895>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/18(金) 01:42:37.37utSPECwa0 (13/27)

都市製のオートマバイクから女性が降り、私に頭を下げる。


五和「お待たせしました……女教皇様、メットです。(わぁお……女教皇様綺麗……)」スッ・・・

神裂「ありがとう……では、麦野さん。お先に」ペコッ

麦野「御気を付けて」バイバーイ


荷物をシートにしまい、2ケツへ器用に横座りする神裂さん。


神裂「ああ、最後に」ピタッ

麦野「ん?」チラッ

神裂「私は『救われない者』の味方です……もしかしたら貴女も『手を差し伸べるべき者』なのかもしれません」フフッ・・・

麦野「宗教勧誘はお断りって言ったでしょ?」クスッ


私が『救いの手』を必要とする時は……己(超能力者)の誇り(プライド)を捨てた時くらいだろう。


麦野「……『また』ね」ニコッ

神裂「ええ……『また』」ニコッ


颯爽と、消えて行った……


麦野「……『友達』と喧嘩はしたくないものねぇ」フフッ


もしかしたら……彼女の方が強いかもしれない。多分、超電磁砲とどっこいか、それ以上といったところだろう。
そんな事を考えてしまった刹那……


滝壺「珍しく弱気だね」スッ・・・ボソッ

麦野「っ……良い趣味とは言えないじゃない。滝壺ちゃん」ギロッ・・・

滝壺「ごめんね。さっき見つけたからつけちゃった」ニコッ

麦野「嘘付け。何時からつけてたんだか……『ストーカー』さん」ハァ・・・

滝壺「大丈夫。むぎのは負けないよ」ニコッ

麦野「ありがとさん」ハハッ・・・

滝壺「私がサポートしてあげるもん。安心して」シュッシュッ!

麦野「アンタのサポートに頼り切りなるようなら、私も終わりね」クククッ・・・


可愛いシャドーボクシングを傍目に、心底苦笑した。


麦野「友達かぁ……」フム・・・

滝壺「私達(アイテム)は友達でしょ?」ニパァー!

麦野「ばーか……『仲間』でしょ?」クスッ・・・

滝壺「そっか。『仲間』かぁ……ふふふ。そだね」ニコッ「あ、車着たよ」チラッ


ミニバンが御到着。運転手がだるそうに手を振ってきた。


麦野「やれやれ。今日は帰ってさっさと寝よっと。滝壺ちゃん、書類任せた」テクテク・・・

滝壺「えー……うぅ……」ジトー・・・

麦野「あはは、冗談よ。さ、帰りましょ」ニコッ


私達の家(アイテム)へ……


896>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/18(金) 01:45:10.47utSPECwa0 (14/27)

 ―――同日、PM05:30、学園都市第1学区、マンション・『ニューディレクターズ』一室(香焼宅)・・・神裂side・・・



やっと香焼の家に着いたのも束の間……


五和「たっだいまーっ!!」ガチャッ!

浦上「んー。テンション高いね。どったの?」キョロッ

五和「うふふふふ……見て驚け! 我らが姫様の素ん晴らしいー姿を!」ジャジャーン!

香焼「姫様って、女教皇様の事?」ハテ?

五和「んふふ……カオリ、若しくはお姉さまって呼んであげた方が良いと思うわよー」ニヤッ・・・


……ハードル上げるな。


五和「ほらっ! 入って下さい!」ニコッ

神裂「わ、笑わないで下さいね……」ボソッ

香焼・浦上「「へ?」」ポカーン・・・

五和「いいから入る! どーん!」トンッ

神裂「うわっ」トテトテ・・・

香焼・浦上「「っ!!?」」ギョッ!?


二人とも目を丸くし、口をポカーンと開けたまま動かなかった。


神裂「あ、あの……やっぱ変ですよね」カアアァ・・・///

五和「変じゃ無い! 全然変じゃ無いですから!」パアアァッ!!

浦上「……素敵」キラキラ・・・

香焼「……」ウンウン・・・


良かった。笑われはしなかった。


浦上「え、何?! スタイリストか何かに見て貰ったんですか!?」グイッ!

五和「だからアレでしょ。麦野さんだって」フフフ

香焼「こうも雰囲気変わるとは……超能力者、恐るべしっすね」ヘェ・・・


超能力者(レベル5)は関係無いでしょう。


五和「着替えさせるの勿体無いですね……どうしよう」ンー・・・

浦上「とりあえず写真撮りたい! 香焼、カメラ何処?」ヘイヘイッ!

香焼「この家には任務に使う盗撮用のコンパクトカメラしかないっすよ。それより都市製の携帯で撮った方が綺麗じゃないかな」

浦上「そっか……女教皇様、いや、火織お姉さま! 一緒に写って下さいまし!」グイッ! パシャッ!

五和「あ、ズルい! 私も交じる!」グイッ!パシャッ!

神裂「ちょ、貴女達!」アタフタ・・・


両脇に無理矢理詰めてくる五和と浦上。いつしか撮影会になっていた。


五和「これはアレだね。プロモデルが家に来たので撮りましたって言っても通用しますね!」キラキラ・・・

浦上「レアだわ……他の服も着させてみない? お姉のサイズなら入るでしょ?」キラキラ・・・


マジで勘弁して下さい……


897>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/18(金) 01:49:54.92utSPECwa0 (15/27)

香焼「お前ら、女教皇様お疲れなんだからそろそろ終いにしろよ」ハァ・・・


ナイス出来る子。


浦上「コウちゃん! 今はカオリお姉さまって呼んで上げなきゃ駄目よ!」メッ!

香焼「……は?」What?

五和「今日は此処でお泊まり会なんだから、明日終わるまで教皇扱いしない事!」メッ!

香焼「……色々聞き捨てならないセリフが聞こえたんすけど」ポリポリ・・・


私にも聞こえた。


香焼「まず勝手に姉扱いとか……いくらフランクが望ましいとはいえ」ハァ・・・

浦上「だーかーらー、敬意を持って『お姉さま』または『姉さま』なんでしょ!」ビシッ!

香焼「……あっそ」タラー・・・


お姉さまは止めてくれ……『姉さん』とかの方が良い。


香焼「んじゃ二つ目だけど……お泊まり会って何さ?」

五和「言葉通りだけど?」エ?

香焼「女教皇様をこんな乏しい家に―――」

浦上「カ・オ・リ・姉さま!」ビシッ!

香焼「―――……神裂さんを、こんな汚い部屋に泊めれないだろ」ハァ・・・

五和「コウちゃん、並のホテルより立派なマンション住んでるくせに何言ってんの?」ハァ?!

浦上「香焼自室で寝て、居間に余裕で三人寝れるじゃん! 羨ましい!」キイィッ!!


それはお前らの差し金(※『あまくさっ!』学徒潜入辞令編にて)だった筈だろう。


香焼「いや、それでも男の部屋だぞ?」アタフタ・・・

浦上「だから私達が日頃から女性色に染めてるんでしょ。てか私達、平気に泊めるくせになんでカオリ姉さまは駄目なの!?」ムッ!

香焼「平気で泊めた覚えは無ぇ! それにお前らは女性として気にも留めない!」ガアアァッ!!

五和「……カオリお姉さま! コウちゃんが……コウちゃんがあんな酷い事を!」ウウウゥ・・・

浦上「私達だって女の子なのに!」ウウウゥ・・・


しがみ付かれてしまった……


神裂「え、えっと……香焼。偶には優しくしてあげなさい」アハハ・・・

香焼「」チーン・・・

五和・浦上「「やーいやーい!」」ベー!

神裂「図に乗るな」ポコッポコッ!

五和・浦上「「痛っ!」」ベシッ!


まったく……しかし、香焼の迷惑になるのであれば泊まる事は出来ないだろう。


898>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/18(金) 01:53:05.88utSPECwa0 (16/27)

五和「いや、迷惑な訳無いですよ! ね!」チラッ!

香焼「迷惑じゃないっすけど……何て言うか……女教テ……神裂さんを――」

五和「ねッ!!? (このままじゃ上条さん家行くかもしれないでしょうが!!)」ギロッ!

香焼「――泊める、なんて……恐れ多いと、いうか…… (……行かないって)」コイツ・・・

神裂「その遠慮はしてほしくありませんね。香焼が良いのであればお邪魔しますが」コクッ

香焼「」カーン・・・

浦上「それにさぁ、此処の家賃、天草の会計から出てるんだよ。分かってる? 謂わばセーフルーム!」OK?

五和「つまり女教皇様であるカオリお姉さまが此処を寝床にするのも、私達が居座るのも理にかなってる!」ビシッ!

香焼「マジ……調子乗んなよ、お前ら」プルプル・・・


何というか、香焼が嫌がっているのは分かる。素直に帰ってあげた方がいいかもしれない。


神裂「……嫌がっているのに無理矢理寝泊まりする訳にはいきません。少し落ち着いたら帰りますから」ニコッ・・・

五和「えー! わー、コウちゃん酷ーい。嫌がってるってー」ジトー・・・

浦上「姉さまの事、嫌いなんだー」ジトー・・・

香焼「違っ……そういう事じゃ無くて、その……女教皇様を……」アタフタ・・・

浦上「名前で呼びなさい!」ビシッ・・・

香焼「か……か、神裂さんはね……お前らと違って、その……」ポリポリ・・・

神裂「私も、彼女達と同じように見てくれて構いませんよ。変に気使われたくはありません」キッパリ

香焼「だから、違くて……もう何て言うか……神裂さんは……」モジモジ・・・

神裂「先程言って通り、今日は『姉』と呼んで貰っても構いませんよ。それとも私が『姉』では嫌ですか?」ニコッ・・・

五和・浦上「「嫌なのー?」」ニヤニヤ・・・

香焼「……」ピタッ・・・


香焼の動きが止まった。そして……


香焼「あああぁっ!! もう勝手にしろ!! その代わり布団は何とかしろよ!!」ガアアァッ!!

五和・浦上「「ヤッホオオォゥイッ!!」」

神裂「あはははは……」


半ばヤケクソっぽかった。


899>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/18(金) 01:55:51.47utSPECwa0 (17/27)

浦上「よーし! 布団は……私が炬燵の使えばいいや。お姉、夕飯準備して!」ブイッ!

五和「あいよー! そうだ! ワイン出しちゃおう! しまってたでしょ!」パタパタ!

香焼「おま……まぁ問題無いけど」ハァ・・・


『赤ワイン』なら、お咎め無しだ。さてと……では私も手伝いますか。


神裂「私も手伝いましょう。メインは五和お願いします。前菜は私が拵えますから」ニコッ

五和「おおっ! お姉さまの手料理が食べれるぞー!」ヤッホー!

浦上「お姉も前菜に負けない様作ってよ!」

神裂「あとそのお姉さまというのを止めて下さい……昼みたいにカオリ姉さんとかでいいから」ハハハ・・・

香焼「ったく……あ、神裂さ――」

天草三姉妹『姉っ!』ビシッ!

香焼「――……か、カオリ姉さん。荷物、端に置いておきます」カアアァ・・・///

五和「うふふ……いいのぅ。じゃあ今日は私達もキチンと姉扱いしたまえ」ニヤッ

香焼「調子乗るなっつってんだろ……」ハァ・・・

浦上「よいしょっと……アレ? 姉さま、PSP買ったの!?」オオ!


そういえば、貰ったの忘れてた。


浦上「しかもモンバスだー!」パアアァッ!!

五和「本当!? じゃあ後でモンバス会だねっ!!」ニコッ

神裂「三人も持っているのですか?」アララ?

香焼「まぁコミュニケーションツールなんで一応持ってます。そこの二人は廃ゲーマーレベルっすけどね」ジトー・・・

浦上「褒めるないでよー」エヘヘ・・・

香焼「……阿呆。プレイ2000時間以上って如何なんだよ」ハァ・・・


何とも……微笑ましい。

しかし不思議な光景だ。女子として、家族として……私が『普通』を過ごしてる。
修行と任務に明け暮れるのが当たり前の私が……


神裂「こんな日が有っても、いいのでしょうか……」フフッ

三人『え?』ポカーン・・・


……束の間の、休息。戦いが始まる刻まで今少しの羽休めをさせてもらおう―――


900>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/18(金) 01:58:23.85utSPECwa0 (18/27)

 ―――同日、同刻、学園都市第7学区、学園都市第7学区、とあるアパート一室(黒妻家)…固法side…



先輩の家へ向かう前に、スーパーで夕飯の買い物をする。今日の献立はビーフシチューの予定。
もしかしたら打ち止めちゃんあたりがひょっこり遊びに来てるかもしれないと考え、少し多めの食材を買った。

ちなみに総菜コーナーでプラスの一品を選んでいた際、月詠先生と教え子(?)二人と鉢合わせた。
確か結標さんと姫神さんといったか……肉コロッケか海老カツかで頭を悩ませていたようだ。
暫時、世間話を済ませた後、少し急いで先輩の家に向かった。


固法「さてと……あ、この服見られるんだ」ピタッ・・・


ふと思い出す……まぁ特に如何こう言う人では無いから大丈夫だろう。
一寸後、到着。


固法「おじゃましまーす」ピンポーン!


靴が……二組。


那由他「あ、お邪魔してます」ペコッ

固法「あら。いらっしゃい。先輩は?」ニコッ

那由他「ベランダです。斜め上の部屋の住人と御喋り中」チラッ


土御門くんか。まぁ此処最近いつもの事。とりあえず、訪問の挨拶をしておこう。


固法「せんぱーい。勝手にあがりますよー」オーイ

黒妻「ん? ああ、お帰りー」オー

固法「勝手に夕飯作っちゃいますからねー」パタパタ

黒妻「よろしくー」ウイー

那由他「手伝います」テクテク

固法「ありがと。ちなみに今日、打ち止めちゃんか最愛ちゃん来た?」

那由他「うーん。私も仕事終えてから来たので……でも兄さん(香焼)と姉さん(絹旗)から電話が来たとは言ってました」


多分、麦野さんと神裂さんの事だろう。


固法「打ち止めちゃんは、お家でゆっくりしてるかもね」クスッ

那由他「あはは。あ、固法さん。その服……」ジー・・・

固法「へ? あ、うん……派手かな?」アハハ・・・

那由他「ううん! 可愛いですよ! 大胆なのも似合ってますって」キラキラ・・・

固法「ありがと……照れるわね」ニコッ

那由他「でも、料理で汚れちゃうと勿体無いですね」ムゥ・・・

固法「あ……そうだね」クスッ


折角だが、ジャージかスウェットに着替えよう。


901>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/18(金) 02:02:02.58utSPECwa0 (19/27)

固法「ちょっと火、見ててね」テクテク・・・

那由他「了解です」ビシッ!

固法「さてと……」ゴソゴソ・・・


女の子(固法、絹旗、木原、打ち止め)用タンスの一番上から自分のジャージを探す。
それに合わせたかのように先輩が部屋に戻ってきた。


黒妻「ん……何してんだ?」ガララ・・・

固法「着替えです。服、汚れますから。先輩はお話終わったんですか?」

黒妻「ああ、アッチが一旦戻った……スウェット、干しっぱだったぞ」クイッ

固法「ジャージ着ます」スッ

黒妻「そ」テクテク・・・


一応、無言で感想を求めてみる。


固法「じー……」

黒妻「……何?」ヘ?

固法「……じー」

黒妻「……え?」タラー・・・


……ばーか。


土御門「いやぁ、お待たせ……って奥さんお帰りかにゃー?」ヌッ・・・


上の階(上条くん)の部屋のベランダからぶら下がり現れた土御門くん。毎度の事ながら危険だというに。


固法「こんばんわ」ニコッ

土御門「どもども。黒妻センセお借りしてました」ニコッ

黒妻「……今、そっち行く」テクテク・・・


……結局感想無しか。と諦めて着替えようとした矢先。


那由他「黒妻さーん……ん!」ビシッ!


菜箸で私を指す那由他ちゃん。


黒妻「……ん?」クルッ

土御門「……せめてツッコミくらい入れてあげたら?」ジー・・・

黒妻「何に?」キョトン・・・


朴念仁。まぁ今更だし……気にしません。


902>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/18(金) 02:07:03.01utSPECwa0 (20/27)

那由他・土御門「「駄目男」」ハァ・・・

黒妻「……んだよ」ムスゥ・・・


頭を掻く先輩。納得いかないのはお互い様です。


禁書目録「くろづま……夕飯を分けてくれるなら教えてあげても良いよ」ヌッ

黒妻「うをっ!!? 出たな、妖怪腹ペコブラ=サガリ修道女!」ワッ!?


インデックスちゃん、危ないから女の子がそんな恰好しないの。


禁書目録「とうまと同じくらい朴念仁なの?」ブランブラン・・・

黒妻「アイツと一緒にすんな! ったく……で? 米持参なら分けてやるから教えろ」ホレ

禁書目録「OK! じゃあ耳を貸して!」ニコッ


ゴニョゴニョとぶら下がる少女から耳打ちされる先輩。シュールだ。


禁書目録「―――……なんだよ!」ビシッ!

黒妻「は? 服?」ポカーン・・・

那由他「……何か一言、どうぞ」ジトー・・・

黒妻「何かって……新しい服だろ? 気付いてたけど」シレット・・・

一同『……』ハ?


この人は……


禁書目録「じゃあ感想は? 流石のとうまでもかおりの服、褒めてたんだよ! ……あ」チラッ

土御門「ん? ……カミやーん! ねーちんの服ってなーにぃ?」オーイ!

