439VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/27(木) 15:41:29.59n83Yz49/o (1/1)

おつおつ


440VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/27(木) 18:09:03.98NEQGPSeG0 (1/1)

いちゃらぶする二人がかわいすぎて生きるのが辛い


441侍 ◆xT1RX3lNDg2011/01/27(木) 18:17:46.83NZldc3NIO (1/1)

>>435
再募集嬉しいず
あんたいい産業廃棄物だ

しっかし魔王と勇者は
相変わらずイチャイチャしてやがるwwww


442VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/27(木) 19:01:34.65I8u9qzAso (1/1)

いちゃらぶktkr
MOTTO!!MOTTO!!


443VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/27(木) 19:04:14.07Hgs84wJDO (1/1)

乙乙
やはりSSはいいね


444VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/27(木) 21:40:09.66y5oryfADO (1/1)


やっぱり貴方は素敵


445VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/27(木) 22:28:14.34ZqJpZLYFo (1/2)




446 ◆JbHnh76luM2011/01/27(木) 22:39:37.76oYkfFhuOo (1/6)


― 魔王城 魔王(と勇者)の寝室 ―

魔王「んぅー」ゴロゴロ

勇者「猫が居るぞ」ナデナデ

魔王「勇者、ここのところ暇すぎないか?」

勇者「本気で鬼ごっこするくらい暇だな」

魔王「平和なのは勿論良い事だ。何も起こらないに越した事はないのだが、な」ムムム

勇者「そうだなぁ、それじゃあ散歩でも行くか?」

魔王「王都にでも行くのか?」

勇者「それはお楽しみってやつだ」ニヤリ

メイド「そのいやらしい笑顔から察するに、転移呪で無人島に飛んで魔王様とくんずほぐれつの予定なのですね」

勇者「そんな事しねぇよ! メイドさんトばしっぱなしだなここんとこ!」

メイド「お二人の初夜を撮り逃がしてしまった事が悔しくて……」ヨヨヨ

魔王「だからまだ何もしてないと言っておろう」

メイド「一応撮影機材の数は倍に増やしたのですが、お二人はイチャイチャはするのにそこから先に一向に進みませんね」

勇者「プライバシーって言葉知ってる?」

魔王「メイド、この前話があるって言ってたのは何だったのだ?」

メイド「今日のところはお二人の青姦をどうにかして撮影するほうが優先なので明日にお話いたします」ケロリ

勇者「あまりにもあっさり言い過ぎて聞き逃しそうになったけどすごい事言ってるからな!」

魔王「初体験が青姦とはムードもへったくれもない……いや、それはそれでアリか?」

メイド「透き通るような青空の下、愛し合う二人が(自主規制)や(検閲)をするなんて素晴らしいですね」

魔王「はっちゃけすぎだ」

勇者「お前もな……それで、散歩はどうする?」

魔王「行こう。このままだとメイドの暴走が止まらなくなってしまう」

メイド「魔王様の護衛の為、ご一緒するべきなのですが、生憎と新人メイドと新兵をしごきあげなければならないので勇者様、よろしくお願いいたします」

勇者「任せろ。魔王に傷一つつけさせやしない」


447 ◆JbHnh76luM2011/01/27(木) 22:47:42.72oYkfFhuOo (2/6)


メイド「いえ、キズモノにしていただく事には全く問題はないのですが」

勇者「魔王、行こう」ダメダ

魔王「うむ。メイド、しばらく頼むぞ」

メイド「いってらっしゃいませ」ペコリ


― 魔王城 屋上 ―

魔王「屋上が目的地なのか?」

勇者「そんなワケないだろ。ちょっと離れててくれ」

魔王「?」スッ

勇者「龍変化!!」ゴゴゴゴゴゴ

魔王「おぉぉ……」ビックリ

黄金龍(勇者)「ほら、背に乗れ」

魔王「ふむ、龍変化というのか。初めて変化するところを見たが、かなり壮大だな」

黄金龍(勇者)「派手だからなぁ。おっちゃんの趣味が継承されちまってるのかもしれないな」ハッハッハ

魔王「ちゃんと鞍まで作り出したのか。では、邪魔するぞ」シュタッ

黄金龍(勇者)「ちゃんと乗ったか? 飛ぶぞ」バサァッ


― 魔王城上空 ―

魔王「蒼の背には何度も乗った事があるが、全く違うものだな」カイテキ

黄金龍(勇者)「あー、飛竜族は羽ばたいて飛ぶのと違って俺は魔法で飛んでるからな」

魔王「全く羽ばたかないと思ったらそういうことか。羽は飾りなのか?」

黄金龍(勇者)「いや。ちゃんと羽ばたく事もできるけど乗り心地悪くなるんだよ」

魔王「なんとなくわかった。初めて蒼の背に乗った時に酔ったのを思い出した」

黄金龍(勇者)「じゃあ、ちょっとスピード出すぞ」フォンッ

魔王「風の結界か」

黄金龍(勇者)「うん。吹っ飛ばされたら大変だろ?」


448 ◆JbHnh76luM2011/01/27(木) 22:56:18.13oYkfFhuOo (3/6)


魔王「吹き飛ばされ……ってどんな速度を出すつもりなのだ」

黄金龍(勇者)「んー、これくらい」ヒュン

魔王「ちょ、ちょっと待て勇者! 地面がすごいスピードで流れていってるぞ! あ、南の街がもうあんなところに!」

黄金龍(勇者)「えーっと、こっちか」

魔王「おおおお、この速度のまま進路変更すると面白いな」キャッキャッ


― 南の洋上にある小島 ―

黄金龍(勇者)「よっし到着」バサッバサッ

魔王「よっ、と。快適だったぞ」

黄金龍(勇者)「楽しんでくれて嬉しいよ。人変化っ!」フォンッ

勇者「よし。じゃあこっちだ」ギュッ

魔王「うむ」キュッ

勇者「手を繋ぐのってあんまりなかったな」

魔王「言われてみるとそうかもしれんな。抱き合うのはよくしているが手を握って歩くというのは新鮮かもしれぬ」

勇者「少し歩くから疲れたら言ってくれ」スタスタ

魔王「運動不足だったからちょうど良い」テクテク


449 ◆JbHnh76luM2011/01/27(木) 23:01:51.12oYkfFhuOo (4/6)


― 無人島にある山の頂 ―

魔王「ほぉ……」

勇者「どうだ?」

魔王「見事な夕陽だ。海に沈む太陽がなにもかもをオレンジ色に染め上げてる」

勇者「かなりお気に入りの場所なんだ」

魔王「よくこんな場所を知っていたな」

勇者「魔王が復活するまでの間、修練がメインだったけど、魔王と一緒に行きたい所を色々と見つけてたんだよ」

魔王「勇者……」ギュッ

魔王「大好きだぞ」ニコッ

勇者「気に入ってくれたか?」

魔王「当然だ。景色もそうだが、勇者がそんな事を想ってくれていたのが何よりも嬉しい」ギュー

勇者「よかったよかった」

魔王「陽が沈むな」

勇者「空が群青色になっていくのも綺麗なんだよ」

魔王「うん、美しい。自然というのは本当に素晴らしいな」

勇者「あー、なんだ。そのさ」

魔王「?」

勇者「魔王も綺麗だぞ?」

魔王「」カァッ

勇者「あ、あははは、臭かったよなっ。ごめん、忘れて……」

チュ

魔王「……身体の再生が終わって戻って来た時、勇者はもう居ないんだと思っていた」

勇者「うん」

魔王「人間と魔族は私が予想していた遥かに早い速度で融和し、聖王国は平和な国になっていて、それが嬉しかったのは事実だ」

勇者「うん」


450 ◆JbHnh76luM2011/01/27(木) 23:09:50.87oYkfFhuOo (5/6)


魔王「でも、勇者と一緒にその光景が見れないと思うと胸が締め付けられるような思いだった」

勇者「……」

魔王「黄金龍が飛来して、それが勇者だとわかった時は本当に言葉が出なかった。嬉しいとかそういう感情など突き抜けてしまっていた」ポロポロ

勇者「魔王……」ギュッ

魔王「ゆうしゃぁ……」ギュー

勇者「よしよし。もうどこにも行かないからな」ナデナデ

魔王「うん、うん」メソメソ


勇者「さて、そろそろ帰るか?」

魔王「……」キュッ

勇者「魔王?」

魔王「きょ、今日は……帰りたくない、な?」

勇者「……魔王は我侭だな」ニコツ

魔王「タマには良いだろう。勇者とゆっくりしたいのだっ」ギュー

勇者「わかりましたよ魔王様。不肖、この勇者が一晩中頭撫でてやるよ」

魔王「♪」ニコッ


― 魔王城 メイドの私室 ―

メイド「!!」ガタッ

魔族大賢者「どうしたの、姉さん?」

賢者子供「おばちゃん、どーしたの?」

メイド「おばちゃんじゃなくて、お姉ちゃんと呼びなさい」

賢者子供「おねーちゃん、どーしたのー?」アソンデ

魔族賢者「何か妙な気配が?」

メイド「愚弟、何故飛行型撮影機材はないのですか?」

魔族賢者「いきなり無茶振り!?」   (終わる)


451 ◆JbHnh76luM2011/01/27(木) 23:16:12.19oYkfFhuOo (6/6)


終わりです。書いてて何だか自殺したくなってきました。(切腹)

即興で書いているので誤字脱字変な文章構成等はご容赦ください。
それにしてもこれ、読んでる方は楽しんでくださっているのでしょうか……そこはかとなく不安だったりします。

書いてる側としてはこういうのは結構好きではあるのですが、文章力がなさすぎて巧い具合に表現ができずに悔しくてしょうがありません。
もっと努力いたします。


木曜日の夜となりました。明日をがんばれば週末がやってきます。今夜も底冷えがいたしますが、どうぞ暖かくなさってお休みください。(土下座)

九州では火山が噴火し、日本海側では大雪で色々と大変な冬となっております。皆様に幸多からんことをお祈りいたします。


452VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/27(木) 23:16:36.17GTVt8p6/o (1/1)

>>450
終わるな~!


453タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/01/27(木) 23:21:08.78xSLDWmxko (1/2)

仕事忙しすぎ等の理由でここに数日来れなかっただけでこの状態か…


今からキャラシート出しておk?



454VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/27(木) 23:23:11.63ZqJpZLYFo (2/2)




455 ◆JbHnh76luM2011/01/27(木) 23:30:22.04+518h0YIO (1/1)

>>435
書き間違えてました。
6名を新規募集と書いておりますが、2名の間違いです。申し訳ございません。(土下座)

>>453様
お仕事お疲れ様です。
参加者様ですので、キャラクターシートはいつでも受け付けております。
お時間のございます時で結構ですよ。


456タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/01/27(木) 23:44:34.97xSLDWmxko (2/2)

おk
ある程度設定は考えていたがもう少し煮詰めていこうと思う
明日か明後日の夜にキャラシートを出せるようにする


ところで、賢者子供がやけに低年齢過ぎないか?卯の出産可能年齢的に考えて


457豚 ◆yLqVmM/bbY2011/01/28(金) 00:09:46.17hwxS9PlPo (1/2)

ちょっとだけ修正
だれかもっと使いやすくしてくれ……
しかし、なんだか罫線なくてもいい気がしてきた

キャラクターシート
┌──────────────────
│キャラ名:(読み:)
│種族性別:
│   年齢:
|   性格:
│成り立ち:
│   容姿:

│ステータス
│   Str.
│   Agi.
│   Int.
│   Vit.
│  Dex.
│  Cha.
└──────────────────



>>435
じゃあ参加します
土曜日の夜にキャラクターシートが提出出来なかったら、不在と判断してそのまま進行してください……


458VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/28(金) 01:51:24.10d3wVZ3tro (1/1)

ぐあー!なぜ!なぜ終わった(`・ω・´ )


459VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/28(金) 02:12:26.64HTSSqydro (1/2)



最後までキュンときた


460侍 ◆xT1RX3lNDg2011/01/28(金) 07:56:43.70vH3aChxIO (1/2)

楽しんでいる

だが>>458に同意
終わりの先が見たいのだよ…


461VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/28(金) 10:26:23.677xJ/iiyIO (1/1)

サラマンダーよりはやぁい・・・


462VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/28(金) 10:59:35.51t7fyl/wIO (1/1)

>>461
やめてくれ((((;゚Д゚)))))))


463 ◆JbHnh76luM2011/01/28(金) 13:40:11.0998hdDlIEo (1/10)


みなさまこんにちは。寒くて仕事に行くのが億劫になりますね。

>>456様
キャラクターシート、お待ちしております。
賢者子供の年齢は私が完全に失念しておりました。もっと年上ですね……

>>457様
新しいキャラシートまでありがとうございます。
十分以上に使いやすいので大丈夫です。本当にありがとうございます。(土下座)
キャラシートのご提出は来週中でしたら問題ありませんので、お時間のある時にでも作ってみてください。

>>461様
バハムートラグーン、でしょうか?
プレイしたことはないですが、友人が発狂していたのを覚えております。間違っていたらすみません。


464 ◆JbHnh76luM2011/01/28(金) 13:47:14.4398hdDlIEo (2/10)


改めて29日の23時から再募集させていただきます読者様参加型SSについて説明させていただきます。昨日の説明で致命的なミス(後に修正レス入れましたが)がありましたので……


募集日時:1月29日(土)23時から先着順
募集人数:2名
詳細:(再録)
・皆様が作成なさったキャラクターの本編中での扱いについて
毎回の投下の最後で皆様にどう動くかという質問がございます。それに対して「俺(私)はこうするぜ」というお返事をいただければ、それに沿った内容で本編が進行いたします。行動内容によっては大活躍をする可能性もありますし、出番すらない、酷い場合はその時点で本編からドロップアウトしてしまう可能性も十分にございます。

・舞台について
聖王国が舞台となります。肥沃な大地を有し、王都を中心に、西の街、東の街、南の街という大きな街があります。他にも中規模・小規模の町や村もありますが、勝手に作ってしまっても構いません。ただし、その場合は本文中では一括して『地方の町・村』と表現させていただきます。

・キャラメイクについて。
必要な要素
1 コテ(なりすまし防止の為) 名前欄に『キャラ名#○○』という感じでキャラ名の後ろに半角#と任意の文字列を入れるとコテができるそうです。(私はこのSS作るまで知りませんでした)
2 キャラクター名(和名・洋名問いません。難解な字の場合は読み仮名をお願いいたします)
3 ステータス値(後述)
4 簡単なプロフィール
5 キャラクターシート(>>457様が作って下さったのをコピペしてご利用下さい)
6 ヘタレな>>1がキャラクターを弄り倒しても怒らない寛容なお心

・ステータスの説明(各ステータスの上限値は18です)
Str.(力):そのまま力の値です。攻撃力はStr.値に依存します
Agi.(敏捷性):速さの値です。高ければ回避値が増えます。一定以上のAgi値を持っているキャラクターは攻撃回数が増える事もあります
Int.(知力):魔法の威力や魔力値となります
Vit.(耐久力):体力値。打たれ強さもこの数値に依存します。ただし、Vit=HPではありません
Dex.(器用さ):命中力、罠の解除成功値に影響します
Cha.(魅力):容姿。高ければ種族関係なく相手に対して有効となります


465 ◆JbHnh76luM2011/01/28(金) 13:48:13.5998hdDlIEo (3/10)


・ステータス値の決定方法
①全てのステータス初期値は8
②ボーナスポイントは36P(既にある程度以上の実力を有している前提にしております)
③ステータス値の加算値に応じてポイント消費数が変動(後述)
④最大値は18(変更なし))

以上の4項目に絞りました。
以前説明しておりましたステータス値の具体的な説明は無しといたします。

次に、消費ポイントについての説明です。

基本値8に対して
9 にする場合 1P消費
10にする場合 2P消費
11にする場合 3P消費
12にする場合 4P消費
13にする場合 5P消費
14にする場合 6P消費
15にする場合 8P消費
16にする場合 10P消費
17にする場合 13P消費
18にする場合 16P消費

となります。
今回の読者様参加型SSにつきましてはステータス値にさほど重要な意味を持ちません。あくまで私がSSを作る上で皆様のキャラクターを掴みやすくする為の参考的な物だとお考えください。


以上が募集とキャラクターメイクに関しての説明となります。再録部分が大半ですが、読み直しが面倒だと思いましたので改めて書きました。


466 ◆JbHnh76luM2011/01/28(金) 14:14:46.8798hdDlIEo (4/10)


― 魔王城 執務室 ―


メイド「お茶が入りました」カチャ

魔王「ありがとう」ペラリ

メイド「本をお読みなのですか?」

魔王「うむ。なかなか興味深くてな」

メイド「どのような本なのでしょうか?」

魔王「これだ」

『皇国史 中つ国大戦編』

メイド「……えっと、それはもしかして」

魔王「先日勇者と王都に行った時に学院の図書館から借りてきたものだ。なかなか面白いぞ」

メイド「はぁ……」

魔王「お前がどのような活躍をしていたのかがよくわかる」

メイド「ありがとうございます。ですが、私がしたことなんてほんの些細な事でしたよ。皇王陛下が陣頭指揮をお取りになって大活躍しておられましたから」

魔王「何を言う。英雄の称号まで受けた者が」

メイド「それは辞退しました。私にそのような称号は分不相応です」

魔王「皇太子を育て上げ、なおかつ中つ国の暴帝と呼ばれていた者を含めて首脳陣を暗殺。事実上あの国に勝利をもたらせたのはお前ということになってるぞ」

メイド「編纂家の方々が面白く作り上げただけです。私はほんの少しだけしかお手伝いしていません」

魔王「ふむ。皇国は今どうなっておるのだ?」

メイド「中つ国が無理矢理併合した国を解放し、不可侵条約と通商条約を結んでいるそうです。領土は皇国本来の領土と、中つ国本来の領土を統治しているようですね」

魔王「大国になったのだな」

メイド「そう言って差し支えないと思われます。聖王国との交易も依然として活発ですし、色々な人材も出入りしていますよ」

魔王「あの国は良い人材が多いようだからな」

メイド「そうですね。義理堅くて真面目な国民性ですから」

魔王「また一度行ってみるのも良いな」


467 ◆JbHnh76luM2011/01/28(金) 14:15:23.1798hdDlIEo (5/10)

メイド「私も皇国を離れて時間が経っていますからどうなっているのか興味はあります」

魔王「今度勇者に頼んでみるか」

メイド「縮地が使える方が居れば良いのですが、あの術は適正がかなり厳しいらしいですからね」

魔王「卯殿は稀有な素質があった、ということか」

メイド「長い間埋もれていましたが、結果的には大輪の花が開いたという事になると思います」

魔王「魔族賢者と結婚するとは思わなかったがな」

メイド「私も驚きました。あの愚弟と結婚するなんて、当時は卯様の正気を疑ってしまいました」ニコニコ

魔王「言ってやるな。魔族賢者も今や大賢者だ。息子も学院に入っているのであろう?」

メイド「そのようです。どちらかというと卯様に似ているようですけどね」

魔王「ふむ。前に一度だけ話した事はあるが、また機会があれば声を掛けてみよう」

メイド「ありがとうございます。ところで、勇者様はどうなさったのですか?」

魔王「巣に戻った」

メイド「巣ですか……」

魔王「歴代の黄金龍があそこに居を構えるのにはきちんとした訳があるようだからな」

メイド「単に人払いができるというだけではないのですか?」

魔王「世界を視るのに適した場所らしい」

メイド「よくわかりません……」

魔王「私にもイマイチわからん。勇者も説明が巧くできないって言ってたな」

メイド「黄金龍にしかできない事なのでしょうね」

魔王「そういうこと、であろうな」ムゥ

メイド「では、この間に溜まっているご公務を一気に消化なさってはいかがですか?」

魔王「そのつもりでここに来たのだが、この本を忘れていたのを思い出したのでな。つい読みふけってしまった」

メイド「自分の黒歴史を見透かされているようで複雑です……」

魔王「メイドはしっかりと責務を果たしたというのがよくわかる。ご苦労だったな」ニコリ

メイド「ありがたきお言葉」ペコリ   (終わり)


468 ◆JbHnh76luM2011/01/28(金) 14:23:55.2198hdDlIEo (6/10)


特に意味もない適当話を書いてしまって激しく後悔……読み直したら面白い場所が微塵もなかったですね。
以後自重します。


469 ◆JbHnh76luM2011/01/28(金) 16:35:42.5798hdDlIEo (7/10)


― 魔王城 魔王(と勇者)の寝室 ―


チュンチュン……

魔王「ん、朝か」ムクリ

勇者「Zzzz」

魔王「まだ陽が昇ったところという感じか。昨日は勇者が帰ってきたのが深夜だったからな。もう少し寝かせておいてやりたいが……」

勇者「Zzz……」

魔王「ゆ・う・しゃ」ササヤキ

勇者「ん……」モゾ ガシッ

魔王「勇者?」

勇者「んー」トサッ

魔王「なっ!?」

魔王(おおおおお押し倒された! うわー、うわーっ、勇者に押し倒されてしまった! なんだ、今からアレがこうなるのか!?)チラリ

勇者「Zzzzzz」

魔王(寝てるのか。つまらん……とはいえ、こうして勇者の寝顔を見るのも一興か)クスッ

勇者「ま、おう……」ギュッ

魔王(寝ぼけた勇者が私の名を呼びつつ私を抱きしめるだと!? 何というヘブン状態なのだ! 鼻血出る!)

勇者「Zzzz」

魔王(お、落ち着け私。お前はクールが売りなはずだ。たぶんそうだ。きっとそうだ。冷静に、冷静に……)

勇者「まおう……」ギュー

魔王「んっ……」

魔王(これが冷静でいられるか!! 好いてる男が夢うつつで自分の名をで呼びながら、ほんのちょっとだけ苦しいくらいの強さで抱きしめてくるなど、ヘブンを通り越してパラダイスだ!)

勇者「Zzzz」

魔王(それにしても、勇者はやっぱり良いなぁ。決して男前というタイプではないのだが、ボサボサの硬い髪の毛といい、引き締まった身体といい、何もかもが愛おしいな)ギュッ

勇者「Zzz」スヤスヤ


470 ◆JbHnh76luM2011/01/28(金) 16:36:29.8398hdDlIEo (8/10)


魔王(何か悪戯でもしてやりたくなってしまうが、今はこの寝顔と抱きしめられている状況をを堪能するとしよう)

勇者「魔王……いくな、いかないでくれ……」ムニャムニャ

魔王「一体どんな夢を見てるんだ……勇者、私はここに居るぞ。お前の傍に居るぞー?」キューッ

勇者「Zzzz」ニコ

魔王(寝ながら笑うとは、器用な奴め。だが、何だこの身体の奥の奥から沸きあがって来る幸せエキスは! これが幸せか! 私が今まで感じていた幸せの比ではないな!)

勇者「んー」ギューッ

魔王「ほらほら、私はお前の腕の中なんだからそんなに強く抱きしめないでくれ。少し苦しいぞ」

勇者「ん」スルッ

魔王「……何も抱きつく事をやめろと言ったつもりはなかったのだが」サミシイ

勇者「Zzzz」

魔王「……」ジーッ

勇者「Zzz」クークー

魔王「ふふっ」ニコッ

魔王(なるほどな。幸せとは確かにこういうものなのだろうな)ナデナデ

魔王(水を少し飲むか)ムクリ カチャカチャ

勇者「ん、魔王……もう起きてたのか?」

魔王「おはよう、勇者。まだ眠いのだろう? 寝ておけ」コクコク

勇者「んー」コイコイ

魔王「どうした?」

勇者「なん、でも、ない」ギュッ

魔王「お、おい、勇者」ドサッ

勇者「これが良い」ムニャ

魔王「……そうだな。これが良いな」ニッコリ

勇者「Zzzz」

魔王(私ももう一眠りするとしよう)ギュッ


471 ◆JbHnh76luM2011/01/28(金) 16:46:17.2498hdDlIEo (9/10)

― 魔王城 別室 ―

メイド「あれで行為に至らないとは、もしかして勇者様は不能者だったりするのでしょうか……」

四天王碧「つーかそれ、盗撮って言うんだぞ。知ってるか?」

メイド「あら、貴方だって今の今まで「いけー! やっちまえー!」っとおっしゃっていたではないですか」

四天王碧「う……ま、まぁそうだが」

メイド「本当に、いつまでもプラトニックというか純愛というか。進展しませんねぇ」

四天王碧「本人達がそれで満足しているのであればそれで良いんじゃねぇか?」

メイド「それはそうですけど、見ていてつまらないじゃないですか」アッサリ

四天王碧「もうちょっと言葉をオブラートに包むって事をしようや……」

メイド「折角録画機器も準備しているのにちょっとつまんないですわ」プンスカ

四天王碧「それはそうと、お前のほうはどうだなんだ」

メイド「私、ですか?」キョトン

四天王碧「魔王様と勇者のいちゃらぶを観るのも良いが、お前だってもう良い歳だろう。伴侶を見つけて子を産むとかはどうなんだ?」

メイド「うーん……考えてすらいませんでしたね」

四天王碧「おいおい」

メイド「良い縁がなかったのでしょう。縁というのは追いかけたら掴めるようなモノではありませんからね」

四天王碧「そりゃそうだけどよ、魔王様も心配なさってたぞ」

メイド「心配してくださるのは嬉しい限りなのですけどね。こればかりは私一人ではどうしようもないですから」オテアゲ

四天王碧「さて、俺はそろそろ王都に行くぞ。今日は早朝訓練があるからな」ヨイショ

メイド「はい。行ってらっしゃいませ。魔王様にお言付けなどはございますか?」

四天王碧「おう、例の件は話してくれたか?」

メイド「すっぱり忘れてました!」

四天王碧「お前なぁ……」

メイド「色々あってそれどころじゃなかったのですよ。本日中にお伝えしておきますわ」

四天王碧「ちゃんと伝えておいてくれよ。では、行ってくる」          (終わり)


472 ◆JbHnh76luM2011/01/28(金) 16:47:35.2098hdDlIEo (10/10)


少しは甘くできたような気がします。今日はこれにて。(土下寝)

夜にまた何か書けそうだったら書いてみます。


473VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/28(金) 17:07:08.59wWYGmVWDO (1/1)




474VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/28(金) 17:34:34.609xPOPP/E0 (1/1)

乙 ごちそうさまでした


475VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/28(金) 19:14:54.75HTSSqydro (2/2)




476VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/28(金) 20:09:48.77vH3aChxIO (2/2)

乙乙 いただきました


477VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/28(金) 20:37:11.033nl4J43no (1/1)

乙!自重するなこの腐ったヘタレが!!
たまにはあぁ言う話もいいものだ
全部が全部おもしろいと思えるものばかりだと食あたりを起こすだろうが!!
わかったらさっさと書け!!
つうかおかわり!!


478タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/01/28(金) 22:40:13.35aS/dq08zo (1/1)

はっきり言ってしまうと賢者子供は70歳前後でもおかしくは無かったりする…というか80歳や90歳も普通にありえる

魔王の完全復活まで約100年
女性の初産可能年齢を40歳と仮定
卯の初登場時の年齢を考えうる最若年15歳としても
40歳の卯が産んだ魔族賢者の子供の年齢は上記SSの段階で約75歳以上


まぁ現実の世の中では(人工授精という方法ではあるが)66歳で子供を産んだという実例が存在しているわけで…
自然妊娠だと(これでも帝王切開という方法ではあるが)57歳で子供を産んだ人もいる

ただリスクを考えたら絶対にお勧めしないが



ところで、人魔混血児の加齢は人と等価…だと100歳以上は困難だな。そのあたり如何?


479豚 ◆yLqVmM/bbY2011/01/28(金) 23:00:41.51hwxS9PlPo (2/2)

>>478
深く考察しなくても、楽しめれば細けぇこたぁいいじゃねえか
>>463でもヘタレが弁解してるしな


480VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/29(土) 00:09:56.17f6pW3JtAO (1/2)

携帯より失礼


頭から一気読みしてきたんだが普通におもしろいじゃないかこのヘタレが←こういえば喜ぶと聞いて


481VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/29(土) 00:30:27.017sRiOejIO (1/2)

このへタレが
このへタレが


482VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/29(土) 06:08:35.18TOkuEPejo (1/1)

人魔混血の場合、純魔族よりは短命だけど人よりは長命なんじゃね?

混血は、本来近縁の種同士でしかなしえないから
魔族と人間は構成因子が似てることになる
けど、魔族の多様性と精神生命的な面からして、人との近縁種とは考えにくい

したがって、本来ありえない種族間で混血が可能なのは、魔翌力的な何かの影響だと思う
お互いがお互いがを愛しく思うことで発動する、世界が用意した優しい大魔法なんだよ、きっと

胎内にいる頃から、膨大な魔翌力の影響を受けるから、人よりは魔族寄りで、長命になると妄想


483VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/29(土) 07:46:53.69f6pW3JtAO (2/2)

つまり勇者(黄金竜)と魔王の子はものすごい長生きするってことですね、わかります


484VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/29(土) 09:04:26.00XmzYscdqo (1/1)

スレッドの進行中割りこんで申し訳ありません、お許しください。
今現在、「■SSスレッドをWikiでまとめようプロジェクト!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1295189440/
において、SS-WikiにSSの紹介文等を載せるための相談をしております。

さて、今日はその一過程として編集テストを行いました。
その際に、勝手ながらこのスレッドをテストに用いさせていただきましたので報告いたします。
詳細はWikiスレまたはSS-Wikiをご覧ください。
勝手に行った上に事後報告になってしまい、お気に障ったら申し訳ありません。
編集にご不満があれば削除・修正をいたしますので、上記のWikiスレまでどうかご連絡ください


485VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/29(土) 09:05:03.40nkYPV6/DO (1/2)

いや逆にすんげー短命になるかもしれない
5年で成人して成年期が10年で5年で老い朽ちるとか

おらワクワクしてきたど主にショタ的な意味で


486VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/29(土) 09:45:35.8473egl12u0 (1/1)

例の件って何だろう。誰もつっこんでないからつっこむけど。


487VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/29(土) 10:00:40.10nkYPV6/DO (2/2)

忘れたのか? アレの事だよ


488VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/29(土) 10:20:44.517sRiOejIO (2/2)

ああアレの事ことか、なるほどね


489 ◆JbHnh76luM2011/01/29(土) 13:19:51.94gUvW0PIIo (1/1)

皆様こんにちは。
賢者子供の年齢と寿命の話題で盛り上がってるようですね。設定考えてなかったとか口が裂けても言えません。(水責め)

>>478様
賢者子供の現在年齢は97才くらいになると思います。魔族でいうと青年期、人間だと老年期になりそうですね。
魔族と人間のハーフは賢者子供が初の事例なので寿命がどれくらいになるのかは現在進行形で実験中というのが物語上の設定になっております。
となると、人間の寿命はすでに当てはまらないという事になっておりますので、はたして何歳まで生きるのでしょうか。

>>479様
設定を作りこんでいない事がバレバレですね。申し訳ございませんでした。

>>480様
わざわざ携帯からありがとうございます。気に入っていただければ幸いです。

>>482様
ハーフリングの寿命設定は難しい部分がありますね。簡単にしようとすると両種族の中間点にすれば良いのですが、おっしゃるように本来ありえない種族間なのでどうなることやら……

>>483様
勇者と魔王の子供はどうなるか想像すらつきません。トンデモスペックの子供が生まれそうな気も。

>>484様
スレ、サイト共に拝見させていただきました。特に問題はないように思われます。Wiki作成お疲れ様です。

>>485様
遺伝子云々まで考えると短命種になる可能性のほうが高いのかもしれませんね。ショタっ子ってイマイチニーズがないのでしょうか?

>>486-488様
それはおいおい明らかになるようなならないような……


いよいよ今夜追加分の参加者様枠募集がございます。ご希望のかたは>>464-465のレスをご覧の上、23時以降に「参加してやるから土下座しろ」的な内容で書き込みください。


490VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/29(土) 13:20:40.24Z7YKO/Iy0 (1/1)

このヘタレ!仕方ないから支援してやる。


491タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/01/29(土) 14:02:01.55kK9B2nRso (1/1)

…現在進行形で実験中…

母数が多いほうが結論を導きやすいから人魔混血はそれこそ“出来ると判明した瞬間から「産めよ殖やせよ」的政策を推進”と予想

となると人魔混血は「よく見掛けはするが珍しい存在」と言うちょっとした矛盾をはらみそうだ


あと、短命確実になるのはキメラ(合成生命体)であって受精卵の段階で遺伝子が交配すると短命か長命かは本当に「やってみない事には判らない」のが実情



>>479
疑問点が発生したらとことん追求しないと気が済まない性質でな
自分でも「ほかの奴が見たら鬱陶しく思うんだろうな」と思うほどだ。気に障るようならすまない


492VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/29(土) 22:52:26.45+hFXByBVo (1/1)

キモい


493豚 ◆yLqVmM/bbY2011/01/30(日) 00:31:53.380xIe38kho (1/1)

キャラクターシート
┌──────────────────
│キャラ名:ニコラ
│種族性別:人間女
│   年齢:29
|   性格:勝気で毒舌のサディスト。やるべきことはしっかりとやるタイプ。男よりも薬が好き

│成り立ち:生まれは地方の街の調薬師。幼少より親の仕事を手伝っているうちに、薬についてのいろはを覚える。
│      15歳になってからは王都の薬物系の学校に入学。その後主席で卒業した。
│      現在では王都で薬物学者として学院に在籍している。薬物から毒物まで幅広い知識を持っている。
│      新薬を探しに、お供を連れて自ら冒険をしに行く変わり者学者としても有名。
│      自衛手段はあまり持たないが、防護魔法なら使える。
│      戦争でもその知識は活かせるため、戦場調剤師として戦いの場に赴くことも少なくはない。

│   容姿:ド近眼で、度のきつい眼鏡をかけている。つり目。簡易的な防刃・対魔法の効果がある厚手のローブと
│      薬がたくさん入る大きめのショルダーバッグがお気に入り。ぼんきゅっぼんな大人の女性。

│ステータス
│   Str.12(4P消費)
│   Agi.8(0P消費)
│   Int.18(16P消費)
│   Vit.8(0P消費)
│   Dex.16(10P消費)
│   Cha.14(6P消費)

│   合計消費ポイント:36
└──────────────────

なんかサブキャラっぽくなっちまった・・・
しかも、ややこしくて弄りにくそうだ・・・

だが後悔はしていない


494 ◆JbHnh76luM2011/01/30(日) 00:48:55.99aIWSen/yo (1/2)

皆様こんばんは。アジアカップ決勝が行われていますね。日本がんばれ。

>>491様
魔族と人間とのハーフがどれくらい居るかというと、これがまたかなり少ないです。というより希少種というくらい少ないと言ったほうが早いかもしれません。
対等な扱いで、同じ国民ではありますが、やはり恋愛感情がどうとかという話になってしまうとお互いどうしても一歩が踏み出せずにいるようです。
100年も経過しているのですからそろそろ変化が起こってもおかしくはないかもしれませんね。

>>493様
受付いたしました。
とうとう非戦闘職さんが来ましたね。扱いが難しくなるのは確かですが、こういうキャラが居る事でお話に広がりが加わるので私としては大歓迎だったりします。
きちんと書けるかどうかはわかりませんけど……

夜も更けてまいりました。今日、明日と一段と寒くなるそうです。雪が降っている地方の皆様はくれぐれもご注意ください。(土下座)


495タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/01/30(日) 00:57:06.82gc/U4zo0o (1/1)

キャラシート提出忘れそうになった…

>>494
希少種…そういう設定は好きだ。此方も厨二病を遺憾なく発揮させて頂く

┌────────────────────────────
│Cher:巽

│Call :タツミ

│Sex :Male

│Age :68

│Hist :人魔混血(卯と魔族賢者の子ではない)名前は恐らく卯にあやかったもの

│    周囲から実力を認められ45歳で聖王都大学院に入学
│    卒業した後、教授への推薦を受けるが「マンドクセ」の一言で辞退
│    縮地と転移呪を駆使して色んな場所に行っては盛り場や行商で用心棒として生計を立てる

│    魔法と陰陽道をミックスさせた独自の式を二体使役できる
│    が、二体同時に使役は出来ない。使役できる式は以下の二体
│    武技・格闘に特化した「死鬼神」と防御・支援に特化した「至喜神」
│    呪符に降ろして使用するがその間術者の全ステータスは1/2
│    また呪符にではなく自身や他人の体に式を降ろす(被術者のステータスに式のステータスをプラス)事も出来るが、その場合以下の特権と制約が付く
│    死鬼神の場合:式のStr・Agi・Vitが2倍になるが、式の視界の範囲内から術者以外の生体反応(敵味方問わず)が消えるまでオートバトル
│    至喜神の場合:式のInt・Dexが2.5倍になるが、式の視界の範囲内から術者以外の要救助者(敵味方問わず)がいなくなるまでオートリカバー
│    どちらの場合も術者に只ならぬ負荷が掛かる為、実行してしまった場合「以降24時間行動不能(全ステータスが1)」になる

│Figur:言われなきゃ気付かないくらいに見た目三十路の普通のオッサン。
│    切り揃えた短髪…のはずだが散髪には半年に1度しか行かない為、散髪直前には酷い事に…
│    朱と茶のOddEyeである事と多少耳が尖っている程度で一応「普通の人じゃない」とは判る。でも見た目オッサン。

│Temp:集中さえ出来ればステータスをフルに使った行動が取れる。が、長くて1日計2時間が限界。
│    非集中時のIntとDexは1日平均10程度。
│    非常にちゃらんぽらんだがやるときはやる。でも上記の通り長くて1日計2時間が限界。

│Status
│   Str.8(0P)
│   Agi.8(0P)
│.   Int.17(13P)
│   .Vit.14(6P)
│.  Dex.17(13P)
│.  Cha.12(4P)
└────────────────────────────

もし「この設定は使わないで」とか「判り難いぞ」と言うのがあれば言ってくれるとありがたい


496ガルドス ◆yay98gC4gI2011/01/30(日) 02:55:44.35br+PhVu90 (1/1)

間に合えーーー!!

