503:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山梨県):2012/10/30(火) 23:25:40.40:OWEOjwVP0 (1/1)
―
――
―――
シンジ「行くって、どこにですか?」
差し出された手を無視して、口をついたのはそんな言葉だった。
加持「この状況で初号機の格納庫以外のどこに行くっていうんだ?」
シンジ「意味無いですよそんなの、だって俺…使徒なんでしょ?」
バケモノ、リツコさんに言われたことを思い出し、チクリと胸が痛んだ。
加持「関係ないさ、君は今まで立派に使徒を倒してきた、今回も同じだ」
シンジ「…」
俺が何も言えないでいると加持さんはタバコに火をつけ、視線を落とした。
加持「正直な、俺は君が偽の碇シンジの仮面をかぶって、本来の使徒の人格を隠しているものだと考えていた」
加持「…でも真実を知って苦悩する君を見ていると、それは違うんじゃないか、とそんな風に思えてね」
加持さんはこちらの反応を窺うようにそこで言葉を区切ると、言った。
加持「君は、使途でありながら、ある意味ではもう一人の碇シンジなのかもしれない」
シンジ「どういう、ことですか?」
加持「もう一つの世界、それが本当に存在するとしたら?」
ドクン、と胸が高鳴った。
シンジ「でも、リツコさんが…」
加持「あれはまだ仮説に過ぎない、現状で一番それらしいってだけのな」
加持「なにせ使徒については謎が多すぎる、誰にもほんとのトコなんてわからないさ」
なんだそれ、突然そんなこと言われても。
…俺は何を信じればいい?
シンジ「そんなこと言われたってどっちみち俺は…」
俺はこの世界のシンジじゃない。
そう言いかけて、止める。
それは無責任な、言ってはいけない言葉だと思ったから。
でも、加持さんに意味は通じてしまったようだった。
加持「確かに君にとってこの世界はよく知らない所だろうし、サードインパクトで世界が滅ぶなんて言われても、実感は湧かないかもしれない」
加持「でも、本当にそれでいいのか?」
加持「君にはこの世界に誰ひとり、守りたい人はいないのか?」
もう一度、鼓動が強く脈打つ。
俺が、守りたい人。
シンジ「…」
加持「覚悟は、決まったかい?」
そう言って差し出された加持さんの手を…俺は、今度こそ握り返した。
―
――
―――
―
――
―――
シンジ「行くって、どこにですか?」
差し出された手を無視して、口をついたのはそんな言葉だった。
加持「この状況で初号機の格納庫以外のどこに行くっていうんだ?」
シンジ「意味無いですよそんなの、だって俺…使徒なんでしょ?」
バケモノ、リツコさんに言われたことを思い出し、チクリと胸が痛んだ。
加持「関係ないさ、君は今まで立派に使徒を倒してきた、今回も同じだ」
シンジ「…」
俺が何も言えないでいると加持さんはタバコに火をつけ、視線を落とした。
加持「正直な、俺は君が偽の碇シンジの仮面をかぶって、本来の使徒の人格を隠しているものだと考えていた」
加持「…でも真実を知って苦悩する君を見ていると、それは違うんじゃないか、とそんな風に思えてね」
加持さんはこちらの反応を窺うようにそこで言葉を区切ると、言った。
加持「君は、使途でありながら、ある意味ではもう一人の碇シンジなのかもしれない」
シンジ「どういう、ことですか?」
加持「もう一つの世界、それが本当に存在するとしたら?」
ドクン、と胸が高鳴った。
シンジ「でも、リツコさんが…」
加持「あれはまだ仮説に過ぎない、現状で一番それらしいってだけのな」
加持「なにせ使徒については謎が多すぎる、誰にもほんとのトコなんてわからないさ」
なんだそれ、突然そんなこと言われても。
…俺は何を信じればいい?
シンジ「そんなこと言われたってどっちみち俺は…」
俺はこの世界のシンジじゃない。
そう言いかけて、止める。
それは無責任な、言ってはいけない言葉だと思ったから。
でも、加持さんに意味は通じてしまったようだった。
加持「確かに君にとってこの世界はよく知らない所だろうし、サードインパクトで世界が滅ぶなんて言われても、実感は湧かないかもしれない」
加持「でも、本当にそれでいいのか?」
加持「君にはこの世界に誰ひとり、守りたい人はいないのか?」
もう一度、鼓動が強く脈打つ。
俺が、守りたい人。
シンジ「…」
加持「覚悟は、決まったかい?」
そう言って差し出された加持さんの手を…俺は、今度こそ握り返した。
―
――
―――
モバP「泰葉からチョコもらった時の話?」
絵里「なんとかストロガノフ!」穂乃果「そう、カレーです」
タマ「ニャー」タラオ「タマ口臭いですぅ!」タマ「!!!!!!!」
玲音「風邪を引いてしまったようだ…」
苗木「霧切さん、この蝶ネクタイつけてみてよ」
504:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山梨県):2012/10/31(水) 00:10:04.58:9t+XEm1q0 (1/4)
加持「碇シンジの体内に使途が侵入した際、疑似的なサードインパクトが起き、その膨大なエネルギーによってこの世界と異なる、もう一つの宇宙が出来たのではないか?」
加持「そんな仮説があるにはあるんだ」
シンジ「な、なるほど、この体の中に宇宙が…」
前方を行く加持さんのSFチックな説明に、俺はごくりと唾を飲んだ。
加持「あ~、さっきも言ったがどの説もまだ推測の域を出てないんでね、あまり感心されても困る…と、ここか」
封鎖された部屋から出るために侵入した、天井部のダクト内を俺と一緒に這っていた加持さんの動きが止まる。
シンジ「降りられそうですか?」
加持「ああ、ちょっと待っててくれ」
ガン、ガンと何かを打ち付ける音がした後、こじ開けられた出入り口に加持さんの身体が消える。
加持「…ようし、降りてきていいぞ、シンジ君」
2メートル位はあっただろうか。
シンジ「うっ…」
大した高さではなかったが、着地の衝撃で少し足が痺れた。
シンジ「…えっと、格納庫は確か」
足をさすりながら俺は前方を見る。
加持「ああ、この扉の向こうだ、が…」
加持「そこにいるやつ、出てこい」
加持さんはカードキーでドアを開けると、懐から拳銃を取り出した。
そしてそのまま俺を庇うようにして、それを前方に向けて構える。
加持「全く、今は使徒との戦闘中だろうに、もっと他にするべきことがあるんじゃないのか?」
どうやら既に追手が回っていたらしい。
ブリッジの奥に、何者かの姿が見えた。
加持「俺はただパイロットを連れてきただけだ。世界の命運がかかったこの緊急事態に、まさか上司の命令ってだけでヒーローが登場する邪魔をしたりはしないよな?」
影が動き、少しずつこちらに近づいてくる。
近づくにつれ、シルエットからその人物が案外小柄である事に気づく。
薄水色の髪、第壱中の学生服、赤い瞳、その姿はまさしく…
レイ「行かせない」
シンジ「レイ!?」
加持「碇シンジの体内に使途が侵入した際、疑似的なサードインパクトが起き、その膨大なエネルギーによってこの世界と異なる、もう一つの宇宙が出来たのではないか?」
加持「そんな仮説があるにはあるんだ」
シンジ「な、なるほど、この体の中に宇宙が…」
前方を行く加持さんのSFチックな説明に、俺はごくりと唾を飲んだ。
加持「あ~、さっきも言ったがどの説もまだ推測の域を出てないんでね、あまり感心されても困る…と、ここか」
封鎖された部屋から出るために侵入した、天井部のダクト内を俺と一緒に這っていた加持さんの動きが止まる。
シンジ「降りられそうですか?」
加持「ああ、ちょっと待っててくれ」
ガン、ガンと何かを打ち付ける音がした後、こじ開けられた出入り口に加持さんの身体が消える。
加持「…ようし、降りてきていいぞ、シンジ君」
2メートル位はあっただろうか。
シンジ「うっ…」
大した高さではなかったが、着地の衝撃で少し足が痺れた。
シンジ「…えっと、格納庫は確か」
足をさすりながら俺は前方を見る。
加持「ああ、この扉の向こうだ、が…」
加持「そこにいるやつ、出てこい」
加持さんはカードキーでドアを開けると、懐から拳銃を取り出した。
そしてそのまま俺を庇うようにして、それを前方に向けて構える。
加持「全く、今は使徒との戦闘中だろうに、もっと他にするべきことがあるんじゃないのか?」
どうやら既に追手が回っていたらしい。
ブリッジの奥に、何者かの姿が見えた。
加持「俺はただパイロットを連れてきただけだ。世界の命運がかかったこの緊急事態に、まさか上司の命令ってだけでヒーローが登場する邪魔をしたりはしないよな?」
影が動き、少しずつこちらに近づいてくる。
近づくにつれ、シルエットからその人物が案外小柄である事に気づく。
薄水色の髪、第壱中の学生服、赤い瞳、その姿はまさしく…
レイ「行かせない」
シンジ「レイ!?」
505:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山梨県):2012/10/31(水) 00:11:03.84:9t+XEm1q0 (2/4)
どういうことだ?なんで、レイが。
加持「…!」
余程意外だったのか、加持さんも呆気にとられ、押し黙ってしまっている。
そして目の前のレイの視線は、真っすぐに俺の視線を捕らえた。
レイ「碇君」
そのままじっとこっちを見つめるレイ。
レイ「…」
シンジ「…」
こう…まじまじと見られると、なんというか…恥ずかしい。
って、何を照れてるんだ、俺は。
加持「…悪いがシンジ君への用なら後にしてくれるかな、こっちは急いでるんでね」
やっとそれだけ絞り出した、といった感じで加持さんが言う。
レイ「…」
レイ「碇君は、勝てない」
加持「何?」
一瞬なんのことを言ってるのか分からないほど唐突に、レイは言った。
直後、何か辛いことを思い出したようにその端正な顔が歪む。
レイ「…あの使徒は、だめ」
よくわからないが、もしかしてレイは俺を心配してくれてるのだろうか?
俺はとりあえずそう推量して話しかけることにした。
シンジ「レイ、確かに俺は負けるかもしれない、それでも…」
レイ「あなたは殺される。…前回は、そうだった」
シンジ「?」
なんと、言いきる前に言葉を遮られた、ショック。
それにしても…前回?
一体レイは何を言いたいのか、まるで話が見えてこない。
何故彼女はそんな風に、俺が敗北すると断言できるのか。
シンジ「前回って、それじゃまるで」
シンジ「前にもこれから俺が戦うのを、見たことがあるみたいじゃないか」
レイは何も言わない、その顔にはどんな表情も浮かんでいなかった。
レイ「私は、二回目だから」
知ってるの、とレイは小さくつぶやく。
どういうことだ?なんで、レイが。
加持「…!」
余程意外だったのか、加持さんも呆気にとられ、押し黙ってしまっている。
そして目の前のレイの視線は、真っすぐに俺の視線を捕らえた。
レイ「碇君」
そのままじっとこっちを見つめるレイ。
レイ「…」
シンジ「…」
こう…まじまじと見られると、なんというか…恥ずかしい。
って、何を照れてるんだ、俺は。
加持「…悪いがシンジ君への用なら後にしてくれるかな、こっちは急いでるんでね」
やっとそれだけ絞り出した、といった感じで加持さんが言う。
レイ「…」
レイ「碇君は、勝てない」
加持「何?」
一瞬なんのことを言ってるのか分からないほど唐突に、レイは言った。
直後、何か辛いことを思い出したようにその端正な顔が歪む。
レイ「…あの使徒は、だめ」
よくわからないが、もしかしてレイは俺を心配してくれてるのだろうか?
俺はとりあえずそう推量して話しかけることにした。
シンジ「レイ、確かに俺は負けるかもしれない、それでも…」
レイ「あなたは殺される。…前回は、そうだった」
シンジ「?」
なんと、言いきる前に言葉を遮られた、ショック。
それにしても…前回?
