465 ◆ySV3bQLdI.2012/07/26(木) 03:13:51.03EBKYw+nEo (5/10)

 
 その瞬間の怒り、悲しみ、苦しみは、誰より深く共感できる。
今まさに、マミは同じ苦痛を受けている。 

 ソウルジェムが黒く染まりきる時、救ってきた人たちを、
守りたかった家族や友人を、その手で殺める魔女になると。
 この肉体は魂を宝石に変えて抜き取られた、いわば抜け殻で、既に人ならぬ身だと。
 自分は散々利用された後に、すべての元凶の彼から、
信じていたキュゥべえの口から絶望を宣告されるのだ。
 
 彼女たちの末路は、容易に想像できる。
 魔女になったか、動揺して戦闘中に致命的な隙が生じたか、
自ら魂を――ソウルジェムを砕いたか。

 そして、それらはマミが確実に辿る道なのだ。

 治まりかけていた、諦めかけていた感情が、マミの内に蘇る。
より強く、今度は煮え滾るような熱い激情が腹の底から沸々と湧き上がるのを感じた。
 それは怒り。
 憤怒の炎は脳天まで駆け上ると同時に理性を焼き尽くし、身体を衝き動かす。
 
「――っ!!」

 マミは胸元のリボンを毟り取ると、リボンは掌の中で瞬時にマスケット銃へと形を変える。
 そして銃口は迷いなく、かつての親友に突きつけられた。



466 ◆ySV3bQLdI.2012/07/26(木) 03:16:13.94EBKYw+nEo (6/10)


「……本気かい? そんなことをすればどんな騒ぎになるか、わからない君じゃないはずだ」

「黙って……!」

 腕を伸ばし、銃口を数センチ近付けて、言葉を遮る。
 夜のマンションで突然の銃声。マンション中が蜂の巣をつついたような騒ぎになるだろう。
とても誤魔化しの利く状況ではない。
 ましてマミの精神状態を考えれば尚更である。警察沙汰は避けられない。

 だが今のマミにはどうでもよかった。
 全身の震えは引き金に掛けた人差し指にまで伝播して、今にも発射寸前。
銃口も暴れ、狙いも危ういが、鼻先まで迫っていれば関係ない。
 しかしマミは、瞳まで怒りに染まっていない。それどころか、大粒の涙を流していた。

「消えて……! 独りにして……お願いだから!!」

――私が、あなたを撃つ前に……! 

 本当は理解している、彼を撃っても何の解決にもならないと。
 確実に殺すなら、リボンで縛っている。拘束していないのは、辛うじて理性が働いている証拠。
 キュゥべえは何か言いたげにしていたが、議論ができる段階ではないと悟ったらしい。

「やれやれ……勝手だね、君は」

 言い捨てて、窓に向かう。
 彼は去り際に一度、マミを振り返った。 

「わかったよ、マミ。今日は出直そう。頭が冷えて、まだ僕に用があったら呼んでよ」




467 ◆ySV3bQLdI.2012/07/26(木) 03:18:22.18EBKYw+nEo (7/10)


 キュゥべえは窓からベランダに出て、どこかに消えていった。
 だらんと垂れ下がったマミの手から零れた銃が、床に乾いた音を立てて転がる。
 にも関わらず、マミはキュゥべえが出て行った窓を虚ろに眺めていた。

 まるで、僕は気にしてないから、とでも言うかのようだった。
いや、キュゥべえは、これっぽっちも気にしていない。
 一人の魔法少女との関係が崩れようが、恨まれようが、彼には些細なこと。
 一方通行だとわかっていたのに、こんなにも胸が苦しい。

 魔法少女の正体、キュゥべえの本心と本性。
 独りになったマミに、真実は重く圧し掛かる。
 自らを押し潰す重みに耐えかね、マミはテーブルに突っ伏した。
 
「うっ……うぅ……」

 最初は小さくしゃくり上げるだけだったが、やがて肩の震えは大きくなっていく。
 そして遂に――。


468 ◆ySV3bQLdI.2012/07/26(木) 03:19:47.93EBKYw+nEo (8/10)



「ぁあああああああああ――!!」


 ずっと堪えていた涙が、悲しみが噴出した。
 堰を切った感情の波が怒涛の如く押し寄せて、もう制御不能だった。
 誰に遠慮することもない。思い切り声を張り上げて、マミは泣いた。
生まれたばかりの赤ちゃんのように泣きじゃくった。

 両親が死んで自分だけが生き残った日も、同じように泣いていた。
 あの日すべてを失って以来、築き上げた誇りも何もかも砕かれ、絆はまやかしだと知らされた。
 またすべてを失ったマミには、泣くことしか残されていなかった。
 
 泣き疲れてきた頃、ようやく涙と声が止まる。
 しかし、それからもマミは何をするでもなく床に横たわっていた。
疲労困憊のはずなのに、食欲も眠気も湧かない。
体力も気力も使い果たし、僅かに回復しても泣く行為に消費される。
 
 マミの悲嘆は終わることがなかった。落ち着いても、暫くすると思い出して泣けてくる。
 その日、マミは声が枯れ、涙が涸れるまで夜を泣き明かしたのだった。
 



469 ◆ySV3bQLdI.2012/07/26(木) 03:23:38.01EBKYw+nEo (9/10)




 独り席で呆けていたマミは、頬を伝う感触で我に返る。さっと目元を拭うと、指は濡れていた。
 思い出してまた自然と泣いていたのか。周囲を見回すが、幸い誰にも見られていなかったらしい。
 マミは軽く溜息をつくと、机に置いていたプリントを白紙のまま乱暴に鞄に突っ込んだ。

 金の面倒を見てくれている親戚は何と言うだろう。
高校くらいは行かせてもらえるだろうが、特に興味も持てなかった。
 一寸先は闇という状況下で、しかもどの道を行こうが、果てに待つのは絶望のみ。
これでは歩くこと自体が無意味だった。

 現在マミの関心は今日の放課後、それも下校後にしか向いていない。
 二人に真実を伝えたら、距離を置こう。あとは彼女たち個人の問題だから。
 
――私は頼れないけど、彼女たちはまだ縋れる。彼に、黄金の光明に。
だから私なんかとは関わらない方がいい。巻き込んでしまうかもしれないし、私も惨めになるだけ。
大丈夫、怖くない。だって私には――

 全部なくなったと思い込んでいたけど、ひとつだけ残っていた。
 一人の女性の笑顔を思い浮かべると、心が少し軽くなり、早く会いたいと期待に胸が躍る。
 魔法少女とも魔戒騎士とも関係ない彼女となら一緒にいられる。
たまに会って話を聴いてくれるなら、それだけで充分だった。

――でも、昨日会ったばかりの私を、命さんは本当に友達だなんて思ってるの……?

 キュゥべえとの件もあって疑心が生まれるが、すぐに頭から追い払った。
 気分が沈んでいる今は何も考えない方がいい。負の思考にばかり囚われてしまう。

 忘れようと、ふと頬杖をついて窓の外を見ると、雲ひとつない春の青空が広がっていた。
 綺麗だという言葉は浮かんでも、心は暗く淀んだまま。
 昨夜だって、どれだけ泣いても心は晴れなかった。結局、忘れられるはずがないのだ。

――私は間違っていたのかしら……。

 真実なんて知らずに死んだ方が幸せだったのだろうか。
 憂いと迷いを湛えた瞳には後悔が浮かんでいた。



470 ◆ySV3bQLdI.2012/07/26(木) 03:25:15.37EBKYw+nEo (10/10)

ここまで。次は出来れば日曜ですが、たぶん来週
今回、冗長かとも思いましたが、念入りにしたかったので



471VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/07/26(木) 12:04:57.74JTDigG1wo (1/1)

そろそろマミさん持ち直すか


472VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/08/01(水) 16:10:16.45xkOTsb670 (1/1)

このところ遅れがちみたいだけど大丈夫かな
マミさんのテンションに引きずられたとか
暑いので体にもPCにも気をつけてください


473 ◆ySV3bQLdI.2012/08/01(水) 23:45:47.03JkRNrdXoo (1/1)

お気遣いありがとうございます
今年はエアコンが無いのでなかなか……
明日か明後日くらいにはなんとか
週一のペースだけは崩さないように



474 ◆ySV3bQLdI.2012/08/04(土) 03:15:47.58/EHE1KDLo (1/8)


 鳴り響くチャイムの音が授業の終わりを告げる。
 さやかは終礼と同時にいそいそと片付けを始め、二分とかけずに帰り支度を済ませた。
 放課後はマミとの約束がある。待たせるのも悪いし、恭介の見舞いに行く時間を考えたら、
あまりグズグズしていられない。
 さやかが急ごうと席を立つと、仁美と視線がぶつかった。

「さやかさん。今日は――」

「あ、ごめん仁美。今日は先約があってさ」

 答えると同時に、仁美は表情を悲痛に曇らせる。
 彼女は習い事などで放課後も割と多忙であり、別々に帰るのは珍しくない。
だからこそ一緒に帰れる時は大切にしたいと三人ともが考えていたが、
それにしても今日の反応は過剰だった。 

「朝の巴先輩……ですの?」

「うん、ちょっとね……」

 咄嗟に眼を逸らし、言葉を濁らせてしまう。
本当なら何らやましいこともなければ、負い目だってあるはずない。
 だが、あくまで秘密を伏せて"ちょっと"の部分を語れば、仁美はどう思うだろう。

 ただ遊ぶだけだと受け取られかねない。
 新しくできた、仁美の知らない友人と。
 三人で楽しく。
 彼女一人を除け者にして。

 仁美は酷く傷つくだろう。弁解のしようがない。それなら隠す方がいくらかマシだと思った。
故に、"ちょっと"としか答えようがなかった。それはそれで仁美を傷つけるとしても。


475 ◆ySV3bQLdI.2012/08/04(土) 03:18:47.85/EHE1KDLo (2/8)


「そうですか……ならどうぞ、ご勝手に」

 仁美は俯いて言うと、プイッと身を翻して教室を出て行ってしまった。
 怒らせてしまったと、さやかは溜息をひとつ。

 まぁ、落ち着けばわだかまりも解けるだろうし、また一緒に帰れるようになる。
でも仁美も、もう少し信用してくれればいいのに。自分たちの関係が簡単に崩れるはずないのだから。
 そんなふうに軽く考えて、敢えて追いかけはしなかった。 
 
「さやかちゃん……仁美ちゃんとケンカしたの?」

 声に向くと、鞄を持ったまどかが立っていた。不安げに眉を寄せている。
 
「別に。ちょっと怒らせちゃっただけ。それより……」

 はぐらかすなり、さやかは近寄って彼女の顔を凝視する。
 そういえば、こっちの問題もあった。悩みはどうなったか知らないが、今は落ち込んでいる様子はない。 
 だが――。

「まどか、やっぱりちょっと顔が赤いよ? 大丈夫?」

「だ、大丈夫だよ……って、さやかちゃん!?」

 さやかはまどかのおでこを露出させ、自分のものとピタリくっつけた。
 まどかの顔が更に赤みを増す。何より、じんわり伝わる彼女の体温は、
自分のそれより僅かだが高く感じられた。


476 ◆ySV3bQLdI.2012/08/04(土) 03:23:09.91/EHE1KDLo (3/8)


「熱い……まどか、あんた熱あるんじゃないの?」

「うん、朝から何だか熱っぽくはあったけど……昨日、ちゃんと寝なかったから体調崩しちゃったかも。
でも、大丈夫だよ、これくらい」

「ダ~メ、今日は帰りなって。送ってってあげるから」

「でも、マミさんとの約束が……」

 まだ微熱程度でも、こじらせて悪化させたら面倒だ。風邪は引き始めが肝心とも言うし。
 また、これを切っ掛けに帰り道でまどかに悩みを訊きたかった。
そして、あわよくば帰り道で完全に仲直りしたかった。

 なのに、まどかは律義にもマミとの約束を気にしている。
大人しいくせに、ここぞという時は頑固なまどかの性格を熟知している身としては、さてどう説得したものか。
 さやかが頭を悩ませていると、

「鹿目さん、美樹さん。よかった、まだ教室にいてくれて……」

 入口からマミが覗いていた。
 息を切らしていることから、よほど急いできたらしい。
周囲を見回すと、いつの間にか教室に残っている人間はまばらになっていた。

「忘れていたのだけど、今日は放課後、進路指導があったの。
だから悪いんだけど、先に行って待っててくれないかしら?」

「それなんですけど、マミさん。まどかがちょっと熱っぽいから、今日は帰って休ませた方が……」

 話というのがどれほど大事か知らないけれど、マミも遅れるなら無理に今日でなくてもいいだろう。
 と、さやかは考えたのだが。



477 ◆ySV3bQLdI.2012/08/04(土) 03:25:16.64/EHE1KDLo (4/8)


「そう……なら無理はしない方がいいわね。私としては美樹さんだけでも来てほしいんだけど……」

「でも、まどかを置いてくのも……」

 マミはやんわりと要求してくるが、さやかは気乗りしなかった。
 まどかが心配――それももちろんあるが、一人で行きたくない気持ちが大きい。
マミがここまで拘るからには、相応の理由があるに違いないからだ。

 怖い、と思った。
 自分に受け止められるのかと、不安だった。

「だから大丈夫だって、さやかちゃん。ちょっと保健室で休ませてもらって、そしたら一人で帰るから。
それだけ大事な話なんだよ、きっと、ね?」

 だから私の分も聞いてきて、とまどかは微笑んだ。
 確かに本人の言う通り、微熱くらいなら一人で帰るのも問題ないとは思うが。
 さやかがなおも渋っていると、背後から声がした。

「私も保健室に用があるの。彼女は暫く私が見ていてもいいけれど」

「転校生……!」

 暁美ほむらだった。
 気遣ったつもりかもしれないが、普段のほむらの態度からして胡散臭い。
 仮にそうだとしても逆効果。
大どころか、その上に超が付くほど彼女が嫌いなさやかは、敵愾心を剥き出しにして睨む。
が、ほむらはどこ吹く風。さやかを見向きもしない。


478 ◆ySV3bQLdI.2012/08/04(土) 03:27:22.47/EHE1KDLo (5/8)


「どうかしら」

「え……っと、ほむらちゃんの用事のついでなら、別に私はいいけど……」

 まどかは気まずそうに、さやかとマミを見遣る。

「あんたなんかにまどかを――」

「いいんじゃないかしら。誰かが付いているなら安心ね」

 遮ったのはマミ。まさか同意するとは思っておらず、さやかは驚いた。
 だって、この女は自分に銃を突きつけ、あまつさえホラーの前に置き去りにしたのだ。
そんな危険な奴に、まどかの看病を任せられるはずがない。

「マミさん! だって、こいつは……!」

「美樹さん。彼女は鹿目さんに危害を加えたりしないと思うわ。
そんな気があれば、とっくにやってる。チャンスはいくらでもあった、でしょ?」

 マミはほむらに目配せして同意を求めた。
 ほむらは肯定も否定もしなかったが、マミにはそれも予想通りだったのか、
気を悪くした様子はない。

「むしろ、鹿目さんにだけは無害、と言ってもよかったかしら?」

「ご想像にお任せするわ」

 短い言葉、二人だけで通じ合うマミとほむら。さやかには、何が何だかさっぱり理解できなかった。
 気に入らない。ほむらの態度も、マミがほむらを警戒しないことも、何もかも。
 中でも、最も気に入らないのは。


479 ◆ySV3bQLdI.2012/08/04(土) 03:36:11.39/EHE1KDLo (6/8)


「そうだよ、さやかちゃん。ほむらちゃんだって親切で……」

――またなの?
また、まどかはそいつの肩を持つの?
あたしの言葉よりも、そいつを信用するの?
どうして……わかってくれないの?
あたしたち、ずっと前から友達だったのに――

「そうよね……あんただけは守ってくれたもんね。
一昨日だって、怪我したあたしを見捨てて二人で一緒に逃げてさ……」

 意思に反して言葉が口をついて出た。こんなこと言いたいんじゃないのに。
 さやかは、静かに拳を震わせる。口の端が引きつる。
 昨日、抱えていた葛藤と同じ。信じたいのに信じられない。

 厄介なことに、一度でも根を張った疑念とトラウマは、拭い去ろうとしても簡単には拭い去れない。
些細なことで表出する度に、自分と誰かを傷つける両刃の剣。まさに今のように。

「違うよ、さやかちゃん! そんなんじゃないよ!」

「もう好きにすれば! マミさん、あたし先に行ってますから!」

 言うが早いか、さやかは廊下を蹴り出した。
 一刻も早くこの場を離れたかった。これ以上自分の醜い面を晒す前に。
黒い感情が言葉の刃に変わって、まどかを傷つけないよう。

「さやかちゃん!!」

 背後から叫び声が届いても止まらない。振り返らずに全力で走り続ける。
 さやかとまどかの身体能力には開きがある。足もずっと速い。
本気で走れば追い付いてこられないだろうから、顔も見られずに済む。
 今は自分の顔を見られたくない。まどかにも合わせる顔がない。




480 ◆ySV3bQLdI.2012/08/04(土) 03:41:00.13/EHE1KDLo (7/8)


――まどかが、ああいう娘だって知ってるのに。
仁美と同じ。仁美には信じて、なんて思っておいて、まどかを信じられなかった。
仁美も、まどかも傷つけて……あたしバカだ……。
こんなの、時間が勝手に解決してくれる訳ない。簡単に仲直りなんてできる気しないよ……――

 湧き上がる自責の念を振り切るように、さやかは走り続けた。


 勢いで学校を飛び出して、バスに乗って十数分。
途中、何度も寄り道をしたり遠回りをして数十分。その頃には、街は夕暮れ時を迎えていた。

 オレンジの光が街を染める中、肩を落とし、とぼとぼと歩くさやか。
 憂鬱だった。あんな八つ当たりを見せた後、どんな顔をしてマミに会えばいいのか。
 そして、もしまどかが無理を押して来ていたら。
考えたら不安で不安で、つい意気地なく先送りにしてしまった。

「はぁぁ……行きたくないなぁ……」

 と、今日何十回目かの溜息。
 しかし、いつまでも逃げてばかりいられない。結局、足は約束のオープンカフェに行き着く。
 そもそも、何故マミはわざわざ学校から離れた店を選んだのだろう。腰を据えて話すにしても、
もっと適当な場所がありそうな気がする。
 理由はすぐにわかった。

「あら、美樹さん……よね。こっちこっち」

 外に並んだテーブルの一席から声が掛かった。おいでおいでと手招きしているのは夕木命。
昨日、マミが助けた女性だった。



481 ◆ySV3bQLdI.2012/08/04(土) 03:42:20.95/EHE1KDLo (8/8)

ここまで。もう少しあるのですが、日曜には完成させて、その時に
スランプ気味なのか自信がなくなってきました
会話中心なので描写を省略してみたつもりですが、参考に意見を聞かせていただければ助かります




482VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/08/04(土) 11:31:46.05j6J9iv+U0 (1/1)

乙であります。

なんかさやかちゃんに近しい人が軒並みホラーに憑かれそうなんだが・・・。
バラゴ様と同じ道をたどりそうで怖い。




483VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)2012/08/05(日) 15:36:42.80xiBbdsZz0 (1/1)

見事にバラバラになったな…

何はともあれ乙


484 ◆ySV3bQLdI.2012/08/06(月) 02:23:39.12BfqPrZFRo (1/1)

感想ありがとうございます
人間関係は鋼牙にも直接どうにかできませんが、
今後の三人の関係に注目していただければと思います

日曜と書いたのですが、書き溜めが進まず目標まで行き着かなかったので、
今日は見送らせていただきます
遅筆で本当に申し訳ありません
明日には必ず


485 ◆ySV3bQLdI.2012/08/07(火) 02:40:26.35fZ6/9zuSo (1/11)


「あ……はい」

 戸惑いながら、命の誘導に従って彼女の前に着席する。
 何故、彼女はここにいるのだろう。ただの偶然か、それとも。
 すると命は、さやかの思考を読んだかのように言った。

「私がマミちゃんを誘ったのよ。今日もまた、ここで会いましょうって」

「はぁ……マミちゃん……」

 やけに親しげな呼び方。もしや、もう名前で呼び合う関係なのか。
 さやかは命との間に、どこか温度差を感じていた。
彼女の態度は単に、お茶を飲んで雑談に興じようという軽いものに思える。

「でも嬉しいな。美樹さんも来てくれるなんて」

 命は妙に楽しそうだった。
 やはり、さやかとは目的が違う。

「あの、私はマミさんから大事な話があるからって誘われて……。
夕木さんがいるとは知らなかったんです」

「へぇ、そうなの? それで当のマミちゃんは……」

「進路相談があるのを忘れてたみたいです。終わってから来るから待ってて、って。
それと、まどかはちょっと体調が悪いので今日は来ないと思います」

「ふふ。あの娘にしては、そそっかしいミスもするのね。
彼女、あなたたちの前では頼りになる先輩でいなきゃって思ってるみたい。
そんな背伸びしてるところが可愛いんだけど」



486 ◆ySV3bQLdI.2012/08/07(火) 02:41:58.81fZ6/9zuSo (2/11)


 さやかが説明すると、命は小さく笑った。
 彼女が元から馴れ馴れしいせいかもしれないが、
やはり、たった一日で随分と親しげな物言い。かくいうさやかも、まだ三日目なのだが。 
 好奇心を刺激されたさやかは、思い切って訊いてみる。

「なんだかマミさんと仲良さそうな口振りですけど、昨日、あたしが帰ってから何を話したんですか?」

「……訊きたい?」

「は、はい」

 目を細め、思わせぶりに含み笑いする命に、たじろぎつつも答える。
その様子を面白がるように、命は破顔した。

「大したことじゃないわ。学校、家庭の事情、趣味、そんなとこ」

「それだけですか?」

「えぇ。マミちゃんはあれで寂しがり屋みたい。後輩のあなたたちには言えないこともあるのね。
赤の他人の私の方が相談しやすいのもあるだろうけど」

「ふぅん……」

 さやかは唇をやや尖らせた。
 マミがわざわざここを選んだのは、たぶん命との待ち合わせに適していたから。
そして、ここに命がいるということは、彼女にも話を聞かせるつもりなのだ。
さやかやまどかにも関わる、魔法少女の大事な話とやらを。
 



487 ◆ySV3bQLdI.2012/08/07(火) 02:43:23.66fZ6/9zuSo (3/11)


 不満と言えば不満だった。
 たった一時間かそこらで、マミは自分たちより深く命を信用したかもしれない。
それが何となく面白くない。

 ただでさえ、今日は朝からマミに振り回されていた。
 マミが今日この店を指定しなければ、仁美を怒らせることも、
まどかに心ない言葉をぶつけたりもしなかったのに。
 その理由が、命と仲良くしたいなんて勝手な都合だったら。

 普段ならともかく、気分が落ち込み、ささくれ立っていたさやかは、
その捌け口をマミと命に向けそうになる。
 さやかの不機嫌に気付いているのかいないのか、命は一人で喋り続ける。

「あなたの話も少し聞かせてもらったわ」

「……なんですか」

「鹿目さんが言ってたの。さやかちゃんは幼馴染の為に毎日お見舞いに通ってる、って」

「まどかぁ……」

 さやかは俯き、恨めしげに親友の名前を呟いた。
 そんな恥ずかしいことを、与り知らないところで他人に話すなんて。
 命の方を見られなかった。顔が熱い。きっと頬は赤くなっている。

「まどかちゃんを責めないで。私が訊いたんだから」



488 ◆ySV3bQLdI.2012/08/07(火) 02:44:40.86fZ6/9zuSo (4/11)


 チラリと見ると、命は両手を合わせて熱心に謝っている。
 さやかは暫くして顔を上げ、カップの紅茶を啜ると息をついた。
命の持つ穏やかな雰囲気、茶目っ気のある仕草に毒を抜かれてしまった。
まぁ、まどかなら余計なことは喋っていないだろう。主に、さやかの彼への気持ちとか。

「ね、良かったらその彼の名前、教えてくれない?」

 さやかが機嫌を直すと、命は妙なことを尋ねてきた。

「え、どうして……」

「私もね、ヴァイオリンにはちょっと詳しいのよ。
将来有望な子なら知ってるかもしれないし、知っておきたいの。後々の為に」

 確かに恭介はコンクールで賞も貰っている。
新聞にも載っているし、詳しい人なら知っていてもおかしくないかもしれない。
そうでなくても、恭介の名が売れるなら悪い気はしなかった。

「上条……恭介、ですけど」

 だから、さやかは問われるままに答えた。
悪い人ではなさそうだし、名前くらいならいいかと、答えてしまった。

「上条君……か。なるほどね」

 彼女は何かを確かめるように何度か頷く。口元には薄い笑みが貼りついていた。
 思えば、この時から薄々怪しさを感じてはいたのだ。
 命はおもむろに自分の鞄を膝の上に乗せて探り、一枚の紙を取り出した。



489 ◆ySV3bQLdI.2012/08/07(火) 02:47:53.82fZ6/9zuSo (5/11)


「これ、美樹さんにあげようと思ってたの」

「これ……楽譜?」

 五線譜の上に踊る音符。音楽の授業でも見た、それは確かに楽譜だった。
もっとも、読み方はほとんどわからなかったが。

「ヴァイオリンの楽譜。昨日、家に帰ってから探して見つけたの」

「へぇ、夕木さんヴァイオリン弾けるんですか?」

 さやかは初めて好意的に問い返した。
恭介の件でさやかの態度は軟化し、徐々に命に気を許し始めていた。
 目を閉じた命はゆっくりと首を振る。 

「私じゃないわ。これね、私の恋人が作った曲なのよ。曲名もない、作りかけの曲」

 やがて目を開くと、命は遠くを見つめた。
 想い出を懐かしむようでもあり、辛い過去を悔やむようでもあった。 
 その目からは、とても幸せなエピソードを期待できるとは思えず、

「でも、彼は事故で二度とヴァイオリンが弾けなくなってしまった」

 予想通り、悲しい結末が語られた。
 さやかはハッと息を呑む。
 事故でヴァイオリンを弾けなくなった男。
 それを傍で見ていた女。
 多少の差異はあれど、さやかは今の恭介と自分に重ねた。


490 ◆ySV3bQLdI.2012/08/07(火) 02:49:12.32fZ6/9zuSo (6/11)


「その人は今……?」

 恐る恐る、尋ねた。
 本当は聞きたくなかった。それでも、自分と彼の未来を暗示しているかもしれない。
そう考えたら、途中で止められなかった。

 命はさやかを見返し、穏やかに、けれど寂しそうに、また首を振った。
 命は一言も語らなかったけれど、それだけで何もかもわかってしまった。
 彼女の大切な人は、きっともういないのだ。この世界のどこにも。

「そんな大切な物、受け取れません……」

 さやかはテーブルの楽譜を、少し命の方に押し戻した。
 だが、命は楽譜に手を添え、強く訴えかける。

「いいえ、もし迷惑でなければ受け取って欲しいの。
私が持ってても仕様がないし、辛くもあるから。
彼を勇気付ける切っ掛けか、そうでなくても退屈しのぎくらいにはなるかなぁ、と思って」

「でも……」

 駄目押しとばかりに命は微笑んだ。優しく、蕩かすような笑顔で。

「その彼は夢に向かって頑張ってる。諦めずにリハビリを続けているんでしょう?
そして、あなたは彼を支えようと一生懸命で……。
そういう人を見るとね、何だかこう……背中を押してあげたくなるのよ」




491 ◆ySV3bQLdI.2012/08/07(火) 02:50:59.86fZ6/9zuSo (7/11)


 一瞬、さやかは震えた。
 じわり、と温かいものが心の底から込み上げてくる。
 感動と感謝の波が、冷静な思考を押し流す。
 感極まったさやかは薄らと涙すら浮かべて、 

「ありがとうございます……」

 としか言えなかった。

 命の言葉に胸を打たれたさやかは、当初の認識を完全に改めた。
これならマミが心を許しているのも頷ける。
 彼女に対する苦手意識は完全に消え失せていた。
すっかり籠絡されたさやかの目には、命は素敵な大人女性としか映らなかった。

 そこからは特に何をするでもなく、マミを待ち続けた。
しかし、気まずく退屈な時間では決してなく、笑顔に満ちた楽しい時間だった。
 二人の距離が一気に縮まったせいもあってか、命との会話は弾む。

 昨日も感じた通り、彼女は会話上手だった。反応が欲しいところでは興味津々に食いつき、
適度に相槌を打って言葉を引き出す。
 彼女自身の話題も面白く、さやかの感覚にも共鳴するものだった。 

 この近くの会社員らしいが、他の会話能力を活かせる仕事でも充分やっていけそうだ。
 例えば、そう――バーテンダーでもやっていそうな印象もある。

 時間はあっという間に過ぎ、段々と周囲に明かりが灯り始める。
なのにマミは、いつまで経っても現れなかった。
 時計を気にするさやか。そろそろ帰らないと病院に寄っている時間がない。
毎日通う必要はないのだが、今日は早く命からもらった楽譜を見せたかった。



492 ◆ySV3bQLdI.2012/08/07(火) 02:52:47.28fZ6/9zuSo (8/11)


「マミちゃん、遅いわね」

「あ、はい。そうですね。そういえば、あたしまだマミさんから番号聞いてなくって。
夕木さんは?」

 命は無言で首を横に振った。
 連絡が取れないとなると、勝手に帰るのも悪い。マミも向かっているかもしれないし。
 さやかが空と時計を交互に見ていると、命が一言。

「帰りたい?」

 図星だった。
 見事に思考を言い当てられ、しどろもどろになる様を面白そうに眺め、

「仕方ないか。美樹さんも早く彼のお見舞いに行きたいもんね」

「えっと、その……」

 からかわれたさやかは、ますます混乱する。

「いいわよ、帰っても。マミちゃんが来たら、私から言っておくから」

「いいんですか? すみません」

 それでも命がそう言ってくれて助かった。マミには明日、まどかと改めて話せばいいだろう。
問題を先送りするようで、少々気が重かったが。
 まだ時間には余裕がある。さやかは食べかけのケーキに手を伸ばした。
流石に評判の店とあって、味もかなりのもの。
だから昨日は男性の一人客もいたのだろうか、などと割とどうでもいいことを考えながら。
 


493 ◆ySV3bQLdI.2012/08/07(火) 02:55:48.95fZ6/9zuSo (9/11)


 食後、紅茶で口の中を洗いながら空を見上げた。
 昼間は快晴だったのに、今は黒い雲で覆い尽くされている。

「一雨来るかもしれないわね……」

「そうですねぇ……天気予報どうだったかなぁ」

 命の呟きに答え、紅茶を飲み干す。
 急がないと、途中で雨に降られることになりそうだ。
命に挨拶をして帰ろうと、テーブルに放置していた楽譜に手を伸ばした瞬間。 
 
「夜――それも雨の夜は危ないわ。
あなたも気を付けないと、彼みたいに事故に遭ったら大変……」

 不意に命が言った。
 
「え……?」

 ビクンと、さやかの身体が固くなる。
 何の前触れもなく、和やかな空気が不穏なそれに変わる。
 今の忠告だけなら聞き流していただろう。
 だが、

「咄嗟にヴァイオリンを庇って、かえって手が重傷なんて可哀想だものね……」

 次の言葉は明らかに不審だった。
 何故、彼女が事故の詳しい状況を知っているのか。どう考えてもおかしい。
 しかし、まだ可能性は残っている。
 さやかは、命から目を放さず問う。どうか違っていてほしいと願って。

「夕木さん……ひょっとして、恭介のこと知ってるんですか?」


494 ◆ySV3bQLdI.2012/08/07(火) 02:57:36.36fZ6/9zuSo (10/11)


「そうね……」

 命は言いながら、さやかに左手を伸ばす。
 さやかは本能的に危機を感じ、手を引っ込めようとするが、できなかった。
 彼女の眼が身じろぎひとつ許さなかった。
 命の左手が右手を包んだ、その瞬間――。

「~~っ!!」

 全身がゾッと寒気に襲われた。
 命の左手からは体温を感じられなかった。否、氷でも押し付けられたかのように冷たかった。
 左手の感触と、その異様さがさやかを震わせるが、寒気の原因はそれだけではない。
彼女の異質な雰囲気は全身から発されているのだ。
 
「綺麗な手ね……」

「あ……の……夕木さん……?」

 氷の手が右手の皮膚を滑る。
 声が震えているのは寒いから? 
 違う、と頭より身体が理解していた。

「知ってる? どうかしら……でもまぁ、ある意味では知ってると言えないこともないわね」

 この感覚には覚えがある。つい一昨日に味わったばかりで、しかも一生忘れられないだろう。
 気付かぬうちに人ならざるモノが傍で舌舐めずりしていた――それを察知した瞬間の戦慄。
 命は、戸惑い、滝の如く冷や汗を流すさやかに、にっこり微笑みかけ、言った。

「だって、彼も私が背中を押してあげたんだから」




495 ◆ySV3bQLdI.2012/08/07(火) 02:59:06.99fZ6/9zuSo (11/11)

ここまで。次も日曜に間に合えばいいですが
どこかで見た話になりましたが、陰我の質?がもう少し違ってもいいんでしょうか
ともあれ今回で正体も名前の元ネタもわかるかと
ホラーの背景も掘り下げたいと思うのですが、二話からもっと丁寧に伏線とか張れた気がします
次からは気を付けます


496VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2012/08/07(火) 03:05:22.927Cv/2Wjl0 (1/1)

げぇ!!こいつフレイザードか!!
正式名忘れたけど
というか案の定ホラーですか……マミさん……森本レオの二の舞とかにならんといいが……


497VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/08/07(火) 04:53:26.94ySJaEVRDO (1/1)




オリジナルホラーもいいけど原作知ってる人がニヤリとしそうな演出、さすがです。


498VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/08/07(火) 08:07:35.39it+KOmFeo (1/1)

ロケットパンチのフレイザード・・・だと・・・


499VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)2012/08/07(火) 10:21:11.60faZsXgiao (1/1)

おっつー
やっぱあのホラー、皆フレイザードを連想するよね


500VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/08/07(火) 14:25:58.74Z3BspeXAO (1/1)

乙です。
急展開、きましたか?




501VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/08/07(火) 16:04:24.811+R1lkhd0 (1/1)

乙です
神須川祐樹(ゆうき)→夕木 8話「指輪」
神須川美理(みり? 名前呼ぶシーンなかったと思う)→読みを変えて、みこと→命 21話「魔弾」
この親子に共通するホラーはモロク
でいいのかな?



502VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/08/07(火) 20:55:43.629mAHFYGv0 (1/1)

氷炎ホラー・モロク・・・!

そういえばモロクは

鋼牙に倒される
   ↓
いろいろあった後鋼牙東の番犬所と縁切り
   ↓
そのころ東の神官を配下にしていたバラゴ様モロクの短剣を神須川の親父に譲る
   ↓
モロク親父に憑依、鋼牙に再び倒される

という、バラゴ様に陰我吸囚された他の一期ホラーとは違う末路を辿ってるんだよな。同時に倒したボナファルツもだが
メシアの件が片付いてから改めて魔界に送り返したんだろうが、復活したか・・。

もう一度倒すこと自体は牙狼の力を以ってすれば容易いだろうが、マミさんやさやかちゃんを守りながらとなると苦戦を強いられそうだ。
そして闇を切り裂く黄金の剣を目にして、マミさんとさやかちゃんは何を想うのか・・・。

面白くなってまいりましたね。


503VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/08/08(水) 09:24:14.63lrCwcI/uo (1/1)

むしろツインローバを連想したとか言えない


504VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)2012/08/09(木) 21:49:25.537+rd6YQYo (1/1)

フレイザードも出てくるが森本レオが出てくる

あの人ホントいい役者だよ


505VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/08/09(木) 22:10:38.51fOrHUcJX0 (1/2)

マミが逆恨みする事がないのを祈ってるわ


506VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/08/09(木) 23:10:28.36F4bEu3n70 (1/1)

【魔弾】ホラー・ボナファルツ・・・。
まさかな。

ところで少し前にまどかちゃんが鋼牙に叱られた時にふと思ったのだが

牙狼における両親との死別率は異常・・・。
鋼牙、カオル、零、翼と鈴、烈花、バラゴ様、レオとシグマ・・・。
ほぼ100%だ。

まどか側もマミさんと杏子ちゃんが死別してるし・・・。
そんな中で幸せな家庭持ってるまどかちゃんってやはり異端だよな。


507VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/08/09(木) 23:29:08.14fOrHUcJX0 (2/2)

ホラー化したら確実に助からないからな
鋼牙への復讐心が理由とかだったら、自業自得でどうしようもないが


508VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/08/10(金) 00:37:12.68JyXVXwZAO (1/2)

>>506

さやかとほむらにも親はいるはずだが登場しない。

少年少女に影響を与え得ない大人は物語から省略される。鋼牙にはこの物語に存在する資格がしっかりあるという事だろう。

上から齎される救済は無い、というのが両作品の共通点。



509VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)2012/08/10(金) 01:02:20.45QB5YG07Jo (1/1)

でも、子供に影響を与えるかどうかは別としても、
両親存命なら最低限登場だけでもしてくれないと日常を想像し辛いよね…。
SS書く時に家庭の描写できないのは困る。


510VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)2012/08/10(金) 01:17:52.709c42h+7b0 (1/1)

何だろう…どう考えてもマミさんは詰んでるとしか思えない
唯一残った心の支えも偽りである事が判明し、原作と違ってまどかと信頼関係を築いていないわで、精神的支えが何もない
そして、予告の通り「もう何も信じない」…ってなったら絶望し魔女化するかホラーに取り憑かれるか
もしくは鋼牙への復讐心を糧にして魔女化を免れるもホラーに付け込まれ、最終的にホラー化するか…
うん…まともな未来が想像できない
この状況から挽回なんて、どう考えても絶望的だとしか


511VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/08/10(金) 04:57:13.83JyXVXwZAO (2/2)

大丈夫!
このSSのマミは踏んづけられても這いつくばっても挫けない、古今最強のマミだ!

