◆3dKAx7itpI さんの作品一覧
http://s2-d2.com/archives/16594626.html
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513: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 06:47:52.54:F334hRPxo (11/43)
だが、しかし―――――。
「・・・・・・最初から言えば、力添えをしてくれたんですか?」
「・・・・・・・・・・・・」
「最初から素直に『イギリスがピンチの際は助けてください』って頼めば、力を貸してくれたんですか・・・・・・!?
貸してくれないでしょう・・・・・・!? あなた達はそれどころじゃないですもんね・・・・・・! 私たちみたいな
その辺に転がってるような魔術結社の成り損ないなんかに構ってる暇、ありませんよね・・・・・・!!」
「レッサー・・・・・・」
風斬からはレッサーの表情は窺えないが、ティーカップを持つ手が震えているところを見ると、
容易に彼女の心中を察することが出来た。
「エイワスさんにも言われましたよ、『イギリスがどうなろうと私は全く興味がない』って・・・・・・。
あなただって、あなた達だってエイワスさんみたいにハッキリ言ってくれれば・・・・・・!!」
「・・・・・・それだけでした?」
「・・・・・・?」
「エイワスさんが言った事、それだけでしたか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
プライベーティアとの抗争時、エイワスはレッサーにこんな事を言ったはずだ。
だが、しかし―――――。
「・・・・・・最初から言えば、力添えをしてくれたんですか?」
「・・・・・・・・・・・・」
「最初から素直に『イギリスがピンチの際は助けてください』って頼めば、力を貸してくれたんですか・・・・・・!?
貸してくれないでしょう・・・・・・!? あなた達はそれどころじゃないですもんね・・・・・・! 私たちみたいな
その辺に転がってるような魔術結社の成り損ないなんかに構ってる暇、ありませんよね・・・・・・!!」
「レッサー・・・・・・」
風斬からはレッサーの表情は窺えないが、ティーカップを持つ手が震えているところを見ると、
容易に彼女の心中を察することが出来た。
「エイワスさんにも言われましたよ、『イギリスがどうなろうと私は全く興味がない』って・・・・・・。
あなただって、あなた達だってエイワスさんみたいにハッキリ言ってくれれば・・・・・・!!」
「・・・・・・それだけでした?」
「・・・・・・?」
「エイワスさんが言った事、それだけでしたか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
プライベーティアとの抗争時、エイワスはレッサーにこんな事を言ったはずだ。
モバP「泰葉からチョコもらった時の話?」
絵里「なんとかストロガノフ!」穂乃果「そう、カレーです」
タマ「ニャー」タラオ「タマ口臭いですぅ!」タマ「!!!!!!!」
玲音「風邪を引いてしまったようだ…」
苗木「霧切さん、この蝶ネクタイつけてみてよ」
514: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 06:48:55.00:F334hRPxo (12/43)
『・・・・・・我々のような強大な力を秘めた集団が、
たかがイギリス一国のために力添えなどしてくれるわけがない、か』
『ッ!』
『果たしてどうかな? 今の彼、一方通行ならわからんぞ?』
『・・・・・・で、でも』
『たしかに私にとってはイギリスがこの先どうなろうと、
言ってしまえばこの星がどうなろうと全く興味はないが―――』
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
『―――彼はおそらく、そうは思わないだろう』
『・・・・・・我々のような強大な力を秘めた集団が、
たかがイギリス一国のために力添えなどしてくれるわけがない、か』
『ッ!』
『果たしてどうかな? 今の彼、一方通行ならわからんぞ?』
『・・・・・・で、でも』
『たしかに私にとってはイギリスがこの先どうなろうと、
言ってしまえばこの星がどうなろうと全く興味はないが―――』
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
『―――彼はおそらく、そうは思わないだろう』
515: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 06:49:42.83:F334hRPxo (13/43)
エイワス個人としては、本当にイギリスの行く末など興味はないのだろう。
出会ってからまだそんなに長くはないが、それは分かる。”アレ"は本当に別次元の存在だ。
だが彼なら、
「・・・・・・あ、一方通行さんなら、力を貸してくれるかも、って・・・・・・」
「うん、私もそう思います。 彼ってほら・・・・・・、あぁ見えて結局『お人好し』なところあるから」
そう言って風斬はクスクスと笑う。
「でも、一方通行さんは学園都市の超能力者で・・・・・・、イギリスだとかああいう国には本来無縁に
近い立場の人間じゃないですか」
「・・・・・・ううん、きっと大丈夫」
「え・・・・・・?」
エイワス個人としては、本当にイギリスの行く末など興味はないのだろう。
出会ってからまだそんなに長くはないが、それは分かる。”アレ"は本当に別次元の存在だ。
だが彼なら、
「・・・・・・あ、一方通行さんなら、力を貸してくれるかも、って・・・・・・」
「うん、私もそう思います。 彼ってほら・・・・・・、あぁ見えて結局『お人好し』なところあるから」
そう言って風斬はクスクスと笑う。
「でも、一方通行さんは学園都市の超能力者で・・・・・・、イギリスだとかああいう国には本来無縁に
近い立場の人間じゃないですか」
「・・・・・・ううん、きっと大丈夫」
「え・・・・・・?」
516: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 06:50:56.09:F334hRPxo (14/43)
風斬は飛び切りの笑顔を振りまいて、
「一方通行さんは国境なんか超えて、すぐにレッサーのところに駆けつけてきてくれるんですから!
もちろん一方通行さんだけじゃないですよ? ・・・・・・私だって天使さんだって、垣根さんだって。
エイワスさんも嫌だと言っても無理やり引っ張って行きますから、安心してください・・・・・・!」
グッと小さくガッツポーズを決めた。何だそりゃ、五点くらい入るのだろうか。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ、あれ」
相手からの反応を待っていたのだが、レッサーはポカンとこちらを見つめたまま固まってしまっている。
その間もガッツポーズは解いていないのだが、そろそろ恥ずかしくなってきた風斬の顔がみるみる赤くなっていった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぷっ」
風斬は飛び切りの笑顔を振りまいて、
「一方通行さんは国境なんか超えて、すぐにレッサーのところに駆けつけてきてくれるんですから!
もちろん一方通行さんだけじゃないですよ? ・・・・・・私だって天使さんだって、垣根さんだって。
エイワスさんも嫌だと言っても無理やり引っ張って行きますから、安心してください・・・・・・!」
グッと小さくガッツポーズを決めた。何だそりゃ、五点くらい入るのだろうか。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ、あれ」
相手からの反応を待っていたのだが、レッサーはポカンとこちらを見つめたまま固まってしまっている。
その間もガッツポーズは解いていないのだが、そろそろ恥ずかしくなってきた風斬の顔がみるみる赤くなっていった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぷっ」
517: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 06:52:02.04:F334hRPxo (15/43)
「?」
「あははは! なんですかそれ? 何でガッツポーズ? 意味分かんないですよ」
「うぅ・・・・・・なんか間違えたのかな」
頬に両手を添え恥じらいながら呻く風斬を見て、レッサーはひたすら笑った。
周囲の目が微妙に訝しんでいる様子だったが、お構いなしに彼女は笑った。
それに釣られて、風斬も笑う。
「ふふふ、風斬さんって変な人ですね」
「へ、ヘンじゃありません・・・・・・!」
「くす。 ・・・・・・でも、」
「?」
「・・・・・・ありがとうございます、なんだかスッキリしました」
そう言って、レッサーも風斬に負けないくらいの笑顔を振りまいて見せた。
「?」
「あははは! なんですかそれ? 何でガッツポーズ? 意味分かんないですよ」
「うぅ・・・・・・なんか間違えたのかな」
頬に両手を添え恥じらいながら呻く風斬を見て、レッサーはひたすら笑った。
周囲の目が微妙に訝しんでいる様子だったが、お構いなしに彼女は笑った。
それに釣られて、風斬も笑う。
「ふふふ、風斬さんって変な人ですね」
「へ、ヘンじゃありません・・・・・・!」
「くす。 ・・・・・・でも、」
「?」
「・・・・・・ありがとうございます、なんだかスッキリしました」
そう言って、レッサーも風斬に負けないくらいの笑顔を振りまいて見せた。
518: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 06:53:04.01:F334hRPxo (16/43)
「二人とも、エリザリーナ様が帰ってきたわ。 多分あなた達に食事を振舞ってくれると思うから、
食堂に行ってきたらどう?」
と、何やらクスクスと笑い合っている不気味な美少女二人に、独立国同盟の看護師が話しかけてきた。
「あ、はい。 すぐに向かいます、わざわざすみません」
風斬は看護師に礼を言い、レモンティーを一気に飲み干した。
「慌てなくてもいいですから、あとで一方通行さんにも相談したらいいと思いますよ」
「・・・・・・受け入れてもらえるでしょうか? 私なんかが・・・・・・」
「大丈夫です、私が保証します。 一方通行さんがダメって言っても
私がOKなら良いんです! だから安心してください」
「二人とも、エリザリーナ様が帰ってきたわ。 多分あなた達に食事を振舞ってくれると思うから、
食堂に行ってきたらどう?」
と、何やらクスクスと笑い合っている不気味な美少女二人に、独立国同盟の看護師が話しかけてきた。
「あ、はい。 すぐに向かいます、わざわざすみません」
風斬は看護師に礼を言い、レモンティーを一気に飲み干した。
「慌てなくてもいいですから、あとで一方通行さんにも相談したらいいと思いますよ」
「・・・・・・受け入れてもらえるでしょうか? 私なんかが・・・・・・」
「大丈夫です、私が保証します。 一方通行さんがダメって言っても
私がOKなら良いんです! だから安心してください」
519: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 06:54:34.89:F334hRPxo (17/43)
『天使同盟』の裏番長はそう言ってパイプ椅子から立ち上がり、椅子を畳んでいく。
確かに、『アライアンス』号に勝手に乗り込んだレッサーをあっさり迎え入れてくれたのは一方通行だ。
自分が尻込みしているだけで、もしかしたら割と普通に承諾してくれるかも知れない。
しかしそれでも、本当にこんな世界をも飲み込めてしまいそうな巨大で強大な組織が、自分たちのために動いてくれるだろうか。
やはり、一抹の不安は拭いきれない。
「さ、行きましょうレッサー。 私もお腹空いちゃいました」
「・・・・・・あなたはお腹とか減らないんじゃ?」
「あ、・・・・・・こ、こういうのは雰囲気です、雰囲気! 私、空気の読める女性を目指したいんです」
ふーん、とせせら笑ってからかうレッサー。そして、
「風斬さんはちょっと先に言っててください、私もすぐに向かいますので」
『天使同盟』の裏番長はそう言ってパイプ椅子から立ち上がり、椅子を畳んでいく。
確かに、『アライアンス』号に勝手に乗り込んだレッサーをあっさり迎え入れてくれたのは一方通行だ。
自分が尻込みしているだけで、もしかしたら割と普通に承諾してくれるかも知れない。
しかしそれでも、本当にこんな世界をも飲み込めてしまいそうな巨大で強大な組織が、自分たちのために動いてくれるだろうか。
やはり、一抹の不安は拭いきれない。
「さ、行きましょうレッサー。 私もお腹空いちゃいました」
「・・・・・・あなたはお腹とか減らないんじゃ?」
「あ、・・・・・・こ、こういうのは雰囲気です、雰囲気! 私、空気の読める女性を目指したいんです」
ふーん、とせせら笑ってからかうレッサー。そして、
「風斬さんはちょっと先に言っててください、私もすぐに向かいますので」
520: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 06:55:30.93:F334hRPxo (18/43)
「? そうですか・・・・・・? でも、」
「空気の読める女性を目指してるんでしょ?」
「・・・・・・。 わかりました、じゃあ皆で待ってますね!」
風斬はニコッと笑って病院の大広間から出て行った。
「・・・・・・・・・・・・『皆で待ってる』、かぁ」
正直、風斬があと数秒自分の前に居られたら危なかったかもしれない。
「お人好しなのは一方通行さんだけじゃないですね、風斬さん。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・本当に、ありがとう」
彼女はまだ、人前で涙を流すことに慣れていない。
「? そうですか・・・・・・? でも、」
「空気の読める女性を目指してるんでしょ?」
「・・・・・・。 わかりました、じゃあ皆で待ってますね!」
風斬はニコッと笑って病院の大広間から出て行った。
「・・・・・・・・・・・・『皆で待ってる』、かぁ」
正直、風斬があと数秒自分の前に居られたら危なかったかもしれない。
「お人好しなのは一方通行さんだけじゃないですね、風斬さん。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・本当に、ありがとう」
彼女はまだ、人前で涙を流すことに慣れていない。
521: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 06:56:58.87:F334hRPxo (19/43)
――――――――――――――――――――――
――私の弟は、科学によって殺された。
とあるテーマパークの、とあるアトラクションの試運転で悲劇は起こった。
アトラクションのマシンが誤作動を起こし、理論上では考えられない事故が発生した。
絶対に安全だと言われていた技術なのに。
人に笑顔を与えるために生まれてきた機械なのに。
与えられたのは、血濡れの絶望だけだった。
二人の姉弟が犠牲になった。姉弟はすぐさま病院に運ばれたが、治療は困難を極めた。
まず、身体の肉体的損傷は治療できても、意識を取り戻すための血が足りない。
輸血が必要だった。でも、『B型のRh-』という血液型は、病理学的視点から見ても非常に珍しいものであり、
一刻を争う中でそんな血液を姉弟二人分も用意するのは不可能と言ってよかった。
――――――――――――――――――――――
――私の弟は、科学によって殺された。
とあるテーマパークの、とあるアトラクションの試運転で悲劇は起こった。
アトラクションのマシンが誤作動を起こし、理論上では考えられない事故が発生した。
絶対に安全だと言われていた技術なのに。
人に笑顔を与えるために生まれてきた機械なのに。
与えられたのは、血濡れの絶望だけだった。
二人の姉弟が犠牲になった。姉弟はすぐさま病院に運ばれたが、治療は困難を極めた。
まず、身体の肉体的損傷は治療できても、意識を取り戻すための血が足りない。
輸血が必要だった。でも、『B型のRh-』という血液型は、病理学的視点から見ても非常に珍しいものであり、
一刻を争う中でそんな血液を姉弟二人分も用意するのは不可能と言ってよかった。
522: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 06:58:41.95:F334hRPxo (20/43)
・・・・・・事実、不可能だった。
『・・・・・・お姉ちゃんを、お姉ちゃんを助けてください。 お願い・・・・・・します』
そんな弟の必死の願いは叶った。結論を言えば、姉弟は助かった。
なんとか輸血に必要な量の血液を入手することが出来て、一命を取り留めたのだ。
しかし助かったのは姉弟の内、一人だけ。姉の方だけだった。
姉弟は、科学によって道を閉ざされた。これから先、暖かくて明るい未来が待っていた二人の道を、
科学は無慈悲にも閉ざしてしまった。
お姉ちゃんを助けてください。そう願い続けた弟は、結局見殺しにされた。
科学は、嫌い。科学は、憎い。
口癖のように、呪文のように、姉は繰り返し繰り返し言い続けてきた。
・・・・・・事実、不可能だった。
『・・・・・・お姉ちゃんを、お姉ちゃんを助けてください。 お願い・・・・・・します』
そんな弟の必死の願いは叶った。結論を言えば、姉弟は助かった。
なんとか輸血に必要な量の血液を入手することが出来て、一命を取り留めたのだ。
しかし助かったのは姉弟の内、一人だけ。姉の方だけだった。
姉弟は、科学によって道を閉ざされた。これから先、暖かくて明るい未来が待っていた二人の道を、
科学は無慈悲にも閉ざしてしまった。
お姉ちゃんを助けてください。そう願い続けた弟は、結局見殺しにされた。
科学は、嫌い。科学は、憎い。
口癖のように、呪文のように、姉は繰り返し繰り返し言い続けてきた。
523: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 06:59:52.68:F334hRPxo (21/43)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・その姉が、私。 でしたとさ」
めでたしめでたし、なんて言葉が続くはずもない。
ここはエリザリーナ独立国同盟の居住区にある一室。元『神の右席』所属の前方のヴェントが使用している部屋だ。
現在、部屋には主のヴェントともう一人、学園都市最強の超能力者(レベル5)であり、『天使同盟(アライアンス)』の
リーダーでもある男、一方通行(アクセラレータ)がいる。
部屋には電気もない、テレビも無い、冷蔵庫も電子レンジも、エアコンも存在しない。
部屋に明かりを灯しているのは、暖炉でゆらゆらと揺れる暖かくて柔らかい炎だけだ。
ヴェントの部屋はかつて一方通行が住んでいた高級マンションの部屋よりも、もう二段階くらい殺風景だった。
あるのは申し訳程度に並べられた箪笥に、浴室、簡素なベッド、そして部屋の隅にポツンと置かれている木製の机だけ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・その姉が、私。 でしたとさ」
めでたしめでたし、なんて言葉が続くはずもない。
ここはエリザリーナ独立国同盟の居住区にある一室。元『神の右席』所属の前方のヴェントが使用している部屋だ。
現在、部屋には主のヴェントともう一人、学園都市最強の超能力者(レベル5)であり、『天使同盟(アライアンス)』の
リーダーでもある男、一方通行(アクセラレータ)がいる。
部屋には電気もない、テレビも無い、冷蔵庫も電子レンジも、エアコンも存在しない。
部屋に明かりを灯しているのは、暖炉でゆらゆらと揺れる暖かくて柔らかい炎だけだ。
ヴェントの部屋はかつて一方通行が住んでいた高級マンションの部屋よりも、もう二段階くらい殺風景だった。
あるのは申し訳程度に並べられた箪笥に、浴室、簡素なベッド、そして部屋の隅にポツンと置かれている木製の机だけ。
524: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:00:51.93:F334hRPxo (22/43)
まるでこの部屋も『科学が嫌い』だと訴えかけてきているようだった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
一方通行は彼女の過去をただ黙って聞いていた。口も挟まず、腰掛けているベッドから微動だにせず、
ただただ、黙って彼女の話を聞いていた。
「今の話、上条当麻に話したらなんて言ったと思う?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・どォせ、甘ちゃン一直線な事言われたンだろ?」
「その医者だって私の弟を死なせたくなかったかに決まってる。 そのアトラクションの乗り物だって、
悲劇を生むために作られたモンじゃない。 私の弟がどんな気持ちでお姉ちゃんを助けて下さいって
言ったのか考えてみろ。 私の弟はその時、世界で一番凄いことをした。 そんな弟の気持ちを
私が泥で塗りたくってどうするんだ。 私の幸せを誰よりも願っていた弟が、科学に復讐して
喜んでくれるわけがない。 私の生き方は間違ってる。 ・・・・・・・・・・・・笑えるでしょ?」
「ハッ、三下らしい」
一方通行は組んでいた足を入れ替えながらからからと笑う。
まるでこの部屋も『科学が嫌い』だと訴えかけてきているようだった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
一方通行は彼女の過去をただ黙って聞いていた。口も挟まず、腰掛けているベッドから微動だにせず、
ただただ、黙って彼女の話を聞いていた。
「今の話、上条当麻に話したらなんて言ったと思う?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・どォせ、甘ちゃン一直線な事言われたンだろ?」
「その医者だって私の弟を死なせたくなかったかに決まってる。 そのアトラクションの乗り物だって、
悲劇を生むために作られたモンじゃない。 私の弟がどんな気持ちでお姉ちゃんを助けて下さいって
言ったのか考えてみろ。 私の弟はその時、世界で一番凄いことをした。 そんな弟の気持ちを
私が泥で塗りたくってどうするんだ。 私の幸せを誰よりも願っていた弟が、科学に復讐して
喜んでくれるわけがない。 私の生き方は間違ってる。 ・・・・・・・・・・・・笑えるでしょ?」
「ハッ、三下らしい」
一方通行は組んでいた足を入れ替えながらからからと笑う。
525: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:01:57.63:F334hRPxo (23/43)
ヴェントは舌先から流れ出ている鎖を弄りながらため息をつく。
「私はこう言ったわ。 どんな言葉を投げかけられようとも、私の道は私で決めた。
今ここで話を聞いたばかりのアンタに説教される筋合いはありません、・・・・・・ってね」
腰掛けているチェアをほんの少し前後に揺らしながら、過去の戦いを思い出すように
ボーッと炎を見つめて、ヴェントは言った。
「・・・・・・アンタなら、なんて言う?」
「あァ?」
「アンタなら、もしあの日に私と対峙していたのがアンタだとして、
私の話を聞いてどう言うのかしら?」
ヴェントは舌先から流れ出ている鎖を弄りながらため息をつく。
「私はこう言ったわ。 どんな言葉を投げかけられようとも、私の道は私で決めた。
今ここで話を聞いたばかりのアンタに説教される筋合いはありません、・・・・・・ってね」
腰掛けているチェアをほんの少し前後に揺らしながら、過去の戦いを思い出すように
ボーッと炎を見つめて、ヴェントは言った。
「・・・・・・アンタなら、なんて言う?」
「あァ?」
「アンタなら、もしあの日に私と対峙していたのがアンタだとして、
私の話を聞いてどう言うのかしら?」
526: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:03:30.58:F334hRPxo (24/43)
もしも九月三〇日に一方通行がヴェントと出会い、その話を聞いたとしたら。
そんな『if』を尋ねられた一方通行は、少しだけ思考する素振りを見せ、答えた。
「・・・・・・もし俺が九月三〇日のあの日にオマエと会っていたら、十中八九オマエと俺は敵対してる。
だからオマエの話なンざ右から左。 即座にミンチでハイ終了、だな。
むしろ三下が言ったことの方がまだマシっつーか、三下のがよっぽどイイこと言ってンじゃねェの?」
「あっは。 そっか、アンタは確かにそういう人間っぽい。
もっとも、私と『敵対』なんてしてたらその瞬間アンタは糸の切れた操り人形状態よ」
後半は意味がわからなかったが、ヴェントは笑った。
恐らく予想していた通りの答えが返ってきたからだろう。
「まぁ別に、誰かに分かって欲しいとか同情して欲しいとか言う理由で話してるわけじゃないしね。
アンタみたいなシンプルで分かりやすい返答のほうが却って気持ちいいわ」
もしも九月三〇日に一方通行がヴェントと出会い、その話を聞いたとしたら。
そんな『if』を尋ねられた一方通行は、少しだけ思考する素振りを見せ、答えた。
「・・・・・・もし俺が九月三〇日のあの日にオマエと会っていたら、十中八九オマエと俺は敵対してる。
だからオマエの話なンざ右から左。 即座にミンチでハイ終了、だな。
むしろ三下が言ったことの方がまだマシっつーか、三下のがよっぽどイイこと言ってンじゃねェの?」
「あっは。 そっか、アンタは確かにそういう人間っぽい。
もっとも、私と『敵対』なんてしてたらその瞬間アンタは糸の切れた操り人形状態よ」
後半は意味がわからなかったが、ヴェントは笑った。
恐らく予想していた通りの答えが返ってきたからだろう。
「まぁ別に、誰かに分かって欲しいとか同情して欲しいとか言う理由で話してるわけじゃないしね。
アンタみたいなシンプルで分かりやすい返答のほうが却って気持ちいいわ」
527: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:05:31.76:F334hRPxo (25/43)
「あァ。 だがよ、今のはあくまで『if』、もしもの話だろォが」
「そうよ、それが何?」
「九月三〇日じゃねェ。 今こォして現実に、俺はオマエの話を聞いたぜ?
それに対しての俺の返事はまだオマエに送ってねェ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
九月三〇日の一方通行なら、問答無用でヴェントに攻撃を仕掛ける。
ならば、『今』の一方通行ならヴェントの話にどう答えるのか?
「・・・・・・面白いわね。 じゃあ教えてよ。 どうだった、私の悲しい悲しい昔話は?
お涙頂戴の感動ヒストリーよ、ゴールデングローブ賞くらいにはノミネートされるかしら?
ここ、ロシアだけど」
「あァ。 だがよ、今のはあくまで『if』、もしもの話だろォが」
「そうよ、それが何?」
「九月三〇日じゃねェ。 今こォして現実に、俺はオマエの話を聞いたぜ?
それに対しての俺の返事はまだオマエに送ってねェ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
九月三〇日の一方通行なら、問答無用でヴェントに攻撃を仕掛ける。
ならば、『今』の一方通行ならヴェントの話にどう答えるのか?
「・・・・・・面白いわね。 じゃあ教えてよ。 どうだった、私の悲しい悲しい昔話は?
お涙頂戴の感動ヒストリーよ、ゴールデングローブ賞くらいにはノミネートされるかしら?
ここ、ロシアだけど」
528: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:06:25.83:F334hRPxo (26/43)
「恨めよ」
「え?」
今度は、ヴェントの予想とは違った答えが返ってきた。
「科学を嫌えよ、科学を憎めよ、科学を恨めよ。 嫌って嫌って、憎ンで憎ンで、恨ンで恨ンで、
怨ンで怨ンで、ドロッドロの闇の闇の、そのまた更に奥底の闇まで沈めばいい」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふん。 そう来た、か」
そう言いながら、ヴェントは膝を抱えて丸まり、ジトッと一方通行を睨む。
「恨めよ」
「え?」
今度は、ヴェントの予想とは違った答えが返ってきた。
「科学を嫌えよ、科学を憎めよ、科学を恨めよ。 嫌って嫌って、憎ンで憎ンで、恨ンで恨ンで、
怨ンで怨ンで、ドロッドロの闇の闇の、そのまた更に奥底の闇まで沈めばいい」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふん。 そう来た、か」
そう言いながら、ヴェントは膝を抱えて丸まり、ジトッと一方通行を睨む。
529: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:07:42.80:F334hRPxo (27/43)
「・・・・・・それで、闇の闇まで沈んで、闇と同化して消えちまえ、ってところかしら?」
「話は最後まで聞けよ。 せっかちな女は可愛げがねェぞ」
一方通行を睨むヴェントの目付きがますます鋭くなる。
この男は自分に対していちいち可愛げがないとかうるさいことを言ってくる。
「そォだな、闇の奥底まで沈んだら・・・・・・何が生まれてきた?」
「生まれるも何も、変わらないわ。 私の胸にはいつでも科学に対する『憎悪』と言う名の
どす黒い塊がへばり付いてるだけよ」
「だろォな。 しかもその塊は、オマエ一人じゃとても背負えねェシロモンだ」
と、一方通行はベッドから腰を上げて立ち上がり、身体を丸めているヴェントの前まで歩いてきた。
「・・・・・・それで、闇の闇まで沈んで、闇と同化して消えちまえ、ってところかしら?」
「話は最後まで聞けよ。 せっかちな女は可愛げがねェぞ」
一方通行を睨むヴェントの目付きがますます鋭くなる。
この男は自分に対していちいち可愛げがないとかうるさいことを言ってくる。
「そォだな、闇の奥底まで沈んだら・・・・・・何が生まれてきた?」
「生まれるも何も、変わらないわ。 私の胸にはいつでも科学に対する『憎悪』と言う名の
どす黒い塊がへばり付いてるだけよ」
「だろォな。 しかもその塊は、オマエ一人じゃとても背負えねェシロモンだ」
と、一方通行はベッドから腰を上げて立ち上がり、身体を丸めているヴェントの前まで歩いてきた。
530: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:08:54.58:F334hRPxo (28/43)
「・・・・・・何よ」
「その塊、俺にも寄越せ」
「・・・・・・・・・・・・。 ・・・・・・はぁ?」
何言い出したのこの人、と言わんばかりの声と表情でヴェントは一方通行の顔を見上げる。
一方通行はその不気味ながらも綺麗に透き通った紅い眼で彼女を見下ろしながら更に続けた。
「オマエのその膨らみまくった反吐みてェな憎悪の塊を俺にも寄越せっつってンだ。
いや、なンなら全部俺に丸投げしちまっても構わねェ」
「アンタいきなりナニ言っちゃってんの? 何かの魔術にアテられて頭でもイッちまったか?」
「ほざくなメスガキ。 ンじゃその手は一体なンなンですかァ?」
「え? あ、・・・・・・・・・・・・?」
「・・・・・・何よ」
「その塊、俺にも寄越せ」
「・・・・・・・・・・・・。 ・・・・・・はぁ?」
何言い出したのこの人、と言わんばかりの声と表情でヴェントは一方通行の顔を見上げる。
一方通行はその不気味ながらも綺麗に透き通った紅い眼で彼女を見下ろしながら更に続けた。
「オマエのその膨らみまくった反吐みてェな憎悪の塊を俺にも寄越せっつってンだ。
いや、なンなら全部俺に丸投げしちまっても構わねェ」
「アンタいきなりナニ言っちゃってんの? 何かの魔術にアテられて頭でもイッちまったか?」
「ほざくなメスガキ。 ンじゃその手は一体なンなンですかァ?」
「え? あ、・・・・・・・・・・・・?」
531: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:10:40.09:F334hRPxo (29/43)
気付けば、ヴェントはいつの間にか一方通行の方へほんの少し、手を向けていた。
誰が見ても綺麗だと言わざるをえない、そんな綺麗で小さな手を、彼に向かって差し出すかのように。
「な、によコレ・・・・・・、アンタ私に何をしたのよ?」
「なンにもしてねェよクソボケ。 オマエから勝手に手ェ出してきたンだろォが」
ヴェントからすれば一方通行が自分の身体を操ってそう仕向けさせたようにしか思えなかった。
こんな事は初めてで、それはまるで、自ら彼に救いを求めているような―――――。
「―――――ッ! ・・・・・・言ってることは・・・・・・!!!」
ヴェントは咄嗟に手を引っ込め、顔を埋めてしまう。
自分が一体何をしているのか分からなくなり、混乱している。
そして、
「言ってる事は真逆でも、本質はあの偽善者野郎と一緒だろうが!!!」
室内に、彼女の悲痛な叫び声が反響した。
気付けば、ヴェントはいつの間にか一方通行の方へほんの少し、手を向けていた。
誰が見ても綺麗だと言わざるをえない、そんな綺麗で小さな手を、彼に向かって差し出すかのように。
「な、によコレ・・・・・・、アンタ私に何をしたのよ?」
「なンにもしてねェよクソボケ。 オマエから勝手に手ェ出してきたンだろォが」
ヴェントからすれば一方通行が自分の身体を操ってそう仕向けさせたようにしか思えなかった。
こんな事は初めてで、それはまるで、自ら彼に救いを求めているような―――――。
「―――――ッ! ・・・・・・言ってることは・・・・・・!!!」
ヴェントは咄嗟に手を引っ込め、顔を埋めてしまう。
自分が一体何をしているのか分からなくなり、混乱している。
そして、
「言ってる事は真逆でも、本質はあの偽善者野郎と一緒だろうが!!!」
室内に、彼女の悲痛な叫び声が反響した。
532: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:13:29.52:F334hRPxo (30/43)
「ふん、上手いことやったわね!! あぁやって話術巧みに私を誘導して、
私が無意識に手を伸ばしたから『それが、お前が助けを求めてる証拠だ』とか
言い出すんでしょう!!? 結局同じじゃない!! アンタだって私が間違えてるって
言うんでしょ!? だったら答えは同じよ! 私の生き方は私が決める!! この胸の
『憎悪』の塊だって、一生私が抱えていくのよ!! 誰がアンタなんかに・・・・・・!!
誰がアンタなんかに渡すもんか!!! 知ったような口を聞くな!!!」
ヴェントの吠えるような激昂に動揺を見せることなく、一方通行は静かに言った。
「あーあーうるせェ。 きゃんきゃん喚くのは勝手だがよォ。
・・・・・・オマエだって俺の事わかってねェだろ」
「・・・・・・?」
「オマエだって、俺の事なンざ一つも知らねェだろ」
「ふん、上手いことやったわね!! あぁやって話術巧みに私を誘導して、
私が無意識に手を伸ばしたから『それが、お前が助けを求めてる証拠だ』とか
言い出すんでしょう!!? 結局同じじゃない!! アンタだって私が間違えてるって
言うんでしょ!? だったら答えは同じよ! 私の生き方は私が決める!! この胸の
『憎悪』の塊だって、一生私が抱えていくのよ!! 誰がアンタなんかに・・・・・・!!
誰がアンタなんかに渡すもんか!!! 知ったような口を聞くな!!!」
ヴェントの吠えるような激昂に動揺を見せることなく、一方通行は静かに言った。
「あーあーうるせェ。 きゃんきゃん喚くのは勝手だがよォ。
・・・・・・オマエだって俺の事わかってねェだろ」
「・・・・・・?」
「オマエだって、俺の事なンざ一つも知らねェだろ」
533: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:14:47.98:F334hRPxo (31/43)
「・・・・・・だから何? アンタの事を、アンタの素性を知ったら何か変わるの?
アンタは学園都市から来た能力者、一方通行でしょ? それだけよ!!」
「いいや、それじゃァ五十点だな。 とても完璧な解答とは言えねェ」
「・・・・・・知らねぇよ、そんなコト。 アンタが何者かなんて、それだけ分かってりゃいいでしょ・・・・・・」
震えた声で一方通行を突き放すヴェント。完全に顔を膝に埋めたその仕草が『もう出て行け』と訴えている。
「俺は学園都市の超能力者(レベル5)、序列第一位の一方通行だ」
一方通行はヴェント真っ直ぐ見据えながら、自身の立場を言い放った。
暫く沈黙が続いたが、やがてヴェントはほんの少しだけ顔を覗かせて一方通行を睨み上げる。
「・・・・・・だから何? アンタの事を、アンタの素性を知ったら何か変わるの?
アンタは学園都市から来た能力者、一方通行でしょ? それだけよ!!」
「いいや、それじゃァ五十点だな。 とても完璧な解答とは言えねェ」
「・・・・・・知らねぇよ、そんなコト。 アンタが何者かなんて、それだけ分かってりゃいいでしょ・・・・・・」
震えた声で一方通行を突き放すヴェント。完全に顔を膝に埋めたその仕草が『もう出て行け』と訴えている。
「俺は学園都市の超能力者(レベル5)、序列第一位の一方通行だ」
一方通行はヴェント真っ直ぐ見据えながら、自身の立場を言い放った。
暫く沈黙が続いたが、やがてヴェントはほんの少しだけ顔を覗かせて一方通行を睨み上げる。
534: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:16:29.70:F334hRPxo (32/43)
「レベル5・・・・・・? 序列第一位・・・・・・? ・・・・・・だから知らないっつってんでしょ。
アンタが学園都市の第一位だから何だって言うのよ」
「わかンねェのか」
「勿体ぶってんじゃないわよ、何が言いたいの?」
「学園都市は科学の街だ、どこを見ても科学、科学、科学。 科学=学園都市って公式が
生まれていてもおかしくねェくらいに科学狂いの街。 それが学園都市だ」
「言われなくても知ってるわよそんなコト。 だから私はあの日、ついでに学園都市を潰そうと・・・・・・」
「そンな学園都市では能力者の開発を年がら年中行ってる。 総人口二三〇万人の中で、
レベル5に辿りつけたヤツはわずか七人。 そして俺はそのレベル5の第一位なンだよ」
「自慢話ならよそですればい―――――、」
「学園都市の最高技術を、最高の科学技術を凝縮し、完成したのがこの俺だ。
オマエが恨ンでやがる科学ってのは、つまり俺にも当てはまるンだ」
「―――――――――――」
ヴェントは一瞬、自分の耳を疑った。
今目の前にいるこの男が、科学の集大成?
自分が憎んで憎んで憎みまくった科学の頂点が、目の前にいるこの男?
「レベル5・・・・・・? 序列第一位・・・・・・? ・・・・・・だから知らないっつってんでしょ。
アンタが学園都市の第一位だから何だって言うのよ」
「わかンねェのか」
「勿体ぶってんじゃないわよ、何が言いたいの?」
「学園都市は科学の街だ、どこを見ても科学、科学、科学。 科学=学園都市って公式が
生まれていてもおかしくねェくらいに科学狂いの街。 それが学園都市だ」
「言われなくても知ってるわよそんなコト。 だから私はあの日、ついでに学園都市を潰そうと・・・・・・」
「そンな学園都市では能力者の開発を年がら年中行ってる。 総人口二三〇万人の中で、
レベル5に辿りつけたヤツはわずか七人。 そして俺はそのレベル5の第一位なンだよ」
「自慢話ならよそですればい―――――、」
「学園都市の最高技術を、最高の科学技術を凝縮し、完成したのがこの俺だ。
オマエが恨ンでやがる科学ってのは、つまり俺にも当てはまるンだ」
「―――――――――――」
ヴェントは一瞬、自分の耳を疑った。
今目の前にいるこの男が、科学の集大成?
自分が憎んで憎んで憎みまくった科学の頂点が、目の前にいるこの男?
535: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:18:37.60:F334hRPxo (33/43)
「だからそこまで科学を憎むってンなら、まずは俺を憎めよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「『罪を憎ンで人を憎まず』って言葉があるが・・・・・・、この場合は
『科学を憎ンで俺も憎め』、だな」
そう言って一方通行は苦笑する。自分でも言っていることが可笑しいと自覚しているからだ。
しかし、それでも、一方通行はヴェントに声をかける。
「・・・・・・世の中にゃ科学のおかげで幸せになれたり、科学のおかげで毎日を笑顔で暮らせてる人間もいるンだ。
オマエの言い分もわからねェとは言わねェが、科学と共に生きてるヤツらは見逃してやってくンねェか。
それでオマエが納得出来るはずがねェって事は分かってる。 だからよ、科学を、つまりは俺を憎ンで
それで終いって事で手を引いてもらうわけにはいかねェか?」
「だからそこまで科学を憎むってンなら、まずは俺を憎めよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「『罪を憎ンで人を憎まず』って言葉があるが・・・・・・、この場合は
『科学を憎ンで俺も憎め』、だな」
そう言って一方通行は苦笑する。自分でも言っていることが可笑しいと自覚しているからだ。
しかし、それでも、一方通行はヴェントに声をかける。
「・・・・・・世の中にゃ科学のおかげで幸せになれたり、科学のおかげで毎日を笑顔で暮らせてる人間もいるンだ。
オマエの言い分もわからねェとは言わねェが、科学と共に生きてるヤツらは見逃してやってくンねェか。
それでオマエが納得出来るはずがねェって事は分かってる。 だからよ、科学を、つまりは俺を憎ンで
それで終いって事で手を引いてもらうわけにはいかねェか?」
536: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:19:50.31:F334hRPxo (34/43)
「・・・・・・そんなんで私が納得すると思ってるのかしら?」
「納得出来ねェなら、納得するまで説得する」
「・・・・・・・・・・・・憎しみの対象を全てアンタに向けろって言ってんの?」
「あァ、そォいうこった」
一方通行はどこか照れくさそうに頭をポリポリと掻きながら、
「オマエが抱えてる憎しみ、この一方通行が全て引き受けた」
ヴェントの眼前にその白すぎるほど白い左手を差し出してきた。
「・・・・・・そんなんで私が納得すると思ってるのかしら?」
「納得出来ねェなら、納得するまで説得する」
「・・・・・・・・・・・・憎しみの対象を全てアンタに向けろって言ってんの?」
「あァ、そォいうこった」
一方通行はどこか照れくさそうに頭をポリポリと掻きながら、
「オマエが抱えてる憎しみ、この一方通行が全て引き受けた」
ヴェントの眼前にその白すぎるほど白い左手を差し出してきた。
537: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:20:36.20:F334hRPxo (35/43)
その行為はかつて第三次世界大戦で、一方通行がとあるクローン体に行ったものと酷似していた。
あれはそのクローン体同様、一方通行にとっても勇気のいる行動だったが、
今の一方通行には、その勇気が有り余るほど秘められていた。
「・・・・・・オマエが望むってンなら、俺ァオマエの弟の墓にも行ってやる」
「?」
「オマエの弟の墓前で下げる価値もねェ俺の頭ァ下げてこォ言うンだ。
『俺がオマエの姉ちゃンを泣かせた科学です! 唾でもなンでも天国から吐き捨てて
俺にぶちまけてください!』・・・・・・ってなァ。 クカカッ、どォだ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
くす、と小さな笑い声が聞こえた。きっと、気のせいじゃない。
「何ソレ。 アンタやっぱ頭おかしいわね」
その行為はかつて第三次世界大戦で、一方通行がとあるクローン体に行ったものと酷似していた。
あれはそのクローン体同様、一方通行にとっても勇気のいる行動だったが、
今の一方通行には、その勇気が有り余るほど秘められていた。
「・・・・・・オマエが望むってンなら、俺ァオマエの弟の墓にも行ってやる」
「?」
「オマエの弟の墓前で下げる価値もねェ俺の頭ァ下げてこォ言うンだ。
『俺がオマエの姉ちゃンを泣かせた科学です! 唾でもなンでも天国から吐き捨てて
俺にぶちまけてください!』・・・・・・ってなァ。 クカカッ、どォだ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
くす、と小さな笑い声が聞こえた。きっと、気のせいじゃない。
「何ソレ。 アンタやっぱ頭おかしいわね」
538: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:22:15.20:F334hRPxo (36/43)
「頭おかしくなきゃ第一位なンざ務まらねェンだよ」
「意味分かんない。 ・・・・・・ふん」
ガシッと、ヴェントが一方通行の細い左手を掴みとる。
そしてそのまま倒れこむように一方通行の胸に頭を預けた。
「それでもやっぱり、アンタに私のどす黒い塊を全て渡すわけにはいかない。
・・・・・・・・・・・・だから」
「あァ」
「私とアンタで、一緒に抱えていくって事で・・・・・・、とりあえずは妥協してあげるわ」
「・・・・・・まァ、それでいいってンなら俺もそれでいい」
「今の吐き気がするほどくだらないご高説がどこまで本気なのか、見せてもらうわよ」
そのままギュッと、ヴェントは一方通行の胸に顔を押し付け、彼の肩をそっと掴んだ。
「頭おかしくなきゃ第一位なンざ務まらねェンだよ」
「意味分かんない。 ・・・・・・ふん」
ガシッと、ヴェントが一方通行の細い左手を掴みとる。
そしてそのまま倒れこむように一方通行の胸に頭を預けた。
「それでもやっぱり、アンタに私のどす黒い塊を全て渡すわけにはいかない。
・・・・・・・・・・・・だから」
「あァ」
「私とアンタで、一緒に抱えていくって事で・・・・・・、とりあえずは妥協してあげるわ」
「・・・・・・まァ、それでいいってンなら俺もそれでいい」
「今の吐き気がするほどくだらないご高説がどこまで本気なのか、見せてもらうわよ」
そのままギュッと、ヴェントは一方通行の胸に顔を押し付け、彼の肩をそっと掴んだ。
539:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 07:22:30.63:S2eZCa9AO (1/1)
朝っぱらから来てたー!
朝っぱらから来てたー!
540: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:23:43.82:F334hRPxo (37/43)
(・・・・・・今まで散々鈍感鈍感言われ続けたが、もォ言わせねェぞ)
恐らく周りが言ってくる自分への『鈍感』だという言葉は、こういう時の状況で
何もしない一方通行の事を言っているのだろうと、一方通行は考える。
彼がその答えに辿り着いただけでも勲章モノだが、まだ足りない。
(つまりは、俺にゃ女に対する『気遣い』ってのが足りねェンだろ?)
限りなく正解に近いが、そうではない。だがそこまで行けばあとは自然に解ろうものなのだが・・・・・・。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・オイ、そろそろ部屋出ねェか? メシとか食わなきゃいけねェだろ」
(・・・・・・今まで散々鈍感鈍感言われ続けたが、もォ言わせねェぞ)
恐らく周りが言ってくる自分への『鈍感』だという言葉は、こういう時の状況で
何もしない一方通行の事を言っているのだろうと、一方通行は考える。
彼がその答えに辿り着いただけでも勲章モノだが、まだ足りない。
(つまりは、俺にゃ女に対する『気遣い』ってのが足りねェンだろ?)
限りなく正解に近いが、そうではない。だがそこまで行けばあとは自然に解ろうものなのだが・・・・・・。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・オイ、そろそろ部屋出ねェか? メシとか食わなきゃいけねェだろ」
541: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:25:16.00:F334hRPxo (38/43)
「・・・・・・私に指図してんじゃねぇよ。 アタマ叩き割られたいの?」
「チッ・・・・・・」
ヴェントは一方通行の胸板に顔を埋め、彼の肩を掴んだまま動こうとしない。
風斬氷華は一方通行に対してもっと積極的に接しなければ己の気持ちに気付いてくれないと
読んでいたが、残念。少なくともこうしてヴェントのようにゼロ距離まで密着してもまだダメなようだ。
と、そこで一方通行がアクションを取る。
彼はヴェントの頭にそっと手を乗せ、優しく、柔らかい動作で撫で始めた。
(あのクソガキはこォしたら喜ンでたし、恐らく間違いはねェだろ)
打ち止め(ラストオーダー)とヴェントを一緒くたにしてどうする。
「・・・・・・私に指図してんじゃねぇよ。 アタマ叩き割られたいの?」
「チッ・・・・・・」
ヴェントは一方通行の胸板に顔を埋め、彼の肩を掴んだまま動こうとしない。
風斬氷華は一方通行に対してもっと積極的に接しなければ己の気持ちに気付いてくれないと
読んでいたが、残念。少なくともこうしてヴェントのようにゼロ距離まで密着してもまだダメなようだ。
と、そこで一方通行がアクションを取る。
彼はヴェントの頭にそっと手を乗せ、優しく、柔らかい動作で撫で始めた。
(あのクソガキはこォしたら喜ンでたし、恐らく間違いはねェだろ)
打ち止め(ラストオーダー)とヴェントを一緒くたにしてどうする。
542: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:26:59.44:F334hRPxo (39/43)
だが、確かに間違いではないのだが、あともうワンステップ欲しいところである。
静かに燃ゆる暖炉の炎、それによって灯りはあるものの、まだ薄暗い室内。
今の二人の状況、そしてすぐ側には簡素ながらもちゃんとした作りのベッド。
メシなんか食ってる場合じゃねえ、である。
(・・・・・・・・・・・・どォすりゃいいンだ。 やっぱわかンねェ。
三下辺りに聞きゃなンかわかンのかねェ)
「・・・・・・・・・・・・、ん」
「?」
「・・・・・・そろそろエリザリーナが戻ってくる頃かしらね。
多分、アンタ達も呼ばれてる。 そろそろ行くわよ」
言って、ヴェントは一方通行から離れて暖炉の火を自慢の風魔術でフッと消した。
だが、確かに間違いではないのだが、あともうワンステップ欲しいところである。
静かに燃ゆる暖炉の炎、それによって灯りはあるものの、まだ薄暗い室内。
今の二人の状況、そしてすぐ側には簡素ながらもちゃんとした作りのベッド。
メシなんか食ってる場合じゃねえ、である。
(・・・・・・・・・・・・どォすりゃいいンだ。 やっぱわかンねェ。
三下辺りに聞きゃなンかわかンのかねェ)
「・・・・・・・・・・・・、ん」
「?」
「・・・・・・そろそろエリザリーナが戻ってくる頃かしらね。
多分、アンタ達も呼ばれてる。 そろそろ行くわよ」
言って、ヴェントは一方通行から離れて暖炉の火を自慢の風魔術でフッと消した。
543: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:28:12.98:F334hRPxo (40/43)
「・・・・・・なんで出会って間もないアンタにあんな話して、私の憎悪を一緒に抱える
なんて結託しちゃったのかしらね。 私もどうかしてたのかしら」
「出会った時間だとか期間だとか、ンなモンはどォだっていいンだよ。
俺たち『天使同盟』は結成してまだ一ヶ月経ってねェのにあの有様だぞ」
「なるほど、今のは妙に説得力あるわね」
「ンじゃ、行くかァ。 腹減ってしょうがねェ」
一方通行は杖を引き出し、カツカツと歩いて部屋を出て行く。
(・・・・・・頭撫でられた時はどうなるかと思ったじゃない。 白いののクセに。
上条当麻といい白いのといい、なんなのよ学園都市の人間は・・・・・・・・・・・・)
部屋が薄暗かったおかげで自分の顔が紅潮している事に気付かれずに済んだヴェントは、
静かにため息をつき、一方通行の後を追って部屋を出た。
そんな彼女の表情は、写真立てに飾られていた写真に写っている、二人の内の一人の少女と全く同じ笑顔だった。
「・・・・・・なんで出会って間もないアンタにあんな話して、私の憎悪を一緒に抱える
なんて結託しちゃったのかしらね。 私もどうかしてたのかしら」
「出会った時間だとか期間だとか、ンなモンはどォだっていいンだよ。
俺たち『天使同盟』は結成してまだ一ヶ月経ってねェのにあの有様だぞ」
「なるほど、今のは妙に説得力あるわね」
「ンじゃ、行くかァ。 腹減ってしょうがねェ」
一方通行は杖を引き出し、カツカツと歩いて部屋を出て行く。
(・・・・・・頭撫でられた時はどうなるかと思ったじゃない。 白いののクセに。
上条当麻といい白いのといい、なんなのよ学園都市の人間は・・・・・・・・・・・・)
部屋が薄暗かったおかげで自分の顔が紅潮している事に気付かれずに済んだヴェントは、
静かにため息をつき、一方通行の後を追って部屋を出た。
そんな彼女の表情は、写真立てに飾られていた写真に写っている、二人の内の一人の少女と全く同じ笑顔だった。
544: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:38:17.90:F334hRPxo (41/43)
うー終わった。今回はちょっと多めの投下になってしまいました。
一方通行は主人公補正に保護されている・・・・・・
さて、次回はいよいよ恒例の星の欠片についてのお話です。
これがこのSSの一番大事なお話なのにイギリス編ではすぐ終わっちゃいますよね・・・・・・
ではロシアでは有益な情報は得られるのでしょうか?お楽しみに・・・・・・
次回更新は三日以内、に出来るかなぁ。
今回は多めの投下でしたが、読んでくれた方にはめいっぱいの感謝と肩たたき券(実行者ミーシャ)を贈呈します。
それではまた!
うー終わった。今回はちょっと多めの投下になってしまいました。
一方通行は主人公補正に保護されている・・・・・・
さて、次回はいよいよ恒例の星の欠片についてのお話です。
これがこのSSの一番大事なお話なのにイギリス編ではすぐ終わっちゃいますよね・・・・・・
ではロシアでは有益な情報は得られるのでしょうか?お楽しみに・・・・・・
次回更新は三日以内、に出来るかなぁ。
今回は多めの投下でしたが、読んでくれた方にはめいっぱいの感謝と肩たたき券(実行者ミーシャ)を贈呈します。
それではまた!
545: ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:39:33.61:F334hRPxo (42/43)
【次回予告】
『あァそォだな、サーシャ。 オマエ、ガブリエルが喋ってる事とかわかるか?』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
『なぜ天使さんがこの世に顕現していられるかは最初のイギリス訪問の時に
予測はついていますよ。 多分、ベツレヘムの星はまだ空中を漂っているんだろうって』
―――――――――――『天使同盟』構成員・風斬氷華
『隠しといてそれを必死に探す俺達を見て楽しんでるんだ』
―――――――――――『天使同盟』構成員・垣根帝督
『でも確かに気になりますね。 それが本当なら、誰が隠してるんでしょう?』
―――――――――――魔術結社予備軍『新たなる光』構成員・レッサー
【次回予告】
『あァそォだな、サーシャ。 オマエ、ガブリエルが喋ってる事とかわかるか?』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
『なぜ天使さんがこの世に顕現していられるかは最初のイギリス訪問の時に
予測はついていますよ。 多分、ベツレヘムの星はまだ空中を漂っているんだろうって』
―――――――――――『天使同盟』構成員・風斬氷華
『隠しといてそれを必死に探す俺達を見て楽しんでるんだ』
―――――――――――『天使同盟』構成員・垣根帝督
『でも確かに気になりますね。 それが本当なら、誰が隠してるんでしょう?』
―――――――――――魔術結社予備軍『新たなる光』構成員・レッサー
546:次回予告はここまでです。 ◆3dKAx7itpI:2011/02/06(日) 07:40:17.94:F334hRPxo (43/43)
『fmsyzbdmjr合掌zdwydpbdwh』
―――――――――――『天使同盟』構成員・ミーシャ=クロイツェフ
『確かにおかしな話ね、儀式場の破壊はともかく、ベツレヘムの星は
もう北極海で海の藻屑になってしまっているわ。 それなのになぜ・・・・・・?』
―――――――――――エリザリーナ独立国同盟の中心的人物・エリザリーナ
『第三の質問ですが、その原因を突き止めるためにここへ来たわけですね?』
―――――――――――元『殲滅白書』の魔術師・サーシャ=クロイツェフ
『・・・・・・・・・・・・ふふーん。 お姉さん分かっちゃった♪』
―――――――――――元『殲滅白書』のシスター・ワシリーサ
『fmsyzbdmjr合掌zdwydpbdwh』
―――――――――――『天使同盟』構成員・ミーシャ=クロイツェフ
『確かにおかしな話ね、儀式場の破壊はともかく、ベツレヘムの星は
もう北極海で海の藻屑になってしまっているわ。 それなのになぜ・・・・・・?』
―――――――――――エリザリーナ独立国同盟の中心的人物・エリザリーナ
『第三の質問ですが、その原因を突き止めるためにここへ来たわけですね?』
―――――――――――元『殲滅白書』の魔術師・サーシャ=クロイツェフ
『・・・・・・・・・・・・ふふーん。 お姉さん分かっちゃった♪』
―――――――――――元『殲滅白書』のシスター・ワシリーサ
547:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 07:41:49.55:cBMWfNWp0 (1/1)
何かがあると思って早起きしたら投下だよ
マジ1乙なんだぜ
何かがあると思って早起きしたら投下だよ
マジ1乙なんだぜ
548:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 07:42:13.54:jl8Im64AO (1/1)
乙!
初めてのリアルタイム遭遇でwktkさせてもらった
次回も待ってる!
乙!
初めてのリアルタイム遭遇でwktkさせてもらった
次回も待ってる!
549:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 07:49:32.67:XtSRJNQmo (1/2)
乙
この一方通行が一位なんだよなぁ学園都市ェ…
あと上条さんに聞いても無駄だ
乙
この一方通行が一位なんだよなぁ学園都市ェ…
あと上条さんに聞いても無駄だ
550:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 07:50:52.14:uljbba8no (1/1)
全盛期の風斬伝説
・グッとガッツポーズしただけでレッサーが感涙
レッサー可愛いなぁ、加入直後は魚の餌確定だなとか思ってましたすみません
ヴァントちゃンは…これは新たな現地妻登場ですね、たまげたなあ
全盛期の風斬伝説
・グッとガッツポーズしただけでレッサーが感涙
レッサー可愛いなぁ、加入直後は魚の餌確定だなとか思ってましたすみません
ヴァントちゃンは…これは新たな現地妻登場ですね、たまげたなあ
551:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 08:16:51.75:QoTCjkqDO (1/1)
現地妻というか、世界中もの凄い速さで飛び回ってて距離感おかしくなってきた。
きもちは風斬を中心にキャーリサとヴェントが一区間両隣の団地妻
現地妻というか、世界中もの凄い速さで飛び回ってて距離感おかしくなってきた。
きもちは風斬を中心にキャーリサとヴェントが一区間両隣の団地妻
552:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 08:17:49.65:4wjOJnZAO (1/1)
天使同盟も大概だが
現地妻同盟もそろそろ世界滅ぼせるレベルになりつつあるな。
天使同盟も大概だが
現地妻同盟もそろそろ世界滅ぼせるレベルになりつつあるな。
553:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 08:20:02.29:XtSRJNQmo (2/2)
>>552
☆はこの戦力差を覆せるのか本気で心配になってきた
>>552
☆はこの戦力差を覆せるのか本気で心配になってきた
554:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 08:51:00.01:9NBgeBuwo (1/1)
一方通行「無理・・・・・・だろォな」 ☆「ち・・・・・・くしょ・・・・・・う」
一方通行「無理・・・・・・だろォな」 ☆「ち・・・・・・くしょ・・・・・・う」
555:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 09:02:23.95:0rk6TLUgo (1/1)
一方通行が格好良すぎてもはや笑うしかない
ミーシャの肩叩き券はもらっておきますね
潰れようと本望よ!!
一方通行が格好良すぎてもはや笑うしかない
ミーシャの肩叩き券はもらっておきますね
潰れようと本望よ!!
556:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 10:54:12.40:C+0Bg35g0 (1/1)
肩がぶっ壊れた
肩がぶっ壊れた
557:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 10:56:34.57:SNEDMPHao (1/1)
おつー
一方通行さん、少しで良いから爆発四散してくれませんかね
少しでいいんで
>>554
未元物質吹いた
おつー
一方通行さん、少しで良いから爆発四散してくれませんかね
少しでいいんで
>>554
未元物質吹いた
558:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 11:20:43.20:7cYDn6TH0 (1/1)
そしてさりげに裏番長といわれる風斬
彼女の恋はまだまだ始まったばかりだ!
そしてさりげに裏番長といわれる風斬
彼女の恋はまだまだ始まったばかりだ!
559:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 13:19:32.63:XNvkDDo/o (1/2)
肩が二度とあがらなくなりそうな肩たたきだなww
肩が二度とあがらなくなりそうな肩たたきだなww
560:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 14:31:14.98:WMaE7tIFo (1/1)
おつおつ
ゔぇんとちゃん が かわいかった よ!
セロリのくせに…セロリのくせに…
誰かコピペ持ってこいとミry
おつおつ
ゔぇんとちゃん が かわいかった よ!
