◆jPpg5.obl6 さんの作品一覧
http://s2-d2.com/archives/16593885.html
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585: ◆jPpg5.obl6:2011/08/03(水) 20:59:37.82:pYZjAEDAO (3/8)
自分の体裁を守るのに必死といった感じに見えて、
上条の行動ひとつひとつに美琴の苛立ちが増していった。
もちろん、美琴としてもこの状況を誰かに見られるのはいやだったが…
自分を隠そうと上条に背中を押されたところが
少し痛む気がした。
―――…痛いっつーの!
すると、上条が振り返って美琴に慌ててかけよった。
―――やっと気がついたかこのバカ!
美琴が不機嫌を露わに、頬を膨れさせたら……
いきなり、がっと上条に足を掴まれた。
(!?)
そのまま力を込めて無理やり足をくずされる。
「え」
(ばかやろう…!足…三角座りじゃ…丸見えだっつーの)
美琴は顔を真っ赤にして、座りこんだままスカートを押さえた。
美琴は気づかなかったかも知れないが、同じく上条も顔を真っ赤に染めている。
(…あ……ぁ……)
(…み…美琴?)
あぁ…すっかり忘れていた。
短パンだけでなく、下着すら穿いていなかったことを。
恥ずかしいところをさらけだすように座り込んでいたことに気づいて、
羞恥の思いから頭がすっかり真っ白になってしまった。
自分の体裁を守るのに必死といった感じに見えて、
上条の行動ひとつひとつに美琴の苛立ちが増していった。
もちろん、美琴としてもこの状況を誰かに見られるのはいやだったが…
自分を隠そうと上条に背中を押されたところが
少し痛む気がした。
―――…痛いっつーの!
すると、上条が振り返って美琴に慌ててかけよった。
―――やっと気がついたかこのバカ!
美琴が不機嫌を露わに、頬を膨れさせたら……
いきなり、がっと上条に足を掴まれた。
(!?)
そのまま力を込めて無理やり足をくずされる。
「え」
(ばかやろう…!足…三角座りじゃ…丸見えだっつーの)
美琴は顔を真っ赤にして、座りこんだままスカートを押さえた。
美琴は気づかなかったかも知れないが、同じく上条も顔を真っ赤に染めている。
(…あ……ぁ……)
(…み…美琴?)
あぁ…すっかり忘れていた。
短パンだけでなく、下着すら穿いていなかったことを。
恥ずかしいところをさらけだすように座り込んでいたことに気づいて、
羞恥の思いから頭がすっかり真っ白になってしまった。
モバP「泰葉からチョコもらった時の話?」
絵里「なんとかストロガノフ!」穂乃果「そう、カレーです」
タマ「ニャー」タラオ「タマ口臭いですぅ!」タマ「!!!!!!!」
玲音「風邪を引いてしまったようだ…」
苗木「霧切さん、この蝶ネクタイつけてみてよ」
586: ◆jPpg5.obl6:2011/08/03(水) 21:17:41.86:pYZjAEDAO (4/8)
(…ふ、や…にゃ…)
(だーっ!今ふにゃってなるな!なっ!気を確かに美琴センセー!!)
上条は、焦点の定まらない美琴の肩を揺すってみたが、
まるで効果は無かった。
(…も、…ふや…およめ…ゥ…いけな…ぁ…い…ゃ…)
(わけ分かんないこと言ってねーで早くあっちいって隠れ…―――)
上条は美琴を正気に戻すには時間がかかると判断して、
美琴の体を抱き起こして部屋の奥へと運ぼうと手をかけた。
―――――――その時
上条当麻、
気が回らない鈍感さのせいか。
あと一歩、詰めが甘かった。
それは彼のもつ不幸なのだろうか。
―――――――ガラッ
「もーカミやん、はよして~………………えっ?」
(…ふ、や…にゃ…)
(だーっ!今ふにゃってなるな!なっ!気を確かに美琴センセー!!)