最悪の事態は経験済み!マミにこれ以上のフラグは無い。後は克つばかりというわけだ!




…むしろマミが大丈夫な分、陰我のしわ寄せの噴き出し口がそこら中にあるような気ががががが。




512VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/08/10(金) 13:47:01.60QuRuR2+SO (1/2)


今回は零が戦いそう
鋼牙だと二回目だし、これ以上敵対フラグを立てるのも
そういや、復活したホラーってやっぱり前の記憶があるのかな




513VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/08/10(金) 14:53:48.99kBYcfNFI0 (1/1)

公式で復活したホラーは人魚ホラー・ハルだけだよ。

一期で鋼牙に陰我消滅させられた後、小説・妖赤の罠で復活した。
ハルが鋼牙と対峙したとき、

「一度出会ったことのある、憎むべき黄金騎士。またこの騎士に狩られる運命なのか。」
という一文があるから、復活後も記憶は残ってるということになる。


514VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/08/10(金) 19:06:57.65QuRuR2+SO (2/2)

>>513
ありがとう、やっぱり残るのか



515VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/08/10(金) 21:28:31.40PQN52dmUo (1/1)

ザルバは記憶なくなってたけど、やっぱり契約か野良ホラーかの違いなんだろうか


516VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/08/11(土) 00:39:02.41KvYGptGb0 (1/1)

同じ契約でも天と地ほどの差だよな・・・。

もしかすると番犬所の規定なのかもしれないな。記憶を消されるのは。
もしくは、再び魔導輪を修復する過程でどうしても消さざるを得なかったとか。

というかハルの話したら奴とまたある魔女がダブったよ・・。
どこまで相性いいんだこの2作品ww


517VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/08/11(土) 21:40:01.82q1nsqzvAO (1/1)

契約といえば巴部屋での会合の時に、「契約とは何か」ザルヴァから子供達にちゃんと教えてやって欲しかったな。誰もわかってなさそうだし。

ひょっとしたらQBも理解していないのかもしれない。
奴の世界に契約なんてある筈ないし。人間の発明した概念の好都合な部分だけ学習したくさいな。




518VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2012/08/12(日) 10:52:00.63KFEvTtjjo (1/1)

QBが人類に接触した頃には契約なんて概念なかったんじゃない?
むしろQBが人類に契約と言う概念を与えたのかも


519VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/08/13(月) 00:02:40.95M+QRW0ti0 (1/2)

ボナファルツを鋼牙にけしかけた神須川の言葉

「人間が道具を使い始めた時、ホラーの始祖は誕生したのだ・・・!」

まぁ魔戒の専門知識の欠片も無い素人の戯言と言ってしまえばそれまでだけど
この言に従うならホラーの誕生もQBが引き金ということに。

もっとも、QBの「僕らが地球に来なけりゃ君たちはまだ裸で洞穴に住んでたんじゃないかな」の一文が真実だという証拠はどこにも無い。QBお得意の口先三寸の可能性もある。

あと、巴部屋と聞いて相撲部屋かと思ったではないかどうしてくれる。


520 ◆ySV3bQLdI.2012/08/13(月) 03:11:30.42S3bLBGBqo (1/5)


「それって……どういう……」

 震える唇が、辛うじて言葉を紡ぐ。
 命は答えず、笑みを深くするだけだった。

 命の言う通り、恭介が交通事故に遭ったのは、人気の少ない雨の夜。
 さやかの脳裏に想起される記憶。それは、恭介の事故当時のこと。

 事故の知らせを聞いたさやかは酷く動揺し、学校はおろか日常生活すら手に付かなかった。
幸い、命に関わる重傷ではなかったものの、一時は食事や睡眠もままならなくなるほど、
さやかにとって彼の存在は大きかった。
 
 さやかは面会可能になって、すぐに恭介の病室を訪ねた。
 ベッドの上の彼は思ったより元気そうで、けれども包帯で覆われた左手の不安と悲嘆は隠せていなかった。
 安否を確認したさやかは、取りあえず安堵の息をつき、彼の左手に心を傷めた。
となれば、次に気になるのは事故の原因。

 それが恭介の口から語られた時、さやかは衝撃を受けた。
 
 調査によると、運転手も目撃者も口を揃えて言ったらしい。
事故の瞬間、周囲には誰もおらず、恭介がふらりと出てきたと。
 しかし、恭介は言った。誰かに背中を押されて車道に突き飛ばされた――と。

 勿論そう主張したが、彼自身、前後の記憶がはっきりせず、また練習帰りで疲れていた為か断言できなかったそうだ。
 その後の始末を両親らに任せてからは「何も心配しなくていい」と言われ、情報もほとんど入っていない。
ただ、相手側にも過失があり、自分の曖昧な証言はあまり考慮されていないようだ、とだけ彼は漏らしていた。




521 ◆ySV3bQLdI.2012/08/13(月) 03:14:06.92S3bLBGBqo (2/5)


 このことに、さやかは一片の疑いも抱かず憤った。
 彼の命を奪いかけて、左手を奪った。
そんな人間が裁かれもせず、のうのうと暮らしているとしたら断じて許せない。 
 
 だが所詮、中学生にできることと言えば聞き込みが精々。
成果が出るはずもなく、何の助けにもならず今に至っている。
 それでも、さやかは決めていた。 

 もし、その犯人がいたのなら。
 いや、そうでなくとも、疑いがあるのなら。
 どこまでも追いかけて、追い詰めて、如何なる手段を使っても真実を明らかにする。
恭介の前に引き出して、土下座させてやる。それくらいの心積もりだった。

 彼女の想いは、怒りは、それほどまでに激しかった。
 そして今、目の前に疑わしい人物がいる。
 だというのに――。

 身体は竦んで、一向に動いてくれない。捕まってもいない、触れられているだけなのに。
ただ小刻みに震え、視線を泳がせるだけ。
 声も出せなかった。何かされた訳ではない。喉を塞いでいるのは恐怖。
 問い詰めなければという思考はあるのに、頭の中で鳴り止まない警鐘が邪魔をする。

 烈火のように燃えていた怒りも、刻み込まれた圧倒的な恐怖の前では風前の灯。
情けない、という自嘲すら吹き飛んでいた。



522 ◆ySV3bQLdI.2012/08/13(月) 03:15:50.72S3bLBGBqo (3/5)


 昨日あんな危険な場所で出会ったばかりの人間を、
何故もっと警戒しなかったのかと悔やむが、もう遅い。
彼女が何者であれ、さやかを如何様にでも料理できる状態にある。

 空はとうに薄暗くなっていた。
 また、夜が来る。
 自分を呑みこんで喰らう闇が迫っている。
 もう二度と遭遇したくないと思っていたのに。
 
 ほむらとまどかに見捨てられ、マミはホラーの前に倒れた。
 救いは来ない。
 あの日の絶望が蘇り、心を覆い尽くす。

 周りはこんなにも明るくて、こんなにも人が大勢いるのに、さやかは孤独だった。
 辛うじて動く目で周囲を見回しても、彼はいない。
 だとしても、ただ一心に、叫ぶように念じるしかできなかった。
あんな都合の良い奇跡、二度も起こるはずがないとわかっていても。

 さやかは固く目を瞑り、繰り返し彼の名前を呼んだ。


――助けて!


 絶体絶命の状況で頼れる唯一の存在。
 闇を切り裂いてくれる魔戒の騎士の名を。


――助けて!! 冴島さん!!




523 ◆ySV3bQLdI.2012/08/13(月) 03:17:50.56S3bLBGBqo (4/5)


 強く心に想った瞬間。
 ドンとテーブルが揺れ、左手首が温かい人肌に包まれる。
 そ~っと目を開くと、手首を握る何者かの手によって、命と引き離されていた。

 弾かれたように、顔を上げるさやか。
 だが、繋いだふたつの手を離したのは冴島鋼牙――ではなく。

 見知らぬ男だった。

 鋼牙と同じく、もう暖かい季節というのにロングコート。ただし、その色は白でなく黒。

 歳はさやかより上だが、鋼牙よりは幾らか若く見える。
鋼牙と大きく違うのは、鋼牙が常にしかめっ面に見えるのに対し、
黒尽くめの青年は正反対に柔和な顔つきをしていた。
 
 隣では、赤い髪の少女が腕を組んで睨んでいる。こちらは、さやかと同年代だ。

「お楽しみのところ悪いけど、ちょっと付き合ってもらえるかな」

 命とさやかを覗き込み、男は言った。
 飄々と、おどけた風な口調は、鋼牙とはほど遠い。
 なのに身に纏う雰囲気は、どこか鋼牙と共通していた。
単に格好が似ているだけなのか、本能的に何かを感じていたのかはわからなかったが。

 だからこそ、さやかは彼が救いの主だと期待していた。
 その瞬間までは。



524 ◆ySV3bQLdI.2012/08/13(月) 03:18:57.29S3bLBGBqo (5/5)

ちょっと夏バテ気味で、短くてすみません。できれば、お盆の間にもう一度
そういえば土曜日に、ニコニコで二期の一挙放送があるそうで、とても楽しみです
リアルタイムにはきつい時間で、TS期間も短いですが



525VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/08/13(月) 09:49:16.39kF56G1gAO (1/1)

♪~♪~♪♪~~(零登場のテーマ)

零と杏子のアブナいコンビ、絵的に違和感ないですね。実写の人とアニメの人なのに…


夏バテお大事に。




526VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/08/13(月) 11:50:23.88M+QRW0ti0 (2/2)

乙であります。

黄金騎士かと思った?
残念!

(ここで絶狼の演舞シーン)

俺の名は涼邑零。またの名を・・・銀牙騎士・絶狼!


牙狼ってニコ向けな作品って感じですよね。


527VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/08/13(月) 18:14:53.93+mlRAj/SO (1/1)


やっぱり零だったか
しかし救いの主じゃないのか、いつの間にあんこちゃんとコンビみたいになったのか

一挙は23:00~11:00とかいくら牙狼だからって、そんな時間にやらんでも……って時間だ
TSも翌日までみたいだしなぁ


528VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/08/14(火) 10:28:05.11gIyP0LMd0 (1/1)

零ktkr
なぜか杏子も一緒だし続きが気になりますな


529VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2012/08/15(水) 14:04:36.76VZArly9jo (1/1)

ほう、さやかが魔法少女になる前に杏子に出会ったのか
この展開は新しいな、わくわくするね


530VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/08/16(木) 20:04:31.16bdVOLIVAO (1/1)

零のニマニマ顔と杏子の心底不機嫌そうな仏頂面が目に浮かぶ。魔女もホラーも慌てて逃げ出す「地獄兄妹」と呼ぼう。



531 ◆ySV3bQLdI.2012/08/18(土) 23:08:14.49R7+xiHMjo (1/4)


 突然現れた二人組に、さやかは目を丸くしていた。混乱していたのだ。
 謎や疑問が多過ぎて、何もかもがわからなかった。
 まず、目の前の彼女は何ゆえ豹変したのか。
 その正体とは。
 そして、この二人の目的も。
 
 男の名は涼邑零。
 少女の名は佐倉杏子。
 もっとも、さやかがそれを知るのはまだ先のことだったが。

 この二人が敵か味方かも不明なのに頼っていいのか、とも考えた。
危機に晒されている今、頼る相手を間違えるのは死を意味するからだ。
 だとしても、命よりは安全だと思えた。少なくとも、ただのナンパ男ではないだろうと。

 さやかは直感的に判断した。
 まず、普通は女連れでナンパはしない。隣の赤毛の少女が険しい目つきで、
明らかにこちらを睨んでいるのが気にはなったが。
 また、何故と訊かれると答えに窮するが、彼には鋼牙と似たものを感じていた。
 
 だから、今は信じてみよう。
 
「あの……」

 と、声を出しかけるさやかだったが――。
 
「おっと、あんたに用があるのはあたしだよ」

 佐倉杏子が手を掴んで引いた為に中断する。
少女とは思えない力で、有無を言わさず立たされるさやか。



532 ◆ySV3bQLdI.2012/08/18(土) 23:11:07.50R7+xiHMjo (2/4)


「ちょっ――!」

 咄嗟のことに抗議の言葉も間に合わない。杏子は強引に、さやかの手首を握って歩き出す。
ただでさえ混乱の最中、引きずられないように足を動かすしかなかった。
 
「いいから黙って付いてきなって」

 と言われて黙っていられるはずもなく、軽い抵抗は幾度となく試みるが、杏子が耳を貸すことはない。
 大人の男に無理やり手を引かれているなら助けもあるだろうが、それが同年代の少女である為か、
周囲は奇異の視線こそ送っても救いの手はなかった。
 
 それでも、さやかが大声で求めれば、その限りではなかっただろう。
しかし、さやかはそんなことにも思い至らないほど状況に翻弄されていた。
 中でも、最もさやかを混乱の渦に叩き落としたのは、杏子の乱暴な行動を零が咎めもせずに見送ったこと。
あまつさえ、笑顔で手を振ってさえいたことだった。

 訳もわからず手首と足の痛みだけを感じていたさやかは、あっという間に物陰に連れ込まれた。
 掴まれていた杏子の腕が、ぐるんと弧を描いたと思いきや、さやかの身体までもが180度回る。

「――っっ!」

 背中を壁に叩きつけられ、苦痛の呻きを漏らすさやか。
 左右と背後の三方は壁に囲まれ、光の世界と繋がる一本道は、杏子が塞いでいる。
想像とは違ったが、またしても闇に落とされたさやかは、為す術なく恐怖に怯えて――はいなかった。

「ちょっと、何なのよコレ! 何のつもり!?」

 震えは完全に抑えきれないが、勇気を奮い立たせ、気丈にも食ってかかる。
 抗えない腕力で以って、こんなところに連れてこられたのだ。勿論、恐怖がない訳ではない。
 が、命のような得体の知れない恐怖が、杏子からは一切感じられなかった。
故に今さら、その程度で怯みはしなかった。



533 ◆ySV3bQLdI.2012/08/18(土) 23:12:09.19R7+xiHMjo (3/4)


「んなもん、訊かなくたってわかってるでしょ?」

「……?」

 さやかは無言で首を傾げた。
 いくら記憶を探っても心当たりが浮かばない。彼女の顔に見覚えもなければ、恨みを買った覚えもない。
 その反応をとぼけていると取ったのか、じれったそうに杏子は頭を掻き、そして答えを口にした。


「だからさぁ……あんたなんだろ、ホラーって化け物は」




534 ◆ySV3bQLdI.2012/08/18(土) 23:15:31.26R7+xiHMjo (4/4)

短いですが、ここまで。続きは明日か明後日
一挙放送の前に一度はしておきたかったので
徹夜は辛いですが、どこまで見られるか
トークショー&上映会に行ってる方もいるんでしょうか



535VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮崎県)2012/08/18(土) 23:39:33.85DqW76qyQ0 (1/1)

いま、ニコニコで二期を生放送中だな


536VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/08/19(日) 06:03:27.8986LKNudh0 (1/1)

牙狼をすこししか知らない人も今回の生でじっくり見てほしい。

特に二期は騎士や法師の社会や世界観も沢山描写されているし鋼牙の過去もいろいろわかる。


537 ◆ySV3bQLdI.2012/08/21(火) 00:44:01.65A0yenPZto (1/1)

終盤は意識が朦朧としてましたが、なんとか一挙は完走できました
本放送10時間、要所や好きな話をTSで6時間くらい MAKAI SENKI に浸っていました
コメントでは知らなかった設定などもあって、とても勉強になりました
ですが、それと体内時計が狂ったのもあって書くのが進んでおらず、もう少し時間を頂きたいと思います



538VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/08/21(火) 01:10:44.84jQ2bbxTt0 (1/2)

そういえばところどころまどマギに近いものを感じているととれるコメも散見されましたね。

ザジと闘った高速道路みたいな空間を見てワルプルギスとか首だけになったギャノンをみてマミったとか。
以前話題に上がった「牙狼はもともと魔法少女ものだった」というコメもありました。

「同胞」のラスト、
鋼牙→さやか
ヤマブキやアカネ→マミさん
ライゾン→シャルロッテ
って脳内変換すると胸アツなものがこみ上げてきました・・。


539VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/08/21(火) 01:21:04.106PguHM6w0 (1/1)

>>537
自分は完走のつもりでしたが2時間くらい寝落ちしました…
新規の方が4割もいたのがすごく驚き。
TS見てると新規の方の方が映像の迫力に見入って徹夜…という感じでしたね。

何時か1期・白夜・RRもやってくれることを期待。


540VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/08/21(火) 01:22:16.93bGTLhHDSO (1/1)

待ってる
ニコ生は深夜になっても立ち見だったから、盛況だったのかな
そういや、妖刀の最後で零が鋼牙と決着つけたがってたのに、結局フラグ意味なかったなーと思ってたけど、
実は妖刀→手紙の時系列で、手紙最初の手合わせがそれだった、ってコメントがあったけど本当?



541VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福井県)2012/08/21(火) 01:24:50.01tiGtpWkGo (1/1)

7話とザジ戦と狼怒登場と列車のバトルとギャノン戦とラストバトルを5回ぐらいリピートしちまった
特に最後のシグマを斬るシーンは胸に来るものがあったなぁ

>>538
子供のころは逃げ惑うしかなかったライゾンを
あっさり倒した所は寂しさというか、虚しさというか……


542VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/08/21(火) 02:11:31.99jQ2bbxTt0 (2/2)

私は「仮面」くらいでギブアップでした・・・。あの時間はキツいww
いちおうTSで全部網羅しました。

他にも刻印ぶちこまれても構わずに鎧召還しまくってぶっ倒れた翼を
ジェム穢れまくっても戦いまくったさやかちゃんに重ねてみたり。

それと笑いまくるエリンネルグを見て「ワルプルwwwwww」的なコメがなかったのが意外でしたww

ところで、紫=シグマって「同胞」の時点で気付いた人はいますか?




543VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/08/21(火) 11:05:35.670McM3hSAO (1/1)

>>537
乙です。
書き手さんのSGの浄化…そして魔戒の魂の注入完了の事と思います。
投下楽しみにしてます^^



544VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)2012/08/22(水) 02:38:38.85AItmZ4DQo (1/1)

そいや妖刀何もなかったな
あの刀を使うシーンあっても良かったと思うわ


545VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/08/24(金) 00:38:38.79PuhI11bK0 (1/1)

今度の映画に出る新キャラ公式にupされたね。
新キャラの中の人がまさか過ぎるwwwwww


546VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/08/24(金) 10:25:42.56R+fy7GE60 (1/1)

今度の映画と聞いてまどマギのほうかと思って小一時間情報が見当たらなかった俺が通りますよ

同じタイミングで映画とかどこまで相性いいんだよこの2作品・・・ww

あまり牙狼以外で特撮見ないからわかんないけどカカシの中の人はそのスジでは有名な人なのか?

三騎とレオは確定でよかったが、邪烈やワタルが気になる・・・。


547VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/08/24(金) 22:53:01.40Yus3iXCUo (1/1)

知らない人だと思って調べたらJURANか!
あんなチョイ役が映画の新役なんて予想もしなかった



548VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/08/25(土) 09:40:49.97fZjYTOPR0 (1/1)

ジュwwwwwwwwwwwwラwwwwwwwwwwンwwwwwwwwww
端役すぎて名前も覚えてなかったww

一期で言う木下ほうかだなww
「カオルちゃんこの服とかどぉかなあ(ハァハァ」→「冴島鋼牙など私の前では小僧同然(キリッ」
並の大抜擢ww




549 ◆ySV3bQLdI.2012/08/27(月) 02:19:12.36dQkwERJBo (1/1)

難航していますが、明後日……には必ず



550VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/08/27(月) 02:46:40.23JUB/ns1AO (1/1)

期待


ところでモロクは良いけど他の一期のホラーはバラゴに喰われちゃったから、もう他のホラーの復活は無いの?
バラゴは死んだからホラー達も解放されたのかな?
あ、バラゴもメシアに喰われたから駄目か。
でもメシアも鋼牙に撃破されたし…

復活ホラーも良いけど、前スレの触手ナイフの創作ホラーも凶悪で乙でした。




551VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/08/27(月) 06:18:41.23+9J7pTzAO (1/2)

やっと追いついた…!
最低牙狼とまどマギを見たから凄くタイムリーなSSだ。

だいぶ前だけど、零が杏子に甘味をすすめるシーンは、零が逆に「食うかい?」言うのを見たかったwこのコンビ大好き。


552VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/08/27(月) 08:14:25.40+9J7pTzAO (2/2)

↑×最低 ○最近


553VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/08/27(月) 16:12:03.75nhBakUqSO (1/1)

>>550

モロクと同じタイミングで陰我消滅した魔弾ホラー・ボナファルツ、その前に倒された人魚ホラー・ハルは東の番犬所送りになっていないのでバラゴに吸囚されていない。

この三体以外はバラゴに陰我吸囚されたもよう。



554VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/08/27(月) 20:02:51.25q3Lp7kyI0 (1/2)

ちなみにRR終了時点で他にバラゴに吸囚されずに魔界へ送還されたのは

蜘蛛ホラー エルズ    白夜前編の冒頭で鈴を襲ったホラー
白夜の魔獣 レギュレイス 白夜の魔獣のボス。鷹鱗の矢を狙って閑岱を襲撃。
白蛇ホラー シュレイタン 妖赤の罠序盤にて閑岱を襲撃したホラー。
             打無を追い詰めるも灼熱騎士ヤイバに倒される。 
魔獣    バウル   RR冒頭で烈花の魔界竜で封印された低級ホラー
魔塔ホラー ベビル   RR冒頭で鋼牙に倒された使徒ホラーの一体。ホラー喰いのホラー。
魔鏡ホラー カルマ   RRボス。魔鏡空間という結界の中に潜み、現実世界に顕現することはない
その他の使徒ホラー

なお、レギュレイスの僕・アオムシとカラクリは
レギュレイスの力で操られていた人間ないしホラーなのでノーカウント。
邪美を取り込んでいた魔界樹はホラーではない。

参考までに。


555VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/08/27(月) 23:16:33.22WMrVILuU0 (1/1)

>>554
クルスはどうなったんだろう。
アイツはアオムシ・カラクリと違って操られていた訳でもないし、パチンコだと「怨獣」なんて言われてたくらいだし。
ひょっとするとこれからの次世代黄金騎士に復讐しに来るかもな。



556VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/08/27(月) 23:26:44.48IGMEMyfSO (1/1)

結局、>>550ってどうなんだろ
バラゴに喰われたホラーは完全に消滅したってこと?

それと前々から気になってたんだけど、ホラーって素体とかワラワラいるけど一種一体なんだろうか
あの全部に名前と性質と憑依後の姿がある?


557VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/08/27(月) 23:27:02.07q3Lp7kyI0 (2/2)

補足。

魔鏡の使途・クルスは鋼牙・烈花とともに魔鏡空間に突入、鎧を奪還し、牙狼となった鋼牙に陰我消滅された。
クルスは普通のホラーと違い、若い頃に亡くした恋人・シオンの面影が忘れられず、カルマと契約を交わし、シオンの黄泉返りとホラーの力を手に入れたいわば「ホラーに変身できる自我を保った人間」。
ちなみにクルス青年体の役者は「水槽」でハルに利用されていたパソコン青年と同じ。
老人体(本来の姿)は言わずと知れた中尾彬さん。

なぜか二期が舞台のCR魔戒戦騎鋼にて鋼牙と再戦することになるがそれは別の話ww


558VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/08/28(火) 00:05:39.55zTwA1b3G0 (1/1)

>>556
たしかオリジナルホラーと素体ホラーの2種が存在していて、人間に協力的でないその2種をまとめてプリズンホラーだったはず。
オリジナルホラー…元から姿が決まっている(メシア・レギュレイス・使徒ホラーなど)
素体ホラー…憑依する陰我によって姿を変える。

>>557
なるほど、勉強になったわ。
わざわざありがとう。




559VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/08/28(火) 01:26:48.35KZuj1XSSO (1/1)

オリジナルはみんな高位のホラーなのか
じゃあバラゴに喰われたホラーと同じホラーが出たり、
同じホラーが二ヶ所に存在したりもできるのかな



560VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/08/28(火) 02:22:01.34vlQKyZlAO (1/1)

コダマ、クルス、アオムシ。奴らイイよね!

長生きして、個性的な、2番手か3番手位の味わい深い強敵、というポジションが『まどマギ』本編にはいなかったな。本来闘争の物語じゃないしな。


このSSは戦闘描写が抜群だけど、やはり闘争の物語ではない、と思ってる。
続き期待です。



561VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/08/28(火) 20:06:46.19JDMhAyku0 (1/1)

肝心な奴を見落としてた。

飛翔ホラー ノウル。

素体ホラーが全身赤くなった低級ホラー。
特に攻撃もまともにできないまま陰我消滅となった。

・・・が。

こいつは鋼牙の幼年期、父・大河と修行の旅に出ていた頃、
おもちゃ売りのおじさんに憑依し鋼牙に歩み寄りおもちゃをあげるなどして近づいたが
戻ってきた大河に叶う筈も無く斬り倒された。
大河はホラーにまんまと騙された鋼牙の頬を無言で張り、魔戒騎士としてあってはならない「甘さ」を叱った。

こいつも一応バラゴに陰我吸囚されていないホラーの一体。

おそらく称号無しの魔戒騎士でも倒せる程度だと思うので復活しても鋼牙に指令が行くこともなかったのだろう。

なんでもないホラーに見えるが、鋼牙にとって初めて「甘さ」を悟らせたほらーではある。
ちなみにライゾンは「無力」を悟らせたホラー。


562 ◆ySV3bQLdI.2012/08/29(水) 02:17:53.21xDvK8blDo (1/5)


「…………はぁ?」

 思わず間の抜けた声を出してしまった。
 まったく予想だにしない答えに、さやかの思考が止まった。言い返す気にもなれなかった。
 ホラーというのは、一昨日自分たちを散々苦しめた、あの恐ろしい魔獣のことだろうか?
 何故、どこから、そんな突拍子もない結論が出たのか。

「あくまでしらばっくれる気? ま、それでもいいんだけどさ……」

 光を背にした杏子の表情は窺えない。ただ、小さく歯を覗かせている口元だけは見えた。

「ちょ、ちょっと待ってよ! 何であたしがホラーなんかに……」

「へぇ、ホラーが何か知ってるんだ。ますます怪しいね……。
こりゃあ、語るに落ちるってやつかな。もう化けの皮が剥がれたのかい?」

「だから、そうじゃなくって!」

 駄目だ、まったく話にならない。
 そもそも彼女は何者で、どうしてホラーを知っているのだろう。
 魔戒騎士――いや、鋼牙が騎士には女はいないと言っていた。
となれば、魔戒法師とかいう騎士をサポートする存在なのか。

 だとしても、おかしい。自分がホラーでないことは、さやか自身が誰より知っている。
 魔戒法師にも見間違いや勘違いがあるのだろうか。
騎士にはザルバのような魔導具があるから間違いがあるとは思えないのだが。

 彼女が何者か、それを知ったのは直後。
 杏子が左手をかざしたかと思いきや、中指にはめた指輪から赤い閃光が迸った。
光は一瞬で棒状になり、先端には刃。そして光が散ると同時に、それらが実体を成した。 




563 ◆ySV3bQLdI.2012/08/29(水) 02:23:37.86xDvK8blDo (2/5)


 手の内に生まれた槍は、迷いなくさやかの鼻先に突きつけられた。
杏子は不敵に微笑み、さやかは身を強張らせる。
 しかし槍の恐怖よりも、驚きが勝っていた。
何故なら杏子が見せた現象、その光には思い当たる節があったから。

「ほら、さっさと正体を見せなよ。そしたら、あたしが切り刻んでやるさ」

「まさか……あんたも魔法少女!?」

 さやかの知る限り、そんなことができるのは魔法少女か魔戒騎士だけだが、騎士とは少し違う。
何より、何度か見たマミの戦闘と酷似していた。

「……魔法少女を知ってんのか? まさか、あんたも?」

「あたしは違う……。違うけど、巴マミって人に助けてもらって……
キュゥべえに素質はあるって言われたけど、契約はまだ……」

「巴マミ……」

 杏子が噛み締めるように復唱する。
 呟きは重く、そこに複雑な思いが秘められていると、さやかにも漠然とだが読み取れた。
 知り合いか尋ねようとしたが、それより早く杏子が遮る。

「あんた、名前は……?」

「美樹……さやか」

 問われるがままに答えると、杏子は槍を引いた。
 これで当面の危機は去ったのだろうか。
 ほっと息をつこうとしたのも束の間。


564 ◆ySV3bQLdI.2012/08/29(水) 02:33:53.41xDvK8blDo (3/5)


 ヒュガッ――と、槍が耳を掠めて、顔の真横に突き刺さった。

 コンクリートの壁を深く貫いた槍は、目にも留まらぬ速さで繰り出され、遅れて風圧が髪を煽る。
 髪の毛の何本かが切断され、はらはらと地面に落ちても、さやかは震えることもできず硬直していた。
ほんの僅かな身動ぎで、鋭利な刃と頬が触れて血が流れるだろう。
 
「もう一回確認しとく。ほんっと~に、ホラーじゃないんだな?」

 低い声音が、鋭い眼光が、さやかを射抜く。
 不意を討たれ、さやかは完全に縮み上がった。

 粟立つ肌。
 涙で滲む瞳。
 そこに揺れる不安。

 視線に射竦められながらも、自らが生き残れる選択肢を必死に模索してもいた。
 この二日間の経験の賜物だろう。
特に一昨日潜った死線に比べれば、まだ辛うじて精神的余裕があった。

 ホラーだと言えば勿論、答えなくてもホラーと見なされるかもしれない。
 ホラーなんかじゃない、そう答えても殺されるかもしれない。相手は頭から疑っているからだ。

 さやかは考えに考え、ゆっくりと、しかしはっきりと首肯した。
 杏子の眼を見据えて、人間だけが持てる強靭な意志の光を示す。
 目が合ったまま、数秒。

 槍が、引き抜かれた。
 杏子は背を向け、槍を一振り。たった、それだけの動作で、槍が跡形もなく消滅した。
 今度こそ、危機は去ったのだと悟る。




565 ◆ySV3bQLdI.2012/08/29(水) 02:40:57.56xDvK8blDo (4/5)


 極度の緊張から一転して解放へ。
安堵するや否や疲労が押し寄せてきて、さやかはへなへなとその場に崩れ落ちた。

「どういうことだ、おい……まるで話が違うじゃねぇか……」

 へたり込むさやかに目もくれず、杏子は口元を押さえブツブツ何事か呟く。
 誰かに語りかけているのではなく、思考が口から垂れ流しになっている。
しかも、本人はそれに気付いていない。

「まさか……!」

 やがて、杏子の目がカッと見開かれた。どうやら彼女の中で何らかの結論に至ったらしい。
 いったいどんな心の動きがあったのか。
 さやかには知る由もないが、ひとつだけ確かなこと。

 彼女は今、猛烈に怒っている。凄まじい怒りに震えている。
 その顔は真っ赤な髪より赤く染まっていた。

「ぁんの野郎ォッッ……!!」

 杏子がやり場のない握り拳を壁に叩きつけると、鈍い音と共に分厚い壁が砕けて欠ける。
 腫れた拳の痛みで少しは冷静さを取り戻したのだろうか。さやかを振り向き、

「……悪かったね」

 と、ぶっきらぼうに言い放つなり、杏子は走り去った。
 振り回すだけ振り回して去っていった杏子を見送るさやかは呆然自失。
いつも突然に遭遇しては、状況も飲み込めぬ間に翻弄され、気付いたら終わっている。
ここ最近の災禍は、まるで嵐のようで、命があるのが不思議なくらいだった。

 さやかは暫く呆けていたが、いつまでもこうしてはいられない。
のろのろと立ち上がり、汚れを払い、元いた店に戻る。
 警戒しつつ物陰から覗き込むと、そこには命も零の姿もなく、
さやかの荷物一式と転がったイス、テーブル上には楽譜だけが置かれていた。




566 ◆ySV3bQLdI.2012/08/29(水) 02:49:26.45xDvK8blDo (5/5)

短いですが、ここまで。できれば明日にでも、もう一度
たくさんのコメント、いつもありがとうございます
正直、知らない知識もあったりで、とても参考になります
つきましては、陰我消滅と陰我吸囚、という言葉について教えていただけませんか?
想像はつくのですが、ググってもそれらしい意味が書いておらず、どなたかお願いします




567VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/08/29(水) 08:22:26.109OMKog+AO (1/1)

あってるかは分からないけど一応。

・陰我消滅

文字通り、牙狼の中で語られてる「陰我」が消滅する事。
10年に1度(うる覚え)の夜に一時的に現世から陰我が全て消える時があり、これは「陰我消滅の夜」(晩だったかも)と呼ばれ、魔戒騎士にとっては唯一の休息の時である。
もしくはパチンコの初代牙狼のライトver「陰我消滅の日」を指してる。

・陰我吸囚

陰我を体内に取り込む(吸収する)事。無印でバラゴがやってたホラー食いがまさにコレ(1000体のホラー食ったらメシアが云々)
でも映像作品の呀鎧伝にこの用語は出てきてないのでこれも初出は多分パチンコから。
パチンコではホラーを倒すと、陰我吸囚によってそれに対応した新しい技を体得する。
ガリウス→百刀剣乱
ブレイド→邪双交撃
融合ホラー→大魔獣陣
哭竜→牙皇降臨
魔戒樹→闇血邪剣
その他倒した数によって→邪霊幻身、漆黒墓石とか

どうでもいいけど漆黒墓石のネーミングがもうちょっとどうにかならなかったのか。


568VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/08/29(水) 11:47:43.07u/uM1K6S0 (1/3)

乙であります!

さやかちゃんと杏子ちゃんの初顔あわせも本編よりずっと良好ですね。
間違いなく魔戒騎士たちが運命を変えてくれている。
こういう恨みを買うことで危険から守るという方法も零っぽい。

すいません、調子に乗って使いすぎちゃいました。

呀とバラゴは分離し、陰我吸「収」ではなくて「囚」というところから、
バラゴの体内にではなく呀のデスメタルの鎧にホラーの力を囚えていたのかも。

いかに翼人牙狼の力とはいえ、1000体のホラーを喰った呀とどちらが強いかといえばはっきりとは言い切れないので
メシアにああもあっさりと捕食されたのはホラーを喰いすぎたからという説も考えられますね。


569VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/08/29(水) 11:48:30.66u/uM1K6S0 (2/3)

sageを忘れました・・・。


570VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/08/29(水) 12:01:08.20RmgM0V7AO (1/1)

乙です。


陰我消滅=ホラーを倒す事。
ホラーは殺害できないので封印して魔界に強制送還する。送還されたホラーは当分動けない。


陰我消滅の夜=10年だか100年だかに一度の、何故か陰我が作用しなくてホラーが活動できない日。阿門法師の登場回。


陰我吸囚=ホラーを生きたまま取り込み自分の力にしてしまう。ホラー喰いと呼ばれる強力なホラーに可能な荒技。
これができる人間を暗黒騎士とかホラー喰いの騎士と呼ぶ。

ホラー喰いが倒された場合、吸囚されていたホラーがどうなるのか?晴れて解放されるのか、ホラー喰い諸共消えてしまうのか、よくわからない。

こんな感じでしょうか?



571VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東)2012/08/29(水) 14:58:03.40AwRR02cAO (1/1)

乙ー
陰我消滅は「お前の陰我、牙狼が断ち切る」ってことなのかね
吸囚は語られてないし喰うとしかわからないね


572VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/08/29(水) 19:16:09.38u/uM1K6S0 (3/3)

連投ぎみですみませんが
陰我消滅の晩について補則を。

20年に一度の周期で訪れる魔戒騎士安息の日。
この日のみホラーが魔界からやってくるのに必要なゲートが一切出現しない。

作中では二回訪れている。

一度目は小説版にて。
時期的にはバラゴが大河のもとを去っていった後。
そのことに大河はだいぶ参ってしまい、鋼牙を鍛えることをやめようとさえ思ってしまうが、
阿門法師のもとにバルチャスの勝負をしに行き、バルチャスの真の意味を知ると共に師匠としての自信をとりもどした。
鋼牙はまだこの頃は世間で言えば小学校にあがるかあがらないかくらいの子供。

二度目はみなさんご存知一期「赤酒」。

20年に一度しか「完全な」休日は無い(しかも晩のみなので昼間のゲート潰しはやらなくちゃいけない)ことからも
魔戒騎士の壮絶さがわかりますね。


573VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/08/31(金) 23:05:29.74h4jPE92AO (1/1)

頼むぞ銀牙騎士!(゚ワ゚=)



574 ◆ySV3bQLdI.2012/09/01(土) 03:00:44.21P4LJMlH5o (1/1)

皆さん、ありがとうございます
晩じゃない陰我消滅など、wikipediaや小説、本編で出ていない単語は補完が難しいので助かりました
陰我吸囚されたホラーはどうなるのか……とりあえず復活できる方向でいきたいと思います
創作ホラーはイメージを伝えるのが困難ですし、魔法少女と戦わせてみたいホラーもいっぱいいますし
やっぱり無理、というソースがありましたら、またご指摘いただければ、
なんとかこじつけられないこともない理由を考えています
個人的に牙狼で一番お気に入りの敵もホラーじゃないですが、どうにかして戦わせたいと思っていたので

明日と書いたのですが、手こずってまして、日曜には必ず



575VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/01(土) 17:27:15.64dDSFoWMAO (1/1)

魔戒騎士と戦って欲しい魔女って考えたけど、どいつと対戦しても楽勝の画しか浮かばん。『誰でもない魔女』くらいになれば少しは苦戦するか……いや鋼牙なら誰も犠牲にせず勝ってしまうに違いない。

>>1の創作魔女も見たいなあ~なんて←横目チラ




576 ◆ySV3bQLdI.2012/09/03(月) 01:57:17.71cjJ5eeRJo (1/5)




 遡ること約三十分。
 涼邑零は屋外に並べられたイスに腰掛け、ひと時の休息を楽しんでいた。
 流行りの店だけあって人は多いが、男の一人客は彼だけである。
だが、まったく気にする様子はなく、テーブルにはケーキやパフェが所狭しと並んでいた。

『相変わらず、甘い物ばかりよく食べるわね。それも二日続けて。
そんなに燃費の悪い身体でもないでしょうに』

 零の左手首のアクセサリが、小声で囁く。
 母親のような口調で零をたしなめるのは、魔導具シルヴァ。
 シルヴァの言う通り、零がこの店を訪れるのは、二日連続。
そして、その時もテーブルには色とりどりのデザートが散りばめられていた。

 甘い物嫌いでなくとも胸焼けを起こしそうな、普通の人間には明らかな糖分と脂肪の過剰摂取。
 しかし零は、常人の数倍の運動量を日々こなし、肉体の造りからして異なる魔戒騎士。
必ずしも過剰ではない。

 他に必要な栄養も摂っており、その証拠に彼の身体は体調を崩すことも、
贅肉を蓄えることもあり得ない鋼の肉体。
 その点は、何年も行動を共にしているシルヴァは心得ている。
それでも、たまにこうして難色を示すことはあったが。

 また、甘党である零だが、そう毎日毎日、甘味を必要としている訳でもない。
 では何故、零は今日もこの場にいるのか。
 夜を迎える前のささやかな休憩と補給。それもあるが、本来の目的は他にある。
 シルヴァの小言に、またひとつ皿を空けた零が苦笑しながら答えた。

「少なくとも、誰かさんみたいに安い菓子で口寂しさを紛らわす必要はないけどな」



577 ◆ySV3bQLdI.2012/09/03(月) 01:59:34.87cjJ5eeRJo (2/5)


『ふぅ……、そんなこと言っているから来たようよ、その"誰かさん"が』

 シルヴァが言ったのと、ほぼ同時だった。視界の遠くに赤い髪が躍る。
近くまで来ているとはシルヴァに聞いていたが、意外に早かった。
 彼女もこちらに気付いたらしく、急速に向きを変えて疾駆する。
土煙を上げる勢いで迫ってくるのは佐倉杏子。昨日、零と戦い勝利した魔法少女だった。
 
「テメー……こんなとこにいやがったのか!」

 真横まで飛んできた杏子は開口一番、牙を剥く犬のような形相で握り拳を振り上げる。
 一応、勝利したのは杏子だったものの、その勝利は望む形とはほど遠く、
逆に彼女の自尊心を著しく傷つけたらしかった。

 その様子から察するに、昨夜から今日の日中に掛けて零を探していたのかもしれない。
しかし、まさか決闘の後に同じ店に戻り、しれっと翌日も通っていたとは思わなかったのだろう。
それはつまり、零が杏子を警戒していない、逃げも隠れも必要ないと言ったも同然。
杏子が激怒するのも頷けた。

「待った、あんこちゃん」

 問答無用に振り下ろされた拳を、零はスプーンを持たない左手で制止した。
だが止められてもなお、憎い男の顔面に食い込まんと激しく暴れる。
魔法少女の腕力を受け止める手にもまた相当の力が加わって震えるが、零は表には出さない。

 故に周囲の人間は気付かない。
その小さな拳が直撃すれば容易く骨を砕き、歯の数本もへし折る力を持つ凶器だと。
 魔法少女の拳を受け止める騎士と、魔戒騎士の力と拮抗する少女。
どちらも常識の埒外にあると。



578 ◆ySV3bQLdI.2012/09/03(月) 02:02:10.67cjJ5eeRJo (3/5)


「場所を考えろよ。こんな場所でやり合っても騒ぎになって邪魔が入るだけだぜ?」

「言っただろ。もう、そんなことはどうだっていいんだよ、あたしは」

 それは嘘ではないだろうが、まだ脅しの段階だ。杏子が槍を出すかどうかは、零次第。
 彼女は言葉使いや態度こそ粗暴だが、なかなか頭は切れる。
 零としても、今こんなところで騒ぎを起こされるのは面倒だった。
杏子より誰より最優先すべき使命、その為に自分はここにいるのだ。

「取りあえず座ったら? 話くらいは聞くし。
俺は、あんこちゃんと戦わないとは言ってないよ」

 杏子の拳から僅かに力が抜けるのを感じた。
 零はもしもの事態に備え、全身の神経を集中させながら、包んでいた左手を広げた。
 杏子は右手を引っ込めつつ、向かいの席にどっかりと腰を下ろす。
 
「上等じゃん……。だったら聞きたいね。いつ、どこで、あたしと戦うつもりなのか」

「まぁ、まだ時間はあるさ。とりあえず食うかい? 何でも好きなの、取っていいよ。
もちろん、俺のオゴリ」

 笑顔でデザートを勧める零。対する杏子は不機嫌そうにそっぽを向き、

「いらねーよ! いいから、さっさと本題に入れっての」

 などと言いつつも、視線はテーブル上を彷徨っている。
 内心では興味を引かれているのは誰の目にも明らかだった。
もっとも、直接それを指摘すれば杏子はへそを曲げてしまうだろうが。

「そっか。頼み過ぎちゃったからなぁ。じゃあ残すしかないかな」



579 ◆ySV3bQLdI.2012/09/03(月) 02:19:05.87cjJ5eeRJo (4/5)


 その一言を零が発した瞬間、空気が変わった。
 どうやら、一言でも杏子を刺激するには充分だったらしい。

「テメー……」

 杏子は静かに身を乗り出し、零の胸倉を掴む。声こそ荒げていないが、彼女の怒りは本物だ。
 昨日、挑発した時もそうだった。嵐の前触れのように穏やかになっているのが、逆に危険信号なのだ。
 その髪は赤く、しかし表情は青いまでに白い。
 
 青く静かに燃える炎。
 今の杏子を表現する最適の言葉。
 その青い炎に間近で晒されても、零は薄い笑みを絶やさなかった。

「ぶっ殺すぞ……あたしは食い物を粗末にする奴は許せねーんだ……!」

 テーブルにはまだケーキ、プリン、タルトなどなどが大量に残っている。
どれもこれも、まだ手も付けられていない。ドロドロに溶けたアイスなど、残っても捨てられるだけだ。
 大量に頼んでおいて半分近くを残すなど、杏子でなくとも眉をひそめる行為。

 ただ彼女の場合、他にも隠された何かがある。零に対する怒りも、そこから来ている。
 その何かの正体に朧気にでも気付いていながら、敢えて零が口にしたことも杏子を駆り立てていた。

「だったら、あんこちゃんが手伝ってよ」

 と、零は胸倉を掴まれたまま、しゃあしゃあと言ってのけた。
 あからさまな挑発。が、単なる挑発ではない。
彼が無意味にこんなことをするはずがないと、杏子もまた見抜いたのだろう。
でなければ、とっくに槍を握り、零に向けている。

 だからこそ、企みに乗るのは癪と考えた。怒りよりも、いいように動かされる方が気に食わないと。
 その証拠に杏子は零を睨んで動かない。零も口を開かない。
 そして、先に折れたのは杏子だった。




580 ◆ySV3bQLdI.2012/09/03(月) 03:30:37.55cjJ5eeRJo (5/5)

今回はここまでです
実は今回の投下で他の方のスレに誤爆してしまった為、暫く反省して書き溜めに専念しようと思います
読んで下さっている方にはご迷惑おかけします
週一回の更新を心がけてきましたが、このところ細切れにしか投下できませんでしたので、
十分な量を準備して万全の態勢で再開したいと思います



581VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/03(月) 11:49:39.05e+yZvIMAO (1/1)

乙。
杏子が登場するとスピード感が変わるな。シルヴァも久しぶり。

続き♪続き♪♪



582VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/09/04(火) 12:25:21.28JdHStDNA0 (1/2)

乙であります

そりゃ零くんも蒼き炎持ってますものww

なんでしょう。もし杏子ちゃんが鋼牙vsシグマの最終決戦の場に居合わせていたら
怒り突き抜けて魔女化しそうな勢いですね・・。



583VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/04(火) 15:37:21.832RSRpchAO (1/1)

>>1乙
杏子ついに甘味を食べるか?

>>582
なんでだと理由を考えたら開幕の料理ぶちまけかwww


584VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/09/04(火) 20:08:59.53JdHStDNA0 (2/2)

≫583

一般人でもあれは引くww
人一倍食物に対して真摯な杏子ちゃんならどうなるか想像もつかないww
ゴンザさんに「なりませんっ杏子様!」とか言われてなだめられそう・・ww


585VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/04(火) 23:59:01.42etfO3KsAO (1/1)

>>584
ゴンザの心尽くしの料理台無しで激昂する杏子

「鋼牙ぁーっ!シグマぁーっ!手前ぇらふざけてねえで降りてこい!2人ともあたしがブチのめしてやる!!」
「なりません杏子様っ!」
「!」
「お命の方が大事です!さあ、こちらへ」
「」シュン
「うわっ、ひええ~~~っ」←屋敷崩壊
「ゴンザぁーっ!!!」


…何だろう。あんま違和感無いふたり。




586VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/09/05(水) 00:22:10.386hJctIS+0 (1/2)

マミさんと杏子ちゃんは親が死んでるから冴島邸でお世話になっててもおかしくないなww

①冴島邸でゴンザさんやカオルとしあわせ家族
②零君&シルヴァ姐さんと廃墟暮らし
③閑岱大家族

三騎家族はどれも楽しそうね
ところでレオは普段どうしてるんだろ。ゴウキさんはもう故人だし。
お家も豪邸だし布道家当主として結構忙しいのかな。


587VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/05(水) 06:53:11.05D+10B+ZAO (1/1)

>>585
なんでだろう、俺は鋼牙とシグマが杏子の前で正座させられて小さくなってる図が浮かんでしまった。

>>586
それとも元老院に泊まり込みとかじゃなかろうか


588VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/05(水) 20:36:20.49Auyaca+AO (1/1)

>>587
杏子「跪いて懺悔しろゴルァ!!」
ゴンザ「ままま、お二方とも十っ分反省なさっているようですので、どぉ~かそのへんで…」
カオル「ちょっww鋼ww牙ww?」
邪美「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」携帯パシャ
シグマ「ぐぬぬ」
レオ「……じゃっ、じゃ~僕はこれで…(見てはいけないものを見てしまった気が…)」
鋼牙「むっ、ガジャリが呼んでいる」
杏子「うそつけ!!」
鋼牙「ホラーの気配が」
ザルバ『しねーぜ?』



589VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/09/05(水) 20:48:31.486hJctIS+0 (2/2)

≫588
赤酒吹いたwwwwwwww

牙狼もまどマギも総じて重いからそういうギャグっぽいのは貴重だなww
その杏子ならワルプルだろうがメシアだろうが呀だろうがレギュだろうがカルマだろうがギャノンだろうが勝てる気がするww


590VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/09/05(水) 22:06:11.05jC6OWZpDO (1/1)

>実は今回の投下で他の方のスレに誤爆してしまった為

めちゃくちゃ面白いよな、セイバー×禁書
見ててビックリしたwwww
一瞬>>1があのスレも!?とかビビったよ


591VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/06(木) 11:07:27.187DG4+EZAO (1/1)

>>588
この邪美もはやさとうやすえ本人だろコレ

そしてガジャリとホラーすらダシに使おうとする鋼牙さん必死すぎワロタ


592VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/09/06(木) 23:45:58.90OlpuwbdV0 (1/1)

すごく局地的で申し訳ないけど
今夜チャンネルNECOで雨宮監督の「ゼイラム」が2時半からやる。

よく「レギュレイスがゼイラムに似てる」とかいう声を聞くし
ゴンザさん役の蛍雪次郎さんも出るからもし受信してる人あらば見てみるといいかも

・・・かく言う俺も見たことないんだけどねww

牙狼のルーツを探る意味でも、ね。


593VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/07(金) 01:39:11.2132VznKHAO (1/1)

>>592

若々しいゴンザさんが、煙草吸ったり、競馬に興じたり、停滞空間で氷漬けになったり、触手プレイ強要されたり、ユンボ運転したり、感電してホネが透けたり、八面六臂の大活躍します。でも彼がいなくても映画的には多分成立する(笑)。
見れる人は必見でしょう。



594VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/09/07(金) 23:56:43.475Q2WRDnG0 (1/1)

≫593

うん、だいたいあってたww
確かにレギュレイスはゼイラムだった。
そして桑折さんを殺した号竜でもあった。

にしても雨宮監督本当に魔導列車についてた仮面みたいなやつ好きだな・・・ww




595VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府)2012/09/09(日) 00:06:09.398UEgqx0/0 (1/1)

>>586
劇中で両親の所在が一切不明なほむらも孤児という可能性があるね。
魔戒騎士のお世話になるとしたら、レオの助手見習いになって号竜やその他魔導具の使い方を勉強してそう。

>>592
「鉄甲機ミカヅキ」もおすすめ。
こちらでは今よりちょっと若いゴンザさんがキャバ嬢に貢ぐ防衛隊員として登場するww



596VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/09/09(日) 10:21:16.10oOdnWPDI0 (1/2)

≫595
なんというか、まとめて鋼牙に見せたいなww若かりし日の自分の執事を見て何を思うのか鋼牙ww


もし零と杏子がいっしょに暮らしてたら

杏子「あれ?おい、いつまで寝てんだよ。おーい。(ゆさゆさ)」
杏子「どういうことだオイ・・・こいつ死んでんじゃねーか・・・!」
※月に一度の魔導輪ご飯の日です。


597VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2012/09/09(日) 14:36:56.26XQYSbhxio (1/1)

ほむらは小説版だと両親についての記述があるね
入院してばかりで両親に負担をかけてて申し訳ない、みたいな


598VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/09(日) 19:53:19.93/44EES8AO (1/1)

>596

『汚い手で触らないで貰えるかしら、お嬢ちゃん?今日1日、ゼロは私の・モ・ノ・よ♪』フフン

「Σ#なん……だと……!!?///=3」←突然の事に一気に噴き出しそうになった色んな感情が入り混じった複雑な表情



冴島家より零のボロ屋敷の方が溜まり場には良さそうだ。橋の下よりはましだろう。

「…女子厨学生連れこんだって通報されますたワロスww」

『ゼェーロ?』ウンザリ



599VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/09/09(日) 21:31:13.06oOdnWPDI0 (2/2)

≫598
大丈夫、零はその窮地を「妹です」の一言で一度くぐっている。

杏子「(一通り事情を聞いたあと)やっぱどこも契約は命払うんだなー・・。ま、あたしは一括で払ってるけどサ。」
シルヴァ『まぁ、無責任な業者だこと。』
杏子「口に合うかはわかんないけど、これ食うかい?【グリーフシード】」

≫595
時を同じくして
ほむら「レオ法師、魔導火を利用した時限爆弾を作りたいのですが・・・」


600VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/10(月) 02:22:33.19vbJeGbrAO (1/2)

ところで音楽面ですんごい贅沢してる事で知られるGAROシリーズですが、MAKAISENKI第23話『金色』で一般魔戒騎士さん達が押し寄せる感動的なシーンで流れる曲が偶然と思えない程『QB営業のテーマ(通称)』とそっくりな事に皆さんは気づいていらっしゃるの…?



601VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/09/10(月) 02:39:48.77R+Hh8GMA0 (1/3)

レッドレクイエムのサントラに収録されてる「援護」って曲ですね。言われてみれば確かにソックリだwwこんなところでも似てるのか・・ww


602VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/10(月) 08:27:26.70Pf4TA56AO (1/1)

>>599
「魔界の力は人に仇なす魔物を打ち破るためのもの。ですが、一歩間違えれば人に危害を与える諸刃の剣です。それを忘れないで下さい」

「…レオ法師だって、魔導筆や号竜に魔界の力を使っているじゃないですか!私の爆弾は人に危害を与えたりしません!」

MAKAISENKI第3話「車輪」参照。

うん、これだと後でほむほむが手榴弾で自爆しようとする画しか浮かばない。


603VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2012/09/10(月) 09:10:54.37r7mjdV1j0 (1/1)

なにも問題ないはずなのにレオ法師という呼び方に違和感を感じてしかたがないwwwwww
魔戒法師だからおかしくはないはずなのにwwwwww


604VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/09/10(月) 09:46:45.03R+Hh8GMA0 (2/3)

鋼牙が阿門法師や我雷法師はもちろん、アカザとかラテスも法師づけで呼んでたから年上とか目上の法師はそう呼ぶんだろうなーって思ったのさww


605VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/10(月) 12:49:17.91vbJeGbrAO (2/2)

>>602

レオ「……///(レオ法師…法師…法師…)」←嬉しい
我雷「こりゃ新米!」ゴチン
ほむら「ホミュッ!」
我雷「お主が号竜や魔導火に触るのは10年早いわ!はよ修練場に連れて行け。レオも何を油売っちょる!」
レオ「すすすいません」
黄花・満寿「いくわよ」
ほむら「はうあう」ズルズル
鈴(18)「今日も明日も明後日も基礎・基礎・基礎訓練よ。魔戒語の課題も溜まってるようね」ニヤニヤ
ほむら(うう…小学生と筋トレきついよう……先輩こわいよう…)マドカァー
QB「やれやれ暁美ほむら、君は本当にバカだな」
我雷「おやこんな所に霊獣が」ムンズ
QB「キュッぷぃ!?」


ほむらは閑岱でメガほむに戻ってしまったようです。



606VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/09/10(月) 13:14:59.55R+Hh8GMA0 (3/3)

≫605

なにこの可愛いほむほむww
でも魂を肉体に戻したり強くなれる道があるならめげずに頑張れそうww
翼「見所のある娘だな。」
ゴルバ『実に我武者羅じゃ。』
邪美「あの娘には守りたいものがあるのさ。」
マミ「頑張るのよ、暁美さん!」

一方その頃まどかは・・・
まどか「もし魔法少女になったら、こんな服がいいなあーなんて・・。どうですか?カオルさん・・・。」


607VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/11(火) 15:59:02.447RjfmkKAO (1/1)

【コネクト】の歌詞がカオルが主人公な気がしてきた。

【マギア】を聴いてると邪美と烈花の演舞が浮かぶんだけど、歌詞はシグマの主題歌みたいだな。

どっかにそんなMAD動画ありそう。



608VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/09/13(木) 02:19:23.61U8c11auY0 (1/3)

コネクトはカオルと鋼牙のイメージソングって感じ。

振り返れば仲間がいて~のところのシンクロ感が鳥肌過ぎて涙腺がやばかった・・。

マギアはシグマと鋼牙って感じだ。
仲間を殺されて強くなりたいと願った二人の友の分かたれた道って感じ。


609VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/13(木) 06:11:23.64pyhb/SaAO (1/1)

>>608
oh……鋼牙×シグマ最終戦で【マギア】に盛大にかかって欲しくなってきた!!!
そして鋼牙が鎧の中にカオルを受け入れる場面で【コネクト】だ!



(´;ω;`)…ホムッ!



この曲、まどマギ本編の展開すら知らされずに作詞作曲されたそうだが、このシンクロぶり、どういうことなの……


んで、この流れで【マミのテーマ】(通称)が似合いそうなガロの名場面を考えてみたけど、一個も浮かばないってどういうことなのマミさん(笑)



610VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/09/13(木) 11:59:54.31U8c11auY0 (2/3)

≫608

魔戒騎士には合わないし邪烈もテーマソングあるからね。
ここは牙狼が誇る魔法少女の鈴ちゃんが一人前になって鋼牙たちを救援しに来るシーンまでお預けってことでww

翼「最近鈴が法術を打つときに呪文を唱えるが・・・ティ・・・ティロ・・・?ゴルバ、これはどういう意味の魔界語だ?」
ゴルバ『わしにもわからん。』

逆にちょうどまどマギ1巻をレンタルしてきたから
マミさんvsゲルトのシーンで一期のOPやセイバーインザダークのテレビサイズを流してみたら
これがまたピッタシww
一種の処刑用BGMだったww
・・・「ウォーオーオオオオオー♪」や「ガロォー♪」の所でトドメになるまで何回も微調節したのは内緒だww


611VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/09/13(木) 12:03:12.37U8c11auY0 (3/3)

間違えた、≫609だww


612VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/09/15(土) 00:06:00.14DJfHZbtSo (1/1)

>>609
マミさんのテーマが似合いそうなシーンは、白夜の序盤で鈴が調子に乗って絵にキズつけちゃう所じゃないか?
で、キズが付いた瞬間に音が止まる


613VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2012/09/15(土) 11:46:31.70Z5cjxh1uo (1/1)

>>610
鈴がQBと契約だと!?


614VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/15(土) 17:11:11.01X7MDWu0AO (1/1)

>>613
なんか白いコート着て槍持った残念なイケメンが走っていったぞ


615VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/09/15(土) 17:28:08.624VAr+85S0 (1/2)

一方その頃我雷法師に捕まったQBは・・・。


616VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/15(土) 20:11:14.30SSjy669AO (1/1)

>>612
「あっちゃ~…気まずぅう~い」「鋼牙にガッツリ睨まれてフォローしようがねー。いやマミがじゃなくて鈴がだけど」「でもマミにピッタリ過ぎて気の毒な位だわ」ヒソヒソ

「……うん知ってた。私のテーマソングが浮いてるって(グス)…確かにピッタリね…この場面だけ…私のテーマソング…(アハハ)」←暗黒笑顔

「こんなのってないよ…誰かマミさんを救う事が出来る人はいませんか。助けて魔戒騎士!」


壁∥ω°)……



617VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/09/15(土) 20:36:29.014VAr+85S0 (2/2)

だ・・・大丈夫だ、マミさん!

えーっと・・ホラ、メシアとの最終決戦の時のカオルが翼人牙狼の絵を描くシーンとか似合うじゃない!
あと、セイバーインザダークの入りが神すぎるからとっさには気付かなかったけどvsハンプティの時に流してもピッタリだよ!

マミさんのテーマソングは希望たっぷりの聖歌だから浮いてるんだよ、きっと!



618VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/16(日) 00:14:27.13jbjFgp4AO (1/1)

シグト「俺マミちゃんのテーマソング超好きっすよ~ww」



619VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/18(火) 20:35:15.3274J/bpkAO (1/1)

書きため待ってるよ~!



620VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/09/18(火) 21:19:35.14KA+SMnCA0 (1/1)

赤酒呑みながらバルチャスして待とうぜ

ベタに牙狼マギ最強談義でもするかい?


621VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/19(水) 06:16:21.21DqQcmMyAO (1/1)

>>617

solti ola i♪
amaliche cantia masa estia~♪

e sonti tolda i♪
emalita cantia mia distia~♪

……………………………
「ふぅ……何と申しましょうか…心が洗われて新たなファイトがモリモリと湧いて来ますような、美しく暖かい曲でございますねぇ…」ニッコリ


ダイハクシュ-!
「す、すごいね、すごく素敵だったね、ほむらちゃん!」「え、ええ…そうね(男性が歌うとこんなに印象変わるのね…)」「ベルカント唱法……マジで何モンだこのオッサン!?」「あれ、どしたんだろアタシ?目から水が…」
「…………っ!////」ウルウル


「 ゴ ン ザ 、 騒 々 し い ぞ 」

「はっ、申し訳ございません鋼牙様!」


「「「「「…」」」」」



622VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/09/19(水) 09:20:43.891ksqOkJA0 (1/1)

≫621
まさに 黄金騎士

この鋼牙は一期ないし白夜の鋼牙だなww
二期の鋼牙はいろいろ丸いww

『とかなんとか言って、聞入ってたようにも思えたが?』
「うるさい。指令だ。行くぞ(若干目が泳ぐ」

△陰我消滅△

『おい鋼牙、あんな低級ホラーになぜあんな大技を使ったんだ?』
「(頭の中であの曲が流れた)さあな。」


623VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/20(木) 16:54:11.979Np4mnHAO (1/1)

>>622
誰にも聞こえない位ちいさく、「フ~ン♪フ~ン♪フンフンフ~ン♪」てハミングしながら鎧召還する鋼牙様。



624VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/09/21(金) 17:32:21.87qYii++Nl0 (1/1)

♪チャーラーララララララー

鋼牙「次はお前たちの番か、マミ。」

零「あんこちゃんの勇姿、見せてもらうぜ」

駈音「君の若さとパワーを開放させるんだ、さやか君。」

レオ「楽しみにしていますよ、ほむらさん!」

カオル「応援してるよ、まどかちゃん!」

ザルバ『さて、お手並み拝見と行くか・・・。インキュベーター。』

次回!9月29日 魔法少女まどか☆マギカ ニコ生一挙放送!

・・・勝手ながら告知させていただいたww


625VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)2012/09/21(金) 19:08:46.02euqzsZpQ0 (1/1)

>>624

さらっとラスボス混ぜんなw


626VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/21(金) 23:51:11.69sxM+LLHAO (1/1)

>>624
こんな胸熱な予告されたら、まど☆マギがハッピーエンドになっちまうぜ!www



627VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/09/23(日) 00:47:29.59bz7T4R7G0 (1/1)

嬉しくも悲しいお知らせ。
10月22日の東京国際映画祭で蒼哭ノ魔翌竜の先行上映が決定しました。

何が悲しいって?先行上映で数週間ならまだしも数か月も待たされるのはキツイ。


628 ◆ySV3bQLdI.2012/09/24(月) 01:35:53.21DHpJYteOo (1/1)

ご無沙汰しています
なんやかんやあって、なかなか充分な書き溜めとは言えませんが、切りのいいところで近々再開したいと思います
やはり締め切りに追われていた方が書く気になるようで

>>627
もう完成していたんですね
気になりますが、東京では行けない……


629VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/24(月) 08:44:40.21msrGTwZAO (1/1)

待ってるよ


630VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/09/26(水) 11:21:55.05hK+K705AO (1/1)

総員鎧着装で>>1の帰還を迎える。
捧げ、剣!!!
∧ ∧     ∧ ∧
( ゚ω゚)/  \(゚∀゚ )♪キャー



631 ◆ySV3bQLdI.2012/10/01(月) 02:38:03.98RipvUQ6So (1/13)

 
「……ちっ! 食い物に罪はねーからな……」

 掴んでいた零の胸倉を突き放し、反動で椅子に戻る。
 いや、折れたという表現は杏子が認めない。ここで暴れれば、自身の言葉が確実に嘘になる。
それを嫌ったのだ。

 杏子はフォークを手に取ると、ケーキに突き刺して丸ごと口に運ぶ。
その瞬間の口元の綻びようは、普段の刺々しさや強かさ、素っ気なさを微塵も感じさせない年相応の少女。
 不覚にも隠し切れずに笑みがこぼれてしまった杏子はキッと零を睨むが、零の視線は既に外れていた。

 気を回した訳ではない。
 特に関心がなかった。

 安堵して手当たり次第に手を伸ばす杏子にも構わず、零の注意が向いているのは店内のある一席のみ。
 一時、子供に戻った少女を微笑ましく思うこともない。
 休息の時間は終わり。その眼、その思考は、獲物を追う狩人に切り替わっていた。



 杏子が来てから二十分少々。テーブルの上はほぼ片付いてきていた。
 零もたまに摘まむが、ほとんど平らげたのは杏子。会話もなく黙々と食べ進めた。
途中、何度か視線が交わったが、急かされたりもしなかった。
 
 折角の機会だからと、じっくり味わいたかった。
 さっさと食べ切ってから本題に入りたかった。
 どれもあるが、一番の理由は待っているのだ。

 零の纏う空気が変わったのを察している。零が時を待っているように、杏子も"その時"を待っている。
 零が動いたのは、杏子が最後の皿に手を付けた頃だった。




632 ◆ySV3bQLdI.2012/10/01(月) 02:40:57.51RipvUQ6So (2/13)


「なぁ、あんこちゃん。
前にも言ったかもしれないけど、俺は君と俺のどっちが強いかに興味はないんだよね。
だって、俺が勝っても得る物がないからさ」

 ガタッとイスを鳴らし、立ちかける杏子。
零は、逸る子供を宥めるように片手で制して、続きを語る。

「だけど、俺にも得があるんなら考えてもいい。だから、あんこちゃん……ホラーと戦ってみる?」

「ホラーと……」

 杏子が大人しくなり、怪訝な顔つきで零を見返す。無言で続きを催促していた。
 
「ああ。あんこちゃんがもしホラーを倒せたなら、俺より優れた証明にはなるね。
あんこちゃんがホラーを倒してくれたら俺も楽できる。
その上で満足いかなければ、その時は戦ってもいいよ」

「優れた証明? どうして直接やり合ってもないのに、そんなことがわかるのさ」

「あんこちゃんはホラーと戦った経験がない。
ホラーをまったく知りもしないのに勝つなんて、俺にはちょっと無理だな。
これでも昔は散々だったんだぜ」

 と、かつての苦労を匂わせつつ、最後に零は軽く肩をすくめ、

「で、どう? 杏子ちゃんが自信がないなら、無理にとは言わないけど」
 
 またしても杏子を焚き付ける。
 対抗意識を煽る露骨な挑発。彼女を意のままに動かすには最も効果的と思われる手段。
 だが、杏子の反応は予想と異なった。



633 ◆ySV3bQLdI.2012/10/01(月) 02:54:58.52RipvUQ6So (3/13)


「ふん、んな見え透いた挑発に引っ掛かるかっての」

 言って、杏子はそっぽを向いて考え込み始めた。
 零の思惑、予想される危険、自分の得るメリット、デメリット。
それらを考慮し、安易に惑わされることなく断を下す為に。
 真剣に悩む余り、唇の横にクリームを付けたままの姿は、なかなか愛嬌があった。

 零は軽く息をついて、彼女の決定を黙って待つ。
 彼女も、そう何度も同じ手に引っ掛かるほど馬鹿ではなかったということだ。
むしろ、そうでなくては困る。

 だが杏子は挑発には引っ掛からずとも、零の話術には誘導されていた。
 杏子は少女とはいえ、魔法少女としては歴戦の兵。
相手にもよるが、その戦闘力はホラーにもひけは取らないだろう。
ソウルメタルの問題さえなければ、勝つ目は充分にある。

 故に、修業時代の零がホラーに苦戦したことと同列に語れはしない。
零もまた、戸惑いこそしたものの、初戦で魔女を破っているのだから。
 そんな企みを知ってか知らずか、杏子は口の端のクリームをぺろりとなめとり、挑戦的な笑みを浮かべた。

「ま、あんたが何を考えてるのか知らないけど……いいよ、やってやろうじゃん。
この街でかち合う可能性が高いってんなら、
ホラーがどんなものか、いっぺんやりあっとくのも悪くないかもね」

「そうこなくっちゃ」

 零もニヤリと笑って指を弾く。
 すると途端に、杏子は表情を硬化させた。
思い通りと言わんばかりの反応が気に入らなかったのだろう。



634 ◆ySV3bQLdI.2012/10/01(月) 02:57:41.69RipvUQ6So (4/13)


「けど、忘れんじゃねーぞ。あたしが納得しなきゃ、その時は本気で戦うんだな?」

「ああ、誓ってもいいよ」

「……ふんっ、ならいい。それで?
まさか、いつ出てくるかわからないホラーをあたしに待てってんじゃないだろ?」

 つまり、何か当てはあるんだろう、ということだ。
 当然、ある。それも、すぐ側に。
 彼女の驚く顔を思い浮かべながら、零は告げた。
 
「ホラーなら既にいるさ。この店内にね」

「はぁっ……!?」

 案の定、驚愕に目を見開く杏子。忙しなく周囲に視線を巡らせる。
 期待を裏切らない反応。暫く眺めていたくもあったが、あまり騒がれては相手に警戒されてしまう。
 零は軽く杏子の腕を引き、意識を引き戻した。
 
「まぁ落ちつきなよ、杏子ちゃん」

「……どいつがそうなんだ? 確か、ホラーは人に取り憑くって言ったな?」

「ほら、あそこに女の二人組がいるだろ?」

 零の人差し指が立ち、ゆっくりと店内の一角を指す。
指の動きにつられて、杏子の目もそちらに向いた。
 そこには杏子と同年代の、見滝原中学の制服を着た少女。
向かいには、どこかの会社員らしき制服姿の女性が座っていた。




635 ◆ySV3bQLdI.2012/10/01(月) 03:00:00.71RipvUQ6So (5/13)


 中学生と大人の二人組。一見した限りでは、あまり接点のなさそうな組み合わせだ。姉妹にも見えない。
 どちらも楽しそうに談笑していた。
耳を澄まして集中すると会話の内容まで聞き取れたが、どれも他愛のない雑談だ。

 学校や友人の話、或いは恋の話。どれも杏子には願っても手に入らない過去のもの。
 ふと、チクリと微かに胸の奥を刺すような疼くような痛みを覚えたが、杏子は無視して零に問う。

「で、どっちがホラーなんだ?」

「ああ、それは……あっち」


 と言って零が指し示したのは――中学生の少女の方だった。
 

「あいつが……!?」

 杏子は半立ちになって、まじまじと少女の方へと目を凝らす。
 どこからどう見ても、ただの人間。
笑ったり唇を尖らせたり、ころころ表情を変える、どこにでもいる一般的な中学生。
 