禁書目録「あわわわわ!! な、何でも無い! 何でも無いんだよ!!」アタフタ・・・

黒妻「落ちるぞ、シスター……感想ねぇ」ムゥ・・・

那由他「彼氏さんでしょ!」ビシッ

土御門・禁書目録「「彼氏さんでしょ!」」ビシッ!


便乗して真似するベランダぶら下がり隊。器用なモノだ。


黒妻「服って……美偉、何着ても可愛いじゃん」サラット・・・

固法「っ!!」カアアァ・・・///

那由他・禁書目録「「……」」ポッ・・・///

土御門「ヒューッ! 惜しみなく言える辺りが恰好良いぜよ!」ニヤッ・・・

固法「歯が浮く様な台詞をサラリと……ありがと……」モジモジ・・・

黒妻「どうしたしまして」ニコッ


903VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/18(金) 02:10:58.58GIn/YXNio (1/1)

おっと口から砂糖がこぼれちまったぜ


904>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/18(金) 02:18:29.60utSPECwa0 (21/27)

土御門「さて、ラブラブなとこ悪いが……センセ。話の続きだにゃー」クイッ

黒妻「あいよ。あ、インデックスちゃんの飯はキャンセルな」ニコッ

禁書目録「なん……だと……」ギロッ・・・

黒妻「だってオレ気付いてたじゃん」アハハ!

禁書目録「こ、コレは不平等条約なんだよ! ただちに謝罪と賠償食を請求するんだよ!」ガアアァッ!!

固法「あはは……少しは分けてあげるから、ね」タラー・・・


まったく、家主(上条くん)の躾けはどうなっているのだろう。兎に角、ジャージに着替え、夕飯作りを再開。


固法「お待たせ。問題無かった?」テクテク・・・

那由他「はい。そういえば、今日どうでした?」

固法「え? うーん……」


一言で言うなら。


固法「面白かったわね」ニコッ

那由他「そっか」クスッ


それから暫く、お互いに今日の事を御喋りしながら料理を続ける。
ふと……今度はあの二人と料理パーティーしても面白いかなと考えてしまった。


那由他「今度、私も会ってみたいなぁ」クスッ

固法「ふふふ。優しそうなお姉さん達よ」ニコッ

那由他「いいなー。私のとこ(テレスティーナ)は……優しいとは言えないし」アハハ・・・

固法「優しいじゃない。那由他ちゃんの事になれば尚更、ね」ナデナデ

那由他「む、むぅ……」ポリポリ・・・///


彼女だって、貴女の事を大事にしてくれている。


那由他「でも精神レベルが同じだよ」ハァ・・・

固法「那由他ちゃんがオマセさんなのよ。さ、野菜切ろっか」

那由他「はーい」シャキーンッ!

固法「……手刀使っちゃダメよ。ドリルで細切れも禁止」メッ!

那由他「あはは……そうでした」タラー・・・


この子も、そして他の三人も、それから周りのみんなも……『普通』でいてほしい。

ただそれだけを願ってみる……―――


905>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/18(金) 02:20:13.03utSPECwa0 (22/27)

はい。とりあえず『三人淑女』編は終わりです。

以後、例の『仮面』についてのアンケート話になります。ご協力ください!


906>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/18(金) 02:23:26.39utSPECwa0 (23/27)

 ―――同日、PM05:45、学園都市第7学区、学園都市第7学区、とあるアパート一室(黒妻家)…黒妻side…



黒妻「ったく……女ってのは何かと一々気にするもんだな」ポリポリ・・・

土御門「にゃははは! それに気付いてやってこそ男だぜよ」ニコッ


そうなんだろうが、コイツに言われると癪だ。


土御門「しかしねーちんと原子崩しとお茶会してたとは……カタギの女とは思えないぜ」ククク・・・

黒妻「あの二人も一枚剥がれりゃ普通の女だろう。お前が上手く二面性使い過ぎなんだよ」ケッ

土御門「二面? 三面、いや四面はあるかもしれないぜ?」ニヤッ

黒妻「はいはい……んで?」

土御門「はいなー。三つ持ってきたぜぃ。これ資料」スッ・・・


三枚の紙切れ。


土御門「順に説明する。まず一つ目だ」ピッ

黒妻「①バイザーメットタイプ……」

土御門「そう。まぁこれは試作品だが」スッ


ワザとそうしたのか、メットの表面が蜘蛛の糸の模様になっていた。


土御門「名前は未定だが、そうだな……『試作未元物質バイザー』とでも呼んでおく。色は白か黒、選んで貰ってOKだぜぃ」クイッ

黒妻「ぷろとだーく……何?」ヘ?

土御門「まぁそこはどうでもいい。とりあえずメリット・デメリットを教える。此処を見ろ」スッ


・メリット……自動防御(視界に入る分のみ)。暗視赤外線モード等付き。簡単に外れない。
・デメリット……バイザー自体は壊される可能性も有り。重い。暑い。あくまで試作品。不慮の事故に弱い。


黒妻「つまり、あれか? 試作テスト込みの提供って訳か?」

土御門「御名答。使い終わった後は毎回書類に記入して貰うぜ」ニヤッ

黒妻「成程な……でもデザインはあんまり恰好良いとは言えない」

土御門「ロマンは大事だが、拘んなってぇの。機能性と隠蔽性が重要って事だぜよ……んじゃ次」ピラッ


907>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/18(金) 02:29:23.06utSPECwa0 (24/27)

これもテストか?


土御門「あったりー。でもこれは別部署からだにゃ」ホレホレ

黒妻「別ねぇ……②覆面マスクタイプ」

土御門「3つの中で一番頑丈なのはコレですたい」ニコッ


イメージ的には『蜘蛛男』や『精神的超人』のマスクを彷彿とさせる。模様としては白い生地に何やら神秘的な刺繍が縫い施されていた。
ただ刺繍のデザイン的に、何処かで見た覚えが……


土御門「名前は『歩く教会Ver.1,56』。始めに言っておくが、コレは生地の強度テストだ」

黒妻「は?」

土御門「出来れば顔面で攻撃を受け止めろ。はっきり言えば禁書目録の新しい修道服のテストたい。いつまでもボロ着せとけないからにゃ」ニコッ


歩く教会? インデックスちゃんの服? 何だそりゃ?


黒妻「良く分からんがアホ抜かせ……とりあえず、詳細教えろ」

土御門「にゃはは。あいよー」スッ


・メリット……絶対防御。『ありとあらゆる攻撃』から顔を守る。聴覚、嗅覚、視覚、精神攻撃からも身を守れる。
・デメリット……蒸れる。多少息苦しい。


黒妻「蒸れ……何か、ヤダな」タラー・・・

土御門「ただどんな攻撃でも防げる……と思う。精神操作系の能力も……予想だと防ぐ筈。さっきのよりは安全だぜぃ」

黒妻「仮定が多過ぎだぞ。それに派手で身ばれしねぇか?」

土御門「ま、そこは上手くやってちょーだいな。あ、そうそう……アンタの『見た事無い』攻撃からも顔を守れる」

黒妻「見た事、無い?」

土御門「例えば……香焼の『力』。あれも完全防御可能だ。初見で殺される事は無いってのも魅力だな」


例の『オカルト』とかいうヤツか。


黒妻「とりあえず、次の見せろ」

土御門「うい……これ」ピラッ

黒妻「③口出しフェイスタイプ……つまり?」

土御門「まんまだにゃ。名前は……無い。好きに呼べ」ニコッ


所謂、○ットマンとか○ルヴァリンみたいなマスク……ロマン設定か?


土御門「いいからデータを見てくれ。あとコレはテスト品じゃなくて俺が色々弄って作ったモンだ」

黒妻「一番心配だな……」


・メリット……通気性良好。暗視赤外線モード等付き。顔隠蔽機能付き。
・デメリット……他二つに比べてもろい。口元が御留守。


黒妻「……駄目じゃねぇか」

土御門「でもデザインは好きに弄れるぜ。耳付けてもいいし、角付けても良い」ニコッ

黒妻「ばーか。さっき機能性って言ってたの誰だよ……んで、この顔隠蔽機能って何だ?」

土御門「ああそれ……歪むんだよ」ニヤッ・・・


……は?


908>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/18(金) 02:32:18.75utSPECwa0 (25/27)

土御門「頭部一帯が……グニャリとな。まるで花が咲いたかのように面が咲く」


……それ、オレ無事なのか?


土御門「安心しろ。歪んだ所を見た輩は少々情緒不安定になるが……監視衛星だって誤魔化せるにゃ」

黒妻「ふむ……とりあえずこの三つな?」

土御門「あいよ」コクッ

黒妻「ちなみに、ファントムマスクとかドミノマスク。般若面とかペルソナマスクは無いの?」

土御門「んなの直ぐ外れるし……機能付け辛いぜ」アハハ・・・


ちと残念。結局……―――


①試作未元物質バイザー(※ハイムラ氏のHPにある未元物質部隊の右側没案マスク)の白or黒カラー。

②歩く教会Ver.1,56  (※所々禁書目録の修道服と同じようなデザイン刺繍入り)

③口出しフェイスマスク(※機能として『零 ~月蝕の仮面~』の『芽吹き』機能の様なもので顔を隠す)


―――……となった。


土御門「とりあえず選んどいてくれ。まぁ全部試し試しして貰っても構わんがな」

黒妻「あいよ。身ばれはしないみたいだからどれでも大丈夫そうだな」

土御門「当たらなければ、何とやら理論ですたい? んなの広域能力者にかかりゃ意味無いぜよ」

黒妻「そん時はそん時で方法練るっつの……ま、あんがとよ」

土御門「あいよー。んじゃ俺は舞夏の飯を……って今日舞夏来て無かった。作り置きないぜよ」ショボーン・・・


何が言いたいか分かったが無視無視。


黒妻「……残念だな」テクテク・・・

土御門「……センセ。お腹空いたにゃぁ」ハァ・・・

黒妻「……」ガラララ・・・

土御門「……ひもじいなぁ」ギュルルル・・・

黒妻「おーい。飯出来たー?」テクテク・・・

固法「もう少しでーす。インデックスちゃんに分けるなら、大目に作った方が良いんですよね?」

那由他「上条当麻にも分けてあげますか。暴食シスターだけじゃ可哀想だし」クスッ

固法「ふふっ。そうね」ニコッ

土御門「あ、奥さーん! 土御門くんも欲しいそうだにゃー!」オーイ!

黒妻「おま……図々しいヤツ」ハァ・・・

固法「はいはい」クスクス・・・


どうやら夕飯一名追加になりそうだ。


909>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/18(金) 02:36:09.73utSPECwa0 (26/27)

黒妻「ま、しゃーないか」ハハハ・・・

土御門「困った時はお互い様だぜぃ」ニコッ

黒妻「あいよ……あ、そうだ」


部屋に戻ろうとした刹那……呟き。


土御門「絶対、行動する前は誰かに一報しろ」ボソッ

黒妻「……」ピタッ

土御門「俺か服部か……雲川か。三人のウチ、誰かだ。この際、俺も雲川に文句は付けん……いいな」ギロッ

黒妻「……心得た」テクテク・・・


決して表立たない三人がバック……半蔵は兎も角、コイツと雲川は頼もしいんだか如何なんだか。


黒妻「さーて、飯々っと……」テクテク・・・

禁書目録「味見は任せるんだよ! あ、なゆた! こぼれそう!」アワワ!

黒妻「……何時の間に」ハァ・・・

固法「まぁお米は持ってきたみたいですし、私も那由他ちゃんも小食ですから」アハハ・・・

禁書目録「つまり! みぃとなゆたのご飯だけ残せば、他は全部平らげていいんだね!?」キラキラ・・・

黒妻「冗談抜かせ、貪欲尼」コラッ

土御門「やばっ!? おーい! 急げカミやん! 暴食魔神に全部持ってかれるぞー!」ニャー!

禁書目録「誰が悪魔(ベルゼブブ)なの!? 私は一、修道女なんだよ!」ウガァッ!!


上の部屋からドタバタ音と『ふこーだー』という叫び声が聞こえた。じきにこの部屋のチャイムが鳴る筈。


平和な日常。


だが……非日常に飛び込むと決めた。


『友』の見ていた世界へ。


『友』とは違うやり方で、『友』と同じ世界に足を踏み込む……―――


910>>1にかわりましてカキネがお送りしました2011/02/18(金) 02:45:50.20utSPECwa0 (27/27)

はい、終わり。というわけで……>>908の①、②、③のどれかでお願いします。


この3つを選んだ理由ですが、

・禁書の世界観から離れたマスクにしたくなかった。
・土御門が①をアレイスターから、②をローラから預かって来るのもありえそうだったから。
・③はただ『顔を隠す』という特化物を作りたかったから。

……です。


不備な点はありますが色々と質問等は受け付けます。改善もする予定です。
ただ大まかなラインとしては上記の3つで行きたいです。

ちなみに『仮面』の話は次スレから開始予定なので、残り100レスは……リクエストにしちゃいます。もしくは思い付きの一発ネタ。

とりあえず、今日は此処までです! では! ノシ


911VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/18(金) 03:19:35.48Z7L7350DO (2/2)

乙! 良いほのぼの姉さん組でした。
マスクはロマンより機能性なんだねー‥‥②がいいかな。


リクエストってか‥‥罰ゲームじゃないの? (笑)
絵プリーズ!


912VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/18(金) 03:24:03.58w323dPDS0 (1/1)


マスクは②、仮面型歩く教会はなんかよさそう

ねーちんが、上条宅にご飯をつくりに行く話を、是非に!


913VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/18(金) 07:27:33.13wJIN1xeDO (4/4)

>>1乙
②でお願いします

あと通気性だけなんとかしてあげて


914VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/18(金) 09:18:14.00XKAcgn6AO (1/1)

そもそもなんで仮面が必要なんだっけ?

リクエスト・超々番外編、ある日の神の右席(ほのぼの編)をお願いします


915VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/18(金) 18:12:32.111bocBrJmo (1/1)

②で


916>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/19(土) 21:58:40.46NSGbQweC0 (1/20)

こんばんわ! バイト前にリクエスト投下。

あと、引き続き『マスク』のアンケート選択、ご協力お願いします。>>908です。


今回は>>912さんの『ねーちん、上条家訪問』をお送りします!

次は>>914さんのほのぼの神の右席かなぁ……でももうちょっと詳細欲しいかも。
>>911さん、絵は投下の仕方が分からないのでスンマセン!



尚、丸い神裂さんとステイルさんが出てきます。あとインデックスも、丸過ぎるかも。ご了承ください。



では、投下!


917>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/19(土) 22:01:33.61NSGbQweC0 (2/20)

 ―――とある日、お昼過ぎ、学園都市第7学区、とあるアパート一室(上条家)…上条side…



何でも無い日がありがたく思えてきた此処最近。
私(わたくし)上条当麻もすっかりいけない方向に染まってきているなぁと、溜息を付いてみる。

因みに今は先程、居候の御転婆娘が昼飯のカップ麺(蓋付き焼きそば)を流しにブチ撒けたのを掃除中。
そして呑気にお気に入りのテレビ番組を見ながら『俺の昼飯』を喰らってる問題娘は、ある人物の訪問を心待ちに、鼻歌など歌っていた。
少しは手伝え、このタダ飯喰らい。

……なーんて、他人事のように言うが実際、俺自身も多少その人物が我が家に来る事を楽しみにしているのだ。


禁書目録「ふんふふ、ふんふふ、ふんふんふーん♪」ウキウキ!

上条「ったく……せめて散らかってる漫画くらいは片付けとけよ」ハァ

禁書「分かってるんだよ! あ、私もおめかしした方がいいかな?」ニコニコ!


アナタがおめかしなんて洒落た事した所を、上条さんは見た事ないのですが。


禁書「失礼だね! 私だって女の子なんだから身嗜み位は気を付けるよ!」プンスカッ

上条「はいはい。まずは口の周りに付いた青海苔拭いてから言おうねー」

禁書「なっ! ……んが、何処?」ヌグヌグ

スフィンクス「んにゃぁ」ペロッ

禁書「うわっ!」ビクッ


愛猫に口周りの処理を任せる駄目飼い主。ヤレヤレだ。


禁書「もぅ……あのね、スフィンクス。そんな人の食べカスを貪る様な真似、はしたないから―――」



 ――ピンポーン・・・・・



禁書「―――しちゃ……って、来たかも!」ニパー!


チャイムの合図とともに、容器の焼きそばを一気に飲み込み玄関へ走り出す修道女さん。
ああ、またソース飛ばして……もっと女の子らしくしなさい。


禁書「いらっしゃいませ!」ガチャッ!

固法「こんにちわ」ニコッ

禁書「……あれ? みぃだ」ポカーン・・・


どうやら下の階の住人(の彼女さん)がやってきたらしい。


固法「ふふっ。私でごめんなさい」クスッ

禁書「あ、うん……別に気にして無いんだよ」アハハ・・・

固法「相当楽しみにしてたみたいね。神裂さん来るの」

禁書「え、あ、まぁね。で、どうしたの? お昼の御裾分け?」キョトン?


どうしてそういう厚手構しい返しをするかなぁ……


固法「うふふ……神裂さん。隠れてないで、ほら」ニコッ

禁書「え!?」ドキッ!


どうやら直ぐそこまで来ているらしいが、姿が見えない。


918>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/19(土) 22:06:21.03NSGbQweC0 (3/20)

すると、微かに……


神裂「……こ、こんにちは。禁書目録」ゴニョゴニョ・・・


神裂の声が聞こえた。


禁書「かおり!? ん? ……階段の方に隠れてるの?」チラッ

固法「神裂さん、恥ずかしいんだって」クスッ

神裂「こ、固法さん……」ボソボソ・・・


成程。怖気付いた所を固法さんに連れて来られたのか。いつもは憮然と上がり込むのに……そこまで恥ずかしがる?