一体レイは何を言いたいのか、まるで話が見えてこない。
何故彼女はそんな風に、俺が敗北すると断言できるのか。
シンジ「前回って、それじゃまるで」
シンジ「前にもこれから俺が戦うのを、見たことがあるみたいじゃないか」
レイは何も言わない、その顔にはどんな表情も浮かんでいなかった。
レイ「私は、二回目だから」
知ってるの、とレイは小さくつぶやく。
506:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山梨県):2012/10/31(水) 00:11:59.85:9t+XEm1q0 (3/4)
シンジ「…二回目って、何?よくわからないけど、レイ…ここで俺が行かないと世界が大変らしいんだ」
世界、なんて都合のいい言葉を引き合いに出し、適当に誤魔化して進もうとする俺だったが。
制服の裾を、レイにギュッと掴まれる。
レイ「必要ない、エヴァシリーズは、もう完成してるもの」
加持「?そんなまさか…」
…またよくわからない言葉がでてきた。
レイは真剣で、加持さんは加持さんで冗談きついぜ、みたいな顔をしているけど、俺は正直話についていけない。
レイ「使徒との戦いなんて、全部、茶番」
レイ「その気になれば、人間の敵じゃない」
レイ「だから、ここで碇君が死ぬ必要なんて、無い」
シンジ「…えっと」
レイ「…」
俺には内容の半分も理解はできなかったけど、レイが嘘や冗談を言ってる訳じゃないことは分かる。
つまり、このままだと俺は本当に使徒に負けて殺されるらしい。
それもレイに言わせれば、別に戦う必要もないのに。
…必要が、無い?いや。
シンジ「必要なら、あるよ」
シンジ「アスカが戦ってる」
そう俺の、一番好きな女の子。
レイ「…っ」
ぴくっと身体を震わせた後、レイは俺の服を掴んでいたその手を離す。
俺はそのまま、振り返らずに歩いていく。
これでいい、一歩、二歩…
シンジ「…二回目って、何?よくわからないけど、レイ…ここで俺が行かないと世界が大変らしいんだ」
世界、なんて都合のいい言葉を引き合いに出し、適当に誤魔化して進もうとする俺だったが。
制服の裾を、レイにギュッと掴まれる。
レイ「必要ない、エヴァシリーズは、もう完成してるもの」
加持「?そんなまさか…」
…またよくわからない言葉がでてきた。
レイは真剣で、加持さんは加持さんで冗談きついぜ、みたいな顔をしているけど、俺は正直話についていけない。
レイ「使徒との戦いなんて、全部、茶番」
レイ「その気になれば、人間の敵じゃない」
レイ「だから、ここで碇君が死ぬ必要なんて、無い」
シンジ「…えっと」
レイ「…」
俺には内容の半分も理解はできなかったけど、レイが嘘や冗談を言ってる訳じゃないことは分かる。
つまり、このままだと俺は本当に使徒に負けて殺されるらしい。
それもレイに言わせれば、別に戦う必要もないのに。
…必要が、無い?いや。
シンジ「必要なら、あるよ」
シンジ「アスカが戦ってる」
そう俺の、一番好きな女の子。
レイ「…っ」
ぴくっと身体を震わせた後、レイは俺の服を掴んでいたその手を離す。
俺はそのまま、振り返らずに歩いていく。
これでいい、一歩、二歩…
507:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山梨県):2012/10/31(水) 00:12:34.10:9t+XEm1q0 (4/4)
レイ「碇君!」
それは、今までに聞いたことのないレイの声。
レイ「あなたが好き」
不意に背中から伝わる、温かな感触。
レイ「だから、行かないで」
レイ「碇君!」
それは、今までに聞いたことのないレイの声。
レイ「あなたが好き」
不意に背中から伝わる、温かな感触。
レイ「だから、行かないで」
508:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋):2012/10/31(水) 10:23:13.75:IUOp1NzUo (1/1)
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
乙
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
乙
509:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空):2012/10/31(水) 21:31:55.63:bduYqk9t0 (1/1)
えんだあああああああああああああいやああああああああああ
えんだあああああああああああああいやああああああああああ
510:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山梨県):2012/11/02(金) 00:03:58.73:pLfpBlb50 (1/3)
―
――
―――
ジオフロント
迎撃地点
ギュン!!
アスカ「くっ!」ザシュ
マヤ『弐号機!右腕損傷!ダメージは軽微です、しかし…』
アスカ(考えが…甘かったわね)
アスカ(攻撃が通るようになったくらいじゃ、どうにもならない)
トウジ『うおおおおおおおお!!』ダッダッダッ
アスカ「あ、ばか!」
ヒュン!
ズパアアア!!
トウジ『あっが!!』
日向『参号機、脚部損傷!!もう立てません』
アスカ「…」チラ
トウジ『っつう!ほんまに痛いのう、これ』
アスカ「ふぅ」ホッ
アスカ「…ちょうどいいわ、あんたさっきからチョロチョロと邪魔だったのよ。そこで大人しくATフィールド中和マシーンになってなさい」
トウジ『な、なんやとー!』
―
――
―――
ジオフロント
迎撃地点
ギュン!!
アスカ「くっ!」ザシュ
マヤ『弐号機!右腕損傷!ダメージは軽微です、しかし…』
アスカ(考えが…甘かったわね)
アスカ(攻撃が通るようになったくらいじゃ、どうにもならない)
トウジ『うおおおおおおおお!!』ダッダッダッ
アスカ「あ、ばか!」
ヒュン!
ズパアアア!!
トウジ『あっが!!』
日向『参号機、脚部損傷!!もう立てません』
アスカ「…」チラ
トウジ『っつう!ほんまに痛いのう、これ』
アスカ「ふぅ」ホッ
アスカ「…ちょうどいいわ、あんたさっきからチョロチョロと邪魔だったのよ。そこで大人しくATフィールド中和マシーンになってなさい」
トウジ『な、なんやとー!』
511:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山梨県):2012/11/02(金) 00:05:15.43:pLfpBlb50 (2/3)
アスカ(さあ、時間がないわよアスカ。鈴原が無事で、フィールドが中和できてる今のうちになんとかしないと…)
アスカ「おおりゃああ!!」
ババババ!!
青葉『パレットライフル斉射!!しかし、狙いが目標を大きく外れて…?』
トウジ『あほ!!天井撃ってどうすんのや!!』
アスカ「っさいわね、すぐにわかるわよ」
ドドドドド…
青葉『!!倒壊したビルの一部が、目標に向かって崩落していきます!!』
トウジ『なんちゅう無茶苦茶な!!』
ビィーーー!!ドガン!!
日向『ダメだ!!ビームで防がれた…いや!!』
アスカ「隙ありい!!」
ドズン!!
日向『コアに膝蹴りが炸裂!!』
シーン…
トウジ『や、やったんか…?』
ザシュ!!
アスカ「あああああああ!!」
マヤ『弐号機、左脚部切断!!ダメージは深刻です!!』
ミサト『直撃だったはずなのに、何故!?』
日向『…おそらくこれです』ピ
ミサト『コアを守る外殻!?なんてインチキ!!アスカ!!逃げて!!』
アスカ(さあ、時間がないわよアスカ。鈴原が無事で、フィールドが中和できてる今のうちになんとかしないと…)
アスカ「おおりゃああ!!」
ババババ!!
青葉『パレットライフル斉射!!しかし、狙いが目標を大きく外れて…?』
トウジ『あほ!!天井撃ってどうすんのや!!』
アスカ「っさいわね、すぐにわかるわよ」
ドドドドド…
青葉『!!倒壊したビルの一部が、目標に向かって崩落していきます!!』
トウジ『なんちゅう無茶苦茶な!!』
ビィーーー!!ドガン!!
日向『ダメだ!!ビームで防がれた…いや!!』
アスカ「隙ありい!!」
ドズン!!
日向『コアに膝蹴りが炸裂!!』
シーン…
トウジ『や、やったんか…?』
ザシュ!!
アスカ「あああああああ!!」
マヤ『弐号機、左脚部切断!!ダメージは深刻です!!』
ミサト『直撃だったはずなのに、何故!?』
日向『…おそらくこれです』ピ
ミサト『コアを守る外殻!?なんてインチキ!!アスカ!!逃げて!!』
512:ここまででー:2012/11/02(金) 00:06:45.41:pLfpBlb50 (3/3)
アスカ「…」
アスカ(脚が片方無いってのに、どうやって逃げんのよ)
アスカ(ミサトのばか)
アスカ(あーあ、今度こそ終わりかな)
アスカ(こんなことならシンジにちゃんと…)
アスカ(なんて、もう遅…)
ヴオオオオオオオオオオオ!!
バキイ!!
アスカ「!?」
アスカ(た、助かった…あれは?)
日向『も、目標を押し倒しました!!初号機、初号機です!!』
アスカ「!」
トウジ『おお!!シンジか!?」
初号機『グルルル』
アスカ「違う!こいつは」
ゲンドウ『…ようやく動いたな』
マヤ『ダミーシステム、起動しました!』
トウジ『ダミー?』
初号機『グルルアアアア!!』
グシャ!!ッグシャ!!
マヤ『も、目標に攻撃を開始…』
アスカ「…っ」
トウジ『な、なんじゃあこいつぅ!!』
アスカ「…」
アスカ(脚が片方無いってのに、どうやって逃げんのよ)
アスカ(ミサトのばか)
アスカ(あーあ、今度こそ終わりかな)
アスカ(こんなことならシンジにちゃんと…)
アスカ(なんて、もう遅…)
ヴオオオオオオオオオオオ!!
バキイ!!
アスカ「!?」
アスカ(た、助かった…あれは?)
日向『も、目標を押し倒しました!!初号機、初号機です!!』
アスカ「!」
トウジ『おお!!シンジか!?」
初号機『グルルル』
アスカ「違う!こいつは」
ゲンドウ『…ようやく動いたな』
マヤ『ダミーシステム、起動しました!』
トウジ『ダミー?』
初号機『グルルアアアア!!』
グシャ!!ッグシャ!!
マヤ『も、目標に攻撃を開始…』
アスカ「…っ」
トウジ『な、なんじゃあこいつぅ!!』
513:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋):2012/11/02(金) 11:35:27.79:HnWLSHVio (1/1)
乙
乙
514:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県):2012/11/04(日) 21:07:59.35:g/A5rj3m0 (1/1)
はよはよ
はよはよ
515:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank):2012/11/12(月) 21:21:07.29:eMJZ5QV40 (1/1)
やっとおいついた
やっとおいついた
516:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山梨県):2012/11/12(月) 21:38:33.83:q4r86ufS0 (1/6)
―
――
―――
レイ「…」
なんだって?レイは、今なんて言ったんだ?
今日はいろいろなことがあったけど、ほとんどろくなことじゃなかったけど、驚かされてばっかりだったけど…
だ、ダメだ…頭の中でうまく言葉がまとまらない。
こういうときどうすればいいんだ!?誰か教えてよ!!
シンジ「!」
そうだ、ここにいるのは俺一人じゃない!
助けてっ!加持さん!
加持「~♪」
…あ、ダメだそっぽ向いて口笛吹いてる。
あああああ~!!
どうする!?どうしよう!!
シンジ「あの、レイ…今なんて?」
とりあえず聞き返してみるか。
レイ「?」
レイ「…」スリスリ
我ながら情けない俺の言葉に対し。
これが返事だとばかりに、レイは後ろから抱きついたままの体勢で頬を擦りつけて来た。
…可愛い。
レイ「あなたが好き」
ってそうきたか、頬ずりからの告白…2コンボ!