 とても化け物が取り憑いているようには見えない。
ましてや、そのすべてが偽り、演技であるなど信じ難い。まだ向かいの女の方があり得る。
 零がしようとしていることは、そして決闘に応じる条件として杏子に提示したことは。
 

「そ、あんこちゃんには、彼女を殺してもらいたいんだよね」


 あの見るからに無垢な少女を殺すこと。
 零は軽々しく残酷な要求を言ってのけた。
 



636 ◆ySV3bQLdI.2012/10/01(月) 03:04:54.77RipvUQ6So (6/13)


「な……んだと……?」

 僅かに一瞬、杏子に隠し切れない動揺が走った。
 化け物相手なら、どんな怪物だろうと怯みはしない。残虐にもなれる。
 魔法少女なら自分と同類、遠慮も容赦も必要ない。共に戦いに身を置く者。
どんな理由だろうと望んで選択した結果なのだから。

 だが、ただの人間、それも同じ年頃の少女を殺すなど経験あるはずがない。
 言うなれば彼女は、杏子が引く、ある一線の"向こう側"の人間。
 "向こう側"の人間とは関わりたくなかったし、関わってはいけないという意識もあった。
ただ、必要ならば利用するだけの関係で。

 そもそも杏子は取り憑いている、としか聞いていない。
当然、憑いているなら祓うこともできる、魔女の口付けと似たようなものとばかり思っていた。
あわよくば誰の犠牲も払わず倒せるものと。

 そんな甘い話がいつもいつも転がっているほど、この世界は甘くない。
 とっくに理解も覚悟もしていたはずなのに。
 もしかしたら、自分たち魔法少女も化け物に――魔女に変わるかもしれないのに。

 零の忠告も忘れ、杏子が身を乗り出しかけた時、

「座ってな、あんこちゃん。それと、あんまり見るのもまずい。
気付かれるからな」

 頭頂部に感触。思いの外、強い力で身体が沈み、半ば強制的に着席させられる。
 零の大きな手に頭のてっぺんを押さえつけられていた。



637 ◆ySV3bQLdI.2012/10/01(月) 03:07:27.28RipvUQ6So (7/13)


「ちっ……わかったよ……」

 杏子は抵抗しなかった。振り払ってもおかしくないところを、されるがままにしている。
 どうすべきか戸惑っていた。子供っぽい反抗心など、完全に鳴りを潜めるほど。
 
「なぁ、ほんとにあいつに間違いないの? 
魔女の口付けを受けた人間でも、こんだけ近ければ何かしら感じるもんがある。
けど、あいつからは何にも感じやしないんだよね」

 ホラーと魔女は違うのだろう。こんな問いは無意味かもしれない。
 それでも、杏子の勘は彼女ではないと告げていたのだが。
 
「間違いない。魔戒騎士には見分けられるんだよ。特殊な判別方法でね」

「ふぅん……あっそ」

 杏子は追及しなかった。本職の零に言われては、もう何も言えなかった。
 彼女に間違いないと言われて、密かに落胆していることに気付く。
揺れている自分を認めたくなくて、零に知られたくなくて、杏子は意図的に話を逸らした。
 
「にしても、どうやってあいつと戦うのさ。お膳立てはあんたがするのかい?」

「どうもしなくていい。俺が連れの女を適当に引きつけとくから、
あんこちゃんは無理やりにでも連れ出して戦えばいい。
連中は人前では正体を見せない。けど、人のいないところに引きずり込んでやれば正体を現す。
あ、でも正体を現すまでは攻撃するんじゃないぜ?」

「何でさ?」

「そうじゃないと取り憑いたホラーは倒せないんだ」




638 ◆ySV3bQLdI.2012/10/01(月) 03:08:39.96RipvUQ6So (8/13)


「……そういうもんなのか?」

 零の返答は、どこか疑わしい。疑わしいが、杏子には真偽を確かめる術がない。
半信半疑でも従うしかない。
 きっと零は、この迷いも見抜いている。だから今も、わざとらしい笑みを浮かべているのだろう。

「そういうもん。それじゃ頼んだぜ」

 言って、零は杏子の背中を叩いて立ち上がった。
 遂に作戦決行、なのだろうか。自分はまだ、心の整理がついていないのに。
 
「おい、どこに……」

「さっきのあんこちゃんの動きで、勘付かれたみたいだからさ。
早めに動かないと、連れの女に手を出すかもしれない」

 いよいよ時間がない。
 心に起こった細波は徐々に激しくなる。
 杏子の瞳は目に見えて揺れていた。

「ああ、大丈夫。会計なら済ませてあるから」

「じゃねーよ……! そうじゃなくって……」

 言い淀んだ杏子は頭を掻きむしって煩悶とした。

――くそっ……何をやってんだ、あたしは! 頭ん中がグチャグチャで、考えがまとまらねー。
でも、違う。それだけじゃない。
あたしは迷ってる。あたしは……何を言おうとしてんだ?――



639 ◆ySV3bQLdI.2012/10/01(月) 03:11:00.53RipvUQ6So (9/13)


 本当は、言いたいことは決まっている。
それを言っていいのかと、ほぼ無意識に躊躇いを感じているのだ。
 誰かを犠牲にしたくない。間接的にではあるが、救いたいという気持ちの表れ。

 だからこそ口にすることに抵抗があった。
 これまでの生き方が枷になっていた。
 過去から今に至るまで多くのものを切り捨ててきた。
そんな自分が今さら誰かを救いたいなどと、おこがましいのではないか。

 そして、それは苦しんだ末に固めた決意を、信条を曲げること。
 杏子にとっては自らを否定するも同然。
 認めてしまえば、胸の奥に封印した何かを掘り起こすことを意味する。

――そもそも、どうしてあたしは、こんな面倒な思いしてまで、こいつに従ってんだ。
こいつが勝手に決めた条件に従う必要なんかない。
こっちから問答無用で仕掛けてやれば、こいつだって拒めないはず……。
 こんなとこ、さっさと出てって仕切り直せばいい。でも――

「今になってやる気がなくなった? 嫌なら別に構わないけど」

――いや、ダメだ。たとえあたしがやんなくても、こいつがやるだけ。
それならいっそ、この場でこいつを……って、そんなことして何になるんだか――

 いくらなんでも、それはない。
 人を喰うホラーとやらに憑かれた少女を生かす為に、零に刃を向ける。
 そんな、あまりにも馬鹿げた考えが頭を過ぎった。

 見ず知らずの少女の為に、そこまでする義理がどこにある。
 だいいち過干渉であることに違いはない。
 杏子は、改めて自身の混乱を自覚する。



640 ◆ySV3bQLdI.2012/10/01(月) 03:12:44.72RipvUQ6So (10/13)


「じゃなくて……その……」

 まごまごと口を動かすだけで、何を言いたいのかも、はっきりしない。
 らしくない自分が嫌になる。
 杏子は大きく息を吸い。


――なぁ……人間とホラーを切り離すことはできないのか?


 しかし、口にはしなかった。
 やはり、自分には資格がない。また、その必要も。
 所詮、一時の気の迷い。あの日の決意を覆すには到底足りないと切って捨てる。

「で、どうかした?」

「……何でもねーよ。やればいいんだろ、やれば」

 半ば自棄っぱちな心持ちで、杏子は立ち上がった。
 当初の言葉を翻して、尻尾を巻いて逃げたと思われるのも気に入らない。
相手が化け物で、必要なら殺すだけだ。その結果、誰がどうなろうと関係ない。
 そう、心の中で言い聞かせた。
   

 零と杏子が二人の席の横に立っても、二人は見向きもしなかった。
 彼女たちは零を知らないだろうが、零は彼女たちを知っている。
特に少女とは昨夜、言葉も交わしているのだが、彼女は覚えていないかもしれない。




641 ◆ySV3bQLdI.2012/10/01(月) 03:14:49.76RipvUQ6So (11/13)


 夕木命と、美樹さやか。
 二人は一見、仲睦まじく手を絡め合っているものの、
さやかが顔面を蒼白にして小刻みに震えているのを、零は見逃さなかった。

 零はそっとさやかの顔が杏子に見えないよう立ち位置を変え、テーブルを叩いて注意を引き付ける。
同時に、二人の手首を握って、各々の手を離す。
 片方は熱いくらいの汗で濡れていて、もう片方は氷のように冷たかった。
 
「お楽しみのところ悪いけど、ちょっと付き合ってもらえるかな」

 言うと、零は背後の杏子に目配せして頷いた。
 事前に打ち合わせもしなかったが、合図には充分。
 行け、という指示だ。

「あの……」

「おっと、あんたに用があるのはあたしだよ」

 さやかが何か言うより早く、杏子は手を取って強引に歩き出す。
 乱暴で気遣いの欠片も感じられない扱い。まるで、何かを振り切るかのようだった。
 
「ちょっ――!」

 としか零には聞こえなかった。
続くさやかの抗議は杏子に向けられていたが、すぐに抵抗も空しく引きずられていく。

 後は命と、杏子に手を振って見送る零だけが残された。
 命は少なからず呆気に取られていたようだが、すぐに零を睨みつける。
その目つきは、とてもただの女とは思えないほど鋭く、冷やかだった。




642 ◆ySV3bQLdI.2012/10/01(月) 03:16:22.77RipvUQ6So (12/13)


「あなたたち……どういうつもり?」

「悪いね、玩具を取り上げちゃって。けど、もう時間も遅い。
子供は子供同士ってことで、ここからは大人の時間だろ?」

 にも関わらず、零は真っ向から受け止め、不敵に微笑んで見せた。
 派手に騒いでくれたお陰で、衆人の目は一時的に杏子とさやかに吸い寄せられ、
零と命の周囲には数秒の空白が生じる。
  
 零は懐からライターを取り出すと、ピンと蓋を親指で跳ね開け、命の眼前に差し出した。
 次に手と身体でライターを覆い、死角を完全にする。
 タバコの火を点けるみたく自然に、かつ洗練された一連の動作。
 そして親指がドラムを回転させ――。

 鮮やかな緑の炎が命の瞳を照らす。

「用件は……言わなくてもわかるよな。付き合ってもらうぜ」

 魔導火に照らされた瞳に、魔獣ホラーに憑依された証である魔戒文字が浮かび上がった。




643 ◆ySV3bQLdI.2012/10/01(月) 03:21:35.95RipvUQ6So (13/13)

ここまで
次は来週日曜
休んだ時間の割に、あまり進んでいませんが
もっと書きたかったのですが、鋼牙とまどかの場面と同じで凄く悩んだ為に手間取りました

零と杏子、特に零は本編の描写だけでなく、自分のイメージも多分に含まれています
鋼牙ではできないことをやりたいと思ったので、今後も零らしくないと感じることもあるかと思いますが、
よろしくお願いします




644VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/10/01(月) 06:09:15.536AJnqikAO (1/1)

うぉぉ…待ってました乙乙乙!
相変わらず伝わり難い優しさで杏子を追っ払って、遂に、絶狼の双剣解禁なるか!?



645VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/10/01(月) 06:32:20.7659Ojgx6AO (1/1)

1乙!
この女に憑依したホラーはやっぱりあいつなのか…そして魔戒騎士はなんでめんどくさい奴ばかりなんだw

そういえば細かい事だけど、零が使う魔導火は青じゃなかったっけ?確かライターの魔導火の色も烈火炎装と同じだったような。


646VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/01(月) 11:03:59.91VkCPkclj0 (1/1)

乙であります!

やはりこのコンビはすごくイイですな。
ケーキを食べて思わず顔がほころんでしまう杏子ちゃんにやられちゃいましたww
杏子ちゃん、「それ」は誰しもが一度は思いつくことだけれど、その方法が一番知りたかったのは零なんだぜ・・。


ちなみに
烈火炎装の色は
牙狼・・・緑
絶狼・・・蒼
打無・・・紫
呀・・・・赤紫
ヤイバ・・赤(うろ覚え)
破狼・狼弩・・・不明
邪美が魔導火で傷を治療するシーンでは牙狼と同じ緑。なので魔導火の基本色は緑。
三騎一閃のモデルとなった白夜でのレギュレイスに立ち向かったシーンでは
牙狼→絶狼→打無と炎をリレーしていくシーンがあるが、そこでは炎の色が変わっていっているので
烈火炎装をすると炎の色が変わっていくものと思われる。


647VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/02(火) 05:37:19.7608IPN0hDO (1/1)

乙!


そーいや烈火炎装ってレギュラー陣はさも当然みたいに使ってるけど、あれって相当な修練をつんだ騎士じゃないと出来ない技なんだよな。





648VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/10/02(火) 08:53:34.94G9UPxISAO (1/1)

1期で鋼牙が零に「烈火炎装を使えるか?」と尋ねていたから、最高位の騎士が使えなくてもおかしくない技なんだろうな。


この女がホラーでもう確定なのに敢えて魔導火灯す零さん超イケメン!マジ尊敬するっす零さん!
…ショウさん?なんか涙目でションボリ帰って行きましたよ。wwほっといていんじゃないっすか?wwww



649VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/02(火) 17:30:10.35NAO+LadIO (1/1)

というかレギュラーがやってることって並の騎士と比べると超難易度の高い技ばっかりなんだろ?


650VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2012/10/02(火) 18:23:28.46uwWpPKCpo (1/1)

>>648
実はショウさんが見滝原担当の魔戒騎士だったりしてな


651VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/02(火) 19:14:29.59irMcGn6G0 (1/1)

いいえ、アングレイあたりの格好の依代です。

そういえばあのさやかちゃん心滅のシーンも一期の【水槽】の「ザルバ・・・あんな人間でも守るに値すると思うか?」にリンクするな。
というかあの陰我まみれのホスト二人は虚淵氏が実際に電車で聞いた会話から生まれたそうな・・・・。


652VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/10/03(水) 01:20:06.99m/umcr1AO (1/1)

>>651
ホストのシーンは優秀な声優に聞く者の胸をかきむしるような演技をさせているが、虚淵氏が聞いた現実の会話は頭悪さ丸出しなトークだったそうな。

しかしこのホスト、まさか自分がアニメ化されているとは夢にも知らずにこの世のどこかにいると思うとwwww




653VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/03(水) 04:44:50.55/jNh4I750 (1/2)

・・・いやまてよ、あのホストはむしろホラーに憑かれたキャバ嬢あたりに喰われる役割だなww
牙狼的にはそれが王道だww牙狼における若い悪い男の仕事はホラーに喰われることだww
イシュターブか
ウトックか
エルズか
ルーザギンか
どちらにせよ生かしてはおけん。


654VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2012/10/03(水) 13:16:00.03cXdS4Szvo (1/1)

まぁ、さやかの手を汚させる前にホラーに食われた方が平和かもね
きらら☆マギカの読みきりでショウさんがクズ格好よかったので、あんまり憎めないんだがw


655VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/03(水) 14:13:02.95JZ3DNmZBo (1/1)

ホストやキャバに本気になる方も悪いからな・・・
一概にショウさんだけがクズとはいえない


656VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/03(水) 14:35:27.66/jNh4I750 (2/2)

ふと気がついて振り返ってみた

△牙狼におけるチャラ男の末路△

【陰我】・・・イシュターブに憑依された女詐欺師に鎖にされて喰われる
【美貌】・・・まだ憑依もされていない年増のホステスに石で撲殺される
【人形】・・・アスモディに術をかけられバトルロワイヤル
【魔弾】・・・氷見川(父)に魔弾ブチ込まれホラー化
【白夜】・・・エルズに憑依された女をナンパし、ホラーに化けたとたん情けない悲鳴と共にスタコラ(奇跡の生還)
    ・・・レギュ様の眠っている岩の上に血まみれの死体置いたせいでレギュ様復活。僕にされて最後は翼にやられた
【火花】・・・シガレインに憑依された男に爆殺
【街灯】・・・冷凍保存されコレクションに。気に入らないのは餌に
【妖刀】・・・携帯真っ二つ
【化粧】・・・大根演技をボロクソに言われた挙句餌に
【果実】・・・事故った上にお母さんに喰われた
【赤筆】・・・車に落書きしてるとこを鋼牙にみつかり、締め上げられる(もちろんホラーじゃなかったので逃がしてもらえた)

うん、ロクな目にあってないなww


657VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/04(木) 00:07:24.54PzyJAAdlo (1/1)

>>654
ショウさんはアレだ、
さやかちゃんが話を聞く→電車は復活した電車ホラーで襲われるが、鋼牙に助けられる
で、さやか「何でそんな奴を守るんですか!?」って感じになったら面白い




658VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/04(木) 00:32:50.56ewlDX3wM0 (1/1)

△本編しか見ていない人向けの補足△

電車のホラーとは小説に登場した【列車ホラー・ヴェル】のこと。
列車に化け、車内に手下を憑依させた人間を乗せておくパズズ、ゲノシカ系のホラー。
遠い町へ出かけていた鋼牙は帰りに列車に乗ったが、ザルバがホラーの気配を察知する。
不思議とその周りだけ邪気が無い紳士(【試練】でカオルに壁画の修復を依頼した幼稚園の園長)
と大河や魔戒騎士、ホラーについての話をし、ホラーの正体に鋼牙が気付くと本性を現し、鋼牙を襲う。
結局は園長を別の列車に逃がされ、陰我消滅される。

が、実は本編にちゃっかり出ていたりする。総集編【約束】のラストのシーンで崩れ落ちる列車が出てくるシーンがそう。


659VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2012/10/05(金) 14:23:05.531N3ZzOgpo (1/1)

まどマギ映画は明日からか……
まあ再編集版だから新情報や新展開はないんだろうけど
新情報がありそうなのは来週発売の書き下ろしコミックスの方かな


660VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県)2012/10/05(金) 16:44:28.42xdSVo2uio (1/1)

>>659
新キャラは出るよ?


661 ◆ySV3bQLdI.2012/10/08(月) 03:03:44.45ScCxGBbdo (1/1)

なるべく多く加筆して明日に投下したいと思います


662 ◆ySV3bQLdI.2012/10/09(火) 03:02:21.69PFShUIago (1/7)


「あら……いきなり現れて手を掴むなんて、とても女性を誘う態度とは思えないわね」

 命は緑色の魔導火越しに零と目を合わせても眉ひとつ動かさず、ふっとライターの火を吹き揺らした。
 髪をかき上げ、ゆっくりと立ち上がる様は、妖しいまでの色香を醸し出している。
 彼女は、まるで物怖じしていなかった。
目の前にいる男は己が天敵であり、いつ、その身を切り裂く剣を抜き放つかわからないというのに。

「ゴメンね、あんまり魅力的だったからさ」

「そう。それで、どこへ連れて行ってくれるのかしら?」

「どこか人の来ない場所がいいかな。二人っきりでゆっくり楽しめるところ」

 零もまた軽いノリで応える。
 他人が耳にすれば、ただのナンパ男と大人の遊びに慣れた女の会話にしか聞こえないだろう。
 しかし男は魔戒騎士であり、女は魔獣。両者は殺し合う仲であり、決して相容れぬ関係。
そして今、互いの間合いに堂々と踏み込んでいる。
 この状況は、まさに一触即発。

「突然ね……それもこんなムードで。まぁ、考えてもいいけど、ひとつ条件があるの」

 命は零の前で人差し指を立てた。
 今にも息のかかる距離まで顔が接近する。蠱惑的な流し目に対し、零もまた挑発的に応えた。

「へぇ、条件って?」

「あなたが私を捕まえられたら」



663 ◆ySV3bQLdI.2012/10/09(火) 03:04:56.01PFShUIago (2/7)


 言うが早いか、命が一歩、後退る。しかし零には、それ以上は視認できなかった。
何故なら、視界を完全にイスが覆っていたから。

 命は足でイスの脚を引っ掛け、零に放ったのだ。
そこそこ重い木製のイスを瞬時に顔の高さまで、一切の助走も振りもなく。
 
 戦闘開始の合図。いや、ただの戯れだ。
 あまり本気にさせて、ここで戦闘は避けたい。
 ならば、ここは無理に捕らえるには及ばないだろうか。

 彼女は敵を殺して終わりではない。
魔戒騎士を返り討ちにした後、これからも人に紛れて人を喰っていかねばならない。
衆人環視の中で派手な真似はできないはず。まして正体を晒すなど。

 ではどうして、こんな目立つ行動を取ったのか。
 考えられるとしたら、まずは逃走の時間稼ぎ。
 先手を取られた不利な状況を覆すべく、仕切り直しを試みるとしたら。
 極端に気配を辿り辛い街で、潜伏されれば探し出すのは至難の業。必ず誰かが犠牲になる。
 ならば――。

 刹那の間に状況判断を済ませた零は、迫るイスを掴んだ。
 勢いを殺しつつ背後に受け流し、放す。
同時に、もう片方の手を伸ばすのも忘れない。
  
「はい、捕まえた」




664 ◆ySV3bQLdI.2012/10/09(火) 03:07:26.01PFShUIago (3/7)


 完全に離れるより早く、零の手は命の右手を掴んだ。
 それ自体に大した意味はなかった。この程度で決着がつく訳でもない。
彼女の提示した条件に付き合っただけ。

 かと言って無意味でもない。
 戯れはいらない。ここから本当の戦いを始めようと、互いに確認する為に必要な儀式。
 油断はなかった。あったとすれば、誤算。

 突如、掴んだはずの命の手から抵抗が消える。
 まるで腕がすっぽ抜けたよう。
命を捕まえておく為の力は行き場を失い、零の身体がグラついた。
 
 その時、起こった事象に、零は目を見張った。
 命の腕が肉体と離れていたのだ。
そして本体はというと、二の腕の断面が濃いオレンジ色の光に包まれ、肘は見えない。

――こいつは……!

 直接は見ていないが、記憶にある。
 ホラー、モロク。
 腕を切り離し、炎と氷を持つ。過去、接触はしたが、直前で冴島鋼牙に譲ったホラーだ。
 
 このケースは前もって予測できたはずなのに。
 だが悔しがるより早く、零は握っていた手を振り解いた。
冷たかった肌に、異常な体温の高まりを感じたからだ。

 零が手を掴んでから、ほんの一秒か二秒。
気付くと、腕は何事もなかったかのように身体に戻っていた。
 周囲は何が起こったのか理解が追い付いていない。自らを疑い、目を擦る者も多かった。




665 ◆ySV3bQLdI.2012/10/09(火) 03:09:29.97PFShUIago (4/7)


 命と目が合う。彼女は妖艶に微笑むと反転、走っていった。
 すぐさま零も追いかけたが、なかなか距離を詰められない。
出遅れが災いしてか、それとも命の足が速いのか。おそらくは両方。
 
 すっかり夜も更け、辺りは暗闇に包まれている。
 また、命は人通りの少ない方へ逃げていた。
 これなら誰に気兼ねなく全力疾走できる、と零は足を速めた。
 
 結果、徐々に差は縮まるのだが――。

「っ――!?」

 突然、零は盛大に転倒。
 受け身は取ったので傷はないが、再び距離が開く。
何かに躓いたかと見ると、光る右腕が足を握っていた。
 
「ちっ、やってくれるぜ……!」

 剣を抜くまでもない。懐からクナイ状の短剣、破邪の剣を取り出して思い切り突き刺してやる。
 肉に食い込む確かな手応え。飛び去る腕と呼応して、遠くを走る命もやや右に傾いている。

『注意して、ゼロ。あいつはどこからでも腕を飛ばしてくるわ』

「知ってるさ。けど、片腕しか使わないってことは……」

 誘っているのだ。
 目的地へ着くまでは捕まる訳にはいかないと、足止めをしてきた。



666 ◆ySV3bQLdI.2012/10/09(火) 03:11:10.56PFShUIago (5/7)


「やれやれ、あんこちゃんを置いてきたのは失敗だったかな」

 立ち上がって走り出した零は、付かず離れずの距離を保ちつつぼやく。
それが冗談めかして言っているのだと、シルヴァにも理解できたが、
それにしてもわからないことはある。 

『ゼロ……あなた、どうして彼女を?』

 杏子の力量は零も認めるところである。
 彼女が零を目の敵にし、殺意すら見せたことも、零が誰より知っている。
 それを嘘をついてまで杏子を置いてきた。後で烈火の如く怒るのは目に見えているのに。
 
「言ったろ? あんこちゃんはなかなか使えそうだって。
いい囮になってくれたよ」

『はぁ……彼女、また怒るわよ……?』

 少女とホラーを切り離し、杏子を遠ざける。なおかつ零は何の説明責任も負わないで済む。
 一石三鳥。考えようによっては冴えた手かもしれない。

 この女は化物だと公衆の面前で指摘する訳にもいかず。
かと言って見知らぬ男に、いきなり友人と離れろと言われて、はいそうですかと頷くだろうか。
もっとも、さやかの様子では杞憂だったかもしれないが。




667 ◆ySV3bQLdI.2012/10/09(火) 03:13:22.31PFShUIago (6/7)


 いずれにせよ、無理にどちらかを連れていこうとすれば、まず騒ぎになる。
下手をすればホラーに警戒され、最悪大勢の人間を巻き込みかねない。
 杏子に脅かされているであろう少女には悪いことをしたが、
杏子が意表を突いてくれたからこそ、安全かつ確実に引き剥がせた。

 魔戒騎士でもない少女に有無を言わせず連行される、
あの展開はホラーでさえも予測し得ないイレギュラー。

 少女には気の毒だが、当面の、確実な命の危機を回避する為だ。
ほとんどの人間がホラーや魔女に虚しく捕食される無常を思えば、
生き残る為に多少のリスクは負って然るべきだろう。

 両者に比べれば遥かに与しやすい相手。
ホラーや魔女と相対するよりも、杏子と交渉する方が生き残る可能性はずっと高い。
 便利に使われ、体よく追い払われた杏子は怒り狂うだろうが、
まぁ、そんなことはどうでもいい。

 心配があるとすれば、あの少女が手荒に扱われないかということだが。
 零には確信に近い何かがあったようだ。
 しかし、零が彼女の良心や善性に賭けたとは思えない。
 涼邑零――長い付き合いのシルヴァでも、彼には未だ読み切れない部分があった。


668 ◆ySV3bQLdI.2012/10/09(火) 03:15:45.02PFShUIago (7/7)

中途半端ですが、ここまで
次もなるべく日曜に
いつも多くのコメントありがとうございます
レス返しなどあれば、また近いうちに



669VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/09(火) 11:29:49.67RekaLWOo0 (1/1)

乙であります♪

零の優しさとか、気配りとか、そういうのがよく見えますね。

なるほど、確かに一部の例外を除き、人が大勢いる中で堂々とホラー化した例は少ないですね。
修練所に堂々と乗り込んできた魔翌竜ホラーさんや明らかに傍から見ればおかしな格好で繁華街で大量虐殺した白夜の魔獣様はともかくww


670VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/10/09(火) 14:13:45.09p9lK8iAAO (1/1)

アクションアクション、ゴー!♪

魔導火を吹き消す命さんエロす!
完璧に零の計画通り杏子あほカワユス!

次回が待ち遠しいぜ!!



671VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/10/10(水) 13:13:25.688QgSYAvAO (1/1)

命さんこと自殺未遂のOLさんの顔がどうしても思い出せない。仕方ないからGARO本編のモロクの人で再生してるが、別人だし…

そういえばOLさんも銀幕デビューか。



672VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2012/10/10(水) 13:59:22.20HRJi5R3No (1/1)

映画観てきた
TV版ときはそんなに気にしてなかったんだが、OLさんのキャラデザってけっこう色っぽいよな
ここ読んでから映画を観ると色々と妄想が膨らむw


673VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/10/13(土) 00:16:03.74Oh+CUH5AO (1/1)

色っぽい……のか!!………OLさん……



674 ◆ySV3bQLdI.2012/10/15(月) 02:18:44.37QhBuy+iGo (1/5)


 シルヴァの心配を見越したのか、零は走る足は止めず、左手を胸元まで持ち上げた。

「構わないさ」

 言って、口の端を上げる。

「あいつは根っこのところで甘いし、そこまで馬鹿じゃない。
その前に必ず気付く。自分が担がれたってな」

 シルヴァの指摘はもっともだった。
 零も彼女の力は認めているが、杏子を手放しに信用しているとは言い難い。
 強いて理由を挙げるなら、彼女からの信用を感じたから。同時に、自分に対する不信感も。
それらを逆手に取って利用したのだ。 

 たびたび挑まれて何をと思われるだろうが、彼女が毎度それなりに話し合いに応じる事実が、
 多少なりと信用されている証――と受け取るのは自惚れだろうか?
 躾が良かったのか、それとも根の性格が善良なのか。
擦れているように見えて、彼女は純真な部分を残している。

 だが、純粋さは時に足枷となる。
 彼女自身、理屈ではわかっていても、自分がそうである自覚はないようだ。
 でなければ半信半疑でも騙されてはくれない。
人の姿をしたホラーを殺すことに躊躇いを覚えたりしない。

 また、零を信用しきっていないからこそ、言葉を疑い、真の意図に気付けるのだ。 
 杏子を騙すのは心が痛まないでもなかったが、零には使命がある。
迷いを抱えて足手纏いになる可能性がある杏子は、なるべく切り離したかった。
 
『そんなこと言って、本心では彼女が心配だから連れて行きたくないんじゃない?
なら、あなたも充分……』



675 ◆ySV3bQLdI.2012/10/15(月) 02:20:22.06QhBuy+iGo (2/5)


「違う。そんなんじゃないよ」

『どうかしら』

 シルヴァが続けるのはきっと、優しい、とか、甘い、といった言葉だろう。
 だから零は苦笑した。
 別に、そんなつもりはない。あくまで打算の積み重ねによる判断だ。
自分とさやかも含め、メリットとデメリットを秤にかけて、メリットが勝っただけ。

「おっと。お喋りはここまでみたいだぜ、シルヴァ」

 そんな会話を交わしているうちに、目的に着いたらしい。
 命が足を止めず駆け込んだそこは、街灯もなく、ビルや家々の明かりもネオンもない。
屋内であることに加え、月が雲に隠された今では、月光さえ届きはしない完全な闇。
 
 そこは打ち捨てられた廃ビル。
土地の所有者はもちろん、浮浪者も不良も寄りつかず、野良猫やネズミすら住んでいるか怪しい。

 つい昨日まで、魔女の巣窟として多くの人間を誘い入れて逃がさなかった死の廃墟は、
巴マミが魔女を討ち、自殺を試みた夕木命を救出した場所。
 そして、彼女が敢えてここを戦場に選んだということは、
ホラー・モロクと化した夕木命とも関係があるはずだ。

 つまり、この先は相手の縄張り。中でホラーが息を潜めて待ち受けているのは間違いない。
しかし零は微塵も臆することなく、堂々とした足取りで踏み込んでいった。



676 ◆ySV3bQLdI.2012/10/15(月) 02:23:17.49QhBuy+iGo (3/5)


 入口から数歩も進むと、外のか細い光も完全に途絶える。
 一歩進むごとに積っていた埃が舞う。
 埃とカビの臭い。歩くたび砂利やガラス片を踏み鳴らす音。
嗅覚と聴覚に頼っての索敵は厳しそうだった。
  
 まずはその場に留まり、眼が暗闇に慣れた頃、零は移動を開始する。
 とはいえ、こちらから熱心に探す必要はない。 
敵が魔戒騎士をやり過ごすつもりでもなければ、どこかで必ず姿を現す。
どの道、こちらの存在を隠す術がない以上、奇襲を迎え撃つ方が手っ取り早い。

 双剣は鞘に収めたまま、両手もポケットに収めたまま、靴音を鳴らして歩く零。
 暗闇に目が慣れても、物陰は至るところにある。扉や柱の陰、放置された机などの陰。
それでなくても、数メートル先は漆黒に塗り潰されていて見えない。何が潜んでいてもおかしくない。
 
 普通ならば想像して恐怖するあまり、一歩も動けなくなるだろう。
 このような状況において、零と彼ら常人との違いはいくつかある。
 ひとつは、修業と実戦経験で研ぎ澄まされた第六感。
 ひとつは、恐怖を克服した心。
 もうひとつは、

「どうだ、シルヴァ」

『近いわ。でも、まだそれほどじゃない』

 頼れる相棒。
 零が小声で語りかけると、シルヴァも声を落として答えた。
 ホラーの気配を探知する魔導具は幼少時から知っている。阿吽の呼吸という奴だ。
 異常な街でも、これだけ近く閉じられた環境、
しかも魔法少女のような他に魔力を持った存在が傍にいなければ探知は可能なのだ。


677 ◆ySV3bQLdI.2012/10/15(月) 02:24:30.85QhBuy+iGo (4/5)


「なら、ここはもういいな。他を当たるか」

 一階を一通り見て回った後、零は階段を上る。
 ビル内の空気は淀んでいるが、割れた窓から吹き込む風が、微かに空気の流れを生んでいた。
 どうやら二階に上がってすぐ、開けた空間になっているようだ。

 コツンと靴を鳴らし、最後の段を上り終えた時、

『ゼロ……!』

 呼ばれた零は答えなかった。たったそれだけで、シルヴァの意図を理解した。
 警告しているのだ。ホラーが近いと。
 零も闇の中に輪郭が浮かぶように、その先に何者かの気配を感じていた。

 両手をポケットから抜き、やや腰を落とす。
まだ剣は抜かなかった。両手は自由の方が、不測の事態に対応しやすい。
 忍び足をするでもなく、変わらぬ歩調で進む。
一歩ずつ床を踏み締めるごとに、皮膚の表面に伝わる刺激が強まっていく。

 広間に足を踏み入れた零は、心の中でカウントを取る。
 そしてカウントがゼロになった瞬間。

 確かな殺気が膨れ上がり、扉の陰から何かが飛び出した。

 音もなく現れたそれは、獲物を狩る肉食獣さながらの俊敏な動作で肉迫。
 僅かな距離をゼロにする。
 辛うじて零の目に映ったのは、白いブラウス。そして視界を覆う白い足。
 
 直後、ゴッ――と、命のハイキックが零の顔面を捉えた。   



678 ◆ySV3bQLdI.2012/10/15(月) 02:29:22.69QhBuy+iGo (5/5)

ここまで、次も日曜日だと思います
いっぱい書いた気がするのに、あまり進んでいないような
そろそろ生身の格闘戦をしてみたいですが、なかなか上手く書けない……

映画はまだ見ていませんが、TDSはとても面白くて
おかげで方針も決まってきました



679VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/10/15(月) 10:28:41.555YSMTENAO (1/1)

乙!
タイトスカートから繰り出す上段廻し蹴り!素晴らしい。書き手はわかっていらっしゃる。




680VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2012/10/16(火) 05:26:42.00ye7kb+mio (1/1)

乙カレー!
TDS、いいですよね。
フェアウェル・ストーリーのコミック化かと思って読み進めていたら、
最後の最後の展開に大変良い意味で裏切られました。

このSS共々、フェアウェルや本編では叶わなかったマミと杏子の再会の結果が楽しみです。


681VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/16(火) 21:15:52.21n8gYvuWn0 (1/1)

乙であります♪

零の優しいと見せかけて実はドライでさらにそう見せかけて実は優しいという性格がよく出てますね。

時に思うんだが

二期の零回で出て来た【エリンネルグ】【カゲミツ】【ヤシャウル】に鋼牙が遭遇してたらどうなってたんだろうね

逆に零と闘わせたいのが【パズズ】【ダンタリアン】【ゲノシカ】。


682VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/17(水) 01:26:14.99u2ixL+S80 (1/1)

乙です!
もうそろそろ杏子も鎧召喚を目撃するかな?

>>681
マジレスすると相手がホラーだし容赦なく切り捨てると思う。
鋼牙は無駄なことは一切しない。零回は零だからこそ成り立った話。


683VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/10/17(水) 05:25:09.70hzwswZKAO (1/1)

>>681
エリンネルグ回は素晴らしかったですね!