禁書「かーおーりー! 早く顔見せて欲しいんだよ!」

固法「ほら。こっちおいで」ヨシヨシ

神裂「む、むぅ……」スッ・・・///


聖人を飼い始めたペットの様に扱う新妻、もとい女子高生。トンデモ無いな。
さておき、ゆっくりとしたコツコツという足音とインデックスの感嘆の声がした。


禁書「わあぁっ!!」キラキラ・・・

固法「ふふっ、ね? 笑わないってば」ニコッ

神裂「ご、御無沙汰してます……か、彼は中に?」モジモジ・・・///

禁書「うんっ! とうま、とうま! こっち来て!」ニコニコ


何もそんなに急ぐ事は無かろう。今から家に上がるんだし。


禁書「いいから!」パタパタ!

上条「あーはいはい。今行きますよー」テクテク・・・


台所から玄関へ……


神裂「か、上条当麻……こ、こんにちは」カアアァ・・・///

上条「……」ピタッ・・・

禁書「ね! 綺麗でしょ!」ニコッ!

上条「……」ジー・・・

神裂「あの、えっと……その……」モジモジ・・・///

禁書「……二人とも?」ポカーン・・・


……目の前の人は、誰? 俺の記憶喪失前に知り合ってた人?


固法「ほらっ」トンッ!

神裂「あ、か、上条当麻……お邪魔しても、よろしいですか?」アハハ・・・///

上条「……」コクコクッ・・・


いや、駄目なんて言えません。此処で返したら色々な人に蹴飛ばされる気がしますよ、上条さん。


919>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/19(土) 22:09:03.20NSGbQweC0 (4/20)

禁書「勿論なんだよ! さぁ上がって上がって!」グイッ!

神裂「わ! い、禁書目録! 引っ張らないで!」アタフタ・・・


インデックスに無理矢理連れこまれる女性。俺、棒立ち状態。


固法「ふふふ。上条くん、大丈夫?」クスッ

上条「え……あ、はい」コクッ

固法「相当驚いたみたいね」ニコニコ

上条「まぁ……はい。あれ、本当に神裂?」キョトーン・・・


髪を降ろして、普通の女性服を着て、薄くだが化粧をして……あの神裂が。


固法「本人よ。ちゃんと感想言ってあげるのよ。女の子が勇気を出したんだからね」パチッ!

上条「へ? あ、はい……」コクッ・・・

固法「あ、そうだ。インデックスちゃーん! 後で手作り紅茶プリン分けてあげるから取りにおいでー」b"

禁書「りょーかーい!」b"

固法「ふふふ。じゃね」ニコッ


パタパタとサンダルを鳴らして帰って行く団地妻……じゃなかった、固法先輩。


禁書「とうま! いつまでボーっとしてるの。戻って来るんだよ!」オーイ

上条「……おう」テクテク・・・


居間に帰ると、ヤンチャ娘がお姉さんにの正座の上に座っていた。
そして、目が合う……


上条「……」ジー・・・

神裂「あ、あの……座ったらどうです?」モジモジ・・・///

上条「あ、はい」スッ・・・


なんで俺敬語なの? しかも我が家なのに促される始末……気拙いなぁ。


禁書「とうまー! 早くお茶出すんだよー!」


一人テンション上がりっ放しの我が儘姫さまの声で我に返り、客人をもてなす為、踵を翻した。


920>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/19(土) 22:10:33.18NSGbQweC0 (5/20)

 ―――とある日、昼過ぎ、学園都市第7学区、とあるアパート一室(上条家)…上条side…



とりあえずこのままでは間が持たないと考え、お茶と菓子を準備する事に。
残念ながらエレガントな高級紅茶やケーキなど上条家には存在しないので、普通に紙パック緑茶と海苔煎餅を出してしまった。
ごめんなさい、神裂さん。


禁書「とうま! 今すぐケーキを買ってくるんだよ! ホールで!」ギロッ!

上条「は、はい。ただいま!」スクッ!

神裂「い、いえ、気を使ってもらわなくても大丈夫ですよ……というか何故敬語?」アハハ・・・


いや、何というか……雰囲気(オーラ)が違いますですよ。


神裂「い、一応、私は私のつもりですので、気を張らずに」タラー・・・

禁書「かおりもだよ!」メッ!

神裂「あはは……そうですね。ん? 禁書目録、口元が汚れていますよ」スッ・・・

禁書「んぐっ! ぷはっ! ありがと!」フキフキ

神裂「どういたしまして。あ、夕飯の食材を買ってきたので冷蔵庫に入れさせて貰いますね」スタッ

上条「あ、うん。どうぞ」コクコク・・・


ただ二人を眺めているだけ。空気が読めない娘に救われている、上条です。


禁書「ねーねー! それでその服、自分で着てみて如何だった?」キラキラ・・・

神裂「如何と言われましても……不思議な感じですね。違和感と言いますか」クスッ

禁書「そーだよねー。始め見た時ビックリしたもん! 『これ、かおりなのー!?』って!」ニコニコ

神裂「あはは。五和達からもそう言われましたよ」ニコッ

禁書「やっぱりね。でも綺麗だもん! 似合ってるんだよ!」ギュッ!

神裂「わっ!? も、もぅ……」クスッ・・・


見てて和む光景。


禁書「ん? いつもと違う匂い……何か付けてるの?」クンカクンカッ

神裂「えっと、固法さんが香水を掛けてくれました。やはり変でしたか?」モゾモゾ・・・

禁書「ううん! 良い匂いだよ! 食べちゃいたい!」ニカッ


よしなさい。


禁書「うふふ! あー、でもいいなぁ。私もかおりみたいなおめかししたいなぁ」キラキラ・・・チラッ


ごめんなさい……こっちを見ないでください。上条さんには無理な相談です。


921>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/19(土) 22:16:23.24NSGbQweC0 (6/20)

神裂「ま、まぁ私はファッションコーディネイトなるものは出来ませんが、どなたかセンスの良い方と一緒に行ってみましょう」

禁書「うん! あー、やっぱ誰かさんとは大違いなんだよー」ジトー・・・

上条「アナタはその立派な修道服があるでしょう、インデックスさん」ジトー・・・


というか常にそれ着てないといけないのでは無かったか?


禁書「……破れてるけどね」ムゥ・・・

上条「うっ……ごめんなさい」ペコッ

神裂「ま、まぁ。最大主教が新しい『歩く教会』の準備をしてするといった話をしていましたし、それまでの我慢ですよ」

禁書「ホント!? やっと本来の私が戻って来るんだよ!」フンヌッ!


そうなのか? 俺にとってはただの修道服だが……本人が喜んでいるならそれでいい。


神裂「しかし、気を抜く時間も必要ですよ。そういった時間にでも私服を着てみては如何でしょうか」ニコッ

禁書「そうだよね、そうだよね! ……って事で、とうま。必要経費を請求してみるんだよ!」ジトー・・・

上条「却下だ。パジャマで十分だ―――」

禁書「んうがああぁっ!!」ガブッ!!

上条「―――ろ、ぅぎゃああああぁっ!!」フコーダー!

神裂「こ、こらこら」アタフタ・・・


盛大に頭をガミガミされた。最早いつもの事だが、痛いものは痛い。不幸だ……頭ベトベト。
ただ今日は神裂がインデックスを宥めてくれたので、早めに離れて貰えた。


禁書「まったく、デリカシーが無いんだよ。とうまは」ンモー・・・

上条「痛つぅ……悪ぅございましたね」ハァ・・・

神裂「あはは……」タラー・・・


噛みつく女はデリカシー有るんですかねぇ。
兎も角その後、暫く神裂がインデックスの『あのねあのね』話を一方的に聞いていた。結局、いつもの感じ。

インデックスが楽しそうに話して、神裂が嬉しそうに相槌を打つ。

此処に……足りないモノが何なのかを知っているが、口にはしない。


禁書「―――でね! 冷蔵庫が『常識に囚われるな!』って教えてくれたんだよ!」

神裂「ふふふ、そうですか。ですが非常識と常識に囚われないのとでは違いますから、注意ですよ」ニコッ

禁書「なるほどー、深いねー……あ、冷蔵庫で思い出した!」パッ!

神裂「はい?」キョトン・・・

禁書「みぃからプリン貰ってくる! ちゃんと三人分確保してくるから安心してね!」タッ!

神裂「あ、ちょ……」ポカーン・・・


急に駆けだして行ったインデックス。つまり……


上条・神裂「「……」」ポツーン・・・


……二人きり、ですか?


922VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/19(土) 22:18:54.82U+yvDKfDO (1/1)

来てた! カキネさん、ちーすっ!


インデックスさんが楽しそうで何よりです。


923>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/19(土) 22:22:16.75NSGbQweC0 (7/20)

上条「あー、えっと……」

神裂「……」


何を言えば良いか……


上条「やっぱ、違うな」アハハ・・・

神裂「そう、ですか……」モジモジ・・・///

上条「ん……」ポリポリ・・・


気拙い。がしかし、何も言ってやらなかったら後で固法先輩に怒られるだろう。


上条「えっと、雰囲気変わったな」アハハ・・・

神裂「……」コクッ・・・///

上条「何て言うか、その、悪い意味じゃなくてだな……女性らしいと思うぞ」ニコッ

神裂「……あ、ありがとう」ペコッ・・・///


今一度、神裂の容姿を見遣る。
柔らかそうなジャンパー。少し大胆なミニスカート。膝上までのソックス。それからウェーブの掛った長髪。
髪縛って無いからか、目が優しい感じだ。勿論いつもの凛々しさも残っているが、それより麗しいといったイメージ。


上条「ああ。やっぱ違うよ」ハハハ

神裂「あ、あはは……」テレッ・・・///

上条「……うん」

神裂「はい……」


『女の子が勇気出したんだから』か……


上条「うん……可愛いと、思う」ポリポリ・・・

神裂「っ!!?」ドキッ・・・///


多意は無い。純粋な感想だ。ただ……何だかやっぱ、こっ恥ずかしい。こっちまで歯が浮きそう。


上条「偶には、そんな服もいいんじゃない?」ハハハ・・・

神裂「か、考えます……」カアアァ・・・///

上条「まぁ『普通』の服着るだけだしさ。さっきオマエも言ってたろ。気を抜く時間にでもって」クスッ

神裂「……はい」コクッ・・・///

上条「それで良いんじゃねぇの。恥ずかしいか?」フフッ

神裂「い、一応……やはり着馴れませんから」アハハ・・・///


恥ずかしいって……いつもの『あの服装(左右非対称)』の方が、よっぽど恥ずかしいと思んですよね。
さておき、このままではまた無言が続きそうなので話題を変えてみる。


上条「ちなみに、今は天草式の……何だっけ? 日常鍛錬みたいなのは出来ない状態なの?」

神裂「え、はい。オドは練れませんね」

上条「ふーん。聖人の力も出ないと」

神裂「いえ。『聖人』は生まれついてのモノなので、それとはまた別です。ですがいつもより弱体化しているのには変わりありません」


複雑だな。そういえば刀も持ってないし、確かにいつもよりは弱いというか……『繊(かよわい)』のかもしれない。
まぁそれでも無能力者の俺よりは強いだろう。


924VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/19(土) 22:26:26.86bY7S/MBDO (1/4)

あれ
このスレ
上条さんはねーちんなのか
これは
俺得ってやつか!


925>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/19(土) 22:31:36.48NSGbQweC0 (8/20)

神裂「今は鋼糸(ワイヤー)くらいしか携帯できないので、出せて力の3割といったところでしょう」

上条「あはは、それでも3割か。凄ぇよ」

神裂「今なら……貴方の能力(幻想殺し)で、簡単に私を押し倒せます」ボソッ・・・///

上条「え? 何?」ポカーン・・・

神裂「な、何でもありませんっ!!」カアアァ・・・///


何か言ったように聞こえたが……気の所為だったみたいだ。



*   *   *   *   *   *   *   *   *



所変わって……下の部屋(黒妻家)―――


固法「帰らなくていいのかしら?」クスッ

禁書「……私だって、少しは空気を読めるつもりなんだよ」プラプラ・・・

那由他「あらあら、おませさん」モグモグ・・・クスッ


絹旗「……あの超暴食シスター、何で黄昏てるんですか?」モグモグ・・・

香焼「んー……複雑なんすよ、きっと」モグモグ・・・

打ち止め「おお! 珍しくお兄ちゃんが女心を理解しているかも! ってミサカはミサカはビックリ仰天してみたり!」モグモグ・・・

絹旗「ら、打ち止めちゃん……因みに姉貴さんと那由他ちゃん、さっきから何の紙切れ見てるんですか?」モグモグ・・・

固法「んー、ちょっとね。風紀委員のお仕事の」ピラッ

那由他「最近、都市の犯罪が増えて大変なの。やっぱり黄泉川さん(警備員のエース)不在は大きいですね」ハァ・・・

固法(……駒場くんが自警活動してくれてた御蔭もあったんだけどね)フム・・・

絹旗「ふーん……大変なんですね。そっちのシスターと比べ物にならないくらい」フフッ・・・

禁書「……もあいも同じ境遇でしょ」ジトー・・・

絹旗「なっ!!?」ガタッ・・・///

固法「あはは……(『カミやん病』だっけ? に惚れた女の会かぁ)」クスッ

香焼「ま、鈍感男が相手だと大変っすね」ゴックン

三人娘『オマエが言うなっ!!』ビシッ!

香焼「へ?」ポカーン・・・


固法「あはは。まぁ、良い子なインデックスちゃんにプリン一個分サービスしちゃお」ニコッ

禁書「……ありがと」フフッ・・・

打ち止め「あー! それ私のおかわり分! って怒涛の勢いで詰め寄ってミサカはミサカは怒涛の勢いでミィに抗議してみる!」ウガアッ!

固法「昨日皆でいっぱい作ったから大丈夫でしょ。御土産分もね。それにインデックスちゃんに上げたのは先輩のだから大丈夫」クスッ

打ち止め「それなら仕方ないね。ってミサカはミサカは二つ目のプリンに生クリーム乗せを要求してみたり」ビシッ!

禁書「くろづまのなら遠慮はしないんだよ」パクッ

香焼「あ、どうせ屋上にステイルいるから1個あげてこよ……あ、そうだ!」スッ・・・ピタッ

絹旗「どうしました?」ン?

香焼「……良い事考えた」ニヤッ・・・


926>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/19(土) 22:32:10.01NSGbQweC0 (9/20)

神裂「今は鋼糸(ワイヤー)くらいしか携帯できないので、出せて力の3割といったところでしょう」

上条「あはは、それでも3割か。凄ぇよ」

神裂「今なら……貴方の能力(幻想殺し)で、簡単に私を押し倒せます」ボソッ・・・///

上条「え? 何?」ポカーン・・・

神裂「な、何でもありませんっ!!」カアアァ・・・///


何か言ったように聞こえたが……気の所為だったみたいだ。



*   *   *   *   *   *   *   *   *



所変わって……下の部屋(黒妻家)―――


固法「帰らなくていいのかしら?」クスッ

禁書「……私だって、少しは空気を読めるつもりなんだよ」プラプラ・・・

那由他「あらあら、おませさん」モグモグ・・・クスッ


絹旗「……あの超暴食シスター、何で黄昏てるんですか?」モグモグ・・・

香焼「んー……複雑なんすよ、きっと」モグモグ・・・

打ち止め「おお! 珍しくお兄ちゃんが女心を理解しているかも! ってミサカはミサカはビックリ仰天してみたり!」モグモグ・・・

絹旗「ら、打ち止めちゃん……因みに姉貴さんと那由他ちゃん、さっきから何の紙切れ見てるんですか?」モグモグ・・・

固法「んー、ちょっとね。風紀委員のお仕事の」ピラッ

那由他「最近、都市の犯罪が増えて大変なの。やっぱり黄泉川さん(警備員のエース)不在は大きいですね」ハァ・・・

固法(……駒場くんが自警活動してくれてた御蔭もあったんだけどね)フム・・・

絹旗「ふーん……大変なんですね。そっちのシスターと比べ物にならないくらい」フフッ・・・

禁書「……もあいも同じ境遇でしょ」ジトー・・・

絹旗「なっ!!?」ガタッ・・・///

固法「あはは……(『カミやん病』だっけ? に惚れた女の会かぁ)」クスッ

香焼「ま、鈍感男が相手だと大変っすね」ゴックン

三人娘『オマエが言うなっ!!』ビシッ!

香焼「へ?」ポカーン・・・


固法「あはは。まぁ、良い子なインデックスちゃんにプリン一個分サービスしちゃお」ニコッ

禁書「……ありがと」フフッ・・・

打ち止め「あー! それ私のおかわり分! って怒涛の勢いで詰め寄ってミサカはミサカは怒涛の勢いでミィに抗議してみる!」ウガアッ!

固法「昨日皆でいっぱい作ったから大丈夫でしょ。御土産分もね。それにインデックスちゃんに上げたのは先輩のだから大丈夫」クスッ

打ち止め「それなら仕方ないね。ってミサカはミサカは二つ目のプリンに生クリーム乗せを要求してみたり」ビシッ!

禁書「くろづまのなら遠慮はしないんだよ」パクッ

香焼「あ、どうせ屋上にステイルいるから1個あげてこよ……あ、そうだ!」スッ・・・ピタッ

絹旗「どうしました?」ン?