セロリのくせに…セロリのくせに…
誰かコピペ持ってこいとミry
561:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 14:37:27.97:k+wMYcO+o (1/1)
>>560
・口調がおかしい
・服装がおかしい
・笑い声もおかしい
・顔が怖い
・いつまでも中2病(※黒い翼が生えます)
・借金八兆円
>>560
・口調がおかしい
・服装がおかしい
・笑い声もおかしい
・顔が怖い
・いつまでも中2病(※黒い翼が生えます)
・借金八兆円
562:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 14:43:19.63:YXBPIb2Vo (1/1)
目が覚めた
目が覚めた
563:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 14:44:46.66:Jm5xXDSco (1/1)
・口調がおかしい→皆十分おかしい
・服装がおかしい→皆十分お(ry
・笑い声もおかしい→皆十分(ry
・顔が怖い→だがそれがいい
・いつまでも中2病(※黒い翼が生えます)→皆中二病
・借金八兆円→実質ない
・口調がおかしい→皆十分おかしい
・服装がおかしい→皆十分お(ry
・笑い声もおかしい→皆十分(ry
・顔が怖い→だがそれがいい
・いつまでも中2病(※黒い翼が生えます)→皆中二病
・借金八兆円→実質ない
564:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 15:36:13.88:68oPIlxh0 (1/1)
あそこまでやっておいて基本一方さんは鈍感なんだなww
あそこまでやっておいて基本一方さんは鈍感なんだなww
565:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 15:50:39.52:WiQHL2SS0 (1/1)
・口調がおかしい→なれるとクセになる
・服装がおかしい→でも不思議と似合ってる
・笑い声もおかしい→ごくまれに無邪気に笑う
・顔が怖い→不器用さが可愛い
・いつまでも中2病(※黒い翼が生えます)→母性本能をくすぐられる
・借金八兆円→その気になれば返せる甲斐性がある
……あばたもえくぼというか、恋は盲目というか、とミサカはもう駄目かも(ry
・口調がおかしい→なれるとクセになる
・服装がおかしい→でも不思議と似合ってる
・笑い声もおかしい→ごくまれに無邪気に笑う
・顔が怖い→不器用さが可愛い
・いつまでも中2病(※黒い翼が生えます)→母性本能をくすぐられる
・借金八兆円→その気になれば返せる甲斐性がある
……あばたもえくぼというか、恋は盲目というか、とミサカはもう駄目かも(ry
566:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 18:25:44.75:NeemzZc70 (1/1)
ヴェントフラグを高速で立てるとはさすがは一方さん
ヴェントフラグを高速で立てるとはさすがは一方さん
567:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 18:37:00.68:5vhVbs360 (1/1)
>>565
14510号さん何やってンすか
>>565
14510号さん何やってンすか
568:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 19:42:14.31:XNvkDDo/o (2/2)
>>565
春厨がお騒がせしました今片付けますんで
>>565
春厨がお騒がせしました今片付けますんで
569:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 20:06:48.82:Sp/m9SA60 (1/1)
ところで>>1はベン・トー好きですか。
俺も好きだ。マイナーだから嬉しい
ところで>>1はベン・トー好きですか。
俺も好きだ。マイナーだから嬉しい
570:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 20:16:36.15:mKBCZX+X0 (1/1)
>>1じゃないけど、少し前にやってた黒子が半額弁当取り合うスレ読んで面白かったからベン・トーも読んだ。
残念だけど黒子のほうが面白かったのはアサウラには秘密だ。
>>1じゃないけど、少し前にやってた黒子が半額弁当取り合うスレ読んで面白かったからベン・トーも読んだ。
残念だけど黒子のほうが面白かったのはアサウラには秘密だ。
571:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 22:22:48.06:miWOTN9DO (1/1)
ここや某SSのヴェントがあまりに可愛いもんで本来のヴェントのキャラを忘れちまいそうだ・・・wwww
ここや某SSのヴェントがあまりに可愛いもんで本来のヴェントのキャラを忘れちまいそうだ・・・wwww
572:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/07(月) 00:30:06.52:bk44VkMLo (1/1)
このSS読んだ人達には天罰術式効かないな
普通なら敵意を持つはずなのに「ヴェントたああんnかああいいいいよおおお」とか言われて
とまどっちゃうヴェントたんもええええ新OPのヴェントたんもかあいかったよ
このSS読んだ人達には天罰術式効かないな
普通なら敵意を持つはずなのに「ヴェントたああんnかああいいいいよおおお」とか言われて
とまどっちゃうヴェントたんもええええ新OPのヴェントたんもかあいかったよ
573:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/07(月) 00:49:28.49:lBENlKfZ0 (1/1)
ヴェントちゃん超かわいい
この一方さんはあれだな。精神的に大人なようで恋愛関係だけ見事に小学生並だな
ヴェントちゃん超かわいい
この一方さんはあれだな。精神的に大人なようで恋愛関係だけ見事に小学生並だな
574:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/07(月) 01:01:19.61:glUoerh4o (1/1)
ヴェントたんの舌ピアスカラッカラ言わせてやりたい
ヴェントたんの舌ピアスカラッカラ言わせてやりたい
575:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/07(月) 01:36:57.88:2Oylcwdi0 (1/1)
>>「オマエが抱えてる憎しみ、この一方通行が全て引き受けた」
カッコイー!冗談抜きで惚れちゃいそうだぜ一方さん!
というかもう☆詰んだだろ、戦力的に。
>>「オマエが抱えてる憎しみ、この一方通行が全て引き受けた」
カッコイー!冗談抜きで惚れちゃいそうだぜ一方さん!
というかもう☆詰んだだろ、戦力的に。
576:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/07(月) 09:11:00.11:zUL+l+vA0 (1/2)
※ここまで全員男
※ここまで全員男
577:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/07(月) 09:12:02.38:zUL+l+vA0 (2/2)
あ、ごめん>>565までの流れのつもりだった忘れて
あ、ごめん>>565までの流れのつもりだった忘れて
578: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 22:51:14.47:9PINPS/ho (1/23)
こんばんわ~、今日も投下しに参りました。
また調子に乗って連日投下ですよ、ごめんなさい。
さてさて、今日のお話はこのSSの核心でもあり定番でもある星の欠片についてです。
・・・・・・え?んなもんどうでもいいからもっとイチャラブ展開を拡げていけ?
建前が無きゃイチャラブ出来ねえんだよここの>>1は・・・・・・。
ありがたい支援レスの中にもありましたが、確かにアレイスターさん大ピンチですね・・・・・・。
その辺も一応考えてはいますが。
それではいきます。
こんばんわ~、今日も投下しに参りました。
また調子に乗って連日投下ですよ、ごめんなさい。
さてさて、今日のお話はこのSSの核心でもあり定番でもある星の欠片についてです。
・・・・・・え?んなもんどうでもいいからもっとイチャラブ展開を拡げていけ?
建前が無きゃイチャラブ出来ねえんだよここの>>1は・・・・・・。
ありがたい支援レスの中にもありましたが、確かにアレイスターさん大ピンチですね・・・・・・。
その辺も一応考えてはいますが。
それではいきます。
579: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 22:53:02.84:9PINPS/ho (2/23)
――エリザリーナ独立国同盟・とある軍事施設 オフィスルーム
エリザリーナ「・・・・・・・・・・・・」ハァ
ガチャ
風斬「ここ・・・・・・でいいのかな?」チラッ
エリザリーナ「あら、いらっしゃい」
風斬「あ、どうも。 ここで食事するんですか?」
エリザリーナ「食堂も埋まってて空いてる部屋がここくらいしかないのよ。
書類やらなんやらで散らかってるけど、見逃してちょうだい」
風斬「いえ、全然気にしてませんから! ありがとうございます」
垣根「うらぁ、晩飯に呼ばれて来てやったぞ」ガチャ
風斬「あ、垣根さん」
ガブリエル「ddnatcntum氷華amjnytdjrk」ガバッ
――エリザリーナ独立国同盟・とある軍事施設 オフィスルーム
エリザリーナ「・・・・・・・・・・・・」ハァ
ガチャ
風斬「ここ・・・・・・でいいのかな?」チラッ
エリザリーナ「あら、いらっしゃい」
風斬「あ、どうも。 ここで食事するんですか?」
エリザリーナ「食堂も埋まってて空いてる部屋がここくらいしかないのよ。
書類やらなんやらで散らかってるけど、見逃してちょうだい」
風斬「いえ、全然気にしてませんから! ありがとうございます」
垣根「うらぁ、晩飯に呼ばれて来てやったぞ」ガチャ
風斬「あ、垣根さん」
ガブリエル「ddnatcntum氷華amjnytdjrk」ガバッ
580: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 22:54:02.86:9PINPS/ho (3/23)
風斬「きゃっ、もうっ。 いい子にしてましたか?」ナデナデ
垣根「完璧にペット扱いだなミーシャ」
サーシャ「失礼します」
ワシリーサ「今日はここで食事なの? なんだか雰囲気無いわねぇ」
エリザリーナ「我儘言わないで」
風斬「そういえばエイワスさんは・・・・・・?」
垣根「ん、ここに行く途中に消えた。 すぐ戻ってくるとか言ってたぞ」
風斬「そうですか・・・・・・」
垣根「エイワスの野郎、ロシアに来てからなんか落ち着きがねえよな。
あっち行ったりこっち行ったり」
風斬「きゃっ、もうっ。 いい子にしてましたか?」ナデナデ
垣根「完璧にペット扱いだなミーシャ」
サーシャ「失礼します」
ワシリーサ「今日はここで食事なの? なんだか雰囲気無いわねぇ」
エリザリーナ「我儘言わないで」
風斬「そういえばエイワスさんは・・・・・・?」
垣根「ん、ここに行く途中に消えた。 すぐ戻ってくるとか言ってたぞ」
風斬「そうですか・・・・・・」
垣根「エイワスの野郎、ロシアに来てからなんか落ち着きがねえよな。
あっち行ったりこっち行ったり」
581: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 22:55:18.46:9PINPS/ho (4/23)
風斬「なんだか忙しそうにしてますよね。 何か企んでるんでしょうか?」
サーシャ「第一の質問ですが、あと来ていないのは誰ですか?」
垣根「一方通行の野郎とあの変な魔術師女、それだけか」
レッサー「私を普通にスルーするなぁ!」ガチャン
風斬「レッサー、もういいんですか?」
レッサー「はい! 私は今この時より、新生レッサーとして生まれ変わったのです!」ドン!!
ワシリーサ「なんだか楽しそうねぇ。 何かあったのかにゃん?」
レッサー「もう何時までもウジウジしていられないんです!」
垣根「何だコイツ」
風斬「くすっ」ニコッ
風斬「なんだか忙しそうにしてますよね。 何か企んでるんでしょうか?」
サーシャ「第一の質問ですが、あと来ていないのは誰ですか?」
垣根「一方通行の野郎とあの変な魔術師女、それだけか」
レッサー「私を普通にスルーするなぁ!」ガチャン
風斬「レッサー、もういいんですか?」
レッサー「はい! 私は今この時より、新生レッサーとして生まれ変わったのです!」ドン!!
ワシリーサ「なんだか楽しそうねぇ。 何かあったのかにゃん?」
レッサー「もう何時までもウジウジしていられないんです!」
垣根「何だコイツ」
風斬「くすっ」ニコッ
582: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 22:57:08.33:9PINPS/ho (5/23)
一方通行「ここかァ?」ガチャ
ヴェント「早く入れよ」ゲシッ
一方通行「痛っ」ドテッ
サーシャ「・・・・・・第二の質問ですが、お二人は一緒にいたんですか?」
風斬「!?」
レッサー「むむ?」
一方通行「ってェな、何しやがる・・・・・・。 で、今なンか言ったかオマエ」
サーシャ「えぇ、ですから――――、」
ヴェント「こんなのと一緒にいるわけないでしょ!! 馬鹿なこと言わないでよ」
サーシャ「失礼しました」
ワシリーサ「ふふーん? にゃーんか怪しいわね、あなたがそんな取り乱すなんて」ニタニタ
一方通行「おいヴェント、オマエ何言ってやが――ぷぎゅ!?」グシャ
ヴェント「テメェは黙ってろよ・・・・・・!!?」グリグリ
一方通行「ここかァ?」ガチャ
ヴェント「早く入れよ」ゲシッ
一方通行「痛っ」ドテッ
サーシャ「・・・・・・第二の質問ですが、お二人は一緒にいたんですか?」
風斬「!?」
レッサー「むむ?」
一方通行「ってェな、何しやがる・・・・・・。 で、今なンか言ったかオマエ」
サーシャ「えぇ、ですから――――、」
ヴェント「こんなのと一緒にいるわけないでしょ!! 馬鹿なこと言わないでよ」
サーシャ「失礼しました」
ワシリーサ「ふふーん? にゃーんか怪しいわね、あなたがそんな取り乱すなんて」ニタニタ
一方通行「おいヴェント、オマエ何言ってやが――ぷぎゅ!?」グシャ
ヴェント「テメェは黙ってろよ・・・・・・!!?」グリグリ
583: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 22:57:52.29:9PINPS/ho (6/23)
垣根「おーおー、来て早々踏みつけプレイを鑑賞出来るとはな。
ディナー前のサプライズかよ?」ケラケラ
ガブリエル「――――――――――――」ナデナデ
一方通行「撫・・・・・・でてねェ、で助けろ・・・・・・!!」ゲシゲシ
レッサー「(大丈夫ですよ風斬さん! 分はまだあなたにあります!)」ヒソヒソ
風斬「(う、うーん・・・・・・・・・・・・)」シュン
エリザリーナ「ヴェント、そろそろ離してあげなさい」
ヴェント「ふん」ヒョイ
一方通行「"そろそろ"ってなンだよ!? こォなった瞬間止めろってンだ!」ウガー
ヴェント「ん? エイワスは来ないの?」
垣根「以下略」
一方通行「アイツはまたフラフラフラフラ・・・・・・何やってンだか」
ワシリーサ「どうするの? 先に食べちゃう? あ、食べちゃうって言うのは―――」
サーシャ「性的な意味でなく、ですね」
ワシリーサ「さっすがサーシャちゃん! よく分かってるわぁ♪」
一方通行「エイワスを女にしたよォなヤツだなオマエ・・・・・・、いやアイツも女なンだっけ?」
垣根「おーおー、来て早々踏みつけプレイを鑑賞出来るとはな。
ディナー前のサプライズかよ?」ケラケラ
ガブリエル「――――――――――――」ナデナデ
一方通行「撫・・・・・・でてねェ、で助けろ・・・・・・!!」ゲシゲシ
レッサー「(大丈夫ですよ風斬さん! 分はまだあなたにあります!)」ヒソヒソ
風斬「(う、うーん・・・・・・・・・・・・)」シュン
エリザリーナ「ヴェント、そろそろ離してあげなさい」
ヴェント「ふん」ヒョイ
一方通行「"そろそろ"ってなンだよ!? こォなった瞬間止めろってンだ!」ウガー
ヴェント「ん? エイワスは来ないの?」
垣根「以下略」
一方通行「アイツはまたフラフラフラフラ・・・・・・何やってンだか」
ワシリーサ「どうするの? 先に食べちゃう? あ、食べちゃうって言うのは―――」
サーシャ「性的な意味でなく、ですね」
ワシリーサ「さっすがサーシャちゃん! よく分かってるわぁ♪」
一方通行「エイワスを女にしたよォなヤツだなオマエ・・・・・・、いやアイツも女なンだっけ?」
584: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 22:58:46.71:9PINPS/ho (7/23)
プライベーティアとの抗争が終わり、『天使同盟』が独立国同盟に到着して数時間。
ようやく落ち着きを取り戻した面々は朝から全く摂っていなかった食事を摂ることにした。
場所はエリザリーナがよく使用している軍事施設のとあるオフィスルーム。
食堂はどっかの誰かさんが突っ込ませたクルーザーが原因で避難していた国民が使用しているため、
空きがここしかないとのことらしい。
「失礼します」
「どうぞ、適当に机の上に並べていって」
「了解しました」
恐らくエリザリーナの部下の一人なのだろうロシア人の女性が、パッと見豪勢な料理を並べていく。
プライベーティアとの抗争が終わり、『天使同盟』が独立国同盟に到着して数時間。
ようやく落ち着きを取り戻した面々は朝から全く摂っていなかった食事を摂ることにした。
場所はエリザリーナがよく使用している軍事施設のとあるオフィスルーム。
食堂はどっかの誰かさんが突っ込ませたクルーザーが原因で避難していた国民が使用しているため、
空きがここしかないとのことらしい。
「失礼します」
「どうぞ、適当に机の上に並べていって」
「了解しました」
恐らくエリザリーナの部下の一人なのだろうロシア人の女性が、パッと見豪勢な料理を並べていく。
585: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 22:59:49.52:9PINPS/ho (8/23)
各々は適当な席に座っていた。
一方通行が座っている席の左右にはヴェントと風斬がいる。垣根の両隣はレッサーとワシリーサ。
ミーシャとサーシャは隣同士で座り、何か話をしている。会話など出来ないだろうに。
「おー、これって全部ロシア料理か?」
「簡単な物しか用意出来なくて申し訳ないわね」
目の前に並べられた湯気をほかほか立たせているロシア料理に舌つづみを打つ垣根。
エリザリーナは簡単な物しか用意出来なかったと言うが、それでも十分な種類と量のご馳走だった。
「wbdggmessk最高jrzispfani」
「あぁ、ミーシャ、涎が」
各々は適当な席に座っていた。
一方通行が座っている席の左右にはヴェントと風斬がいる。垣根の両隣はレッサーとワシリーサ。
ミーシャとサーシャは隣同士で座り、何か話をしている。会話など出来ないだろうに。
「おー、これって全部ロシア料理か?」
「簡単な物しか用意出来なくて申し訳ないわね」
目の前に並べられた湯気をほかほか立たせているロシア料理に舌つづみを打つ垣根。
エリザリーナは簡単な物しか用意出来なかったと言うが、それでも十分な種類と量のご馳走だった。
「wbdggmessk最高jrzispfani」
「あぁ、ミーシャ、涎が」
586: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 23:00:36.90:9PINPS/ho (9/23)
料理を前にして早くも興奮状態のミーシャはだらだらとみっともなく涎を垂らす。
それをせっせとハンカチで拭うサーシャ、どう見ても母娘です本当にありがとうございました。
それを見たワシリーサもミーシャに習って涎を垂らすが、彼女の場合は違う意味で出ている涎な気がする。
しかも拭いてもらえなかった。
「さ、これで全部よ。 好きなだけ食べてちょうだい。 おかわりも多分あると思うけど・・・・・・」
「utuwipjdsn合掌yihmwzmtid」
「え?」
「fmsyzbdmjr合掌zdwydpbdwh」
「??」
「手を合わせていただきますしやがれって事だろ。 コイツ変なとこで律儀なンだよ」
料理を前にして早くも興奮状態のミーシャはだらだらとみっともなく涎を垂らす。
それをせっせとハンカチで拭うサーシャ、どう見ても母娘です本当にありがとうございました。
それを見たワシリーサもミーシャに習って涎を垂らすが、彼女の場合は違う意味で出ている涎な気がする。
しかも拭いてもらえなかった。
「さ、これで全部よ。 好きなだけ食べてちょうだい。 おかわりも多分あると思うけど・・・・・・」
「utuwipjdsn合掌yihmwzmtid」
「え?」
「fmsyzbdmjr合掌zdwydpbdwh」
「??」
「手を合わせていただきますしやがれって事だろ。 コイツ変なとこで律儀なンだよ」
587: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 23:01:37.35:9PINPS/ho (10/23)
あぁ、そういうことか、とエリザリーナは手を合わせて食事を始めた。
他の面々も『なんだか合掌しなきゃいけない空気』を察知し、それに習う。
「んー! 美味しいです!」
「第三次世界大戦の時はファーストフードとかしか食べてないですからね。
ロシア料理ってこんなに美味しかったんですねー・・・・・・」
「まァ、悪くねェ」
「ryngdhbxym美味uhgwwznmyf絶品kgdjpwjzci」
「第三の質問ですが、ミーシャ。 素手で食べるならフォークやスプーンを持つ意味が
ないのでは・・・・・・?」
「やばい、めっちゃ美味え。 これなんて料理?」
「それはコトレータっていう、まぁカツレツみたいなものね。
はい、サーシャちゃん、あーん♪」
「こんな騒がしかったら食事なんて出来ないわよ・・・・・・」
各人様々な反応を見せながら、ロシア料理を楽しんだ。
あぁ、そういうことか、とエリザリーナは手を合わせて食事を始めた。
他の面々も『なんだか合掌しなきゃいけない空気』を察知し、それに習う。
「んー! 美味しいです!」
「第三次世界大戦の時はファーストフードとかしか食べてないですからね。
ロシア料理ってこんなに美味しかったんですねー・・・・・・」
「まァ、悪くねェ」
「ryngdhbxym美味uhgwwznmyf絶品kgdjpwjzci」
「第三の質問ですが、ミーシャ。 素手で食べるならフォークやスプーンを持つ意味が
ないのでは・・・・・・?」
「やばい、めっちゃ美味え。 これなんて料理?」
「それはコトレータっていう、まぁカツレツみたいなものね。
はい、サーシャちゃん、あーん♪」
「こんな騒がしかったら食事なんて出来ないわよ・・・・・・」
各人様々な反応を見せながら、ロシア料理を楽しんだ。
588: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 23:03:19.18:9PINPS/ho (11/23)
――エリザリーナ独立国同盟・とある軍事施設 オフィスルーム
エリザリーナ「・・・・・・それで、あなた達は今後の予定はあるの?」
一方通行「あン? あー・・・・・・、どォすっかな」モグモグ
風斬「とりあえずサーシャさんから色々お話を聞きましょうよ」
サーシャ「第一の私見ですが、答えられる程度の質問であれば承りますが恐らく力にはなれないと思いますよ」
ガブリエル「―――――――――」グァフグァフ
垣根「ていうか何で俺たちロシアまで来たんだっけ?」モグモグ
レッサー「えーっと・・・・・・」ムグムグ
ワシリーサ「サーシャちゃんに用があって来たんでしょ?」パクパク
一方通行「あァそォだな、サーシャ。 オマエ、ガブリエルが喋ってる事とかわかるか?」
――エリザリーナ独立国同盟・とある軍事施設 オフィスルーム
エリザリーナ「・・・・・・それで、あなた達は今後の予定はあるの?」
一方通行「あン? あー・・・・・・、どォすっかな」モグモグ
風斬「とりあえずサーシャさんから色々お話を聞きましょうよ」
サーシャ「第一の私見ですが、答えられる程度の質問であれば承りますが恐らく力にはなれないと思いますよ」
ガブリエル「―――――――――」グァフグァフ
垣根「ていうか何で俺たちロシアまで来たんだっけ?」モグモグ
レッサー「えーっと・・・・・・」ムグムグ
ワシリーサ「サーシャちゃんに用があって来たんでしょ?」パクパク
一方通行「あァそォだな、サーシャ。 オマエ、ガブリエルが喋ってる事とかわかるか?」
589: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 23:04:41.14:9PINPS/ho (12/23)
サーシャ「第一の回答ですが、彼女の言語はノイズが酷すぎて私でも理解できません。
補足説明しますと、ジェスチャーや雰囲気などで何を伝えたいのかはある程度把握出来ますが、
それは皆さんも同じ事だと思います」
垣根「そうだな」
一方通行「そォか、ありがとよ」モグモグ
サーシャ「いえ。 ・・・・・・・・・・・・」
風斬「・・・・・・・・・・・・」パクパク
レッサー「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」モギュモギュ
サーシャ「・・・・・・・・・・・・。 あの、第四の質問ですが、他には?」
サーシャ「第一の回答ですが、彼女の言語はノイズが酷すぎて私でも理解できません。
補足説明しますと、ジェスチャーや雰囲気などで何を伝えたいのかはある程度把握出来ますが、
それは皆さんも同じ事だと思います」
垣根「そうだな」
一方通行「そォか、ありがとよ」モグモグ
サーシャ「いえ。 ・・・・・・・・・・・・」
風斬「・・・・・・・・・・・・」パクパク
レッサー「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」モギュモギュ
サーシャ「・・・・・・・・・・・・。 あの、第四の質問ですが、他には?」
590: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 23:05:33.11:9PINPS/ho (13/23)
一方通行「あ?」
サーシャ「他に質問とかないんですか?」
一方通行「いや、もォ別に・・・・・・・・・・・・」
レッサー「えぇーっ!!?」ブフォ
風斬「ちょ、ちょっと、何言ってるんですか一方通行さん!!!」
一方通行「?」
サーシャ「だ、第五の質問ですが、あなたはそれだけを聞きに遠路遥々ロシアの地へ?」
ヴェント「そんだけならエアメールとかで十分だろうが・・・・・・」
風斬「ちょっと待ってください!! まだ重要な案件が残っているんです!!」アタフタ
一方通行「なンかあったっけ?」ガツガツ
垣根「知らねえな」ムシャムシャ
エリザリーナ「ま、まぁそんなに慌てなくても、私たちはいつでもあなた達の話を聞くわよ?」
一方通行「あ?」
サーシャ「他に質問とかないんですか?」
一方通行「いや、もォ別に・・・・・・・・・・・・」
レッサー「えぇーっ!!?」ブフォ
風斬「ちょ、ちょっと、何言ってるんですか一方通行さん!!!」
一方通行「?」
サーシャ「だ、第五の質問ですが、あなたはそれだけを聞きに遠路遥々ロシアの地へ?」
ヴェント「そんだけならエアメールとかで十分だろうが・・・・・・」
風斬「ちょっと待ってください!! まだ重要な案件が残っているんです!!」アタフタ
一方通行「なンかあったっけ?」ガツガツ
垣根「知らねえな」ムシャムシャ
エリザリーナ「ま、まぁそんなに慌てなくても、私たちはいつでもあなた達の話を聞くわよ?」
591: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 23:06:44.58:9PINPS/ho (14/23)
レッサー「一方通行さん・・・・・・ついにボケちゃいましたか」オヨヨ
一方通行「ンだと!? 誰に言ってンだオイ!!」
風斬「あなたに言ってるんですよ一方通行さん!! "ベツレヘムの星の欠片"の件は!?」
一方通行「あァ!!? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、あ」
垣根「あぁ、そうだそうだ、それ聞かねえとダメだろ」ハハハ
レッサー「ハハハじゃないでしょう、全くこれだから能力者は・・・・・・」
ワシリーサ「ベツレヘムの星・・・・・・? あの空中要塞?」
ヴェント「・・・・・・なるほど、なんとなくわかったわ」
一方通行「そもそもオマエら、第三次世界大戦で召喚されたガブリエルが
最後はどォなったか知ってるか?」
サーシャ「第二の回答ですが情報は耳にしています。 消滅したはずですよね?」
レッサー「一方通行さん・・・・・・ついにボケちゃいましたか」オヨヨ
一方通行「ンだと!? 誰に言ってンだオイ!!」
風斬「あなたに言ってるんですよ一方通行さん!! "ベツレヘムの星の欠片"の件は!?」
一方通行「あァ!!? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、あ」
垣根「あぁ、そうだそうだ、それ聞かねえとダメだろ」ハハハ
レッサー「ハハハじゃないでしょう、全くこれだから能力者は・・・・・・」
ワシリーサ「ベツレヘムの星・・・・・・? あの空中要塞?」
ヴェント「・・・・・・なるほど、なんとなくわかったわ」
一方通行「そもそもオマエら、第三次世界大戦で召喚されたガブリエルが
最後はどォなったか知ってるか?」
サーシャ「第二の回答ですが情報は耳にしています。 消滅したはずですよね?」
592: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 23:07:46.45:9PINPS/ho (15/23)
一方通行「そォだ、消滅した。 はずなのに今もこォしてコイツは
幸せそォに大飯食らってやがる」
ガブリエル「xakpscbdea幸福mhstfunfyp」ガツガツ ズゾゾゾゾゾゾ
エリザリーナ「ええ、見事に食い散らかしてるわね」
サーシャ「第六の質問ですが、その原因を突き止めるためにここへ来たわけですね?」
風斬「はい、そうなんです」
ワシリーサ「・・・・・・・・・・・・ふふーん。 お姉さん分かっちゃった♪」
レッサー「え? まだ何も話してませんけど・・・・・・」
ワシリーサ「ベツレヘムの星にはミーシャ=クロイツェフを召喚するために組み込まれた術式が
設けられていたわ。 確か右方の部分にあった儀式場ね。 しかし、何らかの理由によって
儀式場の『門』を司る支え、・・・・・・柱かにゃ? それが破壊された事によって
ミーシャは顕現する力を失い、消滅した。
にも関わらず、今もこうしてこの世に顕現しており、あなた達『天使同盟』に接触、
世界各地を回って原因を探っていたが見つからず、次に目指したのがロシアでした・・・・・・。
と、簡単に言うとこーんな感じになるんじゃないのかにゃーん?」ペラペラ
一方通行「そォだ、消滅した。 はずなのに今もこォしてコイツは
幸せそォに大飯食らってやがる」
ガブリエル「xakpscbdea幸福mhstfunfyp」ガツガツ ズゾゾゾゾゾゾ
エリザリーナ「ええ、見事に食い散らかしてるわね」
サーシャ「第六の質問ですが、その原因を突き止めるためにここへ来たわけですね?」
風斬「はい、そうなんです」
ワシリーサ「・・・・・・・・・・・・ふふーん。 お姉さん分かっちゃった♪」
レッサー「え? まだ何も話してませんけど・・・・・・」
ワシリーサ「ベツレヘムの星にはミーシャ=クロイツェフを召喚するために組み込まれた術式が
設けられていたわ。 確か右方の部分にあった儀式場ね。 しかし、何らかの理由によって
儀式場の『門』を司る支え、・・・・・・柱かにゃ? それが破壊された事によって
ミーシャは顕現する力を失い、消滅した。
にも関わらず、今もこうしてこの世に顕現しており、あなた達『天使同盟』に接触、
世界各地を回って原因を探っていたが見つからず、次に目指したのがロシアでした・・・・・・。
と、簡単に言うとこーんな感じになるんじゃないのかにゃーん?」ペラペラ
593: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 23:08:55.59:9PINPS/ho (16/23)
風斬「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ポカーン
一方通行「ふざけた女だと思ってたが、・・・・・・この狸が」
ワシリーサ「ウサぴょんに言われたくないポコ♪」
サーシャ(普段からこんな真面目だったら尊敬出来るのに・・・・・・)
ヴェント(私が説明しようと思ったのに・・・・・・)
エリザリーナ「確かにおかしな話ね、儀式場の破壊はともかく、ベツレヘムの星は
もう北極海で海の藻屑になってしまっているわ。 それなのになぜ?」
一方通行「なぜ? はこっちのセリフだ。 なンでこのアホ天使が顕現出来ているのか、
それを聞きに俺達はここに来たンだよ」
エリザリーナ「結論から言うと、わかるわけがないわ」
一方通行「ですよねー」
風斬「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ポカーン
一方通行「ふざけた女だと思ってたが、・・・・・・この狸が」
ワシリーサ「ウサぴょんに言われたくないポコ♪」
サーシャ(普段からこんな真面目だったら尊敬出来るのに・・・・・・)
ヴェント(私が説明しようと思ったのに・・・・・・)
エリザリーナ「確かにおかしな話ね、儀式場の破壊はともかく、ベツレヘムの星は
もう北極海で海の藻屑になってしまっているわ。 それなのになぜ?」
一方通行「なぜ? はこっちのセリフだ。 なンでこのアホ天使が顕現出来ているのか、
それを聞きに俺達はここに来たンだよ」
エリザリーナ「結論から言うと、わかるわけがないわ」
一方通行「ですよねー」
594: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 23:10:45.39:9PINPS/ho (17/23)
風斬「なぜ天使さんがこの世に顕現していられるかは最初のイギリス訪問の時に
予測はついていますよ。 多分、ベツレヘムの星はまだ空中を漂っているんだろうって。
儀式場の一部を残した『ベツレヘムの星の欠片』が」
サーシャ「第二の私見ですが、なるほど、それで欠片ですか」
一方通行「あーそういや、どォやって空中を散歩してるとか、人工衛星の監視網を掻い潜っているかとかは
誰かが特殊な術式を使用しているって考えも出てたな。 ていうか俺達は魔術に
詳しくねェから、それで一応結論付けてたンだがな」
ヴェント「誰かって誰よ? そんな儀式場を隠すような真似、誰が何の得があってするの?」
一方通行「だからそれを調べに来たっつってンだろォが、聞いてた?」
ヴェント「んなコトここに来たって分かる訳ないっつってんだよ白いの」
一方通行「知恵ェ貸せって事だろォが、ンな事もわかンないンですかァ!?」ガタッ
風斬「なぜ天使さんがこの世に顕現していられるかは最初のイギリス訪問の時に
予測はついていますよ。 多分、ベツレヘムの星はまだ空中を漂っているんだろうって。
儀式場の一部を残した『ベツレヘムの星の欠片』が」
サーシャ「第二の私見ですが、なるほど、それで欠片ですか」
一方通行「あーそういや、どォやって空中を散歩してるとか、人工衛星の監視網を掻い潜っているかとかは
誰かが特殊な術式を使用しているって考えも出てたな。 ていうか俺達は魔術に
詳しくねェから、それで一応結論付けてたンだがな」
ヴェント「誰かって誰よ? そんな儀式場を隠すような真似、誰が何の得があってするの?」
一方通行「だからそれを調べに来たっつってンだろォが、聞いてた?」
ヴェント「んなコトここに来たって分かる訳ないっつってんだよ白いの」
一方通行「知恵ェ貸せって事だろォが、ンな事もわかンないンですかァ!?」ガタッ
595: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 23:11:44.88:9PINPS/ho (18/23)
ヴェント「はぁ!? それが人に物を頼む態度!? 悪いのは顔つきだけじゃなくて育ちもかよ科学野郎が!!」ガタッ
エリザリーナ「はいはい喧嘩しない」ハァ
レッサー「でも確かに気になりますね。 それが本当なら、誰が隠してるんでしょう?」
垣根「どーせエイワス辺りだろ。 隠しといてそれを必死に探す俺達を見て楽しんでるんだ」バクバク
風斬「あり得そうだから困るんですけど・・・・・・、けどこの件に関してだけはエイワスさんは
何もしていないと思うんですよね」
垣根「なんでそう言えるんだよ」
風斬「根拠はないですけど・・・・・・なんでだろ、何となくとしか・・・・・・」
垣根「ハッ、なんだそりゃ」
風斬「ごめんなさい・・・・・・」
ヴェント「はぁ!? それが人に物を頼む態度!? 悪いのは顔つきだけじゃなくて育ちもかよ科学野郎が!!」ガタッ
エリザリーナ「はいはい喧嘩しない」ハァ
レッサー「でも確かに気になりますね。 それが本当なら、誰が隠してるんでしょう?」
垣根「どーせエイワス辺りだろ。 隠しといてそれを必死に探す俺達を見て楽しんでるんだ」バクバク
風斬「あり得そうだから困るんですけど・・・・・・、けどこの件に関してだけはエイワスさんは
何もしていないと思うんですよね」
垣根「なんでそう言えるんだよ」
風斬「根拠はないですけど・・・・・・なんでだろ、何となくとしか・・・・・・」
垣根「ハッ、なんだそりゃ」
風斬「ごめんなさい・・・・・・」
596: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 23:13:41.96:9PINPS/ho (19/23)
一方通行「・・・・・・船でここに向かう途中に、俺はガブリエル本人が隠してるンじゃねェかと考えた事がある」
ワシリーサ「天使が?」
レッサー「あぁ、なんか言ってましたねそんな事。 たしかエイワスさん曰く、ミーシャさんには
まだこの世でやらなきゃいけない事があって、それまで顕現し続けるために
ベツレヘムの星の欠片を隠してるとかなんとか」
サーシャ「第七の質問ですが、ミーシャがやり残していることとは?」
一方通行「それが『天使同盟』が抱えてる最大の謎だ。ガブリエル本人に聞いても
なぜかこの件にだけはうンともすンとも言わねェし、それを聞き出すために
サーシャに会いに来たンだが、そのサーシャも言語が理解出来ねェと来た」
サーシャ「第三の私見ですが、力になれなくてすみません」
一方通行「責めてるわけじゃねェし、オマエが謝る理由は何一つねェよ。
こっちが勝手に期待膨らませてただけだ」
サーシャ「あ、ありがとうございます・・・・・・」
ワシリーサ「いやん。 ウサぴょんったら優しいのね、これは強力なライバルの出現か・・・・・・!?」
風斬「・・・・・・・・・・・・」
ヴェント「・・・・・・・・・・・・」
一方通行「・・・・・・船でここに向かう途中に、俺はガブリエル本人が隠してるンじゃねェかと考えた事がある」
ワシリーサ「天使が?」
レッサー「あぁ、なんか言ってましたねそんな事。 たしかエイワスさん曰く、ミーシャさんには
まだこの世でやらなきゃいけない事があって、それまで顕現し続けるために
ベツレヘムの星の欠片を隠してるとかなんとか」
サーシャ「第七の質問ですが、ミーシャがやり残していることとは?」
一方通行「それが『天使同盟』が抱えてる最大の謎だ。ガブリエル本人に聞いても
なぜかこの件にだけはうンともすンとも言わねェし、それを聞き出すために
サーシャに会いに来たンだが、そのサーシャも言語が理解出来ねェと来た」
サーシャ「第三の私見ですが、力になれなくてすみません」
一方通行「責めてるわけじゃねェし、オマエが謝る理由は何一つねェよ。
こっちが勝手に期待膨らませてただけだ」
サーシャ「あ、ありがとうございます・・・・・・」
ワシリーサ「いやん。 ウサぴょんったら優しいのね、これは強力なライバルの出現か・・・・・・!?」
風斬「・・・・・・・・・・・・」
ヴェント「・・・・・・・・・・・・」
597: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 23:15:03.15:9PINPS/ho (20/23)
ヴェント「で、やり残してるコトって何よ? そこの犬みたいにメシ食い散らかしてる化物」
ガブリエル「――――――――――――」ムシャムシャ
風斬「どうも、あまり人には言いたくない事らしくて・・・・・・」
ヴェント「埒明かないわね、だったらもうコイツがしたいコトし終えるまで待ってりゃいいじゃない」
垣根「結局はそうなる訳よ。 あ、ヤベ、あの金髪女と口調被った」ズズズ~
一方通行「それしか手がねェンならそれでもいと思ってンだよ俺は。
もォ正直ベツレヘムの星がどォとか、いい加減面倒になって来ちまってなァ」
ワシリーサ「現状でも十分楽しそうだものねぇ、あなた達って」クスクス
垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ゴクッ ゴクッ ピタッ
風斬「? 垣根さん?」
垣根「・・・・・・だが、楽観視出来る状況でもねえはずだぞ」
エリザリーナ「?」
ヴェント「で、やり残してるコトって何よ? そこの犬みたいにメシ食い散らかしてる化物」
ガブリエル「――――――――――――」ムシャムシャ
風斬「どうも、あまり人には言いたくない事らしくて・・・・・・」
ヴェント「埒明かないわね、だったらもうコイツがしたいコトし終えるまで待ってりゃいいじゃない」
垣根「結局はそうなる訳よ。 あ、ヤベ、あの金髪女と口調被った」ズズズ~
一方通行「それしか手がねェンならそれでもいと思ってンだよ俺は。
もォ正直ベツレヘムの星がどォとか、いい加減面倒になって来ちまってなァ」
ワシリーサ「現状でも十分楽しそうだものねぇ、あなた達って」クスクス
垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ゴクッ ゴクッ ピタッ
風斬「? 垣根さん?」
垣根「・・・・・・だが、楽観視出来る状況でもねえはずだぞ」
エリザリーナ「?」
598: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 23:15:59.78:9PINPS/ho (21/23)
一方通行「・・・・・・オマエもエイワスが船で言ってた事が気になってンのか」
レッサー「何か言ってましたっけ? あの人って常に意味深な発言してるからなぁ」
風斬「『我々の星の欠片を巡る旅は、今回で終わりを迎える』・・・・・・、でしたよね?」
一方通行「あァ」
エリザリーナ「そうなの? ロシアが最後の旅ということ?」
垣根「ヤツが言うにゃあそうらしいぜ。 なんかそんな気がするとか言って」
風斬「ロシアで星の欠片が見つかるかどうかはわからないけど・・・・・・みたいな
ニュアンスの事を言ってましたよね。 あの人がそういうと何だか本当にそうなりそうで・・・・・・」
ヴェント「星の欠片が見つかったらアンタらの目的は全て達成された事になるの?」
一方通行「テレビゲームで言うところの『エンディング』は迎えた事になるな。
そっから先の裏シナリオ、『エクストラエピソード』まではいかねェが」
ワシリーサ「とりあえず発見できたら安泰、といったところかしら」
一方通行「どこにあンのかは皆目見当がつかねェけどな」
風斬「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」チラッ
ガブリエル「――――――――――――」ングング プッハー
一方通行「・・・・・・オマエもエイワスが船で言ってた事が気になってンのか」
レッサー「何か言ってましたっけ? あの人って常に意味深な発言してるからなぁ」
風斬「『我々の星の欠片を巡る旅は、今回で終わりを迎える』・・・・・・、でしたよね?」
一方通行「あァ」
エリザリーナ「そうなの? ロシアが最後の旅ということ?」
垣根「ヤツが言うにゃあそうらしいぜ。 なんかそんな気がするとか言って」
風斬「ロシアで星の欠片が見つかるかどうかはわからないけど・・・・・・みたいな
ニュアンスの事を言ってましたよね。 あの人がそういうと何だか本当にそうなりそうで・・・・・・」
ヴェント「星の欠片が見つかったらアンタらの目的は全て達成された事になるの?」
一方通行「テレビゲームで言うところの『エンディング』は迎えた事になるな。
そっから先の裏シナリオ、『エクストラエピソード』まではいかねェが」
ワシリーサ「とりあえず発見できたら安泰、といったところかしら」
一方通行「どこにあンのかは皆目見当がつかねェけどな」
風斬「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」チラッ
ガブリエル「――――――――――――」ングング プッハー
599: ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 23:24:01.19:9PINPS/ho (22/23)
次回予告ウソついちゃいました、ごめんなさい。
てなわけで今回はここまでです。あまり盛り上がるような場面ではありませんでしたがご容赦を。
次回も引き続き同じような話になりますが、次の投下で終わるでしょう。
今回もここまで読んでくださった読者様にビッグバン級の感謝を。
支援レスにも同じく感謝しています、ありがとうございます。
ではまた三日以内に!
次回予告ウソついちゃいました、ごめんなさい。
てなわけで今回はここまでです。あまり盛り上がるような場面ではありませんでしたがご容赦を。
次回も引き続き同じような話になりますが、次の投下で終わるでしょう。
今回もここまで読んでくださった読者様にビッグバン級の感謝を。
支援レスにも同じく感謝しています、ありがとうございます。
ではまた三日以内に!
600:次回予告はここまでです。 ◆3dKAx7itpI:2011/02/07(月) 23:24:47.87:9PINPS/ho (23/23)
【次回予告】
『星の欠片を見つける事くらいなら何とかなるんじゃないかしらん?』
―――――――――――元『殲滅白書』のシスター・ワシリーサ
『よくわかんねえけど、ミーシャみてえな天使が精製する魔力ってのは他のと質が違うって事か』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・垣根帝督
『・・・・・・「星の欠片から漏洩している魔力の感知」・・・・・・』
―――――――――――ローマ正教、禁断の組織『神の右席』の元一員・『前方』のヴェント
『ろ、漏洩・・・・・・?』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・風斬氷華
『俺の胸で良けりゃあ貸してやンよ』
―――――――――――『天使同盟』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
『冗談は名前だけにしてください』
―――――――――――元『殲滅白書』の魔術師・サーシャ=クロイツェフ
【次回予告】
『星の欠片を見つける事くらいなら何とかなるんじゃないかしらん?』
―――――――――――元『殲滅白書』のシスター・ワシリーサ
『よくわかんねえけど、ミーシャみてえな天使が精製する魔力ってのは他のと質が違うって事か』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・垣根帝督
『・・・・・・「星の欠片から漏洩している魔力の感知」・・・・・・』
―――――――――――ローマ正教、禁断の組織『神の右席』の元一員・『前方』のヴェント
『ろ、漏洩・・・・・・?』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・風斬氷華
『俺の胸で良けりゃあ貸してやンよ』
―――――――――――『天使同盟』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
『冗談は名前だけにしてください』
―――――――――――元『殲滅白書』の魔術師・サーシャ=クロイツェフ
601:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/07(月) 23:30:21.98:nCZ5RM/AO (1/1)
1乙
次回も待ってる
てか、またもや一通さんフラグ建てるのか?ww
1乙
次回も待ってる
てか、またもや一通さんフラグ建てるのか?ww
602:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/07(月) 23:32:54.00:h1llIaKO0 (1/1)
乙ー
夜来たり朝来たり神出鬼没過ぎてリアルタイムでなかなか見れないのに
運が良かった
ミーシャかわいい
乙ー
夜来たり朝来たり神出鬼没過ぎてリアルタイムでなかなか見れないのに
運が良かった
ミーシャかわいい
603:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/07(月) 23:33:38.49:bDtHPOsW0 (1/1)
遭遇しちゃって思わず初書きこみしてしまったよ!
乙でした
遭遇しちゃって思わず初書きこみしてしまったよ!
乙でした
604:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/07(月) 23:34:12.35:rVmYARcN0 (1/1)
天然ジゴロッぷり、もはや上条さんをも超えて更にエスカレートしていってるな・・・
天然ジゴロッぷり、もはや上条さんをも超えて更にエスカレートしていってるな・・・
605:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/07(月) 23:46:23.40:FQuwfCGy0 (1/1)
何だかエンディングが見えてきて寂しくなってきたな
何だかエンディングが見えてきて寂しくなってきたな
606:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/07(月) 23:50:32.23:P/6tnqkc0 (1/1)
乙
連日投稿だけど無理はなさらぬように~
乙
連日投稿だけど無理はなさらぬように~
607:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/07(月) 23:56:48.13:iCVB2J+jo (1/1)
おつおつ
>そっから先の裏シナリオ、『エクストラエピソード』まではいかねェが」
まさか……!?
おつおつ
>そっから先の裏シナリオ、『エクストラエピソード』まではいかねェが」
まさか……!?
608:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/08(火) 00:32:45.43:umai4fuIO (1/1)
あぁ、凄まじい戦力に……あとはローラさんだ
あぁ、凄まじい戦力に……あとはローラさんだ
609:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/08(火) 01:01:48.27:SoS9x6+Z0 (1/1)
女に気遣いするようになった一方さんのフラグメイカーまじぱねぇ
ていうか現行:風斬ミーシャレッサーエイワス垣根 日本:打ち止め番外(初春?)
イギリス:キャーリサオルソラアンジェレネ(アニェーゼ?)
そしてロシアでヴェントに続きサーシャまで…
各所に最低二人乃至三人が一方さんのノルマなんだろうか?
女に気遣いするようになった一方さんのフラグメイカーまじぱねぇ
ていうか現行:風斬ミーシャレッサーエイワス垣根 日本:打ち止め番外(初春?)
イギリス:キャーリサオルソラアンジェレネ(アニェーゼ?)
そしてロシアでヴェントに続きサーシャまで…
各所に最低二人乃至三人が一方さんのノルマなんだろうか?
610:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/08(火) 02:21:31.50:J2wHs/Mh0 (1/1)
>>609
それも全部エイワスって奴の仕業なんだ
>>609
それも全部エイワスって奴の仕業なんだ
611:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/08(火) 02:26:03.29:MaZ3LLFIo (1/1)
>>610
なんだって!それは本当かい?
>>610
なんだって!それは本当かい?
612:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/08(火) 21:35:23.04:zjBfQrjO0 (1/1)
そういや合掌でファミレスの窓ガラス全部破壊してたの思い出した
かなり変わったなミーシャ
懐かしすぎるな
そういや合掌でファミレスの窓ガラス全部破壊してたの思い出した
かなり変わったなミーシャ
懐かしすぎるな
613:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/08(火) 23:56:09.03:Xi8xZyjr0 (1/1)
出会った頃のミーシャは、最強の一方さんを抱きしめて殺しそうだったし、
照れて一方さんの胸をトンッてこついて、走馬燈走らせたり、、、楽しかったんだが、、、。
最近ちょっと恋愛要員からも離れつつあるし、ミーなんとかさんになってきたね
出会った頃のミーシャは、最強の一方さんを抱きしめて殺しそうだったし、
照れて一方さんの胸をトンッてこついて、走馬燈走らせたり、、、楽しかったんだが、、、。
最近ちょっと恋愛要員からも離れつつあるし、ミーなんとかさんになってきたね
614: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:19:44.13:wK6kFajEo (1/32)
おはようございます、今日は朝っぱらから投下していきます。
>>613
申し訳ないです・・・・・・、増えていくキャラがキャラなだけに確かにミーシャは最近大人しめです。
しかしミーシャの見せ場はまだまだありますので(なんたってヒロインですから、多分)長い目で見ていただけたらと思います。
見せ場といっても最終章近いのですが・・・・・・
それではいきましょう
おはようございます、今日は朝っぱらから投下していきます。
>>613
申し訳ないです・・・・・・、増えていくキャラがキャラなだけに確かにミーシャは最近大人しめです。
しかしミーシャの見せ場はまだまだありますので(なんたってヒロインですから、多分)長い目で見ていただけたらと思います。
見せ場といっても最終章近いのですが・・・・・・
それではいきましょう
615: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:21:00.18:wK6kFajEo (2/32)
サーシャ「・・・・・・以上、ですか?」
一方通行「あァ、今のが『天使同盟』の活動内容と理由だ。 何か意見は?」
ヴェント「まったくもってふざけてる」
垣根「正解」ハハハ
エリザリーナ「・・・・・・少なくともこの国でしてあげられる事はないわね。
空にあると言っても地球は広すぎるし、ベツレヘムの星は探せないわ」
サーシャ「第一の私見ですが、私にはミーシャの言語は理解できませんし、」
ワシリーサ「天使の真意もわかりません、これが結論よ」
垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
レッサー「手掛かりゼロですかー・・・・・・」ハフゥ
一方通行「ま、予想は出来てたけどな」
サーシャ「・・・・・・以上、ですか?」
一方通行「あァ、今のが『天使同盟』の活動内容と理由だ。 何か意見は?」
ヴェント「まったくもってふざけてる」
垣根「正解」ハハハ
エリザリーナ「・・・・・・少なくともこの国でしてあげられる事はないわね。
空にあると言っても地球は広すぎるし、ベツレヘムの星は探せないわ」
サーシャ「第一の私見ですが、私にはミーシャの言語は理解できませんし、」
ワシリーサ「天使の真意もわかりません、これが結論よ」
垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
レッサー「手掛かりゼロですかー・・・・・・」ハフゥ
一方通行「ま、予想は出来てたけどな」
616: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:22:18.56:wK6kFajEo (3/32)
サーシャ「第二の私見ですが、エイワスを待って議論を交わせば新たな活路が見えてくるかもしれません」
一方通行「あいつをアテにはしねェ。 どこまで本当なのか分かりゃしねェからな」
エリザリーナ「・・・・・・・・・・・・、そういえばさっき政府の集まりに参加してた時の事なんだけど」
風斬「?」
エリザリーナ「小耳に挟んだだけだから真偽はわからないけど、学園都市が
放っている気象衛星が結構前から何らかの不具合を起こしているらしいわよ」
垣根「学園都市製っつうと・・・・・・『ひこぼしⅡ号』か」
一方通行「ハッ、"気象衛星"ねェ・・・・・・。 笑わせる」
垣根「確かにな」
エリザリーナ「?」
サーシャ「第二の私見ですが、エイワスを待って議論を交わせば新たな活路が見えてくるかもしれません」
一方通行「あいつをアテにはしねェ。 どこまで本当なのか分かりゃしねェからな」
エリザリーナ「・・・・・・・・・・・・、そういえばさっき政府の集まりに参加してた時の事なんだけど」
風斬「?」
エリザリーナ「小耳に挟んだだけだから真偽はわからないけど、学園都市が
放っている気象衛星が結構前から何らかの不具合を起こしているらしいわよ」
垣根「学園都市製っつうと・・・・・・『ひこぼしⅡ号』か」
一方通行「ハッ、"気象衛星"ねェ・・・・・・。 笑わせる」
垣根「確かにな」
エリザリーナ「?」
617:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/09(水) 09:23:08.03:MfM1NJQNo (1/1)
こんな時間からかwwwwww
こんな時間からかwwwwww
618: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:24:10.68:wK6kFajEo (4/32)
ワシリーサ「でもでも、星の欠片を見つける事くらいなら何とかなるんじゃないかしらん?」
風斬「え!」
ガブリエル「――――――――――」ピク
一方通行「何?」
サーシャ「第一の質問ですが、何か方法があるのですか?」
ワシリーサ「大天使を召喚出来るほどの儀式場よ? それはもう膨大な魔力が精製された事でしょうね。
そんなものがまだ『欠片』でも残っているのなら、必ず魔術師たちに感知されるわ。
でも感知されず未だこの星を彷徨っているのはさっき話に出たとおり誰かが星の欠片を術式で隠蔽しているから」
レッサー「はい、それは私たちも把握している情報です」
ワシリーサ「でね、ここにいる魔術師たちならわかると思うけど、天使が生み出す魔力ってとても独特なのYO。
例えばね、今この世に存在する魔術師は、水属性の魔術を上手く行使出来ない状態にあるわ。
ここにいる天使が『水』を司る天使だから、彼女がその力を全部吸い取っちゃうのね。
それが大天使特有の魔力たる所以なわけなんだにゃん」
風斬「え? でも私、水の槍を使ってる魔術師を見かけましたけど、抗争の時に」
一方通行(水の槍・・・・・・? どっかで見たことがあるよォな気がすンな)
ワシリーサ「それは多分、天使との距離があまりにも離れてたせいだと思うわん。
距離が近ければ近いほど、吸い取られる量も多いのよ。
実際、あの時のヴォジャノーイの魔術はかなり弱体化していたしね」
サーシャ「第三の私見ですが、私の魔術もかなり弱体化していました」
ワシリーサ「でもでも、星の欠片を見つける事くらいなら何とかなるんじゃないかしらん?」
風斬「え!」
ガブリエル「――――――――――」ピク
一方通行「何?」
サーシャ「第一の質問ですが、何か方法があるのですか?」
ワシリーサ「大天使を召喚出来るほどの儀式場よ? それはもう膨大な魔力が精製された事でしょうね。
そんなものがまだ『欠片』でも残っているのなら、必ず魔術師たちに感知されるわ。
でも感知されず未だこの星を彷徨っているのはさっき話に出たとおり誰かが星の欠片を術式で隠蔽しているから」
レッサー「はい、それは私たちも把握している情報です」
ワシリーサ「でね、ここにいる魔術師たちならわかると思うけど、天使が生み出す魔力ってとても独特なのYO。
例えばね、今この世に存在する魔術師は、水属性の魔術を上手く行使出来ない状態にあるわ。
ここにいる天使が『水』を司る天使だから、彼女がその力を全部吸い取っちゃうのね。
それが大天使特有の魔力たる所以なわけなんだにゃん」
風斬「え? でも私、水の槍を使ってる魔術師を見かけましたけど、抗争の時に」
一方通行(水の槍・・・・・・? どっかで見たことがあるよォな気がすンな)
ワシリーサ「それは多分、天使との距離があまりにも離れてたせいだと思うわん。
距離が近ければ近いほど、吸い取られる量も多いのよ。
実際、あの時のヴォジャノーイの魔術はかなり弱体化していたしね」
サーシャ「第三の私見ですが、私の魔術もかなり弱体化していました」
619: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:25:26.08:wK6kFajEo (5/32)
垣根「よくわかんねえけど、ミーシャみてえな天使が精製する魔力ってのは他のと質が違うって事か」
ワシリーサ「はい、よく出来ました。 そういう事よ、だから星の欠片に残っている魔力も
天使のそれと同じ性質の魔力のはずよ。 魔術師ならそれは一発で嗅ぎ分けられるわ」
一方通行「魔術師じゃねェから教えろ、何が言いてェ?」
ヴェント「・・・・・・『星の欠片から漏洩している魔力の感知』・・・・・・」
風斬「ろ、漏洩・・・・・・?」
レッサー「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、!!」
レッサー「ペカーン!」ヒラメイタ!
一方通行「効果音を口で言うヤツ初めて見たぞ・・・・・・」
レッサー「わかりました! 星の欠片に施され――――、」
垣根「よくわかんねえけど、ミーシャみてえな天使が精製する魔力ってのは他のと質が違うって事か」
ワシリーサ「はい、よく出来ました。 そういう事よ、だから星の欠片に残っている魔力も
天使のそれと同じ性質の魔力のはずよ。 魔術師ならそれは一発で嗅ぎ分けられるわ」
一方通行「魔術師じゃねェから教えろ、何が言いてェ?」
ヴェント「・・・・・・『星の欠片から漏洩している魔力の感知』・・・・・・」
風斬「ろ、漏洩・・・・・・?」
レッサー「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、!!」
レッサー「ペカーン!」ヒラメイタ!