「愛する者をホラーにできるか!!」
鋼牙はあの老夫婦に怒るでしょう。一期ほどキレないにせよ。ホラーのママに依存しかかった少女にもそう。気高い鋼牙はあれだけ陰我に溺れた人を見ていながら弱者や敗者や悪人てものがいまいち理解できない。
零はどん底を知っているので哀れみを抱く。甘くはしないけど。
2人の優しさは種類が違うと思います。

謎々ホラーや博打ホラーに零が遭ったら……うーん、零は頭悪いしなぁ…(笑)。



684VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)2012/10/17(水) 20:27:12.255WwI4Glf0 (1/1)

>>683
俺個人の印象としては、2期の鋼牙は、人間の弱さを理解してないというよりは、
理解はしてるけど、それでも人間の強さを信じてるって感じかなあ……。
まあ言い方変えただけかもしれんけどww

弱者や敗者のことも理解はしてると思うし、顔や言葉には出さなくても少しは同情すると思う。
ただ、それでも強く生きてくれることを信じてるというか…

陰我に溺れた人間を嫌というほど見て来たけど、
不幸な境遇に負けず、真っ直ぐに生きる人間だって大勢見てきたはず。
だから、どんな人間にだって、闇の誘惑を跳ね除ける心の強さがあると信じてる(願ってる)。
だからこその「必要のない人間などいない!」なのかなあ…と。

めちゃくちゃ主観入ってますがww


685VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/17(水) 22:36:43.44h6rjt1rl0 (1/1)

ちなみになぜ彼らと零を闘わせたいのかというと
慇懃無礼な態度の奴を零の人を食ったような態度で手玉にとってほしかったのさ。

ふむ。鋼牙なら問答無用で叩き斬る(モロク(娘版&親父版)を除き、鋼牙と対峙したのは概ねホラーに憑かれるべくして憑かれた手合い(特に同情の念も沸かない)だから
ああいう悲しい背景のキャラは零に回されたということですかな。
さしずめ
【エリンネルグ】→問答無用で陰我消滅。斬られた残骸を見て夫妻呆然。
【カゲミツ】→重蔵「勝負だ!」鋼牙「断る。」はい終了。
【ヤシャウル】→そもそもお母さんとは面識なし。ミサオちゃんは鋼牙を憎悪するけどそれはもう一期でやってる
うん、物語になりませんなww


686VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)2012/10/17(水) 23:12:43.95r1ZZfT0Co (1/1)

純粋な勧善懲悪と最近ありがちな悪役に感情移入して欲しいのとで
うまく棲み分けできてるのな


687VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/10/18(木) 00:37:10.1917mZm7dAO (1/2)

>>684

鋼牙は弱者、失敗者、犯罪者を理解はすれど哀れむ事なく、絶望してしまう事に断固「否!」と言うでしょう。「自分はどうせ不必要な人間…」などと諦める事を決して許さず、希望の光がそこにあると力強く指し示し続ける事でしょう。

でもそんな鋼牙が眩しすぎる人もいるはず。『水槽』の男には鋼牙の心はついに届きませんでした。

当SSではマミやほむらにとって鋼牙は堪らなく眩しい人でしょうね。
私個人としては彼女たちに鋼牙の光が届いてくれる事を願ってやみません。



688VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/10/18(木) 00:55:05.8617mZm7dAO (2/2)

>>685
希望というと、まどかやさやか辺りなら、キラキラ光るお星様が天から降ってくるイメージかもしれません。

エリンネルグ回の老夫婦に対し、零は自殺を示唆しました。
夫婦は裁きを望んでいました。でも魔戒騎士も警察も彼らを裁く事はできません。自分を裁いて狂気から解放される事が彼らの唯一の希望でした。

鋼牙なら自殺など金輪際許さないでしょう。
でも他にどんな希望が具体的に示し得たか、難しい所です。

零だから示せた希望、だったのでしょうね。


連投失礼。



689VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/18(木) 23:18:10.50UjU1gcEA0 (1/1)

とある個人サイトで小説書いている人があのときの零の心境を
「おれは魔戒騎士だから、人間は斬らない。我ながらあさましい逃げ道だ。あの時、自分の復讐のためにホラーでもないカオルを斬ろうとしたじゃないか・・・。」って皮肉を込めた文で表現してた。

老夫婦はパズズの看護婦やゲノジカのディーラー達、クルスのようにホラーの力を手に入れて働いていたわけでも憑依されたわけでもない。全てはエリンネルグに誑かされて自主的に殺人を重ねただけ。
それだけに自分が手を下してあげるわけにもいかないし、息子を失った辛い現実を受け止めて強く生きてくれとも励ませない。だからあそこで「逃げ」を打つしかなかったってことなんだよね。

そして余談だが、【手紙】はその前の回【奈落】と共通点は多いけど構図から何から正反対なんだよね。


690VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)2012/10/20(土) 17:52:53.19696Gn2PB0 (1/1)

東京国際映画祭を経て色々情報が解禁されたな!

詳しくは公式サイトをチェック! http://garo-project.jp/SOUKOKU/


691VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/20(土) 20:10:47.31MnkQhIAo0 (1/2)

これは・・・・。

いろんな意味で「コレジャナイ」だなww
ある意味「子供向け」になった。というかザルバェ・・・。

そしてゴンザさんが思わぬ形で出演ww


692VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/20(土) 20:39:17.95Sk5Lg9X2o (1/1)

元々子供向けの予定だったことを考えるとある意味こっちが本来の牙狼と言えなくもないww

ヴァランカスの実の時の二択のなぞなぞとか元は子供向けだった名残だと思う


693VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/20(土) 23:03:06.28hor+Zgzb0 (1/1)

渡辺さん出るみたいだし案外「子供」がキーワードかもしれんぞ?
大河から鋼牙へ、そして次の世代へ…みたいな感じで。


というかスポンサーが終わらせてくれないでしょ実際。


694VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/20(土) 23:04:02.72MnkQhIAo0 (2/2)

改めて全体を見てみて思ったこと。

「魔戒騎士」「ホラー」「黄金騎士」「陰我」「魔界」といった今まで牙狼のキーワードだった言葉が見当たらない
黄金騎士の鎧を纏った牙狼の姿もない
いままでの牙狼とは雰囲気がまったくの別物。それこそまどマギの魔女空間のような雰囲気。

そしてなんと出演スタッフのところに「渡辺裕之」の名前が。
まさかの大河さん主演フラグ?!


>692
あと【秘密】の百鬼夜行や狐面とか霊獣とかもね。


695VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/22(月) 00:27:26.48t99ayoyu0 (1/3)

よく見ると予告で鋼牙とザルバが戦ってるね。
そしてCG凄すぎ、ジョニー・デップが出てきてもおかしくない。

後皆わかってると思うが今日が先行上映なので先行上映みてもネタバレ禁止な。
後悔が数か月先とか洒落にならん。


696 ◆ySV3bQLdI.2012/10/22(月) 01:37:07.993YCasky3o (1/1)

そういえば素手の格闘を書くのは初めてで詰まっています
再現できる訳ないのは分かっているのですが
ですので今日は見送らせていただきます
近日中には必ず



697VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/10/22(月) 03:06:33.71ObBi3f5AO (1/2)

>1
超がんばれ!


現実の二刀流は剣道でもフェンシングでも長剣+短剣のコンビネーションが多い。機能の異なる剣を使い分ける。

ところが零は同じ長さの剣二本。しかも逆手に構えると切っ先が肘から出る程度の小太刀。足技も多い。

零の武術は始めから徒手格闘に近い。
長剣一刀流なのに足技を出す鋼牙よりもリアリティあったりする。



698VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)2012/10/22(月) 13:54:09.92HFyh3QAVo (1/1)

興味を持って牙狼一期を見た
最高だった・・・


699VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/22(月) 14:41:59.59lGrRKkiZ0 (1/2)

>698

『闇の世界へようこそ。知ってしまったからには、もう抜け出せないぜ?』


700VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)2012/10/22(月) 16:36:54.48XnLV/+LAO (1/1)

今からとんでもないネタバレを書く









牙狼の新テレビシリーズ決定!!
詳しくは明日発表!!


701VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/22(月) 17:08:11.57t99ayoyu0 (2/3)

>>700
2chの情報が元だろうからあんま期待しないでおくがほんとなら超嬉しい。
ただ嬉しかったのは分かるがあんまりソース出てない書き込みはしない方が得だよ。


702VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)2012/10/22(月) 19:08:02.88qhKpPAQk0 (1/1)

>>700

これのことだね。『牙狼』新シリーズ制作中!冴島役・小西遼生は新主人公にバトンタッチ!【第25回東京国際映画祭】→ http://www.cinematoday.jp/page/N0046996

個人的にはここで区切りしてほしいところもあるんで、果たしてどうなることやら。


703VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)2012/10/22(月) 19:51:06.32gvR2ECdKo (1/1)

>>702
おおっ!
すげえ楽しみだけど、こういう人気のあった主人公の後釜は、
ほぼ確実に前主人公と比較される(俺もしちゃうと思う)から、ちょっと心配…。


704VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/22(月) 20:15:32.80lGrRKkiZ0 (2/2)

鋼牙を「伝説の最強の黄金騎士牙狼」として神格化した上で
称号もなにもない新米魔戒騎士新主人公が零や翼たち先人たちとの絡みのなかで成長していく・・・・みたいな感じかな

ただ単に「次代の黄金騎士牙狼」「鋼牙の息子ないし弟子」だと一期とカブるし。

そして映画と三期の間に鋼牙の盟友たちが大活躍のスペシャル編をお願いします雨宮カントク。


705VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/22(月) 20:16:41.60t99ayoyu0 (3/3)

>>702
あらら、マジ情報だったのね… >>700さん疑ってすいませんでした。深く反省しております。


キャホォォォォォウ!!3期だァァァァァァ!!!
新主人公の心配もあるが今はとにかく嬉しい!!



706VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/10/22(月) 23:30:20.97ObBi3f5AO (2/2)

>>704
全面的に同意。

まどマギもTV2期があるとかないとか。私はスポーツ報知見てないんですけど。



707VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/23(火) 00:55:07.91DNrB5Tf/0 (1/1)

キャスト発表されたね。
マジで楽しみが増えたww


708VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/23(火) 11:57:13.92xWxFpRDB0 (1/2)

スペシャル版をちょっと妄想してみる。

約束の地へと鋼牙が旅立って後少しした後、世界各地で魔界樹が繁殖する怪奇現象が起こる。
事態を重く見た元老院は零・翼・ワタル・レオ・邪美・烈花・シグト達に魔界樹の討伐命令を出す。

そして魔界樹と対峙した鋼牙の盟友たちはそれぞれが心に思い浮かべる因縁の敵と対峙することになる。
暗黒騎士・呀、暗黒騎士の僕・コダマ、白夜の魔獣・レギュレイス、魔鏡ホラー・カルマ、魔翌竜ホラー・ライゾンそして闇の閃光・邪悪狼怒!

全てを奪ったバラゴの亡霊との決着
白夜騎士としての誇り
不覚を取ったけじめ
父や師の仇
導師としての汚点を雪ぐため
兄の背中を超えるため

それぞれの信念と情念が激突する!

重蔵の刀
成長した鈴
阿門法師の教え
コルト
シグマの形見の筆
さらにはCRオリジナルの
魔界竜(成体)
大号竜
も活躍してくれると嬉しいww


709VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/10/23(火) 16:57:51.45UEIqWrIAO (1/1)

妄想スペシャル『魔戒騎士の日常』

多賀城信義(演/田中要次)の1日を追うドキュメンタリー形式のスピンオフ。


魔戒騎士の朝は早い。
連日の地道なゲートの捜索、封印、パトロールは深夜に及ぶ。ゲート出現はまだでも陰我の溜まった土地は魔戒法師を呼んで祓わせるが、そういう連絡業務がまた煩雑だ。行き違いでもあると後で仕事が大きくなって騎士の所に持ち込まれる。
ホラーは減少傾向とは言え気を抜く事は許されない。些細な妥協が結果に響く。

現場を知らない番犬所の神官とは話が通じず、若手の騎士のDQN振りには閉口する。
信頼するベテラン法師は近々隠居すると言うし、自分もピークを過ぎた自覚がある。
二人の息子が修行に熱心なのは嬉しいが、跡目をどちらにするかで今から頭が痛い……。

そこへ指令書が!
最近流行りの号龍が若い法師が操作を誤ったためホラー化、野良猫に憑依して逃走中。
うんざりだ。


「現場は……見滝原市?」


その時、多賀城の目が、光った。


「……駅前以外は何にも無い所だよな……」




710VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2012/10/23(火) 18:39:10.31bExst+nKo (1/1)

TDS中巻、さやかは今度こそ幸せになるかと思ったら・・・
この子救うのってマジで難しいのね

鋼牙は救えるのかなぁ・・・


711VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/23(火) 21:55:11.46xWxFpRDB0 (2/2)

>709

知久「おや、多賀城さん。見滝原にいらしていたとは奇遇ですね。」
ワタル「(修練所の元同僚で結婚退職した知久のところに寄っていた)ん?この付近の管轄の魔戒騎士か。どうした?」


タッくん「ねーもっかいやってー♪」
翼「(ワタルに同じ。子供の扱いに慣れろとワタルから言われた。)これはいままでで一番難しい試練かもしれん・・(チリーン♪」


712VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2012/10/24(水) 07:43:58.43qPxLmMM60 (1/1)

>>711
ぱぱん、騎士関係者かいwwwwww
この場合、なにになるんだパパは……修練所の事務員的な?


713VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/24(水) 11:17:17.99o1b8BvqQ0 (1/1)

少し前に「まどパパが退役の魔戒騎士だったら・・・」みたいな書き込みがあったから元修練所の導師ということにさせていただいた。

どう考えても保父さんだけどねww


714VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)2012/10/25(木) 01:11:54.15hY2iV9lx0 (1/1)

ここのSS、事実上の主役が現状マミさんで、彼女の内面やキャラ描写で色々話が盛んになったこともあったけど、
個人的に色々気になっているのはほむらの心境。

彼女からすれば、ソウルジェムの力に依存せず魔女を探知、撃破できる鋼牙、ひいては魔戒騎士の存在は「まどかを守り、戦いにも巻き込ませない。」という悲願達成に繋がる大きな希望のはず。

でも、今のところやっぱりどこか冷めてるんだよね。(話の構成上、彼女の内面があまり描かれないためでもあるが)
元々まどかの安全が最優先で、自分自身の安否は二の次、三の次に考えているところがあったから、鋼牙の存在や力量、人となりをある程度知って、「あー、こりゃ自分も狩られるな。」って死の覚悟というかある種の悟りがより鮮明になっちゃった感じがする。

ループ初期の頃なら、積極的に鋼牙に事実を話して協力体制を確立しようと頑張っただろうしね。


715VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/10/25(木) 01:14:56.20hLIDPWOAO (1/2)

>>713
??「はぁッ!!」ザシュ!
使魔「ヤラレター」
まどか「パ…パ……?」
知久「ママとタツヤには内緒だよ」ウインク



翼「ほぉーらタッくん、高い高いだじょー!!☆(もーヤケクソ)」チリンチリーン♪
タツヤ「キャッキャ♪」フワフワ

詢子「あるぁ~、イケメンの保父さん^^」
和子「………///」



716VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/25(木) 03:00:29.14FdUtlP+P0 (1/2)

邪美「やぁ詢子、元気そうで安心したよ。知久とはうまくいっているみたいだね(赤酒持参)。おや、翼にワタル導師じゃないか。奇遇だね。」
烈花「邪美法師・・・知り合いか?」

≫714
個人的に鋼牙もほむらもいろんなものを失って強くなったんだから結構似てるのよね。
だから今のほむらはカオルと会う前の鋼牙ないし鋼牙と会う前の翼の状態。情や助け合いというものを拒絶してる。
そこをいかに鋼牙が心を開かせるかがミソだよ。


717VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/25(木) 12:40:22.56gEPkncmL0 (1/1)

前のスレが見れない。


718VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/10/25(木) 14:24:11.08hLIDPWOAO (2/2)

>>716
詢子「おぉ~、ありがとぉ~!」

赤酒ナミナミ カンパーイ☆

詢子「ん~これこれ、こいつばかしは何処にも売ってないからね~♪」
グビグビ グビビッ プハー ヒック ムフー///

詢子「んふふ……ウェヒッ、ウェヒヒヒヒ-!wwwwww」

邪美「でたその笑いww」



>>717
まどか×特撮 クロスSSまとめ@ wiki



719VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/25(木) 14:50:19.18FdUtlP+P0 (2/2)

邪美「あはは、思い出すねえ、詢子。昔二人でブイブイ言わせてた頃のこと。」
詢子「ウェヒヒーwそうさ。だらしない騎士たちの前に出てってホラーボコボコにしてさ、「ほら、止めさしときな」ってなww」
知久「邪美法師とママは本当に強かったなー。ホラーも腰ぬかしてたっけ。(おつまみ作ってきた)」


翼「(よりによって奴に見られるとは・・・。)」


720VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/10/26(金) 21:42:46.76UHP6KYlAO (1/1)

>>719
ワタル「いーかお前ら、グレスを甘く見てんじゃねーぞ?(赤酒グビリ)そりゃま最近は流石にその、アレだけどよ。若い頃のグレスっつったらそりゃもう凄ぇの凄くねぇのって(ヒック!)ボーン!のキュッ!のボンボーン!!なんちゃってよっ!アグネス・ラムか大神官グレスかってーぐらいでよ。俺らみんな、お世話んなったもんよ(フヒヒ)それに比べりゃ邪美や烈花なんざお前、おションくせー餓鬼だぜ餓鬼!わかるか?(グビグビ)ま、おめーら若い連中が知らねえのも無理ねえがよ、俺らはあれだ、直撃世代?て奴よ(ガハハ)」

日向「は、はぁ……(やべえ、相槌打つしかできねえ)」

暁「……(このおっさん元老院の偉い人を普段そんな目で見てんのか)」


まどか「タッくんはああゆう不良な大人になっちゃダメだよー」ネンネシナー♪

タツヤ「ゔ~!!ちゅばさ~!!(涙)」イヤイヤ



721VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/26(金) 22:02:33.71m/2P1Oi10 (1/1)

>720

アグネスラムで微妙にパチネタっぽいなww(海物語)
というかグレス様の人昔グラドルだったんだな。このまえ本屋で復刻版写真集的なものがあって「どっかでみた名前だな」と思った>ひし美ゆり子

ワタル「ふぃー。しかし・・・鹿目は本当に騎士に向かん性格だった。奴・・(ギリッ・・。)。の事件からというもの、一月はろくにメシも喉を通らず、あいつら(アカネやヤマブキ)の墓前に毎日のように通っていた。しかし、ちゃんとわかってくれたな。「これから一人でも多く立派な騎士を送り出すことがあいつらの供養だ」ということがな。」

ふと疑問に。
鋼牙は烈花やシグトより年上のはずなのになぜ同じ時期に修練所にいたんだろう。


722VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2012/10/26(金) 23:52:20.82pw/FAWim0 (1/1)

零の中の人って熱烈なまどかファンなんすねw
しかも杏子好きって、なんというシンクロw
(ソースは本人Twitter)


723VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2012/10/27(土) 01:59:41.74+3zyeswQ0 (1/1)

絶対に訓練所にいくわけではないとか?
名有りの騎士は現役の継承者に鍛えられるから訓練所に行かない的な感じで。
鋼牙は大河の死亡で修行の継続が出来なくなったから訓練所に行ったで年齢のずれがおきた……と思ったがシグマが行ってたからこれはないか……
騎士はまずは家系としての剣術を実家で学んでから訓練所に行って法師はまずは訓練所へその後、他の法師に師事するとか?
だから、根本的に騎士と法師で訓練所に行き始める時期が違うとか


724VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)2012/10/27(土) 02:51:00.89Y3zD5NyAo (1/1)

そもそも訓練所に、明確な年齢の縛りってあるのか?
そりゃ大人は駄目だろうけど、10代前半くらいまでの子供なら、年齢関係無く行けるもんだと思ってたんだが…。
現代の学校というよりも、江戸時代の寺子屋なイメージ。


725 ◆ySV3bQLdI.2012/10/27(土) 02:59:11.75U5eNztmHo (1/7)


 命が放った蹴りは、寸分違わず零の眼前で炸裂した。
 が、零が仰け反り倒れ伏すことも、命が勝利の微笑を浮かべることもなかった。
 打撃音の後は再び静寂が還る。漆黒の闇の中、どちらも動きはしない。
 特に零は、その黒尽くめの服もあってか、完全に闇に同化していた。

 右足は高々と上げられたまま、空中で不自然に停止していた。
しかし完全な静止ではなく、絶えず小刻みに前後している。
 命の足は、零の顔を蹴り砕くには至っていなかった。
むしろ拘束された足を振り解かんと足掻いているのだ。

 直撃の瞬間、零は回避は不可能と、右腕で受け止めていた。同時に、左手は足首を掴んで離さない。
 まだ人の姿を取っていると予測したから。なおかつ、狙うなら首か顔だろうと思っていたから防げた。
 2,3秒の間、両者は拮抗していた。
命は思うように動きが取れず、零は零で空いた右手で反撃をしない。

「やっと出てきたな、ホラーさんよ……!」

 しないのではなく、できなかった。呼び掛けも、少しでも時間を稼ぐ為。
 少々無理な態勢で防御したせいか、上手く衝撃を殺し切れなかった。
右手が痺れと、痺れを上回る痛みで拳を握れない。

 暫くすれば回復するだろうが、そんな暇を与えてくれるはずがない。
たかが十数秒でも、ホラーとの死闘では生死を分けることもある。

 仕方がなかった。
 零の左手の甲にはシルヴァがいる。
 左手で受ければ、シルヴァを傷つける恐れがあった。
 もう二度と、彼女が代わりに傷付き、壊れるのは嫌だったから。




726 ◆ySV3bQLdI.2012/10/27(土) 03:01:40.31U5eNztmHo (2/7)


 かつてシルヴァは、零の胸にペンダントのように掛かっていた。
 だがある時、零の胸を貫いた攻撃によって半壊。
修復されて以後は、左手に装着されている。

 シルヴァが攻撃を受けてくれたお陰で的が逸れ、零は致命傷を免れた。
 それは己が未熟の証。
 だからこそ誓ったのだ。もう二度と、彼女に急所を守らせないと。
たとえ命が懸かっていようと、自分が死ぬことになろうと、この誓いが揺らぎはしない。
 
 双方共に膠着状態の中、命が口を開く。

「そんなに、その魔導具が大事? 私と同じホラーなのに」

 余裕の表れだろうか。内容は他愛のない雑談。
 そして零への挑発。
 零がシルヴァを庇って傷を負ったのは、命にも見破られていた。

「同じ? 冗談」

 呼吸を整えながら、零も応じる。
 もっとも、鼻で笑ってあしらう程度の、つまらない話題だったが。

「強気ね……そうでなくちゃ。つまらないわ。
右手をぶら下げて言ってちゃ少し不格好だけれど」

 互いに互いを嘲笑しても、目は眼光鋭く敵を見据えて外さない。
 握った足に力が入るのを感じ、零もググッと腕を震わせた。

「クールな振りして、意外と情深いのかしら。その魔導具も、あの娘のことも」

「へぇ、誰のことかな」



727 ◆ySV3bQLdI.2012/10/27(土) 03:04:10.73U5eNztmHo (3/7)

 
「あなたと一緒にいた魔法少女。彼女も同行させた方が良かったんじゃない?
あなたが連れてくれば、魔法少女一人と素質のある娘一人、食べ損ねた分を補えたのに。
それとも、大事なものほど遠ざけたがるタイプなの?」

「どうかな。あれはあれで、どっちも、あんたよりはよっぽど魅力的だと思うけど」

「そう。残念ね……!」

 先に動いたのは命だった。
 捕らえられた右足を踏ん張って、左足で床を蹴る。
グッと身を縮めて、抱き着くように。
身体を捻り、爪先を尖らせる。狙いは変わらず側頭部。
 
 足を掴んでいる限り、そこを軸に蹴りの軌道を変化させる。
そんな軽業師のような芸当も、命はやってのけるだろう。
チャンスが一転、裏目に出る形となってしまった。
 
 ならば、と零は捕らえた足を放す。空中で支えを失い、命は大きくバランスを崩した。
すかさず身を屈め、強く一歩を踏み込むと共に、左拳でがら空きの胴を突く。
 命は吹っ飛ばされ床を転がるも、転がる勢いのままに立ち上がった。
 
 手応えはあった。打撃は効いているはず。
だというのに、攻撃をした零が右肩を押さえて呼吸を荒げていた。
 吹っ飛ぶ瞬間、踵が右肩に振り下ろされていたのだ。

「ちっ……!」

 舌打ちして、闇に溶けた命に悔しげな視線を送る零。
 これで肩と手、合わせて右腕を封じられた。格闘戦においては、かなりの不利。
 敵にしてみれば、この好機を逃す手はない。



728 ◆ySV3bQLdI.2012/10/27(土) 03:06:16.21U5eNztmHo (4/7)


 命が零に突進し、フォン、と風を切りながら左足が振られる。
 零は後ろに下がろうにも、微妙に挙動が遅れるのを感じた。
傷付いた右肩と右腕が思うように動かず、体捌きに違和感を生じさせるのだ。

 回避の遅れた零の脇腹に、回し蹴りが突き刺さる。
 
「がっ……ぁああっ……!!」

 耐え難い苦痛に呻きが漏れる。
 が、声を発したのは零でなく命。
 命の足は、零の右腕で使える唯一の部位、肘と膝の間で挟み潰されていた。

 零は回避を捨て、カウンターに賭けた。
結果的に成功したものの、かなり際どかった。
 脇腹が疼くように痛い。確実に決める為に、引き付けたせいだ。
それでも、片足に傷を負わせたのだから安いもの。 

 と思いきや、足を戻した命は、痛む左足を強く踏み込み、もう一方を突き出した。
 その目に油断はなく、あるのは本気の怒りだけ。最早、軽口を叩く雰囲気はない。
 再び繰り出された蹴りは、槍と見紛うほどに鋭く、素早い。

 その速さ故に際立つ風切り音。
 攻勢に転じる瞬間の呼吸の変化。
 闇に慣れた目は、数メートルなら難なく見通す。
 何より命が放つ殺気が、おぼろげながら攻撃の流れを伝えていた。

 右足からの蹴りを半身ずらし、回避。
 コートの裾を払いながら空を切る足が戻るよりも先に距離を詰め、左腕を振るう。
 軽いジャブを数発。それでも、鍛え抜かれた肉体から放たれる拳は重い。




729 ◆ySV3bQLdI.2012/10/27(土) 03:10:37.27U5eNztmHo (5/7)


 零は容赦なく命の顔面を打つ。
 これはホラーだ。人ではない。手加減など必要ない。
 たとえ、美しい女の顔をしていようと。油断すれば、喰われるのはこちらなのだ。

 命は仰け反って、反撃もままならないかに思えたが。
 命の重心と、軸足が心なしか動いているのを零は見逃さなかった。
 来ると感じた瞬間に、床にブーツを滑らせる。

 床に手をつき、左足を大きく前に突き出した格好は一見、滑って転んだかにも見える姿勢。
それがミスではないことを証明したのは直後、返す刀で零の頭頂を掠めた踵。
 脚が戻りきる前に零が軸足を払うと、命は堪らず尻餅をつく。
 
 両者が同じ目線まで下がった。
 零が見たものは爬虫類を連想させる冷たく光る瞳。感情は読み取れなかった。
驚きもなく、ただあるのは殺意。

 けれど危険を察した零は、即座に上に跳んだ。片足のみで、しかも曲げた膝をほとんど伸ばさずに。
ほんの僅かな一手間も惜しかった。
 その下――数瞬前まで零の顔があった位置を、ついた両手をバネにした命の両足が貫く。
 この時、初めて命の目に驚愕の色が宿った。

 零のブーツが、真上から伸び切った命の右脚を踏み砕く。
 落ちた、ではなく、踏んだ。
 ただでさえ無理な跳躍にも関わらず、逆らおうとする肉体を意志で捻じ伏せ、跳んだその足を強く叩きつけたのだ。
 
 喉から甲高く、それでいて濁った金切り声が絞り出された。
 ホラーとて痛みは感じる。痛ければ反応するし、叫びもする。
 命は重い両足を震わせながらも、どうにか立ち上がろうとする。
か弱く美しい女性の外見もあってか、痛々しくもあった。




730 ◆ySV3bQLdI.2012/10/27(土) 03:12:23.85U5eNztmHo (6/7)


 しかし、着地からステップで体勢を整えた零は、狙いを定め――。
 軽い助走から大きく前に跳び、足を突き出す。  

「っぉりゃぁあああああ!!」

 勢いのついた飛び蹴りが、無防備な命の胸に叩き込まれた。
一切の慈悲もなく、雄叫びを上げて突撃する様は、いっそ冷酷ですらあった。
 直撃を受けた命は、ザザザッ――と床を擦りながら滑り、遂には横たわって動かなくなった。
 
 零は動かない。追撃も、警戒を解きもしない。
 この程度で終わるはずがないと知っているから。
 むしろ、ここまでは前哨戦に過ぎない。ここからが本番。

 しかし、ここで優位に立っておくことは無意味ではなかった。
 然してダメージは残せないだろうが、ここからの戦いに有利にはなる。

 両手を腰に回し、双剣を抜き放つ。
 右手も完全とは言えないが、剣を握れる程度には回復していた。
逆手に持った双剣を胸の前で構えると、命もピクリと動いた。

 足を引きずりながら立ち上がった女は、幽鬼の如き表情。
 肘から先は黒く刺々しく、岩のように固い異形のそれに変異していた。
他が美しい女なだけに、非常にアンバランスな光景だった。
 
 だが、命が両腕を顔の前で交差させることで、それも終わる。
 交差した腕を振り広げると同時に、魔獣は夕木命の殻を脱ぎ捨て、
完全にホラー・モロクの正体を現した。




731 ◆ySV3bQLdI.2012/10/27(土) 03:21:59.86U5eNztmHo (7/7)

ここまで
日曜は無理かもしれないので、一週間以内に

漫画など見ながら想像のモデルだけで書いているので、
ちょっと人体の構造的な意味で無理な動きをしているかもしれません
何やってるか上手く伝わっているでしょうか
文字で動きを詳細に書くのは、労力の割に面白くないかも

いつもコメントありがとうございます
考察も小話も楽しく読ませていただいています
牙狼のCGは美麗なので、映画は今から楽しみです
もちろん3期も、横山さんが総監督ということで、どんなものに仕上がるのか

>>697
アドバイスありがとうございます
うまく書けているでしょうか

>>714
そのへんも、今後書いていきたいと思います



732VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/10/27(土) 09:30:43.302wj5zsWAO (1/1)

うぉぉ、待ってたぜーーー!!



733VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/27(土) 23:12:30.85qanVW2tP0 (1/1)

大乙獣陣!

杏子「バ・・バカ!何が魅力的だよ!///」

ううむ、モロクなどもはや牙狼絶狼クラスからすれば雑魚なのに結構食い下がれてますな。
カゲミツのケースしかり生身時が魅せ場だから命さんもけっこう強いww
魔界に一回送還されたホラーは対策を練れるというのもあるでしょうが。
でも余裕で沈めちゃえる零くんやはり最強クラスの魔戒騎士。

原作では烈火炎装で氷のほうを溶かしての勝利だったけど、さて今回は・・・。

なんと、横山監督。ということはアクション無双か!



734VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/27(土) 23:35:34.21O1XYJdAP0 (1/1)

乙です!

次回辺りに絶狼のテーマが聞けそうかな。
カゲミツやヤシャウルと戦うときのあの曲結構好きだったりする。

3期は横山監督が総監督なのでアクション面は心配ないでしょう。
ただ総監督が雨宮監督でなくなることで圧倒的な雨宮センスがなくなるのはちょっと惜しいかな…


735VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/10/28(日) 10:51:15.56HOY2gT2DO (1/1)

乙です!

生身無茶苦茶戦闘は結構本編でもやってるから大丈夫かと。


そういや鋼牙と零の戦闘スタイルって、

鋼牙=静
零=動


って感じな気がする。


736VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/10/28(日) 12:33:59.60x/MAlBwAO (1/1)

体重の乗った素手ゴロだな。杏子戦では如何にも優しくお姫様と闘うようにあしらっていたのがよくわかる。

双剣解禁!魅せてくれよ、銀牙騎士!



737VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/28(日) 12:53:22.86I7G8nBgi0 (1/1)

戦闘時BGMをお選びください

ニア  FLY/DUSTZ
    
    Fencer of Gold/JAM PROJECT

    ZERO/SOUND TRACK


738VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/10/30(火) 09:54:31.88qdT1sCmAO (1/1)

まどマギ第9話オクタヴィア戦のテーマ(曲名知らない)はどう?音楽に縁のあるホラーだし。



739VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/30(火) 12:33:22.76eW7Pr4Cp0 (1/2)

おお。たしかに元のモロクは珍しく悲しい過去を持つ人物に憑依されてるしいいかも。

ちなみにオクタヴィアのテーマは曲名「Symposium magarum(魔女たちの饗宴)」らしい。


740VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/10/30(火) 16:32:04.71eW7Pr4Cp0 (2/2)

何を言っているんだ、俺は・・・。

×憑依されている
○憑依している

カゲミツでもあるまいし・・・。ごめん。マミられてくるわ。


741VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2012/10/30(火) 20:03:30.30amqKiTNno (1/1)

生身の戦闘と言えば2期1話のが印象深いな
スタイリッシュに戦う竹中直人が可笑しいやらかっこいいやら


742VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/01(木) 22:08:32.82ZmeTYbkw0 (1/1)

うむ、裏拳で鋼牙を吹っ飛ばしたときの顔がたまらんww

二期で生身アクション見るならその【火花】、【妖刀】、【仙水】、【赤筆】、【時代】を特にお勧めする。


『おいシルヴァ、ゴルバ、俺たちの映画もうまい棒とコラボしてみるか?』


743VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)2012/11/01(木) 22:39:33.76L8i6B2DWo (1/1)

ソウルメタル味のうまい棒…ゴクリ


744VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/11/01(木) 23:11:58.812gp3eroAO (1/1)

杏子「美月カオル?プロデュースのうまい棒?」



745VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/02(金) 00:36:56.37s/hP1nBF0 (1/1)

とりあえず鋼牙=コンポタだってのは思いついたww金と緑的な意味で。

ほむ「・・・あっ;(また落とした」
レオ「諦めてはダメです!ほむらさん、落ち着いて・・・」


746 ◆ySV3bQLdI.2012/11/03(土) 02:58:55.53Yugzk/Sko (1/1)

一週間経ってしまいましたが、詰まっていたりで投下できません
土日で取り返したいと思います



747VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/11/04(日) 12:03:24.59yUDhBebAO (1/1)

ゴンザ「>>1様、お茶でございます。どうぞ」→ビンテージダージリン

杏子「食うかい?」→うまい棒(コンポタ)

阿門「肩の力を抜き、鋭気を養え。お主の闘いはまだまだ始まったばかりよ。ま、一献」→赤酒



748VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/04(日) 12:25:42.43qTAAW03I0 (1/1)

≫1様

鈴「ヤマレェー、ヤマレェー、レザロエアーメッ♪」
カオル「≫1さんに届け私の思い。願心画狼!」

ところでまどマギ最終話のQB「さぁ、鹿目まどか、その命を対価に・・」のところからRRサントラの【決意】→【RED REQUIEM】→一期サントラ【英霊】リピート・・・ってやるとピッタリすぎて目から仙水な件。


749 ◆ySV3bQLdI.2012/11/06(火) 03:12:19.97VPkeJGs0o (1/9)


 話には聞いていたが、その姿は異様としか言いようがなかった。
 恐ろしく、醜悪な容貌自体はホラーとしては珍しくないが、最も特徴的なのは両肩の輪。
右の輪の中には炎が、左には氷の結晶を思わせる水色の物体が。
 既に零も味わっている、切り離して自在に飛び回る腕も、付け根に肩と同色の光があった。

 情熱と哀しみを表しているかの如き炎と氷は、
闇の中で煌々と輝き、不覚にも美しいと感じてしまう。
 しかし、この炎が人を焼き、氷が人を凍らせて砕く。
故に、この世界に絶対にあってはならない光。

 ホラーは何も語らない。もう命の名残は、どこにも残っていないのだろうか。
 零は少し考えて、無意味だと首を振る。どの道、ここに至っては言葉など無用。
 人を喰い、人に憑依するホラーと魔戒騎士は決して相容れない。殺し合うしか道はないのだから。

 戦いは睨み合いから何の前触れもなく、静かに始まった。
 掛け声も合図もない。それぞれ相手の思考を察し、結果ほぼ同時に動いた。
 零が双剣を手に駆け出し、ホラーの両腕が飛ぶ。

 モロクの攻撃に対し、零は正面から突き進む。
 飛ばせる両腕は想像以上に素早く、変幻自在。
遠距離、少なくとも視界が届く範囲はモロクの独壇場である。勝つには近距離で戦うしかない。

 左の剣で確実に切り払い、右の剣は撫でるように逸らして避ける。
右手の握力さえ戻り切っていれば、右も難なく弾けたのだが。
 と、嘆いてみても仕方ない。零は一気に距離を縮めた。

 連続して襲い来る腕をかわす度に手の痺れは強まる。
 気を抜いて剣を落とせば、即座に死に至る緊張。ほんの数メートルが遠い。




750 ◆ySV3bQLdI.2012/11/06(火) 03:15:48.56VPkeJGs0o (2/9)


 零は切り払い、或いはかわして、モロクにあと一歩まで接近したところで反転。
クルリとモロクに背を向け、首元目掛けて迫る腕を右で牽制しつつ、後ろ手で左の剣を刺した。 
 胸を突かれ、姿に似つかわしくない女の叫びが迸る。
 
 苦痛に満ちた悲鳴も、耳に届いても心に響くことはない。
 冷徹にバックキックで剣を引き抜き、前転で腕を潜り抜け、仕切り直す。

――勝てる……!