これはまずい、かつてないほどの幸福感が脳神経を駆け巡っていくのがわかる。
シンジ「だ、ダメだよ、そんなの…」
必死で首を横に振る。
レイ「どうして?」
耳に息がかかるほどの距離から聞こえるレイの声。
どくんどくんと心臓の音がうるさい。
シンジ「だって、俺は…」
レイ「?」
俺はレイの知っている碇シンジじゃない。
それどころか使徒だし、もしかしたら碇シンジじゃないのかもしれないし、だから…
―
――
―――
レイ「…」
なんだって?レイは、今なんて言ったんだ?
今日はいろいろなことがあったけど、ほとんどろくなことじゃなかったけど、驚かされてばっかりだったけど…
だ、ダメだ…頭の中でうまく言葉がまとまらない。
こういうときどうすればいいんだ!?誰か教えてよ!!
シンジ「!」
そうだ、ここにいるのは俺一人じゃない!
助けてっ!加持さん!
加持「~♪」
…あ、ダメだそっぽ向いて口笛吹いてる。
あああああ~!!
どうする!?どうしよう!!
シンジ「あの、レイ…今なんて?」
とりあえず聞き返してみるか。
レイ「?」
レイ「…」スリスリ
我ながら情けない俺の言葉に対し。
これが返事だとばかりに、レイは後ろから抱きついたままの体勢で頬を擦りつけて来た。
…可愛い。
レイ「あなたが好き」
ってそうきたか、頬ずりからの告白…2コンボ!
これはまずい、かつてないほどの幸福感が脳神経を駆け巡っていくのがわかる。
シンジ「だ、ダメだよ、そんなの…」
必死で首を横に振る。
レイ「どうして?」
耳に息がかかるほどの距離から聞こえるレイの声。
どくんどくんと心臓の音がうるさい。
シンジ「だって、俺は…」
レイ「?」
俺はレイの知っている碇シンジじゃない。
それどころか使徒だし、もしかしたら碇シンジじゃないのかもしれないし、だから…
517:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山梨県):2012/11/12(月) 21:41:17.68:q4r86ufS0 (2/6)
シンジ「とにかく違うんだよ、今の俺は、レイに好きだなんて言ってもらう資格ないんだ」
言いながら胸が痛む。
なんて歯がゆいんだろう、自分の気持ちを伝える権利さえ無いなんて。
レイ「そんなの、知らない」
胴に回されたレイの腕に力が入る。
それは俺を離すまいとする彼女の意志。
レイ「行っては、だめ」
以前の俺は、彼女にこんな意志の強さがあることを知っていただろうか。
震える声で懸命にこちらを繋ぎとめようとする彼女に俺は…
ヴオオオオオオオオオオオ!!
シンジ「!」
レイ「!」
まるで恐怖を具現したかのような雄叫び。
思わず耳を塞がずにはいられないその叫びは、ブリッジから響いてきた。
加持「そんな!シンジ君もレイも乗っていないのに、誰が操縦を…」
シンジ「…」
俺達が呆気にとられている間にも、ひとりでに起動した初号機の出撃の準備は着々と整っていく。
シンジ「加持さん!これはどういうことなんですか?」
そうして俺の乗っていない初号機は、見る間に地上へ発進した。
加持「これは、おそらく…」
レイ「ダミープラグ、良かった間にあって」
ぱっとレイは俺から身を離す。
シンジ「なんだよ、それ」
加持「エヴァの自動操縦システムだ、まさかもう実戦に耐えうる所まで…」
そんな、自動操縦って…
レイ「これでもう、あなたは戦わなくていい」
シンジ「…っ」
なんっだよ!それ!!
加持「あ、おいシンジ君!どこへ…」
―
――
―――
シンジ「とにかく違うんだよ、今の俺は、レイに好きだなんて言ってもらう資格ないんだ」
言いながら胸が痛む。
なんて歯がゆいんだろう、自分の気持ちを伝える権利さえ無いなんて。
レイ「そんなの、知らない」
胴に回されたレイの腕に力が入る。
それは俺を離すまいとする彼女の意志。
レイ「行っては、だめ」
以前の俺は、彼女にこんな意志の強さがあることを知っていただろうか。
震える声で懸命にこちらを繋ぎとめようとする彼女に俺は…
ヴオオオオオオオオオオオ!!
シンジ「!」
レイ「!」
まるで恐怖を具現したかのような雄叫び。
思わず耳を塞がずにはいられないその叫びは、ブリッジから響いてきた。
加持「そんな!シンジ君もレイも乗っていないのに、誰が操縦を…」
シンジ「…」
俺達が呆気にとられている間にも、ひとりでに起動した初号機の出撃の準備は着々と整っていく。
シンジ「加持さん!これはどういうことなんですか?」
そうして俺の乗っていない初号機は、見る間に地上へ発進した。
加持「これは、おそらく…」
レイ「ダミープラグ、良かった間にあって」
ぱっとレイは俺から身を離す。
シンジ「なんだよ、それ」
加持「エヴァの自動操縦システムだ、まさかもう実戦に耐えうる所まで…」
そんな、自動操縦って…
レイ「これでもう、あなたは戦わなくていい」
シンジ「…っ」
なんっだよ!それ!!
加持「あ、おいシンジ君!どこへ…」
―
――
―――
518:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山梨県):2012/11/12(月) 21:42:15.29:q4r86ufS0 (3/6)
気がつけば走っていた。
俺は怒っているのだろうか。
そうだ、なんとなくだけどそう思う。
俺は怒っている、でも…
何に対して?
俺の正体を隠していたリツコさんや父さんが許せないのか。
違う。
それとも、俺に真実を突きつけて、戦うことを迫った加持さんに憤りを感じているのか。
これも違う
じゃあ、覚悟を決めて使徒へ立ち向かおうとした俺を邪魔したレイに対して?
全然違う!
俺が!俺がこんなにも、情けなく感じているのはっ…!
地面を蹴る、蹴る。
いつの間にか信じられないような速度で俺は走っている。
なのに不思議と呼吸は乱れない。
身体が軽い。
結構な距離があったはずなのにすぐに目的の場所に着くことができた。
そう、ネルフ本部指令室に。
シンジ「…状況は、どうなってるんですか」
ミサト「シンジ君!?」
驚くミサト先生は気にせず外の状況が映し出された巨大な画面を見る。
そこには使徒に馬乗りになった初号機の映像が映っていた。
シンジ「初号機が優勢なんですか?」
振り向いて確認を取ろうとした次の瞬間、奔った光にはじかれて初号機が吹き飛ばされる。
使徒の光線をまともに受けたせいで、胸部の装甲板は融解し、右肩から先はちぎれて無くなっていた。
ダミーシステムっていうのがどれほどのものかは知らないけど、既に勝負は着いたように見える。
気がつけば走っていた。
俺は怒っているのだろうか。
そうだ、なんとなくだけどそう思う。
俺は怒っている、でも…
何に対して?
俺の正体を隠していたリツコさんや父さんが許せないのか。
違う。
それとも、俺に真実を突きつけて、戦うことを迫った加持さんに憤りを感じているのか。
これも違う
じゃあ、覚悟を決めて使徒へ立ち向かおうとした俺を邪魔したレイに対して?
全然違う!
俺が!俺がこんなにも、情けなく感じているのはっ…!
地面を蹴る、蹴る。
いつの間にか信じられないような速度で俺は走っている。
なのに不思議と呼吸は乱れない。
身体が軽い。
結構な距離があったはずなのにすぐに目的の場所に着くことができた。
そう、ネルフ本部指令室に。
シンジ「…状況は、どうなってるんですか」
ミサト「シンジ君!?」
驚くミサト先生は気にせず外の状況が映し出された巨大な画面を見る。
そこには使徒に馬乗りになった初号機の映像が映っていた。
シンジ「初号機が優勢なんですか?」
振り向いて確認を取ろうとした次の瞬間、奔った光にはじかれて初号機が吹き飛ばされる。
使徒の光線をまともに受けたせいで、胸部の装甲板は融解し、右肩から先はちぎれて無くなっていた。
ダミーシステムっていうのがどれほどのものかは知らないけど、既に勝負は着いたように見える。
519:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山梨県):2012/11/12(月) 21:42:58.34:q4r86ufS0 (4/6)
ゲンドウ「シンジ、何故ここに来た」
父さんの問いに、俺は少し間を開けて答える。
シンジ「…だって、俺がやらなきゃいけないから」
画面上では邪魔者を排除し終わった使途が、顔のような部分をこちらに向けている。
ゲンドウ「見ての通り、初号機は戦闘中だ、お前の出番は無い」
シンジ「…」
使徒の目のような部分の空洞から光がはしった。
視界が揺れるほどの衝撃、どうやら光線は本部に直撃したようだ。
ミサト「まずい!メインシャフトが丸見えだわ!!」
それはつまり、このままだと使途が本部に侵入してくるってことか。
アスカ『行かせるかァ!!』
弐号機がパレットライフルを背後から使徒に放つ。
左側の腕と脚を失ったその痛々しい姿に、俺は思わず目を逸らしそうになった。
ミサト「アスカ無茶しないで!」
攻撃を受け、ゆっくりとした動作で使徒が振り向く。
その先には地面に転がる弐号機。
この瞬間俺の中で、覚悟は決まった。
シンジ「父さん」
ゲンドウ「…」
シンジ「行ってきます」
左足を一歩前へ踏み出す。
深呼吸して右手を軽く引く。
できるはずだ、俺はただ怖がってただけだ。
怯えて目を逸らしていたんだ。
人間を、越えてしまうことを。
―
――
―――
ゲンドウ「シンジ、何故ここに来た」
父さんの問いに、俺は少し間を開けて答える。
シンジ「…だって、俺がやらなきゃいけないから」
画面上では邪魔者を排除し終わった使途が、顔のような部分をこちらに向けている。
ゲンドウ「見ての通り、初号機は戦闘中だ、お前の出番は無い」
シンジ「…」
使徒の目のような部分の空洞から光がはしった。
視界が揺れるほどの衝撃、どうやら光線は本部に直撃したようだ。
ミサト「まずい!メインシャフトが丸見えだわ!!」
それはつまり、このままだと使途が本部に侵入してくるってことか。
アスカ『行かせるかァ!!』
弐号機がパレットライフルを背後から使徒に放つ。
左側の腕と脚を失ったその痛々しい姿に、俺は思わず目を逸らしそうになった。
ミサト「アスカ無茶しないで!」
攻撃を受け、ゆっくりとした動作で使徒が振り向く。
その先には地面に転がる弐号機。
この瞬間俺の中で、覚悟は決まった。
シンジ「父さん」
ゲンドウ「…」
シンジ「行ってきます」
左足を一歩前へ踏み出す。
深呼吸して右手を軽く引く。
できるはずだ、俺はただ怖がってただけだ。
怯えて目を逸らしていたんだ。
人間を、越えてしまうことを。
―
――
―――
520:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山梨県):2012/11/12(月) 21:44:07.64:q4r86ufS0 (5/6)
アスカ(行かせない、絶対。本部には、シンジが…!)
バババババババ!!
アスカ「鈴原ァ!!生きてる!?」
トウジ『なんとかな!』
アスカ「じゃ、あんたも援護しなさい!!ここで食い止めんのよ!!」
トウジ『さっきは邪魔だとか言っとったくせにな、ほんま勝手な奴。センセもこの先苦労するやろな』
アスカ「い、今シンジは関係ないでしょうがっ」
トウジ『ははは、どれイッチョやったるかい!!』ジャキ
ひゅん!
トウジ『え?』
アスカ「バカ!!避けてっ」
ドスッ!!
アスカ「え?」
アスカ(使途が、倒れて…?)
アスカ「!」
アスカ(何か、いる…)
アスカ「あれって」ジー
アスカ「シン…ジ?」
―
――
―――
アスカ(行かせない、絶対。本部には、シンジが…!)
バババババババ!!
