1VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/09/30(日) 23:29:11.21QK68J5Vb0 (1/12)

―――――
クロステルマン家邸宅


ペリーヌ「ふぅ、最近寒くなってきましたわね」

ペリーヌ(そういえば・・・もうすぐサトゥルヌス祭でしたわ)

ペリーヌ「いけない・・・そろそろ準備しないと」

エリー「先生ぇ!これ読んでぇ!」

ペリーヌ「あら、エリー」

ペリーヌ「なぁに、絵本?」

エリー「さっきね、アメリー先生が持ってきてくれたんだよ!」

ペリーヌ「アメリーが?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1349015351



2VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/09/30(日) 23:30:23.32QK68J5Vb0 (2/12)

ペリーヌ(そういえば、今朝新しい絵本が届いたって言ってたかしら・・・)

エリー「ねぇねぇ、読んで読んで!」

ペリーヌ(絵本一つでこんなに喜んじゃって・・・)ニコッ

ペリーヌ「はいはい、そんなに急かさなくも、読んであげますわよ」

エリー「やったあ!」

ペリーヌ「ただし、ちゃんと授業を受けた後です」

エリー「え~?」

ペリーヌ「お昼休憩の時に読んであげますから、午前は勉強に集中すること」

ペリーヌ「いいですね?」

エリー「はーい」


3VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/09/30(日) 23:35:32.53QK68J5Vb0 (3/12)

―――――
昼 談話室


エリー「先生!早く早く!」

マリア「楽しみだね~」

ジャン「おい押すなよ、見えないだろ!」

ペリーヌ「はいはい、喧嘩しない」

ペリーヌ「じゃ、読みますわよ」

一同「・・・・・・」

ペリーヌ「昔々、あるところに、ツンデレラという名の女の子が・・・え?」

エリー「・・・先生、どうしたの?」

ペリーヌ(ツ、ツンデレラ・・・?)

ペリーヌ(え?シンデレラじゃなくて?)

マリア「先生・・・?」

ペリーヌ「え?あ・・・ごめんなさい」





4VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/09/30(日) 23:37:10.76QK68J5Vb0 (4/12)

ペリーヌ(・・・アメリーったら、間違えて注文したのかしら?)

ペリーヌ(まったく・・・相変わらずドジなんだから・・・)

ペリーヌ「えぇっと・・・昔々、あるところに、ツンデレラという名の女の子がいました」

ペリーヌ「ツンデレラには、三人の姉と、血の繋がらない継母がいました」

ペリーヌ(あら?シンデレラと一緒じゃない・・・)

ペリーヌ「三人の姉は、ことある毎にツンデレラを虐めます」

ペリーヌ「ある日のことです。一番上の姉が言いました」

ペリーヌ「おい灰被り、貴様、また鍛錬を怠ったな?」

ペリーヌ「・・・え?」

ジャン「先生!続き続き!」

ペリーヌ「・・・え、えぇ・・・」

ペリーヌ(何かしら・・・この既視感は・・・)

ペリーヌ「ツ、ツンデレラは言います・・・」


5VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/09/30(日) 23:39:53.20QK68J5Vb0 (5/12)

―――――


ツンデレラ「お、お言葉ですがお姉様!わたくし、鍛錬を欠かしたことなどありません!」

ツンデレラ「今朝だって、言いつけ通りちゃんと木に向かって打ち込み300回を・・・」

長女「えぇい嘘をつくな!」

長女「その証拠に、あの木は何だ!?」

ツンデレラ「え・・・?」

長女「300回も木刀で打ち込みをすれば、あの程度の木は倒せている筈だ!」

長女「なのに木は依然として立っている!これは、鍛錬を怠った動かぬ証拠!」

ツンデレラ「そ、そんな無茶苦茶な・・・」

ツンデレラ「確かに・・・お姉さまの馬鹿力であれば、木を打ち倒すなど容易いかもしれませんが・・・」

長女「・・・何か言ったか?」

ツンデレラ「い、いえ・・・何も・・・」


6VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/09/30(日) 23:42:08.83QK68J5Vb0 (6/12)

長女「とにかく、やり直しだな」

ツンデレラ「え・・・?」

長女「また一からやり直すんだ」

ツンデレラ「そ、そんな!?」

長女「木が倒れるまでは家に入るなよ」


キィィィィ......

バタンッ...


ツンデレラ「・・・・・・」

ツンデレラ「きぃぃぃぃぃ!何ですの!?あの姉馬鹿ならぬ馬鹿姉は!?」

ツンデレラ「木を木刀で打ち倒すなんて・・・」

ツンデレラ「そんなこと!脳みそまで筋肉でできているあなた以外できるわけないでしょう!?」

ツンデレラ「・・・でも、困りましたわね・・・」

ツンデレラ「この木を倒さない限り、家に入ることができないなんて・・・」

ツンデレラ「あぁ・・・一体どうしたら・・・!」


7VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/09/30(日) 23:44:53.74QK68J5Vb0 (7/12)