┌──────────────────
│キャラ名:ガルドス(読み:ガルドス)
│種族性別:飛竜族♂
│   年齢:35歳
|   性格:お調子者
│成り立ち:
|魔族領の生まれ、3人兄弟の末っ子
|冷静な飛竜族に珍しく
|生来の楽天家でお調子者
|そのため一族でも煙たがられており
|性格矯正を兼ねて武者修行として
|各地を放浪することになった
│   容姿:強面で飛竜族にしてはやや細身
|放浪中の食生活が原因と思われる
│ステータス
│   Str.16(10pt)
│   Agi.17(13pt)
│   Int.11(3pt)
│   Vit.13(5pt)
│  Dex.10(2pt)
│  Cha.9(1pt)
└──────────────────

魔族でも・・・構いませんよね?
鱗いいよ鱗


497VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/30(日) 03:03:57.73ELkzVeMf0 (1/1)

キャラ設定は他の方々に任せるとして
>>471に便乗して、サブストーリー的な物で良いので、
メイドがデレるロマンス的な話を読んでみたい

メイドにとっては魔王に仕えるのが至上の喜びなんだろうというのは分かってるつもりではあるんだけど・・


498VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/30(日) 03:28:20.0016cRdLGY0 (1/1)

むしろ魔王(と勇者)にデレられてデレ返すのが俺の妄想メイド像


499 ◆JbHnh76luM2011/01/30(日) 11:10:28.76aIWSen/yo (2/2)

皆様こんにちは。
サッカー日本代表がアジアカップで優勝したようですね。おめでとうございます。

>>495様
希少種でせめてこられましたね。しかもすごい作り込んでる……
ちゃんと欠点も作っているところがキャラが立っていて良いですね。昼行燈型という感じなのがたまりませんね。
設定の全てを使いきる事ができるかどうか全くわかりませんが、できるだけがんばってまいります。

>>496様
受付ました。ご参加ありがとうございます。
飛竜族とはまた目のつけどころが素敵です。鱗素敵ですよね。
ただ、35歳だと飛竜族の中では赤ん坊に近い扱い(成体ではありますが)ですが、よろしいでしょうか?
人間と比べて寿命の長い魔族の中でも飛竜族は亀甲族に次ぐ寿命の長さなので35歳だと完全にヒヨっ子の扱いになってしまいます。
楽天家さんのようですから気にせずに旅に出てるのでしょうか。

>>497様
メイドのお相手がいませんので難しいかと……メイドがデレると多分かなり大変な事になるような気がしています。
唯一デレに近いのが前スレのオマケで書いた時の魔族賢者とのやりとりになるのかもしれません。

>>498様
魔王と勇者相手だとメイドはどうしても仕事モードになってしまいがちですからデレ返すというのはなかなか難しいかもしれません。
メイドはメイドなりに魔王に対して甘えたりしているようですけどね。


さてさて、追加枠2名様を募集しましたが、今の所ガルドス ◆yay98gC4gI様のみのご応募となっております。先着順ということですので、ガルドス ◆yay98gC4gI様には参加していただくこととしまして、あまり長々と募集し続けるのはぐだぐだになってしまいますので現時点を以て締め切りとさせていただきます。

最終的に参加プレイヤーの方は
カムラ ◆MlrGn9DGd2様
侍 ◆xT1RX3lNDg様
豚 ◆yLqVmM/bbY様
タツミ ◆Ddyke7B1QA様
ガルドス ◆yay98gC4gI様
の5名様となりました。(キャラクターシート提出順)

本編開始はできるだけ早くしようと考えておりますが、まだ少しまとまっていない部分もございますので、今少しお待ちいただけますよう、よろしくお願いいたします。(土下座)


500カムラ ◆MlrGn9DGd22011/01/30(日) 16:00:27.78UWNDciFGo (1/1)

俺の考えたキャラがへたれにこねくり回されてるかとおもうと胸厚だな


501VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/01/30(日) 19:00:53.42iHmHXxToo (1/1)

あれ?
募集終わってる?


502ガルドス ◆yay98gC4gI2011/01/31(月) 01:16:20.19Qq7VKcHs0 (1/1)

>>499
受付ありがとうございます。
年齢に関しては悩むところもあったのですが、理知的な飛竜族ならば多少幼くとも要領はいい筈なので一人送り出してもいいだろうと思いましてはい。
当初は160歳で考えていたのですが、その年齢だとどうやってもどこかしらの軍属になっているであろうし、扱いづらいかなぁ、と。
知力、魅力は低めなのでそれ相応の扱いをしていただけると豚のように喜びます。


503ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/01/31(月) 08:23:28.771fSLVYcIO (1/1)

俺が呼ばれた気がした(´・ω・`)


504ガルドス ◆yay98gC4gI2011/02/01(火) 06:36:48.061UtuxXNX0 (1/1)

>>503
悦びを分かち合おうか


505 ◆JbHnh76luM2011/02/01(火) 14:45:05.300QNzHELto (1/1)

みなさまこんにちは。今日は少し寒さが和らいだようですね。

>>501様
申し訳ございません。あまり長々と募集を続けるのも良くないと思い、締め切らせていただきました。
次回以降、またこのような形のSSを作る時にご参加くださいませ。お待ちしております。

>>502様
了解いたしました。
飛竜族はある程度の年齢になると魔族軍(現在は人魔連合軍)に入る事が多いようですので、若い間に旅をするのは良いかと思われます。

>>503様
一瞬誰かわからなかったとか口が裂けても言えません。


今回のSSに参加してくださる皆様に一つお伺いしたいことがございます。
ご自分のキャラクターの一人称を教えていただけますでしょうか。「私」「僕」「俺」からはじまり、「ワシ」「おいどん」「手前」「我」「朕」などなど、さまざまな一人称が存在いたしますが、皆様のキャラクターはどのような一人称をお持ちなのか、教えて下さい。
同時に口癖や、身体の癖などもございましたら作中にて反映できる限り描写させていただこうと思っております。

本編は現在冒頭部分ができつつあります。どのような形になるのか、私にもわかりませんが、皆様に少しでも楽しんでいただけるように努力してまいります。(土下座)


506ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/01(火) 16:17:54.950V1MMp/Go (1/1)

>>505
それでもへたれなら分かってくれるって信じていたよ

キャラ名:ニコラ
一人称はあたし
口癖は「まったく」(全く)
考え事をしている時は腕を組むのが癖

身長は168cmほど
体重は54kgほど(ただし、持ち歩いている道具類を含めると更に重い)
スタイルがいい

こんな感じで良いのだろうか?


507カムラ ◆MlrGn9DGd22011/02/01(火) 21:02:51.54cIXccI2ho (1/1)

一人称は「私」でおねがいします。

癖は,右手首をほぐすために
腕をぷらぷらふることです。




508タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/02/02(水) 00:50:49.83OVO3zZDUo (1/1)

一人称:俺
癖…というか直ぐに式を呼べるように且つ下準備を気取られないように
常に腕組みで正面から見えない方の手で呪符を握っている
腕組みを解くときは衣の懐に手を突っ込んで呪符を隠す

口癖は「マンドクセ」「シャーネーナー(仕方ないな)」



ちなみに聖王都大学院卒にしたのには理由がある

主 要 キ ャ ラ と 絡 み や す く な る

初期段階で魔族賢者および賢者子供と面識がある状態も不可能じゃない
場合によっては魔族賢者から召喚があるかも(受けるかどうかは別として)


509ガルドス ◆yay98gC4gI2011/02/02(水) 04:47:09.40Uf3Z+xT20 (1/1)

1人称については「俺」か「オレ」でお願いします。
あとは向う見ずでバカっぽい感じ、癖は動いてるものに飛びつく、で。
格闘系少年漫画にありがちキャラをイメージしてます。


510 ◆JbHnh76luM2011/02/03(木) 01:45:26.41ch6n/xHko (1/2)

皆様こんばんは。今日は少し暖かかったですね。

>>506-509様
承知いたしました。作中で出来るだけ反映できるようにいたします。
あとは侍 ◆xT1RX3lNDg様の一人称をいただければすぐにでも投下できるようにしておりますので、今しばらくお待ちくださいませ。


511VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/03(木) 01:56:55.260uHUCsrSO (1/2)

久しぶりに来てみたけど何が始まるの?
誰か産業で頼む


512 ◆JbHnh76luM2011/02/03(木) 02:04:58.19ch6n/xHko (2/2)

>>511様
ヘタレが
読者様を巻き込んで
ヘタを打とうとしています


513タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/02/03(木) 02:05:35.45C6B5K6jJo (1/1)

ヘタレによる読者参加型SS発表前
参加受付は締め切りました
あと一人規定データ出せば開始


514VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/03(木) 02:13:46.13zx17Wrnco (1/1)

何がなにやら分からぬままに
そんでもまぁ読んでみようかと
おいまだか俺は早漏なんだ


515カムラ ◆MlrGn9DGd22011/02/03(木) 13:19:46.98Ea1bLqQqo (1/1)

パンツ脱いでまってる


516VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/03(木) 20:13:07.580uHUCsrSO (2/2)

把握
しばらくみてやろう
感謝しろヘタレ


517ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/03(木) 20:27:14.63f9HYojwwo (1/1)

インフル発症した/( ^o^ )\
へたれもみんなも健康に気をつけてくれ……


518VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/04(金) 09:12:33.05k5GSKHgDO (1/1)

ニコラァァァーーーーー!!!


519侍 ◆xT1RX3lNDg2011/02/04(金) 09:38:09.13ZuUZl4nIO (1/2)

すみません、やっと覗けました。iPhone大破でアクセスできずご迷惑をおかけしましたm(_ _)mふかぶか


520侍 ◆xT1RX3lNDg2011/02/04(金) 09:39:01.84ZuUZl4nIO (2/2)

夕方までに書き込みます。
ごめんなさいm(_ _)m


521ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/04(金) 10:02:03.44iRXu07Jao (1/2)

ふとググってみたら、ニコラは男性名だった/( ^o^ )\
でも気にしない

>>519-520
御愁傷様です…


522 ◆JbHnh76luM2011/02/04(金) 13:44:24.26mgP71Wz9o (1/1)

皆様こんにちは。今日は暖かいですね。上着なくても外出できます。

>>517、>>521様
体調はいかがでしょうか? あまり無理なさらずにお大事になさってください。
ニコラというお名前は男性に多いようですね。有名なところだとサンタクロースのモデルになった聖ニコラウスとかの愛称(?)がニコラだったりするそうです。

>>519,>>520様
iPhone大破ご愁傷様です。高所から落とされたのでしょうか? 私もiphoneを使っておりますが、これって保険とかあるのかと心配になってきております。ソフトバンクでは一切手が出せないらしいので、保険とかないんでしょうね……
一人称の件、承知いたしました。無理をなさらない程度にお願いいたします。


侍 ◆xT1RX3lNDg様からご連絡がありましたので、本日夜くらいから第一回目を投下できれば、と思っております。
一人称を改めれば投下可能な段階に入っておりますので、いましばらくお待ちください。(土下座)


523ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/04(金) 15:03:22.48iRXu07Jao (2/2)

>>522
乙々です
頑張ってください


524VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/04(金) 16:10:15.23SflQru6jo (1/1)

上、着なくても…
へたれも下着姿とか誰得


525VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/04(金) 16:17:50.61wBj4D+iv0 (1/1)

日本は今鳥インフルが大変らしいな、ヘタレも体には十分気を付けてくれよ?


526 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 00:05:27.80QaSLTbTmo (1/38)

侍 ◆xT1RX3lNDg様はご都合がつかなかったようですね。あまり無理をなさらないようにしてください。

>>524様
文節の区切り方次第でいきなり変質者になってしまいますね……

>>525様
海外からの接続の方なのでしょうか?
日本はインフルエンザがかなりはやっているみたいです。人によっては花粉症もそろそろ、なのでしょうか?
私は幸いにも花粉症は発症しておりませんが、いつ発症するか戦々恐々としております。


527 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 01:19:12.40QaSLTbTmo (2/38)


― 魔王城 執務室 ―


魔王「……」ハァ

メイド「魔王様、お茶が入り……どうかなさったのですか?」

魔王「いや、なんでもない」

メイド「何かあったのでしたら遠慮なくおっしゃってください」

魔王「本当に大丈夫だ。気にしないでくれ」フゥ

メイド「……承知いたしました」


四天王碧「な、おかしいだろ?」

メイド「物憂げなご様子ですね。昨日は普通になさっておられたのですが」

四天王碧「勇者のヤローが『巣』に戻っちまってるからなのかね」

メイド「月に1度はあちらにお戻りになっておられますが、今まではあのような状態にはなっておられなかったはずです」

四天王碧「ってーことは別の理由があるってコトか?」

メイド「また後程お伺いしてみましょう」

四天王碧「頼む。魔王様がショゲてちゃ魔族全体がなんかこう、元気なくなっちまうんだよ」

メイド「わかっております。なんとかうかがってみます」


528 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 01:21:27.10QaSLTbTmo (3/38)


― 魔王城 中庭 ―


魔王「……」ジー

亀甲族「あの、魔王様……その薔薇がお気に召されたのでしたら摘みますが……?」

魔王「いや、いい。何の気なしに見ていただけだ。黄が死んだ後もここは綺麗に保たれているのだな」

亀甲族「はい。黄将軍様の言い付けでこの庭園の花は決して枯らせてはならない、と。ここは魔王様が休まれる場所だから何があっても美しく保つように仰せつかっております」

魔王「そう、か。黄がそのような事を」

亀甲族「何かお気に障る事がありましたでしょうか?」オドオド

魔王「いや、いつも綺麗にしてくれてありがとう。心が休まる」

亀甲族「もったいなきお言葉でございます」フカブカ

メイド「こちらにいらしたのですか」

魔王「何かあったのか?」

メイド「いえ、執務室にお姿がありませんでしたのでどこに行かれたのかと」

魔王「少し考え事があってな。ここが一番気が安らぐのだ」

メイド「お茶をお持ちいたしましょうか?」

魔王「いや、いい。少し座っているからメイドは自分の仕事を片付けろ」

メイド「私の仕事は魔王様のお世話です。それ以外はございません」

魔王「……メイド、お前はいくつになった?」

メイド「えっと、206ですね」

魔王「私は208だ。あと何年生きる事ができると思う?」


529 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 01:21:54.26QaSLTbTmo (4/38)


メイド「まだまだ若いですよ」

魔王「人型魔族の平均寿命は500歳前後だ」

メイド「はい」

魔王「では、黄金龍の寿命は一体何歳なのだろうか」

メイド「……そういう事でございましたか」

魔王「……勇者は、この世界の安定を保つ為に黄金龍となった」

メイド「それ以上に魔王様への想いがあったかと思われますが」

魔王「そう考えるのは傲慢だとは思うが、もしかしたらそう思ってくれたのかもしれん。が、私が仮に500歳で死んだとしたら、勇者はその先どうなるのだ?」

メイド「……」

魔王「先代の黄金龍が何年生きたのかはわからぬ。そもそも黄金龍については謎が多すぎるのだ。継承性があるというのも勇者の件で初めて知った事だからな」

メイド「それまでは一代で『この世の初め』から生きていたものとされておりましたね」

魔王「うむ。なぁ、メイドよ」

メイド「なんでございましょう」

魔王「勇者を一人にさせない方法はないのだろうか。出来る事なら私はずっと勇者の傍に居たい……」ギュッ

メイド「魔族の中でも長命と言われる亀甲族でさえ600年が限界と言われておりますから……」

魔王「何か方法を探さねばならん」

メイド「魔王様……」

魔王「何か、何かあるはずなのだ。勇者を一人ぼっちにさせない方法が、どこかにあるはずなのだ。生物というものは決して単体では生存できない。それは黄金龍とて除外できない事のはずなのだ」

メイド「……」


530 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 01:22:41.38QaSLTbTmo (5/38)


魔王「黄金龍には劣るが、火龍、水龍、風龍、土龍も千年単位の寿命を持つと言われている。せめて彼らの話を聞く事ができれば、と思うのだが」

メイド「四大龍の棲家は判明こそしておりますが、いずれも人や魔族が訪れる事のできない秘境中の秘境。その姿を見た者も少ないと聞いております」

魔王「黄金龍に付き従う四匹の龍。彼らは一体どこから来たのだろうか。それだけでもわかれば、と思って文献を漁ってみたのだが、芳しい結論は得る事はできなかった」

メイド「朝からほとんどお姿を見ないと思ったらそのような事をなさってたのですか」

魔王「厳密には昨晩からだ。ベッドに入った瞬間に勇者の、黄金龍の寿命という事が気に罹ったのだ」

メイド「勇者様にお聞きになってみてはいかがでしょう?」

魔王「あいつは多分答えないだろう。それだけの覚悟を持って黄金龍を継承したのだ」

メイド「……」

魔王「勇者は人の為に喜んで犠牲になろうとする。それは悪い事ではない。勇者としてその使命を全うしているのだから。だが、肝心の勇者を助ける者はどこに居るというのだ。私とていずれ寿命が尽きる時がくる。肉体ではなく、精神の寿命が尽きてしまえば復活も叶わん。そうなった時、勇者はその先一人ぼっちになってしまうのではないだろうか」

メイド「魔王城の文献だけではなく、聖王国中の文献をあたってみましょう。きっとどこかに答えがあるはずです」

魔王「うむ。聖王国になければ西の国、東の国にも手を伸ばしてみよう。ただし」

メイド「はい。勇者様には内密に、ですね」

魔王「そうだ。この事は勇者に知られる訳にはいかん。あいつはこんな事をされても喜ばない」

メイド「でも、魔王様は勇者様といつまでも一緒に居たいのですね」

魔王「当たり前だ。勇者は私にとっての唯一無二だ。メイドや四天王も私にとっての特別ではあるが、勇者は別格と言っても差支えはない」

メイド「特別とおっしゃっていただけただけで十分でございます。早速手の者を各地の図書館等に向かわせます」

魔王「すまないな。このような我儘に付き合わせてしまって」

メイド「何をおっしゃるのですか。魔王様の喜びこそ私の喜びです」

魔王「絶対に、見つけてみせる。勇者と共に生きる方法を」ギュッ


531 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 01:23:32.09QaSLTbTmo (6/38)


ちょっとした短編を書いてみました。

いちゃらぶシーンがありませんが、お納めください。(平伏)


532VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/05(土) 01:27:53.35LsEwj4CSO (1/1)

これはシリーズでみたいな


533侍 ◆xT1RX3lNDg2011/02/05(土) 02:52:29.10uvzsyQnIO (1/2)

◉一人称
「拙者(せっしゃ)」

◉口癖
「…」
「風を感じる。◯◯な風を」
「ここでは、死なぬよ」
「なぜ私だけ生き残ったのだ」

◉癖
相手を見極めようと、ついじっと見つめてします。
後遺症から、汁物を口にする事を非常に躊躇う。
無意識的に静かに音もなく歩いたり動いてしまう。

◉その他
服毒の後遺症から視力が低下しており、動きを捉える事はできるが、文字は読めない。平素から心眼を鍛えていたため生活から戦闘まで全く支障ないが、そため常にどこか遠くを眺めているようにみえる。



534侍 ◆xT1RX3lNDg2011/02/05(土) 02:53:27.01uvzsyQnIO (2/2)

遅くなってごめんなさいm(_ _)m


535VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/05(土) 09:26:14.63MUq+h9Peo (1/3)

き、きたー!


536 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 10:14:34.60QaSLTbTmo (7/38)

おはようございます。

侍 ◆xT1RX3lNDg様がいらっしゃったので早速、と思ったのですが今から外出しなければいけない用事がございまして、早ければ夕方前後、遅い場合は夜まで家に戻る事ができません。楽しみにしてくださっておられる皆様には申し訳ない限りです。(駿河問い)
できる限り早い時間に投下が開始できるよう、努力いたしますので、お許しください。

>>532様
昨晩投下した短編を含む今まで投下した短編は今日より開始いたします読者様参加型SSの前フリになる部分も入っております。どこまで本編で回収できるかは不明ですが、お楽しみいただければ、と思っております。

>>533-534様
お忙しいのにありがとうございました。思ってたより盛りだくさんな追加要素ですので、本編を少しいじりなおします。ありがとうございます。


インフルエンザが流行しております。こちらのスレでもニコラ ◆yLqVmM/bbY様が感染しております。皆様もお気を付けくださいませ。(土下座)


537VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/05(土) 10:36:42.33MUq+h9Peo (2/3)

今日は上、来てくのか?
車に気をつけろよノシ


538 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 21:31:10.10QaSLTbTmo (8/38)

皆様こんばんは。結局こんな時間になってしまいました。申し訳ございません。(土下座)

それでは、準備も整いましたところで

【魔王「武器を下ろせ。お前と戦う気はない】読者様参加型第4部(予定)

の開始でございます。お暇な方がおられましたらお付き合いくださいませ。

土曜日の夜。明日の日曜日をどう過ごすかと考えつつ、のんびりとしたお時間を過ごすお供になれば幸いでございます。


539 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 21:33:04.34QaSLTbTmo (9/38)


― 魔王城 執務室 ―


メイド「魔王様、聖王国大統領より書簡が届いております」

魔王「どれ……その前にメイド、一つ訊いても良いか?」

メイド「なんなりと」

魔王「この手紙、作成日が3日前なのだが何かあったのか? 普通は即日で届くのではないか?」

メイド「魔王様と勇者様のいちゃらぶが進展しなかったので私が後回しにしておきました!」キッパリ

魔王「重要性を考えろ……」アキレタ

メイド「書簡ごときで魔王様と勇者様の初夜の邪魔はできません!」

魔王「色々間違えてるぞ。一応私は聖王国魔族統括長という役職ではあるのだからな」ペラリ

メイド「魔王様は魔王様です。あっちが勝手に考えた役職なんて知りません」ツーン

魔王「共存の成果だ。私とて聖王国の一員なのだからな……ふむ、北の山脈か。これは少しばかり骨が折れそうだが」

勇者「戻ったぞー」

魔王「勇者、ちょうど良いタイミングだ」タタタッ ギュ

勇者「何かあったのか?」

メイド「おかえりなさいませ」ギュゥ

勇者「帰った早々両手に華は嬉しいんだけど、用件は何なんだ?」ナレタヨ

魔王「王都に行かねばならんのだが、すまぬが転移呪を頼めないか?」

勇者「書簡? なになに……遺跡の調査協力?」

魔王「うむ。旧賢者の街からさらに北上した山中で発見された遺跡について私の力を貸してほしいとの事だ」


540 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 21:33:46.86QaSLTbTmo (10/38)


勇者「北の山中の遺跡か……俺も付いて行っても良いか?」

魔王「あたりまえだ。勇者は私と行動を共にするのが常識だぞ」プンスカ

勇者「わかったわかった。魔王はちゃんと守るよ」

メイド「では、私は魔王城の留守番を……」

魔王「メイドも行くのだぞ。復職したお前の仕事は何だ?」

メイド「申し訳ございませんでした。魔王様の護衛と身辺のお世話でございます」

魔王「うむ。メイドがいなくては私は何もできぬからな」ニッコリ

メイド「はい♪」

魔王「王都に行く前に西の国境街に行きたいのだが、ついでに良いか?」

勇者「どこでも一緒に行くよ。何か用事があるのか?」ナデナデ

魔王「うむ。碧があっちに居るのだが、昨日物資を届けて欲しいと連絡があったのでな。ついでに届けてしまおうかと思っている」ニコニコ

メイド「魔王様直々になさらずとも手の者にさせますのに」

魔王「なに、少し身体を動かしたいのだ。ずっと魔王城に篭りがちだからな」

勇者「わかった。じゃあちょっと汗流してくるから準備しておいてくれ」

魔王「うむ。すまないな」

メイド「では、私は荷物を準備してまいります。魔王様は勇者様のお背中を流して差し上げてはいかがでしょうか?」

勇者「遠慮します」

魔王「ほら勇者、行くぞ」ニコニコ

勇者「だーかーらーっ」ズルズル



勇者「それにしても、北の遺跡……か」ズルズル


541 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 21:36:13.21QaSLTbTmo (11/38)


― 西の国境街 騎士団詰所 ―


衛兵「おーい、鏑。中隊長殿がお呼びだぞ」

鏑「了解だ。何かあったのかな」

衛兵「いよいよお前も王都勤務っぽいな。羨ましいぜ」

鏑「何言ってるんだ。お前はこっちの方が気楽だからってわざわざ王都勤務を蹴ったんだろ? 変わり者め」

衛兵「はっはっは。国境街はほら、出会いが多いだろ?」ニヤリ

鏑「なるほど、ね。いい加減身を固めろよ」

衛兵「お前もな」

中隊長「鏑、ここに居たのか」

鏑・衛兵「中隊長殿」ピシッ

中隊長「うむ。鏑准尉、おめでとう。こいつから聞いたかもしれんが、王都勤務の辞令だ」

鏑「拝命いたします!」

中隊長「夕方に出る定期便で王都に向かってくれ。お前の弓の腕前を見込まれての辞令だ。存分に発揮してこい」

鏑「了解いたしました!」

中隊長「午後の勤務は通常通りにこなしてくれ。人手が足りぬからな」

鏑「はっ!」

衛兵「入国審査だな。俺も担当だからがんばろうや」

中隊長「弓で思い出したが、新型弓の話は聞いているか?」

鏑「新型、ですか?」

中隊長「うむ。まぁ座れ。今は休憩時間だ。気楽に話そう」


542 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 21:36:42.64QaSLTbTmo (12/38)


鏑「失礼いたします」

衛兵「失礼いたします」

鏑「それで、新型弓とはどのような?」

中隊長「詳しい事はわからんが、賢者の学院で開発が進んでいるらしい。うまくいけばお前に試作型が支給されるかもしれんな」

衛兵「すげぇじゃねぇか!」

鏑「身に余る光栄ですが、大弓やバリスタのような物なのでしょうか?」

中隊長「賢者の学院製だ。単なる弓ではないだろうな」

衛兵「楽しみですね」

中隊長「そうだな。大きな戦乱もなく平和ではあるが、いつ何が起こるかわからん。新型が使いやすければ前線にも配備されよう」

鏑「新型かぁ……でも、結局のところ魔法のほうが戦いの中では優勢ですよね」

中隊長「弓には弓の利点というものがある。確かに魔法は威力も大きいし、範囲も広い。だが、弓は詠唱が不要だ。矢をつがえ、放てば良いだけだ。この差は大きいと思わんか?」

鏑「確かにそうですが、やはり戦いの主力には……」

中隊長「では、何故お前は弓にこだわる。弓兵専用の特殊鎧に身を包み、サングラスで瞳を護るのだ」

鏑「……私には、これしかありませんから。弓が俺の全てです」

中隊長「では、お前が弓を主役にするように努力しろ。新型がどうなるかはわからんが、お前の活躍次第では弓兵の扱いが大きくかわるかもしれんのだ」

鏑「はい。申し訳ございませんでした!」

中隊長「うむ。しかし、勇み足が過ぎて足元を疎かにせぬようにな。いつも言っておるが」

鏑「前を見過ぎては足元を掬われる、ですね」

中隊長「そのとおりだ」ニヤリ

衛兵「さて、そろそろ時間だ。検問所のやつらに自慢しに行こうぜ」

鏑「ははは、そうだな」

中隊長「しっかり勤めろよ」


543 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 21:37:12.37QaSLTbTmo (13/38)

すみません、少し離席します


544カムラ ◆MlrGn9DGd22011/02/05(土) 22:13:40.86MUq+h9Peo (3/3)

おおおー、なかなか感慨深い


545 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:33:14.12QaSLTbTmo (14/38)


― 西の国境街 検問所 ―


侍「着いた、か」ザッ

衛兵「次の方、こちらにどうぞ」

侍「お手数をかける。皇国から参った侍と申す。書類はこちらに」スッ

鏑「確認いたしますので少々お待ちを」

衛兵「こちらの言葉がお上手ですね」

侍「皇国で出会った御仁から学んだのだ。間違っていなければ良いのだが」

鏑「十分ですよ。はい、OKです。ようこそ聖王国へ。ご滞在先はお決まりですか?」

侍「宛てのない旅ゆえまだ決まっておらぬが、魔王城とやらに行ってみようと思っておる」

鏑「魔王城ですか。残念ながら一般の方は入れない場所になっております」

侍「なんと……ううむ、既知が居るので挨拶を、と思っておったのだが」

鏑「でしたら王都にある魔族の居留地に行ってみてはいかがでしょう? もしかしたら知ってる方がおられるかもしれません」

侍「かたじけない。王都へはどのように行けば良いか教えていただけるか?」

衛兵「今日の夕方に街の東門から定期便が出発しますので、そちらに乗っていただければ良いですよ。あぁ、そうだ。おい、鏑」


546 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:33:39.54QaSLTbTmo (15/38)


鏑「もし良かったらご一緒しましょうか?」

侍「よろしいのか?」

鏑「私も王都に行かなきゃいけないんですよ。良ければ馬車の手配とかはしておきますよ」

侍「それはかたじけない。では、お願いいたす」

鏑「了解しました。17時に街の東門にいらして下さいますか?」

侍「あいわかった。では、後ほど」

鏑「お待ちしてます」

侍「感謝する」ペコリ ザッザッザ

衛兵「皇国のブシってやつか?」

鏑「そうだろうな。帯剣……じゃない。帯刀か? してたからな」

衛兵「左右の腰にロングソードとショートソードを挿してたって事は二刀なのかな?」

鏑「んー、どうなんだろうな。ブシの戦い方は見たことないからよくわからん。予備なのかもしれないぜ。それよりあれは剣じゃなくて刀ってやつだろ」

衛兵「それにしたって、あのブシの格好って良いよなぁ。俺もこの前皇国から来たって商人から一着買ってみたんだけどさ、これがまた渋いんだよ」

鏑「お前は給料をもうちょっと計画的に使えよ。っと、次の方どうぞー」


547 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:34:53.83QaSLTbTmo (16/38)


― 西の国境街 メインストリート ―


侍「西の国とはまた違った雰囲気なのだな。風が、空気が違う」スタスタ

侍(時間はまだあるな。少しゆっくりとするか)

カフェ店員「そこの武士さん、皇国茶はいかがかな?」

侍「皇国の茶があるのか?」

カフェ店員「もちろんだよ。皇国茶はこっちでも人気があるからね。江阪の有名茶房のやつがあるよ」

侍「久しく飲んでおらぬな。では、いただこう」

カフェ店員「一名様ご来店~」


女店員「いらっしゃいませ。ご注文はお決まりですか?」

侍「皇国茶と、なにか摘めるようなものはあるか?」

女店員「メニューにも載せてますけど、お勧めは燻製サーモンのサンドイッチですよ~」

侍「じゃあそれを頼む」

女店員「はーい。ありがとうございます♪」テテテ

侍(文字が読みづらいというのはやはり不便だな……)


?女「ほれ、あーん、だ」

?男「恥ずかしいだろこれっ」

?女「何を言う。カップルはみんなやってるぞ」ムゥ

?男「うぅ……晒し者な気がしてならない」

?女「ほらほら、折角メイドが気を利かせてくれたのだ。ゆっくりと食事をしようではないか」ニコニコ


548 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:35:44.37QaSLTbTmo (17/38)


侍(メイド殿……? いや、気のせいか。中つ国戦の英雄がこのような所に居るとは思えぬ。魔王城に行けば会えるかと思っておったが、止むを得ぬか。それにしてもあの二人は仲睦まじいな。少々ふしだらな気もするが……そういえば)


侍妻『はい、あなた。あ~ん♪』

侍『ななななな何をっ!? そのようなふしだらなっ』

侍妻『そう、ですか……すみません』シュン

侍『――っ、し、しかたない。い、一度だけだぞ』

侍妻『♪』


侍(妻よ……拙者は皇国から遠く離れたここまで来てしまった。お前を亡くしてから早や二年。何故自分だけが生き残ったのだ。主君の元も去り、一体これからどうすれば良いのだ。妻よ、教えてくれ……)

女店員「お待たせしました。皇国茶とサンドイッチです」

侍「っ、か、かたじけない。代金は先に払えば良いのか?」アセアセ

女店員「いえ、お帰りの際にあちらでお支払いください。では、ごゆっくり」ニコッ

侍「ありがとう」(皇国の武士たる者、いつまでも引きずっているわけにはいかん。その為の旅でもあるのだ)


?女「ふむ……」

?男「どうした?」モグモグ

?女「いや、なんでもない。次はカップルドリンクとやらを試すぞ!」ウキウキ

?男「スミマセンカンベンシテクダサイ」


549 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:36:48.13QaSLTbTmo (18/38)


店員「お一人様ごらいてーん! ささ、こちらの席へどうぞ」

巽「さんきゅー。よいしょっと」

女店員「いらっしゃいませー。ご注文はお決まりですか?」

巽「んー、そうだなぁ。珈琲と……ん?」

侍「む?」

巽「あー、すんません。それ、美味いですか?」

侍「これか? 美味いが……」

巽「じゃあ俺もこれで」

侍(人間……にしては少し違うか? メイド殿……魔族、なのか。耳といい、左右色が違う瞳といい)ジー

巽「すみませんね。美味しそうだったのでつい。俺は巽って言います」(皇国の武士か。珍しいな、確か武士というのは主君に仕えるって本に書いてたけど、主君の居ない野武士なのか?)ジー

侍「いや、気にしておらぬ。拙者は侍と申す。皇国の者の名に近いように見受けられるが……」

巽「あぁ、親が初代駐聖王国全権大使殿と知り合いでして、その辺が由来らしいです。俺、魔族と人間のハーフなんですよ」

侍「混血でござったか。いやすまぬ。じろじろと見てしまった。」

巽「気にしちゃいませんよ。慣れてますからね。混血児ってのはかなり少ないんですよ」

侍「それにしても、初代大使と申すと大陰陽師の卯様か。今では卯様を奉った神社まであるくらいだ」

巽「そんなにすごい方なんですか。生憎と面識はないんですけどね」ニコッ


550 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:37:54.22QaSLTbTmo (19/38)




?男「お?」

?女「ん? あー……ふ、む」

?男「んー、タマにここに来ると面白いな」ヒソヒソ

?女「そうだな。稀有な存在だが、自覚はしておらぬ、かな?」ヒソヒソ

?男「どうだろうな。二重の意味で珍しいんじゃないか?」ヒソヒソ

?女「卯殿の名を久しぶりに聞いたな」ヒソヒソ

?女「それよりも今度は私にもあーんをしてくれ」ウキウキ

?男「マジデスカ」

?女「はやくはやく♪」ニコニコ


巽「なんだありゃ……」

侍「仲睦まじくて良いではござらぬか」

巽「そりゃそうだけど、ありゃバカップルって感じじゃないか?」

女店員「お待たせしましたー」

巽「お、来た来た。ありがとさん」

侍「では、拙者はこの辺で失礼しよう」カタッ

巽「そうかい? これからどこに行くか決まってるのか?」

侍「王都に行ってみようと思っている」

巽「王都かぁ。俺もしばらく行ってないな」

侍「夕方には定期便が出るらしいが」

巽「あぁ、俺は別の方法があるから大丈夫だよ。もし機会があったら王都で会おう。侍さん、良い旅を」ニコッ

侍「楽しみにしていよう。巽殿も良い旅を」ペコリ


551 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:38:33.53QaSLTbTmo (20/38)



巽「音もなく歩き去る、か。ニンジャってやつに近いのかね。それにしても王都、王都ねぇ。教授職を蹴って以来、かな? 思えば遠くへ来たもんだーってか」

巽(転移呪と縮地で色んなトコ回ったからなぁ。一度戻るのも良いかな。式も完全に把握したし、そろそろ金も稼がないと路銀も厳しい、か。ついでに魔族大賢者様にご挨拶にでも伺おうかね。めんどくせぇけどな)

巽「よし。決まっちまえば善は急げだ」モグモグ ゴクン

巽「ごっそさん」チャリン

女店員「ありがとうございました~♪」

巽「っと、人気のないところ、っと。この辺で良いかな。んー、王都王都……よし。転移呪っ」ヒュンッ


?男「転移呪が使えるってことは、目覚めてはいるって事か」

?女「そうであろうな。ただ、勇者としての自覚はないようだが」

勇者「んー、魔族と人間のハーフで、なおかつ勇者としての素質持ち、か。面白い人材ではあるよなぁ」

魔王「そうだな。それに、先ほどの皇国人もなかなかの腕だと思うぞ」

勇者「見た感じ、かなりの場数を踏んでそうだな」

魔王「それだけではない、あやつ、メイドの名に反応しておった。ということは、中つ国戦に参加していた者だ」

勇者「今度メイドさんに聞いてみようか。侍さん、だったよな」

魔王「うむ。なにやら陰があるが素質はかなりのものであろう」

メイド「お待たせいたしました。碧将軍に物資を引き渡して参りました」

魔王「ご苦労だった。もうこんな時間か。今から王都に行っておいて明朝に大統領殿と会うとするか。勇者、頼む」ギュー

メイド「お手数をおかけいたします」キュッ

勇者「いや、くっつかなくても大丈夫なの知ってるよな……? はぁ、まぁいいか。じゃ、行くぞ。転移呪っ」ヒュンッ


552 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:39:43.44QaSLTbTmo (21/38)


― 王都 魔族居留地 ―


四天王蒼「おぉ、ガルドスか。久しいな」

ガルドス「お久しぶりです。王都に寄ったのでご挨拶をと思いまして」

四天王蒼「まだ旅を続けてるのか?」

ガルドス「ええ、まぁ」ポリポリ

四天王蒼「若い内は色々と体験しておくものではあるがなぁ……長兄と次兄の二人は魔王軍に入ったぞ」

ガルドス「さすがは兄さん達だ。オレは恥かきっ子らしいですから不肖の弟の分までがんばって欲しいですね」

四天王蒼「お前はなぁ、もうちょっとしっかりすれば良いのに。素質はあるんだぞ?」

ガルドス「はっはっは。こればっかりは蒼将軍様に言われても治りませんよ」

四天王蒼「親御さんにはちゃんと連絡してるのか?」

ガルドス「半年に一回くらいはしてますよ。便りがないのが元気な証拠、とも言うじゃないですか」

四天王蒼「お前は本当に楽天家だな……」アキレタ

ニコラ「すいませーん」

ガルドス「ん?」キョロキョロ


553 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:40:10.46QaSLTbTmo (22/38)


四天王蒼「下だ、下」

ニコラ「ごめんねぇ、ちっちゃくて。でも、飛竜族はでっかすぎるのよ、まったく。っと、賢者の学院の使いなんだけど」

四天王蒼「魔族大賢者殿の使いか?」

ニコラ「そのとーり。ここから西に馬で半日くらいの山に自生してる薬草を取りに行かなきゃいけないんだけど、必要な量が多くてさ。それで身体の『でっかい』飛竜さんにお願いしようかなって」