上条は、焦点の定まらない美琴の肩を揺すってみたが、
まるで効果は無かった。
(…も、…ふや…およめ…ゥ…いけな…ぁ…い…ゃ…)
(わけ分かんないこと言ってねーで早くあっちいって隠れ…―――)
上条は美琴を正気に戻すには時間がかかると判断して、
美琴の体を抱き起こして部屋の奥へと運ぼうと手をかけた。
―――――――その時
上条当麻、
気が回らない鈍感さのせいか。
あと一歩、詰めが甘かった。
それは彼のもつ不幸なのだろうか。
―――――――ガラッ
「もーカミやん、はよして~………………えっ?」
587: ◆jPpg5.obl6:2011/08/03(水) 21:19:34.42:pYZjAEDAO (5/8)
緊急事態発生。
なぜ、先ほど窓に手をかけた時に鍵をかけなかったのだろう。
後悔先に立たず。
時間は戻らない。
さて、改めてまして、
(不幸だ………)
緊急事態発生。
なぜ、先ほど窓に手をかけた時に鍵をかけなかったのだろう。
後悔先に立たず。
時間は戻らない。
さて、改めてまして、
(不幸だ………)
588:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区):2011/08/03(水) 21:26:37.39:a7f/4IO+o (1/1)
おい青御門
表へ出ろ
おい青御門
表へ出ろ
589:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/08/03(水) 21:39:58.66:cxG3gm1IO (1/1)
すでに表にいる
すでに表にいる
590:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県):2011/08/03(水) 21:44:02.74:YUbfsPjCo (1/1)
正に
正に
591:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北):2011/08/03(水) 21:52:01.31:gF61vcwAO (1/1)
まあ、まて御坂先生なら脳味噌の神経回路をどうたらこうたらして記憶を消すことぐらい訳ない…
んなわけねーなwww
まあ、まて御坂先生なら脳味噌の神経回路をどうたらこうたらして記憶を消すことぐらい訳ない…
んなわけねーなwww
592: ◆jPpg5.obl6:2011/08/03(水) 22:05:30.71:pYZjAEDAO (6/8)
「えぇっ!」
青髪がその場の光景に声をあげると、土御門がその後ろから顔をのぞかせた。
「うわ~……カミやん、ついにやっちまったんだにゃー」
上条は恐る恐る振り返る。
「うっわー…ついに、やってしもたんやね」
「それは、手ぇ離せないはずだぜい……」
美琴は、すっかり硬直していた。
―――見られた!
見た目には、大丈夫なはずだが……自分の今の格好を考えると、
もしかしたら気づかれてしまうのではないかとハラハラした。
「あぁ…カミやんが女の子を襲ってるやなんて………」
口元に手を当てながら、ニヤニヤ顔を隠せなさそうに青髪は言う。
「はぁ!?」
ちょっと待てと、上条は冷静に自分の現状を分析してみる。
美琴を抱き上げようとした手の位置が悪かったのか、
いや、今の状況であれば何をどうしたって結果は同じだったかも知れない。
「えぇっ!」
青髪がその場の光景に声をあげると、土御門がその後ろから顔をのぞかせた。
「うわ~……カミやん、ついにやっちまったんだにゃー」
上条は恐る恐る振り返る。
「うっわー…ついに、やってしもたんやね」
「それは、手ぇ離せないはずだぜい……」
美琴は、すっかり硬直していた。
―――見られた!
見た目には、大丈夫なはずだが……自分の今の格好を考えると、
もしかしたら気づかれてしまうのではないかとハラハラした。
「あぁ…カミやんが女の子を襲ってるやなんて………」
口元に手を当てながら、ニヤニヤ顔を隠せなさそうに青髪は言う。
「はぁ!?」
ちょっと待てと、上条は冷静に自分の現状を分析してみる。
美琴を抱き上げようとした手の位置が悪かったのか、
いや、今の状況であれば何をどうしたって結果は同じだったかも知れない。
593: ◆jPpg5.obl6:2011/08/03(水) 22:23:03.98:pYZjAEDAO (7/8)
「……あ」
とりあえず腰を掴んで、抱き上げようとしたものだから
変に自分の方に引き寄せているように見えた。
また美琴もスカートはガッチリ押さえ込んでいて、その上…涙目。
どう考えても、上条が無理やり何かしようとしているようにしか見えない。
「ちっちがう!紳士な上条さんは無理やり女の子を
どうにかしてしまおうとするような野蛮さは
持ち合わせておりません!!!!」
(いや…でも……確かに、無理やり抱き上げようとはしたんですが…)
上条が美琴のたてになるようにして態勢を変えて立ち上がった。
上条の後ろにいる少女の存在を確かめようと、
青髪は首をまげて覗き込む。
「いつの間に…完全なリア充になってたんや」
「いや…あの、そのですね…あとでちゃんと説明すっから………」
「――――……でぇ、その女の子は…誰なんやーーーッ!!!!」
ビシッと指差し、青髪が尋ねる。
自分のことを言われてるのに気づいた美琴は、指差す青髪ピアスの少年の方を向いた。
つい、向いてしまった。
―――どっどうしよう!?