―――――


ペリーヌ「途方に暮れるツンデレラが空を仰いでいると、その時、眩い光と共に一匹の妖精が・・・」

ペリーヌ「...って、何ですのこれは!?」

エリー「先生!早く続き読んで!」

マリア「早く~!」

ペリーヌ「う、うーん・・・」

ペリーヌ(ツッコミどころが多すぎる内容だけれど・・・)

ペリーヌ(子供たちが真剣に聞いている以上、途中で辞める訳にはいかないですわね・・・)

ペリーヌ「えっと、続きを読むわね・・・」

マリア「わぁい!」

ジャン「それにしてもさぁ」

ジャン「このツンデレラって、何か喋り方がペリーヌ先生に似てないか?」

ペリーヌ「・・・・・・」


8VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/09/30(日) 23:46:00.25Exl4D9epo (1/1)

ペリーヌ可愛い支援


9VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/09/30(日) 23:46:39.31QK68J5Vb0 (8/12)

―――――


ツンデレラ「だ、誰!?」

妖精「通りすがりの妖精だよん」

ツンデレラ「よ、妖精・・・?」

妖精「にっしっし、お嬢さん、お困りだね?」

ツンデレラ「え、えぇ・・・そうですけど・・・」

妖精「なら、助けてあげよっか?」

ツンデレラ「え・・・?」

妖精「この妖精様の魔法を使えば、お悩みなんて一発で解決さ!」

妖精「さぁ、どうする?」

ツンデレラ「・・・魔法・・・?」


10VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/09/30(日) 23:49:48.81QK68J5Vb0 (9/12)

ツンデレラ(い、いかにも怪しいけれど・・・)

ツンデレラ(えぇい!どうせこのままでは拉致があかないのだから、何でもいいですわ!)

ツンデレラ「えぇ!是非助けて頂戴!」

妖精「了解了解~」

ツンデレラ「・・・さぁ妖精さん!あの木を倒して!」

妖精「はーい」

ツンデレラ「・・・・・・」

妖精「・・・・・・」

ツンデレラ「・・・あの、妖精さん?」

ツンデレラ「早くやっていただけないかしら?」

妖精「・・・・・・」



妖精「・・・お腹空いたからやっぱ無理」

ツンデレラ「えぇ!?」


11VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2012/09/30(日) 23:53:30.79BtMx092no (1/1)

ハルトマン!


12VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/09/30(日) 23:53:37.35QK68J5Vb0 (10/12)

―――――


妖精「もきゅもきゅもきゅ・・・」

妖精「いやぁ~、生き返ったー」あっはっは

ツンデレラ「うぅ・・・わたくしのパンが・・・」

ツンデレラ「...ちょっと妖精さん!」

妖精「ん?」

ツンデレラ「あなたのせいで、今日のご飯がなくなりましたわ!」

妖精「あらら、そりゃ可哀想に」

ツンデレラ「きぃぃぃぃ!誰のせいでこうなったと・・・!?」

妖精「でも、それなのにご飯くれるなんてやさしーよね~」

ツンデレラ「・・・だ、だって・・・あんなにお腹が鳴ってて可哀想でしたし・・・」

妖精「えへへ~、ありがとっ!」ニコッ

ツンデレラ「べ、別に・・・感謝なんていらないですわ・・・」///

妖精(・・・ツンデレですなぁ)


13VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/09/30(日) 23:55:33.48QK68J5Vb0 (11/12)

妖精「あぁ、そういえば木だっけ」

ツンデレラ「え?あ・・・えぇ」

妖精「それじゃあ・・・はい、シュトルム~」


ゴォォォォッオォォォォオォォォッ!!!!!


ドカーーーーーーーンッ!!!!!


パラパラパラパラ.........


ツンデレラ「..................」

妖精「はい、おーしまい」

妖精「じゃあ、あたし帰るね」

妖精「困った時はまた呼びたまえ!んじゃね!」

ツンデレラ「....................」


14VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/09/30(日) 23:57:07.12QK68J5Vb0 (12/12)



ガチャッ!


長女「な、何事だ!?」

次女「何かすげー音がしたけど・・・」

三女「・・・あぁ!?ちょ、ちょっとあれ見てください!」

長女「・・・な!?」

次女「あらぁ・・・森が・・・」

三女「無くなってますね・・・」

長女「お、おい灰被り!何があった!?」

ツンデレラ「・・・・・・」


15VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 00:00:40.60xAz0azzF0 (1/23)

―――――
翌日


継母「今夜は、待ちに待った王宮での舞踏会よ」

継母「娘たち、分かっているわね?」

継母「その美貌で王子を誘惑し、必ずや心を射止めるのよ」

継母「そうすれば、私たちは王族になって、一生遊んで暮らせるわ!」

継母「いいこと!?絶対にしくじっては駄目よ!」

長女「了解した」

次女「ま、気楽にやるさ」

三女「が、頑張ります・・・!」

ツンデレラ「あ、あの・・・」

継母「何かしら、灰被り」

ツンデレラ「あの、わたくしも、舞踏会に・・・」


16VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 00:01:54.70xAz0azzF0 (2/23)

長女「駄目だ」

長女「貴様には、昨日吹き飛んだ森の掃除をしてもらう」

ツンデレラ「え・・・」

継母「何が起こったか知らないけれど、あれのせいで大量の木片が辺りに飛び散ったわ」

継母「その場に居合わせた者の責任として、全部片付くまで掃除をなさい」

ツンデレラ「え、えぇぇ!?」

長女「当然のことだ」

次女「悪いな、灰被り」

三女「ご、ごめんね・・・」

継母「そういう訳で、各々準備に取り掛かりなさい」

三人「了解」

ツンデレラ(な、何でこんなことに・・・)


17VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2012/10/01(月) 00:04:57.73nJJncbrco (1/1)

芳佳ちゃん!


18VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 00:06:48.20xAz0azzF0 (3/23)

―――――
夕方


ツンデレラ「・・・はぁ」

ツンデレラ「まっっったく終わりませんわ・・・」

ツンデレラ「こんなの、一年掛かったって終わらない・・・」

ツンデレラ「せっかくの舞踏会だというのに・・・一人で留守番だなんて・・・」

ツンデレラ「あの妖精・・・助けるどころか余計な事ばかり・・・!」

妖精「呼んだ?」

ツンデレラ「って・・・きゃああああ!?」

妖精「にっしっし」

ツンデレラ「い、いきなり出てこないで頂戴!」


19VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 00:07:56.56xAz0azzF0 (4/23)

妖精「おやおや、またお困りかな~?」

ツンデレラ「...あなたのせいでね!!!!!」

妖精「うわ、大っきい声出すなよぉ」

妖精「・・・って、何この大量の木片」

ツンデレラ「昨日あなたが吹き飛ばした森です・・・!」ワナワナ...

妖精「・・・ワォ」

ツンデレラ「あなたのせいで、わたくし今日の舞踏会に行けなかったのよ!」

ツンデレラ「どうしてくれるんですの!?」

妖精「うるさいなぁ~、わかったわかった、舞踏会ね」

妖精「ちちんぷいぷい・・・あれ、テクマクマヤコンだっけ・・・?」

ペリーヌ「何を言って・・・!」

妖精「まぁいいや、そーれ」


20VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 00:09:24.28xAz0azzF0 (5/23)



ボワンッ!


ツンデレラ「な・・・これは・・・?」

妖精「見た通り、馬車ですが?」

ツンデレラ「こ、こんなことが・・・」

妖精「うーん、その服じゃあ、ちょっとイケてないなぁ」

妖精「ほいほーい」

ツンデレラ「え?あ・・・」


パァァァァァァ..........


妖精「うん、その格好なら問題ないね」

ツンデレラ「す、すごい・・・」

ツンデレラ「わたくし、こんな綺麗な格好したのは・・・初めてですわ・・・」

妖精「はいはい、感想は後後」

妖精「さっさと乗らないと、舞踏会に遅れるよ?」


21VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 00:10:34.23xAz0azzF0 (6/23)

ツンデレラ「よ、妖精さん・・・」

妖精「ん?」

ツンデレラ「その・・・えっと・・・」モジモジ

ツンデレラ「あり....がと....」///

妖精「ま、いいってことよ」にっしっし

妖精「さ、早く乗りなよ」

ツンデレラ「えぇ・・・あ、でも・・・」

妖精「ん?どしたの」

ツンデレラ「・・・やっぱり、行けませんわ・・・」

ツンデレラ「この仕事が終わらない内に遊びになんて行ったら・・・お継母さまに怒られて・・・」


22VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 00:11:36.10xAz0azzF0 (7/23)

妖精「あー、わかったわかった」

妖精「じゃあ、あたしが今すぐ終わらせるよ」

ツンデレラ「え・・・?」

妖精「シュトルム~」


ゴォォォォッオォォォォオォォォッ!!!!!


ドカーーーーーーーンッ!!!!!


ツンデレラ「.................」

妖精「...ふぅ、隣町まで飛んでったかな」

妖精「さ、早く行きなよ」

ツンデレラ「・・・・・・」

妖精「ん?まだ何かあんの?」

ツンデレラ「・・・別に・・・」


23VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 00:15:13.03xAz0azzF0 (8/23)

―――――
夜 王宮の前


ツンデレラ「こ、ここが・・・」

ツンデレラ「こんな大きなお城、初めて見ましたわ・・・」

御者「何だ、ビビってんノカー?」ニヤニヤ

ツンデレラ「だ、誰が・・・!臆してなどいません!」

御者「あっそ、そんじゃま、気楽に行ってこいよ」

ツンデレラ「言われなくても・・・って」

ツンデレラ「あの、妖精さんは?」

御者「あぁ、あいつなら、お腹空いたから帰るって」

ツンデレラ「どこまで適当な・・・!」ワナワナ

ツンデレラ(まぁ・・・ここまでやってくれたのだから、いいですわ・・・)ハァ...


24VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 00:15:47.68xAz0azzF0 (9/23)

ツンデレラ「・・・では、行ってきます」

御者「おう、行ってこい」

御者「・・・あ、一つ言い忘れてた」

ツンデレラ「...?何ですの?」

御者「えーっと、妖精からの伝言で・・・」

御者「何か0時になると・・・あれ、11時だっけ?」

御者「うーん、何か忘れたけど、事を済ますなら急いだ方がいいらしいゾ」

ツンデレラ「ちょ・・・伝言はしっかり覚えなさいよ!」

御者「ウルセーナ・・・まぁ、何とかなるって」

御者「早く行ってコイヨー」

ツンデレラ「ふん、言われなくても・・・!」


25VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 00:18:11.42xAz0azzF0 (10/23)

御者「あ、そうだ」

御者「せっかくだから、餞別に今夜の運勢を占ってやるよ」

ツンデレラ「え?」

御者「どれどれ・・・しゅぱっ...」

御者「お、タワーの正位置か」

ツンデレラ「それ・・・どんなカードですの?」

御者「突然の不幸や事故、災いなどが降りかかるってやつだな」

御者「このカードが出た日は、なるべく外に出歩かないで、家に籠ってる方が賢明ダナ~」

ツンデレラ「・・・・・・」

御者「・・・・・・」



御者「まぁ、頑張れば?」

ツンデレラ「・・・ぶっ飛ばしますわよ・・・」


26VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 00:19:39.76xAz0azzF0 (11/23)

つづく


27VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 01:34:44.06VQcnlHzC0 (1/1)

長女はもっさんで、御者はエイラってのはわかったが、継母と次女は誰だ。


28VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)2012/10/01(月) 02:02:33.959UszD7rWo (1/1)

次女はシャーリー、継母はミーナ、三女は芳佳?


29VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 15:36:34.76rWimA9hIO (1/1)

三女リーネかと思ったけど違うか


30VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)2012/10/01(月) 18:04:43.52oDGEScBUo (1/1)

長女 お姉ちゃん
次女 シャーリー
三女 芳佳ちゃん
かと思った


31VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 19:45:29.388wScxGzOP (1/1)

ベジータに見えた


32VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 23:07:59.89xAz0azzF0 (12/23)

―――――
王宮 大広間


「王子様、わたくしとダンスを・・・」

「いえ、わたくしと・・・」


王子「はっはっは、すまないが、私は踊りが苦手でなぁ」

王子「悪いが、他をあたってはくれないか?」

一同(いや、他って・・・)


33VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 23:11:04.79xAz0azzF0 (13/23)

―――――
大広間 の物陰


ツンデレラ「あぁ、王子様・・・何と凛々しいお姿・・・」

ツンデレラ「お声をおかけするべきかしら・・・?それとも・・・」ソワソワ


「早く声かけなよ」


ツンデレラ「きゃあ!?だ、誰・・・!」

妖精「あたしあたし」

ツンデレラ「あ、あなた・・・!」

ツンデレラ「心臓に悪いから、急に現れるのはやめて頂戴!」

妖精「あっはっは、ゴメンね~」

ツンデレラ「っていうかあなた、お腹が空いたから帰ったんじゃ・・・?」

妖精「うん、このお城からいい匂いがしたからさぁ」

妖精「たらふく頂かせてもらったよ~」フゥ...

ツンデレラ「・・・・・・」


34VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 23:13:28.90xAz0azzF0 (14/23)

妖精「・・・っていうかさぁ、あんまり悠長なことしてると、時間きちゃうよ?」

ツンデレラ「は?時間・・・?」

妖精「あれ、御者から聞かなかった?」

妖精「今かかってる魔法は、0時になったら解けちゃうんだけど・・・」

ツンデレラ「0時って・・・」

ツンデレラ「・・・・・・」チラッ

ツンデレラ「......後20分しかないじゃないのっ!?」

妖精「だから急いだ方がいいよ」

ツンデレラ「・・・あの御者ぁぁぁぁぁ!!!!!」

ツンデレラ「と、とにかく、今からでも王子と・・・!」チラッ

ツンデレラ「・・・っていない!!!!」


35VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 23:17:54.77xAz0azzF0 (15/23)

―――――
PM11:53


ツンデレラ「はぁ......はぁ......」

ツンデレラ「何処にも・・・いませんわ・・・」

妖精「もう時間がないね・・・」

ツンデレラ「・・・・・・」

妖精「ほ、ほら!あっちまだ探してないだろ!?行こうよ!」

ツンデレラ「・・・もう、いいですわ・・・」

妖精「え・・・」

ツンデレラ「こんな広いお城ですもの・・・見つかるわけありませんわ・・・」

妖精「ツンデレラ・・・」

ツンデレラ「結局わたくしは、どう足掻いても灰被り・・・」

ツンデレラ「お姫様になんて・・・なれな・・・」

ツンデレラ「...う...うぅぅぅ.....」

妖精「・・・・・・」

妖精(・・・あ)


36VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 23:19:56.72xAz0azzF0 (16/23)

ツンデレラ「ふ....うぅぅ.......」


「お嬢さん、泣いているのですか?」


ツンデレラ「え・・・?」


王子「どこか、ご気分でも優れないのですか?」

王子「もしよろしければ、城の医者に診させますが・・・」

ツンデレラ「・・・うそ・・・」

王子「さぁ、お手を・・・」


スッ...


王子「私が、中まで案内しましょう」ニコッ

ツンデレラ「・・・・・・」

ツンデレラ「王子様・・・わたくし、わたくし・・・」

王子「え?」

ツンデレラ「わたくし、あなたに・・・」


37VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 23:21:00.40xAz0azzF0 (17/23)



ゴーン......ゴーン......ゴーン......