 一連の攻防の中で零が得たものは確信。
 右手が負傷していても、自分が圧倒しているという手応え。
 後は右手が回復次第、鎧を召喚して勝負を決める。

 冴島鋼牙が一度は倒したホラーだ。
 あの頃の鋼牙の力量を、既に零は凌駕している。
もっとも、鋼牙は更に先へ行っているのだから慢心できようはずもないが。
 
 零に油断はなかった。
 ただ、この時は意識から外れていた。

 人は短い生涯の中で成長し、経験を次の世代に伝え、
そうして魔戒騎士の知恵と技は連綿と受け継がれていく。
 だがホラーもまた封印の度、魔戒騎士との戦いの記憶を持ち越し、
より悪辣に、より狡知に長けて、この世界に再び現れることを。

 それも油断と言えるかもしれないが、この目で見てきたのだ。
数多の戦いを切り抜け、強大なホラーを滅してきた騎士でさえ、
些細な歯車のズレから格下のホラーに敗れる場合もあると。




751 ◆ySV3bQLdI.2012/11/06(火) 03:19:35.26VPkeJGs0o (3/9)


 自分も、いつそうなるかもしれない。

 肝に銘じていたはずだったのに。

 零は攻め手を緩めない。再び腕をかわし、懐に入ろうとする。
 流れはこちらにある。回復まで時間稼ぎするよりは、攻撃した方が却って安全。
 二度目は比較的、楽だった。モロクの反撃が左腕の一本のみだったからだ。
 
 では右腕はどこに行ったのか。
 モロクの右腕は右肩の後ろ。輪の中の炎を握っていた。 
同時に、左腕が零の動きを封じようと掴みかかる。

 背筋に走る悪寒。魔戒騎士の直感が身体を衝き動かす。
 魔戒剣を下から振り、

「っぁあああ!」

 左腕を斬り上げた勢いのまま床を蹴り、横に回転。
その傍らを放たれた火球が飛び、着弾。一時、闇に明かりを灯す。
 炎か結晶を握り込んだ手から、対応する炎弾ないし氷弾が出るらしい。

 一撃の威力が高いのは厄介。けれども決定的な弱点もある。
 そうそう連射できず、しかも音と光を放つこと。
無音で闇に紛れたりしないので至極、読み易い。

 何発か避けるうち、零は火炎弾の軌道、間隔を見切った。
後は左腕さえ排除すれば、残るは本体。



752 ◆ySV3bQLdI.2012/11/06(火) 03:21:50.75VPkeJGs0o (4/9)


 行く手を阻む左掌に右の魔戒剣を突き立てる。
 如何に岩のように強固な肌であっても、
手のひらは防御も薄く、握力の弱った右手でも刺すには充分だった。

 だが、剣を抜こうとした時、零は驚愕に目を見開いた。

「な……にっ……!?」

 モロクの左手は刺さった魔戒剣を握り締めたのだ。
 当然、ソウルメタル製の剣である。そんなことをすれば、傷が深くなるだけ。
現に、指の間を刃が切り裂いて、黒い体液がダラダラ垂れ落ちていた。
 
 急いで引き抜こうにも、がっちり食い込んでいる上に握られている。
左手も全力で零に抗っているせいか、簡単には抜けそうになかった。
 零は一瞬の逡巡の末――魔戒剣を手放した。

 手を引いた零と、剣を刺したまま素早く飛び去る左腕の間を、火炎弾が過ぎる。
 剣の取り合いを続けていたら、右手は黒焦げになっていただろう。
 偶然とは思えない。企んでいたとしか考えられなかった。

『まさか……!』

「魔戒騎士対策ってことかよ……!」

 腕一本を犠牲に、剣一本を奪う。
 双剣使いにとって、片方の剣を奪われれば戦闘に支障をきたす。
が、問題はそれだけに留まらない。



753 ◆ySV3bQLdI.2012/11/06(火) 03:24:07.28VPkeJGs0o (5/9)


 一対の剣が揃っていなければ鎧の召喚は行えない。

 よしんば可能だったとしても、防御と逃げに徹されたら、
一本では99.9秒の制限時間内に押し切れるか怪しい。
 次にモロクが取るであろう行動も、容易に察しがついた。
だとしても勝算には繋がらず、有利な状況がひっくり返されたことに変わりはないのだが。


 それから零は魔戒剣を奪還しようと右手を追うが、
案の定、右手はヒラヒラ逃げるばかりで攻撃すらままならなかった。
 援護に来るかと本体を狙っても、なかなか誘いに乗らない。
攻撃力と手数不足で、充分にダメージを与えられなかった。

 このままでは無駄に疲労するばかりで埒が明かない。
開かれた戦場も、今は枷にしかならなかった。
 零は敵に背を向け、階を上がる。
 どうにか、そこで迎え撃つ手段を考えなければ。

 三階は二階に比べて小奇麗で、さほど荒れてもいない様子だった。
 窓に面した長く狭い廊下と部屋がいくつかある。隠れて奇襲が適切か。
 零が顎に手をやり思案していると、

『面倒なことになったわね、ゼロ』

「ああ、まったくだぜ」

『随分と落ち着いてるのね。まぁ、あなたらしいけど。
でも、これからもっと面倒になりそうよ』

「へぇ……」




754 ◆ySV3bQLdI.2012/11/06(火) 03:27:23.94VPkeJGs0o (6/9)


 シルヴァと軽い調子の会話を交わしていると、背後から階段を上がる足音が響く。
 予想通りだが、やはり追ってきた。
 なるほど。面倒になりそうだ、と零は内心で嘆息した。

 それから零は長い廊下をひたすら逃げた。
 反撃の糸口も見つからない。
 みっともなく足をもつれさせ。
 命からがら。
 這う這うの体といった具合に。

 走りながら、攻撃を避けながら。
 零は廊下の窓ガラスを片っ端から割っていった。
 幸い屋内には可燃物がなかったせいか、炎が燃え広がることはない。
それでも新鮮な空気を取り入れる意味はある。

 モロクの外した、或いは切り払った火炎弾を外に出す為でもあった。
 弾く度にガラス片と火の粉を撒き散らされるよりはマシである。
 市街地のエアーポケットのような廃ビルは、敷地内も荒れ地だったはず。
これも火災の心配はまずないと見ていい。

 やがて、逃げて逃げて、とうとう追い詰められる零。
 もう少し下がれば突き当たりの壁。最早、逃げ込む部屋もない。
 最後の窓ガラスに手をついて外を見る。

 隣のビルまで20mは離れている。飛び移るのは流石に難しい。助走も足りない。
あちらの方が幾分か高い分、向こうの屋上から跳ぶのならいざ知らず。
 昼間か満月の夜ならまだしも、視界が利き辛い今は止めておくのが無難だろう。
 何より無意味だ。三階の高さなら楽に飛び降りられるのだから。



755 ◆ySV3bQLdI.2012/11/06(火) 03:28:59.43VPkeJGs0o (7/9)


 つまり、いざとなれば窓から逃げることも可能なのだ。
 考える時間はあった。
 モロクは零を嬲っているつもりか、ゆっくりと余裕の足取りだった。

 零から五歩の距離で立ち止ったモロクは、しかし攻撃をしてこない。
 ここまで醜態を曝した零を侮っている。
いつでも殺せると高を括っているに違いない。

――ホラーに剣を奪われたまま、情けなく尻尾巻いて逃げ帰る……か。
重大な掟破り……厳罰、少なくとも称号の剥奪は覚悟しないとな――

「けど俺……あんまり掟とか気にしないんだよね」

 誰にともなく呟くと、懐からライターを取り出し、着火。
 窓に向かって軽く腕を回すと、緑色の炎が輪を描く。
 ここにいるぞと、誰かに合図を送るように。

 すると、隣のビルの屋上で赤い光が一際強く輝いた。


756 ◆ySV3bQLdI.2012/11/06(火) 03:30:46.27VPkeJGs0o (8/9)


 外を見遣ると、何かが風を切り、高速で飛来してくる。
 零は後ろに飛び退きながらも、一瞬たりとも目を逸らせなかった。

 まるで放たれた矢――いや、この速度と予想される破壊力を形容するには到底足りない。
 砲弾。
 或いはミサイル。
 様々な比喩が頭に浮かぶ。

 だが幽かに赤く光の尾を引く様は、美しく、どこか一瞬で消えそうなほど儚く。
 彼女の姿は零の目に、まるで流れ星のように映った。

 そして窓に飛び込んでくる流星。
 けたたましい音を響かせながらガラスを派手に砕き、床に槍を突き立てた。

「ちっ……外したか」

 憎々しげに呟いて立ち上がったのは、魔法少女、佐倉杏子だった。




757 ◆ySV3bQLdI.2012/11/06(火) 03:34:49.21VPkeJGs0o (9/9)

ここまで。次こそ日曜日にできれば

モロク戦については、原作の描写から変えてみました
wikiには火炎弾と氷弾を放って攻撃とありますが、改めて見返すと直接攻撃に使ってはいないんですよね
牙狼の動きを束縛?するのに使っていたようですが(あまり効いていませんでしたが)
正直よくわからなかったので、ここでは攻撃に使っています

実際1本で召喚できるかはわからなかったので、ここではできないものとしています
できたらすみません

>>747-748
お気遣いありがとうございます
いろいろ牙狼らしくない点も多々ありますが、これからも頑張ります



758VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/11/06(火) 13:35:29.46k7Rr3tyAO (1/1)

( ゚∀゚)♪ゆーっけーっ、かぜのごとくー!♪



759VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/06(火) 17:02:36.20Sl6B5Tj+0 (1/1)

乙皇降臨!

チャララララーララララララー♪(♪RRサントラより【奪還】。)

杏子「零一人じゃ危なっかしいぜ。ち・・・力になってやんよ///」

真紅のドレスを身に纏った魔法少女。
佐倉杏子が戦列に加わった。
紅き幻影と白銀の牙が陰我を断つ!

なんか藤田君が杏子好きだとわかってからこのコンビをみると2828が止まらんww
というか隣のビルから光矢流星ばりに突進攻撃する杏子様パねえっすwwさすがは肉弾戦最強ww


760VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/11/06(火) 22:46:54.22e921IejSO (1/1)


今度は零がホラーを釣ったか
実際、片方だけでも召喚できるのかね。無理そうな気がするけど

>>759
いやいや、あんこちゃん零を狙って突っ込んできたんじゃないのか、これww


761VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/07(水) 03:46:16.06xPGU7Ypi0 (1/2)

あ・・・話の流れ上そのほうが自然か・・・。
つい日頃の癖でそういうことかとww


絶狼の鎧召還についてですが

絶狼と同じ流派の騎士である風雲騎士・バドは、剣を構えもせずに召還していることから、必ずしも召還に剣は必須・・というわけでもないように見えます
実際、一期【銀牙】にて零は光矢流星の矢のようなエフェクトが降り注ぐ中召還したことがあります。

・・・しかし、バドも剣を構えないだけで剣は携えていたでしょうし、零にも同じことがいえるでしょう。

よって、必ずしも剣や槍で空間を裂き、鎧を召還する必要はないけど、剣がなければ召還は不可・・・ということだと思われます。
このへんは魔戒剣=ソウルジェムという構図になるかもしれません。


762VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)2012/11/07(水) 21:12:11.97OpcCQXLK0 (1/1)

暗黒魔戒騎士篇こと、牙狼1期の連続放送がニコニコ動画で決定だよ! → http://ch.nicovideo.jp/channel/garo-saturday http://ch.nicovideo.jp/channel/garo

で21-25のあらすじを見てくれ。→ http://live.nicovideo.jp/watch/lv113762562
これGARO PROJECTのサイトから引用してるから( http://garo-project.jp/about/garo/ )ネタバレ全開すぎだぞw


763VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/07(水) 22:42:36.30xPGU7Ypi0 (2/2)

おお!これはまた良い感じの時間帯ではないか。
9時半から四話分なら気分的にも牙狼の時間だ。かなり見やすいぞこれは。

ちょwwwwww龍崎=バラゴとかレオ=シグマ(顔的な意味で)なみのネタバレだぞwwww初見さん涙目すぐるww

「鋼牙さんの雄姿・・・この目で見る時が来たようね・・・。」

「零のヤツ、いったい何モンなんだ?」

「鋼牙さんの剣術、参考にさせていただきますよぉ!(ワクワク」

「何者にも操れないもの。それは「時計」。そうでもないわよ?」

「大切な人の希望になれる人・・・カオルさん、素敵です!」

「まぁ、人間との接し方として、参考程度にはなりそうだね。魔導輪とやらは。」


764VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/11/07(水) 23:52:17.65C9UggRew0 (1/1)

4話ずつとか初見さんも生殺しだろうしDVD借りに行く人も多いんじゃないかな
分割してもクオリティが凄まじいし、より多くの人に見てもらう。たぶんそういう狙いもあると思う
当然このスレの住人も見る人多いんだろうねw皆と実況とか嬉しいw


映画公開前にRRやりそうだなこれ



765VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/11/08(木) 09:12:34.31JFf77RVAO (1/1)

遅れた…>>1乙

中の人まで杏子推しだったのかw


766VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/09(金) 22:52:12.15uG/gpX9M0 (1/1)

前回の魔戒閃騎の生でも初見さんが一番多かったし、一期でもさらに虜になる人が増えてくれるだろうね。

ただ、二期の威厳に溢れた鋼牙や丸くなった零、大人なカオルに慣れた人はびっくりすると思うww
そしてゴンザさんの安定さに感心すると思うww

とりあえずこのスレ的には【指輪】が一番の見所かな。

でもとりあえずあのネタバレ文をなんとかすれwwww
書いちゃいけないことがいっぱい書いてあるww昔のジャンプ系アニメの次回予告じゃないんだからww


767VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2012/11/10(土) 15:22:53.1914ZRfU/Vo (1/1)

ああ、謎の少年の正体はいったい!?って引きで本編が終了したと思ったら
次回タイトルが「僕はベジータの息子です」だった的なアレか


768VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/10(土) 18:43:15.53OZavfHOz0 (1/1)

『チャーラー、ヘッチャラー♪』

鋼「ザルバ、曲が違うぞ。」

『あーたーまかーらっぽーのほーうがー、ゆーめつめこめーるー♪』

ほ「あなたが歌うとブラックジョークにしか聞こえないわね。」


769VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/11/11(日) 08:06:14.730RSjRk8AO (1/2)

杏子「ザルバに百円入れると何でも歌ってくれるって?」

ザルバ『ふざけるな!俺様がいつ…』

杏子「ほれ」チャリン

ザルバ『♪解きっ放ってよ~♪燃える小宇宙(コスモ)ぉ~♪』

杏子「おうww」



770VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/11/11(日) 08:13:06.38OnBy+z3uo (1/1)

そういうスレでもないんだしキャラ崩壊のレスは自重して欲しい


771VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/11/11(日) 23:08:51.550RSjRk8AO (2/2)

>>770
ごめん。



772 ◆ySV3bQLdI.2012/11/12(月) 02:23:54.05XSni0RCpo (1/1)

明日か明後日あたりにはなんとか



773VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県)2012/11/12(月) 21:40:16.77bRoVQXc9o (1/1)

行け疾風の如く宿命の剣士よ~


774VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/11/12(月) 21:47:33.26kEc1eTqyo (1/1)

牙狼も好きだけど我が名は牙狼はもっと好き


775VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)2012/11/12(月) 21:57:37.74iG0sw/two (1/1)

僕はまだ恋をしてはいけない(戒め)


776VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/11/13(火) 00:31:34.94NOF8ohUL0 (1/1)

零が剣一本でもイマイチピンチに感じないのは1期最終回でモロクより格上のガルムを
鎧無し、剣一本で「じゃあな小番犬ちゃんよ」回転刺で倒した印象が強いからだと今更気付いた。
パチネタで申し訳ないが一応ホラー+αの強さランク的なもの

一期ver(パチンコオリジナルキャラは省く)
S:メシア
A:魔戒樹、レギュレイス、融合巨大ホラー
B:ガルム、コダマ、グラウ竜、アスモディ、ハンプティ
~ストッパーの壁~
C:アングレイ、イシュターブ、モラックス、パズズ、ウトック、モロク、ダンタリアン、ノウル、ガーゴイル
 ボナファルツ、エルズ
D:森のホラー熊、素体ホラー
E:魔天使
ルナーケンとハルはパチンコ未登場につきランク不明。まあ多分Cだと思う。

2期ver
A:エリンネグル、カゲミツ、ザジ、ヤシャウル、ライゾン、リグル
B:シガレイン、ルーザギン、ギギ、ギギル
C:レベッカ、アグトゥルス、ズフォーマー、セディンベイル、鉄騎
D:メルギス、ゲノジカ、テルボ(デスホール)、号竜人

1期verはアスモディとパズズのランクが逆じゃね?って位でまあ概ね妥当だけど
2期の方は突っ込み所多数。まあ飽くまでパチの話ですが


777VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/13(火) 02:37:42.426Y/Nbi1P0 (1/1)

ただ二期の場合、「負ける」んじゃなくて「取り逃がす」わけだからそこまでイメージの崩れる話じゃない。

まぁどっちにしろ原作を見ている人間からすれば「ねーよwwww」って話ですがね。
まぁでもシガレインとルーザギン以外は意外と妥当かと。


778 ◆ySV3bQLdI.2012/11/14(水) 02:21:19.20fguhyBUEo (1/6)




 さやかを解放した後、怒り心頭の杏子は躍起になって零を探し回った。
 とはいえ闇雲に探して見つかる訳もなく、知恵を絞った結果、ひとつ候補に思い至る。
 さやかがハズレなら、ホラーはもう一人の女。敵を連れて、そう遠くにはいかないはず。
 近場で戦いに向いた場所。人の来ない、邪魔の入らない場所。

 昨日、零を見つけた時に気になっていた廃ビル。
 魔女のいそうな禍々しい気配を感じた。ひょっとしたら、ホラーのものだったのかもしれない。
 ぬるりと粘りつくような嫌悪感。
 危険を感じた杏子はすぐには近寄らず、まずは外観を見渡せる場所を探す。

 魔女ならまだしも、相手はまったくの未知の魔獣。慎重になって足りないことはないだろう。
 杏子は粗暴で短気を自覚しているが、馬鹿でも無謀でもない。
魔法少女として経験を積んできた以上、それなりの警戒心と思考力は持ち合わせている。
でなくては、とっくに喰われて死んでいた。

 近付いて改めて感じた。あのどこかに零はいる。そして、彼が追うホラーも。
 迂闊に入っていけない。そんな気がした。
 根拠はなく、魔法少女の勘としか言いようがなかったが。

 隣のビルの屋上から様子を窺っていると、ややあってガラスが立て続けに割れた。
何枚も、何枚も。内部の異常を外に知らせるように内側から。
 火球が飛び出してくることもあり、ビル内では朱の炎が明滅していた。
ここからでは詳細は不明だが、激しい戦闘を繰り広げている。

 そして見慣れない、鮮やかな緑色の炎が輪を描く。
 炎に照らされ、傍らに立つ顔が露わになる。
 その人物は――涼邑零。




779 ◆ySV3bQLdI.2012/11/14(水) 02:23:52.36fguhyBUEo (2/6)


 その目は杏子を見返し、その口は薄く微笑んでいた――ように見えた。
 何故こちらに気付いた? その意図は?
 考えるより先に、杏子は魔法少女の衣装を纏っていた。

 零がいるビルに背を向け、屋上の端まで全速力。
 振り返って槍を構え、魔力を全身に滾らせる。

――あれは挑発だ。あたしを誘ってやがる。来れるもんなら来てみろ、って。

 わかっていても止められない。

――このまま指を咥えて見てりゃ、あいつの思惑に乗せられることはない。
 ただし、見返してやることもできない。
 一泡吹かせるとか、この落とし前をつけさせてやるなんて絶対に無理だ。

 行けばあいつの思惑通り。危険も大きい。
 けど、メリットもある。
 ホラーの存在が今の見滝原では避けて通れないってんなら、知っておく必要はある。
 それに、これは無謀な賭けじゃない。

 もし野郎が本当に絶体絶命のピンチだとしたら。
 で、あたしが加わってもどうにもならないなら。
 あそこに呼び寄せるはずがないんだ。

 あたしが加勢するか、"使う"ことで、"楽に"勝てると踏んだから呼んでる。
 あたしを盾にするとか、囮にして自分だけ逃げるとか、まず確実に死ぬ状況も作らないだろうさ。
 いけ好かない奴だけど、なんとなくわかる。あいつはたぶん、そういう奴じゃない。
 もっとも、いいや、だからこそ……――



780 ◆ySV3bQLdI.2012/11/14(水) 02:25:17.61fguhyBUEo (3/6)


「そんなところが堪らなくムカつくんだけどな……!」

 ギリ、と歯を噛み締める杏子。
 この街に戻った理由は、既に杏子自身にも曖昧になっていた。

 最初は零への対抗意識から、零を倒したらすぐにでも帰るつもりでいた。
それが売り言葉に買い言葉で街に残ると宣言してしまい、
自分でもどうしたらいいか揺らいでいる。

 ただ、零に負けたくない気持ちに偽りはない。
 だから今は余所見をしないでおく。
 目を閉じ集中するよりも、獣のように爛々と闇を睨み、闘争心を昂らせる。
 心を一方だけに向けていよう。かつてのパートナーへの未練が芽生えないように。
 
 人を手のひらの上で弄んで面白がるところがムカつく。
 そのくせ護ってやっているつもりなところがムカつく。
 頭の中に憎い男を浮かべる杏子だったが――。

 ふと、考えてしまう。

 自分がイラついているのは、彼が気障りな人間だからではなく、むしろ逆。
 もしかすると、彼は飄々としているようで強くて気高くて、優しくて。
 自分とは何もかも違う、まさしく騎士なのではと。

――あたしは……あいつを越え甲斐のある壁だと思ってた。
 けど力でねじ伏せたとして、あたしは満足できるのか?
 本当は、超えたいのは力じゃないのかもしれない。
 でも、それが無理だとわかってるから、憎らしいのかも――



781 ◆ySV3bQLdI.2012/11/14(水) 02:26:39.65fguhyBUEo (4/6)


 何よりムカついているのは、そう思ってしまう自分自身。
 
――ああっ……! ダメだダメだ!
 こんなの、戦う前から負けを認めてるのと同じだ。
 そうだ。あいつが、そんな上等なもんか。
……でもそれなら、つまらない男に執着してるあたしは?――

 次から次へと湧いてくる迷いを、杏子は激しく首を振って払う。
 深く考えていたら闘志が萎えてしまいそうだったから。
  
「っおおおおおお!!」
 
 雄叫びを上げて、杏子は猛然と駆け出した。
 もう何も考えない。今は、すべてを振り切る。
 助走はたっぷりある。問題は、行く手を阻む転落防止用のフェンス。
 
 飛び越えていては助走が無駄になる。鎖を伸ばし、うねる槍で柵を切り払う。
 膝丈で乱暴に切断された柵を跨ぎ、力強く踏み切った。
 身を躍らせた杏子は、足場を失ってなお勢いを落とさない。
 目標に、緑の炎に、それを持つ男に狙いを定め、滑空する。

 全身には力が漲っている。
 恐怖は微塵も感じなかった。
 絶対に落ちたりしない。あの炎が見えている限り。



782 ◆ySV3bQLdI.2012/11/14(水) 02:27:40.29fguhyBUEo (5/6)


 みるみる窓が近付いてくる。
 ガラスの向こうで見上げる零が飛び退く。
 それでいい。そうこなくっちゃ面白くない。
 確認すると、杏子は無意識に白い歯を覗かせていた。
 

 次の瞬間、狙い違わず杏子はガラスを突き破った。
 槍で床を深々と貫きつつ着地すると、左右を見回す。
 右には零が、左には見たこともない奇怪な化け物が、共に数歩の距離に立っていた。 
 これがホラーとか言う魔獣だろう。魔女とは違う意味で醜悪だが、驚くほどでもなかった。

「ちっ……外したか」

 呟きながら立ち上がった杏子は、床に刺さった槍を引き抜く。
 状況は一目で理解した。

「思ったより早かったね、あんこちゃん」

 それでも、真っ先に槍を突きつけるべき相手は決まっている。




783 ◆ySV3bQLdI.2012/11/14(水) 02:29:41.09fguhyBUEo (6/6)

短いですが、ここまで
次もできるだけ早く
こういうところは難しいです

情報、感想など、いつもありがとうございます
やっと牙狼がニコニコでも配信されるようで、楽しみです



784VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/11/14(水) 09:13:08.17IXJIyJkAO (1/1)

乙乙乙!



785VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2012/11/15(木) 10:00:50.268MJnNF9So (1/1)

乙ー
牙狼もまどマギも新作が控えて、熱が再燃してきた感じですなあ


786VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2012/11/16(金) 14:56:35.73QDxXWQFMo (1/1)

TDSの杏子ちゃんの手に、あと一つグリーフシードがあれば……!


787VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/17(土) 21:55:51.48AMLABOr80 (1/1)

さやか「・・・・何これ・・・・?(目キラキラ」

まどか「さやかちゃん見入りすぎ・・・^^;」

みんな見てますかー?


788 ◆ySV3bQLdI.2012/11/19(月) 02:09:30.44QFpTABTRo (1/1)

生放送は久々に復習ついでに盛り上がれて楽しかったです
ですが、すみません。水曜辺りから体調を崩して、投下できるだけ書き溜めできていません
次の投下では鎧の召喚まで書いて、なるべく早く進めたいと思います



789VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北)2012/11/23(金) 20:16:25.44X1GmvcrAO (1/1)

零役の藤田さんはまどかマギカ好きらしいね
スピンオフ漫画まで読んでて杏子好きらしい


790VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2012/11/24(土) 17:43:39.02DKhum3X8o (1/1)

スピンオフはどれも杏子がメインで良い役もらってるから
杏子好きにはたまらんよね

かずみは杏子自身はチラッとしか出ないけどロッソ・ファンタズマは
美味しい場面で使ってもらえるし


791VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/24(土) 21:35:05.07Kk1XSd890 (1/1)

さて、今週も牙狼の日がやってまいりましたよ。
いよいよ目下交戦中のモロクの登場だ。(八話)

ところで、今日牙狼動画見ようとニコで検索かけたところ、公式チャンネルの配信らしきものを見つけた。有料だけど。
こりゃ次回!配信。か?


792VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北)2012/11/25(日) 11:31:21.03GSsIy7+AO (1/1)

既出だと思うけど、影山さん達JAMがコネクトを歌ってる動画あるのよね
あれでクロスオーバーMAD作って欲しいなぁ


793VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/25(日) 11:49:06.82U7SRQbHC0 (1/2)

藤田君よろしく山本君や央織君、さとうさんやメアリちゃんも自分のテーマソング唄ってくれないかしら

三期でメンバー総入れ替えみたいな不穏な噂があるし、卒業アルバム的にそんなアルバム出ないかな


794VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/11/25(日) 18:06:18.26fJn+w+1fo (1/1)

3期は主人公違うしな


795VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/25(日) 18:48:46.93U7SRQbHC0 (2/2)

失礼。

×央織 ○織央。

怒号炎斬喰らってくるわ。

謝りついでに一言。レオ、何があったwwww>蒼哭ノ魔翌竜の集合写真


796VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2012/11/26(月) 02:03:24.68WQy+nvjr0 (1/1)

>>795
気になってみてきた……ほんとに何があったレオwwwwww


797 ◆ySV3bQLdI.2012/11/26(月) 02:25:30.99DfgLvHbDo (1/8)


 飛び込んできた杏子に、零はまたも平然と片手を上げて、親しげな挨拶を送った。
 ついさっき嘘をついて利用したこと。
 ここが戦場であり、自分が今もって危機の最中にあることなど、気にも留めていないかのよう。

 杏子の答えは、冷たく鋭い視線と、眼前に振り下ろした槍。
しかも、零が上体を逸らさなければ額に刺さっている位置である。

「なにヘラヘラしてんだテメーは……。あたしを引っ掛けて都合良く使いやがって。
まさか忘れたわけじゃねーだろうな……。
あと、あたしをあんこちゃんて呼ぶなって何回言やわかるんだ……!」

 杏子は両者の間に立ち、左半身をモロクに、右半身を零に向けている。
 警戒はしているが、武器と顔を零に向けている現状は、かなり危険だろう。
それでも、それだけ、零に言ってやりたい思いが勝っていた。

「ま、あんこちゃんも、そう怒らないでさ。
とりあえず積もる話は後にして、まずは"そっち"を一緒に片付けない?」

 と、零は杏子を宥めつつ、彼女の左を指差す。
 ぽつんと置いてきぼりにされていたホラーは、酷く間抜けだった。
 だが、闖入者に呆然としていたのも数秒。杏子が魔法少女と知るモロクは、彼女も敵と見なして排除を開始する。

 零に言われるまでもなくモロクの攻撃を察し、杏子は首だけを回した。
 モロクの左肩から火炎弾が発射される。
 杏子は迷わず仰け反って炎弾をかわした。

 モロク、杏子、零の位置は直線で結ばれている。
零からすれば、杏子の身体で塞がれていた視界が開け、いきなり火球が出現したに等しい。




798 ◆ySV3bQLdI.2012/11/26(月) 02:29:15.98DfgLvHbDo (2/8)


「っと――」

 間一髪、零も首を傾けると、
耳を掠めて火炎弾は壁に当たり、焦げ跡を残して消滅した。
 
「ふぅ……」

 と、溜めた息を吐き出す零。
 杏子は防ごうと思えば防げたものを、わざと嫌がらせに避けた。
そして彼なら当たらないという見立ては、やはり間違っていなかった。

「ざけんな。何であんたと協力しなきゃなんないのさ」

 吐き捨てるように言って、杏子はモロクに槍を構える。
 一歩間違えれば死んでいたところを零は怒る様子もなく、
一本となった魔戒剣を手に、杏子の右に並んだ。

「あんこちゃんも戦う気があるから来たんだろ? だから俺も呼んだ」

 確かに。
 零との決着だけが目当てなら、待っていればよかった。
もし死ぬような力量なら、所詮それだけの奴だったと幻滅するだけ。
 むしろ、そうでないと確信しているからこそ、杏子はここにいる。

 零とホラー、同時に相手できるとは思っていない。
 自分だけでホラーを倒す。それも現状では無理がある。
ムキになって反発すれば、逆に二人仲良く死にかねない。

 ただ――。



799 ◆ySV3bQLdI.2012/11/26(月) 02:31:33.85DfgLvHbDo (3/8)


「あんたと慣れ合う気はないね」

 これだけ言っておかずにいられなかった。
 下らなくても、絶対に譲れない意地。

「なら30秒でいい。こいつの相手よろしく」

「はぁ? あんたは?」

「俺は盗られたもんを取り返さなきゃな」

 剣を握った左手を軽く上げ、零は言った。
 その視線を追うとホラーの後方、剣を手の甲から突き出した左腕に行き着く。
本体が二人の敵と対峙しているのに、不自然に遠ざかっている。

――ああ、なるほどね……。

 一瞬で看破した。
 敵は、双剣が零の手に戻るのを恐れているのだと。
 そこに彼の秘密があるのだろうが、それが何かまでは知る由もない。

 重要なのは、ひとつ。奴が片手で零と杏子を相手取ることよりも、双剣を警戒していること。
 今だってホラーが眼前に立っているのに、
のん気に会話していられるのは、零が睨みを利かせているから。

 十全でない零はまだしも、杏子の存在を軽く見ている。つまり舐められているのだ、自分は。
 そう思うと、闘志が沸々と湧いてきた。
 今すぐにでも目に物見せてやりたくなる。



800 ◆ySV3bQLdI.2012/11/26(月) 02:34:44.93DfgLvHbDo (4/8)


「終わったら決闘でもご馳走でも付き合うからさ。な?」

 そんな気持ちもあったからか。
 迷っている暇がなかったからか。

「っ~~たく……30秒だけだ。ひとつ借しだからな!」
 
 杏子はガシガシ髪を掻いた後、人差し指を立てた。
 相変わらず、本気の戦いと食事の奢りを同列に語るあたり、
余裕っぷりが垣間見えて気に入らないが。

 杏子の答えに満足したのか、零はまたも口元を僅かに歪め、鷹揚に言い放つ。

「そうこなくっちゃ」

 その一言が引き金だった。
 二人は弾かれたように飛び出した。 
 零は右へ。
 杏子は前へ。

 跳び上がった零の足が壁面を踏み締める。
 零の目的を悟ったモロクの右腕はさせまいと動くが――。

「ほらほら! テメーの相手はこっちだ!」

 振り下ろしながら鎖を伸ばした槍に薙ぎ払われる。
 右手を叩き落とした杏子は槍を縮め、流れるように斜めに斬り上げた。
 魔法の刃は魔獣の皮膚を走り、浅く裂いた。




801 ◆ySV3bQLdI.2012/11/26(月) 02:40:27.48DfgLvHbDo (5/8)


 モロクの注意を杏子が引き付けた隙に、零は壁を伝って横を走り抜ける。
 左腕はあくまで剣を返すまいと離れていくが、零は逃げる以上の速さで追い縋る。

 再びの跳躍。
 壁を蹴って左腕を飛び越し、逃げ道を塞ぐつもりだろうが。

 突然、左腕は目標を変え、空中の零を狙って動いた。
 自身の手の甲から突き出た剣を、攻撃に利用するつもりなのだ。
  
 零は杏子との戦いでも、何度か空中で攻撃をかわす荒業を見せた。
 しかし鎖とは違い、相手は意思の通った身体の一部。
離れていようと命令の伝達速度は、武器として操る槍の比ではないはず。
そう易々と避けられるだろうか。

 危機を伝えなければ。
 何故か咄嗟に思い、大きく息を吸う。

「――っ!」

 しかし、言葉にはならなかった。
 ホラーが杏子を目掛けて蹴りを繰り出した。 
 鈍重なように見えて、意外に素早い。おまけに重い。

 辛うじて槍の柄で防御したものの杏子は大きく後退し、
そちらに注意を取られて声を出せなかった。

――ヤバい!