四天王蒼「ふむ。良い口を利いてくれる。しかし、あいにくだが今手の空いている者が……」

ガルドス「あ、すげぇヤな予感がする」

四天王蒼「こいつが行けるらしい。まだまだ若造だが十分行けるだろう」

ニコラ「ほんと? ありがとー。あたしはニコラ。学院の薬草・薬物学の助教授してるの。よろしくね」ニコッ

ガルドス「受けるって言ってないんだけどなぁ……まぁいっか。どうせヒマだし。オレはガルドスってんだ。よろしくな」

ニコラ「んじゃ、明日の朝からお願いしちゃうよ。それでも良い?」

ガルドス「いつでもいいぜ、『ちっちゃな』お客さん」ニヤリ

ニコラ「あっはっはっは。楽しい旅ができそうだね」ニコッ


554 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:41:45.33QaSLTbTmo (23/38)


― 西の山脈 中腹 ―


ニコラ「これでよし、っと」

ガルドス「ちょっと多すぎやせんか?」

ニコラ「何言ってんのよ。これでも少ないくらいよ?」

ガルドス「大型の籠満載なんですけど」

ニコラ「こんなのすぐになくなっちゃうわ。ホントはもっとたくさん持って帰りたいんだけど、採取量が決まってるからね」

ガルドス「種の保存とかいうやつか?」

ニコラ「そそ。無闇に取ると草花だって絶滅しちゃうからね」

ガルドス「ふーん……ん、何か聞こえないか?」

ニコラ「んー? 金属の、音?」ナンダロ

ガルドス「戦闘の音だ。行ってみよう」

ニコラ「めんどくさーい」ブーブー

ガルドス「誰か盗賊に襲われてるのかもしれんだろ。困った時はお互い様ってやつだ」

ニコラ「まったくもう。じゃあぱぱっと行っちゃいましょ」


555 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:42:32.06QaSLTbTmo (24/38)



侍「お主達、目的は何だ!?」キンッ

鏑「侍殿、こいつらは盗賊だ。金品狙いだよ」

盗賊「有り金置いていきな。そうすりゃ助けてやっからよ」

盗賊「剣もだぞ。金になっからよ」ニヤニヤ

侍「敵の数は10人といったところか」

鏑「ちょっと多いな。こっちで戦えそうなのは俺と侍殿くらい、か」

乗客「ひいいいいっ」

乗客「おたすけぇっ」

侍「やむをえぬ。鏑殿の得物は弓であったな。拙者が切り込むゆえ、援護を頼む」スラッ

盗賊「やる気か?」

盗賊「この人数を相手に豪気だねぇ」

盗賊頭「やっちまえ!」

盗賊「ひゃっはー!」

侍「二天一心流師範、侍。参るっ!」ダッ

盗賊「早えぇっ! ぐぇっ」バタッ

鏑「無駄口たたいてるヒマあんのかよ」ヒュンッ

侍「おぉぉっ!」シュッ ザクッ

盗賊「ぎゃぁぁっ」

盗賊「ぐあぁっ!」

盗賊「こ、この野郎!」ザッ

侍「ふんっ」キンッ ザッ

盗賊頭「ちっ、やりやがる」ザッ


556 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:44:25.64QaSLTbTmo (25/38)


鏑「次はこっちだ」ヒュンッ

盗賊「ぐっ」ドサッ

侍「はぁっ!!」ザクッ ドスッ

鏑「二刀流かよ。珍しいなぁ」

盗賊頭「こっちのワケわかんねぇ格好の奴を囲め!」

侍「くっ」キンッキンッ

盗賊「ほれほれぇっ!」ザッ シュッ

鏑「卑怯な奴らめ!」ヒュヒュンッ

盗賊頭「お前の相手はこっちだ!」ザッ

侍「鏑殿っ!」

鏑「大丈夫だっ!!」キィンッ

盗賊「余所見してる余裕あんのかよ!」ザッ

侍「くっ、しまった」ザッ

盗賊「死にやがれぇ!」

ガルドス「待て待てまてーいっ!」ビュォッ

ニコラ「ほいっと」ヒュッ カシャッ モクモクモク

盗賊「煙!? ぐ、ぐはっ、ゲホッゲホッ!」

侍「!?」(薬品か)スッ

ニコラ「ほらほら、特製の催涙薬だよ! 涙流しながら許しを請いな!」

ガルドス「うぉぉぉ!」ヒュンッ ドスッ

盗賊頭「ぐぉっ! お前たち、引き上げだ!」ザッ

盗賊「良いカラダのねーちゃんなのに!」ドタドタドタ

盗賊「お頭ぁぁっ!」ドタドタドタ

盗賊「ゲホッゴホッ」ドタドタドタ


557 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:46:27.26QaSLTbTmo (26/38)


ニコラ「あっけないの。あ、ごめんねぇ。問答無用で催涙薬使っちゃった」ペロリ

鏑「いや、助かった。ありがとう」

ガルドス「王都への定期便かい?」

侍「うむ。いきなり襲って来たのだ」

ニコラ「この辺は盗賊が出るからね。気をつけなきゃいけないんだよ。あたしはニコラ。学院の助教授さ。こっちのでっかいのはガルドス。あたしの手下だよ」

ガルドス「いつの間に手下になったんだ!?」

ニコラ「雇ってるんだから手下でしょ」ニコッ

ガルドス「うわぁ、タチ悪い」

侍「改めて感謝する。拙者は侍と申す」

鏑「私は騎士団准尉の鏑だ。ありがとう、助かった」

ニコラ「気にしなくていいよ。困った時はお互い様って言うでしょ」

カルドス「それ、オレの台詞……」

ニコラ「そうだっけ? 知らないなぁ。っと、侍さん、怪我してるじゃない。ちょっと待ってね」ゴソゴソ

侍「この程度、かすり傷だ。気に召されるな」

ニコラ「だーめ。あたしは調薬師でもあるの。怪我してる人をほっとけないわ。はい、腕出して」

侍「う、うむ……」スッ

ニコラ「んーっと、傷は浅いわね。消毒してっと、ちょっと沁みるわよ」ペタペタ

侍「問題ない」ヘイキ

ニコラ「あら、強いわね。あとはこの薬草をすりつぶしたのを塗って、ガーゼをして、包帯をくるくるーっと」テキパキ

鏑「慣れてるんですね」

ニコラ「まぁね。職業柄、採取の旅にも出るから、その時に怪我もしちゃう事もあるし、一緒に旅してる人の傷の治療とかもするからさ。はい、終わり」

侍「かたじけない」

ニコラ「どーいたしまして」ニコッ


558 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:47:05.46QaSLTbTmo (27/38)


鏑「見るところ、薬草の採取なのかな?」プラプラ

ニコラ「うん。この辺にしか生えてないのがあるからね。でっかいのに連れて来てもらったの。鏑さんも腕、どうにかしたの?」

鏑「いえ、癖みたいなものですよ。弓を使うのでほぐしてるんです」

ニコラ「湿布になる薬草ならたくさんあるわよ。あげようか?」

侍「飛竜という種族か?」

ガルドス「そうだよ。あんたは皇国の人かい?」

侍「いかにも。魔族というのを見たのはまだ3回目だ」

ガルドス「この国じゃそんなに珍しいモンでもないさ。どこにでも居るってモンだよ」

鏑「昼過ぎには王都に着く予定です。その後に改めてご挨拶に伺いたい。賢者の学院に行けば良いのかな?」

ニコラ「うん。あたしはそっちに居るからいつでも来てくれて良いよ」

ガルドス「俺は旅の身だ。挨拶なんて堅苦しいのはいらねぇよ。王都にはしばらく留まるつもりだから酒でも飲みにいこうぜ」ニカッ

侍「是非にも」

鏑「本当に助かった。感謝する」

侍「かたじけない」

ニコラ「いいっていいって。良い運動になったからさ」ヒラヒラ

ガルドス「では、また王都でな」


559 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:48:20.81QaSLTbTmo (28/38)


― 王都 大統領府 ―


大統領「これはこれは魔王殿。よくぞいらしてくれた」ニコッ

魔王「こちらに来るのが遅くなってしまって申し訳ない。伝達に不行き届きがあった」

大統領「気になさらないで下さい。それにしても、いつ見てもお美しい」ニコニコ

勇者「こんちゃ」

大統領「お初にお目にかかる……?」

魔王「メイドと共に私の身辺警護をしている騎士という者だ」

勇者「よろしく」

大統領「よろしく頼む。メイド殿もお久しい」

メイド「大統領閣下もお元気そうで」

大統領「忙しくて休む暇もないよ。っと、書状は読んでいただけたかな?」

魔王「うむ。北の遺跡の調査について書いておられたが」

大統領「半年前に発見された物なのだが、これが今までに見た事もないような遺跡だったらしい。それで、魔王殿のお知恵をお借りできれば、と思ってね」

魔王「どのような形なのだ?」

大統領「どうも神殿か何かだったようなのだが、奥に10体程の何というのか、巨像が立っているのだ」

魔王「巨像……ふむ、私の記憶にもないな。かなり昔の物なのかもしれぬ」フムム

勇者「実際に見に行くってのは可能なのか?」

大統領「もちろんだ。賢者の学院から調査隊が出ているのでそちらと合流してもらいたい。魔族大賢者殿が隊長となって調査を始めている」

メイド「あの愚弟、最近見ないと思ったらそんな所に行ってたのですか」

大統領「ただ、あの周辺には盗賊団のアジトもあるようで、護衛が必要なのだ」

勇者「魔王の護衛なら俺とメイドさんで十分だぞ」

大統領「それはそうかもしれぬが、調査団の護衛が必要なのだよ。元々同行していた護衛は数が少ない。盗賊団に襲われてしまうとひとたまりもない」


560 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:49:09.44QaSLTbTmo (29/38)


魔王「そういうことか。追加の護衛も一緒に連れて行けば良いのだな」

大統領「申し訳ない」

メイド「でしたら街で傭兵を雇う事になるのでしょうか?」

大統領「そうしてもらえるかな。費用はもちろん我々で用意するので準備が出来次第向かってもらいたい。時間がないので急いで頼む」

魔王「承知つかまった。では、早速……」

大統領「魔王殿」

魔王「ん?」

大統領「その、少しばかり茶でもいかがかな?」

魔王「そうしたいのは山々ではあるが……」

勇者「俺とメイドさんで人員は集めておくよ。魔王は少し休んでおけ」

メイド「あらあら」ニコニコ

魔王「そう、か? では、お言葉に甘えよう。いくつか話したい事もあるからな」

大統領「すまないな、引き止めてしまって」

勇者「じゃあ、集まったらまたこっちに来るからごゆっくり」パタン


561 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:49:52.83QaSLTbTmo (30/38)


魔王「して、何か話しがあるのであろう?」

大統領「う、うむ。その、何だ……」アセアセ

魔王「重大な事、なのか?」

大統領「重大は重大だ。私の一生を左右するような事でもある」

魔王「ふむ。聞かせてもらおう」シンケン

大統領「ま、魔王殿っ」ガタッ

魔王「な、なんだ?」ビックリ

大統領「あ、貴女と初めて顔を合わせた時からずっと想っていたのだ」

魔王「何をだ?」キョトン

大統領「その、わ、私と結婚を前提に付き合っていただけないだろうか!?」

魔王「……は!?」


562 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:50:27.02QaSLTbTmo (31/38)


― 王都 西門 ―


御者「到着しましたよ」

鏑「ありがとう。予定より早かったですね」

侍「まだ昼前だな」

御者「トラブルはありましたが、その他は概ね順調でしたからね。お二人のお陰です」ペコリ

鏑「いえいえ、私は騎士団の一員として当然の事をしたまでですよ。お礼ならこちらの侍さんと助けに入ってくれたお二人にお願いします」

御者「侍様、本当にありがとうございます」ペコペコ

侍「いや、拙者とて当然の事をしたまでだ」

鏑「さて、侍さん。私は賢者の学院に行きますが、貴方はどうなさいます?」

侍「ご一緒させていただこう。助けてもらったのは拙者も同じだ」

鏑「ガルドスさんと酒を飲む約束もしましたし、ね?」ニコッ

侍「うむ」


563 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:50:59.90QaSLTbTmo (32/38)


― 賢者の学院 ―


ニコラ「んー、っと。この薬草は……」

学生「ニコラ助教授、実験室の使用許可が下りました」

ニコラ「あんがと。じゃあ昨日説明したようにお願いね?」

学生「はい。それと、いくつかの薬草のストックがほとんどなくなってしまいました。こちらがそのリストです」

ニコラ「あらら。えーっと……うーん、これはちょっと手に入りづらいわねぇ」ウデグミ

学生「そうなんですか?」

ニコラ「北の山脈まで行かないと自生してないのよ。一応手配してみるけど、あまり期待しないで」

学生「わかりました。それと、賢者息子教授が探しておられましたよ」

ニコラ「なんだろ? ここんトコは問題起こしてないけどなぁ」

学生「あはは。助教授は色々な『伝説』をお作りになってますもんね」

ニコラ「うっさい。じゃあ、実験のほうはお願いね」

学生「はい」


564 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:52:28.70QaSLTbTmo (33/38)


コンコン

賢者息子「ニコラさんですか? どうぞ」

巽「邪魔するよ」

賢者息子「巽さん! 今まで一体どこに!?」ガタッ

巽「色々、だ。元気そうだな。魔族大賢者様にご挨拶をと思ったんだが、いらっしゃらないみたいだな」

賢者息子「あぁ、父は北の遺跡現場に行ってますよ。それにしてもお久しぶりですね。教授職を「マンドクセ」の一言で蹴って以来じゃないですか」

巽「そうだな。王都に来るのも久しぶりだ。色々変わってて驚いたよ」

賢者息子「そうですね。お店が出来たり潰れたり、色々と様変わりしてるかもしれません。ささ、お茶を淹れますから座ってください。それと、ここは安全なんですから腕組みしながら符を持つのはやめてくださいね」ニコッ

巽「お前にゃ敵わんよ」スッ

賢者息子「伊達に貴方のライバルじゃないですよ」

巽「ははは。それで、北の遺跡って何なんだ?」

賢者息子「なんでも最近見つかった遺跡らしくて、わからない事のほうが多いみたいです」

巽「それで魔族大賢者様が直接って事か」

賢者息子「はい。あと、魔王様も行く事になったと聞いてます」

巽「魔王さんが? そりゃ珍しい」

賢者息子「魔王様の知識は父以上ですからね。大統領経由で依頼したようです。興味ありますか?」

巽「なくはないけど、めんどくせぇよ」

賢者息子「相変わらずですねぇ」

コンコン

ニコラ「ニコラです。お呼びですか?」

賢者息子「どうぞお入り下さい」

ニコラ「失礼します……ってご来客中でした?」

賢者息子「大丈夫ですよ。こちらは私の旧友の巽さんです。こちらは薬草学、薬物学の助教授でニコラさんです」

巽「よろしく」


565 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:53:00.23QaSLTbTmo (34/38)

ニコラ「巽さんのお名前はかねがね聞いてます。教授職を蹴っ飛ばして旅に出たとか、在学中も色々と問題を起こしたとか」ニコッ

巽「賢者息子てめぇ……」ジロッ

賢者息子「なんのことでしょうか」シランプリ

ニコラ「お二人とも魔族と人間のハーフ同士で『色々』とやらかしたそうですね」

巽「ははは。まぁ、色々、だな」

賢者息子「あはは……」

ニコラ「それで、ご用っていうのは?」

賢者息子「あぁ、そうそう……」


566 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:53:23.52QaSLTbTmo (35/38)



ニコラ「じゃあ、失礼しますね。巽さん、ごゆっくり」

巽「俺もそろそろお暇するよ。じゃぁな」

賢者息子「また来てくださいね。父も会いたがってましたよ」

巽「めんどくせーよ」ニッ

ニコラ「巽さん、今から暇?」

巽「ヒマっちゃぁヒマだけど」

ニコラ「今から飛竜族のコと呑みに行くんだけど、ご一緒にいかが?」

巽「飛竜族? そりゃ珍しいな……」

ニコラ「巽さんの『武勇伝』もお伺いしたいですし」ニコッ

巽「しゃーねーな。潰れても知らねぇぞ」ニヤッ

鏑「あ、いたいた。ニコラさん」

侍「ん? 巽殿ではないか」

ニコラ「あ、鏑さんに侍さんじゃない。もう王都に着いたんだ?」

巽「西の国境街の武士さんか。偶然だな」

侍「うむ。ここで会ったのも何かの縁だ。もし良ければ……」

ニコラ「あ、もう誘ってるわよ。OKだってさ」

鏑「はじめまして。王国騎士団の鏑と申します」

巽「巽ってんだ。よろしくな」


567 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:54:01.06QaSLTbTmo (36/38)


― 王都 魔族居留地 ―


ガルドス「戻りました」

四天王蒼「おう、ご苦労だったな。ちゃんと仕事はこなせたか?」

ガルドス「ばっちりですよ。途中で盗賊に襲われてた定期便があったので手助けしておきました」

四天王蒼「うむ、よくやった。あぁ、そうだ。今、王都に魔王様が来ておられるぞ」

ガルドス「魔王様ですか。何かあったんですか?」

四天王蒼「北で見つかった遺跡について大統領閣下と話をしに来られたらしい。多分魔王様自ら遺跡に向かわれるのであろう」

ガルドス「相変わらずアクティブな方ですね。普通はどっしりと構えてるモンじゃないんですか?」

四天王蒼「そこが魔王様の良いところだ。それに、ゆう……じゃない。騎士殿もご一緒だからな」

ガルドス「あぁ、魔王様の恋人さんなんじゃないかってもっぱら噂になってる人間ですね」

四天王蒼「ゴシップってのはどこからでも湧いて出るモンだな……まぁ、決して違うとは言い切れんだろうが、な」

ガルドス「一度話を聞いてみたいですが、オレみたいなぺーぺーの放蕩者にはお目通りすら叶わんでしょう」

四天王蒼「気さくな方だぞ。機会があれば紹介してやろう」

ガルドス「ありがとうございます。さて、オレはちょっと約束があるんで失礼しますね」

四天王蒼「何かあるのか?」

ガルドス「いえね、あの助教授さんと呑みに行く予定なんですよ」

四天王蒼「ふむ。あまり呑みすぎんようにな」

ガルドス「了解です」


568 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:57:28.68QaSLTbTmo (37/38)


― 王都 大通り ―


メイド「よろしかったのですか?」

勇者「何がだ?」

メイド「大統領閣下は魔王様にホの字ですよ?」

勇者「まじで!?」ビックリ

メイド「今頃閣下は求愛のダンスを踊っておられるのではないでしょうか」

勇者「ダンスはないだろ……まぁ、魔王の事だ。きっぱりと断るに決まってるよ」

メイド「そう、でしょうか?」

勇者「ってーと?」

メイド「魔王様とて女性です。押しの強い男には弱い部分はあるのですよ?」

勇者「何言ってんだよ。魔王はそんなに軽い女じゃないよ」ハッハッハ

メイド「ひきつってますね」

勇者「う……」

メイド「大統領「も、もうがまんできないっ!」魔王様「な、なにをっ!?」大統領「ハァハァハァッ!」魔王様「あぁーーー……」っという展開になっているかもしれませんよ?」

勇者「いや、それはない」キッパリ

メイド「まぁ、そうですけど。でも、求婚はないにしてもお付き合いの申し込みはしておられるかと」

勇者「冗談はさておき、俺は魔王を信用してるからな。魔王はそう簡単に他の奴になびいたりしないさ」ニコッ

メイド「あらあら。勇者様の独占欲と嫉妬心を煽ってさしあげようと思いましたのに」ツマンナイ

勇者「はっはっは。それにしてもさ、勇者って名乗るのはさすがにマズいんだよな」


569 ◆JbHnh76luM2011/02/05(土) 23:58:17.30QaSLTbTmo (38/38)


メイド「そうですね。勇者様は本来人間ですから、それがまさか生きている上に黄金龍になって、なんていうことがわかったら英雄どころの扱いではなくなってしまいますからね。騎士様、という事にしておいたほうがよろしいかと思われます」

勇者「魔王と一緒に居れるのは本望なんだけど、偽名使わなきゃいけないってのはちょーっと不便だよなぁ」アーア

メイド「それはしょうがないかと思われます。しかしながら、魔族の大半は勇者様を知っておりますから、いつかはバレてしまうかもしれない、という可能性はありますが。さて、どこで傭兵を探しましょうか」

勇者「そうだなぁ、定番だけど酒場にでも行ってみようか。あぁ、そうだ。メイドさんは侍さんって名前の皇国の武士は知ってるか?」

メイド「侍様ですか? 良く知っておりますよ。皇王陛下の旗本として大活躍なさったお方です」

勇者「強いのか?」

メイド「単純な腕力の強さではなく、私に近いタイプですね」

勇者「スピードを生かして切り込むタイプってことか」

メイド「はい。剣術流派の師範もなさっておられましたから腕は折り紙つきです。私も数回練習がてら剣を交えましたが、噂に違わないお方でした。中つ国戦の際に皇王陛下の直属として数々の武勲を挙げられましたが、その後に色々あって皇国を出たと聞いております。侍様が、どうかなさったのですか?」

勇者「来てるっぽいよ。聖王国に」

メイド「あら」ビックリ

勇者「そんだけ強いんだったら力貸してもらえると良いけど、見たのは西の国境街だから王都にはまだ来てないかな」(一緒に居た勇者の素質を持ってる……巽っていったか? そいつも引き込む事ができれば面白そうなんだけどなぁ)

メイド「定期便を使っておられたら着いておられるかもしれませんけど」

勇者「ま、いいか。とりあえずめぼしい人がいないかチェックしちまおう。何人か候補をピックアップして魔王も連れてこなきゃな」

メイド「そうですわね」


570 ◆JbHnh76luM2011/02/06(日) 00:02:31.14ufaaCBAho (1/1)


以上となります。果たしてうまく書けているかどうか心配です。
「俺のキャラはこんなんじゃねぇよ!」等の文句がございましたら遠慮なくお申し付けください。参加者以外の皆様も「ヘタレ、つまらんぞ、ヘタレ!」などの罵詈雑言、お待ちしております。(土下座)

さてさて、本題。
初回の行動ということで、かなり狭い範囲での選択肢にしてみました。
今後は少しずつ選択の幅(自由度)が広がっていく予定です。


集まった5名で酒を酌み交わしつつ、もし勇者とメイドが皆様の居る酒場に来た場合、どのように応対するか、そしてその後の行動予定を皆様でお決めください。
作中で書いておりますが、勇者達は傭兵を探しておりますので、皆様にお声を掛ける『かも』しれません。

スレの中で作中さながらに酒を酌み交わしつつ相談してから決定するも良し、各自思い思いの返答をするも良し。ご自由にお願いいたします。
ご返答が揃い次第、書き溜め作業に入る予定にしております。

それでは、本日のところはこれにて失礼いたします。(土下寝)


571VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/06(日) 00:12:10.19J4DqRrcIO (1/1)




572カムラ ◆MlrGn9DGd22011/02/06(日) 00:12:34.66ub8tE+c4o (1/2)

感動したとともに
自分のキャラの薄さに気付いた
薄いから,へたれの好きに動かして
ともあれおつかれさま


573ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/06(日) 00:59:34.898LOGypujo (1/2)

久しぶりに感動したな……
読んでてニヤニヤが止まらない
なにはともあれおつかれ様です


574タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/02/06(日) 01:33:22.53+/jinkTvo (1/1)

ヘタレ乙

喋りがもっとドクオっぽい感じだったら良かったがこれもなかなか味があっていいな
で、酒場で勇者&メイドに会ったときのアクション…か


↓で良いか?「声をかけられるかも」じゃなく「此方から声をかける」になるが

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席の近くを通りかかった際にパッと一目見ただけでメイドに心を奪われ、酔いの勢いに任せて求婚するも
魔族大賢者の姉と聞いて超うろたえて先ずは自己紹介…の筈だったのだが
聖王都に渡った陰陽師の親父→初代駐聖王国全権大使の卯→皇国の陰陽師という経由で
メイドに過去を(他人に知られたくない部分いわゆる黒歴史まで全て)知られていたのでメイドに逆らえなくなる

--------------------------------------------------------------------------------------------

あと、書いておいた方がいいであろう情報を載せておく


好みの酒は聖王都産の穀物製醸造酒と皇国産の穀物製蒸留酒
居酒屋で出されるレベルのカクテルは酔い覚ましに飲むジュースと言う認識
最初の一杯から皇国産の穀物製蒸留酒をロックで飲む事が多い

聖王都産の果実製醸造酒や皇国産の穀物製醸造酒等も嗜む程度には飲む
が、聖王都産の果実製蒸留酒はカクテルにしないと飲めない


575カムラ ◆MlrGn9DGd22011/02/06(日) 02:01:12.35ub8tE+c4o (2/2)

強い酒が好きだが
めっぽう弱く酔いがまわると
日々の不満が口から漏れやすくなり
「魔法がなんだ…弓なら5本別々に狙い、射抜くことも出来る」「弓なら近接もいける」「サングラスはおしゃれの最先端だ」
などと回らぬ舌でぐちぐちこぼし始め
周囲の人間の肩を抱えて
同意を得ようとする絡み酒タイプ
そんなこんなで絡み回っているうちに通りすがりの騎士さまに諭される、そんな感じが良いですへたれさま


576VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/06(日) 02:13:19.92A8FBXdrOo (1/1)

何これ、超面白い、というか>>1は天才か


577ガルドス ◆yay98gC4gI2011/02/06(日) 02:59:06.04np+ZLwqN0 (1/1)

始まってたー!?

酒に頓着はしない、が発泡酒は苦手
笑い上戸で一定量を過ぎるところりと寝る
魔族らしく魔王には頭を下げっぱなし(絶対服従の構え)、勇者には野生の感というか嗅覚で下僕モード
こんな感じでお願いします


578VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/06(日) 03:14:58.96gjLBrSRSO (1/1)

新キャラの設定がうっすらとしかわからん

設定めんどいのとある意味ネタバレだから見ないようにしてるから後々掘り下げられるのを期待


579ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/06(日) 14:54:29.578LOGypujo (2/2)

カクテルが好きで他のお酒はあまり飲まない。
また、店のお酒等や道具を借りて自分で混ぜてみてはちびちびそれを飲んでる
本人は実験みたいで楽しいらしいが、店内ではかなり目立ってる(人目は気にしない)

勇者たちには気づくが無関心にカクテルを作り続ける(こちらから話しかけはしない)
他の参加者が勇者たちと話すのであれば、それに加わる
自分に話しかけられるようなら、自己紹介の後に二人にカクテルを勧める。
こんな感じの変態でいいですか……


580 ◆JbHnh76luM2011/02/07(月) 08:07:43.31qQf3pMQgo (1/1)

皆様おはようございます。
プレイヤーの皆様の行動予定のご提出が思ったより早くて驚きました。全員分が揃い次第書き溜めを開始いたします。(ある程度の道筋はメモしてます)

>>576様
過分なまでのお誉めのお言葉ありがとうございます。小踊りしてしまいそうです。罵っていただけると更によろこびます。

>>578様
可能な限り本編内で掘り下げるようにいたしますが、所詮はヘタレな>>1が書きますのでご期待しすぎませんようにお願いいたします……


581VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/07(月) 10:36:14.25gNXL3whIO (1/1)

ドMなのに掘るとか期待w


582VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/07(月) 11:33:24.73rGJ+05mAO (1/1)

人の褌で相撲をとるヘタレか…

でもものすごく面白い
これからの展開に目が離せないぜ


583 ◆JbHnh76luM2011/02/08(火) 22:42:04.34jd3BocdIO (1/1)

皆様携帯からこんばんは。

残るは侍様の行動待ちといったところでしょうか?
お忙しいようですので、ゆっくり待たせていただきます。


584VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/09(水) 01:07:25.79JU5hW+uLo (1/2)

わたっしまーつーわ


585VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/09(水) 07:43:44.36ymx1piaIO (1/1)

参加者の待ち時間区切ってサクサク書こうよ
待ち疲れる


586VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/09(水) 11:52:19.71wBmOcQvqo (1/1)

>>585
あわてるなよ早漏
ここは初めてか?


587VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/09(水) 12:05:07.50ZAV575wDO (1/1)

俺の童貞ちんぽに何か用か


588VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/09(水) 12:29:57.83733QBCxIO (1/2)

本当に待たせてすみません。
言い訳はしません。
毎日見れていた各SSスレも開けなくて…
今夜時間作って読んでから行動書きます

私から申し上げるのは僭越ながら、締め切りを設けていただいて未提出ならヘタレ様任せ、なんてやり方も考えられますね
待っていただくなら、時間絞り出します

なんか、好きなもの読む暇ないって拷問…


589侍 ◆xT1RX3lNDg2011/02/09(水) 12:30:46.75733QBCxIO (2/2)

酉忘れました。侍です。


590 ◆JbHnh76luM2011/02/09(水) 12:47:21.384XP8lLo6o (1/1)

皆様こんにちは。実は昨日の朝下腹部激痛で目が覚め、病院に行ったら尿管結石と診断された>>1でございます。痛さ爆発。

>>582様
お褒めくださいましてありがとうございます。
自分のキャラクターだとどうしてもワンパターンになりがちでしたので、今回のような手法を取り入れてみました。
やはり人様のキャラクターを預かるというのは色々と新しい見方ができて楽しいです。

>>585様
申し訳ございません。今回のお話は読者様に参加していただくという形を採っておりますので、少々はお時間がかかってしまいます。ご了承ください。

>>588-589様
お忙しいようですが、ご無理をなさらないようにお願いいたします。
締め切りに関しましては今のところは設ける予定はございませんのでご安心ください。
好きなものを読む暇もないというのは確かに精神的に厳しいですね。私の場合は「今、この厳しい時を越えれば遊べるんだ!」と言い聞かせながらがんばっている事が多いです。


現在の進捗を少しだけ。
本編は侍 ◆xT1RX3lNDg様の行動を待ちつつ、骨格部分はメモを取ったりなどで進行させております。あとは各プレイヤー様の行動を反映させるのみとなっておりますので、今しばらくお待ちくださいませ。


591カムラ ◆MlrGn9DGd22011/02/09(水) 15:59:05.52JU5hW+uLo (2/2)

尿管が爆発!お大事に!


592VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/09(水) 18:15:07.0854WPH6jAO (1/1)

こないだの盲腸炎といい、今回の結石といい、ヘタレは本当に病魔に好かれてんな
まあ、お大事に


593 ◆JbHnh76luM2011/02/10(木) 00:18:07.35RfrJsIDoo (1/1)

皆様こんばんは。結石があいかわらず地味に痛い>>1でございます。

>>591様
爆発はしてほしくないですね……生検の技師さんによると石が結構大きいらしくて「こりゃ痛いわ」と言われました。

>>592様
今年は当たり年なので色々とややこしい事になりそうです。年始のおみくじも『凶』でした。

侍 ◆xT1RX3lNDg様同様私も次第に忙しくなってきそうな雰囲気が漂っております。しかもそんな時に限ってSSのネタが出てくるものですからこれはもう割腹自殺をして果てるしかないのかと思案中。
とはいえ、同じ舞台のお話のスレをもう一つ立てるのもルール違反な気がしますので現在進行中の本編を終わらせてから余った部分で書こうかと思っております。ネタが出る=SSが書ける、という訳ではないですけどね……

それでは皆様、結石などには決してなりませんよう、お身体にはお気を付けください。本気で痛いです。七転八倒。

おやすみなさいませ。


594侍 ◆xT1RX3lNDg2011/02/10(木) 00:40:12.44wPkFF0UIO (1/1)

すみませんすみません
まだ568までしか読めてません
ヘタレ様のSS能力と自キャラや他の4キャラがあそこまで生き生きとしている素晴らしさに感服いたします
約束の今晩は間に合いませんで陳謝しますが、急ぎ明日にはと頑張ります
さて、仕事に戻ります


595VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/10(木) 10:45:01.82mgeKIzWDO (1/1)

うまくキャラ立てられてるなー。これは参加者楽しそうでいいなぁ…


596VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/10(木) 22:03:53.00IXi04CIl0 (1/1)

>>595 
このスレに書き込んでる、それだけでも参加者だ。もっと楽しもうぜ?


597VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/10(木) 22:06:49.67G1YRD6tIO (1/1)

そういや最近誰も縦読みやらなくなったね


598ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/10(木) 22:33:44.11to5+2DTGo (1/1)

さあ明日は
むかしよりも関東で雪が降るらしいですよ
らいねんは降らないといいですね
いつでも雪が降ると不便なので…
しかし、東北のほうでは毎日降っているんですよね
ご苦労様です。その苦労は関東住まいには分かりませんが。
ともかく言いたいことは
がっこうとか仕事とかに積雪は影響がないのは良いことです。
んでんで、休日も仕事の人は
バカみたいに薄着なんかしないで、風邪ひかないように暖かい格好で励んでください
れもん


599VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/10(木) 22:55:32.46blAutqAfo (1/1)

ニコラさんぱないっす
あれ?でも明日雪なのか
ではスタッドレスをはかせねば
いいコトを聞いた(`・ω・´ )
いいコトといえば
SS速報がかなりメジャーになってるな
SS好き(読むだけ)には嬉しいね


600侍 ◆xT1RX3lNDg2011/02/11(金) 04:16:04.579Wwgmp6ao (1/3)

読み切りました。まず感動。
自分の作ったキャラクターが聖王国で生き生きとしてる様に
「目から汗を出させて[ピーーー]気かヘタレ!氏ね!嫌なら喜べ!」と言いたい。
ヘタレ乙乙

…最近縦読み作り忘れてたな


601侍 ◆xT1RX3lNDg2011/02/11(金) 04:34:25.539Wwgmp6ao (2/3)

素敵なキャラつけで嬉しいが、欲を言えばもっと会話は簡素な表現を好むと思う。
話したり受け答えは作中がちょうど良いが、発言の長さは最小限で。表情や仕草で返答もあり。

酒は水のようなのでいくら飲んでも酔わない。だがそれでも、ほろ酔いで剣先が鈍るのを嫌い適度にしか飲まない。

メイドには間接的な恨みがある。
逆恨みだと分かっているが、彼に似合わず感情論。
メイドが提供した暗殺用の無味無臭の高度な毒薬が妻を殺し後悔と後遺症を生むキッカケとなった。もしメイドが戦いや誅殺を楽しんでいる片鱗が見えたら、感情の矛先はメイドに向かうってしまい、敵討ちのために親密になりあわよくば、と履き違えまで行ってしまっても面白い。

仲睦まじい勇者と魔王には、作中のように昔を重ねており個人的な共感から要請があれば喜んで力を貸す。


602侍 ◆xT1RX3lNDg2011/02/11(金) 04:37:30.299Wwgmp6ao (3/3)

へんなヤツだと思っていたが、
ただの変人じゃなくて、
れっきとした才能のある奇人。
お名前ヘタレがその人の通称、
つかみはOKだぜ読者参加。


603VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/11(金) 11:43:29.414B0ZefAIO (1/1)

邪魔する気はないが設定の後付けは作者泣かせじゃまいかと思うぞ


604タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/02/11(金) 13:54:18.4168QlqsOUo (1/1)

後付設定は記載済みの話に整合性を持たせられるようなものにするのが当たり前だろ

とりあえず整合性を持たせられる後付設定で「巽の両親」と言うのがあるが…要る?


605侍 ◆xT1RX3lNDg2011/02/11(金) 14:06:07.09cg6Sh4+IO (1/1)

>>603
なるほど一理あるな。
まずは、作者と読者に配慮の足りなさを謝りたい。
最初に綿密に設定しては使いにくいかと、簡易にしてしまったのは反省。次があるなら全て書くようにする。

元々設定もは、採用するもしないも作者の裁量との話があった。
後付け設定を書いて欲しいと作者が言うなら書くし、ちょっと…と言うなら行動のみにする。

ここは、あくまで読者と作者の作るSSだからな。まあ、我々は稀有にその中間ではあるのが喜ばしいが。


606 ◆JbHnh76luM2011/02/11(金) 22:37:47.39oNcQjelto (1/1)

皆様こんばんは。

>>595様
お褒め下さりありがとうございます。お預かりしている皆様のキャラを活かせているかどうか、絶えず心配しております。
次の機会がございましたら是非ともご参加くださいませ。
参加者ではない方にも何らかの形でご参加いただけるよう、必死で悪い頭を捻っております。

>>598様
何て秀逸な縦読み……驚嘆いたしました。すごいです。

>>600-602様
お忙しいのにありがとうございました。
追加設定もいただきましたので現在書き溜め分の書き直しをしております。追加設定については後述させていただきます。
メイドに対する感情の部分ですが、メイドが戦闘モードにならない限りは日常会話はある程度は受け答えしてくれると考えてよろしいのでしょうか?