一方通行「効果音を口で言うヤツ初めて見たぞ・・・・・・」
レッサー「わかりました! 星の欠片に施され――――、」
620: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:26:09.59:wK6kFajEo (6/32)
エリザリーナ「星の欠片に施されている術式で星の欠片の視認、発見は出来なくても、
そこから漏れ出している天使特有の魔力までは隠蔽出来ない・・・・・・。
その魔力が漏れ出しているポイントを見つけ、その周辺を隈なく調べていけば
自ずと『ベツレヘムの星の欠片』はその姿を現す・・・・・・というわけね?」
ワシリーサ「さすがは『魔導師』エリザリーナね、花丸をあげちゃうわ」
レッサー「泣いていいですか?」
一方通行「俺の胸で良けりゃあ貸してやンよ」クケケッ
レッサー「何でそういう事が平気で言えるんですかあなたは・・・・・・///」
垣根「しっかしそんな方法があったとはな、言われてみりゃ簡単な方法じゃねえか」
エリザリーナ「星の欠片に施されている術式で星の欠片の視認、発見は出来なくても、
そこから漏れ出している天使特有の魔力までは隠蔽出来ない・・・・・・。
その魔力が漏れ出しているポイントを見つけ、その周辺を隈なく調べていけば
自ずと『ベツレヘムの星の欠片』はその姿を現す・・・・・・というわけね?」
ワシリーサ「さすがは『魔導師』エリザリーナね、花丸をあげちゃうわ」
レッサー「泣いていいですか?」
一方通行「俺の胸で良けりゃあ貸してやンよ」クケケッ
レッサー「何でそういう事が平気で言えるんですかあなたは・・・・・・///」
垣根「しっかしそんな方法があったとはな、言われてみりゃ簡単な方法じゃねえか」
621: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:27:27.39:wK6kFajEo (7/32)
サーシャ「第四の私見ですが、でもそれ言うのとやるのとじゃまるで難易度が違いますよね?」
ヴェント「そうね。 本体のベツレヘムの星は上空三〇〇〇メートルまで上昇してるんだから、
星の欠片もその辺、いやそれ以上の高度に存在していると見て間違いはないんじゃないかしら。
視認できないソレから漏れてる魔力の感知なんて骨が折れるなんてもんじゃない」
一方通行「なンかこォ・・・・・・ビビッと一発で感知出来るよォな魔術はねェのか?
アンテナを張る要領でよォ」
エリザリーナ「あるにはあるけど、そもそもその魔力が漏れている場所がわからないのよ」
ワシリーサ「そ、だから難易度はベリーハード以上だけど、不可能ではないってことよん♪」
風斬「で、でも・・・・・・・・・・・・」
サーシャ「?」
風斬「でも・・・・・・それで見つけられるならエイワスさんがとっくに見つけてると思うんですけど・・・・・・。
あ、いや皆さんの意見を否定するような言い方で申し訳ないんですが・・・・・・」
サーシャ「第四の私見ですが、でもそれ言うのとやるのとじゃまるで難易度が違いますよね?」
ヴェント「そうね。 本体のベツレヘムの星は上空三〇〇〇メートルまで上昇してるんだから、
星の欠片もその辺、いやそれ以上の高度に存在していると見て間違いはないんじゃないかしら。
視認できないソレから漏れてる魔力の感知なんて骨が折れるなんてもんじゃない」
一方通行「なンかこォ・・・・・・ビビッと一発で感知出来るよォな魔術はねェのか?
アンテナを張る要領でよォ」
エリザリーナ「あるにはあるけど、そもそもその魔力が漏れている場所がわからないのよ」
ワシリーサ「そ、だから難易度はベリーハード以上だけど、不可能ではないってことよん♪」
風斬「で、でも・・・・・・・・・・・・」
サーシャ「?」
風斬「でも・・・・・・それで見つけられるならエイワスさんがとっくに見つけてると思うんですけど・・・・・・。
あ、いや皆さんの意見を否定するような言い方で申し訳ないんですが・・・・・・」
622: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:28:12.31:wK6kFajEo (8/32)
垣根「いや、お前の言うとおりだろ」
一方通行「あの野郎、やっぱ星の欠片を自分でとっくに見つけてて、
俺達がひーひー言いながら探してンのを見て楽しンでるだけかもな」
ガブリエル「―――――――――――――」モグ・・・モグ・・・
ワシリーサ「どうあれ、私たちからあなた達にプレゼント出来る情報はそれくらいよ」
ヴェント「そういうコト。 さ、帰った帰った」
一方通行「ふざけンな、悪いがしばらくはここに居させてもらうぞ?」
ヴェント「は、はぁ? なんで―――」
エリザリーナ「私は構わないわよ。 色々手伝ってほしい事もあるから」
ヴェント「―――ちょっと、何勝手な、」
エリザリーナ「私はこの国の最高責任者よ?」ニコ
ヴェント「ちぃ・・・・・・」プイ
垣根「いや、お前の言うとおりだろ」
一方通行「あの野郎、やっぱ星の欠片を自分でとっくに見つけてて、
俺達がひーひー言いながら探してンのを見て楽しンでるだけかもな」
ガブリエル「―――――――――――――」モグ・・・モグ・・・
ワシリーサ「どうあれ、私たちからあなた達にプレゼント出来る情報はそれくらいよ」
ヴェント「そういうコト。 さ、帰った帰った」
一方通行「ふざけンな、悪いがしばらくはここに居させてもらうぞ?」
ヴェント「は、はぁ? なんで―――」
エリザリーナ「私は構わないわよ。 色々手伝ってほしい事もあるから」
ヴェント「―――ちょっと、何勝手な、」
エリザリーナ「私はこの国の最高責任者よ?」ニコ
ヴェント「ちぃ・・・・・・」プイ
623: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:29:24.82:wK6kFajEo (9/32)
――――――――――――――――――――――
風斬「ごちそうさまでした、とても美味しかったです」
ガブリエル「tmeasyys満腹aeffpjen」ゲェーップ チッチッ
エリザリーナ「はいお粗末さま。 ・・・・・・五十人分の食料を平らげた上に
器用に爪楊枝まで使うなんて、恐れ入るわね大天使は」
一方通行「ちったァ遠慮しやがれこのクソ天使・・・・・・」
垣根「ふー、食った食った」
サーシャ「ごちそうさまでした」
ワシリーサ「さぁて、食後のデザートにサーシャちゃんでもいただき、ぎゃあ!?」ゴチン
サーシャ「第五の私見ですが、冗談は名前だけにしてください」
レッサー「いやー、ロシア料理ってのも悪く無いですね」
ヴェント「ていうかもうこんな時間じゃない、いつまで喋ってたのよ私たち」
――――――――――――――――――――――
風斬「ごちそうさまでした、とても美味しかったです」
ガブリエル「tmeasyys満腹aeffpjen」ゲェーップ チッチッ
エリザリーナ「はいお粗末さま。 ・・・・・・五十人分の食料を平らげた上に
器用に爪楊枝まで使うなんて、恐れ入るわね大天使は」
一方通行「ちったァ遠慮しやがれこのクソ天使・・・・・・」
垣根「ふー、食った食った」
サーシャ「ごちそうさまでした」
ワシリーサ「さぁて、食後のデザートにサーシャちゃんでもいただき、ぎゃあ!?」ゴチン
サーシャ「第五の私見ですが、冗談は名前だけにしてください」
レッサー「いやー、ロシア料理ってのも悪く無いですね」
ヴェント「ていうかもうこんな時間じゃない、いつまで喋ってたのよ私たち」
624: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:30:16.01:wK6kFajEo (10/32)
ワシリーサ「言われてみれば、なんだか眠くなってきちゃったわ・・・・・・」ファーア
エリザリーナ「今日のところは解散ね。 皆、ゆっくり休んでちょうだい。
何かあったら呼ぶから、その時はよろしく頼むわよ」
風斬「わかりました。 あ、私たちはどこで寝ます?」
垣根「適当でいいんじゃねえの」
エリザリーナ「空いてる部屋があったらそこを勝手に使って構わないから。
どこでもどうぞ」
一方通行「至れり尽くせりだなァ、そンな余裕あンのかよ?」
エリザリーナ「その分働いてもらうって言ったでしょ。 それじゃあ、お休みなさい」
ガブリエル「eupmsipy貴方ghjsihej」
一方通行「オマエらは先に休ンでろ。 俺ァちょっとコーヒー探してくる」ガチャ
風斬「あ、はい。 じゃあお先に・・・・・・」ガチャ
ワシリーサ「言われてみれば、なんだか眠くなってきちゃったわ・・・・・・」ファーア
エリザリーナ「今日のところは解散ね。 皆、ゆっくり休んでちょうだい。
何かあったら呼ぶから、その時はよろしく頼むわよ」
風斬「わかりました。 あ、私たちはどこで寝ます?」
垣根「適当でいいんじゃねえの」
エリザリーナ「空いてる部屋があったらそこを勝手に使って構わないから。
どこでもどうぞ」
一方通行「至れり尽くせりだなァ、そンな余裕あンのかよ?」
エリザリーナ「その分働いてもらうって言ったでしょ。 それじゃあ、お休みなさい」
ガブリエル「eupmsipy貴方ghjsihej」
一方通行「オマエらは先に休ンでろ。 俺ァちょっとコーヒー探してくる」ガチャ
風斬「あ、はい。 じゃあお先に・・・・・・」ガチャ
625: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:31:36.33:wK6kFajEo (11/32)
レッサー「あなた、船でもコーヒーばっかり飲んでましたよねぇ。
たまには違うものでも飲んだらどうです? ロシアのジュースは美味しいですよ?」
一方通行「放っとけ」
垣根「俺は先に寝てるからな。 ・・・・・・」ガチャ
サーシャ「あの・・・・・・、ミーシャ」
ガブリエル「hntcjhdy何ejesjuyd」クルッ
サーシャ「第二の質問ですが、よければ私の部屋に来ませんか? もっとあなたのお話を聞きたいです」
ガブリエル「―――――――――――――」ウーン・・・
一方通行「行けよ、せっかくのお誘いだァ。 オマエもたまには『天使同盟』から離れてみろ」
ガブリエル「bzgsngwr了解huhsibte」コクン
サーシャ「ありがとうございます」
ワシリーサ「こ、これは・・・・・・マジでサーシャ×ミーシャなのか・・・・・・!!?
これを私はどう受け止めれば・・・・・・、し、しかしサーシャちゃんが
良ければ私はそれで・・・・・・。 で、でも・・・・・・」ブツブツ
サーシャ「第六の私見ですが、気味の悪いことを言ってないでワシリーサも早く休んだらどうです?」
レッサー「あなた、船でもコーヒーばっかり飲んでましたよねぇ。
たまには違うものでも飲んだらどうです? ロシアのジュースは美味しいですよ?」
一方通行「放っとけ」
垣根「俺は先に寝てるからな。 ・・・・・・」ガチャ
サーシャ「あの・・・・・・、ミーシャ」
ガブリエル「hntcjhdy何ejesjuyd」クルッ
サーシャ「第二の質問ですが、よければ私の部屋に来ませんか? もっとあなたのお話を聞きたいです」
ガブリエル「―――――――――――――」ウーン・・・
一方通行「行けよ、せっかくのお誘いだァ。 オマエもたまには『天使同盟』から離れてみろ」
ガブリエル「bzgsngwr了解huhsibte」コクン
サーシャ「ありがとうございます」
ワシリーサ「こ、これは・・・・・・マジでサーシャ×ミーシャなのか・・・・・・!!?
これを私はどう受け止めれば・・・・・・、し、しかしサーシャちゃんが
良ければ私はそれで・・・・・・。 で、でも・・・・・・」ブツブツ
サーシャ「第六の私見ですが、気味の悪いことを言ってないでワシリーサも早く休んだらどうです?」
626: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:32:35.51:wK6kFajEo (12/32)
――――――――――――――――――――――
どうして、もっと楽しいお話をしないんだろう?
――――――――――――――――――――――
どうして、もっと楽しいお話をしないんだろう?
627: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:33:10.37:wK6kFajEo (13/32)
食事の時間は本当に楽しい。
それはイギリスでも学園都市でも変わらなかった。
ロシアの料理もすごく美味しかった。
でも、みんなが話している事はあまり楽しいお話じゃなかった。
シスター達との食事の時みたいに、もっと面白おかしく騒げばいいのに。
みんな、『入り口』の話ばっかり。
食事の時間は本当に楽しい。
それはイギリスでも学園都市でも変わらなかった。
ロシアの料理もすごく美味しかった。
でも、みんなが話している事はあまり楽しいお話じゃなかった。
シスター達との食事の時みたいに、もっと面白おかしく騒げばいいのに。
みんな、『入り口』の話ばっかり。
628: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:33:49.92:wK6kFajEo (14/32)
私のために真剣にお話をしている事はわかる。
『彼』もずっと、私のために国中を渡ってくれている。
他の仲間達も、そう。
でもね、いいんだよ?
もう、そんなに難しい事を考えなくていいんだよ?
もう時間は無いのだから。
私のために真剣にお話をしている事はわかる。
『彼』もずっと、私のために国中を渡ってくれている。
他の仲間達も、そう。
でもね、いいんだよ?
もう、そんなに難しい事を考えなくていいんだよ?
もう時間は無いのだから。
629: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:34:17.75:wK6kFajEo (15/32)
間に合わなくなってしまったのだから。
私の我儘のせいで、時間はもう無くなってしまった。
ごめんなさい。
『クラアトの召使』の言う通りだった。
多分、みんなと遊んで回れる国はロシアが最後。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
嫌だなぁ。
まだみんなと一緒に遊んでいたいなぁ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
還りたくないよ・・・・・・。
間に合わなくなってしまったのだから。
私の我儘のせいで、時間はもう無くなってしまった。
ごめんなさい。
『クラアトの召使』の言う通りだった。
多分、みんなと遊んで回れる国はロシアが最後。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
嫌だなぁ。
まだみんなと一緒に遊んでいたいなぁ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
還りたくないよ・・・・・・。
630: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:36:13.30:wK6kFajEo (16/32)
――十一月某日。
このにっきもいつまでかけるだろうか。
きょう私は、ロシアのえりざりーなどくりつ (わすれた。 ごめんなさい) にきた。
ふねが国にはいってみんなおどろいてた。
ところで、ここさいきんはいそがしかったのでございます。(これはオルソラのものまね、すごく似ている)
だからこうして記録をかくのは久しぶりになる。
文字もさいしょのころと比べたらかなり書けるようになってきた。
ここにくるまでに、いっぱいトモダチが出来ました。
――十一月某日。
このにっきもいつまでかけるだろうか。
きょう私は、ロシアのえりざりーなどくりつ (わすれた。 ごめんなさい) にきた。
ふねが国にはいってみんなおどろいてた。
ところで、ここさいきんはいそがしかったのでございます。(これはオルソラのものまね、すごく似ている)
だからこうして記録をかくのは久しぶりになる。
文字もさいしょのころと比べたらかなり書けるようになってきた。
ここにくるまでに、いっぱいトモダチが出来ました。
631: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:36:55.61:wK6kFajEo (17/32)
えりざりーなでもトモダチが出来ました。
えりざりーな。
サーシャ=クロイツェフ。
ワシリーサ。 この人間はおもしろい。
べんと。
人とのつながりをたくさん持っておくといい、とエイワスが言っていたのは守れています。
しょくじをいただきました、ありがとうございます。
サーシャが口をふいてくれた、どうしたんだろう?
ていとくんはうまいうまいと言いながら食べました。私のものまねです。
途中で、お話が面白くなくなりました。
えりざりーなでもトモダチが出来ました。
えりざりーな。
サーシャ=クロイツェフ。
ワシリーサ。 この人間はおもしろい。
べんと。
人とのつながりをたくさん持っておくといい、とエイワスが言っていたのは守れています。
しょくじをいただきました、ありがとうございます。
サーシャが口をふいてくれた、どうしたんだろう?
ていとくんはうまいうまいと言いながら食べました。私のものまねです。
途中で、お話が面白くなくなりました。
632: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:37:42.56:wK6kFajEo (18/32)
次はもっと面白くしていく。って思ったけどもう次はない。
エイワスがひみつにしていてくれてた事が、もうほぼみんなにバレてしまいました。
アクセラレータ。アクセラレータは私の味方でいてくれるはず。
ひょうかも、ていとくんも、エイワスも、味方なはず。
だから、私があの魔術師を止めないと。
それと、なんだか悩んでいるようだけど、れっさーはとっくに私たちのトモダチ。
それが伝えられなくてざんねん。でもれっさーはもうトモダチ。
今日のところはこれでおしまい。もっとしっかり文章がかけるようにならなければ。
今日はサーシャのおへやで泊まる。色々話す。さよなら。
次はもっと面白くしていく。って思ったけどもう次はない。
エイワスがひみつにしていてくれてた事が、もうほぼみんなにバレてしまいました。
アクセラレータ。アクセラレータは私の味方でいてくれるはず。
ひょうかも、ていとくんも、エイワスも、味方なはず。
だから、私があの魔術師を止めないと。
それと、なんだか悩んでいるようだけど、れっさーはとっくに私たちのトモダチ。
それが伝えられなくてざんねん。でもれっさーはもうトモダチ。
今日のところはこれでおしまい。もっとしっかり文章がかけるようにならなければ。
今日はサーシャのおへやで泊まる。色々話す。さよなら。
633: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:38:33.63:wK6kFajEo (19/32)
居住区のとある一室、サーシャが使用している部屋の窓からぼんやりと光が漏れていた。
「第一の質問ですが、何を書いているのですか?」
床に寝そべって何かをカリカリ書いているミーシャに声をかけるサーシャ。
するとミーシャは慌ててソレを身体で覆い隠し、ヒラヒラとした腰の布のような部分に仕舞い込んでしまった。
まさかそんなところに収納スペースがあったとは。
「あ、見てはいけないものだったでしょうか? でしたらすみません」
「kgvjsfewifg平気jkbgheosjg」
居住区のとある一室、サーシャが使用している部屋の窓からぼんやりと光が漏れていた。
「第一の質問ですが、何を書いているのですか?」
床に寝そべって何かをカリカリ書いているミーシャに声をかけるサーシャ。
するとミーシャは慌ててソレを身体で覆い隠し、ヒラヒラとした腰の布のような部分に仕舞い込んでしまった。
まさかそんなところに収納スペースがあったとは。
「あ、見てはいけないものだったでしょうか? でしたらすみません」
「kgvjsfewifg平気jkbgheosjg」
634: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:39:57.18:wK6kFajEo (20/32)
ミーシャは大袈裟に手を振るジェスチャーをし、謝ってきたサーシャを気遣う。
もはや普通の人間と遜色ない仕草だ。サーシャは思わずクスっと笑みを零す。
「・・・・・・、そうだ。 第二の質問ですが、こんなものがあるのですが食べてみますか?」
「――――――――――」
言って、サーシャが木材で作られた高級そうな机の引き出しから取り出したのは、一枚の薄い板状の何かだった。
「第一の私見ですが、これ、『ガム』って言うんですけど・・・・・・、確か好きでしたよね?
私の中にいた時に気に召してたような記憶があるのですが・・・・・・。
補足説明しますと、私はあまり好きではありません、合成物の塊を口に含むという行為はどうも抵抗がありまして」
「jgfweif頂戴pddncewf」
ミーシャは大袈裟に手を振るジェスチャーをし、謝ってきたサーシャを気遣う。
もはや普通の人間と遜色ない仕草だ。サーシャは思わずクスっと笑みを零す。
「・・・・・・、そうだ。 第二の質問ですが、こんなものがあるのですが食べてみますか?」
「――――――――――」
言って、サーシャが木材で作られた高級そうな机の引き出しから取り出したのは、一枚の薄い板状の何かだった。
「第一の私見ですが、これ、『ガム』って言うんですけど・・・・・・、確か好きでしたよね?
私の中にいた時に気に召してたような記憶があるのですが・・・・・・。
補足説明しますと、私はあまり好きではありません、合成物の塊を口に含むという行為はどうも抵抗がありまして」
「jgfweif頂戴pddncewf」
635: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:40:50.52:wK6kFajEo (21/32)
ミーシャはちょこんと手を出してガムを要求してきた。
サーシャがその掌にガムを乗せると、ミーシャは包み紙を外しもせずガムを口に放り込む。
紙まで食べてしまって大丈夫だろうかと思ったが、さっきの食事の時に
食器をいくつか一緒に食べていたところを見ると、包み紙くらいなら大丈夫だろうと考えることが出来た。
「第三の質問ですが、美味しいですか?」
「hkeofjcvsbb甘vochsdvbhr」
モムモムとガムを口の中で味わいながらなぜかサムズアップを決めるミーシャ。
やはり大天使として顕現している今も、ガムはお気に入りの食べ物らしい。
一方通行と出会った時期は欲することがなかったのだが、これはミーシャが段々と
元の位階へ近付いている証拠なのだろうか。それは彼女にしかわからない事だ。
ミーシャはちょこんと手を出してガムを要求してきた。
サーシャがその掌にガムを乗せると、ミーシャは包み紙を外しもせずガムを口に放り込む。
紙まで食べてしまって大丈夫だろうかと思ったが、さっきの食事の時に
食器をいくつか一緒に食べていたところを見ると、包み紙くらいなら大丈夫だろうと考えることが出来た。
「第三の質問ですが、美味しいですか?」
「hkeofjcvsbb甘vochsdvbhr」
モムモムとガムを口の中で味わいながらなぜかサムズアップを決めるミーシャ。
やはり大天使として顕現している今も、ガムはお気に入りの食べ物らしい。
一方通行と出会った時期は欲することがなかったのだが、これはミーシャが段々と
元の位階へ近付いている証拠なのだろうか。それは彼女にしかわからない事だ。
636: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:42:12.18:wK6kFajEo (22/32)
「第二の私見ですが、すごく感情豊かになっていますね。 とても天使とは思えない・・・・・・。
これも、『天使同盟』の彼らと一緒に過ごしてきた事による影響なのでしょうか?」
それでもやはり、ミーシャと通常の会話を行うことはほぼ不可能に近いため、
このサーシャの言葉はただの独り言になってしまった。
ミーシャは口をモゴモゴ動かしながらサーシャの顔をジーッと見つめている。
「第三の私見ですが、いつもワシリーサがいつの間にか部屋の中に入っているから困っていたのですが、
あなたが一緒なら安心ですね。 ・・・・・・まぁ、別にワシリーサを本気で嫌がっているわけでは
ないのですが。 勝手にベッドに入ってきて変なことをしてこなければ別にいいんですけど・・・・・・」
ワシリーサは毎晩毎晩、あらゆる方法を使ってサーシャの部屋に侵入してはサーシャを困らせているらしい。
サーシャはワシリーサの猥褻行為について愚痴をこぼしていくが、ミーシャにそんな事言ってもしょうがないと思う。
それでもミーシャはサーシャの愚痴を黙って聞いていた。話の二割も理解出来ていないかもしれないが、
うんうんとたまに相槌をうつジェスチャーも混じえ、彼女の話を聞いていた。
なぜなら、ワシリーサの話をしている時のサーシャはとても楽しそうだったからだ。
ミーシャが望んでいた楽しいお話とは、こういう事を指すのだろう。
「第二の私見ですが、すごく感情豊かになっていますね。 とても天使とは思えない・・・・・・。
これも、『天使同盟』の彼らと一緒に過ごしてきた事による影響なのでしょうか?」
それでもやはり、ミーシャと通常の会話を行うことはほぼ不可能に近いため、
このサーシャの言葉はただの独り言になってしまった。
ミーシャは口をモゴモゴ動かしながらサーシャの顔をジーッと見つめている。
「第三の私見ですが、いつもワシリーサがいつの間にか部屋の中に入っているから困っていたのですが、
あなたが一緒なら安心ですね。 ・・・・・・まぁ、別にワシリーサを本気で嫌がっているわけでは
ないのですが。 勝手にベッドに入ってきて変なことをしてこなければ別にいいんですけど・・・・・・」
ワシリーサは毎晩毎晩、あらゆる方法を使ってサーシャの部屋に侵入してはサーシャを困らせているらしい。
サーシャはワシリーサの猥褻行為について愚痴をこぼしていくが、ミーシャにそんな事言ってもしょうがないと思う。
それでもミーシャはサーシャの愚痴を黙って聞いていた。話の二割も理解出来ていないかもしれないが、
うんうんとたまに相槌をうつジェスチャーも混じえ、彼女の話を聞いていた。
なぜなら、ワシリーサの話をしている時のサーシャはとても楽しそうだったからだ。
ミーシャが望んでいた楽しいお話とは、こういう事を指すのだろう。
637: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:44:14.69:wK6kFajEo (23/32)
「kfewfjvmbl許可qqacgfefgbj」
「拝見させていただきます。 ・・・・・・こ、これは」
突然、ミーシャが絵を見せるからあっちを向いていろという仕草を行い、サーシャがそれに習ってから五分後、
呼ばれたのでさっそくミーシャ画伯の作品を観賞してみる事にした。
そこに描かれていたのは『天使同盟ヒストリー』と言っても過言ではない、これまでの彼らの軌跡を
描いたものだった。スケッチブック数十ページにも及ぶ超大作だ。
「第四の質問ですが、これは垣根帝督ですよね? 見たところ場所は空港のようですが・・・・・・、
なぜ垣根帝督は『大きなプレゼントボックスから顔だけを出している』という描写なのですか?」
「snadhjgg贈物sahfeifhg」
「kfewfjvmbl許可qqacgfefgbj」
「拝見させていただきます。 ・・・・・・こ、これは」
突然、ミーシャが絵を見せるからあっちを向いていろという仕草を行い、サーシャがそれに習ってから五分後、
呼ばれたのでさっそくミーシャ画伯の作品を観賞してみる事にした。
そこに描かれていたのは『天使同盟ヒストリー』と言っても過言ではない、これまでの彼らの軌跡を
描いたものだった。スケッチブック数十ページにも及ぶ超大作だ。
「第四の質問ですが、これは垣根帝督ですよね? 見たところ場所は空港のようですが・・・・・・、
なぜ垣根帝督は『大きなプレゼントボックスから顔だけを出している』という描写なのですか?」
「snadhjgg贈物sahfeifhg」
638: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:45:35.53:wK6kFajEo (24/32)
サーシャが見ている絵には、垣根帝督と思われる人物がプレゼント装飾された箱から顔だけ出しており、
それをエイワスが持ち上げて笑っている。一方通行らしき人物がそれを見て怒りを顕にしており、
風斬氷華であろう人物が何か困った表情を浮かべていた。
(・・・・・・・・・・・・・・・・・・カオスすぎる・・・・・・)
ミーシャ画伯の作品は人間であるサーシャにはちょっと理解し難いものだったが、
とりあえず楽しくてしょうがなかったんだろうなという想いはこの絵から伝わってくる。
一体どこに所持しているのか、描かれている絵は全てクレヨンによるものだった。
「次は・・・・・・、おや。 これは随分と家庭的な雰囲気の場所ですね。
頭からドリルが生えた少女や信じられないくらい目付きの悪い少女・・・・・・、
炊飯器の上に乗って坐禅を組んでいる女性と眠っている女性・・・・・・。
これはまた混沌とした状況ですが・・・・・・」
サーシャが見ている絵には、垣根帝督と思われる人物がプレゼント装飾された箱から顔だけ出しており、
それをエイワスが持ち上げて笑っている。一方通行らしき人物がそれを見て怒りを顕にしており、
風斬氷華であろう人物が何か困った表情を浮かべていた。
(・・・・・・・・・・・・・・・・・・カオスすぎる・・・・・・)
ミーシャ画伯の作品は人間であるサーシャにはちょっと理解し難いものだったが、
とりあえず楽しくてしょうがなかったんだろうなという想いはこの絵から伝わってくる。
一体どこに所持しているのか、描かれている絵は全てクレヨンによるものだった。
「次は・・・・・・、おや。 これは随分と家庭的な雰囲気の場所ですね。
頭からドリルが生えた少女や信じられないくらい目付きの悪い少女・・・・・・、
炊飯器の上に乗って坐禅を組んでいる女性と眠っている女性・・・・・・。
これはまた混沌とした状況ですが・・・・・・」
639: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:47:50.23:wK6kFajEo (25/32)
これは恐らく黄泉川愛穂の家に来たときの描写だろう。
頭からドリルが生えた少女は打ち止め(ラストオーダー)だと思われる、あの見事なアホ毛が
ミーシャ画伯には天元突破したドリルに見えたのだろう。
残りの目付きの悪い少女、炊飯器で坐禅を組む女、眠っている女については語るまでもない。
「次・・・・・・。 む、かなり豪華絢爛な場所になりました。 ちょっと難解ですね。
やたら豪華なドレスを着込んだ女性が沢山います・・・・・・。 おや、これは
一方通行でしょうか? なぜ彼の頭からウサギの耳が生えているかは分かりかねますが。
彼と睨み合っている女性もまるでお姫様・・・・・・、第五の質問ですが、これバッキンガム宮殿ですか?」
食事の時に彼らの大体の経緯は聞いており、イギリスのバッキンガム宮殿に行ったという話もあったはずだ。
サーシャは改めて絵を見直し、豪華な服を着ているのが全員英国の姫であることを認識した。
汗をだらだらと掻きながら呆れたような表情を浮かべている中年の男は誰だろうか。
それと、青い服を着た・・・・・・恐らくこれはゴリラだろう。なぜこの宮殿にゴリラが?とサーシャは訝しむ。
動物園から逃げてきたのがここへ迷い込んだというような事でもあったのだろうか?
これは恐らく黄泉川愛穂の家に来たときの描写だろう。
頭からドリルが生えた少女は打ち止め(ラストオーダー)だと思われる、あの見事なアホ毛が
ミーシャ画伯には天元突破したドリルに見えたのだろう。
残りの目付きの悪い少女、炊飯器で坐禅を組む女、眠っている女については語るまでもない。
「次・・・・・・。 む、かなり豪華絢爛な場所になりました。 ちょっと難解ですね。
やたら豪華なドレスを着込んだ女性が沢山います・・・・・・。 おや、これは
一方通行でしょうか? なぜ彼の頭からウサギの耳が生えているかは分かりかねますが。
彼と睨み合っている女性もまるでお姫様・・・・・・、第五の質問ですが、これバッキンガム宮殿ですか?」
食事の時に彼らの大体の経緯は聞いており、イギリスのバッキンガム宮殿に行ったという話もあったはずだ。
サーシャは改めて絵を見直し、豪華な服を着ているのが全員英国の姫であることを認識した。
汗をだらだらと掻きながら呆れたような表情を浮かべている中年の男は誰だろうか。
それと、青い服を着た・・・・・・恐らくこれはゴリラだろう。なぜこの宮殿にゴリラが?とサーシャは訝しむ。
動物園から逃げてきたのがここへ迷い込んだというような事でもあったのだろうか?
640: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:49:37.61:wK6kFajEo (26/32)
「第四の私見ですが、王族でもお構いなしなんですね、あなた達は・。 次は・・・・・・、おお。
これは私も寄ったことがあるのでわかります、『必要悪の教会(ネセサリウス)』ですね?」
次にサーシャが見た絵には、大勢のシスターが描かれていた。
一方通行が皿でジャグリングを披露し、横にいるやたら巨乳の金髪シスターが拍手をしている。
小柄で三つ編みをしているシスターが袋のようなものを投げ飛ばしており、以上に底が高い靴を履いたシスターが
プロ野球選手の如く杖を構え、それをホームランしようとしている絵もあった。
・・・・・・隅のほうで黒髪の女侍に滅多切りにされている垣根帝督の絵があるが、何かあったのだろうか。
「これは人間には到底理解出来ない絵ですね・・・・・・。 でも、」
サーシャは柔和な笑みを浮かべながら言う。
「第五の私見ですが、本当に・・・・・・、楽しそう」
鼻歌でも歌いながら意気揚々にこの絵を描き上げているミーシャの姿が、容易に想像できた。
「第四の私見ですが、王族でもお構いなしなんですね、あなた達は・。 次は・・・・・・、おお。
これは私も寄ったことがあるのでわかります、『必要悪の教会(ネセサリウス)』ですね?」
次にサーシャが見た絵には、大勢のシスターが描かれていた。
一方通行が皿でジャグリングを披露し、横にいるやたら巨乳の金髪シスターが拍手をしている。
小柄で三つ編みをしているシスターが袋のようなものを投げ飛ばしており、以上に底が高い靴を履いたシスターが
プロ野球選手の如く杖を構え、それをホームランしようとしている絵もあった。
・・・・・・隅のほうで黒髪の女侍に滅多切りにされている垣根帝督の絵があるが、何かあったのだろうか。
「これは人間には到底理解出来ない絵ですね・・・・・・。 でも、」
サーシャは柔和な笑みを浮かべながら言う。
「第五の私見ですが、本当に・・・・・・、楽しそう」
鼻歌でも歌いながら意気揚々にこの絵を描き上げているミーシャの姿が、容易に想像できた。
641: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:51:16.40:wK6kFajEo (27/32)
「台六の私見ですが、彼らと一緒に過ごす事はあなたにとってとても有意義なものなのですね」
「jfcdsowpd最高qoguzxvj」
ミーシャは満足そうに頷く。
「くす。 ・・・・・・、あ。 まだ沢山絵がありますね」
一通り『天使同盟ヒストリー』を見終えると、そこから先はスケッチブック一ページにつき
一人の人物が描かれていっている構成になっていた。まるで写真のアルバムのようだ。
ミーシャはその人物の特徴を上手く捉えており、世辞にも絵が上手いとは言えないが、
誰のことを描いているのかはすぐに分かる。
「台六の私見ですが、彼らと一緒に過ごす事はあなたにとってとても有意義なものなのですね」
「jfcdsowpd最高qoguzxvj」
ミーシャは満足そうに頷く。
「くす。 ・・・・・・、あ。 まだ沢山絵がありますね」
一通り『天使同盟ヒストリー』を見終えると、そこから先はスケッチブック一ページにつき
一人の人物が描かれていっている構成になっていた。まるで写真のアルバムのようだ。
ミーシャはその人物の特徴を上手く捉えており、世辞にも絵が上手いとは言えないが、
誰のことを描いているのかはすぐに分かる。
642:×→台 ○→第 ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:52:56.55:wK6kFajEo (28/32)
「第七の私見ですが、不謹慎な話になりますけど、これを魔術結社が絡んだ美術館などに持っていけば
とてつもなく貴重な献品として扱われるでしょうね・・・・・・。 何せ本物の
大天使の視点から描かれた人間の絵なのですから」
もちろんサーシャにそんな事をする気持ちはない。あくまで例え話だ。
「・・・・・・・・・・・・? ・・・・・・、あ・・・・・・」
パラパラとスケッチブックをめくっていく内に、サーシャはある事に気がついた。
最初のうちは『天使同盟』の構成員が描かれていたが、途中からほぼ全て同じ人物の絵が続くようになっていた。
「第六の質問ですがこれ・・・・・・、残りのページは全部一方通行ですか?」
「gkerpg照pfutyudvh」
「第七の私見ですが、不謹慎な話になりますけど、これを魔術結社が絡んだ美術館などに持っていけば
とてつもなく貴重な献品として扱われるでしょうね・・・・・・。 何せ本物の
大天使の視点から描かれた人間の絵なのですから」
もちろんサーシャにそんな事をする気持ちはない。あくまで例え話だ。
「・・・・・・・・・・・・? ・・・・・・、あ・・・・・・」
パラパラとスケッチブックをめくっていく内に、サーシャはある事に気がついた。
最初のうちは『天使同盟』の構成員が描かれていたが、途中からほぼ全て同じ人物の絵が続くようになっていた。
「第六の質問ですがこれ・・・・・・、残りのページは全部一方通行ですか?」
「gkerpg照pfutyudvh」
643: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:54:22.03:wK6kFajEo (29/32)
そう尋ねると、ミーシャは両手を頬に当てて身体をくねくねしだした。照れているのだろうか?
顔は紅潮していないし表情も相変わらずマネキンの如く無表情なので判断が難しいが、恐らくそうなのだろう。
後半の絵は一方通行の絵しか無かった。
クレヨンで描かれた事によってその絵にはより一層の暖かみが生まれている。
やたら悪者っぽく目付きの悪い描かれ方をしている一方通行の絵はとても微笑ましい。
「第八の私見ですが、これはもう恋する乙女と相違ありません。 よっぽど好きなんですね彼のことが」
「qgtiherwgnv当然dmcnbiticn」
「・・・・・・神に操られるだけの人形とも言われてる『天使』がそんな感情を持つなんて・・・・・・、
『天使同盟』は・・・・・・いや、彼は一体何者なのでしょう」
何をしたら天使がこうも変わってしまうのだろうか?一方通行という学園都市の能力者は一体何をしたのか?
第三次世界大戦が終戦した後に聞いた話だが、学園都市の能力者が今目の前にいるミーシャ=クロイツェフと
戦闘をしたらしい。これは恐らく一方通行の事だろう。
その時に何かがあったのだろうか?当事者でないサーシャにはこの程度の予想しか出来ない。
そう尋ねると、ミーシャは両手を頬に当てて身体をくねくねしだした。照れているのだろうか?
顔は紅潮していないし表情も相変わらずマネキンの如く無表情なので判断が難しいが、恐らくそうなのだろう。
後半の絵は一方通行の絵しか無かった。
クレヨンで描かれた事によってその絵にはより一層の暖かみが生まれている。
やたら悪者っぽく目付きの悪い描かれ方をしている一方通行の絵はとても微笑ましい。
「第八の私見ですが、これはもう恋する乙女と相違ありません。 よっぽど好きなんですね彼のことが」
「qgtiherwgnv当然dmcnbiticn」
「・・・・・・神に操られるだけの人形とも言われてる『天使』がそんな感情を持つなんて・・・・・・、
『天使同盟』は・・・・・・いや、彼は一体何者なのでしょう」
何をしたら天使がこうも変わってしまうのだろうか?一方通行という学園都市の能力者は一体何をしたのか?
第三次世界大戦が終戦した後に聞いた話だが、学園都市の能力者が今目の前にいるミーシャ=クロイツェフと
戦闘をしたらしい。これは恐らく一方通行の事だろう。
その時に何かがあったのだろうか?当事者でないサーシャにはこの程度の予想しか出来ない。
644: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 09:57:25.60:wK6kFajEo (30/32)
「学園都市の能力者がこうも我々魔術結社の領域に足を踏み入れ、人脈の輪を拡げていく・・・・・・。
一方通行という人物"に"惹かれているのか、一方通行という人物"が"惹かれているのか・・・・・・。
なるほど、第九の私見ですが何だか少し彼に興味が湧いてきました」
「horjodfb好敵手gvernew出現dhbpsckpmq」
「え? 第七の質問ですが、今何か言いましたか?」
「――――――――――――――」
「だ、第八の質問ですが、なぜ私を凝視してくるのですか・・・・・・?」
のっぺりとした無表情の顔が至近距離で自分の顔を凝視してくるのは恐怖でしかない。
何か失言をしてしまったのだろうかとサーシャは焦りを感じ、話題を変えることにした。
「・・・・・・第九の質問ですが、もっとお話を聞かせてくれませんか?
補足説明しますと、あなたが楽しいと思った事なら何でもいいんです」
「pgorjg了解nvgrhg」
『御使堕し(エンゼルフォール)』という摩訶不思議な偶然から出会った、人間の少女と大天使。
ミーシャが描いた絵を眺めながら、彼女たちは夜遅くまでぼんやりとした明かりが灯る部屋で談笑し合った。
そんな二人の姿は、やはり母娘にしか見えず、とても微笑ましいものだった。
どちらが母で、どちらが娘なのかはここでは語らないでおこう。
「学園都市の能力者がこうも我々魔術結社の領域に足を踏み入れ、人脈の輪を拡げていく・・・・・・。
一方通行という人物"に"惹かれているのか、一方通行という人物"が"惹かれているのか・・・・・・。
なるほど、第九の私見ですが何だか少し彼に興味が湧いてきました」
「horjodfb好敵手gvernew出現dhbpsckpmq」
「え? 第七の質問ですが、今何か言いましたか?」
「――――――――――――――」
「だ、第八の質問ですが、なぜ私を凝視してくるのですか・・・・・・?」
のっぺりとした無表情の顔が至近距離で自分の顔を凝視してくるのは恐怖でしかない。
何か失言をしてしまったのだろうかとサーシャは焦りを感じ、話題を変えることにした。
「・・・・・・第九の質問ですが、もっとお話を聞かせてくれませんか?
補足説明しますと、あなたが楽しいと思った事なら何でもいいんです」
「pgorjg了解nvgrhg」
『御使堕し(エンゼルフォール)』という摩訶不思議な偶然から出会った、人間の少女と大天使。
ミーシャが描いた絵を眺めながら、彼女たちは夜遅くまでぼんやりとした明かりが灯る部屋で談笑し合った。
そんな二人の姿は、やはり母娘にしか見えず、とても微笑ましいものだった。
どちらが母で、どちらが娘なのかはここでは語らないでおこう。
645: ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 10:02:24.40:wK6kFajEo (31/32)
・・・・・・と思ったらちょうどいい感じでミーシャ主役の投下だったじゃないですか。
サーシャは書くの疲れるなホント・・・・・・。
てなわけで今日はここまでです。ミーシャが完全にいらんフラグ立ててますね、立てちゃいけないフラグを。
さて次回は各々の夜の過ごし方をお送りします、お楽しみに。
今回もここまで読んでくださった方に最大級の感謝と、画伯のイラストを抽選で一名の方に・・・・・・冗談です。
では、また三日以内に。ありがとうございました。
・・・・・・と思ったらちょうどいい感じでミーシャ主役の投下だったじゃないですか。
サーシャは書くの疲れるなホント・・・・・・。
てなわけで今日はここまでです。ミーシャが完全にいらんフラグ立ててますね、立てちゃいけないフラグを。
さて次回は各々の夜の過ごし方をお送りします、お楽しみに。
今回もここまで読んでくださった方に最大級の感謝と、画伯のイラストを抽選で一名の方に・・・・・・冗談です。
では、また三日以内に。ありがとうございました。
646:次回予告はここまでです。 ◆3dKAx7itpI:2011/02/09(水) 10:03:12.31:wK6kFajEo (32/32)
【次回予告】
『どォしたってンだ急に。 オマエがこンな風になったらマジで病気かなンかかと思っちまうだろ』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』のリーダー・一方通行
『ごめんなさいね・・・・・・。 ここ数日で色々な事が起こりすぎたから、
後始末に追われっぱなしだったのよ。 少し疲れてるのかしら・・・・・・』
―――――――――――エリザリーナ独立国同盟の中心的人物・エリザリーナ
【次回予告】
『どォしたってンだ急に。 オマエがこンな風になったらマジで病気かなンかかと思っちまうだろ』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』のリーダー・一方通行
『ごめんなさいね・・・・・・。 ここ数日で色々な事が起こりすぎたから、
後始末に追われっぱなしだったのよ。 少し疲れてるのかしら・・・・・・』
―――――――――――エリザリーナ独立国同盟の中心的人物・エリザリーナ
647:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/09(水) 10:10:23.62:eMFIE4AG0 (1/1)
>>1朝から乙がんがれ! かわいいよミーシャ!
>>1朝から乙がんがれ! かわいいよミーシャ!
648:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/09(水) 10:38:32.95:9z8IMCuu0 (1/1)
まったくこんな朝っぱらから>>1は投下しちゃって!プンプン
おつ!
まったくこんな朝っぱらから>>1は投下しちゃって!プンプン
おつ!
649:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/09(水) 10:55:24.86:0QZWW/72o (1/1)
あれれれー?フラグの臭いがプンプンするぞー
あれれれー?フラグの臭いがプンプンするぞー
650:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/09(水) 11:20:43.99:b3QRqDvDO (1/1)
あァ、次はエリザリーナだァ
あァ、次はエリザリーナだァ
651:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/09(水) 12:30:02.04:OA+po7fAO (1/1)
> 一方通行が皿でジャグリングを披露し、横にいるやたら巨乳の金髪シスターが拍手をしている。
これは例のイラストまんまだよな
作・絵のクオリティの相乗効果が不覚にも涙腺に来た
こういう「もう戻らない時間を懐かしむ」系の展開弱いんだよ… 当時は笑わせてもらっただけにな
> 一方通行が皿でジャグリングを披露し、横にいるやたら巨乳の金髪シスターが拍手をしている。
これは例のイラストまんまだよな
作・絵のクオリティの相乗効果が不覚にも涙腺に来た
こういう「もう戻らない時間を懐かしむ」系の展開弱いんだよ… 当時は笑わせてもらっただけにな
652:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/09(水) 12:37:40.22:oAekBF+Jo (1/2)
みーしゃぁぁぁぁぁぁうわぁぁぁぁぁ
それでも天使同盟なら…天使同盟ならなんとかしてくれる!
おつ!
みーしゃぁぁぁぁぁぁうわぁぁぁぁぁ
それでも天使同盟なら…天使同盟ならなんとかしてくれる!
おつ!
653:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/09(水) 16:08:55.13:LikJihjd0 (1/1)
次回「フラグ・・・・・・だろォな」風斬「ち・・・・・・くしょ・・・・・・う」
次回「フラグ・・・・・・だろォな」風斬「ち・・・・・・くしょ・・・・・・う」
654:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/09(水) 18:46:05.36:0ckN4Wwm0 (1/1)
>653
風斬さん落ち着いて
1「(また)フラグ……だろォな…」
ミーシャ「bkqmdtgjadl畜qlirhe生akptnegptloy」
>653
風斬さん落ち着いて
1「(また)フラグ……だろォな…」
ミーシャ「bkqmdtgjadl畜qlirhe生akptnegptloy」
655:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/09(水) 19:19:18.55:h78jmyyG0 (1/1)
>>653
わろたwww
>>653
わろたwww
656:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/09(水) 20:07:27.70:mNC0y2z70 (1/1)
こうなったら神様からの独立戦争だな。上条さん出てくるんだろうか?
こうなったら神様からの独立戦争だな。上条さん出てくるんだろうか?
657:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/09(水) 21:19:15.53:oAekBF+Jo (2/2)
それ最後は上条さんにフラグたててフラグたてられる相思相愛フラグじゃねーか
それ最後は上条さんにフラグたててフラグたてられる相思相愛フラグじゃねーか
658:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/09(水) 22:32:29.09:RUA2J+gjo (1/1)
乙ー
ミーシャの視点からの天使同盟の旅か……
スケッチブックと言う形で見せるっていうのはいいっすね
つか、アックアって天使の眼からは青い服を着たゴリラに見えんのかよwww
乙ー
ミーシャの視点からの天使同盟の旅か……
スケッチブックと言う形で見せるっていうのはいいっすね
つか、アックアって天使の眼からは青い服を着たゴリラに見えんのかよwww
659:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/10(木) 19:03:36.76:p9+YTT0IO (1/1)
いかん。ロシア編になってから続きが気になってしょうがない
いかん。ロシア編になってから続きが気になってしょうがない
660:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/10(木) 21:30:20.43:o7IkK9q10 (1/1)
/| ○ <ジョウシキハツウヨウシネェ
|/_l_
ヽ| l l│
┷┷┷
大←エイワス
ΩΩて
↑風斬とアクセラ
こういう事か
/| ○ <ジョウシキハツウヨウシネェ
|/_l_
ヽ| l l│
┷┷┷
大←エイワス
ΩΩて
↑風斬とアクセラ
こういう事か
661:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/10(木) 22:07:44.94:wLr+XxoXo (1/1)
>>660
へーベルハウスからていとくンか・・・
>>660
へーベルハウスからていとくンか・・・
662:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/11(金) 00:14:47.98:bRSjfv8io (1/1)
一通弁当くるー?
一通弁当くるー?
663:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/11(金) 01:59:33.25:YykL5/s40 (1/1)
>>662
そう書くと一通さんが半額弁当取り合うような気がしてしまうのは、あのスレが好きだったからだと自己分析してみる。
>>662
そう書くと一通さんが半額弁当取り合うような気がしてしまうのは、あのスレが好きだったからだと自己分析してみる。
664:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/11(金) 08:05:03.51:VCxjvaj/o (1/1)
>>660
ちょっとズレてるせいで最初はよく分からなかった
>>660
ちょっとズレてるせいで最初はよく分からなかった
665:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/11(金) 09:00:55.18:6OtWJryDO (1/1)
っしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ追いついたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
セロリたん(*´Д`)ハァハァ
っしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ追いついたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
セロリたん(*´Д`)ハァハァ
666: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:29:23.02:jWwx/rwjo (1/25)
おは・・・・・・いやもうこんにちわですね。こんにちわ
今日は昼間から投下させていただきます。
朝は朝で見てくれてる方がいると分かったのですが、さすがにこの時間帯はいませんかね・・・・・・wwww
ごめんなさい、帰ってきたら暇つぶしでいいので見てもらえたら嬉しいです。
それでは、逝きましょうか
おは・・・・・・いやもうこんにちわですね。こんにちわ
今日は昼間から投下させていただきます。
朝は朝で見てくれてる方がいると分かったのですが、さすがにこの時間帯はいませんかね・・・・・・wwww
ごめんなさい、帰ってきたら暇つぶしでいいので見てもらえたら嬉しいです。
それでは、逝きましょうか
667: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:30:58.19:jWwx/rwjo (2/25)
――――――――――――――――――――――
「・・・・・・・・・・・・空いてる部屋がねェじゃねェか」
一方通行は杖をつきながらエリザリーナ独立国同盟の軍事施設内を闊歩していた。
食事を終え、一旦解散となり今日のところは特にやることが無くなった一方通行は
コーヒーを飲んで小休止した後、適当に空いてる部屋を見つけ就寝するために居住区へ向かった。
しかしどこもかしこも既に民間人や怪我を負った軍人などで埋まっており、
結局居住区全ての部屋が埋まっていると悟った彼はさっきまで居た軍事施設へ戻ってきたのだ。
――――――――――――――――――――――
「・・・・・・・・・・・・空いてる部屋がねェじゃねェか」
一方通行は杖をつきながらエリザリーナ独立国同盟の軍事施設内を闊歩していた。
食事を終え、一旦解散となり今日のところは特にやることが無くなった一方通行は
コーヒーを飲んで小休止した後、適当に空いてる部屋を見つけ就寝するために居住区へ向かった。
しかしどこもかしこも既に民間人や怪我を負った軍人などで埋まっており、
結局居住区全ての部屋が埋まっていると悟った彼はさっきまで居た軍事施設へ戻ってきたのだ。
668: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:32:15.42:jWwx/rwjo (3/25)
「あり得るのかよこンな事・・・・・・、一人一部屋で使ってるわけでもねェってのによォ。
・・・・・・まさか俺達の船が突っ込ンじまった時に部屋がいくつかぶっ飛ンじまったかァ?」
その通りだった。
一方通行達『天使同盟(アライアンス)』が乗ってきた巨大豪華クルーザー『アライアンス』号が
突っ込んだ際、民間人が使用しているいくつかの居住スペースが破壊されていたのだ。
民間人の被害者が一人も出なかったのは奇跡に等しい。
しかしそうと分かれば愚痴も言っていられない。自分で撒いた種というやつだ。
もっとも、船を突っ込ませたのはあの金髪の大馬鹿野郎であって、一方通行に全ての非があるわけでもないが。
「クソったれが・・・・・・。 どっか適当な部屋に押し入ってそこで寝るしかねェなァ」
となるとまず独立国同盟の民間人の部屋は無理だろう。
いきなり船で突っ込んできた輩を部屋へ歓迎してくれるわけがないし、一方通行もその気はない。
「あり得るのかよこンな事・・・・・・、一人一部屋で使ってるわけでもねェってのによォ。
・・・・・・まさか俺達の船が突っ込ンじまった時に部屋がいくつかぶっ飛ンじまったかァ?」
その通りだった。
一方通行達『天使同盟(アライアンス)』が乗ってきた巨大豪華クルーザー『アライアンス』号が
突っ込んだ際、民間人が使用しているいくつかの居住スペースが破壊されていたのだ。
民間人の被害者が一人も出なかったのは奇跡に等しい。
しかしそうと分かれば愚痴も言っていられない。自分で撒いた種というやつだ。
もっとも、船を突っ込ませたのはあの金髪の大馬鹿野郎であって、一方通行に全ての非があるわけでもないが。
「クソったれが・・・・・・。 どっか適当な部屋に押し入ってそこで寝るしかねェなァ」
となるとまず独立国同盟の民間人の部屋は無理だろう。
いきなり船で突っ込んできた輩を部屋へ歓迎してくれるわけがないし、一方通行もその気はない。
669: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:33:23.40:jWwx/rwjo (4/25)
必然的に、顔見知りのいる部屋へ入れさせてもらう事になる。
「しかし誰の部屋へ行きゃァいいンだ? まずガブリエルは論外だろォ・・・・・・、
アイツのとこにゃサーシャのヤツもいるし、何よりそこで寝るとなったら何されるかわかンねェ。
というかまず女がいる部屋で寝るっつうのも気が進まねェしなァ」
しかしそれなら、残る部屋はあの男がいる部屋しかないのだが。
「垣根かァ・・・・・・、チッ。 背に腹は代えられねェってか」
垣根と二人きりになると考えただけでも吐き気を催す一方通行だったが、我儘は言っていられない。
自分の心を無理やり納得させ、垣根の部屋へ向かうために踵を返そうとした時だった。
「待てよ、さっきメシ食ったオフィスで寝ればいいンじゃね?」
別に普通の部屋じゃなくても就寝は可能だ。一方通行は人間が一人寝転がれるスペースが
あればどこでだって寝ることが出来る自信がある。
必然的に、顔見知りのいる部屋へ入れさせてもらう事になる。
「しかし誰の部屋へ行きゃァいいンだ? まずガブリエルは論外だろォ・・・・・・、
アイツのとこにゃサーシャのヤツもいるし、何よりそこで寝るとなったら何されるかわかンねェ。
というかまず女がいる部屋で寝るっつうのも気が進まねェしなァ」
しかしそれなら、残る部屋はあの男がいる部屋しかないのだが。
「垣根かァ・・・・・・、チッ。 背に腹は代えられねェってか」
垣根と二人きりになると考えただけでも吐き気を催す一方通行だったが、我儘は言っていられない。
自分の心を無理やり納得させ、垣根の部屋へ向かうために踵を返そうとした時だった。
「待てよ、さっきメシ食ったオフィスで寝ればいいンじゃね?」
別に普通の部屋じゃなくても就寝は可能だ。一方通行は人間が一人寝転がれるスペースが
あればどこでだって寝ることが出来る自信がある。
670: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:34:26.66:jWwx/rwjo (5/25)
そうと決まればあんなメルヘンが寄生している部屋へ向かう必要はない。
一方通行はそのまま歩を進め、やがてさきほどのオフィスルームへ到着した。
そして扉を開けると、
「あら、一方通行。 どうかしたの?」
そこには独立国同盟を結成した『聖女』、エリザリーナがパソコンとにらめっこしながら事務処理を行っていた。
「・・・・・・・・・・・・チッ」
既に先客がいたことにガッカリした一方通行は毒づき、オフィスから出ようとしたが、
「待って。 眠れないの? 良かったらここで休んでいくといいわ。
ココアを入れるから適当に座っててちょうだい」
「いや別に俺は―――」
「ココアを入れるから適当に座っててちょうだい」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
問答無用とはまさにこの事。一方通行はエリザリーナを睨むが彼女は気にも留めず席を立ち、
粉末状のココアをマグカップに入れ始めた。
そうと決まればあんなメルヘンが寄生している部屋へ向かう必要はない。
一方通行はそのまま歩を進め、やがてさきほどのオフィスルームへ到着した。
そして扉を開けると、
「あら、一方通行。 どうかしたの?」
そこには独立国同盟を結成した『聖女』、エリザリーナがパソコンとにらめっこしながら事務処理を行っていた。
「・・・・・・・・・・・・チッ」
既に先客がいたことにガッカリした一方通行は毒づき、オフィスから出ようとしたが、
「待って。 眠れないの? 良かったらここで休んでいくといいわ。
ココアを入れるから適当に座っててちょうだい」
「いや別に俺は―――」
「ココアを入れるから適当に座っててちょうだい」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
問答無用とはまさにこの事。一方通行はエリザリーナを睨むが彼女は気にも留めず席を立ち、
粉末状のココアをマグカップに入れ始めた。
671: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:35:32.12:jWwx/rwjo (6/25)
一方通行は仕方なく好意に甘えることにした。その辺に無造作に置かれていたソファに座る。
「眠れねェっつゥか、部屋が空いてなかったンだよ」
「そう、すぐに部屋を確保すればよかったのに」
「まァいいけどよォ、自業自得みてェなとこもあるし」
「そこまで気を詰めなくてもいいのよ? 今は大切な客人として扱って―――あ、」
「! オイ」
ガタッと、ふいにエリザリーナが膝をついた。
一方通行は仕方なく好意に甘えることにした。その辺に無造作に置かれていたソファに座る。
「眠れねェっつゥか、部屋が空いてなかったンだよ」
「そう、すぐに部屋を確保すればよかったのに」
「まァいいけどよォ、自業自得みてェなとこもあるし」
「そこまで気を詰めなくてもいいのよ? 今は大切な客人として扱って―――あ、」
「! オイ」
ガタッと、ふいにエリザリーナが膝をついた。
672: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:36:32.61:jWwx/rwjo (7/25)
一方通行は咄嗟に立ち上がり彼女の身体を支える。
ただでさえ顔色の悪い彼女の顔が、三倍増しくらいひどくなっているようにも見える。
「どォしたってンだ急に。 オマエがこンな風になったらマジで病気かなンかかと思っちまうだろ」
「ごめんなさいね・・・・・・。 ここ数日で色々な事が起こりすぎたから、
後始末に追われっぱなしだったのよ。 少し疲れてるのかしら・・・・・・」
彼女が使用しているデスクには書類の山が二、三つ程ずらりと並べられている。
第三次世界大戦で大ダメージを負った独立国同盟に追い討ちをかけるがの如きプライベーティアの襲撃。
そしてそれにトドメをさしたのは『天使同盟』の来訪と言っても過言ではないだろう。
客人として自分たちをもてなすと言っていたエリザリーナだが、実際はそんな余裕などないはずだ。
一方通行は咄嗟に立ち上がり彼女の身体を支える。
ただでさえ顔色の悪い彼女の顔が、三倍増しくらいひどくなっているようにも見える。
「どォしたってンだ急に。 オマエがこンな風になったらマジで病気かなンかかと思っちまうだろ」
「ごめんなさいね・・・・・・。 ここ数日で色々な事が起こりすぎたから、
後始末に追われっぱなしだったのよ。 少し疲れてるのかしら・・・・・・」
彼女が使用しているデスクには書類の山が二、三つ程ずらりと並べられている。
第三次世界大戦で大ダメージを負った独立国同盟に追い討ちをかけるがの如きプライベーティアの襲撃。
そしてそれにトドメをさしたのは『天使同盟』の来訪と言っても過言ではないだろう。
客人として自分たちをもてなすと言っていたエリザリーナだが、実際はそんな余裕などないはずだ。
673: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:37:33.53:jWwx/rwjo (8/25)
「・・・・・・悪いな。 俺がワケもわからねェ連中を連れてきちまったばっかりに」
「あら、意外ね。 前にあなたがここへ来たときはそんな風に他人を
気遣ってくれるような人には見えなかったけど」
そう言ってクスっと笑ってみせるエリザリーナ。どう見ても無理をしている。
「・・・・・・・・・・・・。 とりあえずソファに座れよ、見てらンねェ」
「ありがとう」
エリザリーナは一方通行の肩を借りてソファに腰を降ろした。
こうして至近距離で彼女の身体を見るとわかるが、本当に細身・・・・・・というにはあまりに生易しい、
痩せすぎな体つきをしている。一方通行も人のことは言えないが。
「・・・・・・悪いな。 俺がワケもわからねェ連中を連れてきちまったばっかりに」
「あら、意外ね。 前にあなたがここへ来たときはそんな風に他人を
気遣ってくれるような人には見えなかったけど」
そう言ってクスっと笑ってみせるエリザリーナ。どう見ても無理をしている。
「・・・・・・・・・・・・。 とりあえずソファに座れよ、見てらンねェ」
「ありがとう」
エリザリーナは一方通行の肩を借りてソファに腰を降ろした。
こうして至近距離で彼女の身体を見るとわかるが、本当に細身・・・・・・というにはあまりに生易しい、
痩せすぎな体つきをしている。一方通行も人のことは言えないが。
674:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/11(金) 11:37:49.04:uerL2wr30 (1/1)
662と663を見た結果一通さんの作った弁当を取り合ってる女性陣が思い浮かんだ
662と663を見た結果一通さんの作った弁当を取り合ってる女性陣が思い浮かんだ
675: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:38:11.21:jWwx/rwjo (9/25)
「・・・・・・別に気ィ遣ってるワケじゃねェよ。 そンな風に見えンのか?」
「そうね、前に見た時より雰囲気が変わっているように思うわ」
「そォかよ。 ・・・・・・まァ、俺も目ェ背けて生きてくわけにゃいかなくなっちまったからなァ」
「?」
「なンでもねェ。 ココア入れてやる」
「客人にやらせるわけには・・・・・・」
「黙って座ってろクソボケ」
制止しようとする彼女を放って、一方通行は代わりにココアを入れ始めた。
確かに以前の一方通行ならあり得ない行為かもしれない。
「・・・・・・別に気ィ遣ってるワケじゃねェよ。 そンな風に見えンのか?」
「そうね、前に見た時より雰囲気が変わっているように思うわ」
「そォかよ。 ・・・・・・まァ、俺も目ェ背けて生きてくわけにゃいかなくなっちまったからなァ」
「?」
「なンでもねェ。 ココア入れてやる」
「客人にやらせるわけには・・・・・・」
「黙って座ってろクソボケ」
制止しようとする彼女を放って、一方通行は代わりにココアを入れ始めた。
確かに以前の一方通行ならあり得ない行為かもしれない。
676: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:39:35.89:jWwx/rwjo (10/25)
だが、彼もこれまでの旅で変わったのだ。第三次世界大戦の時とは比にならないほどに。
「・・・・・・国を背負うってのはどンな気持ちなンだ?」
「え?」
唐突な質問に思わず聞き返してしまうエリザリーナ。
「あンだけ大勢の人間を背負ってどォすンだ。 政府のやり方が気に入らなくて云々ってのはもォ聞いたが、
なンでここまでしよォと思ったのか・・・・・・、ちょっと気になってよ」
彼女は逡巡するような仕草をとったが、やがて口を開いた。
「・・・・・・そんな事聞かれたのは初めてだわ。 そうね・・・・・・、私は別にこの同盟を立ち上げる際に
大勢の人間を背負うなんて考え方はしなかったわ。 ただやれる事を、自分で出来ることを全てやってみようって、
そう思って行動に移ったらいつの間にかエリザリーナ独立国同盟なんて大それた同盟が出来てただけよ。
もちろん『魔導師』としての役目を果たすって意味もあったけど・・・・・・そこまで深く思いつめてはいないわ」
「・・・・・・そンなモンか。 ほらよ」
「ん、ありがとう」
一方通行はココアを入れたマグカップをエリザリーナに手渡し、彼女の隣に腰掛ける。
だが、彼もこれまでの旅で変わったのだ。第三次世界大戦の時とは比にならないほどに。
「・・・・・・国を背負うってのはどンな気持ちなンだ?」
「え?」
唐突な質問に思わず聞き返してしまうエリザリーナ。
「あンだけ大勢の人間を背負ってどォすンだ。 政府のやり方が気に入らなくて云々ってのはもォ聞いたが、
なンでここまでしよォと思ったのか・・・・・・、ちょっと気になってよ」
彼女は逡巡するような仕草をとったが、やがて口を開いた。
「・・・・・・そんな事聞かれたのは初めてだわ。 そうね・・・・・・、私は別にこの同盟を立ち上げる際に
大勢の人間を背負うなんて考え方はしなかったわ。 ただやれる事を、自分で出来ることを全てやってみようって、
そう思って行動に移ったらいつの間にかエリザリーナ独立国同盟なんて大それた同盟が出来てただけよ。
もちろん『魔導師』としての役目を果たすって意味もあったけど・・・・・・そこまで深く思いつめてはいないわ」
「・・・・・・そンなモンか。 ほらよ」
「ん、ありがとう」
一方通行はココアを入れたマグカップをエリザリーナに手渡し、彼女の隣に腰掛ける。
677: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:40:37.80:jWwx/rwjo (11/25)
「あなただってそうなんじゃないの? 『天使同盟(アライアンス)』・・・・・・だったわよね。
あなたはあの天使の事を背負ってあげようと考えてこの同盟を立ち上げたのかしら?」
「俺の場合は立ち上げたつもりすらねェよ。 ただちょっとした冗談で『天使同盟』だな、
みたいな事言ったら風斬とガブリエルが本気にしちまいやがってよォ・・・・・・」
「どうしてそんな事を言ったの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 別に、ただあいつらはこの世に、人間どもが蔓延るこの世に
居場所がねェとか、そんな事を言ってたからよ。 だったら俺がその居場所を作ってやるって事で
『天使同盟』なンて適当もいいとこな思いつきを発言しただけだ」
「そういう事よ。 私も同じ、路頭に迷っている人々に居場所を与えたかったから・・・・・・。
だから結成したの、この同盟をね」
「あなただってそうなんじゃないの? 『天使同盟(アライアンス)』・・・・・・だったわよね。
あなたはあの天使の事を背負ってあげようと考えてこの同盟を立ち上げたのかしら?」
「俺の場合は立ち上げたつもりすらねェよ。 ただちょっとした冗談で『天使同盟』だな、
みたいな事言ったら風斬とガブリエルが本気にしちまいやがってよォ・・・・・・」
「どうしてそんな事を言ったの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 別に、ただあいつらはこの世に、人間どもが蔓延るこの世に
居場所がねェとか、そんな事を言ってたからよ。 だったら俺がその居場所を作ってやるって事で
『天使同盟』なンて適当もいいとこな思いつきを発言しただけだ」
「そういう事よ。 私も同じ、路頭に迷っている人々に居場所を与えたかったから・・・・・・。
だから結成したの、この同盟をね」
678: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:41:53.57:jWwx/rwjo (12/25)
思えばこの二人は、同じ境遇、同じ立場だ。
『同盟』という名で組織を立ち上げ、活動している人間。
一方通行は当初、というか今でも『天使同盟』を組織などとは思っていないが、
エイワスの助力(?)も手伝い、今や立派な大組織に成り上がっている。
「同じったって規模が全然違うじゃねェか、俺ンとこは少数だが、オマエのはもう国だ。
『天使同盟』はそンなでけェモンじゃねェからなァ」
「あら、同盟に規模も何も無いわ。 学校のクラスメート二人が何らかの目的、理想の
一致で協力したり共に歩むことを決めたらその時点でそれも立派な同盟なのよ?」
「けっ、そォかよ」
「それに規模の話をしたら、あなた達の方が遙かに巨大じゃない。 何せ本物の大天使だもの、
あなたはこの地球という星と、ミーシャがいるであろう天界をも背負ってると言っていいわ」
「シャレにならねェ冗談はやめろ」
思えばこの二人は、同じ境遇、同じ立場だ。
『同盟』という名で組織を立ち上げ、活動している人間。
一方通行は当初、というか今でも『天使同盟』を組織などとは思っていないが、
エイワスの助力(?)も手伝い、今や立派な大組織に成り上がっている。
「同じったって規模が全然違うじゃねェか、俺ンとこは少数だが、オマエのはもう国だ。
『天使同盟』はそンなでけェモンじゃねェからなァ」
「あら、同盟に規模も何も無いわ。 学校のクラスメート二人が何らかの目的、理想の
一致で協力したり共に歩むことを決めたらその時点でそれも立派な同盟なのよ?」
「けっ、そォかよ」
「それに規模の話をしたら、あなた達の方が遙かに巨大じゃない。 何せ本物の大天使だもの、
あなたはこの地球という星と、ミーシャがいるであろう天界をも背負ってると言っていいわ」
「シャレにならねェ冗談はやめろ」
679: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:42:40.00:jWwx/rwjo (13/25)
「今のはロシアンジョークでも何でもなく、事実を述べたまでよ。
あなた、その自覚があって?」
「星とか天界なンざクソ食らえだ。 俺ァあいつらがいればそれでいいンだ」
「あら、まぁ・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・。 チッ・・・・・・」
小っ恥ずかしさを払拭するように一方通行は熱々のココアをグイッと飲み、その熱さに吹き出しそうになった。
『あいつらがいればそれでいい』。つまり彼が望んでいるのは現状維持だ。
さっきの食事の時もベツレヘムの星の欠片についての情報を聞き出そうとしていたが、
有力な情報が手に入らなくても一方通行、及び『天使同盟』の面々は落胆した様子はあまり見られなかったように思う。
「今のはロシアンジョークでも何でもなく、事実を述べたまでよ。
あなた、その自覚があって?」
「星とか天界なンざクソ食らえだ。 俺ァあいつらがいればそれでいいンだ」
「あら、まぁ・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・。 チッ・・・・・・」
小っ恥ずかしさを払拭するように一方通行は熱々のココアをグイッと飲み、その熱さに吹き出しそうになった。
『あいつらがいればそれでいい』。つまり彼が望んでいるのは現状維持だ。
さっきの食事の時もベツレヘムの星の欠片についての情報を聞き出そうとしていたが、
有力な情報が手に入らなくても一方通行、及び『天使同盟』の面々は落胆した様子はあまり見られなかったように思う。
680: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:43:29.41:jWwx/rwjo (14/25)
エイワスが言っていた、星の欠片を巡る旅はこれで終わるだろうというのはこの事を言っていたのかもしれない。
もうこれ以上の情報収集は行わず、あとは学園都市へ帰り天使を交えた騒がしい日常を過ごしていく。
一方通行はそう考えるだろうと予測してのエイワスの発言だったのではないだろうか。
もしそうなら、エイワスの予言は見事に的中したことになるが、結果はまだ分からない。
分かっているのは、大天使である彼女だけ。
「大変? 辛い? こんな同盟を立ち上げて後悔したことはある?」
「大変なンてモンじゃねェし死ぬほど辛いし、後悔なら現在進行形でしてるってンだ。
だが・・・・・・、もうやめよォとは、不思議と思わねェンだよなァ・・・・・・。
俺の頭も大概イカレちまったのかもな」
「でしょうね、あなたを見てるとそんな感じだわ。 なんだかんだで楽しそうにしてるもの」
「いちいち人の機嫌を窺ってンじゃねェよ」
「私も、あなたみたいに強かったら・・・・・・・・・・・・、・・・・・・」
「・・・・・・?」
エリザリーナの方を見ると、彼女は明らかに表情が沈んでいた。
俯き、マグカップを握り締め、その目は虚空を見つめているようで、『聖女』としての覇気が感じられない。
エイワスが言っていた、星の欠片を巡る旅はこれで終わるだろうというのはこの事を言っていたのかもしれない。
もうこれ以上の情報収集は行わず、あとは学園都市へ帰り天使を交えた騒がしい日常を過ごしていく。
一方通行はそう考えるだろうと予測してのエイワスの発言だったのではないだろうか。
もしそうなら、エイワスの予言は見事に的中したことになるが、結果はまだ分からない。
分かっているのは、大天使である彼女だけ。
「大変? 辛い? こんな同盟を立ち上げて後悔したことはある?」
「大変なンてモンじゃねェし死ぬほど辛いし、後悔なら現在進行形でしてるってンだ。
だが・・・・・・、もうやめよォとは、不思議と思わねェンだよなァ・・・・・・。
俺の頭も大概イカレちまったのかもな」
「でしょうね、あなたを見てるとそんな感じだわ。 なんだかんだで楽しそうにしてるもの」
「いちいち人の機嫌を窺ってンじゃねェよ」
「私も、あなたみたいに強かったら・・・・・・・・・・・・、・・・・・・」
「・・・・・・?」
エリザリーナの方を見ると、彼女は明らかに表情が沈んでいた。
俯き、マグカップを握り締め、その目は虚空を見つめているようで、『聖女』としての覇気が感じられない。
681: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:44:23.73:jWwx/rwjo (15/25)
「・・・・・・・・・・・・オマエ本当に大丈夫か? もうさっさと寝た方がいいンじゃねェか」
「寝てなんかいられないわよ。 まだまだやることは沢山あるんだから・・・・・・」
そうは言っても彼女の様子をみる限りでは、とてもこの後仕事が出来るコンディションとは思えない。
このまま仕事を続けたら今度こそ倒れて病院行きになりそうな雰囲気だ。
「強がってンじゃねェよ。 放っといたら自殺でもしかねねェ雰囲気だぞオマエ」
「強がらなきゃいけない立場なのよ・・・・・・、先導者の私がもたついてたら、民間人に不安を植えつけてしまうわ」
「今のオマエの姿を民間人が見ても結局同じことだ、そンな事にまで頭が回らなくなってンのか」
「・・・・・・・・・・・・オマエ本当に大丈夫か? もうさっさと寝た方がいいンじゃねェか」
「寝てなんかいられないわよ。 まだまだやることは沢山あるんだから・・・・・・」
そうは言っても彼女の様子をみる限りでは、とてもこの後仕事が出来るコンディションとは思えない。
このまま仕事を続けたら今度こそ倒れて病院行きになりそうな雰囲気だ。
「強がってンじゃねェよ。 放っといたら自殺でもしかねねェ雰囲気だぞオマエ」
「強がらなきゃいけない立場なのよ・・・・・・、先導者の私がもたついてたら、民間人に不安を植えつけてしまうわ」
「今のオマエの姿を民間人が見ても結局同じことだ、そンな事にまで頭が回らなくなってンのか」
682: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:45:02.20:jWwx/rwjo (16/25)
とりあえず彼女の体調を回復させようとした一方通行は立ち上がり、エリザリーナに自分のジャケットを
羽織らせる。今にして気づいたがこの部屋は暖房機器が無い、どうりで自分がココアを飲むペースが速いと思った。
「ちょっと待ってろ」
そう言って一方通行はひとまずオフィスを出て行った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
しばらくすると一方通行は何かを持ってオフィスに戻ってきた。
とりあえず彼女の体調を回復させようとした一方通行は立ち上がり、エリザリーナに自分のジャケットを
羽織らせる。今にして気づいたがこの部屋は暖房機器が無い、どうりで自分がココアを飲むペースが速いと思った。
「ちょっと待ってろ」
そう言って一方通行はひとまずオフィスを出て行った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
しばらくすると一方通行は何かを持ってオフィスに戻ってきた。
683: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:45:46.50:jWwx/rwjo (17/25)
「それは・・・・・・」
「ファンヒーターだ、垣根の部屋からかっぱらって来た」
いきなり自分の部屋に入ってきた一方通行を見て、垣根は慌てて何かを隠していた気がする。
机の上で何かを書いていたようだが一方通行がさして気にしなかった。
ちなみに垣根の部屋にはヴェントの部屋にあったような暖炉が無かった。
まぁ彼なら自身の能力で寒さを防げるだろうと一方通行は適当に考え、許可もなしにファンヒーターを持っていった。
一方通行はコンセントの穴を見つけるとそこにコードを差し込み、ちょうどいい具合の温風が来るように
エリザリーナとファンヒーターの距離を調節してテキパキと準備をしていった。
自分たちがあの船で突っ込んだ時に電線なんかがやられているんじゃないかと一瞬頭をよぎったが、
居住区のあちこちで電気の光が漏れているところを見るとその心配はないらしい。
このオフィスだって電気やパソコンが付いているのだ。
「それは・・・・・・」
「ファンヒーターだ、垣根の部屋からかっぱらって来た」
いきなり自分の部屋に入ってきた一方通行を見て、垣根は慌てて何かを隠していた気がする。
机の上で何かを書いていたようだが一方通行がさして気にしなかった。
ちなみに垣根の部屋にはヴェントの部屋にあったような暖炉が無かった。
まぁ彼なら自身の能力で寒さを防げるだろうと一方通行は適当に考え、許可もなしにファンヒーターを持っていった。
一方通行はコンセントの穴を見つけるとそこにコードを差し込み、ちょうどいい具合の温風が来るように
エリザリーナとファンヒーターの距離を調節してテキパキと準備をしていった。
自分たちがあの船で突っ込んだ時に電線なんかがやられているんじゃないかと一瞬頭をよぎったが、
居住区のあちこちで電気の光が漏れているところを見るとその心配はないらしい。
このオフィスだって電気やパソコンが付いているのだ。
684: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:46:42.58:jWwx/rwjo (18/25)
ファンヒーターのスイッチを入れると、一分もしないうちに人工的で温かい風が出てきた。
「この部屋寒すぎンだろォ、これで暖まっとけ」
「・・・・・・・・・・・・あなたって世話焼きなのね」
第三次世界大戦の時、少ししかここにいなかった打ち止め(ラストオーダー)の安否を
いちいち確認してくれた彼女には言われたくないと思った。
「トップだからって張り切るのもいいけどよォ、時には休まねェといけねェって事くらい分かるだろォが」
「・・・・・・・・・・・・そうね。 でも、」
「強くなりたいとかそんなくだらねェ事考えなくていいンだよ。
オマエはオマエだろォが。 強くならなくてもオマエにゃ大勢の人間が着いてきてる。
それは俺も持ってねェ、オマエだけが持ってるモンなンだよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
確かに自分は心も身体も弱いが、それでも着いてきてくれる人はいる。
自分でもそれは分かっていた、だから今日まで頑張ってこれたのだが、改めて言われると
それが更に重荷となりのしかかってくるような気がする。
「・・・・・・分かったわ、今日のところはもう休む。 でも、・・・・・・・・・・・・、
こうして少しでも間を空けると、途端に張っていた糸が切れる気がして
どっと力が抜けちゃうのよ・・・・・・」
「どンだけ根詰めてンだよ。 マジで死ンじまうぞ」
一方通行はドカッとソファに座り込み、深くため息をついた。
ファンヒーターのスイッチを入れると、一分もしないうちに人工的で温かい風が出てきた。
「この部屋寒すぎンだろォ、これで暖まっとけ」
「・・・・・・・・・・・・あなたって世話焼きなのね」
第三次世界大戦の時、少ししかここにいなかった打ち止め(ラストオーダー)の安否を
いちいち確認してくれた彼女には言われたくないと思った。
「トップだからって張り切るのもいいけどよォ、時には休まねェといけねェって事くらい分かるだろォが」
「・・・・・・・・・・・・そうね。 でも、」
「強くなりたいとかそんなくだらねェ事考えなくていいンだよ。
オマエはオマエだろォが。 強くならなくてもオマエにゃ大勢の人間が着いてきてる。
それは俺も持ってねェ、オマエだけが持ってるモンなンだよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
確かに自分は心も身体も弱いが、それでも着いてきてくれる人はいる。
自分でもそれは分かっていた、だから今日まで頑張ってこれたのだが、改めて言われると
それが更に重荷となりのしかかってくるような気がする。
「・・・・・・分かったわ、今日のところはもう休む。 でも、・・・・・・・・・・・・、
こうして少しでも間を空けると、途端に張っていた糸が切れる気がして
どっと力が抜けちゃうのよ・・・・・・」
「どンだけ根詰めてンだよ。 マジで死ンじまうぞ」
一方通行はドカッとソファに座り込み、深くため息をついた。
685: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:48:14.67:jWwx/rwjo (19/25)
「あなたは姉さんとは全く逆の事を言うのね」
「あ? 姉さン?」
「『傾国の女』とも呼ばれている・・・・・・、フランス国家の軍師よ。 私の姉。
姉さんは血反吐を撒いてでも国を率いていかなければいけない、それが国を背負うということだと
考えているけど、あなたは逆。 端から冷静に見ているからそんな事を言えるのかも知れないけど」
フランス国家の首脳、または軍師とである彼女は、『傾国の女』と呼ばれている。
エリザリーナの姉であり、第三次世界大戦では第二王女のキャーリサとともにミーシャ=クロイツェフへ
デュランダルを片手に応戦した。
「休んでいろだなんて・・・・・・、そんな事言われたのいつ以来かしらね」
「民間人のヤツらだって言わねェだけでそう思ってるに決まってる。
俺だって他人だからこンな事言ってるワケじゃねェよ」
「あなたは姉さんとは全く逆の事を言うのね」
「あ? 姉さン?」
「『傾国の女』とも呼ばれている・・・・・・、フランス国家の軍師よ。 私の姉。
姉さんは血反吐を撒いてでも国を率いていかなければいけない、それが国を背負うということだと
考えているけど、あなたは逆。 端から冷静に見ているからそんな事を言えるのかも知れないけど」
フランス国家の首脳、または軍師とである彼女は、『傾国の女』と呼ばれている。
エリザリーナの姉であり、第三次世界大戦では第二王女のキャーリサとともにミーシャ=クロイツェフへ
デュランダルを片手に応戦した。
「休んでいろだなんて・・・・・・、そんな事言われたのいつ以来かしらね」
「民間人のヤツらだって言わねェだけでそう思ってるに決まってる。
俺だって他人だからこンな事言ってるワケじゃねェよ」
686: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:49:19.79:jWwx/rwjo (20/25)
「あら、私の事を想って言ってくれているのかしら?」
「・・・・・・・・・・・・だったらなンだ」
「優しいのね」
「こンなのが優しさだってんなら、世の中は善人で溢れかえってる」
だとしたら一方通行にとって『優しさ』とは何なのだろうか。
ミーシャや風斬に居場所を与えたことは、彼にとっては優しさではないのだろうか。
かつては殺しあった間柄の垣根帝督を受け入れたことは、優しさではなく何なのだろうか。
妹達(シスターズ)は?打ち止めは?番外個体は?義務?責務?気紛れ?
独立国同盟でヴェントが抱く闇を一緒に支えることを約束した事も優しさからではないのなら、同情か?
今もこうしてエリザリーナの身体をいたわっている事実も優しさではないのなら、
彼が思い描いている優しさとは、一体―――――。
「あら、私の事を想って言ってくれているのかしら?」
「・・・・・・・・・・・・だったらなンだ」
「優しいのね」
「こンなのが優しさだってんなら、世の中は善人で溢れかえってる」
だとしたら一方通行にとって『優しさ』とは何なのだろうか。
ミーシャや風斬に居場所を与えたことは、彼にとっては優しさではないのだろうか。
かつては殺しあった間柄の垣根帝督を受け入れたことは、優しさではなく何なのだろうか。
妹達(シスターズ)は?打ち止めは?番外個体は?義務?責務?気紛れ?
独立国同盟でヴェントが抱く闇を一緒に支えることを約束した事も優しさからではないのなら、同情か?
今もこうしてエリザリーナの身体をいたわっている事実も優しさではないのなら、
彼が思い描いている優しさとは、一体―――――。
687: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:50:37.95:jWwx/rwjo (21/25)
「・・・・・・優しいわよ。 そこまでされると、私だってたまには人に・・・・・・甘えたくなる――」
「自分に正直になって生きればいいじゃねェか。 自分にまで嘘つく必要はねェンだ」
「そうね。 じゃあ、ちょっとだけ・・・・・・、いい?」
「はいはいどォぞ」
エリザリーナは身体を傾け、隣に座っている一方通行の肩にコテン、と頭を預けた。
身を粉にして独立国同盟の人々のために頑張ってきた、戦ってきた。
そうしなければいけない、先導者とは、『聖女』とは、『魔導師』とは、そうあるべきである。
そう考えて生きてきたエリザリーナに、この一方通行というまるで違う領域で生きている男は
自分に正直になれという。
だったら今のこの状態が嫌だとは言わせない。
「・・・・・・優しいわよ。 そこまでされると、私だってたまには人に・・・・・・甘えたくなる――」
「自分に正直になって生きればいいじゃねェか。 自分にまで嘘つく必要はねェンだ」
「そうね。 じゃあ、ちょっとだけ・・・・・・、いい?」
「はいはいどォぞ」
エリザリーナは身体を傾け、隣に座っている一方通行の肩にコテン、と頭を預けた。
身を粉にして独立国同盟の人々のために頑張ってきた、戦ってきた。
そうしなければいけない、先導者とは、『聖女』とは、『魔導師』とは、そうあるべきである。
そう考えて生きてきたエリザリーナに、この一方通行というまるで違う領域で生きている男は
自分に正直になれという。
だったら今のこの状態が嫌だとは言わせない。
688: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:51:17.43:jWwx/rwjo (22/25)
「・・・・・・少しでいいわ、このまま休ませてくれないかしら?」
「・・・・・・・・・・・・好きにしろ」
「・・・・・・それとあの時、あなたに独立国同盟の危機を救ってくれた事に対して礼を言ってなかったわね。
助かったわ、ありがとう」
「なンの話だ」
「忘れているのならそれでもいいわ、私が勝手に礼を言っているだけだもの」
静寂がオフィスを包んでいく。
聞こえてくるのはパソコンからわずかに漏れている起動音だけだ。
「・・・・・・・・・・・・こんな風に人に身体を預けるのも随分久々だわ。
こんなにも気持ちが良いものなのね」
「その相手が俺だってンだからなァ。 いい気分とは言えねェだろ」
「そんな事無いわ、あなたって・・・・・・不思議と落ち着く。 ・・・・・・・・・・・・、
ねぇ、もしかしてあなた、他の女性にもこうしてあげてたりするのかしら?」
「・・・・・・少しでいいわ、このまま休ませてくれないかしら?」
「・・・・・・・・・・・・好きにしろ」
「・・・・・・それとあの時、あなたに独立国同盟の危機を救ってくれた事に対して礼を言ってなかったわね。
助かったわ、ありがとう」
「なンの話だ」
「忘れているのならそれでもいいわ、私が勝手に礼を言っているだけだもの」
静寂がオフィスを包んでいく。
聞こえてくるのはパソコンからわずかに漏れている起動音だけだ。
「・・・・・・・・・・・・こんな風に人に身体を預けるのも随分久々だわ。
こんなにも気持ちが良いものなのね」
「その相手が俺だってンだからなァ。 いい気分とは言えねェだろ」
「そんな事無いわ、あなたって・・・・・・不思議と落ち着く。 ・・・・・・・・・・・・、
ねぇ、もしかしてあなた、他の女性にもこうしてあげてたりするのかしら?」
689: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 11:52:05.78:jWwx/rwjo (23/25)
「?」
「そうだとしたら、あなたは罪深い男だわ。 いつか刺されて殺されるわよ?」
「何言ってンのかよくわかンねェが、この俺が刺されて殺されるよォな間抜けに見えンのか?」
見えます。
「くす・・・・・・、鈍い人」
「ま、た、それか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ピクピクとこめかみを震わせて表情を険しくする一方通行。もう認めろ。
「細身の女は好みじゃないかしら?」
「あ? なンだ急に」
「何でもないわ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、・・・・・・・・・・・・」
しばらくすると、彼女の方から静かな寝息が聞こえてきた。
よほど披露が溜まっていたのだろう、少しくらい動かしても全く目が覚めそうにない。
・・・・・・・・・・・・。
いや、『少しくらい動かしても全く目が覚めそうにない』に他意は無いのであしからず。
「?」
「そうだとしたら、あなたは罪深い男だわ。 いつか刺されて殺されるわよ?」
「何言ってンのかよくわかンねェが、この俺が刺されて殺されるよォな間抜けに見えンのか?」
見えます。
「くす・・・・・・、鈍い人」
「ま、た、それか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ピクピクとこめかみを震わせて表情を険しくする一方通行。もう認めろ。
「細身の女は好みじゃないかしら?」
「あ? なンだ急に」
「何でもないわ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、・・・・・・・・・・・・」
しばらくすると、彼女の方から静かな寝息が聞こえてきた。
よほど披露が溜まっていたのだろう、少しくらい動かしても全く目が覚めそうにない。
・・・・・・・・・・・・。
いや、『少しくらい動かしても全く目が覚めそうにない』に他意は無いのであしからず。
690: ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 12:00:08.58:jWwx/rwjo (24/25)
Q.このスレでロシア編終わる?
A.無理・・・・・・だろォな
Q.このスレでスレッドタイトル回収出来る?
A.無理・・・・・・だろォな 垣根「ち・・・・・・くしょ・・・・・・う」
垣根クンマジでごめんなさい、このスレでロシア編終わらないどころかスレタイ回収すら無理かも・・・・・・
こんな計画性のない>>1で本当に申し訳ないです、頭が上がりません。
それでもここまで読んでくださった読者様には、真剣に感謝しています。
ではまた三日以内に。次回は風斬が意外な人物と戦いを・・・・・・?
Q.このスレでロシア編終わる?
A.無理・・・・・・だろォな
Q.このスレでスレッドタイトル回収出来る?
A.無理・・・・・・だろォな 垣根「ち・・・・・・くしょ・・・・・・う」
垣根クンマジでごめんなさい、このスレでロシア編終わらないどころかスレタイ回収すら無理かも・・・・・・
こんな計画性のない>>1で本当に申し訳ないです、頭が上がりません。
それでもここまで読んでくださった読者様には、真剣に感謝しています。
ではまた三日以内に。次回は風斬が意外な人物と戦いを・・・・・・?
691:次回予告はここまでです。 ◆3dKAx7itpI:2011/02/11(金) 12:00:36.97:jWwx/rwjo (25/25)
【次回予告】
『・・・・・・ん!? ルーン文字がいらねえ札とかもあんのか!?
ふざけんなエイワスの野郎!! そんな大事な情報を「袋とじ」にしてんじゃねえよ!!』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・垣根帝督
『風斬かマセガキか、ヴェントの部屋か・・・・・・・・・・・・』
―――――――――――『天使同盟』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
『す、すみませ~ん。 ドアが開いてますよ~・・・・・・って、えぇーっ!?』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・風斬氷華
【次回予告】
『・・・・・・ん!? ルーン文字がいらねえ札とかもあんのか!?
ふざけんなエイワスの野郎!! そんな大事な情報を「袋とじ」にしてんじゃねえよ!!』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・垣根帝督
『風斬かマセガキか、ヴェントの部屋か・・・・・・・・・・・・』
―――――――――――『天使同盟』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
『す、すみませ~ん。 ドアが開いてますよ~・・・・・・って、えぇーっ!?』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・風斬氷華
692:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/11(金) 12:04:10.80:fwbDx346o (1/1)
>>1が書くとすべてのキャラが魅力的になって困る
続きが気になるけど終わってもらいたくない…
乙!
>>1が書くとすべてのキャラが魅力的になって困る
続きが気になるけど終わってもらいたくない…
乙!
693:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/11(金) 12:11:42.31:zz7UIjuDO (1/1)
乙
久々にリアルタイムで見たわ
乙
久々にリアルタイムで見たわ
694:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/11(金) 12:22:04.65:aaUftKAs0 (1/1)
>>1乙!
>>1乙!
695:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/11(金) 12:28:05.41:ce7NBl7eo (1/1)
乙
袋綴じwwww
乙
袋綴じwwww
696:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/11(金) 12:32:42.80:YmOtaruNo (1/1)
乙!
一通さんもげろ
乙!
一通さんもげろ
697:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/11(金) 15:09:53.03:t9xDiQUf0 (1/1)
乙乙。
一通さんが次のフラグをお探しのようで、、。風斬、レッサー、ヴェントの部屋の3択か?
乙乙。
一通さんが次のフラグをお探しのようで、、。風斬、レッサー、ヴェントの部屋の3択か?
698:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/11(金) 15:48:11.09:iPkKi9BDO (1/1)
僕は細身の女性好きですよ。
エリザリーナさんチュッチュッ。
僕は細身の女性好きですよ。
エリザリーナさんチュッチュッ。
699:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/11(金) 16:55:24.51:XyFssISIO (1/1)
ああ、また戦力増強だ……
ああ、また戦力増強だ……
700:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/11(金) 22:59:42.16:AUAaEiQAO (1/1)
イギリスではキャーリサと清教攻略して来た
これであとワシ様にもフラグ立てればロシアでも最強戦力を確保したことになるな
イギリスではキャーリサと清教攻略して来た
これであとワシ様にもフラグ立てればロシアでも最強戦力を確保したことになるな
701:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/11(金) 23:01:30.38:6Ufd4k0+0 (1/1)
「人が来るとあわてて隠す」「袋とじ」
このキーワードから導き出される答えは…ひとつ!
「人が来るとあわてて隠す」「袋とじ」
このキーワードから導き出される答えは…ひとつ!
702:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/12(土) 00:04:53.20:ni11xb9Ho (1/1)
超能力者と言っても、ていとくんも男だもんな
そんな本読んでても仕方ない
超能力者と言っても、ていとくんも男だもんな
そんな本読んでても仕方ない
703:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/12(土) 04:50:36.20:U/Y/ggtIO (1/1)
エイワス「らめえええぇこれ以上増えたら攻略シミュが追いつかないよおおおぉぉ」
エイワス「らめえええぇこれ以上増えたら攻略シミュが追いつかないよおおおぉぉ」
704:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/12(土) 08:25:21.70:iZmWrcAio (1/1)
>>701
かいてた訳だな
ナニをとは言わんが
乙
>>701
かいてた訳だな
ナニをとは言わんが
乙
705:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/12(土) 11:12:14.47:uvjcplCDO (1/1)
そろそろ>>1は魔法少女リリカルドラコのスレを建ててもイインジャナイカナ(チラッ
久しぶりに見直したらエイワスデート編爆笑した
そろそろ>>1は魔法少女リリカルドラコのスレを建ててもイインジャナイカナ(チラッ
久しぶりに見直したらエイワスデート編爆笑した
706:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/12(土) 12:40:47.32:Wpvz2dhCo (1/1)
ここのSSの一方さんを主人公にした恋愛アドベンチャーができたら、
攻略本が凄いぶ厚くなりそう
ここのSSの一方さんを主人公にした恋愛アドベンチャーができたら、
攻略本が凄いぶ厚くなりそう
707:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/12(土) 12:59:21.15:e5x2ciUQo (1/1)
著:エイワス か、魔術要素がありそうだな
著:エイワス か、魔術要素がありそうだな
708:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/12(土) 14:30:27.74:tuJXUruSO (1/1)
原典が市場に周り廃人が量産される訳ですな
原典が市場に周り廃人が量産される訳ですな
709:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/12(土) 16:17:45.38:xjhswNKL0 (1/1)
テクパトル「ふむふむ、これも武器として配布するか」
テクパトル「ふむふむ、これも武器として配布するか」
710: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:32:45.02:D0FSw57ao (1/26)
こんばんわ、今日は深夜に投下ということでよろしくお願いします。
>>706
誰が得するんですかそれ・・・・・・、検討しておきますwwww
では、行きますね
こんばんわ、今日は深夜に投下ということでよろしくお願いします。
>>706
誰が得するんですかそれ・・・・・・、検討しておきますwwww
では、行きますね
711: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:34:09.89:D0FSw57ao (2/26)
――――――――――――――――――――――
「くっそ、一方通行の野郎・・・・・・ふざけた真似しやがって・・・・・・」
垣根帝督は居住区のとある一室を使用していた。
適当に空き部屋を探していたら運良く一発で見つかったのだ。
そんな垣根の部屋には現在、暖房機器が一切存在しない。
氷点下を軽く突き抜けるこのロシアの地で暖もとらずに部屋で過ごすとは正気の沙汰ではないと思うだろうが、
これにはわけがある。
「あの野郎何だってんだ、いきなり部屋に入ってきたかと思ったらファンヒーターパクっていきやがって・・・・・・」
垣根が机に向かい、ある作業に没頭していると突如として一方通行が部屋に押し入ってきたのだ。
その作業を他人に見られたくなかった垣根は心臓が口から飛び出るのではないかというほど驚いた。
――――――――――――――――――――――
「くっそ、一方通行の野郎・・・・・・ふざけた真似しやがって・・・・・・」
垣根帝督は居住区のとある一室を使用していた。
適当に空き部屋を探していたら運良く一発で見つかったのだ。
そんな垣根の部屋には現在、暖房機器が一切存在しない。
氷点下を軽く突き抜けるこのロシアの地で暖もとらずに部屋で過ごすとは正気の沙汰ではないと思うだろうが、
これにはわけがある。
「あの野郎何だってんだ、いきなり部屋に入ってきたかと思ったらファンヒーターパクっていきやがって・・・・・・」
垣根が机に向かい、ある作業に没頭していると突如として一方通行が部屋に押し入ってきたのだ。
その作業を他人に見られたくなかった垣根は心臓が口から飛び出るのではないかというほど驚いた。
712: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:34:58.18:D0FSw57ao (3/26)
必死で机の上にある『ソレ』を隠すが、一方通行は見向きもせず、
『これ持ってくからな、答えは聞いてねェ』
と、どこかのイマジンみたいなセリフを吐き、ファンヒーターを持って出ていってしまった。
「ちくしょう・・・・・・・・・・・・」
というわけで、現在垣根の部屋には暖房機器が無いという事だ。
しかしそれでは寒すぎて作業に集中出来ないため、彼は自らの能力『未元物質(ダークマター)』の白い無機質な翼を
身体に纏い、寒気を遮断していた。なんともシュールな光景である。
必死で机の上にある『ソレ』を隠すが、一方通行は見向きもせず、
『これ持ってくからな、答えは聞いてねェ』
と、どこかのイマジンみたいなセリフを吐き、ファンヒーターを持って出ていってしまった。
「ちくしょう・・・・・・・・・・・・」
というわけで、現在垣根の部屋には暖房機器が無いという事だ。
しかしそれでは寒すぎて作業に集中出来ないため、彼は自らの能力『未元物質(ダークマター)』の白い無機質な翼を
身体に纏い、寒気を遮断していた。なんともシュールな光景である。
713: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:35:37.43:D0FSw57ao (4/26)
だが一方通行にファンヒーターを盗られた事について垣根はあまり追求しなかった。
彼は今、そんな事にかまけている暇は無いのだ。
「・・・・・・えーと、ここのルーン文字は・・・・・・、・・・・・・これか。
チッ、ワシリーサのヤツ、あとは自分で修正しろだと・・・・・・ふざけやがって」
垣根は食事の前に行っていた自作の『ルーン』の札の修正作業を行っていた。
食事が終わった際、密かにワシリーサに修正作業の手伝いをお願いしたのだが、
『その程度も自分一人で出来なければ魔術なんて使えないわよん♪
ちゃんと出来たらお姉さんのところに持っておいで、垣根の坊や』
と言われ、断られたのだ。
だが一方通行にファンヒーターを盗られた事について垣根はあまり追求しなかった。
彼は今、そんな事にかまけている暇は無いのだ。
「・・・・・・えーと、ここのルーン文字は・・・・・・、・・・・・・これか。
チッ、ワシリーサのヤツ、あとは自分で修正しろだと・・・・・・ふざけやがって」
垣根は食事の前に行っていた自作の『ルーン』の札の修正作業を行っていた。
食事が終わった際、密かにワシリーサに修正作業の手伝いをお願いしたのだが、
『その程度も自分一人で出来なければ魔術なんて使えないわよん♪
ちゃんと出来たらお姉さんのところに持っておいで、垣根の坊や』
と言われ、断られたのだ。
714: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:37:04.45:D0FSw57ao (5/26)
「・・・・・・まぁあの女の言う事にも納得できるが、あぁークソ面倒だなこれ!!
あ、ここ間違ってるじゃねえか。 ・・・・・・ん!? ルーン文字がいらねえ札とかもあんのか!?
ふざけんなエイワスの野郎!! そんな大事な情報を袋とじにしてんじゃねえよ!!」
垣根はエイワスから貰った専用魔道書――魔導書という言い方も大袈裟だが――、『冷蔵庫でも分かる、魔術の使い方講座』の
中間部分にあった袋とじをハサミでチョキチョキと切り、中身を見て激昂した。
ちなみにこの本、最後のページにも袋とじがあり、そこには数枚の美しいルーンの札が入っていた。
完全に某カードゲームのヴァリュアブルブックのノリである。
心を落ち着かせ、白熱電灯が照らす机に向かい続きを行う。
カリカリ、カリカリとひたすら無言で書き続けていく。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
何やってんだろうな俺は。
垣根は一心不乱にルーンを作り続ける自分を客観的に見る。
確かにこうして魔術で使用するアイテムを作るという行為は、学園都市の能力者には無縁だろう。
ましてや垣根帝督は学園都市の超能力者(レベル5)の第二位に君臨する男だ。
『未元物質』という反則的な能力を持っている彼に魔術など不要と言ってもいいだろう。
「・・・・・・まぁあの女の言う事にも納得できるが、あぁークソ面倒だなこれ!!
あ、ここ間違ってるじゃねえか。 ・・・・・・ん!? ルーン文字がいらねえ札とかもあんのか!?
ふざけんなエイワスの野郎!! そんな大事な情報を袋とじにしてんじゃねえよ!!」
垣根はエイワスから貰った専用魔道書――魔導書という言い方も大袈裟だが――、『冷蔵庫でも分かる、魔術の使い方講座』の
中間部分にあった袋とじをハサミでチョキチョキと切り、中身を見て激昂した。
ちなみにこの本、最後のページにも袋とじがあり、そこには数枚の美しいルーンの札が入っていた。
完全に某カードゲームのヴァリュアブルブックのノリである。
心を落ち着かせ、白熱電灯が照らす机に向かい続きを行う。
カリカリ、カリカリとひたすら無言で書き続けていく。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
何やってんだろうな俺は。
垣根は一心不乱にルーンを作り続ける自分を客観的に見る。
確かにこうして魔術で使用するアイテムを作るという行為は、学園都市の能力者には無縁だろう。
ましてや垣根帝督は学園都市の超能力者(レベル5)の第二位に君臨する男だ。
『未元物質』という反則的な能力を持っている彼に魔術など不要と言ってもいいだろう。
715: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:38:23.12:D0FSw57ao (6/26)
しかし、垣根は作り続ける。
「・・・・・・・・・・・・科学の領域で留まってるだけじゃダメなんだ。 カテゴリは拡げていかなきゃなんねえ。
知っちまったんだ、魔術ってヤツを。 見ちまったんだ、魔術ってヤツを。
こんなもん知っちまったら、もう後には引けねえだろうが・・・・・・・・・・・・!」
脳だけで生きていた状態の自分を無理やり復活させたエイワス。
そして『天使同盟』という理解不能の組織に出会い、気付けば自分もそれに加わっていた。
その時点で魔術についての話は聞いていた。最初は半信半疑だったが、あの時から既に惹かれつつあったのかもしれない。
しかし、垣根は作り続ける。
「・・・・・・・・・・・・科学の領域で留まってるだけじゃダメなんだ。 カテゴリは拡げていかなきゃなんねえ。
知っちまったんだ、魔術ってヤツを。 見ちまったんだ、魔術ってヤツを。
こんなもん知っちまったら、もう後には引けねえだろうが・・・・・・・・・・・・!」
脳だけで生きていた状態の自分を無理やり復活させたエイワス。
そして『天使同盟』という理解不能の組織に出会い、気付けば自分もそれに加わっていた。
その時点で魔術についての話は聞いていた。最初は半信半疑だったが、あの時から既に惹かれつつあったのかもしれない。
716: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:39:33.83:D0FSw57ao (7/26)
エイワスに頼み、魔術のノウハウが書かれた本を受け取った。
そこからは山の斜面を転がるが如くだ。
暇さえあればルーンを作っていた。皆が寝静まったとき、タイミング良く一人になれた時。
間違いがないかどうか逐一確認しながら一生懸命作っていった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
魔術にのめり込み始めた理由は三つある。
一つは、単なる予感。これから先、自身の能力だけでは太刀打ち出来ない何かが待っているかも知れないという
漠然とした、しかしどこか確信めいた予感。
一つは、一方通行の存在。彼は魔術を用いて打ち止めを救った。その話を聞いて垣根の魔術に対する執着が
更に加速していった。ある意味、一番垣根を魔術にかき立てているのは一方通行なのかもしれない。
垣根の前にはいつも一方通行の背中があった。第二位の『未元物質』では第一位の『一方通行』には敵わない。
ならば魔術で一方通行を超えようと思ったが、それも既に先を越されていた。
どんな時でも立ちふさがる彼に、垣根は単純な悔しさを胸に秘めていた。
エイワスに頼み、魔術のノウハウが書かれた本を受け取った。
そこからは山の斜面を転がるが如くだ。
暇さえあればルーンを作っていた。皆が寝静まったとき、タイミング良く一人になれた時。
間違いがないかどうか逐一確認しながら一生懸命作っていった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
魔術にのめり込み始めた理由は三つある。
一つは、単なる予感。これから先、自身の能力だけでは太刀打ち出来ない何かが待っているかも知れないという
漠然とした、しかしどこか確信めいた予感。
一つは、一方通行の存在。彼は魔術を用いて打ち止めを救った。その話を聞いて垣根の魔術に対する執着が
更に加速していった。ある意味、一番垣根を魔術にかき立てているのは一方通行なのかもしれない。
垣根の前にはいつも一方通行の背中があった。第二位の『未元物質』では第一位の『一方通行』には敵わない。
ならば魔術で一方通行を超えようと思ったが、それも既に先を越されていた。
どんな時でも立ちふさがる彼に、垣根は単純な悔しさを胸に秘めていた。
717: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:40:15.17:D0FSw57ao (8/26)
「あんなクソ野郎が使えるんだ・・・・・・、アイツに出来て俺に出来ねえわけがねえ。
『自分だけの現実(パーソナルリアリティ)』とは違う、これなら俺にだって使えるんだ」
能力者が魔術を使えば身体に過負荷がかかり命を落とす危険がある事は承知している。
宗教防壁という術式を使用しないと、使用するたびに宗教毒で精神を蝕まれてしまう可能性があると
エイワスが渡してきた本には書いてあるが、そんなのは知った事ではない。
垣根はやると言ったらやるのだ。子どもっぽいとか、頑固者とか思われようが構わずにやる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
そしてもう一つ。垣根帝督が魔術に固執する理由、魔術にのめり込む理由は。
「・・・・・・ここはもうちょっと丁寧に書いたほうがいいのかな。 省略しても問題ねえと
ワシリーサは言ってたが・・・・・・。 もう少し工夫してみるか。
明日、ワシリーサとサーシャにその辺りについて聞いてみよう・・・・・・・・・・・・」
単純に、魔術という世界が楽しかったからだ。
「あんなクソ野郎が使えるんだ・・・・・・、アイツに出来て俺に出来ねえわけがねえ。
『自分だけの現実(パーソナルリアリティ)』とは違う、これなら俺にだって使えるんだ」
能力者が魔術を使えば身体に過負荷がかかり命を落とす危険がある事は承知している。
宗教防壁という術式を使用しないと、使用するたびに宗教毒で精神を蝕まれてしまう可能性があると
エイワスが渡してきた本には書いてあるが、そんなのは知った事ではない。
垣根はやると言ったらやるのだ。子どもっぽいとか、頑固者とか思われようが構わずにやる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
そしてもう一つ。垣根帝督が魔術に固執する理由、魔術にのめり込む理由は。
「・・・・・・ここはもうちょっと丁寧に書いたほうがいいのかな。 省略しても問題ねえと
ワシリーサは言ってたが・・・・・・。 もう少し工夫してみるか。
明日、ワシリーサとサーシャにその辺りについて聞いてみよう・・・・・・・・・・・・」
単純に、魔術という世界が楽しかったからだ。
718: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:41:22.49:D0FSw57ao (9/26)
全く体感したことの無い新たな領域へ足を踏み入れるというのは気持ちが高揚するというものである。
どれだけ手順が面倒でも垣根が作業を継続していられるのも、その何とも言えない楽しさがあるからだろう。
と、
「あん? 何だこりゃ・・・・・・」
冷蔵庫に白い翼が生えて飛んでいるというふざけきったカラーイラストが描かれたカバーを
何の気なしに取り外してみると、表と裏表紙にびっしりと小さな文字が並んでいた。
軽く流し読みしてみると、どうやらそれは『とある魔術』に関する情報のようだ。
最後に、この本の著者から垣根宛へメッセージが書かれていた。
全く体感したことの無い新たな領域へ足を踏み入れるというのは気持ちが高揚するというものである。
どれだけ手順が面倒でも垣根が作業を継続していられるのも、その何とも言えない楽しさがあるからだろう。
と、
「あん? 何だこりゃ・・・・・・」
冷蔵庫に白い翼が生えて飛んでいるというふざけきったカラーイラストが描かれたカバーを
何の気なしに取り外してみると、表と裏表紙にびっしりと小さな文字が並んでいた。
軽く流し読みしてみると、どうやらそれは『とある魔術』に関する情報のようだ。
最後に、この本の著者から垣根宛へメッセージが書かれていた。
719: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:43:10.90:D0FSw57ao (10/26)
『こんなところにまで目を通すとは、君の知的好奇心と魔術に対する執着心には感服するよ。
ここに書かれているのは、とある魔術の使用方法だ。 しかし、この魔術は非常に強力で
極めて危険な魔術であり、能力者である君がこれを使用すれば、ほぼ間違いなく死に至るだろう。
それでも興味本位でこの魔術がどういうものなのか、行使はしないもののどのような魔術なのか、
知識として蓄えておきたいというのなら私に声をかけたまえ。 この魔術についての説明をしよう。
その時、魔術に惹かれた君がこの魔術を行使せず我慢できる保証はないがね。
―――――Draco=Aiwass』
「・・・・・・とある魔術、だと? どういうもんなんだよ」
メッセージを読み終えた垣根が改めて裏表紙に書かれている『とある魔術』の説明を読む。
それは―――――――。
『こんなところにまで目を通すとは、君の知的好奇心と魔術に対する執着心には感服するよ。
ここに書かれているのは、とある魔術の使用方法だ。 しかし、この魔術は非常に強力で
極めて危険な魔術であり、能力者である君がこれを使用すれば、ほぼ間違いなく死に至るだろう。
それでも興味本位でこの魔術がどういうものなのか、行使はしないもののどのような魔術なのか、
知識として蓄えておきたいというのなら私に声をかけたまえ。 この魔術についての説明をしよう。
その時、魔術に惹かれた君がこの魔術を行使せず我慢できる保証はないがね。
―――――Draco=Aiwass』
「・・・・・・とある魔術、だと? どういうもんなんだよ」
メッセージを読み終えた垣根が改めて裏表紙に書かれている『とある魔術』の説明を読む。
それは―――――――。
720: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:44:15.46:D0FSw57ao (11/26)
――――――――――――――――――――――
すやすやと眠っているエリザリーナをそっとソファに寝かせ、毛布をかけた一方通行はオフィスを出た。
さすがにこんな無防備な女性の横で眠りにつけるほど一方通行は図太くはないらしい。
「・・・・・・もう廊下で寝ちまうか」
そうも考えたがさすがにロシア連邦、建物の中とはいえ廊下で眠ってしまったらそのまま目が覚めなくなりそうな寒さだ。
試しに床に寝っ転がってみるが、あまりにも冷たくて素っ頓狂な声をあげて飛び上がってしまった。
この男は一人で何をやっているのだろう。
独立国に突っ込んだ『アライアンス』号の部屋で休もうとも考えたが、あの様子じゃ船内は無事とは思えなかった。
建造物の瓦礫が山のように甲板に崩れてきており、中に入ろうにもラウンジへの入り口はその瓦礫で埋まってしまっている。
それにここの民間人の居住スペースをぶち壊した船でのんびりと睡眠をする気にもなれない。
――――――――――――――――――――――
すやすやと眠っているエリザリーナをそっとソファに寝かせ、毛布をかけた一方通行はオフィスを出た。
さすがにこんな無防備な女性の横で眠りにつけるほど一方通行は図太くはないらしい。
「・・・・・・もう廊下で寝ちまうか」
そうも考えたがさすがにロシア連邦、建物の中とはいえ廊下で眠ってしまったらそのまま目が覚めなくなりそうな寒さだ。
試しに床に寝っ転がってみるが、あまりにも冷たくて素っ頓狂な声をあげて飛び上がってしまった。
この男は一人で何をやっているのだろう。
独立国に突っ込んだ『アライアンス』号の部屋で休もうとも考えたが、あの様子じゃ船内は無事とは思えなかった。
建造物の瓦礫が山のように甲板に崩れてきており、中に入ろうにもラウンジへの入り口はその瓦礫で埋まってしまっている。
それにここの民間人の居住スペースをぶち壊した船でのんびりと睡眠をする気にもなれない。
721: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:45:37.87:D0FSw57ao (12/26)
サーシャはミーシャと共に同じ部屋で過ごしているだろうから入りにくい。
ワシリーサは今日会ったばかりな上に、あんな性格じゃ何をされるか分かったものではない。
サーシャにしか興味がないというような事は言っているが、それでも部屋を訪れる気にはなれなかった。
エリザリーナはさっき先程も述べたとおりの理由で却下。
垣根帝督はあんな事をした後では部屋に入れてくれないだろう。何かを隠していたようにも見えたし、
今は一人にしておいたほうが良さそうだ。
独立国同盟の民間人に頼み込んで部屋に入れてもらおうかとも考えたが、
船で突撃してきた自分を――正確には一方通行ではないが――歓迎してくれるとも思えない。
トイレはさすがに気が進まないので大浴場でもあればそこで夜を明かそうとも考えたが、
いざ行ってみると抗争で傷を負った患者たちでいっぱいだった。
船が破壊していった場所に病室も含まれていたらしい。
サーシャはミーシャと共に同じ部屋で過ごしているだろうから入りにくい。
ワシリーサは今日会ったばかりな上に、あんな性格じゃ何をされるか分かったものではない。
サーシャにしか興味がないというような事は言っているが、それでも部屋を訪れる気にはなれなかった。
エリザリーナはさっき先程も述べたとおりの理由で却下。
垣根帝督はあんな事をした後では部屋に入れてくれないだろう。何かを隠していたようにも見えたし、
今は一人にしておいたほうが良さそうだ。
独立国同盟の民間人に頼み込んで部屋に入れてもらおうかとも考えたが、
船で突撃してきた自分を――正確には一方通行ではないが――歓迎してくれるとも思えない。
トイレはさすがに気が進まないので大浴場でもあればそこで夜を明かそうとも考えたが、
いざ行ってみると抗争で傷を負った患者たちでいっぱいだった。
船が破壊していった場所に病室も含まれていたらしい。
722: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:46:16.94:D0FSw57ao (13/26)
「ちくしょうが・・・・・・エイワスの野郎、やっぱ一辺ぶち殺さなきゃダメだアイツは」
さて、そうなると残る選択肢は三つだ。
「風斬かレッサーか、ヴェントの部屋か・・・・・・・・・・・・」
外から吹いてきた風に身を震わせる一方通行。氷で出来た手で撫でられたかのような冷たさだ。
風斬氷華。レッサー。『前方』のヴェント。
どれも女性であるが、もはや我儘を言っていられる状況ではない。
早いところ身体を暖めないと本気で風邪を引いてしまいかねない寒さだった。
「誰にすっかな・・・・・・、どいつもこいつもすンなり入れてくれるよォなキャラじゃねェだろ・・・・・・」
こうして選択肢があるだけでもありがたいとは思えないのだろうかこの男は。
「チッ・・・・・・。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、・・・・・・・・・・・・」
やがて考えをまとめた一方通行はカツンと床に杖をつき、軍事施設を後にした。
「ちくしょうが・・・・・・エイワスの野郎、やっぱ一辺ぶち殺さなきゃダメだアイツは」
さて、そうなると残る選択肢は三つだ。
「風斬かレッサーか、ヴェントの部屋か・・・・・・・・・・・・」
外から吹いてきた風に身を震わせる一方通行。氷で出来た手で撫でられたかのような冷たさだ。
風斬氷華。レッサー。『前方』のヴェント。
どれも女性であるが、もはや我儘を言っていられる状況ではない。
早いところ身体を暖めないと本気で風邪を引いてしまいかねない寒さだった。
「誰にすっかな・・・・・・、どいつもこいつもすンなり入れてくれるよォなキャラじゃねェだろ・・・・・・」
こうして選択肢があるだけでもありがたいとは思えないのだろうかこの男は。
「チッ・・・・・・。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、・・・・・・・・・・・・」
やがて考えをまとめた一方通行はカツンと床に杖をつき、軍事施設を後にした。
723: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:47:34.95:D0FSw57ao (14/26)
――――――――――――――――――――――
風斬氷華はエリザリーナ独立国同盟の居住区にいた。
「じゃあこれ、本当に貰ってもいいんですか?」
「ああ、持って行きな。 こっちにゃまだストックは沢山残ってんだ」
「ありがとうございます!」
彼女は居住区の外で独立国同盟の民間人から大量のコーヒーを貰っていた。
何か温かい飲み物が欲しいと思った風斬は外に出てコーヒーか紅茶でも売ってないかと
探し回っていたのだ。彼女に温かい飲み物が必要なのかどうかについて語るのは野暮だろう。
――――――――――――――――――――――
風斬氷華はエリザリーナ独立国同盟の居住区にいた。
「じゃあこれ、本当に貰ってもいいんですか?」
「ああ、持って行きな。 こっちにゃまだストックは沢山残ってんだ」
「ありがとうございます!」
彼女は居住区の外で独立国同盟の民間人から大量のコーヒーを貰っていた。
何か温かい飲み物が欲しいと思った風斬は外に出てコーヒーか紅茶でも売ってないかと
探し回っていたのだ。彼女に温かい飲み物が必要なのかどうかについて語るのは野暮だろう。
724:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 02:48:16.23:uu4xITSjo (1/2)
どいつもこいつもすンなり入れさせてくれそォだと思うンだが
どいつもこいつもすンなり入れさせてくれそォだと思うンだが
725: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:48:25.78:D0FSw57ao (15/26)
そこへ独立国同盟の民間人、男女数人が集まってきてありがたい事に粉末状のコーヒーを
わざわざビン詰めにしてプレゼントしてくれたのだ。
「あんたにゃウチの兵士達が世話になってるからなぁ。 聞いたぜ? 治療を手伝ってくれたんだろ?