アスカ「鈴原ァ!!生きてる!?」
トウジ『なんとかな!』
アスカ「じゃ、あんたも援護しなさい!!ここで食い止めんのよ!!」
トウジ『さっきは邪魔だとか言っとったくせにな、ほんま勝手な奴。センセもこの先苦労するやろな』
アスカ「い、今シンジは関係ないでしょうがっ」
トウジ『ははは、どれイッチョやったるかい!!』ジャキ
ひゅん!
トウジ『え?』
アスカ「バカ!!避けてっ」
ドスッ!!
アスカ「え?」
アスカ(使途が、倒れて…?)
アスカ「!」
アスカ(何か、いる…)
アスカ「あれって」ジー
アスカ「シン…ジ?」
―
――
―――
521:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山梨県):2012/11/12(月) 21:45:51.08:q4r86ufS0 (6/6)
使徒というのは、近づくとほとんど壁にしか見えなかった。
それほど人間とは大きさが違う、本来ならそもそも戦うとか、そういう相手にはなりえない。
そんな存在を今殴り飛ばした俺は…
シンジ「人間じゃないってことかな」
確信は銃弾をATフィールドで受け止めた時には既にあった。
ただそれ以上試す気にはなれなかっただけで。
シンジ「参号機がいるってことはトウジが乗ってるのかな、それともダミー?ま、どっちでもいいか」
倒れこんだ使徒を見る。
大したダメージになってないのは見ればわかるが、まだ起きあがってこない所をみると、こちらの出方を窺っているのかもしれない。
シンジ「それにしても、空とか飛んじゃってるし、リツコさんにバケモノ呼ばわりされるのも当然か…」
空を飛ぶのは息をするのと同じくらい簡単だった。
どうやってるのかと聞かれてもきっと、飛ぶんだよ、としか答えられないだろう。
シンジ「アスカにも、見られちゃってるよな」
急に気持ちが萎んでいくような感覚。
…弱気になっちゃ駄目だ、そうあいつを倒すまでは。
シンジ「…動いた」
倒れ伏していた使徒の身体が重力を無視して起きあがる。
改めて相手のデタラメさを思い知ると共に、自分がそれと同種の存在だという事実に気が滅入る。
そういえば、なにも相手が攻めてくるのを待ってやる義理もない。
シンジ「早く、終わらせよう」
攻撃に備え、身体に力を込める。
すると、強く意識した部分に電子回路の様な模様が浮かび上がる。
おそらくこれが俺の本体、使徒の部分なんだろう。
両腕の模様の輝きが増したことを確認すると、俺は滑空して敵に迫る。
シンジ「!」
途中、敵の腕の様な部分が展開して攻撃して来たが身体を捻ってかわし、そのままその腕の上を走って近づいていく。
相手が伸ばしきった腕を畳むスピードよりも、こちらの移動速度の方が速い。
今の俺から見れば、敵は隙だらけだった。
使徒に接近した俺は相手の顔のように見える部分に、振りかぶった右腕を叩きつけた。
使徒というのは、近づくとほとんど壁にしか見えなかった。
それほど人間とは大きさが違う、本来ならそもそも戦うとか、そういう相手にはなりえない。
そんな存在を今殴り飛ばした俺は…
シンジ「人間じゃないってことかな」
確信は銃弾をATフィールドで受け止めた時には既にあった。
ただそれ以上試す気にはなれなかっただけで。
シンジ「参号機がいるってことはトウジが乗ってるのかな、それともダミー?ま、どっちでもいいか」
倒れこんだ使徒を見る。
大したダメージになってないのは見ればわかるが、まだ起きあがってこない所をみると、こちらの出方を窺っているのかもしれない。
シンジ「それにしても、空とか飛んじゃってるし、リツコさんにバケモノ呼ばわりされるのも当然か…」
空を飛ぶのは息をするのと同じくらい簡単だった。
どうやってるのかと聞かれてもきっと、飛ぶんだよ、としか答えられないだろう。
シンジ「アスカにも、見られちゃってるよな」
急に気持ちが萎んでいくような感覚。
…弱気になっちゃ駄目だ、そうあいつを倒すまでは。
シンジ「…動いた」
倒れ伏していた使徒の身体が重力を無視して起きあがる。
改めて相手のデタラメさを思い知ると共に、自分がそれと同種の存在だという事実に気が滅入る。
そういえば、なにも相手が攻めてくるのを待ってやる義理もない。
シンジ「早く、終わらせよう」
攻撃に備え、身体に力を込める。
すると、強く意識した部分に電子回路の様な模様が浮かび上がる。
おそらくこれが俺の本体、使徒の部分なんだろう。
両腕の模様の輝きが増したことを確認すると、俺は滑空して敵に迫る。
シンジ「!」
途中、敵の腕の様な部分が展開して攻撃して来たが身体を捻ってかわし、そのままその腕の上を走って近づいていく。
相手が伸ばしきった腕を畳むスピードよりも、こちらの移動速度の方が速い。
今の俺から見れば、敵は隙だらけだった。
使徒に接近した俺は相手の顔のように見える部分に、振りかぶった右腕を叩きつけた。
522:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県):2012/11/17(土) 21:31:42.33:DITDmBkv0 (1/1)
ほうほう
ほうほう
523:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋):2012/11/18(日) 16:27:46.59:VUtc9CW90 (1/1)
長い面白い
長い面白い
524:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [大阪] :2012/11/20(火) 21:37:34.37:yt4Q86Hr0 (1/1)
まだかな!
まだかな!
525:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2012/11/21(水) 16:08:49.77:/AU+rbJo0 (1/1)
支援
支援
526:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県):2012/11/21(水) 23:58:45.56:S91RpM+Qo (1/1)
ageた方がいいのか?ww
ageた方がいいのか?ww
527:ここまででー:2012/11/22(木) 00:00:30.01:iEl1lB/Q0 (1/1)
叩きつけた。
叩きつけた。
叩きつけた!叩きつけた!
叩きつけたっ!
こいつが!こいつが!こいつが!
くそ!この!コイツ!
おまえが!おまえがっ!!
固いタイヤを殴っているようだった感触は、いつの間にか腐りかけの果実のそれに変わっていた。
拳を叩きつけると、使徒はまるで活きのいい魚のように跳びはねる。
吹き出す鮮血も、俺の身体を汚すことはない。
俺には何も届かない、何も、何も、何も…!
シンジ「お前のせいだぞ…」
動かなくなった巨躯の上に立ち、空を仰ぎながら言う。
シンジ「俺が、もう人じゃいられなくなるのはっ!」
こんな力を使ってしまったら、もう戻れない。
こみ上げる感情を抑えきれず、使徒を踏みつけた。
衝撃は伝播し、轟音と共に使徒を中心として同心円上に木々がなぎ倒されていく。
捲き上がる土煙りの量は途方もなくて、周囲を砂の雨が襲う。
シンジ「立てよ」
一度使徒の身体から降り、脇の辺りを狙って蹴り上げる。
まるでバレエのダンサーのように回転した使途が、無様に頭から落ちる様子を見ても、後から後から暗い衝動は湧いてきて、枯れることはなかった。
壊したい、何もかも。
否定したい、こいつを、使途を!自分をっ!!
シンジ「立てよオオおお!!!!」
叫びながら使徒に迫る。
このまま突撃して、コアを貫けば終わり。
そんな形で決着が着こうとした瞬間だった。
寝返りを打つようにして、使途が顔の部分をこちらに向けた。
そして何を思ったか見当違いの方向に光線を…いや違う!こっちは!!。
シンジ「アスカァァ!!」
叩きつけた。
叩きつけた。
叩きつけた!叩きつけた!
叩きつけたっ!
こいつが!こいつが!こいつが!
くそ!この!コイツ!
おまえが!おまえがっ!!
固いタイヤを殴っているようだった感触は、いつの間にか腐りかけの果実のそれに変わっていた。
拳を叩きつけると、使徒はまるで活きのいい魚のように跳びはねる。
吹き出す鮮血も、俺の身体を汚すことはない。
俺には何も届かない、何も、何も、何も…!
シンジ「お前のせいだぞ…」
動かなくなった巨躯の上に立ち、空を仰ぎながら言う。
シンジ「俺が、もう人じゃいられなくなるのはっ!」
こんな力を使ってしまったら、もう戻れない。
こみ上げる感情を抑えきれず、使徒を踏みつけた。
衝撃は伝播し、轟音と共に使徒を中心として同心円上に木々がなぎ倒されていく。
捲き上がる土煙りの量は途方もなくて、周囲を砂の雨が襲う。
シンジ「立てよ」
一度使徒の身体から降り、脇の辺りを狙って蹴り上げる。
まるでバレエのダンサーのように回転した使途が、無様に頭から落ちる様子を見ても、後から後から暗い衝動は湧いてきて、枯れることはなかった。
壊したい、何もかも。
否定したい、こいつを、使途を!自分をっ!!
シンジ「立てよオオおお!!!!」
叫びながら使徒に迫る。
このまま突撃して、コアを貫けば終わり。
そんな形で決着が着こうとした瞬間だった。
寝返りを打つようにして、使途が顔の部分をこちらに向けた。
そして何を思ったか見当違いの方向に光線を…いや違う!こっちは!!。
シンジ「アスカァァ!!」
528:竹G:2012/11/26(月) 18:18:07.73:kzPf7Fzb0 (1/1)
Qがこういうストーリーだったら最高だったのに、、、、
Qがこういうストーリーだったら最高だったのに、、、、
529:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/11/27(火) 02:13:24.21:UyzUVSlDO (1/1)
初めは育成計画のシンジかと思った。
最近読んだエヴァのSSじゃ一番面白い!!
続きを期待。
初めは育成計画のシンジかと思った。
最近読んだエヴァのSSじゃ一番面白い!!
続きを期待。
530:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(徳島県):2012/11/27(火) 08:55:37.13:t95zzPz9o (1/1)
追い付いた
追い付いた
531:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/11/28(水) 01:28:30.35:jDfmqICs0 (1/2)
続きが気になって仕方ない
続きが気になって仕方ない
532:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/11/28(水) 23:56:18.46:jDfmqICs0 (2/2)
アスカの顔が見たくなったので今週また映画見に行こう
アスカの顔が見たくなったので今週また映画見に行こう
533:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都):2012/11/29(木) 02:15:11.06:rnVHuTtB0 (1/1)
やはりアスカだな
やはりアスカだな
534:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/01(土) 00:26:13.74:nFwBoRd80 (1/1)
今週も映画館でアスカを見に行く予定が休日出勤・・・今なら修学旅行にいけなかったアスカの気持ちがよくわかる・・・
今週も映画館でアスカを見に行く予定が休日出勤・・・今なら修学旅行にいけなかったアスカの気持ちがよくわかる・・・
535:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/01(土) 16:22:46.73:ZgC2QSouo (1/1)
追いついた
追いついた
536:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/02(日) 00:21:48.74:0qhBVD0q0 (1/1)
まだかな?
まだかな?
537:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/03(月) 03:03:09.62:KuG40xEwo (1/1)
ほす
ほす
538:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/04(火) 22:09:24.37:33DsVQxTo (1/1)
追い付いた期待してる乙
追い付いた期待してる乙
539:ここまででー:2012/12/05(水) 23:23:14.21:5u/4ciDZ0 (1/1)
考える暇なんて無かった。
気づけば俺は、使徒と弐号機の射線上に自分の身体を差し出していた。
ATフィールドなんて気休めにもならず、全身が容赦無く焼かれていく。
痛みは感じず、ただ喪失感だけがあった。
身体を覆っていた幾何学的な輝きは色を失い、意識は遠のいていく。
だめだ、高度を保てない。
使徒としての機能をほぼ破壊された俺は、ただ落下していくしかなかった。
俺は未練たらしく弐号機の、アスカのいた方向に目を向ける。
シンジ「…よかった」
被弾を免れた弐号機を見て、思わずそんな言葉が口をついた。
本当は何も良くは無い。
今の一撃を防いだ所で、状況は何も変わっていない。
俺がこのまま墜ちて死んだら、いったい誰がアイツと戦うのか。
誰がアスカを守れるというのか。
せめて墜落の衝撃を抑えようと身体に力を込めるが、まるで効果はない。
墜ちていく、落ちていく、ただおちていく。
なんだか心は妙に落ち着いている。
死を目前にしているというのに、不思議な懐かしささえ感じる。
何だろうこの感覚は。
シンジ「…そうか」
思い出した。
どうして忘れていたんだろう。
できるはずだ。
成功すればこれで三度目。
自分で意識して行くのは初めてだけれど、できなきゃこのまま死ぬだけだ。
シンジ「…」
目を閉じて深呼吸。
きっと考える必要はない。
なぜなら方法は俺自身が知っているはずだから。
自分の奥底に在る扉に手をかけるようなイメージ。
今まで無意識に見ないようにしてきたその扉を、徐々に開いていく。
そして、俺は…
―
――
―――
考える暇なんて無かった。
気づけば俺は、使徒と弐号機の射線上に自分の身体を差し出していた。
ATフィールドなんて気休めにもならず、全身が容赦無く焼かれていく。
痛みは感じず、ただ喪失感だけがあった。
身体を覆っていた幾何学的な輝きは色を失い、意識は遠のいていく。
だめだ、高度を保てない。
使徒としての機能をほぼ破壊された俺は、ただ落下していくしかなかった。
俺は未練たらしく弐号機の、アスカのいた方向に目を向ける。
シンジ「…よかった」
被弾を免れた弐号機を見て、思わずそんな言葉が口をついた。
本当は何も良くは無い。
今の一撃を防いだ所で、状況は何も変わっていない。
俺がこのまま墜ちて死んだら、いったい誰がアイツと戦うのか。
誰がアスカを守れるというのか。
せめて墜落の衝撃を抑えようと身体に力を込めるが、まるで効果はない。
墜ちていく、落ちていく、ただおちていく。
なんだか心は妙に落ち着いている。
死を目前にしているというのに、不思議な懐かしささえ感じる。
何だろうこの感覚は。
シンジ「…そうか」
思い出した。
どうして忘れていたんだろう。
できるはずだ。
成功すればこれで三度目。
自分で意識して行くのは初めてだけれど、できなきゃこのまま死ぬだけだ。
シンジ「…」
目を閉じて深呼吸。
きっと考える必要はない。
なぜなら方法は俺自身が知っているはずだから。
自分の奥底に在る扉に手をかけるようなイメージ。
今まで無意識に見ないようにしてきたその扉を、徐々に開いていく。
そして、俺は…
―
――
―――
540:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/06(木) 13:50:50.22:i1+2CaC+o (1/1)
乙
乙
541:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/06(木) 19:28:48.37:M4BoH5j+o (1/1)
>>1まだか
>>1まだか
542:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/08(土) 04:40:29.30:WXH93IfE0 (1/1)
まだなのか
まだなのか
543:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/08(土) 15:32:51.22:jLX61v0vo (1/1)
>>1まだか(´・ω・`)
>>1まだか(´・ω・`)
544:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/08(土) 16:54:19.05:dPWRY7c6o (1/1)
シンジ「エヴァンゲリオン!GO!」
で初号機が来るんだと思ってた
シンジ「エヴァンゲリオン!GO!」
で初号機が来るんだと思ってた
545:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/09(日) 01:54:10.15:CJ3B5tM60 (1/2)
>>1はよ
>>1はよ
546:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/09(日) 02:19:15.06:hNhaM/qZ0 (1/2)
SS書いてみたいんだけど、
1メモ帳に書きためる
2適度な長さで貼る
3叩かれたり反応がない間ビクンビクンする
4はよはよ言われてぽかぽかする
で、いいの?
SS書いてみたいんだけど、
1メモ帳に書きためる
2適度な長さで貼る
3叩かれたり反応がない間ビクンビクンする
4はよはよ言われてぽかぽかする
で、いいの?
547:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/09(日) 02:26:37.96:RlUDRU7IO (1/1)
わからない事を適当にやると結構叩かれるから
ちゃんと調べてやる事が出来ないと難しいね
あとそういう人のためのスレがちゃんとあるからあるからそっちで聞くといいよ
わからない事を適当にやると結構叩かれるから
ちゃんと調べてやる事が出来ないと難しいね
あとそういう人のためのスレがちゃんとあるからあるからそっちで聞くといいよ
548:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/09(日) 02:36:04.91:hNhaM/qZ0 (2/2)
サンクス
勉強してくる。
サンクス
勉強してくる。
549:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/09(日) 17:07:50.54:CJ3B5tM60 (2/2)
>>1はよ
>>1はよ
550:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/09(日) 19:12:21.94:uGHaG+YAO (1/1)
>>1
追いついた。
はよはよ
>>1
追いついた。
はよはよ
551:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/10(月) 22:24:27.34:9ixah6qf0 (1/2)
気がつけば、見なれた校舎の中にいた。
シンジ「…うぅ」
シンジ「…ここは?第壱中学か…ってことは」
俺は狙い通り、僕のいる世界に来れたということだろうか。
シンジ「でも、おかしいな」
自分の中に、僕の気配を感じない。
シンジ「身体も自由に動くし…」
グーパーと両手を握ったりしてみるが違和感はない。
シンジ「なら、考えられるのは…」
そんな風に想定しうる可能性について検討し始めた時、背後から強襲を受けた。
レイ「しんちゃんドーン!」
シンジ「ぐわば!!」
肩甲骨の辺りを両手で押されて思わず奇声を上げる。
レイ「まったく、どうして君はすぐフラフラどっかいっちゃうかな~?」
レイは人差し指をこちらに突きつけ、どころか胸元に押しつけながらこちらを半目でにらんでいる。
レイ「覗きの件はしんちゃんに関係ないんだし、堂々としてればいいじゃん」
シンジ「の、のぞき?」
どうやら俺のいない間にクラスで何かあったようだ。
レイ「ほら、昨日の体育の時間プール近くでうちの男子達が捕まってたでしょ」
…ケンスケ達だな、間違いなく。
レイ「っていうかそれで男女間がギスギスしてるから教室から逃げたんじゃ?」
シンジ「ん、まあね」
頬をかきながらごまかす。
正直かなりどうでもいい。
シンジ「悪いけど今はちょっと気まずいから、少し時間をつぶしてから戻るよ」
ちらりと近くの時計を見ると今は昼休みであることがわかる。
次の授業まではまだ二十分以上時間があった。
気がつけば、見なれた校舎の中にいた。
シンジ「…うぅ」
シンジ「…ここは?第壱中学か…ってことは」
俺は狙い通り、僕のいる世界に来れたということだろうか。
シンジ「でも、おかしいな」
自分の中に、僕の気配を感じない。
シンジ「身体も自由に動くし…」
グーパーと両手を握ったりしてみるが違和感はない。
シンジ「なら、考えられるのは…」
そんな風に想定しうる可能性について検討し始めた時、背後から強襲を受けた。
レイ「しんちゃんドーン!」
シンジ「ぐわば!!」
肩甲骨の辺りを両手で押されて思わず奇声を上げる。
レイ「まったく、どうして君はすぐフラフラどっかいっちゃうかな~?」
レイは人差し指をこちらに突きつけ、どころか胸元に押しつけながらこちらを半目でにらんでいる。
レイ「覗きの件はしんちゃんに関係ないんだし、堂々としてればいいじゃん」
シンジ「の、のぞき?」
どうやら俺のいない間にクラスで何かあったようだ。
レイ「ほら、昨日の体育の時間プール近くでうちの男子達が捕まってたでしょ」
…ケンスケ達だな、間違いなく。
レイ「っていうかそれで男女間がギスギスしてるから教室から逃げたんじゃ?」
シンジ「ん、まあね」
頬をかきながらごまかす。
正直かなりどうでもいい。
シンジ「悪いけど今はちょっと気まずいから、少し時間をつぶしてから戻るよ」
ちらりと近くの時計を見ると今は昼休みであることがわかる。
次の授業まではまだ二十分以上時間があった。
552:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/10(月) 22:26:37.78:9ixah6qf0 (2/2)
シンジ「それじゃ」
そのまま俺はレイを置いて歩きだす。
レイ「だーめ」
が、ぐいと襟首をレイに掴まれ阻まれる。
首が圧迫され、息が詰まってしまう。
向こうのレイより随分と荒っぽい引きとめ方だ。
シンジ「…っぐ、何するんだよ」
少し苛立ちながら振り返ると、人差し指を今度は唇に当てられる。
レイ「こないだの勝負」
シンジ「え?」
レイ「私、勝ったでしょ?」
一瞬考えてから思い出す。
体育部門の練習の時の話か、そういえばそんなこともあったな。
…でも、あれは。
レイ「無効試合なんて無しだよ?勝ちは勝ち、そうでしょ?」
シンジ「へ?いやおかしいって、あれは冗談じゃ…」
レイが近づいてきて、いつの間にかお互いの顔の距離がぐんぐん縮まってくる。
レイ「イヤよイヤよも好きのうちってね」
こ、この!今は世界の危機的状況だというのに、何てハレンチな!!
ああ!!でもレイはそんなこと知らないわけで…
レイ「!」
その時、俺の意思などおかまいなしに契約を遂行しようとしていたレイの動きが急に止まった。
シンジ「?」
レイの視線は訝しむ俺を通り越し、背後の空間に向けられている。
レイ「シンちゃんが…」
その大きな瞳は見開かれ、表情は驚愕に満ちていた。
レイ「二人…?」
シンジ「それじゃ」
そのまま俺はレイを置いて歩きだす。
レイ「だーめ」
が、ぐいと襟首をレイに掴まれ阻まれる。
首が圧迫され、息が詰まってしまう。
向こうのレイより随分と荒っぽい引きとめ方だ。
シンジ「…っぐ、何するんだよ」
少し苛立ちながら振り返ると、人差し指を今度は唇に当てられる。
レイ「こないだの勝負」
シンジ「え?」
レイ「私、勝ったでしょ?」
一瞬考えてから思い出す。
体育部門の練習の時の話か、そういえばそんなこともあったな。
…でも、あれは。
レイ「無効試合なんて無しだよ?勝ちは勝ち、そうでしょ?」
シンジ「へ?いやおかしいって、あれは冗談じゃ…」
レイが近づいてきて、いつの間にかお互いの顔の距離がぐんぐん縮まってくる。
レイ「イヤよイヤよも好きのうちってね」
こ、この!今は世界の危機的状況だというのに、何てハレンチな!!