>>603様
泣くとまではまいりませんが、「あー、こういう事なのかー」っと面白く感じます。
本編の書き直しや書き足しをする事でキャラクターに厚みが出ると考えれば大した苦でもなかったり。

>>604様
巽様のご両親については本編中(書き溜め部分)でほんの少し触れさせていただいておりますが、設定があるのでしたらいただければ追加いたします。

>>605様
こちらこそ準備不足の状態で開始してしまい、色々とご迷惑をお掛けしておりますので土下座しっぱなしです。
できるだけ本編中にて追加できるように努力いたします。


後付設定についてですが、正直なお話をいたしますと、このままだと侍様のお話だけで一本かけてしまいそうな勢いになりつつあります。
言い換えると、侍様の設定が『濃い』のでどうしても本編内で目立つ事になってしまいます。(書く文章量が必然的に増えるので)
極力皆様のキャラクターに出番や見せ場が出るように努力いたしておりますが、後付設定で「こういうのがあるよ!」という物がございましたら折角ですので一気に教えていただければ光栄です。

進捗状況:実はもう書きあがっているのですが、投下できるほどの時間がとれずにおります。携帯からは逐一チェックしておりますので、追加設定などございましたら書き足し等いたします。
次回投下予定は後付設定によりますが、明日~月曜日の間にできれば、と思っております。

乱筆・乱文ご容赦くださいませ。(土下座)


607タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/02/12(土) 02:04:17.45dKPU4kHao (1/1)

後付設定(になってしまったもの)「巽の両親」略歴
その1「父親」


Cher:乾

Call :イヌイ

Sex :Male

Age :Death(Died at age 78)

Hist :元皇国陰陽師 卯の招聘により25歳で聖王国に渡り聖王都大学院で定年まで教授職に就く(あくまでも招聘に応じたのみで卯が直属の上司ではない)
    妻となる女性とは聖王都内の酒場で出会い…乾の一目惚れにより果敢にアタックするも「自分より弱い存在を夫にしたくない」と言われる
    これが決闘という意味なら乾にとっても彼女にとってもDead or Aliveな結果に成り得る(式神を使えば彼女が、使わなければ乾が確実に死ぬ)事になるが
    「別に血を見るような戦いだけで優劣を見なくてもいい」との発言があった為、“酒の飲み比べ”で勝負となった
    実はこの時「口腔内に極小型の式神を召喚して酒のほぼ全てを式神に処理させる」と言うイカサマを行っている
    幸いバレはしなかったものの勝負のために消費した酒が計10ガロン近くに上ってしまった為、約1年超質素な生活を余儀なくされた
    …後年「乾の酒嫌い」の話が話題になるが、恐らくこれに由来するものと思われる

    聖王都大学院では式神ネットワークと言うべきものにより聖王国~皇国間の情報通信を行っていたが初期は精度が悪く使い物にならなかった
    精度を上げるために試行錯誤した結果「魔導通信筒」との融合により通信可能範囲が100海里を超え、さらにブリッジ機能の開発に成功した為に理論上通信範囲が無制限となる
    ただ、非常に高価になってしまった為に一般にはまだ出回っていないのが現状 コストダウンの為の開発を定年以降も続けていたがよる年波には勝てず…

*ブリッジ機能:通信可能範囲外の端末と通信する為の橋渡し(ブリッジ)役を担う機能 Ethernetのhubやrouterも広義でブリッジ機能を有する


その2「母親」


Cher:Philosopher

Call :フィロソファ

Sex :Famale

Age :342

Hist :獣型魔族 と言ってもそこまで獣っぽい姿をしている訳ではない(参考となる見た目…名探偵ホームズのハドソン夫人をイメージしてもらえれば…)
    夫である乾との馴れ初めは上記の通りである が、実は上記のイカサマはバレバレだった 曰く「あそこまでしてくる手法やその頭脳に惚れた」との事
    乾の指導によって簡単ではあるが陰陽術を行使出来るようになる(実力は初登場時の卯程度 だが、現在指導者がいないのでそこで頭打ちかと思われる)
    多産(10人兄弟とか)が当たり前と言う家系にありながら子宝は二人と人間であれば恵まれた方だが本人にとっては「少ない」と…
    子供は二人とも男(巽の方が兄 作中に登場しなくても良いが艮という59歳の弟が辺境の町の警備隊に居る)

    ちなみに巽のギャランドゥは母親の血筋ゆえに獣らしいモッサリ感がある
    その部分だけ見れば恐らく10人中8・9人が男女問わずモフりたいと思うほど
    だが本人にとっては非常に大きなコンプレックスである


608ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/12(土) 03:00:53.74QbkijE+jo (1/1)

追加設定。と言うよりも補足でしょうか?
お気に入りの大容量ショルダーバッグは相当に重いので、Str値は高め(力持ち)
その代わりに、素早く動けない(Vit値が低め)
こんな感じの脳内設定でした……


609侍 ◆xT1RX3lNDg2011/02/12(土) 09:52:48.89QV9TNz7IO (1/1)

>>606
ヘタレ殿お優しい言葉をありがとうございます。濃いでしょうか。それは光栄也。

侍はシャイで深き心のうちをを明かさないタイプです。だから簡潔に言葉を紡ぎたがる。
しかも、毒の背景は知っていてもメイド殿の責ではないと頭では理解しており、皇国の旧友としてお付き合いいたします。
ただ、601のような殺しを楽しむ要素があると、それをキッカケに、行き場の無かった感情の矛先が向いてしまうのです。それは八つ当たりともいいますが。

長文すみません。

>>598
仕事頑張ってます。ありがとうありがとう。
ココのスレが励みです!


610VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/12(土) 16:15:22.67y+H52LuSO (1/1)

>>609
コテの外し忘れには気をつけろよwwww


611侍 ◆xT1RX3lNDg2011/02/12(土) 21:37:12.463XwvTuF9o (1/1)

>>610
反省してるず
ご指摘感謝


612ガルドス ◆yay98gC4gI2011/02/14(月) 00:34:37.94YUcu1RsDO (1/1)

しばらく見れてなかったので不安でしたが問題ないようで安心。
設定の流れですか?
なら便乗しようかな?

得物の槍は取り回しと貫通力を重視したもの。旅の始めに家族から餞別として受け取ったもので以来補修をしながら使い続けている。
得意技は一撃翌離脱、シンプルだが自身の身軽さを活かした急上昇急降下の連続は、他の飛竜族には真似のできないものである。
反面力比べを嫌い、取っ組み合いは苦手としている。猫型獣族の知り合いがまさにそれで、自らの天敵とまで呼んでいる。

特技はアクロバット飛行。風を切り空を踊るのは最高に気持ちいいらしい。



613 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 12:45:59.82KaOV0E2Yo (1/28)

皆様こんにちは。ようやく投下できそうな按配になってまいりました。

>>607様
ご両親の設定ありがとうございました。作中でどこまで出せるかは不明ですが、取り入れていくように努力いたします。
巽様に弟さん居たんですね。兄弟仲はどうなんでしょう?

>>608様
了解いたしました。よく考えたらニコラ様の大荷物設定が結構消し飛んでる気がしてきました。申し訳ございません。

>>609様
メイドとは一応普通にコミュニケーションが取れるようで安心しました。完全拒否だったらどうしようかと……
お仕事がんばってください。

>>612様
ガルドス様(実は個人的に君づけのほうがしっくりくるのはなぜでしょうか)の設定ありがとうございます。猫型獣族の知り合いですか。お名前の設定があるのでしたら教えてくださると嬉しいです。


投下スケジュール:13時~13時半頃に投下開始予定にしております。お時間のございます方がおられましたらお付き合いくださいませ。(土下座)


614 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:00:40.01KaOV0E2Yo (2/28)


― 王都 とある酒場 ―


ニコラ「んじゃ、かんぱーいっ!」

一同「かんぱーい」チン

ガルドス「ほぉー、じゃあ賢者息子と同期なんですかい」

巽「ほぼ同期ってトコだな。ハーフってのはまだ珍しいからつるむようになったけどな」

ニコラ「学院では有名人なんですよね。『密室のファイアーマン事件』とか色々と聞いてますよ」

巽「あったな、そんな事。昔の話だよ」フッ

鏑「すみませーん、こっちにウィスキーをロックで」

ニコラ「私はどうしよっかな。カクテル欲しいんだけど、めんどくさいからリキュール何種類かとソフトドリンクも適当に、あと道具も含めて貸してもらえます?」

ガルドス「豪快な注文のしかただな。俺はワインを頼む」

侍「皇国酒はあるか?」

巽「んー、ジンでも貰うか」

ニコラ「何かカクテル作ろっか?」

巽「カクテルってジュースみたいなモンだからなぁ」

ニコラ「ほほー。そんなコト言っちゃうんだ? じゃあ私が巽さんの為にとびっきりのを作ったげよう」ニコッ

巽「じゃあ、楽しみにしてみようか」


615 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:01:30.58KaOV0E2Yo (3/28)


鏑「ガルドスさんはビールとかは飲まないんですか?」

ガルドス「んー、飲まないってワケじゃないんだが、苦手なんだよ。あのシュワシュワしたのがさ」

侍「炭酸が苦手という事なか? では、皇国酒はいかがだろうか」

ガルドス「皇国酒ってのは飲んだ事ないな。見た感じ醸造酒なのか?」

侍「米が原料になっている。すっきりしているぞ」

ガルドス「ほぅ、じゃあ少しいただいてみるか」

巽「うぉっ! なんだこりゃ!?」ゲホッゲホッ

ニコラ「ふっふーん。カクテルを馬鹿にした罰だよん」

鏑「エメラルドアイルですか……とんでもないのを作りますね」

ニコラ「鏑さんは知ってるんだね。ほらほら巽さん、カクテルはジュースじゃないよね?」

巽「わ、わかった。認識を改めよう……」

ガルドス「ん、こりゃ美味いな。辛口でキレも良いぞ」

侍「気に入っていただけたか」

鏑「うーん、楽しいですねぇ」ニコニコ

ニコラ「昨日今日出会ったばっかりなのにねぇ」クピクピ

ガルドス「これが旅の醍醐味ってモンだろ」ハッハッハ

侍「一期一会、というやつだな」クィッ

巽「タマにゃこういうのもアリだな」ゴクッ


616 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:02:36.86KaOV0E2Yo (4/28)


― 王都 酒場の入り口 ―


勇者「次はここにしてみるか」

メイド「なかなか良い人材が見つかりませんね」

勇者「戦争もないから、そもそも傭兵が少ないみたいだな。キャラバンの護衛程度しか仕事がないからみんな別の仕事に就いちまうみたいだ」

メイド「平和なのは良い事なのでしょうけど、いざ必要となった時は不便ですわね」

勇者「だな。ここで見つからなかったら一旦大統領府に戻ろうか。魔王が待ってるだろうしな」

メイド「そうですわね。大統領閣下からの求愛のダンスもそろそろ終わってる頃でしょうから」

勇者「メイドさんはどうやっても大統領にダンスを躍らせたいのか……?」

魔王「勇者っ!」ギュッ

勇者「魔王!?」

メイド「あらあら、探知魔法で辿って来られたのですか」


617 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:03:02.61KaOV0E2Yo (5/28)


魔王「大変だ勇者! 大統領殿から求愛されてしまったぞ!」

勇者「あー、やっぱり」

メイド「私が言った通りですね」エッヘン

魔王「お前達、呑気すぎるぞ」プンスカ

勇者「それで、どうしたんだ?」ナデナデ

魔王「当然断ったに決まっておろう。私には勇者がいるのだからな」ギュー

勇者「ほらな」

メイド「結果はわかりきっていましたものね」

魔王「それで、めぼしい人材は見つかったのか?」

勇者「いや、今からこの酒場を見ようと思ってたところだ」

?「はっはっはっは!!」

?「きゃははは」

?「弓はなぁ、弓は良いんだぞぉ」

?「お前ら落ち着けよ」

?「……」

魔王「盛り上がってる一団が居るな」

勇者「一仕事終えて打ち上げしてる傭兵のパーティだったら良いのにな。場合によっちゃ騎士団の方にも声を掛ける事も考えておかなきゃいけないか。とりあえず入ってみようぜ」

メイド「はい」

カランカラン


618 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:04:54.17KaOV0E2Yo (6/28)


ガルドス「うはははははは!」ゲラゲラ

ニコラ「ほーら、次のカクテルができたわよー♪」

鏑「魔法がなんだよぉ、弓こそが主役だと思わないか?」グチグチ

侍「……」チビチビ

巽「おーまーえーらーなー」ゲンナリ

勇者「へぇー」

魔王「ほぅ」

メイド「あらあら」

巽「お前ら、いい加減に……おぉ!?」ガタッ

メイド「?」

巽「そこのお嬢さん」ビシッ

メイド「私、でしょうか?」キョトン

侍「!!」ガタン

巽「俺と付き合ってくれないかな」キリッ

メイド「賢者息子の同期の巽様、ですね」

巽「なぜそれを!?」ビックリ

メイド「魔族大賢者の姉、メイドと申します。甥っ子がお世話になっております」ニコニコ

巽「なんと……」

侍「やはり、メイド殿であったか」

メイド「侍様、お久しゅうございます。回復なされたのですね。良かったです」ニコッ

侍「……」


619 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:05:38.66KaOV0E2Yo (7/28)


侍妻『っ!!』ガタンッ バタ

侍『どうした……!? がはっ!!』ゲフッ ドサッ

?『ふふふ。あのメイドとかいう女が持ってきた毒はさすがだな』

?『そうですな。こやつが生きておれば後々厄介な事になる』

侍(毒だと? 汁椀に仕込んでおったのか!? こやつら一体……メイド殿が用意した? どういう事だ)

?『女はもうくたばったぞ。結構美人なのにもったいねぇ』

?『こっちも言わない内だろう。中つ国の要人暗殺用って言やぁすぐに用意しやがったな』

?『所詮は異人よ。我が国での権力闘争などわからぬのさ』

?『皇王もこの調子で……』

侍(陛下まで狙う気か!?)グググ……

?『こいつ、動くぞ!』

?『馬鹿な!?』

侍『おぉぉぉぉぉぉぉおおおおお!!』ザザンッ

?『ぐぶぁっ』ズシャッ

?『ば……馬鹿、な』ドサッ

兵『何事だ!? こ、これは!?』

侍『こ、皇王陛下に御注進……陛下を暗殺しようとする者が臣下のな、か、に……』

皇王『何事だ!?』

メイド『どうなさったのですか』

皇后(臣娘)『何があったの!?』

侍『へ、へい……か……』バタ


620 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:07:00.76KaOV0E2Yo (8/28)


巽「知り合い、なのか?」

侍「……皇国で、な」

巽「皇国で……だと?」

メイド「はい。巽様のお話は貴方のお母様から『色々』とお伺いしております」ニッコリ

巽「ま、まさか……」

メイド「えーっと、『魔の左腕事件』とか」

巽「貴方に服従いたします」ドゲザ

勇者「何がどーなってるんだ」

メイド「侍様、奥方様の件では申し訳ございませんでした」

侍「……」

メイド「まさかあの毒薬があのような形で使われるとは……」

侍「すまぬ、今はまだ……」

メイド「……はい」ペコリ

侍「だが、メイド殿と再びお会いできた事は喜ばしい。元気そうでなによりだ」

メイド「はい」ニコッ

魔王「あぁ、フィロソファの息子か。私が眠っている間に生まれたのだったな。フィロソファからは聞いておったが、そうかそうか。お主が」

巽「母さんをご存じだったんですか」

ガルドス「ま、魔王様!?」

魔王「ん、飛竜族副官の三男、ガルドス……だったか?」

ガルドス「お、俺みたいな無名の名前まで覚えておられるのですか!?」マジデ!?

魔王「当然だ。フィロソファの事も含めて魔族の掌握は魔王の仕事だぞ。それに、お主に関しては蒼が殊更気に掛けておったのもあるからな」

巽「すげぇ、さすがは魔王さんだ」ビックリ

ガルドス「し、失礼いたしました!」ドゲザ

魔王「面を上げろ。今は宴席なのであろう」

ガルドス「し、しかし魔王様の御前で……」


621 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:08:18.11KaOV0E2Yo (9/28)


勇者「気にすんなって。魔王が良いって言ってんだからさ」

ガルドス「貴方が噂の騎士さん、か?」(なんだこいつ。人間なのにトンでもねぇ強さが見え隠れしてやがる)

勇者「あー、そうか。うん。騎士だ」

ガルドス「ははーっ」

魔王「ダメだ。完全に平伏してしまった」

勇者「俺、なんかしたっけ? ……ん?」

鏑「そんでね、俺は言ってやったんですよ。魔法がなんだーって。弓なら5本別々に狙って射抜くことも出来るし、近接だって可能なんですよぉ」ガシッ

勇者「えーっと、俺、いきなり絡まれてる?」

メイド「そのよう、ですわね」

鏑「俺だって努力したんですよ? 厳しい訓練を受けて弓の腕を鍛えに鍛えたのに、魔法でどかーん、で終わりなんて……」グダグダ

勇者「聖王国騎士団の兵士さんか?」

鏑「そーですよぉ。聖王国騎士団第57弓兵隊副官の鏑っていうんですよぉ。この度王都配属になりましたぁ~。ちくしょーっ、魔法部隊がなんだー!」

魔王「絡み酒だ」

勇者「タチ悪いなぁ……なぁ、鏑さんよ」

鏑「なんですかぁ?」ベロンベロン

勇者「酒くさっ、えっとな、弓と魔法は全くの別モンだぞ」

鏑「弓は強いんですよ!? なのに魔法魔法って、やってらんねぇですよ」

勇者「弓が強いなんて常識だろ。魔法と使い道が違うんだからさ」

鏑「そう言ってくれるあんたはすばらしいっ! さぁ、飲みましょう!」

勇者「いや、酒はいらん。弓ってのは魔法と比べて応用性が利くのが最大の利点だ。それに、魔法は適性がないと使えないけど、弓は訓練さえ積めば十分に実戦で活躍できる。そうだろ?」

鏑「そうです。そうです」ウンウン

勇者「魔法の欠点はやっぱり詠唱時間だ。威力は確かに魔法のほうがでかい時はあるけど、範囲型殲滅魔法なんて誰でも使えるモンじゃないよな。それに対して弓は、慣れは必要だけど速射性にも優れてる」

鏑「そうですそうです」ウンウン

勇者「つまるところ、弓には弓の強さってのがあるし、魔法には魔法の強さってのがある。弓と魔法を比べてる時点で間違ってるんだよ」

鏑「……」ジ゙ー


622 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:09:28.45KaOV0E2Yo (10/28)


勇者「あれ、俺、何か間違えた事言ったか?」

魔王「いや、間違えてはおらぬ。弓の強さというのはその精密射撃と隠密性にもあるからな。魔法ではそのような事は難しい」

鏑「感動しました! いつもいつも魔法部隊の奴らには厭味を言われていたんです。今ので少しばかりすっきりしました。さぁ、飲みましょう!」

勇者「だから酒はいらないって……」

魔王「戦いにおいて弓が魔法に劣るなど、勘違いも甚だしい」

メイド「魔王様クラスともなれば楽勝ですけどね」

ガルドス「魔王様の強さはトンでもないって聞いてます。あらゆる攻撃を跳ね返す上に攻撃魔法の一撃で山が吹き飛ぶとか」

魔王「どこまで尾ひれがついてるんだその噂は……」アキレタ

巽「高難易度の圧縮詠唱だけじゃなくて、無詠唱魔法まで使えるっていうのは賢者息子から聞いた事があるな」

侍「陰陽術でも無詠唱は困難を極める、のではなかったか?」

メイド「そうですね。晩年の卯様クラスともなれば無詠唱で十二天将を召喚しておられましたけど……」

巽「卯先生は規格外だって聞いてるぞ。皇国では伝説レベルなんだろ?」

侍「うむ」

勇者「卯さんはすげぇ努力したんだよ。最初は落ちこぼれだったって言ってたぞ」

魔王「自信も持てずにいつもおろおろしておったな」

巽「騎士さん、だっけか?」ジー

勇者「ん?」

巽「あんた、人間だよな? なんで卯先生の事を知ってんだ? 計算が合わないんじゃねぇか?」

勇者「あー、うん、気にすんな」ハッハッハ

ガルドス「魔王様、こっちは賢者の学院で薬草学の助教授をしてるニコラって奴です」

ニコラ「よろしく。カクテル飲みます?」

魔王「いただこう」

ニコラ「りょーかーい♪」ニコッ

メイド「手際がよろしいのですね」

ニコラ「慣れてるからねぇ。ほいっと、でーきた。どうぞ」スッ


623 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:10:13.24KaOV0E2Yo (11/28)


巽「ばっ、お前、それ……」モゴモゴ

ニコラ「気になさらないでどうぞどうぞ」ダマレ

魔王「ふむ、かなり強い酒を使ってるのだな」

メイド「アルコールに耐性のない方が飲めば一発で撃沈ですね」

ニコラ「飲まずに当てちゃうの?」ビックリ

魔王「そんなもの、すぐにわかるぞ」クィッ

巽「飲んじまったよ」シーラネ

魔王「ふむ。確かにきついな」フォンッ

侍「魔法?」

勇者「アルコールを飛ばしたんだよ。解毒魔法を応用するんだ。二日酔いにもこの方法は効果的だぞ」

巽「そんな方法が……」

魔王「伊達に長く生きておらぬ。さて、お主達。一仕事頼まれてもらえまいか?」

ガルドス「なんなりと」

巽「めんどくせ」

メイド「面倒臭い、ですか。では一つ、昔話を……」ニコニコ

巽「なんなりとお申し付けください」ドゲザアゲイン

勇者「どんな弱み握られてるんだよ」

鏑「あー、さっきも言いましたが、私は騎士団の者なので傭兵ではないのです」

魔王「案ずるな。騎士団からも人を出してもらうように頼む予定だ。今こうして出会ったのも何かの縁であろう」

鏑「そりゃまぁ……」

メイド「侍様はいかがでしょうか?」

侍「……行く宛のない旅だ」

魔王「かなりの腕前とお見受けする。もし良ければ力を貸していただきたい」

侍「そなたが、メイド殿が仕えるお方か?」


624 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:11:11.61KaOV0E2Yo (12/28)


魔王「うむ、魔王と言う」

メイド「取雲の役で活躍なさった魔王様ですわよ」

侍「皇国史上でも有数の大事件となったあの……」

魔王「いや、私は何もしておらん。それに、あの時活躍したのは勇者だからな」

侍「その勇者殿は今はもう没されたのだな。人間なのだから仕方がないのであろうが、一度手合わせ願いたかった」

勇者「う……」

メイド「そうですが、案外近くに居たりするかもしれませんわよ」ニコ

侍「……どういう事なのだ?」

魔王「まぁ、気にするな。それで、いかがだろうか?」

ニコラ「行き先ってどこなんですか? 場所次第では私も行くかも」

メイド「北の山脈になります。そこで遺跡が発見されたのですが」

巽「賢者息子が言ってたやつか」

ガルドス「蒼様から聞きました。かなり古い物で、魔王様が直々に出向かわれるとか。って事は、俺達は魔王様の護衛に? だとしたら光栄この上ありませんぜ」

魔王「いや、私の護衛ではなく、調査団の護衛になる」

ガルドス「そうですか……」ションボリ

魔王「とはいえ、頼まれてもらえると嬉しいぞ」ニコッ

ガルドス「は、はいっ! 魔王様の命ならどのような事でもいたします!」

ニコラ「北の遺跡というと、魔族大賢者様が行っておられる場所ですよね?」

勇者「そうだよ。盗賊団のアジトがいくつかあるらしくて護衛の追加がほしいみたいなんだ」

ニコラ「じゃあ、ご一緒させていただきます。ちょうどあの辺りでしか採れない野草が必要なんですよ」

魔王「じゃあ、決まり、だな」

鏑「私は騎士団からの命を待つ事になりますが」

魔王「すぐに手配しよう。報酬は王国から出るようになっている。必要経費も込まれるので道具や装備を買い足さねばならない者は領収書をもらってきてくれ。それと、現地は北の山脈ということで寒いそうだ。防寒具を忘れぬようにな」

ニコラ「経費で服買っていいの?」ラッキー

メイド「必要な範囲でお願いしますね」ニッコリ


625 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:12:12.44KaOV0E2Yo (13/28)


ニコラ「ちぇっ」ザンネン

ガルドス「俺はこのままで大丈夫なので、すぐにでもお供させていただきます」

巽「俺は少しばかし買い足す物があるな」

鏑「私は騎士団から下賜される物があるので問題ありません」

魔王「泊まる所に不自由している者はいるか?」

メイド「侍様はまだ宿をお決めになっておられないのでは?」

侍「うむ」

鏑「騎士団の寮でよければ私の身内という扱いで宿泊できますよ」

侍「かたじけない、頼めるか?」

鏑「喜んで」

ニコラ「あたしは自宅があるから大丈夫よん」

ガルドス「オレは居留地に行きます」

巽「賢者息子んトコに転がり込むよ。久しぶりに話したい事もあるからな」

魔王「問題ないのだな。では明朝、大統領府に集まってくれ」

一同「了解」

勇者「あ、そうだ。巽さん、ちょっといいか?」

巽「なんですか?」

勇者「転移呪使えるんだよな?」

巽「なんでそれを……って、よく見たら西の国境町に居たあのバカップル!?」ビックリ

侍「言われてみれば」

魔王「酷い言われようだな」

メイド「あらあら」

勇者「いや、あれはそう言われても反論できないぞ。まぁ、それはいいとして。勇者の素質については自覚してるのか?」

巽「あー、魔族大賢者様からも言われた記憶はありますが、ちっとも」ケロリ

勇者「だろうなぁ。雷系の魔法は使えるのか?」


626 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:15:22.65KaOV0E2Yo (14/28)


巽「さっぱりです。転移呪だけはモノにしましたがそれ以外はめんどくさくて」

魔王「宝の持ち腐れとも言えるが……陰陽術師でもあるのだったな」

勇者「腕組みで符を隠すってのはアイディアだけど、場面次第では不自然だからな」

巽「しゃーねーな。全部お見通しですか」スッ

巽「んで、俺を勇者の道に引っ張りこむつもりなんですか?」

勇者「いや、全然。確認しときたかっただけだ。勇者ってのは自分できっちり自覚しなきゃどーにもならないからな」

巽「ずいぶん詳しいみたいですね」

勇者「そ、そうか? 基礎知識程度だぞ」

巽「ふーん……騎士さんのお顔、どっかで見た覚えあるんだよな」ジー

勇者「気のせいだよ。どこにでもいるような顔だからさ」

巽「んー、歴史書か? いや、違う気が……」

勇者「ま、まぁまぁ、気のせいだって」バンバン

巽「そ、そうか?」オカシイ

魔王「気に留める事でもなかろう。侍殿、先程は途中で途切れてしまって申し訳ない。改めて力を貸して欲しい」

侍「……わかった。ここでメイド殿と再会したのも何かの縁であろう。それに、昔日(せきじつ)の温もりを思い出させていただいた礼にご一緒させていただこう」

勇者「温もり?」

メイド「……」


627 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:15:57.09KaOV0E2Yo (15/28)


魔王「感謝する。さて、我々はそろそろ退散させてもらうぞ。楽しい席に邪魔してすまなかったな。店主」

店主「なんでございましょう?」

魔王「ここの席の会計は魔王軍に回しておいてくれ」

ニコラ「いいの!?」ヤッター

鏑「そのような事までしていただくわけには」

魔王「気にするな。景気づけのようなものだ」

ガルドス「ありがとうございます」

巽「さんきゅ。懐がちっと寒かったからうれしいよ」

勇者「あんまり飲みすぎんなよ。明日二日酔いで動けないとかナシだからな」

魔王「では、私達はお暇しよう。楽しめよ」

侍「明朝お会いいたそう」

ニコラ「んじゃね~」ヒラヒラ

メイド「お待ちしております」


628 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:18:05.85KaOV0E2Yo (16/28)


― 王都 大統領府 ―


魔王「集まったか?」


メイド「あとは巽様だけですね」

勇者「賢者息子んトコに泊まるって言ってたな」

巽「わかったぞぉぉぉぉぉ!!!!」ドドドドドド

ニコラ「何事よ?」

鏑「どうしたんですか?」

ガルドス「朝から元気だな、おい」

侍「騒々しい」

巽「騎士さんあんた、勇者さんだな!?」ビシィッ

魔王「即バレとかつまらんな」ムゥ

鏑「巽さん、勇者様っていうと、あの伝説の?」

巽「おう。昨日、賢者息子の家で歴史書漁ったんだ。そしたら出てくるわ出てくるわ。勇者さんの記述だらけだ」

ニコラ「って、あの人造兵戦や前魔王大戦の英雄? でもあれって100年前よ? 生きてるワケないじゃない」

巽「俺も疑問だったんだ。でも、調べに調べてやっとわかったぜ」

勇者「賢者息子のトコは資料揃いまくってるもんなぁ」ハァ

魔王「あやつは勇者の大ファンらしいからな」クックック

侍「どういう事だ?」

ガルドス「人間で100歳以上ってーと、もうくたばりかけの爺だろうに」


629 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:18:43.49KaOV0E2Yo (17/28)


巽「魔王さんが復活した日、黄金龍が現れたってのは有名な話だよな?」

鏑「もちろん知ってますよ。魔王様の復活を祝う為かどうかは不明ですが、確かに現れましたね。私も当日警備しておりましたのでこの目で見ました。圧巻の一言でしたよ」

ニコラ「いいなぁ、私も行きたかったんだけど実験があって無理だったのよねぇ。でも、それがどうしたの?」

巽「それが、勇者さんだ」

ガルドス「はぁ?」

侍「黄金龍は唯一無二なのであろう。それは奇妙ではないか?」

ニコラ「そうよ。もしその仮説が正しかったとしたら、勇者様はこの世界の創生期から居た事になっちゃうじゃないの」

巽「もし、だ。黄金龍が一匹だけじゃなかったとしたらどうだ?」

鏑「……もしかして、代替わりしている、ということですか?」

巽「その通り。賢者息子は何も言わなかったが、表情を見りゃ丸わかりだ」

パチパチパチパチ(拍手)

魔王「よくぞそこまでたどり着いたな」

ガルドス「ってことは……」

ニコラ「本当に?」

侍「騎士殿は」

鏑「あの、伝説の」

巽「そうだ、勇者様その人だ」

勇者「そこまで調べ上げたんだったら嘘吐いてもしゃーないか」ハァ

メイド「お見事ですわね」

魔王「巽殿、お主の言う通りだ。騎士は、勇者だ」


630 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:19:25.27KaOV0E2Yo (18/28)


巽「よっしゃぁ!」ガッツ

鏑「まさか、伝説のお方が目の前に居るなんて……昨日は失礼いたしました!!」

ガルドス「すみませんでした! タダモンじゃねぇとは思ってましたが……」

ニコラ「へぇー、すごいね」

侍「メイド殿が言っておったはこういうことなのか」

メイド「その通りですわ。勇者様はその身分を隠さねばなりませんでした。人間の身でありながら100年以上を過ごすなど、常識では有り得ませんからね」

勇者「あーあ、バレちまった」ガックリ

魔王「すぐにバレると言ったであろ?」ポンポン

勇者「で、俺が勇者だって事をつきとめてどうするんだ?」

巽「いや、別に」ヘーゼン

メイド「単に知的好奇心の探究が目的だったという事ですか?」

巽「そういうことだ」マンゾク

鏑「公言無用、という事でしょうか」

魔王「いらぬ混乱を招きたくなければ、な」

ニコラ「あたしは別に気にしないわよ」

ガルドス「オレは魔王様の下僕ですから、魔王様がお望みにならないのでしたら」

侍「拙者はこの国の人間ではない。だが、皇国を救った大英雄にお会いできたのは嬉しい事ではある」

勇者「まぁ、適当に頼むよ」

魔王「よし、問題も解決したな。北の遺跡に向かうが、準備は良いな。勇者、頼む」

勇者「おう。全員もうちょっと集まってくれ。よし、転移呪!」ヒュンッ


631 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:20:53.16KaOV0E2Yo (19/28)


― 旧賢者の街 ―


勇者「ほいっと」

鏑「初めて転移呪を体験しましたけど、やはり便利ですね」

ガルドス「転移酔いってのがなかったな」

巽「言われてみりゃそうだな。俺のなんか使ってる自分でも少し気持ち悪くなるのに」

ニコラ「使い込んでるからじゃないの? ある程度アレンジが加わってるとか」

勇者「慣れみたいなモンだよ」

学院生徒「魔王様でございますね。魔族大賢者様より仰せつかっております」

魔王「ご苦労だった。調査隊の皆は無事か?」

学院生徒「ご心配ありがとうございます。今のところは問題ございませんが、ちらほらと盗賊の姿が見え始めております」

鏑「急いだほうが良さそうですね」

勇者「そうだな。案内を頼むよ」

学院生徒「はい。街の外に馬車をご用意しております。こちらへ」

ガルドス「じゃあ俺は空から追尾しやす」

ニコラ「あ、乗せて乗せて♪」

ガルドス「まじで!?」

ニコラ「だってこの前のあれ、面白かったんだもん。空を飛んでる~って感じでさ」

魔王「あぁ、わかるぞ。飛竜族の背に乗るのは格別の楽しさがあるな」

ガルドス「魔王様でしたらいつでも! アクロバット飛行なんてのも得意です!」

魔王「いや、私は構わん。勇者と共に行くからな」ギュー

勇者「おいおい……」

巽「バカップル……」ボソッ

侍「良いではないか」フッ

メイド「あらあら」ニコニコ

ガルドス「まー、しゃーない。構わねぇぜ」ホレ

鏑「では、行きましょう」


632 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:22:24.47KaOV0E2Yo (20/28)


― 北の遺跡付近 ―


ニコラ「わー、やっぱり気持ちいいー♪」

ガルドス「なんでオレこんな扱い」フクザツ

ニコラ「あれ? ねぇ、ガルドス。あそこっ!」バンバン

ガルドス「痛い痛い! 叩くなっ! 一体なんなんだよ……ってありゃマズい。急降下するぞ。掴まれ」ギュン

ニコラ「うひゃー、さいこー♪」


魔王「……ふむ、私の記憶にもないタイプの遺跡だな。巽殿は文献などで見た覚えはないか?」

巽「ありませんね。巨像ってのが気にかかります。巨像文明の遺跡は今までこの国では見つかっていなかったはずですが」

鏑「たしか西の国のさらに向こうの国で発見されているのでは?」

侍「中つ国にも似たような遺跡があったと聞いた事がある」

魔王「巨像文明というのは謎が多くてな。私も研究しようとしたのだが、資料が少なすぎてほとんど何もわからずじまいだった」

鏑「世紀の大発見、ということですよね」

巽「そうなるだろうな」

メイド「お馬さんかわいいですね♪」ニコニコ

御者「あの、客車に乗っていただきたいんですけど……」

ガルドス「魔王様!」ヒュォッ

魔王「御者殿、止めてくれ。ガルドス、何があった?」

ニコラ「この先に遺跡みたいなのが見えるんだけどさ」

学院生徒「ご安心ください。そこが目的地です」

ニコラ「じゃなくて、盗賊団みたいなのに襲撃されてるよ!」


633 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:22:50.53KaOV0E2Yo (21/28)


魔王「なんだと!?」

勇者「ちょっと間に合わなかったか。先行する」フォンッ ダッ

巽「詠唱なしで加速呪かよ」

魔王「加速呪、増力、硬化を一度に使っておるのだ」

巽「すげぇ、さすが……」

鏑「しかし、黄金龍の姿になればそれだけで終わりそうだと思うのですが」

メイド「龍化は威力が大きすぎるのですわ。一撃で山どころか、国が軽く消し飛ぶそうです」

侍「それは洒落になっておらぬな」

魔王「ガルドス、上空から急襲して混乱させろ。僅かでも時間を稼がねばならん。できるか?」

ガルドス「命に代えましてでも!」

ニコラ「じゃあ私は邪魔よね」

ガルドス「催涙薬あるんだろ?」ニヤッ

ニコラ「あ、そっか。あのコンビネーションね」ニコッ

ガルドス「先に行かせていただきやす」バッ

メイド「良いコンビのようですわね」ニコニコ

鏑「私達も急ぎましょう」

魔王「御者殿、ここまでで結構だ。あとは我々が走ったほうが早い」

学院生徒「急ぎましょう!」

侍「では、参る」ダッ

鏑「ある程度まで接近したら弓で援護します」

侍「かたじけない、頼む」


634 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:24:20.47KaOV0E2Yo (22/28)


― 北の遺跡入り口付近 ―


盗賊「ここだここだ! お宝が眠ってるぜ!」

盗賊「護衛が出てきたぞ!」

盗賊「蹴散らせ!!」

護衛「敵だ!」

魔族大賢者「盗賊団ですか。大事な時に……」

護衛「我々が参ります。大賢者様はこちらで」

学院生徒「だ、大丈夫でしょうか……」

魔族大賢者「魔王様達がもうすぐ到着なさるはずです。貴方達はここに隠れておきなさい」

護衛「大賢者様、危険です!」

魔族大賢者「何を言っているのです。私を誰だと思っているのですか?」

盗賊「ひゃっはー!」

盗賊「殺せぇ!」

魔族大賢者「実戦は久しぶりですね。100年ぶり、でしょうか。炎の槍!」ゴゥッ

盗賊「ま、魔法だと!?」

盗賊「あっぶねぇ」

盗賊「あちちちちち!! あいつから片付けろ!」

護衛「大賢者様をお護りしろ!」

護衛「おう!」


635 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:25:17.39KaOV0E2Yo (23/28)


盗賊「相手はたったの10人だ。片付けろ!」

盗賊「詠唱するヒマを与えなきゃ魔法なんざ怖くねぇ」ヒュンッ

護衛「ぎゃぁっ」

盗賊「ひゃははは! こいつら弱えぞ。魔法にさえ気をつけりゃ余裕だ」

魔族大賢者「盗賊団の人数が多いですね……」

勇者「迅雷!」ピシャァッ

盗賊「ぎゃぁぁぁぁ」

盗賊「ぐおおおお!」

盗賊「ちっ、増援か!?」

魔族大賢者「勇者様!」

勇者「おう、久しぶりじゃねぇか」

盗賊「ひ、飛竜だ!」

盗賊「ひえぇぇ」

ガルドス「いくぞぉぉぉ!」ギュン

ニコラ「ほーら、涙流して許しを請いなさい!」ヒュッ カシャ モクモクモク

盗賊「ゲホッゲホッ」

盗賊「催涙薬だ!」

ニコラ「風が強いからあんまり効果ないかも」ムゥ

ガルドス「いや、混乱は引き起こせたから一応目標はクリアだ。何回か突っ込むぞ。振り落とされるな」

ニコラ「あいよ」


636 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:26:23.29KaOV0E2Yo (24/28)


鏑「王国騎士団だ! 盗賊共、神妙にしろ!」ヒュンッ

盗賊「騎士団だ!」

盗賊「やべぇぞ!」

侍「参る!!」ザザッ キンッ

盗賊「ぎゃぁぁぁぁぁ」

盗賊「早ぇぇっ!」

巽「我が式よ、その姿を顕せ! 出でよ、死鬼神!!」ゴォッ

魔王「ほほぅ、オリジナルの式か」

メイド「なかなかおどろおどろしいですわね」

盗賊「なんだありゃぁ!?」

盗賊「ば、化け物!」

盗賊「退却だ! 退け!!」

ガルドス「魔王様、いかがいたしましょう?」

魔王「上空から見つからぬように追え。アジトの場所を知りたい」

ガルドス「了解でさ。ニコラさんよ、この辺の地理はイケるか?」

ニコラ「ある程度なら地図を頭に叩き込んできたから大丈夫よ」

ガルドス「じゃあ、いくぜ!」バサッ

魔王「くれぐれも気をつけろ」

ニコラ「まっかせてー」ヒラヒラ


637 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:27:28.54KaOV0E2Yo (25/28)