香焼「……良い事考えた」ニヤッ・・・


927>>1にかわりましてカキネが誤爆しました2011/02/19(土) 22:34:55.86NSGbQweC0 (10/20)

所変わって……再びの部屋(上条家)―――


しかし、インデックスが遅い。下で余計な迷惑掛けてるんじゃなかろうな。


神裂「大丈夫でしょう。固法さんがいますから」

上条「ははは。ホント、助かってるよ」


やはり母性というか何というか……女性が面倒を見るのが好ましいと思う。
正直俺なんかじゃ役不足と感じてしまう時も屡。


神裂「『役者不足』ですね?」クスッ

上条「え? 役不足と役者不足って違うの?」キョトン・・・

神裂「意味が逆転してしまいますよ。何にしろ、貴方は役不足でも役者不足でもありません……彼女の良い番(つがい)になってくれています」

上条「番って……大袈裟だなぁ」アハハ・・・

神裂「いえ。私には到底出来ない事ですから……」ニコッ・・・

上条「……」ハァ・・・


まだ悩んでいるのか。あれだけ仲良さそうにしていて。


上条「前にさ、第三学区のホテルでアイツに『またご飯作ってくれ』って言われたろ」    ※③『おはようございます』参照。

神裂「はい」コクッ

上条「それが答えだろ。アイツは飯に関しては嘘は言わない。純粋にオマエの飯が旨いって言ったんだ」

神裂「……」

上条「ああ、もしかしたら俺は『対等』かもしれないが……神裂火織は禁書目録に慕われてるんだよ、きっと」ハハハ

神裂「っ……」グッ・・・


きっかけは固法さん達かもしれないが……こうして、私服でも会いに来れた。


上条「その点、俺はオマエの心配してないぜ」ニカッ

神裂「……ありがとう」ニコッ


先程の恥ずかしがった微笑より、ずっと嬉しそうな笑み。
自分の事よりインデックスとの関係を褒められるのを喜ぶか……彼女らしい。


上条「まぁ問題があるとしたら……」ハァ・・・

神裂「はい?」ポカーン・・・

上条「どうせ屋上で煙草喫いながら昼寝でもしてるツンデレ野郎だな」クイッ

神裂「ステイルですか……」フム・・・


先程、神裂とインデックスとの微笑ましいやり取りを見てて足りないと思ってしまったモノ。


上条「だけど……俺が何言っても無駄なんだろうな」ハハハ・・・

神裂「……そうかも、しれませんね」シュンッ・・・


ステイルで思い出したが、噂によると派手な喧嘩をしたらしい。しかも素手で。魔術師なのに。
喧嘩の原因と相手は分からないが、あの巨躯に喧嘩を売ろうなんて考えたのだ。よっぽどゴツくて肝の据わった輩に違いない。


928>>924・・・いいえ、上条さんは相変わらずですw2011/02/19(土) 22:40:37.25NSGbQweC0 (11/20)

そんな如何でも良い想像はさておき、問題のステイルだ。


上条「なぁ。どう思う?」チラッ

神裂「仲良く……してほしいですよ。ぎこちなくとも、せめて顔を見るくらいは……してほしい」ムゥ・・・

上条「確かにインデックスと目も合わせないからなぁ……」ハァ・・・

神裂「はい……」

上条「土御門に相談したら『アホ。この鈍感ウニ男』の二言だし」

神裂「あはは……(最悪、嘲笑としか受け取って貰えませんからね)」ポリポリ・・・


どうしたものか。
インデックスの方は確かに未だ苦手意識はあるだろう。しかし嘗て程、嫌っていないと思う。


神裂「……私は、時間が解決してくれるのではないかと思います」フフッ

上条「そりゃまぁ、な。ただ一向にその気配が無いぞ」ムゥ

神裂「焦ってはいけないかと……ふと、気付かされたのですが『時間』は長いものです」

上条「……哲学?」ヘ?

神裂「いえいえ、簡単な事。難しく考え過ぎるから、ど壺に嵌まる」

上条「簡単に、ねぇ」フム・・・

神裂「何れ『刻』が来ます。当人らで解決するかもしれませんよ。もしくは……」クスッ

上条「ん?」

神裂「意外とあの子(ステイル)と『歳の近い子供達』で、何とかなるかも」フフフッ


何だそりゃ。あとアイツ何歳だっけ?


神裂「……友人とは、良いものですね」ニコッ

上条「ん? ああ、そうだな」ニコッ

神裂「はい……あ、そろそろ晩御飯の仕込みの準備してしまいますね。あの子(インデックス)、すぐお腹減らすでしょう」クスッ

上条「ちょっと早い気もするけど……まぁアイツだしな。頼むよ」アハハ・・・

神裂「はい。任せて下さいね」ニコッ


神裂の上着を預かり、俺のエプロンを貸してやる。今日の夕飯は久々にマトモな物が食えるぞ!
心成しかガッツポーズが出てしまい苦笑された。恥ずかしいです……

それから暫く、先程よりは大分砕けて話が出来た。なんともなん、かな……良い友人である。


友人か……―――


929>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/19(土) 22:45:30.72NSGbQweC0 (12/20)

 ―――とある日、黄昏時、学園都市第7学区、とあるアパート屋上……



紫煙。缶いっぱいの吸い殻。革製カバーのライター……そして自分。


ステイル「……」フゥ・・・


上に遮る物の無い屋上。本日は晴天故に直射が厳しく暑い為、長い外套(マント)をはずして音楽を聴きながら寝そべる。
都市製のミュージックプレイヤーを買ってみたが、やはり音が良い。科学もこういった点は役立つものだ。

ちなみに正統プログレ(プログレッシブ・ロック)と教会音楽しか入っていない。
他の曲も入れたらどうだと言われるが……知った事じゃない。僕の勝手だろう。文句を付けるな。


ステイル「……平和、か」プカプカ・・・


『平和のうちに眠っている』……そんな歌詞。

まさに今の自分だろう。恐ろしい程平和。
構わない、このまま昼寝してしまおう。どうせ神裂もいる。何も起こらないさ……

そんな事を考えた刹那、自分の頭に影が掛った。人の影……こんな所に態々来るのは一人くらいしか思い浮かばない。


ステイル「……よぅ。暇人」フゥ・・・

??『ああ。そっくりそのまま返すよ』ニコッ


最近何かと付き合いが多い男。あっちは友人と称しているが……慣れ合いは認めない、つもり。
寝ながら顔を見ず、手を上げて迎えてやる。


??『寝煙草は危ないっすよ』モゥ・・・

ステイル「それで死んだら主が僕を天に召してくれたと割り切るよ……喫うかい?」スッ・・・

??『きっと葉巻を咥えたベトコン帰りみたいな天使が迎えに来るね……いらない』キッパリ

ステイル「つれないな」フンッ

??『オマエは喫い過ぎなの』ハァ・・・


ニコチンとタールが自分のエンジンを動かしているのだ。仕方無かろう。


ステイル「抜け出してきて大丈夫なのか? 『妹さん』達とやらに不思議がられるだろう」フゥ・・・

??『別に。みんなひょっこり飛び出したりするからね。最終的に帰ってくれば問題無しっす』ニコッ

ステイル「……妙な家族だな」ククク・・・

??『そうかもね』ハハハ

ステイル「ふっ……それで、何の用だ。稽古を付けて欲しくて来たか?」フム・・・

??『いや、お裾分けだ』

ステイル「お裾分け?」ン?

??『そ。プリン食べる?』ニコッ


……甘い物は好まないが。


??『そう言うと思って当分控えめの紅茶プリンっす。苦かったらクリームあるから』

ステイル「……なら頂こうか。あ、コーヒーも付けろ」ヨイショ・・・

??『はいはい。それも予想済み。持ってきてるっす』クスッ


オマエは先見読心術でも身に付けたのか。


930>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/19(土) 22:48:01.69NSGbQweC0 (13/20)

さておきイヤホンをはずし煙草を揉み消しす。身体を起こして甘物を受け取……―――


ステイル「……」ピタッ・・・


―――……自分は、誰と話をしていた?


禁書「はい。どうぞ」ニコッ


目の前に予想外の人物がいる。


ステイル「……あー……ちょっと待って欲しい」カチンッ・・・

禁書「なんで? プリンだよ?」ハテ?

ステイル「……香焼は?」ギギギ・・・

禁書「ん」クイッ


携帯音量マックス。しかも息が漏れた様な笑い声が聞こえる。


ステイル「んの糞餓鬼……」ギリリ・・・

禁書「こうやぎの事は後でいいから、はい」スッ

ステイル「……」ム・・・


何故だ……悪戯にしては、性質が悪過ぎる。


ステイル「……どうして此処に来た。香焼に何か唆されてやってきたのかい?」フイッ・・・

禁書「ううん。ただステイルが此処にいるからプリン持ってってー、って言われたんだよ」

ステイル「……どうやって、此処まで来た?」


鍵が掛っているだろう。しかも頑丈な電子ロック。


禁書「もあいがガンッてやって、おチビ(打ち止め)がビリビリやって、なゆたんがカチャッてやった」b"

ステイル「アホ姉妹が……」ハァ・・・


電話から『サイアイちゃんです!』だの『チビじゃなーい!』だの『わ、私はやってないよ!』だの耳に響く声。
畜生(ダム)……後でまとめて香焼にぶつけてやる。


禁書「ねー、いらないの?」

ステイル「……」

禁書「じゃあ食べて良い?」

ステイル「好きにしてくれ」ハァ・・・スッ


それで済むなら話は早い。


禁書「あ、また煙草喫う!」メッ!

ステイル「僕の勝手だ。好きにさせてくれ」パクッ・・・

禁書「むぅ……口寂しいならプリンあげる。だから煙草は駄目!」ハイ!

ステイル「……」ピタッ・・・

禁書「クリームもあるし、コーヒーもおまけしちゃうんだよ」ニコッ


何故……この子は、平然としていられる。僕は君を襲った人間だぞ。


931VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/19(土) 22:50:08.14bY7S/MBDO (2/4)

ステインはなんか…
…泣けてくる……


932>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/19(土) 22:51:28.31NSGbQweC0 (14/20)

禁書「……それはそれ。これはこれなんだよ。今貴方は敵じゃないんでしょ」ムッ・・・

ステイル「……っ」ギリッ・・・

禁書「それにアレは訳有ってだったんでしょ。かおりが『ごめん』ってジャパニーズ土下座スタイルで謝ってきたよ。もうそれでいいもん」

ステイル「……ふんっ」


なんて……甘ちゃん思考。


香焼『……ステイル。後でお叱りは受けるっす。だけどまずはそれ、受け取れよ』

ステイル「貴様……」ギリッ・・・

香焼『特に意味は無い。ただのお使い。そうっすよね? 禁書目録』

禁書「うん。なんで?」ヘ?

香焼『深い意味は無いっすよ。ただ「それだけ」のこと……簡単だろ?』フフッ


この子に言っているつもりか、それとも僕に言ってるのか。
『深い意味』など無い。ただお使いに来ただけ……『それだけ』の事……

貴様にとっては『それだけ』かもしれないが、僕からしてみれば大問題だ。

今すぐ怒鳴ってやりたい。しかし……この子が目の前では、それも無理。


香焼『そろそろ……一歩くらい出してもいいんじゃないっすか?』

ステイル「……」グッ・・・

禁書「一歩?」

香焼『何でも無いっすよ。さぁ渡して。部屋で女教皇様が待ってるんでしょ』

禁書「あ、うん。はい、ステイル」スッ


一歩前に出て、僕に容器を差し出す彼女……しかし……受け取れない。彼女を、見れない。


禁書「……どうしたの?」

ステイル「い、いや……」


背中越し。心配そうな彼女の声……それが痛い。


香焼『……禁書目録。そこに置いて戻っておいで』ハァ・・・

禁書「え、あ……うん」スッ・・・

香焼『あ、携帯もそこに置いといて。切らなくていいよ』

禁書「分かった。じゃあ、此処に置いておくね」コトッ


僕の後ろにプリン、コーヒー、携帯。


禁書「プリン、早く食べてね。天気良いから温くなっちゃうんだよ」

ステイル「……」

禁書「……またね」テクテク・・・

ステイル「っ……」コクッ・・・


なんて……臆病者。


933>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/19(土) 22:55:23.46NSGbQweC0 (15/20)

電話越しに怒気の籠った静かな声。


香焼『……またねと言われて、無言っすか?』

ステイル「……」

香焼『一言くらい返したら?』

ステイル「五月蠅い……」

香焼『もう扉入っちゃうっすよ』

ステイル「……」


これで、良い。下手に入れ込めば……情が湧くだけ。


香焼『ヘタレ』

ステイル「っ」ピクッ・・・

香焼『悔しかったら何か言ってみろ。根性無し』

ステイル「……」プルプル・・・

香焼『……一言っす』

ステイル「っ……」


消える彼女の背中。


香焼『彼女に、一言』

ステイル「……」


もう見えない。


香焼『態々オマエの為に運んでくれた彼女に言う事は?』


……一言。





    「……ありがとう」ボソッ





呟くように、囁くように……だけど勇気を出して、言ってみた。


香焼『……』

ステイル「……もう、切るぞ」

香焼『オマエ……』

ステイル「もう喋るな……次に顔を見たら躊躇無く焼き払いたくなる……頼むから、黙れ」


これ以上は、惨めだ。


934VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/19(土) 22:59:51.75bY7S/MBDO (3/4)

ステイルうううううううううううううううううううううううううううううう!


935>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/19(土) 23:07:56.25NSGbQweC0 (16/20)

電話の閉口ボタンを押す……刹那―――


香焼『―――、……ぷっ! ―――・・・・・、…だってさ!』フフッ

ステイル「……は? 何を―――」





  「どういたしましてー!」ニパー!





ステイル「―――っ!!?」クルッ!?


いつの間にか再び屋上に出ている禁書目録……それから彼女の後ろの扉から身を乗り出してに、ひょっこりと顔を出すチビ共4人。


ステイル「香や……貴様……」プルプル・・・///

香焼「誰も部屋で待ってたなんて言って無いっすよー!」ニヤッ


ずっとそこにいて、見てたと言うのか。しかも……携帯掛けながら……


絹旗「いやぁ『アイツ素直に受け取らないから携帯で「一言」言わせよう』……読みが超当たりましたね!」ニコッ

那由他「あの人まったくコッチ見なかったから出来たんだけどね」アハハ

打ち止め「でも普通気付かないかなぁ? ってミサカはミサカは疑問に思ってみる」ウーン・・・

香焼「それだけ自分の世界に入ってたんすよ。緊張してね」クスッ

禁書「ほえ?」ポカーン・・・


貴様ら……


香焼「ヤバっ! 怒ってる! 帰るっすよ!」ゲッ!?

絹旗「ちょ、香焼!」バッ!

那由他「兄さん何で逃げるの!?」ドッ!

打ち止め「あー! 私の携帯、アノ人の所に置きっ放しー! ってミサカはミサカはどうすんのー! って困ってみたりー!」アタフタ・・・

打ち止め「赤毛のノッポさーん! 私の携帯、後で返してねー! ってミサカはミサカはお願いしてみるー!」バイバーイ!


一番小さな子が満面の笑みで帰って行った……一体どうしろと、このキッズ携帯。


936>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/19(土) 23:13:20.09NSGbQweC0 (17/20)

それにしても、香焼め……ふざけやがって。


ステイル「糞(ファッキン)……やられた……」ハァ・・・


出来の良過ぎる悪戯に感服だ……あんチビ。


禁書「ステイルー。私も帰るねー!」オーイ!

ステイル「っ!? ま、まだ居たのかい……」ドキッ!


そういえば、あの子を放置したままだった。


禁書「かおりが夕飯作ってるから、食べに来てもいいんだよー! その時はとうまかかおりに連絡してねー!」ニコッ


あっさりとそういう事言う彼女。
あーだこーだ考えていた僕が、馬鹿みたいに思えてくる。


禁書「じゃ、またねー!」バイバーイ!

ステイル「……ああ、また」フッ・・・


またね、か……


ステイル「馬鹿で……良いのかもしれないな。さて……」スッ・・・


一服。


ステイル「……」ピタッ・・・


口に咥えた煙草を……戻した。


ステイル「……」チラッ


とりあえず、プリンを頂くか。
それから香焼に制裁を加えに行くべきか……神裂の飯を馳走になりにいくか、考えよう。


937>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/19(土) 23:23:47.74NSGbQweC0 (18/20)

 ……再びの部屋(上条家)―――




禁書「ただいまー!」ガチャッ!

上条「おう。遅かったな」

禁書「ふふふ。ちょっとね」

神裂「プリンを持っていませんが、アチラで食べてきたのですか?」

禁書「うん! あ、でもかおりの分はちゃんと持って来たんだよ!」ホラ!

上条「……上条さんの分は何処でせうか?」

禁書「食べたけど?」エ?

上条「……せめて『ごめん、食べちゃった。てへ☆』くらいの返答してください」ハァ・・・

神裂「ま、まぁ私の分を食べて良いので」アハハ・・・

禁書「駄目! それはかおりの分なんだよ!」プンスカ!

上条「あー、いいよ。俺には海苔煎の方がお似合いなんだ」ボリボリ・・・

神裂「そんな事ありませんって……」Prr!Prr!「……ん?」カパッ

上条「どったの?」

神裂「……」ジー・・・

上条「神裂さん?」ハテ?

