1白 ◆g.bUwuN6/E2011/02/26(土) 10:37:26.99G1DBTs+Y0 (1/9)

平沢唯が大学を卒業してすぐ、日本は大戦争に巻き込まれた。

戦争の発端は、新しいアメリカの大統領の発言だった。
「私はドラゴンボールという7つの玉を使ってこの地位まで上り詰めた、あの玉を7つそろえれば願いが叶うのだ」
この発言をきっかけに人々は死に物狂いでドラゴンボールを探した。

常識で考えればこんなのくだらないオカルトと何ら変わりはない。
しかし、大統領が数日前までただの探検家だった事もあり、これを信じる者がいてもおかしくはない。

それからドラゴンボールを使って願いを叶える者が現れ、その情報は確かなものとなった。

人々はドラゴンボールのために争い、たくさんの血を流した。
そして国は、互いの国のドラゴンボールを探させろと。そんな理由の為に争った。

こうして、第三次世界大戦は始まった。


2白 ◆g.bUwuN6/E2011/02/26(土) 10:37:48.76G1DBTs+Y0 (2/9)

平沢唯は大学を卒業したものの仕事には恵まれず、嫌々軍隊に入隊する事になった。
軍隊に入った唯は、地元の陸軍の二番隊に所属させられた。
しかし元々運動が不得意な唯の成績は隊内最下位で、罰を受けさせられる事が多かった。

「平沢、またお前か、いいか?軍隊では一人のミスが全滅に繋がる場合だってある、貴様のミスで仲間を死なせるかもしれないんだぞ!」
等と怒鳴られる事は日常茶飯事、酷いときは殴る蹴る等の暴行を加えられた。

そんな唯の噂は二番隊だけでなく他の隊にも広まっていた。
「いつも怒られてばかりのダメ女兵士」として。


3白 ◆g.bUwuN6/E2011/02/26(土) 10:38:28.49G1DBTs+Y0 (3/9)

ある日、唯は爆弾を点検する作業を任された。
爆発物なんて扱った事のない唯は、案の定失敗をした。
それも誤って爆弾の1つを爆発させ、さらに引火させて全ての爆弾を爆発させてしまうという大失敗だ。
幸い怪我人はいなかったが、流石にこれは説教で許されるような事ではなかった。

「平沢、第二倉庫に来い」

教官に呼び出された唯は、第二倉庫へ向かった。
どんな罰が待ってるのか、それを考えるだけで唯は足が震えた。
しかし自分がやらかした失敗の責任は取らなければならない。

唯は責任感に負われ、第二倉庫へと足を進めた。


4白 ◆g.bUwuN6/E2011/02/26(土) 10:38:59.91G1DBTs+Y0 (4/9)

「来たか、平沢」
教官が出迎える。
倉庫の中は広く、声は良く響く。
唯は覚悟を決めた。

「平沢、今回の失敗は俺の説教で許される事じゃない事は分かってるよな」

もちろんそれは唯も重々承知である。

「除隊処分になってもおかしくない、そんな失敗だ・・・」

教官の言葉はどストレートに唯に刺さる。

「本当なら今すぐお前の事を上に報告してもいいんだぞ」

本当なら・・・?唯が言葉の意味を考えていると、教官が唯を押し倒した。

「ふふふ喜べ平沢ぁ、今からお前が俺を満足させる事ができれば、今回の件を無かった事にしてやってもいい」


5白 ◆g.bUwuN6/E2011/02/26(土) 10:39:29.48G1DBTs+Y0 (5/9)

「えっ、それってどういう…」
唯はか細い声で質問をする。

「どういうって… …まさかその歳になってヤるのは初めてなのか?まあいい」

ヤる。その言葉を聞いて唯はやっと理解した、これから教官に犯されるのだ。

「えっ、あの… …そんな…」

唯は嫌そうな表情をするが、教官は有無を言わさずに話を進める。

「ふふ、まあいい、とりあえず話はヤりながらだ」
そういうと唯の軍服を荒々しく剥ぎ取るように脱がせる。

「ひ、やめて…ください… …」
唯は声にならない声でそう言うが、そんな事お構いなしに教官は唯の下着に手を伸ばす。

その時。
「おい!何してるんだ!」


6白 ◆g.bUwuN6/E2011/02/26(土) 10:39:59.17G1DBTs+Y0 (6/9)

薄暗い倉庫に、唯のものでも教官のものでもない声が響く。
その声は男らしい強さを持ちながら、どこか女の様な声だった。
「ん、倉庫に鍵掛け忘れてたか…」

「アンタ今何してた、強姦なんて軍人として恥ずかしくないのか!」
その人は教官に向かって言う。

「これは罰だ、こいつは今日大失敗をしたからな、本当なら除隊処分になる所を俺が許してやろうって言ってるんだよ」
「はん、そいつが何をしたか知らないけど、上官が部下を犯していいなんて決まりはないだろ!」