噂はあっという間に広まっててさ。 あんた、兵士たちの間じゃかなり評判良かったぞ?」
と、二十代後半くらいの民間人の男はいたずらっぽく笑いながら言う。
「あ、いえ、そんな・・・・・・、お役に立てて光栄です」
「礼儀が正しいのねぇ、今時居ないよこんな子。 アンタも見習いな!」
「この子は女の子じゃねぇか・・・・・・俺が見習ってどうすん―――、いてて! つねんなよっ!」
隣にいるのは恐らくこの男の母親だろう。風斬に柔和な笑みを見せた六十代くらいの女性は
男の太ももを強くつねり折檻した。その光景に思わずクスっと笑ってしまう。
そこへ独立国同盟の民間人、男女数人が集まってきてありがたい事に粉末状のコーヒーを
わざわざビン詰めにしてプレゼントしてくれたのだ。
「あんたにゃウチの兵士達が世話になってるからなぁ。 聞いたぜ? 治療を手伝ってくれたんだろ?
噂はあっという間に広まっててさ。 あんた、兵士たちの間じゃかなり評判良かったぞ?」
と、二十代後半くらいの民間人の男はいたずらっぽく笑いながら言う。
「あ、いえ、そんな・・・・・・、お役に立てて光栄です」
「礼儀が正しいのねぇ、今時居ないよこんな子。 アンタも見習いな!」
「この子は女の子じゃねぇか・・・・・・俺が見習ってどうすん―――、いてて! つねんなよっ!」
隣にいるのは恐らくこの男の母親だろう。風斬に柔和な笑みを見せた六十代くらいの女性は
男の太ももを強くつねり折檻した。その光景に思わずクスっと笑ってしまう。
726: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:49:53.05:D0FSw57ao (16/26)
「じゃあ私はこれで。 コーヒー、本当にありがとうございました!」
「ゆっくり休みなさいねぇ~」
男の母親は再び柔和な笑みを浮かべ風斬に手を振って見送ってくれた。
(みんな優しい人でよかったぁ・・・・・・、船の件で恨まれてるかと思っちゃったけど、
こんなに沢山飲み物もくれて・・・・・・。 来てよかったかな、ロシア)
風斬だけなぜか白い息が出ていないことに若干不思議がっていた民間人達だが、
それでも自分を暖かく受け入れてくれた事に喜びを隠せない。
居住区で確保――――風斬の場合はこの辺に住んでいる民間人が提供してくれたのだが――――した部屋が見えてきた。
そこで彼女はふと自分の部屋の隣へ目をやる。
「じゃあ私はこれで。 コーヒー、本当にありがとうございました!」
「ゆっくり休みなさいねぇ~」
男の母親は再び柔和な笑みを浮かべ風斬に手を振って見送ってくれた。
(みんな優しい人でよかったぁ・・・・・・、船の件で恨まれてるかと思っちゃったけど、
こんなに沢山飲み物もくれて・・・・・・。 来てよかったかな、ロシア)
風斬だけなぜか白い息が出ていないことに若干不思議がっていた民間人達だが、
それでも自分を暖かく受け入れてくれた事に喜びを隠せない。
居住区で確保――――風斬の場合はこの辺に住んでいる民間人が提供してくれたのだが――――した部屋が見えてきた。
そこで彼女はふと自分の部屋の隣へ目をやる。
727: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:50:38.01:D0FSw57ao (17/26)
「うん?」
隣の部屋のドアがほんの少しだけ開いていたのだ。
独立国同盟の居住区は全てが『風除室』となっており、扉が二重で構成されている。
だが風斬が見ているその部屋はガラス製の扉も内側の木製の扉も両方開いていたのだ。
(あれじゃ冷たい風が入っちゃうんじゃ・・・・・・、言ってあげないと)
雪で足を滑らせない様に気をつけながらトテトテと歩を進める風斬。
左手に持っているコーヒー入りの瓶が入ったビニール袋がガサガサと揺れる。
「す、すみませ~ん。 ドアが開いてますよ~・・・・・・って、えぇーっ!?」
思わず声をあげてしまい咄嗟に口を押さえる。
その部屋には、
「え・・・・・・・・・・・・、エイワスさん?」
『天使同盟』のジェネラルマネージャーにして世界最強の疫病神、エイワスが爆睡していた。
「うん?」
隣の部屋のドアがほんの少しだけ開いていたのだ。
独立国同盟の居住区は全てが『風除室』となっており、扉が二重で構成されている。
だが風斬が見ているその部屋はガラス製の扉も内側の木製の扉も両方開いていたのだ。
(あれじゃ冷たい風が入っちゃうんじゃ・・・・・・、言ってあげないと)
雪で足を滑らせない様に気をつけながらトテトテと歩を進める風斬。
左手に持っているコーヒー入りの瓶が入ったビニール袋がガサガサと揺れる。
「す、すみませ~ん。 ドアが開いてますよ~・・・・・・って、えぇーっ!?」
思わず声をあげてしまい咄嗟に口を押さえる。
その部屋には、
「え・・・・・・・・・・・・、エイワスさん?」
『天使同盟』のジェネラルマネージャーにして世界最強の疫病神、エイワスが爆睡していた。
728: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:51:54.35:D0FSw57ao (18/26)
(い、いつの間に帰ってきてたんだろ・・・・・・、ていうかもしかして寝てる!?)
エイワスが寝ている。
エイワスを知らない者がそれを聞いても『だからどうした』と思うだろう。
人間であれ動物であれ、生物には基本的に睡眠欲というものがある。
そのエイワスだって時には眠ることもあるだろう、とエイワスを知らない者なら誰でもそう思うだろう。
しかし、結論から言うとこれは異常事態だ。『あのエイワス』が就寝している。
これを『天使同盟』の構成員に聞かせたら驚愕では済まないリアクションをしてくれるだろう。
ついにくたばったかと歓喜さえするかもしれない。酷い話だが。
(い、いつの間に帰ってきてたんだろ・・・・・・、ていうかもしかして寝てる!?)
エイワスが寝ている。
エイワスを知らない者がそれを聞いても『だからどうした』と思うだろう。
人間であれ動物であれ、生物には基本的に睡眠欲というものがある。
そのエイワスだって時には眠ることもあるだろう、とエイワスを知らない者なら誰でもそう思うだろう。
しかし、結論から言うとこれは異常事態だ。『あのエイワス』が就寝している。
これを『天使同盟』の構成員に聞かせたら驚愕では済まないリアクションをしてくれるだろう。
ついにくたばったかと歓喜さえするかもしれない。酷い話だが。
729:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 02:51:56.55:6wWdZ2CDO (1/2)
こんな時間に……支援
こんな時間に……支援
730: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:53:23.67:D0FSw57ao (19/26)
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・し、失礼しま~す」
ともあれ、このままでは室内が冷えてしまうと思った風斬は小声で断り、
エイワスが使用している部屋へと入っていった。
(・・・・・・本当に寝てるのかな。 何かの罠だって可能性も十分にあるわけで・・・・・・、
というかその方がむしろ自然というかそうじゃなければ不自然というか不気味というか・・・・・・)
散々な事を言いながら抜き足差し足忍び足で室内に入る。
だが風斬の言う事ももっともで、こうして無事に部屋へ入ることが出来た事が既にエイワスらしくない。
エイワスがただそこにいるだけで何かが起きているのがこの世の摂理なのだ。
大女優も裸足で逃げ出す洗練された『寝たフリ』をかましている可能性だって否定出来ない。
いや、この場合はエイワスが寝たフリをしているという前提を置いて行動するのが自然、常識である。
(・・・・・・・・・・・・室内に変わった様子は無し。 でもエイワスさん、絶対寝たフリだよねこれ・・・・・・。
見た感じは本当に寝ているようにしか見えないけど、あのエイワスさんだもん。
こんな隙だらけで無防備な姿を晒すわけないし・・・・・・。 あ、寝顔すっごい綺麗・・・・・・)
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・し、失礼しま~す」
ともあれ、このままでは室内が冷えてしまうと思った風斬は小声で断り、
エイワスが使用している部屋へと入っていった。
(・・・・・・本当に寝てるのかな。 何かの罠だって可能性も十分にあるわけで・・・・・・、
というかその方がむしろ自然というかそうじゃなければ不自然というか不気味というか・・・・・・)
散々な事を言いながら抜き足差し足忍び足で室内に入る。
だが風斬の言う事ももっともで、こうして無事に部屋へ入ることが出来た事が既にエイワスらしくない。
エイワスがただそこにいるだけで何かが起きているのがこの世の摂理なのだ。
大女優も裸足で逃げ出す洗練された『寝たフリ』をかましている可能性だって否定出来ない。
いや、この場合はエイワスが寝たフリをしているという前提を置いて行動するのが自然、常識である。
(・・・・・・・・・・・・室内に変わった様子は無し。 でもエイワスさん、絶対寝たフリだよねこれ・・・・・・。
見た感じは本当に寝ているようにしか見えないけど、あのエイワスさんだもん。
こんな隙だらけで無防備な姿を晒すわけないし・・・・・・。 あ、寝顔すっごい綺麗・・・・・・)
731: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:54:20.07:D0FSw57ao (20/26)
エイワスの寝姿はまさに明眸皓歯、眉目秀麗。『美しい』以上の表現が必要なのだが言葉が見当たらない。
それくらいに整った姿だった。
ぼんやりと金色に輝く全身。衣服なのか肉体の一部なのかも分からない、見た目はシルクの数千倍は
手触りが良さそうな服。頭からミルキーウェイのように流れる金髪は、少しエイワスの顔にかかっており、
それがまた端麗さと妖艶さを兼ね備えている。
この姿を一枚の絵に描き起こしたら、それだけでルーヴル美術館とメトロポリタン美術館が
その絵を巡って戦争を起こしかねない。レオナルド・ダ・ヴィンチがこのエイワスを目にしていたら
モナ・リザなど放ったらかしで筆を振るっただろう。
そこまで言えるほどに、とにかく睡眠しているエイワスは綺麗だった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はっ」
つい見惚れてしまっていた風斬が正気に戻る。
もしかしたら自分の姿に見惚れてボーッとしている風斬を観察し、愉しんでいるかもしれない。
エイワスはそういうくだらない事に全力を尽くす存在だ、いつの間にか掌で踊らされているのだ。
(ここにいたらされるがままだ・・・・・・、布団をかける必要もないだろうし、
邪魔しちゃいけないから早いとこ自分の部屋に戻ろう)
懸命な判断だ。広いとは言いがたい室内でエイワスと二人きりという状況が
どれだけ危険で魅了的な雰囲気に包まれているか、早く気付いて何よりだ。
エイワスの寝姿はまさに明眸皓歯、眉目秀麗。『美しい』以上の表現が必要なのだが言葉が見当たらない。
それくらいに整った姿だった。
ぼんやりと金色に輝く全身。衣服なのか肉体の一部なのかも分からない、見た目はシルクの数千倍は
手触りが良さそうな服。頭からミルキーウェイのように流れる金髪は、少しエイワスの顔にかかっており、
それがまた端麗さと妖艶さを兼ね備えている。
この姿を一枚の絵に描き起こしたら、それだけでルーヴル美術館とメトロポリタン美術館が
その絵を巡って戦争を起こしかねない。レオナルド・ダ・ヴィンチがこのエイワスを目にしていたら
モナ・リザなど放ったらかしで筆を振るっただろう。
そこまで言えるほどに、とにかく睡眠しているエイワスは綺麗だった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はっ」
つい見惚れてしまっていた風斬が正気に戻る。
もしかしたら自分の姿に見惚れてボーッとしている風斬を観察し、愉しんでいるかもしれない。
エイワスはそういうくだらない事に全力を尽くす存在だ、いつの間にか掌で踊らされているのだ。
(ここにいたらされるがままだ・・・・・・、布団をかける必要もないだろうし、
邪魔しちゃいけないから早いとこ自分の部屋に戻ろう)
懸命な判断だ。広いとは言いがたい室内でエイワスと二人きりという状況が
どれだけ危険で魅了的な雰囲気に包まれているか、早く気付いて何よりだ。
732: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:55:55.14:D0FSw57ao (21/26)
風斬はどこの忍よりも粛々とした動きで踵を返し、百八十度ターンをしようとした。
しかし、風斬のターンはすぐにピタリと止まってしまう。
「ん?」
何かが視界に入った。いや、のちの事を考えると視界に『入ってしまった』と言ってもいい。
或いは視界に『入れることが出来た』、だろうか。
(な、なんだろあれ・・・・・・。 ノート?)
風斬はどこの忍よりも粛々とした動きで踵を返し、百八十度ターンをしようとした。
しかし、風斬のターンはすぐにピタリと止まってしまう。
「ん?」
何かが視界に入った。いや、のちの事を考えると視界に『入ってしまった』と言ってもいい。
或いは視界に『入れることが出来た』、だろうか。
(な、なんだろあれ・・・・・・。 ノート?)
733: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:56:50.14:D0FSw57ao (22/26)
エイワスは肘をついて寝ているのだが、その肘は小さな木製の机についている。
その机の上に、何かノートのような物が置いてあるのだ。
「・・・・・・・・・・・・」
別に風斬がそれを確認する必要はない。十中八九、そのノートはエイワスの私物であり、
勝手に見てしまってはいくらエイワスでも怒ってしまうだろうと彼女は考える。
ただエイワスの場合、何をしたって怒りを顕にする事など考えられないが―――。
「・・・・・・・・・・・・」
しかし恐ろしきかなエイワスから放たれる謎の魅力。否、風斬から湧き上がる知的好奇心。
エイワスは肘をついて寝ているのだが、その肘は小さな木製の机についている。
その机の上に、何かノートのような物が置いてあるのだ。
「・・・・・・・・・・・・」
別に風斬がそれを確認する必要はない。十中八九、そのノートはエイワスの私物であり、
勝手に見てしまってはいくらエイワスでも怒ってしまうだろうと彼女は考える。
ただエイワスの場合、何をしたって怒りを顕にする事など考えられないが―――。
「・・・・・・・・・・・・」
しかし恐ろしきかなエイワスから放たれる謎の魅力。否、風斬から湧き上がる知的好奇心。
734: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:57:50.08:D0FSw57ao (23/26)
(・・・・・・なんだろあのノート。 すごい気になる・・・・・・)
気にしてはいけないと理解はしている。風斬氷華という女の子は本来、
そんな風に人の私物を勝手に漁ったり覗き見たりはしない、良識ある人工天使だ。
だが今回ばかりは『惹かれる』。とにかく引っ張られる。
エイワスの私物であろうそのノートから溢れでている『魔』と言っていい魅力。
(ちょ、ちょっと見てみるだけ・・・・・・)
定番のセリフを吐き、風斬はどこぞの暗殺一家の如く、暗歩でノートへ近づいていく。暗殺術などどこで覚えたのか。
気配を完全に抹殺し、エイワスの様子を窺いながらゆっくり、ゆっくりと。
(・・・・・・なんだろあのノート。 すごい気になる・・・・・・)
気にしてはいけないと理解はしている。風斬氷華という女の子は本来、
そんな風に人の私物を勝手に漁ったり覗き見たりはしない、良識ある人工天使だ。
だが今回ばかりは『惹かれる』。とにかく引っ張られる。
エイワスの私物であろうそのノートから溢れでている『魔』と言っていい魅力。
(ちょ、ちょっと見てみるだけ・・・・・・)
定番のセリフを吐き、風斬はどこぞの暗殺一家の如く、暗歩でノートへ近づいていく。暗殺術などどこで覚えたのか。
気配を完全に抹殺し、エイワスの様子を窺いながらゆっくり、ゆっくりと。
735: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 02:59:29.58:D0FSw57ao (24/26)
そして、
(とった!)
『取った』なのか『盗った』なのかはともかく、風斬はそのノートを手にし、そのまま後ずさっていく。
家具などにぶつかることもなく、何かにつまづいて転んでしまうこともなく、風斬は見事に
目的のノートを手にしたまま、エイワスを起こすことなく部屋から脱出する事に成功した。
ミッションコンプリート。総合評価SSSである。
「何で私、こんなことしてるんだろう・・・・・・。 最低です」
エイワスの部屋の扉を静かに閉じ、後から湧き出てきた罪悪感に苛まれる風斬。
泥棒紛いの事をしてしまった事を悔いているようだが、エイワスだってそれより酷い事を
いくつも行ってきているのだ。これくらいなら見逃してくれてもいいのではないだろうか。
扉の前で意味のない謝罪の意を込めた礼をし、彼女は自分の部屋へ戻っていった。
そして、
(とった!)
『取った』なのか『盗った』なのかはともかく、風斬はそのノートを手にし、そのまま後ずさっていく。
家具などにぶつかることもなく、何かにつまづいて転んでしまうこともなく、風斬は見事に
目的のノートを手にしたまま、エイワスを起こすことなく部屋から脱出する事に成功した。
ミッションコンプリート。総合評価SSSである。
「何で私、こんなことしてるんだろう・・・・・・。 最低です」
エイワスの部屋の扉を静かに閉じ、後から湧き出てきた罪悪感に苛まれる風斬。
泥棒紛いの事をしてしまった事を悔いているようだが、エイワスだってそれより酷い事を
いくつも行ってきているのだ。これくらいなら見逃してくれてもいいのではないだろうか。
扉の前で意味のない謝罪の意を込めた礼をし、彼女は自分の部屋へ戻っていった。
736: ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 03:04:32.87:D0FSw57ao (25/26)
今日は以上となります。
うん、まぁあれです。某漫画読みなおしてちょっとやりたくなっただけです。
すぐに終わるんでご容赦ください・・・・・・
では今回もここまでお付き合いいただきありがとうございました。
それではまた三日以内にお会いしましょう、では!
・・・・・・・・・・・・ところで、明日って何かの日らしいのですが、皆さんご存知ですか?
私はまったく存じません、えぇ。
今日は以上となります。
うん、まぁあれです。某漫画読みなおしてちょっとやりたくなっただけです。
すぐに終わるんでご容赦ください・・・・・・
では今回もここまでお付き合いいただきありがとうございました。
それではまた三日以内にお会いしましょう、では!
・・・・・・・・・・・・ところで、明日って何かの日らしいのですが、皆さんご存知ですか?
私はまったく存じません、えぇ。
737:次回予告はここまでです。 ◆3dKAx7itpI:2011/02/13(日) 03:05:20.59:D0FSw57ao (26/26)
【次回予告】
『・・・・・・・・・・・・? フラグ、アーキテクト・・・・・・、・・・・・・?』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・風斬氷華
『部屋に入れろ、どこも空き部屋がねェンだ。 このままじゃ凍えちまう』
―――――――――――『天使同盟』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
【次回予告】
『・・・・・・・・・・・・? フラグ、アーキテクト・・・・・・、・・・・・・?』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・風斬氷華
『部屋に入れろ、どこも空き部屋がねェンだ。 このままじゃ凍えちまう』
―――――――――――『天使同盟』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
738:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 03:05:35.53:uu4xITSjo (2/2)
乙
明日?
もう中の誕生日がどうした?
乙
明日?
もう中の誕生日がどうした?
739:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 03:05:47.02:8+vyq0vIo (1/1)
明日はあれだろ。
俺の誕生日まで一ヶ月切ったっていう日だよ。
別に祝ってくれなんて言ってないんだから!
明日はあれだろ。
俺の誕生日まで一ヶ月切ったっていう日だよ。
別に祝ってくれなんて言ってないんだから!
740:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 03:06:30.43:u/3KfR6yo (1/1)
おつー
ていとくんの今後を想像すると涙が出そうなんだけど気のせいだよね
明日は木山先生がオレのために頑張ってくれる日らしい
おつー
ていとくんの今後を想像すると涙が出そうなんだけど気のせいだよね
明日は木山先生がオレのために頑張ってくれる日らしい
741:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 03:10:10.20:bhMzqg430 (1/1)
乙。
しっかしこんな時間に投稿されててびびったww
乙。
しっかしこんな時間に投稿されててびびったww
742:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 03:15:28.29:HoIWFGfd0 (1/1)
>>737 フラグ、アーキテクト・・・ww
>>737 フラグ、アーキテクト・・・ww
743:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 03:17:37.72:ErIqJVR3o (1/1)
建築のプロですね
建築のプロですね
744:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 03:24:12.85:eWXEeiU40 (1/1)
乙!
ていとくんの心がとても明るく綺麗だ
乙!
ていとくんの心がとても明るく綺麗だ
745:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 06:04:08.77:kb6GVOsDO (1/1)
エイワスに一つだけ、
フローチャートというシステムは、とても素晴らしい
是非とも導入しておいてくれ
エイワスに一つだけ、
フローチャートというシステムは、とても素晴らしい
是非とも導入しておいてくれ
746:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 08:48:41.51:m8jGTYp+o (1/1)
乙ー
エイワスって寝るのかよ!
乙ー
エイワスって寝るのかよ!
747:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 08:55:26.39:hxfd9cmDO (1/1)
ていとくんに「俺自身が未元物質になって魔術と融合する!」なヤバ気な爆散フラグが立ってる気がするんだが…(汗)
ていとくんに「俺自身が未元物質になって魔術と融合する!」なヤバ気な爆散フラグが立ってる気がするんだが…(汗)
748:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 10:39:12.08:Pj6PDiQSO (1/1)
カザキリといいエイワスといい何やってんだwwwwwwwwww
天使同盟は今日も平和です
カザキリといいエイワスといい何やってんだwwwwwwwwww
天使同盟は今日も平和です
749:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 11:37:09.58:dZuy+RXio (1/1)
エイワスわざとノート見せたなwww
エイワスわざとノート見せたなwww
750:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:43:31.98:Hhr9lZBDO (1/1)
乙
明日?たかが俺の誕生日の次の日だろ?
……そうだろ?
乙
明日?たかが俺の誕生日の次の日だろ?
……そうだろ?
751:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:52:50.19:nC+KQFCIO (1/1)
おつおつ!
>>750
おめでとう
おつおつ!
>>750
おめでとう
752:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 13:28:01.23:6wWdZ2CDO (2/2)
>>750
しょうがねぇ奴だな
ねことでも遊んでこい
>>750
しょうがねぇ奴だな
ねことでも遊んでこい
753:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 13:44:59.19:UxJSqtG1o (1/1)
>>750
プレゼントとして帝蔵庫をやろう
>>750
プレゼントとして帝蔵庫をやろう
754:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 14:37:56.28:XWjKYC2Zo (1/1)
>>750
しかたねぇ、明日のおやつ用のチョコレートをくれてやる
>>750
しかたねぇ、明日のおやつ用のチョコレートをくれてやる
755:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 16:24:34.93:/Ddri8n80 (1/2)
何この不穏な空気
絶対何かが起こる
主に悪いことが。
何この不穏な空気
絶対何かが起こる
主に悪いことが。
756:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 16:25:17.39:/Ddri8n80 (2/2)
間違えた
主に面白いことが。だった
間違えた
主に面白いことが。だった
757:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 16:33:46.11:XWdNzTiQo (1/1)
それはフラグですかァ?
それはフラグですかァ?
758:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 17:07:02.78:YsBfR26ho (1/1)
・・・・・・だろォな
・・・・・・だろォな
759:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 17:08:56.16:+7UzRTmxo (1/1)
ち……くしょ……う
ち……くしょ……う
760:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 17:55:13.13:Fx+SqYi6o (1/1)
>>753
そいつは貰って行く
代わりにこのイノケンティウスをやろう
>>753
そいつは貰って行く
代わりにこのイノケンティウスをやろう
761:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 22:20:24.22:Pgz4lnaQo (1/1)
>>750
奇遇だな俺も今日誕生日だ
>>750
奇遇だな俺も今日誕生日だ
762:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 23:54:09.83:Jzoe7q7e0 (1/1)
>>761
なんだよなんだよ、俺とおなじ誕生日の奴多いなあ!
後おーつ
>>761
なんだよなんだよ、俺とおなじ誕生日の奴多いなあ!
後おーつ
763:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 01:34:39.26:MNlASX7AO (1/1)
皆さんお待ちかねのジャンプ発売日です!
皆さんお待ちかねのジャンプ発売日です!
764:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 07:46:31.67:s+Mn80UDO (1/2)
>>752
し
ね
>>752
し
ね
765: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 07:46:34.34:FxEExcVBo (1/44)
そうか!今日は何人かの読者様のお誕生日だったんですね!おめでとうございます!
それにしても今日はやたらとチョコレートが売れているようですが、はてさてどうしたのでしょうか。
・・・・・・と、そろそろ現実逃避が辛くなってきた>>1です。ちくしょう・・・・・・
今日も朝から投下させていただきます。朝の部です。
それでは参りましょう。
そうか!今日は何人かの読者様のお誕生日だったんですね!おめでとうございます!
それにしても今日はやたらとチョコレートが売れているようですが、はてさてどうしたのでしょうか。
・・・・・・と、そろそろ現実逃避が辛くなってきた>>1です。ちくしょう・・・・・・
今日も朝から投下させていただきます。朝の部です。
それでは参りましょう。
766: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 07:47:31.15:FxEExcVBo (2/44)
――――――――――――――――――――――
部屋に戻った風斬はぷはーっと大きくため息をつき、へなへなとその場でしゃがみ込んだ。
「これは・・・・・・・・・・・・」
ついさっきエイワスの部屋から『拝借』してきた謎のノートを見つめる。
見た目は普通の大学ノートと遜色ないノートだった。
某人気漫画の黒いノートとかだったらどうしようかと思ったが、周りに死神がいない事を
確認した風斬はホッと安堵する。どういう心配してんだこの子は。
大学ノートと違う点といえば、そのノートは可愛らしい桃色で染められていた。
表表紙も裏表紙も、どういう染料を使えばこんなに鮮やかな桃色に出来るのかと思うほど綺麗だった。
そして表紙にはこう書かれていた。
――――――――――――――――――――――
部屋に戻った風斬はぷはーっと大きくため息をつき、へなへなとその場でしゃがみ込んだ。
「これは・・・・・・・・・・・・」
ついさっきエイワスの部屋から『拝借』してきた謎のノートを見つめる。
見た目は普通の大学ノートと遜色ないノートだった。
某人気漫画の黒いノートとかだったらどうしようかと思ったが、周りに死神がいない事を
確認した風斬はホッと安堵する。どういう心配してんだこの子は。
大学ノートと違う点といえば、そのノートは可愛らしい桃色で染められていた。
表表紙も裏表紙も、どういう染料を使えばこんなに鮮やかな桃色に出来るのかと思うほど綺麗だった。
そして表紙にはこう書かれていた。
767: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 07:48:23.96:FxEExcVBo (3/44)
『Flag Architect Record Note』
「・・・・・・・・・・・・? フラグ、アーキテクト・・・・・・、・・・・・・?」
表紙にはホログラム仕様の箔押しでそう書かれてあった。
フラグ。
フラグ建築士という意味だろうか?だとしても風斬にはイマイチ理解し難い言葉だった。
フラグを建築するとはどういうことなのだろうか。
『Flag Architect Record Note』
「・・・・・・・・・・・・? フラグ、アーキテクト・・・・・・、・・・・・・?」
表紙にはホログラム仕様の箔押しでそう書かれてあった。
フラグ。
フラグ建築士という意味だろうか?だとしても風斬にはイマイチ理解し難い言葉だった。
フラグを建築するとはどういうことなのだろうか。
768: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 07:49:16.90:FxEExcVBo (4/44)
「建築関係の資料か何かかな? エイワスさんがそういうお仕事をしてて、
そのために必要な物だったりしたらどうしよう・・・・・・、本当にいけない事しちゃったな・・・・・・」
アレが仕事なんかしているわけがないだろう。
「でも『フラグ』って・・・・・・、何だか妙に引っかかるなぁ」
フラグとは簡単に説明すると『ある目的を達成するための条件』である。
元々はコンピュータ用語の『フラグ』から転じていった言葉で、今では様々な用法で使用されている。
「・・・・・・・・・・・・よぉし。 中身、拝見!」
ここまで来たらもう言い訳は出来ないと半ばヤケになった風斬は、
アヒル座り――通称女の子座り――で見つめていたノートを床に置き、バッと勢い良く捲った。
「建築関係の資料か何かかな? エイワスさんがそういうお仕事をしてて、
そのために必要な物だったりしたらどうしよう・・・・・・、本当にいけない事しちゃったな・・・・・・」
アレが仕事なんかしているわけがないだろう。
「でも『フラグ』って・・・・・・、何だか妙に引っかかるなぁ」
フラグとは簡単に説明すると『ある目的を達成するための条件』である。
元々はコンピュータ用語の『フラグ』から転じていった言葉で、今では様々な用法で使用されている。
「・・・・・・・・・・・・よぉし。 中身、拝見!」
ここまで来たらもう言い訳は出来ないと半ばヤケになった風斬は、
アヒル座り――通称女の子座り――で見つめていたノートを床に置き、バッと勢い良く捲った。
769: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 07:50:14.59:FxEExcVBo (5/44)
「・・・・・・あれ? なんだろうこれ。 何か書いてある」
風斬の目に最初に飛び込んできたのは、普通のノートに見られる横罫線入りの真っ白なページではなく、
ノートの外装を同じ桃色のページだった。
ノートの見返しの部分と最初の数ページが桃色で染められており、そこには表紙のタイトルと同じ
ホログラム仕様の箔押しで文字がズラリと並んでいる。
「・・・・・・、『HOW TO USE IT』。 使用方法・・・・・・、全部英語かぁ。
えぇーっと・・・・・・・・・・・・」
どうやらそこにはこのノートの使い方が記載されているようだ。ますます某ノート漫画とカブる。
全て英語で記載してあるため、風斬は翻訳しながら読んでいく。
彼女の場合、翻訳する必要はないのだろうが、長らく日本の学園都市にいた影響からか、
日本語で読むことが自然になっているようだ。
「・・・・・・あれ? なんだろうこれ。 何か書いてある」
風斬の目に最初に飛び込んできたのは、普通のノートに見られる横罫線入りの真っ白なページではなく、
ノートの外装を同じ桃色のページだった。
ノートの見返しの部分と最初の数ページが桃色で染められており、そこには表紙のタイトルと同じ
ホログラム仕様の箔押しで文字がズラリと並んでいる。
「・・・・・・、『HOW TO USE IT』。 使用方法・・・・・・、全部英語かぁ。
えぇーっと・・・・・・・・・・・・」
どうやらそこにはこのノートの使い方が記載されているようだ。ますます某ノート漫画とカブる。
全て英語で記載してあるため、風斬は翻訳しながら読んでいく。
彼女の場合、翻訳する必要はないのだろうが、長らく日本の学園都市にいた影響からか、
日本語で読むことが自然になっているようだ。
770: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 07:51:04.67:FxEExcVBo (6/44)
・このノートに名前を書かれた人間が『対象者』となる。
・このノートに選ばれた『対象者』はフラグ成立の際、このノートに
その時の詳細と『パラメータ』が書きこまれていく。
・このノートは全て自動で書記されていく。
・ノートの所有者は『対象者』にはなれない。
・『対象者』の名前はこのページの隣のページに書き込まなければならない。
その際、『対象者』の名前はこのノートの所有者にしか認識できない。
・このノートの所有権を他の人間、または人ならざる者へ移すことは出来ない。
・・・・・・etc。
・このノートに名前を書かれた人間が『対象者』となる。
・このノートに選ばれた『対象者』はフラグ成立の際、このノートに
その時の詳細と『パラメータ』が書きこまれていく。
・このノートは全て自動で書記されていく。
・ノートの所有者は『対象者』にはなれない。
・『対象者』の名前はこのページの隣のページに書き込まなければならない。
その際、『対象者』の名前はこのノートの所有者にしか認識できない。
・このノートの所有権を他の人間、または人ならざる者へ移すことは出来ない。
・・・・・・etc。
771: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 07:51:34.02:FxEExcVBo (7/44)
「・・・・・・・・・・・・、・・・・・・・・・・・・他にも色々書いてあるけど、所有者にしか
有益にならない情報ばっかりだなぁ」
一通りルールを読み終えた風斬は『HOW TO USE IT』の次のページに目をやる。
「『The name of the subject』・・・・・・、ここに『対象者』の名前を書くのかな。
・・・・・・本当だ、私にはただの空白にしか見えない」
所有者しか『対象者』の名前が見えないというルール通り、
風斬にはそのページを見ても『The name of the subject』の文字しか見えなかった。
どのような細工で所有者しか見えないようになっているのか、何とも不思議なノートだ。
そしてこのノートの所有者はどう考えてもエイワスだろう。
「・・・・・・・・・・・・、・・・・・・・・・・・・他にも色々書いてあるけど、所有者にしか
有益にならない情報ばっかりだなぁ」
一通りルールを読み終えた風斬は『HOW TO USE IT』の次のページに目をやる。
「『The name of the subject』・・・・・・、ここに『対象者』の名前を書くのかな。
・・・・・・本当だ、私にはただの空白にしか見えない」
所有者しか『対象者』の名前が見えないというルール通り、
風斬にはそのページを見ても『The name of the subject』の文字しか見えなかった。
どのような細工で所有者しか見えないようになっているのか、何とも不思議なノートだ。
そしてこのノートの所有者はどう考えてもエイワスだろう。
772: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 07:52:11.24:FxEExcVBo (8/44)
「変なノート・・・・・・。 何に使うんだろうこれ?」
誰かが得をしたり損をしたりするような怪しげなノートではないようだ。
さすがエイワスの私物だけあって、これはエイワスにしか理解出来ない物なのかも知れない。
しかし風斬はこのノートのあるルールが気がかりだった。
「この・・・・・・、『このノートに選ばれた『対象者』はフラグ成立の際、このノートに
その時の詳細と『パラメータ』が書きこまれていく』ってルールは何なんだろう。
自動書記で書かれていくなんて凄いなぁ・・・・・・」
恐らく『The name of the subject』のページを捲ったら、そこにパラメータとやらが
書き込まれたページになっているのだろう。
「変なノート・・・・・・。 何に使うんだろうこれ?」
誰かが得をしたり損をしたりするような怪しげなノートではないようだ。
さすがエイワスの私物だけあって、これはエイワスにしか理解出来ない物なのかも知れない。
しかし風斬はこのノートのあるルールが気がかりだった。
「この・・・・・・、『このノートに選ばれた『対象者』はフラグ成立の際、このノートに
その時の詳細と『パラメータ』が書きこまれていく』ってルールは何なんだろう。
自動書記で書かれていくなんて凄いなぁ・・・・・・」
恐らく『The name of the subject』のページを捲ったら、そこにパラメータとやらが
書き込まれたページになっているのだろう。
773: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 07:52:58.86:FxEExcVBo (9/44)
風斬は一瞬次のページを捲ることを躊躇したが、ここまで見てしまったらあとはなるようになれ、だ。
「何か書いてあるかな・・・・・・」
ゆるりとした動作で『The name of the subject』のページを捲った。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
一瞬、風斬の頭にある三角柱の動きがピタリ、と止まる。
風斬自身もまるで蛇に睨まれた蛙のように身動きひとつとれなくなっていた。
「な・・・・・・何、これ・・・・・・・・・・・・!!?」
思わず絶句してしまったAIM拡散力場の集合体の目に飛び込んできた光景とは――――。
風斬は一瞬次のページを捲ることを躊躇したが、ここまで見てしまったらあとはなるようになれ、だ。
「何か書いてあるかな・・・・・・」
ゆるりとした動作で『The name of the subject』のページを捲った。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
一瞬、風斬の頭にある三角柱の動きがピタリ、と止まる。
風斬自身もまるで蛇に睨まれた蛙のように身動きひとつとれなくなっていた。
「な・・・・・・何、これ・・・・・・・・・・・・!!?」
思わず絶句してしまったAIM拡散力場の集合体の目に飛び込んできた光景とは――――。
774: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 07:53:41.34:FxEExcVBo (10/44)
〈NAME〉『ミーシャ=クロイツェフ』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
P:☆
〈NAME〉『風斬氷華【ヒューズ=カザキリ】』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆〈MAX〉
L:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆
〈NAME〉『Owner』
F:☆☆
L:☆
P:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆〈MAX〉
〈NAME〉『ミーシャ=クロイツェフ』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
P:☆
〈NAME〉『風斬氷華【ヒューズ=カザキリ】』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆〈MAX〉
L:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆
〈NAME〉『Owner』
F:☆☆
L:☆
P:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆〈MAX〉
775: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 07:54:20.95:FxEExcVBo (11/44)
〈NAME〉『垣根帝督』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆
P:☆☆
〈NAME〉『レッサー』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆
〈NAME〉『最終信号【ラストオーダー】』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆〈MAX〉
L:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
〈NAME〉『垣根帝督』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆
P:☆☆
〈NAME〉『レッサー』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆
〈NAME〉『最終信号【ラストオーダー】』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆〈MAX〉
L:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
776: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 07:54:49.87:FxEExcVBo (12/44)
〈NAME〉『番外個体【ミサカワースト】』
F:☆☆☆☆☆
L:☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
〈NAME〉『黄泉川愛穂』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
〈NAME〉『芳川桔梗』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆☆
P:☆
〈NAME〉『番外個体【ミサカワースト】』
F:☆☆☆☆☆
L:☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
〈NAME〉『黄泉川愛穂』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
〈NAME〉『芳川桔梗』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆☆
P:☆
777: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 07:55:26.96:FxEExcVBo (13/44)
〈NAME〉『キャーリサ』
F:☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆〈MAX〉
〈NAME〉『オルソラ=アクィナス』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆〈MAX〉
〈NAME〉『アンジェレネ』
F:☆☆☆☆☆☆
L:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆☆
〈NAME〉『キャーリサ』
F:☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆〈MAX〉
〈NAME〉『オルソラ=アクィナス』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆〈MAX〉
〈NAME〉『アンジェレネ』
F:☆☆☆☆☆☆
L:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆☆
778: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 07:56:24.60:FxEExcVBo (14/44)
〈NAME〉『アニェーゼ=サンクティス』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆☆☆
〈NAME〉『アガター』
F:☆☆
L:☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆
〈NAME〉『カテリナ』
F:☆☆
L:☆☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆
〈NAME〉『アニェーゼ=サンクティス』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆☆☆
〈NAME〉『アガター』
F:☆☆
L:☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆
〈NAME〉『カテリナ』
F:☆☆
L:☆☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆
779: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 07:56:51.87:FxEExcVBo (15/44)
〈NAME〉『ヴェント』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆☆
〈NAME〉『エリザリーナ』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
〈NAME〉『サーシャ=クロイツェフ』
F:☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆
〈NAME〉『ヴェント』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆☆
〈NAME〉『エリザリーナ』
F:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆☆☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
〈NAME〉『サーシャ=クロイツェフ』
F:☆☆☆☆☆☆☆
L:☆☆☆
P:☆☆☆☆☆☆☆
780: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 07:57:59.57:FxEExcVBo (16/44)
「これがパラメータ・・・・・・!? 何これ・・・・・・、どういう事なの・・・・・・」
風斬が見たページは、前の桃色ではなく普通の白い横罫線入りのページになっていた。
だが普通のノートと決定的に違う点は、ルールにもあったようにパラメータと思われる情報がぎっしり記載されている点だ。
聞いたことのある名前ばかりが並んでおり、『F、L、P』という謎のアルファベットと、
その三種のグラフがまるで何らかのポイントのように表示されている。
更にページを捲っていくと、名前に該当する人物との出会い、現在までの経緯等、
詳細なデータが閲覧できるようになっていた。G.Iの『人生図鑑』のようなノートだ。
書き込まれている文字はなぜか不自然に、陽炎のように揺れている。自動書記で書かれた文字だからだろうか。
「これがパラメータ・・・・・・!? 何これ・・・・・・、どういう事なの・・・・・・」
風斬が見たページは、前の桃色ではなく普通の白い横罫線入りのページになっていた。
だが普通のノートと決定的に違う点は、ルールにもあったようにパラメータと思われる情報がぎっしり記載されている点だ。
聞いたことのある名前ばかりが並んでおり、『F、L、P』という謎のアルファベットと、
その三種のグラフがまるで何らかのポイントのように表示されている。
更にページを捲っていくと、名前に該当する人物との出会い、現在までの経緯等、
詳細なデータが閲覧できるようになっていた。G.Iの『人生図鑑』のようなノートだ。
書き込まれている文字はなぜか不自然に、陽炎のように揺れている。自動書記で書かれた文字だからだろうか。
781: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 07:58:49.73:FxEExcVBo (17/44)
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
パタン、と。
風斬はノートを閉じた。その表情はまるで他人の日記帳を興味本位で覗き見し、
そこに衝撃的な出来事が書いてあった時のような、呆然自失といったものだ。
「あ、一方通行さん・・・・・・、オルソラさん、と・・・・・・?」
一体どんな情報を見てしまったのか。風斬の全身を駆け巡ったショックは想像以上に大きいようだ。
無論、他人のプライベートが事細かく記載されているようなノートとわかったら
風斬はそれを面白がってみるような事はしない。
そうと分かり、直ぐ様ノートを閉じようとしたときにたまたま『ソレ』が視界に入ってしまったのだ。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
パタン、と。
風斬はノートを閉じた。その表情はまるで他人の日記帳を興味本位で覗き見し、
そこに衝撃的な出来事が書いてあった時のような、呆然自失といったものだ。
「あ、一方通行さん・・・・・・、オルソラさん、と・・・・・・?」
一体どんな情報を見てしまったのか。風斬の全身を駆け巡ったショックは想像以上に大きいようだ。
無論、他人のプライベートが事細かく記載されているようなノートとわかったら
風斬はそれを面白がってみるような事はしない。
そうと分かり、直ぐ様ノートを閉じようとしたときにたまたま『ソレ』が視界に入ってしまったのだ。
782: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 07:59:27.69:FxEExcVBo (18/44)
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・相思相愛なのかな」
どこを見ているのかも分からないような、怒っているのかも悲しんでいるのかも分からないような表情で
風斬は固まったままピクリとも動かない。
そしてじわじわと、『こんなノート見なければよかった』という後悔の念が彼女の心を侵食していくのに
そこまで時間は掛からなかった。
その時だった。
「・・・・・・・・・・・・風斬。 いるかァ?」
「ひゃああっ!!!?」
突然耳に入ってきた亡霊のような声に風斬は飛び上がって悲鳴をあげた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・相思相愛なのかな」
どこを見ているのかも分からないような、怒っているのかも悲しんでいるのかも分からないような表情で
風斬は固まったままピクリとも動かない。
そしてじわじわと、『こんなノート見なければよかった』という後悔の念が彼女の心を侵食していくのに
そこまで時間は掛からなかった。
その時だった。
「・・・・・・・・・・・・風斬。 いるかァ?」
「ひゃああっ!!!?」
突然耳に入ってきた亡霊のような声に風斬は飛び上がって悲鳴をあげた。
783: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 08:00:17.25:FxEExcVBo (19/44)
「は、は、えっ!!?」
「俺だ。 なンかあったのか」
「あ、一方通行さん・・・・・・!?」
風斬の部屋にやってきたのは一方通行だった。突然の来訪者に風斬はしばらく無言で
扉をジーッと見つめて動かなかった。というか、動けなかった。
「・・・・・・・・・・・・」
「オイ、風斬? どォかしたのか」
「・・・・・・はっ。 い、いえ、なんでもないです!」
「部屋に入れろ、どこも空き部屋がねェンだ。 このままじゃ凍えちまう」
「えっ!? へ、部屋に・・・・・・。 あ、いや、はい。 わかりました」
「は、は、えっ!!?」
「俺だ。 なンかあったのか」
「あ、一方通行さん・・・・・・!?」
風斬の部屋にやってきたのは一方通行だった。突然の来訪者に風斬はしばらく無言で
扉をジーッと見つめて動かなかった。というか、動けなかった。
「・・・・・・・・・・・・」
「オイ、風斬? どォかしたのか」
「・・・・・・はっ。 い、いえ、なんでもないです!」
「部屋に入れろ、どこも空き部屋がねェンだ。 このままじゃ凍えちまう」
「えっ!? へ、部屋に・・・・・・。 あ、いや、はい。 わかりました」
784: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 08:00:50.80:FxEExcVBo (20/44)
風斬が部屋で一人でいるときにやってきた一方通行。彼は部屋へ入れろと言う。
どこかで聞いたことのあるシチュエーションだと思ったが、これはロシアに来る前に
エイワスが風斬に聞かせた妄想、もとい幻想とほぼ同じ内容ではなかったか。
(でも今回は・・・・・・・・・・・・)
そう、今回ばかりは正真正銘の現実だ。エイワスの幻想でもなんでもない。
しかし一旦思い出してしまうとあのエイワスが語ったあられもない話の内容が
グルグルと頭を回り、顔が真っ赤に染まってしまう。
「い、いい、今開けますから!」
それでも風斬は彼を招き入れる事にした。
ずっと彼と一緒にいると決意しているにはしているが、やはりあんなノートを見てしまったあとだと
焦燥感が出てきてしまう。
風斬は桃色のノートをベッドの下に素早く隠し、鍵を解除して扉を開けた。
風斬が部屋で一人でいるときにやってきた一方通行。彼は部屋へ入れろと言う。
どこかで聞いたことのあるシチュエーションだと思ったが、これはロシアに来る前に
エイワスが風斬に聞かせた妄想、もとい幻想とほぼ同じ内容ではなかったか。
(でも今回は・・・・・・・・・・・・)
そう、今回ばかりは正真正銘の現実だ。エイワスの幻想でもなんでもない。
しかし一旦思い出してしまうとあのエイワスが語ったあられもない話の内容が
グルグルと頭を回り、顔が真っ赤に染まってしまう。
「い、いい、今開けますから!」
それでも風斬は彼を招き入れる事にした。
ずっと彼と一緒にいると決意しているにはしているが、やはりあんなノートを見てしまったあとだと
焦燥感が出てきてしまう。
風斬は桃色のノートをベッドの下に素早く隠し、鍵を解除して扉を開けた。
785: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 08:06:20.99:FxEExcVBo (21/44)
ちょっと短めですが、一旦ここで終わります。
Q. まさか今後はあのノートを中心に物語が展開していくのか?
A. それはさすがに野暮ですので、ありません。
ノートネタはちょっとやってみただけですのでご安心を・・・・・・すぐ終わります。
ここまで読んでくださった読者様、ありがとうございます。
次回更新は今夜。起きられればですが。
ではまた後ほど!
ちょっと短めですが、一旦ここで終わります。
Q. まさか今後はあのノートを中心に物語が展開していくのか?
A. それはさすがに野暮ですので、ありません。
ノートネタはちょっとやってみただけですのでご安心を・・・・・・すぐ終わります。
ここまで読んでくださった読者様、ありがとうございます。
次回更新は今夜。起きられればですが。
ではまた後ほど!
786: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 08:06:54.80:FxEExcVBo (22/44)
【次回予告】
『・・・・・・なんだかあまり楽しそうじゃないなと思ったので、つい・・・・・・』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・風斬氷華
『ンだァ? オマエの部屋で楽しく可笑しくはしゃぎ回る一方通行さンが見てェのか?』
―――――――――――『天使同盟』のリーダー・一方通行
【次回予告】
『・・・・・・なんだかあまり楽しそうじゃないなと思ったので、つい・・・・・・』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・風斬氷華
『ンだァ? オマエの部屋で楽しく可笑しくはしゃぎ回る一方通行さンが見てェのか?』
―――――――――――『天使同盟』のリーダー・一方通行
787:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 08:07:07.57:gZC2oyUxo (1/1)
朝から見れるとは思わなかった
乙
朝から見れるとは思わなかった
乙
788:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 08:15:14.18:lt0cMVYP0 (1/2)
乙
F:『フラグ』・・・だろォな
L:『好き(like)』ってことだよ言わせんな恥ずかしい
P:『ポイント』が高いのでございますよ~
であってる?
乙
F:『フラグ』・・・だろォな
L:『好き(like)』ってことだよ言わせんな恥ずかしい
P:『ポイント』が高いのでございますよ~
であってる?
789:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 08:27:21.14:m7dcWMbAO (1/2)
友達度とらぶらぶ度じゃないの?
友達度とらぶらぶ度じゃないの?
790:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 08:34:15.56:UnkDzzODO (1/1)
リアルタイムきたあああああああ
リアルタイムきたあああああああ
791:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 08:52:50.71:hY9JUFCb0 (1/1)
乙!!
オルソラ高すぎて笑った
風斬氷華のやきもき加減が好きだ
乙!!
オルソラ高すぎて笑った
風斬氷華のやきもき加減が好きだ
792:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 09:16:51.98:x1uNCYgDO (1/1)
F…FRIEND・友情度
L…LOVE・愛情度
だろうけどPだけがどうしてもわからない
ミーシャが最低で多分エイワスと黄泉川、キャーリサが最高…謎だ
次回でわかるのを期待します乙
F…FRIEND・友情度
L…LOVE・愛情度
だろうけどPだけがどうしてもわからない
ミーシャが最低で多分エイワスと黄泉川、キャーリサが最高…謎だ
次回でわかるのを期待します乙
793:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 09:43:24.21:5WTr52GDO (1/1)
Pはparentじゃない?
綴りあってるよね
Pはparentじゃない?
綴りあってるよね
794:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 09:46:25.58:un3N0GcQo (1/3)
夫婦は流石におかしいだろ
家族なら兎も角
夫婦は流石におかしいだろ
家族なら兎も角
795:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 09:48:31.81:un3N0GcQo (2/3)
あ、親か
それでも配分がおかしいだろ
あ、親か
それでも配分がおかしいだろ
796:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 10:52:56.59:SrLVO/4AO (1/1)
partner(相棒)か
partner(相棒)か
797:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 11:43:17.19:s+Mn80UDO (2/2)
paladin
パラディン.義侠的な戦士.
アクセラ姫を守るキャーリサ様、黄泉川せんせー、エイワスさん……
違和感ないな
paladin
パラディン.義侠的な戦士.
アクセラ姫を守るキャーリサ様、黄泉川せんせー、エイワスさん……
違和感ないな
798:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 11:49:45.52:r1gZcmTAo (1/1)
protection
保護
つまり「守ってあげたい」だな
protection
保護
つまり「守ってあげたい」だな
799:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 11:58:22.47:4OFCA/cwo (1/1)
pink
エロエロ度と予想
pink
エロエロ度と予想
800:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 12:01:23.82:gR2yYGxeo (1/3)
風斬を煽るためだけにつくられたエイワスのジョークグッズで意味なかったりしてなw
おつおつ
次回は二人きりか
さて……服なんて着てる場合じゃないな
風斬を煽るためだけにつくられたエイワスのジョークグッズで意味なかったりしてなw
おつおつ
次回は二人きりか
さて……服なんて着てる場合じゃないな
801:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 12:34:35.90:bk3EeDh90 (1/1)
個人的にはpriorityだと思ったんだがどうかな?
個人的にはpriorityだと思ったんだがどうかな?
802:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 13:35:28.37:x0OfAOg6o (1/1)
禁忌?
禁忌?
803:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 13:43:37.84:p/WNQ6QV0 (1/1)
オルソラさんと風斬さんぶっちぎりだな
オルソラさんと風斬さんぶっちぎりだな
804:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:32:07.21:y/gc9L34o (1/1)
pray
お互いの間にあった出来事の度合いじゃね?
オルソラの場合、キスまで到達してるからMAXになってるとか
pray
お互いの間にあった出来事の度合いじゃね?
オルソラの場合、キスまで到達してるからMAXになってるとか
805:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:44:35.34:CNUojd4Zo (1/1)
parentかなぁ…
parentかなぁ…
806:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 17:05:38.16:vZlk9gUYo (1/2)
また、このシリーズ読み返して気づいたんだけど、
一方さんがやってることって、神裂の魔法名そのままじゃない?
また、このシリーズ読み返して気づいたんだけど、
一方さんがやってることって、神裂の魔法名そのままじゃない?
807:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 17:54:18.23:A61f/gmN0 (1/1)
パワー
パワー
808:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 20:25:14.01:v5sI9GVSO (1/1)
painkiller苦痛を除く者か?
オルソラさんMAXだし
painkiller苦痛を除く者か?
オルソラさんMAXだし
809: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:22:08.61:FxEExcVBo (23/44)
>>806
言われてみれば確かに・・・・・・。まぁでも主人公格のキャラは得てしてそうなりやすくないですか?
上条とかもそうですし。私はそういう話が好きなのかなぁ・・・・・・
と、いうわけで夜の部を投下していきたいと思います。
原作禁書の新刊カバーイラストがもう出回っていますね。
新訳出るまでには終わらせようと思ったんですが・・・・・・ムリかな
それでは行きます。
>>806
言われてみれば確かに・・・・・・。まぁでも主人公格のキャラは得てしてそうなりやすくないですか?