神裂「ふふふ……禁書目録。何かしました?」ニコッ

禁書「あ! ……ふふふ。なーいしょ!」クスッ

上条「へ?」ポカーン・・・

神裂「いえいえ。あの、上条当麻」ニコッ

上条「はいはい」

神裂「ご飯。もう一人分追加してもよろしいですか?」

上条「は? え、あ、うん。まぁいいけど、何で?」

禁書・神裂「「内緒です(なんだよ!)」」ニコッ!

上条「???」キョトン・・・






冷蔵庫『そんなとある日の、どうでもいい日常でしたとさ』ギャフンッ!


938>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/19(土) 23:37:42.19NSGbQweC0 (19/20)

(おまけ)



―――数日後、ロンドン……



ステイル「さて……どうしてくれよう」ニヤッ・・・

香焼「ぎゃーっ!! 助けてー!!」ジタバタ・・・

ステイル「逃げるなよ。今、最大級の拷問を考えているんだからな」ニコニコ・・・


アニェーゼ「……アイツら、何してやがるんですか?」ポカーン・・・

レッサー「さぁ? 新しい遊び?」ジー・・・

アンジェレネ「何だか二人とも楽しそうですね」アハハ

サーシャ「第一の質問ですが、アレの何処が?」ハァ?

レッサー「あ。コーヤギの背中にステイルがうんこ座りしてますよ?」ビシッ

アニェーゼ「平然とうんことか言わないで下さい」ハァ・・・

アンジェレネ「……あ!!」ピクッ!

三人『ん?』

アンジェレネ「もしかして……あれは、ウィハルさんが言ってた……」ポッ・・・///

三人『へ?』

アンジェレネ「……薄い(BL)本の、実演」ジー・・・///

三人『っ!!?』ギョッ・・・///


香焼「見てないで助けてよー!」ウギャー!

ステイル「そうだな……まず鎖で繋いで、その後、皮を剥いでいって……」ニヤニヤ・・・

香焼「うわぁーんっ!!」ギャー!


アニェーゼ「……ウィハルに連絡せねば」ゴクリ・・・///

アンジェレネ「ステイル×コォヤギってヤツですね……」ゴクリ・・・

レッサー「個人的には逆が見たい……」マジマジ・・・

サーシャ「その発想に第一の感想ですが……アリです」ポッ・・・///


香焼「助けろー!!」ピギャーッ!!







冷蔵庫『終われ!!』ギャフンッ!!ギャフンッ!!


939>>1にかわりましてカキネがお送りしました2011/02/19(土) 23:40:27.22NSGbQweC0 (20/20)

はい、おわり。またリクエスト宜しく!

ほのぼの神の右席リクしてくれた方、良かったらもうちょっと詳細希望あるかな?

あと>>908のアンケート協力、是非よろしくね!


んではまた次回! ノシ”


940VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/19(土) 23:42:06.40bY7S/MBDO (4/4)

今さらだけど

時間軸てどうなってんだっけ?

まあ今日は


感動しました



941VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/20(日) 00:13:39.15vL47UTuAO (1/1)

ああ、神の右席リクしたものです。
個人的には楽しそうなテッラとなんだかんだ言いながらツンデレなヴェントが見れたらそれでいいっすwwwwww
もし難しいようであればパスでも全然構いません。



942VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/20(日) 00:24:46.66zDv1Gbr9o (1/1)

乙でした
ここのステイルは若さがあっていいねww

マスクは①がいいなって思ってみたり


943VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/20(日) 01:21:30.50t8QCtCmDO (1/1)

ステイルが⑭歳だと再認識させられました。ちなみにその後、ステイル×香焼はどうなったww


絵希望したけど無理なら仕方ないっす。
次回も期待!


944VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/20(日) 04:31:07.95zmUWaJow0 (1/1)

乙でした!
ねーちん訪問リクしたものです
ねーちんだけでなくステイルまで見れるとは…
次回も楽しみにしてます!



945>>1にかわりましてカキネがお送りしす2011/02/21(月) 22:48:16.63OYMd3gW10 (1/14)

こんばんわ。

今回はリクエストの『ほのぼの神の右席』です。あと、思いついてた小ネタ挟むかも。

コアなネタ入れるので分かるかどうか……しかし投下。



946>>1にかわりましてカキネがお送りしす2011/02/21(月) 22:49:46.72OYMd3gW10 (2/14)

 ―――とある日、日の入刻、バチカン・法王庁舎、地下礼拝堂……



傾いた夕日も差し込まぬ庁舎の奥深く。4名の人間……と呼ぶには違和感のある存在が集まっていた。
まるで此の世の全てが憎いと言わんばかりの目付きをした女性。飄々奇抜で人を馬鹿にした様な服装の男性。
オフの日の格闘家の様な雰囲気の大男。そして、一人だけある意味『何処にでも』いそうな感じの男性。

神の右席。

ローマ・カトリック、バチカンの最終兵器とも呼ばれる連中である。

その最終戦争(アルマゲドン)専用人間平気達が此処で何をしているかというと……


ヴェント「……」モクモク・・・

テッラ「……ふんふんふー」パラ……パラ・・・

アックア「……」モクモク・・・

フィアンマ「……」ボー・・・


……円卓に座って、ただ各々作業をしていた。時計回りで右方、前方、後方、左方の順である。

というのも、彼らには特定の住居・部屋が存在しない。
ただし言い方を変えると、ローマ正教下の『何処でも』が彼らの居場所である。付け加えれば『何でも』が彼らのモノ。

しかし彼らに『固執』という観念は殆ど無く、だからこうして無意味にも『何でも無い』地下拝堂にやってきているのだ。
世界広しといえ此処より静かな場所は無い。瞑想に耽ってみたり、惰眠を貪ったり、お気に入りの諸本を読むのに最適な場所だ。
僅かなランプの明かりが有れば十二分自分の世界に入れる。

始めに此処に居たのは……右方。


フィアンマ「……」ボー・・・


何をする訳でも無く、ただただ、真っ暗な天井を仰いでいた。
次に来たのは、左方。


テッラ「ふーん……」パラ・・・パラ・・・


先に右方が此処に居た事に気付きはしたが、御構い無し。数冊の本を持ち込み読み耽っている。
次は、前方。


ヴェント「……」モクモク・・・


二人に気付くが、此方も御構い無し。自分宛の書簡を此処で読む事にした。
最後に来たのは、後方。


アックア「……」モクモク・・・


同上。此処が一番静かで手紙を読める。それ以上でも以下でも無い。

という具合で意味も無く集まっていた。四方ともに相互不干渉。


……のつもりだったが。


テッラ「む……ほぅ」パラッ・・・

三方『……』チラッ・・・


一人、やけに癇に障る奴がいる。


テッラ「……お」パラッ・・・


対して五月蠅くは無い声量。しかし、無言の中では別だ。やけに響く。


947>>1にかわりましてカキネがお送りしす2011/02/21(月) 22:51:05.25OYMd3gW10 (3/14)

テッラ「……へぇ」パラッ・・・


もはや喧しい。
二方は一度文字を追う目を停め、一方は天井から目を下に降ろす。
そして三方、目を合わせた。


テッラ「……ん?」パラッ・・・

三方『……』イラッ・・・


おい、誰か注意しろ。皆がそう目で訴える。


テッラ「……お!」パラッ・・・


……早く言え。


テッラ「……ははっ」パラッ・・・


糞……自分が言うしかないのか。


テッラ「んー……」パラッ・・・

三方『おい』ボソッ・・・


……被った。


三方『あ』ピタッ・・・

テッラ「……え?」ピタッ・・・

三方『……』タラー・・・

テッラ「……何か?」キョトン・・・


誰が、言う?


テッラ「……ふむ?」ポカーン・・・

三方『……』ジー・・・


左方は、己が三方から見られているというのには気付いたらしい。
しかし何も言ってこない……同時に顔が揃っただけだと考え、再び読書に戻った。


テッラ「……」パラッ・・・

三方『……』ハァ・・・


どうやら察してくれたようだと三方は、再び各々の行動に移った。

しかし数秒後。


テッラ「……あ」パラッ・・・

三方『……』ピタッ・・・


どうやら分かって無かったらしい。このままではまた小五月蠅くなる。

誰が注意するか、今度は被らない様目配せを徹底。
右方が顎で前方を指し、後方が静かに頷く。前方は『まったく……』と、気ダルそうに口を開いた。


948>>1にかわりましてカキネがお送りしす2011/02/21(月) 22:52:49.21OYMd3gW10 (4/14)

ヴェント「おい」ボソッ

テッラ「ん……」ピタッ

ヴェント「……」クイッ


顎で左方の手元を指してやる。
左方は『ああ』と頷き、屈託の無い笑みを前方に向け頷いた。そして……一冊の本を差し出した。

三方は頭に『?』を浮かべ、左方を見遣った。


テッラ「一巻ですよ」ニコッ

ヴェント「……え?」ポカーン・・・

テッラ「え……読みたいのでは?」キョトン・・・


左方が指し出した本を見る……漫画のようだ。


ヴェント「……いや」ハ?

テッラ「おや? 気の所為でしたか?」フム・・・

ヴェント「気の所為っていうか……」ジトー・・・

アックア「……貴様が先程から少々五月蠅かったので、前方が注意をしたのである」ボソッ


堪らず口を挟んだ後方。


テッラ「それはそれは。申し訳ありませんでした」ペコッ・・・

ヴェント「読むのは勝手だが、口を開くな」ギロッ

テッラ「いやはや、自分の世界に入り込んでしまってましてね。気を付けますよ」ニコッ


分かれば良い、と三方は三度(みたび)自分の行動に戻った。左方も周りに平謝りし読書へ……


―――直後。


テッラ「……」クスッ・・・

三方『……』ピタッ・・・

テッラ「……」フーン・・・

三方『……』イライラ・・・

テッラ「……」ンー・・・


確かに、声は出て無い。だが……喧しい。


フィアンマ「おい」ギロッ・・・

テッラ「……え」ピタッ・・・

フィアンマ「……黙ってろ」ジトー・・・

テッラ「声は出してませんが」ハテ?


屁理屈だ。喧しいものは喧しいのである。


949>>1にかわりましてカキネがお送りしす2011/02/21(月) 22:54:12.09OYMd3gW10 (5/14)

ヴェント「『鼻声』漏れてんのよ。気持ち悪い……」ハァ・・・

テッラ「ああ。成程……しかしそれは仕方ないでしょうに」ムゥ

アックア「だったら別所へ移るのである。此処にいる必要はなかろう」


尤もだ、と前方と右方が同意する。
左方は頭を二三掻いた後、溜息をついて三方に告げた。


テッラ「しかしですねぇ、此処は貴方達の場所ではないでしょう。謂わば公共の場です」ビシッ

アックア「だったら尚だ。貴様だけ場を乱しているのである」

テッラ「……数の暴力ですか?」ジトー・・・

ヴェント「如何でも良い。そんな生温い言い方じゃ無くて『3対1』と言い換えてやってもいいのよ?」ギロッ


左方は困った様に『むぅ』と唸った。
神の右席。誰が誰と手合わせしてもタダでは済まないという暗黙の了解がある。あくまで基本、相互不干渉の方針。

ただし……ある一方は別次元やも知れぬが。

その一方がふと、左方に尋ねた……『尋ねてしまった』。


フィアンマ「第一貴様は何を読んでる」ジトー・・・

テッラ「何って、漫画ですが?」キョトン・・・

ヴェント「聖職者が漫画って……」ハァ・・・

テッラ「個人の自由でしょう。それに、我々は『聖職者』ではないですよ」


確かに『聖職者』ではない。


テッラ「まぁ聖書を読み耽るよりフランクな趣味かもしれませんが、娯楽を持っても良いでしょう?」

アックア「……根本から分かって無いのであるな」

ヴェント「五月蠅い。出てけ。分かった?」

テッラ「そう気を張らずに。読んでみれば分かりますから」ニコッ

三方『……』ハァ・・・

テッラ「意外と勉強になりますよ」


そう言って、漫画を三方に向ける。


ヴェント「……アメコミ?」

テッラ「ええ」

フィアンマ「下らん。退廃のシンボルだな」フンッ

テッラ「そういう先入観念が感性を鈍らせます。何事も挑戦ですよ」フフッ

フィアンマ「WASP(ホワイト・アングロサクソン・ピューリタン)の集まりの第二世界(アメリカ)なんぞ」

テッラ「その合衆国(アンクル・サム)に第一世界(欧州諸国)は、経済力等々で先を越されたのですよ」

アックア「……一理あるが、しかし」

テッラ「まぁまぁ。まず騙されたと思って」スッ・・・

三方『……』ムゥ・・・


左方が『さぁ』と数冊束にして、手を伸ばしてくる。
馬鹿が。そんなものに我々三方が……


950>>1にかわりましてカキネがお送りしす2011/02/21(月) 22:56:04.85OYMd3gW10 (6/14)

フィアンマ「……」スッ・・・

ヴェント・アックア「「っ!?」」ハ?!


対面の右方が手を伸ばし一冊、受け取った。


テッラ「ふふふ。御目が高い」ニコッ

フィアンマ「下らなかったら即刻破き捨てるからな」

テッラ「それは困りましたねぇ。どうしましょう」ククク・・・


まったく困って無い様に苦笑する左方。右方は受け取った本を元居た席まで持ち運び、黙々と読み始めた。

困ったのは前後方である。


アックア「……捨て置くか」フンッ

ヴェント「……そうね」ハァ


元々アイツは何をするでもなくボーっとしていた。
そこに意味があるのか無いのかは此方の知ったところではないが、『する事が無かった』のに違いは無い。

やれやれと溜息をついて、二方は元追っていた文章の方へと―――


フィアンマ「……ん?」パラッ・・・

ヴェント・アックア「「……」」ピタッ・・・

テッラ「……ふふふ」ニヤッ・・・


右方が……反応した? 漫画に?


フィアンマ「ふむ……ほぅ」パラッ・・・パラッ・・・

ヴェント・アックア「「……」」チラッ・・・

フィアンマ「なる……ほど……」パラパラパラ・・・パタンッ

ヴェント・アックア「「……」」タラー・・・

テッラ「んっふ。如何です?」ニコッ

フィアンマ「……続きは?」ギロッ

テッラ「はいはい。どうぞ」ニヤニヤ・・・


ニヤケ顔で右方に漫画を渡す左方。前後方は右方が気になって仕方無かった。
自分が知るヤツは簡単に物事に納得する様な輩では無い。故に、『何に』納得したのか気になった。

だが、しかし、まだ書簡(手紙)が読みかけだ。せめてコレを読み終えねば……


テッラ「御二人は何を御読みで?」ソッ・・・

ヴェント・アックア「「っ!!?」」ビクッ!


左方が両隣の手元を覗き込んできた。


ヴェント「……何で教える必要あんのよ」ジトー・・・

テッラ「ただの興味ですよ」ニコッ


出歯亀め……ただの興味でプライバシーを侵害されたのでは、堪ったものではない。


951>>1にかわりましてカキネがお送りしす2011/02/21(月) 22:59:43.90OYMd3gW10 (7/14)

アックア「不要な干渉は無用。違うか?」ギロッ

テッラ「そう言わずに」ニコニコ


阿呆か。教える訳がなかろう。前後方は呆れて溜息をついた。
しかし、予想外の声。


フィアンマ「前方は英国のとある『魔術師』からの議案書。後方も英国のとある『要人』からの親書と、各国の知人からの手紙だ」パラパラ・・・

ヴェント「っ……貴様」ギロッ

アックア「告げ口とは……あまり良い趣味とは言えないのである」ギロッ


コイツの事だ。何もかもお見通しでも不思議ではない。
しかし、個人のそれをばらすのは流石に褒められた事ではなかった。


フィアンマ「別に良いだろう。その程度……それとも何か、我々に知られると拙い事でも有るのか?」チラッ・・・

ヴェント・アックア「「……」」グッ・・・

フィアンマ「……ふんっ」パラッ・・・パラッ・・・


拙い……という程のモノではないが、知られれば此方として気持ちの良い話では無い。


テッラ「ま、まぁまぁ。何も詳細まで教えろなどと言ってませんから、ね」ニコッ

フィアンマ「次ー」パタンッ

テッラ「もう読み終わったのですか? はいはい……あ、これどうぞ」スッ・・・


先程右方が呼んでいた漫画を差し出す左方。
正直、気になる。前後方は一瞬顔を見合わせ……共に手を伸ばした。


アックア「うむ」パシッ

テッラ「ふふふ」ニコッ

ヴェント「……」チッ・・・


リーチの差で後方が漫画を受け取った。


テッラ「ああ、別の漫画も数冊ありますから呼んでも良いのですよ?」チラッ

ヴェント「……別にいい」イラッ・・・


してやったりというニヘラ顔が癇に障った。もう意地でも読むものか。
前方は野郎共を放っておき、次の書簡へと手を……


アックア「む……」パラッ・・・

ヴェント「……」ピクッ・・・チラッ

アックア「そういう……事であったか……」パラッ・・・パラッ・・・


ふいに先程の右方と同じ様に声を上げる後方。何事だ、と前方は動きを停め後方を睨んだ。


952>>1にかわりましてカキネがお送りしす2011/02/21(月) 23:02:50.31OYMd3gW10 (8/14)