「ちッ、分からないやつめ…もういい、平沢、お前の事は上に報告する、覚悟しておけ」
そう言うと教官は第二倉庫から出て行った。

「えっと…ありがとうございます!」
唯は恩人に礼を言う。

「あはは、礼には及ばないよ…って唯ぃ!?」


7白 ◆g.bUwuN6/E2011/02/26(土) 10:40:26.64G1DBTs+Y0 (7/9)

「なんで私の名前を…ってりっちゃん!?」
唯は、恩人高校時代に知り合い、大学生活を共にした親友である事に気付くと、必要以上に大袈裟な反応をしてみせた。

「唯、本当に唯なのか!久しぶりだな!!」
律は嬉しそうにそう言うと、唯の手をとり飛び跳ねて喜んだ。
それもその筈、大学を卒業した後、唯は忙しくて律達とあまり連絡を取っていなかった。
それがこんな所で出会うとは思ってもいなかったのだ。

「本当に久しぶりだよりっちゃん!!それと、ありがとう」
唯は目を輝かせて言う。
「だから礼には及ばねぇって」と照れながら言う律。


8白 ◆g.bUwuN6/E2011/02/26(土) 10:40:53.22G1DBTs+Y0 (8/9)

「あっ、そうだ。みおー、そろそろ出てきてもいいぞ」
律がそういうと、入り口の扉から澪が恐る恐る顔をのぞかせた。

「みおちゃん!」
そういって唯は駆け出して澪に抱きつこうとするが、「やめろっ」と頭にげんこつを食らって唯は諦める。
「りっちゃ~ん、みおちゃんに殴られた」
と、泣く演技をしながら唯は律に泣き寄る。

「おーよしよし、それは辛かったなー」
と律は唯を慰める。

「わわっ、ごめん唯、いきなりでびっくりしてつい…」
澪が謝るが唯は泣きまねを止めない。

「じゃあいきなりじゃなかったらいいんだね!いっくよー!」
そういって唯は澪に飛びつく。

「わわっ、そういう意味じゃなーい!」

唯は2発目のげんこつを貰う羽目になった。


9白 ◆g.bUwuN6/E2011/02/26(土) 10:41:46.42G1DBTs+Y0 (9/9)

無事に立った。
他所の掲示板と同時進行なんで、あっちで書いた奴をこっちに投下します。


10VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/26(土) 10:57:00.73ibRrDYJDO (1/1)

澪ちゃんは唯ちゃん殴らないよふひひ


11VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/26(土) 13:06:30.61WDqwYSil0 (1/1)

軍人補正でおk


12VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/27(日) 02:38:23.42Xcn8AWYvo (1/1)

軍人だし
厳しいんだろうな澪さん


13白 ◆g.bUwuN6/E2011/03/02(水) 15:48:04.54ZpsyKUga0 (1/7)

「りっちゃんとみおちゃんも軍人さんだったんだね」
唯は澪に殴られた部分をさすりながら言う。

「まあな~、それにしても二番隊のドジ兵士ってまさか唯だったとは・・・」

「もぉ~!ドジはひどいよりっちゃん!」
そう言って唯は頬を膨らませる。
「ごめんごめん~」と律は謝る。

「ってか唯は私達の噂聞かなかったのか?一応澪は四番隊の美人隊長として有名なはずなんだけど」
「美人は余計だ、それに律だって一番隊の副隊長だろ」

「ええっ!?二人ともすごい!」
と驚く唯。

「やっぱり知らなかったんだなー・・・」

唯は律達とその後も話を続けた。


14白 ◆g.bUwuN6/E2011/03/02(水) 15:48:32.98ZpsyKUga0 (2/7)

それからしばらくして、唯に呼び出しが掛かった。
どうやら教官が上層部に報告したらしい。

「唯・・・私達もついていこうか?」
澪が唯を心配して声をかけるが、唯は笑顔で返す。

「大丈夫だよ澪ちゃん、これぐらいへーきだよ」

「唯、お前は大丈夫だ。それにいざとなったら教官の事も報告してやれ!」
律はそう言って励ます。

「えへへ、ありがとりっちゃん。じゃ、行ってくるね」

そう言って唯は律と澪に背を向けた。


15白 ◆g.bUwuN6/E2011/03/02(水) 15:49:09.30ZpsyKUga0 (3/7)