勇者「んー、出番なかったな」

魔王「ご苦労だった。盗賊共は退いたようだな」

メイド「私なんてなーんにもする事ありませんでしたわ」ラクチン

侍「……」

魔族大賢者「魔王様! この度はこんな辺境にまで足を運んでいただくことになってしまい、申し訳ございませんでした。しかも助けていただいて」

魔王「大統領殿からの依頼だ。気にするな。それに私も遺跡には興味があったからな」

勇者「こっちが頼まれてた護衛の増援分だ。この三人の他に飛竜族が一人と学院の助教授さんが一人来てる」

魔族大賢者「勇者様も本当にありがとうございます。みなさんも本当に……た、巽!?」

巽「お久しぶりです」

魔族大賢者「お前、今まで一体何をして……」

魔王「あぁ、知り合いだったのだな」

メイド「賢者子供とほぼ同期で、親友の仲ですからね」

勇者「巽さんの紹介はいらないみたいだな。こっちが聖王国騎士団の鏑さんで、こっちが皇国から来た侍さんだ」

鏑「よろしくお願いいたします」

侍「お初にお目にかかる。魔族大賢者殿のお噂は皇国でも奥方の卯様同様かねがねお伺いしている」

魔族大賢者「わざわざありがとうございます。騎士団の方や皇国の武士様にまで来ていただけるとは、心強い事この上ありません」

鏑「魔王様が手を回してくださって命令が出たのですよ」

魔王「騎士団の者が来ておれば騎士団の増援が望めるだろうと思ってな。この遺跡の重要度がわかればすぐにでも騎士団の本体がこっちに来るように手配してある」

侍「それにしても、かなりの規模の遺跡のようだが」

魔族大賢者「そうなんです。入り口は今のところここしか見つかっていませんけど、構造から考えればまだいくつかあると思っても間違いはなさそうです。それに、奥に……」

魔王「巨像、であったな。大きさはどの程度なのだ?」

魔族大賢者「それは直接見ていただいたほうが良いと思われます」

巽「俺も行っていいですか?」

魔族大賢者「まぁ、構わないだろう。巽の助力も欲しいのは事実だ」

鏑「では、私と侍さんはここで待機しておきます。ガルドスさんとニコラさんも待たなきゃいけませんからね」

魔族大賢者「ニコラ助教授が来てるのですか?」

勇者「うん。さっき言いかけた助教授さんってのがニコラさんだ」

魔族大賢者「なるほど。ちょうど良かったです。あとでいくつか頼みたい事があります」

侍「では、そのように伝えておこう」

魔族大賢者「お願いします。何かあったらこの通信筒で知らせてください」

鏑「了解しました。騎士団の名誉にかけてお守りいたします」

魔族大賢者「よろしくお願いいたします」

魔王「勇者、メイド。行くぞ」



638 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:28:47.67KaOV0E2Yo (26/28)


― 遺跡奥地 巨像が立つ神殿(?) ―


魔族大賢者「これがお伝えしておりました巨像です」

魔王「これは……」

メイド「かなり大きいですわね」

巽「文献にもこんなデカさの像の記録は見たことないですね」

魔族大賢者「うむ。そしてこっちが」

魔王「さらに巨大な像、か」

巽「高さが……5メートルってとこですか。ほかのは3メートル前後ですね」

勇者「……」

魔王「ふむ。確かに記憶にないタイプの遺跡のようだな。この石像群以外にも変わった点は?」

魔族大賢者「こちらの祭壇でございます」

巽「石造りで人間が一人横たえる事ができる程度のサイズですね」

魔王「む……この遺跡内は、魔力が流れているのか?」

魔族大賢者「はい。この遺跡の機構今でも『生きて』いるようです。どのような方法なのかは不明ですが、魔導機関のような物がどこかに設置されていて、魔素を取り込み、魔力を供給しているようです。この祭壇ですが、試しに私が寝てみましたが何も起こりませんでした」

魔王「軽率な事をするでない。お前に何かあったらどうするのだ」

魔族大賢者「申し訳ございません、しかし調べる為には……」

メイド「興味がある事に対しては相変わらず怖いもの知らずなのですね」

魔族大賢者「ゴメンナサイ」

勇者「この石像にも魔力が流れ込むようになってるみたいだな」

魔王「そうなのか? 何も感じられないが」

魔族大賢者「魔力の流れが断絶しているようです。何らかの儀式で使われていた場所で、この巨像群もその儀式で使うものではないかと推測しておりますが」

巽「血の痕跡とかはないみたいですね」

魔王「生贄が捧げられていた場所だと?」

巽「えぇ。こういう場所ってーと生贄を捧げてどうのこうのってのが定番でしょうから。でも、その線はないみたいです」

メイド「しかしこの石像、かなり手が込んだ造りになっていますね」

魔王「そうだな。それぞれが異なる武器を象った石器を手にしているところを見ると、旧時代の戦いの神でも祭っておったのかもしれんな」

鏑『ザッ……ガルドスさんとニコラさんが戻られました』

魔王「わかった。一度そっちに戻る」

魔族大賢者「この先にも通路はあるのですが、落盤で通れなくなっておりました」

巽「そこをなんとかできれば遺跡の詳細がわかるかもしれませんね」

魔王「一度戻ろう」

魔族大賢者「承知いたしました」

巽「りょーかい」


639 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:29:27.27KaOV0E2Yo (27/28)


― 遺跡入り口 調査団キャンプ ―


魔王「ご苦労だった」

ガルドス「ありがたきお言葉。盗賊団のアジトはここから東にしばらく行ったところにあるみたいです。山肌に開いた洞窟を利用してました」

魔族大賢者「ニコラ助教授、よく来てくれました」

ニコラ「いえ、薬草の採取もしたかったですからちょうど良かったです」

魔族大賢者「来て早々申し訳ないのですが薬をいくつか作ってもらいたいのですが」

ニコラ「お伺いします」

魔王「ふむ、盗賊団のアジトを壊滅させてしまったほうが話は早い、か?」

鏑「騎士団の本体を呼んで襲撃してはいかがでしょう」

侍「それでは大規模になりすぎはしないか?」

鏑「相手の人数が把握できれば良いのですが……」

ガルドス「そこまではさすがにわからなかったな。でも、結構な人数は居るっぽいぜ」

巽「この人数だと、寝込みを襲うくらいしか方法はなさそうだなぁ」

鏑「夜襲ですか。見張りがどれくらい居るかによりますけど……」

ニコラ「承知しました。すぐに作れるものばかりですのでぱぱっと作っちゃいますね」

魔族大賢者「よろしくお願いします。ニコラさんが来て下さって良かった。学院に連絡を取ろうと思っていたところだったのですよ」

ニコラ「お役に立てて光栄です」ニコッ

魔王「ん? 勇者はどこに行った?」

メイド「勇者様でしたら巨像の部屋で調べたい事があるからって残られましたが……」

魔王「何をしておるのだあやつは」

勇者「すまんすまん」

魔王「勇者、私の側を離れるとはどういうことだ」プンスカ

勇者「ごめんごめん。像が気になったからさ」ナデナデ

魔王「まったく」ニコニコ

メイド「魔王様、表情と台詞が一致しておりません」

巽「どこでもコレなのかよ、この二人……」

鏑「それはそうと、盗賊団はいかがいたしましょうか?」

魔族大賢者「そうですね、どうするか少し話し合ってみましょう」


640 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 13:41:09.36KaOV0E2Yo (28/28)


今回の投下は以上となります。お納めください。(土下座)
さて、ここで2回目の行動選択となります。
これからの行動をどうするかプレイヤーの皆様のアイディアをお寄せください。
ただし今回は各自のアイディアではなく、パーティとしての統一見解をお願いいたします。同時にパーティーリーダーをお決めいただくこととなります。
「お前がやれ」「お前が」「いやいやお前が」「じゃあ自分が」「どうぞどうぞ」的なやりとりでも何でも結構ですので、リーダーを決定していただくこととなります。

各自でアイディアを出した後、パーティとしてどのような行動を採る事にするのか、そしてその行動の詳細(役割分担や作戦など)をお答えください。
それとともに遺跡内での個人的な行動で「こういうことがしたい」というものがあればお書き下さい。反映できるような内容であれば反映してまいりますし、それによってストーリーが変化していくかもしれません。

箇条書きにしますと、

1. パーティーリーダーの決定
2. 今後の行動指針の決定(統一見解)と役割分担と作戦
3. 各自の遺跡内での行動(希望があれば)

となります。以上の内容決定後、続きのお話を作成いたします。


本編に参加できない皆様へ
 今回のプレイヤーには参加できず、「ンだよこのヘタレ!! 参加者以外は蚊帳の外か? んん? 夜道の一人歩きにゃ気をつけろよ!」と思っておられる皆様、本編参加ではありませんが、一つアイディアをお寄せください。
 プレイヤーキャラクターの一人、鏑様は本編中でも触れましたが、魔法に対して若干のコンプレックスというか、僻みをお持ち(?)のようです。
 現在、賢者の学院にて『新型長距離武器』が開発中でありますが、皆様にはこの新型弓に関して「こうすりゃ良いんじゃね?」や「こんな風にしたらどうなんだ?」など、学院生徒(あるいは教授・助教授)となってご意見・ご要望をお伝えください。>>1の中にはすでにある程度のアイディアはあるのですが、皆様のご意見もいただければ、と思っております。
 「お前、話の全部を他人の褌で相撲とる気かよ」と思われてしまいそうですが、そのとおりかもしれません。よろしくお願いいたします。(土下座)


641VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/14(月) 14:11:20.50BdcjNemIO (1/1)

乙乙

新型と言わずとも符を貼った矢みたいにパーティー内での連携的なものとか


642ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/14(月) 15:04:22.59SlIr1mSlo (1/2)

乙乙
盛り上がってきた

パーティーリーダーはパス希望
こそこそと鏑さんの矢の鏃(やじり)に塗れる即効性の毒薬を調合したい……


あと「人数が多いなら、罠をしかけてそれに誘い込めばいいじゃない」と考えなしに言ってみる
(でも仮に罠を仕掛けるとしても、時間が足りなさそう……?)
「遺跡の中に使える物ないかなぁ……」


643カムラ ◆MlrGn9DGd22011/02/14(月) 17:51:49.16+/KJHf3Bo (1/1)

へへへへたれお疲れ様です
いつも楽しく拝見しています

>>641さん>>ニコラさん
符もお薬もかっこいいな
遺跡ってことだし発掘物の弓も
魔導機関が生きていて
侍さんから弓道の型を
教えてもらっていたら
集中しすぎて
なんかデター( °∀°)ー!!なんてのも
良いかなと今読んてで思ったり

作戦は
ブルーインパルスよろしく
ガルドスさんがアクロバットに
睡眠薬を空からばらまいちゃえば
注意も引けるし
盗賊団は寝ちゃうのでは…とか
炸薬をまいて火を打ち込むとか
陰険ですみません



644VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/14(月) 20:00:00.73gTpiiuIWo (1/1)




645ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/14(月) 23:21:08.83SlIr1mSlo (2/2)

どかーん
……うわぁひどい

でも効果的ではあるかな?
炸薬をへたれが許してくれるか分からないけど


646 ◆JbHnh76luM2011/02/14(月) 23:55:58.81C6VgL2duo (1/1)

いつもご支援ありがとうございます。(土下座)
皆様こんばんは。仕事が終わってから某魔法少女アニメを放映分一気に見てしまってヘロヘロな感じになりました。歳ですね……

>>炸薬
炸薬の製法(信管含めて)を誰かが知っているかor誰かが持っているか、という点さえ解消できれば全く問題ありません。

行動決定に関する部分のお話が大多数なので、個別レスは差し控えさえていただきます。ご了承ください。(平伏)


647VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/15(火) 00:11:07.05LpoctlbDO (1/1)

新型弓自体に呪を刻んで矢に色んな魔法効果を付与したりと想像してみたり


648タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/02/15(火) 00:47:25.94SIbBBIcVo (1/1)

パーティーリーダー?マンドクセ パス
いや、用心棒稼業程度しかしてない人間がパーティーリーダーとか役者不足もいいところですぜ

実戦経験としてパーティーリーダー適任者を選出するなら侍さんか…次点で鏑さん…


とりあえず盗賊団を壊滅させるって事は殲滅戦(敵方の生存者を0にする)て事でおk?
だったらいい方法(死鬼神を誰かの体に降ろしてオートバトル)があるんだが…
ただ、事後処理のバックアップが無いと俺がタヒぬ
事後処理のバックアップ無理だとかなら至喜神で後方支援に徹する



炸薬…というか火薬だな。それこそニコラさんが製法を知っててもおかしくないんじゃないか?
ただ、密閉容器に火薬を突っ込んで導火線に火をつけて…てしないと
火薬に火を点けるだけだと手持ち型の花火よろしく激しく燃え上がるだけで終わる

あと、生薬だけで火薬は精製出来ないから製法を知ってても材料があるかどうかだな
…じつは催涙弾は唐辛子粉と油脂があれば出来る コストパフォーマンス的にどうかとは思うが…


>>613
兄弟仲?20年ぐらい会ってないからもし対面したら双方すげー他人行儀になるかと…
あと、父親似の風貌の俺と違って母親似の風貌なんだよな艮…
見た目以上の俊敏さと身のこなし方はまるで猫系獣型魔族だぜ。見た目犬なのに…て言うと怒るんだっけ…


649侍@ヘタレリアン2011/02/15(火) 01:15:33.37jBs+U7H9o (1/1)

>>829
とりあえず、明日には読みますがヘタレ乙!!


650VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/15(火) 01:47:35.560psInE8Yo (1/1)

新型弓のアイデアとのことなので、携帯性の高く兵站に向いているショートボウの改良型を妄想

具体的には、ボウガンから照準器の導入して命中性能を上昇
更にボウガンではストック部で吸収していた振動低減を、スタビライザーで対応
金属合板と発条をリムに利用して、ロングボウ並~以上の威力と射程を実現
所謂コンパウンドボウ化でございます。

金属合板が文明レベル上不自然であれば、魔法介在とでも解釈して下さいませ


651ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/15(火) 03:16:47.38dnpO7BYUo (1/1)

すみませんが、ニコラは炸薬の製法や取り扱いは専門外ということで……

「あんな危ないもの、バッグに入れておけるわけないわよ」



それはそうと、もし爆発にこだわるなら、爆発物の知識が無くても起こせる粉塵爆発という反応がありますが……
小麦粉を程よく空気中にばら撒いて火矢を撃てば良いってもんじゃないですよね?
なにより話として楽しくない……


652VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/15(火) 10:01:42.60mSax5PSAO (1/1)

>>646
某魔法少女アニメってあれか
「もう何も怖くない」が死亡フラグになったヤツ
ヘタレも見ていたとは


653ガルドス ◆yay98gC4gI2011/02/15(火) 17:58:01.85GgyAK5BDO (1/1)

>>640
 遺跡探索ですか……やはり図体の大きく小回りの利かない飛竜族は足手まといでしょうな。というわけで方針は、

1.譲る(性にあわない、実力的な問題)

2.まずは盗賊団の撃破を。発掘の邪魔されちゃかなわん。その後パーティーで遺跡内に引き込まれるとかあると面白そう。


3.遺跡内では極力殿を担う。ただしうっかり係とか噛ませ役歓迎。

 巨像文明とかいうくらいだからゼントラーディの戦艦みたいな感じの遺跡かな?
 ちなみに幼なじみの猫型獣族は黒豹の獣族で、名前はアグラーヤ。愛称はアグです。
 飛びたとうとする度に跳びかかられて引きずり下ろされたのが若干のトラウマになっています。



654VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/15(火) 23:53:26.20Rw1okEd/0 (1/1)

へたれ乙
弓か矢に印を結んで四方八方にばらまいて巨大な陣を作って式神召喚……
某科学と魔術アニメの魔女狩りの王的な感じで


655VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/16(水) 10:13:25.79vEmM/NjDO (1/1)

鰤の石田先生やがな


656侍 ◆xT1RX3lNDg2011/02/16(水) 13:31:28.33P85Y8XXIO (1/2)

なんだか侍回想シーンとか!
感涙なり感涙なり
イメージバッチリでもう胸厚wktk
ヘタレの才能に嫉妬///




657侍 ◆xT1RX3lNDg2011/02/16(水) 13:38:39.23P85Y8XXIO (2/2)

1.パーティーリーダーの件は私は受けたいが中の人が多忙につき辞去します。
たたでさえ、こんな私事で進行遅らせてるのにまとめとかムリ!すんません

話し合いになったら、ひたすら鏑殿を見つめつつ無言
自分に話が向いたら皆を見てからまた鏑殿を見つめて無言
どうしても意見を言う必要に迫られたら、「…広い視野が飛び道具にも戦術にも必須也」と一言

2.以降の続きは夕方


658VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/16(水) 14:03:09.67a97nVz+I0 (1/1)

いろいろ考えてみたけどやっぱり魔法弓がよさそうかなー。
鏑さんは魔法嫌いというわけではなく、単に弓には真似できない魔法の性能を妬んでいるだけのように見えるので、弓で魔法と同じようなことが出来るなら喜んで飛びつきそうだしなー。
鏑さんは長弓なイメージなので、長弓型の新型弓で魔法を込めた矢を射るとその魔法が発動するような感じで。
性能は、例えば単純に矢としての威力の底上げをするような、風の魔法付与して矢の速度や飛距離を伸ばしたり、魔法剣のように魔翌力そのものを鏃に付与して威力を高めたりだとか。
それだけだと誰でも使えるシンプルなものなので、例えば・・・広範囲魔法の発動には>>654さんの話じゃないですけど、複数本矢を一定間隔に打ち込む(主に地面に)必要があるだとか、高位魔法になるほど必要な本数が増えるだとか。
これなら弓の腕=魔法の詠唱速度・精度にあたるものになるので、腕が悪ければ遅いどころかそもそも発動すらしなくなるけれど、逆に腕がよければ高速詠唱魔法の速度にも匹敵できるようになるので、弓使いとしての腕前も反映されていいかなーと。

参加できなかったのがちょっと残念だったので妄想をぶちまけてみた。


659侍 ◆xT1RX3lNDg2011/02/17(木) 00:23:51.879lkojUSIO (1/1)

2.今後の行動指針の決定と役割分担
盗賊団の討伐で賛成
野外での当メンバーでの正攻法であるが、ガルドス氏&ニコラス嬢が空から、巽氏の至喜神が正面から当たり、気を取られている盗賊を鏑氏と侍は遠近それぞれの隠密攻撃で各個撃破の作戦が考えられる。
空からなら、催涙煙でも、睡眠煙でも、煙幕でも、投下できるのが利点ですね。

時間があれば、再度の遺跡襲撃を狙って背後の我々と勇者殿達で挟み撃ちもできるのだが、早目の討伐が好ましいだろうな。

遺跡は、魔王勇者がいるのだから盗賊団をこちらが対処すれば、数の脅威は無くなり安全と考えられる。

3.各自の遺跡内での行動
余裕があれば監視をしながら、鏑さんに皇国の弓道をお教えしよう。
また、魔翌力満ちる場所ということで、不便な目よりも他の感覚を重視して周囲に気を配り続けます。


660ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/17(木) 01:27:37.74Si6STUfyo (1/3)

補足その2
防護魔法は前スレ>>60でメイドが使っていた「魔翌力の実体化」を応用した物
メリットは無詠唱で使える事
デメリットはこの作中で表現がなされてないから分からないが、燃費が悪そう。
それに、扱うには慣れが必要そう。

全方向に薄い壁を張るのと、一方向に厚い壁を張る二通りの使い方がある。


遺跡内での行動は基本的に薬草つみ
遺跡内を好奇心で見たり触ったりして、他の誰かに怒られるのも良いかも
ガルドスさんと同じでうっかり役歓迎

>>653
しばらくの間、殿を担うの読みが分からなかった……
学力の低さがバレちゃうな……


661タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/02/17(木) 01:44:00.80QnLPFijSo (1/1)

支援・防御特化の至喜神で正面から当たるとか神風特攻隊より酷い…死鬼神の間違いだよね?そうだよね?


そういえば遺跡内での行動を挙げてなかったな…まぁ魔族大賢者様と一緒に遺跡調査が適任なんだろうな…


>>651
黒色火薬(線香花火や打ち上げ花火、火縄銃等に使う火薬)は結構安全ですよ。ただ頗る湿気に弱いので別の意味で取り扱い注意な件
精製直後のニトログリセリン(密閉せずに炸裂する上に金属同士の接触による火花で引火・ダイナマイトの原料)だったら危険極まりないですが…

本人が専門外だと発言してる以上どうしようもないが…ちょっと勿体無いかな…


あと、粉塵爆発は屋外で起こす事は非常に困難…というか前例が無かったはず
「ある程度閉じられた空間」「規定量の粉塵と酸素」「熱源」が揃えば簡単に起せるが…


662 ◆JbHnh76luM2011/02/17(木) 11:42:12.272wA09U1co (1/1)

にやにやしながら傍観中。
皆様こんにちは。

色々とアイディアが出ているようで、嬉しく思っております。
私事ではありますが、PCがぶっ壊れたようでうんともすんとも言わなくなりました。wifi経由で現在書き込んでおりますが、不便極まりない……
SSのデータもそうですが、確定申告のデータや資料が吹き飛んだのでかなり凹んでおります。
SSを書くのはネットカフェに行けばなんとかなると思いますので、ご安心ください。
この時期に痛い出費になりそうです。


663カムラ ◆MlrGn9DGd22011/02/17(木) 12:38:33.74BCzkzqfIO (1/1)

へたれご愁傷さま

話進まなげなので
パーティーリーダーやるぞなもし
細かいところはみんなで
もう少し詰めていこうってコトで
よろしいでしょうか?

ときにへたれ様‘鏑矢’というのを
ご存知でしょうか?
皇国で戦の合図や陣の組み替えの
合図に使われる笛付きの矢なのですが
リーダーをやるなら
どこかで使えたらなーと思います…




664VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/17(木) 12:40:51.35KxWf2FZUP (1/1)

添付ファイルにしてGmailとかにバックアップとっておくのおすすめ
前にPC壊れたときに書きかけの大学のレポートを他のPCからみれて助かったことがあった


665ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/17(木) 18:23:56.68Si6STUfyo (2/3)

>>661
>あと、粉塵爆発は屋外で起こす事は非常に困難…というか前例が無かったはず
>「ある程度閉じられた空間」「規定量の粉塵と酸素」「熱源」が揃えば簡単に起せるが…

理論的には規定量の酸素、可燃性粉塵の適度な空気中濃度、熱源さえあれば起こりうる現象ではありますが、屋外だと粉塵の空気中濃度が高くならないのでしょうかね……
前例がないなら起こらないんでしょう

>>663
リーダー感謝です
盗賊団に奇襲をするならば、調査団の護衛は
まずはあたりの地形を調べ、より有利な


666ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/17(木) 18:51:55.75Si6STUfyo (3/3)

途中送信してしまいました、すみません……
盗賊団に攻撃をするならば、調査団の護衛は勇者さんたちに頼んで参加者だけで行くんでしょうね……
それでもって、まずはあたりの地形と盗賊団の本拠地を調べ、より有利な状況で戦える様に作戦を練るべきだと思います。

一つ判断すべきと思うのは正攻法で勝てるのかという事です。
人数はこちらが劣っているでしょうが、こちらは戦いのプロ(ただし私を除く)ばかりなので、練度から言えば正攻法でも勝てる気がします。ですが念には念をという事で自分たちができる限り有利な状況でない限りは戦うべきでは無いとも思います。

盗賊団が寝込んだ隙に、音無く気づかれずに見張りを全員倒せればかなり有利な状況にはなると思いますが、音無く無力化するのに良い方法が思いつかないです……

他には敵を二分化し、戦う敵を減らしてから叩くのも良いかと思いますが、こちらも良い方法が思いつかないです……


667カムラ ◆MlrGn9DGd22011/02/17(木) 23:59:27.74gHujrZ2Yo (1/1)

偵察なら夜目の利く
鏑の出番かとも思います
加えて見張り番の暗殺
ということでしたら
侍様の言うように侍、鏑組が
適任のようにも感じます

いかがでしょうか?

また鏑本人が飛竜族、陰陽師、薬学者といった種族、職と関わりが薄かったので
どういったことができるのか
教えていただきたいな、と
内心思っているようです。



668侍 ◆xT1RX3lNDg2011/02/18(金) 08:30:21.91Jz4DCTuIO (1/1)

鏑殿リーダー宜しくどうぞm(_ _)m


669 ◆JbHnh76luM2011/02/18(金) 14:28:32.75SRwDmItSo (1/1)

皆様こんにちは。新しいPCを何にしようかと財布と相談しつつ仕事場から書き込みさせていただいております。

>>663様
鏑矢は存じております。「ピュルルルル」、あるいは「ピーーーッ」という音を立てて飛んでいく矢ですよね?
使い道は多岐に渡るかと思いますが、作中で使えるようにしてみます。

>>664様
幸いにもDropBoxのほうにSSが残っていたので一安心なのですが、確定申告資料は作り直しとなりました。死にそうです。

>>667様
簡単に。
飛竜族:飛べるぞ! でっかいぞ!
陰陽師:式の召喚ができるぞ! かっこいい!
薬学者:お薬マスターだ! 腹痛もへっちゃら!
といったところなのでしょうか……それぞれガルドス様、巽様、ニコラ様から詳しいお話があるかと思われます。


新型弓に関するアイディアもたくさんお寄せいただいており、嬉しさのあまり踊りそうになってしまいました。皆様、本当にありがとうございます。(土下座)
いただいている案を簡単に総括してみると
①弓そのものに魔法を付加する
②パーティーメンバーと協力して弓の威力を上昇させる
③弓の強化
おおまかにこの3つにわかれているようですね。頂いている中と、私のアイディアも織り交ぜて新型弓を登場させる予定です。

今後も何らかの形で参加者様以外の読者の皆様からアイディアを頂く事があるかもしれませんので、その際はよろしくお願いいたします。

それでは、今日のところはこれにて。(土下寝)


670VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/18(金) 14:36:01.643asmQv+IO (1/1)

説明が本当に簡単でワロタ


671VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/18(金) 17:00:22.62hSMwzjFDO (1/1)

つよいぞー!カッコイイぞー!ってやつですな


672ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/18(金) 20:43:47.328m516UpIO (1/1)

ニコラのできる事を箇条書き
(へたれの設定、及び自分の以前の設定と矛盾するならば、その部分は無効としてください)

植物・きのこ等の薬物や毒物になりうる物の知識を持っています。
大抵の薬の使用方法や調合方法、及び使用上の注意点や副作用の知識を持っています。
大抵の毒の使用方法や調合方法、及び使用した時の症状や対処法の知識をもっています。
しかし炸薬については爆発学という別の学科ですので、ニコラは知識を持っていません

戦闘に関して、ニコラは戦うための技術を持っていません。(剣術、格闘術などの心得がありません)
毒物を使用して、様々なdebuffを対象に与えられます。(催涙煙幕など)
薬に関しての知識は持っていますが、怪我の治療に関してはあまり技術を持っていません(現実の学校の養護教諭程度の知識は持ってます)
防護魔法を使う事が出来ます(>>660)

戦闘技術は持っていませんが、運動神経は悪い方ではないです。


こんな感じでしょうか……?
お腹痛い時に適切な薬を処方する事は出来ますが、外科的な怪我に対しては応急処置しか出来ないということで。
某ゲームの様に、どんな傷でも"やくそう"や"上やくそう"等を使えば不思議と治るのであれば、その限りでは無いですが……


673タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/02/19(土) 15:47:27.93dd7xo3Heo (1/1)

式神のイメージ的にはFF10やFF12の召喚獣が適当
式神が術者とは違ったステータスとスキルを持って戦闘等に従事可能

あと一つ付け加えるなら「死鬼神と至喜神はステータスが一緒で所持スキルが違う」
所持スキルが所謂“水と油”な関係のため同時召喚が不可能

「至喜神で正面から当たる」を判りやすく説明すると
「喧嘩を一度もした事がないボディビルダーがボクシングのワールドチャンプと試合をする(しかも準備期間無しに)」
ね。負け確定でしょ?


>>665
粉塵を規定量まで高めた瞬間を狙って火矢を打ち込めるのなら確かに…
ただ、火矢を打ち込むまでの間に粉塵を爆破規定量の上・下限内に保ち続ける手段が屋外には無いという問題が…


防護魔法の応用ってそっち方面で適用可?


674ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/19(土) 21:59:48.34B+NiKIpdo (1/2)

壁の維持には魔翌力と集中力が必要だと思ってます。
なので屋外を屋内へと変えるほどの大きい防護壁はあまり現実的では無いかもしれません。
(メイドさんの光の剣っぽいのも、そこまで大きいものでは無い様ですし)

盗賊団の本拠地の洞窟内なら粉塵爆発を起こせるでしょうが、気づかずに小麦粉をまけませんよね……
やっぱり爆発は無理ですね


675ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/19(土) 22:02:08.20B+NiKIpdo (2/2)

あ、答えになってませんでした。

>>673
不可能では無いですが、ニコラの技術力だと無理だと思います。
防護魔法はあくまで戦闘時の補助として使いたいです。


676ガルドス ◆yay98gC4gI2011/02/21(月) 00:05:07.48jHkOf2bDO (1/1)

自己アピールですか……

説明の通り飛竜族の特徴は翼による飛翔能力と巨体を活かした力仕事のようなことです。最も俊敏さや力強さ、タフネスに於いてはより特化した他の魔族に劣り、魔族内では専らその飛翔能力を買われて偵察や奇襲攻撃の任務に就く種族です。その辺りについては一部を読み返していただけるとありがたいです。

ここで登場するガルドス単体、パーティー内での役割については空挺作戦や後衛の支援が主となるかと思われます。人間よりはタフネスに優れるため非戦闘員の盾に、なんて無茶をしたりするかも?今のところニコラさんとのコンビが多いみたいです。
ぶっちゃけ戦闘能力に秀でたお二方がいるため偵察や輸送なんかの後方支援に回してもrゲフンゲフン

鏑殿のリーダー推薦には賛成です。采配を振るうには前衛は向きませんしチームプレーもやり易くなるでしょう。なんせこの飛竜は脳筋なので……

空襲に於いて効果的なのはやはり爆発物ではありますが、より簡単なもので火炎瓶があります。オイルランプ程度なら軍の備品として常備されている筈ですしそこに魔法薬の何らかのアレンジが加わればきっとすごいことになったりならなかったり。……魔法灯が普及し過ぎているならなかったことにしてください。
同じ要領で洞窟内の賊は火攻めもしくは煙による燻り出しが有効では?遠距離からの攻撃に優れた弓手がいるならば火矢も使えますしね。

……あれ?火攻めしかしてないぞ俺


677カムラ ◆MlrGn9DGd22011/02/21(月) 01:00:31.10nHftuq2Fo (1/1)

重ね重ね説明をさせてしまって
申し訳ありません
ご協力ありがとうございます

流れ的には火攻め,薬物攻めで炙り出し
混乱に乗じて殲滅、というシンプルな
作戦でまとまりそうですね
作戦時間は日暮れから深夜にかけて
役割分担としては、まず
ガルドスさんには鏑と偵察をしていただき
戦闘開始後は空の上から敵勢力や戦況の整理をお願いしたいと思います

次にニコラさんは先述のように可能な限り
支援的な物資を用意していただきベースにて後方支援、もしくは救護をお願いしたいと思います

また直接敵本隊を叩くには、巽さん、侍さん、鏑で肉弾戦、火を使う可能性も考えて
なるべく意図的に周辺を破壊しないよう注意していただきたく、このような人選にしたつもりです
とくに侍さんは視界の悪い中でも動けるということで
煙幕のようなものを焚いても良いかもしれません
加えて敵勢力の逃亡を防ぐ為に隠密、一撃必殺を心掛けていただきたいと思います。
もしかすると巽さんには敵の退路をふさぐ為の見張りのような形で式を使って頂かなければならなくなるかもしれませんがご了承いただければとおもいます

敵勢力が多い場合には
取り囲むように油を撒き火を放ち
退路を限定してしまうのも
ひとつの手かと思いますが
その辺りの判断も周辺の地形、勢力を
把握してからがいいかなと感じます

ながながと失礼しました。
あくまでベースでありますので
ここから議論を深めるか
細かなところはへたれ氏に
投げてしまうほうが自由度は
確保されるのかな、とおもいます。


678ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/21(月) 01:06:32.60TcSSSpvOo (1/1)

>>676
「ガルドスは硬そうだし、あたしのこと護ってよね」

火の効果を高める魔法薬ですか……
魔法は専門外のつもりでしたが、魔法薬の存在を忘れてました。
作りたい薬の属性(?)の魔法に精通した人物と協力すれば、作成が可能だと思います。
まおー様に頼めば協力してくれるのかな?
主要キャラに何かを頼むのはチートを使うみたいで気が引けますが……。


679ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/21(月) 12:48:26.38+Am0uRkIO (1/1)

>>677
異存なしです。

作りたい薬とか
火炎瓶
催涙薬
やじりに塗布するための即効性の高い麻痺薬
鎮痛薬兼睡眠薬(クロロホルムのような危険なタイプ)
気付薬(嗅ぐタイプ)

危険そうな薬をいくつかあげてみました。
全部作るって言うとヘタレ氏が苦労しそうですが、全ての薬を物語中で活用しないでもいいです。

応急処置に必要な包帯、止血布、消毒薬、添木等々はバッグに常備してる……と思います。その他に上記の薬の解毒薬も用意したいです(わがまま)

催涙薬をガルドスさん(君って呼びたくなる名前ですね……)
麻痺薬を鏑さん
睡眠薬を侍さん
気付け薬は自分にそれぞれ配りたいですけど、上記の通り活用出来なくても構いません。


他の火攻め&あぶり出しに必要と思われるものは他の方にお任せします。

巽さんへの薬ですか?
いいのが思いつかなかったんです……スミマセン

かなりわがままやってますが、可能であるかの判定は全部へたれに投げちゃいます。
自重しろと判断なさるのであれば、火炎瓶だけでも完成させたいです。
長々と失礼しました。


680タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/02/22(火) 00:07:43.6082RVFc+3o (1/1)

…じゃあ後方支援で至喜神使ったあと適当な頃合に死鬼神にチェンジして退路を塞ぐってのでおk?

>>679
中の人の為に馬鹿につける薬を少々…という冗談はさておき
薬…ねぇ 陰陽それぞれ2方向にもたらす数種類の向精神薬を所望

「強引に神経を高ぶらせてステータスをフルに使い切」って「ヘトヘトになってる所に精神的な疲れを癒す」何か

それぞれの括弧内に当てはまる薬品となれば向精神薬しかなかろう?


681ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/22(火) 09:36:36.14T4nNCjZIO (1/1)

>>680
向精神薬は麻薬と大差ないですよ……
依存性が高いので、後々どうなってしまうのか気になります。副作用もありますし……

作中に存在するのかは分かりませんが、安全を重視するならばチョコレートがいいです。甘いものは疲れを癒しますし、ほんの僅かではありますがカフェインもはいってます(ほとんど効果はありませんが)


682VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/22(火) 09:56:31.54Xz6PzMpDO (1/1)

魔法法術の世界でそこまでこだわるのか
大きい力には、相応の反動がつきものではあるけどさ


683 ◆JbHnh76luM2011/02/22(火) 16:35:36.58QSGOWrmZo (1/1)

ご無沙汰しております。皆様こんにちは。未だに新PCも買えず、しかも確定申告の期限が迫ってきており半泣き状態のヘタレでございます。(土下座)

本編につきましては、リーダーである鏑様の>>677発言を軸に固まりつつある、といったところでしょうか。
事前情報が少なすぎた為に混乱を招いてしまい、申し訳ございませんでした。

>>672様
ニコラ様謹製キノコ鍋が登場する日が近いということですね。
薬学、薬草学では爆発物の取り扱いまではフォローできないでしょうね……爆発するような薬草があれば別なのでしょうけど。

>>673様
巽様に一つご質問がありました。
卯が使っていたような十二天将は巽様は使用できるのでしょうか? それとも死鬼神と至喜神の二体のみと考えてよろしいのでしょうか?

>>676様
火攻めは古来より最も有効な方法ではありますので、火を使う戦術が多くなるのは自明かもしれません。
水攻めとなると地形が関わってきますから……

>>678-679様
ニコラ様が言いそうな台詞ですね。<「ガルドスは硬そうだし~」のくだり
挙げておられる薬物や道具は使っていただいても構いませんが(というより使うべき?)、魔王に頼むとトンデモレベルの魔法薬作りそうな気がします。既存キャラ(勇者や魔王、メイド、四天王)に何かを頼むというのも禁止しておりませんので、使い倒すのもアリだと思われます。
当然その場合はプレイヤーキャラクターの皆様の出番が必然的に減ってしまうことになってしまうという反動があります。
 例)
プレイヤーキャラクター「まおーさま、盗賊やっつけてー」
魔王「広範囲殲滅魔法」チュドーン
勇者「あっけなさすぎだろ、おい」
メイド「虐殺ショーのほうが良かったですか?」
侍「……」ピクリ

>>680様
>>681様がおっしゃっているように、意味合いとしては覚醒剤的なナニカに近い雰囲気がありますね。
一応麻薬は存在しておりますが(ニコラ様がお持ちかどうかは別として)、服用した場合はVit基準で抵抗判定しなきゃいけないかも……ファンブルで廃人、失敗でバッドトリップ、成功で効果発揮、クリテイカル成功で超人モード発動……といった感じになるのでしょうか。

>>682様
プレイヤー様が世界を広げてくださるというのは、作者としては非常に嬉しい事でもあります。今回のSSに関しては書き手が私というだけで、作者(原案)はスレに参加してくださっている皆様となりますので、積極的にご参加ください。


ざっとですが、レスをさせていただきました。そろそろパーティとしての回答が固まってきたようですね。各個人様の遺跡内での行動に関しましてはそれぞれのレスにていただきましたので、そちらを元にさせていただきます。
リーダーの鏑様からのお答えを楽しみにしてお待ちしております。


684カムラ ◆MlrGn9DGd22011/02/22(火) 21:30:00.00/mW6eP56o (1/1)

細かいところは皆様の補足と
へたれ氏の想像力にお任せしますが
概ね、先述の作戦で問題ないと
考えて良いでしょうか?
他の読者様もいますし、同意を
得られるようでしたら大筋は
>>677の内容でへたれ氏に
議決として提出したいと思います。

皆様のお返事お待ちしております。


685タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/02/23(水) 00:40:38.957RIm5tUCo (1/1)

Vit基準で抵抗判定とか初期から弄ってないからきついな…うん、やっぱり無しで


十二天将?あぁ、在学中に「頑張れば使えるよ」と言われましたが…やっぱりマンドクセと…
まぁ死鬼神と至喜神以外に式神召喚の練習用に使われる「名前も無いスキルやステータスも貧弱この上ない式神」が呼べますが?