テッラ「んふふ。お分かりいただけました?」ニコニコ

アックア「ああ……これは、これで……」パラッ・・・ジー・・・

フィアンマ「いくら堅物の貴様とはいえ、流石に気付いたか……おい、次だ」パタンッ

テッラ「早過ぎですよ。しっかり読んでます?」キョトン・・・

フィアンマ「読むだけなら聖書より容易かろう。まずは全てを読む。その後に自己解釈するつもりだ。いいから寄越せ」ホレッ

テッラ「はいはい」スッ


既に三巻目に突入した右方。左方は一度全て読み終えているのか、適当な巻を拾って読み出した。
後方はじっくりと……前のページまで振り返りながら読んでいる。


ヴェント(……コイツら)イライラ・・・


喧しい……がしかし、これでは自分が少数派。もはや何を言っても無駄ではないか。
前方は歯痒い思いで書面に戻った。


アックア「アレイスターが失踪したのはWWⅡ(第二次世界大戦)直後だったな。という事は……」フム・・・

テッラ「ほう、そこに気が付きましたか。良い観点を御持ちで……ただ『あの』アレイスターが、『今の』アレイスターかは疑問ですよ」

フィアンマ「ふんっ。そんな事は如何でも良い……問題は、もしこれに影響を受けているとしたら、それは……」パタンッ・・・

テッラ「ええ。ちょっとした面白い事になるでしょう。あ、次これを読んでみては?」スッ・・・

フィアンマ「……これは?」ジー・・・

テッラ「読んでみてから考察を」ニコッ

ヴェント(え……なんだ? 学園都市の話をしているのか?)チラッ

テッラ「……前方(貴女)も読みまs――」スッ

ヴェント「いらない」ギロッ・・・

テッラ「――おお、怖い怖い」クスッ


良い気になりやがって……前方は極度の苛立ちと、野郎共の声が気になって文面に集中できなかった。

余談だが、書簡は英国の『自分と似た境遇』の魔術師が、自分に向けて宛てたもの。
書き出しは『最近、また、我々と似た境遇の人間が増えてきている。話を聞いて頂きたい』という文章。関心有る話だった。

だがしかし、中々続きを読めない。


アックア「……英雄(ヒーロー)か」ボソッ・・・

テッラ「ええ。しかしその表現は個人的に好きではありませんね。まぁ言ってしまえば宗教観が無いのも漫画の特徴ですが」

フィアンマ「『主の使い』がその英雄なのだろう。つまりは天使か……ふむ」

アックア「では、その仇敵が悪役(ヴィラン)であるか?」

テッラ「よくよく読んでみると英雄と悪役が混同し始めますけど……おや、やはり読むの早いですね」チラッ

フィアンマ「ん……人類は『核』に勝てるか、か……最大の課題だな」

テッラ「それはそれは。『核』の存在は『科学』。そう思っていた時期もあったのですが、読んでから考えが変わりましたよ」

フィアンマ「『核』は既に科学の手から離れてしまっている。『核』は『核』という一、存在……」


今度は何だ。英雄? 天使? 核? 哲学でも論じているのだろうか。


953>>1にかわりましてカキネがお送りしす2011/02/21(月) 23:07:29.62OYMd3gW10 (9/14)

テッラ「たとえ『核の黙示録』を生き残ったとしても、環境が死滅してしまえば個人も生き残れません」

フィアンマ「アレイスターはそれを克服する方法を身に付けたと?」

テッラ「……それは、私には推測し兼ねます。貴方の方が分かるのでは?」

フィアンマ「……まぁ、無駄な考えだろう。米・露は未だに牽制し合ってるからな。懸念は第三世界(アジア圏)の途上国」パタンッ

テッラ「馬鹿(十字教徒以外)に武器(核)を持たせるといつ、何を仕出かすか分かりませんからね……次はこの巻、どうぞ」スッ・・・

フィアンマ「いきなりか?」

テッラ「間が余分です。最終巻だけで納得できます」

フィアンマ「ふむ……」パラッ

テッラ「……そして貴方はまだそれの一巻なのですね」アハハ・・・

アックア「ん……深いな……殺しが無い」マジマジ・・・

テッラ「ああ、アメリカは殺人等の表現は極力控えますからね。そんなもので抑制できる犯罪なら当に無くなっているでしょうに」


器用に代わる代わる覗き込む左方。


アックア「『原石(ミュータント)』……この考えは如何であるか?」フム・・・

テッラ「一解釈としては有りかと。先天性という点では、ですが」

アックア「先天……」

フィアンマ「『原石(それ)』を魔術か科学か、どちらに転がすかで結果が変わって来る」

テッラ「それは兼ねてから考えていました。科学にばかり『原石』を取られて……魔術も積極的に『原石』の開発に乗り出すべきだったのです」

アックア「聖人・原石……では『幻想殺し』は……まぁいい。次の巻を借りるのである」フム・・・


やっと次巻か……じゃなくて。


ヴェント「……お前ら」ジトー・・・

三方『……え』キョトン・・・

ヴェント「うっさい」

三方『……』ポカーン・・・


何その顔。自分は間違った事を言ったか?


ヴェント「さっき『黙ってろ』って左方(ソイツ)に言ってたの誰かしら?」

フィアンマ「……」タラー・・・

ヴェント「『出ていけ』って言ってたの、誰かしら?」

アックア「……」タラー・・・


まったく……読むのは勝手だが、邪魔はするな。


テッラ「はて……では『3対1』と言ったのは何方でしたっけ?」ニヤッ・・・


場が、凍った。


954>>1にかわりましてカキネがお送りしす2011/02/21(月) 23:11:31.22OYMd3gW10 (10/14)

右方と後方は互いに顔を見合わせ、呟くように左方へ反論。


フィアンマ「そ……そんな事、言った奴もいる様な……」チラッ・・・

アックア「た、確かに……」チラッ・・・

ヴェント「……ア?」ギロッ・・・

フィアンマ・アックア「「……」」フイッ・・・


前方は引かない。ドスの効いた声で牽制し、裏切った二方を睨む。寧ろこの場は、右後方が目を逸らした時点で決まっていた。
他方の左方は未だニヤケ顔。そして突然……


テッラ「ふむふむ……わかりました」スタッ・・・

三方『は?』


立ち上がった。


テッラ「私はそろそろ上に行きます。皆さんは引き続きどうぞ『自分の好きな事』をしてください」ニコッ・・・

ヴェント「……言われなくても」ムッ・・・

アックア「さ、左方の……」タラー・・・

テッラ「ああ、漫画は置いて行きます。きちんと返して頂けるのであれば貸し出しも可です」

フィアンマ「それは助かる」

テッラ「後でもう一度、残っていた分を回収に来ます。ではまた」テクテク・・・


そう言い残し、左方は立ち去った。


ヴェント「ったく……やっと消えた」ハァ・・・

フィアンマ・アックア「「……」」チラッ

ヴェント「……何よ?」

フィアンマ「むぅ……」

アックア「……漫画の続きを読んでも良いか?」

ヴェント「何で私に聞くのよ。アンタらの勝手でしょ」ギロッ・・・


静かにしてくれれば別に構わない。


アックア「いや、我々が漫画を読んでいる最中、前方が集中出来るのかという意味だが……」ンン・・・

ヴェント「……」イラッ・・・

フィアンマ「その、邪魔なら立つぞ?」コホンッ・・・

ヴェント「静かに出来ないの?」イライラ・・・

フィアンマ「勿論、黙って読むが……気になるだろう? 漫画」ハハッ・・・


右方が乾いた笑みを溢した。『溢してしまった』……刹那―――


955>>1にかわりましてカキネがお送りしす2011/02/21(月) 23:22:04.51OYMd3gW10 (11/14)

ヴェント「……――け」プルプル・・・

フィアンマ・アックア「「あ」」タラー・・・

ヴェント「さっさと出てけ馬鹿野郎共っ!!」ガアアァッ!!


遂に前方の怒声が飛んだ。近場にあった漫画を二人に投げつける。なんという物理攻撃。魔術師も糞もあったもんじゃない。
二方、というより野郎二人はこれ以上ハードな前方のヒステリックに巻き込まれるのは勘弁なので、手に持った一冊を握り席を立った。

バタンッ、と扉が閉まる音。

ようやく自分一人の静かな空間が出来た前方。これで落ち着いて書面を……


ヴェント「……」ピクッ・・・


漫画。後方が読み終えた一巻が目に入る。


ヴェント「……」ジー・・・


野郎共は消えた。


ヴェント「……」ソッ・・・


やはり……少しだけ。


ヴェント「……」パラッ・・・


開いてみる。どうやら『異能の世界』の話のようだ。


ヴェント「成程。これをさっき……」パラッ・・・パラッ・・・


読み始めると止まらない。いっきに一冊読み終えてしまい、一寸後、次の巻へと手を……


ヴェント「あ……後方が持ってった」ガーン・・・


次の巻が無かった。


ヴェント「……ふんっ」スッ・・・


別に良い。書簡の方へ……


ヴェント「……」チラッ


今度は右方が先程読み終えていた別の漫画が目に止まった。


ヴェント「……すぐ終わるわ」スッ


またも、釣られる。直ぐ読み終えてやろうと、ページを開いた……直後―――


956>>1にかわりましてカキネがお送りしす2011/02/21(月) 23:33:12.98OYMd3gW10 (12/14)


 ―――バタンッ・・・・・


テッラ「いやぁ、御二人ともまさか直ぐ出てくるとは」カツカツ・・・

フィアンマ「いや、その……すまん」

アックア「ちょっと、な……」

テッラ「いえいえ。構いませんよ」ニコッ

ヴェント「っ!!?」ビクッ・・・

テッラ「……おや」ピタッ・・・


いきなり戻って来る野郎共……前方は焦った。


テッラ「……」ジー・・・

ヴェント「……」タラー・・・

テッラ「……ふっ」ニヤニヤ・・・

ヴェント「っ……」スッ・・・


急いで漫画を机に戻す前方。
それを見て左方は一つ咳払い。再びコツコツと円卓へ向かっていった。


テッラ「……」カツカツ・・・ピタッ

ヴェント「……」タラー・・・

テッラ「……持って行きますよ?」チラッ

ヴェント「か、勝手にすれば」フンッ

テッラ「……では」スッ・・・


『全て』の漫画を抱える左方。前方が先程机に置いた本もだ。


ヴェント「……あ」ボソッ

テッラ「……何か?」

ヴェント「ぐっ……な、何でも無い」

テッラ「……では」ニコッ・・・


前方の憂い顔にも御構い無し。満面の笑みを向け、再度部屋を去る左方。


フィアンマ「えげつない……」タラー・・・

アックア「少々大人げ無いのである……」タラー・・・


扉の方で二方を眺めていた野郎共は左方の地味な嫌がらせに軽く引いた。


957>>1にかわりましてカキネがお送りしす2011/02/21(月) 23:41:42.04OYMd3gW10 (13/14)

また一人、ポツンと残された前方。


ヴェント「……なにさ」ケッ・・・


悪態をついて、やり場の無い気持ちを誤魔化した。

他方、扉へ歩む左方。


テッラ「……」カツカツカツ・・・

フィアンマ・アックア「「……」」ジー・・・

テッラ「何か?」チラッ

アックア「……何でも無いのである」

フィアンマ「ん……次の漫画、寄越せ」

テッラ「はいはい」ニコッ


態々前方に見せつける様、右後方へ漫画を渡す左方。


ヴェント「……早く出てけ」フンッ


 ――バタンッ・・・・・


ヴェント「……あー、やだやだ」ハァ・・・


思わず溜め息。


ヴェント「……良いっつの。こっち集中できるし」ピラッ


今度は真面目に書簡へ入り込む。


ヴェント「……」ボー・・・


が、先程の漫画が気になって、文章が頭に入って来ない。

結局、だらだらと無駄な時間を過ごしてしまった……


958>>1にかわりましてカキネがお送りしす2011/02/21(月) 23:52:38.13OYMd3gW10 (14/14)

 ―――とある日、夕飯時、バチカン・法王庁舎、地下礼拝堂……



ヴェント「……ハァ」スッ・・・


机に書簡を置く。

一先ず全文に目を通せたが、自分なりに考える事は出来ない状態だった。


ヴェント「……飯、食お」スタッ


何だか遣る瀬無い。夕飯を作る気力も無い。出前のジャンクフードで済ませよう……そんな事を考えてしまった。

書簡を丸め、ランプの明かりを消す。
そういえば後方が手紙を置きっ放しだが、いいのだろうか。


ヴェント「まぁ後で取りに来るでしょ」フンッ


前方は気だるそうに扉へ向かった。


ヴェント「……」チッ・・・


しかし……気になる。


ヴェント「馬鹿馬鹿しい……飯いいか。早めに寝よ」ハァ・・・


扉に手を掛け、上へ向かう階段を……


 ―――こつッ・・・・・


ヴェント「ん?」ピタッ


扉を出た瞬間、足に何かが当たった。


ヴェント「……これは」スッ・・・


拾い上げてみる……数冊の漫画だった。


959>>1にかわりましてカキネがお送りしす2011/02/22(火) 00:22:25.27hTPJDVMC0 (1/17)

ヴェント「……あの野郎」


ふと……持ち上げた一冊に挟まっていた3枚に紙切れが落ちた。


ヴェント「『貸しますよー。読書感想文の提出期限は明後日までです!』……ばーか」クスッ・・・


ホント、ふざけた輩だ。
さておき、残りの二つは……


ヴェント「『手紙を持ってきて欲しいのである。図々しくすまない』……えー」ハァ・・・


つまり、読まれてもいいのか? 英国の『要人』からの手紙を。どうせ『恋文』だろうけど……前方は苦笑せざるを得なかった。
さて最後の……


ヴェント「『英国の魔術師とのやりとり、勝手にするなよ?』……うっさい」ケッ・・・


やはり一人だけ別次元な輩だ。何もかもお見通しである。

兎角……戻ろう。今日の仮屋は市国のホテルだ。


ヴェント「夕飯、出前ピッツァで良いか……あと酒でも頼もう」テクテク・・・


風呂上りにだらだらと、酒を飲みながら漫画を読むのもまた一興かもしれない。

星明かりの下、前方のヴェントは『人間臭い笑み』を浮かべ、宿屋へ足を運んだ……遠くの『視線』に気付かずに。






テッラ「望遠魔法にも気付かずですか。天邪鬼ってやつですね……くふふ」ニヤッ

フィアンマ「何とも、茶番だな」フンッ・・・

アックア「一番右方が乗っていただろう」ハァ・・・

フィアンマ「や、喧しい……」チッ・・・

テッラ「おや、此方にもツンデレ。天邪鬼の右席に改名しますか?」クスッ・・・

フィアンマ「黙れと言ってるんだ、阿呆!」ギロッ・・・

テッラ「ふふふ。怖い怖い」ニコニコ・・・






マタイ「お主ら、教皇室で漫画を読むではない」ハァ・・・





冷蔵庫「おーわーりー!」ギャフンッ!


960>>1にかわりましてカキネがお送りしす2011/02/22(火) 00:26:33.33hTPJDVMC0 (2/17)

『ほのぼの神の右席』終了。ほのぼのは難しいね……駄文でごめん。

ちなみにまだアンケ選択して無い人がいたらご協力お願いします。>>908です。
あと何か意見・リクエストしてもらえると助かります。よろしくです!

んじゃ小ネタ。


961VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/22(火) 02:33:39.99own8q9VDO (1/2)

乙かな? マタイさん相変わらず苦労人で。


今回もうHTML化出しても良いんじゃないかい?
そんでもって次スレ提案だけど‥‥本編と例の『あまくさっ!』二本平行立てでどうだ!


962VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/22(火) 05:49:57.11zSxlKeKAO (1/1)

ほのぼの右席をリクしたものです。
楽しそうなテッラが見れたから大満足ですわwwwwww
やっぱり>>1の書く文はうまいなと改めて思いました。
難しいリクエストだったかもですが、ありがとうございました


963VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/22(火) 06:07:07.80VYRxGkvpo (1/1)

乙でした。
新たなる光のほのぼのも見たいなって呟いてみる


964>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/22(火) 22:56:22.90hTPJDVMC0 (3/17)

こんばんわ。バイト前に小ネタ投下。


>>961
これ投下し終わったら申請します。ダブルスレ立ては……してほしい?

>>962
いえいえ。此方こそフランクなフィアンマが書けて楽しかったです。

>>932
今回は申し訳ない。新たなる光はレッサー以外難しいかも……すいません。レッサーなら書ける!


あと引き続きアンケート、>>908よろしく。

それから時系列の件が出ていましたが、どうしましょう。
アニメ超電磁砲終了時、そして暗部クーデター前っていうのが前提でしたが……それ以外の詳細は難しいかな。
良い案あったら下さい。


では投下!


965>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/22(火) 23:00:39.89hTPJDVMC0 (4/17)

 ―――とある日、昼前、学園都市第7学区、とあるアパート一室(黒妻家)……



打ち止め「ふんふふ、ふんふふ、ふんふんふ~♪」ニコニコ

固法「忘れ物は無しっと。打ち止めちゃんも準備OK?」

打ち止め「大丈夫だよ! ってミサカはミサカは颯爽と玄関のドアに手を掛けながらはしゃいでみたり!」ワーイ!

黒妻「興奮し過ぎて怪我すんなよー」テクテク・・・

打ち止め「もーまんたい! ……クロヅマは普通の御出かけの時でもその革ジャンなんだねってミサカはミサカは呆れてみたり」フゥ

黒妻「わるーござんしたね」ヘッ

打ち止め「少しは私とミィを見習いなさい! ってミサカはミサカはこの前あの人に買って貰った黒ワンピを見せびらかしてみる!」ウフフ

固法「また服買って貰ったのね……こらこら、汚れるから動き回らないの」メッ

打ち止め「あ、はーい」ピタッ

黒妻「珍しく他のガキ共は来ないか」

固法「香焼くんはロンドン、最愛ちゃんはバイト、那由他ちゃんは病院(メンテ)だそうです」

打ち止め「ミィも私と遊んでくれるの久々だよねぇってミサカはミサカは今まで約束を悉く破ってきたミィをジト目で見詰めてみる」ジトー

固法「あはは……申し訳無い」

黒妻「まぁ今日はたっぷり甘えさせて貰うんだな。さて、バス来っから行くぞ」

打ち止め「はーい! ってミサカはミサカはミィのロングスカートを引っ張ってみたり! 行くぞー!」オー!