ツンデレラ「!」

王子「おや、もうこんな時間か・・・」

ツンデレラ「・・・わ、わたくし、もう行かないと・・・!」

王子「え・・・?」

ツンデレラ「...さようなら・・・!」

王子「あ、待って!」

王子「・・・行ってしまったか」

王子「何とも、可憐な女子だったな・・・」

王子「名前は何というのだろうか?」

王子「・・・ん?」

王子「これは・・・」


38VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 23:23:53.11xAz0azzF0 (18/23)

―――――


ペリーヌ「・・・その後、婚約者を探しに街へとやって来た王子は・・・」

ペリーヌ「可憐な姫が落としたとされるガラスの眼鏡を頼りに姫を捜し出し・・・」

ペリーヌ「見事サイズがピッタリと合ったツンデレラは、王子様と添い遂げ、その後幸せに暮らすのでした」

ペリーヌ「・・・めでたしめでたし・・・」

ペリーヌ「・・・何ですのこれは」

マリア「いい話だね~」

エリー「王子様に見つけてもらうなんて素敵~!」

ジャン「ねぇ、このツンデレラって先生に・・・」

ペリーヌ「...皆さん」

ペリーヌ「わたくし、ちょっと急用ができましたわ」

ペリーヌ「・・・ということで、午後の時間は自習とします」

一同「は~い」

ペリーヌ「・・・・・・」


39VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 23:27:10.69xAz0azzF0 (19/23)

―――――
図書室


アメリー「えぇっと、これはこっちで・・・あ、これは貸出してるから・・・」

アメリー「・・・あ、そういえば、みんな絵本喜んでくれたかなぁ?」


「・・・アメリー!」


アメリー「わぁひゃう!?」

ペリーヌ「・・・・・・」

アメリー「あ・・・何だ、ペリーヌさんか・・・」

ペリーヌ「何だじゃありません!」

アメリー「は、はぃぃぃ!?」

ペリーヌ「何ですのあの絵本は!?何処であんなものを買ってきたのよぉぉぉ!?」

アメリー「いひゃい!ペリーヌひゃん、ほっぺをひっぱらないへぇ・・・!」


40VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 23:33:18.25xAz0azzF0 (20/23)

―――――


アメリー「ですから、私も知らないんですよぉ・・・」さすさす...

ペリーヌ「あなたが買った絵本じゃないの?」

アメリー「いえ、今朝郵便で届いたんですけど・・・」

アメリー「送り名も書いてなかったし、中身はただの絵本でしたので・・・」

アメリー「いつもの、民間からの寄付だと思ったんですけど・・・」

ペリーヌ「・・・どこから送られてきたの?」

アメリー「あ、ちょっと待ってください、確かここに伝票の控えが・・・」

アメリー「えーっと・・・あ、スオムスですね」

ペリーヌ「スオムス・・・」

アメリー「あの・・・ペリーヌさん、何か怒ってます・・・?」

ペリーヌ「...当たり前です!!!!」

アメリー「ひぃぃぃ!?」


41VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 23:37:49.02xAz0azzF0 (21/23)

ペリーヌ(別に、絵本の寄付なんて珍しくもないのですけど・・・)

ペリーヌ(あの本の内容といい、どこか引っかかるのよね・・・)

ペリーヌ(何か、他に手掛かりは・・・?)


ペラ...ペラ...


ペリーヌ「それにしても、よくもこんなふざけた絵本を・・・」

ペリーヌ「ん?作者名・・・」

ペリーヌ「・・・・・・・・」

ペリーヌ「・・・エイノ・イルマリ・ユーティライネーン・・・」


42VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 23:42:50.05xAz0azzF0 (22/23)

ペリーヌ「・・・・・・」

アメリー「・・・あの、ペリーヌさん?」

ペリーヌ「・・・アメリー」

アメリー「は、はい?」

ペリーヌ「送られてきた絵本はこの一冊だけ?」

アメリー「あ、いえ・・・・」

アメリー「他にも十冊程・・・」

ペリーヌ「そう・・・」

ペリーヌ(・・・・・・)

ペリーヌ「・・・わたくし、今より一週間ほど暇を頂きますわ」

アメリー「え・・・えぇぇー!?」

ペリーヌ「ちょっと、行くところができました」

アメリー「ど、どちらへ行かれるんですか・・・?」

ペリーヌ「・・・この絵本の送り主のところです」


43VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/01(月) 23:44:49.39xAz0azzF0 (23/23)

つづく


44VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/02(火) 00:01:15.28i42dweroo (1/1)

おつ


45VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/02(火) 11:51:08.28TnNArkmIO (1/1)

平和になったあとの世界か
いいですね


46VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県)2012/10/02(火) 18:25:01.60cRgFnOST0 (1/1)

ペリーヌさんと聞いて支援。


47VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/03(水) 22:11:33.86cq/SNG/I0 (1/17)