視線が合ってしまえば、何か言わなくてはならないような気がして。
「こ、こんにちは…」
どうしようもなくて、とりあえず挨拶の言葉を口にしてみた。
「……あ」
とりあえず腰を掴んで、抱き上げようとしたものだから
変に自分の方に引き寄せているように見えた。
また美琴もスカートはガッチリ押さえ込んでいて、その上…涙目。
どう考えても、上条が無理やり何かしようとしているようにしか見えない。
「ちっちがう!紳士な上条さんは無理やり女の子を
どうにかしてしまおうとするような野蛮さは
持ち合わせておりません!!!!」
(いや…でも……確かに、無理やり抱き上げようとはしたんですが…)
上条が美琴のたてになるようにして態勢を変えて立ち上がった。
上条の後ろにいる少女の存在を確かめようと、
青髪は首をまげて覗き込む。
「いつの間に…完全なリア充になってたんや」
「いや…あの、そのですね…あとでちゃんと説明すっから………」
「――――……でぇ、その女の子は…誰なんやーーーッ!!!!」
ビシッと指差し、青髪が尋ねる。
自分のことを言われてるのに気づいた美琴は、指差す青髪ピアスの少年の方を向いた。
つい、向いてしまった。
―――どっどうしよう!?
視線が合ってしまえば、何か言わなくてはならないような気がして。
「こ、こんにちは…」
どうしようもなくて、とりあえず挨拶の言葉を口にしてみた。
594: ◆jPpg5.obl6:2011/08/03(水) 22:37:00.91:pYZjAEDAO (8/8)
「はい、こんにちは~……なんとまぁ、土御門君、見て。
ほれ、めっちゃ可愛いで」
上条は美琴と青髪に交互に視線を送る。
美琴が何を言い出すのか、青髪が何を言い出すのか…
どちらともに心配だった。
「なぁ、君は襲われてたわけやないんやね?
…同意の上、強引の上でなく合意の上…とうゆうことは…
君はカミやんの…?」
美琴はスカートを押さえたまま、もう片方の手を不安そうに胸元に寄せた。
「…えっ…と………」
美琴は、さり気なくエプロンのしわを直すふりをして、
その下で、乱れてぐしゃっとなっている制服のシャツを
どうにかしようとした。
「むむっ!」
美琴がエプロンに手をかけた途端、青髪が何かいいたげにそこへと視線をむける。
「へっ!?」
―――…な、なに!?なんで!?そんな見られたらっ…
見えるわけないが、視線を向けられると…
エプロンの下や、スカートの下がどうなっているのかバレてしまいそうな気がした。
おもむろに、青髪は唇を開く。
「その格好って…」
―――き、きっ気づかれた!?
「はい、こんにちは~……なんとまぁ、土御門君、見て。
ほれ、めっちゃ可愛いで」
上条は美琴と青髪に交互に視線を送る。
美琴が何を言い出すのか、青髪が何を言い出すのか…
どちらともに心配だった。
「なぁ、君は襲われてたわけやないんやね?
…同意の上、強引の上でなく合意の上…とうゆうことは…
君はカミやんの…?」
美琴はスカートを押さえたまま、もう片方の手を不安そうに胸元に寄せた。
「…えっ…と………」
美琴は、さり気なくエプロンのしわを直すふりをして、
その下で、乱れてぐしゃっとなっている制服のシャツを
どうにかしようとした。
「むむっ!」
美琴がエプロンに手をかけた途端、青髪が何かいいたげにそこへと視線をむける。
「へっ!?」
―――…な、なに!?なんで!?そんな見られたらっ…
見えるわけないが、視線を向けられると…
エプロンの下や、スカートの下がどうなっているのかバレてしまいそうな気がした。
おもむろに、青髪は唇を開く。
「その格好って…」
―――き、きっ気づかれた!?
595:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県):2011/08/03(水) 23:10:26.99:7JbvERXbo (1/1)
まさかここで終わらないだろ?
まさかここで終わらないだろ?
596:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越):2011/08/03(水) 23:35:26.06:O82rvICAO (1/1)
あと1レス書いて 焦らしだな
あと1レス書いて 焦らしだな
597:VIPにかわりましてNIPPER:2011/08/03(水) 23:37:14.95:mM+OofrAO (1/1)
寝落ちかも…
寝落ちかも…
598:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/08/03(水) 23:41:08.45:10ogd7iXo (1/1)
上条さんにさんざんアソコいじられたりナメられたりしてるのにちょっと見られたくらいでお嫁に行けないって…
責任とって上条さんが貰ってやれ!
上条さんにさんざんアソコいじられたりナメられたりしてるのにちょっと見られたくらいでお嫁に行けないって…
責任とって上条さんが貰ってやれ!
599:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/08/04(木) 00:09:22.92:aw1TSFaIO (1/1)
上条さんが貰うことは確定済みです
上条さんが貰うことは確定済みです
600: ◆jPpg5.obl6:2011/08/04(木) 00:47:32.44:HQ1EYG/AO (1/8)
「なかなかマニアックなえぇ趣味してるやーん!」
「…………へっ?」
何を言われたのか分からなくて、美琴はポカーンとして、間抜けな声をこぼす。
上条もまた、同じく青髪の言葉を掴みきれず、ポカーンと口をあけていた。
「制服にエプロン!!!そいでもって、エプロンがお子様趣味ときたー!!」
青髪は妙にテンションが上がったようで、親指立ててグッドと褒めポーズをバシッと決める。
―――お子様…趣味……
褒められたか、バカにされたかで言うと…自分でもよくよく分かっている
お子様趣味つまりはゲコ太をバカにされたと言うこと……だと、思う。
「年上好き言うといて、カミやんにもやっぱりロリ属性が
あったんやね…あ、ちなみに、ボクぁ何でもいけるから
カミやんの萌え話なんぼでも付き合ったるから安心しい~」
「何言ってんだ。エプロンなんて中途半端な装備より、メイドがいいときまってんだぜい。お前は本当にわかってないにゃー」
「なにおう!ちなみに、お子様エプロンに巨乳でも萌えるな。ギャップ萌みたいな。な、カミやん」
「また、そんなもん対象が限定されちまうだろうが。
ぺたぺたっこ天使こそオールマイティー萌だと思うぜい」
「なかなかマニアックなえぇ趣味してるやーん!」
「…………へっ?」
何を言われたのか分からなくて、美琴はポカーンとして、間抜けな声をこぼす。
上条もまた、同じく青髪の言葉を掴みきれず、ポカーンと口をあけていた。
「制服にエプロン!!!そいでもって、エプロンがお子様趣味ときたー!!」
青髪は妙にテンションが上がったようで、親指立ててグッドと褒めポーズをバシッと決める。
―――お子様…趣味……
褒められたか、バカにされたかで言うと…自分でもよくよく分かっている
お子様趣味つまりはゲコ太をバカにされたと言うこと……だと、思う。
「年上好き言うといて、カミやんにもやっぱりロリ属性が
あったんやね…あ、ちなみに、ボクぁ何でもいけるから
カミやんの萌え話なんぼでも付き合ったるから安心しい~」
「何言ってんだ。エプロンなんて中途半端な装備より、メイドがいいときまってんだぜい。お前は本当にわかってないにゃー」
「なにおう!ちなみに、お子様エプロンに巨乳でも萌えるな。ギャップ萌みたいな。な、カミやん」
「また、そんなもん対象が限定されちまうだろうが。
ぺたぺたっこ天使こそオールマイティー萌だと思うぜい」
601:寝落ちしてた ◆jPpg5.obl6:2011/08/04(木) 00:51:32.43:HQ1EYG/AO (2/8)
「…も…もう、いい…。何言われてもいいから早く帰ってくれ……」
呆れと、そして諦めと…上条がそんな感情によりうなだれていると、
土御門が青髪の肩を叩く。
「まぁまぁ…お楽しみ中なとこお邪魔してしまったみたいだしにゃー。
俺らも帰るとするぜい……!」
「あぁ!そやったねぇ♪」
青髪がポンっと、手を合わせると、二人はまた顔を見合わせニタァっと笑った。
もちろん、その好奇に満ち満ちた輝く瞳を上条に向けながら。
「「…♪」」
その笑いと瞳を向けられることは上条にとって、不愉快以外の何ものでもない。
「な、なんだよその笑いは…」
帰ろ帰ろ~と、どこぞの旅館の女将のように青髪はご丁寧に
両手を添えて窓をそろそろと閉めていった。
完全に閉めきる間際、青髪はまた美琴の方をじっと見つめる。
その視線に、何を言われるのかと美琴はぐっと体に力を入れて身構えた。
「カミやんの彼女さん♪」
「っ!?」
―――か、かの…かの、じょっ!!!