固法「こ、こらっ」モゥ・・・

黒妻「やれやれ」ハハハ





          ――― とある親子のおかいものっ! ~家族ごっこと言われても……~ ―――





 ―――アパート前バス停・・・・・


打ち止め「はっやく来ーないかなー♪ ってミサカはミサカは足をブラブラさせながらバスを待ってみたり!」ニコニコ

固法「ふふふ。お買い物する前に疲れ切らないのよ」フフッ

黒妻「どうせ帰りオレがおんぶするんだろうなー……」ハハハ・・・


966>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/22(火) 23:01:47.41hTPJDVMC0 (5/17)

打ち止め「むっ。私は子供じゃ無いの! 寝たりなんかしないもんってミサカはミサカはえへんと胸を張ってみる」エッヘン!

黒妻「あー、はいはい……ん?」


舞夏「うぃー。おや?」クルクル・・・


打ち止め「あ、マイカだ。ってミサカはミサカは清掃用ロボットの上にちょこんと座る不思議メイドさんを指差してみる」

舞夏「おやおや。御出かけなのか?」

打ち止め「買い物なのってミサカはミサカは教えてみたり。マイカはお兄ちゃんのとこ?」

舞夏「うん、兄貴のとこだぞー。しかし……へぇ」ジー・・・

黒妻・固法「「え?」」

舞夏「ふーん……いや、何でも無い。打ち止めー、楽しんで来いよー」ニヤニヤ・・・

打ち止め「はーい!」ッテミサカハミサカハ!

固法「なんでしょう?」

黒妻「……さぁな」



 ―――第7学区、商店街アーケード・・・・・



打ち止め「きゃっほー!」パタパタ!

黒妻「こけるなよー」

打ち止め「大丈夫だよ! ってミサカはミサカは更に加速してみたり!」パタパタ!

固法「ちゃんと前見て……あ」

打ち止め「いえーい! ってむほっ!!」ドンッ!

鉄装「うわっ」トンッ・・・

黒妻「ぶつかりやがった。言わんこっちゃない……しかも鉄装さん」ハァ・・・

打ち止め「痛た……」クルクル・・・

固法「大丈夫? あ……すいません」ペコッ・・・

打ち止め「ごめんなさい……ってミサカはミサカは素直に謝ってみる」ペコッ

鉄装「あはは、大丈夫だよ。これから気を付けてね」ニコッ

固法「打ち止めちゃん。周り見て歩かなきゃ駄目でしょ」メッ

打ち止め「うー……かたじけのーございます。ってミサカはミサカはお侍さん風に謝ってみたり」

鉄装「ふふっ。きちんとお母さんと手を繋いでね」ニコッ

固法「お、お母さんって……」タラー・・・

打ち止め「はい! ってミサカはミサカは警備員のお姉さんの言うとおり『ミィママ』の手を握ってみる」ニコッ!

固法「あはは……ママかぁ」ポリポリ・・・


967>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/22(火) 23:03:37.99hTPJDVMC0 (6/17)

 ―――地下商店街・・・・・



打ち止め「早く早くー! ってミサカはミサカはミィの手をグイグイ引いてサクサク歩いてみたり!」

固法「もっとゆっくりでいいから、ね」アハハ・・・

打ち止め「時間は待ってくれないのだってミサカはミサカは一秒でも惜しい時間を満喫してみたり!」

黒妻(子供だなぁ……)フフフ

打ち止め「あー! 真ゲコ太ーロボのキーホルダーだ!! ってミサカはミサカは目を輝かせてショーケースに張り付いてみる!」キラキラ・・・

固法「趣味が御坂さんと同じ……やっぱ姉妹ね」フフフ


佐天「あれ? 固法先輩じゃない?」ピタッ

初春「あ、ホントだ。アホ毛ちゃんと……黒妻さんも一緒です」ホゥ・・・

春上「何だかちょっと怖そうな人なの……」ジー・・・


佐天「おーい! 固法せんぱーい! こんちわー!」ブンブン!

固法「あら、佐天さん。初春と春上さんもこんにちは」ニコッ

初春・春上「「こんにちは」なの」ペコッ

佐天「おやおや。打ち止めちゃん、今日は先輩を一人占めかい? 羨ましいねぇ」ニヤニヤ

打ち止め「ふっふっふっ! 今日のミィとクロヅマは私のモノなのだ! ってミサカはミサカは二人の手を引き寄せて自慢してみたり!」ニコッ!

黒妻「おま、やめっ」ワトト・・・

固法「ら、打ち止めちゃん……」タラー・・・

初春「ふふふ。これは白井さんと御坂さんにも報告ですね」ニヤッ

固法「そ、そんなことしたら次の休日シフト入れるわよ!」ンモー・・・

初春「しょ、職権乱用です……」

春上「……」ジー・・・

黒妻「……何だ?」タラー・・・

春上「っ」スッ・・・

黒妻「へ?」キョトン・・・

打ち止め「お花のお姉ちゃんの後ろに隠れちゃった。ってミサカはミサカは説明してみる」

初春「春上さん?」

春上「……」ビクッ・・・


968>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/22(火) 23:05:38.41hTPJDVMC0 (7/17)

佐天「あー……黒妻さんが怖いそうです」アハハ

黒妻「……さーせん」ポリポリ・・・

打ち止め「だから革ジャンはやめた方がいいよってミサカはミサカは再三訴えたのに」ハァ

固法「そういえば春上さんに先輩と打ち止めちゃん紹介するの初めてだっけ?」

初春「そうですね。春上さん、大丈夫ですよー。怖いのは見た目だけですから」ニコッ

固法「……フォローになってないわ」アハハ・・・

春上「……」ジー・・・

固法「此方、私の先輩の黒妻綿流さん。こっちの御坂さんに似たおチビちゃんは打ち止めちゃんよ」

春上「……」チラッ・・・チラッ・・・チラッ・・・

打ち止め「よろしくー! ってミサカはミサカはノホホンとしたお姉ちゃんにVサインしてみる!」V!

春上「う、うん……」チラッ・・・チラッ・・・チラッ・・・

佐天「どうしたの? さっきから三人きょろきょろ見て」ハテ?

春上「……固法先輩」ジー・・・

固法「え?」

春上「……子持ちだったの?」キョトン・・・

固法「」

佐天・初春「「ぶっ!!」」ピクピクッ・・・

黒妻「また言われてらぁ」ククク・・・

固法「は、春上さん……あのね。この子は――」

打ち止め「うんっ! ミィは私のママなんだよってミサカはミサカは言わせる前に抱きついてみる!」ギュウゥッ!

固法「――こ、こらっ!!」カアアァ・・・///

春上「ほぇ……じゃあ貴方がパパさんなの?」ジー・・・

佐天「は、春上さん!?」

黒妻「んー……いずれはね」ニコッ

初春「ヒューッ!」ニヤッ

春上「とっても吃驚なの」ヘェ!

固法「こ、こらっ! 嘘言わない! 先輩も何言ってんの!」ベシッ!

黒妻「あ痛っ」ポカッ

打ち止め「あはははは。おかしいねってミサカはミサカは微笑んでみたり」クスッ

佐天「ふふふ。羨ましい限りですよー。ね! 打ち止めちゃん」ニコッ

打ち止め「うんっ!」ニカッ!


969>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/22(火) 23:07:38.27hTPJDVMC0 (8/17)

 ―――ファミレス『ビックバーグ』・・・・・



打ち止め「うっしっし! キーホルダー買って貰っちゃった! ってミサカはミサカはMNWに画像うpしてみたり!」ニコニコ

固法「打ち止めちゃん、何を言ってるの?」

黒妻「さぁな。何でも好きなの頼んで良いぞ。この前、臨時収入(パチスロ)で4万入った(勝った)からな」

打ち止め「わーい! じゃあ……このFBB(ファイナル・ビック・バーグ)セットで! ってミサカはミサカは頼みこんでみたり!」

黒妻「……喰えないだろ」ハァ

固法「いいですよ。私軽く頼んで、余ったら残り食べますから」クスッ

打ち止め「むっ! 絶対完食してみせるもん! ってミサカはミサカは根拠の無い意気込みを入れてみたり!」フンヌッ!

黒妻「頑張れ頑張れ。ほら、ドリンクバー持って来い」

打ち止め「はーい!」テクテク!

黒妻「……帰りはおんぶ決定だな」クスッ

固法「黄泉川先生に迎えお願いしときましょ」フフフ


 一寸後・・・・・


黒妻「煙草喫いたい」ハァ・・・

固法「今日一日は駄目です……それより打ち止めちゃん遅いですね」

黒妻「……何してんだ?」

打ち止め「お待たせー! ってミサカはミサカはカオスなミックスジュースをテーブルに置いてみたり!」

固法「……それやってて遅れたの?」

打ち止め「んとね、あとアワキン達と話してたの。ってミサカはミサカはアッチを指差してみる」

黒妻・固法「「え?」」チラッ・・・


結標「ちょっと小萌。何で喫煙席なのよ……私達の事も考慮してよね」ンモー・・・

月詠「だから二人はそっちでも良いよって先生は言ったのです。態々付いてきたのは結標ちゃんと姫神ちゃんでしょう」

姫神「小萌先生。別個に座ったら。奢ってくれないでしょう?」


黒妻「……成程」ハハハ・・・

打ち止め「午前中は補習だったからご飯準備するの面倒なんだって! ってミサカはミサカはさっき聞いた情報をリークしてみたり」

固法「ストレスで無償に煙草が喫いたいって訳ね」アハハ・・・

打ち止め「まったく、煙草は良くないよね! ってミサカはミサカは誰かさんをジト目で見詰めてみる」ジトー・・・

黒妻「……さぁねぇ」タラー・・・

固法「ま、まぁまぁ。ほらもう来るから大人しく待ってましょうね」

黒妻「そうだな……あ、ほら。月詠先生がこっち見つけたぞ。手ぇ振っとけ」アハハ・・・

打ち止め「むぅ……話を逸らされた気がするってミサカはミサカは溜息を付きながら腕を組んでみたり」ハァ・・・


970>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/22(火) 23:08:44.52hTPJDVMC0 (9/17)

 一寸後・・・・・


打ち止め「ふぅ……胃袋の限界! ってミサカはミサカは某力士の真似をしながらお腹を摩ってみたり」ハゥ・・・

黒妻「やっぱ残したか……美偉喰える?」

固法「ふふふ。このくらいなら平気です」ニコッ

打ち止め「ありがとー。ってミサカはミサカはミィに寄り掛ってみたりー」グデェ・・・

固法「あらあら。もうお眠?」クスッ

打ち止め「ぜ、全然平気! ってミサカはミサカは元気の証拠に店内を走り回ってみせる!」

黒妻「お馬鹿、やめなさい」マッタク・・・

打ち止め「あはは。じゃあアワキン突っついて遊んでくるね! ってミサカはミサカはスタイリッシュに席を立ってみたり」シュタッ!

固法「こら!」メッ

黒妻「迷惑掛けんなよー……行っちまった。欲望に忠実だな」タラー・・・

固法「もぅ……あ、本当に結標さんのわき腹突っついてるし」タラー・・・

黒妻「姫神ちゃん、止めてくれ……あ、首根っこ掴まれた」ジー・・・

固法「こっち来……」ピタッ


打ち止め「うわーん! アワキンのばーか! 離せー! ってミサカはミサカはジタバタ抵抗してみたりー!」ウガー!

結標「喧しい! 娘の面倒くらいキチンと見ろ! この阿呆夫婦!!」ギロッ!

黒妻「あはは。悪い悪い」ポリポリ・・・

固法「む、娘って……結標さんまで。私と同い年でしょう……」ハァ・・・

結標「お黙る! 私が婚期逃がしたとでも言いたいの!? ふんっ! どーせ私は男の一人もいませんよーだ!」

固法「麦野さんと同じ事言ってる……」タラー・・・

打ち止め「やーいやーい。おへそ丸出しアワキーン。ってミサカはミサカはあ痛っ!」ポカッ!

結標「……ええ、そうよ! ガキっぽいわよ! 年下好きのレッテル貼られて誰も男が寄って来ないわよ! 可笑しい? 可笑しいでしょ!?」

黒妻・固法「「……(自虐ってる)」」アハハ・・・

結標「笑いたきゃ笑いなさいよ! ほら、こうやって『あーっはっはっはっ』て!」

三人『……』タラー・・・

結標「……笑わんのかい!!」ガァッ!!


姫神「淡希。五月蠅い」ゴツンッ!!


結標「ッ~~~ッッ!!?」イダダダッ!!

固法「ひ、姫神さん…… (え?! 何で殴ったの?!)」ギョッ!

姫神「ご迷惑おかけしました……行くわよ」グイッ!

結標「ぐぇっ!! ひ、引っ張るな!!」ズルズル・・・

打ち止め「黒髪ロングお姉ちゃんナイス!! へーん! 怒られてやんのー! ってミサカはミサカはあっかんべーしてみたり」ベー!

結標「うるさーい!! こっちこそあっかんべーだ! べー! べー!」ジタバタッ!

姫神「同じ土俵に立たない。というか周りの目を気にしなさい。ただでさえ貴女。目立つのに」ゴチンッ!

結標「秋沙っ! じゃなくて、あ痛っ!! 電気警棒(スタンロッド)で殴るな!!」ズルズル・・・


黒妻「……どっちが年上だか分からねぇな」タラー・・・

固法「てか月詠先生も注意しましょうよ……」ハァ・・・


971VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/22(火) 23:10:54.88own8q9VDO (2/2)

黒妻夫妻キター!


>>970
おい、コレあわきんじゃなくて別の人だぞw


972>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/22(火) 23:11:21.62hTPJDVMC0 (10/17)

 ―――コンサートホール前広場・・・・・



打ち止め「あっ! カナミンショーやってる! ってミサカはミサカは小ステージを指差してみたり!」

黒妻「寄ってくか?」

打ち止め「うん! 肩車してー! ってミサカはミサカは年相応の子供的な要求をしてみる!」

黒妻「あいよ」ハハハ

固法「ふふふ。じゃあ私はベンチで待ってますから」ニコッ


 一寸後・・・・・


固法「おかえり。どうだった?」

打ち止め「あー、やっぱり適当なシナリオで面白かった! ってミサカはミサカはお姉ちゃん的思考で感想を述べてみる」

黒妻「あはは。ヒーローショーと同レベル扱いのB級映画って一体……」タラー・・・

固法「というか悪い意味で思考が最愛ちゃん寄りに……」ハァ・・・

打ち止め「いいのいいの! ってミサカはミサカは……あ!」ピタッ!

固法「どうしたの?」

打ち止め「アレ! ってミサカはミサカは車型の屋台を指差してみる!」キラキラ・・・

黒妻「……クレープ屋か。(此処らは半蔵達のカタギ商売だな)」

固法「食べたいの? さっきお昼食べたばかりでお腹いっぱいじゃない?」

打ち止め「甘いモノは別腹よ! ってミサカはミサカは御姉様の口癖を真似てみたり!」

黒妻「ははは。良いじゃねぇか。美偉も喰うだろ?」

固法「そうですね、頂きま……」ピタッ

黒妻「ん? どうした?」

固法「……遠慮します」アハハ・・・

黒妻「へ?」

打ち止め「さては……ミィ、ダイエット中だね! ってミサカはミサカはずばり名推理をふがぁっ!!」ガシッ!

固法「あ、あはははは……打ち止めちゃーん。少し黙ってようねー」グイッ

打ち止め「……ふがふが」コクコク・・・

黒妻「ははは! んなちょっとやそっと太ったって変わんねぇよ」ガハハ!

固法「……女の敵です」ギロッ!

黒妻「はいはい。悪ぅござんした。ほら、打ち止めちゃん買いに行こうぜ」ニコッ

打ち止め「あいあいさー! ってミサカはミサカは列の中へ突っ込んでみたり!」

固法「こらっ」ハァ・・・

黒妻「ははは。元気だなぁ。美偉、荷物見ててな」テクテク・・・

固法「はい。打ち止めちゃんお願いします」コクッ


973>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/22(火) 23:12:27.83hTPJDVMC0 (11/17)

打ち止め「ふんふふ、ふんふふ、ふんふんふ~♪」ニコニコ

黒妻「皆その鼻歌ってるよな。何か有名な曲なのか?」

打ち止め「分かんない。お風呂で誰かが歌ってたような……私にもうつったみたいだよってミサカはミサカは説明してみたり」

黒妻「へぇ……あ、前進んだぞ」

打ち止め「よっしゃー! ってミサカはミサカは今のうちに注文を決めるため、メニュー看板と睨めっこしてみる!」

黒妻「ははは。オレは……『豚冷しゃぶミルクソースクレープ』にしよう」

打ち止め「……なぁにそれ」ヒクワァ・・・


店員(スキルアウト)A「―――次の方、御注文どうぞ……って、あ。(半蔵さんの外兄弟だ……)」ピタッ・・・

黒妻「ほれ、打ち止めちゃん。頼め」

打ち止め「えっと……じゃあ『DXキャラメルカプチーノ抹茶アイスクレープ』ってミサカはミサカはお願いしてみたり!」

黒妻「……また残すだろ。てか打ち止めちゃんも人の事言えないチョイスだぞ」ハハハ・・・

打ち止め「豚しゃぶよりはマシかも! ってミサカはミサカはオマエが言うななクロヅマに素早く突っ込みを入れてみる」ビシッ!