―――――
翌日


エリー「ペリーヌ先生行っちゃうのぉ?」

ペリーヌ「えぇ・・・」

マリア「・・・早く帰ってきてね・・・」

ペリーヌ「もう、一週間後に必ず帰ってきますから、泣かないの」

マリア「うん・・・」

ペリーヌ「帰ってきたら、みんなでサトゥルナリアのお祝いをしましょう」ニコッ

マリア「う、うん!」

ペリーヌ「ジャン」

ジャン「なに?」

ペリーヌ「あなたは年長なのだから、他の子の面倒をちゃんとみるのよ?」

ペリーヌ「サトゥルナリアの飾り付け、みんなと協力して、ね?」

ジャン「わ、わかった・・・!」

ペリーヌ「それじゃあ、アメリー、後のことは頼みます」

アメリー「は、はい!」

ペリーヌ「・・・魔道エンジンを起動します。みんな、下がって」


48VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/03(水) 22:12:36.24cq/SNG/I0 (2/17)



パァァァァァァァ......

ドルン...!ドルルン...!

ブォォォォォォォ......!


アメリー「・・・あ、あの!ペリーヌさぁん!」

ペリーヌ「ん?」

アメリー「本の送り主に、心当たりがあるんですかぁ!?」

ペリーヌ「・・・・・・」

ペリーヌ「さぁね、それを今から確かめに行くんですわ」ニコッ

アメリー「えー?何て言いましたぁ!?」

ペリーヌ「...発進!」


ブゥゥゥゥゥゥゥゥンッ.........!


エリー「わ~、速―い!」

ジャン「すっげー!」

マリア「行っちゃった・・・」

アメリー「・・・スオムス、かぁ・・・」


49VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/03(水) 22:32:36.81cq/SNG/I0 (3/17)

―――――
三日後 スオムス(リエクサ) とある施設


男の子「・・・・・・」


「ほい、みっけ」


男の子「あー、もう見つかったぁ」

「フフン、甘い甘い・・・」

男の子「むー・・・何でいつも見つけるの早いの?」

「んー?知りたいカ?」ニヤニヤ

男の子「うん!」

「それはな~」

男の子「・・・・・・」ドキドキ

「・・・トントが教えてくれるんだよ!」

男の子「えー!?うっそ~!?」

「ホントだって~、その証拠にな・・・」


ペリーヌ「こらこら、子供に嘘を教えない」


「ん?・・・あ」


50VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/03(水) 22:33:07.85cq/SNG/I0 (4/17)

ペリーヌ「お久しぶりね、エイラさん」

エイラ「あれ、ツンツンメガネ・・・?」

男の子「・・・この人だれ?」

エイラ「あぁ、えっと・・・友達っていうか、元戦友っていうか・・・」

ペリーヌ「あのねエイラさん、ちょっと話が・・・」


「あれ、もしかして・・・ペリーヌさん・・・?」


ペリーヌ「え?・・・あ!」

サーニャ「やっぱり・・・!ペリーヌさん!」

ペリーヌ「サーニャさん!」

サーニャ「お久しぶりです・・・!え、何で突然・・・」

ペリーヌ「あぁそれは・・・」

ペリーヌ「それよりも、あなた見違えて綺麗に・・・」

サーニャ「そんな・・・ペリーヌさんこそ」


<キャッキャウフフ


エイラ「・・・・・・」

エイラ「・・・私を差し置いてイチャつくなよ」


51VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/03(水) 22:46:26.84cq/SNG/I0 (5/17)

―――――
客間


ペリーヌ「っていうかエイラさん!何ですのこのふざけた絵本は!」

サーニャ「あ、これって・・・」

エイラ「ん~?ナンダコレー?」

ペリーヌ「しらばっくれるんじゃありません!」

ペリーヌ「登場人物といい、このふざけた内容といい・・・」ワナワナ...

ペリーヌ「こんなもの描くの!あなたしかいないでしょう!?」

エイラ「あちゃ~、バレたか」

ペリーヌ「それに、この作者名・・・」

ペリーヌ「特定するなという方が、無理がありますわよ」

サーニャ「エイラ・・・絵本送ってたの・・・?」

エイラ「あ、いや・・・あれは軽いジョークっていうか・・・」

サーニャ「・・・・・・」ジトー

エイラ「そ、ソンナメデミンナヨ~・・・」


52VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/03(水) 22:49:58.42cq/SNG/I0 (6/17)

ペリーヌ「...あなた、絵本作家にでもなったの?」

エイラ「あー...えっとな」

サーニャ「エイラの仕事は、ここの子供たちの先生です」

ペリーヌ「え、先生・・・?」

ペリーヌ「・・・え?あなたが・・・?」

エイラ「な、ナンダヨー!?ワルイカヨー!」

ペリーヌ「あ、いや、そんなことはないのだけれど・・・」

ペリーヌ「・・・何だかちょっと意外で」

サーニャ「ふふっ・・・」

エイラ「・・・ふんっ」

ペリーヌ「ということは・・・ここは学校なの?」

サーニャ「いえ・・・ちょっと違います」

ペリーヌ「え?」


53VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/03(水) 22:51:25.76cq/SNG/I0 (7/17)

エイラ「ここは勉強を教えるところじゃなくて、子供と一緒に遊ぶところだよ」

ペリーヌ「えっと・・・じゃあ、保育所ってことかしら?」

エイラ「まぁ、そうダナ」

ペリーヌ(言われてみれば・・・ここの子供たちは、皆小さな子ばかりでしたわね)