言われなれない、自分を指し示す言葉に動揺した。
「…も…もう、いい…。何言われてもいいから早く帰ってくれ……」
呆れと、そして諦めと…上条がそんな感情によりうなだれていると、
土御門が青髪の肩を叩く。
「まぁまぁ…お楽しみ中なとこお邪魔してしまったみたいだしにゃー。
俺らも帰るとするぜい……!」
「あぁ!そやったねぇ♪」
青髪がポンっと、手を合わせると、二人はまた顔を見合わせニタァっと笑った。
もちろん、その好奇に満ち満ちた輝く瞳を上条に向けながら。
「「…♪」」
その笑いと瞳を向けられることは上条にとって、不愉快以外の何ものでもない。
「な、なんだよその笑いは…」
帰ろ帰ろ~と、どこぞの旅館の女将のように青髪はご丁寧に
両手を添えて窓をそろそろと閉めていった。
完全に閉めきる間際、青髪はまた美琴の方をじっと見つめる。
その視線に、何を言われるのかと美琴はぐっと体に力を入れて身構えた。
「カミやんの彼女さん♪」
「っ!?」
―――か、かの…かの、じょっ!!!
言われなれない、自分を指し示す言葉に動揺した。
602: ◆jPpg5.obl6:2011/08/04(木) 01:00:15.26:HQ1EYG/AO (3/8)
「男って言うんはオオカミさんやからね、ちゃんと言うて
優しいしてもらうんやで!」
「へ、あ、は…ぃ…ふぇっ!?」
「あと、“いや”“やめて”“あかん”系は、
逆にやる気満々誘っちゃうことにもなっちゃうからね…
嫌な時は本気で言わなあかんよぉ~」
美琴は湯気でも出てるんじゃないかって思うほど、もう本当に頭のてっぺんまで熱くなった。
――――気づかれてる。たぶん…いや、絶対何か分かってるんだわ…
そ、そう、いえ…ば……この人たちいつからそこに居たのかしら……?
美琴の頭の中ではぐるぐると、もう考えたってどうしようもないこと
ばかりが回っている。
「カミやん、可愛い彼女大事にしたってなぁ~」
またボンっと音を立てたみたいに、美琴の頬が紅潮していく。
「もう、ほんっと!余計なこと言わなくていいですから!」
「男って言うんはオオカミさんやからね、ちゃんと言うて
優しいしてもらうんやで!」
「へ、あ、は…ぃ…ふぇっ!?」
「あと、“いや”“やめて”“あかん”系は、
逆にやる気満々誘っちゃうことにもなっちゃうからね…
嫌な時は本気で言わなあかんよぉ~」
美琴は湯気でも出てるんじゃないかって思うほど、もう本当に頭のてっぺんまで熱くなった。
――――気づかれてる。たぶん…いや、絶対何か分かってるんだわ…
そ、そう、いえ…ば……この人たちいつからそこに居たのかしら……?
美琴の頭の中ではぐるぐると、もう考えたってどうしようもないこと
ばかりが回っている。
「カミやん、可愛い彼女大事にしたってなぁ~」
またボンっと音を立てたみたいに、美琴の頬が紅潮していく。
「もう、ほんっと!余計なこと言わなくていいですから!」
603: ◆jPpg5.obl6:2011/08/04(木) 01:06:48.21:HQ1EYG/AO (4/8)
「今から土御門ん家行くけど、ボクらのことは気にせんと
続きやってくれてかまへんからね」
「できるわけねーだろうがっ!!!」
―――つまりは、隣にいるんじゃねーか!
ほな~と、窓がピシャリと閉めれられた。
今度こそ抜かりなく、上条は手を伸ばして鍵を閉める。
カチャリと、鍵が確かに閉められたかどうかを、窓をもって最後まで確かめた。
もう、今更そこまでしたって意味がないような気がするが…それについては、考えないことにする。
そういえば、二人が善意で持ってきてくれたはずの
忘れ物をもらっていないことを上条は思い出した。
(俺は一体なにを、忘れてたんだ…?