店員B「え、えっと……『DXキャラメルカプチーノ抹茶アイスクレープ』と『豚冷しゃぶミルクソースクレープ』で宜しいですか?」タラー・・・

打ち止め「OKですね! ってミサカはミサカはオーダーしてみる! 打ち止め(ラストオーダー)だけにね!」ドヤッ!

黒妻「はいはい……よろしく」チラッ

店員A「かしこまりました!」ペコッ!


打ち止め「……知り合いなの? ってミサカはミサカは店員さんにフランクに話しかけてたクロヅマに尋ねてみる」

黒妻「まぁ『社会の仕組み』ってヤツよ」ハハハ


店員A「お待たせしました!」スッ

黒妻「あいよ、どうも。ほれ、打ち止めちゃん。デカいから落とすなよ」

打ち止め「お~ぅ……予想外デス。ってミサカはミサカは昔はやったCMの真似をしてみたり」

店員B「二点で950円になります……あの、ツケでもいいですよ」タラー・・・

黒妻「は? ……何で?」

店員B「い、いえ……その……」

黒妻「……カタギ商売でシノギ関係持ち出してんならブッ飛ばすぞ?」ギロッ・・・

店員B「ち、違います!」ビクッ!

店員A「た、ただ……」タラー・・・

黒妻「あ?」

店員A「……お金。持ってます?」

黒妻「……はい?」

店員B「……い、いえ! 何でもありません!」ブンブンッ

黒妻「……」イラッ・・・

打ち止め「あー……無職のクロヅマは店員さんにも同情されるのかってミサカはミサカは冷静に解説してみたり」ハァ・・・

黒妻「……釣りは要らない。持ってけこの野郎!」サラバユキチー!

店員A・B「「ちょっ!」」ギョッ・・・

打ち止め「あらら見栄張っちゃって……店員さん。それパチンコの泡銭だから貰っといていいよーってミサカはミサカは説明してみる」バイバーイ!

店員A・B「「……」」タラー・・・

打ち止め「って、クロヅマ待ってよー! ってミサカはミサカは威圧感丸出しで歩く大男を追っ掛けてみたり!」トコトコ!


974>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/22(火) 23:14:00.06hTPJDVMC0 (12/17)

黒妻「……ふんっ」ドサッ!

固法「あら、どうしました?」

黒妻「何でもねぇ」ケッ

打ち止め「まるでおっきい子供だよってミサカはミサカは呆れてみる……アワキンと同じだねってミサカはミサカは因みに付け加えてみたり」ハァ

黒妻「うるへーよ」ベー!

固法「あはは……って、打ち止めちゃん。また大きいの頼んで」アーア・・・

打ち止め「全部食べられるもん! ってミサカはミサカは宣言してみる!」

黒妻「これも余ったら美偉のノルマな」ニヤッ

固法「……結局食べるのね」ハァ

打ち止め「むきー! 馬鹿にしてー! こうなったらこの私の底力を見せつけてやるっ! ってミサカはミサカは……MNW無理とか言うな!」

黒妻「電波入りました」ハハハ・・・


 一寸後・・・・・


打ち止め「」チーン・・・

黒妻「半分以上残ったな」ハハハ

固法「私食べきれませんよ……」ジトー・・・

黒妻「オレも豚しゃぶ喰ってるから甘いのヤダ」モグモグ・・・

固法「またゲテ物を……」パクッ・・・「……美味しいけど、悲しい」ハァ

打ち止め「せめて私に暴食シスターの十分の一の胃袋があれば……ってミサカはミサカは嘆いてみたり」ゲップ・・・

黒妻「やめとけ。食費が無くなる……上条家みたいな暮らしになるぞ」

打ち止め「それは勘弁かもってミサカはミサカは……あ」ピタッ

固法「どうしたの? また誰かいた?」モグモグ・・・

黒妻(何だかんだ言いながら、コイツ完食すんだろ……)ジトー・・・

打ち止め「お母様だ! ってミサカはミサカはさっきのクレープ屋を指差してみる!」ビシッ!

黒妻・固法「「お母さま?」」ポカーン・・・


美鈴「うっし! 『超弩級DXココアキャラメルカプチーノ胡麻抹茶豆乳ストロベリーアイスクレーププラス白玉』ゲット!!」ヨッシャー!

詩菜「あらあら。御坂さん、態々此処まで寄ったのはその為だったのかしら?」クスッ

美鈴「ふふふ。折角久々に学園都市に来たのだから、美琴ちゃんから聞かされてた有名甘味はコンプしないとねっ!」フフッ・・・

詩菜「その量は跳ね返りが凄そうですけど……大丈夫?」

美鈴「ぐっ……か、上条さんの『きな粉餡餅増量クレープ』も、そうでしょうに」グヌヌ・・・

詩菜「ええ。帰ったらランニング(ハーフマラソン)ね。御坂さんも一緒にどうかしら?」ニコッ

美鈴「」チーン・・・


黒妻・固法((なんか凄い人いる!?))チーン・・・

打ち止め「お母様ー! ってミサカはミサカはブンブン手を振ってみたり!」オーイ!

美鈴「ん? ……おや、打ち止め。ハロー」ニコッ

打ち止め「お母様もおっきいの頼んだんだね! ってミサカはミサカはダイナミックなクレープに仰天してみたり」ポカーン・・・

美鈴「あはは……つい、ねぇ」ポリポリ・・・

詩菜「御坂さん……何時の間に二人目を?」ポカーン・・・

美鈴「上条さん……マジで言ってるわよね。まぁそう思うでしょうけど……」ハァ・・・


975>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/22(火) 23:15:25.14hTPJDVMC0 (13/17)

打ち止め「そういえばお母様。何で学園都市に? ってミサカはミサカは純粋に質問してみる」

美鈴「あー。ちょっと美琴ちゃんの学校に呼ばれてね。あと旦那のお使い」

打ち止め「お父様? ってミサカはミサカは……首を傾げてみたり?」ハテ?

美鈴「まぁ追求しないで上げるのが家族の役目よ。打ち止めは何してるの? 『彼』と御散歩?」

打ち止め「ううん。今日はこっちのアベックと一緒にお買い物なの! ってミサカはミサカは二人を引っ張ってみる」グイッ

固法「あ、アベックって……」アハハ・・・

黒妻「……こんにちわ」ペコッ

美鈴「ええ。こんにちは……打ち止め。此方は?」チラッ

打ち止め「ミィとクロヅマだよ! ってミサカはミサカは説明してみる」

固法「えっと、初めまして。打ち止めちゃんと仲良くさせて頂いてます、固法美偉です」ペコッ

美鈴「……ああ! 美琴ちゃんから聞いてたわ! 胸の大きな先輩がいるって!」

固法「……今度会ったら説教ね」ボソッ

黒妻「黒妻っす」ペコッ

美鈴「貴方は……学生さん?」

黒妻「いえ。社会人です」

美鈴「そう……」ジー・・・

打ち止め「社会人って言っても何処で何をしてるか良く分からない履歴上無職の男だけどねってミサカはミサカはあ痛てててっ!!」ギュウッ!

黒妻「悪かったな……履歴上戸籍も無いから書いて貰えねぇんだよ」パチンッ!

打ち止め「痛たぁ……耳引っ張らないでよ! ってミサカはミサカはポコポコ叩いてみたり!」ポカポカ!

黒妻「良いマッサージだぜ」ヘーンッ

打ち止め「むぐぐ……効いてない……ってミサカはミサカは落ち込んでみたり」ハァ・・・

固法「こら。二人ともまだモノ食べてるんだから暴れないの」メッ

黒妻・打ち止め「「……はーい」」ペコッ

詩菜「あらあら。仲の良い親子ね」ニコッ

美鈴「ホントにね」クスッ

固法「お、親子って……御坂(母)さん」タラー・・・

黒妻「ちなみに、そちらの女性は?」

美鈴「ん? ああ、私のお友達ってところね……年上よ」ボソッ・・・

詩菜「……御坂さん?」ニコッ・・・ゴゴゴゴ

美鈴「あはは、何でも無い」タラー・・・

固法(……御坂さんのお母さんも若いけど)ジー・・・

黒妻(この人はいったい……高校生くらいに見えるな)ジー・・・

詩菜「こんにちわ。上条詩菜、17歳です」ニコッ

黒妻「あ、え、はい……上条?」ピクッ

固法「もしかして、上条当麻くんのお姉さんですか?」ナルホドー

詩菜「うふふ、お姉さんだって……当麻さんが御世話になってるのかしら」クスッ

黒妻「あはは。近所なんです。アパートの上下の関係で」

詩菜「あらあら、それはそれは。今後ともよろしくお願いしますね」ニコッ

打ち止め「へぇ……あの人にお姉さんがいるのは初耳かも。ってミサカはミサカは素直に驚いてみる」ホエー


976>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/22(火) 23:16:12.42hTPJDVMC0 (14/17)

詩菜「ええ、一つ違いの弟でして」ニコニコ

美鈴「はい、そこまでー」ビシッ

黒妻s『え?』ピタッ

美鈴「はい、本人から種明かしどうぞ」ジトー・・・

詩菜「うふふ。上条当麻の母です」ニコッ

黒妻s『』チーン・・・

美鈴「やっぱり皆同じ反応するわね」アハハ・・・


 一寸後・・・・・


美鈴「―――……そうだったの。黄泉川さんから預かって」ヘェ・・・

黒妻「はい。一方通行と黄泉川さんとこで面倒見れない時に主に」コクッ

固法「今では関係無く遊びに来ますけどね」クスッ

打ち止め「お兄ちゃんやお姉ちゃんもいるんだよ! ってミサカはミサカはお母様に説明してみる」ニコッ

美鈴「そう……良かったわね。ちゃんとパパとママがいて」ニコッ

打ち止め「うんっ!!」ギュッ!

固法「ちょ……あはは」ポッ・・・///

黒妻「何とも、な」ハハハ・・・

詩菜「あらあら。初々しくて羨ましいですね」クスッ

美鈴「美琴ちゃんもコレくらいの時は素直で良い子だったのになー」ハァ

打ち止め「御姉様はツンデレだからねーってミサカはミサカはぶっちゃけてみたりー」ニヤッ

美鈴「……」ジー・・・

黒妻「……何か?」

美鈴「……ちょっとだけ、殴っていい?」ニコッ

一同『は!?』ビクッ!

美鈴「いや、一発で良いからさ」ニコニコ

黒妻「え、いや……理由も無くぶたれるのは、ちょっと」タラー・・・

詩菜「御坂さん?」

美鈴「いやぁ……若い頃の『自分達』を思い出してさぁ。美琴が打ち止めくらいの頃」アハハ

打ち止め「へ?」

美鈴「……旦那が黒妻くんに似てて腹立っただけよ」ニコッ

黒妻「いや、旦那さんって……似てるの?」チラッ

打ち止め「うーん……記憶(フォルダ)と照らし合わせてみるけど……そこまで似てないよってミサカはミサカは回答してみる」ウーン・・・

美鈴「容姿じゃないわよ。雰囲気。あと何処で何やってるか分かんないってとこ」

固法「あー……何処で何やってるか分かんないってのは、納得です」コクッ

美鈴「でしょー。家族放っぽり出してどっか行き出したら注意よ」ビシッ

固法「あはは……了解です」コクッ

打ち止め「信用されて無いねってミサカはミサカはクロヅマの肩に無言で手を置いてあげる。無言じゃないけど」ポンッ・・・

詩菜「あらあら。優しい娘さんなのね」クスッ

黒妻「五月蠅ぇですよー」ヘーン・・・


977>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/22(火) 23:19:03.01hTPJDVMC0 (15/17)

 一寸後・・・・・


美鈴「それじゃ私達行くわ。上条さんとこの息子くんの御見舞もあるから」ニコッ

黒妻「上の部屋静かだと思ったら、アイツまた入院してたのか」ハァ

詩菜「ホントにね。出席が心配なんですよ」ハァ・・・

美鈴「あはは……まぁ打ち止めの事よろしくね。打ち止めも良い子にするのよー」

固法「はい。任されました」コクッ

美鈴「よろしい……黒妻くん。責任ある大人でありなさいよ」チラッ

黒妻「……筋は通すつもりで」コクッ

美鈴「うん……『ごっこ』で終わらせない事。頑張れ若造若子」ニコッ

固法「はい」コクッ

打ち止め「ばいばーい! ってミサカはミサカはお母様に手を振って見送ってみるー」ブンブン!


黒妻「……若いな」ハハハ

固法「羨ましいです……」ボソッ

打ち止め「大丈夫! ミィも努力を怠らなければ早々老化しないからってミサカはミサカは励ましてみるよ」ニコッ

固法「……何だかなぁ」ハァ・・・



 ―――帰り道・・・・・



打ち止め「すぅ……すぅ……」ムニャムニャ・・・

黒妻「やっぱ寝やがった」ヨイショッ

固法「ふふふ。やっぱり可愛いですね」ニコッ

黒妻「子供(ガキ)ねぇ……」テクテク・・・

固法「……ええ」テクテク・・・


978>>1にかわりましてカキネがお送りします2011/02/22(火) 23:20:14.63hTPJDVMC0 (16/17)

黒妻「……黄泉川さんから連絡は?」

固法「7時くらいに迎えに来れるそうです」


黄泉川『まぁその後は二人で、しっぽりむふふ、だろ? 邪魔はさせないじゃんよ』ニヤニヤ・・・


固法「だそうで……」ハァ・・・

黒妻「セクハラだっつの……」タラー・・・

固法「……」ジー・・・

黒妻「どうした」チラッ

固法「何処にも、いきませんよね?」チラッ

黒妻「……ああ」コクッ

固法「……信じます」ニコッ・・・

黒妻「助かる」

固法「……何してても良いです……でも」ギュッ・・・

黒妻「……心配すんな。消えないさ」ニカッ

固法「うん……」ニコッ・・・

打ち止め「むにゃむにゃ……弟、妹……」ッテミサカハミサカハ・・・zzz・・・

固法「……」クスッ・・・

黒妻「そのうち、な」フフッ

固法「……はい」ニコッ・・・///














冷蔵庫「おわり! また次レスで!」チャンチャン!


979>>1にかわりましてカキネがお送りしました2011/02/22(火) 23:24:03.29hTPJDVMC0 (17/17)

お疲れ様でした。申請出します。


しつこい様ですが、>>908のアンケートご協力お願いします。


残りHTML化されるまでは、質問意見感想提案罵倒リクエスト等々、なんでもよろしく!

時系列についての助言もあれば嬉しいです。
あと、『あまくさっ!』別枠でみたい?


ではまた次スレで! ばいばいっ! ノシ


980VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/23(水) 00:22:51.36wPDTmsvDO (1/1)

>>1乙
アンケートは②で

正直時系列はもう無視していいよ
だいぶ原作からそれてるし

それより
あと何スレぐらいまでって考えてるの?


あと
あまくさっ!
見たいです


981VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/23(水) 01:28:38.39IPmOFt+DO (1/2)

乙! 美鈴さんと打ち止めとか俺得だった!

時系列の件は大分キャラ崩壊してるから‥‥今更無理かと^^;


だから『あまくさっ!』で香焼、五和、浦上使ってリメイクしてはどうだい?
もちろん絹旗やアニェーゼとのフラグは再立て希望ww


982>>12011/02/23(水) 23:13:25.20x+JrctzU0 (1/3)

こんばんは。1000まで埋めます。

先に返答。
>>980
時系列はやっぱ厳しいですね。スレ数は多くて3つくらいかなぁと。

>>981
『あまくさっ!』の件ですが、如何いうスタイル希望? ある程度は今まで使った展開再編してもいいかな?
あと時系列的に何処にしよう?


ちなみにアンケの結果ですが、マスクは②の『歩く教会』で決定でいきます。


あと純粋な質問。
アニメの超電磁砲終了時って本編でいうと時系列の何処らへんだと思う?


983>>12011/02/23(水) 23:14:32.08x+JrctzU0 (2/3)

ミスった。すいません。


984VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/23(水) 23:23:43.86IPmOFt+DO (2/2)

確か超電磁砲のアニメ、8月2~9日がポルターガイスト事件だった筈

あまくさっ! については任せるよん
馬鹿姉二人(+神裂)と香焼くんが楽しそうならなんでもおーけー


985>>12011/02/23(水) 23:34:16.85x+JrctzU0 (3/3)

>>984
成程。て事は漫画の超電磁砲4巻と5巻の間かぁ……分かってきた。


986VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/24(木) 17:00:55.720VWBB9yDO (1/1)

ここは埋めればいいのかな?


>>1000ならこーやぎのかみやん病完治


987VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/24(木) 18:36:01.41bKz5unnDO (1/1)

ksk


988VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/25(金) 00:14:14.37PsCDwCul0 (1/1)

>>1000ならステイルにもカミやん病発症


989VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/25(金) 02:05:17.970mV4rZODO (1/1)

>>1000なら絹旗アフター2


990VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/25(金) 19:53:19.07OA8vQXTDO (1/1)

>>1000なら兄貴もかみやん病発症


991VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/26(土) 00:07:45.65PTUu6dLAO (1/1)

>>1000なら「あまくさっ!」と「天草どうでしょう」連載開始!