あと、ちょっと設定に記載漏れがあったので追記

死鬼神も至喜神も術者である巽を中心とした半径2kmまでが行動範囲
仮に卯様が使えたなら行動範囲は半径15km相当と思われる

練習用の式神なら巽でも行動範囲は半径20kmまで頑張れる

また、術者から離れれば離れるほど式神のステータスは減少する傾向にある
最長到達地点まで離れた場合ステータスはMax時の1/3相当にまで減る(減少の傾向は等比数級的)
なお、Max時のステータスを維持できるのは最長到達地点までの距離の30%まで
つまり死鬼神および至喜神の力をフルで発揮させるためには巽から600m以上離れられない

そしてもうひとつ追記する情報
術者は式神召喚時に触覚・嗅覚・視覚・聴覚の何れか一つだけ式神と共有する事が出来る(自分や他者に式を降ろした場合はこの限りではない)
メリットにもデメリットにもなるので上記感覚を共有しないという選択肢も当然存在する


>>684
概ね異論無し ただ、至喜神で敵の正面から当たるのだけは勘弁


686侍 ◆xT1RX3lNDg2011/02/23(水) 03:20:53.019+CF7zeLo (1/1)

>>685
至喜神がFEのアーマーナイトと妄想していたための間違いにつきご容赦を。
皆さんに賛成です。


687ガルドス ◆yay98gC4gI2011/02/23(水) 10:29:13.07SaYvXOZDO (1/1)

>>683
どうにも泥臭い戦記物大好きな俺だから、少数精鋭による奇襲にいい案を出せなくてごめんなさい
戦わずして勝つのが最善ですが、リスクを減らす為にも接近戦は最終段階とし、大半は洞窟内で仕留められるよう動くべきでしょうか(出番減るけど)

具体的には
見張りの暗殺(人数によっては全戦力の同時攻撃もやむを得ず)

火攻め(燻り出し)

火攻め(洞窟出口付近で火の海を発生)

掃討戦

懸念事項としてはこの作品で盗賊団なるもののが初見なこと、おそらくボスである団長は……なこと、俺が空気なことですね
サプライズも参加型の醍醐味とは言え、あまり意見を出しすぎるのもアレなのでここらで様子見に入らせていただきます

>>678
「いいけどよ、あんまり前に出るんじゃないぞ」

危険な代物を調合するのに禁忌感やら抵抗感はお持ちでしょうか?
火薬の類いは「持ち歩くのが」と言ってましたが場合によっては控えた方がいいかなー、なんて

ノリがよくてニヤリとしたのは秘密ですww

>>686
アーダンなら仕方ないね
しかしその実はソードマスターと踊り子だったという


688ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/23(水) 13:39:47.56vY5ax1PIO (1/1)

>>687
「もちろんよ。痛いのは好きじゃないし」

危険な物を調合するのに、特に抵抗はありません(その薬が必要である限り)

>「あんな危ないもの、バッグに入れておけるわけないわよ」
この時は爆発について話していたので、爆薬として使えるものとして書いてました。ややこしくてすみません。
「爆薬なんて持ってないわよ」と、置き換えてください……

>>684
異議なしです

「ところでガルドス。火炎瓶重いから持って。1ダースあるから」


689 ◆JbHnh76luM2011/02/23(水) 15:12:41.01dgKpXNh9o (1/1)

皆様こんにちは。「秋ごろにお前叔父になるから貢げ」と昨晩姉に言われて色々と歳を考えてしまいました>>1でございます。

皆様の行動がほぼ確定したようですので、書き溜め作業を開始しております。とはいえまだ始めたばかりではありますが……
年度末が迫っており、思うように時間が取れないという状況でございますので、次回投下のお日にちのお約束ができません。本当に申し訳ございません。(土下座)
現在、皆様の行動予定を全て書き出し、各キャラクター様ごとに纏め上げるという作業をしております。こうしてみると、少しでも皆様に楽しんでいただいているのかな、と嬉しくなってしまいました。

可能な限り早く皆様に次のお話をご提供できるよう、鋭意努力いたしますので、今しばらくお待ちくださいますよう、お願い申し上げます。


690VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/23(水) 17:08:47.30/EMpGHFwo (1/1)

おめでとう、おじちゃん


691カムラ ◆MlrGn9DGd22011/02/23(水) 18:36:12.90ocqNXxbNo (1/1)

私も叔父だよ姪がひとりと
明後日には甥も生まれるそうだ
思った以上に弟には子守が
回ってくるから気を付けろ!
とくに動くようになった奴らは
さながらモンスターだ!

こころはほっこりするけどね
がんばってくだちい


692侍 ◆xT1RX3lNDg2011/02/24(木) 08:11:05.35FX2+oWeIO (1/1)

叔父様ですか、素敵ですね。
貢げとは流石だメイドのモデルとなったお姉様はwww


693 ◆JbHnh76luM2011/02/26(土) 15:14:14.2773ffZ5koo (1/1)

皆様こんにちは。書きたい意欲ばかりが先行して筆そのものが進まないという馬鹿な事態に陥っております>>1です。
意欲=筆が乗るかと言えばそうでもなく、ただただ頭の中で空回りばかりして実際にそれらを書き留める事ができずに時間だけが虚しく経過し、頭を抱えるばかりでございます。

可能な限り早く皆様のお手元にお届けできますよう、壁に頭を打ちつけながらがんばりますので、今しばらくお待ちくださいませ。

>>691様
カムラ様が既に叔父さんとは予想外でした。参加者様の中では一番年下かな、と勝手に想像しておりました。申し訳ございません。(土下座)
甥(姪?)が生まれるのは9月だか10月らしいので、楽しみにしております。

>>692様
メイドのモデル……否定したいところですが、半分くらいは姉がモデルですね。歯向かえません。


694タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/02/26(土) 16:46:21.54yMZ3OU+5o (1/1)

中の人がオッサン暦10年超過してる件


兄の子と姉の子計5人 何故姪が一人もいない


695カムラ ◆MlrGn9DGd22011/02/26(土) 16:51:40.62jo95UUk+o (1/1)

今甥が産まれた!
若さでいえば
今年成人式だったよ


696ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/02/26(土) 19:16:19.42eeKr1ObUo (1/1)

去年初めての受験だった俺は参加者の中では間違いなく最年少
なにはともあれ、へたれの書きやすい様に書いてください(お願い)


697VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/27(日) 07:47:12.28qGGxbgoXo (1/1)

まおゆうとやらを読んでいるんだが、ところどころこのスレと似ているところがある気がするな
もしかして参考にしたんだろうか
いや、詳しく検証したわけじゃないし気になっただけで他意はないんだ。まだ信者でもない


698 ◆JbHnh76luM2011/02/28(月) 13:19:21.12grp/XuLzo (1/2)

みなさまこんにちは。今朝がた見事な血尿が出て(結石が原因)「そういやテレビの占いのラッキーカラーが血尿と同じ色だった」と思い出し、無理矢理プラスマイナスゼロにしてみた>>1でございます。
遅筆が重なり、皆様に本編のお届けが遅れてしまっております事をまずお詫び申し上げます。(土下座)

>>694様
なぜか還暦越してるに見えてしまいました。心底びっくりしました。
甥っ子さん5人ですか。騒がしいとかいうレベルを超越してしまいそうな人数ですね。

>>695様
おめでとうございます。心より祝福申し上げます。
成人式はやはり一升瓶片手だったのでしょうか?

>>696様
初めての受験ということは……最近は幼稚園でも受験がどうこう言ってると聞きますので、ニコラ様の年齢は(以下略
暖かいお言葉ありがとうございます。セルフ鞭打ちをしながら努力いたします。

>>697様
橙乃ままれさんの作品【魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」】はリアルタイムで追っておりましたし、かなり大きな影響を受け、同時にあそこまでクォリティの高い作品を書けるままれ氏に対し、嫉妬に近いような非常に悔しい思いをした事は確かです。
私の作品中で似たような光景がございましたら、その影響が残ってしまっていたと思われても反論のしようがございません。
余計な申し開き等はいたしませんので、「この屑パクリ野郎!」とでも罵ってくださいませ。


本編の進捗状況:割腹自殺したくなるくらい進みません。まとまった時間を取るのが難しい状態になっており、今しばらく皆様にはお待ちいただく事になるかと思われます。本当に申し訳ございません。(セルフ三角木馬)


699VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/28(月) 13:49:43.51nJhf4QyIO (1/1)

セルフ三木道山に見えた気がした


700VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/28(月) 16:34:29.43zZxwEQgvo (1/2)

パクったなんて思ってないよ、気を悪くしたら申し訳ない
ただ、もし意識的に参考にしているならどこをどう工夫して書いたのか訊こうと思っただけなんだ
どうにかあれからいろいろ吸収できないかって悩んでたとこだったんで


701 ◆JbHnh76luM2011/02/28(月) 16:44:08.67grp/XuLzo (2/2)

>>700様
全く気を悪くなんてしておりません。むしろ私の作品を読んでいただいた事に心から感謝しております。ありがとうございます。(土下座)
私の場合は参考に、というより読み終わった後ふつふつと色々な感情(主に負)が沸いてきてとんでもなく悔しくなったので自分の書きたいように書き始めたというのが全ての始まりでした。
話の流れに関しては王道パターンになっておりますし、意識して参考にした部分というと緩急のつけどころでしょうか。
ママレ氏の作品は読み手を飽きさせない工夫が見事としか表現できないレベルだと勝手に考えております。
シリアスなところはとことんシリアスに、緩むところはとことん緩む。この緩急のつけどころは参考にさせていただきました。
>>700様も文章をお書きになる方とお見受けいたしましたが、まずは何も考えずに書きたいシチュエーションや情景から書いてみるというのはいかがでしょうか?
既にスレや作品をお持ちでしたら拝見させていただきたいと思います。


702VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/28(月) 17:15:36.96zZxwEQgvo (2/2)

回答サンクス
俺も負の感情が絶賛沸騰中なんで参考にさせていただきます
作品は恥ずかしいので今回はすみませんがパスで
スレを消費してしまい申し訳ありませんでした


703VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/01(火) 03:49:33.91OwDzp2Dqo (1/1)

新しいの書き始めたのか


704 ◆JbHnh76luM2011/03/02(水) 13:33:00.30UbBWeR2No (1/2)

皆様こんにちは。現実逃避気味の>>1でございます。

>>702様
いつか拝見させていただけることを楽しみにお待ち申し上げております。

>>703様
一体全体なんのことやらとすっとぼけておきます。


進捗状況:ようやく進みはじめました。依然としてまとまった時間を取る事ができず、一気に進める事ができませんが、少しずつ書いております。時間がかかりまくってしまっており、本当に申し訳ございません。(駿河問い)
衝動的に別スレを立ててしまいましたが、あくまでもメインはこちらですので、ご安心くださいますよう、お願い申し上げます。


705VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/02(水) 13:54:02.6489ImTjWSO (1/2)

>>704
ちょっと新しいのkwsk


706 ◆JbHnh76luM2011/03/02(水) 14:13:26.86UbBWeR2No (2/2)

>>705様
まったく進んでおりませんが、こちらになります。
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1298879137/


707VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/02(水) 16:03:24.7289ImTjWSO (2/2)

>>706
ふむ見てやろう

風呂敷の広げ過ぎには気をつけろよ


708VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/03(木) 02:01:25.63Hu7tq14io (1/1)

ここで言う風呂敷は
玉袋を暗喩しているのか


709VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/03(木) 07:47:58.761hKVIoP9o (1/1)

新作も併せて超期待


710 ◆JbHnh76luM2011/03/05(土) 20:14:35.69Cf2XuJBIO (1/1)

長期間ほったらかし状態で申し訳ございません。
仕事が馬鹿みたいに忙しくなっており、ネットどころではなくなっております。
下手したらあと一ヶ月くらいはこの状態が続く可能性があり、皆様にこれ以上ご迷惑をおかけするのはどうなのかと思い悩んでおります。

参加者の皆様をはじめとした、本作を読んでくださっている皆様にお伺いいたします。

1.潔くHTML申請を出す
2.待ってやる

上記二つの選択肢の中からお選びください。
どのような罵詈雑言を言われても反論の余地すらございません。
全て私の力不足のせいです。

本当に申し訳ございません。心よりお詫び申し上げます。


711VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/05(土) 20:23:48.95R7jrOI94o (1/1)




712VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/05(土) 21:07:36.48oEdXYK9SO (1/1)

うるさい黙って待ってやる




713VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/05(土) 21:19:11.71dMvG9mixP (1/1)

仕方ないからまってやんよ!!!
へたれがんばれよ!!


714VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/05(土) 21:27:45.64j5HcBZsko (1/1)

待っててやるからさっさと仕事落ち着かせてこいこのヘタレが
間違っても身体なんか壊すんじゃねえぞ


715ガルドス ◆yay98gC4gI2011/03/05(土) 21:28:24.232IJ7YNHDO (1/1)

あたしまーつーわ♪



716カムラ ◆MlrGn9DGd22011/03/05(土) 22:02:56.55xXirgLglo (1/1)

いつまでもまーつーわ


717ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/03/05(土) 22:57:12.44WjEzJbAho (1/1)

たとえあなたーがもーう書いてくれなくてーも


718タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/03/05(土) 23:42:55.57mye0gj2Lo (1/1)

神は言っている ここで筆を止める運命ではないと


神は言っている 全てを書けと


ヘータッレ 書き手が持つ唯一絶対の力
それは自らの意思で(参加者の)進むべき道を選択する事だ

御前は常に全参加者にとって最良の未来を想い、自由に選択していけ

さぁ、書こう


719VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/06(日) 00:03:18.26JMKfsXFNo (1/1)

HTML依頼なんて楽が許されるとでも思っているのか


720VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/06(日) 10:20:46.46S8/HInfDO (1/1)

2しかないじゃないか

本当は皆が2って言うの分かってるくせにー


721 ◆JbHnh76luM2011/03/06(日) 13:01:13.95VPD6T0yIO (1/1)

皆様こんにちは。
多数の暖かいお言葉、本当にありがとうございます。
一日でも早く再開できるよう、努力いたします。

>>720様
かなり本気で見捨てられても仕方ないと考えておりました。

もう一つのスレや別サイト様で投稿しております作品を含めて投下再開までどれくらいの時間が必要かまだ不明ですが、可能な限り急ぎます。(土下座)


722VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/07(月) 21:19:59.57anLHa7KIO (1/1)

絵師ってどこいった?
描けたとか言ってた覚えがあるんだけど

あと>>1よ昔に温泉旅館でオリジナルの学園ラブコメとかファンタジーとかSF書いてなかったか?
自虐ネタとかノリが似てて気になる


723侍 ◆xT1RX3lNDg2011/03/07(月) 21:41:35.60lgIbX+z5o (1/1)

2です。


724 ◆JbHnh76luM2011/03/10(木) 15:51:14.14RDEO7Yz5o (1/1)

仕事終わらない……尿路結石の意思は無事に出ました。痛すぎて悶絶しましたが……皆様もお気をつけください。

>>722様
現在絶賛放置中ではございますが、おっしゃる通りです。こういう場でHNやHPアドレスなどを晒すのはあまりよくないだろうと聞いた事があってなにも書いておりませんでした。
絵師様はお忙しい……のかな?

進捗状況:仕事や確定申告の合間に微々たる量ですが書き進めております。やっと戦闘シーンが終わったあたりでございます。
物語の全体で考えると中盤あたりになるかもしれません。予告通り短くまとめる予定です。


725VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/10(木) 17:16:09.00qbZycRrEo (1/1)

意思を持つ尿路結石…こいつぁ難敵だな…


726VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/10(木) 20:36:53.87DmGsi6wuo (1/1)

最終的にデレて体外な排出


727VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/12(土) 01:09:37.13D9p84ZPSO (1/1)

>>1と登場してる人は無事か?地震情報:http://ex14.vip2ch.com/earthquake/


728ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/03/12(土) 12:02:36.49llQPXQD8o (1/1)

こちらは揺れましたが、大丈夫です@千葉
まだ余震が多いので皆さんも気をつけてくださいね


729タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/03/12(土) 12:53:25.4458kGI9YQo (1/1)

to 洛中
洛外で仕事の最中だったが…動き回ってると気付きませんな
親父が地震の際に尾張出張中でかなりビビってたとか…


730カムラ ◆MlrGn9DGd22011/03/13(日) 00:24:11.68Wb63Yot0o (1/1)

無事です!
>>727さんも無事でなによりです…
他の方は…無事を祈りましょう


731 ◆JbHnh76luM2011/03/13(日) 01:53:35.72RzAy4CFgo (1/1)

みなさまこんばんは。

まずは東北地方太平洋沖地震で被災した皆様に心よりお見舞い申し上げます。
今回の地震は私が経験いたしました阪神淡路大震災とは根本的に違う、未曾有の大被害(主に津波被害)をもたらしました。
毎日流れるニュース(日本での報道やアメリカでの報道なども含めて)を見る度に被災者の皆様のご無事を微力ながらお祈りしつつ、亡くなった方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

幸いにも私は関西に住んでおりますので被害という被害もなく、慌ただしい日々を過ごしております。
ご無事だと確認ができております>>727-730様や、ROMとしてこのスレをご覧になっておられます皆様と共に一日も早い被災地の復興と被災者の皆様のご無事をお祈りさせていただきます。


732 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:31:25.00jy8sIArPo (1/43)


― 遺跡入り口 調査団キャンプ ―


鏑「ひとまずは撃退できましたけど、やはり根本的なところで対処するしかないでしょうね」

巽「殲滅作戦、か。腕が鳴るぜ」

ガルドス「殲滅ってまではどうかと思うが、発掘の邪魔されちゃかなわんよな」

ニコラ「お仕事だしね~」

侍「うむ」

ガルドス「ここはやっぱり俺たちで片付けるのが普通だよな」

鏑「そうなりますね。その為に雇われたのですし。勇者様や魔王様に頼むのも一つの方法ではありますが……」

ニコラ「それ、何ていうヘタレなの?」

鏑「あはは。さて、じゃあ具体的なプランを練っていきましょうか」

巽「鏑さんがリーダーって事でいいよな」

鏑「はい?」

ニコラ「賛成賛成。私は戦闘向きじゃないからねぇ。所詮は学者だし」

ガルドス「オレもそれで構わんよ。身体動かすほうが性に合ってるからな」

侍「異論ない」

巽「って事だ。鏑さんは騎士団員でもあるワケだし、俺も用心棒程度のコトしかしたことないからな。何よりマンドクセ」

鏑「で、では、私がリーダーということでよろしいでしょうか?」

一同「問題なし」

鏑「じゃあ、改めて盗賊団対策ですね。何かアイディアがある方はおられますか?」

ニコラ「はいはーい。まずはさ、この辺りの地形とか相手の詳しい情報欲しくない? 何もわからずに突っ込むのは無謀すぎると思うんだけど」

巽「偵察ってワケか。確かに情報は欲しいところだな」

侍「うむ」コクリ

ガルドス「ある程度の地理はわかるんだろ?」

ニコラ「わかるけど、山道は崩れやすい場所とか急斜面とか、地図には載ってない事も把握しとかなきゃ遭難しちゃうからね。ましてや戦闘ともなると大事じゃない?」

鏑「一理ありますね。地理の把握については魔族大賢者様にも教えていただきつつ、手分けして調べてみましょう。盗賊団については……」

巽「威力偵察、か?」

ガルドス「なんだそれ」

鏑「威力偵察というのは小規模の戦闘を起こす事で敵情を把握する、という方法なのですが、今回はこちらの人数が限られていますから無理があるでしょうね」

巽「そういやそうか。んじゃ、隠密偵察だよな」


733VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/15(火) 11:31:41.38jy8sIArPo (2/43)


ニコラ「ってコトは鏑さんが一番適役?」

侍「拙者も行こう」

鏑「侍さんは目が少し不自由だと伺いましたが……?」

ニコラ「そうなの?」

侍「理由(わけ)あって、な。だが、心の目で気配を探る事ができる」

巽「心眼か。東方の武士はそういう術(すべ)に長けてるよな」

ガルドス「よくわからんが、目が少々不自由でもどうとでもなるってわけか」

侍「うむ」

鏑「では、私と侍さんで今夜にでも偵察に行きましょう。それまでに盗賊団のアジト周りの地形をガルドスさんとニコラさんにお願いしてもよろしいですか?」

ニコラ「まっかせて」ニコッ

ガルドス「また馬役……まぁ、構わねぇけどさ」ハァ

巽「もしかしたら弓なんかで攻撃してこられるかもしれんから気をつけてな」

ニコラ「気づかれないような高度から双眼鏡使えば良いんじゃない? それに、ガルドスは硬そうだし、あたしのこと護ってくれるわよね」

ガルドス「いいけどよ、あんまり前に出んなよ。落っことしても知らねぇからな」

ニコラ「そんなヘマしないって」

鏑「お二人が空から調べている間に我々3人は地上の危険箇所とかをチェックしておきましょう」

侍「承知した」

巽「りょーかい」

魔王「失礼するぞ」

ガルドス「魔王様!」ドゲザ

魔王「ガルドス、やりすぎだ。っと、鏑殿、少し良いか?」

鏑「構いませんが?」

巽「こっちの話は大体まとまったから問題ないだろ。こっから先は情報が集まらないとどーにもなんねぇし」

魔王「すまないな。では、少し借りるぞ」

ニコラ「ちゃんと返してくださいね~」


鏑「それで、御用というのは?」

魔王「うむ、少しばかりお主の弓を見せてもらえぬだろうか?」

鏑「弓を、ですか? 別に構いませんけど」

魔王「では、私は勇者達のテントに居るので持ってきてくれ」

鏑「承知いたしました」ペコリ


734 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:32:50.39jy8sIArPo (3/43)


― 遺跡入り口 勇者達のテント ―


鏑「失礼いたします」

勇者「お、来たか。入ってくれ」

鏑「弓をお持ちいたしました」

魔王「ご苦労だった」

メイド「お茶をお淹れしましたわ。どうぞ」

鏑「ありがとうございます」

メイド「私は他の皆様にもお茶をお出ししてまいりますね」スッ

魔王「あぁ、頼む。さて、鏑殿。お主の騎士団での成果は拝見させていただいた」

勇者「これ、すごいな。長距離射撃の命中率90%以上ってちょっとないぞ」

鏑「ありがとうございます。弓に全てを捧げておりますゆえ」

魔王「これがお主の弓か」

勇者「見たところロングボウだな」

鏑「はい。やはり長距離狙撃となりますと、ショートボウでは距離に問題が出ますので」

魔王「ふむ。やはり使い慣れた武器が良いか?」

鏑「手に馴染んでいますからね。武器を変えるというのはかなりの勇気が必要だと思います」

勇者「そうだなぁ。やっぱり使いやすいのは昔から使ってるやつになるよな」

魔王「だ、そうだぞ。魔族大賢者」

魔族大賢者「やっぱりそうですか」ボロボロ

鏑「ど、どうなさったのですか!? 我々の気づかない間に盗賊団が!?」

魔族大賢者「いえ、気になさらないでください……」

勇者「メイドさん、久しぶりだからって手加減なしだもんなぁ」

魔王「過激すぎる姉弟コミュニケーションだ」

鏑「は、はぁ……?」

魔族大賢者「賢者の学院では現在、新型の長距離装備というものを開発している、という話はお耳に挟んだ事はありますか?」

鏑「はい。以前の勤務地で聞いた事があります」

魔族大賢者「でしたら話が早い」

鏑「と、いうことは……」

魔族大賢者「まだ試作機すらできていないのが現状なのですけどね。その前の段階の実験を貴方にお願いしたいのです」

鏑「それは光栄な事ですが、具体的にはどのような?」

魔王「これだ」スッ

鏑「これは……宝石、ですか?」

勇者「魔石っていうんだ。見た目は宝石なんだけど、これには魔力が込められてる」

魔族大賢者「これを弓に嵌め込む事によって即席にではありますが、放った矢に魔法効果を付与させるつもりです」

魔王「説明するより実際に使ったほうが早かろう。魔石の重量が弓に加算されてしまうが、重さにしても数グラム程度だからすぐに慣れる、か?」

鏑「その程度でしたら何度か試射をすれば大丈夫だと思います」

魔族大賢者「では、本弭の部分に少しだけ細工をさせてもらいますが、よろしいですか?」

鏑「了解しました」


735 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:34:24.64jy8sIArPo (4/43)


― 遺跡入り口 ―

巽「何か面白そうな事してるな」

鏑「巽さん」

侍「ガルドス殿とニコラ殿は今しがた地形調査に出られた」

鏑「そうですか。わざわざご報告ありがとうございます」

侍「弓の試射、か?」

鏑「魔族大賢者様が新しい弓の為に試したい事があるとかで……あぁ、そうだ。皇国にも弓術というのはあるのですよね?」

侍「うむ」

鏑「もしよかったら私に手ほどきを願えませんか?」

巽「真面目だなぁ……」

侍「拙者は専門ではござらぬが、わかる範囲で良ければ伝授いたそう」

鏑「ありがとうございます。では、時間のある時にお願いします」

侍「承知した」

魔族大賢者「お待たせしました」

鏑「ありがとうございます。重量はほとんど変わっていませんね」

魔王「魔石を組み込んだだけだからな。台座と石の重さ程度しか加わっておらぬ」

勇者「こっちの準備も出来たぞー」

巽「あの的を射ろって事か」

鏑「そのようですね」

侍「お手並み拝見させていただこう」

魔族大賢者「今嵌めている魔石は火の魔力が込められています。発動すれば矢の着弾点で火が起こるはずですが」

魔王「では鏑殿、頼む」


736 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:34:53.55jy8sIArPo (5/43)


鏑「はい」キュッ

鏑(いつも通りにすれば問題ない)

鏑(心を平静に。的だけを見る)キリキリ

鏑(矢の軌道を心に描いて……)

鏑(射抜く!)ヒュッ


トスッ ボワッ


魔族大賢者「上出来、ですね」

魔王「試作の試作ではこのようなものであろう」

鏑「……」

巽「どうした? もっとド派手な事になると思ったか?」

鏑「あぁ、いえ。魔法という物に慣れていないもので」

勇者「酒場であんだけクダ巻いてたもんなぁ」

鏑「それは言わないでください……」ハズカシイ

魔王「魔石1つにつき、50射といったところ、か?」

魔族大賢者「そのようですが、今のような威力では焚き火程度にしか使えませんね」

魔王「矢の耐久度にも関わってくるからな」

魔族大賢者「炎を纏うとなると、矢そのものが燃え尽きてしまいますからね」

魔王「矢の素材そのものを変える必要性がありそうだな」

魔族大賢者「ですが、そうなるとコスト面が……」

巽「ややこしい話してるな」

勇者「二人ともこういうのは大好きだからな。んで、盗賊団をどうするかは決まったのか?」

鏑「はい。やはり討伐したほうが良いのではないかという結論になりました」

勇者「まぁそうなるよな。ほっといたら奉仕活動してくれるワケなんてないし。んじゃ、これと一緒に頼むわ」ペラン


737 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:35:00.79jy8sIArPo (6/43)


巽「依頼書?」

鏑「騎士団から我々に対する依頼書、という事ですか」

勇者「ボーナスみたいなモンだよ。俺や魔王が片付けちまっても良いけど、折角雇われたんだから活躍したいだろ?」

鏑「仕事ですからそれは確かにそうですけど」

巽「ちなみに勇者さんや魔王さんがやるとなったらどうなるんだ?」

勇者「アジトごと粉砕じゃないか?」

魔王「広範囲殲滅魔法で片付けてしまうぞ」

侍「根本的な考え方からして違うようだな」

巽「豪快すぎて笑えねぇ」

鏑「やはり我々でやったほうがよさそうですね。地図が変わってしまうのも問題ですし……」

メイド「戦闘に適さない箇所の調査は済んでおります。こちらに詳細をまとめておりますので、どうぞお受け取りください」

侍「かたじけない。メイド殿にしていただくとは」

メイド「これも私の仕事ですからお気になさらずに」ニコッ

巽「んじゃ、ガルドスさんとニコラさんが戻るのを待って、あとは夜の偵察ってトコか?」

鏑「そうなりますね。私と侍さんで夕方頃から向かいましょう」

侍「承知した」

魔族大賢者「弓のほうをひとまずお返しします。魔石の台座だけ残る事になってしまいますが、それでも良いですか?」

鏑「構いませんよ。実験が必要なのでしたらまたいつでもおっしゃってください」

魔族大賢者「ありがとうございます。腕の良い弓手さんというのを探していたので丁度よかったです」

鏑「お役に立てて光栄です」


738 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:35:45.25jy8sIArPo (7/43)


― 盗賊団のアジトが一望できる茂みの中 ―


鏑「ここからだとよく見えますね」

侍「うむ。見張りは2人、か」

鏑「入り口は人が2,3人並べる程度ですね。混乱させる事ができれば入り口付近で個別迎撃ができそうです」

侍「拙者が先陣を切り、鏑殿と巽殿が後方から攻撃、ガルドス殿とニコラ殿には上空からの攻撃という形になろうか?」

鏑「それが良策ではありますが、侍様に負担が最も掛かってしまうのが気がかりではあります」

侍「このようなところでは、死なぬよ」

鏑「心強いお言葉です。しかし、敵の総数がわからないというのが気がかりですね」

侍「うむ」

鏑「先日遺跡にやってきたのは20名弱。リーダー格の者がいなかった事から考えると」

侍「その倍は考えて然るべき」

鏑「40人近くですか……大所帯ですねぇ。っと、動きがあるようです」

侍「声までは聞こえぬな」

鏑「これ以上接近するのは少し無理がありますからね。かなりの数が洞窟から出てきましたよ」

侍「気配から察するに、30人程度といったところか」

鏑「そのようです。中心に立っているのがリーダー格のようですね……あれはもしかして」

侍「知った顔なのか?」

鏑「双眼鏡双眼鏡」ゴソゴソ

鏑「……間違いありません、指名手配中の大盗賊です!」

侍「ふむ。確かに手練れのようだな」

鏑「そこまでわかるのですか?」

侍「遺跡周辺は何故か普段より感覚が研ぎ澄まされる」

鏑「魔力が満ちているという話ですから、その所為かもしれませんね。誰かが盗賊団と合流したようです」

侍「斥候のようだな」

鏑「報告しているようですね。私達がこうしているように、向こうも我々の事を探っている、といったところでしょうか。大盗賊が怒りの形相で斥候役らしき男と話しています」

侍「我々、いや、勇者殿と魔王殿が合流した所為で夜襲の手筈が狂ったと考えるべきか?」

鏑「どうなんでしょう……あっ、洞窟内に戻っていきます」

侍「今夜の襲撃はとりあえず諦めたようであるな」

鏑「見張りを残して全員引っ込んだみたいですね。今の人数がほぼ総数のようですから、大体30人から40人くらい、といったところですね」

侍「我々も戻るとしよう。攻撃するなら今夜仕掛けたほうが良いかもしれぬ」

鏑「そうですね」



739 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:37:17.89jy8sIArPo (8/43)


― 遺跡入り口 調査団キャンプ ―


ニコラ「あ、おかえりー」

ガルドス「ご苦労さん。どうだった?」

鏑「相手は40人前後といったところですね。我々だけで無力化するには少し厳しい数です」

ニコラ「ちょっと多いわね。罠とか仕掛ける事ができれば良いんだけど」

巽「ちと難しいな。地形から考えてもバレずに仕掛けるのは無理があるぜ」

ガルドス「定番だが、火攻めくらいしかないか?」

鏑「ニコラさん、火炎瓶程度なら作る事は可能ですか?」

ニコラ「んー、油は調査団の人から借りればなんとかなるし、可能だと思うわ。あとは催涙薬、麻痺薬、睡眠薬ってところかな」

巽「煙幕って無理か?」

ニコラ「あ、そっか。それも有効よね。侍さんは煙幕の中でも動けるのよね?」

侍「うむ」

ニコラ「んじゃ、ぱぱっと作ってくるから少しだけ待ってて。2時間もあれば出来ると思うわ」

鏑「お願いします。では、襲撃について詰めていきましょう」


740 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:37:26.37jy8sIArPo (9/43)



― 勇者と魔王とメイドのテント ―


勇者「大丈夫かな」

魔王「鏑殿達のことか? 問題なかろう。偵察にも出たようだしな」

メイド「魔王様、お茶が入りました」

魔王「ご苦労。魔族大賢者達にも持っていってやってくれ」

メイド「承知いたしました」

勇者「んー」シンパイ

魔王「あやつらとて素人ではないのだ。それは勇者にもわかっているのであろう?」

勇者「まぁな。でもさ、なんてーか俺だけこうしてのほほんとしてるのも性に合わないっつーかさ」

魔王「それは貧乏性と言うのだぞ。もっとどっしりと構えておれば良いのだ」

勇者「そうなのかなぁ」

魔王「それはそうと、あの巨像の事が気に掛かる」

勇者「あー、あれか。でかいよなぁ」

魔王「私の見立てではやはり何らかの儀式で使われていたと思うのだが、勇者はどう思うのだ?」

勇者「んー……まぁ、似たような意見だよ。ただ、何に使われてたのかまでは、なぁ」シラナイヨ

魔王「ふむ。生贄を捧げる場と考えるのが妥当なのかも知れぬが、そうとは思えぬのだ」

勇者「なんでだ?」

魔王「巽殿が言っておったように血の跡が全くない。いかに時間が経過しようとも、血の跡というのは必ず出るはずなのだ」

勇者「それはそう、だな」

魔王「ここで問題になるのは、あの魔力回路は一体何なのだ。台座だけではなく、巨像にまで回路そのものは張り巡らされていたのであろう?」

勇者「うん。像への魔力供給は途切れてたけど、回路そのものは存在してる」

魔王「……ところで勇者」

勇者「ん?」

魔王「魔族大賢者は調査した上で知っていたのはわかるのだが、なんで勇者は見てすぐに魔力回路の存在に気づいたのだ?」

勇者「ただの偶然だよ」

魔王「偶然で片付くような話ではないと思うのだがな」ジトー

勇者「ほ、本当だって」タジロキ

魔王「……わからぬことだらけだ」ギュッ

勇者「考えるのは良いけど、なんでくっつくの?」

魔王「こうすれば良いアイディアが出るかもしれぬだろ」スリスリ

勇者「スリスリは何かすごいぞくぞくするからやめて……」ドキドキ

魔王「むぅ、これが良いのではないか」スリスリ

勇者「がんばれ俺の理性」


741 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:38:42.04jy8sIArPo (10/43)


― 調査団キャンプ とあるテント ―


ニコラ「えーっと、これがこっちで……あぁ、そうだ。火炎瓶火炎瓶っと」

魔族大賢者「失礼しますよ」

ニコラ「あ、大賢者様。すみません、今ちょっと立て込んでて薬の調合は少し待ってもらえますか?」

魔族大賢者「あぁ、それは問題ありません。今のところ足りない薬はありませんから」

ニコラ「じゃあ、どうなさったんですか?」

魔族大賢者「火炎瓶20本もあれば足りますかな?」ニコッ

ニコラ「手伝っていただけるんですか?」

魔族大賢者「可愛い元教え子が頑張っているのですからね。私としては手助けして差し上げたいな、と」

ニコラ「ありがとうございます!」

魔族大賢者「あと、いくつかアイディアがあります」

ニコラ「アイディア?」

魔族大賢者「火炎瓶ですが、ここをこうして……」

ニコラ「あー、なるほどっ。だったらこっちをこうしたほうが油の広がりが……」

魔族大賢者「それは私も考えたのですが、その場合だと使用者に油が飛ぶ可能性があるのですよ」

ニコラ「そっか、じゃあこっちの方法が有効ですね」

魔族大賢者「あぁ、そうそう。ニコラさん」

ニコラ「なんでしょう?」

魔族大賢者「大変失礼な質問ですが、確か今29歳でしたよね」

ニコラ「そうですけど……まさか大賢者様、私の身体が!?」イヤーン

魔族大賢者「なっ、なにを言ってるんですか! そんな話じゃありませんっ!」

ニコラ「あっはっは。冗談ですよ冗談。大賢者様は今でも奥様の事を愛しておられるんですもんね」

魔族大賢者「当然です。話を戻しますが、来年、現在の貴女の上司である薬学教授さんが退職なさいます」

ニコラ「そう、なんですか?」

魔族大賢者「公にはなっていませんが、内々に申し出が本人からありました。東の国の教育機関から招聘されたそうです」

ニコラ「それって、ヘッドハンティングされたって事ですか」


742 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:38:47.64jy8sIArPo (11/43)


魔族大賢者「そうなりますね。我々としては色々な人に知識を広める事は喜ばしい事です」

ニコラ「教授いなくなっちゃうのかぁ。まだ色々と教えて貰いたかったなぁ」

魔族大賢者「それで、次の教授には貴女を推しているのですよ」

ニコラ「あたし!?」ビックリ

魔族大賢者「はい。まだ時間はありますが、考えておいてください」

ニコラ「あたしが教授……?」

魔族大賢者「まだ内々の話ですからどうなるか保証はできませんが、一応頭の片隅にでも入れておいてください。はい、火炎瓶ができましたよ」コトン

ニコラ「もう!?」

魔族大賢者「これでも大賢者の役職を拝命していますからね。あとは自分でできますよね?」

ニコラ「はい。ありがとうございました」ペコリ

魔族大賢者「それでは私はこの辺で失礼しますね。がんばってください」

ニコラ「はいっ!」


ニコラ「あたしが……教授? うわぁ、何かすごい事になってきた」

ガルドス「おう、どんな感じだ?」バサッ

ニコラ「全部出来てるよ」ニコニコ

ガルドス「はやっ……何かイイ事でもあったのか?」

ニコラ「ま、ね。でも疲れた~。もーヘロヘロ」ダラーン

ガルドス「お疲れさん。全部任せちまって悪かったな」

ニコラ「いいって事よ。あたしは戦闘には参加できないからね。これくらいしかできないわ」

ガルドス「あとは俺達がやるから休んでおいてくれ」

ニコラ「うぃうぃ」


743 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:39:59.74jy8sIArPo (12/43)


― 遺跡入り口 ―


鏑「準備ができましたので行ってまいります」

魔王「策は出来たのか?」

鏑「完璧ではありませんが、まず見張りを私の弓と侍さんの急襲で始末し、そこから火攻めというところでしょうか」

勇者「ま、定番だな」

巽「そっからは各個撃破ってトコだ。ただ、相手の人数が多いみたいだから煙幕使ったり毒矢を使ったりして臨機応変にだな」

鏑「ニコラさんが短時間の間にいろいろと調合してくださったので助かりました」

ニコラ「へとへと~」グッタリ

メイド「では、ニコラ様は襲撃には参加せずにこちらで?」

鏑「はい。ニコラさんは元々学者様ですから戦闘には向かないと判断しました」

魔王「賢明な判断だな。ニコラ殿、ご苦労だった」

ニコラ「えっへっへー」ニッコリ

ガルドス「俺は上空から急襲と火炎瓶の投げつけ役です」

魔王「ふむ。悪い策ではない、か」

勇者「相手の数が多いからな。火攻めでどれだけの数を減らせるかがネックだな」

鏑「魔王様や勇者様には遺跡の警護を引き続きお願いいたします。盗賊団の別行動部隊がいないとも限りません」

勇者「それはまぁ問題ないけどな」

魔王「数の不足は智慧と力でカバーするしかない、か。最前線は侍殿だな?」

侍「うむ」

勇者「ほいっと」フォン

侍「かたじけない」

巽「補助魔法セットか。あるとなしじゃかなり違うからな」

魔王「全員にも同じ魔法をかけよう」フォン

魔族大賢者「あとはこちらですね」


744 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:40:04.18jy8sIArPo (13/43)


巽「符、か?」

鏑「私にですか? 符であれば巽さん向けだと思うのですが」

魔王「これも試験段階なのだが、ちょうど良いであろう」

巽「これ、陰陽術じゃないな」ジロジロ

ガルドス「全然わかんねぇ」

ニコラ「ガルドスぅ、お水もってきてー」

魔王「これは魔力を込めた符だ。使い勝手は難しいが巧く使えば戦いが楽になろう」

鏑「具体的に教えていただいても?」

魔族大賢者「もちろんです。これは6枚1セットで使う物となります。適正な位置に配置すれば範囲魔法が展開されます」

巽「すげぇ……」

魔王「威力はさほど大きくはないがな。せいぜい気絶させる程度しかできん」

侍「気絶させる事が出来るだけでも有用であるな」

鏑「その通りですね。しかし、適正な位置に配置となると、実戦中では難しいように思えますが」

勇者「背中にしょってるモンは何だよ」

鏑「なるほど! 矢に刺した上で射れば良いのですか」

魔族大賢者「そうです。しかし、ある程度の誤差は吸収できるとはいえ、位置取りが非常に難しいので精密射撃が出来ないと効果は出ませんが、貴方ならもしかしたら」

魔王「期待しておるぞ。これが正確な魔法陣の図だ」

鏑「そのご期待に必ずやお答えいたします」ビシッ

巽「さて、時間だ。そろそろ行くとしようか」

侍「うむ」

ガルドス「んじゃ俺は上空から合図を待つぜ」バサッ

鏑「お願いします。それでは、行ってまいります。吉報をお待ちください」

魔王「気をつけろ」

勇者「ヤバいと思ったらすぐに連絡してくれ」

魔族大賢者「ご武運をお祈りしていますよ」


745 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:40:40.11jy8sIArPo (14/43)


― 盗賊団アジト上空 ―


鏑『皆さん、準備はよろしいですか?』

侍『問題ない』

巽『オーケーだ』

ガルドス「いつでもいいぜ」

鏑『打ち合わせ通り、まず侍さんと私で見張りを片付けます。その後ガルドスさんが急降下して火炎瓶を入口周辺に。煙に巻かれて出てくる盗賊達を片っ端から片付けます』

巽『俺は死鬼神で攻撃、と』

鏑『はい。ただ予定が少し変わった部分があります』

ガルドス「さっきの範囲魔法の符、だっけか?」

鏑『そうです。盗賊達が全て出てくる前に入口を中心に6本の内5本を撃っておき、準備をしておきますのでその間は侍さんへの負担がかなりかかってしまいますが、大丈夫ですか?』

侍『問題ない。このようなところでは死なぬ』

巽『心強いお言葉だな』

鏑『最後の符を付けた矢は鏑矢という音の出る特殊な矢です。笛のような音がしますので音がしたら範囲から脱出してください』

巽『了解した』

侍『承知』

鏑『では、いきましょう。私の合図と共に侍さんもお願いします』

侍『うむ』


鏑『5……4……』

ガルドス(んーっと、侍さんはもう飛びかかる準備はできてるし、巽さんも準備OK、と。鏑さんは弓の準備完了だな)

鏑『3……2……1……いきます!』ヒュンッ

侍『参る!』ザッ


746 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:43:47.34jy8sIArPo (15/43)


― 盗賊団アジト入口 ―


見張り「んぁー、ねみぃ」

見張り「しっかりしようや。調査隊の護衛がいつ襲ってくるかわかんねぇぜ」

見張り「早く交代こねぇかなぁ」

ヒュンッ

見張り「……」

見張り「何の音……」ドサッ

侍「こちら侍。見張りは沈黙した。一旦退くのでガルドス殿、任せる」

ガルドス『おうよ』

ヒュォォォォ

ガルドス「んじゃま一発花火といきましょうかね」ポイポイポイポイ

ボゥッ!! ゴォォォォォォ!!