上条とかもそうですし。私はそういう話が好きなのかなぁ・・・・・・
と、いうわけで夜の部を投下していきたいと思います。
原作禁書の新刊カバーイラストがもう出回っていますね。
新訳出るまでには終わらせようと思ったんですが・・・・・・ムリかな
それでは行きます。
810: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:23:01.84:FxEExcVBo (24/44)
ロシアの清々しいほどの寒気に当てられてふるふる震えながら扉の前で待つこと数分。
ようやく鍵が解錠される音が聞こえた。
「お、お待たせしましたっ」
「どけっ」
「あうっ」
扉を開けるや否や、一方通行は風斬を押しのけ部屋の中へずかずかと入り込んできた。
そして部屋の隅に置かれていたファンヒーターを発見すると素早い動作でファンヒーターの前に迫り、
屈んで暖をとる。
ロシアの清々しいほどの寒気に当てられてふるふる震えながら扉の前で待つこと数分。
ようやく鍵が解錠される音が聞こえた。
「お、お待たせしましたっ」
「どけっ」
「あうっ」
扉を開けるや否や、一方通行は風斬を押しのけ部屋の中へずかずかと入り込んできた。
そして部屋の隅に置かれていたファンヒーターを発見すると素早い動作でファンヒーターの前に迫り、
屈んで暖をとる。
811: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:24:01.76:FxEExcVBo (25/44)
「はァ・・・・・・、うー寒」
手をスリスリと擦りながら一方通行は人類が作り出した暖房機という文明の利器に感謝する。
暖炉も悪くないと思っていたが、やはり現代人の一方通行にはファンヒーターの方が相性が良いらしい。
「それにしても、どうしたんですか? 空き部屋が無いって・・・・・・」
風斬はある意味で危険なノートが隠されたベッドの下にチラチラと視線を送りながら尋ねる。
成人雑誌をベッドの下に隠している思春期の男性のような仕草だ。
「ちと出遅れちまってよ、うろちょろしてたらいつの間にか何処も彼処も予約済みってなァ。
自業自得と言やァ自業自得だが、・・・・・・ったく、クソ面倒くせェ」
「そうでしたか・・・・・・、・・・・・・そ、それで私の部屋に?」
「はァ・・・・・・、うー寒」
手をスリスリと擦りながら一方通行は人類が作り出した暖房機という文明の利器に感謝する。
暖炉も悪くないと思っていたが、やはり現代人の一方通行にはファンヒーターの方が相性が良いらしい。
「それにしても、どうしたんですか? 空き部屋が無いって・・・・・・」
風斬はある意味で危険なノートが隠されたベッドの下にチラチラと視線を送りながら尋ねる。
成人雑誌をベッドの下に隠している思春期の男性のような仕草だ。
「ちと出遅れちまってよ、うろちょろしてたらいつの間にか何処も彼処も予約済みってなァ。
自業自得と言やァ自業自得だが、・・・・・・ったく、クソ面倒くせェ」
「そうでしたか・・・・・・、・・・・・・そ、それで私の部屋に?」
812: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:25:21.67:FxEExcVBo (26/44)
「あの三択ならオマエだろォ、ていうかあン中じゃオマエが一番まともだ」
「・・・・・・三択」
三択の内一人は風斬だとして、残りの二人はあのノートに書かれていた女性の誰かだろうか。
風斬は思考を巡らせつつも自分の部屋を選んだ理由が理由なだけにどこか納得できないでいた。
ほんの少しだけムスッとしている。
「・・・・・・まァ、無理やり押しかけてきた俺に非はあるが、嫌なら出ていこォか?」
「あ、え、いや、ダメです。 ここにいていいですよ」
「ダメですってなンだよ・・・・・・俺を閉じ込めるつもりかオマエ」
つい妙なことを口走ってしまった。まだ気が動転している証拠だ。
「あの三択ならオマエだろォ、ていうかあン中じゃオマエが一番まともだ」
「・・・・・・三択」
三択の内一人は風斬だとして、残りの二人はあのノートに書かれていた女性の誰かだろうか。
風斬は思考を巡らせつつも自分の部屋を選んだ理由が理由なだけにどこか納得できないでいた。
ほんの少しだけムスッとしている。
「・・・・・・まァ、無理やり押しかけてきた俺に非はあるが、嫌なら出ていこォか?」
「あ、え、いや、ダメです。 ここにいていいですよ」
「ダメですってなンだよ・・・・・・俺を閉じ込めるつもりかオマエ」
つい妙なことを口走ってしまった。まだ気が動転している証拠だ。
813: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:26:08.57:FxEExcVBo (27/44)
一方通行はファンヒーターで暖をとっているため、風斬に背を向けている状態だ。
その細身ながらもどこか大きく見える背中を風斬はジッと見つめる。
「・・・・・・・・・・・・。 あ、そうだ、コーヒー淹れましょうか?
さっき独立国同盟の方々に沢山もらっちゃったんです」
「あっそ、じゃあ淹れてくれ」
「は、はい。 ・・・・・・」
何だか素っ気ない。そんな気がした。
一方通行は基本、誰に対してもこうだったのだが最近は言動に思いやりがあるようにも見えてきていた。
だが相変わらず自分に対してだけは素っ気ない、そんな気がしてならない。
小さなキッチンに置いてあった電動ポットを使ってコポコポとコーヒーを淹れる。
せっかく二人きりになれたというのに、どこか居心地が悪く感じられた。
「あの・・・・・・、どうぞ」
「ン」
こちらの方を見ることなくマグカップを受け取る一方通行。
風斬もベッドに腰掛けちょびちょびとコーヒーを飲む。
一方通行はファンヒーターで暖をとっているため、風斬に背を向けている状態だ。
その細身ながらもどこか大きく見える背中を風斬はジッと見つめる。
「・・・・・・・・・・・・。 あ、そうだ、コーヒー淹れましょうか?
さっき独立国同盟の方々に沢山もらっちゃったんです」
「あっそ、じゃあ淹れてくれ」
「は、はい。 ・・・・・・」
何だか素っ気ない。そんな気がした。
一方通行は基本、誰に対してもこうだったのだが最近は言動に思いやりがあるようにも見えてきていた。
だが相変わらず自分に対してだけは素っ気ない、そんな気がしてならない。
小さなキッチンに置いてあった電動ポットを使ってコポコポとコーヒーを淹れる。
せっかく二人きりになれたというのに、どこか居心地が悪く感じられた。
「あの・・・・・・、どうぞ」
「ン」
こちらの方を見ることなくマグカップを受け取る一方通行。
風斬もベッドに腰掛けちょびちょびとコーヒーを飲む。
814: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:27:09.53:FxEExcVBo (28/44)
「あの・・・・・・」
「あァ?」
沈黙に耐え切れなくなった風斬はとりたてて話題があるわけでもないのに一方通行に話しかけた。
「えと・・・・・・、お、美味しいですか?」
「コーヒーか? まァ悪くねェ」
出た、『悪くねェ』。一方通行の飲食物に対する評価はいつもこれだ。
ここで『オマエが淹れてくれたモンなら泥水でもブルーマウンテンに匹敵するぜェ』くらいの
気の利いたセリフが言えればいいのだが、生憎彼はそんな性格ではない。
「あの・・・・・・」
「あァ?」
沈黙に耐え切れなくなった風斬はとりたてて話題があるわけでもないのに一方通行に話しかけた。
「えと・・・・・・、お、美味しいですか?」
「コーヒーか? まァ悪くねェ」
出た、『悪くねェ』。一方通行の飲食物に対する評価はいつもこれだ。
ここで『オマエが淹れてくれたモンなら泥水でもブルーマウンテンに匹敵するぜェ』くらいの
気の利いたセリフが言えればいいのだが、生憎彼はそんな性格ではない。
815: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:28:04.43:FxEExcVBo (29/44)
「そ、そうですか・・・・・・」
「あァ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
おかしい。一方通行と二人きりなった自分はこんなに気まずい雰囲気になるものだっただろうか?
もしかしたら一方通行は自分の事をあまり好いてくれていないのかもしれない。
皆と一緒にいるときは仕方なく自分とも会話をしてくれているだけで、
実際はあまり相手にしたくないと思われているのかも知れない。
元々あまり物事をポジティブに考えられない風斬は、しなくてもいい心配ばかりしてしまっていた。
どうしようかと思っていた時、ふいに一方通行が声をかけてきた。
「そ、そうですか・・・・・・」
「あァ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
おかしい。一方通行と二人きりなった自分はこんなに気まずい雰囲気になるものだっただろうか?
もしかしたら一方通行は自分の事をあまり好いてくれていないのかもしれない。
皆と一緒にいるときは仕方なく自分とも会話をしてくれているだけで、
実際はあまり相手にしたくないと思われているのかも知れない。
元々あまり物事をポジティブに考えられない風斬は、しなくてもいい心配ばかりしてしまっていた。
どうしようかと思っていた時、ふいに一方通行が声をかけてきた。
816: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:28:46.07:FxEExcVBo (30/44)
「落ち着いてコーヒーも飲めねェのかオマエは。 さっきからソワソワしやがって」
「え、あ・・・・・・すみません」
「やっぱ俺なンかがいちゃ欝陶しいか?」
「そんなことはありませんよ、そんなことは・・・・・・」
そう、そんなわけがない。
むしろ今のこの状況は風斬にとっては『嬉しい』という気持ちのカテゴリに当てはまる。
けれど、
「・・・・・・一方通行さんは、私がいたら居心地悪くないですか?」
聞かなくてもいいこといちいち聞く自分に嫌気がさす。
「落ち着いてコーヒーも飲めねェのかオマエは。 さっきからソワソワしやがって」
「え、あ・・・・・・すみません」
「やっぱ俺なンかがいちゃ欝陶しいか?」
「そんなことはありませんよ、そんなことは・・・・・・」
そう、そんなわけがない。
むしろ今のこの状況は風斬にとっては『嬉しい』という気持ちのカテゴリに当てはまる。
けれど、
「・・・・・・一方通行さんは、私がいたら居心地悪くないですか?」
聞かなくてもいいこといちいち聞く自分に嫌気がさす。
817: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:30:15.38:FxEExcVBo (31/44)
「はァ?」
「あ、いえ、・・・・・・なんだかあまり楽しそうじゃないなと思ったので、つい・・・・・・」
「ンだァ? オマエの部屋で楽しく可笑しくはしゃぎ回る一方通行さンが見てェのか?」
「そういうわけじゃないんですけど・・・・・・」
「オマエといて居心地悪いなンて思ってたらオマエの部屋に来るわけねェだろォが」
「! ・・・・・・そ、そうですか」
それを聞いて顔を綻ばせる風斬。分かりやすい表情の変化が彼女の可愛らしさを如実に表している。
だがそれも一瞬で、またすぐ表情が沈んでいってしまった。
「相変わらず意味のわからねェ、小せェ事を気にしてンなァオマエは。
それがオマエだって言うなら別に口は挟まねェけどよ、俺とオマエはこォいう感じでいいだろ。
長ェ付き合いってわけでもねェが、今更ぎこちなく会話するってのも変だろォが」
「そうですね、・・・・・・ありがとうございます」
「礼言うところじゃねェよボケ」
と、鼻で笑いながら一方通行は風斬の方に体を向け直す。
自分と二人でいることに対してさして気にしていない事と、やっとこっちを向いてくれた事で
風斬は心の中で少しだけ安堵した。
「はァ?」
「あ、いえ、・・・・・・なんだかあまり楽しそうじゃないなと思ったので、つい・・・・・・」
「ンだァ? オマエの部屋で楽しく可笑しくはしゃぎ回る一方通行さンが見てェのか?」
「そういうわけじゃないんですけど・・・・・・」
「オマエといて居心地悪いなンて思ってたらオマエの部屋に来るわけねェだろォが」
「! ・・・・・・そ、そうですか」
それを聞いて顔を綻ばせる風斬。分かりやすい表情の変化が彼女の可愛らしさを如実に表している。
だがそれも一瞬で、またすぐ表情が沈んでいってしまった。
「相変わらず意味のわからねェ、小せェ事を気にしてンなァオマエは。
それがオマエだって言うなら別に口は挟まねェけどよ、俺とオマエはこォいう感じでいいだろ。
長ェ付き合いってわけでもねェが、今更ぎこちなく会話するってのも変だろォが」
「そうですね、・・・・・・ありがとうございます」
「礼言うところじゃねェよボケ」
と、鼻で笑いながら一方通行は風斬の方に体を向け直す。
自分と二人でいることに対してさして気にしていない事と、やっとこっちを向いてくれた事で
風斬は心の中で少しだけ安堵した。
818: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:31:36.15:FxEExcVBo (32/44)
「なんだか今日は色々大変でしたね。 無茶な方法でロシアに(不法)入国するし、
プライベーティアと交戦する事になっちゃうし、船が街に突っ込んじゃうし、
エイワスさんのせい・・・・・・というかおかげでロシア政府は大変な事になっちゃうし・・・・・・」
「こンなモンで音ェあげてたら明日持たねェぞ」
「はい、でも大丈夫です。 頑張ります・・・・・・」
「そォかよ」
会話が途切れ、二人はコーヒーを一口飲む。
さっきとは違いこうして会話が途切れてもあまり気まずさを感じることがなかった。
そして風斬はここぞとばかりに一方通行に質問をした。
「あのー・・・・・・、ちょ、ちょっと聞きたいことがあるんですけど・・・・・・」
「ンだよ」
改まって問いかけてくる風斬に、一方通行は眉をひそめながら応じる。
「なんだか今日は色々大変でしたね。 無茶な方法でロシアに(不法)入国するし、
プライベーティアと交戦する事になっちゃうし、船が街に突っ込んじゃうし、
エイワスさんのせい・・・・・・というかおかげでロシア政府は大変な事になっちゃうし・・・・・・」
「こンなモンで音ェあげてたら明日持たねェぞ」
「はい、でも大丈夫です。 頑張ります・・・・・・」
「そォかよ」
会話が途切れ、二人はコーヒーを一口飲む。
さっきとは違いこうして会話が途切れてもあまり気まずさを感じることがなかった。
そして風斬はここぞとばかりに一方通行に質問をした。
「あのー・・・・・・、ちょ、ちょっと聞きたいことがあるんですけど・・・・・・」
「ンだよ」
改まって問いかけてくる風斬に、一方通行は眉をひそめながら応じる。
819: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:32:22.63:FxEExcVBo (33/44)
「えっと、その・・・・・・一方通行さんって彼女とかいたりしますか?」
瞬間、一方通行は某有名俳優の如くコーヒーを思いっきり吹き出した。
「きゃあっ!? だ、大丈夫ですか!?」
「ぐはっ、ゲホッゲホッ!! ・・・・・・ぷァ、いきなり何言い出しやがンだオマエ!!
ふざけてやがンのか!!?」
「ご、ごめんなさいごめんなさい!!」
凄まじい勢いで謝る風斬に気圧され、一方通行毒づきながらも口を拭う。
人生でそんな事を言われるのは初めてであり、彼もよほど驚いてしまったようだ。
「えっと、その・・・・・・一方通行さんって彼女とかいたりしますか?」
瞬間、一方通行は某有名俳優の如くコーヒーを思いっきり吹き出した。
「きゃあっ!? だ、大丈夫ですか!?」
「ぐはっ、ゲホッゲホッ!! ・・・・・・ぷァ、いきなり何言い出しやがンだオマエ!!
ふざけてやがンのか!!?」
「ご、ごめんなさいごめんなさい!!」
凄まじい勢いで謝る風斬に気圧され、一方通行毒づきながらも口を拭う。
人生でそんな事を言われるのは初めてであり、彼もよほど驚いてしまったようだ。
820: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:33:39.53:FxEExcVBo (34/44)
「クソが・・・・・・。 で、なンだって?」
「あの・・・・・・彼女とかいたりするのかなって」
「分かってて聞いてンんならブッ殺すぞ。 この俺にそンなのがいると思ってンのかァ?」
「いても不思議じゃないと思いますけど・・・・・・」
「本気で言ってンのかオマエ? 愉快な頭の構造してンなァ」
チッ、と舌打ちをしてガリガリと頭を掻く一方通行。
いかにも不機嫌です、といった雰囲気だがそれはそれで彼らしいなと風斬は思った。
「それで・・・・・・・・・・・・、どうなんですか?」
「今のやり取りでわかンないンですかァ? いねェよ、ったく・・・・・・」
「ほ、本当に?」
「しつけェな。 何か俺に彼女が出来るよォな心当たりでもあンのか」
そう聞かれれば『心当たりがありすぎる』というのが正直なところだ。
さっきのノートの内容が真実ならば、彼は何人もの個性的な女性と交流を持っている。
その中にはもちろん風斬自身も含まれているのだが、遺憾千万、他のメンツが魅力的だ。
若干ながら焦燥感にかられてしまうのも無理はない。
「クソが・・・・・・。 で、なンだって?」
「あの・・・・・・彼女とかいたりするのかなって」
「分かってて聞いてンんならブッ殺すぞ。 この俺にそンなのがいると思ってンのかァ?」
「いても不思議じゃないと思いますけど・・・・・・」
「本気で言ってンのかオマエ? 愉快な頭の構造してンなァ」
チッ、と舌打ちをしてガリガリと頭を掻く一方通行。
いかにも不機嫌です、といった雰囲気だがそれはそれで彼らしいなと風斬は思った。
「それで・・・・・・・・・・・・、どうなんですか?」
「今のやり取りでわかンないンですかァ? いねェよ、ったく・・・・・・」
「ほ、本当に?」
「しつけェな。 何か俺に彼女が出来るよォな心当たりでもあンのか」
そう聞かれれば『心当たりがありすぎる』というのが正直なところだ。
さっきのノートの内容が真実ならば、彼は何人もの個性的な女性と交流を持っている。
その中にはもちろん風斬自身も含まれているのだが、遺憾千万、他のメンツが魅力的だ。
若干ながら焦燥感にかられてしまうのも無理はない。
821: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:34:48.65:FxEExcVBo (35/44)
しかし風斬は意を決して一方通行に次々と質問を投げかけた。
レッサーから言われた『もっと積極的に』を心に刻んで。
・・・・・・積極的の方向性が若干歪んでいる気がしないでもないが。
「心当たりっていうか・・・・・・、その、例えば・・・・・・」
「例えばなンだよ、勿体ぶらずに言いやがれ」
「い、イギリスでの事とか・・・・・・」
一方通行は考える。イギリスでの出来事といえば。
しかし風斬は意を決して一方通行に次々と質問を投げかけた。
レッサーから言われた『もっと積極的に』を心に刻んで。
・・・・・・積極的の方向性が若干歪んでいる気がしないでもないが。
「心当たりっていうか・・・・・・、その、例えば・・・・・・」
「例えばなンだよ、勿体ぶらずに言いやがれ」
「い、イギリスでの事とか・・・・・・」
一方通行は考える。イギリスでの出来事といえば。
822: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:35:31.92:FxEExcVBo (36/44)
「・・・・・・イギリスには二度行ってンだろ、どっちの事を言ってやがンだ?」
「二度目の、『必要悪の教会(ネセサリウス)』の女子寮にお世話になった時です」
「あァ・・・・・・、ついこないだの事じゃねェか。 それがどォした?」
「・・・・・・・・・・・・お」
「お?」
「お、オルソラさんと結構仲良さそうにしてたじゃないですか」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
そうだったか?と一方通行は自身の記憶回路にアクセスしてみる。
確かに数多くのシスターがいた中で、オルソラ=アクィナスと一緒に過ごしていた時間は多かった。
女子寮に来て最初に出会った人物であり、オルソラの天然っぷりにやたら振り回されていた感は否めない。
「・・・・・・イギリスには二度行ってンだろ、どっちの事を言ってやがンだ?」
「二度目の、『必要悪の教会(ネセサリウス)』の女子寮にお世話になった時です」
「あァ・・・・・・、ついこないだの事じゃねェか。 それがどォした?」
「・・・・・・・・・・・・お」
「お?」
「お、オルソラさんと結構仲良さそうにしてたじゃないですか」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
そうだったか?と一方通行は自身の記憶回路にアクセスしてみる。
確かに数多くのシスターがいた中で、オルソラ=アクィナスと一緒に過ごしていた時間は多かった。
女子寮に来て最初に出会った人物であり、オルソラの天然っぷりにやたら振り回されていた感は否めない。
823: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:37:43.08:FxEExcVBo (37/44)
「・・・・・・そンな風に見えたかァ?」
「は、はいっ」
風斬の視線がキョロキョロと忙しなく動いている。
いつの間にか彼女は正座をしており、膝に置いた手の動きがやたらソワソワしていた。
どうやら割と本気で一方通行とオルソラの関係が気になっているようだ。
(・・・・・・・・・・・・。 ハッ、面白ェなコイツ。 つかなンでオルソラがここで出てくるンだ?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・ったく、しょうがねェ)
風斬に見えないように一方通行は笑みを浮かべた。意地の悪そうな笑みを。
(さっきも少し元気が無かったみてェだし、ここはいっちょ俺がからかって
コイツをいつもの調子に戻してやるか)
完全にそこらの悪戯小僧の発想だった。だがこれも彼なりの励まし方なのだろう。
「・・・・・・そンな風に見えたかァ?」
「は、はいっ」
風斬の視線がキョロキョロと忙しなく動いている。
いつの間にか彼女は正座をしており、膝に置いた手の動きがやたらソワソワしていた。
どうやら割と本気で一方通行とオルソラの関係が気になっているようだ。
(・・・・・・・・・・・・。 ハッ、面白ェなコイツ。 つかなンでオルソラがここで出てくるンだ?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・ったく、しょうがねェ)
風斬に見えないように一方通行は笑みを浮かべた。意地の悪そうな笑みを。
(さっきも少し元気が無かったみてェだし、ここはいっちょ俺がからかって
コイツをいつもの調子に戻してやるか)
完全にそこらの悪戯小僧の発想だった。だがこれも彼なりの励まし方なのだろう。
824: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:38:56.64:FxEExcVBo (38/44)
一方通行はわざとらしくコホン、と咳をたて表情を窺えないように軽く俯く。
第一位様はこんな演技も出来るのか。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
明らかに訝し気な表情を浮かべる風斬。一方通行が急に黙りこんでしまい
不安になっているようだ。彼が次に何を言い出すのかが怖くてしょうがないと言った様子だ。
「悪いな風斬、前言撤回だ」
「え?」
「コイツは誰にも言ってねェし、言うつもりもなかったンだがなァ。
どォやらオマエは薄々感づいてるよォだし、言ってもいいかもなァ」
「え・・・・・・、え・・・・・・?」
風斬の頭にある三角柱がブレイクダンスを踊っている。人間で言う、『動悸』の状態だ。
体がぷるぷると震え、もうこれ以上は聞かない方がいいと耳を塞ごうとするが、
それより早く一方通行が決定打を放った。
「付き合ってンだ、俺とオルソラ。 一緒に買い物言った時にコクられてよォ」
風斬の内部で踊り狂っていた三角柱の核が、ピタリと動きを止めた。
一方通行はわざとらしくコホン、と咳をたて表情を窺えないように軽く俯く。
第一位様はこんな演技も出来るのか。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
明らかに訝し気な表情を浮かべる風斬。一方通行が急に黙りこんでしまい
不安になっているようだ。彼が次に何を言い出すのかが怖くてしょうがないと言った様子だ。
「悪いな風斬、前言撤回だ」
「え?」
「コイツは誰にも言ってねェし、言うつもりもなかったンだがなァ。
どォやらオマエは薄々感づいてるよォだし、言ってもいいかもなァ」
「え・・・・・・、え・・・・・・?」
風斬の頭にある三角柱がブレイクダンスを踊っている。人間で言う、『動悸』の状態だ。
体がぷるぷると震え、もうこれ以上は聞かない方がいいと耳を塞ごうとするが、
それより早く一方通行が決定打を放った。
「付き合ってンだ、俺とオルソラ。 一緒に買い物言った時にコクられてよォ」
風斬の内部で踊り狂っていた三角柱の核が、ピタリと動きを止めた。
825: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:40:49.61:FxEExcVBo (39/44)
念の為に記述しておくが、一方通行とオルソラ=アクィナスは恋人関係ではない。
オルソラはどう思っているのかは定かではないが、少なくとも一方通行は現時点で
彼女に対してそのような感情を―――信じられないことに―――抱いていないのだ。
これは一方通行の演技である。完全なる嘘、虚言、虚説、架空、出鱈目純度一〇〇だ。
一方通行的にはここで風斬が『えぇー!? 本当にそういう関係だったんですか!? 驚きですー』
といったニュアンスの反応を示してくれると予想し、そうなったらそこで速攻ネタばらし。
『騙すなんて酷いです~!!!』と叱られるという流れで締めくくられてお終いというシナリオだ。
オルソラをダシに使ってとんでもない嘘をついたことで怒られてしまうだろうが、
それでも風斬が明るくなってくれるなら、という一方通行なりの優しさだった。
念の為に記述しておくが、一方通行とオルソラ=アクィナスは恋人関係ではない。
オルソラはどう思っているのかは定かではないが、少なくとも一方通行は現時点で
彼女に対してそのような感情を―――信じられないことに―――抱いていないのだ。
これは一方通行の演技である。完全なる嘘、虚言、虚説、架空、出鱈目純度一〇〇だ。
一方通行的にはここで風斬が『えぇー!? 本当にそういう関係だったんですか!? 驚きですー』
といったニュアンスの反応を示してくれると予想し、そうなったらそこで速攻ネタばらし。
『騙すなんて酷いです~!!!』と叱られるという流れで締めくくられてお終いというシナリオだ。
オルソラをダシに使ってとんでもない嘘をついたことで怒られてしまうだろうが、
それでも風斬が明るくなってくれるなら、という一方通行なりの優しさだった。
826:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 21:41:20.80:gR2yYGxeo (2/3)
やめろ第一位!
それは死亡フラグだ!
やめろ第一位!
それは死亡フラグだ!
827: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:42:27.52:FxEExcVBo (40/44)
しかしこの男、学園都市最強にして最高の頭脳の持ち主なのだが、学園都市最大のバカである点が
玉に瑕であって、今回ばかりは脚本の内容がマズすぎた。
「ぎゃはは、驚いたかァ? 驚愕のあまり声も出ませンって・・・・・・、・・・・・・あン?」
なかなか反応が帰ってこないので一方通行は風斬の方をチラリと見てみた。
彼女は完全にフリーズしていた。時が止まっていた。思わずDIOがいるんじゃないかと
室内をキョロキョロと探してしまうほど、風斬は露いささかも動かなかった。
「・・・・・・・・・・・・おォい、風斬さァン? どォしちゃったンですかァ?
電池でも切れやがったか? 充電しなきゃなンねェか? おいィ?」
彼女の目の前で手を振りまくってみるが一向に動く気配がない。
超至近距離まで接近してみても結果は同じだった。いつもなら『きゃあっ』とか
『ひいっ!?』とか言って一歩後退るのが通例なのだが。
しかしこの男、学園都市最強にして最高の頭脳の持ち主なのだが、学園都市最大のバカである点が
玉に瑕であって、今回ばかりは脚本の内容がマズすぎた。
「ぎゃはは、驚いたかァ? 驚愕のあまり声も出ませンって・・・・・・、・・・・・・あン?」
なかなか反応が帰ってこないので一方通行は風斬の方をチラリと見てみた。
彼女は完全にフリーズしていた。時が止まっていた。思わずDIOがいるんじゃないかと
室内をキョロキョロと探してしまうほど、風斬は露いささかも動かなかった。
「・・・・・・・・・・・・おォい、風斬さァン? どォしちゃったンですかァ?
電池でも切れやがったか? 充電しなきゃなンねェか? おいィ?」
彼女の目の前で手を振りまくってみるが一向に動く気配がない。
超至近距離まで接近してみても結果は同じだった。いつもなら『きゃあっ』とか
『ひいっ!?』とか言って一歩後退るのが通例なのだが。
828:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 21:42:28.05:HvTcQ6nqP (1/2)
アクセラレータェ…
アクセラレータェ…
829: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:43:51.35:FxEExcVBo (41/44)
「オイ、マジで壊れちまったかァ? 風斬、返事をしやがれ。
クソッ、一体全体何がどォなってやがる・・・・・・エイワスの仕業か?」
いつものようにエイワスに責任転嫁する一方通行だが、それは考えにくいと自分で否定する。
エイワスは食事前から帰ってきていないし―――実は隣の部屋にいるのだが―――仮にこんなことをして
エイワスに何のメリットがあるのかが分からない。
『天才バカボン』から『天才』と『ボン』を抜き取ったような男、一方通行は
風斬から身を離し、ジトーっと彼女を見つめる。
(・・・・・・まさかコイツ、本気で今の話を信じちまったってのかァ?
すぐ嘘だとバレると踏ンでたが・・・・・・、仕方ねェ)
これ以上は埒が明かないと、一方通行は風斬にネタばらしを実行しようとした。
「オイ、マジで壊れちまったかァ? 風斬、返事をしやがれ。
クソッ、一体全体何がどォなってやがる・・・・・・エイワスの仕業か?」
いつものようにエイワスに責任転嫁する一方通行だが、それは考えにくいと自分で否定する。
エイワスは食事前から帰ってきていないし―――実は隣の部屋にいるのだが―――仮にこんなことをして
エイワスに何のメリットがあるのかが分からない。
『天才バカボン』から『天才』と『ボン』を抜き取ったような男、一方通行は
風斬から身を離し、ジトーっと彼女を見つめる。
(・・・・・・まさかコイツ、本気で今の話を信じちまったってのかァ?
すぐ嘘だとバレると踏ンでたが・・・・・・、仕方ねェ)
これ以上は埒が明かないと、一方通行は風斬にネタばらしを実行しようとした。
830:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 21:45:12.01:OVM91hpW0 (1/1)
一方さんの馬鹿野郎が・・・
一方さんの馬鹿野郎が・・・
831:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 21:45:40.54:og5RZKS4o (1/1)
いくら一方さんでも風斬を泣かせたら許さない
いくら一方さんでも風斬を泣かせたら許さない
832: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:46:08.43:FxEExcVBo (42/44)
その時、ようやく風斬が声を出した。
「・・・・・・・・・・・・ふっ、・・・・・・うぅっ・・・・・・」
「? あ?」
何か、呻くような声が聞こえた気がした。
呼吸器官でもイカれちまったか?と、一方通行は風斬の顔を覗き込むように動いた。
「ぐっ・・・・・・、うう、・・・・・・ふぅぅぅ・・・・・・ぐすっ、」
「???」
「ふぇ・・・・・・、うううう・・・・・・ぐすっ、うえぇぇぇん・・・・・・」
「!!!??」
泣いていた。風斬氷華は泣いていた。
完璧に、間然するところがないほどに、風斬氷華はその澄んだ瞳から涙を流していた。
正座を崩し、女の子座りになり、天井を仰いで、赤ん坊のように泣いていた。
そんな彼女を見て、学園都市の第一位はひどく動揺した。目をむき、全身からどっと冷や汗が出てくる。
その時、ようやく風斬が声を出した。
「・・・・・・・・・・・・ふっ、・・・・・・うぅっ・・・・・・」
「? あ?」
何か、呻くような声が聞こえた気がした。
呼吸器官でもイカれちまったか?と、一方通行は風斬の顔を覗き込むように動いた。
「ぐっ・・・・・・、うう、・・・・・・ふぅぅぅ・・・・・・ぐすっ、」
「???」
「ふぇ・・・・・・、うううう・・・・・・ぐすっ、うえぇぇぇん・・・・・・」
「!!!??」
泣いていた。風斬氷華は泣いていた。
完璧に、間然するところがないほどに、風斬氷華はその澄んだ瞳から涙を流していた。
正座を崩し、女の子座りになり、天井を仰いで、赤ん坊のように泣いていた。
そんな彼女を見て、学園都市の第一位はひどく動揺した。目をむき、全身からどっと冷や汗が出てくる。
833:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 21:46:37.84:CDafRyrSO (1/1)
早くそげぶしてあげて
早くそげぶしてあげて
834:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 21:47:58.87:un3N0GcQo (3/3)
動揺してないでさっさとそげぶしろ馬鹿め
動揺してないでさっさとそげぶしろ馬鹿め
835:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 21:49:09.34:uZYkg3OAO (1/1)
ちょっと木原神拳習ってくる
ちょっと木原神拳習ってくる
836: ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:49:59.24:FxEExcVBo (43/44)
まぁ・・・・・・、ブチコロシカクテイですかねこれは・・・・・・。
今日、2011/02/14の『煮干しの日』スペシャルは以上となります。
さて、ここからどうフォローしていこうかなという感じですかね。
泣いてる風斬が書きたかっただけ、なんて言ったら私も処刑確定でしょうかこれ
次回更新はちょっと未定です、三日以内に来れたらいいなと思ってはいます。
では、一日二回更新にお付き合いくださった読者様に大量の煮干しはプレゼントしましょう。
今日も本当にありがとうございました、ではまた!
まぁ・・・・・・、ブチコロシカクテイですかねこれは・・・・・・。
今日、2011/02/14の『煮干しの日』スペシャルは以上となります。
さて、ここからどうフォローしていこうかなという感じですかね。
泣いてる風斬が書きたかっただけ、なんて言ったら私も処刑確定でしょうかこれ
次回更新はちょっと未定です、三日以内に来れたらいいなと思ってはいます。
では、一日二回更新にお付き合いくださった読者様に大量の煮干しはプレゼントしましょう。
今日も本当にありがとうございました、ではまた!
837:次回予告はここまでです。 ◆3dKAx7itpI:2011/02/14(月) 21:52:43.20:FxEExcVBo (44/44)
【次回予告】
『一方通行、君は一回死んだほうがいい』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・エイワス
『・・・・・・・・・・・・そォだな、死ンだほうがいい』
―――――――――――『天使同盟』のリーダー・一方通行
『・・・・・・・・・・・・ぐずっ、うゆ・・・・・・』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・風斬氷華
【次回予告】
『一方通行、君は一回死んだほうがいい』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・エイワス
『・・・・・・・・・・・・そォだな、死ンだほうがいい』
―――――――――――『天使同盟』のリーダー・一方通行
『・・・・・・・・・・・・ぐずっ、うゆ・・・・・・』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・風斬氷華
838:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 21:55:25.26:A3bU5W3Co (1/1)
おつ!
一日二回投下なんて素晴らしすぎる
俺は今でも一方さんはガブリエルとくっつくことを祈ってる
おつ!
一日二回投下なんて素晴らしすぎる
俺は今でも一方さんはガブリエルとくっつくことを祈ってる
839:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 21:56:12.18:m7dcWMbAO (2/2)
なんというバカらしい悲劇……。
エイワスじゃ!エイワスの仕業じゃ!!
なんというバカらしい悲劇……。
エイワスじゃ!エイワスの仕業じゃ!!
840:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 21:56:51.14:4UmOm/5R0 (1/1)
死なす。第1位と言えども風斬を泣かすなんて絶対にゆるさねぇ。ミジンコ以下だ、この第1位め!!
死なす。第1位と言えども風斬を泣かすなんて絶対にゆるさねぇ。ミジンコ以下だ、この第1位め!!
841:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 21:57:00.05:gR2yYGxeo (3/3)
乙
歯ぁ食いしばれ最強
風斬を泣かせた罪は重いぞ
乙
歯ぁ食いしばれ最強
風斬を泣かせた罪は重いぞ
842:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:01:53.22:r+zHF5EDO (1/1)
乙。風斬が安定して人気なことに安心した、泣いてる風斬たん可愛すぎるよ
確かに一方さんも冗談が過ぎたが、これ完璧にエイワスのせいだろww
乙。風斬が安定して人気なことに安心した、泣いてる風斬たん可愛すぎるよ
確かに一方さんも冗談が過ぎたが、これ完璧にエイワスのせいだろww
843:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:02:38.24:EOkM5/QXo (1/1)
三角柱がブレイクダンスww
三角柱がブレイクダンスww
844:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:06:53.62:bCNcszbMo (1/1)
ここから自己嫌悪させたら学園都市一の第一位がどう動くかだ
ここから自己嫌悪させたら学園都市一の第一位がどう動くかだ
845:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:19:46.32:HvTcQ6nqP (2/2)
乙
一方さんが残念な人になっちまった
乙
一方さんが残念な人になっちまった
846:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:20:07.55:FHWL4+7O0 (1/1)
待つんだ皆
些細な誤解から仲違いする、というのは正ヒロインならではのイベントではなかろうか
~(中略)~
つまりエイワスの幻想の産物として寸止めされたいつかの風斬√が
次回の投下でいよいよ現実のものとなるという事だったんだよ!!(なんry)
待つんだ皆
些細な誤解から仲違いする、というのは正ヒロインならではのイベントではなかろうか
~(中略)~
つまりエイワスの幻想の産物として寸止めされたいつかの風斬√が
次回の投下でいよいよ現実のものとなるという事だったんだよ!!(なんry)
847:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:30:54.19:wykIp2Rfo (1/1)
/ / `トミ \ \ ヽ
/ / / / // | \ \ ヽ.丶
. , ′ ,:′ / // ハ |! ト、 、トミ:、
/ 厶 イ ∧l l l |l ト. ! ! \V \ '. ━━┓┃┃
. ハ // i/ハハ. | | |l !l ∧ ハ ハVハ i ┃ ━━━━━━━━
// /イ jト7 」_ヽ∧ハ |l ハ l斗 7| | i | ト ┃ ┃┃┃
j∧// l 从′__fノ リtハ l| rノリルリノ/ | | | l l ┛
. / 厶イ l /ハ k j/ ン八 ハ lハ|
//| ハ∧{ === == }/l/ : トv
. /'′八j/ ヾ′ r /' イ/ レ{ \
/ 小 \{ ヾ "^ 彡 j小′ ゚ 。
/ Ⅵ ト ト . -‘-,,' ≦ 三
}ハl \r ´_ゝ'゚ ≦ 三 ゚。 ゚
l ,ハ `ト 。≧ 三 ==- ゚。 ゚
j/ }八 { \ -ァ, ≧=- ゚ ゚
} トミ ` イレ,、 >三 。゚ ・ ゚
ヽハ入、 `Vヾ ヾ ≧
′} ヽ 。・イハ 、、 `ミ 。 ゚ 。 ・
/ / `トミ \ \ ヽ
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848:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:36:56.89:00gSqe7AO (1/1)
>>1乙!
まさか一日に二度も投下してくれるとは思わなかった
とりあえず、これからどんなフォローがあるか楽しみだ
というかこれもエイワスの仕業だと思う俺がいるw
>>847
やめろww吹いたじゃねぇかwwww
>>1乙!
まさか一日に二度も投下してくれるとは思わなかった
とりあえず、これからどんなフォローがあるか楽しみだ
というかこれもエイワスの仕業だと思う俺がいるw
>>847
やめろww吹いたじゃねぇかwwww
849:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:51:14.47:DiNzyEoC0 (1/1)
「……ただ、テメェがもう一回、オレから大切なものを奪おうって言うなら。今度は覚悟も何も
決まってねぇ、そもそもこれからもオマエと仲良くしていこうって思ってた風斬を泣かそうって言うなら」
「ここでハラァくくってもらうぜ!!最強ォおおおおおおおおおおおお!!」
「……ただ、テメェがもう一回、オレから大切なものを奪おうって言うなら。今度は覚悟も何も
決まってねぇ、そもそもこれからもオマエと仲良くしていこうって思ってた風斬を泣かそうって言うなら」
「ここでハラァくくってもらうぜ!!最強ォおおおおおおおおおおおお!!」
850:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:54:12.24:Mh6VmJ2B0 (1/1)
乙乙
もげろ第一位と叫びたいところだが
きっとこれもLOVE度をMAXにするための重要なイベントなんですよね!
次回投下を全裸待機して待ってる!
ところでこのスレのせいで新約表紙のロリっ子がエイワスに見えちまったwwww
乙乙
もげろ第一位と叫びたいところだが
きっとこれもLOVE度をMAXにするための重要なイベントなんですよね!
次回投下を全裸待機して待ってる!
ところでこのスレのせいで新約表紙のロリっ子がエイワスに見えちまったwwww
851:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:57:22.11:lt0cMVYP0 (2/2)
まさか上条さん以外の禁書キャラに爆発しろという日が来るとは・・・
まさか上条さん以外の禁書キャラに爆発しろという日が来るとは・・・
852:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 23:27:47.92:oCjcomSX0 (1/1)
ただ一人の男を殴り倒すために木原神拳を習得する俺
ただ一人の男を殴り倒すために木原神拳を習得する俺
853:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 23:29:27.02:GcrndlVm0 (1/1)
これにはさすがのエイワスも苦笑い
一方通行「もう二度と嘘なんてつかないよ」
これにはさすがのエイワスも苦笑い
一方通行「もう二度と嘘なんてつかないよ」
854:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 23:46:37.83:vZlk9gUYo (2/2)
上条「今からお前に見せてやる。お前の住んでるこの世界には、まだまだ救いがあるって事を!」
上条さんがログインしました。
上条「今からお前に見せてやる。お前の住んでるこの世界には、まだまだ救いがあるって事を!」
上条さんがログインしました。
855:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 00:15:39.86:01+Zz9qi0 (1/1)
このモヤシ炒めと雌雄同体は一辺死んだほうがいい。
ってか一通三下越えしてますなww いろいろと。ええもう。
このモヤシ炒めと雌雄同体は一辺死んだほうがいい。
ってか一通三下越えしてますなww いろいろと。ええもう。
856:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 02:01:37.11:lQxDEOeV0 (1/1)
カミやん病って鈍感さも伝染するから始末におえないよね……
とりあえず妹達に今回の件をリークするわ。
カミやん病って鈍感さも伝染するから始末におえないよね……
とりあえず妹達に今回の件をリークするわ。
857:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 02:04:14.75:Bm1haSsto (1/1)
乙
だが一方通行、お前は許さない
第一位だろうがベクトル操作だろうが黒翼だろうが天使モードだろうが関係ねえ
爆散して果てろ
でも死んだら風斬がまた泣くだろうからその後復活しろ
乙
だが一方通行、お前は許さない
第一位だろうがベクトル操作だろうが黒翼だろうが天使モードだろうが関係ねえ
爆散して果てろ
でも死んだら風斬がまた泣くだろうからその後復活しろ
858:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 03:09:32.53:aq+HTL+a0 (1/1)
乙
風斬を泣かせたことも許せないがそれ以上に
オルソラとあれだけイベント起こしておいて、ちゅーまでされておいて
「そういう感情」を抱いてないってどういうことだ。おい第一位。オイ
乙
風斬を泣かせたことも許せないがそれ以上に
オルソラとあれだけイベント起こしておいて、ちゅーまでされておいて
「そういう感情」を抱いてないってどういうことだ。おい第一位。オイ
859:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 09:37:30.92:Bso87okDO (1/2)
一方さん弾けろ
すまんが、一方さんと風斬の官能小説(著:エイワス)って何スレ目にあったっけ
一方さん弾けろ
すまんが、一方さんと風斬の官能小説(著:エイワス)って何スレ目にあったっけ
860:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 09:45:53.82:BGjSCO6Co (1/1)
861:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 09:48:01.88:Bso87okDO (2/2)
>>860
ありがとう、相変わらず怪しからんなエイワスの奴め……
>>860
ありがとう、相変わらず怪しからんなエイワスの奴め……
862:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 16:03:11.41:R1MV8F2io (1/1)
_,-= '' ̄+ ̄''=-,_
 ̄''-=,,,-―-,,,=-'' ̄
.//,,、,,\
.,, 'l yl'oヘolヘ \
// l,=ヘ_-_/ll.lヘミ\ <何か?
.//l /' ̄''ヽ、,リ-、ミllヽ
r( (/ヾ/ , ,).) ヘミリヘ\
/| /え=/,_.| .(/ ,,l V/'=|ヘ,ヽ
./介|/'''/'''=,|=,_  ̄'-.| /∧/| |ミ,ヽ
..// |-'ヘ'/,, | ''-, |//' \,_|ふ)|.)
..ゞ/,,/ .)) .| il ヘ=,_ ,->l/(
(('―-t-,_./ .(( |,._)),-'l'/ゝ/,,_
'_,ノ .| (_/ ` ヘ,,=|/ふlへ, ')
ヽ_/ .' '((ヾ '=-/,
.ノ .八
/ ;; 丶
../ ;; \
ノ ;; ヽ
(,_ ;; _,,,--'''
'--,,_ ;; _,-''''
''-l l⌒i..|
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ty
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.//l /' ̄''ヽ、,リ-、ミllヽ
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/| /え=/,_.| .(/ ,,l V/'=|ヘ,ヽ
./介|/'''/'''=,|=,_  ̄'-.| /∧/| |ミ,ヽ
..// |-'ヘ'/,, | ''-, |//' \,_|ふ)|.)
..ゞ/,,/ .)) .| il ヘ=,_ ,->l/(
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'_,ノ .| (_/ ` ヘ,,=|/ふlへ, ')
ヽ_/ .' '((ヾ '=-/,
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863:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 17:06:39.85:1YOOqdcD0 (1/1)
一方さん…若年性健忘症にかかって…
一方さん…若年性健忘症にかかって…
864:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 20:16:56.69:doFCR627o (1/1)
エイワスが正論を言っている・・・だと?
エイワスが正論を言っている・・・だと?
865:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 20:52:45.22:uAxdyNmh0 (1/2)
女の子泣かせた責任とって結婚だな 決定だ。
女の子泣かせた責任とって結婚だな 決定だ。
866:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 21:16:49.30:SAjCVYLho (1/1)
前スレでプロポーズもしてるしな
前スレでプロポーズもしてるしな
867: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:09:15.74:zY60tOO9o (1/25)
風斬氷華の人気に嫉妬
てなわけで今日も元気に投下していきます。
次回更新は未定とか言っておきながら結局連日投下ですね
さて、一方通行は風斬と読者にごめんなさいしないといけませんね
これ書いてるの私ですけど
それでは、いきます!
風斬氷華の人気に嫉妬
てなわけで今日も元気に投下していきます。
次回更新は未定とか言っておきながら結局連日投下ですね
さて、一方通行は風斬と読者にごめんなさいしないといけませんね
これ書いてるの私ですけど
それでは、いきます!
868: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:10:26.24:zY60tOO9o (2/25)
風斬氷華の人気に嫉妬
てなわけで今日も元気に投下していきます。
次回更新は未定とか言っておきながら結局連日投下ですね
さて、一方通行は風斬と読者にごめんなさいしないといけませんね
これ書いてるの私ですけど
それでは、いきます!
風斬氷華の人気に嫉妬
てなわけで今日も元気に投下していきます。
次回更新は未定とか言っておきながら結局連日投下ですね
さて、一方通行は風斬と読者にごめんなさいしないといけませんね
これ書いてるの私ですけど
それでは、いきます!
869:やられた!エラー表示の罠・・・・・・。 ごめんなさい ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:11:38.35:zY60tOO9o (3/25)
「うわあああああああああん・・・・・・、ぐすっ、ひぐっ・・・・・・、うえええええええええん」
「か、風斬・・・・・・!? どォした? なぜ泣く!?」
「ううううううううう・・・・・・ぐすっ、うう・・・・・・うわあああん・・・・・・」
「なンだってンだ・・・・・・!? 風斬・・・・・・しっかりしろ!」
お前がしっかりしろ。垣根辺りからそうツッコまれそうな言葉だ。
「ふぇぇぇん・・・・・・、えぐ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、くしゅんっ」
「え!? 風邪ひいてンのか!?」
「・・・・・・・・・・・・、うあああああああああああああん・・・・・・」
「あああああああ・・・・・・風斬ィ・・・・・・」
「うわあああああああああん・・・・・・、ぐすっ、ひぐっ・・・・・・、うえええええええええん」
「か、風斬・・・・・・!? どォした? なぜ泣く!?」
「ううううううううう・・・・・・ぐすっ、うう・・・・・・うわあああん・・・・・・」
「なンだってンだ・・・・・・!? 風斬・・・・・・しっかりしろ!」
お前がしっかりしろ。垣根辺りからそうツッコまれそうな言葉だ。
「ふぇぇぇん・・・・・・、えぐ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、くしゅんっ」
「え!? 風邪ひいてンのか!?」
「・・・・・・・・・・・・、うあああああああああああああん・・・・・・」
「あああああああ・・・・・・風斬ィ・・・・・・」
870: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:12:52.87:zY60tOO9o (4/25)
打ち止め(ラストオーダー)だってこんなに泣いたことはない。というか彼女は
基本的に泣いて感情表現をすることが極めて少ない女の子だ。
そして一方通行もここまでストレートに泣かれた経験がない。
学園都市が誇る最高の頭脳に『相手に泣かれた場合』の対処法が存在していなかった。
ポロポロと宝石のように綺麗な涙を流し、その豊満な胸元を湿らせて、尚も泣き続ける風斬。
そんな彼女を見て明らかにおろおろとする一方通行の姿を黄泉川や芳川辺りが見たら
腹を抱えて笑っているだろう。
それほどまでに一方通行は動揺していた。こんな彼の姿は極めて珍しい。
そのまま動物愛護団体に絶滅寸前の希少動物として保護されてもおかしくないレア度だ。
そして一方通行のあまりの鈍感、いや愚鈍っぷりに神すらも呆れ果てたのか、彼を更に
絶望の淵へ追い込むかのような事態が発生した。
打ち止め(ラストオーダー)だってこんなに泣いたことはない。というか彼女は
基本的に泣いて感情表現をすることが極めて少ない女の子だ。
そして一方通行もここまでストレートに泣かれた経験がない。
学園都市が誇る最高の頭脳に『相手に泣かれた場合』の対処法が存在していなかった。
ポロポロと宝石のように綺麗な涙を流し、その豊満な胸元を湿らせて、尚も泣き続ける風斬。
そんな彼女を見て明らかにおろおろとする一方通行の姿を黄泉川や芳川辺りが見たら
腹を抱えて笑っているだろう。
それほどまでに一方通行は動揺していた。こんな彼の姿は極めて珍しい。
そのまま動物愛護団体に絶滅寸前の希少動物として保護されてもおかしくないレア度だ。
そして一方通行のあまりの鈍感、いや愚鈍っぷりに神すらも呆れ果てたのか、彼を更に
絶望の淵へ追い込むかのような事態が発生した。
871: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:13:38.15:zY60tOO9o (5/25)
「・・・・・・まったく。 一体何事だこの騒ぎは、これではとても快眠など出来んよ」
その声にビクリ!!と体を強ばらせる一方通行。
恐る恐る振り返ると、一方通行のすぐ後ろに『銀河系宇宙の悪鬼』がいつの間にか佇んでいた。
「え、エイワス・・・・・・・・・・・・!!!?」
「・・・・・・んん? おやおや、これはこれは・・・・・・」
仮に『世界一意地の悪い顔決定戦』という大会があり、それに出場させれば間違いなくブッチギリで
一位になれそうな表情を浮かべていたのは、一方通行からしたら食事前から行方不明、風斬からしたら隣の部屋で熟睡していたエイワスだった。
「・・・・・・まったく。 一体何事だこの騒ぎは、これではとても快眠など出来んよ」
その声にビクリ!!と体を強ばらせる一方通行。
恐る恐る振り返ると、一方通行のすぐ後ろに『銀河系宇宙の悪鬼』がいつの間にか佇んでいた。
「え、エイワス・・・・・・・・・・・・!!!?」
「・・・・・・んん? おやおや、これはこれは・・・・・・」
仮に『世界一意地の悪い顔決定戦』という大会があり、それに出場させれば間違いなくブッチギリで
一位になれそうな表情を浮かべていたのは、一方通行からしたら食事前から行方不明、風斬からしたら隣の部屋で熟睡していたエイワスだった。
872: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:14:52.75:zY60tOO9o (6/25)
「うあああああん・・・・・・・・・・・・、うええええええええん・・・・・・」
「これは・・・・・・至極愉快な状況じゃないか。 どうしたのかね彼女は」
「ち、違う・・・・・・これは・・・・・・。 お、俺は悪くねェ!! 何も悪くねェ!!」
ファブレ公爵家の一人息子のような見苦しい言い訳をする一方通行に、第一位としての威厳は見受けられなかった。
そしてそんなダメ男を見るエイワスの視線は、路地裏の生ゴミを見るかのようだった。
「泣ーかしたー泣かしーたー♪ 一方通行が泣かしーたー♪」
「小学生かオマエは!!! つかいつ帰ってきたンだよ!? 今まで何してたンだ!?」
「一方通行。 今まで私がどこにいたか、今まで私が何をしていたか、」
エイワスは態々と一息吸って、言い放つ。
「そんな些々たる事は全く以てどうでもいい。 都合よく話題をすり替えようとするなど、
愚かさも極まったな、一方通行。 第一位として、いや、それ以前に一人の男として
恥ずかしくないのかね? こんなか弱い少女に涙を流させるとは」
「ぐ・・・・・・く・・・・・・!!」
反論の余地など皆無。ぐうの音も出ないとはまさにこの事。
一方通行はただエイワスの顔を悲痛な表情で見つめる他なかった。
「うあああああん・・・・・・・・・・・・、うええええええええん・・・・・・」
「これは・・・・・・至極愉快な状況じゃないか。 どうしたのかね彼女は」
「ち、違う・・・・・・これは・・・・・・。 お、俺は悪くねェ!! 何も悪くねェ!!」
ファブレ公爵家の一人息子のような見苦しい言い訳をする一方通行に、第一位としての威厳は見受けられなかった。
そしてそんなダメ男を見るエイワスの視線は、路地裏の生ゴミを見るかのようだった。
「泣ーかしたー泣かしーたー♪ 一方通行が泣かしーたー♪」
「小学生かオマエは!!! つかいつ帰ってきたンだよ!? 今まで何してたンだ!?」
「一方通行。 今まで私がどこにいたか、今まで私が何をしていたか、」
エイワスは態々と一息吸って、言い放つ。
「そんな些々たる事は全く以てどうでもいい。 都合よく話題をすり替えようとするなど、
愚かさも極まったな、一方通行。 第一位として、いや、それ以前に一人の男として
恥ずかしくないのかね? こんなか弱い少女に涙を流させるとは」
「ぐ・・・・・・く・・・・・・!!」
反論の余地など皆無。ぐうの音も出ないとはまさにこの事。
一方通行はただエイワスの顔を悲痛な表情で見つめる他なかった。
873: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:16:02.40:zY60tOO9o (7/25)
「こんな事になってしまった顛末を拝聴しようか」
未だにわんわんと泣き叫ぶ風斬を横目に、エイワスは蔑んだ目で一方通行を見下しながら言う。
その視線だけで押し潰されそうな今の彼の、なんと見窄らしい事か。
「て、顛末もクソもねェ・・・・・・! 風斬が何故かやたらに俺とオルソラの仲を気にしててよォ、
その上どこか暗い雰囲気だったからちょっとからかって元気付けてやろォかと思って
『俺とオルソラは付き合ってる』って冗談言っただけだ・・・・・・! そしたら急に・・・・・・」
「ふむ、考慮する価値もない。 極めて王道な茶番というわけだ」
もちろんエイワスは顛末を聞き出すまでもなく、この状況の理由を把握していた。
しかし敢えて一方通行にそれを吐かせる事で彼の様子を見ていたのだが、どうやらひどく落胆したようだ。
「こんな事になってしまった顛末を拝聴しようか」
未だにわんわんと泣き叫ぶ風斬を横目に、エイワスは蔑んだ目で一方通行を見下しながら言う。
その視線だけで押し潰されそうな今の彼の、なんと見窄らしい事か。
「て、顛末もクソもねェ・・・・・・! 風斬が何故かやたらに俺とオルソラの仲を気にしててよォ、
その上どこか暗い雰囲気だったからちょっとからかって元気付けてやろォかと思って
『俺とオルソラは付き合ってる』って冗談言っただけだ・・・・・・! そしたら急に・・・・・・」
「ふむ、考慮する価値もない。 極めて王道な茶番というわけだ」
もちろんエイワスは顛末を聞き出すまでもなく、この状況の理由を把握していた。
しかし敢えて一方通行にそれを吐かせる事で彼の様子を見ていたのだが、どうやらひどく落胆したようだ。
874: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:17:05.41:zY60tOO9o (8/25)
「茶番だと!? 俺はただ風斬を―――」
「元気付けようとした、だろう? その結果がコレなわけだが、
それに対しての異議の申し立てはあるかね? 一方通行」
「・・・・・・・・・・・・ッ、・・・・・・・・・・・・!!」
あるはずもなかった。
風斬を元気付けようとした結果、彼女は『理由はともあれ』泣いてしまっているのだ。
一方通行の非があることは確定的である。
一方通行はそっと風斬に近付き、諄々と諭すように言った。
「風斬・・・・・・、あれは冗談だ。 俺とオルソラは付き合ってなンかいねェ。
俺がそンな男に見えるか? 見えねェだろ? 嘘なンだよ、エイワスが言ったよォに、
ただの茶番なンだ。 オマエがちょっと元気なかったからよ、驚かせてやろォと思って・・・・・・。
い、いや、言い訳はしねェ。 すまなかった、こいつは完全に俺の失態だ」
「・・・・・・・・・・・・ぐずっ、うゆ・・・・・・。 ・・・・・・?」
「茶番だと!? 俺はただ風斬を―――」
「元気付けようとした、だろう? その結果がコレなわけだが、
それに対しての異議の申し立てはあるかね? 一方通行」
「・・・・・・・・・・・・ッ、・・・・・・・・・・・・!!」
あるはずもなかった。
風斬を元気付けようとした結果、彼女は『理由はともあれ』泣いてしまっているのだ。
一方通行の非があることは確定的である。
一方通行はそっと風斬に近付き、諄々と諭すように言った。
「風斬・・・・・・、あれは冗談だ。 俺とオルソラは付き合ってなンかいねェ。
俺がそンな男に見えるか? 見えねェだろ? 嘘なンだよ、エイワスが言ったよォに、
ただの茶番なンだ。 オマエがちょっと元気なかったからよ、驚かせてやろォと思って・・・・・・。
い、いや、言い訳はしねェ。 すまなかった、こいつは完全に俺の失態だ」
「・・・・・・・・・・・・ぐずっ、うゆ・・・・・・。 ・・・・・・?」
875: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:18:26.47:zY60tOO9o (9/25)
風斬がほんの少し、チラッと一方通行の顔を見る。
メガネを上げて涙を拭っているため若干見えにくいが、それでも彼女の表情は窺えた。
瞳をゆらゆらと涙で濡らし、眉を八の字に曲げて悲しんでいる風斬の表情を見て、
一方通行の闇の奥底にある『良心』にナイフで抉られる感覚が走った。
(・・・・・・ノートを見たな、風斬氷華。 だが『最後のページ』を見る前に
こうなってしまったようだな。 ・・・・・・まったく、実に愉快だよ君たちは)
悟られぬようにくつくつと笑うエイワス。やはり風斬がエイワスの部屋に入ったとき、
エイワスは寝てなどいなかったのだ。
「ううう・・・・・・ぐすっ。 ・・・・・・ウ、ソ? ・・・・・・ひっく」
「あァ、嘘だ。 すまねェ、悪かったと思ってる。 だから泣く必要はねェンだ」
普段の一方通行なら絶対に浮かべないような、優しい優しい笑顔で風斬の頭をゆっくりと撫でる。
鼻をすすってはいるが、風斬の慟哭も徐々にではあるが収まってきているようだ。
風斬がほんの少し、チラッと一方通行の顔を見る。
メガネを上げて涙を拭っているため若干見えにくいが、それでも彼女の表情は窺えた。
瞳をゆらゆらと涙で濡らし、眉を八の字に曲げて悲しんでいる風斬の表情を見て、
一方通行の闇の奥底にある『良心』にナイフで抉られる感覚が走った。
(・・・・・・ノートを見たな、風斬氷華。 だが『最後のページ』を見る前に
こうなってしまったようだな。 ・・・・・・まったく、実に愉快だよ君たちは)
悟られぬようにくつくつと笑うエイワス。やはり風斬がエイワスの部屋に入ったとき、
エイワスは寝てなどいなかったのだ。
「ううう・・・・・・ぐすっ。 ・・・・・・ウ、ソ? ・・・・・・ひっく」
「あァ、嘘だ。 すまねェ、悪かったと思ってる。 だから泣く必要はねェンだ」
普段の一方通行なら絶対に浮かべないような、優しい優しい笑顔で風斬の頭をゆっくりと撫でる。
鼻をすすってはいるが、風斬の慟哭も徐々にではあるが収まってきているようだ。
876: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:19:56.01:zY60tOO9o (10/25)
「本当に悪かった。 許してくれ、風斬」
「・・・・・・ひっく、・・・・・・ぐす。 ・・・・・・ホント、に、ウソ?」
「嘘だ。 あンなのは嘘っぱちだ。 そしてこれは本当だ、信じてくれ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぐすっ、・・・・・・」
一方通行は風斬の頭を自分の胸に優しく抱き寄せ、撫で続けた。
(・・・・・・こ、これは間違いねェよな? こォやって撫でてやりゃ落ち着いてくれるよな?
