92,44,504
>>677,999,449,458,141,665,559,732,559,342,90,500,435,692,758,984,558,874,653
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