ガルドス「なんちゅー威力だよ。ただの火炎瓶じゃねぇなありゃ」


侍「これは……」

巽『おいおい、すげぇ火力だな』

ガルドス『燃え盛ってるぜ』

鏑『ニコラさんが手を加えたのでしょうね。好都合です。侍さんは火の近くで動く事になってしまいますが、くれぐれも気をつけてください』

侍「出てくる」

巽『おう。じゃあこっちもいくぜ』


巽「呼びかけに応えよ、我が式よ! 我の力となりて敵を滅する力となれ!!」

コォォォォォ

巽「出でよ! 死鬼神!!」

ゴゥッ

巽「片付けろぉっ!」

ゴォォォ


侍「ふんっ」キンッ ザンッ

盗賊「ぎゃぁぁぁっ!」

盗賊「出口に敵が!」

盗賊「敵襲!!」

侍「遅い」ダッ

盗賊「ぐぉっ」

盗賊「こ、こいつっ!!」

盗賊「ダメだ! 入口周辺は完全に火の海になっちまった! 中に居る奴らに連絡が取れねぇ!」

侍「ふんっ」ヒュパッ

盗賊「ぐぁぁぁぁっ」


747 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:44:10.71jy8sIArPo (16/43)


鏑「戦闘が始まりましたね。こっちも急ぎましょう」

鏑「入口を中心に円を描くように配置、ですか。確かに難しいですね……ですが」スチャ

鏑「弓と共に生き、弓術のみを鍛えてきた私です。出来ないわけがありません」キリキリキリ

鏑(集中……魔法陣の中心になる入口は炎で見やすくなっている。いつも通りにすれば問題ない)

鏑「いけっ!」ヒュンッ

ガルドス『矢は問題なく刺さったぜ』

鏑「ありがとうございます。続けていきます。ガルドスさんは……」

ガルドス『状況に応じてニコラ特製の催涙薬と煙幕を投下しながら矢の行方をチェック、だろ』

鏑「お願いします」

巽『侍さん、死鬼神がそっちに行った。気をつけてくれ』

侍『委細承知』

鏑「どんどんいきます」ヒュンッ


侍「はぁっ、ふんっ」キンッ ザンッ

盗賊「畜生、敵は一人だ! さっさと片付けろ!」

盗賊「だがよ、問題の仲間がっ」

盗賊「こっちの入口はダメだ! 別口を使え!」

侍「む。鏑殿、やはり別の出入り口があるようだ」

鏑『やはりそうですか。ガルドスさん』

ガルドス『少しだけ待ってくれ。今探してる……見つけたぞ! 侍さんの背後方向に15メートルくらいだ』

侍「挟み撃ちか。拙者の腕の見せ所、だな」

ガルドス『煙幕弾を落とす。侍さんは大丈夫だな?』

侍「頼み申す」

巽『入口のほうはこっちに任せろ。侍さんは新しい入口に行ってくれ』


盗賊頭「ふざけやがって。背後からぶっ殺せ!」

盗賊「おう!」

盗賊「お頭! 上から何か来やす!」

盗賊頭「あぁん?」

ボンッ

盗賊「うぉっ」

盗賊「見えねぇ!?」

盗賊頭「煙幕だ!」

ヒュンッ ドスッ ドサドサドサッ

盗賊頭「何が起こってやがる!」

盗賊「わかりやせん! 何も見えねぇ!」

ヒュンッ ドスッ

盗賊「ぎゃぁぁっ」

盗賊「お頭、弓兵がいやす!」

盗賊頭「構ってられるか! 今は弓よりこっちだ!」


748 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:44:35.72jy8sIArPo (17/43)


ガルドス『鏑さん、ナイスだ』

鏑「場所さえ指定してもらえれば当てますよ」ニッ

巽『符の準備はできてるのか?』

鏑「あとは最後の一本だけです。ガルドスさん、敵の状況はどうですか?」

ガルドス『巽さんの式神のところに10、侍さんのところに10だが、侍さんの入口からわらわらと出てきてやがるな。煙幕弾もう一発落とすか』

鏑「侍さんと巽さんで10は倒してますから、予想ではあと10人程度居るはずですね」

巽『こっちは順調だが火の勢いが弱まってきたぞ』


巽「っとはいえ、あんまりやる事ってないんだよな」

巽(死鬼神は勝手に生者を襲っていくし、俺は念を送り続けておけば問題ない)

巽(しっかし俺がこうやってパーティを組んで戦うなんざ、少し前まで考えてもみなかったな)

巽(学院を出て行ってからずっと一人で修業に明け暮れてたからなぁ)

巽「タマにはこういうのも面白くて良いっちゃぁ良いか」

鏑『どうかしましたか?』

巽「いんや、なんでもねぇ」

ガルドス『侍さんのところに集中し始めた。ほぼ全員出てきたみたいだぜ』

侍『っ』キンッ ギィンッ

鏑『いきます。巽さん、死鬼神を退いて下さい』

巽「おうよ。至喜神を出して侍さんのカバーをするんだな?」

侍『かたじけない』

巽「いいってことよ。『仲間』だからな」

鏑『鏑矢の合図と共に侍さんが撤退。同時にガルドスさんが催涙薬を一気に投下してください』

ガルドス『おうよ』

巽「さ、て、と。まずは死鬼神を戻してっと」フォォォン

巽「連続使用は久し振りだな……呼びかけに応えよ、我が式よ! 我の力を以って身を護る盾となれ!!」

コォォォォォ

巽「出でよ 至喜神!!」

ゴォッ

巽「侍さんを護れ」

ヒュンッ


749 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:44:50.50jy8sIArPo (18/43)


侍「くっ……」キンッ

盗賊「たかが一人だ!」

盗賊頭「かなりの腕前だ。囲んで潰せ!」

盗賊「手傷は負わせてるんだ。一気に片付けろ!」

侍「この程度で、負けぬ!!」ギンッ ズバッ

侍(これしきの敵、中つ国戦に比べれば……それに、我が妻の苦しみに比べれば……っ!)

侍「おぉぉぉぉぉ!!!」ギギギィンッ

盗賊「ぎゃぁっ!」

盗賊「こいつ、まだやる気か!」


ピィィィィィィィィ


盗賊頭「何の音だ!?」

ボボボボゥンッ

盗賊「また煙幕だと!?」

盗賊「全然見えねぇ!」

盗賊「目がっ!」

盗賊「畜生っ、催涙薬だ!!」

ヒュォンッ

侍「巽殿の式か。かたじけない」タッ

巽『式が向かう先に行ってくれ。案内する』

侍「承知した」


鏑「いってくれ。頼むっ!」

ピィィィィィィィ……

ガルドス『予定地点に落ちた。あとは……』

鏑「発動してくれれば良いんですけど」


フォォォォンッ


盗賊「なんだ!?」

盗賊「地面が……」

盗賊頭「光ってやがる!?」


ビシッ バリバリバリバリバリッ!!!!


盗賊「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

盗賊「ぎぇぇぇぇぇぇっ!」

盗賊「あばばばばばばばばば」

盗賊頭「ぐぉぉぉぉぉぉ!?」


750 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:45:23.10jy8sIArPo (19/43)


― 遺跡奥地 巨像が立つ神殿(?)―


ゴゴゴゴ……

魔族大賢者「何の音でしょうか?」

魔王「多分範囲魔法符が発動したのだろうな。予想より威力が大きかったか?」

勇者「魔力が満ちた場所だからなぁ」

魔族大賢者「計算を間違えた可能性がありますね。皆さんが避難した後に発動していれば良いのですが……」

魔王「盗賊は気絶どころでは済まない者が出そうだな」

勇者「んー……まずいかな」

魔王「なにがだ?」


ギィンッ


学院生徒「きょ、巨像の目がっ!!」

学院生徒「光った……」

魔族大賢者「回路が接続されたのか!?」

魔王「なんだと!?」

勇者「みんな逃げろ! 危険だ!!」

魔族大賢者「総員退避!! 道具は捨てなさい!」

学院生徒「うわぁぁぁぁっ」

学院生徒「なんだこれ!?」

メイド「魔王様、危険です!」サッ

勇者「魔王、メイドさん。魔族大賢者と一緒に先に入口に行け! 俺は残ってるやつらを助ける」

魔王「わかった。くれぐれも気をつけろ」

勇者「おう!」

魔族大賢者「生徒をお願いします!」

勇者「任せろ!」


751 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:46:03.90jy8sIArPo (20/43)


― 盗賊団アジト前 ―


鏑「これは……」

侍「……」

巽「すげぇ威力だな」

ガルドス「上空から見てたが、ありゃすげぇってモンじゃなかったぜ」

鏑「地上から見ていてもすごかったですね」

侍「うむ」

巽「火花飛びまくってたな。まるで雷が跳ね回ってたみたいだったぜ」

ガルドス「大半は黒焦げだ。生き残ってる奴もいるがもう動けないだろうな」

鏑「すごい……としか言いようがありませんね。手がまだ震えていますよ」

巽「正直に言うが、俺もびびった。範囲魔法ってとんでもねぇ」

侍「ありえん威力だな」

ガルドス「生き残りをまとめちまおう」

鏑「そうですね。手当をしなければいけないでしょうから急ぎましょう」

ニコラ『聞こえる!? お願い、聞こえて!』

ガルドス「どうした?」

ニコラ『こっちが大変なの! 巨像が動き始めて怪我人がっ』

鏑「巨像が!?」

巽「何があったんだよ」

ニコラ『わかんない。勇者さん達が飛びまわってくれてるけど負傷者が多いの!』

ガルドス「急いで戻ろうぜ」

侍「盗賊団は捨て置いてもすでに無力」

鏑「そうですね。遺跡に戻りましょう」

ガルドス「先行させてもらうぞ!」バサッ

巽「状況がわかったら連絡頼む」

ガルドス「わかった!」


752 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:47:10.87jy8sIArPo (21/43)


― 遺跡入口 調査団キャンプ臨時救護所 ―


魔族大賢者「怪我人は10名、内2人は重傷です」

魔王「巨像は動きを止めたのか?」

勇者「完全に元通りだ。ひとしきり暴れた後、元の位置にわざわざ戻って動きを止めた。魔力回路もまた切断されたみたいだ」

メイド「軽傷者の手当は終わりました」

魔王「ご苦労だった。メイド、どう思う」

メイド「完全に私の想像の範囲外としか……」

魔王「私も同じ意見だ。動き始めた原因すらわからぬ」

魔族大賢者「唯一考えられるとすれば」

メイド「鏑様にお渡しした範囲魔法符の発動、ですね」

魔王「ふむ……予想より威力が大きかった故に震動が強かったから自衛機能が働いたと考えるべきか?」

魔族大賢者「しかし、我々が調査してもそのような機能は作動しませんでした」

魔王「わからぬ事だらけだな。他の遺跡の情報も集めなければなるまいか」

魔族大賢者「そうですね。我々は調査を続行いたしますのでそちらは魔王様にお任せしてもよろしいでしょうか?」

魔王「うむ。こちらも調べ物があって各地に手の者を散らせてある。彼らが持って帰る情報の中に得る物があるやもしれぬ」

勇者「何か調べ物があったのか?」

魔王「う、うむ……色々と、な」

勇者「?」キョトン

メイド「遺跡発見の報を受ける前から各地の遺跡についての情報を集めはじめておりましたのです」

勇者「なんでだ?」

魔王「過去に一度調べた事があったのだが当時は魔王城内にあった資料しか使えなかったから十分ではなかったのだ。今回はメイドの手の者を聖王国だけではなく、隣国の図書館や公文書館にまで手を広げる事ができそうだったのでな」


753 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:47:15.60jy8sIArPo (22/43)


勇者「……そっか。魔王は勉強家だもんなぁ」ニコッ

魔王「当然だ。知識を得るのは楽しく、そして嬉しくもあるからな」ニコッ

メイド「では、一度魔王城にお戻りになりますか?」

魔王「そうしよう。魔族大賢者、ここは任せる」

魔族大賢者「仰せの通りに」

鏑「お呼びでしょうか」

勇者「そっちはどうだ?」

巽「負傷者の手当てとかはニコラさんが薬を作ってくれたから一通りは終わったぜ」

ニコラ「ただ、重傷者は王都に送らなければいけませんね」

魔族大賢者「ここだと大がかりな治療はできませんからね。勇者様、お願いしてもよろしいでしょうか?」

勇者「もちろんだ。魔王城に戻る前に送り届けておくよ」

ガルドス「魔王様、魔王城にお戻りになられるんですか?」

魔王「うむ。調べなければならない事があるのでな。お主達はここに留まって引き続き護衛の任を頼む」

鏑「お任せください」

メイド「侍様、お傷はもう大丈夫ですか?」

侍「うむ。勇者殿の治癒呪とニコラ殿の薬のお陰で問題ない」

メイド「私も戦闘に参加できればよかったのですが……」

侍「メイド殿の任は魔王殿の護衛だ。気に召されるな。それに……」

メイド「それに?」

侍「なんでもござらん。すまぬ、忘れてくれ」

メイド「……? 承知いたしました」

魔王「ではこの地は任せるぞ」

勇者「何かあったら通信筒で連絡をくれ。すぐに戻る」

鏑「承知いたしました。魔王様達もお気を付けて」

魔王「ありがとう」


754 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:48:04.87jy8sIArPo (23/43)


― 遺跡入り口 ―


鏑「盗賊団は壊滅しましたが、引き続き見張りは続けるということで良いですね」

巽「仕事だからな」メンドクセ

ニコラ「見張り以外の人は自由ってコト?」

鏑「そうですね。遺跡調査の手伝いや周辺の見回りなどの仕事はありますけど、それ以外は自由にしていただいても」

ガルドス「つってもこの辺じゃする事なんて特にねぇなぁ」

ニコラ「あたしの『脚』としてがんばってね」ポンポン

ガルドス「マヂデ?」

ニコラ「超マヂ」

鏑「当番はローテーション制で2人組にしましょうか」

巽「それで良さそうだな。んじゃ、最初の当番はどうする?」

鏑「私がしましょう」

侍「では、拙者がお相手いたそう」

ガルドス「んじゃ次の交代の時は俺がやろうか」

巽「俺もやるよ」

ニコラ「じゃあその次が私と鏑さん?」

鏑「そんな感じで良いでしょうね」

巽「ちょっと提案って程のモンじゃないんだけど一個いいか?」

鏑「なんでしょう?」

巽「一戦潜り抜けた事なんだし、そろそろ『さん』付けで呼び合うの、やめないか?」

ニコラ「私、既にガルドスは敬称略だよね」

ガルドス「言われてみりゃそうだな。気にすらしてなかった」

鏑「皆さんがそれでよろしいのでしたら私は構いませんが」

侍「……」コク

巽「じゃ、決定って事で。なんか他人行儀っつーかめんどくさくてな」

ガルドス「わかるぜ。呼び捨てのほうが気楽だからなぁ」

ニコラ「なんか、『仲間』って感じだねぇ」ニコニコ

鏑「私はさん付けが癖になってしまってるので勘弁願いますよ」

巽「騎士団は色々厳格だもんな。まぁ、付けても付けなくてもどっちでもってトコで」

侍「では鏑殿、見張りついでに皇国の弓術についてもお話しようか」

鏑「あぁ、それはありがたい。お願いします」

巽「俺ぁ魔族大賢者様んトコ行って来るわ」

ニコラ「あたしとガルドスはも少し北に生えてる薬草摘んできてもいい? 学院で必要なの」

鏑「構いませんよ。ただ、通信筒での定時連絡だけは欠かさないようにしてくださいね」

ガルドス「わかった。んじゃ行こうぜ」

ニコラ「さんきゅー♪」


755 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:48:35.16jy8sIArPo (24/43)


― 遺跡入り口 見張り詰め所 ―


鏑「ということは、皇国の弓術というのはどちらかというと礼儀作法を教える事が中心になりつつある、ということでしょうか」

侍「いや、説明が悪かった。申し訳ござらん。弓道と弓術の違いなのだ。実戦でも使える技術は弓術になるのだが、街中で教えている道場などでは儀礼を中心に教える弓道場になっている」

鏑「あぁ、なるほど。それはよくわかります」

侍「拙者は剣術を中心に学んでおったので弓術となると幅が狭くなってしまうのだが、そこは勘弁していただきたい」

鏑「いえいえ。こちらが無理を言ってるのですから侍さんがご存知の部分だけでも十分ですよ」

侍「かたじけない。皇国の弓だが、鏑殿が使っているような弓より更に長身の物がよく使われている」

鏑「これでも種別はロングボウになるのですが、これ以上ですか?」

侍「うむ。最も長い物では人の身長をはるかに超えるような物もあると聞く」

鏑「そこまで巨大だと持ち運びにも苦労しそうですね」

侍「主に馬上で使うようになっているな。皇国で使っている弓は鏑殿と同じく一般的に長弓と呼ばれる物が大半で、その素材は竹や木を使っている」

鏑「竹ですか。確かに弾力が高いので弓には向いているのかもしれません」

侍「あとは構えそのものが違う」

鏑「構えですか?」

侍「うむ。鏑殿、試しに矢を番えてみてもらえるか?」

鏑「こう、ですね」キリリ

侍「矢が弓の左側に来ておるな」

鏑「そうですね」

侍「皇国や中つ国では逆なのだ」

鏑「そうなんですか?」

侍「うむ。ほかにも……」


756 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:49:03.94jy8sIArPo (25/43)


― 遺跡北の山肌 ―


ニコラ「この辺でいいわよー」ペシペシ

ガルドス「聞こえてるから叩くなよ」イタイイタイ

ニコラ「よっと。ありがと」ニコッ

ガルドス「別にこれくらい何ともないが、それにしても本当にここで良いのか? 草すら生えてないような気がするが」

ニコラ「ちっちっち。これだからシロートは困っちゃうなぁ」

ガルドス「素人なのはあたりまえだろうが」

ニコラ「こっちの岩陰見てごらん」

ガルドス「お、何か生えてるぞ」

ニコラ「うん。岩苔の一種なんだけど、これがなかなか貴重なの」

ガルドス「ただの苔にしか見えねぇな」

ニコラ「乾燥させてから使うのよ。今日の目的はこれじゃないけど、ついでだから採取しちゃおっと」ゴソゴソ

ガルドス「にしても、いっつもそんな大荷物持ってるのか?」

ニコラ「そうよ? 必要な器材一式全部入れてるからね」

ガルドス「女の身でよくもまぁ」

ニコラ「あはは。薬草オタクだからね。あ、そっちに生えてる草、摘んでおいてもらっていい?」

ガルドス「これか?」

ニコラ「違う違う。葉が広がってるやつ」

ガルドス「全部同じに見えるんだが……」

ニコラ「えー、全然違うじゃない。そっちのは葉先が丸いでしょ? んで、その隣に生えてるのが……」

ガルドス「チマチマした作業すげぇ苦手」

ニコラ「ぐだぐだ言わずにするっ!」

ガルドス「はいよ」


757 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:49:29.66jy8sIArPo (26/43)


― 遺跡奥地 巨像が立つ神殿(?)―


巽「これが動いたんですか。信じられねぇですね」

魔族大賢者「直接見た私だって信じられないよ。だが、この床材の損傷具合や壁の破損を見れば一目瞭然だ」

巽「見た目通りの力があるって事ですね……っと、大賢者様、見てください」

魔族大賢者「ん?」

巽「ここの入り口から全体を見渡してください。何か気づきませんか?」

魔族大賢者「いや、私には……」

巽「真ん中の祭壇を見てください」

魔族大賢者「何も起こってないが……ん?」

巽「お気づきになりましたね。あの周辺だけが何も被害を受けてないんですよ」

魔族大賢者「やはりあの祭壇には何かある、ということか」

巽「そうとしか考えられませんね」

魔族大賢者「しかしあの祭壇には石像と同じように魔力回路が張り巡らされているが、今回は何も起こっていなかったな」

巽「何か、特別な条件が必要なのかもしれませんね。あるいは……」チラリ

魔族大賢者「ふむ。あの奥が気になる、か」

巽「そうとしか」

魔族大賢者「改めてこの部屋を中心に調べてみよう」

学院生徒「わかりました」


758 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:50:37.54jy8sIArPo (27/43)


― 魔王城 魔王の執務室 ―


魔王「ふぅ」

メイド「お疲れ様でした。お茶をお淹れいたしますね」

魔王「ありがとう。さて、貯まってる仕事もこなさなくては、な」ペラ

メイド「勇者様は再び大森林にお戻りになられたのですか?」

魔王「うむ。あいつはあいつで調べ物があるらしいが、な」

メイド「全知の黄金龍ですのに?」

魔王「よくわからん。勇者に訊けば教えてくれるとは思うのだが、何となく憚ってしまう」

メイド「……」

魔王「なんとなく、しっくりいかんな。私もあやつに隠し事をしているから尚更だ」

メイド「聖王国図書館と西の国で調べていた者からの報告書が来ております」

魔王「労ってやってくれ。どれ」パラパラ

魔王「……やはり私が知っている以上の情報はあまりないな」

メイド「他国に行っている者達もまもなく戻るかと思われます。その報告を待ちましょう」

魔王「そう、だな。ん?」ピタリ

メイド「どうかなさいましたか?」

魔王「地図だ。地図を出してくれ。聖王国を中心とした隣国も記入されているものを!」

メイド「承知いたしました」


魔王「……ふむ、いやしかしこれだけでは完全ではない、か?」

メイド「何かおわかりに?」

魔王「黄金龍に仕える四竜の所在はお前も知っておろう?」

メイド「はい。未踏の地と言われている場所ばかりですが、おおよその位置は存じております」

魔王「ここと、ここと、ここと……ここだ」

メイド「はい。私の記憶とも相違ございません」

魔王「聖王国北の霊峰に住む風竜」

メイド「西の国に住む火竜ですわね」

魔王「中つ国に住む地竜」

メイド「最後が南の国に住む水竜」


759 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:50:43.37jy8sIArPo (28/43)


魔王「そして、不正確な情報もあるが遺跡の場所が……」

メイド「聖王国北の山脈に今回の遺跡、正確な場所は不明ですが、侍様のお話によると中つ国にもひとつ」

魔王「うむ。西の国の遺跡は報告書にあるように、ここだ。あとは南の国にも遺跡があるとしたら」

メイド「四竜が住む場所の近くに遺跡がある……?」

魔王「そうだ。これは何らかの手がかりになる可能性が高いぞ」

メイド「もし関係があるのだとすれば、それを解明すれば魔王様のお望みが叶うかもしれませんわね」

魔王「勇者と共に……」

コンコン

メイド「誰です」

下級メイド「聖王国大統領がお越しになっております!」

メイド「いかがいたしましょう?」

魔王「何かあったのかもしれん。謁見の間にお通ししろ。私もすぐに向かう」

下級メイド「承知いたしました」タッ

メイド「どうしたのでしょうか」

魔王「わからん。わざわざこっちに出向いて来る程の事があったのだろう。急ぐぞ」

メイド「お待ちください」

魔王「なんだ?」

メイド「お召し変えをしたほうが」

魔王「む。言われて見れば戻ってから湯浴みすらしていなかったか」

メイド「すぐに報告書に手をつけましたからね。湯浴みは無理としても、せめてお召し替えくらいはいたしませんと」

魔王「わかった。止むを得んな」メンドクサイ


760 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:52:02.77jy8sIArPo (29/43)


― 魔王城 謁見の間 ―


魔王「遅れてすまない」

大統領「いえいえ、お気になさらずに」ニコッ

魔王「なにか火急の用件があったのではないのか?」

大統領「火急という用件ではありません。南の街に視察の用件がありましたので、そのついでにお邪魔させていただいただけですよ」

魔王「そうであったか。歓待させていただこう」

メイド「お茶のご用意をして参ります。閣下、ごゆっくりお過ごしくださいませ。別室でお待ちの皆様にもお茶をお出しいたしますね」ペコリ

大統領「ありがとう」


大統領「北の盗賊団討伐の話は伺いましたよ。さすがは魔王殿ですね」

魔王「あれは私の功績ではない。傭兵達が自力で片付けたのだ。私は何もしれおらぬ」

大統領「魔族大賢者氏と共に力を貸したのでは?」

魔王「微力だ。彼らの頑張りがあってこそ討伐ができたのだ」

大統領「そうでしたか。後で彼らにも手紙をしたためておきましょう。あぁ、そうだ。こちらをお土産としてお持ちいたしました」ガサッ

魔王「花束か。美しいな、ありがとう」

大統領「この花束も魔王殿にかかってしまえば色褪せてしまいますがね」

魔王「どういうことだ?」キョトン

大統領「魔王殿の美しさにかかっては、ということですよ」

魔王「世辞として受け取っておこう」ニコッ

大統領「今日は先日のご返答をいただければ、と思ってお伺いしました」

魔王「先日というと結婚を前提として、という話か」

大統領「はい」

魔王「いやしかし、私は魔族だ。大統領殿と色々と違う部分も多いし、何より……」

大統領「人間と魔族が共存するこの国に違いなど関係ありません。私は魔王殿のお美しさに心を奪われてしまったのです」

魔王「む、むむ……」

大統領「私は真剣です。貴女の為ならこの身が燃えようとも一向にかまいません」

魔王「……そこまで言ってもらえると女冥利に尽きるというものだな」

大統領「ではっ」パァッ

魔王「いや、すまないが私はそなたと付き合う事はできない」

大統領「……」


761 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:52:07.77jy8sIArPo (30/43)


魔王「そなたに魅力がないわけではない。むしろ十分以上に魅力的だ。精悍な顔立ちといい、聡明な頭脳といい、そなたに言い寄られて傾かぬ女性などおるまい」

大統領「ありがとうございます。ですが、私は貴女の事を心から……」ジッ

魔王「っ、わ、私には心に決めた男がいるのだ」

大統領「伝説の勇者殿、ですか?」

魔王「うむ。私は勇者の事を心から愛しておる」キッパリ

大統領「ですが、その勇者殿は既に……と聞いておりますが」

魔王「そ、そうだが……」

大統領「今は、勇者殿が貴女の心を奪ったままでも構いません。私がその呪縛を解き放ってさしあげましょう」シンケン

魔王「じゅ、呪縛……?」

大統領「そうではありませんか? 魔王殿は妙齢のご婦人。しかも魅力的です。そのような女性が今は亡き者に心を奪われたままというのは、呪縛としか思えませぬ」

魔王「……」

メイド「お茶が入りました。魔王様も大統領閣下も落ち着いてください」

魔王「す、すまない」

大統領「これはかたじけない」

メイド「勇者様に通信筒で連絡を取っておきました。すぐにお戻りになるそうです」コソッ

魔王「ご苦労だった。感謝する」コソ

大統領「魔王殿、是非とも私のこの気持ちにお応えいただきたい。私は貴女と出会った時から貴女の美しさに、聡明さに、全てを愛おしく思っています」

メイド「あらあら、情熱的ですわね」ニコニコ

魔王「他人事だと思いよってからに……」

魔王「大統領殿、すまない。私のような者にそこまでの言葉を重ねて貰って心から嬉しく思う。だが、私の回答は変わらぬ」

大統領「そう、ですか」ションボリ

魔王「本当に済まない。こればかりは」

大統領「いえ、私も性急すぎました。反省しております。申し訳ない。今日のところはこの辺りで失礼しますよ」

魔王「もてなしも出来ずに申し訳ない」

大統領「私が急に来たのですからお気になさらないでください」ニコッ

大統領「ですが」

魔王「?」

大統領「いつかは貴女を振りむせてみます」ギュッ

魔王「!?」

メイド「あらあらまぁまぁ」ニコニコ

魔王「なっ、何をっ!?」ズザッ

大統領「ははは。挨拶代わりに抱き締めさせていただいただけですよ。それでは」


762 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:53:55.43jy8sIArPo (31/43)


― 魔王城 執務室 ―


魔王「酷い目に遭った……」グッタリ

メイド「男性的魅力に溢れたお方ですわね」

魔王「あの強引さは勇者にはない魅力ではあるが、な」

メイド「あら、少しグラついてしまわれたのですか?」

魔王「いや全くだ。勇者が一番なのには揺るぎはないぞ。だが、大統領殿の情熱的な姿勢には一人の女として認める部分がないわけではない」

メイド「湯浴みの準備が出来ておりますが、いかがなさいますか?」

魔王「入ろう。大統領殿の香りを残したまま勇者を出迎えるわけにはいかん」

メイド「浮気した後みたいですわね」ニコニコ

魔王「なっ!?」

勇者「戻ったぞー」バタン

魔王「ゆ、勇者!?」

勇者「おう。メイドさんが早く帰って来いって言うから戻ってきたんだけど、何かあったのか?」

魔王「い、いや、なんでもないぞ!?」オロオロ

メイド「うふふふ」ニコニコ

勇者「? 魔王、一体どうしたんだよ」ポム

魔王「ほ、本当になんでもないぞ! 湯に浸かって来る。勇者は寛いでいてくれっ」タタタ

勇者「なんなんだよ一体……」

メイド「女心は複雑なのですよ♪」

勇者「それはわからなくはないけどよ……っと、これは」フム

メイド「あら申し訳ございません。急に大統領閣下がいらしたものですから片付けておりませんでしたわ」ササッ

勇者「待ってくれ」ガシッ

メイド「……」


763 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:54:00.62jy8sIArPo (32/43)


勇者「魔王は四竜について調べてるのか?」

メイド「……はい」

勇者「あいつは本当に頭良いなぁ。やっぱり気にしてたのかよ」ハァ

メイド「かなり前から気になさっておられましたよ。勇者様をお一人にしたくない、と」

勇者「ったくよ、俺が勝手に決めて黄金龍を継承したんだから魔王は魔王のままでいりゃ良いのにさ」

メイド「魔王様のお気持ちも汲んでくださいな」

勇者「わかってるけどさ……」

メイド「つい先程の大統領閣下の急なご訪問、気になりませんか?」

勇者「そりゃ気にしてるよ。通信筒で「大至急」って言ったの、メイドさんだろ。何かややこしい問題だったのか?」

メイド「ややこしいと言えばややこしいですね」

勇者「どっかで暴動が起こってるとかか?」

メイド「いえ、大統領閣下が魔王様に対して本格的にアプローチをかけて来られました」

勇者「まじかよ……」

メイド「閣下は本気かと。現に不意打ちとはいえ魔王様を……」ポッ

勇者「な、何したんだ!? おいっ、メイドさんっ!」

メイド「勇者様がお戻りになった後、魔王様が取られた行動が全てを物語っておいでですわよ」

勇者「……んなっ!?」

メイド「勇者様も汗をかいておられるのではないですか?」

勇者「あ、あ、あぁっ、そ、そうだな。ちょっと風呂に行ってくるっ!!」ダッ

メイド「やれやれ、ですわね」ハァ


764 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:54:52.93jy8sIArPo (33/43)


― 魔王城 湯殿 ―


魔王「ふぅ……」チャポン

魔王(全く、とんでもない事をしてくれるな、あの大統領殿は)

魔王「呪縛、か。それは私が勇者に掛けているのだ。あやつはその為に黄金龍を継承し、千年世紀をたった一人で生きる覚悟をしておるのだぞ……」

魔王「風龍の神殿、と考えるべきであろうな。あの遺跡は」

魔王「勇者の例を考えると、四龍にも継承性があるはずだ。風龍の寿命がどのようになっておるのかはわからぬが、あの遺跡の謎を解明すれば私にも道が拓けるはずだ」


大統領『いつかは貴女を振り向かせてみます』ギュッ


魔王「まだ、感触が抜けぬ……勇者に抱きしめて欲しいな」ハァ

勇者「んじゃ、リクエストにお応えして」ギュッ

魔王「なななななな!? ゆ、勇者っ、どうしてここに!?」

勇者「んー、まぁ、いいだろ」ヤワラカイ

魔王「ふぁ……」

魔王(勇者の腕……あぁ、やはり私の居場所はここなのだな)

勇者「魔王、好きだぞ」

魔王「なっ、勇者、一体どうしたのだ!?」マッカ

勇者「お前は……どうだ?」ジッ

魔王「……そうか、メイドが何か入れ知恵をしたのだな」キュッ

勇者「べ、別にそんなんじゃ」

魔王「心配するな。大統領殿からのアプローチがあったのは確かだし、隙を突かれて抱きしめられてしまったが」

勇者「……」ギュッ

魔王「今、こうして勇者に抱きしめてもらっている。私が一番安らぐ場所だ」ニコッ

勇者「そう、か。よかったよ」フゥ

魔王「妬いたのか?」

勇者「当然だろ」

魔王「っ」

勇者「魔王が他の男に盗られるって思うだけで暴れたくなっちまうよ」

魔王「……き、今日はやたらと素直なのだなっ」カァァッ

勇者「魔王……」ギュッ

魔王「ゆう、しゃ……」キュッ

勇者「話がある。夜、魔王城の屋上に来てくれ」

魔王「今すれば良いのではないか?」

勇者「ほら、なんつーかさ、雰囲気作りっつーか……」ポリポリ

魔王「今だって十分以上ではないか。現に口付けだってしたし、勇者の身体はしっかり反応しておるぞ」チラリ

勇者「なっ!! い、いやこれはその、なんだ、生理現象っつーか……あーもう。魔王が魅力的だからだよっ」

魔王「くっくっく。勇者も他の誰よりも魅力的だぞ」チュ

勇者「ありがとうよ」ザバッ

魔王「あがるのか?」

勇者「うん。夜に屋上で、な」

魔王「承知した」


765 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:56:15.28jy8sIArPo (34/43)