ペリーヌ「あれ・・・ということは、サーニャさんも・・・?」

サーニャ「ええ、ここで働いてます」

ペリーヌ「そうなの・・・」

ペリーヌ「...あ、じゃなくて!」

ペリーヌ「結局この絵本は何なのかしら!?」

エイラ「えっと、それはー・・・」


54VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/03(水) 22:54:40.99cq/SNG/I0 (8/17)

サーニャ「それは・・・エイラが趣味で作った絵本なんです」

サーニャ「仕事の合間に作ってるみたいなんですけど、いつのまにか、結構な数になっちゃって・・・」

ペリーヌ「え・・・ということはまさか・・・」

ペリーヌ「...エイラさん!あなた、処分に困ってうちに送りつけたのね!?」

エイラ「いや・・・だって、捨てるのも何かアレだし・・・」

サーニャ「エイラ・・・処分したって、こういうことだったのね・・・」

エイラ「さ、サーニャ・・・怒らないで~・・・」

ペリーヌ「まったく、あなたときたら、相変わらずなのだから・・・」

ペリーヌ(・・・・・・)

ペリーヌ「・・・まぁ、それなりに」

エイラ「ん?」


55VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/03(水) 22:55:54.06cq/SNG/I0 (9/17)

ペリーヌ「子供たちには“それなりに”好評みたいだから・・・」

ペリーヌ「“仕方なく”ではあるものの、うちで使わせて頂きます」

ペリーヌ「・・・孤児院の代表として、感謝の言葉を述べさせてもらいますわ」

ペリーヌ「・・・ありがとう」プイッ

サーニャ「ペリーヌさん・・・」

エイラ「何ダヨ~、本当は気に入ってたんなら、最初からそう言えばいいじゃんか~」ニヤニヤ

ペリーヌ「き、気に入ってなんかいませんわよ!」

ペリーヌ「だいたい!何ですのツンデレラって!?」

ペリーヌ「他の作品を真似ている上に、登場人物がどこかで見たことある人ばかりですわ!」

エイラ「あれ、主役にされて嬉しくないのか?」

ペリーヌ「嬉しいわけないでしょう!!!」

サーニャ(何だかこのやりとり、久しぶりに見たなぁ・・・)


56VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/03(水) 22:57:59.14cq/SNG/I0 (10/17)

ペリーヌ「・・・まったく」

エイラ「・・・っていうか、お前も以外と暇だなぁ」

エイラ「わざわざ絵本の文句言うために、ここまで来たのか?」

ペリーヌ「・・・・・・」

ペリーヌ「・・・そんな訳ないでしょう」ハァ...

ペリーヌ「わたくしも、そこまで暇人じゃありませんわ」

エイラ「じゃあ・・・何で?」

ペリーヌ「...ほら、これを・・・」


スッ...




57VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/03(水) 22:59:01.33cq/SNG/I0 (11/17)

サーニャ「あ、これって・・・」

ペリーヌ「一応・・・今はサトゥルナリアの最中でしょう?だから・・・その・・・」

ペリーヌ「寄付のお礼も兼ねて・・・プレゼント・・・というか、何というか・・・」

エイラ「新品のおもちゃが沢山・・・」

ペリーヌ「外から見た時は孤児院だと思ったから、若干対象年齢が高いやつもあるでしょうけど・・・」

ペリーヌ「まぁ・・・使ってくださいな」

サーニャ「ペリーヌさん・・・ありがとう・・・」

エイラ「ツンツンメガネ・・・お前、すげーいいやつじゃん・・・」

ペリーヌ「・・・う、うるさいですわ・・・」


58VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/03(水) 23:08:29.90cq/SNG/I0 (12/17)

―――――
保育所 廊下


ペリーヌ「ここの職員は、全部で何人いるの?」

サーニャ「常勤は三人で、後は非常勤の人たちが状況に合わせて入ってくれてるんです」

ペリーヌ「へ~、三人・・・」

ペリーヌ「・・・後一人は・・・?」


「うぎゃーーーーーーーー!!!!」


どんがらがっしゃーん!!!!


エイラ「・・・あいつだよ」ハァ...

ペリーヌ「あの人は・・・」


59VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/03(水) 23:09:31.65cq/SNG/I0 (13/17)



「あいてててて・・・」


エイラ「・・・おい、そこのクラッシャーオヘア二代目」

ニパ「だ、誰が二代目だよ!?」

エイラ「ツリーの飾り付けひとつまともにできないのかお前は!」

ニパ「し、仕様がないじゃないか!」

ニパ「見ろ!踏み台の足が、この通りパキッと折れて・・・!」

エイラ「これ・・・今月買ったばかりのやつじゃねーか・・・」

エイラ「はぁ・・・相変わらずついてねーやつ」

ニパ「つ、ついてないって言うな!」


60VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/03(水) 23:12:07.55cq/SNG/I0 (14/17)



<ぎゃーぎゃーぎゃー...