もう…いいや……また後でいいか……)
もう、しばらくはあの二人の友人とは関わりたくない…
今はそんな気持ちだった。
何だかんだと言いながら、ヤツらの笑い声が少し遠のいていて、ガチャンと扉が閉まる音がした。
その音を最後に、二人の空間は静寂につつまれる。
「………」
「……………」
最初に静寂を破ったのは上条だった。
「今から土御門ん家行くけど、ボクらのことは気にせんと
続きやってくれてかまへんからね」
「できるわけねーだろうがっ!!!」
―――つまりは、隣にいるんじゃねーか!
ほな~と、窓がピシャリと閉めれられた。
今度こそ抜かりなく、上条は手を伸ばして鍵を閉める。
カチャリと、鍵が確かに閉められたかどうかを、窓をもって最後まで確かめた。
もう、今更そこまでしたって意味がないような気がするが…それについては、考えないことにする。
そういえば、二人が善意で持ってきてくれたはずの
忘れ物をもらっていないことを上条は思い出した。
(俺は一体なにを、忘れてたんだ…?
もう…いいや……また後でいいか……)
もう、しばらくはあの二人の友人とは関わりたくない…
今はそんな気持ちだった。
何だかんだと言いながら、ヤツらの笑い声が少し遠のいていて、ガチャンと扉が閉まる音がした。
その音を最後に、二人の空間は静寂につつまれる。
「………」
「……………」
最初に静寂を破ったのは上条だった。
604: ◆jPpg5.obl6:2011/08/04(木) 01:21:59.90:HQ1EYG/AO (5/8)
「み、美琴、大丈夫か?」
しゃがみこんで、肩に触れようとしてきた上条の手を、
美琴はバチッと電撃混じりに弾いた。
とっさに手を引っ込めたが……
「え~…っと…な、なにやらお怒り中なのでせうか……?」
―――元はと言えば…
美琴は上条に目をむけず、まっすぐ前方に鋭い視線を向けている。
―――下着はけなくて……
「……私の下着が入った鞄……持ってきなさい……今すぐ」
「は、はい………」
―――このまま料理しろなんて言うから……
上条が部屋に移動している間に、美琴は立ち上がると
エプロン下のシャツのボタンをとめていく。
―――やだって言ったのに…
………こんな場所で変なことしてくるから……
「こ、これでございます」
上条は部屋に行って、すぐ戻ってくると低い姿勢で美琴に献上した。
美琴はそれを持つと、黙ったまま上条を部屋へとつき返す。
「えぇっと…美琴さん?」
―――恥ずかしい格好しちゃったし…
「アンタは頭と、その情けない下半身冷ましに行ってきなさい」
―――じゃあ、知らない人に見られるし…
「み、美琴、大丈夫か?」
しゃがみこんで、肩に触れようとしてきた上条の手を、
美琴はバチッと電撃混じりに弾いた。
とっさに手を引っ込めたが……
「え~…っと…な、なにやらお怒り中なのでせうか……?」
―――元はと言えば…
美琴は上条に目をむけず、まっすぐ前方に鋭い視線を向けている。
―――下着はけなくて……
「……私の下着が入った鞄……持ってきなさい……今すぐ」
「は、はい………」
―――このまま料理しろなんて言うから……
上条が部屋に移動している間に、美琴は立ち上がると
エプロン下のシャツのボタンをとめていく。
―――やだって言ったのに…
………こんな場所で変なことしてくるから……
「こ、これでございます」
上条は部屋に行って、すぐ戻ってくると低い姿勢で美琴に献上した。
美琴はそれを持つと、黙ったまま上条を部屋へとつき返す。
「えぇっと…美琴さん?」
―――恥ずかしい格好しちゃったし…
「アンタは頭と、その情けない下半身冷ましに行ってきなさい」
―――じゃあ、知らない人に見られるし…
605: ◆jPpg5.obl6:2011/08/04(木) 01:33:56.48:HQ1EYG/AO (6/8)
「……………あの」
―――それも、これも…全部、全部
「今の美琴センセーは、優しくないの。なんかすっごい
もやもやとイライラがたまってんのよ」
―――アンタのせいじゃない!!!!
「…はい」
美琴の声色に、自分を責め立てるニュアンスがこもっているのが分かって。
上条はくずっと鼻を鳴らして、とぼとぼとお風呂場へと向かう。
上条がお風呂場に入ったことを確認すると、美琴は鞄から下着を取り出して、
すぐさま足を通した。
「私、何してたのかしら……」
下着を身につけた何とも言えない安堵感にもやもやの一つが消えていく。
改めて、ゲコ太パンツの偉大さを知る美琴であった。
向こうから、シャワーの流れる音が聞こえてきて美琴は深呼吸をした。
気持ちを落ち着け、夕食の準備を再開する。
「……………あの」
―――それも、これも…全部、全部
「今の美琴センセーは、優しくないの。なんかすっごい
もやもやとイライラがたまってんのよ」
―――アンタのせいじゃない!!!!