― 魔王城 屋上 ―


魔王「来たのは良いが、この格好、おかしくはないか?」

メイド「お綺麗ですわよ。魔王様の魅力を引き立たせております」

魔王「そ、そうか?」ソワソワ

メイド「魔王様、落ち着いてください。さっきからずーっとソワソワしっぱなしです」

魔王「しかしだな……む?」

メイド「あら……」

バサッバサッ

魔王「勇者……?」

メイド「黄金龍の姿ですね」デカイデスワ

黄金龍(勇者)「……」ジッ

魔王「勇者、どうしたのだ? なぜ黄金龍の姿のままなのだ?」

メイド「空のお散歩、という雰囲気ではないようですね」

黄金龍(勇者)「魔族を統べる者よ、お主は更なる力を求めるのか?」

魔王「一体どういう……」

メイド「もしかして」

魔王「何か思いつく点があるのか?」

メイド「それが……」カクカクシカジカ

魔王「バレてしまった、ということか」

黄金龍(勇者)「答えよ。力を求めるのか?」

メイド「申し訳ございません」

魔王「いや、いつかはバレる話だ。あとは私が話そう。メイドは城内に戻っておいてくれ」

メイド「ですが」

魔王「大丈夫だ」

メイド「……承知いたしました」スッ


魔王「済まなかったな」

黄金龍(勇者)「……」

魔王「私は、力などいらぬ。欲しいものはたった一つだけだ」

黄金龍(勇者)「お前が望むものとは何だ」

魔王「勇者と共に生き、死ぬ事。それ以外は何一つとして望まん」

黄金龍(勇者)「それが、永劫の地獄だとしてもか?」

魔王「なにが地獄だ。勇者を独りにさせてしまう事を考えればそのような事瑣末でしかない。100年の眠りの間、私はずっと勇者の事だけを考えていた。女が聖女になり、メイドは皇国に行き、勇者の側に立つ者がいなくなると知ったあの時、私は自分の無力さに絶望してしまった」

魔王「私は、もう二度と勇者を独りにしたくない。だから私は四龍の一人となって勇者と共に生きる術を探しているのだ」

黄金龍(勇者)「……はぁ、わかったよ」シュォォォ


766 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:56:20.46jy8sIArPo (35/43)


勇者「魔王の気持ちはよーっくわかった」

魔王「どうだ、まいったか」エッヘン

勇者「参った参った」オテアゲ

魔王「勇者」ギュッ

勇者「ん?」

魔王「教えてくれ。私が四龍の一つになる方法を」ジッ

勇者「……今は、言えない」

魔王「なぜだ!?」

勇者「すぐにわかるよ。魔族大賢者達が……いや、鏑、侍、巽、ニコラ、ガルドスの5人が謎を解き明かしてくれる」

魔王「あやつらが、か?」

勇者「多分、な」

魔王「あやつらに何かの潜在能力があるということか?」

勇者「そんなんじゃないよ。たださ、あいつらはそれだけの資格を持ってるんだ」

魔王「資格……?」

勇者「だからさ、魔王は待ってれば良いんだよ。近いうちに吉報が入るんじゃないかな」

魔王「……」キュッ

勇者「魔王?」

魔王「わかった。私があの地で出来る事は、今はないという事なのだな」

勇者「ま、そういう事だ。でも、魔王にはきちんと仕事があると思うぞ」

魔王「そう、だな」

勇者「俺は手出しを出来ない。魔王やメイドさん、碧さんに蒼、魔族大賢者にあの5人全員が頑張らなきゃ駄目だと思うぞ」スッ

魔王「行く、のか?」

勇者「うん。待ってるよ」ニコッ

魔王「わかった。首を洗って待っておれ。すぐにお前の処にたどり着いてやる」ニコッ

勇者「そんな魔王が好きだよ」チュッ


767 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:56:48.56jy8sIArPo (36/43)


― 遺跡奥地 巨像が立つ神殿(?) ―


ニコラ「んー、この辺にも色々と生えてますね。嫌光性の植物が多いかな」

魔族大賢者「いくつかは珍しい薬草のようですね。ニコラさんが喜ぶかと思って置いておきましたけど」

ニコラ「大喜びです。早速採取しよっと」

鏑「入り口は警備の方にお任せしてきました。何か御用はありますか?」

侍「しかし、警備の仕事は我々が請け負ったもの。離れるわけにはまいらぬのではないか?」

魔族大賢者「いえ、今回は別のお仕事というわけです」

ガルドス「別の仕事?」

魔族大賢者「はい」

鏑「奥の塞がれた通路を開く、ということでしょうか」

巽「そういう事だ。学生達があらかた探し回ったけどこの辺はもう調査しつくしちまった。となると、あの先を調査するしかないからな」

ガルドス「力仕事ってワケか」

ニコラ「私、戦力外じゃないの」ツマンナイ

鏑「筋肉痛必至でしょうからニコラさんは湿布の準備とかをお願いします」

ニコラ「あ、そゆこと? りょーかい」ヨユー

ガルドス「ってもあの瓦礫をどかすのは一苦労だな」

侍「刀で斬るにもあれでは無理がある」

巽「俺の式も効果は薄いだろうな」

鏑「地道な作業になりそうですね」

魔族大賢者「よろしくお願いしますよ」


768 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:57:23.75jy8sIArPo (37/43)


― 遺跡入り口 調査団キャンプ ―


巽「っかー、丸一日掘っても大して進まねぇなぁ」

鏑「やっと数メートルといったところですからね」

ガルドス「疲れた……」

侍「うむ」

ニコラ「はいはい、みんなの分の湿布と、疲れた時に効果のある薬草を煎じておいたわよ」

鏑「ありがとうございま……」ナニコレ

ガルドス「おい、何かすげぇ濃い緑色でさらにぽこぽこ発泡してんぞ」

巽「どう見ても……」

侍「毒としか思えぬ」

ニコラ「しっつれいね! あたしが調合したスペシャルドリンクなのよ。これを飲めば体力全快、明日も元気にファイト一発って感じなのよ」プンスカ

巽「体力『全壊』の間違いじゃねぇのか?」

ニコラ「寝てる間に劇薬飲ませちゃうわよ?」ギロリ

巽「ひでぇ……」

ニコラ「ほらつべこべ言わないで飲む!」

ガルドス「親父、お袋、先立つ不幸を許してくれ」

ニコラ「ガルドスあとでしばく」

グィッ×4

鏑「ん……思ったより飲みやすいですね」

侍「うむ」

巽「結構イケるな」

ガルドス「俺、生きてる……」

ニコラ「ったりまえでしょうが! あんた達失礼すぎ!!」ガーッ


769 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:57:59.11jy8sIArPo (38/43)


― 遺跡奥地 巨像が立つ神殿(?) ―


鏑「筋肉痛すら起こらず」

巽「快眠で」

侍「うむ」

ガルドス「元気100倍とか、ニコラすげぇ」

ニコラ「ふっふーん。褒めたまへ」イバリ

魔族大賢者「例の飲み薬ですか」

巽「魔族大賢者様も飲まれたんですか?」

魔族大賢者「以前もらった事があるんですよ。研究が重なっていて何日も寝てなかったのですが」

ニコラ「私のスペシャルドリンクで、ね」

魔族大賢者「えぇ。滋養強壮剤のハイエンド版みたいな感じですね」

ニコラ「原価聞いたらあんた達びっくりするわよ」

ガルドス「そんなにすげぇのか?」

ニコラ「この辺で採れる希少種の薬草山盛り使ってるからね。王都で売るとしたらこれくらいかな」

巽「おい、それって安アパート1ヶ月分の家賃だぞ」

侍「……」ビックリ

鏑「私の給金の半分近くが吹き飛びますね」

ニコラ「えっへっへー♪」

ガルドス「あの見た目じゃ誰も飲まないと思うけどな」

鏑「あれはちょっと……ですね」

ニコラ「しょーがないじゃない。良薬口に苦しって言うでしょ。見た目も同じなのよ」

侍「味はさほど妙ではなかったな」

巽「まぁ、そうだけどな」

ガルドス「さて、と。ニコラのお陰で体調も万全なんだから、作業すっか」

鏑「そうですね。一気に進める事ができそうです」

ニコラ「無茶はしないようにね」ヒラヒラ


770 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 11:58:51.67jy8sIArPo (39/43)


ガラガラガラ

ガルドス「おい、通路だ」

鏑「通路の全部が瓦礫で埋まっていたわけではなかったみたいですね」

巽「魔族大賢者様、通路が開きました」

魔族大賢者『すぐに行きます』

ニコラ「何か、寒くない?」ブルッ

侍「奥から冷気が来ているようだな。これを羽織るといい」バサッ

ニコラ「いいの?」

侍「女子(おなご)を粗末に扱う気はない」

ニコラ「ありがとっ」ニコッ

巽「お優しいこって。んー、これって光苔か何かか?」

ガルドス「巨像の部屋は天井に採光窓みたいなやつがあったから明るかったけど、こっちは何もないのにそれなりには明るいな。しかも俺でも余裕で通れる広さだ」

鏑「ここもそうですが、この遺跡自体が魔族でも利用できるように作られているように思えますね」

巽「それは俺も考えてた。人間だけが使う場所じゃなかったんだろうな」

鏑「謎ばっかりですね」

ニコラ「光苔だけど、見た事ない種類だわ。きっと新種よ、これ」

ガルドス「大発見って事か?」

ニコラ「うん。少し採取しとこっと」コリコリ

ガルドス「ちまっこい作業好きだよなぁ。俺は少し休むかな」ヨッコイショ

カラン

鏑「何の音でしょう」

巽「すげぇ定番の予感がするぜ」

侍「ガルドス殿、腰を上げてみてくれ」

ガルドス「お、おう」スッ

カチッ ゴゴゴゴゴゴ

巽「大当たり」

侍「水の匂いがする。逃げるぞ!」

ニコラ「えっ? まだ採取終わってないよ」

ガルドス「それどころじゃねぇよ!」ヒョィッ

ニコラ「あーっ、新種がーっ!!」キャー

鏑「命のほうが大切です!」

巽「こちら巽! 大水が迫ってきてます! 大至急避難してください!」

魔族大賢者『どういうことです!?』

巽「説明してる暇がありません。早く入り口に! この通信を聞いてる全員、大急ぎで地上に向かえ!!」

魔族大賢者『わ、わかった』

学院生徒『は、はいっ!』

ニコラ「水っ、水来てるよ!」ベシベシ

ガルドス「わぁってるよ!」イタイッテバ

鏑「この階段をあがればかなりの高さになります。水もあそこまでは迫ってこないでしょう」

巽「急げぇぇぇぇぇぇ!!」


771 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 12:05:22.62jy8sIArPo (40/43)


ザザァァンッ

巽「やっべ、水の勢いのほうが早いぞ!」

鏑「もう少しです。がんばりましょう!!」

ガルドス「うぉぉぉぉぉ」

ニコラ「ふぁいっとー♪」ラクチン

侍「間に合わぬかもしらぬ」

?「加速呪っ」フォンッ

鏑「あ、足が」

巽「加速呪だ。助かった!」

?「間に合った。よかった」

侍「感謝する」

ガルドス「っとはいってもさ、まだ水は来てるぜ!」

ニコラ「走りながら喋れるでしょ」

ガルドス「おめーは担がれてるだけだろ!」

?「急ぎましょう」

鏑「そうですね」


772 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 12:07:09.40jy8sIArPo (41/43)


― 遺跡 入り口の広間 ―


鏑「き、危機一髪でしたね……」ゼェゼェ

巽「勘弁してほしいぜ」ゼーハー

ガルドス「す、すまねぇ」ハァハァ

侍「無事でなによりだ」ツカレタ

ニコラ「あーうー、新種がぁ……」ガックリ

魔族大賢者「無事ですか!?」

鏑「申し訳ありません……迂闊でした」

ガルドス「俺の責任だ。すまない」

魔族大賢者「状況は聞きました。責任の所在を問うつもりはありません。ご無事でなによりです」

巽「しっかし、どうするよ、これ」チャポン

ニコラ「かんっぜんに水没しちゃってるわね。水、引くかな?」

魔族大賢者「様子を見るしかないようですね」

?「あのー」

巽「ん? 助かったよ。ありがとう」

鏑「待ってください。貴女、学院の生徒ではありませんね」

ニコラ「見たことないわね」

魔族大賢者「何か、御用でしょうか?」

鏑「先程遺跡内で助けてくださったのですよ」

魔族大賢者「そうなんですか。とはいえ、ここは関係者以外は立ち入り禁止にしているのですが」

?「魔族大賢者様ですよね? 勇者……様に言われてこちらに来た、女神官と申します」

魔族大賢者「はて、勇者様からそのような話は聞いておりませんが」

ガルドス「騙りか?」
鏑「一概にそうとは言い切れません。勇者様の生存を知っているのはごくごく一部の人のみに限定されています。騙りが勇者様の名を出すのは考えずらいですけど」

ニコラ「うわー、改めて見るとかわいいわねぇ。髪の毛なんて見事な銀髪でさらっさらじゃない! ちょっと羨ましいわ」

ガルドス「女ってやつぁ……」アキレタ

女神官「これが勇者様からのお手紙です」

魔族大賢者「拝見しましょう」

女神官「みなさんが勇者様がおっしゃっておられた傭兵さんなのですね」

鏑「え、えぇ。私はリーダーの鏑と申します」

巽「巽ってんだ。可愛いお嬢さん」

ニコラ「巽って結構女好きよね。あたしはニコラ。学院の助教授してるの」

ガルドス「飛竜族のガルドスだ」

侍「侍と申す」


773 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 12:07:14.83jy8sIArPo (42/43)


女神官「バリエーションに富んだパーティですね。珍しいんじゃないですか?」ニコッ

巽「言われてみりゃそうかもな」

ニコラ「んー、そうなのかもね。人間と魔族の混合で、しかも人間の中には外国の人も居るんだし」

侍「縁があったのだ」

魔族大賢者「確かに勇者様の直筆です。みなさんのサポート役として派遣してくださったようですね」

ニコラ「神官さんってコトは補助魔法や回復魔法が使えるのよね?」

女神官「はい。一通り習得しています」

鏑「それはありがたいですね」

魔族大賢者「では、よろしくお願いします」

女神官「よろしくお願いします」ペコリ


鏑「自己紹介も済んだところで、これからどうしましょうか」

魔族大賢者「この水が引くまで待つしかないでしょうけど、数日から1週間はかかるでしょうね」

ニコラ「んじゃ、その間はヒマって事?」

巽「しゃーないわな」

魔族大賢者「鏑さん、この周辺はほぼ安全になったと思って問題はないですか?」

鏑「そうですね。盗賊団は騎士団に連絡して引渡しましたし、ガルドスさんに上空から偵察してもらった結果、他に怪しい人影はないようです」

魔族大賢者「そうですか。では、1週間程休暇という事にしましょうか」

鏑「ですが、見張りは必要ではないかと思うのですが」

魔族大賢者「それはそうですが、皆さんもお疲れでしょう。転移杖もありますから交代で王都に戻ってはいかがでしょう?」

侍「ふむ」

ニコラ「あ、なるほどね」

巽「まぁ、戻る用事がある奴は戻っても良いんじゃないか? 通信筒もあるんだし、何かあったらすぐにこっちに来れるだろ?」

ガルドス「まぁ、そういやそうか」

魔族大賢者「そのあたりは貴方達にお任せしますよ。来た早々ですが、女神官さんも同じく休暇、ということでお願いします」

女神官「わかりました」


774 ◆JbHnh76luM2011/03/15(火) 12:13:08.08jy8sIArPo (43/43)


3回目の行動選択です。

今回は完全にフリーの行動になりますので、お好きに動き回ってくださって結構です。
強いて限定するとすれば、出来る事なら遺跡、王都のどちらかで行動していただけるとありがたいですが、「ふんだ! これ以上ヘタレに俺のキャラを弄られるのは堪らん! 俺は旅に出るんだぜ!」というご回答でも構いません。

震災の影響も大きいので締切りは特に設けません。皆様の周囲が落ち着いてからで結構ですので、ゆっくりとご回答ください。

今回は私のヘタレっぷりが完全に明るみに出てしまい、更新が大幅に遅れてしまいました事を心よりお詫び申し上げます。


前回も書きましたが、被災地の皆様の1日も早い復旧並びに復興を心よりお祈り申し上げます。


775VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/15(火) 12:14:20.27iyFUMVoIO (1/1)

乙乙
凄い量だ


776VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/15(火) 14:13:00.86QTyrogqSO (1/1)

女神官…


777VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/15(火) 14:48:58.52U9Fv+AmAO (1/1)

女が復活したのか!


778VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/15(火) 16:35:48.90ZkAIk59AO (1/1)

まさか女が生きていたとは…

これは続きに期待せざるを得ないな


779VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/15(火) 18:08:39.53oQKlO+3DO (1/1)

女が生きていた…だと…乙


780VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/15(火) 18:34:55.403pmnHgOIO (1/1)

生きているんじゃなくて、リーンカーネイションなんじゃね?


781ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/03/15(火) 23:24:10.207qAJdd6Co (1/2)

乙乙です。あまりの長さにびっくりしました

新キャラさん出てきましたが、重要なキーキャラクターになりそうですね
積極的に絡んでいきたいです


782ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/03/15(火) 23:25:31.827qAJdd6Co (2/2)

すみません。手違いでageてしまいました……。冷水シャワーに打たれてきます


783VIPにかわりましてNIPPERがお送りします()2011/03/15(火) 23:59:02.31LJ8wZj0Ko (1/1)

>>782
風邪ひくぞ~


784VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/16(水) 00:33:45.23JAxqfdZSO (1/1)

ドM量産化計画進行中と聞いて


785VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県)2011/03/16(水) 05:54:14.25ueg6yGn/0 (1/1)

一つ思ったんだけど

魔王まで千年世紀の住民になったら、物語を終わらせるのに支障が出ない?
無理に数千年後に飛ばして完結したとしても、その間のエピソードを求められるのは必然でしょ?


そりゃ読んでるこちらとしては、ずっと続くのが嬉しいけどさ



786VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/16(水) 06:33:51.92Cxc+N9nIO (1/1)

いや、普通に問題ないでしょ
数千年後に飛ばさずともハッピーエンドは可能だし
その後が気になるとか飛ばされた期間に何が起こってたんだとか言い出したらキリがない
もちろん良いSSが長く続くに越した事はないけど


787VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)2011/03/19(土) 13:26:01.616GVDJkj8o (1/1)

地震やら停電やらで仕事忙しい間に進んでた!
この展開は・・・ヘタレが触れなければ俺が乗っ取って書いてやるってぐらいに思ってた要素が出てきそうでとても嬉しい。
このヘタレ、ただのヘタレじゃねぇ・・・!


788VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2011/03/19(土) 21:43:47.45yF2FhqI7o (1/1)

ヘタレ乙ヘタレ乙
大事なことなので2回言いました


789VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/19(土) 22:31:51.112+2gipqDO (1/1)

女関係のキャラ(女の弟の家系でかなり設定考えてた)
で参加しようとしててやめて良かったみたいで嬉しい


790 ◆JbHnh76luM2011/03/19(土) 23:38:47.60iPtGdVOgo (1/1)

みなさまこんばんは。少しばかりお久しぶりでございます。
いまだ震災の影響が色濃く残っておりますが、参加者様、読者様の皆様はご無事でしょうか?

>>781様
絡みまくってあげてください。当然のようにストーリーが分岐していきます。
冷水シャワーのあとは必ず暖かい湯船に入ってください。風邪ひくどころじゃなくなってしまいます。

>>785様
すぐ下の>>786様もおっしゃっておりますが、仮に魔王までもが龍となり、勇者と共に生きる道を歩むことになったとしてもそこから先のお話を書く予定は全くございません。さすがにネタが……

>>787様
乗っ取りご希望でしたか。だったらもうちょっと遅らせればよかっ(略
なんでもございません。
どのような展開をお考えになっておられたのか、お伺いしたいところです。

>>789様
もしご参加くださっていればまたお話が変わっていたかもしれません。
次回以降に機会がございましたら是非ともご参加くださいませ。


こちらのSSは参加者様の書き込み次第書き溜め開始となりますので、今しばらく時間がかかるとは思いますが、今は亡き別スレ(今日が削除日だったようです)の【少女「私が……魔王?」】をぼちぼちと書き溜めております。
話が破綻しそうな勢いになっておりますので新しいスレ立て、投下はまだ先になるかと思われますが、投下の際にはお付き合いくだされば小躍りして喜びます。

それでは皆様、寒い夜が続きますが、くれぐれも風邪などひかぬよう、そして被災地にお住まいの皆様は決して下を向かずに太陽を見上げて前進くださいますよう、切にお祈り申し上げます。(土下座)


791VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(滋賀県)2011/03/19(土) 23:53:26.49MgUCC9dro (1/1)

え?え?え? あのスレの1と同じだったのかwwww 続きが読めるとか胸熱wwww


792VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/20(日) 00:38:28.96Ks0op2GSO (1/1)

本当だwwwwww落ちてるwwwwww

ここでも落ちるんだな


793 ◆JbHnh76luM2011/03/20(日) 01:14:41.06T7PjHRf1o (1/3)

>>791様
しまった。バレてなかったんですか……あっちのスレでは既に特定済みだったようでしたので、みなさんご存じだと思ってました。

>>792様
向こうのスレで書きましたが、確定申告や会社の決算などが重なったために投下が難しくなってHTML申請をしておりました。
今日が処理日だったようです。


794タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/03/20(日) 01:48:33.28ObBnv6AYo (1/2)

とりあえずネタ振りを待ってるわけだな?




                   ,'⌒,ー、           _ ,,..  X
                 〈∨⌒ /\__,,..  -‐ '' " _,,. ‐''´
          〈\   _,,r'" 〉 // //     . ‐''"
           ,ゝ `く/ /  〉 /  ∧_,. r ''"
- - - -_,,.. ‐''" _,.〉 / /  . {'⌒) ∠二二> -  - - - - - -
  _,.. ‐''"  _,,,.. -{(⌒)、  r'`ー''‐‐^‐'ヾ{} +
 '-‐ '' "  _,,. ‐''"`ー‐ヘj^‐'   ;;    ‐ -‐   _- ちょっとメイドに求婚してくる
 - ‐_+      ;'"  ,;'' ,''   ,;゙ ‐-  ー_- ‐
______,''___,;;"_;;__,,___________
///////////////////////



ところで、需要があれば「巽による式神Q&A」的なものを書いてみたいんだが…
まぁ当然設定に反映されるかどうか不明だし「使えねぇよ」とか言われても文句は言わない&言えないが…

あと、ヘタレ作の【少女「私が……魔王?」】続きを楽しみに待っている


795 ◆JbHnh76luM2011/03/20(日) 01:59:04.06T7PjHRf1o (2/3)

>>794様
私のほうでの式神はWiki+α頼り程度ですので、参考までに拝見できれば幸いです。
作中でどこまで反映できるかはわかりませんが、できる限りの努力をさせていただきます。


796タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/03/20(日) 16:43:30.23ObBnv6AYo (2/2)

とりあえずWikiとかは見てない&この世界との整合性を優先させたのだが…使い辛かったら勘弁

Q1:式神召喚と召喚魔法っておなじもの?
A1:全くの別物。召喚魔法は“同世界内の場所や概念等に縛られた存在を術者が召喚する”のに対し式神召喚は“異世界の存在を術者が符を媒体にして此方側に召喚する”と言うもの。故に召喚魔法で最大級の魔法が黄金竜召喚であるのに対し式神召喚で最大級の術式は文献レベルであれば十二天将となる。なお、口伝として十二天将を越える存在があるとされており、文献内にもそれらしい記述は存在するが最初にして最後の記述が約1200年前に遡る。

Q2:式神と呪符・術者の関係は?
A2:PCで説明するのが手っ取り早い。呪符はマザーボードやCPU等のいわゆるサーキット部分。そこに式神というOSを載せ、術者という電源ユニットで動力を供給する。故に高度な式神を使いたければ呪符もそれなりの物を用意しなければならず、術者が未熟であれば幾ら良い呪符や式神であってもその力を発揮させる事は不可能となる。

Q3:式神の大きさって可変?
A3:召喚時可変にして召喚中不変。つまり実際に召喚する際にある程度大きさを決める事は出来るが一度呼び出してしまうと再召喚まで大きさは変えられない。なお、最小サイズは符の大きさに100%依存する。つまり符の大きさよりも小さい式神は召喚不可。なお、呪符製作の達人となれば米粒一つ、髪の毛一本すら呪符に出来るがその手間は計り知れない。また、ある程度の大きさの呪符でなければ上記のサーキット部分が貧弱になってしまうので需要があまり無いというのが実情。

Q4:如何すれば式神や召喚魔法を使えるようになる?
A4:召喚魔法は主従契約、式神は商取引契約で表す事が可能。召喚魔法は対象となる存在に強さを示し、相手を屈服せしめて何時でも術者の呼び出しに応じるようにさせるもの。この強さを示すのに戦闘は必ずしも必要は無く(酒の飲み比べや歌唱力勝負等もあり)、多対一で挑んでも可(その分ハードルは大抵の場合上がる)。ただ、契約自体は一対一で行われる。つまり多対一で挑んだ場合は誰かがリーダー格となり、その人物の為に皆で力を持ち寄ってと言う事になる。これに対し式神は対象となる存在に自らの持つ何かを分け与える事によって式神の力を一時的に分け与えて貰うようにするもの。ちなみにこれは複数の式神相手に同じ何かをそれぞれ逆ベクトル側に分け与える事で実質何も渡していない様に見せかける事が可能。つまりある式神に自分の持つステータスを「頭でっかち」にする事で契約を結び、別の式神との契約で自分のステータスを「力馬鹿」にすると位置づける事によって平均値である「普通」の状態を維持する事が可能。唯一何も取引らしい取引無しに契約を結べるのが件の“名前も無いスキルやステータスも貧弱この上ない式神”所謂「練習用式神」である。

Q5:式神がいる異世界って何?
A5:詳しい事は良く解っていない。どうも「こんごーしんかい」とかいう場所に居るらしいがそれがどのような場所なのかは不明。一説によればその「こんごーしんかい」と言うのは所謂「彼岸」と言う事らしいが確証は無い。これが真実なら式神召喚で前魔王を召喚する事も出来るのだろうが…心情的にやりたくは無いな…まぁ当然式神は術者の命令に背く事は契約上不可能だから前魔王を呼び出す事が出来たとしても「勇者や現魔王の前に立たせてフルボッコにして憂さ晴らし」とかしか需要はなさそう…


こんな設定で大丈夫か?


797ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/03/20(日) 20:47:07.05FEabISweo (1/1)

厚い設定ですね
こちらも追加設定です

ニコラの自宅は学院からほど遠くない位置にある集合住宅
一人暮らしで、実家は初期の設定通りとある地方の街にある
寝る事にしか使ってない小さな部屋だが、簡単なキッチンやトイレも備わっている。しかしお風呂はない
服や防具などの生活用品を入れるための棚が邪魔にならない程度に置いてある
薬品や器具は大事なので、大半は学院に保管してある(学院の方がセキュリティが堅固なため)

個人的なニコラの声のイメージは青葉りんごさんだったりしますが、これはスルーしてください……


行動内容が全然固まってませんが、湯浴みをしに王都に戻ろうとは思ってます
はて、どうしようか……


798 ◆JbHnh76luM2011/03/20(日) 22:32:24.20T7PjHRf1o (3/3)

>>796様
非常にわかりやすいFAQをありがとうございます。参考にさせていだきます。
初めて気づきましたが、召喚術という魔法の存在を完全に忘れておりました。今更ですね。
十二天将を超える存在がすごく気になります。

>>797様
ニコラ様の部屋の設定ですね。ありがとうございます。見た感じですと、シンプルに纏まっているお部屋というイメージなのでしょうか?
青葉りんごさんという声優さんをググってみましたが見事にわかりませんでした。申し訳ございません……声イメージがあると書く段でイメージがしやすくなるのですが、こればかりはどうしようもなさそうですね。
行動についてはごゆっくりお考えくださいませ。


参加者様の皆様へ
今回の行動に関して街の設定等が必要でしたらご説明いたしますので、お気軽にお聞きください。
「おい、王都って何があるんだよ。説明なしとかお前馬鹿だろ」や「王都以外の街や魔王城の具体的な説明よこせよこの糞野郎」などのご質問がございましたらお答えいたします。



799ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/03/21(月) 00:48:51.22GpYh6EjFo (1/1)

青葉りんごさんが演じてる、とあるキャラのボイスの一部をzipで固めてきました
あまり多く無いですが、調子に乗ると著作権利者に訴えられそうで怖いです

あと自分で言うのも変ですがこういう所に貼られるファイルはウィルスが入ってないか疑ってくださいね!
自分も3回は引っかかってます
ttp://www1.axfc.net/uploader/He/so/317049.zip&key=hetare


それと質問です
王都では湯浴みは民衆にとって普遍的に行われている事なのでしょうか?
もしも銭湯などがあるとしたら、魔族への考慮として男(小)・男(大)・女(小)・女(大)と4つ入り口があるのでは……?などと妄想してます


800 ◆JbHnh76luM2011/03/21(月) 10:28:32.32O3AiiUvxo (1/1)

>>799様
拝聴いたしました。ありがとうございます。ニコラ様の想定年齢より若干低い雰囲気がありますが、了解いたしました。次回からニコラ様がはっちゃけます。
>お風呂施設について
大半の人は欧米スタイル(シャワー中心)で生活しているようです。ですが、皇国文化の流入と魔族の発案(魔族の一部はもともと湯船に浸かる)により湯船に浸かるのが流行になりつつあり、街中には大型の公衆浴場が存在するようです。
とはいえ、和風なアレではなく、水着を着用して入る温水プールのような感じでしょうか。
施設としては市民プールや民営の大型プールみたいな感じだと勝手に想像しています。入口も大型のものを用意し、男女に分かれているだけではないでしょうか。
賢者の学院にも職員・学生用の大浴場あります。(卯が魔族大賢者に頼み込んで作ってもらった)



魔王「魔王城にも大型の浴場があるぞ」

勇者「あるな。向こう側が湯煙で見えないやつ」

メイド帳「魔王様専用なので入る事ができるのは魔王様、勇者様と私くらいのものですけどね」

魔王「あとは女も入っていたが、な」

勇者「そういやそうだな。色々と感慨深いよ。こうやって思い出すと」シミジミ

魔王「では、風呂に入ろうか」

勇者「そういう流れ!?」

メイド「ごゆっくり~♪」

勇者「やーめーろー」ズルズル


801タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/03/21(月) 19:13:02.61nN4SsUDQo (1/1)

メイド帳ってマジックアイテムか?喋ってるぞ!しかも防水機能付とか…

うん、ちょっとした悪ふざけだすまない


ヘタレその他に質問
自キャラ等にCVイメージってある?と言うか、ニコラかなり声を若作りしてない?

え?俺のCVイメージ?「マンドクセ」のセリフが似合う人間で当てはめれば…畑中フーさんか藤原啓治さんか…

あと、メイドはCVイメージ沢城みゆきさんだと思ってる


802ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/03/22(火) 00:11:11.20fiLDgDQio (1/3)

やっぱり声が若いですか……声をチョイスしたキャラが16歳前後なので、当たり前と言えば当たり前ですが……
あくまで参考なので気にしないでください

聞々ハヤえもんというフリーソフトで音程を低くして聞く事もできますが、少々気持ち悪くなるのでおすすめはしません。と言いますか面倒です

>>801
野原ひろしの声……と言うと気が抜けた感じになるので、MGS4のドレビンさんの声ですかね
巽さんのイメージがパンチパーマのヤクザっぽいおっさんになったなんて恐れ多くて言えません


以下暫定で行動予定です
女神官に絡みます。具体的には回復力の強い魔法薬の調合の協力を頼みたいです
(理由は女神官の回復&補助系の魔法使いとしての質が高そうなのと、それを作ってみたいというニコラ自身の純粋な意欲があるからです)
もし了承を得るのならば、より良い薬を作るために学院の実験室に女神官に来てもらい、薬を調合したいです
了承を得ても得なくても、湯浴み(シャワー)をしに王都へ戻ります

余暇があまりそうですが、その他の行動は特に考えてないです


803VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/22(火) 00:38:45.85umngmZO5P (1/1)

続きはいつくらいになるんだろうか?


804 ◆JbHnh76luM2011/03/22(火) 00:49:08.8286zDVs8qo (1/2)

>>801様
>メイド帳
別のSS書いてて、そこに『メイド長』というキャラが出てくるので思わず癖で『長』を入れてしまい、変換したら『帳』になってしまって……というヘタレミスを重ねてしまいました。
声優さんをロクすっぽ知らないので自キャラのキャラ声がどんなのか、というのは考えた事がほとんどありませんでした。
勇者:青年らしい声の中にも少年っぽい声
魔王:大人の女性の声
程度にしか考えておりませんでした。容姿もあまり考えていないのでこんなモノなのかもしれませんね。

>>802様
ニコラ様の声はもうあれで固定されました。なぜかロリババアという単語が浮かんできましたがたぶん用法が違っているはずなので黙殺の方向です。
巽様の声のイメージは結構若い感じになるんじゃないかなーっと勝手に想像しております。侍様が渋い系でしょうか。ガルドス君(君で固定)は若々しい声……なのかな。
行動受付いたしました。変更点などございましたらまたおっしゃってください。
湯浴みは自室で、でしょうか? それとも>>800で書いたような公衆浴場や学院のお風呂に行くのでしょうか? そのあたりのご指示がありましたらお願いいたします。なかったらこちらで考えます。


805 ◆JbHnh76luM2011/03/22(火) 00:57:52.8786zDVs8qo (2/2)

わぉ、書いてる間に書き込みが。

>>803様
申し訳ございません。皆様からの行動予定が出揃うまでは書き溜めができませんので、今しばらくお待ち戴く事になるかと思われます。
今回は震災の影響などもございますので、締切を設けておりません。それ故に多少時間がかかってしまう可能性もございますので、ご了承ください。(土下座)
参加者の皆様の中では、ニコラ様、巽様、カムラ様の3名様に関しては>>728-730にて確認しておりますが、ガルドス様と侍様のお二人の確認が取れておりません。
色々とお忙しい状況でもあると思われますので、長期的に(今月中~来月上旬くらいまで)待つ方向になるかと思われます。
それ以上書き込みがなかった場合は止む無く書き溜めと投下作業に入るつもりにしておりますが、できる限りはお待ちするつもりにしております。
「早く書けよこのゴミ屑野郎」とお思いかと思いますが、ご理解の程よろしくお願いいたします。


806ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/03/22(火) 01:19:48.89fiLDgDQio (2/3)

>>804
すみません、学院のお風呂を利用します
前述(>>797)の通り、自宅にはお風呂が無いとしたいです

自宅自体の大きさは決めていませんが、2人で過ごすのが限界ぐらいの小さな部屋を想定しています。世間一般から見て、一人暮らしよ


ガルドスさん、侍さん両者の無事を願いたい
願うぐらいしか出来ないのが歯痒いです


807ニコラ ◆yLqVmM/bbY2011/03/22(火) 01:26:14.26fiLDgDQio (3/3)

うわぁまた途中送信

自宅自体の大きさは決めていませんが、2人で過ごすのが限界ぐらいの小さな部屋を想定しています。世間一般から見て、一人暮らし用の部屋です

懺悔の気持ちと被災地の復興を願って小銭入れの中身を全部募金して来ます……


808タツミ ◆Ddyke7B1QA2011/03/22(火) 02:26:01.2867vldFsbo (1/1)

>>802
…荒川アンダーザブリッジの村長…うん。MGS4の?あー違う違う。そう、むしろ野原ひろしが近…だれがパンチパーマのヤクザっぽいおっさんだコラ

>>804
>声優さんをロクすっぽ知らない
…とりあえず藤原啓治さんと沢城みゆきさんの声ついでに小見川千明さんの声(初期の卯様のCVイメージと予想)はこちらから↓


魔王が大人の女性の声…南かおり?いや、アレは声のトーンが高い大阪のオb…なんでもない。


809VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/22(火) 14:57:02.508yUk6uJSO (1/1)

して、少女が魔王になるのはどうなった?


810カムラ ◆MlrGn9DGd22011/03/22(火) 18:32:17.22zkALa/cIO (1/1)


行動予定は、せっかく皆さんに考えていただいた魔法弓の開発が試作の試作と言うことらしいのでかなりザックリですがその方面に関われればと思います。
他の方の魔翌力を利用するだけなのでばつが悪いですが、耐久性のある矢などの考案などをしたいかもしれません。ガラス繊維などだと魔翌力のノリも良さそうかなとか考えています。

皆さんCVの話で盛り上がってますね。
でも最近壮年の男声声優が少ないのでなかなか鏑の声のイメージわきません。海外映画の吹替声優さんだとかぶりそうですし…



811VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/23(水) 11:55:03.78ioQ3b9DIO (1/1)

迷宮物語書かないのか?
全裸待機しすぎて風邪ひきそうだ


812 ◆JbHnh76luM2011/03/24(木) 00:32:46.97Z8WQVbfmo (1/2)

>>806-807様
了解しました。そこに女神官を連れ込む方向で考えてみます。

>>808様
魔王の声のイメージを私の記憶にある限りの声優さんで言うと、『天地無用! 魎皇鬼』で魎呼の声をしていた方が近い……のかもしれません。マイナーなのでしょうか。

>>809様
一応完結まで書ききっておりますが、投下する時間が取れず、お蔵入り寸前になりつつあります。投下できるとしたら4月以降になりそうです。
お待ちくださっている皆様には五体投地にて謝罪いたします。

>>810様
ガラス繊維って技術的にこの世界にあるのかどうかというお話になってしまいますが、調べてみます。
行動予定は了解いたしました。

>>811様
小説家になろう!様で読んでくださっている方でしょうか。あちらの作品もある程度までは書いているのですが、同じように投稿時間が取れずに止まっております。申し訳ございません。(土下座)
次の9話はいつでも投下できる段階にはきております。


813VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2011/03/24(木) 00:54:22.29LRK1W/OAo (1/1)

>>812
ガラス繊維の主材料は、石英ガラス等です。
石英ガラスの原料は、製法によって異なります。

古典的な製造方法になるだろうことを考えた場合
不純物は多くなりますが、材料に水晶を粉末状に砕いたものを用いります。
この水晶粉を2,000℃以上で溶融させて作ります。

溶融した水晶粉を高温のまま吹き飛ばすことで、グラスウールが生成されます。
これが、ガラス繊維です。

超高温の熱源が最大のネックかと思います。


814VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/03/24(木) 01:12:47.70tB/UGHcNP (1/1)

とりあえず、番外編みたいなつなぎは書けないかな?


815 ◆JbHnh76luM2011/03/24(木) 09:39:48.78Z8WQVbfmo (2/2)

>>813様
わざわざ教えてくださりありがとうございます。
熱源に関してはある程度はどうにかなるかな、と考えています。

>>814様
極力このスレで完結させたいという気持ちが強いのがあるのが一つと、今回の読者様参加型SSがそもそも番外的位置づけだというのがもう一つだったりします。
最大のネックは私に書き溜め、投下する時間がほとんどないという事があります。4月に入れば少しは余裕が出ると思われますので、また何か考えてみようと思っております。
楽しみにしてくださっているのに、本当に申し訳ございません。(土下座)