そう感じたのは、どちらに対してだったのか。
とにかく、杏子は無意識に零を目で追い――その目を見張った。
 剣を捨て、迫り来る刃を両掌で挟んで止めたのだ。それも空中で身を捻った不安定な体勢で。




802 ◆ySV3bQLdI.2012/11/26(月) 02:45:29.25DfgLvHbDo (6/8)


 腕一本でも人間一人を持ち上げるホラーの腕だが、
零の体重と落下の勢いを支えるには至らなかった。
 零はモロクの左腕ごと落下。
 途中で刃を回したのだろう。刃を床に突き刺し、腕を縫い止めた。

 初めて目にした真剣白刃取り。これには杏子も舌を巻いた。
 言葉にすれば簡単だが、同じことができる自信はなかった。
もっとも、同じやり方である必要はないのだが。
 それぞれ持てる特性も技術も違うのだから、杏子は杏子なりのやり方で回避を試みただろう。

 だが単純な身体能力と身のこなしでは、零が杏子より一枚上手なのは疑いようのない事実。
 劣等感を抱いているつもりはない。ただ、負けたくないと強く思う。
 その気持ちが杏子を衝き動かした。

 鎖を巻きつけ足技を封じ、火炎弾を払い落す。
杏子の攻撃は苛烈になり、モロクは徐々に防ぐのがやっとになっていった。
 そして遂には、その腹を深く槍で貫く。

 ずぶりと肉に刃が入る奇妙な感触。魔女相手ではなかなか得られない経験だった。
 モロクが悶えている間に引き抜こうとする杏子だったが、
 
「そうだ、あんこちゃん! ホラーの間近では戦うなよ!」
 
 そこへ思い出したような零の声。
 零は頑として剣を放そうとしない腕を靴で踏み、逆に柄を押し込みながら抉っていた。
  
「俺はあんこちゃんを斬りたくないからさ」

 何故か、そんな言葉を続けて。



803 ◆ySV3bQLdI.2012/11/26(月) 02:49:37.21DfgLvHbDo (7/8)


 それは果たして、どういう意味なのか。杏子は疑問に思い、一瞬そちらに気を奪われる。
 が、真意を問う前に、モロクの咆哮が正面の杏子を直撃した。
おそらく、零が剣を強引に引き抜いたせい。

 耳をつんざく苦痛の叫び。生臭い風に髪を煽られ、杏子は飛び退きながら槍を抜いた。
 傷口からは黒い体液がパッと舞い散る。
返り血は杏子の手前の床に落ち、やがて吸われるようにして消えた。

 距離を取った杏子は顔に玉の汗を浮かばせ、荒く息を吐いた。
 危なかった。零がいきなり謎の発言をするものだから不意を突かれた。
 その緊張は悲鳴に驚いた為であって、返り血を浴びる危険にではない。
零の忠告がなければ、杏子は返り血を物ともせずに追撃していただろう。

 彼女はまだ、その意味を知らなかった。
 また、その場では聞き直すこともできなかった。
 ようやく双剣を取り戻した零が立ち上がったから。
 まだ彼が駆け出してから15秒と経っていない。
 
 二三度、右手を握っては開き、感覚を確かめる零。
 これなら問題ない。痺れも痛みも完全に消えていた。
 そして零は両手の魔戒剣を順手に持ち替えると――。

 双剣を交差させた後、天に掲げた。

――……? 何を……

 杏子が首を傾げたのも束の間。

 零が手首を回転させると、それぞれの剣先が白く光の軌跡を描く。
 生まれた双つの円は直上で重なってひとつとなり、紋章が浮かんだかと思うと、眩い光が溢れる。
 そして、膨大な光のシャワーが零を包んだ。




804 ◆ySV3bQLdI.2012/11/26(月) 02:51:25.85DfgLvHbDo (8/8)

一旦ここまで
あと1レス投下したかったですが、半端にもしたくないとこなので明日
いろいろ不調で長く間が開いてすみませんでした



805VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/11/26(月) 03:28:56.14H3Ak/3CAO (1/1)

乙です
零に翻弄されてた杏子から一気に成長したかのような連携
素晴らしい
スピンオフの杏子に勝るとも劣らない活躍だね

それに引き換えスピンオフのもう一人は……
公式でもあんな幻滅させられるとは思わなかったわ
戦う意志も覚悟もないのに外面だけ一人前みたいなフリとは笑わせる
このSSでまだ出番あるならまず腐った性根をガツンと叩き直されないとな


806VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2012/11/26(月) 12:49:59.634mue3DC/o (1/2)

>>805
上4行でやめときゃいいのに、なんでわざわざキャラDisらなきゃいけないのかな?かな?

何度注意されてもキャラDisを止めない人こそ根性を叩き直されるべきじゃないかしら


807VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/26(月) 13:25:22.759JrdSHuD0 (1/3)

まぁ、その、なんだ。そういうスレじゃないんだし(消滅

乙・烈火炎装!

悠木ちゃんといい藤田君といい杏子ちゃんモテモテだなww
相変らずイチャつきおってこの魔戒兄妹めwwニヤニヤが止まらんわ。
さぁ、銀牙騎士絶狼を見て杏子ちゃん何を思うのか見物ですな。


マミさんと戦ったホラーとモロクはどちらが強いのかも気になるところ。
マミさんの名誉のためにいきなりハンプティ・ベビル・カゲミツ・ザジレベルとあたったと思いたい。


生を見てて八話で

「今日のホラーはオクタヴィアですか?」って※が流れてたww
ああ、みんな考えることは一緒だのうと思った。
手を遠隔操作する戦術にさしもの鋼牙も手を焼いてたけど
鎧を召還すればあっさり、でしたね。


808VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [SAGE] 2012/11/26(月) 14:53:28.98efUmlgMS0 (1/1)

個人の感想なんだから何書こうが自由だろ
どんなssだろうと掲示板に投稿する以上は色んな意見があってしかるべきだと思うが
綺麗な意見しか認められないのか?


809VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/11/26(月) 15:02:06.47dydKDUTso (1/4)

でもそれSSに関係ないやろ


810VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/11/26(月) 15:24:21.02hMQMKNWAO (1/1)

>>807
前スレ登場の>>1の創作ホラーね。【ナイフのホラー】と呼んでいる名無しホラー。素晴らしい悪の魅力に溢れていた。しかしバラゴの吸収の対象から外れたんだから、あれでも特別強力な方ではないんだろう。マミが苦戦したのはHP1までは削れても0には出来ない、撃破不能である事を知らなかったから。力ではザジには及ばないんじゃないかな。
モロクも強敵の部類には入らない。
ナイフのホラーが堂々たる直接物理攻撃派だったのに比べ、モロクは属性攻撃とロケットパンチで接近戦を封じる。ガロ戦では鋼牙が強すぎて通用しなかったが。

クセのある者同士、モロクVS零+杏子戦は鎧と共に最高の音楽♪を召喚して、決着………するのか?!?




811VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/11/26(月) 15:31:15.30dydKDUTso (2/4)

モロクの父親の方が色んな意味で手強かったよな


812VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/26(月) 16:20:06.349JrdSHuD0 (2/3)

>810
作者さん名前付けてくんないかしら。>ナイフのホラー
ナイフのホラーは単純にバラゴ様が暗躍してた東の管轄に出てこなかっただけかも。
1000体ホラー吸囚も強いホラーだけ喰うというわけでもないだろうし。

強さは別としてモロクは間違いなく五本の指に入るくらいいいデザインだ。
なんというか、禍々しくおぞましいいはずなのに美しい。

まどポの杏子ちゃんのテーマもかっこいいから候補に入れよう。

>811

ああ、主に我々の精神を抉りやがった。鋼牙はもっとだろうけど。


813VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2012/11/26(月) 17:18:07.654mue3DC/o (2/2)

>>808
ここは個人のブログじゃなく、不特定多数の住人がいる場所なんだから
個人的な感想をなんでも自由に書いていいってわけがない

特定キャラDisりはそのキャラを好きな他の住人にとって不快だからするべきではない
自分がされて不快なことは他人に対してもするべきじゃないって言う、しごく一般常識だよ

しかもSSの感想ですらないならなおさら
キャラdisりたいならアニキャラスレのアンチスレでやればいいことです


814VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)2012/11/26(月) 17:22:51.09a64mquYeo (1/1)

そもそも公式が特定キャラ貶めてるからアホが涌くんじゃないんですかねぇ
ダラダラ長文ご披露してる時点で同じ穴のムジナやん


815VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/11/26(月) 17:41:53.47dydKDUTso (3/4)

もうやめようこんな話(提案)


816VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/11/26(月) 17:56:44.23gRpaejwSO (1/1)


返り血について触れたのはこれが初めてかな
ホラー相手では避けて通れない問題だけど、騎士が戦う時に結構飛び散ってそうだよね
一番は爆散した時だろうから人前で召喚禁止なんだろうが
これは杏子あたり返り血を浴びて零が浄化する展開があるか……



817VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/11/26(月) 18:04:50.03dydKDUTso (4/4)

1期の零なら余裕で殺してたけど今なら浄化に奮闘しそう
そもそも返り血が魔法少女に意味あるか分からないけど


818VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/26(月) 19:55:48.479JrdSHuD0 (3/3)

仮に返り血かかっても今度は邪烈ついでにシグトもいるからヴァランカスの実入手には困るまい。

あ、法師たちの出番が一つできるなそれで。

杏子ちゃんよりむしろまどかちゃんが危ない気が。立ち位置的に。


819VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/11/27(火) 01:53:05.63Jx4j5UQAO (1/2)

まどか「はわわ、先読みは、しぃーっ!、だよっ!」

翼「SSの掟を破る者は……斬る!」→槍



820 ◆ySV3bQLdI.2012/11/27(火) 03:03:07.86huHbJUgHo (1/1)

ごめんなさい
やっぱりもう一日
ちょっと大げさに書きたいのですが、なかなか



821VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2012/11/27(火) 09:14:30.10cqEFPpXRo (1/2)

ヒーローの変身シーンは気合入れたくなるものですもんね
ゆっくり待ってますよ~


822VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/27(火) 13:13:25.69erPBii0W0 (1/2)

先読みとか言われるとどうしても(消滅)を思い出すww
うん、アカンね。自重する。

ヴァランカスの実といえば紅蓮の森だが
法師以外は立ち入り禁止とか言っといて二期ではしれっと侵入できた紅蓮の森。
何故・・・・?






823VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/11/27(火) 17:44:44.69Jx4j5UQAO (2/2)

>>822
答え:タム婆ちゃんが仕事してないから(笑)

タム婆の正体って公式に説明されてましたっけ?
明らかに元・人間の人外で魔戒の管理職って事で、格好はアレだけど実は番犬所の神官並に高位なんじゃないか?

中の人、ベテラン女優の根岸季衣さんだったんだね。阿門法師といい、ガロはキャスティングも絶妙。



824VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/11/27(火) 20:00:37.13xHU0jKJAO (1/1)

遅れた…>>1乙

いよいよ絶狼の鎧召還か。頼むぜ北崎…じゃなかった零。


825VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2012/11/27(火) 21:05:27.42cqEFPpXRo (2/2)

牙狼の変身シーンに魅かれてこのSS読み出したようなもんだから
絶狼の変身シーンに弥が上にも期待してしまう……といったら
>>1のプレッシャーになってしまうだろうか

でもマジ楽しみにしてます


826VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/27(火) 22:51:16.94erPBii0W0 (2/2)

仮面ライダーとか見た事ないからようわからんけど藤田君の前役そんなに印象に残るのか
たしかゲノジカの演者と共演してたらしいが・・・ん?山本君か?そりゃ

タム婆は鋼牙と会ったときの第一印象が「おや?良い男だねぇ~♪」というのが印象に残ってるww
なぜ魔戒職のサブに来る人間は結構洒落にならない人外が多いんでしょうね。
三人のロリロリに分割憑依する暗黒神官しかり
鋼牙の破滅の刻印抉ったりザルバに謎のお仕置きする大魔導輪しかり
股下が森の入場口のお婆ちゃんしかり
アー♪しか喋らないマーク武蔵しかり。
後任の東の神官とグレスさまのまともさが逆に不自然なレベルだ。
・・・・・立場からすれば高位なのにラテス法師の筆であっさりあしらわれたグレス様。
あなたの部下は絶狼をボコってるんですけど・・・ww


827VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/11/28(水) 02:08:27.09ML8nkwqAO (1/2)

『仮面ライダー555』での藤田玲さんは最強クラスの怪人役で、もうどうしたらいいか分かんないくらい強くて悪い殺人鬼!日曜の朝っぱらの子供番組で大丈夫かと思うほど狂ってました。
『牙狼』で正義の味方で登場した彼を見た感動をお察し下さい。

ゲノジカ役の村上幸平さんは史上2番目に性格の歪んだライダー・カイザ役。残念ながら引退されたそうです。

カオルの父を演じた村井克行さんは『555』では悪の組織のボスでしたww




828 ◆ySV3bQLdI.2012/11/28(水) 02:31:42.42eOaRaOmYo (1/4)


 その光景を、杏子は呆気に取られながら見ていた。
 目を離そうにも離せない。
 ただただ思考を停止し、圧倒されていた。
 
――これが、あいつの隠してた切り札……。
 
 考えたと言えば、その程度。
 だからどうした、と聞かれても、きっと答えられないだろう。
 この有様を、どう表していいかもわからなかった。

 心臓が早鐘を打つ。
 
 胸の奥から、腹の底から湧き上がるような、この気持ちは何だろう。

 その瞬間、杏子の頭でなく、心に浮かんだもの。

 それを敢えて言葉にするなら――たった一文字。


 神。


 この上なく陳腐で大仰な表現。
 だが、そうとしか形容できなかった。
 他に似合った単語が見つからなかった。



829 ◆ySV3bQLdI.2012/11/28(水) 02:34:39.40eOaRaOmYo (2/4)


 この世のものとは思えない神秘的な、まさしく上天の光。
 
 その瞬間、不思議と杏子は記憶が揺さ振られるのを感じた。
 二度と戻らない、遠く懐かしい日々。
 だからこそ今も鮮明な、優しく、幸せな想い出。

――あれはいつだったか……あたしがまだ、神様を信じていた頃……。
 
 珍しく早く目覚めた、真冬のある朝。
まだ陽も昇ってないのに、父さんは礼拝堂にいた。
 外は雪がチラつき、吐く息も白く凍る中、あたしも父さんを手伝って掃除したりして。
 そのうち妹のモモも起きてきて、二人でお祈りの真似事なんかしていた時。

 朝日が昇り、教会を包み込んだ。

 朝の清冽な空気に、ステンドグラスから降り注ぐ光は眩しくて、雪はキラキラ輝いていて。
 まるで天使が羽根を散らしながら舞い降りてきたみたいだった。
 あの時ばかりは、神様は本当にいるんだと思えたっけ。

 元々、神父の娘だからって信仰心が強かった訳じゃない。
 信仰の何たるかなんて理解してなかったし、今でもわかっちゃいない。
 お祈りも父さんに言われた通りに過ごしていただけ。

 だから神と言っても、跪いて拝むとか、そういう対象とは違う。
 これまでの人生で、とびきり綺麗な感動と似ていた。
 言ってしまえばそれだけ。

 なのに、胸が苦しいのはどうしてだろう。
 過去を思い出してしまったから?
 それとも、この光を切なく感じてしまうから?
 もしあたしが、あの頃のままだったなら、もっと素直に想いを表せたのかな――
 



830 ◆ySV3bQLdI.2012/11/28(水) 02:36:13.08eOaRaOmYo (3/4)


 暫し追憶に耽っていた杏子だったが、轟いた狼の雄叫びで現実に引き戻された。
 長い追想も時間にすれば、ほんの数秒。
 状況は変わっていない。すっかり光は消え、暗闇が戻っている。
 狼などいない。あれは幻聴だったのだろうか?

 いや。
 目の前にはホラーがいて、その奥には涼邑零が――いなかった。
 代わりに、銀色の鎧を纏った何者かが。 
 
 ちょうど、その時だった。
 空を覆っていた暗雲に、剣で斬ったように一筋の切れ目が生じる。
 晴れ間からは月が覗き、割れた窓から差し込んだ月光が濃い影を裂く。
 そして、杏子は見た。

 零が立っていた場所にいたのは、白銀に輝く鎧の騎士。
 双剣を携えた銀狼が、月明かりに照らされ、静かに佇んでいた。
 
 銀牙騎士、絶狼。
 杏子がその名を知るのは、もう少し先のことだった。



831 ◆ySV3bQLdI.2012/11/28(水) 02:39:26.76eOaRaOmYo (4/4)

これだけに妙に時間がかかってしまいましたが、ここまで
日曜に投下できるかは出来次第で

個人的なイメージですが、絶狼の場合、牙狼ほど鎧のインパクトは少なく
また、ピカピカ光らない方が似合う
牙狼が太陽なら絶狼は月な感じです
なので召喚の光を中心に、杏子が連想しそうなものを想像
あと一期最終話の天使とかも



832VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/28(水) 09:41:31.03Ga+6oYrP0 (1/3)

乙ソ・ファンタズマ!

杏子ちゃんにわずかに残っていた聖女の心が揺りおこされましたかな。
もしこれで魔天使でも出てきたら完全に信じ込むかもww
さて、モロク、陰我消滅の覚悟はできたかな?

さて、【Fencer of Gold】の用意はいいかぁ!

>827

要するに呀か。確かに悪役として強烈なインパクトを残した演者が正義の味方をするとなると感動するかもなww
逆もそうだわ。大河さんがミナミの帝王で詐欺師として出て来た時は唖然としたもんだ。別の話でゴンザさんはオカマだったしww

ゲノジカは・・・大体想像出来るな。歴代二位・・・一位が気になるなww


833VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/11/28(水) 09:53:47.459zoF+l4AO (1/1)

>>1乙。確かに絶狼の鎧はツヤ消しだったような。
1位は龍騎の王蛇かなぁ。浅倉は分かりやすく悪役だったけど、他の奴はどちらかと言うと陰湿な悪党だし。そんな彼もかつては超光戦士…


834VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)2012/11/28(水) 10:08:48.3260yOqzFOo (1/1)

サバじゃねえ!

あんこちゃんの聖女モードが覚醒するフラグにむねがドキバグだわ


835VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/11/28(水) 11:18:38.70ML8nkwqAO (2/2)

美しい………乙!



>>832,833
みんな詳しいなww

【Fencer of Gold】初めて聞いた。イントロでほむらを想起。11話にこの曲がかかったらワルプルギスに勝てちゃったかも!?



836VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/28(水) 11:34:01.81Ga+6oYrP0 (2/3)

>832

ああ、実は生きていたさやかと杏子が出てきて

三騎一閃!

とかやらかして撃破してまどかとのスペエンが待ってただろうね。(パ)

マミさんも入れたら四騎一閃だ。


837VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2012/11/28(水) 13:06:51.64NyekNBPao (1/1)

おおう…
やはりヒーローの変身シーンは気分が盛り上がるね~


838VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)2012/11/28(水) 19:22:12.842adAyHBf0 (1/1)

>>835
牙狼キャストは他の特撮出演者も多いからね。
魔戒騎士兼仮面ライダーが4人もいて、シグトとクルスはタイムレンジャーだしw


839VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/28(水) 20:02:49.69Ga+6oYrP0 (3/3)

中尾「ガタッ」

シグトは本来朝特撮向けのキャラだよなww


840VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/11/28(水) 22:27:02.01kEBZdx05o (1/1)

そういや中尾役立たずのGフォースの長官だった



841VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/11/29(木) 08:59:42.54ux64ZIXAO (1/1)

魔戒閃騎の「秘密」に出てきた戦場カメラマンの高野八誠も実は手塚(仮面ライダーライア)という。


842VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2012/11/29(木) 10:58:47.03d+AmrZNl0 (1/1)


大河さんは牙王でもあるしコマンダーでもあるし
ライダーにもウルトラマンにもでたことがあるという
ゴンザさんは……やはり不幸な刑事→警備員→ホームレスだな(


843VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/11/29(木) 11:05:49.32LgAYzDRW0 (1/1)

鋼牙「牙狼一筋だ!」
カオル「同じく!」
ザルバ『まったくだぜ』

>841
『ささやかな幸せを願って繰り返される悲劇。子は親を想い、親は子を求める。次回!手紙。そこには本当の愛がつづられていた!』


844VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/11/30(金) 00:26:12.06Q2WzyQEAO (1/1)

>>843
秘密はヤシャウルの回だった…素で間違えてた


845VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/11/30(金) 01:47:40.794D8sK4vAO (1/1)

>>833
浅倉は狂ってはいるけど歪んでるかどうかでいったら東條も草加に引けをとらないと思う。
味方にいても何かと理由つけて排除されそうで油断できないし、心許したら「大切な人が[ピーーー]ば、僕は英雄としてまた強くなれる…」っとどの道詰みだ…

>>838
大河→牙王
翼→レイ、サガ、ダキバ
ワタル→凍鬼、斬鬼さん
まではわかってあと一人誰?と思ったけど零もデルタやってたなw
北崎デルタが歴代デルタ最強だったけどドラゴンオルフェノクのが強かったからちょっと忘れてたわ


846VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)2012/11/30(金) 19:58:34.97o4+v71Th0 (1/1)

>>845
そうそう。
まぁ細かい話をすれば伊藤慎さんも加えて5人なんだけどねw

>>843
残念ながらカオルの中の人は仮面ライダーブレイドの怪人役でもあったのでアウト。
ザルバは・・・特撮ソング滅茶苦茶歌ってるしw


847VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/11/30(金) 23:27:23.17BrAklVPAO (1/1)

>>843
カオル「うつけバー《NOBU》?何だろ、入ってみよう」ガチャ

ノブママ「アラ、いらっしゃい」ウフ♪
カオル「えっ鋼g……え゙!?!?!」



848VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/12/01(土) 01:09:34.95hrmDnGpp0 (1/3)

駈音「カオル君、君はとても悪い夢を見ていたんだよ。」




849VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2012/12/01(土) 02:25:18.55QSS/BXo90 (1/1)

>>845
一応ワタルはイクサでもあるぜ!!


850VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/01(土) 03:57:26.91M+nwkixro (1/1)

ワタルはガルルのイメージが強いな
というか鎧のカラーリングからして絶対意識してるだろ


851VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/12/01(土) 12:40:13.43hrmDnGpp0 (2/3)

金(牙狼)銀(絶狼・破怒)白(打無)黒(呀・邪悪)・・・と色分けするとき、狼怒と破狼の鎧の色はどう書いたものかといつも迷う。

魔戒騎士と魔法少女を色別に組ませるのも面白そう


852VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)2012/12/01(土) 14:39:22.03co23q+jAO (1/1)

>>851
破狼は「青」で、狼怒は強いていうなら「紫」かな?狼怒の色は確かに説明しにくい。


853VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)2012/12/01(土) 18:41:32.44hrmDnGpp0 (3/3)

グレーにうっすら紺色を混ぜてメタリックにした感じなんだよね。漢字一文字では絶対に無理だわ。

・・・・何かの間違いでピンク色の鎧の魔戒騎士を想像してしまった俺は陰我消滅されるべき?


854VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/01(土) 23:07:10.13T0F8EPx7o (1/1)

バトランドの王宮戦士が>>853をじっと見ている


855VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/02(日) 00:50:10.91fDEVL+aR0 (1/1)

今回のニコ生まさかの出来事で呆然とした
あの回でこんな…こんな…
こんなの絶対おかしいよ!!


856VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/02(日) 00:55:50.455vQuuYz90 (1/2)

ドラクエかよwwまぁ似たような匂いはあるけどww


さやか「鋼牙さん・・・今週も神でしたっ!(感涙)」
まどか「だからさやかちゃん見入りすぎ・・・^^;」
さやか「ぐすっ・・・。それはそうとこの頃の零さんって杏子みたいだね。」



857VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/02(日) 22:53:25.715vQuuYz90 (2/2)

昨日の生を見ていない人向けに≫855の言わんとしていることを説明しておく

屈指の神回【大河】のエンドロール中にむこうの手違いでエンドロールがぶった斬られ突然CR牙狼のPVが流れて場内騒然となった。

そのせいで本来あろうはずも無いアンケートの四を選択する客が15%にも昇ってしまう事態になった。


858VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/02(日) 23:13:27.89Rr4w74DLo (1/1)

>>857
次回予告も見れなかったのよねー


859VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/02(日) 23:16:43.09Ou48IkU4o (1/1)

やっぱりニコ動ってクソだわ


860VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/03(月) 00:04:23.96IxVrGdYp0 (1/1)

今回は流石に擁護しきれん。よりにもよって【試練】【大河】と神回が二つもあるDVD第三巻収録分のときにあの失態はまずい。
いや、牙狼にどうでもいい回などあるわけない。

猛省せよ。

ちなみにあの回の次回予告は

『俺様が直々に、魔戒の秘密を教えてやろう。知ってしまったからには、もう抜け出せないぜ?次回!約束。闇の世界へ、ようこそ。』

それはそうと、大河さんと少年鋼牙の別れのシーン、十話のまどかとほむらの約束のシーンを思わせるよね。
その後の契約のシーンもww
ザルバ『契約とはこうするものだぜ』


861 ◆ySV3bQLdI.2012/12/03(月) 02:28:19.47/xvyP+fpo (1/1)

例によって例の如く、もうちょっと掛かりそうです
昨日の生放送は本編は楽しめましたが、最後は残念でした……





862VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/03(月) 08:48:29.67PkJ7iEgNo (1/1)

ニコカスは臭いし画質良くないしでBDで見た方が絶対いい


863VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/04(火) 09:57:17.81QC/gR+hao (1/1)

ニコはコメントを楽しむライブ感が売りだから
画質にこだわる人には向かないだろうね
BDは価格がもうちょっと安くなればねぇ



864VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/04(火) 11:52:01.142SsqQIXSO (1/1)

まぁ、ニコニコの文句はもうやめよう
自治するつもりはないけど、ライダー談義とかもスレチか微妙だし



865VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/04(火) 14:58:14.43+4maiVQeo (1/1)

>>860
ザルバの声で再生されるww


866VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/04(火) 19:10:45.46tIbQ7dJh0 (1/1)

ザルバ『もっとも、契約してやるからといって何か願いを叶えてやるわけでもないけどな。ただ、友を裏切るような真似は絶対にしないぜ』
シルヴァ『その代わり、契約した者を時には身を挺して守り、時には家族のように接し、契約した騎士を最期の時まで見守るわよ。』
ゴルバ『そうじゃとも。それが我ら魔導輪の掟じゃ。』
エルダ「ばらご様コソ、私ノ全テ。」

QB『僕だって魔獣世界なら・・・』


867VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/05(水) 01:14:35.33zjgCxnt10 (1/1)

>>866
魔導輪はザルバだけだがそれよりもなぜそこに混ざってるエルダwwwwww


868VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/05(水) 20:02:35.80wZi3dy6N0 (1/1)

バラゴ「僕と契約して、我がシモベとなれ。」
エルダ「ばらご様・・・・マイボディーワズリッボーン!」

エルダ「・・・・・ト、イウワケナノダ。」
マミ「・・・・・・。」


869VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/06(木) 03:37:06.348dyS6DLAO (1/1)

エルダ忘れてた
暗黒騎士鎧伝に唐突に登場したけどTV本編にいても違和感無かったろうね。京本さんとリア・ディゾンww



龍崎「僕と契約してくれたまえ。何でもひとつ、悩み事を聞いてあげるよ」サワヤカー

まどほむさやあんマミ「!……///」

俺「待てェェェい!シャツのボタンを閉めやがれェい!!」



870VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/06(木) 07:44:06.63YA5PsZzV0 (1/1)

あの場所に居合わせてはいたんだけどねwwしかし呀鎧伝はいつも以上に女率が多いww
カオル、エルダ、メシア、バラゴママ・・ついでに冒頭で喰われた女ww

零「バラゴ・・・・!静香だけじゃなくてあんこちゃんにまで手を出す気か!」
鋼牙「バラゴ・・・決着をつけるか。」
翼「希望の卵たちを放せ、暗黒騎士!」

バラゴ「そういう契約ではないのだが・・・・よかろう。聞くがいい、闇の咆哮を・・・」
♪チニウエターソーノーキバハー♪

まどか「お悩み相談してくれた上にアルバイトまでさせてくれるなんて、すごくいい先生だね、さやかちゃん♪」



871VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/08(土) 09:00:22.54PMpRpuFB0 (1/1)

CR版の話だが

完全オリジナルストーリーで【魔戒決戦牙王】というものが出る。

元老院が開催する「魔戒決戦」という武闘会にて最強の魔戒騎士を決定する・・・というストーリーらしい。
牙狼以外の魔戒騎士勢ぞろいの上、

妖赤の罠の灼熱騎士ヤイバや

獣身騎士ギガ

なる新騎士も登場するらしい。

蒼哭の魔翌竜の間に起こったエピソードとして脳内補完に使えるかな・・・?
・・・のわりには呀や破怒もいるからパラレルなんだと思うがww

一応公式にも「サバック」なる魔戒騎士武術会が存在する。


872VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/08(土) 17:28:27.58hQiTrFEzo (1/1)

どう見てもパラレル


873 ◆ySV3bQLdI.2012/12/10(月) 03:27:43.65q2CeRzLno (1/1)

遅れてすみません
書いているうちに膨らませたくなって
明日こそ切りのいいところまで投下したいと思います
今週の偶像や赤酒はいろいろ今後の展開の参考にもなる回でした




874 ◆ySV3bQLdI.2012/12/11(火) 02:38:12.81mzUXsX6Bo (1/10)


 双剣を手に、悠然と立つ銀狼――ゼロに、杏子は声を掛けられなかった。
 頭の中を疑問が駆け巡り、とても口にできなかった。
 そもそも、あれは本当に涼邑零なのだろうか。
 などと棒立ちで考えていると、

「サンキュー、あんこちゃん。後は俺に任せてくれていいぜ」

 ゼロの厳めしい見た目とは裏腹の軽い声。ただし、その声はくぐもって響く。
 この声。この口調。何より、あんこちゃんという呼称。
 杏子は確信する。やはり、あれは零だったのだと。

「あ……あんた……」

 言いかけて言葉に詰まる。
 そう言えば、彼のことを何と呼べばいいのだろう。何と呼んでいただろう。
 これまで、あんただの、テメーだのと、名前で呼んだことなど一度もない。
 かと言って、今さら名前や名字で呼ぶのも抵抗があった。

 ガシャリと重厚な音を鳴らし、ゼロが一歩を踏み出した。
 直後――杏子同様、ゼロを向いて唖然としていたホラーが行動を起こした。
 一歩も動かず、その顔はゼロの一挙手一投足を注視したままで。

 ホラーの唯一の天敵。それこそが魔戒騎士。
 ならば杏子のように、愚鈍に突っ立って見ているだけな訳がなかった。

 見落としていた。
 相手は古から戦い続けている魔獣。
 敵を殺す為に。生き残る為に。最大限の力を尽くすはずなのに。




875 ◆ySV3bQLdI.2012/12/11(火) 02:42:01.57mzUXsX6Bo (2/10)


 そう、例えば。
 真っ先に挟撃される状況を打破。
 その際、突破口となるのは弱い方。少なくとも、さして脅威と見なしていない方。
 つまり、狙いは杏子なのだ。

 モロクは傷付いた右腕も零を迂回して呼び戻し、
"自身は前を向いたまま"両肩から背後の杏子に火炎弾と氷弾を発射した。
 
「っちぃ――!」

 気付いて跳んだ時には、もう間に合わなかった。
 幸い、直撃よりも速く。
 残念ながら、効果範囲から逃れるよりは遅く。
 
 外したはずの二つの弾は、壁や床に当たることなく、杏子を中心に周囲を飛び回る。
まるで生きているかのように。コントロールされているとしか思えない。
 そもそも軌道からして直線でなく、弧を描いて飛来していた。
故に杏子も避けられ、故に囚われた。

 もっと早く、最初の時点で気付くべきだった。
 抜け出そうにも、弾は既に目にも留まらぬ速さに達し、
一歩でも踏み出せば、氷漬けになった直後に焼かれるか。
火だるまになったところを砕かれるか。

 しかし解せない。
 どうして直接当ててこないのだろう。
まさか、足止めさえできれば殺さなくてもいいなんて甘い考えはしないだろうし。

――ま、どうでもいいけどさ……。

 考えても無意味だと、弾を叩き落とすべく槍を構える杏子だったが――。



876 ◆ySV3bQLdI.2012/12/11(火) 02:44:56.47mzUXsX6Bo (3/10)


「――がっ!?」

 と、呻いて耳を押さえた。
 突然の耳鳴り。次いで耳と頭に響く激痛。
 耳鳴りは次第に連続した音となり、やがて旋律を奏で始める。
 甘く、優しい旋律を。

 耳を塞いでも音色が入り込んでくる。痛みも一向に止むことはない。
 音が直接、脳を引っ掻いているかのよう。
 できるなら両耳を千切り、頭蓋を開いて脳を取り出したくなる。

「っ……くぁ……! んだ……これっ……」

 三半規管まで狂わせているのか、酷い目眩が襲う。
 視界が回る。世界が回る。
 上下左右の認識もあやふや。

 遂には立っていられなくなり、膝をつく。
 吐き気が込み上げ、胃の中身が喉までせり上がっていた。

 目を閉じると、少しだけ気分が楽になる。
 杏子が完全な闇に微かな安息を得ていると、目を閉じたままなのに、
ぼんやりと揺れない景色が映った。
 
 しかし、それは死の直前に見るという走馬灯ではなく。
 目蓋の裏に映るのは、杏子の見ず知らずの男女の姿。
 いや、女には覚えがある。
 ついさっき、零と一緒に見たばかりの顔。ホラーが取り憑いていたはずの女。
 先ほどまでの妖しい雰囲気は感じられず、幸福感に満ちた笑顔を男に向けていた。




877 ◆ySV3bQLdI.2012/12/11(火) 02:48:22.40mzUXsX6Bo (4/10)


 やがて、二人が手に取った楽器を見て、杏子は音楽の正体に気付く。
 それは、ヴァイオリンの音色。

――まさか……これがホラーの能力だってのか……?

 激しい頭痛と、脳内で反響する音楽のせいで集中が途切れる。
感覚の操作もままならないことから、もしかしなくても魔法や術の類。

 グチャグチャに掻き回される思考。それでも、杏子は何とか考える。
 似た類の能力を持った魔女と遭遇、勝利した経験はある。
 あの時は、どうやって勝ったのだったか。

――ああ、そうだ…………たまたま、だ。

 たまたま先手を取り、たまたま速攻を仕掛けることができ、たまたま術中にはまる前に倒せた。
 つまりは、それだけである。
 魔法少女の戦いとは、それほどまでに博打の要素が強い。

 ある程度は経験や素質で補えるが、それでも常勝無敗とはいかない。
どんな魔女かは、蓋を開けてみるまでわからない。相性の問題だってある。
 そしてハズレを引いた魔法少女は、例外なく魔女に食われるのだ。

 もしも魔法少女が魔女に変じるのだとしたら、すべて合点がいく。
魔法少女からして武器も戦い方も千差万別。願いの数だけ魔法があるのだから。
 魔法少女が堕ちた魔女も、また然り。



878 ◆ySV3bQLdI.2012/12/11(火) 02:50:31.24mzUXsX6Bo (5/10)


 肌を焦がす熱気と、肌を刺す冷気。
 それらが徐々に強まっていくのが、目を閉じても感じられた。
 近付いてくる炎弾と氷弾。 これは獲物を捕らえておくだけの生易しい物ではない。
 さしずめ、炎と氷の牢獄。じわじわと責め殺す為の拷問に等しい。

 にも関わらず、幻の中の男女は、陽の光を浴びながら愛を語らっている。
 二人はあまりにも場違いで、それは却って不気味で異質な印象と、恐怖を杏子に与える。
 こんな幻を見せる意味がわからなかった。

 この幸せに満ちた光景を見ながら死んでいけというのか。
 寄り添う恋人たちを羨みながら、妬みながら。
 こんな、寂しい暗闇の中で。

 或いは、焼かれ、凍らされたとしても、
魔法少女の肉体は杏子を簡単には死なせてくれないかもしれない。
 だからこそ、ホラーは回りくどい方法を取ったのかも。

 だとしたら零が敗れた時、ほど良く仕上がった身体と魂は、
さぞやホラーにとって上等な食事となるのだろう。

 死よりも辛い末路を想像する杏子の心に、仄かな影が差し始める。
 それは夜の闇よりも暗い影。
 魔法少女を魔女に変える、絶望という名の影。
 絶望に誘われそうになる杏子の前には二つの選択肢があった。




879 ◆ySV3bQLdI.2012/12/11(火) 02:53:25.74mzUXsX6Bo (6/10)


 ひとつは諦観。
 どうせ友達も、恋人も、家族もいない。学校も、帰る家もない。
 夢もなければ、生に執着する理由がない。
 すべて諦め、奪われる前に自ら捨てることで絶望を回避し、人として死ぬ。

 ひとつは懇願。
 独力でどうにもならない今、頼れるとしたら一人だけ。
 あの光の騎士に、銀の狼に――涼邑零に一言「助けて」と叫べば、彼はきっと救ってくれる。
 二週間にも満たない付き合いの杏子だが、好き嫌いは別として零はそういう人間だと思っていた。
 そして、あの騎士には、無条件でそう信じさせる何かがあった。

 重い目蓋に力を込めて、ゆっくりと目を開く。
現実の景色と並行して、視界の端では幻が躍っている。
 奇妙な感覚だった。

 ゼロは双剣で両腕と打ち合っていたが、どちらが優勢かまではわからなかった。
 ただ、時折こちらを気にしているのは確かだった。

――助けてくれ。

 その言葉が喉元まで出かかって――杏子は飲み込んだ。

――いいや! ダメだ!
  