ペリーヌ「彼女は・・・?」

サーニャ「ニッカ・エドワーディン・カタヤイネンさん・・・通称ニパさんです」

ペリーヌ「あぁ、あの人が“あの”・・・」

サーニャ「はい・・・“あの”ニパさんです」

ペリーヌ「確か、元502のメンバーで、エイラさんと同じスオムス出身だったかしら?」

サーニャ「ええ、エイラは501に来る前はニパさんと同じ部隊で、当時から仲が良かったって・・・」

ペリーヌ「そう・・・」

ペリーヌ「・・・サーニャさん、ヤキモチはしないの?」ニヤ

サーニャ「え?」

ペリーヌ「大切なパートナーを取られたみたいで、嫉妬したりはしないのかしら?」ニヤニヤ


61VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/03(水) 23:13:01.78cq/SNG/I0 (15/17)

サーニャ「え、えっと・・・しません・・・」///

ペリーヌ「あ~ら、そうなの」

サーニャ「・・・もう、ペリーヌさん、昔はそんなこと言わなかったのに・・・」

ペリーヌ「時が経てば、人は変わるものですわよ」

ペリーヌ「・・・それより、気になっていたのですけれど」

ペリーヌ「サーニャさん、どうして音楽の道へ進まなかったの?」

サーニャ「・・・・・・」

ペリーヌ「除隊後はウィーンに戻って、本格的に音楽を学び直すと思っていたのだけれど・・・」

サーニャ「・・・確かに、以前はそうするつもりでした」

サーニャ「でも、501のみんなと一緒に戦って・・・沢山の人に出会って・・・」

サーニャ「一人だけじゃなくて、みんなと一緒にできることをやってみたいって・・・そう、思ったんです」

ペリーヌ「そう・・・」ニコッ


62VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/03(水) 23:14:30.45cq/SNG/I0 (16/17)

サーニャ「・・・なんて、立派なこと言ってますけど」

サーニャ「この仕事をやろうって言い出したのはエイラとニパさんで・・・」

サーニャ「私は、二人の後をついて歩いてるだけなんです・・・」

ペリーヌ「そんなことないわ」

ペリーヌ「あなたが誰かのために行動できる人だっていうことは、わたくしも、501のみんなも知っていますわ」

ペリーヌ「自分の選択に、もっと自信を持ちなさい」ニコッ

サーニャ「ペリーヌさん・・・」

サーニャ「...ふふっ、ペリーヌさん、先生みたい・・・」

ペリーヌ「それが本職なのだから、当然ですわ」フフン



エイラ「よーし、私が飾り付けするから、ニパは土台役な」

ニパ「な!?酷いじゃないかイッル~!」

エイラ「お前が壊すからだよ!」


63VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/03(水) 23:15:31.70cq/SNG/I0 (17/17)

つづく


64VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/03(水) 23:31:12.98Q3Y1lY74o (1/1)

おつ
ペリーヌさんマジ聖女


65VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)2012/11/04(日) 17:14:32.99xPYTTzTEo (1/2)

うむ


66VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)2012/11/04(日) 17:16:20.46xPYTTzTEo (2/2)

ここのストパンスレのまとめ作って。
ストパンスレは貴重なので支援したい。


67VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)2012/11/11(日) 08:04:38.249woumZh7o (1/1)

  `  _  `"/    /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\         >_  十又
 ;   、_   |    //M::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::Nヽ      'フ_,  田.十
     ,_   |   //,, _二ヽ::::/.i:::::::::::::i:、::::::::___,.-'   :l    `  ヾi  十┴
    レ' )   |   /:レ1/:::::::://  l:::::::::::::l l\:::i`─::::::::::::::::vi_l        |  十十
    _i_  |  /:::::::/:::‐-/_l_、 l:::::::::::::l l  \:、\_,.-‐:::l:::::::l    '   |  lコI.Iコ
    ノl jヽ |  /:::::::::l:::::::/l l_ヽ_.l\::::::l x_<_l;l ヽ:::::::::|::::::::l      |  ,‐十`
     夂  |/:::::::::::|:::::/ /,.-‐‐、 l .\::l'" r‐‐、 ヽ lヽ::::::|:::::::::\      | ノ`メ、,
    ムヒ  |/:::::::::::|::::l、 { l'' {;;} |    ヽ | {;;} l }  r‐;:::|:::_:::::::::\   .|  |
    .月ヒ  .|::::::::::::::::|::/rll  ‐`─'  ,    `─"   /〉,ヽ|:::\\::::::\ .|   ヽ_ノ
    / じ' |、≧∠‐'|:ト、‐l / / / /.r‐‐'' ̄ヽ / / / //‐'/  `─ヽ、\ ̄ レ'.| ‐十‐
     ツ  , ヽ   .レ ヽ‐l     |/ ̄`-.、|    /--'     `"'    |  .┼
    | |  ,、|ヽ     i l;l ヽ   |      |  _,..'´::/       、     .| (フヽ
     。.。 | レ          ヾj`i‐`‐--‐‐'_.イ::://レ     /   \   |  ‐┼‐
 レ──‐、 .|             |  ` '"  |/ レ __     '         | .○|
      V     ___,..-' ̄ノ     ,   ヾ二>'`‐-、__         |   ノ
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