打ち止めン時もこれでいつも宥めてたし・・・・・・、クソ、わからねェ。 正しいのかこれで・・・・・・)
『最初からそれが出来ていればこんなことにはならなかったものを・・・・・・』
『!!』
「本当に悪かった。 許してくれ、風斬」
「・・・・・・ひっく、・・・・・・ぐす。 ・・・・・・ホント、に、ウソ?」
「嘘だ。 あンなのは嘘っぱちだ。 そしてこれは本当だ、信じてくれ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぐすっ、・・・・・・」
一方通行は風斬の頭を自分の胸に優しく抱き寄せ、撫で続けた。
(・・・・・・こ、これは間違いねェよな? こォやって撫でてやりゃ落ち着いてくれるよな?
打ち止めン時もこれでいつも宥めてたし・・・・・・、クソ、わからねェ。 正しいのかこれで・・・・・・)
『最初からそれが出来ていればこんなことにはならなかったものを・・・・・・』
『!!』
877: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:20:52.47:zY60tOO9o (11/25)
ふいにエイワスが例の『念話能力(テレパス)』もどきで一方通行の頭の中に話しかけていた。
『なぜ、あんな虚言で風斬氷華が悲しんだか、君はわかるかね?』
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・わからねェ』
『愚鈍が。 それが原因で彼女は涙を流したのだよ』
いつもより一層厳しいエイワスの口調に、しかし一方通行は反論しない。
『もし、仮に君とオルソラ=アクィナスが交際している事が事実だとしたら、彼女は―――』
『・・・・・・・・・・・・、なンだよ?』
『―――――、彼女は君が何処かへ。 そうだな、イギリスにでも定住してしまうのではと考えたのだよ。
そうなってしまったら『天使同盟(アライアンス)』はどうなる? 今でこそこうして風斬氷華は世界を回っているが、
彼女の居場所は君が与えた『天使同盟』であると同時に、学園都市でもあるのだよ。
君が何処かで定住などしてしまえば、彼女は居場所が無くなってしまうだろう』
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
ふいにエイワスが例の『念話能力(テレパス)』もどきで一方通行の頭の中に話しかけていた。
『なぜ、あんな虚言で風斬氷華が悲しんだか、君はわかるかね?』
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・わからねェ』
『愚鈍が。 それが原因で彼女は涙を流したのだよ』
いつもより一層厳しいエイワスの口調に、しかし一方通行は反論しない。
『もし、仮に君とオルソラ=アクィナスが交際している事が事実だとしたら、彼女は―――』
『・・・・・・・・・・・・、なンだよ?』
『―――――、彼女は君が何処かへ。 そうだな、イギリスにでも定住してしまうのではと考えたのだよ。
そうなってしまったら『天使同盟(アライアンス)』はどうなる? 今でこそこうして風斬氷華は世界を回っているが、
彼女の居場所は君が与えた『天使同盟』であると同時に、学園都市でもあるのだよ。
君が何処かで定住などしてしまえば、彼女は居場所が無くなってしまうだろう』
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
878: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:22:16.85:zY60tOO9o (12/25)
エイワスは少し嘘をついた。
実際は風斬は一方通行がどこかへ消えてしまうのではと考えたのではない。
もっと単純に、もし一方通行が自分ではない誰かと――――――。
『そんな彼女の気持ちも考慮せずにそんな嘘を・・・・・・。 一方通行、君は一回死んだほうがいい』
『・・・・・・・・・・・・そォだな、死ンだほうがいい。 一回で足りればいいが』
一方通行は深く反省した。深く深く、反省した。
今も自分の胸の中で嗚咽している風斬を傷つけてしまった事に、大いに反省した。
自分で同盟宣言をしておきながらこのザマ、一方通行は自分で自分を絞め殺したくなった。
エイワスは少し嘘をついた。
実際は風斬は一方通行がどこかへ消えてしまうのではと考えたのではない。
もっと単純に、もし一方通行が自分ではない誰かと――――――。
『そんな彼女の気持ちも考慮せずにそんな嘘を・・・・・・。 一方通行、君は一回死んだほうがいい』
『・・・・・・・・・・・・そォだな、死ンだほうがいい。 一回で足りればいいが』
一方通行は深く反省した。深く深く、反省した。
今も自分の胸の中で嗚咽している風斬を傷つけてしまった事に、大いに反省した。
自分で同盟宣言をしておきながらこのザマ、一方通行は自分で自分を絞め殺したくなった。
879: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:23:22.97:zY60tOO9o (13/25)
「・・・・・・風斬」
「・・・・・・っく。 ぐすん・・・・・・」
「風斬、前にも言ったとおりだ。 俺はオマエを置いてどこかに消えたりしねェ。
絶対に、誓って、オマエを置いてけぼりにしたりしねェ。 あァ、誓うぜ。
エイワスにも聞かせてンだ。 嘘偽りなく、堂々と言える」
「確かに。 聞き届けたぞ」
「他のやつにも言える。 オマエだけじゃねェ、ガブリエルも、垣根の野郎も、
絶対に置いていったりしねェし、『逃さねェ』。 約束する」
「一人、忘れていないか一方通行?」
「オマエは置いてったってすぐ来るンだろォが」
「ふふ、相違ない」
気付けば、風斬の嗚咽は止んでいた。
「・・・・・・風斬」
「・・・・・・っく。 ぐすん・・・・・・」
「風斬、前にも言ったとおりだ。 俺はオマエを置いてどこかに消えたりしねェ。
絶対に、誓って、オマエを置いてけぼりにしたりしねェ。 あァ、誓うぜ。
エイワスにも聞かせてンだ。 嘘偽りなく、堂々と言える」
「確かに。 聞き届けたぞ」
「他のやつにも言える。 オマエだけじゃねェ、ガブリエルも、垣根の野郎も、
絶対に置いていったりしねェし、『逃さねェ』。 約束する」
「一人、忘れていないか一方通行?」
「オマエは置いてったってすぐ来るンだろォが」
「ふふ、相違ない」
気付けば、風斬の嗚咽は止んでいた。
880: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:24:28.79:zY60tOO9o (14/25)
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・風斬?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぐすっ。 じゃあ、・・・・・・特別に許してあげます」
すっかりクセになってしまったのか、例の如く風斬は頬を膨らませながらそう言った。
側でエイワスが『いい話だ、感動的だな。 だが―――』とか言いながらデジイチで二人の姿を連写しているが、
そんな事は今の二人は全く気にしていなかった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・風斬?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぐすっ。 じゃあ、・・・・・・特別に許してあげます」
すっかりクセになってしまったのか、例の如く風斬は頬を膨らませながらそう言った。
側でエイワスが『いい話だ、感動的だな。 だが―――』とか言いながらデジイチで二人の姿を連写しているが、
そんな事は今の二人は全く気にしていなかった。
881: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:27:25.50:zY60tOO9o (15/25)
「すまねェ」
「・・・・・・、ぷい」
謝ってくる一方通行に対して、風斬はそっぽを向いてしまう。
「う、ぐ・・・・・・。 ・・・・・・ごめンなさい」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・ふふっ。 ぐすっ。 冗談、です。 もう許すって言ったんですから、謝らないでください」
「・・・・・・あァ」
心の底から安心した。一時はどうなることかと、一方通行は緊張と焦りで心臓が握りつぶされそうになっていた。
それでは、という事で一方通行は風斬を胸から離そうとするが、グイッと彼女は再び胸に顔を寄せた。
「すまねェ」
「・・・・・・、ぷい」
謝ってくる一方通行に対して、風斬はそっぽを向いてしまう。
「う、ぐ・・・・・・。 ・・・・・・ごめンなさい」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・ふふっ。 ぐすっ。 冗談、です。 もう許すって言ったんですから、謝らないでください」
「・・・・・・あァ」
心の底から安心した。一時はどうなることかと、一方通行は緊張と焦りで心臓が握りつぶされそうになっていた。
それでは、という事で一方通行は風斬を胸から離そうとするが、グイッと彼女は再び胸に顔を寄せた。
882: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:28:33.66:zY60tOO9o (16/25)
「ど、どォした?」
「も、もうちょっとだけこうしててもいいですか・・・・・・?」
「いや、もういいだろ――――」
「・・・・・・・・・・・・ダメ?」
「どォぞ」
全パーツが揃ったエクゾディアより攻撃力の高い風斬のうるうる上目遣いに、
さすがの鈍感通行もほんの少し粛然としたようだ。渋々彼女の要求を受け入れる。
「・・・・・・・・・・・・、?」
ふと、風斬がエイワスの方へ視線を向けるとエイワスは手に何かを持って指を差していた。
よく見るとエイワスが持っているそれはいわゆる『カンペ』というやつであり、そこには、
「ど、どォした?」
「も、もうちょっとだけこうしててもいいですか・・・・・・?」
「いや、もういいだろ――――」
「・・・・・・・・・・・・ダメ?」
「どォぞ」
全パーツが揃ったエクゾディアより攻撃力の高い風斬のうるうる上目遣いに、
さすがの鈍感通行もほんの少し粛然としたようだ。渋々彼女の要求を受け入れる。
「・・・・・・・・・・・・、?」
ふと、風斬がエイワスの方へ視線を向けるとエイワスは手に何かを持って指を差していた。
よく見るとエイワスが持っているそれはいわゆる『カンペ』というやつであり、そこには、
883: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:29:23.75:zY60tOO9o (17/25)
『さぁ、風斬氷華。 ここでキスをするんだ。 何ならそれ以上の情事に至っても構わんよ?
そうなったら私は音も無く、この部屋から消え去ろう』
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッ!」
ボンッ!と風斬の顔が真っ赤に染まる。接吻をしろと轟き叫ぶ(カンペが)。
一方通行に動揺を気付かれぬよう慌てて彼を取り繕う。
「どォかしたか?」
「い、いい、いえ。 何でも・・・・・・な・・・・・・」
『さぁ、風斬氷華。 ここでキスをするんだ。 何ならそれ以上の情事に至っても構わんよ?
そうなったら私は音も無く、この部屋から消え去ろう』
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッ!」
ボンッ!と風斬の顔が真っ赤に染まる。接吻をしろと轟き叫ぶ(カンペが)。
一方通行に動揺を気付かれぬよう慌てて彼を取り繕う。
「どォかしたか?」
「い、いい、いえ。 何でも・・・・・・な・・・・・・」
884: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:30:17.35:zY60tOO9o (18/25)
様子がおかしい風斬を見てきた一方通行の顔が非常に近い。
危うく本当に"してしまいかねない"状況になってしまった。
チラッとエイワスの方へ向き直すと、エイワスは明らかに動揺している風斬の様子を見て愉しんでいた。
そんなエイワスにムカっときた風斬がとった行動は、
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あ? オイどォしたンだよ風斬」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
スッと一方通行から身を離し、スタスタと歩を進めてベッドの前に行くとその身を屈ませる。
「?」
様子がおかしい風斬を見てきた一方通行の顔が非常に近い。
危うく本当に"してしまいかねない"状況になってしまった。
チラッとエイワスの方へ向き直すと、エイワスは明らかに動揺している風斬の様子を見て愉しんでいた。
そんなエイワスにムカっときた風斬がとった行動は、
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あ? オイどォしたンだよ風斬」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
スッと一方通行から身を離し、スタスタと歩を進めてベッドの前に行くとその身を屈ませる。
「?」
885: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:31:08.97:zY60tOO9o (19/25)
何をしてンだコイツは、と一方通行が訝しむ。
やがて風斬がベッドの下から何かを取り出してきた。例の桃色ノートだ。
「なンだそれ?」
「もう、こんなものに振り回されたりしないです」
「! 待ちたまえ風斬氷華、話せば分か――――」
珍しく慌てたように風斬に声をかけるエイワスだが、時既に遅し。
風斬は自身の力で雷光に似た光をノートに向けて撃ち込んだ。
「何やってンだ・・・・・・? なンでそのノートを燃やした? てかなンだよそれは」
「さぁ。 私にも分かりかねますが・・・・・・、ふふ。 きっとイケナイ物だと思います」
そう言って彼女は満足気に、百点満点の笑みを浮かべた。
それはもう紛う方無き、『天使』の笑顔だった。
何をしてンだコイツは、と一方通行が訝しむ。
やがて風斬がベッドの下から何かを取り出してきた。例の桃色ノートだ。
「なンだそれ?」
「もう、こんなものに振り回されたりしないです」
「! 待ちたまえ風斬氷華、話せば分か――――」
珍しく慌てたように風斬に声をかけるエイワスだが、時既に遅し。
風斬は自身の力で雷光に似た光をノートに向けて撃ち込んだ。
「何やってンだ・・・・・・? なンでそのノートを燃やした? てかなンだよそれは」
「さぁ。 私にも分かりかねますが・・・・・・、ふふ。 きっとイケナイ物だと思います」
そう言って彼女は満足気に、百点満点の笑みを浮かべた。
それはもう紛う方無き、『天使』の笑顔だった。
886: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:32:30.05:zY60tOO9o (20/25)
(作成するのに苦労したのだがな・・・・・・、あのノート)
誰が見ても気付くことはないだろうが、エイワスは少しションボリしていた。
ちなみに、燃えゆくノートの最後のページにはこんな事が書かれてあった。
『このノートこそが虚空、幻想。 己の真実だけを見極めよ。
ノートの幻想に囚われているようでは、己が抱く愛は貫けぬと考えるべし。
――――すべての男女の関係は、星の関係である』
(作成するのに苦労したのだがな・・・・・・、あのノート)
誰が見ても気付くことはないだろうが、エイワスは少しションボリしていた。
ちなみに、燃えゆくノートの最後のページにはこんな事が書かれてあった。
『このノートこそが虚空、幻想。 己の真実だけを見極めよ。
ノートの幻想に囚われているようでは、己が抱く愛は貫けぬと考えるべし。
――――すべての男女の関係は、星の関係である』
887: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:33:35.47:zY60tOO9o (21/25)
風斬がこのノートの最後のページを見ていたら、今の状況はまた違うものになっていただろうか。
しかしもう、後の祭り。十秒も経たないうちにノートは完全に燃え尽きてしまった。
「灰も残らねェとは・・・・・・、なンだったンだよ? 今のノート」
「君に話してもしょうがない事だ。 まぁいいだろう、では私はこれで―――」
「・・・・・・逃がしませんよ? エイワスさん」
冷たく、鋭く、突き刺さるような声で風斬は言った。
「・・・・・・まだ何か用が? もう君も満足しただろう?」
「予備、こっちに渡してください・・・・・・」
風斬がこのノートの最後のページを見ていたら、今の状況はまた違うものになっていただろうか。
しかしもう、後の祭り。十秒も経たないうちにノートは完全に燃え尽きてしまった。
「灰も残らねェとは・・・・・・、なンだったンだよ? 今のノート」
「君に話してもしょうがない事だ。 まぁいいだろう、では私はこれで―――」
「・・・・・・逃がしませんよ? エイワスさん」
冷たく、鋭く、突き刺さるような声で風斬は言った。
「・・・・・・まだ何か用が? もう君も満足しただろう?」
「予備、こっちに渡してください・・・・・・」
888: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:34:29.79:zY60tOO9o (22/25)
「?」
「まだもう一冊か二冊くらいあるんでしょう? あのノート。
それを全部渡してください」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 ふふふ、本当に信用がないな私は。
しかし風斬氷華、これだけは言っておくがもうノートはこの世に、」
「渡せ」
「はい」
ごそごそと懐をまさぐり、エイワスは風斬に全てのノートを手渡した。
その瞬間、風斬は躊躇ゼロでノートを瞬殺する。
「?」
「まだもう一冊か二冊くらいあるんでしょう? あのノート。
それを全部渡してください」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 ふふふ、本当に信用がないな私は。
しかし風斬氷華、これだけは言っておくがもうノートはこの世に、」
「渡せ」
「はい」
ごそごそと懐をまさぐり、エイワスは風斬に全てのノートを手渡した。
その瞬間、風斬は躊躇ゼロでノートを瞬殺する。
889: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:35:28.34:zY60tOO9o (23/25)
「わ、私の気持ちをあんな物で惑わせて、自分だけ愉しもうだなんてひどいことです!
もしまた似たような物を作ったりしたら、あなたもさっきのノートと同じ末路を迎えますからね!」
(なンか知らねェが怖ェ・・・・・・)
「心得た。 反省しているよ、もう二度とあんなノートは作らん」
「もう・・・・・・本当にお願いしますよ。 私は真剣なんですから!」
「心得たと言った、許してくれたまえ。 検討を祈るよ、風斬氷華」
その言葉を最後に、エイワスは風斬の部屋から姿を消した。
「なンだったンだ・・・・・・・・・・・・」
話の展開についていけなかった一方通行だが、それでもこれで何とか解決したと見做し、
ドカッとベッドに腰掛けて深い深いため息をついた。
「わ、私の気持ちをあんな物で惑わせて、自分だけ愉しもうだなんてひどいことです!
もしまた似たような物を作ったりしたら、あなたもさっきのノートと同じ末路を迎えますからね!」
(なンか知らねェが怖ェ・・・・・・)
「心得た。 反省しているよ、もう二度とあんなノートは作らん」
「もう・・・・・・本当にお願いしますよ。 私は真剣なんですから!」
「心得たと言った、許してくれたまえ。 検討を祈るよ、風斬氷華」
その言葉を最後に、エイワスは風斬の部屋から姿を消した。
「なンだったンだ・・・・・・・・・・・・」
話の展開についていけなかった一方通行だが、それでもこれで何とか解決したと見做し、
ドカッとベッドに腰掛けて深い深いため息をついた。
890: ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:40:14.38:zY60tOO9o (24/25)
・・・・・・ま、とりあえずはこんなもんで許してやってみてはいかがでしょうか。
え、ダメですか。なら次はもう少し積極的にさせてみましょう。
今日はここまでです。どうやら天使同盟の真の敵が明らかになってきましたね。
アイツはもうどうしようもないやつです
次回更新は三日以内に。
今日もここまで読んでくれた読者様、お疲れ様でございました、ありがとうございます。
ではまた!
・・・・・・ま、とりあえずはこんなもんで許してやってみてはいかがでしょうか。
え、ダメですか。なら次はもう少し積極的にさせてみましょう。
今日はここまでです。どうやら天使同盟の真の敵が明らかになってきましたね。
アイツはもうどうしようもないやつです
次回更新は三日以内に。
今日もここまで読んでくれた読者様、お疲れ様でございました、ありがとうございます。
ではまた!
891:次回予告はここまでです。 ◆3dKAx7itpI:2011/02/15(火) 22:40:56.81:zY60tOO9o (25/25)
【次回予告】
『ンなモンどォしよォもねェだろ、生きてる以上寝っ転がってたらちったァ動くわそりゃ』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
『いやあの・・・・・・、動かれたらその、こ、擦れて・・・・・・』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・風斬氷華
【次回予告】
『ンなモンどォしよォもねェだろ、生きてる以上寝っ転がってたらちったァ動くわそりゃ』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
『いやあの・・・・・・、動かれたらその、こ、擦れて・・・・・・』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・風斬氷華
892:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 22:42:33.36:S8wakLI90 (1/1)
乙!
一方さんマジ一方さん
風斬……ナニが擦れるんだ!
乙!
一方さんマジ一方さん
風斬……ナニが擦れるんだ!
893:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 22:45:06.15:3iGOURtBP (1/1)
乙
やっぱりエイワスがまともな事言うわけなかった
次回は抜き回ですね準備します
乙
やっぱりエイワスがまともな事言うわけなかった
次回は抜き回ですね準備します
894:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 22:47:51.81:8xhXO+sg0 (1/1)
乙ー
おろおろする一方さん可愛い
そして脅されるエイワスがすぐ脳内イメージできる・・・
次回はR18・・・なわけないよね
乙ー
おろおろする一方さん可愛い
そして脅されるエイワスがすぐ脳内イメージできる・・・
次回はR18・・・なわけないよね
895:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 22:53:41.53:c8Hudjjz0 (1/1)
>>890
>・・・・・・ま、とりあえずはこんなもんで許してやってみてはいかがでしょうか。
>え、ダメですか。なら次はもう少し積極的にさせてみましょう。
是非とももっと積極的にして下さるように、“検討”を祈ります。>>1
>>890
>・・・・・・ま、とりあえずはこんなもんで許してやってみてはいかがでしょうか。
>え、ダメですか。なら次はもう少し積極的にさせてみましょう。
是非とももっと積極的にして下さるように、“検討”を祈ります。>>1
896:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 23:00:36.06:c7iXebsU0 (1/1)
垣根や一方通行はともかくエイワスを殺気で従える風斬△
垣根や一方通行はともかくエイワスを殺気で従える風斬△
897:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 23:03:10.14:ug5gxa/to (1/1)
俺も検討を祈ってる
俺も検討を祈ってる
898:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 23:04:08.15:eMWs3mY5o (1/1)
乙
天使同盟内のパワーバランスが傾いたというかヒレラルキーに変化が見られたというか
乙
天使同盟内のパワーバランスが傾いたというかヒレラルキーに変化が見られたというか
899:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 23:11:28.33:yq5o9rAlo (1/1)
おつおつ
全ての男女は星である、法の書にも記される正直意味が分からないが良さげな言葉ですな
エイワスさんマジ詩人
おつおつ
全ての男女は星である、法の書にも記される正直意味が分からないが良さげな言葉ですな
エイワスさんマジ詩人
900:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 23:11:57.24:XR1a6Vj1o (1/1)
乙
風斬強すぎワロタwww
次回はそうか…服なんて着てる場合じゃないようだな…
乙
風斬強すぎワロタwww
次回はそうか…服なんて着てる場合じゃないようだな…
901:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 23:14:25.16:SuAHWc6M0 (1/1)
乙
エイワス……せめてアルファベットの詳細を教えてくれww
乙
エイワス……せめてアルファベットの詳細を教えてくれww
902:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 23:17:10.53:IPFiM1Aco (1/1)
>「渡せ」
>「はい」
怖いわぁ・・・・・
>「渡せ」
>「はい」
怖いわぁ・・・・・
903:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 23:31:32.46:uAxdyNmh0 (2/2)
ここまでがエイワスの計算通りか・・・ さすがエイワス
しかも、同じベッドで寝る話になってるような・・・
>>901 Friend ,Love ,Partnership が妥当じゃね?
ここまでがエイワスの計算通りか・・・ さすがエイワス
しかも、同じベッドで寝る話になってるような・・・
>>901 Friend ,Love ,Partnership が妥当じゃね?
904:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 23:41:44.52:yA25vbCIO (1/1)
「結局、一方通行を攻略するのに重要なポイントだったのが私って訳よ」
「結局、一方通行を攻略するのに重要なポイントだったのが私って訳よ」
905:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 23:41:57.61:ze/1rmWZ0 (1/1)
『クラアトの召使』『銀河系宇宙の悪鬼』『すべての男女の関係は、星の関係である』
ッ!! >>1! 貴様まさか既に『解読』を――――――――!?
『クラアトの召使』『銀河系宇宙の悪鬼』『すべての男女の関係は、星の関係である』
ッ!! >>1! 貴様まさか既に『解読』を――――――――!?
906:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 01:44:46.70:k94XGMtJ0 (1/2)
おつおつ
しかしここの風斬は生き生きとしてるなあ。
おつおつ
しかしここの風斬は生き生きとしてるなあ。
907:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 03:05:25.81:F4qqVZTr0 (1/1)
「全ての人は、星である」は法の書にも書いてあった言葉だが、ここだけ聞くといいこと言うなと思うんだが。
前後に何が言われているかで意味合いも変わってくるんだろうケド。
「全ての人は、星である」は法の書にも書いてあった言葉だが、ここだけ聞くといいこと言うなと思うんだが。
前後に何が言われているかで意味合いも変わってくるんだろうケド。
908:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 05:34:49.04:N/0C6svv0 (1/1)
んー
フラグだのなんだのを数値化・可視化すること自体が幻想という文脈から引き継いだ表現だとすると
星とは遠く重力によってのみ干渉し互いに決して触れあう事のない存在なんだけども
いくらなんでも冷たすぎる解釈だよなこれは
んー
フラグだのなんだのを数値化・可視化すること自体が幻想という文脈から引き継いだ表現だとすると
星とは遠く重力によってのみ干渉し互いに決して触れあう事のない存在なんだけども
いくらなんでも冷たすぎる解釈だよなこれは
909:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 07:41:36.92:i65Cp5FDO (1/2)
男女関係なんて星の数ほどあるわな
男女関係なんて星の数ほどあるわな
910:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 07:45:26.87:i65Cp5FDO (2/2)
取り敢えず男女のビッグバン起こして小宇宙を……どうでもいいや!!
取り敢えず男女のビッグバン起こして小宇宙を……どうでもいいや!!
911:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 09:50:10.34:U7pCR+yAO (1/1)
エイワス「(´・ω・`)」
エイワス「(´・ω・`)」
912:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 14:14:35.17:Vh4IHtzD0 (1/1)
男と女って陽と陰のことじゃないのか
男と女って陽と陰のことじゃないのか
913:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 14:38:25.96:Jze4Gyg+o (1/1)
陰デックス「誰が陰だって」
陰デックス「誰が陰だって」
914:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 17:30:17.08:hi4T4b6zo (1/1)
陰神ってなんかかっこいくね?
陰神ってなんかかっこいくね?
915:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 19:31:11.85:uo5MOivw0 (1/1)
星とは結ぶものだよ
星座しかり
星とは結ぶものだよ
星座しかり
916: ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 22:37:14.68:Qr3JR/FIo (1/22)
色んな素晴らしい解釈が見れて嬉しいです、ありがとうございます。
ノートの最期のページに書かれていたあの言葉は、今回は独自の解釈を入れさせていただきました。
あんまり詳しく言うと長くなるので割愛しますが、星をアストラル(界)に置き換えて、
現世とアストラルが重なっているように、男女もそう。いつでもどこにでもいるし、会える。
的な意味合いにしてみました。これは虚数学区の住人である風斬氷華に向けたメッセージだからこそ意味があるというわけです。
少し強引ですけどね・・・・・・。
ではでは、あんまグダグダ言ってないでさっさと投下していきます、大変失礼しました。
行きます
色んな素晴らしい解釈が見れて嬉しいです、ありがとうございます。
ノートの最期のページに書かれていたあの言葉は、今回は独自の解釈を入れさせていただきました。
あんまり詳しく言うと長くなるので割愛しますが、星をアストラル(界)に置き換えて、
現世とアストラルが重なっているように、男女もそう。いつでもどこにでもいるし、会える。
的な意味合いにしてみました。これは虚数学区の住人である風斬氷華に向けたメッセージだからこそ意味があるというわけです。
少し強引ですけどね・・・・・・。
ではでは、あんまグダグダ言ってないでさっさと投下していきます、大変失礼しました。
行きます
917: ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 22:38:52.97:Qr3JR/FIo (2/22)
愚鈍通行が引き起こした騒動もひとまず収まり、室内に再び静寂が戻る。
事態は収拾したとはいえ、もはや一方通行はこの部屋に居るつもりはなかった。
許してくれたとはいえ、さすがに自分のような男と一緒に夜を明かしたくはないだろう。
「・・・・・・ンじゃ、俺ァここらで御暇させてもらうぞ」
「え!? だ、ダメです、今日は・・・・・・ここにいてください」
「オマエ正気か? 俺はオマエを泣かせたンだぞ?」
「出ていったら泣いちゃいます」
「・・・・・・・・・・・・」
「ふふっ」
愚鈍通行が引き起こした騒動もひとまず収まり、室内に再び静寂が戻る。
事態は収拾したとはいえ、もはや一方通行はこの部屋に居るつもりはなかった。
許してくれたとはいえ、さすがに自分のような男と一緒に夜を明かしたくはないだろう。
「・・・・・・ンじゃ、俺ァここらで御暇させてもらうぞ」
「え!? だ、ダメです、今日は・・・・・・ここにいてください」
「オマエ正気か? 俺はオマエを泣かせたンだぞ?」
「出ていったら泣いちゃいます」
「・・・・・・・・・・・・」
「ふふっ」
918: ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 22:39:48.31:Qr3JR/FIo (3/22)
コイツ本当は天使じゃなくて小悪魔なンじゃねェか、と一方通行は辟易した。
彼はすっかり涙を流す女の子に弱くなってしまっていた。マイナス耐性のパラメータが付いた。
「汚ェぞ・・・・・・、バカみてェに泣きやがって。 ナケワメーケかオマエは。
・・・・・・いやまァ、全面的に俺が悪いのは間違いねェンだけどよ」
「涙は女の武器って・・・・・・言いませんか?」
「まさか全部計画通り、とか言わねェだろォなァ?」
「さすがにそこまでの演技は出来ません・・・・・・、嘘だったからいいですけど、
あの時は本当に驚いたんですからね」
「はいはい、悪ゥござンした」
だが結局風斬は一方通行に自分の気持ちを気付いてもらえていなかった。
その気になればエイワスはあそこで風斬の本当の気持ちを暴露出来たのだろうが、
エイワスは気遣ってくれたのだろうか?
コイツ本当は天使じゃなくて小悪魔なンじゃねェか、と一方通行は辟易した。
彼はすっかり涙を流す女の子に弱くなってしまっていた。マイナス耐性のパラメータが付いた。
「汚ェぞ・・・・・・、バカみてェに泣きやがって。 ナケワメーケかオマエは。
・・・・・・いやまァ、全面的に俺が悪いのは間違いねェンだけどよ」
「涙は女の武器って・・・・・・言いませんか?」
「まさか全部計画通り、とか言わねェだろォなァ?」
「さすがにそこまでの演技は出来ません・・・・・・、嘘だったからいいですけど、
あの時は本当に驚いたんですからね」
「はいはい、悪ゥござンした」
だが結局風斬は一方通行に自分の気持ちを気付いてもらえていなかった。
その気になればエイワスはあそこで風斬の本当の気持ちを暴露出来たのだろうが、
エイワスは気遣ってくれたのだろうか?
919: ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 22:40:39.18:Qr3JR/FIo (4/22)
「ていうかよォ」
「?」
「なンでオルソラだったンだ? 俺にそォいう関係の女はいねェが、
それでも俺たちが出会った女は結構多いじゃねェかよ」
「えっと、それはオルソラさんだけ何だかパラメータがずば抜けてて・・・・・・」
「パラメータァ?」
「あっ、いえ、なんでもないです・・・・・・」
うっかりノートの事を喋りかけてしまう風斬。無理やりな笑顔を作りごまかしている。
「ワケわかンねェ女だな・・・・・・。 ・・・・・・、そろそろ寝よォぜ、もう〇時まわっちまってる」
「そうですね、明日も色々お手伝いしなきゃいけませんし・・・・・・。
・・・・・・え、えっと、どうしましょう?」
「どォしましょうって何がだよ」
「いや、あの・・・・・・・・・・・・、ね、寝る場所」
風斬は顔を赤く染め、もじもじしながら尋ねる。
しかしまぁよく顔が紅潮する娘だな。
「ていうかよォ」
「?」
「なンでオルソラだったンだ? 俺にそォいう関係の女はいねェが、
それでも俺たちが出会った女は結構多いじゃねェかよ」
「えっと、それはオルソラさんだけ何だかパラメータがずば抜けてて・・・・・・」
「パラメータァ?」
「あっ、いえ、なんでもないです・・・・・・」
うっかりノートの事を喋りかけてしまう風斬。無理やりな笑顔を作りごまかしている。
「ワケわかンねェ女だな・・・・・・。 ・・・・・・、そろそろ寝よォぜ、もう〇時まわっちまってる」
「そうですね、明日も色々お手伝いしなきゃいけませんし・・・・・・。
・・・・・・え、えっと、どうしましょう?」
「どォしましょうって何がだよ」
「いや、あの・・・・・・・・・・・・、ね、寝る場所」
風斬は顔を赤く染め、もじもじしながら尋ねる。
しかしまぁよく顔が紅潮する娘だな。
920: ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 22:41:45.90:Qr3JR/FIo (5/22)
「寝る場所? ここだろ? 俺は出ていっちゃダメなンだろ?」
こうなったら外で寝ることも厭わないと考えていたが、風斬に制止されてしまったため
結局ここで寝るしかないのだ。
「ここですけど、べ、べ、ベッドは一つしかないですし・・・・・・」
「ベッドで寝りゃいいじゃねェか。 何言ってンだオマエ?」
「そ、そうですよね! それしかないですもんね!」
「あァ、俺は床で寝るからよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「寝る場所? ここだろ? 俺は出ていっちゃダメなンだろ?」
こうなったら外で寝ることも厭わないと考えていたが、風斬に制止されてしまったため
結局ここで寝るしかないのだ。
「ここですけど、べ、べ、ベッドは一つしかないですし・・・・・・」
「ベッドで寝りゃいいじゃねェか。 何言ってンだオマエ?」
「そ、そうですよね! それしかないですもんね!」
「あァ、俺は床で寝るからよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
921: ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 22:42:50.19:Qr3JR/FIo (6/22)
そう言うと一方通行はそこら辺に置いてあった毛布を一枚手に取り、
ゴロンと床に寝っ転がってしまった。
まぁこれは鈍感とかでもなんでもなく、当然と言えるだろう。
そういう関係でもないのにベッドで一緒に寝るという選択肢は一方通行でなくても選びがたいはずだ。
しかしこの時、風斬はレッサーの言葉を反芻していた。
『やっぱりもっと積極的に近付かないと何も進展しませんよ?』
レッサーだって頑張っているのだ、自分だってここで頑張らなければ彼女にあんな啖呵をきった自分は何なのかという事になる。
風斬はありったけの勇気を振り絞って一方通行に話しかけた。
そう言うと一方通行はそこら辺に置いてあった毛布を一枚手に取り、
ゴロンと床に寝っ転がってしまった。
まぁこれは鈍感とかでもなんでもなく、当然と言えるだろう。
そういう関係でもないのにベッドで一緒に寝るという選択肢は一方通行でなくても選びがたいはずだ。
しかしこの時、風斬はレッサーの言葉を反芻していた。
『やっぱりもっと積極的に近付かないと何も進展しませんよ?』
レッサーだって頑張っているのだ、自分だってここで頑張らなければ彼女にあんな啖呵をきった自分は何なのかという事になる。
風斬はありったけの勇気を振り絞って一方通行に話しかけた。
922: ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 22:43:41.36:Qr3JR/FIo (7/22)
「あ、一方通行さん・・・・・・」
「なンだよ」
「きょ、今日は随分寒いですよね」
「ロシアだかンなァ」
「・・・・・・・・・・・・だからそんなところで寝てると風邪ひいちゃいますよ」
「ファンヒーターがあンだろォが」
「私も、ベッドで一人だと、あの・・・・・・風邪ひくかも」
「AIM拡散力場の集合体が風邪なンざひくわけねェだろ」
「ひ、ひきますよ! 夏風邪こじらせたことあるもん・・・・・・」
「そォなのか?」
「は、はい・・・・・・、だから・・・・・・・・・・・・」
「あ、一方通行さん・・・・・・」
「なンだよ」
「きょ、今日は随分寒いですよね」
「ロシアだかンなァ」
「・・・・・・・・・・・・だからそんなところで寝てると風邪ひいちゃいますよ」
「ファンヒーターがあンだろォが」
「私も、ベッドで一人だと、あの・・・・・・風邪ひくかも」
「AIM拡散力場の集合体が風邪なンざひくわけねェだろ」
「ひ、ひきますよ! 夏風邪こじらせたことあるもん・・・・・・」
「そォなのか?」
「は、はい・・・・・・、だから・・・・・・・・・・・・」
923: ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 22:44:47.19:Qr3JR/FIo (8/22)
「きょ、今日は一緒にベッドで寝てくれませんか・・・・・・・・・・・・?」
どう考えても誘ってます、本当にありがとうございました。
一方通行は寝返りをうって風斬の方を見る。彼女は目を閉じ俯きながらわずかに震えていた。
彼はしばらくそのままの状態で動かなかったが、やがて、
「ンじゃ仕方ねェな。 ベッドで寝るぞ」
別になんでもないといった表情で一方通行は起き上がり、ベッドまで歩き布団に潜り込んだ。
「さっさと来い、俺ァもう眠たくてしょうがねェンだ」
「は、はひ・・・・・・・・・・・・」
よろよろとした足取りで風斬もベッドに近付き、一方通行が作ってくれた
もう一人分のスペースの中に潜り込んだ。
「きょ、今日は一緒にベッドで寝てくれませんか・・・・・・・・・・・・?」
どう考えても誘ってます、本当にありがとうございました。
一方通行は寝返りをうって風斬の方を見る。彼女は目を閉じ俯きながらわずかに震えていた。
彼はしばらくそのままの状態で動かなかったが、やがて、
「ンじゃ仕方ねェな。 ベッドで寝るぞ」
別になんでもないといった表情で一方通行は起き上がり、ベッドまで歩き布団に潜り込んだ。
「さっさと来い、俺ァもう眠たくてしょうがねェンだ」
「は、はひ・・・・・・・・・・・・」
よろよろとした足取りで風斬もベッドに近付き、一方通行が作ってくれた
もう一人分のスペースの中に潜り込んだ。
924: ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 22:45:48.56:Qr3JR/FIo (9/22)
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
(・・・・・・・・・・・・うわわわ、どど、どうしよ・・・・・・どうすれば・・・・・)
現在、風斬氷華はベッドの中にいる。その目的はもちろん就寝のためなのだが。
彼女は今、それどころではない状態にあった。
「・・・・・・何もぞもぞ動いてやがる」
風斬の目の前、すぐ隣には一方通行という名の男が同じくベッドに潜り込んでいた。
彼は風斬に背を向け、窓がある壁の方を向いて寝っ転がっている。
つまり、風斬の眼前には一方通行の白い白い後頭部の頭髪があるわけだが。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
(・・・・・・・・・・・・うわわわ、どど、どうしよ・・・・・・どうすれば・・・・・)
現在、風斬氷華はベッドの中にいる。その目的はもちろん就寝のためなのだが。
彼女は今、それどころではない状態にあった。
「・・・・・・何もぞもぞ動いてやがる」
風斬の目の前、すぐ隣には一方通行という名の男が同じくベッドに潜り込んでいた。
彼は風斬に背を向け、窓がある壁の方を向いて寝っ転がっている。
つまり、風斬の眼前には一方通行の白い白い後頭部の頭髪があるわけだが。
925: ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 22:46:42.41:Qr3JR/FIo (10/22)
(こ、こんな近くに・・・・・・、ちょっとこのベッド小さいんじゃないですか・・・・・・?)
部屋を提供された身に余る言葉を吐き、まじまじと一方通行の頭を見つめ続ける風斬。
しかし独立国同盟の皆さんに文句をいうつもりはないが、それにしてもこのベッド、確かに小さい。
一人の人間がベッドに入ってちょうどぴったりスッポリサイズといった大きさであるが故に、
こうして二人で入るともう密着せざるを得なくなるのだ。
もっとも、こうして二人も入って寝るために作られたベッドではないのだろうが。
しかしそんな度胸がない風斬は、一方通行からほんの少し身を離して横になっている。
あと数ミリ後ろに動いたら落ちてしまうような状態だ。
(こ、こんな近くに・・・・・・、ちょっとこのベッド小さいんじゃないですか・・・・・・?)
部屋を提供された身に余る言葉を吐き、まじまじと一方通行の頭を見つめ続ける風斬。
しかし独立国同盟の皆さんに文句をいうつもりはないが、それにしてもこのベッド、確かに小さい。
一人の人間がベッドに入ってちょうどぴったりスッポリサイズといった大きさであるが故に、
こうして二人で入るともう密着せざるを得なくなるのだ。
もっとも、こうして二人も入って寝るために作られたベッドではないのだろうが。
しかしそんな度胸がない風斬は、一方通行からほんの少し身を離して横になっている。
あと数ミリ後ろに動いたら落ちてしまうような状態だ。
926: ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 22:47:35.94:Qr3JR/FIo (11/22)
「落ち着きがねェな、なンだってンだよ?」
「ああ、あ、いやあのごめんなさい。 ちょっとでも動いたら落ちちゃいそうで・・・・・・」
「だったらもっとこっち寄ればいいだろォが」
「あう・・・・・・、は、はい・・・・・・」
わずかでも寄れば完全密着状態になるというのに『もっと寄れよ』宣言。
完全に誘ってやがると思うかも知れないが、一方通行に限ってそれはなかった。
しかしこのまま寝てしまえば朝目覚めたら確実に落っこちている事は間違いないため、
風斬はごくりと生唾を飲んで深呼吸をしたあと、ズイっと一方通行の方へ身を寄せた。
・・・・・・こういうイベントは漫画やアニメでも見るが、普通男女逆じゃないだろうか。
「し、失礼します・・・・・・」
「落ち着きがねェな、なンだってンだよ?」
「ああ、あ、いやあのごめんなさい。 ちょっとでも動いたら落ちちゃいそうで・・・・・・」
「だったらもっとこっち寄ればいいだろォが」
「あう・・・・・・、は、はい・・・・・・」
わずかでも寄れば完全密着状態になるというのに『もっと寄れよ』宣言。
完全に誘ってやがると思うかも知れないが、一方通行に限ってそれはなかった。
しかしこのまま寝てしまえば朝目覚めたら確実に落っこちている事は間違いないため、
風斬はごくりと生唾を飲んで深呼吸をしたあと、ズイっと一方通行の方へ身を寄せた。
・・・・・・こういうイベントは漫画やアニメでも見るが、普通男女逆じゃないだろうか。
「し、失礼します・・・・・・」
927: ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 22:48:18.97:Qr3JR/FIo (12/22)
むにゅ、と。 一方通行の背中に奇妙な感覚が走る。
「あ?」
「えっ?」
「・・・・・・・・・・・・チッ。 あァー・・・・・・仕方ねェか、クソ」
「え? ・・・・・・あ、・・・・・・///」
奇妙な感覚の正体は、学園都市でも違う意味で一、二位を争うであろう風斬のビューティフルな胸だった。
『当ててんのよ』ではなく、『当てざるをえないのよ』状態である。うん、これは彼の言うとおり仕方がない。
にしても男が見たら死ぬほど羨ま・・・・・・けしからんシチュエーションであるというのに舌打ちとは何事か。
「・・・・・・・・・・・・」
「ひゃっ、あ、あんまり動かないでください・・・・・・」
「あァ? ンなモンどォしよォもねェだろ、生きてる以上寝っ転がってたらちったァ動くわそりゃ」
「いやあの・・・・・・、動かれたらその、こ、擦れて・・・・・・」
完全にエロゲだこれ。
むにゅ、と。 一方通行の背中に奇妙な感覚が走る。
「あ?」
「えっ?」
「・・・・・・・・・・・・チッ。 あァー・・・・・・仕方ねェか、クソ」
「え? ・・・・・・あ、・・・・・・///」
奇妙な感覚の正体は、学園都市でも違う意味で一、二位を争うであろう風斬のビューティフルな胸だった。
『当ててんのよ』ではなく、『当てざるをえないのよ』状態である。うん、これは彼の言うとおり仕方がない。
にしても男が見たら死ぬほど羨ま・・・・・・けしからんシチュエーションであるというのに舌打ちとは何事か。
「・・・・・・・・・・・・」
「ひゃっ、あ、あんまり動かないでください・・・・・・」
「あァ? ンなモンどォしよォもねェだろ、生きてる以上寝っ転がってたらちったァ動くわそりゃ」
「いやあの・・・・・・、動かれたらその、こ、擦れて・・・・・・」
完全にエロゲだこれ。
928: ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 22:49:49.24:Qr3JR/FIo (13/22)
風斬のいやに艶めかしい吐息が一方通行のうなじにかかる。
「ンぎ・・・・・・っ!」
「ど、どうかしましたか?」
「いや・・・・・・、なンでもねェからあンま息すンな」
無茶難題を申し出る一方通行。もっともAIM拡散力場の集合体が呼吸をする必要があるのかどうかと言われたら、
恐らくはないのだろうが、それでも彼女は今まで一応呼吸をして生きてきているのだ、癖のようなものである。
(あァー・・・・・・これじゃ寝るに寝れねェじゃねェか、クッソ・・・・・・)
風斬のいやに艶めかしい吐息が一方通行のうなじにかかる。
「ンぎ・・・・・・っ!」
「ど、どうかしましたか?」
「いや・・・・・・、なンでもねェからあンま息すンな」
無茶難題を申し出る一方通行。もっともAIM拡散力場の集合体が呼吸をする必要があるのかどうかと言われたら、
恐らくはないのだろうが、それでも彼女は今まで一応呼吸をして生きてきているのだ、癖のようなものである。
(あァー・・・・・・これじゃ寝るに寝れねェじゃねェか、クッソ・・・・・・)
929:申し出てどうする・・・・・・。 正しくは言う、です。 すみません ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 22:51:03.55:Qr3JR/FIo (14/22)
体勢を整えるためにもぞりと動く一方通行。そうする度にすぐ後ろから『ん・・・・・・』だの『あぅ・・・・・・』だの
囁くような色っぽい声が聞こえてくるのだが、彼はひたすらに耐えた。神の領域に達しているとしか思えない。
風斬は風斬で位置調節のため微弱に一方通行が動くたびに彼の背中で胸が擦られ、眠れないでいた。
(ひぅ・・・・・・、な、なんか変な感じ・・・・・・)
これはまずい、非常にマズイ。これ以上『コト』が進展したらこの物語は伏線放ったらかしで幕を閉じてしまうため
風斬の理性には是非とも頑張っていただきたいところである。
そして彼女もこのままこうしていたらどうなるかわからないと危惧したのか、
少々荒っぽくなっていた呼吸を整え、とりあえず何か話題を持ち掛ける事にした。
体勢を整えるためにもぞりと動く一方通行。そうする度にすぐ後ろから『ん・・・・・・』だの『あぅ・・・・・・』だの
囁くような色っぽい声が聞こえてくるのだが、彼はひたすらに耐えた。神の領域に達しているとしか思えない。
風斬は風斬で位置調節のため微弱に一方通行が動くたびに彼の背中で胸が擦られ、眠れないでいた。
(ひぅ・・・・・・、な、なんか変な感じ・・・・・・)
これはまずい、非常にマズイ。これ以上『コト』が進展したらこの物語は伏線放ったらかしで幕を閉じてしまうため
風斬の理性には是非とも頑張っていただきたいところである。
そして彼女もこのままこうしていたらどうなるかわからないと危惧したのか、
少々荒っぽくなっていた呼吸を整え、とりあえず何か話題を持ち掛ける事にした。
930: ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 22:52:00.59:Qr3JR/FIo (15/22)
「あ、あの・・・・・・一方通行さん」
「・・・・・・ンだよ」
「えっと、ロシアでの用が済んだら今後、私たちはどうする予定なんですか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
風斬は現時点で考えられる最も無難な案件を一方通行に尋ねた。
「・・・・・・そォだな。 今のところ存在するアテと言やァ・・・・・・、フィアンマか」
「フィアンマ・・・・・・、『神の右席』の魔術師ですよね」
ロシアでも有力な情報は得られなかったため、『天使同盟(アライアンス)』はとにかく僅かな手掛かりでも
すがるしかない。一方通行が次に考えていたアテは、ミーシャ=クロイツェフを召喚した張本人との接触だった。
「あ、あの・・・・・・一方通行さん」
「・・・・・・ンだよ」
「えっと、ロシアでの用が済んだら今後、私たちはどうする予定なんですか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
風斬は現時点で考えられる最も無難な案件を一方通行に尋ねた。
「・・・・・・そォだな。 今のところ存在するアテと言やァ・・・・・・、フィアンマか」
「フィアンマ・・・・・・、『神の右席』の魔術師ですよね」
ロシアでも有力な情報は得られなかったため、『天使同盟(アライアンス)』はとにかく僅かな手掛かりでも
すがるしかない。一方通行が次に考えていたアテは、ミーシャ=クロイツェフを召喚した張本人との接触だった。
931: ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 22:53:17.84:Qr3JR/FIo (16/22)
「ただフィアンマがどこにいやがるのかは皆目見当がつかねェ。 クソ忌々しいが、またエイワスに
探してもらう他ねェかもなァ。 ・・・・・・会ったところで有力な情報が手に入るとは思えねェが」
「・・・・・・でもそれだとエイワスさんが言ってた、"星の欠片を巡る旅はロシアで終わる"って言葉は
無視する事になっちゃいますよね・・・・・・」
"星の欠片を巡る旅はロシアで終わる"。仮にこのエイワスの言葉が真実であると言うのなら、
『天使同盟』はフィアンマを探すこと無く旅を終え、学園都市に帰るはずだ。
「別にあンな野郎の言葉を真に受ける必要はねェだろ。 俺たちがどォするかは俺たちが決めるンだ」
「そうですね・・・・・・、うん。 今までだってそうしてきましたもんね」
しかしフィアンマに会いに行くというのは、正真正銘星の欠片についての情報を手に入れるため"だけ"であり、
イギリスや今回のロシアのように楽しいものにはなりそうもない。
そもそも一方通行たちはフィアンマが生きているのかどうかすら分からない。
もしかしたらその辺の雪山で野垂れ死にしている可能性だってあるのだ。
そう考えると、一方通行はフィアンマ接触にあまり意欲的になれなかった。
「ただフィアンマがどこにいやがるのかは皆目見当がつかねェ。 クソ忌々しいが、またエイワスに
探してもらう他ねェかもなァ。 ・・・・・・会ったところで有力な情報が手に入るとは思えねェが」
「・・・・・・でもそれだとエイワスさんが言ってた、"星の欠片を巡る旅はロシアで終わる"って言葉は
無視する事になっちゃいますよね・・・・・・」
"星の欠片を巡る旅はロシアで終わる"。仮にこのエイワスの言葉が真実であると言うのなら、
『天使同盟』はフィアンマを探すこと無く旅を終え、学園都市に帰るはずだ。
「別にあンな野郎の言葉を真に受ける必要はねェだろ。 俺たちがどォするかは俺たちが決めるンだ」
「そうですね・・・・・・、うん。 今までだってそうしてきましたもんね」
しかしフィアンマに会いに行くというのは、正真正銘星の欠片についての情報を手に入れるため"だけ"であり、
イギリスや今回のロシアのように楽しいものにはなりそうもない。
そもそも一方通行たちはフィアンマが生きているのかどうかすら分からない。
もしかしたらその辺の雪山で野垂れ死にしている可能性だってあるのだ。
そう考えると、一方通行はフィアンマ接触にあまり意欲的になれなかった。
932: ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 22:54:26.58:Qr3JR/FIo (17/22)
やはりエイワスはそういう意味で、あんな事を言ったのだろうか。
もはやベツレヘムの星の欠片を追う必要はない、と。そう考えての発言だったのか。
一番の懸念事項である、アレイスター・クロウリーも何のアクションもとってこない。
やはり、ロシアで終わりなのだろうか。
「・・・・・・まァ、焦る必要はねェわな」
「?」
「フィアンマを探すのは別にいつでもいいってこった。 現状でも何も起きちゃいねェし、
ガブリエルのヤツもすっかり人間界に馴染ンでやがる。 脳天気だと言われりゃ返す言葉がねェが、
もう別にこのままでもいいンじゃねェかって・・・・・・、正直言うが、思ってンだよ」
「一方通行さん・・・・・・」
やはりエイワスはそういう意味で、あんな事を言ったのだろうか。
もはやベツレヘムの星の欠片を追う必要はない、と。そう考えての発言だったのか。
一番の懸念事項である、アレイスター・クロウリーも何のアクションもとってこない。
やはり、ロシアで終わりなのだろうか。
「・・・・・・まァ、焦る必要はねェわな」
「?」
「フィアンマを探すのは別にいつでもいいってこった。 現状でも何も起きちゃいねェし、
ガブリエルのヤツもすっかり人間界に馴染ンでやがる。 脳天気だと言われりゃ返す言葉がねェが、
もう別にこのままでもいいンじゃねェかって・・・・・・、正直言うが、思ってンだよ」
「一方通行さん・・・・・・」
933: ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 22:55:32.06:Qr3JR/FIo (18/22)
「ガブリエルが絡ンだ何かが起きりゃ俺は動くが、そォいうのが無けりゃ別にいいンじゃねェか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・そうは思わねェってンならまた考えるけどよ」
「ううん。 あなたがそう言うなら、私もそれでいいです」
「別に無理して俺に付き合う必要はねェンだぞ。 例えばさっき言ったフィアンマの件だって、
相手が相手なだけに今まで通り面白おかしくってわけにもいかなそォだしな。
オマエらが危険な目に遭うと面倒だから、嫌なら嫌で―――――」
「私は、ずっとあなたと一緒にいたいです」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あなたがフィアンマに会いに行くというのなら、私も会いに行きますし、
あなたが天界へ行くというのなら、私もそこへ行きます。
あなたが地獄に堕ちるというのなら、私も地獄の底まで堕ちていきます」
「ガブリエルが絡ンだ何かが起きりゃ俺は動くが、そォいうのが無けりゃ別にいいンじゃねェか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・そうは思わねェってンならまた考えるけどよ」
「ううん。 あなたがそう言うなら、私もそれでいいです」
「別に無理して俺に付き合う必要はねェンだぞ。 例えばさっき言ったフィアンマの件だって、
相手が相手なだけに今まで通り面白おかしくってわけにもいかなそォだしな。
オマエらが危険な目に遭うと面倒だから、嫌なら嫌で―――――」
「私は、ずっとあなたと一緒にいたいです」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あなたがフィアンマに会いに行くというのなら、私も会いに行きますし、
あなたが天界へ行くというのなら、私もそこへ行きます。
あなたが地獄に堕ちるというのなら、私も地獄の底まで堕ちていきます」
934: ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 22:56:20.16:Qr3JR/FIo (19/22)
「オマエ・・・・・・・・・・・・」
「さっき言ってくれたじゃないですか、『絶対に置いていったりしねェし、逃さねェ』って。
あれは嘘じゃないんでしょう?」
「・・・・・・・・・・・・当たり前だろォが」
「だったら、私はずっとあなたの側にいます。 ずっと・・・・・・」
そう言って、風斬は一方通行を優しく全身で抱きしめた。
この世の物とは思えない、不思議で幻妖な、しかし包まれるような暖かさがあった。
彼女から香る甘い匂いが一方通行の鼻腔をくすぐる。普段の彼なら振り払うところだろうが、
今回ばかりは一方通行は抵抗しなかった。
「・・・・・・わァーったよ、勝手にしろ」
「はい、勝手にします」
「オマエ・・・・・・・・・・・・」
「さっき言ってくれたじゃないですか、『絶対に置いていったりしねェし、逃さねェ』って。
あれは嘘じゃないんでしょう?」
「・・・・・・・・・・・・当たり前だろォが」
「だったら、私はずっとあなたの側にいます。 ずっと・・・・・・」
そう言って、風斬は一方通行を優しく全身で抱きしめた。
この世の物とは思えない、不思議で幻妖な、しかし包まれるような暖かさがあった。
彼女から香る甘い匂いが一方通行の鼻腔をくすぐる。普段の彼なら振り払うところだろうが、
今回ばかりは一方通行は抵抗しなかった。
「・・・・・・わァーったよ、勝手にしろ」
「はい、勝手にします」
935: ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 22:57:28.42:Qr3JR/FIo (20/22)
壁のほうを向いている一方通行に、それでも風斬はにっこりと笑ってみせた。
そして風斬はその全身で彼を感じながら、数分もせずにすやすやと安らかな寝息をたてた。
(・・・・・・・・・・・・・・・・・・クソったれが)
こうして抱きしめられた事など、人生でたった一度しか無い一方通行は、
(もっと・・・・・・女の気持ちってのを考えた方がいいのか俺は。 ガラじゃないなンて言ってる場合じゃねェか?