「遅かったな平沢ぁ」
本部で最初に唯を出迎えたのは教官だった。

「・・・」

「まあ中に入れ、お前の処分はこれから決定するからな」
そういうと教官は唯を部屋に招き入れる。

部屋に入った唯は驚いた。
『少佐』と書かれたその席に座っていたのは、幼馴染で彼女の親友の真鍋和だったのだから。

「のどかちゃん・・・!?」

「ッ!!おい平沢、少佐には敬語で・・・」
唯を叱り付ける教官に和が言った。

「いえ、いいわ。それにしても唯、久しぶりね」


16白 ◆g.bUwuN6/E2011/03/02(水) 15:49:38.92ZpsyKUga0 (4/7)

「本当に久しぶりだよ。のどかちゃんが少佐か~、すごいな~」
唯はここに来た本来の目的を忘れたように目を輝かせる。

「ふふ、でも唯。貴方どうしてここに来たか分かってるのかしら」
和のその一言が唯を現実へ引き戻す。

「あ・・・」

「唯、私も貴方に厳しい処分は下したくないわ、でも大きな失敗は仲間や自分の死に繋がる事もあるの・・・分かってくれるわね」
和は悲しそうな表情でそういう。

「・・・わかったよのどかちゃん・・・じゃあ私は・・・」

「残念だけど、除隊処分ね」


17白 ◆g.bUwuN6/E2011/03/02(水) 15:50:05.23ZpsyKUga0 (5/7)

その時、突然扉が開き何者かが入ってきた。
「ちょっと待ったァー!!」

そう力強く叫んで入ってきたのは律だった。
続いて澪も入ってくる。

「あら、律に澪じゃない」

「りっちゃんみおちゃん・・・私は除隊処分だから・・・」
和と唯のそれを無視して律は話を始める。

「やい唯の教官!アンタなら知ってるだろ、事故当時唯が点検していた爆弾の種類はなんだ」
律が強気で問う。

「○×▽2だ、それを聞いて何になるんだ?」

「こっからが重要なんだよ。○×▽2には安全装置が付いていて。普通なら安全装置が付いてる限り絶対爆発しないんだよ!」


18白 ◆g.bUwuN6/E2011/03/02(水) 15:50:32.01ZpsyKUga0 (6/7)

「何を言い出すかと思えば・・・という事はつまり平沢が安全装置を外したとも取れるじゃないか」

「悪いが唯の教官さん、唯が外したって事はない、これを見てみな」
そういって律が取り出したのは、○×▽2の安全装置だった。

「ッ!?貴様、それを一体どこで!!」
教官の表情は険しくなる。

「アンタの部屋だよ、アンタは予め安全装置を外しておき、故意に事故を起こさせたんだ」

「だ、だったらなんだってんだよ!」

「もういいわ貴方達、そこまでよ」
和が仲裁をした。

「しょ、少佐・・・」

「元二番隊教官、貴方は除隊処分よ、そして唯の除隊処分は取り消しね」

「そ、そんな・・・」

「くすっ、だって可笑しいじゃない。
 他の隊にまで噂されるようなドジっこに、いくら安全装置があるとはいえ爆弾の点検なんかさせるかしら?」


19白 ◆g.bUwuN6/E2011/03/02(水) 15:51:07.83ZpsyKUga0 (7/7)

「それに、さっき貴方が第二倉庫で何をしようとしてたか、全部お見通しなのよ」
そう言って和は1つのビデオテープを取り出す。

「これね、監視カメラの映像なの。軍の倉庫に監視カメラが無いって方が不自然よね」
そう言うと和は教官に言い放った。

「もう一度だけ言うわ、貴方はクビなの。今すぐ出て行って頂戴」

「わかったよ・・・チクショウ!」
そういって教官は出て行った。

「・・・え?」
今一状況が理解できない唯はその場で固まっていた。

「よかったな唯!除隊は取り消しだ!」
律が唯の手を取って喜ぶ。

「えっ・・・えええええええ!?」

「まさか全く状況が理解できてなかったとか?」
律が呆れた表情で言う。

「ふふ、よかったわね唯。そして律、幼馴染が空気化してるわよ」


20VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/06/04(土) 00:32:06.75bOnyfiqSO (1/1)

終わりか?


21VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/06/07(火) 03:05:49.73Zj9EMxZSO (1/5)




22VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/06/07(火) 03:06:18.77Zj9EMxZSO (2/5)




23VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/06/07(火) 03:06:56.68Zj9EMxZSO (3/5)




24VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/06/07(火) 03:07:33.81Zj9EMxZSO (4/5)




25VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/06/07(火) 03:07:59.13Zj9EMxZSO (5/5)