ああ!!でもレイはそんなこと知らないわけで…
レイ「!」
その時、俺の意思などおかまいなしに契約を遂行しようとしていたレイの動きが急に止まった。
シンジ「?」
レイの視線は訝しむ俺を通り越し、背後の空間に向けられている。
レイ「シンちゃんが…」
その大きな瞳は見開かれ、表情は驚愕に満ちていた。
レイ「二人…?」
553:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/10(月) 23:40:34.94:rp94+HeRo (1/1)
>>1乙
>>1乙
554:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/11(火) 00:14:16.90:8MGHww5Lo (1/1)
おお…
乙
おお…
乙
555:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/12(水) 23:51:29.30:JUALXYx50 (1/1)
追いついた
>>1頑張ってくれ
乙
追いついた
>>1頑張ってくれ
乙
556:分かりにくいけど勘弁:2012/12/13(木) 20:36:37.09:c1HYFOgn0 (1/6)
シンジ「…」
なんとなく予想はできていた。
俺が今、僕と肉体を共有していないということはつまり、そういうことだと。
シンジ「君は…俺、なの?」
おずおずと尋ねる僕に俺は応える。
シンジ「うん、迎えに来たよ僕」
シンジ「…迎え?」
戸惑う僕に俺は手を差し伸べた。
シンジ「今回も僕の助けがいるんだ」
シンジ「そんな、今回もって、どういうことか説明を…」
レイ「ねえねえ、話においてけぼりで私ちょっと寂しかったり」
くいくいと俺の服の裾を引くレイ。
無視するわけにもいかないし、場所を変えようか逡巡した時だった。
転校生「はいはい、関係者以外は外で待っててな」
その声を合図に周囲の風景が黒く塗り潰されていく。
シンジ「これは、こないだの…」
あっという間に世界は僕と俺、転校生の三人だけになる。
この展開はレイには悪いが好都合だった。
シンジ「…」
なんとなく予想はできていた。
俺が今、僕と肉体を共有していないということはつまり、そういうことだと。
シンジ「君は…俺、なの?」
おずおずと尋ねる僕に俺は応える。
シンジ「うん、迎えに来たよ僕」
シンジ「…迎え?」
戸惑う僕に俺は手を差し伸べた。
シンジ「今回も僕の助けがいるんだ」
シンジ「そんな、今回もって、どういうことか説明を…」
レイ「ねえねえ、話においてけぼりで私ちょっと寂しかったり」
くいくいと俺の服の裾を引くレイ。
無視するわけにもいかないし、場所を変えようか逡巡した時だった。
転校生「はいはい、関係者以外は外で待っててな」
その声を合図に周囲の風景が黒く塗り潰されていく。
シンジ「これは、こないだの…」
あっという間に世界は僕と俺、転校生の三人だけになる。
この展開はレイには悪いが好都合だった。
557:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/13(木) 20:37:59.91:c1HYFOgn0 (2/6)
シンジ「この力、やっぱりお前はあの時に参号機を乗っ取った使徒なんだな?」
シンジ「な!この娘が使徒!?」
彼女の正体が、推測から確信へ変わる。
バルディエル「まあね、今さらそれがどうした?っちゅう感じやけど」
悪びれずに頭をかくその仕草や表情は、どこかトウジを思わせた。
シンジ「その姿、トウジの妹か…?」
バルディエル「失礼な!ベースはそうでもあちこちこだわっていじってあるんよ」
バルディエル「なんせ、ウチには他人を丸々コピーしてなりすます趣味はないさかいに」
そういって少女は意地悪く笑う。
シンジ「俺は偽物じゃない!!」
割り切ったはずの心に亀裂が走る。
その言葉はジクジクと俺を苛むようで、思わず怒りが込み上げた。
バルディエル「はいはい、それよりあんた何しに来たんやったっけ?」
シンジ「くそ!」
悔しいがこいつの言う通り、今は言い争っている時間は無い。
シンジ「僕!!」
シンジ「…う、うん。何?」
シンジ「俺と一緒に来てほしい」
シンジ「アスカを、助けたいんだ」
―
――
―――
シンジ「この力、やっぱりお前はあの時に参号機を乗っ取った使徒なんだな?」
シンジ「な!この娘が使徒!?」
彼女の正体が、推測から確信へ変わる。
バルディエル「まあね、今さらそれがどうした?っちゅう感じやけど」
悪びれずに頭をかくその仕草や表情は、どこかトウジを思わせた。
シンジ「その姿、トウジの妹か…?」
バルディエル「失礼な!ベースはそうでもあちこちこだわっていじってあるんよ」
バルディエル「なんせ、ウチには他人を丸々コピーしてなりすます趣味はないさかいに」
そういって少女は意地悪く笑う。
シンジ「俺は偽物じゃない!!」
割り切ったはずの心に亀裂が走る。
その言葉はジクジクと俺を苛むようで、思わず怒りが込み上げた。
バルディエル「はいはい、それよりあんた何しに来たんやったっけ?」
シンジ「くそ!」
悔しいがこいつの言う通り、今は言い争っている時間は無い。
シンジ「僕!!」
シンジ「…う、うん。何?」
シンジ「俺と一緒に来てほしい」
シンジ「アスカを、助けたいんだ」
―
――
―――
558:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/13(木) 20:39:26.42:c1HYFOgn0 (3/6)
この世界に碇シンジが二人、肉体をもって存在していると知った時。
…少し、悩んだ。
今、俺と僕に身体があるという事実は、何を意味するのか。
俺はあの世界から肉体ごと「ここ」に移動してきたと考えるべきか。
それとも、まず精神だけで「ここ」に移動し、活動するための肉体を新しく「ここ」に用意したと考えるべきか。
前者なら加持さんの、後者ならリツコさんの説の信憑性が増す。
すなわち「この世界」は妄想か現実か。
それは俺というちっぽけな存在の全てを左右する問題だった。
でも、それはもういいんだ。
「ここ」がもし碇シンジの頭の中の世界だとしたら、なんだというのか。
俺は「ここ」で生まれ、「ここ」で育った。
父さんがいて、母さんがいて、トウジがいてケンスケがいて、渚君がいて委員長がいて、レイがいる…
「ここ」が俺の世界だ。
幼馴染のアスカがいる、俺の世界だ。
もう、迷わない。
シンジ「…それで、エヴァなしでどうやって使徒と戦うって言うの?」
シンジ「俺に任せてくれればいい、心配はいらない」
シンジ「そうはいっても…」
シンジ「大丈夫、三体一だし。楽勝だよ」
バルディエル「ねえ、ひょっとしてそれウチも勘定に入ってるん?」
シンジ「協力しろよ、お前だって死にたくはないだろ?」
バルディエル「ふーんだ」
シンジ「じゃ、そろそろいくぞ!僕!!」
シンジ「うん、よくわからないけど、頑張ってみるよ」
―
――
―――
この世界に碇シンジが二人、肉体をもって存在していると知った時。
…少し、悩んだ。
今、俺と僕に身体があるという事実は、何を意味するのか。
俺はあの世界から肉体ごと「ここ」に移動してきたと考えるべきか。
それとも、まず精神だけで「ここ」に移動し、活動するための肉体を新しく「ここ」に用意したと考えるべきか。
前者なら加持さんの、後者ならリツコさんの説の信憑性が増す。
すなわち「この世界」は妄想か現実か。
それは俺というちっぽけな存在の全てを左右する問題だった。
でも、それはもういいんだ。
「ここ」がもし碇シンジの頭の中の世界だとしたら、なんだというのか。
俺は「ここ」で生まれ、「ここ」で育った。
父さんがいて、母さんがいて、トウジがいてケンスケがいて、渚君がいて委員長がいて、レイがいる…
「ここ」が俺の世界だ。
幼馴染のアスカがいる、俺の世界だ。
もう、迷わない。
シンジ「…それで、エヴァなしでどうやって使徒と戦うって言うの?」
シンジ「俺に任せてくれればいい、心配はいらない」
シンジ「そうはいっても…」
シンジ「大丈夫、三体一だし。楽勝だよ」
バルディエル「ねえ、ひょっとしてそれウチも勘定に入ってるん?」
シンジ「協力しろよ、お前だって死にたくはないだろ?」
バルディエル「ふーんだ」
シンジ「じゃ、そろそろいくぞ!僕!!」
シンジ「うん、よくわからないけど、頑張ってみるよ」
―
――
―――
559:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/13(木) 20:40:21.44:c1HYFOgn0 (4/6)
ジオフロント
リツコ「どうなったの!?」
マヤ「第三の少年は使徒の攻撃を受け、落下しました」
リツコ「死んだわけじゃないでしょう?」
マヤ「それは、ここからではわかりません」
ミサト「あれだけ派手に本部をぶち抜いといて、負けましたじゃ許さないわよ!!」
ミサト「頑張って!!シンジ君!!」
マヤ「!!落下地点から反応、パターン青…オレンジ?数値が変動しています!!」
ミサト「どういうこと?」
リツコ「もしかしたら、使途がシンジ君との共存を図っているのかも…」
マヤ「!14の使徒に動きがっ」
リツコ「っ追い打ちか」
ミサト「またビーム!?シンジ君避けて!!」
―
――
―――
ジオフロント
リツコ「どうなったの!?」
マヤ「第三の少年は使徒の攻撃を受け、落下しました」
リツコ「死んだわけじゃないでしょう?」
マヤ「それは、ここからではわかりません」
ミサト「あれだけ派手に本部をぶち抜いといて、負けましたじゃ許さないわよ!!」
ミサト「頑張って!!シンジ君!!」
マヤ「!!落下地点から反応、パターン青…オレンジ?数値が変動しています!!」
ミサト「どういうこと?」
リツコ「もしかしたら、使途がシンジ君との共存を図っているのかも…」
マヤ「!14の使徒に動きがっ」
リツコ「っ追い打ちか」
ミサト「またビーム!?シンジ君避けて!!」
―
――
―――
560:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/13(木) 20:41:13.14:c1HYFOgn0 (5/6)
ネルフ本部
指令室
冬月「直撃だな」
ゲンドウ「ああ、だがもはや勝負にはなるまい」
冬月「《恐怖》の使途とはよく言ったものだ」
ゲンドウ「…」
冬月「まったく、あの熱量を受けて無傷とは恐れ入る」
ゲンドウ「環境に合わせて自身を変えていくのが生物だ」
冬月「ならアレは、差し詰め進化そのものといったところか」
冬月「碇、お前の息子はとんでもない存在になったな」
ゲンドウ「問題無い」
冬月「すべてシナリオ通りか?」
ゲンドウ「…」
冬月「俺にはそうは思えんがな」
―
――
―――
ネルフ本部
指令室
冬月「直撃だな」
ゲンドウ「ああ、だがもはや勝負にはなるまい」
冬月「《恐怖》の使途とはよく言ったものだ」
ゲンドウ「…」
冬月「まったく、あの熱量を受けて無傷とは恐れ入る」
ゲンドウ「環境に合わせて自身を変えていくのが生物だ」
冬月「ならアレは、差し詰め進化そのものといったところか」
冬月「碇、お前の息子はとんでもない存在になったな」
ゲンドウ「問題無い」
冬月「すべてシナリオ通りか?」
ゲンドウ「…」
冬月「俺にはそうは思えんがな」
―
――
―――
561:ここまでで~:2012/12/13(木) 22:09:00.04:c1HYFOgn0 (6/6)
俺が世界を行き来した状況、それは二回とも、使徒との戦いで追いつめられた時だった。
そしてこの世界に戻ってきた時には、両状況ともに既に敵は倒されていた。
このことから俺はある仮説を立てた。
俺は僕に会いに行くために「向こう」へ行っていたのではないか。
つまり僕の力を借りることで、俺は使徒を倒すことができたのではないかという考えだ。
シンジ「あながち間違ってはなかったみたいだな」
今、僕の身体は全身電子回路に似た模様で包まれている。
それは先ほどまでより明らかに力強く、周囲の空間をも巻き込んで展開していた。
シンジ(これが、君の言っていた力?)
シンジ「そう、この模様が俺そのものなんだ…それでさ」
シンジ「実は俺、使徒、らしいんだよね」
シンジ(……)
シンジ「勝手に僕の身体を借りてて、悪いとは思ってる」
シンジ(いいよ、君は悪い奴じゃないって知ってるから)
シンジ(それに、僕も結構楽しかったし)
シンジ「…そう言ってもらえると助かる」
まあ俺だって何も知らなかったし、借りたくて借りてるわけでもないから罪悪感みたいなのは薄いけど。
シンジ(そういえばあの子は?)
シンジ「?」
シンジ(参号機を乗っ取った使徒だっていう)
シンジ「ああ、あいつなら」
初号機『お~い!ウチはとりあえずここで他のエヴァ護っとるからな~!!』
がしょんがしょんと音をたてながら左手を振る初号機。
外部スピーカーから出力している声がとにかくやかましい。
シンジ「前の戦いで侵入した細胞の一部が初号機に残ってたらしいから、弐号機と参号機の防御を頼んだんだ」
シンジ(そうなんだ…ってどの機体もぼろぼろじゃないか!)