コイツの気持ちを無視して俺はコイツを泣かせちまって・・・・・・。 ・・・・・・コイツの気持ちってなンだ?)
人生で初めて、『女性』の気持ちをきちんと考えるという、大きな大きな成長を成し遂げた。
(俺がどこかに行っちまうのを恐れてる・・・・・・とか言ってたな、エイワスの野郎は。
それは分かるが・・・・・・、クソ。 風斬の本当の気持ちなンて分かるか、俺は読心能力なンざ持ちあわせてねェぞ)
そこが分かったとき、それがゴールになるのだが。
(・・・・・・他の女たちにも、もう少し優しくしてやりゃいいのか・・・・・・?
あァちくしょう、わかンね。 ・・・・・・・・・・・・寝よ)
そしてこの日、初めて、ほんの僅かに、淡く、淡く、『女性』を意識したのだった。
『天使同盟(アライアンス)』のロシアでの一日は、こうして終わりを迎えた。
壁のほうを向いている一方通行に、それでも風斬はにっこりと笑ってみせた。
そして風斬はその全身で彼を感じながら、数分もせずにすやすやと安らかな寝息をたてた。
(・・・・・・・・・・・・・・・・・・クソったれが)
こうして抱きしめられた事など、人生でたった一度しか無い一方通行は、
(もっと・・・・・・女の気持ちってのを考えた方がいいのか俺は。 ガラじゃないなンて言ってる場合じゃねェか?
コイツの気持ちを無視して俺はコイツを泣かせちまって・・・・・・。 ・・・・・・コイツの気持ちってなンだ?)
人生で初めて、『女性』の気持ちをきちんと考えるという、大きな大きな成長を成し遂げた。
(俺がどこかに行っちまうのを恐れてる・・・・・・とか言ってたな、エイワスの野郎は。
それは分かるが・・・・・・、クソ。 風斬の本当の気持ちなンて分かるか、俺は読心能力なンざ持ちあわせてねェぞ)
そこが分かったとき、それがゴールになるのだが。
(・・・・・・他の女たちにも、もう少し優しくしてやりゃいいのか・・・・・・?
あァちくしょう、わかンね。 ・・・・・・・・・・・・寝よ)
そしてこの日、初めて、ほんの僅かに、淡く、淡く、『女性』を意識したのだった。
『天使同盟(アライアンス)』のロシアでの一日は、こうして終わりを迎えた。
936: ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 23:01:41.54:Qr3JR/FIo (21/22)
ちょっと短いですが今回はここまでです。
何時まで経っても成長しない私とは違い、一方通行は少しですが精神的に成長したようです。
え?ここまで来て濡れ場がないのは不自然?私の書く18禁なんて見たくないでしょ・・・・・・
そんなわけで、今回もここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
次回からはようやくロシア編二日目に突入します。
そろそろ次スレの時期も迫ってきていますね、早過ぎる気がしますが・・・・・・。
では皆様、今日も寒いので風邪には本当に注意してください。
この二人のように誰かと添い寝すると暖かいですよ、私の場合は相手がいませんが。
ではまた三日以内に!失礼しました
ちょっと短いですが今回はここまでです。
何時まで経っても成長しない私とは違い、一方通行は少しですが精神的に成長したようです。
え?ここまで来て濡れ場がないのは不自然?私の書く18禁なんて見たくないでしょ・・・・・・
そんなわけで、今回もここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
次回からはようやくロシア編二日目に突入します。
そろそろ次スレの時期も迫ってきていますね、早過ぎる気がしますが・・・・・・。
では皆様、今日も寒いので風邪には本当に注意してください。
この二人のように誰かと添い寝すると暖かいですよ、私の場合は相手がいませんが。
ではまた三日以内に!失礼しました
937:次回予告はここまでです。 ◆3dKAx7itpI:2011/02/16(水) 23:04:43.29:Qr3JR/FIo (22/22)
【次回予告】
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・ガキに礼言われる事なンざ俺がいつしたってンだァ?』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
『さて、と・・・・・・。 ワシリーサはどこにいやがんだ? 起きてんだろうなあのババア・・・・・・』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・垣根帝督
『あなたは善人なんですか? それとも悪人なんですか?』
―――――――――――元『殲滅白書』の魔術師・サーシャ=クロイツェフ
【次回予告】
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・ガキに礼言われる事なンざ俺がいつしたってンだァ?』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
『さて、と・・・・・・。 ワシリーサはどこにいやがんだ? 起きてんだろうなあのババア・・・・・・』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・垣根帝督
『あなたは善人なんですか? それとも悪人なんですか?』
―――――――――――元『殲滅白書』の魔術師・サーシャ=クロイツェフ
938:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 23:07:52.56:k94XGMtJ0 (2/2)
激しく乙。
ところでやっぱりこの一通さん殴っていい?
もうどうなってもいいから一回思いっきりぶん殴っていい?
激しく乙。
ところでやっぱりこの一通さん殴っていい?
もうどうなってもいいから一回思いっきりぶん殴っていい?
939:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 23:10:24.02:u4JwAeYV0 (1/2)
超乙ですぞ。
おいおい、せめて背中合わせで寝ろよww なんで胸がすれるんだ。
超乙ですぞ。
おいおい、せめて背中合わせで寝ろよww なんで胸がすれるんだ。
940:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 23:11:30.24:AY+d8T6Go (1/1)
うおわぁぁぁぁぁくせられええええたぁぁぁぁぁ!!!かわれええええかわってくれええええ!!!
俺も幻想のつまった風斬クッションでそげぶしたいよおおおおお!!!!
うおわぁぁぁぁぁくせられええええたぁぁぁぁぁ!!!かわれええええかわってくれええええ!!!
俺も幻想のつまった風斬クッションでそげぶしたいよおおおおお!!!!
941:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 23:11:43.28:u4JwAeYV0 (2/2)
超乙ですぞ。
おいおい、せめて背中合わせで寝ろよww なんで胸がすれるんだ。
>938 お前の死に様を見守ってやるよ。
超乙ですぞ。
おいおい、せめて背中合わせで寝ろよww なんで胸がすれるんだ。
>938 お前の死に様を見守ってやるよ。
942:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 23:12:42.86:/GVb0fvDO (1/1)
乙!
一通さんもげれ!
乙!
一通さんもげれ!
943:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 23:18:07.47:iEzgJYZBo (1/1)
俺どうなってもいいから風斬のおっぱいに顔うずめたい
乙です
俺どうなってもいいから風斬のおっぱいに顔うずめたい
乙です
944:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 23:27:25.14:0dqA5oCAO (1/1)
風斬さんの逆プロポーズktkr!と思ったのに……
くっそ、第一位め
風斬さんの逆プロポーズktkr!と思ったのに……
くっそ、第一位め
945:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 23:54:40.30:M4KGM/5p0 (1/1)
これもうガブリエルの件が片付いたあとも同居するよね
これもうガブリエルの件が片付いたあとも同居するよね
946:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 23:57:06.33:0yK1bls20 (1/1)
このシリーズで初めて言わせてもらう。
一方さんもげろ
いやもげてくださいマジで
このシリーズで初めて言わせてもらう。
一方さんもげろ
いやもげてくださいマジで
947:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/17(木) 00:14:41.42:cpEpGlToo (1/1)
ちょっとエイワスに頼んでち○この大きさ5cm短くする代わりに1日だけ幻想殺しもらったわ、一方さんなぐってくる
ちょっとエイワスに頼んでち○この大きさ5cm短くする代わりに1日だけ幻想殺しもらったわ、一方さんなぐってくる
948:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/17(木) 00:16:56.41:Q2eJ/P2DO (1/1)
そういや、幼少期の育て方次第で、恋愛感情が無くなる、又は理解出来なくなるケースがあったっけ。
一方さんは当てはまるから愚鈍でも仕方ないな
そういや、幼少期の育て方次第で、恋愛感情が無くなる、又は理解出来なくなるケースがあったっけ。
一方さんは当てはまるから愚鈍でも仕方ないな
949:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/17(木) 00:20:40.09:jgUMODWAO (1/1)
乙
一方さんもげろ
乙
一方さんもげろ
950:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/17(木) 00:35:01.55:5jLMAU6AO (1/1)
ちょっと打ち止め呼んでくる
ちょっと打ち止め呼んでくる
951:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/17(木) 00:35:37.98:FWkpb1a8o (1/1)
>>947
マイナス何㎝だよ…
>>947
マイナス何㎝だよ…
952:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/17(木) 00:38:02.73:A3+qStl1o (1/1)
乙乙
一通さんが不能なんじゃないかと焦ったがそうじゃないようだな
よかった……w
乙乙
一通さんが不能なんじゃないかと焦ったがそうじゃないようだな
よかった……w
953:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/17(木) 01:20:18.86:Xw49+sIso (1/1)
一つ分かったことが、
今回の投下で一番楽しんだのが>>1ってことかな。
>>1、GJ!!
一つ分かったことが、
今回の投下で一番楽しんだのが>>1ってことかな。
>>1、GJ!!
954:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/17(木) 02:48:51.99:p4DxC7Nuo (1/1)
乙
タイトル回収きつそうだなwwwwww
乙
タイトル回収きつそうだなwwwwww
955:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/17(木) 11:19:56.46:yXGeiXhAO (1/1)
ていとくんまた死ぬのか。可哀想に。
ていとくんまた死ぬのか。可哀想に。
956:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/17(木) 14:50:51.66:edWJfOBvo (1/1)
垣根帝督は二度死ぬ、か……
垣根帝督は二度死ぬ、か……
957:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/17(木) 16:25:18.28:W5FsQfcDO (1/1)
とりあえず風斬さんのおっぱいで一発ヌいてきた
とりあえず風斬さんのおっぱいで一発ヌいてきた
958:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/17(木) 17:37:41.19:JcqVDpLp0 (1/1)
垣根帝督。彼は、2度目の『死』を迎える事となる
垣根帝督。彼は、2度目の『死』を迎える事となる
959:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/17(木) 22:59:47.00:Hsa0WIBG0 (1/1)
オルソラはもう出ないのだろうか
おしい
オルソラはもう出ないのだろうか
おしい
960: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 22:48:15.25:M5zsFO4Eo (1/29)
>>954
きつそうっていうか無理です。本当に計画性のない>>1でごめんなさい・・・・・・
垣根クンもマジでごめんね、君の活躍はまだもう少し先だけどちゃんと用意してるから
さて、どうやら一方通行が読者様に粉々にされてしまったようですね。
ささっと再生して続きを投下していきます。
今回もよろしくお願いします。
>>954
きつそうっていうか無理です。本当に計画性のない>>1でごめんなさい・・・・・・
垣根クンもマジでごめんね、君の活躍はまだもう少し先だけどちゃんと用意してるから
さて、どうやら一方通行が読者様に粉々にされてしまったようですね。
ささっと再生して続きを投下していきます。
今回もよろしくお願いします。
961: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 22:49:12.93:M5zsFO4Eo (2/29)
――――――――――――――――――――――
エリザリーナ独立国同盟の朝は早い。
午前四時過ぎには既に独立国同盟の至る所で民間人が活動を始めている。
今回はプライベーティアとの抗争の後ということもあって、尚更だ。
鳥のさえずりが心地良く聞こえて~だとか、そんな朝らしい朝ではないにせよ、
ロシアの空から降り注ぐ柔らかで暖かな日差しが、学園都市最強の男に差した。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ン、ァ・・・・・・」
いかにも鬱陶しいと言わんばかりの表情で一方通行は爽やかな朝を演出してくださった太陽様をギロリと睨み、
布団を乱暴に引き寄せ日差しを拒絶する。
――――――――――――――――――――――
エリザリーナ独立国同盟の朝は早い。
午前四時過ぎには既に独立国同盟の至る所で民間人が活動を始めている。
今回はプライベーティアとの抗争の後ということもあって、尚更だ。
鳥のさえずりが心地良く聞こえて~だとか、そんな朝らしい朝ではないにせよ、
ロシアの空から降り注ぐ柔らかで暖かな日差しが、学園都市最強の男に差した。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ン、ァ・・・・・・」
いかにも鬱陶しいと言わんばかりの表情で一方通行は爽やかな朝を演出してくださった太陽様をギロリと睨み、
布団を乱暴に引き寄せ日差しを拒絶する。
962: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 22:50:32.05:M5zsFO4Eo (3/29)
このまま二度寝と洒落込もうとした時、ふと違和感を感じた。
(あ・・・・・・? ンだこの・・・・・・、甘い匂いは)
自分が包まっている布団の中で、なぜか甘美な香りがする。
この布団が何か特別な素材で出来ており、そこから香っているのかと思ったが、
一方通行はその次の違和感で全てを思い出した。
(なンだこの、やけに柔けェ物体は・・・・・・、スライム? マシュマロ・・・・・・? ・・・・・・)
「うお・・・・・・・・・・・・っ!!!?」
ガバァッ!!と、勢い良く跳ね起きる一方通行。
その狂ったように白い右手には、見事に隣で涎を垂らしながら可愛らしい寝顔で寝入っている
風斬氷華のパーフェクトな――右胸の――マシュマロマンが鷲掴みにされていた。
このまま二度寝と洒落込もうとした時、ふと違和感を感じた。
(あ・・・・・・? ンだこの・・・・・・、甘い匂いは)
自分が包まっている布団の中で、なぜか甘美な香りがする。
この布団が何か特別な素材で出来ており、そこから香っているのかと思ったが、
一方通行はその次の違和感で全てを思い出した。
(なンだこの、やけに柔けェ物体は・・・・・・、スライム? マシュマロ・・・・・・? ・・・・・・)
「うお・・・・・・・・・・・・っ!!!?」
ガバァッ!!と、勢い良く跳ね起きる一方通行。
その狂ったように白い右手には、見事に隣で涎を垂らしながら可愛らしい寝顔で寝入っている
風斬氷華のパーフェクトな――右胸の――マシュマロマンが鷲掴みにされていた。
963: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 22:51:37.72:M5zsFO4Eo (4/29)
(チッ!! なァにやってンですかァ俺ァ・・・・・・・・・・・・)
バッとその手を離し、彼女を起こしてしまっていないか確認をする。
風斬は昨晩、泣き疲れたせいもあってか、今なら多少の事では起きなさそうな様子だった。
「ふゥ・・・・・・、ったく・・・・・・」
安堵なのか呆れなのか分からないため息をつく。決して賢者にジョブチェンジしたわけではないので勘違いしないように。
「・・・・・・・・・・・・六時前、か。 思った以上に眠れなかったな」
意識が無くなったのが〇時過ぎなわけだから、実質五時間強睡眠出来ているのだ。
かなりの疲れがあっただろうが、それだけ寝られれば十分ではないかと思えなくもない。
(チッ!! なァにやってンですかァ俺ァ・・・・・・・・・・・・)
バッとその手を離し、彼女を起こしてしまっていないか確認をする。
風斬は昨晩、泣き疲れたせいもあってか、今なら多少の事では起きなさそうな様子だった。
「ふゥ・・・・・・、ったく・・・・・・」
安堵なのか呆れなのか分からないため息をつく。決して賢者にジョブチェンジしたわけではないので勘違いしないように。
「・・・・・・・・・・・・六時前、か。 思った以上に眠れなかったな」
意識が無くなったのが〇時過ぎなわけだから、実質五時間強睡眠出来ているのだ。
かなりの疲れがあっただろうが、それだけ寝られれば十分ではないかと思えなくもない。
964: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 22:52:32.31:M5zsFO4Eo (5/29)
風斬を蹴り落とさないように慎重にベッドから降りていく。
よく見てみると―――疚しい意味ではなく―――風斬はいつの間にかパジャマの姿になっていた。
いつの間に着替えたのかと思ったが、よく考えたら彼女は虚数学区の住人であるため
気分によっていつでもドレスチェンジが出来るのだ。
(便利なモンだな)
大して感心もせずに一方通行は思った。
無事にベッドから降りられた彼は、顔を洗い、歯を磨き、第三次世界大戦の時に着ていた
白のダウンを来て杖をつきながら扉を開け、外に出た。
と、そこで急に何かが一方通行にドン、とぶつかってきた。
「あァ?」
「あ、ごめんなさ・・・・・・。 あー!」
「?」
ぶつかってきたのは五、六歳くらいのロシア人の男の子だった。
さらに続いて同じぐらいの歳の男の子と女の子が走ってくる。
風斬を蹴り落とさないように慎重にベッドから降りていく。
よく見てみると―――疚しい意味ではなく―――風斬はいつの間にかパジャマの姿になっていた。
いつの間に着替えたのかと思ったが、よく考えたら彼女は虚数学区の住人であるため
気分によっていつでもドレスチェンジが出来るのだ。
(便利なモンだな)
大して感心もせずに一方通行は思った。
無事にベッドから降りられた彼は、顔を洗い、歯を磨き、第三次世界大戦の時に着ていた
白のダウンを来て杖をつきながら扉を開け、外に出た。
と、そこで急に何かが一方通行にドン、とぶつかってきた。
「あァ?」
「あ、ごめんなさ・・・・・・。 あー!」
「?」
ぶつかってきたのは五、六歳くらいのロシア人の男の子だった。
さらに続いて同じぐらいの歳の男の子と女の子が走ってくる。
965: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 22:53:34.75:M5zsFO4Eo (6/29)
「船のお兄さんだ!」
「はァ?」
いきなりそんな事を言われ、キョトンする第一位。
船のお兄さんとは一体何なのか、『歌のおにいさん』と同じようなニュアンスなのだろうか。
しかし生憎、一方通行にNHK番組出演のオファーは来ていない。と、なると、
「あのでっかいお船もってきたの、おにいさんでしょー?」
ちんまりとした金髪の少女が尋ねてくる。でかいお船と言えば、
「・・・・・・クルーザーの事かァ? 正確には持ってきたのは俺じゃねェが、
まァ乗ってきた事には違いねェな」
「船のお兄さんだ!」
「はァ?」
いきなりそんな事を言われ、キョトンする第一位。
船のお兄さんとは一体何なのか、『歌のおにいさん』と同じようなニュアンスなのだろうか。
しかし生憎、一方通行にNHK番組出演のオファーは来ていない。と、なると、
「あのでっかいお船もってきたの、おにいさんでしょー?」
ちんまりとした金髪の少女が尋ねてくる。でかいお船と言えば、
「・・・・・・クルーザーの事かァ? 正確には持ってきたのは俺じゃねェが、
まァ乗ってきた事には違いねェな」
966: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 22:56:05.38:M5zsFO4Eo (7/29)
「やっぱりそうだ! あの光ってるお姉さんが言ってたとおりだね!」
「うんうん! お礼言わないと!」
そう言って三人の子供たちは一方通行の前にきちんと並び、
「「「ありがとーございました!」」」
「やっぱりそうだ! あの光ってるお姉さんが言ってたとおりだね!」
「うんうん! お礼言わないと!」
そう言って三人の子供たちは一方通行の前にきちんと並び、
「「「ありがとーございました!」」」
967: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 22:57:22.63:M5zsFO4Eo (8/29)
ペコリと礼をしてキャッキャとハシャぎながら走り去っていった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ガキに礼言われる事なンざ俺がいつしたってンだァ?」
意味が分からない出来事に一方通行はすっかり面食らってしまった。
それにしてもあの超巨大豪華クルーザー『アライアンス』号がどうかしたのだろうか?
てっきりあの子供たちからクルーザーの話が出たとき、『なんてことをしてくれたんだ』と
罵声を浴びせられると身構えていた一方通行だが、結果は真逆だった。
子供たちは何やら嬉しそうに年相応のニコニコとした可愛らしい笑みを浮かべており、
走り去って行く時も『はやくはやくー!』と、まるで楽しい何かがその先に待ち受けているかのような、
そんなテンションだったように思う。
「・・・・・・・・・・・・とりあえず行ってみるか」
風斬も起こして一緒に向かおうかとも思ったが、寝ているところをくだらない理由で起こしてしまうのも
悪いと思った彼は、そのまま一人で杖をつきながら無茶苦茶に荒らされた居住区へ向かうことにした。
ペコリと礼をしてキャッキャとハシャぎながら走り去っていった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ガキに礼言われる事なンざ俺がいつしたってンだァ?」
意味が分からない出来事に一方通行はすっかり面食らってしまった。
それにしてもあの超巨大豪華クルーザー『アライアンス』号がどうかしたのだろうか?
てっきりあの子供たちからクルーザーの話が出たとき、『なんてことをしてくれたんだ』と
罵声を浴びせられると身構えていた一方通行だが、結果は真逆だった。
子供たちは何やら嬉しそうに年相応のニコニコとした可愛らしい笑みを浮かべており、
走り去って行く時も『はやくはやくー!』と、まるで楽しい何かがその先に待ち受けているかのような、
そんなテンションだったように思う。
「・・・・・・・・・・・・とりあえず行ってみるか」
風斬も起こして一緒に向かおうかとも思ったが、寝ているところをくだらない理由で起こしてしまうのも
悪いと思った彼は、そのまま一人で杖をつきながら無茶苦茶に荒らされた居住区へ向かうことにした。
968: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 22:58:43.00:M5zsFO4Eo (9/29)
――――――――――――――――――――――
エリザリーナ独立国同盟、朝六時前。
学園都市の超能力者、序列第二位の垣根帝督は居住区の一室で朝を迎えた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁ。 こんなもんか」
結局彼は一睡もせずに作業を続けていた。
イメージカラー『白』の化物が自分の部屋のファンヒーターを持っていってしまい、
寒さを凌ぐために『未元物質(ダークマター)』の翼で寒気を遮断し続けていたため、
若干ながら体に疲れが残っていた。
「あー肩も痛えし首も痛えし、おまけに頭もふらふらしやがる。
結局朝までやり込んじまったか、何必死になってんだかなぁ・・・・・・俺」
――――――――――――――――――――――
エリザリーナ独立国同盟、朝六時前。
学園都市の超能力者、序列第二位の垣根帝督は居住区の一室で朝を迎えた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁ。 こんなもんか」
結局彼は一睡もせずに作業を続けていた。
イメージカラー『白』の化物が自分の部屋のファンヒーターを持っていってしまい、
寒さを凌ぐために『未元物質(ダークマター)』の翼で寒気を遮断し続けていたため、
若干ながら体に疲れが残っていた。
「あー肩も痛えし首も痛えし、おまけに頭もふらふらしやがる。
結局朝までやり込んじまったか、何必死になってんだかなぁ・・・・・・俺」
969: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 22:59:52.32:M5zsFO4Eo (10/29)
やたら固い椅子から立ち上がり、うーんと思い切り蹴伸びをする。
肩の調子を確かめるためにグイグイと回し、首を二、三回コキコキと鳴らす。
何やら外が騒がしかった。といっても何か事件が起きての喧騒といった様子ではなく、
どちらかと言えば何らかの素敵なサプライズが起きたときのような歓喜の騒ぎだ。
「んん? 何かあったのか? ガキのハシャぎ声も聞こえてきやがるが・・・・・・」
気怠そうに頭をポリポリと掻く。その際に肘にくっついていた自作の『ルーン』が一枚落ちていった。
右手の側面も黒ずんでおり、作業をしていた机の上には山のようにルーンが盛られている。
「笑えるな、漫画家かよ俺は。 風呂入ったら二、三枚くらいルーンが浮かんでくるんじゃねえの?
トーン貼りの作業してて風呂に入ったらトーンが湯船に浮かんできたって話を聞いたことがあるしなぁ」
そう言って、自分に苦笑する垣根。それにしてもこの男、独り言が多すぎやしないか。
やたら固い椅子から立ち上がり、うーんと思い切り蹴伸びをする。
肩の調子を確かめるためにグイグイと回し、首を二、三回コキコキと鳴らす。
何やら外が騒がしかった。といっても何か事件が起きての喧騒といった様子ではなく、
どちらかと言えば何らかの素敵なサプライズが起きたときのような歓喜の騒ぎだ。
「んん? 何かあったのか? ガキのハシャぎ声も聞こえてきやがるが・・・・・・」
気怠そうに頭をポリポリと掻く。その際に肘にくっついていた自作の『ルーン』が一枚落ちていった。
右手の側面も黒ずんでおり、作業をしていた机の上には山のようにルーンが盛られている。
「笑えるな、漫画家かよ俺は。 風呂入ったら二、三枚くらいルーンが浮かんでくるんじゃねえの?
トーン貼りの作業してて風呂に入ったらトーンが湯船に浮かんできたって話を聞いたことがあるしなぁ」
そう言って、自分に苦笑する垣根。それにしてもこの男、独り言が多すぎやしないか。
970: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 23:01:09.17:M5zsFO4Eo (11/29)
「居住区の騒ぎも気になるが・・・・・・、まぁいいや。 さっそく『コイツ』を試してみようかね」
垣根は机の上だけではなく、その周辺にもゴミのように散らばっているルーンをせっせとかき集め、
『冷蔵庫でも分かる、魔術の使い方講座』の付録として付いていた数個のデッキホルダーにセットする。
彼が作成したルーンは既に一〇〇〇枚に達しようとしていた。
「『決闘者(デュエリスト)』かよ俺は・・・・・・。 これで腕に変な機械がついてたら完璧だな」
着込んだジャケットの裏にびっしりと装着されたデッキホルダーは、さながら王国編のバンデッド・キースのようだ。
付録のデッキホルダーはルーンの取り出しが容易に行えるような設計になっており、
"例え急遽戦闘になってしまった場合"や、"大勢の敵と戦闘になった場合"でもすぐに魔術を発動できるような仕組みになっている。
手に取りそのまま使用するタイプのルーンや、予め貼りつけて使用するタイプのルーンなど、
カテゴリによってホルダーを選択し使用できるようになっていた。
その様だけ見ると、垣根帝督は立派な魔術師に見えなくもなかった。
「さて、と・・・・・・。 ワシリーサはどこにいやがんだ? 起きてんだろうなあのババア・・・・・・」
そしてロシア到着から二日目、垣根帝督の最大の試練が幕を開ける。
「居住区の騒ぎも気になるが・・・・・・、まぁいいや。 さっそく『コイツ』を試してみようかね」
垣根は机の上だけではなく、その周辺にもゴミのように散らばっているルーンをせっせとかき集め、
『冷蔵庫でも分かる、魔術の使い方講座』の付録として付いていた数個のデッキホルダーにセットする。
彼が作成したルーンは既に一〇〇〇枚に達しようとしていた。
「『決闘者(デュエリスト)』かよ俺は・・・・・・。 これで腕に変な機械がついてたら完璧だな」
着込んだジャケットの裏にびっしりと装着されたデッキホルダーは、さながら王国編のバンデッド・キースのようだ。
付録のデッキホルダーはルーンの取り出しが容易に行えるような設計になっており、
"例え急遽戦闘になってしまった場合"や、"大勢の敵と戦闘になった場合"でもすぐに魔術を発動できるような仕組みになっている。
手に取りそのまま使用するタイプのルーンや、予め貼りつけて使用するタイプのルーンなど、
カテゴリによってホルダーを選択し使用できるようになっていた。
その様だけ見ると、垣根帝督は立派な魔術師に見えなくもなかった。
「さて、と・・・・・・。 ワシリーサはどこにいやがんだ? 起きてんだろうなあのババア・・・・・・」
そしてロシア到着から二日目、垣根帝督の最大の試練が幕を開ける。
971: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 23:02:15.49:M5zsFO4Eo (12/29)
――――――――――――――――――――――
「くあァ・・・・・・・・・・・・ンァ、眠ィ・・・・・・」
一際大きなあくびをした一方通行は例の船が突っ込んであるポイントへと向かっていた。
他の『天使同盟』の各々の様子を見ようとも思ったがすぐに面倒な気になりそれをやめ、
彼は一人で朝から騒がしい居住区を歩いていた。リーダー失格である。
居住区では一方通行を抜き去るように子供たちが元気に走って行ったり、
彼の姿を見て何やらボソボソと噂をしているような民間人の様子も見られた。
ただ、その様子は悪い意味ではなくまるで有名人が街を歩いていて、
――――――――――――――――――――――
「くあァ・・・・・・・・・・・・ンァ、眠ィ・・・・・・」
一際大きなあくびをした一方通行は例の船が突っ込んであるポイントへと向かっていた。
他の『天使同盟』の各々の様子を見ようとも思ったがすぐに面倒な気になりそれをやめ、
彼は一人で朝から騒がしい居住区を歩いていた。リーダー失格である。
居住区では一方通行を抜き去るように子供たちが元気に走って行ったり、
彼の姿を見て何やらボソボソと噂をしているような民間人の様子も見られた。
ただ、その様子は悪い意味ではなくまるで有名人が街を歩いていて、
972: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 23:03:28.25:M5zsFO4Eo (13/29)
『あれってもしかしてあの人じゃない!?』
『ホントだ~! 本物だよ本物!』
と、どこか囃し立てるような雰囲気に見える。
(・・・・・・・・・・・・周りの目線がウザくてしょうがねェ。 やっぱなンかあったな)
だが民間人の様子からして、何か悲劇が起きたような感じではない。
中には普通に商売をしている民間人もいたし、軍人は軍人で走りまわる子供たちを
叱っていたりと、至って平和な光景だ。
昨日あんな事があったばかりだと言うのに、独立国同盟の人間は逞しいなと
一方通行が少しだけ感心していると、
『あれってもしかしてあの人じゃない!?』
『ホントだ~! 本物だよ本物!』
と、どこか囃し立てるような雰囲気に見える。
(・・・・・・・・・・・・周りの目線がウザくてしょうがねェ。 やっぱなンかあったな)
だが民間人の様子からして、何か悲劇が起きたような感じではない。
中には普通に商売をしている民間人もいたし、軍人は軍人で走りまわる子供たちを
叱っていたりと、至って平和な光景だ。
昨日あんな事があったばかりだと言うのに、独立国同盟の人間は逞しいなと
一方通行が少しだけ感心していると、
973: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 23:04:28.88:M5zsFO4Eo (14/29)
「おはようございます、一方通行」
ふいに後ろから声をかけられた。
「オマエか」
「はい。 サーシャ=クロイツェフです」
緩いウェーブがかった金髪で、その瞳は前髪で隠れて見えず、下着と相違ない素材と黒いベルトで出来た
拘束服を着用し、その上から赤い外套を羽織り、リード付きの首輪を装着している元『ロシア成教』の戦闘修道女、
サーシャ=クロイツェフだった。
「おはようございます、一方通行」
ふいに後ろから声をかけられた。
「オマエか」
「はい。 サーシャ=クロイツェフです」
緩いウェーブがかった金髪で、その瞳は前髪で隠れて見えず、下着と相違ない素材と黒いベルトで出来た
拘束服を着用し、その上から赤い外套を羽織り、リード付きの首輪を装着している元『ロシア成教』の戦闘修道女、
サーシャ=クロイツェフだった。
974: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 23:05:55.46:M5zsFO4Eo (15/29)
周りの民間人に比べてあまりにも薄着な彼女の出で立ちに、一方通行は目を細めて言う。
「・・・・・・オマエ、寒くねェのか? ロシアの地でそンな格好たァ、マゾ子ちゃンなンですかァ?」
「第一の解答ですが、長年この格好で生活しているため何の問題もありません。
補足説明しますと、これは決して私が好んで着用しているわけではなく、あくまで
ワシリーサの指示で着用しているだけですので」
そうは言っても彼女の小さな口から漏れる白い吐息と、わずかに震えている指先を見たら
とても強がりにしか見えないし、聞こえなかった。
「他に着るモンねェのかよ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第二の解答ですが、あるにはあるのですが・・・・・・、
その、あまりこれと変わらないというか・・・・・・・・・・・・」
ロシア成教から逃亡する際にワシリーサから渡された自作のカナミンスーツを見たときは
本気であの女をぶち殺してしまおうかと考えたものだ、とサーシャはため息をつく。
ようはサーシャはああいったゲテモノ・・・・・・と言ってはあれだが、そういった服しか持っていなかった。
周りの民間人に比べてあまりにも薄着な彼女の出で立ちに、一方通行は目を細めて言う。
「・・・・・・オマエ、寒くねェのか? ロシアの地でそンな格好たァ、マゾ子ちゃンなンですかァ?」
「第一の解答ですが、長年この格好で生活しているため何の問題もありません。
補足説明しますと、これは決して私が好んで着用しているわけではなく、あくまで
ワシリーサの指示で着用しているだけですので」
そうは言っても彼女の小さな口から漏れる白い吐息と、わずかに震えている指先を見たら
とても強がりにしか見えないし、聞こえなかった。
「他に着るモンねェのかよ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第二の解答ですが、あるにはあるのですが・・・・・・、
その、あまりこれと変わらないというか・・・・・・・・・・・・」
ロシア成教から逃亡する際にワシリーサから渡された自作のカナミンスーツを見たときは
本気であの女をぶち殺してしまおうかと考えたものだ、とサーシャはため息をつく。
ようはサーシャはああいったゲテモノ・・・・・・と言ってはあれだが、そういった服しか持っていなかった。
975: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 23:07:49.84:M5zsFO4Eo (16/29)
「変態コスプレ嗜好な飼い主を持つと、ペットも大変だなァ」
「第三の解答ですが、私はあの変態のペットなどではありません」
「嫌々でも着てンじゃねェか。 飼い主に忠実な証だァ」
「第四の解答ですが、アレは力業で無理やり着せてくるのです。
補足説明しますと、私は毎回毎回抵抗の意志を見せています」
「オマエだって女なンだろォ? ちったァオシャレしてェとか思わねェのか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第五の解答ですが、その気がないわけでもありません」
「ふゥン・・・・・・・・・・・・」
一方通行は何かを考えているかのような仕草を見せながら歩を進めていく。
サーシャもそんな彼と並ぶようにテクテクと歩いていた。
「変態コスプレ嗜好な飼い主を持つと、ペットも大変だなァ」
「第三の解答ですが、私はあの変態のペットなどではありません」
「嫌々でも着てンじゃねェか。 飼い主に忠実な証だァ」
「第四の解答ですが、アレは力業で無理やり着せてくるのです。
補足説明しますと、私は毎回毎回抵抗の意志を見せています」
「オマエだって女なンだろォ? ちったァオシャレしてェとか思わねェのか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第五の解答ですが、その気がないわけでもありません」
「ふゥン・・・・・・・・・・・・」
一方通行は何かを考えているかのような仕草を見せながら歩を進めていく。
サーシャもそんな彼と並ぶようにテクテクと歩いていた。
976: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 23:08:52.96:M5zsFO4Eo (17/29)
「・・・・・・・・・・・・第一の質問ですが、」
「あン?」
と、今度はサーシャの方から質問をしてきた。
「あなたは善人なんですか? それとも悪人なんですか?」
「は?」
「昨晩、私は部屋でミーシャ=クロイツェフと夜を明かしました。
あぁ、補足説明しますと、今朝起きたら既にミーシャの姿がなかったので
彼女の現在位置は答えかねます」
「とンでもねェチャレンジャーだな。 『天使同盟』を代表して表彰するぜ」
今までどんな困難にも立ち向かってきた一方通行だが、それでもさすがにあの大天使と
二人きりで一夜を過ごそうとは思えなかった。
「・・・・・・・・・・・・第一の質問ですが、」
「あン?」
と、今度はサーシャの方から質問をしてきた。
「あなたは善人なんですか? それとも悪人なんですか?」
「は?」
「昨晩、私は部屋でミーシャ=クロイツェフと夜を明かしました。
あぁ、補足説明しますと、今朝起きたら既にミーシャの姿がなかったので
彼女の現在位置は答えかねます」
「とンでもねェチャレンジャーだな。 『天使同盟』を代表して表彰するぜ」
今までどんな困難にも立ち向かってきた一方通行だが、それでもさすがにあの大天使と
二人きりで一夜を過ごそうとは思えなかった。
977: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 23:10:24.59:M5zsFO4Eo (18/29)
ミーシャと一緒にロシアから学園都市へ帰った時、彼は何日かミーシャと
『グループ』の隠れ家で共に過ごしたが、あれは地獄としか言えなかった。
「・・・・・・第一の私見ですが、楽しかったですよ」
「何?」
あの化物と『楽しく』同じ部屋で過ごせる方法があるというのなら是非とも伝授していただきたいものだ。
一方通行はサーシャの言葉の続きを待つ。
「・・・・・・ミーシャから口止めをされているので詳しくは語れませんが、
彼女はあなた方と、特にあなたと共に過ごしてきた時間をとても楽しそうに話してくれました」
「直接会話したってンじゃねェだろ?」
「第六の解答ですが、確かにそういった意味でのコミュニケーションはとれませんでしたが、
それでも彼女のあなたに対する大きな好意を確認することは容易かったです」
ミーシャと一緒にロシアから学園都市へ帰った時、彼は何日かミーシャと
『グループ』の隠れ家で共に過ごしたが、あれは地獄としか言えなかった。
「・・・・・・第一の私見ですが、楽しかったですよ」
「何?」
あの化物と『楽しく』同じ部屋で過ごせる方法があるというのなら是非とも伝授していただきたいものだ。
一方通行はサーシャの言葉の続きを待つ。
「・・・・・・ミーシャから口止めをされているので詳しくは語れませんが、
彼女はあなた方と、特にあなたと共に過ごしてきた時間をとても楽しそうに話してくれました」
「直接会話したってンじゃねェだろ?」
「第六の解答ですが、確かにそういった意味でのコミュニケーションはとれませんでしたが、
それでも彼女のあなたに対する大きな好意を確認することは容易かったです」
978: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 23:11:24.83:M5zsFO4Eo (19/29)
「・・・・・・ハッ。 ここ、喜ぶところかァ?」
「第七の解答ですが、素直に喜んであげてはどうでしょうか」
サーシャはミーシャの想いを代弁するように語る。
「補足説明しますと、ミーシャはもっと・・・・・・、もっともっと、あなたと触れ合いたい、
分かり合いたいと願っています。 本来『天使』とは神に造られ、神に操られるだけの
傀儡人形・・・・・・。 にも関わらず、彼女はあなたと共にこの世界で生きていきたいと。
第二の私見ですが、私も彼女と話をしてそう思っているのだと解釈しました」
「・・・・・・・・・・・・わかってンだよンな事ァ」
「第三の私見ですが、天使に心を芽生えさせ、この世界に留まりたいと思わせるあなたは・・・・・・、
ある意味ではとんでもない悪人なのかもしれませんね」
「はいはい」
そんな事はいちいち言われなくても理解している、と言わんばかりに
一方通行をその話題を切り上げた。
「・・・・・・ハッ。 ここ、喜ぶところかァ?」
「第七の解答ですが、素直に喜んであげてはどうでしょうか」
サーシャはミーシャの想いを代弁するように語る。
「補足説明しますと、ミーシャはもっと・・・・・・、もっともっと、あなたと触れ合いたい、
分かり合いたいと願っています。 本来『天使』とは神に造られ、神に操られるだけの
傀儡人形・・・・・・。 にも関わらず、彼女はあなたと共にこの世界で生きていきたいと。
第二の私見ですが、私も彼女と話をしてそう思っているのだと解釈しました」
「・・・・・・・・・・・・わかってンだよンな事ァ」
「第三の私見ですが、天使に心を芽生えさせ、この世界に留まりたいと思わせるあなたは・・・・・・、
ある意味ではとんでもない悪人なのかもしれませんね」
「はいはい」
そんな事はいちいち言われなくても理解している、と言わんばかりに
一方通行をその話題を切り上げた。
979: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 23:12:43.61:M5zsFO4Eo (20/29)
「生意気な事を言って申し訳ありませんでした」
「ガキは生意気なくらいがちょうどいいンだ」
「第二の質問ですが、そういうあなたは大人なんですか?」
「・・・・・・・・・・・・、ガキだな」
一方通行にとって大人と子供の境界線はどこなのだろうか。
自分自身でもそれは分からないでいた。
「第三の質問ですが、独立国同盟での一日はいかがでしたか?」
サーシャはとりあえず、といった様子で話題を変えた。
「生意気な事を言って申し訳ありませんでした」
「ガキは生意気なくらいがちょうどいいンだ」
「第二の質問ですが、そういうあなたは大人なんですか?」
「・・・・・・・・・・・・、ガキだな」
一方通行にとって大人と子供の境界線はどこなのだろうか。
自分自身でもそれは分からないでいた。
「第三の質問ですが、独立国同盟での一日はいかがでしたか?」
サーシャはとりあえず、といった様子で話題を変えた。
980: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 23:13:55.36:M5zsFO4Eo (21/29)
「どォって言われてもまだ分かるわけねェだろォが。
第三次世界大戦の時はどいつもこいつも忙しくてのンびりしてらンなかったしよ。
今だってそォじゃねェか。 エリザリーナのヤツも後処理に追われて・・・・・・・・・・・・、
・・・・・・アイツちゃンとしっかり休ンだンだろォな」
「?」
昨晩、多忙を極め体に疲労を蓄積し過ぎて死にかけていた独立国同盟のトップ、エリザリーナ。
一方通行の計らい―――お節介とも言う―――で半ば無理やり彼女を休憩させたが、
今は何をしているのだろうか。
「オイ、今日はエリザリーナを見たか?」
「第八の解答ですが、朝の五時過ぎには既に部下を連れて居住区に向かっていました」
「調子はどォだったンだ、またフラついてたりしてなかったか?」
「第九の解答ですが、『こんなに休息をとったのはいつ以来かしら』などと言っていました。
補足説明しますと、恐らく彼女も昨夜はゆっくり休んだものと思われます」
「どォって言われてもまだ分かるわけねェだろォが。
第三次世界大戦の時はどいつもこいつも忙しくてのンびりしてらンなかったしよ。
今だってそォじゃねェか。 エリザリーナのヤツも後処理に追われて・・・・・・・・・・・・、
・・・・・・アイツちゃンとしっかり休ンだンだろォな」
「?」
昨晩、多忙を極め体に疲労を蓄積し過ぎて死にかけていた独立国同盟のトップ、エリザリーナ。
一方通行の計らい―――お節介とも言う―――で半ば無理やり彼女を休憩させたが、
今は何をしているのだろうか。
「オイ、今日はエリザリーナを見たか?」
「第八の解答ですが、朝の五時過ぎには既に部下を連れて居住区に向かっていました」
「調子はどォだったンだ、またフラついてたりしてなかったか?」
「第九の解答ですが、『こんなに休息をとったのはいつ以来かしら』などと言っていました。
補足説明しますと、恐らく彼女も昨夜はゆっくり休んだものと思われます」
981: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 23:15:53.67:M5zsFO4Eo (22/29)
「そォかよ」
「第四の質問ですが、やたらとエリザリーナの事を気にかけるのですね?」
「・・・・・・チッ。 あいつが多忙に追われた原因に俺らも含まれてンだよクソったれ」
「第四の私見ですが、見かけによらず世話焼きなのですね」
「オーケーオーケー、喧嘩売ってンだなそォなンだろ?」
一方通行は杖を軸にし、器用にサーシャの小ぶりな尻へ小突くように回し蹴りを放った。
突然の攻撃に対処出来なかった彼女はミルクのように白い雪へ顔から突っ込んで倒れる。
「ぷへっ」
「そのまま雪と一体化しやがれ」
「そォかよ」
「第四の質問ですが、やたらとエリザリーナの事を気にかけるのですね?」
「・・・・・・チッ。 あいつが多忙に追われた原因に俺らも含まれてンだよクソったれ」
「第四の私見ですが、見かけによらず世話焼きなのですね」
「オーケーオーケー、喧嘩売ってンだなそォなンだろ?」
一方通行は杖を軸にし、器用にサーシャの小ぶりな尻へ小突くように回し蹴りを放った。
突然の攻撃に対処出来なかった彼女はミルクのように白い雪へ顔から突っ込んで倒れる。
「ぷへっ」
「そのまま雪と一体化しやがれ」
982: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 23:16:44.06:M5zsFO4Eo (23/29)
「ううううう、冷たい・・・・・・」
「平気なンだろォ? この辺の寒さにゃ慣れてるらしいから」
「第十の解答ですが、寒さに慣れているとはいえ全身を雪に突っ込ませるほど私はバカではありません」
そう言ってサーシャは腰に備え付けてあったL字の釘抜きを一方通行の杖にゴツン!と当てる。
「ぐおっ!?」
ステーンと転ぶ間抜けな第一位を見て、サーシャはニヤリと笑ってみせた。
そんな二人のやりとりを見て周りの民間人達もクスクスと笑う。
「・・・・・・イイ度胸してるじゃねェかサーシャちゃンよォォ・・・・・・、
ここで第四次世界大戦をおっ始めてもいいンだぜェェ・・・・・・?」
「第十一の解答ですが、一発は一発です。 ・・・・・・第五の私見ですが、
あなただって雪に突っ込んだらそのまま同化してしまいそうなほど白いですね」
ふんす、と鼻を鳴らしてL字の釘抜きをギラリと光らせる。
この生意気なガキにお仕置きをしてやろうと一方通行もヨロヨロと立ち上がった。
「ううううう、冷たい・・・・・・」
「平気なンだろォ? この辺の寒さにゃ慣れてるらしいから」
「第十の解答ですが、寒さに慣れているとはいえ全身を雪に突っ込ませるほど私はバカではありません」
そう言ってサーシャは腰に備え付けてあったL字の釘抜きを一方通行の杖にゴツン!と当てる。
「ぐおっ!?」
ステーンと転ぶ間抜けな第一位を見て、サーシャはニヤリと笑ってみせた。
そんな二人のやりとりを見て周りの民間人達もクスクスと笑う。
「・・・・・・イイ度胸してるじゃねェかサーシャちゃンよォォ・・・・・・、
ここで第四次世界大戦をおっ始めてもいいンだぜェェ・・・・・・?」
「第十一の解答ですが、一発は一発です。 ・・・・・・第五の私見ですが、
あなただって雪に突っ込んだらそのまま同化してしまいそうなほど白いですね」
ふんす、と鼻を鳴らしてL字の釘抜きをギラリと光らせる。
この生意気なガキにお仕置きをしてやろうと一方通行もヨロヨロと立ち上がった。
983: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 23:18:20.52:M5zsFO4Eo (24/29)
「いいぜェ、愉快なオブジェにしてやンよ」
「第五の質問ですが、私が酷い目に遭えばワシリーサが黙っていませんが、よろしいですか?」
「そンな時だけ上司を頼んのかよ!!?」
「む、言われてみれば・・・・・・、それでは情けないですね」
ちょっと遊びが過ぎました、とサーシャが釘抜きを腰へ戻した。
「第六の質問ですが、あなたはこれからどこに?」
「第一の解答だが、なンかさっき独立国同盟のガキどもが船がどォこォって騒いでたからな。
なンかあったンだろォから様子を見に行くンだよ」
「いいぜェ、愉快なオブジェにしてやンよ」
「第五の質問ですが、私が酷い目に遭えばワシリーサが黙っていませんが、よろしいですか?」
「そンな時だけ上司を頼んのかよ!!?」
「む、言われてみれば・・・・・・、それでは情けないですね」
ちょっと遊びが過ぎました、とサーシャが釘抜きを腰へ戻した。
「第六の質問ですが、あなたはこれからどこに?」
「第一の解答だが、なンかさっき独立国同盟のガキどもが船がどォこォって騒いでたからな。
なンかあったンだろォから様子を見に行くンだよ」
984: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 23:20:31.99:M5zsFO4Eo (25/29)
「第七の質問ですが、他に連れはいないんですか?
補足説明しますと、私は朝の挨拶とのたまって抱きしめてくるワシリーサに会いたくないので
彼女の部屋には訪れず一人で居ます」
「第二の解答だが俺もそンなモンだ。 わざわざ叩き起こして連れてくほどの騒ぎでもねェしなァ」
「第八の質問ですが、いちいち真似しないでくれませんか?」
「第三の解答だが、こンな喋り方面倒なだけだろォ。 何? キャラ作ってンですかァ?」
「むきーっ!」
突然キレだしたサーシャは再び釘抜きを装備するとブンブンと一方通行に向かって乱暴に振り回してきた。
一方通行はカラカラと笑いながら難なく彼女の攻撃を避けていく。
こうして見ると二人はまるで仲の良い兄妹のようだ。
「第七の質問ですが、他に連れはいないんですか?
補足説明しますと、私は朝の挨拶とのたまって抱きしめてくるワシリーサに会いたくないので
彼女の部屋には訪れず一人で居ます」
「第二の解答だが俺もそンなモンだ。 わざわざ叩き起こして連れてくほどの騒ぎでもねェしなァ」
「第八の質問ですが、いちいち真似しないでくれませんか?」
「第三の解答だが、こンな喋り方面倒なだけだろォ。 何? キャラ作ってンですかァ?」
「むきーっ!」
突然キレだしたサーシャは再び釘抜きを装備するとブンブンと一方通行に向かって乱暴に振り回してきた。
一方通行はカラカラと笑いながら難なく彼女の攻撃を避けていく。
こうして見ると二人はまるで仲の良い兄妹のようだ。
985: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 23:22:33.55:M5zsFO4Eo (26/29)
「にしても、結構遠いな・・・・・・。 案外広いンだなこの国」
「第六の私見ですが、船自体はもう見えるはずなんですけどね」
「オマエも船を見に行くのか?」
「第十二の解答ですが、その通りです。 補足説明しますと、私もあなたと同じく
この騒ぎが少し気になったもので」
「騒ぎっつっても至って平和なモンだけどな・・・・・・、何があったってンだ」
「第十三の解答ですが、何でもあなた方が突っ込ませた船で催し物をしているらしいのですが」
「催し物だァ?」
そんな話はもちろん一方通行は耳にしていない。
独立国同盟の居住区をブチ壊しにしたあの船でイベントをやっているなど、
思いつくものと言えば謝罪会見くらいのものだ。
「にしても、結構遠いな・・・・・・。 案外広いンだなこの国」
「第六の私見ですが、船自体はもう見えるはずなんですけどね」
「オマエも船を見に行くのか?」
「第十二の解答ですが、その通りです。 補足説明しますと、私もあなたと同じく
この騒ぎが少し気になったもので」
「騒ぎっつっても至って平和なモンだけどな・・・・・・、何があったってンだ」
「第十三の解答ですが、何でもあなた方が突っ込ませた船で催し物をしているらしいのですが」
「催し物だァ?」
そんな話はもちろん一方通行は耳にしていない。
独立国同盟の居住区をブチ壊しにしたあの船でイベントをやっているなど、
思いつくものと言えば謝罪会見くらいのものだ。
986: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 23:23:55.67:M5zsFO4Eo (27/29)
何にせよ、そんな事を率先してやるであろう人物は、
「・・・・・・・・・・・・どォせエイワスのクソ野郎だろ」
そう、エイワスくらいのものだろう。
あの聖守護天使は自分が楽しければ他人の不幸をも酒の肴にしてしまうド外道だ。
昨晩の風斬事件がいい例である。
風斬の部屋から出た際に出会った子供たちの言葉にも『光ってるお姉さん』というワードがあった。
光る女などどこの銀河系を探してもエイワスしかいないだろう。
「これ以上コトを荒立てやがったらあの野郎・・・・・・、タダじゃおかねェ」
「見えてきましたよ」
サーシャが遠方に向かって指を差した。一方通行がそちらに目を向けると、
昨日独立国同盟に突っ込んだほぼそのままの形で、『アライアンス』号が見えていた。
何にせよ、そんな事を率先してやるであろう人物は、
「・・・・・・・・・・・・どォせエイワスのクソ野郎だろ」
そう、エイワスくらいのものだろう。
あの聖守護天使は自分が楽しければ他人の不幸をも酒の肴にしてしまうド外道だ。
昨晩の風斬事件がいい例である。
風斬の部屋から出た際に出会った子供たちの言葉にも『光ってるお姉さん』というワードがあった。
光る女などどこの銀河系を探してもエイワスしかいないだろう。
「これ以上コトを荒立てやがったらあの野郎・・・・・・、タダじゃおかねェ」
「見えてきましたよ」
サーシャが遠方に向かって指を差した。一方通行がそちらに目を向けると、
昨日独立国同盟に突っ込んだほぼそのままの形で、『アライアンス』号が見えていた。
987: ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 23:31:39.24:M5zsFO4Eo (28/29)
今日の投下は以上となります。
あんまり話進まなかったですね~・・・・・・
さてさて、そろそろ次スレを立てなければならない時期がやってきました。
次でなんと5スレ目です、これも全て読者の皆様のおかげでございます。本当にありがとうございます!
では、今夜も皆さんがいい夢を見て眠れますように。
『石を動かして登っていく悪夢』など見ませんように・・・・・・
それでは、また三日以内にお会いしましょう。あでゅー
今日の投下は以上となります。
あんまり話進まなかったですね~・・・・・・
さてさて、そろそろ次スレを立てなければならない時期がやってきました。
次でなんと5スレ目です、これも全て読者の皆様のおかげでございます。本当にありがとうございます!
では、今夜も皆さんがいい夢を見て眠れますように。
『石を動かして登っていく悪夢』など見ませんように・・・・・・
それでは、また三日以内にお会いしましょう。あでゅー
988:次回予告はここまでです。 ◆3dKAx7itpI:2011/02/18(金) 23:32:32.41:M5zsFO4Eo (29/29)
【次回予告】
『捜した捜した、捜したよん。 オイ、ちょっと付き合えよ変態女』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・垣根帝督
『サーシャちゃんは返してもらうわよ!! このド悪党がああああああああああ!!!』
―――――――――――元『殲滅白書』のシスター・ワシリーサ
『っぷは。 いやー朝からこんなどんちゃん騒ぎってのも悪く無いですね!
ささ、一方通行さんもいっちゃってください! よっ! 独立国同盟の救世主・・・・・・あ痛ッ!!?』
―――――――――――魔術結社予備軍『新たなる光』の構成員・レッサー
『肉塊にされなかっただけでもありがたく思えこのマセガキ。 一体全体どォいう事なンだァこりゃ?』
―――――――――――『天使同盟』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
『補足説明しますと、このグリルチキンすごく美味しいですよ』
―――――――――――元『殲滅白書』の魔術師・サーシャ=クロイツェフ
【次回予告】
『捜した捜した、捜したよん。 オイ、ちょっと付き合えよ変態女』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・垣根帝督
『サーシャちゃんは返してもらうわよ!! このド悪党がああああああああああ!!!』
―――――――――――元『殲滅白書』のシスター・ワシリーサ
『っぷは。 いやー朝からこんなどんちゃん騒ぎってのも悪く無いですね!
ささ、一方通行さんもいっちゃってください! よっ! 独立国同盟の救世主・・・・・・あ痛ッ!!?』
―――――――――――魔術結社予備軍『新たなる光』の構成員・レッサー
『肉塊にされなかっただけでもありがたく思えこのマセガキ。 一体全体どォいう事なンだァこりゃ?』
―――――――――――『天使同盟』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
『補足説明しますと、このグリルチキンすごく美味しいですよ』
―――――――――――元『殲滅白書』の魔術師・サーシャ=クロイツェフ
989:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/18(金) 23:34:17.06:jugS34vR0 (1/1)
乙~
ガブリエル可愛い
乙~
ガブリエル可愛い
990:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/18(金) 23:46:55.39:Avc6Kir7o (1/1)
乙
乙
991:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/18(金) 23:49:13.56:Cyy5Oizh0 (1/1)
乙
サーシャまじロシア人形
もう今日中に次スレたてちゃったほうがいいんじゃないかなぁ・・・
乙
サーシャまじロシア人形
もう今日中に次スレたてちゃったほうがいいんじゃないかなぁ・・・
992:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/18(金) 23:50:07.81:xHL6ING+o (1/1)
ワシ「最近サーシャちゃんとモヤシが仲いい」
俺「フラグ……だろうな」
ワシ・俺「ち…くしょ…う」
おつかれなんだよ!
ワシ「最近サーシャちゃんとモヤシが仲いい」
俺「フラグ……だろうな」
ワシ・俺「ち…くしょ…う」
おつかれなんだよ!
993:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/19(土) 00:02:52.23:wOQLMFEAO (1/2)
そろそろ1000とり合戦か…
そろそろ1000とり合戦か…
994:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/19(土) 00:05:56.96:UvJnL5bAO (1/1)
Ksk
Ksk
995:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/19(土) 00:08:49.82:wOQLMFEAO (2/2)
加速
加速
996:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/19(土) 00:11:18.74:m4XneK+go (1/1)
次スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1298041227/
>>1が自分で貼るかもしれないけど、その前に埋まりそうだから貼っとく
誘導がまだない状態で埋めとか良くないと思うの
次スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1298041227/
>>1が自分で貼るかもしれないけど、その前に埋まりそうだから貼っとく
誘導がまだない状態で埋めとか良くないと思うの
997: ◆3dKAx7itpI:2011/02/19(土) 00:11:31.16:DwLBiC7ao (1/1)
レッサー「どうぞ、私と一方通行さんの愛の巣へ♪」
一方通行「ほざいてろマセガキ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1298041227/
レッサー「どうぞ、私と一方通行さんの愛の巣へ♪」
一方通行「ほざいてろマセガキ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1298041227/
998:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/19(土) 00:11:58.76:LnY71TmY0 (1/1)
gjhgj
gjhgj
999:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/19(土) 00:15:11.09:olfTVMfDO (1/1)
1000なら一方さんはエイワスとくっつく
1000なら一方さんはエイワスとくっつく
1000:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/19(土) 00:16:15.41:k58fWqSQ0 (1/1)
1000なら一方さんは>>1が爆発させる
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http://s2-d2.com/archives/16594626.html
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