「…はい」
美琴の声色に、自分を責め立てるニュアンスがこもっているのが分かって。
上条はくずっと鼻を鳴らして、とぼとぼとお風呂場へと向かう。
上条がお風呂場に入ったことを確認すると、美琴は鞄から下着を取り出して、
すぐさま足を通した。
「私、何してたのかしら……」
下着を身につけた何とも言えない安堵感にもやもやの一つが消えていく。
改めて、ゲコ太パンツの偉大さを知る美琴であった。
向こうから、シャワーの流れる音が聞こえてきて美琴は深呼吸をした。
気持ちを落ち着け、夕食の準備を再開する。
606: ◆jPpg5.obl6:2011/08/04(木) 01:44:26.04:HQ1EYG/AO (7/8)
ふと、台所の小窓が目に入った。
―――もうっ!!こんな恥ずかしい思い、二度としたくない!
「むぅ…」
そう思ってはみたが。
これから、この小さな窓を見る度に先ほどの出来事を
思い出してしまいそうだ。
次々に頭の中に思い浮かんでくるので、消し去るように
美琴は頭を左右に振った。
『カミやんの彼女さん♪』
「…かの、じょ……」
(彼女…私よね)
どこを見るでもなく何となく顔をあげた。
(私ちゃんとアイツの彼女に見えてんのかしら…)
すごくすごく特別な感じがした。
(そういえば、私もみんなにアイツのこと紹介してないなぁ)
「さて、お風呂から出てくる前に、せめてここまでは準備しとかなきゃね…」
―――私の彼氏か
―――今度、ちゃんとみんなにも…紹介してみようかな………
“彼氏”その言葉に、ふにゃっと頬がゆるむ美琴だった。
ぜひ、みんなの前で惚気てください!
オマケ終われ。
ふと、台所の小窓が目に入った。
―――もうっ!!こんな恥ずかしい思い、二度としたくない!
「むぅ…」
そう思ってはみたが。
これから、この小さな窓を見る度に先ほどの出来事を
思い出してしまいそうだ。
次々に頭の中に思い浮かんでくるので、消し去るように
美琴は頭を左右に振った。
『カミやんの彼女さん♪』
「…かの、じょ……」
(彼女…私よね)
どこを見るでもなく何となく顔をあげた。
(私ちゃんとアイツの彼女に見えてんのかしら…)
すごくすごく特別な感じがした。
(そういえば、私もみんなにアイツのこと紹介してないなぁ)
「さて、お風呂から出てくる前に、せめてここまでは準備しとかなきゃね…」
―――私の彼氏か
―――今度、ちゃんとみんなにも…紹介してみようかな………
“彼氏”その言葉に、ふにゃっと頬がゆるむ美琴だった。
ぜひ、みんなの前で惚気てください!
オマケ終われ。
607:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県):2011/08/04(木) 01:48:27.59:1ED4p2oUo (1/1)
まだ頑張れるよね?
まだ頑張れるよね?
608:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/08/04(木) 01:50:07.28:f5sF7dkto (1/1)
乙ぅううううううううううううううううううううううううううう!!!!!!
いつも最後の>>1の二人へのメッセージみたいな終わり方バロスwwwwww
何はともあれ面白かった
次回作も楽しみに待ってます。服脱いで
乙ぅううううううううううううううううううううううううううう!!!!!!
いつも最後の>>1の二人へのメッセージみたいな終わり方バロスwwwwww
何はともあれ面白かった
次回作も楽しみに待ってます。服脱いで
609:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区):2011/08/04(木) 02:34:05.47:YzrSAuuko (1/1)
終わり……だと……?
終わる時も焦らしてそのまま放置プレイに突入とかハイレベル過ぎてさすがに付いていくのがやっとなんですが?
終わり……だと……?
終わる時も焦らしてそのまま放置プレイに突入とかハイレベル過ぎてさすがに付いていくのがやっとなんですが?
610:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県):2011/08/04(木) 02:44:22.63:s/NQ3wl4o (1/1)
ヒント:あとスレ容量は400近くある
ヒント:あとスレ容量は400近くある
611:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/08/04(木) 03:00:03.39:4gx7rCIso (1/1)
最後二行が見えない
最後二行が見えない
612:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/08/04(木) 07:07:44.00:fdZ1wH9DO (1/1)
おいおいまだ始まったばかりだぜ?
美琴が上条さんを彼氏だと紹介する話とか上条さんが付き合ってることばれて、二人でクラスメイトから逃げる展開とかエロのないイチャイチャでもいいんで書いてくれ…
おいおいまだ始まったばかりだぜ?
美琴が上条さんを彼氏だと紹介する話とか上条さんが付き合ってることばれて、二人でクラスメイトから逃げる展開とかエロのないイチャイチャでもいいんで書いてくれ…
613: ◆jPpg5.obl6:2011/08/04(木) 10:59:42.71:HQ1EYG/AO (8/8)
終わったー!
せっかくのノーパン設定がこんな感じになりました。
ありがとうございました。
上条さんの忘れ物は財布で後日二人の悪ノリで財布ん中に
コン●ーム詰め込まれてるっていう妄想もしてみました。
html化依頼してきます。
つぎは、言ってたのとスレタイ変わるかもしれないけど…
予定は、美琴「ここがすき?」
また見かけたら、声かけてやってください。喜びます…!
8月になるとは……長かったな。一番くじ超楽しみ。
終わったー!
せっかくのノーパン設定がこんな感じになりました。
ありがとうございました。
上条さんの忘れ物は財布で後日二人の悪ノリで財布ん中に
コン●ーム詰め込まれてるっていう妄想もしてみました。
html化依頼してきます。
つぎは、言ってたのとスレタイ変わるかもしれないけど…
予定は、美琴「ここがすき?」
また見かけたら、声かけてやってください。喜びます…!
8月になるとは……長かったな。一番くじ超楽しみ。
614:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越):2011/08/04(木) 22:37:08.35:gHXtV51AO (1/1)
これは超乙と言わざるをえない。
次回作を期待して舞ってる
これは超乙と言わざるをえない。
次回作を期待して舞ってる
615:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県):2011/08/04(木) 22:44:01.54:b7aCNCkXo (1/1)
そしてそのゴムは穴があいていて
美琴「ね、ねぇ当麻」
上条「なんだ?」
美琴「えっと、その……、……が……ぃの」
上条「ん?何て言った?」
美琴「だっだから!生理がこないって言ってんの!!」
まで妄想した
そしてそのゴムは穴があいていて
美琴「ね、ねぇ当麻」
上条「なんだ?」
美琴「えっと、その……、……が……ぃの」
上条「ん?何て言った?」
美琴「だっだから!生理がこないって言ってんの!!」
まで妄想した
616:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方):2011/08/04(木) 23:48:25.39:vDE4kGGF0 (1/1)
>>1とっても乙
今来て読み終わらせて頂きました。焦らしがうますぎるwwwwww
余談だけど、この間友達に「王様ゲーム」って本借りたの。
そしたら作者の金沢信明ってやつにほんと文才なくてwwwwww
自分を主人公にするわ文下手だわで読んでて疲れた。
でも>>1さんはホントに文章がうまくて参考になります!!!
あ、こんな夏厨な僕でスミマセン(^^ゞ
>>1とっても乙
今来て読み終わらせて頂きました。焦らしがうますぎるwwwwww
余談だけど、この間友達に「王様ゲーム」って本借りたの。
そしたら作者の金沢信明ってやつにほんと文才なくてwwwwww
自分を主人公にするわ文下手だわで読んでて疲れた。
でも>>1さんはホントに文章がうまくて参考になります!!!
あ、こんな夏厨な僕でスミマセン(^^ゞ
617:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県):2011/08/04(木) 23:52:46.41:ggp/sFZeo (1/1)
>>615
2人とも不幸体質だから起こりそうだな
>>1乙! 焦らさせてもらったよ
>>615
2人とも不幸体質だから起こりそうだな
>>1乙! 焦らさせてもらったよ
618: ◆jPpg5.obl6:2011/08/05(金) 18:23:17.21:ee9TaL8AO (1/1)
619:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/08/05(金) 18:43:06.46:hJ8x6of10 (1/1)
また初春の仕業か・・・
超乙でした。楽しみに待ってますねww
また初春の仕業か・・・
超乙でした。楽しみに待ってますねww
◆jPpg5.obl6 さんの作品一覧
http://s2-d2.com/archives/16593885.html
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