 歯を食い縛り、首を振り、闘争心を揺り起こす。
 日々を生きているだけの杏子にある、現状では最大とも言える執着であり目的。
 涼邑零に勝ち、彼を超えること。
 なのに助けを乞うなんて、敗北宣言に等しい。自分から無理だと認めているのと同じだ。




880 ◆ySV3bQLdI.2012/12/11(火) 02:56:01.73mzUXsX6Bo (7/10)


 それだけは我慢ならなかった。
 一方的な希望に縋るつもりも、屈するつもりもない。そして絶望も御免だ。
 こんな幸せな幻にも心惹かれたりするものか。

――あんたの力は……借りない!

 声にならない言葉を、瞳に込めて伝える。
 届いたどうかは、どうでもいい。
 その意地を嘘にしない為にも、やるべきことがあるのだから。

 なんとか立ち上がった杏子だったが、無重力の空間に放り出されたような錯覚に陥った。
 敵はおろか、立っている床さえも認識が難しい。柄を支えにしてもなお、足元が覚束なかった。
 こんな状態では攻撃どころか防御も不可能。
 たった一瞬でもいい。敵を捉えるには、強い刺激が必要だと考えた。
 
 杏子は意を決して、刃を下に向けて槍を持つ。  
 振り下ろす先は、杏子が唯一認識できる対象。

 己の身体。



881 ◆ySV3bQLdI.2012/12/11(火) 03:00:25.61mzUXsX6Bo (8/10)


「――っ!! っく……っっ……っぁ!!」

 太股に槍が突き刺さる。
 動脈を避けたとはいえ、鮮血が刃を伝って床に染みを広げる。
 気を失いそうな激痛が、脳天まで駆けき抜ける。すべての感覚が痛みで塗り潰される。

 だが、そうでなくては意味がない。
 強い痛みを受けた時、よく星が飛ぶとか火花が散ると言うが、
実際に目の前で光がチカチカ明滅している。お陰で幻も気にならない。

 耳に入る音楽も、まったく聞こえない。
聞こえるのは、うるさいくらいに速くなっている心臓の鼓動。
それすらも、聞いているというより感じている。

 最初の鋭い痛みが過ぎた後、重く靄がかかっていた頭が、不思議とクリアになるのを感じた。
 この程度の怪我なら幾度となく経験している。まして自ら覚悟して作った傷だ。
 それで身体の自由を取り戻せるなら安い代償。

 杏子の行動は早かった。
 モロクはゼロを抑えるのに手一杯で、背後で立ち上がる杏子に気付いていない。
 痛みで誤魔化せるのも精々が数秒。

 片手で胸のソウルジェムを握り締め、片手で槍を振り被る。
 手に魔力を滾らせ、赤く血に染まった足を踏み込み――。

「はぁああああああ!!」

 投擲。
 一回り大きくなった槍は赤い光を纏い、矢の如く飛ぶ。
 槍は無防備なモロクの背中を貫き、穂先と柄の半分が胸から突き出た。



882 ◆ySV3bQLdI.2012/12/11(火) 03:04:51.77mzUXsX6Bo (9/10)


――やっ……た……!? 

 投げたままの姿勢で杏子は固まっていた。
 が、すぐにその表情が驚愕に歪む。
 キリキリとぎこちない動きでホラーが振り向いたのだ。
 
 威力より速攻を優先したとはいえ、手応えはあった。
 相手が魔女であっても必殺の一撃だったはずだ。

 頭の中が疑問符で埋め尽くされる。 
 昨日の、ホラーは殺せないという、零の言葉が現実味を帯びて思い出される。
 まだ闘志は萎えていない。反撃の意志は手折られてはいないのに。

 杏子は膝をつき、項垂れた。

 またもヴァイオリンの旋律が響く。
 手放した槍を再生成しても、それを振るえはしなかった。
杖代わりにして、なんとか崩れないように保つのが限界だった。

 今の杏子は、非常に不安定な状態にあった。
 さしずめ闇に張られた一本の綱の上にいるようなもの。
落ちこそしなかったものの、大きく揺れ、バランスを崩した。
 
 その原因は、ホラーに止めを刺せなかったからではない。
 再び眼に幻が映る。
 いつの間にか時は流れ、恋人たちにも変化が訪れていた。

 安らぎを否定し、幸せに背を向けた杏子。 
 しかし幻の第二幕は、前にも増して彼女の心を乱し、
絶望に誘うには充分な内容だった。



883 ◆ySV3bQLdI.2012/12/11(火) 03:09:52.15mzUXsX6Bo (10/10)

ここまで
続きは近日中で、もうすぐモロク戦も終わり

今回のは自分なりにガロの周囲をぐるぐる回る弾を解釈してみただけで、正しいかどうかはわかりませんが
たぶん火炎弾と氷弾で閉じ込めるだけじゃなく、あのピアノの音と回想にも
動きを封じる効果があったんじゃないかな、というか、効果があってこそのピアノではないかと
しかし鎧を着ているガロにはあまり効かず破れたのでは、なんて想像しました
うまくイメージが伝わるか自信はありませんが



884VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/11(火) 05:04:04.71Lgbv5JXAO (1/1)

乙乙乙!

うぬぬ、やはりモロクには容易に近づけぬか。気をつけい杏子!彼奴はおぬしを囮にする気じゃ!(魔導輪風に)



885VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/11(火) 13:35:30.03Q97KtI5SO (1/1)


今回は一話との対比になってるのかな
鋼牙とマミさや、零と杏子
その理由も太ももの傷とかも色々


886VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/11(火) 19:45:44.21TQVBo7Si0 (1/1)

闇乙邪剣!

あのピアノの音はただの演出だと思ってましたが(アスモディのピロロロロンッ♪も)
こういう風に掘り下げるとモロクでもかなり強そうに見えますねww
回想もこうやって演出として昇華させると
まどマギとのシンクロ効果も働いてよい感じになりますね。

それはそうとバイオリンを使う魔女って杏子ちゃん・・・。
まさか前の時間軸のオクタヴィアのことを・・・。

というか杏子ちゃん幻覚戦法で一杯食わされるとはなんたる不覚・・・ww

>884
翼「邪美、ゴルバが見当たらん。何か知らないか?」


887VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/13(木) 02:39:35.786mBi425AO (1/1)

ここでオクタヴィアのテーマ「Symposium magarum(魔女たちの饗宴)」か!?



888VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/16(日) 23:32:42.09hD1gZz9F0 (1/1)

牙狼2期こと、MAKAISENKIの連続放送がニコニコ動画で決定だよ!→ http://live.nicovideo.jp/watch/lv117939711?ref=ser&zroute=search&track=&date=&keyword=%E7%89%99%E7%8B%BC&filter=+%3Areserved%3A

・・・あれ、白夜の魔獣は?RED REQUIEMは?
特に前者。これ無いと配信しか見てない人にとっちゃ、「あれ、邪美って・・・」になること確実だろうがw


889VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/17(月) 00:34:56.20U9nwL8vZo (1/1)

EDブツ切りパチ宣伝やるサイトはNG


890 ◆ySV3bQLdI.2012/12/17(月) 02:36:55.30mzEinvu6o (1/1)

投下の方は明日にはなんとか
昨日の生放送で知りましたが二期もやるんですね
どうせなら白夜とRRもやってほしいですが
紅蓮の森とグラウ竜は出したいと思っているので、生命はいろいろ参考になりました



891VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/17(月) 07:19:55.55AviLEoH50 (1/1)

そんな事言い出したらいきなり二期から配信したのがそもそもn(暗黒斬

まぁ三百円でなんとかなるんだからちゃんと予習しときなさいってことでしょう。

鎧の召還もできないとか言っておきながら二期では普通に(ry


892 ◆ySV3bQLdI.2012/12/18(火) 03:25:54.05r6v7avV+o (1/5)




 鎧を召喚し、銀牙騎士ゼロとなった零は、

「サンキュー、あんこちゃん。ここからは俺に任せてくれていいぜ」

 と、杏子をねぎらう。
 当の彼女と言えば、ゼロの姿に驚いたのか、呆けている。
 ゼロが声を出して、初めて反応するほどに。

「あ……あんた……」

 指を差して震える杏子は二の句が継げずにいるらしい。
 そんな彼女に、ゼロは狼の面の下で僅かに口元を緩めた。
 あの小生意気な少女が自分に圧倒される様は、なかなか愉快。
せっかくだから暫く眺めていたいくらいだ――今が戦闘中でなければ。

 杏子の相手もそこそこに、ゼロは仮面の下の笑みを消す。
 気を引き締め、冷徹な戦士に立ち戻る。
 なにせ鎧を現世に召喚していられる時間は99.9秒。
ボヤボヤしている時間はないが、闇雲に攻めればいいものでもない。

 慎重に一歩を踏み出す。
 直後、ホラーが動いた。
 肩から放たれた炎弾と氷弾が向かう先は、ゼロでなく杏子。
 いつもの彼女なら難なくかわせる攻撃。だが気を抜いた一瞬の虚を突かれ、初動が遅れた。



893 ◆ySV3bQLdI.2012/12/18(火) 03:32:07.76r6v7avV+o (2/5)


 放たれた瞬間に、これまでと違うことをゼロは察する。
 曲線を描いて飛ぶ二つの弾は、杏子を囲み、円の中に閉じ込めた。
 まんまと杏子が罠に掛かった事実に、ゼロにも少なからず動揺が走る。

 人前での鎧の召喚を禁じる掟があるが、まさかこんな形で重要性を実感するとは思わなかった。
 しかも、ただの炎弾と氷弾かと思いきや、耳を塞いで膝をつく杏子。
 苦悶の表情で身をよじる。どうやら、彼女にしか聞こえていない音に苦しめられているらしかった。

「ちっ……あんこちゃん! ちょっと待ってろよ!」

 反応はない。声も届いていないようだった。
 急ぎ駆け寄ろうとするゼロの行く手を、分離した両腕が阻む。
 背後の敵は排除したものの、後がないモロクは持てる全力でゼロに抗った。

 モロクの反撃は熾烈を極めた。
 ゼロも高速で双剣を振るうが、十合、二十合と斬り結ぶも、突破には至らない。
 
 こいつは手こずりそうだ。
 ゼロは打ち合いながらも、冷静に状況を分析する。
 だが同時に、こうも思っていた。

 勝てない相手ではない。 
 99.9秒の制限時間内には押し切れる。
 今度は余裕でも慢心でもない。ただ自信と予感があった。

 それよりも危ないのは杏子だ。急がなければ彼女は持たない。
 どんな干渉を受けているのか知らないが、
少なくとも彼女の周囲を飛び回る炎と氷の塊は徐々に接近している。



894 ◆ySV3bQLdI.2012/12/18(火) 03:35:38.34r6v7avV+o (3/5)


 目の前の怪物から気を逸らさず、
それでいて杏子にも注意して戦いを続けること数秒――。
  
 杏子と視線がぶつかった。
 目を閉じ、俯いていたはずの杏子が顔を上げていた。
 言葉はない。声を発する余裕もなかったのだろう。
 しかし、意思だけは確かに伝わってきた。

 何よりも、その眼。
 力強く、まだ諦めていない。まだ戦意は挫けていない。
 杏子の瞳は雄弁に物語っていた。

 あんたの力は借りない――と。

 何者にも屈すまいと、強くあらんとする瞳。
 そこに宿す光を零は知っている。

 だが零の友であり、超えたいと憧れる目標でもある、一人の男。
彼の持つ静かだが逞しく、気高い眼とは違う。
 何かに飢えているかのようにギラギラしている。そして荒々しく攻撃的で余裕がない。
 彼が狼だとするなら、杏子は野良犬といったところか。



895 ◆ySV3bQLdI.2012/12/18(火) 03:40:34.33r6v7avV+o (4/5)


 つい昨日、彼女を挑発するのに使った台詞だが、
零は決して杏子を侮ったり見下して言ったのではない。
 むしろ、好感すら抱いていた。
 その野良犬のような眼光こそ、彼女に興味を持った理由なのだから。

 それは若さゆえ、未熟さゆえの光。
 また、彼女自身の境遇のせいもあるのだろう。
 どこか懐かしいのは、かつて同じ眼をしていた少年を知っているからか。

 とある老いた魔戒騎士に拾われた少年がそう。
 修行を始めた頃、完膚なきまでに叩きのめされ、数えきれないほど地を這わされた日々。
 少年は師を睨みつけ、敵わないとわかっていても、何度でも立ち上がった。

 愛する義父と愛する女性を同時に奪われた夜。
 周りも見えないくらいに怒りの炎を燃やし、この手で仇を討つと誓った。
 時には義父、時には仇敵、時には戦友。思えば彼は常に自分より強者に挑んでいた。

 虚勢を張って、無理をして。
 それでも、独り意地を貫こうとする姿。
 懐かしく思うのは丸くなった証だろうか、と軽く自嘲する。
 そして杏子は宣言通りに、弱々しくも自らの力のみで立ち上がった。
 
――さぁて。そっからどうする気だ、あんこちゃん? 




896 ◆ySV3bQLdI.2012/12/18(火) 03:42:09.11r6v7avV+o (5/5)

もうちょっといきたかったですがここまで
続きは明日か明後日



897VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/18(火) 12:09:27.45lhvbQYnAO (1/1)

はやく♪はやく♪♪



898 ◆ySV3bQLdI.2012/12/20(木) 03:05:48.02P2uWvMw9o (1/6)


 双剣がモロクの両腕と激突、火花を散らす。
 ゼロは杏子を横目で気にしながらも、もう心配はしていなかった。
彼女を助け出す確かな手立てがあった訳でも、逆転の秘策に気付いてもいない。

 杏子が力及ばず死ぬ可能性は、依然として高い。
 だとしても心配しないのは、それを彼女が望んでいるから。
 単純でドライな理由だが、彼なりの敬意でもあった。

 杏子が自分の太股に槍を突き刺しても。
 血を流し、痛みに悶えても、それは変わらない。
なんら動じることなく、己の務めを果たす。
 魔戒騎士の務め。ホラーを狩り、人を守る。それこそが魔戒騎士の誇り。
  
 掟には拘泥しないが、誇りは守る。
 騙そうが賺そうが、ホラーは倒す。
 では、少女をホラーとの戦いに巻き込むのが騎士の在り方かと問われると――。

――ま、そこはそれってことで。

 杏子を呼んだのは、彼女が庇護の対象ではなく、荒削りだが一人前の戦士だと認めたから。
 昨日から考えてはいたのだ。果たして護り、遠ざけるだけが彼女らの為だろうかと。
どうせ無関係ではいられないのに。
 杏子にしろマミにしろ、守られるだけのお姫様を望みはしないだろう。

 今宵、零はホラーの作戦を見抜けず、危うく追い詰められかけた。
しかし見誤っていたのは、ホラーの知恵だけではなかった。
 魔法少女を。もっと言えば佐倉杏子という少女を、心のどこかで軽んじていた。




899 ◆ySV3bQLdI.2012/12/20(木) 03:08:37.31P2uWvMw9o (2/6)


 今、槍を振り被って放たんとする姿は、さながら戦乙女。
 雄々しくも美しい。
 小娘だと侮っていると、こちらに槍が飛んでくる。

 防御を固めて、ゼロの救出ないしホラーの撃破を待つのが賢い判断。
 しかし、彼女は逃げを選ばなかった。
 あくまで独りで勝つことを選んだ。ある意味では愚かな選択とも言えるだろう。
 
 意地か、それとも誰かに頼ることを考えもしないのか。
 どちらにせよ、これが独りだったなら防御は無意味だ。
杏子がするように、起死回生の一撃に賭けるしかない。
 
 そもそも二人は未だパートナーでもない。利用し合うだけの関係。
信用できないからと頼らないのは、それはそれで当然の選択と言える。
 にしたって無茶が過ぎるというものだが、
そんな彼女の向こう見ずというか、なんというか――ひねくれた部分も含め、面白いと思っていた。

――なら、俺も任せっぱなしじゃ格好がつかねぇな……!

「はぁああああああ!!」

 杏子が豪快な雄叫びを上げるのに合わせ、静かに、素早く銀狼剣が閃く。
 目的は杏子の決死の投擲を通し、一気に勝負を決めること。
 対等の立場と認めるからこそ無様な姿は見せられないし、その覚悟をふいにさせられない。
もとよりホラーの浄化は魔戒騎士の使命。



900 ◆ySV3bQLdI.2012/12/20(木) 03:12:00.82P2uWvMw9o (3/6)


 手のひらを魔戒剣が貫いたように、柔らかい部分は刃も通る。
 モロクは弱点を避け、器用に双剣をさばいていたのだが。
 打ち合っているうちにゼロは既に癖を見抜き、後は機を見て対応するだけだった。
 そして今が、そのチャンス。

 切先が触れるか触れないかの刹那。
 軌道を変えた双剣は、同時に左右の指の股を切り裂き――。
 四つに割れた腕が床に落ちた。

 杏子の動きを遅れて察したモロクは、前後に気を配る必要に迫られた。
 逃げるべきか、守るべきか、それとも反撃か。
 だが、どこに? どちらを?
 思考はパンク状態に追い込まれただろう。一瞬の選択が生死を分ける。
ふたつの腕を使い分ければ、不可能ではなかったかもしれない。

 そこへ襲い来る衝撃。繋がっていない腕から伝わる激痛。
 両腕を失い、とうとうモロクは選択できず、動くこともできなかった。
 直後。
 
 モロクの胸部から槍が突き出す。

 確実に致命傷。
 誰が見ても同じ感想を抱くだろう。
 しかし、モロクは立っていた。

 胸を貫いた槍を抜きもせず、ゆっくりと振り向く。
 息も絶え絶え、発条の切れた人形のように。
 崩れ落ちる杏子に、憎悪に染まった視線を向けるモロクは、
もうひとりの敵を存在ごと忘れ去っているかのようだった。 



901 ◆ySV3bQLdI.2012/12/20(木) 03:16:30.67P2uWvMw9o (4/6)


 ゼロは冷静に両者を眺めている。
 ただ一人、彼だけはこうなることを予測していた。
 昨日、杏子と話した実験。魔法少女の力がホラーに通用するかどうか。

 結果としては、まずまずだった。
 充分なダメージは与えられるが、やはり封印には至らないか。
 まだ判断するには早計だが、経過を観察する余裕などあるはずがなかった。

 ゼロは直ちに、その場で跳躍。
ムーンサルトでモロクの頭を跳び越しつつ、頭上で双剣の柄尻を組み合わせる。
 銀狼剣は繋がり、ひとつの剣に――銀牙銀狼剣になった。

 剣は銀の光を帯び、ゼロ自身も月光を浴びて鎧を白銀に煌めかせる。
 ゼロは着地を待つことなく、頭上から破邪の刃を振り下ろす。

「っりゃぁああああああ!!」

 一刀両断。

 モロクの額から股に掛けて線が走り、切れ目から光が溢れる。
刺さった槍ごと、モロクの肉体が崩壊していく。
 残滓のような淡い燐光も解けてゆき、じきに完全に消滅した。

 浄化を確認したゼロは精神を集中。
 すると身体を覆っていた鎧は、零から抜けるように何処かへ消えた。
 鎧を魔界へ送還した零は、大きく長い息を吐く。

『今回、ちょっと危なかったわね』

「まぁね。たまにはこういうこともあるさ」




902 ◆ySV3bQLdI.2012/12/20(木) 03:18:15.52P2uWvMw9o (5/6)


「さてと……終わったぜ、あんこちゃん」

 静寂を取り戻した廃ビル内に残ったのは、零を除いて一人。
 協力者にして今回の功労者、もしかすると二戦目の対戦者になる少女。
 今夜は流石に疲れたし、杏子も負傷しているのだから再戦は避けたいところだが、どうなるやら。
 とりあえず感謝を伝え、休戦を申し込むべく振り返り、

「……あんこちゃん?」

 異変に気付く。
 杏子は先ほどと変わらず膝をつき、顔を伏せたままだった。
 ホラーから解放されてなお、彼女が静かな時点でおかしかったのだ。

「おい! どうした!?」

 両肩を掴んで揺さ振っても返事はない。
 持ち前の生意気さも、猛々しさも、完全に沈黙している。
 顔を上げさせても、曇った瞳に涙を滲ませ、虚空を見つめるばかり。

 零はハッと息を呑む。
 そこにいたのは自分の力だけを頼りに生きるしたたかな野良犬ではなく、
まるで冷たい雨に濡れて途方に暮れている捨て犬のようだった。



903 ◆ySV3bQLdI.2012/12/20(木) 03:19:55.75P2uWvMw9o (6/6)

ここまで
次はたぶん日曜日
長くなりましたが、もうすぐ一区切り
モロク戦はいろいろと迷ったり、反省の多いパートでした



904VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/20(木) 04:17:22.647iM0/wdAO (1/1)

オーオオオー♪オーオーオー♪オーオオオー♪オーオーオーオー♪あんこぉ~♪ANKO★



905 ◆ySV3bQLdI.2012/12/22(土) 00:00:07.525fSCQJE0o (1/1)

コピペミスがありました
>>901と>>902の間に



 久しぶり――と言っても、数分と経っていないのだが――に声を発したシルヴァに、
零は事もなげに答えた。
 手練の騎士が思わぬ不覚で格下のホラーに敗れるのが事実なれば、
歴戦の騎士がそう簡単には倒されないのも、また事実。

 心滅獣身のガロ、ガルム、キバ、レギュレイス。
 数々の幸運と鋼牙に助けられた分も大きいが、零とて伊達に生き残ってきていない。
 銀牙騎士の称号を継いではいない。
 この程度の逆境、幾度となく潜り抜けてきた。



といった文が入ります
なくても通じますが一応



906VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/22(土) 00:53:25.45jHqQxNDf0 (1/1)

あれ?銀牙騎士絶狼って零が初代じゃないの?


907VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/22(土) 05:58:20.61Akw7GqkAO (1/1)

>>906
あれ?零のお師匠さんも若い頃は二刀流でぶいぶいいわしてたんだと思ってた。

あの鶴みたいなお爺ちゃんが絶狼の鎧を召喚とか胸熱。




908VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/22(土) 08:42:43.40zh79TZjp0 (1/1)

バラゴ様の「そこの無名の魔戒騎士・・・」という台詞から勘違いしているひとは多いが、零は銀牙騎士絶狼の後継者であって初代ではないです。

小説版では現にシルヴァに命を与えて仮死状態の道寺(零の養父で先代の銀牙騎士絶狼)が登場している。

おそらく、バラゴに道寺と静香を殺されたときに自分の本名「銀牙」とともに騎士の系譜からも名前を消したものと思われます


909VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/23(日) 01:04:47.62Gg0cqMnR0 (1/1)

騎士の系譜に名前がないってあったから先代居ないと思ってた……
道寺さんも銀牙騎士絶狼なら途絶えたはずの系譜とか言うかなぁと思ったが
実際は
銀牙騎士絶狼(道寺)―風雲騎士波怒
          └銀牙騎士絶狼(零)
なのか



910VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/23(日) 13:22:20.59DSuT39aQ0 (1/1)

白夜騎士は血統による継承ではない(翼の両親は両方とも魔戒法師)から系譜によって違うみたい。

完全にイレギュラーなのは妖赤の罠の灼熱騎士ヤイバ。もともと五道アキラはサーカス団に拾われた孤児であり魔戒騎士の家でもなければ、修練所にいたわけでもない。


911 ◆ySV3bQLdI.2012/12/24(月) 02:07:00.59IJBv/Tavo (1/1)

ちょっと体調を崩してしまい、もう少し……
生放送は最終回のCパートを削られたのが何気に残念でした


912VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/24(月) 10:26:42.15GMCTKt9AO (1/1)

お大事に。

でも刮目して投下を待ち続ける!目ん玉乾いた……




913VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/24(月) 14:51:29.518eXhU/xYo (1/1)

>>910
小説読んでないけど
孤児だが実は魔戒騎士の家の生まれでしたとか言う
どこぞのジャンプ漫画みたいなオチではないん?


914VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/24(月) 15:43:15.28SXOhDN+v0 (1/1)

>913

それなんてリン(北斗の拳)?


915VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/29(土) 00:58:49.19eR33kitAO (1/1)

>>1は体調どうかな?
一区切りつかないと年が明かないよ~☆


ゼロあんはよいものだ。



916VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/29(土) 18:29:26.73F6asRM0E0 (1/1)

鋼牙「ゴンザ、リバートラの刻を。」
ゴンザ「かしこまりました。≫1様、ささ、これをお飲みください。」


917 ◆ySV3bQLdI.2012/12/30(日) 02:34:02.10OTr2Izzro (1/1)

間が開いてすみません
年末はいろいろ大変で、おまけに大事なところで思うように書けないでいます
ですが年内中に一度は必ず投下したいと思います




918VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/31(月) 11:18:28.85lucgo8kyo (1/1)

てことは今夜くらいかしら

でもあんまし無理はしないでね


919VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/31(月) 12:26:02.07aXo0dUpjo (1/1)

(グレゴリオ暦で年内とは言ってない)


920VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/12/31(月) 17:59:34.78MhUklWxK0 (1/1)

『旧魔界暦の可能性もあるぜ』


921 ◆ySV3bQLdI.2012/12/31(月) 23:48:45.02kS6KKwzDo (1/5)




 一人の女がいた。
 女には恋心を寄せる男がいて、男も女の想いに応えた。
 仲が危うくなることも多々あったが、二人はそれすら糧にして愛を育んだ。
ひとつ荒波を乗り越えるたび、互いの絆は強固になったと信じられた。
 
 彼はヴァイオリニストで、将来を嘱望されていた。
 道半ばで限界を感じて挫折した女は、彼の才能を信じ、夢を託した。

 せめて自分は支えになろうと、献身的に尽くす女。
 期待を背負い、才能を開花させていく男。
 二人は幸せだった。
 
 しかし、幸せ過ぎた時間は唐突に対価を求める。
 幸せは長く続かない。月並みな台詞だが、優しく緩やかな時間は何の前触れもなく終わりを告げる。
それも考え得る最悪の形で。
 
 ある時、男が事故に遭った。
命に別状はなかったが、ヴァイオリニストの命である手――左手の感覚が失われた。

 互いに依存し合う関係は、一方が崩れると共に大きく揺らぐ。
 それでも女は男を懸命に彼を励ましたが、必死のリハビリの甲斐なく、
左手は永遠に戻らないのだと医師に告げられ、男は絶望した。

 そして遂に、その日が訪れる。
 夕方、街外れに佇む廃ビル。その屋上、フェンスの外側に男は立っていた。 
 冬の寒風に晒されながらも微動だにせず、諦めきった寂しげな瞳で遠くの空を見つめる。
落ちかける夕陽が妙に眩しくて、男の頬を一筋の涙が伝う。



922 ◆ySV3bQLdI.2012/12/31(月) 23:50:23.26kS6KKwzDo (2/5)


 何分くらい、そうしていただろう。
 靴を脱ぎ揃え、いよいよ死への一歩を踏み出そうとした、その時。
 屋上のドアが勢いよく開かれた。

 現れたのは女。
 フェンスを挟んで、涙ながらに説得を始める。
 だが、男は拒んだ。それどころか女を激しくなじった。
 
 お前が好きだったのは俺の才能だろう、と。
 自分が諦めた夢を押し付けるな、と。
 俺はお前の代理でも夢の道具でもない、と。

 そんなふうに思われていたことは内心ショックだったが、女は怯まなかった。
 彼は正常な精神状態ではない。
 だから、すべてが本心だとは思えない。いや、思いたくなかった。

 押し問答が続いて数分。
 このままでは埒が明かないと、女もフェンスを乗り越えた。
 一歩進めば墜落死は間違いなしの狭い足場。強風も相まって、足の震えが止まらない。
 そんな場所でも、女は呼びかけ続けた。

 もう一度、抱き合えば心がわかると思った。
 想いは伝わると思った。
 これまで、ずっとそうだったから。きっと、今度もそうに違いないと。

 男は女を突き放した。
 だが、それは彼女の為というより、静かに迎える最期の時を邪魔されたくない感情が強い。
 すれ違う気持ちに打ちのめされ、女も平静さを失っていく。



923 ◆ySV3bQLdI.2012/12/31(月) 23:51:55.65kS6KKwzDo (3/5)

 
 感情を爆発させた女は抵抗にも構わず、必死に、半狂乱の勢いで男に迫る。
 縋る女と、拒む男。
 二人は不安定なビルの外縁で揉み合い――。

 不意に、女の両手が男を押した。
 踏ん張りが利かず、男はぐらりと揺れ、そして。 
 後退ったそこには、何もない。

 男の身体が空中に投げだされた瞬間、時間が止まった。
 いや、止まっていたのは時間ではなく、女のすべて。
 ただただ、景色だけがスローモーションで流れていく。

 視線が交差する。
 その目は驚愕に歪んでいた。
 何が起こったのか理解できていないのは、彼も同じ。
しかし、ほんの一瞬、理解が追い付いた彼の瞳に浮かんだ感情。
 
 烈しい怒り。
 絶望と諦めを凌駕する怒気は、男の最後の尊厳すら奪ってしまったからなのか。
 言い訳も謝罪も許さず、男は女の前から消え去った。
 永遠に――。




924 ◆ySV3bQLdI.2012/12/31(月) 23:53:30.31kS6KKwzDo (4/5)


 男は女の希望そのもの。
 その希望が今、自身の手で、音を立てて壊れた。
 想像よりもずっと小さく呆気ない落下音。それだけに現実味を伴って耳に響く。

 下を覗く勇気もなく、金網を握り締めて放心していた女だったが、
やがて曖昧な足取りで左右に揺れながら一階に下りる。

 自分の目で確かめるまで信じない。
 もしかしたら、もしかしたら、まだ息があるかもしれない。
いや、男が事故に遭った日からすべてが悪い夢だったのかも。

 甘い期待は、玄関を抜けた瞬間に砕け散った。
 そこに転がっていたのは、物言わぬ姿になり果てた男。
血溜まりに横たわる恋人に、女は掛ける言葉を持たなかった。
 
 抱き起そうと後頭部に触れると、ぬるりとした感触。
 手にはめた白い手袋が、見る見るうちに赤く染まっていく。

 ようやく実感した。
 愛する者は死んだ。
 自分が殺したのだと。
 
 女は跪き、声にならない嗚咽を漏らした。
噛み殺した慟哭は低く、獣染みた唸り声にも感じられる。
 女は悲しむ以上に、恐れていた。

 男がいなくなったことを。
 その手に掛けてしまった事実を。
 そして、自身のこれからを。



925 ◆ySV3bQLdI.2012/12/31(月) 23:55:11.38kS6KKwzDo (5/5)


 男が死んで、夢も希望も消えてなくなった。
 けれど、自分には後を追う資格すらない。
もしも死後の世界なんてものがあるとして、そこで彼に会ってしまったら――などと考えたりもした。

 こんな世界に意味はない。世界は終わったも同然だった。
 でも現実は違う。誰が死のうと世界は回る。
また明日は来る。愛した男のいない、暗く、重く、辛いだけの明日が。

 そこで、彼を殺した自分に課せられる役割は何か。
単に社会的な裁きだけでなく、自分を取り巻く世界はどう変わるのか。
 想像した女は、辛うじて嘔吐を堪えた。
 声を張り上げて泣き叫ばなかったのも、その恐れに起因していた。
 
 数分後、幽鬼のような表情を浮かべた女は行動を始めた。
無我夢中で、それでも手だけは別の生き物のように丁寧に。

 自分が、その場にいた痕跡を消していた。

 頭の中で冷静さを保ったままでいる意識の一部が急き立てる。
 日没までに済まさなければ。
 内なる声に従って、女は動く。証拠の隠滅が困難でない間に手早く。



926 ◆ySV3bQLdI.2013/01/01(火) 01:35:02.67z0lL6wd5o (1/2)




 幸い周囲に人の姿はなく、目撃される心配はなかった。
 
 しかし、女と死体となった男以外に、ずっと一部始終を眺めていた者がいる。 
 そこにいるのに、そこにいない観測者。
 舞台と客席のように、隔たれた関係。
 
 問えるものなら問いたかったが、感覚だけが切り離された状態では干渉できない。
故に、考えるしかなかった。
 女は、どの時点で壊れたのだろうか、と。

 最も大きいと考えられるのは、男を突き落とした瞬間だろう。
 もっと前、男が事故に遭った時からかもしれない。
 それとも、説得を拒絶された時?
 或いは――罪と恐怖から逃れようとする浅ましい自分自身に失望したからか。
 
 男の死に際の眼差しが脳裏に焼きついて離れない。
 その場にいない観劇者は、これまで光景を俯瞰的に観ていたが、この時は別だった。
映画のカメラのように視点が動き、女と重なった。
 女が味わった恐怖を、絶望を、より強烈に、効果的に、彼女に刻み込むかのように。
 




927 ◆ySV3bQLdI.2013/01/01(火) 01:36:58.05z0lL6wd5o (2/2)

短いですが、ここまで
正月中にもう少し進めたいと思います
本当はクリスマスに投下する予定でしたが、遅くなりました
しかし年を跨いで、何故こんな鬱な話を書いてるのか




928VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/01/01(火) 01:48:50.57KgyReanCo (1/1)

途中までさやかと恭介だと思いこんで読んでた件


929VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/01/01(火) 02:19:27.50PyaucsvAO (1/1)

乙。
比較的チョロい敵と思っていたモロクの呪詛が、恐ろしい勢いで杏子とさやかに襲い掛かる。
うわあああああ、魔戒騎士いいいいい~~~~~!!!

今年も見ているよ!




930VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/01/01(火) 21:55:02.98xXY7ZQTSO (1/1)

年明けも間近な時間になんて話を書いてるんだ
新年そうそう暗い気分になった……が、ホラーが憑依する過程を大事に書くのはいいことだ
原作のモロクと似ていながら、より残酷な過去
こりゃ、杏子が絶望に傾くのもわかるかも



931VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/01/05(土) 21:43:14.338DmBgBMU0 (1/1)

乙です。
年末年始にこんな話を出すうp主・・・イイネ!

さて今夜のニコ生MAKAISENKIは5~8と中々強烈なラインナップだ。


932VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2013/01/06(日) 10:38:04.26D9QCadt20 (1/1)

邪乙剣撃!

鋼牙や零に難なく陰我消滅されているホラーたち一体一体にもこういう憑依にいたるまでのその人間のドラマがあるのだと思うと感慨深いですね。
ダンタリアンとかゲノシカに憑依された遊び人にもドラマがあると思うと・・・。
モロクは恋慕の陰我を好むようにホラーにも魔女のように性質があるということ。
つくづく相性の良い作品だ。

【閃光】でしか出番のなかった邪悪呀狼。CR魔戒閃騎でも敵としてもちろん出てきていろいろ技を使うが・・・

【邪気抜刀】 牙狼剣を鞘に収め、抜刀の構えを取った後、剣を抜き、鞘に溜まった邪気をビームにして放つ。弱攻撃。

【巨刃影斬】 影を巨大化させ、一刀両断に剣を振り下ろす。呀の大魔獣陣を彷彿とさせるが中攻撃。

【邪悪魂撃】 剣を落とし、心滅獣身し、口からビームを発射。【シグマ】をボスに選んだ場合の強攻撃。

【三伐一殲】 邪悪絶狼、邪悪打無を召還し、三位一体攻撃を仕掛ける。【赤い仮面の男】をボスに選んだ場合の強攻撃。

心滅するわ何も無いとこから三騎召還するわいくらなんでもやりすぎの感が拭えないシグマ兄さん。


933 ◆ySV3bQLdI.2013/01/07(月) 03:11:58.43G6tUv/Y2o (1/1)

明日にはたぶん……
今週の生放送は濃厚な回ばかりで、特に零の回はどちらも良作
零の人物像が改めてわかった気がしました



934 ◆ySV3bQLdI.2013/01/08(火) 02:24:03.65QJLGkI0yo (1/1)

やっぱり、もう少し……ちょっと詰まってます
ご迷惑おかけします
今週中、でも土日にはならないと思います