シンジ「大丈夫、まだ俺達がいる」
言いながら俺は目の前にそびえ立つ敵を睨んだ。
俺が世界を行き来した状況、それは二回とも、使徒との戦いで追いつめられた時だった。
そしてこの世界に戻ってきた時には、両状況ともに既に敵は倒されていた。
このことから俺はある仮説を立てた。
俺は僕に会いに行くために「向こう」へ行っていたのではないか。
つまり僕の力を借りることで、俺は使徒を倒すことができたのではないかという考えだ。
シンジ「あながち間違ってはなかったみたいだな」
今、僕の身体は全身電子回路に似た模様で包まれている。
それは先ほどまでより明らかに力強く、周囲の空間をも巻き込んで展開していた。
シンジ(これが、君の言っていた力?)
シンジ「そう、この模様が俺そのものなんだ…それでさ」
シンジ「実は俺、使徒、らしいんだよね」
シンジ(……)
シンジ「勝手に僕の身体を借りてて、悪いとは思ってる」
シンジ(いいよ、君は悪い奴じゃないって知ってるから)
シンジ(それに、僕も結構楽しかったし)
シンジ「…そう言ってもらえると助かる」
まあ俺だって何も知らなかったし、借りたくて借りてるわけでもないから罪悪感みたいなのは薄いけど。
シンジ(そういえばあの子は?)
シンジ「?」
シンジ(参号機を乗っ取った使徒だっていう)
シンジ「ああ、あいつなら」
初号機『お~い!ウチはとりあえずここで他のエヴァ護っとるからな~!!』
がしょんがしょんと音をたてながら左手を振る初号機。
外部スピーカーから出力している声がとにかくやかましい。
シンジ「前の戦いで侵入した細胞の一部が初号機に残ってたらしいから、弐号機と参号機の防御を頼んだんだ」
シンジ(そうなんだ…ってどの機体もぼろぼろじゃないか!)
シンジ「大丈夫、まだ俺達がいる」
言いながら俺は目の前にそびえ立つ敵を睨んだ。
562:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/13(木) 23:11:17.73:DmZfuynYo (1/1)
>>1頑張れ
乙
>>1頑張れ
乙
563:ここまでで~:2012/12/15(土) 23:19:22.33:TQ3ZtahM0 (1/1)
シンジ(こいつが…)
さてどうするか、と考える暇もなく敵の顔部分から例の光線が飛んでくる。
シンジ「お、懲りずにまた撃ってきたな」
微動だにせず、正面からそれを受ける。
もうダメ―ジは喰らわない。
どうやら俺はこの攻撃に、適応してしまったらしい。
使徒の放つ光の中で、むしろ自分の力が漲っていくのを感じる。
シンジ「さて、こっちの番だ」
地面を蹴り、一足飛びで敵の真上に迫る。
そのまま両手を組むと、頭上から槌のように振り下ろした。
確かな手ごたえ、それと同時に肉の千切れる音が僕の身体に直接響いた。
シンジ(す、すごい)
割れたザクロのようになった使徒の頭部から、噴水のように血が降り注ぎ、一面を染める。
あれだけ憎らしかった敵の姿も、こうなるとなんだか哀れっぽく見えてくるから不思議だ。
…とはいえ、断裂した傷口から漏れ出す光を見て、そんな感傷は吹っ飛んだ。
シンジ「やばいな」
シンジ(え?)
次の瞬間、まるで火山の噴火のように使徒の体内からエネルギーが噴き出す。
シンジ「うおおおおお!!」
おそらくこれは全方位に向けた攻撃、だがそんなものを許すわけにはいかない。
とっさに傷口から体内に侵入し、肉を裂きながら進む。
シンジ「あった」
突き進んだ先で見つけた心臓にも似た赤い球体。
ここまで来た勢いのまま、俺はそれを貫く。
そして十字型の爆発に巻き込まれながら思う。
ああこれで、俺の役目も終わったな…と。
シンジ(こいつが…)
さてどうするか、と考える暇もなく敵の顔部分から例の光線が飛んでくる。
シンジ「お、懲りずにまた撃ってきたな」
微動だにせず、正面からそれを受ける。
もうダメ―ジは喰らわない。
どうやら俺はこの攻撃に、適応してしまったらしい。
使徒の放つ光の中で、むしろ自分の力が漲っていくのを感じる。
シンジ「さて、こっちの番だ」
地面を蹴り、一足飛びで敵の真上に迫る。
そのまま両手を組むと、頭上から槌のように振り下ろした。
確かな手ごたえ、それと同時に肉の千切れる音が僕の身体に直接響いた。
シンジ(す、すごい)
割れたザクロのようになった使徒の頭部から、噴水のように血が降り注ぎ、一面を染める。
あれだけ憎らしかった敵の姿も、こうなるとなんだか哀れっぽく見えてくるから不思議だ。
…とはいえ、断裂した傷口から漏れ出す光を見て、そんな感傷は吹っ飛んだ。
シンジ「やばいな」
シンジ(え?)
次の瞬間、まるで火山の噴火のように使徒の体内からエネルギーが噴き出す。
シンジ「うおおおおお!!」
おそらくこれは全方位に向けた攻撃、だがそんなものを許すわけにはいかない。
とっさに傷口から体内に侵入し、肉を裂きながら進む。
シンジ「あった」
突き進んだ先で見つけた心臓にも似た赤い球体。
ここまで来た勢いのまま、俺はそれを貫く。
そして十字型の爆発に巻き込まれながら思う。
ああこれで、俺の役目も終わったな…と。
564:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/18(火) 04:05:44.98:vzdKKiR+o (1/1)
おつ!
おつ!
565:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/28(金) 11:42:55.39:Q2fuGgG40 (1/1)
続きはよ
そしてageる
続きはよ
そしてageる
566:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/30(日) 01:38:12.46:Hm9TcxS3o (1/4)
そろそろageが鬱陶しいことに気付け
そろそろageが鬱陶しいことに気付け
567:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/30(日) 10:25:23.44:OPUzkoE4o (1/1)
ageに過剰に反応するやつのがウザい
ageに過剰に反応するやつのがウザい
568:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/30(日) 12:52:32.91:WdmnJTlUo (1/2)
全くだ
全くだ
569:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/30(日) 15:42:13.98:Hm9TcxS3o (2/4)
ageます!!!!!!
ageます!!!!!!
570:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/30(日) 15:42:40.93:Hm9TcxS3o (3/4)
来ないかなー
来ないかなー
571:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/30(日) 15:43:10.99:Hm9TcxS3o (4/4)
age
age
572:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/30(日) 15:48:40.11:WdmnJTlUo (2/2)
>>566の1レスにおさめろアホ
>>566の1レスにおさめろアホ
573:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/12/30(日) 17:14:40.62:lpoFerPso (1/1)
やっぱりsage厨は頭おかしいな
やっぱりsage厨は頭おかしいな
574:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/01/05(土) 17:12:22.90:4YmoXmre0 (1/1)
そんじゃあげ
そんじゃあげ
575:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/01/06(日) 18:51:47.23:h1o7bv9d0 (1/1)
>>571わざわざageって書かなくていいぞ?
>>571わざわざageって書かなくていいぞ?
576:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/01/07(月) 02:43:24.58:QeARV2VDO (1/1)
>>575
多分例のageる人なんだよ
>>575
多分例のageる人なんだよ
577:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/01/07(月) 12:31:57.77:bM7mXFcIO (1/1)
これが映画なら間違いなく満員御礼
これが映画なら間違いなく満員御礼
578:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/01/07(月) 16:16:04.97:8xIBVypU0 (1/1)
もう誰か代筆してくれ……
忘れられてるだろ……………
もう誰か代筆してくれ……
忘れられてるだろ……………
579:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/01/08(火) 15:19:46.85:diSIW+dDO (1/1)
そんな悲しいこと言うなよ
忘れるわけないだろ?
そんな悲しいこと言うなよ
忘れるわけないだろ?
580:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/01/08(火) 17:19:25.73:YHINT8cN0 (1/1)
>>571
ま、まさか、>>1?
>>571
ま、まさか、>>1?
581:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/01/09(水) 16:00:15.87:wCkPuMwx0 (1/2)
代筆しまーす
とでも思ったか!?
代筆しまーす
とでも思ったか!?
582:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/01/09(水) 19:00:41.32:9KS42/Cuo (1/1)
お前ら気が早いな数カ月経過とかよくあるだろ
気長に待てよ…
お前ら気が早いな数カ月経過とかよくあるだろ
気長に待てよ…
583:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/01/09(水) 22:51:00.48:wCkPuMwx0 (2/2)
>>1が来なかったら
二月中旬でこのスレ堕ちるけどな
>>1が来なかったら
二月中旬でこのスレ堕ちるけどな
584:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/01/15(火) 01:49:28.49:zp9xkKuV0 (1/6)
レイ「おはよう、しんちゃん」
シンジ「…」
ここはどこだろう。
あの使途を倒した直後から、「俺」の記憶はぷっつりと途切れ、今に至っている。
レイの様子から「ここ」が「俺」の元いた世界だとは推測できるが、それ以外は何もわからない。
シンジ「おはよう、レイ」
レイ「っつ!?」
なるべく自然に挨拶を返したつもりだったが、レイの様子はどうもおかしい。
レイ「今、名前…?」
ああ、そうか、僕はレイのことを苗字で呼んでいたっけ。
シンジ「ごめん、嫌だった?」
確認すると、レイはブンブンと勢いよく首を横に振る。
レイ「嫌なわけない!嬉しい!昔に戻ったみたい!」
その言葉に反応して、ぼんやりと脳裏に記憶が蘇る。
何をするにもいつも俺の後ろについて来ていた女の子。
声をかけるとぱあっと笑顔になるから、いつもつられて俺も笑顔に…。
レイ「いこっ!学校、遅刻しちゃうよ!」
そんな遠い思い出の残滓は、彼女の声に散っていく。
シンジ「すぐ行くよ、レイ」
レイ「うんっ」
無邪気なレイの笑顔が当時と変わらなく思えて、俺も思わず微笑みを返した。
レイ「おはよう、しんちゃん」
シンジ「…」
ここはどこだろう。
あの使途を倒した直後から、「俺」の記憶はぷっつりと途切れ、今に至っている。
レイの様子から「ここ」が「俺」の元いた世界だとは推測できるが、それ以外は何もわからない。
シンジ「おはよう、レイ」
レイ「っつ!?」
なるべく自然に挨拶を返したつもりだったが、レイの様子はどうもおかしい。
レイ「今、名前…?」
ああ、そうか、僕はレイのことを苗字で呼んでいたっけ。
シンジ「ごめん、嫌だった?」
確認すると、レイはブンブンと勢いよく首を横に振る。
レイ「嫌なわけない!嬉しい!昔に戻ったみたい!」
その言葉に反応して、ぼんやりと脳裏に記憶が蘇る。
何をするにもいつも俺の後ろについて来ていた女の子。
声をかけるとぱあっと笑顔になるから、いつもつられて俺も笑顔に…。
レイ「いこっ!学校、遅刻しちゃうよ!」
そんな遠い思い出の残滓は、彼女の声に散っていく。
シンジ「すぐ行くよ、レイ」
レイ「うんっ」
無邪気なレイの笑顔が当時と変わらなく思えて、俺も思わず微笑みを返した。
585:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/01/15(火) 01:51:20.59:zp9xkKuV0 (2/6)
―
――
―――
それから数日経ち。
1週間を数えても、俺の日常はごく平凡に流れていた。
もう「僕」はどこを探しても見当たらない。
使途の力を使って空を飛んだり、とんでもない身体能力を発揮したりすることも出来ない。
例の転校生に話を聞いても、怪訝な顔をされるだけだった。
アスカだけはしばらくいろいろと聞いてきたけど、それももうめったになくなった。
もはや今の俺の心配事は、2週間後に迫った学園祭の準備に向いている。
こうして俺は、人類の存亡をかけた戦いだの、自分の存在への疑問だの、そんなSFじみた悩みからは解放されて、本来の生活に戻ることができたのだった。
ただ…。
シンジ「全部夢だった、とは思えないんだよな」
全てを無かったことにするには、あまりにも生々しい感触が、今も俺の手の中には残されていた。
じっと手のひらを広げ、ただ見つめる。
この手が、この指が、あの巨大な敵を殺したんだ。
アブラゼミの鳴き声、世界史の教科書を読み上げる教師の声、開きっぱなしの窓、気だるげな午後の、気だるげなクラスメイトたち、隣の席のアスカの、うなじを流れる玉の汗。
あまりにも現実離れした記憶と、今この時とのギャップに、めまいに似た感覚さえ覚える。
アスカ「な、なに見てんのよ」
少し唇を尖らせたアスカの声で我に返る。
シンジ「日常のありがたみを噛みしめてた、のかな?」
何も考えずに言った言葉に、アスカは眉をひそめた。
アスカ「なによそれ」
説明するつもりもないのでそのまま前を向き、授業を聞いているふりをする。
アスカ「まったく、ありがたがるなら普段からお世話してあげてる私にしなさいよね」
器用に鉛筆を回しながら、フフンとあごを少し持ち上げるアスカ。
言われて気づく。
俺の中で、日常とアスカの意味がほとんど同義になっていたことに。
それに気付くと、戻ってきたんだなという実感が今さら湧いてくるのと同時に、少し違う感情が自分の中に混じっていることに気付く。
―
――
―――
それから数日経ち。
1週間を数えても、俺の日常はごく平凡に流れていた。
もう「僕」はどこを探しても見当たらない。
使途の力を使って空を飛んだり、とんでもない身体能力を発揮したりすることも出来ない。
例の転校生に話を聞いても、怪訝な顔をされるだけだった。
アスカだけはしばらくいろいろと聞いてきたけど、それももうめったになくなった。
もはや今の俺の心配事は、2週間後に迫った学園祭の準備に向いている。
こうして俺は、人類の存亡をかけた戦いだの、自分の存在への疑問だの、そんなSFじみた悩みからは解放されて、本来の生活に戻ることができたのだった。
ただ…。
シンジ「全部夢だった、とは思えないんだよな」
全てを無かったことにするには、あまりにも生々しい感触が、今も俺の手の中には残されていた。
じっと手のひらを広げ、ただ見つめる。
この手が、この指が、あの巨大な敵を殺したんだ。
アブラゼミの鳴き声、世界史の教科書を読み上げる教師の声、開きっぱなしの窓、気だるげな午後の、気だるげなクラスメイトたち、隣の席のアスカの、うなじを流れる玉の汗。
あまりにも現実離れした記憶と、今この時とのギャップに、めまいに似た感覚さえ覚える。
アスカ「な、なに見てんのよ」
少し唇を尖らせたアスカの声で我に返る。
シンジ「日常のありがたみを噛みしめてた、のかな?」
何も考えずに言った言葉に、アスカは眉をひそめた。
アスカ「なによそれ」
説明するつもりもないのでそのまま前を向き、授業を聞いているふりをする。
アスカ「まったく、ありがたがるなら普段からお世話してあげてる私にしなさいよね」
器用に鉛筆を回しながら、フフンとあごを少し持ち上げるアスカ。
言われて気づく。
俺の中で、日常とアスカの意味がほとんど同義になっていたことに。
それに気付くと、戻ってきたんだなという実感が今さら湧いてくるのと同時に、少し違う感情が自分の中に混じっていることに気付く。
586:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/01/15(火) 01:52:32.07:zp9xkKuV0 (3/6)
シンジ(なんだかんだで、楽しかったよな)
巨大なロボットを操縦して、人類を守る。
憧れの綺麗なお姉さんと同居。
シンジ(いいことばっかりだったってわけでもないけど)
非日常への憧れは、胸の奥で微かに、だけどまだ確かにくすぶっていた。
シンジ(もしも機会があるなら、もう一度くらい…)
シンジ『本当!?じゃあ、ちょっと手伝って!!』
シンジ「へ?」
ぼんやりと授業をうけていた俺を、虚空からあらわれたその腕は体ごと引きずりこんだ。
シンジ「ちょ…えええ~~~!?」
シンジ(なんだかんだで、楽しかったよな)
巨大なロボットを操縦して、人類を守る。
憧れの綺麗なお姉さんと同居。
シンジ(いいことばっかりだったってわけでもないけど)
非日常への憧れは、胸の奥で微かに、だけどまだ確かにくすぶっていた。
シンジ(もしも機会があるなら、もう一度くらい…)
シンジ『本当!?じゃあ、ちょっと手伝って!!』
シンジ「へ?」
ぼんやりと授業をうけていた俺を、虚空からあらわれたその腕は体ごと引きずりこんだ。
シンジ「ちょ…えええ~~~!?」
587:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/01/15(火) 01:54:38.49:zp9xkKuV0 (4/6)
―
――
―――
シンジ「ごめんね、急に」
何が起こったのかわからない。
気が付くと俺はビルの群れの中で、目の前には初号機が倒れている。
シンジ「今回の使途は大気圏にいて、手が出せないんだ」
へー。
シンジ「それで、零号機も弐号機も修理中だから、とりあえず僕が初号機でポジトロンライフルを撃ってみたんだけど、効果は無くて」
なるほど、なるほど。
シンジ「その後に返り討ちで精神攻撃みたいなのを受けて、もうだめかと思ったら…」
ふむふむ。
シンジ「君を見つけたんだ」
え、えー?
シンジ「思った通りだね、僕と君とが揃えば、ちゃんと力が使えるんだ」
そ、そうなんですか?
シンジ「だって今エントリープラグから飛び降りて無事だったじゃない」
はー、なるほど。
シンジ「やっぱり、迷惑だった?」
そ、それは、まあ、正直。
シンジ「そうだよね、僕が君の立場だったら、放っておいて欲しいと思うだろうし、でもさ」
シンジ「…ビーム、撃ってみたくない?」ボソ
!?今、なんとおっしゃいました?
シンジ「ビームだよ、ビーム!リツコさんの話だと、撃てるらしいんだ」
ま、マジですか?
シンジ「検査してみたら、あの時くらった14使途の光線エネルギーがかなり僕の体内に貯蔵されてるらしいんだ」
つ、つまり?
シンジ「撃てるよ、ビーム」
OK、協力するよ、僕。
シンジ「ありがとう、それとさ」
?
シンジ「あとで、綾波に会って貰えないかな?」
シンジ「なんか、こないだの返事を聞きたいって」
!?
シンジ「あとアスカも言いたいことがあるって」
!!?
―
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シンジ「ごめんね、急に」
何が起こったのかわからない。
気が付くと俺はビルの群れの中で、目の前には初号機が倒れている。
シンジ「今回の使途は大気圏にいて、手が出せないんだ」
へー。
シンジ「それで、零号機も弐号機も修理中だから、とりあえず僕が初号機でポジトロンライフルを撃ってみたんだけど、効果は無くて」
なるほど、なるほど。
シンジ「その後に返り討ちで精神攻撃みたいなのを受けて、もうだめかと思ったら…」
ふむふむ。
シンジ「君を見つけたんだ」
え、えー?
シンジ「思った通りだね、僕と君とが揃えば、ちゃんと力が使えるんだ」
そ、そうなんですか?
シンジ「だって今エントリープラグから飛び降りて無事だったじゃない」
はー、なるほど。
シンジ「やっぱり、迷惑だった?」
そ、それは、まあ、正直。
シンジ「そうだよね、僕が君の立場だったら、放っておいて欲しいと思うだろうし、でもさ」
シンジ「…ビーム、撃ってみたくない?」ボソ
!?今、なんとおっしゃいました?
シンジ「ビームだよ、ビーム!リツコさんの話だと、撃てるらしいんだ」
ま、マジですか?
シンジ「検査してみたら、あの時くらった14使途の光線エネルギーがかなり僕の体内に貯蔵されてるらしいんだ」
つ、つまり?
シンジ「撃てるよ、ビーム」
OK、協力するよ、僕。
シンジ「ありがとう、それとさ」
?
シンジ「あとで、綾波に会って貰えないかな?」
シンジ「なんか、こないだの返事を聞きたいって」
!?
シンジ「あとアスカも言いたいことがあるって」
!!?
588:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/01/15(火) 01:55:12.46:zp9xkKuV0 (5/6)
シンジ「さて」
シンジ「それじゃ、行きますか」
体がふわりと浮きあがる。
同時に全身に輝く模様が浮かんだ。
そうか、まだ続くのか。
気分が高揚していくのを感じる。
シンジ「目標は…見えた!あそこだ!」
全身から集めた力が、指先に集まる。
シンジ「発射ーー!!」
迸る光が空に伸び、目標を捉える。
シンジ「えーと、やった、かな?」
視力も強化されているのか、使途が爆散するところまでばっちり見えた。
シンジ「じゃ、帰ろっか?」
その言葉でふと思う。
レイにはなんて答えたものか。
アスカの話って一体…。
いいさ、付き合ってやろう。
乗りかかった船だ。
ある日突然に降ってわいたこの非日常は、俺の意思とは関係なしに、どうやらまだ続いていくようだった。
おわり
シンジ「さて」
シンジ「それじゃ、行きますか」
体がふわりと浮きあがる。
同時に全身に輝く模様が浮かんだ。
そうか、まだ続くのか。
気分が高揚していくのを感じる。
シンジ「目標は…見えた!あそこだ!」
全身から集めた力が、指先に集まる。
シンジ「発射ーー!!」
迸る光が空に伸び、目標を捉える。
シンジ「えーと、やった、かな?」
視力も強化されているのか、使途が爆散するところまでばっちり見えた。
シンジ「じゃ、帰ろっか?」
その言葉でふと思う。
レイにはなんて答えたものか。
アスカの話って一体…。
いいさ、付き合ってやろう。
乗りかかった船だ。
ある日突然に降ってわいたこの非日常は、俺の意思とは関係なしに、どうやらまだ続いていくようだった。
おわり
589:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/01/15(火) 02:01:50.69:zp9xkKuV0 (6/6)
すぐ終わらせるつもりが
ダラダラこんなにかかっちゃってすいません
誰か続きとか書きたい人がいたらどうぞ
もともと乗っ取りなので依頼はしないつもりです
それではノシ
すぐ終わらせるつもりが
ダラダラこんなにかかっちゃってすいません
誰か続きとか書きたい人がいたらどうぞ
もともと乗っ取りなので依頼はしないつもりです
それではノシ
590:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/01/15(火) 02:03:57.18:CeMSRy5yo (1/1)
乙
乗っ取りすら忘れて居たが、面白かったぞ
乙
乗っ取りすら忘れて居たが、面白かったぞ
591:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/01/15(火) 20:46:35.12:wsY2C99G0 (1/1)
乙
時間がたったから「俺」と「僕」の区別がつかなくなった。
でもおもしろかったよ
乙
時間がたったから「俺」と「僕」の区別がつかなくなった。
でもおもしろかったよ
592:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/01/17(木) 06:08:35.81:fyOUuh1DO (1/1)
シンジの補完のとこまで書くとなんか面白いことになりそうだな
シンジの補完のとこまで書くとなんか面白いことになりそうだな
593:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/01/19(土) 23:06:25.25:trRNJqDIO (1/1)
乙
乙
594:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/01/21(月) 13:22:38.16:yf+6iiaAo (1/1)
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